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平成17年度予算特別委員会(第8日 3月18日)




平成17年度予算特別委員会(第8日 3月18日)





平成17年度予算特別委員会





                  予算特別委員会議事順序





                                    平成17年3月18日(金)


                                    午前10時


                                    大会議室


 
  開    会


1 諸  報  告


2 付託議案審査


 (1) 歳出審査(公安委員会)


    質    疑


3 議 事 打 切 り


4 日 程 通 告


  閉    会


……………………………………………………………………………………………………………………………


出 席 委 員


    委  員  長     山  口  信  行


    副 委 員 長     杉  尾  良  文


    理     事     石  原  修  三


       〃        丸  上     博


       〃        加  藤  康  之


       〃        松  本  よしひろ


       〃        宮  田  しずのり


    委     員     石  井  秀  武


       〃        西  野  將  俊


       〃        松  本  隆  弘


       〃        野  間  洋  志


       〃        佃     助  三


       〃        中  田  香  子


       〃        杉  本  ち さ と


       〃        北  浦  義  久


       〃        葛  西  利  延


       〃        水  田     宏


       〃        合  田  博  一


       〃        岸  口     実


       〃        北  川  泰  寿


       〃        山  本  敏  信


       〃        石  川  憲  幸


       〃        清  元  功  章


……………………………………………………………………………………………………………………………


説明のため出席した者の職氏名


    企画管理部企画調整局長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部企画調整局長


                           高  井  芳  朗


    企画管理部企画調整局財政課長         竹  本  明  正


    公安委員会委員長               野  澤  太 一 郎


    警察本部長                  巽     高  英


    警察本部総務部長               小  寺  英  一


    警察本部警務部長               相  浦  勇  二


    警察本部刑事部長               大  賀  眞  一


    警察本部生活安全部長             前  田  瑞  穂


    警察本部地域部長               田  山  映  二


    警察本部交通部長               嶋  田  詩  郎


    警察本部警備部長               大  江  宜  信


    警察本部警務部参事官兼警務課長        中  川  克  己


    警察本部組織犯罪対策本部長          橋  本  敏  裕


    警察本部総務部参事官兼総務課長        上  山  高  文


    警察本部総務部参事官兼県民広報課長      米  田  千  明


    警察本部総務部会計課長            芝  丸  信  也


……………………………………………………………………………………………………………………………


        午前10時2分開会





○(山口信行 委員長)  ただいまから予算特別委員会を開会いたします。


 議事に先立ち、ご報告申し上げます。


 委員会条例第14条の規定により、本日、当委員会に出席を求めた者の職氏名は、お手元に配付しております一覧表のとおりでありますので、ご了承願います。


 次に、ただいま1名より、本日、当委員会を傍聴したい旨申し出がありました。


 委員会条例並びに傍聴取扱要綱の規定により、ただいま申し出のありました傍聴を許可することにご異議ございませんか。


  (異議なし)


 ご異議ないと認め、さように決します。


 これより議事に入ります。


 平成17年度関係、第1号議案ないし第22号議案を一括議題といたします。


 本日は、公安委員会の歳出審査を行います。


 これより質疑に入ります。


 この際、当局に申し上げます。


 答弁は、発言の趣旨を的確にとらえ、簡潔に願います。


 委員の発言は、通告に基づき、委員長より順次指名をいたします。


 まず、松本隆弘委員。





○(松本隆弘 委員)  まず、まちづくり防犯グループの支援についてということでお伺いをする。


 県下における犯罪情勢について、平成16年の刑法犯の認知件数は約13万5,000件で、平成8年以降増加をしていた件数が平成14年の16万4,445件をピークに、平成15年から減少傾向に転じているが、依然高水準である。


 また、住民に身近な犯罪である街頭犯罪や侵入犯罪が9万6,000件と全体の71%を占めるなど、本県の治安情勢は極めて厳しい状況となっている。


 地域社会における犯罪防止機能の低下が懸念される中、全国的に地域の安全はみずからの手で守ろうとする自主防犯活動の機運が高まっている。


 こうしたことを背景に、警察では、県、市町と一体となって、暮らしの安全・安心対策として、地域住民の自主的なまちづくり防犯グループの活動支援を行っているところであるが、自治会を中心としたまちづくり防犯グループは、2月18日現在で377グループにとどまっている。


 また、平成16年4月に警察庁が実施をした防犯ボランティア団体に対するアンケート調査の結果によると、団体に対する警察の対応は、60.6%の団体が十分であると答える一方、14.6%の団体が不十分であるとし、団体が警察と連携する上での警察への要望内容として、防犯ボランティア団体に対する支援・協力意識や理解の促進が59.2%と最も多く、次いで地域の犯罪情報についての情報提供が52.1%、合同パトロールの促進が50.3%、ボランティアメンバーに対する研修の実施等の活動ノウハウの提供が38.5%となっている。


 こういった点から、防犯グループにおいては、警察からの情報提供や検挙につながる活動ノウハウの指導等についての期待が大きいと考えられる。


 また、24時間対応できるのは、警察と消防など限られた機関のみであり、どうしても夜間の緊急時には、内容のいかんにかかわらず警察へ通報、相談されることが多いと思っている。もちろん、県民の生命、身体及び財産の危機、侵害につながるということもあり、判断としては難しいものがあるとは思うが、私は警察の本来の職務に専念できる環境を整備するためにも、住民の自主的な防犯活動は大変大事なものと考えている。


 警察として、地域の犯罪防止機能の向上のため、県・市町、企業等との連携や防犯グループに対する支援をどのように考えられているのか、また、現在までの取り組み状況と今後どのように取り組もうとお考えなのか、あわせてお伺いをする。





○(巽 警察本部長)  最近の厳しい犯罪情勢の中で、県内各地では自治会等の団体による防犯パトロール等の活動が積極的に行われるなど、地域住民の自主防犯意識が着実に広がりつつあると感じている。


 県民の安全・安心を確固たるものとするには、警察の行う活動のみならず、各自治体を初め地域の企業及びまちづくり防犯グループを初めとする防犯グループによる自主防犯活動が効果的に連動することにより、犯罪抑止機能が最大限に発揮できるものと考えている。


 このため、県警察においては、昨年4月、知事部局に新設された地域安全課に警視以下4名を派遣し、県の推進する「犯罪に強いまちづくり」と、私ども県警察が推進する「ご近所の防犯運動」、これを有機的に連動させるとともに、市町の防犯担当部局との連携の強化を図り、自治体と協働した防犯対策の推進に努めている。


 さらに、各防犯グループの活動の促進を図るため、タイムリーな犯罪情報や防犯情報の提供、合同パトロールへの同行指導、助言、防犯セミナーの開催による防犯活動のリーダーの育成に努めているほか、各防犯グループの活動実態に応じた支援に努めている。


 県警察においては、地域社会と連帯した「地域安全総合対策の推進」というものを本年の業務重点の第1に掲げており、今後とも地域住民初め、県・市町及び関係団体・企業等と手を携えた息の長い効果的な地域防犯活動を継続して、安全で住みやすい兵庫県の実現に努めてまいりたいと考えているので、ご支援のほど、よろしくお願いしたい。





○(松本隆弘 委員)  本部長の方からも、地域としっかりと連携をとってやっていくという答弁をいただいたが、私、ちょっと気になるというか、点があると思っているが、この防犯グループの活動は、本当に機能がスムーズにいけば必ず犯罪の抑止力、あるいは当然防止につながるというふうに確信をしている。


 これは警察当局に直接関係ないかもしれないが、まず、この防犯グループの組織の確立は、なかなか市町へのスムーズな連絡が行っているのかどうかを含めて、なかなか組織率が上がらないという点が一つ問題である。


 それともう1点は、確かに自治会、今本当にいろんな問題にしても、それを地域の力で何とかせないかぬという、そういう情勢であるが、その中で少し自治会自体の負担が大きくなっているのではないか。子供たちの教育から福祉の問題、あるいは防災、そしてこの防犯ということで非常に負担が大きくなっていて、なおかつ、今自治会の組織率がすごく低い。そういった点があるので、ぜひ私は、皆様にお願いしたいのは、そういった中だけれども、実際やっている側はやる気が出ればそういう体制を整えることができれば、自然とできてくるものではないかなというふうに思うので、ぜひ地域の人たちには、一つには、検挙につながるということが一番大事なこと、それが安全・安心を体感、実感できることだというふうに思っているから、警察当局の皆さんには、地域に対してそういう希望が持てる支援を、ぜひこれから行っていただきたい、要望しておきたいと思う。


 次に、地域安全総合対策システムの高度化についてということで、まず、システムの高度化の内容についてお伺いをする。


 犯罪による被害を防止するためには、警察によるパトロールや犯罪の検挙率の向上など、警察力の強化も必要ではあるが、住民みずからが、日常的に犯罪のつけ入るすきを見せないということも非常に大事であろうと思っている。


 性犯罪、ひったくり、空き巣等から身を守り、または財産を守っていくためには、地域ごとの犯罪発生件数やその増減の状況はもとより、多発している犯罪の種類や手口など、特にどのようなことに気をつけなければならないのかといった情報提供が必要となる。


 地域安全総合対策システムについては、平成12年度から運用され、県下52警察署管内で発生した犯罪情報を登録し、犯罪の発生状況を地図上に表示して分析できることから、それを各種警察活動に活用していると聞いているが、今回、このシステムをどのように高度化をし、どのように活用されようとしているのか、まずお伺いをする。





○(大賀刑事部長)  県警においては、地域安全総合対策システムを活用し、犯罪の発生状況の把握、分析等をしてさまざまな警察活動に役立てているところであるが、現行のシステムについては、導入が約5年前ということであり、当時の技術で導入したわけであるが、声かけ事案等の犯罪の前兆事案、こういったものに関する情報の登録が現在できていないということ、また、犯罪の発生場所を示す地図表示、これがわかりにくいということ、さらには蓄積した情報の分析や検索の機能、これが必ずしも十分でないということなどの問題点があって、最近の厳しい犯罪情勢に若干、十分対応できないというような面があった。


 このため、今回、新たに進歩した情報技術を取り入れ、登録できる情報項目を拡張するということ、それから最新の地理情報システム、GISというものであるが、これを導入するということ、そして蓄積した情報の検索機能及び分析機能、こういったものを強化するといったことなど、システムの高度化を図りたいと考えている。


 そして、この高度化により、一つには、年少者に対する声かけ事案といったものの幅広い情報の登録ができるようになるし、また、市や町単位でより細かな犯罪発生状況を地図に表示させることができるようになるし、さらには蓄積した情報の多角的な分析や検索が可能になるなど、さまざまなことが可能になると考えている。これによって、犯罪発生状況等のよりきめ細やかな分析であるとか、あるいは県民の皆様のニーズに応じた犯罪情報の提供等が実現できると、こういったものに活用できると考えている。





○(松本隆弘 委員)  それでは、続いてシステムの高度化による効果についてお聞きをしたいと思う。


 治安の悪化に対する不安を県民が一番敏感に感じ取るのは、ひったくり、路上強盗等の街頭犯罪及び空き巣等の住宅を対象とした侵入犯罪である。今回のシステムの高度化によって、これらの犯罪の検挙対策等にどのような効果があると考えておられるのかお聞きをする。





○(大賀刑事部長)  最新の地理情報システムの導入など、システムの高度化によって犯罪の罪種・手口ごとに時間帯を区切って犯罪の発生地域等を地図上に表示させることが可能となることから、これまで以上に犯罪の発生実態に応じた、例えばパトロール、これが実施することができるようになるほか、捜査員のより効率的な、かつ効果的な運用が可能になるものと考えている。


 また、蓄積した犯罪情報の検索機能を強化することにより、容疑者のピックアップ、絞り込みや割り出しをスムーズに行うことが可能になることから、容疑者の早期検挙につながるものと期待している。


 また、犯罪マップ等を地域住民の方々に提供することにより、自主防犯活動がより一層活性化されるのではないかと、そのことによって犯罪の未然防止にも効果があるのではないかと考えている。


 さらには、犯罪統計にあらわれてこない年少者に対する声かけ事案、こういったものに対して、いわゆる犯罪の前兆事案、こういったものの発生場所を地図上に表示して、例えば学校関係者等にも配付することが可能となるので、重大犯罪の未然防止にも効果があるものと、このように考えている。





○(松本隆弘 委員)  システムを高度化することによって、当然最新の技術を入れるということであるので、今答弁があったように当然検挙率のアップにつながると、非常に大事な部分であるし、逆に、こういった情報がきちっと地域の防犯活動を続けているグループとか自治会に提供できるということが、一番効果があるのではないかなと、一体どういうところでどんな犯罪があるのだということを認識をしてもらうことによって、逆にそういう、じゃあ、こうしていこうという対策も考えられるのではないかなと、そういうように思うので、よろしくお願いをする。


 次に、違法駐車対策についてお伺いをする。


 違法駐車は、都市部を中心に常態化しており、交通渋滞、交通事故の原因となるほか、緊急時における救急車、消防車等の緊急車両の通行妨害、ごみ収集作業の妨害など国民生活に著しい弊害をもたらし、都市の景観上も好ましくない。


 これまで駐車場、パーキングメーターやパーキングチケットの整備等により、駐車容量の拡大などの対策を講じてきたが、依然解決をしていない深刻な都市問題である。


 原因の一つには、駐車モラルの低落が挙げられる。当たり前のことであるが、駐車取り締まりの現場には運転者がいないわけである。ということは、なかなか検挙することも困難ということになり、違反者の呼び出し等に多大なコストと労力がかかるということになる。


 そのため、実際には取り締まりをする人員の限界があり、なかなかすべてを検挙できないということになる。となると、これは本当にモラルだと思うが、今回は運が悪かったんだと、次からは見つからないようにしようと考える人も出てくる。そういうことになると本当に悪循環というか、ますますモラルの低落につながるというか、悪循環が繰り返されるということになる。


 そこで、駐車モラルの向上を図ることはもちろんであるが、一方で私が冒頭に述べたように、治安情勢が悪化をしている、そういうこともあり、私は民間に委託できるものは委託をし、警察力をより悪質また重大な警察事象に向けるべきであるというふうに考えている。


 昨年の道路交通法の一部改正で、放置駐車違反取り締まりの関係事務の一部が民間委託できることになったということは承知をしているが、都市部の警察署において、駐車違反に関係する事務を民間に委託する駐車監視員制度に期待をするところである。


 そこで、まず、公平公正な取り締まりの確保について伺いたいと思う。


 違法駐車取り締まりに関係する事務を民間に委託することになるが、これまで警察官が行うことによって担保されてきた公平公正な取り締まりを確保することがまず求められる。あってはならないことだとは思っているが、違法駐車取り締まりの現場において、実際に違法駐車取り締まりに従事する者が情けや収賄、あるいは脅迫によって見逃したり、違法駐車を取り締まる際に取り扱った個人情報等、今本当に社会問題になっているが、こういったものが不正に流用されるといった、そんな行為が生じないかと、少し心配をする面があるので、まず、公平公正な取り締まりの確保の方法についてお伺いをしたいと思う。





○(嶋田交通部長)  違法駐車については、都市部を中心に常態化して、交通事故や交通渋滞を引き起こすなど県民生活に著しい弊害をもたらしているところである。県警としては、改正道路交通法の趣旨を踏まえ、神戸市内9警察署に民間委託を導入し、違法駐車取り締まりを強化することとした。


 民間委託による公正な取り締まりの確保については、今回の改正で委託を受ける法人の公安委員会への登録制度、現場で放置車両の確認事務に従事する駐車監視員に対する資格者証制度、そして確認事務に従事する役職員をみなし公務員として、金品等を受け取れば収賄罪により処罰されることが定められており、それぞれの適正な運用に努めていく。


