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平成17年文教常任委員会(8月17日)




平成17年文教常任委員会(8月17日)





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          │ 文教常任委員会                │


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開会の日時 平成17年8月17日(水)


      午前10時37分開会


      午前11時40分閉会


場   所 第7委員会室


議   題 1 閉会中の継続調査事件


出 席 者 委員長   藤  井  訓  博    副委員長   森  脇  保  仁


      委員    石  原  修  三    委員     北  川  泰  寿


      委員    杉  尾  良  文    委員     長  田     執


      委員    山  口  信  行    委員     内 匠 屋  八  郎


      委員    掛  水  す み え    委員     つ づ き  研  二


      委員    藤  原  昭  一    委員外議員  和  田  有 一 朗


説明のため出席した者の職氏名


      教育委員長    平 田 幸 廣    教育・情報局長   長 棟 健 二


      教育長      吉 本 知 之    教育課長      井 上   一


      教育次長     杉 本 健 三    大学課長      杉 原 基 弘


      教育次長     山 内 康 弘


      総務課長     善 部   修


         その他関係課室長、参事





会議の概要


 開   会(午前10時37分)





○(1 閉会中の継続調査事件)


 「生涯学習社会の構築について」を議題とし、「社会教育の振興」について、社会教育課長の説明を聴取した。





         (主      な      発      言)


○(問)  県立美術館や県立歴史博物館等に設置された生涯学習ボランティアセンターについて、その登録者の男女別人数を伺いたい。


○(答)  今手元にデータがないので、後ほど示したい。


○(〇)  今年度から実施されるふるさと文化いきいき教室については非常に有意義な事業だと思う。さきの管内調査で丹波市立和田中学校を伺った際、和田地区には地域の誇りとなる有名な方がおられたことからそのことについて尋ねてみたが、その方の語録や功績が学校や地域において息づいていることが確認できなかった。ふるさとの文化や伝統は地域を豊かにし、極端に言えば立派な文化や伝統があればそれだけで地域力があると言える。しかし、学校においては一生懸命取り組む教職員についても何年かすると異動があり、そこで地域の文化とのかかわりが途切れてしまう。そこでふるさと文化いきいき教室の実施に当たっては、記憶装置の役割を担う教室をたとえ一つだけでもいいので置くなどし、地域や学校の伝統文化を守り、次の人に伝えていけるような取り組みを要望する。


○(問)  先日、ブラジルの兵庫県人会の記念式典に出席したが、もうすぐ移住100周年となり、移住者が3世代目、4世代目となる中で伝統文化を引き継いでいくことは非常に難しいとの話があった。また、そのとき日本人が温泉町の民話の読み聞かせをしていたが、これからはもっと身近に地域の文化に触れ合えるようにすることが必要だと思った。兵庫県においても今年度、ネットミュージアム兵庫文学館で但馬や丹波など兵庫のむかしばなしを企画展示するとのことだが、語り部をする方からは読み聞かせをする材料がないとの話もある。また、実際に語る方がいても文章として残されていないことから、今後子供たちに読み聞かせていく話については保存していかないと大きな損失になると懸念している。そこで、今後語り部や読み聞かせを継承していくため、必要とされる取り組みについて伺いたい。


○(答)  県立図書館では、実際に子供たちに読み聞かせをするほか、子ども読書ボランティア養成講座や子供の本を紹介する技法の修得のための実践講座を実施するなど指導的な人材育成の観点から子供読書活動の推進に向けたさまざまな事業を進めている。


○(〇)  人材の育成も大切だが、聞き手が聞きやすくすることや昔から伝わる読み聞かせの材料がなくならないよう保護に努めることを要望する。


○(問)  先日佐渡島に行ったが、そこでは各村ごとに30以上の能舞台が設営されるなど能が地域に密着した状態で継承されていた。兵庫県においては、主に県民政策部で地域文化の発掘、養成、拡充に取り組まれる一方、ふるさと文化いきいき教室は市町教育委員会が実施主体になっているが、県教育委員会においても広がりのある取り組みが必要である。先ほどからの指摘のとおり、地域に伝わる文化については今後一層の発掘に努め、子供たちに伝えていかなければ廃れてしまうことが懸念される。兵庫県でも祭りや言い伝え等伝統文化が数多く残されているが、例えばそれをマップにすると自分の地域だけではなく、近隣あるいは少し離れた地域とのつながりや文化交流がいにしえの昔にあったことがわかる。県全体の文化のつながりについては古文書の研究者などの話では本当に広がりがあるとのことであり、そうしたことは地域の語り部の話などから伝え広げられていくと考える。そこで、県教育委員会としても市町教育委員会に昔からの伝統文化を発掘するよう指導助言するだけではなく、それをバックアップするために兵庫県全体を俯瞰した取り組みを検討すべきである。そして、全体を見通した上で文化を醸成し、より豊かにしていくための施策をもっと強力に推進すべきだと考えるがどうか。


