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平成17年度予算特別委員会(第3日 3月11日)




平成17年度予算特別委員会(第3日 3月11日)





平成17年度予算特別委員会





                  予算特別委員会議事順序





                                    平成17年3月11日(金)


                                    午前10時


                                    大会議室


 
  開    会


1 諸  報  告


2 付託議案審査


 (1) 歳出審査(県民政策部、阪神・淡路大震災復興本部県民政策部)


    質    疑


 (2) 歳出審査(企画管理部(教育課及び大学課を除く)、


          阪神・淡路大震災復興本部企画管理部(教育課を除く))


    質    疑


3 議 事 打 切 り


4 日 程 通 告


  閉    会


……………………………………………………………………………………………………………………………


出 席 委 員


    委  員  長     山  口  信  行


    副 委 員 長     杉  尾  良  文


    理     事     石  原  修  三


       〃        丸  上     博


       〃        加  藤  康  之


       〃        松  本  よしひろ


       〃        宮  田  しずのり


    委     員     石  井  秀  武


       〃        西  野  將  俊


       〃        松  本  隆  弘


       〃        野  間  洋  志


       〃        佃     助  三


       〃        中  田  香  子


       〃        杉  本  ち さ と


       〃        北  浦  義  久


       〃        葛  西  利  延


       〃        水  田     宏


       〃        合  田  博  一


       〃        岸  口     実


       〃        北  川  泰  寿


       〃        山  本  敏  信


       〃        石  川  憲  幸


       〃        清  元  功  章


……………………………………………………………………………………………………………………………


説明のため出席した者の職氏名


    企画管理部企画調整局長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部企画調整局長


                           高  井  芳  朗


    企画管理部企画調整局財政課長         竹  本  明  正


    理事(参画と協働・男女共同参画社会担当)兼阪神・淡路大震災復興本部理事(参画と協働・男女共同参画社会担当)


                           清  原  桂  子


    県民政策部長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部長


                           井  筒  紳 一 郎


    県民政策部知事室長              宮  野  敏  明


    県民政策部政策室長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部政策室長


                           内  田  貞  雄


    県民政策部県民文化局長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部県民文化局長


                           大  鳥  裕  士


    県民政策部地域協働局長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部地域協働局長


                           木  村  光  利


    県民政策部知事室秘書課長           平  野  正  幸


    県民政策部知事室広報課長           森     哲  男


    県民政策部政策室総務課長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部政策室総務課長


                           山  本  和  秀


    県民政策部政策室調整担当課長         太  田  和  成


    県民政策部政策室政策担当課長         中  塚  則  男


    県民政策部政策室ビジョン担当課長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部政策室ビジョン担当課長


                           畑     正  夫


    県民政策部政策室地域担当課長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部政策室地域担当課長


                           青  戸  忠  明


    県民政策部県民文化局生活創造課長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部県民文化局生活創造課長


                           藤  井     隆


    県民政策部県民文化局青少年課長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部県民文化局青少年課長


                           梅  谷  順  子


    県民政策部県民文化局芸術文化課長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部県民文化局芸術文化課長


                           福  井  茂  樹


    県民政策部県民文化局芸術文化センター整備課長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部県民文化局芸術文化センター整備課長


                           松  田  孝  夫


    県民政策部地域協働局参画協働課長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部地域協働局参画協働課長


                           藤  原  純  一


    県民政策部地域協働局男女家庭課長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部地域協働局男女家庭課長


                           高  坂  一  生


    県民政策部地域協働局地域安全課長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部地域協働局地域安全課長


                           藤  原  宏  一


    県民政策部地域協働局交通安全課長       西  田  利  男


    県民政策部県民文化局芸術文化課参事(陶芸館整備担当)


                           森  口  二  郎


    県民政策部県民文化局消費生活室長       野  田  哲  也


    県民政策部県民文化局ふれあいの祭典室長    高  橋  克  輔


    県民政策部知事室秘書課儀典担当室長      黒  川     朗


    県民政策部知事室広聴室長           是  川  哲  秀


    企画管理部長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部長


                           荒  川     敦


    のじぎく国体局長               井  上  数  利


    企画管理部管理局長              大  西     孝


    企画管理部教育・情報局長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部教育・情報局長


                           長  棟  健  二


    企画管理部防災局長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部防災局長


                           北  林     泰


    のじぎく国体局副局長             福  井  義  三


    企画管理部企画調整局総務課長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部企画調整局総務課長


                           水  田  賢  一


    企画管理部企画調整局資金管理課長       藤  田  隆  司


    企画管理部企画調整局税務課長         宗  野  義  潔


    企画管理部企画調整局税務課軽油特別調査官   村  上  周  司


    企画管理部企画調整局市町振興課長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部企画調整局市町振興課長・選挙管理委員会事務局書記長


                           小  谷     敦


    企画管理部企画調整局新行政担当課長      栃  尾     隆


    企画管理部管理局人事課長           山  内  康  弘


    企画管理部管理局職員課長           下  坊  守  一


    企画管理部管理局管財課長           大  上  義  民


    企画管理部管理局財産管理室長         川  中  正  登


    企画管理部管理局文書課長           羽 古 井  良  紀


    企画管理部管理局県民情報室長         浜  田  充  啓


    企画管理部管理局統計課長           中  島  基  喜


    企画管理部教育・情報局情報政策課長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部教育・情報局情報政策課長


                           榎  本  輝  彦


    企画管理部教育・情報局電子県庁課長      大  内     誠


    企画管理部教育・情報局情報セキュリティ課長  多  田  昌  史


    企画管理部防災局防災企画課長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部防災局防災企画課長


                           木  村  博  樹


    企画管理部防災局国連防災世界会議担当課長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部防災局国連防災世界会議担当課長


                           吉  本  義  幸


    企画管理部防災局防災拠点整備室長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部防災局防災拠点整備室長


                           坂  上     修


    企画管理部防災局消防課長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部防災局消防課長


                           高  木  健  治


    企画管理部防災局産業保安課長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部防災局産業保安課長


                           猪  目  和  徳


    のじぎく国体局総務課長            上  山  泰  宏


    のじぎく国体局施設調整課長          村  上  隆  文


    のじぎく国体局競技式典課長          中  本  敏  郎


    企画管理部企画調整局総務課参事(企画調整・県民局担当)兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部企画調整局総務課参事(企画調整・県民局担当)


                           大  崎  邦  彦


    企画管理部企画調整局市町振興課参事(調整担当)


                           杉  原  基  弘


    企画管理部防災局防災企画課参事(国民保護計画担当)兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部防災局防災企画課参事(国民保護計画担当)


                           上 り 口     豊


    企画管理部防災局防災企画課参事(訓練・調整担当)兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部防災局防災企画課参事(訓練・調整担当)


                           山  本  隆  俊


    企画管理部管理局共済室長           鶴  田  勢 津 子


    企画管理部防災局防災通信室長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部防災局防災通信室長


                           曽  根     孝


……………………………………………………………………………………………………………………………


        午前10時2分開会





○(山口信行 委員長)  ただいまから予算特別委員会を開会いたします。


 議事に先立ち、ご報告申し上げます。


 委員会条例第14条の規定により、本日、当委員会に出席を求めました者の職氏名は、お手元に配付いたしております一覧表のとおりでありますので、ご了承願います。


 これより議事に入ります。


 平成17年度関係、第1号議案ないし第22号議案を一括議題といたします。


 本日は、県民政策部、復興本部県民政策部及び企画管理部、復興本部企画管理部の歳出審査を行います。


 まず、県民政策部、復興本部県民政策部について審査を行います。


 これより質疑に入ります。


 この際、当局に申し上げます。


 答弁は、発言の趣旨を的確にとらえ、簡潔に願います。


 委員の発言は、通告に基づき、委員長より順次指名をいたします。


 まず、山本委員。





○(山本敏信 委員)  各部局審査のトップバッターを承る。


 平成14年2月に公布され、翌15年4月から施行されている「県民の参画と協働の推進に関する条例」の前文の後半に、「このような認識に基づき、共に県民を代表し、地方自治を支える双輪である議会と知事の緊密な連携の下、施策の決定と確実な推進を図られることを基本に参画と協働の理念を明らかにし、県民の参画と協働の推進に関する基本的事項を定め、」云々とある。日本の地方自治が戦後大きく二元代表制をとっていることを念頭に置いて、順次質問する。


 平成15年4月に施行された「県民の参画と協働の推進に関する条例」は、附則の規定に基づき、施行後3年以内に参画と協働の推進に関する施策の効果として、実施状況や課題等の検証を行い、その結果を踏まえて、条例の見直しを含めた参画と協働の新たな推進方法の検討を行うこととされている。


 検証を行うに当たっての具体的な方法はどうするのか、きちっとした数値を挙げて目標管理するということを、どのような指標を持って取り上げるのか、また、検証した結果をどのように反映させていくのか、議会とのかかわりも含めて、まずお伺いする。





○(井筒県民政策部長)  参画協働条例、いわば新しい公を創出していくという新しい考え方であるので、常に検証、評価を行いながら、いろんな状況に柔軟に対応していく、その中でいわば「成長する条例」として高めていくことが必要ではないかと考えている。


 ご指摘のように、来年度検証を進めさせていただくが、まず第1段階では、主な施策の実施状況がどうなっているのか、参画と協働のチャンネルをどう活用しているか、ご指摘いただいているパブリック・コメント、あるいは地域づくり活動登録、こういう施策のいわばケーススタディを行っていきたい。そういう中で民と民の活動支援指針あるいは行政の推進計画で掲げたそれぞれの展開方向の状況がどうなっているのか、このことをまず明らかにしたいと思っている。


 次の段階としては、参画と協働の主役である県民の意識、この実情がどうなっているのかを把握するために県民の意識調査、あるいはミニフォーラム、いろんな開催をしたいと思っているし、市町の担当課との意見交換、実際の運用に当たっている県職員の意識もつかんでいきたいと思っている。


 こうした検証に当たっては、基本的にどう進めるかという段階から、最終的に、次なる展開にどういう方向でいくのかということ、それぞれの局面で県議会にはご報告させていただき、また、十分な協議を行いながらこれまで3ヵ年の取り組み状況の評価を行う中で、参画と協働ということを定着・発展させていきたいと考えている。


 ご指摘の数値目標の件であるが、現在もビジョンの達成度ということで「美しい兵庫指標」というのを運用している。その中で、ボランティアの団体数がどうなのか、あるいはNPOの認証法人数がどうなのかという指標と同時に、ボランティア活動とか地域活動にどれぐらいの人がかかわってもいい、あるいはどれぐらいの日数ならかかわってもいい、こういう主観指標もあるので、そういうことも含めてどういう「参画・協働」関連指標ができるか、その必要性の検討も行っていきたいと考えている。





○(山本敏信 委員)  今、県庁内ではあらゆる行政施策において「参画と協働」の名前が免罪符のように使われているが、議会と行政は車の両輪であるという認識を改めて確認して、次に移りたいと思う。


 次に、今回、超過課税である仮称「県民緑税」の導入に当たって、本会議、本委員会を通じて種々議論がされている。本来、地方税の賦課徴収などに関するものとして、地方自治法の規定によりトップマネジメントなるがゆえをもって、通常パブリック・コメント手続から除外されるものを、あえて今般一般的手続によって県民から意見を募集したということである。


 このパブリック・コメントなるものは、平成14年4月から実施され、3年が経過した。実施要領に基づくパブリック・コメントの件数は、平成14年度には31件、15年度には38件、16年度には29件実施されている。これまでの結果を見てみると、意見提出人数に大きくばらつきがあり、「兵庫県過疎地域自立促進方針」などのように意見者が0人というものから、「自動車NOx・PM法対策地域における自動車の運行規則」いわゆるディーゼル車規制であるが、これは約2,000人もの意見者があるものまで、さまざまである。具体的な案件に関して利害関係人が多いものは当然その関心も高く、意見者、意見数も多いと考えられるが、一部の地域的なもので地域外の人にとってほとんど関心のないものは、極端に件数が低い結果となっている。


 また、これまでの手続の経過を見てみると、「参画と協働」の名のもとに数々の審議会で答申を受け、それぞれ内部で検討した結果、議会へ報告はされているが、いずれも期間が短く十分に検討する時間がないものが多いと思われる。しかし一方で、パブリック・コメントは、意見提出期間が1ヵ月程度とられているにもかかわらず、意見者がごく少数にとどまっている場合など、その効果が甚だ疑問に思われるものもある。


 パブリック・コメント手続実施要領では、「事前に県民の意見を求める必要性の高いもの」が対象とされているが、これまで実施されたもののうち、例えばごく狭い範囲の河川整備計画等のように意見者数が極端に少ないものは、個々に意見聴取をすれば事足れりで、対象とすることを見直してはどうか。パブリック・コメントをすべて否定するものではないが、その実施に当たっては、時間と職員の労力、経費など、費用対効果を考えて見直す必要があると思う。また、実施後3年を経過したことからその検証を行い、今後どのように活用していくのか、議会とのかかわりについてもあわせてお伺いする。





○(木村地域協働局長)  パブリック・コメントについては、県の計画案等に対して広く県民の皆様の意見を募集することを通じて、県民の県政への積極的な参画を促進するとともに、県政運営における透明性の確保と説明責任の向上を図り、県民とともに歩む参画と協働の県政を推進するため、平成14年4月に制定した要綱に基づいて実施してきた。この制度は、県民生活にかかわるものであって事前に県民の意見を求める必要性の高いものを対象としており、これまで参画と協働の県行政を進めるための必要条件であるとの認識のもと、できるだけ幅広に実施してきた。


 平成16年3月9日現在で、これまでの約3年間に実施した98の案件について見てみると、ご指摘のとおり、案件の性格による提出意見数の多少を初め、新しい仕組みであるため、実施手順やスケジュール管理などにおいて所管の部課ごとでばらつきが見受けられ、県議会との調整に不十分な点があったことも事実である。


 今後は、ご指摘のように、案件の地域性や事務手続の効率化なども考慮しながら、参画と協働条例に基づく施策の総合検証の中で、具体的な運用のあり方を十分に検討していきたいと考えている。同時に、パブリック・コメントは、参画と協働の県政の推進にとって必要条件ではあるが、これで事足りるという十分条件ではないことから、政策の計画立案に当たって、県議会との協議・調整が適時適切に行われるよう、県民政策部としても努力していきたいと考えている。





○(山本敏信 委員)  参画と協働の条例の見直しに合わせて、パブリック・コメント手続の見直しもぜひ進めていただきたい。


 三つ目の項目、仮称であるが「県民交流広場事業」、これについては先日、代表質問で我が会派の門 幹事長より質問し、知事が回答されたが、これに関連して質問する。


 法人県民税の超過課税を財源とした「スポーツクラブ21ひょうご」に続くCSR事業、仮称「県民交流広場事業」については、16年度にモデル事業として「生活図書と学習の広場」や「地域ふれあいキッチン・工房」など11事業を県民局単位で実施されている。


 仮称「県民交流広場事業」については、当初より課題も多く、交付決定の大半が実質17年1月、2月に入ってからされており、現段階でその課題や効果等の検証が十分になされていないため、モデル事業としての効果がいまだ検討尽くされていない。平成17年度は引き続きモデル事業として、各県民局ごとに3ヵ所ずつ、計30のモデル事業を行うこととなっているが、モデル事業といいながら、平成16年度の11事業と平成17年度のモデル事業の位置づけについて、まずお伺いする。


 また、事業そのものがハード・ソフト事業の多岐にわたっており、各市町においても財政難の折から早い時期の実施を期待する向きもあるが、今後どのような検証を行い、その結果をどう生かしていくのか、また、その方法について議会とのかかわりはどうか、お伺いする。





○(大鳥県民文化局長)  「県民交流広場事業」の16年度モデル事業については、地域提案型を基本とする一連の選定プロセスに時間を要したこと等から、ご指摘のように、いずれの地域でもいまだ取り組みがスタートしたばかりの現状である。こうしたことから、17年度はまずこれらの取り組みの十分な検証・評価を行い、その結果を踏まえながら引き続きモデル事業を展開する中で、より地域実情に即した事業フレームの充実を図ってまいりたいと考えている。


 16年度モデル事業の検証・評価の方法は、各県民局ごとのワークショップ、市町との意見交換会等でモデル事業実施地域等の県民の皆様を初め地域団体、専門家、市町等の参加も得ながら、取り組みの成果や課題について議論を重ね、さらに全県検討委員会を中心にさまざまな角度から検証・評価し、取りまとめていくつもりである。


 その結果を基礎に、17年度のモデル事業のフレームは「生活図書と学習の広場」など五つの整備タイプを基本に、より柔軟性を持たせながら、各県民局おおむね3地区ずつ実施して、多彩な地域ニーズに対応したモデル事例の蓄積を図ってまいりたいと考えている。県議会とも、検証・評価の取りまとめや事業フレームの検討など、それぞれの過程でご報告、協議させていただきながら、本格実施に向けた検討を進めていきたいと考えている。





○(山本敏信 委員)  既に実施されている「スポーツクラブ21ひょうご」の検証も含めて、伝統あるCSR事業が決して市町へのばらまき行政とならないよう、十分に検証されることを期待している。


 四つ目の項目として、参画と協働の推進が叫ばれる中で、地域づくり活動応援事業は平成15年度から実施され、活動枠と広域活動枠としてそれぞれ1団体50万円以内、100万円以内の補助金が出され、各県民局ごとにさまざまな分野の活動が支援されている。そうした中で、地域団体が創意工夫により地域特性を生かした取り組みを提案、応募しているが、基本となる自治会、婦人会、老人クラブや子供会などの地縁団体の活動を支援していくことがまず第1ではないかと思われる。


 地域社会の共同利益の実現には、県民一人一人、地縁団体、ボランティア団体、その他民間の団体及び事業者の参画と協働がうたわれているが、特に既存の地縁団体の役割が大きいと考えている。しかし、行財政構造改革が進む中で、各種団体への補助金カットが進められ、既存団体への補助金が削減される中、震災を契機としてNPO、NGO、ボランティア団体など新しい団体への支援・補助が進められている。既存の地縁団体への支援についてどう考えているのか、お伺いする。





○(藤原参画協働課長)  自治会、婦人会などの地縁団体は、県民生活をめぐるさまざまな課題に関して地道に地域を支え、参画と協働による地域社会の共同利益の実現に重要な役割を果たしてきている。このため、県としてもその行動力を高め、社会的活動のより一層の活発化を図るため、団体の自主性を尊重しながら、これまでの経常的な団体補助ではなく、具体的な活動に応じたきめ細かな支援に努めている。


 具体的に言うと、平成15年度から地域づくり活動応援事業を実施し、地縁団体等の創意工夫に富んだ個性的な取り組みに対して助成し、その企画力を高め、他の団体とのネットワーク化を支援するということをしている。また、今年度から「地域子育てネットワーク事業」や「地域ぐるみ安全対策事業」を展開して、自治会や婦人会などが身近な地域課題の解決に向けてネットワークを組んで行う、こういう活動に対して立ち上げ経費の助成や子育て家庭応援手帳や防犯グッズの配布、こういう支援をさせていただいている。


 さらに新年度には、各県民局の地域づくり活動サポーターを中心としたコーディネーターが連携して、地縁団体等の活動への助言・相談機能を充実させるとともに、活動支援ナビというものを開発して、総合的な活動支援情報を提供する取り組みを行うこととしており、市町とも連携しながら地縁団体の支援に努めてまいりたいと考えている。





○(山本敏信 委員)  新しい世紀に街の輝きを、安全・安心の街をめざして、これまで以上のご支援をよろしくお願いする。


 五つ目の項目として、我が会派からの提唱もあり、16年度新規事業として、県民総ぐるみで地域社会の犯罪防止機能を向上させる取り組みを県民運動として展開するため、地域団体、事業者団体、行政機関が幅広く参加し、「ひょうご防犯まちづくり推進協議会」が設立され、先般、「犯罪のない安全・安心の兵庫に向けて」をスローガンに、記念のシンポジウムが開催された。


 それぞれの地域における自主防犯活動の担い手となる「まちづくり防犯グループ」の立ち上げについては、県民局、市町及び県警察と協働して、自治会等の地縁団体に働きかけを行ってきたが、16年度最終補正では関係費用がかなり減額されていた。現在の立ち上げ数、グループの形態、活動の内容はどうなっているのか、まずお伺いする。





○(藤原地域安全課長)  地域における自主防犯活動の担い手となる「まちづくり防犯グループ」の結成については、市町や防犯協会、警察と協力して地域団体へ呼びかけ、団体間の自主的、自律的な調整による立ち上げを進めるなど、関係機関が一体的に取り組んできたところである。その結果、2月末日現在、県内全自治会の約20%に当たる1,943の自治会を区域内に擁する393のグループが結成されている。


 グループの形態としては、自治会のみならず、防犯協会支部、婦人会、PTAなどさまざまな団体で構成されたものとなっている。また、その活動範囲についても単位自治会から連合自治会、あるいは小学校の区域に及ぶものなど、地域の実情に応じてさまざまである。


 グループの活動の内容としては、登下校時における子供の見守り、夜間パトロール、地域の安全マップの作成、玄関灯の点灯運動、防犯研修会の開催など多彩な活動が展開されている。そうした活動の効果として、防犯グループの皆さんからは、防犯対策に関心を持つ人がふえた、夜間でも安心して歩けるようになった、または犯罪が減ったというお声をお聞きしている。





○(山本敏信 委員)  これまで県警察の協力組織としては、各署ごとに交通安全協会と並んで防犯協会が挙げられている。まちづくり防犯グループも、本県は、まず防犯協会活動の支援グループとして組織すべきであるが、各地で状況が異なっており、苦労されているところもあるようである。防犯協会の財政は、それぞれの市町、自治会などの分担金、負担金、企業、法人などの協力金に頼っており、必ずしも十分ではない。新しいまちづくり防犯グループも、息の長い活動を続けるためには、活動支援が必要となってきている。


 質問の最後としては、県民ボランタリー活動促進のためには、ひょうごボランタリー基金事業の充実が挙げられている。その大半は、福祉、環境創造等NPO法17分野のボランタリー活動に助成するもので、対象はかなり限定された事業になっていると思っている。県民ボランタリー活動の促進を図るためには、NPOに限らず、もっと幅の広い範囲の支援に取り組むべきと思うが、事業概要の具体的内容と今後の方針についてお伺いする。





○(藤原参画協働課長)  ボランタリー活動を立ち上げ、継続していく上で、活動資金の確保は大変重要な問題だと考えており、これまで復興基金及びボランタリー基金を併用して地域で展開されているさまざまな活動に対して助成をしてきた。


 今年度末で復興基金事業が終了するが、これに伴って、来年度からはボランタリー基金を活用し、県域を網羅した助成内容の拡充を行うこととしている。その基本的な内容として、「新たな活動を生み、はぐくむ」「活動を高め、支える」「活動をつなぎ、広げる」、こういう三つの視点により、地域のグループからNPO法人までさまざまな団体を対象として、福祉のみならず多様な分野のボランタリー活動への支援を予定している。


 ご指摘があったまちづくり防犯グループと防犯協会との連携や一体的取り組みについては、地域の実情を十分踏まえながら相互に触発し合い、相乗効果が発揮されるよう意を用いているが、ボランタリー基金においても、そうした防犯活動を初めとして地域における草の根の活動を支援する「県民ボランタリー活動助成」、あるいは先導的、広域的な事業を対象とする「チャレンジ助成」、NPO等のさらなる発展を支援する「行政・NPO協働事業助成」「中間支援活動助成」、こういう多様な支援ニーズに対応した事業展開を図ることにしている。


 今後とも、活動主体や内容が多岐にわたるボランタリー活動を幅広く支援していくために、常に支援ニーズの的確な把握に努めて、効果的な助成制度の構築に努めてまいりたいと考えている。





○(山本敏信 委員)  これで質問は終わるが、冒頭述べたように、我が兵庫県は二元代表制をとっている。まず住民、そして議会、行政、この三つの黄金のトライアングルがうまくかみ合って、よりすばらしい兵庫県政が推進されるようお祈りする。





○(山口信行 委員長)  以上で山本委員の質疑は終わりました。


 次に、石井委員。





○(石井秀武 委員)  早速質問に入らせていただく。


 まず、パブリック・コメント手続の効用について、本県におけるパブリック・コメント手続の実施状況についてお尋ねする。


 本県では、県民の参画と協働を県行政推進の基調としている。そこで、まず、県民の参画と協働の一翼を担うと考えられるパブリック・コメント手続について、先ほどの山本委員のご質問とは違った観点から質問をさせていただく。


 阪神・淡路大震災から私たちは多くのことを学んだが、今後の県政は、県民の参画と協働なくしてはあり得ないということは、震災の体験から得た最も貴重な教訓の一つである。この教訓を踏まえ、本県では平成14年に「県民の参画と協働の推進に関する条例」を制定した。この条例は、21世紀の成熟社会において、本県県政の歩むべき方向を示した県政史上画期的な条例であり、次世代に継承すべき震災の教訓を具現化したものである。


 また、今定例会に条例案を上程されるに至った被災者住宅再建共済制度についても、同様に震災を体験した私たちの世代が子供たちの世代、そのまた次の世代に引き継ぐ財産であり、自治体による初めての共助の仕組みとしてマスコミに何度も取り上げられ、知事もその都度アピールされるなど、県民の関心も高まっているものだと思われる。


 県では、これらの条例案の作成に際して、パブリック・コメント手続を実施された。特に、県民の参画と協働の推進に関する条例案の作成に際して行われたパブリック・コメント手続は、それ自身、県民の参画と協働のありようを占う重要な手続であったと思う。そこで、これらのパブリック・コメント手続において、それぞれ何人の方から何件の意見が提出されたのか、また、今年度に入ってから実施されたパブリック・コメント手続において、1件当たりの意見提出者数は平均で何人であるのか、お尋ねする。





○(藤原参画協働課長)  本県におけるパブリック・コメントの手続であるが、これまで各部局が独自的な判断で実施してきた県の計画案等に対して県民から意見募集をすることについて、平成14年4月に、参画と協働の時代にふさわしい政策形成の一環として「県民意見提出手続」――パブリック・コメント手続のことであるが――この実施要綱を制定し、実施機関、対象案件、県民意見の募集期間や提出意見に対する考え方などについて、全庁統一的な運用を図ることとしている。


 ご質問の平成14年に実施した「県民の参画と協働の推進に関する条例骨子案」に対して寄せられた意見は48人から175件、平成16年度に実施した「兵庫県住宅再建共済制度」については、現在最終集計中であるが、20人から43件の意見が寄せられているという報告を受けている。また、平成16年度実施案件で一部集計中のものがあるが、意見集約の終わったものが21件あり、その1件当たりの平均の意見提出者数は21.3人である。





○(石井秀武 委員)  私の感覚では、寄せられる意見が非常に少ないように思う。また、要綱に基づくパブリック・コメント手続ではないものの、このたびの県民緑税の導入に当たって県民に広く意見を求められたところ、新税の導入という大変重要な問題であるにもかかわらず、146人の県民から約350件の意見が寄せられたにすぎなかったと聞いている。県民緑税は、私たちの子孫に緑豊かな県土を残していくことに大きくかかわるものであり、意見提出者の少なさは、子供たちの将来に対する大人たちの無関心さをあらわしているようで、非常に残念に思うものである。


