議事ロックス -地方議会議事録検索-


大阪府 大阪市

昭和45年第1回定例会(昭和45年2・3月) 02月28日−03号




昭和45年第1回定例会(昭和45年2・3月) − 02月28日−03号









昭和45年第1回定例会(昭和45年2・3月)



◯大阪市会(定例会)会議録(昭和45年2月28日)

    ◯議事日程

    昭年45年2月28日午前10時開議

第1 議案第10号  昭和45年度大阪市一般会計予算

第2 議案第11号  昭和45年度大阪市大学医学部付属病院事業会計予算

第3 議案第12号  昭和45年度大阪市食肉市場・と畜場事業会計予算

第4 議案第13号  昭和45年度大阪市宅地造成事業会計予算

第5 議案第14号  昭和45年度大阪市市街地再開発事業会計予算

第6 議案第15号  昭和45年度大阪市駐車場事業会計予算

第7 議案第16号  昭和45年度大阪市土地先行取得事業会計予算

第8 議案第17号  昭和45年度大阪市母子福祉貸付資金会計予算

第9 議案第18号  昭和45年度大阪市国民健康保険事業会計予算

第10 議案第19号  昭和45年度大阪市心身障害者扶養共済事業会計予算

第11 議案第20号  昭和45年度大阪市市民病院事業会計予算

第12 議案第21号  昭和45年度大阪市中央卸売市場事業会計予算

第13 議案第22号  昭和45年度大阪市港営事業会計予算

第14 議案第23号  昭和45年度大阪市下水道事業会計予算

第15 議案第24号  昭和45年度大阪市路面交通事業会計予算

第16 議案第25号  昭和45年度大阪市高速鉄道事業会計予算

第17 議案第26号  昭和45年度大阪市水道事業会計予算

第18 議案第27号  昭和45年度大阪市工業用水道事業会計予算

第19 議案第28号  昭和45年度大阪市公債費会計予算

第20 議案第29号  昭和45年度大阪市都島本通外11財産区予算

第21 議案第30号  大阪八尾開発事業団の設置に関する協議について

第22 議案第31号  大阪八尾開発事業団に委託すべき事業に関する協議について

第23 議案第32号  大阪市同和地区解放会館条例案

第24 議案第33号  大阪市印鑑条例の一部を改正する条例案

第25 議案第34号  大阪市特別会計条例の一部を改正する条例案

第26 議案第35号  ガス普及の促進に関する件の一部改正について

第27 議案第36号  当せん金附証票の発売について

第28 議案第37号  「都市開発事業の公私共同経営について」の一部変更について

第29 議案第38号  大阪市中小企業融資基金条例の一部を改正する条例案

第30 議案第39号  大阪市生業資金貸付基金条例の一部を改正する条例案

第31 議案第40号  国民年金印紙購入基金条例の一部を改正する条例案

第32 議案第41号  大阪市心身障害者扶養共済条例の一部を改正する条例案

第33 議案第42号  大阪市屋外広告物条例の一部を改正する条例案

第34 議案第43号  大阪市市街地再開発建築物融資基金条例案

第35 議案第44号  建物の取得について

第36 議案第45号  大阪市港湾施設条例の一部を改正する条例案

第37 議案第46号  大阪市交通事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例案

第38 議案第47号  無軌条電車事業の廃止に伴う関係条例の整備に関する条例案

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯出席議員 88人(欠は欠席者)

      1番    小郷平八君

      2番    藤岡信雄君

      3番    吉田辰治君

      4番    加藤正武君

      5番    高野光男君

    欠 6番    井上英夫君

      7番    改発 弘君

      8番    柳井伝八君

      9番    中尾安夫君

      10番    和田正三君

      11番    若林伊太郎君

      12番    安達喜雄君

      13番    仲谷誠夫君

      14番    佐伯三郎君

      15番    安松克己君

      16番    岸田政夫君

      17番    欠員

      18番    植田完治君

    欠 19番    山下喜一君

      20番    天野 要君

      21番    高貴伝三郎君

      22番    室屋定三君

      23番    森下土治君

      24番    岸本太造君

      25番    内村作二君

      26番    山下博義君

      27番    栗須 斉君

      28番    高橋幸一君

    欠 29番    山口武志君

      30番    島尾 茂君

      31番    隅野源治郎君

      32番    小林通夫君

      33番    中石清一君

      34番    鈴木清蔵君

      35番    音在又一君

      36番    井上長栄君

      37番    佐々木栄一君

      38番    加藤市太郎君

      39番    辻 昭二郎君

      40番    古山一郎君

      41番    沼田喜一君

      42番    綱沢靖二君

      43番    沢村信義君

      44番    長沢利治君

      45番    山川洋三君

      46番    松井義明君

      47番    塩田吾一君

      48番    上野 弘君

      49番    沓脱タケ子君

      50番    板並丈夫君

      51番    辻  渡君

      52番    野口末造君

      53番    黒木武好君

      54番    高垣松雄君

      55番    三原逸三君

      56番    長谷川元一君

      57番    倉川 薫君

      58番    大丸志朗君

      59番    大西保三郎君

      60番    美延重忠君

      61番    行岡忠雄君

      62番    長田義一君

      63番    坂本 実君

    欠 64番    柳本松太郎君

      65番    勝田真人君

      66番    南 常治郎君

      67番    岡野正雄君

      68番    寺西 武君

      69番    田中豊栄君

      70番    野村 清君

      71番    寄吉 極君

      72番    吉田 弘君

      73番    中田捨次郎君

      74番    佐野繁雄君

      75番    上田 武君

      76番    西風金之助君

      77番    伊藤 募君

      78番    中村賢三郎君

      79番    米沢正実君

      80番    田中正男君

      81番    粟井岩吉君

      82番    木下常吉君

      83番    森野熊一君

    欠 84番    松尾禎一郎君

      85番    次田虎雄君

      86番    黒田廣一君

      87番    坂井三郎君

      88番    井上秀之助君

      89番    北山 勇君

      90番    小林和美君

      91番    吉瀬昌幸君

      92番    大神 仁君

      93番    村田岩雄君

      94番    大井満利君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯職務のために出席した事務局職員

          市会事務局長       松浦芳平

          議事課長         榎村 博

          議事係長         谷口勝彦

          委員係長         永安茂夫

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯議場に出席した執行機関及び説明員

            市長         中馬 馨

            助役         下村 進

            同          大島 靖

            同          中尾正平

            収入役        三宅季二

 (同和対策部長)   事務吏員       浅羽富造

 (総務局長)     同          久川芳蔵

 (財政局長)     同          内山敞義

 (総合計画局長)   技術吏員       福山真三郎

 (経理局長)     事務吏員       橋本 勝

 (民生局長)     同          藤井弘巳

 (経済局次長)    同          天野 開

 (衛生局長)     技術吏員       中山信正

 (清掃局長)     事務吏員       荻野二郎

 (土木局長)     技術吏員       大塚 清

 (都市再開発局長)  事務吏員       大重正俊

 (公園部長)     技術吏員       加藤一男

 (建築局長)     事務吏員       徳山正文

 (港湾局長)     技術吏員       叶  清

 (市立大学事務局長) 事務吏員       小島 誠

 (交通局長)     同          黒田泰輔

 (水道局長)     技術吏員       長谷川寛一

 (消防局長)     消防長        畑中良一

 (市長室長)     事務吏員       竹村保治

 (公聴部長)     同          円井東一

 (万国博覧会協力部長)同          大槻四郎

            教育委員会委員長   小林信司

            教育長        石川多賀夫

            選挙管理委員会委員長 藤井利市

 (選挙管理委員会事務局長)事務吏員     米田拾二

            人事委員会委員長   滝石豊稲

 (人事委員会事務局長)事務吏員       林 道彦

 (監査事務局長)   同          森  光

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△開議

  昭和45年2月28日午前11時41分開議



○副議長(中石清一君) これより市会定例会会議を開きます。

 本日の会議録署名者を小林通夫君、安達喜雄君のご両君にお願いいたします。



○副議長(中石清一君) 日程第1、議案第10号、昭和45年度大阪市一般会計予算ないし日程第38、議案第47号、無軌条電車事業の廃止に伴う関係条例の整備に関する条例案、一括して議題といたします。



○副議長(中石清一君) これより質疑に入ります。島尾茂君の質疑を許します。30番島尾茂君。



◆30番(島尾茂君) 社会党大阪市会議員団を代表して、昭和45年度大阪市一般会計予算並びに関連する案件に対して質疑を行ないます。

 さきに予算編成にあたりわが党議員団は、市長に対し、万博関連事業が一応完了した今日、市民の健康と生活を守る立場から、公害防止及び福祉対策の強化、促進をはじめとして、市政の民主化と、市民サービスの向上に至る15項目にわたる要望書を提出しましたが、これに対してわが党の要望をかなり取り入れてはいるものの、いまだ市民サービスにはほど遠いものがあるのは、はなはだ遺憾であります。

 しかしひるがえって考えてみると、大阪市財政の仕組みに問題が残されておるのであります。最近わが国の高度経済成長に伴う大都市への産業及び人口集中、さらに夜間人口分布のドーナツ化等々、現行税財政制度のもとでは、人口流動の激化に対応した諸施策の促進が強く望まれているにもかかわらず、これらの財政需要に見合った財源を与えられないところに起因することは、言をまつまでもないのでありますが、市長及び理事者の過去数年にわたる努力の結果、衆参両議院の都市特に大都市税財源の充実強化に関する附帯決議並びに税制調査会の答申を得たとはいえ、いかに世論を背景にしても、税配分割等すなわち税制改革にはいままでのようなマンネリ化した努力だけでは、どうにもならない厚い壁があるのではないか、今後の決意をお伺いすると同時に、昭和45年度予算の中で130億の交付金を計上しているが、これが確保できるかどうかは、今後の市財政の運営に大きな影響を与えるものと考えられるが、その見通しについてお尋ねしたい。地方自治とは、みずから治めることである。市民の払った血税は大阪市が使って、その余剰を国及び府に交付すべきである。いまや大阪市に流動する昼間人口は百数万と言われ、そのため大阪市のこうむる財政需要は多大であります。しかるに、中央集権化と三割自治が依然として根を増しつつあり、当然府市のやるべき領域にさえ、国がわずかの補助金をつけて乗っかかろうとしている。市長は、地方自治確立のため、中央集権化排除にどう努力されてきたのか、また今後どう対処されるのか、見解をただしたいと思います。

 次に、市長は本年度の予算編成にあたり、人間性の回復と健康な環境づくりを第1の目標にしておりますが、大気汚染、水質汚濁、騒音、交通、食品、薬の公害に至るまで、あらゆるものがわれわれの健康を阻害する発生源になっております。亜硫酸ガスと浮遊粉じんが同化し、さらに空気中の発ガン物質と化合すればガンになると動物実験で立証され、ガン患者11万5,000人、6人に1人死亡というおそるべき数字があらわれ、人体に及ぼす肺機能低下の原因も究明され、国道における排気ガスの測定によってその被害も明らかになりつつあるが、公害三法のいずれもザル法で予算が伴わない。人類の進歩によって、化学は人間性をさえ滅ぼそうとしております。市民の健康を守るためには、いまや国のゆうちょうな措置と施策を待っておれないのではないか。大阪市は独自の立場で、あらゆる困難を排除しても、その対策を樹立しなければならない。その対策として、まず公害総合対策センターをつくって、発生源の究明と浄化に全力をあげるべきではないかと思うのでありますが、どうお考えになっておりますか。有害食品を排除するための衛生研究所の検査機器の整備は、まさに当を得た措置でありますが、その貧弱な予算措置から見て、期待が非常に薄いと思っております。最近われわれは70種類以上の化学的な合成品を食べているが、そのほとんどが何かの害を身体に与えている事実は、枚挙にいとまがありません。たとえばチクロ、すなわちサイクラミン酸ナトリウムの害は、熊本大学の一番ヶ瀬教授が10年も前から有害性を説いております。たまたま岩手大学医学部の田中領三博士のチクロの害についての論文が、アメリカのFDAに大きい影響を与え、人工甘味料のチクロを摂取すると奇形児が生まれると、マーヒル・リゲーター博士の研究発表があって、やっと政府は問題にしたのであります。サッカリン、防腐剤もまたしかりでありますが、公害対策は何と言っても監視員の増員が急務であります。食品衛生監視員のごときは、1人で 1,200軒くらい受け持っている実情を理事者は知っておりながら、いまだ改善しようとしない。今後どう対処するのか、所見をお伺いいたしたいと思います。

 次に、大阪市の社会福祉事業は、身体障害者、精神薄弱者などの施設は皆無にひとしい。他の都市と比較してもきわめて水準が低く、大阪市社会福祉事業の先進性は見られない。45年度予算ではかなり増額されたが、まだまだ不十分である。国の施策にも問題点は大きいが、全面的な再検討を行ない、前向きで拡充強化をはかるべきではないか。社会党市会議員団は、先般、身体障害者福祉センターをはじめとして、中央授産場、中央児童相談所、母子通園訓練センター、信太山老人ホーム、阿武山学園、弘済院、各保育所を調査、点検し、これを総括の上、市長に改善要望書を提出しているところでありますが、福祉六法による40種類にわたる福祉事業施策の中でも、いまだ設置をみない施設もあるが、総じて要員の不足が目立ち、設備の貧弱と造営費の不足が痛感されました。住民福祉は不可欠な問題であるが、今後どう対処していくか、その所信を伺いたいと思います。なお、幼稚園や保育所から見放された知恵おくれの子供らを、母親と一緒に通わせる母子通園訓練センターは、まことにけっこうなことでありますが、その内容とスタッフの問題が大きな課題であります。たとえばアメリカのカンザス大学付属小児リハビリテーションセンターは、80人の研究スタッフを持つ研究機関で、心身障害児の総合診察をする設備が完全に整い、40人からの保健婦などによって運営され、なかんずく養護学級では、特殊教育を採用しております。ウィーン大学内の障害児の治療教育部門では、情緒障害児と虚弱児を3カ月入院させて、健康的な訓練生活を送ることに重点を置いて、30人に対して10人の看護婦さんにみとられている。さらにウィーン市内の公園にある幼稚園では、身体不自由児、ろう児、知恵おくれの子供に分けてクラス編成して、たのしく特殊教育をしている。これこそまさに人間性の回復である。園児募集にわずかの応募しかなかった幼稚園に、このような心のこもったクラス編制を試みるか、さらに進んで保育所を設置する意思があるかどうか、強くお尋ねいたしたいと思います。

 次に、政府の46年度を初年度とする新住宅建設5カ年計画は、道路計画に押しつぶされてしまって6%にとどまったようであります。41年度を初年度とする、いまの住宅建設5カ年計画も、45年度の最終年度にはその達成も危ぶまれております。全国的に見て、比較的成績のよい大阪市においても、45年度に繰り越された分が1,943戸もあり、45年度住宅建設は200戸増の4,200戸にすぎない。人口のドーナツ化を防ぎ、市税の増収から考えても、大量住宅建設は本市の重大施策としなければならぬと考えております。住宅建設の隘路は、用地難であります。公営住宅用地費融資制度では83%に伸びたとはいえ、現今の地価の増高は住宅用地としては手もつけられない。さらに昭和50年では、いまの地価の3倍になり、60年には6倍なるとコンピューターははじいております。ますます用地難になる現状から見て、今後の住宅建設は、木造市営住宅の建てかえに重点を置き、高層化をはかられなければ、その促進は困難であります。

すでに年限を経過した木造住宅は約5,700戸、戦後の応急住宅はいまや居住にふさわしくなく、ガスさえない住宅を合わせると、相当数にのぼります。住宅入居希望者が15万世帯以上に達する現状からみて、いまの建設テンポではとうていおぼつかないのではないだろうか。その緊急化が叫ばれてはおりますが、その建てかえ構想にも問題があります。建てかえ住宅もやはり10階以上にして、3階までを建てかえ入居者用として、4階からエレベーターを設置して、一般入居者を選考するならば、家賃の変動は新設された家賃収入補助金と、上層部の新築家賃でカバーできるのではないか。さらに余剰用地には、思い切った高層住宅を建設していかないと、悔いを百年に残すと思うが、今後の見通しと所信をお伺いいたしたい。なお地価の暴騰を考えると、用地先行取得を考えていかなければならないのではないか。さきに開発公社を設立したが、単なる目先だけの取得に終わっております。

昨年度は、おもに都市計画街路事業にとどまっているが、先行取得額は140億円であります。本年、阿倍野、東住吉、東淀川等々の再開発が行なわれるが、大きく期待された公社の土地取得費22億円では、真の先行取得はできないのではないか。今後市長はこれらの問題をどう指導していくつもりか、お伺いいたしたいと思います。

 次に、市長の第3の柱であります次の世代の育成についてお尋ねいたします。総合野外活動センター、教育青少年センター等6億1,100万円を計上しておりますが、学校開放の推進に多くの問題が残されているのではないだろうか。今後青少年の地域活動をどう指導していくか。なお青少年協議会が民生局所管であったときは一本行政であったが、いまでは教育、経済、民生の3行政によってばらばらな指導通達がなされてふくそうしているが、この一本化ができないものであるかどうか。さらに青少年が勉強しようとしても、図書館が少ない。若い世代にとって図書館はすでに必需品になっております。情報化時代の若者は、学問−−勉強のためにも共通の広場を求めております。ギリシア、アテネ、ローマの政治は、この市民共通の広場から生まれたとさえ言われております。横浜市は学生たちのために1区1館を目標にして青少年図書館を建設しておりますが、美濃部東京都知事も、これからの図書館は都民のホームルームとして、文化センターとして育成したいと語っております。市長は次の世代育成の基礎になる図書館を、たくさんつくる意思はありませんか。もう何億も投じて図書館1館つくるより、居住地単位につくって、青少年地域活動の共通の場をつくってやることこそ、青年に夢と潤いをもたらすことになると思います。市長の決断と所信をお尋ねいたします。

 次に、世紀の万国博も目睫に迫りましたが、万国博開催期間中の観光客船、艦船の受け入れ態勢は万全であるかどうか、港湾局長にお伺いいたしたいと思います。たまたま台風期に遭遇いたしますが、その避難態勢、また避難収容施設並びにその手配、非常時の事故救難にどう対処していくつもりか、さらに検疫並びに防疫体制は確保しているか、お尋ねいたしたいと思います。

