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京都府 向日市

平成19年第1回臨時会(第3号 1月22日)




平成19年第1回臨時会(第3号 1月22日)





 
〇出席議員(24名)


   1番  大 橋   満         2番  常 盤 ゆかり


   3番  松 山 幸 次         5番  和 田 広 茂


   6番  北 林 重 男         7番  丹 野 直 次


   8番  山 田 千枝子         9番  中 島 鉄太郎


  10番  赤 井 ヨシコ        11番  中 村 栄 仁


  12番  春 田 満 夫        13番  飛鳥井 佳 子


  14番  生 島 豊 和        15番  小 山 市 次


  16番  安 田   守        17番  辻 山 久 和


  18番  服 部 聖 子        19番  川 ? 早 苗


  20番  石 原   修        21番  渕 上 俊 和


  22番  太 田 秀 明        23番  磯 野   勝


  24番  冨 田   均        25番  荻 野   浩





〇欠席議員(なし)





〇事務局職員出席者


 事務局長  西   博 三       次  長  島 中   聡


 総括主任  植 松   孝





〇地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者


 市     長 久 嶋   務     助     役 和 田 良 次


 収  入  役 澤   信 一     教  育  長 奥 村 將 治


 水道事業管理者 藤 川 俊 雄     政策企画室長  杉 本   博


 職務代理者


 総 務 部 長 岡 ? 雄 至     市民生活部長  辻   正 春


 健康福祉部長  村 上 康 夫     建 設 部 長 岸   道 雄


 教 育 次 長 矢 崎 久美子





〇議事日程


 日程第 1       ・会議録署名議員の指名


 日程第 2(議案第1号)・向日市無防備平和都市条例の制定について





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     午前10時00分  開    議





○(赤井ヨシコ議長)


 定刻であります。


 ただ今の出席議員数は、24名であります。


 地方自治法第113条の規定による定足数に達しておりますので、会議は成立いたします。


 よって、開会中の臨時会第3日目の会議を開きます。


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○(赤井ヨシコ議長)


 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。


 会議録署名議員は、会議規則第123条の規定により、12番・春田満夫議員、24番・冨田 均議員の両議員を指名いたします。


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○(赤井ヨシコ議長)


 日程第2、議案第1号向日市無防備平和都市条例の制定についてを議題といたします。


 本案は、総務常任委員会に付託しておりましたので、その審査結果報告を求めます。中島委員長。


○(中島鉄太郎総務常任委員長)(登壇)


 議案第1号につきまして、その審査経過と結果を報告いたします。


 主な質疑の概要といたしまして、一委員より、無防備地域の根拠となっているのがジュネーブ諸条約追加議定書であるが、「戦時における」が入っている。1949年にジュネーブ条約が作られた経過について質疑があり、ジュネーブ諸条約とは、赤十字国際委員会の提唱により、16か国の外交会議が開かれ、戦地における戦傷病兵の救護などを規定した条約を結んだのが始まりであり、三度の改訂にて、四つの条約と二つの議定書をまとめたものを総称したものであるとの答弁がありました。


 一委員より、1977年、戦争の最中、国連憲章によって、武力事態紛争犠牲者を保護する国際人道法としてジュネーブ諸条約第一・第二追加議定書が作られたが、戦時と今の国内の状況は違うと思うがどうかとの質疑があり、ジュネーブ条約の議定書は戦時を想定し、それに対する対策を講じている。市としては、現在の法律である武力攻撃事態法、国民保護法等により、市民の安全・安心を守っていかなければならないとの答弁がありました。


 一委員より、憲法第9条を中心に憲法を守ることが大切だと思うがとの質疑があり、憲法の基本理念の平和主義、国際協調主義は堅持すべきものだと思うとの答弁がありました。


 一委員より、無条件降伏であり、戦争反対と言うこともできないのかとの質疑があり、今回の趣旨は、あくまで無防備を宣言することにより、平和を築くことにあるが、現実には法的なこともあり難しい。国は、宣言しても有効性を認めていないとの答弁がありました。


 一委員より、今回は無防備宣言をすることを求められているのであり、宣言をすべきかどうかという判断であるが、現行法との整合性が欠くことのできない要件である。無防備宣言をすれば、向日市は平和を維持できるということだが、そのために第5条の要件を満たす必要があるが、向日市の権限でできるのか。各地でも行われているが、どこもできていない。また、有事の場合の経験がないので想定できないし、戦時も想定できない。第4条には非核三原則を遵守、飛来、通過を拒否するとあるが、現実離れしている。今回の市長の意見書を策定されたとき、第5条の具備条件を完璧に詮議されたが、困難、不可能であったと思われるがどうかとの質疑があり、無防備地域宣言の有効性が低いことである。根拠として、ジュネーブ条約が過去何度も破られていること、条例案の根拠が条約であることである。ウィーン条約第2条によると、条約は国と国との間で文書で締結するもので、テロ等、国を名乗らないものには効力がないものであるとの答弁がありました。


 一委員より、制定すると自治法に抵触するおそれがあるとのことだが、他の自治体もどこも可決していない。もし向日市で制定しても、国がまだ戦っているというとき、刑法に触れるのではないかとの質疑があり、有事において、憲法や内乱罪になるのか現在わからないが、論議があるとの答弁がありました。


 一委員より、第4条の非核三原則遵守は、政府見解でもあり、良いが、向日市地域への持ち込み、飛来を拒否するとなると、通過するロケットを打ち落とすことになり、矛盾しているのではないか。また、飛来とはとの質疑があり、第4条においては、日本はこれまで非核三原則の原則に基づき、これからもこれを堅持していくと政府もうたっているが、この条例においても、それらの内容を明確化している。その中で、向日市への持ち込み飛来、通過を拒むと条例はうたっている。飛来とは、当然向日市地域に飛んでくるということであるとの答弁がありました。


 一委員より、ジュネーブ条約第59条の無防備地域とは、国と国との締結がされており、その相手国と紛争になったとき、紛争相手国の占領を無抵抗で受け入れることを宣言し、その条件が守られている地域を攻撃してはならない。また、攻撃はされないが、紛争相手国に統治されるのは仕方がないとのことかとの質疑があり、ご指摘のとおりであるとの答弁がありました。


 一委員より、法律に地方自治体の条例が抵触するかの判断ができるものはないかとの質疑があり、地方と国の役割分担で、国防に関する法律に抵触するような条例を制定することは地方自治体はできないとの答弁がありました。