 また、この県民緑税についての意見募集については、146人の意見提出者のうち賛成者が110人で、全体の75.3%を占め、新聞報道では「県民意見、多数が賛成」とのことであるが、果たしてこのような数の意見でもって県民の賛同を得たと言えるのか、疑問を感じるところである。


 さらに、ただいまの答弁にあったパブリック・コメント手続の状況は、まさに現時点での県政の推進における県民の参画と協働の成熟度を物語っているものと思う。こうした傾向は、制度発足後7年目を迎える国のパブリック・コメント手続においても見られるところであり、運用が形骸化している面も否定できず、より広い意見を求めるための環境を整備して、実効性のある制度に脱皮する必要があるとの指摘もある。


 そこで、先ほど1件当たり平均21.3人から提出されたとのことであるが、その意見が県民の意見を正しく反映していると考えられるのか、意見数が極端に少ない場合、実施者側からの意見投稿や特定の集団から寄せられた意図的な意見が世論を形成することも考えられるが、そのあたりの判断基準をどのようにされているのかご所見をお伺いする。その上で、多くの県民から幅広い意見を寄せられるよう、今後の意見募集のあり方についてどのようにお考えなのか、あわせてお尋ねする。





○(木村地域協働局長)  今後の意見募集のあり方等についての質問であるが、平成14年度に制定以来、これまで約3年間運用してきたパブリック・コメント制度であるが、1案件当たりの意見提出件数は現状では必ずしも多くなく、成熟社会における参画協働の仕組みとして、県民への周知や理解が必ずしも十分ではないと考えている。


 この制度では、県民と政策形成プロセスを共有するための重要なチャンネルとして、提出された意見などを考慮して計画等を定めるものであり、この計画の賛否を問うものではない。たとえ特定の意見が多数寄せられたからといっても、また、提出意見の中で特定の意見が多数を占めたからといっても、そのことをもって計画等の可否を判断すべきではないものとしている。


 また、提出意見については、一つ一つについてその趣旨を十分に勘案し、案件を所管する審議会等における専門的な視点からの審議も踏まえてその扱いを決定しており、その中で、意見反映の有無について、その理由とあわせて発表することを通じて説明責任を果たしている。


 今後は、ご指摘の点も含めて、制度の趣旨をさらに広くPRするとともに、参画協働条例に基づく検証の中で広報の方法や各種フォーラムなどを併用した意見募集のあり方などについて検討を加え、県議会はもちろん、県民や関係各位のご意見、国、他府県の状況も参考にしながら、より成熟した制度として育ててまいりたいと考えている。





○(石井秀武 委員)  パブリック・コメント手続の目的である県政への県民の積極的な参画を促進するとともに、県政運営における公正の確保や透明性、説明責任の向上を図り、県民とともに歩む県政を推進するという原点に立ち返り、幅広く県民から意見が寄せられるような工夫を重ねていただくよう要望しておく。


 次に、将来の道州制に向けての検討についてお尋ねする。


 今年度に入ってからも、養父市、丹波市、南あわじ市が誕生するなど、本県においても市町合併が相次ぎ、2006年3月末には県内の市町数は29市14町になる見込みであるとの新聞報道もなされるなど、県内においては基礎自治体である市町の姿がほぼでき上がってきたように思われる。このように市町合併が進展し、基礎自治体が成長するに伴い、県の役割も大きく変わっていくものと考える。一部では、市町を補完する仕事が減り、県の空洞化の時代が現実味を帯びてくるとも言われている。


 一方、現在の都道府県の区域は、基本的に1888年・明治21年以来117年も続いている区域であるが、この間の交通網、通信網の飛躍的な発達により、人々の生活行動範囲が当時とは比べものにならないぐらいに広がった。また、高度成長期を経て成熟社会が到来した現在、地域を取り巻く問題は複雑化し、中央省庁による画一的な政策では地域の多様化に対応できなくなるとともに、府県域を超えての広域的な事務処理が必要とされる案件がふえてきている。


 そのため、経済界を中心に道州制の導入を求める声をよく耳にするものであり、先日の関西財界セミナーでは、道州制実現の第一歩として関西の複数府県にまたがる広域行政の枠組み「関西広域連合」を早期に実現することで一致したとのことである。県としても、こうした流れを踏まえ、将来における道州制も視野に入れながら、府県を超える広域自治体について検討すべき時期に来ていると考える。


 そこで、現在各方面で行われている道州制など府県を超える広域自治体の検討状況について、本県としてどのように評価しているのか、そして今後どのように検討していくのか、ご所見をお尋ねする。





○(井筒県民政策部長)  道州制については、戦後も数回議論がある。今ちょうど28次の地方制度調査会、ことしの秋にも報告が出ることになっているし、既に自民党でも道州制の導入基本法案が提案されている、あるいはそれぞれ政党でも議論がなされているし、先ほどご指摘いただいた関西広域連合という構想もある。さらに、最近の特徴として、特に府県レベルで、北海道の道州制特区を初めとして北東北3県合併、あるいは中国、四国、こういうところで道州制への移行の研究がなされているところである。


 しかし、どうもいわばムード先行というか、2,000を切る市町村合併が一段落した、その次は府県合併、あるいは道州制だということがどうも先行しているのではないか。なぜ府県制ではだめなのか、そして道州制というのは府県合併なのか、あるいは国の地方支部部局の権限を地方におろすということなのか、さらには、単一国家制のもとでの道州制なのか、あるいは連邦制までも入れるのか、こういうことでいわば百家争鳴の感があるのではないかと思っている。


 県としては、道州制を含めて今後府県のあり方を考えるときに、基本としては、国、地方を通じて統治機構全体を見直していく、その中で国の役割は外交、防衛、通貨、本来国が果たすべき役割に限定をして、内政面はもう原則的に地方にゆだねる、こういうことで進めていくべきではないか。その際、効率性あるいは経済合理性ということもさることながら、地方分権の推進あるいは地方自治の拡充、いわば私としては、憲法改正の論議ともあわせて幅広く検討していく必要があるのではないかと思っている。


 こういう考え方に立って、本県としては広域的な課題として防災、環境、基幹的インフラ、こういうことがあるので、府県域を超える事務処理の体制のあり方など、これを具体的に検証する中で、道州制の是非を含めて今後のあり方を検討、研究していきたいと思っている。





○(石井秀武 委員)  将来の県そのもののあり方について検討していくことであるので、引き続きよろしくお願いする。


 次に、関西復権プロジェクトについてお尋ねする。


 まず、大阪湾ベイエリアの開発整備についてお尋ねする。


 第277回定例会の一般質問において、私は、国の危機管理の観点から関西復権プロジェクトの推進について質問をした。その後1年3ヵ月が経過したが、各種景気指標を見ても関西圏の経済の低迷は顕著で、東京圏への一極集中が進んでいる。また、先月の中部国際空港の開港により、関西の一層の地盤沈下が懸念される状況になってきている。


 さきの質問に対する井戸知事のご答弁では、「関西の復権について重要なことは、ベイエリア全体で1,000ヘクタールにも上る未利用地の活用ではないか。これらの地域は、交通アクセスなど高度な社会資本が既に整備され、経済社会的にも大きな集積を持っている地域に隣接しているだけに、エンタープライズゾーンなどのゾーン政策を導入して、関西復権の拠点地帯とすべきではないか」とのことであった。


 このベイエリアについては、関西復権を訴える関西政・財・官の一体的な取り組みの結果、平成4年12月に、世界都市にふさわしい機能と住民の良好な居住環境等を備えた地域として、大阪湾臨海地域の総合的、一体的な開発整備を推進するための法律「大阪湾臨海地域開発整備法」、いわゆるベイエリア法が制定されている。


 この法律に基づき、本県においても尼崎臨海西部地区、淡路島国際公園都市地区など八つの開発地区の整備が進められているが、この広大ではあるものの公有地、民有地が混在し、方々に建物も建っていたりするこのベイエリア全体を、果たしてどのようなコンセプトでまとめ上げようとされておるのか、ご所見をお伺いする。





○(畑 ビジョン担当課長)  大阪湾ベイエリアの開発整備については、世界都市関西にふさわしい機能と良好な居住環境等を備えた地域の形成をめざし、その拠点となる開発地区と道路等の公共施設を一体的に整備し、開発地区の有機的連携による相乗効果を圏域全体に波及させることにより、諸機能の集積や企業立地の促進等を推進してきたところである。


 しかし、厳しい社会経済情勢のもと、なお多くの未利用地も残っているため、ベイエリア法に基づく開発整備とあわせて、都市再生特別措置法や地域再生・構造改革特区制度、産業集積条例の企業立地支援制度等の新たな制度を活用して、地域の創意工夫により、地域の特性や実情に応じた地域づくりを積極的に展開している。こうしたことにより、尼崎21世紀の森づくりや尼崎臨海西部地区への松下プラズマディスプレイ工場の立地、神戸医療産業都市構想の推進など、未利用地の活用に向けた動きが芽生えつつある。


 また、神戸港と大阪港がスーパー中枢港湾に指定され、来年2月には神戸空港が開港することから、これらを契機として、このような本県での動きを関西全体へと広げていくことが必要である。関係府県・市や経済界とも広域的な連携を図りながら、ベイエリアを関西復権の拠点地帯として整備する取り組みを進めてまいりたいと考えている。





○(石井秀武 委員)  本当に魅力のある土地であれば、既に民間活力が入ってきており、ベイエリア法が制定され10年以上経過した今の現状を見るにつけ、そこには民の参入を阻害する何らかの制限や規制があるのではないか、そのあたりも十分に踏まえた上で、大阪湾ベイエリアの開発整備が関西復権の拠点地帯となると考えられるのであれば、中途半端な計画に終わらないように、しっかりとしたコンセプトを作成して取り組まれることを強く要望しておく。


 次に、国家危機管理都市としての副首都誘致についてお尋ねする。


 我が国では、国土面積のわずか3.5%の東京圏、すなわち埼玉、千葉、東京、神奈川に全人口の26.7%が集中している。また、資本金10億円以上の企業の本社機能の58%、外国法人の91%が東京圏に集中するなど、政治、経済、金融、文化、情報通信等が東京圏を中心に機能している。


 そのため、発生が迫っているとされる首都直下型地震について、政府の中央防災会議の専門委員会が先日取りまとめた被害想定では、最悪の場合、建物の倒壊や企業の生産停止などによる経済損失は112兆円にも上るとのことである。さらに恐ろしいのは、経済的損失のみならず、我が国の行政機能が麻痺し、大震災の復旧はおろか、国中がパニックに陥る可能性があるとのことである。


 こうした事態を避けるため、本年1月27日の衆議院予算委員会において、民主党の議員が、図式化した資料により、東京が世界のメガシティーの中で危険度ワースト1であることを示し、「都心の2キロ四方の中に皇居や議事堂などの機能が集中している。ここが被害を受けたら日本の司令塔がなくなり、復興はできない」として、「首都は東京でいいが、アメリカの連邦緊急事態管理庁のような機能を備えた副首都をつくってはどうか」と提案していた。それに対して小泉首相は「危機管理的都市があった方がいいと思っている」と応じていた。


 また、去る1月20日には、首都機能移転について検討してきた衆参両院の与野党議員で構成する「国会等の移転に関する政党間両院協議会」と移転候補地となっている福島、岐阜、三重、奈良の4県知事が、首都直下型地震やテロへの危機管理のため、また、阪神・淡路大震災や新潟中越地震などを踏まえ、国会や首都機能のバックアップ機能の中枢を首都機能全体の移転より優先させることで合意したとの報道もあった。


 日本国内で国の危機管理を補完するような都市の建設が将来的にも想定されるのであれば、阪神・淡路大震災という未曾有の被害を受けた本県にあっては、ポスト10年の取り組みとして、関西復権につながる危機管理的要素を持つ副首都誘致に向けて検討に着手すべき時期に来ていると思うが、ご所見をお尋ねする。





○(内田政策室長)  阪神・淡路大震災の教訓から、大規模災害を初め緊急事態に対応する危機管理体制の確立は極めて重要であり、国の責務として危機管理機能が充実されることは大変有意義だと考えている。


 ご指摘のような危機管理機能を有する副首都については、東京一極集中の危険や問題点を踏まえたものであり、首都機能移転計画においても、昨年末の「国会等の移転に関する政党間両院協議会」座長取りまとめにおいて、危機管理機能の中枢の優先移転を調査・検討することが合意されていることから、今後国において検討が進められるものと考えている。


 本県は、震災後いち早く、いわば日本版のFEMAというべき専門的な支援組織と体制を国あるいは近畿広域圏に早急に整備することを提案したこともあるが、今、本県においては、広域防災センターや災害対策センターを初めとする危機管理体制に加えて、神戸東部新都心には災害関係の国際的機関が集積し、さきの国連防災世界会議における仮称「国際復興推進機構」の設立提案など、災害復興を支援する機能が集積しつつある。


 こうした機能は、ご提案の副首都にも密接に関連することから、今後、国における検討の成り行きを見ながら、関西全体の復権に向けた取り組みとして研究課題にしていきたいと考えている。





○(石井秀武 委員)  最後に、本県における副首都候補地の適地について、さきの一般質問でも取り上げたように、1.500ヘクタール前後の平地が確保できること、2.国有地や公有地が大部分であること、3.高層建築、地下設備などを想定し、埋立地でないこと、4.新規の開発や自然破壊を行わないこと、5.既存の交通アクセスが完備していること、6.既存の大都市から容易にアクセスできること、7.危機管理と災害対策の観点から、東京から一定程度離れていることなどが条件として挙げられる。


 県内には、既に播磨科学公園都市やひょうご情報公園都市周辺地域など、こうした条件に一部適した候補地が存在し、さらに現在、将来的な運用が取りざたされている伊丹空港もその候補地に含められると考えられる。また、この地を拠点とすることによって、周辺の都市構想、例えば宝塚新都市、神戸三田国際都市構想などに大きく寄与するものであると考える。


 本県内に副首都としての近未来都市が出現すれば、1.国家の危機管理体制が整うこと、2.国家的情報基盤の整備により21世紀に対応し得る体制が整うこと、3.周辺地域を含め、計画的に良好な居住環境を整備できること、4.県下の税収が大幅に上がることなどなど、多岐にわたり大きな効果が期待できるのではないかと考える。さらに、さきの項目で触れた道州制の州都としての機能も果たすものになると確信している。


 長々と述べたが、候補地等は今後検討していく課題であり、今回は参考までに言いおく程度としておく。昨今の関西地域の地盤沈下は目を覆うものがある。改めて関西復権の切り札として副首都誘致に向けての企画、検討に着手することを強く要望し、質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で石井委員の質疑は終わりました。


 次に、佃 委員。





○(佃助三 委員)  昨日の歳入審査に引き続いて、県民政策部の質問をさせていただきたい。


 歳入審査では、私は、会派を代表して質問をしたが、中でも、今定例会に提案されている県民緑税については、さまざまな角度から質問させていただいた。この県民緑税は、知事が昨年提案された法人県民税超過課税を財源とする県民交流広場事業の延長線上にあるものであって、一連の政策形成の過程を見ると、この二つは切り離すことはできないと思う。


 そこで、まず、その県民交流広場事業についてお伺いをしておきたい。


 我が会派においては、過日の代表質問において質問をさせていただいたように、福祉医療予算の削減を行わなければならないような厳しい財政状況のもとで、また、地域においてはさまざまな多くの課題が山積している、そういう中でこの県民交流広場事業に110億円を投入をして、また小学校区のコミュニティに1,300万を配ることに、緊急性、必要性がなぜあるのかと、こういう大きな疑問を投げかけたところである。この事業は、コミュニティの再生という趣旨で提案されたわけであるが、地域の実情や事業趣旨について、県議会各会派からさまざまな意見が出たことは記憶に新しいところである。


 そのような状況の中で、今年度は県民局ごとにモデル事業を実施をされ、10の県民局で11のモデル事業が選定されたと伺っている。地域住民の発案や主体的な取り組みが基本になるわけであるが、地元での調整などにも相当時間を要するのではないかと思われた。また、広場事業を取り仕切る県民政策部においても、何かと事務手続が非常にあったのではないかと思う。そこで、昨年の4月以降、県民交流広場事業についてどのような取り組みをされてきたのか、そして現在どのような段階になっているのかお伺いしたい。





○(藤井生活創造課長)  県民交流広場事業は、県民一人一人が生活や暮らしに身近な地域を舞台にして、芸術文化、子育てなど多彩な分野に及んで実践・交流や学習活動等に取り組むことのできる拠点づくりを支援しようとするものである。もとより地域が抱える課題はさまざまである。また、住民ニーズ、地域実情もそれぞれ異なることから、実施に当たっては市町との連携・協調に留意するとともに、地域提案型を基本とした事業展開を図っていく必要がある。


 そのため、本年度は、まず年度の前半をかけて各地域における施設の実態、あるいはニーズ調査を行うとともに、全市町との意見交換会などを実施して、8月には「生活図書と学習の広場」を初めとする五つの整備タイプの提示など、学識者あるいは経済団体、地域団体、NPO等の代表の参画のもと、全県検討委員会において基本的なフレームを策定させていただいた。その上で、各県民局ごとに1タイプを選定をして、9月から10月にかけて、それぞれ管内の市町を通じて各地域での企画・提案を募集した。


 その後、各県民局においては応募のあった企画・提案について、公開による提案・発表会の実施を経て、最終的に昨年11月、県下合わせて11地区のモデル地域を決定したところである。何分、地域提案型という事業であることから、各地域での合意形成など一連のプロセスに時間を要したことから、現在ようやく各県民局での交付決定手続を終え、活動がスタートしたばかりという状況である。





○(佃助三 委員)  今、経緯、状況、若干ご答弁があった。16年度にはスポーツクラブ21の総括を踏まえて検証すると伺っている。なかなか今の状況では検証というところまで進んでいない。今年度はあくまでもモデル事業であるから、モデル事業を通して地域の取り組み姿勢や反応などが明らかになる。そして、県民交流広場事業のよい点、悪い点、問題点が明らかになっていく、このように思っている。しかし、今のご答弁では、非常にそういうものがおくれている。


 我が会派の代表質問においても、法人県民税の超過課税の使い道の議論からやり直すべきである、こういう質問もしたわけである。これに対して知事は、来年度さらにモデル事業の数を追加して、すなわち30のモデル事業を地域の実情を踏まえて実施をし、その成果や課題の検証を行い、本格実施につなげていきたいと答弁をされている。しかし、そういうことであるならば、検証を行うのであれば、やみくもにこういうモデル事業をふやすということはいかがか。まず、11のモデル事業を十分に検証する、これが先決ではないかと思う。


 そこで、今年度の11のモデル事業の評価・検証が十分に行われてない中、さらにこのような30のモデル事業を行うという趣旨、どういう考えなのか、また、16年度の11モデル事業に加えて、このような新たな30のモデル事業をどのようにこの年度に進められるのか。





○(藤井生活創造課長)  県民交流広場事業の効果的な推進を図るためには、今委員ご指摘いただいたとおり、16年度モデル事業の成果、課題を十分評価・検証することがまず不可欠である。そのため、平成17年度は、まず16年度のモデル事業11ヵ所について、各県民局ごとのワークショップや市町との意見交換会を開催する中で、地元地域や市町、有識者等との議論を重ね、全県検討委員会を中心に十分な検証・評価を行うこととしている。


 17年度のモデル事業は、その結果をもとにして、整備タイプや対象地域の設定、あるいは整備費と活動費の配分割合のあり方などについて、事業フレームに検討を加えた上で、地域の実情に即したより柔軟かつ弾力的な対応のもと、各県民局当たりおおむね3ヵ所ずつ実施したいと考えている。


 このように引き続きモデル事業を実施することの意義については、本年度の各県民局1タイプ1地区ということで実施をさせていただいたことに加えて、各圏域ごとに新たなタイプによる取り組みを展開させていただくことで、さまざまな地域の実情あるいはニーズの変化に対応した多彩なモデル事例の蓄積を図っていきたいと考えている。これらモデル事業の成果を本格実施の検討に反映し、真に地域の皆さんに喜ばれる効果的な事業にしていきたいと考えている。





○(佃助三 委員)  私が聞いているのは、11に加えて30のモデル事業を新たにする趣旨についてである。11の事業の検証、これは議会とも申し合わせがあったわけである。これはいろんな事情があっておくれておる、そういうことで、11に加えて30のモデル事業を新たに一般会計で行う、こういうわけである。県は厳しい財政だとかいろんな状況を言っている。こういう中で、十分検証をされない中で30のモデルをやる、これはどう見ても、県民から見ればお金が余っているのではないかとか、ばらまきの県政になっているとか、こんな批判が出るのじゃないかと私は心配している。そしてまた、県の行財政運営に対する不信感をも抱く懸念があるのではないか、こういう思いがある。


 そこで、今後の取り組み姿勢であるが、17年度には委員会を設けて、「スポーツクラブ21ひょうご」の総括も踏まえて、検証するということである。また、先ほどの答弁によると、11のモデル事業の検証を先行させて、その成果を踏まえて、新しい形も加味して新たに30のモデル事業を行いたいということであるが、こうした場合、30のモデル事業が17年度でどこまで進むのか、こういう課題が残るわけである。また、いずれにしても、本格実施がふさわしいのかどうか、これは我々議会も含めて決定する必要があると思う。


 そこで、17年度の県民交流広場事業について、議会協議を含めて、どのような姿勢で取り組まれるのか。





○(井筒県民政策部長)  県民交流広場事業については、法人県民税超過課税の延長ということで、昨年の予算議会のときにご議論いただいて、ご提案をさせていただいた。そのときに基本的な考え方についてはご了解をいただいたのかなとは理解をしている。しかし、事業を効果的に進めるためには、先ほど来申し上げているように、事業フレームのあり方等について慎重に検討して、議論を尽くした上で本格実施につないでいく必要があると思っている。


 先ほど16年度、あるいは17年度の取り組みについて少し説明させていただいたが、16年度はモデル事業をやらせていただいたが、五つのタイプで、基本には県民局で一つのタイプ、1ヵ所をやらせていただくということでさせていただいた。例えば東播磨でいうと、稲美町で「生活図書と学習の広場」ということで余裕教室を活用する。今度3地区をやると、これ以外の例えば「生活情報」でどうするか、あるいは「地域ふれあいキッチン」でどうするか、あるいは「パフォーマンス」でどうするか、こういういろんなタイプを積み重ねることができるということと、余裕教室以外にもいろんな活用の仕方があると思うので、そういうことを幅広く検討していく意味で、17年度さらにモデル事業の実施地区をふやさせていただいたということである。


 我々としては、昨年ご理解いただいたときに、留意事項としてご指摘をいただいている点がある。一つにはモデル事業の実施状況、また、「スポーツクラブ21ひょうご」の総括・検証、これを踏まえつつ県民の意見が反映できるようにすること、また、事業内容の検討・決定に当たっては、十分事前の協議を尽くすべき、こういうご指摘をいただいており、我々としてこの意味を重く受けとめている。


 こうしたことによって、16年度事業の検証・評価はもとよりであるが、今後、本格実施に向けた事業フレームの検討に当たっては、それぞれの過程で県議会には適時適切にご報告、あるいは協議をさせていただきながら慎重に進めさせていただきたいと思っている。こういう中で、県民に喜ばれる、参画と協働による地域コミュニティの再生に向けて意義ある事業にしていきたいと考えている。





○(佃助三 委員)  わかったようでわからぬが、ただいま議会とも十分協議したいという答弁であった。議会協議には、一つは検証についての協議と、18年度から本格実施するのかしないのかという、こういう二つの協議があると思う。来年度やろうとされている検証が今年度の11モデルだけの検証なのか、新たな30モデルも含めた検証なのか、当局はどのように考えられているのか、ただいまの答弁ではちょっと理解しがたいわけで、必要であるからこそ30のモデル事業を新たに行おうとされたんだと思う。そういう意味から考えると、やはり30のモデル事業の検証が必要ではないのか。その上に立って、本格実施とかいろいろの考えをするべきだろう、こういうことであるので、再度その検証についての考えをお伺いしておきたい。





○(井筒県民政策部長)  16年度事業が緒についたばかりということで、まず、この各1地区、但馬は2地区やっているので合計11地区、それをまず評価・検証して、そのことを議会とも十分相談させていただく。そして17年度は、先ほど申し上げた各県民局3地区、合計30地区、先ほど申し上げたタイプをふやさせていただいて、16年度の評価も踏まえながらモデル事業をやっていく。我々としてはその結果で、18年度から本格実施につなげたいと思っているが、その段階では、当然のことながら新年度事業についても検証させていただく、その過程を十分ご説明あるいはご協議をさせていただいて、本格実施に我々としてはつなげていきたいということである。





○(佃助三 委員)  我々としても、他会派からも質問があったように、検証を行うに当たっては「本格実施ありき」の立場というのではなく、スポーツクラブ21の総括も含めて、ニュートラルな立場から県民交流広場事業が本当に必要なのかどうか、議会協議も含めてこれは検証を行っていただきたい。


 また、本格実施をするかどうかの決定をするにおいても、議会協議、18年度予算編成前になるのではないかと考えるが、十分に検証を行って、適切な判断をされることを強く要望をしておきたい。


 次に、芸術文化センターについてである。


 今定例会には、芸術文化センターの指定管理者として、財団法人兵庫県芸術文化協会を定めようとする案件が提案されている。指定管理者制度は、平成15年の地方自治法の改正によって創設されたわけであり、民間活力の導入による効率的・効果的な施設運営を行うという目的であり、株式会社とかNPOといった民間業者による施設管理が可能になったところである。


 そこで、この兵庫県芸術文化協会の選定理由はどのような考えだったのか、また、芸術文化協会を指定することによってどのような効果が期待できるか、まず所見をお聞きしておきたい。





○(大鳥県民文化局長)  指定管理者の選定の考え方についてである。芸術文化センターの指定管理者として、財団法人兵庫県芸術文化協会を選定したのは、一つには、開館に向けた平成2年度からのソフト先行事業の展開によって、協会が舞台芸術の企画・制作・公演に関する多くのすぐれた事業実績とノウハウを有していること。二つには、開館に向けて、協会内に芸術文化センター推進室を設置し開館準備を進めてきたことから、本県の取り組みを熟知していること。三つには、創造・公演事業の実施に不可欠な芸術顧問や芸術監督、劇場の経営や管理にすぐれた経験を有する人材を確保していることなど、協会以外に指定管理者が想定しがたいためである。


 その効果としては、一つには、震災復興のシンボルとして、芸術文化センターを拠点に多彩な芸術文化活動を通じた県民の交流と活動の場が大きく広がり、幅広くあすへの元気がもたらされると考えている。加えて、芸術文化センターの創造・公演事業や施設運営に、ソフト先行事業により蓄積したノウハウ、能力が発揮できるとともに、芸術顧問、芸術監督を初めとした劇場経営にすぐれた人材を活用することなどにより、戦略的で柔軟な事業・施設運営を図ることができると考えている。





