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滋賀県 滋賀県

平成24年 9月定例会(第19号〜第25号)−09月28日-04号




平成24年 9月定例会(第19号〜第25号)

               平成24年9月滋賀県議会定例会会議録(第22号)

                                      平成24年9月28日(金曜日)
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議事日程 第4号
                                        平成24年9月28日(金)
                                        午 前 10 時 開 議
 第1 議第126号から議第149号まで(平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)ほか23件)の各議案に対する質疑ならびに質問
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本日の会議に付した事件
 第1 日程第1の件
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会議に出席した議員(46名)
   1番   佐  藤  健  司  君   2番   目  片  信  悟  君
   3番   有  村  國  俊  君   4番   青  木  甚  浩  君
   5番   大  野  和 三 郎  君   6番   岩  佐  弘  明  君
   7番   山  本  進  一  君   8番   富  田  博  明  君
   9番   山  本     正  君   10番   大  橋  通  伸  君
   11番   駒  井  千  代 さん   12番   冨  波  義  明  君
   13番   井  阪  尚  司  君   14番   清  水  鉄  次  君
   15番   成  田  政  隆  君   16番   九  里     学  君
   17番   柴  田  智 恵 美 さん   18番   江  畑  弥 八 郎  君
   19番   今  江  政  彦  君   20番   木  沢  成  人  君
   21番   粉  川  清  美 さん   22番   宇  野  太 佳 司  君
   23番   細  江  正  人  君   24番   高  木  健  三  君
   25番   川  島  隆  二  君   26番   小  寺  裕  雄  君
   27番   奥  村  芳  正  君   29番   野  田  藤  雄  君
   30番   西  村  久  子 さん   31番   石  田  祐  介  君
   32番   宇  賀     武  君   33番   山  田  和  廣  君
   34番   佐  野  高  典  君   35番   赤  堀  義  次  君
   36番   家  森  茂  樹  君   37番   吉  田  清  一  君
   38番   辻  村     克  君   39番   三  浦  治  雄  君
   40番   蔦  田  恵  子 さん   41番   梅  村     正  君
   43番   山  田     実  君   44番   西  川  勝  彦  君
   45番   大  井     豊  君   46番   谷     康  彦  君
   47番   中  沢  啓  子 さん   48番   沢  田  享  子 さん
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会議に欠席した議員(なし)
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会議に出席した説明員
             知事              嘉  田  由 紀 子 さん
             教育委員会委員長        高  橋  政  之  君
             選挙管理委員会委員長代理    中  原  淳  一  君
             人事委員会委員長        市  木  重  夫  君
             公安委員会委員長        宮  川  孝  昭  君
             代表監査委員          谷  口  日 出 夫  君
             副知事             荒  川     敦  君
             知事公室長           東     清  信  君
             総合政策部長          西  嶋  栄  治  君
             総務部長            北  川  正  雄  君
             琵琶湖環境部長         北  村  朋  生  君
             健康福祉部長          渡  邉  光  春  君
             商工観光労働部長        堺  井     拡  君
             農政水産部長          青  木     洋  君
             土木交通部長          美 濃 部     博  君
             会計管理者           谷  口  孝  男  君
             企業庁長            南     史  朗  君
             病院事業庁長          福  井  正  明  君
             教育長             河  原     恵  君
             警察本部長           福  本  茂  伸  君
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議場に出席した事務局職員
             事務局長            加  藤  誠  一
             議事調査課長          丸  尾     勉
             議事調査課課長補佐       澤  村  治  男
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  午前10時 開議
○議長(佐野高典君) これより本日の会議を開きます。
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△諸般の報告
○議長(佐野高典君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。
 選挙管理委員会委員長伊藤正明君が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として同委員中原淳一君が出席されておりますので、御了承願います。
   ────────────────
○議長(佐野高典君) これより日程に入ります。
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△議第126号から議第149号まで(平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)ほか23件)の各議案に対する質疑ならびに質問
○議長(佐野高典君) 日程第1、議第126号から議第149号までの各議案に対する質疑ならびに一般質問を続行いたします。
 発言通告書が提出されておりますので、順次これを許します。
 まず、13番井阪尚司君の発言を許します。
◆13番(井阪尚司君) (登壇、拍手)皆さんおはようございます。通告に従って4項目について分割質問します。御答弁よろしくお願いいたします。
 初めに、「第48回献血運動推進全国大会」の成果について質問をします。
 本年7月24日、びわ湖ホールを会場に、第48回献血運動推進全国大会が開催されました。多くの参加者と日本赤十字社を初めとした大会関係者の皆様の御尽力により成功裏に終わり、改めて献血の重要性を認識したところです。この大会の成功には、スタッフの皆様方のすぐれた運営力があり、チームワークと前向きな姿勢が功を奏していると評価させていただいているところです。
 そこで、本論に入る前に、大会に参加して感じました大会の運営力について感想を述べさせていただきます。
 まず、本大会は、皇太子殿下の御臨席を賜りました。殿下は7月23日から滋賀県に来られ、一泊二日の日程で滋賀県立大学、五個荘町金堂地区の近江商人屋敷群、県立琵琶湖博物館等を視察されました。殿下の公式行事での当県への御訪問は平成7年以来17年ぶりで、殿下の穏やかな笑顔に和やかな気持ちをいただくとともに、変わらぬ滋賀の風景に誇りを感じました。
 今回の皇太子殿下の御訪問が成功裏に終了したのは、受け入れの側であります日本赤十字社、滋賀県、関係各市町等の方々の十分な事前準備によるものです。中でも、警察の方々の事前準備や本番における御活躍が成功に導かれたと思います。
 聞くところによりますと、今回の御訪問は、県内を縦断され、順路が長距離に及ぶ中、県民生活への影響や県民の事故防止を第一に配慮した交通規制等の各対策を講じられたとのこと。また、東日本大震災を教訓とされ、災害を含めた突発事案や、日程の直前に公表された計画停電に対しましても想定外をなくす準備をされたとのことで、まさに周到綿密な計画に基づき、本番での警備を完遂されました。
 こうした警備については、通常何も起こらないということが当然とされていますけれども、当たり前に思われる裏には、1年以上も前からの並々ならぬ事前準備があったと聞いています。今大会の成功の裏に、まさに縁の下の力持ちの存在があったことを県民の皆さんに御紹介するとともに、今回の警備に携わられた全ての警察の方々ならびに運営スタッフの皆様に、改めて敬意を持ってねぎらいの言葉を述べさせていただきます。
 それでは、「第48回献血運動推進全国大会」の成果について、健康福祉部長に以下3点お伺いします。
 1点目に、今回の献血運動推進全国大会の評価について伺います。
 献血は、血液を必要とされる方の命を救うためになくてはならない互助制度であり、絶えず新しい血液が必要なことから、一人でも多くの方が献血運動に参加されることが望まれます。
 そこで、献血人口が減少している中、国内の血液製剤を献血により確保することを目指し、国民一人一人がその重要性を認識し、理解を深め、献血事業を発展させることを目的として開催されました第48回献血運動推進全国大会を終えて、どのように評価されているのでしょうか、お伺いします。
 2点目に、近年、若者世代の献血率が低いと聞きますが、献血運動推進大会でも若者世代への啓発が重要であります。今回の献血運動推進大会を通して、若者に対する意識の高揚や献血運動を促す工夫をどのようにされたのか、お伺いします。
 3点目に、献血には呼びかけへの啓発とともに、気軽に献血できる場づくりが重要であります。今年度、献血ルームの整備予定があると聞いておりますけれども、献血しやすい場の整備をどのように進め、どのような内容や工夫がされているのか、お伺いします。
○議長(佐野高典君) 13番井阪尚司君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎健康福祉部長(渡邉光春君) (登壇)第48回献血運動全国大会についての3点の質問にお答えをいたします。
 開催日の7月24日は、計画停電を想定した事前準備や当日の猛暑の中、滋賀県警察本部を初めとする関係機関、関係市町、関係団体、関係スタッフの献身的な御尽力により、成功裏に終えれたことに対しまして、心より感謝しているところでございます。
 まず、1点目の大会を終えての評価ですが、この大会は皇太子殿下の御臨席を仰ぎ、県内外から1,500名余りの多くの参加を得て開催でき、参加者ならびに関係者を初め多くの県民が献血の重要性を再認識し、本県はもとより、全国の血液事業を一層発展させるために大変意義深いものであったと考えております。
 本大会は、昨年10月に、医師会、看護協会など県内7団体から成る実行委員会を組織し、各構成団体においても献血の重要性を県内各地に浸透するように努めていただきまして、献血運動の輪が広がったものと考えております。
 大会においては、輸血により一命を取りとめられた方の体験発表は大きな感動を呼び、また、県内学生の献血組織の代表による誓いの言葉は、参加者ならびに関係者のモチベーションを高め、きずなを深め、今後の本県の献血運動の一層の推進力につながるものと思っております。
 次に、2点目の大会を通じて若者に対する意識の高揚や献血運動を促す工夫についてでありますが、本県では若年層の献血率が全国レベルでも低い現状にありますことから、この大会を契機として、若者の理解を得る工夫が重要と認識していたところでございます。
 このため、今回の大会では、若年層の関心を高めるため、大会の標語、ポスターのコンクールに当たっては、県内の全ての中学校、高校、大学等に応募を依頼するとともに、学校での献血セミナーを開催したところでございます。
 また、これまでの献血全国大会にはない試みとして、全ての応募作品、ポスター133点、標語144点を展示し、若年者の献血運動への参加意欲の高さを紹介したところでもあります。さらに、優秀作品を県内の量販店等4カ所で巡回展示し、多くの県民の皆さんに献血の意義を普及啓発したところでもあります。
 大会運営についても、多くの高校生、大学生の皆さんに参加、協力いただき、若者の献血への理解につながったものと考えております。
 3点目の献血ルームの整備についてでありますが、日本赤十字社滋賀県支部が設置する献血ルームの整備に当たっては、若年層の献血率を向上させることを主眼としております。利便性がよく、若年層の多くが集まり生活する草津駅付近に、平成25年2月を目途に整備しようとするものであります。
 その内容は、落ちついた雰囲気で献血ができる環境の整備、年中無休の運営、継続して若者向けのイベントを行うことなどの工夫により、日本赤十字社滋賀県支部とともに献血者の増加を図ってまいりたいと考えております。
◆13番(井阪尚司君) (登壇)ありがとうございます。次の質問に移ります。
 ESD、持続発展教育と言われます。これと体操服のリサイクルについて質問をいたします。
 2月議会でも、持続発展教育──ESDについて質問をさせていただきましたが、なかなか具体的なものが見えてきません。実践していくには、ESDについての必要性を理解すること、実践のイメージを描くこと、具体的に進めていくための方法を見出すこと、効果と役割などについて提示できていなかったのではないかと思い、再度質問させていただきます。
 まず、ESDの推進について基本的な考え方を知事にお伺いします。
 次に、具体的な方策について、琵琶湖環境部長ならびに教育長、以下4点伺います。
 1点目に、ESD──持続発展教育についての滋賀の取り組み状況と課題について琵琶湖環境部長にお伺いします。
 御承知のとおり、ESDは持続可能な開発のための教育の略称で、一般的に持続発展教育と呼ばれています。ESDは、日本が2002年の第57回国連総会に提案し、満場一致で採択された「持続発展教育の10年」によります。2014年に10カ年を迎えることから、今から3カ年かけて、これまでの評価と取り組みの継続に向けた準備が進められようとしています。これを受けて作成された我が国におけるESDの10年実施計画では、ESDを、一人一人が世界の人々や将来世代また環境との関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育と定義しています。
 環境省は、環境教育を発展させ、経済、社会の観点を盛り込み、学習者一人一人が持続可能な社会づくりに参画する力を育むことを促すことで、ESDを推進することを目指しています。日本では、この10年間の初期段階において、普及啓発、地域における実践、および高等教育機関における取り組みへの支援を行うことを重点的取り組み事項としているものです。
 滋賀県では、琵琶湖を抱えていることから、水環境学習が全国に先駆けて早くから進められてきましたが、ESD全般ではそれほど先進県とは言えない状況を感じます。特に日本が国連で提案したESDでありますから、本県の状況と課題についてお伺いします。
 2点目に、環境学習推進計画の2本柱と具体化への進捗状況について琵琶湖環境部長にお伺いします。
 滋賀県環境学習推進計画では、基本目標として持続可能な社会づくりに向けて主体的に行動できる人育てを掲げ、重点的な取り組みの2本柱として、低炭素社会づくりに係る環境学習の推進、そして体系的な自然体験学習の推進が挙げられています。自然体験学習の推進にはさまざまな分野で取り組まれており、以前からの蓄積があることから、自然へのかかわりは一定の成果が見られると思いますが、低炭素社会づくりに係る環境学習は、地球温暖化防止推進、循環社会づくりを目指した省エネ、リサイクルなど少しずつ進んできているものの、環境学習としては十分とは言えない状況であると思います。
 そこで、計画に掲げる2本柱の一つである低炭素社会づくりに係る環境学習の推進についての現状と課題について、具体的な方策も含めてお伺いします。
 3点目に、学校での環境学習について教育長にお伺いします。
 滋賀県環境学習推進計画の2本柱について、滋賀の学校教育の重点の主要な取り組み内容にも挙げられておりまして、具体的な実践を通して積極的に環境に働きかけられる人材の育成が求められているところです。ここでは各校の環境教育の推進とともに、しが環境教育リーディング事業などを通して、持続可能な社会の実現に向けて主体的に行動できる人づくりを行うことが示されており、まさにESDが目指す目標と合致します。
 そこで、教育委員会として、低炭素社会づくりに係る環境学習をどのように進めておられるのか、具体的な取り組み状況とあわせて、ESDをどう進めているのかについて、現状と課題についての教育長のお考えを伺います。
 4点目に、身近な環境学習としての体操服のリサイクルについて伺います。
 今、京都の学校から始まった体操服のリサイクルの環境学習が注目されています。体操服の多くは石油製品でリサイクルが困難であるとの認識から、多くが焼却されていますけれども、ポリエステルが多い体操服は原料まで戻して再生することが可能であることから、リサイクル活動が広がっています。題して「体操服!いってらっしゃい、おかえりなさい」プロジェクト、岡部達平さんが提案したこのプログラムは、今関信子さんが書かれた「永遠に捨てない服が着たい 太陽の写真家と子どもたちのエコ革命」という児童文学書にもなっています。
 この活動では、小学生1万人分の3.08トンの体操服をリサイクルすると、10トンのCO2が削減でき、中学生1万人分13.97トンの体操服をリサイクルすると、47トンのCO2が削減できると試算されています。これにより、小学生では1人当たりのCO2を体積比で比べますとサッカーボール5.6個分、中学生で25.7個分が削減できるとされており、これは1万人分で23.3世帯分の家庭の年間エネルギー量に匹敵すると言われています。
 ちなみに、滋賀県の小学生全員がこの取り組みに参加した場合、1人で1着所有していると考えまして、年間43キロトンのCO2が削減でき、中学生では67キロトン、高校生では56キロトンのCO2が削減できると試算されています。最低でも合計166キロトンのCO2削減効果が見込めます。体操服が自分とのかかわりを考える身近で具体的なものであり、何度も原料まで戻して製品にできることから、今までのように使って捨てることから脱却し、低炭素社会づくりにつなげていくすぐれた資源循環学習と言えます。回収の仕組みなどについては先進事例がありますので、課題はクリアできると思われます。そこで、この取り組みについて教育長の所見を伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)第1問目のESDの推進についての基本的考え方についてお答えさせていただきます。
 ESD──Education for Sustainable Developmentは、議員も御指摘のように、将来にわたって持続可能な社会を築くためにどうすればいいのかという課題について、地球規模の視点から考え、そして解決に向けて身近なことから行動する人を育てる教育であると理解をしております。「Think Globally,Act Locally」と言われることを具体化しようという10年計画です。
 このESDの考え方は、滋賀県としては第三次環境総合計画に掲げる長期目標であります持続可能な滋賀社会の構築につながる重要な理念と認識をしております。
 そもそも滋賀県では、議員も御指摘のように、既に1980年代から環境教育の先進県として、特に水環境教育を中心に、「あおいびわ湖」の副読本をつくりながら先進的な事例を積み重ねてまいりました。「うみのこ」などは、まさに世界的にも著名なものだと理解をしております。
 このような中で、水環境は比較的子供たちにもわかりやすい、まさに目の前にある問題ですので行動につながりやすい。しかし、ESDの柱の一つでありますCO2削減問題などは、どうしても遠い問題になってしまいます。そのあたりから、今後、このCO2削減に関する環境教育というのは戦略が必要ではないかと考えております。
 この後、琵琶湖環境部長、教育長それぞれに答弁いただきますけれども、私は常々申し上げておりますように、実は既に温暖化の影響が琵琶湖にあらわれている。琵琶湖は地球環境問題への小さな窓。湖底の低酸素化などですね。そういうところから、決してこの地球規模の環境問題も遠い話ではないというようなところから戦略を練り上げて、そして学校、NPO、企業等さまざまな主体との連携のもと、みずから考え、主体的に行動できる人を育てることが重要であると考えております。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) (登壇)ESDに関する本県の現状と課題に関する御質問にお答えいたします。
 県では、ESDの考え方や趣旨を踏まえ、滋賀県環境学習推進計画において、持続可能な社会づくりに向けて主体的に行動できる人育てを基本目標に定め、環境学習を総合的に推進しております。
 例えば琵琶湖博物館内に設置した環境学習センターでは、県民等の環境学習が効果的に行われるよう、パートナーシップづくりのための交流の場づくりを行うなど、さまざまな主体間の協働、連携を推進しております。
 また、国際協力の面では、財団法人国際湖沼環境委員会において湖沼環境保全や環境教育などの研修を行い、開発途上国の人材育成に貢献しているところでございます。
 一方、持続可能な社会の実現に向けて、学ぶ、理解するからさらにもう一歩進んで、主体的な実践につなげていくことが今後の課題であると認識しております。
 次に、低炭素社会づくりに係る環境学習の現状および課題ならびに具体的な方策についてお答えします。
 滋賀県環境学習推進計画の重点取り組みの一つである低炭素社会づくりに係る環境学習につきましては、昨年度、各部局の30の事業を位置づけ、取り組みを進めたところです。
 例えば低炭素社会づくり学習支援事業では、地球温暖化防止活動推進員を県内の学校や地域に派遣し、105回の出前講座を行うなど、地球温暖化問題や省エネ行動の実践をわかりやすく県民の皆さんにお伝えしているところです。
 今後、環境学習を企画立案する際には、低炭素社会づくりに関する内容をできる限り盛り込むことが重要であると認識しており、庁内の環境学習推進会議等を通じて各部局に働きかけてまいりたいと考えております。
◎教育長(河原恵君) (登壇)低炭素社会づくりに係る環境学習についての御質問にお答えいたします。
 低炭素社会づくりに係る環境学習の目的は、児童生徒が環境についての理解を深め、環境を大切にし、環境の保全に配慮した行動がとれるようにすることであります。学習指導要領におきましても、環境教育の充実が示されており、資源やエネルギーの問題など低炭素社会づくりに向けての学習を進めております。
 この夏には、県教育委員会で節電クリアファイルを配布し、節電やグリーンカーテンなどに取り組むことで、子供たちが省エネを意識して行動するようになったと聞いております。これらの活動を継続的に進めていくことが必要であると考えております。
 次に、ESDについてですが、ESDは持続可能な社会の担い手を育む教育で、人格の発達や人間性を育むことと、社会や自然環境との関係性を認識し、かかわりやつながりを尊重できる人間を育てることを狙いとしております。
 県教育委員会では、このようなESDの視点を取り入れ、しが環境教育リーディング事業で、人と環境とのよりよい関係を築く環境学習のあり方について研究、実践を進めているところであり、より一層この観点を踏まえた取り組みをする必要があると考えております。
 次に、身近な環境学習としての体操服のリサイクルについての御質問にお答えをいたします。
