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京都府 京都市

平成12年  5月 定例会(第2回) 05月17日−02号




平成12年  5月 定例会(第2回) − 05月17日−02号









平成12年  5月 定例会(第2回)



       平成12年第2回

               京都市会会議録 第2号

       (定例会)

           平成12年5月17日(水曜日)

出席議員(70名)

   1番 竹内 譲君

   2番 井上教子君

   3番 小川ひろき君

   4番 砂川祐司君

   5番 田中英之君

   6番 中村三之助君

   7番 二之湯 智君

   8番 井上けんじ君

   9番 玉本なるみ君

   10番 東山洋子君

   11番 山口 勝君

   12番 柴田章喜君

   13番 久保省二君

   14番 安孫子和子君

   15番 中村十一君

   16番 石黒利雄君

   17番 加地 浩君

   18番 橋村芳和君

   19番 加藤盛司君

   20番 繁 隆夫君

   21番 せのお直樹君

   22番 岩橋ちよみ君

   23番 中村かつみ君

   24番 西野さち子君

   25番 安井 勉君

   26番 大道義知君

   27番 日置文章君

   28番 谷口弘昌君

   29番 天方晶英君

   30番 宮本 徹君

   31番 鈴木マサホ君

   32番 内海貴夫君

   33番 大西 均君

   34番 巻野 渡君

   35番 田中セツ子君

   36番 加藤広太郎君

   37番 北山ただお君

   38番 河上洋子君

   39番 井坂博文君

   40番 倉林明子君

   41番 佐藤和夫君

   42番 富 きくお君

   43番 高嶋弘恵君

   44番 中西賢治君

   45番 可児達志君

   46番 中西正三君

   47番 今枝徳蔵君

   48番 小林あきろう君

   49番 梅林 等君

   51番 磯辺寿子君

   52番 中野竜三君

   53番 井上与一郎君

   54番 川中増次郎君

   55番 高橋泰一朗君

   56番 森 ます子君

   57番 藤原冬樹君

   58番 若宮 修君

   59番 山中 渡君

   60番 山本正志君

   61番 三宅誠孝君

   62番 有吉節子君

   63番 宇都宮壮一君

   64番 山口幸秀君

   65番 椋田知雄君

   66番 中村安良君

   67番 北川 明君

   68番 国枝克一郎君

   69番 西脇尚一君

   71番 津田幹雄君

   72番 坂口芳治君

欠席議員(2名)

   50番 伊藤義浩君

   70番 青木善男君

   議事日程

   開議日時 5月17日午前10時

第1 議第83号 平成12年度京都市国民健康保険事業特別会計補正予算

第2 議第84号 平成12年度京都市老人保健特別会計補正予算

第3 議第85号 平成12年度京都市中央卸売市場第一市場特別会計補正予算

第4 議第86号 京都市市税条例の一部を改正する条例の制定について

第5 議第87号 京都市農業共済条例の一部を改正する条例の制定について

第6 議第88号 京都市児童福祉センター条例の一部を改正する条例の制定について

第7 議第89号 京都市麦の穂学園条例の一部を改正する条例の制定について

第8 議第90号 京都市老人デイサービスセンター条例の一部を改正する条例の制定について

第9 議第91号 京都市老人福祉センター条例の一部を改正する条例の制定について

第10 議第92号 京都市老人介護支援センター条例の一部を改正する条例の制定について

第11 議第93号 京都市老人いこいの家条例の一部を改正する条例の制定について

第12 議第94号 京都市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について

第13 議第95号 京都市土地利用の調整に係るまちづくりに関する条例の制定について

第14 議第96号 京都市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例の制定について

第15 議第97号 京都都市計画(京都国際文化観光都市建設計画)都市計画事業洛北第二地区土地区画整理事業施行規程等の一部を改正する条例の制定について

第16 議第98号 京都市自転車等放置防止条例の一部を改正する条例の制定について

第17 議第99号 京都市東部クリーンセンター整備工事(3号焼却炉等整備工事)請負契約の締結について

第18 議第100号 京都市南部クリーンセンター第二工場整備工事(1号焼却炉等整備工事)請負契約の締結について

第19 議第101号 東海道本線西大路・向日町間古川跨道橋改築工事委託契約の変更について

第20 議第102号 市道路線の認定について

第21 議第103号 市道路線の廃止について

第22 議第104号 地方自治法第242条の2第1項第4号の規定による訴訟に係る費用の負担について

第23 議第105号 土地改良事業の計画の概要の策定について

第24 議第106号 訴えの提起について

第25 議第107号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第26 議第108号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第27 議第109号 訴えの変更(裁判上の和解を含む。)について

第28 議第110号 訴えの変更(裁判上の和解を含む。)について

第29 議第111号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第30 議第112号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第31 議第113号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第32 議第114号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第33 議第115号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第34 議第116号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第35 議第117号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第36 議第118号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第37 議第119号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第38 議第120号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第39 議第121号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第40 議第122号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第41 議第123号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第42 議第124号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第43 議第125号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第44 議第126号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第45 議第127号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第46 議第128号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第47 議第129号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第48 議第130号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第49 議第131号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第50 議第132号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第51 議第133号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第52 議第134号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第53 議第135号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第54 議第136号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第55 議第137号 訴えの提起(裁判上の和解を合む。)について

第56 議第138号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第57 議第139号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第58 議第140号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第59 議第141号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

第60 議第142号 訴えの提起(裁判上の和解を含む。)について

   一般質問

 (1) 市政一般について   田中セツ子君

 (2) 市政一般について   橋村芳和君

 (3) 市政一般について   有吉節子君

 (4) 市政一般について   東山洋子君

 (5) 市政一般について   佐藤和夫君

 (6) 市政一般について   天方晶英君

 (7) 市政一般について   柴田章喜君

 (8) 市政一般について   高嶋弘恵君

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 〔午前10時2分開議〕



○議長(二之湯智君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は,席上に配付致しておきました。

 本日の会議録署名者を指名致します。加地浩君と石黒利雄君とにお願い致します。

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○議長(二之湯智君) この場合,議長から御報告申し上げます。

 今回受理致しました請願14件は,お手元に配付してあります文書表のとおり,所管の常任委員会に付託致します。

 以上御報告申し上げます。御了承願います。

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○議長(二之湯智君) 日程に入ります。

 前回の議事を継続し,これより順次上程することと致します。

 日程第1,議第83号平成12年度京都市国民健康保険事業特別会計補正予算を議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認め,省略致します。

 これより討論を行います。発言の通告がありますので,これを許します。倉林明子君。

 〔倉林明子議員登壇(拍手)〕



◆(倉林明子君) 日本共産党京都市会議員団は,議第83号平成12年度京都市国民健康保険事業特別会計補正予算について,やむを得ない会計処理であり賛成するものです。しかし,昨年度に続く繰上充用は,本市国保会計の累積赤字の解消措置を先送りするだけであり国保料値上げにつながりかねません。京都市国保加入者の実態は,非課税世帯が60パーセントを超える方々であることや減免制度の利用増大,短期証,資格証明書の発行件数の増大など払いたくても払えない所得層が確実に拡大しています。加入者には6月からの介護保険料上乗せで大幅な負担増となるうえに,保険料の値上げに踏み切れば45万人加入者の大きな怒りを買うことは必至であり,医療を受ける権利を奪うことにつながるものだと指摘しておきます。私は,国保会計の健全化と国保料の引下げの実現に向け必要な改善を求めて討論を行います。

 京都市国保は,1993年には基金も含めると90億円もの累積黒字を持っていたにもかかわらず,わずか4年間で黒字分を食い尽くし,一昨年には政府の特別減税の影響も受け一気に48億円の赤字となり,11年度決算では累積赤字が78億円と過去最悪の事態となる見込みです。この理由の第1は,政府の国保への無責任な姿勢にあります。国保財政そのものの財政基盤の弱さがあるのに国庫支出金を減らし,98年には特別減税を実施しながら生じた保険料収入の減収分を丸々自治体に押し付けました。第2は,京都市の努力不足です。京都市は,政令市比較で保険料は10位と低く抑えたことや一般会計繰入額が100億円を超えていることを根拠に努力を強調していますが,ここには解明すべき点があると考えます。国保引下げの直接請求という市民の大きな運動が起こった93年,京都市の国保料は政令市でトップという水準でした。市民の世論と実態を踏まえれば高すぎる保険料を上げられなかったのは当然です。そのため結果として順位が10位にまで下がったにすぎません。また一般会計の繰入れは,保険基盤安定等の国からの繰入金を含めての100億円であり純粋な市の努力を示すものではありません。単独の繰入金の推移を見れば,92年の74億8,000万円が最高で98年決算では66億8,000万円とかえって8億円も減額しています。そのために政令市比較で加入者1人当たりの繰入れが7位から11位にまで転落しています。他都市と比べてもこの間の京都市の努力の足りなさが端的に表れています。

 抜本的に国保財政を立て直すには,第1に国の支援が欠かせません。政令市国保98年決算では,単年度収支で黒字を計上したのは仙台市と千葉市の2市にすぎません。累積で赤字を抱える政令市も4市となり,他の都市も累積黒字はわずかです。政令市の結束した取組が求められます。国民皆保険制度の最後の砦となる国保を守る国の責任を明らかにし国庫負担の引上げを求めるべきです。しかし国庫負担の引上げがない場合でも,京都市独自の一般会計繰入れをせめて他都市並みに引き上げることで財政健全化は可能です。98年ベースで平均的な川崎市並みで約47億円の追加繰入れとなり,8億6,000万円の基金の取崩しを行えば収支の改善に道が開けます。また大阪並みの繰入れをすれば79億円の繰入れ増となり国保料引下げにも道は開けます。赤字の付けを加入者に回すことなく本市の一層の努力で財政健全化に向けた慎重な検討を求め討論と致します。(拍手)



○議長(二之湯智君) これをもって討論を終結致します。

 これより表決を採ります。本案は,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認めます。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) 日程第2及び日程第3,議第84号平成12年度京都市老人保健特別会計補正予算,ほか1件,以上2件を一括議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略のうえ,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認めます。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) 日程第4ないし日程第10,議第86号京都市市税条例の一部を改正する条例の制定について,ほか6件,以上7件を一括議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略のうえ,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認めます。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) 日程第11,議第93号京都市老人いこいの家条例の一部を改正する条例の制定についてを議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認め,省略致します。

 これより討論を行います。発言の通告がありますので,これを許します。北山ただお君。

 〔北山ただお議員登壇(拍手)〕



◆(北山ただお君) 私は,日本共産党市会議員団を代表致しまして,ただ今上程されました議第93号京都市老人いこいの家条例の一部改正条例につきまして討論致します。

 この条例は,山科区の山階学区社会福祉協議会が京都市の委託を受けて管理運営しております京都市山科老人いこいの家を7月末で廃止しようとするものであります。京都市は,廃止する理由として施設の老朽化と近くに山科中央老人福祉センターを設置することに伴い,その設置の必要性及び効果が低下したためと述べております。しかし,いこいの家運営委員会や利用者に納得のいく説明のないまま今回提案されているのであります。事態を一層混乱させないために廃止を強行せず,関係者との話合いを尊重し,納得のいくまでは廃止条例を撤回するよう強く求めるものであります。

 そもそも今回のいこいの家廃止の方向は京都市の市政リストラの中から出てきたものであります。いこいの家は,その設置目的を条例第1条では,老人に憩いの場を提供し,老人福祉の増進を図るため老人いこいの家を設置すると定めております。山階社会福祉協議会では,囲碁,将棋,カラオケ,詩吟,謡曲,生け花,茶道などお年寄りの趣味や特技を生かした多彩な活動を展開しているのであります。また社会福祉協議会運営で高齢者や障害者を対象にした移送サービスやミニデイサービス事業など独自の活動も進めておられるわけであります。だから利用度も断トツに高くて,利用者数を見ますと昨年度が1万8,167人,一昨年度は1万5,511人と多くの方に親しまれているのであります。更に山階学区社会福祉協議会の呼び掛けにこたえて300名以上もの方がボランティアとして献身的な活動をされているのであります。これほど多彩に事業活動を行い,地域の社会福祉の拠点としての役割を果たしてきたいこいの家が関係者との合意のないまま廃止を強行することは余りにも拙速と言わざるを得ません。

 5月1日付けで山階社会福祉協議会から市長や議会に出されている要請書,この要請書では,老人いこいの家の存続を求める請願には8,741人もの方の賛同署名があったこと,市長から,新しいセンター完成後にもいこいの家で行われているサークル活動を可能な限り同センターで行うとの手紙をもらい,1年6箇月にわたって保健福祉局と話合いをしてきたけれども具体的な回答は何一ついただいていませんと述べておられるわけであります。新しい山科中央老人福祉センターが開設され,老人デイサービスセンターが始まることは山科区民の願いであります。しかし,これまで一生懸命に地域福祉の向上のために努力されてきた関係者との具体的な合意が得られていない現状では,廃止条例を強行すべきでないことは余りにも明白であります。

 今年4月から介護保険制度がスタートし,社会福祉事業法で地域福祉の推進役として明確に社会福祉協議会の位置付けもされ,社会福祉の必要性はかつてなく重要視されているこのときに,一方的に施設の廃止をすれば地域住民の不安が広がり行政機関への不信につながることも明白です。老人いこいの家の活動に人生の希望を寄せている市民がある限り,その活動を支援していくことこそ行政の使命であることを私は厳しく指摘致しまして討論と致します。(拍手)



○議長(二之湯智君) これをもって討論を終結致します。

 これより表決を採ります。本案は,原案のとおり可決することに賛成の方の起立を求めます。

 〔賛成者起立〕



○議長(二之湯智君) 多数であります。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) 日程第12,議第94号京都市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定についてを議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略のうえ,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認めます。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) 日程第13,議第95号京都市土地利用の調整に係るまちづくりに関する条例の制定についてを議題と致します。

 これより質疑を行います。発言の通告がありますので,これを許します。山中渡君。

 〔山中渡議員登壇(拍手)〕



◆(山中渡君) 私は,日本共産党京都市会議員団を代表して,提案されています京都市土地利用の調整に係るまちづくりに関する条例の制定について,いわゆるまちづくり条例について質問致します。

 本条例は,京都市の基本構想と基本計画に基づくまちづくりのため開発事業に市と市民の意見を反映させる手続を定めるものとしています。また構想段階の協議や市民参加が打ち出されていますが,実効性があるのかなど大きな疑問が残ります。また市民の期待にこたえるまちづくりを進めるうえでも本条例について時間を掛けた市民討議が必要と考えます。今,京都市は様々なまちづくりの課題を抱えています。京都ホテル,京都駅や京セラビルの出現に象徴されるように市街地の高さ規制緩和が大きく進みました。また職住一体のまちとして市民の暮らしが息づいていた都心では,バブル後中高層のマンション建設が相次ぎ,その環境が大きく脅かされています。更に本市の伊勢丹誘致をきっかけに大型店進出ラッシュが起こり市内の中小小売店と商店街の疲弊が大きく進みました。地域経済の落込みや地域コミュニティの崩壊など京都のまちを構成してきた根幹の所で危機が進行していると言えます。14の世界遺産に象徴されるように京都全体が日本と世界に誇るべき財産を抱えるまちです。1200年の歴史と伝統が息づき,商業,中小企業のまち京都の根幹部分の危機をどう認識するのか。また解決の方策をどう具体的に示すかなど,本市のまちづくりは他都市と比べても特別の課題があると考えます。まちづくり条例がこうした課題に真正面からこたえるものであってこそ京都の責任が果たせるのではないでしょうか。以上の視点を基本に以下提案されている条例について数点質問致します。

 第1に,まちづくり条例は,このままでは大型店の出店自由を促進し,中小小売店と商店街をますます脅かすことになる点です。提案されたまちづくり条例は,国の大店立地法や都市計画法の変更などいわゆるまちづくり三法と連動した条例です。また4月19日に京都市が市民意見募集という形で公表した望ましい商業集積のためのガイドプラン案と一体のものでもあります。この間,国は大型店出店自由の流れを一挙に進める立場から大店法廃止と大店立地法や都市計画の変更などまちづくり三法を成立させました。大型店の影響で本市の商店街が大きく疲弊し危機が進行していることは,大型店の店舗面積大幅カットを主張せざるを得ないところに追い込まれている本市の最近の状況からもこれ以上語る必要はないと思います。

 日本共産党京都市会議員団は,こうした現状を踏まえ本会議質問や商業振興のための提言で繰り返し京都にこれ以上の大型店は要らないとの立場を明確にすべしと求めてきました。今,本市で国と同様に大型店出店自由の誘導策を持ち込めば京都は一体どうなるのか。条例とリンクした商業集積プラン案が,商業調整から都市政策と環境の視点から商業施設の適正配置と商業振興を図るものに転換したものとしているとおり,プラン案に示されているのは,規制の全くない地域や2万平方という大規模施設誘導地域のゾーン設定をはじめ,市内の多くの地域で大型店誘導の上限を1,000から3,000平方メートルとするなど,これまでの商業施設設置要綱が400平方メートルとしていたことからすれば大きな後退ではあります。まさに大型店出店自由,大型店誘致プランです。これでどうして中小小売店や商店街の振興が図れるのですか。条例と商業集積ガイドプランがこのまま実行に移されるなら大型店対策を求める中小小売店や商店街関係者の方々の思いと大きく逆行するとお考えになりませんか。

 これまで本市は,中小小売店と商店街の占める比重は高く,まちの様々な発展を担ってきました。ところが中小小売店と商店街にこのような大きな危機が進行しているのに,そのうえに大型店出店自由の流れが本格化すれば京都のまちの特性が一層損なわれ京都の良さの崩壊が起こるだけではありませんか。市長いかがですか。現行からも大きく後退するプランを示しておいて中小小売店と商店街の振興の見通しなどとても期待できません。また大店立地法が求める環境対策とは,交通問題や騒音問題,ごみ問題の解決だけ。社会的にごく当たり前の対策しか求めていません。また都市政策の視点からというと聞こえはいいですが,その中身は高さ制限や容積率制限を緩めるもので,京都市にとって職住一体のまちの住環境破壊に拍車が掛かるだけです。

 第2は,市民参加や開発情報の公開についてです。条例案は事業者,行政,市民の協議や市民の意見の反映条例であることを強調しています。またガイドプラン案も同様に協議型まちづくりを進めることを強調しています。このように協議重視の条例とプランであるかのような体裁をとっていますが,本当に市民参加や協議が保証されるのでしょうか。また事業者の情報公開がどこまで期待できるのでしょうか。

 先ほど述べたように条例案とプラン案の全体は大型店出店自由化の京都版です。条例やプラン案で幾ら事業者,行政,市民の協議や市民参加,京都市の勧告制度を強調しても,先に規制緩和があるのでは協議も形式的にならざるを得ません。場合によっては市民参加の名の下に大型店誘致の流れに市民が乗せられる可能性もあります。例えば条例では設計等に着手する前の届出規定がありますが,どのような段階の情報が公開されるのか,計画変更の余地があるのかないのかでは市民参加の度合いは大きく変わってきますが,そうではありませんか。また,これまで本市の大規模開発は事前協議の段階の情報は全く公開されていません。例えば現在,京都駅南で松下興産の開発構想があります。京都市は協議中であることを過日の委員会で答弁されましたが,商業施設なのか業務施設なのか,またどのような規模なのか一切明らかにされていません。市民が全く知らない所で京都市と当事者間だけで事前協議を行っている。設計前であっても相当構想が練られた段階で構想が公表されたのでは市民参加の余地は極めて限られるのではありませんか。本市において,事業者の間で早い段階から情報公開の協力が得られるような環境にあるのですか,具体的にお示しください。

 第3に,本市の景観と住環境対策です。市会にはマンション建設による環境被害や景観壊しに対し対策を求める請願が尽きることなく出されています。都心ではバブル崩壊後に中高層マンションの建設ラッシュが起きるなど都心の住環境は年々悪化しています。国は都市計画法と建築基準法の緩和でこうした方向を一層促進させようとしていますが,本市の開発や中高層建築物による環境や景観破壊の実態,国の都市計画法や建築基準法の緩和推進の動向についてどのように認識されていますか。また俵屋問題など重要文化財周辺の環境,景観問題解決の効果ある対策は現在もないままです。京都におけるまちづくり条例の方向は,1200年の歴史と伝統に裏付けられた日本の顔京都にふさわしい対策ではないでしょうか。そして全市に高さ規制を設けた京都の良き伝統に立ち返ることではないでしょうか。過日の新聞に,金沢市長の国主導の都市計画を推し進めた結果,日本のまちは顔を失ってしまった。まちの良さを守っていくには住民が自分たちでルールを決められる仕組みが必要というコメントが紹介されていました。京都は日本の顔です。都心の中高層マンション乱立の規制と住環境保全,職住一体のまちの発展,商店街振興など京都固有の課題に真正面からこたえることこそ今のまちづくり条例,京都市民の求めるまちづくり条例があるのではないでしょうか。市長はそのようにお考えになりませんか,いかがですか。

 最後に,条例は2日前の本会議で提案されたばかりです。市民への周知も意見集約もないまま6月施行では市民不在も甚だしいと言わざるを得ません。京都のまちの歴史と特性を考えるなら,職住一体のまちと中小小売店と商店街を守る京都のルールを市民と共に時間を掛けて作ることではないでしょうか。条例制定に当たっても当然こうした仕組みの下で進めるべきです。金沢市長の言うように,市民が自分たちでルールを決められる仕組みがあってこそ市民参加も関係者の協議も生きたものになるのではないでしょうか,市長いかがですか。

 政令市の中には,まちづくり三法がもたらす影響を見極め落ち着いて決めようと実効性のある対策を目指している都市もあります。今急いで決めるのではなく市民的討議を重ね,市民参加でまちづくり条例を作り上げていくよう強く申し述べます。また付託の場合,詳細について更に審議を進めることを申し述べ,私の議案質問と致します。(拍手)



○議長(二之湯智君) 桝本市長。

 〔桝本市長登壇〕



◎市長(桝本頼兼君) 山中渡議員の御質問にお答え致します。

 いわゆるまちづくり条例についてでございますが,この条例は,地方分権がスタートしてまさに地方の力量が問われているこのときに,京都の力を発揮して市民や事業者の方々と手を携えて京都の個性を生かしたまちづくりを更に進めていくことができるものと考えております。今,京都におきましては工場の市外流出や閉鎖が相次ぎ,このまま放置すれば無秩序な土地利用転換により都市や地域に大きな影響を与えるおそれが生じているところでございます。このため,このような状況にならないように計画的な土地利用の誘導を図り望ましいまちづくりを推進するため,開発事業の土地利用の調整に関する手続を定めた条例を今市会に提案しているところでございます。今後におきましても市民の皆様とのパートナーシップのまちづくりの一層の推進に向けて取り組んで参りたいと考えております。

 以下,増田副市長及び局長が御答弁申し上げます。



○議長(二之湯智君) 増田副市長。

 〔増田副市長登壇〕



◎副市長(増田優一君) まちづくりに関する条例と商業集積ガイドプランの関係等につきましてお答え致します。ただ今桝本市長から御答弁申し上げましたとおり,本条例は構想段階での開発事業につきまして本市のまちづくりの方針に適合した良好なまちづくりの推進を図るため,市民,事業者,本市とが十分な協議を行う手続などを定めようとするものであり,また商業集積ガイドプランは,その際まちづくりの方針の重要な一つと位置付けられるものであり,本市における望ましい商業集積の指針としようとするものでございます。御案内のように大店法廃止後のまちづくり三法の下では,立地の可否そのものは都市計画にゆだねられ,現在の用途地域の制限の範囲内であれば大型店の立地が原則自由となってしまうことから,本ガイドプランを策定しようとするものでありまして,現在商業集積検討委員会におきます検討結果を踏まえるとともに,パブリックコメントにお掛け致しまして市民の皆様から御意見,御提案もいただき策定しようと準備しているものでございます。このように大店法廃止後の大型店の立地に関しましてガイドプランとまちづくりに関する条例という京都市独自の仕組みは,他の政令指定都市にはない先進的な取組でありまして,これらの取組によりまして無秩序な商業開発の抑制と地域を支える商店街の活性化により一層取り組んで参ります。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 西都市計画局長。

 〔西都市計画局長登壇〕



◎都市計画局長(西晴行君) 初めに本条例における情報の公開や市民参加についての御質問でございますが,本条例は,開発事業の構想段階での届出,開発の概要の公告縦覧,説明会の開催,意見書の提出,関係図書の閲覧など様々な場面での情報の公開や市民参加の手続を定めているところであります。

 次に,市民への周知等についてでございますが,本条例は,開発事業の土地利用の調整に関する手続条例であり,開発構想の届出や公開,協議をきっかけとして市民,事業者,本市が一緒になって京都らしいまちづくりを考える仕組みの一つになるものと考えております。したがいまして本条例の議会での御了解をいただきましたら,速やかに市民への周知を図るとともに具体的な開発構想に関する取組を積み重ねることによりこの仕組みが実効あるものとなるよう努めて参りたいと考えております。以上でございます。



○議長(二之湯智君) これをもって質疑を終結致します。本案は,建設消防委員会に付託致します。

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○議長(二之湯智君) 日程第14及び日程第15,議第96号京都市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例の制定について,ほか1件,以上2件を一括議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略のうえ,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認めます。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) 日程第16,議第98号京都市自転車等放置防止条例の一部を改正する条例の制定についてを議題と致します。

 本案は,建設消防委員会に付託致します。

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○議長(二之湯智君) 日程第17ないし日程第19,議第99号京都市東部クリーンセンター整備工事(3号焼却炉等整備工事)請負契約の締結について,ほか2件,以上3件を一括議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略のうえ,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認めます。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) 日程第20及び日程第21,議第102号市道路線の認定について,ほか1件,以上2件を一括議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略のうえ,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認めます。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) 日程第22,議第104号地方自治法第242条の2第1項第4号の規定による訴訟に係る費用の負担についてを議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略のうえ,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認めます。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) 日程第23,議第105号土地改良事業の計画の概要の策定についてを議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略のうえ,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認めます。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) 日程第24ないし日程第60,議第106号訴えの提起について,ほか36件,以上37件を一括議題と致します。

 お諮り致します。本案は,委員会付託を省略のうえ,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(二之湯智君) 御異議なしと認めます。よって本案は,原案のとおり可決されました。

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○議長(二之湯智君) これより一般質問を行います。発言の通告がありますので,これを許します。市政一般について,田中セツ子君。

 〔田中セツ子議員登壇(拍手)〕



◆(田中セツ子君) 私は,自由民主党市会議員団を代表致しまして,市政一般について市長並びに関係理事者に質問致します。限られた時間でございますので的確な御答弁をよろしくお願い申し上げます。

 予定の質問に入ります前に,去る5月9日から11日までの3日間で京都産業に予期せぬ事件が二つ起こりました。一つは左京区の寂光院本堂の火災,もう一つは大手呉服卸問屋丸勝の倒産であります。9日未明,左京区の寂光院本堂が突然の火災に見舞われ全焼致しました。寂光院があります大原周辺は京都有数の観光地であり,今回の本堂全焼は京都市の観光にとって大きな痛手であるだけではなく,周辺の土産物店や民宿などの業者の方々にとって死活問題であります。また和装繊維業界における地域の中核卸売企業の倒産は,卸売業には関連取引先が多いこともあり,和装繊維業界における多大な影響が心配されるところであります。こうした京都経済にとって厳しい事態が続けて起こったことに対しまして,京都市としてどのように対応されたのか,また今後されていくのか,まずお伺い致します。