 また、公平性の確保については、民間委託の際には、地域の方々の要望を踏まえつつ、重点的に取り締まりを行う場所、時間帯などを定めたガイドラインを公表するなど適切な取り締まりを行ってまいりたいと考えている。


 駐車監視員の業務に関する不正に対しては、公安委員会は法人に対して登録を取り消すことができる、また、警察署長としては、確認事務の委託契約を解除することができるなどの仕組みになっており、放置車両の確認事務が的確に行われるように受託法人に対する監督を厳格に行っていく。





○(松本隆弘 委員)  心配は無用だということかもしれないが、先ほども申し上げたように、やはりここの部分でもしっかりと連携をとってもらうと、きちっと指導していただくということが大事であろうと思う。


 最後になるが、やはり期待をするところであるので、今回のこの制度の実施によってどのような効果を見込んでおられるのか、最後、お聞きをしたいと思う。





○(嶋田交通部長)  違法駐車は運転者が車両を離れ、違反者の特定が困難であるという根源的な問題があり、これにより多大な労力を費やしても未出頭者の捕捉が十分になし得ず、このことが逃げ得という不公平を招き、駐車違反を抑止できてないという原因となっている。


 今回の道路交通法の改正により、こうした常態化した駐車違反に対し、運転者責任の追及ができない場合には、車両の使用者に放置違反金の納付を命じることができる、放置違反金を滞納している者には車検を拒否したり、違反を繰り返す者には車の使用制限を行うといった措置を講じることにより、違法駐車の抑止効果を高めることとされている。


 また、民間委託された駐車監視員が重点地区等を繰り返し巡回することにより、巡回密度が高まって駐車秩序が回復でき、高齢者あるいは身体障害者を初め、全体の交通参加者の安全と円滑が図れるという効果が期待できる。


 さらに、これまで駐車取り締まりに要していた警察官の事務の合理化が図られ、駐車取り締まりの負担軽減をひき逃げ事件等の悪質な交通事件捜査などに振り向けることができることや、パトロール強化等につながり、これまで以上に地域住民の安心感の向上が図られることになる。





○(松本隆弘 委員)  答弁いただいたように、重大、また悪質な犯罪の方へという部分、本当に大事であるので、しっかりとよろしくお願いをしたいと思う。


 きょうは私も最後であるので、実は、今回地域と連携してほしいとか、民間と連携をとってということで質問させていただいたが、私は、本来はやっぱり情けないと言ったら言葉は悪いが、日本は世界一安全な、安心な日本という言葉がもう本当に過去のものに今なっている状況であり、本当にこのままではいけないなと思いながら、最後にちょっと要望しておきたいと思う。


 実は、昨日も我が会派の石川議員が、教師に対する件であるが、もっと本当にしっかりとしたやる気のある教師づくりが必要だということを、熱弁を振るっておられて、本当に私もそうだと思っているし、この警察官というのも本当にそこだと思う。いいか悪いか、最近はもう2割ぐらいが警察学校の中でやめてしまうという話も聞いて、警察学校ぐらいきちっと卒業できなければ警察の仕事なんかできないということもあるとは思うが、一度警察官の、いわゆる選定方法というのか、もう一度見直していただいてはどうかと、例えば高校生も枠をとったということであるが、実際一生懸命やろうとしている高校生もたくさんいるわけである。本当にその地域に根差した警察官づくりなんかもぜひ力を入れていただくと、地域のことがよくわかっている人間が地域を守るというようなことにもつながって、非常にいい結果が生まれるのではないかなと、そういう気もしている。


 本当にいろいろ難しい時代であるが、ぜひ公安委員会の皆さん、そして警察の皆さんに、今後とも安全・安心で暮らせる社会づくりにご尽力をいただきたいということをお願いをして質問を終わりたいと思う。





○(山口信行 委員長)  以上で松本隆弘委員の質疑は終わりました。


 次に、石井委員。





○(石井秀武 委員)  今回、3部局にわたり質問させていただいたが、本日が最終である。また、我が会派の歳出審査におけるトリであるので、どうかよろしくお願いする。


 まず、自転車の交通安全対策について、自転車運転免許制度の現状と成果についてお尋ねする。


 県警交通企画課によると、一昨年の自転車の交通事故は、県内で9,112件で、5年前に比べて約1,800件ふえており、人身事故総数の約2割を占め、死者も37人発生している。そのうち、中学生以下の子供の負傷者は1,631人、死者は1名で、全死傷者の2割弱となっている。


 このようなことを受け、県と県警では、自転車の交通安全対策を平成16年度の重点課題として位置づけ、昨年4月に、増加する自転車事故に歯どめをかけようと平成14年の7月から制度を発足させた東京都荒川区の例を参考に、自転車運転免許制度を導入された。県内でも人身事故に対する自転車事故の割合が高い阪神地域の尼崎市において、試験的に取り組んでいるとのことである。


 この制度は、講習会の参加者に対して、警察署員らが交通ルールや自転車の安全な乗り方を指導し、その後基礎的な知識を問う筆記試験や交差点などの実技試験を実施し、小中学生には「免許証」を、高校生以上には車の免許証と混同しないように「修了証」を発行するといった制度である。日ごろ意識が低下しがちの自転車乗車中の交通安全について、改めて意識の浸透を図る絶好の機会と考える。


 また、昭和42年の道交法改正当時、自転車の違反は想定されていなかったようであるが、今年に入り大阪府警では、自転車の悪質な交通違反に、刑事処分につながる交通切符、いわゆる赤切符を切る異例の取り締まりに乗り出したとのことである。


 また、民主党はいわゆるママチャリに同乗させる幼児へのヘルメット着用義務化の法案を提出するなど、たかが自転車とは言えないほど、自転車による事故は、今や大きな社会問題となっている。


 そこで、受講対象人口が約42万人の尼崎市において、この1年間に何人の受講があり、免許証、修了証をそれぞれ幾ら発行されたのか、また、こうした試験的取り組みにより事故件数はどれだけ改善されたかなど、自転車運転免許制度の現状と成果についてお尋ねする。





○(嶋田交通部長)  自転車の関係する人身事故は、ここ数年増加傾向で推移しており、その要因は、自転車利用者の一時不停止、信号無視等の基本的な交通ルールの無視、マナーの欠如等によるものが多く見られる。


 このため、県警では、学校等教育機関や交通安全協会、老人会等関係団体と連携し、小・中学生、高齢者等を対象として、自転車の正しい通行方法や交通ルールを体得させる自転車実技講習会等を開催するなど、交通事故の防止に努めている。


 平成16年度は、県の交通安全課と連携の上、自転車事故の多い尼崎市、加古川市をモデル地区として自転車運転免許証等発行事業を実施したところである。特に尼崎市では、関係機関、団体で構成する尼崎市交通安全運動推進協議会の事業として積極的に取り組み、小中学生約700人、高齢者約400人を対象に20回の講習会を開催して1,101通の自転車運転免許証や修了証を交付し、この大きな効果に関する広報や自転車事故防止についての啓発活動が活発に展開されたところである。この結果、尼崎市内における自転車の関係する人身事故は、平成16年中、1,225件ということで、前年に対するとマイナス103件ということで、約8%の減となる成果を見ている。


 今後とも、マナー向上に大きな効果が認められる自転車運転免許制度を拡充するため、関係機関、団体への働きかけを行ってまいりたいと考えている。





○(石井秀武 委員)  ある程度成果が出てきているようであるが、まだまだ受講者の方は1,100人程度ということで、少ないようであるので、もっと積極的に県と連携して啓発活動に取り組んでいただきたいと思うので、引き続きよろしくお願いする。


 次に、自転車運転免許制度の今後の展開と自転車交通安全の実践教育の場所の必要性についてお尋ねする。


 東京都荒川区などの自転車運転免許制度の先行事例や尼崎市における試験的取り組みの成果を踏まえ、今後は急増する自転車における事故防止対策のためにも、全県的に取り組んでいく必要があると思う。


 そこで、いつ、どのように各自治体に導入し、県民にどのように周知されていくのか。また、尼崎市内にある県立西武庫公園は、交通ルールや自転車の安全な乗り方を指導したり、実技試験を実施する施設としては有効なものであると思う。今後、全県的に取り組んでいく場合、このような施設もあればいいと思うが、これが必ずしも固定式のものでなくても容易に信号機等を設置できる施設でいいと思う。そのような場所の必要性についてどのように考えているのか、お尋ねする。





○(嶋田交通部長)  県警では、自転車事故防止に効果が認められる免許証等発行事業の実施について、警察署を通じて各自治体に強く働きかけており、17年度は神戸市、宝塚市及び高砂市の3自治体がモデル地区として本事業を推進することとなっている。また、先ほど申し上げた尼崎市では、さらに継続事業ということで実施することを決定しているということである。


 今後とも、県・交通安全課と連携して、毎年度新たなモデル地区を指定するなど、本事業の普及を図ってまいりたいと考えている。


 講習実施場所については、交通安全施設の充実した西武庫公園のような実技講習コース、信号機、歩道等が整備された施設が望ましいものの、参加者の身近にある公園や学校の校庭においても、簡易式の信号機を活用した自転車教室の開催など、規模や内容等に応じた工夫をすれば問題はないものと考えている。


 今後とも、講習内容等の充実に努め、増加傾向にある自転車事故の防止を図るために、こういった自転車教室の開催などを強く図ってまいりたい。





○(石井秀武 委員)  県においては、県民政策部が交通安全について所管しており、また、場所については主に県土整備部の所管する、ただいまあったような公園等の利用が考えられる。自転車の交通事故防止の観点からも、私もその都度各部局で発言するが、県警としても一層の取り組みとご声援をどうかよろしくお願いする。


 次に、警察官の地域行事への参加等による地域防犯力の活性化についてお尋ねする。


 昨年の県下における刑法犯認知件数は、13万5,121件で、そのうち路上強盗やひったくり、車上ねらいなどの街頭犯罪が8万3,476件、空き巣、事務所荒らしなどの侵入盗が1万4,323件と、相変わらず身近な犯罪である街頭犯罪・侵入盗の発生件数は高水準で推移している。


 また、検挙率は、街頭犯罪が10.3%、侵入犯罪が29.3%となっており、5年前、平成12年と比べると街頭犯罪が2ポイント低下、侵入犯罪に至っては17.3%低下しており、非常に心もとない限りである。特に、都市部においては住民同士の人間関係も希薄なことから、なおさら不安が募る。


 さらに、近年、外国人犯罪や少年犯罪、ハイテク犯罪、振り込め詐欺等の知能犯罪、重要犯罪など、犯罪の形態も多様化、複雑化、巧妙化、さらに凶悪化している。そうした中、平成15年から県警においては、抑止対策に重点を置き、犯罪発生の多発する時間帯には、見回り活動を行ったり、私の地元西区では24時間体制でフロントライン・パトロール隊を編成し、地域住民の安心と安全の確保のため、日々業務に精励されておられることに心より感謝申し上げる。そして、これらの取り組みにより街頭犯罪に関して一定の抑止力が働き、成果が上がってきているように思われる。


 そこで、これからは、地域住民と警察署員・交番勤務員がより顔の見える信頼関係を構築していくことにより、地域住民から情報提供を受けやすい環境をつくることが重要であると考える。


 地元の各種団体行事等に、交番勤務員をもっと積極的に参加させ、地域住民にとって警察官が身近で親しみのある存在になるべきであると考える。


 署長、副署長、また地域官はよく見かけるが、そういった方とは別に、また雑踏警備という意味ではなく、積極的に地域活動に参加させていただきたいと考えている。


 さらに、地域密着型の交番づくりを進めるため、交番勤務員と地域住民とのつながりを密にするとともに、訪問活動などあらゆる活動を通じた管内の実態を把握する活動も推進すべきと考えるが、ご所見をお伺いする。





○(巽 警察本部長)  交番、駐在所で勤務する警察官は、地域住民に最も身近な存在として事件・事故を未然に防止するため、自治会等との会合や防犯パトロール、交通安全教室などを通じて、地域住民とのふれあいを深めているところではある。


 とりわけ最近は、子供に対する犯罪が増加していることから、子供を守るために学校周辺での駐留警戒を強化しているほか、小学校等において防犯訓練を実施し、あるいは教師に対する刺股の使い方指導や児童に対する防犯講話を行うなど、より顔の見える地域警察活動に力を入れているところである。


 今後さらに、地域住民等の自主防犯活動の活性化に向けて、地元の各種行事への参加を初め、巡回連絡を通じた防犯指導や各種相談への対応等により管内の実態や地域住民の皆さんの要望、意見をきめ細かく把握するとともに、地域が抱えているさまざまな問題の解決に向けて住民の皆さんとともに取り組むなど、交番の警察官が地域住民の皆さんにとってより一層親しまれる、また、信頼される存在として、地域に密着した活動を推進してまいりたいと考えているので、ご支援のほどよろしくお願いしたい。





○(石井秀武 委員)  行事への参加や巡回連絡などの方法にもいろんな工夫が必要であると思うので、それぞれの地域のニーズに沿った形で、ある程度裁量を持たせることを可能にしていただきたいと思っている。そういった地道な活動が、長い目で見た犯罪の抑制につながると思うので、ぜひともよろしくお願いする。


 次に、警察署の職場環境の改善についてお尋ねする。


 昨年は大変な猛暑であった。また、大みそかには大雪が降り、2月初頭は寒波に見舞われるなど例年にない異常気象であった。ことしの長期予報では、夏も大変暑くなるとのことである。警察署員は、交代制で土日祝日また昼夜関係なく業務に精励されている。また、被害に遭われた住民や相談者も早朝、夜間、休日関係なく訪れる。住民サービスの観点から、また警察官の執務能力向上からも職場環境の整備が重要であると考えている。


 そこで、警察署内の冷暖房、特に土日祝日また時間外の取り扱いについて、現在どのように管理されているのか、また、どのように改善されようとしているのかお尋ねする。





○(小寺総務部長)  警察庁舎内の冷暖房の状況であるが、市民応接や勤務環境面に配意するとともに、省エネや経費の節減等を勘案しながら管理運用しているところである。


 管理運用の実態であるが、冷暖房が必要とされる時期において、執務時間内は全館の冷暖房を実施し、執務時間外及び土曜、日曜、祝日等の閉庁日は公かい、各種の相談室、交通事故係室、宿直室等特定の場所については個別に冷暖房を実施しているところである。


 また、執務時間外等において、空調機による冷暖房を実施していない部屋等については、扇風機とかストーブ等により対応しているところである。


 執務時間外等における事件や事故の取り扱いが増加するなど、執務時間外における勤務環境改善の必要性が高まっていることから、今後においては、全館の冷暖房方式から効率的かつ随時使用が可能な個別冷暖房方式への切りかえや環境問題を考慮したビルマルチ型空調機等省エネ型の冷暖房システムの導入を庁舎の新築、改修にあわせ計画的に推進するなどにより、職場環境の改善に努めてまいりたいと、このように考えているところであるので、今後ともどうぞよろしくご支援のほどをお願い申し上げたい。





○(石井秀武 委員)  夏の暑い休日に署に伺うと、十数台の卓上扇風機が回っている、そういったちょっと異様な光景を目にした。精神論ではなく、署員がもっと働きやすい職場環境を早急につくる必要があると思う。住民サービスの観点からも、新築、改築等を待っていたらいつになるかわからないので、できるところから計画的に整備、改善されるよう要望しておく。


