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大阪府 大阪市

平成7年第1回定例会(平成7年2・3月) 02月22日−03号




平成7年第1回定例会(平成7年2・3月) − 02月22日−03号









平成7年第1回定例会(平成7年2・3月)



◯大阪市会(定例会)会議録(平成7年2月22日)

   ◯議事日程

   平成7年2月22日午前10時開議

第1 議案第12号  平成7年度大阪市一般会計予算

第2 議案第13号  平成7年度大阪市大学医学部付属病院事業会計予算

第3 議案第14号  平成7年度大阪市食肉市場事業会計予算

第4 議案第15号  平成7年度大阪市市街地再開発事業会計予算

第5 議案第16号  平成7年度大阪市駐車場事業会計予算

第6 議案第17号  平成7年度大阪市有料道路事業会計予算

第7 議案第18号  平成7年度大阪市土地先行取得事業会計予算

第8 議案第19号  平成7年度大阪市母子寡婦福祉貸付資金会計予算

第9 議案第20号  平成7年度大阪市国民健康保険事業会計予算

第10 議案第21号  平成7年度大阪市心身障害者扶養共済事業会計予算

第11 議案第22号  平成7年度大阪市老人保健医療事業会計予算

第12 議案第23号  平成7年度大阪市市民病院事業会計予算

第13 議案第24号  平成7年度大阪市中央卸売市場事業会計予算

第14 議案第25号  平成7年度大阪市港営事業会計予算

第15 議案第26号  平成7年度大阪市下水道事業会計予算

第16 議案第27号  平成7年度大阪市自動車運送事業会計予算

第17 議案第28号  平成7年度大阪市高速鉄道事業会計予算

第18 議案第29号  平成7年度大阪市水道事業会計予算

第19 議案第30号  平成7年度大阪市工業用水道事業会計予算

第20 議案第31号  平成7年度大阪市公債費会計予算

第21 議案第32号  平成7年度大阪市西町外15財産区予算

第22 議案第33号  大阪市行政手続条例案

第23 議案第34号  大阪市個人情報保護条例案

第24 議案第35号  大阪市青少年活動振興基金条例案

第25 議案第36号  災害救助基金条例の一部を改正する条例案

第26 議案第37号  当せん金付証票の発売について

第27 議案第38号  高等学校等の教育職員の給与等の特例に関する条例の一部を改正する条例案

第28 議案第39号  大阪市教職員住宅条例の一部を改正する条例案

第29 議案第40号  大阪市立学校設置条例の一部を改正する条例案

第30 議案第41号  大阪市立美術館条例の一部を改正する条例案

第31 議案第42号  大阪市立東洋陶磁美術館条例の一部を改正する条例案

第32 議案第43号  大阪市立博物館条例の一部を改正する条例案

第33 議案第44号  大阪市立自然史博物館条例の一部を改正する条例案

第34 議案第45号  大阪市立科学館条例の一部を改正する条例案

第35 議案第46号  大阪市立体育館条例の一部を改正する条例案

第36 議案第47号  大阪市立屋内プール条例の一部を改正する条例案

第37 議案第48号  大阪市立大学条例の一部を改正する条例案

第38 議案第49号  大阪市立大学の授業料等に関する条例の一部を改正する条例案

第39 議案第50号  大阪市設小売市場条例の一部を改正する条例案

第40 議案第51号  大阪城天守閣条例の一部を改正する条例案

第41 議案第52号  大阪市立児童福祉施設条例の一部を改正する条例案

第42 議案第53号  大阪市立老人福祉施設条例の一部を改正する条例案

第43 議案第54号  大阪市環境基本条例案

第44 議案第55号  大阪市立栄養専門学校条例の一部を改正する条例案

第45 議案第56号  大阪市廃棄物の減量推進及び適正処理並びに生活環境の清潔保持に関する条例の一部を改正する条例案

第46 議案第57号  大阪市立駐車場条例の一部を改正する条例案

第47 議案第58号  大阪市公園条例の一部を改正する条例案

第48 議案第59号  大阪市道路公社定款の一部変更に関する認可申請について

第49 議案第60号  大阪市道路公社定款の一部変更に関する認可申請の同意について

第50 議案第61号  大阪市港湾施設条例の一部を改正する条例案

第51 議案第62号  大阪港スポーツアイランド施設条例の一部を改正する条例案

第52 議案第63号  大阪市水道事業給水条例の一部を改正する条例案

第53 議案第64号  大阪市工業用水道事業給水条例の一部を改正する条例案

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◯出席議員84人(欠は欠席者)

      1番    瀬戸一正君

      2番    谷下浩一郎君

      3番    小笹正博君

      4番    河本正弘君

      5番    高野伸生君

      6番    木下吉信君

      7番     欠員

    欠 8番    藤川基之君

      9番    松岡 徹君

      10番    松崎 孔君

      11番    福田賢治君

      12番    土居一雄君

      13番    広岡一光君

      14番    中村好男君

      15番    新田 孝君

      16番    井上淑子君

      17番    船場太郎君

      18番    新堂庄二君

      19番    舟戸良裕君

      20番    美延郷子君

      21番    菅井敏男君

      22番    小西 実君

      23番    仲山忠男君

      24番    長谷正子君

      25番    杉谷恒治君

      26番    小玉 滋君

      27番    矢達 幸君

      28番    石川莞爾君

      29番    下田敏人君

      30番    小笠原正一君

      31番    松原恵子君

      32番    一色孝之君

      33番    山下典嘉君

      34番    大島豊太郎君

      35番    小西礼子君

      36番    石井義憲君

      37番    田中義一君

      38番    公原賢司君

      39番    天野 一君

      40番    大丸昭典君

      41番    柳本 豊君

      42番    玉木信夫君

      43番    和田充弘君

      44番    川口 優君

      45番    辻 洋二君

      46番    奥野正美君

      47番    勝田弘子君

      48番    村尾しげ子君

      49番     欠員

    欠 50番    鈴木清蔵君

      51番    安楽雅男君

      52番    壷井美次君

      53番    岸本太造君

      54番    山下博義君

      55番    野村 清君

      56番    高橋幸一君

      57番     欠員

      58番    徳田育久子君

      59番    改発康秀君

      60番    太田勝義君

      61番    北山 篤君

      62番    床田健三君

      63番    北野禎三君

      64番    黒田輝夫君

      65番    山口泰弘君

      66番    浜口晴敏君

      67番    岡崎 誠君

      68番    上野節夫君

      69番    松村将司君

      70番    物部秀恒君

      71番    岡  潔君

    欠 72番    梶本利一君

      73番    辰巳正夫君

      74番    姫野 浄君

      75番    関根信次君

      76番    井出和夫君

      77番    青木仲三郎君

      78番    中西建策君

      79番    山川洋三君

      80番    柳井伝八君

      81番    坂井三郎君

      82番    辻 昭二郎君

      83番    山下喜一君

      84番    藤岡信雄君

      85番    勝田重春君

      86番    加藤 進君

      87番    森野光晴君

      88番    足高克巳君

      89番    永井 博君

      90番    中田捨次郎君

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◯職務のため出席した事務局職員

          市会事務局長      笹倉和忠

          次長          小市敏文

          議事課長        小西壽昭

          議事課長代理      津田 薫

          議事係長        宮崎光雄

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◯議場に出席した執行機関及び説明員

          市長          西尾正也

          助役          磯村隆文

          助役          阪口英一

          助役          佐々木 伸

          収入役         木地鐡平

          市長室長兼理事     土崎敏夫

          総務局長        大西凱人

          市民局長        中村 保

          財政局長        橋本 博

          計画局長        仙石泰輔

          民生局長        足立公夫

          経済局長        山幡一雄

          中央卸売市場長     石部 勝

          環境保健局長      關 淳一

          環境事業局長      島田 勲

          都市整備局長      野本政孝

          建設局長        佐々木茂範

          下水道局長       西村善雄

          港湾局長        阪田 晃

          副収入役兼収入役室長  小笠原文七郎

          市立大学事務局長    川村恒雄

          消防局長        岡本吉晃

          交通局長        板垣義鳳

          水道局長        伊藤光行

          教育長         森田雅美

          選挙管理委員会事務局長 末田 直

          監査事務局長      竹中 茂

          人事委員会事務局長   山田康彦

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△開議

   平成7年2月22日午前10時10分開議



○議長(床田健三君) これより市会定例会会議を開きます。

 本日の会議録署名者を小西礼子君、小玉滋君の御両君にお願いいたします。



○議長(床田健三君) これより議事に入ります。



○議長(床田健三君) 日程第1、議案第12号、平成7年度大阪市一般会計予算ないし日程第53、議案第64号、大阪市工業用水道事業給水条例の一部を改正する条例案を一括して議題といたします。

 これより質疑に入ります。

 川口優君の質疑を許します。

 44番川口優君。

       (44番川口優君登壇)



◆44番(川口優君) 私は日本社会党大阪市会議員団を代表しての質問に先立って、まず今回の阪神・淡路大震災でお亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表するものであります。また、負傷された方々や被災された方々に対し、心より御見舞い申し上げます。私は、政治に携わる一人として、今後、絶対にこのような悲惨な事態を招かないよう、災害に強く、安心して暮らせるまちづくりを行うことと被害者の皆さん方の支援に全力を挙げて取り組む決意であります。

 さて、社会システムがこれまでの経済中心・生産者優先から生活者・消費者重視へと転換していく中で、本市の「市民本位の市政運営と人間主体のまちづくり」を進めていくには、これまで以上に平和、人権、環境、福祉、文化を施策の中心に据えなければなりません。私は、とりわけ「文化」が市政運営の重要なキーワードになるのではないかと思います。広辞苑によりますと、「文化」とは物心両面において生活形成の様式と内容を含むと、極めて範囲が広く、人間生活のすべてにわたっており、行政に取り組むあらゆる課題を踏まえていると言っても過言ではありません。私は、このような観点から、本市会に上程されております1995年度予算案並びに予算関連案件について市長及び関係理事者に対し質問いたしたいと存じます。

      (議長退席、副議長着席)



◆44番(川口優君) (続)まず、防災対策についてお伺いいたします。

 今回の阪神・淡路大震災について危機管理のあり方や大都市防災対策の不備などさまざまな点で問題点が指摘されております。都市構造の複合性と初期消火・救助の遅れが災害を一層大きくしたと言われております。自然災害である地震そのものを防ぐことはできないにしても、建物の倒壊や火災などによって起こる被害は防ぐことがある程度できたのではないかと考えられます。素早い行政の対応、また救急医療体制、輸送ルートが確保されておれば、被害は最小限に食いとめられたのではないかと考えております。本市においても、この大震災によって西淀川・淀川・此花区を中心に死者12名、負傷者357名、家屋の倒壊約2,000棟、淀川堤防が2キロにわたって崩壊するなど、大きな被害を受けましたが、市の対応は極めて遅く、避難場所や食事の提供など救援面での遅れが現場での混乱や被災者の不安をかき立てることになりました。

 その対策として、本市においては、直下型地震を想定して、専門分野の学術経験者を交えた大阪市地域防災計画策定委員会を設置して、地域防災計画を見直すことになっていますが、そこにはライフラインの確保対策、消火・防火用水系の確保、避難場所や飲料水・食料の備蓄場所としての学校の活用、ヘリコプターなどによる緊急医療体制の構築や、現場において機能的に対処できる区長権限の強化、地域コミュニティの強化、神奈川、静岡のような危険度判定士の導入、今回の震災で被災者支援に大きな力を発揮した民間ボランティアの養成や企業の協力など、ハード・ソフト両面の方策を盛り込んだ総合的な防災計画にする必要があります。

 あわせて、市民の防災意識を高め、災害時の緊急対応のため、非常時持ち出しリストや非常連絡先、地域ごとの避難場所などをまとめたハザードマニュアルを作成し、家庭に配付すべきだと考えます。また、まちづくりを進めるに当たっては、直下型地震の原因となる活断層の調査によって地盤データベースの構築を行い、活断層の所在や液状化しやすい地域が一目でわかるハザードマップ、さらに、今回の被害を大きくした老朽住宅の早急な実態調査によって家屋高齢化マップを作成し、公開し、これらを活用しながら災害に強いまちづくりを行っていかなければなりません。これらの点について市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、財政問題についてお伺いいたします。

 1995年度の国家予算は村山政権のもとで最初の予算であります。我が党はこの予算編成に当たり、第1に、明確な軍縮の予算とする。第2に、人にやさしい国づくりを目指す。第3に、未来志向型予算とする。この3点を重視し、取り組んでまいりましたが、これらの意図と目標はほぼ達成でき、人にやさしい政治を目指す村山内閣の特色が出ている予算であると評価しています。

 しかし、税収が94年度に続く所得税減税や不況による法人税の不振などによって、赤字国債の発行などにより95年度の国債残高は212兆円と過去最高に達し、財政は一段と悪化しており、地方財政計画においても、国と同様、厳しい状況となっております。

 このような厳しい財政状況にあって、本市の1995年度の予算規模の伸びは、一般会計で4.7%増と国や地方財政計画を上回り、災害に強いまちづくり、福祉施策の充実など、積極的な予算となっていることは大いに評価するところであります。しかし、市税総額については2年連続マイナスとなっていましたが、かろうじて7,000億円台に戻ったものの、基金については559億円を取り崩すなど、また、減税補てん債などといった特別の起債を発行することなどにより、起債依存度は16.1%となり、オイルショックの影響があった1975年度、76年度と同水準、起債残高では、一般会計で約1兆4,000億、全会計で3兆6,000億と、過去最高という極めて厳しい状況にあります。

 このような財政状況のもとで本市事業を積極的に推進していくためには、今こそ大都市独自の自主財源を確立しなければなりません。地方分権の推進と取り組みが具体的に動いていく中で、本市事業は自主財源によって執行するという基本的姿勢に立って、他の指定都市とも連携を密にしながら、政府に強く働きかける必要があります。市長の御意見をお尋ねいたします。

 次に、地方分権の推進と区政の改革についてお伺いいたします。

 地方分権の推進については、1993年6月に超党派で地方分権の確立を目指す国会決議がなされ、咋年末には、地方分権大綱が閣議決定されました。そして、今通常国会に地方分権推進法案が提案される日程となっております。大綱の基本理念として、「地方公共団体の自主性・自立性を高め、住民に身近な行政は住民に身近な地方公共団体において処理することとして、地方分権を推進する」とありますが、そのためには、権限の移譲や関与の見直し、機関委任事務の廃止、自主財源の確保、補助金などの整理を早急に検討しなければなりません。市長は地方分権を積極的に推進する立場に立っておられますが、さらに進めて、本市として具体的な方途を示すことが必要であります。指定都市間の連携を密にしながら政府に提起していくことが大切であります。そのためにも、全庁的な推進体制の確立がぜひとも必要でありますが、市長のお考えをお聞かせください。

 また、市長は、住民に身近なところで、住民ニーズを反映して、行政の意思決定をすることが基本とし、「顔の見える、声の聞こえる、手の届くところでの行政」と述べられていますが、私も全く同感であります。今、本市においては、地域住民に密着したひとにやさしいまちづくり、少子・高齢者対策、情報化、生涯学習などの事業が展開されていますが、その実現のためには区役所行政の改善を図るべきであります。区役所は単なる出先機関、出張所ではなく、市民と直接触れあう行政機関となるよう、区長の格付、企画調整室の設置、企画調整費の充実、区行政推進連絡調整会議の強化などを具体的に推進することが重要であります。市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、高齢化対策についてお伺いいたします。

 国においては、地方自治体の取り組みを支援するとともに、だれもが必要なサービスを身近に手に入れることのできる体制づくりを目的として、新ゴールドプランを策定し、新たな目標を掲げた取り組みを始めようとしています。一方、本市では、1993年9月に大阪市高齢者保健福祉計画を策定し、さらにその拡充に取り組んでこられましたが、施設福祉の面では、多くの待機者がある特別養護老人ホームの整備目標4,300床を前倒しして実施する点は高く評価するものです。さらに、1999年度までに、いきいきエイジングみおつくしプランの目標である5,000床を達成するなど、計画に掲げているすべてのサービス目標量を早急に実現していただきたいと存じます。

 在宅福祉の面では、地域在宅サービスセンターなどの整備や地域ネットワーク委員会の活性化、さらに、24時間の介護体制に支えられた在宅福祉の充実が極めて重要であります。この24時間体制については、新ゴールドプランにおいても巡回型で対応するとしており、ぜひとも実施が図られるよう要望いたします。

 また、区や市域を単位として迅速にこれらのサービスの提供を行うには、地域在宅サービスセンターが決定権を持つ必要があると考えています。さらには、地域で援助を必要とする高齢者やその家族に直ちに必要なサービスが提供でき、福祉の出前がスムーズに行えるよう、福祉情報のシステム化とネットワーク化が図られなければなりません。

 また、介護を要するおとしよりだけではなく、元気なおとしよりも確実に増加しています。こうしたおとしよりの生きがい支援についてもより積極的な取り組みが必要であると考えております。

 これらの点について市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、出生率の低下により子ども人口が減少するいわゆる少子化社会対策についてお伺いいたします。

 我が国においても、少子化の進行により将来の社会経済全体に大きな影響が生じると憂慮されております。国においては、文部・厚生・労働・建設の4大臣合意による今後の子育て支援のための施策の基本的方向、いわゆるエンゼルプランを作成し、その対策を急いでいます。本市においても、住みやすいまちづくりや住宅対策などを進めながら、若年層の市内定着を図る人口回復策を行って、少子化対策を急がなければなりません。

 まず、著しい女性の社会進出に伴って、子育てと仕事を両立させることができる環境づくりを進めなければなりません。そのためには、保育所の施設整備の促進や低年齢児の受け入れ枠拡大、長時間保育の充実、措置制度や利用料金体系の見直し、民間事業所内託児施設の設置促進と助成制度の充実などの対策が急がれます。

 次に、家庭における子育て支援対策として、総合相談センターの設置など相談支援体制の充実と一時保育事業の推進や、安心して子どもを産み育てることのできる母子保健医療体制の確立が必要であります。また、ゆとりある教育の実現と健全育成や子育て費用の低減を図らなければなりません。これらのことから、子育てに関する総合的施策の計画策定と少子化社会対策室などの推進機構の設置を図ることが必要であると考えます。本市の活性化と将来の発展に向けた市長のお考えをお伺いいたします。

 次に、障害者対策についてお伺いいたします。

 国際障害者年の理念は、この社会から障害者に対する偏見と差別意識をなくし、すべての人の基本的人権が尊重され、障害者が社会の一員として日常生活を営み、社会のあらゆる分野で活動できるようにすることであります。昨年3月に策定されました新長期計画では、啓発・広報に始まり、教育、就労、生活、環境、保健・医療、そしてスポーツ・レクリエーション及び文化活動と幅広い分野にわたって施設目標を示され、障害者支援をなお一層推進することとされております。

 ところで、今障害者支援を進めるに当たって最も強く求められているのは、食事や排泄さえも一人では困難な最重度の障害者や、目も見えないし耳も聞こえないといった重度重複障害がある方が地域で安心して生活できるための施策の充実であると考えます。地域での生活の拠点として数多くの障害者福祉作業センターが運営されておりますが、その充実を初め、おのおのの障害に見合った介護人やガイドヘルパー派遣などの介助施策、また重度の障害者が通所し、入浴・食事などのサービスを受けるデイサービス事業、あるいは地域での自立生活の確立を目指すグループホームへの援助など、日常生活活動の支援と障害者の自立と社会参加を促進する施策をより一層推進することが重要であります。重度重複障害者の方々が地域でいきいきと活動し、豊かな生活を実感することこそ、先般改正された障害者基本法の目指すところであります。

