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滋賀県 滋賀県

平成24年 9月定例会(第19号〜第25号)−10月02日-06号




平成24年 9月定例会(第19号〜第25号)

               平成24年9月滋賀県議会定例会会議録(第24号)

                                      平成24年10月2日(火曜日)
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議事日程 第6号
                                        平成24年10月2日(火)
                                        午 前 10 時 開 議
 第1 議第126号から議第149号まで(平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)ほか23件)の各議案に対する質疑ならびに質問
 第2 議第135号から議第138号まで(平成23年度滋賀県一般会計および各特別会計歳入歳出決算の認定を求めることについてほか3件)(決算特別委員会の設置、同委員会付託および同委員の選任)
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本日の会議に付した事件
 第1 日程第1の件
 第2 日程第2の件
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会議に出席した議員(46名)
   1番   佐  藤  健  司  君   2番   目  片  信  悟  君
   3番   有  村  國  俊  君   4番   青  木  甚  浩  君
   5番   大  野  和 三 郎  君   6番   岩  佐  弘  明  君
   7番   山  本  進  一  君   8番   富  田  博  明  君
   9番   山  本     正  君   10番   大  橋  通  伸  君
   11番   駒  井  千  代 さん   12番   冨  波  義  明  君
   13番   井  阪  尚  司  君   14番   清  水  鉄  次  君
   15番   成  田  政  隆  君   16番   九  里     学  君
   17番   柴  田  智 恵 美 さん   18番   江  畑  弥 八 郎  君
   19番   今  江  政  彦  君   20番   木  沢  成  人  君
   21番   粉  川  清  美 さん   22番   宇  野  太 佳 司  君
   23番   細  江  正  人  君   24番   高  木  健  三  君
   25番   川  島  隆  二  君   26番   小  寺  裕  雄  君
   27番   奥  村  芳  正  君   29番   野  田  藤  雄  君
   30番   西  村  久  子 さん   31番   石  田  祐  介  君
   32番   宇  賀     武  君   33番   山  田  和  廣  君
   34番   佐  野  高  典  君   35番   赤  堀  義  次  君
   36番   家  森  茂  樹  君   37番   吉  田  清  一  君
   38番   辻  村     克  君   39番   三  浦  治  雄  君
   40番   蔦  田  恵  子 さん   41番   梅  村     正  君
   43番   山  田     実  君   44番   西  川  勝  彦  君
   45番   大  井     豊  君   46番   谷     康  彦  君
   47番   中  沢  啓  子 さん   48番   沢  田  享  子 さん
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会議に欠席した議員(なし)
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会議に出席した説明員
             知事              嘉  田  由 紀 子 さん
             教育委員会委員長        高  橋  政  之  君
             選挙管理委員会委員長代理    河  部  哲  幸  君
             人事委員会委員長        市  木  重  夫  君
             公安委員会委員長        宮  川  孝  昭  君
             代表監査委員          谷  口  日 出 夫  君
             副知事             荒  川     敦  君
             知事公室長           東     清  信  君
             総合政策部長          西  嶋  栄  治  君
             総務部長            北  川  正  雄  君
             琵琶湖環境部長         北  村  朋  生  君
             健康福祉部長          渡  邉  光  春  君
             商工観光労働部長        堺  井     拡  君
             農政水産部長          青  木     洋  君
             土木交通部長          美 濃 部     博  君
             会計管理者           谷  口  孝  男  君
             企業庁長            南     史  朗  君
             病院事業庁長          福  井  正  明  君
             教育長             河  原     恵  君
             警察本部長           福  本  茂  伸  君
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議場に出席した事務局職員
             事務局長            加  藤  誠  一
             議事調査課長          丸  尾     勉
             議事調査課課長補佐       澤  村  治  男
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  午前10時2分 開議
○議長(佐野高典君) これより本日の会議を開きます。
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△諸般の報告
○議長(佐野高典君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。
 選挙管理委員会委員長伊藤正明君が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として同委員河部哲幸君が出席されておりますので、御了承を願います。
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○議長(佐野高典君) これより日程に入ります。
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△議第126号から議第149号まで(平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)ほか23件)の各議案に対する質疑ならびに質問
○議長(佐野高典君) 日程第1、議第126号から議第149号までの各議案に対する質疑ならびに一般質問を続行いたします。
 発言通告書が提出されておりますので、順次これを許します。
 まず、1番佐藤健司君の発言を許します。
◆1番(佐藤健司君) (登壇、拍手)皆さん、おはようございます。
 それでは、発言通告に従いまして、初めにインターネット上の人権侵害に関して分割質問でお伺いいたします。
 大津市でいじめを受けていた中学生がみずから命を絶つという大変痛ましい事件に際し、ここに心から御冥福をお祈りし、改めて哀悼の意を表します。
 生徒の父親が起こした民事訴訟を契機に、ことし7月以降、いじめにまつわるさまざまな事実が明らかになるとともに、加熱する報道を受け、インターネット上ではいじめの加害者とされる生徒を初め関係者の個人情報が次々と書き込まれました。こうした書き込みの中には事実と異なるものが含まれ、遺族だけではなく、多くの人の心に傷を残しました。
 中でも、別人にもかかわらず加害者とされる生徒の母親とされた大津市の女性は、インターネット上で誹謗中傷が相次いだあげく、自宅に脅迫状が届くなど恐怖におびえる生活を余儀なくされ、体調を崩してしまいました。まさに看過できない重大な人権侵害が引き起こされました。また別の男性は、加害者とされる生徒の祖父だとして職場に脅迫電話が相次いだということで、一度書き込みをされるとその情報がコピーアンドペーストされ、瞬く間に全世界に広がるインターネットの怖さを見せつけられました。
 先月、大津市議会では、被害者救済相談窓口の充実やネット利用の規範づくりなどを求めたインターネット上での掲示板等での誹謗中傷などの書き込みから人権を守るための措置を求める意見書を全会一致で採択し、国に提出しました。この意見書は国に対応を求めるものではありますが、インターネット上の重大な人権侵害に対して、その再発防止に向け、県としても主体的に役割を果たしていくことが求められます。こうした観点から、以下お伺いをいたします。
 インターネット上の人権侵害、特に掲示板などにおける誹謗中傷に対しては、県としてもこれまでに啓発用のリーフレットを制作したり、研修会を開催したりしてきました。こうした取り組みにもかかわらず、県民が大きな被害を受けた今回の事態を県としてどのように受けとめているのか、総合政策部長にお尋ねをいたします。
 また、県としてこれまでの取り組みを踏まえ、今後どのように施策を展開していこうとされるのか、総合政策部長にお伺いいたします。
 現在、被害を受けたお二人はいずれも名誉棄損などの疑いで警察に告訴をしています。警察庁のまとめによりますと、全国の都道府県警察のサイバー犯罪窓口などに昨年寄せられた名誉棄損、誹謗中傷等に関する相談は、実に1万549件に上り、ことし上半期も既に5,585件と、昨年の同じ時期を上回る件数になっています。本県のインターネットにおける名誉棄損や誹謗中傷に関する相談の状況について、警察本部長にお伺いをいたします。あわせて、名誉棄損などの疑いで立件した件数もお伺いをします。
 大津市の女性の場合、最初はインターネットの書き込みを削除するということで大津警察署の生活安全課に相談し、最終的にみずから刑事二課に名誉棄損の疑いで被害届を提出し、受理されたということです。確かにサイバー犯罪については生活安全部、名誉棄損については刑事部の担当であることは承知していますし、名誉棄損はあくまで親告罪ではありますが、警察としても被害者の心情に配慮するとともに、あらゆる法令を駆使し、被害の深刻化を防ぐという姿勢が求められているのではないでしょうか。
 大津市のいじめ問題をめぐっては、その後、教育長が襲撃される事件が発生し、この女性もネットの書き込みについては一時的な感情による嫌がらせの場合も多いと冷静になり、様子を見ようとしたが、自分の名前を挙げ、教育長よりも襲ってほしかったと書き込みがあるのを見て、背筋の寒くなるのを覚えたとしています。くしくも滋賀県が制作した啓発リーフレットにも掲載されていますが、過去には大阪府警が掲示板の管理人を名誉棄損幇助の疑いで書類送検した例もあります。こうしたインターネット上の誹謗中傷の書き込みを助長しないためにも、また、より重大な事件を引き起こさないためにも、警察として毅然とした対応をとるということを示していくことが何より重要だと考えますが、この点について警察本部長の見解をお伺いいたします。
 少なくとも、警察署における相談体制の充実は喫緊の課題です。警察本部のホームページを見ると、個人情報などが書き込まれた場合、内容によっては名誉棄損罪や侮辱罪に該当する場合もあるので、最寄りの警察署に相談してみましょうと記載されています。
 例えば大阪府警では、証拠となるものを具体的に列挙した上で積極的に被害届を提出するように勧めています。インターネット上の名誉棄損や誹謗中傷など、人権侵害を防ぐための警察としての今後の取り組みについて、警察本部長のお考えを伺います。
 いずれにしても、改めてテレビやインターネットなどの情報を判断、処理し、みずからも適切に情報を発信できる能力を身につけるためのメディアリテラシー教育の必要性、重要性を痛感しています。
 学校教育においては、情報社会における正しい判断や望ましい態度を育てることを目的に、学習指導要領に情報モラル教育が位置づけられていますが、さらに具体的に情報をどのように吟味するかや、どのように適切に情報を発信するかといった情報活用能力を子供たちの発達の段階に応じて身につけさせなければならないと思います。本県におけるメディアリテラシー、インターネットリテラシー教育の取り組み状況について教育長にお伺いをいたします。
 昨年度、文部科学省が小学生から高校生を対象に行った調査では、いわゆるネットいじめにつながりかねない「コンピューターや携帯電話等で誹謗中傷や嫌なことをされる」の認知件数は減少傾向にあるとはいえ、全国でおよそ3,000件に上っています。こうしたことからも、さらにリテラシー教育の推進を図るべきだと考えます。リテラシー教育の重要性をどのように認識しているかを含め、取り組みの充実に向けた教育長の見解をお伺いして、この項の質問を終わります。
○議長(佐野高典君) 1番佐藤健司君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎総合政策部長(西嶋栄治君) (登壇)おはようございます。
 インターネット上の人権侵害についての7点の御質問のうち、2点についてお答えをいたします。
 まず1点目の、県民が重大な被害を受けた今回の事態をどう受けとめるかについてでございます。
 御質問のとおり、インターネット上の人権侵害については、これまでからも人権啓発等に努めてきたところでありますが、大津市内で中学生が自殺した問題で、インターネット上に加害者やその関係者とされる人たちに関する過剰な書き込みがされております。中には、全く関係のない方々に対して誤った情報に基づき誹謗中傷、脅迫する書き込みまでされ、このことによって日常生活の平穏を乱され、心身に多大なストレスを受けるという全く許しがたい不条理な事態に大きな憤りを感じるものでございます。
 このような書き込みは、個人の名誉やプライバシーを侵害する重大な人権侵害であるとともに、内容によりましては名誉棄損罪や脅迫罪といった犯罪となる場合もあり、早急な人権侵害の被害者救済が必要であると受けとめております。
 2点目の、今回の事態を受けて今後の施策展開にどう生かすかとの御質問でありますが、このような人権侵害に対しましては、この発生を未然に防ぐための人権啓発と被害を受けられた場合の人権救済の2つの面から取り組んでいく必要があると考えます。
 まず、人権啓発につきましては、行き過ぎた書き込みは時には犯罪となることや、書き込み者は特定できることなど、犯罪の抑止につながるような啓発、またインターネット利用上のルールやモラル、個人のプライバシーや名誉に関する正しい理解などについてより一層啓発に取り組んでまいる所存であります。
 次に、人権救済につきましては、被害を受けられた方々が速やかに相談できますよう、各相談窓口の所在や連絡先等の周知に努めてまいります。また、相談窓口が迅速かつ適切に対応できるよう、国、県、市町、公益法人等の相談機関で構成いたします滋賀県人権相談ネットワーク協議会を中心に、相談窓口の連携を密にするとともに、相談員のスキルアップのための研修を実施するなど、相談、支援体制の一層の充実を図ってまいりたいと存じます。
 あわせまして、このようなインターネット上の人権侵害を防止し、被害者を救済するための実効ある措置が講じられるよう、今後ともあらゆる機会を捉えて国に要望してまいります。
◎教育長(河原恵君) (登壇)メディアリテラシー等の教育の取り組み状況についての御質問にお答えいたします。
 社会の情報化の進展やインターネットおよび携帯電話の急速な普及により、情報やコミュニケーションの重要性が増すとともに、誤った情報や人間としての尊厳や人格を傷つける情報などが問題となっております。メディアリテラシーは高校の教科「情報」の中では、さまざまな情報の中から適切な情報を選択し、情報発信の意図を読み解き、情報の真偽を見きわめる能力と定義しており、子供たちに情報機器の基本的な操作とともに、情報活用能力と情報モラルを身につけさせることが重要としております。
 学校教育においては、小学校から高校までを通して道徳や社会、技術家庭、教科「情報」などにおいて、メディアリテラシーやインターネットリテラシーについての学習に取り組んでいるところです。特にいじめにつながるような掲示板への悪質な書き込みが問題となっていることなどの事例を踏まえ、インターネットには利便性がある反面、プライバシーの侵害やネット詐欺など、犯罪などに結びつく危険性もあることを題材とし、情報モラルについての学習活動に取り組んでおります。各学校では、発達段階に応じて繰り返し学習することにより、情報社会で生きるための基礎となる知識や技能、態度について指導しているところでございます。
 次に、メディアリテラシー教育の重要性の認識と取り組みの充実についてでありますが、今日の情報社会では、情報の受信者はクリック一つで直ちに情報の発信者になり、知らないうちに加害者になってしまうことがあるなど、情報発信による他人や社会への影響を考えさせることが重要であると考えております。
 特にネットワーク上のルールやマナーを守ることの意味や情報には自他の権利があることを考えさせる学習、情報には誤ったものや危険なものがあることなどを学習することを通じ、情報社会で適正な活動を行うための基礎となる考え方や態度を身につけさせることが重要です。
 また、ネットワークを利用する上での責任や違法な行為をもたらす問題について考えさせること、さらにはトラブルに遭遇したときの主体的な解決方法や情報セキュリティー対策について考えることも必要です。これらの学習を生徒自身が主体的に学べるよう、自分自身の問題として考え、討議し、発表し合う学習活動を取り入れ、また子供たちが被害者にも加害者にもならないよう、メディアリテラシー教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
◎警察本部長(福本茂伸君) (登壇)佐藤議員より、インターネット上の人権侵害について3点の御質問をいただきました。
 第1点目の、インターネット上での名誉棄損等に関する相談件数についてでございますけれども、県警察が受理をいたしました相談は昨年97件、本年上半期39件となっております。このうち、少なくとも半数程度は他人からの批判や評価、あるいはクレームなどであり、犯罪被害の疑いがあるとは言えないものであります。
 次に、県警察が立件をした数でございますけれども、県内の市長に対する殺害予告や交際女性へのストーカーとしての名誉棄損など昨年が5件、本年上半期が2件となっております。ちなみに、市長への殺害予告は国内に居住する日本人の犯行でありましたけれども、発信元は国外のサーバーからのものでありました。
 また、名誉棄損等以外では、究極の人権侵害とも言える児童ポルノや不正アクセスなど、サイバー犯罪を昨年は45件、本年上半期は30件、検挙をいたしております。
 次に2点目の、事件を検挙し、警察としての毅然とした対応をとるということを示すべきとの御質問についてお答えをいたします。
 違法な書き込みを放置している大手電子掲示板の存在や発信元を暗号化し隠蔽するソフトの氾濫、さらには海外サーバーの悪用など、あたかも現在のインターネットの世界は治外法権という錯覚さえ起こさせます。議員御指摘のとおりでございます。
 こうした中、警察では、インターネット上の違法情報等に関する国民からの通報を一元的に集約いたしまして、警視庁が発信元を特定した上で各県に還元の上、各県警察本部が責任を持って捜査を行うという全国協働捜査方式を2年前から始めたところでございます。これは、全国警察が一体となって、県境はもとより国境を超えて行われるサイバー犯罪に対峙する覚悟を示すものでございます。
 このほか、県警察では専門的な知見を有するサイバー犯罪捜査官の採用など、体制を強化するとともに、高度な技術者集団である管区警察局滋賀県情報通信部との一体的な活動を推進しまして捜査に当たっております。
 また、外国治安機関との24時間コンタクトポイントの設定など、迅速な捜査共助を可能とする枠組みの構築にも国のレベルで努めていただいているところでございます。
 このようにいたしまして、サイバー犯罪の取り締まりに関する専門的な知識や技術を結集することで、現実空間と同様、議員御指摘のとおり、サイバー犯罪を行えば処罰されるという当たり前のことを犯罪者に知らしめることができるよう、今後とも努力してまいりたいと考えております。
