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平成17年第282回定例会(第5日 3月 3日)




平成17年第282回定例会(第5日 3月 3日)





平成17年 3月第282回定例会


会議録第1440号


            第282回(定例)兵庫県議会会議録(第5日)


                         平成17年3月3日(木曜日)


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                               平成17年3月3日 午前10時開議


   第1 (平成16年度関係)


      第189号議案ないし第248号議案


      (平成17年度関係)


      第1号議案ないし第75号議案


       質疑・質問


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                 本日の会議に付した事件


   日程第1 (平成16年度関係)


        第189号議案ないし第248号議案


        (平成17年度関係)


        第1号議案ないし第75号議案


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                 出  席  議  員   (88名)


   1 番  吉  本     誠         47 番  藤  原  昭  一


   2 番  石  井  健 一 郎         48 番  酒  井  隆  明


   3 番  石  井  秀  武         49 番  山  口  信  行


   4 番  小  池  ひろのり         50 番  内  藤  道  成


   5 番  永  富  正  彦         51 番  釜  谷  研  造


   6 番  北  条  泰  嗣         52 番  長  田     執


   7 番  松  田  一  成         53 番  原     吉  三


   8 番  いなむら  和  美         54 番  葛  西  利  延


   9 番  西  野  將  俊         55 番  武  田  丈  蔵


   10 番  藤  田  孝  夫         56 番  水  田     宏


   11 番  松  本  隆  弘         57 番  寺  本  貴  至


   12 番  加  田  裕  之         58 番  立  石  幸  雄


   13 番  筒  井  信  雄         59 番  永  田  秀  一


   14 番  森  脇  保  仁         60 番  原     亮  介


   15 番  野  間  洋  志         62 番  岩  谷  英  雄


   16 番  長  岡  壯  壽         63 番  日  村  豊  彦


   18 番  加  茂     忍         64 番  五  島  た け し


   19 番  田  中  あきひろ         65 番  羽 田 野     求


   20 番  梶  谷  忠  修         66 番  内 匠 屋  八  郎


   21 番  矢 尾 田     勝         67 番  合  田  博  一


   22 番  栗  原     一         68 番  今  西  正  行


   23 番  小  田     毅         69 番  岡     や す え


   24 番  谷  口  隆  司         71 番  中  村     茂


   25 番  藤  本  正  昭         72 番  ね り き  恵  子


   26 番  山  本     章         73 番  つ づ き  研  二


   27 番  井  上  英  之         74 番  中  村  まさひろ


   28 番  佃     助  三         75 番  筒  井  も と じ


   29 番  橘     泰  三         76 番  岸  口     実


   30 番  岡  野  多  甫         77 番  黒  田  一  美


   31 番  中  田  香  子         78 番  加  藤  康  之


   32 番  加  藤     修         79 番  越  智  一  雄


   33 番  藤  井  訓  博         80 番  大  野  由 紀 雄


   34 番  杉  本  ち さ と         81 番  渡  部  登 志 尋


   35 番  新  町  み ち よ         82 番  松  本  よしひろ


   36 番  宮  田  しずのり         83 番  北  川  泰  寿


   37 番  毛  利  り  ん         84 番  丸  上     博


   38 番  芝  野  照  久         85 番  石  堂  則  本


   39 番  宮  本  博  美         86 番  山  本  敏  信


   40 番  杉  尾  良  文         87 番  門     信  雄


   41 番  小  林     護         88 番  石  原  修  三


   43 番  野  口     裕         89 番  石  川  憲  幸


   44 番  浜  崎  利  澄         90 番  小  林  喜  文


   45 番  前  川  清  寿         91 番  村  上  寿  浩


   46 番  北  浦  義  久         92 番  清  元  功  章


          ─────────────────────────


                 欠  席  議  員   (2名)


   70 番  掛  水  す み え         93 番  鷲  尾  弘  志


          ─────────────────────────


                 欠        員   (3名)


          ─────────────────────────


                 事務局出席職員職氏名


 局長       稲  田  浩  之      議事課主幹 田  中  宏  忠


 次長       谷  口  勝  一      議事課長補佐兼議事係長


 議事課長     善  部     修            濱  田  直  義


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               説明のため出席した職氏名


 知事                           井 戸  敏 三


 副知事兼阪神・淡路大震災復興本部副本部長         藤 本  和 弘


 副知事兼阪神・淡路大震災復興本部副本部長         齋 藤  富 雄


 出納長                          五百蔵  俊 彦


 公営企業管理者兼阪神・淡路大震災復興本部臨海都市整備部長 吉 本  知 之


 病院事業管理者                      後 藤    武


 理事兼阪神・淡路大震災復興本部理事            大 平  一 典


 理事兼阪神・淡路大震災復興本部理事            清 原  桂 子


 理事兼阪神・淡路大震災復興本部理事            神 田  榮 治


 防災監兼阪神・淡路大震災復興本部防災監          東 田  雅 俊


 県民政策部長兼阪神・淡路大震災復興本部県民政策部長    井 筒  紳一郎


 企画管理部長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部長    荒 川    敦


 健康生活部長兼阪神・淡路大震災復興本部健康生活部長    下 野  昌 宏


 産業労働部長兼阪神・淡路大震災復興本部産業労働部長    江 木  耕 一


 農林水産部長兼阪神・淡路大震災復興本部農林水産部長    黒 田    進


 県土整備部長兼阪神・淡路大震災復興本部県土整備部長    陰 山    凌


 阪神・淡路大震災復興本部総括部長             古 西  保 信


 のじぎく国体局長                     井 上  数 利


 企画管理部企画調整局長兼阪神・淡路大震災復興本部企画管理部企画調整局長


                              高 井  芳 朗


 財政課長                         竹 本  明 正


 財政課主幹                        西 上  三 鶴


 選挙管理委員会委員長                   柏 木    保


 教育委員会委員長                     平 田  幸 廣


 教育長                          武 田  政 義


 公安委員会委員長                     野 澤  太一郎


 警察本部長                        巽    高 英


 警察本部総務部長                     小 寺  英 一


 人事委員会委員長                     馬 場  英 司


 監査委員                         久 保  敏 彦


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       午前10時0分開議





○議長(原 亮介)  ただいまから本日の会議を開きます。


 直ちに日程に入ります。


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◎日程第1  平成16年度関係   第189号議案ないし第248号議案


       平成17年度関係   第1号議案ないし第75号議案





○議長(原 亮介)  日程第1、平成16年度関係、第189号議案ないし第248号議案、平成17年度関係、第1号議案ないし第75号議案を一括議題とし、質疑並びに県の一般事務に関する質問を続行いたします。


 発言は、通告に基づき、順次議長より指名いたします。


 まず、谷口隆司議員。(拍手)


  〔谷口隆司議員登壇〕


○(谷口隆司議員)  おはようございます。相生市選出の谷口隆司でございます。


 「おいしい、It's a Kobe water」。これが外国の船員に世界で絶賛された神戸の水でございます。今も昔も外国航路を走っている船は、いろんな港に着いたとき、その寄港地で水、食料、船用品、燃料などを補給し、そして、その航海に出て世界各地を回っております。この神戸ウオーターがなぜその世界の、外国の乗組員に絶賛されたかというのは、この水が非常においしく、品質もよく、そして、安い費用で、そして、長くもつというそのような特性があったからかと思っております。今、船では、逆浸透膜のようなそういう装置で造水ということで水をつくり、また、ボイラーの熱などを利用して復水から純水をつくっておりますが、これは、飲める水ではなく、雑用水として使っております。船には、飲料水をためるタンクがございます。そんなに大きなスペースではなく、限られた水でその航海をしていかないといけないということで、我々陸上におる人間は、蛇口をひねればふんだんに水が出ますが、船の乗組員というのは、非常に水を大事にし、その思いは、我々以上のものがあったと思っております。


 この神戸ウオーターがインターナショナルブランドということで通用されておるということは、私は、企業ではナショナルブランドをつくるために、そして、商品ではメガブランドをつくるために、私は、県においても、地域の特産品、そして、市町の地域の、そして、県は、大きなビッグなブランドをつくるために、今、安全・安心、そして、元気、美しい愛する県・兵庫県のビッグブランドのために、今、日々努力されていることと思っております。


 地域の特産品、そして、市町の特産品、県の特産品をつくっていく上では、非常に大変な苦労はしております。幾つかの問題点、疑問点が発生し、それを我々一般の市民、県民の方、そして、地域の方、そして、我々議会の議員の方々、そして、県の当局の方々と、その問題点について協議をし、質疑をし、また、力強く後押しをさせていただいていると思っております。このような兵庫県の、愛県・兵庫のビッグブランド、そのようなものをつくっていくことに対して幾つかの問題点があるのを、今から5項目7点についてご質問させていただきます。


 質問の第1は、兵庫県競馬組合における民間活力の導入についてであります。


 バブル経済崩壊後の長引く景気低迷に加え、レジャーの多様化、ファンの高齢化などにより、本県の競馬の売り上げは、平成3年度の約1,180億円をピークに、昨年度は約415億円、約3分の1まで落ち込んでおり、競馬組合の経営状況は、非常に厳しくなっております。このため、12年度末には学識者も加わった兵庫県競馬組合振興対策懇談会を設置し、競馬組合の経営の安定化などについて総合的な見地から検討が行われました。この検討結果に基づき、最重点事項である緊急の課題につきましては、平成14年度から16年度までを競馬組合の経営改善期間と位置づけ、ファン層の拡大や中央競馬との交流競走の拡大など競馬の振興に取り組んでおられます。


 また、本年度には、県と組合事務局職員が共同で売上向上緊急対策検討委員会を設置して、売上向上策を検討し、元旦競馬を開催したり、1,230メーター競走の導入、名称付き市町協賛競走の拡充などにも取り組んでおり、このように懸命に努力されていることに対しましては敬意を表したいと思っております。しかしながら、今後におきましても相当な業務の効率化を図り、売上高を伸ばしていくことは不可欠であり、そのためには、常に利益を追求している民間企業の活力を導入できる部分は導入するなど、これまでにない競馬組合の枠を超えた抜本的な改革が必要ではないでしょうか。


 一方、ことしの1月からは、改正競馬法が施行され、勝馬投票券の販売・払い戻し等競馬の実施に関する事務の一部を民間企業等私人に委託することが可能になり、地方競馬におきましても、官から民へという流れが起ころうとしております。私は、公営競馬を廃止すべきであるとは考えておらず、これからも庶民がささやかなレジャーを楽しむことができるよう今後も末長く続けてほしい、そのためには、民のノウハウを導入し効果を上げることができる部分は、民にゆだねて再生してほしいと考えております。


 また、平成14年3月に西宮・甲子園競輪が廃止され、現在は、関係者の補償問題等で訴訟にまで至っておりますが、公営競馬を再生・継続することにより、このような問題の発生を防ぐとともに、関係者の将来の不安解消のためにもなることから、先ほど申し上げました事務については、民間委託をすべきであると思うわけであります。


 現在、マスコミを騒がしているライブドアが今春以降、高知競馬においてインターネットを利用し、全レースをライブ中継したり、馬券の購入から払い戻しまで瞬時に行えるようにするとの新聞報道がなされております。競馬組合側も、設備投資などの課題はありますが、低迷する地方競馬の状況を考えると、一考に値する取り組みであります。


 そこで、この馬券のインターネット販売も含め、県当局は、競馬組合の健全経営を行う観点から、民間活力の導入についてはどのように進めていこうとしておられるのでしょうか、お伺いいたします。


 質問の第2は、県条例によるディーゼル自動車の運行規制についてであります。


 昨年の10月から、兵庫県下の一部の地域では、県独自のディーゼル自動車の運行規制が始まっており、5ヵ月が経過しております。条例制定に至るまでは、新たな経済的負担が生じる運送業界等への支援策、他府県車両に対する規制の適否の問題など行政、議会、業界団体などの間で相当議論されてきましたが、施行に至ったことで、今後は、この効果を見守っていきたいと思っております。今後、条例を運用していく中で最も重要なことは、実効性を上げるために効果を絶えず検証し、改善を加えていくことについては異論がないところでありましょう。


 そこで、第1点目は、これまでの取り組みに関する検証についてお尋ねします。


 県では、カメラ検査、街頭検査、また、運送業者や荷主等に対する立入検査を実施しておりますが、カメラ検査、街頭検査につきましては、国道43号線等の規制対象地域内の主要幹線道路で月に数回実施しており、県の1月の発表によりますと、8,648台のうち、約41%に当たる3,602台が不適合車両でありました。ただし、車両の買いかえの猶予期間中の車がほとんどであり、違反車両は、そのうちわずか4台とのことであります。また、運送業事業者、荷主等へのこれまでの立入検査では、426台のうち、308台、72%が不適合車両でありました。猶予期間を超えた車両は3台ありましたが、違反運行の記録は確認されませんでした。


 このように、違反車両がほんのわずかであることは喜ばしいことでありますが、このような車両は、初年度登録後15年以上を経過した車両であり、そもそも絶対数が少ないということから、検査しても当然少なくなると考えられます。しかし、これからは、不適合車両の買いかえ等の時期が順次到来してくるので、これらの車両が違反車両にならないよう厳しく監視、検査、指導を行っていく必要があります。例えば、車を運転中の携帯電話の使用禁止に関しましても、罰則を強化した昨年11月では検挙件数は802件で、また、12月は653件でしたが、1月には1,207件と12月の倍近くまでふえております。これは、「のど元過ぎれば熱さ忘れる」というように、そのときは心を新たにしても、時間が経過すればいつの間にか忘れてしまうという人間の心理があらわれており、ディーゼル自動車の運行規制も、このようにならないようにすることが必要です。


 そこで、条例施行後今日まで、運送業者やドライバーへの周知度や条例の遵守といった面での効果をどのように認識されておられるかお伺いしますとともに、携帯電話の「ながら運転」の検挙件数の推移を踏まえ、今後、より実効性の上がる条例とするためにどのような取り組みを行おうとしているのか、あわせてお伺いします。


 第2点目は、阪神高速5号湾岸線の西伸についてでございます。


 大阪湾岸道路は、西伸部である六甲アイランドから神戸市垂水区の名谷ジャンクションまで約21キロ間が未整備となっております。このうち、長田区駒ケ林南から名谷ジャンクション間は、平成6年9月に都市計画決定がなされておりますが、残る駒ケ林南から六甲アイランド間におきましても、一昨年11月に近畿地方整備局、兵庫県、神戸市等により、おおむねのルート、主な道路構造などを含んだ概略計画案が合意されました。その後、大阪湾岸道路有識者委員会が設置されて、パブリックインボルブメントを実施し、大阪湾岸道路西伸部の必要性や計画の検討に当たって配慮すべき事項等について審議が重ねられ、ことしの1月26日には、神戸・阪神間の道路交通問題を改善するための方策として、この区間の整備の必要性を示した提言が出されたところであります。


 ご案内のとおり、六甲アイランドから西側の神戸中心部や西部地域において、阪神高速3号神戸線や一般道路に交通が集中し、渋滞、環境悪化などの原因となっていることから、沿線住民の間には、一刻も早い西伸部の完成を熱望されている方々が多いのではないかと考えております。ディーゼル自動車運行規制の条例が議論されていたとき、西伸部が未完成であるがために、一般道路や阪神高速3号神戸線から5号湾岸線に乗りかえをする車が少ないとの意見もあったように、時間短縮や定時性の確保というメリットを考えますと、西伸部の料金にもよりますが、第二神明道路や山陽自動車道とのスムーズな連絡を期待して、西伸部を利用するディーゼル車も増加することが予想されます。大部分が海上に整備されること等から用地買収の時間も短縮でき、今後の整備スケジュールにつきましても、陸上での高速道路整備と比べてかなり短くなるのではないかと大いに期待しているところです。


 5号湾岸線への交通の転換を進め、ディーゼル自動車の運行規制の実効性が上がるよう少しでも早く西伸部の完成を求めるものでありますが、着手予定時期、完成時期など今後のスケジュールをどのように見込んでおられるのかお伺いいたします。


 質問の第3は、京都議定書発効に伴う本県の取り組みについてであります。


 京都議定書が先月の16日に発効いたしました。我が国は、議定書をまとめた議長国として、また、過去の排出に責任を負う先進批准国の一つとして、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を何が何でも目標値まで減らさなければなりませんが、オフィスなどの業務部門や家庭部門、運輸部門の排出量の増加により、2003年度の速報値によると、1990年と比べて8%増加しております。このまま温室効果ガスがふえていくと、2100年には、地球の平均気温が1.4度から5.8度上昇すると言われております。


 日本でも、海抜ゼロメートル地帯が拡大し、高潮や津波の影響を受ける地域が増大したり、農業等の生活基盤や健康などにさまざまな悪影響を及ぼし、将来の世代に大きな負の遺産を残すことになってしまいます。ここ数年、世界中で起きている大洪水や干ばつなどの気象災害も、気候変動と無関係ではないと考えられ、災害と異常気象との関係は、1月に行われた国連世界防災会議でも取り上げられたところであります。


 現在、国では地球温暖化対策推進法の改正が予定されているほか、官公庁や企業、国民の役割を明確化した京都議定書目標達成計画の策定作業を進めております。さらには、平成19年度のサマータイム導入を内容とした法律を、今国会で議員立法により制定すべく準備が進められているようであります。


 本県におきましても、環境率先行動計画に基づき、県みずからの活動に伴う温室効果ガスの総排出量を2010年度までに1990年度から10%以上削減することをめざしており、6年前から関西広域連携協議会の一員として、県庁みずから冷暖房の適切な温度設定などのほか、夏の3ヵ月間はエコスタイルにするなどさまざまな取り組みを行っております。また、新兵庫県地球温暖化防止推進計画などに基づき、県全体の温室効果ガス排出量を2010年度までに1990年度から6%削減するという目標を掲げ、県民、事業者、行政の自主的な活動をステップアップ方式により誘導しております。しかしながら、本県全体の2001年度の温室効果ガスは、1990年と比べて0.6%の減少にとどまっており、全国でも数少ない減少県の一つではあるものの、このままでは削減目標を達成することは困難であると思われます。


 知事は、今定例会の提案説明で、住民、事業者など各主体の行動指針等を示した推進計画の見直し等々、地域ぐるみでの温暖化防止対策を進めていくことを述べられております。改めて、県庁みずからの取り組みの強化に加え、県内企業や県民に一層のインセンティブを与えるような取り組みが不可欠であると考えておりますが、県内におけるこれまでの温室効果ガス削減の取り組みについて、どのようなことが課題であると認識しており、また、今後、目標達成に向けてどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。


 質問の第4は、西播磨海洋センター構想の具体化についてであります。昨年のこの本会議でも質問させていただき、今本会議でも質問させていただきます。これからもずっと質問したいと思っております。相生市には、県の施設が一つもないと思っている市民の大なる切望にこたえてお伺いさせていただきます。