 次に、警察官の勤務実態と士気高揚についてお尋ねする。


 警察の仕事は、大きく分けて刑事や生活安全などの内勤勤務と、交番や駐在所などの地域勤務がある。地域住民にとって一番身近な交番は、24時間勤務で心身ともに過酷な勤務形態であるが、3交代制をとっており、迅速な引き継ぎ、勤務や休みの周期もはっきりしており、また、年休等の休暇も計画的に取得できるように聞いている一方、内勤勤務の場合、限られた人員での日常業務に加え、多種多様な相談や事件にも対応しなければならず、残業や休日出勤を余儀なくされるなど、交番勤務と比較して、計画的に年休・有給を取得することは難しく、いわゆるサービス残業的な勤務状態もあるようである。


 厳しい治安状況下で日夜勤務される警察官の皆さんのご苦労は、それぞれの立場で大変なものであると思うが、厳しい状況にある治安を回復するためには、すべての警察官が一丸となって警察活動に邁進していただくことが重要であると考える。


 そこで、このような状況の中で、内勤勤務と地域勤務の警察官との間に不公平感が生まれ、士気の低下を招くようなことがあってはならず、現下の厳しい治安情勢に警察組織を挙げて安全で安心な社会を醸成していくためにも、警察官にいかにやる気を出させ、士気高揚につなげるかを考え、実効ある取り組みを進めるべきであると思っている。特に、若い警察官の士気高揚につながる取り組みが緊急の課題であると思っている。


 そこで、おのおのの勤務における勤務の実態と警察官の士気高揚についてご所見をお伺いする。





○(相浦警務部長)  警察官の勤務時間は、1週間当たり40時間と定まっているが、業務上の必要により幾つかの勤務制を設けている。


 お尋ねにあった交番などに勤務する地域警察官は、組織として常時警戒体制を維持する必要があることから、原則として3日に1度の当番勤務を交代制で行っており、すべての警察事象の初動的な対応に当たっているところである。


 一方、刑事課に勤務する警察官に代表されるいわゆる内勤勤務員については、1日に8時間の勤務時間で1週間に5日間勤務し、継続して事件・事故の処理などに当たっているところである。こうした勤務員は、身柄事件の捜査など限られた日数の中で処理をしなければならない業務を抱えていることから、ご指摘のとおり休日などの勤務を余儀なくされる場合も多くある。


 この両者の業務負担について、一般的な比較を試みようとしても、その任務も、そしてまた具体的な勤務形態も異なり、どちらがどうと結論づけることはなかなか困難であるというふうに考えており、私どもとしては、いかなる勤務制に従事している警察官であっても、それぞれの立場で職責を果しているものと認識をしている。むしろ大切なことは、どの部門の警察職員であっても、その勤務状況を幹部が十分に把握をして、例えば休暇がほとんどとれないなど、厳しい勤務を行っている警察職員については、手当や昇任、あるいは表彰などにその勤務ぶりを反映させるということ、つまり処遇面で流した汗に報いるということ、これが大切なことであると考えており、今後ともこの点については、士気高揚の観点から特に配意してまいりたいと考えている。


 また、警察官の士気の根本は、一人一人の警察官が誇りと使命感を持ち、県民のために尽くすというプロ意識を保持することにあると考えているが、特にご指摘の若い警察官の士気高揚方策については、将来の県警察の主戦力であることから、実務能力にたけた上司の下で仕事をさせたり、あるいはやる気のあふれる先輩警察官とともに職務に従事させるなど、きめ細かな指導に配意をして、警察官を拝命した当時の志や情熱を低下させることなく、それを具体的な職務成果に直結させるよう努めているところであり、どうぞご理解を賜りたいと思っている。





○(石井秀武 委員)  処遇面とかでも対応するということであるが、警察官の働く意欲にかかわる問題であり、ひいては県民の安全と安心につながっていくことであるので、今後、このような不公平感ができるだけ出ないように、その払拭に取り組んでいかれることを希望しておく。


 次に、スピード取り締まりについてお尋ねする。


 速度超過による交通事故が多発し、その取り締まりに日夜努力されておられる警察官の皆様方に敬意を表するところであるが、その取り締まりの箇所について、時々、その場所が適切な場所であるのか疑問を抱くところがある。例えば、国道428号の北区山田町のある地点では、北側方面上り車線において、よく取り締まりを行っているのを見かける。私が見る限りでは、この地点で実施するのであれば、下り反対車線での取り締まりの方が効果的ではないかと考える。


 取り締まりの実施には、ある程度の場所の確保が必要であり、技術上のこともあり、いろんな条件を勘案して決定されていると思うが、休日に、この場所を自転車で走るたびに疑問を抱いている。


 また、白バイによる取り締まりに関しても、あらかじめ違反しやすい、スピードの出やすい箇所で待機し、取り締まりをしている様子をよく見かける。というのも反則切符を切るときには、あらかじめ準備された取り締まり箇所の住所記載の冊子を見ながら記入している。そういった場所では、スピードを出さないような啓発活動を積極的に取り入れていくべきであり、取り締まりは凶悪な粗暴行為などに重点を置くべきで、住民だれしもある程度納得できるような適切な場所での選択と集中による取り締まりを行うべきであると考える。


 違反することは、もちろん悪いことであるが、住宅街の一角で取り締まったりすることにより、かえって警察官に対する住民の不信を招いている場所もあり、さきの質問の地域住民との信頼関係の構築には、逆行する面もあるのではないかと懸念するものである。


 そこで、阪神高速北神戸線のある地点での取り締まりの速度規制についての事例を挙げながらお尋ねする。


 この道路は、指定自動車専用道路であり、設計速度は時速60キロ、規制速度も同じく時速60キロとなっているが、時速60キロで走っている車をほとんど見かけないほど見通しもよく、それゆえスピードの出しやすい道路であり、それがゆえに取り締まり箇所になっているわけであるが、県警においても、この場所の実勢速度は時速83キロと把握されているようであるし、時速60キロという守れない規制をして、守っていないというのではなく、道路の構造あるいは交通量などの交通環境、あるいは安全設備の整備状況、それから交通事故発生状況等の諸事案を勘案の上、交通実態に即した取り締まりをすべきだと思うが、ご所見をお尋ねする。





○(嶋田交通部長)  県警が行う交通指導取り締まりについては、交通事故を防止するため、飲酒運転、無免許運転、最高速度違反などの、いわゆる悪質・危険性の高い違反、信号無視、一時不停止違反、歩行者妨害違反などの事故に直結する交差点関連違反、駐車違反などの迷惑性の高い違反などに重点を志向した取り締まりを強化しているところである。


 中でも速度超過による死者は、平成16年中の全交通事故死者の26.3%を占めるなど死亡原因のトップとなっており、取り締まりの必要性は極めて高いと認識している。


 ご指摘の阪神高速北神戸線については、平成15年4月に全線が開通しているが、これまで年々交通量が増加しており、平成16年は開通した15年に比べ、1日当たり4,000台が増加し、1日当たり約2万8,000台の通行量ということになっている。


 また、交通事故についても、同様に発生状況を比べて見ると、死者ゼロがプラス1、人身事故が23件が53件、負傷者が34人が74人ということで、いずれも2倍以上の急増という形になっており、物損事故については、172件が229件と増加しているところである。特に、人身事故53件を違反別で見た場合、速度違反に起因するものが64.2%と極めて高く、これは高速道路、自動車専用道路全体の25.7%を大きく上回っているところである。


 警察としては、このような現状を踏まえ、今後とも交通事故の防止に機能する適切な交通取り締まり、警戒活動の強化、そういったことに努めてまいりたい。





○(石井秀武 委員)  私が指摘したいのは、昨年8月の衆議院内閣委員会の議事録を見ていると、ちょうどこの阪神高速北神戸線の速度規制についてやりとりがあり、その中で設計速度と規制速度とは別のものであり、特に後者は公安委員会が交通状況等を考慮して道路交通法に基づき設定するものとある。このやりとりを読んでいると、国はどうやら規制速度の設定は、あくまで地元の公安委員会の判断であると、すなわち地元の公安委員会が英断を下せば変更は可能であると逃げを打ったようであるが、その中でまた決定した後であっても、道路構造の変更があったり、あるいは交通実態の変化、特にこの点では阪神高速北神戸線の最新の交通量は4,000台ほどふえたということであるが、設計基準交通量の、現在まだ半分にも満たされてないというような状況である。こういったものに応じて、適宜見直しを行っているとのことであった。


 そういった意味においても、全国的に設計速度を規制速度が上回るところは今のところないようであるが、阪神高速北神戸線を初め県下各地の道路においても、実態に応じた速度規制内容に変更できる箇所があれば、国の動きをまたずして適宜見直しを行ってはどうかという観点で、あえて質問をさせていただいた。


 ただいま交通部長から、確たる態度でのご答弁もいただいた。違反に対しては毅然たる姿勢で取り締まりに臨んでいただく、これは共通の認識であることを申し添え、質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で石井委員の質疑は終わりました。


 次に、合田委員。





○(合田博一 委員)  それでは、私の方から組織犯罪対策、それから振り込め詐欺対策について、簡潔にお伺いしていきたいと思うので、どうぞよろしくお願いしたい。


 昨年の県下の犯罪情勢を見ると、平成8年以降増加を続けていた認知件数は、平成15年以降2年連続して減少してきており、一定の歯どめがかかっているように思われるが、治安情勢は依然として厳しい情勢にある。


 治安悪化の大きな要因として、いわゆる「振り込め詐欺」、来日外国人による窃盗等、さらにはにせ札のはんらんなど、県民の身近で起こる犯罪にも暴力団等の組織が暗躍し、これらの犯罪が大きな資金源となっていると思われる。


 このような情勢を踏まえ、昨年10月には警察庁が「組織犯罪対策要綱」を策定し、全国の警察を挙げて組織犯罪対策に取り組もうとされておられる。これを受け本県においても、警察本部の組織に関する条例の一部を改正する条例が今定例会に提案されている。提案された条例は、薬物及び銃器に関する犯罪の取り締まりを生活安全部の所管から刑事部の所管に移し、組織犯罪の取り締まりに関することを新たに盛り込もうとするものである。


 今回の組織改正は、国の改正に倣ったものであり、警察庁や他の都道府県警察との整合を図る観点から実施されようとしていると思うが、組織犯罪を撲滅する上で、これまでの組織体制ではどういう問題点があったと認識しているのか、まずお聞かせいただきたいと思う。





○(相浦警務部長)  従来、暴力団による犯罪、組織的な薬物・銃器の密輸・密売事犯、来日外国人による組織的に犯行される犯罪などの犯罪組織に対する取り締まりのうち、暴力団犯罪については刑事部門が、薬物・銃器犯罪については生活安全部門が、さらに来日外国人犯罪についてはその罪種ごとに所掌している複数の部門がそれぞれ対策を講じていたため、犯罪組織を壊滅するための一体的でかつ戦略的な取り組みが行われていたとは必ずしも言いがたい状況にあった。


 このようなことから、本県警察においては、平成15年度からこうした組織犯罪に可能な限り一元的に対応するために、刑事部、生活安全部等にまたがる警視正の参事官の職を設置の上、既存の枠組みにとらわれない組織横断的なプロジェクト組織である兵庫県警察組織犯罪対策本部を設置し運用してきたが、部門がまたがることから、指揮権の調整に課題があるほか、一つの目標に向かって職員が団結して事に当たるという一体感の点でやや難があるなど、一定の限界があったところである。以上がこれまでの体制上の問題であった。





○(合田博一 委員)  答弁によると、今までの体制では、一体的また戦略的な体制には問題があったということで、今回の組織改正により刑事部には組織犯罪対策に係る警察活動を総合的かつ一体的に推進する部としての役割が期待されているところである。


 そこで、今回の組織改正により、警察力の強化という点でどのような効果が期待できるのか、また、効率的な人員配置という面からは、警察署の体制にどのような影響があると考えているのか、お聞かせいただきたいと思う。





○(相浦警務部長)  先ほどご答弁申し上げたこれまでの問題点を克服するため、今春に組織犯罪対策を一元的に集約するための組織として刑事部に、組織犯罪対策局という部署を設置したいと考えている。このことによって従来のプロジェクト体制と異なり、指揮命令系統の一本化、責任の明確化などが図られ、実効ある対策が推進できるものと考えている。


 また、同局の内部組織としては総合的な組織犯罪への戦略の企画・立案する所属、暴力団犯罪を取り締まる所属、そして薬物・銃器犯罪対策を行う所属を設置することとしているが、組織犯罪に対応するこの三つの所属を一つの枠組みの中にまとめることにより、暴力団、薬物・銃器の密輸・密売組織、来日外国人組織等の犯罪組織に係る情報を一元的に集約・分析した上で、犯罪組織の壊滅に向けた戦略的な取り組みを検討していくことが可能となり、従来以上に犯罪組織相互のかかわり合いなどの実態解明や組織犯罪の特性などを見据えた総合的な取り組みを図ることができるものと考えている。


 次に、警察署に与える影響についてであるが、警察本部同様、薬物・銃器対策事務が生活安全部門から刑事部門に移管されることに伴って、刑事部門を担当する幹部の指揮のもと、暴力団対策担当者と薬物・銃器対策担当者とが一体となって業務を推進することとなることから、組織犯罪に関する情報が一元的に集約されるとともに、特に捜査員の弾力的かつ集中的な運用が可能となり、警察署においても効果的な取り締まりを行うことができるようになるものと考えている。





○(合田博一 委員)  今、組織の問題点や組織改正の効果などについてお伺いしてきたが、この組織犯罪、何としても未然に防ぎ、これ以上の拡大を食いとめていただきたい、そういうことを切に願っている。


 そのためには、本庁の体制整備とともに、各警察署の執行体制の強化により、犯罪組織の資金源を遮断するような事件など、犯罪組織の中枢に打撃を与える取り締まりを行うなど、戦略的な組織犯罪の取り締まりを警察本部の組織を挙げて取り組むことが大切であると思う。


 そこで、組織犯罪の撲滅に向けた本部長の強い意気込みをお聞かせいただきたいと思う。





○(巽 警察本部長)  本県は、我が国最大の暴力団山口組の本拠を抱えていることに加え、薬物・銃器の密輸・密売事犯、来日外国人による強・窃盗事件など組織を背景とする犯罪への対策が県警察にとっての最重要課題の一つと認識しており、本年の運営重点にも組織犯罪対策の推進を掲げて、犯罪組織の実態解明や取り締まりに努めているところである。


 また、組織犯罪に対しては、警察改革要綱にも掲げられているように、新たな時代の要請にこたえる警察を構築する上からも一層の取り組みの強化が必要であり、本部と警察署がより一体となった組織犯罪対策を推進すべく、その体制を整備することとしたところである。


 特に、今回の体制整備を機に、県警の全職員に山口組を初めとする犯罪組織と対決する意識をさらに高めさせるとともに、その壊滅を図るべく県警が一丸となって戦略的な取り締まりを推進し、県民の皆さんの目に見える形で成果を上げてまいりたいと考えているので、引き続きご理解とご支援を賜るようよろしくお願いしたい。





○(合田博一 委員)  今後とも兵庫の安全・安心のために何とぞ戦略的な取り組みをよろしくお願いしたいと思う。


 次に、振り込め詐欺対策について、数点お伺いしたいと思う。


 先月、神戸市内に拠点を置く振り込め詐欺グループが兵庫県警に摘発された。被害者は全国で約2,000人、被害総額は約3億5,000万円にも上り、架空請求詐欺事件としては、全国最大規模という報道であった。


 「振り込め詐欺」は、おれおれ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺の3類型とされているが、それ以前は主におれおれ詐欺が社会的に問題になり、兵庫県の被害は特に多いという報道もなされていたと記憶している。


 そこで、昨年における本県の被害状況はどのようになっているのか、また、全国的に見てどういう位置にあると認識しているのかお伺いする。


 また、兵庫県警が全国最大規模の振り込め詐欺グループを検挙したことは、先ほど紹介させていただいたが、被害者の皆さんはやはり警察を頼りに被害の申告や相談に来られるわけであるので、今後とも、犯罪グループの検挙に向けて一層の努力を期待するところである。


