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平成17年第282回定例会(第6日 3月 4日)




平成17年第282回定例会(第6日 3月 4日)





平成17年 3月第282回定例会


会議録第1441号


            第282回(定例)兵庫県議会会議録(第6日)


                         平成17年3月4日(金曜日)


          ─────────────────────────


 
                               平成17年3月4日 午前10時開議


   第1 (平成16年度関係)


      第189号議案ないし第248号議案


      (平成17年度関係)


      第1号議案ないし第75号議案


       質疑・質問


       委員会付託


   第2 請  願


          ─────────────────────────


                 本日の会議に付した事件


   日程第1 (平成16年度関係)


        第189号議案ないし第248号議案


        (平成17年度関係)


        第1号議案ないし第75号議案


   日程第2 請  願


          ─────────────────────────


                 出  席  議  員   (89名)


   1 番  吉  本     誠         48 番  酒  井  隆  明


   2 番  石  井  健 一 郎         49 番  山  口  信  行


   3 番  石  井  秀  武         50 番  内  藤  道  成


   4 番  小  池  ひろのり         51 番  釜  谷  研  造


   5 番  永  富  正  彦         52 番  長  田     執


   6 番  北  条  泰  嗣         53 番  原     吉  三


   7 番  松  田  一  成         54 番  葛  西  利  延


   8 番  いなむら  和  美         55 番  武  田  丈  蔵


   9 番  西  野  將  俊         56 番  水  田     宏


   10 番  藤  田  孝  夫         57 番  寺  本  貴  至


   11 番  松  本  隆  弘         58 番  立  石  幸  雄


   12 番  加  田  裕  之         59 番  永  田  秀  一


   13 番  筒  井  信  雄         60 番  原     亮  介


   14 番  森  脇  保  仁         62 番  岩  谷  英  雄


   15 番  野  間  洋  志         63 番  日  村  豊  彦


   16 番  長  岡  壯  壽         64 番  五  島  た け し


   18 番  加  茂     忍         65 番  羽 田 野     求


   19 番  田  中  あきひろ         66 番  内 匠 屋  八  郎


   20 番  梶  谷  忠  修         67 番  合  田  博  一


   21 番  矢 尾 田     勝         69 番  岡     や す え


   22 番  栗  原     一         70 番  掛  水  す み え


   23 番  小  田     毅         71 番  中  村     茂


   24 番  谷  口  隆  司         72 番  ね り き  恵  子


   25 番  藤  本  正  昭         73 番  つ づ き  研  二


   26 番  山  本     章         74 番  中  村  まさひろ


   27 番  井  上  英  之         75 番  筒  井  も と じ


   28 番  佃     助  三         76 番  岸  口     実


   29 番  橘     泰  三         77 番  黒  田  一  美


   30 番  岡  野  多  甫         78 番  加  藤  康  之


   31 番  中  田  香  子         79 番  越  智  一  雄


   32 番  加  藤     修         80 番  大  野  由 紀 雄


   33 番  藤  井  訓  博         81 番  渡  部  登 志 尋


   34 番  杉  本  ち さ と         82 番  松  本  よしひろ


   35 番  新  町  み ち よ         83 番  北  川  泰  寿


   36 番  宮  田  しずのり         84 番  丸  上     博


   37 番  毛  利  り  ん         85 番  石  堂  則  本


   38 番  芝  野  照  久         86 番  山  本  敏  信


   39 番  宮  本  博  美         87 番  門     信  雄


   40 番  杉  尾  良  文         88 番  石  原  修  三


   41 番  小  林     護         89 番  石  川  憲  幸


   43 番  野  口     裕         90 番  小  林  喜  文


   44 番  浜  崎  利  澄         91 番  村  上  寿  浩


   45 番  前  川  清  寿         92 番  清  元  功  章


   46 番  北  浦  義  久         93 番  鷲  尾  弘  志


   47 番  藤  原  昭  一


          ─────────────────────────


                 欠  席  議  員   (1名)


   68 番  今  西  正  行


          ─────────────────────────


                 欠        員   (3名)


          ─────────────────────────


                 事務局出席職員職氏名


 局長       稲  田  浩  之      議事課主幹 田  中  宏  忠


 次長       谷  口  勝  一      議事課長補佐兼議事係長


 議事課長     善  部     修            濱  田  直  義


          ─────────────────────────


              説明のため出席した者の職氏名


 知事                           井 戸  敏 三


 副知事兼阪神・淡路大震災復興本部副本部長         藤 本  和 弘


 副知事兼阪神・淡路大震災復興本部副本部長         齋 藤  富 雄


 出納長                          五百蔵  俊 彦


 公営企業管理者兼阪神・淡路大震災復興本部臨海都市整備部長 吉 本  知 之


 病院事業管理者                      後 藤    武


 理事兼阪神・淡路大震災復興本部理事            大 平  一 典


 理事兼阪神・淡路大震災復興本部理事            清 原  桂 子


 理事兼阪神・淡路大震災復興本部理事            神 田  榮 治


 防災監兼阪神・淡路大震災復興本部防災監          東 田  雅 俊


 県民政策部長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部長    井 筒  紳一郎


 企画管理部長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部長    荒 川    敦


 健康生活部長兼阪神・淡路大震災復興本部健康生活部長    下 野  昌 宏


 産業労働部長兼阪神・淡路大震災復興本部産業労働部長    江 木  耕 一


 農林水産部長兼阪神・淡路大震災復興本部農林水産部長    黒 田    進


 県土整備部長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部長    陰 山    凌


 阪神・淡路大震災復興本部総括部長             古 西  保 信


 のじぎく国体局長                     井 上  数 利


 企画管理部企画調整局長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部企画調整局長


                              高 井  芳 朗


 財政課長                         竹 本  明 正


 財政課主幹                        西 上  三 鶴


 選挙管理委員会委員長                   柏 木    保


 教育委員会委員長                     平 田  幸 廣


 教育長                          武 田  政 義


 公安委員会委員                      清 水  良 次


 警察本部長                        巽    高 英


 警察本部総務部長                     小 寺  英 一


 人事委員会委員長                     馬 場  英 司


 監査委員                         久 保  敏 彦


  ──────────────────


       午前10時0分開議





○議長(原 亮介)  ただいまから本日の会議を開きます。


 直ちに日程に入ります。


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◎日程第1  平成16年度関係   第189号議案ないし第248号議案


       平成17年度関係   第1号議案ないし第75号議案





○議長(原 亮介)  日程第1、平成16年度関係、第189号議案ないし第248号議案、平成17年度関係、第1号議案ないし第75号議案を一括議題とし、質疑並びに県の一般事務に関する質問を続行いたします。


 発言は、通告に基づき、順次議長より指名いたします。


 まず、森脇保仁議員。(拍手)


  〔森脇保仁議員登壇〕


○(森脇保仁議員)  おはようございます。自由民主党議員団の森脇保仁でございます。


 ことしは戦後60年であります。日本は、敗戦の中から、先人たちの懸命な努力により、驚異的な発展を遂げてまいりました。しかしながら、ここに来て、日本の将来に赤信号がともっております。それは学力低下と少子化という二つの大きな課題であります。ゆとり教育も7割が「評価しない」という結果が出ておりますし、少子化についても、8割もの国民が「日本の将来はどうなるのか」と危機感を持っているのであります。この危機感を行政当局は国民と共有し、発展が持続できるように真摯に取り組んでいただきたいと思うのであります。


 以下5項目8点について質問をいたします。


 初めに、第1項目として、学力低下問題と基礎学力調査についてお伺いします。


 第1点は、学力低下問題についてであります。


 ゆとり教育と生きる力を内容とする新学習指導要領が平成14年度にスタートして、3年になろうとしています。国語、理科、算数といった主要教科の学習内容の3割削減、教科書は驚くほど薄っぺらくなり、基礎基本と思われるものでさえ削減の対象となりました。また、中学校の英語、国語、社会、数学の大半においては、週4時間から3時間へと25%カットされました。その減らした時間を総合的な学習に週二、三時間充て、知識の詰め込みではなくて、みずから学び、みずから考える力をつける趣旨のもと、各教科をまたぐような形で調べ学習や体験学習が行われています。しかし、先生方は、その準備に追われ、総合的とは言えない内容であることも多いようであります。


 平成14年4月に新学習指導要領実施が近づくにつれ、学力低下を懸念する国民の不安や反対の声は大きくなり、実施直前の読売新聞全国世論調査では、授業時間や教科内容の削減について国民の67%が反対、学校週5日制に対しても6割が反対という中で突入したのであります。案の定、実施後3年が経過した昨年末、二つの国際的な学力調査、すなわち「国際学力到達度調査」と「国際数学理科教育動向調査」の結果が発表され、日本の小中学生の学力低下傾向が明らかになりました。特に、数学的応用力と読解力や数学、算数、理科の基礎学力の低下が明らかになったとされています。3年前の懸念が現実のものとなり、このままでいくと、国際比較で日本の子供の学力レベルがさらに悪化すると言われております。


 さらに、2月6日の読売新聞には、教育に関する全国世論調査の結果が発表されました。子供の学力低下については、「どちらかといえば」を含めて「不安に感じる」が81%と、「不安に感じない」の合計16%を大きく上回っています。複数回答を求めた学力低下の原因では、「ゲームや漫画などの誘惑の増加」が53%とトップではありますが、「授業時間の削減」が50%、「教科内容の削減」が36%、「反復学習の不足」が23%となっており、学力低下は、ゆとり教育や教師の質の低下が原因と見る人が多く、「ゆとり教育を評価しない」と答えた人は、「どちらかといえば」を含め、実に72%となっております。一方、文部科学省でも、ゆとり教育を見直し、新学習指導要領の全体的な見直しを表明したところであります。


 さて、先日、NHKテレビで、本県の朝来郡山口小学校から尾道市の土堂小学校校長になられ、このたび、中央教育審議会義務教育特別部会委員に就任された陰山英男校長の「百ます計算」の授業を見ました。子供たちが、生き生きと自信を持って授業を楽しんでいるのが印象的でした。読み・書き・計算にしっかり時間をとるとともに、学習内容を削減すれば基礎基本が身につくといった考えの誤りを認め、学習内容をふやし、もとの姿に戻すべきと思います。


 また、OECDの国際学力調査が数学的応用力や読解力を試したものであり、みずから考える力をめざした総合的な学習の成果が出ておりません。私は、総合的な学習は、1、2学期の応用として3学期だけでやるか、総合的な学習の時間をやめ、例えば、算数に理科、社会の内容を取り込み、教科の内容を総合的にすることによって、主要教科の時間数を回復すべきだと思います。


 そこで、質問ですが、まず、文部科学省は、学力低下を認め、ゆとり教育を見直そうとしていますが、県教育委員会は、3年経過したゆとり教育及び生きる力をどのように総括されているのか、ご所見をお伺いします。


 第2点として、基礎学力調査についてお伺いします。


 さて、懸念されるのは、兵庫県の児童生徒の学力であります。平成16年3月に本県単独で2万2,000人を対象に実施した基礎学力調査では、平成14年1、2月に全国45万人を対象に実施された同じ内容の調査と比較して、国語、英語は全国平均と同程度、算数、数学ではやや高い結果で、総じて「概ね良好」とのことであります。しかし、全国平均ぐらいで満足していてはなりません。全国の学力レベルが低下しているなら、兵庫県にとってもゆゆしき問題であります。


 今回、県では、基礎学力調査の対象を12万人に規模を拡大し、全小中学校で最低1教科1クラスで実施しようとしています。高等学校入学選抜制度の学区ごとの分析や、学校規模や地域性による分析、さらには授業時間数の確保の達成度と学力との関係の分析の結果を受け、各市町教育委員会ごとに詳細な課題や対応を指導、助言すべきと考えます。


 教育課程の責任を負う市町教育委員会が、この学力の問題について、学力調査の結果を活用し、改善のため検討する方向へ県教育委員会は市町教育委員会を指導していただきたいと思いますが、今後どうするのか、お伺いいたします。


 次に、第2項目は少子化対策についてであります。


 第1点として、少子化の認識と取り組みについてお伺いします。


 平成6年にエンゼルプランが策定されて10年がたちますが、その間、女性が生涯に産む子供の数、すなわち合計特殊出生率は1.5から1.29となり、とどまることを知りません。兵庫県でも地域により大きなばらつきがあるものの、県としては、全国平均より低い1.25となっております。先進諸国の中では、日本、ドイツ、イタリアが最も低いグループに属しております。


 少子化が進展しますと、日本も、平成19年ごろから人口減少社会となり、2050年には人口が1億60万人、2100年には人口が6,400万人に半減してしまうと言われております。生産労働人口の減少、消費マーケットの縮小、年金や医療費などの社会保障制度の行き詰まりなど、成長が弱り、経済力が衰退した将来の社会が容易に想像できるところであり、少子化対策は、国にとっても県にとっても喫緊の重要課題であると考えます。


 昨年10月7日発表の内閣府特別世論調査によると、低出生率が続く日本の将来に危機感を感じている人は76%に達しております。政府では、「子育て家庭が安心と喜びを持って子育てに当たられるよう社会全体で応援する」との基本的な考えに立って、少子化の流れを変えるため、昨年6月に「少子化社会対策大綱」を策定しました。その事業計画として、年末に新エンゼルプランを改定して、「子ども・子育て応援プラン」を策定したりしています。特に、「少子化社会白書」では、今後の5年間が第2次ベビーブーム世代の女性が出産年齢期にあり、少子化の流れを変えるチャンスと、積極的な施策展開を促しています。


 それでは、兵庫県では、少子化の進展について、現在どのような危機感を持ち、取り組みを行っているのか、また、今後、「すこやかひょうご子ども未来プラン」を改定し、どのような取り組みを推進しようとしているのか、お伺いします。


 第2点として、専業主婦の育児への支援についてお伺いします。


 これまでの少子化対策は、保育所の待機児童の解消や仕事と育児の両立など、働く女性への支援を中心に進められてきましたが、それとともに、もう一つの柱である専業主婦への支援も広げていく必要があります。


 公立保育所では、子供1人当たりの運営費から平均保育料を差し引くと、市町にもよりますが、保育料軽減措置が大きいため、子供1人当たり月10万円を超える税金が投入されております。働く女性に対しては、こうした保育サービスへの税金投入を初め、これまで多くの取り組みがなされてきましたが、家庭で育児をする専業主婦に対しては、公的な育児支援が量的に余りに足りないのではないでしょうか。一般的に少なくとも3歳までは、家庭で親と子供が時間を過ごし、愛情を注ぐことが大切であると言われます。合計特殊出生率が1.7と比較的高いノルウェーでは、保育所を使わず、家庭で1歳から3歳の子供を育てる親に月6万円を超す国の手当てを支給し、親が子供と過ごす時間を重視しています。税の分配の公平性からも、家庭での育児の大切さを評価して、もっと専業主婦の育児への支援を厚くするべきだと思います。


 特に、都市化、核家族化により、子育ての孤立化が見られ、子育てを身近な人に相談できない現状があります。地域社会での支援方策など、どう支援するのか、お伺いいたします。


 次に、質問の第3項目は産業廃棄物の不法投棄未然防止についてであります。


 だれしも自分の生まれ育った郷土の美しい自然を子供や孫に残していきたいと願っているものであります。産業廃棄物の不法投棄は、自分だけの一時の利益と引きかえに、郷土の自然を破壊し、住民に長い間苦痛を与える最も反社会的な行為であります。


 宝塚市北部の農村地域であります西谷地区では、平成12年度に無許可業者による大規模な産業廃棄物の不法投棄がありました。多くの業者から安い値段で産業廃棄物を受け入れ、土砂に、解体によって生じたコンクリートや木くずなどをまぜたことから、道路沿いに大きなごみの山が8ヵ月の間にできてしまいました。私も、市議会議員として議会で問題にし、住民集会を開催するなどの全力を挙げて行政や警察を動かすため取り組みました。警察が入り、無許可業者の逮捕、起訴に至りましたが、当初、本人は、全財産をなげうって撤去するとして、執行猶予付懲役1年とたった300万円の罰金での温情判決には何ともやりきれない思いをしました。もちろん撤去することもありませんでした。


 先日、阪神北県民局と兵庫県産業廃棄物協会の主催による「不法投棄未然防止フォーラム」が開催されましたが、多くの県民、事業者の方が参加され、不法投棄に対する関心の高さがうかがえました。その中で、県民局の方が、過去の反省点として、法の不備、監視力の限界、行政の後追い対応を挙げておられました。法の不備により、無許可業者が、自己解体物と称して産業廃棄物を受け入れ、仮置き保管として言い逃れしておりました。また、捨てる目的にもかかわらず、有価物と称して堆積の口実にしていたのであります。


 「産業廃棄物の不適正な処理の防止に関する条例」の制定は、この事案が契機となったと聞いておりますが、条例施行後1年が経過しました。一定規模以上の土砂の埋め立てについては許可制となり、立ち入りが可能となるなど、廃棄物処理法の不備を補うものとして、大いに効果があるものと期待しております。条例施行以降、大規模な産業廃棄物の不法投棄は減っていますが、トラック1杯程度の小規模な建設廃材の投棄がまだまだ見受けられます。


 こうした投棄に対して、地域住民による通報の協力など連絡体制の構築が必要でありますが、「どこに連絡していいのかわからない」との声を聞くこともあり、あらかじめ投棄されそうな場所については、市なり県の窓口の連絡先を記した看板を設置すれば、投棄の未然防止や早期発見による規模の拡大防止に効果があると思われます。


 産業廃棄物の不法投棄を防止し、郷土の美しい自然を維持するため、この条例施行後1年の評価と今後の課題をどう認識しておられるのか、お伺いいたします。


 次に、質問の第4項目は、旧宝塚音楽学校の保存と活用についてであります。


 宝塚市では、平成15年に宝塚ファミリーランドが閉園になりました。また、市内でも工場の撤退による空き地が目立ち、観光地のホテルもマンションに変わるなど、都市が空洞化し、いかに活力を維持できるか、再生できるかが市民の間でも危機感を持って語られております。


 特に、宝塚ファミリーランドは、全国からの集客力のある宝塚歌劇とともに、街のイメージとして欠かせないものであり、京阪神の多くの方々が閉園を惜しむとともに、何らかの形でファミリーランド文化を残してほしいとの署名活動が展開されました。宝塚市は、関西学院大学や阪神北県民局、阪急とも連携して、都市再生の調査事業を行い、その一環として、旧宝塚音楽学校を残し、活用することが、現在、検討されております。


 宝塚の歌劇は、全国的にその名が通っているばかりでなく、海外に行けば、日本に行ったことのある外国人から、神戸や大阪や京都と同じように、宝塚の名が聞かれるほど知名度の高いすぐれた国際ブランドであります。また、地域のアイデンティティーであることは紛れもない事実であり、世界に誇れる文化の情報発信が90年にわたってされ続けてきたのであります。