○(佃助三 委員)  今ご答弁があったように、芸術文化協会による効果的な事業展開を期待したいところである。本来、指定管理者制度の導入によって、民間のより柔軟な施設運営の可能性が広がるということである。地域間競争に勝ち抜くためにも、指定管理者の企画力の向上など、行政の枠にとらわれない本来の指定管理者の役割を全うできる施設運営をぜひお願いしたい。


 そこで、今後の展開もちょっと言われていたが、本年10月のオープンに向けて、現地では芸術文化センターの工事も着々と進んでいるわけである。昨年11月には、井戸知事が西宮と東京で記者会見を行って、オープンから約4ヵ月半に及ぶ開館記念事業の公演ラインナップが発表された。世界各地で行われてきた付属交響楽団のコアメンバーとなる楽団員の選考も、今、終盤を迎えようとしている。


 我が会派の政務調査においても、オペラを中核に据えた滋賀のびわ湖ホール、また、愛知県の芸術劇場、演劇に力を注ぐ静岡芸術劇場など、地方劇場を訪問してきたわけであるが、それぞれが劇場の独自性を発揮して、全国各地から芸術文化を発信しようとしている。このような一つの地域間競争の中にあって、開館後3年間が劇場の真価が問われる最も大事なときであろうと思う。


 そういう意味で、戦略的な事業展開と広報が求められるわけであるが、芸術文化センターのオープンを控えて、今後の戦略的な事業展開と広報をもう少し伺っておきたい。





○(松田芸術文化センター整備課長)  芸術文化センター開館後の3年間を記念期間と位置づけ、ことしの秋のオープン時から芸術顧問や芸術監督のプロデュース公演を初め、開館後の事業展開の「ショーケース」となるような多彩な記念事業を連続的に展開することとしている。とりわけ、世界一フレッシュでインターナショナルな交響楽団をめざす付属の「ひょうごオーケストラ」を開館と同時に発足させ、兵庫らしいユニークな活動を展開することとしている。


 また、4月からいよいよ開館記念事業のチケット販売を開始するとともに、5月末の施設完成後、6月からは現地での本格的な開館準備に取りかかることから、県の広報媒体の活用、センターの情報誌、ホームページの充実を図るとともに、阪神間を中心としたポスターの掲示、交通機関の中づり広告、マスコミへの幅広い情報提供など、注目が高まるよう時期に応じた効果的な広報を実施することとしている。


 さらに、山崎芸術顧問や佐渡芸術監督によるテレビや新聞等マスコミへの出演を初め、関西のみならず全国へのアピールを進めるとともに、会費無料の先行予約会員の拡大やインターネット予約を実施するなど、戦略的な広報活動の展開を図ってまいりたいと考えている。





○(佃助三 委員)  いろいろ戦略的な展開をされるわけであるが、最後に、芸術文化の普及に関連をして、芸術文化センターは、「みずから創造し、県民とともに創造するパブリックシアター」、こういう性格を強く打ち出されているわけである。アピール度の高い高度な事業も大切ではあるが、一方では、子供から大人まで舞台芸術との新しい出会いや交流の場をつくるなど、幅広い県民が芸術文化センターに親しんで、県民の文化のすそ野を広げていく、こういうことは不可欠だと思う。


 それを踏まえて、センターでの付属交響楽団による大々的なコンサートなどのほかに、気軽に楽しめる「ワンコインコンサート」や県内各地における「アウトリーチ活動」の充実が大切だろうと思うが、今後こういう問題についてどういうふうに具体的に取り組まれるのか、お伺いしておきたい。





○(松田芸術文化センター整備課長)  芸術文化センターは、一つには、ひょうご舞台芸術や付属交響楽団の定期演奏会などの創造・公演事業、二つには、人材育成などに取り組む基盤整備事業のほか、三つ目として、県内全域に舞台芸術を広め、子供から大人まで幅広い県民と舞台芸術の新しい出会い、交流を生み出すパブリックシアターならではの芸術文化普及事業を展開することとしている。


 具体的には、芸術文化センターを拠点として、県内文化施設への巡回公演や青少年の鑑賞機会の提供、学校、福祉施設などに出かけていくアウトリーチ活動を積極的に展開して、豊かな感性をはぐくむ舞台芸術を広く県民に提供していくこととしている。加えて、人気、実力を兼ね備えた国内外の演奏家による低料金のプロムナードコンサート、新進気鋭の音楽家が出演し気軽に楽しめるワンコインコンサート、吹奏楽や演劇など幅広い県域の団体が参加するふれあいの祭典文化イベントや県民オペラなど、県民の交流を深める事業展開を通じて、芸術文化のすそ野を広げてまいりたいと考えている。





○(佃助三 委員)  いろいろ具体的な取り組み、理解をしたわけであるが、いよいよオープンになっていく芸術文化センター、こういう拠点を中心にして文化芸術立県兵庫、これへの大きな風を起こしていただきたい。これをもって私の質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で佃 委員の質疑は終わりました。


 次に、北浦委員。





○(北浦義久 委員)  それでは、以下質問をさせていただきたいと思うが、県民政策部の所管事項を見ても、参画と協働の推進、また、21世紀長期ビジョンの推進を初め、地域協働事業の推進とか新しいライフスタイルの創造を初め、芸術文化の振興とか人づくりといった非常に広範な分野を担当されているが、私は、県政の基本的な方向を定めておる長期ビジョンの問題について、二、三質問をさせていただきたいと思う。


 21世紀兵庫長期ビジョンについては、平成12年度に、これまでのいわゆる行政主導型の計画でなく、多様な主体が将来の目標として共有できるビジョンという基本的な考え方に立って、平成13年に策定をされたという経過があるが、この長期ビジョンを推進していくに当たって、長期ビジョン推進委員会や地域ビジョン委員会を設置するとともに、地域夢会議を開催するなどを通じて、ビジョンのフォローアップをされてきているが、もう4年経過している今日の時点において、これまでのビジョン推進についての成果をどのように評価をされているのか、まず伺いたい。





○(畑 ビジョン担当課長)  21世紀兵庫長期ビジョンの実現に向けて、これまで全県ビジョン推進方策においては65の重点プログラムを策定し、県政各般の施策、事業の展開を図るとともに、各県民局においても地域ビジョン推進プログラムのもと、2期にわたる地域ビジョン委員会の取り組みの中で多彩な県民行動プログラムが実践されている。例えば、東播磨地域における「水辺を学ぶプロジェクト」や丹波地域の「都会に近い田舎を活用しようプロジェクト」、淡路地域では「菜の花エコプロジェクト」など、地域の個性を生かした県民主体の実践活動が広がりつつある。


 こうした中で、本年度はこれまでの歩みの成果や課題を振り返るとともに、来るべき人口減少社会の地域づくりをテーマに、地域夢会議を2段階に開催し、県民と意見交換を重ねながら地域共通の取り組み課題を確認してきたところであり、地域ビジョンの実現に向けた取り組みが確かなものになりつつあると認識をしている。





○(北浦義久 委員)  これまでそれぞれの地域の課題を取り上げ、そして具体的な行動につながってきていると評価をされているようであるが、これまでの推進に加えて、平成17年度には地域ビジョンサポーターの設置とか、みんなの夢会議の開催等を計画されておるようであるが、これらの新しい事業の展開について、どのような考え方で取り組もうとしておるのか、その点について伺いたい。





○(井筒県民政策部長)  新年度は、次期のプログラムづくりを本格的に進めるときである。策定がちょうど11から12年度末までということであったが、今回も16年度から17年度、2ヵ年かけて四つの段階の地域夢会議を開催するほか、地域ビジョン委員もいよいよ第3期になる、これを4月早々に立ち上げて、このたび退任するOBとなる先輩委員の実践的な取り組みにも期待をしながら、県民局ごとに行政と県民が一緒になって取り組むいわばシンボルプロジェクト、こういうものの展開にも積極的に取り組みたいと思っている。


 そうした中で、一つには、ビジョンへの県民参画の輪をより一層広げていくということで、若者から高齢者に至る幅広い世代が一堂に会する「みんなの夢会議」、これを県内2ヵ所で開催したいと思っているし、また、「私の夢・兵庫の夢」ということで作文コンクールを実施して、一人一人の県民の方々の将来像あるいは実践行動に向けた意欲、こういうことを提案あるいは発表していただきたいと思っている。


 また、地域ビジョンサポーターについては、サポーターという総称にしているが、各県民局においてそれぞれの将来目標、淡路であると「環境立島公園島淡路」、但馬であると「コウノトリ翔る郷」、それぞれの目標あるいはプログラム、「菜の花エコプロジェクト」等があるが、そういうことにふさわしい名称を付していただいて、今年度末で1期、2期通しで地域ビジョン委員をされた方は退任されるので、そういう中核的なOBの方々に引き続き実践活動のリーダー、あるいは後輩へのよきアドバイザーとしてかかわりを持っていただこうということで進めたいと考えている。





○(北浦義久 委員)  新年度、一つの検証をするという観点から取り組みをされておるようであるが、それぞれの各地域における夢会議のメンバーとか委員等が交代をすることによって、新しいメンバーが入ってくるということで、そこでまた新鮮な感覚でのいろんな意見が出てくるのではないかと思う。そういう中で、これまで携わってきた人、新たに携わろうとしている人たち、この人たちのそれぞれの特性を十分に引き出していただいて、そして次期のプログラムについては、しっかりと検証をしていただいた上で、取り組んでいただけたらと思う。


 次に、県の一つの基本として、夢ビジョンとして挙げておるわけであるが、この夢ビジョンとはまた別個に、それぞれの分野において、それぞれ所管部局でいろんな県の計画が策定をされている。例えば「すこやかひょうご子ども未来プラン」とか「ひょうご農林水産ビジョン2010」、また「ひょうご治山治水防災基本計画」、さらに社会資本整備重点計画というような、それぞれの部局においていろんな計画が立案をされ、その計画に基づいて県政が推進をされているわけであるが、県の長期ビジョンとこうしたそれぞれの個別の県計画との関連というか、整合性というのを、どのように県民政策部としては図っておられるのか、そのことについてお聞きをしたい。





○(畑 ビジョン担当課長)  本県の行政計画については、長期総合指針としての21世紀兵庫長期ビジョンのもとに、各分野を初め地域単位等において中長期の基本計画や指針、それに基づく具体的な実施計画やプログラムなどを定めており、各分野別計画の策定・改定時には同ビジョンとの整合性を図って、中長期の基本計画はもとより、事業の実施段階においても地域ビジョン推進プログラム、全県ビジョン推進方策との整合性を十分に図っている。


 具体的には、例えば基本計画レベルでは「すこやかひょうご子ども未来プラン」において、ビジョンの策定も踏まえて平成13年度に計画の見直しを行っており、また、「ひょうご農林水産ビジョン2010」では、ビジョンの策定とあわせて密接に意見交換をし、そういう中で整合を図ったものである。今後策定される「ひょうご治山治水防災基本計画」についても、関係課と十分に協議を進めていく考えである。


 平成17年度においては、全県・地域における次期プログラムの策定にあわせて、それぞれの分野の実施計画レベルにおいても関係部局との十分な協議、調整を行い、プログラムとの整合性を図ってまいりたいと考えている。





○(北浦義久 委員)  それぞれの個別の計画との関連について十分配慮をいただいて、計画立案、そして実施に当たっていただいておるようであるが、今後とも各部局との連携を十分にとりながら、この計画達成に向けてお取り組みをいただきたいと思う。


 そこで、もう一つ、いろんな計画については国の基本計画というか、こういう関連についても配慮していかなければならないと思うが、先般も国土交通省において、戦後の開発中心の国土整備を推進してきた全国総合開発計画、「全総」ということで「新全総」とかいろいろと呼ばれてきたわけであるが、国土総合開発法に基づいてこの計画が立てられていたが、この法律そのものを改正しようということで改正案が提出されたということを聞いたわけである。今度は、国土形成計画法という形に名前も変えて、いわゆる開発中心から、環境保全の問題とか良好な景観づくりというところに視点を当てて、計画をつくっていこうということが報じられている。


 こうした、いわゆる国土開発法と総合開発計画との関連の中で、これまではコンビナートの建設とか、本県でも実施をしたテクノポリスとか、また、各地域でリゾート計画というものが計画をされ、進められてきたわけであるが、今回、国においてこういう基本的な考え方を変えていこうということもはっきりしてきたわけである。この国のいわゆる基本計画と県の計画との関連というか、こういうものについて県としては今後どのように対応していかれるのか、この点についても伺っておきたい。





○(内田政策室長)  ご指摘のように、国では平成10年の21世紀の国土のグランドデザインの策定を契機として、いわゆる全国総合開発計画の発想から転換を図り、成熟社会にふさわしい将来指針のもとに、ストックの活用や地域の主体的な取り組みを重視するようになっている。また、社会資本整備重点計画などの分野別計画においても、その重点をこれまでのような「事業量」から「達成をめざすべき成果」とすることなど、そのあり方が大きく変化してきている。


 21世紀兵庫長期ビジョンは、こうした時代の変化を先取りして、県民主役・地域主導で、県民だれもが共有する望ましい社会像を示すビジョンとして策定したものである。県政における分野別計画についても、既に社会基盤整備の基本方針・プログラムでは、これまでの事業量を示す計画から、めざすべき目標を明らかにするものとなっている。今後も国の政策展開を適宜的確に把握しながら、それぞれの計画において適切に対応してまいりたいと考えている。





○(北浦義久 委員)  本県においては、既に、今度国が取り組もうとしている点について、先取りをして取り組んできている、こういうような理解をしたいと思うが、常に本県として、やはり県の特性に合わせて計画をつくり、実践をしていくということが極めて重要ではないかと考えるので、今後とも本県の特性をしっかりと発揮をできるように、ビジョンの推進についても図っていただくことを希望しておきたい。


 次に、参画と協働の問題についてであるが、これについては先ほど来、各委員の方からいろいろと質問が出ているが、私は、やはり県民一人一人が参画と協働というものを理解をし、そして実際に取り組んでいくということが極めて重要ではなかろうか、このように思う。


 参画・協働推進専門委員会を設置をしたり、あるいは県下各地での参画・協働推進フォーラムなどが開催をされて、県民へのアピールをしてきているが、この参画と協働の条例が制定されてから2年経過した今日において、県民政策部としては、県民意識の高まりとか実践活動への広がりについてどのように評価をされているのか、まず伺いたい。





○(藤原参画協働課長)  本県のめざす参画と協働は、県民と県行政はもとより、県民と県民のよりよいパートナーシップによる新しい公の創設に取り組むというものであり、成熟社会での地域づくりの全国的なモデルとなるものだけに、道のりは決して平たんでないと考えている。


 しかしこの中、参画協働条例やこれを具体化する指針・計画に基づいて、各分野で多様な施策、事業に取り組んでいるが、県民運動やボランタリー活動の広がりと深まり、長期ビジョンに基づく県民行動プログラムの展開を初めとして、健康・福祉、環境、まちづくり等の多彩な分野で県民の主体的な実践活動が広がりつつあるものと認識している。


 県民意識についても、例えば「美しい兵庫指標」を見ると、「地域に自分の活動がある人の割合」、「社会のために活動したい人の割合」は、それぞれ平成14年度から平成15年度には21%から32%、37%から43%、このように増加している。徐々にではあるが、県内各地で参画と協働に対する県民の理解が高まっていると考えており、主体的な実践活動が広がっているのではないかと、確かな手ごたえを私自身も肌で実感したところである。





○(北浦義久 委員)  いろんな分野で県民への浸透も図られ、高まりつつあるという理解のようであるが、なかなかこれは広く県民の皆さん方に理解をしていただくには、相当時間と労力が要るだろうと思う。そういう点で、さらに一層県民へのアピールを図っていただきたいと思う。


 また、こうした参画と協働というようなこと、県民に直結する行政を展開する上において、やはり市町との関係が極めて重要ではないかと思う。市町の行政担当者の皆さん方にも、このことについてよく理解をしていただき、そして地域住民への浸透を図っていくことが非常に重要ではなかろうかと思う。そこで、参画と協働についての市町との連携についてどのように取り組まれておるのか、それを今後どのように強化をしていこうとされておるのか、この点についてお伺いをしたい。





○(藤原参画協働課長)  参画と協働の推進に当たっては、地域の個性を生かし、県民の視点に立つ柔軟で機動的な取り組みが必要であり、身近な基礎的自治体である市町との密接な連携は不可欠であると考えている。


 このため、参画協働条例においても、市町との役割分担への配慮と市町施策を尊重することの規定を置いており、さらに、条例を具体化する指針・計画でも、市町と県は対等・協力の関係を基本に、県は、市町優先の原則に基づいて市町施策を尊重しつつ、市町との適切な役割分担のもと緊密な連携、協調を図りながら県民の参画と協働を推進すること、こういうふうに明らかにしている。


 このような考え方に基づいて、参画と協働の推進に当たっては、現地解決型の県民局における地域政策懇話会を活用した市町・県幹部の意見交換はもとより、地域協働事業を初め、地域を舞台に県民の主体的な活動を支援する具体的な施策の実施に当たっても、市町との協議を重ねて、地域の実態に応じた展開に努めている。


 これからであるが、これまでの取り組みの一層効果的な運営を図るとともに、参画と協働の条例に基づく施策の検証に当たっても、市町の参画協働担当課長会議を開催して意見を重ね、情報共有を図るなど市町との連携を一層深めることとしており、参画と協働の一層の浸透、推進に努めてまいりたいと考えている。





○(北浦義久 委員)  今までも市町との関係についていろいろと配慮をいただいているようであるが、今後も市町と連携をして、県民の皆さん方に理解をしていただき、取り組みをいただくように努力をしていただきたい。


 ところで、この参画と協働ということについて、言葉の意味というか、参画と協働ということについては県民の皆さん方にもなかなか理解がしにくい部分もあるのではないか、こんな感じがする。


 県政のこれまでの経過についてちょっと振り返ってみると、昭和40年代、金井県政においては「生活の科学化」というようなことで、消費者行政を中心にして、生活行政を全国に先駆けてやっていった、そういう点で一つの県民に訴えるものがあったのではないか。そして坂井県政になってから、40年代の後半から50年代については、一つは、中国縦貫道の沿線の緑の回廊計画ということで地域の開発を進めていくとともに、生活文化という点に視点を当てて「生活の文化化」ということが、この坂井県政の中で大きく取り上げられたのではなかろうかと思う。


 そして昭和61年から貝原県政に移ったわけであるが、貝原県政においては「こころ豊かな兵庫づくり」ということを一つの大きなテーマに挙げて、県民運動手法でもって「こころ豊かな人づくり」とか「さわやかな県土づくり」、「すこやかな社会づくり」といった三つの「つくり」というようなことで推進をして、県民にアピールをしてきたように思う。


 そういうような点から、これからの兵庫県政を展開していく上において、参画と協働ということを重点に挙げていくとするならば、それらについてどうするかということを、今後の展開の方向についてお伺いをしておきたい。





○(清原理事)  権利の要求とあわせて責任の分担ということが求められる成熟社会においては、県民一人一人が個性や創造性を最大限に発揮しながら自己実現を図っていくとともに、地域社会の一員として、みんなでみんなのためのこと、公を担う市民になっていくということが期待されるのではないかと考えている。


 このような中で参画と協働は、それ自体が目標、ゴールというより、成熟社会にふさわしい地域づくりの過程、プロセスの手法として進めてきているが、ご指摘のように、どうしても体験してみないと実感しにくい面がある。このため、フォーラムや出前のワークショップなどによる参加のきっかけづくりとともに、子育て応援やまちづくり防犯など、身近な住んでいる地域を舞台とした協働事業について、市町との密接な連携を図りながら推進しているところであり、現在編集中の地域づくり活動の事例集、あるいは次年度整備したいと考えている活動支援ナビなども活用しながら、県民の皆さんに体験の共有あるいは共感、協働していただけるよう努めていく。


 ご指摘の県民にわかりやすい目標設定についても、だれにもできることもできないこともある。できることを助け合い、できないことを補い合いながら、支えたり支えられたりして暮らしていく、だれもが地域社会の担い手となる社会、そのことがまた一人一人の生きがいにもつながっていく、いわば「美しい兵庫」をめざす生活の協働化ともいうべき方向かとも考えているが、今後、参画協働条例に基づく施策検証の中で、県議会ともご相談させていただきながら検討してまいりたいと考えている。





○(北浦義久 委員)  今、清原理事から基本的な考え方について答弁をいただいたわけであるが、いずれにしても県民政策部、県政のまず基本をつかさどる部署である。そういう点で、県政の方向をより前進をさせるように、誤りのないようさらにご努力をいただくことを期待をして、私の質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で北浦委員の質疑は終わりました。


 次に、宮田委員。





○(宮田しずのり 委員)  私は、まず淀川水系の水需要について質問する。


 淀川水系の巨大ダムについては、現在、利水権者が相次いで撤退の方針を固めて、少なくとも丹生、余野川、大戸川の三つのダムは、利水の関係は総撤退とも言われている。我が党は、昨年の予算議会の代表質問で、水の需要と供給について、丹生ダム10個分も水余りの予測を県みずから行っていることを指摘をして、新たなダム開発は不要ということを指摘をした。そのときの県の答弁は、「高位と低位の幅を持たせて検討した結果を踏まえて対応していく」との答弁であった。


 その後、昨年の5月に正式に発表された平成27年度見通しでは、神戸・阪神間の生活用水の水需要はどうなっているか、このことをまずお答えいただきたい。





○(畑 ビジョン担当課長)  お尋ねの神戸・阪神地域における高位推計値であるが、家庭用水の原単位の推計値として、平成27年度を目標とする数値として310.4リットル、これが高位推計値である。低位推計値については、同じく家庭用水の原単位が268.8リットルと考えている。





○(宮田しずのり 委員)  今、家庭用水の1日の1人当たりの使用について答弁があったが、これを全体として1日の使用量は幾らになるかということを答弁いただきたい。





○(畑 ビジョン担当課長)  全体として生活用水への推計値を日量単位で推計をしている高位推計としては、日量178万6,000立米、低位推計としては日量152万6,000立米ということで推計をしている。





○(宮田しずのり 委員)  高位の推計でも1日178万6,000トンということである。一方、現状で確保されている水資源の量は222万3,000トン、これも県の資料に出ている。高く見積もった水需要でも、現在ある水資源の約2割、43万7,000トンの水が余っているというのが県の予測でもあると思う。


 淀川水系の水資源計画、いわゆるフルプランの目標年次は10年後の2015年であるから、将来にわたっても、この神戸・阪神間は新たな水資源開発はもうこれ以上必要がない、つまり利水面では淀川水系の新たなダムは必要ないということが、このことから言えると思うが、どうか。





○(畑 ビジョン担当課長)  本県の淀川フルプランの需給想定は、先ほども申し上げたが、そういう数値もあるが、水道事業者の事業計画を基本として、近年の水需要の減少傾向などを踏まえて、1人当たりの水使用量や水源の安定性等を考慮しながら検討しているところである。現時点では、エリア全体での需給のバランスはおおむねとれているのではないかと想定している。今後さらに水道事業者と協議、調整を進めて、フルプランの改訂に向けて国と協議してまいりたいと考えている。


 なお、ダムについては、利水面だけではなく、治水・環境面を合わせた検討が必要と考えており、これらのことは、国の淀川水系河川整備計画においても検討されているところである。県としては、先ほど申したように水道事業者の検討を尊重しつつ、国などの関係機関と協議を進めてまいりたいと考えている。





○(宮田しずのり 委員)  今、1人当たりの使用量については、需要と供給の関係のバランスがとれていると言われた。これは県のデータから見たらそういうことだということを確認をしたいと思うが、一方、治水だけではなくというふうに言われるが、私は、少なくとも利水面で見ると、もうこれ以上の水源開発は必要ない。事業団とかそういうところの考え方はまた別にして、県としての考え方、そこのところをもう1回お聞きしたいが、どうか。





○(畑 ビジョン担当課長)  利水面におけるダムの整備については、先ほども申し上げたように、水道事業者の考え方を基本として、つまり水供給に一義的な責任を持つ水道事業者の判断によるものと考えている。ダムからの撤退の方向、そういうような検討もされていると聞いているので、水道事業者とよく協議をしながら、今後、国、関係機関との調整を進めてまいりたいと考えている。





○(宮田しずのり 委員)  事業団の判断ということを今言われるが、その前に、県の予測の中身を見ると、1人当たりの水使用量はずっとまだ右肩上がりになっている、ふえ続けているという予測になっている。高位の場合310リットル、低位でも268.8リットルを家庭用水の根拠として、そういうデータを採用しておられるが、実際の水の使用量というのはさらに下がってきているのではないかと思う。


 そこで、フルプラン対象のエリアにおける1人当たりが使う家庭用水は、最近5年間でどうなっているかということを、もう一度答弁願いたい。





○(畑 ビジョン担当課長)  最近5年間については、今ちょっと手元に資料がないが、委員ご指摘のように若干低減傾向あるいは横ばいの傾向、水道事業者によってそれぞれ異なるが、やはり減少傾向にあると認識をしている。





○(宮田しずのり 委員)  はっきり実績減という数字があらわれている。そのような減少の傾向を考慮すると、1日当たり、1人当たりの原単位で使う水の量はもっと小さくなっていくわけである。したがって、水需要がさらに減ってくる、つまりもっと水余りが今後出てくることは明らかである。


 そうすると、県の原単位の想定とか水需要の予測もさらに今後見直しを進める必要があるのではないかと思うが、この点はどうか。





○(畑 ビジョン担当課長)  減少傾向についての評価がまず一つ大切だと考えているが、例えば水を大切に使う意識の定着であるとか、そういう意識の定着等によって、定性的な部分での減少というのが見られる一方で、統計解析的な部分で見れば、具体的に数値が確実に減少しているとまでは言い切れない部分も残してはいる。そうはいいながら、やはり減少傾向にあることは事実であり、淀川フルプランの調整の中で再度見直しというか、新しい数値をもとに計算をし直したいと考えている。





○(宮田しずのり 委員)  見直しをするということであるので、減少傾向を踏まえたしっかりした見直しをぜひ行っていただきたいということを要望したい。


 その上で、次にお聞きしたいのは、淀川水系フルプランにかかわる神戸・阪神間の水供給を担っている阪神水道企業団や神戸・阪神間の自治体が、従来どおりの水需要予測で、いまだに昔の右肩上がりを想定した過大なものとなっているという問題がある。


 阪神水道企業団の家庭用水の予測の根拠となっている家庭用水原単位は幾らか、お答えいただきたい。





○(畑 ビジョン担当課長)  阪神水道企業団の家庭用水原単位は、平成37年度の目標計画水量として平均約322リットルとお聞きしている。





○(宮田しずのり 委員)  平成7年で242リットル、15年後の22年に287、今お答えになった平成37年で322ということで、15年ごとに10%ずつ連続して増加するという内容になっている。明確な右肩上がりの予測数字である。兵庫県の予測数字と比べても、大変な過大なものになっている。これは早急に見直しをする必要があると思うが、県としては、阪神水道企業団や神戸・阪神間の自治体へ、過大な予測を見直すようにぜひ働きかけるべきではないかと思うが、どうか。





