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平成17年産業労働常任委員会(6月17日)




平成17年産業労働常任委員会(6月17日)





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          │ 産業労働常任委員会              │


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開会の日時 平成17年6月17日(金)


      午前10時35分開会


      午後1時3分閉会


場   所 第4委員会室


議   題 1 正副委員長あいさつ並びに各委員紹介


      2 当局あいさつ並びに幹部職員紹介


      3 平成17年度重要施策並びに事務概要について


      4 諸報告


      5 閉会中の継続調査事件


出 席 者 委員長   中 田 香 子       副委員長   長 岡 壯 壽


      委員    吉 本  誠        委員     小 林  護


      委員    谷 口 隆 司       委員     藤 田 孝 夫


      委員    杉 本 ちさと       委員     寺 本 貴 至


      委員    北 浦 義 久       委員     羽田野  求


      委員    中 村  茂        委員     合 田 博 一


      委員    梶 谷 忠 修


説明のため出席した者の職氏名 


      産業労働部長   黒 岩  理     産業科学局長   南 向 明 博


      商工労働局長   岡 田 泰 介    国際交流局長    丹 羽  修


      産業労働部参事(雇用推進担当)


               川 村 徹 宏    産業労働部総務課長 楠 見  清


    労働委員会事務局長


               小 原 健 男    労働委員会総務調整課長


                                千 賀 浩 史


      その他関係課長、参事





○(会議の概要)


 開   会(午前10時35分)





1 正副委員長あいさつ並びに各委員紹介


2 当局あいさつ並びに幹部職員紹介


3 平成17年度重要施策並びに事務概要について


  部長、総務課長及び労働委員会総務調整課長の説明を聴取した。





(主      な      発      言)


○(問)  なぜ外郭団体に多くの県職員を派遣しなければならないのか。特に産業活性化センターや国際交流協会のような組織では、プロパー及び民間のノウハウを活用して専門性の高い人材を育成し、プロ集団としての協会やセンターであるべきだ。今後専門性が要求される分野であり、人事について十分検討すべきと考えるがどうか。


○(答)  本庁で政策を立案していた職員が現場で具体的な事務に従事する、あるいは現場で実務をしたものが本庁で政策立案するという形でローテーションを図りながら専門的な人材の育成を行ってまいりたい。


○(問)  ローテーションしながら人材育成するとのことだが、その団体で骨を埋める意識で仕事をしている職員は少なく専門性に欠けるのではないか。今後のあり方をどう考えるのか。


○(答)  商工行政については、委員ご指摘のとおり専門性が要求される分野である。本庁で政策立案をする人材という観点からすれば、活性化センター等における実務の経験は必要なものであると考える。一方でプロパーの職員の育成も重要である。人事の適正なバランスが重要であり、十分考慮しながら対応してまいりたい。


○(〇)  組織のスリム化と民間との人事交流が重要と考えるので、今後そうした点を踏まえて対応願いたい。


○(問)  企業誘致に係る設備投資補助について、条件を満たせば何社に対しても補助金を助成するのか。もし予算上の枠がある場合どれくらいか。


○(答)  新規成長事業に対する制度であり、条件を満たせば何社でも対応したいと考えており、予算の枠というものはない。


○(問)  三重県の場合、最高で90億円助成している。企業に税金を投入することに対し、企業の法人税と従業員の所得税で年間10億円が県の収入になるので10年後には県の増収になると説明して議会の理解を求めているとの記事を読んだ。本県の場合はどうなのか。


○(答)  本県の場合設備投資額の3%を補助する制度となっており、仮に1,000億円の投資があれば30億円を補助することになる。先日の東芝の場合で約1,800億円、松下の場合は約1,000億の投資額であり、その3%の金額を補助するものである。県税としては不動産取得税や法人事業税等があり、厳密な税額の計算はしていないが、七、八年くらいで補助金分を十分回収できると見込んでいる。また、県税収入以外に雇用が発生し、さらに従業員の消費等の間接効果も見込まれることから地域経済への波及効果も大きいと考える。