 その旧宝塚音楽学校は、単に一民間企業の建築物にとどまらず、県民、市民にとっての大きな財産ではないでしょうか。さらに、宝塚歌劇を生み、育ててきたあかしの場であります。そういうあかしである建物を、文化を発信し、新たな宝塚文化を創造する拠点として、一企業、一市の問題としてだけでなく、県民の守るべき貴重な財産として、ぜひとも保存し、利活用していただきたいと強く願うものでありますが、お考えをお伺いいたします。


 最後に、第5項目として、宝塚新都市用地の里山林整備と阪神野外CSR施設について質問します。


 まず第1点は、里山林整備についてであります。


 阪神地域という大都市の後背地に位置し、びょうぶのように連なり、地域の環境のよさに欠くことのできないのが北摂の山地であります。また、都市住民にとっては、かけがえのない自然として親しまれております。阪神北地域では、面積の60%が森林であり、そのうち人工林は9%と著しく少なく、ほとんどが自然林であります。もっとも自然林といっても、40年前まではまきや炭を取ったり、建築材としての地松を取るなど、極めて生活と密着して大いに活用されてきたのが里山林であったわけです。しかし、燃料がガスになり、建築材も真っすぐで安い外材に取ってかわられ、利用されなくなるとともに、松枯れで荒れた雑木林となっているのが現状です。


 つまり、里山林は身近な自然環境の一つであり、生活の場であり、生活文化をはぐくんできた場所とも言えます。また、防災の点においても、保水や土砂の流出を防ぐ機能を持ち、里山林の適切な管理、手入れの必要性は、昨年の台風による風水害でも再認識させられたところです。さらに、近年は、人と自然のふれあいの場として、山歩きがますます盛んになり、レクリエーションや自然観察などの環境学習のために活用されております。


 さて、平成16年2月県議会における私の宝塚新都市の整備についての一般質問に対して、知事は、「本格的な事業着手が見込まれるまでの間、暫定的に里山林としての活用などに取り組んでいく」と答弁されました。昨年秋に地元説明があり、将来、土地需要が見込まれる玉瀬第3クラスター等を除く約260ヘクタールを対象地域として、5年計画で里山林整備を行うと聞いております。


 コナラやアカマツなどを残し、低木を刈り取り、遊歩道やベンチ、道標、案内板を設置するようであります。ことしになって一部工事を開始されておりますが、遊歩道やクラスター間の山歩きルートの設定にも地元の知識と協力を得れば、よりよいものができると思います。また、丸山湿原群のある玉瀬第2クラスターの整備に当たっては、宝塚市西谷地区湿原群保全・活用方策研究会とよく調整し、湿原の保全のための作業として取り組んでいただきたいと思います。


 そこで、今後どのような考え方のもとでこの地域の里山林整備に取り組まれるのか、お伺いいたします。


 さらに、兵庫県は、全国に先駆け里山林の整備に取り組まれ、このたび、さらに量、質ともに充実していこうとしていると聞いていますが、その考え方、目標についてあわせてお伺いいたします。


 第2点は、阪神野外CSR施設についてであります。


 阪神野外CSR施設は、平成4年に宝塚新都市用地の大原野第3クラスター内で、宝塚市所有の山林を事業地とした県と市の共同事業として計画決定されておりましたが、その後、二度にわたる新都市整備の進度調整により、新都市整備が進まなければ、阪神野外CSR施設も進まないという状況が続いてまいりました。この間、地元から県、市に早期整備が要望されてきたところであります。


 平成17年度当初予算の中を見ると、阪神野外CSR施設は、里山林や環境や自然保護をテーマにした活動拠点として鋭意検討されており、やっと長年の要望が動き出したことをうれしく思いますし、地元関係者を代表して、知事のご判断に感謝を申し上げます。里山林整備とともに、まことに時宜を得た、時代に合った事業と評価いたします。


 阪神間の都市から比較的近いところに位置した都市と農村の交流の拠点、また、環境学習のフィールド、里山の山歩きの基点などが想定されると思います。既に、市所有地では、地元のまちづくり協議会環境部会のボランティアの皆さんのおかげで山道が整備されました。また、宝塚の全小学校から募集した子どもナチュラリストクラブにより、シイタケ菌をコナラやクヌギのほだ木に植えつけたり、里山の下草刈りなど、楽しみながら体験活動をしています。


 また、拠点施設においては、里山林や丸山湿原群の展示を行ってはどうでしょうか。施設予定地の近くには丸山湿原という県下有数の湿原群があり、高い平地に小規模な湿原が多数存在し、湿原に見られる希少種の植物、昆虫の宝庫であります。湿原の生態系や自然保護の大切さを学べる年間を通じての展示が望ましいと思います。さらに、設計に当たっては、地元の意見をよく取り入れていただきたいと思います。


 阪神野外CSR施設の見通しとどのような構想を検討されているのか、お伺いいたします。


 以上で質問を終わります。(拍手)


○議長(原 亮介)  井戸知事。


  〔井戸知事登壇〕


○知事(井戸敏三)  自由民主党議員団の森脇保仁議員のご質問にお答えいたします。


 まず、少子化対策についてでありますが、少子化の認識と取り組みについてお尋ねをいただきました。


 少子化につきましては、マクロ的に言いますと、少子・高齢社会ビジョン有識者検討会議が、「人口減少それ自体が問題なのではなく、それによってもたらされる従来の社会経済システムの矛盾が問題なのだ」と指摘しておりますように、過度の危機感を持つ必要はないとは思いますが、問題は、高齢者と若者の数が急激にバランスを欠くという過渡期の問題で、社会の持続的発展ということを考えますと、現世代が次世代を期待してバトンを渡すという責任を負っている、そういう意味で少子化問題に取り組む必要がありますし、ミクロで見ますと、個々人のレベルで見ますと、子供を育てるということと子供を持つということの2側面を、従来、家庭という個人レベルでのみとらえていましたが、地域や社会の問題として社会化するべき課題である、このように考えるべきではないか、このように考えます。


 県は、これまで「すこやかひょうご子ども未来プラン」に基づき、子育てを支援する「まちの子育てひろば」やファミリーサポートセンター事業、保育所の待機児童ゼロ作戦の推進や小児救急医療体制の整備など、いろんな各方面の分野に取り組んでまいりました。


 現在、県民意識調査やアイデア募集などを踏まえまして、新しいすこやかひょうご子ども未来プランを検討しておりますが、家庭や地域の再生を図り、安心して子供を産み育てることができる社会をめざしまして、引き続き子供のすこやかな育成環境の充実に努めますとともに、子育て家庭応援地域協働プログラムなどの少子化対策を多元的に推進してまいります。


 専業主婦の育児への支援についてご意見もいただきました。


 専業主婦の45.3%が子育てに大きな負担を感じているという調査結果があります。核家族化が進展する中で、周りに子供がいないため、育児不安が解消せず、また、孤立しがちな状況に陥りやすくなることから、不安感が増していると考えられています。急に3世代同居が実現することが難しいんだとすれば、地域ぐるみの在宅育児支援が不可欠である、このように考えています。


 このため、若いお父さんやお母さんが気楽に集まり、子育ての悩みや喜びを語り合い、相談できる広場として、「まちの子育てひろば」を保育所や幼稚園などの協力を得てつくってまいりました。既に1,500以上設置されているところです。


 さらに、育児から一時的に解放し、子供を預かる一時保育や、育児中の主婦の相互援助を支援するファミリーサポートセンター、あるいは育児の相談・指導を行う子育てゆとり創造センター、乳幼児の健康づくりのための母親へのグループワークなどを実施しております。


 さらに、第2期のまちの子育てひろば事業として、専門機関との連携を強化し、相談機能を充実することとする予定です。


 今後とも、地域ぐるみで子育て家庭を応援していく地域協働プログラムなど、県と市町や民間団体などが連携して取り組んでまいります。


 産業廃棄物の不法投棄未然防止についてです。


 「産業廃棄物等の不適正な処理の防止に関する条例」の施行後約1年の評価としては、廃棄物処理法と条例の一体的な指導強化による不法投棄の拡大が防止されてきたこと、条例を契機として、不法投棄問題への認識が高まり、防止に向けた地域での動きが活発化してきたことが挙げられると思います。


 今後の課題としては、早期発見・早期対応が重要ですので、それに向けた取り組みを強化してまいります。


 そのため、廃棄物等の保管場所には、その旨を表示した掲示板を設けることが、廃棄物は廃棄物処理法で、廃タイヤとか廃家電などの特定物は条例で義務づけています。通報協定を既に締結しております郵便局や、あるいは農協、さらには地域住民の方々が、掲示板のない場所で廃棄物等を見つけた場合には、すぐに通報してもらえるよう通報連絡先をチラシ等により周知するなどで早期対応を図ってまいります。


 さらに、住民の方々との合同パトロールや不法投棄されやすい場所への監視カメラの設置など、通報・監視体制を強化して、地域住民の皆様方の協力も得ながら、不法投棄を許さない地域づくりを進めてまいることとしております。


 今後とも、廃棄物の不法投棄対策に万全を期してまいりますので、よろしくご指導をお願いしたいと存じます。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。


○議長(原 亮介)  井筒県民政策部長。


  〔井筒県民政策部長登壇〕


○県民政策部長(井筒紳一郎)  私から旧宝塚音楽学校の保存と活用についてお答えをいたします。


 昭和初期における我が国近代建築の面影を残す旧宝塚音楽学校は、昭和10年に第2代目の学舎として誕生して以来60年余りの長きにわたって、宝塚歌劇の団員養成施設として数多くのスターを輩出する中で、日本の大女優のルーツにもなってきた、いわば県民の貴重な財産であるというふうに考えております。


 宝塚市におきましても、この旧宝塚音楽学校を、ミュージアム機能等を備えた宝塚文化の発信拠点として、市民や観光客が憩える公園と一体的に整備することにより、街のにぎわいの創出を図ることとしております。


 県といたしましても、この音楽学校がこれまで担ってきた歴史的あるいは文化的な価値、これを高く評価しておりまして、宝塚市、阪急電鉄とともに、保存・活用に向けた検討を行ってきたところでございます。


 新年度、宝塚市におきまして、市民も検討委員会のメンバーになって具体的な事業展開が図られますことから、県といたしましても、引き続き積極的に参画する中で、建物改修等の施設整備への必要な助成を行い、中心市街地の活性化と文化都市宝塚の魅力再生に積極的な支援を行っていきたいというふうに考えております。


○議長(原 亮介)  江木産業労働部長。


  〔江木産業労働部長登壇〕


○産業労働部長(江木耕一)  私から、阪神野外CSR施設につきましてお答えをさせていただきます。


 平成4年の基本計画策定後、震災もございまして、宝塚新都市開発との整合を図るために、事業調整を行ってまいりました。


 こうした中、近年、森林の多様な公益的機能が見直されていること、宝塚市や地元住民の意向がまとまり、早期整備を要望されていること、市が先行的にアクセス等の周辺基盤を整えてこられたことなどを踏まえまして、平成20年の開園に向け、宝塚市大原野の計画地を里山公園として整備することとし、平成17年度、新たに基本計画の策定と基本設計に取り組むことといたしました。


 計画策定、基本設計に当たりましては、地元の意見を尊重いたしまして、造成等による自然や生態系への影響を極力避け、訪れる方々が、森づくりや散策などを通じて、都市近郊に残る豊かな里山の自然環境を楽しめるものにいたしますとともに、管理棟、休憩施設などの施設整備に当たりましては、丸山湿原群の展示等につきましても、計画を作成する中で検討をしてまいりたいというふうに考えております。


 また、施設の運営につきましても、県民の方々が、里山体験プログラムの企画や運営ボランティアなど、さまざまな形で事業の担い手として参画できるような仕組みを、宝塚市、また地元の方々と一緒になりまして検討をいたしまして、県民みずからが活動し、創造していく里山公園として整備をしていきたい、いいものにしたい、このように考えております。


○議長(原 亮介)  黒田農林水産部長。


  〔黒田農林水産部長登壇〕


○農林水産部長(黒田 進)  里山林の整備についてご答弁申し上げます。


 社会経済の発展によりまして、人々の生活とのかかわりが薄れ、荒廃が進んでいる里山林を再生するため、本県では、全国に先駆けて、3万ヘクタールを目標に里山林整備を進めているところであります。


 こうした中で、県民の森林への関心が高まり、里山林を利活用する市民グループが結成されたり、都市住民が地域住民と一緒になって里山整備を行う活動が始まりますなど、県民総参加の森づくりの取り組みが広がってきております。


 さらに、里山づくりの計画段階からの参画やいやしの空間としての活用など、里山に対する新たな要請も出てきておりまして、こうした要請にこたえるため、里山ふれあい森づくりに取り組みますほか、安全・安心で快適な生活環境のための自主防災の森や森林・動物共生の森など、多様な整備を進めていくこととしております。


 なお、宝塚市西谷地区は、都市部に近接する恵まれた立地条件と豊かな里山景観や貴重な動植物が生息する湿原群が存在するなどしておりますことから、地元当該地域の皆さんや専門家の意見を十分踏まえ、自然環境にも配慮しながら、里山林の整備を行ってまいりたいと考えております。


○議長(原 亮介)  武田教育長。


  〔武田教育長登壇〕


○教育長(武田政義)  私から、学力低下問題及び基礎学力調査についてご答弁申し上げますが、双方関連が非常に強うございますので、あわせて答弁をさせていただきたいと思います。


 昨年末、国際学力調査において、日本の子供たちの成績が低下傾向にあることが報告されましたことを受けて、中山文部科学大臣は、2月15日の中央教育審議会におきまして、知識や技能を詰め込むのではなく、基礎基本をしっかり身につけさせ、それを活用しながら、みずから学び、みずから考える力など、生きる力をはぐくむという現行の学習指導要領の理念や目標には誤りはないとの認識を示した上で、そのねらいが十分達成されているか、必要な手だてが十分講じられているかといった点に課題があるとして、検討を中央教育審議会に要請したところであります。


 県教育委員会といたしましては、「ゆとり」と「学力向上」を対立概念として受けとめるのではなく、幅広の対応が必要であると考えております。国際学力調査におきましては、学力低下だけではなく、学ぶことの楽しさ、学ぶことへの興味・関心や学ぶ意欲が乏しいこと、自宅での学習時間が他国に比べて短いことなど、学習習慣が身についていないことなどが明らかになりましたことから、これらの面からの対策もまた大きな課題であると認識しているところであります。


 一方、昨年、本県が実施をいたしました総合的な基礎学力調査におきましては、小学生の9割、中学生の8割が「学校の授業がわかる」との回答をするなど、基礎学力の定着度や学習の理解度が、全国の状況より高いという結果が出たところでございます。


 ご指摘の総合的な学習の時間におきましては、学び方を身につけた児童生徒ほど基礎学力が定着している傾向が見られ、「いきいき学校応援団」等の専門家の指導により、一定の成果が見られたと考えているところであります。さらに、家庭での予習・復習や読書週間が身についている児童生徒ほど、基礎学力が定着している傾向も明らかとなったところであります。


 この傾向を一層確実なものにいたしますために、来年度は、総合的な学習の時間の指導力向上を図る研修や指導方法の工夫・改善のあり方についての実践研究や、読書活動を推進するひょうご学力向上推進プロジェクト事業等を新たに実施することといたしております。


 さらに、総合的な全県基礎学力調査を実施をし、学力の状況に加え、学ぶ意欲や達成感、家庭学習の状況等を調査し、学力との相関を分析いたしますとともに、都市部や農山村部など、地域ごとの基礎学力の状況についても詳細に分析をしてまいりたいと考えております。


 加えまして、専門性を有する学識経験者や各地域の学校関係者等から成ります「基礎学力向上検討委員会」を設置し、これら調査結果を踏まえた指導方法の工夫・改善方策の検討や、ひょうご学力向上推進プロジェクト事業の成果等について分析を行い、かつ中央教育審議会の動向にも注意をしながら、その結果をもとに、市町教育委員会とも連携をし、学力向上に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えておりますので、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。


○議長(原 亮介)  森脇保仁議員に対する答弁は終わりました。


 次に、中村 茂議員。(拍手)


  〔中村 茂議員登壇〕


○(中村 茂議員)  私は、三位一体改革と地域のことについてお尋ねをしたいと思います。


 質問の第1は、三位一体改革についてであります。


 三位一体改革については、本県議会におきましても、高度な視点から議論されていますが、私は、財政力の弱い市町の立場から質問をさせていただきます。


 日本政府は、構造改革の名のもとに、三位一体改革と称して、国庫補助金の削減、地方交付税の見直し、税源移譲を実施されています。「三位一体」の言葉が先行しておりますが、本来、三位一体とは宗教的な色彩の強い言葉で、三者に上下の差がなく、三者が協力して一体となると私は理解しております。私の理解でいうならば、国、県、市町が一体的に改革に取り組むことこそ三位一体の改革であり、三者の立場に差異がないとすれば、自治体の財政難の実態を国に対して、知事は強く訴えるべきであると思います。


 では、なぜ三位一体改革によって、国は地方自治体の財政再建を図らなければならないのか。ある有力誌によれば、平成17年度末には、国、地方自治体合わせて借金は1,061兆円となり、財政再建はまさに喫緊の課題で、これは国、地方双方が無計画な財政運営を行ってきたことが最大の原因であると厳しい表現で指摘しております。


 国は、それらを踏まえて、財政健全化の名のもとに、思い切った財政削減策を実施されました。平成16年度には、地方交付税と臨時財政対策債で2兆9,000億円、国庫補助負担金1兆円、合わせて3兆9,000億を前年比で削減をされました。地方への財源移譲は、4,249億円の所得譲与税、2,309億円の税源移譲予定特例交付金と合わせて6,558億円にすぎません。3兆数千億円の差額をどう調整されるのでしょうか。地方六団体は、国に対して地方自治体の財政の窮状を訴えられ、平成17年度には地方交付税は微増となり、安堵しておりますが、地方財政の危機は解消されるに至っておりません。


 また、自治体にとって望ましい三位一体改革は、地域に応じたサービスを自治体の裁量で行えることです。そのために、一部の自治体が得をするのではなく、財政力格差に配慮し、地方の独自性が最大限発揮できる形にすべきです。平成14年度の調べでは、都道府県の税収額を全国平均100とすると、東京都は178,沖縄県は63で、今日まではこの格差を地方交付税で調整されていました。このことから、いかに地方に税源移譲されても、基幹税の少ない市町は一層財政難となり、過疎の町は、さらに過疎化に拍車がかかることは明らかです。自主財源の乏しい但馬の市町は、地方交付税、国庫補助負担金の削減で正常な行政運営ができるでしょうか。私は大変危惧をしております。