 議員から御紹介のあった体操服のリサイクルの取り組みについては、現在実施、検討している例などを研究しましたが、体操服の素材や保護者の理解、衣料業者の問題など課題もあると捉えており、研究が必要であると考えます。
 議員御指摘のとおり、環境教育を生活に密着したところから考えることは重要ですので、まずは県内の子供たちが家庭や地域の方々と協力して行っているリサイクル活動を一層進めるなどにより、低炭素社会づくりに向けた環境教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
◆13番(井阪尚司君) (登壇)ありがとうございます。効果的なことは、ぜひ教育委員会が旗振りをしていただいて、できるにはどうしたらいいかを考えて、具体化をしていただきたいと思います。また途中経過、次回か次回次回ぐらいに質問させていただきますので、よろしくお願いします。
 次に行きます。平和教育と「青い目の人形」の生かし方について質問をいたします。
 県民の皆さんの期待を受けて、平和祈念館が3月にオープンし、今月で半年たちました。これまでに何度か見学をさせていただきましたが、貴重な資料の収集とわかりやすい展示で、着実に成果を上げていただいていると感じています。
 オープン時にお聞きしましたコンセプトは、モノと人の記憶の継承、みずからできることのきっかけづくり、県民参加型の運営でした。収集物や資料、戦争体験談をベースに、多様な学習プログラムにより、人と人のつながりをつくる活動を通して共感や思いを持ち、平和への願いを深め、現在や未来に向かって平和な社会を築く行動ができることを目指すとされています。
 まだ半年しかたっていませんけれども、平和祈念館と平和教育について、以下5点について健康福祉部長ならびに教育長に質問します。
 1点目に、平和祈念館の現段階での成果と課題について健康福祉部長に伺います。
 今までの多くの館は、成果指標に資料収集点数や来館者数、論文数などを数値化されたもので評価されることが多く見受けられましたが、役割や内容評価も加味しないと、5年後、10年後の果たすべき役割がイメージしにくい状況にあります。今後、平和祈念館も、コンセプトに沿った事業の展開と同時に、平和に関して建設的な素材をどのように生かし、県民のものにしていくのかが重要なポイントとなりそうです。また、児童生徒の平和学習の場でもあります。
 そこで、中長期の視点から、現段階における取り組みの成果と課題について所見を伺います。
 2点目に、学校での平和学習の状況と、特に近現代史の取り扱い状況について教育長に伺います。
 平和学習は、主に社会科の歴史・公民分野、現代社会さらに国語科や道徳などで行われていると思われますが、かつては学習が予定どおり進まず、近現代史は急いで学習するというところもあったように仄聞しています。今日の東アジア情勢を見ると、むちゃが通れば道理が引っ込む状況にあり、このことを大変危惧するとともに、子供たちに戦争と平和をどう教えるのかは、これからの日本社会にとって一層重要なことと思います。
 そこで、学校での平和学習の状況と、近現代史の取り扱いはどのようにされているのか伺います。
 3点目に、県民への平和学習の状況と、市民団体等との協働状況について健康福祉部長に伺います。
 学校では、教科の中や道徳などの時間で学習が行われていますが、大人が参加できる平和について考える場や慰霊の場として、毎年、各地で平和祈念式典や戦没者慰霊祭、平和を考える集い、平和講座などが行われています。
 そこで、平和祈念館として、県民を対象にした平和学習をどのように進めていくのか伺うとともに、市民団体との協働をどのように進めておられるのか伺います。
 4点目に、青い目の人形の歴史とその価値について健康福祉部長と教育長に伺います。
 青い目の人形は、今から85年前の昭和2年に、日本とアメリカの関係を心配したルイス・ギューリックという人が子供たちに呼びかけて、アメリカから日本の子供たちへ平和を祈る人形として贈られたものです。全国の学校、園に約1万2,700体の人形が贈られ、学校、園では盛大に受け渡し式が行われました。アメリカから贈られた人形のお返しとして、日本からも58体の人形がアメリカに贈られました。しかし、やがて日本とアメリカは太平洋戦争へと突入してしまい、人形は敵国のものとして焼き捨てられてしまいました。
 現在日本に残っているのは約300体と言われ、近畿では20体、滋賀県内には4体しか残っていません。戦争と平和を考えるとき、戦争の悲惨さを伝える資料が多い中、人形が平和の使者としての役目を果たした資料として、重要な位置を占めていると思います。
 そこで、平和祈念館としてこの人形をどう位置づけているのか伺うとともに、価値についての所見を健康福祉部長に伺います。
 また、この人形のことについては、現存する学校では平和学習のときに紹介されたり、社会科副読本の中には教材として掲載されているものもあります。この青い目の人形の教材価値について教育長に所見を伺います。
 5点目に、青い目の人形の積極的な活用について健康福祉部長に伺います。
 本年6月に、甲賀市で青い目の人形シンポジウムが市民活動団体主催で開催され、現存する県内4校と平和祈念館職員ならびに調査を行った教員が発表しました。そして、12月に青い目の人形を題材にしたミュージカルが開催される予定で、今、練習が進められています。また、狂言として表現しようと企画している団体もあります。
 そこで提案をします。青い目の人形全国シンポジウムかフォーラムを滋賀で開催してはいかがでしょうか。他府県も、平和を考える機会にしようと動き出していると聞きます。ぜひ、滋賀県の県民の期待を背負って平和祈念館ができましたので、市民団体等との協働による平和祈念館1周年記念事業として検討してはどうでしょうか。健康福祉部長の所見を伺います。
◎健康福祉部長(渡邉光春君) 平和祈念館についての5点の質問のうち4点にお答えいたします。
 まず、1点目の平和祈念館の成果と課題についてですが、本年3月の開館以降の来館者は、8月末現在で約2万3,000人、1日平均にしますと約200人近くの方に訪れていただいております。
 高齢者の方からは、無意味な戦争を若者に伝えていきたい、当時の貧しさや怖さを思うと今の平和はありがたいといった声が、また小中学生からは、先人の方がこんなに苦労してこの国を守ってくれたなどの感想が寄せられております。
 直接学校へ出向いての出前講座では、14校に出向き、約1,000人の児童生徒に戦争の悲惨さと平和のとうとさを伝えることにより、平和学習の支援とともに、モノと記憶の継承に努めているところでもございます。
 また、運営ボランティアとして58名の方に登録をいただき、施設の案内や本の読み聞かせ、戦争中の体験談など館の運営を支えていただいており、県民参加型の運営が軌道に乗りつつあると思っております。
 今後の課題としては、開館半年ということもあり、まずは1人でも多くの方に施設にお越しいただくことが重要と考えております。特に小学校や中学校における平和学習の場としての活用をいただきたいと考えているところでもございます。このため、教職員の理解を得ることが必要であると考えておりまして、教職員向けに平和祈念館を活用した平和学習についての研修会などを開催し、着実に学校関係者等との連携を深めてまいりたいと考えております。
 3点目の県民を対象とした平和学習の進め方と市民団体等との協働についてですが、県民を対象とした平和学習については、これまでに県民の戦争体験についての平和学習連続講座、館長による自分史づくり講座や戦争体験者お話会を計10回開催し、延べ約350名の参加を得たところでございます。また、地域や学校での平和学習支援として、資料の貸し出し、語り部の紹介、出前講座なども実施しており、今後も子供から大人まで参加できる平和学習の機会の提供に努めてまいりたいと考えております。
 次に、市民団体等との協働ですが、地元の郷土文化研究会や戦争遺跡研究会の協力により、平和学習講座を開催しております。また、遺族会の皆さんには、開館前から引き続き戦争関連資料の収集に御協力もいただいております。
 今後も、市民団体等と協働しながら平和祈念館の事業を進めてまいりたいと考えております。
 4点目の平和祈念館における青い目の人形の位置づけと価値についてですが、青い目の人形が現在まで保管されている経緯を踏まえますと、戦争と平和を考える上で貴重な資料であると認識をしております。
 現在、県内にある4体の人形は、各学校で大切に保存されており、平和祈念館では貸し出し用のパネルを作成し、出前講座などの資料として活用しております。また、2万部作成した小中学生向けの学習用冊子にも掲載し、県内学校に配布するとともに、館内での学習や出前講座でも活用しているところであります。
 最後に、青い目の人形の全国シンポジウムを平和祈念館の1周年記念事業として開催してはという御提案でございますが、戦前から大事に保管されてきた青い目の人形は、戦争と平和を考える貴重な資料の一つだと思っています。市民団体などから機運が盛り上がり、こうした企画を提案いただいた場合には、平和祈念館としてどういった形で協力できるか考えていきたいと思っております。
◎教育長(河原恵君) 学校での平和学習の状況と近現代史の取り扱い状況についての御質問にお答えいたします。
 平和についての学習は、社会科はもちろん国語科や特別活動、総合的な学習の時間などで取り扱っております。各学校では、本年開館した平和祈念館などを訪問したりして、今の生活と比較しながら平和の大切さを考えるなどの取り組みを行っております。
 近現代史につきましては、明治以降の日本の近代、現代の歩みを諸資料に基づき理解させ、国民生活や文化の向上、国際社会の中での日本の役割などについて学ぶこととされております。また、近現代史を学習する時間数に関しましては確実に確保するよう指導しており、各学校において適切に取り扱っているものと考えております。
 今後も、教育課程が適正に実施されるよう指導に努めてまいります。
 次に、青い目の人形の教材価値についてお答えをいたします。
 本県に残された4体の青い目の人形は、議員御指摘のとおり、戦前のアメリカと日本の関係、戦時中の日本の様子等について学習できる歴史的資料であり、生きた教材であると考えております。平和祈念館の冊子にも掲載されており、人形にかかわった当時の方の行動や心情などに触れながら平和の大切さを考えることができる貴重な資料であると思っております。
◆13番(井阪尚司君) (登壇)後ろ向きの姿勢はいけません。エールを送っているのですから、畑を耕すのは行政の仕事だと思っております。一歩前の気持ちでお取り組みいただいて、平和祈念館の活動がさらに広がっていくことを期待して、次の質問に移ります。
 新生琵琶湖博物館に向けて質問をします。
 日本における淡水湖の最大の博物館として、1996年──平成8年10月に開館した琵琶湖博物館は、本年で16年が経過します。この間、琵琶湖の地勢や歴史、生物、人の暮らしなどの観点から、調査研究や体験を重視した博物館として大きな役割を果たしてきました。
 ことし、この博物館に新琵琶湖博物館創造準備室が設けられ、平成28年の開館20周年に向けてリニューアルの検討が始められました。琵琶湖博物館は世界に誇れる博物館だけに、県民や内外の期待も大きく、新しい博物館としての夢が広がります。そこで、琵琶湖博物館に関して4点について琵琶湖環境部長ならびに教育長に伺います。初めに、次の3点を琵琶湖環境部長に伺います。
 1点目に、今回、20周年に向けたリニューアルを検討されていますが、これまでに明らかになった課題に、今後どう取り組まれていかれるのでしょうか。
 2点目に、近年、来館者が減少していると聞きますが、来館者数の推移とその傾向について伺います。また、課題に対してどのような工夫をされているのでしょうか。
 3点目に、琵琶湖博物館は、開館以来多くの研究者によって調査研究が行われています。自然、暮らしと社会、歴史、生活文化の調査研究と資料の収集を初め、はしかけ制度など県民参画の仕組みの構築も進められてきました。多くの研究成果物が蓄積されていると思いますが、その成果の活用はどのようにされているのでしょうか。
 次に、展示の工夫や研究に力を注いでこられましたが、県民にとって愛着心のある博物館になるためには、県民の参画とアイデアが生かされることが必要です。例として5つ紹介します。感想をお聞かせいただきたいと思います。
 1、交配が進みつつある現地のハリヨに対して、原種のハリヨをふやし、本来のあるべき姿を現地で復元する作業と研究を進めるために、ハリヨという魚など絶滅危惧種の現地復元へ関与する。
 2、五感を使った観察は、対象物をより身近なものにします。多くの展示物や体験は、視覚や触覚によるものが多いですが、県内には琵琶湖の水中音を録音して保存している人もいます。そこで、水の音など三次元で琵琶湖を捉える体験や展示を充実し、聴覚の分野から琵琶湖を捉え直す。
 3、私はこの夏に糸満市を訪問し、米須地域で取り組まれている地域まるごと生活博物館を視察しました。地域に残されている生活文化や行事、風習を、子供や大人がガイドとなって案内して回り、地域そのものを博物館にするという発想で取り組まれていました。琵琶湖博物館を中心に、県内に屋根のない地域博物館を設定し、住民参加型の新しい博物館を構想できる可能性があります。そのために、県内各地を滋賀まるごと博物館に見立てた地域へ面的に関与する。
 4、県立大学の先生が、県内の昔の様子をお年寄りから聞き書きし、これをイメージして絵屏風にするという取り組みをされています。絵図を見ていますと、暮らしぶりが生き生きと表現されており、地域のかつての様子が伝わってきます。絵図の語り部は地域の古老、絵図を展示して古老が語ることで、世代につなぐ博物館を考える。そこで、ふるさと心象絵図を生かした展示と学びを構築する。
 5、琵琶湖博物館といえば水と暮らしに関するイメージが強いですが、設置されています環境学習センターの役割として、環境学習推進計画に掲げる低炭素社会づくりに向けた環境学習の推進も重要であります。環境学習センターの場の検討と機能の充実を図るために、低炭素社会づくりに向けた環境学習の展開を充実する。
 ほかにも、交通手段の確保と湖上交通の充実に向けた整備など課題は多くありますが、できることから始めることが大事だと思います。
 この項の最後に、フローティングスクール「うみのこ」の寄港と琵琶湖博物館の利用について教育長に伺います。
 今まで琵琶湖博物館に寄港していましたフローティングスクール「うみのこ」が、平成24年度からなくなり、琵琶湖博物館との連携がなくなったと聞き及びます。よきフィールドである琵琶湖での体験に加え、琵琶湖博物館で学習することにより、より深い学びができると思います。また、教育委員会が所管する「うみのこ」と琵琶湖博物館での学びや体験は、行政の連携プレーのよい見本であり、予算縮減とはいえ、外してはならないことと思います。教育長の琵琶湖博物館への思いと環境学習に対する考えについて所見を伺います。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) 琵琶湖博物館に関する3つの質問にお答えします。
 まず、1点目のこれまでに明らかとなった課題に今後どう取り組むのかについてですが、琵琶湖博物館は平成8年に開館し、この10月で丸16年を迎えます。去る6月には通算来館者数は800万人を超え、全国の自然史系博物館ではトップクラスになるまで成長しました。しかし、その一方で、年間の来館者数は次第に減っており、さまざまな課題も明らかになってきております。
 主な課題といたしましては、これまで蓄積された研究成果や収集された実物資料の多くが常設展示に活用されていないということ、また、環境の最新課題に対応する展示更新がされておらず、情報発信力が低下していること、さらにICT──情報通信技術の活用やレファレンス等の機能が不十分であることなどです。
 こうしたことから、琵琶湖博物館の展示および交流の再構築を図るため、新琵琶湖博物館創造ビジョンの策定に着手したところでございます。
 次に、2点目の来館者数の推移と傾向、課題に対しての工夫についてですが、琵琶湖博物館の昨年度の来館者数は約37万1,000人であります。10年前に比べ約12万1,000人の減少、率にして約25%の減少となっております。これは、未就学児や小中学生など子供の来館は年間約16万人から7万人と安定して推移しておりますが、大人の方の来館が、10年前に比べて約35%の減少となっていることが影響しております。
 こうしたことから、来館者の増加に向けまして種々取り組んできております。例えば、昨年度から「あさ、ひる、ばん博物館を楽しもう!」といった、3日間ではございますが、夜9時まで開館しましてイベントを開催し、普段は来館できない勤労世代の誘客を図るなど、幅広い来館者の確保と増加に努めているところです。
 また、琵琶湖博物館の魅力を凝縮した展示キットを作成し、県内はもとより、琵琶湖淀川流域の各府県のイベント会場等で参加型移動博物館として展示し、琵琶湖博物館に興味を持っていただくことで、来館していただくきっかけづくりとしているところです。
 次に、3点目の研究成果物の活用はどのようにしているのかについてですが、琵琶湖博物館では湖と人間をテーマに、当館ならではの学際的、地域的研究を進め、カイミジンコの新種発見など多くの成果を上げており、また、収集や寄贈による資料は累計約85万点に上っております。これらについて、資料のデータベースとして17分野を、また、電子図鑑として8分野をインターネット上で公開するとともに、企画展示やギャラリー展示を通じて広く社会に発信してきております。
 また、博物館活動に参加するはしかけグループであります「うおの会」とともに、滋賀県全域を対象とした魚類の分布調査を実施したところですが、その成果は琵琶湖の環境保全に貢献する県のレッドデータブックの策定等に活用されているところです。
 さらに、研究業績を学術論文を初め一般向けにもさまざまな冊子や記事として発表しておりまして、報道等にも取り上げられているところでございます。学芸員自身も現場に出向き、地域や団体のさまざまな取り組みについて、その知見をもって講演や助言を行うなど、博物館としてあらゆる方面からの成果の還元、発信に努めているところでございます。
 最後に、議員のほうからございました県民の参画とアイデアが生かされている事例についての感想でございますが、いずれの事例も地域での取り組みを重視し、地域の人々とともに地域の価値を学び、それを継承し、新たな展開につなげるものでありまして、新琵琶湖博物館の創造に向け、大変参考になる事例であると考えております。
 今後、県民の皆さんを初め、各方面から意見を頂戴しながらビジョンをまとめ、地域の人々とともに、湖と人間の新しい共存関係を築いていく琵琶湖博物館を創造してまいりたいと考えております。
◎教育長(河原恵君) 「うみのこ」の寄港と琵琶湖博物館の利用についての御質問にお答えいたします。
 「うみのこ」の烏丸港への寄港につきましては、平成18年度に92航海中9航海であったものが、平成23年度には94航海中2航海に減少いたしました。
 その理由としましては、「うみのこ」に乗船する5年生までに琵琶湖博物館を見学した児童が多くいること、また、寄港地での学習には地域の歴史や暮らしを守る地域学習を選択する学校が多くあることなどが挙げられます。また、烏丸港に「うみのこ」を寄港させる場合、烏丸桟橋に入る航路が狭く、風の影響を受けやすいことなど安全上の配慮もあり、今年度は全ての航海で烏丸港への寄港をしておりません。
 次に、私の琵琶湖博物館への思いと環境学習に対する所見でございますが、琵琶湖博物館はフィールドへの誘いと交流の場を持つ博物館であり、湖と人間というテーマに沿って、自然や生活など我々を取り巻く環境について、自然と人の両面から学ぶことのできる有意義な施設であると考えております。
 本県教育委員会では、今後も滋賀らしい充実した環境学習に取り組み、子供に自然と共生する力を育んでまいりたいと考えております。
◆13番(井阪尚司君) (登壇)誠意ある御答弁ありがとうございました。よいことは前向きに考えていただいて、ぜひ実現していただくことをお願いして、質問を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、13番井阪尚司君の質問を終了いたします。
 次に、40番蔦田恵子さんの発言を許します。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇、拍手)皆様おはようございます。では、早速人事評価の取り組みについての質問に入らせていただきます。御答弁どうぞよろしくお願いいたします。
 地域主権が叫ばれ、徐々に分権型社会に向けた動きが進む中、地域における行政主体として高度化、多様化する住民の行政ニーズに対応し、住民に身近な行政サービスを提供するという地方公共団体の役割はますます増大しており、さまざまな課題をみずからの判断と責任において自主的、主体的に解決し、また、個性豊かな地域社会を形成していく能力が各地方公共団体に求められています。
 そのような中、人事の年功的要素を縮小し、職員の能力、業績を的確に給与体系に反映する給与制度の整備の必要性が指摘されているところです。
 これらの状況を踏まえ、県の人事評価の取り組みについて、一問一答形式で知事、教育長、人事委員会委員長に質問をいたします。
 まず、県の一般職員の人事評価の取り組みについて知事に質問してまいります。
 県職員の人事評価の必要性についての知事の御所見をお伺いいたします。
○議長(佐野高典君) 40番蔦田恵子さんの質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)人事評価の取り組みについての最初の御質問にお答えいたします。その必要性についてでございます。
 地方公務員法第40条は、任命権者は、職員の執務について定期的に勤務評定を行い、その評定の結果に応じた措置を講じなければならないとされております。私としても、職員の意欲を引き出し、組織の活性化を図り、県民によりよい行政サービスを提供するためにも、人事評価は必要なものと考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)本県の人事評価の取り組みの現状を知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 現在行っております人事評価は3つの面からでございます。任用関係、給与関係そして人材育成関係です。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)もう少し詳しくお伺いしますが、では、現在の一般職の昇任はどのように決められているんでしょうか。知事、お願いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 所属長の評価をもとに昇任者を選抜しております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)昇任に係る任用関係では、基本的に全職員を対象に人事調書というものが作成されて、そして、これによって昇任が決められているというふうに理解をしておりますけれども、とても前向きに仕事をしている職員さん、たくさんおいでになります。しかし、一方では、公務員というのは身分保障がされているので、刑事責任に問われるようなことでもしない限り首にならないだろうということで、たかをくくって余り真面目にされているとは見受けられない職員さんもいるのも事実であります。こうした差、頑張っている職員さん、そうではないと思われる職員さん、その差は一体どうやって昇任に反映されているんだろうかと疑問を持っている県民が多くいるわけですけれども、この点についていかがでしょうか、知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 所属長からの推薦調書やヒアリングをもとにしながら、勤務実績や職員の能力を十分見きわめた上で昇任者を決定しておりまして、必ずしも年功的な昇任になっているわけではないと認識をしております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)しかし、とはいえ、年功的な要素がやはり今なお濃く残っているというのが現状だと思うんですけれども、こういった点を排除するために、何か県として取り組んでいらっしゃることってございますか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 今申し上げましたように、所属長からの推薦調書、ヒアリングなどをもとにしながら、勤務実績、職員の能力を十分見きわめた上で昇任者を決定しております。そういう中で、結果として経験を積んだ者が評価をされるということはあるかもしれませんが、最初から年齢、年功だけで決めているものではございません。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)年功で決めているわけではない事実を示す、何か例はありますか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 それぞれのポストへの配置を見ていただきましたら、若い人でも比較的年齢のずれるところの評価なり昇給はさせていただいております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)なかなかその辺がこう見えてこないという気がしているんですけれども、今、県では主事から始まって主任主事、主査、副主幹、主幹、課長補佐、参事、課長、次長、部長というふうに職階がありまして、この主任主事くらいから階段を上るスピードに違いが出てくるというような傾向があるようなんですけれども、この昇任についてですけれども、昇任する人、今回は見送られた人、あるわけですね。この昇任について、今回なぜ昇任できなかったのか、あるいは昇任をすることになったのか、その所属長さんの判断が大きいわけですけれども、評価される側の職員さんに説明というのはされておりますでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 職員個々人に対する説明を行うような性質のことではないと考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)私はその責任はあると思って質問をいたしております。今のままだと、なぜ自分は今回昇任できなかったのかということがわからずじまいで、クローズされた感が否めないというふうに思っております。そうした場合に、もしかしたら所属長に対する不満がより増してしまったり、あるいは自分の自信喪失というものにつながってしまって、仕事のやる気がうせてしまうということになってしまう。それがどんどんこうエスカレートしていくということにもなりかねません。