 そこで、一体どれぐらいの検挙件数があるのか、また、この実態をどのように認識されているのか、あわせてお伺いする。





○(大賀刑事部長)  昨年、平成16年中の県下の振り込め詐欺の発生状況であるが、おれおれ詐欺が482件、被害額にして約4億8,000万円、架空請求詐欺が341件、被害額約3億3,000万円、融資保証金詐欺が314件、被害額約2億4,000万円で、合計で1,137件、被害総額は10億円を超えるという状況である。


 また、全国の振り込め詐欺の発生状況であるが、約2万5,000件、被害総額は約283億円に上っており、本県の発生件数は47都道府県中で全国第6番目であり、憂慮すべき状況であると考えている。


 次に、昨年、平成16年中の検挙状況であるが、おれおれ詐欺では、警視庁、愛知県警、京都府警などとの合同捜査により被疑者18名、件数にして162件、被害総額約2億1,000万円を検挙・解決している。それから架空請求詐欺では被疑者1名、1件、被害額約15万円分を検挙解決している。このほか、この種犯罪に利用される口座の不正開設を詐欺罪ということで被疑者42名、238件を検挙しておるところである。


 振り込め詐欺については、電話や文書によって相手をだまして現金を振り込ませるということで、今までの詐欺とは若干異なる、いわゆる非面接犯であるし、また、振込先の金融機関の口座が現実問題として、主として首都圏に開設されておるというようなことなど、犯行が広域に及ぶといったことなどから、実行犯の特定に困難を伴っており、取り締まりにもいろいろ苦労をしておるという現状である。


 しかしながら、ことしに入り、捜査体制を強化したり、あるいは現金の振込先が集中する首都圏での捜査を徹底するという対策を講じて、委員のお話にもあった神戸に拠点を置く振り込め詐欺グループであるとか、あるいは先日であるが、東京に拠点を置く融資保証金詐欺グループの検挙が見られている。今後も、被害認知時の初動捜査の徹底、あるいは関係都道府県警察との連携強化といったことにより、実行犯等の特定をし、より一層検挙に努めてまいりたいと考えている。





○(合田博一 委員)  非常に検挙の難しい事案だと思う。兵庫県警の刑法犯の検挙率が21.3%と言われているが、この検挙率を単純に振り込め詐欺の検挙率と比較はできない、このように思っている。この振り込め詐欺のこの事件、新聞報道、テレビ報道を見ていても、高齢者を被害者にした非常に卑劣な事件であり、絶対に許さないという、そういう厳しい姿勢でこれからも捜査に当たっていただきたい、このことを重ねてお願いしておきたいと思う。


 それから、これだけ被害が増加してくると、やはり未然の防止対策が重要だと、このように思う。県民から受けた相談に対して、民事不介入ということでほったらかしにするのではなく、警察が的確に相談に応じ助言を出してあげたり、捜査に乗り出すことが求められていると思う。被害に遭った人は、多少なりとも振り込め詐欺についての知識があったとは思うが、いざ自分が直面すると冷静さを失い、相手の術中にはまってしまう、こういうことではないかと思う。このようなことを踏まえると、この種の被害をこれ以上拡大させないためにも、検挙と防犯、この両面での警察の取り組みが重要になってくると思う。


 そこで、振り込め詐欺対策の現在までの取り組み状況、そして今後、どのように取り組もうとお考えなのかお伺いする。





○(前田生活安全部長)  最近、社会的問題となっている、いわゆる振り込め詐欺に対して県警は、昨年の7月本部に身近な知能犯罪対策本部を設置して、総合対策を推進しているところである。


 その中で、特にこれまで県警において講じてきた防犯対策については、その時々において新聞、テレビ等を活用した広報の実施はもとより、県警のホームページによる実際の犯行状況を収録した情報の提供、振り込め詐欺の犯行状況とその防犯要領に関するビデオテープの作成配付、各金融機関に対するお客様への防犯指導の依頼、鉄道車両等における注意喚起のスポットアナウンスなどについて自治体、自治会、老人クラブ等の関係機関及び団体等と連携して、被害に遭いやすい高齢者世帯を中心に広く住民に対して広報啓発活動を強化しているほか、昨年暮れからは「振り込む前に110番!」これをキャッチフレーズにして、この種の電話があった場合の110番通報を県民に呼びかけるなど、被害防止対策を講じているところである。これら振り込め詐欺については、今後ともその発生が懸念され、また、名簿等から氏名の抹消を口実とした新たな手口が散見されているところである。


 県警としては、今後とも一連の防犯措置、対策を継続実施するほか、新たな犯罪手口にも十分対応できるような的確な被害防止対策を講じ、県民の安全・安心の確保に努めてまいる所存である。





○(合田博一 委員)  先ほども申し上げたが、県民は警察に対して大きな期待と頼りにしているわけである。その期待を裏切らないよう、県民からの相談には的確に対応していただくよう改めてお願い申し上げたいと思う。


 最後に、警察の皆様におかれては、何かとお忙しいとは思うが、県民の安全・安心のためにより一層のご精励を賜るよう重ねてお願い申し上げ、私からの質問を終わらせていただく。





○(山口信行 委員長)  以上で合田委員の質疑は終わりました。


 次に、北川委員。





○(北川泰寿 委員)  私の方からは、地域特性を考慮した防犯活動、違法駐車取り締まり事務の民間委託に係る競争確保、テロ対策について順次質問してまいりたい。


 既に、我が会派の松本委員が防犯グループ等に対する支援方策や県、市町、企業等、また自治会等との連携という観点から質問していたが、私は少し観点を変えて質問をしたいと思う。


 兵庫県は「日本の縮図」と言われるように、犯罪の発生件数についても、犯罪の種別についても、かなりの地域間格差が存在していることは明らかである。したがって、警察や県、関係各団体が一丸となり、「防犯活動を推進していきましょう」と呼びかけたとしても、住民がふだんから抱いている危機感のレベルに地域間格差が存在するため、おのずとその取り組みや熱意に差が生じてくるのではないかと思う。自分の住む地域が安全で安心して住める状況なら、特段、防犯活動は必要ないし、また理想ではあるが、残念ながらそんな状況にはない。


 近年、市民が直接身に危険を感じるひったくりや空き巣といった犯罪が増加傾向にあり、いつ自分が被害者になるかわからないという不安感が高まっているように思う。犯罪を未然に防止する意味で、地域における防犯活動が積極的に展開されることを県警側も期待されていると思うし、そのための支援や検討もされていることとは思う。その際、地域特性を十分考慮した上で、その地域に合わした取り組み課題や手法、情報といったものを開示し、活動水準に応じた支援を行う必要があると思うが、この点についてのご所見をお伺いする。





○(前田生活安全部長)  県警においては、昨年の3月から、自治会等に対して地域の実情に応じた自主防犯活動を働きかける防犯対策「ご近所の防犯運動」を推進しており、その支援に取り組んでいるところである。その結果、本年2月末現在、県下の自治会、PTA、婦人会等の地域団体のうち約4,600の団体で自主防犯活動が行われるようになっている。


 その活動の内容を見ると、空き巣の多い灘区や北区においては、昼間に見張り番運動や防犯パトロールに取り組んでおられる。夜間における犯罪の発生が懸念される芦屋市や兵庫区においては、夜間の防犯パトロールや門灯点灯活動に取り組んでおられる。また、無施錠による窃盗の被害が非常に多い香住、村岡町においてはかぎかけ運動、あるいは戸締まりの呼びかけ運動に取り組まれるなど地域の実情に応じさまざまな活動が行われ、そのほか犬の散歩時間を利用したわんわんパトロールというのは、だれでも気軽に取り組める活動として県下の各地域に広がっている。


 県警としては、今後とも効果的な各種防犯活動を県警のホームページで紹介しながら、引き続き当該地域で発生する犯罪の実態に即した防犯活動の実施を指導するなど地域の実情に合わせ、できる人ができることをできる時間に無理をせず長続きできる活動に取り組んでいただけるよう、活動の支援に努めてまいる所存である。





○(北川泰寿 委員)  先ほど、松本委員の方からもやはりあったように、組織率や自治会の負担といったことが取りざたされることがある。私の方も防犯活動にちょっと協力させていただいていて、一緒に回らせていただいたことがある。時に警察署長や副署長、また市の方の関係機関も来ていただき、なかなか頼もしいときもあるわけであるが、日ごろの継続性がやはり何といっても一番大事かと思う。継続できる仕組み、また目的意識を持てるような取り組み、また課題を与えていただければ、さらに盛り上がっていくのではないかと思うので要望しておく。


 次に、違法駐車取り締まり事務の民間委託に係る公正競争確保についてお伺いする。


 これも先ほど我が会派の松本委員が、違法駐車取り締まり事務を民間委託にするに際し、公正公平な取り締まりをどのように確保するのかといった観点から質問した。これは受注業者の従業員が、これまで警察官が職務遂行上の使命として担ってきた公正性・公平性を確保しつつ業務を行えるのだろうかという観点ではなかったかと私は思う。私は、警察が委託する業者を選定する際、公正な競争が確保できるかという観点から質問をしてまいりたい。


 本日、神戸新聞の方にも、平成18年の民間委託に向けた警察署のガイドラインの策定や業者への説明会といった記事が載っていたが、この受注業者決定までの事務の流れについて、まずお伺いする。





○(嶋田交通部長)  今回の民間委託は、警察が執行していた違法駐車取り締まりに関係する事務の一部を民間にゆだねるものであり、その公共的側面から業者選定には広く門戸を解放し、公正かつ公平な条件下における競争性を確保するということが必要であると考えている。


 その反面、放置車両の確認事務という業務の性質上、通常以上に不良業者あるいは不適格業者の排除に厳格に臨む必要がある。よって、価格以外の要素も兼ね合わせ総合的に見て業者の業務遂行能力、信頼性を判断できるという選定方式である一般競争入札総合評価方式を採用する予定にしている。このため、事務作業量が多大になることが予測され、契約までに相当な期間を要すると考えている。


 その事務の流れについては、まず4月に業者説明会を開催し、新制度の概要や受託方法について説明したいと思っている。その後、6月から法人の登録条件となる駐車監視員資格者証を取得させるための講習を実施して、秋ごろから公安委員会への法人登録の受け付けを開始し、引き続き入札の公示を行い、入札・契約へと順次手順を進め、受託法人を決めるのは来年1月ごろになる予定である。受託法人を決定すれば新制度のスムーズな運用に向けて、受託法人に十分な数の駐車監視員を確保させるため、2回目の駐車監視員資格者講習を実施して、必要な研修や制服の調達等の諸準備を行わせることにしている。


 これらの法的手続等については、その都度、警察のホームページ、県の広報紙、マスコミ等を活用して公表していくこととしている。





○(北川泰寿 委員)  次に、2年目以降の業者選定についてお伺いする。


 業者との癒着が生じやすい随意契約の問題が昨今クローズアップされ、随意契約ではなく競争入札が主流になりつつあると感じている。


 この随意契約は、さまざまな問題が指摘される一方、業者側にとってはある意味、業務コストの削減、例えば新規業者の場合に必要となるモニタリング費用などが不要になるといった一定の効果があるのも事実である。


 しかし、一度受注してしまえば、あとは「その業務の信頼性が確保できるのはその業者しかいない」というような随意契約に働く傾向も若干ながらあり、そうして特定の業者がその業務を独占することによるさまざまな弊害が、結果として民間委託するメリットを大きく損なっているところがある。


 そこで、業者の公正な競争確保のため、県警としてどのような点に気をつけていかれるのかお伺いする。





○(嶋田交通部長)  契約については、単年度が原則であるが、入札により毎年受託者が変わることは受託者にとって投下資本を回収できないおそれがあり、受託者や確認事務に従事する駐車監視員の質の低下も懸念されるところである。


 複数年度にわたる契約を締結した場合、受託者が業務に習熟することによって技術の向上と効率的な事務の遂行が期待でき、かつ投下資本を回収する期間が長くなるため、委託費が安価となるなどの利点が考えられる。


 今後は、長期継続契約も視野に入れる必要があると考えているが、その場合であっても、契約期間については、委託対象の要件である公安委員会の法人登録の有効期間が3年であることを踏まえながら、その都度、適切な契約期間を設定し、一つの業者がその業務を独占することのないよう、手続の透明性と競争性を確保するため、競争入札により業者の選定をしていく。


○(北川泰寿 委員)  業者選定とあわせて、ぜひよろしくお願いしたいと思う。


 最後に、テロ対策について2点お伺いする。


 本年は、震災10周年であると同時に、あの忌まわしい地下鉄サリン事件からの10年という節目の年でもある。また、2001年9月11日の米国における同時多発テロの衝撃的な映像がまだ私の記憶にも新しい。


 「日本の安全神話」は、今となってはもう遠い過去の話かもしれない。昨今、北朝鮮のミサイル問題、ミサイルが飛んでくるかもしれないという不安な状況にもあるし、いつ自分の周りでテロがあって自分が被害者になるかわからないといった危惧を持っている。


 このような世情を反映し、日本が外国から武力攻撃を受けたり、大規模テロの被害に遭うなどの有事の際、住民の安全な避難や救援のため、国や自治体、指定公共機関の役割を具体的に規定した国民保護法が平成16年9月17日に施行された。県警としても現在、さまざまな関係機関との連携を強化したテロ対策の推進が求められている。


 一口にテロ対策といっても、テロリストがどこからやってくるのかを事前に特定することはほとんど不可能である。したがって、講じ得る対策としては、まず何よりもテロリストの侵入を許さないことである。次の段階としては、万が一テロリストの侵入を許してしまった場合、テロを起こさせないということに尽きる。


 そこで、テロ対策の第1段階として侵入を許さない取り組み、第2段階のテロを起こさせないための取り組みについて、当局のこの方策をお伺いする。





○(巽 警察本部長)  国際テロ対策については、テロリストを国内に入れない、拠点をつくらせない、テロを起こさせないという観点で諸対策を推進することが重要である。


 県警察としては、まず国内にテロリストを入れない方策として、入国管理局、海上保安庁等の関係機関・団体と連携したテロリスト潜入防止のための水際対策の強化、また、警察庁及び各都道府県警察との連携の緊密化による情報収集の強化などの措置を講じているところである。


 また、神戸港を初めとする県下の国際港湾についても、管轄警察署長が危機管理担当官などに指名され、テロリストの我が国への侵入を想定した訓練などを通じて、関係機関との連携強化や情報の共有化を図っているところである。


 次に、国内に潜入したテロリストにテロを敢行させないための方策としては、ハイジャック防止のための諸対策、重要施設に対する警戒警備の強化、あるいはJR・地下鉄等の鉄道警戒を行っているところであるが、この4月1日からは、旅館業法施行規則が改正され、国内に住所を有しない外国人宿泊者の国籍及び旅券番号などの宿泊者名簿への記載が旅館業者に義務づけられるということになっているが、これがテロ防止に資するものと考えているところである。


 今後とも、国際テロ情勢に応じて、所要の対策を強化・推進して、テロの未然防止に努めてまいりたいと考えている。





○(北川泰寿 委員)  いよいよ神戸空港開港が来年に迫ってきた。関西3空港時代を迎え、住民の利便性が向上するのは非常に歓迎すべき点であるが、一方でテロリストにとっても侵入経路がふえることになる。