○(畑 ビジョン担当課長)  委員ご指摘の水需要予測については、阪神水道企業団が平成9年から過去15年間の給水実績をもとに予測したものであり、阪神・淡路大震災の影響による水需要の動向を確認するために、同企業団が行ったものと承知している。


 ただ、委員ご指摘のように、フルプランの検討に向けては、やはり適正な水予測は必要であるので、企業団とも協議、調整を図りながら、あくまでも企業団の主体性を持って検討していただくように、お話しをしてまいりたいと思っている。





○(宮田しずのり 委員)  協議していくということであるので、ぜひそういう働きかけを強めて、協議して適切な実態に見合ったものに改めていただきたいと思う。


 なぜ、この問題を私が取り上げたかというと、過大な水需要の予測に基づいて、これから阪水あるいはそれぞれが水資源の開発のために新たな投資をしていくということになると、それだけ県民、その地域の市民、特に私は尼崎に住んでいるが、阪神間の市民の人たちが高い水をまた飲まなければならないということにつながっていくわけであるから、そういう点から、本当に実態に見合った水需要計画に基づいて改めていただくことを強く要望して、次の問題に移る。


 次は、県民交流広場事業について質問する。


 法人県民税超過課税は、勤労者総合福祉施設の整備とその運営の資金に充てる目的で、1974年10月からスタートし、昨年10月から第6次分の延長が実施されている。この間、当初から第4次分までの929億円を充当して、屋内型と野外型のCSR事業として施設の整備、運営が進められてきたことについては、我が党も評価するところである。


 ところが、99年10月からの第5次分の105億については、スポーツクラブ21として、また、今回第6次分については県民交流広場事業として実施されようとしている。この県民交流広場事業を考える上で、スポーツクラブ21の問題点を踏まえる必要がある。先ほど来、モデル事業を検証した上でとの答弁が繰り返されているが、私は、組織あるいは補助金のあり方等具体的な問題を通じて、幾つか質問をする。


 まず、その一つは、組織づくりについてである。県民交流広場は、スポーツクラブ21と同様に、おおむね小学校区ごとに組織をしていこうというものであるが、地域の受け皿、担い手は同じようなメンバーになり、かなり無理が生じることは明らかだと思う。この点では、スポーツクラブ21の教訓をどう生かされたのか、何を生かされたのか、まず、その点をお尋ねする。





○(藤井生活創造課長)  県民交流広場事業であるが、前回のスポーツクラブ21ひょうごでいろいろと地域の方からご意見もいただいている。まず、そのスポーツクラブ21ひょうごの経験を十分踏まえて、今後本格実施に向けた事業展開のあり方、これからご協議をさせていただきながら検討を進めていく。


 今、組織づくりということでご指摘があった。今回、モデル事業においても非常に組織づくりが難しいという地域からのご意見もいただいている。したがって、必ずしも旧来の既存の組織を解体をして、新しい組織化のもとにこの事業を展開をしていただくという要件はつけていない。例えば自治会、婦人会、子供会、老人クラブ等々、既存の組織の緩やかな、いわゆる実行委員会方式による企画・提案も認めている。現に今、モデル事業として11地域展開をしているが、単体の自治会だけで提案のあった1地域を除いて、残り10地域については、すべて地域社会を構成するいろんなさまざまな団体のネットワーク化で企画・提案をいただいている。


 もちろん、すべての地域でこういう組織化が可能かということになると、地域の熟度にもよるが、すぐには難しい。このあたりも十分事業フレームの検討の中で詰めていきたいと考えている。


 また、1小学校区1ヵ所ということで今回モデル事業は進めさせていただいたが、今後、16年度のモデル事業の評価・検証の中で、恐らくその1地域の中で例えば複数箇所設置をしたい、あるいは2校区合体でもう少し大きな施設を整備をしたい、こういうご要望も出てこようかと思うので、そのあたりも柔軟に対応していきたいと考えている。





○(宮田しずのり 委員)  実行委員会方式でと言われるが、結局、県から市町へ行く、市町から地域の町内会あるいは婦人会、老人クラブ、まちづくり協議会、社会福祉協議会、そういうところに行って、そして、そこの人たちが中心になって動かないと、この問題は前に進まないというのが実態である。したがって、幾ら実行委員会式と言われても、尼崎で意見を聞いてみると、スポーツクラブ21でも自治会とか社協が中心にならざるを得ないという状況の中で、「県はもうどこまでこういう組織に仕事を押しつけてくるんや」という声が上がっている。本当に当然だと思う。


 今まで地域の活動に参加していなかった人たちが、どうやってその中心になってくるかということが明らかになっていない中で、見通しが全くない中で、既存の組織に依存したやり方では、また、組織にも屋上屋を重ねていくというようなことになるだけだと思うが、この点はどうか。





○(藤井生活創造課長)  地域の担い手不足の問題、これは県下共通の課題だろうと思う。交流広場を整備をさせていただく、支援をさせていただくことで、地域の担い手不足の問題が出てくるということではない。今回、この県民交流広場事業を企画をさせていただく中で、やはりこの広場事業を通じて新しい地域の担い手づくり、こういうことも支援をしていこうということで企画をさせていただいた事業である。


 現に、今回の11のモデル地域の中でも、丹波市の黒井地区のように、地域防犯あるいは消費者問題の学習会の開催を通じて新たなリーダー養成をしていこうという取り組みも出てきている。また、今後いろんな広場事業を展開をさせていただく中で、さまざまな生涯学習プログラムの活用、あるいは従来の地縁系の団体だけではなしに、例えば団体、ボランティアグループとかNPO等、こういう外部人材とのネットワークもこれから必要になってこようかと思う。


 こうした点も含めて、モデル事業のいろんな実践の取り組み、さらには、私ども来年度の予算で計上させていただいているが、本庁の方で、人材確保の方策について調査研究も進めていきたい、その成果も活用していきたいと考えている。





○(宮田しずのり 委員)  いろいろ言われるが、結局、既存組織に頼って、そしてこういう組織を上からつくっていく、ここに一番の大きな問題があると思う。こういうやり方では成功しない。先ほどから提案型とかいろんなことを言われているが、今の地域の実態というのはそういう状況ではないということをしっかり踏まえる、その点をきちっと指摘をしておきたい。


 次に、補助金のあり方についてお聞きをしたい。交流広場事業で、施設の整備費の補助として1,000万円、活動費補助で300万円、それぞれそれ以内ということが言われているが、これを算出された根拠は何かということをお聞きしたい。





○(藤井生活創造課長)  県民交流広場事業、私どもはもともと、この1,300万を地域に配るという認識はしていない、それぞれの地域で地域課題に対応していただくために自主的、主体的に企画・提案をしていただいたものに助成をさせていただくということである。整備費1,000万、活動費300万はいずれも上限である。


 この中で、例えば整備費については、新設をしていただく地域もあるし、既存の施設の増改修に充てていただく経費、さらには、昨年度であるが、淡路地域を中心に「大人のたまり場調査」ということでいろんな調査をさせていただいた中で、施設はそろっているが、パソコン、印刷設備等々の備品類が十分そろっていないので、施設として十分活用されていないというようなご指摘もあり、整備費の概念を広くとらえて1,000万という形で算出をさせていただいた。


 また、活動費については、超過課税収入の財源の枠の話もある。その中での対応で、やはり整備をするだけでは十分ではなく、当面立ち上がりの活動、ソフト経費についても助成をさせていただきたいということで算定をした。





○(宮田しずのり 委員)  交流広場となる施設は、「自治会館、集会所、空き店舗や余裕教室、その他公的施設の空きスペースがなければ新設も可」と書かれている。ほとんどの場合、公的な施設を使うわけである。どうして空き教室などを使うこの広場が、改修とか施設整備に1,000万円もかかるのか。スポーツクラブ21では800万円だった、それが200万円プラスになって1,000万円になっている。これは備品代を含めても余りにも高過ぎると思う。


 合わせて1,300万円であるが、これは最終的にはその一つの組織に1,300万円全部渡し切りになると認識してしておけばいいのか。





○(藤井生活創造課長)  いずれも整備費1,000万、活動費300万というのは上限であり、所要額について助成をさせていただくということである。それぞれの県民局において広域推進委員会、これは学識者あるいは地域団体の代表の方に入っていただく委員会であるが、そこで実際、地域からの提案について、提案発表をしていただいて、いろいろな形で審査をしていただいた上で箇所決定をさせていただくということである。


 1,000万、整備として非常に高額だというご指摘であるが、今、特に都市部の方では、自治会館、公民館等はあるが非常に手狭になっているというような状況も聞いている。増築、改修、例えば高齢者のいろんな催しをするにしても、バリアフリーになっていないというご指摘もあり、1,000万は必ずしも高額過ぎるとは認識をしていない。





○(宮田しずのり 委員)  余り高額とは認識していないということであるが、例えばスポーツクラブ21の例を見ると、施設整備費800万円、活動費補助で500万円で、全部で1,300万円が渡し切りになるわけである。聞いてみると、施設整備では、まあ100万、200万あれば大概のところは済む、毎月の活動費も、また年間の活動費としても10万、20万、30万あれば、ほとんどのところはやっていけるというふうに言われている。仮に、施設整備に200万円かかった、毎年活動費に20万円かかったとすると、5年間でも300万円で済むわけである。


 そうすると、スポーツクラブ21の場合は、その5年後の時点で1,000万円残っている。それはそこの基金として積んでいて、そのままずっとその組織が運営費として活用できるようになっている。したがって、50万使っても10年、20年使えるというぐらいのお金になっている。本当に莫大なお金である。こういう大きな補助金が行くから、実際は会費を取るということになっているが、会費を取ってないところもたくさんあるし、取っていても非常に少ない額で、形だけになっているところも少なくないと聞いている。「ほんとに県は金持ちやなあ」と言われているわけである。


 これはスポーツクラブ21の例であるが、交流広場事業でも結局同様のことが行われようとしていると思う。こうした補助金の使い方が生きたものになっていると考えているのかどうか、もう1回答弁願いたい。





○(藤井生活創造課長)  整備費1,000万、活動費300万、これは16年度モデル事業という形で進めさせていただいた。もちろん、1,000万必要ないのに、申請をしていただいて所要額として認めるということではなく、整備費が200万でいいというところは200万の申請をしていただいて助成をさせていただくということである。


 これは今後の検討課題としてとらえているが、16年度のモデル事業の実施を通じて、例えば施設整備は十分整っている、むしろ活動費にウエートを置いてほしいというご意見、ご要望も出てきているので、このあたりも少し弾力的に対応も考えていかなきゃいけないなという認識をしている。





○(山口信行 委員長)  宮田委員に申し上げます。ちょうど時間となっております。





○(宮田しずのり 委員)  もう1点だけお聞きするが、これは実費支給に近いものだと認識していいのか。





○(藤井生活創造課長)  実費支給というよりも所要額、必要額ということである。





○(宮田しずのり 委員)  最後に、今、組織のあり方、補助金のあり方からいろいろ聞いてきたが、スポーツクラブ21の問題は別のところで聞くとして、交流広場事業というのは、16年度分のモデル事業できちっと検証して、17年度はもう中止して、その検証の上に立って検討すべきだと思うが、その点、もう一度答弁願いたい。というのは、30ヵ所やれば、仮に1,300万円だとしたら、それを全部使うとしたら3億9,000万円も必要になってくるから、モデル事業といっても莫大なお金である。その点は、きっぱり17年度は中止するということを求めたいと思うが、どうか。





○(井筒県民政策部長)  県民交流広場事業については、先ほど申し上げたように、昨年の予算議会で提案をさせていただきご理解をいただいている。そのことを基本にしながら、留意事項についてご指摘いただいている。そのことを重く受けとめて16年度事業、さらに17年度事業を検証する中で、本格的な実施につなげていきたいという思いである。





○(宮田しずのり 委員)  時間が来たので終わるが、先ほどから、これほど今実施されている事業にいろんな問題点が指摘されたことはないと思う。そういう意味では、我々は県民の地域の声をじかに聞いて訴えているわけであるから、それをぜひ検討に加えていただくことを重ねて要望して質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で宮田委員の質疑は終わりました。


 次に、葛西委員。





○(葛西利延 委員)  これだけの質疑者がいたのに、NPOのこととか子育て的なことが非常に少なかったように思うので、その点、通告をしていたので質問をさせていただく。


 まず、ボランティア、NPOについてであるが、阪神・淡路大震災を契機にボランティア活動への注目が高まり、平成10年にはいわゆるNPO法が成立、施行されたことで、社会的な認知は高まりつつある。本県においても、ボランティア活動に取り組む団体が何と1万団体以上あるということで、全国都道府県で最も多いと言われている。今後においても、環境分野や福祉分野を初めとするさまざまな分野で大きな役割を果たしていくことが求められている。しかし、幾つかの課題も見受けられることから、行政の適切な支援施策を期待しつつ、お尋ねをする。


 まず、ボランタリー活動の自主性の促進についてであるが、ボランティア団体、NPOの多くは資金不足に悩んでいるとの報道があった。これらに関しては、先ほどうちの政調会長も少し触れておられたが、このような課題に対応するため、県では、従来から阪神・淡路大震災復興基金、ひょうごボランタリー基金を活用した助成などにより活動資金を支援し、また、17年度予算でもボランタリー基金事業を全県版に拡充するとのことである。


 このように団体の課題に適切に対応されることに対しては評価したいと思うが、ボランティア団体、NPOが助成・委託に頼り過ぎることにより、対象となる活動が限定されたり、行政の下請に陥りやすくなるなど、自主性が損なわれがちになるとも指摘されている。このような状況を踏まえ、県では、ボランタリー活動の自主性を促進することに関して、どのように取り組もうとしているかをお伺いする。





○(藤原参画協働課長)  ボランタリー活動は、今後の成熟社会を支え発展させる原動力であり、活動の展開に当たっては、ボランティア団体、NPOなどが新しい公の担い手として自覚と責任のもと、自主的、主体的に地域の共同利益の実現に取り組むことが重要だと考えている。


 そのため、ボランタリー活動の全県的な支援拠点である「ひょうごボランタリープラザ」との連携を図っており、そのもと、NPOと行政の協働会議を開催し、NPOへの委託事業の推進やボランタリー活動への助成メニューの検討などにおいては、両者で活発に意見交換を行って、団体の自主性を尊重するよう努めてきたほか、行政・NPO協働事業助成制度によって、行政からだけではなくてNPO等からの自主的な提案に基づいて協働の事業を行っているということである。


 また、自主性を高めるためには、団体の運営基盤を強化することが不可欠であるので、NPOパワーアップ助成などによってリーダー等の人材育成やマネジメント能力の向上、NPO活動応援貸付制度によって財政基盤の強化などの支援も行っている。


 さらに、来年度は、自主的な活動を支える総合的な情報の提供を充実させるため、新たに「活動支援ナビ」を開発するとともに、団体の自主財源確保に向けたシステムとして、活動者と寄付者の意向を適切にマッチングさせる、このような寄付の仕組みなどの検討も行ってまいりたいと考えている。こういう取り組みを通じて、ボランタリー活動の自主性を促進するよう努めていきたい。





○(葛西利延 委員)  ボランタリーの自主性というものを十分頭に入れてご指導願いたいと思う。


 実は、私は今、偶然ライオンズクラブの会長をしているが、ライオンズクラブに一番頼ってくるのは、こういう奉仕団体が「金がないからなんぼか面倒見てくれ」ということが大半であり、我々ライオンズクラブそのものの活動よりも、そういうお金を出さなければいけないという要望が多いということを、まず少し述べさせていただいておく。


 次に、ボランティアのすそ野の拡充についてであるが、3年後には「団塊の世代」と言われる人々が60になる。仕事の第一線を退き、仕事は続けても自由時間がふえたりする人々が多くなると考えられる。このような人々の中には、ボランティア活動をしたいと思いながら、仕事一筋の生活が30年、40年続いたことや、お墨つきのないボランティアへの警戒感が強いこともあり、思い切ってボランティア活動になかなか踏み出せない人も数多くいるのではないかと思う。


 将来的に県民のニーズも多種多様になり、ますますボランティア活動の領域が広がっていくことを考えると、これからの10年間においても、このような「団塊の世代」も含め、ボランティアのすそ野の拡充が求められるが、県は、今後どのように環境整備に取り組んでいかれるのかお伺いする。





○(木村地域協働局長)  団塊の世代を初め、中高年齢者は、仕事を通じたさまざまな知識、技能、ノウハウ等を有しており、定年後はこうした能力や経験をボランタリー活動などにより社会に還元していくことが本人の生きがいとなるとともに、地域社会の活力を高め、元気アップにつながると考えている。


 このため、地域づくり活動登録制度や各種情報紙などによりさまざまな団体の多彩な活動を紹介し、中高年の活動参加のきっかけとなるように努めるとともに、地域づくり活動サポーターの配置などにより、活動の相談、アドバイス、コーディネート、マッチングを通じ活動の広がりを応援してきたところである。


 新年度は、ひょうごボランタリープラザにおいて、活動支援ナビにより人、物、資金など多様な支援情報をわかりやすく提供するとともに、県内の各支援機関と連携し、活動への総合的、一体的な支援を行うこととしている。さらに、定年退職者など地域に潜在する人材を地域づくり活動に導くための先導的な提案をNPOなどから募り、すぐれたアイデアの収集と可能な実践活動を行うこととしている。


 こうした取り組みによって、団塊の世代はもとより、さまざまな世代によるボランタリー活動が県内各地ではぐくまれ、すそ野の拡大が図れるよう今後とも環境整備に努めてまいりたいと考えている。





○(葛西利延 委員)  団塊の世代は非常に多い数であるので、OBになったときに相当の力も発揮するし、だらだらしていたら、暇だからマージャンやパチンコにばかりに凝ろうかということになっても困るので、社会の発展のために、うまいぐあいになじめるよう、行政の方もそういう点を頭の中に置いていただきたいと思う。


 次に、若者の問題と子育ての問題に入らせていただく。


 若者ゆうゆう広場についてであるが、平成15年度から中高校生を対象に、気軽に集まる場所を提供し、自主的な活動を支援する若者ゆうゆう広場事業を進めておられるが、若者ゆうゆう広場は、現在、県内各地域において開設され、県内で20ヵ所運営されていると言われている。私の地元、須磨区名谷にある「ゆうゆうユープラ」においても、中高校生が学校帰りなどに気軽に立ち寄り、好きなことをして過ごせるたまり場活動や若者たちの自発的な音楽、ダンス、英会話などのサークル活動に熱心に取り組んでおり、この2年間で居場所づくりの輪が着実に広がっていることを実感している。


 私は、青少年に関するさまざまな問題が多発している今日、このような地域に根差した取り組みを広げ、青少年にはもちろん、青少年を取り巻く大人にもこの事業の趣旨を浸透させていく必要があり、そういう意識が地域ぐるみの青少年育成には不可欠であるという観点から、以下、一まとめにして質問をさせていただく。


 過去2年間の運営状況と評価であるが、現在、中高校生の様子を見ていると、一つの場所に集まってもなかなかコミュニケーションがとりづらいようにも思う。若者ゆうゆう広場の開設、運営に当たっては、集まってきた中高校生のコミュニケーションを図るためのきっかけづくりなど、さまざまな工夫が必要であったかと思うが、過去2年間の運営状況と評価についてまずお伺いするとともに、今後の展開方策、若者ゆうゆう広場については、2年間の運営の成果やノウハウをさらに各地域の中に定着させていく取り組みが今後必要であると思うが、今後の展開方策について、県当局としてどのように取り組まれようとしているのかお伺いをする。


 須磨の「ゆうゆうユープラ」、あれは非常にいいところにあるし、順調にいっている例であって、あんなに順調になかなかいかないのではないかという前提でお聞きしているので、お答え願いたい。





○(梅谷青少年課長)  まず、若者ゆうゆう広場の過去2年間の運営状況と評価についてである。若者が気軽に集う若者ゆうゆう広場は、公民館などの公共施設や商店街の空き店舗など20ヵ所で開設され、この2年間に延べ7万人の方々に利用されている。集まった若者たちは、開設当初は主にパソコンいじりや楽器演奏、学校帰りの勉強、おしゃべりなど、個々のグループが思い思いのことをして過ごしていたが、2年間の運営の中で、お菓子づくりや英会話教室、さらには楽器演奏会やダンス大会、地域づくりイベントなど、20ヵ所それぞれで創意工夫を凝らしながら、一体となった活動も展開されるようになってきている。


 また、広場の運営に当たっては、大学生などのユースサポーターが中高校生の悩みの相談に乗ったり、あるいはユースサポーターを含めた周辺地域の大人たちが若者たちの主体性を尊重しながら、裏方となってさまざまな活動のきっかけづくりや企画づくりを支援している。これらの取り組みを通じて、若者同士の仲間づくりのみならず、年齢や世代を超えた交流が生み出され、地域で若者を育てる機運が高まり、若者の地域行事への参加機会が増加するなど、若者の居場所が広場を拠点に地域へと面的な広がりを見せつつあると認識している。


 今後の展開方策についてであるが、若者ゆうゆう広場については、より多くの地域で定着させる必要があることから、これまで県民局ごとにモデルとして開設した20ヵ所に加えて、新年度にはさらに10ヵ所の新たな企画を募集し、運営費を助成することとしている。今後、この広場を広げていくためには、県民、団体、市町などさまざまな関係者への趣旨の浸透や運営ノウハウの提供が不可欠であることから、新年度においては、広場の運営団体のみならず、青少年団体や市町関係者も含めたネットワーク会議を県民局単位で開催し、地域の理解を深めながら広場づくりの機運を高めていく。


 委員ご指摘のように「ゆうゆうユープラ」は大変うまくいっている事例であるが、地域においてもさまざまなタイプの広場があるので、そういう事例をもとに、開設マニュアルというようなものも作成して、子どもの冒険ひろばを初め、地域や学校の行事などとの連携、こころ豊かな人づくり500人委員会や地域ビジョン委員会の委員やOBの方々、そして幅広いシニア世代の参画の促進などによって、地域団体や市町などが主体となった身近な広場づくりを働きかけていく。


 今後とも、若者が人とのつながりの重要性や地域社会での役割を実感できる機会の創出に努めて、21世紀の新しい兵庫を担う人づくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えている。





○(葛西利延 委員)  今の答えのように、うまいぐあいにいっておるという認識だということで、それで結構である。子供の社会も青年の社会も、人間というのは一人でなく、縦横と絡み合ってうまいぐあいにいくことであるので、今の認識が事実であればさらに発展させていただきたいと思う。


 次に、地域ぐるみの子育て支援についてであるが、地域子育てネットワーク事業の現状について、近年、子供たちの生命にかかわる事件が相次ぎ、子供や家庭の問題が深刻化している。


 そのため、県では平成16年度の最重要プロジェクトの一つとして、県民、団体、事業者がともに地域ぐるみで子育て家庭を支援する地域子育てネットワーク事業を推進されており、現在38市町、489ネットワークが立ち上がっていると聞いている。この事業は、小学校区単位で、婦人会、自治会、青少年関係団体などがネットワークを組んで子育て支援に取り組む全国的に例のない事業であるが、具体的にどのような活動が行われ、どのような事例があるのかをお伺いする。





○(高坂男女家庭課長)  地域子育てネットワーク事業については、多様な地域団体の参画を得て、ご質問にもあったように、現在38の市町で489のネットワークが立ち上がっている。今年度中には41市町、541校区で立ち上がる見込みである。


 ネットワークの活動としては、メンバーが日常的にきめ細かく子育て家庭に対する見守り、声かけ、SOSのシグナルのキャッチなどを行うとともに、地域で孤立した親などをつくらないための子育て相談とか子育て教室、おもちゃづくりや食事づくりの会などの子育てイベントを開催している。また、メンバーの自宅8,700世帯にステッカーを掲げるとともに、配布している「子育て家庭応援手帳」を活用して、子育て情報の提供や専門機関等の紹介を行っていただいている。


 こうした中で、同じマンションに住む子供のSOSを専門機関につないで家庭訪問がされたり、仲たがいしている親子の間に推進員が入って解決した事例などがある。また、引っ越してきて孤立感のあった母親が、食事づくりの会に参加して友人ができるなどのさまざまなイベントや行事を通じた成果も出始めているところである。





○(葛西利延 委員)  それでは次に、子育て家庭応援地域協働プログラムの展開について伺っておく。


 県では「まちの子育てひろば」、「子どもの冒険ひろば」さらに「若者ゆうゆう広場」の3広場事業、ファミリーサポートセンターなど、多様な子育て支援サービスを実施されている。しかし、これらの事業は各部局にまたがるため、個々のサービスがばらばらで実施され、一番情報を必要とする親子を初め、県民に周知や活用が徹底されていないのではないかという懸念がある。また、地域では子育て支援を行いたいが、支援の方法等がわからず、ちゅうちょしているのを多く見かけるところである。


 地域の親子や子育て支援者など、県民にとってわかりやすくトータルに事業を展開していくため、「子育て家庭応援地域協働プログラム」を進めると聞いているが、今後どのように取り組まれるかをお伺いする。





○(清原理事)  子供たちが被害者、加害者となる痛ましい事件も相次ぐ中、県民、団体、事業者、行政などが協働して実施する子育て支援のさまざまな事業を進めているが、ご指摘のように、情報の周知や参加のきっかけづくりなどに課題が残されている。このため、次年度、県民にさらにわかりやすい形で総合的、体系的に推進していく「子育て家庭応援地域協働プログラム」として子育て支援を進めてまいりたいと考えている。


 プログラムは五つの柱で、一つには、人づくり・ネットワークづくりとして、次年度できるだけ早く地域子育てネットワーク事業を全校区で展開し、参加団体の拡大などを図っていく。二つには、集い合う場づくりとして、引き続き「まちの子育てひろば」「子どもの冒険ひろば」「若者ゆうゆう広場」の三つの広場を拡充して実施。三つには、子育て情報の提供・相談体制づくりとして、月刊誌やホームページ等を活用した各部局横断、さらに県、市町、民間をあわせた総合的な子育て情報の提供。四つには、子育てと仕事の両立支援の環境づくりとして、企業等への先進的な取り組みの紹介やアドバイザーの派遣など。五つには、SOS対応の仕組みづくりとして、子育て家庭のSOSのサインをこども家庭センター等の専門機関につなぐ仕組みの徹底などに取り組んでまいりたいと考えている。


 こうした取り組みを進めていくため、知事を本部長とする地域協働推進本部の子育て地域協働部会で、子育て支援事業の部局横断による総合的な推進に全庁挙げて取り組むとともに、市町との連携強化、また、地域団体、企業などとのネットワーク化の強化などを図り、総力を挙げて次世代のための地域ぐるみの子育て支援に取り組んでまいりたい。ご支援をよろしくお願いする。