 私は、なかなかこう、なぜあなたはこういう理由で昇進できなかったんだよという説明は難しいかもしれませんけれども、管理職という立場にある人は、しっかりと部下に対して説明責任を果たして、100%納得は得られないにしても、納得をしてもらえるようにする管理能力というものが求められているのではないかと思いますけれども、知事のお考えをお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 先ほど申し上げましたが、人事評価に3つの側面がありまして、3点目に人材育成ということを申し上げました。その人材育成の中に、後ほど御質問があると思いますが、自律型人材育成制度というところなどでは、きちんとそれぞれの個々人の目標を決め、そして途中経過をフォローしながら、強み、弱みなど、それぞれ職場で対話をしながら自己評価にもつなげていただいているものと考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)現在の人事調書に基づいて、今行われている人材育成の人事評価は昇任とか処遇には全く関係しないというものでありますので、今行われている昇任のやり方自体に、私はやはりクローズ感が今、否めない。ですので、やはり上司と部下とのコミュニケーションをしっかり図って昇任に生かしていくべきだということを申し上げているわけでございます。
 今、知事のほうからありましたように、公平性、客観性、透明性を持たせた人事評価制度というものを今後、確立をさせていく必要があるわけでございますけれども、本県の取り組みは積極的に前に進んでいるとは言えない状況だと私は思っております。
 この人事評価制度は、これまでの勤務評定なるものから、給与改定の改革として、職員の士気を確保しつつ能率的な人事管理を推進するため、年功的な給与上昇要因を抑制した給与システムを構築するとともに、職務、職責や勤務実態に応じた適切な給与を確保するための制度であります。
 平成13年に閣議決定された公務員制度改革大綱では、新たな人事制度の構築の一環として、能力評価と業績評価から成る新評価制度の導入が掲げられ、人事評価制度に基づく評価の確立が求められており、平成17年人事院勧告で人事評価制度の確立の必要性が明示されております。また、これに基づいて、県人事委員会からも県に対して同様の報告がされているところであります。
 では、本県の人事評価制度として導入されています自律型人材育成制度の実施状況について知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 自律型人材育成制度は課長補佐級以上において実施しておりまして、これは人材育成や組織の活性化による公務能率の向上に主眼を置いた制度であります。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)では、現在の自律人材育成型評価制度の結果はどのように活用されているんでしょうか。知事、お願いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 自律型人材育成制度については、能力、目標の達成の状況を、まずは本人が自己評価を行い、所属長との対話により共有し、次年度の目標設定への反映、また仕事の意欲、モチベーションの向上等、人材育成面に生かされております。そのシステムは、PDCA──プラン、ドゥー、チェック、アクション、PDCAサイクルとして回る仕組みとなっております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)今、活用をどのようにしているかということで御答弁いただいたわけですけれども、成果はあらわれているというふうな御認識でしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 成果は確実に、数量的に見えるものではございませんが、あらわれていると認識をしております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)当然評価の結果はフィードバックされているんでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 年度末に期末面談を実施しまして、上司から当該職員へ評価結果をフィードバックをしております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)この評価制度を実のあるものにしていく、納得性が高いものにしていくためには、評価する側の評価能力というものが問われると思うんですけれども、この評価研修というものは十分に行われているでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 この自律型人材育成制度を運用する上では、議員も御指摘のように評価者がキーパーソンとなります。新たにグループリーダーとなった職員に対しては、評価の視点、評価レベルの統一を図るため、3年間にわたり体系的に評価者研修を実施しております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)今はこの制度、人材育成という観点で行われているわけですけれども、本来目指すところは処遇面への反映でございますので、よりこの評価者の能力、評価能力、管理能力というものが問われることを思うと、よりこの、今3年間をかけて4回とおっしゃった、3年間かけてるという御答弁でしたけれども、より充実させていく必要性ということは感じておいでにならないですか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 既に今、グループリーダーになった段階で、3年間体系的な研修をしております。そこでは評価の視点、評価レベルの統一を図るため、繰り返し行っております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)では、今後、処遇面への反映というものを行うに際しても、もう今の評価研修で十分だということでよろしいんですね。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 今、十分その役割は果たしていると認識をしております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)では、現在の取り組みの中で、管理能力という点で問題は生じておりませんか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 管理者の任用に当たりましては、指導力、人材育成能力を有する者を任用しております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)問題は生じていない、スムーズに事は進んでいるというふうに理解いたしましたけれども、では、なぜ、なかなかこう前に進んでいかない、というのは、平成16年から試みの試行という形で人材育成の観点で制度が行われているわけなんですけれども、8年を経過しているにもかかわらず、なぜ今、課長級以上に限ってしか進んでないんですか。全職員を対象にすべきということになっているのに、ならない理由は何なんでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 課長補佐級以上に限られておりますけれども、全職員に対しては勤務評価を実施をしております。また、この自律型人材育成制度の導入については職員団体と話し合いを行っておりまして、私としては全職員へ導入したいと考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)今、組合さんとの交渉がうまくいっていないということを理由に挙げられたわけですけれども、これだけ試みの期間があっても、そしてまた組合との交渉を重ねてこられても、前に進まない、納得が得られていない。そして、人事委員会からも、平成17年から全職員対象に実施すべしという報告も行われている。でも、まだ動かせない。でも、知事は全職員対象にする必要はあると認識をしていらっしゃる。
 では、伺いますけれども、組合の了解が得られない、知事はその交渉、じかに組合と、この課長補佐級以上ではなくて全職員に広げるということで、じかに話し合いをされたことはありますか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 直接に話し合いをしたことはございませんが、総務部で知事の補助機関として話し合いをしてもらっております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)結局そうなんですよね。地域手当のときもそうでしたけれども、組合との話し合いは物すごく重要視される。でも、知事は直接組合と話をすることはない。そこの場に顔を出したことは一度もない。
 私は部下任せではなくて、これはやらないといけない、滋賀県としてやるべきなんだと思うことについては、知事がやっぱり直接組合と話をすべきだと思います。そして最終的に理解を得て、納得を得て実行することが一番望ましいんですけれども、けれども、幾ら話し合いをしても理解が得られない場合は、一定もう強引に進めないと事はできません。改革なんてできません。でも、強引に進めるにはプロセスが大事で、知事がどれだけ組合と、しっかりとどれだけ話し合いをしてきたかというプロセスが大事なんだと思うんですよね。これがないと、私は前に進まない、だからずっと試みの期間が続いてしまってる原因だと思いますけれども、知事、もう1回お願いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 私としては必要な制度であると考えておりますが、評価による人材育成の効果、必要性を、引き続きしっかり主張していきたい、そして理解が得られるようにしていきたいと思っております。組合側からは、これまでからのOJTによる取り組みが基本であるという主張を伺っておりますが、私としては、より一層理解をしてもらえるような形で説明をしていきたいと思います。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)今後、知事が直接組合との交渉に当たられることはありますか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 必要とあれば、そのようなことも検討していきたいと思います。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)やる気の問題だと思います。どれだけこのことをやらないといけないかと思っているかということに尽きるんだと思います。
 この課長補佐級以外全職員を対象にするというハードルがあって、今、そのハードルさえ越えられないんですけれども、このハードルを越えないと、その処遇面への反映というところに行かないんですね。やはり全職員対象にして、一定期間やはり試みの期間があって、そして次は処遇面への反映というところにこぎつけないといけないことを思うと、もうここで8年も7年もとまったまんまというのは、本当に私は残念でなりません。
 次に、では、評価の処遇面への反映について伺いたいと思います。
 現在の取り組みでは、内申書または勤務成績報告書をとって、それによって昇給や昇任が決められておりますけれども、これによりますと、休みをとった日数であったりとか、何回遅刻したとかということが入ってるかどうかわかりませんけれども、勤務状態によるところが多く、本当の能力が評価されているとは言えない。本来の能力というよりは、真面目であるとかというような態度や性格評価の感が大きく、甲乙がつけがたい。結局横並びの評価となっている状況にあると思うんですけれども、いかがでしょうか、知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 昇給や勤勉手当についてですが、各所属長が職員の勤務状況の評価を記した内申書や勤務成績報告書を人事当局に提出をし、それに基づき支給をしているところであります。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)現在の取り組みの中で、そういった内申書または成績報告書の結果がじかに昇給に反映されたという例はありますか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 昇給は、まさにそういう中から総合評価をしているわけですけれども、直接給与、勤勉手当については3つのカテゴリー、成績優良、標準、成績不良として、成績不良のところでは勤勉手当の率が低くなっております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)どれぐらいの差がついているかというところが疑問なんですけれども、この人事評価制度に対し、職員間で恣意的な差がつけられる、あるいは、上司による管理が過度に強化されて職員が萎縮してしまうというような反対の意見もあるわけですけれども、では、現行のままでいいのかというと決してそうではなくて、今のほうが、上司や人事当局の感じ方であったり心証というものによる評価で職員の任用や給与が決定されているということになると考えております。
 しかしながら、行政の仕事というのは、民間の、例えば車を何台売ったからその人にはお給料をアップするとかというふうに成果を数値化しやすいものではなくて、何が成果なのかはっきりしにくいという面での難しい問題がございます。だからこそ、客観性、公正公平性、透明性の高い評価基準をつくる必要があるんだと思っております。
 現在は、今、人材育成という観点で県では人事評価が活用されておりますけれども、昇給や昇格、勤勉手当など処遇面に反映されて初めてこの制度が確立したということになるわけですけれども、この評価を処遇面で反映させるということについての知事のお考えをお聞きします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 評価制度については、人事委員会から報告されていますが、職員の士気の高揚、組織の活性化を図り、職員の能力、実績の評価を給与に反映させていくことは重要であると考えております。
 一方で、今、議員も御指摘くださいましたように、公務の職場においては、さまざまな職種の職員が幅広い分野の業務に従事しております。民間企業とは異なり、売り上げ、受注件数といった基準などもないなど、評価基準を設定する上での課題がございます。そのような中でも、引き続き公正性、納得性の高い評価制度の確立に向け、他府県の事例も参考にしながら具体的に検討してまいりたいと考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)先ほどから申し上げておりますように、評価の対象を全職員に拡大することすらできていないわけですから、処遇面への反映をするということについては、またより一層ハードルが高くなります。ですので、今の状況では困難であるということは予想できますけれども、必要性についての認識は私と同じです。
 では、いつまでにこの制度を確立させていくんだという知事の目標というのは立てておいでになりますか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 先ほども申し上げましたように、大変多面的で、また、他府県の事例なども研究を始めておりますけれども、そこにおいても一定の傾向が見えるわけではございません。そういう中で、県民サービスの維持向上をするために、職員のモチベーションを高め、士気の向上を図る、県庁力の最大化と申し上げておりますけれども、それについては、いつまでというよりは不断の努力をすることが重要だと。昇給制度あるいは評価制度には最終の答えはない、不断の努力が必要だと思っております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)努力は必要ですけれども、やっぱりいつまでにはやろうという、どうしてもやらないといけないという必要性をしっかり感じておいでになるのなら、目標は立てることが私は必要だというふうに思っています。
 いろいろ課題はあります。難しいことではありますけれども、他県では既に実施がされております。全国で何県でこの制度をしっかり確立して実施されているかということを明確に示す資料が見つけられなかったんですけれども、私が調べた限りでは、お隣の福井県は人事評価制度を平成22年12月に勤勉手当、23年の昇給からは全職員に拡大して実施をしています。広島は平成23年4月に全職員対象として、ことし12月分のボーナスから反映させる。遠く青森県は、管理職は24年のボーナスから、一般職は平成24年12月のボーナスから反映させていく。岡山は平成24年12月以降の全職員の勤勉手当に反映させていく。また鳥取県も同様なことであって、それぞれもちろん組合もあって反発もあったでしょう。だけれども、こうやって実行がされている。この差は一体何なんでしょうか。私はやはり、やらなければならないという責任感とやる気の問題ではないかというふうに思っております。
 そして、この人事評価制度の確立につきましては、国のほうでもどんどん動きが進んでおりまして、今はストップしているんですけれども、評価をもう処遇に反映するということが法制化されることが間近に迫っているというようなことも聞き及んでいるところなんですけれども、私は、これだけほかの県では課題を乗り越えて今、実施されているわけですから、国が法制化したから、だからもう滋賀県もやらないといけないんだというからやるのではなくて、滋賀県として改革の一つとしてやっていくということに意義があるというふうに思っているんですけれども、もう一度知事の意気込みをお聞かせください。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 他府県の事例についても、もちろん研究をさせていただいております。そういう中で、それぞれの府県の評価制度の評価またその成果については大変ばらばらでございまして、まだ一定の方向が見えるわけではございません。そういう中で、何よりも県民サービスをしっかりと維持向上させるために、職員のモチベーションを保ち、士気を保ち、また自己納得、そして組織としての公平性、透明性を担保できる人事評価はどうあるべきか、これは不断の取り組みが必要であり、国からの意見などもお伺いしながら、前向きに改革に取り組んでいきたいと考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)2年、3年ならまだしも、7年、8年もたってもできないものは、もうできないということなんじゃないかなと私は思っているんです。まだこれから年数をかけたからといって、充実するとは私、思えないんですよね。
 国が法制化する動きがあると言いましたけれども、国が法制化したら、もう仕方がないからやらざるを得なくなりますよね。そうすると、知事みずから、県も反発をもろに受けることもなくなるということになるわけなんですけれども、しっかりと滋賀県として取り組みをしていただきたいということを強く申し上げておきます。
 次に、評価というものがなかなか難しいということが先ほどから出ておりますけれども、評価の手法として、例えば直属の上司のみならず、同僚や部下あるいは異なった部署の人の評価を取り入れるという多面評価という方法がありますけれども、知事はこの方法についていかがお考えでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 多面評価は、上司から部下というだけでなく、部下から上司あるいは横同士というところで、お互いに相互に評価し合うという仕組みだと理解をしております。民間企業や一部の地方公共団体ではこうした手法を取り入れております。その内容についても研究させていただいておりますけれども、必ずしも人事評価の目的とはなっていないものもありますし、また一方で、風通しがよくなったと、よりよい職場環境に生かされているという例もございます。このような事例も含めて研究をしていきたいと考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)では、人事評価を外部の専門家に委ねて実施するという外部アセスメントという手法がありますけれども、これについての知事のお考えはいかがでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 外部アセスメントは、外部の専門機関の第三者により職員の人事評価を行うというものでございまして、民間企業等において導入されていると認識をしております。
 総務省の研究会の報告書によりますと、メリットとしては、被評価者自身の強み、弱みの認識を深められる、あるいは上司が把握し切れない部下の能力を把握できると挙げられておりますが、ただ一方、デメリットとしては、短い期間での正確な評価ができるのかと。職員の日常さまざまな多面的な仕事があるわけですけれども、それをある断面だけ切り取って、短い時間で評価できるのか。逆に、かなりの費用も見込まれます。ずっと人件費がかかるわけですから、またシステム、組織の問題もありますので、かなりの費用が見込まれるとの指摘もございます。こういう中で、外部アセスメントを導入する場合においても、評価の最終判断は自治体みずから、つまり任命権者として責任を持たなければならないと考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)私は、管理職、部長級以上の登用に限って補完的に取り入れるというようなことも含めて、一考に値するというふうに考えておりますので、ぜひ御研究くださいませ。
 次に、絶対評価と相対評価についての知事のお考えをお聞きをいたします。
 このほど、大阪府と大阪市では、絶対評価というものが条例化されて試行されております。この絶対評価というのは、評価の分布の割合を定めて区分して、職員がどこの区分に属するかということを総体的に評価する方法であります。全国で初めてというふうに聞いておりますが、賛否両論あります。知事はこの絶対評価、相対評価についてどのようにお考えでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 絶対評価は、一定の基準に照らし合わせて、能力、目標の達成度の観点からの評価でありまして、人材育成を行う上には適した方法であると思っております。
 一方、相対評価は、集団内において、そこに属する他者との比較による評価でありまして、給与等の処遇に反映させる場合にはこうした方法が必要とも考えております。また、もちろん昇給という面では、ポストの数が限られておりますから、相対評価にならざるを得ません。
 そういう中で、職員のモチベーションの向上、組織の活性化、そして何よりも公務員としての行政サービスの質を向上させるためには、絶対評価、相対評価をバランスよく組み合わせた人事評価とすることが必要だと考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)今、知事がおっしゃったように、一般に評価制度というのは、あくまでも被評価者本人が評価基準を達成したか、達成状況は定められた基準との関係でどの水準にあるのかを評価するというのが基本でありますので、絶対評価が適切であるというふうにされているんですけれども、この絶対評価ですと、制限を設けないので評価が甘くなりがちで、寛大化傾向にあると。真ん中のレベルに評価が集中してしまうという、真ん中、中央化傾向が往々にしてあって、職や予算には限りがあるので縮小に向かわないといけないということを鑑みますと、上位何割かを選抜対象として、枠の範囲内で相対的な順序づけをもとに決定するということが望ましいと私も思っているところであります。