 そこで、神戸空港開港に伴い、県警として、伊丹空港でのこれまでの取り組みを踏まえ、今後どのようなテロ対策を講じていこうとされているのかお伺いする。





○(大江警備部長)  現在、県下の空港におけるテロ対策としては、テロ関連情報の収集活動を強化するとともに、国土交通省あるいは航空会社等の関係機関と緊密に連携をして、機内への危険物の持ち込みの防止とか、不審者の早期発見等のハイジャック防止対策、あるいは事件・事故発生時の迅速な警察への通報連絡体制の確立、警察官によるパトロール活動の強化、こういった活動を推進しているところであるが、また最近においては、3月の4日に、大阪国際空港において、さらには3月9日には、但馬飛行場において、それぞれ各空港保安委員会と連携をしたハイジャック対策訓練を実施するなどテロ行為の未然防止と発生した場合の迅速的確な対応に万全を期するよう努めているところである。


 来年2月に神戸空港が開港予定であるが、同空港についても空港警備派出所を開設するなど、警備体制を早期に確立するとともに、これまでの各種対策を踏まえて、国土交通省あるいは空港当局等の関連機関と緊密に連携をしながら、テロ対策の万全を期してまいりたいと考えている。





○(北川泰寿 委員)  ただいま大江警備部長から非常に力強い答弁をいただいたと思う。答弁にもあったように、関係機関との連携、これは消防であったり、また自衛隊であったり、また各自治体、市町だと思う。とにかくテロリストに関してはますます今後対応が難しく、また高度化してくるかと思う。


 皆さんのこれからのますますのご尽力賜るように、また、皆さんのこれからのご健勝を祈って、私の質問を終わらせていただく。





○(山口信行 委員長)  以上で北川委員の質疑は終わりました。


 次に、杉本委員。





○(杉本ちさと 委員)  今、県民生活の安心・安全を守る警察への要望、期待はますます広がっている。そんなときに、高齢者の生活を脅かす問題が起きている。民間貸金業者が公的年金を担保として融資を行い、年金受給者の通帳やキャッシュカードなどを預かる行為に刑事罰の罰則を科す貸金業規制法改正案が昨年成立、施行された。


 年金担保融資は、独立行政法人福祉医療機構など一部の公的機関にのみ許された制度で、年金暮らしの高齢者の生活救済等として年金からの借入金返済を認めている。しかし、最近は巧みな勧誘で、高齢者に融資を申し込ませ、年金が振り込まれる口座の通帳やキャッシュカードなどを預かるとともに、金利と称して口座から勝手に引き出す悪質な業者が急増している。生活基盤を根こそぎ奪われた高齢者が多くなっている。


 今回の法改正では、禁止行為を行った民間貸金業者に対する罰則を規定し、年金受給者の通帳やキャッシュカードの差し押さえに対して1年以下の懲役または300万円以下の罰金を科すほか、「年金を担保に融資に応じます」などと借り入れを誘引する広告や勧誘行為の禁止も盛り込まれている。ところが、至るところで新聞やチラシなど、私は最近も見たが、例えばチラシでは中高年専科とか、それから中高年向けの融資、高齢者のシニア融資とか、本当に日常茶飯事に新聞やチラシなどで広告がたくさん出ており、勧誘されている。


 既に昨年は、行政処分の対象となっていたが、業務停止や登録取り消しの行政処分が行われた件数は何件か、知事部局からの連絡は受けているか、また、ことしに入っての刑事罰を科した業者の数は何件か、お答えいただきたい。





○(前田生活安全部長)  県警においては、神戸財務事務所等の関係行政機関等と定期的に連絡会議を開催して、情報交換に努めているほか、適宜、担当者の相互部局への訪問等を実施して緊密な連携の保持に努めているところである。


 なお、その際、貸金業者の取り消し等の行政処分についても把握し、以後の取り締まり等に連動させているところである。


 なお、平成17年2月末現在、取り消し処分は1件、業務停止処分は5件、こういったものを把握している。





○(杉本ちさと 委員)  行政処分件数が大変少ないと思う。また、刑事罰の件数は出ていない。ゼロ件。これは一つには、法改正の内容が県民によく知らされていないため、被害の相談や訴えが警察や行政に届かないのが現実だと思う。県民に知らされてこそ、法改正の意義がある。さらには貸金業者への指導も必要だと思うが、この点、告知PRはどのようになされているのか。





○(前田生活安全部長)  いろいろ貸金業法一部改正の後、啓発広報については、神戸財務事務所及び県民局等の関係行政機関等と連携して広報啓発活動を行い、県民に対する周知徹底に努めているところである。ただ、相手の方が60を既に超えられた方ということで、なかなかそういった広報を目にされるかどうか、ちょっと私の方も疑問を持っている。


 また、県警としては、県警のホームページへの掲載、警察署における高齢者を対象とした防犯教室あるいは広報紙等の発行等による広報啓発に努めているところである。


 なお、そのほか、貸金業者に対しては、適正な広告等の指導を徹底し、さらに金融機関に対しては、事件を認知した場合、口座の凍結依頼等を徹底するなど被害の未然防止、拡大防止にも努めているところである。





○(杉本ちさと 委員)  余り十分だとは言えないというふうに思う。貸金業者に対しても、県民に対しても、違法行為であるということを改めて徹底して知らせるのが必要だというふうに思う。また、大阪府の金融室貸金業対策課では立入検査を頻繁に行っている。平成15年度で973件行っているが、兵庫県では255件しかない。4分の1程度である。立入検査を多くして実態を把握するということが必要ではないかと思う。


 さて、私のところにも相談が寄せられている。70歳と72歳の女性からであるが、72歳の厚生年金を受給している女性が姫路市内の貸金業者からお金を借り入れ、4点セット、いわゆる年金証書、通帳、印鑑、キャッシュカードを預けさせられて、長年にわたって生活基盤も奪われてしまっているということである。この業者は、「年金を持ってきたらうちが貸してあげるよ」と言って、2ヵ月に7万6,000円の年金がそっくりとられてしまっている。保証人に70歳の女性高齢者を紹介してつけさせ、お互いに相保証をさせられている。4点セットを取り上げるだけではなく、借用書も出さない、領収書も出さない、要するに生活の糧の年金を取られているので、首根っこを押さえられており、逆らったら大変、歳がいっているから争い事を好まない、こういう老人の弱みを握って悪いことを重ねている。まさにこのような実態は、貸金業規制法に違法しているのではないか、お答えいただきたい。





○(前田生活安全部長)  先ほど、委員の質問にもあったように、この法律は、昨年の12月8日公布され、平成16年の12月28日に施行されている。その際、先ほど言われたように、証書等を保管していた場合は、1年以下の懲役、300万円以下の罰金というのが新たにつけられたものである。したがって、以前、ずっと二、三年前からそういった契約をしてお金を借りているということで、証書等を預かっている、あるいは預金通帳等を預かっている、そういう場合、ずっと継続しておれば、この昨年の12月28日をもって違反行為になる。


 したがって、現在もそういう状況が続いておれば、継続しておればこの違反等になる、処罰の対象になるということである。





○(杉本ちさと 委員)  まさに違法行為が姫路の貸金業者によって行われている。姫路市忍町のある会社から受けた被害であるが、この会社は知事の許可を受けた登録業者である。この業者は、年金生活者の借り手を紹介してくれとよく頼むそうである。この方のほかにも、高齢者と思われる被害者の方がたくさんおられるのではないかというふうに思う。また、放置すればこの方の次の年金は4月15日に振り込まれることになっているが、これも取られてしまう。この事案についてぜひ調査をし、被害者の救済と業者への処罰を行うべきと思うが、いかがか。





○(前田生活安全部長)  その件については、ちょっと具体論になってしまうので、相談いただきたいと思う。また、一般論として、そういった事案については、警察の方も積極的に取り組んでいくので、遠慮なくお越しいただくということでお願いしたい。





○(杉本ちさと 委員)  個別の事案になるが、ぜひ調査を開始して対応していただきたいというふうに再度お願いする。


 次に、警察官職員の健康管理の問題についてお尋ねをする。


 県民の安心・安全を守る最前線で仕事をする警察官職員にとって、誇りであると同時にその責任の重さにプレッシャーやストレスを強く感じ、心身の健康に悪影響を与えることになる。お聞きすると、30日以上の長期療養者数は、平成15年は211名、平成16年は202名、さらにはお気の毒なことであるが、現職死亡が平成15年が11名、平成16年が8名とのことであった。


 そこで、お尋ねするが、病死、殉職、そして自殺者の人数を教えていただきたい。





○(相浦警務部長)  今お話しの中にあった15年度中、警察職員の死亡数の総数は11人であるが、このうち病死の者が6人、事故死の者が1人、自殺の者が3人、その他1人殉職の方がある。16年中における死亡数は今お話があった8人であるが、このうち病死が4人、事故死が1人、自殺が3人と、このようになっている。





○(杉本ちさと 委員)  1万2,000人余の警察官職員に対して、現職死亡者は多いと思う。もともと屈強で頑強な方々が採用されているにもかかわらず、この事態は深刻ではないか。しかも、自殺者が1年に3名もおられる。それは警察行政の職務の厳しさ、階級制による指揮命令の職務実行による緊張が求められていることが原因になっているのではないか。


 ところで、重く受けとめている例であるが、川西署の会計課長が自殺に追い込まれた問題である。この方は大変まじめな方だと聞いている。この方は昨年に職場から突然行方不明になり、発見されたのはいつなのか、そして恐らくいなくなった後、事故や事件ということで捜索もされたと思うが、自殺という断定をされた理由は何か。





○(相浦警務部長)  今お尋ねのあった川西署の幹部に関する件であるが、昨年の6月29日に行方不明となり、約1ヵ月半後の8月18日に三重県の山中で死体として発見をされている。行方不明になってから、奥様から家出人の捜索願をいただき全国手配をするとともに、家族の方はもちろん職員も心当たりのところをいろいろと捜したが、なかなか見つからない状況の中で三重県下の一般人の方が、かなり白骨化した状態の死体を発見されて、所持品から身元が判明をしたというような経緯である。


 なぜ自殺だという判断をしたのかということである。三重県警察も同様であると思うが、まず犯罪死であるかどうか、何か特別な原因であるかどうかを死体監察をなされた上でご結論を出されるものと思っているが、当時の三重県警察の久居警察署というところが死体監察を行っているが、総合的ご所見で自殺であるというふうに伺っている。





○(杉本ちさと 委員)  いなくなったのは昨年の5月下旬ではないか。遺書はあったのか。





○(相浦警務部長)  一番目の質問は違う。先ほどお答えしたとおりである。2番目の質問も、明確な遺書というものはない。





○(杉本ちさと 委員)  職務ではないと言われたが、職場に朝出勤した後、かばんや身分証明書なども置いたまま行方不明になり、失踪の前に署長から仕事のことで叱責されて悩んでいたことなどの情報もある。このような悲しい結末を迎えざるを得なかった理由はなぜか。職務にかかわった自殺ではなかったのかということをもう一度お答えいただきたい。





○(相浦警務部長)  結論として自殺ということでもあったので、職場の状況やご家族から事情をお聞きをしている。一般論的にいうと、いろいろなお話はあったが、結論的に直接自殺につながるような原因、動機というのはわからない状況であった。





○(杉本ちさと 委員)  実際、この時期に全国で捜査協力費の問題や京都府警の不正経理発覚や兵庫県では自ら隊の文書偽造事件、ノルマ主義が国民的には大きな問題が起きており、県警本部からの監査などで多忙と緊張を強いられていたのではないか。


 持ち時間も少なくなったが、最後に県警幹部による職員の健康管理も含め、部下への配慮は警察の縦社会では最も民主的な運営が一方で強く求められる。北海道警察の裏金づくりを告発した元釧路方面本部長の原田宏二氏は、先日の3月12日、東京の外国特派員協会主催で内外の記者を前に講演された。原田氏は、組織的な裏金システムが長年続いてきた背景には、日本警察の病理があった。裏金づくりは全国の警察で行われていたこと、長年続いた原因として、警察の閉鎖性、組織防衛最優先の体質、ノルマ主義、公安委員会などのチェック機関が機能しないと厳しく指摘をしている。


 兵庫県警でも、この間、自ら隊の問題、明石花火事件、捜査費のペンネームの領収などの問題があり、県民、市民の安全を守る市民警察として刷新を改めて求めて質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で杉本委員の質疑は終わりました。


 この際、暫時休憩いたします。


 再開は、午後1時といたします。


        午後0時0分休憩


……………………………………………………


        午後1時0分再開





○(山口信行 委員長)  だたいまから予算特別委員会を再開いたします。


 休憩前に引き続き、質疑を行います。


 西野委員。





○(西野將俊 委員)  今回の県警の目玉である防犯情報システムについてお伺いする。


 私は、このたび、全国でも愛知県警に次いで2例目となる防犯情報システムについて、特化して以下の質問を行うのでよろしくお願いする。


 1番、配信内容についてである。


 2004年の兵庫県内の刑法犯認知件数は約13万5,000件で、2年連続で前年を下回るものの、依然として2001年を約6,000件上回る高水準で、一日平均約370件余りの犯罪が発生しているのが現状である。このような多発する犯罪の現状を踏まえ、県民に犯罪の現状を知らせて、防犯に役立てる目的で17年度から県内の各自治体や学校・自治会・個人向けに、犯罪発生や防犯情報を携帯電話やパソコンにメール配信するシステムを導入されようとしている。


 今回のシステムは、110番などで受理した事件のうち、子供をねらった犯罪や空き巣、ひったくりなどの犯罪や防犯対策法などを、犯罪発生した場合、約1時間以内に配信できると2月22日の新聞の夕刊で見た。犯罪は初動が肝心であると言われているので、情報伝達の速さという点では評価をしたいところである。


 しかし、幾らリアルタイムの情報を配信してもらったとしても、県民の立場からいえば、県民が住んでいる身近な地域の情報でない限り、県民にとってはかえって犯罪に対しての温度差を招くだけではないかと思う。


 そこで、今回の防犯情報システムで配信される防犯情報は全県的な、広域的な内容のものなのか、県民の住んでいる地域の身近な内容のものなのかお伺いする。そして、さらには地域の身近な防犯情報であるならば、県民おのおのの区別をどのようにされるおつもりなのかもあわせてお伺いする。





○(前田生活安全部長)  県民に対して日々発生する事件及び当該防犯情報等をリアルタイムに提供することは、住民一人一人が自主防衛行動を起こす動機づけとなる重要な活動であると認識している。


 このような観点に立って、県警においては、昨年の5月から兵庫県の保育協会、幼稚園協会等と連携して、子供に対する声かけ事案等の発生状況及びその防犯情報等をインターネットによるメールを発信し、提供して、地域住民の自主防衛意識の啓発、高揚に努めているところである。


 さらに、現在、多くの県民に対して、子供に対する声かけ事案はもとより、ひったくり事案、空き巣、あるいは犯人が逃走中の事案など、警察に寄せられた110番通報などの情報をリアルタイムに発信できる防犯情報配信システムを構築中である。


 なお、県民に対する情報については、おのおの県民のニーズに沿った、身近で必要とする犯罪情報等であることは不可欠であり、特に画一的な提供による情報のはんらんの防止に努め、提供先を県下全域、地域別あるいは警察署単位、または特定の対象者別に絞るなど、より効果的なシステムの構築に検討を重ねているところである。





○(西野將俊 委員)  幾らリアルタイムであっても、本当にこれは私、委員会でもずっと言い続けていることであるが、全県下の情報をもらっても仕方がないという部分もあると思う。私、高砂であるが、例えばの例であるが、尼崎でひったくりが起こった情報を高砂でもらったとしても、これはかえってよく警察の方が広報で使っているが、「管内でひったくり発生」というような、「管内でひったくりが起こってます」というような、そういう情報だけを伝えることが、逆に言えば「僕には関係ないのだ」というな気にもなりかねないので、地域の実情に応じた、やっぱり私らの高砂であれば、高砂の〇〇何丁目で起こっているということで、「やっ」というような危機意識がまた生まれると思うので、その辺の工夫は今後していただきたいと思うので、ぜひとも取り組んでいただきたいと思う。