 相生市は、江戸時代には、赤穂藩の港町として栄え、近代は、造船業を中心とした企業城下町として発展してきましたが、経済が高度成長から低成長に移った現在では、産業と文化や観光との調和のとれたまちづくりをめざしています。2010年度を目標年次としている市の基本構想におきましても、海と豊かな緑を生かし、多様な交流が生まれ、活気あふれる街として、「海がきらめく夢と希望のあふれるまち」を将来像に設定しております。市の南に面している相生港は、瀬戸内海国立公園に位置し、1年を通じて瀬戸内海特有の穏やかな気候風土に恵まれており、この恵まれた自然環境を生かし、余暇活動、交流の場としての役割とともに、相生市の中心的なにぎわいの空間としての役割が期待されている場所でもあります。また、ヨットハーバーや海洋クラブもあり、海とは切っても切れない相生で、市の財産を生かしたまちづくりが求められております。


 このような状況にあって、海の交流拠点づくりによる西播磨地域の活性化の貢献などを目的に、平成14年度には、市が西播磨海洋センターの基本構想を策定し、現在は、その具体化に向けて鋭意検討しております。昨年の11月には、具体化の第1段として、市立「海の環境交流ハウス」が整備され、豊かな自然を活用した市民の交流の場、環境教育の場として活用されているところであります。また、B&G相生海洋クラブなど海洋スポーツの団体、さらには、海洋環境関連団体等の団体も数多く利用し、昔の遊びなどのイベントにも活用されるなど海とのつながりが一層活発化することに、市民は大きな期待を抱いています。まさしく市が一丸となって取り組んでいる構想であり、私も一刻も早い具体化を強く望んでおります。


 そこで、第1点目は、相生港を生かしたまちづくりについてお尋ねします。


 相生港には、鰯浜、壷根地区の漁業活動のための漁船係留施設のほか、野瀬地区に一般貨物用の公共バースが整備されており、中国、韓国などから鉱産品が運搬される物流拠点として活用されています。しかし、相生港全体での15年の取り扱い貨物量は、専用バースと合わせても7万4,539トンとなっており、近隣の赤穂港と比べても少ない状況にあります。経済状況が一気に好転することは望めない今日におきましては、市の経済活性化のためには、これまで以上に知恵と工夫を凝らすことが重要であり、まちづくりの一翼を担う港湾振興が必要です。例えば、来年9月ののじぎく国体の開会にあわせて、幾つかの商船高校の航海訓練船を呼んで二、三日停泊してもらい、住民が体験乗船することにより、将来の航海士を養成しようとする試みが民間運動により行われておりますが、県におきましても、これらの取り組みに対する支援を行っていただきたいと思っております。


 そこで、相生港の現状を踏まえ、港湾物流の振興や航海訓練船の誘致など、街の活性化につながるような港湾の利用についてどのようにお考えかお伺いします。


 第2点目は、相生港でのビジターバースの整備についてであります。


 神戸運輸監理部では、瀬戸内海水域をプレジャーボート、ヨットなどを利用し、海から気軽に立ち寄り、周辺観光地への周遊やマリンレジャー情報などの提供が受けられる海洋レジャーの拠点として、海の駅の設立を推進しております。このため、昨年9月には、本県や神戸市、さらには関係団体が参加した「兵庫県「海の駅」推進会議」が設立され、兵庫県海の駅を選定して、これを積極的にPRし、利用促進を図る取り組み等が行われております。


 この海の駅は、全国に展開されている道の駅のように利便施設を新たに整備するものではなく、既存の施設を活用して推進会議が海の駅として登録するもので、県内では、新西宮ヨットハーバー、神戸市立須磨ヨットハーバー、姫路木場ヨットハーバーの3ヵ所が登録されております。


 一方、海の駅として登録を受けるためには、三つの要件があります。相生港は、そのうち、トイレがあることやビジターに対する案内等が行われるようにすることという二つの要件は、海に面している道の駅のものを活用することができ、要件に適合しております。しかし、相生湾がプレジャーボート放置禁止区域に指定され、400隻程度のプレジャーボートの公共係留施設はありますものの、ビシターが利用できる船舶係留施設はまだ整備されていないため、残りの一つの要件であるビジターが利用できる船舶係留施設があるということに関しましては、登録要件に適合しておりません。


 西播磨海洋センター構想の具体化を推進するためにも、相生港が海の駅の登録を受け、県内3ヵ所の海の駅と同様の取り組みが行われている中国・近畿地方の海の駅と連携してイベントなどを行い、地域の活性化に結びつけることが必要です。また、海の駅の登録を受けることは、西播磨県民局が行っている観光ツーリズム等とも連携し、周辺の地域の観光振興にも結びつくものであります。こういった意味から、相生港においてビジターが利用できる船舶係留施設の整備を求めますが、県の所見をお願いいたします。


 最後の質問は、地域の伝統・文化を深める学校教育についてであります。


 県内の各地域には、独自の伝統や文化があります。例えば、相生市で申し上げれば、ペーロン祭りが挙げられます。相生市内の中学校では、土曜ふれあい学級の一環として、学校単位でのペーロン祭りに参加しておりましたものの、学校週5日制の完全実施により事業が廃止されて以降、参加しなくなりましたことは残念に思っております。ペーロン祭りに参加していたときには、クラス単位、学校単位の連帯感やよい意味での競争意識を養うことができ、また、造船や乗組員等に関する仕事にも目を向けるきっかけになっておりました。


 こうしたことを考えますと、地域の伝統・文化に関心を持ち、理解を深め、体験することは、子供の自立心を養い、地域の一員としての自覚を持って成長することにもつながり、将来、国や地域を担っていくような子供たちを育てることができるなど大いに意義あるものと考えております。


 本県におきましても、ふるさと文化再発見アクションプランを初め、伝統文化こども教室、土曜いきいき教室を推進するなど、ここ数年来、伝統・文化に触れ合う取り組みが行われているところであります。また、トライやる・ウィークの経験を生かして地域に貢献する「トライやる・アクション」におきましても、地域の祭りや伝統・文化に触れ合う事例も数々あるようです。しかし、残念なことに、他の行事との兼ね合いなどの理由で、先ほど申し上げた取り組みに消極的な小中学校もあるように感じております。


 このような状況を改善するためには、市町教育委員会の指導によるところが大きいと思うものの、県も力を注いで取り組んでいることから、市町教育委員会とも十分連携して取り組んでいただきたいと思っております。


 そこで、児童生徒が地域の伝統・文化に触れ、また、郷土への愛着をはぐくむような施策の一層の充実強化に向け、今後どのように展開しようとされているのかお伺いいたします。


 これで質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○議長(原 亮介)  井戸知事。


  〔井戸知事登壇〕


○知事(井戸敏三)  自由民主党議員団の谷口隆司議員のご質問にお答えいたします。


 まず、ディーゼル自動車の運行規制についてでございます。


 ディーゼル自動車の運行規制の実効性を確保するために、カメラ検査ですとか、街頭検査、運送事業者への立入検査を実施しているところですが、街頭検査や立入検査の際には、規制内容の認知状況もどこまで知っていただいているかもあわせて確認しています。


 この結果、運転者や運送事業者の約9割が条例の趣旨を承知されており、周知の効果が出ていると考えています。規制開始2ヵ月間の違反車両は4台で、推計値では50台ぐらいを考えておりましたので、少ないことが実態でありますので、買いかえや配車計画の見直しなどの対応による事業者の努力が着実になされているのではないか、このように認識しています。


 ご指摘のとおり、今買いかえ等が必要な車両が一層増加していくと予想されます。実効性を確保するためには、引き続き規制内容の周知とともに、検査体制の充実が必要です。このため、検査により判明した適用猶予期間中の車両について、使用者へ文書等により注意喚起を促すとともに、流入車両の多い他府県に出向き、自治体や商工会議所等に対して規制内容の周知を依頼し、徹底していく予定です。あわせて監視用カメラの増設や検査地点の拡大等により、検査体制の整備・強化も図らせていただきます。


 阪神高速道路湾岸線の西伸についてお尋ねがありました。


 阪神高速道路湾岸線は、大阪湾ベイエリアの都市や拠点を有機的に連絡して、神戸、阪神地域の活性化に役立て、そして、あわせて国道43号線沿道の既成市街地に流入する交通量を分散させようとするものであるわけでありますが、現在、六甲アイランドで途切れております。


 湾岸線は、もともと名谷ジャンクションでその他の幹線道路とアクセスすることになる予定でありましたが、うち、名谷と駒ケ林南間は、都市計画決定されておりますけれども、駒ケ林南間と、それから六甲アイランドの間が都市計画決定されてなかったという実情にありました。去る2月25日の都市計画審議会に、都市計画に係る環境影響評価に関する事項の調査が諮問され、都市計画決定及び環境影響評価の手続に着手できることになったところです。この都市計画決定に当たりましては、審議の円滑化や国との協議期間の短縮化などにも努め、できるだけ早期の決定をめざしてまいります。


 また、これと並行して、コストの削減ですとか、あるいは神戸山手線、ハーバーハイウェイなどの既存のストックを活用しながら早期に整備効果を発現させる、段階的につないでいくという手法も検討してまいりたいと考えています。


 現段階ではまだ、いつまでに完了するということを申し上げるには至っておりませんが、一日も早く事業化され供用できるよう、県として最大限の努力をいたしてまいります。


 京都議定書発効に伴う本県の取り組みについてのお尋ねがありました。


 兵庫県内で排出される温室効果ガスの2001年度の排出量は、基準年の1990年度に比べて、合計で国全体では5%ふえたのに対しまして、本県では0.6%減となっています。


 本県は、既に2010年度における温室効果ガスを1990年レベルから6%削減することを目標に、県民、事業者、行政がそれぞれ協力し合って達成をめざす新兵庫地球温暖化防止推進計画を平成12年に定めまして、その推進を図っているところです。特に民生・家庭用では、住宅の省エネ、太陽光などのグリーンエネルギーの導入、ライフスタイルの変更などが必要ですし、産業では、省エネやコージェネレーションやグリーンエネルギーの導入促進が必要ですし、また、運輸では、ハイブリッドなどクリーンエネルギー自動車の普及、物流の効率化、エコドライブなどの普及が必要になっておりますので、計画的にこれらを進めてまいります。


 あわせまして、県みずからも環境率先行動計画を導入しておりますが、新年度には、ステップ3を策定いたしまして、今後5年間に平成15年度の現状から5%を削減する目標達成に努める一方、この5月策定予定の国の京都議定書目標達成計画を踏まえて、新兵庫県地球温暖化防止推進計画を見直し、県全体での取り組み強化を図ってまいります。


 また、県条例で先導的に取り組んできました年間重油使用量が1,500キロリットル、あるいは電気使用量が600万キロワットアワー以上の大規模事業所、約440ありますが、それに2010年までの削減計画の提出を義務づけておりましたが、その計画によりますと、21%の削減をめざすこととされております。この抑制計画を、毎年、実施状況をチェックするなど確実に削減を指導してまいります。


 また、国が対象事業の拡大等を予定している省エネ法の改正にも適切に対応しながら、全力を挙げて対応してまいるよう、県民ともども努めてまいりたい、このように決意をいたしております。


○議長(原 亮介)  荒川企画管理部長。


  〔荒川企画管理部長登壇〕


○企画管理部長(荒川 敦)  私から、競馬組合における民間活力の導入についてお答え申し上げます。


 地方競馬を初め、公営競技は、近年極めて厳しい環境に置かれておりますけれども、本県競馬組合は、これまで経営の効率化を進めますとともに、さまざまな振興策を講じてまいりました。本年度も、ご指摘ございましたように、売上向上緊急対策といたしまして、元日競馬の開催など実施してきたわけですけれども、残念ながら依然として売り上げの減少に歯どめがかからない状況にございまして、今後もこうした状況が続けば、競馬事業の運営に大きな支障を来すのではないかと危惧もいたしております。


 競馬事業の再生には、一層の効率的な経営と場外発売所開設などの効果的な売上向上策が必要でございますけれども、その一つとして、民間の力を活用するということも重要でございます。競馬組合におきましては、これまでも開催時の警備ですとか、場内テレビ放映などの従前の法令の範囲内で可能な業務について民間委託を行ってまいりましたけれども、このたびの法改正を受けまして、インターネット投票事務の民間委託による実施ですとか、民間を活用した小規模場外発売所の設置などにつきまして、その費用対効果を詳細に検討いたしまして、実施可能なものから導入を図ることといたしております。


 さらに、競馬場に来場しないファンの利便性向上のため、4月からCS放送によります全レース放送を開始するなどファン確保に努めますとともに、高知など他場の状況も参考にいたしながら、民間活力の導入についてさらに積極的な検討を行うことといたしておりまして、私ども県といたしましても、兵庫県競馬組合と協力をいたしまして、競馬事業の振興を図ってまいりたいと思います。


○議長(原 亮介)  陰山県土整備部長。


  〔陰山県土整備部長登壇〕


○県土整備部長(陰山 凌)  私から、2点につきましてご答弁申し上げます。


 まず、相生港を生かしたまちづくりでございます。


 相生港でございますが、恵まれた自然環境を生かし、那波・旭地区につきましては、ペーロン祭りに代表されますにぎわいのある親水空間として、また、野瀬地区は、物流拠点として利用されております。相生地区では、埋立事業によりまして国道250号のバイパスを初め、ポンプ場や漁業施設等が一体となる都市基盤の整備が進められております。


 相生市におかれましては、この相生港を将来のまちづくりの貴重な資源であると位置づけ、海洋センター基本構想を策定し、さまざまな取り組みを行っておられます。


 県といたしましても、市と同様の考え方でございます。市の方針を受けまして、ペーロン護岸やボートパークの整備、「海の環境交流ハウス」の建設用地の提供など取り組みをともに進めてまいりまして、支援をしてまいりました。航海訓練船の寄港も実現されますように、船の係留場所、駐車場の提供等を行っていきたいと考えております。


 今後とも、街の活性化の観点から野瀬地区を物流拠点として利用促進を図ることはもちろん、本年には、相生−日生間で岡山県と連携した瀬戸内クルーズが実施されます。これにあわせたイベントの誘致や施設利用につきまして、相生市のまちづくりと連携しながら積極的に取り組んでまいります。


 次に、相生港でのビジターバースの整備でございます。


 相生港の中で、那波・旭地区につきましては、道の駅「あいおい白龍城」を初め、商業施設やボートパークなどが整備され、海辺の交流空間として活用されております。瀬戸内海における人気スポットとなっております。この地区が、国土交通省が中心となりまして進めております海の駅に登録され、多くの人々が訪れ、相生港を生かしたまちづくりや地域活性化にも寄与するものと期待されております。


 西播磨県民局で策定中の西播磨なぎさ回廊計画におきましても、この海の駅の誘致を盛り込んでおりまして、議員ご指摘の西播磨ツーリズム振興の取り組みと連携することでまちづくりや観光振興に大きな効果が発揮できると考えております。


 県といたしましては、今後、海の駅の登録要件でありますビジター用の船舶係留施設の整備につきまして、相生市や利用者の意見を聞きながら整備内容や事業手法等を検討し、早期の実現を図るように取り組んでまいります。


○議長(原 亮介)  武田教育長。


  〔武田教育長登壇〕


○教育長(武田政義)  私から、地域の伝統・文化を深める学校教育について答弁申し上げます。


 但馬の生んだ教育者・東井義雄が、「根を養えば樹は自ら育つ」と述べておりますように、郷土によってはぐくまれてきた文化や伝統に触れたり、体験することを通して、地域社会の一員としての自覚や郷土を愛する態度を育てることは大切であると考えております。


 県教育委員会といたしましては、これまでも地域の伝統・文化や芸術・文化に触れる土曜いきいき教室や華道、茶道、武道といった古来より伝わる未知の文化を体験させる伝統文化こども教室などさまざまな施策を展開してきたところであります。また、県下の各学校におきましても、社会科での郷土学習はもとより、小学校の94%、中学校の74%が総合的な学習の時間において、地域行事や郷土芸能、地場産業等の地域の特色を生かした学習を進めているところでございます。


 来年度は、従来からの取り組みに加え、地域の人々の参加と協働のもと、祭り体験や地域に伝わる伝承遊びなど子供たちがふるさとの歴史や文化に触れ、人々とのつながりを体感する「ふるさと文化いきいき教室」を新たに取り組むことといたしております。


 今後とも、ご提案の趣旨を踏まえまして、市町教育委員会と緊密な連携のもと、生涯にわたって精神的支えとなるふるさとを愛する心の醸成に努めてまいる所存でございますので、よろしくお願いいたしたいと思います。


○議長(原 亮介)  谷口隆司議員に対する答弁は終わりました。


 次に、加藤 修議員。(拍手)


  〔加藤 修議員登壇〕


○(加藤 修議員)  おはようございます。神戸市東灘区選出の加藤 修でございます。元気な兵庫づくりは神戸から、これを念頭に置きながら、知事及び関係部局に対しまして、大きく7項目、私は、速やかに質問に入りたいというふうに思います。


 質問の第1は、消費者保護の推進についてであります。


 近年、商品やサービス、金融に関する消費者被害が日本各地において急増し、消費者の暮らしが脅かされております。全国の消費生活センターなどに寄せられた消費生活相談は、昨年度約137万件を数え、5年前の3倍となり、本県におきましても、県立生活科学センターに届いた分だけで約2万3,000件と過去最高を記録いたしております。


 その上、IT化や国際化、技術革新の進展等、消費者を取り巻く環境の変化に伴い、消費者問題も多様化・複雑化してきております。特にIT化に関する消費者トラブルは、近年急増いたしておるわけであります。また、エステティックサービス、結婚相手紹介サービス等についても苦情が多く、訪問販売、キャッチセールス、電話や電子メールによる勧誘等におきましてもトラブルが多発し、不当な勧誘行為などによる悪徳商法で被害を受ける人が後を絶たないところであります。


 一方、生活科学センター等への相談件数は少ないものの、ゴルフ場への預託金につきましては、返還請求期間が到来しても返還されないという事案が発生し、訴訟問題にもなっております。ゴルフ場等に係る会員契約の適正化に関する法律が施行された平成5年以降に行われる会員募集については、同法に基づく届け出により、会員募集の適正化が図られておりますが、預託金の返還問題については対応が難しく、新たな法的措置が必要とも考えるものであります。


 消費者トラブルが多様化・複雑化し、増加してきた背景には、規制緩和の流れを基調とする経済社会の大きな変化があると考えられます。成熟社会が到来し、消費者行政におきましても、もはや従来の事前規制による手法は限界に来ておりますが、それゆえに、事業者に対して圧倒的に情報量が少ない立場にある消費者に対しては、適切なセーフティーネットの構築が求められるところであり、違法、不当行為に対する監視体制を強化するとともに、違法かつ不当な行為を行った事業者に対しては、法令に基づき迅速かつ適正な行政処分を課することが必要であると考えるものです。


 一方で、消費者についても、主体的に、かつ、自己責任のもとで判断し、選択し、行動することが求められるところとなっており、行政としては、消費者の権利を明確にし、その権利の確保に向けた取り組みを進めるとともに、消費者の自立を支援していく取り組みが求められるところであります。