 お隣の福井県では既に実施がされているんですけれども、AからEランクで評価して、Aランクを対象職員の10%内、Bランクは30%内などとするというようなことを決めて評価をされておりますので、参考にしていただければというふうに思っております。
 いずれにしても、制度を実施するということを目的とするのではなくて、労力も時間もかかることでありますので、しっかりとその評価制度というものを確立させて、職員のモチベーションを上げて、より活性化した組織に滋賀県をしていくということが重要であるということを申し上げて、教育委員会の人事評価の取り組みについての質問に移らせていただきます。
 教育長に伺います。現在、職員の人事評価はどのようにされているでしょうか。
◎教育長(河原恵君) (登壇)お答えいたします。
 現在、人事の評価をどのようにしているかということですが、県内の全ての公立学校の教職員を対象に人事評価制度を導入し、業績評価および総合評価を実施しているところでございます。
 業績評価は、教職員の目標達成に向けた取り組み等を管理職が評価するものであり、評価結果は教職員の人材育成に活用しております。また、総合評価は、地公法に基づき、これまでから実施してる勤務評定のことでございます。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)今、お答えいただきましたように、県教育委員会では全職員を対象に、人材育成を目的とした評価制度を行っているということでしたけれども、では、この評価制度を行うことによって、教員の資質の向上につながっているでしょうか。教育長、お願いします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 資質向上につながっているかということですが、人事評価制度の中の業績評価は、教職員みずからが設定した目標に対しまして、管理職が教職員と面談などを通して指導、助言を行い、そういう中で教職員の能力や意欲を高めようとするもので、資質向上につながっていると考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)そういうお答えになると思っていました。
 評価という観点で、現在、学校評価というものが実施されておりますけれども、この学校評価はどのようにされているんでしょうか。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 学校評価は、学校の教育方針や教育活動の目指すべき目標を設定し、それに基づいて学校運営の継続的な改善を図っております。
 評価については、教職員や生徒、保護者がまず、みずから評価を行い、さらに保護者や学識経験者、地域の方々などからそれらの評価に対し、助言や改善についての意見をいただいております。その結果については、学校のホームページ等で公表してるところでございます。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)この学校評価はどのように活用されているんでしょうか。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 学校評価の活用についてですが、学校評価の結果を分析することにより、教職員による課題意識の共有が図られ、各学校でそれらの課題の改善に取り組むことができます。また、結果の公表を通して地域や保護者に教育活動の成果と課題を理解していただき、学校への支援や協力を得ることができます。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)今、活用ということで課題意識の共有ということを言われました。
 今、大津でいじめによって中学生男子が自殺をしたというような痛ましい出来事を受けて、やはり私は学校の責任、県教育委員会の責任、市教育委員会の責任、厳しく問われているときだと思うんです。そういう中で今、学校評価について伺っているわけなんですけれども、今回のこの出来事を受けて、学校評価はもっとこうあるべきだというようなことはお思いになりませんか。反映させていこうというふうなお考えはありませんでしょうか。成果を今、おっしゃったわけですけれども。
◎教育長(河原恵君) いじめの問題等がありまして、非常に重要なことだと考えております。こういうものをしっかりと認知するためには教員の資質向上が必要であり、学校評価等にそういう項目を設け、しっかりと課題を認識しながら改善するシステムを導入していきたいと思っております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)では、今行っている学校評価なんですけれども、評価の中身によって、これは問題だなということを把握して対応されたというケースはあるんですか。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 対応につきましてですが、例えばある学校で、進路選択に役立つ適切な情報の提供や資料作成に対する評価が低かったというようなことから、その点検を行い、改善を行ったというケースがございます。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)次に、人事評価というところに移らせていただきますけれども、学校評価は先ほど教育長が御説明されたように、子供さん、生徒さんやあるいはPTAの人たちの声も調査している、アンケートを実施されている。そしてまた、その結果が公表もされていますね。そういう点で私は大きな意義があるというふうに思っております。しかし、現行の人事評価制度は、本人とそれから校長、教頭というまさに学校現場で教育を提供する側の人たちによる評価になっているんですね。私は、やはり今後制度を確立させていく上でも、学校評価のように子供やPTAさんの声を評価に反映させるという仕組みでなければならないと思うんですけれども、教育長、いかがお考えですか。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 人事評価に対する子供やPTAの評価の反映ということでございますが、多くの学校では生徒に授業アンケートをし、その結果をもとに授業改善を行っているということはございます。しかし、教員を対象とする人事評価につきましては、管理職がその職責により実施するものであり、生徒や保護者にアンケートを実施し、直接人事評価に反映するということはなじまないものであると考えております。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)では、私は何らかの形で、子供さんがその先生に対してどういう思いを抱いているのかとか、御家庭で親御さんがその先生を本当に信頼してるのかどうかとか、信頼してないのであればその理由は何なのかとか、そういうことはどうやって受けとめるんですか、評価に反映するんですか。
◎教育長(河原恵君) 学校教育の中では教員はさまざまな活動をしておりますが、学習指導、進路指導、生徒指導等が重要でございます。例えば先ほど言いましたようなアンケートをして、しっかり授業改善をしているとか、また、子供たちのアンケートの中で生徒指導、進路指導、そういうものがしっかりとできているかどうか、そういうことも資質向上という意味では重要でありまして、そういう改善、みずからの改善を、管理職が面談の上で職員の能力を向上するために使うという形で反映をしていってるところでございます。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)しっかり受ける側の人たちの声というものが反映された人事評価になるように期待をしております。
 この人事評価を行う上での着眼点なんですけれども、いじめが大きな問題となっております。いじめをなくさなければならない、撲滅しなければならないんですけれども、なかなか全くなくしていくというのは残念ながらできるものではありません。しかし、問題が深刻化する前に改善はしていくべきだと思います。いかに初期段階でストップをかけるかというために、さまざまな対応が必要なんですけれども、やはり現場の先生方の果たす役割は非常に重いです。わかりやすい授業を行って学力をアップさせるということのみならず、子供たちの日々の言動から心の奥を読み取って、そしてきめ細かく対応していくという姿勢が先生方に求められております。これはなかなか本当に先生方、大変だと思います。もう御苦労はお察しいたしますけれども、しかし、やはり先生方に頑張ってもらわないといけない。そこで、教員の資質の向上というものが今まで以上に求められていると思います。
 この人事評価の着眼点として、こういう今問題となっていることを一歩踏み込んで取り入れるということも必要ではないかと思うんですけれども、教育長はいかがお考えでしょうか。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 人事評価へ一歩踏み込んだ形で着眼点の改善をするということでございますが、御指摘のとおり、教員にとりまして、子供の発するサインに対して感性を高め、いじめの未然防止や早期発見、早期対応につながる行動をとることは、教員の能力として必要不可欠な資質でございます。そういったことから、人事評価における着眼点の項目の中にしっかりと位置づけ、さらに重点的に取り組んでまいりたいと思います。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)ともすれば、学校であるいは自分のクラスでいじめがあったということ自体がマイナスの評価になるんじゃないかというようなことで、隠そう、隠そう、あるいはごまかそう、ごまかそう、あるいは今回の場合のように最悪のケースになっても、報告しないといけないことを報告しないでいたとかということが起きがちであります。そうではありません。そうじゃなくて、初期の段階でいじめを見つけたことがプラスの評価になるというような評価でなければならないと思いますので、先ほどの質問をさせていただいて御答弁をいただきましたので、ぜひしっかりと取り組んでいただきますように、組み入れていただきますようにお願いをいたします。
 次ですけれども、今、教育委員会が行っている人事評価は人材育成の目的に限られており、処遇面への反映はされておりません。平成17年から今の試行が始まって以来、状況に変わりがないんですけれども、それはなぜなんでしょうか。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 処遇面への反映のことですが、人事評価制度を平成18年度から試行しております。その中で毎年評価者研修会を実施し、評価制度の向上を図ること、また、公平公正な評価となるように努めてまいっているところでございます。
 しかしながら、学校組織の性質上、管理職に対して被評価者の数が非常に多く、評価結果の開示などに課題があり、現時点では処遇面への反映をすることにつきまして困難であると考えているところでございます。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)評価をする人が評価を受ける人、数に対して足りない、そして開示するというところまでに至らないという課題。でも、これ、もうずっと取り組んでて、まだ課題として残っているというのは理解できないんですけれども。
◎教育長(河原恵君) 今言いましたところが非常に大きな課題でございますけれども、学校組織に主幹教諭等を入れるような形の改善をしているところでございますが、さらに、評価を管理職の非常に少ない数だけでするものではなく、システム的なことにつきましても検討していかなければというぐあいに考えているところでございます。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)全国では本格実施しているところがあります。昇任に反映させてるところが23、降任、免職6、昇給、降給25、勤勉手当20の都府県でもう既に実施がされております。これらは同じ状況に変わりはないと思うんです。でも、課題を解決して既に実行されているわけですね。ですので、滋賀県だけできないというのはおかしいと思うんです、いまだに。ですので、管理者の数が足りないというのであれば、職をつくって対応するということなどは容易に考えつくことだと思いますので、スピード感を持って事に当たっていただくということで、もう一度教育長の意気込みというものをお聞かせいただきたいと思います。
◎教育長(河原恵君) 議員がおっしゃっていただきましたように、この制度の実施に当たりましては、スピード感を持った取り組みと同時に、適正かつ円滑な運用が必要であると考えております。そのためにも、評価者の評価精度をさらに向上するとともに、公平公正な評価の確立と、評価の開示による透明性の確保につきましてもしっかりと検討し、職員の評価制度の十分な理解と定着を図り、できるだけ早い段階で規則等の整備もして、進めていけるように考えているところでございます。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)では、最後に人事委員会委員長に、人事評価制度が確立されていないことによる問題点をお聞きします。
◎人事委員会委員長(市木重夫君) (登壇)お答えいたします。
 当委員会は、平成17年から毎年、給与勧告におきまして、新たな人事評価制度の必要性について言及してきたところでございますが、これは主として給与制度との関連、セットとして、セットを念頭に置きました上で申し上げてきたものでございます。
 本県の給与制度につきましては、平成18年の給与構造の見直しによりまして、勤務実績をより的確に反映し得る基盤整備、つまり、給料表の従来の号給を4分割して細分化することによりまして、勤務実績をよりきめ細かに反映させることができる昇給制度になっております。
 当委員会といたしましては、この基盤にセットとして新たな人事評価の結果が反映されることによりまして、年功的な給与上昇の抑制と勤務実績に応じた給与への転換を柱とする平成18年度の給与構造の見直しの実効性がより高まるものと考えて、ずっと報告文の中で申し上げてきたところでございます。
◆40番(蔦田恵子さん) (登壇)最後に人事委員会委員長よりお答えをいただいたわけですけれども、いずにしても、平成17年から人事委員会からも県に対してこの評価制度の確立というものが、必要性が指摘されているわけですので、スピード感を持って事に当たっていただかなければなりません。この人事評価制度を本格的に導入していこうというこの必要性も、そしてまたやろうという思いも一致はしております。ただ、そのやる気の温度差がこのスピード感にあらわれているのかなという思いを、きょう強くいたしました。
 公務員改革の重要な一歩となります人事評価制度の本格導入に向けて、改めてスイッチをオンにしていただいて積極的に取り組んでいただきますよう期待を申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、40番蔦田恵子さんの質問を終了いたします。
 しばらく休憩いたします。
  午前11時53分 休憩
   ────────────────
  午後0時59分 開議
○副議長(山田和廣君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、24番高木健三君の発言を許します。
◆24番(高木健三君) (登壇、拍手)自民党議員団の高木でございます。今回、3つ質問させていただきますけども、全て分割で行わせていただきます。
 まず最初に、災害時のライフラインの確保について質問します。
 滋賀県地域防災計画の震災対策編を見てみますと、その被害想定は琵琶湖西岸断層帯等の地震を想定したもので、その被害量の予測は、1995年に発生した兵庫県南部地震、マグニチュード7.3から得た数値を用いたものとなっております。ちなみに、琵琶湖西岸断層地震の最大被害のケースで、家屋の全壊4万5,994棟、死者1,274人、避難者8万2,889人と予想されています。
 今日的には、地震、震災は当然起こるものとして、まさに日ごろからの危機管理に努めることが、県民の生命、安全、安心を確保する行政の務めであります。とりわけ震災が発生した場合、生命を守る観点からも、ライフラインが重要であることは申し上げるまでもありません。
 その中で、上水は運ぶことも可能でありますし、また、電気も自家発電等が可能であります。しかし、事、下水につきましては、処理ということから、少し違った視点を持って震災への対応を考えなければなりません。
 防災計画震災対策編でも、下水道施設の安全化の推進がうたわれており、優先度の高い施設の耐震化を推進していくとされています。また、震災直後の下水道施設の応急対策としては、民生に与える影響が大きいので、被害状況を迅速かつ的確に把握し、関係機関との調整を図りつつ、速やかな復旧を行うものとする、また、各事業体が単独に対応することができない場合には、速やかに応援要請を行うものとするとされています。
 申し上げたいのは、応急対策の内容を明らかにすることです。今の計画をよく読んでも、結局、発災後速やかに被害を把握して復旧するということしか書いていません。間違いではありませんが、必要なことは、もっと具体的にどういった場合どうするということを示すことであります。これは当然専門計画に委ねられるのですが、それが滋賀県下水道中期ビジョンであろうと推察します。
 このビジョンは平成23年度に策定されました。この中で、下水施設の被災の影響を3点に整理されています。
 1点目は、未処理下水の放流となった場合、水道水源の汚染への懸念、伝染病の発生などの影響があること。
 2点目は、下水道が使用不能となった場合、下水の滞留、雨水の排除不能、社会経済活動の停止、衛生環境の悪化などの影響があること。
 3点目は、道路に対してマンホールの突出、交通障害などの影響があることであります。
 そして、その対策についても一応は明記されていますが、私は中でも重要なのが、地震発生時後の速やかな下水道機能の確保と回復をさせるための地震災害対応初動マニュアルの策定と思っています。
 そこで、まず、このマニュアルの策定は現在どこまで進んでいるんでしょうか。いつまでに策定される予定なのか、琵琶湖環境部長に伺います。
 ここからは、マニュアル策定過程での検討を願って、提案を含めた質問をいたします。
 滋賀県は海に面しておりません。全て琵琶湖に何らかの形で入っていくことを想定しておくべきであります。今、下水処理の半分以上は湖南中部で行われており、処理施設のリスクは大変大きいと思います。そこで、一時的な貯留という考えも必要ではないでしょうか。
 例えば、未処理下水の放流となった場合の影響である水道水源の汚染への懸念、感染度の高い排水の外部流出による伝染病の発生への対応、下水道が使用不能となった場合、下水の滞留への対応に具体的にどうするのか。こうしたときの初期対応として、公共下水接続によって不要となる農業集落排水施設や既存の大型浄化施設などを、一時的に有事に活用する考えはないのでしょうか。部長の見解を伺います。
 また、下水道整備が進んだとはいえ、100%ではありません。現在も市町が設置するし尿処理施設が稼働しています。場合によっては中継所などもあります。この件につきましては各市町とも、流域下水道施設への直接投入の希望が多いと聞いております。これがもし可能となれば、現在稼働の市町既存施設は、逆に災害時応急措置施設として使用できるのではないか。初動対応の一つとして検討に値するのではないでしょうか。この際、市町から直接投入の可能性と、災害応急時の施設として検討することに対する琵琶湖環境部長の見解を伺います。
 もう1点、災害時におけるし尿、浄化槽汚泥、その他災害に伴って発生する一般廃棄物の収集運搬に関してですが、滋賀県と滋賀県環境整備事業協同組合との間で無償団体救援協定が結ばれています。この協定は平成16年に結ばれていますが、下水道整備の進捗とともに、締結団体の運搬車両の保有数は年々減少しているとも聞いています。
 協定では、知事に対して市町長からの協力要請があったときは、知事が滋賀県環境整備事業協同組合へ支援協力を要請し、その後に市町と組合とで協議して実行することとなっています。協定はそこまでしか書いていません。県の防災計画でも述べましたが、今のうちにもう少し具体的に決めておいたほうが、いざいうときに速やかな対応となると考えます。
 そこで、車両台数が減少する中、効率的に運搬するに当たって、県と各市町、組合が一堂に会して、具体的にシミュレーションをして策定すべきと思っておりますが、検討いただきたいと思いますが、琵琶湖環境部長にその見解を求めます。
 最後に、冒頭申し上げましたように、ライフラインは人間が生きていく上で欠かすことのできないものばかりでございます。まさに生命線と言われる要因でございますが、知事の災害時におけるライフラインの確保の重要性について伺っておきます。
○副議長(山田和廣君) 24番高木健三君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)災害時のライフライン確保について、その重要性についてお答えさせていただきます。
 議員御指摘のとおり、災害時のライフライン確保は大変重要であります。特に現代においては、下水道は公衆衛生や社会基盤、公共用水域としての琵琶湖の水質など影響が多岐にわたることから、重要であると認識しております。
 また、下水道のほかにも、ライフラインとして電気、ガス、水道、通信施設がありまして、広い意味では道路や鉄道施設等の輸送施設もこれに該当すると考えております。
 こうしたライフラインの確保対策としては、被害を防止する予防措置と、被災時における迅速な復旧または代替機能を確保する等の応急措置に分けて考える必要があります。
 予防措置としては、各ライフラインの事業者や公共施設管理者において、耐震化、液状化対策さらには多重ルート化等の対策に取り組んでおります。
 一方で、阪神・淡路や東日本大震災のような大規模地震発生時には、ライフラインの被害を完全に防止することは不可能であり、被災時の応急対策が重要となります。このため、さきの総合防災訓練においても、各ライフライン事業者の皆さんによる応急復旧訓練に取り組んでいただきました。
 また、住民の側から見ても、処理場が機能しない場合には水洗トイレの使用をいっときやめて、防災トイレなど代替的なトイレの活用も必要かと思われます。それについても日常から避難所などに準備をしておくということも、阪神・淡路、東日本大震災の結果から見て、協力いただける体制ではないかと思っております。
 災害時におきまして、いずれにしろ、ライフラインが確保できるようにすることは行政としての最大の責務でありますけれども、万一のとき、利用できないときには代替的な仕組みについても、住民の皆さん、市町の皆さんと備えていきたいと考えております。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) (登壇)まず、1点目の地震災害対応初動マニュアルの策定についてお答えします。
 地震により下水道施設が被災した場合でも、代替手段や応急復旧により必要最低限の機能を確保するために、議員御指摘の初動マニュアルに相当する流域下水道施設に係る業務継続計画の策定に本年度より着手しております。平成24年度は、湖西処理区と高島処理区の2処理区について策定し、平成25年度は、残りの湖南中部処理区と東北部処理区の計画策定を行うこととしております。
 次に、2点目の災害時の初期対応として既存施設を活用することについてお答えします。
 県で整備しております流域下水道施設につきましては、耐震化、減災対策を進めており、阪神・淡路大震災クラスの地震動に対しても、流下機能、処理機能に大きな支障はないと考えております。また、処理機能の一部に損害が発生した場合でも、汚水の未処理放流が発生しないよう、衛生上問題ないレベルで処理する対策についても、今回の業務継続計画の中で検討を行っているところでございます。
 一方、市町の管理する管路、ポンプ施設につきましては、重要路線や避難所等の施設に関連した箇所から重点的な対策を行っておりますが、まだまだ時間を要するものと考えております。したがって、議員御指摘いただいた方法も含めて、市町が適切な業務継続計画を策定できるよう、適切に助言をしてまいりたいと考えております。
 次に、3点目のし尿を直接、流域下水道施設へ投入する可能性につきましてお答えします。
 下水道事業認可区域内のし尿および浄化槽汚泥につきましては、平成17年度に策定しました流域下水道におけるし尿等投入実施要領に基づきまして、浄化センターの運転管理等、下水道施設の維持管理に支障が生じないことを前提に、暫定的に投入を認めているところです。