 2点目であるが、既存で自主的に配信を続けている警察署の防犯情報との整合性についてお伺いする。


 県下においては、これまで既に12警察署が独自のメール配信システムで、警察署管内の地域に即した身近な犯罪情報を管内の県民に配信して、草の根的にその波紋は広がり、防犯協会の会員を中心に、防犯面で安心・安全の一端として県民に定着しつつある。


 そこで、これまでの現場の警察署で地域の防犯活動と防犯意欲の向上の一環として、自主的に行ってきた身近な防犯情報のメール配信の上に、さらに県警本部からは広域的な情報を流そうとされているが、そうした情報をばらばらに配信すると、受け手の県民にとってはかえって混乱を招くもとになりかねないと思う。しかも現場の警察署としては、せっかく地道に活動を続けて会員を獲得し、着実に定着しつつあるのに、逆に防犯意識の温度差を招く誘因にもなりかねないと懸念するが、そのあたりについてのご所見をお伺いする。





○(前田生活安全部長)  防犯情報等のメール発信を行っている警察署は、本年2月以降、新たに五つの警察署が運用を開始したので、現在17署となっている。


 これらの警察署においては、それぞれの地域実態に即した犯罪情報等を創意工夫して発信するなど、地元の防犯協会等とも連携して防犯情報を提供しており、地域住民の防犯意識の高揚及び防犯対策に大変有意義なものであると判断しているところである。


 なお、ここでさらに県警本部から防犯情報を提供するということになると、運用の方法いかんによっては、委員ご指摘のとおり、屋上屋を重ねるということにもなる。また、情報の重複や錯綜による混乱が十分推察されるところである。


 この点については、慎重な検討が必要と判断されるが、警察署のみによるメールの発信では、往々にして管内での犯罪及び防犯情報にとどまることが予測され、犯罪の広域化、スピード化等への対応や隣接する警察署周辺の住民等に対するリアルタイムな防犯情報等の提供に問題を残すことが懸念されるところである。


 このため、これらを補完するシステムということをも考慮して、この構築に努めているところである。





○(西野將俊 委員)  本当にこういうIT化を使ったもの、何でも情報というものは、二つ、三つ、いろいろまたがると、本当に受け手の方は困る。特に、こういうふうに現場で一生懸命やられている情報と、その上にまた県警が二つ来たら、県民にとってはどっちも警察であるから、こっち見てこっち見なくてもいいというようなことになりかねない部分もあるので、何とか一元化していく、これは現時点ではしようがないかもしれないが、将来的にこれが100%だと私は思わないので、そういう改善はいろいろやっていただきたいと思うので、この辺のところはよく考えて、よろしくお願いしたい。


 3番目に移る。既存の県警のモバイルサイトの有効活用についてお伺いする。


 今回のシステムは、メール配信にこだわっているように思われる。昨今のサイバー犯罪を見ても、この多様化する犯罪の中で、一番時代の波に乗ってIT化を活用しているのは、むしろ犯罪の方なのではと常々思う。犯罪を取り締まる警察においては、IT化を後追いしているようにも感じる。


 これらサイバー犯罪等の事例を見ても、メールというものはその中身を届ける飛脚がわりの役目を果しているだけで、実際の中身といえばそこから展開されるモバイルサイトをうまく活用した内容となっているのが現状である。


 つまりは、IT化の中ではメールはお届けの手段であり、中身が多岐にわたってきれいに整頓され、見るものにとって見やすい環境であるサイトやホームページの類のものとして成り立っていると思う。


 全国初の愛知県警のシステム「モバイル愛知県警」を見てみたが、やはりサイトをうまく活用しているものであった。広域的な犯罪情報を掲載する項目と、リアルタイムの犯罪情報を提供する「パトネットあいち」という項目を設けて、身近な地域で発生した事件・事故の速報をリアルタイムに配信する「発生速報」と、安全に役立つ情報や県警からのお知らせを隔週程度で配信する「定期情報」とに区別して検索しやすいサイトになっていた。


 県警におかれては、パソコン上のホームページのみならず、携帯電話でのホームページ、すなわちモバイルサイトも既存で立ち上げられておられる。現在のアクセス数は、2万4,000件足らずで、県民にもある程度親しまれている様子である。


 この既存の県警モバイルサイトは、お知らせ等の広報媒体のみとして提供されていて、現在では兵庫県のモバイルサイトの「モバイルひょうご」からもリンクすることができる。


 私としては、今さら新たに大型メールサーバーをレンタルしてまで配信しなくても、せっかく全国2例目の防犯情報システムを構築されるおつもりならば、この既存にあるモバイルサイトを改善、活用して、先ほど紹介した、「モバイル愛知県警」と同様のシステムを構築できないものかと思うが、ご所見をお伺いする。





○(前田生活安全部長)  委員がイメージされているモバイルサイトについては、県民に提供する情報の内容や提供する地域、タイミングなどを整理、区分して各種情報が提供されるよう工夫されており、今後の情報配信システムを構築していく上で、大いに参考になると判断している。


 なお、現在、県警においても、モバイルサイトを構築しているところであるが、私も実際のぞいてみた。愛知県警のモバイルも見たが、必ずしも十分とは言いがたい面もある。今後、本県警察の防犯情報システムの構築に当たっては、県民に対する犯罪情報、防犯情報をリアルタイムに提供するほか、必要とするときに必要な内容を必要とする場所、県民に、特に地域に密着した形で提供できるよう既存のモバイルサイトの改善、活用について、技術的な面も含めて検討を重ねていく方針である。





○(西野將俊 委員)  今の現時点ではメールということにこだわっているみたいであるが、確かに、今、前田部長もおっしゃったが、「モバイル愛知県警」の中身を見たら、本当にこんなのが兵庫県警にあればいいのになあと思われている思う。巽 本部長も一度ちょっとのぞいていただきたいなと思ったりもするところである。予算としても500万ぐらいのことなので、難しい面はあるかもしれないが、将来的にはやっぱりこういうものが絶対必要になってくるのではないのかな、やっぱり携帯電話は流動的で持ち歩くものである。パソコンというものはやっぱり持ち歩くにはちょっと固定的という部分があるので、やっぱりこういう部分も活用してやっていただきたい。今後の研究課題として、前田生活安全部長、よろしくお願い申し上げる。


 続いて、登録方法についてお伺いする。


 メールというものは基本的にアドレスが必要となる。つまりはあて先であり、住所のようなものである。現在、我が街・高砂警察署においても、新防犯システムとして、防犯協会を中心とする会員の方々に、事前に登録フォームに沿って必要事項を記入の上、提出していただき、情報の配信を行っている。


 先ほどの質問の中でちょっと触れたが、愛知県警ではサイトを有効活用して、サイト内にて県民の住んでいる地域の警察署を選択して空メールを送信して、簡単にメールアドレスの登録を行い、登録者に更新時に自動配信するシステムを構築されている。


 今回のように、IT化によって犯罪情報を配信していく画期的なシステムを構築しようとしているにもかかわらず、その登録方法が紙媒体を利用した方法のみでいいものなのか疑問に残る。確かに、一朝一夕に紙媒体を使用した登録フォーム式を排除せよと言っているものではなく、同時並行で、先ほども述べたが、「モバイル愛知県警」のように、モバイルサイト上で県民が手軽に登録できるシステムを構築すれば、県民の登録の手間も省けて幅広い県民層の参画も促進ができて、さらには更新時に情報を一気に登録者にお届けできるメリットも生まれると思うが、ご所見をお伺いしたいと思う。





○(前田生活安全部長)  本件システムによる事件情報等の提供は、県民の防犯意識の高揚にとどまることなく、一方では、県民から犯人に関する目撃の情報、不審者等の発見等の通報により事件の早期解決等にも期待ができるものである。


 しかしながら、その反面、本件システムは、犯人につながる事件情報をも提供することとなり、時には犯罪者によるその警察情報の悪用が考えられ、懸念されるところである。


 したがって、情報を提供する県民の登録方法については、これらに関して十分配慮するとともに、委員のご指摘のとおり、携帯電話のモバイルシステムでの登録受け付け、あるいは県警のホームページとのリンク、さらにはメールアドレスの変更にも容易に対応できるシステムということを念頭に置き、特に県民の利便性を十分考慮して検討を重ねているところである。





○(西野將俊 委員)  登録方法というか、その中身の問題になってくると思うが、今、高砂のやり方を見ても、速報性が要るものと、それからやっぱりこういうことが起こっているよという新聞に載ってない情報を提供するというように二分化している。そして「ひったくりみたいなのが近所で起こりました」というときは、リアルタイムに入ってくるわけであるが、ふだんは大体3日ぐらいをまとめて送ってくるというような形をとられているので、その辺のところで犯罪に使われるかもしれないということの懸念があるとすれば、その辺のところはいろいろと現場で聞かれてやってみるのもいいと思うので、よろしくお願いしたい。


 それと、やっぱり紙媒体で登録、書いて出せというのは、特に警察署に自分の住所等を書いて送れということは、かなり嫌がられる方も多いと思う。愛知県警はこういうふうにできているので、これは何か模索していただいたらできるのではないのか、これも今後の研究課題にしていただきたいと思う。


 最後であるが、今後についてということでお伺いする。


 なぜ今の時期にメール配信にこだわるのか、私には理解ができない。県内の警察署で自主的に地域の身近な防犯情報をメール配信しているのは、実のところモバイルサイトを立ち上げる予算がない中で、県民に最も身近な現場として、多様化する犯罪の増加に対して、県民との防犯に対する危機意識の共有化の一環として、先ほども前田部長から話があったが、犯罪捜査上の危険を覚悟で、自主的にメール配信をスタートさせた苦肉の策だと私は思っている。


 兵庫県は、摂津・播磨・但馬・丹波・淡路とそれぞれ文化や習慣、言葉も多少違う五つの国から成っているし、都市部もあれば郡部もある。このたび、私も、警察常任委員として県内のすべての警察署を調査に出かけ、地域によって犯罪の形態が異なることを改めて痛感した。ひったくりが県内全域で起こっているのではなく、主に都市部に集中していたり、都市部の一昔前のベッドタウンのような高齢化が進んでいる地域では、郡部同様に振り込め詐欺や空き巣が多発しており、地域の特性と同時に犯罪も多様化している。


 現場で成功しつつあるこのようなメール配信を同様に県下一斉に確立しようとするのではなく、このような多種多様に富んだ地域に対して、きめ細やかな情報をリアルタイムに配信していかなければならないかを、県警本部として総括的にプロデュースしていくべきだと私は思っている。


 現時点で、独自にメール配信をしている警察署を防犯情報システムのモデル署として警察署ごとのモバイルサイトを立ち上げる支援を行うか、または、既存にある兵庫県警のモバイルサイトを活用して、現在メール配信を行っている現場警察署との連携で地域に即したモバイルサイトに改善していくのが、現場としての警察署にとっても、その警察署管内に住んでいる県民にとっても多大なるメリットがあると思うが、今後の取り組みについてご所見をお伺いする。





○(前田生活安全部長)  兵庫県は東西南北にと、その県域が非常に広く、そのためおのずと地域によって発生する事象にも相違があり、したがって、本部から画一的な情報提供を避け、地域実態に応じた配信に心がけていく必要があると考えている。


 防犯情報等を提供するに当たって、地域の実態に応じ、住民が必要とするきめ細かな情報をリアルタイムに提供する必要があるが、先ほども答弁したとおり、広域化する犯罪や車両を利用した犯罪のスピード化にも的確に対応する必要があり、警察署単位の情報発信ということにはどうしても限界があり、このような間隙を補完するシステムということでも検討を重ねているところである。


 なお、委員ご指摘のモバイルサイトによる情報提供は、情報の内容が詳細で非常にわかりやすい相当の利点があるので、愛知県の運用状況をもあわせて参考にしながら、兵庫県に見合った最良のシステムの構築に努めてまいりたいと考えているところである。





○(西野將俊 委員)  やっぱり、現場が、今さっき17署になっている、私が聞いたときは12署であったが、これだけ、この1ヵ月ぐらいでまた五つぐらいふえているみたいである。これだけ現場が一生懸命これではいけないと、犯罪が多発していることに対して、ただ今までどおりの広報活動ではだめだということで、現場が自主的に取り組んでいく苦肉の策だと私は思う。予算も全くないところで、実際高砂が立ち上げるときにもそうであったが、初めこのモバイルサイトを立ち上げたかったと、生活安全課長が言っておられたが、しかし結局予算の都合上でだめになったと言われていた。しかし、これをやめてしまったら、県民、住民との距離がまた開いてしまうということで、自分が身を粉にしてメール配信をしている。これは、どこの署でもそういう思いが私はあると思う。それを県警が上からばーんとやるのではなくて、そういう意見をどういうか、吸い取っていってあげるというような、やっぱりやっていることに対して、「お前、よくやっているな」というようなことに対して、何が足りない、何が必要なのかというような上からの指導というか、こういうことも私はすごい大事であると思う。もっと現場の職員さんがやろうとしていることを、もっとほめてやっていただきたい。


 きのうからも教育で、「ほめる」ということをすごい皆さん言われている。ほめられたらやっぱり頑張る。現場の警察署の方が一生懸命頑張れないと、頑張ってもらわないと、ひいては県民にとっては迷惑になってくる。それが現場の警察署の署員にやる気を持たせる、この一つにもなってくると思うので、巽 本部長、ぜひとも、ぜひとも現場の警察署を見ていただきたい。


 最後に、一言だけ言わしていただいて終わりたいと思う。事件は現場で起こっている。





○(山口信行 委員長)  以上で西野委員の質疑は終わりました。


 次に、石川委員。





○(石川憲幸 委員)  公安委員会並びに県警本部の皆さん方には、常日ごろから兵庫県の治安維持のためにご精励をいただいており、心より感謝を申し上げている。しかしながら、もう連日凶悪な犯罪並びに事件・事故が多発をしており、非常に皆さん方のご苦労をいたく感じるところである。1万2,000人余の署員の皆さん方で、この560万県民を網羅するというのは非常に困難であろうかと思う。そういう意味において、先ほどからもいろいろと意見が出ている地域とともに、地域の防犯力を高めていくと、こういうことも非常に大事な要素かと思う。先ほどの西野委員のITの話もあったが、やはりこれも地域の防犯力を高めていく一つの大事な要素であろうかと、こういうふうに後ろで聞いていた。


 私は、地域の防犯力を高めるという意味で、ひとつ、行政との連携ということに絞って質問をしたいと思う。特に今回、小野市が非常に前向きな取り組みをされておられるので、それについてひとつお伺いをしたいと思う。


 小野市では、昨年春に、市民の安全・安心にかかわる各部局の業務を総括する市民安全部を創設された。そのほかにも県下では、自治体に安全・安心を主眼にした専門部署を創設する動きが出てきている。


 小野市の場合は、これまでの部局間の情報伝達の遅れや対応の混乱など、縦割り行政の弊害をなくすために、トップの部長には現役の兵庫県警幹部を迎えて、同時に県警のOB5人を配置された組織であり、防犯などの取り組みとして、市民から情報を迅速に収集する「安全安心パトロール」が市内を巡回している。


 住民の身近な暮らしの中に、いつ何時、犯罪に遭遇するか、この不安が危険水域まで高まっている状況の中で、身近な自治体の役割として暮らしの安心を確保していく取り組みが注目されている。


 兵庫県警との関係では、人事面のほか、部発足以来、兵庫県警から市内の犯罪発生情報などを積極的に入手し、地域の治安に関する実態把握に努める、地域の取り組みが進んでいる。


 昨年、県警が取りまとめた治安回復のための強化・改善策では、警察だけの取り組みでは地域の安全を確保できず、自治体や学校、住民との一層の連携強化を進めることとなっている。