 このように、消費者問題をめぐる環境が大きく変化する中で、消費者が安全で安心できる消費生活を送ることができるようにするため、県としてどのように取り組んでいかれるのか、ご所見をお伺いいたします。


 質問の第2は、のじぎく兵庫国体競技別リハーサル大会の開催支援についてであります。


 平成18年9月30日から10月10日にかけて、本県では50年ぶりとなるのじぎく兵庫国体が開催されます。この大会は、震災から立ち上がる本県の復興の姿を全国に披露する場として、また、震災当時に寄せられた温かい支援に感謝を表する機会として、「ありがとう心から・ひょうごから」をスローガンに開催されるものであります。


 大会では、正式・公開競技合わせて40競技、さらに、デモンストレーションとしてのスポーツ行事40行事が、県内全市町を会場として一斉に繰り広げられ、観客、ボランティア等いろいろな形でこの大会に参加する県民一人一人と全国から集う選手、役員、関係者等との交流が試合会場や宿泊地、イベント会場でさまざまな舞台で展開されることが期待されるところであります。さらに、全県下で展開される熱戦とこうした交流の生み出すエネルギーが、全国的な不況の影響もあって、震災後10年を経てなお震災以前の勢いを取り戻すには至っていない本県経済に活力をもたらす原動力となることを願うものであります。


 現在、「する・みる・ささえる・県民一人ひとりが創る国体」を基本目標に、県民総参加の大会をめざし、兵庫らしさを表現した新しい国体の創造に向けて、開催全般に係る準備が進められているところであり、先月には、開会式で行う集団演技について、通常は開催地の郷土色を盛り込み、娯楽性を重視した内容がほとんどであるところ、本県としては、震災復興という極めて異例のテーマを設定して検討されているところと新聞報道がなされたところであります。


 さらに、開催前年となる平成17年度から、競技別のリハーサル大会が県内各市町で開催されることになっております。国体の競技会は、競技団体だけではなく、会場地となる市町も競技団体とともに主催者となって競技運営を行うことから、開催前年のリハーサル大会は、会場地の市町にとって、まさに予行演習の機会であります。市町によっては、このリハーサル大会が主催者として初めて運営を経験する全国的なスポーツ競技会となるところもあり、不安を抱えた市町も多いのではないかというふうに思われます。


 リハーサル大会は、本年5月のなぎなた競技を皮切りに、来年7月にかけて順次開催されると聞いています。適切な支援により、市町の不安を取り除き、リハーサル大会を滞りなく開催することが本番となる大会を成功に導く上で大切であると考えるものですが、県としては、リハーサル大会をどのように位置づけ、市町に対しどのような支援を行っていかれるのか、ご所見をお伺いをいたします。


 質問の第3は、健康増進と介護予防の一体的な推進についてであります。


 我が国は、戦後の高い教育、経済水準、保健・医療水準に支えられて、今や世界一の長寿国になっております。しかし、平均寿命が延びる一方で、高血圧や糖尿病などの疾患によって治療を受けている人、認知症や寝たきりなどによって要介護の状態になっている人などが増加し、不規則な食事、生活習慣やストレス、運動不足等健康を損ねる要因は社会に満ちあふれております。


 WHO憲章では、健康とは、単に病気ではないということではなく、身体的、精神的、社会的に完全に良好な状況である旨定義されています。このような健康状態を保つためには、病気の早期発見・早期治療、生活習慣病の予防といった病気を避ける努力のみだけでなく、一人一人がみずからの健康状態を正しく認識するとともに、体力の維持・増進に積極的に取り組むことが必要であります。


 神戸市東灘区にありました旧兵庫県立健康センターは、まさにこのような健康増進活動を先導する拠点施設として、個人の健康度チェック、健康づくりプログラムの作成、また、その効果的な実践の場を提供してまいりました。残念ながら昨年3月、このセンターは、県立施設としての使命を終え、現在、コープこうべに譲渡され、コープ健康スポーツクラブとして運営されています。施設譲渡とともに各種設備がリニューアルされ、プール教室やフィットネス教室は、地域住民にも好評を博しているところであります。民営施設である以上、永続的な施設運営が保証されるものではありませんが、健康ニーズの高まりにこたえるためには、こうした施設は欠かせないものであり、仮に将来コープこうべでの運営継続が困難となった場合にも、本県がさらなる支援策を検討し、施設運営を継続できることを担保することが必要であると考えるものであります。


 一方、本県が新たに事業展開しようとしている健康ひょうご戦略では、健康診断や体力測定を踏まえた健康増進プログラムを作成し、事後指導を行うシステムを開発して市町等を通じて普及することにより、県民の健康づくりを支援していくこととしています。こうした取り組みによる健康の維持増進が、ひいては高齢期における介護の予防につながるものであり、健康ひょうご戦略では、転倒骨折予防教室や筋力トレーニングなどの高齢者の介護予防と若年者の健康増進を一体として、健康づくりを推進することとされています。


 このような国を先導する取り組みは、まことにタイムリーなものであり、健康部門と福祉部門を所掌する健康生活部を有する兵庫県、本県ならではの取り組みであると考えるものですが、健康部門が担ってきた健康増進と福祉部門が担ってきた介護予防を一体的に展開するには、多様な課題が存在するものと思われます。そうした課題をいかに克服し、健康増進と介護予防を一体的に展開されようとしているのか、ご所見をお伺いを申し上げます。


 質問の第4は、乳幼児医療費助成事業の見直しを踏まえた少子化対策の推進についてであります。


 1947年には4.54だった我が国の合計特殊出生率は、2003年には1.29まで落ち込みました。総人口に占める15歳未満の数は13.9%で、このままでは社会の活力が失われ、年金制度を初め、多くの社会システムが成り立たなくなります。少子化はなぜ進み、どうすれば歯どめをかけられるのか。昨年12月に内閣府から発表された少子化社会白書では、少子化の進む背景として、子育てと仕事が両立できる環境整備のおくれ、結婚や出産に対する価値観の変化、子育てへの負担感、失業やフリーターの増加に見られる経済的な不安定さが挙げられています。


 急速な少子化の進行は、社会経済全体に極めて深刻な影響を与えるものであることから、国においては、総合的な取り組みを推進するため、一昨年7月に次世代育成支援対策推進法、少子化社会対策基本法を相次いで制定するとともに、昨年6月、少子化対策を国の最優先課題とする少子化社会対策大綱を閣議決定し、昨年12月には、「子ども・子育て応援プラン」が策定されたところです。本年からは、約800万人に上る第2次ベビーブーム世代が出産適齢期を迎え、少子化に歯どめをかける最後の好機と言われています。国、自治体、企業など関係者を挙げて少子化対策に取り組んでいかなければならないと考えるものであります。


 一方、本県では、中長期にわたる健全な行財政運営を確保しつつ、総合的な少子化対策を初めとする未来への期待など、これからの時代に求められる諸施策を重点的に展開し、美しい兵庫づくりを実現することをめざして行財政構造改革推進方策後期5か年の取組みを昨年2月に策定したところであります。


 この後期5か年の取組みにおいて、受益者負担の公平化の見地から、老人医療費助成事業、いわゆる福祉医療制度においても見直し項目に上げられました。本県を取り巻く厳しい経済情勢の中、行財政構造改革の必要性は十分認識しているところではありますが、福祉医療制度、中でも乳幼児医療費助成事業の見直しについては、子育てへの不安を取り除き、子育てに喜びを感じることのできる社会を築く少子化対策の観点から、特に慎重にならざるを得ないものと考えます。


 乳幼児医療費助成事業を含め、福祉医療制度については、平成16年度の1年間をかけて再度の見直しや市町等との協議を行い、本年7月から施行されることとなったところでありますが、少子化対策を進める上では、いつでも安心して小児医療、母子保健医療が受けられる体制の整備が求められると考えるものであります。


 県として、乳幼児医療費助成事業の見直しを踏まえ、今後どのように少子化対策、特に小児医療、母子保健医療の充実に取り組んでいかれるのか、ご所見をお伺いいたします。


 質問の第5は、自動車NOx・PM法の規制車両の買いかえ支援についてであります。


 平成13年6月に改正されました自動車NOx・PM法による車種規制が平成15年10月から施行され、自動車交通が集中し、これまでの対策のみでは環境基準の達成が困難な対策地域の中では、排出基準に適合しない車両の登録ができなくなっています。本県では、阪神、播磨の11市2町が対策地域に指定されているところです。


 私見でありますが、この法律は、対策地域内外での事業者の扱いの公平性や有効性の面において不備なところがあると考えるものです。一定期間を置き、日本全国を対象地域にすべきであったというふうに私は思うわけであります。この法律による車種規制は、法の対策地域外から対策地域内へ流入する車両には適用されないことから、対策地域外へ移転し登録された車両が対策地域内へ流入するということが懸念されるとともに、対策地域内の事業者に厳しい制約を課し、負担を強いるものとなるからです。


 本県では、とりわけ交通量の多い阪神東南部地域において環境基準の達成が危惧されることから、法による規制に加え、環境の保全と創造に関する条例を改正し、平成16年10月から阪神東南部地域において基準に適合しない総重量8トン以上の車両の運行を初登録日に応じて順次禁止いたしております。一方で、これらの規制により、事業者が排出基準に適合しない車両を買いかえる場合等については、中小企業金融公庫等から低利で融資が受けられる制度が国において設けられています。


 さらに本県では、条例の規制対象車を基準適合車に買いかえる場合等について、利子補給や特別補助、特別融資、特別貸与等を行う支援制度を設けています。しかしながら、県の支援制度では、事業者が代替される車両を解体廃車することがこれらの支援の受けられる条件となっています。廃車に際しては、資金繰りの切実な中小・零細運送事業者にとっては、対策地域外の事業者に売却処分する方法も考えられ、そうすれば幾ばくかの資金の助けになるというものであります。


 大都市地域における窒素酸化物や浮遊粒子状物質による大気汚染は、依然として深刻な状況が続いており、阪神東南部地域等環境基準の達成が懸念される地域に限定し、車両の運行規制により、環境基準の達成に努めることについては、大きな意義があると認めるものであり、また、そのために規制を受ける事業者には、できるだけ利用しやすい支援が行われるべきであると考えるものであります。こうした見地から、現行の県の支援制度における解体廃車の条件を見直し、制度活用の拡大を図るべきではないかと考えるものですが、ご所見をお伺いいたします。


 質問の第6は、卸売市場の活性化についてであります。


 卸売市場は、自然条件に左右されやすく、貯蔵にも一定の限界がある極めて多種多様な生鮮食料品を迅速かつ効率的に食卓に届けるシステムとして歴史的に形成されてきました。近年、産地の大型化に伴い、産地による卸売市場等の選別が厳しくなる一方で、いわゆる産直や大型産地と大型ユーザーを直接結びつける新たな流通ビジネスの拡大、輸入品の増大、電子商取引の進展など生鮮食料品等の流通形態が極めて多元化するとともに、市場外流通が急速に拡大してきています。


 このように、卸売市場をめぐる状況が変化する中で、市場の取扱量が減少し、我が国経済全体の状況も反映し、経営状況が悪化する卸売業者、仲卸業者が増加しており、卸売市場全体の活力の低下、機能低下ということが懸念されるところとなっています。


 卸売市場の取扱量について、平成14年の全国の取扱量は、平成元年に比べ青果物で84.4%、水産物で79.6%と減少しており、全国的に大阪、東京などの大規模市場に物流が集中していることもあり、本県では、それぞれ青果物が64.4%、水産物が65.6%と全国を上回るスピードで減少いたしておるところであります。


 こうした状況を打開し、県内の卸売市場を活性化させるためには、抜本的な対策が必要であり、例えば、卸売市場の統廃合を推進する等、市場間競争力を高めることが必要であると考えます。そうして、他府県では、府県営の広域卸売市場が存在するように、本県においても、県営の広域卸売市場を創設すること等を検討すべきであると考えます。特に、巨大な大阪市場に近接する兵庫県東部地域にあっては、神戸市東部、尼崎市、西宮市及び西宮東、伊丹市の各卸売市場を統合し、兵庫県東部卸売市場という市場を創設して、スケールメリットによる荷受け会社の強化と市場の活性化を図ることを提案するものであります。


 卸売市場をめぐる環境の変化にかんがみ、昨年6月に卸売市場法が改正され、卸売市場における品質管理の高度化が義務づけられる一方、商物一致規制など卸売業者等の事業活動に関する規制が緩和され、さらに、卸売市場の再編を促進する手続規制が整備されました。本県においては、第8次兵庫県卸売市場整備計画策定後の卸売市場をめぐる環境変化のさらなる進展や、このたびの法改正を踏まえて、現在第9次計画の策定を検討いたしているところであると聞いています。


 県として、第9次計画策定に取り組むに際し、今後の卸売市場のあり方をどのように認識し、その上で、私の提案も含め、県内卸売市場の再編整備をどのように推進し、卸売市場の活性化を図ろうとされているのか、ご所見をお伺いいたします。


 私の質問の最後は、神戸空港活性化策として、関西国際空港と結ぶ交通アクセスの整備についてであります。


 来年2月、待望久しい神戸空港が開港いたします。本年3月末には滑走路もほぼ完成し、管制塔やターミナルビルも姿をあらわしつつあるなど、開港に向けた作業が着々と進められているところであります。また、市中心部の三宮から新交通システムで16分という好立地が評価され、一昨年10月には、スカイマークエアラインズが早々と乗り入れの意向を表明し、昨年12月には、日本航空ジャパン及び全日本空輸が就航を表明するなど、現在のところ1日24便程度の発着が確保できているところであります。


 神戸市では、神戸空港の開港により、2010年で3,970億円もの神戸市内の所得増加を見込んでいるということです。既に神戸港に臨むホテルが宿泊客増をにらんで全面改装に踏み切り、空港を連絡橋で結ぶ神戸ポートアイランド2期地区への企業進出が、本年2月10日現在で78社に上るなど神戸空港開港に伴う経済効果が一部であらわれ始めています。空港島の埋立地の民間への土地売却実績が現在のところゼロであるなど厳しい状況にあるものの、この開港が、全国的な不況の影響もあって震災以来長らく低迷している神戸の経済を活性化する起爆剤となることを期待するものであります。


 そのために重要なことは、都心部に近く、また、関西国際空港との連携を持てる神戸空港のメリットを積極的にアピールし、神戸空港への発着便数を確保して、空港の経営基盤を強化するとともに、県民、市民にとって利用しやすい夢の広がる空港にしたい、するということであります。神戸空港から東京を初め、全国各地に短時間で移動できる、また、関西国際空港を経由して世界各地と結ばれる、こうした旅行客の流れを確かなものとするものが神戸空港の将来展望を明るくし、また、中部国際空港に負けない関西圏の空港の機能分担を適切に作動させることになります。そのためには、関西国際空港と神戸空港を結ぶ交通システムを整備する必要があります。


 現在、神戸市において、両空港を結ぶ海上アクセスの再開が検討されているところですが、海上アクセスのみでは、気象、海象条件があり、欠航されることもあります。そこで、両空港を海底トンネルで結ぶという雄大や構想があります。この構想が実現すれば、移動時間は17分、もはや同一空港内の移動時間と比べても遜色ないほどに空港間の移動時間が短縮されます。関西国際空港と神戸空港は、相互に補完することにより、その機能を遺憾なく発揮できるものであり、両空港をルート延長26.6キロメートルの海底トンネルで結ぶ大阪湾横断鉄道構想を早期に具体化すべきと考えるものでありますが、ご所見をお伺いいたします。


 阪神・淡路大震災から10年を迎えた神戸市域でありますが、国体、または神戸空港の開港を起爆剤として経済を活性化していきたいという思いで質問させていただきました。ご答弁をよろしくお願い申し上げます。(拍手)


○議長(原 亮介)  井戸知事。


  〔井戸知事登壇〕


○知事(井戸敏三)  ひょうご・県民連合議員団の加藤 修議員のご質問にお答えいたします。


 消費者保護の推進についてでありますが、県民が安全で安心な暮らしを実現していくためには、日々の消費生活におきましてさまざまな物やサービスが安全・安心に享受できることが必要です。しかし、IT化ですとか、国際化ですとか、高齢化ですとか、新しい規制緩和などで社会経済情勢が非常に変わってきておりますので、それに伴い、電子商取引ですとか、悪質商法ですとか、食の安全・安心などをめぐりまして新たな消費者問題が生じてきますとともに、トラブルや被害も複雑、多様化してきております。


 こうした中で、消費者が主体的、科学的、合理的に行動を行えるようにするにはどうしたらいいのかという課題で、県民生活審議会で2ヵ年にわたりまして幅広い観点から議論をしてまいりました。また一方で、消費者保護基本法が消費者基本法へ変わるという大きな転換もなされております。そこで、今議会において消費生活条例への改正を提案させていただいておりますが、これの基本は、消費者保護から消費者の自立をめざそうというものであります。


 まず第1に、契約の勧誘や履行の際などに事業者に不適正な取引行為を行わさせないといった適正な取引条件を確保すること、それから商品やサービスについてのトラブルからの適切・迅速な被害の救済などを消費者の権利として尊重すること、家族や地域の人々の助け合いや見守りによって消費者被害を未然に防止するなどの参画と協働の取り組みを位置づけること、勧誘行為に加えて、契約内容や契約解除などへの不当な取引行為の指定の拡充をいたしますこと、悪質事業者名の緊急公表規定を創設することなど強化を図ることといたしています。


 また、急増する消費生活相談に対応しまして、各生活科学センター等に消費生活の専門的知識を有する者を週2日配置するなど相談窓口の対応力を増加させます。


 また、若者や高齢者向けの出前講座等により、啓発やくらしのクリエーターによる地域住民への情報提供などを充実していくことにより、消費者の自覚や自立を促し、そのための環境整備を進めていくことといたしておりますので、よろしくご協力とご指導をお願いいたします。


 続きまして、少子化対策の推進についてです。


 現在、県民意識調査や県民からのアイデア募集などを踏まえまして、「すこやかひょうご子ども未来プラン」を策定中でありますが、不妊治療費助成期間を1年延長するとか、子育て応援地域協働プログラムを推進するとか、第2期まちの子育てひろば事業を展開するとか、家庭内暴力対策を推進するとか、家庭や地域の再生を図りながら安心して子供を産み育てることができる社会づくりをめざして取り組んでおります。


 既存の事業につきましても、地域ぐるみで子育てを支援するファミリーサポートセンター事業や地域子育てネットワーク事業、保育所の待機児童ゼロ作戦の推進などに引き続き取り組みますし、また、ご指摘の小児医療や母子保健医療についても、小児救急医療の体制の充実に向け、県立こども病院における小児救急医療センターの整備や小児救急医療相談♯8000の整備、阪神北圏域における広域の休日夜間急患センターの整備の検討、発育障害の早期発見・早期支援のための1.6歳児、3歳児健診の充実や自閉症・発達障害支援センターブランチの整備運営などにも取り組みます。