 一委員より、国民保護法は国の法律でできるが、国民保護法の中で無防備都市宣言をするのは法律に抵触するのかとの質疑があり、国民保護法第3条の2、有事の際に地方公共団体は国の法律に基づき国民保護のための措置をする責務があるということ。第3条の4で、国民保護のために地方公共団体が国と連携協力をして守っていく義務があり、この中で自衛隊を無防備地域に入ることをできなくするという権限は、この法令に抵触する可能性があると考えているとの答弁がありました。


 その他、活発な質疑があり、採決の前に一委員より、平和への思いは、条例請求された方や皆さんと共通するものだと思う。しかし、提案されている向日市の無防備都市平和条例の制定の中心に置かれているのは条例案第5条である。この第5条は、戦時における文民の保護に関する1949年8月12日のジュネーブ条約であり、これを根拠とされているが、これは戦争を想定したものであり、賛成できない。今重要なのは、「戦争になったらどうするか」ではなく、「戦争そのものが違法であるという世論を国連憲章や日本憲法の精神に立って進めていくこと」である。条例制定の運動をされてきた多くの方々とも今後、協働で運動を進めていくことも可能だと考える。賛成できないが、多くの市民の皆さんの平和を求める思いを受け止め、採決には加わらず退席するとの意見が述べられました。


 一委員より、我が党も平和な社会をつくりたいという思いは同じである、しかし、有事法制の議論の始まりは、現在の戦争はテロとかゲリラ戦とかが想定されており、戦争状態に近い状態になったときに危なかしい問題が起こらないようにするには、冷静な状態のときにやらなければならないとの議論から始まったのであり、有事法制が即戦争につながるとの認識でない。また我が党は、一種の公権力を行使するわけですから、法令違反のおそれがあるというこういう議案、条例案に対して、積極的に賛成できないとの意見が述べられました。


 採決の前に一委員が退席され、採決の結果、挙手なく、否決すべきものと決しました。


 なおよく、本会議におきましてご審議いただきますよう、よろしくお願いいたします。


○(赤井ヨシコ議長)


 ただ今、委員長報告が終わりましたので、委員長報告に対する質疑を行います。


     (「質疑なし」と言う者あり)


○(赤井ヨシコ議長)


 質疑なしと認め、質疑を終結いたします。


 討論を行います。


 まず、賛成討論を求めます。


     (「議長」と呼ぶ者あり)


○(赤井ヨシコ議長)


 13番、飛鳥井佳子議員。


○13番(飛鳥井佳子議員)(登壇)


 社会民主党市民クラブの飛鳥井佳子でございます。私は、賛成の立場で討論をさせていただきます。


 18日の本会議で請求代表者の方から、先の大戦で地上戦となった沖縄の悲劇について述べられました。私たちは、次に万が一戦争が起こってから、沖縄の方々は、こんなにむごい悲惨な体験をされてきたのかと身をもって知り、沖縄の方々の苦しみに共感したときは、「時、既に遅し」となる哀れな本土、沖縄より少し大きいだけの日本という島国の住民であると思います。


 アメリカに行きますと、シアトルからサンフランシスコ、またワシントンに移動するたびに、機上で時計を合わせねばなりません。サンフランシスコからワシントンに飛んでいるのに、時間が逆戻りしていくほどの大国を相手に、勝てると思って竹やり訓練や風船爆弾を作ったりした時代は、ついこの前のことでありました。いかにばかげた戦争であったか身にしみて知っている沖縄の方々の教訓を、我々はまじめに聞き、後の国づくりに生かしてきておれば、同じ過ちを繰り返さずに済みますので、私はまず、元沖縄県知事の大田昌秀氏のお話をご紹介いたします。


 彼は早稲田大学を卒業された後、米国シラキュース大学大学院に留学をされ、琉球大学教授を経て、1990年から沖縄県知事を2期務められ、現在、参議院議員をされています。


 大田さんは、このように述べておられます。「地上戦によって、一般住民9万4,000人以上が犠牲となった沖縄は、戦争の怖さを知っている。この悲惨な体験から、軍隊は住民を守らないことを知っている。日本の本土の人にはそれがわからない」と。


 大田さんは1925年、沖縄に生まれ、沖縄師範在学中に沖縄戦を学徒兵、鉄血勤皇隊として体験をされました。学生時代、戦前の教育をたたき込まれた大田さんは、国のために命を捧げることは当然だ。また、太平洋戦争はアジアを植民地から解放する聖戦であると信じ、天皇の忠良の臣民として沖縄戦を戦われました。しかし、そこで見たのは、日本軍同士が殺し合い、日本軍によって住民の食糧や水を奪われ、避難濠から追い出される住民の姿でありました。


 大田氏は、このように述べておられます。「沖縄では、軍隊に豚を強奪された農民が抗議をしたら逆に殺された。兵舎に充てるために校舎を接収し、子供たちを教室から追い出した。地区公民館や民家も、宿舎や食糧倉庫、慰安所に変じた。スパイの嫌疑をかけられて虐殺された住民もいた。これらの沖縄戦の記録で語られるのは、米軍の恐怖よりも、むしろ日本軍に対する恐怖なのである」と。


 また、大田さんは、「小さな島の中で多くの非戦闘員が戦渦に巻き込まれ犠牲となった沖縄戦の悲惨な歴史を振り返りながら、一たん有事になった場合に、1億人余りの生活とか命をどういうふうに守るのか。軍事力で守るということが本当に可能か」と、厳しく問いかけておられます。


 これは、有事法制がつくられる前に、日本の各地方自治体の長こそが、責任を持って住民の生命を守れるかどうかということを、もっと真剣に考えねばならなかったことだったと私は思います。


 大田さんはまた、このように述べておられます。「第2次世界大戦末期、長崎と広島に原爆が投下されて、日本は無条件降伏し敗戦した。しかしその当時、日本は内外にまだ約800万人の軍隊を持っていた。これだけ強大な軍事力を持っていても、日本は戦争に勝てなかったことを肝に銘ずべきだ。戦争は、天変地異のように、ある日突然起こるものではない。それによって利益を得る勢力が、いかにももっともらしい大義名分を掲げ、長い時間をかけて周到かつ巧妙に準備を進めた結果、起こされるものと確信する。戦争中、メディアの無責任な世論をミスリードする情報で、国民は鬼畜米英と言われて、そのまま信じてしまった状況があった。信頼関係をもっと世界の人々とふれあい、生き生きと交流し、積み重ねによって信頼関係を強化し、軍事力に頼らない人間の安全保障を築くことだ。学術、文化、経済などのあらゆる分野で、誠意を持って人間性に基づく交流を深めることこそ、21世紀に平和を結ぶ近道となるであろう。沖縄戦の教訓は、軍隊が市民に対し、あれこれ命令できる自由と権限を手にしたときの恐怖である。沖縄戦で日本軍が行った悪夢の再来を絶対に許してはならない。21世紀を生きる若い世代に、我々と同じ苦しみを与えてはならない」とおっしゃっています。