 次に、市大の紛争で正常化が、大学自治と内臓するもろもろの問題を真剣に取り上げた努力のおかげで好転しつつあることは、敬意を表するものであります。まだ多くの問題が残されておりますが、医局講座制の問題、決定機関の取り扱い、製薬会社からの研究費受け入れ態勢の問題、研究医、研修生の問題等々であるが、大学の自治ということで、管理者の市長は指導性を欠いていたのではないだろうか。本年研究医70名、研修生58名の有給化に伴う予算がつけられたが、毎年増員していく研究医、研修生の取り扱いにしても、市大病院だけで固定さすことに困難性があるのではないか。その解決には各市民病院に一定期間配属していく方策も考えられますが、現在の市民病院には研究体制が整っておらない。早急に市民病院のレベルアップがなければ、困難な問題であります。本年の予算では、エックス線テレビを購入したにすぎない。近代医学に立ちおくれないよう各市民病院のレベルアップをして、それぞれ特徴を持たせつつ、専門研究部門を設置してまいらないと対応できないのではないだろうか。医療器具の完備と、診療体制の強化こそ市民の要望であります。さらに、東南部地区の病院新設が確定されながら、いまだ日の目を見ないのはどうしたことか。あわせて交通地獄の現状の中で、救急病院の新設が強く要望されているが、今後どう対処していかれるのか、お伺いいたしたいと思います。

 次に、万国博を契機にして、掘りに掘った地下鉄も、45年度は、やや一服の感があります。とりあえず残された計画路線の玉出、住之江間、大阪駅、都島間、深江、平野間を着手するにすぎない。大阪府は60年ビジョンで、市周辺50キロの人口は、200万になる構想のもとに、都市交通審議会で路線案が出た場合に打ち出そうと、調査、検討しております。このために44年度調査費として1,400万円、45年度予算では800万円組んでおるそうであります。それによりますと、8本くらいの路線を検討しておるそうでありますが、大阪市は関さん以来の構想も、京阪、阪急、近鉄、阪神の乗り入れによって、市営一元化は果たされなかったのであります。すでに路面電車は撤廃され、いままた激増する交通難によって、バス路線も縮小せざるを得ない運命に追い込まれてしまった。地下鉄建設補助金50%とはいえ、もう府の補助金なり協力がなければ、市域外の地下鉄建設は困難度を増してきた感があります。ひるがえって市内交通を見ますと、国鉄環状線では狭すぎるし、国鉄外環状線は計画倒れで、中止の方向に向かっております。東西線の少ない地下鉄では、東大阪と西大阪の交流がなされておらない。高速道路の第2リングを計画しておりますが、この際東大阪の労働力を西大阪に交流さすために、大阪市民の足として欠くことのできない地下鉄環状線を計画することが、市民の願いでもあります。日の出の絵をかくには、まず円をかいてから次に放射線をかいていくように、外へ延びたところで円をかいてさらに延びていく。東京都の交通網も、港湾を中心にして4重も5重も整備されております。円月殺法も円を描いて必殺の挙に出ております。ハトは飛び上がりますと、そこで円を描き、そして自分の目的地に飛び立っていくのであります。環状線こそ今後の交通麻痺に大きな功績を残すであろうと信ずるものであります。新大阪駅を起点とした市内周辺区を結ぶ地下鉄環状線の新計画樹立と、その建設促進をはかるべきではないかと思いますが、お尋ねいたします。

 さらにバスの問題についてお伺いいたします。財政再建計画の中で、人員を含む400両減車を計画し、近く200両減車を実施しようとしている。現在の運行においてすら、市民の間から苦情が絶えないのであります。しかるに今後さらに200両減車していくとしても1日約700万円の赤字を克服できないのではないだろうか。さすれば公益的な立場から、特に周辺部の市民の足の確保をどう続けていくのか、その赤字補てんをどうするのか。地下鉄事業にしても、今回の政府補助金を合わせても、30年間は採算がとれないのではないだろうか。再建計画をさらに改定しなければならないが、政府の補助金をさらに要望するのか、一般会計から補てんするのか。さらに交通労働者の給料は本庁並みにすると言っているが、現在でさえ本庁並みになっておらないではないか、あわせて基本的な考え方を明確にご答弁願いたいと思います。

 弁天町駅前の1万2,000坪の土地は、39年12月に経理局に移譲して以来、副都心の計画がなされたまま今日に及んで、まことに地区発展の阻害をしております。市長は万国博が済んでからかかりたいと言われているが、そのマスタープランさえ発表されておらない。

そのためにその近隣及び周辺は、副都心計画にマッチしない建物がすでにまちまちに完成して、いまではもうおそすぎる感があります。さらに買収方式をとらず、代替地として電電公社に割り当てたため1万坪から9,100坪になってしまった。土地の拡張ができたために電電公社も高層建築をやめて、中高層のコンピューターセンター設置に設計がえさせてしまったのは、まことに私は遺憾であると思います。副都心の夢は、うたかたのごとく消え去ってしまった。数年前に策定した、机上ででっち上げたまぼろしのプランを、実地に即応したマスタープランなり、今後の方針なりをすみやかに打ち出すべきであります。すでに調査費のついた庁舎建設はどうなっておるのであろうか。市庁舎建設基金積立金として、本年も3億円を計上しておりますが、3年間にわたる積立金をなさっている今日、もうここらあたりで明確な方針を樹立して、市民にも納得さすような方法で発表すべきではないだろうかということを考えておりますので、今後の庁舎建設の方針等をお聞かせいただきたいと思います。

 これで私の質問は終わりますが、時間がありましたら、あらためて質問いたしたいと思います。(拍手)



◆34番(鈴木清蔵君) 動議を提出いたします。この際暫時休憩せられんことを望みます。



○副議長(中石清一君) 34番議員の動議にご異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○副議長(中石清一君) ご異議なしと認めます。よって動議のとおり決しました。

 暫時休憩いたします。

   午後0時8分休憩

   午後1時27分再開



○議長(植田完治君) これより休憩前に引き続き会議を開きます。先ほどの島尾君の質疑に対する理事者の答弁を許します。中馬市長。



◎市長(中馬馨君) 先ほどの島尾議員のご質問にお答え申し上げます。

 第1番目が45年度予算は、市民生活の実情に照らしてなお十分と言えないではないか、しかしそれは税源の貧弱に起因するものが多いので、税制改正についてさらに一段と努力をする必要があるが、市長のそれに対する決意はどうかというようなことが第1点のご質問でありました。

 これは昨日来しばしば申し上げておりますように、皆さんとともに現在の大阪市の財政、またそれは行政との関連においてさらに明らかにし、またこのことは市民にもよく徹底する形をとって、ほんとうに民主的な要求として今後税制の改正を強力に進めて、大阪の将来、また市民の福祉を充実する努力を私たちいたしますとともに、さらに一そう真剣にやらなければならないと痛感をいたしておる次第であります。なお、それに関連いたしまして、交付税の歳入を130億、45年度は計上しておるのであります。これは大阪市の税制による財源不足をそのまま物語っている数字でありますが、しかしこの交付税の基準はおおむね計算の方式もきまっておるのでありますが、しかしその計算のしかたそのものにも私どもはなお十分了解しにくい点もあるのであります。しかしその計算に従い、あるいは今日までの実績を推してまいりましたので、45年度、130億の交付税歳入は確保できるという考え方を持っておるのであります。過去の実績を申し上げますと、43年度は43億の普通交付税、それに特別交付税が7億、44年度は現在予算に計上しているのが85億でありますが、本年度末までには90億をこえる交付税が受けられるものと思っております。さようなことで予算に計上した以上の交付税収入を44年度もあげるのであります。明年度130億は、一つには減税の措置がとられたことに対して、これを埋める意味も加わってまいります。また、先般来申しております地下鉄の助成に対する交付金が、交付税によってこれを補うというような措置も、ある程度とられるものと思っておりますので、130億の交付税歳入は確保できるという確信を持っておる次第であります。

 それから第2番目には、こうして地方がだんだん中央集権化の傾向のもとに、3割自治といったような傾向があるが、これに対してどういう手を打とうとしているのか、いかなる努力をしたかということであります。このことにつきましては、私ども大都市問題全体について、絶えず中央にも働きかけております。また、地方制度調査会におきましても、私どもは大都市の行政の実態等も訴え、昨日来お話がありましたような大都市制度または府県制度、広域行政の問題等にも関連した大都市側の意向は、絶えず述べておるわけであります。今後におきましても、そうした努力を続けますが、しかし何といっても、中央集権化に対する対策といたしまして一番大きな有効な手は、税制の改正であります。市民が納める税金が、都市の自主財源として豊かに都市に納まるならば、自治は大いに伸ばされるのでありますから、それらの点も税制にかかると言っても過言でないと思うのであります。

 次に、公害の問題についてもご質問でございました。これもたびたび申し上げておるところでありますが、70年代の対策といたしましては、悪環境の中にある市民生活をどうして守っていくか、そこに重点を置かなければならぬと思うのでありますが、その中でも最も緊急対策を要するものは、公害対策であることは申し上げるまでもないところでありまして、これにつきましては、公害対策センターをつくってはどうかというご意見もあったのでありますが、いずれにいたしましても、機構等も十分充実しながら、これに対する専門委員の職員等も増強いたしまして、監視を徹底していくというようなことも、45年度においてもすでに計上いたしておるわけであります。これは繰り返しになるのでありますが、西淀川の対策については総合的な対策を打ち立てておるのでありますし、それとまた何としても、もうすでに実行の段階に入っているとはいうものの、なお権威ある調査が今後の公害対策を進める上において、非常に重要なことであるのであります。政府を促して公害対策をやる上にも、実際の被害者を持っている大阪というような大都市において正確な調査をして、これを基礎として対策を進めるということをいたさなければならないのでありますが、この調査についても、さらに私ども45年度においては、きめこまかい調査をいたすことにいたしております。また、市内の調査だけでなくて、隣接部からくる、たとえば尼崎方面から及んでくる公害がどういう状態にあるのか、この調査にも手をつけることにいたしておるのであります。そういうことで、けさの新聞には26号線の調査結果を大きく報道いたしておるのでありますが、これも全国的に非常に有効な調査であると思うのであります。厚生省方面におきましても、大阪の調査は非常に権威あるものとして評価しておるのでありますが、私どもは市民の被害の実態等を十分調査しながら、国に向かっても強く働きかけて、先ほどお話の公害三法が、ザル法ではないかというようなことを言われることのないように、努力を続けていきたいと思っております。食品関係の公害についても、いろいろとご意見があったのでありますが、大阪の衛生研究所は長い歴史を持って、食品生活についての研究もし、また、市民の生活指導もいたしてまいっておるのでありますから、衛生研究所を拡充する必要がある。現在、建物等もああいう状態であります。内容は非常に権威があるのでありますが、建物がまことに腐朽いたしておりますので、これの改築にもいよいよ手をつけたいということで、調査、設計の予算も組んだような次第であります。食品関係の公害につきましては、チクロの問題その他よほど監視をしていき、また検査もしていかなければならぬのでありますが、だんだんそうした面がこうした盛り上がった世論の前に、食品製造業者において、おのずから自粛する傾向が出てまいりましたことは、喜ばしいことだと思うのであります。そうした市民の世論を背景にしながら、食品公害の絶無に今後つとめていかなければならないと思うのであります。この点も衛生当局において、大いに努力をいたさせる考えでおるのであります。

 次に、身体障害者の対策でありますが、これは民生局長から細目にわたってはお答え申し上げたほうがいいと思うのでありますが、私ども絶えず老人、子供を大事にする市政とか、あるいは身体障害者の対策ということをここ数年来主張してまいりましたし、ある程度それに重点を置いてきたつもりであります。試みに数字を見てみますと、37年度は老人対策費が600万円程度であり、38年度には1億4,000万円程度しかなかったのが、本年度は9億9,500万円になっております。母子に対する福祉対策費が37年度は7億9,000万円程度、38年度で9億5,000万円程度でありましたが、本年度は41億円になっておるのであります。心身障害者に対しましても、37年度が1億5,000万円、38年度が1億3,000万円程度であったのでありますが、本年度は7億4,500万円になっておるのであります。こうした最近の足取りをもっていたしましても、お年寄りや、子供や、身体障害者に対する施策はかなり伸びてきております。しかしこれをもって満足すべきものではありませんので、皆さんとともにさらに一段とこれを拡充する努力を続けていかなければならぬと思っておるのであります。

 次に、住宅の問題につきましては、いろいろとご意見もあり、高層化の必要をお述べになっておったのでありますが、全く同感でありまして、この点については担当局長からお答え申し上げることにいたします。住宅を建設するについても、土地の確保こそまず先行しなければならぬのではないかという意味で、土地の確保についていろいろとご意見があったのであります。土地の確保については、現在かなりの対策を持っております。これはご承知のとおり、不動産運用資金が20億、公共用地の先行取得債が20億、交付公債、この数字は必要に応じて出ておりますが、予算化はいたしておりません。都市開発資金が22億、開発公社の資金として、44年度新規分として 100億計上いたしておるのであります。こうしていろいろな資金によって土地の先行取得につとめているわけでありまして、今日かなりこの先行取得は進行いたしております。なおこの点は力を注いでいきたいと思っております。

 それから次に、野外センターの問題、青少年の教育問題について非常に熱意あるご質問があったのでありますが、私どもも青少年センターの問題は、最近特に力を入れてまいっていることはご承知のとおりでありまして、野外センターにつきましても、いよいよ本年度は何としても土地を確保して、相当規模の野外センターをつくりたいということで、調査費を計上しながら、これがもし土地の確保の見込みがつけば、追加予算等でご議決をいただきたいと考えておる次第でございます。そしてユースホステルがいよいよ明後日開館をすることになりましたし、阿倍野青年センターができ上がったこともご承知のとおりであります。長く法円坂の土地の問題で足踏みをしておりました教育青少年センター、これは青年団体の非常に強い要望またPTA等の強い要望にかかわらず今日まで足踏みをいたしておりましたが、これもいよいよ着工することになったのであります。そうしたことを推進しながら、今後はご指摘のような校庭の開放であるとか、施設の開放というような問題も、検討していかなければならぬと思っております。しかしこれには担当局においても、非常に指導員の配置その他に困難が伴うようでありまして、そうした点を今後研究してみたいと思っておるのであります。

 それから図書館の問題についてお話がありました。大阪市では現在、中央図書館、大阪府立図書館、天王寺図書館、桜宮図書館等を持っておるのであります。これを1区1図書館というような方向に進めば、将来理想的ではあると思っておるのでありますが、ただいまのところ巡回図書などもいたしております。今後においてもそうした青少年の施設等に付設するような形で、図書館の拡充をはかりたいと考えておるようなわけであります。

 次いで、地下鉄の問題でありますが、現在考えている程度の地下鉄では、なお足りないのではないかというようなご意見であったかと思うのであります。これはしかし現在の地下鉄計画というものは、現在までつくりました建設の速度も、私自身が諸外国を見て回りましたが、大阪ほど積極的に、わずか6年にして2,000億も投ずるような建設をしておるところは、他の都市にも、外国にもないくらいであります。皆さんとともに非常に真剣に推進してきたつもりでおります。今後につきましても、この地下鉄路線をどういうふうに拡充していくかという問題は、交通の流れ等をよほど考えながら、また乗客の利用度というような問題を検討していきながら、今後の計画を立てていかなければならぬのでありまして、これは審議会をつくっていま検討をしてもらっておりますが、やがてその答申がなされるはずであります。しかしその答申をまつまでもなく、大阪市内の交通の流れは、都心部は網の目のように縦横に人の流れがあります。しかし周辺に向かっては放射状の流れ、これは当然のことでありまして、郊外から都心部に向かっての人の移動が多いわけであります。今後の地下鉄建設は、周辺部に向かって前進していくということが、主たる路線の方向の決定となるであろうと思うのであります。環状線をつくるという考え方がありますが、環状的に周辺に、たとえば東大阪で、北から南、南から北というような人の流れは案外少ないのでありまして、ばく大な投資をして交通機関としての収支がとれていくかどうかというような問題もあるのであります。しかし相当長期の計画としては、当然そういうことも考えていかなければならないと思うのであります。環状線的な機能は城東貨物線、これを電化し、客車扱いにするということを国鉄に向かって陳情を続けておるのでありますが、これを実現することが第一番の対策ではないかと考えております。いずれにいたしても地下鉄の建設は私ども70年代に百五、六十キロまで進めなければならないという考え方でおるのでありまして、これにしても、しかし言うべくして実際の資金の獲得、政府がそこまで公債の発行を認めるか、かなり努力を要する問題であると思っておるような次第であります。

 次に、弁天町一帯の開発の問題でありますが、これも先ほどお話のように、マスタープランにおいては弁天町一帯の副都心の計画をすでに発表いたしております。長期の構想としては、比較的海に近い副都心にするという計画でありますが、しかしそれを実行に移すには、まだまだ私ども機が熟していないというふうに考えておるのであります。副都心になるためには、その一帯のそうしたいろいろな条件が整わなければならない。ところが今日まで第二阪神国道の建設がかなりおくれてまいりました。将来の考えとしては、ベイブリッジの問題、これが完成いたしまして南港の開発が進む、そういうことによって港区の様相は非常に変わってくるのでありますが、しかし幸いに港区に港湾総合庁舎ができました。大阪市の港湾局庁舎もできました。また港振興協会において大阪港第一ビル、あるいは振興ビルというようなビルが建ちまして、だんだんと港区全体の開発の傾向があらわれてまいりましたが、かような傾向がさらに進みますと、弁天町のあの土地が有効に利用される客観情勢が起こつてくるわけであります。そういうものをみながら、総合的な計画を立てたいと思うのであります。単に弁天町だけでなくて、港区全体の総合計画が必要である。地下鉄を港まで延ばしておりますが、この地下鉄には乗客は非常に少なくて、年々10億以上の赤字を出しているというような状態でありますから、先ほども関連してお話が出ました市営住宅、池島町で1,200戸ばかりの市営住宅を持っておりますが、これを高層住宅に改築をして、港区の人口をふやすというようなことが、総合的な開発には必要であると思うのであります。いずれにいたしましても、弁天町を中心とした港区の総合開発に、いまいろいろな角度から調査をし、研究もいたしておる状態であります。

 最後に市庁舎の建設の問題でありますが、これも年々3億円ずつの蓄積金をいたしております。しかしこの庁舎建設の問題は、建てるとすれば50年、100年の使用にたえる、市民の中心的な、シンボルとしての庁舎でなければならない。そう考えますと、相当大きな金額を要するのであります。さような立場から7年前、私が就任いたしましたときに、すでに設計ができておったのでありますが、まず庁舎を建てるよりも、道路や下水、保育所、そうした市民生活に関係あるものが優先すべきだということで、延ばしてまいっておるのであります。それ以来すでに7年を経過いたしました。市民の能率的な事務処理の上からいっても、建ててもいい時期にきているという気持ちも持っておるのでありますが、しかし100億をこえる庁舎を建てるについては、よほど皆さんとともに市民の方々にも納得をしてもらうような事情を訴えながら、その時期をはからなければならないと思う次第であります。現在の庁舎がばらばらに分かれていることは、市政運営の上において、かなり悪い影響をもたらしておると思うのであります。そういうものを勘案しながら、これは市会の皆さん、さらには市民の代表の方々とも協議をしながら、いつの時期に着手すべきか、決定しなければならぬ問題だと思っておる次第であります。この問題については、いろいろな機会に非公式にも皆さんと相談をしながら、将来の方針を立てるようにいたしたいと思っております。ご了解をいただきたいと思います。