 なお、福祉医療の見直しは、受益と負担とのあり方から無理のない一部負担制を導入するとともに、対象の児童の年齢を就学前児童にまで広げるなど制度の是正を図ったものでありますので、ご理解いただきたいと思います。


 あわせまして、小児医療の課題といたしましては、さきにも触れましたが、小児救急医療システムを早期に、全県にわたり完備していかなくてはならない、このように考えています。


 いずれにしましても、少子化対策としての取り組みは、子供のすこやかな育成環境を整備することにあわせて、子供を持つ・育てることを社会全体として取り組んでいくことが必要であるだけに、総合的、多元的に対応する必要があると考えております。


 神戸空港と関西国際空港を結ぶ交通アクセスの整備についてです。


 大阪湾横断鉄道構想は、関西国際空港、大阪国際空港、神戸空港の3空港の連携強化の一環として、関西国際空港と神戸空港との間を定時性、高速性、大量輸送性を有する鉄軌道で連絡する構想であり、平成7年10月に策定しました「ひょうご21世紀交通ビジョン」におきまして、長期的には神戸都市圏、神戸空港を結び、関西空港に直結する鉄軌道の導入を推進すると位置づけ、その後、学識経験者や関西空港、国、鉄建公団、県、市が参加する検討会を設置して、基礎的な検討も実施いたしました。


 その結果、海底トンネルにより延長26.6キロを17分で結ぶということになったのでありますが、一方、技術的課題や概算費用と今後の航空需要の増加状況も見きわめながら検討する課題がございます。


 このような課題がありますが、兵庫県のみならず、関西圏の将来に係る構想であろうと考えます。特に関西国際空港の今後の利用者の推移にもよりますが、国際線のみでフル運航される事態を想定すると、国内線への乗り継ぎ空港機能を神戸空港が担わざるを得ず、そのためには、この海底トンネル構想が不可欠な連絡手段になるのではないか、このようにも考えられます。今後、関西全体の構想としての合意形成に向け、県民の意見も踏まえながら、幅広い検討を行いながら取り組んでまいります。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。


○議長(原 亮介)  下野健康生活部長。


  〔下野健康生活部長登壇〕


○健康生活部長(下野昌宏)  私から、二つのご質問にお答えをいたします。


 まず、健康増進と介護予防の一体的な推進についてであります。


 来年度から、県民だれもが健康をみずから守り育てる県民健康プランを提案し、地域団体による健康づくりや健康大学講座、市町や職域で行われる健康相談等の窓口で相談から体力測定、健康診査、フォローアップの各段階で各個人の健康増進プログラムを提供して、その実践を促す取り組みに対して、健康運動指導士や医師、保健師など専門人材の派遣などを行い、総合的に支援することといたしております。


 現在、市町におきましては、健康増進と介護予防を別の部門が担っているという状況にありますが、県といたしましては、市町に対して、保険者協議会、健康福祉推進協議会等における働きかけ、健康づくり事業の実施を加味した国民健康保険特別調整交付金の配分、あるいは相談窓口への専門人材の派遣、専門研修の開催などを実施いたしまして、平成18年度に予定されております介護予防の本格実施に先立ちまして、健康増進と介護予防の双方連携のもと、効果を生み出せるよう強力に働きかけてまいりたいと考えております。


 また、専門人材が不足する場合も想定されますことから、健康財団に健康づくり相談室を設置いたしますとともに、アドバイザー、健康運動指導士などを配置するなど体制を整備し、市町等における健康増進と介護予防を一体として健康づくりの専門的な支援を図ってまいりたいと考えております。


 次に、自動車NOx・PM法等の規制車両の買いかえ支援についてであります。


 本県におきます最新規制適合車の買いかえ支援制度につきましては、環境の保全を目的としておりまして、代替される古い方の旧車両が転売され、依然として走行することを避けるために、道路運送車両法第15条に規定いたします解体廃車を条件といたしております。


 これは、もともと国の制度が特定地域のみ規制をして、他の地域では走行できるという地域間の不均衡を、条例によりまして国道43号線等に限り走行禁止とするものでありますので、他の地域での通行を抑制することが望ましいという考え方に基づくものであります。


 ご指摘のように、自動車NOx・PM法の施行によりまして車種規制が強化されたこと、自動車リサイクル法の施行に伴いまして、道路運送車両法で輸出中古車についても輸出抹消の手続が明確化されるといった廃車に係る状況が変化していることは十分認識をいたしておるところであります。


 ただ、一方で、条例によります運行規制がスタートしてまだ半年ぐらいしか経過しておりませんので、また、創設をいたしました支援策の利用実績が想定しております台数を下回っているという状況にありますことから、事業者に対します関係団体や金融機関等を通じた広報や、カメラ検査で猶予期間1年未満と判明した事業者に対しますダイレクトメールによる周知などによりまして、利用の拡大を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。


○議長(原 亮介)  黒田農林水産部長。


  〔黒田農林水産部長登壇〕


○農林水産部長(黒田 進)  卸売市場の活性化についてご答弁申し上げます。


 県内卸売市場の取扱量の減少に対応するために、県では、現行の第8次卸売市場整備計画に基づいて、集荷力の向上に向けた市場間連携の構築や新鮮で魅力ある県内産品取り扱い強化等を推進してまいりました。


 具体的には、市場関係者と県等で構成いたしますひょうご卸売市場協働ネットワーク推進協議会におきまして、県内5市場による産地からの協働集荷の試行的実施、豊岡市場によります地元野菜生産法人への出資など市場と直結した野菜産地の育成等を行ってきたところであります。


 こうした対応に加えまして、地場産品を求める消費者のニーズの高まりや品質管理の高度化、取引規制の緩和等を柱とした卸売市場法の改正を踏まえた対応も必要であると認識しております。


 このため、17年度に策定いたします第9次計画におきましては、市場と産地が近接しているという本県の優位性に改めて着目し、また、消費者の食の安全・安心へのニーズにも対応するために、一つには、兵庫県認証食品等の県産品の取り扱いを強化する、二つには、市場における品質管理や衛生管理体制整備を促進する、三つには、複数市場によります協働集荷を本格実施する等々を卸売市場審議会において重点的に検討いたしますほか、ご提案のありました市場統合につきましても、市場関係者の意見等も踏まえながら検討してまいりたい、このように考えております。


○議長(原 亮介)  井上のじぎく国体局長。


  〔井上のじぎく国体局長登壇〕


○のじぎく国体局長(井上数利)  私から、のじぎく兵庫国体競技別リハーサル大会の開催支援についてお答え申し上げます。


 のじぎく兵庫国体の競技別リハーサル大会は、37競技、50大会が本年5月の伊丹市のなぎなた競技を皮切りに、18年7月までの間、県下41市町と県外開催であります大阪府の能勢町で順次開催をされます。


 このリハーサル大会は、市町と競技団体が本大会の成功に向け各業務を検証し、開催能力の向上を図りますとともに、積極的な県民参加による国体への意識高揚を通じて開催機運のさらなる醸成を図る上で大変重要なものと考えております。


 このようなことから、県では、競技会運営にふなれな市町に対し、他府県では例のない競技運営に精通した国体推進員を配置をし、指導・助言を行うほか、競技施設基準を確保するための整備助成や各種研修会を通じて宿泊、輸送、医事衛生等各般にわたる運営指導などの支援を行ってきたところでございます。また、競技団体に対しましても、競技役員等の養成や先催県への調査等準備活動に係る助成を行ってきたところでございます。


 今後は、これらの取り組みに加えまして、一定の競技運営水準の確保と、会場市町の財政負担の軽減を図るため、大会運営に直接必要な経費に対して助成を行いますほか、はばたんレディーの派遣などより一層の大会の盛り上げを図り、本大会成功に向け円滑にリハーサル大会が運営されるよう、できる限り支援を行ってまいりたい、このように考えております。


○議長(原 亮介)  申し合わせによる時間が切迫をしておりますから、自席で簡明にお願いします。


○(加藤 修議員)  NOx・PM法に係る自動車の買いかえ支援策なんですが、私は、もともと国の法律自身が不備が多いというふうに思っておるんですけど、その中で、15条抹消を見直す用意があるのかないのか、それについてのみちょっとお答え、再度いただけますか。


○議長(原 亮介)  井戸知事。


○知事(井戸敏三)  用意がないとは言いません。ただ、ほかでも本来走ってほしくない車でもありますので、そのような観点から、今おっしゃいましたように、国の制度が不備でありますから、その不備を補完するというのも我々の役割ではないかという点と、今ご指摘のような問題点とをよく比較検討する必要があるのではないか、このように考えております。


○議長(原 亮介)  加藤 修議員に対する答弁は終わりました。


 この際、暫時休憩いたします。


 再開は、午後1時といたします。


       午前11時32分休憩


  ………………………………………………


       午後1時0分再開





○副議長(永田秀一)  ただいまから会議を再開いたします。


 休憩前に引き続き、質疑、質問を行います。


 羽田野 求議員。(拍手)


  〔羽田野 求議員登壇〕


○(羽田野 求議員)  午前中の質問が時間をオーバーしておりましたので、私は時間厳守でやりたいと思います。よろしくお願いいたします。


 私は、兵庫の森林再生、精神科救急、高校生のインターンシップなど、5項目について質問をいたします。


 質問の第1は、モンゴル国の森林再生支援事業の展開についてであります。


 この森林再生支援事業については、モンゴル国で、1996年、97年と2年続けて森林の大火災が発生し、消滅した森林の再生について同国から支援要請を受けた兵庫県が、国際協力を通じて植林技術を移転し、地球温暖化防止に地方から貢献することが重要と考え、県内事業者や民間団体に呼びかけて1999年から取り組んでこられました。


 環境省の地球温暖化対策クリーン開発メカニズム可能性調査を受託したひょうご環境創造協会は、民間団体とともにモンゴル国を訪問、植林のCDMプロジェクト事業の可能性を2ヵ年にわたって調査・検討してきました。その結果を踏まえて、2001年から2003年まで、国の環境事業団の地球環境基金助成金を受け、県内民間企業・団体の取り組み実態把握調査、そして、現地での植林技術の指導や国際フォーラムの開催、森林育成状況モニタリング調査を行ってきました。その結果、CO2を固定する点においては、日本で植林をするよりもモンゴル国で行った方が37倍の費用対効果があるという報告がまとめられました。


 これを踏まえて、2003年度から、県の緑化基金や民間の助成金で、現地のNGO団体を通じて500ヘクタールの植林と育苗場の整備を行うとともに、県民の参画と協働の理念のもと、植林体験ツアーを実施し、自費参加された県民の手によって植樹が行われたところであります。


 時あたかもロシアの京都議定書の批准により、1997年のCOP3で採択された同議定書が、やっとこの2月16日発効の運びとなりました。これにより我が国は、2012年までに二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を1990年レベルの6%削減義務が課せられ、実行の段階に入りました。


 今まで進められてきたモンゴル国での植林再生事業も地道ではありますが、地球規模での温暖化防止対策の一つとして有効であり、10年、20年と継続して取り組んでこそ成果が出るものであります。


 そこで質問でありますが、この植林した森林が「兵庫の森」とモンゴル国民から呼ばれるように、この森林再生事業を今後とも継続的かつ積極的に支援するとともに、植林を通じたモンゴル国民との息の長い交流を図り、植林と森林の手入れを行っていくことが必要だと考えますが、県として、今後これらの事業にどのように支援をされていこうとしているのか、お伺いいたします。


 質問の第2は、精神科救急と光風病院の改革についてであります。


 平成5年、精神保健法が改正され、社会復帰の促進、グループホームの法制化、精神障害者社会復帰促進センターの創設などが規定されるとともに、平成7年には、名称が精神保健福祉法と改められ、精神障害者手帳、生活訓練施設、授産施設などが法的に位置づけられるなど、精神障害者の社会復帰の受け皿の整備が進められてきました。


 こうした社会復帰の方針を踏まえ、光風病院においても、平成10年度にデイケアセンターを整備するなど、長期入院患者の社会復帰を推進し、平均在院日数で見ると、10年前の307.6日と比べ、平成15年度は191.6日と大幅に改善されてきました。その影響もあり、病床利用率が72.8%と低下、空きベッドが100床以上にもなり、病床の有効利用が喫緊の課題となっています。


 一方、光風病院は、県下で唯一の公立精神単科病院として、急性期の精神患者を待機期間なしで受け入れるなど、急性期の精神科医療の充実、特に全県を対象にした精神科救急病院としての整備が精神病院協会や地元の神戸市などからも強く求められています。


 このような状況等も踏まえ、このたびまとめられた病院構造改革推進方策の具体化を図る「県立病院の基本的方向」で、光風病院の精神科救急病棟を整備する方針を打ち出されました。


 そこでまず、質問の第1点は、精神科救急医療体制のあり方についてであります。


 本県においては、平成6年の答申に基づいて、精神科救急の発生状況や診察・入院依頼を一元的に把握・管理する精神科救急情報センターを設置するとともに、神戸・阪神ブロックと播磨ブロックで輪番制救急を、但馬、丹波、淡路地域では地域性に応じた方式によって救急患者に対応してきました。さらに、同答申では、将来構想として、各ブロックに基幹病院を設置し、2次救急体制を整備するとなっていましたが、これについては実現してない状況であります。


 こうした中で、増大する精神科救急に対応し、光風病院が全県を対象とした精神科の3次救急センターとしての役割を担うことを期待するところであります。


 そこで、お伺いしたい点は、基幹病院が整備されていない輪番制救急という現状の中で、輪番制病院との連携のあり方はどうなるのか。急性期を越した患者の受け皿をどうするのか。さらに、輪番制救急を運営している精神病院協会との協議はどうなっているのか。この際、精神科救急体制全体のあり方をしっかり議論し、確立する必要があると考えますが、ご見解をお伺いいたします。


 その第2点は、光風病院の改革についてであります。


 県では、一般会計繰り入れ前の損益で、毎年160億円程度の赤字を出していた県立病院の厳しい経営状況を改善するために、中期経営計画を策定し、平成12年度から構造改革に取り組み、昨年度は県立10病院全体で26億円程度の改善がなされました。その中で、光風病院の経営状況は、新入院患者数の増加はあるものの、病床利用率の大幅な低下により、ほとんど改善されていません。


 さらに、昨年7月から3ヵ月間を「経営改善緊急対策実施期間」と定め、全県立病院で入院患者の確保を初め効率的稼働に取り組んだ結果、中間決算で前年度並みに回復しましたが、光風病院は、病院収益の基本をなす病床利用率がさらに対前年比で2.5ポイント以上低下するなど、経営状況は一向に改善していないのであります。


 そこで、その原因がどこにあると考えているのか。病院構造改革に対する職員の意識改革が進んでいるのか。もし改善が見られないとすれば、より踏み込んだ抜本的な対応が必要ではないかと思われますが、ご所見をお伺いいたします。


 また、少なくとも3次の精神科救急医療を実施するには、保護室などの施設整備とともに、利用が減少している慢性期医療から急性期医療に一層シフトした病棟編成をしく必要がありますが、基本的方向を踏まえ、どのように光風病院の改革を進めていくのか、あわせてお伺いいたします。


 質問の第3は、兵庫の森林再生についてであります。


 森林の公益的機能は、かつて健全な林業生産活動によって維持されてきました。森林は使わなければだめになることが、図らずも、昨年襲った一連の風水害による山崩れや風倒木の大規模な被害発生で証明されました。


 この台風被害を踏まえ、県は災害に強い森づくりを打ち出しました。すなわち、人工林の間伐等、森林管理100%作戦に加え、急傾斜地等の山地災害を防止するため、緊急避難策として、5ヵ年間で防災林の整備、また、針葉樹林と広葉樹林のパッチワーク化による水土保全能力を高める森林の整備、そして、集落裏山の里山林整備にあわせた防災施設の整備などの事業を、新たな県民緑税の導入により取り組もうとされています。


 しかし、森林の保全を県民共通の財産であると位置づけ、社会全体で支える手法として県民1人800円の負担をお願いする県民緑税の導入を提案しようとするのであれば、まず森林資源の実効性のある循環利用促進策に本腰を入れるべきであります。


 これまでの森林政策が主として川上の森林事業者・生産者重視型の行政主導で進められ、さらに、市場による逆算型の木材流通となってしまい、木材の質、量、価格の点で安定性を欠き、素材供給産業が果たすべき役割さえ担えなかった結果、国産材に対する信用をなくしてしまいました。


 こうした中、県においては、平成15年度からひょうごの木造・木質化作戦を展開され、さらに、新年度から県立施設の木質化面積を20%から30%に引き上げるとともに、県産木材利用住宅の低利融資制度をリフォームの内装の木質化にも拡大されるなど、県産木材の利用促進に取り組まれようとしています。


 言うまでもなく、林業を支えるのは木造建築であり、そのための川下の工務店や施主のニーズをしっかりと踏まえた木材の供給・流通システムを、川上の森林生産者と川下の街の消費者との共同作業によって構築すること、特に、工務店や施主、さらにハウスメーカーも組み入れた川下側からの需要拡大を図る実効性ある県産木材の利用促進策が強く求められています。すなわち、消費にマッチした木材の新しい品質基準や計画的な購入・伐採制度の確立、森林の保育造林の仕組みづくりなど、森林資源循環の新しい社会システムの確立に向けて、大胆な一歩を踏み出す段階に来ていると考えますが、当局のご所見をお伺いいたします。


 その2点目は、木造建築の専門家の養成であります。


 全国的に木造建築の技能者が高齢化し、若手の木造建築家や熟練技能者の人材不足が深刻化しています。県産木材の利用拡大を図るためには、杉やヒノキなどの国産木材と木造住宅のすぐれた特性を熟知し、木構造の設計施工ができる人材の養成こそ生命線であります。ところが、木造建築や木構造を教えている大学の建築科や工業高校は全国的にほとんどないのであります。


 超高層ビルが専門の鈴木 有教授は、阪神・淡路大震災で伝統構法の木造住宅が多く残っていたのを見て、伝統構法の研究を避けてきたのは間違いだったことに気がつき、木造住宅の研究を始めたところ、伝統構法のすぐれている面が見えてきたと語っています。


 さらに、平成12年4月施行の「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、瑕疵保証と住宅性能表示が制度化され、その対応が木造住宅においても重要な競争条件になりました。


 こうした中、ヒノキの生産量で全国有数を誇る岐阜県では、伝統的な在来工法と斬新な建築技術の両面を習熟できる教育訓練機関をつくり、若く意欲のある建築家や技能者を計画的に養成しています。


 一木造建築企業や工務店が努力しても人材育成には限界があり、さまざまな職域の技能者と専門家の協力がなければ、安定した人材育成と供給は不可能であります。県産木材の利用拡大を本格的に推進するためには、このような官民共同による木造住宅建築を担う専門家の養成機関を創設してはと考えますが、積極的なご答弁をお願いいたします。