 これらの点を踏まえた障害者支援策について市長のお考えをお伺いいたします。

 次に、環境問題についてお伺いいたします。

 地球環境問題は、人口問題などとともに、今や人類の生活基盤を脅かす深刻な問題となっております。環境という価値は今最も優先度の高いものとなっています。経済社会活動によって私たちは物質的な豊かさを得ることができました。しかし、都市は人口の過度な集中と大量の資源エネルギー消費などによって環境破壊の大きな要因となっています。都市で暮らす人々が環境と共生しながら安心して生存していくためには、環境負荷に配慮した都市づくりを行っていかなければなりません。我が党はこれまで一貫して、環境施策の推進のためには環境条例が不可欠であると主張してきました。今回、本市がやすらぎとうるおいのある都市環境の創造を目的とした環境基本条例を提起したことは、まさに時宜にかなったものと言えます。ただ、基本条例はあくまでも理念を規定したものであり、今後の環境行政を進めていくには具体性が必要であります。そこで、基本条例に規定された環境基本計画の策定に当たっては、数値目標達成年度、達成方法などを定め、実効性のあるものとするべきだと考えます。また、環境施策推進のためには、全庁的な推進・調整機構の確立や各部局ごとの基本計画の策定を行う必要があります。さらに、市民や事業者が環境への負荷の低減に向けた自主的、主体的な取り組みができるよう適切な支援を行うとともに、企業の環境監査制度の導入に向けて積極的な指導を行うべきだと考えます。これらについて市長のお考えをお伺いいたします。

 次に、廃棄物行政についてお伺いいたします。

 政府は今国会に3月ごろをめどに包装廃棄物再生推進法案を提出しようとしています。この新制度は、家庭系一般廃棄物の容積で60%、重量で40%を占める包装廃棄物を製造販売事業者によって引き取り、自治体・事業者・消費者の負担によって廃棄物の減量とリサイクルを図ろうとするものですが、これが実現すれば、画期的なごみ問題の解決策になると思われます。1991年の廃棄物処理法改正の時にも事業者の役割が論議されたものの、結果的には、地方自治体と市民がリサイクルに取り組む一方で、使い捨て商品の生産にはいっこうにブレーキがかからず、つくり放題、売り放題、あとはごみとなろうが何になろうが知らぬ存ぜぬという態度の事業者が今なお数多くあります。これらの廃棄物行政は減量と同時にリサイクルの推進が課題であります。そのキーワードは「事業者責任」であります。この新しい制度が全国的に実施されるまでには相当期間がかかると思われますが、本市が全国に先駆けて廃棄物行政の先進自治体になるためには、事業者の責任と役割分担を明確にした廃棄物行政を推進すべきだと考えます。

 また、廃棄物問題は生活スタイルにかかわる側面をもっていますが、生活のあり方を見直すには、リサイクル施設の整備や啓発を行い、市民意識の変革を促していかなければなりません。また、学校教育の場で環境問題やリサイクルを取り上げ、体験学習やボランティア活動などを通じて子どもたちの関心を呼び起こしていくことが大切であります。

 さらに、オゾン層を破壊する特定フロンは、1996年から全廃されることになっています。今後は、買い替え時などに出される冷蔵庫やエアコンからのフロン回収が問題となります。既に多くの自治体ではフロン回収が進んでいますが、本市も積極的に特定フロン回収を行うべきだと考えます。

 これらの点について市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、平和施策についてお伺いいたします。

 本年は戦後50周年という節目の年に当たります。冷戦崩壊後の90年代の世界は、平和にはほど遠く、多発する民族間紛争により、新たな内戦の時代というべき状況を呈しています。平和を守るだけでは不十分であり、不断に創造していかなければなりません。15年戦争における侵略者・加害者である我が国は、戦争による世界で唯一の核被爆国でもあり、どこよりも戦争の悲惨さと平和の尊さを世界に向けて訴えていく責務があります。従軍慰安婦問題や強制連行問題など加害者としての責任と戦後補償と反省を政府に強く求めていくことはもちろん、世界に貢献する大阪づくりを目指す本市として、経済・文化・芸術などさまざまな分野で貢献できる国際的な都市ネットワークを構築し、平和のメッセージを世界に向けて発信していくことが極めて重要だと考えます。戦後50年に当たり、全市民と平和都市大阪をアピールする諸行事を展開するとともに、これまでのイベントによる啓発中心の平和を守る施策から平和をつくりだす自治体による新たな平和創出事業へと踏みだしていくべきだと考えます。例えば生魂公園内にある地下防空濠や来月の13日に50年を迎える大阪大空襲の傷跡など市内に今なお残る戦争遺跡の保存やモニュメントの建立を行うなどして、平和の大切さを次の世代へ伝えていかなければなりません。本市の世界平和に寄与する事業と平和施策の推進のためには、明確な平和ビジョンの確立と体制づくりを図ることが必要だと考えます。これらの点について市長のお考えをお伺いいたします。

 次に、人権問題についてお伺いいたします。

 昨年12月、待望のアジア・太平洋人権情報センターが設立されました。世界は今地球規模で差別や人権侵害についても国際的な働きかけによって解決が目指されています。ヨーロッパや南北アメリカ、アフリカなどにおいて発展している地域的人権保障は、アジア太平洋地域には整備されていません。アジア地域における人権確立は、日本はもとよりアジア太平洋諸国の長年にわたる課題でもあります。このアジア・太平洋人権情報センターはその役割を担うものとして極めて重要なものであり、その設立に向けた本市の努力に深く敬意を表します。同時に、このセンターの発展を願うものでもあります。私は、センターを発展させる一つの契機として、例えばノーベル平和賞を受賞された著名な方をお招きして、講演会や交流会の開催などを行われてはいかがかと考えております。国際都市大阪の建設は、すなわち人権都市大阪の建設でもあります。そこで、今後の発展に向けた市長のお考えをお聞かせ願います。

 また、同和問題についてお伺いいたします。

 本年は、内閣同和対策審議会答申が出されて30年になります。国においては同和問題の早期解決に向けた方策、部落解放基本法の制定に向けて、政府与党内に人権と差別問題に関するプロジェクトが設立され、また、野党新進党にも同様のプロジェクトが設置され、制定に向けた具体的な論議が展開されております。憲法に保障されている基本的人権に関わる重要な問題である部落問題の解決は、これまでの成果を踏まえ、部落差別の原因に迫る総合的な施策が求められています。本市においても今なお差別事件が相次いでおり、生活、労働、教育の分野にはなお多くの課題を残しています。また、啓発の充実が求められています。国に対し部落解放基本法の制定を求めるとともに、今後の同和行政の推進に向けた市長の決意をお聞かせいただきます。

 次に、市民病院の体系的整備についてお尋ねいたします。

 市民病院の第2期体系的整備として、北・十三・住吉の3市民病院の整備が今後の課題でありますが、3市民病院のうち十三・住吉市民病院につきましては、昭和30年代に建設された病院であり、施設の老朽化とともに狭隘さが目立っており、早急に整備を進める必要があります。中でも十三市民病院については老朽化が進んでおり、このたびの阪神・淡路大震災により病院や多くの診療所が被災したという現実を踏まえて、大震災にも耐える地域の中核病院として早急に移転・建てかえを進める必要があります。十三市民病院は淀川以北で唯一の公的病院であり、これまでも地域に密着した開かれた病院としての役割を果たしながら発展してきましたが、今後も地域住民のニーズを十分に反映した病院として、高度化・多様化する医療に対応していただきたいと思います。

 とりわけ、高齢化が急速に進む中で、高齢者に対する医療は非常に重要なものとなっており、例えば早期に機能回復を図るための温水を利用したリハビリ施設や訪問看護の取り組みなど、高齢者の方々に寄与する医療の提供が必要であります。さらに、公的病院として夜間・緊急医療や末期患者の精神的、社会的援助などのケアを行うホスピスなどにも取り組むとともに、幅広い福祉の分野とも連携した総合的な福祉医療の整備についても検討していくべきだと考えております。

 今後、1995年度予算に計上されております存続病院整備基本計画調査費などを有効に利用しながら、これらのことも十分に配慮し、十三市民病院の特色・方向性をもたせた整備を早急に進めるべきだと考えておりますが、市長の御所見をお伺いいたします。

 最後に、文化的雰囲気にあふれたまちづくりについてお伺いいたします。

 昨年の関西空港の開港や本年のAPEC開催、さらにはオリンピックの招致活動などによって、本市の国際化は著しい進展を見せています。国際的な文化都市を目指すには、博物館、美術館、舞台芸術総合センターなど文化施設の整備はもちろん、市民が楽しめ、安心して歩きたくなるような都市景観とまちづくりを進めることが必要です。そのためには、例えば斬新なデザインで、思わず入ってみたくなるような公共トイレの設置や、思わず足をとめて見入ってしまうようなビル工事現場の壁面を利用した市民の手によるストリートギャラリーなど、文化的な雰囲気にあふれた公共空間の演出によって、快適で魅力的な都市景観をつくりだすことが重要だと考えます。

 同時に、ごみのポイ捨て禁止や迷惑駐車防止などソフト面の都市環境づくりには、市民ボランティアやグループによる活動を積極的にバックアップするなどして、自然に公衆マナーが身につき、市民文化が隅々に息づいているようなまちづくりを進めなければなりません。市長のお考えをお伺いいたします。

 以上、市政の各般にわたって質問してまいりましたが、本市が市民本位の市政運営と市民が安心して住み続けられる災害に強いまちづくりを進めていくとの市長の強い決意を述べる御答弁を期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(中西建策君) 理事者の答弁を許します。

 西尾市長。

       (市長西尾正也君登壇)



◎市長(西尾正也君) ただいま日本社会党大阪市会議員団を代表されまして、川口議員から、予算質疑を通じまして、市政各般にわたりましていろいろ御質疑、また御提案、御意見をお伺いいたしたところでございます。順次御答弁を申し上げたいと存じます。

 まず、今回の地震に関連いたしまして、防災対策についていろいろと御指摘、御質疑をいただいたわけでございます。今回の地震は、都市型地震として、本市の防災対策につきましても基本的な問題、またいろいろと教訓を得たところでございます。

 本市では、現行の地域防災計画の抜本的な見直しを早急に行いまして、当面は災害応急対策計画の充実が最重要課題であると考えております。この地域防災計画の見直しにつきましては、この3月中に設置を予定をいたしております大阪市地域防災計画策定委員会、これは仮の名称でございますが、その委員会を設置いたしまして、ここでいろいろと議論をしていただく。その際、検討項目として盛り込むべき点といたしましては、川口委員に御指摘いただきましたライフラインの安全確保の問題など大きな問題であると考えております。水道施設につきましては、今後とも耐震性を高めますとともに、配水幹線網のネットワークの強化を図り、また、下水道施設につきましては耐震性やバイパスルートの確保についての調査も進めてまいりたいと考えております。そのほか、電気・ガス等につきましても関係先に耐震性の向上について要請をいたしてまいります。消火用水につきましては、消火用として使用しなかった場合には市民の皆さんの飲み水としても利用できる飲料水兼用型耐震性貯水槽の設置など、消防水利の充実に努めますとともに、避難所となる学校に備える飲料水や非常食等に関しましても詳細に検討してまいりたいと考えております。

 次に、ヘリコプター等を活用した緊急医療体制の整備でございますが、救急救命士による対応だけでなく、災害現場への医師等の派遣も積極的に行いまして、緊急を要する場合は消防ヘリコプターの出動や総合医療センター等のヘリポートの活用などを図りまして負傷者の的確な受け入れに努めるとともに、災害規模等を勘案した体制の整備を図ってまいりたいと考えております。

 次に、関連いたしまして区長権限の強化の問題でございますが、災害対策本部の区支部長であります区長が災害時の速やかな応急救助活動を行ってまいりますことが重要な課題、任務でありますので、市民の皆さんの要請に即応できるように検討してまいりたいと考えております。

 被災者の支援に当たりましては、地域コミュニティの強化や民間のボランティアの活用、さらに企業の協力を得ることなどが重要な課題であると認識いたしております。今後、地域振興会などの各種団体を初めとして企業の協力も得ながら、こうした支援体制づくりを検討してまいりたいと考えております。

 一方、危険度判定士の導入でありますが、震災による2次災害を防止し、その後の復旧を早める効果が期待されるものであります。大阪府など関係機関とも協議しながら、早急にこの制度化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、市民の皆さんの防災に対する普段からの心得や非常持ち出し品の準備、また災害時の行動や広域避難場所の所在等の周知につきましては、防災の手引きを作成し、全世帯に配布してまいりたいと考えております。さらに、直下型地震の原因となる地盤のデータベースの蓄積を進めますとともに、災害予測を行うものとして御提案のハザードマップを作成してまいりたいと考えております。また、家屋高齢化マップにつきましても、市域を一定の区画に分割いたしまして、その中で建設年次の古い住宅の占める割合の高い区画を抽出した地図を作成し、災害に強いまちづくりの基礎データとして活用してまいりたいと考えておりますので、御提案のマップ等の公開についても、その方法を含め、十分に検討してまいりたいと考えております。

 次に、財政運営の問題でございますが、7年度予算では、税収入の回復を多くは見込めない中で、起債や基金の活用も図りながら、景気にも配慮し、予算規模の伸びは国の予算や地方財政計画をかなり上回り、とりわけ単独事業につきましては、9.3%と2ケタに近い伸びを確保したところでございます。しかしながら、ここ2年連続マイナスであった市税総額がかろうじて7,000億円台に回復いたしましたものの、全歳入に占める割合は37.1%と、昨年度に引き続き30%台にとどまっております。また、減税補てん債など特別の起債の発行でありますとか、事業費の確保のため起債の活用を図っていることなどによりまして、これも議員も御指摘でございましたが、起債依存度や市債残高ともに高い水準となっております。極めて厳しい財政状況になっております。

 このような財政状況のもとで、災害に強いまちづくりや福祉・健康・教育など住民に身近で地方自治体の原点ともいえる施策を積極的に進めてまいりますためには、何よりも自主財源の充実・強化を図ることが肝要であることは、これも川口議員御指摘のとおりでございます。昨年12月に地方分権大綱が閣議決定されるなど、地方分権推進の動きが具体化されようとしております。今後、国・地方の役割分担の見直しの際には、国から地方、とりわけ大都市への権限移譲とあわせまして、所要財源については自主財源により十分な措置が講じられるように、他の指定都市とも連携を密にしながら、先頭に立ちまして、より一層国等関係機関に対して積極的に要望を行ってまいる所存でございますが、これについては市会の皆様方にお力添えをいただいているところでございます。今後ともひとつよろしくお願い申し上げたいと存じております。

 次に、地方分権の推進の問題でありますが、地方分権は、まちづくり、社会福祉等住民に身近な行政は住民に身近なところで自主的・自立的な決定・執行が行えるようにすることが基本であります。このためには、市町村への分権、とりわけ大阪市のような規模・能力を十分に備えた大都市への分権が徹底して行われることが重要でございます。国においては、今通常国会に提案が予定されております地方分権推進法が制定されますと、分権の具体的推進方策の検討が行われると存じておりますが、私ども大阪市といたしましても、今後、大都市としての立場から、まちづくりに関する権限など、国や都道府県からの必要な権限移譲項目、関与の見直し項目などにつきまして、全庁的な体制で具体的な検討を、今までも行ってまいっておりますが、さらに進めてまいりたいと考えております。

 また、国の検討状況に対応して、大阪市が、先ほど申し上げましたように、先導的な役割を果たしながら、指定都市間の連携・協力を強化し、要望活動を積極的に行うなど、大都市制度の拡充・強化や自主財源の確保に向け、ねばり強く取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、区政の改革についてでございますが、区役所は単なる出先機関ではなく、市民に最も身近な行政機関として、多様化する市民ニーズに即応し、市民と市政を結ぶパイプ役としての機能や総合調整機能を発揮し、その役割を果たしていくことが市民の立場に立った行政の推進にとって非常に重要なことであると考えております。市民からの要望につきましては区役所で対応できるように、区長権限を含め、区行政の充実・強化を図ってまいりたいと考えております。引き続き、区役所と局事業所等との区行政連絡調整会議の活性化、区企画調整費の拡充などを図りながら、区役所の企画調整部門の一層の充実・強化に努めまして、ひとにやさしいまちづくりを基本として、少子・高齢化社会対策、きめ細かな広聴・広報活動、生涯学習、情報化の推進などに鋭意取り組むことによりまして、区民の皆さんの要望にこたえられる区行政の実現のために積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、高齢化対策でありますが、大阪市におきましては、平成2年9月に、21世紀に向けた高齢社会対策の長期指針といたしまして、御承知のいきいきエイジングみおつくしプランを策定いたしました。平成5年9月には、このプランの前期の具体計画として大阪市高齢者保健福祉計画を策定いたしまして、計画的な推進に努めているところでございます。

 とりわけニーズが高い特別養護老人ホームの整備につきましては、いろいろと各議員の皆様からも御指摘をいただいておりますが、目標であります4,300床の早期達成を図りますとともに、平成8年度に向け、計画の見直しの中で、これまでの計画を大幅に上回る新たな数値目標を設定してまいりまして、また議会の御審議を賜りたいと思っております。

 また、在宅福祉の充実といたしまして、高齢者の生活圏でのサービスの決定やネットワーク委員会とも連携のとれた24時間のケアシステムの確立に向けて、巡回型24時間ヘルパーの導入など御指摘の課題を解決し、早急に実現できるように精力的に取り組んでまいりたいと考えております。

 さらに、高齢者の個々のニーズに迅速かつ的確にこたえ、高齢者や御家族の皆さんが地域社会で安心して生活を送っていただくためには、サービス受給手続の簡素化や関係機関との情報のネットワーク化を推進していくことが重要でございます。必要なサービスを迅速かつ適切に提供できるように、地域在宅サービスセンターでの申請の受付や決定が可能な事務処理の検討を進めてまいりますとともに、大阪市の情報化計画に基づく高齢者の在宅支援を図るための情報システムの整備に向けて、鋭意取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、高齢者の生きがい支援でございますが、近年は趣味・学習・スポーツ・ボランティアなど幅広い分野で高齢者の活動意欲が高まっております。今後は、こうした多様なニーズに対応し、高齢者の生きがい活動を支援・促進する総合的施設としていきいきエイジングセンターを整備するなど、より積極的に支援をしてまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、新ゴールドプランの趣旨を踏まえながら、ノーマライゼーションの理念に基づいて、在宅福祉、施設福祉、さらには生きがい施策など総合的な高齢化社会対策の推進に努めてまいらなければならないと考えております。

 次に、少子化対策についてでございますが、少子化の背景として指摘されております子育てと就労の両立の困難さや子育てに関する負担感や不安感などを軽減するための子育て支援施策は、緊急かつ重要なものであると認識いたしております。そういった意味で、保育施策の充実は就労と子育ての両立を支援する最重要施策として取り組んでまいっているところでございます。また、一時的保育事業の推進や母子保健・医療施策の充実、幼稚園における子育て支援などの推進に努めますとともに、育児不安などへの対応としては、本年度、総合的な子育て電話相談として開設いたしました「育て!なにわっ子テレホン」を初めといたしまして、保育所における子育て相談、児童相談所・教育センター・保健所などの専門相談機関との連携を強化いたしまして、子育てに関する総合的な相談支援体制の整備・充実に努めてまいりたいと考えております。

 さらに、御承知の北市民館跡地に建設いたします大阪市の住まい情報センター、北保育所があったところでございますが、この住まい情報センターに併設いたしまして、子育て支援の拠点となる、先ほど議員もおっしゃっておりました子育て支援の総合相談センター、仮に、子育ていろいろ相談センターというふうなことで、中間的施設を整備いたしまして、議員おっしゃっておりましたように、育児相談や情報提供を初め多様なサービスを提供いたしまして、子育て中の養育者の、お父さん、お母さん方の負担や不安の軽減を図ってまいりたいと考えております。

 国におけるエンゼルプランが政府4省の合意に基づき策定されたものであることからも、子育て支援施策は、福祉の観点だけにとどまらず、教育・労働・住宅といった広範な行政機関にかかわる総合的な施策でございます。本市におきましても、昨年9月に大阪市社会福祉審議会から「子どもが健やかに生まれ育つための子ども・家庭支援のあり方について」という意見具申をいただいたところでございます。その中でも、これも先ほど議員がお触れになっておったところでございますが、同様に、子育て支援施策の推進に当たっては広範な関連行政機関においての連携と施策の具体化に当たっての連絡調整機能の必要性が指摘されております。今後、関係局において組織をということを議員もおっしゃっておりましたが、子ども青少年施策連絡会議を設置いたしまして、子育て支援施策の推進体制の整備を図ってまいりますとともに、十分に連携をとりながら、意見具申をもとにした総合的な施策の計画策定を行ってまいる所存でございます。

