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大阪府 箕面市

平成18年 12月 定例会(第4回) 12月22日−04号




平成18年 12月 定例会(第4回) − 12月22日−04号









平成18年 12月 定例会(第4回)



         第4回箕面市議会定例会継続会会議録

12月22日(金曜日)

◯出席議員

    1番  牧野直子君         15番  名手宏樹君

    2番  増田京子君         16番  小林ひとみ君

    3番  中西智子君         17番  石田良美君

    4番  北川照子君         18番  上田春雄君

    5番  前川義人君         19番  松本 悟君

    7番  斉藤 亨君         20番  牧野芳治君

    8番  林 恒男君         21番  北口和平君

    9番  二石博昭君         22番  中川善夫君

   11番  上島一彦君         23番  牧原 繁君

   12番  永田吉治君         24番  田代初枝君

   13番  藤井稔夫君         25番  西田隆一君

   14番  永田よう子君

◯欠席議員

    6番  神田隆生君         10番  大越博明君

◯説明のため出席した者の職氏名

  市長       藤沢純一君    監査委員事務局長 林  清君

  政策総括監兼都市計画部長      農業委員会事務局長

           芝山邦雄君             坂本雅彦君

  政策総括監兼総務部長        選挙管理委員会事務局長

           井上雅司君             忽那 正君

  政策総括監兼市長公室長       教育推進部長   森田雅彦君

           重松 剛君

  人権文化部長   坂田 孝君    子ども部長    奥山 勉君

  市民部長     埋橋伸夫君    生涯学習部長   上西 彰君

  地域振興部長   井上隆志君    市立病院長    吉川宣輝君

  健康福祉部長   武藤 進君    市立病院事務局長 井上清希君

  都市環境部長   西尾末生君    消防長      矢野広二君

  出納室長     榎  壯君    水道部長     南 富治君

  教育長      仲野 公君

◯出席事務局職員

  事務局長     中腰勇雄君    議事課担当主査  赤木惠美君

  議事課長     長沢 均君    議事課主事    中野 満君

  議事課担当主査  清水宏志君

◯議事日程 (第4号)

  平成18年12月22日 午前10時開議

  日程第1 会議録署名議員の指名

  日程第2 一般質問

  日程第3 動議「箕面市長藤沢純一君不信任決議」

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          (午前10時 継続開議)



○議長(中川善夫君) ただいまより平成18年第4回箕面市議会定例会継続会を開議いたします。

 この際、諸般の報告をいたさせます。事務局長 中腰勇雄君



◎事務局長(中腰勇雄君) まず、議員の出席状況をご報告申し上げます。

 本日は、6番 神田議員及び10番 大越議員より欠席の申し出が参っております。したがいまして、本日の出席議員は23名で、地方自治法第113条の規定により議会は成立いたしました。

 次に、本定例市議会に付議される事件の説明員をご報告申し上げます。

   (以下報告)



○議長(中川善夫君) 次に、日程第1、「会議録署名議員の指名」を行います。

 本日の会議録署名議員は、会議規則第118条の規定により、議長において11番 上島一彦君及び14番 永田よう子君を指名いたします。

 次に、昨日に引き続き、日程第2、「一般質問」を行います。

 順次発言を許します。5番 前川義人君



◆5番(前川義人君) おはようございます。市民元気クラブ、前川義人です。私は、小学校における英語教育の拡充をというテーマで質問をいたします。

 日本人の英語力が近隣諸国に比べて低いというのは既に通説となっています。昨年、2005年7月から1年間に実施された英語を母国語としない留学生などを対象とした国際的な英語力判定テストであるTOEFLのアジア29地区の平均点のトップはシンガポールで、以下インド、パキスタンと続き、日本は最下位の北朝鮮の一つ上、28位のブービーとなっています。

 また、海外でも小学校段階から英語を必修として学ばせている国はふえておりますが、日本はこの点でもおくれています。この5月末の日経新聞によると、タイが1996年から1年生以上で必修にし、韓国は1990年から3年生以上で必修、中国でも2001年度から基本的に3年生以上必修としています。北京や上海は1年生から既に必修となっています。EUにおきましても、母国語以外に2つの語学を学ぶべきとし、ドイツでは開始学年は異なりますが大多数の州で既に必修化され、母国語にこだわりの強いフランスでも来年度から2年生から必修になるとされています。

 また、英語力を必要性の観点から見ますと、日本の企業の海外販売の依存度が一段と進み、11月17日付の日経新聞の報道では、日本の基幹産業の代表である自動車産業では、本年度9月中間決算の連結売り上げ高全体に占める海外売り上げ高の比率は、自動車大手6社合計で76パーセント、4分の3以上にまで上昇し、これまで内需型と見られていた製薬業界や化粧品会社などでも海外依存度が高まっており、上場企業全体でも11月10日までの決算資料の集計によると、海外依存度が50.6パーセントと国内販売を上回るまでになったとしています。

 今後、少子化で国内市場の長期的な伸びが期待できない中、企業がいち早く世界経済全体の成長と連動する収益構造の構築に向っているためとし、今後さらにこの傾向が強まるものと見られています。

 このため、企業での社員や新規採用者に対する英語力の要求レベルが上がってきており、私が勤務しました企業でも数年前から課長昇格の資格条件として、英語によるコミュニケーション能力を評価する世界共通のテストであり、企業、官公庁、学校などで2005年に約2,600団体が採用している、通称TOEICテストで、英会話力が日常会話で最低のコミュニケーションができるレベルの450点を習得していることが必須になっていました。部長資格要件としても、この450点を維持することが必須となっています。

 しかし、これなどはまだ要求レベルが低い方で、トヨタの係長昇格資格では、業務上でのコミュニケーションがとれるレベルの650点、旭化成、東京電力、ブリヂストンなどが新卒採用時700点を必須としています。また、日立の経営幹部候補者はどんな状況でのコミュニケーションでもとれるレベルの800点の習得を要求されています。

 こうした状況下に置かれている保護者が、子どもたちに小学校からの英語教育を切実に期待されるのも容易に想像がつくところです。

 また、海外で活躍したり、学んだりする人口も右上がりでふえ続け、本年度10月発表の外務省の海外在留邦人数調査結果では、海外勤務、留学、永住者など海外の在留者が17年度に初めて100万人を突破し、北米地域だけでもこの5年間で20パーセントふえ39万7,000人もの人数になったとしています。

 さらに、2004年を底に上昇に転じた海外旅行者も、JTBのまとめではこの年末には64万8,000人としており、今後リタイアをして海外でロングステイをし、第2の人生をエンジョイしたり、海外ボランティアに活動を計画する方も多く、こうした方面での英語力習得の関心も高まっています。

 この5月中旬に実施された小学校での英語教育の実施についての日経新聞社による20歳以上1,000人に対するインターネット調査では、小学校での英語教育の必要性について「賛成」「どちらかといえば賛成」が合わせて74パーセントに上るとなっています。

 こうした時代背景のもとで、世界標準語と言える実践的な英語力の涵養は、特にレベルの低い我が国の重要なテーマとなってきており、本年3月末に中央教育審議会外国語専門部会は、小学校での英語教育に関して、中学との円滑な接続を図る観点から高学年において必要性が高いとし、5年生から週1回程度必修化する必要性を提言しました。これを受けて文部科学省は、年内にも今後の取り組み方向性をまとめ、検討中の学習指導要領の改定時期に合わせた導入の検討を始めていると聞き及んでいます。

 ついては、以下3項目の質問をさせていただきます。

 小学校では英語の教師資格を持った先生が少なく、外国語指導助手AETの活用なくしては推進できないと思われます。当市では、過去に中学校において府内の市町村に先駆け、外国語指導助手を全校に配置したと聞いています。これに関して、市内の中学校における外国語指導助手の活用経過とその実績、これに対しての学校、保護者の評価はどのようなものだったのでしょうか。

 ことし3月に発表された文部科学省の発表では、既に全国の94パーセントの小学校が何らかの英語教育の取り組みを進めており、1年生度でも75パーセントに達するとしています。また、平均実施時間も6年生で13.7時間にふえているということですが、箕面市の小学校における英語教育の現状について伺います。

 市内各小学校での英語教育の検討経過と実施状況について。実施している場合、対象学年、年間平均授業数及びカリキュラムの概要を伺います。

 次に、小学校教員の英語教員資格の保有者数、保有率及び英語指導力の向上のためにどのような対応がとられているのでしょうか。また、小学校での英語指導助手の必要性と市内の英語指導助手の配置状況と英語教育に対する保護者の意見、要望はどのようなものなのでしょうか。

 最後に、今後の小学校の外国語教育のあり方について見解を伺うものです。

 先般、瀬川保育所にヒアリングにお邪魔したときに、朝のグラウンドに英語版のNHKラジオ体操の音楽が流れ、幼児たちが外国人の幼児と一緒にこれに合わせて伸び伸び、ごく自然に体操をしている場面を見ることができました。こうした幼児期からの自然な形での異文化接触こそ、国際性の涵養に役立つ第一歩と感心させられた次第です。

 小学校での英語教育においてそのねらいは、言語の吸収力が高く、臆せず会話ができる時期から英語になれ親しむこと、外人教師との触れ合いにより自然なコミュニケーション能力を体得し、中学校での効果的な英語教育につなげるベースを形成するものだと理解します。

 国は新年度とりあえず10校程度に1校モデル校を選び、五、六年生を対象とした必修取り組みをテスト開始する予定とのことですが、当市では13校中1校だけしかモデル校に選ばれず、市独自の全体的な取り組みが求められてきます。このため、中学校での実績からも、全校に1名の英語指導助手を配置する教育体制が必要であると考えるものです。

 我が国では既に60近い自治体が特区制度により小学校の英語教育の取り組み強化を行っています。大阪でも枚方市、寝屋川市、池田市、島本町がこれに取り組んでおり、そうした学校の状況を十分把握し、早期の効率的な推進を要望するものです。

 地方自治体にあっては、どうしてもグローバルな視点での課題検討や異文化接触の機会が少ないものですが、当市は国際交流協会を擁し、大阪外大や千里国際学園、大阪インターナショナルスクールなどの教育機関が存在し、英語の教育環境に恵まれています。今後、こうした機関とも連携し、また海外経験が豊富で実践的な英語力にたけた市民の協力なども仰いだ小学校英語教育の施策展開をあわせて要望し、私の質問とさせていただきます。



○議長(中川善夫君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。教育推進部長 森田雅彦君



◎教育推進部長(森田雅彦君) ただいまの前川議員さんのご質問の小学校における英語教育の充実に対しまして、ご答弁いたします。

 国際社会の進展の中にあって、英語力の必要性を踏まえてのお尋ねですが、平成18年2月の中央教育審議会教育課程部会審議経過報告では、国際化、情報化、科学技術の発展の中で社会や経済のグローバル化が急速に進展し、異なる文化・文明の共存や持続可能な発展に向けての国際協力が求められるとともに、人材育成面での国際競争力も加速していることから、学校教育においても国家戦略として取り組むべき課題として外国語教育を上げています。

 このことを受けて、小学校の英語教育の充実について1、小学生の柔軟な適応力を生かすことによる英語力の向上、2、グローバル化の進展への対応、3、教育の機会均等等の観点から、その充実を図る必要があることが示されており、指導者、教材、教具などこれを支える条件整備を図ることが必須の課題であるとされています。

 そこで、まず第1点目の中学校における外国語指導助手の活用経過と実績についてですが、本市においては、平成10年度に他市よりもいち早く全中学校に外国語指導助手、いわゆるAETを配置し、英語教諭とチームティーチングの授業を行ってきており、その結果、生きた英語に触れられることにより、英語に対する興味、関心が高まり、本市が実施した学力実態調査でもすべての観点で全国平均を大きく上回るなど成果を上げており、生徒、保護者からも高い評価を得ています。

 次に、箕面市の小学校における英語教育の現状についてですが、小学校の英語活動は教科としてではなく、平成11年度から総合的な学習の時間の国際理解教育に関する学習の一環として、各校の特色を生かしながら中学校配置のAETや地域にお住まいの外国籍の人、あるいは英語に堪能な人たちのご協力を得ながら取り組んできましたが、活動内容や授業時数、取り組む学年においても学校間で格差がありました。

 そのため、平成18年4月に「箕面市小学校英語活動の今後の方向について」をまとめ、箕面市全体の小学校英語活動の目標を、英語活動を通じてコミュニケーションを図ろうとする態度の基礎・基本の育成を図るとともに、外国と自国の文化への興味を育て、英語を使い、楽しさを体験させることとし、めざす子ども像として、外国の文化にも自国の文化にも興味、関心を持てる子ども、英語について親しみを持てる子ども、中学校からの英語学習に夢を持って取り組める子ども等としました。

 また、総合的な学習の時間を活用して実施することから、実施学年を3年から6年とし、各学年、年間約15時間を実施目標時間としました。

 カリキュラムについては、教育センターの研究員制度を活用し、各小学校から1名以上研究員を募集するとともに、中学校配置のAETも講師として、また大学教授をスーパーバイザーとして指導、助言を得ながら、本年度は3年生、4年生用のカリキュラムを作成しています。作成したカリキュラムについては、3年生と4年生でそれぞれ1校ずつパイロット校を選定し、研究授業を実施しながら検証を行い、市内各小学校で進めようと考えています。

 小学校教員の英語指導力の向上のための対応としましては、本市小学校教員の英語免許取得者が約10人、3パーセント程度ですので、英語活動の推進を担う教諭が教育センターの小学校英語活動の研究員として研究を進めるとともに、夏期の教育センター研修の充実を図っています。

 次に、小学校の英語指導助手の必要性についてですが、北摂各市とも小学校専任のAETを複数名配置しておられますが、本市においては専任配置には至っておりませんが、さきにお答えしましたように、中学校配置のAET及び地域の人たちのご協力を得ながら進めており、保護者や児童の英語教育に対する関心も年々高く、その充実を求める要望もありますので、平成19年度から国が検討している小学校英語教育条件整備推進プランに基づく10校当たり1名配置予定のAETに加え、順次、配置に努めていきたいと考えています。

 次に、3点目の今後の小学校での外国語教育のあり方についての見解についてですが、さきの小学校英語活動の今後の方向としてまとめましたように、教育委員会といたしましても、小学校英語活動を通じて相手を理解したり、自分を表現することの楽しさを実感を持って体験させることが重要であると考えるとともに、英語や外国の文化を理解するだけでなく、国語力の向上、我が国の文化の理解、国際社会を生きる日本人としての自覚の育成にも相乗的に資すると考えています。

 そのためにも、小学校専任のAETを配置し、小学校英語活動の充実を図るとともに、市内共通のカリキュラムを作成し、学校間の取り組みの差をなくしていきたいと考えています。

 また、小中一貫教育の推進の意味からも、小学校英語活動と中学校の教科としての英語との連携が必要と考えており、小学校の英語活動でさまざまな体験活動を通じて、興味、関心を抱いた子どもたちがスムーズに中学校の英語の授業に入れるよう、聞く活動、話す活動などの実践的コミュニケーション力の育成を図る授業の充実に努める必要があり、今後とも小学校英語活動の充実を、さまざまな方々の協力、支援を得ながら図っていきたいと考えています。

 以上、ご答弁といたします。



○議長(中川善夫君) 次に、1番 牧野直子君



◆1番(牧野直子君) おはようございます。無所属クラブの牧野直子です。2項目にわたって質問させていただきます。

 まず1項目め、箕面市の就労支援策について5点にわたって質問いたします。

 最近、いざなぎ景気並みに景気が回復したと政府が発表いたしましたが、世論調査の結果では、約8割の方がその実感を持てないでいるという報道が先日なされていました。

 老年者控除の廃止やさまざまな税制面での優遇措置が廃止され、所得は変わらないのに生活に圧迫感を感じている人がふえています。全体にセイフティネットがほころび始めているようです。政府の見解と異なり、厳しい条件で働かざるを得ない人々がふえているのが現実ではないでしょうか。

 先日、テレビで2回にわたって、シリーズで「ワーキングプア」の現状が放映されていました。職を転々としているうちにとうとうホームレスになってしまった若者、妻が特養に入所したため年金をすべてつぎ込み、自分の生活を支えるために仕事を1日たりとも休めない70代の男性、離婚後、幼い子どもを育てるために仕事をかけ持ちし、かろうじて生計を立てている20代の女性、夫と死別した後、自営業が成り立たず店を閉め、子どもの家に引き取られる女性など、生活保護以下の生活を余儀なくされている人々がふえています。

 番組の中で、経済評論家の内橋克人さんが「これからの社会は貧困者がマジョリティーになるときが来るでしょう」とおっしゃっていました。

 このような厳しい状況にあって、安定して働ける職場を見つけるということは容易ではありません。箕面市民の労働環境、就労状況はどうなのでしょうか、気になるところです。

 箕面市には労働相談窓口で就労相談に当たっているとのこと、また就労支援センターがあり、シルバー人材センターでも高齢者の相談に当たっているとのことです。そして、障害者雇用支援センターを早くから開設し、障害者の就労支援にも力を入れてきました。

 まず1点目、相談窓口から見える就労の実態や課題についてお聞きします。

 市内の相談機関としてどのようなものがあり、どのような実績を上げておられるのか。その活動内容と相談窓口から見える就労の実態や課題についてお答えください。

 2点目、就労困難者への対応についてお伺いします。

 非正規雇用ですぐに解雇され、職場を転々とする人々がふえており、年齢が上がるにつれ求人も少なくなっていくという悪循環が格差社会を助長しています。特に母子家庭や高齢者や障害者、また若い人の就職も厳しいと言われています。このような方々への対応はどのようにされているのでしょうか。

 大阪府では就労困難者への取り組みに力を入れており、大阪府独自の政策として各市に地域就労支援センターを設置していると聞いています。大阪府内に77カ所の地域就労支援センターがあり、地域就労支援コーディネーターが112名で、2005年度実績では相談件数は1万2,218件、就職者数は999名だったそうです。箕面市にある地域就労支援センターの取り組み、活動実績についてお聞かせください。

 また、生活保護の相談の窓口でも就労支援の専門ケースワーカーを今年度配置していますが、どのような取り組みがされているのでしょうか。

 3点目、大阪府の就労支援策との連携と情報提供のあり方についてお伺いします。

 私は先日、大阪府の職員から府の就労支援の取り組みを聞き、現地を視察いたしました。まず和泉市にある大阪府立南大阪高等職業技術専門校と、堺市にある障害者職業能力開発校を見学しましたが、どちらも授業料や受験料は無料で、高度な技術を習得することができ、高い就職率で、中には訓練途中で就職していく生徒もあると聞きました。

 また、訓練中には雇用保険の失業手当給付が延長されるそうです。大阪府では職業訓練と企業での実習を組み合わせた、いわゆるデュアルシステムにより、若年層の就職を支援しているとのことでした。できるだけ早期にこのような機会に出会うことによって、安定した仕事を手に入れることができます。

 また、大阪府立労働会館エル・おおさか内に、大阪仕事館を設置し、「ジョブプラザ」を設けて主に就労困難な方の相談や講座を開いています。とりわけ若い人たちのための「JOBカフェ」は人気があり、1日当たり150人から200人の来館者があるというお話でした。民間の人材派遣会社に委託していますが、若い人が抵抗なく立ち寄れる雰囲気でした。

 このように、大阪府の就労支援策はかなり充実していると言えますが、就労については箕面市としてこれらの大阪府との連携が重要であると考えます。相談窓口に来られた方に情報提供することはもちろんのこと、潜在的な求職予備軍の方々へのこれらの施設の存在や就労支援策を知らせる必要があります。また箕面市の中での連携も欠かせません。とりわけ進路指導に当たる学校の先生方にはぜひとも知っていただきたいものです。特に若い人たちへの情報提供については、さまざまな機会を通じて広報していくべきだと考えますが、見解をお伺いします。

