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平成17年度予算特別委員会(第6日 3月16日)




平成17年度予算特別委員会(第6日 3月16日)





平成17年度予算特別委員会





                  予算特別委員会議事順序





                                    平成17年3月16日(水)


                                    午前10時


                                    大会議室


 
  開    会


1 諸  報  告


2 付託議案審査


 (1) 歳出審査(県土整備部、阪神・淡路大震災復興本部県土整備部)


    質    疑


 (2) 歳出審査(企業庁、阪神・淡路大震災復興本部臨海都市整備部)


    質    疑


3 議 事 打 切 り


4 日 程 通 告


  閉    会


……………………………………………………………………………………………………………………………


出 席 委 員


    委  員  長     山  口  信  行


    副 委 員 長     杉  尾  良  文


    理     事     石  原  修  三


       〃        丸  上     博


       〃        加  藤  康  之


       〃        松  本  よしひろ


       〃        宮  田  しずのり


    委     員     石  井  秀  武


       〃        西  野  將  俊


       〃        松  本  隆  弘


       〃        野  間  洋  志


       〃        佃     助  三


       〃        中  田  香  子


       〃        杉  本  ち さ と


       〃        北  浦  義  久


       〃        葛  西  利  延


       〃        水  田     宏


       〃        合  田  博  一


       〃        岸  口     実


       〃        北  川  泰  寿


       〃        山  本  敏  信


       〃        石  川  憲  幸


       〃        清  元  功  章


……………………………………………………………………………………………………………………………


説明のため出席した者の職氏名


    企画管理部企画調整局長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部企画調整局長


                           高  井  芳  朗


    企画管理部企画調整局財政課長         竹  本  明  正


    理事(技術担当)兼阪神・淡路大震災復興本部理事(技術担当)


                           大  平  一  典


    県土整備部長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部長


                           陰  山     凌


    県土整備部県土企画局長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部県土企画局長


                           山  崎  昌  二


    県土整備部土木局長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局長


                           原  口  和  夫


    県土整備部まちづくり局長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部まちづくり局長


                           佐 々 木  晶  二


    県土整備部参事(プロジェクト・災害復興担当)兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部参事(プロジェクト担当)


                           阿  山  耕  三


    県土整備部参事(技術担当)          坂  井     豊


    県土整備部県土企画局総務課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部県土企画局総務課長


                           小  林  利  裕


    県土整備部県土企画局総務課参事(企画調整担当)兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部県土企画局総務課参事(企画調整担当)


                           武  田  和  典


    県土整備部県土企画局総務課参事(収用委員会担当)兼収用委員会事務局長


                           高  見  孝  昭


    県土整備部県土企画局契約・建設業室長     中  村  良  孝


    県土整備部県土企画局技術企画担当課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部県土企画局技術企画担当課長


                           本  井  敏  雄


    県土整備部県土企画局技術管理室長       荒  柴  敏  夫


    県土整備部県土企画局交通政策担当課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部県土企画局交通政策担当課長


                           河  野  信  夫


    県土整備部県土企画局空港政策担当課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部県土企画局空港政策担当課長


                           笹  倉  雅  人


    県土整備部県土企画局都市政策担当課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部県土企画局都市政策担当課長


                           上  原  正  裕


    県土整備部県土企画局小野長寿の郷担当課長   余  田  賢  三


    県土整備部県土企画局21世紀の森担当課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部県土企画局21世紀の森担当課長


                           高  野     裕


    県土整備部土木局用地課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局用地課長


                           藤  木  隆  博


    県土整備部土木局道路計画課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局道路計画課長


                           鹿  野  正  人


    県土整備部土木局高速道路室長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局高速道路室長


                           藤  井  良  啓


    県土整備部土木局道路建設課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局道路建設課長


                           宮  川  耕  二


    県土整備部土木局道路保全課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局道路保全課長


                           竹  谷     徹


    県土整備部土木局街路課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局街路課長


                           足  立  眞  清


    県土整備部土木局河川計画課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局河川計画課長


                           田  中  重  明


    県土整備部土木局河川整備課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局河川整備課長


                           佐 々 木  良  作


    県土整備部土木局河川整備課参事(災害復興担当)


                           筧     一  義


    県土整備部土木局砂防課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局砂防課長


                           上  野     勉


    県土整備部土木局砂防課参事(グリーンベルト整備担当)兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局砂防課参事(グリーンベルト整備担当)


                           松  本  幸  男


    県土整備部土木局下水道課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局下水道課長


                           金  田  宣  文


    県土整備部土木局港湾課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部土木局港湾課長


                           芝  原     平


    県土整備部まちづくり局まちづくり課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部まちづくり局まちづくり課長


                           原  田  一  郎


    県土整備部まちづくり局住宅宅地課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部まちづくり局住宅宅地課長


                           高  田  弘  志


    県土整備部まちづくり局土地対策室長      石  田  悦  雄


    県土整備部まちづくり局都市計画課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部まちづくり局都市計画課長


                           奥  田  初  男


    県土整備部まちづくり局市街地整備課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部まちづくり局市街地整備課長


                           中  川  準  之


    県土整備部まちづくり局公園緑地課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部まちづくり局公園緑地課長


                           志  波  秀  明


    県土整備部まちづくり局建築指導課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部まちづくり局建築指導課長


                           高  橋  伸  明


    県土整備部まちづくり局住宅整備課長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部まちづくり局住宅整備課長


                           加  古  貴 一 郎


    県土整備部まちづくり局住宅管理室長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部まちづくり局住宅管理室長


                           前  川  謙  市


    県土整備部まちづくり局営繕課長        河  野  聰  一


    県土整備部まちづくり局設備課長        久  井  常  之


    県土整備部まちづくり局民間住宅室長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部まちづくり局民間住宅室長


                           紀  井  芳  治


    県土整備部まちづくり局開発指導室長      川  端  宏  幸


    公営企業管理者兼阪神・淡路大震災復興本部臨海都市整備部長


                           吉  本  知  之


    企業庁管理局長兼阪神・淡路大震災復興本部臨海都市整備部管理局長


                           石  田  恭  一


    企業庁地域整備局長兼阪神・淡路大震災復興本部臨海都市整備部地域整備局長


                           中  川  進 三 郎


    企業庁管理局総務課長兼阪神・淡路大震災復興本部臨海都市整備部管理局総務課長


                           青  木  俊  彦


    企業庁管理局総務課参事(経営企画担当)    則  定  芳  明


    企業庁管理局立地推進課長           牛  田  繁  晴


    企業庁管理局水道課長             岸  田  行  博


    企業庁管理局水道課参事(施設整備担当)    佐 々 木  一  郎


    企業庁地域整備局科学公園都市整備課長     石  岡     崇


    企業庁地域整備局情報公園都市整備課長     島  袋  英  男


    企業庁地域整備局南芦屋浜整備課長兼阪神・淡路大震災復興本部臨海都市整備部地域整備局南芦屋浜整備課長


                           林     敏  一


    企業庁地域整備局臨海整備課長兼阪神・淡路大震災復興本部臨海都市整備部地域整備局臨海整備課長


                           田  中  良  和


    企業庁地域整備局北摂整備課長         堀     三  郎


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        午前10時2分開会





○(山口信行 委員長)  ただいまから予算特別委員会を開会いたします。


 議事に先立ち、ご報告申し上げます。


 委員会条例第14条の規定により、本日、当委員会に出席を求めた者の職氏名は、お手元に配付しております一覧表のとおりでありますので、ご了承願います。


 これより議事に入ります。


 平成17年度関係、第1号議案ないし第22号議案を一括議題といたします。


 本日は、県土整備部・復興本部県土整備部及び企業庁・復興本部臨海都市整備部の歳出審査を行います。


 まず、県土整備部・復興本部県土整備部について審査を行います。


 これより質疑に入ります。


 この際、当局に申し上げます。


 答弁は、発言の趣旨を的確にとらえ、簡潔に願います。


 委員の発言は、通告に基づき、委員長より順次指名をいたします。


 まず、松本隆弘委員。





○(松本隆弘 委員)  トップである。よろしくお願いする。


 ちょっと明石でも事件が起こり、若干暗いが、元気よくできたらと思っているし、逆に、私、県土整備自体は、本当に県民にとって夢や希望が実感できるとか、体感できるそんな施策なんだと思っているので、よろしくお願いをしたい。


 「買 兵庫キャンペーン」、ある方がこのネーミングを見て、産業労働部の新規施策なのかというふうに言われ、与える印象はちょっとそんなところがあるのかなと思っていたら、実はこれは県土整備部の新規施策だということで、非常に私にとっては本当に大きな期待をする施策だなというふうに感じたので、今回の質問の1番に持ってきた。


 魅力ある県土の基盤を整備し、美しい県土づくりを推進することは、県民の安全・安心を確保するとともに、地域の景気回復、地域の元気再生の推進力となる。私は、初めての一般質問でも地域産業の元気回復、ひいては兵庫県の元気回復のためには農産物の地産地消だけではなく、あらゆる産業において県産県消を推進していくことが兵庫県の元気回復につながると申し上げている。


 折しも兵庫県では、平成17年の新規施策として、地域への愛着、人材活用・継承、地域産業などの産業振興を目的とすると、この目的がすばらしいと思っているが、「買 兵庫キャンペーン」を展開されると聞いている。そこで、その内容についてお伺いをしたい。


 まず、現在、県内生産品を優先するためのシステムの内容がどのようなものなのか、また、平成17年度の県内生産品優先を予定している量やその効果をどのように考えているのか、あわせて伺いたい。





○(陰山県土整備部長)  「買 兵庫キャンペーン」は、県内産業の振興、あるいは雇用の確保、地場産業の育成の一助とするために、県内産品の生産者、あるいは公共工事の発注者である本県、公共工事の請負者の三者の相互協力によって進めようとするものである。兵庫県産の製品や資材、及びリサイクル品等を登録し、本県発注の公共事業にそれらの使用を義務づけ、優先的に使用しようとする制度をつくろうというものである。


 このシステムの枠組みは、簡単に言うと、県内産品について広く県下で募集し、申請、選定、登録を経て工事の特記仕様書で使用を義務づけるものである。


 現在想定できる県内産品は、淡路瓦や畳、宍粟の木材、花木、下水汚泥溶融スラグ利用アスファルト混合物などであるが、このほかにも、スラグ入りコンクリートの二次製品、あるいはH鋼などの鋼製品、あるいはまた太陽光パネルなどについても対象を広げ、従来よりも幅広く県内産品を優先使用できるように検討しようとしているところである。


 今後、審査会を設置して登録製品の選定基準を検討することとしている。申しわけないが、使用量の試算を行う段階にはまだ至っていないが、県内産業の振興や活性化に効果があるように運用していきたいと考えている。


 時期については、「買 兵庫キャンペーン」が遅くとも上半期発注の山場になる9月末をめどに実施できるように検討を急ぐとともに、内容的にも、より実効性あるものとしていきたいと考えているところである。よろしくお願いする。





○(松本隆弘 委員)  私、先ほども大きな期待をしていると申し上げたし、本当に県土整備部が行うからこそ意義のある事業ではないかなと考えている。とりあえず公共工事、県発注分ということであるが、ぜひ市とか町への協力であったり、あるいは民間企業とも協力をすると、そんな展開をしていただけたらいいのではないかと思っている。


 例えば、もう1点お願いしたいのは、県産木材がどうなのかなというのがあって、昨年の一連の台風による大きな被害は、森林の機能が低下をしてさらに大きくなったとも言われている。そういった中で、18年度からは県民緑税の導入によって森林整備をやっぱりやっていかなあかん。そのことに関しては、本当に将来を見据えたときに、とりあえずすぐにせないかんという事業なので、新税を導入してでもやっぱりやらないといかん、そういうようには私は思っているが、本来、森林というのは、生産サイクルというか、森林人工林というのは、伐採・植栽・保有の林業生産サイクルが円滑に循環して初めて再生をされていくのだと思っている。その生産サイクルというのは、間伐などの適切な管理があってこそ維持できるものということは、安価な外材の流入によって、今国内の林業の衰退があるが、それをとめて林業生産サイクルの循環をぜひ図っていかないかん、そういうふうに思っている。


 そういった観点からいくと、今回の「買 兵庫キャンペーン」にやっぱり期待をするし、特に県内産の木材の活用というものも、十分今後配慮をしていただきたいと思っている。ぜひ県がそうやって率先をしてやっていくことによって、森林の適正な管理・維持が図られると思うし、ひいては本当に県民の安全・安心に必ずつながると思っている。今、部長の答弁であったように、審査会ということで、ここには農林水産部であったり産業労働部もかかわってくると聞いているので、ぜひ庁内でまず連携をしっかりとっていただいて、大きく大きくこの制度を育てていただきたいということを要望しておきたいと思う。


 次に、尼崎21世紀の森についてであるが、この地域は、自然環境の創出のほか、産業再生の面においても、先日も松下プラズマディスプレイ株式会社が世界最大級の工場の建設を進めているなど、注目を受けている地域である。高度成長期に阪神工業地帯の一角として重化学工業の進出が進み、自然環境の喪失、公害の発生などの問題を抱えてきた。また、近年の産業構造の変革・変化により工業の遊休地が発生するなど、地域の活力が低下をしており、地域の都市再生が急務となっている。そういった中で、都市再生のための先導的な取り組みとして大いに期待をするものである。そんな観点から、3点について質問をしたい。


 まず、スポーツ健康増進施設の運営等についてである。


 特に、先導整備地区として位置づけられている拠点地区では、尼崎の森中央緑地の整備が進められている。この北側エリアでは、県民が集い、スポーツ・レクリエーションなどの活動を行う空間としてスポーツ健康エリアが設けられ、プールや屋外施設から成るスポーツ健康増進施設が整備をされている。この施設は、平成18年に県下で開催されるのじぎく兵庫国体の競泳・シンクロ競技会場に予定されているが、設計建設、施設の維持管理運営を県として初めてPFIという手法で取り組んでおられる。ついては、現在の整備状況及び運営をどのように考えておられるのか、まず伺いたい。





○(志波公園緑地課長)  尼崎の森中央緑地は、尼崎臨海地域において水と緑豊かな自然環境を創出し、環境共生型のまちづくりをめざす尼崎21世紀の森構想を先導する拠点施設として、平成15年12月に整備に着手したところである。


 このうち、スポーツ健康増進施設は、民間のアイデア、ノウハウを活用してコスト縮減を図りながら多様な利用者サービスを提供すべく、県として初めてのPFI事業として取り組んでいる。施設は、冬期にアイススケート場にもなる50メートルプールやフットサルコート、グラウンドゴルフ場など、年間を通じ子供から高齢者まで幅広い世代に対応した複合施設となっている。


 運営については、需要に合わせた営業日や夜間を含む営業時間設定、各種教室等プログラムの充実、子育て支援施設の運営など、民間事業者の経営ノウハウを生かした多種多様なサービスの提供を計画している。


 整備の状況であるが、平成18年5月の施設完成に向け、周辺の緑地整備も含めて工事は順調に進んでいる。来年度早期に維持管理・運営に係る事業契約を締結する予定であり、今後とも県民に親しまれる施設の整備、運営に努めてまいりたい。





○(松本隆弘 委員)  続いて、地域住民の参加についてお伺いをしたい。


 今、県と市が共同で尼崎21世紀の森づくり協議会を運営されている。地域住民の主体的な参画が不可欠と考える。どのような参画と協働の取り組みをされているのか、もう1点、住民意見をどのように聴取し、その声をどう反映をしているのかについてお伺いをする。





○(阿山県土整備部参事)  尼崎21世紀の森づくりについては、あらゆる主体が創意工夫しながら推進していくべきものと考えていることから、市民、企業あるいは各種団体、学識者等で構成される尼崎21世紀の森づくり協議会を設置し、その推進方策を協議しながら進めている。また、協議会をサポートする部会を設け、森づくりのボランティアとしてサポーター登録された市民が自由に参加し、取り組みの企画、あるいは実践ができるよう工夫をしている。


 このような仕組みの中で、市民、企業等と一緒に進めていく森づくりの具体的な取り組み内容については、部会で広く市民から意見を聴取したり、あるいはホームページでの意見募集、また、地元住民を対象としたキャラバン行動を行い、それらの意見も反映して整理をした。その上で、協議会の協議を経て、昨年9月に森づくりの指針となる行動計画を取りまとめたところである。


 この行動計画に基づき、市民が企画段階からかかわりながら、道路予定地等の緑化、あるいは森づくりのニュースレターの発行、市民フォーラムの実施など、積極的に活動を進めている。


 今後も、協議会を中心にして、尼崎21世紀の森実現へのプロセスを市民、企業等と協議しながら取り組んでいきたいと考えている。





○(松本隆弘 委員)  次の質問に気合いを入れたいと思っているが、本来の参画と協働によって順調に進んでいるということで、こういった豊かな環境の回復とか創造を基調とした都市再生という取り組みというのは、本当にすばらしい、これからも必要なものであると考えており、何とかこの理念に基づいて、こういうふうに都市再生を図っていくということが、県下のほかの地域でも行えないか。特にこの瀬戸内海沿岸には遊休地もあるし、本当に都市再生を行わないといけない地域もまだたくさんある。ぜひこういう理念のもとに、そういう取り組みを県下全域に広げていくことができないのかと思っているがどうか。





○(山崎県土企画局長)  県下への展開についてであるが、尼崎21世紀の森は、瀬戸内海、大阪湾における環境回復・創造の拠点として、また、21世紀における大阪湾ベイエリアの環境共生都市づくりをめざす新しい拠点として、失われた環境の回復・創造により都市の再生を図ろうとするものである。


 県としては、この取り組みを環境の世紀を開く都市再生の先導モデルとして、尼崎から国内外に発信していくべきものと考えているところである。例えば、具体例として、「瀬戸内なぎさ回廊づくり構想」の一翼を担うまちづくりとして、現在策定中の「高砂みなとまちづくり構想」がある。この構想では、企業の協力のもとに、快適で美しくにぎわいのある水辺空間を市民に提供するとともに、産業と地域の活性化を図ることとされているところであり、その推進、促進に当たっては、尼崎21世紀の森の取り組みが一つのモデルとして寄与できるのではないかと考えている。


 今後とも、尼崎21世紀の森づくりのコンセプト、あるいは進め方をモデルにし、瀬戸内海地域、とりわけ明石地域と各地域の特性に応じて、市民、企業、市町とが連携して森づくり、まちづくりが広がりを見せ、美しく元気な瀬戸内海沿岸地域の都市再生に資するよう努力してまいりたいと考えている。





○(松本隆弘 委員)  何度も申し上げるが、県土整備部の事業というのは、いろいろ税金のむだ遣いという話も出るが、実は違うと思う。本当に体感、実感できるのは県土整備部の事業だと思っている。それは、県民が必要なもの、欲しいものをきちんと整備できる、それが県土整備部の大きな使命であると思うので、本当によろしくお願いをしたい。


 最後であるが、幹線道路沿道のコンビニエンスストア立地についてお伺いをしたい。


 豊かで潤いに満ちた安全・安心なまちづくりが求められている。地域の環境と調和した快適な生活空間、さらには住みやすいまちづくりを創造していくためには、開発事業に対する的確な指導や誘導が重要であると思う。このため、都市計画法により、市街化調整区域にあっては、市街化を抑制すべき区域として、原則として開発が規制されており、農業用施設や地場産業の施設等以外は建築ができない状況である。しかしながら、市街化調整区域においては幹線道路等が広域的に整備しつつあり、道路の有効活用の視点から積極的な沿道利用を図ることが重要であると考えている。


 沿道利用については、近年需要が高まっているコンビニエンスストアは、その効果が高いと考える。特に、ワンストップでさまざまなサービスが受けられる平時の利便性のみならず、災害時においてもその重要性が注目をされている。


 平成17年2月17日には、関西2府5県3政令市を代表して関西広域連携協議会が、関西域に店舗が所在するコンビニエンスストア・外食事業者12社と災害発生時の徒歩帰宅者への水道水、トイレ、道路情報の提供など帰宅支援サービスの提供を内容として、災害時における帰宅困難者に対する支援に関する協定を締結したところである。


 コンビニエンスストアについては、開発許可権限を有している明石市では、市街化調整区域において既に沿道サービス施設として、今認めているところである。この件につき、県の取り扱いについてお伺いをしたい。





○(川端開発指導室長)  都市計画法では、開発許可制度により、都市の健全な発展と豊かな田園環境の保全を図るため、市街化調整区域においては開発規制を行っているが、平成14年に施行した県条例により、市町などが策定した土地利用計画に沿った開発や建築を可能にする特別指定区域制度を創設するなど、開発許可の弾力的な運用に努めている。


 ご指摘のコンビニエンスストアについては、既に沿道利用施設として一般に定着しつつあることから、さきの明石市と同様に、市街化調整区域においてコンビニエンスストアを沿道サービス施設として許可対象に加えるよう、本年4月当初に運用基準を改定すべく検討を進めているところである。


 コンビニエンスストアの開発許可基準の運用については、高齢者や身体障害者等に配慮した駐車場、洗面所の設置であるとか、沿道緑化等を条件とするほか、ご質問の中にあった趣旨も踏まえ、コンビニエンスストアを災害時の帰宅困難者に対して支援するなど、多様な機能を備えた施設として許可していきたいと考えている。


 今後とも、市街化調整区域における開発許可の運用に当たっては、さきに申した特別指定区域制度の適用拡大を検討するなど、乱開発を排除しながら、さらに柔軟な対応を図っていきたいと考えている。





○(松本隆弘 委員)  先日、警察の方とも話をしていたのだが、防災とか防犯とかの面でいくと、実は24時間体制というのは警察と消防署しかない。そこに、今24時間で営業しているコンビニとの連携も図れれば、いろんな面で問題解決にもつながるような話もされていた。今後も、そういった観点からも含めて皆様にまた、とにかく兵庫県が元気回復できるような施策を今後とも推進をしていただくことをお願いして、私の質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で松本隆弘委員の質疑は終わりました。


 次に、杉尾委員。





○(杉尾良文 委員)  先ほどの松本委員も、県土整備の事業は、割とお金をかけたらはっきりわかる事業が多いということなので、私もなかなかいい部局だなと思うが、しかし、そのつくったはいいが、利用する人が少ないとか、いろいろそういったことも出てくるかと思うので、そういった観点も含めて質問をさせていただく。


 まず最初に、市街地における自転車道等の整備についてお尋ねする。


 モータリーゼ―ションの進展に伴い道路の充実が図られ、生活の利便性が向上したことは言うまでもないが、その反面、都市部での交通停滞や排ガスなどで生活環境が悪化している。環境に優しい交通手段として、自転車の活用も期待されるところである。しかし、現在多くの道路には、歩道、車道の区別があるが、自転車の走行については、車との共存レーンとして車道を利用しているところが多く、安全な環境にあるとは言い切れないところがある。また、自転車は免許などの資格が要らず、だれでもが手軽に乗れる乗り物であるので、それゆえにルールとマナーはしっかりと守らなければならない。


 今月の新聞報道によると、大阪府警の昨年の調査で、自転車が関係した交通事故の発生件数が初めて2万件を突破し、過去最悪になったことが判明したということである。事故の原因を分析したところ、自転車側の安全不確認による事故が約42%、これが最も多く、双方の注意義務不足による事故が約17%で、府警では、現在は悪質な自転車運転者に気をつけなければならない時代であるとして、事故減少とマナー向上をめざして厳しい姿勢で臨むとしたということを発表している。しかし、自転車は私たちの身近な生活エリアで活用する乗り物として、その利便性を遺憾なく発揮しており、駅週辺の駐輪状況にも見られるように、多くの方が利用しているのが現状である。