 次に、障害者支援についてでございますが、障害者を含むすべての市民がともに社会を構成し、1人1人がかけがいのない平等の存在であることを基本に、障害のある方々が社会の一員として生活を営み、あらゆる場面で活動できるようにすることが重要でございます。そのための施策の充実に全庁挙げて取り組んでいるところでございます。

 御指摘の重度・重複障害者の方々の地域生活を支える施策につきましては、その生活のさまざまな場面での幅広い支援が、おっしゃるように必要でございます。そのためには、ホームヘルパーの派遣や全身性障害者への介護人の派遣を初め、日常生活用具の給付、入浴サービス、デイサービス、またグループホームの援助などさまざまな施策を実施しているところでございますが、ホームヘルパー派遣事業におきましては、ヘルパーの増員を図りますとともに、重度・重複障害者のためのデイサービス施設の大幅な増設を図ってまいりたいと考えております。また、現在、市内で初めての重症心身障害者のための通所施設の整備を行っておりますが、今後、この施設の開設に向けまして、施設を利用する方々ができるだけ快適な環境のもとで日々を過ごしていただけるよう、十分に検討してまいりたいと考えております。

 さらに、重度・重複障害の方々が多数利用されております障害者福祉作業センターにつきまして、運営費助成並びに重度加算の増額を図りますとともに、新たに整備いたします通勤寮に宿泊訓練室を併設いたしまして、重度の知的障害者の自立を促進する事業を実施してまいることといたしております。

 また、障害者の方々の生活が豊かで充実したものとなりますように、新たに取り組んでまいります此花区舞洲の障害者スポーツ施設、長居の身体障害者スポーツセンターを新しく、また大きくしたものでありますが、これと宿泊研修施設につきましても、重度・重複障害者の方々の利用に十分配慮してまいりたいと考えております。

 今後とも、重度・重複障害者の方々が住みなれた地域で安心して生活していただけますように、おのおのの障害及び障害者の方々の状況に応じた地域生活を支える施策の充実に努めまして、自立と社会参加を促進してまいらなければならないと考えております。

 次に、環境問題でございますが、環境基本条例につきましては、今日の広範な環境問題に的確に対応し、市民の皆さんが安全で健康かつ快適に生活していただける良好な都市の環境を確保し、将来の世代に継承していくことを目的として、本市の環境の保全と創造に関する理念や行政施策の方向性を定めるために、本市独自の環境基本条例が、議員の御意見どおり、ぜひとも必要であると考えております。

 この基本条例の理念の実現に向けて、平成7年度中をめどに、環境行政を総合的・計画的に推進していくために、環境基本計画を策定してまいります。この計画は、公害の防止を初め、自然環境の保全、地球環境保全の推進などを施策の柱といたしまして、広く市民各界、各層の御意見もお聞きしながら、市民の方々にわかりやすい環境に関する目標値・達成年度・達成方法などの内容を、先ほど議員がおっしゃっておりましたように、盛り込んだものにしてまいりたいと思っております。そのため、本計画の策定や推進に当たりましては、全庁的な体制や総合的な調整機能の強化が重要でありまして、今後、関係部局が連携・協力して、実効ある計画の推進を図ってまいりたいと考えております。

 また、今日の環境問題の解決には、本市の率先した環境行政の推進はもとよりでありますが、市民・事業者の方々が環境に配慮した取り組みを推進していただけるように、環境に関する教育・学習の振興や自主的な活動への支援、適切な環境情報の提供に努めるなどの施策を拡充してまいりたいと考えております。さらに、いわゆる環境監査の概念、議員がおっしゃっておりましたが、これを取り入れました自主環境管理を条例に定めまして、事業者の皆さんが自主的に環境への負荷の低減に取り組んでいただけるよう、適切な指導・助言を行ってまいることといたしてまいりたいと思っております。

 廃棄物対策についてでありますが、現在、国におきましては、資源循環型の新たな社会システムの構築を目指して、包装廃棄物の回収、再生利用を促進するための法律を国会に上程するよう取り組みを進められております。このシステムではとりわけ事業者の役割が重要になるものと考えられますので、新たな制度の中で事業者責任と役割分担がより明らかにされるよう、本市を初めとした13大都市清掃事業協議会などにおきまして、強く国に要望してまいったところでございまして、今後、法律が早急に成立するよう、さらに国に働きかけをしてまいりたいと考えております。

 本市といたしましても、新たな時代に即応した廃棄物対策を積極的に推進してまいりたいと考えておりまして、来年度設置いたします廃棄物減量等推進審議会におきまして、新法の趣旨に沿ったシステムづくりについての論議を深め、市民・事業者を含めた幅広いコンセンサスを形成しながら、減量・リサイクルの一層の推進に向けて鋭意努めてまいりたいと思います。

 また、市民の皆さんにごみやリサイクルに対する認識を深めていただくために、旭区の赤川1丁目にあります本市施設を活用いたしまして、修理・再生した家具などの展示提供、自転車の修理講習会やリサイクルの手づくり工房の開催など、市民が楽しみながらリサイクルを実践できる啓発施設を新たに設置してまいります。子どもたちに対しましては、社会科副読本「ごみと社会」の活用を進める一方、資源ごみ再生利用施設の見学会や小学校での生ごみ処理機モニター事業の実施など、啓発や教育を一層推進いたします。

 オゾン層破壊物質である特定フロンの排出抑制対策は、地球環境を保全する上での重要な課題でございます。本市では、従前から市バスやごみ収集車などのカーエアコンの特定フロン回収を行ってまいっておりますが、平成7年度から冷蔵庫の冷媒に使用されております特定フロンにつきまして、モデル地域を設定いたしまして、粗大ごみとして排出される廃棄冷蔵庫の冷媒フロンを回収いたしたいと思っております。また、販売店により引き取られました廃棄冷蔵庫につきましても、地区を設定して回収機器の貸与を行うパイロット事業を実施いたしまして、業界による回収システムづくりを誘導してまいりたいと考えております。

 最後に、平和施策についてでございますが、大阪市はこの50年の間、戦禍をこうむることなく、平和な国際都市を目指して発展してまいりましたが、世界全体を見ますと、世界の人々が等しく平和を享受できる状況にないのも現実でございます。平成3年には、広く市民に戦争の悲惨さと平和の尊さを伝えるとともに、世界平和に貢献するためのシンボル施設として、大阪府と共同でピース大阪を開設いたしまして、広く人々に平和を求める心が伝わるように積極的に取り組んでまいったところでございます。また、アジアを初め世界の人々と市民レベルでの国際交流を推進するとともに、開発途上国の国づくりの支援や地球環境の保全に貢献するなど、積極的な都市間交流を進めてまいっております。

 戦後50周年を迎えるに当たりまして、昨年9月に阪口助役を委員長といたしまして戦後50周年記念事業推進プロジェクトチームを設置いたしておりまして、改めて市民1人1人に戦争の悲惨さと平和の尊さについて世代を超えて幅広く考え、平和に対する意識を深めていただけるような記念事業について検討してまいったところでございます。大阪府と協力いたしまして8月15日に開催を予定いたしております平和コンサートを初め、府内の全自治体が参加する実行委員会で実施する啓発活動やピース大阪が主催する事業、また、平和を願う子どもの祭などさまざまな場面で、世界の平和に貢献する大阪をアピールする事業を広く市民の皆さんの参加のもとで実施してまいりたいと考えております。

 また、このような戦後50周年の記念事業を推進してまいりますとともに、議員御指摘のこの事業の成果を後世に引き継ぐためのモニュメントなどについても、今後、あらゆる角度から検討してまいりたいと考えております。

 総合計画21が目指す平和都市の実現に向けて、先ほど申し上げました記念事業の推進プロジェクトチームを引き続き活用いたしまして、平和をつくり出す、平和創出を目指した平和施策をどのように展開していくべきかについての検討をいたしまして、平和で魅力ある、世界に貢献する大阪づくりの実現に努めてまいりたいと考えております。

 人権問題についてでございますが、アジア・太平洋人権情報センターにおきましては、平成7年度はセンター開設1周年、国連創設50周年を記念いたしまして、国際的に著名な人権活動家や国際人権の専門家をお招きして国際会議、シンポジウムの開催を初め、人材育成のための研修コースや市民啓発セミナーなどさまざまな事業が計画されているところでございます。国際化が急速に進展する中で、国際人権都市大阪を目指す本市といたしまして、今後ともセンターと密接に連携・協力し、国内外から多くの方々の御参加がいただける魅力的な事業展開が図られますように、また、アジア太平洋地域の人権情報交流の拠点として、さらに充実・発展いたしますように、一層の支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、同和問題についてでございますが、本市におきましては、憲法に保障された基本的人権にかかわる同和問題の早期解決のため、同和行政を市政の重要な柱として鋭意推進してまいりました。相当の成果を上げてまいりましたが、なお教育・就労等行政の諸分野で重要な課題が残されております。とりわけ悪質な差別事象が後を絶たない状況のもと、心理的差別を解消し、市民の人権意識の高揚を図る啓発活動の充実は極めて大きな課題となっております。したがいまして、これらの問題解決に真に必要な施策につきましては、国及び市の同和対策審議会答申の精神を踏まえまして、また、差別ある限り同和行政は積極的に推進されなければならないという大阪市の同和対策推進協議会意見具申を尊重いたしまして、今後とも適切かつ効果的な推進に努めてまいりたいと考えております。

 現行地対財特法の期限後の同和行政についてでございますが、国におきましては、地域改善対策協議会におきまして今後の基本的な課題についての審議が行われておりますとともに、また、各党におきましても人権と差別問題に関するプロジェクト等の取り組みが行われております。本市としてもこれらの動きを注視しているところでございます。私どもといたしましては、本市における実態を踏まえ、従来から同和問題を根本的に解決するための基本的な法的措置を国に対して要望してまいったところでございますが、国の動向を十分把握し、今後とも機会あるごとに行政の立場から要望してまいりたいと考えております。また、本市における法期限後の同和行政のあり方につきましては、3月中にも本市の同和対策推進協議会にお諮りいたしたいと存じております。

 次に、市民病院の体系的整備についてでございますが、北・十三・住吉の3市民病院の整備方針につきましては、総合医療センターとの連携のもとに、専門的特色を持った地域の基幹病院としての機能を果たし、健全な経営が行われるよう整備を図ってまいりたいと考えております。

 十三市民病院でありますが、施設の老朽化が進むとともに、狭隘さが目立っております。また、敷地面積についても非常に狭小でありまして、十分な医療機能を発揮するためにも、医療関連施設のスペースも含め、淀川区内において適地を確保いたしまして、移転・建替に努めてまいりたいと考えております。十三市民病院につきましては、これまで地域に密着した病院として地域医療に寄与しており、今後とも、ひとにやさしい温かみのある医療が提供できる病院として、また、特にねたきりや要介護者への対応も含め、将来の高齢社会に向けて、疾病の予防など高齢者の医療ニーズにも十分配慮した整備を進めてまいりたいと考えております。

 本市におきましては、おとしよりが住みなれた地域で、安心して楽しく暮らせる社会づくりを目指して、大阪市高齢者保健福祉計画を策定いたしまして、施策の計画的な拡充を図っているところでございます。川口議員御指摘のとおり、高齢者に対する医療については、今後、福祉の分野を含めた取り組みが大切であり、重要な課題であると認識いたしております。したがいまして、地域の医療ニーズも踏まえ、施設機能、疾病構造などハード・ソフト両面について関係先とも十分連携しながら調査・検討を進めまして、十三市民病院の将来を展望した基本計画の策定を早急に進めてまいりたいと考えております。

 最後に、都市文化についての御意見、御質問でございますが、昨年の関西国際空港の開港、本年のAPECの開催、さらにはオリンピック招致の気運が高まる中で、大阪は日本の玄関口として世界の各地から大勢の人々が直接訪れるようになり、海外からの人々にとって大阪が日本の初印象を持つ都市ということにもなってまいります。こうした中で、大阪のまち全体が世界に開かれたアメニティ豊かで美しく、風格のある国際文化都市となるようなまちづくりを積極的に推進してまいることが必要である、大きな課題であると考えております。

 特に、市民の生活の場であります市域の隅々まで文化が浸透し、市民が日常生活の中でごく自然な形で文化に接するような環境をつくりだすことが大切であります。公共施設や公共空間についても、文化の視点から見直し、有効に活用してまいらなければならないと考えております。

 トイレの問題につきましても、色彩やデザインの面で工夫を凝らし、周辺環境に調和した明るく清潔感のあるものを市民の集う場所に整備いたします。また、殺風景な工事現場の壁面や護岸のコンクリート壁面等にペインティングをするなど、まち全体に文化的な明るい薫りをかもし出すことが必要であると思っております。

 一方、市民の皆さんによるまちの美化や緑化等に対するボランティアやグループ活動は、美しくぬくもりのあるまちづくりに大きな支えになるわけでございます。市民の文化に対する関心とまちへの愛着を深め、ひいては公衆マナーの向上にもつながるものと認識をいたしております。私ども、今後ともこうした市民の活動に対して積極的に支援を行いますとともに、広報番組等で紹介し、また美化キャンペーン等を展開するなど、さらに活動が広がるように努めてまいりたいと考えております。このように、議員おっしゃっておりますが、市民の皆さんと行政が力をあわせることが大阪の文化を守り、育てることにつながり、魅力ある国際文化都市大阪を世界にアピールできるものと確信をいたしております。

 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。



○副議長(中西建策君) お諮りいたします。この際暫時休憩することに決して御異議ありませんか。

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○副議長(中西建策君) 御異議なしと認めます。よって暫時休憩いたします。

   午前11時32分休憩

   午後1時8分再開



○副議長(中西建策君) これより、休憩前に引き続き会議を開きます。



○副議長(中西建策君) 村尾しげ子君の質疑を許します。

 48番村尾しげ子君。

      (48番村尾しげ子君登壇)



◆48番(村尾しげ子君) 私は民社大阪市会議員団を代表いたしまして、平成7年度予算案並びに関連諸案件につきまして、市長並びに理事者に質問をさせていただきます。

 まず初めに、このたびの阪神・淡路大震災により被災されました市民の皆様には御見舞いを申し上げますとともに、不幸にして亡くなられた方々に、心からの御冥福をお祈りするものです。

 私たちにとって、安全は当然のことであるという神話にも等しい固定観念を無意識のうちに抱いていたと思うのでありますが、今回の阪神・淡路大震災は、こうした思い込みをこっぱみじんに打ち砕き、改めて安全ということの大切さを痛感させられるとともに、まちづくりに対する考え方を根本から考え直さざるを得なくなったといっても過言ではないと思います。

 まちづくりの原点は、まず、市民が安心して暮らせるということです。そのことがとりもなおさず、私たちが都市生活の中で幸せを追求していく上で、最大にして唯一の大前提であります。福祉や防災を初めとする都市の営みのすべては、市民が安心して幸せを追求することに最大の尊重を払うという、ただこの一点に収れんするものでなければなりませんし、国際化・情報化・高齢化社会の到来は、このような視点の重要性が増しこそすれ、決して減ずることはないといえると思います。

 震災が私たちに与えたダメージ、これは心身ともにはかり知れず、震災によるショックのため、ともすれば私たちは羅針盤を失い、進むべき方向を見失なってしまいそうな状況にある中で、今回の震災から得られた教訓を胸深く刻み込み、まちづくりの原点に立ち返って、市民が安心してみずからの幸せを追求し、健康でかつうるおいとゆとりのある生活を実現しうるようなまち大阪づくりに、心血を注ぐべきだと思うのであります。

 私は、こうした観点から代表質問を進めさせていただきます。

 まず、安全という観点から、災害弱者に関する防災対策についてお聞きいたします。

 幼稚園や保育所などの乳幼児をお預かりする施設の震災対策についてでありますが、今回の地震発生は早朝でした。親と子が離れている保育中に発生したときには、幼稚園や保育所ではどのようにして子どもたちの安全を守るのか。このことは親御さんも大層心配しておられることではないかと思います。幼児は衝動的に行動する時期で、非常時にパニックを起こし、収拾がつかなくなることも考えられます。そのためにも、ふだんから職員はもとより、乳幼児に対しても防災意識の涵養を図らなければならないと思います。どのように指導されようと思っておられるのか、また、親御さんとの連絡をどのように確保されるのかお尋ねいたします。

 また、乳幼児とともに、このような災害に最も気掛かりなのが、高齢者や障害者などの方々です。これらの方々がたくさん入所されている社会福祉施設の防災対策についてお尋ねいたします。

 今回の大震災においても、死傷した多くの方がおとしよりでした。ねたきりのため、地震後の火災などで避難・救出が遅れて亡くなったケースもあるのではないかと考えますし、また運よく救出されても、けがやショックが原因で死亡された方やけがの症状が悪化し、今なお入院を余儀なくされているケースも多いと聞いております。何とかならなかったのかと、本当に胸の痛む思いがいたします。

 このような際に、みずからおとしよりや障害者など社会的弱者であることをわかりやすく示すことができるような、サインシステムを考えられてはいかがでしょうか。また、災害が起こった場合、機敏に自力で避難行動がとりにくい在宅の高齢者や障害者はもとより、特別養護老人ホームや身体障害者や知的障害者の施設並びに多数の患者さんが入院している病院においては、その対応を誤れば、それこそ大きな被害が予想されます。とりわけ早朝や夜間などの場合、その被害はさらに増幅されるのではないかと考えます。

 これらの施設・病院において、個々の状況に応じた救急体制は万全か、また、安全に避難するスペースがあるのか、その誘導体制や職員の対応等、今後どのような防災方策を講じられるおつもりなのかお尋ねいたします。

 一方、入院患者が多数おられる病院にあっては、患者さんが人工呼吸器や酸素吸入などで治療中であったり、手術の最中であったりする場合があり、停電や断水したときなど大変なことになるのではないかと思います。このたびの震災でも、多くの医療機関の機能が麻痺したと報道されており、このようなときにどのような対応をされるのか合わせてお尋ねいたします。

 防災対策の最後の質問といたしまして、水の確保についてお尋ねいたします。災害時の断水は、大火災につながったり、病院で人工透析ができないなどの深刻な状態となりましたし、命の源として一日も欠かせない飲料水を求めて、多くの市民が給水車に長い列をつくるなど、大変不自由な生活を余儀なくされております。自治体の務めとして、こうした水の確保は最優先課題の一つであります。

 水道施設の耐震化により、少しでも大地震時の被害を少なくすることはもちろんですが、被害が避けられないことを想定しますと、やはり常日ごろから、水を蓄える配水池などの施設を充実することが最も確実であります。国では、一日最大給水量の12時間分にあたる配水池容量を保有基準としています。しかし、本市では、この3分の2程度の浄・配水池容量しかない現状です。今後、大阪市として、緊急時の飲料水や消火用水を確保するため、総合的な施策を講じなければなりませんが、これについて市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、今後の社会福祉施策のあり方についてお尋ねいたします。

 鰥寡孤獨という言葉を御存じでしょうか。これの出典は、「老いて妻無きを鰥といい、老いて夫無きを寡という、老いて子無きを獨といい、幼くて父無きを孤という。この4者は天下の窮民にして、告ぐるところなきものなり。文王、政を発し、仁を施すや、必ずこの4者を先にせり」という、孟子の書の一節でありますが、紀元前3世紀の中国の戦国時代から、福祉の対象者として、単身の高齢者や父のない子どもたちの救済を最優先すべきであると述べられているわけです。