 私は、北海道の蘭越町、人口6,215人の町民の声として、ある雑誌に掲載されております記事に目がとまりました。紹介しますと、北海道の市町村は自主財源が大変乏しく、地方税収入は歳入のわずか11%で、地方交付税が42%を占めており、地方交付税と臨時財政対策債が12%カットされて、各市町村の財政運営は危機的な状況となっていると悲痛な声で訴えております。


 このような状況において、まず、国は、地方公共団体が抱えている現在の地方債を50%免責するとか、借金返済期間を長期の延べ払いにするなどの支援策により、市町村の財政再建を図ることを考えるべきです。また、地方としては、財政力の弱い市町との自治体間格差を是正するため、これまで地方交付税制度が担ってきた財源保障や財源調整機能をどう守っていくのかという課題があると思います。


 昨年の12月4日の新聞に掲載された三位一体改革の全体像に対する各都道府県の知事のコメントの中で、兵庫県知事は、「合格と不合格が混在している」との評価、コメントをされています。本県の市町の中には、民間企業に当てはめるならば、既に銀行管理か破産の状態に近い団体もあるわけですから、地方公共団体とはいえ、危機的な状況には変わりありません。


 そこで、知事に申し上げます。国の一方的な地方交付税の削減や地方への負担転嫁となる国庫補助負担金のカットに、引き続き強く抗議していただきたい。また、財政力の弱い市町に対する県の支援についてはどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。


 これから以降は、但馬の課題を中心に質問をいたします。


 明治4年の廃藩置県から明治9年8月に摂津、播磨、丹波、淡路、但馬の5ヵ国による大県兵庫が成立しました。但馬・豊岡県が兵庫に合併した経緯は、明治9年当時に、内務省地租改正局勤務の出石藩出身の桜井氏が尽力されたと伝記されています。当時の内務卿大久保利通氏が、桜井氏の意向を踏まえて、兵庫県は開港場を持っているので、権力が貧弱であってはならない、国際県にふさわしい県域が重要と述べられ、今日の兵庫県が誕生したのであります。


 但馬の現状は、財政的には、県から過大な財政投資を得ております。しかし、今日までは、すぐれた人材を都市部に輩出しておりますが、私は、21世紀には、すぐれた人材が但馬にしっかりと根をおろして、魅力ある但馬づくりを構築してくれるものと信じております。そのため、以下4項目五つの課題を挙げ、問題を提起します。


 まず、但馬北部の企業誘致についてであります。


 但馬の最大の悩みは、過疎化に歯どめがかからないことです。特に、生産年齢の15歳から64歳までの減少が顕著であります。この事実を深刻に受けとめなければなりません。その原因を究明すれば、若者には、都市と農村との地域格差が拡大するばかりで、将来の夢が描きにくく、魅力に欠けた但馬しか映ってこないのが最大の要因と想定されます。それらを払拭するには、地域間格差、所得格差など、不平等を改善することが重要な課題と認識しております。


 それでは、地域間格差や所得格差を解消するには、どのような政策を展開すればよいのか。それは時代が証明しておりますように、ハイテク産業の企業誘致であります。日本未来の技術について述べている書物によりますと、870社に2020年の日本の技術について調査票を送付し、回答を得たようですが、各社は、2020年までには介護ロボット、未来の携帯テレビ、エックス線診断装置等100項目の新技術を解明し、実用化すると明言しておるようであります。技術大国日本は、技術革新により、寸時もむだなく研究に研究を重ね、技術大国日本の躍如たるものがあります。


 兵庫県は、それらを予測され、世界最大級の大型放射光施設を播磨科学公園都市に誘致されましたことについて、知事を初め、幹部の皆様に敬意を表する次第であります。放射光施設の需要拡大、民間企業の利用促進など、県の積極的な取り組みは評価したいと思います。放射光による新技術解明や新素材開発を多くの県民が期待の眼で見詰めております。各都道府県も研究都市開設に力点を置いておりますことは周知のとおりであります。本県は、兵庫県科学技術会議を設置し、昨年1月には、県に提言が示されたところであり、その提言では、多くの機関や県民の参画を得て、科学技術人材の育成や新たな科学技術の開発等に努力することとあります。世紀に呼応した政策提言と評価するものであります。


 そこで、地域活性化における企業立地の重要性については、鉄鋼、電機など、基幹産業が集積している阪神、播磨地域は優位に行政展開をされていますし、但馬においても、豊岡市、和田山町は、それぞれ工業団地を擁しておりますから、比較的安定した行政運営がなされ、若者の定着も図られております。


 私は、兵庫県科学技術会議の本旨のように、産・学・官を最大限生かされ、産業、すなわち民間企業の大型放射光の利用促進を図るとともに、本県工業技術センターには優秀な技術者を擁しておりますことから、播磨科学公園都市に派遣し、新技術開発にその人材を生かすことが重要と思っております。


 城崎郡、美方郡の但馬北部は、ハイテク産業の希薄な地域であります。播磨科学公園都市にて解明された新技術の一部を但馬北部に企業立地されますことを強く求めます。21世紀に輝けるハイテク田園の町として、地域伸展することを切に願うものであります。


 そこで、以上のことを踏まえて、但馬北部の企業誘致についてご所見をお伺いいたします。


 次に、イノシシによる農作物被害対策についてであります。


 但馬北部における野生鳥獣の被害防除については、県も市町も種々施策を展開されており、被害は多少改善されましたが、万全とは言えません。鳥獣と人間の知恵比べとの感は否めません。


 豊岡農林振興事務所管内の1市10町の野生鳥獣の被害実態は、平成15年には1億5,240万円となっており、直近での最大の被害額は、平成10年の2億1,000万円で、その後、年々微減となっております。しかし、山間部での農家の農産物の被害は数字以上にひどく、精神的に深刻な様相を呈しております。豊岡市より南部はシカ被害が多いようですが、北部はイノシシ被害に困惑をしております。


 私は、昨年12月中旬に他の地域のイノシシ防除実態を調査しました。まず、養父市大屋町地内の水田は、電気さくをめぐらせ、完璧に近い装備がなされていましたし、宍粟郡波賀町戸倉峠付近も、防除対策には苦労の様子が見受けられました。他県では、鳥取県八頭郡若桜町と鳥取市国府町ですが、その共通点は、山間部においては、兵庫県と異なり、個々の農地ではなく、山側の農道に延々と電気さくが設置されており、それぞれが知恵を絞って被害を最小限に食いとめるべく苦心をされている様子がうかがえました。


 また、野生動物の防除技術の見識が格別高い島根県大田市の独立行政法人「近畿中国四国農業研究センター」の鳥獣害研究室長さんの講演では、イノシシも年々巧妙かつ凶猛となり、低い電気さくなら1メートル以上も跳躍して飛び越えるし、トタン張りは体当たりして突破するなど、防除策に打つ手なしと苦慮しているのが偽りのない事実であるとのことでした。但馬北部が最悪の状況と思っておりましたが、島根県美郷町でもイノシシ被害にお手上げの状態のようです。そのイノシシ被害を逆手にとって、年間を通して捕獲して、低脂肪の健康食品として、広島方面に販路を拡大するため、生産組合をつくって美郷町の特産にすると意気込んでいるようであります。


 山口県においても、平成15年の有害鳥獣による農林被害は約6億5,800万円で、そのうちイノシシ被害は40%を占め、2億9,200万円と、但馬地域の野生鳥獣総被害額に匹敵するなど、いずれも野生動物被害に頭を悩ませており、人間の生活権をも侵害されています。


 そこで、野生動物被害対策として、一つ目は、イノシシの捕獲は、当面、終年として徹底して行う、二つ目は、防除策の一計として、イノシシが頻繁に出没する山地にて猟犬で威嚇させる、三つ目は、電気さくやイノシシ防護さくの助成を継続拡大をする、四つ目は、イノシシは、四季に関係なく調理方法によりおいしく食用されると言われていることから、但馬の農家民宿にてイノシシブランドとして消費するなど、その利用方法についても検討する必要があります。


 そこで、以上の点を踏まえて、イノシシによる農作物被害対策についてご所見をお伺いをいたします。


 次に、クマの被害対策についてであります。


 平成16年は、全国的にクマが人間の生活領域に入り、人間も恐れず、自由濶達に行動しており、本州ではクマによる死亡者が出るなど異常事態が発生し、山間地に住む人々は、日常生活にも不安を募らせております。私たちが聞いておりますクマの生態は、臆病者で、繊細にして、慎重に行動をすると言われておりましたが、伝え聞くのとは裏腹に、何の何の、堂々と我が物顔で人里を濶歩しておるではありませんか。浜坂町対田の人家にも日中に入り、玄関奥で居眠りをしていました。実際には、著しく衰弱したクマのようでしたが、一方では、「新世代クマ」と呼ばれ、人を見ても逃げないクマが出現していることも全国的な傾向として報告されています。人間軽視も甚だしく、許されるものではありません。山間部に住む人々の生命と生活を守るためにも、私は、徹底した捕殺をすべきだと主張します。


 平成3年度の日本野生生物研究センターの調査では、本州では8,400頭から1万2,600頭前後のツキノワグマが生息すると言われています。ツキノワグマは、保護か、捕殺か、意見は二分されているようですが、我が国では、大正7年に制定された「鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律」が平成11年に改正され、県は、個体数が著しく増加または減少している鳥獣について、特定鳥獣保護管理計画を策定し、対象区域、保護管理の目標、生息状況や被害状況の調査などを定めることができるとされています。本県も、ツキノワグマが人里に出没する調査を平成9年から始めているそうですが、昨年4月から12月までの目撃件数は980件で、半数以上が10月に集中すると言われています。地区別の目撃件数は、但馬が611件、西播磨が318件、丹波が28件、中播磨が21件であります。全国的にツキノワグマの人身被害は、平成16年は平成15年の2倍で、住民の脅威となっております。


 石川県では、保護管理計画において、年間の捕獲頭数の上限を70頭としており、平成16年11月末で166頭が捕獲されています。また、平成15年度で700頭が生息すると推定されています。兵庫県の生息数は何頭と推測されていますか。兵庫県は、人とクマが永続的に共存できることをめざすとしていますが、ツキノワグマより人間重視に変更すべきと思います。現地では、集落に執着するクマを教育するために、県の方針に従って捕獲して、人間社会に近づかないように、学習放獣という手法で保護に努めると言われています。学習放獣により、クマに人間や人里の怖さを知らしめると、絶対に人里に接近しないと言われておりますが、現実は、そんなに甘いものではなく、おいしいえさに魅惑されたクマは、命を落としてでも人間領域に入ってきます。私は、人間社会を侵害したクマは絶対に捕殺すべきだと考えます。団体からおしかりを受けるかもわかりませんが。


 そこで、地域住民の安全の確保を第一優先としながら、絶滅危惧種のツキノワグマの被害対策にどのように取り組んでいかれるのか、ご所見をお伺いいたします。


 次に、但馬の交通網の整備についてであります。


 但馬の交通網の整備については、県の基本計画の高速道六基幹軸を基本とした県内1時間高速交通圏構想など、着実に進捗しておりますことは、知事を初め、県土整備部の皆様の積極的な取り組みによるものと心から敬意を表する次第であります。このように充実する交通網の整備を次世代の人々が肌で感じ、但馬の未来に向けて理想の社会実現に大きく心を弾ませております。私は、その夢を早期に実現するため、次の2点について質問をいたします。


 まず、鉄軌道の整備についてであります。


 私たちの住む但馬の鉄軌道は、山陰本線と播但線の2線であります。山陰本線の最大の難工事であった余部鉄橋の完成によって、明治45年に全線開通の運びとなりました。山陰本線開通によって、但馬北部の人々は、交通の利便はもとより、地域開発に多大な恩恵に浴しました。時代は移り変わり、鉄道は、昭和62年4月に国鉄からJRに衣がえとなりました。JRは民間企業でありますから、採算性を重要視され、大都市圏では、利用者の利便性を高め、営業成績は高水準を維持しております。一方、採算割れする地方路線は、利用者の意向は余り生かされず、JR主導ダイヤ編成となっておりますから、利用者はやむなく他の交通手段を講じるなど、悪循環は悪循環を呼び、採算割れに拍車をかけております。


 JR山陰本線の利用客向上には種々な方策があります。それは、軌道敷設の基盤整備に投資するとか、沿線の観光資源を最大限生かして、観光客や通学者の利便を高めるため、一、二両の編成でもよい、列車便数をふやすとか、JR自身の企業努力も要求されますが、もちろん不採算部門で公共性の強い交通機関には、行政の物心両面にわたる支援も必要と思います。


 そこで、私は、次の方法を提起します。


 一つは、JR山陰本線を当面、和田山駅から浜坂駅間を複線電化にするとともに、本県の交通政策の重要路線として俎上にのせていただきたい。山陰本線は、日本海国土軸の鉄軌道の重要幹線でありますので、採算性以前の問題として整備すべきであります。「本線」の名のつく重要な幹線で単線の鉄道は山陰本線ぐらいで、博物館的にして貴重な存在かもしれませんが、地域間の経済や文化の交流として重要な役割を持っておりますことから、早期に実現に努力していただきたい。


 次に、関連します播但線も、但馬と播磨を結ぶ重要路線であります。今世紀半ばには、ハイテク田園都市として、但馬は他に例のない地域振興が図られるものと思います。その基盤整備として、播但線の複線電化の実現を図っていただきたい。


 以上のことを踏まえ、鉄軌道の整備につきましてご所見をお伺いをしたいと思います。


 最後に、道路網の整備についてであります。


 但馬も、いよいよ高速自動車道の時代が到来して、21世紀の近代社会に呼応した新しい地域づくりや事業展開が可能となりました。今世紀に生きる人々には、夢はとめどもなく拡大し、バラ色の人生が約束をされます。しかし、国、地方公共団体ともに財政難の折に、社会資本整備は隠忍自重することは時代の趨勢と、十分認識しております。1962年――昭和37年に全国総合開発計画が企画され、「地域間の均衡ある発展」を掲げ、四全総までは国主導で計画どおりに進められ、地域格差は縮小されたと理解しております。2010年を目標とする五全総は、四つの国土軸、北東、日本海、西日本、太平洋に分けた地域開発を、参加と連携により推進するとあります。五全総は、地方主導で地域の特色を生かした総合計画であります。


 日本海側、特に鳥取豊岡宮津間は高速道路の空白地帯で、国土開発幹線自動車道の計画路線の9,342キロの圏外でしたが、地域高規格道路として鳥取豊岡宮津自動車道が指定され、兵庫県が先行して整備が進められております。鳥取県も、兵庫県におくれをとってはならないと、用地取得など事業に着手しております。京都府も、京都縦貫自動車道の終点から鳥取豊岡宮津自動車道の事業を進めております。いずれも兵庫県の事業進捗に刺激され、計画が予定どおり進行することに喜びを感じております。


 地域高規格道路の香住道路は、本年春に供用開始され、引き続き余部道路も事業着手していただいており、浜坂町居組と鳥取県岩美町陸上間のトンネル着手など、着実に事業が進んでおりますが、これ以降の同路線の進行についても積極的に推進していただきたいと考えます。


 また、香住町余部から浜坂町諸寄間については、近年、浜坂町民が豊岡市に勤務するケースが特に多く、車での通勤が主体であることから、同路線への期待が高まっており、また、浜坂町には県の出先機関が数事務所あり、但馬県民局との連携と同時に、町行政執行上も豊岡との時間短縮が至上命題で、県、町ともに行政上の重要路線と認識されています。さらに、近い将来、香美町を含む美方郡との合併の機運が必ず浮上し、同路線が重要な役割を果たすものと考えることから、ぜひ先行採択していただきたいと思います。


 次に、一般道の主要地方道香住村岡線の道路改修について、香住バイパスは、本年春に供用開始と聞いております。次に大乗寺バイパスの計画となりますが、その計画路線が何案か検討中と聞いております。早急に路線決定をしていただき、また、同線の矢田川にかかります大乗寺橋は、老朽化で、平成10年に道路面が陥没し、緊急補修して事なきを得ましたが、橋梁の不安解消を図り、万全を期すべきであります。


 そこで、鳥取豊岡宮津自動車道及び大乗寺バイパスの整備について、ご所見をお伺いいたします。


 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○議長(原 亮介)  井戸知事。


  〔井戸知事登壇〕


○知事(井戸敏三)  ひょうご・県民連合の中村 茂議員のご質問にお答えいたします。


 まず、三位一体改革についてです。


 三位一体改革は、国庫補助金を廃止し、国の仕事を地方に移し、それに見合う額を国税から地方税に移して、地方の自主的、自立的な運営にゆだねることにより、全体としての効率化を図ろうとするものであります。昨年秋に決められた枠組みは、3兆円の税源移譲を基本に、内容はさらに中央教育審議会にまつとして、8,500億円の義務教育費国庫負担金、国民健康保険基盤調整事業費6,850億円などが地方に移譲されることになっています。この場合、各地方団体レベルで事務執行上支障のないように交付税措置等がされることにされています。


 私としては、19年度以降の本格的な三位一体改革への道筋が、このままでは見えませんので、第2段階へのつなぎを明確にしていくことを、国に対して今後とも積極的に働きかけてまいります。


 一方、国、地方の財政再建の見地から、地方財政計画の見直しを通じた地方交付税の見直しが、特に平成16年度に断行され、全国で3兆円近い削減が行われましたが、この結果、ご指摘のような厳しい状況に陥ったため、17、18年度は、少なくとも地方税、地方交付税等の一般財源で前年度を下回らない措置が講ぜられることになりました。


 17年度県予算では、法人関係税の伸びに支えられ、約200億円増加しているわけでありますが、公債費の増や減税補てん債の減少で消えてしまい、相変わらず厳しい財政環境となっております。


 ご指摘の財政力の弱い市町への支援につきましては、平成17年度の地方財政対策において、地方税等の一般財源総額の確保など、一定の配慮がなされたところでありますが、市町の安定的な財政運営に必要な地方交付税等の財源確保について、今後とも引き続き強く働きかけていく必要があると考えています。


 また、県としましても、県代行による下水道や林道整備、自治振興資金の重点配分や過疎債等の有利な起債の効果的な活用により、個性ある地域づくりが図られるよう支援してまいりますなど、現地解決型の県民局を中心に、市町へのきめの細かな行財政支援に一層の配慮を行ってまいります。


 続きまして、クマの被害対策についてです。


 ツキノワグマは、但馬地域を中心に約100頭が生息しており、近年、頻繁に人里への出没を繰り返し、地域の人々に精神的苦痛や人身的危害を加えるなど、人とクマのあつれきをもたらしております。