 私は、自転車の活用は、ルール、マナーはもちろんのこと、生活空間の中で安全に利活用できる環境整備を進めなければならないと考える。特に歩行者と自転車、車と自転車、自転車同士との関係を安全なものにするには、ソフト面はもちろんであるが、ハード面においても道路改修や改善、設置を進めるなど、環境に優しいまちづくりを進めなければならないのではないかと考える。


 県では、自動車走行空間の連続性の確保やリニューアルをめざし、市街地における自転車道等の整備の一環として、「尼っ子リンリン・ロード」の整備に取り組むとされている。また、県下各地にサイクリングロードが整備されているが、その地域の名所旧跡などの観光地やスポーツ・レクリエーションを楽しめる施設などへのアクセスなどを考慮し、それらを回遊できるようにすること、そして、それぞれのサイクリングロードの連続性も含め、延伸を進めることが望まれるところである。


 そこで、こうした市街地やサイクリングロードで自転車が安全に走行できる道路環境の整備についてどのように考えているのか伺いたい。





○(竹谷道路保全課長)  交通渋滞や事故などの都市交通問題を解決するためにも、環境に優しい自転車を安全・快適に利用できる環境を整備することは、大変重要なことと考えている。このため、特に自転車利用が多い尼崎市、加古川市、姫路市において、地元市や公安委員会と県民の参画も得ながら、自転車利用環境整備基本計画を策定してきたところである。このうち、尼崎市では、既に阪神尼崎駅から尼崎の森中央緑地までの間約6キロメートルを、既存道路、河川敷等を活用しながら、愛称「尼っ子リンリン・ロード」の計画を策定し、平成18年度ののじぎく兵庫国体までに整備することとしている。


 このような都市部における自転車道整備については、これらの都市のほかにも各地で自歩道の幅員の拡大、段差解消などを進め、連続性の確保に取り組んでいるところであり、今後も積極的に推進していくこととしている。


 一方、広域的なサイクリングロードとしては、東播磨海岸に沿って走る姫路明石自転車道、高砂海浜公園や権現ダム等を結ぶ加古川右岸自転車道など、合計で57.5キロメートルを整備してきた。現在、この加古川右岸自転車道と接続してフラワーセンター、あるいは玉丘史跡公園等を結ぶ播磨中央自転車道の整備に取り組んでいるところである。これにより、かなりの名所旧跡等を回遊できることとなる。


 今後とも、利用者の動向を踏まえながらPRにも一層努め、広域的なサイクリングロードのネットワーク化に取り組んでまいりたいと考えている。





○(杉尾良文 委員)  特に私も自転車が好きなので少し乗るが、途切れ途切れで走りにくいというのが現状で、西区では河川の横にあるので、少しなれれば段差があっても乗り越えるが、後の整備、これから必要になってくる状況にあると思うので、ぜひ進めていただきたいと思う。


 次に、建築物の安全・安心の確保についてお伺いする。


 まず、建築物の安全・安心を確保するための取り組み状況についてであるが、都市直下型の大地震が大都市地域を直撃した阪神・淡路大震災において、6,400名余りの犠牲者を出すとともに、被災建築物は約24万戸に達し、防災性の確保の必要性が改めて認識された。


 震災で倒壊した建物の多くは、老朽化した木造住宅であったが、住宅の施工不良などの問題も取り上げられた。そのために、平成10年には、建築物の安全性を確保する観点も踏まえ、建築基準法の大改正が行われたと聞いている。建築行政においては、規制緩和による多様な選択と自由で競争性の高い市場を求める声が上がっている一方で、安全性を中心とする建築物の質の確保や適切な維持・保全を図るため、建築基準法などに基づく建築規制の実効性を確保することが強く求められている。


 大規模建築物の建築確認件数が急増していることや、まちづくり関連行政への新たなニーズが高まっていることなどから、こうした建築規制の実効性を確保することがなかなか困難になっているということも耳にするが、震災後10周年を迎えた現在、建築物の安全・安心をどのように確保しているのか、その取り組み状況についてお尋ねする。





○(高橋建築指導課長)  取り組み状況については、建築基準法の平成10年の改正を契機として、平成11年に県、関係市及び住宅・建築関係団体から成る兵庫県建築物安全安心推進協議会を設立した。さらに、兵庫県建築物安全安心実施計画を策定しており、県ではこの計画に基づいて建築物の安全・安心対策を進めている。この実施計画では、完了検査率の向上を重点目標としており、中間検査の的確な実施、違反建築物の対策など、総合的な対策を取りまとめている。


 完了検査率については、平成11年度の実績は約51%であったが、定期パトロールの実施や建築主への受検督促ハガキを送付するなど行い、平成15年度には計画目標である75%を上回り77%となっている。また、中間検査については、安全性が特に必要となる木造3階建て住宅や大規模な劇場、病院等で一定規模以上の特殊建築物などを対象に平成11年10月から実施しており、平成15年度には県下で5,776件の中間検査を行っている。


 違反建築物対策としては、苦情への対応や定期パトロールの実施などにより、建築主や施工業者等に対して必要な是正指導を行っており、平成15年度は462件の是正指導を行った。このうち、是正命令を受けた違反建築物に関与した設計者等に対しては、業務停止等を講ずるなど、厳正な措置を実施してきたところである。





○(杉尾良文 委員)  なかなか県民の人にはこういう実態がわかりにくいところがあるが、目標とされていることもクリアしたということであるが、まだまだ実効性ある規制の確立を進めていただきたいと思う。


 次に、建築物の安全・安心の確保に向けた今後の取り組みについてであるが、先ほどの完成検査率をさらに向上させるということで、中間検査の対象を拡大することなど、建築物の安全・安心の確保についての取り組みを一層充実する必要があると考える。


 そこで、国の動きも踏まえて、建築物の安全・安心を確保するために、今後どのように取り組まれるのかお尋ねする。





○(高橋建築指導課長)  建築物の安全・安心の確保については、平成16年6月に建築基準法が改正されており、従来はできなかった危険な状態で放置されている建築物への勧告や是正命令が可能となっている。さらに、定期報告が提出されない場合等への立入検査権限が強化される、あるいは、是正命令に従わない場合の法人への罰則の強化など、制度の充実が図られていることから、県としては、市町や住宅・建築関係団体と密接な連携をとり、今後これらの制度を積極的に活用し、不良建築物の改修などを進め、建築物の安全・安心対策を図っていきたいと考えている。


 県独自の取り組みとしては、手抜き工事や不良工事を防止し、建築物のより一層の安全性の確保を図るために、本年4月1日から中間検査の対象となる建築物について、住宅で構造、階数に関係なく延べ面積が50平米を超えるものに拡大することにしており、これにより、建築確認の対象となる建築物の約7割が中間検査の対象となると考えている。


 これらの取り組みに加え、市町や民間の指定確認検査機関と連携をして、建築物の安全・安心対策を推進するため、平成17年度を初年度とする第3次兵庫県建築物安全安心実施計画を策定することとしている。





○(杉尾良文 委員)  特に建物については、我々震災のときに大きな教訓を得たので、ぜひそういうことをしっかりとこれからも進めていただきながら、中間検査で7割ということであれば、ほぼ確実にそういうのが進んでいくと思っているので、よろしくお願いする。


 次に、都市緑化の推進についてお尋ねをする。


 都市部では、経済、産業の集積や人口集中でコンクリートジャングルとも呼ばれ、ヒートアイランド現象などが多発して環境悪化が懸念されている。また、台風被害など自然災害による森林被害が発生し、森林の荒廃が進む中で、県では緑の保全の財源とするために県民緑税の創設を決め、18年度から5年にわたり、平年度で21億円の税収見込みで進めようとされている。この税を財源として森林の再生を図るとともに、都市部では緑が大きく損なわれている状況下で、都市環境や防災機能の向上など都市緑化施策を展開することで、森林と都市の緑が一体的な緑として、公益的な機能を発揮することが可能となるとのことである。


 この中で、都市緑化については、県民まちなみ緑化事業として、植樹用の苗木の提供や緑地整備を5年間、117ヘクタールを対象に、予算額28億円で行うとされている。しかし、従来から都市緑化は公共事業としての道路、河川、海岸などの緑化や都市公園などの整備に取り組むほか、県民の緑化活動を支援する事業として、花いっぱいモデル助成や空き地緑化支援、苗木や資材の提供などにより実施されており、その財源には緑化基金を充当されている。


 この緑化基金は、森林の開発に伴う公共の負担金を基金として、基金本体やその運用益を財源とされているが、負担金の額は、開発事業の面積の減少に伴い年々減少しているところである。しかし、事業費ベースでは15年度3億4,000万、16年度4億、そして、17年度予算では4億4,000万余りと積極的に推進していただいており、都市緑化においてこの基金運用は大変重要な役割を果たしているものと考える。


 都市緑化の推進について、公共施設、道路、河川などを緑化の対象とすることは、県が事業主体となって行うものであり、非常に実施がしやすく理解するものであるが、県民運動の支援については、県民みずからが取り組むものであることから、これらの支援策の充実を図る上で、維持管理に大きな負担がかからないように長期的に取り組めるようにすることが必要と考える。


 そこで、都市緑化の推進を図るために取り組んでこられた県民運動支援策について、その成果をどのように認識しておられるのか、また、今後どのように進められるのか伺いたい。





○(陰山県土整備部長)  都市緑化については、これまで県民運動の一つとして位置づけ、道路沿線の民有地など不特定多数の目に触れる公共的な空間の緑化を、県民が主体となって行政が支援する運動として、花いっぱいモデル助成などに鋭意取り組んできたところである。


 こうした支援策により、花いっぱいモデル助成では、都市部で117ヵ所、全県では226ヵ所、また緑化活動団体数が、都市部では約750団体、1万5,000人、全県では約1,900団体、4万2,000人と県下一円に広がりが見えており、特に県民が主体となって緑地の整備、維持管理が行われるなどの面で大きな成果があったものと認識している。


 今後の都市緑化の推進であるが、公有地はもとより、民有地において従来以上に緑地拡大、とりわけ緑の公益的機能に着目した拠点的・連続的な緑地整備に取り組む必要があると考えている。このために、NPOやボランティア団体等の協力を得ながら、県民緑税を活用させていただき、モデル的・先導的な緑地整備を推進していきたいと考えている。


 また、これまでの緑化については草花が中心であったが、今後は地域に見合った宿根草や花の咲く木の導入など、その永続性や維持管理の負担軽減にも十分配慮していく。今後、関係市町とも協議を進め、都市住民の取り組みやすい事業となるよう検討していく考えである。どうぞよろしくお願い申し上げる。





○(杉尾良文 委員)  特に都市部での緑化というのは、住民一人一人が取り組まないとなかなかできていかない部分が多いので、今回緑税のこともあって、これが衰退しないように、先ほど花いっぱい運動は広がりを見せているということで、私も若干安心はしているが、個人の資産につながらないような状況の中で、緑化をしていくということも必要ではないか。今回緑税で、ガーデニングなり垣根という部分があるが、公的な部分をより一層目に見えた形で推進していただきながら、県民運動は県民みずからが率先してやるという事業につなげていただきたいと考えている。


 最後に、県営住宅のストックの住居水準の向上に向けた施策の効率的な実施についてお尋ねする。


 県営住宅については、近年における高齢化、少子化、核家族化の進展などの社会的な変化や、阪神・淡路大震災以降の社会的・経済的な変化など、県営住宅を取り巻く情勢に著しい変化が生じてきている。これからの成熟社会における新たな役割が求められるようになっている。そのため、今後の県営住宅のあり方を明らかにし、それに則した整備・管理を計画的に行うために、平成13年にひょうご21世紀県営住宅整備・管理計画を策定されたところである。


 現在、県営住宅の総ストック数は約5万5,000戸を数えるが、高度成長期の昭和40年代までに建設されたストックが半数近くを占めており、今後、最大のストックが更新時期を迎えることになる。この県営住宅の建てかえ・大規模改修については、ひょうご21世紀県営住宅整備・管理計画に基づき、計画的に実施されているところであるが、昨今の厳しい財政状況を踏まえ、今後より一層のコスト縮減を図りながら効率的に事業を推進していく必要がある。建てかえなどの事業実施に際しては入居者が一時転居する必要があるが、このことが入居者の負担となっており、また事業遅延等の一因ともなっている。


 一方、現在、県営住宅入居者に占める65歳以上の高齢者の割合は約21%であるが、3階建て以上のストックの約6割については、エレベーターが設置されていない。高齢者にとって、県営住宅内の上下移動に対する負担が大きく、エレベーターの設置などバリアフリー化へのニーズが高まっている。


 このような状況を踏まえ、県営住宅ストックの改善に際しては、より効果的にバリアフリー化や居住水準の向上を図る手法の導入などが必要であるものと考えるが、当局の今後の取り組み方針をお尋ねする。





○(佐々木まちづくり局長)  委員ご指摘のあったひょうご21世紀県営住宅整備・管理計画については、これまでの実績や国において、今公営住宅制度の改革が進められているが、これを踏まえ、来年度に同計画を抜本的に見直す予定にしている。この中では、限られた財源で必要な事業量を確保しつつ、効率的に居住水準の向上を図りたいと思っており、従来の建てかえや大規模改修に比べてコストが低く、かつ、入居者に一時移転を求めることなく、階段室型のエレベーターの設置と水回り設備等の住戸の部分の改修を一体的に行う新しいタイプの大規模改修事業というものを追加したいと考えており、その検討をしている。このため、その具体的な設計・施工方法について確認・検証を行い、新たな手法を図るために、来年度は1団地40戸において、このような新しいタイプの大規模改修事業を試行してみる予定である。


 今後とも、県営住宅のストックの改善に当たっては、コストの縮減や入居者負担の軽減を図りつつ、より効率的にバリアフリー化や居住水準の向上を進めるように努めていきたい。





○(杉尾良文 委員)  特に明舞団地の建てかえも今どんどん進んできているところであるが、余り長くかかると、住んでいる方もいらついたりとか、また逆に今までのコミュニケーションが非常にとりにくくなってきているので、ぜひよろしくお願いする。特に、これからの安全・安心に住むといった環境整備、ばらばらにご質問させていただいたが、そういう環境整備にも県土整備は大きな役割を担っていると思うので、ぜひよろしくお願い申し上げて、質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で杉尾委員の質疑は終わりました。


 次に、合田委員。





○(合田博一 委員)  県民緑税に関連して、県民まちなみ緑化事業について数点お尋ねしていきたい。


 当局では、平成22年度までを計画期間とするさわやかみどり創造プランに基づき、道路や河川、公共施設等の緑地整備に取り組み、都市地域の緑を10年間かけて1,000ヘクタールふやすことをめざされているが、このプランを推進したとしても、都市地域の緑地はなお8,000ヘクタール不足するということである。


 このように、都市地域の緑化というのはなかなか進まない事業であり、1年で100ヘクタールというプランのスピードを維持できたとしても、平成102年までの80年間の取り組みが必要であるという気の遠くなるような現実がある。


 このような中、知事は県民緑税の導入を今定例会へ提案され、その充当事業として、森林整備のほか、都市の緑化を目的に県民まちなみ緑化事業を提案されている。県民緑税の5年間の収入105億円のうち、28億円を都市の緑化に充当し、5年間で117ヘクタール、1年当たり23.4ヘクタールの都市緑化を進めようということであるが、どのような考え方で5年間のこの枠組みを設けられたのか、その考え方をまずお伺いしたい。





○(上原都市政策担当課長)  県が定めたさわやかみどり創造プランに基づき都市緑化の推進に努め、平成22年度には都市部の緑被率おおむね19%を確保でき得る見込みであるが、国が示す望ましいとされる緑地の割合30%に向け、公有地はもとより民有地を含め緑の総量のさらなる拡大、とりわけ緑の公益的機能に着目した連続的・拠点的な緑地整備が必要と認識している。


 このため、緑化事業を推進するに当たっては、企業の遊休地や工場等の大規模施設の敷地、あるいは学校等の校庭や身近な公園など、都市部に残された緑化可能な空間を活用することとしている。今後5ヵ年の県民まちなみ緑化事業の基本的な枠組みの取り組みに当たっては、緑の公益的機能を最大限に生かした魅力ある緑化事業を推進することとして、まず過去の実績を参考に、苗木配布を10万本、緑地整備については、大規模施設や遊休地等における拠点的緑地を500ヵ所、住宅街等における連続的な緑の創出を200ヵ所、民有空き地等のポケットパーク100ヵ所、あるいは学校や公共施設等を活用した緑地1,000ヵ所など、延べ3,000ヵ所を想定して、それぞれの平均面積、あるいは単価を用いて算出した結果が面積で117ヘクタール、充当額で28億円、こういった充当事業規模を提案させていただいている。





○(合田博一 委員)  先ほども申し上げたが、今のペースが保たれたとしても、80年間の取り組みが必要であり、その間、県民緑税を賦課し続けるのか、こういう問題も出てくると思う。さらに、限られた都市地域の中で緑地を整備するだけの土地を確保することができるのかという課題もあると思う。


 5年間の事業執行見込みについてどのように考えておられるのか伺いたい。





○(上原都市政策担当課長)  県民まちなみ緑化事業では、住民や企業が地域で共同して取り組む連続的な緑やまとまりのある緑の創出に重点を置いて事業を展開していくことを考えている。


 このため、市町はもとより、NPOやボランティア団体等の協力を得ながら、都市住民が自主的・主体的に取り組む環境機運を高め、実践を加速させるとともに、重点的に進める地域等を定めて推進していくこととしている。


 あわせて、今後関係市町等の意見も聞きながら、採択要件あるいは補助金額等の財政支援の枠組みを強化することにより、都市住民が取り組みやすく効果的なものとなるよう検討を進め、5年間で先ほど予定している事業を実施してまいりたいと考えている。





○(合田博一 委員)  どれだけ本当に執行できるのか疑問にも思う。


 次に、県民緑税は所得の多い少ないにかかわらず、県民1人当たり800円を徴収する税金である。しかし、提案された緑化事業を見ると、緑化事業の場所は、企業の工場や事業所、庭のある戸建て住宅や集合住宅の土地など、恩恵を受けるのは、言ってみれば、企業や一部の裕福な方々に限られるのではないか。例えば、企業の場合、年間8万円、5年間で40万円の負担で補助が100万円、大規模な場合には500万円出るということである。負担に比べて、その見返りが大き過ぎることにはならないか、こういう懸念も感じているところである。


 道路沿いの緑化であれば、歩行するすべての県民が恩恵を受けるということもあるかもしれないが、庭を持たない家庭では補助を受けられないのであり、結果的には金持ち優遇という批判が生じかねないのではないか。そのようなことを考慮すると、都市部の緑化に当たっては、受益と負担の観点、バランスに配慮する必要があるのではないかと考えるがどうか。





○(上原都市政策担当課長)  都市の緑は、延焼や建物の倒壊防止、あるいはヒートアイランド現象の緩和等の環境改善、ゆとりと潤いの創出など、多様な公益的機能を有している。しかしながら、都市化の進展等により都市の緑が大きく損なわれ、その状況に対策が追いついていないのが実情である。


 このため、公有地等を活用した県民による緑地の整備に加え、企業等の遊休地や大規模施設の敷地を活用した面的にまとまりのある拠点的な緑化や、一定の住宅地区単位で複数の住宅が協定を結んで共同で緑地整備を行うことによる連続的な緑化を推進しようとしているが、これらへの財政支援については、既存制度も考慮しながら、それぞれの緑化が効果的に進められるよう、関係市町とも協議を進め、都市住民が取り組みやすいものとなるよう検討しているところである。


 いずれにしても、これら都市部の緑化は広くその都市住民が恩恵を享受するというものであって、今回緑の創出を社会全体で支え、県民総参加で取り組む仕組みとして県民緑税を導入しようというものであり、このことについて、県民の皆様にご理解いただけるよう、今後ともさらに努力していきたいと考えている。





○(合田博一 委員)  そういうことなのであろうが、いずれにしても、先ほども申し上げたが、戸建て庭つきの持ち家の方800円、5年間で4,000円の負担になるわけであるが、その方々が自分の庭、生け垣を整備するのに何万、何十万という補助がもらえる。この点に何かこう割り切れないというか、そういう部分が残るわけである。事業内容については十分な検討が必要ではないかと考えるので、どうかよろしくお願いしたい。


 次に、県民まちなみ緑化事業の具体の内容について申し上げると、例えば、工場の緑地整備に助成することを例示されているが、一定規模以上の工場等については、工場立地法や環境の保全と創造に関する条例により、敷地面積の20%以上を緑化するという土地所有者の義務が既に存在しているわけである。これは、土地所有者がみずからの負担により緑化を行う責務があるということであり、県民が負担した県民緑税の充当事業としてはなじまないのではないかと考えている。


 ただ、義務であるこの20%を超える部分の緑化に対して助成するというのであれば、まさに緑の増加であるので、想定される枠組みではあるわけであるが、単なる助成は、先ほど指摘したように、企業にお金を回すだけの話になってしまい、言語道断であると言わざるを得ない。より住民の視点に立った配分が必要ではないかと思うところである。


 そのようなことを踏まえると、我が会派がこれまでも主張してきている学校の運動場の芝生化、これらもメニューに入っているわけであるが、スポーツの振興、あるいは子供が安全に遊ぶことができる環境整備ということで、学校の芝生化をもっと強く打ち出していくべきであると考えているが、いずれにしても、県民まちなみ緑化事業の内容についてはさまざまな議論が予想されるが、どのように事業内容を決定しようとされているのか伺いたい。





○(陰山県土整備部長)  県民緑税を財源として都市の緑を拡充していくためには、緑の公益的機能について、都市住民はもとより、企業や活動団体等の皆様にご理解を深めていただき、とりわけ民有地における取り組みを誘導していくことが必要であると考えている。


 事業内容としては、ご質問にあった工場等においては法令等の義務による緑化以上の緑地整備について助成の対象とする。逆に言えば、法令で定められた義務のある部分については対象としないということである。


 また、住民が利用する公道と接した民有地での街路樹などと一体となった連続的な緑化や、あるいはただいまご提案あった学校の芝生化など、これが代表的なものであるが、住民に密着し、都市のゆとりと潤いの向上に大きく寄与する緑化など、県民まちなみ緑化の事業内容として考えているところである。基本的には、防災、環境、安らぎといった緑の公益的機能に着目した整備を進めることとしたいと考えている。


 また、このような事業の種類ごとに、採択の条件であるとか、あるいはそれの緩和、あるいは補助額の引き上げなど、今後関係する市町との協議や活動団体等の意見も十分聞かせていただき、都市住民の理解が得られ、取り組みやすいものとなるように、今後とも十分な協議検討を進めてまいりたいと考えている。どうぞよろしくお願い申し上げる。





○(合田博一 委員)  いずれにしても、法人県民税超過課税の使い道の議論と同じように、超過課税により県民から集める貴重な財源であるので、使い道については十分な議論をし、県民に誤解を招かないように、理解をいただけるよう頑張っていただきたいと思う。


 それでは次に、県営住宅について3点お伺いしたい。


 まず初めに、DV被害者の一時入居についてである。


 昨年秋の定時募集から、DV被害者についても3割の優先枠に入れて抽選を行うこととされ、県の取り組みに一定評価したいと思うが、まださまざまな課題があると認識している。例えば、優先枠に入って抽選の機会がふえたとしても、競争倍率が高いため必ず当選するわけでもない。現に、私のかかわった方も落選されたが、そのような方は途方に暮れてしまうわけであり、それでいいのかという思いを強くしている。


 50歳未満の単身DV被害者の公営住宅の入居を可能にするため、県では、目的外使用の制度確立に向け取り組んでおられる旨、昨年末の決算特別委員会で答弁をいただいている。この目的外使用制度の実施に当たっては、一時入居とは言うものの、数ヵ月ということではなく、1年あるいは2年、3年ぐらいを視野に入れた入居許可が必要ではないかと考えるがどうか。