 さて桝本市政2期目の執行体制についてお尋ね致します。桝本市長の1期目は,環境問題をはじめ本格的な少子高齢社会の進展,調和のとれた快適で魅力ある京都のまちづくりや区役所機能の強化など懸案であった大きな課題に取り組む体制を整備するため局の再編を中心とする抜本的な組織改革をしてこられました。3月8日の我が党の高橋泰一朗議員の代表質問で桝本市長は,平成12年度は,現行の組織体制についてその機能を十分に発揮させていく期間であるとの答弁がありました。桝本市長2期目は,1期目に整備した組織体制を十分に機能させ,160項目の公約を実現してその成果を市民に分かりやすく示し説明責任を果たす必要があります。

 桝本市長2期目の本格的なスタートに当たり,副市長人事に次いで平成12年度当初の役付職員の人事異動が4月1日付けで行われました。今回の人事では,積極性を評価の重点に置き,意欲のある若手を抜擢し女性の登用を増やしたいとの2期目の抱負どおりの人事でありました。今までは,局長になるにはおおむね部長級在級4年で昇任でしたが,今回の人事では2年ないし3年で局長に昇任の職員が2名ありましたし,部長でも課長級6年が対象でしたが,これも4年ないし5年で部長に昇任の職員が4名ありました。若い職員,女性職員がそれぞれ昇任され,とりわけ女性役付職員は昨年と比較いたしますと約2倍に増えております。こういった抜擢人事は職員のやる気を起こさせますし,市役所の活性化にもつながります。これは桝本市長の4年間の実績と自信であり評価致しますが,抜擢人事につきましては,偏ることなく公平で適材適所を最優先に心掛けていただくことを特にお願い致します。

 今年は,基本計画と区別計画を策定し,いよいよ京都市基本構想の目指す安らぎと華やぎのあるまちづくりを目指して桝本市政の本格的な取組がスタート致します。桝本市長は,再選後初の記者会見で,特に力を入れたい取組として介護保険制度の円滑な実施,京都経済の再生,市南部の都市開発の三つを挙げられています。2期目を担う執行体制について1期目の成果と反省を踏まえ,市長はどのように考えておられるのかお答えください。

 次に,市役所の庁舎は,桝本市政の目指す信頼とパートナーシップで市政を推進していく中核施設であります。広く市民に開かれた交流の場として市民が行き来し,また市政の総合的な情報を提供する機能を持っている所であります。その正面玄関を入った所に労働組合の掲示板が設置されております。何も知らない市民は,京都市の広報板と間違え市民に行政の混乱があるかのような歪曲された宣伝や市政に批判的な内容のポスターやビラなどを見て困惑しています。長年の労働組合との交渉の中での慣行とはいえ,現在では市民の納得を得られない因習は改めるべきであると思います。先の3月市会で我が党の高橋泰一朗議員からも,京都市職員労働組合の問題ある活動を具体的に指摘し,これを放置している理事者に徹底した態度を求めて参りました。理事者からは,我が党の指摘を十分踏まえて職員団体に対応していくとの答弁がありましたが,現状は何も変わっていません。そこで改めて毅然とした態度をとるよう求めたいと思います。

 もう1点,これまで市政に対する誤った情報や解釈などで市政を批判する記事が掲載されてきたねっとわーく京都という書籍が京都市役所の住所地から有償で発行されています。これなども市民から見れば何とも理解できないことであります。市政の方針が決まるまでは庁内で十分論議し,いったん決まれば市の職員が一体となって市政情報を正しく市民に伝えていくことは当然でありますし,市役所の住所地から発行されているということも腑に落ちないのであります。市民と行政が厚い信頼関係を築き,市民とのパートナーシップを着実に進めていくためにも,これらの点について毅然とした態度をとるべきだと思います。御所見をお伺い致します。

 次に,観光客5,000万人構想についてお伺い致します。今観光は,レジャー,余暇活動の中で中心的な位置を占めており,今後,自由時間のより一層の増加に伴い人々の観光への関心がますます高まっていくと考えられます。WTO,世界観光機関の資料によりますと,世界の国際観光客数は98年の6億3,000万人から2010年には10億人に達するだろうと言われています。観光関係者の雇用者数も97年の2億4,000万人から2006年には3億3,000万人に増大すると予測されています。このように旅行を支える観光産業は経済活動の中で大きな地位を占めるようになってきており,21世紀の基幹産業として新たな需要と雇用を創出できる観光産業への期待が大きく高まっております。そして観光地間の競争も国内のみならず国際的にも非常に激しくなってきています。こうした中で,国においてはウエルカムプラン21,訪日観光交流倍増計画を策定し,21世紀において我が国の経済を安定,発展させるには観光振興を積極的に推進するとともに観光産業を一つの重要な柱とする産業構造に転換し,観光立国づくりを目指すことが必要ということで年間400万人の訪日外国人客数を2005年を目途に倍増するため様々な施策を展開しています。また自治体においても観光立市,観光立県を掲げる自治体が非常に増えております。

 今日,観光都市を語る自治体がたくさんありますが,我が国の国際観光都市の老舗は京都であります。生活空間そのものが観光資源となっているというのが京都の特徴で,観光地間の競争が激しくなる中で観光振興のための新しいスポットを創出することも一方では欠かせません。地域の自然,歴史,文化資源を活用する地域ぐるみの観光地づくりと,観光客を迎える市民ぐるみの観光地づくりが大切であります。今,原点に立ち戻って京都は観光立市を市民と行政が一致団結して目標とすべきと考えます。基本構想が掲げる暮らしに安らぎ,まちに華やぎのある魅力ある都市づくりを進めるうえで,京都ならではの歴史的,文化的な資源を活用した観光振興は重要なかぎを握っており,新しい基本計画に明確に位置付け積極的な施策の推進が求められています。

 京都市の平成10年の観光調査年報によりますと,観光客がよく訪れる市内の観光地は,1番目に清水寺,2番目は京都駅ビル,その後,嵐山,銀閣寺,金閣寺と続きます。注目すべきは賛否がやかましく論じられた京都駅ビルが2番目に多い観光地に挙がっていることです。また京都に関する感想については,印象が良いのは1番目に風景,2番目に名所旧跡,3番目に自然とか文化財,雰囲気であります。印象が悪いのは,1番に交通で,2番目に道路,3番目に食事でありました。桝本市長は,年間5,000万人の観光客でにぎわう都市をつくっていこうと壮大な構想を打ち出されましたが,是非市長の実行力で達成されることを期待しております。そこで21世紀の京都の発展に向けて観光の果たす役割について市長の認識と5,000万人構想を実現するための具体策をお伺い致します。また年間観光客5,000万人の実現のためには民間レベルの集客施設の市内への積極的な誘致をはじめ,新しい観光名所の創出が不可欠であり,長い間の懸案でもあります。現在,整備に向けて取組が進められております国立京都迎賓館については,京都の本物の伝統的な産業と文化がしつらいやもてなしに生かされたすばらしい施設となるものであり,これを市民はもとより広く観光客にも見学してもらえる観光施設として京都観光の振興にもつながるものにしていくべきだと考えますが,御所見をお聞かせください。

 4月1日から介護保険制度がスタート致しました。もともと介護保険制度の導入は介護の社会化の実現にありました。女性に過重な犠牲を強いる家族介護,お年寄りが更に老いた高齢者を世話する老々介護をなくし,老後の支援を各世代が公平に負担する。そのためにはある程度の保険料や利用料を負担してもらうのが介護保険の趣旨であります。現在,保険料の負担は半年間は徴収しない。今年の10月から1年間は保険料を半額にするということで今は無料です。その意味では,まだ本格的な実施に向けての助走期間と言えます。保険料を支払うようになれば苦情が増えることも考えられますし,10月にはもう一つの山があると思います。しかし,苦情こそが介護保険をよくするための貴重な情報源でもあります。

 京都市におきましては,政令指定都市の中でも2番目に高齢化が進んでおり,介護が必要な期間の長期化や核家族化の進行による高齢者との同居率の低下,介護者の高齢化などの要因も相まって介護問題は市民の誰もが直面する大きな問題であります。また介護保険実施に向けて市民は大きな関心と期待を寄せてきたところであります。介護保険の円滑な導入に向けまして,介護サービス基盤の整備や制度導入の準備などに万全の体制で取り組んでこられたことは高く評価しているところであります。

 そこでお尋ね致しますが,介護保険制度の実施から1箇月半が経過しようとしている今,ケアプランの作成やサービス提供は円滑に行われているのでしょうか。この間の本市の取組や実施状況についてお聞かせください。また介護保険の要介護認定で自立と判定された高齢者や支援を必要とする高齢者等に対しては,住み慣れた地域で在宅生活を維持してもらうために高齢者保健福祉施策の充実が重要であり,介護保険サービスと併せて総合的に施策を提供していく必要があります。市長は,日ごろから福祉は後退させないと表明されてきたところですが,自立認定者対策等を含めた高齢者保健福祉全般についてどのように取り組まれているのか具体的にお聞かせください。

 次に,JR西大路駅周辺地区まちづくり構想についてお伺い致します。JR西大路駅周辺地区においては,これまで地元の市民や企業の皆さんと京都市が協力し合いながらこの地区のまちづくりの取組を展開してこられました。この取組は,身近な駅前の駐輪場問題を契機として,啓発ビラの配布や駅前周辺の清掃など可能なものから取組を始めるとともに,まちづくりシンポジウムや公開空地のワークショップの開催など市民,企業,行政の三者が知恵を出し合って進めてこられたものであります。これは憩いの広場の整備や西大路駅自転車駐車場の開設など具体的な地域整備となって大きな実を結ぶとともに,今後はこの地域の在り方やまちづくりの進め方などを取りまとめたまちづくり構想を作っていかれる予定だと聞いております。昨今,自分が住んでいるまちに関心を持ち,自分たちのまちを自分たちで良くしていこうという機運が盛り上がり,市内の色々な所でまちづくりの組織を立ち上げたり,まちづくりの運動が展開されています。

 私は,この西大路駅周辺地区のまちづくりについては,他のまちづくりには見られない大きな特徴が二つあると思っています。一つ目の特徴は,そこに住まいされている学区民の方とそこに活動している企業ワコールと,そして行政の三者が,それぞれの役割を認識する中で密接な連携を持ちながら取り組まれてきたことであります。そこに住んでおられる市民を中心とした熱心な活動と企業が地域における一市民であることを強く認識され,まちづくりに積極的に行動されたことが今回の成果につながった大きな原動力でまれな成功例であります。二つ目の特徴は,この地域が市街地西部で多くのものづくり産業の企業が集まる住工混在の地域であり,またものづくり都市京都の発展を担う地域であることです。この地域において企業と住民とが手を携えて地域の発展と住みよいまちづくりに取り組まれたことは,企業,工場の集積する南西部におけるまちづくりのすばらしい先例になるものであります。こうした例が後に続けば,南西部独自の個性あるまちづくりが期待され,ひいては南西部の今後の発展につながっていくのではないでしょうか。そこでこの度作られますまちづくり構想の進捗状況と今後の進め方の方向性はどのようなものなのか。また今後同様の地域,つまり住宅地と企業,工場が混在する地域においてどのようにこの事例を活用していかれるのかお尋ね致します。

 次に,京都における21世紀の情報インフラ整備についてお伺い致します。近年,情報技術革命という言葉がよく使われています。コンピュータと通信が融合したこの情報技術革命いわゆるIT革命は,私たちの住む社会に大きな衝撃を与えつつあります。情報技術革命によってインターネットと携帯電話が接続したiモードや証券の売買,ショッピング,電子通信など数多くの情報技術を生かした産業や商品,商取引が生まれてきていることがニュースなどで報道され注目されています。国が新経済対策として情報技術関連に大きな予算を付けたことで日本でも情報技術革命が驚くほどの速さで進んでいます。情報技術革命は,これから数年のうちに超高速で大容量の処理が可能となる通信インフラ大容量時代を迎えると言われています。そうなると企業であれ個人であれ,誰もがどこにいても同じ情報を手に入れることが可能となってきます。新たな情報手段がビジネスや生活を変えることは現代のアメリカ社会を見れば証明されています。日本でも銀行,商店,官庁,隣近所,そして家庭,職場などが情報技術によって結ばれ,生産から小売に至る商売関係のみならず,労働の性質や家族関係までも劇的に変えてしまうことでしょう。有識者によれば,通信インフラ大容量時代は中央集権から分散型の都市国家へと変化する。それは都市間の競争を生み,数多くの情報を発信できる都市が脚光を集め,優れた通信インフラを備え,制度的にも開かれた都市が発展すると指摘されています。

 そこで我が京都の21世紀をリードする都市基盤の通信インフラ整備の状況についてお尋ね致します。京都市が中核となり20年前に開発した洛西ニュータウンに洛西ケーブルビジョンがあります。洛西ケーブルビジョンは,全国でも非常に早い取組で,当時はさすが京都市と関係者から絶賛され注目を集めていました。その後,京都市では平成4年に情報網洛中洛外の構築が提案され,その後スポーツ,観光,生涯学習などに関する情報システムが整備され,映像文化情報システムの促進が図られてきました。平成7年には郵政省のテレトピア構想モデル地域の指定を受け,情報化事業を行う第三セクター事業者や民間事業者に対しましては無利子又は低利の融資等の優遇措置が適用されるようになってきました。また平成9年には高度情報化推進のための京都市行動計画,情報新世紀京都21が策定され,市役所内のイントラネット化や京都地域の情報化に向けて様々な取組がなされてきています。例えば京都市情報館,これには休日に開業している病院などがインターネットで検索できますし,見ごろな観光地,地下鉄や市バスの時刻表なども検索できます。これが他都市に先駆けて京都では携帯電話でも見られるようになってきており,市民に大変喜ばれています。

 このように情報化については先進的な取組がなされてきていると聞いておりますが,一方では都市基盤の通信インフラの整備状況はまだまだ不十分であるとの声も聞いています。例えば洛西ケーブルビジョンは,地域住民や関係者の20年にわたる努力の結晶ですが,この分野での技術革新は目覚ましく,施設の改善等に関係者は苦労されたようであります。現在は,スタート時よりも地域住民の理解で電波などを送る伝送路などが一部地域を除き多くのケーブルテレビ局とようやく同じ水準に近付いていると聞いております。このような地域住民や関係者の努力は無にすべきではありません。次世代のためにも現時点までに出来上がっている施設などを有効に活用し,発展させ,将来性を加味した広域化,高度化インフラ情報通信基盤にグレードアップし,地域だけではなく京都市全体の21世紀活性化の起爆剤にしてはどうでしようか。そのために例えば少額でも公社名義から市名義に株式を振り替えて第三セクター化し,国の新世代地域ケーブルテレビ施設整備事業による補助金を導入し活用していくことも多様な選択肢の一つだと思います。

 京都市民のパソコンの所有率は,全国的に見ても上位にあると言われています。また京都は学生のまち,有識者の多いまちであり,ベンチャー企業のまちでもあります。このようなまちの特性を生かし,地下鉄西伸問題,京都大学洛西移転を含め,将来を見据えて地域住民の多様な声を聴きながら情報通信のインフラの整備に計画的に取り組み,京都の活性化と21世紀のまちづくりを進めていくべきだと考えています。情報インフラ整備の遅れによって京都の産業をはじめ文化の振興,福祉の分野など様々な方面で影響が出てくることを大変危惧しています。現在京都市では,高度情報化を目指し平成12年度を期限とする行動計画によって,みやびじょん,洛西ケーブルビジョンなどの通信基盤の整備を支援するとしていますが,ますます加速する情報技術革命の中で洛西ケーブルビジョンに関する私の提案も含め,今後の京都における21世紀の情報のインフラ整備についてどのように考えているのかお伺い致します。

 最後に,終結を迎えようとしている同和行政についてお尋ね致します。市長はこれまで同和行政の終結に関しては,特別施策としての同和対策事業については法期限である平成13年度末にそのすべてを終了し同和行政を終結させると述べておられます。現にこれまでにもリーダーシップを遺憾なく発揮され,同和行政の見直し,改革を着実に推進し目覚ましい成果をもたらしてこられたことについては我々は大いに評価しているところであります。その平成13年度末まで残された期間は目前に迫ってきており,同和行政の終結と今後の展望と実現に向けた決意をお伺い致します。

 まず一つ目は,選考採用についてであります。同和地区住民を京都市職員として試験ではなく選考によって優先的に採用するといういわゆる雇用という制度があります。昨今の不況の折,公務員志向が非常に高まっている中で,市民には理解し難いこの制度を続けることは同和問題解決に向けた取組にとってマイナスのイメージを生み出すことになります。これまでの市長答弁では,今後はこの選考採用については平成13年度末で廃止すべく取り組んでいると答弁されていますが,今一度,廃止に向けての決意とお考えをお聞かせください。

 次に,隣保館等の公共施設の利用についてであります。今日,市民の文化,スポーツに対する関心が高まっているものの,利用できる施設が少ないという状況があります。そうした中で,同和地区においては隣保館や屋内体育施設等の施設が設置されておりますが,いまだに地区住民に利用者を限定したものになっており,周辺の住民の方々にすれば,身近に施設がありながら利用できないという話も聞いております。こうした状況は,交流を促進し同和問題の解決を図っていくという京都市の考え方からも早期に改善していくべきではないでしょうか。現在の取組状況と今後の展望をお示しください。

 次に,同和問題の解決に向けて残された課題についてであります。市民の人権尊重の意識が高まってきているとはいえ,同和問題に対する理解はまだまだ不十分なものがあり,大阪の興信所による身元調査事件を持ち出すまでもなく許し難い人権侵害の実態があるのもまた事実であります。同和行政を終結し,これまでの特別施策によってではなく一般施策によって今後は取り組むということですが,将来にわたり良好な住環境の中で子供からお年寄りまでの多様な世代が安心して住み続けられるようにするために市長はどのように考えておられるのでしょうか,同和問題の解決に向けての取組についてお答えください。

 以上で私の質問を終わります。御清聴誠にありがとうございました。(拍手)



○議長(二之湯智君) 桝本市長。

 〔桝本市長登壇〕



◎市長(桝本頼兼君) 田中セツ子議員の御質問にお答え致します。

 まず寂光院本堂の火災に対し,関係者の皆様方に心から御見舞い申し上げます。我が国の貴重な財産である寂光院本堂の火災並びに本市の基幹産業である繊維産業を支えてきた大手和装卸売企業の倒産は,京都市にとりまして誠に大きな打撃でありますとともに関連業界に与える影響を大変危惧致しているところでございます。そのため寂光院につきましては,即刻職員を現地に派遣し大原観光保勝会をはじめとする地元の方々から現状をお聴きするなど状況の把握に努めているところであり,可能な限りの支援策を打ち出したく,今後の対応を地元の皆様方と協議していくことと致しております。一方,文化財を保有する社寺等の関係者に対しましても自主防災管理指導の強化を図ったところであり,近隣協力体制づくりを含め一層の防火,防災指導を推進して参ります。

 次に,和装業界における大型倒産につきましては,連鎖倒産や業界全体の信用低下を招かないよう京都府,業界団体,金融機関等と緊急対策を協議し,国などに対しより一層の配慮と協力を要請するとともに,各関係機関における経営相談窓口体制の強化を確認したところでございます。今後とも地元関係者及び関係機関と十分に連携し,京都経済への影響を最小限に抑えられるよう万全を期して参ります。

 次に,私の2期目のスタートに当たっての執行体制についてでございます。まず1期目の4年間につきましては,元気な京都の実現を目指し五つの京都元気策を柱とする216の事業を推進して参りました。この間,市民の皆様の温かい御支援と市会の先生方の御理解,御協力並びにやる気と情熱のある多くの職員の奮闘によって財政基盤が極めて脆弱であるにもかかわらず,市民に上質で満足度の高いサービスを提供するとともに,21世紀へ一丸となって立ち向かえる体制を整えることができたと考えております。今年度からは,これまでの4年間を踏まえ,昨年の11月市会において全会一致で御議決いただいた新しい京都市基本構想に掲げる安らぎと華やぎのあるまちづくりを目指して,私が市民の皆様にお約束した160の事業を着実に推進して参る決意でございます。

 そこで2期目におきましては,執行体制をより強固にすることが肝要であることから,職員が意欲を持って仕事に取り組めるよう,また市政の方針を理解しそれに結集することができるようめり張りのある人事異動を行ったところでございます。具体的には,第1に重要事業への重点配置,第2に庁内にみずみずしい気風がみなぎるような新鮮な人事,第3にオール京都市が一体となる人事でございます。この方針に基づき,従来のルールにとらわれない若手職員の抜擢や女性職員の積極登用などに努めました。今後とも仕事に対する熱意と能力のある職員を公平かつ積極的に登用することにより磐石の執行体制を確立し,私のリーダーシップの下,光り輝く千年新都を創造するための取組を強力に推進して参ります。

 京都の発展に向けて観光の果たす役割についてでございますが,お説のとおり観光は国際的な視野から見ても今後大きく拡大成長する分野であり,経済の活性化はもとより文化力の向上,まちづくりの推進などにも大きく貢献するものでございます。私は,この観光こそが21世紀の京都を牽引する重要な役割を果たすものであるとの認識の下に入洛観光客5,000万人構想を提唱致しました。そこであらゆる行政分野に観光の視点を採り入れた施策の推進を図るため,私が先頭となって全庁体制の組織を6月に発足させるとともに,京阪神などの周辺と連携した広域観光の推進,海外からの観光客誘致,若い人たちにも魅力的な観光資源の創出,IT,情報技術の積極的な活用など具体的な施策,事業を体系化した戦略的な推進計画を年内に策定して参ります。今後とも市会の先生方,京都市観光協会や市民,事業者,関係団体の皆様方と力を合わせて住んでよし,訪ねてよしの京都のまちづくりに全力を挙げて参ります。

 次に,介護保険制度についてでございますが,この制度は,本格的な長寿社会に対応した新しい社会保障制度構築の第一歩となるものであります。私は,介護保険制度の円滑な導入なくしては今後の保健福祉施策の展望はあり得ないとの認識の下に,これまでから介護サービスの基盤整備をはじめ本市独自に自立と認定された方に対する生活支援施策を実施するなど万全を期して参りました。こうした高齢者保健福祉施策の充実に取り組んできた実績と要介護認定や介護サービス計画の作成など保健,医療,福祉関係者の皆様の準備段階からの御尽力もあり,本市の介護保険制度は順調にスタートすることができたと認識致しております。50年に一度と言われる大きな制度の実施に当たり,すべてのお年寄りが安心して生き生きと暮らせるまちづくりを目指し,今後とも制度の円滑な運営に全力を挙げて取り組んで参る所存でございます。

 次に,高齢者保健福祉施策全般についてでございます。私は,高齢者の方々が住み慣れた地域で生き生きと健やかに暮らしていただくためには,介護保険制度の円滑な運営とともに介護保険の給付対象とならない高齢者の保健福祉施策全体を充実させていくことが極めて重要であると考えております。このため今年度におきましては,新たな事業として介護保険の自立認定者に対する生活支援サービスを実施するほか,要援護高齢者対策として配食サービスの充実,介護されている家族への介護用品や介護者激励金の支給,緊急通報システム事業,入浴サービスの実施など,また生きがい対策として敬老乗車証の交付,老人クラブに対する助成,老人福祉センターの運営費補助など高齢者や家族に対するきめ細かな多彩な保健福祉政策を積極的に実施して参っております。今後とも高齢者の方々が健やかで安心して暮らしていただけるよう,また長生きすることを誰もが喜び合える豊かで活力のある長寿社会の実現に向けて努力して参ります。

 技能労務職への選考採用につきましては,このことが同和地区住民の経済的基盤の確立に果たしてきた役割には大きいものがございましたが,同和問題を解決する今日的な視点からはできる限り速やかに廃止すべきであると考えております。そのため,ここ数年その採用総数自体を大きく減らす中で1次公募比率を拡大するとともに,より公務員としての能力と適性を備えた人材を採用するよう選考方法に改善を加えて参りました。今後につきましても,これまでから申し上げておりますとおり法的措置が講じられる経過期間の期限である平成13年度末をもって,いわゆる雇用を終了しすべて一般公募と致します。

 次に,同和問題の解決に向けた取組についてのお尋ねでございます。平成13年度末には特別施策としての同和対策事業を完了し,京都市の同和行政は終結致します。しかしながら,御指摘のとおり今なお結婚,就職時における身元調査などの人権侵害の実態がございます。また同和地区におきましては,若年,壮年層の地区外への流出,これに伴う高齢化の急速な進展や地域コミュニティ機能の低下,大学進学率の格差,更には住宅の老朽化に伴う建替えなどの課題が存在しております。これらの諸課題につきましては,女性,高齢者,障害のある方,外国人などの人権問題の解決のための取組と同様に,広く市民を対象とする保健福祉や教育,啓発,まちづくりなどの一般施策により解決を図り,同和問題の解決すなわち社会正義の実現を目指して積極的に取り組んで参ります。目前に迫った21世紀は人権の世紀と言われておりますが,私は,市政のあらゆる分野において人権尊重を基盤とした施策を推進し,21世紀が真に人権の世紀となるよう全力を尽くして参る決意でございます。

 以下,副市長及び局長が御答弁申し上げます。



○議長(二之湯智君) 中谷副市長。

 〔中谷副市長登壇〕



◎副市長(中谷佑一君) まず正面玄関の掲示版についてでございますが,正面玄関周辺は,市民の方に親しまれる雰囲気と市役所の顔としての象徴性を有するとともに来庁者の利便性を十分満たせる機能を併せ持つことが必要であると考えております。このため市民待合コーナーの設置など順次整備を進めて,これからも市民ニーズにこたえるべくより一層の充実を図って参りたいと考えております。職員団体の掲示板につきましては,当初庁内におけるビラやポスターの貼付に関し種々の混乱が生じたため,労使双方で協議のうえ設置を承諾した経過がございます。しかしながら,現時点においては御指摘のとおり正面玄関周辺は市民サービスや利便性の向上のために必要な場所であると考えており,現在職員団体に対し正面玄関の掲示板の移設について折衝を行っているところでございます。

 次に,信頼の市政の推進であります。行政と市民とのパートナーシップを進め,信頼の市政を築き,市民の目線に立った市政運営と市民サービスの向上を図るためには職員相互の闊達な議論や建設的な意見の交換が重要なことであると考えております。しかしながら,市の方針が一度定まった以上は,その方針に従って職務を遂行するのが公務員としての責務であり民主主義のルールであります。こうした基本的なルールに反する職員の言動があるとすれば,それに対しては毅然とした態度で臨んで参らねばならないと考えております。御指摘の書籍につきましては,これまでの経過の中で京都市役所内という表記が削除されたことや電話番号が市役所外に変更されているなど一定の改善が行われて参りましたが,更に市民の誤解を招くことのないよう今後とも必要な対応を行って参ります。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 増田副市長。