4 諸 報 告


(1)本県の経済・雇用の状況について


   産業政策担当課長の報告を聴取した。


(主      な      発      言)


○(問)  2001年のデータによると本県は総生産高では全国7位であるが、1人当たりの県民所得になると26位である。この理由を考えると阪神間は所得が高いが、但馬を含めた周辺地域が足を引っ張っているのではないか。企業立地について条件を満たせば何社でも対応するとの答弁があったが、問題は阪神間には企業が立地できても、但馬等には企業の立地が少ないことにある。周辺地域の企業立地について県の考え方を伺いたい。


○(答)  2002年のデータによると本県の1人当たり県民所得は全国27位である。経済規模は全国7位か8位であるが、1人当たりの県民所得で見ると非常に低いのが現状である。この課題に対しては、県内総生産を高める必要があり、製造業の強みを生かし、製造業の振興を中心に地域の産業への需要誘発やサービス産業の雇用拡大等を図ってまいりたい。また、就業者で所得を割ると全国10位であるものの、県民で所得を割ると27位になる理由としては、就労に参加していない県民の割合が高いことがその要因であり、例えば本県の女性の就業率が全国的に見て低い水準にあることもその一因であると考える。こうしたことから就業環境の向上や多様な就業機会の創出など就業率を高めることが重要な課題であると認識している。


○(答)  企業誘致については、県はどの地域に対しても積極的に取り組みたいと考えている。バブル経済崩壊後企業の設備投資がとまっていたが、それが最近やっと動き始めたところであり、周辺地域への企業立地についてはこれからであると考える。


○(問)  経済・雇用の指標について全般的に上向きとの報告を受けたが、この指標の中からどのような課題を読み取っているのか。


○(答)  1人当たり県民所得が少ないことや、就業者数が少なく、十分な雇用が足りないことから、就業機会の創出が重要である。また、サービス産業の生産性が低いことから、製造業の振興を図りながら産業全体の仕事と雇用の増加を図り、就業者数や1人当たり県民所得を向上させることが重要と考える。


○(〇)  労働力人口の減少という状況が非常に気にかかる。労働力人口には高齢者も入っているので、高齢社会が進展する中、高齢者の働く場を提供・確保すると同時に高齢者の働く意欲を引き出すことが重要と考えるので適切に対応願いたい。


○(問)  播磨地域の内陸部では土地が余っていて、企業誘致が進んでいないのではないか。また、本県の産業集積条例に基づく誘致の条件は全国的に見て有利なのか。


○(答)  播磨地域の内陸部では加西の産業団地への誘致が非常に好調であり、ここ一、二年でかなりの成約があった。その一番大きな理由は定期借地権を導入したことにある。多くの企業が定期借地権を利用して立地しており、その中には土地の購入に至った事例も見受けられる。また、産業集積条例による支援措置について全国と比較した場合、本県は投資額の3%を補助するものであるが、他府県では一般に5%〜15%くらい補助するものの上限額を低く設定している。よって投資額が100億円程度のものであれば他府県の方が有利であるが、それ以上になると他府県に遜色なく、さらに超大型の投資の場合には、本県の方が有利になってくると考える。


○(問)  東条町の南山の土地については全く動きがないが条件面はどうなのか。また、本県の方が他府県より有利な制度を打ち出せないか。


○(答)  東条町の南山の土地については、確かに成約には至っていない。個別のポイントを見れば難しいところもあるが、県内全体としてこれまでとまっていた投資がふえてきている状況にあるので、今後に期待するとともに、条件面を整理し、投資サポートセンターとも連携しながら多くの地域に企業立地が進むよう取り組んでまいりたい。