○(前川住宅管理室長)  DV被害者の県営住宅への入居については、平成16年3月付の国土交通省住宅局長通知に基づき、昨年10月の募集からDV被害者の優先入居制度を導入したところである。しかし、現行法令では、DV被害者であっても公募が原則であり、また同居者がいるか、50歳以上の単身者でないと入居ができない仕組みとなっている。


 この例外措置として、県営住宅の目的外使用として、個別に国土交通大臣の承認を得れば、随時入居や50歳未満の単身者の入居も可能となる。この制度を使って本年4月からは、DV被害者の緊急避難的な当面の生活の場として、県営住宅の目的外使用を認めることとしており、第一弾として、福祉部局からの要請のあった5戸の使用を認める予定である。ただ、目的外使用承認には期間期限がつくことから、目的外使用の使用期間は原則3カ月で、最長1年間、知事が特別に認める場合はさらに1年以内の延長、最大2年間を認めることとしている。


 また、現在、国土交通省では公営住宅法施行令を改正し、年齢にかかわらず単身者のDV被害者が県営住宅に入居できるよう検討中であり、今年の夏には、その施行令改正が施行される見込みであるので、県としても国の施行令改正を踏まえ、的確に対応していきたいと考えている。





○(合田博一 委員)  来年度から最長2年ということで、戸数は5戸、50歳未満の、また単身のDV被害者も対象にして目的外使用許可制度を開始されるということである。ある程度の期間を確保することによって、別途公営住宅への申し込みも可能になるわけであるし、期間の延長の判断など、実際の運用に当たっては、ある程度柔軟な姿勢が必要ではないかと考えるので、今後ともよろしくお願いしたい。


 次に、現在国会で、年齢にかかわらず単身DV被害者も公営住宅に申し込みができるよう審議が進められていると伺っている。しかし、DV被害者は、3割の優先枠に入っても抽選に落ちるという場合がやはりある。安定した自立した生活を確保するためには、何よりも住宅を確保することが不可欠であると考えている。


 常に空き住居があるような交通の悪い場所にある県営住宅であれば、春と秋の定時募集以外の入居も可能かもわからないが、法律上、公営住宅の入居者は公募するということになっている以上、DV被害者であるからといって優先的に入居を認めるというわけにはいかないというのが公営住宅の枠組みである。もし本当にその理屈が乗り越えられるのであれば、目的外使用許可の対象となる住宅戸数をふやすことも大きな取り組みではないかと考える。


 新年度からは、5戸について目的外使用許可制度を実施するということであるが、この戸数で十分と考えておられるのか、どういう考え方で5戸という枠組みが設定されたのか、今後またふやす考えはないのか、そのあたりのことについてご答弁をよろしくお願いする。





○(前川住宅管理室長)  ご指摘のとおり、公営住宅への入居は公営住宅法上、公募が原則となっており、DV被害者で3割の優先枠に入ったとしても、入居は公募により決定されるため、抽選で落ちる場合もある。新年度から、DV被害者の緊急避難的な当面の生活の場を確保するため、公募によらず5戸の住宅についてDV被害者に対する目的外使用を実施することとしている。


 5戸という戸数設定は、今回、福祉部局と協議調整をした結果、県土整備部が提示した県営住宅の中から福祉部局が選択し、供給戸数を5戸と設定したところである。


 今後、目的外使用の実施状況を見た上で、さらに戸数が必要と思われるようであれば、県営住宅としてはより多くの戸数の確保が可能であるので、福祉部局に必要な措置を申し出るなど適切に対応してまいりたいと考えている。





○(合田博一 委員)  DVは、今や社会的に大きな問題になっており、DVは健康福祉部の問題というような縦割りの発想ではなく、県営住宅の管理運営に当たっては、DV被害者への特段の配慮についても重ねて要望しておきたいと思うので、今後ともどうかよろしくお願いする。


 最後に、高齢者の見守り対策についてお伺いする。


 昨年末、西宮の災害公営住宅で亡くなられた入居者が長期間発見されなかったという無残な事件が発生した。震災後10年が経過しても、やはり県営住宅をめぐる高齢の入居者の見守りは引き続き大きな課題であると思う。


 県では、平成13年に策定したひょうご21世紀県営住宅整理・管理計画を基本に事業を進められているが、高齢者の見守り対策を重視し、住宅管理上の一つの視点としてこの計画に位置づけ、今後の取り組みを強化していく必要があるのではないかと考える。


 そこで、高齢者の見守り対策について、今後どのように取り組もうとお考えなのか、ご所見を伺いたい。





○(佐々木まちづくり局長)  高齢者の見守り対策についてである。


 ご指摘のあった西宮の県営住宅で亡くなられた入居者が長期間発見されなかったという事例があり、これは当時、本人から生前に退去の申し出があったということから、管理者としては退去したものと誤解した特異な事例ではあるけれども、県営住宅を管理している県としては大変残念なことと考えている。


 今後は、今回の事件を教訓にして、第1点は、いきいき県住推進員や地区管理員といった団地を見回る職員の単身高齢者の見回りの強化、2番目には、LSAや福祉事務所等との連携の強化、3番目には、入居者の生活状況の把握のために、例えば、ガス事業者などと連携を強化していくこと、4番目に、入居状況が不審な場合の住宅への立ち入りについて、法的に可能かどうかの検討を進めることなどを検討して、県営住宅における高齢者の見守り体制の充実を図っていきたいと考えている。


 さらに、これらの課題も含めた県営住宅の管理上の課題全般について広く意見・提言をいただく場として、本年3月に住宅、福祉、法律などの専門家から成る県営住宅管理検討委員会を設置したところである。今後、委員会でいただいた意見・提言については、平成17年度に見直しを予定しているひょうご21世紀県営住宅整備・管理計画に反映するとともに、特に高齢者の見守り対策については、その充実を図ってまいりたいと考えている。





○(合田博一 委員)  管理検討委員会を立ち上げて、県営住宅をめぐるさまざまな課題を抽出し、今後取り組んでいこうということである。県営住宅に対する県民の期待は依然大きいものがあると思うので、今後ともご精励賜ることをお願いして、私の質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で合田委員の質疑は終わりました。


 次に、石川委員。





○(石川憲幸 委員)  県土整備部は、その事業が非常に目に見えて評価されるというようなお話もあったが、私は、特に目に見えないけれども非常に重要だという部分に関して質問を行いたい。


 その一つに、治水対策、河川整備が、なかなか目に見えないけれども、いざというときには非常に重要な問題だと思い、治水対策についてご質問を申し上げる。


 その一つは、総合的な治水対策についてである。


 昨年、台風23号の水害で見られたように、短時間の豪雨によって本川の水位と支川の水位が同時期に上がり、その支川からの流れ込みをせきとめるということで、結果としてその合流付近で非常に溢水して大きな被害につながったケースが多く見られる。これは、但馬の円山川もそうだけれども、東播、西播、淡路、とにかく各地の河川で見られたわけである。


 私の地元の丹波においても、本川・支川の関係で非常に大きな被害を受けた。これまでの当地域の治水対策として、流下能力の増大を図ってこられたが、それはまた河口付近の下流域にとっては相当の流量負荷がかかり、水害の危険性を高めることになり、単純な話ではないと言える。雨水をすべて堤防内におさめて処理するということは困難になっているために、流域内の保水・遊水機能を高めるために遊水池などを各地に設置し、河川内の水量を調整しながら下流に流す仕組みが必要となる。


 ところが、遊水機能を有していた水田などの低平地が造成され、住宅など構造物が建てられることによって遊水機能が失われている。そこで、本川と支川の関係も踏まえながら河川整備と並行して遊水機能の確保など、総合的な治水対策を進めていくべきだと思うが、その辺の当局のご所見をお伺いする。





○(陰山県土整備部長)  洪水時の本川・支川の流出の形態であるが、一般的には、流域が小さいので先に支川の洪水が流出し、その後に本川が増水していくというケースが一般的である。降雨状況や本川・支川の形状によっては、同時期に洪水のピークが発生するようなこともまれにある。


 昨年の台風23号時にも加古川と支川の柏原川、高谷川が合流する低平地である氷上盆地において、本川と支川からの洪水が重なり、高谷川からの溢水によって家屋浸水が発生した。このような場合の浸水対策としては、まず本川の改修を促進して水位を下げる、また、支川での河川改修や水門の設置、あるいは場合によってはポンプも併用して支川からの洪水を本川へ効果的に排水することが抜本的な対策となる。


 しかし、このような対策は下流への流出量を増大させることもあるので、川の勾配や流域の大きさ、土地利用の形態など慎重に検討して、流域における流出抑制対策を講じていくことが必要になってくる。


 県としては、治水対策を検討する際には常に総合的な治水の考え方を念頭に置き、河川改修の推進とともに遊水池やダム、防災調整池の整備、森林やため池、農地の保全といった流域全体での保水・遊水機能を高め、流出抑制を図っていく対策を検討するなど、総合的な治水対策に今後とも努力していきたいと考えている。





○(石川憲幸 委員)  丹波市は、全国で一番低い分水嶺を有しているところである。ずっと海面が上がってくると、本州の中で日本海と太平洋が一番先にくっつくのは丹波市というように言われている。それだけ低いところで、どうしても雨が降るとたまりやすい地形というのが、やっぱり一番この治水対策の難しいところではないかと思うが、そういうことも踏まえて、地元丹波市の水害対策について質問したい。


 今言った台風23号で、地元丹波市も非常に大きな被害を受けた。農地、農業用水路やため池、森林など農業関係で13億、道路、河川などの公共土木施設で64億というふうに聞いている。損壊家屋が244戸、床上浸水が49戸、床下浸水が555戸と、かなりの被害を受けている。その被害を受けた主な区域は、加古川本川に高谷川と柏原川という支川が合流する場所である。合流する地点は、本年4月の中旬に供用開始になる豊岡自動車道の氷上インターチェンジの周辺に位置している。ここは、南は西脇から上がってくる176号線、西はこれから計画を進めていただこうとしている多可郡からの氷上加美線、東は福知山市から国道175号線、北は但馬からの豊岡自動車道と、ちょうど交通の要衝に当たっているところである。今非常に、丹波市の中心市街地ということでどんどんと新しい店舗が建ってきており、これからさらに発展する可能性を秘めている地域である。


 そういう大事な、これから丹波市がどんどん発展していこうとする一番要衝のその地域が水害、要するに、雨が降るたびにまた被害が出るのではないか、水害が起こるのではないか、こういうような非常に大きな心配を地域の皆さん方はされている。今回の水害でも大きなショッピングセンターがつかったり、住宅がつかって、今度また水害が起こったら、今度は人災と言わざるを得ないというような厳しい意見まで出ている。そういうことも含め、本川と支川の関係を踏まえて、総合的な治水対策を含め、今後の治水事業についてどのように取り組んでいかれるおつもりか、ひとつお伺いしたい。





○(佐々木河川整備課長)  加古川水系では、58年水害の洪水を安全に流下させることを目標にして改修をされている。丹波市域においては、本川の橋梁、井堰など横断構造物の改築が概成している。今後、篠山川との合流点の井原地区の改修を進めることとしている。


 しかし、台風23号では、氷上町内の高谷川がはんらんし、市内の中心部が浸水するとともに、横田、稲継の両ポンプ場も浸水被害を受けている。このため現在、両ポンプ場については応急対策として仮設ポンプを設置して緊急時に備えている。


 また、ことしの出水期までには再度災害防止のため、横田ポンプ場の建屋やポンプ施設をかさ上げすることとしており、佐野地区などでは河積阻害となっている堆積土砂や立ち木の除去を行うこととしている。


 今後、本格的な対策としては、現在進めている改修事業を促進するとともに、丹波市域の中心地においては本川の加古川を初め、支川の柏原川、高谷川の流下能力の向上、また、遊水機能の確保や排水ポンプの増強といった総合的な治水対策を検討し、地域住民の方々や下流域の関係市町、国とも協議し、早期に対策を実施したいと考えている。





○(石川憲幸 委員)  ただいま河川課長から力強い温かい答弁をいただき、早急に対策を講じていきたいというお話であった。丹波市の発展には絶対にこの治水対策が不可欠であるので、ぜひ期待を申し上げておく。


 ただ、やっぱり流せばいいというものでもなく、先ほど言ったように、やっぱり遊水池対策も必要かと思う。丹波市からどんどん流せば、今度、西脇、加古川、高砂と問題が先送りになるわけであって、そのためには地域、地域で減水対策をしていく。ただ、先ほど言ったように、遊水池が、どんどん住宅が建ってきて、それとの共存共栄をどうするのか。やはり、その第二堤防とかいろんな輪中みたいな、そういう減殺をするような対策も総合治水の中に含まれていくのではないか。そういうと、そこら辺に住宅を建てる場合には、少し床を高く上げるとか、ショッピングセンターだったら1階を駐車場にして2階に建ててもらうとか、そういうような誘導策も兼ね備えて総合治水は考えていく必要があるのかなと、こんな気もしているので、ぜひひとつそういう議論も深めていただきたいと思っている。


 それから、目に見えない対策のもう一つの部分であるが、県公共事業における地球温暖化対策ということについて質問したいと思う。


 本年の2月16日、京都議定書が発効された。世界を挙げて地球温暖化対策に向けて待ったなしの取り組みを進めていくことになったわけである。地球温暖化の原因の多くは、人間の活動により発生する二酸化炭素やメタンなどの産業排気ガスによると言われている。このガス層が、地球を包む温室のような役割を果たすために、温室効果ガスと呼ばれているわけである。


 京都議定書は、1990年の排気量を基準として、今から3年後の2008年から2012年の5年間で各国に削減目標値を定めている。ちなみに、日本は6%の削減と決められている。ところが、日本は、1990年から現在までの15年間でCO2 が8%逆にふえている。ということは、今のレベルから言うと目標値は6足す8で14%、これから削減しなければならないということになっている。


 統計はちょっと古いが、2000年度の日本における二酸化炭素発生量は12.7億トンと言われている。その内訳は、部門別に見ると、建設業を含む産業部門が全排出量の33%を占めており、エネルギー転換部門、いわゆる発電とかエアコンとかそういう部門の37%と、両方で2台双壁となっている。


 兵庫県における今後の二酸化炭素の削減対策として、県土整備部が果たす役割について、県発注事業における二酸化炭素削減をぜひ進めていくべきだと思っている。そういった観点から、公共事業における二酸化炭素の発生の抑制対策についてまず質問したい。


 県発注事業に取り組むに当たって、二酸化炭素発生量を抑制して削減を進めていくことが非常にこれから重要だと思っているが、それが県としての非常に大きな責務だと思っている。また、意識の高揚を図ることが大切だと思う。


 そこで、現在発注しておられる県事業における二酸化炭素発生の抑制対策の取り組み状況についてお伺いしたい。また、抑制対策の実施に当たっては、どれだけの二酸化炭素が発生しているか現状を把握しておくことも必要だと考えるが、公共事業における二酸化炭素の発生量の把握状況について、あわせてお伺いする。





○(荒柴技術管理室長)  公共事業における地球環境対策、その中でも特にCO2 発生の抑制に関連する対策としては、計画段階から工事実施段階に至る各段階で幅広く対策を推進しているところである。


 例えば、具体的には、計画段階においては、陶芸館のような大規模建設物では太陽光発電など自然エネルギーを導入しており、また、実施段階においては、平成16年1月に作成した兵庫県建設リサイクル推進計画に基づき、具体的なリサイクルの目標と方策を示し、残土やアスファルトなど建設副産物の発生抑制や再利用にも取り組んでいる。さらに、平成16年度からは、環境配慮型製品の利用を促進するグリーン調達にも取り組んでおり、排出ガス対策型建設機械や電力消費量を削減した道路照明など、55品目の公共工事資材の使用を義務づけたところである。


 一方、平成14年7月からは、入札参加資格の評価、いわゆる格付と言うが、これを行うための主観評価項目の一つにISO14000シリーズの取得状況を反映させるなど環境への配慮、CO2 削減に対する建設業者の自主的な取り組みを推奨しているところである。


 なお、公共工事におけるCO2 発生総量については、建設機械からのCO2 排出量などの一部の指標が示されているものの、国等においても総量の算出までは至っていないという状況である。県としても、現段階では、このような状況なので、把握できていないというのが実情である。





○(石川憲幸 委員)  先ほどの答弁にあったように、今県が発注される事業における二酸化炭素の総排出量をまだ計算されていないと、そのとおりである。こんなことはまだ全国でもやっていないから、非常に前向きにやっていかないとだめなことであるが、今のところはまだだれもやってないので、ぜひ兵庫県が先進的にやっていただきたいと思う。


 2日前の健康生活部のときでも、地球温暖化、CO2 の話がかなり出て、健康生活部はかなり詳細にCO2 発生の量をいろいろ答弁されていたが、やはり、私は、ノウハウは持っていると思う。ただ、県土整備部との連携で、それがまだこれからというところだと思うから、ぜひそういうことも含め、2番目の質問に行きたいと思う。


 具体的な土木建設事業において二酸化炭素削減をめざすためには、事業実施段階の取り組みが重要であり、むだなく効率的な建設機械の使用、また、低公害型の建設機械の使用や二酸化炭素削減を意識した資材の使用、そして、請負者への指導徹底などがある。


 CO2 削減を意識することで工事が効率化され、トータルコストの削減にもつながると考えられ、また、土木建設業界の環境対策の技術向上にも大きく寄与するものである。土木事業における二酸化炭素発生量を把握し、数量的な削減の取り組みは、全国的にもまだ行われていないと聞いている。県として先駆的に取り組み、民間技術を活用しながら、第一段階としてモデル的に県発注事業において二酸化炭素削減の数値目標を導入できないか伺いたい。





○(山崎県土企画局長)  公共事業におけるCO2 削減についてであるが、とりわけ工事の実施段階において新技術の導入、あるいは低公害型の機械使用の拡大、あるいは工期短縮などに取り組むことが極めて有効であると認識をしている。このため、これまでの取り組みに加え、平成15年3月に創設をした新技術・新工法活用システムの運用の中で、CO2 に着目した優秀な民間技術を幅広く募集をし、公共工事への導入拡大をさらに推し進めるほか、入札契約制度においても、CO2 削減を評価するVE方式や総合評価落札方式の導入について、早急に実施に向けて検討したいと考えている。


 また、あわせて、公共工事のCO2 発生総量の把握についても、現在国において検討が進められているようなので、その情報収集を図るとともに、学識経験者などの意見も聞きながら、本県としてもその算出方法の確立に向けて努力してまいりたいと考えている。


 公共事業におけるCO2 削減対策については、委員もお話しあったように、現在のところその緒についた段階である。これらの取り組みを総合的また着実に推進して、その実績を積み上げることが現段階で重要であろうと考えているし、またそれがコスト縮減にもつながるということである。したがって、新たな民間技術を積極的に活用しながら、先導的・モデル的なCO2 削減の実現に向けて今後とも努力していきたいと考えている。





○(石川憲幸 委員)  地球温暖化対策というのは、本当にこれから大きな日本の課題、地球上の課題になってくると思う。先ほど言ったように、14%削減をしろということであるが、並大抵のことではない。その中で、国民が全員で取り組んでいく問題であるが、そのためには、県民一人一人が暮らしている中でCO2 を削減していくんだという意識づけが大切だと思うが、それに先駆けて、公、行政が、我々はもうやっているんだ、CO2 削減に取り組んでいるんだという姿勢が私は非常に大事だと思う。そのためにも、ぜひ県土整備部としてやっていただくことは、そういう発注事業においてCO2 削減を取り組んでいると。先ほどISOのお話も出たが、ISOを入札参加資格の中にも盛り込んで非常に進んでいるが、CO2 削減もこれからは盛り込んでいって、業界も含めてみんな取り組んでいくという姿勢が大事かなと思う。


 ただ、例えば、工期を短くしてCO2 を削減したんだというようなことも確かにいいが、その分、人手も重機もたくさん放り込んで短くした、これでは本当の効果がないし、また、いろんな高額な装置でCO2 を削減してコストが上がった、これではやっぱり意味がないと思う。


 CO2 を削減するということは、本当に効率のよい仕事をする、本当に緻密な計画の中で進んでいって削減できるわけだから、結果的にはCO2 を削減することはコストも絶対下がるという思いがある。これは、いろんな業界のこれからの技術の向上にも必ず役立つというふうに思っているので、ひとつ早急なCO2 対策に取り組んでいただくようお願い申し上げて、質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で石川委員の質疑は終わりました。


 次に、宮田委員。





○(宮田しずのり 委員)  私は、武庫川の河川改修に関連をしてお伺いする。


 昨年の台風23号によって武庫川のリバーサイド地域は大きな被害を受け、現在その改修計画が検討されているところである。改修計画を検討する上で、被災の根本的な原因も明確にしておくということが必要であると思う。


 リバーサイドは、昭和40年代の後半ごろに造成をされ、80数戸の戸建て住宅が張りついた地域であるが、その造成前は川の中、河川敷だったのではないか。川の中に造成を許可した県の責任についてどう考えておられるか、まずお尋ねする。





○(佐々木河川整備課長)  ご指摘のリバーサイド地区における河川法の取り扱いであるが、河川法におけるまず河川区域というものは、河川の流水が継続して常に流れている土地、あるいは地域の形状等からこれに類する土地ということで規定されている。また一方、河川保全区域については、河川区域から40メートルの範囲で指定された土地となっている。


 そういったことで、開発前のリバーサイド周辺については、河川区域そのものの要件には該当せず、河川保全区域として位置づけられていたというふうになっている。





○(宮田しずのり 委員)  河川保全区域だということであるが、結局、県には責任はないということだと思うが、私が調べたところによると、住宅が建設される前の昭和46年測量の国土地理院のこの箇所の地図を見ると、宅地に隣接する水田があるが、それは今と同じである。ところが、現在住宅が建っている土地は砂浜、明らかに川の中である。また、地域の住民の方々にいろいろとお話を聞くと、以前はそこは砂浜で、松林もあって、水泳を楽しんでいたというふうに言われる。こうした河川の中を、当時現場で河川区域ではない、河川に隣接する保全区域だと判断したこと自体が、私は誤りではなかったかなと思うが、その点はどうか。





○(佐々木河川整備課長)  先ほど申したように、河川法の定義からして当然、当時開発申請を受ける場合には現地に行って河川区域等の確認もしているが、当時現地に行き、先ほど言ったような、それらに類する土地の形態ではないということで、河川区域と河川保全区域とが区別されたものと思われる。


 また、そういった結果を踏まえ、現在その河川区域を越えない形で、現在のいわゆる造成における擁壁等が設けられているというふうに考えている。





○(宮田しずのり 委員)  私は、そのこと自体が誤りだったと思う。武庫川のこの一帯の河川管理については、ほかにも疑問や問題点がある。今回被災したリバーサイドの500メートルほど下流の右岸、ここは生瀬1丁目付近であるが、今回被災してここも護岸が崩れた。ここは、昭和58年の水害の後で造成されたが、造成前はここも川の中であった。川の中に、突然民間の土地ができ上がった。川の断面が足りないとか、あるいは危険だと言われている場所が造成をされて民間の土地ができ、それが今回の洪水の原因になっているということは明らかだと思う。本来、川の断面を狭めるような開発を認めてはならないのに、それを認めてきた、ここが今回のリバーサイドの被災の根本的な原因になっているし、この点については今後の河川行政を進める上でも本当に、当時はこうだったというだけではなく、今から見て、本当に改善する必要があったと、改める必要があるということを反省すべきだと思うが、もう一度この点についてご答弁いただきたい。