 15年度には、地域住民の安全とクマの絶滅防止の両立を目的として、生息地の地域住民や農業関係者、自然保護団体、学識経験者等の意見を踏まえて、保護管理計画を策定し、これに基づいて対策を講じています。


 県や市町、警察等を通じて、地域住民への被害の未然防止対策の注意喚起を促すとともに、出没時においては、人に与える危険度やクマの行動パターンに応じて、追い払いや、ご指摘の学習放獣等の措置を講じています。人に危害を与えたり、学習放獣の効果が見られず、人家周辺に執着するクマは、殺処分しているところです。特に、昨年は頻繁に出没し、人身事故も発生するなど、人々の精神的苦痛も高まったことから、機動的、弾力的な措置を講じています。


 今後、野生動物の保護管理の中核拠点として整備する森林・野生動物保護管理研究センターにおいて調査研究を進め、科学的なデータに基づいたクマの出没予測や適切な生息地管理を行い、人と野生動物との調和のとれた共存を図ってまいるよう努力してまいります。


 続きまして、鉄軌道の整備についてです。


 山陰本線及び播但線は、但馬と播磨・阪神地域を結ぶ基幹交通として、また地域の通勤、通学に欠かせない生活交通として重要です。


 ご指摘のように、電化、高速化などの整備促進が課題です。特に、山陰本線については余部鉄橋の定時性確保が但馬地域にとって長年の懸案でありましたが、来年度からは、具体的に橋梁かけかえに向けた本格的な取り組みを行います。また、電化・複線化の促進のことでありますが、この目標は掲げながら、当面、余部鉄橋の定時性確保にあわせ、鉄道のさらなる利便性の向上や但馬地域の活性化を推進するため、山陰本線の高速化を検討していくこととしたいと考えています。


 あわせて、播但線等についても、鉄道利用者のニーズ把握や沿線の地域づくり、駅周辺の整備など、利便性向上や利用者増に向けた検討、調査に取り組みます。


 複線電化については、JR西日本に対して引き続き要請を続けていきますが、事業費の問題ですとか、事業化にかかるには課題も多いことから、先ほど言いましたように、当面の取り組みを進める中で、山陰本線、播但線の複線電化につなげてまいりたいと考えます。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。


○議長(原 亮介)  江木産業労働部長。


  〔江木産業労働部長登壇〕


○産業労働部長(江木耕一)  私から、但馬北部の企業誘致についてお答えをさせていただきます。


 先般策定いたしました経済・雇用再生加速プログラムにおきましては、ナノ、ロボット、健康、環境・エネルギー分野に焦点を当てまして、神戸・阪神・播磨を中心にクラスター形成をめざした取り組みを進め、その成果を工業技術センターの移動ものづくり支援事業などによりまして、県下各地域に波及させることといたしております。


 播磨科学公園都市の放射光利用につきましては、新技術の研究開発が進んでおりますし、また、その成果を生かしまして通信用半導体レーザーなどの事業化も進みつつございますが、拠点地区におきましても、企業立地はこれからという状況にございます。


 したがいまして、但馬地域において、これらの研究成果を生かしましたハイテク関連産業の誘致につきましては、今後の課題というふうに考えておりますが、当面、こうしたハイテク産業を受け入れる環境づくりという観点からも、クラスター戦略への地元企業の参画の働きかけや技術支援を強化していきたいというふうに考えておりますし、あわせて、地域の資源・技術を生かした但馬ブランドの創出、新分野への進出、企業立地支援にも取り組んでいくことといたしております。


 企業立地でございますが、最近3ヵ年の状況を見てみますと、但馬全体で13件の立地がございましたが、大半が域内移転でございます。近く、北近畿豊岡自動車道の和田山までの延伸が予定をされておりますので、この交通利便性の向上を機に、産業用地の情報や立地インセンティブを一層積極的に発信をいたしまして、但馬地域の活性化につながる企業誘致に一層努力をしてまいりたい、このように考えております。


○議長(原 亮介)  黒田農林水産部長。


  〔黒田農林水産部長登壇〕


○農林水産部長(黒田 進)  イノシシによる農作物被害対策についてご答弁申し上げます。


 本県におきますイノシシによる農業被害額は、平成15年で2億5,000万円と、平成元年の3億円に比べやや減少傾向にありますものの、野生鳥獣による農業被害額全体6億6,000万円の約4割と、最も大きな割合を占めています。


 本県では、特に被害が大きい但馬地域、西播磨地域などを中心に、県下の46市町において、最近3ヵ年で約1,200キロに及ぶ防護さくを設置いたしました。また、狩猟期間の1ヵ月延長や有害鳥獣捕獲により、15年度には元年度の約2倍となります7,000頭のイノシシを捕獲するなど、その被害防止に努めてまいりました。


 しかしながら、被害は依然として深刻な状況でありますことから、被害の未然防止策を引き続き実施する一方、具体的にご提案のありましたことも踏まえまして、総合的な対策に向けた取り組みが必要であると考えております。


 このため、個体数管理、被害管理、生息地管理を柱とする「イノシシ保護管理計画」を策定することとし、そのために、生態や生息状況、そして被害との因果関係などを把握する科学的な調査を進めてまいりたいと考えております。また、人の生活圏とイノシシの生息域のすみ分けを図るための森林の整備もあわせて推進してまいりたいと考えております。


○議長(原 亮介)  陰山県土整備部長。


  〔陰山県土整備部長登壇〕


○県土整備部長(陰山 凌)  私から道路網の整備につきましてご答弁申し上げます。


 鳥取豊岡宮津自動車道は、高速道路の空白地帯であります鳥取市から豊岡市を経て宮津市まで地域高規格道路として整備しておりまして、将来は、北近畿豊岡自動車道と接続いたしましてネットワークを形成し、但馬地域の産業・経済活動、広域交流の基盤となる路線でございます。


 現在、三つの工区で事業を進めておりまして、そのうち、香住道路はこの3月27日に開通いたします。余部道路、東浜居組道路につきましても、早期供用に向けて鋭意整備を進めております。


 未着手の余部―居組間につきましては、既に調査区間として指定を受け、特に、コスト縮減の観点からルート検討を行っておりまして、今後、着手区間や時期を検討をしてまいります。


 香住町内の県道香住村岡線大乗寺バイパスの整備につきましては、地域の住民の参画もいただきまして、大乗寺バイパス検討委員会で検討を行っております。今年度末をめどにルートを選定することといたしております。


 県といたしましては、この委員会からの提案を尊重いたしまして整備計画を策定、できるだけ早期に事業着手に向けて取り組むことといたしております。


○議長(原 亮介)  中村 茂議員に対する答弁は終わりました。


 この際、暫時休憩をいたします。


 再開は、午後1時といたします。


       午前11時29分休憩


  ………………………………………………


       午後1時1分再開





○副議長(永田秀一)  ただいまから会議を再開いたします。


 休憩前に引き続き、質疑、質問を行います。


 栗原 一議員。(拍手)


  〔栗原 一議員登壇〕


○(栗原 一議員)  ふるさと播磨平野を南北に貫く母なる揖保川、その清らかで悠久なる流れにはぐくまれた多くの恵みによって、弥生時代を起源とする豊かな文化と温かい人情が生まれ、今日まで輝かしい歴史を刻んでまいりました新宮町は、井戸知事のふるさとでもあります。夢と希望にあふれたふるさとの未来に多少なりとも資することの喜びを感じつつ、質問に入ります。


 まず、第1点目は、中高一貫教育の実施についてであります。


 近年、科学技術離れ、理科離れなど、学習意欲の低下が指摘される中にあって、昨年10月に「兵庫県立大学附属中高一貫教育校の設置に係る基本構想検討委員会」が設置され、全国で初めての取り組みである公立大学附属の中高一貫教育校の設置について精力的に検討が進められてきました。そして、去る2月17日、基本構想についての報告があり、兵庫県立大学附属中高一貫教育校の設置の必要性について提言がなされ、基本的な理念、設置形態、設置場所、設置時期、通学区域の5項目について基本的な考え方が示されたところであります。


 光科学のメッカ播磨科学公園都市にふさわしい兵庫県立大学附属の中高一貫教育校が設置され、科学技術の後継者育成、そして国際感覚と創造性を身につけた人材育成がなされることは、大変喜ばしいことと思いますが、この提言を受け、県として今後、中高一貫教育校の設置に向けてどのように取り組んでいかれるのか、お考えをお尋ねいたします。


 中でも、この基本構想についての報告の1項目として、中高一貫教育校の設置場所について、その基本的な考え方が示されています。すなわち「現在の附属高校の施設と播磨高原広域事務組合立播磨高原東中学校の施設の活用が望まれることから、それぞれの所在地を設置場所とする」とされています。この提言どおりに、播磨高原東中学校の施設を活用して兵庫県立大学附属中学校を設置した場合、現在、この地域の就学指定校である播磨高原東中学校の存廃について、設置義務者であります同組合において決定していくこととなるとは思いますが、私のところに届けられた地元通学区域内の関係者約500名に上る多くの人々の存続を求める強い要請があることを思いますと、将来の教育機会の確保に対する地域の人々の不安を如実にあらわすものであります。


 県におきましても、地元の皆様の意向を十分に踏まえた上、適切な措置が講じられるよう調整されることを強く要望しておきますが、あわせてお考えをお尋ねいたします。


 次に、中高一貫教育の入学者の選抜の方法についてお尋ねをいたします。


 全国的に中高一貫教育について熱い視線が注がれているため、これまでに実施された中高一貫教育校の志願倍率を調査してみますと、おおむね10倍を超えるなど、その関心の高さがうかがわれます。公立の中高一貫教育校の特徴である充実した設備、保護者にとって少ない経済的負担、そして何より高校入試から回避できることが主たるものと思われますが、さらに県立大学附属中高一貫教育校という特色からすると、他の中高一貫教育校を上回る人気が出ることも十分考えられるところであります。しかし、一方で、人気が出れば出るほど競争が激化し、受験競争の低年齢化を招くことは明白であります。


 公立の中高一貫教育校については、学校教育法施行規則で学力検査を実施できないために、適性検査と称する選抜方法を採用し、各自治体において創意と工夫がなされております。例えば、長崎県では図書室で実際に本を読ませたり、隣の岡山県では4こま漫画から読み取れる社会問題についてみずからの考えを主張させたり、みずからの考えや経験をもとにした文書を作成するような適性検査を実施しています。本県の場合においても、受験競争の低年齢化を招くことのないよう、入学者の選抜方法などに格別の配慮が必要と思いますが、お考えをお尋ねいたします。


 私は、この中高一貫教育校の設置に係る構想は、子供たちを受験戦争から解放することによって、十分に教養や節度を身につけることができるなど、将来の日本を担う志ある人材育成の観点から極めて先駆的な取り組みと期待しております。播磨科学公園都市の将来発展のためにもぜひ実現していただきたいと考えますが、一面、すばらしい構想であっても、新しい取り組みの反面には、必ず克服し、そして解決しなければならない課題が惹起されるのもまた真理であります。その課題を克服し、本来の目的を達成するためには、明確な将来への展望を示し、そして多くの市民の声に真摯に耳を傾け、理解と協力を得るための忍耐強い努力が不可欠であることは論をまちません。


 その第一歩として、校区内の保護者はもちろんのこと、地域の関係住民の皆様方に対する説明の機会がぜひとも必要と思われますが、お考えをお尋ねいたします。


 次の質問は、阪神・淡路大震災の経験と教訓の継承についてお尋ねをいたします。


 あの忌まわしい阪神・淡路大震災からはや10年が経過しました。阪神・淡路の街並みは新たに生まれ変わるなど、被災者を初め各種団体、関係行政機関等が連携した懸命の取り組みの結果、幾つかの課題は残しつつも、復興はおおむね順調に進んでいると評価しております。


 しかし、復興が進み、震災の傷跡が見えにくくなってくるに伴い、震災の記憶や経験も風化していくことも懸念されています。震災から10年の節目の今、多くの犠牲を出した震災から私たちは何を学び、今後に何を生かしていくべきかをしっかりと確認し、次の世代に伝えていくことは、震災を経験した私たちの使命でもあります。


 阪神・淡路大震災から得た究極の教訓は、「自律」と「連帯」であると言われています。自律とは、自分たちでできることは自分たちでやるという主体的な取り組みであり、連帯とは、問題意識を共有して、ともに手を携えて助け合う相互扶助の精神であります。震災直後には、国内外から140万人ものボランティアの方々の勇気ある力強い支援に助けられたことなど、市民の自律的、自発的な活動が幅広く展開される契機ともなりました。そして、このような活動は、被災者への支援等に限られたものではありません。復興の過程では、地域のまちづくりを自分たちで考え、取り組もうとするまちづくり協議会の活動や地域の安全を自分たちの手で守る自主防災組織の活動が広がるなど、生活のあらゆる面で「自律」と「連帯」を基本原理として、各個人が地域の共同利益のために取り組む「新しい公」が創出されつつあると思います。


 この芽生えつつある「新しい公」は、21世紀の成熟社会を支える重要な仕組みであるとともに、行政と協働するパートナーとして極めて大きな役割を担うものと期待されます。大震災で倒壊した家屋から救出された人の7割から8割は、近隣の住民により助け出されたことを考えると、将来の災害に備えることにもつながっていくものであろうと思います。今後、この動きを一層確かなものとしていくためには、原点となった阪神・淡路大震災を忘れることなく、そこから得た教訓をしっかりと伝え、発信していく必要があると考えます。


 県では、復興10年の取り組みについて総括的な検証を行い、この1月にその成果を発表するとともに、震災の経験と教訓を生かし、安全で安心な社会づくりを期す日として、1月17日を「ひょうご安全の日」と定めることを提案されています。そこで、総括検証の結果を踏まえ、大震災は、今後の社会づくりに向けて何を教訓として残したと認識されているのか、また、その教訓を風化させることなく次世代に継承し、広く発信していくために、具体的にどのように取り組まれようとされているのか、お考えをお尋ねいたします。


 次に、県民緑税の導入についてお尋ねをいたします。


 大量生産、大量消費、そして大量廃棄を繰り返してきた先進各国は、ようやく地球資源の有限性に目覚め、持続可能な循環型社会の再構築のために真剣に取り組み始めました。その大きな歩みとなったのが、主たる温室効果ガスである二酸化炭素による地球温暖化を何とか阻止しようとする2000年の京都議定書における世界各国の決意であり、本年2月16日にようやく発効し、大きく期待されるところであります。


 二酸化炭素の削減目標は、1990年の排出量の6%減でありますが、現在の日本の排出量は既に12%も増加しており、所期の目的を達成するためには相当厳しい省エネルギーはもちろん、依存度の高い化石エネルギーからグリーンエネルギーへの速やかな転換が必要であると同時に、二酸化炭素の吸収源である森林の整備は極めて重要であることは論をまちません。さらに、森林を初めとする緑は、人々の心を和らげ、いやすとともに、私たち人類の命の源である水を守るという大きな役割があります。私たちにとりまして、まさに森林を守ることはみずからを守ることであり、森林は、海、川とともにあらゆる命の揺りかごと言えましょう。


 しかしながら、昨年10月の相次ぐ台風の襲来により、中山間地域の人工林は、折り重なるような倒木によって見るも無残な姿をさらけ出し、保水力の著しい低下によるがけ崩れや洪水等によって甚大な被害をもたらしました。この貴重な教訓から、森林への間伐の実施など適切な整備を行い、災害に強い森づくりを早急に実施することを大きな目的として、県民緑税を導入すべく検討されております。


 今回の風倒木被害は、間伐や枝打ちなどの手入れ不足などによる森林の荒廃が原因であるとの指摘もあるようですが、例年にも比較して異常な数の台風の襲来、すなわち8月30日の第16号、9月7日の第18号、9月29日の第21号、そして10月20日の第23号と、想像を絶する多量かつ長期にわたる雨と来襲のたびに目まぐるしく変化する風向きと風力によるものであり、昨年のみの特殊事情が主たる原因であると理解するのが妥当であります。


 ならば、新税を導入してまで恒常的に間伐、枝打ちなどの森林整備を図る必要があるのか。むしろ、今回の風倒木の原因を真剣に追求、解明した上で、今後の森林整備の方向を判断すべきと思いますが、お考えをお尋ねいたします。


 次に、従来の林業施策の検証と災害に強い森づくりについてお尋ねをいたします。


 安価な輸入木材による採算性の悪化から森林所有者の手入れが不十分となり、森林荒廃が叫ばれるようになったのは、今日的な課題ではなく、昭和40年代半ばには木材の自給率が50%を下回り、平成14年では18.2%にまで下落しております。


 そのために、県でも森林の公益的な機能を十分に認識され、県民共通の財産と位置づけ、平成6年度より「ひょうご豊かな森づくりプラン」、さらに、森林の公的管理を徹底するために、平成14年度からは「新ひょうごの森づくり」を策定し、森林管理100%作戦を展開中でありますが、今回の風倒木の無残な姿は、従来型の森林保全を、主に林業生産活動にゆだねてきた結果ではないかと思えてならないのであります。であるならば、今回、新たに県民緑税を創設するまでもなく、従来型の森林の保全と管理とをめざしてきた林業政策を、スクラップ・アンド・ビルドの視点からまず見直すべきではないでしょうか。その見直しによって発生する財源によって新たな林業政策を創造し、災害に強い森づくりを拡充していくべきと考えます。


 さらに、私は、通常の経済活動においては、その活動の作為、不作為によって生じた結果については、経済活動の原因者がその責務を負うのが原則と認識しております。しからば、精力的に森林整備を進める中で、森林所有者の担うべき役割を明確に位置づける必要があると思われます。しかしながら、安価な輸入木材によって国内林業はその競争力を失っている現状を思うと極めて残念であり、適齢を迎えつつある杉、ヒノキの人工林が一日も早く資源化されることを望むところであります。


 このような中、県では森林の公益的機能を尊重し、森林管理を100%公費で対応する林業政策をとられてきました。ならば、さらに一歩進めて、防災のために極めて公益性の強い森について森林所有者の適正な管理が行われないならば、積極的に買収し、県有林として万全の管理をする方が得策と思われますが、お考えをお尋ねいたします。


 次に、JR姫新線の利便性向上についてお尋ねいたします。


 エネルギー効率の良好な鉄軌道の整備を進めることは、環境の世紀にふさわしいものであり、今日的課題である地球温暖化防止の観点からも極めて有効な方策の一つであります。播磨の中核都市である姫路市と西播磨内陸部を結ぶJR姫新線は、通学や通勤は言うに及ばず、地域の人々にとって欠くことのできない重要な公共交通機関として、その役割を果たしてきました。しかしながら、近年の自動車の普及による利用者数の減少に歯どめがかからず、著しい減便などにより利便性が損なわれつつあります。