 この公的救済の思想というのは、我が国においては8世紀の養老戸令で成文化されるのですが、我が大阪の福祉施策はこれに先立って始まっているのです。それは聖徳太子が四天王寺に悲田院・施薬院など四つの施設を設けたと今に伝えられますように、大阪が我が国の社会福祉の発祥の地であり、大阪市はこの伝統を受けて、大正時代から数々の先駆的な事業を展開するとともに、我が国の福祉をリードして市民福祉の推進に力を注いできました。そして、我が民社も昭和35年に福祉の精神を持って大阪で結党し、先導者として今日まで庶民のために福祉施策の推進に取り組んでまいりました。

 21世紀には、我が国は世界一の高齢化率となることが予測されており、このため全国の地方自治体が高齢者保健福祉計画を策定し、高齢者福祉の取り組みを進めているところであります。国はこの全国の計画をもとに、平成7年度からゴールドプランを見直し、新たなプランのもとに、各種の保健・福祉施策を推進することが予定されています。

 大阪市におきましても、独居老人や高齢者のみの所帯が多いなど、大都市特有の課題を多く抱える中で、多様な福祉ニーズにこたえていくための地域支援体制の整備等に向けて、平成5年9月に11年度までの目標量を定めた大阪市高齢者保健福祉計画を策定し、高齢者のための幅広い施策を計画的に進めていこうとしていますが、高齢者を取り巻く環境の変化に対応して、ぜひ達成時期の前倒しや新たな目標数値の設定などといった計画の見直しに積極的に取り組んでいただきたいと思います。

 今や、75歳以上の後期高齢者の増加が65歳以上の高齢者の増加数の半数以上を占めているところであります。今後、ますます介護を要する老人が増加し、誰もが福祉サービスの受給者となり得ることが十分考えられるところであります。このように高齢化の進展は福祉の受け手は社会的弱者としてきた考え方から、誰もが福祉サービスの受け手となる福祉サービスの一般化・普遍化をもたらしております。

 また、障害者施策についても、ひとにやさしいまちづくりなどに計画的に取り組んでいるように、国と地方が歩調を合わせてそれぞれの地域の福祉課題に対応していくことは、行政の主要な役割の一つでもあり、市民と一体となった取り組みが求められているところであります。

 福祉を進めていくにあたっては、単にサービスの数や量、これを拡充していくばかりでなく、温かい心によって必要なサービスが提供されることが最も大切なことであります。

 今回の阪神大震災においても、実に様々なボランティアがいろいろな救援活動に、あるいは募金活動に従事されております。今回、大阪市が開設した休息所でのボランティア活動にも大勢の市民の方が御参加していると伺っております。そこで、市長もかねがねおっしゃっておられる、ふれあいとぬくもりのある心のかようまちづくり、これこそが市政の真髄になるものと考えますが、高齢社会という時代が要求する新たな福祉課題に取り組むにあたり、我が国の福祉をリードしてきた先駆者の精神を受け継いだ本市として、市民と一体となった福祉の心、これをどのように培っていかれようとしているのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、市民の健康づくりという観点から、保健所機能の充実についてお尋ねいたします。

 今日、市民の健康を取り巻く環境は、高齢化、疾病構造の変化、ライフスタイルの変化などによって大きく変化してきており、市民の健康づくり施策におきましても、高齢化対策はもとより、壮年期からの健康づくりや、少子化時代における母子家庭対策の充実など、一層幅広く総合的に推進する必要があると思います。

 私は、このような状況の中で、乳幼児から高齢者まで、幅広い市民の健康を守る地域の第一線機関である保健所の果たす役割というのは、大変大きなものがあると考えています。保健所の役割も、かつての結核感染症対策中心の時代から、現在ではがんなどの成人病対策や、ねたきり予防のための取り組み、また壮年期からの健康づくりへと役割が移ってきています。

 平成7年度予算案では、がん対策については新たに子宮体がん検診の実施が予定されており、また、ねたきり予防としては、骨粗しょう症を予防するため、平成6年度から他の指定都市に先駆けて実施された、骨量検査の拡充が予定されております。これらの疾病が多い女性の立場として、大変関心を持っているところであります。

 がんなどの成人病やねたきりを予防するためには、壮年期から食生活を見直すとともに、適度な運動を続けるなど、ライフスタイルを改善し実践する必要がありますし、このような健康づくりを市民生活の間に定着させていくためには、関係各局の連携とともに、地域の健康づくりにおいてコンダクターの役目を果たす保健所の機能を充実・強化することが特に必要であると考えます。

 昨年、保健所法が半世紀ぶりに改正され、地域保健法として施行されることになりましたが、大阪市においても、こうした国の大きな動きの中で、今後、市民ニーズになお一層的確に対応し、総合的な健康づくりを効果的に進めていくためのシステムづくりが必要であると考えますが、保健所のあり方も含め、市長の御所見をお伺いいたします。

 また、スポーツを通じての健康づくりが大切だと考えます。近年における高齢化社会、都市化の進行などによる経済・社会環境の変化は、市民の生活様式にも急激な変化をもたらし、市民の生活の中で、体を動かす機会を減少させるとともに、精神的ストレスを増大させるなど、人々の心と体に大きな影響を与えてきております。

 このような現状において、市民のスポーツに対する関心は極めて高いものがあり、市民1人1人が体力づくりや健康づくりを目指して、スポーツに積極的に取り組むようになってきております。今日、子どもからおとしよりまでのすべての人々が、生涯にわたってスポーツに親しみ、スポーツを通して心の豊かさが得られ、また、人々との交流が生まれる喜びを味わうことができるスポーツの時代、いわゆる、誰もが、いつでも、どこでも、手軽にスポーツができる、生涯スポーツの時代だといわれております。

 大阪市は、市民みずからが生涯を通じ、健康を積極的につくり出していけるまちを実現するために、市民が多彩なスポーツ活動を楽しめるいきいきスポーツライフの創造、大都市生活の中で、心身のゆとりを取り戻せるオアシスづくりや市民の健康づくりを総合的に支援する健康づくりネットワークの構築などを重要課題として取り組まれています。

 このような中で、スポーツの振興にとっても大きな転機となり得るなみはや国体が、平成9年に開催されます。この国体をスポーツ都市大阪づくりに向けてのステップとして、子どもからおとしよりまで市民がこぞって参加し、スポーツの感動やふれあいを楽しめるものとするとともに、生涯にわたってスポーツに親しめる機運を盛り上げる大会にしなければなりません。また、多くの市民が期待しているワールドカップサッカーや、オリンピックの招致・開催につなげていく大会にする必要があります。

 さらに、新中央体育館や長居陸上競技場など、国体開催に向け整備されている大規模スポーツ施設や一区一館の構想のもと整備されている地域スポーツセンター・温水プールなど市民が気軽に利用できるシステムづくりが必要であります。市民が生涯を通じてスポーツを楽しみ、健康で心ゆたかな生活を送るための生涯スポーツの振興をどのように図っていかれるのかお伺いいたします。

 次に、女性施策についてお尋ねいたします。

 今年は、国際婦人年から20年、さらに女性の地位向上に取り組む第4回世界女性会議が9月に北京で開かれる記念すべき年にあたります。本市では、昭和58年の婦人施策に関する基本計画に引き続き、平成5年には国際化・情報化・高齢化に対応した第2次基本計画を策定するなど、常に世界や国の取り組みに呼応し、先導する形で女性施策を推進しているところです。

 一方、女性を取り巻く社会情勢も大きく変化し、男女雇用機会均等法、育児休業法などにより、女性の社会参加の条件は整ってきておりますが、男女の役割分担意識はまだ根強いものがあり、女性問題の解決と、男女が共にいきいきと暮らせる社会にはまだまだ遠く、21世紀に向けての大きな課題であると考えます。

 平成7年度予算案には、女性いきいきセンター南部館・東部館の整備や、子育て支援策として、保育施策や相談体制の充実など、女性のためのさまざまな施策が盛り込まれており、第2次基本計画の実現に向けての積極的な取り組みが見られます。

 真に豊かな男女共生社会を実現するため、あらゆる分野への女性の参加が不可欠であるとの認識のもと、たゆむことなく女性施策を展開していくことが必要であると考えます。その時に忘れてはならないのは、ほかならぬ女性の視点であり、私が注目しておりますのは、女性施策推進基金を活用して実施される親子トイレ整備事業であります。赤ちゃん連れでも気軽に区役所・保健所・図書館などを利用していただこうという、この小さな小さな心配りが女性の社会参加に温かく支援することと思います。今後とも、女性の感性を生かした施策の積極的な推進に向けて、市長の御所見をお伺いしたいと思います。

 次に、中小小売商業の振興とまちの活性化についてお伺いいたします。

 今日、商店街、小売市場などの小売商業を取り巻く環境は、消費者ニーズの多様化、大型店との競合、経営者の高齢化や後継者の問題など、いろいろ難しい問題を抱えております。しかし、商店街が意気消沈しておりますと、まち全体に活気が感じられません。一方、商店街ににぎわいがある地域は、住民もいきいきとしております。まさに、商店街や市場はまちの顔であります。商店街や市場は、市民の消費生活を支えるだけでなく、地域コミュニティの核として、また、地域文化の継承・創造や、新しい生活情報の提供者として、地域にとって欠くことのできないものであります。今回の阪神大震災でも、地元の商店街や市場が、神戸市民の台所としていち早く営業を開始し、被災地に活気を取り戻す原動力となっております。

 こうした観点から、商人自身のたゆまない自助努力のもと、特色のある魅力的な商店をつくっていただくことが第一ではありますが、あわせて商業集積全体の整備を行うとともに、アメニティやコミュニティ機能をあわせ持った新しい商業空間、また、災害時にその復興拠点となるような施設をつくっていくことも必要であります。

 しかしながら、こうした事業を零細な商業者自身で行うことは、資金面などで十分対応できないケースが多く、効果的な商業の活性化、まちの活性化に至らないことから、行政の積極的な支援が必要であると考えます。また、活性化推進の主体として民間活力を導入することは、行政に課せられた制約を乗り越えて、ハード・ソフト両面にわたる活性化にも効果的だと考えます。

 現在、まちづくりの視点に立って、第三セクターである大阪市商業振興企画株式会社が千林まちづくり事業を実施しておられます。今後、この会社を中小企業の小売商業の振興に役立つよう、積極的に活用していくべきではないかと考えるわけです。そのためにはこの会社に専門家の知識・経験を積極的に取り入れて、市内の中小商業者に有益な指導・助言ならびに相談を行えるよう強化・拡充を図っていくことが必要であると考えます。

 この商店街や小売市場を、単なる買物の場から地域コミュニティの核としての暮らしの広場への脱皮を図るため、まちづくりという視点に立った、地域にやさしい商業空間づくりと民間の知恵を活用した中小小売商業の振興策について、どのようにお考えになっているのかお伺いいたします。

 次に、廃棄物対策についてお尋ねいたします。

 ごみの増大は、今や大きな社会問題であると同時に排出者である事業者や、市民1人1人の行動に深くかかわる身近な問題でもあります。本市においても、近年著しくごみが増量し、処理処分施設が逼迫する事態を招いております。一方、地球環境の保全や資源の有効利用など、地球規模での環境問題の観点からも、ごみ問題への適切な対応が求められています。

 このため本市としても、環境に配慮した施策としてのごみ減量・リサイクルの推進に積極的に取り組んでいかなければなりません。とりわけ本市のごみの中でも、事業系のごみの増大は著しいものがあり、その減量対策は急務の課題であります。事業者に対し、ごみ問題の認識を浸透させるとともに、役割分担を明確にしつつ、減量・リサイクルの取り組みを推進していく必要があります。

 本市では、廃棄物問題を様々な角度から検討する場として廃棄物減量等推進審議会を設置され、ゴミの減量に向けて、事業系ごみの排出抑制方策やリサイクルの推進方策など、急務の課題が取り上げられることと思いますが、市長の諮問にこたえうるよう、審議会としての機能が十分発揮されなければなりません。そして、審議会で論議された答申については、これを本市の具体施策に反映させ、実質的なごみ減量を達成する必要があると考えますが、市長の御見解をお伺いいたします。

 情報化による市民サービスの充実についてお尋ねいたします。

 情報化につきましては、昨年10月に大阪市情報化計画が策定されました。この計画に基づき、情報化を積極的に進め、その効果を市民サービスの充実に生かしていくことが重要であります。中でも、市民に最も身近な区役所などから情報化を進めることが何よりも大切だと思います。今年の10月からは、居住区以外の区役所でも、住民票の写しや印鑑登録証明書などの発行が即時に受けられるようになるとお聞きしました。さらに情報化を一層推し進め、早期に税務・国民健康保険等の証明書や保険証などが迅速に発行されるよう、窓口サービスの一層の向上に努めてもらいたいと思います。

 また、市民にとって利便性の高い主要ターミナルにおきましても、各種証明書の発行サービスが受けられるカウンターを開設する予定であることもお聞きしました。私は、市民に開かれた身近な市政を一層推進していくためにも、このようなサービスカウンターを設けることは非常に重要であると考えております。

 一方、市民は暮らしに関する様々な情報を身近な場所で、たやすく、即座に得られることを求めています。このため、区役所やターミナルのサービスカウンターにおきまして、証明書の発行に加え、市政情報を初め施設案内やイベント情報並びに住まいに関する情報など、あらゆる情報提供サービスを行い、必要なときに必要な情報をできるだけ早く市民が入手できるようにしていただきたいと思います。

 以上、情報化の推進による市民サービスの充実について、今後どのように取り組んでいかれるのかをお伺いいたしたいと思います。

 次に、先般20日、地元協力協議会を設立され、開催に向けての準備も本格化してまいりました、アジア太平洋経済協力閣僚会議・非公式首脳会議についてお尋ねします。

 21世紀は、アジア、太平洋の時代といわれ、同時に、グローバル化、ボーダレス化により、都市と都市が国家の垣根を超えて直接に交流する、都市の時代ともいわれています。関西国際空港の開港を契機に、アジアを初めとする世界に開かれた国際都市を目指す大阪市にとりまして、このAPECの開催は誠に時宜を得たものであり、大きな意義のあるものであります。

 我が国において、東京以外で首脳級の国際会議が開催されるのは初めてであり、フロム大阪の情報が直接世界に発信されることになるわけですから、私はホスト・シティである大阪の魅力を、世界の人々に強くアピールする絶好の機会だと思うのであります。

 歴史を振り返ってみますと、大阪は難波宮以来、千数百年の歴史を誇る我が国最古の都市であり、アジアを初めとする国際交流の門戸として、また、江戸時代には日本各地の物産が集積し、天下の台所と称され、さらには、明治に入ると、繊維工業を柱とした近代工業が発展し、東洋のマンチェスターと呼ばれたことは記憶に新しいことと存じます。APECの開催を機に、世界の人々に大阪の経済や歴史、文化を理解していただくとともに、21世紀に向けた国際都市として新たな飛躍を目指す大阪市の新しい姿をぜひとも印象深く発信していただきたいと思います。

 そこで、大阪のどのような魅力、言い換えれば大阪のどのような顔を世界にアピールしていくお考えなのか、市長の御所見をお尋ねいたします。

 また、このAPECの開催には、各国地域の政府関係者を初め報道関係者など、海外から四、五千名の方々が来阪し、国内の関係者を含めると、約1万人の参加が予想されます。APECを機に来阪される方々に、大阪はすばらしいまちであったと感じていただくには、心のこもった温かいおもてなしをするのはもちろんのことですが、実際に目にされる都市景観も美しいものでなければなりません。

 しかし、現実の大阪の都市景観の中で、残念なのは迷惑駐車の問題であります。花博を契機として大阪市では総合的駐車対策を進め、また、府警本部の取り締りの強化や、市民、事業所の協力もあって、市内の違法駐車は平成元年の19万台から減少しているものの、なお14万台もあるといわれており、昨年、迷惑駐車防止条例を制定し、大阪市が市民、事業者と一体となって、駐車マナーの向上のための啓発活動を一層強化することを宣言されました。

 APECの開催時に来阪される方々に、迷惑駐車のないすっきりとした大阪を見ていただくため、どのように取り組まれるのか。また、単にAPECに向けた一過性のものでなく、これを契機として迷惑駐車追放の活動をどのように進められるのか。市長の御所見をお伺いいたします。

 また、まちの美化についてでありますが、花博を契機として全市的にまちを美しくしようという意識が高まり、市民や企業そして行政が一体となってまちの美化推進に取り組み、大きな成果をあげてまいりました。さらに平成5年度からはノーポイモデルゾーンの設定やノーポイリーダーズによる啓発活動など、ポイ捨て防止に重点を置いたまちの美化推進に取り組まれ、また、自分たちの力でまちを美しくしていこうという自主的な活動が市民や企業によって行われるよう働きかけてこられました。

 しかし、花博当時に比べ、まちの美化に対する熱気といいますか盛り上がりが十分とはいえないように思われます。APECに向けて、美しいまちづくりの機運の高揚をこれまで以上に図るとともに、APEC終了後も市民や行政が一体となって事業を推進し、美化意識が市民や企業の中に定着するよう努めるべきだと考えます。

 国際都市大阪にふさわしい、清潔で美しいまちづくりを進めるための方策について、市長の御見解をお伺いいたします。

 次に、行財政改革についてお尋ねいたします。

 本格的な高齢社会の到来を間近に控え、活力に満ちた魅力ある地域社会を築きあげていくうえで、市民に身近な地方自治体の役割が、ますます重要になってきております。そうした役割に対応し、地方分権の時代にふさわしい、簡素で効率的な行政システムを確立していくためには、大阪市としても常にコスト意識を持って、自主的に行財政運営の抜本的な改革を進めていくことが必要であります。

 しかし、簡素で効率的な行財政運営という場合、これまでは行政側の視点からの改革論議がほとんどであったように思います。真の行財政改革は、サービスを受ける市民の側の視点に立った論議でなければなりません。

 今後、行財政改革を進めるにあたっては、市民サービスや福祉の後退を招くことのないよう、生活者本位の立場に立って、財源の効率的配分や人材の適正配置に取り組んでいくべきではないかと考えます。市長の御所見をお伺いいたします。

 代表質問を閉じるにあたり最後に申し上げたいことは、財政基盤の確立であります。今回の阪神大震災が私たちに教えたものは、地方自治体の原点である施策の重要性であり、それは市民の幸せを守るため、市民それぞれのライフステージにあわせた安全・福祉・健康という施策をきっちりと成し遂げることであります。

 これまで、災害に強いまちづくりを初め、高齢者や障害者の方々などに対する福祉施策や市民の健康を守る施策など、十数項目にわたって質問をさせていただきましたが、地方自治体が行うべき基本的な施策を積極的にまた着実に推進し、現在の大阪市民、また、21世紀で活躍する新しい大阪市民の幸せを実現するためには、何よりもまず安定した財政基盤の確立が不可欠であります。しかしながら7年度予算を見てみますと、税収入の回復が多くを見込めず、起債や基金の活用を図るとともに、地方交付税も期待せざるを得ない状況であります。

 地方自治体の施策は、自主財源で賄うのが本来の姿であり、大都市大阪市の今後の財政需要を支えるためには、まずもって自主財源の充実・強化がぜひとも必要であります。そのために私たちは市長を初め理事者の方々と一体となって、大都市の実態に見合った税財政制度の確立に向け、積極的に取り組むとともに、市民の幸せのための明日の大阪づくりに取り組む決意であります。

 以上で代表質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○副議長(中西建策君) 理事者の答弁を許します。

 西尾市長。

       (市長西尾正也君登壇)



◎市長(西尾正也君) ただいま民社大阪市会議員団を代表されまして、村尾議員から幅広い観点から市政全般についていろいろと御質疑、御意見を賜りました。

 まず、災害弱者を守るため、市民の安全確保が一番大切な仕事でございますが、社会福祉施設や病院等の地震対策についていろいろと御指摘をいただきました。災害発生時には、かけがえのない市民1人1人の命を守り、けがを防ぐことが何よりも重要でございます。災害に備えて日ごろから何を用意しておくか、また、災害の際に警報や避難の勧告・指示などの情報をどのように集め、どこに、どのようにして連絡するか、さらに、安全な避難場所までどのように行くのか。これは、災害による被害を最小限にくい止めるために必須の条件でございます。