 〔増田副市長登壇〕



◎副市長(増田優一君) まず西大路駅周辺地区まちづくり構想についてでございますが,本地区のまちづくりでは,先生御指摘のとおり駐輪場の設置など住民,企業,行政が一体となり,地域の課題解決に継続的に取り組み成果を挙げて参りました。これを踏まえ5月下旬には本地区のまちづくり構想を策定し発表することと致しております。今後は,構想の実現に向けまして本市が取り組むべき課題の解決に努めますとともに,地域の皆様の主体的なまちづくり活動に対し様々な支援をして参りたいと考えております。また西大路地区のまちづくりの成果を南西部地域を含めた住宅地と企業や工場が共存する地域に広く活用できるよう取り組んで参ります。

 次に,情報通信インフラ整備についてでございますが,情報技術革命が急激に進む中,本市におきましてもこの流れに機敏に対応していくことが強く求められており,21世紀の都市基盤においては地域の情報化のより一層の推進が喫緊の課題となっております。こうした中,本年度は第1次高度情報化推進のための京都市行動計画の成果を踏まえた第2次の行動計画を策定することと致しておりまして,この計画の中で有線の通信回線,CATV次世代移動通信などの活用の検討を進め,情報インフラ整備の考え方を明確にしたうえで民間の通信事業者との緊密な連携の下,取組を進めて参ります。なお御指摘のみやびじょん,洛西ケーブルビジョンの活用につきましても,この計画の中で研究を続けて参りたいと考えております。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 星川総合企画局長。

 〔星川総合企画局長登壇〕



◎総合企画局長(星川茂一君) 国立京都迎賓館の観光振興に果たす役割についてお答え致します。御指摘のありましたように国立京都迎賓館は,京都に蓄積されました伝統的な産業文化がしつらいともてなしに生かされた平成の日本を代表する和風建築として国内外から注目を浴びるものと確信致しております。昭和49年に国の迎賓施設として開設されました赤坂迎賓館の一般公開におきましても毎年全国から多数の参観者が訪れております。国立京都迎賓館につきましては,地元の利用基準などがまだ定まっておりませんが,21世紀の新しい京都の観光資源として,一般公開のみならず閣議了解でも認められております地元利用を通じてより多くの市民や観光客の方々に親しんでいただける京都の伝統文化のシンボル施設となるよう京都府や京都商工会議所などと共に引き続き国との協議を進めて参ります。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 中野文化市民局長。

 〔中野文化市民局長登壇〕



◎文化市民局長(中野代志男君) 隣保館等の公共施設の利用についての御質問でございますが,これらの施設におきましては,共に生きる地域社会を形成するといういわゆる交流と共生の視点から現在取組を進めているところでございます。平成10年度からは地域に開かれたコミュニティセンターを目指しまして周辺地域住民との共同利用の促進にも広く取り組んでおり,現在周辺地区住民を含む利用の件数は全体の26パーセントに上っております。御指摘の地域住民の方々の文化やスポーツによる利用につきましては,地区施設としての長年の経過もありますが,今後同和地区内外の住民の理解を得ながら地域交流促進事業による交流の広がりと共に段階的に進めて参りたいと考えております。以上でございます。

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○議長(二之湯智君) 次に,市政一般について,橋村芳和君に発言を許します。橋村君。

 〔橋村芳和議員登壇(拍手)〕



◆(橋村芳和君) 時は今,西暦2000年であります。21世紀に持っていくもの,20世紀に置いていくものをしっかりと吟味し着実に実行に移す,そんな大切な1年もはや折返し点を迎えました。確実に迫り来る21世紀の大きな足音に促され,私は,自由民主党京都市会議員団を代表するとともに,新しい時代の京都を担っていく責任ある世代の一人と致しまして市長並びに関係理事者に質問を行います。21世紀の扉を力強く押し開くような答弁を期待致します。

 まず初めに,最近市長がよくお使いになる千年新都という新しい言葉についてお尋ね致します。市民しんぶん4月1日号の見出しに,千年新都創造に向けた確かな一歩という言葉が大きく掲げられました。千年の歴史と文化を誇る京都市が世界中の都市に先駆けて光り輝く新しい千年の都,千年新都として発展して参りますよう確かな一歩を築いて参りますと述べられております。

 市長はこれまで,元気という市民にも非常に分かりやすい言葉をまちづくりのキーワードに使ってこられました。もっと元気に・京都アクションプランはその代表的なものであります。これで市民は桝本市政の目指す目標を明確に理解することができたと思います。京都には,1000年を超える長きにわたる悠久の歴史と文化が現在も息づいております。京都のまちづくりを進めるに当たっては,こうした歴史と文化を踏まえることが極めて重要であります。また,折しもミレニアム,千年紀という歴史的な節目が桝本市政の2期目のスタートに当たり,千年新都という言葉が時宜を得たものであると私も賛同致しております。しかしながら,市民にとってはこれまでの元気都市という表現に比べると今一つ具体的なイメージが湧きにくいのではないかと思います。そこで千年新都という言葉はどういう趣旨なのか,その目指すものは何であるのか,千年新都に込められた市長の意図するところを市民の皆さんに分かりやすく語っていただきたいと思います。

 21世紀の幕開け記念事業として大晦日に五山の送り火を実施することが既に発表され話題になっております。送り火が8月のお盆以外に点火されるのは疏水の通水式など過去に6回あり,最近では昭和10年に室戸台風による木の霊を弔う目的で点火されております。しかし五山すべてに点火されるのは歴史上初めての快挙であります。地元保存会の御決断に市民の一人として深く感謝するものであります。また同時に市役所周辺では鞍馬の火祭など火の祭典や灯路祭など多彩なイベントが企画されておりますが,幅広い市民参加を促すことによりこれらの事業が盛り上がるよう取り組んでいただきたいと思います。要望致しておきます。

 また21世紀の幕開けにいわゆる21世紀宣言を行うと聞いております。本市は,これまでにも昭和53年の世界文化自由都市宣言をはじめ幾つかの宣言を行って参りました。市会においては昭和58年の非核,平和都市宣言,最近では世界の相互理解と平和への貢献を担う決意を表明した平安宣言,市民の手による市民自治宣言があります。今回,歴史的な節目に当たり新たなる宣言を世界に向けて発信することは非常に価値あることだと私も共鳴致しております。そこでお尋ね致します。この宣言の基調となる理念はどのようなものでありますか。またどのような手順で起草されどのような手法によって発信されるのでしょうか。これまでの宣言との位置付けはどうなりますかお伺い致します。宣言となると格調の高さにとらわれてしまいがちでありますが,分かりやすい言葉で幅広い世代に理解してもらい,世界の人々からも共感をもって迎え入れられるようなものにしていただきたいと要望致しておきます。

 次に,地方分権の推進の取組についてお尋ね致します。明治維新,戦後改革に次ぐ第3の改革と言われる地方分権は,この4月に地方分権推進一括法が施行されたことにより国と地方自治体との関係が対等のものとなりました。顧みれば,平成7年12月に本市会において地方分権の推進に関する意見書を提出して以来,長年の要望活動が実ったことは誠に喜ばしい限りであります。地方分権の推進は,地方自治体の在り方を根底から変え得るエネルギーを持っております。これまでは国が用意したメニューから自分の身の丈に合ったものを選択する能力があれば曲がりなりにもまちづくりを進めることが可能でありました。しかし,今後は自らの頭で考え,自らの手で作り,自らの足で立たなければならなくなります。そうした中,いわゆるまちづくり三法が制定され,本年6月からはその一つである大規模小売店舗立地法が施行されることになりました。法の運用主体も大店法では国,府であったものが立地法では本市に移り,大型店の立地に伴って生じる周辺環境への影響を緩和するための対応を図ることになります。地域に密着した商業の振興を図りながら望ましい商業集積を実現し,まちの魅力を高めるためには創意と工夫ある取組が求められます。京都市においては,今後新しい法体系の下,主体性を持ってどのように取り組まれるのかまずお尋ね致します。

 また,地方分権を推進していくうえで残された大きな課題が地方税財源の拡充であります。この問題に関して最も大きな話題となっているのは東京都の外形標準課税であります。これに対する市民やマスコミの評価は高いものがあります。この方式は東京都だけが増収となり,東京都以外の自治体,特に政令指定都市では税収入の減等の影響を受けることには余り触れられておりません。このことはもっと明らかにしていかなければならないと思います。本市では,これまでから他の指定都市と共同して,いわゆる青本要望を行っておりますが,国,地方を通じた財政状況の悪化の中で大きな改革には至っておりません。事務,権限の移譲とそれに伴う税財源の移譲は当然一対のものであると考えます。現状をしっかりと認識し税財源の確保充実を図る取組を強化すべきであります。国への要望も大事でありますが,法定外普通税の許可制度から事前協議制への移行や法定外目的税の創設など課税自主権を拡充する今回の措置に対する取組も重要であると考えておりますが,市としての考えをお聞かせください。

 我が党は,地方分権時代にしっかりと対応し大都市が抱える特有の課題についての取組を更に強化するため,先日,政令指定都市議員連絡協議会を設立致しました。政令指定都市の明日を切り開くため全力を挙げることを改めてここに表明致しておきます。

 次に,南部開発についてお伺い致します。先般の市長選挙でも大きな争点となりました。この南部地域には,高度集積地区をはじめ水垂の跡地利用,京都高速道路の促進,地下鉄の竹田駅からの延伸,立ち消えてしまった洛南新都市のその後の取組,市庁舎の建替えの問題,旧伏見市街地の活性化,また移転を伴う伏見区役所の総合庁舎化など多くのプロジェクトや課題が混在致しております。こうしたことから南部開発は小手先で行うことなく,21世紀をしっかりと見据えた大胆な発想で取り組むことが大切であると常々指摘して参りました。事業主体が国,府,市と多岐にわたり,市においても推進する局が異なり縦割り行政の弊害を感じますとともに,企業や住民との連携が求められることから,このばらばらに推移している事業をしっかり統括することが重要であります。

 南部開発には21世紀の京都の命運が懸かっていると言っても過言ではありません。京都市がリーダーシップを発揮して強力な執行体制をしくことが急務であると考えますが,今後どのように取り組んでいかれるのかお答えください。

 また,私の昨年9月の市会の質問で,市長の南部開発に対する御決意をお聞かせ願いましたところ,市長は,是非とも南部地域を21世紀におけるニュー京都として創造して参りたいと考えておりますとお答えいただきました。市長は,今後ともこの地域をニュー京都という言葉で表現されていかれるのか併せてお伺い致します。

 次に,高度集積地区についてであります。平成10年に策定された整備ガイドプランに基づき,本年3月に都市づくりの実践の核となる推進協議会が設立され大きく動き出しました。続いて4月には高度集積地区土地利用誘導プランが策定され,油小路沿道を拠点形成地区とする。そして良好な民間プロジェクトに対しては都市計画等にかかわる規制緩和を機動的に行うことなどが盛り込まれておりますが,企業の誘導について現状と見通しをお答えください。

 また,元気な未来を開く新京都フロントシティの創造を目指し,住民,企業,行政のパートナーシップが強く求められております。そうしたところ高度集積地区という名称にどうも親しみにくいものを感じます。この地区が目指す姿も徐々に見え始めたところでありますので,広くその名称を公募してはいかがでしょうか。先般も京都南大橋が公募で決定されました。全国から多くの応募がありました。古い京都の良さばかりでなく,新しい京都の魅力を全国にアピールする良い方法であると考えますので提案致しておきます。ちなみに私は,21世紀の新しい活力を生み出すこの地域を千年南都あるいは平成夢新都と呼んではどうかと考えているところであります。

 21世紀は環境の世紀とも言われております。私たちは,環境という視点からあらゆる面で社会の仕組みを考え,新しい社会システムを作っていく必要に迫られております。今や持続可能な循環型社会を築くことは時代の潮流となり,音を立てて動き出しております。そうしたことを認識し,本市の環境に対する取組についてお伺い致します。まず初めに,京都議定書の早期発効に関する取組であります。地球温暖化防止京都会議において,京都の名が冠された京都議定書が採択され地球環境京都宣言を世界に向けて発信したことは京都の誇りとするところであります。今年に入り,4月にG8環境大臣会合が大津市で開催され京都議定書の早期発効を確認する共同宣言が採択されました。続く宮崎市での太平洋・島サミットの環境声明でも京都議定書の速やかな発効を目指すことが盛り込まれました。こうした時代の要請に,COP3を開催した都市として課せられた責務にしっかりとこたえていかなければなりません。7月には九州・沖縄サミット,2002年にはリオ+10地球サミットも開催されます。京都市として議定書の早期発効に向けて今後どのように取り組んでいかれるのかお答えください。

 次に,ディーゼル車対策の取組についてであります。東京都が都内ではディーゼル車に対して乗らない,売らない,買わない,いわゆるディーゼル車NO作戦を打ち出し,浄化装置の装着を義務付ける条例を施行する取組を進めていることが大きな話題となっております。そうした中,この5月10日に京都市をはじめとする京阪神の六つの府県市が連名でディーゼル自動車対策推進に関する要望を行いました。国に対しては規制の強化を,石油連盟,日本自動車工業会に対しては協力を求める内容となっております。これは1月の尼崎公害訴訟の判決において浮遊粒子状物質SPM中のディーゼル排気微粒子DEPが気管支喘息の原因と認められ,一定濃度を超えるSPMの排出差止め請求権が認められたことにより一層の自動車排出ガス対策の取組を求められたことが大きな弾みとなっております。そこでお尋ね致します。今回の要望を踏まえ,今後ディーゼル自動車対策に本市としてどのような取組をされようとしていますかお答えください。

 本市では,地球環境京都宣言の精神にのっとり京都を挙げて様々な取組が進められてきました。また先日は,我が党の内海議員,加地議員の呼び掛けによりまして地方議員で組織する日本環境議員の会が京都市で研修を開催致しました。その際にも多くの議員から,京都議定書のCO2 削減目標が日本が6パーセントであるのに対して京都市では10パーセントの数値を掲げ,地球温暖化対策地域推進計画の策定や京のアジェンダ21フォーラムの積極的な取組が高く評価されたところであります。環境先進都市京都の名を全国にアピールすることができました。また最近では,京都市地域新エネルギービジョン,政令指定都市では最初の策定となる新京都市役所エコオフィスプランなどを発表され積極的な取組を推進されているところであります。市民においても一人一人の生活や社会の在り方を見直す機運が高まり,多くの人々が行動に立ち上がり,その輪は次第に広がりを見せて着実に成果を挙げつつあります。他都市に先駆けて今後更に取り組まれようとしている環境施策についてお答えください。

 次に,交通事業についてお尋ね致します。市バスを取り巻く状況は年々厳しさを増しております。長引く景気の低迷等の影響によって旅客数が大きく減り,運賃収入が大幅に落ち込み莫大な赤字を抱えております。そうした中,来年には乗合バス事業の参入規制が廃止され民営バスも自由に事業参入できるようになります。すなわち公営,民営の区別なくサービス競争,価格競争が待ち受けております。本市交通事業を取り巻く経営状況は一層厳しさを増すものと予想されます。いよいよ規制緩和という名の平成の黒船が来襲するのであります。その前触れともいうべきMKバスに対しては,この4月から循環100円バスで対抗し幸いにして事なきを得ましたが,今後とも予断は許しません。交通局では,京都市交通事業経営健全化プログラム21を実施し,市民の足である市バスを維持していくために人件費の徹底した削減をはじめとする種々の取組をされております。しかし,これはあくまでも経営体質の改善を図る内なる努力にすぎないのであります。規制緩和の到来に際し,公営事業が生き残るためには新たな戦略が必要であると考えます。事業は人なりと申します。新しく就任された管理者から力強い決意と方策をお示しください。

 地下鉄東西線の西への延伸については,当面二条天神川までの区間について平成19年度中の開通を目指すこととして具体化に向け運輸省との協議を進められております。二条駅周辺の道路整備をはじめ多くの課題が山積致しておりますが,一日も早い洛西ニュータウンまでの延伸を望む市民の期待にこたえるためしっかりと取り組んでいただくことを要望しておきます。

 またこの西への延伸の成否は,今着工している醍醐から六地蔵への建設工事に大きく左右されるものであると考えます。私は,久しぶりに京都市高速鉄道東西線建設史を読み返しておりますと,東西線の建設に際して経費が膨張し,工期が遅れ,その挽回のために幾つかの事故が発生したことを思い出しました。市の財政を圧迫する地下鉄問題のために臨時市会が開かれ多くの議論が交わされました。今振り返りましても,その発覚が余りにも突然であったために多くの市民からの市政に対する不信の声が上がったこと等を記憶致しております。賢者は歴史に学ぶと申します。前回の過ちから大きな教訓を学び,万全の執行体制で必ずやり切るという決意の下,臨んでいただきたいと思います。先般の市会において,用地買収,沿道対策について順調な滑り出しをしていると聞いておりますが,あえて確認のためにお尋ねしたいと思います。開業目標の平成16年秋には開業できますか。建設費712億円で完成できますか。安全管理体制は万全でありますかお答え願います。

 私の地元では,京都市醍醐団地総合再生事業が進み,まちが大きく生まれ変わろうと致しております。その中核となる施設がパセオ・ダイゴローであります。心配されておりました東館が平和堂を核とした商業施設に決定,着工されておりますが,地元では,もっと文化的な施設を期待していたのに,あるいは醍醐の拠点どころか通過駅になってしまうのではという声が多く寄せられております。私も当初の計画,理念から大きくずれてしまったことを残念に思う一人であります。先般の市会でも出資義務を果たせない長谷工の問題,市の土地への20年間の定期借地権の設定,オーバーストア気味の近隣への影響等に関して指摘がなされております。またこの平和堂の建設は西館にも大きな影響を与えます。東館と西館が競合関係に立つことにより,業種業態によっては西館テナントの退店,移転が発生することも予想されます。それに伴い敷金の返還問題,更にそれに加えて移転費用の負担の問題,保証金の返還等の問題も発生するおそれがあります。また西館のリニューアルの必要性が生じて参ります。このように平和堂の今回の東館建設には,西館の存続,繁栄に必ずしもプラスに働くとは思えない面を多く含んでいるのであります。京都市も出資しているいわゆる第三セクターの京都醍醐センターの経営にどのような影響が出ると予測されているのか,その対策をどう講じようとされているのかお聞かせください。

 先般の市会でもゼスト御池に関して大きな議論がありました。安易な買取りに対して与党共同で付帯決議を行いました。京都市の第三セクターに対する甘さが指摘されたところでありますが,今後,京都市が負うべき責任は責任としてしっかりと果たしていただきたいと思います。かつて地下鉄東西線の建設の際に大きく期待された二条,御池,三条,山科,そしてこの醍醐,いわゆる地下鉄関連5大事業が振るうことなく,逆に京都市財政を脅かしつつあります。京都市に都市計画局あって都市計画なしと後世の人々からそしりを受けることのないよう京都市経済の発展に寄与できる先見性に富んだ取組を進めていただきたいと思います。市長が千年新都という雄大なビジョンを描き夢を語られる一方において,その夢への道筋をしっかりと指し示す計画,そして何よりもその計画を着実に実行していく執行体制の確立が大切であります。大いなる奮起を強く期待致しまして私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(二之湯智君) 桝本市長。

 〔桝本市長登壇〕



◎市長(桝本頼兼君) 橋村芳和議員の御質問にお答え致します。

 まず千年新都についてでございますが,私は,146万人の京都市民の暮らしを預かる京都市長に就任して以来,京都は世界の京都として光り輝くまちであり続けたいと1期4年間,もっと元気に・京都アクションプランを中心に全力を挙げ市政の推進に邁進して参りました。そして2期目をスタートさせるに当たりまして,千年紀という歴史の大きな節目を迎える今,京都であってこそ言える,また京都でなければ言えない京都の未来を千年新都と表現し,議会の先生方との一層緊密な連携の下に市民の皆様と一体となり,1000年を超える京都の歴史と文化をまちづくりに生かし,新たな1000年に向かって華やぎと安らぎがあり,生き生きと輝く都市を創り上げることで日本中,世界中の都市の先駆けをなす千年新都の実現を目指すことを決意致した次第でございます。昨年,市民の創意に基づき策定致しました基本構想は,まさにこうした私の考えと軌を一にするものであり,これを具体化する基本計画を今年度中に策定し,安心して暮らせる福祉,教育,環境,防災のまちづくり,そして元気一杯の活力と華やぎのある京都らしいまちづくりを進めて参ります。

 21世紀宣言についてでございます。新しい世紀の幕開けを迎えるに当たり,1200年の悠久の歴史を有する日本の心のふるさと京都から,戦争や人間疎外,また環境破壊など克服すべき様々な課題が生じた20世紀を総括し,心の豊かさを基本に地球全体の平和と繁栄を希求する新時代へのメッセージを発信しようとするものであります。21世紀宣言は,このような理念にふさわしい手順により,これまでの本市の宣言等も踏まえまして環境,平和,人権の世紀と言われる21世紀への市民の熱い思いが世界の人々から共感をもって受け入れられることを宣言にしたいと考えております。

 次に,南部地域のまちづくりについてでございますが,南部地域は21世紀の京都の新たな活力を担う創造のまちづくりを実施していく重要な地域でございます。そのため本年4月1日付けの組織改正におきまして都市計画局に南部開発を全庁的に総括する理事を新設,その職務内容を明確にした体制を採り,しっかりとした基盤を整備致しました。またニュー京都という表現につきましては,21世紀の未来志向のまちづくりを進めて参りたいとの考えから御答弁申し上げたところでございます。今後とも南部地域につきましては,京都の新たな活力を担う創造のまちづくりに努める中で,先生をはじめ多くの皆様の御意見を伺いながらニュー京都という言葉にこだわることなく分かりやすいネーミングに努めたいと考えております。

 次に,京都議定書の早期発効に向けた取組についてでございますが,私は,本年1月に新たなミレニアムの始まりに当たり,京都府知事及び京都商工会議所会頭と連名で各国首脳に議定書の早期発効を求めるメッセージを送りました。また4月には大津市で開催されましたG8環境大臣会合において各国政府関係者などに早期発効の働き掛けを積極的に行って参りましたが,各国の事情もあり現在なお先進国がいずれも批准に至っていないことは誠に残念であります。しかしながらG8環境大臣会合では,ほとんどの国において2002年までには京都議定書の批准,発効を促進するとの共同宣言が発表されたところでございます。今後とも九州・沖縄サミットをはじめとする国際会議などの機会をとらえて一日も早い発効を求める働き掛けを行って参ります。

 今後,更に取り組むべき環境施策についてでございますが,市民,事業者とのパートナーシップによる環境に配慮した観光エコツーリズムの創出,中小事業者の環境マネジメントシステム,仮称でございますが京都スタンダード制度の創設など積極的に推進して参ります。また先に発表致しました京都市地域新エネルギービジョンに盛り込まれている二酸化炭素の増加を伴わないバイオマスエネルギーの積極的な活用を検討して参ります。そして平成14年度開設に向けて,仮称でございますが環境学習・エコロジーセンターの建設を進めるとともに,当センターを拠点として市民,事業者の環境意識のより一層の高揚に向けた多様な取組を進めて参る所存でございます。

 以下,副市長,管理者及び局長が御答弁申し上げます。



○議長(二之湯智君) 増田副市長。

 〔増田副市長登壇〕



◎副市長(増田優一君) まず高度集積地区における企業誘導についての現状と見通しについての御質問にお答え致します。高度集積地区におきましては,本年3月15日にパートナーシップの核となる組織と致しまして,市民,企業,行政の参加による整備推進協議会を設立致しました。また本市では4月25日に発表致しましたとおり高度集積地区土地利用誘導プランを策定致しまして,良好な民間プロジェクトに対しまして機動的な規制緩和や敷地規模別の総合設計制度の適用といった企業立地に向けた様々な支援策を講じることと致したところでございます。今後整備推進協議会に企業誘致に向けた集積促進委員会並びに土地の有効利用に向けた土地活用委員会を設置致し,本プランの積極的な適用を働き掛けて参りますとともに,引き続き都市基盤整備にも努めて参ります。

 次に,京都醍醐センターの経営についてでありますが,この度の東館の建設は,東西両館が一体となって地域の活性化に寄与するという当初の事業構想に合致するものでありまして,同センターにとりましても東館の集客力により西館経営の改善が見込めるなど,同センターによります東館建設が困難な状況下におきましては採り得る最善の策であったと考えております。現在,京都醍醐センター,平和堂,西館の専門店の三者によりまして西館,東館の店舗構成等に関する協議が進められておりますが,東西両館が共存繁栄し地域の皆様の期待にこたえる魅力ある施設となるよう京都醍醐センターを的確に指導して参りたいと考えております。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 高木副市長。

 〔高木副市長登壇〕



◎副市長(高木寿一君) まちづくり三法に関する御質問にお答え致します。京都市の取組と致しましては,地方分権の時代に入りました今日,京都独自の望ましい商業集積を誘導することによりまして個性豊かで活気にあふれた地域づくりを進めなければならないと考えております。そのために先般望ましい商業集積ガイドプランの素案を公表致しまして市民の皆さんの御意見を求めますとともに,その実効性を高めるために土地利用の調整に係るまちづくりに関する条例を今市会に御提案しているところでございます。また大規模小売店舗立地法の対象にならない1,000平米以下の店舗につきましても,交通問題など周辺環境に与える影響が懸念されますので店舗面積400平米以上の店舗を対象に京都市独自の要綱を制定致しまして望ましい商業集積の実現に向けてきめ細かな取組を進めて参ります。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 河内理財局長。

 〔河内理財局長登壇〕



◎理財局長(河内隆君) 法定外目的税の創設など今回の地方分権改革で採られた措置への取組の御質問についてでございますが,これらは議員御指摘のように自治体の課税自主権の拡充という観点から重要な検討課題であると認識しております。また税収の確保に資するのみならず,市民の受益と負担の対応関係をより明確化するうえでも有用な方策であると考えております。しかしながら,市民に新たな負担をお願いすることになるだけに総合的な検討を慎重に進める必要がございます。したがって当面は市内部の行財政改革を一層推進しますとともに,市税徴収率の更なる向上,受益者負担の見直し,保有資産の有効活用など可能な限り既存財源の確保に努める必要があると考えております。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 小森環境局長。

 〔小森環境局長登壇〕



◎環境局長(小森浩君) ディーゼル自動車対策についてでございますが,この問題は自動車が集中する大都市に共通する課題でございまして,京阪神6府県市連名により国レベルでの規制強化や技術開発の促進についての要望活動を行ったところでございます。今後ともこのような広域的な取組が重要であり,京阪神6府県市や他の大都市とも連携し実効ある施策の実施を国等に働き掛けて参りたいと思います。なお現在取り組んでおります市バスを中心とした公用車への低公害車率先導入や中小運輸事業者を対象とした低公害車のリース助成制度の継続,地球に優しいバイオディーゼル燃料の事業化など本市独自の取組を強化するとともに,自動車公害防止対策をより一層推進して参ります。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 江草公営企業管理者。

 〔江草公営企業管理者登壇〕



◎公営企業管理者(江草哲史君) まず規制緩和に向けての本市交通事業の在り方についてのお尋ねでございます。御指摘のとおり公営交通を取り巻く環境は,お客様の減少や目前に迫りました規制緩和等,更に厳しさを増しております。このため京都市交通事業経営健全化プログラム21を着実に実施致しまして,運営事業者と遜色のない効率的な経営を確立することが必要不可欠であると考えております。また21世紀においても市民の皆様に愛され親しまれる市バス,地下鉄となるよう乗継ぎの利便性やお客様を第一とするサービスの向上などあらゆる方策の実施に取り組み,人や環境に優しい公営交通としての使命を果たすため,私を先頭に交通局全職員が一丸となりまして全力を挙げて取り組んで参る決意でございます。