 最後に、3点目の人権侵害防止に向けた今後の取り組みについてでございますけれども、その要諦は現実空間の犯罪抑止と同じでございまして、県民の皆様に御一緒に立ち上がっていただけるかどうかにかかっているというふうに考えております。検挙と抑止は車の両輪でなければならないというふうに思っております。
 具体的には、サイバー空間を監視してくださるボランティアや通信事業者、インターネットカフェなどの皆様、さらには県や市、町、その他の関係機関の皆様との連携を深め、警察の本気度を感じてもらえるような熱意ある働きかけを波状的に行うなど、取り組みを強めてまいりたいというふうに考えております。
 また、議員御指摘のホームページの効果的な活用や、昨年中も100回以上実施いたしておりますけれども、学校などへの訪問をふやすことなどにより、安易な書き込みが人権侵害となることの啓発や、被害者とならないための自衛手段についての情報発信なども今後充実させていく必要があるというふうに感じているところでございます。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)今後の取り組みについて、今、総合政策部長と教育長に御答弁をいただきましたが、再度質問をさせていただきます。
 滋賀県の啓発のリーフレットを見ますと、「STOP! その書き込みは犯罪でござる!」というのが表紙に書かれていますけれども、先ほどの警察本部長の答弁でもあったように、警察の懸命の努力にもかかわらず、やはり現時点では立件できるのは一部にとどまっていると。一方で、掲示板への書き込みがきっかけで殺人事件が起きるなど、より重大な事件を引き起しかねないというのも実情でございます。
 このような状況の中、先ほど相談体制の充実とおっしゃっていただいたんですけれども、警察との連携のもとで行政として被害を訴え、救済を求める人に対して寄り添い、さらにきめ細かく対応していく必要があるのではないかと思いますが、総合政策部長に再度見解をお伺いしたいと思います。
 また、メディアリテラシー教育について教育長も重要性を十分御認識いただいているという御答弁でした。しかし、実際に学校現場にどうやってリテラシー教育を徹底していくのか、この点について再度お伺いをいたします。
 また、教える側の資質向上というのが必須だと思っております。どのようにリテラシー教育に関して教師の能力を高めていくのか、その方策についても重ねてお伺いをさせていただきます。
◎総合政策部長(西嶋栄治君) お答えをいたします。
 このような行為は匿名性の陰に隠れて行われるまことに卑劣な人権侵害というふうに理解をいたしておりまして、先ほど申し上げましたように、その抑止により効果のあるような啓発等、今議員お尋ねの相談体制のよりブラッシュアップ、充実ということが求められます。
 とりわけ警察との連携ということは大変重要でございます。先ほども申し上げましたように、警察との連携を密にとりながら、国、県、市町、公益法人等、46の団体がネットワークを組んで相談体制を構築いたしておりますが、先ほど御指摘がございましたように、より被害を受けた方に寄り添う、そのようなきめ細かい相談ができますように相談員の研修もさらにその実を上げていきたいと思っておりますし、より連携を深めてまいりたいと、このように思っております。
◎教育長(河原恵君) お答えをいたします。
 学校現場にリテラシー教育をいかに徹底していくかということですが、先ほども申し上げましたように、メディアリテラシー教育というのは人権にかかわる部分が非常に大きくありますし、また先ほど御質問の中にありましたように、いじめの中でパソコンや携帯電話での誹謗中傷の問題もございます。そういう問題の重要性をしっかりと教員一人一人が認識をし、その中で指導をできるよう徹底していきたいというぐあいに思っております。
 また、教師側の資質向上についてでございますが、言語活動、コミュニケーション能力というものの重要性が今回の学習指導要領の改訂でうたわれているところでございまして、これは人と人との関係、人権も含めてその部分をしっかりと構築することが必要だということでございます。そういう意味で、この情報の問題をコミュニケーション能力、人と人との関係、人権の問題としてしっかり捉え、そのことを教員に伝えていく中で、それぞれ資質を向上できるように指導してまいりたいと思います。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)御答弁ありがとうございました。それでは、次に移ります。
 次に、重症心身障害児、障害者の支援に関して、分割質問で全て知事にお伺いいたします。
 重症心身障害児、障害者施設びわこ学園の入所者への特別加算をめぐっては、昨年度、これまで県が独自に行ってきた加算を県と市町が2分の1ずつ負担するとともに、新たに通所の施策に関する新たな支援の枠組みを県から市町に対して提案をされました。これは、児童福祉法が改正され、今年4月から18歳以上の入所者の援護主体が県から市町に移ることに伴う提案だったと理解していますが、県の提案に反対する市が出て、合意には至らず、現行のまま県により今年度当初予算が措置されました。昨日も県と市の役割について議論があったところですが、初めに、ことし4月以降、制度改正に伴う県と市町の業務の変化についてお伺いをいたします。
 こうした中、今年度に入り、市長会からの申し入れを受けて新しい支援策の構築に向けた協議の場が設けられたと仄聞しています。しかし、先月21日に市長会から出された平成25年度滋賀県予算施策に対する要望書では、「重症心身障害児者へ処遇改善を図るために施設に対して支払われている特別加算費について、制度改正後においても継続されたい」とあり、その上、通園事業などについても市町と協働で施策創設に取り組むとともに財政支援を願いたいとあるのを拝見し、県と市町が歩み寄って解決策を見出すものと期待していただけに、振り出しに戻ったかのような内容に驚きを禁じ得ませんでした。
 ことし2月定例会で、我が会派、奥村芳正議員の質問に対し、健康福祉部長は、市長会からの提案があり次第、町村会も交え意見交換を行い、早期に成案となるように努めてまいりたいと答弁されていますが、今年度に入ってからこれまでの協議の状況についてお伺いをいたします。
 そもそも、この特別加算については医療依存度が高く困難性の高い方に1対1の介護体制を確保するとともに、短期入所専用枠を確保するために実施されているものです。通所支援の拡充も含め、県と市の財政負担や市町間の負担格差に焦点が当たり過ぎ、本来的な課題である重度障害者の福祉の充実が先送りされる現状には危機感を抱いております。
 県と市町の協議の中では、通所支援や重度障害者対応施設などの整備促進などについて各地域から活発な意見や提案が出されていますし、市長会から出された平成25年度滋賀県予算施策に対する要望でも、重症心身障害者や強度行動障害者への日中活動支援事業所における助成制度の創設などが盛り込まれています。いずれにしても、本人や家族、支援の現場といった当事者のニーズに即した支援策を打ち出し、障害者施策を向上することが何より求められていると考えます。昨年度、市町に提案した県の支援策を踏まえて、県としての今後の取り組みの方向性についてお聞かせください。
 この問題が表面化してから、障害者団体などからは支援が滞らないか不安の声が寄せられています。引き続き丁寧に市町の理解を求めるという姿勢は不可欠ですが、当事者の不安を一日も早く払拭するという観点から、たとえ全市町の足並みがそろわないとしても新たな制度構築に向けて知事が先頭に立って取り組む必要があると考えますが、見解をお伺いして、この項の質問を終わります。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)佐藤議員の、重症心身障害児者の支援についての4点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の、制度改正に伴う県と市町の業務の変化についてであります。
 議員御指摘のとおり、18歳を過ぎても特例的に児童福祉法の対象とされてきた重症心身障害者は本年4月からの児童福祉法の改正により障害者自立支援法の対象となり、サービス支給決定の責任主体が県から市町に移行しました。この制度改正により、県はびわこ学園入所者台帳を市町に引き継ぎ、市町が障害程度区分認定、サービス支給決定や施設に対する費用の支払い、相談等を行っております。
 次に、2点目の、今年度に入ってからのこれまでの協議の状況でございます。9月21日の市長会からの来年度予算施策要望は、本年3月30日付、市長会からの提案であります「県の提案された支援策について異論はありませんが、いま一度原点に返り、県および市町で協議し、支援策を決定し、その負担のあり方を協議する」との意向から、振り出しに戻ったものと驚いております。
 県としては昨年度の経過から、本年5月の市町の部課長会議で、まず今年度9月補正予算での早期実施、2点目は、昨年度の県の提案にこだわらないことを説明いたしました。重症心身障害者に対する市町の支援策をまとめるため、市長会および町村会の主催で全市町の担当課長会議が開催され、県内7つの圏域の意見をまとめ、これをもとに市町の意見を取りまとめていくため、各圏域代表からなる小委員会が設置されました。県も市長会、町村会の要請によりこの会議に参加をしてまいりました。
 この会議における各市町の意見を大別すると、3点ございます。まず1点目は、入所支援は県と市町が折半し、通所支援で新たに制度を創設するという昨年度の県提案の事業に賛同する意見。2つ目は、入所支援は従来どおり県が行うべきで、市町は負担しないという意見。3点目は、通所支援の一層の拡充を求める意見など、相反する意見が混在しておりました。この状況のもと、県としてはやむなく9月補正予算への計上を断念したところであります。
 9月21日の市長会からの要望では、重症心身障害児者特別加算費について、制度改正後においても継続されたいとありましたが、市長会では10月中旬に担当課長会議の開催を予定されており、その場で県の考える支援策についても説明するよう要請を受けたと健康福祉部長から先ごろ報告を受けております。
 次に3点目の、今後の取り組みの方向性についてであります。
 昨年度、法改正に伴う新たな支援の枠組みを提案したのは3点の基本的方針があります。まず1点目は、重い障害があっても地域で暮らせる基盤づくりを目指してであります。また2点目は、新たな枠組みを市町と共同でスタートさせることは、家族、現場の長年の願い、当事者の願いを実現する取り組みであることです。そして3点目に、福祉に関する制度や仕組みが変わったとしても、未来に描く福祉はどうあるべきか考えていくという点であります。これら3つの観点から、昨年度、市町に提案をした内容を再構築し、市町とともに重度障害者施策をさらに向上させる取り組みを実施してまいりたいと考えております。
 次に、再構築の視点ですが、まず1点目は、市長会での意見、議論を尊重させていただきます。また2点目に、重い障害のある人は少数で特別な支援が必要という特性や、市町や福祉圏の地域事情を反映できる柔軟な取り組み手法とすること。3点目が、びわこ学園の入所待機者が85名を超えるという現状にあって、待機者についても入所者と同じ1対1介護の支援が受けられるという環境整備であります。この3点の視点を基本に来年度予算に盛り込み、25年4月1日から実施していきたいと考えております。
 具体的には、昨年度提案した県の予算額を下回らないことを前提に、次の3点の検討を進めております。まず1点目は、入所、通所支援の一体的実施を行う包括補助方式といたしまして、入所は必須事業、通所等の支援事業については地域の実情に応じて市町が選択できるメニュー方式とし、包括補助メニュー方式により、負担率を県2分の1、市町2分の1で導入いたします。そして2点目ですが、昨年度提案した事業の対象となる施設や対象者の拡大、県が行う専門相談の充実です。3点目は、国の障害福祉サービス報酬のプラス改定を踏まえた入所支援に係る特別加算の単価の見直しなどについて検討を進めております。
 これらは、入所支援策から地域生活支援策へのパラダイムの転換の第一歩となるものと考えております。重度の障害があっても地域生活を続けられる地域基盤を充実していくことが大切でございます。こうした考えや事業の内容を市町、関係者の皆さんに丁寧に説明しながら、実施に向け取り組んでまいりたいと考えております。
 4点目の、全市町、足並みがそろわなくても取り組むことについてであります。何よりも優先しなければならないのは、議員も御指摘のように、重い障害があっても地域で暮らしたい、またそれを支えていきたいという利用者、御家族、施設現場の願いに応えることであります。早期に事業を実施することであると認識しております。
 また、本年4月の実施を見送ったのは、新たな枠組みに全市町がそろって参加するオール滋賀の取り組みとしたいからでありました。こうした経過を経て、今年度の市長会からの意見や議論を相当加味し、県として先ほど御説明しました再構築した案を提案するものであり、全ての市町が御賛同いただけるものと思っております。
 万が一、御賛同いただけない市町がある場合、その市町に対しては新たな枠組みでの入所、通所の包括補助メニュー方式は実施できないこととなります。しかし、県として法改正前の平成24年3月までに支給決定した方に不安を与えない立場から、これらの方に限り県費10割による従前どおりの支援を実施してまいりたいと考えております。再構築した内容を丁寧に市町に対して説明し、全市町が新たな枠組みに参加いただけるよう努めてまいりたいと考えております。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)御答弁ありがとうございます。引き続き市町の理解をしっかりと得られるように取り組んでいただくとともに、いずれにしましても重度障害者の福祉の充実という原点からぶれずにお取り組みをいただきますことをお願い申し上げまして、次の質問に移りたいと思います。
 大津市東南部地域の道路政策について、一問一答方式でお伺いをいたします。質問に入る前に、ここで言う大津市の東南部地域とは、大津市が現在策定を進める道路整備プログラムに沿って、浜大津から逢坂を結ぶラインから東側の大津市域を指していることをお断りしておきます。
 この大津市東南部地域は、幹線道路において慢性的に交通渋滞が発生し、道路の機能が著しく低下しています。県内に97カ所ある混雑多発箇所のうち27カ所が集中し、実におよそ3割を占めています。
 中でも瀬田川断面は橋梁が5つに限られ、平成22年の道路交通センサスによれば、交通容量1日7万4,900台に対して交通量は9万4,200台に上り、およそ2万台不足しています。こうした中、近江大橋については昨年、新たに大規模修繕工事が必要になったとして料金徴収期間が平成25年12月まで1年3カ月延長されました。
 その後、近江大橋の維持管理のあり方を考える検討会が設置され、議論が進められていると仄聞していますが、これまでの検討の状況について土木交通部長にお伺いをいたします。
◎土木交通部長(美濃部博君) (登壇)佐藤議員の御質問の、近江大橋の維持管理のあり方を考える検討会の検討状況についてお答えいたします。
 これまでに2回開催をしております。1回目は3月26日、2回目は5月23日でございます。
 第1回検討会では、道路公社の概要および経営状況、近江大橋の維持管理の状況を議題といたしました。委員からは、最適な道路利用という観点から、今後も使い続けていくための修理費など総コストを算出する必要がある、また、橋梁をかけかえることも考えておく必要があるといった意見をいただいております。
 第2回の検討会では、今後の維持管理費、維持管理の財源などを議題といたしました。委員からは、維持管理の財源の方法としては、無料開放か維持管理有料道路制度以外は難しいのではないか。また、無料開放した場合の影響をもう少しわかりやすく整理してほしいなどの意見をいただいているところでございます。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)次に移ります。
 昨年11月定例会で議論しましたように、平成25年12月の料金徴収期間の終了を見据えた近江大橋の維持管理は、今の御答弁にもありましたけれども、現行制度の中では無料開放、維持管理有料道路、新たな料金徴収期間の延長、びわこ大橋とのプール制による料金徴収期間延長の4つの選択肢しかありません。
 検討会で示された資料によると、当時の土木交通部長が有力な選択肢と答弁して、今後も工事区間を拡張していくと、料金期間の延長はそのような状況にないと結論づけておられます。また、びわこ大橋とのプール制の適用も不可能とされています。つまり、維持管理有料道路か無料開放に絞られているということですが、全国的な状況から以前にも指摘したように、また当時の土木交通部長が簡単なことではないことは十分認識していると御答弁されているように、維持管理有料道路として国の許可を受けるのはそう容易なことではないと思いますが、土木交通部長の見解を伺います。
◎土木交通部長(美濃部博君) 維持管理有料道路の国の許可に対する見解でございます。
 昨年の11月議会で議員より御指摘があったとおり、維持管理有料道路制度は地方道路公社が行います有料道路の維持修繕の特例として道路整備特別措置法15条の規定に決められた制度でございます。現在、全国でも山梨県の富士山有料道路、神奈川県の真鶴有料道路、山口県、福岡県間の関門トンネルの3カ所しか許可が下りていないという現状でございます。このため、この制度の近江大橋への適用の可能性につきまして、先ほど申し上げました近江大橋の維持管理のあり方を考える検討会の議論と並行いたしまして、近畿地方整備局と協議を重ねているところでございます。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)次に移ります。
 もう一方の選択肢であります無料開放する場合も、問題が全くないわけではありません。昨年度、大津市が行ったシミュレーションでは、無料開放により国道1号、瀬田川大橋や唐橋の混雑度が改善する一方で、近江大橋の交通量は3万300台から5万3,400台に、およそ1.8倍に増加し、大津草津線のにおの浜付近では混雑度が2.47になると大津市において予測をされています。1.75以上で慢性的混雑状態を呈するとされている混雑度が実に2.47というこのシミュレーション結果をどのように捉えるのか、土木交通部長にお伺いをいたします。
◎土木交通部長(美濃部博君) 近江大橋を無料開放した場合の大津市の交通量予測結果をどのように捉えているかについてお答えします。
 混雑度とは、その道路がロスなくスムーズに流せる交通量である交通容量に対する現況の実交通量の割合でございます。平成22年度道路交通センサスによりますと、県南部地域での主な混雑箇所であります国道8号の栗東市大橋では2.20、国道1号の大津市竜が丘では2.15となっております。これらの値は2車線の道路での数値でありますことから、4車線道路でありますにおの浜と単純に比較することはできませんが、2.47という値はかなり大きな値であると認識をしております。
 今回、大津市で予測をしていただいたものでございますけれども、この調査の前提条件などを市に確認させていただけねばならないというふうに考えております。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)ありがとうございました。かなり2.47というこの混雑度の数字は衝撃の数字だと思います。
 これに対して、無料開放を見据えた工事だと県が説明してきた西詰交差点改良工事と6車線化工事がほぼ完成しました。どこまで効果があるのか疑問は残りますけれども、本来、この工事もにおの浜付近の混雑度を解消するための工事であったはずです。維持管理有料道路となり通行料金が現在より引き下げられるにしろ、無料開放されるにしろ、先ほど申し上げたように近江大橋の交通量が増えることは間違いございません。料金徴収期間の終了を見据えて県の責任においてしっかりと対策を講じることが求められると思います。
 例えば大津草津線のにおの浜付近から浜大津にかけての渋滞を解消するために、大津港臨港道路を活用した(仮称)大津港港湾道路の整備の必要性がこれまでも指摘をされてきました。過去には県と大津市で検討したことがあると仄聞しておりますけれども、国道161号浜大津地区交差点改良事業のめどが立ったこの時期に改めて整備に取り組むことは大変意義があると考えますが、土木交通部長の見解をお伺いいたします。
◎土木交通部長(美濃部博君) (仮称)大津港港湾道路の整備をこの時期に改めて取り組むということについてお答えいたします。
 議員御指摘のとおり、現在、国におきまして大津港口の交差点は国道161号の浜大津地区交差点改良事業として進められており、平成26年度に完成をすると聞いております。この道路につきましては、まずは交差点改良工事の完成後の交通状況を見るとともに、大津港一帯の将来の活性化を考える中で大津市と協議をしてまいりたいというふうに考えております。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)次に移ります。
 また近江大橋の東詰に目を向けますと、現在立地しておりますイオンモール草津に隣接して、スーパーや家電量販店などが立地する複合商業施設の開発が新たに計画をされております。駐車場の台数も四百数十台あり、地域の住民は、今でも週末を中心に激しい交通渋滞が発生している周辺道路の混雑がさらに激化するのではないかと大変危惧をされています。特に取りつけ道路と接続する大津守山近江八幡線、浜街道は、早急な対策が必要です。