 これが大田さんの譲れぬ信念であると私は思い、本土に住む我々は、今日また国民保護計画のもと、軍隊主導で有事訓練が全国展開されていく、この「いつか来た道」への流れに対し、いかに憲法第9条が我々の現実的な生存のための命綱であるかということを知るべきであると思います。


 今、「美しい国」などとひとりよがりを言う政権でありますが、世界から見れば、どんどん醜い日本になってきているようですので、特に侵略をされたアジア諸国から見れば、日本の軍事大国化は大変な脅威の的となっており、平和憲法を守りたいと多くの国民の願いがあるにもかかわらず、それに逆行した現内閣は、かつてない危険な内閣、安倍内閣は「あぶ内閣」だと思います。


 図で示しますと、ちょっと小さくてすみません。これまでは、国会というものは、左側には野党、革新が、あるいはリベラル派の方々がいらっしゃいまして、共産党さんや民主党さん、社会民主党、そういう護憲勢力が大体左側に位置をし、右側には与党の皆さん、公明党さんや自民党さんが保守側に位置をしておられて、この左右の話し合いで国会というものが運営されてまいりました。


 さて、これからは一体どうなるのか。実は今、これまでと全く違う政権が生まれてしまっているのであります。自民党さんもただ今、止めに入っておられる状況の極右政権ができてしまっているようでございます。ダーティーな議員でも、右翼を担える方々を選んで集めたかのような安倍政権は、国民の願う福祉の向上よりも、改憲が唯一の参議院選挙のスローガンということで、「これでは与野党逆転で元も子もなくなる」と、自民党保守本流の方々も危機感を持っておられて、やっぱり戦争だけは回避したいと、YKKの山崎 拓さんなどは政府が止めるのも聞かず、朝鮮民主主義人民共和国へ外交努力に行かれたり、このごろではアメリカも対話路線を進めております。「もうイラク戦争でこりごり」というのがアメリカの思いであろうかと思います。やはり、戦争は一度始まったら、なかなか終わらない。泥沼化するものであり、ベトナム戦争でもよくご存じのはずだったことだろうと思います。


 今の政府は、私から見ますと、この極ファッショ政権がハイジャックした国でありまして、クーデターが起こっているのだと思います。五・一五事件や二・二六事件を記憶しておられる皆さんは、やっぱり犬飼首相が「話せばわかる」と言っても「問答無用」で切られたように殺されてしまうような、そんな怖い事件が次々とあの当時、起こりました。そういうきな臭いにおいを肌身で感じておられることでしょう。極右に乗っ取られて、私たちすべての党が、実は場外に、蚊帳の外に放り出されているのにも気づかず、極右に乗っ取られて全く気づいておられないという状況、これほど不幸なことはないと私は思います。


 フランスでも極右政権が生まれようとしたことが、過去にも、そして現在にもございます。近々、大統領選挙もありますが、そのときフランス国民は、このファシズムをどうやって対抗して止めてきたのでしょうか。一冊の本の力だとも言われております。


 有名な「茶色の朝」という本がベストセラーになり、映画にもなったのでご存じの方も多いと思いますが、公と個人の問題について、フランスでも市民一人ひとりが考えて「ノー」の声を上げ、ファシズムを止めるために踏ん張ったから、かろうじて今の平和を保てたのであります。


 その本の「茶色」というのは、ナチスのイメージカラーでありまして、極右を意味しております。その内容は、国がペット特措法を作ったので、すべての犬も猫も茶色にせよという法律であるため、全国民が自警団を作ってこれに従い、白い犬やら黒い犬やらを飼っている人を見つけては処罰していきました。「自分は犬を飼っていないので関係ない、大丈夫や」と、人ごとのように思っていた人が、ある日突然、以前茶色でない犬を飼っていたことが調べ上げられまして捕えられていくというふうなストーリーだと聞いております。


 日本も、これとよく似た落語がありまして、これは本当にあった「生類憐みの令」による作品でございますけれども、朝起きたら長屋の前に犬が倒れていて、八さんか熊さんか知りませんけれども、その家の人は自分がお手打ちに遭うのを恐れまして、隣りの家の前にこっそり引きずっていきました。その隣りの家の人も、戸をあけてびっくりしてね、「こりゃ、えらいこっちゃ」ということで、また隣りへ引っ張っていき、こういうことが続いて、とうとう犬は町内をぐるりと回って、もとの家の前に死体が置かれ、とうとうその人はお手打ちに遭ったというものでございますけれども、これらは権力の行うむちゃくちゃ気まぐれな命令に従うことが、いかにばからしいことかということを、よくあらわしている大衆の知恵であります。


 以前私が、有事になることを想定して、こんな時代になってほしくないと、もんぺ姿で市議会に登壇いたしましたが、いよいよ皆様、もんぺをはかないと非国民になる、そういうみんなが統制される時代が近づいてまいりました。特に私などは、白っぽい犬2匹、黒い犬1匹、猫はグレーや白や三毛猫まで飼っておりまして、憲法第9条にちなんで9匹もおりますので、死罪は免れません。


 今お見受けいたしますと、議員の皆様の中にも何人か、私と同じ運命を受けられる方もお見受けいたしますけれども、このようなあほらしいことにならないように、みんなでおかしな間違った法律ははね返してやめさせていく、そういう勇気が必要ではなかろうかと思います。


 今、国会で間違った法律がどんどん出てきておりますが、安倍政権は凶暴罪を創設したがっていらっしゃいます。これは、例えば私と近所の奥さんがバス停の東山なんかでばったり会って、心の中に思っていることをつい言ってしまって、「戦争に協力なんかいややね」、「ほんまですね」と、この一言だけで通報されてしまい、共謀したことになって、二人は逮捕されてしまいます。


 このことについて国会では、保坂信人議員が質問をいたしましたら、政府の考えは、二人以上がひそひそ話しをささやいても駄目、目くばせだけでも駄目という回答だったということで、いよいよ、「今、飛鳥井は何とあほらしいことを言うのだろう」とお聞きになっている皆さんも、実は「茶色の朝」の世界に日本全土が突入してきていることを是非お感じになっていただきたいと思います。