○議長(植田完治君) 藤井民生局長。



◎民生局長(藤井弘巳君) 社会福祉全体の問題につきましては、先ほど市長からご答弁がございましたので、特に肢体不自由児並びに精神薄弱児に対する施設、それからそれの職員が不十分ではないかという点について、諸外国の例をおあげになりましてご指摘がございましたので、その点についてお答えいたしたいと思います。

 肢体不自由児あるいは精神薄弱児の対策といたしましては、大別いたしまして、施設の収容によるものと、在宅児童の指導ということに分かれるのではないかと考えます。児童福祉法によります国の制度は、従前とも収容施設に中心が置かれてまいりました。近年は専門的な研究の進展に伴いまして対象者の分類なり、施設、機能の分化が進められまして、それに応ずるところの施設も次第に増加をいたしてまいっております。本市におきましても、ここ両3年、肢体不自由児の施設、あるいは精神薄弱児の施設に対しまして、その建設に相当の補助をいたしてまいっておりますけれども、45年度におきましても、肢体不自由児施設としての聖母整肢園、それから精神薄弱児施設としてのすみれ愛育館に対する施設建設の補助を大幅にいたしたい、かように考えておるわけでございます。このほか、肢体不自由児のための通園施設として2カ所、精薄の通園訓練施設を4カ所、そのほか情緒障害児の相談部門を本年初めて1カ所設ける所存でございます。ただそういたしましても、施設の絶対数の不足は依然として解消されませんし、在来の施設の老朽化もございますので、私ども今後ともこの点は大いに努力をいたしてまいりたいと考えております。また一方、在宅児童の処遇につきましては、本年初めて在宅児童の指導のための予算が計上されましたのを機会に、教育委員会なりあるいは衛生当局ともよくご相談をし、その連携のもとに在宅児童の実態の把握なり、その指導につとめたいと考えております。なお精薄児のための保育所を設けてはどうかというお考えがございましたけれども、精薄児の個々の知能なり行動、あるいは身体上の機能が非常に異なっておりますので、これに対する集団的な保育取り扱いは、非常に困難な問題があろうかと思うのであります。しかしながら障害児を持つご家庭は非常に不幸でございますので、私ども本年度は特にその福祉措置につきまして、先ほど申し上げました通園施設なり、母子の訓練センターの整備をはかっていきたいと考えておりますので、今後こういう形において措置を当分いたしてまいりたい、かように考えるわけでございます。

 なお最後に福祉職員の不足についてのご指摘がございました。民生局が福祉職場としております事業所は、保育所を別にいたしまして32カ所ございます。これらの職場におきましては、ケースワーカーなり、指導員、児童福祉司等その方面の専門的な知識を持つ職員の配置が非常に強く要請されております。こういう傾向に対処いたしまして、昭和43年度から一般職員とは別に、福祉職員という形において職員の充足をはかっておるわけでございまして、全国の社会福祉系統の学科を持ちます大学、短大等に対しまして、職員の充足に対する協力を呼びかけております。43年度で16名、44年度で37名の福祉職員が入ってきておりますけれども、今後とも事業所の実態とにらみ合わせまして、これら福祉職員の充足には、十分努力をいたしてまいりたい、かように考える次第でございます。



○議長(植田完治君) 徳山建築局長。



◎建築局長(徳山正文君) 建築局関係につきまして、ご答弁申し上げます。

 まず第1点は、考朽化しました市営住宅の建てかえの問題でございますが、考朽化いたしました木造住宅の建てかえによります立体化につきましては、居住環境の整備、あるいは不燃防災化、土地の高度利用、さらには市街地の再開発という目的をもちまして、昭和30年度からすでに建てかえを実施いたしておるわけでございまして、現在までに約4,000戸の木造住宅を建てかえいたしました。こういう中で昨年の6月に公営住宅法が改正されまして、建てかえが制度化されましたので、われわれといたしましては、さらに積極的に現在ございます木造約1万7,000戸の建てかえをいたしていきたい、かように思いまして、現在建てかえの計画を策定中でございます。さらに団地の状況によりましては、用地の高度利用をはかります高層住宅についても、積極的に取り組みたい、かように存ずる次第でございます。

 第2点の用地先行取得の問題でございますが、これにつきましては先ほど市長からご答弁申し上げましたとおり、われわれといたしましては、次年度以降の用地につきまして、あらゆる手段でもって確保につとめていきたい、かように存ずる次第でございます。



○議長(植田完治君) 叶港湾局長。



◎港湾局長(叶清君) 大阪港の万国博受け入れ態勢につきまして、お答え申し上げます。

 万国博の開催期間中に、大阪港へ入港します外国の観光船が延べ48隻、内国の観光船は在来入っております観光船を除きまして延べ28隻、また国際儀礼及び国際親善のために入港します外国の軍艦が6カ国11隻となっております。これらの船舶の受け入れ施設といたしましては、すでに万国博の関連事業ということで、中央突堤、天保山埠頭、安治川の第1の岸壁などを整備いたしておりますので、これらの施設で十分滞りなく受け入れることができるというふうに考えております。ご指摘の入港船舶に対する通関または検疫、入国管理というようなことでございますけれども、それぞれ関係機関によりまして、検疫錨地及び検疫錨地から岸壁に着くまでの間に、全部そういうものを終了してしまうというような体制ができ上がっております。警備につきましては、大阪港を重点地区ということにいたしまして、水陸交通整理、防犯警備の体制を整えておりますし、また救難、救急につきましても、救急車とか、救急病院の手配等を考えておるのでございます。船舶に対します検疫、防疫体制でございますけれども、国の関係機関または本市の衛生局等とも十分緊密な連絡をとって万全を期しておるような次第でございます。

 特にご指摘の台風時の対策でございますけれども、これは幸いといいますか、外国の観光船がたった2隻程度入港になっておりまして、しかしながら船客に危険があってはならないというようなことで、現在種々検討いたしておるようなわけでございます。なお船客待合所に始終警備の施設を整備する等、現在万全のことを考えておるわけでございますけれども、私たちこの際受入れの万全を期しますとともに、港でも大いに国際親善に貢献いたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。



○議長(植田完治君) 小島市立大学事務局長。



◎市立大学事務局長(小島誠君) 大学関係についてお答え申し上げます。

 大学紛争の当初の原因でありました医学部の改革の問題につきましては、いろいろと問題点があるわけでございますが、そのうち特に一般に言われておりましたいわゆる無給医の有給化の問題につきまして、お答えいたしたいと思うのであります。その後各方面においてのいろいろな資料を検討いたしまして、いわゆる卒業後の教育といたしましての研修医の受け入れ並びにこれの有給化を本年度からやることにいたしたのであります。なおこの無給医の中には、そのほかにいわゆる研究生として、一般のお医者さんが大学にきて研究をしておられるものもあるわけでありますが、その方々に対しましても、やはり同様に報償金等、有給化をいたしたい、かように考えておるのであります。これにはそれぞれ一定の数を設けまして、やはり病院の規模あるいは能力等を勘案の上、きめたいと思っておるわけであります。なお研修生につきましては、すでにこの2月から約58名が研修を受けているという状況でございますが、新制度によりまして受け入れをすることになっております。それから先ほどご質問の中にありました一般市民病院への研修生の研修という問題につきましては、これは衛生局長ともよくご相談の上、いろいろ考えてまいりたい、かように考えておるわけでございます。



○議長(植田完治君) 中山衛生局長。



◎衛生局長(中山信正君) まず市民病院の施設の充実というご質問でございますが、昭和39年に本市会で承認いただきました市民病院事業の設置等に関する条例に基づきまして、老朽化の著しい病院を整理すると同時に、住吉市民病院、十三市民病院の増床をはかり、また城北市民病院に交通救急センターを設置するなど、施設面を充実する一方、医療機械の充実にも意を注ぎ、一般病院では保有することができないラジオアイソトープ走査診断装置や、人工じん臓などを整備してまいりましたが、45年度におきましては、44年度に引き続き救急医療備品を整備するほか、より高度の診断を行なうエックス線診断装置を十三、住吉、城北の3病院に整備するなど、各市民病院の医療検査用等の備品を整備するとともに、住吉市民病院の未熟児室並びに新生児室をはじめとする内部施設の充実をはかるなど、医療水準の向上と相まって市民に対する医療サービスの向上をはかってまいる所存でございます。

 次に東南市民病院についてでございますが、一応44年度に病院建設用地を確保いたしたのでありますけれども、医師、看護婦等の確保は非常に困難な情勢にありますので、医師につきましては、在阪各大学との連携を一そう深めて医師の確保に努力し、看護婦につきましては、高等看護学院の建設をはかるほか、九州、四国、中国等に出張募集をするなど、看護婦確保に努力しております状況でございますので、これらの医療職員の確保に全力を尽くしまして、めどがつき次第建設にかかりたい、こういうふうに存じておる次第でございます。



○議長(植田完治君) 黒田交通局長。



◎交通局長(黒田泰輔君) バスの運行、特に周辺部対策の問題並びに職員の待遇の問題についてお答え申し上げます。

 ご案内いただいておりますように再建計画を立てまして、44年以来その効率化につとめてまいってきておるわけでございまして、国等の援助と、企業の合理化と、運賃の適正化という三つの柱をもって進んでおるわけでございますが、ただいまバス系統の問題は、企業の合理化の一環として、他の輸送機関とともにその編成に当たってきたわけでございまして、まず3点を考えて再建計画上、車両計画をいたしておるわけであります。すなわち地下鉄の64キロ完成の場合を予測いたしまして、重複するところについては地下鉄への移行を前提としながら、輸送力の調整をはかり、したがって減回もしくは系統の単純化を行なうという一つの考え方、もう一つの考え方は一般にバス系統の単純化をはかっていく。三つ目といたしましては、ご利用のきわめて少ない路線については、その存廃を考えたいということで、ただいまの車両計画ができておるわけでございますが、ご指摘のように45年度には、かなり大幅に車両数を落とす計画に相なっておるわけであります。その点に関して周辺部対策として、それで十分かというご質問でございます。私ども今日まで地下鉄ができ上がってまいりましたので、昨年末から本年の3月にかけまして、地下鉄に関連するところの減車ないし系統の単純化を、市民の皆さんのご了解を得ながらやってまいったわけでありますが、これからはご指摘のようにだんだんと周辺部に及んでまいるわけでございます。したがいまして、地下鉄のないところにはバスでもって確保しなければいけないのではないかというご意見と承っておりますが、まことにそのとおりでございます。したがいまして45年度の車両数の減車の進め方につきましては、慎重に輸送の動向等を見きわめながら対処して、ご指摘のように周辺部における市民の足として十分には望めませんけれども、最小限の必要は果たしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。

 次に、職員のベースアップ等の問題につきましては、昨日のご質問に対してお答えいたしましたように、方針としてはベースアップの問題でありますから、これを実施いたしたい、かような方針で進めておりますけれども、年々の待遇改善のために財源が枯渇しておる状態であり、自治省との折衝も困難いたしております。したがいまして、具体的な措置について現在実施しておるわけでございますけれども、方針を立てております以上、今後十分に見つめてまいりたい、かようなご答弁をしたわけでございまして、さように考えておる次第でございます。その他の待遇の問題については、格差が若干あるのではないかというご指摘でございましたが、これはできるだけないように努力してまいりたい所存でございます。

 最後になりましたが、さように経費の増は年々歳々上がりながら収入面については見通しが暗い。そういう中でその赤字をどうするのかというご質問でございます。まことにご指摘のとおり、路面交通事業、地下鉄についても同様の困難な問題もございますけれども、路面の問題については、今後の道路交通事情等を考えますと、ますます暗いわけでございます。したがいまして一段の努力をしなければならないわけでございますけれども、私といたしましては、制度として料金を抑制された場合とか、あるいは通勤、通学等の割引きを企業が負担する問題でありますとか、いろいろそういうものについて企業外の負担制度を設定してもらいたい、そのようなことで政府にお願いをしておるわけでございます。したがいまして路面の問題については、引き続いてさような点について努力をしてまいらなければならぬと思うのでございます。しかし当面の問題をどう考えるのかということと並行してまいらなければならないと思うのでございますが、これにつきましては、やはり企業の効率化を引き続き私どもの、みずからの努力としてやりながら、運賃問題についてはすでに市長がご答弁いたしておりますように、現在具体的な考え方をまとめておりませんけれども、長期的にはやはり利用者から適正な運賃をいただくということを考えてまいらなければならない、かように考えておる次第でございますが、具体的に一般経済からもらうのを予定しておるとか、国からもらう自信があるのかということでございますけれども、自治省に対しましては、国から何ぶんの措置をしてもらいたいということで現在折衝しておる関係上、折衝が非常に難渋いたしておりまして、具体的にかたまっていない状態でございます。しかし当面の問題に努力をしながら、将来の路面交通の制度の問題についても、引き続き精進をしてまいりたい、かように考えておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。



○議長(植田完治君) 引き続き若林伊太郎君の質疑を許します。

 11番若林伊太郎君。



◆11番(若林伊太郎君) 私は日本共産党大阪市会議員団を代表して、昭和45年度大阪市予算案に対して質問を行ないたいと思います。

 まず中馬市長が、去る24日の市会本会議において行なわれました市長説明の中で、60年代の目ざましい経済成長がもたらした激しい都市化の波は、生活環境の悪化と都市機能の低下など、都市問題をいよいよ深刻なものにしたのでありますというふうに指摘をされておられるわけですけれども、それでは、それは具体的に何を指しておられるのか、この点についてまずご説明いただきたいと思うのであります。次いで市長は、同じ説明の中で、大阪市は都市再開発を推進した、万博関連事業を中心にここ数年来の努力が実って大きく発展し、都市機能が一段と向上したので欣快にたえない、こういうふうにおっしやっておるわけです。一方では都市機能が低下しまして、そして人間性の回復が強調せられておる、一方では都市機能が一段と向上して欣快にたえない、これは一体、われわれはどういうふうに理解をしたらいいのか。この点について明確なご指導をいただきたい、こういうふうに考えておるわけであります。

 続いて質問を申し上げますけれども、大阪市民の前にある現実というものは、はたして、市長が欣快にたえないといって手放しで喜ばれるほどばら色のものになっておるのか、こういうことでございます。私は、そうは思いません。なぜなら、市民の生活条件は一体いまどうなっておりますか。市民を取り巻く環境は、一体どうなっておりますか。大気汚染は、ますますひどくなっておるじゃありませんか。大会社や大工場の廃液で河川は汚濁しているでしょう。悪臭を放ち、水の都と言われた大阪市の昔日の面影は、一体どこにありますか。規制、取り締まり、一方通行にもかかわらず、交通は依然として停滞しております。きようなどは、わが党の幹事長、沓脱さんは、野田阪神から市役所へ来るのに、自動車が動かないので、はらはらした。一党の幹事長でもこのありさまであります。規制や取り締まり、こういうものはやられておりますよ。しかし、停滞は依然として続き、交通事故は激増しています。毎日のように市民の命は奪われています。傷をつけられているじゃありませんか。住宅難は依然として続いていますし、物価はどんどん上がっています。大阪市の公共料金も、数えれば切りがないほど去年からことしにかけて上がっている。こういうふうに市民は苦しんでいるわけです。市長は、どこを指して欣快にたえないのか、これをお聞かせいただきたいのであります。それから、その原因と責任について、市長はどうお考えになっているか、これをお聞かせいただきたい。

   (議長退席、副議長着席)



◆11番(若林伊太郎君) (続) わが党市会議員団は、この原因と責任は、歴然としていると思います。それは、自民党政府と独占資本が、大阪市民の犠牲と負担の上に推し進めてきた、いわゆる高度経済成長政策にあることは明らかであります。したがって、責任の根本は自民党政府と独占資本にあるといわなければなりません。しかし、わが党をはじめ大阪の民主勢力の警告や批判を無視して、大資本奉仕、自民党政府の政策を推進してきた市長、あなた自身もまたその責任を免れるわけにはいきませんよ。喜んでいるどころではありません。

 市長は、就任以来7年間、一貫して自民党政府の独占大資本奉仕の政策に基づいて、都市再開発、万博関連事業と、ばく大な市民の金を湯水のように流し込んできました。その結果、大阪市の現状はどうなっていますか。公害、交通問題などの都市問題は、今日一そう深刻なものになっているじゃありませんか。大阪市の大気汚染は、いまや全国でも有名になっています。その被害は、単に西淀川区だけにとどまってはおりません。此花区、大正区、港区、福島区、北区、都島区などにも常時汚染地域が発生しております。市衛生局の調査による中程度汚染地区以上を含むと、市内の3分の2の行政区の市民が、その汚染地域に住んでいる。しかも、汚染は強まっております。これは大阪市民にとって、きわめて深刻な問題であります。命にかかわる問題であります。市町村の繁栄にかかわる重大な問題であります。また東淀川区などでは大阪空港に発着する内外の航空機の騒音による公害を受けて、市民の生活環境はますます悪くなっています。特に万博を控えてジャンボジェット機など、大型機の発着がさらに激しくなるでしょう。これらの地域では、300メートルの低空で通過する航空機の轟音で、今後ますます日常生活がかき乱されようとしております。交通問題はどうですか。道路を広げても、市長自慢の高速道路をつくっても、また一方通行をして、規制をやって、取り締まって罰金ばかりかけても、どれも問題の解決にはなっていないじゃありませんか。このことについて確信を特っている人はどこにおりますか。おりません。それ以上に自動車がどんどんふえてきている。交通麻痺と交通事故はふえています。このような困難は一体どこから生まれてきたか。それは人命を軽視して、人よりも自動車交通を優先する政策を取り続け、これを国民に押しつけてきた自民党政府と独占資本がつくり出したものであることは明らかです。市長は、この最大の原因を取り除く努力を、一体どういうふうになさったんですか。大阪市がこれまでやってきた政策で、真に、大阪市の公害、交通問題、また都市問題を解決できるという確信が、市長にありますか。あるとすれば、何年後に取り除くことができるのか、確信のあるご答弁をいただきたいと思うのであります。

 次に、市長は1970年代の課題として、人間性の回復、都市問題の解決を打ち出しております。そして人間性の回復と健康な環境づくり、お年寄りと子供を大切にする福祉市政、次の世代の育成、暮らしの向上と中小企業の振興でありますが、いいことです。このこと自体、反対する者はありませんでしょう。しかし、それが真にできるかどうかということとは別であります。さらに、万国博後の積極的な都市再開発、この五つを柱にして、総額5,820億円という空前の−−全国でも東京都に次いで第2位の予算を組まれたわけです。

それで、このことしの予算でどのように公害がなくなるのか、交通問題と交通事故はどうなるのか、市民の人間性が回復して、老人と子供が大切にされ、次の世代の育成、暮らしの向上に役立つというのは、どういうふうになるのか、これを説明していただきたいのであります。