 このような状況の中で、沿線市町においては、平成2年より電化促進期成同盟会を設立し、兵庫県やJR西日本の協力をいただきながら、沿線のPRや各種イベントなどの利用増進啓発運動を展開し、利用者増を図ってまいりました。また、本県におきましても、播磨科学公園都市への主要なアクセスとしてその重要性を認識し、「ひょうご21世紀交通ビジョン」を策定され、姫路から公園都市最寄りの駅までの電化・高速化を図ると位置づけられております。本年4月には西播磨養護学校が開校し、18年度にはリハビリの拠点となる総合リハビリテーションセンターブランチも開設される予定であり、その重要度はさらに増すものと思われます。


 兵庫県内上月駅までの延長50.9キロメートルの姫新線の利便性の早期向上は、沿線住民の皆様にとっての長年にわたる悲願であると言っても過言ではありません。平成16年度では「利便性向上対策アクションプログラム」を策定、引き続き17年度には高速化の事業計画を策定されると聞きますが、今後の取り組みについてお尋ねいたします。


 次に、道路の整備促進についてお尋ねをいたします。


 本年4月には「宍粟市」が、そして、さらに10月には「たつの市」が、多くの人々の夢と希望を託して誕生いたします。これらの地域の人々の温かい心をつなぎ、そして人、物、情報、さらに文化の交流の中心的役割を担う南北を貫く重要な路線が揖龍南北幹線道路であります。


 この広域南北軸は、中国自動車道、山陽自動車道などの東西の高速道路を初め、主要地方道姫路上郡線、国道2号線、国道250号線等の主要な幹線道路を有機的に連結し、西播磨中山間地域と瀬戸内臨海工業地域を最短で結ぶ極めて重要な路線であります。十分にご認識をいただき、鋭意整備も進み、感謝を申し上げるところでありますが、未整備区間の国道2号門前交差点以南と新宮町芝田橋以北の整備が急がれるところであります。


 中でも、新宮町におきましては合併後を視野に入れ、地域行政、まちづくりの拠点、そして防災及び歴史文化の拠点として「しんぐう総合センター」を整備中であります。来る3月25日に竣工予定であります。この中核施設の西側に南北幹線道路が計画され、実現いたしますと、本施設の利便性も飛躍的に向上すると思うわけであります。


 これらを踏まえて、揖龍南北幹線道路全体の取り組みの現状と今後の見通しについてお尋ねいたします。


 最後に、警察署の再編強化についてお尋ねをいたします。


 ゆえなき凶悪犯罪、そして平穏な生活を脅かすひったくりや路上強盗などの街頭犯罪が急増しておりますが、県下における刑法犯の検挙率は、昭和63年までは60%前後で推移していたものが、平成に入ると、平成元年の約50%をピークに、現在はおおむね20%まで低下しております。地域の人々が本能的に感じる体感治安も、検挙率の低下とともに急激に悪化している深刻な状況であります。世界で最も安全な国であった日本は、今や神話になりつつあります。


 このような、治安の悪化という地域の人々にとって最も重要な、そして深刻な事態を解消するために、昨年来、地域の安全・安心の拠点である交番の再編成に着手され、空き交番を3ヵ年で解消することによって警察力の集中や効率的な運営を図り、犯罪抑止力を高める努力が続けられております。


 しかしながら、現代の警察制度が確立されてから既に50年が経過し、この半世紀に県下の各警察署を取り巻く環境は激変していると言っても過言ではありません。例えば、急激な都市化、中心市街地の衰退、交通事情の変化、過疎化と高齢化などであります。犯罪の多発、検挙率の低下の一因は、この50年に及ぶまちづくりの急変に警察制度が十分に対応できなかった証左ではと思わざるを得ません。まず交番再編よりも、むしろ警察署の再編整備こそ急務であると思います。


 さらに、近年、国における地方分権の推進、三位一体改革に連動した平成の市町合併が進められ、既に篠山を初め丹波、養父市が誕生し、現在、県下各地において地域住民の積極的な参加の中で真剣な論議が重ねられ、21世紀の新たなふるさとづくりが進められております。市町合併の枠組みによっては、警察署の管轄区域を越えた合併や管轄人口のアンバランスなども予測できる状況が発生してまいります。当然のごとく警察署の再編、さらには分署の設置も含めた検討も必要となってくると思われます。


 県民の人口は559万人を超え、警察署は県下に52署が配置されており、管轄人口や地域の特性、所管面積の広さなど、勘案すべき必要性があるとは思いますが、「初動は警察の命である」との観点から、機動力を維持しつつ大胆な取り組みをすべき好機であります。警察署の統合・再編強化についてお考えをお尋ねいたします。


 「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの」。この歌は、幼くして生母と別れ、流浪の末、萩原朔太郎とともに詩壇に確固たる地位を築いた室生犀星の「抒情小曲集」の一節であります。解釈は分かれるものの、ふるさと金沢への望郷の念の発露と朔太郎はとらえています。


 私たちは、ふるさと兵庫の真っただ中にあり、遠きにありて思うものではなく、地域の皆様の先頭に立ってふるさとの発展に尽くすことをお誓いし、質問を終わります。ご清聴心より感謝申し上げます。ありがとうございました。(拍手)


○副議長(永田秀一)  井戸知事。


  〔井戸知事登壇〕


○知事(井戸敏三)  自由民主党議員団の栗原一議員のご質問にお答え申し上げます。


 まず、県立大学附属中高一貫教育校についてです。先般、中高一貫教育校の設置について、有識者等から成ります基本構想検討委員会から報告がありました。この報告では、播磨科学公園都市が有するすぐれた教育研究環境の有効活用を図ることが望まれること、6年間の計画的、継続的な教育指導を展開できるなど、多くの特徴を有する中高一貫教育制度への期待が高まっていることなどから、兵庫県立大学附属高等学校に中学を併設することの必要性が示されています。


 特に、理科に関心の高い人材を育てるシステムとしては、中高一貫教育を行うことが有効であると考えられること、播磨科学公園都市自体に対する関心を集め、その成熟を図るためには教育機関の充実が寄与することからも、県としては、今後、この報告をもとに基本構想や基本計画の策定を進め、平成19年度の開校をめざして準備を進めてまいりたいと考えています。


 報告においては、地元自治体の強い要望を踏まえ、既存の播磨高原東中学校の施設を活用することとされていますが、現在の播磨高原東中学校の通学区域の中学校の確保との調整が必要となります。県としては、その設置者である播磨高原広域事務組合、また、その構成町の新宮町、上郡町とも十分協議しながら、播磨科学公園都市にふさわしい中高一貫教育校の設置が図られるよう調整を進めてまいります。


 入学者の選抜方法についてお尋ねがありました。中高一貫教育制度の創設に向けて出された中央教育審議会の答申では、中高一貫教育はさまざまな利点はあるものの、留意すべき点として、受験競争の低年齢化につながることのないよう、入学者を定める方法などについて適切な配慮が必要とされています。こうした趣旨を踏まえて、公立の中高一貫教育校の入学者選抜につきましては、全国の公立の中高一貫教育校では面接、作文、適性検査等が実施されています。県立大学附属の中高一貫教育校における入学者の選抜方法についても、このような全国の例に沿った形になると思われますが、来年度設置する基本計画検討委員会において具体的に検討していただく予定です。


 保護者等への説明の機会を確保する必要性についてお触れいただきました。附属中高一貫教育校の設置については、地元自治体からの要望や地域の方々等の意見も十分に踏まえながら進めることとしております。基本構想検討委員会にも、地元自治体のほか、地域住民の関係者にもご参画いただきました。県は、基本構想検討委員会からの報告後に、関係の地元校教職員に説明を行いましたが、あす3月5日土曜日には、播磨科学公園都市において保護者を初め地域住民を対象にした説明会を、県と播磨高原広域事務組合が合同で開催し、基本構想検討委員会からの報告内容について説明することにいたしております。


 県としましては、今後とも地元自治体とも連携しつつ、このような説明の機会を積極的に設け、地域住民の皆様方の理解と協力を得ながら、附属中高一貫教育校の設置の実現をめざしてまいります。


 続きまして、県民緑税の導入についてお答えをいたします。


 風倒木の原因解明と新税導入との関係についてもお尋ねいただきました。本県の風倒木被害の発生メカニズムについては、まず大型台風が連続して上陸し、もともとやせていた森の土壌が不安定化したこと、そして間伐のおくれなどにより、やせ細って根つきの悪い人工林が増加していること、そして日本の3大局地風の広戸風や風玉によるものなどであったことと、森林災害復旧対策委員会による報告が本年1月に提出されたところです。


 この報告をも踏まえますと、森林の間伐の重要性を再認識するとともに、県土保全面での課題に早急に取り組む必要があると認識したところです。このことから、山地災害防止機能が求められる人工林については、間伐に加え、土どめ工を設置するなど、防災を目的とした森林整備に取り組む必要があります。同時に、集落の裏山の里山林についても、地域住民の自主的な管理や防災の備えのための森林整備に取り組むとともに、林業採算性の悪化により伐採されず機能が低下した高齢人工林を部分伐採し、広葉樹を植栽し、混交林化による保全機能の高い森林整備にも取り組むことが不可欠であります。


 これらに対応するためには、既に実施しております新ひょうごの森づくりの森林管理100%作戦に加えて、早急に森林の保全・再生を社会全体で支える仕組みを構築する必要があります。人工林については、間伐面積8万7,500ヘクタールに加えて、山地災害防止機能を果たす1万1,700ヘクタールの防災林整備を追加することにより、災害に強い森とするとともに、里山林については整備目標約3万ヘクタールに対して、「新ひょうごの森づくり」では1万2,200ヘクタールしか達成できないので、今後5年間で2,800ヘクタールを追加整備しようとするものであります。これらのために、県民緑税を導入しようとしていることにご理解をいただきたいと存じます。


 また、従来の林業施策の検証と災害に強い森づくりとの関連が指摘されました。林業や森林を取り巻く社会経済環境の変化に伴い、森林が持つ防災機能等の公益的機能が低下しており、適正な森林管理が強く求められています。このためには、伐採、植栽、保育の林業生産サイクルを円滑に循環させることが必要です。森林の適正管理を実施するために、このサイクルを円滑に循環させる観点から、新たに公的支援による森林管理100%作戦を既に実施しておりますが、川下では「ひょうごの木造・木質化作戦」等の木材利用対策を推進しております。


 しかし、昨年の台風被害の原因が山の管理の不十分さや防災機能の弱さにあることが原因として認識されました。したがって、今後さらに防災林整備を強化することとして、県民ぐるみで森林管理を進める県民緑税をあえて創設しようとするものであります。


 すべての森林を公有化して、管理を全うすべきとのご意見もいただきましたが、本来、森林の防災等公益的機能は、森林そのものに内在していることから、森林所有者の責務と考えられますが、十分にその機能を発揮するまでの管理が行われていない実情を踏まえて、広く受益を受ける県民の皆様がその一部の費用を負担することにより、公的管理による災害に強い森づくりを行おうとするものと考えています。


 また、県民緑税の実施につきましては、18年度からとしておりますので、1年の準備期間中におきまして県民の皆様の理解をさらに得るよう努めますとともに、使途についても県民の理解を十分得た上で円滑な実施をめざしてまいりたい、そのような意味で県民緑税についてのご理解を賜りますれば幸いでございます。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。


○副議長(永田秀一)  陰山県土整備部長。


  〔陰山県土整備部長登壇〕


○県土整備部長(陰山 凌)  私からは2点ご答弁申し上げます。


 まず、JR姫新線の利便性向上についてでございますが、JR姫新線は、播磨の中核都市でございます姫路市と内陸部とを結ぶ重要な公共交通機関でありまして、利便性の向上と利用促進を図ることが重要な課題と考えております。このため、「つくる」から「つかう」の視点に立ちまして、既存の鉄道施設を活用いたしました輸送サービスの向上、駅の活性化など、総合的な施策であります利便性向上対策アクションプログラムを本年度中に策定いたします。


 これまでの検討結果から、早期に利便性向上を図るためには、高性能の新型ディーゼル車の導入によります高速化が有効であると考えておりまして、17年度には軌道改良の調査や事業スキームの調整を進め、高速化事業計画を取りまとめたいと考えております。


 また、あわせましてバスアクセスの強化を図るために、山崎―新宮駅間のバス実証運行を実施いたしますほか、駅前広場やパーク・アンド・ライド駐車場の整備、イベントの開催やサポーターの育成支援などさまざまな施策を展開することといたしております。これら施策の実施に当たりましては、地元との十分な連携が必要と考えておりまして、今後、沿線市町と協力しながら、平成18年度の高速化事業の着手をめざして積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 続きまして、揖龍南北幹線道路の整備でございますが、揖龍南北幹線道路は、龍野市、揖保郡4町、山崎町の住民生活に密着し、中国自動車道山崎インターと姫路市の国道250号を直結する、揖保川に沿った西播磨地域の南北の主軸であります。地域の活性化に資する重要な幹線道路であります。


 この揖龍南北幹線道路は、県道と市町道で構成される全長約27キロメートルの路線の総称でございまして、現在、県と沿線市町が連携しながら、県道姫路新宮線、龍野市道門前松原幹線、山崎町道船元中比地線の3路線につきまして、バイパス整備や拡幅整備を実施いたしております。今後は、未改良区間が多い国道2号以南を重点的に整備することといたしておりまして、JR山陽本線跨線橋から林田川にかかります真砂橋までの約2.1キロメートルを県道網干竜野線のバイパスとして、合併支援県道整備事業によりまして平成18年度からの事業着手をめざしております。また、国道179号芝田橋北詰交差点以北につきましては、新「たつの市」が、まちづくりの拠点となります「しんぐう総合センター」までの間を平成18年度から事業に着手する予定であります。


 県といたしましては、今後、揖龍南北幹線道路につきまして、関係市町と連携しながら、多様な整備手法を組み合わせ重点的に整備を進め、近く誕生いたします「たつの市」や「宍粟市」など揖龍地域の南北の主軸として早期完成をめざしてまいります。


○副議長(永田秀一)  古西総括部長。


  〔古西総括部長登壇〕


○総括部長(古西保信)  私から阪神・淡路大震災の経験と教訓の継承につきましてご答弁申し上げます。


 阪神・淡路大震災では、都市施設の崩壊など近代都市の脆弱性が浮き彫りになりまして、安全で安心なまちづくりの重要性を痛感をいたしました。また、復旧・復興過程でのさまざまな困難を人と人との助け合いで乗り越えてきた経験から、ともに生きることの大切さを再認識したところでございます。これらのことが最も重要な教訓ではないかと考えております。復興10年総括検証におきましても、同様の指摘がなされております。


 これらの教訓を創造的復興フォーラムや国連防災世界会議など、さまざまな機会をとらえまして発信をしてまいりましたが、被災地の責務として、今後とも地域や世代を超えて発信・継承し続けていく必要があると考えております。このため、人と防災未来センターの機能充実はもとより、新たに県条例で1月17日を「ひょうご安全の日」と定めまして、1.17を忘れない取り組みを推進するプログラムに沿って多彩な事業を展開することにいたしております。


 具体的には、1.17を追体験いたします被災地ウォークや各地域での防災訓練の実施、そして防災に係る研究や実践の成果を共有するネットワークの構築、さらには、次の世代に教訓を語り継ぐ防災教育の推進などのほか、県民や企業、団体などに、この「ひょうご安全の日」の趣旨にふさわしい主体的な取り組みの実践を呼びかけてまいります。


 これらを通じまして、大震災から学んだ教訓を生かし、栗原議員ご指摘の「新しい公」の仕組みの定着、そして共生の理念の浸透を図るとともに、日常の中に減災意識が息づく災害文化の醸成に努め、安全で安心な社会づくりを進めてまいる所存でございます。


○副議長(永田秀一)  巽 警察本部長。


  〔巽 警察本部長登壇〕


○警察本部長(巽 高英)  私からは警察署の再編強化についてお答えいたします。


 警察署は、地域の安全・安心を守る最も重要な拠点であり、県内全域において警戒力をバランスよく保持するという観点から、現在52の警察署を置いているところであります。しかしながら、一方で、地域開発や交通網の整備などが進んだことによりまして、新たな人口集中地域が現出するなど、県下の人口分布にも変動が生じ、また、これに伴って犯罪発生状況も大きく変化しているところであります。


 加えまして、現在進められている一連の市町合併によって、地域によっては警察署の管轄区域と行政区域にずれが生ずるところもありますことから、こうした合併動向にも配意しつつ、県下全体の警察署の配置について見直しを行い、機動的かつ効率的な業務運営を行い得る体制を確立するため、部内における検討を進めているところであります。


 さらに今後は、警察署の再編の重要性及び県民の関心の高さを踏まえまして、警察内部の検討だけでなく、各界の有識者等の知恵をおかりするとともに、広く県民の皆様の意見を伺いながら検討を行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。


○副議長(永田秀一)  栗原 一議員に対する答弁は終わりました。


 次に、浜崎利澄議員。(拍手)


  〔浜崎利澄議員登壇〕


○(浜崎利澄議員)  早速質問に入らせていただきます。


 質問の第1は、福祉医療制度の見直しについて伺います。


 福祉医療と呼ばれる老人・乳幼児・重度心身障害者(児)・母子家庭等への医療費助成制度については、一昨年の「行財政構造改革推進方策後期5か年の取組み」において、本人の負担増を内容とする見直し案に対し、神戸市議会からの要望を初め、県医師会、神戸市歯科医師会、神戸市薬剤師会等多くの団体から反対の声が上がりました。この結果、「行財政構造改革推進方策後期5か年の取組み」においては、今後、事業主体である市町などとの十分な協議検討を行うこととするとされ、平成16年度の見直しの実施は見送られ、現在に至っています。


 ところが、今県議会に福祉医療制度の見直し案として、重度精神障害者(児)医療費助成制度の新設、所得ゼロ世帯の負担軽減と災害への対応として最長6ヵ月の一部負担金の免除を新たにつけ加えた上で、前回と同じく、本人の負担増を求める見直し案が提案されました。


 福祉医療制度は、県民の切実な思いと要求が実現し、創設されたもので、県民の健康を守る上でなくてはならない制度として暮らしの中に深く定着しています。そのため、さきに申し上げましたように、多くの団体、議会等から見直しを求める反対の声が上がったのも当然だと思います。今回提案されております見直し案は、新設される重度精神障害者・児への医療費助成を除けば本人負担がふえる内容であります。


 景気は回復しつつあると言われても、その恩恵を受けることができない人が大多数であり、その暮らしは、国の福祉の切り捨てと増税の動きの中で年々厳しさを増しています。医療費の本人負担の増加は受診抑制につながり、ひいては健康、生命にかかわる大問題であります。特にさまざまな困難と闘いながら精いっぱい頑張っている重度心身障害者・児に新たに負担を求めることは、弱者にもっと頑張れとむち打つようなもので、知事が常々口にされている元気と安心の考え方に反するのではないかと思います。