 また、下水道区域外のし尿および浄化槽汚泥につきましては、汚水処理施設共同整備事業により事業計画に位置づけること等、必要な手続を行った上で、共同で処理することも可能であります。
 次に、市町の既存施設の災害時応急施設としての使用を検討することについてお答えします。
 災害時の応急施設としての使用につきましては、それぞれの施設が災害時にどのような役割や機能を担うことが可能であるのか、想定されます課題の整理も含めて、施設の所有者である各市町、一部事務組合とともに研究を進めてまいりたいと考えております。
 最後に、4点目の災害時におけるし尿等の収集運搬を効率的に行うための具体策についてお答えします。
 県は災害時に要員の派遣、資材の援助、一時的な処理の受け入れなど一般廃棄物処理の市町間の調整を行う責務を果たすため、今年度、災害廃棄物広域処理体制調整マニュアルの策定を進めているところです。議員御指摘のし尿および浄化槽汚泥の迅速かつ的確な処理につきましても、このマニュアルにおいて整理することといたしております。
 具体的には、災害の範囲や被害状況など複数のケースを想定し、し尿や浄化槽汚泥等の発生量等を推計した上で、必要な処理体制を検討するものでございます。
 マニュアルの策定に当たりましては、市町、一部事務組合および県で構成する滋賀県廃棄物適正管理協議会で検討するとともに、関係団体、有識者の意見も聞いて、実効性の高いものにしていきたいと考えております。
◆24番(高木健三君) (登壇)今、回答いただきました。先ほど回答の中で、流域下水道施設へ直接投入ということの中では、暫定的に認めていくということでございましたけれども、やはり前向きに、地域の事情を踏まえながら取り組んでいただきたいと思ってますけども、再度、確認だけさせていただきたいと思います。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) お答えいたします。
 一定の条件はございますが、その条件を満たしましたら、流入につきましては認めていくということでございます。
◆24番(高木健三君) (登壇)今、これから、農業集落排水とか大型の浄化槽につきましては今、稼働しておるんですけれども、その中で、いずれは直接投入という形になろうと思いますけれども、それにはまだまだ時間がかかると思うんですわ。そういう中では、滋賀県の中で一応貯留できる、蓄えができるところにつきましては、ある市もあるんですけども、たちまちこの震災が近日中に起こったときは、そういう簡易的なことでは難しいと思いますので、そういう対策につきましては、これから順次改善されるいうけども、たちまちその蓄えをする場所が県下の中ではそんなにたくさんないと思うんですけども、その辺の対応については、琵琶湖に流れないために、対応についてはどのように考えておられるか、聞きたいと思います。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) 先ほどお答えいたしましたように、特に心配されますのは、市町のほうの下水道施設でございます。今後、市町のほうで事業継続計画につきまして策定されると承知しておりますが、その中において、そういったことにつきましても適切に計画に盛り込まれるよう、助言してまいりたいと考えております。
◆24番(高木健三君) (登壇)ありがとうございました。よろしくお願いいたしておきたいと思います。
 次に、南海トラフ地震の被害想定発表と防災危機管理センターについて伺わさせていただきます。
 さきに発表されました南海トラフ巨大地震における県内被害想定は、最大1万3,000棟全壊、死者500人とのことであります。
 知事は記者会見等で、今回の結果について、南海トラフ巨大地震の場合、県は避難者を受け入れる立場として準備も必要になると話されたとの報道がありました。知事の発言からも、南海トラフの被害想定は、これまでの単に本県への直接的な被害に加えて、広域震災の特徴から、周辺自治体の大きな被害による間接的な影響も考慮しなければなりません。
 また、県防災危機管理局は、正しく恐れて備えをしていかなければならない、耐震化と転倒防止を徹底すれば被害は相当小さくなると見込まれ、耐震化の推進など、より一層の取り組みも必要と受けとめられておられます。また、今後、県独自の被害想定では、南海トラフに加え、県域の活断層による大規模地震も対象とし、市町村別の計算結果も出す予定との報道がありました。
 そこで、まず、今回の南海トラフ地震の被害想定を加味した、滋賀県防災計画災害編について見直しをされるのか、知事に伺います。
 こうした自分の自治体への直接被害に加え、他府県からの被害者の受け入れとなりますと、ますますさまざまな情報を正しく収集し、適切な判断のもと、素早く決定し、指示を出し、行動に移すことが求められると思います。
 そこで、今、基本設計に入った危機管理センターについてでありますが、基本計画では危機管理センターに求められる機能として、職員が緊急参集し、対策本部等を開催するための場を確保する機能、情報の収集と共有、伝達を行う機能、関係機関と連携を図るための機能、対応方針、対処措置の意思決定を行う機能、被災時においても上記の機能を果たすことができるとされています。
 当然、基本計画ですから、基本設計の中で今回の南海トラフ地震などの影響、すなわち知事が発言された、南海トラフ巨大地震の場合、県は避難者を受け入れる立場としての準備も必要になるということを踏まえて設計に反映されていると思いますが、問題は魂であります。そこを使いこなす職員であります。
 地元の被害に加え、他府県からの被害者受け入れとなれば、県としても十分な現場での情報収集体制が必要です。今、組織上では、防災危機管理局に防災危機管理監を配置され、そこに地域防災監が兼務する形でありますが、この地域防災監の役割が非常に重要になってこようと思います。ところが、現在の地域防災監は、地域でどれだけの情報を集められるのか、疑問を持っております。
 そこで、知事に、危機管理センターとつなぐ地域拠点のあり方をどう考えるのか、伺います。
 いわゆる過去にあった地方振興局のように、地域を統括する情報が瞬時に集まる状況なのか。また、その情報が、瞬時に今整備しようとしている防災センターへ届くシステムになっているのか。あるいは、今回のセンター整備にあわせて地域防災機能強化を考えているのか。この点含めて、あるべき姿を知事に伺います。
 また、今、滋賀県防災計画の原子力災害編の見直しがなされております。大きくは、広域的応援等連携体制、緊急被曝医療活動計画、救助・救急対策計画、警備および交通対策計画、琵琶湖への環境リスクの検討でありますが、その中で緊急被曝医療の活動体制として、初期被曝医療体制いわゆる医療救護班の編成、業務等でございますが、と2次被曝医療体制についてであります。
 去る8月25日、長浜バイオ大学で、原子力防災への対応をテーマに、滋賀県のDMATいわゆる防災派遣医療チームの強化研修が開催されました。講師には福井大学医学部の寺澤教授を招いて、福島県での被曝救護体験から、さまざまな実態の報告と提言があったと聞いております。
 その中で教授は、災害発生当初から活動する地元の被曝専門医療チームの必要性を訴えておられます。それは、このようなチームがあれば、国や他府県からの支援が入ったときスムーズに継続でき、発生から対応までのタイムラグいわゆる時間のずれをなくせるとの見解からであります。
 さきにも述べましたが、危機管理センターを整備していますが、あくまでも施設、建物であります。魂が入ってこそ立派なセンターであります。すなわち、携わる人材が施設を使いこなしてこそ安心、安全が確保されます。
 そこで、寺澤教授の提案にもあったように、現場における緊急被曝医療対応チームを初めとする防災、危機対応を見越した人材育成について、知事の考えと今後の取り組みを伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) 南海トラフ地震の被害想定の発表と地震防災危機管理センターについての3点の御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の南海トラフ地震の被害想定を加味した、滋賀県地域防災計画の見直しをするのかとの御質問でございます。
 県地域防災計画震災対策編については、東日本大震災で明らかになった課題のうち、直ちに対応可能な項目について計画に反映するため、昨年12月に修正したところです。
 それ以降、東日本大震災で明らかになった諸課題に対しては、議員御指摘の広域震災による間接的影響も考慮して、災害時要援護者等の広域的な避難支援体制のあり方などについて具体的に検討しております。
 また、南海トラフ巨大地震については、ことし3月末には最大津波高と最大震度分布が、また8月末には直接の被害想定が公表されました。また、6月には災害対策基本法の改正がされたことから、それらを踏まえ、今年度も地域防災計画震災対策編の見直しを行う必要があると認識しております。また同時に、議員御指摘の県外からの授援などについては、関西広域連合で現在、防災・減災計画をまとめておりまして、この計画と県計画との整合性も図っていきたいと考えております。
 次に、2点目の地震情報の収集と危機管理センターへの伝達、センター整備にあわせた地域防災計画の強化を含めた地域拠点のあるべき姿についてでございます。
 危機事案発生時に県として迅速かつ的確に対応できるよう、地域における防災危機管理体制の構築と部局を越えた危機事案への迅速な対応を図るため、平成21年4月に地域防災監を設置いたしました。
 地域防災監の主な役割は、危機事案発生時においてまず、県内市町の状況を迅速かつ的確に収集すること、そして2点目に、必要な資源を調達して迅速に被災地を支援すること、3点目に、自衛隊、広域緊急援助隊および緊急消防援助隊の救助・救援活動が円滑に実施されるよう、現地の受け入れ体制を整備すること等であります。
 このため、地域防災監は、管内の市町、関係機関等と平時から顔の見える関係を構築し、緊密な連携を図りながら情報の共有に努め、危機事案発生時には直ちに管内の必要な情報が収集できるよう体制を整備しております。
 地域防災監が収集した情報については、現在でも防災情報システムを通じて直ちに防災危機管理局が集約できる仕組みとなっておりますが、新たに整備する危機管理センターにおいても、これまで以上に迅速かつ南海トラフなども想定しながら確実な情報の伝達ができるよう、システムを構築してまいりたいと考えております。
 また、危機管理センターの新設に伴い、災害対策本部や緊急初動対策班の体制等を定める災害応急対策計画の全般的な見直しが必要となるため、地域防災機能の強化についても、これと一体不可分のものとして検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の防災、危機対応を見越した人材育成でございます。
 東日本大震災の教訓から、原子力災害には、医師、看護師、放射線技師などがチームを組んで被曝医療に当たる必要があると言われております。今後、本県の緊急被曝医療を進めるために、初期・2次被曝医療機関の指定などの体制整備とあわせて、被曝医療の専門家を育成するための研修の実施や、医療機関連携強化のためのネットワークの構築などが重要と考えております。
 新設する危機管理センターには研修・交流機能を整備することから、行政職員や防災関係機関さらには医療関係機関等の職員の危機対応力を高める研修や訓練を行うとともに、専門家を育成するための研修の場としても活用してもらい、人材育成を図ってまいりたいと考えております。
◆24番(高木健三君) (登壇)どうもありがとうございました。次に移らさしていただきます。
 次に、太陽光発電、メガソーラーの推進について質問をさせていただきます。
 一昨年の東日本大震災によって起こった原発事故を契機として、日本の原発のありさまについて、さまざまな形でさまざまな人が論じています。けさの京都新聞には、現職の経済産業大臣が、政府のエネルギー政策が混迷する中、またまた原発の国有化をという著書を出されましたとの報道がありました。その中で脱原発を目指す姿勢を鮮明にしたとありますが、誰でも言うのは容易ですけれども、要は将来にわたる日本のエネルギー全容を明らかにして語るべきが、責任ある政治というものであります。
 翻って嘉田知事も、全国知事会議で卒原発の提案をされました。原発を抱える県の知事から、卒原発には違和感があると発言され、異論もあって、卒原発をめぐる議論は深まらなかったようであります。
 そこで、まず初めに、一般報道で多い脱原発に対して、卒原発についての意味について知事に伺います。
 さて、原発を含めてエネルギーという形で、県内初となる大規模な太陽光発電所──メガソーラーの開設に向けて、大津の建設会社の関係者が去る8月20日に事業計画を発表されました。その計画は、湖南市の社有地に設置され、年間約170万キロワットの電力を供給、一般家庭1年間の約500世帯分の電力を賄える規模で、来年2月の完成を目指すとされています。
 家庭での太陽光発電は、住宅メーカーを含めて早くから設置が進められていましたが、いわゆる大規模のメガソーラーをめぐっては、東日本大震災に伴う原発事故以降、にわかにあちこちで再生可能エネルギーの優等生のごとく脚光を浴びています。
 本県でも、昨年5月に嘉田知事が県内誘致の姿勢を示されるとともに、ソフトバンクの孫正義社長が全国で建設場所を探していることを受け、草津市や東近江市など県内の自治体が名乗りを上げました。しかし、これまでに大きな進展はなく、今回の民間事業者の参入が初めてとなりました。
 この7月から電力の固定価格買い取り制度が施行され、本県でも現在、滋賀県再生可能エネルギー振興戦略プランを策定中でありますが、ある試算では、土地や電力線接続経費を考慮しない場合、500キロワットシステムでの設置費用は2,100万円、売電価格42円で年間210万円ならば10年で投資経費を回収、買い取り価格20年固定なら10年間分は収益となる計算です。こうした制度が企業参入の後押しとなっていると思いますが、まず、プラン策定に当たって、初めに知事の誘致まで示したメガソーラー推進の基本姿勢を伺います。
 当然、知事は誘致そして推進ですから、そのためには滋賀県として行政も後押しをすることを振興戦略プランでも検討されていると思います。現に昨日の新聞に、県の外郭団体滋賀食肉公社が、土地や建物などを含む5万1,000平米を貸す方針を示されておりましたが、今回の湖南市の例のように企業の既存の土地があれば活用できますが、やはり問題は広い土地の確保であります。
 この点、知事は土地の確保について、行政上の規制緩和などの支援を含めた積極姿勢で進めようとされているのか、プラン策定に当たっての考えを伺います。
 また、最近、各府県で進んでいるのが、遊休地、特に遊休農地を活用した発電施設の設置であります。長野県茅野市、三重県伊賀市を初め、そうした動きが全国でも多く出てきております。ただ、送電線や雑草の対策の問題などがありますが、本県での遊休農地を活用する太陽光発電──メガソーラーについて、知事は現在どのように考えておられるのか、伺います。
 先ほども述べましたが、やはり広大な土地の確保が大きな課題でありますが、遊休農地から一歩進んで、耕作水田に目を向けてみてはどうかと思います。しかし、一番の問題は、農地に施設を設置すること自体、農地法上の問題もあります。
 ところが、基礎を打たないという仮設的な考えのもとで、農地転用問題をクリアした県もあると聞いております。三重県伊賀市の水田では、下で水稲を生育し、上で太陽光発電が行われています。もちろん農地転用は行われておりません。こうした取り組みについて知事の見解と、今後の本県への大規模メガソーラー誘致の可能性をどのように思っておられるのか、伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) 太陽光発電、メガソーラーの推進についての5点の御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の卒原発と脱原発の違いであります。
 脱原発には、今すぐ原発をやめるというイメージがあります。それに対して私が申し上げている卒原発は、まず、電力の供給面では、まだまだ代替エネルギーはよちよち歩きでございます。技術的、制度的に確立させる時間が必要です。一方、電力需要面では、節電、省エネ、蓄エネといった施策を進めることが必要です。この需要面、供給面両方から原発への依存度を徐々に少なくしていくことで、行く行くは原発からの卒業につなげていくというものであります。
 次に、2点目のメガソーラー推進についての基本姿勢です。
 本県での再生可能エネルギーの導入促進を図っていく上で、メガソーラーを初めとする太陽光発電については、立地が比較的容易であることや、まとまった発電量が期待できることから、力を入れて進めていくべきエネルギー種であると考えております。
 本年7月にスタートした固定価格買い取り制度を背景に、事業者の関心も高まっております。県としてもこうした追い風を逃さず、適地の掘り起こしや立地を希望する事業者とのマッチング支援、参入を考えておられる事業者に対する相談対応などを進めながら、現在検討している振興戦略プランにおいても、メガソーラーを含めた太陽光発電の導入目標や振興方策を盛り込み、再生可能エネルギーの導入を着実に推進していきたいと考えております。そのためにも、先日公表いたしました食肉センターなどでの経験も蓄積をしていきたいと思っております。
 3点目の土地の確保に係る規制緩和についてであります。
 再生可能エネルギーの導入を進めていく上で、事業参入の障壁となっているさまざまな規制を見直していくことは大変重要です。
 国においても、昨年11月にエネルギー・環境会議において、エネルギー規制・制度改革アクションプランを取りまとめられました。ここでは、それぞれの省庁別にどのような規制緩和が必要かまとめられておりますが、また一方、ことし4月には、行政刷新会議によるエネルギー分野における規制・制度改革に係る方針を閣議決定されるなど、見直しに取り組まれております。工場立地法上の取り扱いの見直しなど既に実施に移されているものもありますが、全体としてはまだまだこれからといった印象を持っております。
 今後、国のフォローアップの状況を注視しながら、県としても、さまざまな主体が発電事業に参入しようとされる中で出てくる課題を把握し、県としての対応方策について検討するとともに、国にかかわる部分は政策提案や全国知事会等を通じて提案、要望してまいりたいと考えております。
 次に、4点目の遊休農地を活用する太陽光発電、メガソーラーについてであります。
 遊休地であっても、復元可能で農地として利用すべきと判断された遊休農地については、農地としての再生復元を目指していくのが農地法の趣旨であります。
 太陽光発電を目的にした農地の転用については、現行の審査基準等に照らして個別に許可の可否を判断することになりますが、市街地化が見込まれる3種農地や、農業公共投資の対象となっていないおおむね10ヘクタール未満の2種農地については、一般的な審査基準を満たせば転用は可能と考えております。
 現在、国においては、規制・制度改革の一環として、農山漁村における再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律案をさきの国会に提出、現在継続審議中となっております。また、農地における再生可能エネルギーの設置規制の見直しも進められております。県としても、国の動きを注視しながら、個別の案件について適切に判断していきたいと考えております。
 最後に、5点目の水田の上で太陽光発電を行う取り組み、また、本県へのメガソーラー誘致の可能性であります。
 まず、水田の上で太陽光発電を行う際の農地転用の要否については、国においてもまだ明確な判断基準が出されておりません。現時点では、既存の基準に照らして個別に判断していくことになります。
 県内には、全国的に見られるような工業団地や工場跡地、埋立地といった適地は少ないのが現状であります。それだけに土地利用密度が高いということでもありますが、8月に計画を発表された、湖南市での民間事業者による自社用地を活用した事例や、先ごろ公募を開始いたしました県食肉公社の未利用地活用など、具体的な事例が出てきております。また、メガソーラーまでの規模ではありませんが、工場や倉庫の屋根などを活用し、比較的大規模な太陽光発電事業を行う動きも活発化してきておりまして、県としても支援していきたいと考えております。
 固定価格買い取り制度が追い風となっている今だからこそ、事業者を後押しするため、10月に金融機関と共催で太陽光発電セミナーを開催する予定です。今後、さらに事業化に向けたコーディネート機能の強化などについて検討していきたいと考えております。
◆24番(高木健三君) (登壇)どうもありがとうございました。
 1点だけちょっと確認をさせていただきたいんですけども、今、食肉センター等々につきましては行政上の規制緩和というのが、そういう面では、推進するという意味ではバックアップされているんですけれども、今、遊休農地の中で復元可能でないとこ、例えば市街地の田んぼとかそういうところにつきましては、10ヘクタール以下につきましては、一般的には今、知事はそこそこオーケーというような回答だったと思うんですけれども、その辺で、そういうところがたくさんまだ滋賀県の中にはあるわけでございますけれども、それがやはりこの農地法の規制でなかなか難しいと聞いておるんですけれども、今、聞いておりますと回答では、10ヘク以下につきましては、その辺の判断は審査待ちやというようなことだと思ってるんですけれども、再度、確認だけさせていただきたいと思います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 先ほども申し上げましたように、現行の審査基準等に照らして、個別に許可の可否を判断することになります。
◆24番(高木健三君) (登壇)どうもありがとうございました。終わります。
○副議長(山田和廣君) 以上で、24番高木健三君の質問を終了いたします。
 次に、17番柴田智恵美さんの発言を許します。
◆17番(柴田智恵美さん) (登壇、拍手)民主党・県民ネットワークの柴田でございます。難病患者支援について、特に難病患者の方々が地域の中で安心して暮らせる支援について質問をさせていただきたいと思います。全て健康福祉部長にお伺いします。
 去る9月5日、我が会派の県内調査で、栗東市にあります地域活動支援センターしがなんれん作業所を訪問させていただきました。マンションの1室に、現在14名の方々が難病と闘いながら、そして自分自身の日々の体調と向き合いながら、近隣の市から通われておりました。
 このしがなんれん作業所は、滋賀県下の難病患者、家族で構成するNPO法人滋賀県難病連絡協議会が設置主体となり、運営している作業所で、2002年にNPO法人取得と同時に、その事業の一つとして誕生しました。職員、スタッフのほとんどが難病患者という、作業所としては全国でも初めての取り組みとお聞きしております。
 一方、障害者自立支援法により、全ての障害者の作業所が新体系に移行する中、2008年度末で滋賀県の障害者共同作業所補助金事業要綱が廃止されました。このとき、法の谷間にあると言われます難病患者は、移行先として滋賀型地域活動支援センター事業が、滋賀県単独の独自の事業として2009年4月1日からスタートしました。現在、しがなんれん作業所では、ピアカウンセリング、地域交流、レクリエーションそしてリハビリを兼ねた軽作業を、その日の体調に合わせた自分のペースで自主製品の製作作業などを行っています。県内唯一の難病患者による難病患者のための作業所として、ひとりぼっちの難病患者をなくそうと活動されています。
 また、2010年には、しがなんれん作業所を退職された難病患者のお二人の方によって、近江八幡市にコムレイド──仲間、同志という意味から名づけられたこむれいずを開所し、お二人の、しがなんれん作業のような場所がほかにもあったらいいのに、こんな場がふえたらいいのにとの思いがサロンという形になり、活動されています。難病患者の方々の心のよりどころ、気軽に集まれる場所として、この2つの施設は難病患者の方々の社会参加や安心の居場所になっているわけであります。
 まず、このような滋賀型地域活動支援センターしがなんれん作業所事業をどのように評価されているのか、お伺いします。
 また、訪問した際、理解ある大家さんから借りることができていることを、とても感謝されておりました。このような地域の方の協力もあり、自分たちもこれまで頑張ってくることができた、これからも頑張っていきたいと思っているけれど、作業所の運営は決して楽ではない、常に厳しい状況にあるとお聞きをしました。県として事業に対して助成されておりますが、このような運営状況を把握されているのか、把握されているのであれば、どのような対応をされているのか伺います。