 市長は、ことしの予算案に、万博後のビジョンとして、築港・深江線、幹線道路、橋梁建設、立体交差、これに312億円、大阪駅前、谷町、阿倍野副都心計画などの市街地開発に115億円、4万トンの船が通るというご自慢のベイブリッジの建設など、大阪港拡充計画に32億円、街路用地などの土地先行取得に44億円など、合計503億円を占めるばく大な予算を組んでおられますけれども、これが大阪の過密化、都市問題を解決することに大いに役立つか、役立つということを明言できますか。できると言うなら、具体的な構想をご説明いただきたいと思います。

 次に、議会の審議権についてご質問申し上げたいと思うのであります。地方財政法の第3条に、予算の編成について次のように書かれております。「?地方公共団体は、法令の定めるところに従い、且つ、合理的な基準によりその経費を算定し、これを予算に計上しなければならない。?地方公共団体は、あらゆる資料に基いて正確にその財源を捕そくし、且つ、経済の現実に即応してその収入を算定し、これを予算に計上しなければならない。」こういうふうに書かれておるのであります。これはもう周知の事実でありまして、これに基づいて予算の編成は行なわれなければならないのであります。民生局は、7億1,000万円の地区環境改善事業予算を組んでおります。先日、わが党への予算の説明会で、この内容について説明を求めましたところ、説明できない。「保育所四つと増築の保育所一つであります。」これ以上何も説明ができない。7億1,000万円も予算を組んで、四つと一つだというような幼稚園の子供の勘定みたいなことを言ってもらったのでは困るじゃないか。だから資料を提出して詳細に説明してほしい、こう言ったわけです。そうしたらよろしゅうございます、資料を出しましょうと言われたので、待ってますよと言ったわけです。督促をしましたが、本日に至るまで資料を1点も提出されておらない。きようは本会議ですよ。7億1,000万円の内容の資料を提出すると約束をして、提出ができないで、本会議でどうして論議の対象になりますか。この点について、明確にお答えをいただきましょう。財政局には、固定資産税について疑義がありましたので、資料の提出を求めた。そうしたら六法全書を持ってまいりました。この六法全書には、秘密を漏らしてはいけないと書いてありますから、資料をお渡しすることはできませんと言うんです。財政局から出した資料について疑義があるから、資料を出せるものなら出してもらいたいと言ったら、よろしゅうございます。出しましょうと言っておいて、いまだに資料が届いてないじゃないですか。これについて明確な答弁をいただきたい。市長、こういうことが許されるのは、一体いいことですか、どうですか、市長の見解をお伺いいたしたい。これは何党にかかわらず、またどの議員であろうとも、市会の審議権にかかわる重要な問題であります。約束した資料を提出しない、こういうことは、地方財政法第3条の合理的編成以前の問題であります。今後、予算審議に必要なすべての資料を提出するということを、市長は約束をしていただきたい、明言をしていただきたいと思うのであります。たとえば、昨日の本会議で問題になりました本市の同和対策事業予算と関係予算−−建築局、教育委員会、こういうものをひっくるめた総額は幾らになるのか。去年は、総額60億円をこえておったように記憶いたしております。しかし、私どもが同和対策部からいただいている各局の分を見ますと、これは直接の事業だけでありましょう。19億余りであります。それでは、それ以外のものを合わせた総額はどうなっておるのか。これを一つの例として明らかにしていただきたい。運営委員会に提出されたあの予算の説明書は空白であった。こういう指摘は、すでに昨日行なわれたところであります。この総額をここではっきりご説明いただきたいと思います。

 次に固定資産税についてお聞きをいたしたいと思います。今度の固定資産評価がえによって、固定資産税が平均して毎年、前年度額の3割増し、都市計画税は平均して毎年、前年度税額の6割増しという大幅な値上げになるというふうに言われております。毎年3割、6割という大幅な増税は、これまでにも例がありません。土地や建物にかかる固定資産税が大幅に上がれば、地代や家賃に響いて、その値上げを促すということは目に見えております。すでに、値上げをしてもらいたいという話があらゆるところから出ているんです。こういうふうな固定資産税の大幅増税について、市長はどうお考えになるか。またこの増税によって、市民と中小商工業者は、たいへん困るし苦労をすると思うのですけれども、市長は、これらの人のためにどういう対策をお考えになっているか。また、はね返りによる地代、家賃の大幅値上げが予想されますけれども、こういう問題については、市長はどういう対策を持っておられるのか、この点についてもお聞かせいただきたいと思うのであります。

 次に、市の交通安全対策について質問申し上げます。昭和44年に大阪市内に発生した交通事故による死傷者は、合計3万9,715人にのぼっております。この交通事故によって6歳未満の幼児が3,000人以上、60歳以上の老人が 2,400人以上も死傷をしておるわけです。

最近歩行者の交通事故による死傷が急にふえてきております。まさに交通事故は、表通りから裏通りに広がりつつあるわけです。これに対して大阪市の交通安全対策は、幹線道路を中心に進められているのではありませんか。たとえば、東京都の美濃部知事は、東京の裏通は車のためにあるのではない、都民の生活道路を取り戻そうということを提唱しました。表通りの交通事故対策とともに、小学校や中学校の児童、生徒の通学路や主婦が買いものに利用する交通量のきわめて多い道路に、本年度中に約1,009キロのガードレールをつける、その他5,000本のカーブミラーを設定する、交通事故救急医療の拡充のために四つの都立病院に救急ベッドの大幅新設を行なう、それから救急車の増車など、きわめて意欲的な取り組みを見せております。本市においても、交通量の多い裏通りを含めて、危険なところにはすべてガードレール、事故の多い曲がりかどにはカーブミラーをつける、必要なところには横断歩道橋、地下道を整備する、救急医療対策を強化していただく、こういうふうな一切の安全対策−−幹線道路はもちろんのことですけれども、裏道を含む抜本的な交通安全対策を一そう強化する。足を踏み出す、目をそこへ向ける、そういう施策を強く希望いたしたいのですけれども、市長の見解はどのようなものであろうか、これをお聞かせいただきたいと思うのであります。

 次に、市の防災対策の軽視の問題について、市長にお伺いをいたします。ご承知のように、最近本市における火災がふえております。本年に入っても、すでに痛ましい焼死者が24名出ております。昨年は、大体同じ時期で6名でありますから、約4倍の数です。去る1月17日、東住吉区市営長吉東住宅で火災が起こりました。病身の親子が焼死するという全国初の犠牲者が出ました。その際、避難設備が悪いために、5階の母と子の3人が逃げ場を失って危うく窒息寸前に、近くの工事現場から建設労働者が走ってきて、屋上に引き上げてもらって難を逃れた、こういうことです。この市営中層コンクリート住宅には700世帯も住んでいるんですけれども、消火栓は長期にわたって、わずか5カ所しかない。しかも、この5カ所の管理は、市が責任を持っていなければならないのに、きわめてずさんなものであって、さびているものもあった。この建物は、構造上横の連絡が断たれておりますから、ご承知のように、火災などのときには1本の階段を通じて上下する以外にない。下から火災が起こった場合には、屋上に避難する以外にありません。ところが屋上に通ずるただ一つの出入口は、おとなが−−ぼくのようなおとなですよ、それがやっと通ることができるような穴しかあいていない。出入口ではない。穴なんです。マンホールのような穴です。しかも、この穴には階段がついておらない。2メートルも上に鉄棒のようにぶら下がらなければ、この穴は抜けられない。しかも、この穴には鉄製のふたが入っておる。そして、その鉄製のふたにかぎがかかっておる。そのかぎは、だれが持っておるか、監理員が持っておる。監理員はどこにおるか、遠いどこかの住宅におるわけです。緊急の場合には、一体どうするのですか。この種の構造の住宅はたくさんあります。これらは急いで改善すべきだ。人間性回復というが、こういう具体的な、生きた政策が行なわれて、初めて実効を見ることができる、市民は信頼する、こう思います。この市営中高層住宅の防火対策について、建築局は次のように言っておるんです。消防法の定めによりまして、消火器具、警報設備、屋内消火栓、避難設備、スプリンクラー設備、消防用水は必要ないと言っております。しかし、市の消防局は、早期避難の必要を強調しておりますし、避難方法、避難場所の確保及び火災を広く住民に知らせるために、非常警報設備の設置が必要でありますと指摘しております。一方は設備して、逃げて、知らせろと言い、一方はそんなものは必要ありませんと言っております。市民をどうしてくれるんですか。また、建築局は次のように言っております。消火設備は必要はないと自分で主張しながら、火災が起こったときにはどうするかといったら、出火発生の場合には、まず消火器、水などで消火に当たれと言っている。何を言うているか。必要がないものをどうして持っているんですか。またこう言っておるんです。10分もすれば消防車が来てくれるから心配ない−−自動車が混雑しておるのに、ほんとに来てくれますか。15分かかったら、どうして責任をとってくれるか。隣が燃えてきたときには、窓に目張りをしてがまんしておれ、窓から黒煙と炎が見えて恐怖心がつのるときには退避せよ−−こんな無責任なことがありますか。現地の多くの住民にこのことを一回知らせてみなさい、激怒するに違いありません。命がかかっておるんです。私は、現地の住民の集会に出席して、その人たちの恐怖をひしひしと身に感じた。これを市長にどうしても伝えたい。役人のご都合主義と立場で、そのような独善的な混乱した主張は、すぐやめてもらいたい。どんな理由があって、どんな法律があって、どんな定めがあっても、絶対に人命をもて遊ぶということは許されません。緊急に、全市営住宅の住民の意見と要求を基礎にして、火災などの場合に住民の人命や身体に危険が生じないように、具体的で万全の措置をとっていただくように、市長に要望します。市長の明確なご答弁をいただきたいと思うんです。

 次に、実にけしからぬ父母負担の強要について質問申し上げたいと思います。これは、昨日も出ておりました。しかし、あえて言わなければならない。大阪市立高校は、父母から強制的に入学寄付金を取っておる。これは問題になりました。昨年は、少ないところでも6,000円、多いところで9,000円です。教育委員会に、汎愛高校のほうから相談に行って、7,000円にしましょうかと言ったら、1,000円減らしてくれと言った。明らかに、教育委員会が強制的に寄付を取ることを指導しているじゃありませんか。定時制高校までが平均2,500円以上の寄付を強制的に取っています。昭和44年度には、市立高校は、この入学寄付だけで約5,047万円の金をかき集めている。泉尾市立第二工業高等学校が入学試験合格者に配付した文書には、4,500円の寄付を納入しない場合は、入学許可を取り消すかもしれませんので、ご承知おき下さいと書いてある。寄付金を払わなければ入学ができない。市長は、そんなことがあってはならないと、きのうおっしゃったでしょう。しかし、あるんです。都島第二工業高等学校のものもあります。学校長小淵澄男さんの名前−−れっきとしたものが入っておる。定められた日までに金を納めなければ入学を取り消しますと書いてあるんです。そして納付書があるんです。寄付金もつけて払わなければ領収書がもらえないようになっている。こういうふうなことは、一体何を根拠にして行なわれるのか。その根拠を示していただきたい。いいとか、悪いとかじゃなく、何を根拠にして強制寄付をさせて、学校や教育委員会が、公然と、少なくしますとか、減らしますとか言うのは、何を根拠にしておっしゃるのか。根拠がなければはっきりやめていただきたい。この点について、市長のはっきりしたご答弁を要求いたします。東住吉区の瓜破小学校では、市の教育委員会が徴収してはならないという教室暖房器具の取りつけ費用を約50万円、2年間にわたって父兄から集めておる。それを指摘された校長は、それはもう使ってしまいましたからありません−−これはネコババじゃありませんか。教育委員会へ行ったら、はっきりした資料はないんです。指導としては、そういう取ってはならない金だったら、返してくれと言っております。取って根拠のない金なら、金額の多少にはかかわりません。大阪市の名誉にかけてこんなものは返すべきだ。この点についても市長の見解を伺いたいと思います。こういうことですから、この際、学校維持運営費の基準を再検討して、それを引き上げて、真に効力のある父兄負担の軽減策をとる必要があると思います。また、小中学校はもちろんですけれども、すべての市立高校における不合理で根拠のない強制的入学金は全廃させる、こういう措置をとるべきだ。あわせて、定時制高校の授業料を無料にする措置をお考え願いたい。こういう気持ちがあるかどうか、この点について市長の見解をお伺いいたしたいと思います。

 次に、若干の福祉行政の問題について、簡単にお伺いします。中馬市長は、ことしの積極的な人間性回復の施策として、65歳以上の寝た切り老人の医療費無料制度を、ことしの10月から実施すると言っておられます。しかしこの制度の資格をとるためには、老人は1年以上寝た切りでおらなければなりません。老人が1カ月も寝た切りでおりますと、これは大病です。命にかかわることすらあるわけです。なぜ65歳以上の普通の老人が病気になったら、無料でお医者さんにかかれる制度にできないのですか。大阪市の45年度の予算の中で、私たち議員をも含めて、 134団体に補助される、そういう支出をも含めて、何と41億円をこえる巨額の金が組まれております。市長、この金を大幅に削減をして、65歳以上の人が1年も寝ておらなければ資格を与えられないというような、びぼうな施策ではなしに、65歳以上の人は、どんなときにでも安心して医療が受けられる、こういう施策をお考えいただきたいと思うわけです。また、この制度は医療費無料制度になっていますけれども、寝た切りの老人の病気が悪くなり、医院とか、病院に入院したりすると、打ち切られるんです。こんな冷たい制度はありませんよ。家で寝ていて、医院や病院へ入ったら適用するというのなら、まだ筋が通ります。寝た切りになって、悪いから医院や病院へ行く、そうしたらもうやめだというのでは、これは無料の制度と違います。わが党議員団は65歳以上のすべての寝た切り老人が、自宅におろうと病院におろうと、必要な医療を無料で受けられるというような施策を最低限度実施されるよう改善をしていただきたい、こういうふうに思うわけであります。市長のご答弁をいただきたいと思います。

 最後に市職従業員の問題について質問申し上げます。区の福祉事務所へ行きますと、市長のことを次のように言っております。こま切れに仕事ばかりつくって、おろしてきて、お年寄りを大切にしなければならないと言っても、人がおらないじゃないか、たずねてきた老人とじっくり腰を据えて話をするというようなことはできない、時間も人もない、こういうようなことを言って、手きびしい批判をしておる。それが現実なんです。交通局では、無計画な希望退職とか称する強制人員削減をやり過ぎて、今度は、2月末まで残ってくれるか、3月末まで残ってくれたらどうや、4月末まで残ってくれたらというとめ役の仕事が出てきておる。市長、市立の保育所が82カ所ありますよ。この82カ所の保育所の用務員さんが2人しかおらないというんです。こんな状態だから、昨年、森小路の保育所で手伝いに動員された小笹さんというおかあさんが、手伝いのときにけがをして、長い間通院し、療養して、泣き寝入りをしておるという問題が残っております。それから、せめて1人ずつでも各保健所に技術者の専門の公害係員がいてくれたら、公害の問題については、もっと手早く、親切に相談をすることができるんだが、何とかならぬかというのが、公害対策部の幹部の人たちの切なる声なんです。

 清掃局では、人と器材が不足しておりますから、一例をあげれば、生野の巽や天王寺の一部、東住吉の一部では、まだ週に1回しかごみを取りにこないところがあるんですね。清掃局長はよく知っておりますわ。週に2回取っておっても文句が出ておるんですよ。長年にわたって1回だ。これをやるのに何億の金が要るんだ。小型パッカー2台、人員6人、予算1,100万円あったらできるというんです。こんなものは、すぐ解決してやりなさい。こういうように、職員の不足から多くのところで市民サービスが現実に低下しております。

 市長、人間性回復は、まず市役所の内部から実行していただきたい。職従業員に過酷な犠牲をしいる人員削減、合理化は行なわないようにしてもらいたい。仕事量が増加し、新規業務がふえてきたから、それに見合った人員を配置し、欠員を補充して、そして市職員の待遇を改善すべきです。交通局の職員に対しては、指摘があるとおり、半強制的な退職勧告、また賃上げを一般からおくらせる、こういう不当な差別行政はやめていただきたい、こういうふうに考えるわけです。

 以上のようなことでありまして、大阪市民の現状は、市長が言われるような欣快とする状態ではありません。むしろ事態は逆であります。わが党議員団は、中馬市長が、従来の独占資本奉仕−−自民党の政策に基づいて市政を推進するという誤った態度を改めていただいて、新年度予算案を、過密化、市民の生活条件と健康をこれ以上悪化させることのないような立場で編成をしていただきたい。市民の生活条件や健康を守り抜くという予算にしていただきたい。市民から批判され、支持されないような事業や予算はきびしく抑制し、冗費や浪費を大胆に削って、それを市民のための環境改善、生活向上に使っていただく、そういう予算を積極的に誠実に実行していただきたいと思うのであります。

 わが党議員団は、そのために引き続いて全力を尽くす決意を明らかにいたしまして、私の代表質問を一応終わります。

 なお、市長の答弁によっては、再度登壇をして発言する権利を留保させていただきまして、これで質問を中断いたしたい、このように思います。(拍手)



○副議長(中石清一君) 理事者の答弁を許します。中馬市長。



◎市長(中馬馨君) 若林議員からのご質問にお答えいたします。

 まず第一に、都市問題と言っておる内容は何かというご質問であります。先般の予算説明にあたって、一般的な傾向として、激しい経済成長、そして都市化の進行、それに伴って都市の生活環境は漸次悪化しておる、こう申したのであります。そして、都市問題が非常に深刻になっておるということを申したのでありますが、それは、大阪の問題であり、東京の問題であり、大都市共通の問題であると言わなければなりません。それどころではなくて、世界の大都市が当面しておる問題であります。さような意味で、都市の機能は退化し、生活環境は悪化しておるということを申し上げて、そういう前提の中で、われわれは都市行政を担当していかなければならない羽目におちいっておるのだ、こういう意味であります。ところで、いろいろな施策をここ数年来講じてきて、そしてこれができ上がったことによって、都市機能が向上したことは、欣快にたえないと言っております。われわれは、市会の皆さんとともに、また市民の協力を得て、ここ数年来、悪環境の中にあって、真剣に都市行政を推進したつもりであります。それが漸次でき上がって、幾らか機能も向上をした、そうした施策の進行の効果を述べておるのであります。両者は相矛盾するものではないのであります。そうした悪環境、悪条件という世界的な傾向の中にあって、われわれは与えられた財源の中で必死の努力をしてきた。それが機能の向上、生活環境の改善になっておることは、喜んでしかるべきだという意味で申し上げておるわけであります。そこで、そうした現在の程度の対策で都市問題の解決がつくと思っておるのかということであるようでありますが、とうとうたる都市化の傾向の中で、なかなか容易ならぬ状態にある。だからこそ、私どもは政府に向かっても、大都市問題に国策としてもっと取り組んでもらいたい、税制を改善をして、市民の自主財源を豊かに与えられることによって、都市問題解決に国策としても取り組んでもらいたいということを、皆さんとともに主張しておるのであります。私自身も、このままの状態では都市の改善は、なかなか容易ならぬものがあると思っておるのであります。しかし、そうした中にも、われわれは絶えず市民の生活を守る努力を真剣に続けていかなければならないと考えて、45年度の予算も、そういう心組みから、一方では都市の機能を高める、一方では何としても第一義的に市民の生活環境を整える努力をしなければならぬということをうたって、そういうことを目標として予算を組んだわけであります。