5 閉会中の継続調査事件


  「兵庫の『やる気』を伸ばし、しごとと暮らしを豊かにする方策について」を議題とし、「多様な働き方を可能とする環境づくりと雇用・就業機会確保の推進」について、雇用就業課長の説明を聴取した。





(主      な      発      言)


○(問)  雇用状況が改善しているとの報告を受けたが、私の周りの人たちの雇用状況と県の認識とは違う。特に青年の雇用は深刻な状況にあり、アルバイトや派遣労働等の不安定雇用者が使い捨ての労働条件の中で働いているのが実態である。学校を卒業しても何年も正規の職につけない人がたくさんいる。正規労働者に比べてアルバイトや派遣労働者は賃金が半分くらいしかなく格差が拡大しており、労働者の目線に応じた対応が必要である。正規雇用者と不安定雇用者との割合はどうなっているのか。


○(答)  就業構造基本調査を5年に1回実施しており、直近の平成14年度のデータによるとパート・アルバイトは県下19.7%で増加傾向にあり、正規雇用者は59.9%、その他自営等となっている。若年者におけるアルバイトや派遣労働等の比率についての具体的な数値は把握していないが、ふえてきているのが実態である。若年者の雇用状態について常用化を進めていくことが必要であると考えており、若者しごと倶楽部を設け、就職あっせん、相談を行うほか、兵庫労働局及びハローワークとも連携して対応してまいりたい。


○(〇)  現在の青年雇用の問題は少子・高齢化の中で重要な社会問題であると考える。不安定雇用者の正規労働者化を図ることは重要な課題であるので、適切に対応願いたい。


○(問)  先ほどのデータについて全国平均はどうなっているのか。


○(答)  平成14年のデータによれば全国ではパート・アルバイトが18.6%、正規雇用者が59.1%であり、本県の状況と余り変わらない。


○(問)  本県のパート・アルバイトの率が全国平均を大きく上回っているわけではない。そうすると県民所得が全国7位であるのに1人当たり所得では低くなる理由として、パート・アルバイトの人がふえているからということは言えないのではないか。


○(答)  若干パート・アルバイトの比率が高いことに加えて、女性の年齢階層別労働力調査によると一般的に結婚、出産をされる年代である25歳から29歳、及び30歳から34歳の年代では、全国的に就業率が低くなるが、本県の場合特に低くなっており、全国に比べて約4%ぐらい低いデータが出ている。本県の場合働いていた女性が結婚しても復職する人の割合が少ない状況があると考えられるが、その理由についての明確な考え方は持っていない。


○(問)  明確な考え方を持って対応願いたい。今の話によれば本県の場合、結婚・出産に伴う離職後の再就職が非常に難しい職場環境にあると考えられる。再就職する場が少ないことが一番の原因ではないか。それに加えてニートが多いこととリタイア後の再就職が少ないという状況がある。これらの要素によって労働力人口の比率が全国平均60.4%に対し本県は57.6%と低く、1人当たりの県民所得を下げている主要な原因になっていると考えるがどうか。


○(答)  明確な理由は見出せていないが、雇用機会が少なく復職しにくいことや、郡部、農村地帯では結婚・出産後の復職が少ないということも理由の一つではないかと考える。こうした理由から労働力人口が少ないことが1人当たり県民所得を下げていると考えるが、より明確な理由については今後検討してまいりたい。


○(答)  本県の場合、労働に参加しない非労働力人口の割合が多く、女性の就業率が全国と比べて低い状況がある。労働力率の低さが1人当たり県民所得の引き下げに関連していると認識している。


○(問)  労働力人口は完全失業者数を含めた数値であり、働く場が少ないから労働力人口が減少しているとの答弁は適切ではないことを指摘しておく。


   次に、ニート問題について質問する。全県的なニートの数はどれくらか。また特にニートが多いのはどの地域か。


○(答)  ニートについて全県的に調査したものはないが、全国的な調査をもとに推計すると厚生労働省が約52万人と発表しており、本県では2万3,000人くらいではないかと推定している。地域的な数を明らかにした資料はないが、学生の多い都市部の方が多いのではないかと推測している。