 次に,地下鉄東西線の六地蔵への延伸につきましては,地元の皆様方の御協力を得まして本年2月に六地蔵北工区で本格的な工事に着手するなど順調な進捗を見ております。事業を進めるに当たりましては,醍醐二条間の建設における種々の経験を教訓と致しまして平成10年5月に高速鉄道東西線六地蔵醍醐間建設事業管理委員会を設置致しまして,この下に工程管理,建設費縮減,事故防止の三つの委員会を設けております。これらの委員会において工期の厳守はもとより,建設費につきましては予算の範囲内の執行に努めますとともに,工事の安全管理の徹底を図り常に万全を期しております。また,この度の組織改正におきまして理事職を新設し,建設部門の体制強化を図るなど平成16年秋の開通に向けまして交通局を挙げ全力を尽くして事業の推進に取り組んで参る所存でございます。以上でございます。

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○議長(二之湯智君) 暫時休憩致します。

 〔午後0時12分休憩〕

 〔午後1時2分再開〕



○議長(二之湯智君) 休憩前に引き続き,会議を行います。

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○議長(二之湯智君) 休憩前の一般質問を継続致します。

 次に,市政一般について,有吉節子君に発言を許します。有吉君。

 〔有吉節子議員登壇(拍手)〕



◆(有吉節子君) 私は,日本共産党京都市会議員団を代表致しまして,政治姿勢,環境問題,防災問題について市長及び関係理事者に質問致します。

 まず政治姿勢についてであります。15日,森首相は,日本は天皇を中心にしている神の国と述べました。日本を神の国とする神国日本思想こそ軍国主義,侵略主義の精神的推進力となったものであり,戦後の日本が永久に絶縁したものであります。国民主権を宣言した日本国憲法の立場を投げ捨てたもので,このような人物は憲法に基づく民主主義の政治の下で首相の座に就く資格はありません。(発言する者あり)直ちに退陣することを我が党は求めるものであります。

 さて政府は,景気は回復の方向にあると宣伝しておりますが,暮らしの実態からは懸け離れているのではないでしょうか。先日あるタクシーの運転手さんは,景気回復と言われても,どこのことを言っているのか分からない。連休でもお客がほとんどタクシーを利用しないと言っておられました。また私が利用しておりました創業80年になる美容院はお店を閉めて従業員も失業せざるを得ませんでした。先日,総務庁の労働力調査によりますと3月の完全失業者数は349万人で過去最悪の数字になっております。リストラが広がる中で更に多くに方々が職を失う悩みに脅かされております。

 この間,総理府が国民生活に対する意識調査を行いましたが,今の生活に不安があるという答えが62.4パーセントで,調査を実施して43年間で最高だったということです。ゼネコン優先の公共事業が社会保障を押しつぶす,こんな逆立ちした自民党の長年の政治,それに国民に一度も審判を受けていない公明党,保守党の加わった一層危険な連立政権はもう放置できない極限状態に達しております。しかも逆立ち政治が引き起こした財政危機は,国と地方の借金が645兆円という途方もない泥沼に落ち込んでおります。抜け出す道は増税だと言って政府や財界などは消費税2桁税率が当たり前のような声まで聞こえてきます。このままでは21世紀幕開けは大増税に苦しめられることになります。今こそ国も地方も政治の流れを切り替える必要があります。社会保障を住民が安心して頼れるところまで充実させるためにも,増税なしの財政再建に道を開くためにもゼネコン,大銀行優先の政治,自民党型予算から国民の暮らし第一の生活型予算に経済の仕組みの大改革が必要と考えます。市長も思い切って高速道路や迎賓館,南部開発など無駄な浪費,京都破壊の予算を思い切って減額することです。また市の借金が1兆円を超えようとしている中で大型公共事業を見直し財政再建策を講ずるべきです。いかがですか。

 今,日本の国の基本にかかわる重大問題は,核密約がアメリカの公文書で明らかになったことです。マスコミ各社は国是ともいうべき非核三原則の虚構性が浮き彫りになったと報道しました。これはこの間の党首討論で,日本共産党の不破委員長が日米核密約問題について連続追及の中で明らかになったものですが,この一連の追及は40年に及ぶ安保体制下での虚構を根本から明るみに出したことになります。歴代の自民党政府は,安保条約の下では事前協議の約束がありますからアメリカが日本に黙って核兵器を持ってくることはありませんと言って,日本には核兵器がないとずっと言い通してきました。アメリカの公文書によりますと,アメリカの軍艦が核兵器を積んで港に入ったり核兵器を積んで飛行場に乗り入れたり,そういうことはアメリカが勝手にやってもいいことになっているのです。この問題は,過去の歴史の問題ではなくて米軍が核配備の体制を採ればいつでも発動される今日の熱い問題であります。核持込み体制の一掃は,アジアと日本の平和,安全にとってまさに重大な緊急課題と言わなければなりません。更に重大なことは森総理大臣の姿勢です。我が党が核密約の全容を政府自ら調査して全面的に真相を解明し国民に公開せよと追及しても,密約といったものはないと,まさにアメリカの公文書の存在を確かめる勇気すらお持ちでないことであります。このような森首相の態度は,自,公,保が多数を占める国会では通用するかもしれませんが,国際政治の中では通用致しません。国民の大多数の願いとは全く懸け離れているのではないでしょうか。

 そこで市長にお尋ね致します。このような事態の中で,歴史都市である京都市長として平和こそ世界へ発信する重要課題ではありませんか。京都市は1957年10月18日に平和都市宣言を行い,1983年3月23日京都市会において日本共産党などの共同提案で非核,平和都市宣言を行いました。そこには,我々は,世界最初の核被爆国民として,この地球上に再び広島,長崎のあの慘禍を繰り返させてはならないと全世界の人々に訴え,日本国憲法の精神を生かして,一つには非核三原則,作らず,持たず,持ち込ませず,二つには核兵器及び核兵器積載の疑いあるものの京都市域への通過,搬入,飛来,貯蔵,滞留を拒否すること,三つには戦争に協力する事務は行わないなど5項目を厳粛に宣言致しております。このような非核,平和都市宣言を行っている京都市の市長として,政府の真相をただそうとしない態度に抗議し真相の究明を求めるべきです。また,この40年間核兵器積載の疑いのあるものの京都市内への通過,搬入,飛来などの可能性が十分に考えられます。京都市として調査するなど今後厳密に対処すべきです。いかがですか決意のほどをお聞かせください。

 次に環境問題です。COP6に向けて京都市の責任について伺います。今年11月に温暖化防止に向けて気候変動枠組条約第6回締約国会議がオランダのハーグで行われます。ハーグ会議では,1997年の第3回京都会議で採択された京都議定書の具体的ルールが決められます。ところが京都議定書は策定から22箇月たった99年10月の時点で,わずかに14箇国しか批准しておりません。アメリカ,EU諸国,日本など削減義務を負った主要国は全く批准していないのです。日本政府は,COP3の議長国として京都議定書に定められたCO2 排出量の6パーセント削減達成を目指し,直ちに批准するよう積極的に国に働き掛けるべきです。併せて京都市は,独自に10パーセント削減を目標にし,京のアジェンダ21を1997年に策定し,昨年には市民の皆さんの協力を得て京のアジェンダ21フォーラムを立ち上げました。フォーラムの会員の皆さんからは,皆が意見を出し合ってシナリオを書き上げ実行に移していくことができる。京都くらいの規模の都市で成功すれば日本全体が変わっていくと大きな期待の声を寄せておられます。市長は,このような声を生かし広く市民と共同して具体化を図るべきです。いかがですか。

 二つ目は,市民の目線から見て京都市のごみ行政はこれでいいのかという素朴な疑問について伺いたいと思います。私ごとでございますが,昨年山口県の高潮で浸水した母の形見の桐の箪笥を京都へ持ってきて洗ってもらいました。すっかりよみがえり,母をしのんで使っております。時々大型ごみの札が下がった桐の箪笥など大型の家具が捨てられておりますが,京都市は,なぜ大型ごみを砕いてしまい燃やしてしまうのか,なぜ再生して資源を生かすことをしないのかと疑問です。市民の皆さんは再利用やリサイクルを強く望んでおられます。高齢者などの技術を生かし,大型ごみとなる家具や家電製品など再生利用を市民参加で行うなど,大型ごみは破砕回収を当たり前にせず,資源を大切にするうえからも再利用へ努力すべきではないでしょうか。同じように放置自転車も回収してつぶすのではなく再利用の道を追求すべきです。そのためにも不用品の常時展示場,交換会場としてのリサイクルプラザの建設が緊急に必要です。いかがですかお考えをお示しください。

 京都市は,家庭からの資源ごみの分別収集を97年10月から市内全域で始めました。実施から2年半,缶,瓶,ペットポトル3種類を混ぜてパッカー車で砕いて収集するやり方です。市民の皆さんは,缶,瓶,ペットボトルを分けて出しておられるのに,なぜパッカー車で回収するときごちゃ混ぜにするのか。学校で児童がせっかく燃えるごみ,燃えないごみを分けているのに回収するときは混合してしまう。教育上もおかしいではないか。回収したものを改めて分別することは二度手間で経費も掛かるのになぜかという疑問が生まれております。ほかのまちから引越してこられた方は,混ぜて出せば良いと言われてもとてもできないと驚いておられます。

 京都市は混合収集している理由として,瓶が割れず効率的だからと言っておりますが,リサイクルするのに,もう一度3種類を分別し直さなければなりません。そのため南部クリーンセンター内の再資源化処理施設には,新たに38億円も掛けた日本一大規模な自動選別機が導入されております。まさに二度手間です。しかもペットポトルは瓶の破片で傷や不純物が多く,効率は高いとは決して言えません。結局京都市の言う効率とは収集の効率にすぎず,その代償が高額な機械購入という形の無駄遣いになっているではありませんか。既に宇治市や城陽市などでは職員と市民が協力して何種類もの完全分別収集を実施していることを見ても,行政が自らの姿勢を改めれば3種類の分別収集はすぐにでも改善できることではありませんか。市民の意識からも処理施設の問題からもリサイクル推進のためにも,こんな時代後れの3種混合収集は直ちにやめるべきです。いかがですか。

 容器包装リサイクル法は,プラスチック,紙容器の生産量のごく一部だけ再資源化するもので,自治体が収集,保管に税金をつぎ込むという問題を抱えながら,この4月から完全実施が始まりました。97年からペットポトル,缶,瓶の再資源化が始まり,今年4月からプラスチック,紙の容器などに対象が拡大されました。日用品の紙包みやスナック菓子袋,ワイシャツの紙板,紙容器が対象になります。再資源化に当たる自治体は,分別のための収集車や人手の確保,ごみ処理場にストックヤードも新設しなければなりません。負担も大きくなります。ところが京都市の分別収集はいまだに後れているのが現状です。容器包装リサイクル法の完全実施の中で京都市の具体的計画をお示しください。

 京都市は昨年12月から今年の3月まで伏見区と左京区の3箇所の町内の協力でモデル実施を行い,更に4月まで延長してアンケート調査をされました。プラスチック,缶,段ボール,燃えるごみ,燃えないごみを曜日を変えて別々に回収しました。協力してくださった方から,どのような再生商品になっているのかしらとか,自分たちの協力した分別が役に立っているのかしらなど疑問の声も聞こえております。回収された後,どのように処理されましたか。協力された町内にも報告することが必要ではありませんか,併せてお答えください。

 今回のモデル実施に協力してくださった方たちの声は,プラスチック系のごみが一番多かったということです。小型ペットボトルが大量に出回り,回収が始まった97年は生産量が約22万トンになりました。しかし,再資源化のための回収量はわずか2万トンにすぎず,約20万トンがごみになりました。住民と自治体が必死に分別回収しても,生産量に追い付かない状況を作り出しているのが実態です。当然事業者の責任が厳しく問われなければなりません。我が党は,事業者に積極的に働き掛けるべきと今までも繰り返し求めてきたところであります。

 また処理困難なものも自治体が処理責任を負わされることになりますと一層問題です。例えば使い捨ての百円ライターは金属部分とプラスチック部分の分離が困難で,残存ガスの爆発,燃料の危険性もありますが,メーカーに問い合わせても良い方法がないということですから製造する側の責任は重大です。何より製造メーカー,販売メーカーの責任で廃棄物処理を行うようにすることです。そしてメーカーが大量生産,販売に経済的痛みを感じるような法律的な仕組みにすることが必要です。ビール瓶や牛乳瓶のようなデポジット制度の法制化を国に求め,市としても事業者に強く働き掛けることが大切です。再資源化のためのルートの開拓も視野に入れた取組と,国や事業者の責任を明確にして積極的に国や事業者に働き掛けるべきです。いかがですかお答えください。

 次に,ごみ減量目標15パーセントの下で施設整備計画は抜本的に見直す必要があるという問題です。京都市のごみを減らすための新基本計画では,ごみ処理量の15パーセント減量目標を設定しております。ところが処理施設の整備計画については,今後必要な施設の規模や建替計画の見直しについて何ら分析や提起もされておりません。施設整備の前提となるのはごみ処理量です。京都市は2010年度に向けて1997年レベルの15パーセント削減を目標にしておられます。目標を立てている以上,従来の施設整備計画は当然見直すべきではないでしょうか。京都市は昨年厚生委員会で我が党委員の質問に答えて,施設整備計画はごみ減量の状況を見ながら検討すると言われました。ところが減量を目指す現行基本計画に本来一体のものとして施設整備計画が示されていなければならないのに示されておりません。これでは本気でごみの減量化を考えておられるのか,減量計画全体の実効性までが問われるのではありませんか。過大な施設をこれ以上造ることは無駄な公共事業の見直しが全国で行われている中で問題ではないでしょうか。現行の施設整備計画について,焼却施設,埋立施設共に規模,内容,市内全域の施設配置や財政の見通しなど計画全体の見直しが是非必要ではないでしょうか,お答えください。

 次に,防災対策について伺います。先日,大規模な活断層であります花折断層の南端部とその周辺の史跡を巡る催しが左京区で開かれました。活断層の真上にマンション業者がマンション建設を計画し,その周辺住民の有志で作る自主防災会が地元にある花折断層のことを知り地域の防災に役立てようと企画されたものです。新聞に小さな広告が載っただけですけれども150人が参加するほどで,市民の関心の強さを示しております。私も参加致しましたが,段差のある所はすべて活断層かとつい思ってしまいます。先生方は,専門家が研究した結果,場所を特定しているので段差がすべて活断層ではありませんと説明しておられましたが,一般には正確に分かるものではありません。だからこそ不安になり,活断層などきめ細かく危険箇所の情報を求めておられるのです。地震研究者の尾池教授は,都市の災害のために調査と研究を実施しその成果を報告する。それは市民の暮らしを支える基本的な仕事の一つであると考えると述べておられます。3月の予算委員会で防災対策室長は,情報を知りたいという要望にこたえるのが基本としながら,危険性の評価を全市民的に公表するのはどうかと思う。評価と情報の出し方については検討したいと答弁されました。その後どのように検討されましたか。防災計画は住民の参加なしには進みません。今こそ細かい活断層など危険箇所の情報としてハザードマップを作成し公表に踏み切るべきと考えますがいかがですか。併せて東京の国分寺市のように町内ごとの防災計画も持つべきです。いかがですかお答えください。

 防災対策の重要な柱の一つは,住宅の耐震診断と耐震対策です。京都市はこの点が全く進んでおりません。活断層調査結果報告では,花折断層や西山断層など活動期に入っていると指摘されています。このような中で京都で直下型の大地震が起きれば一体どうなるでしょうか。平成11年度の第3回市政総合アンケート,市民の防災意識によりますと,京都市域で大きな地震が起こると思うかという問いに対して,いつか起こると思うが最も多く67パーセントで,近い将来起こると思うを合わせますと4人のうち3人が京都市域で大きな地震が起こると思っておられるのです。ところが京都市の報告によりますと,住宅耐震調査,改修状況は,一般住宅において京都市木造住宅耐震診断士派遣実績は平成11年9月末現在で210件で,改修などの実施状況はそのうち19件が改修建替えを行っている程度です。また京都市耐震改修融資実績は,耐震建替融資は3件のみ,耐震改修融資は0件でした。市民の関心や不安は大きいのに,なぜこのような実績なのでしょうか。住宅の耐震診断と耐震対策が進まない原因はどこにあるとお考えですか。どの点を改善し具体化しようとなさっているのか。阪神大震災の記憶も新しい今,その教訓と併せて耐震診断や耐震対策の必要性を市民に繰り返し徹底することが必要です。いかがですか。

 阪神・淡路大地震で亡くなられた方の約半数は60歳以上のお年寄りで,その多くが老朽木造住宅の倒壊による圧死でした。京都市の戦前からの木造住宅は約12パーセントと大変多く,高齢者世帯は10万6,000世帯,18.8パーセントに上り,政令市の中で最高です。そのうえ狭い道路や路地の多い京都市内では消防車さえ入れないケースが多発するのではないでしょうか。京都市の実態から見ても,せめて横浜市が実施しておりますように耐震診断料は無料にし,耐震補強工事への公的援助を行うべきではないでしょうか,いかがですか。

 公共施設の耐震診断と耐震対策についても,56年以前の建物は診断し改修されたが100パーセント安全という保障はできないと言われました。改修をきちんと行い安全を保障すべきです。以上,市長の答弁を求め,私の第一質問と致します。(拍手)



○議長(二之湯智君) 桝本市長。

 〔桝本市長登壇〕



◎市長(桝本頼兼君) 有吉節子議員の御質問にお答え致します。

 まず財政運営の在り方についてのお尋ねでございます。本市の予算は,これまでから歳出に占める社会福祉の割合が最も高いという大きな特徴を有しているところであり,今年度につきましても地域経済の振興と介護保険制度の円滑な実施など市民生活への配慮に最大の重点を置き,市民本位の立場から社会福祉の更なる充実に取り組むことができたと自負致しております。また社会資本整備の水準が今なお不十分な本市にあっては,引き続き行財政改革の取組の強化と併せて財政の健全性に留意しつつ,市民の福祉を向上するための身近な施設整備から21世紀の京都の発展に不可欠な都市基盤の整備に至るまでバランス良く社会資本整備を進めていくことが重要であります。京都高速道路や国立京都迎賓館,南部開発などはいずれもこれからの京都にとって必要不可欠な事業であり,これらを含め幅広い観点から社会資本整備を着実に推進していくことが中長期的に京都の都市活動全体を活性化させ市税の増収など財政基盤の強化につながるものと確信致しております。

 次に,京都議定書の批准に向けた働き掛けでございますが,今年に入り京都議定書の早期発効を求めたメッセージを各国へ送るなどの働き掛けを京都府,商工会議所と連携し行って参りました。今後とも機会あるごとに要請して参ります。

 また二酸化炭素削減に向けた市民とのパートナーシップでございますが,本市では京のアジェンダ21フォーラムを設立し,環境に優しいライフスタイルの育成,中小企業者の環境マネジメントシステム,仮称京都スタンダード制度の創設,環境に配慮した観光エコツーリズムの創設などに向けた活動を積極的に展開しているところでございます。

 以下,増田副市長及び局長が御答弁申し上げます。



○議長(二之湯智君) 増田副市長。

 〔増田副市長登壇〕



◎副市長(増田優一君) まず非核,平和問題に関してでありますが,本市では,これまでから平和都市宣言や世界文化自由都市宣言を行い,平和を都市の理念として位置付け,行政の各分野にわたり様々な取組を進めてきたところでございます。今後とも市民の皆さんと力を合わせ核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現に向けて一層努力して参ります。なお御質問にありました核密約なるものにつきましては,政府は一貫してその存在を否定されていると承知致しております。

 次に,ごみ処理施設整備計画についてでございますが,本市では昨年6月に15パーセントのごみ減量を目指す新京都市一般廃棄物ごみ処理基本計画を策定し,その達成に向けて全力で取り組んでいるところでございます。御指摘の施設整備につきましては,適正な処理,処分ができるよう,この基本計画の中で施設の新設,建替えや大規模改修などの計画をお示し致しており,これに従って引き続き施設の整備を進めて参りますとともに,国庫補助など財源の確保に一層の努力をして参ります。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 小森環境局長。

 〔小森環境局長登壇〕



◎環境局長(小森浩君) リサイクルプラザの建設についてでありますが,本市では資源の有効利用が大切であるとの観点から,市民による不用品の情報を交換する不用品リサイクル情報案内システムや市役所前広場におけるフリーマーケットの開催,京都市ごみ減量推進会議によるリユース瓶の利用促進などに取り組んでいるところであります。今後ともリサイクルの推進に積極的に取り組んで参ります。

 次に,缶,瓶,ペットボトルの混合収集についてでありますが,収集は各都市それぞれの実情に応じて実施されているものであり,本市では道路事情や収集に掛かる経費などから混合袋出し収集が最も適切な方法であると考え実施しているところであります。更に収集後は最新鋭の南部資源リサイクルセンターなどで適正に選別処理を行い資源として有効に活用しております。

 次に,容器包装リサイクル法の完全施行についてでありますが,本市では昨年策定致しました新基本計画に基づき,これまでの取組を継続するとともに新たな対象品目であるプラスチック製容器包装廃棄物につきましても分別収集手法調査を実施したところであります。この調査は,昨年10月から半年間,市内3地区,約1,000世帯の皆さんの御協力を得て収集品目や排出方法等に係る市民周知の在り方や排出内容等を分析し効果的,効率的な方策を見出すために行ったものであり,今後この結果等を基に分別収集の継続拡大を図って参ることとしております。なお,この調査による分析後の容器包装廃棄物につきましてはクリーンセンターにおいて適切に処理致しました。また調査結果につきましては,現在取りまとめを行っているところであり,今後御報告して参りたいと考えております。

 次に,ペットボトルの再資源化についてでございますが,本市では容器包装リサイクル法に基づき平成9年10月から分別収集を実施しているところであります。またペットボトルなどの収集には多額の経費を要することから,他の政令市や全国都市清掃会議と連携をとりながら国に対して飲料容器等のリサイクルに関し,拡大生産者責任に基づく資源化を促進し自治体負担の軽減を図るため適切な措置を講じるよう要望を行っているところであります。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 西都市計画局長。

 〔西都市計画局長登壇〕



◎都市計画局長(西晴行君) 住宅の耐震診断,耐震改修についてであります。木造住宅の耐震診断の利用者負担金は3,000円で極めて低い金額としております。また耐震対策の必要性につきましては,市民しんぶん等による広報,消防局の防災講演会等での案内,元学区単位での説明会の開催や案内の全戸回覧などにより啓発を図って参りました。今後,市内での住宅の耐震補強の事例等の具体的な資料を市民に提示していくなどの取組も検討して参りたいと考えております。いずれに致しましても耐震診断や耐震対策の必要性は地道に繰り返し市民に周知して参る所存であります。なお耐震補強工事への公的援助につきましては,住宅のリフォーム等に対して低利の融資を行う京都市総合住宅資金融資制度の一つとして一般のリフォームに対する融資よりも更に有利な耐震改修融資を既に平成8年9月に創設致しております。

 次に,公共施設の耐震診断と耐震対策についてでございますが,本市におきましては,先の阪神・淡路大震災の被害状況を教訓に耐震診断と耐震対策を実施しております。平成9年度には区役所や消防署などの応急対策施設の耐震診断調査が完了し,現在耐震性能が不足している施設について計画的な補強設計及び補強工事を行っております。引き続きましてこれらを進めていくとともに,応急対策施設の次に重要な拠点となる区の出張所,学校施設,社会福祉施設などについては,建替えや改築計画などとの整合性を図りながら計画的な耐震化対策に努めて参ります。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 原田消防局長。

 〔原田消防局長登壇〕



◎消防局長(原田一郎君) ハザードマップの作成等についてのお尋ねでございますけれども,活断層など地震調査の結果につきましては,その都度市民しんぶんに公表するとともに報告会の開催,区役所,消防署などでの閲覧やインターネットなどにより市民の皆様に広く提供して参っております。またハザードマップにつきましては,地震調査研究の成果や国土調査の新たなデータを生かした防災マップの作成を検討することと致しております。また町内ごとの防災計画につきましては,本年度から市民とのパートナーシップの下,身近な地域の市民防災行動計画を策定することとしております。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 有吉節子君。

 〔有吉節子議員登壇(拍手)〕



◆(有吉節子君) ただ今御答弁いただきましたが,改めて市長の核密約に対する御認識が浅いことを私は本当に認識致しました。それは一つには自ら答弁を避けられたことです。二つ目には市民の命を守るため国が否定しているとおっしゃって,国に物を申す勇気をお持ちでないことです。やっぱり京都は歴史都市であり,世界の文化遺産を持つ文化,芸術の都市です。非核,平和都市宣言を行った都市らしく,世界に平和都市を発信することが最も京都にふさわしい施策ではありませんか。このことを強く申し述べておきます。

 次に,防災対策としてハザードマップを検討されているということですけれども,できるだけ早く詳細なものを公表されることを強く求めて,私の質問を終わります。(拍手)

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○議長(二之湯智君) 次に,市政一般について,東山洋子君に発言を許します。東山君。

 〔東山洋子議員登壇(拍手)〕



◆(東山洋子君) 私は,日本共産党市会議員団を代表致しまして市長並びに理事者皆様に質問致します。

 我が党は,この間,介護保険制度が安心して介護を受けられる制度として出発できるようあらゆる機会に国と市に改善策を求めて参りました。そして制度実施後も議員団として介護保険相談室を設置し,現場にも出向いて実態調査を行ってきました。その結果を基に5月11日には介護保険の緊急改善を求める申入れを行いましたが,改めて実施より1箇月半が経過した介護保険についてお尋ねします。大きな混乱もなくスタートしたという森首相の見解とは裏腹に,現場では制度上の様々な矛盾が噴き出しています。介護サービスを受けた場合,1割の利用料という新たな負担が増えること,要介護認定や支給限度額という枠組みの中でしかサービスが受けられず,それを超えるサービスはすべて自己負担となってしまうということなど介護保険制度が持つ根本的な問題点や基盤整備の遅れが介護を必要とする高齢者や家族を直撃しています。

 〔二之湯議長退席,山口副議長着席〕



◆(東山洋子君) (続)利用料が高くて払えないという理由から,楽しみにしていた月1回のデイサービスを断り,週2回のホームヘルパーを1回に減らされた71歳の女性は,その後様態が悪化し介護保険実施後半月余りで緊急入院を余儀なくされました。市長はこのような実態を御存じでしょうか。もしも順調にスタートしたという認識をしておられるならば大変な誤りです。まず京都市が運営主体として制度開始後のサービスの利用実態をしっかりとつかみ問題点を明らかにしていくべきだと考えます。市長の基本的な御認識と併せてお考えをお示しください。