○(佐々木河川整備課長)  リバーサイド住宅が開発された当時は、昭和40年代ということで、その当時まだ我々は河川管理者として武庫川の改修計画等の計画を持っていなかった。その後、改修計画を持っているので、例えば、そうした改修計画を持つ川については、川に隣接するような開発行為等が申請されると、そういった改修と整合させるような形で、その造成地等の位置であるとか、あるいは場所であるとかといったことを協議しながら指導することもできる。そういったことで、今後はそういった河川に隣接する開発等が出てくると、そういった我々の河川改修に合わせた形で指導をしていくことになる。





○(宮田しずのり 委員)  今、今後はということでお話があったが、ここに他の地域から移り住んできた人たちの中には、県が開発を許可したということで、安全だと思ってここへやってきたいう人がたくさんおられる。そういう意味では、県の一つ一つの許可というのが非常に後々決定的な影響を及ぼすので、その点を踏まえて、今後の改修計画はぜひやっていただきたいと思う。


 そこで次に、現在地元との協議が進められているリバーサイドの改修計画そのものについてお伺いする。


 リバーサイドは、80数戸の住宅が川沿いに3列に並んでいる。県が今立てている改修計画では、このうち、一番前の川沿いの1列目と2列目の一部は移転し、そこにしっかりした堤防を建設する。しかし、残りの半数の住宅は移転対象外で、今のまま残ることになっている。つまり、かつての川の中に半分の住宅がまだ残るという状態が続くことになるが、現在この住宅地のすぐ上流のところに、波返しのついたパラペットがある。県は、このパラペットを今後も残すという計画になっている。波返しというのは、波が直接堤防に当たってくるのを防ぐために設けるものであるが、これを県は残すということは、上流からの激流が住宅地を直撃するという形そのものは変わっていない、危険性は残ったままだということを県自身も認めておられるということではないかと思う。


 そこで、これは我が党議員団がこれまでもずっと主張して要望もしてきたことであるが、この改修計画で半分だけ移転させ、残り半分は残すということでなく、残り半分もすべて含めて移転対象にして、被災の危険を根本的に取り除くという改修計画にすべきだと思うがどうか。





○(田中河川計画課長)  リバーサイド地区、武田尾地区の河川改修計画の検討に当たっては、昨年10月の台風23号の被災を踏まえ、再度災害の防止の観点から、被災流量が流れること、下流との流量バランスを図るということを念頭に置き、改修計画を策定した。


 ご指摘のリバーサイド地区については、そういった観点から改修計画案を策定し、流量等の検証もした上で、現在地元にご提示させていただいている改修計画案、今もご指摘あったように、約半数の住民の方々の家屋が計画区域に入るというものをご提示したところであり、それで河川としては十分な機能を発すると考えているので、全戸移転ということは考えていない。





○(宮田しずのり 委員)  下流との流量バランスを考えて全戸移転は考えていない、十分だというお答えであるが、台風23号で同じく被災をしたリバーサイドから5キロメートルほどだと思うが、上流の武田尾地区は、隣接する安全な高い場所へ全戸移動するという計画を今立てられている。リバーサイドも、住宅地のすぐ裏側に隣接する水田がある。ここは、地主の協力を得て宅地化をすれば十分全戸移動が可能な地域で、今よりも5メートルぐらい高いところにあるので、安全が十分に確保できると思う。我々も上流の方の武田尾地区の全戸移動については大賛成であるが、リバーサイドについても、将来の災害の危険性は残るので、それを根本的に取り除くという点からも、全戸移転の方向で再検討して、皆さんが安心できるような街をつくっていただきたい、また、河川を管理してほしいと思う。これからは政治的な判断になるので、部長にこの点についてご答弁いただきたい。





○(陰山県土整備部長)  余り政治的な課題とは思われないが、粛々と改修計画を立案して進めていきたい。


 河川計画を考える場合、雨から来るのであるが、何かの流量というものを目標を設定しなければどうにもならない。目標設定せずに無制限に流量が流れるとしてやった場合、またむだな工事をやっていると我々はしかられる立場に立つわけである。そういうことからすると、下流まで事業を進めてきている流量とバランスのとれた流量で、ここについても改修事業を進めなきゃいけないという枠組みはどうしても出てくる。その枠組みの中で、今度改修計画を入れて半数程度の方が補償にかかってしまうということである。これを今から考えていく上では、かねてからリバーサイドのコミュニティとして皆さん方がなれ親しんできた土地で、いろいろ思いもあり、そのような住民の皆さん方のコミュニティの維持ということも考えていくべき大きな課題だと考えており、そのようなことも踏まえて、地元に入り、住民の皆さんの十分意見を聞き、協議を進めていきたいと考えている。





○(宮田しずのり 委員)  地元の皆さんは、あくまでも全体を安全なところへというのが要望だと思う。私も何回も見ているが、今度堤防がもし計画どおりできると、川のところに大きな堤防が目の前にでき、住宅地が低いところにあり、後ろがまた高い水田だということで、住宅がくぼ地のところにそのまま置かれるということであるので、全体の流量バランスとおっしゃるが、そこのところから見ると、危険が残るという地域であるので、ぜひ再検討していただくということをもう一度要望して、次へ進みたい。


 次は、リバーサイドの上流の武田尾地域の改修計画と、今いろいろ議論されている武庫川ダムとの関連で1点質問したい。


 先ほども述べたように、武田尾地区は、川沿いの集落全戸を、県道や宝塚市の駐車場などがある三、四メートルほど高いところに移転をさせる計画になっている。


 一方、武庫川ダムについては、ダムが必要かどうかを含め、現在武庫川流域委員会で検討されている。仮の話であるが、もし今県が発表している武庫川ダムの計画でダムがつくられた場合は、今回移転する武田尾の地区は、移転したその地域も水没してしまうのではないかと思うがどうか。





○(田中河川計画課長)  ご指摘のあった武田尾地区の河川改修に伴う移転先の計画高であるが、当初計画していた武庫川ダムの水没地点から約7メートル低い場所に移転ということで考えている。





○(宮田しずのり 委員)  ちょっとよくわからなかったが、武田尾地区は、移転した場所も水没するということか。





○(陰山県土整備部長)  委員は、ご質問の中で県が計画している武庫川ダムと言われたが、今ダムは計画していないわけである。発表したもので言えば、河川計画課長が申し上げたようなことである。





○(宮田しずのり 委員)  水没するかどうかだけきちっとお答えいただきたい。





○(田中河川計画課長)  以前計画していた武庫川ダムの計画線でいけば、今度の移転先もダムの水没地になる。





○(宮田しずのり 委員)  今の計画ではだめだということであるが、ゼロベースから今検討されているということになっているが、つくるということになれば、ダムを縮小するか、あるいは場所を移すかというようなことになるのか。





○(田中河川計画課長)  今現在、武庫川の治水対策については、武庫川流域委員会の中で昨年から引き続き延々と議論していただいている中である。そういった議論を踏まえて、私どもとしては、今後どういった治水対策が必要かということを考えていくわけであるので、現在議論されている中身がどういうふうになるかを見守っていきたいと考えている。


 今の武田尾地区の河川改修については、昨年10月の台風23号により甚大な被害をこうむったこともあるので、私どもとしては、早急にその工事に入りたいと考えている。





○(宮田しずのり 委員)  念のためもう一回確認させていただくが、武田尾地区は、発表された過去の計画で言えば、水没するということであるから、その計画ではダムはできないと理解しておいていいか。





○(田中河川計画課長)  武庫川流域委員会でどういった治水対策が必要かというところから議論していただいている。したがって、その対策がどのようなものかは、まだ現在出てきていない。もしダムが必要ということになったとしても、ダムの規模等もそのときに検討されるものと考えている。





○(宮田しずのり 委員)  今の答弁で、今の計画ではダムはできないということを確認しておきたいと思う。


 最後に1点だけ、ずっと武庫川の下流の方での堤防の補強について伺いたいが、昨年の台風23号以後、下流の堤防の漏水とか、あるいは浸水等について点検調査が行われ、補強計画もつくられている。私の住む尼崎の住民の方々も、台風や、あるいは南海・東南海地震と津波被害について非常に心配をされているが、尼崎市域を含め、堤防の侵食等の現状と今後の補強対策、できればスケジュール等もあればお答えいただきたい。





○(佐々木河川整備課長)  武庫川の堤防の点検については、一つ目としては、昨年福井豪雨等の被災を受け緊急点検を行っている。もう1点については、我々数年前から武庫川については堤防の強化が必要であるということで検討してきている。その2点についてお答えすると、まず1点目の緊急点検した結果、武庫川については、応急工事が必要となる箇所はなかったが、洪水時に重点的に水防活動が必要となる箇所が下流の左岸、右岸で確認されているので、重要水防箇所と位置づけ、水防管理団体である地元市町と緊急時に備えている。


 もう1点、武庫川の堤防強化については、仁川合流点より下流区間において現在までに種々調査し、昨年3月にその結果を取りまとめている。その結果、直ちに緊急対策が必要となるような危険度の高い箇所はないものの、今後より安全性を増す必要がある区間が生じている。このため、現在堤防強化を実施する区間の選定や具体的な工法を検討しており、平成17年度からは、国において創設された補助制度も活用し、緊急度の高いところから、順次、工事を実施していきたいと考えている。





○(宮田しずのり 委員)  17年度からということであるので、ぜひ急いで実施をしていただくように要望して、質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で宮田委員の質疑は終わりました。


 次に、丸上委員。





○(丸上博 委員)  質問に入る前に、台風23号の被害、災害に豊岡を初め但馬全域が大変な被害を受けた。応急措置を初め、大変ご努力、ご尽力いただいたことを心から感謝申し上げて質問に入る。


 JR山陰本線について伺いたい。


 JR山陰本線は、地域の重要な公共交通として但馬地域の通勤通学などの足であるとともに、京阪神地域と但馬地域、山陰地域を結ぶ幹線鉄道として長年重要な役割を担ってきた。さらに近年では、鉄道の持つ特性である定時性・快適性の向上とともに、高速性を向上させ、経済活動や観光面でのニーズに対応していくことが求められている。


 山陰本線の高速化については、昭和61年11月に城崎温泉駅から福知山駅間の69.5キロが電化された。平成15年10月には、鳥取駅から米子駅間の92.7キロメートルの高速化工事が完成している。この高速化により、鳥取−米子間の特急の所要時間が1時間10分台から50分台へと短縮される等の効果があり、残り城崎温泉駅から鳥取駅間72.3キロメートルの高速化の実現が望まれるところである。


 そういった時期にあって、県においては、この区間の高速化に向けて本格的な検討に入られるとのことで、大変な期待をしている。ついては、この高速化に向けた取り組みを今後どのように進めていかれるのか伺いたい。





○(山崎県土企画局長)  山陰本線は、通勤通学に欠かせない生活交通として、また、播但線と一体となって但馬地域と京阪神地域を結ぶ基幹交通として重要な路線であると認識をしている。したがって、早期に山陰本線の利便性の向上を図り、但馬地域の活性化に資したいという考え方から、17年度から高速化の検討を行おうとするものである。


 具体的な取り組みとしては、行き違い施設のある駅で片側の線路を直線化する、いわゆる一線スルー化や、あるいは路線カーブ部分での高速走行に見合った勾配をつけるカント修正など、地上設備の改良について調査を行うこととしているほか、播但線との連絡性も考慮した高速ディーゼル車の導入についても調査を行うこととしている。


 また、これらに加え、鉄道利用者のニーズ把握や、あるいは沿線の地域づくり、駅周辺の整備など、山陰本線のさらなる利便性の向上、あるいは利用増に向けた検討調査にも取り組んでまいりたいと考えている。


 今後、これらの検討を積極的に進めながら、また、沿線市町とも一体となってJRに対する高速化に向けた働きかけも強化し、調整も進めたいと考えている。委員のご質問を契機にして、山陰本線の高速化の実現に向けてさらに取り組みたい。





○(丸上博 委員)  どうぞよろしくお願いする。


 次は、余部鉄橋について伺う。


 高速化に当たり、余部鉄橋の橋梁かけかえも必要となってくる。余部鉄橋は、61年の強風による転落事故以来、列車走行の安全性を確保する観点から、運行規制が厳しくなり、山陰本線の定時性は著しく低下しており、但馬地域の発展の大きな阻害要因となっている。このため、県や沿線市町でつくる余部鉄橋対策協議会とJR西日本でも協議を続けてきた。かけかえという方針は決まっていたが、新しい橋の形や工法、現橋の取り扱いなどについては長らく結論が出ないままであった。学識経験者などから成る新橋梁検討会でも、景観やデザイン、事業費、工期、保守性などの観点から、複数の工法が協議されたと聞いている。


 90年の歴史を持つ余部鉄橋には、多くの人々がさまざまの思いを持っており、かけかえに向けて困難が予想されるが、平成17年度からは、橋梁かけかえに本格的に取り組まれ、実施調査に着手されることを心強く思っている。


 そこで、現鉄橋活用の方向性も含めた今後のかけかえに向けた取り組みをどのように進められるのか伺いたい。





○(河野交通政策担当課長)  余部鉄橋の定時性確保については、余部鉄橋対策協議会において、維持管理面や現橋の老朽化の現状から、PCラーメン橋へのかけかえによる取り組みが決議されており、現在、新橋梁のデザイン選定、橋梁かけかえに係る費用負担についてJR西日本、鳥取県との協議を進めている。


 そのうち、新橋梁のデザインについては、3月末を目途に余部鉄橋対策協議会を開催し、関係者の合意形成を図る予定にしている。費用負担協議についても、17年度には関係者との基本合意をめざしたいと考えている。また、実施設計にも取りかかり、18年度中の事業着手をめざし努力していきたい。


 現段階では、事業期間は、着手後おおむね5年とされているが、実施設計の中で工期短縮が図られるよう努め、1日も早い定時性確保に向けて取り組みたいと考えている。


 なお、ご質問にあった橋梁かけかえ後の現鉄橋の取り扱いについては、今後、地元と一緒になって検討委員会を設置し、地域の声を尊重しながら、保存のあり方や活用の方向性について検討を進めていきたい。


 今後、これらの取り組みを精力的に進め、山陰本線の高速化と一体となった利便性の向上実現に努めていきたい。





○(丸上博 委員)  順調に進んでいるようで安心している。よろしくお願いする。


 次に、播但連絡道路について伺いたい。


 播但連絡道路は、県が進めている高速道路六基幹軸の一翼を担う重要な幹線道路である。平成12年5月には、生野−和田山間が供用開始され、但馬地域における高速利便性が確保されたところである。


 この道路は、姫路−和田山間を1時間以内で結ぶ県の南北を結ぶ大動脈で、人の交流や物流のため重要な役割を担っている。その利用が活発になることで地域の活性化等に大きく寄与すると思っている。そして、利用促進の観点からは、料金面の値下げが効果的ではないかと思っている。県では、地方からの提案型社会実験として、平成15年9月1日から11月30日の3ヵ月間、播但連絡道路の料金割引の社会実験を実施された。この実験は、主に並行する国道312号の朝夕のピーク時間帯の渋滞緩和を図る施策の効果を検証するために行われたものであった。その結果は、国道312号の主な渋滞交差点2ヵ所で、最大渋滞長が3から7割減少するなどの効果があったと聞いている。


 本来この社会実験は、交通量を抑制するため別の道路に車を誘導すべく料金を高くしたり、安くしたりすることを指すようであるが、このような料金面からの交通量の調節機能は、道路の利用促進にも活用できるものであると思う。今後は、さらに料金値下げにより、播但連絡道路全線の利用促進を図っていくべきではないかと考えるが、どのように取り組んでいかれるのか伺いたい。





○(陰山県土整備部長)  平成15年度に実施した社会実験により、減収による採算性への課題はあるものの、料金の値下げが播但連絡道路の利用促進や国道312号の渋滞緩和に効果があったということから、より利用しやすい料金の設定に向けた検討を進めている。


 社会実験の際に行ったアンケート調査によると、当然のことであるが、多くの利用者が料金の割引を希望している。その中でも特に、多頻度利用者への割引を望む声が多かった。


 そこで、国道312号から交通を誘導して播但連絡道路の利用促進を図るとともに、渋滞緩和や環境改善の効果に期待し、基本料金の値下げに加え、通勤時間帯における普通車、軽自動車を対象にしたETCカード利用者に対する割引を検討している。


 料金値下げの実施に当たっては、採算性への影響度合いを把握することが必要であるので、ことしの夏ごろから料金値下げを試験的に実施した。値下げに伴う減収額や借入金の償還見通しなどを検証する予定である。


 恒久的な料金値下げについては、平成17年度の試行結果や利用者のニーズを踏まえ、基本料金の値下げ幅や通勤時間帯における割引率を見直した上で実施することを考えている。


 なお、実施時期については、平成18年度に北近畿豊岡自動車道が和田山まで供用される予定である。この時期にあわせて実施することも一案として検討していく考えである。





○(丸上博 委員)  私もそこを利用しているので、ぜひともよろしくお願いしたい。


 もう1点、播但連絡道路は、冬期においても路面に雪が積もらない状態を管理の基本とした道路管理を行っておられる。全長65.1キロ、福崎、吉富、朝来の雪氷基地3ヵ所を設け、昼夜を問わない薬液、薬剤の散布や除雪車等による除雪作業により、降雪時にもノーマルタイヤで走行できることに感謝申し上げる。しかし、積雪時の気象条件や路面状況によっては、やむを得ず通行どめ等の交通規制も行われている。通行どめの状況は、平成15年度は6日間、87時間、平成16年度は、2月末現在で3日、41時間あった。播但連絡道路には、チェーン着脱場がないことや、ノーマルタイヤ車かスタッドレス車かチェックし、ノーマルタイヤ車を料金所手前でUターンさせることができないことから、現状においては、全面通行どめにせざるを得ないとのことである。しかし、この播但連絡道路は、県の南北を結ぶ高速道路であると同時に、地元住民にとっては降雪時においても生活道路の役割を担う道路である。全面通行どめは、地元住民にとっては非常に影響が大きいものとなっている。


 そこで、現在全面通行どめとなっている交通規制をチェーンの装着の有無、スタッドレスタイヤ等のタイヤの状態を確認の上、通行を許可していくような検討も必要ではないかと思うがどうか。





○(藤井高速道路室長)  播但連絡道路では、全線開通にあわせ、除雪基地や除雪機械を増強するなど除雪体制を強化しており、24時間体制で融雪剤散布や除雪を行い、チェーンをつけない車でも安全で走行できる道路管理を基本としている。


 しかし、ご指摘のように、集中的な降雪や長時間の降雪時には、チェーン着脱場がないことなどから通行どめを行わざるを得ず、現在の管理体制では、完全に通行どめをなくすことはできない状況となっている。しかし、播但連絡道路を生活道路と利用している地域住民にとって利便性の高い道路としていくためには、冬期においても通行を確保することが重要であると考えている。


 また、平成18年度に和田山ジャンクションにおいて北近畿豊岡自動車道と接続するが、但馬地域の高速道路網の充実に伴い、降雪時においても高速道路の機能確保が求められるようになる。このために、降雪時にチェーン規制により利用が可能となるよう、公安委員会とも協議しながら、交通量が多い主要なインターチェンジにおいて、チェーン着脱場の設置やすべりどめタイヤの装着をチェックできる体制の整備などについて検討していきたいと考えている。





○(丸上博 委員)  緑条例の関係をお聞きしたい。


 県では、全国に先駆けた取り組みとして、平成15年度から緑条例の全県適用により、県全体の土地利用計画を策定し、ふるさとの風景や緑の保全、創造に取り組んでおられる。昨年7月には、緑条例に基づく緑豊かな環境形成地域として、北播磨北部地域、中播磨地域、西播磨地域、南但馬地域が指定され、さらに、今後残る北播磨南部地域、北但馬地域の指定を行おうとされている。


 この緑豊かな環境形成地域の指定により、自然に配慮した開発を誘導することができ、緑豊かな景観を保全した地域づくりが一層促進されるものと思っている。


 私の地元・北但馬地域も、古い歴史と文化、自然に富んだ地域であり、人々の長い営みが美しい風景を培ってきた地域である。この緑条例の適用により、それらの風景が保全されることを喜ばしく思っている。しかし、一方で、森林、農地は、その担い手不足等により荒廃が進みつつあり、緑条例の適用に当たっての課題もあるのではないかと思う。


 そこで、但馬地域における緑条例適用に当たり、どのように取り組んでいかれるのか伺いたい。





○(坂井県土整備部参事)  緑条例については、ご承知のとおり、統一のルールに基づき「森林」から「まち」までの四つの土地利用の区域区分と、区域ごとの環境形成基準を定めた全国的にも例のない制度である。これを現在全県適用しており、画期的な試みであると考えている。


 但馬地域のうち、南但馬地域については、現在、土地利用の区域区分及び環境基準の素案を示し、住民の方々のご意見をお聞きしているところである。また、ご指摘の北但馬地域については、円山川を初め、その背後の雄大な山々や変化に富んだ但馬海岸などを骨格とする美しい景観が形成される一方、北近畿豊岡自動車道及び鳥取豊岡宮津自動車道の計画や整備が進められており、今後、無秩序な民間開発の可能性が指摘されている。


 このため、現在、この美しい緑景観を守るため、地域住民の方や市町等による研究会を開催し、ことしの夏ごろには環境形成地域の指定をめざすとともに、引き続き住民の方々のご意見を伺いながら、来年夏ごろには四つの土地利用の区域区分を行う予定である。


 但馬地域を含め、県下の緑景観を次世代に引き継ぐためには、緑条例による開発行為の誘導のみならず、森林や農地の保全等の取り組みが不可欠である。今後、農林部局との協議体制を強化し、森や里の緑を守る施策を積極的に進め、緑豊かな地域環境の形成を推進していきたいと考えている。





○(丸上博 委員)  近年、投資効果、いわゆる費用対効果とか、人口の大小、いわゆる多いか少ないか、こういったことで物事が判断されがちである。しかし、私は、これは間違いだと思う。人間が生きていく、生活していくというのは、計算で生きているものではない。どうか均衡ある県土の発展に向けて引き続き県土整備部のご努力、ご尽力を心から期待をして、質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で丸上委員の質疑は終わりました。


 この際、暫時休憩いたします。


 再開は、午後1時30分といたします。


        午後0時33分休憩


……………………………………………………


        午後1時31分再開





○(杉尾良文 副委員長)  ただいまから予算特別委員会を再開いたします。


 休憩前に引き続き、質疑を行います。


 岸口委員。





○(岸口実 委員)  いよいよこの予算の審議も中日であり、ちょうどお昼が本当の真ん中になるのじゃないかと思うが、これからも気を引き締めて質問に移りたいと思う。


 まず最初に、明舞団地の再生についてお尋ねしたい。


 午前中の質問にも県営住宅のあり方についての質問があったが、この利活用について質問させていただきたい。


 県営住宅の本来の目的は、住宅困窮者のための制度であるとされている。一方では、「つくる」から「つかう」の観点は時代の流れである。この二つの視点の融合が進められている。平成14年から県営加古川神野テラス住宅でグループホーム事業の実施をしていることや、隣接する公営住宅間で空き駐車場の融通などの取り組みがなされている。新しい住宅のあり方を考える上で、このような取り組みの検証をもとに、よいものはどんどん進化をさせていくべきである。


 このような中で、国の第一次地域再生計画として、明舞団地再生計画が認定されたことは意義深いものと感じている。この機会に、新しい団地のあり方をもっと柔軟に議論すべきではないか。将来を見据えた住まいのあり方の提案がなされてもよいのではないかと思う。