○(問)  学校教育関係者から、本県の高校卒業者の1割が大学等への進学も就職もしないが、特に尼崎市ではこの割合が2割と非常に高いとの話を聞いた。その理由について尋ねると昨年小中学校の基礎学力を調査したところ尼崎市内の子供は5段階のうち下の1、2段階を4割も占めたとの結果が出ており、基礎学力がないため、高校の授業についていけず、進学も就職もできずにニートになっているとの話であった。このようにニート問題と教育問題とは非常に密接に関連している。今年から高校で就業体験事業が開始されるが、教育部門と産業労働部とが十分連携して対応する必要があると考えるがどうか。


○(答)  企業の経営者から若い人の基礎学力をしっかりやってほしいとの要望を受けることがある。基礎学力を含めた人材育成に取り組む必要があると考えており、教育委員会とも連携しながら対応してまいりたい。


○(問)  次に高齢者の雇用問題について質問する。シニア生きがいしごとサポートセンターの設置等の取り組みが進められているが、本当に高齢者のニーズに応じた活躍の場が提供できているのか。


○(答)  シニア生きがいしごとサポートセンターを本年度から設置し、6月末にNPO法人を設置する予定である。この法人は企業をリタイアされた方が中心となって設立し、自分たちと同じ立場の高齢者の活動を支援することになっている。2007年問題を控えてシニアに特化したサポートセンターであり、コミュニティ・ビジネス等を支援する生きがいしごとサポートセンターとも連携しながらニーズに対応した職場改革や事業支援に取り組んでまいりたい。


○(問)  高齢者が長年働いて培ってきたノウハウを生かす場をつくれるかどうかが重要である。問題は働き方であり、フルタイム労働は体力的に無理であるが一定時間であれば自分の能力を発揮できる場があれば働きたいとの意欲を持った方は多数おられるのではないか。高齢者の能力に合った働く場を適切に提供することが重要と考えるがどうか。


○(答)  高齢者の雇用については、現在働いている企業で継続雇用する形があり、例えばフルタイムの方と週3日くらいの人といった形のワークシェアリング的な手法を取り入れている企業もある。また高齢者から若い方へ日本の製造業が持っている技術を伝承していく必要性が高まっており、世代間ワークシェアリングの取り組みもあわせて推進していく。このほかシルバー人材センターでは現在単純労働が中心であるが、これから団塊の世代を中心にホワイトカラーが定年退職してくることから、今後は事務的な仕事も開拓してほしいと依頼しているところである。


○(問)  今の答弁にあった形のワークシェアリングができるのは、大企業がほとんどであり、中小・零細企業にはそのような余裕はない。必要であれば能力のある人に引き続き現役の人と一緒になって働いてもらわないと会社を維持できないのが中小・零細企業である。ほとんどの方は中小企業で働いているのであり、そこをリタイアされた方の受け皿をつくる必要があると考えるがどうか。


○(答)  雇用の場づくりと雇用問題は表裏一体である。2007年問題と言われているが、団塊の世代がリタイアするときに、引き続き就労意欲のある人を継続雇用できる場づくりの必要性は十分認識している。そのためのサポート体制は整備しているが、受け皿として働く場を確保することがこれからの課題である。ニート問題で若い人への働く意識の醸成や社会人としての技術習得の場において経験者を生かす取り組みや、中小企業で技術者の後継者がいない部門に対し経験者をリーダー的に派遣するような仕組みでリタイアした方を生かし、あわせて若い人の後継者育成に活用するといった取り組みが必要と考える。本年度からひょうご経済・雇用再生加速プログラムを推進するが、その時代の必要に応じ、施策を追加していくこととしており、加速会議の意見を踏まえながら、追加的な施策について検討してまいりたい。





 閉   会(午後1時3分)