 第2に,利用料の負担が重いため,従来受けてきたサービスを自ら後退せざるを得ないという深刻な事態が起きているという問題です。私の知っている84歳の独り暮らしの女性は,週3回の訪問介護と週1回の訪問看護を利用してこられました。持ち家に住んでおられ,住み慣れた家で生活することがこの方の生きる支えにもなっています。しかし,これまでどおりのサービスを受けようと思うと利用料が月2万7,000円の年金の半分近くを占める1万1,000円となり生活は破綻します。利用料の支払に耐えられなくなれば,自ら介護サービスを縮小せざるを得ません。サービスが途切れることは生命線が断たれること。このままではこの人の命を守ることができないと,これまで訪問看護に行かれていた看護婦さんは語られました。このほかにも利用料が払えず,訪問看護の利用をやめたり回数を減らしたりして医療的なケアができなくなってしまったという事例,サービスを減らしたため家族の負担が以前より増えたという事例がたくさん出ています。我が党国会議員団の調査で介護を受けている方の15.3パーセントが経済的な理由で介護サービスを低下させてしまったという結果が出ていますが,10月から高齢者の保険料徴収が実施されれば負担が増え,サービスを更に減らさざるを得ない人が拡大することは明らかです。本来こういった新たな事業を発足させる場合は,国がそれにふさわしい財源を確保してから始めるのが当然です。しかし,国は逆に2,500億円もの費用を削減してしまいました。介護保険の導入に当たり,必要な財政措置も採らず福祉の後退を招いた国の責任は重大と言えます。そのうえ800億円あればできるのだから,訪問介護だけを3パーセントにするという軽減措置を在宅サービス全体に広げるべきという我が党の提案には,福祉のばらまきであり適当でないと冷たい態度をとっています。銀行支援のためには20兆円という公的資金を投入し手厚い措置をしておきながら,国民の命が懸かった問題には冷たく背を向ける。これこそ税金の使い方が逆立ちしていると言えるのではないでしょうか。市長は,お金の切れ目が介護の切れ目にならないよう,当面の最小限の措置として政府の特別対策である訪問介護利用料の3パーセントへの軽減措置を在宅の全サービスに新規利用者も含め拡大することを国に求めるべきです。いかがですか。

 同時に国の返事待ちにするのではなく,本市独自に保険料,利用料の減免制度の創設を一日も早く行うべきです。川崎市では生活保護基準以下の低所得者への保険料,利用料の独自の減免制度が創設されました。全国的に見ても,我が党の提案や住民との共同で保険料では150の自治体が,利用料では247の自治体が減免実施を決めています。市長は,市民の前に福祉は絶対後退させないという決意を何度となく表明してこられました。今こそその決意を具体的に示すときだと考えますがいかがですか。

 第3に,基盤整備についてです。ケアプランの作成段階で特別養護老人ホームへの入所を希望されても受入先がないと頭を抱えるケアマネジャーさんがたくさんおられます。基盤整備の遅れで必要なサービスの申込先がないことは事業所任せにできない問題です。どんなサービスが不足しているかを掌握しサービス基盤拡充を図るべきです。とりわけ介護保険実施前からの特養待機者については責任を持って早急に手を打つべきです。

 第4には,障害者福祉とのかかわりです。3月24日付けの厚生省通達によれば,従来,身体障害者福祉法で措置されておられた方も介護保険が優先するということになっています。介護サービスに切り替わった場合,多くの方が利用料の負担が増額され障害者福祉の後退につながるものと言えます。従来どおり措置でサービスが受けられるようにしてほしいという要望も強く,増大する自己負担額の軽減措置は採るべきです。また,訪問入浴サービスなどこれまで弾力的に行ってきた障害者施策については継続,拡充することを求めます。以上すべての高齢者により良い老後の保障ができる介護保険制度にするため緊急に対策を講じるよう提案致します。

 市長は,3月市会本会議では安心できる体制を準備できたと確信するとおっしゃいました。けれどもこの間,市民の皆さんが不安に感じてこられたことが現実のものとして起こっています。市長がおっしゃった安心とはとても言えない事態になっていることが明らかなのではないでしょうか。実態を踏まえ,これらの提案を真剣に受け止め実施すべきと考えます。市長のお考えをお示しください。

 2番目に,商業集積ガイドプランについてお尋ねします。6月からは大規模小売店舗法が廃止となり,これに代わるまちづくり三法によって自治体は対応することとなります。京都市は,市内を七つのゾーンに分けた望ましい商業集積実現のためのガイドプランを提案していますが,市民から意見を徴収する期間は20日足らずと大変短いうえ,これまでの論議の経過や店舗面積の上限を設定した根拠が何ら示されないままで,市民不在の下でのプラン制定と言わざるを得ません。しかも,望ましい商業集積の形成に向けて大型店の誘導,規制を行うとする中身は,これまで400平方メートルであった大型店の店舗面積を1,000平方メートルにまで規制緩和し,どの地域においても1,000平方メートルまでなら出店は認めるというものです。しかも店舗面積の上限を設けない地域もあり,商店街からは,一体どんな大型店が出てくるのか,上限なしという根拠はどこにあるのかと不安や疑問が寄せられています。これは,まさに大型店の出店に有利な条件整備を行うプランであり,このままでは中小の小売店や商店街は一層疲弊し減少を招くことになってしまいます。市長の無秩序な大型店の出店は抑制する必要があるとの答弁は,裏返せば,多くを秩序あるものとし出店を認めるというものであり容認できません。また,京都市は国の規制緩和に追随し,市バス北大路車庫跡地への大型店出店誘致やJR京都駅ビル,伊勢丹百貨店への支援,山科駅前開発ビルへのキーテナント誘致,ダイゴセンターなど大型店支援や誘致を率先して行い,周辺の商店街に大打撃を与えてきました。そのことには何の反省もなく,今回の大型店誘導型のガイドプランを出してきていることに大きな問題があります。制定を急がず,もっとじっくり市民の声を聴いたうえでプランの再検討を行うべきです。

 規制緩和の先進国アメリカでも,自治体ごとに商業活動における競争を制限する条例制定の動きがあり,イギリス,フランス,ドイツにおいては更に厳しい都市計画上の規制が掛けられていることは御承知のとおりです。地域経済を支え,コミュニティセンターとして大きな役割を果たしてきた商店街や中小の小売店を守り,大型店を規制することが当たり前となっています。まして京都市は14の世界遺産を抱え,遺産の緩衝地帯,歴史的環境調整区域すべての面積を合計すると市の面積の四十数パーセントになる世界にもまれな人類共通の財産を預かる都市です。本市には,こういった文化や自然の遺産を開発による破壊から守り後世に伝えていく責任があるはずです。まちづくりという観点からいっても,本市のガイドプランは世界の流れにも市民の願いからも逆行するものと言えるのではないでしょうか。名古屋市や東京の特別区が大型店の進出から商店街や住環境を守るため住民の意思を尊重した条例や要綱を制定しているように,自治体の権限を最大限生かし独自のルールを確立すべきです。市長の見解をお示しください。

 3番目に,京都みやこ,南京都両信用金庫の経営破綻と事業譲渡にかかわってお尋ねします。2信金が破綻して3箇月がたった現在,大手和装業種の倒産に続き建設業者の倒産が増えていることなど被害が大きく広がっている実態が報道されています。4月の府内の倒産件数は47件で,4月の倒産としては過去2番目の発生件数であるとし,景気回復の遅れと1月に発生した二つの信用金庫破綻が影響していることを指摘しています。また5月11日,京都の最大手の呉服卸丸勝が倒産したことは,京都経済の非常事態を象徴する出来事として関連業界はもちろん経済界全体に不安が広がっています。実際に現場では手形割引の枠が縮小され,たちまち資金繰りの見通しが立たなくなったり,信金から一括返済を迫られ6月までに返さなければ整理回収機構行きになるというおどし文句が使われるなど中小業者は窮地に立たされているのです。これまで信用金庫は,伝統地場産業や地元の商店を支え育てるという大変重要な役割を担ってきました。信用金庫取引者の調査でも,利用者率の全国平均が18パーセントであるのに対して京都は50パーセント以上あるという結果が出ており,いかに信用金庫が経営や暮らしに密着しているかが分かります。民間同士の問題だからと手をこまねいているのではなく,2信金の破綻が京都経済を揺るがす重大事態なんだという認識のうえに立ち,融資の対応や回収の方法について京都市が指導性を発揮すべきではないでしょうか。

 そこで具体的にお尋ねします。設備投資や日常の運転資金の金融相談について特別の相談体制をとること,2信金の破綻譲渡にかかわって特別融資制度を実施することは急務の課題です。機敏な対応を求めます。また京都中央信用金庫に対して,破綻した2信金と取引のあった企業に一方的な取引の切捨てなどを行わないよう特別の指導を行うこと。同時に事業譲渡に伴い困難に陥った企業には,他の金融機関に斡旋し市として支援を強めることを求めます。そして決定的とも言える信用保証協会の保証枠拡大を図り金融安定化特別保証制度を積極的に運用することを求めます。京都中央信用金庫の理事長は新聞のインタビューに答えて,信用保証協会に2信金のための特別保証枠を作ってほしいと府などへ要望してきたが実質はゼロ回答。灰色や要注意債権でも引き継いでいけるようにとの思いからだが残念だと行政への要望と不満を述べられています。理事長のこの言葉は,まさに本市の姿勢一つで2信金破綻の被害を最小限に抑えることができることを語っています。中小企業の営業と生活を守り京都経済を再生させるための市長の決意をお聞かせください。

 最後に,伝統地場産業とりわけ京扇子の分野での振興策についてお伺い致します。京都を発祥の地として1200年の歴史と伝統を持つ京扇子は,1977年に伝産法に基づく伝統的工芸品に指定され,世界に誇れる京ものの代表として京都の経済と文化を支えてきました。けれども,ここ10年間に事業所数,生産額とも約60パーセントに激減しており危機的な状況が続いています。その最も大きな原因は戦後最悪の不況にありますが,生産額が減少している背景には中国で作られた製品の逆輸入の問題があります。私がお話を聞かせていただいた多くの作り手の方々は,一本一本手作りですから安くても3,000円くらいの値段を付けないと材料費も手間賃も出ません。日本製の半額とかそれ以下の中国製品に価格では到底太刀打ちできませんと言われ,一番の打撃は中国で生産された扇子が京扇子として販売されていることだと認識しておられます。商社による扇子業界への参入が逆輸入に拍車を掛けているという話もお聞き致しました。こういった深刻な問題は,京扇子はもとより現在の伝統地場産業すべてに通じることだと認識しております。京もの製品を守る立場から,そういった声に耳を傾け,実態がどうなっているのか,市が本腰を入れて調査すべきではないでしょうか。強く求めます。そして中国製品と京都で作られた製品を区別し,中国産については京扇子と表示させないなど努力すべきです。これは本当の京ものを求めてこられる観光客や消費者の皆さんに対しての本市の義務だと考えます。市長の見解をお聞かせください。これが一つ目です。

 二つ目は,後継者育成の問題です。扇子の製造は細かく21の工程,大きくは五つの専門部によって成り立っています。分業によってそれぞれの技術が磨かれ,それが寄り集まることによってすばらしい作品ができます。専門部の一つである扇骨に関しては,過去には30事業所ほどあったものが,現在は一桁にまで減り,そのうち後継者がおられるのは2から3事業所になってしまっているのが実態です。1工程でも職人さんがいなくなると京扇子はできなくなるのですから大変なことです。先人が守り育ててきた扇子の技術が途絶えてしまわないよう,何とか頑張って後世に残していきたいという職人さんの思いに行政としてこたえていくべきではないでしょうか。金沢市では多彩で柔軟な後継者育成に取り組んでおられます。日本一の技術を持つと自負するものづくり都市京都でこそ後継者を絶やさない取組に行政が知恵を絞るべきではないでしょうか。徒弟制度の中で十数年掛けて技術が受け継がれてきたという独自性にも考慮しながら,きめ細かな施策や育英資金の拡大,充実,そのための体制づくりが必要と考えます。

 三つ目は,扇骨の原材料となる真竹の産地育成についてです。昔は丹後から仕入れていたが,今では京都からはほとんど採ることができず島根から取り寄せているとのことでした。いい扇子を作るためにはいい扇骨をと素材にこだわって真竹を確保するのに苦労しておられます。すばらしい京扇子を作るためにも原材料の産地を守ることが重要だと考えます。材料を確保するための独自支援について業界の皆さんの声を聴き,前向きに御検討いただくことを最後にお尋ねして,私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(山口幸秀君) 桝本市長。

 〔桝本市長登壇〕



◎市長(桝本頼兼君) 東山洋子議員の御質問にお答え致します。

 介護保険制度の実施状況につきましては,私は,これまでから介護保険サービスの基盤整備をはじめ本市独自に自立と認定された方に対する生活支援施策を実施するなど制度の円滑な実施に向けて万全を期してきたところでございます。こうした高齢者保健福祉施策の充実に取り組んできた実績と,要介護認定や介護サービス計画の策定など保健,医療,福祉関係者の皆様の準備段階からの御尽力もあり介護保険制度は順調に実施できているものと認識致しております。

 以下,高木副市長及び局長が御答弁申し上げます。



○副議長(山口幸秀君) 高木副市長。

 〔高木副市長登壇〕



◎副市長(高木寿一君) まず介護保険の基盤整備についてお答え致します。京都市におきましては,介護保険の導入に向けて1,000億円を超える予算を投入致しまして京都市高齢者保健福祉計画の目標達成に万全を期して参りました。特別養護老人ホーム入所待機者につきましては,特別養護老人ホームの整備促進はもとより,介護保険の目的であります自立支援という観点から老人保健施設や療養型病床群も含めた入所サービス全体の中で解消していかなければならないと考えております。そのために高齢者が住み慣れた所で生き生きと健やかに暮らせる社会の構築を目指しまして,本年2月に策定致しました第2次京都市高齢者保健福祉計画並びに介護保険事業計画に基づく各種基盤整備の拡充を進めているところでございます。

 次に,商業集積ガイドプランについてお答え致します。京都市では昨年7月に学識経験者や消費者,そして商業者の方々に御参加いただきまして商業集積検討委員会を設置致し,本年6月のいわゆる大店法の廃止に間に合いますように望ましい商業集積の在り方について検討を重ねて参りました。その検討結果を基に,この度商業集積ガイドプランの素案を市民の方々に公表致しまして,皆さんの意見募集を行いますとともに市内全商店街を対象にした説明会や,あるいはヒアリングを実施してきたところでございます。今後はこういった市民の声を踏まえまして,6月にガイドプランを確定致しますとともに,土地利用の調整に係るまちづくりに関する条例と併せまして議員がおっしゃいますように無秩序な開発を抑え地域に密着した商業の振興を図って参ります。また大規模小売店舗立地法の対象にならない店舗につきましても,京都市独自の要綱を制定致しましてしっかりと指導して参りたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山口幸秀君) 西口産業観光局長。

 〔西口産業観光局長登壇〕



◎産業観光局長(西口光博君) 信用金庫の再編問題につきましては,懸命に努力しておられます関係中小企業,零細企業の方々に断じて不安が起こらないように万全を期するとの認識の下に,事業譲渡が発表された後,直ちに中小企業所におきまして中小零細企業の方々からの個々の実情に合わせたきめ細かな相談等に応じてきたところでございます。また京都府と一緒になりまして関係機関にもお寄りいただきまして連絡会議をいち早く立ち上げまして関係3信用金庫に対し円滑な資金供給について特段の配慮を強く要請致すとともに,監督官庁でございます金融監督庁,大蔵省などに対しまして事業譲渡が円滑に進むように要請して参りました。更に中小零細企業の皆様の資金調達に支障が生じないように現在あります制度融資を最大限に活用しますとともに,いわゆる金融安定化特別保証制度につきましても京都府と共に通産省等に対しまして保証枠の拡大を強く要望し,本年1月には3,000億円という大幅な追加を獲得したところでございます。これによりまして信用保証協会が積極的に保証付与を行うことによりまして制度の円滑な運用が図られているところでございます。今後とも関係機関と十分連絡をとりながら万全を期して参ります。

 京扇子業界の実情の把握についてでございますが,担当職員が現場に足を運びましてきめ細やかなヒアリングを実施するなど日々業界の方々との接触の中で産地の現状,課題を把握しているところでございます。近年普及品におきまして中国産等の製品の参入が激しく厳しい状況にあることは十分認識しております。京扇子の産地表示につきましては,業界におかれましても現在協議されておりまして,引き続き業界と十分連携を図りながら可能な限りその取組を支援して参りたいと考えております。

 次に,京扇子の後継者育成についてでございますが,昭和42年全国に先駆けまして伝統産業技術後継者育英制度を発足させて以来今日まで数多くの優秀な技術者を輩出して参りました。また,この育英資金受給者で組織されております京の伝統産業若葉会におきましては,講習会でありますとか研修会のほか作品展を開催されるなど活発な活動を実施されております。今後とも後継者の確保と養成に積極的に取り組んで参りたいと考えております。

 京扇子の扇骨の原材料となっております真竹の供給につきましては,従前と比べまして大きな変化はないと認識しております。真竹をはじめとする扇骨の確保につきましては,これも業界が扇骨の産地と懇談会や,あるいは扇骨の共同購入事業等を実施しておられまして,今後とも業界の取組に対しまして支援して参りたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山口幸秀君) 井尻保健福祉局長。

 〔井尻保健福祉局長登壇〕



◎保健福祉局長(井尻浩義君) 介護保険の保険料や利用料の減免についてでございますが,第1号保険料につきましては,所得段階別に5段階の保険料とするとともに制度施行から6箇月は徴収せず,その後の1年間は半額と致しております。また利用料につきましても,制度施行時に訪問介護を利用されている低所得者の高齢者につきましては3年間は利用料を3パーセントとするという措置を行っておるところでございます。今後につきましても市民や自治体にとって過重な負担とならない適切な低所得者対策を講じられるよう引き続き国に対して要望して参ります。

 次に,介護保険と障害者施策との関係についてでありますが,共通する在宅介護サービスは介護保険から保険給付を受けることとされ,原則と致しまして1割の自己負担をお願いすることになっております。低所得者等に対します自己負担額の軽減措置につきましては一定の措置がなされておりますが,今後とも他都市と協調しながら国に対して要望して参ります。また老人デイサービス事業の訪問入浴サービスにつきましては,現在利用されている障害のある市民が引き続き御利用いただけることとなっております。以上でございます。

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○副議長(山口幸秀君) 次に,市政一般について,佐藤和夫君に発言を許します。佐藤君。

 〔佐藤和夫議員登壇(拍手)〕



◆(佐藤和夫君) 日本共産党を代表して市長並びに理事者に3点質問致します。

 第1に,京都高速道路について質問します。先ごろ尼崎公害裁判の原告団の方からお話を伺わせていただきました。高速道路ができて一つの町内で半分の人が喘息になる。中には一家全員が喘息というケースもあり,やむにやまれず公害訴訟となったとのことであります。つまり国道43号線と阪神高速道路大阪西宮線を走るディーゼル自動車の排ガス中のSPM,すなわち浮遊粒子状物質などにより気管支喘息にかかる人が増えていったためであります。提訴以来11年,とうとう神戸地裁でSPM排出の一部差止めと国と公団の共同不法行為責任による損害賠償を認める画期的判決となりました。要するに幹線道路といえども沿道の住民の命と健康を侵害してまで道路の限度を超える供用には公共性がないとし一部差止めが認められたのであります。

 この度,本市が尼崎公害裁判判決を受け京阪神地域の3府県3政令市と共同でディーゼル車の排ガス抑制に乗り出さざるを得なくなったのも,尼崎公害裁判で国と公団が控訴中とはいえ薬害エイズやダイオキシンのように生命の危険を知り得る立場の者がしかるべき対策を採らなければ行政としての不作為責任を問われかねないからでありましょう。つまり事前環境影響評価でSPMなどを評価対象にしてこなかった付けがこのように事態を深刻にさせてきたのであります。

 さて,本市は5本で合計約20キロの京都高速道路を造ることが交通渋滞を解消し大気汚染もなくなると説明してきましたが,もしそのとおりであるなら,一番高速道路網が発達している東京圏などは一番環境が良くなっていなければならないはずであります。ところが先ごろ東京都の環境保全局は,ディーゼル車規制宣言を出さなければならない羽目になっているのであります。また本市は,新十条通については油小路線とつながることで外環状線の交通負荷を軽減し渋滞解消に資すると説明してきました。その新十条通は平成6年度実施の環境影響評価で,平成22年度には1日交通量3万3,700台を想定し,また油小路線は平成19年度に1日当たり5万6,300台と見込んでおります。既設の名神高速道路の東インターと南インターの間の平成9年調査の交通センサスでは1日8万5,000台の自動車が走っています。しかも今後は,名神高速道路と油小路線とのジャンクションも構想されています。いわば南区と東山区と伏見区北部にまたがる北は十条通,南は新城南宮道,東は本町通,西は国道1号線という3キロ四方の空間に8万台の名神高速,5万台の油小路線,3万台の新十条通に三方を囲まれ,設計速度40キロで車が渋滞し排ガスをまき散らす十条ランプ,鴨川西ランプ,上鳥羽ランプ,伏見北ランプ,新十条通トンネル部分の脱硝装置もない排気塔,そして既存の名神京都南インターなどが集中するのであります。おまけに三方を山に囲まれた盆地による大気の逆転層ができる地形であるため,南区,東山区,伏見区北部などの住民が窒素酸化物,二酸化炭素,浮遊粒子状物質などの大気汚染に不安を抱くのは当然ではありませんか。現に今でもSPMと二酸化窒素についていえば,伏見区の一般大気測定局でも南区の自動車排ガス測定局でも市内で最悪の大気汚染を観測しており,国の環境基準も京都の環境保全基準も達成していないのであります。伏見区の24号線勧進橋付近にお住まいの方も,市電が廃止になってから自動車が増え自分も子供も喘息になりしんどい思いをしているが,今後高速道路ができて大気汚染が改善されるのですかと言っておられました。本市は予算議会の藤原質問に対し,尼崎のケースは1日交通量は19万台,一方京都は10万台未満の予測,環境に影響を与えるものではないとしています。しかし,そもそも尼崎の係争中の地域にはランプなどありませんし,京都の伏見区北部などは3キロ四方にランプが4箇所,名神南インター1箇所が集中しているのであります。尼崎よりましであるなどと誰が言えるのですか。本当に高速道路のランプに直近する町内などは,交通渋滞も解消され,大気汚染もなくなり,環境基準を達成できると言い切れるのですか,はっきりお答えください。

 また,新十条通の環境影響評価は平成6年度に発表されましたが,SPMは環境評価対象にすら入っていませんでした。一方,昨年実施された広島県の自動車専用道福山道路の環境影響評価準備書では,平成9年策定の環境影響評価法に基づき,建設省令の技術指針により新たに予測する浮遊粒子状物質について,住居の分布状況などを考慮して平面分布を行い,予測断面については断面分布予測を行うこととしているのであります。とても平成6年の事前環境影響評価が今でもおおむね妥当とする説得力はありません。伏見区砂川学区の住民も,高速1号線及び2号線建設計画の事前環境影響評価の総合的な再アセスを求めていますし,またこの3月には京都弁護士会から出された新十条通建設に対する意見書でも同じように総合的な再アセスを求めているではありませんか。いわば,それほど高速道路による環境負荷に不安が広がっているのであります。今や高速道路を都心部に呼び込むのは時代後れであり,ましてや都市全体が世界文化遺産とも言える歴史都市京都には高速道路は景観破壊となるものであります。一度決まったら止まらないと言われ続けてきた公共事業神話が全国の住民運動により次々と公共事業見直しに追い込まれています。徳島県吉野川可動堰問題,愛知万博招致問題など環境破壊の大型公共事業が住民運動の力で中止となる中で,古都京都が歴史的景観を破壊する大型公共事業を発進しようとするのですか。京都高速道路計画は中止すべきでありますが,御見解を求めます。

 第2に,京都市の第三セクターなどにかかわって質問します。現在,国と地方自治体の債務残高は2000年度末には645兆円となり,国内総生産の1.3倍の借金となります。全国至る所で地方財政は破綻の危機に見舞われています。今や待ったなしの財政再建にとって公共事業に50兆円,社会保障に20兆円という逆立ちを正すことが急務となり,不要不急の大型公共事業の見直しが全国的に問われているのであります。本市もその例外ではありません。したがって,これからの京都市基本計画の策定に当たっては,平安建都1200年事業の目玉であった地下鉄東西線5大プロジェクトなどについても公共事業の再評価,見直しの立場から,差し当たりその開発目的といわゆる開発型第三セクターなど手法が適切であったのかどうか総括が必要であります。

 昨年5月,自治省から地方の行財政改革とのかかわりで第三セクターの累積赤字に対し経営状態の点検評価を求める第三セクターに関する指針が示されました。今年3月には本市においても京都市外郭団体再整備計画を策定したところであります。そこで桝本市長が2期目の当選の初仕事として,市長与党からも今後に課題を残すと懸念された御池ゼストのエレベーターなどの買取りの問題についても改めてお聞きしておきます。買取りの理由は,地下鉄東西線の乗降客が公共地下道を通り抜けるので公共性が高いとしています。そのとおりであれば御池地下街の供用開始時に御池ゼストから公共地下道と一体にエレベーターなどの無償譲渡を受けておれば良かったのであります。現に京都駅南北自由通路の南口駅前のエスカレーターなどはそうしているではありませんか。ところが無償譲渡を受けるべきものを京都市がわざわざ買い上げてやり,しかも集客効果なしとゼストからも言われているマルチビジョンまでおまけに付けて維持管理を委託するわけであります。これまでにも人件費補助金付で職員を派遣してきましたし,もともと無償譲渡が筋のエレベーターなどを15億円で買い上げてやるし,まさに至れり尽くせりであります。

 そもそも御池ゼストは資本金35億円のうち本市の出資は20億円であり,補助金,貸付金,委託金名目でこの間毎年35億から40億円出しているのであります。そのうえ出資金の75パーセント相当の15億円もの今回の公的支援でありますからその異常さが分かります。どこに公共性,公益性があるのか疑わしい商業テナント経営の御池ゼストを仮に個人商店に例えれば,年商12億円の売上げを上げるのに18億円の必要経費が掛かり6億円の赤字を出しているような商売なのであります。単年度黒字経営転換の見通しが平成24年度から29年度に先送りされたとの報告でありましたが,今後は本市からの特別の援助は必要ないときっぱりと約束できますか,お答えください。

 次に,ハウ・メッセ住まいづくりセンターについてお聞きします。住まいづくりセンターに対する本市の出資分を本市が100パーセント出資している住宅供給公社に株式譲渡で付け替えるとしています。このやり方は,かつて住専問題や山一證券の破綻で有名になった不良債権の飛ばしや簿外債務ようなもので,しかも同センターの業務内容はほとんど本市と公社の委託事業でありますから,仮に本市と第三セクターを連結決算すれば,蛸が自分の足を食べているようなものとの市民の批判も当然であります。赤字の尻拭いだけは押し付けるのでは余りにも虫のいい話で,とても市民には受け入れられません。要するに,市民の監視の目が届かないような仕掛けにしただけであります。今後,第三セクターの再整備計画において,こうしたやり方が統廃合や救済合併として先行モデルケースとなっていくとしたら問題先送りのための疑惑隠しそのものではありませんか,御見解を伺います。