 4点目、庁内の連携についてお伺いします。

 男女協働参画課でも女性のための相談窓口を設置しており、就労に関する相談も多いのではないでしょうか。また老人福祉センター、松寿荘では、最近60代の男性の利用がふえ、「シルバー人材センターに行っても仕事がないのでここに来た」という声がよく聞かれるそうです。老人福祉センターで囲碁、将棋、マージャンなどで1日過ごすという生活が定着している方も、もし積極的に働く機会があれば仕事につきたいと思っておられる、潜在的な求職者が多くおられると思います。

 団塊の世代のリタイアの時期を迎えようとしていますが、高齢者の就労については、今後シルバー人材センターや市民活動センターなどとの連携も必要です。市民活動センターではコミュニティビジネスや企業支援に力を入れています。箕面のまちの中で新たな仕事をどう開拓していくかも大事な課題であり、そのためにも市の横断的なネットワークが欠かせないと思いますが、市の見解をお聞かせください。

 最後に、今後の方向性と可能性についてお伺いします。

 これまでは、労働部門はどちらかというと国や府の仕事でした。しかし、現場でさまざまなニーズをつかんでいるのは何といっても市町村であり、市としての就労支援策がクローズアップされています。就労支援のコーディネーターとしての役割が求められていると思いますが、市の今後の取り組み姿勢についてお聞かせください。

 次に、ごみ処理基本計画改訂版の策定プロセスについて、これも5点にわたってお伺いします。

 1998年、平成10年に策定された箕面市ごみ処理基本計画は、2012年、平成24年までの15年間の長期の計画となっており、おおむね5年おきに見直すこととなっています。このたび見直し作業が行われ、今年度中に改訂版がつくられようとしています。11月から12月にかけてごみ処理基本計画改訂版についてのパブリックコメントが実施されました。現在は、その意見も踏まえ改訂版の仕上げにかかっておられることでしょう。

 1点目、現行の基本計画と策定中の改訂版における策定プロセスの違いについてお伺いします。

 これまでのごみ処理基本計画と今回の改訂版とでは、その策定プロセスにどのような違いがあるのでしょうか。廃棄物減量等推進審議会、通称「ごみ審」では、事業系のごみの減量策が諮問され、答申が出されました。改訂版にはその答申が反映されてはいますが、ごみ処理基本計画そのものについての議論は、ごみ審の中で十分にされているとは言いがたい状況ではないでしょうか。

 ごみ審には学識経験者や、事業者、市民委員など多方面のメンバーがそろっておられます。本来なら改訂版の前に、これまでの検証をし、その結果をまとめ、審議会で議論をし、計画を見直していくという順序だと思うのですが、今回そのような経過を踏まえて策定されているとは言えません。今回の改訂版の策定プロセスについてお答えください。

 2点目、改訂版策定のためのデータ収集についてお伺いします。

 これまでの検証をし、改訂版を策定するために欠かせない、市民の方々への意識調査など必要なデータの収集については、残念ながらその調査費用を議会が認めなかったために、予算を伴わない形で基礎調査をせざるを得なかったのではないかと思われますが、どのような形で策定の土台となるデータを収集されたのでしょうか。また、その結果をどう分析されたのかお答えください。

 3点目、基本方針の決定とその根拠についてお伺いします。

 今回の改訂版を見て、全体的な印象としてごみ減量推進の立場に立っているのは当然ですが、その減量の基本方針として、3Rの原則に沿っているという割には、その具体メニューの中でリサイクルに重きが置かれているように感じられます。

 最近の考え方では、3Rとは1、リフューズ、2、リデュース、3、リユースと言われ、「リサイクル」は3Rから外されてきているということです。つまり、リサイクルは一度原料にまで戻し、加工し、再度製品化するため、コストとエネルギーを大量に必要とするので、一見ごみは減っても地球環境全体から見れば決していい解決方策とは思えません。3Rの思想を定着させるためには、経済システムの中に誘導策を持ち込むことが一番効果的です。

 容器包装リサイクル法の見直しの際に、製造コストに処理コストを上乗せした拡大生産者責任という真の意味での経済的手法の導入を求めて、自治体だけではなく多くの環境団体や消費者グループの法改正に向けての働きかけがありましたが、その努力もむなしく、経済界の強い反対からついに商品への処理コストの上乗せが実現しなかったのです。

 できるだけ環境に負荷をかけないものを使うというのがごみ減量の基本です。現行の容器包装リサイクル法のままでは、プラスチック製品など使い捨て容器がリサイクルを免罪符にふえる一方であり、限りないリサイクル社会が実現するだけで、真の意味での循環型社会からはほど遠いと言えます。

 発生抑制策であるリフューズやリデュースは、捨てない、買わない、持ち込まないという考えに立つことであり、そのためには消費行動を変えていくことが求められます。消費者意識を変え、ライフスタイルを変えることがごみ減量の基本とも言えます。そのためには、資源循環化だけではなく、地域振興政策、環境政策、コミュニティ政策部門などとも連携が必要となるでしょう。

 箕面市のごみ処理の基本的な考え方について改めて問うとともに、その議論がどこでどのようにされたのかお聞かせください。

 4点目、ディスポーザーの導入推進の論拠についてお伺いします。

 今回の改訂版の中に、生ごみを台所で処理し下水に流すディスポーザーについて、積極的に評価する記述がされています。最後の廃棄物行政の未来像のところでも、そのほとんどがディスポーザーの記述で締めくくられています。市として、いつ、このような考えに至ったのでしょうか。

 ディスポーザーについては最近さまざまなタイプのものが商品化されており、確かに廃水処理装置を装備したものも発売されていますが、依然として従来型の下水にそのまま流すタイプのものもあり、この場合は下水処理に多大の負担をかけることになります。それらの導入に際しては、厳しくチェックし、規制する制度や仕組みが確立していない中で、安易にディスポーザーを認めることは大いに問題があると言わざるを得ません。ディスポーザー導入についての市の見解を求めます。

 5点目、今後の決定までの作業と計画策定後の検証のシステムについてお伺いします。

 ごみ処理基本計画策定後、その具体メニューと目標年次が計画の中にありながら、その多くを未達成の状況で家庭ごみのごみ袋有料化というメニュー外の方針が決定され、進められたという経緯があります。ごみ処理基本計画の進捗管理についての反省点についてお答えいただきたいと思います。

 また、計画がどのように実行されるのか、進行管理と検証システムが不可欠であると考えますが、どのような検討をされているのでしょうか。計画の実践についてはごみを排出する側の市民や事業者、庁内の推進体制が必要であり、その検証についても市民、事業者、行政職員の参加のもとに行われる必要があると考えますが、市の見解をお聞かせください。

 以上、2項目にわたっての質問です。真摯なご答弁をお願いします。



○議長(中川善夫君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。地域振興部長 井上隆志君



◎地域振興部長(井上隆志君) ただいまの牧野議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。

 まず、第1点目の箕面市の就労支援策についてのお尋ねですが、内閣府が10月に発表した月例経済報告によりますと、全国的な情勢として「企業収益は改善し、雇用情勢は厳しさが残るものの、改善に広がりが見られる。」とされていますが、就労形態が多様化し、パート、アルバイト、派遣職員、契約社員等の非正規雇用が拡大している中で、若年者については失業率が相対的に高まる傾向にあります。

 また、大阪府における10月の完全失業率は、全国平均を上回り、雇用情勢は依然厳しい状況が続いていると言われております。

 こうした状況の中、大阪府では産業の再生や雇用の創出、確保に向けた取り組みを推進するとともに、就職困難者に対する雇用・就労支援や、若年無業者の就職支援、職業能力開発などの施策を推進し、雇用・就労環境の改善に向けて取り組まれています。

 本市においても、大阪府やハローワークとの連携のもと、地域就労支援事業として萱野中央人権文化センター、桜ヶ丘人権文化センター、市役所の商工観光課の3カ所に地域就労支援センターを設置し、それぞれに地域就労支援コーディネーターを配置して、相談活動や情報提供などを行うとともに、職業能力開発のための各種パソコン講座や、「1日ハローワーク」などの就労支援事業を実施しています。

 そのほか、関係機関として、箕面市障害者事業団や箕面市シルバー人材センターが、それぞれ就労や雇用に関する相談業務等を実施しています。

 相談窓口から見える就労の実態と課題についてですが、まず3カ所の地域就労支援センターの平成17年度の相談件数は26件で、その内容は正職員として安定した職につきたい、事務的な仕事につくためパソコン講座を受講したい、職業訓練校の情報を教えてほしい、母子家庭向けの就職あっせんはあるのかなど、さまざまな内容となっており、中高年齢者の相談が9件で一番多く、次に障害者が7件、そして若年者、母子家庭の母親等の順となっています。

 また、「1日ハローワーク」における就職相談も、平成17年度は20件あり、そのうち7名の方が就職されました。

 働く意欲、希望がありながら、雇用・就労を妨げるさまざまな阻害要因を抱える方々、いわゆる就職困難者と言われる中高年齢者、障害者、母子家庭の母親のほか、近年リストラによる失業中の方や、パート、アルバイト、契約社員など身分保障が不安定な非正規雇用の方々の相談が多い状況にあり、今後ともこれら就職困難者の方々に対する就労支援が大きな課題であると認識しています。

 次に、就労困難者への対応についてですが、地域就労支援センター等における相談業務や情報提供のほかに、就職に向けてトライできるきっかけづくりを支援するため、本年9月8日から1週間を「仕事応援トライアルウイーク」と位置づけ、若者と保護者のための就職相談会や、職業体験講習会を開催するとともに、池田公共職業安定所と連携し、「1日ハローワーク」を開催し、求人票の掲示や職業相談、適性検査など、就労に関する情報提供や支援を実施してきました。

 また、職業能力開発として、一般パソコン講座と障害者パソコン講座を開催しており、平成17年度は一般パソコン講座参加者65名のうち5名が就職に結びついています。今年度は少しでも多くの方々に受講していただくため、夜間コースを設け開催しています。

 障害者パソコン講座については、講習前に個人面談を実施し、障害の種別、程度、パソコン技術のレベル等個人別のカリキュラムを作成して開催しており、今年度は6名の参加がありました。

 また、生活保護の窓口に配置した就労支援相談員については、被保護世帯の自立を促進するため、稼働能力があり、就労阻害要因がないにもかかわらず就労できていない人や、転職により増収及び収入の安定を図る必要がある人に対し、就労情報の提供や助言、指導などの就労支援を行っています。

 次に、大阪府の就労支援策との連携、情報提供のあり方についてですが、大阪府は昨年10月に大阪仕事館をオープンし、若年者や中高年齢者等の就職困難者等を対象に、就職相談やカウンセリング、セミナーの開催、職業紹介など就労支援に関するワンストップサービスを提供しています。

 とりわけ若年者の就業率が高どまりしている中で、若年者を対象とした「JOBカフェOSAKA」や若年者就労自立支援センターの存在意義は大きく、大阪府との連携は市の施策展開を図る上でも極めて重要であると認識しており、日常的な就労相談業務はもとより、さまざまなイベントの機会などを通じてPRするとともに、「1日ハローワーク」などを本市の事業の中で、「JOBカフェOSAKA」の職員を招いての就職相談会や大阪府職員による職業適性検査などを実施してきました。

 今後も引き続き、大阪府と関係機関と連携を図りながら、就職困難者等にとってより効果的な就労支援策を実施するとともに、市広報紙はもとより、さまざまな機会を通じて情報提供に努めたいと考えています。

 次に、市内、庁内の連携についてですが、就職困難者等の就労支援には、庁内関係課との連携が欠かせません。このため、本市では子ども支援課をはじめ、男女協働参画課、地域福祉課など庁内の関係課はもとより、池田公共職業安定所や箕面市障害者事業団、箕面市シルバー人材センターの職員で構成する、箕面市地域就労支援個別ケース検討会議を設置し、就労支援に関連する課題解決や横断的な調整ができる体制を整備しています。

 また、起業支援については、箕面商工会議所との連携により、「新規創業セミナー」を開催しており、ことしは合計5日間にわたる連続講座を開催し、新規創業をめざす33人の方々に参加をいただきました。今後も起業支援はもとより、NPOやコミュニティビジネスの活性化も視野に入れ、庁内関係課や市民活動センターとの連携も検討していきたいと考えております。

 最後に、就労支援をめぐる今後の方向性と可能性についてですが、ご指摘のとおり、雇用・就労対策は、これまでは労働行政として国及び都道府県の事務とされてきました。しかし、地方分権の流れの中で雇用対策法が改正され、市町村は国の施策と相まって地方の実情に応じて雇用に関する必要な施策を講じることが求められるようになり、大阪府との連携のもと、地域就労支援事業を推進しているところでございます。

 しかしながら、雇用就労支援は市単独での事業展開は難しいものであり、地域就労支援センターでの相談窓口としての機能等を充実させるとともに、国、府、池田公共安定所等の関係機関との連携をさらに強化し、事業の充実を図っていきたいと考えています。

 以上、ご答弁といたします。

 なお、ご質問のうち他の部局に係ります事項につきましては、所管部長からご答弁いたします。



○議長(中川善夫君) 都市環境部長 西尾末生君



◎都市環境部長(西尾末生君) ただいまの牧野議員さんのご質問のうち、都市環境部所管に係りますごみ処理基本計画改訂版の策定プロセスについて、ご答弁いたします。

 まず、現行の基本計画と改訂版の策定プロセスの違いについてですが、現行計画は廃棄物処理法第6条第1項の規定により作成することとされている基本計画について、旧厚生省から平成5年に策定指針が出された後も、本市においては策定がおくれていたことから、平成8年度に廃棄物減量等推進審議会から早期に作成するよう指摘を受け、平成9年度庁内調整を経て策定し、同審議会に報告をしました。

 一方、今回の改訂版は今年度当初から現行施策の体系的な検証に着手し、各種市民意見を取り入れる場を持ちつつ、課題の抽出、見直し施策案の検討を行い、専門家から助言を受けた後、全庁各課に対する意見紹介などの庁内調整を経て、素案の策定に至っています。

 特に、市民参加の視点から申し上げますと、改訂版は箕面市廃棄物減量等推進審議会からの事業系ごみに関する答申及び基本計画全般に関する意見、資源循環モニター懇談会からの提言、ごみ減量に関する市民提案などに加え、日常的に電話や来庁などにより、市民から担当課に寄せられる要望等の分析結果、市民満足度アンケート調査結果等を踏まえながら素案を策定しています。また、先般、素案に対しパブリックコメントによる意見募集を行ったところです。

 次に、改訂版策定に当たってのデータ収集についてですが、ごみ処理実績等の数値については、毎年度作成している「廃棄物行政の概要」にデータを蓄積していますので、その他の統計等も含め改めて体系的な分析を行い、施策の成果検証に不可欠な基礎データを得ています。

 ご指摘の市民の意識調査については、市民生活に密着した廃棄物行政においては非常に重要なものであるとの認識のもと、市民満足度アンケート調査を最大限活用してデータを得たり、資源循環モニター懇談会、市民提案募集などにより、市民の生の声を聞くなど、限られた人的・財政的資源の中ででき得る限りの情報収集に努めてきました。

 次に、基本方針の決定とその根拠についてですが、改訂版では現行計画に比べ、より現実路線へと若干の方向転換はしていますが、「ごみを出さない暮らし、ごみをつくらないまち箕面」を将来像に掲げ、市民、事業者、行政が互いに協力し、快適な環境のまちづくりをめざすという現行計画の理念は依然継承し、今後もさらに推進していく姿勢です。

 ご指摘のとおり、排出されたごみの処理は、リサイクルを含めて、いわゆる「下流対策」であり、ごみ問題はその「上流」、すなわち発生への対策も重要です。改訂版においても、その基本理念が揺らぐことはなく、市がリデュース等の上流対策に取り組むことの重要性は認識していますが、啓発という側面的な施策を超えて、発生抑制に対する施策に取り組んだ場合、市という地域的に限られた枠組みの中で、期待できる効果は限定的であり、かつ効果が数値としてあらわれるまでには時間がかかります。

 また、「リフューズ」についてですが、「リフューズ」とは過剰包装の「辞退」、環境負荷の高い商品の購入「拒絶」などを指す言葉ですが、消費者一人一人のこのような購買傾向が製造事業者、販売事業者にフィードバックされ、製品の製造、販売工程まで反映されて「リデュース」、つまり発生抑制に至るにも時間がかかります。

 さらに、大規模な事業者が製造する商品は、広く全国的に流通するため、本市が単独で施策を実施しても、その効果はごく限られたものとなると考えられます。

 ごみの減量、資源化は市として喫緊の課題であり、特に平成24年度を目標年度とする本基本計画にあっては、リフューズ、リデュースが重要であるという認識を持った上で、一定の効果が得られる施策を行うことがより現実的であり、かつ高い費用対効果が得られるものと考えています。

 次に、ディスポーザーについてですが、まず検討の経過について申し上げますと、資源循環モニター懇談会の活動報告書において、その有用性と検討の必要性について示唆をいただき、検討の俎上に乗せることとなったものですが、市内新築マンション等への設置が進みつつある昨今の状況に鑑みますと、その影響等について行政として考証していくべき時期でもありました。

 ディスポーザーといえば、生ごみを粉砕してその汚泥を直接下水に流す「直接投入型」を思い浮かべ、水質汚染、下水道への負荷増大というマイナスイメージが先行する向きもありますが、国土交通省が実施した実証実験では、この直接投入型でも下水道事業における費用増大と清掃事業の費用削減効果を相殺した結果、行政コストは減少し、かつライフサイクルアセスメントによる評価においても、環境負荷は従来のごみ処理とほぼ同等であるとの結果が出ています。

 現在、本市が設置を認めている排水処理システム付きディスポーザーは、この直接投入型ディスポーザーに生物処理槽、または固液分離装置を付加したものであり、下水道へ流入する汚濁負荷が増大しないことが基本となっていますので、直接投入型に比べ経済性が高く、環境負荷軽減にも資するものです。

 このような基本的認識の上で、改めてその功罪について考えますと、ディスポーザーは生ごみを目の前から消し去るため、排出抑制効果が高く、さらに臭気の発生が皆無で、衛生保持効果が高いなど、使用者にとって利便性が高いものです。また、高齢者世帯の増加など、必要となる排出ごみの軽量化等にも役立つなど利点が上げられる一方で、幾ら生ごみを出してもすぐに消え去ってしまうため、保管や排出に対する負担感がなくなり、排出抑制に対する意識が低下するという危険性があります。

 改訂版では、ディスポーザーの導入を積極的に推進するということではなく、課題は課題として認識し、その上で普及の度合いと減量効果への寄与を見ていく必要があるとの姿勢です。これは、ディスポーザーがその利便性ゆえに自ずと普及していく中、排出抑制意識の低下という危険性をはらんでいたとしても、行政としては普及を阻止することはできず、啓発や他の施策のあり方を見直すなどの方策を講じる必要があるためです。

 このように考えますと、排水処理システム付きディスポーザーは課題はあるものの、ごみの発生抑制及び地球環境全体としての環境負荷軽減に資するものであり、現行計画から継承する「ごみを出さない暮らし、ごみをつくらないまち箕面」の理念とそごを来たすものではないと認識しています。

 最後に、改訂版決定までの今後の作業と計画策定後の検証のシステムについてですが、現在、パブリックコメントや審議会等の意見を参考に素案の修正作業を行っており、来年2月末ごろに最終的に確定する予定です。

 現行計画では、毎年度の実績値の検証は行っているものの、特に事業系ごみについては基本計画に沿って、体系的に検証するまでに至っておらず、施策の多くが未達成、もしくは未着手のまま8年を経過することとなりました。改訂版では、その反省を踏まえアクションプランを策定し、計画の残り期間6年間を前・後半3年ごとに分けて、施策の優先順位づけを行います。