 そこでいろいろな都市の構築、あるいはベイブリッジの例もあげられましたが、そうしたことがいかに役に立つかというようなご指摘もあったように思います。私どもが、依然として今後地下鉄を積極的に掘り進めていくのは、市民の足を確保するためであると思っております。現在、路面電車がすでに機能を失って、これをはずさざるを得ない、そしてバスをもってこれを補っておるが、そのバスすらも機能を失おうとしておる。それでは、市民の人たちが職場に通う足をどうして確保するのか、学生たちが学校に通う足をどうして確保するかということになれば、やはり今日の最も有効な交通機関として、地下鉄を選ぶ以外にない。それは金融、独占資本の奉仕ではなく、市民の足を確保するためだという信念でやっておるのであります。また、ベイブリッジの問題につきましては、大阪は何としても、わが国の2大中枢都市としても、わが国の繁栄の重要な使命をもあわせ持っておるので、これをほっておくというわけにはいかないと思うのであります。先輩たちがあれだけの情熱を注いでつくりました大阪の港が、わが国の貿易政策の上にも、またわが国全体の繁栄の上にも、そして庶民の生活の上にも繁栄をもたらすようにという政策を立てておるのでありまして、港の機能を豊かにして、大阪の、また日本の繁栄をはかるということは、私どもの立場に立つ限りは必要なことであると考えて、ベイブリッジの建設にも当たっておるわけであります。

 また都市の見方をどう見ていったらいいのかということであります。これは先ほどお話がありましたが、私は繰り返しておりますように、都市というものは、生産の場であると同時に生活の場である。だから生活の場としての町づくりというものをまず考えなければならない。そして、生産の場ということもあわせてわれわれは考えていかなければ、ほんとうに調和のある都市経営はできないというのが、われわれの考えであるのでありまして、そうした立場から、45年度の予算もご検討をいただきたいと思うのであります。

 次に、資料提出をしなかったということのお話がありました。私は、この内容は知りませんから、お答えすることは適当でないと思いますが、資料要求等がある場合には、われわれは必要な資料ならば提出する考えでおるのであります。しかしまた、当初から資料を提出しなくても、こうしてご質問があれば、それに応じてお答えもいたすのであります。さらに、委員会において資料提出をする必要があれば、資料も提出いたします。委員会において詳細なご審議をいただきたいとごあいさつを申し上げまして、予算の説明は、概略をご説明したのでありますが、今後において、そうしたご質問なり、ご要求なりがあれば、特別な何かの理由がない限り、私どもは進んで資料を提出し、お答えもいたさなければならないと思っております。それは、決して市会を軽視するといったような考えではないと思うのでありますが、そのご質問の前提になりました事実を承知いたしておりませんので、この程度の一般的なお答えを申し上げます。

 それから、交通安全対策についてご質問がありました。今日の交通事故頻発の状態は、まことに遺憾なことでありまして、何としても、これには積極的な対策を講じなければならぬということで、大阪市としてもかなり積極的にはやっておるつもりであります。ご承知のとおり、これが最近の施策としては、41年度から44年度の時限立法として、一般交通安全法、通学路交通安全法等もできて、幸いそれによる財源も幾らか補われるようなことにもなりました。それで過去において20億−−またそれがさらに延長されることになって、今後3年、36億円ばかりを確保することにいたし、ことし11億円でガードレール、それから先ほどお話の横断歩道、街路照明等を取りつけることにいたしました。横断歩道−−歩道橋という橋ですが、これについてはここ三、四年非常に力を入れておりまして、橋のたもとの人たちに迷惑をかけるというような問題も、何としても市民の方にご協力を願いたいということで、橋をかけるところの市民の協力もいただきながら、すでに110橋かけました。国道分を合わせると、130橋ばかりができましたから、特別必要とするところの歩道橋は、大体かけ終わったのではないかと思うのであります。なお、しかし必要なところを見てかけていかなければならぬと思っておりますが、町が暗いために交通事故が頻発する傾向もありますので、44年度、45年度は、街路照明に特に力を注いでやっておるようなわけであります。これらの点は、交通事故の実情に照らして、私どもは一そう積極的に対策を進めていくようにつとめなければならぬと考えておるのであります。

   (副議長退席、議長着席)



◎市長(中馬馨君) (続)次にPTAの負担のお話がありましたが、このことについては、一般的な対策としては、昨日来繰り返してお答えいたしておるところでありますし、なおこまかい各論に入るとすれば、教育委員会がお答えするのが適当であると思うのであります。

 定時制の高校の問題についてもいろいろとお話がありました。これとても、私は、できるだけ定時制の生徒の負担は軽くしたいという考え方は持っておるのでありますが、現在の実情等については、教育委員会からお答えするのが適当であると思うのであります。

 また、寝た切り老人に対して配慮をしたが、不十分だというご質問でありました。私ども、お年寄りの問題については、先ほども言いましたように、数年前までは、ほとんどこれに対する予算を持っていなかったぐらいでありますが、45年度は老人対策として10億近い予算を組んだのでありまして、このようにして、こうした方面につとめて心を注いでいきたいという努力をいたしております。寝た切り老人の医療無料化に、ことしは一歩踏み出したのでありますが、45年度の6カ月−−前半はもっぱら調査をしなければなりませんから、調査をして、後半から実行に移すわけであります。いまの一応の事務的な手続として、若干の制限を置いておるようでありますが、そういうものも、だんだん実施の過程において充実をしていくということであるべきだと考えておるのであります。昨日もお答えいたしましたように、人生の晩年を孤独にし、不幸にする社会風潮というものは、決して好ましい社会風潮ではない、そういうことで、老人対策には、今後とも漸次拡充していくという考え方を持っておることをお答えいたしたいと思うのであります。

 最後に人員不足の問題についてお話がありました。市の職員の人員が不足しているために、サービスがだんだん落ちているじゃないかということでありました。この点も、私どもはよほど考えなければなりません。市民へのサービスが非常に落ちるならば、人員をふやしていかなければならないのであります。大阪の財政の実情も考えなければなりません。また、大阪の職従業員、日本の官公吏の日々の勤務が、一般市民の勤務よりも酷であるかどうか、中小企業の人たちが朝夕どんなに真剣に働いておるかということも考えて、私たちは市民の貴重な税金を扱って仕事をしておるのでありまして、6万の職従業員とともに、私どもはできるだけ真剣に充実した勤務によって、市民サービスをはかっていくという心がまえが、一方では必要だと思うのであります。かような意味で、私は、絶えず職従業員には何とか積極的な協力をして、市民にいいサービスを提供するようにしようじゃないかということを言っておるのであります。それだからといって、非常に酷な労働を強制することは、私も期せざるところであります。それについては、ひまなところと忙しいところの配置転換等を考えるというような処置もしなければならぬと思うのであります。配置よろしきを得て、そしてできるだけサービスが徹底するような努力については、ご注意もありましたから、大いに検討もしてみたいと思うのであります。

 ほかの問題については、それぞれ専門の局長からお答えいたします。



○議長(植田完治君) 内山財政局長。



◎財政局長(内山敞義君) 固定資産税等の問題につきまして、固定資産税は、これから毎年3割増し、都計税のほうは6割増しというふうに、非常に激増して、地代、家賃等にも大幅な値上がりを生ずるが、どう考えておるかというお尋ねでございました。ご承知のように、39年に評価がえがあったのでありますが、そのときには全国的に−−大阪市の場合も、その前の課税評価額に比べて7倍ぐらいの評価増が出たわけであります。しかも、そのときに39年、40年は、土地については前年の一律2割増し程度に課税標準をとめておった、いわば非常に高く土地が上がったところも、ほとんど上がらないところも、同じような低い値段で課税しておった、そういうことでは負担の均衡を害するのじゃないかということで、41年に、ご承知のように地方税法の改正がなって、評価がえに伴う負担の公平をはかろうということになったわけでありますが、しかしながら一挙に7倍にするというわけにいかないということで、負担調整措置が講ぜられた、いわば一種の減税的な意味においての負担調整が講ぜられたわけであります。そのときに、3倍までは前年度に比べて1割増し、3倍から8倍までは2割増し、8倍以上は3割増し、都市計画税の場合は、いまと同じ段階で3割増し、6割増し、9割増しというふうなものがとられた。それで45年度にまた評価がえが行なわれるわけでありますが、そのときには、39年の評価がえに比べて、さらに2割ふえるということになるわけであります。固定資産税のほうは、そうは言うものの、これを一挙に2倍にするというわけにはいかないというので、従来どおりの1割増し2割増し、3割増しの方法をとろうということであります。しかしながら、それでいきますと非常に上がっていく。38年6月に比べて25倍上がっているような土地について、その到達点までのカーブの行き方が低いものですから、差が非常にある、非常に値が上がっているところは、課税標準がやはり低い。それで評価額に近くなっているところは、そのままの形で税が取られていくということは、39年の評価がえ、41年の時点等に比べて、この45年があまりにも、そういう矛盾を生じてはいけないというので、もう一つ上の段階をこしらえて4割増しの線もつくったわけであります。いずれにいたしましても、一挙に、評価がえによって倍率を税のほうに適用するというのは、あまりにも課税負担が激増するというので、負担調整という意味でこういうものをつくった。したがって来年におきましても、1割、2割、3割、4割というような−−4割というのは、現実にはほとんどないわけでありますが、平均的に見ますと、大体毎年2割ぐらいの増になっていくであろうということであります。これは、41年地方税法改正のときでも、1割、2割、3割という負担調整措置をとったから、一挙に7倍になるところを、やはり平均的に見て毎年2割ぐらいの増で押えていこうというやり方をしておったわけでありまして、この45年の評価がえともなると、閣議決定をいたしまして、近く国会に提案される地方税法改正案の内容を見ますというと、従来と大体同じような伸び方にしていこうという考え方がとられているようであります。

 それからもう一方、都市計画税のほうでありますけれども、これはもう44年度、評価がえ一ぱいとるというのが現行税法であります。現行の地方税法では、44年度でもう満額になってしまう、だからあれは41年から始まりましたが、1年、2年、3年までは、大体前年度の6割ぐらいの増になっておったのが、44年は法律によって、評価額一ぱいになってしまいましたから−−これでもだいぶ上がっておりましたから、前年度2割増しというようなところで、44年は終わった、それで今度の45年度になりますと、いまの法律をそのまま置いておいたら、今度は一挙に2倍になるわけでありますが、いまも申し上げましたように、近く国会に提案されます地方税法の改正案の趣旨によりますというと、2倍未満あるいは2倍、4倍、4倍以上というような区分を設けて、3割、6割、9割というふうな負担調整率を提供いたしますから、従来、43年までは6割ぐらい伸びておったものが、今度は一挙に2倍になるところを、平均的に見て4割5分に押えていく。固定資産税のほうは2割程度、都市計画税のほうは4割5分程度に押えて、この評価がえに伴う増分に対する減税をしていこう、そして負担調整をやっていこうという考え方のようであります。

 なお、こういうことで計算いたしますと、一例をあげれば、宅地の55坪というふうなもので計算しますと大体増分が、固定資産税で81円−−ハイライト1個ぐらいの増分になるのではないかと思います。それから全体の問題として、国民所得と固定資産税の比率の問題はどうかといいますと、こういうふうに評価がえをやって、一挙にはしないで負担調整措置を講じておりますので、国民所得に対する固定資産税の率というものは、日本の場合年々低下してきております。そんなに上がっていないということであります。

 なお、中小企業、あるいは住宅等に対しての問題をどうするかということであります。これは、いろいろ議論もあるところでありまして、税制調査会等でも、いろいろと議論されております。事業用の土地と住宅の土地との区分なんかもできないかとか、いろいろ問題があったわけでありますが、結論としましては、こういう住宅等に対しまして、基礎控除を導入するとか、累進税率を採用するとかいうようなことは、本来、これは個別の財産を課税客体とする物税であるわけであります。所得課税のように人税については、そういう考え方もとれるけれども、物税についてはそういう考え方はとれないというようにとるのが適当ではないかというようなことから、いまは、ご承知のように、土地は8万円家屋は5万円、償却資産30万円という免税点のみになっておるわけであります。今後、おそらくそういう考え方をとられていくだろうと思います。

 なおまた、小さな宅地について特別扱いをするということは、いまの市町村の課税の問題からいきますと、名寄せと申しまして、一つの地主がいろいろな地点で土地を持っている場合に、その名寄せの範囲というのは、一市町村区画単位でありまして、全国的に、あるいはそれより離れて持っていた場合に、これをどう調査するかというような調整技術上の問題もあるわけであります。過小宅地と申しますか、小さい宅地に対する課税の取り扱いというのは、税理論的にも課税技術的にもむずかしい面があるのではなかろうか、こういうふうな見解であります。いずれにいたしましても、われわれは地方税法の定めるところによって課税をしていかなければならない、かように思っております。



○議長(植田完治君) 石川教育長。



◎教育長(石川多賀夫君) お答え申し上げます。学校維持運営費の問題に連関して、高等学校の入学寄付金等についてお尋ねがあったわけでございますが、学校維持運営費につきましては、昨日もご答弁申し上げましたように、45年度は当初計画の第3年目にあたるわけでございまして、最終年度は46年になるわけでございます。そこで、毎年計画的にこの維持運営費の増額をはかり、46年度で一応完了いたしますが、昨日も申し上げましたように、他都市に比べて大阪は、この問題について非常に先行しておるわけでございます。しかし、46年度で一応完了いたしましても、なお教育の内容の進歩等に伴い、増額といった問題も出てこようかと思います。また、物価上昇の問題も出てこようかとも思います。そうした点をいろいろ検討いたしまして、一応当初目標を完了した上で、いろいろと積極的に検討してまいりたい、そして学校維持運営が円滑にできるように十分な配慮をしてまいりたい、かように存じておるわけでございます。

 それに連関して高等学校の寄付金の問題につきましては、これも昨日答弁いたしましたように、現段階におきましては、学校によっていろいろと差異はありますが、後援会におかれまして、自主的にそうしたことをおやりになったわけでございまして、教育委員会としましてはできるだけ軽減するように、これまでも指導いたしてきましたし、44年度におきましては、実際には校費を1,000万円増額したわけでございます。校費の増額によって入学寄付金の問題も一歩ずつ軽減といいますか、減少の方向に持っていきたい、かようにやってきておるわけでございます。45年度におきましても、そういう軽減の指導もさらに一そう強くやりますとともに、校費の増額も44年度よりさらに積極的に行ないまして、軽減の方向にさらに積極的に持っていきたい、かように思っておるわけであります。

 それから、特にこれに連関して定時制高校の授業料の問題も出ておったわけでございますが、市長もご答弁なさったように、教育委員会といたしましても、定時制高校の生徒に対するあたたかい配慮という点で、特に市長が気にかけておるところでございまして、われわれもなお一そうこうした面をあらゆる角度から検討してまいりたい、かように思うわけでございます。

 それから、高校の入学の寄付金に連関して一、二の学校名をおあげになって、文書の配付の点にお触れになったわけでございます。これにつきましては、その事情なり、あるいは文書の内容を詳細に調査、検討してみたいと思います。

 それから瓜破小学校の件もお述べになったわけでございます。これにつきましても、われわれとしましてはよく事情を調査いたしまして、その上で対処いたしたい、かように思うわけでございます。



○議長(植田完治君) 浅羽同和対策部長。



◎同和対策部長(浅羽富造君) 同和対策関係の予算の点につきましてお答えを申し上げます。同和対策の予算の場合、どこまでが一般施策であるか、どこからどこまでが同和施策であるかという点が、必ずしも明確でない場合もございまして、むずかしい点もあるわけでございますが、大別いたしまして、事業の場合には、比較的、これは同和施策だという認定がやりやすうございます。建設関係になりますと、その点は非常にややこしゅうございまして、たとえば道路であるとか、街路とか、下水とかいう問題については、どこまでが同和施策かということの認定がとうてい困難でございますので、これは一応除外いたしております。したがいまして、事業関係につきましては、きのうもお答えをいたしましたとおり、同和対策関係、民生、衛生、経済、教育、建築、これを事業関係といたしまして、総じて19億1,473万5,000円ということをお答え申し上げた次第でございます。そのほかに、建築局関係の中で住宅建設がございますが、この中にいわゆる同和住宅が含まれておる、また教育委員会の関係で、学校校舎建設の中に同和地区の学校建設の問題が含まれておるという点を申し上げた次第でございます。特に、教育関係などは同和関係法としてこれを位置づけるかどうかという、その位置づけの問題もあるわけでございますが、ただいま一応、教育の学校関係、それから同和住宅の関係をピックアップいたしまして、大体49億1,000万円程度でございます。そのほかに、先ほど申しました道路とか、街路でございますが、これは除外いたしております。そのほかに、予算外でございます用地取得の点を進めていきたいと考えておる次第でございます。

 以上でございます。



○議長(植田完治君) 徳山建築局長。



◎建築局長(徳山正文君) 市営住宅の中高層住宅に対する火災の問題でございますが、ご承知のように、中高層住宅は非常に耐火性の強い住宅でございますので、いままで類焼という実例はございません。そうとは申しますものの火災に対する今後の処置ということは、われわれは真剣に考えておるわけでございまして、まず第一に監理員の研修の問題、あるいは居住者の火災に対する知識の周知徹底の問題、また具体的には団地内の道路拡幅による消防車の進入の問題、その他設備等に関しましての改善につきましては、今後消防局と十分打ち合わせをしていきたい、かように存じておるわけでございます。



○議長(植田完治君) 11番若林伊太郎君。



◆11番(若林伊太郎君) 答弁全体について、なお詳細に質疑を行ないたいわけですけれども、時間の制約がありますので、いずれ各常任委員会で、わが党議員団の各常任委員より問題の究明を一そう推し進めていただくということに期待をいたしまして、主たる問題について再度ご質問申し上げたいと思います。