 このたびの小野市の取り組みにより、地域の治安回復につながることが期待されるところであるが、県警として、このような取り組みに対して、どのように評価し、どう連携しているのかお伺いする。





○(前田生活安全部長)  最近の県下における犯罪情勢は、平成8年以降、増加していた刑法犯の認知件数は平成15年以降、漸次減少傾向に転じているところである。


 県警では、本年もその治安回復の軌道を確固たるものにするため、地域社会と連帯した地域安全総合対策の推進、これを業務重点のトップに置いて、安全で安心な地域社会を構築すべく取り組みを強化しているところである。その中でも、県、市町及び自治体との協働は、地域防犯力の向上に最も重要なものであると認識しているところである。


 このような状況下において、昨年4月、小野市では、県下の自治体に先駆けて市民安全部を新設され、市民の安全・安心を確保するため、青色の回転灯を装備した車両による安全安心パトロールの実施、インターネットと携帯電話を活用した地域安心安全の情報共有システムの構築等に取り組まれ、小野市内における昨年中の刑法犯の認知件数は、前年対比約20%減である。なお、県下の減少率11.7%を大きく上回る成果もあらわれており、治安の責任を担う警察としては、非常に心強く、また高く評価しているところである。


 現在、社警察署においては、小野市市民安全部との定期的な防犯連絡協議会の開催、同市と連携した小中学校における防犯訓練の実施、市内の犯罪発生状況及び防犯対策に関する情報の提供等、きめ細かい連携と支援を行っているところである。


 なお、県警においても、県警のホームページで、自治体ごとの犯罪発生状況を紹介するなど防犯情報の積極的な提供に努めるとともに、防犯協会連合会と連携して、振り込め詐欺等の防止を呼びかける防犯ビテオテープ等を作成して、自治体等にその活用を進めるなど、自治体の安全・安心に向けた取り組みを支援しているところである。





○(石川憲幸 委員)  実は2年ほど前であったか、まだ丹波市が氷上郡であったときに、非常に空き巣が多く発生というか、起こり、皆さん非常に不安に思われた時期があった。ところが、例えば町会議員の皆さん方が、一体現状はどうなっているのかと、町民の皆さん方がうわさで、「あそこに空き巣が入った。ここに何か夜中に人が入った」とか、こういううわさはあるが、本当にどういう実態なのか、どういうような情報なのかということが全くわからない。これ警察と行政は一体どんな連絡を取り合っているのかと、こういう非常に厳しい意見が出た時期があった。そういうふうなことも考えると、今回の小野市の取り組みは非常にすばらしい取り組みであるし、犯罪が20%も減少したという非常に大きな効果があらわれており、非常にその効果はすごく評価できるところだと思う。


 そういう意味において、これからの県警としての支援についてお伺いしたいと思う。


 今、県民の関心が、最も強く行政に求められているのは、安全・安心の確保ではないかと思う。治安回復のため、行政には警察のように犯罪を摘発することではなく、犯罪を未然に防ぐ環境づくりが求められている。そのためには、住民自身の防犯などへの意識を醸成し、地域の防犯力を高めていくことが重要だと思っている。


 その点からすると、小野市のような取り組みを県下のほかの市にもうまく広げていくべきだと私は思う。そのためには、兵庫県警としても、人的な面を含めて警察が持つノウハウなどを提供するなど、自治体での体制づくりに支援していくべきだと思っているが、県警の考えをお伺いする。





○(巽 警察本部長)  現在、県警察では、地域の防犯力を高めるため地域住民の皆さんによる自主防犯活動を促進する「ご近所の防犯運動」に取り組んでいるが、その効果を一層高めていくためには、小野市の例のように、自治体にも加わっていただき、関係機関、団体、地域住民、警察がともに考え、ともに行動して取り組み、「犯罪に強い社会」を構築していくことが肝要であるというふうに考えている。


 現在、県警察においては、小野市以外に加古川市、姫路市等に警察官を派遣しており、また、市町からの要望によって、尼崎市、明石市等、26の市町に警察官OBが配置されているところである。


 今後とも、県下の各自治体との連携を強化して、防犯活動に必要なノウハウの指導であるとか、身近な犯罪の発生状況や防犯情報等を積極的かつタイムリーに提供していくことに努めてまいりたいというふうに考えている。また、自治体への職員の派遣については、具体的なご要望等あれば個別に必要性等を検討した上で、積極的に対応してまいりたいと考えているところである。





○(石川憲幸 委員)  安全・安心の内容というのは非常に多岐にわたっており、例えば防犯、例えば交通安全、そしてまた青少年の健全育成などいろいろと分野が多い。その分野ごとに市の担当セクションがまた違うわけである。警察としては、まとめて安全・安心であるが、例えば交通安全であれば、例えば総務とか、青少年健全育成であれば教育の関係とか連携がばらばらである。そういうところ、非常に情報の共有という面では難しい面があろうかなと。したがって、市町の方も受け皿を安全・安心、できれば危機管理という形でしっかりとうまく受けとめられるような、そういう組織が必要ではないかと思う。


 実は、丹波市も昨年11月の発足を契機に、できれば市民安全部というのをひとつ創設したらどうかと、こういうことで、私が関係している交通安全協会、それから防犯協会、青少年健全育成の協議会、皆さん方連名で請願を出して、今、丹波市でも検討をしていただいているが、市長は非常に前向きな考え方を持っているとお聞きをしている。そういう意味で、ぜひそういうような動きが広がっていけばいいかなと思っている。


 ただ一つ、問題は、非常に市町は行革に前向きに取り組んでいて、部を創設するのはいいが、人員をふやすということについては非常に抵抗がある。何とか最小限の人員で、それで最大の効果を上げる、職員をそれなりのエキスパートに育てあげるとか、そういう行革に沿った形での市民安全部の創設というのも、ぜひ考えていく必要があろうかと思うが、そのときに県警の皆さん方のいろんな支援、先ほど言ったようにノウハウの提供とか、そういうことも含めて、ひとつぜひそういう流れを促進できるような支援をしてあげていただけたら、非常に市町の方も積極的に進んでいくのではないかと思うので、よろしくお願いしたいと思う。


 さて、2番目の質問であるが、警察官の救急救命活動についてお伺いしたいと思う。


 まず最初は、現在の訓練状況について伺う。


 警察の任務は、警察法第2条に、「個人の生命、身体及び財産の保護に任ずる」と規定されており、それをもとに日夜、さまざまな活動をされているわけであるが、交通事故や災害現場などでは、救急隊員の到着を待つことなく、警察の責務として人命救助に当たらなければならない場面に遭遇することも多くあるようである。


 警察官は、救急隊員のような専門的な知識は有していないと思うが、県民の生命、身体の保護という責務を果たすためには、医師や救急隊員が到着するまでの応急措置を施しておくことが最低限求められると思う。


 そこで、現在の警察官の救急救命活動に係る訓練状況についてお伺いする。





○(相浦警務部長)  事故や災害現場において、時として、負傷者などの救命に関して一刻を争う緊迫した状況があることはご指摘のとおりであり、例えば救急車などによる医療機関への搬送を待たずにおぼれた方に対して人工呼吸を行うなど、警察官において応急措置を施すことが必要となってくる場合がある。


 そのため、現場における応急の救急救命活動に関し、必須の知識・技能を習熟させるために、警察学校に入校した初任科生に対して、人工呼吸あるいは心臓マッサージなどの心肺蘇生法、あるいは三角巾を使った具体的な包帯法などの救急法の授業を行っているところである。


 さらに、本年4月からは、こうした警察における救急救命活動を充実させるために、授業時限数を拡充して、具体的な実技の習熟の徹底を図ることとしている。


 また、これ以外にも警察署などに勤務する警察官に対して、特に海水浴場等を管轄するなど救急措置を施す機会が多いと考えられる警察署を中心に、講習会を定期的に開催しており、そうした面からの知識・技能の習熟にも図っているところである。





○(石川憲幸 委員)  確かに警察の皆さん方が現場に到着されるときに、犯罪で犯人を追っかけるとか、そういうこともあろうかと思うが、例えば交通事故であるとか、先ほどの海水浴なんかの人命救助の場合などでは、非常に救急に施す場合がかなりあると思う。そういう面でぜひそういう知識・技能を習得する必要が、私はあるのではないかと思っている。


 そこで、警察官の救急救命士の養成についてお伺いしたいと思う。


 救急救命活動に関して、国家資格としての救急救命士制度がある。救急現場や患者搬送途上での応急処置の充実を図るため、平成3年に創設された救急救命士は、心肺停止傷病者に対して、医師の具体的な指示のもと、高度な応急処置を施すことが認められている。近年、救急救命士が医師の具体的な指示がなくてもできる処置範囲が拡大されつつあり、平成15年4月から除細動、いわゆる電気ショックが全面解禁され、昨年7月から一定の講習と実習を終了した救急救命士に限り、気管内挿管もできるようになっている。


 救急救命士が現場にいて、適切な応急処置をすることにより助かる命があり、救命率を高めることが期待されている。警察官ではその資格を有する人は、まだ非常に少ないというふうに聞いている。


 今後、東南海・南海地震を初め大震災などが発生した場合、災害現場では警察官にも救急救命活動の役割が求められると思う。


 新聞によると、阪神・淡路大震災を経験された京都府警の機動隊巡査長が、救急救命士の国家資格取得をめざして、医療専門学校に自費で通っているとの報道も聞かれたところである。


 警察官個人の自発的な行動に頼るのでなく、基本的に警察組織として責任を持ってその育成に取り組むべきではないかと考える。


 特に、阪神・淡路大震災を経験した県警であるからこそ、この意義を理解し、積極的な取り組みが求められると思うが、ご所見をお伺いする。





○(相浦警務部長)  現在、本県の警察官の中で救急救命士の資格を有している者はいない。警察官が救助のための応急措置を施す機会は、通常、事案を認知した初期の段階で、医師や救急隊員が到着するまでのある程度限られた時間である。また現実問題、こうした機会は、いつ、どこで生じるかわからないということで、応急措置に関与することとなる警察官は、県下全域の多数の警察官ということに相なるわけである。


 確かに、救急救命士資格の取得により、より高度で多様な措置を施すことが可能となるというのは委員のご指摘のとおりであるというふうに考えているが、今申し上げたように、警察官の活動機会が初期段階の一部であるため、例えば資格で得た力量を十分に発揮する場面として、例えば消防の救急隊と比べた場合、やや限定的な場面ではないかと考えられることであるとか、資格の取得には、まず受験資格を得るために相当の時間と費用がかかる。


 これは、例えば県下の専門学校の例を調べてみると、1人当たり2年間通って約300万円のお金が受験資格を得るためにかかるということで、多くの警察官に資格を得させるという観点で見ると、財政的な問題や、あるいは職務遂行との両立という意味からもなかなか難しい面があるのではないかということ、さらにまた逆に、資格を一部の警察官でも取得をさせようとする考え方もあるのかもしれないが、そうした形にとどまる限りは、結局のところ県下全域への対応を要する警察としては、実効ある対応ができないのではないかなどから、今のところ、本資格の取得について組織的に取り組むということまでの予定はないというのが現状で、ご理解を賜りたいと思っている。


 ただ、もとより個々の警察官が自発的に取り組んでくれるということは、私どもとしてはまことに結構なことであるというふうに考えている。


 私どもとしては、むしろさきに答弁したとおり、多くの警察官に対して一般的な救急法に実務的によく習熟をさせて、県下全域の各種現場でこれを生かした応急措置に当たらせることが当面最も大切なことであると考えており、個々の警察官の知識・技能のさらなる向上に努めてまいりたいと考えている。


 また、委員ご指摘のとおり、震災など災害の際には、大規模な救急救命活動が必要となってくるわけであるが、こうした活動に警察としても寄与するために、本年4月をめどに大規模災害に関して全国規模で活動を展開する広域緊急援助隊という既存の組織の中に、極めて困難な災害現場においても救助能力を発揮できる特別救助班というものが設置されることとなっているので、今後、この特別救助班の活動の充実にも十分に努めてまいる所存である。





○(石川憲幸 委員)  先ほど、答弁にあったように、これ非常に費用もかかるし、期間も2年間ということで、現場の職員さんにすべて受けてもらうということは、それは難しいのはよくわかる。しかし、犯罪が起こったり、事故が起こったりした場合、やはり一番先に駆けつけていただける方に救いを求めるというのは、これはもう犯罪に巻き込まれた人の気持ちであるので、警察官が何もできないと、全く手を下さないと、そんなことはないと思うが、やはりその中に少しそういう知識があれば、失う命も何%かでも助かる可能性はあるわけであるから、先ほどご答弁にあったように、救急法をぜひ勉強していただくということも、まずはこれは取り組むべきことであるので、そういうところ辺から順次進めていただけたら大変ありがたいし、これがひいては警察に対する信頼をまた回復といったら失礼であるが、さらに高めていくことにもなろうかと思うので、ぜひひとつよろしくお願い申し上げる。


 最後に、昨日から非常にやる気の話がたくさん出ていて、今非常に治安、県民の皆さんが不安に思っておられるところであるので、ぜひ現場の職員さんも含めてやる気の出る、ひとつ県警でさらに取り組みをいただくようにお願いを申し上げて、質問を終わらせていただく。





○(山口信行 委員長)  以上で石川委員の質疑は終わりました。


 次に、葛西委員。





○(葛西利延 委員)  実は、いつもの委員会の日には、後にまだ審査する別の部局があって、早く質問して終わらないと、後がつかえているという気があるが、きょうは食事も終わり、後がないので、本来、ゆっくり警察当局の本意、真意を聞こうと思って、しかし委員長が30分以上したらあかんぞということを言われているので、極力30分以内におさめたいと思っている。


 しかし、朝から各委員の質問を聞いていると、本当に次々あれだけ質問事があるなと思う。というのは、警察業務は県民生活すべての面に関係があるので、まあこれだけあるなと思いながら、さらに質問をさせていただく。


 まず、質問の的はただ一つである。警察改革がどの程度行っているかということと、今後、どういう課題が残っているかという1点に絞って質問させていただく。


 平成11年、神奈川県警の元警部補による覚せい剤使用の隠ぺいを初め、警察にかかわるさまざまな不祥事が発生して、国民から批判が高まったところに、新潟県の女性監禁事件が直接のきっかけとなり、警察刷新会議が設置され、翌12年7月に警察刷新に関する緊急提言がまとめられた。


 その後、警察庁から警察改革要綱の通達を受けて、県警本部は「警察行政の透明性の確保と自浄機能の強化」、「県民のための警察の確立」、「新たな時代の要請にこたえる警察の確立」、それから「警察活動を支える人的基盤の強化」を4本の柱とする警察改革に平成13年度から着手されている。


 私も、今から4年前に当たるその平成13年の予算特別委員会の総括質疑で、その年を「県警改革元年」として警察改革に臨む当時の平石本部長の決意を伺ったことをよく覚えている。


 議事録も最近読ませていただくと、その決意表明は、その意気込みというのは相当なものであって、それがそのまま着実に行われておればどんなによかったかと思うが、後の質問で答えていただきたい。


 その後、警察庁で警察刷新会議の事務方として尽力された巽 本部長が本県に赴任されたりしながら4年が経過し、組織の再編成、業務の合理化等組織改革、職員一人一人の意識改革、そして県民相談センター、情報センター等が設置され、警察署ごとに警察署協議会が置かれ、相談などの多い警察署に総合相談員を配置するなど県民の意見、要望にこたえるための組織体制の整備が進んだところである。