 質問の第4は、新神戸トンネルの阪神高速道路公団への移管問題についてであります。


 阪神高速道路公団を初め道路4公団の民営化が、いよいよ本年秋の10月に実施されることになっています。


 この移管問題について、私は、平成4年以来、本会議や委員会で取り上げ、国、公団、県、そして神戸市をメンバーとする検討会が設置され、大震災の前年に公団自身が行ったシミュレーションでは、新神戸トンネルを1,000億円で移管したとしても、阪神高速自体の利用が大幅にふえることによって、収支面ではとんとんのニュートラルな状態で移管ができるという結果が出て、その方向で平成13年まで検討がなされていました。


 一方、道路4公団の民営化議論が本格化し、平成15年末に民営化の基本的枠組みが決定されました。道路4公団の民営化の目的は、40兆円を超える有利子負債を確実に返済するとともに、民間のノウハウを発揮することにより、世界一高い利用料金の引き下げを初め、多様で弾力的な料金設定等を推進し、国民の公共財産である高速道路を有効に活用し、地域経済の活性化や生活の利便性向上を図ろうとするものであります。


 阪神公団の民営化については、国と地方が一体となって整備・管理すべき道路であることに配慮し、現行道路網を基本に独立して設立するとなっています。これは、採算の悪い道路を今以上にふやさないためであり、少なくとも新神戸トンネルの移管については、採算的にはニュートラルの状態であることは検証済みであります。平成13年まで移管を前提に協議が進められてきた事実を踏まえると、新神戸トンネルの移管を視野に入れた阪神高速の会社を設立すべきであると考えます。


 神戸市からの県への予算要望でも、この新神戸トンネルの移管が高速道路網整備のトップ項目に上がっております。来年2月開港の神戸空港を考えても、移管が実現すれば、高速道路の中国道、山陽道とを結ぶ南北アクセスとして、また常時渋滞する阪神高速3号神戸線のバイパスとして、料金面での利便性が大幅に向上するのであります。


 そこで、お伺いしたい点は、国、県、神戸市、そして阪神高速道路公団で平成14年度に設置された神戸地区の利便性向上検討会でどのような検討がなされてきたのか。例えば路線の端末区間での割安な特定料金区間4ヵ所の拡充について、公団側は、料金改定がなされていないので未実施であるとの見解でありますが、本末転倒と言うしかないのであります。高い通行料金の引き下げによって高速道路の有効活用を図るとともに、一般道路の渋滞を解消するという民営化の本旨を踏まえた前向きな検討をすべきであります。


 この10月の民営会社設立に向け、新神戸トンネル移管の道筋をどのようにつけていかれるお考えか。少なくとも移管した場合のシミュレーションをいま一度行い、民営化の本旨に基づいた高速道路の有効活用を図れるよう積極的な交渉を期待いたしますが、ご答弁をお願いいたします。


 質問の最後は、高校生の就業体験インターンシップについてであります。


 このたび、新年度から、すべての県立高校において高校生の就業体験授業、すなわちインターンシップを実施することは、高校生が、進学するにしろ就職するにしろ、就業体験を通して自分の将来の生き方や職業について考え、明確な目標を持って意欲的に学習するきっかけになれば、非常に大きな意義があり、その成否が注目されています。


 私は、この事業を展開するに当たって、若者が置かれている状況をしっかりと認識しておくことが必要であると考えます。


 産業構造が大きく転換する中で、勉強して有名校に入るという努力が定職という将来の生活の安定を保証しなくなってしまいました。若いときに「努力が報われない」と思い込んでしまうと、急速に学業に対する意欲も損なわれ、せつな的になりやすくなってしまいます。収入や資産などの経済的格差だけではなく、希望に関する格差の拡大が指摘されています。いわゆる「希望格差社会」であります。


 若年者で多くの正社員になれない人が生まれ、その結果、フリーター、そしてニートや引きこもりなどの撤退型の若者や享楽的、やけ型といったタイプの若者があらわれています。


 これは、大学生を対象に就職活動の支援をする就職塾を運営している方の話ですが、「最近の学生の就職観は、社会は暗いものだ。学生は夢がある。社会人は夢がない。仕事はしんどいもの、つらいものという意識が非常に強い。こうしたマイナス思考の固定観念を、仕事は楽しいもの、おもしろいものだ、やりがいや充実感があるという職業観や生き方をともに考え教える。すなわち学生の意識を改革するところから始めなければならない」と経験に基づいた意見を語っていました。


 こうした状況の中で、新年度からすべての県立高校でインターンシップを実施するに当たって、県教委はマニュアルを示すとのことですが、実施する学校現場では次のような大きな課題があると思います。


 すなわち、教師は進学や就職のために教科を教えていればよかったわけですが、まず教師自身が全人格的に生徒と接し、就業体験を通して生徒一人一人の進路をともに考える姿勢が求められるという教師自身の意識改革であります。次に、生徒の働くことへの関心、意欲に対する意識がどうなっているのか、生徒一人一人の特性を把握し、インターンシップの事前学習や事後の適切なアドバイスやカウンセリングができる教師であるかどうかという教師自身の資質とそのフォロー体制が必要であります。


 さらに、インターンシップの推進体制として、学校、産業界、関係行政機関等による協議会を設置されますが、生徒のニーズに適した就業体験ができる受け皿を学校現場でどれだけ用意できるかであります。


 そこで、以上のような課題をどのように認識し、全県立高校でのインターンシップにどのように取り組もうとされているのか、お考えをお伺いいたします。


 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○副議長(永田秀一)  井戸知事。


  〔井戸知事登壇〕


○知事(井戸敏三)  公明党議員団、羽田野 求議員のご質問にお答えいたします。


 モンゴル国の森林再生支援事業の展開についてです。


 モンゴル国の山火事跡の森林再生については、京都議定書で考えられましたクリーン開発メカニズム事業としての可能性を調査してきたわけでありますが、平成15年12月には、制度上、対象にならないことがはっきりいたしましたので、地域からの国際環境協力の一環として、特に環境創造協会や民間の環境創造基金、市民ボランティアなど、一体となって支援を行ってきております。


 植林支援は平成15年度から本格化し、地域環境に配慮した自生種の松を15年度は180ヘクタールの植林と2ヵ所の育苗場の造成、16年度には320ヘクタールの植林と1ヵ所の育苗場の造成を行ってきました。


 この支援を通じて、森林再生事業の担い手として、モンゴル国でもNGO団体が育ってくれておりますが、これまで毎年十数名程度の兵庫県民の参加による植樹体験ツアーを通じた交流も深まってきております。


 平成17年度は、16年度の320ヘクタールと同程度の植林を予定しており、さらに、地元NGO団体に対して、専門家の派遣やモンゴル国の技術者の招聘による技術指導の充実を行い、植樹体験ツアーへのより多くの県民の参加も働きかけながら、息の長い交流に努めてまいります。


 今後とも、モンゴル国に立派な森林が再生できるよう、県の緑化基金や民間企業の環境創造基金を活用して、平成15年度を初年度とする5ヵ年計画で、植林等を支援することとして続けているわけでありますが、県内の企業や団体に参加・協力を呼びかけ、民間ベースの植林支援のさらなる展開が図れますよう努力をしてまいります。


 次に、兵庫の森林再生についてです。


 まず、森林資源が循環する社会システムの確立についてですが、言うまでもなく森林は、伐採・植栽・保育の林業生産サイクルが円滑に循環することによって再生されていきます。特に、間伐等の保育や木材の利用促進を図ることが重要でありますので、川上では森林管理100%作戦を、川下ではひょうごの木造・木質化作戦として、県立施設木造・木質化20%作戦や県産木造住宅10倍増作戦などの運動を積極的に展開しております。


 また、木材の供給・流通システムの改善を図るため、県では、工務店や製材業、素材生産業で構成する、ひょうご木のすまい建築市場協議会を組織化し、ITを活用した原木・製材品の販売・在庫情報の一元化や川上と川下の直結によるコストの縮減の方途を求める、工務店が求める含水率や強度の明確な表示を行っていく、協議会に参加している工務店への建築資金中間払い制度の構築など、全国的にも先進的な取り組みについて指導・支援してきております。


 今後は、乾燥材生産体制を整備するための施設の充実を図っていく、製材工場のグループ化により共同出荷体制の整備などに新たに取り組んでまいりますが、この協議会活動の全県的拡大を図ることなどにより、森林資源が循環するシステムの一層の推進に努めてまいります。


 続きまして、木造建築の専門家の養成についてです。


 県産木材の利用拡大を図るためには、木材需要の大部分を占める木造住宅の建設を促進することが効果的であります。県産木材の木造住宅への利活用に熟知した建築士の育成や確保を図ることは、それとあわせて不可欠でもあります。


 このため、木造住宅建設の大半を担っている工務店等の建築士を対象に、地域材を活用した木造住宅などをテーマに、県産木材利用推進セミナーを実施しています。さらに、平成17年度からは、住環境と木造住宅、県産木材利用建築物の事例研究などの内容の充実を図りまして、木材の特性から建築のデザインまでの木造住宅全般に係る体系的な研修を行うこととしています。


 また、新たに大工さんや建築士等をめざす者に対しましては、ものづくり人材大学校の検討など兵庫ものづくり人材育成構想を進めていく中で、職業能力開発施設等において木材を住宅に活用する最新技術の実習等カリキュラムを充実させるなど、人材養成機関の設置についても検討を行ってまいります。


 今後、こうした取り組みを通じて、木造住宅の建築を担う専門家の育成に努めてまいりますので、よろしくご指導を願いたいと存じます。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。


○副議長(永田秀一)  後藤病院事業管理者。


  〔後藤病院事業管理者登壇〕


○病院事業管理者(後藤 武)  精神科救急と光風病院の改革についてお答えいたします。


 まず、精神科救急医療体制のあり方についてですが、兵庫県の都市部と郡部の両方をあわせ持つという特殊性に対応しまして、救急患者が多い都市部においては輪番制方式によって、また救急患者や医療機関が少ない郡部においては協力病院方式を採用しまして、それぞれ救急医療体制を整備・運営してまいりました。


 中でも都市部の輪番病院におきましては、休日・夜間ともに2床の保護室を確保し、他府県に比べ、より質の高い医療を提供しております。しかしながら、精神障害者の処遇が入院医療から地域ケアへと大きく推移している中、さらなる体制の強化が必要であると認識しております。特に、緊急の医療が必要な事態の増加が予想されますことから、光風病院に自傷他害のおそれのある精神患者に対応する救急病棟を整備して、全県からの要請にこたえるとともに、これにあわせ、輪番病院、協力病院及び精神科救急情報センター等を含めた精神科救急医療体制の再構築が必要であると考えております。


 このため、来年度実施する兵庫県保健医療計画の見直しの際、精神病院協会等関係機関とも十分協議を行いながら、新たな体制の中での輪番病院の役割、急性期を脱した患者の受け入れ病院の確保等、精神科救急医療体制全体についても検討していくこととしております。


 次に、光風病院の改革についてお答えいたします。


 光風病院の経営悪化の一つの原因となっております病床利用率の低下は、精神保健福祉法の趣旨に沿って精神障害者の社会復帰の促進を図り、急性期病院として運営してきたことによりまして、平均在院日数が大幅に短縮したことがその主な要因だと考えております。


 こうした状況のもと、光風病院は、県下唯一の公立精神単科病院として、精神医療の中核的な役割を担うため、本年度策定されました「県立病院の基本的方向」の中でも、精神科救急病棟を整備するほか、アルコールや薬物への依存患者など他の医療機関では対応が困難な重度の患者に対しまして、急性期医療を提供する病院としてふさわしい病棟編成に転換していくこととされております。


 また、職員の意識改革につきましては、病院構造改革推進方策の全職員への周知や各種研修会、会議を活用した病院の経営実態等に関する講話など、あらゆる機会を通じてその取り組みを進めてきましたが、職員の意識が今なお十分でない面も見受けられることから、積極的な交流人事の推進等、一段の対策を講じてまいります。


 さらに、来年度、病院構造改革委員会の中に、外部有識者で構成する全部適用検証部会――仮称――を設置し、光風病院も含め抜本的な改革も視野に入れまして、地方公営企業法の全部適用方式の検証や運営形態の比較検討なども行うこととしております。


○副議長(永田秀一)  陰山県土整備部長。


  〔陰山県土整備部長登壇〕


○県土整備部長(陰山 凌)  私から、新神戸トンネルの阪神高速道路公団への移管につきましてご答弁申し上げます。


 新神戸トンネルの阪神公団への移管につきましては、都市高速道路ネットワークの機能や利用者の利便性を向上し、さらに在来道路の沿道環境改善を図っていく上で、県としても望ましいと考えておりまして、かねてから神戸市とともに国と公団に要望してまいりました。


 このような要望活動とあわせまして、当面、利用者の利便性を確保するため、利便性向上検討会におきまして、新神戸トンネルと阪神高速の相互利用者に対する料金割引のあり方、あるいは神戸線と北神戸線との乗り継ぎ利便性の向上策、あるいは特定料金区間の拡充など、幅広く検討を行ってまいりました。


 このうち、特に料金制度につきましては、今、実施に向けて検討されております対距離料金制の検討の中で、新神戸トンネルとの相互利用割引、あるいは短距離利用の料金を安くすることなど、渋滞緩和や環境改善に大変有効であります弾力的な料金を設定するように、強く働きかけているところであります。


 新神戸トンネルの移管につきましては、本年秋の民営化の基本的枠組みにおきまして、ご指摘のとおりでございますが、新会社は現行道路網を基本に独立して設立するとの原則はあるといたしましても、今後の道筋をつけるためには、最近の交通量や新たな料金体系など、最新データに基づくシミュレーションが県としても必要と考えておりますので、公団に実施を強く求めてまいります。


 あわせて、神戸市と協力いたしまして、新会社がトンネルをネットワークに組み込むように、引き続き国や公団に要望してまいる考えでございます。


○副議長(永田秀一)  武田教育長。


  〔武田教育長登壇〕


○教育長(武田政義)  私から、高校生の就業体験インターンシップについてご答弁申し上げます。


 産業構造の変化や雇用の多様化などの環境変化の中で、生徒の職業観あるいは勤労観を育成するキャリア教育の重要性が叫ばれ、産業経済団体等からも、働くことへの関心、意欲を高めるインターンシップの促進が求められてきたところであります。


 これらの期待にこたえるため、高校生の就業体験インターンシップに取り組むことといたしましたが、この事業の成否は、議員ご指摘のように、受け入れ先確保と教職員の意識改革にかかっていると受けとめているところであります。


 産業経済団体はもとより、福祉医療関係団体等、できる限り多くの企業、団体に呼びかけ、その意義を説明し、受け入れ要請を行っていきたいと考えているところでございまして、既に取り組みを進めてまいりました専門高校でのインターンシップの実績、あるいはトライやる・ウィークで県民運動としての参加を呼びかけました手法、こういったものを踏まえまして、実施に当たっての課題を整理し円滑な推進と定着を図りますため、学校と企業の代表者等から成る全県レベルの推進協議会を設置することといたしているところであります。


 インターンシップの実施に当たりましては、校内の推進体制を整備し、諸先輩、同窓会、PTAや地域の協力を得まして、受け入れ先の確保に努めますとともに、国等の職業体験施設等との連携を図りますなど、将来の職業をみずからの意思と責任で選択することができるキャリア教育への意識改革を学校全体で図ることといたしております。


 本事業を通じまして、生徒が将来の生き方や進路を考え、望ましい職業観、勤労観を育成する機会となるよう、学校の教育活動全体を通じて、組織的・系統的なキャリア教育を一層進めてまいりたいと考えておりますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。


○副議長(永田秀一)  羽田野 求議員に対する答弁は終わりました。


 次に、新町みちよ議員。(拍手)


  〔新町みちよ議員登壇〕


○(新町みちよ議員)  私は、森林・林業振興、農業振興、高齢者の医療費の問題、総合選抜制度、ラブホテル建設問題について質問いたします。


 最初に、森林・林業振興に関連してお尋ねします。


 まず第1に、風倒木処理の問題です。


 昨年の台風で県下の人工林の杉、ヒノキなどが倒れ、その処理は、3年間、全額公費で行われることになっています。しかし、処理をする現場では、作業の困難さ、人手の問題、費用の問題などで不安の声が上がっています。


 被害区域面積が大きかったある町では、3年間で仕上げるには、今年度中に20ヘクタール近く処理しなければなりませんが、できるかどうかとのことでした。


 私は、生産森林組合から委託された素材業者による処理現場を見せてもらいましたが、山から山へワイヤを張って急斜面での風倒木の処理は、大変危険で困難なものです。ワイヤを張れないところは、手をつけられないということでした。


 人の確保も大変です。作業の主体となる森林組合の従事者数は全県で800人余りと聞いていますが、高齢化の問題もあり、どれだけの人が処理に携われるのか疑問です。頼みの素材業者は全県で272人ですが、通常の切り出し作業で手いっぱいだったり、この危険な作業を引き受けてもらえるのかというのが関係者の声です。


 また、補助金がおりるのは事業の完成後であるため、支払い費用は、一たん森林組合や生産森林組合が立てかえなくてはなりません。何億、何千万円というお金の準備が必要と頭を抱えておられました。


 風倒木処理は、2次災害を防ぐためにも急がなくてはなりません。知事は、昨年の我が党の一般質問に対し、人の確保については「必要ならば広域的な協力を得るよう検討する」と答弁をされています。県は、風倒木の安全な処理に責任を持つ立場で、現場や市町の実態をしっかりと把握し、他県からプロの応援も含めて人手を確保すること、風倒木処理はすべて公費で処理する原則を守るよう求めますが、いかがですか。


 第2に、林業振興についてです。


 京都議定書の発効で、温室効果ガスの吸収源としての森林が注目されていますが、昨年の台風被害でも明らかなように、県下の森林は荒廃しており、その背景には外材の輸入があります。


 日本は最大の木材輸入国の一つで、木材自給率は2割に落ち込む一方、輸出国では森林が破壊され、自然災害を引き起こす原因になるなど、地球規模の問題となっています。


 人工林は県下森林の約4割を占めています。間伐などの手入れがされることによって優良な木を育て、その木を売るという林業生産活動のサイクルがあってこそ、森林の公益的な役割も保てます。しかし、搬出費用にも満たない木材価格のため木が売れず、このサイクルがうまく機能していません。何よりも産業として成り立たせることが肝心です。県にはこの点での支援がなく、昨年度の間伐材のうち、搬出され利用されたのは1割にすぎず、売れる高齢化した木の利用にも展望を示せていません。


 今一番必要なのは、林業を振興させ、木が売れる状況をつくり出すことです。そのためには、国に、外材の輸入制限を初め、森林・林業政策の抜本的転換を求めるとともに、県公共施設はもとより、市町庁舎や公営住宅の木造・木質化をもっと大規模に進めることが必要です。県の木造・木質化の目標は20%とされてきましたが、木造建築では70%から80%が可能で、燃代設計など耐火性能を持たせれば、需要は大幅に拡大できます。内装はもちろん、外装も木質化を進めることは言うまでもありません。