 都市問題についての市長の見解は、これはさっぱりわからない。一方では機能が低下しておって具合が悪い、これは世界的傾向であって、大阪、東京も免れることはできない、しかし大阪の施策は効果があらわれてきておる、その効果はどこにあらわれておるか、こうなると具体的な立証は何もできない。交通問題はどうなっておるのか、公害問題はどうなっておるのか、これらの都市問題のきわめて顕著なるものでも、具体的に解明がないわけですから、私は、これはお答えにはならない、こういうふうに思うわけです。しからばこれから先どういう見通しをお持ちになっておるか。この具体的な見解についても、ベイブリッジがどうだとか、地下鉄は市電が動かなくなったからどうだとか−−私たちはベイブリッジが悪いと言っておるのではない、また地下鉄をつくらないでいいということは言っていない。ことしの予算を執行して−−これからの行政のあり方で、都市問題は解決できるという具体的な構想と確信をお持ちになっておるのか、それを教えていただきたい。こういうふうに言えば、ベイブリッジが出、地下鉄が出てくる。これは私の個人的な見解ですけれども、なるほど市長がいつもご自慢になる地下鉄の建設速度は、世界的な壮挙であります。そうです、一般的に比較したら−−その建設距離、速度、これは比較することはできます。しかし、また一方の市民の立場から見ますと、世界的な規模と壮挙で市電をはずされ、トロバスをはずされ、そしてまた、いまバスがはずされようとしておる。都市問題で交通の問題を解決しようとすれば、地下鉄へ逃げ込むという距離の早さが問題ではなしに、今日、都市問題を惹起している交通問題の最大の原因の自動車優先政策についてメスを入れ、300万市民を代表して、中央政府に、まさに市長がいつも言っておられる浪速のど根性をもって、交通の自動車優先政策について頂門の一針を加えられ、要求をし、批判をする。大阪市長、ここにありというような施策が、新聞に出たことはありません。新聞だけではありません。私は聞いたことはない。私たちは、問題をこういう深い点−−こういう角度で見ているわけです。そういう意味から言いますと、いまのご答弁については、私ども、納得することはできません。生活の場がそこなわれているからこそ、問題を提起しているわけです。その生活の場に関して、私たちが納得できるお答えをいただきたいものであります。ご答弁については、疑義が何も解決されていないということを明らかに申しておきたい。

 人員不足でサービスが低下しておる、もしそれが事実であればなおさねばならないと言われたけれども、事実なんですわ。具体的な事実なんです。市長の前では、こわがって、皆ものを言わないかもわかりませんけれども、事実なんです。人員をふやすということについては、これはやはり問題をもっと深く掘り下げて……。これもまた、私ども納得いきませんから、改善の処置をとっていただかなければならぬと思います。しかしいまの市の職員は、一生懸命やっているけれども、まだ力を隠しているのと違うかというご趣旨のお話がありました。一般の企業であれば、もっと過酷な労働条件になっておるのじゃないかと言っておられます。一般の労働者は、残業をしたら残業料をくれます。大阪市は残業しても金をくれないと言っております。区役所へ行ったら残業料をつけてくれるのは、税金を取るほうと国民健康保険の金を集めに行くときだけで、あとはもう1週間に2時間か3時間しか、残業料がつかないと言うんです−−1カ月3時間、なお悪い、1カ月3時間と言うてますがな。こんなことで、一般企業よりも大阪市の職員が優遇されているということは、絶対に言えません。いまの交通労働者や大阪市職従業員の皆さんは、一般よりもきわめて辛らつな合理化と冷遇を与えられておるというふうに見ておりますから、根本的な再検討と改善策を具体的にとっていただきたいと思います。

 固定資産税について、いろいろ説明がありました。解説はありましたけれども、対策はありません。市民がえらい苦労するのにどうするのか。とにかく、いろいろ解説があっても、上がるんでしよう。大幅に上がります。分割払いと言っても、しまいには全額払わされますがな。これについては、地代や家にはね返るし、税金で苦労するから、市長としてはどういう対策をお持ちになるのかと言っておる。この問題についてもご答弁はありません。六法全書、どうなりましたか。財政局長は、これを少しも解明しておりません。それから民生局長も、この点については解明していないじゃないですか。この点についてもご答弁はありません。市長は、事実は知らないが、一般的にはたてまえとして予算審議の資料については公開をし、協力をするのは当然のことだ、こういうふうにおっしやっておるわけですから、市長の立場については了解をしましょう。しかし、具体的には、執行する面は、その意を受けてどう処理するのか。出すと言って約束したんですよ。約束したものを出さないのはどういうわけかと言っておるんです。「いや、あきませんねん。」と言ったのと違うんです。「出します。」「わかってるんですな。」「わかっております。」−−うるさいと言わぬばかりのようなことであったのに出さぬとはどういうことだ。これは、議会の審議権の無視じゃありませんか。これは、はっきり説明していただきたい。

 それから寄付についてですが、軽減してくれとか、何とか言ってるのと違うんです。高等学校で、学校や教育委員会が強制的に寄付を取るということの根拠は何かと言っておる。根拠があるのなら、軽減するとか、何とかあるでしよう、根拠を言いなさい。自治法、六法にでも、はっきり書いても通用する根拠を教えてくれ、そうしたら軽減についても論議になりますよ。根拠について言わないで、一歩一歩とは、何を言うてますか。根拠をはっきりしてもらいたい。この根拠についても明らかじゃありません。

 同和対策予算については、これは今日、49億1,000万円と言われておりますし、その他ある。しかし、これでは、私が聞いておる去年の関連を含めた同和対策予算、60億円よりも少ない。それでは、大阪市は、同和対策については、全体的に去年より低い姿勢で取り組んでおるのか。この点についても、私は疑問が残りますから、この本会議場で詳細に全同和関連諸事業を分析して、総額を私に報告していただきたい。これは同対部の所管の問題であれば、そのところに再度ご答弁をいただきたい。

 火事の問題ですが、これは改善するとおっしやっております。しかし、私は類焼の心配がないと言っておるのと違う。死んでおるではないですか。2人焼死しておるのだ。全国で初めてというんですよ。全国で初めて2人も焼死して、あと親子3人が、もう窒息寸前だったというんでしょう。この貴重な人命の犠牲に対して、いまの対策というのは、類焼とか、何とかいうことが問題でなしに、もっと真剣に考える必要はないか、こういうことを言ってるわけですから、問題をもっと根本的な角度からとらえて、しっかりしたご答弁をいただきたい。

 以上です。(拍手)



○議長(植田完治君) 中馬市長。



◎市長(中馬馨君) 私のご答弁は要らないのじゃないかと思いますが……。わからないということでありますが、私のほうがどうもわからないのでありまして、先ほどもお答えしましたように、都市全体の一つの傾向として生活環境も悪化し、都市機能も低下しておる、これが一般的傾向だ、しかしわれわれが市民の税金を扱い、皆さんとともに過去数年、必死に努力をしたことは、相当の効果をあげておるということを言っておる、それが相矛盾するということは、私自身、論理がわからないのであります。一般的傾向の非常な悪条件の中にも、われわれは必死の努力をしておる、その効果は相当あがっておる、これは喜んでいい、それならば道路もつくらないでおいてよかったか、つくったことによって幾らかよくなった、また都市の緑化もやらないでよかったかというと、やったことによって町は幾らか健康な町へと改善されてきたわけであります。さようなことで、私だけではなく、皆さんと一緒に私たちが市民にこたえるべく努力をしたことは、かなりの効果をあげておるということを申しておるのであります。それ自体を否定する必要はない、ただ、とうとうとした都市化によって、全体的に悪化の傾向が非常に強い、われわれは、これに対応する今後の努力をしなければならないということを申し上げたのであります。あなたのおっしゃるとおり、税金は取らないで、人はふやして、仕事は減るということができれば、非常にいいのでありますが、そうはいかないのが現実の政治であるということを申し上げなければならないと思うのであります。



○議長(植田完治君) 内山財政局長。



◎財政局長(内山敞義君) 資料の問題についてご説明申し上げます。

 私どもは、法令その他で秘密保持というふうな制約のないものであって、しかも現段階において作業の可能なものは、ご要求があれば進んで資料を提供しなければならないと思いますし、今後も提供いたします。



○議長(植田完治君) 藤井民生局長。



◎民生局長(藤井弘巳君) ご要求の資料につきましては、担当課においてすでに準備をいたしておるようでございますけれども、提出の期限について少し行き違いがあったようでございまして、たいへんご迷惑をおかけしたことをつつしんでおわび申し上げます。自後十分注意をいたしたいと存じます。



○議長(植田完治君) 石川教育長。



◎教育長(石川多賀夫君) お答え申し上げます。

 高等学校の寄付金の根拠でございますが、これは自主的な団体であります高等学校の後援会が任意に父兄の方に呼びかけられて、そして結局父兄のご厚意によって行なわれたものでございます。したがって、法的な根拠ということは問題にはならないと思います。



○議長(植田完治君) 浅羽同和対策部長。



◎同和対策部長(浅羽富造君) 同和対策の予算関係につきまして、再度のお尋ねでございます。

 ちよっと私の説明が舌足らずであったのかもしれませんが、若干誤解されておる点があったのではないかと思います。49億1,000万円と申し上げましたのは、事業関係でなくして、教育関係の学校の建設部門、それから建築局のいわゆる同和住宅の点でありまして、ピックアップいたしまして、49億1,000万円と申し上げたのでございます。そして、その前に申し上げましたように、同対、民生、衛生、経済、教育、建築と、個々の事業関係は総じて19億1,473万5,000円ということでございまして、これを合計いたしますと、先ほど申し上げました用地の予算外の今後の問題なり、あるいは道路、街路、下水等の分類できないものを除きまして、大体68億2,473万5,000円ということになるのでございます。市長からもご説明申し上げておりますとおり、同和関係について、後退ということでなくて、さらに積極的にこれを進めていくというつもりでまいりたいと思います。



○議長(植田完治君) 徳山建築局長。



◎建築局長(徳山正文君) 避難方法、あるいは火災報知器の問題、その他設備一切につきまして、火災にかかわりのある問題につきましては、われわれ、目下、消防局といろいろ検討いたしておりますので、そういう意味で前向きで考えていきたい、かように思っております。



○議長(植田完治君) 11番若林伊太郎君。



◆11番(若林伊太郎君) それでは自席から……。

 まず第一に、市長は開き直ったご答弁をされました。私どもは、道路をつくる必要はない、税金を取らないでよろしい、地下鉄を掘らないでよろしいということは、一言も申し上げていない。議事録をごらんになったらわかる。そういう、われわれのまじめな質問に対して、いまのご答弁はきわめて不十分である。お取り消し願いたい。そして、この問題については、常任委員会を含めて、あらためて市長と十分に論議を尽くすということをはっきりさせておきます。市長のそういう開き直ったご答弁は、300万市民の代表としての風格をそこなう。

 それから石川教育長に申し上げますが、根拠がないとおっしゃる。根拠がないのに、なぜ学校の正式の領収書で徴収をなさるのか、その点についてもあらためて石川教育長に、文教経済委員会で究明します。その理由をしつかりと説明していただきたい。

 こういうことを申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(植田完治君) おはかりいたします。この際暫時休憩いたしたいと存じますが、これにご異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(植田完治君) ご異議なしと認めます。それでは暫時休憩いたします。

   午後3時35分休憩

   午後4時1分再開



○議長(植田完治君) これより休憩前に引き続き会議を開きます。



○議長(植田完治君) 改発弘君の質疑を許します。7番改発弘君。



◆7番(改発弘君) 今回上程されております昭和45年度予算案並びにこれに関連する諸案件に対しまして、自民党市会議員団を代表して、最後の質問者として中馬市長ほか理事者各位に質疑を行ないたいと存じます。

 まず第1に中馬市長に申し上げたいことは、本年はそれぞれの質問者の質問の中にもありましたように、世紀の祭典である万国博覧会開催の年であり、おのずから予算審議も例年より早く行なうべきであるとだれしも常識的に考えておったのであります。政府予算は1月30日に確定され、大阪府予算といえども2月5日に確定、2月14日より審議を開始しておりますのに、本市のみが去る24日にようやく市長説明があった次第であります。しかも予算書の送付も、少なくとも市会開会1週間ないし5日前に到着すべきであるのに、何と2日前に送られるという、まことに市長の予算市会に対する重要性の認識を疑うものであります。市会の審議日程は、もちろん市会自体で決定することは承知いたしておりますが、市長の市会招集告示がこんな状態であることは、まことに残念なことであります。こんな重要な年における市会の招集告示に対しては、強い反省を求めたいと思います。

 次に、私が市会議員に当選、議席を得て以来、常に役所にまいりますが、市長の在室はまことにまれであります。大大阪市の市長でありますから、多忙であることはよくわかります。しかし市長は許す範囲で在庁し、大大阪の行政の組織を常に掌握願いたいのであります。中馬市長の在庁が少ないということで各理事者も出勤常ならずとなってしまい、一、二の部局以外はいつ電話をかけても不在で、職員の方に行き先をお尋ねしても、知っておられる方が少なく、私たちもとほうにくれることがあるのであります。したがって常に行政能率が低下し、仕事はスローになり、その結果が今回の一例にすぎないが議案送付、市長招集告示とからんだ不手ぎわになるのではないでしょうか。こんなことでは、はたして市長の言われる市民に対する窓口サービスが徹底するでありましようか。市民のための市政はアドバルーンを上げることばかりではないと思います。実行に移すことであります。中馬市長はこの点何と考えられるか、ご所見をお伺いいたします。

 次に、行政機構の統廃合、創設を考えてみてはどうかと思います。一つの例をあげると、中馬市長の意欲的機構改革の中で生まれた総合計画局において、すでに計画部等の必要がなくなったのではないかと考えます。開発法施行までの必要性は今日ほとんどない。これを廃止し、新たに不法占拠部を創設し、数多い市内の不法占拠をいまにして解決しなければ、長年の問題解決が至難となるのではないでしょうか。戦災区画整理、都市区画をして仮換地を行なっても、換地を受けた人たちは、何年たっても換地先に行けない。浪速区、大正区等の実情を市長は知っておられるかどうか。10年ないし20年たっても結末をつけてくれないために、泣いておる市民の多いこと、何千件とある事実を市長はご存じか。都市再開発局の一つの係か、経理局の一つの課で、こんな大きな仕事はできないのではないでしょうか。不法占拠部を創設して市長直属の機構の中に置き、市長が率先してこの大問題を解決すべきだと思います。市長のご見解をお伺いいたします。

 次に、不法投棄の問題であります。大阪市の計画道路線や、一般道路の側面、河川はもとより個人の所有地に至るまで、おびただしいじんかいの投棄があります。昨年3月7日、この本会議場で荻野清掃局長は、不法投棄については、39年度に清掃機動隊を設置して、不法投棄の処理、除去と、防止のPRに当たってきたので、年々その量は減っているが、なお現在市の道路あるいは公共用地に約7,000立方メートル残っている。そこで44年度に充実した清掃機動隊と民間の傭車によって除去していきたいと考える云々と述べられておりますが、その成果はいかがでしたか。もちろん所有権者である大阪市や、個人の善良なる管理も必要でありますが、不法投棄絶滅を期さなければならない時期がきております。中馬市長は、町を美しく清潔にすると唱え、われわれもそれに対して協力はしておりますが、市民の苦情は続々と出ております。一市民いわく、蚊、ハエをいなくする運動であるというのに、このごみの山は何だと、市民の声はまことに深刻であります。一体この不法投棄の問題をどう解決されるか、ご意見を承りたいと思います。

 次に、交通事業会計であります。昨日もわが党岸田議員よりご質問もございましたし、また、私も過去数年間の市会における審議の内容を通読いたしましたが、特に交通再建に関して、無賃乗車を廃止せよという声が高く述べられております。いまなお私鉄等相互無賃乗車の弊が残存していると聞くのでありますが、事実かどうか。さらに優待乗車券も一千数百枚発行されているということも聞いておりますが、この際廃止してはどうでしょうか。一部利子補給があるとは申せ、地下鉄建設のための起債、特に縁故債における利子支払いだけでも1,000億近い起債に、7分の利子としても70億近く、1日に直して2,000万円に近い利子を支払わなくてはならず、1日の収入はわずかに5,000万円、収入の4割近い利子を払って企業が成り立つでしようか。この際一切の無賃乗車は廃止すべきであると思います。市長は一体どう考えられるか、お伺いいたします。あらゆる角度、あらゆる条件の中で、苦しい交通事業再建をはからなければならない時期であるだけに、特に強調した次第であります。

 さらに先般の新聞紙上で、南海電鉄が、大阪市の地下鉄網の完成の暁には、市内乗り入れの広軌鉄道の廃止を声明しておられますが、まことに先手を打った好感を呼ぶ方針だと思います。そうなると、従来考えていた一部路線変更を考えなければならなくなったのではないかと察せられますが、先手をとった南海電鉄に呼応する意味で、一体理事者は路線変更を考えておられるのかどうか。交通停滞の大きな原因の一つに、国鉄、私鉄等の市内乗り入れ、それも平面乗り入れに大きな原因があると思われます。われわれの念願は早く高架にするとか、地下乗り入れをされたいと思うのでありますが、既得権の上に相手方の都合もあることでしょうから、一挙に実現は可能とは思いません。今回の南海電鉄の一部廃止は、実に思い切った方針であり、全市民が歓迎するものでありましょう。それだけに大阪市の責任も重いと存じます。この際、路線変更の具体案があるならば、お示し願いたいと思います。中馬市長が常に申される先手先手の積極市政の推進をはかるということには、われわれも賛意を表するとともに、高く評価をいたしておるのでありますが、ただいま申し上げましたように、市内交通の整備のために南海電鉄側に先手をとられる。公共用地の先行取得を行なうと言いながらも、なかなか進捗しない。本年度の予算においてもわずか82億、そのうち工場あと地買収用22億、その他20億の現況であります。島尾議員も申されておりましたが、計画路線の買収あるいは学校用地等が大半後手後手に回るようでは、先行取得とは言われないのではないでしょうか。万博関連事業として、強い国の支援によって大阪市の開発も一応姿を変えてまいりましたが、本年度の予算書等を通読いたしますと、まことに心細い限りであります。昨年、都計審議会で議決された計画路線も、こんな状態では何十年先か、わからなくなってしまい、中馬市長もご存じのように一度計画して発表すると、過去と違い社会情勢が承知しません。財源の乏しい大阪市だからといっても、5年、7年はしんぼうするでしょうが、10年以上もしんぼうするような今日の社会情勢ではありません。もっと思い切った事業化に積極的に取り組むべきだと思いますが、市長は一体どう思われますか、ご所見を承りたいと存じます。

 先ほど心細いと申しましたが、この際特に心細いのは市民病院会計であります。最近、私立の病院は、とみに大きくなってまいりました。大きくなるということは、収支が常に黒字であるということが言えるわけでありますが、大阪の市立病院は赤字、赤字を続け、本年もまた一般会計から7億円余の繰り入れを見込んでおられる。この収支不足の原因は一体どこにあるのか、市長は真剣にご検討なさったことがおありでしようか。市民の健康を守るためには、私は一般会計からの補てんもやむを得ないとは存じますが、公害対策も十分でない、交通戦争は相変わらずであり、死者も年々ふえる一方であります。こんなときにもっと多くの予算を組んで、市民病院の充実をはかるべきだと思います。午前中、島尾議員よりもご質問がありましたが、東南市民病院の建設費が計上されておりません。私はちようど地元でありますので、市民から非常にその要望を受けているわけですが、こんなことでは市民は市長を信頼しなくなるのではないかと私はおそれるのであります。市長のお考え方を明確にしていただきたいと思います。

