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平成17年産業労働常任委員会(10月17日)




平成17年産業労働常任委員会(10月17日)





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          │ 産業労働常任委員会              │


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開会の日時 平成17年10月17日(月)


      午前10時34分開会


      午前11時48分閉会


場   所 第4委員会室


議   題 1 閉会中の継続調査事件


出 席 者 委員長   中  田  香  子    副委員長   長  岡  壯  壽


      委員    吉  本     誠    委員     小  林     護


      委員    谷  口  隆  司    委員     藤  田  孝  夫


      委員    杉  本  ち さ と    委員     寺  本  貴  至


      委員    北  浦  義  久    委員     羽 田 野     求


      委員    中  村     茂    委員     合  田  博  一


      委員    梶  谷  忠  修


説明のため出席した者の職氏名


      産業労働部長   黒 岩   理    産業科学局長    南 向 明 博


      商工労働局長   岡 田 泰 介    国際交流局長    丹 羽   修


      産業労働部参事  川 村 徹 宏    産業労働部総務課長 楠 見   清


      労働委員会事務局長           労働委員会総務調整課長


               小 原 健 男              千 賀 浩 史


          その他関係課長、参事





会議の概要


 開   会(午前10時34分)





○(1 閉会中の継続調査事件)


 「兵庫の「強み」を生かし、活力をもたらす方策について」を議題とし、「工業等の振興の推進」について、工業振興課長の説明を聴取した。





         (主      な      発      言)


○(問)  先日の管外調査で熊本県と大分県とを調査した。両県とも工業立地、企業誘致に非常に努力して取り組んでいる。工業立地を推進する中で、地元の中小企業の育成にも努力している。本県を含めどこの地域も努力している。尼崎に松下プラズマディスプレイが工場立地し、9月から前倒しして操業を開始しているが、松下の工場立地に伴いどの程度地元にプラスになるのか県として把握しているのか。県は30億円出しているので、もう少し強く地元経済と地元企業の活性化のため松下に協力してもらうよう県からも言ってもらいたい。


○(答)  松下プラズマディスプレイは9月中旬から試験的に生産を開始しており、一部の製品ができてきている。地元との関係については、取引関係で一部プラスの動きが見られる。松下は下請等の取引関係を企業秘密にしているため社名は教えてもらえないが、我々が企業と接触する中で少なくとも三、四社くらいは取引があるのではないかと見込んでいる。一部の企業で設備の増設やラインの新設が進んでいると思われ、数社ではあるが効果が出始めているのではないかと考えている。雇用の効果については今の工場で600人くらいの雇用があり、最終的な本県関係分については精査しないとわからないが、多少の雇用は生じたものと考える。兵庫県で採用されて茨木の工場に研修に行ってまた戻ってくるケースもあると聞いており、正確な人数の把握に努めているところである。生産効果や雇用効果等、多少の効果が出ている。


○(問)  600人の雇用については当初はすごい人数だと思ったが、よく話を聞くと茨木の工場から技術者が来るので我々が期待するほど地元からの採用はないと聞いた。我々は雇用だけでなくいろいろな面で尼崎にプラスになってほしいと思っている。仮に新規雇用がなくとも社員に尼崎に住んでほしいと要望している。工業振興という面だけでなく地元経済全体をアップしてほしいと考える。市民も皆期待しているので、松下の工場ができたことに伴い地元経済にどれくらいプラスになったか統計をとってもらいたい。今後も企業立地、産業立地の推進について十分取り組まれたい。


○(答)  県としてもこれからの波及効果を注視し、できる限り正確に調査してまいりたい。


 なお、先ほどの説明はスタート時点での雇用者数が600人であり、まだラインの半分しか稼働しておらず、残りのラインが稼働すれば雇用も多少ふえると思われる。本県で採用した新人がいきなり新ラインで作業するわけにいかないので、先に茨木の工場で研修を行った後戻ってくるというのは例として述べたものである。本県の採用者についての具体的な数字については精査中である。雇用面、生産の波及効果、駅前の商店街を含めた消費効果等できるだけデータをとってまいりたい。


○(問)  関連で質問する。松下では1,000人を超えて働いているとの話を聞いたことがある。募集広告もいっぱい出ているようだが、このような情報は県当局へ入っているのか。