 また、毎年度の事業計画の策定は、行政評価を経て予算化、議会での審議というルールの中で施策を具体化していくことになることはもちろんですが、毎年度の進捗状況を「廃棄物行政の概要」等によって市民に公表し、市民、事業者も参画する審議会への報告も含めて検証を行い、その結果をフィードバックしていきたいと考えています。

 なお、計画策定後の進捗状況検証につきましては、施策及び事業単位では行政評価において、環境全般に関する調整では環境配慮推進員会議において、それぞれ役割に応じた検証を行い、これら各種の検証結果を有機的に組み合わせて、きめ細かな事業実施に努めていきます。

 以上、ご答弁といたします。



○議長(中川善夫君) 次に、3番 中西智子君



◆3番(中西智子君) 市民元気クラブの中西智子です。

 ひとり親家庭の現状と支援策について、とりわけ今回はシングルマザーの支援策について一般質問いたします。

 昨今、離婚や未婚、非婚、その他の理由によりひとり親家庭が増加しています。厚生労働省の全国母子世帯等調査では、2003年には122万5,400世帯に上り、5年前の調査から28.3パーセントの増加となっています。少子化対策としての子育て支援がさまざまな角度から検討されており、この20日に内示されました2007年度政府予算の財務省原案では、乳幼児への児童手当拡充や育児休業給付の引き上げなどが盛り込まれているものの、一方では生活保護費の母子加算廃止に向けた減額が示されています。また、2008年度からは児童扶養手当が削減されることになっており、シングルマザーの生活苦にますます拍車をかける状況となっています。

 政府は児童扶養手当削減の代替として、就労支援策の充実を打ち出していますが、2004年の厚労省の国民生活基礎調査では、シングルマザーは83パーセントが就業しており、そのうち常用雇用者が39.2パーセント、臨時・パートは49パーセントとなっています。また、平均所得は224万6,000円、世帯人員1人当たりの平均所得は86万8,000円です。これは一般世帯の平均所得が579万7,000円、世帯人員1人当たりの平均所得203万4,000円と比べるといかに低い水準にあるかがわかります。

 シングルマザーの大半は就労しているけれども、貧困率が高く、いわゆるワーキングプアの状態にあるということです。職業能力を高めたいと思っていても、子育てと仕事に追われるため、学習に割く時間がないという現状をいかに解決していくかが課題の一つとなっています。

 さて、母子家庭の生活が厳しいのには、以下のような社会的、経済的背景があります。

 男女の性的役割分業という既成概念から、結婚、退職、出産というライフサイクルの中で、労働の位置づけが一時的、または家計補助的となっていたこと。シングルマザーが多様なライフスタイルの一つとして社会的に位置づけられてこなかったため、支援の対象という視点が弱かった。再就職や短時間の正規労働など、子育てしやすい労働条件が整っていないため、パート就労を余儀なくされるという問題。子どもを養育している母親の責任が重く、もう一人の親である父親の責任が社会的に追及される仕組みが整っていないこと。子どもの人権保障の立ちおくれ、子どもの自立に向けた支援策とそのために母親の自立が不可欠であるという視点が希薄であったこと。

 これらの背景を考慮し、さまざまな人や社会との関わり、支えを通して自立をとらえることが大事であり、だれでも自分らしい生き方を選択でき、人らしく生活できる。子どもはだれもが平等の機会を与えられ、健やかに育つ権利があるという人権が保障される社会の構築に向けて、シングルマザーの支援を位置づけるべきであると考えます。

 2002年3月、政府は母子家庭等自立支援対策大綱を策定しました。この趣旨を受けて、同年11月に母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律が成立しました。きめ細やかな福祉サービスの展開と自立の支援を核とした子育て支援、就業支援、養育費の確保、経済支援などの総合的な対策のため、国、地方公共団体における自立支援体制の整備が規定されました。

 国の定めた基本方針に則して、2004年大阪府母子家庭等自立促進計画が策定され、各市町においてもひとり親家庭を支援する総合対策プランが策定されています。しかし、残念ながら箕面市においては「箕面市新子どもプラン」の中で、付記として母子家庭等自立促進計画関連事項という形で、わずか3ページだけ記載されているにとどまっています。

 これでは、箕面市がひとり親家庭、とりわけシングルマザーの深刻な現状をどのように受けとめ、検討しているのかがわからないため、順を追って質問していきたいと思います。

 1、シングルマザーを取り巻く現状把握について。

 例えば、吹田市では「吹田市母子家庭等自立促進計画」の中で、母子世帯数の推移、児童扶養手当受給者数の推移、同受給者の状況、生活保護受給母子世帯数の推移や同世帯平均の所得、留守家庭児童育成室の入室児童数の推移などから、市営住宅応募状況ほかの多角的な分析が記されています。また、ひとり親家庭に対するアンケート調査を無記名返送で実施し、その結果の概要をまとめて公表しています。

 当事者の支援策を検討するときに、まずこのような詳細な実態調査が必須であり、実態を知らずして当事者に即した施策を実現することは不可能であると考えます。

 箕面市では、2004年に箕面市就学前保育に関する市民意識調査をまとめていますが、このデータからもひとり親世帯の実情が若干見えてきます。このデータはどのように活用されているのでしょうか。また、吹田市のような詳細な調査は検討されているのでしょうか。その上で、以下、母子家庭に対する具体的な施策についての質問です。

 2、子育て・生活支援について。

 夜間保育や休日保育の拡大についての検討はどのようになっていますか。留守家庭児童保育事業の推進、進捗はいかがでしょうか。

 まちづくり政策課主導で、市営住宅等供給・管理検討会を開催し、住宅困窮者の状況と今後の方向性を検討されているとのことですが、公営住宅の福祉枠確保の促進、進捗はいかがでしょうか。

 生活設計のアドバイスについてどのように実施されていますか。また、このほかシングルマザーの居場所づくりがとても重要です。互いに悩みを打ち明けたり、交流できる空間が必要であることもつけ加えさせていただきます。

 3、経済的自立のための就業支援について。

 レディースハローワーク「マザーズ」との連携はいかがでしょうか。当事者が活用し、就労に結びついている実態の把握はできているのでしょうか。関係団体との協力要請はどのように図られていますか。事業所への働きかけはどのように行っており、具体的に何社ぐらいに働きかけているのでしょうか。そして、どのような協力が実現しているのか、教えてください。

 また、就業に関する情報収集、提供はどのように実施されているのか。当事者の就労に関する相談件数や就労率はどうなっているのか教えてください。箕面市でのキャリアカウンセリングの実施状況等について具体的に教えてください。

 2006年度の母子家庭関連施策の市町村実施状況を見ますと、箕面市は自立支援給付事業の中で、自立支援教育・訓練給付、高等技能訓練促進費を支給していますが、この受給者数はどのぐらいでしょうか。

 また、自立促進計画を策定したことになっていますが、これはさきに上げた3ページのものと考えてよいのでしょうか。今後、母子自立支援プログラム策定員の設置についてどのように検討されているでしょうか。

 4、相談機能の充実について。

 離婚に伴う法的なアドバイス、例えば離婚給付、親権や財産管理、養育料などや子育てに関する相談、就業相談などの相談体制の充実はどのように図られているでしょうか。また、今後どのように推進しようとされているのでしょうか。相談窓口は日曜・夜間も必要ではないでしょうか。小さい子を抱えて大阪市内や池田市まで出かけるのは大変であるため、身近な箕面市内での相談体制が必要であると思われますが、どのように検討されているか教えてください。

 ともにエンパワーメントするために、ピアカウンセリングが重要です。この件をどのようにお考えでしょうか。

 5、経済支援について。

 例えば、東京都や他の自治体などでは、独自の支援策として児童育成手当を給付しています。経過措置があるとはいえ、生活保護費の母子加算廃止や児童扶養手当の削減に対し、市独自の施策をどのように検討していますか。

 市町村奨学金制度について北摂7市で比較しますと、豊中市、池田市、吹田市、茨木市は給付となっていますが、箕面市は貸与であり、専修学校は修業年限が2年以上という条件つきとなっています。

 また、実際に貸し付けを受ける時期についてタイムラグがあり、これは自立支援給付事業についても言えることなのですが、蓄えがない者にとっては一時的に持ち出す資金がないため、実際には制度を利用できない場合があります。このような問題を解消するための策について検討はなされているでしょうか。

 以上、シングルマザーの支援策について5点にわたって質問させていただきました。離婚や未婚、非婚を選んだ親に対し、身勝手だから仕方がないのではという声があります。シングルマザーの大半は身を粉にして頑張って子育てをしていますが、自立が困難で生活は苦しく、精神的、肉体的負担も少なくありません。必死で子どもの養育に取り組む親を冷ややかにながめるのか、社会全体で子育て、子育ちに手を差し伸べるのか。社会と私たち一人一人の人権意識が問われているのだと思います。理事者の真摯なご答弁を期待いたしまして、私の一般質問は終わります。



○議長(中川善夫君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。子ども部長 奥山 勉君



◎子ども部長(奥山勉君) ただいまの中西議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。

 まず、シングルマザーに係る現状把握についてですが、母子家庭の実態調査としては、「箕面市新子どもプラン」の策定に先立ち、その基礎資料として平成16年に次世代育成支援に関するアンケート調査を実施し、その中で児童扶養手当受給対象世帯791世帯に対して調査を行っています。調査項目としては、仕事と収入の状況、就労支援、住まいの状況、養育費、そして母子家庭に対する制度、施策に対する認知状況及び有用性についてを設定し、平成17年3月に母子家庭等自立促進計画の位置づけをあわせ持つ「箕面市新子どもプラン」を策定しています。

 なお、母子家庭に対する自立支援策については、母子家庭に絞った経済的支援、子育て支援、就労支援、そして情報提供や相談機能の充実が求められますが、全般的には「新子どもプラン」に掲げた子育て支援施策等を推進する中で図られていくものであり、そうした考えから新子どもプランでは母子家庭等自立促進計画関連施策を再掲する形で示しています。

 次に、2点目の子育て生活支援などについてですが、さきのアンケート調査では、子育てに関して子どもが病気のときに保育所の迎えや世話をしてくれるなどの支援、学童保育の充実、延長保育や休日保育の充実、求職中でも保育所に入所しやすくなることなどの回答がありました。

 保育所の入所については、平成14年に改正された母子寡婦福祉法において母子家庭等に特別の配慮をしなければならないと規定されています。そうした法律に基づく特別の配慮を行うとともに、来年度からは待機児対策として保育所の入所枠を拡大し、延長保育についても瀬川保育所の民営化に伴い、同所での開所時間を午後7時30分まで拡大し、休日保育については平成20年度に予定している桜保育所の民営化に伴って実施することとしています。

 また、留守家庭児童対策としての学童保育事業については、これまで待機児童を出さないために必要な施設改修や指導員の配置を行っており、平成14年度では580名の定員でしたが、現在では740名となっています。また、土曜日や夏休みなどの長期休業中の開所時間を30分繰り上げ、午前8時30分からにするなど、運営面でも充実を図っています。

 次に、公営住宅の福祉枠確保の促進についてですが、本市では現在公営・改良住宅のストック数385戸のうち84戸、約22パーセントを福祉枠として供給しており、そのうち母子世帯枠として28戸を供給していますが、福祉枠の応募倍率は平均20倍前後と依然として高い状況が続いています。

 このような状況の中で、既存市営住宅のストックを最大限活用するため、今年度より学識経験者や各種団体、市民の代表などからなる市営住宅等供給・管理検討会を設置し、検討を行っており、今後の高齢化や多様な住宅ニーズにこたえるには、公営住宅の役割は一層福祉化するとともに、介護サービスなど福祉施策との連携強化が必要とも考えています。

 次に、生活設計のアドバイスについてですが、本市では平成15年度より母子自立支援員を配置し、母子家庭の生活の安定や自立のための相談に加え、母子寡婦福祉資金の貸し付けや、離婚前の相談も含む母子相談事業を行っています。

 また、平成16年度からは貸付金に係る相談指導も行っており、そうした母子相談件数は、平成17年度が118件、今年度については11月末現在で84件となっています。

 次に、3点目の経済的自立のための就労支援についてですが、まず大阪マザーズハローワークとの連携については、同所が本年4月1日に開設された機関であり、今後箕面市民の利用状況や就労率などに関し、必要な情報収集を行っていきます。

 関係団体等との協力に関しては、大阪府及び池田公共職業安定所と連携して実施している地域就労支援事業の中で取り組んでいます。また、市内の事業所に対し、直接的に就労支援に関する働きかけは行っておりませんが、関係機関等で構成する箕面市地域就労支援個別ケース検討会議を設置するなど、就労支援等に関する課題解決や横断的な調整ができる体制は整備しています。

 なお、本市の地域就労支援センターにおける母子家庭からの平成17年度の相談件数は5件で、内容としては母子家庭向けの就職あっせんはあるのか、市内に内職紹介機関はあるのかといったものでありました。

 キャリアカウンセリングについては、これまで専門のカウンセラーの配置による取り組みは行っておりませんが、各種事業の中でキャリアに関する相談などを実施しており、就職支援パソコン講座では受講者を対象にキャリア形成講座を実施しています。また、相談者に対しては大阪総合労働事務所内にある職業カウンセリングセンターやJOBプラザOSAKAのキャリアカウンセリングを紹介するなど、大阪府との連携を図りながら相談体制を整えています。

 次に、平成17年4月より実施しています自立支援教育訓練給付事業の受給者は7名で、高等技能訓練促進費支給事業については、これまでに5名の方が受給されています。

 なお、母子自立支援プログラム策定員の設置については、現時点では予定しておらず、当面は既に配置している母子自立支援員で対応してまいりたいと考えています。

 次に、4点目の相談機能の充実についてですが、一般的に母子家庭に関する相談は児童扶養手当の申請時において多くあり、具体には住居や就労、また保育所への入所など、生活全般に係る相談となっています。これらに対しては、母子自立支援員がケースに応じて全般的なアドバイスを行っていますが、より専門性や具体性を必要とする法律相談や就労相談などに関しては、他の専門機関などを紹介しています。

 また、本市の男女共同参画ルームにおいても、女性の心理カウンセラーで離婚問題など女性問題に精通した方を相談員に委嘱し、毎週月曜日と金曜日に女性のための相談事業を実施しています。

 なお、日曜・夜間の相談窓口やピアカウンセリングについては、その必要性とともに身近な市内での体制整備が望ましいことは承知いたしておりますが、人員の確保など現実的な困難性があることから、これらに関しては、引き続き大阪府母子福祉センターなどで実施されている広域対応事業を活用していきたいと考えています。

 次に、5点目の経済支援についてですが、母子家庭に対する市独自の施策としては、ひとり親家庭の自立促進に必要な就労等を支援するためのヘルパー派遣事業や、学童保育料の母子家庭減免、水道料金の減免等を行っています。

 子育て家庭に対する経済的支援に関しては、国において少子化対策の一環として、児童手当の対象年齢が拡大されるとともに、支給額の引き上げも予定されており、本市としても大幅な負担増を行いながら、その制度拡大に対応している中、現時点において本市の厳しい財政状況からも市独自の新たな個人給付的事業の実施は困難であると考えています。

 次に、奨学金制度についてですが、ご指摘のとおり、北摂7市の中で本市を含めた3市が貸与となっています。これは高校生を対象としたものであって、大学生を対象に実施しているのは本市と池田市、高槻市の3市という状況になっています。また、奨学金については、本市もかつては給付としておりましたが、厳しい財政状況等の中で他市の状況も勘案し、平成15年度から貸与に切りかえたもので、その際に専修学校も対象といたしました。

 奨学金制度は各市それぞれに特徴があり、入学準備金制度を実施しているのは本市と豊中市のみであり、他の奨学金制度を活用できる場合は市の制度を利用できない場合があるなど、若干の違いがあり、また高校の奨学金を給付されている4市の中でも貸与への見直しを検討されている市があるというふうにも聞いております。

 なお、奨学金の貸与時期については、6月、9月、12月、3月の年4回となっていますが、入学準備金に関しては、私立高校へ専願入学される奨学生の保護者が立てかえ払いをしなくて済むよう、本年から貸与時期を2月中旬に前倒しをするなど、利用者の要望に沿った改善も行っています。

 以上、ご答弁といたします。



○議長(中川善夫君) 次に、4番 北川照子君



◆4番(北川照子君) 市民元気クラブの北川照子です。子どもたちをめぐる問題と教育委員会のあり方についてお聞きいたします。

 いじめやそれが原因とされる自殺、児童虐待、子どもの殺害事件など、子どもたち自身の生存に関わる事件が多発しています。いじめも虐待もその場面が違うだけで、どちらも自分より弱い立場の者を肉体的または精神的に痛めつけたり、苦しめたりすることには変わりはありませんし、いじめている子も家に帰れば虐待を受けている立場にあるということも少なくありません。

 これらは子どもたち云々というよりも、私たち大人が自分の行動を律したり、行動に責任をとったり、他人を思いやれるまでに精神的にも社会的にも成熟できておらず、自分さえよかったらという考えの上、毎日の生活に余裕がなく、ストレスばかりがたまって、他人のことを思いやるどころか、何をおいても守るべき子どもにまでみずから危害を加えてしまっているという状況に根本の原因があるように思います。

 そういった意味で、本当に教育を受け直し、生き方を改めなければならないのは、私たち大人かもしれません。

 それはさておき、文部科学省に送られた手紙も読みました。自分の命をかけて大臣に訴え、おどしをかけているのです。そこまで追い込まれている子どもたち、そしてそのような声さも上げられず、悩み、傷つき、苦しみ、命さえも失ってしまっている子どもたちがたくさんいます。

 このような現実に苦しんでいる子どもたちや現場で大変な思いをされている先生方、職員、家族の人たちに、果たして自治体における教育行政の立場から何ができるのでしょうか。

 それを探りたいと、学校へ行かせていただいたり、先生方やさまざまな人に現状や意見をお聞きしたり、本や資料を読みました。しかし、何といっても教育行政の中心となるのは教育委員会であり、その教育委員会自身のお考えや対応を知りたいと、11月の定例会議も傍聴させていただきました。

 ところが、連日いじめや自殺の問題が報道されていた時期にもかかわらず、討議案件としては出されず、最後の教育長報告の中でさらっといじめや虐待の問題について触れられただけでした。子どもたちから命をかけて、文科省や学校や教育委員会に訴え、問いかけている問題について、ほとんど議論もされないなんて、一体教育委員会とは何をするところなんだろう、何のためにあるんだろうと心の中で問い直さずにはいられませんでした。でも、もしかしたら定例会議のほかで話し合われていたのかもしれません。

 しかし、与えられた公開の公式の場でとことんこの問題について話し合ってほしかったですし、何らかの形で子どもたちや市民や議会にメッセージを伝えてほしかったです。

 また、今回、マスコミの報道のいき過ぎがいじめによる自殺を誘発させたことも否めない中、教育委員会としてマスコミのあり方に苦言を呈したり、いじめや虐待などの対応に現場の教師や職員が足りないなど、子どもたちや教育現場にとって国や府からの措置が箕面の実態に合っていなかったり、市の教育委員会で手に負えないことがあるとしたら、教育委員会自身が府や国に意見書を出したり、要望をしたりして地方から働きかけていく必要もあるのではないでしょうか。とにかく教育委員会の考えや動きが余りこちらに伝わってこないのです。

 連日、子どもをめぐる事件がこれだけ起こり、子どもが危険にさらされたり、命が奪われたりすることをもっと重く受けとめなければいけないと思います。箕面市の教育委員さんは、誠実で見識も高く、とても真摯に教育について考えてくださっていることはよくわかっています。