 なお、財政状況が悪いと言われている神戸市においては、重度心身障害者・児のうち、重複障害者への負担は求めず、現行制度を守り、さらに乳幼児への支援の充実策として乳幼児に対する医療費助成を入院対象年齢を12歳、小学校6年生まで引き上げ、無料にしようとしています。県においても、少子化対策の観点からも乳幼児に対する医療費助成を義務教育就学前まで無料とすべきと思います。


 そこで、県民の健康や生命、暮らしを守る立場から、本人負担をふやすことを内容とした見直し案を撤回し、現行制度に重度精神障害者・児への助成を加えて、医療費の助成を続けるべきだと考えますが、知事のお考えをお伺いをいたします。


 質問の第2は、県民緑税についてであります。


 この新税は、「緑の保全のための税検討委員会」の最終報告を受けて創設しようとするものですが、その問題点を指摘し、知事のお考えをお伺いしてまいります。


 1点目は、なぜ県民緑税を導入しなければならないのかについてであります。


 検討委員会最終報告は、緑の保全に向けて必要性、現状、課題、今後の取り組みと一貫した整理をしながら、必要予算がどこにも明示されていません。にもかかわらず、個人・法人県民税の均等割超過課税の方向が示され、課税期間も当面5年間とされています。事業の必要性の問題意識と必要財源に明確な連動がありません。数字としては、里山林に270億円、都市地域に約250億円の表示がありますが、現行予算との関連が示されてなく、なぜ県民緑税を導入しなければならないのか不明確であります。むだな事業をなくせば、緑税を導入しなくても森林の整備の事業を進めることができるのではないかとの疑問が、県民から出されています。知事の明快な答弁をお願いします。


 2点目は、課税期間等についてであります。


 個人県民税の課税でいえば、平成14年度の兵庫県税制研究会報告の試算では、年500円として税収見込み10億円であります。検討委員会最終報告は、年1,000円を示しています。法人県民税を加えた税収見込みは、期間5ヵ年合計で144億円が示されていますが、この税収の金額は、検討委員会最終報告で例示された事業費に対して、5ヵ年で27.7%しか確保できません。県民緑税は、少なくとも4サイクル、20年は続けることになります。課税期間については、余り長期の期間設定では県民の理解が得られにくいと、慎重な表現で「当面5年間程度」と示し、明らかに事業をとりあえずは立ち上げ、実質はかなり長期事業とする意図が明らかであります。この県民緑税は、何年間続けるつもりなのか、お伺いをいたします。


 なお、都市の緑化についても、県民緑税の活用が盛り込まれています。この背景には、納税者の大多数を占める都市部納税者を説得するためのものと、その意図を感じます。しかし、都市の緑化について見れば、都市や都市周辺の緑が宅地開発などで壊されていくことに対する有効で実効性のある対策がとられていない中で、都市の緑化として苗木の提供や、既に市段階では行政改革で廃止されたところもある個人住宅の生け垣、また、オープンガーデン等へ県民緑税を使うことは問題であります。都市緑化については、県民的議論が必要であり、県民緑税の対象事業とすることは時期が尚早であり、税金のばらまきとのそしりを受けても、県民の理解を得ることは難しいと考えます。


 こうしたことから、県民緑税については、その使途を森林保全に限定し、税率もそれに見合った額に引き下げるべきだと考えています。


 3点目は、なぜ個人県民税均等割の超過課税かについてであります。


 これについて、検討委員会最終報告は、課税の検討として「水の使用量に着目した課税、二酸化炭素の排出量に着目した課税」と、例示した検討を示しながら、いずれも、取水量の把握困難、排出量の把握困難などと除外し、突然、「県民が広くひとしく負担を分かち合う」として、個人県民税均等割に絞ってしまっています。所得割が検討された気配がありません。


 その根拠として、均等割への超過課税の合理性を「兵庫県税制研究会」の報告書にのみ求めています。また、先行する自治体の例にも求めていると思われますが、先行自治体の鳥取県年300円、高知、岡山、鹿児島県は500円であります。検討委員会最終報告は、「森林保全だけでなく都市緑化や環境教育にも活用する」として、年1,000円を求めています。現行均等割の倍増であります。


 ところで、「県民が広くひとしく負担を分かち合う」とありますが、県民税均等割への加算は、「広く」でありますが、「ひとしく」ではありません。所得に応じた税負担も考慮されなければなりません。さきのバブル崩壊の経験から、所得割を基本とした税制ではなく、より安定した人頭割に意識が行き過ぎているのではないかと思います。均等割加算では、ひとしい税負担とは言いがたく、所得の低い者に重く、所得の高い者に軽い、逆進性の強い不公平な性格を持った税であります。


 税の原則は、アダム・スミスの昔から公平が原則であります。神奈川県の所得割超過課税も参考にされるべきであります。なぜ不公平な個人県民税均等割超過課税としたのか、お伺いをいたします。


 県民緑税に関する最後の質問は、県民に対する説明責任についてであります。


 県民緑税の導入は、地方分権一括法施行後、課税自主権に基づき兵庫県では初めての新税の導入であることを考えると、何よりも県民の理解と納得が重要であります。新税の導入に当たっては、その必要性、内容、方法等について、少なくとも県民局ごとに説明と意見を聞く場を持ち、県民から出された疑問や意見を集約した上で条例案を提案をするのが、分権時代の新税導入の手続ではないかと考えます。


 県民は今、年金控除の縮小や老年者控除の廃止、定率減税の半減・廃止の検討など、増税と年金保険料の引き上げなど社会保障負担の増加により、将来の暮らしに対して不安を大きくしています。このようなとき、納税者が200万人を超す新税の導入を、検討委員会から最終報告が出されてからわずか2ヵ月で条例提案するのは、余りにも無理があります。人の命の次に大事だと言われるお金を、税の名のもとに強制的に徴収する新税の創設にしては、その内容の検討、手続に慎重さを欠いた乱暴なやり方であります。


 また、県民に対する十分な説明もないままの条例提案は、知事の県政運営の基本である参画と協働の考えに反するのではないでしょうか。急がば回れとのことわざがあります。県民緑税導入に関する条例案は一たん取り下げた上、県民への説明を行い、意見を聞き、税率、使途についても、さきに申し上げました私の意見も含め、再度検討の上、改めて条例提案すべきと考えますが、知事のお考えをお伺いします。


 質問の第3は、大河ドラマ「義経」の放映でにぎわい始めた神戸市須磨区の諸問題についてお伺いします。


 1点目は、JR須磨駅のバリアフリー化についてであります。


 昨年3月の予算特別委員会における私のこの件についての質問に対する県土整備部長の答弁で、JR須磨駅にエレベーター3基が平成17年度中に設置されることが明らかになりました。現在、県議会で審議が始まっています平成17年度予算案に、この助成費が計上されています。地元では、商店街、自治会などでつくる須磨駅周辺地区まちづくり協議会や西須磨婦人会など、この知らせを大変喜んでおります。何よりも、JR須磨駅を利用する高齢者、障害者、子供連れのお母さん方は大きな期待を寄せ、一日も早い設置を望んでいます。


 JR須磨駅では、昨年7月から須磨歴史クラブの皆さんによる観光案内のボランティア活動が始められ、訪れる方々に喜ばれています。また、須磨駅周辺地区まちづくり協議会の駅前ロータリー化に向けての交通実験の実施やイベント、花いっぱい運動の定着など、活性化に向けて変わりつつあります。さらに、さきに申し上げました「義経」の放映に伴い、源平ゆかりの須磨寺を初め、坂落としの一ノ谷などを訪れる人も多くなってきました。地元商店街では、これにあわせ新しい名物として「源平せんべい青葉の笛」を販売し、観光客に好評だと聞いています。人と人との交流の拠点とも言える駅、JR須磨駅は、須磨観光の玄関口としてにぎわいつつあります。この駅にエレベーターが設置され、バリアフリー化されますと、利用者にとって使いやすい駅となり、観光地須磨のイメージアップにつながり、利用者がふえると思います。


 このように地元住民を初め利用者の期待の大きいエレベーターの設置は、平成17年度の何月ごろ設置され、使えるようになるのでしょうか。また、使いやすいエレベーターとするため、地元への説明、協議の場はあるのでしょうか、あわせてお伺いいたします。


 2点目は、妙法寺川の改修についてであります。


 妙法寺川は、神戸市北区ひよどり台、元兵庫県消防学校近くの山中を源に、重要無形民俗文化財である車大歳神社の翁舞で有名な車地区の田畑を潤し、重要文化財である木造毘沙門天立像を安置する妙法寺近くを流れ、那須与市宗隆の墓所前で大きく蛇行し、桜の名所妙法寺川公園から須磨水族園近くの須磨区若宮で大阪湾に注ぐ、流域面積11.81平方キロメートル、法定河川延長6,975メートルの2級河川です。


 この川と住民とのかかわり合いは古く、神戸市を代表する商業地域の一つである「板宿」の地名は、妙法寺川沿いにあった水くみ場、井戸または堰が板で囲われていたため、「板井戸」がなまって「板宿」になったとの説があります。高取山を境に上流側の山地の大部分は森林でありましたが、昭和40年代以降に宅地開発が進み、神戸市の都市計画では市街化区域が流域の75%を占めており、現在も市街化が進んでいます。


 妙法寺川は急流河川であるため、一たび豪雨が発生すると甚大な被害が発生しやすいと言われています。昭和42年7月の豪雨では、浸水家屋約2,500戸を出す被害が発生しています。また、平成11年6月の豪雨でも床上浸水が発生しました。そして昨年9月29日の台風21号と10月20日の台風23号による豪雨では、2度にわたり妙法寺地区の住民に避難勧告が出されました。昨年、神戸市内の河川で避難勧告が出たのは妙法寺川だけであり、妙法寺川流域の住民は不安を大きくしています。


 このことについて、平成17年度予算編成に対する私の知事への申し入れに対し、「都市基盤河川改修事業で進めている。残区間については鋭意改修を進める」と回答がありましたが、これまでの改修状況及び今後の改修計画についてお聞かせください。河川改修は川下から行うのが基本と聞いていますが、上与市橋から下与市橋の蛇行部分を初め、避難勧告が出された地域の優先改修はされないのか、その改修計画時期を含めてお聞かせください。


 質問の第4は、国民保護法に関する質問であります。


 日本国憲法第9条は、非武装中立、戦争放棄を定め、国際関係について前文で「恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しよう」との決意を表明しています。この憲法のもとで、日本国として戦争など武力での攻防を含む有事の事態の発生を想定した法律づくりなど、元来、全く予想できないことであります。


 ところが、一昨年6月、武力攻撃事態対処法など有事関連3法案が、武力攻撃事態とは何か、国民の人権の制約はどうなるのか、全く明らかとならぬまま国会を通ってしまいました。続いて、有事関連7法案などが昨年6月国会を通過、成立しました。


 この七つの法律の中心は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、いわゆる国民保護法です。国民保護法は、テロ攻撃を含む武力攻撃を受けた際、国がこの攻撃に対処するにつき自治体や日赤、NHK、民放など指定公共機関に協力して対処する責務を負わせ、国民にも国に対する協力・努力義務を負わせるもので、人権は尊重するというものの抽象的な努力規定にすぎず、具体的歯どめ条項はありません。


 具体的には、今月政府が閣議決定するとしている国民保護に関する基本指針に基づき、都道府県知事は、国民の保護に関する計画を策定し、さらに、これに基づき、市町村長は国民保護に関する計画を策定しなければならないとされています。また、都道府県には保護計画策定や施策などの措置に関する事項を審議するための諮問機関である都道府県国民保護協議会の設置が義務づけられ、市町村には同様の市町村国民保護協議会の設置が義務づけられています。この国民保護協議会には、委員として自衛隊に所属する者も任命できる仕組みがつくられ、極めて軍事色の濃いものとなる危険性を含んでいます。


 また、国民保護法では、訓練においては災害対策基本法に基づく防災訓練と有機的な連携が図られるよう配慮するものとされており、このような訓練が自治体や地域社会を巻き込んで日常から頻繁に行われる事態になれば、自然災害と有事の境界は限りなく消滅し、自然災害対策に戦争の論理が持ち込まれ、実際の自然災害の際に混乱と矛盾を招きかねない危険性があります。自治体の自主性、主体性が尊重されている災害対策基本法の理念がないがしろにされ、団体自治や住民自治が保障されている憲法における地方自治の本旨が大きくゆがめられていくことになります。


 しかし一方で、自治体の国民保護計画、指定公共機関の業務計画の作成期限については定めておらず、計画の当面の延期、凍結を選択することもできます。また、国民保護協議会の設置に当たり、知事に任命権のある委員に自衛官を必ずしも任命しなくてはならないわけではありません。有事訓練もあくまで努力義務で、訓練を実施するかどうかは自治体にゆだねられています。昨年12月に政府は、国民の保護に関する基本指針の要旨を発表しましたが、現場でどんな事態が生じ、これに自治体などがどう対処し、一人一人の国民に対しどんな行動に出るのか、国民はどんな保護、救援を受けられるのか、どんな制約を受け、権利が奪われるのか、見当がつきません。


 特に、国と国民の間に立つ自治体などが、どんな対処をするのかについて当惑している状況にあると言われています。そもそも武力攻撃事態、つまり有事、戦争状態の混乱のもとで国民の生命、身体、財産などの危険に関し、政府、国が国民に責任を持つことを約束できるとすること自体、第2次世界大戦で惨たんたる被害体験を持つ方々にとっては、到底納得できないことであります。そして、最大にして決定的な国民保護の道は、戦争をしないことであり、武力攻撃、テロを受けるようなことのないよう、憲法第9条の精神に沿った平和への努力を続け、内外からの信頼と称賛をかち取る道を歩むことだと確信します。


 以上の立場から、2点にわたり知事のお考えをお伺いします。


 1点目は、地震、台風などの自然災害は人の手で防ぐことができませんが、戦争は話し合いによって防ぐことができます。3月18日、いわゆる非核神戸方式が30周年を迎えます。外交、防衛は国の専管事項とはいえ、憲法の平和主義や非核3原則を自治体から平和を築く意味で、日本や世界に大きな影響を与えて注目されてきました。兵庫県管理の港にもこの方式を取り入れ、自治体レベルからも平和の発信をしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。


 2点目は、国民保護法は、軍隊の行動をより自由にするため、自治体を国の戦争遂行の手足とし、基本的人権を侵害する戦争国民動員法であります。平時でも、国民保護計画に基づき、有事に備えた避難などの訓練が予定されています。憲法の平和主義とは相反するものであると考えます。現実性のない戦争に備える国民保護計画には、作成期限は定められていません。計画作成は慎重の上にも慎重を期し、凍結も含め、拙速に進めるべきでないと考えますが、いかがでしょうか、お伺いします。


 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○副議長(永田秀一)  井戸知事。


  〔井戸知事登壇〕


○知事(井戸敏三)  浜崎利澄議員のご質問にお答えいたします。


 まず、県民緑税についてです。


 新税導入の理由について尋ねられました。本県では、これまでから緑の公益的機能に着目して、「新ひょうごの森づくり」や「さわやかみどり創造プラン」に基づき、緑の保全・再生の取り組みを進めてきました。こうした計画を達成しても、例えば里山林を見ても、必要とされる整備量3万ヘクタールの約4割の整備にとどまり、残りの6割の整備にご指摘の270億円の財源が必要と推定され、すべての緑を整備する場合は、その費用は大きなものになります。


 もとより本県は、かねてから行財政構造改革で、施策・事業の見直しを行ってきました。後期5か年の取組みに沿って一層の見直しを進め、新規施策の財源確保に努めているところですが、緑の保全・再生のための多額の財源を、これによりすべてを生み出すことは難しいという実情にあります。こうした状況を踏まえ、税収自体は緑の保全・再生の施策全体からすると、その一部を充足するものとならざるを得ませんが、県民にご理解をいただける負担の中で緑の保全・再生を社会全体で支える仕組みを確立する必要があることから、県民緑税を提案させていただいております。


 課税期間等についてでありますけれども、緑が公益的機能を十分発揮するまでには、長い年月と多くの労力を要するものであり、緑の保全のためには長期的な取り組みが必要であります。課税期間については、税導入の効果や社会経済情勢の変化を考慮する必要もありますので、当面5年間とさせていただいたものです。この5年間の期間が終了する段階で、改めて県議会のご意見などをちょうだいしながら、その取り扱いについて総合的な検討を加えることが不可欠であると考えています。


 なお、本県は、全国的にも大規模な都市地域を有しており、この都市地域の緑を森林とあわせて整備することで、緑の公益的機能がより効果的に発揮されるものと考えています。


 個人県民税均等割の超過課税の理由でありますが、緑の有する多様な公益的機能は県民生活全般に密接にかかわっており、また、豊かで多様な自然環境の形成に大きな役割を果たしております。地域全体でこれらを支える基本的なインフラであるという面がありますので、こうした緑の多様な公益的機能から受ける恩恵の大きさを個々人ではかることは難しゅうございます。また、県民緑税は、こうした緑の保全・再生を社会全体で支える仕組みとして導入を提案しているものでありますので、この趣旨に照らして、県民総参加で緑を守っていただくには、地域社会を維持するための会費的な負担という性格を有する個人県民税均等割に着目することがふさわしいと考えたものであります。


 負担額については、こうした県民緑税の趣旨を踏まえ、県民のご理解をいただける水準を検討して、定めさせていただきました。


 県民に対する説明責任についてです。県民緑税は、森林の荒廃や都市の緑の喪失が進む中で、県民生活に密接に関連した多様な公益的機能を有する緑の保全・再生を社会全体で支え、県民総参加で取り組む仕組みとして導入するものであります。そして、昨年の一連の風水害での甚大な被害も踏まえて、今県議会に提案させていただいたものです。検討の過程においては、有識者検討委員会での審議状況をホームページで公表してきておりますし、昨年9月には、委員会の中間報告への意見募集をいたしました。この1月には、県案への意見募集を実施し、あわせて全市町等への説明も行っております。


 この県民緑税の実施は、18年度からとなっておりますので、1年の準備期間があります。この1年の準備期間においてさらに県民の理解を得るよう努め、使途につきましても県民の理解を十分得た上で、円滑な実施をめざしてまいりますので、よろしくご理解を賜りたいと存じます。


 国民保護法について、国民保護計画の作成にお触れになりました。国民保護法は、武力攻撃事態等から国民を守る仕組みを定めたものであり、この法律の施行によって、関係機関の有事における行動を民主的に事前にコントロールする枠組みができたと考えています。このような法律による仕組みがあって、初めて民主主義国家の安全システムが確立できるものであり、国民的行動を事前にコントロールする仕組みがない方がかえって危険である、これが我々の戦前における貴重な体験から知ったことではなかったでしょうか。国民保護計画の作成は必要であると考えています。