 昨年の6月定例会で嘉田知事は、道路公社において渋滞対策工事を実施する場合、管理区間にこだわることなく、実効が上がる一体的整備を検討していくと答弁されておりますが、今後の取り組みについて土木交通部長にお伺いをいたします。
◎土木交通部長(美濃部博君) 近江大橋の東詰での新たな店舗建設に伴います交通渋滞対策についての今後の取り組みについてお答えいたします。
 今回出店予定の店舗は家電量販店と食品店舗など、全体で7,000平方メートル強の店舗面積を有するものでございます。道路法に係ります事前協議の中で円滑な交通が確保できるよう、駐車場への出入り口の位置や車の出入りの仕方について指導をし、一定の配慮をしていただいているところでございます。
 しかしながら、議員御指摘のとおり、浜街道を含め周辺道路に影響することが考えられます。今後、混雑状況を見て、道路管理者として必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)どうぞお取り組みをよろしくお願い申し上げます。
 いずれにしても、こうした対策を講じるためには維持管理有料道路による通行料金引き下げや近江大橋の無料開放による周辺道路の交通量の変化、通過交通が流入する可能性がある生活道路も含めた詳細な影響を把握する必要があると考えます。
 こうした観点から、昨年11月定例会において社会実験の実施を提案させていただきましたが、改めてこうした観点から社会実験の実施について知事にお伺いをいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 このことについては、近江大橋の維持管理のあり方を考える検討会で今議論をしていただいており、その結果を見て判断してまいりたいと考えております。いずれにしましても、道路施策に関しては無料化の問題も含め利便性、渋滞の問題だけでなく、地域経済や住民生活への影響など、総合的判断も必要であると考えております。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)検討会で議論をしていただくということですが、とはいえ、近江大橋の今後のあり方が定まらなくては何も始まらないと考えております。それも検討会で検討中ということですけれども、知事は昨年11月定例会で、先手先手でやるべき、スピード感を持って対応したいと、この問題についてはっきりと述べておられます。利用者や地域の住民への説明を果たすためにも、交通渋滞などへの対策を講じるためにも、一刻も早く近江大橋の今後のあり方について方針を示すべきだと考えております。
 現実には、先ほどからおっしゃっている検討会も5月以降開かれていないような状況ですが、いつまでに方針を出すのか、知事にお尋ねを申し上げます。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 先ほど土木交通部長が申し上げましたように、国との協議などに時間がかかっておりますが、近江大橋の維持管理のあり方を考える検討会の提言を11月末をめどにいただき、その後、速やかに方針を出していきたいと考えております。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)ありがとうございます。11月末までに検討会からの答申が出て、その後速やかに方針を打ち出していただくということですけれども、これ実は、方針決定がおくれれば道路公社そのものの経営にも大きく影響すると考えております。
 御承知のように、今年度、道路公社の次期経営計画が策定されることになっておりますが、例えば近江大橋が無料開放されれば、これは実際に検討会で示した資料にもあるように、びわこ大橋についても公社の損失補填引当金による無料化が想定されています。
 また、たとえ維持管理有料道路が認められたとしても、これは橋梁部の維持管理費用を賄うとするためには、通行料金を引き下げなければいけません。この通行料金を幾らにするかなど、まだまだ不確定な要素が大変大きい中で、今年度残された時間で本当にこの道路公社の次期経営計画が策定できるのか、心配をしております。この点を踏まえ、現在の道路公社の経営計画の策定時期について、知事の見解をお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 先ほども答弁いたしましたように、近江大橋の維持管理のあり方検討会の提言を11月末までにいただきたいと考えております。今、国との協議、先ほど維持管理有料道路は全国で3カ所しか前例がないということで、大変困難な協議を抱えておりますが、そのような中で11月末までの提言をいただき、その結果を見て道路公社のほうで年度内に経営計画を速やかに策定されるようお願いしていきたいと考えております。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)今、知事から、道路公社で検討するようにということでしたけれども、これは無料開放の場合は公社のあり方そのものに議論が及ぶ可能性があると考えております。そうなってくると、検討経過も含めた丁寧な説明が求められることは当然ですし、県民全体の最善の利益を考えて幅広く議論していく必要性が出てこようかと思います。
 それこそ、先ほどのタイムスケジュールで今年度中とおっしゃいましたけれども、二、三カ月で到底結論を出せないような議論が必要になってくると考えますけれども、今後の見通しも含めて、今の点について再度見解をお伺いしたいと思います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 道路公社の運営の方法1つずつが国の基準で規定をされております。地域主権時代、地方分権の時代、一層地域の総合的な判断が反映されることを望むわけですが、現実はそのようになっておりません。そういう中で、今、ぎりぎりの時間的判断を迫られているというのが実情でありますことを御理解いただきたいと思います。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)非常に現行制度の問題点は私も理解しておりますけれども、一方でタイムスケジュール、時間が限られた中での検討をしていただかなければならないと思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 それでは、次に移ります。
 近江大橋の今後のあり方は大津市東南部地域の道路整備にも密接にかかわってくる問題でございます。大津市東南部地域、特に瀬田地域は現在も主要幹線道路が数多く通過し、さらに大型商業施設が乱立するとともに宅地開発が進み、生活道路も含めて、先ほどから申し上げていますように激しい交通渋滞が慢性的に発生しております。その上、瀬田川断面が不足したまま、これから平成30年ごろまでの間に湖南幹線や山手幹線、大江霊仙寺線──川の下工区などが次々と供用される結果、さらに混雑が激しくなることが大津市のシミュレーション結果でも明らかになっております。こうした状況をどのように認識されているのか、知事にお伺いをいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 議員御指摘のように、大津市東南部の交通渋滞はますます激化することが予想されます。山手幹線、大津湖南幹線等の幹線道路の整備により大きく変化をしてまいります。そういう中で、今、滋賀交通ビジョンをつくっているわけでございますけれども、道路、あるいは車だけでなく、代替交通も含めて中長期的な検討もあわせてしていく必要があると県としては考えております。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)今、知事に御答弁いただきました。中長期的な視点で検討するとおっしゃいましたけれども、瀬田地域を取り巻く状況はまさに目前に危機が迫っていると。それが実際にその地域に住まいしている者の実感でございます。現在でもこれだけの通過交通が流入する中で、さらに交通量がふえることで生活環境にさまざまな悪影響が出ることは火を見るより明らかです。地域の住民の皆さんも本当に心配しておられます。県として責任を持って早急に具体策を立て対応していただきたいと考えますが、改めてこの点について知事の見解を伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 現在、道路公社で西詰の道路改良をしながら、まず目前の改善は行っております。このような中で、道路公社ともしっかりと状況を共有しながら短期的な対応ももちろん県として図っていきたいと考えております。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)今、東詰の話をしていたんですけれども、西詰もしっかりしていただけるということでございますので。なかなか具体策がないのも現状ではございますけれども、次に移らせていただきます。
 こうした中で大津市では、現在、大津市東南部地域の道路整備プログラムの策定を進めております。この中では種々の取り組みに加え、都市計画道路3、4、12号馬場大江線、いわゆる新しい瀬田川横断道路、そして近江大橋の交通量増加に対応する膳所公園から国道1号を結ぶ丸の内平尾線の整備具体化が重要だと明確に位置づけております。
 特にこの瀬田川横断道路については、過去、県と市による協議が行われ、橋の建設費を151億円と見込み、近江大橋とのプール制による有料道路事業としての整備が検討された経過がございます。近江大橋の料金徴収期間が迫る中ではありますけれども、いま一度近江大橋とのプール制も十分検討に値すると考えておりますが、この瀬田川横断道路の整備に向けて大津市とどのような連携を図っていくのか、土木交通部長にお伺いをいたします。
◎土木交通部長(美濃部博君) 瀬田川横断道路に係ります大津市との連携についてお答えいたします。
 瀬田川横断道路につきましては、数年前に大津市と県の担当課長レベルで打ち合わせをしたと聞いております。また今般、大津市において独自の交通予測に基づいて市の東南部地域における今後の道路整備の必要な箇所を検討され、瀬田川横断道路などについて今後県と具体的な協議をしていくと市議会のほうに報告されたと聞いております。
 県といたしましては、まずは検討された内容を市からお聞きし、どのような連携ができるのか検討してまいりたいというふうに考えております。
◆1番(佐藤健司君) (登壇)御答弁ありがとうございます。
 議論を繰り返してきたんですけれども、時間が限られている中で一刻も早く対策を講じなければいけない、そのためにはその前提となる大方針をしっかりと示していただく必要があると考えております。検討会の提言をもって早急にその方針を示すということでしたけれども、その方針が出てから料金徴収期限を見据えて対策を講じるということになれば、非常に時間的な猶予が限られていると考えております。地域の皆さんの生活環境をこれ以上悪化させないためにも、具体的な対応をお願いして、私の全ての質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、1番佐藤健司君の質問を終了いたします。
 次に、25番川島隆二君の発言を許します。
◆25番(川島隆二君) (登壇、拍手)皆さん、おはようございます。今回、2つの項目で質問させていただきます。
 まず初めでございますが、広域連合と広域連携についてお伺いをいたします。
 関西広域連合が誕生いたしまして2年を経過しようとしています。そろそろ広域連合の問題点も見えてきましたので、広域連携とのかかわりから今後の可能性と限界について、以下の質問を全て知事にお伺いいたしますので、よろしくお願いいたします。
 まず、おさらいになりますが、関西広域連合の設立趣旨でございますが、資料によりますと東京への一極集中による中央集権体制によって関西の強みや特徴が埋没し、首都圏に対する地位も低下し続けているとの危機感から、その流れを断ち切り、制度疲労を起こしている現在の中央集権体制を打破し、政策の優先順位をみずからで決定、実行できるように、活力に満ちた関西をつくり上げるというふうにあります。まるでこれは道州制にも当てはまるような話なんですが、とにかくこれが広域連合の設立趣旨ということでございます。
 その中で、7つの比較的連携しやすい事務を足がかりに関西が1つにまとまっているかのように見せております。しかし、その実際でありますが、一番やりたかった国の出先機関の丸ごと移管、これに現在着手しているという段階でございます。
 しかしながら、出だしでまずつまずいたのは、奈良県が参加しなかったということであります。当初のメンバーで奈良県と三重県、そして福井県、この3県が参加をせずに、この3県は連携団体として広域連合と連携をしているという状況であります。そうした中でまずはお伺いいたしますが、7つの事務事業で関西広域連合でないとできないということ、もしくは連携でも十分対応可能なものと区別したらどのようになるのでしょうか、お伺いをいたします。
 あわせて、広域連合、広域連携双方にメリット、デメリットがあると思いますが、それぞれのメリット、デメリットをお伺いいたします。
 また、広域連合は意思決定に時間がかかるということは当初から言われていたことであります。それから、福井、三重、奈良の3県で参加を見合わせたのも、広域連合でやっていることのほとんどは連携で事足りることばかりであり、むしろ連合であるがゆえに足かせがあり、柔軟性を欠いているとの理由もあるところでございますが、知事はこうした指摘をどのようにお考えですか、お伺いをいたします。
 先日、三重県のほうにお伺いをいたしまして、広域連合、それから広域連携についてお話を伺ってまいりました。その中で三重県から出された懸念というものは、これは特別委員会でありますが、先日お伺いをいたしました奈良県も同じことであり、また設立当初から我々も指摘し続けてきたこともまた同じであります。先ほど指摘した柔軟性のなさもそうでありますが、つまりは責任主体の不明確さ、それぞれの首長が同床異夢、法律上の権限がない広域連合であるメリットが乏しい、具体像の希薄さなど、当初から不安視されているものは一向に解消へ向かう気配というものがありません。
 広域連合の組織としての限界は、先日の大飯再稼働問題で知事自身も認めているように、広域連合の言っていることに法的根拠も拘束力もないということでございます。大飯原発の再稼働問題での一連の広域連合の動きは、その限界を露呈し、また組織としての将来性に大きな不安を抱えるものとなってしまったのであります。
 知事は道州制には絶対反対の立場をとっておられますが、今後、広域連合はどのような形になることが望ましいとお考えでしょうか、お伺いをいたします。
 広域連合は広域連携ほどの機動性がなく、また地域主権型道州制ほどの権限や責任を有しているわけではございません。そこには知事同士が都合のいい部分を持ち寄り、仲よく見せかけているだけで、その実は自分たちの利益になり得るものを自分たちのところにとろうということが見え見えでございます。関西広域連合が同床異夢なのは衆目の一致するところでありますが、このまま知事が関西広域連合に前のめりになってしまうと、今度は中部から蚊帳の外に置かれてしまうのではないかというふうに心配になってまいります。
 先日、県は広域連携推進の指針の中間取りまとめを発表いたしました。この中で、関西と北陸、中部との結節点をアピールし、滋賀県はその存在感を高めようとしております。しかし、先日の中部圏知事会議の様子を聞いていても、滋賀県の存在が中部地方に影響を与えているとはなかなか読み取れないところでもございます。また、結節点ということをアピールしておりますが、中部縦貫道やリニア新幹線などの中部プロジェクトから成る経済政策を見ていても、滋賀県を重要な地域に位置づけているとは到底認められないところでもございます。つまりは、中部にとって滋賀県はもはや結節点ともなり得ない状況なのであります。中部地域のプロジェクトを見ておりますと、名古屋を中心に北陸方面、長野方面へとアクセス改善がなされており、滋賀県にはビジネスチャンスは少ないというふうに見てとれるところでございます。
 こうした状況下でどのような戦略を描いていくのかが重要になってまいりますが、先日の小寺議員の質問にもあったような見解をもって、知事は交通網の整備の中で新幹線新駅について言及をされましたが、JR東海の社長からは相手にされませんでした。当然といえば当然ではありますが、こうした状況の打開というのは非常に困難が伴うというふうに考えます。
 また、先ごろもJR東海への地方6団体の要望活動が知事の発言を理由に無期延期というふうになっております。いつになるのかまるでめどが立っておりません。こうしたJRの問題も含めて、知事は今後の中部圏との交通アクセスをどのように考えていますか、お伺いをいたします。
 リニア新幹線が開通をすれば、東海道新幹線は、知事も小寺議員の質問に答えていたように、長距離輸送から中距離輸送にシフトしていくと予想されます。その中で、名古屋発の新幹線というものもできるかもしれません。名古屋中心の交通網という意味においては、中部圏とのかかわりはある意味では関西圏よりも重要になってまいります。東京から名古屋へのつながり、そこから波及する経済活動、そして今後の行政のあり方、知事の頭の中にどの程度の期間でどういった戦略を描いているのかはわかりませんが、今の知事の発言は常に場当たり的であります。中部圏のこれからのビジネスチャンスにどう対応するのか、大きな戦略が必要となってまいります。中部との連携強化を図っていく上でもう少し配慮のある発言がなされるべきでもあります。
 先日、名古屋の観光センターの廃止、これが決定をいたしております。こうしたことを見ておりましても、滋賀県が東海地方との連携にどれだけの本気度を持ってくるのか、そうしたところが一向に見えてきません。ちょうど当時は江博覧会があって、長浜のほうには中部圏の観光客を誘致するということで非常に頑張っていたところですが、何か冷や水を浴びせられたというような形にもなってしまいました。
 今後、中部地域との連携の中で滋賀県はどのように存在感を高めるのか、これは大きな課題になってまいります。中部圏の経済のパイをいかにとってこれるのか、知事の中部圏に対しての経済戦略をお伺いいたします。
 知事は広域連合をすることで国の干渉をなくし、関西でできることは関西でとの思いでやっていらっしゃいますが、逆に府県の権限を広域連合にある程度持っていかれてしまい、自由度が効かなくなってくるという現象も見られます。連携で事足りる部分は連携で十分対応できます。広域連合のような屋上屋のような組織だと、仮に大災害のときなどはその意思決定に不安があり、市町レベルで懸念が上がるのも当然でございます。それが地方を守る会の決議でなかったでしょうか。つまりは、市町レベルでは広域連合が大災害の対応をするよりも、近畿地方整備局が対応してもらったほうが安心をするというふうに言っているのです。国がやるべきこと、地方がやるべきことを明確にすべきであります。
 最近の政府がだらしなく、地方の首長が改革を唱えることで国民の支持が集まるのはわかりますが、役割分担ははっきりとさせなくてはいけません。知事は大反対だと思いますが、国の権限を地方にというのなら、地域主権型は道州制ですし、また国の役割と地方の役割をはっきりさせるということであれば、広域連携でも十分事足ります。広域連合のような組織が一番中途半端になり、結局のところ、国民を迷走に追い込んでしまいます。そうした考え方を知事はどのように解釈するでしょうか、最後にお伺いをいたします。
○議長(佐野高典君) 25番川島隆二君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)広域連合と広域連携についての川島議員の7点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の、広域連合でないとできないこと、連携でも対応可能なものについてお答えします。
 各府県が主体となって取り組む広域連携においても、各府県が協調して共同事業を実施するなど、これまでから広範な分野での実績がございます。
 一方、関西広域連合は、既存の連携組織とは異なり、地方自治法で定められた特別地方公共団体であり、法に裏づけられた執行機関と議会を有し、関西全体の広域行政の明確な責任主体であります。ここでは府県を超え、単独府県では取り組めない事務、あるいは広域で実施することでより効率的、効果的に取り組める事務に取り組んでおります。
 例えば、単独府県では取り組めない事務といたしましては、広域防災分野において、これまでの広域連携では関西全体としての責任主体が存在しませんでした。また、関西全体の対応方針や具体的な連携体制等が明確になっていなかったわけですが、広域連合では関西広域防災減災計画に基づき、具体的な対策、行動が可能となっております。また、ドクヘリなどの医療、あるいは滋賀県が担当しております広域環境計画でも責任ある計画を実施しつつあります。
 また一方、後者では、効率的、効果的に取り組める事務としては、資格試験、免許等の分野においては、試験問題の共同作成などは広域連携でも可能でございます。しかし、試験実施や免許発行など、法律に基づく権限のある事務の集約は広域連携ではできません。
 このような中で、現在、関西広域連合が担当、そして挙げております7分野の事務事業については、いずれも責任ある主体として関西広域連合でなければ効率的かつ責任主体としてできない事務を基本としているものでございます。