 しかし、今の教育委員会制度の中では、その委員さんたちのせっかくの資質も生かし切れていないのではないでしょうか。地域社会全体で子どもたちの命を守り、育てていく、そのことが急務の今、教育委員会がもっと主体性を持ち、市の教育全体の将来像を見据えて、教育現場や地域ともっと関わり連携しながら、独自のリードをしていっていただけるよう、教育委員会のあり方、制度、活動内容、周知の仕方などについて再検討してほしいとの願いを込めて、以下、3項目について質問させていただきます。

 なお、ここで言う教育委員会とは、事務局全体を含む教育委員会のことではなく、5名の教育委員さんで構成されている教育委員会のことを指しています。

 1、いじめ問題への対応についてお聞きします。

 ?そもそも教育委員会ではいじめをどういうものと考えられているのでしょうか。

 ?いじめに対して子どもから文科省や教育委員会へ手を打たなければ自殺する旨の手紙が出され、全国に報じられましたが、このとき手紙に書かれた子どもの気持ちや内容、また文科省や教育委員会へ手紙を出すという子どもの行動について、箕面市教育委員会はどのようにとらえられましたか。

 また、今回のマスコミ報道のあり方が及ぼす子どもへの影響についてどのように考えられましたか。そして、このような事件を受けて教育委員会はどのような動きをされたのでしょうか。その中で、教育委員さんからどのような指示や要望があったのでしょうか。

 ?箕面市では、いじめの現状把握をどのような方法でされているのでしょうか。その結果わかったいじめの件数や内容、傾向を教えてください。その中で、特に深刻なものはあったのでしょうか。また、現在継続中のものはどれぐらいあるのでしょうか。

 ?いじめが自殺につながるという最悪の事件が続きましたが、学校では子どもたちにそれらの事件についてどのように話し、その防止に努めましたか。

 ?いじめといっても軽いからかいから陰湿な深刻なものまで、その一つ一つに対応の仕方は違ってくると思いますが、学校としていじめた子、いじめられた子、それらの家庭についてどのように対応していますか。また、周りの子どもたちへもどのような教育をしているのでしょうか。

 ?職員体制のあり方や連携の仕方も変わったのでしょうか。現場の先生方を支えるために、教育委員会としてどんな支援策をとっているのでしょうか。

 2番、児童虐待の対応についてお聞きいたします。

 ?箕面市での児童虐待の現状や傾向を教えてください。

 ?早期発見が大切だと思いますが、そのための手立てとしてどのようなことをされましたか。

 ?虐待がわかったときの子どもたちの保護と家庭への働きかけはどのようにされているのでしょうか。

 ?虐待が未然に起こらないようにするために、家庭に対してどのようなことをされていますか。また、CAPなどの人権教育の研修を先生、子どもたち、保護者が受けることについての効果をどう考えられますか。

 ?職員体制、相談体制や連携のあり方も含め、児童虐待への対応や防止で今課題となっていることは何でしょうか。それについて、教育委員会はどのように対応していきたいと考えられていますか。

 大きな3番、教育委員会設置の目的と役割。

 ?教育委員会の目的、役割、運営方法の概略を教えてください。特に教育委員長と教育長の違いや、教育委員会、教育委員会事務局の関係、そしてそれぞれの役割分担はどうなっているのでしょうか。また、学校協議会や次世代育成部会などとの関係はどうなっているのでしょうか。

 ?議案の提出権と議決についてお聞きします。教育に関する議案、案件はどこから出るのでしょうか。教育委員さんにも議案提出権はあるのでしょうか。あるとしたら、今まで出された例にはどんなものがあるのでしょうか。そして、それはどこで議決されるのでしょうか。

 ?教育委員さんの具体的活動についてお聞きします。1年間のスケジュール、1カ月間のスケジュールはどのようになっているのでしょうか。毎月1日から5日間ぐらい活動されていると聞きましたが、毎月1回の定例会以外にどのような活動をされているのでしょうか。また、現場の把握や地域のつながりのため、教職員や子どもたちや関係機関との意見交換の場もどれぐらい持たれているのでしょうか。

 ?教育委員さんの報酬や調査費はどうなっているのでしょうか。調査のための費用は出るのでしょうか。また、箕面市の教育委員さんの報酬は月額14万円と、全国平均6万6,797円の2倍以上ですが、箕面市教育委員会と他市の教育委員会との報酬の違いは何からくるのでしょうか。

 ?いじめ自殺の報道が出てから、委員や委員会の動きはどうだったのか、教えてください。

 ?せっかく教育委員さんや教育委員会がいい提案をしてくださったり、熱心に動いてくださっても、なかなか市民にまで伝わってこないのが現状です。また、その仕組みもわかりにくく、市民に理解されていないように思います。

 現在、教育委員会の考えや活動はどう現場や市民に伝えられているのでしょうか。また、今後より広く知っていただくために何か方策はとられていくのでしょうか。

 最後に?番、子どもたちの環境や学校や社会教育の充実に向けて、教育委員会がより地域に根ざした主体的な活動ができるようになるため、今後の委員会に必要なことは何だとお考えでしょうか。

 質問は以上です。子どもたちから命をもって突きつけられた訴えや思いにきちっとこたえ、寄り添っていける、また休憩時間もままならず、連日遅くまで家庭訪問や生徒指導で大変な思いをされている職員や先生方を支援していける体制をつくっていただくとともに、教育委員会のあり方や活動内容、制度の再検討をしていただくことを要望し、質問を終わらせていただきます。



○議長(中川善夫君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。教育推進部長 森田雅彦君



◎教育推進部長(森田雅彦君) ただいまの北川議員さんの子どもたちをめぐる問題と、教育委員会のあり方についてのご質問に対しまして、ご答弁いたします。

 まず、第1点目のいじめ問題への対応についてですが、今、大きな社会問題となっている子どもたちをめぐるいじめについては、人間として絶対に許されない行為であり、命に関わる重大な人権侵害であるとの認識のもと、学校や関係機関と連携しながら、全力を上げて取り組んでいます。

 具体的には、北海道滝川市や福岡県筑前町の児童・生徒の自殺に関連し、10月17日に急遽臨時校園所長会を開催し、文部科学省からの通達も踏まえ、各学校に改めていじめ等の実態把握を指示するとともに、日常から子どもたちの様子に目配り、気配りをし、早期発見に努めるとともに、組織として早期対応をするよう周知を図ったところです。

 また、教育委員会としては、10月、11月の教育委員会議・事前協議会において、全国でのいじめの事案の状況や国の動向、市内学校の実態把握の結果などを詳細に説明し、各委員から文部科学大臣あてに出された自殺予告の手紙の公表という具体事案に対しては、やむを得ないが、マスコミの過剰な報道にはいささか問題があるのでは、子どもたちの連鎖反応が心配である、あるいは、いじめはいじめる側、いじめられる側、傍観者のそれぞれの視点に立った指導が必要であるなどの意見をいただいています。

 なお、実態調査の結果ですが、この4月から10月末までのいじめ発生件数は、小学校13件、中学校12件の合計25件であり、態様、傾向としてはひやかし、からかいが最も多く、言葉でのおどし、仲間外しがこれに続き、メール、インターネットを使った誹謗中傷も1件ありました。

 また、一定の解決が図られ、継続支援中は11件、解決に向けて取り組み中が10件、正確な事実確認中が2件、他校への転学等が2件です。

 特にいじめは他人事ではなく、どの学校でも起こり得ることであり、発生した場合には事実を隠さず、関係者全員で知恵を絞って助け合い、いじめに遭っている子どもを即刻助けることが大切です。

 教職員はもとより、教育活動全体を通じて、子どもたち一人一人にいじめは犯罪であるとの意識を徹底することが重要であり、そのような観点から取り組むよう各学校に指導しています。

 子どもたちへの指導や保護者への対応については、全体朝礼や学級会活動などにおいて、校長、担任や生徒指導主事などから直接子どもたちに、いじめは絶対に許されないこと、命の大切さや一人で悩まないことについて強く訴えるとともに、文部科学大臣などからのお願い文についても全児童・生徒、全保護者、青少年を守る会などに配布し、いじめの根絶に向けて、家庭、地域との協働を要請しています。

 現在、各学校においては、教職員が日ごろから子どもたちとの信頼関係を築き、子どもたちの友人関係などの実態把握や教育相談、教職員間の情報交換などによる早期発見、早期対応に努めていますが、いじめが発生した場合には、いじめられた児童・生徒の立場に立った迅速かつ誠意ある対応により、速やかな解決に努めるとともに、いじめている児童・生徒の行動を即刻とめ、その子どもの背景や周囲の児童・生徒との関係を含めて、丁寧な指導に努めています。

 さらに、いじめ問題への教職員の対応の見直しや、学校の取り組み等の充実に向けた取り組み、また、規範意識や自他の命の大切さなどをはぐくむ道徳教育の一層の充実にも努めています。

 次に、教職員体制のあり方や連携の仕方についてですが、いじめ問題、不登校問題、虐待問題など、子どもたちをめぐるさまざまな課題は担任一人の力では決して解決することはできません。教育委員会としましても、さまざまな課題などを決して一人で抱えこまずに複数で、あるいはチームを組んで対応するよう各学校に指導しています。

 さらに、各学校においては、校長、生徒指導主事、養護教諭やスクールカウンセラーなどからなるいじめ・不登校対策委員会を設置し、子どもたち一人一人のケース検討を実施するなど、組織的に対応するとともに、学校内での子どもたちに関する情報の共有をはじめ、いじめの早期発見と未然防止、またいじめを受けた児童・生徒の支援のための学校体制の整備の充実に努めています。

 また、教育委員会事務局としても、関係課や指導主事等によるチームを編成し、進行中のいじめをくいとめることや、いじめの未然防止を目的とし、市内全小・中学校を直接訪問し、聞き取り調査を実施するなど、学校現場との連携、共通認識を図りながら、各学校が直面している課題等への対応について指導、支援に努めています。

 今後とも、市内小・中学校のいじめ等の実情把握に努め、学校や保護者の皆さま方からいじめ等の訴えがあった場合には、当該校や当該保護者への対応、支援に万全を期したいと考えています。

 次に、第2点目の児童虐待への対応についてですが、子どもがその成長過程で虐待行為を受けますと、無感動になったり、激しい攻撃性が見られたり、また物事に集中できないといった情緒的な問題や、非行、問題行動などが出現し、虐待を受けた期間が長ければ長いほど、子どもの心身の成長や自立に大きな影響を与えることになると言われており、虐待の早期発見に努めることは、非常に重要なことです。

 本市における虐待に係る相談、通告件数の状況ですが、虐待防止法改正前の平成15年度は10件でしたが、平成16年度は34件、平成17年度は42件と法改正前と比較すると、3倍から4倍にふえており、児童虐待が表面化、顕在化しています。

 このような中、池田子ども家庭センターなどの関係機関と連携して、早期発見から緊急時までの対応を行うとともに、市民への周知については4カ月健診などの際にパンフレットを配布し、また児童虐待防止月間の11月には、チラシを市内の保育所、幼稚園、小学校、中学校の全家庭に配布するとともに、「もみじだより」の特集記事により、啓発に努めています。

 また、保育所、幼稚園、学校では、子どもたちの健康状態や出席状況、服装などの様子、何気ないしぐさや言動を保育士や教職員ができるだけ観察し、子どもを守る立場であるという自覚を持ち、虐待の早期発見に努めるようにしています。

 次に、虐待が発見された場合の対応ですが、児童福祉法の改正を受け、本年4月に従前の児童虐待防止ネットワークを発展改組の上、要保護児童対策協議会を設置しましたが、この協議会に関係機関によって構成された虐待部会、非行・問題行動部会、障害部会の3部会を置き、各部会ごとに定例会議を開催し、個別ケースごとに見立てをし、問題解決への基本方向の確認と各機関の関わり方などを協議しています。

 そして、必要に応じて個別カンファレンスを行い、保育所や学校での子どもの見守りや家庭訪問などの対応をしており、特に親子分離や子どもの安全確保が必要となる重篤なケースについては、池田子ども家庭センターにおいて一時保護や児童養護施設への入所といった対応を行っています。

 次に、虐待の未然防止の取り組みとしては、4カ月健診などの未受診者に対して、地域の民生委員、児童委員の方々にも協力いただきながら、受診の勧奨や保健師による家庭訪問や、保育所や幼稚園、子育て支援センターでの育児相談の実施、また各小学校区での子育てサロンの開催など、子育ての悩みの相談に関しさまざまな取り組みを行っています。

 子どもが持てる力を発揮し、健やかに成長していくためには、安心して生活できる環境をつくっていくことが大切であり、今後とも虐待の未然防止、早期発見、早期対応への取り組みに努めていきたいと考えていますが、虐待相談件数の急増や困難なケースの増加も著しいことから、より高度な専門的対応が求められており、専門知識を持った職員の確保も含め、各機関との関係も踏まえながら、体制の整備強化について検討していきたいと考えています。

 次に、第3点目の教育委員会設置の目的、役割についてですが、教育委員会は地方自治法及び地方教育行政の組織運営に関する法律などの法令に基づき、市町村などに設置された教育行政を推進する執行機関で、複数の教育委員によって構成され、合議制となっています。そして、教育行政に係る基本方針や重要事項を決定するという役割を担っていますが、教育行政に係る具体的な事務はそのもとに設置される事務局が行い、教育委員の中から任命される教育長が教育委員会の指揮・監督のもと、事務局をつかさどっています。

 また、教育委員会議の議事、運営については、教育委員会規則で定めており、毎月1回の定例教育委員会議、及び必要に応じ臨時の教育委員会議を教育委員会委員長が招集し、開催しています。

 教育委員会議への議案の提出については、行政実例では職員の任命など、教育長の推薦に基づく事項を除き、教育長以外の教育委員も議案の提出権を有する者とされていますが、教育行政を学校現場などの実情も把握しながら、日常的かつ専門的に担当している事務局から議案提出する方法が一般的かつ通例であり、本市においても同様の取り扱いをしています。

 なお、法令では教育に係る予算、事務に関し、市長が市議会の議決を要する議案を作成する場合は、教育委員会の意見を聞かなければならないと定められており、そのような事案については教育委員会議に諮った上、市議会への議案送付がなされます。

 また、学校協議会は学校の円滑な管理運営について協議する任意組織で、地域及び学校関係者で構成されています。次世代育成支援対策部会は、市条例に基づく子ども育成推進協議会の下部組織としての部会で、子ども施策について審議いただく機関であり、執行機関としての教育委員会とは自ずからその役割は違います。

 次に、教育委員の活動状況ですが、教育委員会議への出席はもとより、学校教育、生涯学習施策、子ども施策等の課題をテーマとした教育委員学習会や、学校など教育施設の実情把握や、教職員との意見交換のための学校訪問、市長や校長会との懇談会や入学式、卒業式、運動会など、学校園行事、各種イベントへの出務など、多岐にわたり活動いただいています。

 その他、府や近畿教育委員会連絡協議会主催の研修会などへも参加いただいており、その際には旅費も支給しています。

 なお、教育委員の報酬につきましては、その職責や近隣都市との均衡などを考慮し決定されており、大阪など都市部については全国平均と比較し高い傾向にあります。本市教育委員の報酬額は月額14万円ですが、本市を除く北摂各市の教育委員報酬の平均月額は16万7,000円であり、近隣都市との比較においては低い額となっており、現行の報酬額は職責や活動内容に応じたものと認識しています。

 また、教育委員会の考え方などの学校現場や市民への周知についてですが、毎年度の教育委員会の基本的な方針は、教育委員会議で多角的に議論いただき、箕面市教育実施方針として定めています。この方針を各学校園長や全教職員に配布するとともに、教育委員会議の議事録のホームページへの掲載や「もみじだより」での情報発信などを行っていますが、引き続き学校現場との連携や市民への情報提供に努めていきたいと考えています。

 最後に、教育委員会がより有効に活動できるために必要なことについてのお尋ねですが、複雑、多様化する社会にあって、子育てそのものが大変な時代となり、新しい時代にふさわしい教育を進める必要があると認識しています。

 そうした中で、教育基本法の改正をはじめ、教育制度そのものが大きく改革される時期にあって、教育委員会の果たすべき役割はますます重要となってきますので、その動向を十分見きわめながら、学校、家庭、地域、行政とが連携した教育を進めることが必要であると考えています。

 以上、ご答弁といたします。



○議長(中川善夫君) この際、暫時休憩いたします。

          (午前11時53分 休憩)

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          (午後1時 再開)



○議長(中川善夫君) これより休憩前に引き続き会議を開きます。

 引き続き、一般質問を行います。2番 増田京子君



◆2番(増田京子君) こんにちは。無所属クラブの増田京子です。市民とともに守り育てる景観について一般質問をさせていただきます。

 今回の質問をつくるに当たってさまざまな資料を手にした中に、1998年1月1日の新聞記事がありました。「豊かさに美しい形を与えよう。景観に託す次代への遺産」というタイトルの社説で、「経済的豊かさを追求する余り、わき目も振らず走り続け、自然の豊かさを置き去りにしてきたが、これからは新しい景観づくりに鋭い審美眼を向け、自然に対して慎みを保った個々の暮らしが景観、あるいはまちなみ全体の美しさの一部であるような姿を探さなくてはならない。そこには社会的弱者の保護、省エネルギーなど、私たちの時代の価値観も組み込まれるべきだろう」と書かれてありました。それから9年、景観に対する認識がどれほど変化してきているのだろうかと改めて考えさせられた記事でした。

 確かに2003年、政府によって前文に、国土交通省のこれまでの開発一辺倒のまちづくりの反省が込められた「美しい国づくり政策大綱」がつくられ、2004年に景観法が策定されましたが、景観とは私たちの暮らし方そのものだという認識にはまだまだほど遠いのではと感じます。確かに少しずつ景観にも目は向けられてはおりますが、概観だけの景観でそこに暮らすという魂はまだ込められていないのではと考えるのは、私だけではないはずです。

 そこで、景観法に基づく景観計画を策定しようとしている箕面市ですが、どのような観点に立って景観行政をしていこうとしているのかお尋ねするものです。

 私はこの11月に箕面の自然観察を続けている市民団体である箕面ナチュラリストクラブが、来年20周年になるのを記念して、この20年間の歩みをパネルなどにした「箕面の山と生き物展」という展示会を開催されておりました。昆虫の種類は、箕面では4,300種類が生息していることが報告されており、日本昆虫三大宝庫の一つであることを具体的に示されるだけでなく、実際に昆虫の正確な模写図などが展示されていました。野鳥や植物などの写真や貴重な資料の数々も展示され、箕面山の豊かさを改めて実感した展示会でした。

 2003年にみどりの基本計画が策定されましたが、このような市民がそれぞれの活動の中で蓄積してきた資料を共通の資料としてまとめ、緑の基本計画に生かす必要があると提案しましたが、残念ながらそのような市民の資料を集約してはつくられませんでした。市民参画とは何なのかと非常にもったいないと感じたこのみどりの基本計画の策定でした。

 景観計画も市民参加で行っていくとのことですが、市民とどのような協働が行われているのでしょうか。箕面のまちの姿は市民とともに守り、育てていくという観点に立って大きく2点に分けてお伺いいたします。

 まず大きく1項目めといたしまして、景観行政の取り組みについてお尋ねいたします。

 この20日に開催されました都市計画審議会でも、現在策定中の箕面市景観計画の報告がありました。先ほども言いました景観法が2004年にやっと策定され、法的にも景観の重要性が一応認められてはきました。しかし、権利制限が含まれることもあり、やはり、まだまだ踏み込められていない部分があるのではと感じました。