○(答)  尼崎工場では600名と聞いている。例えば、この工場を新人だけで稼働できないため茨木の工場からベテランが異動することも考えられ、その穴埋め部分に係る雇用者の数が含められている可能性も考えられる。関連の下請関係を含めた人数までは把握していないが、直接雇用は現在600人である。


○(問)  人口減少社会に突入する中で、本県は製造業のウエートが非常に高い。団塊の世代が定年を迎える平成19年以降の技術者の確保の問題について、県としてどのような展望を持っているのか。


○(答)  ご指摘の点については、本県産業の中心であるものづくり産業を今後維持発展していくために極めて重要な課題であると認識している。ものづくり人材育成検討委員会を今年度立ち上げ、その中でものづくりの現場で活躍している技能者や職人、いわゆるひょうごの匠と呼ばれる方や学識経験者、教育関係者が集まり、今後のものづくり産業を支える人材の確保について検討している。その中でものづくり産業における新製品の開発や新分野と連携した製品開発を支える中核技術者の育成が一つのテーマになっている。また今、現場力の低下が言われており、これに対して人口減少社会の中で現場の技能者の確保が必要と考える。そのためには工業系の高校や県の職業能力開発施設にあるものづくり系の科目にものづくり産業で働く意欲のある人を誘導するとともに、産業界のニーズに合った新たなコースをつくることが重要と考える。さらに現場の技能を伝承し得る基本技能に通じた技能者の育成が重要であり、工業高校あるいは工業大学等へ実際の現場で働く技能者からの指導による技能を伝承する仕組みを考えている。学校生活の早い段階からものづくり産業に接し体験する機会をふやすため、そのような機能を担う拠点づくりを検討している。今後ともものづくり産業を支える技能者・技術者の育成に努めてまいりたい。


○(〇)  今検討委員会を設け、特に若い優秀な技術者を育成することに力を入れて取り組まれている。60歳で定年となっているが、今の60歳はまだまだ働ける人が多いという観点から優秀な技術者を再雇用する形が考えられる。幅広い観点に立った兵庫のものづくりを支える技術者の確保に尽力願いたい。


○(問)  中小企業の知的財産活用支援について伺いたい。平成16年度の相談件数が2,462件、成約件数は48件となっている。その中で、三菱重工業、関西電力から中小企業へ技術移転している例を示されているが、この企業は三菱重工業や関西電力と従来から関係があったのか、それとも全然関係なく技術移転に結びついたのか。


○(答)  特に資本関係等はない。


○(問)  どれくらいの金額で技術移転されているのか。


○(答)  技術移転に伴う製品化が行われる場合、特許使用料が支払われるが、その状況は把握していない。しかしながら、この事例についてはまだ本格販売には至っていないので、現時点では特許使用料は払われていないのではないかと推測する。


○(問)  技術移転できる金額がわかれば、我々も相談を受けたときに紹介できる。例だけ説明されても意味がない。十分調査した上で説明願いたい。


○(答)  この事例については把握できていないが、別の事例として掲げているイオンカウンターの売り上げ成果などは承知している。しかしながら企業から非公開にしてほしいと言われており申し上げられない。通常の特許使用料は2%から5%くらいと聞いている。もし相談があればNIRO等で平均的な相場や取引事例等について説明できると考える。


○(問)  管外調査において、大企業の立地に伴い下請の製造業がその企業とどうマッチし、そのための新しい技術をいかに取得し、商売にして地元に根づくかが大切と学んだ。いろいろな施策の説明があったが、県下の製造業の方にどのような形で情報提供しているのか。


○(答)  例えばひょうご産業活性化センターにおける取引あっせんや商談会の開催等に関し、活性化センターの会報やメールで周知するとともに、インターネットでの紹介や商工会議所を通じたPRを行っている。こうした取り組みは一般の中小企業者へ十分に周知する必要があり、引き続き十分な力を入れて取り組んでまいりたい。


○(問)  ぜひ多くの方へ周知願いたい。特に、新しいものに挑戦するためには異業種交流が欠かせないと考えるので、そのような対策を地域の中で進める方策も検討願いたい。


 次に、現在、皮革産業に携わっている方の状況を全体としてどのように把握しているのか伺いたい。


○(答)  地場産業全般に言えることであるが、皮革業界においても近年中国等からの製品の流入が増加している。皮革素材に加え、靴・かばん等の二次製品が年々増大する傾向にある。皮革業界の企業数、従業員数、生産高ともに年々縮小傾向をたどっている。特に近年のFTA(自由貿易協定)により、例えばメキシコとの協定が成立し関税の撤廃が合意されるなど、今後も輸入量がさらにふえると予想される。このような状況の中で今後ともアジア諸国を初め安く製品をつくるところとの厳しい競争が続くものと考える。