 国民保護計画の作成は、県としては県民の安全・安心を守る立場から、できるだけ早く早期に計画を作成したいと考えます。なお、このことについては、既に昨年9月に国民保護法が施行されていること、そのために県はこれに対処する必要があること、また、法律の施行に合わせて、平成17年度中を目途に国民保護計画を作成するよう要請されているところでもあります。


 計画の作成に当たっては、県民の生命、財産、身体の保護を第一義に関係機関との調整を進めながら、今議会に関係条例を提案している国民保護協議会に諮問してご審議いただくこととしております。また、あわせて広く県民の意見を聞くなどの手続を慎重に重ねた上で、国民保護計画を作成していきたいと考えておりますので、ご理解ください。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。


○副議長(永田秀一)  下野健康生活部長。


  〔下野健康生活部長登壇〕


○健康生活部長(下野昌宏)  私からは福祉医療制度の見直しについてお答えをいたします。


 福祉医療制度につきましては、厳しい行財政構造や医療制度改革などの環境の変化への対応、更生医療や育成医療等の本体医療についても一部負担が求められていることとの均衡、将来にわたる制度の維持などの観点から、そのあり方を見直すこととしたところであります。


 見直し内容につきましては、外部の有識者で構成された行財政構造改革推進委員会での意見や県議会の行財政構造改革調査特別委員会での審議を経て、平成16年2月に後期5か年の取組みとして取りまとめたところであります。さらに、市町や関係団体の意見を踏まえ、重度精神障害者に対する新たな福祉医療制度の創設、4ヵ月以上の長期入院患者の負担を求めない措置、低所得者について、老人医療の1割負担の据え置きやそのほかの医療制度での負担軽減措置、災害、失業対策等きめ細かな措置を講じることとしたところであります。


 また、実施時期につきましては、受給者証の切りかえ時期であります平成17年7月としたところであります。現在、各市町におきましても、条例改正等の諸準備が行われているところでありまして、県といたしましては、引き続き円滑な実施に向け取り組んでまいりたいというふうに考えております。


○副議長(永田秀一)  陰山県土整備部長。


  〔陰山県土整備部長登壇〕


○県土整備部長(陰山 凌)  私から、3点ご答弁申し上げます。


 まず、JR須磨駅のバリアフリー化でございます。既存駅舎のバリアフリー化につきましては、福祉のまちづくりを推進する観点から、鉄道事業者に具体的かつ計画的な取り組みを行うよう強く指導いたしまして、補助制度を設けて支援してきておりまして、県内の駅での達成率は全国的に見ましても高い水準にございます。


 ご指摘のJR須磨駅につきましては、県からの強い働きかけに応じまして、平成17年度中にJR西日本がエレベーターを設置する予定であります。県も設置費の補助を今回の予算で提案させていただいているところでございます。エレベーターは改札内に2基、改札外に1基がそれぞれ設置される計画となっておりまして、今後予算を認めていただいた上で補助金手続、詳細設計など諸準備を進めまして、平成17年10月ごろに着工し、3基とも平成18年3月末をめどに供用開始をめざす予定となっております。


 エレベーター工事の実施に当たりましては、事業主体でありますJR西日本におきまして、工事時期や工事内容等について地元へ説明がなされる予定でございますが、県としてもJR須磨駅がより使いやすいものとなりますように、JR西日本に働きかけてまいりたいと考えております。


 次に、妙法寺川の改修でございます。妙法寺川につきましては、県も補助金を負担しておりますが、神戸市が昭和45年から都市基盤河川改修事業を進めております。狭隘な地形に加えまして、住宅や商店が密集し、改修に長期間を要しますことから、特に安全度の低かった上流部の一部区間と支川につきまして、下流部の流下能力を勘案しながら改修を終えました。その後、下流から河床の掘り下げや橋梁改築にも着手いたしまして、現在も国道2号からJR間で工事を進めております。


 一方、中流部の上与市橋から下与市橋付近では平成11年に浸水被害が発生しましたことから、緊急対応といたしまして、出水規模に相当いたします流下能力を確保するために河床の掘り下げを行いました。しかし、当区間の流下能力は目標といたします計画流量の約半分程度にとどまっておりまして、昨年の台風21号、23号によります出水で水位が上昇し、幸いにしてあふれはいたしませんでしたものの、2度の避難勧告が出されました。


 このため、この区間につきましては、平成17年度に事業主体であります神戸市と協議を進めまして、下流への影響も考慮しなければなりませんが、この区間の流下能力を向上させるため、暫定的な対策も考えながら改修計画を策定、検討したいと考えております。


 次に、県管理港湾への非核神戸方式の導入の件でございますが、外国艦船の我が国への寄港は、外交に責任を有する国がその是非を判断すべきものであります。中でも米国艦船の日本の港湾への出入りにつきましては、日米地位協定により認められているものであります。


 県管理港湾への入港に際しましては、港湾法及び港湾施設管理条例に基づき、入港届、係留許可手続を行うことになりますが、例えば平成15年の姫路港への米国艦船の入港に際しましては、事前手続として米国総領事館に核兵器搭載の有無について文書確認、また、外務省にも日米安保条約に基づく事前協議の有無を確認した上で、入港に必要な手続をとってきました。


 県といたしましては、今後とも県管理港湾に外国艦船が入港する場合にありましては、県民の平和と安全を守るという地方公共団体の立場から、我が国の非核3原則の趣旨が尊重されていることの確認に努力いたしまして、適切に対処していく考えでございます。


○副議長(永田秀一)  浜崎議員。


○(浜崎利澄議員)  再質問をさせていただきたいと思います。


 質問は1点ですが、国民保護法に関係することですが、知事の先ほどのご答弁は、前提がやはり違うんです。平和憲法のもとにおいて、有事を発生させない、戦争状態にはならない、これが私たちに課せられた努力だと思うのです。知事の先ほどの説明は、有事ありきという前提に立ったことではないかと私は思います。これは再質問ではありません。


 時間の関係で再質問の方に入らせていただきますが、県民緑税の問題です。県民緑税の、特に県の説明責任に関してなんですが、地方分権下の中での新税の導入です。ということは、これまで国の方であれば、税制調査会で結論が出る、それが法案になり、国会で決められて、それが我々住民の方に課せられる。住民は、この税が徴収された時点で初めてその痛さを知る、これに対する不満が非常に大きかった。


 地方分権下の新税の導入というのは、そのようなことがあってはならない。事前に、先ほど申し上げましたように、税を創設するに当たっての趣旨、そして内容、方法、こうした手続が十分に県民に理解をされなければならない、このように思います。そうしたことからいきますと、最終報告からわずか2ヵ月ということは余りにも短過ぎる。


 そして、これまでの知事の答弁をお伺いしておりまして、一つは、検討委員会の中間報告、また、最終報告、それぞれホームページ上に載せた、検討の途中についてもホームページ上に載せているということで、きのうはアクセスが6,000あったという話ですし、また、140余りのパブリックコメントのうちで3分の2が賛成だというようなお話がございました。しかし、私は納税者が1万であれば、きのうお答えになっておられました知事の答弁でも了解をします。しかし、この個人県民税の均等割の超過課税というのは、平成14年度をベースで見ましても、実に200万を超えて202万3,000人を超える方、平成14年度の状況で、それだけの納税者がいるわけです。


 そして加えて、市町の方にも駆け足で年末から年始にかけて説明をされております。これは意見を聞いておりません。賦課徴収は市町がやる、実務をするところが余り理解ができてないという状況だと思うんです。これは準備期間の中で説明を十分にして、理解を得ようとしておられますけれども、これはやはりボタンがかけ違っていると思います。こうしたことからいきますと、県民は事前に聞いて、そして自分の意見も言い、それを踏まえた上で納得するかどうかというのと、決められたやつをお知らせをされるというだけでは、県政に対する参画の気持ちというのは大きく違うと、私はこのように思います。やはり地方分権下の新税の導入というのは、このようでなければいけないと、私は、このように思っております。


 この県民税の超過課税のこの方式ですが、緑税に限らず、これから将来的に、今の状況でいくと、財政が不足したときに、この超過課税で新税を導入して財源不足を補う手法として、これから地方自治体でとられる手法だ、このように伺っていることからいきますと、県として地方分権下で初めての新税導入に当たって、私は不幸な出発をさせてはいけない、そういう思いから、この手続は一たん取り下げて再度検討してはということを申し上げたので、改めてこの手続の問題について、そして知事が考える地方分権下における新税の導入についての最も理想とするといいますか、最も適切なあり方ということをあわせて聞かせていただきたいと思います。以上です。


○副議長(永田秀一)  井戸知事。


○知事(井戸敏三)  もともと地方分権下における新税、特に超過課税を活用した課税自主権の発動の問題については、もう既に、数年前に超過課税を活用した新税の導入の可能性について研究会を開きまして、そして、その研究会の中で、いろんな可能性の諸税につきまして提案を受け、そして県民緑税とは称しておりませんでしたが、緑化を推進するための、公的管理を推進するための新税の導入の可能性を答申いただいた上で、さらにこの内容を深めるために研究会を設けて議論を尽くしてきた、こういう経過がございます。


 そして、その経過ごとに、前の委員会におきましても、その報告について県民によくお知らせをいたしましたし、今回のこの委員会の発足の趣旨もよく説明しておりますし、その中間報告につきましても県民の意見を伺いながらまとめてきた、こういう経過がございます。


 また、あわせまして、台風23号等の昨年の大きな被害を考えましたときに、その要因が山林の不適正な管理に基づく山腹被害が大きかったということもございます。そういう意味での緊急性にかんがみて、ご指摘のように具体の報告、それ自体の最終取りまとめはおくれてきたということは事実でありますが、そのような緊急性も勘案して提案を受けたものと私は考えております。


 しかも、先ほど来も説明いたしましたように、手続的にも、ホームページを通じただけでも6,000件のアクセスをいただいておりますし、ご意見も146件のうち4分の3以上は賛成というご意見でありますから、私は、数として200万世帯全員が一人一人ご意見をアンケート調査で伺わなければ、超過課税の手続として不十分だ、そんなふうには考えておりませんし、また、手続的に慎重な手続をとるべきだ、あるいは住民、県民の理解を得るべきだ、そのご指摘はまさしくそのとおりだと存じますが、私としては、このような緊急事態を考えましたときに、十分県民の皆さんに理解していただけるのではと、このように私は考えております。


 そのような意味で、新しい自主課税権を活用するという意味での新税の活用という意味では、非常にいい可能性を得たのではないか、そのような意味で、県民の皆様のご理解を得たい、そして実施をしたい、このように考えております。


○副議長(永田秀一)  浜崎利澄議員に対する答弁は終わりました。


 この際、15分間休憩をいたします。


       午後2時30分休憩


  ………………………………………………


       午後2時50分再開





○議長(原 亮介)  ただいまから会議を再開いたします。


 休憩前に引き続き、質疑、質問を行います。


 長田 執議員。(拍手)


  〔長田 執議員登壇〕


○(長田 執議員)  4日間の最終、19人目の質問者となりました。延々と続いた質問で、これも私で終わりとなりましたので、もう40分余りおつき合いをいただきたいと思います。


 私は、3項目4点についてお尋ねいたします。


 まず最初の質問は、少子化対策についてであります。


 この問題は、けさの森脇議員を初め、きのう、おととい、そして代表と、多くの議員が質問をされました。しかし、この問題は国家的な重要かつ喫緊の課題でありますことから、一人でも多くの人に危機感を持っていただくために、あえて重ねて質問をいたします。


 森脇議員も質問で触れられたように、依然として少子化が進んでおり、その原因は、結婚や子供を持つことへの価値観の多様化、経済的負担の大きさ、核家族化や人間関係の希薄化による親の育児不安、仕事と家庭の両立の難しさなどと言われております。この間、国や本県では、「エンゼルプラン」や「新エンゼルプラン」、また「すこやかひょうご子ども未来プラン」等々さまざまな計画に基づき、待機児童ゼロなどあらゆる対策をとってきましたものの、十分な対策とはなり得ませんでした。


 井戸知事は、パブリックコメントが大変お好きなようで、いろんな施策の計画ができた時点で、次々とパブリックコメントをとっておられます。少子化対策の問題についても、県民意識調査のテーマの中で県民の意見を聞いたこともありましたけれども、不特定多数の層にアンケート方式で聞くのではなくて、例えば、井戸知事が副知事のときに、さまざまな地域でたくさんの人を集めてポスト2001年計画をつくるための会議を積み重ね、現在進めている「21世紀兵庫長期ビジョン」ができたように、結婚適齢期の女性、新婚夫婦、幼児を育てている子育て家庭等に焦点を絞って、しかも、政策検討を始める前にこの人たちに十分な意見や要望を聞いて、それに基づいた施策展開をしておれば、また、違った結果になっていたのではないかと考えます。


 私たちが子供のころは、人間の寿命が今と比べて短かったり、戦争で亡くなった人などもあって、祖父母ともに元気な家庭というのは割合少なかったのですが、それでも田舎では3世代同居が当たり前で、特におばあさんが子育てをよく手伝っておりました。現在は高齢社会となって、祖父母ともに元気であるにもかかわらず、仕事の関係もありますけれども、若者夫婦は同居せずに別世帯を構えて核家族となっております。仮に、3世代同居がそのまま継続しておれば、祖父母が子育てを手伝ってくれることにより、母親の育児不安が少なくなり、少子化もこのように進んでいなかったのではないかとも考えます。


 いずれにしても、このまま少子化が進めば、社会保障、保健・医療制度が成り立たないとか、技術の蓄積の途絶などによる経済社会の危機を招くといったことなど、あらゆるところで指摘されていることは、ご案内のとおりであります。少子化の問題は、我が国の将来を左右する極めて重大な国家的な課題であります。こうしたことから、まさに実効性のある抜本的な少子化対策を一刻も早く展開しなければなりません。本日の質問にもありましたように、ことしが極論すればまさしく少子化対策元年と言えるのではないでしょうか。


 これからは、これまでの施策の発想を根本的に変えて、親の育児不安解消と経済的負担軽減のための少子化対策に必要な財源をつぎ込み、地域全体での取り組みを進めるべきではないかと考えます。そのうち、経済的負担の軽減については、自民党、公明党の共同提案により、昨年4月から児童手当の小学校3年生までの引き上げが実現したところでありますが、私は、さらに国の育児休業給付金の引き上げや給付期間の延長、児童手当の支給期間を義務教育終了までの延長、また、フランスのように、支給額を2子、3子と多くなるほど割り増しをすることなど検討すべきであり、国が行わないのなら、国に先駆けて県として検討し、実施していく必要があると考えます。


 このことについては、国が昨年末策定した「子ども・子育て応援プラン」では、「社会保障給付について、大きな比重を占める高齢者関係給付を見直すことに加え、地域や家庭の多様な子育て支援や児童手当等の経済的支援など多岐にわたる次世代育成支援施策について、総合的かつ効率的な視点に立って、そのあり方等を幅広く検討する」としておりますので、検討の推移をこれまで以上に見守っていきたいと思っております。


 そこで、今回は、核家族化や人間関係の希薄化による親の育児不安の解消に向けて、社会全体でいかに取り組んでいくかという視点から、地域全体での子育て支援と深刻化する児童虐待についてお尋ねをいたします。


 まず1点目は、地域全体での子育て支援についてであります。


 価値観の多様化、経済的負担の大きさ、核家族化や人間関係の希薄化による親の育児不安の解消に向けた取り組みが大変重要となっております。先ほど申し上げましたように、我が国が都市化、核家族化するまでは、子育てというものは両親はもちろんのこと、祖父母や子供の兄や姉、さらには地域社会の大人たちの手助けを得ながら行われておりました。私も幼少のころ、いたずらをすれば、私が生まれるときに取り上げてくれた近所の産婆さん――今は助産師といいますけれども――このおばさんによくしかられたものです。また、近所の大人の人や年上の遊び友達にいろんなことを教えてもらったことが、今もなお記憶に残っております。


 しかしながら、現在では人間関係の希薄化などにより、多くは親、特に母親が孤独な状況の中で子育てを行っているということが問題であり、社会全体で子育てをともに負担していくということが喫緊の課題となっており、このことが結婚しない症候群と言われる若者がふえつつある大きな要因であると考えられます。


 このためには、親や子供がさまざまな世代と重層的な人間関係をつくっていくための場づくりを進めたり、親たちが親としての実力をつけ、地域のさまざまな人材が町ぐるみで子育てを応援できるような交流活動を支援すること、また、子育て家庭が抱える身近な課題に、地域の支え合う力を生かして取り組むことが重要であります。「国家百年の計は教育にあり」と言われておりますが、私は、「国家百年の計は子育てにあり」と言っても過言ではないと考えております。


 このような意味から、県が今年度から全庁的に取り組んでおり、地域を舞台に県民、団体、事業者等が協働して地域ぐるみで子育て家庭を支援する「子育て地域協働プロジェクト」に期待しており、来年度、より一層推進するため、「子育て家庭応援地域協働プログラム」として、県民にわかりやすい形で総合的かつ体系的に推進することについては心強く思っております。しかし、このような取り組みもサービスの量の議論だけで済まされてしまうなど、ややもすれば形骸化してしまったり、また、サービスのきめ細やかさや柔軟性に欠けてしまったりしては、効果を発揮することはできません。


 そのためには、新しく「子育て家庭応援地域協働プログラム」としてさまざまな施策を今後も拡充・強化していく中で、各地域の両親のみならず、将来結婚して子育てをすべき若者に対しても、「行政、地域の団体や住民等が協働してこのような支援を行っていますから、悩まず、安心して子育てしてください。安心して結婚し、子供を産んでください」というメッセージがきっちりと届くよう、地域全体で子育て支援の機運が盛り上がり、子育て支援のさまざまな活動が展開されることが重要であります。また、支援の輪が各小学校区内の一部の人だけにとどまらず、各地域の多くの人たちに根を張り、広がっていく仕組みも整えておかなければなりません。


 一方、「三つ子の魂百まで」ということわざがあるように、3歳くらいまでに親から受けた愛情の大きさで、その子供の将来の幸福感も心の豊かさも決まると言われております。働く女性がふえる中、親が幼い子供のそばに少しでも多くの時間いてやるためには、職場における育児に対する理解やさらなる取り組みはもちろん重要であり、企業においても1年を超えるような育児休業制度など、実際に利用しやすいような環境整備を行っていくことが重要であります。