 箕面での景観に対する取り組みは早く、1991年に箕面市都市景観基本計画を策定し、その都市景観形成の基本目標は、山なみと一体となった緑豊かなまちをつくる。自然と文化あふれる良好な住宅地をはぐくむと書かれてあります。これに沿ってまちづくりが進められてきたとは思いますが、実際は山麓部に20階建て高層マンションが建設されるなど、基本目標が本当に実現できているのかが問われております。

 今回、新しく策定しようとする景観計画では、これまでの計画とこの実態をどのように検証し、生かそうとしているのか、まずお聞かせください。

 また、景観法では地区を指定すれば制限もかけられることができるとなっておりますが、それについてどのようにお考えでしょうか。そして、条例策定も視野に入れた取り組みとのことですが、これまでの景観条例をどのように生かして、現在の策定中の景観計画と整合性を図られるのかお聞かせください。

 次に、山麓の景観を大切にするということは、箕面市民の総意となっておりますが、この20階建て高層マンションだけでなく、まだまだその山麓景観を脅かす建築物が後を絶ちません。確かに箕面市全体に高さ規制をかけ、景観は阻害されにくくなったと言われておりますが、現在も温泉町高原プール跡地マンション建設問題で、住民の方々が高さについて事業者と交渉を続けられております。

 この高原プール跡地マンションは、高さ規制があるため地上は5階ですが、地下が3階となっております。そして、平均地盤面について住民の方からさまざまな指摘がなされておりますが、この平均地盤面のとり方一つでももっと高さを下げられるのではないかと思われます。法の抜け穴ではないのか、グレーゾーンではないのかと思えるような建物配置の仕方になっているのです。

 住民の方の努力で一部変更はありましたが、高さは残念ながら変わっておりません。道路も勾配がきつく、冬には凍結も起こる中で、交通量がふえることの危険性などの住環境の問題だけでなく、地域の方々は景観の問題としてこの平均地盤面を取り上げられております。山麓の景観を考えたとき、避けて通れない問題を提示されていると思います。

 前段でも述べましたが、山麓景観は91年策定の都市景観形成の基本目標の中で、「山なみと一体となった緑豊かなまちをつくる」と書かれておりますが、このような斜面地の開発については、今後も必ず出てくる問題なのです。市としてこのような斜面地の平均地盤面の問題をどのように認識しているのか問うとともに、景観を守る重要な要素として緊急な検討が必要であると考えるのですが、市の見解をお聞かせください。

 そして、このマンション問題が起こる前に、私は斜面地についていろいろお聞きしましたが、そのとき「箕面山麓の南面は急斜面地だから、もうほとんど建たないだろう」と言われておりましたが、しかし、それはやはり仮定の話でしかありませんでした。せっかく全市に高さ規制をかけはしましたが、それだけでは対応できないことがあるのです。

 今後もこのような斜面地の問題が起こってからは遅いと思います。この景観計画や景観条例ではどのような規制ができるのでしょうか。また、他の制限も必要があると考えますが、市の見解をお聞かせください。

 次に、市民協働の景観づくりについてですが、市民活動の一つであるまちなみ会議がさまざまな資料を、実際に歩き、観察しながら作成してきております。この会は、最初は市の呼びかけに応じて参加した人たちですが、現在も持続的にまちなみ景観に関して活動をされ、その一つとして毎年テーマを掲げて景観に対するパネル展を開催されております。

 箕面のよさ、箕面らしさを引き出し、市民の人へのアピールに貢献されております。そして、その中から発展した樹木マップは、実際に市内各地にある指定樹木を現地に行って絵をかき、それをマップにされ貴重な資料となっております。そして、ことしは「箕面のまちなみ」第1部として、「西部地区・中部地区編」という冊子を作成されました。本来まちの紹介として市が作成してもいいような内容ですが、市民の目線から見たまちのたたずまいの紹介は新鮮で、そこに住む人の温かさが感じられます。

 しかし、これまではこの会も市の補助金がありましたが、来年からは独自で活動を行っていくとのことです。補助金があるから市と連携しているのではなく、補助金がなくてもこのように市のまちづくりに関わっている人たちとの連携は、重要な市民協働の一歩だと思います。

 今後、市として景観の施策を行うとき、市民に呼びかけてさまざまな人の意見を聞くことはもちろん必要ですが、蓄積された市民活動が持つ資料やノウハウは行政では残念ながらつくり得ないものなのです。

 暮らしの景観研究会や景観計画検討会議も立ち上げられており、市民活動をする人たちも参加していますが、このような市民活動の中で蓄積してきた経験や、その資料などをどのように生かしているのか。また、生かしていくのかをお聞かせください。

 次に、今回の景観計画策定のために、市民と事業者へ「箕面市の景観に関するアンケート」が実施されております。その中で、「事業者への景観づくりの取り組みの必要性と理由について」は大変重要な視点だと考えます。アンケートに、「事業者が良好な景観を守り育てていくための取り組みについてどのようにお考えですか。またその理由もお答えください」とありましたが、どのような結果だったのでしょうか。

 また、それによって良好な景観づくりへ積極的に事業者も取り組んでもらうよう働きかけが必要でしょう。今後、このアンケートの結果を受けて、事業者との連携をどのようにするのでしょうか。これまでも事業者に対して事前に相談を受けるなどの対応はされてはいましたが、景観法の景観計画になるのですから、より積極的に事業者とも景観に配慮したまちづくりを進めなければいけません。この景観計画や条例にどのように事業者への対応を取り入れるのかをお聞かせください。

 1項目めの最後ですが、市民、事業者、行政がもっとよりよい景観を意識するための施策として提案を含めてお尋ねいたします。

 大阪府が大阪府のまちなみ百景を決めるために、昨年、府民から推薦を募り、その中から200に絞った景観の投票をことしの夏に行いました。その結果、箕面市からは5カ所、萱野三平邸周辺、桜ヶ丘、百楽荘、桜井、滝道が選ばれております。百景のうち大阪市の33カ所は別格としての1位ですが、5カ所選ばれた自治体は堺市と箕面市だけで、その順位は2位となっておりました。そして、滝道は府民投票の1位にもなっているのです。

 市民の関心の高さや多くの人が滝道を訪れていることも理由の一つでしょう。これほど景観について評価がある箕面なのですが、箕面独自の景観百景がないのはなぜかなと今回改めて感じました。

 豊中の景観百景はご存じだと思いますが、「あなたに語りかけるまちがある あなたが伝える風景がある」として、沿線別(モノレール、阪急電車など)分野別(自然系、歴史系、市街地系)エリア別(北部、中部)などに分かれ、それぞれコメントもついた写真が掲載されております。市民の方にどれほど浸透しているのか、その調査は残念ながらできておりませんが、箕面も市民とともにこのような百景をつくることで、もっとその景観への意識が高まるのではないでしょうか。

 委員会でも少し質疑をしましたが、豊中のまちなみが美しいと言われるロマンチック街道から、箕面市に入ったらもっとよい景観になってもと思われるのに、残念ながらそれが途切れてしまっている状況です。どんな計画をつくっても、実行されなければ意味がありません。そのためにも、事業者も含めて意識を高めるためには箕面百景は早急に必要と考えますが、市の見解をお聞かせください。

 大きい2項目めといたしまして、山麓景観を保全するための里山活用についてお尋ねします。

 箕面の山々は紅葉を終え、冬支度に入っております。山を日々見上げるたびにその表情が変わるという季節の移ろいを目にしながらの暮らしは、心を和ませてくれるものです。この山麓は箕面の宝物です。

 しかし、箕面は山麓があるために緑がまだまだ多いと思っているうちに、いつの間にかそれに頼って景観をもっと大切にしなくてはという意識が薄れていたのではないかと感じるときがあります。そのためにも、具体的に山麓の景観をどう守るのか、検討と実践が必要でしょう。

 さきの斜面地の問題もその一つですが、ここでは景観を守り育てるために、山麓保全の重要性についての考えを3点に絞ってお尋ねいたします。

 1点目といたしまして、冒頭に述べましたみどりの基本計画とも大きく関係している問題ですが、山麓景観は自然環境の豊かさを守らなければ、その景観も大きく後退していくのです。緑の基本計画とどのように連携させていくのでしょうか。

 そのためには、緑の基本計画の実践をもっと進める必要があると考えますが、まずこの点について市の見解をお聞かせください。

 次に、具体的に景観を守りはぐくむための山麓保全活動についてですが、山麓委員会などが関わっている、しおんじ山、もりもりクラブ、外院の森(学校の杜構想)では、市民参加の里山保全活動が実際に行われております。景観を守り、育てるためには、このような活動は不可欠なのです。

 これらの活動について市の見解をお尋ねするものですが、まず外院の森についてですが、ホームページに、「外院の森の活動は、自然体験や環境学習ができる森を小学校区単位でつくっていこうという学校の杜構想のモデル事業として、1998年にスタートした活動です。萱野東小学校、第四中学校校区に住むメンバーを中心に、森づくりに興味のあるメンバーが集まっています。整備した山を活動の場、学びの場、遊びの場、コミュニティの場などとして新たな活用も進めています」と書かれています。今後も楽しみな活動です。

 この森は市民の方からの土地提供によって活動がなされているのですが、この地区だけでなく今後もこのような学校の杜を広げていく構想ではなかったでしょうか。今後の予定はあるのか、お聞かせください。

 次に、もりもりクラブも行政の取り組みとして始まりました。市街地から見える景観地ではありませんが、箕面の里山として活用し、周辺景観にも大きく寄与しています。また、しおんじ山活動も同じような取り組みがされていますが、この山には2つの石囲い遺跡の跡ではないかと言われる場所もあり、歴史と自然の景観をつくるためにはまだまだ調査なども必要な場所です。

 これらも含め、景観という視点で、このような現在市民の方々が里山保全をしている箇所については、今後も市民とともに行政も連携して関わる必要があると考えます。これまでと現状、そして今後の連携のあり方が問われる問題ですが、市のお考えをお聞かせください。

 また、山麓を守るためにファンドなど取り組みもされておりますが、その成果はどうなのでしょうか。市民からの山麓ファンドへの積み立てももっとふえてほしいと思いますが、これも市民任せではなく、行政としても箕面の大切な山麓を守るために積極的な関わりが必要と考えるのですが、市の見解をお聞かせください。

 以上、大きく2項目にわたって、箕面の景観を守り育てる観点からお聞きしましたが、景観を大切にするまちづくりとは、暮らし方、つまりハード、ソフトを含めたまちづくりの根幹をなすものだという認識を持って望んでいただきたい施策です。市の積極的な姿勢をお聞かせください。

 以上です。



○議長(中川善夫君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。都市環境部長 西尾末生君



◎都市環境部長(西尾末生君) ただいまの増田議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。

 まず、第1点目の景観行政の取り組みについてのうち、新しく策定する景観計画はこれまでの計画と実態をどのように検証し、生かそうとしているのかについてですが、これまでの取り組みとして、現都市景観基本計画を平成3年度に策定し、その後、平成5年には都市景観形成要綱の制定や、景観誘導マニュアルの作成、また平成9年には都市景観条例を制定しました。

 この条例では、市民、事業者、市の責務を明記し、山なみ景観保全地区、都市景観形成地区などの地区の規制を定め、あわせて市民活動に対する支援や助成の仕組みを設けました。

 一方、山なみ景観に影響を与える高層マンションの建設や、土地利用の変化、またライフスタイルの多様化に伴い、遠方からの視認性を確保するためにけばけばしい外壁を持った建築物等の増加や、チェーン店の進出による外観や意匠の没個性化が進むなど、いわゆるロードサイドショップ増加による景観上の課題を含む実態が生じてきました。

 こうした新たな課題にも対応するため、平成15年には市街化区域において、平成16年には市街化調整区域において、建物高さの制限などを定めました。

 都市景観基本計画の見直しに当たっては、地区タイプごとに実態を把握、検証し、個別課題の抽出を行い、これらの課題をクリアするための個別の基本目標や景観形成の方向を定めるべく検討を進めています。

 あわせて山麓保全アクションプログラムの策定や、桜ヶ丘まちづくり協議会が中心となって進められた都市景観形成地区の指定への取り組みなど、さまざまな市民、事業者、地権者などの景観に関連した取り組みについては、景観基本計画においても継承、発展させていきたいと考えています。

 次に、景観法における地区指定による制限への考えと計画と条例の関係についてですが、見直し後の景観基本計画の基本的な考えですが、これまでの景観条例に基づく施策については、今後とも継承したいと考えています。その上で、景観法を積極的に活用することとし、景観法に基づく景観計画を策定していきます。この内容は、全市において一体的な景観誘導を行う必要性から、景観計画区域は全市を対象とし、景観計画における届け出対象行為や制限事項については、現行の景観条例に基づく規制等の内容をそのまま景観法に基づく仕組みとして移行し、存続させることが望ましいと考えています。

 また、課題に対し、色彩の基準を設けることや形態、または色彩、その他の意匠に対して変更命令を出すことが可能な特定届け出対象行為を導入することについても検討しています。あわせて、現行条例に基づく仕組みのうち、景観法で対応できない部分や、柔軟に運用することが望ましい分野については、景観法によらずに自主条例等によって補完することとして、景観法による仕組みと自主条例等による仕組みとの一体的な運用を検討したいと考えています。

 なお、景観計画策定の主体となるため、本市は大阪府知事の同意を受け、政令市、中核市を除き、今月府内で初めての景観行政団体になりました。

 次に、斜面地の開発についての認識についてですが、斜面地におけるマンションなどの建築物の高さを規制する際の平均地盤面の問題については、横浜市など幾つかの市では、第1種、第2種の低層住居専用地域に限定した建築物の階数の規制や、地下室を見なされる平均地盤面より下の階の住宅の床面積に対する容積率の規制を条例で規定して、結果的に建築物全体の高さを抑えることとしている例もあります。

 本市では、このような階数や容積率での規制手法にはよらずに、まちづくり推進条例における人口密度規制によって、計画戸数そのものを制限する手立てをとっていることから、平均地盤面より下の部分に大きな容積を設けても意味合いが薄く、これによって他市が条例で規定している制限とほぼ同等の結果が得られていると考えています。

 次に、景観条例での斜面地に対する規制についてですが、現行の景観条例に基づく規制等の内容をまず景観法に基づく仕組みとして移行し、法によりカバーできない部分は自主条例化することが望ましいと考えており、山なみ景観保全地区については、景観法の運用と自主条例を併用し、見え高さや緑地の保全など従来どおりの規制を検討します。

 また、山なみ景観に影響を与える周辺部の建築物については、背景となる山なみと調和した色彩や壁面の分節化など、形態、意匠についても景観への配慮を求めることとし、あわせて都市計画やまちづくり推進条例など、本市の施策と連携して山なみ景観への影響を可能な限り低減するよう、今後とも規制、誘導していきたいと考えています。

 次に、市民が蓄積した資料などの活用についてですが、ご指摘の箕面市民まちなみ会議については、市内のタウンウォッチングを始められてから4年目を迎え、活動の中で得た知識や思いを多くの人に紹介し、景観の重要性を啓発するため、年1回、まちなみパネル展を開催されており、さまざまな切り口から見た箕面の姿が写し出されています。また、その成果の一部が「箕面のまちなみ」としてまとめられています。

 暮らしの景観研究会のマップづくりなども含め、これら市民活動によって蓄積された知識や資料については、景観基本計画における地区タイプ別の景観形成の方向を導き出すための基礎資料として、また計画の実現に向けての方策の一つとして、市民の景観への取り組みのモデルケースとしても紹介させていただいたところです。

 また、景観計画検討会議におきましても、市民、事業者、学識経験者、行政の協働により、景観基本計画と景観計画の策定を進めているところであり、委員からさまざまな知識やご意見が反映された内容となっています。

 次に、事業者へのアンケートの結果と事業者への働きかけについて計画や条例にどのように取り入れるのかについてですが、事業者アンケートの中で特筆すべきは、良好な景観づくりに取り組むことは規模にかかわらず、約8割の事業所が必要だと答えているところです。その理由として、企業の社会的責任を上げられており、これは企業の規模が大きくなればなるほど割合が高くなっています。つまり、事業上のメリットより以前に、景観形成の主体としての事業者の責務や役割が必要であるという認識をされており、これは現都市景観条例におきまして、事業者の責務として示しているところであり、これを継承し、改めて事業者の役割として規定するとともに、景観基本計画の趣旨を踏まえた内容としていきたいと考えています。

 箕面独自の景観百景についてですが、箕面市内には大阪のまち並み百景でも高得票を得る地区をはじめとして、自然に根ざした美しい風景、暮らしぶりが感じられる住宅地のたたずまい、歴史を今に伝えるまちなみなど、すてきな場所が多数あり、市民の方々が景観百景を選ばれる試みは、景観を再発見していくよい機会であり、景観形成の方向性の啓発手段としても有効な手法と考えられます。

 また、その取り組みにおいても、景観基本計画の基本方針にのっとり、行政が主体として行うのでなく、市民、事業者共同の啓発のモデル的な手法として、景観法に基づく景観整備機構をはじめとした広い取り組みを検討するのが望ましいのではないかと考えています。

 第2点目の山麓景観を保全するための里山活用についてのうち、山麓景観とみどりの基本計画の連携及び実践についてですが、策定中の景観基本計画の基本方針の第1点目は、山なみ景観を保全し、まちづくりに生かすとしており、山麓景観は本市にとり極めて重要なものであると認識しています。これはみどりの基本計画におけるみどりの将来像に通じるものであり、景観基本計画の規制、誘導とみどりの基本計画の保全施策とは車の両輪のごとく、今後とも密接に連携を図っていく必要があると考えています。

 みどりの基本計画においては、保全地区を維持するだけではなく、市民が山なみを大切に思う心を育て、山林所有者のニーズ調整を図った山麓保全が必要であるとしており、山麓保全アクションプログラムに基づく市民、山林所有者、行政の協働による山麓保全を今後も推進していきたいと考えています。こうした里山保全活動が、市のシンボルとしての山麓部を守る大きな力であると考えています。

 次に、学校の杜についてですが、学校の杜は快適環境づくり計画において山麓地域の保全を進めるための一つのツールとして取り上げられたものです。学校の杜構想のモデル事業として、平成11年度に青松園住宅北側の私有林を利用して、自然に親しみ、体験を通して、里山の保全と活用を考える外院の森活動がスタートしました。

 学校の杜構想は、私有林または民有地の借り上げ、取得により、用地確保が可能な地域から順次実現させていくこととしています。しかしながら、本市の山麓部分は、民有地が88パーセントを占めており、市が民有地を借り上げたり、取得したりしていくことは、実情としても財政面からも大変難しい状況となっています。

 また、学校の杜に取り組むために必要な担うべき人材の確保についても難しい状況が予想され、まずは外院の森の活動を磐石なものにすることが先決であると考えております。

 また、この外院の森の活動において、これまで市が事務局を担ってきた状況を改善し、市民の目から見た活動が図れるよう地元の方と市民ボランティアが協力する活動への移行が検討され、まさにコミュニティの場としての活用が一歩進められようとしているところです。

 学校の杜をふやしていくのは大変難しい状況ですが、外院の森の取り組みをモデルとして山麓保全ファンドを有効に活用し、市民と山林所有者が協働した山麓保全が進められるように、市としても活動に対し協定を結ぶなど、市民の活動をサポートしていきたいと考えています。

 次に、市民の里山保全活動への行政の関わりについてですが、ご指摘のもりもりクラブは、市が事務局となり、市民の手で行われてきた森づくり活動であり、平成8年度より環境クリーンセンター北側の体験学習の森において進められてきましたが、本年度より市が事務局を担う状況を改善し、市民ボランティアによるだんだんクラブとして、自主自立した活動への移行が行われ、里山の保全活動を進められています。