 広島の原爆祈念碑に「過ちは繰り返しません」と書いてあっても、安倍さんは改憲をして、自衛隊をためらわずに戦場に出す方針でございますから、右翼の皆さんは大喜びで、どんどんこの広島の原爆祈念碑が傷つけられたり、向日市からもわざわざみんなで折って届けた千羽鶴が焼かれていったり、平和が殺される、本当に恐ろしいことになっている今日です。


 ばらばら殺人事件や親殺し、子殺しの横行も、政治がうそと暴力を肯定するようになってきてから、どんどんどんどん増えてきたのではないでしょうか。「不二家」や「発掘あるある大辞典」のインチキも、そういうことはもう本当に津々浦々に起こっているではありませんか。


 政府がフランスより早く極右になってしまった。改憲の流れがどんどん出てきて人心が乱れていく、政治に信用がなくなって、ついにそのまんま東さんが当選、もう何党も要らん、信じられへんという大衆の心が私にはよく響いてまいります。


 結局、市長も政治かも政党も実際には何もやってくれない、当てにならんのやなあと市民が絶望されないように。こんなときだからこそ、私たちの側から有事法制のない平和構想、平和保障構想を具体的に、かつ積極的に提示していく必要性があります。


 例えば、日本の非核不戦国家宣言、あるいは北東アジア総合安全保障機構の創設、あるいは北東アジア非核地帯の設置、あるいは自衛隊の縮小プログラムの法制度化などであります。いろんな取り組みをすることすべてが9条の理念を実行することであります。


 本来、現実味も実効性もない国民保護措置とやらに惑わされないで有事を回避する、すなわち侵略戦争を阻止する以外、私たちの平和と安全を守るための選択肢はない。「憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」という戦いが必要であります。


 中米のコスタリカなどでは、軍隊を持たないという選択を実践しておられます。これまでも非核自治体宣言や平和都市宣言運動を展開してきた平成の大合併は、しかしこれらの宣言を御破算にしております。どんどんそうなってきております。再宣言の取り組み強化をしなければなりません。


 特に注目される運動に、この無防備地域宣言運動があります。非武装自治体条例運動とも申します。不幸にして戦争が起こり、住民に危機が迫った場合には、自治体が無防備宣言をし、戦争から離脱して、あくまで地域住民の生命、財産を戦禍から守る運動であります。


 憲法とジュネーブ協定追加議定書を武器に無防備地域宣言運動を進め、地域から戦争に巻き込まれない体制、戦争をやらせない体制を作り出すということとともに、政府の政策をチェックし、変えていく大運動であります。国際平和を誠実に希求し、戦争と武力を永久に放棄するとした日本国憲法の平和主義の理念、国是である非核三原則、武力紛争時の国際法規であるジュネーブ条約などの国際人道法に基づくものであり、平和を守るため、国際法規などを積極的に活用するとともに、自治体の責務も明確にし、もって市民の平和と安全を保障することを目的としており、政府の指導する国民保護体制に対する有効な反撃策の一つとして最も注目されてよい大事な取り組みであります。


 もともと軍隊のない地区宣言は、軍隊のない国家を宣言している日本国憲法第9条に明示されております。無防備国家のはずの日本の政府が、憲法に違反して自衛隊を創設し、莫大な軍事予算をつぎ込み、挙句の果てに海外派兵を強行しているのが問題なのであります。


 地域住民の平和と安全と人権を守るのは自治体の責務であり、権限であります。平和憲法のもとでは、平和行政こそ追求すべきものであります。平和憲法の理念と地方自治の本旨を地域で実現し、しかも憲法に従って条約を誠実に遵守させる運動と言えます。憲法前文の平和的生存権と、憲法第9条の戦争放棄、平和主義を地域に定着させ、憲法改悪反対運動につなげていくことにもなろうかと思います。


 先ほど委員長報告がございましたけれども、先の総務常任委員会を傍聴いたしまして、戦争体験の風化がついにここまで来てしまったのかと。「戦争は忘れたときにやってくる」とは、このことと実感をいたしました。


 国民保護計画で着々と有事体制の整備が進められ、弾道ミサイルや核攻撃を想定し、平時からの日米軍事態勢づくりが始まっている今日であっても、年配の議員の方が、「我々、戦争を想定せよと言われても無理、現実離れの感が否めない」と、これは国民保護法の反対討論みたいですけれども、そういうことをおっしゃいました。それにも驚きましたけれども、もっと驚いたのは、第4条について、「核兵器が向日市域を飛来するときは打ち落とさなあかんことになる」とおっしゃった方がいました。軍隊もミサイルもない向日市が打ち落とせるはずもないことはもとより、打ち落としたら核災害に遭うではありませんか。全く人をばかにした質問でございます。


 平和都市の住民として一生懸命努力をされ、格調高く立派な意見を述べられた3人の請求代表者の方々の意見を聞いた後で、こんな知性のかけらもない質疑をされる方々を見て、私は「ああ、こんな向日市議会に期待された市民は本当に気の毒だなあ、不幸だなあ」と感じざるを得ません。


 また反対に、戦争を想定しすぎて、「向日市が、国が戦争状態のときにこんな宣言をしていれば内乱罪、死刑となるのではないか」と、おふざけもほどほどにしていただきたい、はちゃめちゃな質疑がありまして、企画室長が「わからない」とおっしゃったわけですが、ここまで想像力を発揮する暇があるのなら、ちょっとは戦争反対の活動をしてほしいと思います。


 それにも増して、やっぱり最悪なのは、憲法第9条があるから戦争を想定した対策は要らない、9条があればよいとする無責任な批判であります。この方は賛否にも無責任で、長々と9条を守ればいいのだ説を繰り返し、言うことだけ言って退席をしてしまわれましたが、本当にそうお思いなら堂々と反対されたらいかがでしょうか。それができないのは、この条例に理があることをご存知だったから反対できない、退席となったものだろうと私は思います。


 「九条の会」の先生方は、戦争を想定するから9条を守ろうと活動を一生懸命されております。ジョン・レノンのイマジンの曲は、まさに戦争を想定して、国境をなくして戦をやめようと訴えているのであります。