○(答)  大変重要な指摘をいただいた。兵庫県は摂津、播磨、但馬、丹波、淡路の五つの国から成り立っており、各地域ごとにいろいろな伝統文化や歴史があるが、これまで県を全体としてとらえる取り組みが十分行われてこなかった。そこで今年度、県立歴史博物館において地域史共同研究事業として地域史共同研究シンポジウムを開催したいと考えている。また、県下では各地域の歴史をテーマとしてそれぞれの研究団体が活動しているが、団体相互の連携や交流が十分ではないことから、県としては研究情報の共有化を図るため兵庫歴史文化フォーラム(仮称)の設置に向けて準備するなど、今後、県全体として取り組みの機運を高めていきたい。


○(〇)  できる限り広がりのある取り組みを求める。また、実際に子供たちに伝えるには大人の相当な習熟が必要であり、一過性の研修の受講だけでは体の中からほとばしるような豊かさはなかなか出てこないので、例えば古老の話の収録を急ぐなど地域の伝統文化を風化させないよう取り組みを要望する。


○(問)  PTCA活動については、学校と地域との結びつきを強め、子供たち、そして学校も地域の中で育っていくことにつながることから非常に重要な取り組みだと考える。ところが、PTCAの活動報告書を見てもどちらかと言えば年1回程度のイベント実施にとどまっているところが非常に多い。それも大切だと思うが、やはり継続的な取り組みの方が一層大切である。そこで、なぜ継続的な取り組みがなされていないのかについて所見を伺いたい。


○(答)  PTCA活動支援事業については、PTA活動に地域の方にも参加いただき、地域、学校、家庭が一体となって学校教育を支えていく取り組みの一環として、平成13年度から実施され今年度が5年目となっている。そうしたことから少なくとも一過性のものではなく、例えば介護ボランティア等の親子共同体験活動、子育てサロンやおやじの会の設立、あるいは学校における特別活動や教科学習等への地域ぐるみの人的支援活動など家庭教育や学校教育に対する支援のため、当事業を活用したさまざまな取り組みがなされているところである。そうした活動はすべてのPTAで行われているわけではないが、地域の方々の参加状況については平成12年度末に10%程度だったのが、平成16年度末には25%程度になるなどこの5年間に増加している。


○(問)  継続的な取り組みを進める上で、いろいろな方々が企画や実際の運営に参加することは非常に重要である。そこで、各学校でPTCA活動に取り組むに当たり、その企画や計画するための推進委員会はどのような方々で構成されているのか伺いたい。また、部活動や生徒会担当など現場の教員が加わる構成になっているのかあわせて伺いたい。


○(答)  各PTAの活動については、毎年度当初に事業計画をPTAにおいて承認した上で実施していることから、PTA活動を決める際には当然PTAの方々が参加している。また、PTAにおいて地域住民が参加する割合は増加傾向にあり、そうした団体では学校の教員、保護者及び地域の方々の参加した活動が行われている。


○(問)  PTCA活動の担当教員は当然参加していると考えられるが、現場を担当する教員の参加にまで至っていない状況なのか。


○(答)  PTCA活動なので当然、教員、保護者、地域コミュニティの3者が連携して取り組んでいる。


○(問)  質問の答えになっていない。PTCA活動についてはその担当教員だけしか参加していないことが多いとの話も聞いているが、生徒会や部活動などの現場を担当する教員も参加して運営していくことが必要だと考える。


 次に、PTCA活動は子供たちの教育にかかわる取り組みであることから、子供たちの意見や声を取り入れることが非常に重要である。そこで、子供たちの代表あるいは生徒会の代表がPTCA活動の企画や運営に参加しているのかについて伺いたい。また、子供たちの意見や声はどのように反映されているのかあわせて伺いたい。


○(答)  児童生徒の声をいかに反映させるかについてはPTAの活動自体にかかっているが、その実態は把握していない。恐らく小学校では難しいかもしれないが、中学校や高校レベルではそうした取り組みを行うことが可能であると考える。


○(問)  まだ実態をつかんでいないとのことだが、既に日本も批准している子どもの権利条約の第12条では子供の意見表明権を保障し、その年齢や発達状況にあわせて意見を尊重することがうたわれている。そのことから子供の意見表明権を保障するため、PTCA活動の枠組みに組み込んでいくよう県教育委員会としても市町教育委員会に働きかけるなど取り組みを推進すべきだと考えるがどうか。