 今、高齢化や少子化、核家族化など取り組まなければならないテーマはたくさんある。例えば、その対処策として、ケアハウスや二世帯住宅などさまざまある。明舞団地再生を今後のよりよいモデルケースとして生かすためにも、もっと踏み込んだ県営住宅の利活用を検討すべきではないかと考える。これから本格化する再生に向けて、現時点で新たな取り組みとしてどのようなものを考えておられるかなど意欲をお尋ねしたい。





○(高田住宅宅地課長)  明舞団地における県営住宅の利活用については、団地活性化などを目的として、平成16年6月、国の地域再生計画の第一次認定を受けたことにより、本来、公営住宅に入居できない若年子育て世帯や介護を必要とする団地内高齢者のその子供世帯等についても入居を可能としたところである。


 その後、さらに踏み込んだ利活用の推進のため、県から国に対し、地域再生計画の新たな支援措置などを提案し、この提案を受け、国から県営住宅の住戸を住民団体やNPOが運営するコミュニティ拠点、高齢者生活サービス拠点などとして柔軟に目的外使用できる方針が示されたことから、平成17年1月に、地域再生計画の変更の認定申請を行ったところである。


 今後、その変更認定を受けた後、これら地域再生計画制度による県営住宅の利活用策を団地住民との協議を行いながら早期に実施していきたいと考えている。


 また、高齢化や少子化、核家族化などへの対策については、既存県営住宅の利活用のほか、県営住宅や中央センターの建てかえ事業などの中で、高齢者生活サービスの提供や、二世帯住宅等多様な住宅供給などを積極的に進めていくこととし、明舞団地再生が今後の団地再生のモデルケースとなるよう努力していきたいと考えている。





○(岸口実 委員)  特に二世帯住宅というのは、少子化対策に非常に効果があると考えているので、ぜひよろしくお願いしたい。


 次に、JR朝霧駅を含めた団地再生プランについて質問する。


 明舞団地は、JR朝霧駅から徒歩5分という絶好の立地にある。神戸はもちろん、大阪市内への通勤も1時間とかからない恵まれた立地条件である。他の県営住宅と比較をしても、なかなかない条件ではないかと感じている。


 この立地特性を生かした再生プランを期待するものであるが、来年度の明舞団地エリアマネジメントの推進が新規事業に盛り込まれている。策定内容としては、壁面、屋根の色彩範囲や、敷地内植栽方法の方針、バリアフリー誘導基準の設定とされているが、団地の中に駅があるぐらいの一体感を持って、朝霧駅周辺のまちづくりと同時に取り組んでいただきたいと思う。団地内、駅周辺が一体的に整備されてこそ初めて本当の再生ができるものと考えている。


 そこで、明舞団地の特性についてどのように認識をし、どのように再生プランに反映させていくのかお尋ねする。





○(高田住宅宅地課長)  県の明舞団地再生に係る取り組みは、住民の一斉高齢化、住宅の一斉老朽化が進むオールドニュータウン再生のモデル事業として実施していることから、県及び県の住宅供給公社が開発した明舞団地の区域内を対象として進めてきたところである。


 朝霧駅周辺等の団地区域外のまちづくりについては、基本的には、地元市である神戸市、明石市が主体となって取り組むべきものではあるが、県としても、明舞団地の特性は、朝霧駅から徒歩圏という利便性にあると認識しており、その立地特性をより有効に生かすためにも、駅周辺の整備は明舞団地の再生にとって重要な課題であると考えている。


 明舞団地再生計画においても、朝霧駅から団地内に伸びる中央幹線をにぎわいを創出する「まちの軸」として位置づけており、この中央幹線沿道を含めた駅周辺のまちづくりについて、団地の再生の推進にあわせ、地元市が積極的に取り組むよう強く働きかけていきたいと考えている。


 また、来年度に設置する明舞団地エリアマネジメント委員会に地元市に参画を求めることとし、当委員会の中で駅周辺を含めた一体的な景観形成やバリアフリー化などのまちづくりのあり方についても検討を進めていきたいと考えている。





○(岸口実 委員)  特に住んでおられる方の視点で考えると、団地の敷地の中と外というのは余り関係のないことだと思う。そういった意味においても、駅を含めた一体化というか、利便性を上げる、バリアフリーなど一番わかりやすいと思うが、特にこういった点について、今後再生プランに盛り込んでいただくようよろしくお願いしたい。


 次に、神戸空港へのアクセスについて伺いたい。


 2006年は神戸空港の開港、2007年は関西国際空港2期事業限定供用の年になる。今回の本会議で我が会派の加藤 修議員から、神戸空港と関西国際空港のアクセスについての質問をさせていただいたが、ここでは、県内各地からの神戸空港へのアクセスについてお尋ねをする。


 現在県内には、伊丹空港、但馬空港、県外には岡山空港、鳥取空港などがある。県内のそれぞれの地域により、利便性が異なってくる。主として阪神地域は伊丹空港、西播磨以西は岡山空港、但馬地域は但馬空港や鳥取空港、淡路地域は関西国際空港などが利便性の高い空港と言える。神戸空港は、残る神戸地域、東播磨地域、北播磨地域、中播磨地域などの地域の方々を中心に優位性があると思われる。


 そこで、公共交通を柱とした県内各地からの神戸空港へのアクセスをどのように整備をするのか、県民の利便性をどのように確保するのかについてお尋ねする。





○(陰山県土整備部長)  神戸空港は、本県の空の玄関口であり、広く県民が利用する広域交流施設であることから、都心に近接したすぐれた立地条件を生かすとともに、県内各地からも利便性の高い多様なアクセスを確保し、県民利便に資する必要があると考えている。県内から神戸空港へのアクセス手段については、空港の開港に向けて延伸工事を行っているポートライナーを初め、タクシーやマイカーの乗り入れのほか、リムジンバスの導入を考えている。そのうち、マイカーについては、このたび駐車場を設置・運営する神戸空港ターミナル株式会社が開港後約2年間、航空機への搭乗者に限り24時間まで駐車場料金を無料とする割引措置を決めている。空港設置者である神戸市としても、利用者の利便性向上を重視していこうとする姿勢をPRしているところである。


 また、ほかの空港の実例等を見ても、リムジンバスの導入も大変重要と考えている。これまで神戸市とともにバス事業者に、明石方面も含め県内各地からの神戸空港への運行を強く要請してきている。現在、姫路、三田、西脇、淡路方面から神戸空港への路線開設を初め、その他の路線についても前向きに検討をしていただいている。県としては、広域的な観点から、神戸空港への利便性の高い多様なアクセスが確保できるように引き続き関係事業者への要請に取り組んでいきたい。





○(岸口実 委員)  先ほどは申し上げなかったが、加藤 修議員が質問したときに、関西国際空港と神戸空港を海上輸送をという話があった。それにあわせて、例えば、明石港であるとか、姫路港といったところも結んでいただければ、利便性がよりよくなるんじゃないかという思いもする。


 また、先ほどのリムジンバスの件であるが、特に私の地元である明石を考えてみると、鉄道網が非常によく整備をされているので、鉄道との競合ということになると思うが、そうなるとバスの事業者が参入しにくいのかという思いもある。ただ、これも利用者の立場に立つと、乗りかえの回数とか料金であるとか、そういった細かなところのサービスを充実させていく必要があると思う。そういった意味においても、明石からもぜひリムジンバスを出していただきたいということを続けて要望していただきたいと思う。よろしくお願いする。


 次に、まちづくりと商店街についてである。


 このたびの大規模集客施設の立地に係る都市機能の調和に関する条例では、交通渋滞、駐車・駐輪、騒音、廃棄物、町並みの景観などさまざまな問題に対し、総合的に協議・調整することとされている。この条例の趣旨、目的には、全く異論はなく、適正運営、実効あるものとして期待をしている。


 しかし、1点だけ気になるのが、地元商業事業者との出店調整をしないことということになっている。大規模集客施設と地元商店街を適正に配置することは、都市計画、まちづくりの大きな要素と考えている。産業労働部に対しての質問でも申し上げたが、商店街に関するハード・ソフト両面のすべてを一括して取り組む中で、県土整備部としても産業労働部と連携しながら、まちづくりの一つの要素として商店街を位置づけ、役割を明確にするなどの対策が必要ではないかと思う。


 そこで、まちづくりと商店街をどう結びつけていくのかご所見をお尋ねする。





○(原田まちづくり課長)  商店街については、町中における商業拠点として中心的な機能を有しており、中心市街地において求められる居住、あるいは文化、福祉、業務等多様な機能と連携し、まちのにぎわいを創出する役割を有していると考えている。


 このため、商店街においては、商業の活性化に加え、町中の居住人口の増加、あるいは人が集まる公共公益施設の整備、あるいは歩きやすく、快適な空間の整備など、さまざまな観点からまちづくりと一体となった取り組みを進める必要があると考えている。


 具体的には、例えば、商店と住宅が混在したミックストユースと呼ばれるこういった形態を促進するために、容積率を緩和するといった地区計画制度を活用するとか、空き店舗を地域コミュニティ施設に転用したり、多目的広場の整備などを図るまちづくり交付金の活用であるとか、あるいは歩道や建築物のバリアフリー化の推進など、総合的な施策の展開を通じ、商店街を含む中心市街地のにぎわいを取り戻し、魅力あるまちづくりを進めることが大切であると考えている。


 なお、大型店の立地規制、あるいは誘導を必要とする場合においては、このたび提案している「大規模集客施設の立地に係る都市機能の調和に関する条例」を的確に運用することに加え、特別用途地区、あるいは地区計画等市町が運用している都市計画制度の活用を県として支援していきたい。





○(岸口実 委員)  商店街とまちづくりというのは本当に難しいテーマであると思うし、ハードのみならず、ソフト事業、これは産業労働部になると思うが、こういったところとの連携がうまくとれない限り、なかなか片づかない問題ではないかなと思うので、ぜひ一層の取り組みをお願いしたい。


 次に、明石川水系の河川整備についてである。これも午前中、加古川、武庫川という二つの質問があったが、今度は明石川の質問である。


 河川法をさかのぼると、明治29年に旧河川法の制定、昭和39年の新河川法、平成9年の河川法の一部改正となっている。旧法による治水、新法による治水・利水、一部改正によって、治水・利水・環境と河川整備の目的が時代の変遷とともに変わってきた。ここでは、最も基本の部分、治水について質問したい。


 明石川水系の過去の主な洪水被害は、昭和20年10月に阿久根台風、続く42年7月の梅雨前線により発生をしている。特に阿久根台風では、多数の家屋が全壊、流出し、被災者は3万人以上に上ったとの記録がある。


 これまでの治水対策として、昭和28年度に築堤と河道の拡幅整備が始まり、昭和43年度には、高潮対策事業、昭和54年度からは西神ニュータウンなどの流域の大規模宅地開発にあわせて住宅宅地関連公共施設整備促進事業の実施、また、本川の福住川合流点から上流と支川の櫨谷川、伊川では、神戸市により都市基盤河川改修事業として整備が進められている。


 以上のような努力を経て、台風23号による大きな被害というのは逃れたわけである。しかし、これはあくまで結果であり、河口周辺の地域では、避難勧告が出され、大変な不安が募ったというのが実情である。今後も一層の早期の治水対策をお願いしたいと思う。


 明石川水系の治水に対する課題として、JR山陽本線から嘉永橋、上明石橋から玉津橋付近、西盛橋から木見川合流点の3点にかけては、計画高水流量に対し、流下能力が小さいのではないかと思われる。昨年の台風など集中豪雨は、これまでの私たちの常識をはるかに上回るものとなっているが、今後どのような治水対策を行っていくのかお尋ねする。





○(原口土木局長)  明石川水系については、支川の伊川、櫨谷川も含め、河口から上流までの全区間で河川改修を進めており、本川においては、ご指摘の3区間を除き、おおむね改修済みとなっている。


 流下能力が不足しているこの3区間の取り組み状況は、県事業によってJR山陽本線から嘉永橋区間において、現在、河床掘削に向けて嘉永橋のかけかえ事業に取り組んでいる。平成17年度から地元説明、用地買収に着手する予定となっている。


 また、上明石橋から玉津橋の間においては、平成20年度の完成をめざし、河道拡幅工事を実施中である。


 このほか、神戸市の事業により、西盛橋から木見川合流点までの区間においても、築堤、護岸、橋梁改築がほぼ完成をしており、今後、河床掘削を実施する計画となっている。


 昨年の台風23号での災害など、近年短時間での集中豪雨が多発しており、各地で計画を上回る出水が発生をしている。このようなことから、明石川水系においても、今後目標とする治水安全度を達成するための河川改修を着実に進めるとともに、計画を上回る洪水に対応するために、明石市が作成するハザードマップへの支援、あるいは防災情報伝達システムの構築などの減災対策を河川整備計画に位置づけ、積極的に取り組んでいきたいと考えている。





○(岸口実 委員)  よろしくお願いをする。


 最後に、まちづくり交付金の活用についてお尋ねをしようと思っていたが、よくよく中身を調べてみると、実施主体が市町とのことであったので、要望ということにしてこの質問を終わりたいと思うが、まちづくり交付金制度、兵庫県はこれまで、2ヵ年になるか、全国の中でも非常に実績を上げておられるということである。今後も、ぜひこういう事業は積極的に取り組んでいただきたいと思う。特に、明石の西部に二見という地域があり、皆さんご承知かと思うが、山陽電車の駅が新しくできた。また、イトーヨーカドーという大型店舗が出現をし、町並みが一変をした。そのことによって人の流れが大きく変わったり、また、これまでため池だったものが駅の目の前であるので、玄関口に池が残ってしまうという状況があり、町並みの変化にあわせて柔軟に対応できるようなまちづくり交付金の制度をどんどん活用して、それぞれの地域の要望にこたえていければという思いがあるので、そういった意味においても、これから県が主体的に市町を先導する形で交付金制度を活用していただけるようにご指導をよろしくお願いしたい。


 以上で質問を終わる。





○(杉尾良文 副委員長)  以上で岸口委員の質疑は終わりました。


 次に、石原委員。





○(石原修三 委員)  まず、皆さん方の日ごろのご精励に感謝を申し上げたいと思う。台風23号等々があり、昨年は大変ご苦労があったかなと思う。実を言うと、私がちょうど中学生のときだったと思うが、姫路に大きな台風が上陸し、たまたま私の裏の方が山崎町の役場に勤めておられ、修三君、ちょっとアルバイトに来てくれないかと言われて、夏休みだったので、願ってもないことだということで行かせていただいた。そこで、非常に揖保川がはんらんし、田畑が流されている状態、橋梁が流されている状態を私の眼で見させていただいたというか、体験をさせていただき、その経験をもとに、おれはきっと土木屋になってやろうという気を起こし、真っすぐこの道に進んできたわけである。そういう思いで、皆さんにはぜひ感謝を言いたいという気持ちでいっぱいである。


 終始一貫して私は、緑の保全とか環境問題に取り組んできたが、今回は、緑条例ということでさまざまなご議論があり、皆さんからもたくさんのご意見が出ている。その中で、平成13年から10年間の県土の緑に関する総合的な計画である「さわやかみどり創造プラン」を持っておられる。これは、都市地域の緑を1,000ヘクタールふやすことをめざし、道路、河川、公共施設の整備にあわせて緑地の整備に取り組んでおられる。15年までの間で、3ヵ年の実績で336ヘクタールで、ほぼ計画どおり進んでいるようである。このプランを進めていっても、都市で望ましいとされる緑地の整備水準、市街地のおおむね30%の緑地には、なおまだ8,000ヘクタール足らないということである。そういう観点に立つと、緑税をぜひ活用して、都市の緑をふやしていきたいなと思う。


 その中で、今までのこの委員会でも屋上緑化とか壁面緑化とかということを申し上げてきたが、今回は、特に我が党の代表質問の中で門 幹事長が、学校等いわゆる公共用地を緑化したらどうだろうかということをおっしゃっていただき、知事からも、検討していきたいというような趣旨の発言があったように記憶をしている。今、現に明石市において緑の応援団というのがある。松本委員も関係しておられるようであるが、私もちょっとかかわったことがある。これは、父兄の皆さんが幼稚園へ行かれ、みずからの手で芝生を張っていかれる。それにはいろんな効果があると思う。ご父兄同士のコミュニケーションも図れるし、学校とも連携もできるが、本来の目的は緑化である。緑化によって、子供たちがその上で裸になって転ぼうとけがはしないし、また、校舎に対する反射熱もないので、恐らく夏でも相当校舎内の温度が下がっていると思う。そういうようなことを考えると、これは非常に大きな効果が得られるだろうなと思うわけである。


 ちょっと話を聞いてみると、随分さまざまな効果があるということを松本委員が言われているが、私もそのように思う。そのように思うからこそ、今日までそれのお手伝いをしてきた。したがって、そういうことを考えたときに、幼稚園、保育所、学校、そういう子供が利用する施設や公的な施設、こういうものをぜひ芝生化をしてはどうかと思う。こういうことをすることにより、都市の緑化にも役に立ち、県民の皆さんのご理解も得やすいんじゃないかとも思うので、ぜひ私は、このことを進めていっていただきたい。教育委員会の話も一部それに絡んでくるとは思うが、皆さんもぜひ教育委員会とも連携しながらこの事業を進めていただきたい。


 本来なら、もっと大きな面的な話をせないかんが、与えられた時間も少ないので、大きな話は総括でやらせていただいて、今回は、そういう部分的なことをぜひ進めていただきたいということをお尋ねしたい。





○(陰山県土整備部長)  都市緑化の推進を図るためには、民有地や公有地における従来以上の緑地拡大、とりわけ緑の公益的機能に着目した拠点的・連続的な緑地整備に取り組む必要があると考えている。ご提案いただいた公共施設、その中でも特に学校等の敷地は、都市部において住民に本当に身近な存在で、貴重な緑化可能空間であると考えている。


 校庭の芝生化については、これまで国の補助制度を活用し、県立養護学校や市町立の幼稚園・小・中学校において実施されているが、教職員だけでの維持管理には限界があることなどから、県下の市町立学校園全体では5%程度の実施にとどまっている。


 今後、この都市部の貴重な緑化可能空間である学校等において、芝生化を中心とした緑化を推進していくためには、まず第一に、子供を初め父兄や地域の住民、教職員、NPO等が一緒になって考え、整備・管理していく仕組みをつくることも大切と考えている。


 また、第2点目の学校緑化の国の現状の制度においては、維持管理費や施設管理者負担金等の問題が課題となっていることから、地域住民がされる場合の維持管理に対する支援や施設管理者負担金の軽減に向けた県民緑税の活用をさせていただく方策であるとか、そのようなことについて研究させていただきたいと考えている。


 そのほか、国の採択基準に合わない学校の芝生化という問題もある。このあたりについても、関係市町や学校現場、教育関係者の意見を聞きながら、補助額等の見直しなど緑税を活用させていただいて、より魅力的な支援策を具体的に検討していきたいと考えている。よろしくお願いしたい。





○(石原修三 委員)  私が思っていた以上のご答弁をいただいたのではないかなとも思うが、ぜひともに頑張っていきたいので、よろしくお願いする。


 続いて、下水汚泥処理という問題を取り上げさせていただきたいと思う。


 今までであれば埋め立てが可能だったと思う。十分それで処理ができたのだろうと思うが、汚泥の処理は、未来永劫に延々と続いていくので、根本的な対策というのはどこかで考えていかないとならないということである。お聞きすると、現在は、汚泥をエコ砂ということでアスファルトにお使いになっているとお聞きしている。ところが、実際は1万トンぐらい排出されるが、年間にそういう目的では4,000トン程度しか利用ができていない。ということは、年間6,000トンは必ず残っていくのだということになると、膨大な量になってしまう。


 そこで、根本的な解決に向けて努力しなければいけないのではないかと思う。今日まではアスファルトだけでお使いになっているわけであるが、今度はコンクリートに使えばどうか。最終的にはコンクリート構造物にすべて使えれば、こんな問題は解決するわけであるが、そこへ行く方法を一刻も早く見つけなければならない。そこへ行くためには、それだけのデータを集めなければならないということになってこようかと思う。


 そこで、皆さんは、今コンクリートの2次製品に使ったらどうかということを思っておられるように聞くが、大事なことだと思う。ひいては、私が関係している生コンの方にも使うことは可能なわけであるので、十分完全に消化ができるというふうに私は力説できると思うが、そこへ行くまでには、2次製品の方々につくっていただくのにご協力いただかないかん。私が勝手に言っているのであるが、設備を貸与するなり何なりしてご協力を仰がないけないのではないかなと、他にも方法があるかもわからないが、その辺についてどのように思われるのか伺いたい。





○(金田下水道課長)  下水汚泥溶融スラグの有効利用が課題となっているが、平成16年度より、中播磨、西播磨地域での交通量の少ない道路の県発注舗装工事において、アスファルト合材の細骨材としての使用を義務づけている。


 これにより、スラグの年間発生量の約4割がアスファルト骨材として利用されているが、さらに有効利用を促進するため、今後は、強度の改善による交通量の多い道路への適用やコンクリート2次製品を初めとした利用拡大を図りたいと考えている。


 委員ご提案のコンクリート材料としての利用については、現在、国においてコンクリート用溶融スラグ骨材のJIS化が検討されているため、今後、この動向を見きわめながら利用の可能性を検討していきたいと考えている。


 また、県においては、県内特産品やリサイクル品を認定・登録し、県の公共事業において優先使用する「買 兵庫キャンペーン」を平成17年度から実施する予定であり、ここで登録されるリサイクル品については、技術開発や設備投資の費用も含めた製品単価を設定できることとなる。スラグのコンクリート材料としての利用が可能となれば、この制度の活用により、製品開発や製造に対する支援が可能と考えている。





○(石原修三 委員)  大阪府もレンガをつくっているが、ただただ堆積、滞留するだけであるというようなことが新聞報道の中でも出されていた。兵庫県としては、画期的な取り組みをしていただきたいなということを強くお願いをしたい。


 皆さんが、今後ますますご活躍されることを心からご祈念申し上げたいと思う。





○(杉尾良文 副委員長)  以上で石原委員の質疑は終わりました。


 次に、北浦委員。





○(北浦義久 委員)  常日ごろ、道路、河川、港湾、さらに、住宅、公園、街路など社会資本の整備のためにご努力をいただくとともに、昨年の台風23号の災害復旧等々大変ご苦労かけているが、日ごろのご精励に対して心から感謝を申し上げたい。


 ところで、本県、ご承知のとおり、8,394平方キロメートルの県土を有し、人口の集中している都市部から、過疎化が進む中山間地域まで非常にバラエティーに富んだ県土であり、まさに日本の縮図とも言うべき県であろうと思う。


 このような県土の調和のある発展を図るためには、県内どこでも安全で安心して暮らせる居住条件を整えていくことが極めて重要ではないかと思っている。そこで、今回は、県内における交通網の整備、特に道路網整備の点について若干お聞かせをいただいた上、地域問題についても少し触れてみたい。


 まず、県内の道路の整備の状況についてであるが、県内の県道及び市町道の整備についてまず伺いたい。


 広大な面積と条件の異なる地域を有する本県においては、交通網の整備になかなか困難な課題も多いということは認識をしている。県内2時間交通をめざして、県内各地域を結ぶ基幹高速道の整備については、六基幹道の整備ということでかなり進んできていると言えると思うが、実際には、但馬や丹波、あるいは淡路のように中山間地域を抱えている地域においては、道路網の整備については、まだまだの感がする。


 そうした中で、中山間地域に生活の拠点を置く住民にとっては、道路に対して非常に大きな関心を持っており、道路整備に大きな期待が寄せられている。そこでまず最初に、県下の道路網の整備状況のうち、県道及び市町道の道路の改良率、また、舗装率について県全体と特徴的な都市化が進んでいる阪神南地域、中山間、農山村地域と言っていいかとも思うが淡路と比較したときに、どのような状況になっているのかまず伺いたい。