 2点目の、広域連合と広域連携のメリット、デメリットでございます。
 メリットとしては、執行機関と議会を有し、関西全体の広域行政の明確な責任主体となります。国の事務権限の受け皿ともなり得ます。また一方、この県議会からも代表を3名送っていただいているわけですけれども、議会の監視のもとで一元的に事務を担い、効率的に事業展開を行うことができます。つまり、全体として自治としてのガバナンスの向上が挙げられます。
 その一方で、デメリット、あるいは課題としては、新たな組織体制や一定の負担金が必要となることなどが挙げられます。また、広域連携の場合は広域連合より事業などに柔軟に取り組める反面、その実効性が弱く、責任母体としての権限が弱いということは先ほど申し上げたとおりでございます。
 3点目の、連合であるがゆえに柔軟性を欠いているとの御質問でございますが、関西全体の広域行政を担う責任主体として権限を持って事業を行うことと表裏一体の関係にございます。関西広域連合においては、構成団体の多様な意見を反映させるための連合委員会の設置や、また住民の意向を反映させるための議会の設置、さらに事務執行の透明性を高め、ガバナンス性を働かせるためにこれらは必要な手続と考えております。
 今後も、広域計画に基づく7つの分野事務に計画的に取り組むとともに、社会情勢や経済情勢の変化に伴う新たな広域課題に対しても、広域連合議会や県議会の皆様とも十分議論し、その必要性を見きわめながら的確に対処してまいりたいと考えております。
 次に4点目の、広域連合がどのような形になることが望ましいかでございます。
 まずは現在実施している設立時からの7分野の事務について着実に成果を積み上げ、府県民の皆さんにその結果を評価いただくことでございます。そして、国の出先機関が実施している事務の移譲を受けて、関西広域連合で一元的に受け皿として処理していくことであります。こうしたことにより、関西全体の広域行政を担う責任主体として、首都圏だけの肥大化した中央集権でなく、2極構造、双極構造を踏まえた形での分権型社会の実現を関西として責任を持って目指してまいりたいと考えております。
 そのため、広域連合としては、各府県議会との意思疎通や市町、住民意見の反映などガバナンスを強化するとともに、本県としては広域連合を活用することにより、県益、県民益が発揮できるよう、しっかりと滋賀県としての存在感を示していく所存でございます。
 次に5点目の、中部圏との交通アクセスでございます。
 今後の新しい国土軸となるリニア中央新幹線開通を見据え、中部圏への交通アクセスの確保が非常に重要であると、私自身も議員御指摘のとおりと認識をしております。このような認識のもと、本年8月の中部圏知事会議では滋賀県から提案をさせていただき、新たな高速鉄道を生かした中部圏の活性化をテーマに、北陸新幹線やリニア中央新幹線といった新たな高速鉄道を最大限活用するための既存鉄道の活性化についても意見交換を行ったところでございます。これはまさに地理的結節点にある滋賀県だからこそ提案できたテーマでございます。
 さらに、本年5月の北陸新幹線敦賀開業時のフリーゲージトレインの運行に関する国からの意見照会に対して、北陸と中京を結ぶ特急の敦賀駅での乗りかえ利便性の低下回避対策とあわせ、中京方面との良好なアクセス環境の確保を国に申し入れました。
 その他、中部圏への交通アクセス確保の観点からの取り組みとしては、関係市町と連携し、東海道本線、北陸本線、草津線の利便性向上に向けた種々の促進策を進めております。本県としては、さきの一般質問でお答えしましたように、広域交通についてはリニア中央新幹線など今後の高速交通網整備の進展状況を注視しながら、今ある交通インフラを十分生かして、近畿、中部、北陸の3圏域間の広域交流のかなめである滋賀県の地理的優位性、地理的役割を果たしつつ、滋賀県内の活力増進を図ることのできる交通体系の構築を目指してまいりたいと考えております。
 次に6点目の、中部圏の経済のパイをいかにとってくるかとの御質問でございます。
 全国の製造品出荷額に占める中部圏のシェアは約31%で、近畿圏の約20%と比べても大きく、また本県には、中部圏が中心である自動車産業に関連する企業が多く集積しております。また最近、中部圏と近畿圏の両方を市場と捉えた食品関連の企業が、例えば甲賀市に立地するなど、中部圏は本県の経済にとって大変重要な地域となっております。
 このため、滋賀県産業振興戦略プランにおいても、広域的な地域間連携を分野横断戦略の一つとして位置づけ、例えば近江技術てんびん棒事業としては、その第1回目の平成22年度の開催はトヨタ自動車、また本年度は愛知県刈谷市に本社を置くデンソーを対象に、本県企業による販路拡大の支援などを行っております。
 また、中部圏からの企業誘致を進めるため、昨年度、名古屋においてびわこ立地フォーラムを開催し、そこで私自身、講演をさせていただきましたが、本年度から中部広域観光推進協議会にも職員を派遣し、観光面での連携も進めております。
 こうしたことを踏まえ、本年度策定を進めております広域連携推進の指針においては、中部圏や北陸圏との連携を進めつつ、社会経済成長の実現を目指すこととしております。今後とも、この指針を踏まえ、本県企業の技術力の向上と販路の拡大により、中部圏の需要を取り込み、また共同プロモーションにより海外からの誘客を促進するなど、本県産業、また地域経済の活性化、発展につなげるよう取り組みを進めていきたいと考えております。
 最後に7点目の、議員御指摘のように広域行政に対するさまざまな議論がある中で、広域連合が中途半端だという考え方についてでございます。
 そもそも本県が広域連合に参加することとしましたのは、府県を廃止するのではなく、府県を残すという現行制度を活用する中で、府県ではできない、府県を超えた広域連合が住民の広域行政ニーズに対して責任ある対応ができること、また単独の府県では受けることのできない府県を超えた事務、例えば近畿地方整備局、あるいは経済産業局などの国出先機関の移管による事務権限の受け皿となり、地方分権改革を進めることができることを狙いとしたものでございます。
 私は、都道府県、特に滋賀県においては湖を中心として律令の時代から歴史的、文化的にも湖国近江として住民自治、団体自治のいずれの面からも自治の基礎が根づいております。現時点では、都道府県を廃止するのではなく、都道府県を基礎として府県を超える広域的な課題には広域連合で対応することが県民の皆さんの利益につながると考えております。
 また、各種のアンケート調査、あるいは県民世論調査でも、滋賀県を残すことへの県民の期待は大きいと理解をしております。このため、県民の皆さん、市町の皆さんから広域連合に参加してよかったと評価いただけるよう、議会の御意見も伺いながら精いっぱい取り組んでいくことが私の役割と考えております。
◆25番(川島隆二君) (登壇)幾つか再問させていただきます。
 まずは、環境分野、これは滋賀県が今、広域連合の中でやっております。先ほど責任ある、それから府県だけではできないことをやっていると言っていますが、現在、環境分野においてどういう体制、何人ぐらいの職員でどういった事業をするか、どのぐらいの予算で府県を超えたレベルの事務事業というのをやっているのか、まずそれが1点、よろしくお願いいたします。
 それから、これは今さらどうやこうや言うのもあれなんですけれども、6年前当時、新幹線新駅が中止になったときに、JR東海への要望活動、これは非常に困難をきわめました。当時、要望に行ってもJR東海からは非常に冷たい対応が続きまして、これは行っても意味がないなという声が非常にあったんですが、しかしながら県民の鉄道の利便性向上、これは特に米原市のほうですが、東海道線ダイヤの編成ですが、こうした利便性向上をとの思いから関係者の皆さんは悔しい思いをしながら要望を続けてきたんです。それもだんだん徐々に効果を上げてきておりまして、去年、一昨年ぐらいからJRも課長クラスが徐々に対応してくれるようになりまして、雑談なども交えて少しずつではありますが雪解けをしてきたような雰囲気がございました。
 そうした矢先での今回の知事の発言でありまして、JRの反応も早くて、この発言が新聞に出た次の日に、これは決まったばかりだったんですが、日程もすぐに無期延期というふうになりました。ここからでもJRの怒りが非常に大きいものであるということが感じ取れます。知事自身も認めているように、交通政策というのは地域の発展に非常に欠かせないものであります。その交通政策の主要な部分を担うのは鉄道ではJRということになりますので、JRとどういう関係をつくるかということは非常に地方自治体の首長も気を使っているところであります。
 交通政策ビジョンの議論の中でリニアに絡み新駅が必要との認識、これに知事が立ったということは、これはやっとそこに気づいてくれたのかなという思いでありますが、過去の経緯を、しかも自分の行動によってそういうふうになったということを忘れたかのような発言というのは問題が大ありでございます。その波紋の広がり、これは知事自身もびっくりしたと思いますが、それは身にしみてよくわかっているところであります。これは栗東だけではありません。我々の住む湖北地域に対しての影響、それからJRへの影響、こうした状態で冷静に議論が進むと知事は考えているのでしょうか、これも再度お伺いします。
 また、さきに述べましたように、中部圏とのかかわり、これはどのように構築するのか、滋賀県にとっても今後重要になってまいります。広域連携を強化して、しっかりとこれは目を向けていかなくちゃいけないというふうに思います。
 北陸新幹線に関しても広域連合で議論を進めておりますが、滋賀県議会でこの議論が深いところでされたのかというと、そこまでの話はまだそんなに出ておりません。広域連合の打算関係の中で議論を続けていけば、これは滋賀県益が損なわれるという可能性も大いにあります。それは先日の指摘のとおりであります。広域連合の中で北陸新幹線のルート、これは中部圏とのかかわりも含めてもっと議論を進めるべきであろうというふうに思います。
 広域連合でも中部広域連携でも、滋賀県はその強みを生かし切れていない、それは関西の経済産業ビジョン、こういう資料も出ておりますが、それから中部の経済産業ビジョン、双方を見ていても常に端っこというイメージがついて回ってしまいます。結節点という言葉、これは接着剤というところでもあるんですが、結節点というふうな扱い方よりも、双方の中心地にあるんだというようなところで経済の利点をもっと吸収し得るような、そんな立ち回りというのが必要になってくるというふうに思います。
 知事は経済がわかっていないというふうに言われることにいつも強く反発しておりますが、そういう意味においても知事の今後の役割というのは大きくなりますので、その点、もう一度踏まえて、要は関西圏、中部圏という双方の圏域に挟まれた、そうした滋賀県の立ち位置というもの、知事のこれからの思いなりを聞かせていただけたらというふうに思います。
◎知事(嘉田由紀子さん) 3点の再質問にお答えさせていただきます。
 まず1点目の、環境保全分野での取り組みでございます。そして、そこの人数、予算でございますけれども、カワウ対策など、府県を超えて広域的に移動し、農林水産業への被害や生態系への影響を与えてきた対策については、これまで中部近畿カワウ広域協議会で作成した保護管理指針のもと、各府県が独自に捕獲、被害対策、モニタリングを実施してまいりました。しかし、今回の関西広域連合での環境保全計画の中で、関西地域カワウ広域保護管理計画を策定し、広域的なモニタリングを実施するなど、明確な責任主体のもと、的確かつ迅速な対応が可能となっております。
 また、昨年以来、広い意味での環境政策として、原子力発電所の事故によるエネルギー政策、あるいは節電というのが緊急に関西広域として対応する必要性がございました。このようなところで、府県だけがばらばらに目標を立ててもなかなか全体として徹底いたしません。そのような意味では、ことしの節電計画なども広域連合ならではの効果があったものと理解をしております。
 人数と予算でございますけれども、滋賀県琵琶湖環境部では、県との併任ですけれども14名の担当がございます。また、予算としては約2,600万円となっております。
 次に2点目の、新駅発言により地方6団体のJR東海要望が延期となったことなど、今回の私の発言にかかわる影響をどう考えているかでございます。
 JR東海への要望活動については、8月24日に議員にも御出席いただき、米原以東の利便性改善、中京方面への在来線の利便性向上等について要望を行うこととしておりました。今回の私の新駅発言が原因でJR東海への要望活動が延期されたのであれば、大変申しわけなく、おわびを申し上げます。JR東海に対しては、今回の発言の趣旨を丁寧に説明し、早期に要望が実施できるよう今後要請を行ってまいりたいと考えております。
 3点目に、中部圏、関西圏、両方の端っこで存在感が薄いのではないのかと、そういう中で知事としての意気込みを聞かせていただきたいとの御質問でございます。
 滋賀県の地理的優位性や産業集積、あるいは大学や研究機関などの知的資源の集積、これは決して他府県に劣るものではないと考えております。そういう中で、基本構想にも基本的に示しておりますように、大地と知識、地と知の力、地理的優位性、また歴史的蓄積なども踏まえ、それに磨きをかけ、滋賀の存在感を高めることが重要と考えております。私自身、先頭に立って、その存在感を高めるため、今後とも関西、中部、北陸圏の一員として、近隣府県との交流、連携を積極的に進め、各圏域の持続的な発展を目指すとともに、本県の持っている本来の強みを発揮し、経済の活性化や未来成長につなげていく決意でございます。
◆25番(川島隆二君) (登壇)これはあればじゃなくて、明らかに知事の発言で延期になったんです。その点は、やっぱり自分自身ちゃんと踏まえておかないと、また同じような発言をどこかで繰り返してしまうのかなという思いであります。
 今回の中部圏知事会議、これは彦根で開催されていますが、これも同じことなんですけれども、知事がみんな参加をしていまして、知事が参加できない場合は副知事が参加をしておりました。ただ、唯一副知事も参加していなかったのは福井県であります。これはその因果関係はわかりませんが、明らかに知事の原発に対する発言で、福井県はこの滋賀県に来たくなかったというふうにとられても仕方がないというふうに知事自身も思っておいてください。そういうこともつけ加えておきます。
 それから、改革派、こういうふうに呼ばれる知事というのは今まで何度も登場してきました。今の国政の状況を考えれば、地方の歯切れのいい、勇ましい発言をする首長の発言というのは、何か国民に爽快感を与えます。その強引な手法は、決められない政治を続けている国政に比べると頼もしくも映っていく、こういうものです。しかしながら、果たしてその後に何が残っているのかということをいま一度考えていきたいというふうに思います。
 ワンイシューで当選を果たした後、それをなし遂げたとしても、その後、冷静に考えればみずからの間違いに気づき、迷走を続け混乱をもたらしたという首長も少なくはありません。改革派と言われる知事はえてして根回しも何もせずにスタンドプレーに走りがちであります。また、国政の稚拙な政治をたたけば世間の支持も集まります。しかしながら、それによって調子に乗ってしまうと後でしっぺ返しを食らうというのも過去の歴史を見るとよくよく理解をできるところであります。
 こうしたことは地方分権についてのあり方にも言えますが、国、県、基礎自治体の本来の役割、これを間違うことなく政治を行うというのは大切なこと、それぞれの役割というものを担っている部分をしっかりやっていくのは大切なことであります。いたずらに国に対して批判をし、そして注目を集めることに心血を注ぐというのは、将来的に国民、県民に不幸をもたらします。
 民主党政権のように大衆迎合の政治を行き過ぎれば迷走に迷走を重ねてしまいます。知事もそうなってほしくないという思いで、ぜひ冷静な判断と大胆な発想、そして緻密な戦略を、首長の権限が強い地方というのは最も大事になってくるということをよくよく考えていただきたいと思います。ぜひとも知事にはそういったことも含めて余計なことを言わないでやっていただきたいというふうに思いまして、質問しようかと思ったけど、これはやめておきます。
 次の項に移ります。単身世帯の急増問題についてであります。
 先日、みずほ情報総研の研究員の単身世帯急増社会の衝撃という報告に目がとまりました。そこには、単身世帯の急増で日本社会が受ける衝撃が書いてありました。単身世帯が増加傾向を示し出したのは1980年代からであり、1980年で全国で711万世帯でありましたのが、2010年では1,678万世帯になっております。滋賀県においては全体で51万7,000世帯ございますが、そのうち14万世帯を超えており、全体の27.2%を占めております。この数字は日本の家族の形の変化を物語っているものでございます。
 この滋賀県の単身世帯ですが、その内訳は、65歳以上の世帯が約3万3,000世帯あります。65歳未満の世帯が10万7,000世帯あります。もうちょっと細かい年齢別のデータがあるといいんですが、それはとっていないということでございますので、ここから全国的に言えることは、単身世帯の急増の原因として、実は注目をしなくてはならないのが、未婚率の増加による未婚者の増加、これがあります。男性と女性では傾向が違いますが、特に男性の場合は中高年の単身世帯が増加をしております。
 生涯未婚率、これは50歳時点での未婚率でありますが、この生涯未婚率が2010年には20%であるものが、2030年には29%になるというふうに予想されております。女性の結婚年齢が上がっていることもありますが、男性も結婚しない層が増えてきているということです。少子化の一つの要因ではありますが、結婚しないことで、今まで平均的な世帯層と言われる夫婦と子供2人世帯が年を追うごとに減少しております。そして、それと同時に増えているのが、伴侶を失った一人身の高齢者、熟年離婚や定年離婚などの離婚者、そして先ほどの未婚者などの単身世帯でございます。
 こうしたことを考えると、これからの日本の社会は世帯の形が今までと大きく変わっていく要素をはらんでおり、早急に手を打たなければならないというふうに考えます。
 単身世帯が増加することで起きる問題点でございますが、3つに集約されます。1つ目は貧困の問題です。単身世帯の場合は、一度病気やけがなどによって働けなくなれば貧困に陥りやすくなります。また、非正規労働に従事する人の割合も高い傾向にあります。2つ目は介護の問題です。将来的に未婚の高齢単身者がふえれば、その分、孤立世帯がふえていきます。当然、介護をしてくれる家族がいないので施設の必要性が今よりも高くなります。3つ目が社会的な孤立の問題です。交流が乏しくなりがちな単身世帯は孤独死のリスクが高まります。単身世帯が孤独死を身近な問題として意識している割合は夫婦二人世帯や3世代世帯よりもがぜん高くなっております。こうした背景を踏まえていきながら、今後の対策について、以下、知事に質問をいたします。
 こうした単身世帯の増加は現在の社会保障制度とうまくアジャストできているのでしょうか。貧困や介護の面から見ていくと、単身世帯の場合はその抱えているリスクにうまく対応できていないところがございます。基本的に最も増加傾向にある40代から50代にかけての単身世帯で失業した場合、再就職するのは難しいのが現状です。その場合、年金も、それから介護も受給年齢になっておらず、いわば谷間にはまってしまいます。つまりは、収入を絶たれてしまうリスクが高く、貧困に陥りやすいという傾向にございます。こうした人々が将来的に増加した場合の対応はどのようにしていくのか、生活保護や失業保険などの制度も含めてお伺いをいたします。
 また、介護保険は介護の社会化を目的としておりますが、これは家族で介護をするのが困難になった場合の想定で、あくまでも主たる介護者は家族というのは変わりません。現状でも家族による介護が前提となっており、社会ではそれを補完するというレベルにあるのが日本の介護制度でございます。
 そういった意味では、介護をしてくれる家族を持たない場合の単身世帯の介護に十分対応できないという現実も生まれてまいります。こういう社会保障のモデルケースから外れてくるケースが単身世帯の急増でふえていくと、その社会保障の前提が崩れていくことになるので、行政が掲げるその指標も大きく変わってまいります。家族の介護が見込めない単身世帯は、知事の掲げる多世代での支え合いから大きくかけ離れていくことになります。住み心地日本一を掲げ理想の家族像を追い求めるのもいいのですが、現実として3割近くがこれからこのような問題を抱えていかなければいけないことに対して、知事はどのように対処していくのでしょうか。日本の介護の問題点も含めて、これからの介護のあり方をお伺いいたします。
 行政というものは常に最大公約数で決定をしていきます。その形からあぶれてしまうところ、もしくは陰になっているところにスポットを当てていくというのが届かない声を届ける政治家の役割であろうというふうに思います。理想の家族像から導き出される社会保障のあり方からあぶれてしまうというところにいかに光を当て、その声を政策に反映させるのか、日本の社会が多様化する中で行政がとるべき政策も日々刻々と変わっていきます。
 例えばワークライフバランスでありますが、これは仕事と育児ということで語られていますが、こうした単身世帯にとって社会や地域とのつながりを考えたときに、地域活動のためにワークライフバランスを考えるというのは地域社会にとっても重要になってまいります。社会的孤立をしている人の割合は、日本は国際的に見ても異様に高いのです。こうした社会的孤立を招いてしまうことは地域におけるコミュニケーションの欠如につながり、社会的な結びつきも少なくなってしまい、悪循環へと陥ります。