 とりわけ災害弱者であります乳幼児は、災害時の避難方法等について、自己の判断に任せるのは困難であります。幼稚園や保育所での職員の沈着冷静な判断と迅速な行動が、何よりも求められるわけでございます。このため、平素から落ちついた行動がとれるにように、例えば、消防訓練の際には紙芝居を使いましたり、わかりやすい訓練にも努めてまいらなけばならないと思っております。

 また、保護者の皆さんや関係機関との緊急連絡方法の整備にも努めてまいりますとともに、災害時における乳幼児の安全を確保するために、救急薬品・携帯ラジオ・紙おむつなどの備品や非常食などをそろえた非常用袋を設置してまいりたいと考えております。

 一方、高齢者や障害者などが入所されております社会福祉施設におきましても、消防署等の関連機関の指導監督のもとに、日常の防災訓練、必要な防災教育を実施することによりまして、予知情報等の伝達、職員の確保、入所者等の安全指導にも努めてまいっているところでもございます。

 しかしながら、今回の大震災におきましては、ライフラインと同時に通信回線も大きな被害を受けるという事態が起きておりまして、こうした貴重な教訓をふまえまして、緊急時の連絡方法等について、今後、十分研究してまいりますとともに、緊急体制のみならず、避難場所やその誘導体制を含めた総合的な緊急マニュアルをつくり上げることにより、安心していただける施設づくりに万全を期してまいりたいと考えております。

 さらに、病院にありましては、医師や看護婦が中心となって、日頃の訓練を生かし、安全かつ迅速に患者さんの避難誘導ができるように対応してまいりたいと考えております。特に、村尾議員御提案の、災害時に介護が必要なおとしよりや障害者など、自力で避難が困難な方々であることがわかるように表示するサインシステムにつきましては、介護、障害者の障害の状況、御家族の状況等がそれぞれ異なっておりますのと、プライバシーの保護にも配慮しなければならないいろいろと難しい問題もございますが、災害時に役立つ方策として、その可能性等検討してまいりたいと考えております。

 今回のような震災が発生いたしまして、市内の医療機関でその機能が麻痺した場合には、現地において可能な限りの医療を続けながら、広域的に各医療機関への患者の受け入れを確保するとともに、搬送体制などについても、消防署などの防災関係機関と十分連携を図るなどの対策を講じていく必要があると考えております。特に、今回の震災での医療対応を見ておりまして、そういうことを痛感いたしたところでございます。

 今後、全市的な防災を考える中でも、ハンディを負う方々に十分配慮し、安心できる社会福祉施設・病院の防災体制の確立に向けて、さらに取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 震災時における水の確保についてでございますが、市民の皆様の生命と財産を守るため、消火用水並びに飲料水を確保することは、防災対策の中でも重要な課題でございます。したがいまして、消火用水につきましては、従来より、鋭意防火水槽を整備してまいったところでございますが、このたびの地震の貴重な教訓を生かしまして、飲料水兼用型耐震性貯水槽を至急に整備してまいりたいと考えております。

 また、必要な飲料水を確保するための施策の一環として、これまで浄水池や配水池の耐震化や増設に努めており、現在も柴島浄水場に配水池を建設中でありますが、今後とも、さらに新たな配水池の増設につきまして、検討してまいりたいと考えております。今後、こうした水の確保に関する総合的な施策の推進につきまして、全市的な課題として取り組んでまいる所存でございます。

 今後の社会福祉施策のあり方について、いろいろと御意見をお伺いいたしました。孟子の鰥寡孤獨無告の民のあの一節を引用いただきまして、いろいろと心構えをお教えいただいたわけでございますが、議員も御指摘いただきました大阪の社会福祉、我が国の社会福祉の歴史においても、かなり先導的な役割を果たしてまいっておると思っております。

 戦前におきましては、もう八十数年前になりますが、大正元年、弘済院、子どもさんからおとしよりまでの総合的な社会福祉施設の、我が国でも草分けでございますが、この開設をはじめ、現在の民生委員制度の前身であります方面委員制度、これも全国に先駆けて大阪で発足したわけでございます。それから市民館の設立、市営質舗の開設、それから後でお触れになっておりました公設小売市場等も大阪が全国発祥の地でございます。数多くの先駆的な事業をそういうように展開をしてまいっておりまして、戦後においても老人クラブの創設でありますとか、現在のホームヘルパーに当たる家庭奉仕員制度など、これも全国に先駆けて実施してまいったところでございます。

 近年、核家族化に伴う家族介護力の低下、女性の社会進出、価値観の多様化など、高齢化の進展とともに社会が大きく変貌してまいっております。このような中にありまして、すべての市民が住み慣れた地域で安心して生活を続けていただくために、必要なサービスが必要なときに利用できるように、在宅福祉サービスの充実とあわせて施設福祉サービスの充実が、車の両輪のように強く求められているところでございます。

 このため本市では、21世紀に向けた高齢社会対策の長期指針として、いきいきエイジングみおつくしプランを策定をいたしました。また、このみおつくしプランの前期の具体的な実施計画として策定いたしております大阪市高齢者保健福祉計画に基づきまして、高齢者が住み慣れた地域でいきいきと安心して暮らせるように、保健・医療・福祉の連携のもとに、ホームヘルパーの派遣や入浴・食事等、給食等のデイサービスを行う在宅サービスの拠点となる地域在宅サービスセンターを計画的に整備をいたしております。また、互いに支えあうネットワーク委員会を中心とした、地域支援システムの構築を推進いたしておるところでございます。

 また、在宅での介護が困難な方々のための、特別養護老人ホームの整備につきまして、その目標の早期達成を図ります一方、平成8年度に向け計画の見直しの中で、これまでの計画を大幅に上回る新たな数値目標を設定してまいりたいと考えております。さらに、障害のある方々が、社会を構成する一員として、あらゆる分野での活動に参加し、安心して行動できるようひとにやさしいまちづくりを進めますとともに、障害者支援に関する大阪市新長期計画に沿った障害者施策の充実を図ってまいります。

 また、議員御指摘のとおり、今回の大震災において多数のボランティアの方々が、日夜救援活動を続けておられ、本市が開設いたしました休息所におきましても、多くの地域の方々やボランティアが自発的に、早朝から夜間まできめ細かな支援活動を行っていただいておりますが、こうした困難な際に、お互いに見ず知らずの人々が助け合い、支え合うことは、市民の連帯意識の高まりを表すものであると、まことに心強く感じております。

 今後の社会福祉施策を進めていくに当たりまして、行政施策の推進とともに、市民1人1人が福祉を自らの問題としてとらえ、個人・家族・隣人・企業・地域社会がそれぞれの役割と責任を担いながら、共に手を携え、互いに協力していく市民としての連帯感が何よりも大切であると思っております。このため、市民の連帯意識が一層高まるように、さらなる啓発活動に努めてまいります。

 とりわけ将来の大阪の担い手であります青少年が、幼いころから高齢者や障害者の方々とふれあうことを体験することで、福祉の心が芽生え、育まれていくものと考えております。夏休みを利用した福祉施設での体験スクールなど、福祉体験の機会をつくるとともに、学校での車いす体験や手話教室などの開催を通じて、福祉教育の充実に努めてまいりたいと考えております。

 今日の大阪の社会福祉の底流にあるこの先駆的精神を継承しながら、市民が支えるまちづくり、長寿社会にふさわしい、ふれあいとぬくもりのある福祉の心を持った福祉先進都市の実現を目指して、全力を傾けてまいりたいと考えております。

 次に、健康づくりと保健所機能の充実についてでございますが、申すまでもなく健康は市民生活の基盤でございます。本格的な高齢社会を間近に控え、生涯を通じての健康づくりがますます重要になってまいっております。市民が身近に接する保健所の役割もまた、大変大きなものがあると認識いたしております。

 健康づくりは、まずは市民の皆さんが、主体的に取り組んでいただくことが大切であります。本市といたしましては、市民の皆さんが、気軽に健康づくりに参加していただけるような基盤なりシステムを、長期的・総合的な視野に立ってつくりあげてまいりますために、平成元年に健康大阪計画を策定いたしまして、関係各局が連携を図りながら、積極的に取り組んでまいっておるところでございます。

 また、高齢化対策の推進に向けまして、平成5年度に、これも何度も申し上げておりますが、大阪市高齢者保健福祉計画を策定いたしまして、その推進に努めるとともに、これに先立つ平成3年度から、各区役所に保健所保健婦を一名ずつ配置いたしまして、高齢者に対する保健福祉サービスの連携の強化を図ってまいっておるところでございます。

 保健所事業につきましては、これまでも市民ニーズに対応して、適宜、見直しを行い、健やかな老後を迎えていただくために大切な壮年期からの健康づくりや成人病の予防に積極的に取り組みました。各種がん検診、健康教育、ねたきり高齢者等に対する訪問指導、ヘルスリーダーの養成などを実施いたしまして、その充実に努めてまいったところでございます。

 今後とも市民の健康づくりをより一層支援いたしてまいりますため、保健所の健診等の事業や各区に整備の進んでまいりましたスポーツ施設を市民の健康づくりにより一層活用できるようなシステムづくりの中核となる市民健康センターの基本計画策定に着手いたします。

 また、村尾議員御指摘のとおり、昨年、保健所法が地域保健法に改正されまして、平成9年度から保健所機能の見直し等が実施されることとなっております。今回の法改正が、急激な高齢化や疾病構造の変化等に対応して、サービスの受け手であります生活者の視点を重視した、地域保健の新たな体系を構築するために行われましたことを踏まえながら、大都市大阪にふさわしい保健所サービスのあり方を検討してまいりたいと考えております。

 次に、スポーツを通じての健康づくりについてでありますが、議員御指摘のように、今日、高齢化・都市化・情報化が進行する現代社会において、市民のスポーツに対する関心は極めて高いものがあります。市民1人1人がみずからの健康づくり、体力づくりを目指して、スポーツに積極的に取り組む、生涯スポーツへの時代となってまいっております。

 このような状況の中で開催されます平成9年のなみはや国体は、正式種目競技だけではなく、市民スポーツの推進を目的としたトランポリンやレディスバレーボール等のデモンストレーションとしてのスポーツ行事や多くの市民の参加により、全市域にまたがる大会旗、それからたいまつ、聖火リレー、さらには国体を口コミでPRしていただくとか、さまざまな面で協力していただきますために、広く一般市民からボランティアを募集いたしまして、なみはやにちなみまして7,388人をサポーターとして、サポーターを務めていただくなど、市民スポーツの愛好者はもちろん、高齢者、障害者、女性、子どもなど、だれもが参加でき、スポーツの感動や人と人とのふれあいを楽しめるような、市民のための国体として成功させるべく、準備を進めているところでございます。

 さらに、この国体を契機に、新中央体育館などの大規模スポーツ施設を使って、国際的なスポーツイベント等を数多く開催することによりまして、市民のスポーツに対する関心を高め、そのことがまたワールドカップサッカーや、大阪オリンピックの招致を推進し、ひいては市民スポーツの振興にもつながっていくようにいたしたいと考えております。

 また、日常的に市民に気軽にスポーツを楽しんでいただくための施策といたしまして、スポーツ施設案内、その施設の空き状況案内等をはじめ、スポーツ教室、スポーツイベントの情報など、総合的なスポーツ情報の入手や施設利用の予約等について、誰でもいつでもどこでも手軽に行えるよう、電話や区役所、スポーツ施設など、市民に身近な場所に設置いたしますコンピューター端末を利用したスポーツ情報・施設利用ネットワークシステムの構築に取り組んでまいります。

 今後、さらに生涯スポーツの振興を図っていくためには、より専門的な立場から、地域に即した企画や立案ができる人材の確保や指導者の確保が肝要であります。市民の中からスポーツボランティアともいうべき人たちをどのように結集していくかなど、行政と市民が一体となって市民スポーツを盛り上げていくといった観点からの施策が重要であると思います。

 スポーツに対する関心の高さ、ニーズの多様化など、今日的状況の中で、従来からの施策にこだわることなく、新しい視点のもとに将来をにらんだ中、長期的な展望に立ったスポーツ振興施策を打ち立てるべく、教育委員会の諮問機関であります大阪市スポーツ振興審議会に対しまして、平成6年度に大阪市におけるスポーツ振興方策についての諮問をいたしておりまして、できるだけ早い時期に答申をいただいて実施に移してまいりたい。その答申の趣旨を尊重いたしまして、21世紀を見据えた市民のスポーツライフとスポーツを取り巻く社会の変化に対応できる生涯スポーツの振興に向けて、積極的に取り組んでまいりたいと存じております。

 次に、女性施策についてでありますが、21世紀に向けて、真に豊かな男女共生社会を実現することは、市政の重要な柱でございます。大阪市では平成5年に策定いたしました第2次女性施策に関する基本計画に基づき、女性施策の推進に努めてまいっております。女性施策の拠点施設であります女性いきいきセンターでは、「こころ・からだ・くらしの健康」を事業推進の共通テーマとするとともに、北部館では「女性の社会参加の促進」、それから西部館では「世界・アジアの女性との交流と連帯」、そして平成8年3月に開館を予定いたしております南部館では、「女性と社会福祉・女性と地域社会」をメインテーマとして、それぞれのテーマに応じた事業の展開を行うことといたしております。

 また、女性の社会参加を促進するための子育て支援施策につきましても、多様な保育ニーズや相談に対応できる保育所機能の充実や相談・情報提供の拠点となる施設の整備を図ることといたしております。

 さらに、女性施策推進基金につきましては、ちょっとした心配りが女性施策の推進に生かされるよう、例えば、親子トイレの設置などにも活用してまいりたいと考えております。

 今後とも、ウィメンズパネルをはじめ、女性の皆さんの感性と英知を市政に反映させることにより、真に豊かな男女共生社会の実現を目指しまして、女性は市政の主人公であるということを忘れることなく、たゆまぬ努力を続けてまいりたいと考えております。

 中小小売商業の振興とまちの活性化についてでございますが、消費者ニーズの多様化や大型店の進出などによりまして、かつて地域商業の核としての役割を果たしてまいりました商店街や小売市場は、厳しい試練に直面いたしております。足腰の強い小売市場や商店をつくっていくことが、ぜひとも必要であると思っております。特に、商店街や小売市場の衰退は、地域社会そのものの活力や魅力を減退させるものであります。その活性化は、地域の活力あるまちづくりやコミュニティづくりにとって大変重要な課題でございます。

 こうした状況に対応して、商店街の皆さんが進められる個性的で魅力あるまちづくりを推進するために、商店街整備支援事業などによりまして、活性化のビジョンづくりから施設整備にいたるまでの支援を行っております。

 また、小売市場につきましては、民営化推進助成事業やアメニティマートづくり推進助成事業などを通じて、活性化事業の推進に努めており、地域の立地環境に適合した商業施設の整備とコミュニティ施設の設置、誘導を図るなど、まちの活性化にも配慮いたしております。

 今後とも助成制度の充実を図り、事業の円滑な推進に努めてまいります。また、本市でも、商店街や小売市場が戦後の復興期や風水害の非常時において、物資の安定的供給により市民の日常生活を支えてきたという経過も十分念頭におきまして、施策の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

 このように、中小小売商業活性化のために、大阪市といたしまして、ハード・ソフト両面からさまざまな支援策を講じておりますが、商業者みずからの努力に加えて、議員御指摘のように、民間活力を導入した第3セクターの活用等により、活性化計画の策定や経営指導・経営相談を行うことも有効な方法であろうと存じます。

 平成4年度には、地元商業者の方々と共同で、第3セクター大阪市商業振興企画株式会社を設立いたしました。国の街づくり会社制度を導入した事業を目下千林地区で実施しているところでございます。今後、市内の小売市場や商店街の活性化に当たりまして、この会社をさらに有効に活用するため、特に、ソフト面の機能の充実等について早急に検討いたしまして、まちの活性化の視点に立って、中小小売商業の振興に一層寄与してまいりたいと考えております。

 次に、廃棄物対策でありますが、本市では昭和55年に可燃性ごみの全量焼却体制を達成いたしましたが、その後もごみは増えつづけまして、現在までに約30%も増加しております。特に、事業系のごみが全体の約3分の2を占めるに至っておりまして、最終処分場の枯渇や、地球環境問題、資源問題の観点からも、ごみの減量・リサイクルの推進は、極めて重要な課題となっております。

 本市といたしまして、昨年10月から全市的に実施いたしました資源ごみ収集や各種の資源リサイクル事業など、鋭意取り組みを進めるとともに、事業系ごみを多量に排出する事業者の皆さんを対象に、廃棄物減量計画書に基づき、立ち入り調査を行って、減量指導を行っておるところでもございます。

 今後、さらに減量・リサイクルの充実を図ってまいりますが、施策の推進に当たりましては、市民の皆さんや事業者を含めた議論の場も必要でありますので、来年度におきまして廃棄物減量等推進審議会を設置してまいりたいと考えております。この審議会では廃棄物問題に精通した学識経験者や市民の皆さん、また事業者などの代表に参加していただきまして、事業系ごみの減量対策のあり方や、包装廃棄物の新たなリサイクルシステムなど、本市における今後の廃棄物対策の重要課題について、幅広く議論をしていただくことといたしております。

 その中で、市民、事業者、行政の、それぞれの責任と役割分担を明らかにいたしまして、あわせてこの社会的なコンセンサスの形成も図ってまいりたいと存じております。審議会で御審議いただいた内容を尊重しつつ、早急にこのごみの減量、リサイクルの取り組みが一層推進できるように努めてまいりたいと考えております。

 情報化による市民サービスの充実についてでありますが、議員御指摘のとおり、市民に身近なところから情報化を進めることにより、市民サービスの一層の充実を図り、市民にその効果を実感していただくことが非常に重要であると考えております。

 市民に最も身近な市政の窓口であります区役所におきまして、住民基本台帳にかかわる事務処理システムのオンライン化を行い、本年の10月から、市民の皆さんがお住まいの区以外の区役所からでも、住民票の写しや印鑑登録証明書などの発行を、即時に受けられる新たなサービスを実施してまいります。さらに議員御指摘のありました、税や国民健康保険の事務処理につきましても、今後、大阪市情報化計画の具体化の中で、そのシステム化に取り組みまして、窓口サービスの一層の向上に努めてまいりたいと考えております。

 また、同じく本年の10月から、梅田・難波・天王寺の3カ所のターミナルにおきまして、住民票の写しや印鑑登録証明書などが即時に発行できる総合サービスカウンターを開設する予定でございます。現在、スポーツ・文化施設の照会や、各種の催し物案内のほかに、公的住宅の募集案内など、市政に関する各種の情報提供システムの開発を進めておりますが、今後、できるだけ早い段階で、これらの情報提供サービスも、この総合サービスカウンターにおきまして、あわせて行えるように整備してまいりたいと考えております。

 以上申し上げましたように、大阪市情報化計画の具体化に当たりましては、市民に身近なところから情報化を進め、一層の市民サービスの充実に努めてまいりたいと考えております。

 さらに、APEC閣僚会議・非公式首脳会議についてでございますが、今回の大阪での開催は、豊かな歴史や文化の土壌の上に、21世紀に向けて発展する大阪の姿を、大阪発の情報として、マスメディアを通じて世界に直接発信できる絶好の機会でございます。折しも、議員もおっしゃっておりました、今年は難波宮が開設されてちょうど1350年の記念すべき年でございます。

 大阪は日本文化のルーツの地でもあります。また、古くから、アジアの文化・経済の交流のプラザとして栄えてまいりました。現在の大阪もこうした歴史と伝統を受け継いだ商工都市であり、市内27万の中小企業が経済を支えているまちでございます。昨年10月に大阪で開催されました、APEC中小企業担当大臣会議では、アジア太平洋地域の経済成長の原動力として、柔軟性に富み、基盤的な産業の担い手である中小企業の重要性が指摘されたところでございます。中でも、大阪の中小企業が持つ経営や技術のノウハウに対し、急速な経済発展を遂げつつあるアジア諸国の代表から、大きな注目が寄せられたところでございます。