○(竹谷道路保全課長)  平成15年4月1日現在の県全体の県道及び市町道の道路改良率としては、県道では77.0%、市町道では55.0%となっている。


 なお、道路舗装率については、県道93.8%、市町道83.6%となっている。


 地域別に見ると、都市部を抱える阪神南地域の道路改良率は、県道において98.0%、市町道において76.6%となっている。道路舗装率については、県道100%、市町道については97.0%である。


 また、先ほどご質問の中にあった中山間地域ということで、中山間地域の多い淡路地域の道路改良率としては、県道73.6%、市町道33.1%となっている。道路舗装率については、県道92.9%、市町道77.2%となっている。





○(北浦義久 委員)  県内の道路の整備状況について回答をいただいたが、今の報告にもあったように、都市部を抱える地域と農山村地域と比較をしたとき、かなり大きな格差があることがはっきりしているが、そうった面から、これから中山間、農山村地域における道路の整備ということは、とりわけ県道の整備という点について非常に重要ではなかろうかと思う。


 そこで、これらの中山間地域における県道の整備について、今後どのような取り組みをされるのか伺いたい。





○(陰山県土整備部長)  淡路を初めとして、県下の中山間地域の道路整備については、地形的に整備費がかさむなどのこともあり、先ほど答弁したとおり、おくれている状況にある。県道などの生活道路は、地域における通勤通学や買い物など、日常生活や社会経済活動に欠かせないものであり、安全で円滑に通行できる道路整備は、各地の地元から強く望まれている状況にある。


 このために、通常の道路改良手法とは別に、地域の実情に応じてであるが、既存の道路ストックを活用しながら、見通しの改良、急カーブの修正、すれ違い困難箇所の解消など、より効率的に生活道路の整備を進めようとする、名づけて「くらしの道緊急整備事業」と言っているが、この事業に取り組んでいるところである。


 既に西播磨地域において事業を進めている。淡路地域などほかの地域についても、現在、平成17年度からの事業実施に向け、県民局の方で市町の意見も聞きながら計画を策定しているところである。県としては、通常の道路改良事業等に加え、地域の特性、実情に応じ、くらしの道緊急整備事業方式による事業も積極的に進め、今後10年間で少なくともすれ違い困難、あるいは危険箇所の解消を図ることを目標とし、中山間地域における生活を支える道路の早期整備に努めていく考えである。





○(北浦義久 委員)  今、陰山部長から回答をいただいたが、くらしの道緊急整備事業ということで従来の道路整備事業とまた違った手法でもって、より地域の立地条件に即した形の中で県道の整備を図っていきたいということで、10年間でかなりの成果が上がるようなことで今計画中と伺ったわけであるが、どうかこれをひとつ計画的に、かつまた、1日も早く完成をしていくようにお取り組みをいただきたい。


 次に、合併支援県道整備事業の実施について伺いたい。


 ご承知のとおり、県内各地で市町合併が具体化しているが、合併推進を支援する目的で合併市町の交通網を整備し、住民の利便性を確保するということで県下19地域で合併支援県道整備事業の実施を計画されているが、この採択に当たっての基本的な考え方、及び既存県道整備事業とのすみ分けをどのように整理しておられるのか伺いたい。





○(宮川道路建設課長)  合併支援県道整備事業については、既に合併済みの市、また、合併支援地域を対象とし、合併後の新しいまちづくりを支援するため、関係市町が策定する新市町建設計画とも整合、調整を図りながら、整備が必要な箇所を選定し、重点的に整備をするものである。


 対象道路選定の基本的な考え方としては、新市町中心部と関係市町中心部間を連絡する道路、また、関係市町を相互に連絡する道路、公共施設の共同利用に資する道路、また、地域一体感醸成に資する道路、これらのいずれかの要件に該当するものとしている。


 このうち、新市町中心部と関係市町中心部間を連絡する道路などについては、今後10年間で未改良区間をほぼ解消することを目標としている。また、これらの要件に該当しない箇所で、例えば、明神安乎線というのがあるが、整備の必要な箇所については、既存の県道整備事業で進めていくこととしている。


 これまで関係市町、県民局などと協議、調整を図りながら、具体的な整備内容の検討を進めており、本年度内には合併支援県道整備計画を策定する予定である。


 今後は、この計画に基づき、新市町の生活基盤となる道路網の整備を積極的に推進していきたいと考えている。





○(北浦義久 委員)  これから本格化してくる合併市町の道路問題について、合併支援道路整備事業ということで取り組んでいただくわけであるが、支援道路と従来の県道整備との関係も十分に配慮しながらやっていくということであるので、それぞれ地域の実態に即した形の中で、この道路ができるだけ早く整備されるようにご努力をいただきたいと思う。


 そこでもう一つ道路の整備の問題について、具体的な例を挙げながら考え方を伺いたいと思う。


 淡路島には、南北に通じる道路として、国道28号線、淡路縦貫道とあるが、それに加えて、西海岸を走る西浦県道、すなわち、県道福良江井岩屋線が重要な道路となっている。この道路については、西海岸の海岸線を走っているということで、特に冬期、西あるいは北西の季節風の強いときには越波の被害が非常に多いということ、さらにまた、急峻な傾斜地の下部を走っているということから、集中豪雨等によってがけ崩れで通行不能になるといったようなことがたびたび発生をする。


 それに加え、沿線には各町の小中学校、さらに高等学校が設置をされており、児童生徒の通学路としても大いに活用されているが、通学路については、まだまだ道路の交通安全施設が十分に設置されていないようなところもあり、非常に危険だということもある。それに加えて、最近は、淡路縦貫道から長距離のトラックが県道におりてきて県道を南下していく中で、かなり乱暴な運転もされるというようなことで、非常に交通安全の点からも憂慮されている部分がある。


 こういったようなことから、この道路の整備を緊急にやらなければならないのではないかということを痛切に感じている。そこで、地域地域でそれぞれ重点的に整備をしなければならない道路というのは多々あろうと思うが、特にその地域の重要な道路については、重点的に整備をしていくというような考え方で、ぜひ総合的・計画的に推進をしていただきたいと思うがどうか。





○(竹谷道路保全課長)  県道福良江井岩屋線は、淡路島西部における日常生活や産業経済を支える重要な幹線道路であることは、県としても十分に認識している。


 先般の台風23号では、北淡町から五色町にかけ、18ヵ所の土砂崩れが発生するなど、大きな被害を受けた。当面は、この復旧対策が重要であり、一宮町江井地区などで本格復旧を進めるほか、一宮町枯木地区においては、治山事業と連携した渓流対策を実施するなど、復旧防災対策に重点的に取り組むこととしている。


 交通安全対策も通学路などから整備に取り組んでおり、現在、北淡町蟇浦地区の道路拡幅や五色町都志地区ほか2ヵ所で歩道を整備中であり、平成17年度には、北淡町室津地区ほか1ヵ所で着手することとしている。


 越波対策についても、道路事業や海岸事業により、五色町鳥飼浦地区などで取り組むこととしている。


 また、道路防災情報システムを整備し事前通行規制に資するほか、警察による過積載車の取り締まりなど、ソフト対策にも取り組んでいきたい。


 淡路の重要路線である県道福良江井岩屋線については、さまざまな課題があり、さきに述べたように、災害復旧事業、道路改良事業、交通安全対策事業、海岸事業など多様な事業を総合的に展開し、安全で円滑な道路交通の確保に努めることとしている。





○(北浦義久 委員)  以上、県道の問題についていろいろとお伺いしたが、それぞれの地域地域の課題について、やはり総合的にその地域の道路の課題を解決をしていくということでこれからも取り組んでいただきたいという思いがする。県下全体で見ると、主要地方道が94路線、実延長にして1,554キロ、また、一般県道が374路線、実延長2,388キロメートルあると伺っているが、特に県道、高速道、あるいは国道とそれぞれの市町道などを通じて、地域に非常に重要な道路である。そういう点で、今後も県道の整備については、ひとつ力いっぱい取り組んでいただきたいことをお願いをして、次に移りたい。


 次も地元の問題であるが、本四道路の料金問題について伺いたい。


 これらの問題については、これまで本会議等々も通じていろんな形でお願いをしているが、特に開通から7年経過をしようとしているが、当初から料金が高いということが非常に大きな課題になっていた。そういった点で、関係府県挙げていろいろとお願いをしてきた結果、平成15年7月1日から基本料金の72%相当額ということで、特別料金として今日に至っている。明石海峡大橋を取り上げても、大橋区間、基本料金は3,250円であるが、現在では2,300円になり、950円低減されていることになっているが、利用者の立場からすると、数分で経過する橋の料金が2,300円で高いということを実感をしている。


 このことが産業面にもいろいろと影響を及ぼしており、淡路の農林水産物も、輸送に非常に経費が割高になることが一つある。また、淡路にある地場産業のかわらであるとか、線香であるとか、電気製品等々の製造業においても、製品、あるいは原料の搬出入に非常にコスト高になるという点で苦慮している。


 こういったことが、淡路への企業の立地についていろいろと話をしていっても、輸送コストの問題が隘路となり、なかなか企業立地も進まない一面もある。


 そこに加えて、淡路は気候温暖であり、定住条件としては非常に恵まれていると思うが、縦貫道、橋の料金が高いということから、通勤通学にかなり他の地域に比べて高くなるといったような点から、なかなか定住も進まないという、今、状況にあるわけである。


 そういったような中で、本四道路については、償還ということ、経営面から考えると、かなり高いものについているということは理解はできるが、一つは、生活道路であり、国道28号のバイパスの役目も果たしているという点を考えたとき、国道28号ということをひとつ強調していただいて、国に対してさらに支援をしていただき、料金を引き下げるような努力をこれからも、我々もしていかなきゃならないと思うが、県におかれてもこの点について積極的に取り組んでいただきたいと思うがどうか。





○(原口土木局長)  本四道路は、全国の高規格幹線道路網の一翼を担っている重要な路線であり、近畿、中国、四国地方の交流を促進し、国土の均衡ある発展に大きな役割を果たす道路である。


 このため、本四道路は、国家プロジェクトとして取り組まれたものであり、本県としても、これまで公団の民営化などに当たり、債務処理は国の責任で行うべきであること、高速自動車国道と均衡のとれた利用しやすい料金とするように、関係府県市とともに国に要望してきたところである。その結果、国において1兆3,000億円余の債務処理や、新特別料金の継続適用が実現したところである。


 しかし、現行の新特別料金も、ご指摘のように利用者にとってはなお負担感があるため、あらゆる機会を通じ、新会社のコスト縮減、経営合理化などによるさらなる料金値下げの要望を行ってきている。今後、民営化により、経営の自由度が高まり、より地域の実情を反映した弾力的な料金設定が可能になると考えている。


 このようなことから、本四道路が国道28号のバイパス的役割を果たし、その料金は、淡路地域の生活や産業に大きな影響を及ぼす点を強調し、例えば、農林水産物など地域産業の輸送コスト削減に効果が期待できる早朝深夜割引であるとか、国道28号などの渋滞緩和や環境改善につながる大型車料金割引などの社会実験として実施されるよう、国、公団に要望してまいりたいと考えている。このような取り組みを行い、引き続き利用しやすい料金の実現に全力を挙げて取り組みたいと考えている。





○(北浦義久 委員)  本四道路の料金の問題についてはいろいろと障害も多いが、ご答弁をいただいたように、社会実験なりをやって、部分的にでも値下げをできるものは値下げをしていくとかいったようなことで対応していただくということは、大変重要なことであろうと思う。特に、今年度も本四公団に対する出資金として38億円余りの出資もしていただいているが、特に県民の切なる願いをぜひ国にも積極的に働きかけていただきたいということを希望しておきたい。


 もう一つ地元の問題になるが、淡路景観園芸学校の充実強化について伺いたい。


 淡路景観園芸学校の問題については、一般質問でも取り上げさせていただいたが、平成11年4月にスタートしてから5年経過し、既に本科生も4回生が卒業し、国内各地で活躍をされているが、まだまだこれからももっともっと充実をしていただかなければならないという思いを私たちも地元の者としては持っている。学生さんも非常に努力をされ、例えば、愛知県であるとか、あるいは東京日比谷でのガーデンショーといったものにも出品をされ、特別賞を受賞するなど成果を上げておられるように聞いているが、まだまだ全国的に知っていただくところまではいってないんじゃないかとの思いもしている。たまたま今NHKの朝ドラの「わかば」で2月下旬に景観園芸学校がロケの場所として全国に放映をしていただいたが、少しでもこういったことが国民の皆さんに理解が得られるならば、ありがたいことだという思いでテレビも見せていただいた。


 これからも、景観園芸という全国に類のない方向で専門家を養成をしているというこのことを強調していくとともに、景観園芸学校もご努力をいただいて、園芸療法を採用するなどいろいろと取り組みをいただいているが、こういった成果を全国に向けて発信をしていただいて、景観園芸学校がさらに発展をするように願っているが、これからの景観園芸学校の充実強化の方向なり、全国へ向けてのアピールの方向についてどのように考えておられるのか伺いたい。





○(佐々木まちづくり局長)  ご指摘のとおり、景観園芸という新しい概念の教育研究機関として、平成11年に開校した兵庫県の淡路景観園芸学校については、景観園芸専門課程では78人の修了生を、園芸療法課程では30人の兵庫県園芸療法士を輩出してきている。また、短期で研修をするまちづくりガーデナーコースで学ばれた方は、延べ3,200人に及んでおり、県下各地域で花と緑のまちづくりのリーダーとして活躍をいただいている。


 この結果、景観園芸の知識を持った人材が県下に広がり、これは各地から高い評価をいただいていると理解している。


 この淡路景観園芸学校の成果を兵庫県だけにとどめず、学校の内容や役割を全国に発信していくために、平成17年度において東京において関係団体とも協力しながら、国際フォーラムを開催したいと思っている。


 また、地元においても、地域住民が主体となる花と緑のまちづくりを学校と行政が一体となって支援するモデルケースとして、4月に誕生する淡路市と学校が協定を結ぶ予定にしている。


 今後、自然と人間との共生をめざす景観園芸という考え方は、ますます重要になってくると考えているので、私どもも学校機能の充実強化をぜひ図っていきたいと考えている。このため、有識者から成る懇話会を学校に設置し、過去の実績の評価、学校運営のあり方など幅広く審議いただき、真に県民に役立つ教育研究機関として持続的な発展をめざしていきたいと考えている。





○(北浦義久 委員)  景観園芸学校の充実強化についてなお一層のご努力をお願いをしたい。


 以上で私の質問を終わるが、特に県土整備部、公共事業に対して一部で厳しい意見もあるが、県民に直結したいろんな課題については、どうぞ大胆に予算の要求もしっかりとしていただいてお取り組みをいただきたい。私たちもそのことについては、力いっぱい応援をしていきたいという思いでいっぱいである。ご努力をいただいていることに改めて敬意を表しながら、質問を終わる。





○(杉尾良文 副委員長)  以上で北浦委員の質疑は終わりました。


 次に、水田委員。





○(水田宏 委員)  県土整備部の審査には、今回の予算委員会の中で最高の12人の委員が質問に立ち、私は、そのラストバッターとして、皆さん大変お疲れのところであるが、いましばらくよろしくお願いする。


 まず、特定重要港湾姫路港のことからお尋ねする。


 姫路港は、瀬戸内東部の播磨地域の中央部、姫路市の臨海部に位置する東西18キロメートルから成る広域港湾で、昭和42年に特定重要港湾に指定された播磨工業地帯の中枢港であり、播磨地域の物流の拠点として発展してきた。また、播磨地域はもちろん、兵庫県、近畿圏の物流エネルギー基地として重要な役割を担っている。


 ところが、鉄鋼、化学など臨海地域の工業化とともに発展した姫路港は、工場等の縮小、撤退により、沈滞感が否めない状況にあり、港の運営のみならず、播磨地域を初め、後背圏の産業の活性化や物流環境の向上のためにも、姫路港の競争力強化は重要な課題である。競争力の向上をするため、産業界が進めようとする物流コストや時間の効率化に対応し、ユーザーに選択してもらえるようなサービスの提供を図らなければならない。つまり、船舶の大型化やコンテナへの対応力の強化、道路網の円滑なアクセスの確保、作業効率の高い荷役機械の導入といったハード面の整備とともに、施設使用や水先案内などに要するいわゆるポートチャージの縮減、入出港手続の簡素化、荷役体制などソフト面での充実が相まって港湾の競争力を高めることにつながる。


 まずそこで、ハード面の整備充実についてお尋ねする。


 広畑地区には、船舶の大型化に対応できる公共埠頭として、水深14メートル岸壁、2バースの整備が計画されており、そのうち1バースは、昨年度から水深13メートルで暫定供用されている。ここについては、私も何度となく、せっかくの大岸壁を有効に活用するため、幅広い港湾利用者のニーズを踏まえ、コンテナ貨物、あるいはばらもの貨物の両方に対応可能な多目的クレーンの整備をするよう提案してきたところであるが、当局におかれては、早期整備にご尽力いただいた結果、現在、神戸港から低利用となった荷役機械を購入し、姫路港では初めてのガントリークレーンの整備を進めていただいている。1日も早く完成、供用開始され、港湾利用者に対するアピールとなって、姫路港全体の利活用促進にもつながることを願っている。


 そこで、多目的クレーンの整備状況を含め、姫路港のハード面の整備充実の状況について伺いたい。





○(芝原港湾課長)  これまで姫路港では、船舶の大型化や、あるいは物流ニーズの変化に対応し、広畑地区においては水深14メートル岸壁の整備、あるいは浜田地区においてモーダルシフトを推進するための内航コンテナヤードの拡充整備を行ってきた。


 また、港湾の危機管理対策として、改正SOLAS条約に対応するため、港内4地区においてフェンス、監視カメラなど埠頭保安施設の整備を行うとともに、発生が予想されている東南海・南海地震にも対応できるよう、須加地区において耐震強化岸壁の整備を進めている。


 委員ご指摘の多目的利用が可能であるガントリークレーンについては、本年3月1日に神戸港から広畑地区へ移設したところであり、今後、機器の調整や操作の訓練を行い、平成17年度早期に供用を開始する予定である。


 今後とも、これまで蓄積してきたストックを有効に活用しながら、港湾利用者のニーズに対応した港湾整備に取り組んでいきたい。





○(水田宏 委員)  次に、港活用のためのソフト面の充実について伺いたい。


 まず、ポートセールスについてであるが、本県では、平成8年度から、行政と業界が一体となって姫路港ポートセールス推進協議会を立ち上げ、港の利用促進を企業に働きかけてこられた。その努力のかいあって、平成12年7月、日韓コンテナ定期航路の開設に引き続き、15年2月には、内港コンテナ航路が開設されている。また、年間1万6,000TEUのコンテナ貨物を扱う浜田地区の内航フィーダー航路の開設は、姫路港の活性化へつながるものであり、ここに立地する日本触媒株式会社は、神戸港へのトラック輸送を海上輸送に切りかえ、年間9万トンの貨物をモーダルシフトして、年間1,800トンの二酸化炭素を削減している。今後とも神戸港や大阪港との内航フィーダー航路の拡充を進め、物流コストの低減、排ガス抑制をポイントとして積極的にポートセールスすべきであると考えている。


 ポートセールスを行うに当たっては、過去の質問でも指摘したが、特に行政が業界とともにセールスを行うことが有効であり、特に首長によるトップセールスが重要である。横浜市長の横浜港のセールス、岡山県知事の水島港のセールスの成功が聞こえてくるとともに、私の経験でも、西オーストラリア州の訪問団が来訪されたとき、また、県議会から訪米してシアトルを訪問したとき、姫路港との貿易状況を話すと、相手は真剣に耳を傾けてくる。このようなあらゆる機会をとらえ、県当局も知事が中心となってポートセールスを実現していただくことを再度要望しておくとして、ここではポートセールスでも決め手となるインセンティブについてお尋ねする。


 港湾振興を図るため、物流インフラの整備、道路アクセスの充実などハード面の整備に加え、ポートセールスや後背地への企業誘致などに官民連携して取り組む必要があると考えるが、最近、国内外の港湾間では、非常に厳しい競争が繰り広げられており、港の活用に向けて入港手続の簡素化や施設使用料などのポートチャージの減額など、各種インセンティブ措置の導入が重要であり、他の港においてもいろいろと導入されていると聞いている。港の将来に自治体トップの熱意と行動が大きく問われていると思う。


 そこで、姫路港活用に向けたポートセールスを推進する上で、ソフト面での充実について、県当局のご所見を伺いたい。





○(原口土木局長)  厳しい港湾間の競争に勝ち抜いていくためには、他の港と違った特色を持ち、利用促進の動機となるインセンティブの導入が重要であると考えている。このため、過去にクレーンや係留施設について、処理能力や利用実態に即して使用料を値下げするなど、港湾利用者の負担を軽減してきた。また、今年度は、電子情報システムである港湾EDIシステムを姫路港に導入することとしており、これまで複数官庁にまたがっていた諸手続が、電子申請により一括処理が可能となる。これにより、港湾利用の手続の簡素化が図られることになるものと考えている。


 今後、姫路港の利用促進がさらに図られるよう、利用者のニーズや他港の動向を見ながら、新規利用者に対して一定期間港湾施設の使用料を減額するなど、インセンティブになるような料金制度について検討していきたいと考えている。


 ポートセールスに当たっては、このような新たな取り組みをセールスポイントとして、県、姫路市、姫路商工会議所、姫路港運協会などから構成している姫路港ポートセールス推進協議会を中心にして、この中で行政が指導的役割を果たしながらトップセールスを実施をするなど、強力に推進していきたいと考えている。





○(水田宏 委員)  他港に負けんように馬力かけてひとつお願いする。


 次に、姫路周辺におけるまちづくりの課題について伺いたい。


 私の地元である飾磨は、古くから交通の要衝として繁栄してきたが、海上輸送をしのぐ陸上、航空輸送の発展、姫路市臨海部の重工業の成熟化のため、残念ながら近年は地域経済が停滞しているのが実情と言わざるを得ない。


 このような中、紡績跡地に西日本最大級の大型店であるリバーシティが平成5年に開店し、周辺地域からも多くの買い物客が来場し、地元住民は、地域の経済にも活性化するものと期待していた。しかし、山陽電鉄飾磨駅から飾磨南部に延びている栄町商店街においても、軒を並べていた店舗の多くが閉店し、手放された土地に高層マンションが建設されるなど、大型店の進出は、地域経済の活性化にはつながらないばかりか、旧市街地を中心とした地域のまちづくりにも悪影響を及ぼしているように思う。


 その後、大規模小売店舗立地法が改正され、大型店の進出が自由になり、250号沿線でも企業の遊休地などに大型店の進出が相次いでおり、これらが地域まちづくりに及ぼす影響が懸念されている。


 そこで、これら大型店の出店に関しては、今よく問題となっている交通上の課題だけではなく、中心市街地の活性化や商業集積のあり方など、土地利用の観点から取り組むことが重要であると考えるが、県としてどのように対応しようとされているのか、ご所見を伺いたい。





○(原田まちづくり課長)  近年、工場跡地などの土地利用転換に伴い、大規模小売店舗が進出することにより、広域にわたり道路等の交通機能、あるいは中心市街地の商業機能など都市機能に影響を及ぼしている。


 大規模小売店舗の立地に当たっては、まず第一に、大まかな用途配置や基盤施設等を位置づけている都市計画マスタープランに適合しているかどうか、第二に、具体的な用途地域、あるいは特別用途地区などの土地利用計画に適合しているかどうか、第三に、道路等の都市基盤施設の整備状況や計画に適合しているかなど、広域的な観点も含め、都市計画全般からその立地を評価することが重要であると考えている。