○(問)  姫路の皮革業者も大変厳しい状況にあり、皮革工業技術支援センターを中心にさまざまな施策や技術開発を推進しているが、実際に皮革大学校での技術者の養成にはどのような効果があらわれているのか。


○(答)  皮革大学校では、皮革のなめしなどの現場に携わっている方を対象に年20名程度研修を行っている。十分な専門知識を持たない方を対象になめしに関する最新技術を含めた研修を行っている。各企業の経営者の方も若いころにこの研修を受けられており、この研修を通じて基本的な技術を習得していただけるものと考える。


○(問)  特に姫路の場合、皮革産業に携わっている方がたくさんおられ、皮革産業が衰退すれば地元経済に大きな影響を与えることになるので、引き続き適切に取り組まれたい。


 次に、皮革排水対策の推進に係る関係市町に対する財政負担を軽減するための助成内容について伺いたい。


○(答)  皮革排水処理については、前処理及び終末処理に係る関係市町の費用負担が大きいことから、県において16年度実績で姫路、龍野、太子の3市町に合わせて1億7,000万円の補助を行っている。17年度については予算ベースで1億5,500万円となっている。


○(問)  姫路市や西播磨市町長会や議長会からも要望書が届いている。前処理にかかる経費が非常に大きな市町の負担になっている。姫路市では17年度の決算見込みで25億3,800万円の赤字、龍野市で12億6,800万円の赤字、太子町で1億8,000万円の赤字であり、事業者負担が原則ではあるが、大変厳しい経営状況に置かれていることから、市町への県の助成制度を大幅にふやしてほしい。また、国に対して新しい助成制度を含めた対策を求める強い要望があるのでよろしく願いたい。


○(答)  各市町から財政支援の要望を毎年受けている。下水道事業は原因者負担が原則であり、市町が持ち出ししている部分を賄えるように料金を引き上げる必要があるが、なかなか料金引き上げが難しいので、その間の暫定的な措置として県が補助している。また、特別交付税措置の要望や、毎年開催している国に対する要望会などの活動を通じ、できる限り市町の負担軽減を図ってまいりたい。


○(問)  製造業の製造出荷高が前年比4.9%増であり、やっと業績の悪化に歯どめがかかったところである。業種別ではどの部門が伸びているのか。


○(答)  1番伸びているのは鉄鋼で23.5%の増であり、一般機械が6.4%の増、輸送用機械が9.2%の増となっている。


○(問)  鉄鋼関係は中国特需の影響が大きいと思う。委員会で九州に管外調査に行ったが、自動車や半導体産業等の国外へ出ていた企業が国内回帰してきている。兵庫県としても新産業クラスターを打ち出して取り組んでいるが、事業の現状とどのような課題があり、今後どう取り組んでいくのか。例えば、ものづくり支援センターが新たに17年度から3ヵ所でスタートしているが、こうした現状を踏まえて、現場のニーズと県の施策の方向性がマッチしているのかギャップがあるのか、そのあたりの基本的な認識はどうか。


○(答)  産業振興策の一つに次世代を担う産業の誘致がある。ご指摘のとおり自動車産業が九州北部に固まって立地している。我々には松下と東芝の成功例があり、ほかにもまだまだ水面下で動きがある。特に電子とかTV等の成長産業を企業誘致の柱にしていきたいと考える。現在、但馬地域では精密機械といった地域別にどのような業種をターゲットにするかなど全体として兵庫の次世代をねらう戦略産業について内部で検討しているところである。ものづくり支援センターは、地域の中小企業のニーズを踏まえて高度な機器、試作的な機器等を整備しており、今後成果が出てくるものと考える。


○(問)  クラスター形成にとって成長性のある企業が来るかどうかが大きなかぎになる。神戸市内への企業誘致が停滞していたが、ポートアイランド2期工事や空港用地の値下げの発表など今後本格的な誘致に取り組む神戸市の姿勢が出てきた。それに対して県は神戸市とどのように連携して支援していくのか。