 高知県檮原町では、町営住宅や保育所、体育館など、多くの施設を地元産材で建設し活用を進めるとともに、間伐など山の手入れに1ヘクタール当たり10万円の助成を行っています。それが引き金となって、森林組合の雇用をふやし、建設業者の仕事おこしにもつながって、地域経済の活性化に役に立つ公共事業として大変喜ばれています。県も大いに見習うべきではないでしょうか。


 また、森林整備を声高に言いながら、県が行革により森林整備事務所を廃止するのは許されません。森林整備事務所は、今回の風倒木被害調査でも最前線で役割を果たし、林業改良指導員として所有者や森林組合などの相談や指導など現場に密着した仕事をされています。地球温暖化による自然災害は今後も発生が予測されることからも、森林整備事務所の役割はますます重要になるのではないでしょうか。


 そこで、県として、県産材活用量を大幅に引き上げ、県の公共施設はもとより、市町の地元産材活用への助成、支援強化などを抜本的に進めること、森林整備事務所の存続を求めますが、いかがですか。


 第3に、県民緑税についてです。


 県は、森林・緑の保全を県民全体で支える仕組みをつくるとして、県民1人当たり年間800円、法人は資本金などに応じて負担を求めるとしています。個人分は17億円、法人は4億円、合計年間で21億円の負担です。


 森林の荒廃に胸を痛めている人は多く、森林や緑を守ることについては理解しますが、新しい税の導入には多くの問題があります。


 まず、税金の使い方です。


 「災害に強い森づくり事業」の一つとして、30ヘクタールを1区画に、大きな46年生以上の杉などを1ヘクタール程度ずつ皆伐するところ、しないところとパッチワーク状にし、伐採跡には広葉樹などを植える、また遊歩道などもつくるというものです。しかし、山林が大半を占めるような町でも、そんなに広い場所は1ヵ所あるかないかで、災害に強いというなら間伐にもっと力を入れるべきだとの意見です。1ヘクタール当たり約2,000本の杉やヒノキが植えられています。伐採、搬出は所有者が行うのが前提条件ですが、木が売れなければ、事業は成り立ちません。また、パッチワークの森が災害に役立つのかどうかの理論的根拠は乏しく、検証もされていません。まず県下の森林で、5年、10年と試し、検証することなどが必要ではないでしょうか。


 都市緑化についても、ゴルフ場や大規模開発で森林をどんどん破壊しておきながら、税を取って緑化するのも全く理屈が通りません。民間の駐車場に緑を植えるというのも、開発者の責任ではありませんか。


 2点目には、一体どれだけの県民の皆さんがこの税の導入をご存じなのかということです。


 県は、昨年末に構想を発表し、その後、県民の皆さんの意見を聞くとして、1月に主にホームページ上で20日間募集をしただけです。寄せられたパブリックコメントもわずか146件で、私たちがさまざまな団体や県民の皆さんに伺っても、ほとんどの方が「初めて聞いた」と言われる状況です。なぜそんなに急いで決める必要があるのですか。新たな税負担を求めるにもかかわらず、県民に知らせ、意見を聞き、合意を得る努力が全く不足しています。先に税の導入を決めてから県民に周知するというのは、逆立ちをしたやり方です。参画とは名ばかりではありませんか。


 3点目は、負担の問題です。


 この時期、医療・年金改悪、老齢者や配偶者控除の廃止や定率減税の半減・縮小、さらに介護保険改悪や消費税増税計画などが予定されています。国民負担はふえるばかりです。その上の県民緑税導入は到底理解を得られるものではありません。


 そこで、今回の県民緑税導入案は撤回し、森づくり・緑の保全のやり方、負担のあり方については、県民の意見を十分聞き、時間をかけた検討を行うことを求めますが、いかがですか。


 次に、農業振興について質問します。


 政府は、この3月、今後の農政指針となる「食料・農業・農村基本計画」を改定しようとしています。その内容は、昨年発表された「中間論点整理」でも明らかなように、農業の担い手を、水田経営では10ヘクタールから14ヘクタールの大規模な認定農家などに限定し、圧倒的多数の家族営農を切り捨てようとしています。これは日本の農業を崩壊させるものです。食料自給率の向上は国民的な要求ですが、自給率45%目標さえもおろそうとしていることは許せません。食料主権の確立と自国の農業を守ることは、避けられない緊急の課題です。


 県下の農業の実態は、1960年と2000年を比べると、総農家数は約20万戸あったものが11万5,000戸に、耕地面積でも10万8,000ヘクタールが6万6,300ヘクタールにと、それぞれ4割も減っています。


 青垣町の農業委員の方は、「ここでは75歳にならないと老人会に入れてもらえないほど高齢化が進み、農機具や田んぼを捨てて出て行く放棄田がふえてきている」と言われます。「認定農家は酪農も含め13軒あるが、後継ぎがあるのは1軒だけ。昔は二毛作で麦や小麦などもつくったが、今は輸入でだめになった。転作の交付金も来年度までで、これだけ米価が下落すれば、農業を続けていけるかとみんな不安を抱えている」と言われます。「農業をやりたい人を応援する施策をとってほしい」と言われました。


 市川町で20ヘクタールの大規模農家の方は、「二百数十枚の田んぼを、家族やシルバーの人たちを頼んで、田植えも稲刈りも2ヵ月以上かかってやっている。農機具の修理だけでも年間500万円。朝早くから晩遅くまで働いても赤字で、息子は会社に働きに行っている」と話されました。担い手とされる認定農家でも経営は大変になっています。


 経済評論家の内橋克人氏は、「もう一つの日本は可能だ」と、日本の国の向かうべき方向を提起されていますが、日本の農業でも、近代化、大規模化にかわるもう一つの農業は可能だと、地域農業再生の取り組みが全国で広がりつつあります。


 例えば滋賀県は、2003年3月に「滋賀県環境こだわり農業推進条例」をつくり、安全・安心な農産物の供給、環境と調和のとれた農業の健全な発展のため、県の責務を明確にし、県が率先してこだわり農産物を購入し、経済的助成などの支援を行っています。


 長野県豊科町は、有機米や特別栽培米に取り組む農家に10アール当たり1万円の補助金を交付し、愛媛県の旧岩城村も、新規就農者に2年間月10万円の支給や、荒廃した農地復旧に10アール当たり7万円の助成をしています。


 大阪府高槻市では、定年退職する兼業農家など零細兼業層をより積極的に位置づけ、小規模農家を地域農業の担い手としています。


 県としても、食料自給率の向上と地域農業を守るため、担い手を特定するのでなく、圧倒的多数の兼業農家など多様な担い手を支援すること、あわせて、営農指導に重要な役割を果たしている専門技術員や改良普及員、普及センターの拡充を求めますが、いかがですか。


 次に、高齢者の高額医療費制度の改善を図る問題です。


 2002年10月1日、小泉内閣による高齢者医療の改悪で、1回850円の支払いから1割または2割負担となりました。それに伴って高額医療費の償還払い制度が導入され、医療機関の窓口で一たん支払い、限度額を超えた金額を市町に申請し、払い戻しを受けるという仕組みです。申請の必要や制度の複雑さも相まって、多くの未払い金が発生していました。


 私たちは、制度開始前から、繰り返し償還払い制度の抜本的改善を求めてきました。全国的には、新潟県や夕張市などは、病院の窓口の支払いは限度額までとする受領委任払い方式や、愛知県名古屋市などのように、老人医療対象者すべてにあらかじめ申請してもらう事前申請方式など改善が進んでいます。県下でこの方式を採用している姫路市などは、スムーズに返還され、未払い率も低くなっています。


 ところが、後期高齢者に比べ、県の福祉医療に該当する65歳から69歳、前期高齢者の70歳から72歳の方は、発生するたびに一たん窓口で支払い、償還の申請も、その都度、市町の窓口に出かけ、返還は数ヵ月後となります。


 ある67歳のC型肝炎の患者さんは、現在、インターフェロンの投与と血液検査など、この治療だけで月に7万円から8万円かかります。長期の治療を受ける患者さんの負担は大変です。後期高齢者同様改善されるべきですが、未払いの実態すら調査されていません。


 そこで、本県でも、65歳以上の高齢者の高額医療費の償還払い制度は、窓口での支払いは自己負担の限度額を超えないやり方や、せめて「事前申請方式」などに改善を図るべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 次に、高校改革に関連して質問します。


 県は、2000年から、県立高等学校教育改革第一次実施計画を推進し、県立高校の統廃合、総合学科や単位制高校、複数志願制の導入など、高校教育の内容や入試制度の改変を進めています。これらの改変により、「学びたいことが学べる学校」や「魅力ある学校」になるとしていますが、本当にそうなっているでしょうか。


 明石市では、高校全入運動と相まって、それまでの単独選抜制度から30年前に総合選抜制度となり、現在、県立高校は6校あります。中学卒業生の67%が入学でき、学力均等方式で分けられ、希望する高校に約85%の生徒が入学できています。六つの学校間に序列はありません。


 高校生に聞くと、「数学わからへん言うたら、ようわかっとう子が休みの日に学校出てきて、朝から晩まで教えてくれた」、「人に教えることで、わかる子はもっとわかるねん」、「いろんなやつがいて、お互いに引き上げている」、「自分のことだけ考えるんでなく、友達や親、先生とつながっている。それで自分の存在があると思える」、「陰気な競争はない」、「いい学校、悪い学校と見られないから、6校ともいい」、「学校、めっちゃ最高」と、はじける答えが返ってきます。子供たちは見事に総合選抜制度のすばらしさを見抜いていました。学力だけで能力も人格さえも評価が決められるのではなく、丸ごと受けとめ、学び合い、助け合い、つながり合って高校生活を楽しみ、成長しています。この総合選抜制度が複数志願制に変えられると、序列が復活し、制服が嫌、学校名も胸を張って言えないような状況がつくり出されます。


 今、子供の荒れが大きな社会問題になっています。この中で、制度の持つ教育力について改めて考えることが必要です。


 神戸大学の広木克行教授は、今日の子供の「他人の感情に配慮・共感することが苦手」や「対人関係が築けない」などのゆがみの原因の一つに教育制度があり、子供の発達に与える影響が大きいと言われます。


 小学生が同級生を殺害するという衝撃的な事件が起きた長崎県では、その前年に総合選抜制度が廃止され、中高一貫教育が導入されました。その中で、子供たちは小学生段階で「勝ち組」、「負け組」に峻別される状況が急速に広がったことが、背景として指摘されています。また、10年前に総合選抜制度を廃止した三重県は、全国で最も少なかった不登校率が3倍にもはね上がっています。


 「勝ち組」、「負け組」に引き裂くのではなく、みんなが影響し合って高め合える総合選抜制度こそ求められる教育制度ではないでしょうか。


 ところが、県教育委員会が行おうとしていることは、全く逆です。「あなたの夢を育てます」と「多様な選択ができる」がキャッチフレーズの総合学科を明石学区にも導入しようとしていますが、実際には夢を保証するものではありません。既に総合学科が導入された高校では、1年生は、入学2ヵ月後には2学年からの選択科目のプランニングを始め、11月には決定しなければなりません。生徒たちは、絵画、書道やダンス、音楽、スポーツ、ファッションなど、ペーパーテストのない科目を多く選択する傾向です。15や16歳で進路を決めてしまうと、途中で進学したい、進路を変えたいと思っても、単位不足などで取り返しはききません。


 大多数の子供たちが進路について2年生、3年生で大きく揺れ動き悩みます。大学進学などでは、選択をした科目からどこが受けられるかを探さなくてはなりません。総合学科は、高校卒業時の人生選択の幅を大きく狭めてしまうのではありませんか。また、総合学科は、学区を超えての全県募集となり、総合選抜制度を崩すことにもなりますし、総合学科とは何かも地域住民には知らされていません。


 明石、西宮などの総合選抜制度を堅持し、総合学科の導入はやめてほしいとの要求は、ますます大きくなっています。県は、住民や子供たちの声にこそ真摯に耳を傾けるべきではないでしょうか。さまざまな制度の改変に当たっては、学校の教職員はもとより、生徒やPTA、同窓会や地域住民への十分な説明と合意を得ることを当然のルールとすることを求めます。教育委員会委員長の答弁をお願いします。


 質問の最後に、明石市内でラブホテルが建設されようとしている問題についてお尋ねします。


 昨年の9月、高架化が予定をされている山陽電車西新町駅隣接地で、パチンコ店の跡地にホテルが建設されることを住民は知りました。業者はビジネスホテルの建設だと説明しています。しかし、旅館業界の常識となっている社団法人全日本シティホテル連盟の施設基準で見ると、ビジネスホテルは、1人用の洋室が全客室数の2分の1以上であることとしています。ところが、このホテルの設計図では、1人用の洋室は1室もなく、計画の28室すべてが2人または3人用の部屋です。これはビジネスホテルを装ったラブホテルではないかと疑惑の声が上がりました。


 昨年12月10日の350人もの住民が参加した説明会でも、事業者はあくまでも「ビジネスホテルだ」と強弁しながらも、「周辺には主要な会社がないので、経営が成り立つためには泊まり客だけを対象にしているのではない」とラブホテル計画を否定できず、大きな住民の怒りを買いました。


 明石市内では、ラブホテルと思われるホテルは17軒ありますが、風営法の第2条第6項第4号に規定されているモーテル、ラブホテル等として警察に届けられているのはわずか2軒だけで、ほかはビジネスホテルとなっています。実態はラブホテルであっても、ビジネスホテルとして建設が認められるのは、フロントや食堂の基準さえ適合しておれば、風営法の規制がかからないからです。


 また、明石市には、ラブホテル及びパチンコ屋の建築等に関する指導要綱がありますが、この要綱は旅館業法に基づいているため、ラブホテルとして届けられていなければ拘束力もありません。


 このように法律の不備が明らかになる中、自治会を初め高年クラブやPTAなど地域住民の皆さんは、西新町ラブホテル建設反対同盟を結成して、私たちの街にラブホテルは要らないと多数の署名を集め、明石市との話し合いを持つなど運動を強めてきました。


 そのような中、当初は「予定地は商業地域と近隣商業地域で、法律上、建設をとめることはできない」と言っていた明石市も、ことし1月27日の市長と語るタウンミーティングでは、事実上ラブホテルであることを認め、施主に対して指導する努力を約束するなど変化も生まれてきています。また、明石市議会では、3月1日、超党派で条例が議員提案され、明石市も同様の提案をするなど、ラブホテルを規制しようとの動きが進んできました。


 しかし、これは明石市だけの問題ではなく、県下各地で同じような運動がありながら、法的には建設をストップすることは難しいと、結局、建設が強行されてきた経緯も数多くあります。


 そこで、法の整備・改正を国に求めるとともに、県として、住民参加で安心できるまちづくりを推進し、健全な青少年育成のための環境を守る立場に立って、新たな条例制定もしくは既存の条例改正で規制ができるようにすべきではありませんか。


 同時に、緊急の問題として、西新町のラブホテル建設をさせないよう明石市などに働きかけ、住民を応援していただくことを強く求めます。権限を持つ知事の答弁をお願いします。


 以上で私の質問は終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○副議長(永田秀一)  井戸知事。


  〔井戸知事登壇〕


○知事(井戸敏三)  日本共産党議員団、新町みちよ議員のご質問にお答えをいたします。


 県民緑税ですけれども、森林の荒廃や都市の緑の喪失が進む中、県民生活に密接に関連した多様な公益的機能を有する緑の保全・再生を社会全体で支える仕組みとして、導入させていただこうとするものです。


 検討の過程におきましては、有識者検討委員会での審議状況をホームページで公表してきております。昨年9月には、委員会中間報告への意見を募集いたしましたし、1月には、県の案に対します意見募集を行い、現在までのアクセスは既に6,000件を超えております。うち意見は146件ですけれども、賛成が4分の3を占めているという状況と承知しています。


 ご指摘の針葉樹と広葉樹の混交林につきましては、目安としているおおむね30ヘクタール程度の規模の森林は県下で二百数十ヵ所あります。また、こうした混交林が針葉樹のみの森林よりも保水力等の公益的機能が高いことは、さまざまな機関で研究・検証されております。


 さらに、急傾斜地等の森林に、間伐に組み合わせて、土どめ工や幹が太くなるような枝打ちを行う防災林整備を実施したい、このように考えています。


 また、森林の開発に対しては、林地開発許可制度により指導を行っておりますが、一定規模以上の開発について、開発者が面積に応じて拠出した協力金を財源に、緑の復元にも努めております。


 県民緑税の負担額については、県民のご理解をいただける水準を十分検討した上で、昨年の一連の風水害での被害も踏まえ、緑の保全・再生を社会全体で支える仕組みを早期に確立し、できるだけ早く安全・安心な県土をつくりたい、そのような意味で提案させていただいたものでありますので、ぜひご理解をいただきたいと存じます。


 実施については18年度からとしておりまして、1年の準備期間におきまして、さらに県民の理解を得るよう努め、使途につきましても、県民の理解を十分得た上で、円滑な実施をめざしてまいります。


 続きまして、農業振興についてです。


 国の食料・農業・農村基本計画の見直しにおいては、施策の目的と対象を明確にする中で、まず、望ましい農業構造の確立に向けた担い手として、認定農家だけではなく、営農組織も対象になり得るとしております。また、地域住民が一体となって行う農地等の保全管理の促進も一つの柱に掲げられています。したがいまして、直ちに小規模農家の切り捨てになるとは私は考えておりません。


 特に、本県は中山間地域が多く、しかも小規模な兼業農家が約9割を占める状況にありますので、認定農業者等が本格的に農業経営の自立をめざす、産業としての農業の確立をめざします一方、農地や里山等の地域資源の維持や地域の活性化を図るための生活としての農業の振興も重要であると考えています。


 このため、兼業農家や女性、高齢者の参加を得て、女性の起業化、業を起こす女性の起業化や農産加工への支援を行うこと、農産物直売所の整備を進めること、兵庫県認証食品の生産振興に取り組むことなど、総合的に対処しており、17年度からは、意欲ある農業集落が行います地域全体としての活性化プランの策定を進めますとともに、その実践の支援を行います。また、直売所の魅力アップや野菜の産地づくりも実施することとしているところです。


 また、これらの実施に当たりましては、農家や地域で密着して活動する農業改良普及センターが十分機能していくことが必要でありますので、行財政構造改革を踏まえつつ、普及活動の効率化・重点化を図り、地域農業の振興に努めてまいります。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。


○副議長(永田秀一)  下野健康生活部長。


  〔下野健康生活部長登壇〕


○健康生活部長(下野昌宏)  私からは、高齢者の医療費償還の問題についてお答えをいたします。


 国民健康保険法などの医療関係法におきましては、医療費のコスト意識を喚起いたしまして適正な受診を確保するために、医療機関窓口では医療費の一定割合を支払い、支払い額が限度額を超える場合は、請求に基づき償還するというシステムにされております。