 その具体的な手法として、大規模小売店舗の立地を土地利用上規制、あるいは誘導しようとする場合においては、市町が定める特別用途地区、あるいは地区計画といった市町の都市計画制度によることとなるが、実態としては、市町の都市計画がこのような大規模小売店舗の立地に的確に対応している状況には必ずしもなっていない。


 このため、県として市町の取り組みを支援していくということを考えており、平成17年度には、姫路市から明石市までの播磨臨海部の市町と連携し、広域的な観点から大規模小売店舗などの立地を抑制、あるいは誘導するような地域を示したゾーニング案を作成するとともに、市町がこのゾーニング案に基づき、特別用途地区や地区計画など、こういった都市計画制度を活用するよう指導していきたい。





○(水田宏 委員)  次に、今回提案されている条例の活用についてお尋ねする。


 県では、このたび「大規模集客施設の立地に係る都市機能の調和に関する条例」を提案されており、大型店を初めとする大規模集客施設が立地する際、適正な協議や手続を行い、地域のまちづくりとの調和を図るとされている。先日の本会議でも、北条議員が聞いていたが、この地域の大店舗の新たな立地に伴う交通対策にこの条例を活用し、重点的に指導すると聞いており、その効果に期待している。どうかよろしくご指導とご支援をお願いしたいが、当局のご所見を伺いたい。





○(陰山県土整備部長)  このたび提案させていただいている新条例は、大型店等の出店に際し大きな影響を及ぼす道路交通に係る課題を中心に、都市機能との調和の観点から、事業者と行政が協議を行うことについて定めているが、市町のまちづくり計画との整合を図っていくことも条例の対象と考えている。


 このための仕組みであるが、本条例の手続においては、中心市街地の活性化を図る観点から、市町がみずから策定した都市計画マスタープランや中心市街地活性化基本計画等に基づき意見を述べた場合、県は、その市町の意見を踏まえ、業者を指導することとしている。


 具体的には、中心市街地に大型店が立地しようとする場合、中心市街地活性化基本計画に快適な歩行者空間を創出するための計画が定められている場合には、例えば、車の流入規制や駐車場の分散配置、緑化や人が集まる広場の確保、周囲の景観への配慮等を行うよう指導し、都市計画マスタープランに基づいて施設規模を変更するように意見も述べていく。


 この条例が道路交通対策だけでなく、中心市街地の活性化など、都市計画、まちづくりも視野に入れた都市機能との調和が図られるよう的確に運用していきたい。よろしくお願いする。





○(水田宏 委員)  もうちょっと北にある大津にもジャスコができ、250号や東西にいっぱい詰まって、とにかく我々よりも、我々の西の方の連中が姫路の中心部に来るのに時間がかかると言っているので、ご高配の上、善処をお願いしたい。





○(杉尾良文 副委員長)  以上で水田委員の質疑は終わりました。


 この際、お諮りいたします。


 県土整備部・復興本部県土整備で通告のありました質疑はすべて終了いたしました。


 ほかに通告を受けておりませんので、県土整備部・復興本部県土整備部関係の質疑を打ち切りたいと思いますが、これにご異議ございませんか。


  (異議なし)


 ご異議ないと認め、さように決します。


 この際、暫時休憩いたします。


 再開は、3時20分とします。


        午後3時1分休憩


……………………………………………………


        午後3時22分再開





○(山口信行 委員長)  ただいまから予算特別委員会を再開いたします。


 これより、企業庁・復興本部臨海都市整備部の歳出審査を行います。


 これより質疑に入ります。


 この際、当局に申し上げます。


 答弁は、発言の趣旨を的確にとらえ、簡潔に願います。


 委員の発言は通告に基づき、委員長より順次指名をいたします。


 まず、野間委員。





○(野間洋志 委員)  私の三田市は、昭和33年に町村合併により人口3万3,000人余りで市政施行がスタートした。大阪、神戸に非常に近いということで、県と前の公団、今の都市再生機構によりニュータウン開発が行われ、昭和56年から入居が始まり、平成8年8月に人口が10万人に達した。そして、今8年半ぐらいたっているが、今の人口が11万4,000人で、8年余りで1万4,000人しかふえていない。しかも、昨年は53人減るというような結果になっている。


 そこで、私なりに三田のニュータウンというものを分析してご質問を申し上げたい。


 北摂ニュータウンは、快適な居住環境と働き、学び、憩い、そして交流する都市をめざし、兵庫県及び独立行政法人都市再生機構の協力のもと、順調に整備が進められてきた。


 企業庁において整備が進められているフラワータウンは、平成17年1月末現在で入居戸数は8,664戸、入居戸数率が96.3%であり、入居人口は2万5,175人で計画人口に対する入居人口率は74%となっている。またカルチャータウンは、入居戸数は844戸で、入居戸数率は52.8%であり、入居人口は2,564人、計画人口に対する入居人口率は42.7%である。


 また高齢化率は、フラワータウンで7.8%、カルチャータウンで9.2%の状況になっている。平成7年度と比較すると、高齢化率はフラワータウンで4.2%、カルチャータウンで2.6%と増加してきている。また、年少人口も平成7年がフラワータウンが29.5%、カルチャータウンが29.8%だったのが、平成16年でそれぞれ19%と24.9%と減少し、ニュータウンの高齢化率も進んでいることがわかる。


 さらに、三田市全体の人口に異変が起きている。大規模なニュータウン開発により、1987年から96年まで10年連続で人口増加率の日本一を記録した三田市も、平成16年には38年ぶりに人口が53人減少したのである。ニュータウンの人口も、計画人口8万8,000人に対し、5万6,000人にとどまっている。フラワータウン、カルチャータウンの最近の人口の推移を見ると、フラワータウンでは平成13年3月末の2万4,521人、平成14年3月末2万4,857人、平成15年3月末2万4,964人、平成16年3月末2万4,961人と、平成16年度は3人減となっている。またカルチャータウンにおいても、平成13年3月末で2,558人、平成14年3月末で2,549人、平成15年3月末で2,541人、平成16年3月末では2,552人と、何と減少傾向にある。


 市の担当者は、進学や就職、結婚で若年層が市外へ出て行き、かわりに少人数の世帯が転入したのかもしれないと分析している。阪神間各地で地価下落が続いており、西宮市や宝塚市などでも少し狭くなるが三田と同じぐらいの値段で一戸建てを買うことができる。また、西宮市では、不況で社宅も売却する企業もふえており、新たな住宅地が拡大しているからであろうと思われる。特にカルチャータウンの交通アクセスが悪いことなど、三田での住宅取得の魅力が相対的に落ちてきたと言えるのではないか。


 そこで、このまま人口減が続けば、三田市においても人口増を前提とした第三次総合計画も見直しをしなければならない状況である。フラワータウンは住宅地の98%は分譲済みだが、カルチャータウンは入居戸数率52.8%、人口も計画人口の42.7%という状況である。分譲対象や手法をいま一度考えねばならないのではないか。また、今後の分譲見通しについても伺いたい。





○(中川地域整備局長)  委員ご指摘のカルチャータウンの分譲については、経済状態の悪化であるとか、都市部の地価下落、それから都心回帰志向などにより、今後とも厳しい状況が続くものと認識している。このため、従来からの建て売り分譲に加え、若年層にも取得しやすい定期借地権分譲、購入者の意向が反映できる建築条件付分譲、さらには野菜づくりが楽しめるような付加価値をつけて郊外型住宅としての魅力を高めて分譲するなど、いろいろな取り組みを行って促進に努めているところである。


 また、本年1月に、住民が主体となり地域交流を推進する「すみよいカルチャータウンをつくる会」が発足したところであり、こういった組織と連携することによりカルチャータウンの魅力を高めながら、なお一層分譲促進に努め、できる限り早期に事業を完了したいと考えている。





○(野間洋志 委員)  ご答弁いただいたように、特にカルチャーにおいては、私も三田にいるが、非常に寂しい思いがしている。いろいろと分譲の工夫を今お教えいただいたが、何とぞよろしくお願いを申し上げたい。


 次に、フラワータウンについてであるが、フラワータウン、カルチャータウン、そして、ウッディタウンも含めて、高齢者にとって車での移動を余儀なくされるなど、交通アクセスが悪いことは否めない。また、高齢者福祉施設がなさ過ぎるなどの理由で都心回帰が始まっているとも聞いている。


 これらに対応するため、三田市においては、健康増進ゾーンのうち、1.7ヘクタールを特別養護老人ホームとショートステイやデイサービスを併設した施設、また、在宅介護支援センターなどの設置を計画しているところである。


 企業庁が所有する1ヘクタールの整備計画については、私は、昨年11月定例会で質問させていただき、適切な民間施設の誘致を進めていくとの答弁を得たが、ニュータウンの高齢化率も、先ほど申し上げたとおり高まってきたこともあり、1ヘクタールについては、定借なども考慮した民間施設誘致が急がれると考えるが、いま一度ご所見を伺いたい。





○(堀 北摂整備課長)  フラワータウンの健康増進ゾーンについては、三田市において健康増進施設、高齢者施設を整備する計画で1.7ヘクタールを取得したところである。このうち、約7,600平米については、三田市において特別養護老人ホーム、デイサービスなどを運営する事業主を現在選定中であり、近く決定される予定であると聞いている。


 企業庁が所有する1ヘクタールの用地については、三田市において決定される福祉施設との整合を図り、相互に効果が発揮できる施設の誘致に努めてまいりたいと考えている。また、処分に当たっては、継続性が求められる福祉施設の関連施設用地という性格上、期間が限定される定期借地にはなじみにくいものと考えているが、事業内容によっては弾力的に対応してまいりたいと考えている。





○(野間洋志 委員)  三田市としても、今おっしゃられたように、整備を急いでやることになっているようである。何とぞご指導ともどもよろしくお願い申し上げたい。


 次は、関西学院大学によるニュータウンの未利用地の活用についてである。


 去る1月、三田市では、岡田三田市長と学校法人関西学院山内理事長との間で、まちづくりや芸術文化、産業、学術などの各分野で協力し発展をめざす協定が結ばれた。


 そこで、関西学院神戸三田キャンパスに隣接し、県立三田祥雲館高校北隣接地の学園ゾーン15ヘクタールの未利用地について、私は、11月定例会において、ことしが関西学院大学神戸三田キャンパスの10周年に当たることから、同キャンパスの拡充構想を示しながら、未利用地を関西学院に利活用されるべしとご質問を申し上げたところ、当局から、同大学において一体的な活用が最も望ましいとの答弁を得たところである。


 関西学院大学に利活用、すなわち神戸三田キャンパスの拡充構想の具体化には、クリアしなければならないさまざまな課題があるとのことであるが、企業庁と関西学院大学との間で実現に向けて話し合いは進んでいるのであろうか。


 この構想が実現の運びとなると、昼間の人口であるが、関係人口が今現在4,000人ほどであるのが9,000人になると言われている。三田市の人口増、また、まちづくりの起爆剤となるに違いない。聞くところによると、関西学院大学は相当積極的で、JR新三田駅をJR新三田関学前にしたいとの構想を持ち、JR西日本に相談をしているということも聞いている。神戸三田キャンパスの拡充構想の具体化については、ぜひ積極的に進めていただきたいと考えているが、現在の状況をお伺いしたい。





○(吉本公営企業管理者)  委員のご指摘の中にもあったが、関西学院大学の三田キャンパスができてちょうど10年、震災の年ということである。去る2月14日に関西学院大学の三田キャンパスがちょうど10年たつので、どのような評価をしたらいいんだろうかということで、関西学院の平松学長さん、三田市長さん、それから私、それから第1期の卒業生などが集まって三田キャンパスの評価、今後のあり方について話をさせていただいた。


 その中で、三田キャンパス、いろいろ部分的には問題があったということで、例えば、勉強するには非常にいい環境だが、三田市の街自体がアルバイト先がないとか、アミューズメント性がないとかというようなこと、それから、例えば、市から大学を見ると、本町ラボとかいって旧市街地のそういうことについての大学のいわゆるお手伝いとかいうのがあるが、それが部分的にしか過ぎない。もっと大学が三田市にとって、街にとって開かれたものであるべきじゃないんだろうかというようないろんな課題が出ていた。


 ただ、全体として見ると、三田に関西学院の大学が来たということで三田の街の名前が上がってきたということ、それから総合政策学部というものが大学のレベルを引き上げたということで、関学それから三田市にとっても非常にプラスになったというのが評価であった。


 三田市長さんの方からは、三田市という街は交通の結節点で、単なるベッドタウンにはしたくない。そのためには、やはり大学というのは必要なものであると。今まで三田市は、人口が膨らんできていたので、他の行政需要がいっぱいあったので、なかなか大学との連携ができなかったが、委員ご指摘のとおり、1月に協定を結んで、もっと三田の政策について大学との連携を深めていきたい、また大学にとってももっと開かれた大学にしていきたいと。そういう中で、三田のキャンパスを大きくしていきたいというのが大学、三田市、我々は土地を持っているので、そういうことについて三者が同じような認識に立てたんではないかと思っている。


 今後、協定に基づいていろんな事業を展開する中で積み重ねていく中で、三田市の市民にとっての身近な大学、大学にとっては学生が住みやすい大学、そういうふうなことを積み重ねていくことによって、三田キャンパスの構想が具体化によりなっていくものだというふうに確信をしている。





○(野間洋志 委員)  私も一応三田に住んでおり、OBであるので、何とか頑張ってまいりたいと思う。


 続いて、地区センターの利活用についてお伺いする。


 地区センター北地区0.9ヘクタールについて、商業施設誘致を検討しているとのことである。また、地区センター南地区1.8ヘクタールの中高層住宅用地について、社会情勢、需要動向を踏まえた街全体の開発フレームのあり方を検討の上、土地利用計画の見直しをされるとのことであるが、地区センターの利活用の今後の見通しについてお伺いする。





○(堀 北摂整備課長)  カルチャータウンの地区センターについてであるが、地区センターのうち北地区0.9ヘクタールについては、商業施設、交流施設などの利便施設を整備したいと考えており、具体的な施設内容については、住民アンケートの回答などをもとに、現在三田市と協議中である。今後は、三田市との協議が調い次第、交流施設の管理方法などについて住民などと協議をしながら整備に努めていきたいと考えている。


 また南地区1.8ヘクタールについては、当初、中高層住宅用地として整備する計画であったが、最近の中高層住宅の需要は都市部に集中してきており、郊外での需要は駅周辺に限定されるなど、極めて見込みにくい状況にある。このため、今後の市場動向及び地区センターの整備状況などを勘案しながら利用計画を見直していきたいと考えている。





○(野間洋志 委員)  21世紀の成熟社会の三田のまちづくりは、神戸三田国際公園都市の引き続きの整備にかかっていると言っても過言ではない。三田市当局も危機感を持ってまちづくりに邁進しなければならないが、さらなる県当局のご支援をお願いする次第である。


 次に、水道事業についてご質問を申し上げる。


 三田市は、県水を買って市民に水を供給している。この料金は逆ざやになっている。これは、別に悪いとかいうことではないが、料金体系の考え方について伺いたい。


 水道用水供給事業は、阪神、播磨、淡路、丹波地域において市町の行政区域を越えて広域的に水資源を確保し、効率的に水道施設を整備・運営することで、各市町の水道事業者に清浄で豊富、低廉な水道水の安定的な供給を図ることを目的に、昭和46年から事業が開始された。


 現在、県営水道の平成17年度の給水予定量は、日最大給水量ベースで36万8,878立方メートルで、計画給水量75万700立方メートルの49%程度にとどまっている。県営水道では従来の単一従量料金制に変え、平成12年度から2部料金制を採用し、年間の受水量に応じて負担する使用料金のほか、各市町の計画給水量に応じて負担する基本料金と、毎年度の日最大申込水量に応じて負担する基本料金の2種類の基本料金を設定している。


 給水量が計画給水量の約半分にとどまっている中で、このように計画給水量に応じて負担を求める現在の料金体系に変更された目的、ねらいはどのようなものであったのか、また、現在、料金体系の見直しを進められると伺っているが、どのような方向で検討されるのかお伺いする。





○(石田管理局長)  水道用水供給事業であるが、関係市町の強い要請に基づき県で事業を開始したもので、水源については、市町の計画給水量に見合う整備をほぼ終えている。


 ご質問にもあった従来の単一従量料金制のもとでは、整備に伴って発生する減価償却費や支払い利息などの固定費については、計画給水量に合わせて整備を終えた水源にかかる固定費についても受水量に応じて回収するということになっており、市町の県水受水率に格差がある状況では、市町間に負担の不公平が生じていた。


 このため、平成12年度から2部料金制を導入する中で、市町に計画給水量に応じて固定費の一部負担を求めることにより、固定費を安定的に回収するとともに、市町間の負担の公平化を図ったものである。


 なお、2部料金制の導入に当たって、受水率の低い市町の急激な負担の増加を抑制するため、激変緩和も考慮して現在の料金体系としている。そういったことから、受水率の高い市町から料金体系の見直しを求める意見も出ている。


 そこで、平成20年度からの次期料金算定期間の料金についてであるが、現行の平均受水単価の維持を基本としながら、市町間の負担の一層の公平化を図り、受水率が高い市町に、よりメリットが出るような料金体系を検討しているところである。





○(野間洋志 委員)  今ご答弁の中にあった減価償却費についてご質問申し上げる。


 私の地元・三田市にある青野ダムは、完成から20年近くになるものの、姫路市の市川水系に建設した神谷ダムは減価償却費が今後長期間発生し、経営的にかなり大きな負担が続くのではないかと思う。


 水道用水供給事業は、ダムや浄水場の建設に当たり、初期投資として多額の投資を必要とする事業である。これらの施設建設に伴う減価償却費や建設のために発行した企業債の支払い利息も多額に上っていると思う。そして、これらの経費が水道の料金に占める割合はかなり高くなっているのではないかと思われる。動力費や薬品費など給水活動を行う上で必要な経費の削減も当然だが、これらの多額の減価償却費などの抑制こそが、水道事業の健全経営を行う上で不可欠であると考える。


 そこで、これら減価償却費などの抑制についてどのように取り組まれているのか伺いたい。





○(岸田水道課長)  水道用水供給事業の健全経営のためには、給水原価の70%以上を占める減価償却費や支払い利息等の固定費の軽減を図ることが重要である。このため、給水施設の整備に当たっては給水量に応じた効率的な整備を行うこととし、船木浄水場の建設を見合わせて三田浄水場から送水しているほか、中西条浄水場も本格的な建設を見合わせて加古川市へ浄水処理を委託するなど段階的整備にとどめ、減価償却費を抑制している。


 また、支払い利息については、昭和63年度から平成16年度までに、公営企業金融公庫債のうち、高利債約288億円について低利債へ借りかえたほか、平成12年度から15年度までに、一庫ダム割賦負担金約53億円の繰り上げ償還を行い、合わせて約93億円の利息負担の軽減を図ったところである。


 今後とも、水需要の動向を踏まえた施設整備により先行投資を抑制するほか、施設の的確な点検整備による更新時期の延伸や高利債の借りかえに努め、固定費を抑制していく。また、既に運転管理業務等の民間委託を進めているが、今後も電力消費量の節減、浄水汚泥の減量化など運営経費の削減もあわせて行い、健全経営に努めてまいりたいと考えている。





○(野間洋志 委員)  いろいろ工夫いただいているようで感謝している。


 先ほども申し上げたとおり、北摂三田ニュータウンの中の未利用地の活用は、三田市の人口増につながることである。どうか、今後ともご精励賜るようお願い申し上げ、私の質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で野間委員の質疑は終わりました。


 次に、加藤委員。





○(加藤康之 委員)  質問の第1は、戦略的な土地分譲の推進についてお伺いをしたい。


 2002年に三重県がシャープの液晶工場の誘致に成功したのを契機に、自治体間の企業誘致合戦が始まっているように思う。特にデジタル家電に代表される先端製品は、機密保持や最新技術をいち早く商品化する必要から、製造拠点の国内回帰が進んでおり、税収と雇用を期待する自治体は、このような先端産業の工場誘致や新興企業育成といった産業政策に必死となっているようにも思う。


 兵庫県においても、最大30億円の助成制度を創設し、昨年5月に関西電力尼崎第3発電所跡地に松下電器の工場を誘致したところである。大阪府も2005年度から補助限度額を10億円から30億円に引き上げるところである。岡山県では、最大70億円の補助金を柱とする誘致政策を打ち出すなど、補助金制度はけたが上がる一方で、誘致合戦に加わるための入場券化しつつあるとも聞いている。


 このような状況の中、企業庁では、播磨科学公園都市を初め、ひょうご情報公園都市、津名地区などに多くの未分譲用地を抱えている。


 そこで、このような未分譲用地について、産業労働部との連携のもと、どのような戦略により土地分譲を推進されようとしているのかお伺いする。


○(吉本公営企業管理者)  企業庁が開発し保有している用地については、産業労働部と連携をしつつ、全産業用地について産業集積条例に定める拠点地区の指定を受けている。これにより、税の減免、補助、融資などの優遇策を最大限に活用することによって土地の分譲の推進を図っている。


 また、今回条例改正で新たに設定をされている研究開発型企業の集積をめざすクラスターについても、播磨科学公園都市、情報公園都市、尼崎臨海の3地区についてその指定を受けており、これの積極的な活用により、さらなる分譲促進につなげていきたいと考えている。


 企業庁においては、これら県の産業施策に加え、全産業用地を対象として事業用定期借地権制度の導入、あるいはまた、最長10年間の長期分割支払い制度、さらには、ひょうご情報公園都市においては、早期立地割引制、これは最大3割の割引をやっているが、そのような独自の分譲促進制度を設けているほか、立地希望企業の多様な顧客ニーズに対応した土地造成方式の導入などにより、各産業用地の特性に応じたきめ細かな企業誘致施策を講じているところである。


 また、ホームページの開設、ビジネスフェア等のイベントへの出展、企業立地推進委員等の民間人を活用したターゲット企業への重点的な企業訪問等の誘致活動など、幅広い広報活動についても積極的に展開をしているところであり、今後ともこれらの取り組みを通じ、一層の分譲の促進に努めてまいりたいと考えている。





○(加藤康之 委員)  大変困難な状況の中での分譲促進ということであろうと思うが、今後一層のご努力を期待をしたい。


 次に、事業用定期借地権制度の導入、先ほども部長の方からあったが、これについてお伺いをしたい。


 まず、事業用定期借地権制度導入の経緯と効果についてであるが、企業庁の地域整備事業については、開発用地を売却して事業費を回収することを原則としてこれまで事業を進めてこられたが、ことし1月から企業庁のすべての産業用地、商業業務系用地で事業用定期借地権制度を導入されたところである。初期投資を抑えるために土地の賃貸借を求める企業をターゲットにしたものと考えるが、既に他の府県や神戸市などではかなり先行してこの制度の導入に踏み切っており、おくれての導入となっているように思う。しかも、貸付料収入等のため土地の造成費用は回収できない。このようなことを踏まえると、税収入や雇用面などの効果は期待できるものの、企業庁にとっての直接のメリットは少ないのではないかと考える。


 そこで、この制度導入に踏み切った経緯と効果についてご所見を伺いたい。





○(石田管理局長)  企業庁では、まちのにぎわいを創出する商業業務系用地については、平成13年度に事業用定期借地権制度を導入したが、相前後して神戸市を初め、他府県においても対象用地や期間を限定した制度の導入が進んだところである。ただ、その後も長期にわたる景気の低迷、あるいは地下の下落傾向などを反映して借地に対するニーズが一層高まっていることから、このたび、企業庁のすべての産業用地、商業業務系用地に事業用定期借地権制度を拡充することにしたものである。