 患者さんにとって、原因も治療法もわからない難病との闘いは、医療面や生活面でもさまざまに大変な御苦労をされています。また、御存じだと思いますが、難病と診断されても、ごく一部の方を除いて障害者として認められておらず、障害者手帳を取得していない患者さんが多くおられます。そして、さらに難病患者の方は、病院への通院以外は外出する機会を失うことが多く、半分引きこもりがちになる、仕事はしたいけれど、いつ体調が変化し、悪くなるかと思うと自分の体に自信が持てない、誰にも相談できず、ただ時間が過ぎていくことで自分自身の中に鬱憤がたまる、医療や福祉の情報が入ってこない、若い患者の方は恋愛や結婚、将来への不安を抱えている、また、孤独で経済的にも精神的にも不安定な状況にあるなど、患者の方々のお話をお聞きしました。厳しい現実と闘いながら日々生活されておられるんだと思うと、この事業の果たしている役割は大きなものがあり、必要性、重要性を強く感じました。
 ところが、今現在、県内では作業所としては1カ所のみであります。作業所に通いたいと希望する方もいらっしゃるとお聞きしました。また、以前から、このような作業所を県下の第二次医療圏7地域に設置されることを望んでおられます。難病患者の方々の利用の実態やニーズをどのように捉えているのか、お伺いします。
 本年6月20日、参議院本会議において、障害者総合支援法が可決、成立しました。基本理念は、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、全ての障害者および障害児が可能な限りその身近な場所において必要な日常生活または社会生活を営むための支援を受けられることにより社会参加の機会が確保されることとあります。
 そして、今回、新たに難病が法の対象として位置づけられたと同時に、国会での審議において、対象となる具体的な範囲については、現在の難病患者等居宅生活支援事業の対象疾患130疾患および関節リウマチを参考にして、難病対策委員会で見直しが議論されている難病対策において設定される希少・難治性疾患の定義を基本に検討していきたいという答弁もありました。今後の法整備への期待の中で、また、今後出されるであろう検討結果や審議の動向を注視しながらではありますが、今回、難病が法に位置づけられたことによって、本県の施策がどう変わるのか、その影響についてどのように予測されているのか、お伺いをします。
○副議長(山田和廣君) 17番柴田智恵美さんの質問に対する当局の答弁を求めます。
◎健康福祉部長(渡邉光春君) (登壇)難病患者支援についての4点の質問にお答えいたします。
 まず、1点目のしがなんれん作業所をどのように評価しているかでございますが、難病患者は、国庫補助事業である難病特別対策推進事業など医療的な支援はあるものの、生活支援に着目した国の事業はないことから、難病患者の日中活動の場の確保として、平成14年から県単独の共同作業所として、また、平成18年の障害者自立支援法施行後は滋賀型地域活動支援センターとして、市町とともに運営補助をしてきたところでございます。
 これは、本県において、疾病を伴う障害者として制度の谷間にある難病患者の方々の日中活動の場、働く場、難病患者の方々の交流の場、社会参加の場、自己実現の場として、難病患者の方々のよりどころとしての役割を果たしていただいてると評価をしております。
 2点目のしがなんれん作業所の運営状況の把握と対応についてです。
 運営費の大部分は県と市の補助金であり、人件費や管理費などの経費は一定賄われております。しかし、利用者の約7割が60歳以上の方でありまして、みずから通所されることが困難な方が多いことから、利用者の送迎を行っており、この費用の捻出に苦労いただいていることや、また、現在、常勤職員2名、パートの方3名で運営しているなど、こうした支援者の状況の改善も必要と考えております。
 このことについて、来年4月から難病が障害者総合支援法による支援の対象となることから、しがなんれん作業所の法定事業所への移行を図ることによって運営収入の増が図られることから、送迎費や、あるいは職員の増が改善するものと考えております。
 3点目の難病患者の方々の利用の実態やニーズをどのように捉えているかですが、しがなんれん作業所の通所定員は19人ですが、現在の利用者は14人で、うち湖南地域から13人、湖東地域から1人の利用となっています。また、1日当たりの利用は約10人と聞いております。
 こうした中、滋賀県難病連絡協議会からは、湖南地域以外から利用希望はあるが、通所が困難な状況であることから、県内のほかの地域にも設置が必要との要望を聞いております。県としてはこれまでからも、難病の方々の日中活動の場の拡充は広域的な観点からも必要と考えており、まずは補助事業の実施主体となる市町の理解を得るよう、難病連絡協議会に助言をしているところです。
 今後とも、難病連絡協議会とともに、市町の理解を得て、新たな設置に向けて尽力してまいりたいと考えております。
 4点目の難病が法に位置づけられたことにより、本県の施策がどう変わるか、その影響についての御質問ですが、現在、難病患者の方々への福祉サービスとしては、ホームヘルプサービスや短期入所、日常生活用具の給付を行っていますが、実施市町は一部にとどまり、また、作業所の利用については国の補助の対象とはなっておりません。難病が障害者総合支援法の対象となることにより、これらのサービスが全ての市町で実施されるとともに、作業所の利用についても費用が支給されることになり、法的な制度が一定整備されるものと考えます。
 なお、制度の枠組みの整備に当たっては、難病患者の方々に全ての市町で障害福祉サービスを確実に提供できるよう、法の円滑な施行に向け支援すること、難病患者の一部は法の対象にならないことも予測されるので、その方々について漏れなく支援していくことなどの課題があると考えています。
 こうした課題を含め、国に対して、難病が疾病を伴う障害であるという特性を踏まえ、難病患者の福祉施策の基本方針を示した計画を策定し、支援の内容を明確にして、総合的、計画的に施策を推進するよう要望していくこととしております。
 今後、県として国の動向を注視し、難病患者の方々の声を聞きながら、疾病を伴う障害という難病患者の特性に応じた福祉施策を着実に進めていきたいと考えております。
◆17番(柴田智恵美さん) (登壇)ありがとうございました。また法の位置づけ等もあり、今後、いろんな形で議論の中で、県としても一定の整理をしながら、また取り組んでいただけるという御回答もいただきました。
 実際行ってみますと、やはりそこに来ておられる方は皆さん、本当にここが安らぎの場だということで言っておられましたし、少しではありますが、そこでお仕事を若干されていました。今後、先ほどありましたように、少なからず就労支援的な感じで、自分たちのできる仕事をということでやられておりました。できればそういうことも含めて支援の仕組みをつくっていただければというふうに思いますが、ちょっとそういったことで、ここで作業をされているという点の分については、御答弁の中で評価の中にちょっとなかったんですが、ちょっとその点、今後、あそこでつくっておられる自主製品ありますね。ああいったものでも、なかなか販路が拡大できないという悩みもお持ちのようでしたけれども、そういったことも含めて、できれば支援してほしいなというふうに思ったんですが、そういった、あそこでつくってる自主製品とかいうものに対して、県の評価の中では頑張っておられると評価をされたと思うんですけれども、やはりその販路開拓みたいなところはその支援の中に入るんでしょうかね。ちょっとお尋ねさせていただきます。
◎健康福祉部長(渡邉光春君) お答えいたします。
 当然、なんれん作業所だけでなく、いわゆる障害者の作業所におきましてつくられた商品を、いかにして市場に出て、いかにして増収を図って、そして障害のある方の収入をふやすか。これは今、障害者の就労施策というか福祉的就労においても重要な施策でありまして、とりわけ難病の方々の、今、法定事業所でないわけですから、そういった意味でも社会的な、社会振興センターというそういう販路拡大のところもありますので、そういう場を活用しながら進めていきたいと思っております。
◆17番(柴田智恵美さん) (登壇)ありがとうございました。
 では、次の質問に移らさしていただきます。
 在宅医療を支える福祉スタッフの確保と技術向上についてでありますが、これも全て健康福祉部長にお伺いします。
 さきの我が会派の代表質問の中で在宅医療についてお聞きしたところでありますが、介護職員等が実施するたん吸引の取り扱いについて、本年3月29日付で厚生労働省医政局長から通知があり、その中に、平成24年4月1日から、改正後の社会福祉士および介護福祉士法に基づき行われることとなったとの記載がありました。
 重症難病患者の方や重度障害者の方が在宅で安心して暮らしていけるためには、たん吸引を必要とする患者さんに関して介護職員が実施できるようになることは、家族の方の過大な負担を少しでも軽減できる大きな一歩と考えます。
 これまではたんの吸引は医行為とされ、医師や看護師しかできませんでしたので、たんの吸引等を必要とする患者さんの要望に追いつかず、従来の厚生労働省医政局長通知では、当面やむを得ない措置として、家族以外の方が一定の条件のもとでたんの吸引等を行うことができておりました。
 そこで、今回の法改正に伴う経過措置として、既にたん吸引を行っている介護職員の方に対してどのような取り扱いをされているのか、まずお伺いします。
 また、この制度の改正通知を受けて、今度は講義研修を受けて筆記試験に合格し、さらに実地研修後、適性を判断され、認定証が渡されることになりますが、昨年実施された研修を受講された49名の受講者に対し、認定証をお渡しできた方は何人いらっしゃったのでしょうか。
 たんの吸引はリスクの高い仕事でもあります。それだけに認定された後も大事だと思いますが、現場に戻られた介護職員の方々の活動状況の把握や、個々人の技術向上のためのフォローなど、どのように考えておられるのでしょうか、お伺いします。
 また、先日の代表質問の答弁で、ことしは研修への受講希望者が多いので、定員を50名から80名に拡大し、技術向上に取り組んでいますと答えておられました。ことしの研修は、8月に8日間にわたる50時間の講義、そして講習の習得状況確認のための筆記試験が9月に行われ、来月10月には演習、その後に実地研修にて適性が見きわめられ、認定される予定と伺っております。この研修を受講される介護職員の方は、研修期間中は現場から離れることになり、事業所内では人的なやりくりや、その間の収入減などに御苦労されているとお聞きしています。
 また、受講を希望しようとしても、指導看護師がいなくては受講することがかなわないようでもあります。特にこのような場合、相談できたり調整したりする窓口があるのか、県として希望される介護職員の方が受講できる環境づくりをされているのか、お伺いします。
◎健康福祉部長(渡邉光春君) 在宅医療を支える福祉スタッフの確保と技術向上についての4点の質問にお答えいたします。
 まず、1点目の今回の法改正前からたんの吸引等を行っている介護職員の取り扱いですが、改正法の経過措置として、2つの要件を満たした場合にたんの吸引等を行うことができるとされました。その要件の一つは、たんの吸引等を行う者が、必要な知識、技能を有することについて知事の認定を受けることであり、もう一つは、たんの吸引等を行う事業所が、医師や看護師等との連携のもと、安全かつ適正に実施できる体制が確保されているとして知事の登録を受けていることです。
 本県では、特別養護老人ホームや障害者居宅介護事業所など75事業所が特定行為事業者として登録され、1,544人が特定行為業務従事者として認定されているところです。
 2点目の昨年度の研修受講者で認定された人数ですが、法施行に向けて実施した研修では、受講者49人のうち、実際にたんの吸引の対象となる方の同意を得て、指導に当たる看護師のもとで実地研修を修了した方は22人であり、これらの方に認定証を交付したところです。
 なお、実地研修が未修了の受講者については、今年度に各所属事業所で実際に吸引等の対象者が生じた段階で、順次実地研修を実施しているところです。
 3点目の現場に戻った介護職員の活動状況の把握や技術向上のフォローについてですが、たんの吸引を実施している事業所では、医師や看護職員の指示のもと、施設内委員会の設置やケアカンファレンスなど体制を整備し、マニュアル等に基づき、安全面に十分配慮して取り組みを進めています。
 今後、こうした各事業所での活動状況については、特別養護老人ホーム等の施設実地指導時などにおいて、ヒヤリハットの事例やその改善の取り組みなど、実態の把握に努めてまいりたいと考えています。
 また、フォローアップすべき事柄も、施設や事業所の関係団体とも連携しながら、現場の声を聞いて検討してまいりたいと考えております。
 4点目の受講に際しての指導看護師の確保など、介護職員が研修を受講しやすい環境づくりについてですが、指導看護師の不足といった現状があることから、平成22年度から県で研修を行っており、今年度も9月に新たに25人養成したところです。これにより、県内の指導看護師は合計172人となり、引き続き養成を行っていきたいと思っております。
 また、研修の受講に当たっては、指導看護師の確保が難しい事業所等との調整ですが、看護協会や介護事業者関係団体等とも協議しながら、指導看護師の確保に努めてまいる所存でございます。
◆17番(柴田智恵美さん) (登壇)法改正も伴いまして、いろんな状況が変わってきたということもあります。今、指導看護師のお話がちょっとポイントになっておりまして、現場ではそういった話があったということで、養成にも力を入れていただけるという御答弁をいただきました。
 いろんな方と話を、介護の方と話をしてますと、やはり今回の法改正は非常に前向きに捉えてはいるんですが、まだまだリスクが、先ほど高いと言ってましたように、やはりその責任の重さを考えると、その一歩がなかなか出ないという話も私たち聞いております。そういった中で、今後、看護協会さんとの連携も含めて、指導看護師さん等の増員、それから後のフォローも含めてしっかりとやっていただきたいと思います。
 これで質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(山田和廣君) 以上で、17番柴田智恵美さんの質問を終了いたします。
 しばらく休憩いたします。
  午後2時6分 休憩
   ────────────────
  午後2時20分 開議
○副議長(山田和廣君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、26番小寺裕雄君の発言を許します。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇、拍手)何カ月前からでしょうか、私の愛車スズキ・エブリィの調子が悪くなったのは。加速が悪く、高速の登坂車線でも登るのがしんどいくらいになりました。そうしているうちに、ダッシュボードにオイルのランプが点灯したので、これかと思い、ちょうど県庁から帰る前でしたので、国道沿いのスズキ滋賀のお店に立ち寄って、オイルを交換してほしいとお願いして見てもらいました。しばらくすると営業のお兄さんが、「お客さん、オイルっていつから交換しておられませんか」と尋ねられますので、「買ってから一度もしていません」と答えると、「ああ、そんで。えらいことになってますわ。エンジン交換してもらわんとあきませんね」と言われました。私は今の車には1年半、3万数千キロ乗ってきましたが、一度もオイル交換をしていなかったのです。常識ある皆さんは、「あほか、こいつ」と思われるかもしれませんが、私の言いわけはこういうことです。
 私はガソリンを自宅向かいのENEOSのスタンドで昔から入れているのですが、そのスタンドが時代の趨勢もあり、数年前にフルサービスからセルフスタンドに変わったのです。以前は何も気にしなくても、オイル交換など日ごろのメンテナンスは全てそのスタンドでしてもらいました。間抜けな私は、セルフに変わった今日まで、フルサービスのときのままの気分で過ごしていた結果、愛車のエンジンはえらいことになってしまったというわけです。
 新品のエンジンは、乗せかえますと45万円ぐらいするそうですが、何とか程度のよい中古のエンジンを見つけてもらい、取りつけ代込みの22万円で友人の車屋さんに助けてもらいました。おかげさまで私の愛車エブリィは、今では以前と変わらず名神高速を快調に走っております。
 零細企業を営む私には、何とかこの程度の修理代は経費で落とせるわけですが、理由が理由ですからそんな勇気がありません。友人に頼んで請求書も送ってもらわずに、先日、現金で私の乏しいヘソクリから泣く泣く支払ってまいりました。一応念のため小寺宛の領収書をいただきましたが、当然妻にはないしょです。今の私の頭の中には、この領収書を妻に知られないようにどうやって紛れ込ませることができるのかということでいっぱいです。皆さんもぜひ、車のオイル交換には注意されることをお勧めいたしまして、通告に従い大きく2問、一問一答方式で質問をいたします。
 それでは、まず、県産米の安全性を守ることについて知事にお伺いいたします。
 地元のある方から電話がかかり、初めて近江鉄道全線の沿線にわたり、除草剤を散布したことによる稲枯れが発生し、大きな問題になっていることを知りました。私は恥ずかしながら、鉄道線路内に除草剤をまいていたということを知らず、地元で開催された被害者への説明会を聞きに行って事の大きさに驚きました。
 その後、土壌調査の結果も出て、一定この事故については収束の方向に向かっているものとは認識しておりますが、改めて経過などを確認させていただきながら、私なりに今回の事故から見える問題や課題を提起させていただきたいと思います。
 まず、近江鉄道による除草剤散布事故の概要についてお尋ねをいたします。事故は何が原因で起こったのでしょうか。
○副議長(山田和廣君) 26番小寺裕雄君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)小寺議員の県産米の安全性を守ることについての最初の御質問にお答えいたします。
 この近江鉄道の事故ですけれども、近江鉄道によりますと、線路用地への除草剤の散布時期が、例年より1カ月遅い7月中旬から下旬となり、雑草が既に伸びていたことから、高い位置から多目に散布したため、飛散したのが原因との報告を受けております。
 なお、発生原因の詳細については、現在、近江鉄道において調査中でありまして、結果がわかり次第報告をいただくことになっております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)具体的にはどのような被害が発生いたしましたか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えします。
 沿線の水田において、稲の葉先が白く枯れるなどの薬害症状が発生しました。また、程度に差はあるものの、近江鉄道全線の周辺圃場で症状が見られ、一部から除草剤の成分テブチウロンが検出されました。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)予測される被害総額は幾らぐらいになるのでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えします。
 JAグループでは安全の上に安全を見込んで、鉄道から両側100メートルの範囲内の稲の廃棄処分を決断されました。現時点で近江鉄道から報告を受けている面積が301ヘクタールでありますことから、10アール当たりの収量を平年の518キログラム、60キログラム当たりの玄米の価格を1万5,000円といたしますと、稲については約3億9,000万円と推定されます。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)ほかにもあるわけなんですが、基本的に近江鉄道が責任を持って損害については賠償されるということを確認させていただいてよろしゅうございますか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えします。
 近江鉄道が責任を持って補償されると伺っております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)今後の対応ですが、刈り取られた米は廃棄処分されるというふうに伺っているところですけども、そのようで間違いはございませんでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えします。
 次作への影響も考慮しまして、ロールベーラーという収穫機を用いてわらごと刈り取り、くるくる巻きにしてロールにしまして、水田の外に持ち出して処分する作業が行われております。
 なお、刈り取られた稲については、近江鉄道の責任において処分されることとなりますが、大量に上る上、また、暑い時期です。腐敗などを避けるため、迅速な処分が必要となります。このため、市町の施設に加えて、民間の一般廃棄物処理業者の処理施設を活用するべく、処分先の調整が進められております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)では、再発防止策についてですけれども、どのようになっておるのでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 今回の除草剤散布事故を受け、近畿運輸局鉄道部長から近江鉄道に対して、書面にて早急な原因究明と再発防止、被害に遭われた生産者への誠意ある対応を求められたところです。本県としても同社に対して、国の指導に従って適切に対応されるよう申し伝えました。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)それでは、この県産米の安全性を確保する取り組みはどのように進められているのでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えします。
 十分な安全性を考慮して、鉄道から両側100メートルの範囲まで廃棄等の処分を行い、除草剤成分が残留しているお米を一粒たりとも流通させないという取り組みが着実に進められております。また、土壌成分についても検査をいたしまして、農薬成分が検出されていないということも確認をされました。
 こうしたことから、消費者の皆様には安心して近江米を御利用いただけると思っておりまして、この点については知事としても安全宣言をさせていただきました。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)以上が今回の事故に係る、発生からまだ途上ではありますけれども、再発防止策も含めてとった対応なんですけども、これにはいろんな落とし穴って申し上げますか、行政の力の及ばない問題が数多くあって、今回の近江鉄道に関しても私はまだ不安を抱いておりますが、今回のことが仮にこのままきちんと終わったとしても、再発の危険性なり、食の安全性がきちんと確保されるということには、なかなかこう不安を覚えるような次第であります。
 と申し上げますのは、まず、これはまさに民間対民間の話でありますので、そこにいわゆる行政がどうかかわれるのかという問題もあることながら、滋賀県がいわゆる環境こだわり米というブランド名を通じて、滋賀県でつくっているお米は安心ですよと、安全ですよと、基準をしっかり守ってますよということが、本当に信頼されるべきことなのかということに不安を与えることになったからだということであります。
 具体的に申し上げますと、今知事申されました除草剤、これは非農耕地用っていう、いわゆる農地には使わない、公園やとか、今言ういわゆるその線路であるとか道路の脇であるとか、そういうところで使用する成分であるテブチウロンですか、の入った除草剤であるハービック水和剤の使用を規制するということの手だてがありません。
 運輸局が、いわゆる過去聞きますと、平成16年か何かに東北でJRが大きなこういう同様の問題を起こして、通達が出ておって、ある程度は守られているはずやという認識であったのに、同じ運輸業者の近江鉄道がこういう事件を起こしてしまったと。安全運行ということに関しては管理監督の責任はできても、線路の除草剤散布に対してまでも具体的にこうしろとかああしろとかいう権限は、運輸局からは及びません。この滋賀県にしてもそうです。そのことを具体的に命令することも規制することもできないのが実情です。
 ということは、あくまでも近江鉄道という会社自身の社会的責任というものに対する考え方であったり、いわゆる倫理観にかかっておって、来年以降も気をつけますよと、ことしの業者は聞き及びますと、たしか孫請の会社が群馬県かどこかから来ておったというふうに伺ってますけども、果たして翌年違う会社が受けて、ことしの業者は作業しないかもわからないけれど、来年同じように除草剤を散布されるとするならば、そのことを誰が安全にきちんとやったかということを確認するのかといったことは、これはもう誰も、自主的に農家の方が行うなり、運輸局はそんなとこまで見に来ませんから、そういうことに対しては全く手だてがないということになります。