 また、しおんじ山においても、市のアドプト制度で活動の認定を受け、山麓保全ファンドを活用し、自主自立した里山保全を進められています。

 こうした体験学習の森や外院の森、しおんじ山などでの市民と行政の連携は、山麓保全アクションプログラムにおける市民と山林所有者、そして市が協働した取り組みの一つと考えており、今後もこうした連携を進めていきます。

 次に、山麓ファンドの取り組みの成果及びファンド積み立てにおける行政の関わりについてですが、山麓保全の取り組みについては、山麓保全アクションプログラムをもとに、NPO法人箕面山麓保全委員会が設立され、山林所有者や市民の山麓保全活動のサポートを実践されています。

 一方、活動資金面では公益信託箕面山麓保全ファンドを設立し、市の出資金2億円をもとにさまざまな活動に助成しており、毎年80件程度の活動が実施されています。

 また、山麓保全アクションプログラムでは、景観、環境、レクリエーションなど、多様な恵みを山麓部から享受している市民にも、山麓保全に関する資金を負担することを求めています。

 このことから、市民の山、山麓保全への自覚や共感、熱意などを引き出す工夫を検討し、市民の山麓保全ファンドへの追加出資につながるよう進めていきたいと考えています。

 最後に、景観は非常に息の長い施策であり、今回の景観基本計画の見直しや、景観計画の策定を機会に、今後100年の計を考えるとき、まちづくりの中で景観が大きなウエートを占める施策として推進できるよう努めてまいります。

 以上、ご答弁といたします。



○議長(中川善夫君) 15番 名手宏樹君



◆15番(名手宏樹君) 日本共産党の名手宏樹でございます。老人福祉センター松寿荘の施設・機能と管理運営について一般質問をいたします。

 箕面市老人福祉センター松寿荘は、入浴、体操をはじめ健康増進事業、書道、パソコンなど教養向上事業、松寿荘祭りなどレクリエーション事業、そして、囲碁、将棋、カラオケなど、15種類の同好会活動など、年間7万人、1日220人を超える方々が利用されています。

 市内にお住まいのお年寄りの福祉向上を図るために、健康相談等の相談に応ずるとともに、健康の増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に寄与することを目的とした潤いと憩いの場として開設されたものです。

 1973年、昭和48年開設、1985年、昭和60年新館完成、既に開設以来33年が経過し、施設のあちこちが老朽化してきています。そして、1日200人を超える利用者の約半分、100人を超える利用があったのが食堂でした。

 ところが、開設以来続けてこられてきた食堂が、この12月いっぱいで店を閉めることを発表された矢先に、店主が突然亡くなるという不幸な事態が起こりました。市は来年度から再開できるか、現在検討中との報告をしてきました。

 松寿荘では、「食堂は当分の間休業します。売店でのおにぎりやパンをご利用ください。」、店主の張り紙として「11月13日閉店し、廃業します。」とありました。これまで日がわり定食が280円、みそ汁つきで360円、きつねうどんが180円で利用できるなど、毎日100食を超える利用がありました。

 利用者にはどう説明され、認識されているのでしょうか。「当分中止」の張り紙で、また来年再開されると考えている人も多いのではないでしょうか。売店ではカップうどんの販売なども行われていますが、利用者の声は、反応はどうでしょうか。特に寒い時期を迎えるに当たって、温かいうどんをはじめ、定食やみそ汁などのメニューが少なくても食堂の再開は待たれているのではないでしょうか。新たな業者が入れるにはどんな準備が行われなければならないのでしょうか。

 次に、さきに述べたように、当センターは年間7万人を超える利用があるのですが、高齢者人口がふえているその割には利用が伸びているとは言えません。より利用しやすい、もっと利用人口がふえるためにも施設の改善が求められています。今後、さらに人口がふえるであろう、高齢者の方々の健康増進施設として今何が必要でしょうか。

 現状の利用状況はバンパー、カラオケ、囲碁、健康マージャン、将棋、卓球、おふろなど、多くの利用がなされていますが、特におふろは利用者の大半の方が利用される人気ある施設です。ジャグジー施設の整備、少し足腰の弱ったお年寄りも利用できる適切な手すりなどの整備など十分でしょうか。

 私が現場を見せていただいたときも、多目室での囲碁、将棋などの利用が多く、既に部屋が手狭になっている状況です。利用者からは和室ではなく、いすに座って囲碁、将棋などができる部屋の拡充を求める声があります。既にさまざまな団体が利用されていて、全体の調整はもちろん必要ですが、洋室の部屋をふやす改造など必要ではないでしょうか。

 健康増進機能としての筋肉トレーニングなどが、介護予防の取り組みとともに改めて注目されています。松寿荘にも機能訓練室という部屋もありますが、筋肉トレーニングの機械の利用状況はどうでしょうか。私が見に行ったときには、利用者はありませんでしたが、機械が古く、指導者もいないので余り利用されていないのではないでしょうか。また、ロビーのトイレには「使用禁止」の張り紙が張ったままで、いつから改修の工事を行い、整備される計画でしょうか。

 さらに、入り口には大型のテレビが置かれていますが、カラーの色が悪く、付近のお年寄りに聞くと色が悪くて見ている人は少ないと言っていました。また、センター入り口東側の木の根が張り、石垣の崩れも心配です。この間、発生していた雨漏りについては改修が行われてきたとのことでしたが、この間の施設維持のための予算はどうなってきたでしょうか。

 箕面市は、松寿荘近くの旧清掃工場跡地に健康増進センターの構想をかつて持っていました。計画図案まで示されていました。しかし、現在はその計画は立ち消えになりました。元気なお年寄りのための健康増進施設の中核として、そうした発想を老人福祉センターの施設や機能の拡充、改善に生かすべきではないでしょうか。今後、建てかえや総合施設建設計画はあるのか、それとも順次施設改修を進めていくのか、見通しある方針が求められています。

 今日、健康増進施策は高齢者人口がふえていくもとで重要な施策となっています。政府の高齢者保険福祉推進10カ年戦略、いわゆるゴールドプランを進め、それに基づき長寿科学に関する研究とともに、国民の健康と福祉の増進に寄与することを目的として、平成元年に長寿科学振興財団が設立されました。

 その財団のホームページの理事長のあいさつでは、高齢者自身が長寿社会の担い手の一員として、その培った能力や経験を発揮し生かすことのできる社会の実現が、これからの超高齢社会を明るく活力ある長寿社会とするために何より必要なことであり、そのために政府は平成17年、国民の健康長寿、健康で自立して暮らすことができる期間を延ばすことを基本目標にした「健康フロンティア戦略」を策定したとあります。

 さらに、同財団が発信する健康長寿ネットでも健康で長生きすることが強調され、健康増進の運動のページにはこう書かれています。「ミルクを飲む人より配る人の方が健康だという外国のことわざがあります。また、活動的な生活を送っている人と、そうでない人に比べて、死亡率が低いことが多くの研究によって明らかになっています。人間の持つ機能は使わなければ衰え、使い過ぎると壊れ、適度に使えば発達するという法則があります。例えば足腰の筋肉も使わなければ萎縮し、筋力の低下を来たし、立ったり座ったりするのさえおっくうになってきます。逆に筋肉に強い負担を与え過ぎては筋肉や関節が炎症を起こし、痛みが出て続けられなくなります。大切なのは適度に使うということです。運動するということは、将来に備えて少しずつ効果をためていくところが貯金に似ています。しかしながら、貯金と違うところは、やめてしまうとせっかく蓄えた効果も徐々になくなってしまうということです。運動や日常の身体活動が健康づくりや病気、予防、改善に効果があることは広く知られています。何歳から始めても、またどのような身体状況であろうとも体を動かすことのよい効果が期待できます。どんな体力であろうと無理のない範囲で身体活動を高めていくことが、明るい長寿社会につながっていくと思われます」というものです。

 こうした健康増進施策を進め実現するためには、国も地方の取り組みを支援する予算配分や人員配置が求められます。介護の必要な高齢者に必要な介護の施策を進めるとともに、元気な高齢者ができるだけ介護にお世話にならず、健康を増進、維持させるための機能や施設が重要です。介護や医療にかからない、かかる時間を短くする、医療費や介護費の削減に結果としてつながるという点でも、こうした施策に重点配置すべきです。

 運動器具の利用では、専門的な知識や指導、利用者への励ましが重要です。人の配置が重要なのです。市民スポーツ担当の生涯学習スポーツ振興課や、健康増進課が中心となって、市立病院の作業療法士など、介護予防、健康維持・増進のための横断的な組織連携が必要です。地域的な拠点、スカイアリーナ、第二総合運動場、老人福祉センター、健康増進拠点をどうつくるかお答えください。

 以上、一般質問といたします。



○議長(中川善夫君) ただいまの質問に対する理事者の答弁を求めます。健康福祉部長 武藤 進君



◎健康福祉部長(武藤進君) ただいまの名手議員さんのご質問に対しましてご答弁いたします。

 市立老人福祉センターは、老人福祉法に基づき、昭和48年に地域の高齢者に対して各種の相談に応ずるとともに、健康の増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に供与することを目的として設置されたもので、昭和60年には多様化するニーズにこたえるため、別館を開設し、1日平均約200数十名、年間約7万人を超える高齢者の方々にご利用いただいています。

 まず、第1点目の食堂についてですが、当センターの食堂は開設以来、市内の事業者に運営を委託し、市価の半額程度という低廉な料金設定により、長年にわたり多くの来館者にご利用いただいてきましたが、残念ながら平成18年11月に事業者代表がご逝去され、当該事業者から食堂の運営業務の履行が困難なため、食堂の運営受託を終了したいとの申し出がありました。

 市としましても、利用者の利便性等の観点から食事の提供について種々検討を重ねてきましたが、食堂の厨房施設が30年以上前の基準で整備されており、現在の食品安全衛生の観点からも機器の大幅な更新が必要になり、さらには厨房機器の更新に加え、給排水、排気、ガス工事などすべての設備について改修が必要であるため、これら改修に係る経費が現在の概算で1,000万円を超えることがわかってきました。

 また一方で、これまでの食堂の利用食数は1日おおむね70食から100食程度であり、現行利用料金体系では約3万円程度の売り上げにしかならないことから、新たに事業者を募集した場合、新たな料金体系を設定したとしても、安定的、継続的な食堂運営が難しいのではないかと考えます。

 こうした状況を踏まえ、他市の老人福祉センターと同様に、食堂業務の継続ではなく、現在の売店の販売品目を充実し、各種弁当を販売し、食事の提供を行っていく方法などを検討しており、今後利用者への周知を図るなど、丁寧に対応していきたいと考えています。

 次に、第2点目の利用者数の伸び悩み、設備の更新についてですが、本市の高齢者人口はここ数年来、毎年約1,000人程度増加していますが、当センターの利用者数は横ばいの状況となっています。

 この要因としましては、高齢者の活動範囲が各種講座や民間カルチャースクール等の受講のみならず、ボランティア活動等の社会貢献活動への参加などに広がってきており、また高齢者の趣味、娯楽ニーズも多様化してきたことなどが考えられます。

 一方で、当センターの利用向上に向け、福祉バスのコース設定において、すべてのコースに当センターを経由させるなど、利用者の交通の利便を図るとともに、本年度にはアスベストの除去工事にあわせて、本館1階部分の内装工事を実施し、さらにお体のご不自由な方にもご利用いただけるよう、バリアフリー化を含む便所の改修工事を予定するなど、順次必要な施設改修を行っており、利用者数の維持、向上及び適切な施設の管理運営に努めています。

 次に、第3点目の健康増進施設としての活用についてですが、当センターは老人福祉法に基づく施設として設計されており、現状では健康増進施設の機能をあわせ持つことは困難であり、施設改修についても現在センターを利用されている利用者、各クラブ、同好会の活動が大きく制限されることとなります。

 しかし、介護予防、健康増進の観点からも当センターの活用は重要と認識しており、平成18年度から関係課が連携し、高齢福祉課保健師、及び健康増進課歯科衛生士による介護予防及び健康相談、歯科相談を開始するとともに、足、ひざについての相談が多いことから、11月からは理学療法士もこれに参加し、利用者からは非常に好評をいただいており、今後利用者の要望、実態を踏まえながらこれらの事業の充実を図っていきたいと考えています。

 次に、4点目の高齢者の健康増進施策についてですが、健康増進施策は介護予防、運動だけでなく、趣味、生涯学習等の生きがいづくり事業とも連動し、高齢者との増加も相まって今後ともますます重要となるものととらえています。

 さらに、平成18年度から介護保険法の改正に伴い、地域支援事業が創設され、介護予防施策を一体的に実施していくこととなっています。

 このような状況におきまして、高齢者の介護予防、健康増進施策としまして、老人福祉センターにおける介護予防、健康相談、また総合福祉センターにおける運動機能アップ教室や、認知症予防教室のほか、地域に出向いての介護予防教室を実施するとともに、身近な地域で集える場としてのまちかどデイハウス等での介護予防体操の実施を広めているところです。

 健康増進施策に向けた組織連携については、第二総合運動場に高齢者に対応した各種筋力トレーニング機器が導入され、健康運動指導士の資格を有するスタッフの指導のもと、各自の体力に合わせたメニューにより介護予防教室、トレーニング教室が開催されるなど、多様な事業が展開されており、教育委員会等ともさらに連携を図りながら、高齢者の健康増進施策に取り組んでいきたいと考えています。

 以上、ご答弁といたします。



○議長(中川善夫君) 以上をもって一般質問を終わります。

   (“議長、動議”と呼ぶ者あり)



○議長(中川善夫君) 8番 林 恒男君、動議の種類を簡潔に発言願います。



◆8番(林恒男君) 14名の提出議員を代表いたしまして、箕面市長藤沢純一君不信任決議の動議を議長に提出いたします。



○議長(中川善夫君) ただいま林 恒男君外13名の方々から、箕面市長藤沢純一君不信任決議の動議が提出されました。

 所定の賛成者がありますので、動議は成立いたしました。

 本件については、意見調整の必要を認めますので、この際、暫時休憩いたします。

          (午後1時49分 休憩)

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          (午後4時 再開)



○議長(中川善夫君) これより休憩前に引き続き会議を開きます。

 この際お諮りいたします。本日の会議時間は、議事の都合のよりあらかじめこれを延長いたしたいと存じます。これにご異議ありませんか。

   (“異議なし”の声あり)



○議長(中川善夫君) ご異議なしと認めます。

 よって本日の会議時間は延長することに決定いたしました。

 お諮りいたします。

 先ほど提出されました動議を日程に追加し、議題とすることにご異議ありませんか。

   (“異議なし”の声あり)



○議長(中川善夫君) ご異議なしと認めます。

 よって、この際本動議を日程に追加し、議題とすることに決しました。

 本動議を議題といたします。

 提出者を代表して、林議員から趣旨の説明を求めます。8番 林 恒男君



◆8番(林恒男君) 民主・市民クラブの林でございます。

 箕面市長藤沢純一君不信任決議の動議につきまして、箕面市議会会議規則第15条の規定によりまして提出をいたしました。

 まことに勝手ながら、提出者14名の議員を代表いたしまして、本文朗読をもってかえさせていただきます。

 箕面市長藤沢純一君不信任決議

 (理由)

 藤沢市長が就任して2年4カ月、いま箕面市政は、重大な局面に差し掛かっている。

 藤沢市長は、公約をことごとく反故にし、嘘とごまかし、すり替えに終始し、市議会や市職員は言うに及ばず、市民の間で不信と批判が高まっている。5年10年先の箕面を見据え、畑を耕し種を撒くような着実な取り組みを放棄していると同時に、現実的裏づけのないその場しのぎや思いつきの市政運営を行っている。その典型事例が住基ネット訴訟における最高裁への上告放棄であり、本決議提出のきっかけとなったものである。

 しかし、この事件は、一例に過ぎず、藤沢市長の市政運営にかかる問題は広範かつ根深く、かつ是正されていくことも期待できない。もはや箕面市政をこのまま藤沢市長に委ねることはできないとの判断に至った多岐にわたるその根拠を以下に述べる。

 一点目は、市民の生命と財産を守る責任のなさである。

 本年7月19日には、止々呂美地域に大雨洪水警報が発令され、箕面市は止々呂美小学校に避難所を開設し、住民に注意喚起と自主避難を要請する事態に至った。そのような事態にもかかわらず、藤沢市長は警報発令中に北海道へ視察に旅立っているのである。この北海道視察は、市長の個人的希望に基づくものであり、予定変更やキャンセルが可能であったことは周知の事実である。

 この行為は、何よりも最優先で対応すべき市民の安全確保よりも、個人的な意向を優先したという憂慮すべき行為であり、市民の生命と財産を守るべき職位を司っている箕面市災害対策本部長としてあるまじき行為である。

 またこの無自覚さは、決して初めてのことではない。

 一昨年9月には、二度にわたる地震が発生し、災害対策本部を設置したにもかかわらず、藤沢市長は立て続けに欠席しているのである。そして昨年8月には、職務代理者もおかずに、11日間の私的な海外旅行に出かけ、新聞にまで取り上げられるという奇行に出ているのである。

 これらの行動については、市議会から再三にわたり無自覚さを正すよう指摘してきた経過があり、一昨年9月の件では、自分自身の対応が不十分であった旨の答弁を議会で行っているのである。

 こうした過去を踏まえれば、大雨洪水警報発令中の北海道行きは、重大な失策であるということだけではなく、そもそも藤沢市長にはこれまで繰り返してきた失敗を反省し、負の遺産として改善していく姿勢は皆無であるという証であると受け止めざるを得ず、失望の念を禁じえないのである。

 まさに藤沢市長の危機意識の欠如と危機管理能力のなさは決定的であり市長失格である。

 二点目は、行政改革・行政運営の停滞である。

 藤沢市長は、市政改革をはじめとする多くの公約を掲げて市長に就任したが、箕面市の行政改革・行政運営は停滞している。

 本年3月には、箕面市経営再生プログラムを補強するとして、箕面市集中改革プランを策定したが、このプランはこれまで繰り返されてきた総論を現行化しただけのもので、各論がまったく脱落しているのである。

 集中改革プランには、いつまでに、何を、どのようにするのかの具体的な工程表は何ら示されていないことに加えて、予算編成では自らが策定した目標値を遥かに上回る36億円もの基金を取り崩しているのである。まさにこの集中改革プランは絵に描いた餅でしかなく、これでは行政改革など成し遂げられるものではない。

 また、藤沢市長は、行政課題に対して常に「調査する」「検討会を設置する」といった課題解決先送りと、さらには方針もないままに検討を第三者に委ねる無責任極まりない丸投げ政治を行っている。

 このことは、藤沢市長がトップリーダーとしての問題解決能力を一切持ち合わせていないことと、リーダーシップも組織運営能力も欠いていることを露呈しているものでもあり、とても藤沢市長に箕面市の舵取りを任せられるものではない。

 三点目は、公約破棄に対する説明責任の放棄である。

 選挙公約は、候補者の政治理念や信条を表すものであり、その公約を信頼した市民と候補者との間における約束事である。

 しかし市長は、選挙公約に「ごみ有料化の白紙撤回」「競艇事業からの撤退」「大規模地域整備開発の凍結」などを掲げていたが、今日段階では全て撤回し積極的な推進に転換している。

 それぞれの内容についての賛否はともかく、ここで問題とすべきは、これだけ大きなテーマについて、明らかに公約から180度転換しているにもかかわらず、市民への説明責任は曖昧で、市民の信任を得た政治家としての説明責任を果たしていないことである。

 選挙の際にはあれほど貪欲に市民への情報周知を行っていた藤沢市長が、自身の公約破棄については、ほとんど触れない現在の藤沢市長の非対称的な姿勢はご都合主義の極致である。