 この全面的な制度の導入により、産業用地への工場立地、あるいは商業業務系用地への商業施設の立地が促進されるなど、企業庁が所管している公園都市などのまちづくりが進展することを期待している。


 なお、事業用定期借地権による貸付用地については、借地契約期間満了後は改めて分譲することにしており、また借地期間中の貸付企業からの買い取り等も想定されることから、長期的には地域整備事業会計の収支への影響はないと考えている。





○(加藤康之 委員)  私は商売の経験がないので、なかなか難しいことなんだなということを思いながら聞かせていただいたが、いずれにしても、県としても、企業庁としても、赤を出すことは避けなければならないということの中で大変なご努力をいただいていると思う。ぜひ今後ともそうした視点を持ちながらご努力いただけたらと。


 次に、事業用定期借地権の貸付料及び保証金についてお伺いをしたい。


 事業用定期借地権は、10年以上20年以下の借地権であり、期間満了後は更地にして変換されることが義務づけられている。このことからすると、資産として保有したまま暫定的に活用するということだと思うが、土地が返還されるまでの間の土地造成に要した経費の金利相当分など、管理コストは最低限回収する必要があるのではないかと考える。


 そこで、今回企業庁が導入した事業用定期借地権制度の貸付料設定の考え方と、貸付料収入を担保する保証金の設定の考え方についてお伺いする。





○(牛田立地推進課長)  事業用定期借地に係る貸付料については、用地の購入や造成に当たり発行した企業債の金利、それに固定資産税相当額等の用地管理に要する経費を勘案して設定しているところである。


 また、保証金については、貸付料の滞納、借地契約終了後の原状回復義務を担保するための措置として、借地契約締結時に徴収するものであるが、立地企業の大きな負担にならないことも勘案しつつ設定しているところである。


 いずれにしても、貸付料、保証金については、用地管理コストや原状回復コストを勘案しつつ、近隣に競合団地があるので、その水準等も考慮して設定しているところであり、この事業用定期借地権制度の活用により、まちのにぎわいの創出や一層の企業立地の促進に努めてまいりたいと考えている。





○(加藤康之 委員)  競合するところの調査も必要だし、周辺の状況の調査、それから過去、現在、未来にわたっての状況の変化なども勘案をしなければならんということで、大変困難な中での取り組みだと思うが、県の保有する土地がうまく活用されて、企業庁が努力した結果が県政にうまく反映できるようにぜひお願いをしたい。


 次に、播磨科学公園都市についてお伺いをしたい。


 まず、都市の分譲方針についてであるが、播磨科学公園都市は大型放射光施設SPring―8やニュースバルを有しており、昨年度にはニュースバルの共同研究成果を産業利用することで、研究開発型企業のプラズマディスプレイパネル工場が立地されたところである。このようなSPring―8やニュースバルの民間活用を進め、先端デジタル家電関連企業等の誘致を進めるとともに、播磨自動車道の播磨新宮インターチェンジが都市内にある立地特性などを生かした企業誘致を進めていくべきと考える。


 そこで、播磨科学公園都市の分譲方針についてお伺いする。





○(石岡科学公園都市整備課長)  播磨科学公園都市は、関西文化学術研究都市や彩都ライフサイエンスパーク、神戸医療産業都市などとともに、関西圏における一大科学技術集積都市として新たな学術、産業の研究開発拠点の形成をめざし、SPring―8やニュースバルなどの先端科学技術の特性を生かした企業誘致を推進することとしている。


 また、産業集積条例による各種優遇措置の充実や播磨自動車道による交通アクセスなどをインセンティブとするとともに、中小区画化への柔軟な対応、事業用定期借地制度による初期投資の軽減、分譲の際の長期分割払い制度など多様な手法により企業ニーズに的確に対応し、誘致を図っていきたいと考えている。


 今後とも、放射光施設の産業利用の拡大方策等を関係機関と協議していくなど、21世紀の高度技術集積都市をめざして努力していきたいと考えている。





○(加藤康之 委員)  このことについても、大変経済がまだまだ冷え込んでいる状況の中で、企業誘致といっても難しい部分が多いと思うし、せっかく広い区画を余り細かくしても使い勝手が悪くなるというようなこともあろうと思う。そうした点も、専門的な見地から勘案をいただき、うまく進められるように今後ともご努力をお願いをしたい。


 次に、住宅分譲についてお伺いをしたい。


 播磨科学公園都市内では、住宅用地の整備も推進されている。今後、都市の熟成がますます進んでいく中で、住宅の整備も重要と考える。長引く景気低迷などにより、住宅用地の販売は特に進んでいないとも聞いている。西播磨総合庁舎の移転や西はりま養護学校、県立総合リハビリテーションセンターブランチの立地などに伴い、緊急的な課題ともなっている生活利便施設の充実を着実に進め、都市を早期に熟成させるための継続的な住宅の整備と住宅用地分譲を促進すべきと考える。


 そこで、現在の住宅の整備、入居状況、住宅分譲促進に向けての取り組み、今後の住宅整備の方針についてお伺いする。





○(石岡科学公園都市整備課長)  住宅分譲については、これまでに115区画を整備し、うち102区画について分譲済みである。賃貸住宅については、251戸を整備し、現在188戸が入居済みとなっている。


 住宅分譲促進の取り組みとしては、これまで住宅メーカーとの共同分譲や民間活力を含めた賃貸住宅の整備を図ってきたところである。分譲を促進するためには、魅力あるまちづくりが重要であると考えており、例えば、アーバンデザインによる良好な景観の形成、生活利便施設の充実、豊かな自然を生かしたゆとりある住宅区画や貸し菜園のある住宅の整備などに取り組んできたところである。また、分譲フェアの開催、新聞広告などPR活動にも努めている。


 今後は、一般宅地分譲や民間卸し分譲など多様な販売手法を導入するとともに、西播磨地域の住宅需要に応じた購入しやすい規模、分譲価格の設定、住宅のさらなる魅力アップなどについても検討し、分譲促進を図ってまいりたいと考えている。





○(加藤康之 委員)  先ほどの工業用地、工場誘致と違って、住宅の場合は余りに大きな区画というのも大変であり、かといって西播磨テクノポリスに立地ということからすると、適切な土地区画というのが必要かと思う。大都市圏では20坪や30坪の家を買うという中で、坪で言って申しわけないが、最低80坪ぐらいの区画で住宅が持てるのがいいのではないかと思うが、そうした点、工業用地の問題とは違う面でのご苦労があろうかと思うが、ぜひこの点についてもご努力をいただきたいと思う。


 最後に、都市のさらなる熟成に向けた取り組みについてお伺いをしたい。


 播磨科学公園都市では、西はりま養護学校が平成17年度に、また、県立総合リハビリテーションセンターブランチが平成18年度にそれぞれ開設されるなど整備が推進されている。また、平成15年4月から一般供用を開始された県立粒子線医療センターでは、これまでの陽子線治療に加え、今春から炭素線の治療も始まり、これらの施設の関連事業所等の進出も期待されるなど、これまでの科学技術都市という一面だけでなく、医療健康都市という新たなサブコンセプトによる展開で、新しい街へと変貌を遂げつつある。このように、時代の要請に対応しつつ街の熟成が進みつつあることは、大変喜ばしく思っているところである。


 医療福祉教育関連施設の立地や、先ほども申し上げた世界に冠たる科学技術の集積といった他の産業用地とは異なる特性を有している播磨科学公園都市の熟成は、企業庁の至上命題でもあると考えているところである。


 そこで、今後の都市のさらなる熟成に向けた取り組みについてお伺いする。





○(中川地域整備局長)  都市の熟成に向けては、SPring―8、ニュースバル、県立大学、医療福祉関連施設などの集積といったことを優位性として、企業立地であるとか、住宅整備などを進めていくことが重要であると思っている。


 具体的な取り組みについては、産学官の共同研究を生かした企業誘致や産業集積条例に加え、新たなインセンティブの検討を行うとともに、事業用定期借地制度であるとか、中小区画化などによる企業ニーズに応じた多様な分譲手法を実施していくこととしている。


 また、住宅整備を促進するため、先ほど住宅分譲でいろいろお答えした各般の方策に加え、都市の利便性のさらなる向上を図る必要があると考えており、住民ニーズに的確に対応しながら、特に要望の高いガソリンスタンドであるとか、バス便の拡充、光都プラザの充実といったことに取り組んでいるところである。


 さらに、セミナーや現地視察会の開催、ニュースレター等のPR冊子の配布などにより情報を発信していくとともに、都市内での各種イベントを通じて、都市のにぎわい創出とイメージアップを図りながら都市の熟成に努めていきたい。





○(加藤康之 委員)  私も姫路市に住んでおり、姫路市は西播磨テクノの母都市としての立場をちょうだいしているようである。西播磨テクノポリスが、これから先さまざまな形で世界に開かれていって、世界中に知られていくということがSPring―8を擁しているということのメリットでもあると思うので、そうした点でぜひご努力をいただき、母都市である姫路市もこの恩恵にあずかって発展させていただくことが重要かと思っているので、今後とものご努力をお願い申し上げて質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で加藤委員の質疑は終わりました。


 次に、山本委員。





○(山本敏信 委員)  本日の最後の質問となった。お疲れのところであるが、しばらくおつき合いいただきたいと思う。


 地方での大規模工業基地の建設やリゾート開発など、戦後の開発行政の指針となってきた全国総合開発計画、いわゆる全総が廃止されようとしている。この点は、先日も北浦委員からご指摘のあったところである。


 ハードからソフトへと大きな時の流れとでも言うのか、財政悪化のもと、人口減少時代の到来を控え、国づくりの根本思想は転換を余儀なくされた。平成19年度までの作成をめざす新たな国土形成計画には、地域特性に応じた自立的発展や地方公共団体の主体的な取り組みが重視され、地方の創意工夫がますます試されることになる。このことを踏まえて順次質問する。先ほどの加藤委員の質問と重なる部分もあるが、問題点を絞ってお伺いするので、ご配慮のほどよろしくお願いする。


 一番目は播磨科学公園都市についてである。


 播磨科学公園都市の起工式を行ってから20年近くにもなろうとしている。学術研究機能とすぐれた先端技術産業の集積を中心に、快適な居住環境や余暇機能を備えた人と自然と科学が調和する高次元機能都市をめざし、現在2,010ヘクタール、2万5,000人の全体計画のもと、第1工区は960ヘクタール、5,100人で整備が進められており、西播磨テクノポリス地域の拠点として機能を発揮していくことが待ち望まれている。


 一つには、夜間人口低迷の原因についてである。


 SPring―8が平成9年10月に稼働して以降、粒子線医療センターなどの県立施設が徐々に整備され、ことしの4月からは西はりま養護学校が、また来年の4月にはリハビリテーションセンターブランチの開設が予定されており、徐々にではあるが21世紀のサイエンスシティーとして基盤ができつつある。


 しかし、都市の人口については、平成5年7月には集合住宅40戸の入居が、また平成7年5月には戸建て住宅33区画の分譲が開始されたが、10年を経過しようとする現在でも、夜間人口が1,400人と計画人口の4分の1強という状況である。企業の立地や施設の整備が進んだとしても、子供の遊び声や人の息吹が感じられなければ、都市としての魅力が薄れてしまうことは否めない。


 夜間定住人口が進まないことに関しては、企業立地が進まないからとか、生活利便施設がないからとか、るる指摘されているが、当局はどのようなところに問題があると分析しておられるのか伺いたい。





○(石岡科学公園都市整備課長)  播磨科学公園都市は、職住近接型の都市をめざし、主として企業、研究機関などの従事者への住宅整備を図ってきたところであるが、人口低迷の原因として考えられるのは、これまでSPring―8の利用が学術研究中心で、直接企業立地には結びついていなかったこと、さらには、バブル崩壊後の厳しい経済情勢により企業全体の立地意欲が低迷していたことが挙げられる。


 しかしながら、最近、経済情勢もやや改善が見られ、また放射光施設の利用も学術研究から産業利用に拡大しつつあることから、新規成長分野の企業をターゲットとした誘致活動を強化するとともに、新たな優遇措置の検討を進め、企業立地を促進して都市人口の増加を図っていきたいと考えている。


 また、生活利便施設については、これまでも適切に整備してきたが、街開きから相当の時間を経過していることもあり、住民の意向も踏まえながら、特に要望の強いガソリンスタンドなど必要な施設を先行的に整備していきたいと考えている。





○(山本敏信 委員)  先ほどの答弁で、生活利便施設も不足していることも人口の増加に結びつかない要因の一つであると言われているが、一方、この公園都市内に現行の播磨高原東中学校の施設を活用して、兵庫県立大学附属中高一貫教育校を設置することが望ましいという方向が基本構想検討委員会から示されている。もとより、県立の中高一貫校については画期的な構想であり、地元からも強い要望があったように伺っている。


 今定例会の本会議で我が会派の議員が質問したように、地元通学区域内の関係者の間では播磨高原東中学校の存続を強く要望しており、私は、公園都市の人口増に結びつけるためにも、現行の一般の中学校は何らかの形で残しておくべきであると考える。校区内の生徒が校区外に通学するということになればまちづくりが進展せず、逆に街の衰退につながってしまうと考えている。


 企業庁としてこの問題について、まちづくりの観点からどのような認識をされておるのかお伺いする。





○(石岡科学公園都市整備課長)  中高一貫教育校については、県立大学理学部、附属高校などの播磨科学公園都市の有する教育研究環境を生かし、その一層の充実が図られるものであることから、特色があり魅力に富んだまちづくりに寄与するものと考えている。


 去る3月5日には、保護者を初め地域住民へ中高一貫教育校についての説明会が開催され、その中で、中高一貫教育校の設置を求める声とともに、現在の中学校の存続要望もあったと聞いている。


 今後、県と設置者である播磨高原広域事務組合及び校区を有する新宮町、上郡町とで協議を進め、地元の意向を踏まえた適切な対応がなされるものと考えているところである。





○(山本敏信 委員)  この問題は、必ずしも西播磨テクノポリス内の問題ではなくて、兵庫県の教育関係者がすべて注目している問題であるので、よろしくお願いしたい。


 2番目は、ひょうご情報公園都市についてである。


 ひょうご情報公園都市は、緑豊かな自然環境と恵まれた高速交通基盤、大都市に近接している立地特性を生かし、人、物、情報が交流する魅力ある都市の創造を基本コンセプトとして都市づくりが進められており、15年3月から分譲が開始され2年が経過した。


 インターネットに代表される情報通信技術は、今後もさらに経済・社会への浸透を深め、これを支える情報通信産業への需要が拡大していくものと考えられる。こういった意味からもひょうご情報公園都市の果たす役割は大きなものがあると考えている。


 一つには、情報公園都市への企業誘致方策についてである。


 現在は、交通アクセスの優位性により、14ヘクタールの分譲面積のうち、約36%に当たる5ヘクタールに食品流通企業2社、電気通信機器製造販売企業1社の計3社が立地しているだけである。厳しい土地分譲環境の中、情報公園都市への企業誘致に向けてはさらなる取り組みが必要である。


 来年度には、情報関連企業経営者などによる意見交換会を開催するなど、情報関連企業集積に向けた取り組みも進めるとのことであるが、情報公園都市への企業誘致に向けてどのように取り組んでいこうとされるのかお伺いする。





○(島袋情報公園都市整備課長)  企業誘致の取り組みに当たっては、新規成長分野の企業のうち、情報関連企業及び交通アクセスの優位性から引き合いの多い流通関連企業をターゲットとして誘致活動を行っている。


 具体的な誘致戦略としては、産業集積条例による優遇制度、早期立地割引制度、長期分割支払い制度を引き続き活用するとともに、さらに企業からの希望の多い定期借地権制度の積極的な活用を図ることとしている。特に流通関連企業に関しては、企業ニーズの高い大規模区画の提供を行うとともに、関西での拠点を計画している企業や神戸港を活用して海外取引を行っている企業を中心に誘致活動を展開していく。


 また、情報関連企業については、情報技術の進歩が非常に早く、企業ニーズの変化も激しい業種である。そのため、誘致に当たっては、企業動向を的確に把握することが重要である。企業経営者や有識者などによる意見交換会を随時開催し、情報サービス産業の集積による新たなビジネスチャンスの創出、またこれに対する支援方策などについて意見を聴取し、企業集積のためのインセンティブの構築など具体的な企業誘致方策の検討を行うこととしている。





○(山本敏信 委員)  企業誘致に向けてご努力いただいていることは理解する。


 二つには、将来的な展望についてである。


 ことしの9月には、情報セキュリティー分野でトップレベルの教育ノウハウを持つ米国カーネギーメロン大学と共同して、神戸ハーバーランドセンタービル17階にカーネギーメロン大学情報大学院日本校が開校される。IT技術の急速な普及の一方で、外部からの不正アクセスや情報漏えいの未然防止など、情報セキュリティーの確保は官民共通の課題である。我が国では、情報セキュリティー技術等の多くを米国などに依存している状況から考えても、日本校の開校は意義あるものと考える。


 日本校の今後の実績、成果を期待したいと思うが、同校は、ひょうご情報公園都市の魅力を高める中核施設としての役割もあり、本県情報公園都市に進出することにより、他の情報関連企業の進出も弾みがつくものである。


 そこで、企業庁としてカーネギーメロン大学情報大学院日本校をひょうご情報公園都市へ将来的に誘致することも含め、ひょうご情報公園都市の将来的な展望をどう描いているのかお伺いする。





○(中川地域整備局長)  カーネギーメロン大学情報大学院日本校については、当面神戸市内に設置される予定であるが、教育研究の成果が上がることによる安定した学校運営、さらに情報公園都市の成熟度合い、これらの状況を踏まえ、本格キャンパスの誘致を進めることとしている。


 情報公園都市は、科学公園都市であるとか、関西文化学術研究都市など研究開発回廊における拠点の一つとして情報関連企業の集積をめざしているところであるが、近年、情報社会が急激に進展していく中で、我が国においては情報セキュリティー分野の脆弱性が指摘されているところである。特に、この分野での人材不足が重要な課題になっていることに着目して、高度な情報セキュリティー人材を育成するため、世界トップレベルの教育・研究機関である米国カーネギーメロン大学日本校の誘致を行ってきたところである。


 カーネギーメロン大学日本校が、情報公園都市の魅力を高める中核施設として高度な人材育成や企業との共同研究などを行うことにより、情報関連企業の集積であるとか、新産業の創出が図られ、将来的には、地域経済の活性化が情報セキュリティー先進県兵庫の実現に寄与するものというふうに考えている。





○(山本敏信 委員)  播磨科学公園都市、ひょうご情報公園都市のほかに、先ほどの野間委員の地元・神戸三田国際公園都市もある。


 先々週の日曜日、珍しく風邪を引き一日中家で休養し、朝からテレビの守りをしていた。県土整備部で水田委員も少し触れられたが、サンデープロジェクトという番組で中田横浜市長がさっそうと登場され、横浜みなとみらい21事業のトップセールスを一生懸命されている姿がクローズアップされていた。


 民間テレビ局の報道特別番組であるので、主観も少しあり、いささか英雄扱いであったが、我が兵庫県も井戸知事以下、地域の特性に応じた自立的な都市整備に一層取り組みを期待するものである。


 3番目には企業庁経営ビジョンについてである。


 現下の厳しい地方財政の状況や地域間競争が激しくなっていく中にあって、企業庁は引き続き、企業としての経済性を発揮して推進できる公益性の高い施策を担っていかなければならない。現在、企業庁は、公園都市の整備促進、大阪湾ベイエリアの再生、安全・安心な生活産業基盤の確立など多岐にわたる事業を抱えている。


 一つには、これまでの取り組みについてである。


 平成15年には企業庁経営ビジョンが策定され、現在経営ビジョンに基づき県土の活力と魅力を高めることや、独立採算原則のもと将来にわたり健全経営を確保することを基本目標として取り組みが進められているが、これまでの2年間をどのように取り組んでこられたのか伺いたい。





○(石田管理局長)  企業庁経営ビジョンを踏まえた取り組みであるが、まずビジョンの一つ目の柱である経営基盤の強化方策として、経済性を重視した効率的でスピーディーな事業展開を図るため、本年2月に総合経営計画を策定した。


 この計画では、安全・安心なまちづくりの推進、環境優先社会の実現、安定給水のための危機管理対策など事業面の取り組みのほか、経営面では、定期借地権制度の拡大、人件費、管理経費の縮減、民間ノウハウの活用など、平成20年度までに企業庁が取り組むべき具体の行動内容を盛り込んだところである。


 また、二つ目の柱の簡素で効率的な組織体制の構築であるが、分譲戦略の策定等、土地分譲を一層推進するため、平成15年度に新たに立地推進課を設置したところである。


 さらに、三つ目の柱である県民への説明責任の確保と透明性の向上を図るため、環境会計の導入や地域整備事業における仮勘定の精算などを実施し、財務状況や経営成績をより明確化したところである。


 今後とも、この経営ビジョンを指針として健全経営を確保しながら、県民の参画と協働のもと、県土の魅力と活力を高める事業を推進していきたい。





○(山本敏信 委員)  質問の最後は、第三者による外部評価システムについてである。


 民間企業では、収益性、効率性等の測定において業績評価を基礎とする経営手法が注目を集め、近年急速に普及してきた。


 地方公営企業においても、公共性の要請及び企業の経済性の要請に対応しながら運営を行う必要があることから、評価システムを効果的に活用することが求められており、そのためには、第三者による外部評価は大変有効であると考えている。


 昨年の予算委員会で、我が会派からの質問に対する答弁でも、管理者が第三者による外部評価システムを導入して、より効果的・効率的な運営と透明性の向上に努めていきたいと述べられているが、どのように取り組んでいこうと考えられているのかお伺いする。





○(吉本公営企業管理者)  公営企業を取り巻く環境は年々厳しさを増している。そういう中で、委員ご指摘のとおり、経営評価をやっていく、それについて外部委員を入れてやっていくということは、極めて重要かつ必要なことであろうと思っている。


 そのために、本年1月に公認会計士、企業経営者等の有識者で構成する企業庁経営評価委員会を立ち上げた。この委員会においては、会計ごとに可能な限り具体的な評価指標及びその目標値を毎年度設定をし、その達成状況について評価を行うこととしている。


 この評価結果については、翌年度の企業庁の予算の編成、あるいはまた、今後の事業の運営に反映するとともに、次年度の評価指標、あるいは目標の設定をどうしていくかということについても活用することとしている。


 経営評価に外部評価を導入することにより、経営評価の客観性、透明性の確保が図れるとともに、一つには、毎年度目標の達成度を評価することを通じ事業の効果的な推進を図ること、二つには、目標達成に向けた取り組みを促すことにより企業庁のマネジメント能力の向上を図ること、また三つには、職員一人一人の目標達成に向けた取り組みに対する意識の向上を図ることができること、こういうことがより可能になるものと考えている。





○(山本敏信 委員)  吉本管理者を中心にして、目標達成のために一層奮励されることをお祈りする。


 我が県の公営企業が士族の商法に陥らないように強く要望して質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で山本委員の質疑は終わりました。


 この際、お諮りいたします。


 企業庁・復興本部臨海都市整備部で通告のありました質疑はすべて終了いたしました。


 ほかに通告を受けておりませんので、企業庁・復興本部臨海都市整備部関係の質疑を打ち切りたいと思いますが、これにご異議ございませんか。


  (異議なし)


 ご異議ないと認め、さように決します。


 次の委員会は、明17日木曜日午前10時より開会し、農林水産部・復興本部農林水産部及び教育委員会、企画管理部教育課及び大学課・復興本部企画管理部教育課関係の歳出審査を行います。


 本日は、これをもって閉会いたします。


        午後4時36分閉会


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