 また,この10年間に本市は地下鉄東西線5大プロジェクトの事業主体として京都二条開発株式会社,京都御池地下街株式会社,京都醍醐センター株式会社,山科駅前再開発株式会社などの商法法人,すなわち開発型第三セクターを立ち上げてきました。10年度決算の累積損益だけでも4社で8億6,500万円の赤字であります。まさに全国の開発型第三セクターの破綻による行政の不良資産と共通する問題であります。地下鉄東西線5大プロジェクトの事業主体として開発型第三セクターが大手ゼネコンや大銀行の意向の下で過大な需要予測を立てた挙句の結果,見込み違いを出したものと言えます。だからこそ京都市外郭団体再整備計画では,今後は外郭団体の新設に関して開発型第三セクター設立は抑制すると言わざるを得なくなったのではありませんか。今後は赤字づくりの開発型第三セクターはきっぱりとやめるべきではありませんか,いかがですかお答えください。

 ところで本市は,南部創造のまちづくりとして北は十条通,南は宇治川,東は東高瀬川,西は国道1号線に囲まれた約607ヘクタールの地域を高度集積地区に設定し,更に同地区の中で油小路線沿道を拠点形成地区としました。そのうえで名神と大手筋までの区間を重点誘導地区とし最大800パーセントを可能とする容積率緩和のボーナスを付けました。また大規模小売店舗立地法などの制定に伴い,商業集積の方向としては店舗面積の上限規制を定めないとし,大型店の呼び込みを図るガイドプランを定めようとしているのであります。この南部創造のまちづくりにおいては,市庁舎の南部移転やドーム型スタジアム,テーマパークなどの建設が財界からしきりに働き掛けられていますし,特に南部開発の起爆剤として京都市庁舎の南部移転が根強く持ち出され,民間資金の活用による公共施設整備を進める開発手法,いわゆるPFI方式の導入などが提案されております。先ごろ財政非常事態宣言を出した大阪府も,新庁舎建替えを頭金なしでいいPFI方式でやることを検討していますが,失敗した開発型第三セクターよりも,それ以上に民間がリスク回避のために高い金利負担を上乗せしたリース料を押し付けるPFI方式は,それこそ今後に課題を残すどころか自治体破産につながりかねないと思いますがいかがですか。目的においても手段においても市庁舎の南部移転など土地バブルをあおり立てるゼネコン型大型公共事業は行うべきでないと思いますが,答弁を求めます。

 第3に,住宅対策について質問します。既設公営住宅における高齢者対応としてのエレベーター設置などバリアフリー対策の充実が急がれるところであります。また維持管理の共益費負担の問題が障害とならないように福祉的な特別の配慮が必要と思いますがいかがでしょうか。今般,国においても交通バリアフリー法を制定したところであります。先日,車いすの障害者の方が駅のエスカレーターを利用する際,前輪を上の段に乗せ,後輪を下の段に置き,斜めになって上っていかれました。手すりにしっかりつかまっていないとひっくり返りそうでした。実は,伏見区向島ニュータウンの近鉄向島駅は橋上駅でありながらエスカレーターだけで,しかも片方向運転であります。車いすの障害者の方などにとって大変危険で不便でもあります。向島ニュータウンの関係自治会からも近鉄にお願いしているところですが,もともとニュータウン造成と共に本市からの請願駅として設置された経緯からも,この機会にこうしたエスカレーターしかない近鉄向島駅なども含め,鉄道の駅ごとにエレベーター設置を急ぐ必要があると思います。事業者と協議を進めるべきと思いますがいかがでしょうか。また市営住宅の1階部分でも高床式のために四,五段の階段のある所には是非スロープを付けるなど高齢化対応も必要であると思いますがいかがでしょうか。

 最後に,市営住宅の一般公募において11回も落選した一般申込者には優先選考の救済の道があります。しかし,単身者については多回数落選の救済措置がありません。15回も外れている単身者もいます。また,おばあさんと一緒に2人世帯で申し込み11回落ちて,次は優先枠というときにおばあさんが亡くなってしまい,単身となり多回数落選者優先選考の申込資格は継承されなくなったといいます。これは憲法が認めた法の下における平等な扱いをしていない不当なものであります。単身者にも多回数落選者優先選考の枠を作るべきでありますが,御答弁を求めます。以上で私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(山口幸秀君) 桝本市長。

 〔桝本市長登壇〕



◎市長(桝本頼兼君) 佐藤和夫議員の御質問にお答え致します。

 南部のまちづくりについてお答え致します。本市のまちづくりは,北部は保全,都心部は再生,南部は創造という基本理念に基づいて進めております。昨年12月に市会におきまして御議決いただきました京都市基本構想におきましても,南部地域につきましては,高度集積地区を中心に21世紀の京都の新たな活力を担う創造のまちづくりに努めると位置付けられており,今後その趣旨を踏まえ取組を推進して参りたいと考えております。

 以下,増田副市長及び局長が御答弁申し上げます。



○副議長(山口幸秀君) 増田副市長。

 〔増田副市長登壇〕



◎副市長(増田優一君) まず京都御池地下街株式会社の経営見通しについてでございます。現在地下駐車場はほぼ見込みどおりの実績を上げているところでございますが,地下街につきましては,長期にわたる厳しい消費不況等によりまして大変苦戦致している状況でございます。会社は経費削減に努める一方,増収策として商品構成の見直し,不振店舗の入替え等を行うとともに,中期的な視点に立ったゼスト御池活性化計画の実施に取り組んでいるところであり,会社の試算では,このような取組により平成29年度に単年度黒字となる見込みであります。本市と致しましては,経営の健全化に向けて引き続き指導して参ります。

 次に,京都住まいづくりセンターの本市所有株式を住宅供給公社へ譲渡することについてでございますが,同センターの経営がここ数年安定してきたこと及び業務内容の見直しに伴い住宅供給公社との連携が強化されてきたことなどによりまして,本市が直接経営参画,資本参加を続ける必要性が薄れてきたことから今年度中に実施を予定しているものでございます。譲渡先の住宅供給公社は,今般本市からの株式の譲渡を受けることによって過半数の株式を保有することになりますので,今後同センターとの連携を一層強化することができ,双方にとってより効率的な事業展開を図ることができるものと考えております。

 次に,開発型第三セクターについてでありますが,これまで公共性,公益性の観点から本市が関与する必要がある事業で,本市が直営で行うよりも民間の効率性等を生かす方がより大きな効果を上げられる場合,設立してきたものでございます。御指摘の第三セクターにつきましては,会社設立後間もないため初期投資の負担が重いことから,現時点では累積損失の発生はやむを得ないものと考えております。なお,これらの団体に対する点検状況を把握するシステムを整備する必要があることから,本年3月に策定致しました京都市外郭団体再整備計画に基づきまして外郭団体に対する関与の見直しや経営評価システムの導入による経営の健全化,情報公開の充実などに努めて参りたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山口幸秀君) 西都市計画局長。

 〔西都市計画局長登壇〕



◎都市計画局長(西晴行君) まず市営住宅のバリアフリー対策につきましては,公営住宅入居者の間でも高齢化が急速に進んでいるため,高齢者の方が安心して住める住宅の整備は急務であると認識致しております。新築住宅につきましては,昭和61年以降随時バリアフリー対策の内容を充実させているところでございますが,既存住宅へのエレベーター設置,その他のバリアフリー対策につきましても,財政事情,階数,耐用年数,経済効率,地元合意等を考慮しながら,今後計画的に実施できるよう現在検討作業を行っております。共益費につきましては,共用部分の電気,水道等の経費を入居者が共同して負担するため自主的に額を定め徴収を行うものであり,その負担について福祉的な配慮はなじまないと考えております。

 次に,鉄道駅舎へのエレベーターの設置についてでございますが,本市におきましては,平成7年度から京都市鉄道駅舎エレベーター整備事業補助金交付要綱に基づき補助金の交付を行うとともに,平成10年度の国の交通施設バリアフリー化設備整備費補助金の創設に伴いバリアフリー化設備整備に対しましても補助金の交付を行ってきており一定の成果を挙げて参りました。今後とも近鉄向島駅を含め市域内の公共交通機関の駅舎においてバリアフリー化が進むよう鉄道事業者の協力を得ながら取り組んで参ります。

 次に,市営住宅のアプローチ部分におけるスロープの設置につきましては,従前から団地住民の皆様の要望に応じて一部の団地で実施して参りましたが,今後計画的に実施できるよう現在検討作業を行っているところでございます。

 最後に,市営住宅の一般公募での単身者の多回数落選者の救済措置についてでありますが,本市では高齢,障害等の理由のため住居の確保がより困難な方にあっては単身者でも入居申込みを受け付けております。しかし募集ごとの申込者数が大変に多く,なかなか入居の希望がかなえられない実情にありますので,募集方法等につきましては引き続き検討して参ります。以上でございます。



○副議長(山口幸秀君) 野嶋建設局長。

 〔野嶋建設局長登壇〕



◎建設局長(野嶋久暉君) 京都高速道路の建設につきましてお答え致します。尼崎公害訴訟におきます国道43号線と阪神高速神戸線につきましては1日の大型車の交通量が5万台でございます。一方,京都高速道路油小路線と一般街路油小路通の将来交通量は大型車9,000台であり5分の1と比較にならず,また地域性も異なることから環境に大きく影響を与えるものではないと考えております。京都高速道路は,市内の幹線道路における交通渋滞を解消し,交通の円滑化に寄与するものであり,その結果,自動車からの二酸化窒素等の排出量が抑制され環境保全の面からも大いに意義あるものと考えており,環境影響評価においてもおおむね妥当という評価を得ているところでございます。また本道路の景観についてでございますが,学識経験者等により形状と色彩等について周囲の景観に調和した道路となるよう専門的に検討を行っております。京都高速道路は本市のまちづくりの根幹を成す最も重要な都市基盤施設であり,沿道住民の健康面や環境保全に万全な配慮をしながら今後とも阪神高速道路公団と共に積極的に整備促進を図って参ります。以上でございます。

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○副議長(山口幸秀君) 暫時休憩致します。

 〔午後2時40分休憩〕

 〔午後3時2分再開〕



○副議長(山口幸秀君) 休憩前に引き続き,会議を行います。

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○副議長(山口幸秀君) 休憩前の一般質問を継続致します。

 次に,市政一般について,天方晶英君に発言を許します。天方君。

 〔天方晶英議員登壇(拍手)〕



◆(天方晶英君) 私は,西京区選出の天方晶英でございます。民主・都みらい市会議員団を代表して市長,副市長並びに関係理事者に質問致します。

 私は,平成3年に初めて市会へ送り出していただきましたが,はや10年目を迎えようとしています。本日で9回目の代表質問となるわけですが,10年目の区切りとして過去の質問をフィードバックしながら検証してみたいと思います。今回は,特に文化,芸術関係に的を絞って進めていきたいと思います。もちろん専門家ではありませんが,愛好家の立場として,また市会での今までの私なりに質問してきたことや,それにかかわる人たちの客観的な疑問や要望,また将来の京都に目を向けて私見を入れての質問になろうかと思いますが,これはあくまで歴史と伝統のある国際文化観光都市として京都が将来においても光り輝き生き残っていってもらいたいとの思いを前提としております。

 まず,京都にふさわしい歴史と伝統を持つ美術館の在り方です。財政的に厳しい中,おかげさまで4月19日に美術館の別館がオープンしました。オープニング記念展として,美工のあゆみ創立120周年記念展が開催されました。1880年,明治13年日本最初の美術学校として京都府画学校が京都御所内に開校しました。以来,美術学校として歩み続け,日吉ケ丘美術コースを経て現在の京都市立銅駝美術工芸高等学校に受け継がれています。この長い歴史の中で絵画,彫刻,工芸各分野に出身者がきら星のごとく輩出され,現在も京都をはじめ日本の美術工芸界,産業界の第一線で大活躍中であります。その中から150点余りが展示されました。なかなか見ごたえのある作品群であり,別館につきましてもバリアフリーに配慮された貸会場としてのギャラリーとしては立派なものと評価しています。

 そして引き続き第2弾として,学校のたからものと題して市立小学校所蔵の名品群,すなわち1869年,明治2年64校の学区制の番組小学校として開校以来,卒業生や地域の中から我が国を代表する芸術家や伝統産業の技術者を数多く輩出していますが,市内各小学校には母校への熱き思いを込めて,これらの方々から寄贈された作品が約1,300点所蔵されています。そのうち著名な作家の作品及び子供を描いた作品等を約90点選んで展示されました。さすがに近代京都の文化を支えた作家の作品ばかりなので,これもなかなか見ごたえのあるものが多いです。これは6月4日までやっております。

 片や従来の本館においては,別館が整備できたことと同時に,将来進むべきミュージアム方式のスタートとしてコレクション展が開催されています。1933年,昭和8年の開館以来70年近く,コレクションも1,800点を数えるまでになりました。第1期として4月11日から日本画,洋画,工芸の分野からの,春の夕・名匠たちの逸品という副題の下に選択された96点によって6月11日まで展示されています。これも見事ですし第2期も期待できます。いよいよ本格的な常設展としての企画が始まったところですが,第1期の反応やこれからの取組はいかがお考えでしょうか文化市民局長にお伺い致します。

 また,このコレクション展と同時に美術館開館の2年後の昭和10年から時代の流れと共に内容などの変更もありましたが,伝統と歴史のある京都市独自の企画として2000京展が5月2日から18日まで行われております。ジャンルも日本画,洋画,彫刻,工芸,書,版画などと,昨年からは活性化のため出品委嘱制度を廃止し,公募のみで入選作品509点の大展覧会として,また美術館の風物詩として日展,独立展,二科展,創画会展などと共ににぎわっているところであります。更に本館では5月24日から6月18日まで京都市立芸術大学創立120周年祝賀記念展が行われます。芸大も銅駝美工も京都府画学校の開設がスタートであります。1950年,昭和25年に京都市立美術専門学校から美術大学に昇格して丁度50周年になり,この7月には芸術大学にとって創立120周年を迎えます。この間,多くの卒業生が近代日本美術の舞台に送り出され,また美術界のみならず時代の趨勢に合わせて広範な社会領域で立派に活躍され一つの伝統が築かれているところであります。

 この度の祝賀記念展は,昇格以降に大学教育に尽力いただいた先輩作家たちと現在の形である美術科,デザイン科,工芸科の3科11専攻の教員たちの総出品によって構成されています。出品総数は,絵画や立体造形,デザイン,工芸など百五十数点になります。そういう意味では明治から大正,昭和,平成に至る120年の歴史を回顧する視野ではなく,むしろ悠久の歴史の積み重ねを文化的な財産として継承し,今日の隆盛を築いてきた京都市立芸術大学の姿を紹介して美術の各分野で活動する現在の諸相を展望しようとするものです。本学の学生たちによる卒業製作展を除けば,このように広範囲で種々様々な表現性を一堂に会する展覧会は全国的にも初めての試みです。今回の記念展は,まさに京都市立芸術大学の創立120周年を祝賀するにふさわしく,伝統から革新まで日本最前線の美術状況をそのままに見ることができる現代美術の祭典となっていますと案内パンフレットにはうたわれています。大いに期待したいものです。

 こと細かに展覧会のことを採り上げましたが,これはなぜかといいますと,先ほどの学校のたからものだけでなく,京都には宝の持ち腐れと言われかねないほど質の高い宝物がすぐ目に付く所から目に見えない所まで隅々にあるということです。この文化,芸術の分野だけでも,東京都は別にして,きら星のごとく老若男女の芸術作家集団の存在する都市はありません。間もなく21世紀を迎えようとする2000年の記念すべきこの時期に京都市美術館の別館ができた,あるいは本館の再整備のための基本計画の策定に平成12年度予算が付いたということは大変に意義のあることだと思います。

 ただし,この本館の再整備等に関してはたくさんの課題があります。気の付くままに指摘してみたいと思います。まず21世紀の文化都市京都の一翼を担えるものとするには,従来の貸館的発想から大きく脱皮しなければなりません。四季折々の景観がすばらしい文化ゾーンである岡崎にふさわしい,市民はもとより京都に来られた人にも安らぎのあるものでなければなりませんし,単なる鑑賞だけでなく文化の薫りに接することができ,市民の憩える,また生涯学習の場として,更には文化,芸術の情報発信ができる場所でなければなりません。私は,各地へ出張がある度に時間の許す限りそこにある美術館や博物館を見て参りました。重要なことはミュージアム本来の機能の充実であります。すなわち期待にこたえられるマンパワーの強化が必要であります。学芸員を含めた職員を補充しないことには成り立たないでしょう。後で述べますが,補充するというよりは絶対に必要であります。そしてこの方たちには,京都ならではと言われる仕事をしていただきたいと思うのです。

 まず学芸員ですが,質,量とも誇る作品や作品群に対応できる優れた人材,人員が必要であります。スタッフとして日本画2名,陶芸,木工,金工,染織などの工芸関係3名,油,洋画1名,彫刻,版画2名,書1名,総計9名程度は充実のためにも将来のためにも必要であると考えます。そしてそれを生かした運営を行っていくうえでの職員もかなり要るでしょう。このような人件費は文化行政の推進という立場で投入しなければならないでしょうし,京都ならではのボランティアの応援も必要になってくると思います。また充実した常設展を展開していくためにも継続的に所蔵美術品の購入をしていかなければならないのも当然のことであります。

 次は,ハード面の整備ですが,老朽化への対応と障害者の方々への対応のためにもエレベーターをはじめバリアフリーに配慮した,また展示品のためにも空調設備などかなり思い切ったことをやらねばならないでしょう。それと同時に考えねばならないことがもう一つあります。それは現在の事務所でございます。建築後67年余りが経過しており木造で老朽化も甚だしい状態です。本館の再整備と共に多くの大切な作品の収蔵庫も考えに入れて,別館との事務的機能も考慮し隣接させることも一案であると思います。是非とも将来を見据えて検討していただきたいと思います。また,これは一部市民の声ですが,南玄関の活用や文化ゾーン,風致地区である岡崎公園としてふさわしくない建造物は除去すべき,もっともっと緑化すべきという声もあります。色々とお尋ね致しましたが,これらのことについてどうお考えかお答えをお聞かせください。

 次に,美術館を取り巻く連携方法について考えてみたいと思います。京都には,美術館,銅駝美工,芸大,学校歴史博物館などがたくさんの著名なコレクションを持っています。今後も増え続けていくでしょうが,保管,保存について防災面も含めて十分にできているのでしょうか。仄聞するところでは,いずれも完全な収蔵庫のスペースがないとのことのようですが,現状はどうなっているのでしょうか。

 提案なのですが,先ほど挙げました美術館,銅駝美工,芸大,学校歴史博物館などの収蔵庫の集中管理は不可能なのでしょうか。かなりの面積を必要としますが,例えば小学校跡地の活用などを考えてみてはいかがでしょうか。またそれと同時に京都は民間の方たちが著名な作品をたくさん持っているような土地柄でもありますし,その人たちの作品も一緒に保管しながら,了解を得て随時展示させていただき,市民や観光客などにそのすばらしい作品を見ていただくのも京都らしいと考えますが,市長の御所見をお聞かせください。

 京都は,文化,芸術の宝庫です。国立近代美術館をはじめ公的なものばかりでなく,民間を含めて市内には美術館,博物館が数多く設置されています。およそ140ぐらいで連絡協議会を作っておられると聞いていますが,京都市としてどの程度有効にネットワークとして活用できているのでしょうか。現状及び将来についてお答えください。

 次に,音楽を取り巻く環境についてお尋ね致します。4月30日に京都会館40周年記念式典のセレモニーが厳かに行われました。京都会館の歴史そのものである京都市交響楽団を中心に,今までかかわってきた音楽関係者が老いも若きも集い,楽しさのうちにも感動のあるものでした。京都会館については,近年,周辺地域に設備の充実した文化施設が多く建設され,以前のように何でもこなさなければならない会場ではなくなって参りました。しかし,今後も催物の開催を支援し,より一層気軽に文化に触れることができるような人材育成,文化振興の拠点となるようにしなければならないのですが,また誰もが快適に利用できるバリアフリーの人に優しい公共施設であるべきと思いますが,今後どのように整備していくつもりなのでしょうか,文化市民局長にお尋ね致します。

 平成7年には国際芸術文化都市にふさわしい京都コンサートホールが出来上がり,ほかにはアバンティホール,東部文化会館,呉竹文化センター,西文化会館ウェスティ,北文化会館,間もなく竣工出来るであろう右京文化会館など市民の要望に応じて遅くはなりつつも造られて参りました。それなりの利用,使用はされているようですが,竣工するまでの厳しい要望の割には利用率が低いようです。その点はいかがお考えでしょうか。そして,これらの施設を使いながら色々な団体が国内から海外から,また地元の音楽家たちが活用し,市民に文化の薫りを与え,更にはこの京都から世界に羽ばたく人たちを多く輩出しているところです。一例を挙げますと,京都市少年合唱団,堀川高校音楽科,京都市立芸術大学,そしてあのバーンスタイン氏の最後の弟子と言われ,今世界をまたに掛けて指揮者として大活躍中の佐渡裕氏は丸々の京都出身者であります。近い将来必ずや京都市交響楽団の音楽監督として迎えなければなりませんし,また京都の顔として世界の京響にしてもらわねばなりません。話を少し原点に戻し,堀川高校音楽科については,京都市立音楽高校として独立し,ある一定の評価を受けていますが,今春の卒業生の進路状況はいかがでしたでしょうか。一昔前には堀音から東京芸大,そしてN響の首席奏者というようにクラシックの世界では京都出身者が活躍していると聞いておりますが,最近はどのような状況なのでしょうか。

 次に,一番大きい問題は,やはり世界の中で京都の顔になっていただかなければならない京都市交響楽団について質問させていただきたいと思います。京都市交響楽団は,平成9年度のヨーロッパ公演の成功が記憶に新しいところですが,その後,ウィーン出身のウーヴェ・ムント氏が常任指揮者に就任され京響に対する評価も年々着実に高まってきているところであり,関係各位の御努力には敬意を表する次第であります。京都市交響楽団は昭和31年に設立され創立45周年を迎えようとする伝統と歴史のあるオーケストラであり,全国で唯一の自治体直営オーケストラです。クラシック音楽ファンのみならず,広く市民に愛される楽団でなければなりません。そのためには内容の充実した公演回数を増やすことはもとより,市民とのかかわりを深める様々な取組が必要であると考えます。近年,日本の経済情勢が厳しい状況に置かれる中,オーケストラの経営を取り巻く環境についても企業からの演奏会の依頼が減少するなど全国的に大変厳しいものがあると伺っています。音楽スタッフ5名,楽員87名で運営されており,専用練習場も持ち,全国の有名なオーケストラとも待遇面で引けはとっておりませんが,京都の顔になっていただく,音楽界の中心になっていただくためには,今一度実力アップのための試練に挑戦していただかなければならないと思います。こうした厳しい環境の中にあります京響の今後の運営と活動についてどのように考えておられるか,楽団長でもあります桝本市長にお尋ねしたいと思います。

 また,コンサートホールを管理しています京都市音楽芸術振興財団と京都市文化ホール運営センターとの統合について,本年10月をめどにされているようですが,どのような方向を目指そうとされているのかお聞かせください。

 そして今,5月9日から28日に掛けて芸術祭典・京たけなわであります。市役所前の広場では,この催しで芸術系大学生の若者が集い,京都芸術センターまで作品を持ってデモンストレーションをされたり,往年の京都のように若者たちの活動には温かい目を向けていた土壌が少しずつ芽生えてくることを期待しつつ,京都芸術センターには格段の活動成果を期待するところですが,今後どのような方向を目指そうとしておられるのかお聞かせください。

 色々と文化,芸術について細かいことを質問致しましたが,これはこの京都が日本のあるいは世界の文化,芸術のメッカとして,これまで歴史と伝統を培ってきた先人にこたえるためにも,他都市と違う力を入れることによってより質を高める舞台,背景づくりは行政がしなければならないと思うからであります。単純に京都に行きたいとふらっと来ても,美術館や博物館がより取り見取りで見学することができ,夜は心地よい音楽を聴けるコンサートホールがあり,そして気楽に泊まることができる,そういった観光客を優しく迎えることができるネットワークを是非とも実現していただき,文化,芸術のレベルアップを図っていただきたいと願っております。

 次に,地震対策について質問させていただきます。平成7年1月17日午前5時46分,そのとき私は,10年来の日課となっておりますジョギングに出掛け,物集女の西ノ岡中学校近くの道路を走っていました。その辺りには農機具庫が幾つかありまして,その一つの前に来ましたとき,中で機械が動いている音がするのです。辺りは真っ暗ですし,稲刈りシーズンでもないしおかしいなと思いました。その途端ドドーンという音が先か揺れるのが先か,ものすごいショックを受けその場に一瞬立ちすくみました。そしてその後大きく揺れ始めました。目の前のトランスの乗った電柱が折れるかと思われるほど揺れ,電線はバシャバシャと大きな音を立てました。京都に地震だと思いました。一瞬,我に返った私は,慌てて際の田んぼに逃げ込みました。その田んぼそのものが沈下するのではとそのとき恐怖を感じました。その農機具庫の音は直前の地鳴りだったと思われます。このときのことを私は幻覚かと思いましたが,この時間帯に起きておられた牛乳屋さんは,乗っていた軽トラックがパンクしたと思った途端,私と同じように,そのときはやはり目の前の電柱が折れると思われたそうです。また,私の所はガソリンスタンドをやっているのですが,その日のタンクローリーは大阪の埋立地の桜島埠頭からやってきていました。あの時間帯は丁度吊り橋になっている此花大橋を渡っているときだったそうです。運転手は,急に車が左右に大きく揺れ出したので自分の頭の血管が切れたと思ってブレーキを掛けたが止まらない。そして道路が前後に波打ち,20トン以上もあるローリーが浮き上がってドーンと道路に打ち付けられ,そして吊り橋ですから大きく横に揺れ車ごと海に落ちるのではないかと思ったそうです。本当に怖かったとおっしゃっておられました。更に京都駅においてもタクシードライバーの方が,あの京都タワーが倒れるのではないかと思うほど揺れたとおっしゃっておられました。これが震度5の実感であります。震度7ともなれば想像を絶するものがあります。

 これは平成7年2月24日,地震直後に私が代表質問させていただいたものです。あれから丸5年。その間日本は地震や火山で揺れ動いていると言っても過言ではないでしょう。今も北海道の有珠山が去る3月30日に噴火し,その後も噴火を繰り返し周辺住民の避難生活は長期化しそうな様相です。しかし幸いなことに犠牲者が出ておらず,初期対応は成功したと言えるのではないでしょうか。これは危機管理の第一歩である危機の予測に成果を挙げたからで,この教訓をあらゆる分野に生かしていくべきであると思います。災害対策において最も重要なのは,災害が起こり得るという危機感を常に持ち続けることであります。あの阪神・淡路大震災から3年たった平成10年1月17日に開かれた追悼式典で1.17宣言が発表されました。その中に,危機感を持てなくなっていた私たちの中の油断をまず悔やまなければならないとの一節があります。油断大敵の精神こそ危機管理に不可欠であると思います。この阪神・淡路大震災以降,各地方自治体は従来の防災対策に加え大地震に対する備えを大きく採り上げ,市民に対するサービスや意識向上に努力されております。本市においても防災行政の窓口となる京都市消防局で地震専門家による講演会や活断層調査現地説明会など市民を対象とした積極的な活動が続けられていることは大いに市民から評価されつつあります。また京都市内の民間企業に地震に対しての危機管理研修会や報告会も他の行政にない新しい試みとして行われております。しかし,防災対策が大切であることは分かっていても実際にはなかなか進まないものです。ここで改めて京都の地震対策について検証してみたいと思います。先ほどの有吉議員と同じようなことを言っておるわけでございますが,よろしくお願いしたいと思います。