○(答)  教育を受ける側である児童生徒の考えや意見に十分耳を傾けながら責任を持って教育を行うことは極めて大切なことである。しかし、教育には教育する側と教育を受ける側とがある。教育を受ける側の声や意見を踏まえた上で両親、教員、地域の方々で構成されるPTCAにおいて子供たちを育てていく営みは重要であるが、子供たちが教育する側すなわちPTCAの構成員になることについてはどうかと考える。県教育委員会としては子供たちの意見には十分耳を傾け、PTCAのみならず、学校教育も社会教育も進めていくべきだと考えている。


○(問)  子どもの権利条約において、教育を受ける側と教育する側を単純に切り離して取り扱うような考え方はない。この条約ではその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保するとともに、直接または代理人もしくは適当な団体を通じて聴取される機会が与えられることが明確に示されており、児童が受動的な立場に置かれているわけではない。例えばヨーロッパにおいては、PTCA活動と少し異なるかもしれないが、父母、教員、生徒の3者協議会、あるいは地域の方々も加えた4者フォーラムなどの取り組みが進んでいる。特にフランスにおいては、次代の有権者を育てる意味からも運営への参画を少なくとも高校生段階でしなければならないとの考えが大統領から示されたが、それがフランス全体、さらにヨーロッパ全体に広がり、今やアジアとアフリカ以外のすべての地域でそうした取り組みが進められている。日本も含めたアジアでは教育を受ける側と教育する側に分けた見方がまだ残っているのかもしれないが、子どもの権利条約に批准した日本としては、子供たちの主体的な参加のもと、望ましい学校や教育、あるいは受けたい教育など子供たちが持つ希望を反映させるような保障が必要だと考えるがどうか。


○(答)  先ほど答弁した内容と委員の指摘にずれがあるとは思っていない。子供たちの意見に十分耳を傾け、その意見が例えば行事やイベントにおいて反映できるよう、子供たちができる限り積極的に参画し、一緒に取り組むことが大切だと考えている。


○(問)  PTCA活動等への参加を通じ、子供たちの意見表明ができるような取り組みの検討を要望する。


 次に、PTCA活動への地域住民の参加については地域団体の代表者かそれに準ずる方々の参加にとどまっているように思われる。すべての学校がそうではないにせよ、そうした傾向が非常に強いと思う。そこで一般の地域住民の方々がPTCAの企画や運営のための会議を傍聴したり、企画段階で何らかの形で参加できることが必要だと考えるが、県教育委員会としての考え方と取り組みについて伺いたい。


○(答)  地域住民の方々がいろいろな形で教育活動に携わっていくことは非常に重要である。さきに県においてPTCA活動の取り組みについてアンケートを行ったが、小学校で5割、中学校では3割以上のPTAの方が総合的な学習の時間、特別活動や校外活動など学校教育において、専門的な知識技能を持ったPTAや地域住民の方の参画や協働を望んでいるとの結果になっている。また、学校や校区の環境整備に取り組んでいきたいと考えているPTAの方が小学校で4割、中学校でも4割を超えているなどかなり高い割合になっている。


○(問)  一般の地域住民の方々はPTCA活動の企画段階から参加や傍聴できることが保障されているのかについて伺っている。現状では地域の代表の方だけが集まって決めている傾向が強いのではないかと考えるがどうか。


○(答)  PTAの会則の書き方にもよるが、地域住民の方々がPTAの正会員、準会員や特別会員等で参加できるような規定を備えているPTAの割合は平成12年度末の10%程度から昨年度末には25%程度にふえている。また、詳しい実態は把握していないが、現状ではPTAの規定にかかわらず地域の方々がその活動に参加できるような取り組みが行われているのではないかと考えている。


○(問)  長野県の辰野高校では、父母、教職員、生徒の代表で構成する3者協議会、あるいは地域の方も加わった4者のフォーラムが実施され、全国的にも有名になっている。また、その話し合いは公開されており、私が学校に問い合わせをしても実施日時を伝え、どなたでも聞きに来ていただいて結構ですとの対応であった。そのように開かれた学校においては、企画段階から一般の方々が少なくとも傍聴できる運営をし、父母、教員、生徒が一緒になって対等に話し合い、地域の方々も参加して意見や要望が言えるようになっている。また、生徒も教員に対して意見を言い、それに対して教員も考え方を述べるなど意見交換等を通じてよりよい学校づくりに向けた取り組みが図られている。その土台になっているのが公開への取り組みであるが、その点が非常に重要だと考える。そこで、兵庫県においても直ちにすべての学校でそのような取り組みはできないにせよ、全体の向かうべき方向として検討すべきだと考えるがどうか。