 例に出されました受領委任払い制度は、患者の委任を受けまして、医療機関が限度額を超える金額のみを市町へ請求するもので、患者は医療に要した経費がわからないという問題もありまして、国は医療費適正化の観点から極めて問題のある制度としています。


 また、事前申請方式は、老人保健医療制度におきます特例措置として、事前に申請を行い、以後は償還金額を患者が指定した口座に市町が振り込む方式であると理解いたしますけれども、これまで老人医療の高額医療費申請による負担軽減につきましては、平成14年度以降、一つは、申請は初回時のみで足りる、二つ目には、初回申請時に高齢者が指定した口座に振り込むことができるというふうなことをしておりまして、このことについては、既に14年度以降、通知を市町に対して発出をしておりまして、徹底をしておるところであります。


 ただ、現行の国民健康保険を含みます医療保険制度では、事前申請方式は想定しておりませんで、こういった場合に、事前申請をする事務の量と、それから、先ほど申しましたような初回時のみで足りるという方式と比較しまして、現行制度で事前申請方式が可能かどうかということについては、市町の意見もお聞きし、国とも協議をしてまいりたいというふうに考えるところです。


○副議長(永田秀一)  黒田農林水産部長。


  〔黒田農林水産部長登壇〕


○農林水産部長(黒田 進)  森林・林業の振興の2件についてご答弁申し上げます。


 まず、1点目の風倒木処理への支援についてでございます。


 風倒木の処理につきましては、地域における被害の実情や市町及び関係団体からの要望も踏まえ、森林所有者の負担を求めず、全額公費負担で、危険度に応じたランク分けに基づき、緊急度の高い箇所から既に計画的に事業実施しているところであります。


 また、作業従事者の確保につきましては、森林組合や素材生産業の作業班員で対応することとしておりますが、作業班員が不足する森林組合等につきましては、県森林組合連合会の広域的な調整により対応しているところであります。現時点では、県内の労働力で対応可能であると考えております。


 さらに、風倒木処理は危険を伴いますことから、今回、安全な処理作業に特化したマニュアルを作成し、それに基づく実技研修を行うなど安全作業の徹底に努めているところでございます。


 なお、森林組合におきます事業費につきましては、補助金の交付回数をふやすとともに、県単独の森林組合機能強化資金の活用を指導することにより、資金の円滑化にも努めていくこととしております。


 2点目の林業の振興でございます。


 本県では、杉、ヒノキの木材生産機能を重視した従来の林業施策に加え、社会経済情勢のさまざまな変化の中で、森林の公益的機能に力点を置いた森づくりを全国に先駆けて展開しているところでございます。加えて、伐採・植栽・保育の林業生産サイクルを円滑に循環させるには、木材の利活用の促進が重要でありますことから、県の率先行動として、県立施設木造・木質化20%作戦を展開し、県営住宅あるいは県立高校などの積極的な木造・木質化を進めております。あわせて、治山・林道工事等におきましては、工種によって県産木材の使用を義務づけるなど、県産木材の積極的な利用促進を図っているところでございます。また、市町施設につきましては、県が行います補助事業の優先採択や、あるいは県独自の随伴補助率のかさ上げなどの支援策により、木造・木質化の促進に努めています。


 こうした取り組みの結果、県と市町施設合わせまして平成16年度見込みは、155施設、県産木材使用量1万1,000立米に上り、平成11年度と比べて2.6倍と着実に増加しております。


 さらに、平成17年度からは、県立施設の目標木質化率、これは20%ですが、30%に引き上げ、一層の推進を図ってまいりたいと考えております。


 また、森林整備事務所につきましては、川上から川下まで森林・林業の多様な課題に対応するために、農林振興事務所に人員を集約して、組織の総合力を発揮できる体制の強化を、これを図るものでありますので、ご理解いただきたいと思います。


○副議長(永田秀一)  陰山県土整備部長。


  〔陰山県土整備部長登壇〕


○県土整備部長(陰山 凌)  私から、明石市におけるラブホテル建設問題につきましてご答弁申し上げます。


 いわゆるラブホテル等の建築の規制を行おうとするときは、その手法といたしましては、明石市で行われようとしておりますような条例による対応、あるいは都市計画区域内での都市計画制度であります地区計画等の活用によります対応等の方法がございます。


 都市計画制度の活用につきましては、いわゆるラブホテル等は、都市計画で定める用途地域のうち商業地域でのみ建設できることになっておりますが、市の決定・考え方次第で、地区計画や特別用途地区の制度を活用いたしまして、商業地域であってもラブホテル及び疑似ラブホテルを含むホテル一般を禁止することは可能でございます。ただ、この制度の適用につきましては、区域内の土地所有者、利害関係者の意見を求めるなど、合意形成のための期間がある程度必要になります。


 地域でこのようなホテルを禁止するのか、そしてまた、禁止するのであれば、その手法として都市計画制度を活用するのか、または明石市がつくられようとしておりますような市町条例で対応するのかは、当該市町が判断するのが適当な事柄であると考えております。既に県下の35市町で、ラブホテル等に関する禁止等の条例がつくられている状況でございます。実効を上げている状況でございます。


 なお、今回の明石市の場合、県といたしましては、明石市がホテルを規制しようとするのであれば、都市計画制度等の活用も可能である、そしてその内容につきましても、内容を説明いたしました上で、助言しているところでございます。


○副議長(永田秀一)  武田教育長。


  〔武田教育長登壇〕


○教育長(武田政義)  私から、高校改革についてご答弁申し上げます。


 本県では、平成10年に設置をいたしました全日制高等学校長期構想検討委員会の審議を経まして、同委員会から、個性を尊重する多様で柔軟な高校教育への転換、行ける学校から行きたい学校への選択を可能とする選抜システムの構築などを内容とする提案がなされました。これらを受けまして、平成12年に、県立高等学校教育改革第一次実施計画を策定し、学びたいことが学べる魅力ある学校づくりをめざす高校教育改革をスタートさせたところであります。


 この計画に基づきまして、これまで総合学科や単位制高校などの新しいタイプの学校や特色ある学科の設置等を推進してきたところであります。県が実施をいたしました総合学科へのその後の調査によりますと、「さまざまな検定試験やコンテスト等に意欲的に取り組む生徒がふえた」、あるいは「具体的な目的意識を持って進路選択をするようになった」、「部活動や委員会活動が活発になった」などの回答が寄せられておりまして、また、ある総合学科高校のアンケートでは、卒業生が「個性に合わせた多様な学習ができ、充実した学生生活だった」、「普通科にない学びが自分の糧になって、自分を見詰めて進むべき道が見えた」などと答えるなど、着実に成果をおさめているものと受けとめているところであります。


 また、選抜制度につきましては、複数志願選抜、特色選抜から成る新しい選抜制度を導入し、その2年間の検証結果を見ますと、受験学力のみによらない学びたいことが学べる学校選択が進むなど、所期の目的がほぼ達成できているものと受けとめております。


 また、全国的に見ましても、総合選抜制度は、かつて16都府県で実施されてきたところでありますが、学校の個性化、特色化を普通科では図りにくい、生徒が行きたい学校を選べない等の理由から敬遠をされ、既に13都県で廃止され、その結果は、廃止した結果は、おおむね評価ができるものとなったと聞いているところであります。


 今後も、これまでの改革の成果を踏まえ、第一次実施計画に基づき高校教育改革を着実に推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。


○副議長(永田秀一)  新町議員。


○(新町みちよ議員)  2点について再質問いたします。どちらも知事に答弁をお願いします。


 1点目は、ラブホテルの建設です。


 今の法律に基づいて、ビジネスホテルだと言えば、例えばロビーとか食堂とか一定の広さを持てば、これはビジネスホテルだというふうにみなされて、事実上のラブホテルが規制されない。だから、これを規制をしてほしい。これは明石市だけの問題ではなく、県下でさまざまな事例として出てきております。法の整備を埋める、これは県の役割だと知事も先ほど他の議員に答弁をされておられました。その姿勢をこれにも適用すべきだと思います。責任が持てる知事の答弁をお願いします。


 もう1点、高校改革の問題です。


 高校改革という名前で、学校を廃止をする、また入試制度を変える、そして学校の中身を変える、これは地域にとっても子供たちにとっても重要な問題だと指摘をしました。この重要な改変に当たっては、当然、関係者の、例えば生徒、PTA、同窓生、そして教職員、これらの人たちの意見を十分聞く、地域住民に十分説明をして合意を得る、これは民主主義の当然のルールだと思います。ですから、そのルールを守っていただきたい。ルールを確立していただきたい。こう約束をしていただきたいのです。これを約束できないとおっしゃるのでしょうか。知事、いかがですか。


○副議長(永田秀一)  井戸知事。


○知事(井戸敏三)  まず、ラブホテル建設問題についてでありますけれども、先ほど陰山部長がお答えいたしましたように、既に35の市町におきまして規制条例が実施されているわけでありますし、明石市におきましても、現に提案をされて審議がされているというふうに伺っております。


 したがいまして、私としては、今の35市町の実情を見ましたときに、さらに県の全体としての補完的な規制条例が必要かどうかということを慎重に判断させていただきたい。今の時点では明石市の条例の制定の動向を見守らせていただきたい、このように思っております。


 それから、教育委員会におきます学校統合等の取り扱いの問題は、設置主体としての県の役割というのはございますけれども、具体的な設置責任は教育委員会が実施されているところでありますので、教育委員会において十分ご議論をいただき、その中で、今ご指摘ありました民主的な手続等が必要ならば、負っていただくということでありましょうから、私は、教育委員会に、その運用等も含めまして、今はお任せをしている、こういうことでありますので、ご理解いただきたいと存じます。


○副議長(永田秀一)  新町みちよ議員に対する答弁は終わりました。


 この際、15分間休憩いたします。


       午後2時28分休憩


  ………………………………………………


       午後2時49分再開





○議長(原 亮介)  ただいまから会議を再開いたします。


 休憩前に引き続き、質疑、質問を行います。


 加茂 忍議員。(拍手)


  〔加茂 忍議員登壇〕


○(加茂 忍議員)  詩人西條八十は、早稲田大学卒業後、詩作で生活することができず、友人の勧めで株の売買を始めたそうです。その後、思いがけない成功をおさめ、かなりの資産ができたのですが、ある日、妻から、当時の額ですが、「あなたが株で1万円もうけるより、詩を書いて10円の収入を得る方がうれしい」と言われたそうです。


 西條八十はその言葉に目覚め、株をすべて整理し、詩作に励むようになりました。後、鈴木三重吉主宰の「赤い鳥」に投稿し、認められ、詩人として世に出るきっかけとなったのが「かなりあ」です。だれでも知っている「唄を忘れた金糸雀」の「唄」とは詩のことを指し、「金糸雀」は西條八十自身という極めて感銘の深い話です。


 私たちは、刻々と変わる世情に対し議論を続けています。が、私たち議員にとって「唄」とは何か、そして、常にそのことを忘れてはいないかと振り返るべきである。そのようなことを冒頭申し上げながら、以下、質問に入ります。


 今から五十数年前、合併する前の川西市北部の当時の東谷村は、近隣の中学校に対し、部活動の大会の案内を出しました。出した範囲は、現在の川西市、伊丹市、猪名川町、宝塚市、三田市の一部でした。これは、くしくも現在の阪神北県民局の所管範囲と同じです。大会の名前は阪神北大会ではなく、もちろん北摂大会で、現在に至っています。ちなみに、阪神北という言葉は、阪神北県民局ができて初めてこの地球上に出現したと私は思っております。


 私は、ここで県民局の名称を問題にしたいのではなく、限られた地域における広域行政とは何かということを、いま一度、考えてみたいのであります。


 さて、当時の東谷村がなぜ北摂大会を主催したかということであります。答えは明快です。当時の東谷村には中学校が1校しかなく、対抗試合のしようがなかったからであり、伊丹市を除けば、他の自治体も同じような状況でした。


 つまり、この場合における広域とは、スポーツにおける生徒の技術の向上、そして、生徒間の交流というところにあったのです。つまり、明確な目標を持ち、一自治体では不可能なことを達成するための手段が広域行政であるのだということを確認したいのであります。


 さて、「現地解決型の県政」を標榜して始まった10県民局体制でありますが、土木、まちづくり、健康福祉、農林、産業労働と、その専門性と広域性を発揮しつつ、精力的に事務事業を執行されております。私どもも、地域の陳情処理等大いにお世話になっているところであります。問題は、県民局が打ち出す地域づくりについての各施策のあり方にあります。


 前貝原知事、現井戸知事、成熟社会における地域社会のあり方を模索され、また施策を実行されてきました。そのこと自体の成果についての議論はさておき、県と市町の役割分担が比較的はっきりしている専門的分野はともかく、県民運動など地域づくりというあいまいな分野においては、事業が市町とよくバッティングし、市町とのニーズのすれ違いなどがよく起こるのです。


 市町の地域づくりの情報を収集しつつ調整し、その事業を側面から支援するのであるならばわかりますが、また、そのことが本来の広域性であると思いますが、そうではなく、県は県の施策、市町は市町の施策という感が強いのであります。今議会でも議論されております県民交流広場事業も、そういった意味で、かなりの意思のすれ違いが生ずるのではないかと懸念しております。


 そこで、県民局が、主体的に市町とも連携をとりながら地域づくりに携わり、進めていくべきだと考えますが、当局のご所見をお伺いします。


 地域づくりに関して、もう一つお尋ねします。


 私は、昨年の予算特別委員会で、知事に「成熟社会とは何か」とお尋ねをしたところ、知事はショウジョウバエの生態を例にとられ説明されました。理解力に乏しい私はいまだによくわからないでいるので、自分なりに成熟社会について考えてきました。私が考えた成熟社会の一つの要素は、いかに県民の意識が高まっているかということです。


 今、地域ビジョン委員会等、地域の人々を集めて議論を進められておりますが、その課題が、「こころ豊か」とか「美しい」とか、いかにも抽象的であり、参加した人の意見も言いっ放しの感があり、とても自分の言動に責任を持つ、つまり参画しているとは言いがたいように思います。


 そこで、目標をもっと具体的に設定してみてはいかがでしょうか。例えば現状の数値を正確に認識してもらった上で、児童虐待の数をこれだけ減らす、合計特殊出生率をこれだけ上げるなどの目標を提示し、行政でもない議会でもない立場からの知恵を出してもらうのです。


 昨年、国政選挙においては、「マニフェスト」なる言葉が選挙戦を風靡しました。若干そのムードが薄れた感がありますが、地域づくりにおいても明確な目標設定を進めてはどうかと思います。もちろん市町との連携・役割分担を踏まえた上での当局のご所見をお伺いします。


 子育てに関する教育についてお伺いします。


 赤ん坊はよく泣きます。24時間、時、所を選びませんから、子育ては大変です。しかし、赤ん坊がなぜ泣くのか。それは、「おなかがすいている」、「おしめがぬれている」、「体調が悪い」という生きていくのに必須な要求を「泣く」という行動であらわしているわけです。つまり、赤ん坊は泣かなければ生きていけないのであります。その「泣く」ということがうるさいということで、事もあろうに、その子を産み育てるべき親が虐待をし、死に至らしめるという事件が続発しました。戦慄すべき事態です。


 もちろん全国の子育てを行っている親の数からいえば、ごくごく特殊な事態であることは言をまちません。しかし、昨年11月に毎日新聞が行った子供を持たない適齢の男女に対するアンケートで、「あなたは子供が欲しいですか」との問いに対し、子供を持たない男女の4分の1が「欲しくない」と答えたのです。その理由の1位に、女性は「煩わしい」、男性は「自分の時間が欲しい」であり、つまり子育てに対する拒否であります。冒頭、児童虐待はごくごく特殊な例と申し上げましたが、その背景には意外に深刻なものがあると言わざるを得ません。


 県は、子育て支援のため、まちの子育てひろばでの地域ぐるみの子育て支援などの施策を打ち出されており、市町も同様の取り組みをされていると思いますが、いずれも既に子を産んだ親のためにあるのであり、これから子を産み育てようとする人たちのためではありません。


 また、児童虐待をするような親が、わざわざ相談に来たり、講座に参加するでしょうか。新しい命を産みはぐくむことが、いかに人間としての喜びであるか、また、社会的にどれほど大切なことであるかをわからしめなければなりません。


 かつてはそのことが、地域の中で教えられていたとか、大家族の中で培われていったということをよく聞きますが、核家族、地域社会の連携の希薄化という状況の中、何ら有効な手だてはなされておりません。


 これこそ学校教育の場においてなされるべきではないでしょうか。そして、その機会均等ということを考えれば、義務教育においてなされるべきではないかと思います。


 かつて、中学校の家庭科において「保育」という単元があり、幼児の心身の発達や生活について理解を深める学習が行われていました。現行の学習指導要領においては、「家族と家庭生活」という単元にそれらの内容は引き継がれていると聞きますが、子育てに関する教育について、教育委員会のご所見をお伺いします。


 少子化に関連して、学校教育についてもう1点お伺いします。


 それは性教育についてです。


 この分野に関しては、育児よりもかなり活発であり、時にはその行き過ぎを指摘され、議論の対象となっているところですが、学校で教えられるべき「性」が、男女が互いに尊重し合い、健全な家庭を築き、また、大きくいえば我が国の将来のため、小さくは社会的な貢献であるというスタンスで、果たして教えられているかということに疑問を持つのです。また、子供を産み育てるべき性教育が少子化の遠い一因となっていないかということです。


 と申しますのは、現在の学校における性教育の重点が、望まない妊娠をしないため、エイズ及び性病にならないためというようなところにあるのではないか。もちろんそのことも大変重要でありますが、前に申し上げた性教育本来のねらいが薄れがちになっているのではないかということを懸念するのであります。


 そこで、学校における本来の性教育のあり方についてどのように考えられているのか、ご所見をお伺いします。


 食料自給率についてお伺いします。


 食料自給率の低下に対する危惧から、何とかして食料自給率を上げなければならないと声高に叫ばれています。食料自給率を上げること自体、何の問題もないのですが、実はそれに対する有効な手段が何らとられておらず、いたずらに食料自給率の低下のみ叫ばれているような気がするのです。


 現在、我が国の食料自給率は、カロリーベースで40%と言われています。食料自給がもし我が国の安全保障の問題であるならば、これはゆゆしき問題であり、万が一、食料輸入が途絶えればどうなるのか。これは危機管理の問題であり、また食料の安定供給をめざすべき外交の問題であります。


 かように、私は、食料自給の問題は、農――畜産、水産も含めますが――を取り巻く複合的な問題であると考えています。つまり、食料自給が40%であるということは、海外からの輸入が途絶えれば、国民の60%が飢えるということでは決してないということであります。平成15年の日本国民1人当たり供給熱量は2,588キロカロリーで、実際摂取した熱量は1,930キロカロリーであると言われています。つまり658キロカロリーは捨てられたのであります。単純に言うと、日本人1人に対して1.34人分の食料が供給されたことになります。食物ロスが減れば、食料自給率が上がる。これは食生活のあり方に深くかかわっている問題です。