 次に、市長が常に唱えられている老人と子供を大切にするというスローガンは、私たちも最も大切な市政の一つであると存じております。しかしそのことは、77歳以上の方々にわずかな敬老金を差し上げ、あるいは多子家庭に一部補助をするということばかりでなく、今日の時代では少なくとも1区2カ所以上の福祉センター建設があってこそ意味があると思うのであります。大きな東住吉区あるいは住吉区なんかは数カ所くらい建設計画を持たなければならぬ時代ではないかと思います。子供も、老人も、青少年も遠慮なく使用できる福祉センター、それも特定人ばかりの思典でなく、地域の住民が利用できてこそ、ほんとうに大切にするスローガンに適するのではないでしょうか、市長のお答えをお願いいたします。

 引き続き建築行政について承りたいと思います。用地の先行取得に対する見解をお尋ねする予定でありましたが、島尾議員から質問をなさったので、省略いたします。しかし本年、来年と建設される用地の確保ができているかどうか、それだけをお伺いいたしたいと思います。さらに既存の木造住宅の立体化、高層化に対する年次計画がありましたならば、お示しを願いたいと思います。それから公団住宅、府営住宅においては、住宅内の道路はほとんど舗装、整備がなされておるのでありますが、本市建築の住宅地内のみは舗装どころか、下水も完備していないのが実情ではないでしょうか。府営、市営の公営住宅の見分け方は、住宅内の道路を見ればわかるというくらい悪いのであります。このことは何を示すものでありましよう。さらに先ほど申しましたところの用地確保難の時代ではありますが、用地の確保さえできたならば、どんなところでも建築さえしたらいいのだという考え方でなく、周辺のすべての環境を総合的に考えるべきであります。住宅ができても、下水が完備しておらない。そのため住民に多大のめいわくをかけるのであります。学校用地がない。そのために学校の建設ができない。周辺における小中学校は、自然にマンモス化していくのであります。中馬市長の市政の一つである緑地がない。何から何までちぐはぐであります。もっと総合的な計画を樹立し、すべて計画性のある行政を私は望みたいのであります。この点市長はいかに考えられるか、明確にお答えが願いたいと思います。

 次に、教育の問題についてお伺いいたします。ただいま申し上げましたように、公営住宅の建設に伴う周辺区の小中学校は順次マンモス化していき、この際建築は多少おくれても、用地のみは先手先手で確保する必要があると思います。小学校にして3,000坪、中学校にして5,000坪が基準のようでありますが、3,000坪、5,000坪というまとまった土地は、順次なくなってしまいます。用地の価格は倍増し、いまにして買収をしなければ、将来、用地難でたいへんなことが起きると思うのであります。何をおいても学校用地の取得は先決であると思います。市長は一体どうお考えになりますか、お尋ねいたします。

 さらに、昨年、教育委員会に不祥事件が発生しました。関係者にはまことにお気の毒だとは存じますが、不祥事件は不祥事件としてやむを得ません。まことに痛惜、遺憾のきわみであります。しかしながら本年、校長、教頭の登用には筆記試験重点主義が打ち出されているとうわさされております。試験制度は必ずしも悪いと否定するものではありませんが、管理職は1枚のペーパーテストで適否が判断できるものでしょうか。りっぱな教育者であっても、その人がりっぱな管理職であると断定することは早計であります。特に地域社会の文化の中心である学校の、運営、管理の最高責任者あるいは補助者は、簡単にペーパーテストで決定されるべきではないが、あらゆる角度から真剣に適否材料を収集して判断すべきだと考えます。学校長、教頭はりっぱな教育者であるとともに、りっぱな行政者であり、また、りっぱな統率力を持ち、地域社会の指導的立場の政治家でなくてはならないと思います。ペーパーテスト、10分や20分のディスカッション、面接で、はたして適否が断定できるでしようか。幅広い角度から観察する必要があると考えます。教育委員会としてはいかにお考えになっておられるか、お伺いいたします。

 次に、社会教育の予算であります。2億6,600万円計上されておりますが、内容たるやほんとうにお粗末であります。たとえば図書館の問題であります。過日、某新聞に、図書館の充実に一そうの努力をという見出しで記事が出ておりました。いわく、試験シーズンを迎え大学生や高校生の行列が図書館の前に続いている云々と、また、さらに情報化時代の若者は学問、勉強のためにも共通の広場を求めており、その要求は多様化して、各人の所属する学校図書館というワクの中では満たされないのであります。公共図書館は学生たちに独占され、利用率は七、八十%近くもあり、そのために定員を制限して一般市民の利用をいかにして高めるかということがいつも課題になっている。こうした学生と一般大衆の要望を満たすためには図書館の増設が必要であり、それが財政的に困難だとすれば、図書館の場所や内容を、社会構造や生活形態の変化に応じて検討をし直すことだと書かれております。さらに都市住民の潤いを増すためにも、市民意識育成のためにも、各自治体はもっと公共図書館の充実につとめるべきだと結んでおります。そこで市長にお聞きしたいのは、大阪市は300万人の大都市でありながら、市設図書館はわずか2カ所のみという貧弱さであります。図書購入費も1,400万円前後。東京都日野市を例にあげますと、人口わずか8万人であるのに図書購入費が1,000万円であります。人口300万人と、8万人の図書購入費がほぼ同額であるという現象であります。市長は新年度の予算説明において、人間性の回復、次の世代の育成ということをうたっておられます。この点から見ても、もっと積極的に市民の情操教育向上のために、図書館の充実につとめられるべきだと思いますが、市長のご見解をお尋ねいたします。

 昨日、同僚の佐伯議員よりも、中小企業の問題についていろいろとご質問がありましたが、私は角度を変えて経済局にお伺いをいたします。

 中小企業に対する融資額が年々増加いたしますことは、まことに喜ばしいことであります。本年も融資目標額800億円と拡大された予算を計上されております。中小企業にとって企業の柱である融資は、まことに九死に一生を得たと同様であります。日本経済の中心が中小企業であるならば、融資額の増大こそまことに望ましいことであります。しかしながら返済償還の状況は必ずしも順調でないと聞き及ぶのでありますが、事実かどうか。現在不良債券はいかほどあるでしようか。融資は贈与でなく貸し付けであります。あくまで返済償還さるべきことは、いまさら私が申し上げるまでもないわけでありますが、これはいずれ本年度の決算委員会の場において追及したいと思いますけれども、予算審議の前提として、とりあえず不良債券の総額及び状況だけ知っておく必要がありますので、あえてご質問を申し上げておる次第であります。しかし不良債券の追及をなしたからといって、善良なる中小企業には、より積極的に融資していただくことを要望しておきます。

 次に、マスタープランの実施計画の問題についてお尋ねいたします。マスタープランの実施計画もほぼ策定されたように聞いておりますが、そこでお尋ねしたいのは、この実施計画を実行に移していく際には、財政的な裏づけが必要であると思います。本市の財政事情は徐々には改善されてはおりますが、なお抜本的な改正がなされない現行税財政制度のもとで窮迫しており、それに加えて将来の動向を推察するに、本市の都市計画事業の促進に伴って、道路、公園など公共用地の増加、工場の郊外移転など都市計画税、固定資産税の収入源の減少さらには高額所得者の市域外転出による市民税の伸び悩みなど、決して今後の市税の伸びる見通しに楽観的な見方のできない状況を見るときに、はたしてこの実施計画が実現性のあるものかないものか、私は憂慮いたすのであります。市長の自信のほどを披瀝願いたいのであります。なおこの実施計画なるものは、地方自治法第2条第5項に基づくものであるかどうかについても、あわせてお伺いいたします。

 なお昨年より大阪市庁舎建設基金を積み立てておられるはずでありますが、どこに、どんな構造で何年度に着工し、何年度に完成をされるか、その予定がありましたならば、そのお考えをお伺いいたします。

 最後に、市長の昨日や本日の各議員の質問に対してのご答弁は、まことに親切なように聞こえるのでありますが、肝心な答弁がぼやけてしまっております。たとえばわが党岸田議員の税制改正についての要望の際、大阪府に対する財政援助の懇請を誠意をもって実情を披瀝し、知事に市長みずから積極的に働きかけるべきだという点は一言も触れておられません。昨日のお話では、昭和43年度における大阪府の余剰財源は二百五十数億と言われたのみであります。大阪府民の半数は大阪市民であり、大阪市民の全部が大阪府民であります。中馬市長みずから大阪府に財政援助を訴えても、少しもふしぎではないと思います。中馬市長は個人の中馬でなく、大大阪の中馬市長であります。市長の念願とする明るい町づくりには、究極は金であります。すべての感情を払拭し、持てる者から補助、援助を受けても、何んの恥にもなりません。補助、援助を受けて市民の要望にこたえる道こそ、市長の市民に対する責任ではないでしょうか。その点明瞭にお答え願いたいのであります。

 以上をもちまして私の質疑を終わりますが、市長ほか理事者各位のご答弁いかんによりましては、再登壇もあり得ることを申し上げて降壇いたします。議員各位のご清聴を感謝いたします。(拍手)



○議長(植田完治君) この際おはかりいたします。定刻が参りましたならば、時間を延長することに決してご異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(植田完治君) ご異議なしと認めます。よって時間は延長されました。



○議長(植田完治君) 理事者の答弁を許します。中馬市長。



◎市長(中馬馨君) 改発議員からのご質問にお答えいたします。

 まず第1番目に、今回の市会を開いていただくにつきまして、会期の問題、またその手続等について、もっと早くこれを開くべきでなかったかという点についてのお話でありましたが、これは実はご承知のとおり、年末に総選挙がありまして、そしてそれに引続いて政府予算の決定をなされる過程で、市の首脳部はほとんど東京に行っていなければならなかったこと、下水の問題、地下鉄の問題、税制の問題、本年の国家予算の編成過程は、大阪市政に影響するところ、まことに重大なものが多かったのであります。さようなことが前にありました。あとには改発議員のご指摘のように、万国博覧会を控えているというようなことで、かなり窮屈になったのであります。さようなことで市会とご相談をして、現在のような決定をみたわけでありますが、このことはごめいわくをかけた点があるのではないかと思うのであります。今後そういう点は、さらによく私ども注意をするようにいたしたいと思うのであります。ただ、その内部の手続等は市会の皆さんとご相談をしながら、関係者が取りきめたかと思うのでありますが、よく注意をいたすことにいたしたいと思います。

 次は、市長の在庁が少ないために、全体の空気が少し緊張を欠いているのではないかというご指摘であります。私はさようなことはないと思いますが、この点もよく注意しなければなりません。私自身の日常の活動は、これはお調べいただけばわかりますように、まことに多忙で、外に出ている時間が非常に多いのであります。明日の日曜も早朝から町の清掃運動の現場に出ます。それから大阪城に茶室を松下さんから寄付してもらいましたので、その現場にまいります。そしてほとんど時間を同じくして、建設大臣がこられました中央環状線、その竣工式に出ます。午後もまた引き続いてございますが、この数年間、日曜も休んだ記憶が少ないくらいの状態であります。毎日市役所におる時間がなるほど少ないのであります。しかし市長自体の仕事といたしまてしは、一方では市政を静かに考えると同時に、一方では市民を代表してそうした行事に出なければならぬ場合がかなり多いのであります。私自身もできることなら日曜日は休みたいのでありますが、そういうことで庁舎におる機会が少ない。またわれわれ財政その他の問題が、戦前のように大阪市政が軌道に乗っておりません。絶えず中央に行って絶えざる努力を続けなければならないというようなことで、市庁舎に落ちつく時間が少ないことは、ご指摘のとおりであります。しかしご指摘のような点にはなお心して、ことに職場の緊張というものが弛緩するようなことがあってはなりませんが、その点は十分両立するような努力をいたしたいと思います。

 次に、総合計画局、これがああしてマスタープランを策定する過程で、1年前に直ちにこうした組織をつくって−−都市行政というものは常に20年、30年先を構想するものでなければならぬということで、25年後のマスタープランをつくったのであります。これは私ども皆さんとともに、都市行政の運営の方式として、適切な措置であったと思っておるのであります。ところが計画を策定し終って、総合計画局が幾らかひまになるのではないかというようなご意見かと思ったのでありますが、依然として総合計画局はかなり広い事業を担当いたしておりまして、かつマスタープランは今後におきましても、なお実施計画等については、絶えず緻密な計算をしていかなければならぬのであります。あの際にも申しましたように、25年の計画を立てる、その中における10年計画、その中における5年の実施計画、こういう手続をとりながら実行に移していかなければならぬというのが、初めからの計画であります。まあしかしそうは申しますものの、その時の推移に従って行政機構というものは重点をどこに置いていくか、また、どういう機構をもってやることが最も能率的であるかということは考えていかなければなりませんから、絶えず行政機構についても検討を加えていくべきであると思います。そうした中で不法占拠部というようなものをつくって、現在7,800戸ばかり残っておりますが、それをできるだけ早く片づけたらどうかというご意見であります。私どもできるだけ早く不法占拠を取り除きたいと思っておるのでありまして、実は40年にもっぱらこれに当たるため経理局に処理課をつくって、各局の協力を得ながら、ここが中心になって不法占拠を取り片づけておるのでありますが、毎年1,200戸づつ片づけているということで進んでおります。また、その程度の実績はあげております。もう5年くらいでこれを全部片づける。一挙に片づけたらいいではないかという考え方も出てくるのであります。これは非常にたくさんな人員を要しますし、たくさんな人件費を要します。そういうことが片づいたならば、あとの用途をどういうふうに考えるか、直ちに売却する、あるいは直ちに公の用途に充てる、そういうものと関連して処置をするのが人件費との関係において適当ではなかろうかという考え方で進んでおるわけでありますが、しかしただいまのご注意のような点もあわせて、今後どういう形で処理したら一番適当であるかということは、私どもも研究してみたいと思うのであります。

 それから不法投棄の問題は、直接の担当者からお答えしたほうがよろしいかと思うのであります。南海電鉄がああして路面の形で市内に乗り入れていることが、大阪市は路面電車を撤去したのに非常に不自然に残って、町の交通に支障を招いているような状態であります。これは昨日来、たびたび話に出たのであります。ただいまのご質問にもありましたように、南海電鉄側においても発表したようであります。これは5年先には−−お聞きしますと、これを5年計画で廃止するようにしたいという考え方のようであります。そのことはすでに南海との話し合いの中で話は出ておるわけでありまして、市側といたしましても、相協力して、できるだけあれを撤去する、あるいは改善させることが必要だということで、計画局あるいは交通局等は連絡を保っておるようなわけであります。大阪市全体の総合的な都市の開発に影響する大きな問題である。今後もご指摘のように、十分連絡をとりながら、先手先手という言葉がありましたが、できるだけ早くこれに対処するように進めていきたいと考えておる次第であります。

 次に、市民病院の経営の問題であります。これも衛生局長からお答えしたほうがいいかと思いますが、しかし大きな経営上の問題でありますから、現状を申しますと、45年度は一般会計から7億1,000万円を市民病院経済に投入しようとしております。なおその上にかなりの赤字が出るであろうと思っておるのであります。これは現在のような支払制度のもとでは、どう計算いたしましても、かなり赤字が出るようであります。赤字が出ることは、一方ではこれが庶民のサービスになっているとも言えるわけでありますが、しかしこれがかなり一般会計にも影響をいたしておるわけでありまして、できるだけ合理的な、能率的な運営をするような努力をいたさなければならぬと考えます。ただこれをほかの都市と比較してみますと、その赤字の比率というものは、大阪市は最も少ないのであります。東京は50%くらいの赤字になっておりますが、大阪は20%くらいであるのであります。これについては、従来の病院そのままでは、100床とか150床とかいうような病院経営規模になっていないということで、従来、赤字が多かったという点もあるのでありますが、まあそうした小規模の病院を増築して、300床ないし500床の適正規模にすることによって、市民サービスを向上しながら、赤字を少なくするというような方針で今日まで進んでおるわけであります。今後も財政当局を鞭韃しながら、さような点、努力をしていきたいと思っておるのであります。東南市民病院の点についてご指摘をいただきました。私もできるだけ実現をしたいというのがもう二、三年前からの考え方でありまして、そしていよいよ用地の買収も済ませておるわけであります。できるならば45年度にも着手をいたしたいという考え方で進んできたことは、ご承知のとおりであります。ところが衛生当局の努力にもかかわらず、今日の情勢は非常に看護婦状態が悪くなってまいりました。それと大学医学部のああした紛争等からして、医学部の卒業生等も少なく、医師を確保することが非常にむずかしい状態にあるというようなことでありまして、現在の市民病院においてすらも、とかく看護婦、医師が不足がちになっている。それで四国、九州方面にまで看護婦の獲得に努力しているような状態で、むしろいま持っている市民病院の充実に全力を注ぐことが市民の医療に能率をあげるゆえんであるという衛生当局の現場の実感から、今年は見送ることにいたさざるを得なかったわけであります。そして市民病院の設備を、昨年、一昨年と比べて大幅に、機械の更新、内容の充実をはかったような次第でありまして、この情勢が非常に悪化している事情をご報告をしてご了解を得なければならぬと思うのであります。

 次に、お年寄りと子供の問題についてもいろいろとご意見がありました。しかし重複もしておりますから、改発議員もこれに触れられることは控えられたようでありますが、その中で、老人福祉センターについて特にご意見がありました。これをできることならば、1区1カ所つくるという考え方に持っていくべきだと思いますが、ただいまのところでは、市の方針といたしましては、全市を8ブロックに分けて、8ブロックに1カ所ずつ、8カ所を急いでつくり上げたいという考え方で進んでおります。現在4カ所あるわけであります。そして45年度に2カ所、1カ所は2,800万円、1カ所は2,500万円、この2カ所を新たにつくる。そしてやがて1ブロックに一つずつということをまず実現して、そしてその次の段階でだんだん1区1カ所というような方向に、漸進的にいかざるを得ない。財政事情に非常に制約を受けるわけであります。しかし一方では、老人いこいの家が全市で各方面、お寺等の協力もありまして、小さい集合の場所としては230カ所持っておりますが、市の直接の老人いこいの家としては5カ所、45年度3カ所これに加えるというようなことでありまして、これらの施設もだんだんふやしていこうといたしておるわけであります。老人のクラブが425団体あるわけであります。老人福祉センターにつきましては、これが単に老人福祉センターだけでなく、たとえば福島の福祉センターは、老人だけでなくて、かなり総合的な福祉センターにもっていって、そこに老人福祉センターがあるというような……それからいま考えております住吉、東住吉東部につくる場合にも、だんだんそういう方向に拡充して、老人その他一般の福祉センターという形で全市に分布をはかるほうが将来の方針としてよいのではないかと考えております。