 しかし、一方、この4年間には、明石の歩道橋事故、西区の大学院生殺害事件、自動車警ら隊員による文書偽造等事案など大きな県警察の失策と考えられる事件も起きている。


 この4年間を振り返り、今後さらに県民とともに、県民の安全と安心を守るべき県警察改革の取り組みの進捗状況と課題について、次に伺ってまいりたい。


 まず、最初に、意識改革についてお伺いをするが、この警察改革を円滑に推進していく際に非常に重要な要素になるのが、職員が従前から持っている意識を多少変えることである。幾ら器を変えても人が変わらなければ、全体としての改革は少しも進まないと思う。


 そこで、警察改革推進の最大の課題である職員の意識改革について、この4年間の取り組みをどう評価され、さらに残された課題をどのようにとらえているかを伺う。





○(相浦警務部長)  委員ご指摘のとおり、平成12年に「警察改革要綱」が警察庁から示されて以降、本県警察においても警察改革の推進に力を注いできたところである。委員のご指摘をまつまでもなく、警察改革をなし遂げるためには、まず何より警察職員一人一人が誇りと使命感を持って、県民が真に警察に期待しているところ、警察に求めているものを的確につかんで、それにこたる仕事をしていくとのプロ意識を保持することが肝要であると考えている。


 県警察では、運営重点の基本理念に、「県民の安全を守る警察」、「県民とともに、県民のために」、そして「強く・正しく・温かく」この三つを掲げているが、すべての警察活動がこの理念に沿ったものとなることこそ改革の実践であるというふうに考えている。そのため、あらゆる機会を通じてこの基本理念の徹底を図り、職員一人一人の意識改革に取り組んできたところである。


 このような結果、県民の皆様が大変不安を抱いておられる街頭犯罪や侵入犯罪への対応という一面を見ても、平成15年に続いて2年連続で認知件数が減少して、一定の歯どめがかかるなど全体として力強い警察の姿を少しずつ回復しつつあると見ているが、意識改革の点については、引き続き息長く取り組んでいく必要があると考えている。


 今後においても、職員一人一人の意識改革の徹底を引き続き推し進めて、県民の皆様の期待にこたえる警察活動を強力に推進してまいりたいと、このように考えている。





○(葛西利延 委員)  今答弁があったが、そういう事件が数において減っているではないかということで、幾らかは数字的に示されていると思うが、大きい事件、平たな言葉で言えば不細工な事件が余りにも大きく新聞に報道されるので、何か一般的な成果が上がっていないように見えるので、そういう点も含めて、ひとついろいろご努力をよろしくお願いする。


 次に、県民からの苦情対応や県民相談への対応について伺う。


 警察刷新会議からの提言を受け、国民のための警察を確立し、苦情を言いやすい警察とするため、文書による苦情に対しては文書で回答することを制度化するとともに、末端組織で起こっている苦情や不祥事が警察のトップまで上がり、組織的に処理するシステム、そして公安委員会への苦情申出制度が創設された。県民の方々からの苦情に適切に対応し、きちんと説明することが開かれた警察や県民に親しまれる警察の確立に果たす役割は大きいと思う。


 また、県民からの苦情相談などについては、以前から議論となっていた警察の民事不介入の原則がある一方で、他の行政機関との連携の上にどれほど対応できるか課題とされており、県民の期待にどれだけこたえることができるか注目されていたものである。


 そこで、警察改革として取り組んだ苦情対応システムや苦情申出制度、そして苦情や相談に対処するための県民相談センターについて、今までの状況をどう評価され、何を課題と考えているのかをご説明願う。





○(小寺総務部長)  警察本部においては、平成13年の4月に県民相談センターを設置して、同年の6月から苦情申出制度を適用している。


 この苦情申出制度については、制度創設以降、本年の2月末までに約1,600件の苦情を受理しているが、これらすべてを本部長及び公安委員会に報告し、法令等に基づき適切に対応していると考えているところである。


 これらの苦情の中には、誤解や説明不足に基づくものがあるが、中には職務執行上の問題点を含むものもあるところから、業務の改善を的確に行うとともに、当該職務を行った者に対して指導するなど適切な対応に努めているところである。


 また、平成16年中において、同センターで受理をした要望、意見、相談等の件数は1万7,500件で、これらは増加傾向にあるが、相談等の受理に際しては、全件受理を原則として、担当職員に対しては真摯な対応を心がけるよう繰り返し指導している。また、警察で処理できない相談等については、関係機関等との連携を図るなど、適切な対応に努めているところである。


 今後とも、これら苦情、相談に対する職員の意識を高め、苦情については法令に基づいて誠実な処理に努めるとともに、相談等に対しては県民の皆さんの立場に立って、真摯な対応に努めるよう引き続き指導教養を行ってまいりたいと考えているところである。





○(葛西利延 委員)  今、総務部長から答弁があり、相当努力して対応しているということであるが、これぐらいなことでいいと言わず、ひとつ、常に努力をしていただきたいと思う。


 次に、情報公開に対する対応について伺う。


 警察も情報公開の対象となって3年が過ぎた。警察活動の中には、一般行政機関とは違い、犯罪の予防、捜査などに関して公開できない独自の情報が多いが、住民への情報公開が十分でないことがかつての警察不信の理由の一つであったので、開かれた警察として情報センターを設置して取り組まれている。


 少し実績の数字を見せてもらったところ、警察本部長あての公開請求については、他の知事部局あてに比べて非公開決定が多いように思う。その中には不存在の文書の公開を求めるものも多いが、悪意の請求でない限り、できる限り請求者の意を酌んで情報を提供していく必要があるのではないかと思う。


 犯罪が増加傾向にあって、警察においても住民の参画と協働は重要であり、協力を仰ぐためにも住民への説明責任を果たしていくことが重要であると思う。


 こうしたことも含め、開かれた警察として、県民への情報公開について、今までの取り組みの評価と今後の課題について、これもご説明を願う。





○(小寺総務部長)  警察は、平成12年の3月に情報公開条例の実施機関に入り、平成14年の1月から情報公開を実施しているが、警察に与えられている責務を的確に果たしていく上では、県民の皆さん方の理解と協力を確保しておくことが必要不可欠で、そのためにも情報公開は極めて重要なものだと認識しているところである。


 平成16年中の公開実施状況を見てみると、389件の公開請求に対して、156件の非公開決定を行っているが、その156件の内訳を見てみると、犯罪捜査情報等で公開できないものが55件、35%、文書が存在しないもの58件、37%、文書が特定できないもの35件、23%、その他適用除外文書など8件、5%となっており、条例に則し適正な処理を行っていると考えているところである。


 県警としては、情報公開制度の重要性を踏まえ、公開請求を受理した場合には、真摯にこれを受けとめ、条例の定める非公開情報に該当しない限り積極的に情報公開を行っていく所存である。


 なお、県民の身近で発生している事件・事故やその発生状況、さらに警察が行っている各種施策などについては、県民の皆さんの理解と協力を得ていく上からも、今後とも積極的に情報を提供していく所存である。





○(葛西利延 委員)  確かに取り下げの率がほかの部局より多いのは当然であるが、そこは意を酌んであげていろいろ説明すれば、向こうもない書類までくれとは言えないので、取り下げやその他があると思うので、そういう点、ひとつ今後ともご努力をよろしくお願いする。


 次に、警察改革の目玉として取り組まれた警察署協議会について伺う。


 警察署の業務運営に地域住民の声を反映させるために、平成13年6月から県下の52警察署において、自治会など地域住民の代表から成る警察署長の諮問機関として警察署協議会が設置されている。


 県民の理解と協力を確保するために、地域住民の要望や意見に耳を傾けることに加え、協議会において治安情勢や警察活動など警察からの情報を説明・周知することは、警察の諸活動への県民の参画と協働の観点から、非常に重要な取り組みであると考えており、住民の方々にも地域の交通安全活動や防犯活動に大いに参加し、警察活動へも貴重な意見をいただくことを期待しているところである。


 そこで、各警察署協議会の協議の状況や、その警察署運営への反映状況など、今までの警察署協議会の評価と、また今後の課題について、これも説明願いたい。





○(小寺総務部長)  警察署協議会は、平成13年6月の発足以降、おおむね四半期ごとに県下各警察署においてそれぞれ開催しているところである。


 協議会では、各警察署が重点的に取り組んでいる業務の推進状況等を説明し、また、協議会の各委員さんからは、警察活動に対する率直な意見や要望を生の声としていただくとともに、これらを踏まえて各警察署の業務運営に反映させるなど積極的な対応に努めているところである。


 具体的な対応事例としては、ホームレスの方の警戒要望、これを受けて警察官が出動したところ、包丁を加工した手製の凶器を所持したホームレスを銃刀法違反で現行犯逮捕した。それから、「子供を守る110番の家」の実態調査の要望を受け、その設置場所の適否や表示板などを点検、整備したなど、各地域が抱える治安上の課題等の解決に努めるなど、協議会の設立の趣旨である地域住民の皆さんの民意を反映した運営を図っているところでもある。


 さらに、ことし2月からは、各協議会に公安委員長、公安委員、それから本部の本部長以下各部長がこの協議会に出席をして、協議会の委員の皆さんからの意見・要望を直接お聞きして、警察本部と警察署が問題意識を共有して、より一層地域住民の皆さんの声を警察業務の中に反映させていく、こういったことの施策をとっている。


 今後とも、この協議会を活発な意見交換の場とし、地域住民の皆さんの声が警察業務の運営に適正に反映できるよう努めてまいる所存である。





○(葛西利延 委員)  警察というのは、前からどちらかといえば、言葉は悪く感ずるかもしれないが、非常に排他的な傾向があったのは事実ではないかと思う。そういう意味で時代とともに、こういう改革の中で協力も得る、意見も聞くというのも必要であるので、発展をしていただきたいと思う。


 そして、最後になると思うが、今後の警察改革についてである。


 今までの質疑にあったことも含め、「県民とともに、県民のために」を基本理念に全職員が一丸となって日夜、県民の安全を守る警察として、たゆまぬ努力を続けている兵庫県警察のこの4年間の改革の進捗状況を次は総括し、新年度の課題はどのようになっているかということも含めて、本部長の所見をお伺いする。





○(巽 警察本部長)  県警察では、警察改革の重要性にかんがみ、本年の運営重点においても「警察改革の一層の推進」を掲げ、職員一人一人の意識改革を初め、警察改革に沿った各種施策の取り組みを積極的に進めているところである。


 言うまでもなく、警察活動を進める上では、県民の皆さんの理解と協力が不可欠であり、そのために警察改革の4本柱である「警察行政の透明性の確保と自浄機能の強化」、「県民のための警察の確立」、「新たな時代の要請にこたえる警察の構築」及び「警察活動を支える人的基盤の強化」というこの基本方針に沿って、各種の施策を着実に進めてきたところではあるが、いまだ改革については道半ばであり、今後も取り組むべき課題は多々あると考えている。


 来年度においても引き続き、とりわけ県民の目線に立った警察活動をさらに徹底するとともに、一人一人の職員について実務能力を一層強化するほか、職務倫理教養の徹底によって資質の向上を図るなど、まさに県民のための警察の確立に向けて改革すべき点は改革するという決意で警察運営に当たっていきたいと考えているので、ご理解とご支援をいただけるようよろしくお願い申し上げる。





○(葛西利延 委員)  本部長の決意の一端をお聞きしたが、公安委員長もここにおられるので、公安委員長にも一言述べていただいたらと思う。


 警察刷新会議でも取り上げられた昨年の自動車警ら隊員による文書偽造等事案をきっかけに、その役割が問われた公安委員会の警察に対する管理のあり方、そして警察改革に公安委員会が果たすべき役割について、きょうは公安委員長がご出席もしておられるので、ひとつお答えしていただいたらと思う。





○(野澤公安委員会委員長)  警察改革の取り組みの中で、公安委員会の管理機能の充実及び活性化については、重要な柱の一つであると認識しており、県民の視点から警察を管理することにより、警察の業務運営の適正を図るという極めて重要な役割を担っていると承知をしている。


 公安委員会においては、各種業務推進上、必要な事項はもとより、非違事案についても、その都度速やかに警察本部から処理状況、あるいは再発防止策の推進状況等について詳細な報告を受けるとともに、業務運営全般等についても必要な指示を行っているところである。県警察もそれを受けて真摯な対応をしている。


 公安委員会としては、警察改革の趣旨を十二分に踏まえ、今後とも県警察各部門の業務運営について、その施策、対応状況等を掌握しつつ、県民的視点あるいは大所高所より見て何をなすべきかを十分議論、検討し、管理の実を上げてまいりたいと考えているところである。





○(葛西利延 委員)  その警察改革、新年度は5年目であるので、ひとつ大いにしっかりやっていただきたい、このように思う。


 それから、これで質問はもう終わったが、私のちょっと警察関係で気になっていることをコメントさせていただいて、終えたいと思う。


 一つは、免許の更新センターが神戸市内に新設されるということで、まだまだ先に、恐らくもう1年あとぐらいに実施になるのだろうと思うが、そういう中での勉強をしていると、警察の庁舎がペンシルビルで、割合エレベーターや、ああいう設備ばっかりがたくさん要って、業務をする部屋が少ないということを聞いた。この間、県民政策部にも、私いろいろ方々で仕事するところが少なければ広げないといけないというような発言もしたが、特に警察の隣には日赤の跡地もあるので、そういうなのになぜ早く手を挙げなかったのかと言いたかったわけである。これはいろいろだれが言った言わぬというとややこしくなるから、もう言わないが、大体、政策会議というのが高井さん、あるんですね。そういう中で本部長も遠慮なく、出席しているので、「うち狭くて困る」と、「今留置所も足りないぐらいだ」と言わないといけないのではないかと思うが、そういうことで積極的に私は不足する分は言うべきではないかと思う。


 なぜ私、気にしているかというと、あれが落成して新築のときに私が警察委員会委員長として、「こんな立派で広いものができたから、恐らく兵庫県はもう安全と安心は大丈夫だ」と言って乾杯したから、その責任もあるわけで、言っているわけである。


 実は、その更新センターができることについて、いろいろ私なりに研究してみると、神戸市内にできるというと、非常に便利なために予想以上に更新を神戸でする人がふえるのではないかと思う。そういう意味から言うと、何かこう計算によると、3,000平米ほどの大きさが要るのではないかと言われており、3,000平米というと、県警が一時あそこを建てるときに、しばらく仮庁舎であった旧生田区役所、今の神戸県民局であるが、あの館の3フロア分ぐらい要るのではないかと言われているので、あれをどこかで得るというと、相当な場所が要るということをひとつ頭の中に入れていただいて、いろいろ場所等を検討してもらいたい。


 さらに神戸市は、交通が至便であれば明石や伊丹へ行っている人までこっちへ来る可能性があるので、よほど真剣に考えていただきたいということと、過去に私は、免許の更新センターを神戸につくればいいのではないかと、何回か本会議でも、また委員会でも質問したことがあるが、私のそのときの質問の中身は、本来は、神戸の海岸線の地下鉄が非常にお客さんが少ない、あれに客をたくさん呼び込むためには学校か、もしくは警察関係のこういう更新センターがあの海岸線の周りにできると非常に人がたくさん乗るのにという、非常に神戸市側に立った欲深い発言もしたということもひとつ参考までにお聞きしていただきたい、こういうことを申し述べて、ひとつご活躍を祈って終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で葛西委員の質疑は終わりました。


 この際、お諮りいたします。


 公安委員会で通告のありました質疑は、すべて終了いたしました。


 ほかに通告を受けておりませんので、公安委員会関係の質疑を打ち切りたいと思いますが、これにご異議ございませんか。


  (異議なし)


 ご異議ないと認め、さように決します。


 次の委員会は、3月22日火曜日午前10時より開会し、総括審査並びに表決を行います。


 本日は、これをもって閉会いたします。


        午後2時17分閉会


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