○(葛西利延 委員)  理事からわざわざお答えいただいたが、五つの柱があるということで、聞いただけでも、あれもできるか、これもできるかなと思ったりもするが、相当執行に関しては自信があるから理事が答弁されたんだろうと思うが、次世代のためによろしくお願いする。私が頭を下げておく。


 それでは時間もかなり迫っているので、最後に、県民政策部が設置されて2年になるわけで、その評価等を部長にお聞きしようと思ったが、僕の思っていることをコメントして質問を終わらせていただきたいと思う。


 県民政策部が2年前にできて、我が会派の議員が一般質問で、県民政策部が全庁的な施策展開の中で十分な成果を上げられるよう、どのように機能を発揮していくかというような質問をしたら、知事は、「県民のニーズを素早くキャッチして、これを県政の政策にいかにつないでいけるか問われているし、このための環境をどのようにつくっていくかが、これからの部の役割である」と述べられている。要は、県民のいろんな要望やニーズを政策に持っていくということを述べられているが、いずれにしても、県民政策部は県の司令塔で県政のシンクタンクでもあり、大所高所から、また、長期・短期にわたる政策立案、推進をするところと私は思っている。


 したがって、きょうでも質問の中で、石井委員は大阪湾を中心にする将来的構想を尋ねるし、また、佃 委員は、昨日歳入の中で、参画と協働という立派なものをつくったが、仏つくってまだ魂が入っておらんぞと――僕はわかりやすく言っているので、こらえていただきたい――そういうことを言われたので、参画と協働に関してもきょう何回も意見が出たが、まだまだ物足らぬと思っている。


 その中で、私がコメントで言いたいことは、例を挙げて話しするのが非常にいいと思うので、述べさせてもらう。政策会議あり、広報・広聴等々、いろいろ知事の取り巻きというか、司令塔的な人が周りにおるわけであるが、先日、県警と予算に関する勉強会をした。そうすると、今の県警本部は非常にペンシルビルで、エレベーターとかその他の設備が非常に多いために、業務する部分が非常に狭くて困っておるということを聞いたわけである。なぜ私が狭いということを気にするかというと、あのビルが完成したとき、私は警察委員長であり、県警の発展と今後の活躍も期待して私が乾杯の音頭をとった。したがって、あのビルがもう既に狭いということだと、何のために私は乾杯の音頭をしたのかと困っておるような状態である。


 実は、最近神戸に新しく免許の更新所もつくるという、どこにつくるか私は知らないが、何とかそういうような場所が要るというときに、私が思ったのは、なぜ県庁の隣に日赤の跡地があるのに、土地がよそのものになってしまったのかという一つの不思議さを持っている。というのは、日赤の移転に関しては、HATへ移したときに、県が県有地を30年間無償で提供した。そうすると、その立ち退いた後の県庁の横の土地ぐらいは、有償か無償かは別にして、県の意向によっては私は自由になったと思う。そういうことが何か私としては物足らんなと思っているので、広聴室その他があるのだから、こういう司令塔的なのが部局に司令して、「おい、あんな土地要らんのか」ということも考える必要があったのではないかと思って、ここで言わせていただいた。


 もう一つ例を挙げると、震災直後、神戸市が非常に金欠病になった。今も神戸市は金欠病である。そのときに、相当の幹部から私に、「あの相楽園というのは非常に県の施設的なところの場所にあるから、ふさわしいから、県があれを買う気がないか」という打診があって、私は、決算か予算の特別委員会か総務の方で尋ねたことがあるが、そのときも「その土地は要らない、そんなところまで考えていない」。震災直後であったので、そういう考える余地もなかったのかと思うが、あの土地、相楽園なんかも県の施設である方が非常にふさわしいと、思い出したので、あえてこの場所で言っておく。


 いずれにしても、県民政策部がいろいろと大所高所から、担当部局にこういう非常に重要なことは司令をして、検討するように考えるのが、この県民政策部の仕事ではないかと思うので、注意を喚起しながら一言申し添えて、質問を終わる。


○(山口信行 委員長)  以上で葛西委員の質疑は終わりました。


 この際、お諮りいたします。


 県民政策部・復興本部県民政策部で通告のありました質疑はすべて終了いたしました。


 他に通告を受けておりませんので、県民政策部・復興本部県民政策部の質疑を打ち切りたいと思いますが、これにご異議ございませんか。


  (異議なし)


 ご異議ないと認め、さように決します。


 この際、暫時休憩いたします。


 再開は、午後1時40分といたします。


        午後0時49分休憩


……………………………………………………


        午後1時43分再開





○(杉尾良文 副委員長)  だだいまから予算特別委員会を再開いたします。


 これより企画管理部・復興本部企画管理部の歳出審査を行います。


 それでは質疑に入ります。


 この際、当局に申し上げます。


 答弁は、発言の趣旨を的確にとらえ、簡潔に願います。


 委員の発言は、通告に基づき、委員長より順次指名いたします。


 まず、野間委員。





○(野間洋志 委員)  午後のトップバッターを務めさせていただく。


 バブル経済崩壊後15年たとうとしているが、その間、日本の経済における産業構造は大きく変わった。特に金融システムというか、金融機関の間に大きな変化があった。崩壊後、不良債権により金融機関の破綻が相次ぐようなことで、また、金融機関の再編とか統合とかがあって、またメガバンクが登場するというようなこと、また、地域の金融機関においても再編が進んで、自己資本比率を向上させているのが現状である。これはどらかといえば、これから間近に控えたペイオフ対策に金融機関も備えているということが言えるんじゃなかろうかと思う。反対に、多額の公金を預ける自治体にとっても、ペイオフに対する対策が必要ではなかろうかということで、質問に入らせていただく。


 総務省は、全国の自治体に対し、巨額の公金預金の保全について、2002年度のペイオフ一部解禁前から、制度上の問題点や注意すべき点を説明し、借り入れと預金を相殺できるように取引金融機関との契約を見直すことや、安全性の高い国債や政府保証債などでの運用の検討、決済用預金の活用などを挙げ、各自治体の実情に応じた対策を求めてきた。自治体にとっても、国からの細やかな情報提供が必要不可欠であるなど、中央と地方の連携強化が求められるところである。


 自治体側にも、万が一を想定し、独自で対策を講じる動きが広がっている。他の自治体のことを言って申しわけないが、神戸市においては、金融機関が経営破綻した場合の対応策をまとめたマニュアルを作成し、担当部署においてこれまでに2度、破綻時を想定した訓練を実施している。担当者は、「仮に公金が全額保全されても、もし払い出しが停止すれば一時的な流動性に困る。支払いに回せる手元資金がなくなる」というようなことも言っているし、預金の確認や報道機関への情報提供などの流れも確認している。


 そのほかにも、札幌市では、土地開発公社の借り入れに対する市の保証債務と預金債権の相殺が可能となるように取引銀行と確認書を交わしているし、仙台市においては、職員向けのペイオフ対策マニュアルや金融機関が破綻した場合を想定したマニュアルを作成している。専門の担当者を設置している例としては、秋田県で、金融庁検査局に派遣した職員をペイオフの担当者として配置、また、埼玉県では、金融機関の情報収集を行う専門の担当者を設置し、静岡県と愛知県では、大学教授や民間のシンクタンク、会計士など外部アドバイザーを採用している。静岡県ではそれに加えて、職員を金融機関に派遣して研修を実施している。また、千葉市では、取引金融機関の経営状況が悪化した場合の段階的な対応策、すなわち警戒レベル、危機レベル、破綻時、これについて定めているように、都道府県や市においてもそれなりの対応策がとられている。


 そこでお伺いする。ペイオフ解禁を目前に控えた本県において、具体的にどのような対策を講ずることによってリスクの軽減を図るお考えなのか、当局の見解をお伺いする。





○(荒川企画管理部長)  県においても、これまで公金保全の対策を講じてきている。具体的に申し上げると、基金などの運用金については、元本の償還が確実な県債などを購入するとともに、担保提供もしくは県債引き受け等により借り入れと相殺が可能な範囲内で金融機関へ預金を行っているし、また、中小企業向けの制度融資に係る預託金とか日々の支払いに必要な準備金については、預金保険で全額保護される有利子の普通預金などを活用している。ペイオフが全面解禁されるこの4月以降も、同様に全額保護される無利子の普通預金などの決済用預金を活用したいと思っている。


 また、事務的に申し上げると、資金管理課が中心となって、金融機関が万が一にも破綻したときに備えて、相殺手続などの公金保全の手順などを定めた対応マニュアルを作成して、担当部署に対して説明会なども開いて周知を図ってきている。そういう事後的な保全策に加えて、ディスクロージャー誌などによって各金融機関の経営状況を随時把握するなど、いわば予防的な対応にも努めているところである。





○(野間洋志 委員)  今いろいろ対策をお聞きしたわけであるが、守りの方が強いんじゃないかと思う。私は、ここで申し上げたいのは、攻めと言うとおかしいが、やはり上手に運用をしていただきたい。1,000億円となると、0.01%でも1,000万であるから、できればうまく運用していただきたいということで、預金を当面どうするかについてお伺いしたい。


 本年2月の朝日新聞の調査によると、全国の都道府県、県庁所在地、政令指定都市の計95自治体のうち9割を超える自治体が、例外的に全額保護される無利息の決済用預金を導入済みか、あるいは導入予定であり、兵庫県もその一つである。しかし、東京都のように「健全性の高い金融機関を選別しているので、安全性の問題はない」ということで、導入しない自治体もあるということである。安定性の高い国債など預金以外での運用をふやす自治体もあるので、決済用預金一点張りでは能がないのではないかと考える。


 そこで、もう少し公金運用に工夫があってもよいのではないかと考えるが、この点について当局のご所見を伺う。





○(藤田資金管理課長)  保全が必要な公金のうち、制度融資の預託金並びに日々の支払いに必要な準備金については、先ほど部長が答弁したように安全性を第1に考え、預金保険で全額保護される決済用預金を活用し、保護を図ることとしている。


 一方、基金等の運用金については、委員ご指摘のように少しでも多くの運用益を上げるべく、長期運用が可能な資金については県債、国債等元本の償還が確実な債券での運用を、また、短期的な運用を行う資金については大口定期等で運用するなど、効率的な運用に努めている。さらに、大口定期の預け先については、相殺債務が設定されている金融機関を対象に入札方式により決定するなど、有利性の確保にも努めている。


 このような運用を行った結果、基金における平成16年度の運用実績は、昨今の低金利の続く状況ではあるが、平均運用利回りで約0.71%程度を確保できる見込みである。今後とも安全性に配慮しながら、可能な限り効率的、弾力的な運用に取り組んでいきたいと考えている。





○(野間洋志 委員)  非常に細かいことを言って申しわけないが、わずかでも大きく変わってくるということであろうかと思う。冒頭にも申し上げたように、国と県との情報交換というものも必要であろうし、また、職員の方々を金融機関に派遣して勉強させるとか、あるいはアドバイザーとして来ていただくとかいうことによって、より効率よい運用をお願い申し上げたいと思う。


 次に、「ひょうごキャリアアップ・プログラム」についてご質問する。


 バブル崩壊後、日本経済が長引く不況から脱却できずに苦しむ中で、企業は生き残りをかけ、過剰雇用を解消するためのリストラを敢行したが、その影響は、既にその企業で働いていた人にだけ及んだわけではない。正規社員の採用を手控え、パートや派遣労働者の比率を高める企業が増加した結果、若者が正規社員として就職できる間口が非常に狭くなったということである。その結果、とりわけ20歳代の若年者の失業率が高くなり、働く意欲と能力がありながら職につくことができない状況である。


 以前は「フリーター」ということがよく取り上げられていたが、最近では「ニート」という、働きもしない、学びもしない若者がふえていることが大きな社会問題となっている。私は、何も努力をしてこなかった人までも含めて、すべての人が正規の職員として就職できるようにすべきだと言うつもりはない。少なくとも、まじめに一生懸命努力した人が報われる社会になってほしいと願うところであるし、そのために私もお役に立てればと願っているところである。


 このような危機的な状況を少しでも解決しようと、厚生労働省は平成13年12月から「若年者トライアル雇用制度」を始めた。これはハローワークから紹介された若年者を一定期間試行的に雇い、その業務遂行能力を見きわめた上で本採用するかしないかを決める制度である。


 本県では既に、国がこうした取り組みを始める1年以上前から「ひょうごキャリアアップ・プログラム」をスタートさせている。この制度は、厳しい経済・雇用情勢やライフスタイルの多様化により、さまざまな就業志向が生じていることを踏まえ、若年層の雇用機会を創出するために創設されたものであり、18歳から29歳の若者を非常勤嘱託員として採用し、県における職務経験を通じてキャリア形成を図るものである。知事部局だけでなく、教育委員会や警察を含めた取り組みとして、平成16年度は200人が本庁や地方機関に配置されて職務に当たっておられるところである。


 制度創設からほぼ5年が経過したわけであるが、制度の目的や趣旨に照らし、このプログラムが果たしている役割を県としてどのように評価されているかお伺いする。





○(山内人事課長)  キャリアアップ・プログラムは、兵庫型ワークシェアリングの県と労使の三者合意を受け、公務部門における率先した取り組みとして平成12年度に創設したものであり、他府県においても同様の制度が導入されるなど、自治体を先導する取り組みとして注目を集めたところである。


 実施効果については、嘱託員へのアンケート調査によると、その7割以上から「職務内容に満足している」、「県での職務経験がキャリアのステップアップに役立っている」との回答を得ている。また、嘱託員を配置している所属へのアンケートでも「業務遂行に役立っている」との回答を得ていることから、就業者、配置所属の双方からアンケートベースでは評価を得ていると判断をしている。さらに、毎年約6割から7割の人が県を離職する段階で、民間企業や公務員などの希望する道へ進んでいることから、県での職務経験が新たな進路のステップとして役立っていると考えている。


 これらのことから、県としては、雇用機会の創出と就業者のキャリアアップを図るという所期の成果を上げているものと考えている。





○(野間洋志 委員)  非常に成果を上げているということをお聞きして安心した。


 ただ、2点ほど問題があるのでお伺いしたい。現行の制度では、若年者層の雇用機会の創出をキャリアアップの目的としていることから、採用者の年齢を18歳から29歳とされているが、景気が一部で回復傾向にあるとはいえ、依然として厳しい雇用情勢が続く日本の経済である。30歳以上の求職者にも配慮をし、年齢の上限を少々緩和してもいいのではないかという年齢の制限について。


 もう一つは、雇用期間についてである。「ひょうごキャリアアップ・プログラム」は、非常勤嘱託員として雇用期間を原則として1年間とし、1年間に限って再度任用できるものとされている。しかし、制度の目的である若年者層のキャリアアップという観点からすると、1年間で身につけられることは限りがあるのではないか。恐らく最初の何ヵ月かは職場環境に順応するのに精いっぱいであり、ようやく仕事が理解できて軌道に乗ってきたころには期間満了ということでは、非常にもったいないのではないかと考える。優秀な人材については、さらなる雇用期間の延長をしてもいいのではないかと考えるが、この雇用期間について当局の見解を伺いたい。





○(山内人事課長)  まず、年齢の制限についてである。キャリアアップ・プログラムは、新規学卒者を中心とする若年者層の雇用状況が厳しいことを踏まえ、県での雇用だけを目的とするのではなく、県における職務経験を通じて希望する職に進むためのステップとすること、さらには、県職員の超過勤務の縮減に資することもねらいとして実施しているものである。このため、若年層の範囲として、高等学校卒業から大学及び大学院の新規学卒者の年齢層を念頭に置いて、採用者の年齢を設定している。


 最近のデータで見ても、本県の大学卒業者の就職内定状況が全国平均を大きく下回っており、新年度に向けての募集についても、所期の目的に沿って29歳を上限としたところである。今後の取り扱いについては、状況を見きわめて対応することとしたいと思うが、依然、若年層の雇用状況が厳しいことや次の進路を見出すためのステップを目的とする制度であることを考慮すると、当面、現行の年齢の幅が適当ではないかと考えている。


 次に、雇用期間についてである。キャリアアップ・プログラムは、県での職務経験を通じて、希望する職に進むためのステップとすることを目的とする制度であることから、基本的に雇用期間を1年間としている。しかし、委員ご指摘のとおり、厳しい経済・雇用情勢のもと、1年間ではキャリアアップの期間として少し短いのではないかという面もあるため、雇用期間をさらに1年間延長できることとし、最長で2年間としている。


 これをさらに延長することとなると、嘱託員の採用試験において毎年5倍以上の受験倍率があることを考慮すると、できるだけ多くの人に採用の機会を与えていくことも必要であると考えている。したがって、次の進路を見出すためのステップを目的とする制度であること、できるだけ多くの人に雇用の機会を提供することを考慮すると、当面、現行の2年間を限度に運用していくことが適当ではないかと考えている。





○(野間洋志 委員)  これから働く人を育成する大事な大事な事業であろうかと思うので、よろしくお願いしたい。


 次に、住基ネット、住民基本台帳カードの普及についてご質問する。


 住民基本台帳ネットワークシステムの第2次サービスの一つとして、2003年8月25日から、希望する住民に対して市町村が住民基本台帳カードを交付することになった。住民基本台帳カードは、セキュリティーの高いICカードとしてさまざまな活用が可能であり、写真つきのものは身分証明書としても使えるというふれ込みで導入されたところである。


 最近、ゴルフ場を舞台にした大胆なカード偽造事件が発生したことを受け、金融機関においてもカードのIC化が進められようとしている。また、住民基本台帳カードを保有していれば、インターネットを活用することで、わざわざ行政機関の窓口に出向くことなしに各種の申請や届け出を行うことができ、有効に活用されれば住民の利便性は大きく向上すると思う。そして、各自治体が推進している電子自治体の構築に必要不可欠な媒体であると考える。


 しかし、住民基本台帳カードのこれまでの交付枚数は、導入から1年が経過した昨年8月現在、全国で36万1,420枚であったと総務省が公表している。普及率は人口に対してわずか0.28%であり、これでは全く宝の持ちぐされではないか。そこでまず、県内市町における住民基本台帳カードの交付状況と、それに対する見解をお伺いしたい。





○(杉原市町振興課参事)  住基カードの交付については、平成17年1月現在で1万7,860枚、住基人口で0.32%と、近隣の府県あるいは同規模の県と同様、普及がいまひとつ進んでいない状況にある。


 住基カードについては、住基ネットを基礎にして運営される公的個人認証サービスの電子証明書を格納することが可能であるので、今後、電子申請、電子申告が本格的にふえていくことに伴って、住基カードも次第に利用されていくものと考えている。電子申請の推進とあわせて住基カードの普及を図ってまいりたいと考えている。





○(野間洋志 委員)  非常に普及率が悪いのはPR不足があるのではないかということで、その点についてご質問する。先ほども申したように、写真つきのカードは身分証明書としてどこでも使えるものである。以前、金融機関で住民基本台帳カードを身分証明書として提示したところ、窓口の職員がご存じなかったということも聞いたことがある。まさか今はそんなことはないと思うが、それくらい国民の関心が低いということである。


 そこで、本県では県民に対してどのようなPR活動をしてこられたのか。基本的には市町がやるべきことかもしれないが、本県としても、住民基本台帳カードの認知度アップを図るために積極的な役割を果たすべきと考えるが、当局のご見解を伺う。





○(杉原市町振興課参事)  住基カードをPRするため、県では知事みずからが交付初日に住基カードを取得したことを初め、「県民だよりひょうご」などへの掲載やフォーラムの開催を行ってきた。また、兵庫県老人クラブ連合会などの高齢者団体、あるいは兵庫県商工会議所連合会などの経済団体に対して、会報誌への掲載の依頼やチラシの窓口配布をお願いをした。さらに、先般、県内の31大学に学内でのポスターの掲示、あるいは新入生オリエンテーションの場におけるチラシの配布を依頼した。


 今後とも、身分証明書を持たれていない高齢者、大学生を初め、県民の皆様に対して市町とともに広報を積極的に実施してまいりたいと考えている。





○(野間洋志 委員)  最後に、住基カードについてもう1問、ご質問する。


 住民基本台帳カード活用の可能性は、何も身分証明書として使えることに限らない。ICチップの空き容量を利用すれば、各種証明書の自動交付や図書カードなどとの統合が可能になる。このように、住民基本台帳カードを多目的に利用することは、各市町が条例で定めれば実現可能になる。例えば宮崎市や岩手県の水沢市など、カードの多目的利用に積極的に取り組んでいる市町における普及率は、宮崎市が11.3%で、水沢市が8.4%と非常に高くなっている。


 このことからもわかるように、住民ニーズを的確にとらえ、国民がぜひ持ちたいと思えるようなカードにしていけば、おのずと普及率は上昇していくのではないか。そこで、本県における住民基本台帳カードの多目的利用について、どのような取り組みを推進されようとしているのかお伺いする。





○(高井企画調整局長)  住基カードの多目的利用を推進し、住民サービスを向上することが、カードの魅力を高め普及につながると考えている。テレビのクレジットカードのコマーシャルでもそうであるが、「持っててよかった」というふうに実感していただくことが、何より普及の近道ではなかろうかと思っている。例えば加古川市では、昨年の11月から住基カードを用いて住民票の自動交付サービスを開始したところ、3ヵ月の間に約700枚の交付が行われたと聞いている。


 このため、本県では多目的利用のデモンストレーションや、ご紹介いただいた岩手県水沢市の担当者を講師としてお招きして講演会を行うなど、市町長あるいは市町職員を対象としたセミナーや説明会を行い、多目的利用の普及啓発にも努めている。


 また、県が多目的利用のモデル事業計画を市町に委託をして作成していただいて、これをもとに他の市町の多目的利用の助言を行う住基カードスタンドアップ事業というものを昨年度実施して、多目的利用の事業化に向けた支援を行っている。本年度は洲本市において証明書の自動交付サービスのほか、救急・災害時の身元確認サービスなどについても検討を行っていただいている。新年度予算においても、普及啓発事業や住基カードスタンドアップ事業の継続実施をお願いしているところであるが、新たな多目的利用の掘り起こしと事業化に努めてまいりたいと考えている。





○(野間洋志 委員)  将来の電子自治体実現のためには、これは不可欠なものであろうと思うが、普及がなかなか進まないのは、それなりにクリアすべき大きな課題があると思う。何とぞご検討いただくようお願い申し上げ、私の質問を終わる。





○(杉尾良文 副委員長)  以上で野間委員の質疑は終わりました。


 次に、中田委員。





○(中田香子 委員)  まず初めに、皆さんがたくさんご質問なりご発言になった緑税について、懲りもせずに私も発言させていただく。


 森林や里山の果たす役割の大きさ、大切さは、今さら言うまでもない。私も、多様な公益的機能を有し、私たちの生活に深いかかわりを持つ森林が、このたびの風水害において一層の荒廃が進んだことを十分認識している。調査等で行っても、ほんとに目で見えるくらいに荒廃をしているという状況であった。森林整備の必要性を強く認識したところである。県民の総参加でこれに取り組む仕組みとしての県民緑税の導入には、理解を示すものである。


 しかし、新税の導入に関しては県民からの了解を得ることが一番大切なことだと思う。この理解を得るという作業は、単に税の理解を得るということにとどまらずに、環境保全、地球環境保護、防災、さまざまな生物との共存等の環境教育となるものである。そういう観点から歳出予算を見ると、県民緑税を導入するに当たって、県民に理解を得るための普及啓発事業としては新たに予算計上はされていないが、ぜひ積極的に取り組んでいただくことをお願いして質問に入りたい。


 県民緑税については、その財源の使途についても十分な検討を要すると思う。税導入の趣旨、目的に通じるものでもあり、新たに県民に負担を課す以上、税の目的は明確にする必要がある。新税の目的が見えにくくなることは問題だと思う。単に都市部と農村の配分というような見方ではなく、目的の中心的な使い方がされてこそ、新税として導入することに理解が得られるのではないかと考える。


 当初は、森林保全を目的として検討が始められたと認識しているが、県民緑税については都市緑化にも充てることとされており、税の目的の焦点がかえってわかりづらくなっているように思う。都市緑化については既存事業で取り組んだ方が新税が生きてくると考えるが、都市の緑化も加えることになったいきさつ、考え方をお伺いしたい。





○(荒川企画管理部長)  県民緑税の使途の考え方についてである。まずは、委員の方からこの緑の公益性や県民緑税の必要性についてご理解いただいているということで、応援のお言葉をいただいて感謝申し上げる。


 今さら私が申し上げるまでもないが、本県では、全国的にも大きな都市地域を有しているわけであり、現在「さわやかみどり創造プラン」を策定して、都市地域の緑の整備に取り組んでいるところではあるが、このプランで目標としている都市の緑の量を達成したとしても、ゆとりと潤いのある都市として望ましいとされている緑の割合というか、緑の量にはまだまだ足りないという実情である。


 これも今さら申し上げるまでもないが、大規模な都市におけるさまざまな活動が環境に与える負荷は大きいのはもちろんであり、ヒートアイランド現象とか騒音、大気の汚染などが問題とされており、都市地域における緑の増加は、このような大きな意味での環境問題を軽減するとともに、身近な観点では火災の延焼とか建物の倒壊を防止するという防災面でも、安全・安心な都市構造の構築に資するものである。


 こうしたことから、都市の方の緑の保全・再生も、山の方に劣らず重要な課題であると考えているわけであり、都市地域の緑をぶった切ることなく森林と一体として整備することで、こうした緑の公益的機能がより効果的に発揮されると考えたわけである。したがって、当初検討していた森林に加えて、都市の緑についても、社会全体で緑というものの保全・再生を支える仕組みとして県民緑税で対応していくことがふさわしいと考えたものである。





○(中田香子 委員)  都市緑化についても本当に必要だということは、私もよく認識しているが、この緑税が5年間という期間の中で、目的税であるということを考えたときに、一層理解がいただきにくくなるんじゃないかという心配を申し上げている。


 次に、国民保護法に関する計画策定である。まず、国民保護計画の作成についてであるが、国民保護法において、地方自治体は、国、指定公共機関とともに武力攻撃事態の対処措置の実施主体とされている。具体的には、国が策定する基本方針に基づいて都道府県知事は、国民保護に関する計画を策定し、さらに、これに基づいて市町村が国民保護に関する計画を策定するとある。


 また、新年度予算にも、国民保護計画の作成のための予算が1,467万9,000円計上されており、その内容は、計画作成のための協議会の開催、国民保護フォーラムの開催となっている。国民保護は、住民の生命と財産を守ることであるとの認識のもと、保護計画の策定に当たっては、慎重かつ十分な議論が望まれるところである。


 そこで、まず、国民保護計画の作成の期限はどうなっているか、また、具体的な作成スケジュールはどのように考えておられるのか、お聞かせいただきたい。





○(上り口防災企画課参事)  国民保護計画は、3月末に国が策定する基本指針に基づき、今議会で条例を可決いただいた国民保護協議会に諮問をし、意見をいただきながら作成することとなっている。計画の作成については、国から17年度中を目途に作成するよう要請されており、県としても、県民の安全・安心を守る立場からできるだけ早い時期に計画を作成したいと考えている。