 四点目は、住基ネット控訴の最高裁への上告放棄についてである。

 大阪高裁において、「住基ネットはプライバシーの保護に違反する」という判決が出されたが、この判決の直後に名古屋高裁では「合憲」の判決が出ている。

 この判決からもわかるとおり、裁判所はもとより、市民やマスコミの間でも本件は大きく意見の分かれているテーマである。

 それにもかかわらず、藤沢市長が独断で決めた最高裁への上告放棄は、司法における三審制の保障を箕面市民から奪うものであるだけでなく、将来に亘る市民の個人情報にかかる不安や経費の負担を惹起するなど、その影響は現段階では計り知れないものである。

 また、この訴訟に対して藤沢市長は、11月30日までの決裁文書では、3回にわたり「箕面市が敗訴した場合は、最高裁に上告する」旨の決裁を行っていながら、12月7日に突然態度を豹変させたものであるとともに、後付けで自らの公約であったとマスコミに宣伝しており、ポリシーのなさを露呈しているのである。

 五点目は、議会と執行機関との関係についてである。

 我が国の地方自治は、首長と議会の二元代表制で運営されているにもかかわらず、藤沢市長は、ひたすら二元代表制を否定した独裁的な行政運営を志向している。

 二元代表制は、直接選挙によって選ばれた行政執行責任者である市長と、同じく直接選挙によって選ばれた団体意思決定機関である議会が、互いにチェックアンドバランスを働かせ、どちらか一方の独裁を防ぐための制度なのである。

 しかし、藤沢市長は、議会の多数の意見を悪であるかの如く、批判・吹聴・扇動を繰り返すことのみに固執し、これまでの議会で答弁してきた議会とのコミュニケーションを図ろうとせず、相互に抑制しながら自治体運営を行うという関係を市長自らが完全に無視しているのである。

 よって、箕面市議会としては、これ以上の独裁を放置できないことから不信任決議を提出するものである。

 以上、決議する。

 平成18年12月22日

                              箕面市議会

 以上でございます。



○議長(中川善夫君) これより質疑に入ります。

 質疑はありませんか。5番 前川義人君



◆5番(前川義人君) 市民元気クラブ、前川義人です。ただいま提出されました箕面市長藤沢純一君不信任決議の動議に対して、以下の質問をさせていただきます。

 藤沢市長の就任以来2年4カ月にわたって、市長と多数派野党の間で確執が続いていますが、議会にあって絶対に慎むべきは、市民のための政策論議が行われず、市民不在の抗争のための確執が続けられることです。藤沢市長は、議会での激しい抵抗の続く箕面市市政推進の中で、何よりも市民の声に耳を傾け、市民重視、市民のための箕面市行政の推進を貫いてこられました。

 これは、このたびの大阪高裁の判決に対して、プライバシーの保護、すなわち自己情報コントロール権を優先する観点から、人権のまち箕面にふさわしい上告をしないという英断を下された事実が何よりもこれを示しています。

 このほか、市長はこれまで地域での出前対話集会、早朝おはようサロンの開設やパブコメなどの拡大による市民意見の把握強化を進め、また箕面市国民保護協会委員選任でも、府内で箕面市だけが市民委員に参加をしていただき、しかも3名もの方に参加いただいています。さらに、市民塾の開設、市民ごみモニターの活用等々、市民参加、市民協働の市政運営は高く評価されるものです。

 今回提出のあった不信任決議動議という重要な事項についても、当然議員会派だけの思惑だけでなく、市民などからの民意、評価を酌み取り、これを反映し、信託を受けたものでなければならないと理解します。

 不信任決議動議の最初には、市民の間で不信と批判が高まっているとの文言がありますが、動議提出に至るまでに具体的に市民の声や評価をどのような手段を経て把握され、その内容は具体的にどのようなものであったのか。つまり、この「市民の間で不信と批判が高まっている」という表現を裏づける市民意見や評価の収集に実施された方法と具体的内容について、できるだけ信頼すべきデータに基づいた回答を要望いたします。



○議長(中川善夫君) ただいまの質疑に対する答弁を求めます。8番 林 恒男君



◆8番(林恒男君) ただいまの前川議員のご質問にお答えしたいと思います。

 市民不在の確執というようなことで、市長は市民の声に耳を傾けてやってきてるのにというようなお話ですが、市民の声に耳を傾けてもらうというのは非常に大事なことだと私も思っております。

 しかし、市長さんが行われている市民対話集会においてでも、昨年であったと思いますが、コミュニティバスの問題で、市長自身はコミュニティバスを走らせたいというような思いはあったかとは思うんですが、箕面市では既に山間部の地域についてはコミタクを利用してもらうというような意思決定がなされてたと思うんです。それが、市長さんが対話集会の中では、ある方から、山間部であるんでコミュニティバスを走らせてほしいというようなお話があったときに「私もそう思ってます。そのように来年度から実施したいと思います」。

 市ではコミタクを市民の皆さんの手で走らそうという決定をしてるにもかかわらず、そういうような答弁に終始してしまう。そんなんは混乱を招くだけであると思うんです。それが一つ。

 もう一つは、市民の声を聞かれたかというようなご質問であったかと思うんですが、市民の声というのは、私は初めてお話をさせていただくんですが、今から約10年ほど前になります。今の藤沢市長さんが市議会議員であったころ、私は箕面市の職員でありました。そのときに、ある正月、元旦、早朝から黄色いワゴン車、8人乗りか9人乗りのワゴン車、それにスピーカーがついた、いわゆる街宣車で、私の家の前でなされていたというのは地域の方々は十分ご存じです。

 それは何かといいますと、当時、私の父は豊中の市長をしておりました。そのときに、何か契約の問題か何かがあったんでしょう、お正月早々、市民に聞こえるぐらい大きな音でやっておられる市長さんの姿を市民の方はみんなご存じなんです。恐らく市長さんも、あっ、あのときのことかって今感じられていると思います。

 市民の方々はそういった方々には信頼できない、だから批判をされているということを答えておきます。

 以上でございます。(“質問に答えてください”と呼ぶ者あり)



○議長(中川善夫君) 5番 前川義人君



◆5番(前川義人君) 残念ながら、私の質問には何一つご回答をいただけませんでした。

 このような重大な動議を提出するに当たっては、しかるべきデータに基づいた説得力のある内容でないと何も理由にならないということを私は申し上げます。

 続きまして、今の回答に関連しまして、以下2件の再質問をさせていただきます。

 まず第1番目に、さきの高裁判決に対する藤沢市長の判断に関して、12月20日までにファクス、メール、はがきなどで市に寄せられた市民などからの意見は市民の皆さんからの意見は合計84件とのことです。内容的には、上告しないでほしいとするもの27件、藤沢市長の上告をしなかった判断に賛成、支持するもの50件、合わせて上告しないことに賛成するものが77件になります。反対に市長の判断をよしとしない、反対とするものが6件、その他2件であります。

 パーセントで申しますと、賛成意見が92パーセント、反対6パーセントと圧倒的に藤沢市長を支持する反応を市民の方は示しておられます。

 住基ネット訴訟での最高裁上告中止が不信任決議の根拠に上げられていますが、このように圧倒的に多い市民判断、支持の民意をどのように理解されているのか伺います。

 次に、さらに不信任の根拠に行政改革、行政運営の停滞が上げられています。

 提出議員の皆さんも既にご承知のことと思いますが、2006年10月16日付の日経グローカル誌に、本年度7月に実施された第5回全国802地区の行政比較調査の全国行政革新度ランキングが発表されました。この調査は、日経新聞社が全国779の市町村、東京23区に対して1998年から2年おきに実施している行政比較調査です。

 内容的には、透明度、効率化と活性化度、市民参加度、利便度の4つの側面から行政の改革度合いを評価するもので、各自治体のよりどころとなっている信頼すべき調査です。

 今年度の発表は2004年8月から2006年7月までの藤沢市政2年間の成果に対する調査ですが、これによりますと、当市は行政革新度総合ランキングで2004年度の全国112位から一躍全国23位に飛躍するという高い評価を受けました。もちろんこれは府内では最高位であり、近畿地区でも3位という目覚ましい成果です。中でも市民参加度は全国3位、透明度も2004年度全国431位から88位へと大躍進をしております。

 こうした藤沢市政の2年間における市長、職員の皆さんの努力に対する権威ある第三者評価と、提出者、あなた方の提出された不信任決議動議の論拠の間にはさきに申しました住基ネット訴訟結果に寄せられた民意に対する理解同様、余りにもそごが大きく、今回の不信任決議動議を見る限り、これまでの流れからの抗争のためだけの身勝手な市民不在の不信任決議動議であると理解せざる得ないものですが、日経新聞社によるこの第三者評価をどのように理解されるのかについて回答を求め、以上2件、再質問とさせていただきます。



○議長(中川善夫君) ただいまの質疑に対する答弁を求めます。9番 二石博昭君



◆9番(二石博昭君) 民主・市民クラブの二石でございます。前川議員の2点の再質問に対してご答弁を申し上げたいと思います。

 まず、1点目の高裁判決を受け入れたことに対して箕面市に対して84件の問い合わせがあり、その中で77件の賛成する意見が寄せられた、このことに対して民意をどのように理解をしているのかということなんですけれども、このことに対しては、箕面市には12万7,000人の市民がいらっしゃるわけですので、私自身はこれが箕面市を代表しての民意のすべてではないと思います。以外の箕面市民の多くの方々は、この箕面の市議会における議会での議論の経過、そして最高裁の判決、ここらあたりを心待ちにされているんではないのかなと、私はそのように理解をいたしております。

 2点目の……。(“数字を示してください”と呼ぶ者あり)何を……。数字を示すのは、12万7,000市民の中で上告をしなかったことに賛成されてるのは77件でしかないという、これが具体的な数字であると私は判断をいたします。(“92パーセントです”と呼ぶ者あり)92パーセントでも分母が……。分母は、箕面市民は12万7,000の市民がいらっしゃるわけですので、これを分母にしていかなきゃならないということでございます。(呼ぶ者あり)



○議長(中川善夫君) 発言を認められておりませんので。議長が許可いたしておりませんので。



◆9番(二石博昭君) それから2点目、日経の評価の関係なんですけれども、この箕面市がランキングで23位へ上昇をしてきたということに対しての見解なんですけれども、私は、これは平成15年2月に策定をされた箕面市経営再生プログラム、これが軌道に乗ってきて、これの成果が今あらわれてきたものであって、評価をされるに至ったという認識をいたしております。

 そして、この中で行政改革、行政運営を停滞をしているということで明記をいたしておりますのは、さきの建設水道常任委員会の中で私が提起をいたしておりますけれども、箕面市アウトソーシング計画の中に網羅をされている数値にまだ届いていないというのが1つ。2点目には、藤沢市長がことしの2月に集中改革プランを策定をされているわけでございますけれども、この中には具体的ないつまでに、何を、どのようにしていくのかという具体的な手順が全く明記をされていないということです。

 もっと具体的に申し上げましたら、事業の廃止であるとか休止であるとか、見直し、どの事業を廃止をし、どの事業を休止をし、どの事業を見直していくのか、そして受益者負担の適正化をどのような手法でもって、いつまでに実現をしていくのか。この集中改革プランに基づいてアウトソーシング計画をどのように確立をしていくのか、このようなことが明記をされていない。それがゆえに箕面市の行政改革も行政運営も停滞をしているということで、今回の不信任決議の理由にいたしているわけでございます。

 以上、ご答弁とさせていただきます。(呼ぶ者あり)



○議長(中川善夫君) 議員各位に申し上げます。箕面市議会会議規則第103条において、何人も会議中にみだりに発言し、騒ぎ、その他議事の妨害となる言動をしてはならないと規定されております。申し添えておきます。

 ほかに質疑ありませんか。

   (“なし”の声あり)

 ないようでございますので、これにて質疑を終了いたします。

 お諮りいたします。本件については、委員会付託を省略いたしたいと存じます。これにご異議ありませんか。

   (“異議なし”の声あり)

   (“異議あり”の声あり)



○議長(中川善夫君) ご異議がありますので、起立により採決いたします。

 本件について、委員会付託を省略することに賛成の諸君の起立を求めます。

   (賛成者起立)



○議長(中川善夫君) 起立者多数であります。

 よって、本件については委員会付託を省略することに決定いたしました。

 これより討論に入ります。

 討論はありませんか。11番 上島一彦君



◆11番(上島一彦君) 自民党の上島一彦でございます。箕面市長藤沢純一君不信任決議に賛成の立場で、特に第4点目の住基ネット控訴の最高裁への上告放棄について意見を述べます。

 市長は、7日の本会議で住基ネット裁判について上告しないことを一方的に議会に伝えるとともに、住民票コード削除を希望する原告以外の住民にも対応したいと、一たんは選択制の導入を示唆していましたが、昨日、21日の本会議答弁では一転して、市民から新たに個人離脱を求める訴訟が起きた場合は、意図的な嫌がらせとして争う姿勢を見せています。この朝令暮改の姿勢にはただただあきれるばかりであります。

 市長が高裁判決を拙速に受け入れ、原告一人の人権を守ると言いながら、原告以外の市民が住民票コードの削除を求めて訴訟を起こした場合は応訴するという対応は、全く支離滅裂であると言わざるを得ません。

 市長が唯一のよりどころとして設置を希望する検討委員会に諮ったとしても、新たな訴訟手続を経ることなく原告以外の住民票コードを削除することは不可能に決まっているのではないでしょうか。

 その一方で、高裁判決が確定してしまえば、どの市民にとっても平等性が求められることは当たり前ではないでしょうか。新聞報道などで事情を知り得た原告以外の市民が、原告と同様に削除を要求してくることは当然のことであり、当然の権利となってしまいます。そこで、住民票コードの削除を望む一人の原告と、原告以外の市民に対してどのような基準で対応を選択するのか、理解に苦しむところであります。

 これらの問題のほか、上告断念後、システム変更にかかる高額な費用の発生、国、府との住基ネット接続上のトラブルなど、惹起するいろいろな問題について検討委員会に一切を丸投げするという市長の問題先送りの無責任な姿勢が市民や職員の不安をあおり、現場の混乱を招くばかりか、全国ネットで箕面市に対する信用を失墜させています。

 このたびの市長の行為は、一人一人の人権を守るという美名のもとに、議会の意向を全く無視した上で、12万7,000市民から三審制のもとで最高裁の判決を受ける権利を奪い、またシステム再構築のための無用な税負担を市民に強いるという、極めてバランスを欠いた悪質なパフォーマンスであります。

 以上、市長不信任決議の賛成討論といたします。



○議長(中川善夫君) ほかに討論ありませんか。23番 牧原 繁君



◆23番(牧原繁君) 公明党の牧原 繁でございます。ただいまの決議に賛成の立場で討論を行います。重なるところもございますが、よろしくお願い申し上げます。

 今回の住基ネット控訴の最高裁への上告見送りについては、大阪高裁の判決の後、すぐ名古屋高裁で合憲の判決が出ており、あくまでも三審制のもとで上告するべきでありました。

 現に、この3市において、守口市は5日に上告を決定し、吹田市は6日、上告する議案を市が提案し可決しているのであります。選択制を設けている横浜市でも、2006年7月から全面参加に移行しております。住基ネット反対をマニフェストに掲げた埼玉県知事、神奈川県知事も方針を翻しております。

 市長が選挙選用パンフに公約していたとはいえ、かつてこのことに取り組んだ形跡はございません。議会へは12月初めに判決がおくれている旨説明があり、次第によっては本会議初日に議案提出となると伺っていたものであり、その後、部局の方や幹部の方の思いを無視して、上告をしないという独善的な行動をとられたのであり、多くの市民の意見に耳を貸さず、一人の人の人権と言われるのは余りにも公職の市長の立場を認識されておられないのであります。

 市の行政運営それ自体が人権を守っている範ちゅうであり、特別な個別対応が可能となれば、そのたびに歳出が必要になるし、原課から上がる予算措置も市民の人権を守るために必要なものとなれば、すべて歳出となってしまうのであります。基本的人権を守ることは当然であり、市長としての立場は市民全体への奉仕が主体であり、公共の福祉を重視しなければならないのに、個人情報に係る不安や経費の不安を惹起させたことは、まことに許しがたいものでございます。

 次に、二元代表制の意義と市長と議会の関係においての指摘がありましたように、市長は平成18年3月議会、6月議会において、議会との関係を次のように述べられております。「また、そのためにも議員の皆さまとの意見交換も大切にしていきたいと考えており、この間一定の努力はしてきたつもりですが、ご指摘のとおり、それが十分でなかったことは私自身も認識しておりますので、今後も引き続き真摯な意見交換ができるよう努力していきますので、よろしくお願いいたします。また、議会との対話は必要なことであると認識しています。新しい施策に対する私の考え方、私の公約に対する思いなどを説明させていただき、またそれらに対する議会の率直な考え方を伺うことなどは、本会議や常任委員会での議論とは異なる意味で有意義なことであると思っていますが、これまでは会派単位での説明に際しましても、なかなか議論が発展しない状況であったのが現実です。今後はいろいろな形でさらにコミュニケーションを深める努力をしていくつもりです」と述べられております。

 しかしながら、この間議会との話し合いに来られたことはなく、各会派議員にも議案に対する市長の考えや、意見交換もされることはありませんでした。今に至ってこの言葉に疑義を感じるものであります。庁内の2階と3階の間で、いかに多忙な立場とはいえ、全くと言っていいぐらい自ずから対話の機会を回避され続けたことは、議会軽視そのものであり、それはすなわち市民の意見を無視していることであります。

 議会と執行部は車に例えれば両輪であり、互いの車輪がバランスをとりながら12万7,000人の市民に向かって走っているのであり、片輪だけではバランスを失い、市民全体に向かっていけないのであります。市長が全市民一人一人の意見を聞くことは不可能であり、議員は住民の意思や考えを聞いて、代表して議会の活動を行っているのであります。これを無視して、どこを向いて市政運営をしようとしているのか。市長の役割を放棄していると言わざるを得ません。

 以上の点から、もはや箕面市の市政運営をゆだねることを信任できないと申し上げ、賛成討論といたします。



○議長(中川善夫君) ほかに討論ありませんか。1番 牧野直子君



◆1番(牧野直子君) 無所属クラブの牧野直子です。藤沢市長不信任決議案に対する反対の討論を行います。

 まず、今回緊急性があるとのことでしたが、その緊急性の根拠に乏しく、このような大事な議案を突然出され、私たちが中身を精査する時間もありませんでした。私たちはいつも議会のルールを守るよう、出し抜けに出すのでなく、議員間の意思疎通を図るよう再三議員の皆さんから注意を受けてまいりました。今回、箕面市議会の運営のルールを無視した、数の力による強行な進め方にまず抗議をしたいと思います。

 さて、今回この時期に不信任決議が提出された大きな要因として、大阪高裁の住基ネット裁判の判決に対し上告しなかったことが上げられます。上告の手続については議決が必要であるのに対し、上告しない場合は議決を必要としません。それだけに市長の責任も重いと言えます。最終判断がタイムリミットである12月7日の本会議前日のぎりぎりまでかかったのはそのことを物語っています。

 また、市長はもし上告する場合は、議決案件として上げるのは当然ですが、上告しない場合においても本会議場でその報告をしたいと議会運営委員会に申し出、それが認められています。常々市長は、できる限り公開の場である議場において議論し、説明責任を果たしたい旨の発言をし、今回もそのような姿勢であったと理解しています。

 今回の高裁判決では、一部敗訴という予想外の判決となりました。今回の判決文を読むと、住基ネットの行政目的については認めつつ、セキュリティや利用状況について詳細に検証した上で、原告の住民票コードの削除請求を認めるものとなっています。