 10年前も改憲政権ができたときに、この9条2項をさわろうとする政権ができたことがございました。そのとき、当時の社会党は、そこから下野をいたしまして野党となり、自民のハト派の方々とともに、「さきがけ」の方々とともに政権を組んだことがございました。当時、村山富市氏は地元大分で、次の国会議員選挙への不出馬、引退を表明しておられましたが、新政権の9条改悪を知り、突然立候補され、そして与野党を逆転させて、あっという間に首相になられたので、当時は、私は「自民党と組むなんて格好悪いですよ」と言いましたところ、村山さんは「憲法を守るためじゃよ」と笑っておっしゃいました。


 その後に私は、たまたま「法学セミナー」1996年7月号を読みまして、村山氏を支えた党首室長の論文から、自・社・さ政権の真相を理解することができました。「真の党利を求めて」と見出しにありまして、その中に「我々は、公の利益を党より優先」することが述べられていました。つまり、真の党の利益は国民の幸せにあり、国民のお役に立つためには社会党がどうなろうと、なくなってもいい、憲法さえ残ればよい、それが我が党らしさである」と述べられています。


 当時の社会党は、憲法と心中する覚悟で、スタッフがボランティア精神で支えていく市民運動と同じで、皆、憲法を守り抜く裏方職人たちでありました。私は戦後50年に、日本の国のリーダーとしてアジアに明確に侵略と植民地支配をおわびした、有名な村山談話を世に残した村山富市首相が改憲を止め、戦争を遠ざけてくれたことに対し、市民運動の立場から感謝をし、また、実に見事な働きをされたと感服いたしたものでございます。


 あのときの三党合意で、自・社・さ政権が平和憲法を守ると、各党の党首が調印をして、ハト派政権が成立いたしました。この努力がなければ、あれから10年、憲法第9条の存続は難しかったのではないかと常々思っております。なぜなら、改憲派の数に、我々護憲派の数は遠く及ばず、何の努力もせずに「9条があるから大丈夫」と、のんきなことをおっしゃる方は別として、この数の中で憲法を死守することは、当時ですら至難の業だったのであります。自民党のハト派と社会党の協力で、その当時、戦争を回避させてきたのであります。


 浅沼稲次郎の銅像が東京・三宅坂、社会文化会館、党本部の正面入口にありますが、我々は右翼の台頭を許さないために、ファシズムとの戦いを生涯かけて続けなくてはなりません。


 安倍政権は、明らかにこれまでの日本の政治と違うものであります。ですから、こんなときに憲法第9条があるから大丈夫と、ノー天気なことを右も左も言っている場合ではありません。安倍首相が改憲をスローガンにし、現に国際戦犯法廷のドキュメンタリー番組でもNHKに圧力をかけ、内容を改ざんさせるという恐ろしい政治家たちのファシズムによる国営放送のハイジャックがあり、また、秋なのにサクラだらけの八百長のインチキタウンミーティングの末に教育基本法の改悪を強行されたのを見ても、この極右政権にまだ危機感が持てないのならば、一体私たち平和勢力は何のために政治を志したのかわからなくなってしまいます。浅ましく選挙に勝つことや、党利党略だけを考えていると、そうなってしまうのではないでしょうか。身を捨ててこそ憲法が浮かぶ瀬もある、浮かぶ世もあると教えた村山さんの勇気に私は学ぶべきであるとつくづく思います。村山さんの眉毛のように、憲法が長生きしてほしい、ご長寿であってほしいと思います。


 また、あきらめの早い久嶋市長にも申し上げたいことがございます。市長は総務常任委員会で、条約自体が過去、嘆かわしいことであるが何回も破られているとか、テロ、反政府勢力などで国を名乗らないものには効力がないなどと、とんでもない暴言を平気でおっしゃって、この宣言は有効性が低いと言われておりますが、もっと人間同士、信じ合うこと。また、外交努力をすることの大切さを忘れないでほしいものです。そんなことを言ったら、もうすべての法令は実効性がないことになりますので、「それを言っちゃおしまいよ」と思いますので、そのところは非常に残念なご答弁であったかと思います。


 政府がジュネーブ条約の違反をしていることに気づかずに実は進めちゃった。軍人を民間人と一緒に活動させる、そういう国民保護法は、明らかに間違っちゃったわけですから、我々が今からでも遅くない、気づいた人が過ちを正してあげることが親切というもので、やがて向日市は全国の市町村から感謝されることになると思います。


 今、アメリカではイラク戦争に反対したカリフォルニアのバークレー市が尊敬されていますように、正しい行いは、いつか後の世に評価をされて、悪い行いもまた必ず裁かれるものでありますから、向日市は堂々と正しいことを実行すべきであります。


 老子の教えに「上善、水の如し」という言葉があります。これは不争の得、争わないことの有益さを説いておられます。その意味を申し上げます。「最高の誠の善は、水の働きのようなものである。水は万物の生命の働きを立派に助け、しかも競い争うことがなく、それは多くの人が好まない低い場所にとどまっている。それは、ただ争わず、ゆえにとがめなし。」つまり、武装しないことは平和だということを示しており、これが善人の道、無防備の極意、憲法第9条の教えであります。


 これは道徳の話ですけれども、悪い心を持つ人は自分の心がすさんでいるので、相手も自分のように人を憎しみ、殺したいと思っていると疑い、かわいそうに競い合って武装いたします。人を信じることができない人に国際平和は語れないし、そんな人間は平和憲法のある国の国民として落第です。


 市長も議会も、高い理想に向かって夢と希望を内外に示していただきたいと思います。


 小さな7.67平方キロメートルのまちですけれども、市長、また議員の皆さん、私たちは世の中を直す力があります。我々には大きな志があることを自覚し、もっと明るい未来に向かって誇りを持って、お互いが協力し合うべきだと存じます。もっと自分を大切にすることを一人ひとりが始め、安心できる暮らしを創造(イマジン)して、新しい明日を信じましょう。せっかく市民の皆さんからいただいた大切な議員バッヂでございます。有効に使って、手を挙げるだけで市民の願いに応えることができることは、とてもうれしいことではありませんか。


 皆さんもどうぞ、そんなに難しい顔をなさらないで元気に挙手をされますように心から期待をいたしまして、私の賛成討論とさせていただきます。(拍手)


○(赤井ヨシコ議長)


 次に反対討論を求めます。


     (「議長」と呼ぶ者あり)


○(赤井ヨシコ議長)


 1番、大橋満議員。(拍手)


○1番(大橋 満議員)(登壇)