 具体のスケジュールについては、17年度のできるだけ早い時期に国民保護協議会を立ち上げ、国民保護計画の作成に関して諮問をして、国民の保護のための措置の実施体制とか住民の避難や避難住民等の救援の実施に関する事項などのご審議をお願いしたいと考えている。また、計画案ができた段階で、県民の意見を聞くとともに、計画作成過程の節目では県議会にも説明を行い、ご意見を伺いながら計画を作成していきたいと考えている。最終的には、国との協議を経た上で、17年度中には兵庫県の国民保護計画を作成したいと考えている。





○(中田香子 委員)  今ご答弁いただいた国民保護協議会についてであるが、国民保護法では、都道府県には、保護計画の策定や施策などの措置に関する事項を審議するための諮問機関である都道府県国民保護協議会の設置が義務づけられ、市町村にも同様の義務づけがなされている。今定例会に兵庫県国民保護協議会条例などが上程された。


 国民保護協議会は、諮問機関として県国民保護計画作成に当たり、重要な役割を果たすものであり、その構成メンバーには、幅広い視点から議論が求められるところかと思う。そこで、国民保護協議会について、その具体的な人数や構成メンバーはどのように考えておられるか、お答えいただきたい。





○(上り口防災企画課参事)  国民保護協議会の委員については、国民保護法の規定により、知事は、県の区域に係る国民の保護のための措置の実施に係る関係機関である指定地方行政機関、自衛隊、県、市町、指定公共機関または指定地方公共機関の代表者、及び国民の保護のための措置に関し知識または経験を有する者から、委員を任命することとなっている。委員の数については、関係機関の代表者が50人程度、知識経験者が20人程度の、合計おおむね70人程度と見込んでいる。


 協議会に参画していただく具体の構成員については、現在選考中ではあるが、関係機関については、防災会議の委員を基本として、また、できるだけ多くの方々から幅広くご意見を聞いて計画を作成したいと考えていることから、知識経験者についてはいわゆる学識経験者だけではなく、地域活動団体や事業者団体の代表の方も含め、幅広い分野から協議会の委員として参画していただきたいと考えている。





○(中田香子 委員)  メンバーについて、随分多くの人数でということである。自衛隊という話が出ていたが、保護というところから見たときに、自衛官という立場の人が実際にこういう会議に出られるのかどうかということが、少々気になっている。あくまでも県民の命と財産を守るという視点のときに、最も気になるのは自衛官という存在の方なのかということである。今はまだはっきりしていないのか、その辺はおいておきたいが、私は、非常に気になっているのは、そういうところだということを申し上げておきたい。


 国民保護フォーラムであるが、これについて、国民保護計画を実効あるものとするために、国民保護フォーラムが開催されるのかと思うが、これもどのような内容で、何を意図して開催されるものなのかお聞きしたい。





○(上り口防災企画課参事)  国民保護のための措置を的確かつ円滑に実施するためには、国民の自発的な協力が不可欠であることから、武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護するために実施する措置の重要性について、平素から県民に十分理解をしていただくことが必要であると考えている。


 その一つの方法として、国民保護計画の作成作業の進捗に合わせて、市町や関係機関の職員を初め、消防団員、自主防災組織やボランティアの活動家、その他広く県民の方々を対象とした国民保護フォーラムを開催することとしている。その詳細については今後検討するが、例えば、専門家による講演やパネルディスカッション等を通して、武力攻撃事態等における住民の避難や救援の仕組みに関すること、また、自主防災組織やボランティアがどのような役割を担うのかなどについてご議論いただければと考えている。


 このフォーラムの開催によって、国民保護に関する県民への意識啓発を図り、認識を深めていただくとともに、県民の方々から直接意見を聞く場としても活用してまいりたいと考えている。





○(中田香子 委員)  私が一番気にしているのは、次の質問の有事訓練のことである。努力義務ではあるが、有事訓練を実施することになっているということであるが、先日、3月6日だと思うが、NHKスペシャル「東京大空襲60年目の被災地図」というのを見た。私自身、広島県の呉で生まれて、戦時中を呉で過ごしている。幼かったが、呉の町が焼けていくありさま、B29が焼夷弾を落としていく姿というのがものすごく強く脳裏に焼きついている。


 そういう中できょう質問させていただいたが、「東京大空襲・焼夷弾32発の恐怖」という、あれを見て、果たして有事訓練という形でどういうことをすれば命が本当に守れて、対応していけるのかということが想像できないというか、自然災害のときの訓練、その辺との区別というのが、ほんとに想像がつかないという思いである。本当に混乱なく、自然災害と有事の訓練というのが両方行っていけるのかどうかということも質問させていただく。





○(北林防災局長)  国民の保護のための措置に関する訓練、いわゆる有事訓練と言われていることであるが、それについては住民の避難あるいは避難住民の救援、さらには武力攻撃災害への対処など、国民の保護のための措置を的確に実施するためには、そのような訓練も平素から行っていく必要があると考えている。


 自然災害と有事を原因とする災害ではどう違うかということであるが、どちらも災害に対しては県民の安全を確保するための方策を講じるという点では、共通項が多いわけであるが、一方、武力攻撃災害等々においては、自然災害に比べて被害の規模が大規模かつ広域的になること、あるいは特殊な災害に対処する必要がある、こういうことにおいて防災上の訓練とは異なるということもあろうかと思う。


 実際の訓練に当たっては、例えば生物剤とか化学剤による災害などを想定した除染の訓練や被災者の救助訓練は、国民の保護のための措置に関する訓練として実施する一方、避難所の運営訓練とか炊き出しの訓練、そういう自然災害と内容が共通するものについては、防災訓練と共同して実施して、訓練が効果的なものになるようにしたいと考えている。いずれにしても、訓練をするに当たっては、県民あるいは関係機関にもこの訓練の趣旨を事前に説明をして、理解をしていただくよう努めてまいりたいと考えている。





○(中田香子 委員)  この訓練については、この地域の町を、そしてそこに住む人たちをすべて壊滅状態にしようと人が意識的に働きかけるものである以上、どこまで防げるのか、私は、非常に疑問に思っている。そういうことが必要のない世界にする努力というか、平和への取り組みがまず非常に大事ではないかと思うし、そうであってほしいと願っている。


 この問題はこの辺でおいて、現実に戻りたいと思う。これも現実ということであるが、非常に近い現実に戻る。


 次に、老朽化した地方機関庁舎の計画的リニューアルについてご質問する。


 常任委員会における調査で西播磨方面に行くと、ほんとに立派な施設がたくさん今新しくできている。これはこれで新しい施設を十二分に活用していただきたいと思うが、一方で、地域ではたくさんの県民が利用される施設が非常に老朽化して、十分に目的を果たせるのか、あるいは見た目にも余りにもちょっとどうなのかというような施設がある。相談に来られるような場所が、相談を受ける側がストレスが高まるであろうなと思えるような施設がある。


 そういうところにも十分目を向けていただいて、新しい立派な建物を建てることも結構であるが、今「つくる」から「つかう」時代である。新しく建てかえなければいけないのではとは言わないが、計画的にリニューアルを進めていくべきだと考える。


 そこで、県民局からの地方機関庁舎のリニューアルの要望について、現地調査などの実態調査を行っておられるのかどうか、また、リニューアルについての計画はどのようになっているのか、お伺いする。





○(大上管財課長)  総合庁舎、集合庁舎については、組織の見直しなどにあわせて執務スペースの拡充等に努め、執務に支障の生じない面積を確保しているが、多くの庁舎は建築後相当の年数を経過していることから、老朽化あるいは狭隘化が進んでおり、その適切な維持・管理に当たっては、各県民局との連絡調整を十分に行い、問題を把握するとともに、管財課職員が現地に赴き、現状を詳細に調査してその対応に努めているところである。


 庁舎のリニューアルについては、平成7年度から取り組んでいる耐震改修工事に合わせて、設備機器などの更新工事を実施しているほか、平成15年度には洲本総合庁舎の空調設備を、平成16年度には姫路総合庁舎のエレベーターを更新するなど、順次計画的に改修を進めているところである。さらに、老朽化や狭隘化が著しい加古川総合庁舎については、その抜本的な解決を図るため、現在、建てかえ計画を進めているところである。


 今後とも、厳しい財政状況の中ではあるが、建物の耐用年数等を踏まえながら、耐震改修工事を初め、必要となる改修工事を計画的かつ効果的に進めることによって、快適な執務環境をつくり、公務能率の向上を図るとともに、県民に親しまれ、利用しやすい庁舎となるように努めていきたいと考えている。





○(中田香子 委員)  ぜひ地方の方にも目を向けていただくよう、よろしくお願いしておきたい。


 次に、未利用地等の有効活用であるが、高齢者、障害者が地域で安心して暮らしていけるために、家庭的な環境の中で日常生活を送ることができるグループホームの整備が求められている。しかし、都市部では、高い地価水準がネックとなっているのか、NPO法人や運営する力を持っておられる民間も、施設の建設や土地を取得するのが困難というのが実態のようで、特にグループホームの設置もおくれているように思う。それは今申したようなことが一つの理由になっているのではないかと推測している。


 そうした中で、県では、未利用地について県庁内部での検討を行うとともに、地元市町等での活用の検討を行い、その結果、活用の見込めない用地については、行財政構造改革の取り組みとして、自主財源の確保を図るため売却処分に取り組んでおられるところである。


 昨年の決算特別委員会でも、我が会派の質問で、財政状況の厳しい中での公有財産処分による財源確保について質問し、売却に向け、隣接地との境界画定協議など、売却に向けた事務を計画的かつ積極的に進めていくとの答弁をいただいている。


 未利用地の売却については、行財政構造改革を進める中で非常に重要であると認識はしているが、その前提として、貴重な財産として活用を図ることが重要だと思う。先ほど述べた現状を見るとき、こうしたおくれている分野に対して、現に使用していない建物や用地を活用した事業を展開することも考えていくべきではないかと思う。そこで、未利用地の現状はどうなっているのか、また、未利用地等の利活用についてどのように取り組まれているのか、お伺いする。





○(川中財産管理室長)  県が保有している未利用地は、平成17年2月末時点で合計64件、246万9,000平方メートルある。その内訳は、元公舎跡地等の小規模な宅地が32件、8,000平方メートル、その他の宅地が20件、11万3,000平方メートル、山林・雑種地等が9件、66万1,000平方メートル、寄付受納した森林が3件、168万7,000平方メートルある。


 ただいま委員ご指摘のとおり、県有未利用地については、県民の貴重な財産として活用することが重要であると認識している。このため、毎年度県庁各部や県民局等に対して未利用地の活用について照会を行い、活用を促すとともに、地元市町に対しても照会を行って、その活用の促進を図っているところである。さらに、団体からの取得や使用に関する要望があった場合には、担当部局にすぐに情報を伝えて、活用についての調整を行っている。


 今後ともこういった取り組みをさらに積極的に進めるとともに、高齢者対策等県政の重要課題の推進のために、さらに積極的に活用していくことも必要ではないかと考えている。このために、関係部局との調整・連携をさらに密にして、未利用地等の活用を図ってまいりたいと考えている。





○(中田香子 委員)  私は、午前中の葛西議員からの発言と同じことを申し上げて終わりたいと思う。


 それぞれの担当部局から、この施設をつくりたいとか、この施設が必要だという話が上がってきてということもあろうと思うが、企画管理部として積極的にそういう未利用地を、県下にこういうところがあるとか、この施策がおくれているんじゃないかということもきちっと伝えながら、「そのためにこの土地があるが」という積極的な働きかけをぜひしていただきたいと思う。


 例を言うと、東京都などは非常に土地も高騰しているし、福祉施設がなかなか建設できないということで、民間の方を活用しながらでも、その公共の土地あるいは建物等をリニューアルしながら提供していっているということである。それは企画あたりが積極的におくれている施策をきちっと拾い上げてやっていっておられる、その辺をよろしくお願いして、私の質問を終わる。





○(杉尾良文 副委員長)  以上で中田委員の質疑は終わりました。


 次に、松本よしひろ委員。





○(松本よしひろ 委員)  事をなすには人と金、人事と予算が大切である。その意味で、企画管理部はその両方を握っている。県組織の管理部門の頂点にあるわけである。組織が巨大であればあるほど、ややもすれば現場から遠くかけ離れたところで人事と予算が扱われるということも懸念される。どんな人を、どんな立場で、どんなふうに配置するか。お金には色も印もないから、予算上はただの数字であるが、どういうところに重点配分するかということが大切であり、そのことによって県政が評価をされる、その大変な役を担っておられる企画管理部の皆さんに対して、きょうは質問をさせていただきたい。


 予算委員会であるから、予算を議論すべきで、人事は触れるべきではないのかもしれないが、若干、人の問題について質問をさせていただきたい。あくまでも人事、予算の編成に当たって、県民の目線、地域の現場の感覚を失わずに、仕事をする現場の立場に立った人事、予算の編成に取り組んでいただきたいということをお願いして、質問に移りたい。


 まず、地方分権改革、市町合併、行財政構造改革と、県政を取り巻く大きな環境が変化をしてきているが、このような国が進める分権改革の取り組みによって、地方行政がどう変化をしつつあるのか。その一つは、地方分権一括法による国の関与の制限であり、その二つは、自治体合併による基礎的自治体の再編成であり、その三つは、三位一体改革と言われる財政面の改革である。


 言いかえれば、国の関与を弱め、権限や仕事、そして税財源が国から県へ、県から市町へ移されることとなるわけであるが、これらの意味するところが何か、そして具体的にどの分野で、県の事務量がどのように変化したのか、また、それによって県の職員数、財政面がどのように変化したのか、さらに、今後の進展によってどのような変化が見込まれているのか、県民に対する説明という観点でご説明をいただきたい。





○(高井企画調整局長)  真に県民に必要な行政サービスを自主的、効率的に展開していくためには、地方がみずからの権限と責任と財源を持って、地方の自己決定と自己責任の原則を確立していくことが不可欠である。地方分権一括法の施行を初め、市町合併、三位一体改革など一連の改革は、いずれもこうした分配・自立型の統治システムをめざすものであると基本的に認識をしている。


 これらの改革に伴う事務量の変化をすべて定量的に把握することは困難であるが、具体的に県の職員定数の増減を伴ったものとしては、地方分権一括法の施行に伴う信用組合の検査事務等の国への移管により5名の削減、合併により設置された市への県からの福祉事務の移管によって、これまでのところで約30名の削減を行った。


 また、予算の面で申し上げると、三位一体改革に伴って、平成17年度の影響額として、国庫補助負担金が637億円縮減され、それに相当する額の税源移譲あるいは地方交付税が措置される。また、市町合併に伴い生活保護費等の福祉事務の事業費が約15億円減額となり、これも相当額の地方交付税措置が県から市の方に変更されているなどの変化が生じた。


 今後の見通しについては、三位一体改革の動向など変動要素も大変多いので、職員数あるいは財政面の今後の変化を定量的に見込むのは困難であるが、いずれにしても社会経済構造が大きく変わっていく中にあって、地方行財政を取り巻く環境の刻々の変化とその影響を的確に見きわめながら、適時適切な対応に努めて、成熟社会にふさわしい行財政システムを確立してまいりたいと考えている。





○(松本よしひろ 委員)  職員数については、行財政構造改革による増減ということもあると思う。地方分権改革や市町合併による増減との関係についてお伺いしたい。兵庫県においては、同じ時期に組織、定員、給与、そして事務事業にわたる行財政全般を見直した行財政構造改革推進方策を定めて、実施をしてきたわけである。この中で、職員数を平成11年4月を基準に一般行政部門では1,250人削減ということが明記されているが、これらの行革フレームによる職員数の増減と、地方分権改革や市町合併による職員数の増減との関係について説明をお願いする。





○(山内人事課長)  行革の推進方策において、定員については平成20年度までに一般行政部門で1,250人の削減を数値目標として掲げている。改革期間中には、さまざまな定員の増減要素が生じることが想定されるが、新規の行政需要についてはスクラップ・アンド・ビルドを基本に対応しつつ、退職数に対し採用数を必要最小限にすることで、実員ベースで1,250人の削減を行っていこうとするものである。


 委員ご指摘の地方分権や市町合併による定員減については、推進方策の定員削減目標を達成するための一つの要素としてとらえている。





○(松本よしひろ 委員)  次の質問に移る。次は、専門職制の導入に向けた取り組みについてである。これまでも機会あるごとに、専門職制の導入ということについて見解をお聞きしてきたが、改めて、専門職制の導入ということについてお伺いしたい。


 厳しい財政状況のもとで、人員削減を進めなければならない。一方、地方行政のニーズは増大することはあっても減少することはないようである。県民による参画と協働を進めようとされているが、行政の効率化と高度化が課題となる。


 事務の簡素化と効率化を図るとともに、職員一人一人の能力向上と勤労意欲を高める必要がある。特に、浅く広くではなく、高度な知識や技術、経験という専門性を要求される仕事では、キャリアアップよりもスキルアップが必要となってくる。しかも、技術系の職員など専門性が高ければ高いほど、職域が狭く、昇任ポストが限られてしまう。そのために、事務系の管理職の職員との人事バランスがネックとなる。


 したがって、権限と責任を明確化し、それに見合うポストと給与を与える方法として、いわゆる専門官のような専門職制を導入し、ライン組織でのポストとは別に、そのポスト面での処遇を格づける必要があると考える。給与面でも専門性に対する評価のために、給料表を別に設けるべきではないか。そこで、多様化する県民ニーズに対応するために、このような専門職制の導入に向けた積極的な取り組みをしてはどうかと思うが、ご見解をお伺いする。





○(山内人事課長)  従来から、本庁及び地方機関において、主として技術職のポストとして専門員または主任専門員の職を設け、職員の登用を図ってきたが、平成16年度には本庁課長級のポストとして、食の安全・安心を確保し、危機管理事案に対応するため生活衛生課に食品安全官を、畜産課に家畜安全官を設置したところである。また、不正軽油の流通防止対策を強化するため、税務課に軽油特別調査官を設置し、これらのポストには経験豊かな職員を登用したところである。


 これら特定の分野では一定の取り組みを行っているが、高度化する行政ニーズに対応していくためには、専門性の確保や向上が重要であると考えており、業務管理や人事管理を行うラインのポストとは別に、新しい分野で専門員を設置するなど、専門職の拡充についても検討していきたいと考えている。


 なお、給料表の新設については、一部、人事院で検討中の部分もあるが、対象となる職員数が限られることなどから、技術的にも県の場合には難しい面もあるが、専門職の職務内容を適正に評価し、職務の級の格づけを見直すなど、人事委員会とも連携をして検討をしてまいりたい。





○(松本よしひろ 委員)  当然、食品、家畜、税金という面も大切であるが、人に対する対人サービスの現場に当たる人も非常に高度な専門性を要求される、そういう点でも考えていただければと思う。


 次に、職務に見合った人材配置と処遇についてお伺いしたい。


 先日、伊丹市で、最高齢者とされた人の死が、何年間もたって確認されたという報道があった。家庭内の常識からかけ離れた出来事ではあるが、児童虐待や高齢者虐待、DVなど、一つ間違えば重大な事件となる危険性のある問題が身近なところに頻繁に起きている。また、防災対策など人の生命にかかわる問題で、その場その場で臨機の判断と関係機関と連携した迅速な対応を要求される職種もある。


 これらは高度な専門性と権限が与えられなければ、職務の遂行が非常に困難となる。このような職務の性格を持つポストに、それに見合う人材を配置し、その職務にふさわしい処遇を与えることが必要だと思うが、当局のお考えと方針をお伺いしたい。





○(山内人事課長)  人事配置に当たっては、従来から適材適所の考え方で対応してきたが、とりわけ委員ご指摘の虐待やDV、防災など、県民の安全・安心に直接かかわるポストには、それにふさわしい専門性や資質を有する人材を配置する必要があると考えている。このため、必要なポストについては、例えば事務職の異動や昇任に求められる在職年数や在級年数に必ずしもとらわれることなく、専門的な知識、能力を活用する観点から人材の登用を行っていきたいと考えている。


 また、こうした専門能力を有する職員の活用に当たっては、職の位置づけや権限の整備も重要であると考えており、例えば食品安全官は、平常時には食の安全・安心の確保に係る施策の総合調整を行うとともに、非常時には関係する地方機関の指揮・統括を行うなど、対外的な対応を行う課長と権限を分担して対応することとしている。このようなポストは、課長級としての位置づけを明確にして処遇しているところであるが、今後、他の分野でもその専門性を踏まえ、職制の整備や職務に見合う処遇について積極的に検討してまいりたいと考えている。





○(松本よしひろ 委員)  最近、私たちが取り上げているDVに関連して申し上げると、女性相談センターの常勤職員が4名、非常勤嘱託員が17名で、ほとんどのDV被害者への相談等の業務に当たっているのは、非常勤嘱託員ということである。非常勤嘱託員だから能力が劣るとは思われないが、そういう弱い立場の人を保護するという意味で、DVの場合、法的権限も十分に与えられてないが、措置権限もない中でそういう人たちを守るという意味でいうと、非常勤という立場で仕事をするということで十分なことができるのか、こういうことも懸念されるので、十分な人事配置をお願いしたいと思う。


 次に、のじぎく兵庫国体開催会場へのAEDの配備についてお伺いしたい。


 のじぎく兵庫国体が平成18年度に本県で開催される運びとなっている。日本では、毎日100人近くの人が心臓突然死で命を落としていると言われている。2002年サッカー・ワールドカップで、日本の会場にAEDが設置されていないことが世界的に問題になったことや、高円宮様の心室細動で突然死が起きてしまったことは記憶に新しいところである。


 この心臓突然死の多くは、心臓の心室が細かく震え、ポンプ機能が失われる心室細動が原因であるが、この細動を取り除く処置は1分おくれると救命率が10%落ちるとされている。一刻も早い電気ショックが唯一の方法である。心臓の働きを正常に戻すAEDの普及が救命率向上に不可欠となっている。


 県では、安全にスポーツができる環境づくりを進めるために、県立スポーツ施設などに46ヵ所AED配備を進められ、また、取り扱いのための講習会を開催されているが、阪神・淡路大震災を経験し、危機管理の先進県である本県で開催されるのじぎく兵庫国体において、一人の心臓突然死も出さないために、全開催会場にAEDを配備するとともに、講習会を開催し、いつでも適時適切に操作できる態勢を確保することが必要であると考えるが、ご所見をお伺いする。





○(井上のじぎく国体局長)  のじぎく兵庫国体には、県内外から選手、監督、一般観覧者やボランティアなど、さまざまな形で多くの人々の参加が見込まれる。県としては、安全・安心の確保という観点から、大会期間中の傷病発生に迅速に対処するため、救護所の設置や救急車やAEDの配備など、リハーサル大会から万全の医療体制を確立すべく準備を今進めているところである。


 特にAEDの配備については、その必要性を十分認識し、従来から会場市町と協議を進めてきた。その結果、現時点では正式・公開競技及びデモスポ行事を行う74市町、会場数では県立施設を含めて162施設となるが、その大半でAED配備の準備が進められている。県としても、市町でのAED整備経費に対して一定の支援を行うなど、全施設への配備に努めていきたいと考えている。


 また、AEDの操作講習については、国体開催を視野に入れて、本年1月から実施されている県健康福祉事務所による講習の受講を通じて、関係職員すべてが適切に操作できるよう万全を期してまいりたいと考えている。以上のように、ハード、ソフト両面にわたる取り組みを行うことによって、のじぎく兵庫国体における万全の医療救護体制の確立に努めていく。





○(松本よしひろ 委員)  万全の取り組みをぜひよろしくお願いしたい。


 それとともに、所管は違うが、同じようにのじぎく大会が開催されるので、そちらの方に対する配備についても、予算面でぜひご配慮をいただきたいとお願いしたい。


 先日、高齢者介護の現場で働く人が、労働条件が厳しいとその高齢者を虐待してしまうといったショックな報道があった。冒頭にも申し上げたが、限られた人と予算をどう配置するか、どう配分するか、この点にくれぐれも心を砕いていただいて、よりよい県政の実現に向けて取り組んでいただくようにお願いして、質問を終わる。





○(杉尾良文 副委員長)  以上で松本よしひろ委員の質疑は終わりました。


 次に、石川委員。





○(石川憲幸 委員)  久しぶりの予算委員会である。よろしくお願いする。


 私は、活力ある行政運営を推進するためには、いろいろと課題があると思うが、公務員の皆さん方のモチベーションを高める、いわゆるやる気を上げる、こういうことが一番大きな課題ではないかと常々思っている。民間であると、非常にそういうことは早くから取り組んでおり、倒産の憂き目に遭うという危機感から社員教育、特にモチベーションを上げることについてはどんどん進んでいるが、公務員の世界では非常におくれているのではないか、こういうことをふだんから感じている。そういう意味において、まず最初に公務員制度改革についてお尋ねをしたい。


 国においては、公務員制度改革大綱を平成13年12月に閣議決定をして、国家公務員の年功序列の人事システムや再就職の適正化を図るべく、公務員制度改革に取り組んでいる。その内容は、能力等級制を導入、能力・職責・業績を反映した新給与制度の確立などの新人事制度の構築。二つ目に、離職後2年間、また、離職前5年間に在職していた国の機関等と密接な関係にある営利企業への再就職を原則禁止するなどの適正な再就職ルールの確立、いわゆる天下りの制限である。3番目に、民間企業などとの人材交流の拡大。こういうものが主な内容であったと思う。


 このような改革は、政策立案能力に対する信頼の低下、前例踏襲主義、コスト意識、サービス意識の欠如など、さまざまな厳しい指摘がなされている中で、真に国民本位の行政を実現するためには、公務員自身の意識・行動自体を改革することが不可欠であり、公務員の意識・行動原理に大きな影響を及ぼす公務員制度を見直すことは非常に重要であると考えている。しかし、残念ながら、この国の公務員制度改革の動きは、政府・与党と連合との調整が難航して暗礁に乗り上げたことから、今は法案は見送られたというところである。


 国の動きは、このように非常に停滞をしているが、私は、非常にこれは必要な改革であると思っている。そういう意味で、県が一歩進んで取り組んでいくべきではないかと思っているが、ご所見をお伺いしたい。





○(大西企画管理部管理局長)  地方における公務員制度改革については、国の改革大綱で「国家公務員制度の改革に準じ所要の改革を行う」という閣議決定がなされている。このため、国の制度設計を踏まえた対応というのが基本になると考えている。国の公務員制度改革については、委員ご指摘のとおり、今国会への法案提出が見送られたという状況にあるが、他方、人事院においては、昨年の勧告で査定昇給の導入など抜本的な給与制度の改革に言及し、来年度にも新たな方向性が示されるのではないか、このような状況にある。


 兵庫県においては、これまでから独自の取り組みとして、勤務評定制度や目標管理制度の実施、また、必ずしも採用年次や在職年数にとらわれない能力重視の登用を進めるとともに、本人の自己申告による職員登用の制度化、また、意欲ある職員の選考試験による自治大や大学院への派遣研修制度の実施、さらには、勤務成績に基づく特別昇給を実施するなど、能力、実績を人事に反映できるような人事施策を積極的に進めてきた。