 このような意味で、男女共同参画社会づくり協定締結事業所が今後も県下一円に広がり、一昨年の私が行った代表質問で知事が答えられたように、事業所みずから率先垂範することで企業の子育て支援の環境整備が充実されることを期待しております。そこで、地域全体の子育て支援について、男女共同参画社会づくり協定締結事業所への支援も含め、今後の推進に当たって県の考え方をお伺いいたします。


 この項の2点目は、深刻化する児童虐待対策についてであります。


 全国の児童相談所が昨年度に対応した児童虐待の相談処理件数は、前年度から約12%多い2万6,569件に上っており、過去最高を更新しております。本県の四つのこどもセンターに寄せられた相談件数も1,004件となって、やはり過去最高を更新し、岸和田市での事件を教訓に予防的な相談が増加したとも言われておりますが、いずれにしても、児童虐待はなかなか減少には転じていないことを示していると思います。


 ことしに入っても、県内では幼い子供を対象とした児童虐待による死亡という大変痛ましい事件が、尼崎市や西宮市などで相次いで発生しております。この事件は、子供の様子から判明しやすい虐待ではない上に、母親からのSOSもなく、育児ストレスによる衝動的な事案であり、予防の困難性も指摘されております。また、最近は、しつけと虐待の区別ができない親がふえてきており、厚生労働省の研究班の調査では、子供を一時保護する必要があるほど深刻な児童虐待があった場合でも、虐待者の4割は「虐待はなかった」という認識でいることが報告されております。この人たちへの任意の指導には、高度な専門性が求められます。


 このような中、17年4月に施行される改正児童福祉法により、市町は児童相談の第一義的窓口に位置づけられ、相談・情報提供事業、保育所や在宅などでの養育支援事業の実施に努めなければならないと規定されるとともに、県は、専門性が求められる困難事例への対応や市町の後方支援といった事業を重視することになっており、児童虐待に対する制度・仕組みも大きく変わろうとしております。


 少子化時代となった今、数少ない子供たちは、せっかくこの世に生まれてきて、健康で心豊かに育とうとしている貴重な国の宝であります。この児童を虐待することは、子供の心身の発達や人格の形成に著しい影響を与えるとともに、虐待の世代間連鎖を引き起こすことも指摘されていることから、県や市町と地域社会が一体となって取り組みを強力に推進しなければならない問題であります。今後、県として、児童虐待対策全般をどのようにしようとしておられるのか、お伺いいたします。


 質問の第2は、僻地における医師の確保についてであります。


 本県の医療施設に従事している医師数は、平成6年末の9,355人から平成14年末には1万741人に増加しておりますものの、人口10万人に対する医師数では全国値の195.8人を下回る192.6人となっております。また、神戸圏域、阪神南圏域を除く圏域は、すべて全県値を下回っている上、特に私の地元である西播磨圏域では14年末のデータでは150.1人となっております。過疎地域を多く持つ圏域であることを考慮しても、相当低くなっている状況です。日本全体としては、医師の過剰と言われておりますが、都市部に厚く郡部に薄いという医師の偏在の状況が本県でも見てとれます。


 現行の兵庫県保健医療計画には、県民の多様な医療需要にこたえられるよう、各地域ごと、各分野ごとに医師数の確保を図ることを目標として、地域医療支援病院によるかかりつけ医の支援、市町、医師会、大学医学部等の協力のもとに、地域の医療ニーズに適切に対応できるよう必要な医師の確保に努めるなど、るる掲げられており、僻地医師の確保を中心とした取り組みが行われております。


 しかし、住民からは、必要なときに必要な分野の医師がいないという不便、不安を感じることが多々あるという話をよく耳にしており、僻地を抱えている地域に住んでいる私には、医師の確保が着実に進んでいるようには思えません。特に、私の方の波賀町や千種町では診療所の医師の確保にも相当な苦労をしております。僻地での医師の確保については、技術習得の問題、子供の教育等家庭の問題などさまざまな問題が背景にあると言われております。


 また、昨年4月から始まった新人医師の研修制度により、大学病院が地域の病院に送り込んでいたベテランの医師を研修医の指導のために呼び戻す動きが広がっており、このような動きが今後も続くのではないかと懸念されます。また、医師不足に悩む多くの中小病院が、医師確保のために医師の就職あっせん業務をしている会社を利用するとの動きもあるようです。


 僻地の人々も都市部の人々と同様、不便・不安なくかかれる医療を実現することが急務であり、本県医療行政として、僻地での医師不足を根本的に解決する方策を見出すことが急がれております。こういったことから、平成15年度に僻地医療支援機構として位置づけられた但馬長寿の郷を中心に、総合的な取り組みを進めておられますが、県としては今後どのように対処しようとしておられるのか、お伺いいたします。


 質問の最後は、命の大切さが実感できる教育についてでありますが、文部科学省が昨年末に発表した児童生徒の自殺者数137人と、前年度から14人ふえ、5年ぶりに増加したとのことであります。また、インターネットで知り合った若者が集団自殺をする事件が頻繁に起こっております。


 これまでにも、全国の学校では命の大切さを教える教育や情報社会におけるモラル教育などについて各種の取り組みを行ってきており、多くの子供たちが命の大切さを実感し、他人を思いやって生きている一方で、こうしたことを十分に理解できずに、他人や自分自身を身体的、精神的に傷つける児童生徒、若者がいることは残念でなりません。


 このような悲惨な事件が起きるたびに、学校現場では「命の大切さ」を訴えておりますが、長崎県教育委員会が小中学生を対象に実施した「生と死」のイメージに関する調査では、約15%が「死んだ人は生き返る」と回答していることを考えても、果たして、どこまで児童生徒の心に届いていたのかは不明であります。今は核家族化が進んで、3世代同居がほとんどなくなりました。そのため、3世代同居のときには、毎日毎日一緒に生活して、かわいがってもらったおじいちゃんやおばあちゃんが天寿を全うして亡くなったときの大きな悲しみを、子供たちが体験することが少なくなってきたために、死というものをよく実感できないこともその一因であると思います。こういった状況を考えますと、学校での教育方法が改めて問われている時期と言えるのではないでしょうか。


 また、児童生徒の多くが利用しているインターネットは、情報を瞬時に得ることの有用性以外にも、匿名で人を攻撃する危険性もはらんでいることや、テレビのバラエティー番組などで人の命を軽々しく扱ったりする場面や暴力表現が頻繁に見られることなど、子供を取り巻く学校や家庭、地域社会における課題も分析し、家庭や地域社会の協力も得て、子供が命の大切さを真に理解できるような環境整備を含めた総合的な取り組みも重要であります。


 本県では、これまで小学校5年生を対象とした自然学校、中学校のトライやる・ウィーク、高等学校のクリエイティブ21などの体験活動を通じて「生きる力」をはぐくむ教育や「心の教育」の新たな展開を実施してきました。


 そこで、これまでの「命の大切さ」、「死の悲しさ」が実感できる子供を育成する本県の学校教育の成果や課題について、どのように評価しておられるのかお伺いしますとともに、今後の施策展開にどう反映しようとされているのか、あわせてお伺いして私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○議長(原 亮介)  井戸知事。


  〔井戸知事登壇〕


○知事(井戸敏三)  自由民主党議員団の長田執議員のご質問にお答えいたします。


 まず、少子化対策についてです。


 地域全体での子育て支援についてご意見をちょうだいいたしました。子育てをめぐるさまざまな問題には、複合的な要因が複雑に絡み合っていると言われています。それだけに、家庭はもとより地域の団体や事業者、行政等が身近な地域で協働していく取り組みが求められていると考えます。そのために、子育てを地域ぐるみで支える仕組みと子供を持つことへの不安感の解消のための子育ての社会化、この両面での対応が不可欠であると考えます。


 新年度にありましては、家庭や地域の子育て力が高まっていくように、子育て家庭応援地域協働プログラムを実施し、充実しようといたしております。まず、人づくり・ネットワークづくり、次いで、集い合う場づくり、3番目に子育て情報の提供・相談体制をつくる、4番目に子育てと仕事の両立支援の環境づくりを行う、5番目に問題行動等SOS対応の仕組みづくりを、各支援施策を総合的に組み合わせ、体系的に展開しようといたしております。


 地域子育てネットワークは、小学校区ごとに、現在38市町で489ネットワークが立ち上がっていますが、全県下で立ち上がるよう支援をしていきたいと考えています。ここでは、あいさつや声かけ運動、子育てのノウハウをわかりやすく紹介するなどの実質的な取り組みが展開されることを期待しておりますし、問題行動などのSOSのサインやシグナルを専門の関係機関につなぐネットワークがつくられ、機能することを期待しているものであります。


 さらに、子育て中の若い父親や母親が気楽に集い、悩みや喜びを交流し合える広場として設けられております「まちの子育てひろば」に相談機能を強化することとしておりますが、あわせまして、遊びの体験や友達とのつながりの中で社会性を養う「子どもの冒険ひろば」の地域広場を80ヵ所ふやして190ヵ所に、また「若者ゆうゆう広場」を10ヵ所ふやして30ヵ所にするなど、児童生徒の自主的な活動を活発化させることとしています。また、相談やイベント等の活動事例集を配布したり、フォーラムや研修会等を開催したりすることにより、地域ぐるみの子育て環境の整備を進めてまいります。


 また、子育てと仕事の両立を支援していくため、協定を締結した61事業所における長期の育児休業、育児ルームの設置、あるいは育児休業手当の支給等の先進的な取り組みを紹介して、企業等への推進プログラムの普及を図るとともに、子育てアドバイザーの派遣等により地域における子育てしやすい環境づくりを推進します。


 ただいま「すこやかひょうご子ども未来プラン」の改訂を進めておりますが、基本目標としては、第1に、家庭と地域の子育て力の再生を推進しよう、第2に、子育てと仕事の両立の支援を促進しよう、第3に、子供が健全に育つ環境づくりを推進しよう、第4に、若者が自立しやすい環境をつくっていこうの四つの柱ごとに事業を検討しつつ、だれもが安心して子供を産み育てることができる社会の実現をめざして総合的に行動していこうとしております。


 いずれにいたしましても、若者が安心して結婚し、子供が持てるよう、幅広い年齢層に向けて発信しながら、地域ぐるみの子育て支援が一層広がるよう全力で取り組みます。


 続きまして、児童虐待対策についてです。


 児童虐待については、子供の人格形成のみならず、健全な家庭をはぐくむ上で、その対策に取り組んでいかなくてはなりません。そのため、特に虐待の予防と早期発見・対応が大切です。身近な地域において子育て家庭からのSOSを確実にキャッチして、これに対応する必要があります。したがいまして、児童委員等による見守り活動や地域子育てネットワーク事業の充実などに、多様な機関と連携して取り組んでいるところです。


 今回の改正児童福祉法においては、県と市町の役割分担が明確化され、平成17年度から市町において子供や家庭に関する一義的な相談に応ずることになりました。県においては、子育て支援の専門機関としての体制を強化すべく、家庭問題に総合的に対応する「こどもセンター」を「こども家庭センター」と改称して、相談しやすい体制をつくりますとともに、児童福祉司等の専門職員を確保してまいりますし、家庭問題相談員を配置いたしますとともに、24時間のホットラインによります相談をしてまいりますとともに、児童福祉施設と連携して、親を含めた家族再生指導等の取り組みを行うこととしております。


 また、県民局において、健康福祉事務所の保健師が、こども家庭センターや医療機関等との連携のもと、乳幼児期の支援を必要とする家庭への訪問指導などのきめ細かなフォローを実施し、取り組みを強化することとしております。さらに、児童をめぐる危機情報を相互に受発信する関係機関間のネットワーク機能も、十分に発動させていきたいと考えています。


 今後とも県といたしましては、市町、児童委員、保育所、民間団体等あらゆる関係機関との連携のもとに、地域が一体となって虐待問題を起こさないように、あるいは早期に発見して早期に対応できるような対策に取り組んでまいります。


 続いて、僻地における医師の確保についてです。


 医師確保が困難な僻地の医療を確保するため、これまでから自治医科大学等における僻地医師の養成や僻地医療拠点病院による病診連携、診療所支援など、地域における医療体制の整備を図ってきました。特に、僻地医療支援機構である但馬長寿の郷が、市町とともに僻地診療所等へ勤務する可能性のある潜在候補者としての地元出身医師のデータバンクを作成し、日ごろから勤務医の退職予定などの情報収集に当たり、勧誘を図るなど、医師確保に努めてきております。


 平成16年度では、波賀町と千種町の国保診療所のそれぞれ1名を含む6名を確保することができるなど、従来に比べ、医師の確保数の伸びが見られたのは幸いなことでありました。今後さらに、兵庫医科大学における僻地勤務医師の養成数をふやし、平成17年度からは各年3名の養成を図ることとしましたが、当面の対策として、神戸大学と連携し、僻地医療学講座を開設することにより、公立豊岡病院に実質的に2名の医師を確保する仕組み――僻地医師確保特別事業を構築することとしました。


 また、僻地医療機関勤務医師を支援するため、ITを活用した僻地診療支援システムの整備も図ろうとしております。今後とも、僻地医師の確保対策の充実に努力してまいります。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。


○議長(原 亮介)  武田教育長。


  〔武田教育長登壇〕


○教育長(武田政義)  私から、命の大切さが実感できる教育についてご答弁申し上げます。


 今日の子供たちを取り巻きます状況は、先ほどご指摘ありましたように、核家族化の進展に伴いまして、子供たちが家族の死に直面をし、死の持つ意味を考える機会がほとんどなくなったことであります。また、昆虫などの生き物と接触する機会が減少し、日常の生活の中で命あるものを身近に感じることも少なくなっております。


 そのため、現実と非現実、生と死の境目が非常に見えにくくなっておりまして、生命の尊さや命の重みを実感してとらえ切れない子供たちがふえていることが、阪神・淡路大震災や神戸市須磨区の事件を受けて設置をされました心の教育緊急会議の中でも指摘をされたところであります。この中で、こういった指摘に合わせまして、生命の大切さを学ぶ教育の充実に向けた方向性として、一つには、生命に対する畏敬の念を豊かに醸成すること、二つ目には、生と死を考える教育を推進すること、三つ目には、自然体験、生活体験などの機会の充実を図ることが示されたところであります。


 その後、学校におきましては、命を大切にする教育として、道徳教育を中心に小学校では、「生きることの喜びを知り、生命を大切にする心を持つこと」、中学校では、「自己の生命の尊さを理解し、かけがえのない自他の生命を尊重すること」、また高等学校では、倫理等におきまして「人間の尊厳や生命への畏敬の念」あるいは「他者とともに生きる自己の生き方」等について指導をしてきたところでございます。さらに、これらに加えまして、自然体験や生活体験などの機会が減少しておりますことから、小学校での自然学校、中学校でのトライやる・ウィーク、高等学校でのクリエイティブ21など、体験活動を体系化させ、自然に対する畏敬の念やたくましく生きる力をはぐくんできたところでございます。


 来年度は、命の大切さについての取り組みを進めるに当たりまして、発達段階に応じ体系的にまとめたプログラムが必要なことから、子供たちの悩み相談や心の教育に積極的に取り組んでまいりました心の教育総合センターを中心に、有識者から成ります検討委員会を立ち上げることといたしております。この中でさまざまな実践をまとめ上げ、命の大切さを実感できる教育プログラムの研究開発を行うことといたしております。


 今後は、県民すべてがかかわる兵庫の教育を展開する中で、子供たちが今生きていることの意義、生きていくことのすばらしさを学び、時にはつまずき、迷うことがありましても、死をその解決の選択肢とせず、再び立ち上がり、夢に向かって挑戦し、たくましく生きることのできる環境づくりをめざしてまいりたいと考えているところでございます。今後ともご支援のほど、よろしくお願いいたします。


○議長(原 亮介)  長田 執議員に対する答弁は終わりました。


 以上で通告に基づく発言は終わりましたので、これをもって、上程議案に対する質疑並びに県の一般事務に関する質問は終局いたします。(石川憲幸議員発言を求める)


 石川憲幸議員。


○(石川憲幸議員)  この際、動議を提出いたします。


 ただいま上程中の議案のうち、平成17年度関係、第1号議案ないし第22号議案につきましては、この際、23名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、慎重に審議されんことを望みます。各位のご賛成をお願いいたします。(「賛成」と呼ぶ者あり。拍手)


○議長(原 亮介)  ただいま石川憲幸議員より、平成17年度関係、第1号議案ないし第22号議案につきましては、23名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに審査を付託されたい旨の動議が提出され、所定の賛成者がありましたので、動議は成立いたしました。


 よって、本動議を議題といたします。


 お諮りいたします。


 本動議のとおり決することにご異議ございませんか。


  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○議長(原 亮介)  ご異議ないと認めます。


 よって、動議のとおり決しました。


 続いて、ただいま設置されました予算特別委員会の委員の選任を行います。


 委員会条例第5条の規定により、議長から指名いたします。


  石 井  秀 武  議員


  西 野  將 俊  議員


  松 本  隆 弘  議員


  野 間  洋 志  議員


  佃    助 三  議員


  中 田  香 子  議員


  杉 本  ちさと  議員


  宮 田 しずのり  議員


  杉 尾  良 文  議員


  北 浦  義 久  議員


  山 口  信 行  議員


  葛 西  利 延  議員


  水 田    宏  議員


  合 田  博 一  議員


  岸 口    実  議員


  加 藤  康 之  議員


  松 本 よしひろ  議員


  北 川  泰 寿  議員


  丸 上    博  議員


  山 本  敏 信  議員


  石 原  修 三  議員


  石 川  憲 幸  議員


  清 元  功 章  議員


 以上23名。


 お諮りいたします。


 ただいま指名いたしました議員を予算特別委員会の委員に選任することに決して、ご異議ございませんか。


  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○議長(原 亮介)  ご異議ないと認めます。


 よって、さように決しました。


 次に、ただいま予算特別委員会に審査を付託いたしました議案を除く他の全議案につきましては、お手元に配付いたしております議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。


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◎日程第2  請  願





○議長(原 亮介)  次は、日程第2、請願であります。


 今期定例会において受理いたしました請願は、9件であります。


 お諮りいたします。


 受理いたしました請願のうち、第95号につきましては、震災復興特別委員会に審査を付託いたしたいと思います。


 これにご異議ございませんか。


  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○議長(原 亮介)  ご異議ないと認めます。


 よって、さように決します。


 次に、震災復興特別委員会に付託をいたしました請願を除く8件の請願につきましては、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。


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○議長(原 亮介)  以上で本日の日程は終わりました。


 この際、お諮りをいたします。


 3月7日及び8日は、委員会審査のため本会議を休会いたしたいと思います。


 これにご異議ございませんか。


  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○議長(原 亮介)  ご異議ないと認めます。


 よって、さように決します。


 次の本会議は、3月9日午前11時から再開いたします。


 本日は、これをもって散会いたします。


       午後3時31分散会