 日本共産党議員団を代表して、本議案に対する討論を行います。


 本条例案は、本会議や委員会審議の中で憲法に抵触することが指摘され、実効性がない、あるいは実効性が乏しいということも率直に質疑されました。


 条例案の確信をなすジュネーブ条約のフルネームは「戦時における文民の保護に関するジュネーブ条約」ということがわかり、戦争時において市民が攻撃されたり明らかに攻撃されそうになったときに、どういう態度をとるのかというルールを決めたものだということが明らかになりました。


 このことは、条例請求者の呼びかけや条例案の目的とは合致せず、また、陳述者が訴えられた憲法第9条を守るためのものではなく、戦争をストップさせるためのものでもありませんでした。同時に、向日市平和都市宣言を発展させた条例という内容でもなかったのであります。


 外国の例を出して実効性を証明する質疑もありましたが、憲法第9条が守られれば、この運動は不必要だという学者の意見も紹介されました。このことは、憲法第9条を持つ日本と、持たない外国では、全く事情が違うということが明らかになりました。


 宣言できないけれども、もし向日市が宣言したとすれば、第4条で、核兵器の飛来をどうして拒否するのか、また核の通過をどこで検問するのかなど、実際に市として実行できない内容が含まれていること。また、第5条では、向日市は日常的な行政として自衛隊員を撤去させ、戦争反対の市民を見つけ、市外に出ていくよう指導しておかなければなりません。第6条では、戦争に反対する市民や市民団体を援助するとあり、これは大きな矛盾となり、それを条例化することはできません。向日市が大変だと、国や府が自衛隊を派遣してくれば、「来てもらっては困る」と自衛隊に出ていってもらわなければなりません。


 委員会の席上、国民保護条例の中に無防備都市宣言を入れることを考えればよいのではないかとの意見が出されていましたが、どちらも戦争になればどうするのかを決めるものでありますから、議論の対象になる内容だとも言えると思うのですが、自衛隊問題では合意点は見つからないというふうに思います。


 だから、無防備都市の内容で国民が団結し、市民が団結し、戦争を止めることはできません。無防備都市宣言が正しいと強硬に主張すれば主張するほど、「戦争反対・憲法を守れ」の運動に分断を持ち込むことになってしまいます。


 議論の中で国立市のことが時々出てまいりましたので調べてみると、国立市の市長は、向日市と同じような請求を受けられましたけれども、議会に提出された条例の名称は「平和都市条例」となっており、無防備が外されています。また、4条件についても、近いものでありますが、内容が少し変えられています。これは提出者の苦渋の跡が見られる内容ですけれども、議会としては否決となっております。


 向日市が平和都市宣言を持ち、緩やかではありますが22年間の長きにわたって全会一致して平和行政を進めているときに、法体系上問題があり、実行できない内容がたくさん含まれ、市民の中に混乱を持ち込むこの条例は作れないと思うのであります。


 以上のことから、本条例の制定には反対であります。


 今、差し迫って我が国が戦争に巻き込まれる可能性が高いのは、自衛隊がアメリカと一緒に海外に行き、戦争に巻き込まれるときであります。だから、戦争か平和かの問題で、今一番大切なことは、自衛隊の海外派兵をストップさせなければならないということであります。そのためには、60年間戦争をしてこなかった憲法を変えないように、国民が力を合わせることだと思うのであります。同時に、憲法を守る国民を過半数以上組織をしていくということであります。


 陳述された方々は、向日市平和都市宣言を条例化してほしいと訴えられました。日本共産党は議員団会議の中で、本条例案を、向日市平和都市宣言を発展させた内容に全面修正したものを修正案として提出しようかという論議もいたしました。しかし、それでは条例請求された方々の意思とかけ離れたものになってしまいます。日本共産党議員団は、署名に協力された方々と共通の思いに到達するためには、もっと時間をかけ、今一致できる「戦争反対・憲法9条を守れ」の運動を進めながら、国連憲章の平和条項、日本国憲法、そして向日市平和都市宣言を根拠にした(仮称)向日市平和都市条例制定に向けての努力を惜しまないということを申し上げておきたいと思います。


 そして、その条例を実現させるためには、戦時における文民の保護に関するジュネーブ条約に法的根拠を求めていては絶対成功しないと思います。


 繰り返し申し上げますが、国連憲章の平和条項、日本国憲法、向日市平和都市宣言に基づいて、全会派の賛成が得られるか、少なくとも過半数以上の議員の賛成が得られる内容にすべきであるというふうに思うのであります。


 最後に、日本共産党議員団は、本条例の制定に明確に反対であります。しかし、採決に当たっての態度は、署名に協力された多くの方々と、本当に戦争を阻止し、平和な社会の建設のために力を合わせていく努力をするために、採決に加わらず退席したいというふうに思いますので、市民の皆さんのご理解をいただきたいと思います。


 以上であります。(拍手)


○(赤井ヨシコ議長)


 ほかに討論ありませんか。


     (「議長」と呼ぶ者あり)


○(赤井ヨシコ議長)


 12番、春田満夫議員。


○12番(春田満夫議員)(登壇)


 社会民主党市民クラブの春田満夫でございます。


 ただ今、議題となっております向日市無防備平和都市条例の制定について、先ほど会派代表の飛鳥井議員が賛成討論いたしましたが、私は先日の1月9日の議会運営委員会で久嶋市長より、向日市無防備平和都市条例制定の請求者代表より署名者の名簿を添えて請求があったので、1月16日に意見書をつけて提案をしたいとして、臨時会の招集についての説明があり、その後、議会運営委員会において16日に久嶋市長の提案説明を聞き、18日に陳述者3人の意見を聞いてから、市長の意見に対する質疑を行った後、総務常任委員会に付託することが確認されたのであります。


 この経緯の中で、自分なりの考え方を賛成の立場でその趣旨を述べて討論をさせていただきたいと思います。


 まず、制定請求者の活動でありますが、地方自治法に基づいて、限られた日数の中で5,049人の方々の署名を得られた運動に対しまして、心より敬意を表したいと思います。


 今回の条例制定は、地方自治法第14条が国の法令に違反するのか、しないのか、これに対する日本国憲法はどうなのか、条例制定請求者の言うジュネーブ諸条約はどのような条約なのかを考えてみますとき、本会議場での質疑や総務常任委員会で質疑されたように、見解の相違があると思いました。


 私は、1月1日に施行された職員の永年勤続の金品授与の条例改定について、いまだに間違っていたのではないかと思っているのであります。総務常任委員会でも質疑の中で意見が出されたが、採決の結果、市長提案が、委員会、本会議において採択されましたが、昨年の4月の予算審議を経て採決された案件が、市長の考え方によって簡単に変えられてよいのかということであります。