 こうしたことを考えていくと、政策を立案する上で一面的に物事を図るのではなく、多面的にこれからの社会構造の変化の中で滋賀県として単身世帯の増加に伴う福祉と滋賀県政のあり方を考えなければいけません。在宅みとりを掲げ住み心地日本一を標榜しておりますが、必ずしもその理想にはまらない人々も多く存在しております。単身世帯急増問題は知事の言う住み心地日本一の政策の中でどのような解決策を示してくれるのか、これからの滋賀県政のあり方を最後にお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) 単身世帯急増問題についての3点の御質問にお答えいたします。
 まず、大前提ですけれども、単身世帯が急増することの大変大きな問題、現代だけでなく、将来に対して、その課題については議員の問題意識と共有するものでございます。その大前提の上で3点の具体的御質問にお答えいたします。
 まず1点目の、単身世帯の貧困対策でございます。
 国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、滋賀県の単独世帯が全世帯に占める割合は、2005年の24.3%、11万6,197世帯から、2030年には32.8%、17万2,806世帯に増加し、3世帯に1世帯が単独世帯となる見込みでございます。特に40代、50代の単独世帯の数は、議員御指摘の未婚の増加等の影響によりまして、2005年の約2万7,000世帯から2030年約5万世帯へと、約2万3,000世帯の増加が見込まれます。これらの世代の離職者を支える第1のセーフティーネットは雇用保険となりますが、近年は雇用保険の対象とならない方、また受給中に新たな就職先が見つからない方も多くおられます。このような状況で、求職活動中に生活困窮に至る方について、最後のセーフティーネットである生活保護に至る前で支えるためには、これらの世代に対応した第2のセーフティーネットの構築が課題と考えます。
 この第2のセーフティーネットの緊急対策として、かなり具体的なものになりますが、まず1点目としては、ハローワークによる職業訓練受講給付金による生活費の支給とあわせて、早期の就職に向けた支援。2点目は、離職による会社寮の退去など住居を喪失した方に対して福祉事務所から住宅手当を支給する支援。また3点目は、離職による一時的な生活再建費を必要とする方に対して、社会福祉協議会から貸し付けるものの支援でございます。
 これらの制度の恒久施策化が現在国において検討されております。総合相談窓口の設置、多様な就労機会の確保、安定した居住の場の確保などについて、平成25年から31年の7カ年を期間とする生活支援戦略の策定が予定されております。
 県では、こうした方向は将来的な単身世帯の増加にあわせて必要なものと考えておりまして、来年度予算における国の対応を踏まえつつ、必要な対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 2点目の、単身世帯の増加にどう対処していくのか、特にこれからの介護のあり方についてであります。
 議員御指摘のとおり、単身高齢者世帯が急増し、また介護や医療ニーズが加齢とともに増加していく将来のありようは、私も大変危惧しております。介護保険制度は、ひとり暮らしの高齢者がたとえ認知症などで介護が必要になっても、その人が尊厳を保ち、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、社会全体で高齢者介護を支える仕組みとして創設されたところでございます。そのような意味では、ひとり暮らしの高齢者を前提として制度は出発しているわけでございます。この間、施設整備や在宅介護サービスの普及など充実が図られてきておりますが、負担と給付の問題もあり、サービスの提供体制や給付内容、特に単身世帯への対応など、制度の一層の充実が求められます。
 こうした中で、滋賀県としては、医療や介護が必要となっても、誰もが住みなれた地域において安心して自分らしい生活ができるよう、必要なサービスを切れ目なく一体的に提供して生活を支える地域包括ケアシステムの構築を目指しております。
 具体的には、介護保険施設の着実な整備とあわせ、多職種連携による訪問診療や訪問介護、また訪問看護などのサービスを提供する仕組みをつくり、日常生活支援、成年後見等の権利擁護なども市町とともに取り組んでおります。
 既に県内でも、現に要介護でひとり暮らしの高齢者、しかも認知症を持っているというような高齢者であっても、医師や訪問看護師、ホームヘルパー、ケアマネジャーなどが医療福祉関係者全体で連携、協力して、自宅での生活を支え、最期のみとりを行ったという事例も伺っております。こうしたことが県内どこに住んでおられても選択すればかなえられるよう、重点施策の一つであります在宅みとりの施策を入れているところでございます。市町とともにサービスの拡充、専門職の養成、確保に努めるとともに、介護保険制度が多様な介護ニーズに応え、また将来にわたり安定したものとなるよう、国に働きかけてまいりたいと考えております。
 3点目の、単身世帯急増問題とこれからの県政でございます。
 基本構想では8つの未来戦略プロジェクトを掲げているわけですが、このうち冒頭に掲げた3つ、すなわち子育て・子育ち応援、2つ目の働く場への橋かけ、3つ目の「地域を支える医療福祉・在宅看取り」は、生まれる段階からみとりの段階までの人生の応援プロジェクトとも言うべきものでございます。これは必ずしも家族生活だけを前提にしているものではなく、たとえ一人単身であっても支えられるような仕組みを内に含んだものでございます。人が生まれ育ち、仕事を持ち、家庭を得る、地域の中で支え合いながら幸せな人生を全うする、たとえ家族が得られなくてもライフステージの各段階を自助、共助、公助のバランスをとりながら応援していく、その願いを施策化しているのがこの3つの人生応援プロジェクトです。
 例えば議員御指摘のように、未婚および貧困リスクの一つの要因となっているのが非正規労働者および失業者の増加でございます。これに対する対応としては、昨日、駒井議員からも御質問がございましたように、おうみ若者未来サポートセンターでは、若者の職業人としての自立を促す施策、また失業者、離職者への職業訓練を行い、働く場につなぐ施策を実施しております。雇用こそ全員参加型の社会の柱であるという大きな基本目標に沿って、働く場への橋かけ施策を実施しております。
 また、単身世帯が社会的な孤立につながらないよう、民生委員、児童委員や社会福祉協議会の活動により、地域での見守り、支え合いが図られるよう支援に努めているとともに、これも議員御指摘の未婚者の増大に対しては、結婚の支援策として「しが出会いサポート事業」を実施し、男女の出会いの場の提供なども行っております。
 そうした中で、単身世帯に対しても一人一人のニーズとライフステージに応じきめ細やかな対応を行い、8つの基本構想の中で重点施策に入れております経済成長にプラスして、社会成長、その社会成長でお互いに支え合いが可能となる中で、住み心地日本一と感じてもらえる滋賀県づくりを進めていきたいと考えております。
◆25番(川島隆二君) (登壇)単身世帯増大というのは、これは本当に家族の形が多様化していると。いわゆる社会構造の変化につながっているというふうに思います。当然、家族の理想の形というのは誰もが持っているものでありまして、それに向けて政策を進めるというのも、それもごくありふれた姿であろうというふうに思いますが、現状で単身世帯がこれだけふえております。それにあわせて経済の発展の仕方もありますし、社会保障の形もあるというふうに思います。
 特に今回、ここに上げさせていただきましたけれども、貧困、介護、それから社会的孤立による地域の問題、これはこれから先20年以内にいろいろと顕著になってまいりますので、その傾向と対策というのは今打っておかなければいけません。先ほど民生委員の話が出ておりましたが、民生委員もなり手不足ということで非常に厳しい状態であります。
 単身世帯の推移ですが、滋賀県は全国的にも非常に伸び率の高い地域になります。そうした意味においても、多様化して個人化をする、そういった社会の中で社会保障政策の複雑化、これも避けては通れないというふうに思います。多世代で家族のあり方というのはすばらしいというふうに思いますけれども、単身世帯が3割を占めようとする近未来において、家族のあり方が抱える問題、こういったものにもっと目を向けていかなければならないというふうに思います。社会構造の変化の中での滋賀県として、今後そういうところに目を向けてしっかりとやっていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 これで私の質問を終わります。ありがとうございます。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、25番川島隆二君の質問を終了いたします。
 しばらく休憩いたします。
  午前11時55分 休憩
   ────────────────
  午後0時59分 開議
○議長(佐野高典君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、7番山本進一君の発言を許します。
◆7番(山本進一君) (登壇、拍手)通告に従いまして、一括で質問をさせていただきます。
 まず初めに、県庁周辺地域や湖岸エリアのまちづくりについてお伺いします。
 私は、地元大津市の中心市街地の活性化が県都のまちづくり、顔づくりにとって不可欠との思いから、大津まちなか食と灯りの祭を初め、まちなかで行われているイベントに積極的に参画するとともに、まちなかでまちづくりにかかわる多くの人たちとさまざまな活動に携わってまいりました。
 大津市では、来年4月までに第2期中心市街地活性化基本計画を策定し、国の認可を受けるため準備を進められておられます。このような中、活性化基本計画におきましても、県庁周辺や湖岸エリアにおける県の施設や県有地の活用は計画の大きな柱に位置づけるべく検討しておられますが、県がどのように考えているのか、あるいは何から手をつけていくのか、明らかにされない限り基本計画に反映できないことになります。
 去る4月23日、知事と大津市長は旧体育文化館の武徳殿などを視察された後、浜大津の旧大津公会堂で対談をされ、これまで議会でたびたび取り上げられてきました県庁周辺地域のまちづくりについて意見交換をされています。その中で、旧滋賀会館につきましては、建物としての保存は考えていないが、情報や文化の発信の場として新たな利用をしたいと知事も市長も述べておられます。一方、武徳殿におきましては、おもしろい建物だということを認められた上で、現状のままで活用することは考えていないが、外観や建物の一部を活用する可能性も含めて、民間に活用していただきたいという意向をお持ちと受けとめました。
 また、先日27日の一般質問において我が会派の奥村芳正議員の質問で、民間から活用策を公募し、対話型の市場調査により民間事業者の意見やアイデアを聞き取り、その提案を反映させ、可能性を高めようとされていることがわかり、4月の対談から大きく前に進んできたとの印象を受けました。
 そこで、改めて現在進められている県庁周辺地域における県有施設の活用方針についてお伺いします。
 まず、旧滋賀会館については、文化施設として利用が廃止され、利用してこられた人たちからは、文化不毛の地にならないようにしてほしいとか、せめて滋賀会館の名前は残してほしいといった声もあると聞いております。そういった声が上がるのは、滋賀会館は単に文化施設であったというだけでなく、その使われてきた歴史に大きな意味があるのかもしれません。
 今回実施される対話型の市場調査の公募においては、滋賀会館を文化、情報発信の場として活用することを前提にされているのか、また地域文化の継承のため、大津祭の観覧機能が期待されていますが、そのことも前提とされているのか、あるいは全く白紙の状態から民間のアイデアを求められるのか、知事にお伺いします。加えて、県として譲れない条件があるのであればお示ししていただきたいと存じます。
 次に、この事業は遅くなればなるほど効果も小さくなりますから、できる限り素早い対応をお願いしたいのですが、そのスケジュールについてもお答え願います。
 続いて、武徳殿についてであります。
 昨年度の大津市との調査報告書を拝見しましても、建築物としての歴史的、地域的な価値を有しているものの、現在の建物の状態で活用するには耐震補強やバリアフリーなどの改修費や大きな空間の活用方法など、さまざまな課題があるので、多様な選択肢を持って実現的な利活用の方法を検討すべきだとありました。また、民間の活用の可能性について、何らかの形でそのプロセスを民間事業者や市民にオープンして実施することが望まれるとの指摘もありました。
 武徳殿はサウンディング型の市場調査の公募だということですが、旧滋賀会館と微妙にニュアンスが違うのは、まず保存の可能性を含めた幅広いアイデアを募集し、その後、具体的な土地活用の公募を行うという2段階での調査のように受けとめましたが、なぜ公募を2段階にされたのか、そのお考えを知事にお伺いします。
 あわせて、現在の管理についてですが、地元の方からは、県庁の隣にあるのに景観上見苦しく、管理上も問題があると言われています。旧滋賀会館よりも活用策が先延ばしになるのであれば、余計に現状のままの状態から適正に管理していかなければならないと思いますが、その管理方針についてもお伺いします。
 次に、県庁周辺地域や湖岸エリアにあるほかの施設や県有地についてお伺いします。
 県都の価値を高めるためには、JR大津駅の立地を生かしてさまざまな土地利用の転換を進めていくべきだと考えます。旧滋賀会館や武徳殿以外にも県庁周辺には利用度の低い施設がありますが、これらを含めた土地の有効活用についてどのようにお考えなのでしょうか、知事の御意見をお聞かせ願います。
 また、昨年の9月議会で琵琶湖文化館について質問をいたしました。琵琶湖文化館に収蔵されている文化財は現在検討中の新生美術館に移転予定と聞いております。琵琶湖文化館については、収蔵品が移転されてからそのあり方を検討するのではなく、スピード感を持って検討することが求められていますが、今後の検討時期の見通しについて知事のお考えをお伺いします。
 続いて、湖岸エリアの県有地を活用したまちづくりについてお伺いします。
 滋賀県の湖上観光の玄関口である大津港は江戸時代から琵琶湖水運の拠点であり、今は観光船の発着やヨットマリーナ、観光客が憩う水辺緑地として整備され、隣接するホテルとあわせて、文字どおり琵琶湖観光の拠点エリアとなっています。これまで地元大津市にも負担を求めて一帯を整備してこられたのですが、残念ながらほとんど利用されていない港湾業務用地は、かつて産業会館の建設の構想などもありましたが、現在では少年サッカーやフットサルの会場など、年に数回イベントに使われたりしている程度で、長期的視野からの利用の見込みは全く立っていないのが現状です。
 また、かつて湖岸エリアで行われたびわ湖大博覧会は、県政100周年と大津市制70周年の記念事業として1968年──昭和43年に開催されました。当時私は中学生で、今も記憶に残っていて、わくわくしてパビリオンを回り、感動したことを思い出しますが、なつかしいというより、何か夢があり、希望を抱かせたイベントであったと思います。このびわ湖博はまさに新しい時代を見据えた夢のある事業でありました。
 そういったことを踏まえ、来年から始まる大津市の中活計画第2期の最終年に当たる2018年は、びわ湖博から50年目の節目の年で、県政150周年と大津市制120周年に当たり、この記念すべき年を契機として、明るい話題のない本県は夢のある事業を計画し、新しい発展を図る機会であると考えます。そのことから、大津市と連携して、将来に誇れる水辺のある中心市街地として大津港の業務用地などを活用し、湖岸エリアを生かしたまちづくりを進めるべきと考えますが、このことについて知事の御所見をお聞かせください。
 次に、街道を生かしたまちづくりについてお伺いします。
 さきの質問で県庁周辺地域のことについてお尋ねいたしましたが、県庁周辺の地理的特徴の一つは、この地域が旧の東海道に面しているということでありますし、毎週週末には大勢の人が歩いておられます。大津市の京町地区では住民と大津市が連携して、東海道の修景整備や無電柱化を進めておられますが、これは東海道を地域の大切な資源として活用しながら地域活性化に役立てようとするものであり、大津市においては京町地区だけでなく、瀬田地域でも古い建物の活用や歴史散策などを実施されておられると聞いております。
 大津市職員の方が出された本の中に、「文化は人の暮らした証であり、人が誇りを持って住み続けるために欠くことができないものである。そして、大津は水文化や仏教文化などとともに街道文化によって育まれてきた」と書かれてありました。文化によって育まれてきたのは大津に限られたことではありません。これは滋賀県全体に言えることだと思います。とりわけ街道は東海道だけでなく、中山道、北国街道などがあり、多くの街道ごとに、また街道沿いに特徴ある地域文化を育ててきました。
 このような街道文化は、実は貴重な観光資源でもあります。先ほど引用した本に書かれていることですが、観光客は必ずしも名所旧跡や遊園地だけを訪れるわけではありません。むしろ人間味あふれる地域の文化を体験したいと考え、街道や宿場と呼ばれるところを訪れる方が多くおいでになるということです。ですから、街道を核とした観光地づくりを進めているところは全国に多くありますし、大きな成果を上げているところもあります。
 そこで、街道を生かしたまちづくりについて知事にお伺いします。滋賀県では街道文化をどのように評価しておられるのか、お伺いします。
 また、次に、県内の街道や宿場を訪れるまち歩きをしておられる観光客について、その数や特性をどこまで把握しておられるのか、お聞かせ願います。
 県内の市町村では、例えば東海道といえば大津、草津、栗東、湖南、甲賀という5市にまたがっています。それぞれの市では街道を生かしたまちづくりに頑張って取り組まれているものの、市が変われば標識も変わるというようなことが起こっていますし、統一看板もありません。もちろん街道マップもそれぞれの市のエリア内だけのものですから、市をまたがって案内していくという仕組みはできておりません。同時に、修景整備についても各市の努力に任せているというのが現状で、残念ながら県独自の助成制度はない、あるいは国の交付金の活用が不足しているということだけでなく、許認可の面でも県が協力的に事業を進めていると聞いたことはありません。
 こういった現状を踏まえ、街道を生かしたまちづくりのために関係市町の連携促進や景観形成への県としての取り組みなど、今後どのように展開すべきだと考えておられるのか、知事にお伺いします。
 知事の明快なお答えをお願いしまして、これで質問を終わります。
○議長(佐野高典君) 7番山本進一君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)山本議員の、県庁周辺地域や湖岸エリアのまちづくりについての6点の御質問のうち、まず1点目の、旧滋賀会館に係る民間事業者との対話において、県としての一定の前提条件を求めるのか、あるいは全く白紙の状態からアイデアを求めるのかについてお答えいたします。
 本年4月23日に開催した第1回滋賀県・大津市連携会議において、旧滋賀会館については文化や情報を発信し、交流の場となるような機能を継承することを確認いたしました。
 今般、民間事業者との対話を実施するに当たっては、全くの白紙の状態からアイデアを求めるのではなく、県の考えを示しながら民間事業者のアイデアやノウハウの提案を受け入れて、公募の要件そのものを双方向のやりとりでつくり上げる手法で進めることとしております。旧滋賀会館の文化、情報発信や大津祭を初めとした交流の場となる機能、さらには県庁そのものや今計画中の危機管理センターとの連携など、県として重要な項目と考えていることを説明会等で示した上で、民間事業者からの提案の評価に当たっては重視してまいります。
 県としては、旧滋賀会館の有効活用については歴史と風格ある県庁本館の正面という本県の誇りを有する場であるということに思いをいたす必要があると考えており、提案を受けるに当たっては、この点も求めてまいりたいと考えております。
 次に2点目の、旧滋賀会館の今後のスケジュールについてであります。
 9月28日に公募の要件等について民間事業者との対話を実施することを公表いたしました。今後、県内および東京で事業者募集の説明会を開催し、広く参加事業者を募ります。その後、申し込みのあった事業者から公募要項の骨格に対する提案を受け、年度末までに公募要項案を作成いたします。平成25年度には具体の事業を決定するための公募等を実施して事業者を決定したいと考えております。
 次に、3点目に御質問のあった旧体育文化館の武徳殿について、なぜ2段階で調査を行うのかとの御質問でございます。
 旧体育文化館については、歴史的価値の保存と利活用を前提とした市場性の有無があるかどうか、公募事業の成立の可否についての判断が難しいことから、さまざまな可能性を把握する必要があります。このことから、今年度は県から活用案を提案して可能性を限定するというのではなく、民間事業者との対話を通して土地建物の多様な利活用のアイデアをまず調査してまいりたいと考えております。その際には、可能な限りプロセスを民間事業者や県民に対してオープンにして実施することが重要と考えております。