 また、本市では、南港コスモスクエア地区を、世界に開かれた国際交易ゾーンと位置づけまして、アジア太平洋トレードセンターやワールドトレードセンターなどの施設整備を進めるとともに、国際見本市など多彩な経済交流事業をこの地区で展開いたしております。

 このように、文化と創造性に富み、活力ある中小企業のまちであります大阪の姿と、世界の経済成長センターであるアジア太平洋地域の交流拠点を目指す、21世紀の国際経済都市大阪の姿を、APECの開催を機に積極的に世界にアピールしてまいりたいと考えております。

 これに関連しまして、迷惑駐車の対策についてでございますが、昨年10月に迷惑駐車防止条例を施行いたしまして、御堂筋を中心に船場地区を重点地域として、女性啓発指導員さわやかレディによる街頭啓発、ドライバーに対する指導を警察と連携して実施し、相当な成果を上げてまいったところでございます。

 APECの開催は、大阪のまちが世界に直接紹介される絶好の機会でもありますので、ぜひとも迷惑駐車のない大阪を世界の人びとに見ていただきたいものと考えております。このため、開催時期に向けてさわやかレディを増員するなど、活動内容を充実・強化いたしますとともに、ラジオのスポット放送や駐車場マップなどを活用した広報活動も集中的に展開をしてまいりたいと考えております。

 また、市民・事業所の皆さんが、自主的に取り組んでおられる、地域の迷惑駐車追放活動につきましても、活動用ハンドブックを新たに作成するなど、積極的な支援を進めまして、地域活動の拠点の増加を図り、全市的な迷惑駐車の防止に全力で取り組んでまいります。

 また、APEC以後も引き続き、市民・事業所の方々の御協力を得るとともに、関係機関と連絡をとり、総合的な駐車対策を推進してまいりたいと考えております。

 APECの開催を契機とするまちの美化推進について、いろいろと御意見もいただいたわけでございますが、会場周辺にノーポイモデルゾーンを拡大し、あわせてノーポイリーダーズを増員するなど、4月から段階的にたばこや空き缶等のポイ捨て防止に向けた啓発活動を強化いたしますとともに、会場へのアクセス道路を中心に、市民や企業の皆さんと行政が一体となった街頭キャンペーンや清掃活動を行いまして、ごみのないきれいなまち大阪を世界にアピールしようという機運の盛り上がりを図ってまいりたいと考えております。

 また、清掃ボランティア活動に対する支援策を充実いたしますとともに、あらゆる機会をとらえて、市民や企業の皆さんに美しいまちづくりの必要性を強く訴え、市内全域で美化意識が高揚し、住まいや事業所の門前清掃や地域の一斉清掃など、自主的な清掃活動が活発に行われるように努めてまいります。

 さらに、市民団体や関連業界を含めた美化推進体制を整備するなど、市民・企業・行政が一体となった美化事業の推進を図り、大阪がますます国際都市にふさわしい、清潔で美しいまちになるように努めてまいる所存でございます。

 いずれにいたしましても、APEC大阪会議の開催に当たりましては、大阪に来ていただくお客さんを、市民を挙げてきれいなまちで温かくお迎えをして、よい印象をもっていただくように努めまして、この会議を成功に導くことによりまして、次なるこの2000年の先進国首脳会議の大阪誘致でありますとか、あるいはオリンピック招致の実現に、なんとかつなげていければというように考えておるところでございます。

 最後に、行政改革と自主税源の確立の問題をいろいろとおっしゃっていただきましたが、全くそのとおりでございまして、私どもも一生懸命にそれに向けて取り組んでまいりたいと考えております。特に、21世紀を間近に控えまして、高齢化・国際化・情報化の進展、また、生活の質や環境への関心の高まりなど、社会経済情勢や市民ニーズの質が大きく変化しつつあることは仰せのとおりでございます。行財政改革の目的も、そうした変化に的確に対応しながらも新たな行政サービスを提供していくために、従来の事務事業の進め方や組織・機構の見直し、時代の変化に即応して新たな行財政運営システムを確立してまいらなければならぬと思っております。

 今、議員から、行財政改革は市民の側の視点に立ったものでなければならないということも御指摘がございましたが、全くそれもさように考えております。今春には推進本部を設置いたしまして、本格的にそういった取り組みを進めてまいる所存でございますが、それに対しましても、財政基盤の確立、地方分権の実現というのは、また、最も基本的な課題でございますので、議会の皆様のご支援をいただきながら、さらにそういった課題に取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 以上でございます。



○副議長(中西建策君) お諮りいたします。この際暫時休憩することに決してご異議ありませんか。

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○副議長(中西建策君) 御異議なしと認めます。よって暫時休憩いたします。

   午後2時28分休憩

   午後3時10分再開



○議長(床田健三君) これより、休憩前に引き続き会議を開きます。



○議長(床田健三君) 永井博君の質疑を許します。

 89番永井博君。

       (89番永井博君登壇)



◆89番(永井博君) まず初めに、自由民主党大阪市会議員団を代表いたしまして、このたびの阪神・淡路大震災により亡くなられた方々、被災された方々に衷心よりお悔やみと御見舞いを申し上げます。

 大震災発生よりはや一月が過ぎましたが、今も多くの方々が避難所生活を余儀なくされ、寸断された交通網が正常に戻り、まちなみが復興するまでには、なお相当な年月がかかるかと思われます。一日も早い再建、復興を心より祈念申し上げるものであります。私は、今回の震災を教訓として、本当に安全で災害に強いまちづくりに邁進していく決意を、ただいま新たにいたしておる次第であります。

 それでは、ただいま上程されております、平成7年度予算案並びに諸関連案件につきまして質問を始めさせていただきます。

 各党代表から本予算案に対する質問がなされ、私が最後の質問者となりますので、重複する点も、お聞き苦しい点もあろうかと存じますが、お許しをいただきたいと存じます。

 さて、昨年9月には、我々が久しく待望しておりました我が国初の24時間空港、関西国際空港がオープンし、大阪が世界都市として発展していく基礎が整いました。また、本年はAPEC閣僚会議および非公式首脳会議が大阪で開催されます。私は、この東京以外で初めて開かれるサミットを成功させることが、大阪が世界都市としての評価を高め、将来の先進国サミット、さらにはオリンピックの大阪開催に、明るい展望を開くことになると確信をいたしております。

 こういった意味で、平成7年度には、大阪にとって、将来の発展を確実なものにする上で、極めて重要な年であり、的確で誤りなき、まちづくりを行っていかなければならないと存ずる次第であります。

 これまで本市は、国際化、情報化、高齢化など、大きな社会経済環境の変化に対応するとともに、人口回復など、当面の諸課題に対して積極的に取り組み、着実に成果を上げてまいりましたが、我が国のまちづくりのパイオニアとして歩んできた歴史を振り返るとき、今こそ都市行政のリーダーとしての自覚を新たにし、時代を先取りしかつ他都市のモデルとなりうるような先行的施策を、積極的に展開していくべきであると考えるところであります。

 災害に関連しましては、質疑を申し上げたいところでありますが、この2日間でいろいろな観点から問題点が指摘されました。私は将来の大阪を展望する立場から、一人でも多くの市民の、一つでも多くの幸せが訪れるような、大阪市総合計画21が目指しております、住・食・遊のバランスのとれたまちづくりや、国際化、情報化など、本市の重要な諸課題について、具体的にお伺いしてまいりたいと存じます。

 まず、住・食・遊の住の問題についてであります。

 住宅は市民生活の基礎であり、市民がゆとりを持って住める質の高い住宅を供給することが、まちづくりの重要な課題であります。とりわけ、市外への転出傾向が著しい中堅サラリーマン世帯が負担可能な家賃や分譲価格の住宅を、大量に供給することが重要であります。

 そこで、市内の住宅の大半を占めている民間住宅に、思い切った施策を新たな観点から講じてはいかがかと思う次第であります。民間の住宅は公共住宅に比べて家賃や敷金も高いのは当然とはいえ、一般のサラリーマンにとっては大変な負担であります。私は、このような民間住宅に対して、例えば、一定の質を有する良質な住宅については、建設費に対する補助制度や、低利の融資制度など、強力な助成誘導策を他都市に先駆けて創設すべきではないかと申し上げてまいってきたところであります。

 また、多様化、高度化する住まいに対するニーズに答えていくためには、居住環境が魅力的でなければなりません。緑や水といった自然、歴史や文化、にぎわい、活気など、住宅地のグレードアップにつながる要素を重視し、だれもが住みたいと思う魅力ある住宅地を形成していかなければならないと、かねてから考えているところであります。

 今後、ウォーターフロント地域などで進める大規模な住宅プロジェクトは言うに及ばず、既存の住宅地においても、魅力ある住宅地の形成を重点的に進めていくモデルゾーンを設定し、公共、民間合わせて、個性豊かなまちづくりを進めるような施策の推進が必要ではないかと思います。

 今後の住宅施策について、市長の御所見をお伺いしたいと思います。

 また、私は、昭和56年度の代表質問におきまして、都市災害が起こって住めなくなった場合のマンションの改修や、建てかえの問題について指摘いたしましたが、残念なことに、心配していたことが現実となっております。災害を受けたマンションについて、どのように助成していかれるのか、改めてお伺いをしたいと思います。

 また、住の問題につきましては、周辺部の住宅地域の魅力の向上が重要であります。市民の86%、220万人以上の方々がこの住宅地域に居住されておられます。大阪市を本当に住みよいまちとするためには、この居住地域である周辺部を、魅力あるアーバンライフを過ごすことのできる舞台として整備していかなければなりません。

 大都市居住の魅力とは何かと考えますと、住と職が近接し、その結果、生まれるゆとりを有効に使えるということであります。アフタービジネスにおいて、身近なところで文化、学習、スポーツ等を楽しめるということが必要であります。文化活動に参加するため、電車やバスに乗って都心まで行かなければならないとすれば、それは郊外と同じであり、生活の舞台で文化を楽しむことができてはじめて、本当のアーバンライフといえるのではないでしょうか。この意味で、周辺部での文化的施設の整備は、人口の定着と地域の活性化の核になるものと考えられます。

 例えば、区民センターに芸術活動ができる舞台設備や楽屋を設置するほか、アトリエや音楽活動のスタジオといった多彩な機能を持たせ、区民の文化活動の拠点としてグレードアップしてはいかがかと考えるところであります。

 周辺部の住宅地域に、このような文化施設を整備することについて、市長の御所見をお伺いいたします。

 住・職・遊の職について、大阪経済の活性化方策を取り上げたいと存じます。

 我が国の景気は、緩やかではありますが、ようやく回復の方向に向かいつつあるといわれております。しかし、我が国経済が長期にわたって低迷を続けてきたあいだ、アジアニーズ、アセアン、中国など東アジア諸国は、急速な経済成長を遂げてまいりました。また、シンガポールや香港の国際金融市場としての地位が高まるなど、我が国をとりまく経済環境は、大きく変わりつつあります。企業活動の面におきましても、円高の影響もあり、生産拠点の海外移転や、海外からの部品調達、製品輸入の増加などによって、いわゆる産業の空洞化が懸念されるようになってまいりました。また、既存産業の成熟化、消費者意識、ニーズの変化による経済活力の低下も心配されるところであります。

 こうした事態を打開するためには、国際化の進展と経済の成熟化に対応した本市の産業構造の将来を見定め、中・長期的な視点に立った施策を講じていくことが肝要であります。とりわけ中小企業の新製品、新技術開発等、新分野への進出に対する支援や、今後の経済発展を先導する新たな企業、産業の育成などが緊急の課題であると思います。

 大阪は中小企業の集積が厚く、加えて従来からさまざまなニュービジネスを育ててきた土壌があり、さらに関西国際空港の整備やベイエリアの開発に伴い、技術やアイデアを生かした新たな企業、産業が生まれる素地が整いつつあります。今こそ本市としての、積極的な育成策が求められていると考えるものであります。

 また、産業活動の基本となるものは、ものづくりであります。大都市であっても、サービス産業だけでなく、この、ものづくり機能を保持していくことが大切であり、工業をどのように振興していくのかが、重要な課題であると考えます。

 さらに、中・長期的に産業の振興を図るため、産、官、学が連携して、シンクタンク機能を充実することも、忘れてはならないと思うわけであります。国際化が進展し、産業の空洞化が懸念される中で、今ほど大阪経済の活性化のための的確な施策展開が求められているときはないと思うわけであります。大阪経済の活性化に向けた今後の取り組みについて、西尾市長の御所見をお伺いしたいと思います。

 さらに、遊についてでありますが、スポーツもたいへん重要な遊の要素であります。平成9年のなみはや国体に続いて、2002年のサッカーワールドカップ、さらには2008年のオリンピックの招致実現をも展望した取り組みを行っていかなければなりません。

 ビッグスポーツイベントを招致するためには、国内はもとより、世界の都市との競争に勝ち抜かなければなりません。そのためには、大阪がスポーツのメッカ、パラダイスだと、広く認識してもらうことが大切であります。競技場の整備、招致活動の充実に加えて、何か大阪ならではという特色を出すことが必要ではないでしょうか。そのためには、大阪をスポーツビジネスの拠点としていくことが、有効な手だての一つだと思うわけであります。

 例えば、インテックス大阪などにおいて、スポーツの見本市の定期的な開催を考えてはどうでしょうか。1996年にオリンピックが開催されるアトランタは、スポーツ見本市の一大拠点だといわれております。このような見本市の開催、定着は、大阪をスポーツビジネスの拠点からスポーツパラダイスへ、ひいてはオリンピックの開催へとつなげるものであると、固く信じておるところであります。

 また、こうした見本市に来られる方々のために、南港を舞台にしたスポーツイベントを開催してみてはいかがでしょうか。野球やサッカーのようにプロのゲームを見て、感動し、楽しむ、いわゆる観戦型のものではなく、誰もが手軽に安全に親しめるスポーツとして現在注目を集めているニュースポーツのような、体験、挑戦型スポーツイベントを開催してはどうでしょうか。珍しいニュースポーツを紹介することを中心に、障害者の方々や、高齢者、子どもたちも一緒に参加できるようなスポーツイベントも必要ではないかと存じます。このようなイベントが、継続的に開催できれば、市民スポーツの発展に大変有意義ではないかと思うわけであります。

 そういった場で本市が、今後、取り組む国体やワールドカップ、オリンピック等のPRをすれば、市民のスポーツに対する気運を盛り上げるのに、非常に効果的だとも思われます。

 このようなスポーツ見本市や、スポーツイベントの開催について、市長のお考えをお伺いしたいと思います。

 次に、高齢化社会対策についてお尋ねいたします。

 本市においては、高齢者保健福祉計画に基づき、特別養護老人ホームなどの整備に努めているところでありますが、援護を必要とする高齢者やその家族の多様なニーズに的確に答えていくためには、保健福祉サービスの量と質の両面において、さらなる充実が必要であります。

 また、このような援護の必要な高齢者が地域で安心して暮らせるような十分なケア対策とあわせて、人生80年時代の今日においては、第2、第3の人生を、すべての人が生きがいを持って、楽しく健康で明るい生活を送れるような社会にしていくことが、最も肝要であると思うわけであります。

 在宅サービス、施設サービス両方合わせて、万全のケア体制が整っている社会、高齢者の方々が健康で積極的に学習し、文化活動や若い世代との交流、ボランティア活動を行い、さらには高齢者の優れた知識、経験を生かし、積極的に活躍していただける社会が、本当の意味で、豊かで活力あふれる高齢社会だと思います。

 ケア対策と生きがい対策は、高齢者施策の両輪であり、いずれも欠かすわけにはまいりません。切実な問題であるケア対策が、当面は優先されることになりましょうが、生きがい対策についても、今後どのように取り組んでいかれるのか、全体像を明らかにし、その計画的な推進を図っていく時期にきたのではないかと思います。

 高齢者保健福祉計画を見直していくに当たって、ケアと生きがい対策をどのように進めていかれるのか、市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、国際化についてお尋ねいたします。

 大阪は古くから内外の人びとに活躍の場を提供し、これらの人々による活発な活動を通じて、常に新たな技術、産業、文化を創造してまいりました。その意味で大阪が大きく発展した時代は、我が国が海外へ向かって広く国を開いた時代、世界との交流を深めた時代でもありました。

 今、世界は地球全体が一つの行動圏として一体化するグローバル社会を迎えつつあります。この時こそ、大阪は潜在的かつ歴史的活力を呼び起こし、世界の発展と安定に積極的な役割を担っていくべきだと考えるわけであります。

 まちづくりにおいても、国際協力においても、それを担うのは人間であります。ハード面における整備が進みつつある今日、ひとづくりこそが今後の国際化における最重要課題であると常々考えております。

 昨日も御質疑がございましたが、少々観点を変えて、APECの大阪開催を契機とし、今後大阪が21世紀をリードする人材の育成や、教育、研究機関を担うなど、幅広く貢献していく国際協力センターとしての役割を果たしていく必要があると思うわけであります。

 我が党木下議員が、昨年の決算市会において、APEC大学を提唱したのも同様の趣旨であります。また、APECに続いて2000年のサミットや、2008年のオリンピックを大阪で開催するためには、大阪を世界の人々に知っていただくとともに、ぜひもう一度訪れたいという強い印象を持ってもらうことが重要であります。そのためには、まず市民1人1人が国際化に対する意識を十分に持ち、外国人を温かく親切に迎え入れる社会を実現していかなければなりません。進取実践の気風に富む大阪市民の特性をいかして、ボランティアなど市民が身近なところから自発的に活動できる環境づくりを、一層推進していくことにより、真の国際都市が実現できると、私は固く確信いたしております。

 今後の国際化に対応した人材育成や地域社会づくりを、どう進めていくのかお伺いいたします。

 また、国際貿易港としての大阪港の機能充実も必要であると思います。

 今回の震災により、我が国最大のコンテナポートであった神戸港の港湾施設は、壊滅的な被害を受け、その復旧には極めて長時間を要するといわれております。大阪港がその機能の代替に努めておりますが、それにも限界があるため、貨物の多くは横浜港、東京港に流れているとのことであります。これでは関西の貿易関連企業の国際競争力を削ぎ、関西における産業の空洞化を、一層促進することにもつながりかねないと思われるわけであります。

 また、神戸港からの輸出がストップすることにより、アジア諸国の生産が停滞するというような影響も出てきているようであります。大阪湾の各港湾が、適切に機能の分担、充実を図りながら、相互にバックアップできるような体制をつくり上げておくことが是非とも必要であると思うわけであります。

 また今後は、企業の生産、流通活動が国際的に展開される、いわゆるボーダレス化がより一層進展することになり、その門戸となる空港、港湾の持つ役割は、さらに重要になってまいります。そのため我が党は、本格的な国際化時代に向けて、関西国際空港の全体構想の早期実現を図るとともに、大阪港の港湾施設のさらなる充実が急務であると訴えてきたところであります。

 アジア各地の主要港においては、コンテナ輸送の分野において、船舶の大型化に対応し、積極的な港湾整備を進め、従来、我が国の港湾が果たしてきた、アジアのハブポートの機能を奪うような動きすら見られます。大阪市会においては、昨年大阪港の整備の促進について決議を行い、国に強く要望してまいったところですが、今後の大阪港の国際貿易港としての機能をどのように充実していかれるのか、市長の御所見をお尋ねいたします。

 次に、都市のインフラの一つである、情報通信基盤の整備についてお尋ねいたします。

 今回の震災によって、兵庫県が70億円をかけた通信衛星を活用した防災無線システムが、停電のため全く機能しなかったのを初め、行政や民間がこれまで構築してまいりました、多くの情報システムが使いものにならなくなりました。NTTの電話がほとんど使えなくなり、大阪メディアポートが阪神電鉄や高速道路沿いに敷設していた光ファイバーケーブルが切断されるなど、大きな被害を受けたと聞いております。

 そのため、被災地においては、情報の孤立化ともいえる状態が生じ、警察、消防などへの緊急要請がままならず、初動体制の遅れや被害の一層の拡大が生じました。私は、今回の地震により、都市にとって情報通信基盤がいかに重要であるか、改めて思い知らされました。