 住宅の問題につきましては、これはまた担当者からお答えいたしますが、総合的計画をもって住宅政策を進めるべきだ、四囲に緑のない住宅というものをご指摘になったと思うのでありますが、これも先般来、説明しておりますように、一例は千島の公園住宅、また住宅供給公社につくらせております大淀区のかなり広い公園を配した住宅、こういう考え方で職住接近の住宅政策、それには環境をよくする意味で、できるだけ公園を配置するというような方針で今後進むのが、いわゆる総合対策になるかと思うのであります。

 用地の先行取得の問題につきましては、改発議員さんは小学校の用地先行取得が非常に急務であることをおっしゃったわけであります。すべての都市の事業を進めるには、今日の一番困難な問題は土地の問題である。土地を片づければもう仕事は8割くらい済んだと言われるくらいであります。ことに道路なんかそうでありますが、そういうことで先ほどもお答えいたしましたように、不動産運用資金あるいは公共用地先行取得債、これは政府もそういう措置をとってくれている。それから皆さんとともに大阪がイニシアチブをとって政府につくらせた都市開発資金22億、それから開発公社という組織をつくって、かなり大きな先行取得をいたしております。本年も100億の新規ワクを加えたようなわけであります。そういうことで、今後も先行取得に努力をいたさなければならぬと考えておるのであります。

 図書館の問題につきましては、先ほど来たびたび皆さんからご質問が出てきていることは、非常に問題だと思います。私自身強い熱意をもって昔から主張している一人であります。皆さんからそういう声が重ねて出るようであるならば、図書館の問題というものは、今後に向かって私どもよほど真剣に検討をし、対策を考えることにいたすべきだというふうに考えるわけであります。この問題はよく検討して、市民の要望にこたえるような方向に、だんだん進むように努力したいと考えておるような次第であります。

 中小企業の融資の問題、これはむしろ焦げつきをどうするかというご質問でありますから、あとでお答えするであろうと思いますが、昭和27年にはわずか150億の融資ワクでありましたが、40年には410億になっております。中小企業対策には、何といっても金融が最善の措置だということで、ずっと毎年100億近くふやしてきまして、800億に到達したわけであります。それと不良債券の焦げつきの問題、これは実は以前は大阪市の中小企業対策の融資は厳格にやっておりました。それで焦げつきなどが非常に少なかった。しかしそれを自慢しているようでは、ほんとうの困った中小企業者が救済できないのではないか。私が就任しましてからは、若干貸し付けの方針を緩和する必要があるのではないか、こういうことで少し緩和しております。ですから、そういう意味で少しふえているのではないかと思うのであります。私自身もいま新しい数字をつかんでおりません。あまりに厳格にいたしますと、みずから銀行ででも借りられるような人に融資をして、ほんとうに困っている人を助けることができないというようなことで、あまりにも厳格になってはいけないという考え方でやっておるのであります。

 それから最後に、マスタープランの実施計画、これらの財源の裏づけはどうだろうか、はたしてああしたマスタープランの実現性があるのかということだと思いますが、これは25年という非常に長期の計画であります。この間の進歩、発展というものは驚くべきものがある。いまの想像をこえるほど急ピッチで進行するときがくるのだ、また国民の総生産も非常な勢いでふえております。ですから、あの程度の目標を掲げておいても実現し得るであろう、また実現する努力をしなければならぬというふうに思って策定をいたしておるわけでありますが、しかしこれには当然現状の税制そのものではいけないのであります。現状が不自然な状態にあるということは、皆さんとともに繰り返し言っておるところであります。そして政府の税制調査会も指摘しており、国会も重ねて指摘しておるのであります。このままが5年も10年も続くはずがない、続かせてはならない。そして過去五、六年の実績でも、昨日お答えいたしましたように、固定資産税の評価がえ、あるいは自動車取得税、道路譲与税、あるいは本年実現するであろう法人税割の配分がえ、こういうようなもので、本年度に影響を与えている増収分でも、それがなかったならばということと比較して、180億ばかりは税制改正によって改善されている、こういうことでありますから、私どもは絶えざる努力をしながら、ほんとうによほど真剣でなければなりません。そして財政の裏づけをはかりながら、ああした程度の都市の再開発、生活環境の改善、市民生活を守る措置というものはとらなければならぬと思うのであります。先ほども出ましたように、そうすることによって都市の開発−−不愉快にたえないというようなことは、言えないようになるのであります。よほどの努力がいるかと思うのであります。

 最後に、大阪府が256億もの超過財源を政府の発表に従って持っているとするならば、大阪府に向かって真剣に協力を要請すべきではないかということであります。これは私ども事務的にもいたしております。知事と私との間でも、それは申しておるところであります。ことに、皆さんもご記憶であろうかと思いますが、5年ばかり前に吉武自治大臣が、大阪府と大阪市の両財政の調査をしたことがあります。20人ばかりの優秀な自治省の職員が参りまして、府市の財政を調査し、非常なアンバランスだということで、知事と私に直接本人に来てもらいたいということで自治大臣に呼ばれました。そして財政が非常なアンバランスだから、府は当分、税制の改正等、適当な措置が講ぜられるまでは、大阪市に財政協力をすべきではないか、そうしてやってもらうことがいいのではないかということを、大臣が直接2人を並べて言ったこともあるわけであります。まあさようなことで、府に協力してもらいたいということは申しておりますし、また、そういう意味である程度の協力はあるわけであります。しかし私ども、現在の数字のアンバランスなどからみれば、もっと協力を受けてもいいのではないかと思っております。それから税制改正という当然の措置について、府は協力的であってほしい。中央において決定するような税制の法改正等には、府が大乗的な見地から協力することが一番望ましい、それが府市の協調でもあるという考え方を持っておるわけであります。今後も皆さんとご相談をしながら、そういう点もお互いに話し合いもし、推進をはかりたいと思うのであります。



○議長(植田完治君) 荻野清掃局長。



◎清掃局長(荻野二郎君) 不法投棄の問題についてお答えいたします。不法投棄の処理につきましては、ご指摘のとおり昭和39年に清掃機動隊を設けまして、作業面を強化してその除去をはかってまいつた次第でございます。その量につきましては、一時減少しておったのでございますが、やはり万国博が近づくにつれまして、ある程度の増加がみられております。今年の1月でございますが、大体190カ所1万4,000立方メートルというものが見込まれておるのでありまして、万国博開幕を控え、また町を美しくする仕上げの時期といたしまして、この2月一ぱいを不法投棄一掃月間ということにいたしまして、2万枚のポスターを掲示する、チラシを配って不法投棄の防止を呼びかける。民間の空地につきましては、その土地の所有者、占有者の方にその空地の清掃なり、不法投棄が起らないようにさくをしてもらうなどのことを要請するというような措置を講じながら、この1カ月間、清掃機動隊と民間の請負作業を併用いたしまして、一斉除去を実施してまいったわけであります。きようが最後の日でございます。残っているものがございますれば、3月上旬これを一掃いたしまして、万国博の開幕までには、市内に不法投棄はない、こういう形をつくり上げたいと考えておるわけでございます。万国博開催中あるいは終了後におきまして発生する不法投棄につきましては、機動隊と請負作業併用という形で対処してまいりたい、かように存じておる次第でございます。



○議長(植田完治君) 黒田交通局長。



◎交通局長(黒田泰輔君) 無料乗車券の発行につきましては、事業上必要があり、あるいは特別の事由があるときには発行することができるという条例の規定に従いまして、従前から発行してまいった次第でございますが、ご指摘をいただきましたように、交通財政はまことに逼迫している現況でございますので、おのずからその必要性等におきまして、高いものと、それに比較して必要度の比較的低いものもございますので、低いものにつきまして、関係の皆さんのご了解を得まして、逐次発行しないでもいいように今日まで参ったわけでございます。実績を申し上げますと、42年度は2,300枚ございましたが、ただいま改発議員のご指摘もございますように、現在1,200枚ということに減少はいたしておりますけれども、ご指摘のございましたことでもあり、今後も比較的必要度の低いものにつきまして、ご了解を得ながら圧縮してまいりたい、かように考えておる次第でございます。なお、ご質問中に、交通従業員が相互便乗しているという問題がございましたが、この問題は数年前そういうことの適当でないことをご指摘もあり、関係者も理解をいたしまして、運輸事業関係者が協議をしまして、そういうことのないような取り扱いに変更したわけでございますが、現在なお一部にそういうご指摘を受けるような事態があるとしますれば、その取り抜いに反するわけでございます。さらに励行するように私どもにおいて努力してまいりたい、かように考える次第でございます。



○議長(植田完治君) 徳山建築局長。



◎建築局長(徳山正文君) 建築局関係のご質問に対してお答え申し上げます。

 第1点は、用地先行取得の問題でございます。ご承知のように住宅は工事が相当長期にわたりますので、最も望ましい姿は、前年度で次年度の分を完全に買収しておくということでございますが、近年非常に用地買収が困難になりまして、45年度の建設の用地としましては、現在約7割の準備をいたしているというのが現状でございます。

 第2点は、建てかえの年次計画があるのかどうか、こういうことでございます。きよう島尾議員のご質問にもお答えしましたように、建てかえの必要性はわれわれ痛感いたしておりますし、昨年の公営住宅法の改正で、建てかえ制度などもできましたので、われわれは積極的にこれに取り組んでいきたいということで、現在建てかえの計画策定中でございますので、ごく最近のうちにこれが完了いたすはずになっております。

 第3点は、住宅団地内の道路舗装の問題でございますが、昭和38年以後に建築いたしましたものにつきましては、建設工事の中で舗装工事を完了いたしておりますので、問題はないのでございますが、それ以前の住宅団地には舗装はいたしておりません。それでわれわれは44年度から団地内道路の舗装について、計画補修をいたしたいということで、一応44年度を初年度といたしまして、計画補修として逐次舗装をしていくということに相なっております。

 第4としては、学校、下水道、その他関連の公共施設と十分マッチさした住宅建設をするようにというご意見でございます。これはまことにそのとおりでございます。もっともわれわれ住宅を建てます場合には、関連公共施設を十分考慮してやっているつもりでございますが、何ぶん用地買収と当該年度の工事完成との関係がございまして、ややもすると周辺部におきましては、こういうものが十分備わっていない地点に住宅を建設する場合もございます。しかしその以後におきまして、こういう関連施設との関係を関連部局とも十分話し合いまして、整備にはつとめていっているつもりでございますが、今後におきましても、さらにそういう総合計画的な分野とともども相談をしながら関連施設のマッチした住宅建設をいたしたい、かように存ずる次第でございます。



○議長(植田完治君) 石川教育長。



◎教育長(石川多賀夫君) お答え申し上げます。校長、教頭の昇任選考の問題でございます。教育委員会といたしましては、この問題は当面最重要課題の一つでございます。実は昨年不祥事件のあと、いち早く学識経験者によって人事管理研究協議会というものを構成いたしたわけでございます。そこでいろいろと検討していただきまして、中間答申を9月に受けたわけでございますが、答申の基本といたしましては、いわゆる校長、教頭等の管理職昇任選考については客観的な資料を重視し、個人的、主観的な評価を廃し、組織的な体制のもとにおける評価を中心として行なわなければならない。したがいまして、まず客観的な資料ということを要望せられております。

 第2番目には個人的、主観的でなしに、組織的な体制で評価しなければならない、この二つの要素を言われておるわけであります。そしてこうした考え方に基づきまして、具体的な方法論についても、いろいろと示唆を与えられたわけであります。そこで教育委員会としましては、人事管理研究協議会の中間答申の趣旨に基づきまして、さらに方法論について具体的に肉づけをいたしまして、その結果に基づいて現在、校長、教頭の昇任選考をやっておる状態でございます。そこでペーパーテスト等の問題が出ておるわけでございますが、われわれとしましては、具体的な方法論につきましては、いろいろとくふうもいたしておるわけでございます。たとえば筆記試験につきましても、いわば受験勉強型、一夜づけで勉強してこなければならないというような出題でなしに、日ごろの体験なり苦労などにより直接、テストに対応できるような出題、こういうふうなことを考えまして、学識経験者をもって構成する委員会によって出題とか、採点を依頼申し上げたようなわけであります。このように筆記試験についても、いろいろと客観的な問題と同時に、日ごろの苦労だけでいけるというような配慮をしたわけであります。また、グループ討論でございますが、これにつきましても、実はいろいろな企業で、人物評価等については、グループ討論がいいというような定説になっておりますので、こうした方法も採用したわけであります。また、日ごろの勤務実績でありますが、校長の内申あるいは教育委員会の評価、これにつきましても、いろいろとくふうをいたしたわけであります。また、面接でございますが、この面接につきましても、それぞれの人物なり日ごろの体験なりがよく推察し得るような方針についても、いろいろと検討いたしたわけであります。そういうふうにこの昇任選考の方法論については、それぞれ別個に切り離すことなく、総合的な観点でやりたい。そしてできるだけ公正な、客観的、妥当と考えられる人物評価をいたしたい、かように思って現在進めておるわけでございます。しかしながらこうした人物評価については、なかなか十全というわけにはいきません。したがって今後さらに人事管理研究協議会より最終的な答申も受け、われわれ自体において改善の努力を積み重ねて、将来十全を期してまいりたい、かように考えるわけでございます。



○議長(植田完治君) 天野経済局次長。



◎経済局次長(天野開君) 中小企業融資の問題についてご答弁申し上げます。昭和45年度の総融資目標は800億円に設定しております。特に大阪市中小企業特別融資の昭和45年度におきます貸し付け総額は130億円を計画しております。ちなみに昭和44年度の実績見込みは110億円となっております。なお特別融資創設以来の貸し付け累計額は、昭和44年度末におきまして、約763億円となる見込みでございます。一方、これら特別融資の代位弁済の昭和44年度までの見込み額約5億7,000万円を入れまして、その累計額は24億1,000万円となる見込みでございます。これに対します回収状況につきましては、昭和44年度の見込み額約4億8,000万円を含め、昭和44年度までの回収累計額は19億7,000万円となる予定でございます。したがいまして、その差額約4億4,000万円の回収未済額が見込まれておるわけでございますが、これはすべて不良債権と判断し得ないのでございまして、今後とも回収に努力し、その減少につとめていきたい、こういうふうに考えております。なお、昭和45年度におきましては、各種の条件改正を行なったのでございますが、これらの運営につきましては、慎重を期してまいりますとともに、貸し付け及び回収につきましても、適正を期してまいりたいと存じております。よろしくご了解のほどお願いいたします。



○議長(植田完治君) 福山総合計画局長。



◎総合計画局長(福山真三郎君) 先ほどマスタープランと、地方自治法第2条第5項との関係のご質問がございましたが、この地方自治法第2条第5項は昨年の3月に改正されまして、この項目が追加されたものでございます。したがいまして、われわれのマスタープランは、38年ごろから作成にかかっておりまして、42年にでき上がったので、この法律によっているわけではございません。しかしながら昨年にこの第2条第5項が入りましたので、マスタープランとの関連において、この基本構想の内容について検討して、別に内容を作成するという方針でおりますので、ご了承願います。



○議長(植田完治君) 中馬市長。



◎市長(中馬馨君) どうも一つ答弁を落としたようであります。庁舎の問題についてのご質問がありました。この市庁舎が非常に狭隘になっている。そして分庁舎を配置し、さらに仮設の分庁舎、建物をつくり、また、あっちこっちのビルを借りて事務をとらなければならない、こういうことになっておりますから、庁舎問題は、どうでもそう遠くない機会に着手しなければならぬものと考えているのは事実でありますが、ただ、場所をどう考えているかという問題、これはもう皆さま方と一緒に相談をしてきめる重大な問題、また、市民の大多数の意向も私たちは考えなければならないと思う次第であります。そして方向として考えられるのは、この地が非常に市民にはなじんでいる、中之島というのは愛着の場所であります。しかし今後のビルの規模等からいいますと、ここにおさまるかどうか。場所は非常に古い歴史を持ったよい場所だが、ここにおさまるかどうかという点に非常に問題があるのであります。そういうことから候補地として考えておりますのは、馬場町のあの体育館を移転して、あの中央に新庁舎を建てるという問題であります。これは築港・深江線が大阪の中央大通りになりましても、ここに移転することも市の中心部という意味では悪くないのではないか。あの坪数があれば相当大きなビルが建つ。その周辺に若干の空地を持った市役所というものの世界的な姿、市役所の前に市民広場を持つのが世界的な大体の傾向でもある。ですから、敷地が広いということが非常に望ましいことであるのであります。しかしそのいずれをとるべきか、大島助役を中心にして、ごく事務的にはどちらが設計上可能性があるか、また妙味があるか、そういうようなことは、関係者によって研究を続けておるわけであります。昨日もお答えいたしましたように、この問題はたいへんな金の要る問題であります。いま、私どもは苦しい財政の中で、市民生活を守ろうとしている、非常な苦労をしているときでありますから、そのまとまった庁舎建設に着手するについては、よく市民の方々にもご了解を願って、もうこれ以上延ばすことはやはり無理である。そしてつくるとすれば10年、20年でまた継ぎ足しをしなければならぬようなものをつくるべきではない、そういうことで市会の皆さま方のご意思ができるだけ統一され、また市民の方も納得するようなことを考えて、その時期を考えなければならぬかと思うのであります。やるとしても財源等はわずか3億円程度の蓄積金をいたしておるのでありまして、これは誘い水の程度であります。多くを起債によるとか、あるいはまた特別の財源を捻出するとかいうようなことを考えて、市民にも十分説明をしながら、将来の、長期の市の中心を確立するということでなければならぬと思うのであります。これは非公式の形で皆さんといろいろと相談を続けながら結論を得るようにするのが適当ではないかと思っておる次第であります。ご了解を願いたいと思うのであります。



○議長(植田完治君) 改発弘君の発言を許します。7番改発弘君。



◆7番(改発弘君) 自席からの発言をお許し願いたいと思います。市長はじめ理事者各位のご答弁には必ずしも満足いたしませんが、いずれ常任委員会でわが党議員によって解明いたしたいと思いますので、私の質問は以上で終わります。(拍手)



○議長(植田完治君) これをもって質疑を終結いたします。



○議長(植田完治君) ただいま議題となっております諸案件は、お手元に配付いたしております各常任委員会審査付託表のとおり、各常任委員会に付託いたします。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△(イメージ)各常任委員会審査付託表



△(イメージ)各常任委員会審査付託表



△(イメージ)各常任委員会審査付託表



△(イメージ)各常任委員会審査付託表

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△閉議



○議長(植田完治君) 本日の日程は以上で終了いたします。



△散会



○議長(植田完治君) 本日はこれをもって散会いたします。

  午後5時2分散会

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

大阪市会議長   植田完治(印)

大阪市会副議長  中石清一(印)

大阪市会議員   小林通夫(印)

大阪市会議員   安達喜雄(印)



◯大阪市会(定例会)会議録(昭和45年2月28日)(終)