 判決文の中に次のような記述があります。「住基ネット制度には個人情報保護対策の点で無視できない欠陥があると言わざるを得ず、行政機関において住民個々人の個人情報が住民票コードに付されて集積され、それがデータマッチングや名寄せされ、住民個々人の多くのプライバシー情報が、本人の予期しないときに、予期しない範囲で行政機関に保有され、利用される危険が相当あるものと認められる。また……」以下のように続いています「上記の危険は、抽象的な域を越えて具体的な域に達しているものと評価することができ、住民がそのような事態が生じる具体的な危険があるとの懸念を抱くことも無理もない状況が生じていると言うべきである」。

 すべての住民に住民票コードをつけるように改正された住民基本台帳法が成立したのは1999年でした。安易な利用拡大は行わないという条件のもとに成立した法律で、利用事務は93事務と言われていましたが、その後本格稼動した2003年には、行政手続オンライン化三法により一挙に3倍近い265事務に拡大され、ことしの5月現在では何と293事務にまでその利用が広がっており、今後も限りなくふえ続けることが予想されます。抽象的な域を越えて具体的な域に達しているというのはこのことを指していると思われます。

 もはや本人確認情報がどのような機関に提供されたか、それ以外の情報を都道府県や国、指定情報機関が保有していないかどうかすら把握できなくなっていることが指摘されています。また、民間利用の可能性や行政の目的外利用の可能性についても言及しており、こういう状況下において個人のプライバシー権としての自己情報コントロール権を認めた画期的な判決となりました。

 この判決の真意を酌んで、上告せずに確定させた市長の決断を高く評価するものです。

 また、この判決を受け入れず上告し、その判決が出るまでの間に、データマッチングや名寄せで本人の知らない間に原告の個人情報が収集され、それが漏えいした場合、箕面市として多大の損害賠償が求められるということもあり得ないとは言い切れません。

 今回の判決では、住基ネットのセキュリティについては、現時点において住基ネットのセキュリティが不備で、本人確認情報が不当にアクセスされたり、情報が漏えいする具体的懸念があるとまで認めることはできないとしていますが、安全であるとは言っていないのです。

 現に、ウィニーによる情報漏えい事件は、日本の情報社会が民間、行政を問わず危機的状況であることを端的にあらわしていると言えるのではないでしょうか。怖いのはこのような被害は、一たん流出するととどまるところを知らないということです。現に、IT先進国であるアメリカでは、1962年に導入された9けたの社会保障番号を使った犯罪がふえ、個人情報が漏えいし、社会的問題となり、利用拡大したことに対する反省から、リスクに備えて利用を限定し、番号はできるだけ一元化しない方向に方針を変えていると聞いたことがあります。

 このようなことへの不安から、住民票コードに対する不安を感じ、削除を求める市民の方がおられれば、それを認めるべきであるとした結論は妥当であり、市の自治事務である住民基本台帳を安全に管理する責任において、市長が今回の措置をとったことは、自治体の長としての責任ある態度であると考えます。

 したがって、評価こそすれ、それを理由に市長不信任決議を上げるなど、もってのほかと言わざるを得ません。一部の新聞報道では、原告1人の削除のためにサーバーがダウンするおそれがあるとか、1人のためにサーバーを構築するための費用3,500万円が必要などと誤解を招く表現がされており、市民の不安を増大させるのではと懸念しています。

 急がれるのは、一刻も早く具体的な削除の方法や法的、技術的な課題の検討に入り、その中でできるだけ費用をかけずに削除できる方法を導き出すことであり、その作業をぜひとも前向きに進めていただきたいと思います。問題先送りではなく、丸投げでもありません。全国が注目する前向きの検討会議です。

 次に、市民の生命と財産を守る責任のなさが不信任決議の第一の理由に上げられていますが、今回の補正予算では第一中学校の建てかえ工事のための仮校舎建設の費用を債務負担行為で上げています。これは、いざというときに市民の避難所となる学校の耐震診断を優先的に実施したところ、第一中学校の耐震に問題があることがわかったために、急遽建てかえが決まったものです。昨年は補正予算を組んで迅速にアスベストの調査や対策に取り組むなど、地味であっても市民生活の安全の確保を最優先に取り組んできた市長の姿勢を評価するものです。

 何もなくて当たり前と言われるかもしれません。しかし、何かがあってからでは遅いのです。個人情報の保護も人命の保護も、市民が安心して暮らせるために必要なことを進めていこうとする市長の姿勢は、決してパフォーマンスでなければ、市民無視でもありません。

 いたずらに不安を増幅させるのではなく、議会として冷静に受けとめ、箕面市としてよりよい道を見出されるよう見守る姿勢が必要ではないでしょうか。不信任決議案を取り下げるよう求めて、私の不信任決議に反対の意見といたします。



○議長(中川善夫君) ほかに討論ありませんか。14番 永田よう子君



◆14番(永田よう子君) 無所属の永田よう子です。決議文を先ほど見させていただいたところですので、ただこの間、新聞紙上でも不信任が出るんではないかというふうなことが報道されていましたので、私なりにさまざまな方と話し、自分なりに考えてきたことを一応まとめさせていただきました。

 今回の決議案に賛成の立場で討論させていただきます。

 私は、住基ネットに問題があり見直してほしいと思っております。しかし、市長の上告しないという報告を受け、説明を聞きながら考え込んでしまいました。上告するときは議案の上程があり、上告しないときはない。ルールであるかもしれませんが、こんな大きな問題を議論もなくということにまず驚きました。

 結局は12月7日の本会議で報告の後、動議が出され、4人の議員から質問が出されましたが、その質問の半分も市長は答えておられません。11月30日に判決があり、予想外であったこともあり、12月1日が50周年記念事業であり、時間がなかったと答えられております。それは正直な答えだと思います。けれども、判決が何度も延びておりますし、公約に住基ネットの選択制導入を上げておられるのであれば、あと2年しかないのですから、独自で検討されていたなら、もっと説得力のある答弁になったと残念に思いました。

 吹田市、守口市に上告しないことを連絡しなかったことも、時間が遅くてという答えでしたが、私のところに連絡が来たのが午後10時半ごろです。まだ間に合う時間ではなかったのでしょうか。近隣市の関係を考えたら、市長として連絡してほしいという思いになりました。それが人を大切にしている、いろんな関係性を大切にしているということのあらわれだと思います。

 また、先ほどからも話が出ておりますように、原告一人への判決についてもですが、訴訟である以上それは間違いありませんし、けれども、斉藤議員が議運か委員会でおっしゃっていましたように、判決の内容は12万7,000人市民全体に関わることです。そのことで不安に思われる方がたくさんあるわけです。けれども、市長の答弁には納得のいくものが感じられませんでした。ましてや、昨日の石田議員の一般質問の答弁でも、他の市民が削除を求めて裁判を起こせば応訴すると答えておられ、市民も手続事務を担当する職員もこのことを聞いて混乱されるものであると思います。

 3月議会で辞職勧告決議が出されたときに、私は議員とのコミュニケーションの足りなさを伝え、市長も「今後、このことを真摯に受けとめて、話していく」と約束されたと思います。そのことについて、6月ごろに「やりたいことがあって市長になられたのですから、積極的に話していってください。何の話でもいいですからコミュニケーションをとってください。そこからしか何も始まりません」と話したことがあります。「約束をされたのだから実行してください」と申し上げました。けれども、その後、どれだけの話し合いがされたのでしょうか。議員の側に一方的に責任があるとは思えません。

 今回の住基ネットのことでは、全員協議会を開くとか、市長の判断に理解をし、協力を求めようと思うのであれば、話し合う機会を市長の方からつくらなければならなかったのではないでしょうか。それぐらい大きな問題だと思います。ルールであるから報告でいいのだ。その部分でもう既にコミュニケーションは成立しません。大きな問題に立ち向おうとしたら、より多くのコミュニケーションの機会を持ち、歩み寄っていく姿勢が必要です。とても残念でなりません。

 12月7日の動議における議会での質問というのは、議員とのやりとりです。けれども、それは市長から市民への説明であるはずです。先ほども言いましたように、半分以上答えておられません。私ですら納得のいくものではありませんでした。あの説明で市民が納得するとはとても思えません。

 私は主義主張はともかくとして、いろいろな市民と今回の問題について話し合いをしました。市長がこの問題にこう答えられた。そのこともできるだけきちっと伝えたつもりです。それでもそのことで納得された市民はおられませんでした。

 前回の選挙で市民は、市長を変えたいという意思を示し、藤沢市長が誕生したと思います。けれども、今、その市民の意思が役所の中で機能しているとはとても思えません。

 私は箕面市が大好きです。箕面市をだれにとっても住みやすいまちにするため、少しでも働けたらという思いで前回の選挙に立ちました。住みやすい箕面市になるためには、市民も市の職員も元気でなければなりません。市民は今、混乱しています。懐疑的になっています。今、市の職員に元気がありません。やる気が薄れています。議会と市長との関係の悪さに起因することが大いにあると思います。

 けれども、市長としてのリーダーシップにも問題があると思います。やはり、何か事をなすためには人と話し、人の意見を聞き、自分のことをわかってもらう努力を重ねなければならないと思います。そのことがとても足りているとは思いません。そのことに努力をされているとは、私は思えません。

 市長に当選されてから、私はずっと中立的な立場で見てきたつもりです。人権を守るということを第一義的に言われるなら、余りにも行動との間にギャップがあると思います。

 今回の決議案に書かれている思いをきちんと受けとめてもらいたいと思います。賛成といたします。



○議長(中川善夫君) ほかに討論はありませんか。15番 名手宏樹君



◆15番(名手宏樹君) 日本共産党の名手宏樹でございます。箕面市長藤沢純一君不信任決議案に対する討論を行います。

 私どもは、この決議案には賛同することはできません。以下、反対の立場から意見を述べます。

 藤沢市長が就任されて2年4カ月が経過をいたしました。藤沢市政への市民の願いは、市政を転換し、大規模開発事業の撤退、ごみ有料化白紙撤回、競艇事業からの撤退、これを公約されたことへの支持であります。

 2004年度の市長選挙では、私ども日本共産党は村上候補を擁立して戦いました。しかし、藤沢市長に対して機械的な態度をとらず、託された市民の願いにこたえられるよう、公約の実現を進められるよう、予算修正や条例提案など、議会内外で努力をしてまいりました。

 この立場は、昨日、私どもが決算認定において大規模開発推進、箕面市集中改革プランによる市民生活への負担、同和行政の継続に反対討論いたしましたとおりであります。

 さて、ただいま提案されました案件のきっかけになったとされている住基ネットについて意見を述べます。

 11月30日、違憲判決が出されましたとき、翌日、私どもは市長に上告しないよう申し入れを行いました。違憲判決に従って上告しない判断を支持し、歓迎する見解も出したところです。この件につき、私どもはもともと住基ネットの導入について国会の場でも反対し、箕面市の導入の折にも国民総背番号制につながる危険性と個人情報保護についても確立されていないことを指摘して、反対してまいりました。

 大阪高裁の判決でも指摘しているように、3年前防衛庁が自衛官募集の際に住基ネットの氏名、住所の情報と市町村から提供させた健康状態、職業、電話番号等独自に入手して、一緒に防衛庁のコンピューターに入力していた事例、当時の国会でも問題になり、防衛庁長官も行き過ぎだったと陳謝することになった、こうした事件も起こっています。国行政の裁量でそういう事態になることにもなるということです。

 住民基本台帳法の法律に、目的外で利用できないということになっている、目的外のデータマッチングができない仕組みになっている、総務省はそう説明しますが、法に書いているからできないというのでは説明にはなりません。法律を犯すから犯罪になるのであって、一度流出した情報は戻らないのです。

 したがって、今回の大阪高裁の判決が個人の情報保護、情報コントロール権を保障した憲法13条に違反するとの、この高裁判決の判断を支持するものです。

 次に、市長公約の問題であります。

 市長が市民との約束事をほごにしてきたことに対して、繰り返し公約実現を私どもは求めてまいりました。これまでの市政を転換するには、さまざまなあつれきがあることは当然私たちも予想されます。しかし、藤沢市長はもともと大規模開発を推進する第四次総合計画には賛成であり、これを推進すれば公約を実現することは不可能なのです。そもそもそこに矛盾があります。

 私どもは、大規模開発に反対するだけでなく、今日的な見直しの提案もしてまいりました。箕面市集中改革プランの推進、民営化や成果主義などの導入にも反対してまいりました。この点でも市長の政治姿勢は厳しく批判されなければなりません。

 藤沢市長が進められようとしている方向は、これまでの市政の継続であり、市長が市民に託された願いを実現するのであれば、本当にきっぱりと経営再生プログラムや集中改革プランに反対し、転換をする必要があると考えます。首長が変わればいいというものではありません。

 今回のこの不信任案は、市政の方向性には触れられていません。藤沢市長が誕生して以来、これまでの前梶田市政を支え、一緒に推進してきた議員の方々は、前市政のもとで実行されてきた4つの大規模開発を主要プロジェクトと位置づける第四次総合計画と箕面市経営再生プログラムの実施を迫り、藤沢市長もみずからも市民への公約をほごにし、財政危機を口実に箕面市集中改革プランを進めてまいりました。

 今回の不信任決議の最大の目的は、これまでどおり大規模開発優先、国言いなりの経営再生プログラムを一層進め、自民・公明・民主にとって都合のよい前市政のような市長に変え、市民に一層の犠牲を押しつける市政に変えようとするものでしかありません。こうした流れに、私ども日本共産党はくみすることはできません。

 不要不急な大規模開発を見直し、箕面市集中改革プランによる市民サービス切り捨てや市民負担増から市民を守る市政こそ求められています。

 以上、私ども藤沢市政への見解と不信任決議案に出されている内容について合意できないという立場を表明して、不信任決議案への反対討論といたします。



○議長(中川善夫君) ほかに討論ありませんか。

   (“なし”の声あり)



○議長(中川善夫君) ないようでございますので、これにて討論を終了いたします。

 よって、これより先ほどの議会運営委員会での決定に基づきまして、箕面市長藤沢純一君不信任決議の動議を起立により採決いたします。

 市長不信任の表決については、地方自治法第178条の規定により、議員数の3分の2以上の者が出席し、その4分の3以上の者の同意を必要といたします。

 出席議員は23人であります。議員数の3分の2以上であります。

 本件は、本動議のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

 ちょっと待ってくださいね。人数確認いたしますので、そのままご起立……。

   (賛成者起立)



○議長(中川善夫君) ご着席願います。

 出席議員の4分の3は18人であります。

 ただいまの起立者は15人であり、所定に達しません。

 よって、本動議は否決されました。

 以上をもって、本日の日程はすべて終了し、本第4回定例会に付議された事件、条例改正6件、補正予算9件、決算認定13件、報告4件、同意1件、諮問1件、意見書1件、決議1件、一般質問13件、その他7件、合計56件はすべて議了いたしました。

 閉会に先立ち、市長からごあいさつをいたしたい旨の申し出がありますので、これをお受けいたします。市長 藤沢純一君



◎市長(藤沢純一君) 本日、ここに全日程を終了され、上程いたしました条例関係におきまして「箕面市職員定数条例改正の件」外5件、公の施設についての「指定管理者の指定の件」1件、「箕面市における市街地の区域及び当該区域における住居表示の方法を定める件」1件及び協議の件におきまして、「(仮称)ボートピア梅田におけるモーターボート競走施行に伴う場外発売事務の受託に関する協議の件」外3件、また予算関係におきましては「平成18年度箕面市一般会計補正予算(第5号)」外8件、また人事関係におきまして「箕面市固定資産評価審査委員会委員の選任について同意を求める件」1件、「人権擁護委員の推薦について意見を求める件」1件、そして専決処分におきまして4件、以上多数の重要案件につきまして可決、ご決定いただき、まことにありがとうございました。心から厚く御礼を申し上げます。

 今回ご決定いただきました各種施策及び事務事業の円滑な推進はもとより、本会議並びに各常任委員会におきましてご指摘、ご提案、ご要望いただきました諸事項、並びに一般質問におきましてご提起いただきました貴重なご意見、あるいは厳しいご指摘の諸事項、課題につきまして、私をはじめ職員一同真剣なる調査、研究を行い、今後のまちづくり施策の推進に資するよう全力を傾注して、市民の皆さまの負託にこたえてまいる決意でございますので、議員各位におかれましては、今後とも変わらぬ温かいご教示とお力添えをいただきますようお願い申し上げます。

 また、住基ネット損害賠償請求控訴事件の大阪高裁判決の取り扱いに関しまして、本定例会の会期日程などご配慮いただきましたこと、心から感謝いたしております。今後は、決断しました本旨に沿い、実現に向けて検討を重ねてまいりたいと考えております。

 そして、本日ただいま不信任決議が提出され、否決となったわけでございますが、私といたしましては、残る任期を職員と一丸となって箕面のまちづくりに邁進したいと考えております。

 さて、ことしもいよいよ押し迫ってまいりました。ことしを振り返りますと、年の初めは冬季オリンピックフィギアスケートでの金メダル獲得や、WBCで初代チャンピオンになるなど、スポーツ界の明るい話題で始まりましたが、しかし、親が子を、子が親を殺害する事件や、いじめによる自殺が相次ぐなど、言いようのない痛ましい事件が頻繁に発生し、命のとうとさをいま一度痛感いたしました。

 一方、地方自治を取り巻く情勢は、地方分権改革が進む中、巨額な裏金隠しや、公共工事をめぐる官主導の談合、さらに過剰投資による財政破綻など、自治体への信頼を根底から揺るがす事態になっています。

 このような状況にあって、本市では税制改正などによる税収の伸びが見込まれるものの、三位一体による税源移譲があっても市税の増収が見込めないなど、引き続き、大変厳しい状況になっております。しかしながら、少子高齢社会への対応や老朽化に伴う施設改修など、必要な財政需要に対応しなければならず、現在、第四次総合計画の総仕上げとしての第3期実施計画との整合性を図りながら、職員の知恵を絞り、19年度予算の作成に取り組んでいるところであります。

 今後も夢と希望の持てるまちづくりの推進に向け、最大の努力をしてまいりたいと考えておりますので、引き続き、温かいご支援、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

 本年におきましては、議員各位をはじめ市民の皆さま方の深いご理解と力強いご支援によりまして、当初予定いたしておりました各種事務事業につきまして、おおむね円滑に執行を行うことができたものと考えておりますが、これもひとえに議員各位が本市の発展と市民福祉の向上に日夜ご尽力いただき、私どもに対しまして適時、適切なご指導とご教示をいただいたたまものであり、ここに改めまして深い敬意と感謝の意を捧げる次第でございます。

 寒さも一段と厳しくなってまいります折から、くれぐれもご自愛をいただき、ご家族おそろいで輝かしい新年をお迎えくださいますよう、心からご祈念申し上げまして、甚だ簡単ではございますが、私のごあいさつとさせていただきます。

 どうもありがとうございました。



○議長(中川善夫君) 閉会に当たりまして、一言お礼を申し上げます。

 議員各位におかれましては、去る12月4日に開会して以来、今日まで19日間の長期にわたり、本会議あるいは委員会において、それぞれ重要案件を終始、慎重かつ熱心にご審議をいただき、また議会運営に多大のご協力を賜りまして、本日、ここにすべての案件を議了し、無事閉会できますことに対しまして、衷心より厚く御礼を申し上げる次第であります。

 年の瀬も押し迫り、寒さも日増しに厳しくなってまいりました。各位におかれましては、ご家族ともどもご健勝にて新春を迎えられますよう心から祈念いたしまして、甚だ簡単ではございますが、閉会に当たりましての私のお礼のごあいさつといたします。

 これをもちまして、平成18年第4回箕面市議会定例会を閉会いたします。

 どうもありがとうございました。

          (午後5時15分 閉会)

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 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。

                 箕面市議会議長   中川善夫

                 箕面市議会議員   上島一彦

                 箕面市議会議員   永田よう子