 さて,阪神・淡路大震災では約6,400名以上の貴い命が奪われ,その後死因が判明するにつれて窒息死,圧死など建物の倒壊が原因によるものがほとんどでした。戦災を受けていない京都市は,建築後数十年を経過している古い家屋が非常に多く,京都大学防災研究所大災害研究センターの報告では,戦前に建てられた住宅は全住宅数の12パーセント,これは他都市よりも非常に多いです。また木造住宅の割合が47パーセント,これも他都市に比べて断トツでございます。非常に高く,阪神・淡路大震災規模の地震が京都市に発生した場合の被害想定が平成9年6月27日に京都市から発表されたことは御承知のとおりです。発表内容では,京都市北部の花折断層が動き阪神・淡路大震災規模の地震が発生した場合,市民60万戸の家屋のうち28万戸が倒壊し7,700人が死亡,死亡者の大部分が家屋倒壊による圧死。以上は仮定に基づく報告でありますが,過去定期的に大地震を体験している京都は,京都大学の地震専門家によると,今大地震が京都に起こっても不思議ではないくらい周期的観点,そして京都市内にある大きな活断層から京都大地震の高い可能性シグナルが送られています。京都市として大地震を想定した最も大きな災害は,間違いなく古い家屋の倒壊であり,それに対して京都市の耐震対策の予算は,平成12年度はわずかに876万4,000円であります。その中には耐震診断や耐震改修工事融資などの施策が入っています。しかしながら,決して意味のないものとは言いませんが,本当に実績と効果がある施策になっているのでしょうか,都市計画局長にお伺い致します。このことの質問は,本来の目的であります大地震時に倒壊のおそれのある木造家屋の耐震補強に結び付いていないと考えるからであります。

 また,昨年から横浜市では木造住宅耐震改修促進事業として従来の耐震診断に加え木造住宅耐震改修工事補助金制度が実施されています。他都市の生きた施策をまねすることは市民にとってプラスになるなら恥ずかしいことではありません。京都市としてもこのような補助金制度を至急に検討し,市民に耐震改修工事の必要性と行政側の援助を明確にすべきと考えますがいかがでしょうか。予測される災害は起こってからでは遅すぎます。特に地震による災害の家屋倒壊は市民の自主的な取組により被害を防げるものであります。そのためにも一層の耐震補強の必要性のPRと行政の補助により本来の地震における防災対策が進められると確信するものであります。併せて都市計画局長にお伺い致します。

 最後に,私の地元である西京区に関連した質問をさせていただきたいと思います。まず桂駅東通の整備についてであります。平成6年度に東口駅前広場が完成しましたが,その後の整備が進んでおらず,道路幅員が5メートルから6メートルと狭いため車道に自転車があふれバスの離合もしにくい状況となっています。このような状況の中,昨年度に自転車駐車場用地が確保され一部で道路の拡幅工事が行われたところであります。長年の間,地元住民が要望していた桂駅東通の道路整備についてやっと着手されたという思いであります。ついては一日も早い完成をお願いしたい。そこで今後この自転車駐車場の建設及び桂駅東通の整備状況はどのようになっているのかお聞かせください。

 次に,久世北茶屋線の整備については,現在向日市域においては整備が着々と進んでおり早期に供用が開始されると聞いております。しかし,京都市側においては依然としてJR東海道本線と阪急京都線の交差部分がネックとなっております。JR東海道本線のアンダー部の拡幅については昨年度にJR西日本に工事委託されたところでありますが,今後の見通しをお聞かせ願いたい。一方,阪急京都線の踏切については幅員が狭く車両の通行に支障を来している中,その改良が必要と考えており,現在の取組状況と今後の見通しについてお伺いしたいと思います。

 次に,4月27日にオープンしました大原野森林公園についてお尋ね致します。ゴルフ場の開発不許可に伴い京都市が取得したものですが,長年掛かりやっとめどが立ち,優れた自然環境をそのまま楽しんでもらう雄大な公園として整備されました。ポンポン山にも隣接したコースは市民に歓迎されることだと思います。しかし,大きな問題があります。それは交通アクセスの問題です。大原野森林公園に行くには交通機関を利用しても2時間も歩かねばならないということです。しかもバスの本数も少なく道路事情も非常に悪い状況となっています。色々と難しい課題もあるとは思いますが,願わくば土曜,日曜だけでも足の確保をしないことには宝の持ち腐れになりかねないと思いますが,いかがお考えでしょうかお答えください。

 次に,交番所の設置についてでありますが,阪急桂駅は西京区最大のターミナルで東口,西口があります。1日約6万5,000人の乗降客がありトラブルが非常に多くなっています。駅前の駐停車,駐輪の問題や放置自転車,バイクなどの問題,痴漢,ひったくりなどの様々な問題が山積し付近の住民の方々から多くの苦情を耳にしております。桂駅近辺には何としても交番所が必要であります。大きな事故があってからでは遅いのです。予算がないとか適当な場所がないとか,住民が請願を出す出さないの問題ではありません。この件は,これまでに何度となく質問して参りましたが,いまだに実現しておりません。安心,安全な市民生活を確保するため,京都市長として強力に京都府に働き掛けていただくことを強く要望しておきます。

 最後に,これはお願いですが,桝本市長の健康管理についてであります。市長は皆様も御存知のとおり,いつも元気でバイタリティにあふれ,1年中日夜を問わず激務をこなされております。しかしながら,去る5月14日に亡くなられた小渕前首相も過労が原因で脳梗塞になられたとのことであります。歴代の京都市長もほとんどが病で倒れておられます。もちろん市長御自身も周囲の方も健康管理には十分留意されていると思いますが,やはり最低月に1日ぐらいは日を決めて,例えば毎月1日は公務から完全に離れ休養をとっていただきたいと思います。また休まれたときには,公務で行かれることはたくさんあると思いますが,美術館やコンサートなどに出掛けていただき,1人で,あるいは御夫婦でゆっくりと時間を過ごされ,休養をとりつつ幅広い知識や心の豊かさを更に深められることも大切ではないかと思います。是非とも一度御検討いただきたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(山口幸秀君) 桝本市長。

 〔桝本市長登壇〕



◎市長(桝本頼兼君) 天方晶英議員の御質問にお答え致します。

 まず美術館本館の再整備などについてでございますが,平成15年度に開館70周年を迎えるに当たりまして,21世紀の芸術文化都市京都にふさわしいミュージアムにしていくために老朽化した施設をリニューアルし,多くの市民が心をいやし,楽しみ,学び憩う,市民に開かれた美術館として親しまれるよう整備する必要があると考えております。併せて運営体制の充実と共に芸術系大学等との連携やボランティアの積極的な活用などを織り込んだ本館再整備基本計画を平成12年度に策定して参りたいと考えております。

 次に,美術館等の収蔵庫の集中管理等についてでございますが,それぞれの施設の性格が異なることから現段階では施設ごとでの整備が適していると考えております。先生の多くの御提案は,京都市の新たな芸術の風土を作り出すきっかけとなるユニークな発想であると存じております。その御趣旨を踏まえながら今後研究を行って参ります。

 次に,京都市交響楽団の今後の運営と活動についてでございますが,御指摘のとおり,近年の社会経済情勢の影響を受け,他のオーケストラと同様大変厳しい運営状況にございます。そうした中で文化と芸術の都として世界に誇れる演奏水準を持つオーケストラを目指すとともに,日本で唯一の自治体直営のメリットを生かし,多くの市民に愛され親しまれる京響を目指し更に発展していく必要があります。そのためには聴衆の高度でかつ多様なニーズにこたえ,多くのクラシックファンを魅了し感動を与える演奏会をできる限り多く開催するとともに,新たな観客層を開拓できる魅力ある企画の実現に力を入れるなど全力を挙げて日本の音楽界をリードする京響となるよう関係者共々努力して参りたいと考えております。

 以下,副市長,教育長及び局長が御答弁申し上げます。



○副議長(山口幸秀君) 増田副市長。

 〔増田副市長登壇〕



◎副市長(増田優一君) まず桂駅東通の整備についてお答え致します。本路線につきましては,阪急桂駅東口広場から山陰街道との間のアクセスの向上を図るため道路整備を実施しているところでございます。御指摘のとおり,この道路整備を進めるに当たりましては自転車駐車場の施設整備が大きな課題であったところでございますが,長年の懸案でありました自転車駐車場用地を昨年度に桂駅東口の東側に確保致したところであり,まず本年度は,この用地に約500台収容の自転車駐車場を建設して参りたいと考えております。引き続き桂駅東通沿いの自転車駐車場を再整備して参ります。更に阪急電鉄とも放置自転車対策について協議を進めているところでもございます。また一方,道路工事につきましては,昨年度はバスが容易に離合できるよう一部拡幅工事を実施したところでありますが,引き続き残る用地の買収を早急に行い道路の早期完成に向けて取り組んで参ります。

 次に,久世北茶屋線の整備についてお答え致します。本路線は,本市の南西部地域におけるまちづくりや地域の活性化を促すうえで極めて重要な東西幹線道路であります。JR東海道本線との交差部につきましては既に2車線で暫定的な供用を行っておりますが,昨年度にJR西日本との間で4車線化拡幅の工事委託契約を締結し,平成15年度の完成を目指して現在工事着手に向けた準備作業を進めているところであります。また阪急京都線との交差部につきましては,府市協調のうえ国庫補助による連続立体交差化に向けた事業調査を進めておりますが,併せて暫定的な4車線への拡幅につきましても,現在阪急電鉄などの関係機関と協議を行っており,引き続き鋭意取り組んで参ります。以上でございます。



○副議長(山口幸秀君) 高木副市長。

 〔高木副市長登壇〕



◎副市長(高木寿一君) 京都芸術センターの活動についてお答え致します。21世紀は芸術文化が都市の格を決めると言われておりまして,これからは京都の芸術文化を担う若い意欲的な芸術家の支援が不可欠なものと考えております。こうした観点から本年4月に京都芸術センターを開設し,日本の伝統文化の絶えざる継承と世界の最先端の芸術分野の創造に挑戦する新進気鋭の芸術家を輩出する拠点として様々な活動を展開し多くの市民の方々に御参加いただいております。芸術センターが核となって芸術文化活動のにぎわいの輪が周辺地域にも広がっていくことを期待致しております。この芸術センターの活動と若手芸術家の飛躍に向けた活動資金を助成致します京都市芸術文化特別奨励制度などの施策を効果的に組み合わせまして,21世紀に大きく花開く芸術文化都市京都の実現に向けて積極的に取り組んで参ります。以上でございます。



○副議長(山口幸秀君) 中野文化市民局長。

 〔中野文化市民局長登壇〕



◎文化市民局長(中野代志男君) まず美術館における常設展についてでありますが,本年4月から開催しております京都市美術館コレクション展は,第1期は春の夕・名匠たちの逸品という副題の下,コレクションを代表する日本画,洋画,工芸の名品96点を展示致しております。開催から1箇月の入館者数は9,000人に上り,今回の常設展に対する市民の期待と関心の高さを物語っており,報道機関にも多く採り上げられております。また入館者は所蔵品の質の高さに感動を覚えた,京都に来たときの楽しみが増えた,さすが京都だけのことはあるなどの高い評価を得ております。今後引き続き4期にわたりまして京都画壇が生んだ至宝とも言える名作を展示し,市民はもとより京都を訪れる内外の観光客に親しまれる常設展となるよう努めて参ります。

 次に,京都会館についてでございますが,京都会館は昭和35年の開館以来,市民の皆様の芸術文化の拠点として親しまれて参りました。引き続き多くの市民の皆様が気軽に文化に触れることができ,かつ出演者の技能がより磨かれるよう市民の文化活動の中核施設として運営して参りたいと考えております。また施設整備につきましては,新たに第一ホールにエレベーターを設置し3月30日から運転を開始するとともに,正面ピロティにスロープを設置し4月19日から供用を開始したところであります。今後ともこれまで以上に誰もが安心して快適に利用できる施設づくりに努めて参りたいと考えております。

 次に,文化会館等の利用率についてであります。一部の文化会館のホールの利用率が低くなっておりますが,創造活動室におきましては多くの皆様に御利用いただいております。文化会館等の活用につきましては,地域の学生による吹奏楽あるいは舞踊の発表会,市民創造ステージ等日ごろから培ってきた学習や活動の場として気軽に御利用いただくよう取組を進めているところであります。今後とも文化会館等が市民の文化の向上と発展を図り,豊かな市民生活を実現するための施設として皆様に御活用いただけるよう努めて参ります。

 次に,音楽芸術振興財団と文化ホール運営センターの統合の目指すべき方向についてでありますが,統合によりましてこれまで両財団が培って参りました人的ストックや文化事業におけるノウハウを集約し,更なる文化芸術の普及振興を図り,来るべき新世紀の本市文化行政の発展に資する事業を展開して参る考えであります。具体的には地域文化会館を活用したコンサートなどによってクラシック音楽ファン層の拡大を図る事業の実施や,施設相互のネットワーク化による市民の皆様への効果的な文化情報の発信などを実施し,これまで以上に親しまれるコンサートホールや地域文化会館を目指して参るものでございます。以上でございます。



○副議長(山口幸秀君) 西都市計画局長。

 〔西都市計画局長登壇〕



◎都市計画局長(西晴行君) 耐震対策についてでございますが,本市では先の阪神・淡路大震災を教訓として平成8年度から木造住宅に対する耐震診断士の派遣事業及び耐震改修の際の融資制度を,また平成10年度からは建替えに当たっての融資制度を設けるとともに,木造住宅の耐震診断に基づく補強計画図と工事費見積書の作成事業を行っており,今後その情報を市民に提供していくことと致しております。この点も含め今後とも一層の制度の普及及び改善に努めて参ります。なお住宅の耐震改修工事費に対する補助金制度の創設につきましては,現在の本市の厳しい財政事情に照らすと非常に難しい課題と考えております。以上でございます。



○副議長(山口幸秀君) 野嶋建設局長。

 〔野嶋建設局長登壇〕



◎建設局長(野嶋久暉君) 大原野森林公園についてお答え致します。当公園につきましては,優れた生物的自然の特性を維持しながら人と自然が触れ合える場として本年4月27日に開園致しました。この公園の利用につきましては,動植物等の自然を対象とした観察会あるいは環境教育の一環としての教室の開催等を実施し,市民の皆様の利用の増加を図って参りたいと考えております。また,この公園へのアクセスと致しましては自然環境への配慮から徒歩利用を前提として整備を進めて参りました。御指摘の利便性の確保につきましては,難しい課題もございますが,今後の利用者の推移を見ながら関係公共交通機関に働き掛けるなど今後の研究課題として参りたいと考えております。以上でございます。



○副議長(山口幸秀君) 矢作教育長。

 〔矢作教育長登壇〕



◎教育長(矢作勝美君) 京都市立音楽高等学校についてでありますが,音楽高校第1期生である今春の卒業生の進路につきましては,京都市立芸術大学をはじめ難関と言われる大学に多数合格しており,これらはヨーロッパ各地での音楽研修や著名な演奏家による公開レッスンの実施など高度な専門教育の成果であると考えております。また最近の卒業生でもNHK交響楽団の首席チェリストをはじめ第一線で活躍する演奏家や世界的なコンクールでの優勝者など世界を舞台に活躍する音楽家を多数輩出しており,在校生についても全国レベルのコンクールで優勝するなどの実績を上げております。今後とも文化創造都市京都にふさわしい世界に羽ばたく音楽家の育成と我が国の高等学校の音楽専門教育をリードする学校づくりに努めて参ります。

 次に,博物館ネットワークの活用についてでありますが,御指摘の市内141館の博物館,美術館等が加盟する京都市内博物館施設連絡協議会と共同で博物館ガイドブック京のカルチャースポットの発行や加盟館を会場に市民を対象とした公開講座の開催などに取り組んでおります。また昨年度実施しました博物館ボランティア養成講座の終了生が学校歴史博物館など5館で来館者への案内や説明の活動を始めたところであります。更に京博連との連携をより一層深め,市民や観光客に幅広く親しまれる学習体験プログラムの開発に取り組むとともに,今月24日から大阪で開催されます博物館の見本市,関西ミュージアムメッセ2000ヘ参加するなど京都文化を広く内外に発信する博物館ネットワークの充実に努めて参ります。以上でございます。

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○副議長(山口幸秀君) 次に,市政一般について,柴田章喜君に発言を許します。柴田君。

 〔柴田章喜議員登壇(拍手)〕



◆(柴田章喜君) 左京区選出の柴田章喜でございます。公明党市会議員団を代表致しまして市長並びに関係理事者に質問致しますので誠意ある御答弁をお願い致します。

 質問の前に,先日地元左京区大原寂光院での失火について関係の皆様に心よりお見舞いを申し上げますとともに,京都市の今後の対応につきまして誠意ある取組をしていただきたいことを求めておきます。

 まず初めに4月1日にスタート致しました介護保険についてお尋ね致します。この介護保険制度は,社会保障制度の大改革ということもあり,市民の方々から京都市へ大きな関心と期待が寄せられて参りました。私は,関係職員の必死の取組の中でこの日が迎えられたものと確信致しております。しかし市民の方々の中には,どういう制度なのかまだよく分からないと言われる方もおられました。そのような点を踏まえまして,既に事業計画の中で概要なり趣旨を明らかにされている問題も含めて,私が市民の方々からいただいた声を基に何点か質問させていただきます。

 〔山口副議長退席,二之湯議長着席〕



◆(柴田章喜君) (続)さてスタート時における状況をまとめてみますと,65歳以上の高齢者人口はおよそ26万人です。うち要介護認定の申請をされた方が2万9,472件,認定されたのが2万5,613件でありました。認定結果の内訳は,自立244件,1パーセントです。要支援2,093件,8.2パーセント,要介護1,5,832件,22.8パーセント,要介護2,5,385件,21.0パーセント,要介護3,4,393件,17.2パーセント,要介護4が3,995件,15.6パーセント,要介護5が3,670件で14.3パーセントでありました。現在施設入所者で自立あるいは要支援に認定された方が112人おりましたが,この方々は介護保険制度の中で5年間継続して施設で生活を続けることができるわけですが,その後についてはどのようになるのか,京都市の対応についてお聞かせください。併せて介護保険がスタートして1箇月半が経過致しました。その滑り出しの状況と市長の感想をお聞かせください。

 この介護保険制度は,健康保険制度と違い,まず申請を行い要介護の認定を受ける。認定に基づき介護プランを立て,そして介護支援事業者と契約することによって初めて介護サービスを受けることができるシステムになっております。京都市もあらゆる機会や情報媒体を利用し説明してこられたと思いますが,それでも高齢者の中には,介護保険は分かりにくく自分が求めていた情報になかなか到達できなかった。福祉サービスの延長と勘違いして要介護認定の後,行政の対応を待ってしまったためにケアプランを作成するのに半年掛かってしまったというケースもあったようであります。どこへ,あるいは誰に相談に行ったらいいのか分かりにくいという方々のためにも相談窓口を整備する必要があるのではないでしょうか。また求める情報に関しては,サービス内容はもとより費用負担における額は複雑で大変分かりにくいと思います。このような情報を適切に提供していくにはどのように取り組んでいかれるのでしょうか。高齢者の不安や悩みに対応できる考え方が,高齢社会対策推進計画に基づき各学区に設置されている高齢者サービス総合調整推進事業の地域福祉調整チームだと思います。地域福祉調整チームは,高齢者の生活指導や福祉行政の全般を含めた相談に対応してきており,今までは福祉事務所が中心となって事業の推進に当たってこられました。今後は介護支援事業者をも含め民間活力を導入していく方向で検討されていると伺いました。そこで介護保険を支える高齢者への取組としてお尋ねしますが,地域でのサポートという視点では,地域福祉調整チームの考え方は大変有効であると思います。しかし地域福祉調整チームは各行政区ごとで取組状況にばらつきがあると伺っております。その進捗状況はどのようになっているのか,また地域福祉調整チームが地域一体となった支援体制に移行していく方向で検討されるわけですが,具体的にお示しください。

 次に,ケアプランを作成する場合,自己作成を除いてケアマネジャーの存在は極めて大きいと思います。そのケアマネジャーの選択決定も含めて自分でサービス事業者を決定するには細かな契約内容の認識,サービス内容,適正価格,経験等々といったものをパンフレット1枚で決めなければならず,高齢者にとっては負担が大きいとの声が出ておりました。そこで本市は評価事業の実施を計画されております。評価事業とは,サービス事業者の協力の下,事業者自らによる専門職員の数,サービス費用,事業者としての取組視点といった自己評価と利用者がサービス提供に視点を置いたユーザー評価を組み合わせた評価を行っていくことです。そしてこの評価結果を冊子として作成し,市民は区役所,支所の窓口,在宅介護支援センター等で閲覧できるように取り組んでいくことになっております。ここでお尋ねしますが,これらの取組は,サービス事業者にとってトータル・クオリティ・マネジメント,総合的品質経営の導入のための第一歩とすることが期待できるというものの,ユーザー評価を公表するのにはよほどの決断が必要であろうと考えます。サービス事業者に本当に協力が得られるのか,利用者にとっては大いに参考になる情報源だと思いますが,実際の取組計画はどうなっているのか具体的にお示しください。更にもう一歩踏み込んで,これは提案ですが,利用者である高齢者の皆さんにより判断しやすいものとするために,今後導入を目指す第三者機関の評価なども参考にして,ある一定期間優良事業を行ってきた事業者には優良マークを交付するなどの取組を検討するよう要望致します。

 次に,介助犬についてお尋ね致します。そもそも介助犬とは,手や足の障害を持った人に対し,それぞれの障害に合わせて手となり足となって介助するよう訓練された犬のことであります。その行動は車いすを引く,床に落とした物や新聞などをくわえて渡す,ドアの開閉,エレベーターのボタンを押すなど広範囲にわたっております。障害者の自立した日常生活を支援しております介助犬は,飼主の障害者の方と一緒に生活できるよう排泄や不測の事態に対しても極めて高度に訓練されており,まさに障害者の体の一部を担っていると言っても過言ではありません。しかし,この介助犬は全国的に見てもまだ十数頭しか活躍しておらず,しかも盲導犬と異なって何の法規制もなく任意の団体が訓練した犬でペット動物と同じ扱いになっていることから交通機関,旅館などを利用する場合,その都度交渉し許可を得なければ利用できないのが現状であります。一方,盲導犬の場合は,道路交通法第14条で,目が見えない者は道路を通行するときは政令で定める杖を携え,又は政令で定める盲導犬を連れていなければならないと規定し,国家公安委員会が指定した施設が盲導犬として必要な訓練をした犬として法的認知が与えられているとともに,その訓練に当たっては排泄等についても厳しくしつけられており,その衛生上,安全上等の問題においても,いわゆるペット動物の帯同とは異なるもので,理解のうえで特段の配慮をお願いしたいという趣旨で,厚生省,運輸省,環境庁からそれぞれ通知が出されており,社会的認知と関係機関への理解,周知がなされているのであります。介助犬を取り巻く社会の動きは今ようやく新聞,テレビ等で採り上げられるようになってきたところであります。

 我が党は,平成9年京都府議会でこの問題を採り上げたのを皮切りに,介助犬の普及団体が取り組む講演会や飛行機,鉄道等への試乗会,国への陳情等積極的に取り組んで参りました。そして平成10年には,現厚生筆頭政務次官の大野由利子衆議院議員が介助犬の公的認定と普及促進に関する質問主意書を国会に提出,更に本年2月,宝塚市で開催された介助犬所在都市議員連絡会,この議員連絡会には私も出席し意見交換を行って参りましたが,積極的な取組等により介助犬に対する配慮を深めるとともに関係者の方々を側面より大きく支えて参りました。このような経過の中で本年2月1日,市立動物園及び市バスを除く市の施設で介助犬の同伴を認める旨発表されました。政令指定都市で初めて地下鉄を含む市の公共施設への同伴を認めたという先駆的取組には評価致しております。しかしながら,地下鉄への同乗に対しては京都府発行の介助犬登録カードが発行されているにもかかわらず,個々の介助犬について試乗を行い確認したうえで認めるとされており,提示してもすぐに乗れないという大きな課題が残っております。取組団体は,公共施設の利用の道を開くためにしっぽを踏まれても身動きしない,食べ物を見せられたり大きな音を鳴らされても動揺しないなど犬にとっては過酷とも思える訓練を重ねた末試乗を行ってきたのであります。そこに更に試乗を求めるのは必要でないと思います。こういう状態を招いたのは,介助犬に対する法整備も未整備であることや,介助犬の定義,育成,訓練方法などの考え方が確立されていないからだと考えます。喜ばしいことに,過日厚生省は,介助犬の公的認知への検討会を国会に設置する旨発表致しました。これにより我が国の介助犬への取組が大きく前進することとなりました。私も大変喜んでおりますが,国の動向を待つまでもなく,むしろ京都市が率先して独自の考え方を確立していくことこそ重要ではないでしょうか。そのためにも本市独自の仮称介助犬研究プロジェクトチームを作り早急に市民啓発と普及促進に取り組むべきであります。御見解をお聞かせください。

 また対象者は京都府内で6人,うち4人が京都市内に在住しており,そこで飼われている介助犬4頭,ホー,マリーン,ランボー,ハッピーは京都市内在住のトレーナーが育てた犬と聞いております。介助犬は日本全国でまだ十数頭しかおらず,そのうち現在北海道で仕事をしている国産の第1号のマークを含め6頭がこの京都市内在住のトレーナーによって育てられたということであれば,まさしくこの介助犬の取組は京都市が発信であると言っても言い過ぎではないでしょう。聞くところによりますと1頭育てるのに諸経費を含めて200万円程度掛かるそうですが,現在寄附金やバザーの売上げなどで賄われているそうであります。また米国の研究によりますと介助犬の導入で人的介助が約8割削減できるという分析もあるようです。この介助犬を障害者のみに限定するのではなく,介護を要する高齢者を含めた取組を視野に入れて介助犬を育てるための積極的支援を行うべきであると思います。市長の公約も含めて御答弁いただきたいと思います。

 最後に,障害児教育についてお尋ね致します。子供に障害のある母親がお子さんを養護学校に入学させるための学校見学を行った際,養護学校の通学は大変だという印象を持ち,現在呉竹養護学校に通う母親からは,体力の弱い子供の長時間通学はつらい。何とかならないかという要望をお聞き致しました。教育委員会は私ども公明党が提案して参りましたスクールバスの増車,育成学級の増設の問題に対し真摯に対応してこられました。またこの度の養護学校総合制,地域制への試みは他都市に先駆けた取組であり,私はそれぞれ高く評価致しているところであります。この問題に取り組んでいる養護育成教育の今後の在り方研究プロジェクトは,平成8年7月に答申のあった養護育成教育の在り方を基調として策定され,もっと元気に・京都アクションプランに盛り込まれたノーマライゼーション社会を目指した養護学校及び育成学級の充実を具現化するため平成8年11月に設置されたものであります。以来25回にわたって検討を重ねてこられました。そして昨年11月に養護学校の再編に向けた基本的方向という形でこの考え方を報告されております。養護学校に通う子供たちはもちろん,その家族にとって更により良き方向に改善されるよう私たち議会も積極的に取り組んで参りたいと思っております。再編に向けた基本的方向が示されましたが,その方向に沿って着実に計画を進めていただきたいと思っております。