 一方、情報化の進展は、新たな段階を迎えております。我が党新田議員からも昨日申し上げましたが、昨年あたりからは、従来の音声、文字、データだけでなく、動画の利用も含め、マルチメディア化がいわれております。個人の間での動画ベースの通信が実用段階になれば、産業面はもちろん、遠隔医療や遠隔教育など、さまざまな分野で活用されることが考えられ、高齢化社会への対応、学習機会の提供等、都市の抱える課題を乗り越え、ゆとりある豊かな生活の実現に向けた、着実な歩みを進めることになると思うわけであります。

 アメリカでは1993年2月、クリントン政権が全米情報基盤、いわゆる情報スーパーハイウェイ構想を発表し、我が国においても昨年5月、日本版情報スーパーハイウェイともいわれる、21世紀の知的社会への改革に向けて、情報通信基盤整備プログラムが発表されました。御存じのとおりであります。郵政省のビジョンでは2010年を目標に、各家庭や企業にまで光ファイバーネットワークが整備されることとなり、そのための国の支援策も検討されております。

 本市では、情報化社会に対応するため、大阪メディアポート株式会社を設立し、光ファイバーケーブルによる通信ネットワークを進めてまいりました。その先見性とパイオニア精神を評価いたしますものの、情報化は我々の想像を越える勢いで進んでおります。最新の情報を入手し、価値ある情報を提供することが世界都市の条件であり、その基盤である情報通信ネットワークも、それにふさわしいものへと常に整備していくことが不可欠であります。

 大阪の発展は、情報通信基盤の整備を抜きにして考えることはできません。今後、大阪メディアポートをどのように活用し、情報通信基盤の整備に取り組んでいかれるのか、市長の御所見をお伺いいたします。

 都市のインフラ整備については、本市としても早くから取り組み、近代都市づくりにおいてもパイオニアとしての役割を担ってまいりました。その代表例が、昭和12年に完成した御堂筋であり、並行して建設された地下鉄御堂筋線とあいまって、現在も大阪を代表するメインストリートとして、大阪の発展を支えています。

 御堂筋が近代大阪の発展を支える軸であったように、21世紀の新しい時代の大阪の発展を支えるには、もう一つ新しい軸が必要ではないかと考えます。そして、その軸となり得るのはなにわ筋ではないかと考えるわけであります。なぜなら運輸政策審議会答申におきまして、2005年までに整備することが適当とされているなにわ筋線が開通いたしますと、関西国際空港と大阪の都心部が連結され、またその沿線には、大阪駅北、西梅田、中之島西部、湊町CATや靱の国際庭球場など、21世紀に向けて大阪の発展を担うビックプロジェクトが、数多く計画されているからであります。

 したがって、このなにわ筋に関連するビックプロジェクトを発展させるには、何としても、なにわ筋線が何よりも必要であります。整備の目標年次である2005年まであと10年しか残されておりません。なにわ筋線の早期整備については、今後どのように取り組んでいかれるのか、市長のお考えをお伺いしたいと思います。

 また、鉄道整備や沿道の各プロジェクトの進捗と合わせて、このなにわ筋のまちなみを、文字通り21世紀の大阪のシンボルストリートとすべく、整備を図っていくべきであると考えます。なにわ筋のまちなみ整備について、あわせて市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、阪神高速道路の耐震性、安全性についてお尋ねいたします。

 阪神・淡路大震災におきましては、兵庫県を中心に建物や鉄道など、だれもが想像しなかった大きな被害が生じました。これまで日本の高速道路については、昨年のロサンゼルスの地震のようなことは起こりえないと、関係者は安全性に自信を示しておりました。しかしながら、今回の地震による高速道路の倒壊や落橋で、人々は大きなショックを受けております。被害は古い構造物に多く、倒壊を起こした神戸線の橋脚は、昭和40年ごろから万博までにつくられた古い構造物であり、その後の補強も十分なされていたかどうか疑問に思われます。被害を大きくした原因の一つといえるのではないでしょうか。

 私は、今回の地震が起こる前の、通常の橋梁の場合でも、今ある構造物の耐久性や安全性は大丈夫なのだろうかとたえず危惧いたしております。と申しますのは、阪神高速道路公団が昭和39年に開業した当時、当初の通行量は一日5,000台でしたが、30年が経過した現在、大阪地区では約50万台と、当初の100倍もの交通量になっておりますし、また、相当な重量のトラックが通行いたしており、構造物にかかる負担は、想像を絶するものがあると思うわけであります。

 私は、東大阪線の馬場町あたりを通るときは大きな揺れを感じ、いつも、大丈夫かな、大丈夫かなと心配をいたしておる一人であります。都市で高速道路のような土木構造物が、一旦被害を受けると、今回のように多数の人命が奪われるなど、被害が大きくなるのは明白であります。次世代になって耐用年数が来て、市内に数多く建設されている高速道路が、危険な構造物になるようでは、後世に禍根を残すことになります。手遅れにならないうちに、古い構造物の補強や再構築を考え、開業当初に適応した耐震基準や耐用年数、さらには今回の地震の被害状況等を踏まえて、今後どのような方針で対応するのか、阪神高速道路公団に明らかにしていただく必要があると思います。

 阪神高速道路は、地域の活性化や市民サービスなどの面から、都市にはなくてはならない重要な基盤施設ではありますが、だからといって安全をなおざりにすることは許されません。便利であると同時に、将来にわたっても安全でなければなりません。都市における高速道路の安全性の確保について、市長の御見解をお伺いいたします。

 次に、環境問題についてお伺いいたします。

 私は昨年、大阪サンパウロ姉妹都市提携25周年記念に際し、クリチバ市を訪問させていただきましたが、そこで都市計画をも環境の面から十分にチェックするなど、環境に配慮したまちづくりに取り組んでおられるのを見聞し、大いに感銘を受けて帰阪いたしました。本市としても、環境先進都市をめざし、積極的な取り組みを行っていかなければならないのは、当然の責務であると理解するところであります。

 本市においては、地球サミットの提唱を受け、市民、企業、行政が一体となって、地域における地球環境保全行動を進めるためのローカルアジェンダ21の策定を進めておりますが、この計画を実現するためには、大量生産、大量消費、大量廃棄といった社会経済システムと、それに密接にかかわっている私たちのライフスタイルそのものを見直すことが大切であります。市民1人1人が、省エネルギーはもちろんのこと、省資源、リサイクル、環境への負荷の少ない水の利用、あるいは環境を考えた消費行動など、身近なところからできることに積極的に取り組んでいくことが今求められております。

 また、行政といたしましても、このような行動に向けて、意識啓発を行うことはもとより、実践に当たっては、必要な情報を提供したり、あるいは相談に応じるといった、きめ細かな支援が必要であります。

 現在、鶴見緑地において、環境問題に関する意識啓発などの拠点となるエコプラザの整備を進めておられるところですが、この施設を大いに活用して、市民がライフスタイルのあり方を見直し、エネルギー消費の抑制や資源リサイクルなど、地球にやさしい生活を心掛けていくよう、普及、啓発を積極的に行っていただきたいと考えますが、この点について、市長はどのようにお考えなのかお伺いいたします。

 また、本市みずからの主体的な取り組みも重要であります。近年、まちづくりにおいては、省エネルギー、省資源型の都市開発、あるいはクリーンエネルギーシステムなど、積極的に導入されているようですけれど、本市の足元を今一度点検してみてはいかがでしょうか。

 大阪市が消費している電力は、電気料金で見ますと200億円をはるかに超えております。これを削減することは、地球環境保全への取り組みとなるばかりではなく、大きな経費の節減ともなります。例えば、大阪市全体の3分の1近くの電力を使用している地下鉄事業では、これまでどのような省エネルギー対策を講じてこられたのかお尋ねをいたします。

 今後、さらに積極的な取り組みが必要であると思われますが、例えば、岩崎橋地区において大阪ガスが計画しております地域冷暖房を地下鉄駅舎にも取り入れてはいかがでしょうか。本市も一事業者であるとの認識に立って、省エネルギー対策を初めとする環境保全行動を率先垂範していかなければなりません。本市自身の省エネルギー対策に向けての取り組みについて、市長の御所見をお伺いいたします。

 これまで本市が、今後、取り組んでいかなければならない諸課題を、住、職、遊の観点、さらには国際化、情報化、高齢化への対応といった面から、具体的に質問してまいりましたが、次に、これらを的確に推進していくという立場から、質問を若干させていただきます。

 まず、総合計画21推進のための、具体的な指針づくりについてであります。

 総合計画21を策定して5年近くたちましたが、この間、関西国際空港の開港や、それに関連する国際交易機能の充実、なみはや国体に向けたスポーツ施設の整備など、大阪のまちづくりは大きく進んでまいりました。その一方で、文化の振興、新たな都市型産業の育成、周辺住宅地の整備など、引き続き推進していくべき課題や、阪神・淡路大震災を教訓とした安全なまちづくりなど、社会経済環境や市民意識の変化に伴う新たな課題も出てきております。

 これらに的確に対応したまちづくりを進めていくためには、総合計画21の残された期間である2005年までの十年間を前期と後期に分け、前期で進めていくべき具体の施策を、都市経営的視点も入れて、優先順位を明確にした総合計画21推進のための中期指針ともいうべきものを策定し、それに基づき、具体のまちづくりを進めていかれてはいかがかと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。

 今、御提案申し上げましたまちづくりの中期指針に沿い、まちづくりに着実に取り組んでいくためには、地方分権を推進し、自主性、自立性を高めていくことが重要であります。また、地方分権を推進していくためには、行財政改革を断行し、行財政運営に対する確固たる姿勢を明らかにしなければなりませんし、財政基盤の確立が必要なことは言うまでもありません。

 最後に、この3点について簡単にお伺いいたします。

 まず、地方分権の推進についてであります。昨年12月、地方分権の推進に関する大綱方針が閣議決定され、今国会には、地方分権推進法案が提出されるようでありますが、この法律が成立すれば、具体的な権限移譲等についていよいよ検討が行われることになります。

 我が自民党におきましては、この問題にいち早く取り組み、平成5年11月には、地方行政部会・地方制度調査会が、「地方分権の推進について」を取りまとめ、その中で、「住民の生活に密着した事務については、都道府県よりも市町村への権限移譲を推進する」と提言いたしました。

 本市はこれまで、市街地再開発事業、土地区画整理事業の施行を初め、地下鉄、下水道等の都市基盤の整備など、いち早くまちづくりに取り組んできたところでありますが、国や都道府県の権限の留保や関与により事業が制約を受けたり、あるいは遅延を余儀なくされたりといった事例も少なくなかったかと思います。

 今後、大阪都市圏の中枢都市として、他都市を先導するような行政を行っていくことが、本市に求められていると思うわけであります。現在、本市が持つ権限は憲法により地方自治が制度的に保障されていることに照らしても不十分であります。このため本市が自主的、自律的にまちづくりを行っていくことができるよう、大都市にふさわしい地方制度の確立に向けて、どのように取り組んでいかれるのか、市長の御見解をお伺いいたします。

 また、市長は、総合計画21を推進するとともに、行財政改革に積極的に取り組んでいくため、市長を本部長とする全庁的な推進本部を今春にも設置し、幅広く市民の方々の意見も賜りながら、できるかぎり早く行財政改革の基本指針を策定していくと、昨日も御答弁をされました。使命をおえた事業や、必要性、重要性が低下した事業について大胆に見直し、限られた人的資源などを、明日の大阪をつくりだす事業に重点的に投入していくことが、今ほど求められているときはないと思うわけであります。

 21世紀まで、あと数えるほどであります。高齢社会の到来は目前であります。事務事業全般にわたる抜本的な見直しが行われなければ、本当に必要な事業の推進に差しさわりを来します。また、組織の横糸、縦糸がうまく織りあわされた一枚の布のように、気持ちを一つにしてまちづくりに取り組んでいくようにしていかなければなりません。

 さきに申されました村尾議員と重複することかとも思われますが、今後の行財政改革に取り組む、市長の不退転の決意をお伺いいたします。

 最後に、財政基盤の確立についてお伺いいたします。

 地方の自主性を高めていくためには、権限の移譲とあわせ、自主財源の拡充が図られなければならないと、常々我が党は強く主張してまいりました。本市には、一日におよそ150万人という膨大な昼間流入人口があり、活発な経済活動の場となっておりますことから、市内で納められる税収入も、国税、地方税をあわせて5兆5,000億円と、非常に多額となっておりますが、この豊かな税源を十分吸収しえない現行税制度のために、本市にはわずかにその1割しか入らないのが現実であります。このため、国、地方間の税配分の抜本的な見直しにより、大都市の財政需要の実態に見合った税財政制度とすることを、長年にわたって本市会としても要望してきたところでありますが、今後の積極的な施策の展開を図るうえで、改めて強く訴えるものであります。

 地方分権の推進に関する大綱方針でも、地方公共団体の財政基盤の整備として、地方税財源の充実、確保がうたわれており、長年の課題を解決するための絶好の機会であると思われます。この機に、議会・理事者が一体となって、大都市税財政制度の確立に向けて、なお一層積極的に取り組んでいく必要があると考えますが、市長の御決意をお伺いいたします。

 以上、市政各般にわたって質問をさせていただきましたが、大阪市総合計画21に掲げられた住・職・遊のバランスのとれたまちの実現に向けて、あるいは、社会経済環境の変化や防災対策を初め、この2日間で明らかとなった行政課題をクリアーしていくために、今後どのように対応されるのか。西尾市長もお疲れだと存じますが、誠意のある御答弁をお願い申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(床田健三君) 理事者の答弁を許します。

 西尾市長。

       (市長西尾正也君登壇)



◎市長(西尾正也君) ただいま、自由民主党市会議員団を代表されまして、永井議員から平成7年度の予算案につきまして、締めくくりの御質疑がございました。7年度は大阪の将来にとって、非常に大切な時期であるという御指摘でございますが、全く私どももそのように考えておりまして、そういう気持ちで市政の運営に当たらせていただきたいと存じております。

 また、永井議員は、住・職・遊のバランスのとれた市政の運営が大切であるという御意見でございますが、これも全く同感でございます。

 まず、そのうちの住の施策といたしまして、今後の住宅施策についていろいろと御意見を拝聴し、御質疑があったわけでございますが、都市居住の推進は、大阪の活性化にとって非常に重要な課題でございます。とりわけ、市外流出の著しい中堅勤労者に対する住宅対策は、民間エネルギーも積極的に活用しながら推進していくことがぜひ必要だと考えております。

 そのためにも、昨年10月以来、東京都、名古屋市とともに、建設省、国土庁などに対しまして、都市居住を推進するための総合的な施策の拡充を要望してまいりました。大阪市全域がこの大都市制度の地域になっております。これを受けまして、平成7年度に、国において新たに良質な住宅等に対して助成を行う都心共同住宅供給事業が創設されることになりました。今申し上げましたように、大阪市は全域がその対象と考えられております。

 私どもといたしましては、今後、この制度を有効に活用し、また、本市独自の新たな助成誘導策も講じながら、一定の基準を有する良質な民間住宅の建設を一層促進してまいりたいと考えております。

 次に、魅力ある住宅地の形成についてでありますが、これまでに桜之宮中野地区や酉島地区等の大規模な住宅地開発を進めてまいっておりますが、新たに福島区の野田地区および港区の弁天埠頭地区や築港地区などにおきまして、個性豊かなウォーターフロント型住宅地の開発計画を策定してまいりたいと考えております。

 さらに、既存の住宅地につきましても、HOPEゾーン、良好な環境の住居ゾーンという意味でございますが、HOPEゾーンとして住むまち大阪のイメージを形成するモデルゾーンを設定いたしまして、歴史的・文化的雰囲気に満ちた住宅地づくりを検討するなど、公共・民間あわせて、魅力ある住宅地形成に取り組んでまいりたいと考えております。

 また、災害を受けたマンションへの助成についてでありますが、補修を行われる場合に、共用部分に対しても住宅金融公庫の災害復興住宅資金融資が検討されております。本市はこれに対して利子補給を行い、初期負担の軽減を図ってまいりたいと考えております。

 さらに、被害がひどく建てかえを必要といたします場合には、優良建築物等整備事業による共用部分に対する建設費補助がございます。災害による建てかえの場合には、通常の場合よりも高い補助率を適用することといたしております。国において、今その検討中でございますが、本市といたしましても、積極的に活用してまいりたいと考えております。

 次に、議員御指摘の、住宅地域における文化施設の充実についてでございますが、大都市に居住することは、職・住近接で、自由時間を活用する上で非常に有利でございます。そういった意味から、市民の皆さんが身近なところで芸術・文化活動に気軽に触れられる場、また、みずから質の高い文化活動を行うことができる場として文化施設を整備することは、非常に重要な課題でございます。ただいま御提案の、区民センターに芸術活動に対応できるような舞台設備・楽屋などを充実したホールやアトリエ、音楽活動ができるスタジオなどを整備することは、その施設を核とした交流の活発化が図られ、地域社会の連帯感が強まるとともに、自由時間の有効活用が図られ、都市に住む魅力の向上に大きく寄与することになると考えます。

 今後、御提案の趣旨を生かしまして、他の市民施設の利用状況や交通条件などを勘案しながら、地域における文化的環境を充実する観点から、市民のニーズの把握に努めますとともに、施設配置・規模・運営方法、さらには地域の特性を生かした特色ある施設とするため、あるべき姿、早急に検討してまいりたいと考えております。

 次に、大阪経済の活性化方策、特に空洞化対策についてでありますが、本市では、中小企業の新技術、新分野への取り組みを支援いたしますとともに、新たな都市型産業の育成を進めてまいっておるところでございます。

 具体的には、工業研究所や中小企業指導センターを中心に新技術の開発や新分野進出を支援いたしますほか、金融面でニュービジネス融資などの助成を行っております。また、市内でのものづくり機能を高めるため、都市型小規模工場団地の整備や周辺環境と調和した工場の建て替え支援事業などを行いました。工業の立地環境の充実に努めてまいっております。

 さらに、創業期の研究開発型企業を育成するため、ビジネスインキュベータ事業を実施いたしまして、スペースの提供、経営や技術面での指導を行っております。今後は、都市型ソフト産業育成を振興するため、ソフトウエア業やデザイン業などの人材育成や交流の拠点となる施設の整備も進めてまいりたいと考えております。

 今日のような経済社会の大きな転換期にありましては、関西国際空港開港後の21世紀に向けた大阪経済の発展方向を見据えて、施策を展開することが重要であります。現在、産業振興中期ビジョンの策定に取り組んでいるところでございます。ビジョンの目指す方向といたしましては、アジア太平洋地域の発展とリンクした大阪産業の発展及び成熟化時代の産業創造都市の二つが挙げられております。今後はこの目標に沿って課題と問題点を明らかにし、具体的な活性化方策を示してまいりたいと考えております。

 さらに、中・長期の観点からいたしますと、議員御指摘のとおり、シンクタンク機能の充実が非常に重要でございます。本市が民間の専門機関、産業界、学会との共同研究などの推進役となり、産・学・官の知恵を結集して大阪経済の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、スポーツ振興の問題でございます。スポーツ見本市、スポーツイベントの開催についていろいろと御意見がございました。大阪市は平成9年になみはや国体とふれあいぴっく大阪を開催することになっております。また、2000年のねんりんぴっく、それから2002年のサッカーワールドカップ、21世紀初頭のオリンピック招致に、今取り組んでおるところでございまして、これらは市民の機運が盛り上がらなければ、到底成功を期待できないわけでございます。

 そこで、社団法人大阪国際見本市委員会では、来年4月に開催の第22回大阪国際見本市メッセビジョン'96において、市民の皆さんが気軽にできるニュースポーツを紹介した関連用品の展示を行う、新しいタイプの見本市を企画いたしております。大阪国際見本市から生まれた、世界でも屈指の日本国際工作機械見本市のように、本格的なスポーツ見本市として大きく育ってほしいと願っておるところでございます。