○(答)  開かれた学校づくりを進めることは非常に重要であるので、委員の指摘についても今後のPTCA活動に生かしていきたい。


○(問)  PTCA活動支援事業の予算については、小中学校、高校、幼稚園、養護学校のすべてを含めて年間約1,900万円となっており、単純計算しても1校当たり年間数万円程度にしかならないなど財政的に貧弱な状況である。そうしたことから、例えば有名な先生を呼んで講演会を1回開くだけでもPTAの大きな負担となるのに対し、県としてはわずかな支援しかできないことになるがどうか。


○(答)  この事業の予算額は約1,900万円でそのうち全県フォーラム分が100万円強であるので、地域フォーラムと地域における支援活動自体の配分は1,700万円強となっている。そのため各PTA当たりの額はわずかになるが、県としては先導的取り組みやモデル的な事業に対して支援しており、各PTAにおいてはそのきっかけづくりに活用した上で主体的な取り組みを進めてほしいと考えている。


○(〇)  県が先導的事業として少しだけやり、後は市町でやってくれという形では問題があり、県が財政的にバックアップする体制が必要だと考える。特に先導的な取り組みを行う場合、通常PTAに多額の負担が生じると考えられることから、今後、財政的支援の強化に向けた検討を要望する。


○(問)  ふるさと文化いきいき教室事業については地域の歴史活動への支援も行われているが、私も考古学に少しかかわってきたことから歴史には非常に興味を持っている。私の体験では例えば発掘等に立ち会っていると、この時代の人たちがどのように生活し、どのような文化を持っていたのかと想像が膨らんでくるが、こうした体験を通じて子供たちにも地域の歴史をしっかり学んでほしいと思う。そこで、この事業を通じて地域の歴史をみんなで共有するとともに、地域に対して誇りを持つ人間を育てる取り組みを実践すべきだと考えるがどうか。


○(答)  ふるさと文化いきいき教室事業は、地域の歴史等に触れる機会を子供たちに提供するため実施しており、今後ともそうした機会をできる限り提供できるよう引き続き進めていきたい。


○(〇)  それに加え、家庭の歴史も伝えていくよう要望する。


○(問)  博物館のボランティア養成研修事業では各種のセミナーが実施されているが、実際に博物館や美術館のボランティアとなるとある程度の博識や学識が必要であり、2日間のセミナーでカバーできるとも思えない。また、学芸員などのレベルであれば問題ないが、そうなるとボランティアとは少し異なるように思われる。そこで、このセミナーを受講するのは主にどのような方で、どのようなボランティア活動を実際に行うのか伺いたい。


○(答)  生涯学習ボランティア活動支援・推進事業においては、入門セミナー、合同セミナー、コーディネーター養成セミナー及び学社融合コーディネーター養成セミナーなど幾つかのレベルのセミナーを開設している。まず、入門セミナーについてはボランティアの未経験者を対象として、基本的な知識や技能の修得を目的としており、それを修了すると合同セミナーにおいて未経験者や実践者を含めた広い範囲のセミナーを受講することとなる。次に、ボランティアコーディネーター養成セミナーについては、ボランティアの経験者を対象として博物館や美術館においてコーディネーターを務めるための知識や技能の修得を目的としている。


○(問)  コーディネーターとは、来館者に対するものではなく、あくまで博物館や美術館運営自体をコーディネートをするのか。実際のボランティア活動の内容について伺いたい。


○(答)  ボランティアコーディネーター養成セミナーの研修修了者については、美術館や博物館における施設運営者とボランティアとの調整、あるいはボランティア希望者に対するボランティア活動の指導などを行っている。


○(問)  次に、ネットミュージアム兵庫文学館については有名な人や江戸・明治時代以前の企画展示が多かったが、平成17年度の制作では「神戸大空襲と文学」、平成16年度では「阪神淡路大震災と文学」などが取り上げられている。そこで、この事業の運営に当たっては昭和後期や平成など新しい時代の文学や現役で頑張っている方々の作品の展示など新しい人たちを発掘、応援するような観点から取り組むべきだと考えるが、所見を伺いたい。


○(答)  これまで展示した作品は近松門左衛門を初めかなり歴史の古いものが主であったが、今年度には現役で活躍されている方の紹介も企画している。ネットミュージアム兵庫文学館については一般の方々の利用とともに、学校教育の国語の授業でも活用できるようにするため有名なものになりがちであったが、今後はさらに新しいものにも目を向けていきたい。


○(問)  できる限り地域で活躍されている方を取り上げるよう要望する。


 次に、県立芸術文化センターが10月にオープンし兵庫県を代表する交響楽団ができるが、そうした中で兵庫県において音楽を一層広めるための推進プログラムあるいは取り組みがあれば伺いたい。


○(答)  本来の所管は県民政策部であるが、教育委員会としてもどのように取り組んでいくか検討していきたい。


○(〇)  読書活動も大切であるが、音楽活動も芸術文化センターの開設を機に積極的に取り組むよう要望する。





 閉   会(午前11時40分)