 その上で、2段階目として、対話によって得られたアイデアを分析、検討した後、県として一定の活用の方向性を示し、公募手法については現実的かつ最適な方法について再度民間事業者から提案を受けたいと考えております。
 あわせて、総合政策部を中心にこういった段階をしっかりと踏んで検討を進めながら、具体的な活用策の決定を急ぐとともに、それまでの管理については施設を使用していた経験を持つ所属において適切な管理に努めてまいりたいと考えております。
 次に4点目の、旧滋賀会館、旧体育文化館以外も含めた土地の有効活用についてであります。
 今回、民間事業者から事業展開に向けた意見を募集するに当たり、旧滋賀会館、旧体育文化館を初め県庁周辺地域の幅広い有効活用について民間の自由な発想からの提案も期待をしております。
 そもそも県庁周辺地域は、県都としての顔と、地元大津市の中心市街地としての顔という2つの顔を持つ地域であります。第1には、歴史と風格のある空間の質を維持、継承するための用途、機能、景観への配慮、2つ目には、官公庁施設の集積やJR大津駅から至近距離である場の力、場の有利性を最大限に活用すること、3つには、人々が集まり交流することによって生まれる地元大津市の中心市街地としてのにぎわいといった点を考慮することが必要と考えております。こうした視点に立ち、土地の有効活用を図り、県庁周辺全体の価値を高めていきたいと考えております。
 次に5点目の、琵琶湖文化館の収蔵品移転後のあり方検討時期についてでございます。
 琵琶湖文化館については、その機能を新生美術館に移転することとし、現在、基本計画の検討を進めております。琵琶湖文化館は重要文化財等の貴重な収蔵品を適切に収蔵、管理する大変重要な役割を担っております。このことから、移転先がしっかりと確保されるまでの間は適切に保管する必要があります。したがって、検討時期の見通しについては、現在、移転先となる新生美術館の基本計画の策定作業を進めておりますので、その具体化に合わせてスピード感を持って検討に着手したいと考えております。
 次に6点目の、湖岸エリアを生かしたまちづくりについてであります。
 琵琶湖のにぎわいの回復がまちの活性化につながっていくものと考えております。議員御指摘のように、大津港は湖上観光の玄関口であり、湖岸エリアの発展は県としても大変重要です。また、例えば海外と比較しても、レマン湖畔のジュネーブなどとも比較されるほどの立地的有利さがあると私自身は個人的には考えております。
 大津市におかれては、湖岸エリアを含め幅広い観点から中心市街地活性化等の議論を進めておられます。県としては、構想が具体化していく中で必要な協議や相談に基づき指導、助言してまいりたいと考えております。
 また、現在未利用となっている大津港の港湾業務用地は、京阪浜大津駅にも近接しており、湖岸エリアの拠点となり得ると考えております。現在のところ具体の計画はございませんが、議員が御指摘のようにびわ湖博50周年、県都150周年、そして大津市制120周年という節目を考えますと、利活用に係る提案があれば国や大津市など関係機関と協議の上、前向きに対応してまいりたいと考えております。
 次に、大きな2問目の、街道を生かしたまちづくりについての3問の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の、街道文化への評価であります。
 滋賀は古くから主要街道の結節点にあり、道の国、街道の国とも言われてまいりました。街道を生かしたさまざまな人や物の交流を通して、滋賀ならではの奥深い、かつ外に広がった文化が洗練され、育まれてきたものと考えております。街道は滋賀の暮らしや文化の形成に大きな役割を果たしてまいりました。議員の御指摘に共感するものでございます。街道を初めとする各地域の歴史や文化は滋賀の宝であり、市町や地域の皆さんが街道沿いの歴史文化を掘り起こし、みずから育て、まちづくりに熱心に取り組まれていることを大変心強く感じ、高く評価しております。
 昨年3月に策定しました滋賀県文化振興基本方針でも、滋賀ならではの文化的資産の発掘、保存、活用を重点施策に掲げておりまして、その中で近江歴史回廊大学による、街道に注目したまちづくりに取り組む人材の育成も図っているところでございます。
 次に、街道や宿場を訪れまち歩きをしている観光客について、その数や特性をどこまで把握しているかについてであります。
 街道や宿場を訪れまち歩きをしている観光客数については、街道沿いにある観光施設を訪れた人の数として把握しております。平成22年の県の観光入込客統計調査によりますと、東海道沿いの草津宿場まつりや大津祭曳山展示館など、9カ所の観光施設では16万8,000人、また中山道沿いの鳥居本宿や五個荘の近江商人屋敷など、13カ所で24万6,900人となっております。
 また、来場者の特性ですけれども、平成22年観光動態調査の草津宿本陣では40歳以上の方の訪問が75.5%で、県外からの来訪者が68.9%となっております。また、醒井宿では40歳以上の方の訪問が80.5%で、県外からの来訪者が54.5%となっており、どちらも県外からの中高年の方の訪問が多いという傾向が出ております。
 次に3点目の、関係市町の連携促進や景観形成への県としての取り組みでございます。
 まちづくりは、基本的には地域に密着したそれぞれの市町が主体的に行うものでありますが、広域的な観点から、景観形成の面において県としてかかわりを持っております。
 その取り組みを申し上げますと、風景条例に基づき県内の景観行政団体である県と市が連携して、県土の一体的な景観形成を図ることを目的に、必要な協議を行う場として滋賀県景観行政団体協議会を組織しております。この協議会では、街道を生かしたまちづくりをする場合には、歴史的な街道の景観形成に努めることを共通の認識としております。
 具体的な取り組みとしましては、中山道において平成22年度に愛知川宿、平成23年度に豊郷地区をケーススタディーとして景観資源等の現地調査を行いました。この結果、中山道を感じるためには連続した歴史的建造物が必要であることや、宿、集落間の景観づくりには松並木や一里塚の再現も必要であるなどといった課題について認識を共有いたしました。これらの課題を踏まえて、市町と協力して魅力ある街道の景観形成の促進を図ってまいります。
 また、観光振興の面においては、街道の魅力をアピールするため、市町が広域の協議会を構成するなど連携して観光振興事業を行う場合、びわこビジターズビューローを通じた支援策があり、それを活用していただきたいと考えております。
◆7番(山本進一君) (登壇)御答弁ありがとうございます。再質問を4点ほどさせていただきます。
 まず初めに、県庁周辺地域についてでありますけれども、知事は、県庁周辺は大津市の中心市街地活性化計画に入っていないから県有地のことも議論できなかったといったことを以前お話をされておりました。そういった意味でも、現在、大津市の計画策定中の第2期の活性化計画にはぜひとも位置づけていただくべきと思いますが、大津市とは連携できているのでしょうか、お伺いをいたします。
 また、武徳殿のことについてですけれども、この周りには利用度の低い施設もまだあります。そういったものも一連で提案をされてもよろしいのでしょうか、そのことも1つお伺いいたします。
 2点目に、湖岸エリアについてのことでありますけれども、湖岸エリアの港湾用地のことについては、広い見地から県有地の活用策を考えるべきだと思います。大津市の浜大津の港湾整備には大津市もかなりの負担をしてきたわけですから、業務用地の活用策は大津市とも協議していただきたいのですが、大津市との協議課題にする予定はあるのかないのか、お伺いをいたします。
 もう1点、湖岸エリアでまちづくり大津によってびわ湖ホール横に2年前になぎさのテラスをオープンされ、以来、予想を上回る提案で、びわ湖ホールのイベント開催とともに相乗効果も生まれ、にぎわいが生まれております。そんな中、かつて琵琶湖観光の拠点でありました、またランドマークでもあった琵琶湖文化館の存在が湖岸エリアのまちづくりに足を引っ張っているような状態が見受けられます。早期に活用策を出されて、文化館周辺の水辺の再生を行うべきだと思われますが、計画はやっぱり早くしていただけたらなと思いますので、県としてのお考えを再度お伺いいたします。
 最後に、街道を生かしたまちづくりについてですけれども、街道を生かしたまちづくりも文化とか道路整備とか観光とかいった分野にまたがっております。市町との連携も必要ですから、県の施策として大きな課題にすべきだと思うのですが、その点について再度知事にお伺いをいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) 4点の質問にお答えさせていただきます。
 まず、旧体育文化館とその周辺の利活用でございますけれども、周辺に幾つかの施設がございます。例えば教育会館などでもありますけれども、今、直接の検討対象とはしておりませんが、民間事業者との対話の中で、当該エリアを含む有効活用に関する提案があればお聞きをしたいと考えております。
 次に2点目の、大津市との連携協議でございます。
 ここにつきましては、大津市と、特に中心市街地活性化で一緒に協議を進めております。例えば今年度の検討会のメンバーには市の部長にも入っていただいております。今後ともしっかり連携してまいりたいと考えております。
 次に3点目の、なぎさのテラスなどの水辺のにぎわい、これについては山本議員初め大津市の中心市街地活性化の計画が随分と功を奏して、なぎさ周辺の人もふえております。そういう中で、琵琶湖文化館の移転などでございますけれども、ここにつきましては、先ほども申し上げましたように、現在、新生美術館の基本計画策定中ですので、こちらが具体化する中で移転時期が明らかになると考えております。そのような中で、文化館の今後についてもさまざま御意見をいただけたら幸いでございます。
 次に4点目の、街道文化への県の取り組みでございますけれども、先ほど申し上げましたように、歴史回廊大学などでまずは勉強していただき、そして協議会で県下全域の情報交換をしながら、まずはそれぞれのまちづくりの中で位置づけていただいております。そういう中で、県としての今後の役割があれば、そのような場面での役割発揮をさせていただけたらと思っております。
◆7番(山本進一君) (登壇)ありがとうございました。
 JR大津駅前周辺は国の合同庁舎もでき、また大津駅前の西地区の再開発も行われて、そして旧東海道の町並み整備などが行われております。これらにおくれることなく、県庁周辺の県有施設や県有地についてもスピード感を持って行動することをお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、7番山本進一君の質問を終了いたします。
 次に、47番中沢啓子さんの発言を許します。
◆47番(中沢啓子さん) (登壇、拍手)通告に従いまして、琵琶湖の環境と水産資源についてお伺いをいたします。
 琵琶湖は古代湖として、魚類や貝類、水草など61種の固有種を含む約2,400種類の生物が生息する豊かな生態系を有してきました。それは、とりもなおさず琵琶湖の環境が生物を育ててきたのだと思います。しかしながら、残念なことに、滋賀県で大切にすべき野生生物、滋賀県レッドデータブックによると、2000年版から2010年版では、魚類ではワタカなど絶滅危惧種が9種から11種に、絶滅危惧増大種が10種から11種に、ニゴロブナなど希少種7種から14種にと変化をしています。
 また、琵琶湖漁業の漁獲高は、昭和30年ごろには1万トン前後だったものが、昭和50年代末には5,000トン台に、そして平成に入り再び大幅に減少し、平成22年は1,685トンに減少してしまいました。琵琶湖の固有種でふなずしの原料でもあるニゴロブナの漁獲量は、平成元年ごろには200トン近くありましたが、近年では40トン程度と激減しています。こうした厳しい状況にある中、最近になってニゴロブナやホンモロコなどの漁獲に回復の兆しが見られるようになったとのことですが、これらの現象をどのように検証されておりますでしょうか。
 また、琵琶湖漁業の現状をどのように考え、何を目指していかれるのか、農政水産部長にお伺いをいたします。
 琵琶湖のニゴロブナの復活のために、ことし7月に急逝された滋賀県水産試験場の前場長の藤原公一氏がさまざまな研究をされました。例えば、昭和28年には約260ヘクタール存在したヨシ帯が、平成15年には自然のヨシ帯は約68ヘクタールまで減少してしまいました。このヨシ帯を造成するに当たり、ニゴロブナが産卵し稚魚が育つには30メートルの厚みのあるヨシ帯が必要だということを研究で明らかにされました。また、ニゴロブナの生息域を確認し、検証するために、稚魚に無害で確実に標識をする方法も確立され、新聞にも紹介をされていました。ニゴロブナに関する研究については、藤原氏が多くの論文を日本水産学会誌などにも報告をされています。
 藤原氏は平成23年9月には、仕事をしながら国立大学法人東京海洋大学の博士号を取得され、琵琶湖におけるニゴロブナの資源増殖に関する研究で、すぐれた研究に授与される学長賞を受賞されました。この琵琶湖の現状を何とか再生しようと取り組んでおられた職員がおられたことを誇りに思います。また、その思いをともに頑張っておられる職員も多くおられることと思います。
 国では、平成24年3月に新たな水産基本計画が閣議決定されました。平成23年から実施されている資源管理・漁業所得補償対策を中核施策として明記されています。これには、身近な自然の恵みを十分に活用すべく、水産資源の持続的利用と漁業経営の安定的な発展の確保に取り組み、水産物の持久力維持、強化することが不可欠と述べられています。そのためには、資源に関する調査研究の充実も掲げられています。資源管理やつくり育てる漁業による水産資源の回復と水産業の振興のためには、現場に即した課題解決につながる研究など、水産試験場が大きな役割を果たすと考えます。今後、水産試験場に期待するものを農政水産部長にお伺いをいたします。
 一方、平成23年に改正されたマザーレイク21計画第2期改訂版では、琵琶湖流域生態系の保全、再生を目標に掲げ、琵琶湖の生きものにぎわい再生プロジェクトを重点プロジェクトに位置づけられておられます。その中で、南湖再生プロジェクト、内湖再生プロジェクト、外来生物等対策プロジェクトがあります。目標達成のための指標に環境、社会の現状に関する指標としてアウトカム指標があり、琵琶湖漁業の漁獲量やニゴロブナの漁獲量、セタシジミの漁獲量、ホンモロコの漁獲量などが設定されています。これらの数値はまさに琵琶湖の環境に左右される数値であり、関係部局や関係者と連携をし、検証しながら取り組む必要があります。
 今議会でも答えておられました水草も、かつてはワタカなどの草食性魚類に食べられたり、貝びき漁業の操業で南湖の水草の繁茂が一定抑制されてきたと考えられることから、根こそぎ刈り取りをすると同時に、在来草食性魚類やセタシジミなど魚類の回復や貝びき漁業の復活に努めることが必要と言われています。
 マザーレイク21計画の達成のためには、稚魚の生育に必要なヨシ帯の保全、再生、湖底環境の改善や湖底の砂地の造成など、特に琵琶湖のゆりかごと言われる南湖で産卵、生育した魚が北湖でさらに大きく育つよう、関係部局や関係者と一体になって琵琶湖の環境の改善に取り組むべきと考えますが、琵琶湖環境部長のお考えをお伺いいたします。
 琵琶湖の水産資源が回復するということは、固有の発展をしてきた琵琶湖の生態系の保護に寄与する環境が回復しつつあると言えると思います。このように回復の兆しが見えるときこそ、より一層琵琶湖の環境の改善、水産資源の回復に取り組むべきと考えますが、知事のお考えをお伺いいたします。
 また、魚離れによって身近な自然の恵みが十分に利用されないようになれば、せっかく水産資源を回復しても残念な状況になります。フナをふやすだけではだめで、その食文化も残していかなければならないとの思いで、各地でふなずし講習会や手作りフナズシ品評会などが開催されています。この食文化を広め、多くの方が楽しみながら伝統食、健康食として継承されることが望まれます。体験活動や食育の中で湖魚に親しむことも大切と考えます。
 最後に、嘉田知事の琵琶湖の魚、生態系への思いをお伺いし、質問を終わります。
○議長(佐野高典君) 47番中沢啓子さんの質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)中沢議員の、琵琶湖の環境と水産資源についての5問の質問のうち、4問目、5問目の2点の御質問にお答えさせていただきます。
 まずその前に、中沢議員が先日、7月に急逝された藤原公一の研究成果について言及いただいたこと、大変ありがたく、また重く受けとめさせていただきたいと思います。
 藤原公一は、まさに今の琵琶湖の政策にとって何が必要かということから研究テーマを定め、そして具体的にニゴロブナの保全に対しての政策提案、実現の方向を示してくれました。後に続く者も藤原公一を一つの目標として、大きな宝を残してくれたと思っております。いささか感傷めいておりますが、昨年、ドクター論文とれましたと知事室に走り込んでくれた彼の姿、今でも思い起こすところでございます。
 さて、そのような中で4問目の質問でございますけれども、今、回復の兆しが見えるときだからこそ、一層琵琶湖の環境保全、水産資源の回復に取り組むべきとの御指摘でございます。
 まず、琵琶湖の環境改善ですが、これまで県が実施してきた水草対策の結果、琵琶湖南湖においては水草の繁茂は抑えられ、湖底の低酸素状態も改善されるとともに、貝類等の底生生物にも回復傾向が見られております。こうした回復の兆しが見える今、琵琶湖の環境改善については、マザーレイク21計画第2期改訂版に位置づけられました水草対策やヨシの植栽を初めとする施策を関係部局の連携のもとで着実に進めてまいりたいと考えております。
 また、水産資源については、しがの農業・水産業新戦略プランに掲げておりまして、砂地やヨシ帯といった魚介類の産卵繁殖場の整備、保全、ニゴロブナやホンモロコなどの種苗放流、外来魚やカワウといった有害生物の駆除など、多面的な方面からアプローチをし、早期の回復に努めてまいりたいと考えております。
 次に5点目の、体験活動、食育の中で琵琶湖に親しむことを基本としながら、琵琶湖の魚、生態系への思いをどうするかとの御質問でございます。
 琵琶湖は、議員御指摘のように、まさに400万年の悠久の歴史の中で育まれてきた豊かな生態系のもと、固有種の進化の展覧会場とも言われ、ニゴロブナ、ビワマス、セタシジミなど固有種を主な漁獲対象としてまいりました。縄文、弥生の時代から琵琶湖漁業が発展し、これらの湖魚を利用したふなずしを代表的とする独自の食文化が育まれてきました。豊かな生態系や古くから受け継がれてきた食文化は滋賀の誇るべき宝の一つであります。このような生態系や食文化を育んできた琵琶湖を健全な姿で次世代に引き継いでいくことは、私たちの大きな使命であると認識をしております。
 ともすれば、漁業は命をいただくものでありまして、矛盾があるのではないのかという指摘もいただきます。特にこれは海外の皆さんから、漁業文化を持たない人たちから言われますけれども、私は常々そういうときに、個体の命はいただくけれども、種は全てそのまま保全をするということでお答えをさせていただいております。日本独特の生物の多様性に根差した文化の多様性、これはまさに生命文化複合体としての琵琶湖の存在価値そのものでありまして、国際的な価値でもあります。
 こういうことから、県民の皆様には、生き物の豊かな姿をいただき、私たちの食文化、また湖への思いが、価値観が深まるということを知っていただきながら、琵琶湖の恵みに感謝をし、環境をともに考え、行動していただけるよう発信をしてまいりたいと考えております。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) (登壇)3点目の、関係者が一体となった琵琶湖の環境改善の取り組みについての質問にお答えします。
 議員御指摘のように、マザーレイク21計画第2期では、琵琶湖に生き物のにぎわいを取り戻すため、南湖再生プロジェクトなどを重点プロジェクトとして位置づけ、関係部局や関係機関、団体などと連携して取り組んでいるところです。
 水草対策事業においては、水草を単に除去するだけではなく、停滞した湖水の流れを回復させ、魚介類の産卵、生息場所を取り戻すため、部局を横断した水草対策チームを設置し、より効果的、効率的な水草対策ができるよう、連携して進めているところです。このチームには、滋賀県漁業協同組合連合会や水産試験場などの研究機関にも参画していただき、現場からの経験や助言、研究成果や知見を対策に反映させていただいているところです。
 このような取り組みは、南湖で産卵、生育した在来魚が北湖へ移動、成長し、再び南湖に戻り産卵できるような環境の回復につながるものと考えており、今後とも関係部局や関係者が一体となってしっかりと推進してまいります。
◎農政水産部長(青木洋君) (登壇)琵琶湖の環境と水産資源に関する御質問のうち、2点の御質問にお答えをいたします。
 まず1点目の、漁獲の回復に兆しが見られる現象をどのように検証しているか、また琵琶湖漁業の現状をどのように考え、何を目指しているかについてであります。