 今後、これらの人事施策については、先ほど公務員制度改革が見送られたと申し上げたが、既に閣議決定で改革の方向性が示されている。その方向性も踏まえながら、人事施策の充実に努めていきたいと考えている。また、人事院で検討中の給与制度についても、人事委員会からの報告等に適切に対応して、新たな人事・給与制度の構築に取り組むこととする。





○(石川憲幸 委員)  ある程度、国の動きに連動して、地方公務員の場合もやっていかなきゃならんという縛りは多少あるのはよくわかっているが、今、地方分権でどんどん地方の自律性が言われているところで、国が縛って、それを地方の方まですべてやっていく、これは人事院の問題にも関係すると思うが、私は、長い目で見ると、地域の自律性という面からも、ある程度独自の公務員制度改革をやっていくような、そういう流れをぜひつくっていくべきだと思っている。


 例えば、今の市町合併でもどんどん進んでいるが、少数精鋭でしっかり仕事をさせるがしっかり給料も出す、そういうような流れとか、いろいろ自治体の考え方でどんどん独自性を出していくべきじゃないかと思っているので、その辺は、また、いろいろと議論を進めていきたいと思っている。


 さて、その公務員制度の流れの中で、組合交渉の公開についてお尋ねをしたい。


 最近、大阪市が非常に揺れている、職員の厚遇問題である。大阪市の労働組合連合会と市側が行った2月4日以降の組合交渉の主なやりとりを、大阪市は今ホームページで公表をしている。内容は市側が作成し、市労連側の確認を経て公表されており、やりとりは要旨にとどまっているようである。また、納税者である市民の理解を得られる給与制度にしていくという市当局の姿勢は、私は評価すべきであると思っている。


 ほかの都道府県の状況では、交渉現場については、知事が行う交渉の冒頭などを部分公開しているところは8府県あるようである。特に宮城県では、マスコミから要請があり、公開することに組合と合意した知事交渉は全部公開し、部長交渉は冒頭だけを公開しているようである。


 また、交渉結果については、部分公開しているところが5都府県で、そのうち東京都、富山県は結果のみ記者発表、大阪府、鳥取県、広島県では組合からの要求とその最終回答結果のみをホームページに掲載しているという状況である。


 さまざまな改革を行うときに、現状維持を願う人たちからは激しい抵抗が起こる、これは当然であるが、厳しい時代が続くからこそ、多少の痛みを伴ってでも改善していく必要があると思っている。そういう他府県の状況を見ても、組合交渉を公開しているところは少ない状況であるが、公開し、透明性を高めることで、行政に対する信頼を高めることにもつながると考えるが、当局のお考えをお伺いする。





○(下坊職員課長)  地方公務員法上、労使で交渉を行う場合、事前に職員団体との間で予備交渉を行い、当事者、議題、人数、時間、その他必要な事項を取り決めることとなっている。この際、交渉の持ち方についても予備交渉の対象となっているが、組合交渉は、労使が対等の立場で協議することを基本としている。そのような中で、交渉に傍聴者を入れることや、協議の内容を逐一文書にして公開することは、交渉当事者の一方にプレッシャーを与える、あるいは本音の議論がしにくい部分がある。直ちに実施することは難しい問題があると考えている。


 このようなことから、他府県において、その多くが非公開としており、公開をしているところにおいても、ご指摘のとおり、交渉の冒頭のみや組合と協議が調ったもののみに限定し、公開しているのが現状である。しかし、県民の関心も高いことから、交渉においても透明性を確保することは重要な課題と認識しており、本県として、今後交渉の透明性を高めるための方策について、組合と協議しながら検討してまいりたいと考えている。





○(石川憲幸 委員)  きょうの神戸新聞も非常に大きくいろんな問題を取り上げており、例えば互助会と共済組合との問題なんかも、一面を使って大きく取り上げていた。これから県民なり住民の関心が非常に強くなる、そういう流れの中で、私は、やはり透明性をさらに確保していくのは非常に重要ではないかと思っている。何も優遇が絶対反対と言っているわけではない、しっかり仕事をして、それなりの評価をするということは当然のことであるが、ただ、そういういろんな交渉ごとが、どこで決まっているのか、どういう経緯でそういうふうになったのか、そういうことを堂々としっかり公表して、住民の理解を得る、そういうことが非常に大事ではないかという気がしている。組合と協議しながら検討していくというご答弁であるが、ぜひしっかりと協議をして、前向きな改革を進めていただきたいと思っている。


 次に、職員さんだけの改革ではなしに、議会も改革をしていかないといけないので、議会改革について、議員の政策立案能力の向上という面から、議員条例についてお尋ねをしたいと思う。これは逆向きに話をしてもいいと思うが、これは法整備についてのお尋ねであるので、こっち側を向いてやるが。


 全国で議員条例が昨年139件提案されている。1都道府県当たりの平均では3件である。全国の都道府県議会議員が2,800名いるので、その2,800から1都道府県当たり3件というのは非常に少ないのではないかという気もしている。今後の議会の権能を高めていく上でも、議員がどんどん条例を提案していくということは、政策立案能力を上げるためにも、私は、非常に有効な一つの手段ではないかと思っている。


 実は昨日、議会の政調懇話会で慶応義塾大学の小林良彰教授の講演があり、その講演の中に、予算を伴う条例であっても、法解釈によっては、議員からも提案することは可能であると、こういうことを言われた。今まで私、いろんな雑誌を読んでいて、予算を伴う条例というのは議員が提案するのにはなじまない、ちょっと問題がある、そんなこともよく書いてあったので、予算を伴う条例は提案できないのかなという気をずっと持っていたが、地方自治法の第222条には、長の予算を伴う条例、規則の制限が規定されているが、議員についてはそのような規定がないので、予算を伴う条例の提案は議員にもできる、こういうような趣旨で小林教授は言われた。


 また、地方自治法の第149条で、予算の調製権及び執行権は、長に属するものとされている。しかし、県には予算と関連しない事務事業などはほとんど存在しないので、厳格に予算調製権を一切侵害してはならないとするならば、予算を伴う条例を議員が一切提案できないということになる。


 そこで、予算を伴う条例の議員提案権の可否について、当局のご見解をお伺いしたい。





○(羽古井文書課長)  議員の方々の条例等の議案の提出については、地方自治法の112条に規定があり、「議会の議員は、議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができる。但し、予算についてはこの限りでない」という規定である。したがって、予算の提出については、地方公共団体の長に専属しているが、それ以外の制約、議員提出の制約はない。したがって、委員ご指摘の予算を伴う条例の議員提出については、原則的に可能であると理解している。


 ただ、ご留意いただきたいのは、先ほどご質問の中にもあったように、自治法の222条の第1項で、長が条例とか規則を提出する場合についても、必要な予算上の措置が適確に講ぜられる見込みが得られるまでの間は、新たに予算を伴う条例等の案件を議会に提出してはならないという制限がある。


 この規定の趣旨は、明文の規定はないが、議員の方々が予算を伴う条例を提出する際にもこの趣旨を尊重して、地方公共団体の長の部局と予算について調整された上で提出されることが必要かと考えている。


 今申し上げた点については、多少古くなるが、昭和31年に自治省の行政課長、あるいは昭和32年に同じく自治省の行政課長が回答している行政実例もある。また、今回総務省に電話照会したところ、同趣旨であるという回答をいただいているのでご報告する。





○(石川憲幸 委員)  文書課長の方から、予算を伴う議員条例もOKというような趣旨の答弁であったと思う。ただし、適確に執行ができる、講ぜられるということを含んでということである。もちろん予算権は知事にあるわけであるから、それを調整をしっかりとしながらでも、一応出せるということであるので、これからの議員条例のいろいろな取り組みの中で、幅広く検討ができるということだと思う。


 ただし、私、冒頭に言ったように、議員改革が一応主眼であるので、何も条例を出すことが目的ではないので、条例を出せるような政策立案能力を議員が高めていく、こういうことが主眼ではないかと思うので、もちろん当局にどんどん提案をして、その提案が受け入れられて、条例に結びついていってくれれば何の問題もないわけであるので、その辺は、我々もはき違えないようにしっかりと検討をしていきたいと思っている。


 また、いろいろ条例を出すことによって、逆に、権利もあれば責任もあるわけであるから、その辺の実効性とか効果の問題からすると、やはり条例を出した者の責任というものをしっかりと議論していく必要があろうかと思うので、その辺もこれからいろいろと議論を重ねていきたいと思っている。


 最後の質問であるが、行財政構造改革のPRについてお尋ねをしたい。


 平成20年までの県が今進めておられる「行財政構造改革後期5か年の取組み」、これは議会でも非常に厳しい議論を経て、昨年の2月に策定されたわけである。県は、この計画に基づいて、限られた財源の重点配分や効率的な経費支出に努めていただいている。


 平成17年度予算においても、医療福祉分野で高齢者や重度心身障害者などの医療費の自己負担の増額を求めるなど、一般県民にとっては非常に厳しい内容であり、住民生活に直結するだけに、県が取り組んでいるこの行財政構造改革の内容を十分に理解してもらう必要があると思う。


 県民にとっては、弱者切り捨てとの認識が強く、「まず、県自身のむだをしっかりと点検する方が先だ」という厳しい意見も多く出ているわけである。そういう中で、県自身もしっかり定員や給与の見直し、組織の再編など、徹底した改革を進めているわけであるから、そのみずからやっている改革をもっとしっかりとPRをして、県民の理解を求めていく必要があるのではないかと思う。


 私も、昨年からのいろんな行革の議論をやっていて、我々もしっかりやっているんだ、だからぜひ皆さんにもお願いしたいと、こういう呼びかけをもっとしっかりとやっていただくべきではないかと思うが、その辺のPRのお考えをお伺いしたい。





○(荒川企画管理部長)  本県の行財政構造改革は、組織や定員・給与、行政施策、公社など、行財政構造全般にわたって抜本的な見直しを行い、成熟社会にふさわしい行財政システムを確立したいということである。


 その中で、ご指摘もいただいた県みずからの改革として、まず、組織・定員については、行政ニーズが多様化・複雑化する中で、簡素で効率的な組織体制を堅持しながらも、平成20年度までの改革期間中に一般行政部門で1,250人削減することとして、これについては、既に昨年の4月1日現在で625人を削減しているほか、給与についても、定期昇給の12月延伸措置とか管理職手当の10%減額を実施している。


 こうしたみずからの取り組みについては、推進方策の策定段階において、公開による委員会の開催とかパブリック・コメントというものによって、情報公開あるいは情報開示に努めてきたほか、推進方策とか年度ごとの行革の実施計画を策定した際には、記者発表することはもとより、全世帯に配布している県の広報紙「県民だよりひょうご」とかホームページなどを活用して、私どもなりに積極的なPRも行っているところではあるが、まだまだ足りないだろうというご指摘も踏まえて、より県民にわかりやすい情報提供を行えるように、例えば、給与や定員等の状況をホームページで公表するとか、行革に関する県のホームページにもっと入りやすくする、アクセスを改善する、あるいはもっとわかりやすい資料にする、さらには、いろんな広報誌をもっともっと活用して、もっと前向きにPRするというような工夫を凝らしてまいりたいと思う。





○(石川憲幸 委員)  実は、先ほどから県民緑税の議論も後ろで聞いていて、やはりPRがしっかりなされてない、県民は全然まだわかってないというご指摘もいろいろと議員から出ていたが、PR不足というのは行政の永遠の課題のような、そういうところがあるように思う。そういう意味で、より効果的なPR方法をぜひお考えをいただきたいと思うし、先ほどの構造改革の問題もそうであるし、公務員制度改革の問題、また、先ほど言った組合交渉の問題、これらもどんどん情報公開を含めてPRをしていって、県民の理解を得る必要があるのじゃないかという気がしている。


 もう一つ、我々議会も県民の代表として出ている以上は、もちろん県民の声を皆さん方に届ける、当局に届けるのも大事な仕事であるが、私は、これでは半分かなと思う。逆に、県の動き、また、いろんな議論の内容を県民にフィードバックしてこそ、初めて議員の活動が十分なされるのではないか。一方通行のようなところもあることをみずから反省をして、お互いにPRに努めていきたいと思っているので、ぜひ頑張っていただきたいと思う。





○(杉尾良文 副委員長)  以上で石川委員の質疑は終わりました。


 この際、暫時休憩いたします。


 再開は、午後3時45分といたします。


       午後3時27分休憩


……………………………………………………


       午後3時47分再開





○(山口信行 委員長)  ただいまから予算特別委員会を再開いたします。


 休憩前に引き続き、質疑を行います。


 まず、西野委員。





○(西野將俊 委員)  休憩後の一発目、あともうちょっとなんでよろしくお願いする。


 私は、県民のこれからの安心・安全の一端となり得るITを活用した災害時における初動の情報伝達システムである「ひょうご防災ネット」の整備に特化して質問する。


 昨年の一連の台風による風水害を受けて、災害時における初動の情報伝達の重要性は、身にしみて実感できたことと思う。災害時においては、行政も県民も条件は同じ、しかも、県民にとっては、「今、どこで、何が起こっているのか」の迅速な情報が求められていると思われる。


 これまでの防災情報は、防災行政無線や広報車などによって住民に伝えられていたが、昨年の台風被害の際に、水没や暴風雨の影響で無線等での情報伝達が効力を発揮しなかった事実を、まざまざと痛感したことと思う。さらには、聴覚障害者及び視覚障害者への情報が十分に伝わらないという欠点もあった。


 そうしたことも踏まえて、このたび、近年普及が目覚ましい携帯電話におけるメール機能、そしてホームページ機能を活用して、県民に直接災害情報を発信するシステムを構築しようとされている。今回構築するシステムは、県下全域の情報を本庁の兵庫県災害対策センターを中心にして県下10県民局におろし、県民局単位での管内情報を配信するシステムに加えて、県民局が管轄する実際に県民が住んでいる身近な情報を市町ごとに確立しようとする全国でも初の情報伝達システムと、私は、大いに評価している。


 そこで、従来から兵庫県の公式モバイルサイトである「モバイルひょうご」にて配信している消防・防災、防災気象情報、川の防災情報など、現在ばらばらで独自に配信を続けている情報に関して、今後情報の集約を行い、防災ネット内に統合した上で統一的に掲載してスリム化を図り、県民にとって情報を選択しやすいように整理すべきと考えるが、モバイルサイトにおける防災情報の整理についてお聞かせいただきたい。





○(木村防災企画課長)  「ひょうご防災ネット」についてであるが、現在の県の公式モバイルサイト「モバイルひょうご」での防災関係情報の取り扱いについては、防災局を初め関係部局の所管するシステムが順次開発されて、その都度登録されてきた。そういうこともあって、防災情報のサイトとして見た場合、ご指摘のように必ずしも統一的に整理された画面になっていない、また、簡易に検索できない面が一部見受けられる。


 このたび整備を図る「ひょうご防災ネット」は、携帯電話のメール機能を利用するものであるが、今後は、速報性を期す観点から、携帯ホームページという意味でも、防災関係情報については基本的にこの防災ネットに集約して発信していきたいと考えている。そこで、現在、「モバイルひょうご」で配信されている防災関係情報を再整理して、一元化等に当たっての技術面での検討も加えながら、関係部局と調整を進めることによって、ご提案いただいたように「ひょうご防災ネット」を県民にとってよりわかりやすく、情報を選択しやすいシステムにしてまいりたいと思う。


○(西野將俊 委員)  ばらばらになっている情報を探すほど難しいものはない。特に、防災に関しての必要な情報を必要なときにすぐ求められるように、県民の目線に立ってちゃんと整理していただく、そしてまた、部局にまたがっていろんな情報が発信されていると思うが、この防災情報のところにアドレスをリンクするというような形、張りつけるというような形で簡単に多分いけると思うので、その辺のところは今後検討していただいて、ぜひともいいように、使いやすいようにしていただきたいと思う。


 続いて、県民局の配信内容と市町との連携についてお伺いする。


 緊急時における気象情報と地震情報、津波情報、河川情報、幹線道路情報を広域的に配信すると同時に、特に津波、河川、幹線道路などの情報は、県民に身近な情報として、県民の住んでいる地域の新鮮な情報が求められると思う。あと、湾岸部では意外と潮の干満の影響が川の溢水に関連しているとの見方もあり、潮の干満情報なども県民にとって身近な情報の一つだと思っている。


 このような地域の身近な情報が、その地域に住んでいる県民が一番求める情報と思われる。そこで、このような末端の県民にとっての身近な地域の情報について、現時点で参加意向のない市町に関しては、県民局が広域的に情報を市町にかわり発信していくのか、そのあたりのお考えをお聞かせ願いたい。


 さらには、平常時においての更新が県民の利用と興味を引きつける要因となると思うが、そうした意味において、県民局単位で防災情報のみならず、県民局単位の独自の情報発信機能としても利活用していかれるようなものにしていくのか、県民局の配信内容と市町の連携についてもお聞かせいただきたい。





○(木村防災企画課長)  ご指摘になった県民に身近な情報のうち、例えば気象情報とか地震・津波情報、河川情報等については、今、県において、気象台等が発表した情報を自動的に配信する仕組みを検討しているところである。防災ネットに参加していない市町の住民の方でも、県民局または本庁のホームページを通じて登録していただければ、これらの情報が配信されることになる。


 災害時における避難勧告や避難指示、避難所の開設など、市町が実施する措置に関する情報については、基本的には、市町が配信してこそ速報性が確保されると考える。これらの情報は極めて重要であるので、特に、未加入の市町に対しては、本庁と県民局が連携して防災ネットへの積極的な参加を強力に働きかけたいと考えている。


 平常時の防災ネットの活用について、これは各県民局においてそれぞれの地域課題等を踏まえて、防災のみならず、多様な地域情報の発信について検討を進め、県民の興味、関心を喚起して、より多くの人に利用していただけるように工夫をしてまいりたいと考えている。





○(西野將俊 委員)  市町の情報というか、一番身近な情報であるが、新聞によると、向こう3ヵ年でそういうシステムを構築して参加を促していくという形なんで、広域的な情報を住民がもらうよりも、身近に住んでいるところの情報が一番欲しいと思われるので、その辺のところは、積極的に市町に勧誘に行かれるという形をとっていただきたい。


 こういう情報というのは、緊急時よりも平常時にどういう発信をしているかということがすごく大事だと思う。防災情報ばかりじゃなく、県民がそのサイトになれ親しんでいただける努力というか、県民局独自の情報で、お知らせ情報であるとか、そういうことで県民に参加してもらう、このモバイルサイトを認知してもらうということもすごい大事だと思うので、今後とも、そういう努力をよろしくお願いする。


 最後になるが、県民への周知徹底方法についてお伺いする。


 台風23号の後、私は、去る9月に県内でも一番乗りしてこの情報システムを取り入れた南淡町――現南あわじ市に出向いて、実際に活用している現場での生の声を聞いてきた。その際に、周知徹底に関して、自治会単位で、しかも隣保単位まで登録をめざすと同時に、消防団組織を活用して、町内の消防団全員にシステムの登録をしていただいたとお伺いした。実際には、自治会の方は高齢化もあり、登録が進まなかった反面、消防団は、団長の理解のもとに半強制的に防災活動の一環として、いち早く末端組織まで登録していただき、23号の台風時には早速活用してもらったという話をお伺いしてきた。


 このように、末端組織に至るまで浸透して利活用していただいてこそ、価値があるものとなっていくと思う。幾ら情報が満載でも、県民に実際に使用してもらえなければ、情報も宝の持ちぐされになってしまう。向こう3ヵ年で、システムの確立とともに県民への活用を目的とした周知徹底方法は、どのようにされていくおつもりなのかをお聞かせいただきたい。





○(北林防災局長)  県民への周知徹底であるが、「ひょうご防災ネット」は、現在のところ、初年度には本庁と全県民局を初め、阪神間の市町を中心として10市町程度の参加を予定している。その後、向こう3ヵ年で県内全市町への普及を目標としているが、防災情報、特に緊急情報を県民に伝達するための極めて効果的なシステムであるので、市町に対して積極的に啓発して、3ヵ年と言わず、できるだけ早い段階で全市町に対して参加を呼びかけていきたい、達成を目標にしたいと考えている。


 また、多くの県民の登録と災害時の積極的な活用を図るためには、県民に平常時から防災ネットの配信情報に関心を持っていただく、そういうシステムになれ親しんでもらうことが肝要であると認識をしている。そのため、県や市町の防災ネットのホームページを適時最新の情報に更新することはもとより、市町と連携しながら、自主防災組織とかあるいは消防団などにも防災ネットを周知をして、登録の協力を求めてまいりたいと考えている。


 また、「1.17は忘れない」地域防災訓練、こういうのを初めとするさまざまな防災活動の機会を通じて、多くの県民に積極的に登録を呼びかけることによって、県民に親しまれる防災ネットづくりに取り組んでまいりたいと考えている。





○(西野將俊 委員)  ぜひとも、よろしくお願いしたいと思う。


 私の観点からであるが、このモバイルサイト、「ひょうご防災ネット」、これはすごいものである。利点をちょっと言わせていただきたいが、登録者に対して更新時に自動配信されるシステムとなっている。したがって、さっきも言われた登録をしてもらわないと、知ってるというだけじゃなくて、実際にそのモバイルサイトの中で登録画面というのがあるが、そこで登録してもらわないと自動的には配信されない、携帯電話の中で自分のお気に入りで入れているだけでは緊急時に入ってこない、この辺のところも周知徹底を必ずやっていただきたい。


 もう一つの利点であるが、モバイルサイトの画面の更新を、パソコン上だけじゃなくて、携帯の中でキーを持っていればできるという、ということは、一々本庁に来なくても、その場所に来なくても、携帯でそこから更新ができるという利点もすごくあるので、ぜひとも更新の担当者の育成も、わからん人間にするんじゃなくて、若い子がいっぱいおられると思うので――このモバイルサイトの話をしていても、この登録一つをとっても、理解がなかなか得られなかったので、その辺のところで、若い事務処理ばかりしている子らを、「お前この担当になれ」というぐらいの気持ちでやっていただきたい。その育成の方も各県民局にもよろしくお伝え願いたい。


 欠点であるが、これは多分、後で丸上先生の方から言われると思うが、電波が届かない地域という部分がある。これは何ぼいい情報を流しても、この地域の解消という面も、防災を考える観点からどうにか解消していくような努力をしていっていただきたい。


 そうして、最近、「3Gボーダフォン」というコマーシャルをしていると思うが、この「3Gボーダフォン」ではこれが見れない。この辺のところもよくしてもらって、4月からいきなりやったものの、「見えへんやないかい」ということにならないように、この辺のところは不具合も発生していて、私は実際「3G」にしたが、実際開けない。向こうはちょっと手続をやっているみたいであるが、その辺の関係もあるので、よろしくお願いしたい。


 もう1点であるが、先ほども局長から言われているが、やはり更新頻度が薄いと、とまった画面ばかりであると見てくれる人も少ないという部分があるので、できる限り更新を何かの形で――防災豆知識でも何でもいい――やっていっていただいて、サイトが生き物であるような、死んだ形になると人は寄りつかないので、ぜひとも、その辺のところを留意してすばらしいスタートを切っていただきたいと期待しているので、よろしくお願いする。





○(山口信行 委員長)  以上で西野委員の質疑は終わりました。


 次に、杉尾委員。





○(杉尾良文 委員)  震災から10周年を迎えて、私は、今回、防災面ということでお聞きしたい。物はあってもそれをいかに使うかという、利活用の面で質問させていただく。


 まず最初に、兵庫県の消防防災ヘリコプターの活用についてお尋ねをする。


 消防防災ヘリコプターは、緊急搬送や救助、林野火災等に日ごろから大きな成果を上げている。特に、地震など大規模災害時においては、道路の倒壊や陥没などにより陸上交通が遮断され、また、津波や港湾施設の損害等により、海上交通も遮断されるような事態が予想される中、ヘリコプターの高速性、機動性を活用し、消防防災活動で大きな役割を担うことができるものと期待をしている。


 そのため、県においても、本県の所有する1機と神戸市の所有する2機、合計3機の消防防災ヘリコプターが配備され、緊急事態に備えているところである。県内に配備されている消防防災ヘリコプターは、昨年4月から、本県所有のものも含め、いずれも神戸市消防局のもとで一体的な運航がなされており、近年の状況を見てみると、救急活動、火災防御活動等の災害活動への出動回数は、平成14年が28回、平成15年が21回であるのに対して、平成16年は81回と、出動回数が急増している。


 これは神戸市所有の消防防災ヘリコプターとの一体的な運航管理により、要請から出動までの平均所要時間が約36分から13分に短縮されるということで、効果的な運航管理が可能となったことであり、また、それに伴い、市町の消防からの出動要請回数が増加したことなどによるものと思われる。


 こうした出動要請については、災害発生の通報を受けた市町消防から神戸市消防局に要請があり、県消防防災航空隊に可否確認を行った後、神戸市消防局等で出動を決定し、ヘリ出動となっている。この一連の流れは、航空隊との調整、臨着場の警備など関係機関との連携を図りながらの作業となるが、緊急事態の中で迅速に対応していかなければならない。


 こうした現状にあって、災害や緊急事態に対して消防防災ヘリコプターがその役割を果たすためにも、広域防災を担う県として、防災・減災活動において消防防災ヘリコプターをどのように位置づけ、活用されるのか、また、そのために県と市町、市町と市町との連携体制をどのように築かれるのか、ご所見をお伺いする。





○(北林防災局長)  消防防災ヘリコプターの活用であるが、消防防災ヘリコプターは、山火事、人命救助、交通事故などにおける医師による現場救急、あるいは重度傷病者の高次医療機関への搬送など、その高速性、機動性を生かして多目的な災害対応には欠かせないものと考えている。


 昨年4月1日からの兵庫県・神戸市の消防防災ヘリコプターの一体的運航によって、ヘリコプターの活用は対前年に比較して急増しているが、今後は、その特性を生かした活用を図り、平常時だけでなく、大規模災害時にも備える必要があると考えている。そのため、県下の消防長会を通じて、ヘリコプターの有効活用についてさらに周知徹底を図るとともに、消防防災航空隊と市町との連携訓練については、平成16年には県下で約46回実施したが、今後はその内容充実を図ってまいりたいと考えている。


 さらに、17年度においては、県立の広域防災センターにおいて、消防防災航空隊と市町の消防本部で現地指揮に当たる職員との連携の訓練、消防防災航空隊にかつて派遣されていた隊員同士による連携訓練、こういうようなことも組み合わせて実施をして、さらなる活用を図っていきたいと考えている。





○(杉尾良文 委員)  消防防災のヘリコプターの80回というのは、私は、多いか少ないかというのは現実になかなかわからないが、要は、市町からの要請を受けてということでするが、ヘリの機動性というのが本当に認識をされて要請されているのかというのが、若干疑問に思うので、先ほど連携してやるということを聞いて若干は安心した。