 特に、1月4日の初仕事のときに、永年勤続者の表彰がなされることになっておりますが、例えば採用月が4月であった職員の方が、30年・20年の勤続年数があったといたしますと、条例改正が提案された12月には、既に30年・20年の権利が生じているのでありますから、本来なら4月の時点で表彰されるべきものであったのが、1月4日になっている関係で権利が奪われたことになったのであります。


 この事実を見て、もう少しなぜなんだろうかと質疑や討論が、私はできなかったかということで、自分なりに悔やんでおり、また、幹部職員の方々が市長に対して、もっと意見具申がされなかったということを、いまだに思っている次第でございます。


 今回の質疑の中で、憲法問題が大きな議論の焦点になっているのではないかと思いましたので、私の今までの体験した事実等を述べて、理解をいただけたらと思いまして、話を少しさせていただきたいと思います。


 昭和59年6月定例会で、向日市平和都市宣言が議会の決議案として採択をされましたが、採択されますまでは、いろいろな意見がありました。「条例制定が一番望ましい」、「条例化を主張するならば、この話には乗らない」、「今、核兵器の問題で世界が緊張している中で、向日市が平和都市宣言をすることは意義あることではないか」として、非核三原則を遵守する趣旨の条文でまとまった経緯があります。


 ここで、当時の世界の状況を知っていただくために、賛成討論をされた一議員の方の趣旨の一部を紹介したいと思います。


 「平和を希求する民衆の思いとは逆に、ますます緊張の度を深めている欧米中距離核戦力削減交渉や戦略兵器削減交渉は中断し、ジュネーブ軍縮会議もさしたる進展を見ないまま、その一方でソ連のSL・2Lミサイルに対抗して、アメリカは同盟国にパーシング2や巡航ミサイルの配備を進め、衛星広域兵器、弾道ミサイル防御システムの開発に手を染め、宇宙軍拡にまで突入しようとしている。際限を知らない軍拡は、いつ人類絶滅の戦争へ発展するかわからない現状であります。」と、以下いろいろと述べられているのであります。


 当時の民秋市長は、議会の閉会のあいさつの中で次のように述べられております。「とりわけ長岡京市遷都1200年を迎え、1世紀に一度のこの記念すべき年に世界の恒久平和を願い、世界平和都市宣言の議会議決を本日、全会一致で見たことは、世界情勢緊張の折から誠に時期を得たものであり、喜びにたえないところであります。私は、この決議を踏まえ、この記念すべき年の意義ある本日、市の団体意思として平和都市宣言を行いたく存じておりますので、よろしくご了承賜りたく存じます。」というあいさつの中の一部であります。


 この定例会のときには、請願第10号で戦争体験を継承する向日市調査報告書集の作成を求める請願が審査されましたが、挙手少数によりまして不採択になった時期でもあったわけでございます。


 先日、陳述者の一人であります山下明子さんは、このときの状況と経過を踏まえて意見を、私は述べられたのではないかと思います。山下明子さんが述べられておられるように、今、世界平和都市宣言が採択された時期から23年を経過した今日、安倍内閣は「美しい国、日本」を政策に掲げ、憲法改正、教育基本法の改正、公務員改革を次の国会において行うことを目指しております。このような時期に、向日市無防備都市条例制定を請求されたその趣旨を審議することは、憲法問題を改めて勉強するよい機会ではないかと私は思ったのでございます。


 昨年の定例会におきまして、「国民保護法」、正式名称「武力攻撃事態法における国民の保護のための措置に関する法律」が制定され、向日市で協議会を設置され、協議されることは、戦後61年を経過した今日、私たちがこのように戦争のない平和の日々を過ごせるのは平和憲法の精神が生かされているためであり、今回の国民保護法の第174条、「緊急対処保護措置を実施するに当たっては、日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならない。」、以下2項の趣旨は憲法に違反するのではないかとの質疑をいたしましたが、私には明確な答弁をいただいたとは思っておりません。今回の質疑の中で、憲法第94条と地方自治法第14条の法律と条例に関連することについて、なぜ法律違反だという明確な答弁はなかったと思います。


 市長答弁は、平和都市宣言を行った条文に、請求者の趣旨は十分に組み入れられてあり、平和事業の取り組み等を行っているので、無防備都市条例制定は法令違反だとの主張であったと思います。なぜ違反するのでしょうか。地方自治法第14条の趣旨は、請求者の趣旨・目的・内容・効果を比較検討すべきだと私は思います。


 ジュネーブ諸条約が第5条で明記されていることは、趣旨・目的・内容・効果ともに生かされるものと理解することは、市長の言われる法令に抵触するのでしょうか。平和都市宣言をされた市と私は同じであると解釈しましても、それでも条例制定は法に抵触するものか、私には理解できないのでございます。


 なぜかと申し上げますと、先日の質疑の中でもお聞きしましたように、地方自治法第1条第1項の自治体の責務を考えた場合に、何ら説明もございませんし、先ほどの委員長の報告にありましたように、「あるかも」というような委員長答弁ではなかったかなと思います。はっきりとは言っておられないと思います。


 次に、ジュネーブ条約が過去何度も破られているとの市長の委員会での答弁でありましたが、具体的な例がなかったのではないでしょうか。こういうことで破られたというようにですね、理解を得ようとされるならば具体例を挙げて主張されるべきではないかと思います。


 私は、先日の本会議での質疑の中で、戦争体験の話をさせていただきましたが、その中で赤十字社創設者アンリ・デュナン氏が提案し、スイス政府の主唱で1864年ジュネーブで開かれた国際会議のその結果、12か国間に戦地軍隊における負傷者及び病者の状態改善に関する条約が締結されたことによって、赤十字マークの病院船は攻撃してはならない、捕虜は大事に保護されることが、ジュネーブ条約で確認されたと聞いたことを話したと思います。


 市長が委員会で、破られた話がありましたので、私が聞いたところの破られた話というのは、病院船に武装兵士を輸送したその船が攻撃をされたということを聞いたのでございます。


 ジュネーブ諸条約第一追加議定書は、2004年に日本国政府によって条約への加入が全会一致で批准され、2005年に発効されたことを教えていただきましたが、この議定書の本来の趣旨であります文民保護の国民への周知を怠っているのはなぜなのでしょうか。破られたから駄目ではなしに、なぜ約束が守られなかったのか、その要因を調査し、守るように主張すべきではないかと私は思います。