 ニゴロブナやホンモロコなどの重要水産資源につきましては、水産試験場で毎年度、産卵状況や稚魚の出現状況、漁獲状況などを調査し、資源動向の把握に努めております。例えばニゴロブナとホンモロコでは、漁獲物に含まれる天然魚と放流魚の割合を解析して、その年に生まれた稚魚の数を把握するなどの資源調査を実施しております。この調査の結果において、近年、琵琶湖の北湖ではニゴロブナとホンモロコが増加傾向にあることを示しており、漁獲に回復の兆しが見られることを裏づけております。
 次に、琵琶湖漁業の現状および目指すところについてであります。今ほど申しましたように、ニゴロブナやホンモロコについては漁獲に回復の兆しが出ておりますが、琵琶湖漁業全体の漁獲量は昭和30年代に比べて依然少ない状況にあります。これは、大きく分けて2つの課題を抱えている、そんなふうに思っております。
 1つ目は、水産資源の減少です。産卵繁殖場の減少、水草の異常繁茂や湖底の泥化などの漁場環境の悪化、また外敵となります外来魚やカワウの増加、こうしたことによって引き起こされていると考えております。
 2つ目は、漁業の担い手の減少です。水産資源が減少してきたことで収入が安定せず、新規漁業者が減少し、高齢化が進んでおります。これらの課題に対しまして、砂地やヨシ帯の造成による自然生産力の向上や種苗放流などによる資源の維持、増大、有害外来魚とカワウの積極的な駆除を実施し、水産資源の回復に取り組んでおります。
 また、水産資源を有効に利用する資源管理型漁業の推進や水産物販売の拡大により、漁業収入を安定させることで漁業の担い手確保も図ってまいります。こうした取り組みを進めることによりまして、将来にわたって琵琶湖漁業が持続的に発展していくことを目指してまいりたいと考えております。
 次に2点目の、水産試験場に期待するものについてであります。
 水産試験場では、水産振興に関する試験研究機関として、現在、水産資源の回復など琵琶湖漁業の抱える課題解決に向けた試験研究に取り組んでおります。具体的には、種苗生産放流の効率化に向けた技術開発、ニゴロブナなどの産卵繁殖場であるヨシ帯や内湖の機能回復に向けた調査研究、また電気ショッカーボートなどを用いた外来魚捕獲技術の開発や改良、さらには近年問題となっておりますエリ網や刺し網の汚れについて、その原因と発生メカニズムの解明および対策手法の開発を実施をしております。
 加えて、水産資源状況のモニタリングや鮎などの魚に発生する病気の研究指導など、調査研究項目は多岐にわたっております。これらの調査研究の目指すところは、減少した在来魚介類資源を早期に回復させ、琵琶湖漁業の持続的発展を図ることであり、議員に御指摘いただきましたように、今後も現場に即した課題解決につながる調査研究を努めてまいりたいというふうに考えております。
◆47番(中沢啓子さん) (登壇)ありがとうございます。ぜひとも実効性の上がるよう、マザーレイク21の目標がしっかりと達成できるよう取り組んでいただきたいと思います。
 終わります。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、47番中沢啓子さんの質問を終了いたします。
 最後に、6番岩佐弘明君の発言を許します。
◆6番(岩佐弘明君) (登壇、拍手)平成24年9月、23人の一般質問のしんがりを務めさせていただきます、自由民主党滋賀県議会議員団の岩佐でございます。
 今回、私は、びわこ地球市民の森についてとキャリア教育についての2項目について質問をさせていただきますので、いましばらくおつき合いのほどよろしくお願い申し上げます。
 早速ですが、通告に従い、まずはびわこ地球市民の森について質問させていただきます。
 第45回滋賀県政世論調査におきまして、住み心地のよさにつながる項目の中で、豊かな自然環境が1番となっています。また、県政に対する満足度についても、身近なところで自然と触れ合える環境の整備が1番となっています。こうした結果は、これまでの施策を通じて滋賀の持つ豊かな自然環境を広く県民に活用していただいているあかしであり、これまでの施策展開が評価されていることと存じます。こうした成果が得られました今日までの行政の御努力に感謝をいたします。
 本県の県営都市公園は、近隣公園である尾花川公園、総合公園であるびわこ文化公園と春日山公園、そして奥びわスポーツの森、広域公園である湖岸緑地、さらには都市緑地であるびわこ地球市民の森の6公園であることは周知のとおりです。このような中、湖岸緑地やびわこ文化公園は広大な面積を有し、自然を身近に感じる公園となっています。
 平成23年度の利用者は、湖岸緑地では湖東湖北地域、南部地域、中主吉川地区合わせて156万5,000人であり、びわこ文化公園では29万8,000人でありました。その他の公園も含めますと実に214万4,700人もの皆様の利用をいただいているところであります。そして、その利用者の大半が県民の方であり、住み心地のよさに豊かな自然環境を上げられたことが数値としてあらわれていると思います。
 そこで、本県の県民一人当たりの都市公園面積は平成22年度末で8.5平米であり、わずかずつでありますが増加してきました。しかし、全国での位置は40位と低い状況にあります。さらに、平成22年度まで設けていた目標値は9.5平米でありましたが、現在ではその目標値を定めていないということであります。今後、県下の都市公園の整備をどのように推進されるのか、まずは伺わせていただきます。
 次に、現在整備中のびわこ地球市民の森について伺います。
 地球市民の森は21世紀最初のみどりの日となった平成13年4月29日に滋賀県植樹の集いを実施し、100年の森づくり構想としてスタートが切られました。県内外から約3,500人が参加し、苗木8,000本余りが植えられました。その後も毎年植樹の集いが実施され、多くの植樹が行われるとともに、一般からも植樹の募集を行い、苗木を中心とした植樹が進められてきました。平成23年度12月末には延べ3万9,300人により約14万1,500本の植樹が行われています。平成13年度に植えられました苗木は、今では四、五メートルにも成長し、幹径も10センチメートルを超えるようになり、間伐や剪定等を行わなければならないような状況になってきております。
 地球市民の森は野洲川河川敷を利用したものであり、都市計画決定面積は42.5ヘクタールであります。そして、上流部から出会いのゾーン、里の森ゾーン、ふれあいゾーン、つどいのゾーン、ふるさとゾーンに区分され、それぞれゾーンごとのコンセプトに従い整備されています。事業期間は20年と長きにわたるものであり、つどいのゾーン、出会いのゾーン、ふれあいのゾーンと順次整備されてきました。平成23年度末の事業の進捗率は、面積で71%、事業費で72%となっています。今年は里の森ゾーンに市民活動や校外学習の拠点としての機能を有する、(仮称)森づくり協働活動センターの施設整備が進められる運びとなっています。そして、今後はふるさとゾーンの整備が予定されています。
 現在、4つのゾーンの供用が開始されており、年間12万人もの方の利用が想定値として上がっています。つどいのゾーンでは、交流広場やグラウンドゴルフの整備が行われているものの、広域な開設面積30.1ヘクタールからすればごく一部であり、現在供用されているゾーンの整備状況は暫定の域にあります。多くの県民の皆様が親しみ、気楽に利用してみたいと思われる森づくりへの整備余地は多く残っています。
 そこで、各ゾーンに目的を持って来場し、何度も訪れたくなるような施設整備を初めとした魅力ある森づくりについて工夫が必要であると考えますが、各ゾーンの充実に向け、また総延長3.2キロメートルの細長い地形を生かした活用等、今後どのように取り組んでいかれるのか伺います。
 地球市民の森の隣接には県下最大級の農産物直売所おうみんちが立地しており、県内外から多くの来場者があります。その数は年間50万人とも伺っています。おうみんちでは農作物の直売だけでなく、地元で収穫された農産物を使ったお弁当や和菓子も販売しています。食事や休憩はびわこ地球市民の森のあずまやで、というように、おうみんちの来場者を地球市民の森に誘導できれば、多様な森へのいざない、人と森との出会いの場とした出会いゾーンの役割を果たすこととなります。そして、整備してきた価値も県民からの評価も一段と高まるものと思われます。こうした近隣施設との連携を図ることも大切であると思いますが、いかがお考えでしょうか、お伺いいたします。
 ふれあいゾーンは水辺の環境学習フィールドとして整備されています。しかし、水の流れのない沼のような状況では水辺学習などほどほど遠い存在です。幸い、上流部の出会いのゾーンから下流部のふるさとゾーンまで水路があり、水が流れるような工夫をすれば森全体をせせらぎの水辺とすることが可能であると考えます。そして、水と緑に触れ合うことでなお一層自然を体感している県民の姿を思い浮かべることができますが、水辺の創出に向けた対応をいかがされるのか、お伺いいたします。
 今後の整備予定であるふるさとゾーンのコンセプトは、かつての野洲川の河畔林を残した現状保全エリアとなっています。しかし、このゾーンの南側には市街化区域となっており、既に住宅が建ち並んでいます。こうした近隣環境を鑑みると、現況の河畔林では近隣住民の理解が得難いことから、残す樹木を厳選されると伺っています。
 また、今年8月28日、琵琶湖大橋東詰の停滞緩和として県道今浜水保線がふるさとゾーンからさざなみ街道までの間、供用されました。そのため、多くの交通量がふるさとゾーン内を横断することが予想されます。また、そのことにより、利用者をふるさとゾーンに誘導できる可能性も高まっています。そこで、上流部の出会いのゾーンのような役割もこのゾーンで果たすことができないでしょうか。
 さらに、ふるさとゾーンに沿った県道今浜水保線は堤防敷にあり、また供用区間からの車の流れも多くなってきているものの、その幅員は行き違いもできないほどの狭さです。こうしたことから、上流部の出会いのゾーンの整備のときと同様、ふるさとゾーンと県道今浜水保線の堤防切り下げ工事を一体的に行うことはごくごく自然なことであります。また、一体的工事により出戻り工事が発生することはありません。計画段階にあるふるさとゾーン周辺の整備を今後どのように進めようとされているのか伺います。
 最後に、びわこ地球市民の森は県民との協働による森づくりです。植栽については、さきに述べましたように多くの県民の皆さんからの参画により今の森が形成されてきました。植樹する場所も限られてきた中、県民との協働は植栽木の管理に重点が置かれることとなります。現在でも、県民の皆様に森づくりサポーターとして間伐、枝落としなどの育樹活動として携わっていただいています。森の形が落ち着くまでには長い時間が必要で、これまでにも増して森づくりサポーターの森づくりにかかわる役割は大きくなるものと思います。
 そこで、自分たちが育てる森として県民との協働を進化することが求められますが、県の責任をどのように果たしていかれるのか、また県政として維持管理をどのようにかかわっていかれるのかお伺いし、質問とさせていただきます。
○議長(佐野高典君) 6番岩佐弘明君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎土木交通部長(美濃部博君) (登壇)岩佐議員の、びわこ地球市民の森についての7点の御質問にお答えをいたします。
 まず1点目の、都市公園の整備を今後どのように推進していくかについてでございます。
 平成15年に県民一人当たり9.5平方メートルを目標値とするベンチマークを定めましたが、平成22年度末の実績としては、県や各市町ともに事業費の確保が困難であったこと等から、目標値に達しない結果となっております。
 県民一人当たりの都市公園面積の現状値は、平成22年度末時点で実績は8.5平方メートルで目標値に達しておりませんが、このような現状を踏まえまして、今後の新たな目標値としては、国の目標値を参考に一人当たりの都市公園面積を10平方メートルとして、今後も引き続き必要な予算を確保し、一層効果的、効率的な整備を工夫した上で都市公園の整備を推進してまいりたいというふうに考えております。
 次に2点目の、各ゾーンの充実と細長い地形を生かした活用の方法についてでございます。
 御承知のように、ここは野洲川の廃川敷地を活用している関係で、延長が約3.2キロメートルあり、幅は100メートルから200メートル程度の細長い形をしております。この地形を生かして整備のテーマを5つのゾーンに分けて計画をしております。各ゾーンごとに中心となるような広場を設置し、森と遊べるような遊具を設置するなど、親子でボランティア参加がしやすい環境整備をすることが必要と考えております。
 また、森の中の移動手段といたしましては、延長が長いことから、自転車が便利でふさわしい手段であると考えております。道路で分断される園路には歩道橋を設け、公園利用者の交通安全と連続性が確保できるようなバリアフリー対策とあわせまして、自転車や車椅子などが利用しやすい園路に計画をしていきたいと考えております。
 次に3点目の、近隣施設との連携についてでございます。
 びわこ地球市民の森の出会いのゾーンは、国道477号に面してエントランス機能を持った森への導入の場所として重要な位置にございます。ここに隣接して農産物の直販所のおうみんちがございますが、多くの来場者でにぎわっていることは承知をしております。議員の御提案にもありますように、ここに訪れる来客者が一人でも多く気軽にびわこ地球市民の森にも立ち寄っていただき、食事や休憩、森の散策などに利用していただきたいと思っております。
 そして、県民との協働による森づくりの様子を実感をしていただきたいと思っております。そのためには、森づくりのコンセプトや経過を説明した説明看板の充実や森のパンフレットをおうみんちに置いていただくなどの工夫を加えてまいりたいと考えております。
 さらには、おうみんちとの間には国道477号が通っておりますことから、びわこ地球市民の森への安全な誘導を図るために、歩道橋の設置なども視野に入れて守山市と調整を図っていきたいと考えております。
 次に4点目の、ふれあいゾーンの水辺の創出に向けての対応についてでございます。
 このゾーンは、水による空間づくりをテーマにしており、水辺の環境学習など多様な生き物との触れ合いを目指して大小のビオトープ池や湿地の整備をしております。水路は旧野洲川廃川敷地内の雨水排水を水源としておりますことから、流域面積が小さいので、降雨時には流水があるものの常時には流水が少なく、水がよどんだ状況となっております。
 このようなことから、当初の目的を維持するためには一定量の流水の確保が必要で、上流からの水の確保について守山市と相談をしておるところでございます。現在、守山市において公園の上流地域の排水系統を見直すなどの検討を進めていただいております。県としての積極的に協力してまいりたいと考えております。
 次に5点目の、ふるさとゾーンでも出会いゾーンのような役割が果たせないかについてでございます。
 このゾーンはびわこ地球市民の森の下流部に位置しており、唯一、旧野洲川の地形がそのまま保存された部分で、河畔林もしっかりと残っておるところでございます。ここでは、残された自然環境の保全をしながら、水辺沿いの散策路や親水施設などを計画しております。計画策定に当たりましては、地域の皆さんの声も聞いた上で、広場や公衆トイレの設置など対応が可能なものは順次整備を行っていきたいというふうに考えております。
 そして、議員の御提案にもありますとおり、下流部のエントランス、いわゆる西の玄関口としての役割も持たせていきたいと考えております。
 次に6点目の、ふるさとゾーンの整備にあわせて堤防の切り下げ工事が一体的に行えないかについてでございます。
 議員の御提案のように、ふるさとゾーンの工事とあわせて堤防を切り下げることにより、少しでも道路が拡幅できれば公園を利用される方にとっても非常に有効なものになると思います。公園工事と一体的に県道の拡幅工事が整備できるよう検討してまいりたいと考えております。
 最後に7点目の、今後自分たちが育てる森として県民との協働が求められる中、県の責任をどう果たしていくのか、また県行政として維持管理にどのようにかかわっていくかについてでございます。
 びわこ地球市民の森の森づくりは、最初にも申し上げましたとおり多くの方々のパートナーシップにより長い時間をかけて県民共有の財産となる森につくり上げようとする大きなプロジェクトでございます。この公園の整備および管理につきましては、植栽基盤を含みます都市公園施設は県が整備を行い、県民の方々により苗木の植樹や間伐、枝落としなどの育樹活動に参加をしていただき、管理していく仕組みで進めているところでございます。これまでに約4万人の方々に14万本にもわたる植樹をしていただいたおかげで、植樹活動は予定より早く、本年度に当初の目標をほぼ達成することができました。
 今後は、豊かな森を目指した育樹活動に移行する時期になってまいりましたことから、森づくりサポーターの皆さんの協力や、これまでに植樹いただきました企業や団体の皆様方から継続して育樹活動のボランティアに参加をしていただきたいと考えております。今後の育樹活動を活性化するため、今年度、公園の中央部に(仮称)森づくり協働活動センターを整備しているところでございます。今後は、このセンターを育樹活動の拠点として、より多くの方々に森づくりに参加していただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。
◆6番(岩佐弘明君) (登壇)どうも答弁ありがとうございました。思っていた以上の答弁をいただきまして大変うれしく思っております。
 ただ、その中で、今浜水保線、これは検討をするということでございましたけれども、まだまだふるさとゾーンは整備がこれから始まるということですので、整備完了までにはまだ数年かかります。その間に必ず切り下げをしていただきたいと、そのことが今度、県道今浜水保線のきちっとした整備に必ずつながっていくと私は感じておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 それとともに、もう1点、多分、今の整備については地元の意見をたくさん聞き及んでいただいたと思いますけれども、地元ではびわこ地球市民の森にかかわって周辺の整備も考えていかれているようですので、特に守山市との連携を強くとっていただきますことをお願い申し上げます。
 それでは、次の質問に入らせていただきます。
 滋賀のキャリア教育についてであります。
 先日の朝、ジャージ姿の青年が飲食店の入り口を掃除しているのを見かけました。声をかけてみると、何々中学ですと返事をしてくれました。中学生チャレンジウイークでの現場体験とわかりました。まさにキャリア教育の現場と遭遇いたしました。
 そんな折、気になる内閣府の調査が目にとまりました。そこには、将来つきたい仕事との問いに、学年が進むにつれて、わからない、考えたことがないと答える児童生徒の割合がふえており、目的がはっきりしないまま高等学校へ進学したり、とりあえず大学へ進学したりする生徒が多いということ、そしてその背景には、学校での生活や学び、進路選択に子供たちがはっきりとした目的意識を持って取り組めていないからではないかといった報告がありました。
 そして、これらの問題の状況を踏まえて、児童生徒が学校で学んでいることと自分の将来を結びつけて考えたり、自分の趣味や資質に気づいて、それを伸ばすにはどうしたらよいかとみずから考えたりすることができる必要があるとうたわれていました。そして、実際に社会で働いている人や社会で行われていることの本質や意義に触れ理解すること、また児童生徒が社会の一員としての役割を果たすとともに、それぞれの個性、持ち味を最大限発揮しながら、自立して生きていくために必要な能力や態度を育てていくことが重要であると述べられていました。
 そこで、一人一人の社会的、職業的自立に向け必要な基礎となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育をキャリア教育とし、端的にはという限定つきながら、勤労観、職業観を育てる教育としてこれまで推進されてまいりました。
 しかし、キャリア教育といえば豊富な職業経験を積むことと解する人が一般的で、即戦力となる職業人としての人材を育成するための知識、技能を習得させる職業教育だけをキャリア教育として捉えてしまうきらいがあったのではないかと思います。
 また、進路指導の定義、概念として大きな差異は見られないキャリア教育ではありますが、かといって進路指導と言ってしまえば、またまた誤解を生むおそれがあると言われています。さらに、中教審におきましても、これまでのように端的に勤労観、職業観を育てる教育であるとしたことから、社会的、職業的自立のために必要な能力の育成が軽視されてしまっていることが課題として生じていると述べています。これらのことから、キャリア教育の端的な表現に苦労をされているようでございます。児童生徒たちは、キャリア教育で今自分が勉強していることと社会との関係を見出すことで、自分が勉強している理由やその重要性に気づいてもらいたいものです。
 そこで、キャリア教育の推進に向け、今の学びを社会で生かすための教育として意識していくことが求められるように思います。そこで、キャリア教育の意義について校長を初め全教職員にどのように共有してこられましたか、また今後されていかれますでしょうか。
 小学校では、森林環境学習やまのこや農業体験学習たんぼのこなどの体験学習を行い、中学校では5日間の職場体験中学生チャレンジウイーク、高校生では普通科におけるキャリア教育推進事業、職の担い手育成事業、確かな自己実現支援事業、アクティブハイスクールなどの取り組みがあります。しかし、小学校時、中学校時、高校のときのつなぎや、学校での体験活動等の諸活動との関連性が見出せず、どうしても断片的な取り組みになっているように思います。