 ただ、これは維持管理するのに、今回も1億5,000万ほどの金額が入っているので、この効果、人命とか災害はお金にはかえられないという部分もあるが、100%、200%に近い効果が上がるように、ぜひ取り組んでいただきたいと思う。


 次に、災害用のボート・トラックの有効活用についてお伺いをする。


 昨年の台風23号は、県内各地に記録的な大雨をもたらし、自宅の水没により、県内では合計26人もの犠牲者を出すということになった。約2万戸の家屋被害が発生し、そのうち七百数十戸の家屋が全壊、また、1,700戸の家屋が床上浸水の被害を受けた。また、総停電軒数は約18万軒、総断水戸数は約2,500戸に上り、付近の公民館などに避難した住民は、ピーク時には8,439人を数えた。


 一方、豊岡市などでは、自宅に取り残される住民が多数発生し、昨年10月23日の朝日新聞には、「円山川が決壊した豊岡市では、自衛隊や消防隊員が取り残された住民約700人を救出した」との記事が掲載されている。このように、台風23号により、豊岡市や洲本市を初め県内の市街地が広範に浸水し、水害発生時の救助活動や被害状況把握、物資の搬送などのために機動的な移動手段を確保することが必要であると痛感したところである。


 県においては、今後、温暖化などの気象条件の変化等により、台風、集中豪雨の頻発が予想される中で、台風23号の教訓を踏まえるとともに、津波被害発生時の捜索・救助にも活用するため、平成17年度から災害用ボート及びトラックを各広域防災拠点や県民局に配備することとされている。


 具体的には、船外機つきボート合計16艇が三木総合防災公園、西播磨広域防災拠点及び但馬広域防災拠点に配備され、手こぎ式ボートが県民局単位に2艇ずつ配備されるとともに、災害用トラックが但馬・淡路県民局に配備される予定である。なお、船外機つきボートは、緊急時に備え、日ごろから十分なメンテナンスを行わなければならないが、運航にはまた免許も必要である。現実の災害に際しては、運航現場まで移送した後、市町消防等の免許保有者が運航に当たるとのことである。


 北は日本海に面し、南は太平洋を望むという広大な県土で発生する災害に対して、このように配備されているボートを有効に活用するためには、災害発生時にこれらのボートを迅速に移動する手段の確保が必要である。また、昨年の台風23号による自然災害に対して、県内各地の消防はもとより、自衛隊に救援を要請し、被災者の救助に当たられたものである。今後も、こうした方面の協力は欠かせないものと考える。


 そこで、このボートの移動手段を含めて、災害用ボート・トラックについて各市町の消防や自衛隊との連携を図りながら、どのように有効活用を図るのか、ご所見をお伺いする。





○(木村防災企画課長)  災害用ボート・トラックの活用についてであるが、まず、災害用ボートのうち、船外機つきボートは操縦に免許が必要ということもあって、主として消防、自衛隊等の応援部隊による救助活動に補完的に利用することを目的として、各広域防災拠点に配備する。手こぎ式ボートは、主として県職員が情報伝達や物資輸送に活用するということを想定して、各県民局ごとに適地に配備する。トラックについては、県職員が活用することを想定して、当面、但馬、淡路の県民局に配備する。


 これらの装備、特に船外機つきボートの活用に当たっては、県内どの地域で災害が発生しても対応できるように、県内市町あるいは消防本部のボートの所有状況も加味した上で、被災した地域や被害の規模等に応じて、だれが、どの広域防災拠点から、どのルートを通って、あるいはどのような方法でその被災現場、被災地まで輸送するか、幾つかのパターンをあらかじめ想定しておくこととする。


 さらに、これらの装備は、ご指摘のとおり、日ごろからのメンテナンスが大切であり、消防、自衛隊等の関係機関とも十分に連携・協議して、いつ、どこで災害が発生しても直ちに使用できるような形で、備えに万全を期していく。





○(杉尾良文 委員)  予算的には余り大きくないが、私は、防災マップという形では、大体どこが浸水したりとか、非常に危険地域というのがわかっているのではないか。いずれ移動する部分もあるが、できるだけ現地の中でだれでも使えるような活用方法に、もう少し予算をかけてもいいのじゃないか。県の職員の皆さんとか、いろいろな問題があるが、実際に豊岡のあの部分では、流れがきついところでは手こぎの部分では難しいと思うが、実際に活用するのには、浸水した場合は、相当の面積がある。数的には、今の部分では大分外から持っていかなければならない、そういう事態にならないように、それぞれにも、必要なところには必要なものを最初から装備していただきたい、このように考えるので、よろしくお願いをする。


 続いて、地域の防災力の向上についてお尋ねする。


 まず、自主防災組織の機能の維持・向上についてである。


 阪神・淡路大震災において、倒壊家屋に取り残され、救出された被災者の大半は、専門の消防隊員でなく、急を見て急いで駆けつけてくれた近隣の住民によって助け出された者であった。阪神・淡路大震災において、広域にわたる被災地の中、自主防災組織の活動が有効に機能し、住民による救出活動はもちろん、住民相互の連携の基盤となったことは、私たちが震災で体験した貴重な教訓である。


 自分たちの地域は自分たちで守るという精神のもとに、住民の連帯による防災体制として自主防災組織が形成されているが、本県におけるその組織率は、平成16年4月現在、全県で93.8%であり、かなり高い水準となっている。神戸・阪神南・阪神北などの被災地における組織率が全県下平均を若干下回るというのは、若干気にかかるところであるが、自主防災組織の組織率という面では、震災の貴重な経験が生かされているものと考える。


 しかし、重要なのは、こうした自主防災組織が単に組織登録されるだけでなく、実際の災害に際して防災機能を有効に発揮することである。


 去る3月上旬に、私の地元で地域防災コミュニティによる防災訓練が行われた。自治会、老人会、子供会、商工会など、各種団体が一堂に会しての消防署の指導のもとに消火訓練や応急手当てなどに励んだが、全体が一堂に会しての訓練であったので、基礎・基本の域を出ず、地域の環境条件などを考慮した訓練まではできなかったが、訓練を通じて、日ごろからの災害への心構えや、災害時に有効に動けるよう定期的な訓練がいかに重要であるかということである。そして、自分の住む地域の実情を把握して、防災マップなど、ふだんからの備えを怠らないようにすべきであることを再確認をした。


 そこで、今後発生が予想される東南海・南海地震などの大規模災害の発生時には、どのように逃げるかというような、日ごろから大規模災害時に備える意識をはぐくむことを初め、自主防災組織の活動が災害発生時に有効に機能するように取り組むことが必要であると考えるが、組織の機能の維持・向上にどのように取り組まれるのか、ご所見をお伺いする。





○(高木消防課長)  自主防災組織の維持・向上に当たっては、その活動の中心となる人材の養成が重要であると認識している。このため、県では、より多くの住民が参加することができ、自分たちの住む地域が抱える災害に対する危険性を知り、被災状況を想定、把握しやすい訓練手法である「ディグ」と呼ばれている参加型災害図上訓練の指導者を育成するため、平成15年度から2ヵ年にわたって、市町防災局職員、消防本部職員、消防団幹部などを対象に研修を実施した。この受講者などが指導者となって、尼崎市、芦屋市、宝塚市、川西市、温泉町では、自主防災組織を対象にした図上訓練が実施されている。


 また、本年度から開講している「ひょうご防災リーダー講座」については、防災に関する知識・技術を身につけた修了者が、それぞれの地域で地域活動を支える人材として活動することを期待しているものである。さらに、昨年4月にオープンした県立広域防災センターでは、自主防災組織などの団体を対象に迷路での煙の避難訓練、消火訓練などの体験型訓練を実施しており、今後とも、こうした訓練を通じて自主防災組織の一層の強化に取り組んでまいりたいと考えている。





○(杉尾良文 委員)  地域自主防災では、いろいろ自治会とかそういう団体の長がいるが、年次ごとにかわったりしており、先ほどのリーダーの育成というのは非常に大事だと思う。そういう意味では、これから身近な防災訓練をそういう方がしっかりと進めていただくことを望んで、次に移る。


 最後に、自主防災組織への支援ということでお尋ねをする。


 身近な防災対策として、地域で消防団が結成されて、消防活動に従事されている。しかし、消防団員は、居住地で農業とか自営業などに従事されている人ばかりではなくて、自宅から離れたところに勤めている方も多く、消防団員によっては、いざ火災が発生しても現場に駆けつけられないということもある。このようなことから、昼間の新興住宅地では、子供やお年寄りが留守を守るというような状況もよく見かける。


 一方、最近の火災の発生状況を見ても、初期消火での対応が十分に行われているところでは、大事には至っていない。当たり前のことであるが、そのためには、消防団の到着以前に消火活動が容易に行われるような環境が整っていることが重要である。


 例えば、消火作業が困難な路地とか、消防車が入れない場所などに設置されている消火栓などに、常設のホース機材が設置されているところでは、近隣の住民による消火作業が容易になり、初期消火の効果が上がるものと考える。このような機材を活用した初期消火活動など、地域の防災力を確保するために、また、住民が自分たちの手で自分たちの地域を守ることができるように、自主防災活動に対する県の支援が必要と考えるが、ご所見をお伺いする。





○(北林防災局長)  県における自主防災組織等への支援であるが、平成9年度から5ヵ年にわたって、ご指摘の消火用ホースを含めて、消火器、布バケツ、折りたたみ担架などの防災資機材の配備と、資機材を使った訓練に対して総額で約7億6,000万の助成を行ってきたところである。


 また、平成14年度からは、自主防災活動を地域に定着させるということのため、県内の先進的な取り組みや災害に対する備えと行動などをまとめた活動事例集を作成して、講習会を通じて内容の周知に努めてきたところである。さらに、平成17年度からは、自主防災組織などと学校が連携した防災訓練を「1.17は忘れない地域防災訓練」として実施をすることとしている。


 具体的には、消火器やバケツなどによる初期の消火訓練や、地域の危険箇所などの点検を通じて行う防災マップの作成などによって、災害時における実践力が身につく、そういうような訓練を行うこととしている。そしてこのような訓練に対して、県として市町と連携しながら支援をしていきたいと考えている。


○(杉尾良文 委員)  それぞれの支援をしていると言われているが、バケツリレーとかいうので、絶えず地域の方では訓練はしているが、バケツを使って、ほんとに自分の身の回りの初期消火では効果があるかもしれないが、現実になかなか皆さんが連携してやるというのは非常に難しい。特に消火栓というのが張りめぐらされているので、都市部の交通の便利なところでも、なかなか自主消防団が来るのが時間がかかるということであれば、消火ホースなり、そういうのを設置してもいいんじゃないか、そういう意味で、今回の支援というのは、地域の人がみずから守りやすいという、動きやすいという、そういう観点での支援をお願いしたいと思っているので、よろしくお願いする。以上で質問を終わる。





○(山口信行 委員長)  以上で杉尾委員の質疑は終わりました。


 次に、丸上委員。





○(丸上博 委員)  本日、最後の質問者となった。私は、明るい話題の質問と非常に心配なことの質問をさせていただきたい。


 初めに、明るい方で、国体の関係をお伺いしたい。


 県関係機関のあちこちに黄色い「はばタン」が羽ばたくようになり、「はばタンカーニバル」の音楽が聞こえるようになってきた。いよいよ新年度は、のじぎく兵庫国体の総仕上げの年、リハーサル大会の年である。我々議員も、のじぎく国体局を初め県当局、県民局、市町の皆さんと手を携え、県民総参加の国体の成功に向けてともに盛り上げていきたいと考えている。きょうは、その大会の華である開会式について質問をする。この予算委員会でも、国体の機運を高めてまいりたいと思う。


 今回の国体は、「感謝国体」「総参加国体」「新しい国体」をキーワードに、兵庫らしさを表現した新しい国体の創造をめざして準備が進められている。震災からの復興の姿を披露するとともに、国内外から寄せられた温かいご支援に感謝をあらわす国体をめざすなど、兵庫らしい国体への取り組みが進んでいる。


 その中でも、大会冒頭に行われる開会式で、全国から集う方々をどのようにお迎えし、全国からの注目を集め、そして、その日以降11日間、全県下市町で繰り広げられる競技への雰囲気、期待をどのように最高潮に盛り上げていくのか、非常に興味が引かれるところである。


 そこで、開会式の内容についてもそろそろ大枠が固まっている時期ではないかと思うので、どのように兵庫らしい開会式を考えておられるのかお伺いする。





○(井上のじぎく国体局長)  開会式の内容については、「“ありがとう”心から・ひょうごから」を式典テーマに、式典総合プロデューサーである大森一樹氏の指導・監督のもと、実行委員会の式典運営部会など4部会で、新たな出会いと多彩な交流から生まれる「人と人との絆」の大切さを表現した演出の方向で、現在、検討を進めているところである。


 具体的には、一つには、震災時への感謝の気持ちの表現、二つには、兵庫の特色や魅力の発信、三つには、観客と選手との一体感の醸成などを4部構成――4部構成というのは、オープニングプログラム、式典前演技、式典、式典後アトラクションという、この間で大体6時間ぐらいある。この中で、今言ったようなことを表現していきたいと考えている。


 まず、開会式の幕あけを告げ、式典への期待感を高めていくオープニングプログラムでは、県の特色や魅力を映像で紹介をしたり、県内で活動する団体の演技によるおもてなしを行う。二つ目の式典前演技では、Meet――出会いをキーワードに、出会いの喜びと震災から力強く立ち上がる元気な兵庫の姿をミュージカル形式で表現をする。三つ目に、続く式典では、厳かな中にも兵庫ゆかりの音楽とスタンドからの温かい声援で選手・監督を迎え、炬火点火など感動あふれる場面の演出を行う。開会式最後となる式典後アトラクションでは、選手の健闘を祈りつつ、あすから始まる競技への期待を高めるための演出を考えている。


 さらに、会場周辺では、地下鉄駅前広場ステージでの音楽演奏など、一体的なにぎわいの演出による雰囲気の盛り上げ、また、入場待機している選手・監督に対し、隣接するスカイマークスタジアムを活用し、映像やイベントの開催によるおもてなしなど、さまざまな工夫をしながら兵庫らしい開会式を実現をしていきたいと考えている。今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げる。





○(丸上博 委員)  のじぎく兵庫国体のキーワードの一つが県民総参加であり、国体準備に当たり、「する」「みる」「ささえる」〜県民一人ひとりがが創る国体〜を基本目標としておられる。これは県民の参画と協働の時代にふさわしいものだと考えている。


 その取り組みの中では、「ささえる」、つまり震災で培われた県民ボランタリー活動の継続を図り、多くの県民の方々にボランティアとして参加していただくということが重要になる。各市町で開催される競技の準備や運営などに、ボランティアに活躍いただきやすいような配慮が必要になってくると思う。


 ところで、県が企画から運営まで直接担当する開会式は、国体の中でも短時間に非常に多くの方が参加するイベントであり、そこにボランティアとしてできるだけ多くの方々に参加、活躍いただくためには、ボランティアの業務内容や募集方法など、いろいろな検討が必要になってくると考えられる。そこで、県としてどのようにボランティア募集を実施しようとしているのか、お伺いをする。





○(上山のじぎく国体局総務課長)  のじぎく兵庫国体は、震災からの復興の中で培われたボランタリー活動を生かし、できるだけ多くのボランティアに支えられた県民総参加の大会をめざしている。


 これらのボランティア活動を行っていただく方々には、主要駅等に設置する総合案内所での案内、開会式会場での来会者の受付・誘導、選手・役員の控え室の管理、接遇等を行う式典運営補助、手話や要約筆記など聴覚障害者の方への支援などの業務を行っていただき、ボランティア自身が全国から訪れる方々と触れ合い、歓迎していただくことにより、温かなおもてなしにつながっていくものと考えている。


 募集に当たっては、約1,500人を目標に、本年4月1日から9月30日までの間、多くの県民の皆さんに幅広く周知するため、のじぎく兵庫大会とも連携・協力しながら、募集パンフレットの配布やホームページ、紙面広告等マスメディアの活用など、多様な媒体によりわかりやすい募集活動を全県的に行うこととしている。


 また、応募いただいた方々には、国体に関する情報や活動内容などを基礎研修会や全体研修会で理解していただくとともに、国体啓発イベント等のスタッフとして具体的に実践活動を体験していただくことを考えている。さらに、ボランティアの活動情報を掲載した「はばタンつうしん」の発行や、インターネットを活用して交流の機会を提供する「はばタンねっと」の創設など、ボランティアとして活動しやすい環境づくりに取り組み、ともに喜び、感動を分かち合える開会式の開催につなげてまいりたいと考えている。





○(丸上博 委員)  この県民総参加の国体の一つとして、全市町開催がある。正式競技、公開競技、デモンストレーションとしてのスポーツ行事を合わせて、県下全市町が会場地となるように県から積極的に働きかけられた。その結果、すべての市町が会場地となることが実現し、そして来年の本番に向けて、それぞれの市町において具体的な取り組みが進みつつあることを、私は、高く評価をしている。


 ところで、先ほどから伺っている開会式においては、この県下全域という考え方はどうなっているのか。多彩な五つの国から成る兵庫県として、開会式に参加する選手・役員、支えるボランティア、開会式を見る観客、また、式典の内容や式典前後の演技、アトラクションなどに県下全域から参加するのじぎく兵庫国体の開会式に関して、どのような工夫、検討をされているのかお伺いをする。





○(福井のじぎく国体局副局長)  開会式に県内全域から選手・監督を初め、観客、出演者、ボランティアなど多くの方が参加して、県民総参加で盛り上げを図っていくことが大切だと考えている。


 このため、参加しやすいよう計画バスとかシャトルバス、あるいは地下鉄の増発等によって交通手段の確保に努めるとともに、盛り上げを図る上で、一つには、国体開催への熱い思いを伝える炬火を多くの県民の手によって、全市町でリレーし、開会式で「未来へ兵庫の火」として集火し点火をする。二つ目には、オープニングプログラムでは、「スポーツクラブ21ひょうご」や県下各地で活動しておられる多くの団体に参加していただき、元気な兵庫を表現していただく。三つ目には、開会式の運営に多くのボランティアの方に参加していただく。四つ目には、感謝国体を体感していただくために、選手・監督の参集範囲を制限せずに、但馬も含めた県内全域を対象として来ていただく。あるいはインターネットによる映像配信も検討するなど、さまざまな手法を駆使して、県内全域からの参加を通じて、兵庫らしい開会式の実現に取り組んでいきたいと考えている。





○(丸上博 委員)  どうぞ成功できるよう頑張っていただきたいと思う。


 次は、ちょっと心配なことの質問をさせていただく。


 昨年は、一連の台風による風水害や新潟県中越地震など、自然災害が多発した。また、拉致事件や核開発疑惑で北朝鮮問題が取りざたされるなど、いろいろと防災対策を初め危機管理が問われた1年であった。ここでは、私が地元但馬、日本海沿岸からの視点を中心に、来年度の防災等の危機管理に関する課題と考えている三つの問題について質問する。


 まず1点目は、国民保護法への対応についてである。


 国民保護法が公布、施行されたことに伴い、県においては、先日可決した条例によって兵庫県国民保護協議会を設置し、また、今月末に閣議決定される予定の国の基本指針に基づき、県としての「国民の保護に関する計画」を新年度中に作成することとなる。武力攻撃事態等における県民の生命、身体及び財産を守るための措置が迅速かつ的確にとれるよう、これから議会ともよく相談をしていただき、速やかに進めていただきたいと考えている。


 そして、その際、考慮に入れていただきたいことは北朝鮮の問題である。朝鮮半島の情勢を考えると、私は、その体制が近い将来大きく変わるのではないかと思っている。いざそうなったとき、難民が船によって日本海を渡り、日本近海に逃げてくることは、過去の体制崩壊に伴う難民の動きからも十分想定されることである。


 ここで注意しなければならないことは、難民に紛れて武装した集団が日本海沿岸に近づくおそれがあるということである。拉致事件や不審船事件が現実にあった日本海沿岸に住む但馬の住民にとっては、このことは大いに脅威である。このような事態は十分に想定されるので、いざというときのために、その対峙方法の検討が必要だと思う。今月になって公表された国の基本指針案には、武力攻撃事態、それに準ずる緊急対処事態のいずれにも、このような想定を直接考えているようには思えない。


 そこで、兵庫県の国民保護計画策定に当たっては、このような事態も想定の上、その対峙方法も考えていくべきだと考える。このような日本海沿岸の緊急事態に対する当局の考え方をお伺いする。





○(上り口防災企画課参事)  日本海を挟んで隣国と接する但馬地域は、本県の安全上極めて重要な地域であり、住民の有事に対する危機感は強く、意識も高いものがあると理解している。


 難民対策は、基本的には国を中心に対応すべき問題であると認識しているが、難民にはさまざまな形態が予想されることから、海上保安庁、警察、入国管理局等関係機関と日ごろから連携を密にするとともに、地域の不安解消を初め住民生活の安全を確保する観点から、所要の措置をとりたいと考えている。


 また、難民の到来にとどまらず、それに紛れて武装した集団が上陸し、ゲリラ攻撃をかけたり、工作員がテロや破壊工作を行う事態も、可能性として否定し得るものではなく、このような事態が生じた場合には、県として対策本部を設置して、武力攻撃事態または緊急対処事態としての対処も必要となることも考えられるので、国民保護計画の策定に当たって、このことについても議論としてまいりたいと考えている。





○(丸上博 委員)  認識いただいているようであるので、ありがたいことだと思う。これは私の勝手な想像でなくて、過去に、昭和41年、浜坂海岸にスパイが上陸、うち2名は逮捕した。しかし、2名か3名については海上で漁船が取り囲んだが、小銃を構えられたために、おとなしくそのまま北へ帰っていただいた、こういう事実。そして、その続きに、竹野の海岸でもそういうことがあった。そういうことがあるので、どうぞよろしくお願いを申し上げたい。


 次の質問に移るが、これは先ほど西野委員の方から予告があった。先ほどの西野委員から詳しくメールの活用性についてはお話があった。したがって、前段は省いて本音の方を言わせていただくが、メール機能が災害時や非常時に十分使える、余裕があるということは、先ほどもあった。


 ところが、この携帯電話が使えない地域、不感地域がまだまだ兵庫県内にたくさん存在している。当局においては、この問題については重要性を認めてもらっており、「ケータイエリア拡大プログラム」として、国庫補助事業に加え、今年度からは過疎債、辺地債を活用した県単独事業としての支援策も始まっている。その取り組みには私も感謝している。


 しかし、新潟県の中越地震においても、遠隔地や山間地が情報砂漠となっており、災害時、非常事態時の情報通信を考えるとき、今までにも増して、この携帯電話の不感地区の解消のための取り組みが重要になってくる。そこで、災害時の携帯メールの活用が取りざたされる今、さらなる携帯エリア拡大に向けて当局のご所見をお伺いする。





○(長棟教育・情報局長)  先ほどもお話しがあったが、携帯電話が身近な情報端末として広く普及をしており、県としては、住民に防災情報を迅速に伝達する有効な手段として、携帯メールの活用を進めることとしている。


 こうした活用に当たっては、委員ご指摘のように、地域の情報の格差の是正が大きな課題であると認識をしており、県では「ケータイエリア拡大プログラム」によって、平成20年度までの5ヵ年で50地区を対象に、市町が行う鉄塔整備を促進することとしており、本年度は、浜坂町釜屋地区など4地区で事業を進めている。あわせて、事業者に対して速やかな対応を働きかけた結果、香住町鎧地区など17地区で不感地区の解消が図られている。


 今後とも、市町と密接に連携をして、このプログラムを積極的に推進するとともに、事業者の速やかな対応をより促進をするために、ケーブルテレビ回線の事業者への開放、あるいは国が新年度に創設を予定している鉄塔から交換局までの回線借り上げ経費の軽減制度の活用などを図ることにより、携帯電話の不感地区の解消に一層の努力をしてまいりたいと考えている。





○(丸上博 委員)  力強いご答弁をいただいた。


 最後は、防災上の観点から見た県有未利用地の活用について質問をする。


 従来からの質問への答弁などで伺っていると、「県有未利用地について、県庁各部局との連携を密にしながら活用方策の検討を行うとともに、地元市町やその他公共団体等での活用の検討を行い、その結果、利用が見込めない用地については、隣接地との境界画定協議等、売却に向けた事務の推進を図るとともに、計画的かつ積極的な売却処分に取り組む」とのことである。


 私は、県所有の未利用地については、県が活用せず、また、すぐに売却しないのであるならば、速やかに市町の意向を確認して、必要なときは、無償であっても市町に活用させるべきだと考えている。


 例えば、私の地元でかつての浜坂警察署であった跡地が、その後、現在に至るまで17年間もの長期間、未利用のまま放置されている。ここの土地は町の真ん中、浜の密集地にあって、道路も非常に狭い状況にあるわけであるが、このようなところで管理の都合上、四方を高いフェンスで囲ったまま長年放置されており、災害が発生した場合でも避難場所としての利用もできない、通行の邪魔にもなる、防災上も非常に問題があるものである。ここについては、公園として使うことが防災上の観点からも有益と考えられる。そのような措置がなされることを、私は期待をしている。


 そこで、行財政構造改革の取り組みが進む中、未利用地の売却による収入も貴重な自主財源の一つであることは十分承知している。県の未利用地の活用を促進するため、防災上の必要など公益上の必要性があれば、市町へ無償利用させることも考慮すべきではないかと考えるが、このことについて当局のお考えを伺いする。





○(川中財産管理室長)  県の未利用地については、従来から県や地元市町等での活用の検討や協議を行うなど、積極的な取り組みを進めても、なお活用が見込めない用地については、行財政構造改革の取り組みとして自主財源確保を図るため売却処分に取り組んでいるところである。


 しかし、地元市町との協議や境界画定協議等に時間を要していることなどによって、未利用の状態が続いている用地が現実に存在していることは、ただいま委員ご指摘のとおりである。こうした用地については、引き続き、地元市町等での活用や売却について検討・協議を進めるとともに、各地域における未利用地の活用について地域と一緒に考えていきたいと考えている。


 そうした中で、委員ご指摘のような防災上の観点からの活用などについても、未利用地の有効かつ暫定的な活用方策として、地元から、例えば防災上有効な公園としての活用などの希望があれば、貸付条件を含めて、地元市町とも調整しながら検討してまいりたいと考えている。





○(丸上博 委員)  きょうは最後であるので、さわやかに終わりたいと思う。大変ありがとうございます。





○(山口信行 委員長)  以上で丸上委員の質疑は終わりました。


 この際、お諮りいたします。


 企画管理部・復興本部企画管理部で通告のありました質疑は、すべて終了いたしました。


 他に通告を受けておりませんので、企画管理部・復興本部企画管理部の質疑を打ち切りたいと思いますが、これにご異議ございませんか。


  (異議なし)


 ご異議ないと認め、さように決します。


 次の委員会は、3月14日月曜日午前10時より開会し、健康生活部・復興本部健康生活部及び病院局関係の歳出審査を行います。


 本日は、これをもって閉会いたします。


        午後4時55分閉会


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