 永井議員御提案のように、この見本市と連動したスポーツイベントの開催は、OSAKAオリンピックロード'96と名付け、インテックス大阪を中心としたコスモスクエア地区一帯を使用いたしまして、アウトドアスポーツといわれるスカイスポーツやマリンスポーツを体験するゾーンでありますとか、特に、障害者や高齢者や子どもさんたちが一緒にプレーし、初めての人にもできるようなニュースポーツゾーンの設置など、市民のだれもが参加できるように企画すれば、スポーツマインド醸成にも、大いに役立つかと思っております。

 この事業はスポーツパラダイス大阪の実現に向けた確かな足がかりにするとともに、オリンピックの招致の実現、合わせて開催されるパラリンピックの成功に向けた市民総参加の事業として実現していくことが重要でありまして、来年度早々にも着手をしてまいりたいと考えております。

 高齢化対策についてでございますが、高齢化の進展に伴い介護ニーズも多様化し、サービスに対する量の拡大と質の向上が求められております。このため平成5年9月に策定いたしました大阪市高齢者保健福祉計画に基づいて、保健福祉サービスの計画的な推進に努めているところでございます。一方、生きがい対策につきましては、老人福祉センター、老人憩の家を健康と生きがいづくりの地域施設として位置づけまして、事業内容の充実を図っていくことが必要であると考えております。

 さらに、これらの地域施設を支える指導者やボランティアの育成を初め、スポーツ文化交流活動の促進を図るために、高齢者の生きがいづくりの中枢として、いきいきエイジングセンターを平成11年度を目途に開設できるように整備してまいりたいと考えております。

 また平成12年に、高齢者のスポーツと文化・福祉の祭典であります、ねんりんぴっくが大阪で開催されることが決まっておりますが、全国の高齢者を温かくお迎えをし、互いの技を競うとともに、交流を深めていただけるように、この大会に向けて積極的に生きがいづくりを促進してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、平成8年度に予定いたしております高齢者保健福祉計画の見直しに際しましては、特別養護老人ホームの整備など、現在の計画を大幅に上回る目標値を設定するとともに、社会参加や生きがいづくりの分野についても、新たな観点に立った指針を盛り込みますなど、総合的な高齢者施策の充実に向けて、一層力を入れて取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、国際化に対応した人材育成と地域社会づくりについてでございますが、まちづくりにおいても国際協力の面においても、やはりそれを担うのは議員仰せのとおり、人、人間であり、人づくりということでありまして、全くそれがなによりも大切なことであると思っております。このため大阪が持つ多様な人・情報・技術等を生かしまして、開発途上諸国の人材育成や教育・研究機能を担う国際協力センターとしての役割を果たしていくことが、最も大阪にとっても大切なことであると、役割であると考えております。

 そこで、APECの大阪開催を単なる場所の提供としてだけでなく、本市が目指す主体的な国際交流、国際協力の絶好の契機としてとらえまして、加盟17カ国地域の中小企業指導者を対象とした研修や友好都市であります上海市の人材育成事業を実施することといたしてまいりたいと思っております。

 また、真の国際都市となるためには、市民の皆さんに外国人の方々を温かく親切に迎え入れ、共に力を合わせて生きていくといいますか、いわば、国際的な市民マインドを持っていただくことも非常に大切なことでございます。APECのさまざまな関連行事は、市民の皆さんに自発的に国際交流を行っていただくよい機会でもありますので、通訳ボランティアを初めとするいろいろなボランティアに協力をいただいてまいりたいと考えております。

 さらに、国際化に対応した人材育成や地域社会づくりを含めた将来の国際化のあり方について検討をするために、国際化推進懇話会を設置して御提言をいただき、国際化推進基本指針として取りまとめてまいります。

 このようにして大阪が、世界に貢献する国際協力センターとなり、また、国際マインドあふれるまちとなるように、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

 大阪港の問題でございますが、国際貿易港としての大阪港の整備の必要性のいろいろと御意見がございました。国際化の進展する今日、コンテナ輸送など、企業の生産活動や市民生活にとっても不可欠な輸送手段でございます。

 このたびの震災によりまして、神戸港のコンテナ埠頭が壊滅的な打撃を受けました。経済活動を大きく混乱させる要因となっておるところでございます。そこで、震災直後から大阪港におきましては、できるかぎり代替機能を果たすために、日曜や夜間の貨物取り扱いを促進させるとともに、暫定的にコンテナヤードを追加整備することなどにより、現状の倍以上のコンテナ貨物が取り扱えるように、緊急に対策を進めておるところでございます。

 また、今後のコンテナ船の大型化に加えまして、アジア、環太平洋圏の経済成長を背景に、より増大するコンテナの輸送事業に対応するため、現在、夢洲におきまして、水深14メートルの大型コンテナ埠頭の整備を進めておるところでございますが、神戸港との機能を補完するためにも、その早期完成を国等に働きかけたいと考えております。

 さらに、新たな港湾計画におきましては、新人工島に水深15メートルの大型コンテナ埠頭を整備したいと考えております。コンテナ埠頭を初め、港湾施設の整備は、関西国際空港全体構想の実現などとともに、国際化時代における我が国経済の重要な基盤であり、豊かな市民生活の実現にも大きく寄与するものでございます。

 また、今回のような大災害の発生時には、緊急物資や人員の輸送など、不可欠な交通手段としての役割を担うものでありまして、今後も大都市大阪の海の門戸としての大阪港の整備に、より積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、情報通信基盤の整備についてでありますが、災害時には被害状況などを正確・迅速に収集・分析し、的確な対応策を立て、直ちに実行に移すことが被害を最小限にくい止める必須の条件でございます。

 今回の地震では、その基盤となる情報システムが大きな打撃を受けたわけでございます。今後これを教訓として、有線のシステムが途絶した事態でも有効に機能する、災害に強い総合防災情報システムの構築や防災行政無線の一層の充実を図ってまいらなければならないと思っております。また、NHKの大阪放送局、民間放送各社と災害時における放送要請に関する協定を結んでおり、必要ある時はこれらへの要請にも万全を期してまいりたいと考えております。

 一方、世界都市を目指す本市にとりまして、情報通信基盤の整備が非常に重要でありますので、大阪メディアポート株式会社、略称OMPと申しておりますが、これを設立いたしまして、大阪テレポートの整備とともに、近畿一円に光ファイバーケーブルによる通信ネットワークづくりを進めておりまして、約8年を経ました現在では、約1万キロメートルのネットワークを形成いたしております。

 今後、進展するマルチメディア社会においても、さらにその役割を果たすため、きめ細かいネットワーク整備や利用できるサービスの魅力向上など、新たな事業展開を図ろうといたしておるところでございます。

 このためにOMP、大阪メディアポート株式会社では、小規模な需要に適した交換サービス、企業・工場・大学内等で広く普及している構内通信網同士を結ぶのに適したサービス、映像など非常に大きな情報量のものでも瞬時に送れる超高速サービスなど、多様なニーズに対応できる新しいサービスの提供を今年中に始める準備を進めております。

 また、映像や双方向機能を備えた都市型ケーブルテレビや遠隔医療、遠隔学習など、多方面の利用が可能になると考えておりまして、今春から実際にケーブルテレビと接続する実地研究を始めることといたしております。なんとか経営的にもめどが立ってまいったというような現状でございます。

 今後の情報化社会を展望いたしますと、このような事業に取り組んでいるOMPを最大限に活用いたしまして、幅広く情報を提供することにより、マルチメディア社会を展望した大阪版情報スーパーハイウェイの実現を目指してまいりたいと考えております。

 次に、なにわ筋線の早期整備となにわ筋のまちなみ整備でありますが、確かに永井議員御指摘のとおり、なにわ筋の沿線には、21世紀に向けて湊町地区、中之島西部地区の開発など、数多くのビックプロジェクトが計画されております。その成否につきまして、なにわ筋線の整備が大きく左右するといっても過言ではないと考えております。

 また、昨年秋に開港いたしました関西国際空港へのアクセスを強化いたしまして、都心部と新空港を直結する新しい動脈、国土幹線と新空港を結ぶ動脈としても、なにわ筋線は非常に重要な路線でございまして、私ども、第2の御堂筋線というように申しておることもございます。このために、大阪市が主体となりまして、大阪府、JR西日本、南海電鉄、さらには昨年からは近畿運輸局にも参加を願いまして、これまでに駅を含めた概略のルート、基本的な構造、概算建設費等の検討を行っておりまして、一定の結論を得るに至ったところでございます。

 今後、なにわ筋線の早期着工を図るために、いろいろな問題がございますが、本路線をいくつかに分けて段階的に整備することなども含めまして、事業主体、資金計画等について、早急に結論を出せるようにしたい。2005年までにはなんとか開通できるように、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

 また、まちなみ整備につきましては、これまでに歩道の美装化、電線の地中化、建築美観誘導路線の指定などを行ってまいっておるところでございます。今後は建物の形態・デザインなどのあり方を含めまして、新線整備にあわせたなにわ筋の将来の整備の方向性について、さらに調査・研究を進めてまいりたいと考えております。

 阪神高速道路の耐震性・安全性についてでございますが、阪神高速道路の構造物は、国の基準がございます。道路橋示方書という、そういう基準に基づいて設計されております。この基準では、過去のデータを考慮し、地震時などに加わる力も想定されておりました。将来的にも安全性が確保できるとされておったところでございます。しかし、今回の地震では予想をはるかに上回る力が加わりまして、阪神高速道路の構造物に甚大な被害が生じたわけでございます。このため、阪神高速道路公団では、国などで進められている耐震基準等の見直しの結果を受けて、既設の構造物につきましてもその補強方法等を検討し、必要な対策を講じて耐震性の向上を図るものと私ども聞いておるところでございます。実際にそのようにされなければならんと思っております。

 一方で重要な問題は、議員御指摘のとおり、高速道路が日常的な交通による荷重を受け、橋梁も徐々に老朽化するという点でございます。現行の設計基準では、特に、道路橋等の構造物の耐用年数を明確にいたしておりませんけれども、一般的には少なくとも50年以上と想定されております。阪神高速道路公団によりますと、構造物の老朽化に対する考え方といたしましては、日常の点検・補修など、十分な維持管理を行うことにより、可能な限り建設時の状態に復元して、安全性を確保していくということでございます。しかしながら、既設構造物の耐久性の問題は、阪神高速道路の、議員もおっしゃっておりましたように、日常の交通量、また大型車の増加の割合等を考え合わせまして、大阪市としても重要な問題であると考えております。

 このため、平成7年度から専門家を含め、関係局等で技術検討会を設置いたしまして、土木建築構造物の耐震対策調査を実施いたすことといたしておりますので、この中でも阪神高速道路の既設構造物の安全性の確保について、公団初め関係機関と十分協議してまいりたいと考えております。

 さらに、阪神高速道路公団に対しましては、市民が安心できる強固な構造物とするため、新たに建設する高速道路の耐震性を向上するとともに、既設の構造物につきましても、新しい耐震基準を踏まえた補強対策を講じて、日常の点検・補修など、維持管理面をこれまで以上に強化するように、強く要請してまいりたいと考えております。

 環境問題についてでございますが、今春を目途に、ローカルアジェンダ21の策定を進めておりますが、議員御指摘のとおり、この計画の実現には市民1人1人の積極的な協力、取り組みが大切でございます。

 このため、行動計画における市民生活の取り組み指針では、例えば、台所の照明時間を一日当たり1時間減らすことで、一所帯で年間27キロワットの節電となり、市内全所帯で実行されますと、原油ドラム缶36,000本の省エネルギーになるといった、具体的な取り組み事例とその効果を示すなど、家庭での行動の積み上げによってかなりの効果が期待できるわけでございます。そういった試算も行っているところでございます。 また、本計画の実効ある推進には、市民行動を支援することが重要でありますために、平成7年度に地域環境保全パイロット事業により、モデル地区での実践行動支援を誘導し、将来的にはこの取り組みを全市域に展開してまいりたいと考えております。

 さらに、環境に配慮した生活や行動の普及・啓発が大切であります。平成8年度の完成に向けて、来年度に着工いたしますエコプラザでは、こうした観点から、環境に関するさまざまな情報の提供やアドバイスなどを行うほか、太陽光発電や雨水利用といった環境配慮設備の仕組みを実際に見ていただくことができるようにいたしてまいりたいと思います。

 また、具体的な実践事例を紹介する展示コーナーや環境疑似体験室などを設けまして、市民の皆さんに環境問題に興味・関心を持ってもらい、楽しみながら理解を深めていただけるように工夫を凝らすなど、環境にやさしい生活や行動の普及・啓発に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 本市の省エネルギー対策についてでありますが、行政みずから各種施策の実施に当たりまして、市民や企業の皆さんの模範となるべく、環境保全行動を率先垂範してまいらなければならないという御指摘でございますが、当然でございます。

 省エネルギー対策の推進は、経費の節減はもとより、地球温暖化防止などに寄与するものとして、平素から節電に努めますほか、ゴミ焼却余熱や太陽光などの活用につながる技術開発への取り組みなど、エネルギー施策の推進に力を注いでまいったところでございます。

 議員御指摘の地下鉄事業におきまして、かねてから省エネルギー対策に積極的に取り組んでまいっておるところでございまして、車両材料の軽量化とあわせまして、VVVF制御車、新型のモーターでございますが、これを取り入れまして、従来の車両に比べ約25%の省エネルギーが可能な車両をいち早く導入しておりまして、7年度には約90%の車両がこういった省エネ車両となります。このほかにも駅設備で、送風機やトンネルの排風機の運用管理につきまして、コンピューター制御による節電システムを本市独自で開発するなど、これらの対策によりまして、年間約13億円の電力料金を節減いたしております。

 また、現在7号線の建設工事に際しまして、千代崎駅と大正駅の2駅の冷房につきましては、議員もおっしゃっておりましたが、岩崎橋地区において、大阪ガスが導入を計画しております地域冷暖房システムを取り入れるなど、効率的なエネルギー利用を考えておるところでございます。

 このほか、例えば総合医療センターでのコ・ジェネシステムによる自家発電やゴミ焼却工場での焼却余熱を利用した発電など、省エネルギーに努めておるところでございます。また、UNEP国際環境技術センターでは、太陽電池の利用を初め、自然の風や熱を利用した空間の確保など、地球環境問題に寄与するシンボル的な実験施設となっております。

 今後とも、省エネルギーに関する新しい技術の研究開発を行い、使用条件や目的に応じた省エネルギー機器の導入などに取り組みまして、環境にやさしいまちづくりを実現してまいる所存でございます。

 総合計画推進の指針づくりについてでございますが、本市ではこれまで総合計画21が目標とする、人間主体のまち、世界に貢献するまちを目指しまして、高齢化対策や人口回復策、関西国際空港及びこれに関連した産業基盤、都市基盤の整備を初め、まちづくりを積極的に進めてまいっております。

 一方、議員御指摘のように、文化の振興や快適な住宅地整備などの課題も大切な課題として残されておりますし、また、産業の空洞化や災害に強いまちづくりなど、新しい視点で取り組むべき課題も出てまいっております。

 そこで、大阪のまちづくりは、これまでの成果の上に、新たな段階へ移行していく必要があろうかと思います。近年の厳しい財政状況のもとで、これらに的確に対応してまいりますためには、今まで以上に計画的で効果的な事業推進が必要であります。また、仰せのように、事業の優先順位を明確にすることも強く求められております。総合計画21の計画期間あと10年のうち、前期の5カ年間に何をなすべきかと、大阪の将来の発展にとって、冒頭おっしゃっておりましたように、特に重要でございますので、この間に進める施策や実施の手順等、明確に示す中期的な指針を策定いたしまして、総合計画21の的確な推進に努めてまいらなければならないと思っております。

 次に、地方分権についてでございますが、我が国においてはシャウプ勧告以来、多くの答申、提言により、国、地方間の事務の再配分などがいろいろと議論され、言われてまいりましたが、現在まで十分な見直しは行われていないというのが実情でございます。とりわけ大阪市が総合計画21を着実に実現していくためには、例えば、まちづくり、都市計画決定権限の包括的な移譲、都市計画事業に対する国・都道府県の関与の廃止、工場等制限法の廃止を含む抜本的な見直しなどのまちづくり分野を初めとする大幅な権限移譲等が必要でありまして、現行指定都市制度はそういう点からも全く十分なものとはいえないと考えております。

 このため、これまで他の指定都市とも共同しながら、権限移譲等について機会あるごとに要望し、訴えてまいったところでございます。地方分権の推進に当たりましては、大都市が市民の信託に答えてさまざまな施策を自主的、総合的に、住民に身近なところで展開できますように、都道府県と同様の権限移譲とこれに見合った財源、特に、自主税源と現行指定都市制度の拡充・強化を図っていくことが重要であります。分権への機運が高まってこの機会を逃すことなく、国等へさらに働きかけを行うなど、積極的に取り組んでまいらなければならないと存じております。

 議会、市会の皆様方の一層のお力添えを賜りますように、よろしくお願いを申し上げる次第でございます。

 それから、行財政改革でありますが、本市におきましてももちろん、行財政改革は日常不断に取り組むべき重要な課題であると考えておりまして、これまでも簡素で効率的な行財政運営に努めてまいったところでございます。現下の厳しい行財政状況のもとで、総合計画21を着実に実現していくためには、改めて行財政運営全般にわたり総点検を行うことが、緊急の課題であると思っております。

 このために、行財政改革の推進本部を今春にも発足させまして、行財政改革の基本指針の策定に取りかかりたいと考えております。この基本指針の策定に際しましては、限られた人材と財源を有効に活用するということを基本に思い切って事務事業や組織機構を見直し、社会経済情勢の変化に対応できるような新しい行財政運営システムを大胆に構築していくことが肝要であり、基本指針に基づき、全力を傾注して推進してまいりたいと考えております。

 最後に、大都市税財政制度の確立の問題でありますが、地方公共団体が自主的でかつ責任ある行財政運営を推進してまいりますためにも、自主財源の拡充・強化がぜひとも必要であることは申すまでもないところでございます。本市におきましても、今後ますます多様化、高度化する市民ニーズに的確に対応した施策を積極的に推進していくことが求められておりますが、一方、現行の市町村税制は全く画一的でありまして、大都市財政の実態に則したものとはなっておらないわけでございます。したがいまして、国・地方を通じる税源配分の抜本的な見直しを行い、住民に最も身近な基礎的自治体であります市町村の税源、とりわけ大都市税源の充実・強化が緊要であると考えております。

 今、地方分権の推進は時代の大きな流れであります。永井議員御指摘のとおり、この機にこそ大都市の実態に見合った税財政制度の確立に向けて、より一層積極的に国、関係先に働きかけてまいらなければならないと考えておりますので、さらに市会の皆様の一層の御支援を心からお願いを申し上げる次第でございます。

 以上でございます。ありがとうございました。



○議長(床田健三君) これをもって質疑を終結いたします。



○議長(床田健三君) ただいま議題となっております諸案件は、お手元に配付いたしております各常任委員会審査付託表のとおり、各常任委員会に付託いたします。

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△(イメージ)各常任任委員会審査付託表(財政総務委員会)



△(イメージ)各常任任委員会審査付託表(文教経済委員会)



△(イメージ)各常任任委員会審査付託表(民生保健委員会)



△(イメージ)各常任任委員会審査付託表(民生保健委員会)



△(イメージ)各常任任委員会審査付託表(計画消防委員会)



△(イメージ)各常任任委員会審査付託表(建設港湾委員会)



△(イメージ)各常任任委員会審査付託表(建設港湾委員会)



△(イメージ)各常任任委員会審査付託表(交通水道委員会)

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△閉議



○議長(床田健三君) 本日の日程は以上で終了いたします。



△散会



○議長(床田健三君) 本日はこれをもって散会いたします。

   午後4時32分散会

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大阪市会議長   床田健三(印)

大阪市会副議長  中西建策(印)

大阪市会議員   小西礼子(印)

大阪市会議員   小玉 滋(印)



◯大阪市会(定例会)会議録(平成7年2月22日)(終)