 養護学校の総合という考え方には様々あると思います。肢体不自由の子供を持つ親の中には,発達遅滞の子供と一緒に教育を受けることに問題を提示する方もおられるようです。現に育成学級で肢体不自由の障害児を持つ家族から情緒不安の子供に対するマンツーマン体制の強化を訴える人もおられます。単に通学時間の短縮から養護学校の総合という視点だけでとらえられない問題だと思います。それも含めて養護教育の環境整備が必要であります。全国的には発達遅滞と肢体不自由を同一校で別々に教育する併置制を採用している所もあり,総合に不安を持つ方もおられる中で本市が目指す総合の考え方をお示しください。また養護学校の総合ということになりますと両方の体制を各学校に作る必要があります。クラス編制に伴う教員の配置,医療的ケアの問題,多動児への対応等について,その考え方をお聞かせください。また地域の方々の理解という問題では,この報告によりますと,地域に開かれた養護学校を運営していくために,1.地域を教材とする地域と結び付いた教育,2.学校施設を開放するパートナーシップ,3.養護教育のアカウンタビリティを掲げております。養護学校の建設にはどうしても地域の方々の理解と協力は欠かせません。今まで述べた三つの視点を踏まえ具体化に向けて取り組んでいただきたいと思いますが,その決意のほどをお聞かせください。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(二之湯智君) 桝本市長。

 〔桝本市長登壇〕



◎市長(桝本頼兼君) 柴田章喜議員の御質問にお答え致します。

 まず介護保険制度についてでございますが,本制度は,本格的な長寿社会に対応した新しい社会保障制度構築の第一歩となるものでございます。私は,介護保険制度の円滑な導入なくしては今後の保健福祉施策の展望はあり得ないとの認識の下に,これまでから介護サービスの基盤整備をはじめ本市独自に自立と認定された方に対する生活支援施策を実施するなど万全を期してきたところでございます。こうした高齢者保健福祉施策の充実に取り組んできた実績と要介護認定や介護サービス計画の作成など保健,医療,福祉関係者の皆様の準備段階からの御尽力もあり,京都市の介護保険制度は順調に実施できていると認識致しております。また自立,要支援と認定された施設入所者につきましても,受皿としてのケアハウス等必要な施設の整備を図ることにより高齢者の皆様が安心して健やかに暮らしていただけるよう全力を挙げて取り組んで参る所存でございます。

 次に,介助犬に関するお尋ねでございますが,本市におきましては,かねてから障害のある市民や高齢者が自らの意思で自由に移動し,生活を営み,社会参加を行うことができる福祉のまちづくりに取り組んできたところでございます。介助犬につきましては,こういった障害のある市民の社会参加を促進し,日常生活を支援するうえで大きな役割を果たすものであると認識致しております。このため本市におきましても,障害のある市民の社会参加を支援するとともに介助犬に対する市民の啓発と普及促進を兼ね,お説のとおり本年2月1日から指定都市で初めてとなる地下鉄や市立施設において介助犬の同伴を認めたところでございます。一方国におきましては平成10年度から介助犬の基礎的調査研究が進められており,これに基づきまして近々介助犬の公的認知への検討会が設置されると伺っております。今後一刻も早く介助犬に対する定義や育成,訓練方法等の統一指針が確立されるよう国に更なる働き掛けを行って参りますとともに,市民啓発はもとより育成団体への訓練場所の提供など本市独自の支援策につきましても関係団体等と十分協議するなど実施に向けて検討して参りたいと考えております。

 以下,教育長及び局長が御答弁申し上げます。



○議長(二之湯智君) 井尻保健福祉局長。

 〔井尻保健福祉局長登壇〕



◎保健福祉局長(井尻浩義君) 介護保険に関する相談窓口についてでございますが,本市では介護保険を含めた高齢者の保健福祉全般にわたる相談に適切に対応できるよう本年4月全区役所,支所に長寿社会課を設置したところであります。また市内で約300の居宅介護支援事業者がおりますが,この事業者におきましては,介護保険の利用相談をお受けするとともに,サービス内容や必要となる利用者負担などについて十分御説明したうえで利用者にサービスを選択していただきケアプランの作成を行っております。ただ柴田議員の御指摘のように介護保険という大きな制度の創設期にありまして,短い期間に市民の皆様に制度を十分理解していただくことにつきましては困難な向きもございますが,利用に当たって,より良い情報が提供できるよう居宅介護支援事業者やサービス事業者の一覧名簿と共に,介護報酬の概略を記載した冊子を作成するなど今後ともより分かりやすく適切な情報の提供に努めて参りたいと考えております。

 次に,高齢者サービス総合推進事業についてでございますが,援護を要する高齢者の保健,医療,福祉の総合的な援助を実現するために,行政や関係機関並びに地域の福祉関係者が相互に連携しサービスの総合的な調整を行っているものであります。この事業は,高齢者の一番身近な組織として学区単位で民生児童委員や老人福祉員などで構成する地域福祉調整チームを設置致しまして地域の高齢者に密着した相談窓口機能としての役割を担っていただいているところです。今後につきましては,介護保険制度と相まって高齢者を地域全体で支えていく自主的な福祉活動が推進できるシステムとなるよう,その役割,活動等の在り方について検討して参りたいと考えております。

 次に,介護サービスの評価事業についてでありますが,介護保険制度において市民サービスを向上させていくためには事業者自身が良質なサービスを提供できる仕組みづくりが必要であると考えております。このため本市では平成12年度の取組と致しましてサービス事業者自らによる自己評価と現にサービスを利用している利用者によるユーザー評価を組み合わせた評価事業を実施致しまして,その結果を区役所や居宅介護支援事業者など市民が身近な窓口で閲覧できるようにしていきたいと考えております。この具体的な実施方法につきましては,サービス事業者に無用の混乱を来すことなく,かつ市民サービスの向上につながるよう今後設置致します京都市介護保険等運営協議会での議論を十分に踏まえて取り組んで参りたいと考えております。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 矢作教育長。

 〔矢作教育長登壇〕



◎教育長(矢作勝美君) 養護学校の総合制,地域制への再編についてでありますが,現在養護学校では障害の重度重複化,多様化が一層進んでおり,従来の障害種別ごとの養護学校という制度の枠を超えたシステムが必要となってきております。今後は個別の子供の障害や発達の状態,それぞれのニーズによりきめ細かく対応することが一層重要となっており,肢体不自由教育と発達遅滞教育の双方が培ってきた成果を生かし,併置制での指導にも配慮しつつ,必要なときに必要な指導が総合的に行える養護学校教育の創造が重要であります。具体的には多様な学習グループや個別の指導の在り方などの新しい教育課程の創造や,運動量の差や障害の特性に十分対応した安全管理体制,教員体制について研究を推進しております。また今年度から呉竹養護学校では,医療的ケアの一層の充実を図るため病院との連携体制を整備し,その一環として看護婦の学校常駐制度を指定都市で初めて導入したところであり,再編に向けて万全の体制整備に努めております。更に養護学校全保護者にこうした内容を説明するなど保護者の不安を払拭し,理解と協力を得る取組を進めております。

 次に,地域に開かれた養護学校の建設に当たっては,地元の方々の御理解と御協力を得ることが大変重要であります。現在,養護学校再編構想の説明を行うなど継続的な協議を進めているところであり,地元の御理解を得てできるだけ早期に建設できるよう最大限の努力を図って参る所存でございます。以上でございます。

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○議長(二之湯智君) 次に,市政一般について,高嶋弘恵君に発言を許します。高嶋君。

 〔高嶋弘恵議員登壇(拍手)〕



◆(高嶋弘恵君) 山科区選出の高嶋弘恵でございます。私は,公明党京都市会議員団を代表して質問させていただきます。私で最後ですので,市長並びに関係理事者の誠意ある明確な御答弁をお願い致します。

 初めに男女共同参画社会の推進についてお尋ね致します。昨年6月,男女共同参画基本法が施行され,また今年6月にはニューヨーク国連本部において女性2000年会議が開催されようとしております。この会議では,婦人の地位向上のためのナイロビ将来戦略の実施状況及び北京行動綱領採択5年後の実施状況の検討,評価など女性問題の解決に向けて実り多い議論が期待されております。

 さて,本市におきましては平成9年3月,第2次女性行動計画の前半終了に伴い,その間の社会経済情勢の変化等を踏まえまして同行動計画の改定版が策定されたところであります。この改定版の策定に当たりましては,女性問題の解決のため本市の内部から取組を進めていくこととされておりましたが,例えば審議会等への女性登用について見てみますと,平成11年6月現在で21パーセントと残念ながら平成13年度までに30パーセントという目標の達成が憂慮される状況であります。申すまでもなく社会を構成する人々の半分は女性であります。にもかかわらず,本市行政の様々な分野で諮問を受け答申を行うなど市民生活に大きな影響を及ぼし得る各種審議会等には女性ゼロの審議会がいまだ45と,平成9年度から13減少したとはいえ実に2割程度しか女性が参画していないのが現状であります。審議会等への女性登用の促進は,機会の均等や分配の平等といった観点からではなく,むしろこれまで男性を中心に構成されてきた社会の価値観をよりソフトなものに変革していこうという観点から,単に女性問題としてだけではなく,まちづくりの根幹にかかわる市民の選択の問題として取組を進めていくべき課題ではないでしょうか。

 折しも,先ごろ策定されました京都市基本構想では21世紀の京都のあるべき姿として,暮らしに安らぎ,まちに華やぎとうたわれております。私は,このような市民の選んだ価値観を受け止めしっかりと具体化していくためには,これから行政施策の様々な分野でもっともっと女性の感性,女性の論理が公的分野,私的分野を問わずより積極的に反映されるようにしていかなければならないと思います。本年度予算を見てみますと,第3次女性行動計画策定準備経費として1,300万円が計上されておりますが,現時点における第2次女性行動計画の総括並びに第3次女性行動計画をどのようなものにしていこうとされているのか,市長の基本的なお考えと策定に向けた今後の具体的な取組について併せてお答えください。

 また私は,女性問題の解決には総合行政としての取組が不可欠であると考えております。現在この分野を担当する男女共同参画推進課は,文化市民局人権文化推進部の下にありますが,例えばこれが政策調整のかなめである総合企画局の下に置かれることになりますと,市民にとっても,また職員にとりましても市長の女性問題に対する取組姿勢がより鮮明なものとなり,総合行政としてより効果的な取組が期待できるのではないかと思いますがいかがですか。現在の組織体制の拡充と併せて御検討を要望しておきます。

 次に,ドメスティック・バイオレンス対策についてお尋ね致します。夫や恋人など本来その女性にとって最も親密であるはずの男性から女性に加えられる身体的,精神的又は性的な暴力,いわゆるドメスティック・バイオレンスが1990年以降,国連での女性への暴力撤廃宣言や北京での世界女性会議で重要な行動綱領の一つとして採り上げられてから,女性の人権を侵害する行為として大きな社会問題になってきております。平成12年3月に発行されました京都市女性への暴力に関する市民意識調査報告書によりますと,女性の10人に3人は自覚がないまま何らかの暴力を受け,また全体の半数以上の女性が暴力を受けたことを誰にも相談していないなど問題が潜在化している状況が浮き彫りになりました。ドメスティック・バイオレンスの解決のためには,暴力を受けた女性が深夜でも身を寄せられる場所が必要とする回答が実に65.7パーセントにも上っており,本市と致しましてもこのような緊急一時避難施設いわゆるシェルターの確保が緊急の課題であると考えられます。既に札幌市,仙台市,横浜市では,市内に存在する民間のシェルターに財政支援を行っており,横浜市の11年度における緊急一時入所数は85件にも上ると聞いております。市内に民間のシェルターが存在しない本市と致しましても今回の調査結果を受けて早急に電話等による24時間相談体制の整備あるいはシェルターの設立に向けた検討や関連団体等との協議を進めるなど早急にドメスティック・バイオレンス対策を講じていくべきであると考えますが,今後本市ではどのように対策を進めていくおつもりですか,具体的な取組についてお聞かせください。

 次に,少子化対策の取組について3点お尋ね致します。一般に1組の夫婦から2人の子供が生まれることで人口は維持できると申しますが,今日,我が国の女性が一生の間に産む子供の数の平均いわゆる合計特殊出生率は1.38,本市におきましては更に低く1.23となっております。少子化の進行は,年金,医療など社会保障の基盤を根底から揺るがしかねない問題であり,喫緊の最重要課題としてその対策が求められております。出生率の低下は,高学歴,高齢出産,女性の社会進出に伴って共稼ぎが増えてきた結果,子供を産み育てることで生活の自由が失われることに抵抗感が出てきたり,あるいは育てたくても働きながら育てられる社会システムが整っていないために,その結果,女性は仕事か子供かという厳しい選択を迫られたりと様々な要因が複雑に積み重なって引き起こされてきた深刻な社会現象と言えます。

 このような認識を踏まえまして,まず保育基盤の整備充実についてお尋ね致します。公明党は,国家の危機を招きかねない少子化対策の後れを重視し,平成11年4月,自民,自由両党との間で保育所待機児童の解消に向けて大幅な規制緩和を実施することで合意し,更に平成11年7月成立の第1次補正予算におきましても少子化対策臨時特例交付金の実現を図るなど,少子化対策とりわけ保育所待機児童の解消と利用する側の立場に立った保育基盤の機能強化のために力を尽くして参りました。平成9年3月に日本保育協会がまとめた保育所利用者のニーズに関する調査研究報告書によりますと,利用者が今後希望するサービスとして休日保育47.4パーセント,小学校低学年の放課後保育46.7パーセント,一時保育43.7パーセント,病後児の一時預かり41.2パーセント,延長保育40.3パーセントなどとなっており,柔軟な保育サービスの提供が利用者の切実な要求となっていることがうかがえます。桝本市長は,1期目に当たる過去4年間で一時保育の実施を11箇所,延長保育実施園を33箇所拡大したことをはじめ,これまで着実に保育基盤の整備充実に努めてこられました。また先の市長選におきまして,保育所待機児童の解消,そして多様な保育ニーズに対応できる延長保育,一時保育,障害児保育,病後児保育の拡充を基本政策に掲げて2期目の当選を果たされました。今後4年間でのこれらの公約達成に向けて改めて市長の決意をお聞かせください。

 また桝本市長は,子育て支援の充実に関する主な施策の中で,保育所の開所前後や急な残業,軽い病気のときなど育児の相互援助を行うファミリーサポート事業の創設を公約されております。私は,保育所のような施設や公的制度を前提とする施策ばかりではなく,地域の身近で育児の応援をしてほしい人,応援したい人がお互いに育児の相互援助活動を行うことができれば子育てと仕事の両立を目指す人にも心強い支えとなり,育児の大先輩である元気な高齢者の社会参加,生きがいづくりにも役立つものと大変期待しております。是非積極的な御検討を要望しておきます。

 次に,少子化対策の観点から男性の家事,育児分担意識の促進についてお尋ね致します。少子化対策と申しますと,女性が働きながら子供を育てられる環境の整備という観点でとらえられがちですが,私は,真の少子化対策とは男性,女性で区別することなく社会全体が若い夫婦の子育てを支えていくことにより子供を産み育てることに喜びと生きがいが持てる社会,子供たち一人一人の成長を皆で見守っていける社会にしていくことであると考えております。ミュンヘン大学教授のゲルンスハイムさんは著作の中で,ドイツの出生率が低下した原因の一つは夫からの家事,育児の援助が得にくいからであると指摘しているそうですが,これは我が国においても当てはまることではないでしょうか。一般的傾向としまして,我が国では女性が職業を持っている場合であっても家事,育児の大半は女性によって担われているようであります。こうした負担が多いことから,子育てが嫌だ,子供を憎らしいと思ったことがあると答えた母親が8割にも上るとの世論調査結果も出ております。我が国では歴史的風土もあるかもしれませんが,男は仕事,女は家庭といった性別による固定的な役割意識が強いように思います。男性が家事と育児に費やす時間は1日に20分足らずと言われておりますが,今後,男性と女性が家庭内の家事と育児を分担し,お互いが協力し合って共に役割と責任を果たしていくことができるようになるのでなければ,これからも女性は女性であるがゆえに家事と育児のために自らのキャリアを犠牲にしていかなければならなくなります。

 先ごろイギリスのブレア首相が育児休暇をとって世界的なニュースとなりました。またアメリカではルービン報道官が育児に専念するために辞任したとも伝えられております。今日,男性女性を問わずおむつを取り替えるのは当たり前,育児休業をとるのも当たり前というような社会全体の意識の変革こそ大いに求められているのではないでしょうか。特に子育て世代を雇用する企業や団体のトップがこれを実感として持てるかどうか,共感できるかどうかが大きなポイントになっているのではないかと思っております。本市の第2次女性行動計画の中でも,家庭や社会のあらゆる分野への男女共同参画の促進が基本目標の一つとされておりますが,市長は,少子化対策を推進する立場として,また1万人余の職員を雇用する経営者の立場として,男性による家事,育児分担意識の促進についてどのように認識していらっしゃいますか。また男性による育児休業取得がごく自然なこととして受け止められるような社会や職場づくりのためにそれぞれの立場でどのような取組をお考えですか,併せて御答弁をお願い致します。

 次に,学校教育での育児体験の推進についてお尋ね致します。ジャーナリストの櫻井よしこさんは著作の中で,子供を愛せない若い親たちが増えているというショッキングな報告をしておられます。それによりますと,2歳から3歳の子供を持つ母親6,000名の調査では9割が子育てがつらい,8割が子供がかわいいと思えないことがあると答えている。また子供の虐待110番への相談は毎年増加の一途をたどっております。1990年から98年に掛けてその数は6.3倍にも上ると言われております。しかも子供を虐待しているのは大半が実の母親と父親たちであるとなっております。どうしてこのような現象が起るのでしょうか。櫻井さんは次のような心理カウンセラーの分析を紹介しておられます。戦後の核家族,夫婦分業の中で育った世代の親に問題が出てきています。いい大学,いい企業に入ることを最終目標にした専業主婦の母親にすべての身の回りの世話をされ,王子様,王女様のように育てられた人たちが結婚し,子供が生まれたからといってすぐに下男,下女のように我が子を世話することはできないのです。この言葉は,まさしくこの問題に根差している深刻なメカニズムの一端を言い当てているように思います。

 公明党は,昨年12月に発表した総合的少子化対策への提案の中で,家族構成の変化,共働きの増加,地域社会の変化,そして青少年期における育児経験の欠如はかつてに比べ育児の心理的,身体的負担を大きなものとしている。こうした変化は児童虐待等の病理的現象を引き起こす一因ともなっているとしたうえで,具体的施策の一つとして,教育における育児に関する体験学習の推進を盛り込んだところであります。また去る4月17日には中央教育審議会が少子化対策に関する報告をまとめましたが,この中でも子育てに関する若い世代の理解を深めるために,すべての高校で保育の体験学習を行うことが提言されております。公明党の提案,そして中央教育審議会の報告を踏まえまして,本市では学校教育における育児の体験学習の導入についてどのような御見解,そして展望を持っていらっしゃいますか,教育長にお尋ね致します。

 最後に,中学校給食について一言申し上げておきたいと思います。私は,初当選以来,中学生という子供の一番の発育期に栄養のバランスある食事をと願うお母様方,とりわけ働く女性の多くの要望を最大の励みとして中学校給食の実施を訴え続けて参りました。そして議員生活10年目となる今日,本年度予算に初めてその試行実施経費2,494万4,000円が計上されましたことを大変喜ばしく思っている次第であります。中学校給食の試行実施に当たりましては,中学生がすくすくと育つよう栄養のバランス,衛生面,安全面に万全を期すことは当然のこととして,例えば食材に京野菜を使うとか,食器に清水焼の陶磁器を使うとか,あるいは献立に京のおばんざいを生かすとか,中学校給食を通じて京の伝統的食文化を伝えるなど将来の本格実施に向けて様々な点を検討され,より付加価値の高い事業としていかれますよう強く要望致しておきます。

 食という字は人を良くすると書きます。中学校給食の食育を通して心身共に健やかな中学生の育成の一助になることを心より期待致しまして,私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(二之湯智君) 桝本市長。

 〔桝本市長登壇〕



◎市長(桝本頼兼君) 高嶋弘恵議員の御質問にお答え致します。

 まず第2次女性行動計画についてでございますが,平成4年に計画を策定して以来,今日まで女性の働く権利の保障など六つの基本目標の下,83施策の推進に全庁挙げて取り組んで参りました。とりわけ平成6年には女性総合センターウィングス京都を開設し,京都市女性大学をはじめとした学習機会の提供,様々な悩み事の相談,更には就労援助など女性の自立と社会参画を支援する特色ある事業を展開して参りました。また啓発に関する情報紙や男女共同参画市民会議などを通じた女性問題についての広報啓発,女性起業家の支援,更に本年1月には審議会等における女性委員の割当制を実施するなど男女共同参画社会の実現に向けて大きな歩みを進めて参りました。しかしながら,女性に対する暴力の根絶,性別役割分担意識の解消,仕事と家庭の両立,政策,方針決定過程への女性の登用などなお解決すべき課題も残されております。そこで平成14年度から始まる第3次女性行動計画につきましては,こうした課題に引き続き取り組むとともに社会のあらゆる分野において男女共同参画の視点が反映される仕組みを構築して参りたいと考えております。また計画策定に当たりましては,本年4月に男女共同参画懇話会への諮問を行い,併せて市民意識実態調査や公聴会を実施することで広く意見を把握し,市民の皆様方とのパートナーシップの下に全庁挙げて取り組んで参りたいと考えております。

 次に,少子化対策としての保育基盤の整備充実についてでございます。私は,急速な少子化が進行する中で,我が国の社会経済全体の活力を維持していくためには社会のあらゆる仕組みが少子長寿社会,男女共同参画社会にふさわしいものへと改変される必要があり,とりわけ子供を安心して産み育てられる環境づくりが最も重要な課題であると考えております。このため全国でもトップレベルの水準にある京都市の保育施策につきましては,常に時代の要請に即した保育を実現するため京都市児童育成計画,京・子どもいきいきプランに基づき延長保育,一時保育,障害児保育や病後児保育の拡充に加え,新たに休日保育モデル事業の実施など多様で柔軟な保育サービスの提供ができるよう取組を進めているところでございます。また保育所待機児童につきましても,これまでから保育所の新増設や定員外入所の拡大などの対策を講じて参りました結果,平成12年度当初におきましては前年度より669名多い2万3,176人の児童の入所を確保するとともに,今後におきましても少子化対策臨時特例交付金を効果的に活用し,引き続き待機児童の解消に向けて取り組んで参ります。今後の4年間においても,私は基本政策として掲げました子育て支援の充実に全力を挙げて取り組み,市民の皆様が京都で子育てをして本当に良かったと実感できる子育て支援都市京都の更なる充実を図って参る決意であります。

 次に,男性による家事,育児分担及び育児休業の取得についてでございます。今日なお男は仕事,女は家庭といった性別役割分担意識が根強く残り,家事や子育てなど家庭生活の多くは女性が担っているのが現状でございます。私は,家事や子育てに男性が積極的に参画することは女性に偏っている負担を分かち合うだけでなく,男性にとってもこれまでの仕事がすべてといった意識やライフスタイルを見直すことになり,男女共同参画社会を実現していくうえでの基本となるものと認識致しております。このため男女が共に家庭と仕事を両立できるよう子育ての社会的支援策としての京・子どもいきいきプランの推進に取り組むとともに,男性の家事や子育てへの参加促進,更には家庭生活との調和がとれた職場の環境づくりに向けて啓発情報紙や各種の講座などを通じて広く啓発に努めるなど社会のあらゆる分野における男女共同参画を積極的に進めて参る考えでございます。

 なお本市職員に対しましては育児休業や育児休務の制度の整備などを図っておりますが,今後とも男女共同参画社会の実現に資するため,男性職員がこれらを有効かつ積極的に活用し,男女が共に家庭と仕事を両立できるよう意識の高揚に努めて参りたいと考えております。

 以下,高木副市長及び教育長が御答弁申し上げます。



○議長(二之湯智君) 高木副市長。

 〔高木副市長登壇〕



◎副市長(高木寿一君) ドメスティック・バイオレンスの対策についてお答え致します。御指摘のとおり女性に対する暴力は,女性の人権にかかわる重大な社会問題でございます。京都市におきましては,平成9年3月に第2次京都市女性行動計画を改定致しまして,新たに女性に対するあらゆる形態の暴力への対策の強化を重点推進事業に掲げ積極的に取組を進めているところでございます。これまでにも啓発情報誌イー・フラットの特集記事やシンポジウムの開催を通じて広く市民啓発に努めるとともに,女性総合センターには相談窓口を開設し,更に関係各局で構成する庁内連絡会議を発足させるなどドメスティック・バイオレンスへの対策を講じて参りました。今後は昨年実施致しました女性への暴力に関する市民意識調査の結果を踏まえまして情報提供を含めた広報啓発の推進や女性総合センターでの相談事業の拡充,更には生活安全条例と連動した地域活動など関係機関とのネットワークの構築を進めますとともに,国や他都市の動向も参考にしながらシェルターなど被害者が必要と致します援助の在り方につきまして前向きに検討を進めて参りたいと考えております。以上でございます。



○議長(二之湯智君) 矢作教育長。

 〔矢作教育長登壇〕



◎教育長(矢作勝美君) 学校教育における育児体験学習についてでありますが,御指摘のとおり少子化,核家族化等の中での家庭生活の変化は子供たちに大きな影響を与えており,弟,妹の世話や祖父母との触れ合いの中で育児の在り方のみならず,命の貴さや弱者へのいたわりなどを学ぶ機会を確保することは子供たちの人間的成長にとって極めて重要であります。そのため本市におきましては,小学校から発達段階に応じて異なった年齢集団での活動や幼稚園,保育所,福祉施設,老人ホームにおける育児,介護体験等を積極的に進めております。また中学校において,すべての生徒が在学中に保育体験など様々な活動を行うことを目指し,生きる力をはぐくむ生き方探求チャレンジ体験事業を今年度18校で実施するところであります。高校においても既に5校で保育体験を実施しているところであり,こうした活動を通じて人のために役立つ喜びを実感し,人に優しく接することができることを目指しております。もとよりこれらの活動は学校教育だけで果たし得るものではなく,学校,家庭,地域社会の役割を明確にする中で相互の連携を深め,子供たちにこうした体験の場がより一層充実するよう御提案の趣旨や中教審の答申を踏まえ検討して参ります。以上のとおりでございます。



○議長(二之湯智君) これをもって一般質問を終結致します。

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○議長(二之湯智君) 本日は,これをもって散会致します。

 〔午後4時55分散会〕

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          議長    二之湯 智

          副議長   山口幸秀

          署名議員  加地 浩

          同     石黒利雄



△請願文書表「受理番号178」「国民健康保険料の値下げ等」・請願文書表「受理番号179〜187」「介護保険の利用料軽減措置の実施」



△請願文書表「受理番号179〜187」「介護保険の利用料軽減措置の実施」・請願文書表「受理番号188〜189」「介護サービス利用料の軽減措置の実施」



△請願文書表「受理番号190」「介護保障施策の充実等」・請願文書表「受理番号191」「近鉄向島駅へのエレベーターの設置」