 今日、農産物を初めとする食品への安全性に対する消費者の目が大変厳しい中で、農産物の安全ということをブランドの一つの価値として大きく捉えていくならば、農地のその枠の中が幾ら安全性を確保して基準どおりに栽培しているといっても、一歩その隣で何が起こっているかわからないということで、本当に安全であるということが言えるのでしょうかということが、今回の事故で図らずも証明されてしまったのではないかなというふうに思うわけです。
 今回の事故を踏まえるならば、どういう方法があるかということになるんですけども、いわゆる非農耕用の除草剤の使用については、いわゆる農地のそばのところでは、そういうことは袋の裏とかただし書きに書いてあるということらしいんですが、そういう使用に対して何らかの本県として制限をかけられるような手だてを、一度考えてみることが必要なのではないかなというふうに私は思います。
 今回はたまたま鉄道沿線という非常に広範囲にわたったところで起きた事故でありますから、こういうふうに大きな問題となったわけですが、農地が住宅地や工業地と混在しているというのが現状でありますので、環境こだわりという看板を掲げるならば、この少なくとも除草剤の問題だけでもしっかりと対応しなければならないでしょうし、できる限りリスクというものを減らすために、現状の枠組みの中でできることは何かないかということを考えていく必要があるのではないかというふうに思います。
 これは農政だけの問題ではなく、滋賀県の部局別で言えば商労や健福とか、あるいは土木にも関係することと思いますので、消費者に安心して買ってもらえる滋賀県産米あるいは農産物、もしくは生産者が安全な農産物を提供していただけるように、今回の事故を契機としなければ、たまたまうまいこと終わっただけでめでたしめでたしということには、私はならないのではないかというふうに思うわけなんです。
 これが私の考え方なり意見なんですが、一応私のこの考えに対する知事のお考えなりあれば、一度お聞かせを願えればと思います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 今回の事故をきっかけとして、農産物の安全確保そして安心、またブランド米の価値を損ねないようにということは、まず私は、8月末に一報を受けたときから心を砕き、また担当にもその旨をはっきりと指示をしながら、担当も大変丁寧に対応をしました。JA初め、また同時に近江鉄道さんも、社長さんも先日来られましたけれども、絶対に再発は防止すると、同じようなことはしない、そして今後のことを見守ってくれということでお約束をしていただきました。
 そういう中で、実は安心というのは社会的な信頼関係の上にあるものだと思いますので、琵琶湖を抱える滋賀県としては、食べ物に対して、環境こだわり米そして「おいしが うれしが」含めて、常に常にこの安全性に対しては心を砕いているということをメッセージを出し続ける、そういう中で社会的信頼を生み出し、担保し、そして損なわれないようにする。今回は、それがぎりぎり損なわれるおそれがあったわけです。それに対しては、全庁でリスク管理をしてきてここまで来たということでございます。日常的に常にこのリスク管理はしていかなければいけないということが、今回の教訓と考えております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)ぜひ全庁挙げて、この問題を契機にお取り組みをいただければと思います。
 それでは、次に、知事の政治姿勢についてということで、同じく一問一答でお願いしたいと思います。
 政治姿勢と言いながら、中身はほとんど知事が彦根で開催された中部圏知事会議で新駅に関する発言をされたことに関係させていただきながら、交通政策ビジョンや関西広域連合との関係性等についてお尋ねができればというふうに考えております。
 それにいたしましても、まさかこの議場で改めて新幹線新駅の問題について質問をさせていただくことになるとは夢にも思いませんでした。実は私は今でも、建設中止された新幹線新駅があったほうがよかったのになと考えている者の一人であります。たしか2006年に着工して、予定どおり工事が進んでいれば、2012年ですから、まさにことし完成していたということになったわけですが、発言があって以来、マスコミでもまた県内各地や団体から、それこそさまざまな反応があったものと推察しておりますが、私は死んだ子供の年を数えても今さら仕方がありませんので、未来志向であくまでも前向きに知事の御発言の真意を伺いながら、あるべき本県の交通ビジョンについてやりとりをさせていただければと考えております。
 ということで、まず、中部圏知事会議で、なぜ新幹線新駅は必要という趣旨の発言をされたのでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 滋賀県を取り巻く広域鉄道網は、ここ一、二年、急速に変わっております。昨年5月のリニア中央新幹線の建設に関する整備計画の決定、本年6月の北陸新幹線の金沢−敦賀間の工事実施計画の認可などでございます。
 こうした中で、今後の30年から40年という長いスパンの中で、リニア開通により新幹線の果たす役割が転換されることに対して、滋賀の将来のためにはどのような対応が必要か、新幹線新駅設置などの可能性も含めて、広く議論を喚起しようとしたものでございます。議論をタブー視せず、この扉を開くきっかけになればとの思いで発言させていただきました。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)今回の中部圏知事会議は滋賀県が主催ということで、彦根のビューホテルで開催されたと伺っておりますが、聞き及びますと、まあまあ広域でそれぞれに合致するテーマを設定して、その都度その都度御議論いただいたり、いわゆる政府に対して提案をされているというふうに承知してるんですが、今回の中部圏知事会議で高速鉄道というものをテーマに選ばれた理由は何だったんでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 中部圏は滋賀県から東は長野県まででございます。北陸も入ります。この地域においての今の大きな課題は、リニア中央新幹線また北陸新幹線の整備ではないかということで、中部圏にとってさらなる発展の契機であり、これらの整備を見据えて圏域間の交流、連携を促進し、それぞれの強み、魅力を発揮することで、中部圏全体が活力を高めていくことが期待されるということから、今回、このテーマを議論としたものでございます。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)私は今手元に、これがそのときの議事録です。知事は座長をしておられましたので、川勝静岡県知事が、防災拠点の関係で空港の地下に新駅をという発言を受けて御発言された部分が大きく取り上げられたということで、少しこの議場の方にも御披露させていただきますと、「リニアが通ったときに、今の東海道新幹線の役割が変わってまいります。そうすると、より一層それぞれのところで新駅のようなものを入れて、よりローカルな、あるいは新しい機能というものが東海道新幹線に必要になると思いますので、そのあたり、これは立場上大変言いにくいのですけれども、例えば米原と京都の間などは、ローカルになるというとおのずと新駅は必要になってくるのだろうというようなこともございまして、この辺は公に初めて申し上げます。いずれにしろ、リニア新幹線ができると、東海道新幹線の意味が変わってまいります」ということが後の記者会見で取り上げられるわけなんですけども、静岡県知事の川勝知事も、いわゆるこの前提の中に、いわゆる中央新幹線の小委員会の答申というものを受けて、そのことを踏まえて発言したというふうな趣旨の発言をこの会議でもおっしゃってますが、知事自身も、この小委員会の答申というものを踏まえた上で、こういう発言になったというふうに理解をしてよろしかったんでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 今回の発言はこの答申を意識したものであります。昨年5月12日のリニア中央新幹線の整備計画決定についての答申では、リニア中央新幹線整備の意義の一つとして、リニア開通後における東海道新幹線沿線地域の活性化に寄与する新駅の設置などの可能性が新たに示されておりました。そのことを意識して発言したものでございます。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)本来ですと、ここでこの発言の反応なり今後の対応ということに質問をさせていただく準備をさせてもらったんですけども、時間の関係上ここを割愛させていただいて、交通ビジョンのほうへ伺いたいと思います。
 交通ビジョンについてなんですが、今、まさに検討中ということで伺っております。中間報告について、私も鉄道のところを中心に読ませていただきました。
 この鉄道整備について、リニアが2030年に名古屋、それから45年に全線大阪まで開通ということで、名古屋までがたしか67分、名古屋−大阪が20分とかいうお話でしたっけ。すると、驚異的な時間やなということを理解するんですけども、この整備計画の進展を踏まえた本県の広域交通には、どのようにお考えになっているんでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 県では、2030年ごろの滋賀の目指すべき交通の姿を展望した滋賀交通ビジョンの策定を進めておりまして、有識者で構成する滋賀交通ビジョン懇話会において交通ビジョン案を検討いただいており、24年度末に取りまとめる予定であります。
 懇話会が本年6月に取りまとめた中間報告書では、リニア中央新幹線開通による周辺地域に対する滋賀県の地理的優位性の相対的低下への懸念を踏まえ、東海道新幹線を将来のリニア沿線地域へのアクセス手段の中心と位置づけ、県内停車便数の充実など、その活用について検討を進めるとされております。広域交通については、リニア中央新幹線など今後の高速交通網整備の進展を注視しながら、本県が今ある交通インフラを十分生かして、近畿、中部、北陸の3圏域間の広域交通のかなめの役割を果たしつつ、県内の活力増進を図ることのできる交通体系の構築を目指していくとされております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)ということは、リニアができると、東海道新幹線の役割は変わるというか相対的に低下してくるので、リニアとアクセスをどうつなぐかということをまず第一に考えていかないかんという御理解でまず、よろしかったでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 そのようなことで結構だと思います。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)もうこのあたりからちょっとぐちゃぐちゃになって申しわけないんですが、そうすると、東海道新幹線の役割が変わってくると。知事も具体的に御発言されていますが、私もそこは非常に共感する部分があって、いわゆるのぞみ、ひかり、こだまがたしか1時間当たり13本、のぞみが9本、こだまとひかりが2本ずつ、その9本ののぞみがリニアに移るとなれば、ひかりとこだまが2本ずつ残った分が東海道新幹線の余地が出てくると。そうすれば、いわゆるその機能を変えることによって、今まで米原にとまる本数がふえてくるとか、そうしたいわゆる中距離化とか、そういういろんな手だてを考える中で、その東海道新幹線の役割が変わってくるのではないかなという趣旨やと思うんですけども、この役割が変わるということについての知事のお考えを伺わせていただけますでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 のぞみ型からこだま、ひかり型ということで、議員の御指摘のような考え方になると考えております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)この中部圏知事会議の中でも、知事は座長として、リニア開業後に新幹線の役割が一番変わるのは静岡と滋賀ではないかという意味の御発言をされたというふうに載ってるんですけども、そのことの意味は、私が今申し上げたようなことの理解でよろしかった、役割が変わるというのは、長距離移動から中距離移動にシフトしてくのでないかということでよろしかったんでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 そのようでよろしいと思います。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)そうしましたら、少し予定していたほうに戻りまして変えますと、今度は北陸新幹線のことについて伺いたいんですが、北陸新幹線が今、知事のほうからも、金沢までが決まり敦賀までも決定したというお話の上で、北陸新幹線に対するまず、本県の考え方についてお伺いをしたいと思います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 北陸新幹線については、本年6月29日に金沢敦賀間の工事実施計画が認可されました。敦賀以西ルートについては、現在関西広域連合において、国へのルート提案に向けて、小浜ルート、湖西ルート、米原ルートの3ルートの経済波及効果等の調査を行っております。本県としては、敦賀以西ルートについては関西広域連合の調査結果を活用し、将来にわたり本県の地理的優位性を最大限に生かし、高めるという視点を基本に、県民の利益を第一として、幅広く議論を進めていきたいと考えております。
 また、受益と乖離した地元負担や並行在来線の経営分離等、現在の整備新幹線スキームに基づく問題についても関西広域連合で議論を行い、関西全体で解決を図っていくこととしております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)今、関西広域連合で検討中ということなんですが、まず、関西広域連合の北陸新幹線のルート設定に関する考え方というのは、いつごろまでにまとまるのでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 平成24年度末を目指して、全構成員の同意をもって、広域連合としてのルート提案に向けた結論を出すこととしております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)いわゆるそこで滋賀県も提案していくわけなんですけども、関西広域連合のルールからすると、基本、全会一致のはずなんですよね。いわゆるもともとのルートが、小浜ルート、亀岡、大阪、これが基本的には生きてる中で、京都市が加盟した中で、京都市はこれをどうしても京都市に引っ張ってきたいということはもう既に言うておられる。京都府知事は、京都市とその府下との板挟みの中にあって、これが皆の合意でまとまるのかなと言うとあれなんですけども、果たして本当にまとまるのかなという懸念があるんですが、そのあたりはいかがなんですか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 まとめていかなければ、関西として動きがとれないと思っております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)滋賀県は滋賀県の県益を代表して、今、県民の利益になるようにという御発言をされた上で言いますと、仮に滋賀県にとって不利益なルート設定で関西広域連合で決まろうとすれば、これは滋賀県としては反対していかざるを得ないということで、関西広域連合としてはまとめ切れないということになるんやけど、まとめてかな仕方がないとなると、これはどういう結論になっていくわけなんですか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 先ほど申し上げましたように、経済波及効果など含めて、いずれにしろ公的な公費を投入する事業でございますので、合理的な判断というところでまとめていかざるを得ないと思っております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)たしか滋賀県にとって県益があるとなれば、湖西ルートと米原ルートのどちらかと。湖西ルートはたしかフリーゲージトレーンという話であったと思うんですけども、コストがたしか一番少なくて済むのは米原ルートではないのかなというふうに理解をしてます。その上で、米原ルートか湖西ルートかいうのは、それぞれこの県内の中でも、どっちやという話になると、なかなかそれはそれで大変やと思うんでありますが、私自身は率直に言わせていただくと、言われた費用対効果の問題等々勘案すると、米原ルートが一番適切ではないのかなと思うんですが、つまり、この米原ルートに決まったとして、その一千数百億のお金、それから在来並行線の問題等を、これは本来であれば滋賀県と国とが話し合っていかなければならなかったことが、関西広域連合でもし米原ルートに決定すれば、その千数百億という負担金を滋賀県だけが負担するのでなく、大阪なり京都なり、いわゆるルートが設定されたことで受益を受けられる他の自治体の皆さんも、ともに分かち合っていただけるであろうということで合意をするということになるわけですか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 そこまでまだ具体的に踏み込んでおりませんが、一つの想定であると思っております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)私は、リニアによる東海道新幹線の役割の変化、いわゆる長距離移動から中距離移動なり、利便性向上をさせることによって役割が変わってくるということについては一定の理解は示してます。その上で、米原ルートになってきたときに北陸新幹線との相互乗り入れができてくると、これは非常に私自身は、この米原京都間の駅の設置というものが可能性が高まってくるというふうに認識をしてるわけです。これは本当に、今お話ししたように仮定の話の仮定の話のパズルみたいな話なわけなんですけども、もう一つ、中部圏知事会議の中で、リニア中央新幹線が2030年に名古屋品川間で開業するのに合わせて、何か関西広域連合でもその30年に同じように大阪まで延ばしてえなみたいな、そういう運動なり発言みたいなことがございますんですか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 日付は具体的に記憶しておりませんが、同時開通ということを広域連合としては求めていこうという話は出ております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)その求めについては、滋賀県も一緒になって賛成していこうということなんですか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 そこについてはまだ、皆さんの御意見を聞いて、滋賀県としての意見を出すべきだと思っております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)2030年にもし全線開通となると、非常にこれ、滋賀県にとってはぐあいの悪い話。その時点で機能分担、北陸新幹線のことも決まってないのに、それでは滋賀県としては、私は非常にちょっとぐあいが悪いのではないかなと。アクセスも何もかも決まってないのに、15年後にって、今から着工するのにまさか2030年にリニアが全線開通するとはとても思えませんけど、そういうことはやっぱり立場を踏まえて県益を述べていただかなければならないのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 具体的にそこまで話が出たというところで、JR東海からも意見があるわけではありませんし、具体的に詰められるほど密度の濃い話ではございません。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)もう話があっちこっちしててあれなんですが、交通ビジョンの中でどう位置づけられるかということなんで、交通ビジョンに、今、中間報告の中では、特に東海道新幹線は速達性においてアクセス手段の中心的な役割を担うものと見込まれていることから、県内停車便数の充実など、その活用について検討を進めますと。つまり、停車便数の充実というのは、現在ある米原駅にとまる停車数をふやすのか、新たに停車する駅を新設して停車便数の確保をするのかということに、これから中間報告を踏まえて結論を出していこうということになろうかということになると思います。
 知事御自身は、議論の扉を開いたという言い方をされましたけれども、以前中止になった栗東の新駅と、今回、今まさに議論の扉を開かれる東海道新幹線上の県内に設置するかもわからない駅ということについて考えますと、どちらもそもそも同じというよりは、前提条件が変わったという今、御提言、リニアを中心として前提条件が変わったというお話があったので、そこをいたずらにどうやったんやと言うつもりはないんですけども、そういうことを思いますと、非常にこう2030年以降45年に向けて、私自身は非常に、場所は別にして、設置の可能性というのは高まる可能性が高いかなという認識を持たせていただくんですが、知事、どこまではっきり言えるかどうかわかりませんが、知事はそのようにはお感じになられませんか。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 いずれにしろ、交通ビジョン懇話会において、新駅の必要性も含めて沿線の活性化について議論いただき、その結果を受けて県議会、市町等の意見を伺いながら、県としての方向性を示していきたいと考えております。
◆26番(小寺裕雄君) (登壇)このリニアが現実になってくると、私自身はそのアクセスの関係で言えば、草津線の複線化事業であったり、それから、いわゆる仮称の琵琶湖京阪奈線が現実性を帯びてくることがあるのかなと。実際、リニアが2045年ですから、私が95歳のときになりますので、恐らくここにおられる方の大半は、ということになるかもしれませんが、非常に夢と希望のある話の中で、私は立地優位性を生かした滋賀県の発展に、必ずやつなげられる可能性があるのかなと思います。
 以前の促進協の歴史等を調べさせていただきますと、2006年のいわゆる着工前に、たしか促進協ができたのが昭和63年ぐらい。で、平成に入って滋賀県が入ってるようなたしか歴史やったんで、18年から20年ぐらい、やっぱり促進協というものを立ち上げて実際の着工まではかかっているわけなんです。
 2045年がリニアの開通ですから、開通してそういう東海道新幹線のある意味役割が変わっていくことに対して、その時点でやっぱり対応可能な状態にしていこうと思いますと、2045年の20年前に仮に同じように促進協ができるとして25年、本年が2012年ですから13年の間に促進協が立ち上がるいうことは、それまでにどんな交通ビジョンが出てきて、要らんという話になれば別ですけども、あったほうがいいんじゃないかということになれば、どこにつくるんやとか、負担割合はどうすんのやとか、周辺はどうすんのやという話をまた一からしていかんならんことになると思うと、十数年というのは行政の時間軸の中ではそれほどゆとりのある時間ではないのかなという気が私自身はいたしております。
 いずれにいたしましても、今回の知事の御発言が、私は将来の滋賀県の発展のためには、まさに新しく扉を開いていただいたものと非常に評価をいたしますし、自由濶達に、交通ビジョンの策定を含めて、将来のリニアを活用した滋賀県のいわゆる交通ビジョン、鉄道だけではなく道路網等含めて、やっていただければというふうに期待をしておりますので、ぜひすばらしい交通ビジョンができますよう期待を申し上げまして、終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(山田和廣君) 以上で、26番小寺裕雄君の質問を終了いたします。
 最後に、48番沢田享子さんの発言を許します。
◆48番(沢田享子さん) (登壇、拍手)それでは、通告に従いまして、一番初めは知事に質疑をさせていただきます。
 知事は去る6月議会で私の質問に対し、東日本大震災のときの状況および国等の対応において、男女共同参画の視点から検証を行うとともに、現在進行中の防災・復興対策の中で、あるいは未来に向けて、教訓として常に留意すべき事柄を明らかにすることの意義を示されました。
 そこで、1点目に、議第129号滋賀県防災会議条例および滋賀県災害対策本部条例の一部を改正する条例案について知事に質疑を行います。
 1点目に、滋賀県防災会議条例の第2条(委員および専門委員)第5号、第6号では委員を増員し、第8号委員は新規に規定をされていますが、改正することで何を目指そうとされるのか、伺います。
 2点目に、条例では定数を定めるだけで、男女の内訳に関してはどのように決めるのか、その考え方において、滋賀県男女共同参画推進条例に定める基本理念に基づく県の責務としての積極的改善措置と理解してよろしいでしょうか。
 3点目に、防災会議、どの自治体にもありますが、全国的な状況はどうなのか。