 そこで、キャリア教育を意図的、体系的、系統的な教育活動としてどのように取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。
 充実したキャリア教育に向けた研究やキャリア教育の中核的な人材の育成が必要だと思います。さらに、学校評議員、しが学校支援センターとの連携、家庭への働きかけなど、学校内外のキャリア教育推進体制をどのように構築されていくのか伺います。
 中学生チャレンジウイークでは平成18年度から県事業として取り組まれ、事前事後の学習を行うとともに、中学校3年間を見通したキャリア教育が進められているようです。片や高校におきましては、普通科におけるキャリア教育推進事業、確かな自己実現支援事業への取り組みはまだ2年であり、キャリア教育は緒についたばかりであります。今後はさらなる工夫により充実していくものと存じますが、高校の総合学科の「産業社会と人間」はキャリア教育に相通ずる教科であるとも伺っております。こうした要素を他の高校にも生かしていってはいかがかと思いますが、御所見を伺います。
 進路指導のように生徒に寄り添い、生徒の成長を見届けるという生徒との関係が教員には必要かと思いますし、キャリア教育の推進につながると思います。そこで、学習ポートフォリオの活用により、キャリア教育を時間軸をもって確認していくことが大切であると考えますが、所見をお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) (登壇)キャリア教育についての5点の御質問にお答えをいたします。
 まず、キャリア教育の意義の共有についてですが、キャリア教育は一人一人の社会的、職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通してキャリア発達を促す教育とされております。また、キャリア発達につきましては、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現していく過程としております。
 県教育委員会では、これらの考えを踏まえ、キャリア教育の推進を主要な教育内容の一つに掲げ取り組んでまいりました。これまで、各学校ではキャリア教育全体計画を作成し、目標や課題、方針や指導の重点などをまとめ、さらには具体的な指導計画を検討する会議等を通してキャリア教育の意義を全教職員で共有してきました。今後も、各学校において人間関係形成能力やキャリアプランニング能力などの育成に十分に配慮しながら、一人一人の児童生徒の社会的、職業的自立に向けた取り組みができるように努めてまいります。
 次に、キャリア教育の取り組みについてですが、キャリア教育は幼児期の教育から高等教育まで、発達の段階に応じ体系的に実施することが必要です。
 各学校段階の推進に当たっては、小学校では自分に気づき未来を築くキャリア教育として、夢や希望、憧れる自己のイメージを持つとともに、社会性、自主性、自立性等を養うことを主なポイントとしております。また、中学校段階では、自分と社会をつなぎ未来を開くキャリア教育として、社会におけるみずからの役割や将来の生き方、働き方等を考えさせ、目標を立てて計画的に取り組む態度を育成することに取り組んでおります。さらに、高等学校では、小中学校からの継続性の中で、個性や能力に応じ生涯にわたる多様なキャリア形成に必要な能力や態度を身につけさせるとともに、勤労観、職業観等の価値観をみずから形成、確立させることが必要であります。
 県教育委員会といたしましては、各学校が小中高における児童生徒の発達を理解した上で、教育課程に適切に位置づけ、また体験的な学習活動を効果的に活用しながら、系統的にキャリア教育の推進が図られるよう取り組んでまいります。
 次に、キャリア教育推進体制についてですが、本県におきましては独立行政法人教員研修センターが年1回開催するキャリア教育指導者養成研修等を活用し、キャリア教育の理論や実践について普及啓発の中心となる中核的な人材の育成を進めております。また、県内中学校、高等学校のキャリア教育担当者会議では、キャリア教育のあり方や教育実践について指導するとともに、先進校の取り組み事例を発表する機会を設けるなどにより、学校におけるキャリア教育の柱となる人材を育成しております。
 さらに、学校がしが学校支援センターを活用し、県内企業、団体等に講師の派遣等の面で協力をいただいております。加えて、家庭において働くことについて話し合ってもらうきっかけづくりとして、児童生徒の活動内容を学校通信等で家庭や地域にお伝えしているところです。また、キャリア教育の取り組みを学校評議員の方に報告し、点検をいただき、改善を図っていくことも必要であります。
 今後は、各学校が進路指導とキャリア教育の違いをしっかりと認識し、校内の指導体制を整えるとともに、社会全体で子供の育ちを支えるといった観点に立ち、今まで以上に家庭や地域、企業との連携を図り、キャリア教育を推進する体制を構築してまいりたいと考えております。
 次に、「産業社会と人間」を他の高校にも生かすことについてですが、「産業社会と人間」は産業社会における自己のあり方、生き方について考えさせることなどを目的とする科目であります。「産業社会と人間」で扱う内容としましては、企業や施設等の見学、就業体験やボランティア活動、卒業生や職業人等との対話、発表、討論等があり、他の高等学校においてもこれらの内容を総合的な学習の時間などの中で実施することにより、キャリア教育に通じる学習を行っております。
 今後は、他の高校においても「産業社会と人間」での学習内容や教育活動がより一層生かせるよう研究してまいりたいと考えております。
 次に、学習ポートフォリオの活用についてですが、児童生徒は日々の学校生活を通して成長し、変容していきます。このことから、児童生徒がみずからの学習活動の過程や成果を振り返ることは大変重要であると考えております。キャリア教育を進める過程において、教員には指導計画に定めた目標や学習の狙いに沿って生徒一人一人の到達度を評価するとともに、生徒自身が学習の程度やみずからの変容を把握しておくことが求められます。
 そのための手段として、キャリア教育に関する学習活動の過程や成果に関する情報を集積した学習ポートフォリオを作成することが考えられます。児童生徒が自分の成長を振り返るために、学習ポートフォリオを含めてどのような方策が有効であるかについて、研究、検討を進めていきたいと考えております。
◆6番(岩佐弘明君) (登壇)ありがとうございます。滋賀のキャリア教育のこのことが推進することによって、滋賀で育つ若い力に生きる力を与えていただきますことを祈念申し上げます。
 先ほども教育長のほうで、キャリア発達は自己の知的、身体的、情緒的、社会的な特性を生き方として統合していく過程であると言われました。私も多くの方々とかかわりながらキャリア発達が促進されるよう頑張ってまいりますので、今後ともよろしくお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、6番岩佐弘明君の質問を終了いたします。
 以上で発言通告のありました発言は終わりました。
 この際、関連質問はありませんか。
   (「なし」)
 関連質問なしと認めます。
 以上で、質疑ならびに質問を終わります。
   ────────────────
△議第135号から議第138号まで(平成23年度滋賀県一般会計および各特別会計歳入歳出決算の認定を求めることについてほか3件)(決算特別委員会の設置、同委員会付託および同委員の選任)
○議長(佐野高典君) 日程第2、議第135号から議第138号までの各議案を一括議題といたします。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、15名の委員をもって構成する決算特別委員会を設置の上、これに付託し、また、当委員会に報第7号滋賀県基本構想の実施状況についての調査を付託いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
   (「異議なし」)
 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
 お諮りいたします。
 ただいま設置されました決算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第5条第1項の規定により、お手元に配付いたしました名簿のとおり指名いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
   (「異議なし」)
 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
   ────────────────
    決算特別委員会委員名簿
   議席番号     氏  名
    1番     佐 藤 健 司
    2番     目 片 信 悟
    7番     山 本 進 一
    8番     富 田 博 明
    10番     大 橋 通 伸
    12番     冨 波 義 明
    17番     柴 田 智恵美
    19番     今 江 政 彦
    22番     宇 野 太佳司
    26番     小 寺 裕 雄
    29番     野 田 藤 雄
    36番     家 森 茂 樹
    41番     梅 村   正
    44番     西 川 勝 彦
    48番     沢 田 享 子
   ────────────────
△議第126号から議第134号までおよび議第139号から議第149号まで(平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)ほか19件)ならびに請願(各常任委員会付託)
○議長(佐野高典君) 議第126号から議第134号までおよび議第139号から議第149号までの各議案ならびに請願は、お手元に配付いたしておきました文書のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
           ──────────────────────────────
                 平成24年9月滋賀県議会定例会議案付託表
                                       平成24年10月2日(火)
〇総務・企業常任委員会
 議第126号 平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)
  第1条 歳入歳出予算の補正のうち
   歳入の部 全  部
   歳出の部 款2 総合政策費のうち
         項1 秘書広報費
         項2 防災費
        款3 総務費
  第3条 債務負担行為の補正のうち
   1 追加 93 原子力防災ネットワーク機器整備
        94 県庁舎改修事業
  第4条 地方債の補正
 議第129号 滋賀県防災会議条例および滋賀県災害対策本部条例の一部を改正する条例案
 議第131号 滋賀県地域活性化・公共投資基金条例を廃止する条例案
 議第132号 滋賀県税条例の一部を改正する条例案
 議第147号 県の行う建設事業に要する経費について関係市町が負担すべき金額を定めることにつき議決を求めることについて
〇政策・土木交通常任委員会
 議第126号 平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)
  第1条 歳入歳出予算の補正のうち
   歳出の部 款2 総合政策費のうち
         項3 総合政策企画費
         項4 県民生活費
         項5 文化費
        款8 土木交通費
  第2条 繰越明許費
  第3条 債務負担行為の補正のうち
   1 追加 95 補助道路整備事業(国道303号)
        96 補助道路整備事業(国道421号)
        97 補助道路整備事業(大津能登川長浜線)
        98 補助道路整備事業(平野草津線)
        99 補助道路整備事業(丁野虎姫長浜線)
        100 補助道路整備事業(間田長浜線)
        101 補助道路修繕事業(大津南郷宇治線)
        102 補助道路修繕事業(山東一色線)
        103 受託道路事業(山東一色線)
        104 補助河川総合流域防災事業(三明川)
        105 単独河川改良事業(高時川)
        106 補助通常砂防事業(北谷川)
        107 補助砂防総合流域防災事業(長命寺川支流)
        108 補助砂防総合流域防災事業(北砂川)
        109 補助砂防総合流域防災事業(平子川)
        110 補助急傾斜地崩壊対策事業(上水谷地区)
        111 県営住宅ストック総合改善事業
        112 補助土木施設災害復旧事業
   2 変更 39 補助道路修繕事業(下鴨大津線)
        40 補助道路修繕事業(葛籠尾崎大浦線)
        42 補助広域河川改修事業(日野川)
        43 補助広域河川改修事業(金勝川)
        56 補助砂防総合流域防災事業(前川支流)
        63 補助急傾斜地崩壊対策事業(沖島地区)
        64 補助急傾斜地崩壊対策事業(貫井地区)
 議第141号 契約の変更につき議決を求めることについて(国道421号緊急地方道路整備工事)
〇環境・農水常任委員会
 議第126号 平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)
  第1条 歳入歳出予算の補正のうち
   歳出の部 款4 琵琶湖環境費
        款7 農政水産業費
 議第127号 平成24年度滋賀県流域下水道事業特別会計補正予算(第1号)
 議第140号 契約の変更につき議決を求めることについて(琵琶湖流域下水道東北部浄化センター建設工事)
 議第148号 県の行う土地改良事業に要する経費について関係市が負担すべき金額を定めることにつき議決を求めることについて
 議第149号 流域下水道事業に要する経費について関係市町が負担すべき金額を定めることにつき議決を求めることについて
〇厚生・産業常任委員会
 議第126号 平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)
  第1条 歳入歳出予算の補正のうち
   歳出の部 款5 健康福祉費
        款6 商工観光労働費
 議第128号 平成24年度滋賀県病院事業会計補正予算(第1号)
 議第130号 滋賀県国民健康保険調整交付金条例の一部を改正する条例案
 議第133号 滋賀県食品衛生基準条例の一部を改正する条例案
 議第142号 権利放棄につき議決を求めることについて
 議第143号 権利放棄につき議決を求めることについて
 議第144号 権利放棄につき議決を求めることについて
 議第145号 権利放棄につき議決を求めることについて
 議第146号 権利放棄につき議決を求めることについて
〇文教・警察常任委員会
 議第126号 平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)
  第1条 歳入歳出予算の補正のうち
   歳出の部 款9 警察費
        款10 教育費
  第3条 債務負担行為の補正のうち
   1 追加 113 総合指揮システム機器整備
        114 通信指令システム機器整備
 議第134号 滋賀県地方警察職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例案
 議第139号 契約の締結につき議決を求めることについて(彦根東高校耐震改修その他工事)
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                   請  願  文  書  表
△請願第6号 B型肝炎・C型肝炎患者の救済に関する意見書の提出を求めることについて

請 願 番 号 第6号
受 理 年 月 日 平成24年9月24日
件     名 B型肝炎・C型肝炎患者の救済に関する意見書の提出を求めることについて
請願者住所氏名 (略)
紹 介 議 員 今江政彦 木沢成人 奥村芳正 蔦田恵子 梅村正 沢田享子
付 託 委 員 会 厚生・産業常任委員会
審 査 結 果
請 願 要 旨
 我が国には、B型肝炎・C型肝炎感染者や患者が350万人いると推定されているが、その大半は血液製剤の投与や輸血、集団予防接種や治療時の注射器の使い回しなどの医療行為による感染であり、患者たちは症状の悪化と高い医療費負担や差別などに苦しめられ、毎日約120人ものB型肝炎・C型肝炎患者が肝硬変や肝がんで亡くなっている。
 こうした中、患者たちの裁判と運動、超党派の支えによって、B型肝炎・C型肝炎感染者を救済するための法律が成立し、薬害C型肝炎と集団予防接種によるB型肝炎の患者や遺族が裁判を通じて補償・救済される仕組みができたが、カルテや検査などによる証明が必要なため、裁判で救済される患者は一握りで、大半の患者は裁判の対象外となっている。
 こうした国内最大の感染症被害を招いたことは、国に責任があり、国と地方公共団体には患者を救済する責務があると定めた肝炎対策基本法が平成22年1月に施行された。この法律では、注射器や輸血、薬害などによるB型肝炎・C型肝炎感染者に対して、国が被害を償い、患者が安心して治療を続けられるよう、治療と生活を支える公的支援制度を確立することが早急に求められている。
 よって、国会および政府に対して、下記事項を内容とする意見書を提出されるよう請願する。
            記
 肝炎対策基本法に基づき、患者救済に必要な法整備や予算化を進めるとともに、B型肝炎・C型肝炎患者が適正な救済を受けられることを旨とした救済策を実施すること。
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                   請  願  文  書  表
△請願第7号 抜本的な安全対策等が講じられるまで大飯原子力発電所3号機および4号機の運転停止を求める意見書の提出を求めることについて

請 願 番 号 第7号
受 理 年 月 日 平成24年9月26日
件     名 抜本的な安全対策等が講じられるまで大飯原子力発電所3号機および4号機の運転停止を求める意見書の提出を求めることについて
請願者住所氏名 (略)
紹 介 議 員 蔦田恵子 梅村正 沢田享子
付 託 委 員 会 総務・企業常任委員会
審 査 結 果
請 願 要 旨
 野田内閣総理大臣は、平成24年6月16日に原子力発電所に関する四大臣会合を行い、関西電力大飯発電所3号機および4号機を再稼働することを政府の最終的な判断として決定し、これを受けて、7月1日に3号機が、同18日には4号機が運転を再開した。しかし、この判断は、東京電力福島第一原子力発電所における事故発生後、いまだに実態や原因が究明されておらず、抜本的な安全対策も講じられていない中でなされたものであり、原子力発電所の安全性について、国民的理解が得られた上での判断とは到底言えない。
 しかも、大飯原子力発電所の敷地内に、活断層の疑いが極めて高い断層である破砕帯が存在するという新たな問題が指摘され、7月18日には原子力保安院がその調査を指示したところである。このことは、再稼働した3号機と4号機の安全性が確保されていないことを示すものであり、安全を最優先にするという福島第一原子力発電所事故の教訓が生かされていないことが、国民を一層不安に陥れている。
 また、今夏の電力需給について報道機関が実施した調査等によると、節電要請期間において、大飯原発3号機および4号機の再稼働がなくても、8月3日のピーク需要時をカバーできたことも指摘されている。
 よって、政府に対して、可及的速やかに福島第一原子力発電所事故の実態および原因を究明するとともに、重要な40年廃炉の具体化をし、また、新・再生エネルギーの創出、使用済み核燃料処理などエネルギー需給ビジョンの提示や国民の願いである原子力規制庁による安全第一の新しい基準を早期に確立するとともに、それに基づき見切り発車で再稼働している大飯原発3号機と4号機を停止し、厳しく判断されるよう強く求める旨の意見書を提出されるよう請願する。
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△休会の議決
○議長(佐野高典君) お諮りいたします。
 明3日から11日までは、委員会審査等のため、休会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
   (「異議なし」)
 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
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○議長(佐野高典君) 来る10月12日は、定刻より本会議を開き、付託案件に対する各委員長の報告を求めます。
 本日はこれをもって散会いたします。
  午後2時29分 散会
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