 主要作物で最も自給率の低い小麦、大豆、飼料作物を取り上げます。これらはかつて我が国のどこでも栽培されていたものです。どうして消えていったのでしょうか。それは、輸入産物の価格に国内産が駆逐されたからですが、価格は資本主義経済における最も大切な要素であり、市場における自由を奪うことなしには安い輸入産物には対抗できない問題です。市場における自由といってもさまざまな規制がありますが、それを奪うことは現在では不可能に近いのではないでしょうか。極めて国家経済の根幹に関する問題です。


 大豆を取り上げます。我々が食べる豆腐やみそ、納豆など、これもアメリカなどからの大豆でできているんだなと思ったりしますが、輸入大豆は主に食用油の原料になっています。しかも、比較すると、我々は、昭和40年に比べると約3倍の油をとっているそうです。ですから、大豆の自給における問題は、努めて我々の食習慣の問題です。


 以上くどくど述べてきましたが、食料自給の問題の核心は、農業の振興とかけ離れたところにあるのではないかということが言いたいのであります。食料自給イコール我が国の農の問題という単純な発想は、現在ではナンセンスであり、いわんや兵庫の食料自給率を取り上げることはそのきわみではないか。それよりも、日本の農において可能なこと、不可能なことをしっかり見据えて施策を講じていくことが大切ではないかと考えます。当局のご所見をお伺いします。


 次に、川西市中央北地区皮革産業跡地利用に対する県の支援についてです。


 川西市は、姫路市、龍野市と並んで県の代表的地場産業である皮革産業が行われています。場所は旧川西町域の中部に集中しています。川西市では中央北地区と呼んでいます。


 皮革産業は、一面、水との戦いであり、市は汚水処理にかなりの投資をしてきましたが、産業の低迷により廃業が相次ぎ、その費用対効果の面から汚水処理打ち切りを決定しました。このことは皮革産業そのものの終えんを意味し、同時に市は皮革工場の買収を続けてきました。昨年来、ようやく継続企業の手だてもめどがつき、本年末には皮革工場がすべてなくなるというところまできました。


 問題はその跡地の活用です。買収が始まった当時は、良好な住宅市街地の整備と良質な中高層共同住宅の供給を公共施設整備とあわせて行うため、住宅街区整備事業として取り組んできましたが、事業が長引くにつれ景気が低迷し、買収にかけた巨費を回収する事業ができるのかどうか、先行きの見えない状況になってまいりました。


 私も、事あるたびにこの事業に対する県の支援をお願いしてきたところでありますが、今回、あえてお伺いします。


 平成8年、川西市、伊丹市にまたがる大阪機工猪名川工場を買収し、そこに防災機能を持たせた公園の建設計画が持ち上がり、私どもは期待しましたが、会社側との交渉が不調に終わり、その整備はなりませんでした。その後、数年たった今、阪神地区においてやはり防災公園というものはなく、必要性の重さは変わらないと考えます。


 そこで、この防災公園を皮革産業跡地に整備できないものかと考えますが、当局のご所見をお伺いします。


 次は、武庫川ダムについてです。


 昨年の台風23号の被害並びにその復旧については、昨年11月県会でかなり議論が行われました。阪神間を流れる武庫川流域も、リバーサイド住宅地区、武田尾地区と大きな被害が出ております。復旧についても、宝塚土木事務所を中心に抜本的な対策が講じられようとしています。しかしながら、このような事態において、人口の密集する下流域において破堤という非常事態がなかったことは、私も安堵の胸をなでおろしたところです。


 武庫川ダム建設計画は平成5年から始まり、洪水調節の穴あきダムとして注目を集めました。穴があいているわけですから、水流、そして生き物の生態に与える影響が少なく、いざというときには、大量の水をせきとめるというすぐれものです。ただ、堰堤の完成時にその安全性を調べる湛水試験をするために、上流域が水没し、そのことにより武庫川の生態系を破壊するのではないかということで反対運動が起こり、武庫川流域委員会が設けられ議論が続けられてきましたが、実質は計画はとんざしたような感じを私は持ちました。


 この間、注視しなければならないことは、ダム建設の反対の声は、武庫川による被害に余り関係のない人々から多く上がってきたことです。洪水による被害という「自然」と野山に親しむ「環境」の相克は、我が国のあらゆるところで出ていますが、「環境」という方がどうも世論の形成に分があるようであり、その世論も現地と離れたところで形成されているような気がします。


 参画と協働、パブリックコメント等、県民の意思を反映させて県政を進めること自体、私は異を唱えませんが、声なき声にも耳を傾けていただくべく、武庫川のダム計画の今後についてお伺いします。


 質問の最後は、第二名神高速道路についてです。


 阪神間は、太平洋ベルト地帯の中間に当たり、多くの東西交通道路が通っています。国道2号、43号、阪神高速は、芦屋市、西宮市、尼崎市を通り、名神高速は、西宮市、尼崎市、山陽道、中国道は、宝塚市、西宮市、伊丹市、国道171号は、西宮市、尼崎市、伊丹市を通っています。私の地元・川西市では、中国道が市の南部わずか1.5キロメートルを素通りしているにすぎず、猪名川町に至っては、その道路さえありません。したがって、川西市、猪名川町は、産業誘致よりも大阪市その他のベッドタウンとして住宅開発を中心に進めてきました。財政収入も、住民税、固定資産税等、堅調であったものが、最近の高齢化により余り多くを望めなくなり、産業誘致の大きな要因となる第二名神高速道路の建設を強く関係諸機関に働きかけてきたところです。


 既に猪名川町では、川西インターから役場へのアクセス道路の一部となる町道上野5号線がほぼ完成し、川西市では、県道川西インター線の用地買収が開始されており、いかに地元がこの道路の建設を待ち望んでいるか、おわかりかと思います。


 しかしながら、第二名神高速道路は平成10年に事業着手し、地元説明に入りかけたにもかかわらず、道路関係4公団民営化のため、平成13年以来、事業が中断し現在に至っております。その間、平成15年12月の国幹会議で有料道路事業での整備が決定し、昨年6月には公団民営化関連法も成立しました。また、道路公団においてもコスト縮減のための計画見直しが進められ、事業再開の下地が整ったのではないかと考えます。


 そこで、第二名神高速道路の現状と今後の見通し、また、地元の悲願である早期着工に向けての県の支援策についてお伺いします。


 「寿限無」という落語があります。「寿限無寿限無」で始まる恐ろしく長い名前をつけられた子供の噺でありますが、その恐ろしく長い名前ゆえ、簡単な会話でもこれまた恐ろしく長い時間がかかってしまうという噺です。で、この後は各位のご賢察にゆだね、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)


○議長(原 亮介)  井戸知事。


  〔井戸知事登壇〕


○知事(井戸敏三)  自由民主党議員団の加茂忍議員のご質問にお答えいたします。


 まず、地域づくりにおける県民局の役割についてです。


 県民局は、県民本位・県民ニーズに即した県政を推進するために設けられました。従来、ややもすると縦割りで、創造性や地域課題の解決が本庁レベルでないと行われにくかった実情から、出先行政機関を統合して一つの事務所として機能させ、地域的・現地的課題に対しては、県民局限りで解決・実施できる体制、いわば兵庫県内の分権的執行体制をつくったものであります。したがって、各県民局の地域固有の課題については、予算の直接要求や地域戦略推進費など、県民局が本庁とは独立して動き得る仕組みも用意しています。


 ところで、ご指摘のように、県民ニーズに即した現地的・地域的課題は、県の業務、市町の業務、両者にまたがり、協働して実施することが望ましい事業も多いことは事実であります。地域子育てネットワーク事業や県民交流広場事業などの地域づくり施策の展開は、まさしく地域の特性や実情に即したものでなければならないだけに、市町の既存施策や事業との調整が不可欠となります。


 こうした事業の実施の具体の展開に当たりましては、県民局と市町が協議の場を持ち、また現場である地域の皆様の十分な要望や意見を踏まえて進めていかねばならない、また、そのように進めていると考えております。


 今後とも、県民局においては、地域の総合行政機関として、県が現地に即してかかわるべき地域振興施策に積極的に取り組んでまいりたい、このように考えます。


 続きまして、地域づくりの目標設定についてです。


 21世紀兵庫長期ビジョンは、県民主役と地域主導のもとに、従来の行政の施策や事業のプランを推進するということだけではなくて、県民みずからが自分たちの行動プログラムをみずからがつくって、これをみずからが実践・展開していくという、これまでとは発想や手法を180度転換させた取り組みでもあります。


 このため、新しい地域づくりへの社会的実験とも言える試みでありますから、試行錯誤しながら実践を積み重ね、県行政と県民、そして県民同士のパートナーシップを築いていかなければならないと考えます。


 それだけに、地域夢会議における議論や地域ビジョン委員会の取り組みでも、ご指摘のように、時として具体性に欠けていたり、足元の実践活動につながっていない面があることも事実です。しかしながら、ビジョン策定から5年を経過し、阪神北地域でも、川西市や猪名川町の冒険広場プレーパーク、地産地消に向けた名物・名産の散策、ごみの再資源化など、新しい地域づくりへの動きが芽吹きつつあると言えるのではないでしょうか。


 ご指摘のように、地域目標の数値化が可能な場合には、これを設定することにより、より目標達成の取り組みが具体化することとなるので、望ましいことだと考えています。


 新年度は、これまでの成果や課題の上に現在の地域推進プログラムを総点検して、次期プログラムづくりに取り組むこととしております。ご提案のように、市町との役割分担を踏まえながら、今の長期ビジョンの進行管理指標であります美しい兵庫指標の地域版を検討することも含めまして、幅広く取り組みを促してまいります。


 続いて、食料自給率についてです。


 我が国の供給熱量ベースの食料自給率は、この40年間で73%から40%へと大きく低下しているのはご指摘のとおりです。その主たる要因は、食生活が変化し、自給可能な米の消費が減少する一方で、小麦や大豆など畜産物や油脂類の消費が増大したことにありますが、国内生産がその変化に品質、価格等の面で十分対応できなかったことも事実であります。食料自給率の問題は、このような意味で、食料消費の問題でもあり、また農業生産の問題でもある、このように両面の課題であると考えるべきだと認識しています。


 このため、消費の側としましては、「おいしいごはんを食べよう県民運動」等の米を中心に、大豆、野菜等を摂取する食生活への見直しを提唱していますし、あわせて、食品廃棄物の発生抑制等を進めるゼロエミッションの推進等を展開しております。


 生産の側から見ましたときには、実需者の求める加工適性を満たす大豆や麦の生産を奨励するとともに、飼料作物の自給強化を図っておりますし、また、高齢化や耕作放棄が進む中で、認定農業者や集落営農への支援を強化してきております。あわせて、遊休農地対策、地産地消の推進等の施策を講じてまいります。


 近年、中国が農産物輸入国に転ずるなど世界の食料事情も変化しつつある中、国や県の食料自給率は、水準自体を早急に向上させるには限界があると考えますが、それを提示することにより、生産から加工、流通、消費まですべての人に意識され、向上に向けた取り組みが促され、また、励みになると考えられますので、やはり食料自給率それ自体は大切な概念ではないか、こう思います。


 また、私たちの生活それ自体が食料危機に強いものになっていかなくてはなりません。例えば家庭菜園での食料の確保などは、人と自然とのふれあいを通じながら、食料危機にもつながる、そのような対策にもなります。このような点にも配意していくことが大切であると考えているところです。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。


○議長(原 亮介)  大平理事。


  〔大平理事登壇〕


○理事(大平一典)  私の方からは、武庫川ダム計画についてお答えをさせていただきます。


 昨年の台風23号の出水では、武庫川の上流部において大きな被害が発生いたしましたが、下流部においても、被災を免れたものの、危険水位に迫る洪水となっておりました。万が一、武庫川の堤防が破堤した場合に、はんらん原となる地域に人口・資産が集中している現状を考えるとき、早急に治水の安全性を高める必要があると認識しております。


 武庫川の治水対策などの河川整備計画については、武庫川流域委員会において、治水面はもとより、環境面、利水面など、多角的に議論していただいておるところでございます。現在は、台風23号による洪水の状況も踏まえ、治水計画の対象とする降雨量、計画流量などの基本的な事項を検討しており、いよいよ具体的な治水対策の議論に入る段階となっております。


 県といたしまして、議論を十分していただくために、要請された資料の提供や分析には協力しておるところではございますが、さらに、台風23号を上回る大きな出水の可能性が十分考えられるわけでございまして、ダム建設の有無も含め、できるだけ早く答申をまとめていただくよう、この1月に知事からも、直接、委員会に要請をしたところでございます。


 県といたしまして、速やかに答申をいただき、一日でも早く抜本的な河川整備に着手したいと考えているところでございます。


○議長(原 亮介)  陰山県土整備部長。


  〔陰山県土整備部長登壇〕


○県土整備部長(陰山 凌)  私からは、2点ご答弁申し上げます。


 まず、川西市の中央北地区皮革産業跡地利用に対する県の支援の問題でございます。


 川西市中央北地区の皮革産業跡地におきまして、川西市の方で、一時避難地となります地域防災拠点、広域防災拠点ではありませんが、市の地域防災拠点としての防災公園の整備について検討を進めておられます。


 この防災公園につきましては、阪神・淡路大震災を経験した本県といたしまして、避難地の確保、延焼防止等の効果などから整備・拡充は極めて重要であると考えていますし、国においても、その整備を重点的に支援しているところでございます。


 防災公園の整備手法といたしましては、国庫補助によります市施行の都市公園整備事業のほかに、独立行政法人都市再生機構の立てかえ施行によります防災公園街区整備事業もございます。県といたしましては、市の検討結果を待ってのことでございますが、市と連携し国や関係機関に要望するなど、できるだけの支援を行いたいと考えております。


 なお、本地区につきましては、皮革産業関係の工場跡地が多く、道路などの都市基盤施設が不十分な市街地であります。計画的な市街地整備が緊急の課題となっておりますことから、防災公園の整備をやる際には、この整備にあわせ、例えば土地区画整理事業による市街地整備を行うことなども市に提案してまいりたいと考えています。


 次に、第二名神高速道路についてでございますが、現在、中国道の宝塚付近におけます慢性的な渋滞の解消にも役立ちます第二名神高速道路は、平成15年12月の国土開発幹線自動車道建設会議におきまして、有料道路方式によりまして事業を継続することが決定されました。その後、道路公団では、縦断計画の見直しによります土工量の削減や暫定4車線に減らしての施工など、コスト削減の方策につきまして詳細な調査を行ってきたところでございます。このたび、6車線完成形で用地買収を行い、4車線で工事を施工するとの方針がまとまりました。民営化の議論のため中断されておりました地元設計協議を再開する運びとなりました。今月より、公団が地元対策協議会や自治会に順次説明に入ることを予定いたしております。


 今後、地元との協議が順調に進めば、順次、幅くいを打ち、用地測量を行いまして、早ければ、平成18年度から用地買収に着手する見込みでございます。


 県といたしましては、第二名神の早期整備に向けまして、アクセス道路となります県道川西インター線を引き続き整備いたしますとともに、工事用道路となります県道切畑猪名川線等の拡幅整備、県有地を活用した残土の受け入れを初め、地元調整や用地事務の受託など、積極的に支援していくことといたしております。さらに、早期完成に向けた事業費の確保と事業促進を引き続き国、公団に強く働きかけていく考えでございます。ご支援のほどお願い申し上げます。


○議長(原 亮介)  武田教育長。


  〔武田教育長登壇〕


○教育長(武田政義)  私から、子育てに関する教育について及び性教育についてご答弁申し上げます。


 子育てに関する教育は、本来、生活習慣や倫理観、自立心など、生きる力の基礎的な資質や能力を育成する上で重要な役割が期待され、また、果たしてきました家庭教育の中で行われるべきものであると考えているところでありますが、近年の都市化、核家族化、少子化、地縁的なつながりの希薄化など、家庭や家庭を取り巻く社会状況の変化の中で、家庭の教育力の低下が指摘されているところであります。


 こうした状況の中で、平成12年4月の中央教育審議会の報告「少子化と教育について」の中で、これからは社会全体で子供を育てていくという視点に立って、家庭、学校、地域社会が、それぞれの役割を果たしながら、一体となって取り組んでいくことの必要性が示されたところであります。


 学校におきましては、従前から、家庭科で家庭のあり方を考え、家庭生活は男女が協力して築くものであることや、子供の成長・発達に果たす親の役割などについて理解を深める学習を行ってきたところでありますが、この中教審からの報告を受けまして、さらに特別活動や総合的な学習の時間、道徳等でも子育てに関する教育を取り扱うこととなり、本県におきましては、異年齢集団による体験活動を取り入れたり、トライやる・ウィークでの幼稚園や保育所での保育体験等を実施しているところであります。


 今後とも、義務教育だけではなく、高等学校も含め児童生徒の発達段階に応じ、体験型学習等とも組み合わせながら、子育て理解教育という視点に立ち、児童生徒に、将来の社会人、親としての自覚をはぐくむ教育活動の展開を図ってまいりたいと考えているところであります。


 次に、性教育についてであります。


 学校における性教育は、人間尊重の精神を基盤として、児童生徒の発達段階に応じて性に関する科学的知識を理解させるとともに、児童生徒が健全な異性観を持ち、これに基づいた望ましい行動がとれるようにすることを目標として、保健体育科、家庭科、道徳、特別活動を中心に、学校教育活動全体を通じて行うものと受けとめているところであります。


 小学校では、体の発育・発達や男女の協力、中学校では、思春期における心身の変化と異性についての正しい理解や性感染症の予防、また、高等学校では、結婚と家族計画の意義や性に関する情報への対処など、児童生徒の発達段階や受容能力を考慮しながら、段階的に指導しているところであります。


 県教育委員会といたしましては、これらに加えまして、「生き方を学ぶ性教育」などの副教材を作成いたしまして、人間としての歴史が始まって以来、限りなく貴重で膨大な命を受け継いで今の自分の命があること、授かったかけがえのない命を大切にし、その命を次の世代に引き継いでいくことの意義などを指導しているところであります。


 一方、近年、性についての意識や価値観が多様化し、性の逸脱行動や若者の性感染症、人工妊娠中絶が増加している現状から、避妊について正しく指導することは、母体保護の観点からも必要であると考えているところであります。


 今後とも、児童生徒が適切な意思決定や行動選択ができるよう、人間としての生き方や子供を産み育てることの意義、あるいはすばらしさなど、心の教育に重点を置いた性教育の充実に意を用いてまいりたいと考えているところであります。


○議長(原 亮介)  加茂 忍議員に対する答弁は終わりました。


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○議長(原 亮介)  この際、お諮りいたします。


 本日の議事は、これをもって打ち切りたいと思います。


 これにご異議ございませんか。


  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○議長(原 亮介)  ご異議ないと認めます。


 よって、さように決します。


 次の本会議は、明4日午前10時から再開し、質疑、質問を続行いたします。


 本日は、これをもって散会いたします。


       午後3時35分散会