 4点目には、条例案が可決をされますと、現行より10人増員となり、全員では60人となって、女性の積極的な登用を図られると聞いております。以前から防災会議への女性参画率は最もおくれている行政の委員会となっており、男女共同参画推進条例が施行されてそれ以来10年たった今、画期的なことであると考えております。
 女性の参画率が改善されるとはいえ、男女共同参画推進計画では、県の審議会等の委員などの構成について、平成27年度までに40%とするという目標値があるわけですが、今後、そのことについてはどのようにされますか。
 以上4点、知事の答弁を求めます。
○副議長(山田和廣君) 48番沢田享子さんの質疑ならびに質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)沢田議員の議第129号滋賀県防災会議条例および滋賀県災害対策本部条例の一部を改正する条例案についての4点の御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の防災会議条例の改正により何を目指すのかということでございます。
 今回の防災会議条例の改正は、災害対策基本法の改正に伴い、自主防災組織を構成する方や学識経験者から、新たに防災会議の委員を任命できるようにするということでございます。また、これにあわせて、従来の委員定数についても、知事部局の職員枠を3人、指定公共機関の役職員枠を3人、それぞれ増員しようとするものであります。
 今回の改正により、地域防災計画等の策定に際し、より広範で多様な主体の意見を反映できるようになることを目指しております。
 次に、2点目の男女の内訳に関してはどう決めるかでございます。
 男女共同参画推進条例に定める基本理念に基づく県の責務としての積極的改善措置と理解してよいかとの御質問ですが、防災会議の委員については、男女共同参画の推進の観点から、従来から女性を積極的に登用すべきであると要請されておりました。また、東日本大震災の教訓として、防災会議にもっと女性の視点を取り入れるべきとの御指摘もありました。私自身もかねがね、防災会議を運営しながら、私が唯一の女性メンバーであるということに課題を感じておりました。また、今議会、この議会でも女性の参画について御質問もいただいております。
 そういう中で、本県においても、社会の要請またさまざまな具体的な御提案を受けて、今回の条例改正による増員分については、積極的に女性委員の登用を図ってまいりたいと考えております。条例案を可決いただいた後、速やかに具体的な人選に入っていきたいと考えており、この中で男女の内訳について決定してまいります。
 次に、3点目の防災会議の全国的な状況でございます。
 改正前の災害対策基本法の規定においては、防災会議の委員については、充て職とされている者の占める割合が高くならざるを得ない状況であったことから、これまで各都道府県、市町村とも、女性委員の任命に苦慮しておりました。先ほど申し上げました、滋賀県は私1人、50分の1という状態でございます。
 防災会議への女性の参画が今強く要請されていることとあわせて、今回の法改正により、女性委員の任命が従前より比較的容易になったことから、現在、全国の各自治体においても、条例改正、女性委員の任命等が進められているところであると聞いております。
 次に、4点目の男女共同参画推進計画で求められている女性委員の割合、平成27年度までに40%とするという目標がありますが、どう実現していくのかということです。
 今回の条例改正により、防災会議の委員の定数については全体で10名の増加となります。改正条例案を可決いただいたら、この10名の枠を活用し、まずは女性委員の割合が全体の1割以上となることを目標に、具体的な人選に入っていきたいと考えております。
 ただ、4割まではまだまだ先が遠いわけでございます。何よりもこの委員改選時に、充て職である指定地方行政機関、指定公共機関等に対し、女性の役職員等を委員に推薦していただくよう依頼するなど、女性委員のもともとの組織の中での役職をふやすというところからお願いをしていきたいと考えております。そういう中で、女性委員の積極的な登用に向けて、取り組みを進めてまいりたいと考えております。
◆48番(沢田享子さん) (登壇)それでは、これからスタートをしていくということで、各団体、防災会議だけでなく、あらゆるところで女性も男性もともにやっていくということが、これからもなお一層進められていくということが大事になっていくなということで認識をさせていただいておきたいと思います。
 次に移ります。大きな項目、子供の声を受けとめられる学校、社会にということを望んで質問をさせていただきます。
 将来はどんな人生が開けるか、可能性をいっぱい秘めたまま、まだ十代の半ばにあって、みずから命を絶ってしまわれた中学2年生の男子学生さん。彼からのその胸の中の思いを、今、もう一度打ち明けてくださいとお願いをしても、それはかないません。二度と帰ってこないこの命の重み、命が失われたということについて、私たちは本当に重く受けとめ、そして亡くなられ、寂しい思いをしておられる悲しい御家族の方々のことも思い、お悔やみを申し上げたいと思います。
 代表質問に答えて知事や教育長は、いじめを感知して適切な指導や連携を図れなかったことをおわびをされ、繰り返さないよう対応策を図るということを表明され、冥福を祈られました。私も同様の思いでありますが、いじめの背景にあるそうした問題については、その解明や対策について余り言及されないまま万全を尽くしても、いじめはいつでもどこでも起こり得るとして、教育行政が責務を果たさなくてはならないと、命まで奪われてしまったその重みを鑑みて答弁をされたというふうに思っております。以下3点につきましては、教育長に質問をいたします。
 たった今、この今も、子供は今、どんな声を出しているのか。それを誰がつかんでいるのか、聞いているのか。誰がその子供の思いをわかっているか。そして誰が支えているか。子供の成長段階のいずれのときもおろそかにしないで、子供の様子を細やかに読み取り、適切な指導ができるように、子供に直接かかわる教職員や学童保育所の指導員、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、相談員などの皆さんが、可能な限り子供の生の姿を反映されて、解決への道筋を図られるよう望むのです。大人が忙しい中で一生懸命会議をやって、そして何とかいじめをなくしたいと思ってやるのはとても大事なことで急がれるのですけれど、可能な限り子供の生の姿を反映していかなくてはいけないと思うのです。
 知事がいじめ問題を解決するために、第三者委員会の設置に向け、いじめ対策調査研究チームを立ち上げるとともに、いじめから子供を守るための対策本部を設置されましたが、教育委員会は行政の横串を刺して連携をする、この連携を図るのを機会として、今の子供の生の声をどのように反映しようとされるのか。
 第2に、子供は社会の状況を映し出す鏡のような存在だとも言われておりますけれども、事実かどうかは別にして、1つの事象に関し徹底的に追及し、攻撃し、追い詰めてしまう。誰かを標的にして徹底的に突き上げる。それが喜び、快感だというようなことは心理的な暴力であって、物理的な暴力同様、断じて許されるものではありません。
 そしてまた、子供はどんなに困っていても、親に心配をかけるといけないので本当のことは話せない、親友にも、本当のことを話してしまえば友達でなくなってしまうかもしれないというので、友達を失うことを恐れ、結局本音を明かすこともできず、架空の社会の中に没頭してしまう傾向が今、危惧されています。ネット上では、自己の存在を隠してままであっても瞬時のうちに拡散され、広がった情報の中で、またいじめの連鎖が起こってしまうといった現象が見られております。こうした現代社会のゆがみを、教育長はどのように捉え、どのように対応しようと考えておられますか。
 第3に、子供が追い詰められ、孤立してしまわないように見守り、子供の声、とりわけSOS、このSOSが受けとめられる環境になっているかが問われていると思います。小さいときには何でもペラペラしゃべっていた子供であっても、中学や高校にと成長するに従って、余りしゃべらない時期をくぐり抜けて成人になっていく。その過程は一人一人違っているわけですが、このしゃべらない時期をどのように陶冶し、消化していくか。親も教育関係者も心を痛める課題です。子供自身が一番戸惑っているかもしれません。
 いじめと思われることが起こったらアンケートをするといったような、後手、後回しになってくるというのではなくて、普段から子供の声を受けとめられる親でありたい、何でもないときにこぼれてくる子供たちの声を受けとめられる教職員でありたい、どれも理想で本音だと思いますが、後手ではなく、子供の声、親の声、教職員の声は一体どのように受けとめたらよいと考えておられるか。以上が教育長への質問です。
 次は、教育委員会委員長に伺います。
 教育委員会では、学校教育だけでなく、社会教育の分野にも及び、長い歴史を踏まえて未来に向かい、そして滋賀県だけでなく世界まで、時空を越えた論議もされていることと思います。
 また、教育委員会委員長は、経済界のお方さんとして学卒の青年を迎え入れられ、また、社員の方が親となり、働き続けていかれる姿など、人間模様、社会の変化を見てこられて、その中で学校教育、誰もが義務として果たしていかなければならない学校教育で、環境をよくしていく、学校教育の中で一貫すべきことと、その環境整備のために図るべきことなど、いろいろ感じておられると思います。
 教育委員会が予算権を持たないことなど制度上の問題はあると思いますが、委員の皆さん方が合議制で議論をしていただく教育委員会の中で活発な議論や調査をしておられる中で、子供の声を受けとめる、子供の生の声を受けとめられる学校、社会にしていくために、大人がどうあるべきだと考えておられるか、また、県民と教育委員会が相互に理解を深めるためにはどうすればよいと考えておられるか、伺います。
◎教育委員会委員長(高橋政之君) (登壇)子供の声を受けとめられる学校、社会にすることに関する2点の御質問にお答えをしたいと思います。
 まず、大人のあり方についてですが、私たち大人は子供の模範として、人権が尊重され、喜びや生きがいのある社会をつくるという姿勢を示す必要があるのではないかと考えております。社会のそれぞれの場面で、例えば家庭において家族みんなが、会社においては社員が、地域社会においては住民同士がお互いに尊重し合って生きていくというあり方が、私たちの社会の基盤であろうと認識をしております。
 また、私は企業の経営者として、日ごろから社員に対して、家庭、職場、地域社会における役割のバランスをとっていくことが大変重要だというように指導しております。企業として、社員が仕事だけに偏ることのないように配慮することが必要だと考えております。
 滋賀県教育委員会では、家庭の教育力向上に向けた企業などの取り組みを推進する協定制度「しがふぁみ」を実施しております。これはたしか平成18年、ちょうど私が教育委員になって間もないときでしたが、ぜひその制度をつくりたいということで、家庭の教育に企業の力をということでこの制度ができました。今や、滋賀県の1,200社の会社と協定を結んでおります。
 この中で、今、会社における父親の姿といいますか、を見るということも必要なんですが、大体9時以降に帰る社員が3割ぐらいおります。それから、平日に家庭と子供に接触するという社員は4人に1人ということでございまして、父親というのは家庭において子供に接していない。このことは非常に重要ではないかと、このように私は考えております。親だけではなく、企業や地域など社会全体で子供たちを育むという主体的な意識を持つことが、求められる社会のあり方だと考えております。
 次に、県民と教育委員会との相互理解についての質問にお答えをいたします。
 県民の皆さんに対して教育委員会から情報を発信すること、また、県民の皆さんの思いを受けとめて教育委員会の活発な議論につなげていくことは、非常に大切なことだと考えております。今後とも、教育委員会が学校現場を指導し、支えていくことで、その役割や存在意義を県民の皆さんに見られる形で示していくことが必要だと思っております。できるだけ積極的に現場へ出向いて、関係者の実際の声をしっかりと把握するよう努めてまいりたいというように考えておる次第でございます。
◎教育長(河原恵君) (登壇)行政の横串を刺した連携に、子供の生の声をどのように反映させるかについてですが、子供たちがみずからの感性でいじめを捉え、議論し、自分たち自身の問題として考えることは重要なことであり、いじめ問題の解決のため、大きな力になると考えます。
 昨日答弁いたしましたように、県教育委員会では、いじめ対策チーム委員会議を平成18年度より開催しており、小・中・高校の子供委員を拡充し、そこで出された子供たちの声を集約して会議に届けるようにするなど、子供たちの声を反映させ、いじめ対策につながるようにしたいと考えております。
 次に、現代社会のゆがみをどう捉え、対応しようと考えているかについてですが、現代社会のゆがみですが、ストレスが大きく影響し、その解消のために弱い者に当たるということがあります。また、親や友にさえ自分の弱みを見せられないこともあります。本来は一番近しいはずの親子関係の中でも虐待があるなど、人と人との関係に大きな変化が生じ、また、孤立がふえていることもゆがみを生み出していると考えています。
 対策としましては、教育の原点に立ち返り、子供たちが教え合い、学び合う活動を通して、お互いを支え合う教育を進めることと考えております。また、異年齢集団での活動により、思いやりの心を育てる仲間づくりを進めたり、目標に向かって友達と一緒に活動することで、達成感や自己有用感を高めるよう努めてまいります。
 3点目の子供の声、親の声、教職員の声はどのように受けとめるかの質問にお答えをいたします。
 まず、子供の声についてですが、子供たちの心の様子は、会話の様子や表情、態度にあらわれるものです。その心のサインを見逃さず、子供の目線に立って受けとめることが大切であると考えております。
 次に、保護者の声ですが、保護者の学校への期待は、安心して子供を任せられる、また、子供が成長する学校であるということです。保護者にとって子供はかけがえのないものであること、親の子供に対する思いをしっかり受けとめて、ともに子供を育てるという姿勢が必要であると考えております。
 次に、教職員の声についてですが、教育に対し、同じ志を持つ仲間として、互いの声を聞き、語り合い、また意欲を高め、ともに教育に力を尽くす者でありますので、お互いに信頼し、また、厳しい意見にもしっかりと耳を傾けることが大切であると考えます。
 子供、保護者、教職員の声を聞き、受けとめるということは、情報や課題を共有することになりますから、そこから適切な教育活動や課題対応が進むものと考えます。
◆48番(沢田享子さん) (登壇)教育長に再問をさせていただきます。
 教育長が今お述べになる言葉は、一言一句、教育委員長も一言一句です、全ての方がそうだと思うんですが、今、どんなこと言うてくれはるかと思ってみんな期待していて、そして、一生懸命お答えしていただくのでそういうことはやむを得ないかと思うんですけど、今こうやってお話ししているように、教育長もどうぞお話しなさっていただけたらというふうに思うんですね。
 それで、短くお答えいただいたら結構なんですけど、親御さんにしてみたら、子供さんを安心して預けられる、そして毎日行ってる子供さんがちゃんと立派に大きくなっててくれはるということがじかに思ってもらえたら、それはもう本当に親御さんにしても喜びであろうと思いますし、それから子供さんたちもずっと来てもらえると思うんですね。だから、さっき教育長がお述べになったことは、きのうまでの御答弁でお聞きしてますと、マニュアルがどうとか、それから報告がどうとか、そういうところにも、今、とても現場は時間とられたり神経とがらされたりしておられるように受けとめるんですけど、私は、何ぞ起こったらちょっと先生方は寄らはる。寄らはるけども、寄ってどうこうというよりも、今の教育長や教育委員長がお述べになったことがみんなの頭の中に、教職員にも保護者の方にもみんなの頭の中にあったら、マニュアルという問題ではないと思うんですよ。そして、ちょっと共通理解をするための時間がとれたら、あとはまたもう一遍子供の前に行こう、心配してはる保護者さんのほうに行こう、現場が足りひんかったら教育委員会から応援に行こう、そういうことが今要るんであって、どうもその、今式と言えば今式なんでしょうけど、マニュアルをどうとか、いつまでに報告したとか、共有という言葉が何だか形式的でいけない。もっと温かみのあるつながりのあるものにするために、ぜひとも、この中学2年生のあの男のお子さんの思いを聞けないんだから、その分を私たち頑張らないかんと思うんですけど、そういう点で教育長には、マニュアルも大事だと思います。しかし、子供さんに向き合う、そういうことについての教育長のお考えを聞かせていただきたいと思います。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 議員のおっしゃるように、マニュアルではなくて、マニュアルに含まれている魂、その本質、それをしっかりと受けとめることで、まさにマニュアルに書かれているように、すぐにいじめに対して動けるとか、すぐに情報を共有するとか、すぐに保護者に出会いに行くとか、そういうことができるものだと思います。先ほどおっしゃられたように、教育はやはり魂ですので、思いですので、そこをしっかりと伝えるということを第一義に考えていきたいと思います。
◆48番(沢田享子さん) (登壇)ありがとうございました。
 最後の質問に移ります。やっぱり教育長に伺います。全国高校総合文化祭について質問をいたします。
 昨年の全国高校総合文化祭は福島県が開催県で、福島第一原発事故など大規模な多重災害に3月に見舞われました、それにもかかわらず、一部の種目を変更されつつも、夏の間にしっかり開催されたと伺っております。そして、ことしの全国高校総合文化祭は富山県で開催をされ、滋賀県でも3年後には開催すると聞きまして、私は調査にやらせていただきました。吟詠剣詩舞という初めて寄せていただく部門です。
 その会場で、私は終日、高校生の皆さんの活躍ぶり、そして会場におられる方々の様子を鑑賞させてもらいました。中でも福島県の出演者には、満場の拍手が贈られていたのがとても印象に残っております。うれしいときも苦しいときも、音楽など文化的な活動は希望をもたらす一助になり、好きなことに打ち込める高校生の皆さんが輝いて見えました。また、猛暑の炎天下で案内や連日の運営に当たってくださっていた富山の高校生や先生方ともお話をすることができ、初めてのところでもしっかり研修することができたことに感謝をしています。そこで以下、教育長に質問をいたします。
 第1に、文化とか何なのか、教育長としての哲学的な所見を伺います。
 第2に、高校生の文化活動の向上を図るために、これまでどのように取り組んでこられましたか。文化への関心の低い生徒さん、そして鑑賞の機会をふやしていくこと、豊かにすること、同世代であっても在学していない、そうした子供さんたちへも教育委員会としては責任があると思うのですが、そうした方の参加機会の観点から伺いたいと思います。
 第3に、去年は第31回近畿高等学校総合文化祭滋賀大会がびわ湖ホールで幕を切って落とされ、そして14部門で高校生の活躍があったとのことでありますが、これをどのように総括されていますか。開催地として企画運営や出演をすること、交流をするその主体者になること、鑑賞したり広報するとか、もういろいろ各般にわたる取り組みがあるわけですが、文化の伝承や広がりを図る上からもどうであったのか、この近畿大会の総括について伺います。
 第4に、3年後の全国高校総合文化祭は滋賀県を舞台に繰り広げられることになっております。全国大会は19部門の開催を主として、協賛や開催地の特色を打ち出した企画があるように伺っておりますが、滋賀では現在のところ活動していない部門に関連してもどう取り組んでいかれるのか。これはなかなか大変なことやと思います。生徒の主体性、そしてまた、普段の学習と活動への過重な負担が伴わないように配慮されていくことも大事だと思うのですが、どうなさいますか。
 おしまいに、歴史と文化と称されますように、文化は人間が生きてきたあかしでもあり、知恵の集まり、結晶であるとも考えます。文化交流を図るということは、お互いを理解し、尊敬し合える重要な価値を持ち、多文化、違ういろんな人たちの文化とともに生きていくということの意義がここにあると考えられます。
 富山大会においては、外国から招いた高校生との交流が行われていましたが、このお祭りというかその行事の期間だけでなくて、日常的に近隣の多文化共生と一緒に展開されたものであれば、それこそまた値打ちが出、大切なことだというふうに思います。現状はどうか、教育長に伺います。
◎教育長(河原恵君) 文化とは何か、その哲学的所見についてお答えいたします。
 私は、文化とは人間が長年にわたって努力し、協働し、改善してつくり上げてきた歴史的な英知の結晶であると認識しております。長い時間の流れの中で人から人へと伝えられ、また、同じ時代に生きる人と人とのつながりによって発展してきた有形無形の成果の総体であり、それらが今生きている私たちの考えや感性、価値観を生み出す、まさに人類の貴重な財産であると考えております。
 次に、高校生の文化活動の取り組みについてですが、学校における芸術の授業や活動は、感性や創造性、創意工夫を培う大変重要なものであり、芸術鑑賞など質の高い芸術文化に触れることで、文化活動の向上を図っております。また、高校生の文化部活動への積極的な参加を奨励しており、高等学校総合文化祭等の場で日ごろの活動の成果を発揮し、高校生の文化活動の水準を高めるよう努めております。さらに芸術家との連携授業を実施したり、美術館を利用するなどして、文化活動の充実に取り組んでおります。
 今後も、高校生の芸術文化活動を充実させ、次代の文化の担い手として豊かな感性を育てるよう努めてまいります。
 次に、近畿高等学校総合文化祭滋賀大会の総括についてでありますが、この大会には近畿10府県から約6,000人の高校生が参加し、14の部門にわたる発表や展示、競技を繰り広げました。
 総合開会式においては、本県の高校生が主体者として取り組み、他府県の高校生などから高い評価を得たところです。参加した生徒は、日ごろの活動の成果を披露し合う中で、大きな感動と共感の喜びを感じ、心と心がつながる大会になったと思っております。
 また、この大会を契機として、高校生たちが各学校において芸術文化活動を一層充実させ、さらにその成果を全国高等学校総合文化祭滋賀大会につなげていただきたいと考えております。
 次に、滋賀で活動していない部門に関してどう取り組むかについてですが、本県ではこれまで14の部門で活動しておりますが、平成27年度の全国大会開催に向け、未設置の5部門の立ち上げが必要となりました。このうち4つの部門については、地域の芸術活動と結びつき、その活動を発展させることで、開催を決定したところでございます。また、議員が視察いただきました吟詠剣詩舞につきましても、開催する方向で現在取り組んでいるところです。
 新設した部門については、それぞれの活動が円滑に進むよう、外部指導者の派遣等の支援を行っているところです。普段の活動に対する配慮につきましては、新設部門で活動を始める生徒がみずから活動計画を立てるなど主体的に取り組めるようサポートするとともに、練習時間が過密にならないよう、また対外的な活動などが過重の負担とならないよう配慮してまいりたいと考えております。
 次に、近隣の多文化共生についてですが、文化は国を越えて共有されるものです。全国高校総合文化祭におきましては、海外諸国と我が国の高校生との相互理解を促進するため、文化庁の国際交流事業を実施することとなっており、滋賀大会においても外国から招いた高校生との交流を予定しております。
 また、滋賀県の高校でも、多様な国籍の生徒がともに学んでおります。そうした子供たちにこの文化祭に積極的に参加してもらうことにより、議員御指摘の多文化共生の推進も図られるものと考えております。これらの交流を通じて、互いの文化や習慣の理解が促進されるものと考えております。
◆48番(沢田享子さん) (登壇)どうもお答えありがとうございました。
 こうやってこれから準備をしていかれる全国大会が、大人の都合であるいは国と国との関係で、来はるはずが来れなくなったとか、友達やったはずに、きょうは来んといてと言わんならん、そんなことにならないように、みんなで取り組んでいかなければならないなと思っています。
 以上で終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(山田和廣君) 以上で、48番沢田享子さんの質疑ならびに質問を終了いたします。
 以上で本日の質疑ならびに質問を終わります。
 明29日および30日は県の休日のため、休会であります。来る10月1日は定刻より本会議を開き、質疑ならびに一般質問を続行いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
  午後3時51分 散会
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