○(答)  神戸市との連携については、昨年度まで産業復興推進機構において外資系企業の誘致をワンストップサービスとして県、市、民間からそれぞれ職員を派遣して投資サポートセンターを運営してきた。産業復興推進機構の解散に伴い4月から活性化センターへ機能移転した際に国内企業も一緒に取り組むことを神戸市と合意し、引き続き神戸市も職員を派遣して企業誘致のワンストップサービスを推進している。また企業誘致の支援制度についても神戸市と常に連携をとって取り組んでいる。


○(〇)  知事は兵庫の元気は神戸の元気と述べておられるが、逆に神戸の元気ができるかどうかが兵庫県全体として大きなポイントになると考えるので、連携を密にして県として神戸市内への企業誘致に尽力願いたい。


○(問)  ? 全国1位の地場産業として東条町にはこいのぼりもあるが、規模が小さ過ぎて資料に記載がないのか。


 ? 兵庫県釣針工業組合に対する地場産業振興としての支援状況を具体的に伺いたい。


 ? 合併に伴い東条町の名前がなくなるが、知財財産所有権としての東条町ブランドというものをどのように保護していくのか。


○(答)  ? こいのぼりは企業数が4社と小規模であることから省略している。


 ? 北播磨一帯の産業振興について北播磨産業振興推進機構を通じて支援している。その中で釣針については展示会への出展支援を行っている。


 ? 知的財産権の保護については地域の名称がついた商品については全国的に有名でその名前を言えば事業者が特定できるようなものであれば商標法上登録できるが、現状では地域ブランドの商標登録はできないことになっている。しかしながら、商標法の改正により来年4月から要件緩和がなされ、近隣府県でかなり有名な地域ブランドであれば商標登録できるようになる。今特許庁を中心に商標法の改正についての説明会を県下各地で行っており、県としても地場産業関係者に地域ブランドの登録に手を挙げてはどうかと働きかけを行っている。


○(問)  東条町という名称が消えてしまうので、登録に向けた働きかけをよろしく願いたい。


 また、北播磨産業振興機構に対する財政支援はないのか。


○(答)  正式な名称としては(財)北播磨地場産業開発機構であり、平成17年度の予算額ベースで950万円の支援を行っている。播州織や地場産業展への出展を通じて毛針等について支援を行っている。


○(〇)  ぜひ釣針産業に対する支援を強化願いたい。


○(問)  平成15年度に比べて平成16年度は製造出荷額はふえているが、事業所数や従業員数は減少している。これは中小企業が減って大企業がふえていることを意味すると考えるが、これに対する認識はどうか。


○(答)  事業所数の減少については繊維、衣服、なめし革関係の減少が大きい。この調査は従業員4人以上の事業所が対象であり、より細かく分析すれば従業員数4人から9人までの事業所が14.6%も減っている。こうしたことから単純に休廃業した事業所だけでなく、従業員数が減少したことによって、この調査の対象から外れた事業所もかなりあるものと考える。


○(問)  地域の産業活性化のためには中小企業の育成が重要である。中小企業の活性化というより中小企業の生き残りに向けた県の施策や仕掛けが必要と考える。県は神戸、尼崎、姫路で広域商談会を実施しているが、北播磨等では実施していない。また姫路での参加企業数は80社くらいであり、神戸では姫路より参加企業数が少ないという現状にある。損保会社が姫路でお客さんを対象にして相談会や交流会を開催すれば100社以上集まっている。県はどのように相談会の開催に取り組んでいるのか。単なるPRではなく企業に対してもっと違ったアプローチの仕方があるのではないのか。


○(答)  広域商談会については交通の利便性等を考慮して神戸、姫路、尼崎での開催を通例としているが、それ以外の地域での開催も重要だと考える。例えば中小企業支援ネットひょうごを通じ商談会や取引あっせんについて地域を問わずインターネットによる申し込みを可能としている。各地域に対するPRが不十分との指摘については、今後よりきめ細かく取り組んでまいりたい。


○(〇)  従業員数が4人から9人までといった中小企業にとっては、営業活動や取引先に対するアプローチが難しい。仕事に追われて自社の技術を他社や他地域にPRするのは困難な状況にある。そうしたことから異業種交流会や地域の商談会といった機会をふやしてほしいと考える。物流や情報伝達も非常に速くなっているので県レベル、県外レベルでの働きかけも必要である。地域の中小企業が生き残れる施策の展開に取り組まれたい。





 閉   会(午前11時48分)