 無防備都市宣言は、憲法第9条を守るためのものでも戦争をなくすためのものでもない。第9条を守るのが大事だと、先ほどの反対討論にもありましたが、日本国憲法前文の中に「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」と明記してあるにもかかわらず、向日市平和都市宣言の採択の際にしても、国際情勢の不安の状況の中での平和施策への取り組みの討論や、今回の向日市無防備都市条例制定の請求が出てくるということは、今どのような市民や国民の方々が不安な状況に立たされるかということではないでしょうか。


 戦争の悲劇は口では言いあらわせないものがあります。私は、鹿児島の体験を述べたことがありましたが、戦争展での悲惨な姿が映し出された写真や、議会運営委員会で沖縄の現地視察をさせていただき、「ひめゆりの塔」の洞窟や、集団自殺をされた断崖を見たときに、私が体験した以上の悲惨な状況ではなかったのではないかなと思ったのでございます。再び戦争をしてはならないという気持ちに、だれでもこの姿を見たときには、なられると私は思います。


 また、第9条を守れと言われるのは、できます、私は理解しましたから、今日まで私なりの憲法を守る運動にも、活動に参加をしてまいったのでございます。しかし、第9条が優先するんだと言われることができないのであります。


 私の体験を少し申し上げますと、小学校1年生のときに第2次世界大戦が始まり、5年生のときに終戦を迎え、中学校は義務教育の1期生であります。中学生の入学式のクラスの席の決め方でございますが、私は小学校4年のときから少年航空隊を目指しておりましたので、柔剣術や飛行機に耐えられる訓練を受けておりました。戦後、友達と再会したとき、多くの友が戦争の犠牲となって亡くなったことを知ったときには、アメリカ憎しと思いました。


 このような、私は民主主義の男女共学とはどういうものか興味もありました。ご存じのとおり、鹿児島という土地柄は男尊女卑という中で、同級生の女の子との会話はしてはならないという地域がたくさんあったのでございます。先生が男女別に背の順番に整列をさせまして、二人がけの机に、席順を決められて横に女の子、順番に着席するわけですが、これが民主主義なのかなと思ったのでございます。


 京都に帰郷しまして、乙訓中学校では3年のときに進学組と就職組にクラス編制がされたときに、初めて男女共学でのクラスの編制がされたのでございますが、乙訓中学校は一人がけの机ですね、男、女、男、女というように席が決められたことをいまだに思っておるわけでございます。


 私は、特に戦時中に、戦争に負けると奴隷として扱われる、人間としての扱いを受けることはないということを聞かされてきました。こういう席順のいろんなことを体験しましたときに、話は大分違うなと感じたのでございます。


 この教育問題の一つを取り上げてみましても、戦後の確定した憲法によって保障されてきたと思います。しかし、アメリカの指導のもとに確定した憲法を、なぜ今、改正しなくてはならないのでしょうか。憲法の前文から各条項を見てまいりますと、個々の条項に該当する問題が生じた方にとっては重要な条項があると思いますので、その立場に立って私はその条項を考えるときではないかと思います。


 憲法第26条の教育を受ける権利、教育の義務でありますが、中学校1年のときに、出席しない生徒の家を担任の先生が家庭訪問をされた状況も知っております。後で聞いた話では、なぜ学校に行かなくてはならないのか、義務教育の趣旨徹底が図られていなかったということでありました。


 憲法第28条の勤労者の団結権、第27条の勤労の権利及び義務、勤労条件の基準、児童酷使の禁止を考えますときに、この条項で私が経験いたしましたのは、ちょうど高校を卒業して19歳のときに入社した会社で、労働組合を結成しようという話しかけがありまして、「組合運動をすると君、会社を首になるで」と、「しない方がいいで」というような話で躊躇しましたが、誘われた先輩を裏切ることもできずに、「どうでもなるだろう」という決意で組合を結成する運動に参加し、組合を結成し、早速、賃上げ交渉を行って、その成果を私はいまだに喜んでおります。そのことは、昨年の5月に50年ぶりにお会いした先輩が「あのときは良かったな」というような話ができるということを、私は良かったなと思っております。


 その後、労働組合運動を通じていろいろと法について学ぶ機会を得て、法を知らなかったら随分損をすることがわかり、組合を組織している組合員の労働条件の維持向上に私は取り組んでまいりました。


 先ほど述べました安倍内閣の憲法改正を考えますと、せっかく女子の深夜就業の禁止や残業手当の確立のために活動してこられた方々の苦労を無にするような事態が今後起こるのではないか思いますと、今こそイデオロギーにとらわれることなく、その該当者の立場に立って取り組むことが必要ではないかと思います。


 るる申し上げましたように、私は向日市無防備都市条例制定は法に抵触しないと思います。そして、法を理解するように、国や自治体の今後の取り組みが必要であると思います。特に、2004年に日本国政府によって条約への加入が全会一致で批准されたジュネーブ諸条約第一追加議定書を国民に周知徹底を図ることだと思います。


 あえて申し上げたいと思います。世界各国において文化財の世界遺産の登録がなされ、観光事業として取り組みが盛んになってきております。向日市無防備都市条例制定は、今の日本の美しい自然環境、文化財であります建物や仏閣を守るために必要かと思います。


 どうか、この美しい日本の自然環境、文化を守り、世界の自然環境の破壊を許さず、文化財を守り、世界の人々が望んでおられる恒久的な世界平和のために、イデオロギーを捨てて、他の自治体に先駆けて向日市無防備都市条例制定が行われることを願って、私の賛成討論とさせていただきます。(拍手)


○(赤井ヨシコ議長)


 ほかに討論ありませんか。


     (「なし」と言う者あり)


○(赤井ヨシコ議長)


 それでは、討論を終結して、採決いたします。


 議案第1号について、賛成の方は、挙手願います。


     (賛 成 者 挙 手)


○(赤井ヨシコ議長)


 挙手少数であります。


 よって、議案第1号は、否決とすることに決定いたしました。


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○(赤井ヨシコ議長)


 以上で、本臨時会に付議された事件の審議は、全部終了いたしました。


 これをもって、向日市議会平成19年第1回臨時会を閉会いたします。


 ご苦労さまでした。





             午前11時18分 閉 会








 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。








              向日市議会議長  赤  井  ヨ シ コ








              会議録署名議員  春  田  満  夫








              会議録署名議員  冨  田     均