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滋賀県 滋賀県

平成24年 9月定例会(第19号〜第25号)−09月27日-03号




平成24年 9月定例会(第19号〜第25号)

               平成24年9月滋賀県議会定例会会議録(第21号)

                                      平成24年9月27日(木曜日)
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議事日程 第3号
                                        平成24年9月27日(木)
                                        午 前 10 時 開 議
 第1 議第126号から議第149号まで(平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)ほか23件)の各議案に対する質疑ならびに質問
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本日の会議に付した事件
 第1 日程第1の件
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会議に出席した議員(46名)
   1番   佐  藤  健  司  君   2番   目  片  信  悟  君
   3番   有  村  國  俊  君   4番   青  木  甚  浩  君
   5番   大  野  和 三 郎  君   6番   岩  佐  弘  明  君
   7番   山  本  進  一  君   8番   富  田  博  明  君
   9番   山  本     正  君   10番   大  橋  通  伸  君
   11番   駒  井  千  代 さん   12番   冨  波  義  明  君
   13番   井  阪  尚  司  君   14番   清  水  鉄  次  君
   15番   成  田  政  隆  君   16番   九  里     学  君
   17番   柴  田  智 恵 美 さん   18番   江  畑  弥 八 郎  君
   19番   今  江  政  彦  君   20番   木  沢  成  人  君
   21番   粉  川  清  美 さん   22番   宇  野  太 佳 司  君
   23番   細  江  正  人  君   24番   高  木  健  三  君
   25番   川  島  隆  二  君   26番   小  寺  裕  雄  君
   27番   奥  村  芳  正  君   29番   野  田  藤  雄  君
   30番   西  村  久  子 さん   31番   石  田  祐  介  君
   32番   宇  賀     武  君   33番   山  田  和  廣  君
   34番   佐  野  高  典  君   35番   赤  堀  義  次  君
   36番   家  森  茂  樹  君   37番   吉  田  清  一  君
   38番   辻  村     克  君   39番   三  浦  治  雄  君
   40番   蔦  田  恵  子 さん   41番   梅  村     正  君
   43番   山  田     実  君   44番   西  川  勝  彦  君
   45番   大  井     豊  君   46番   谷     康  彦  君
   47番   中  沢  啓  子 さん   48番   沢  田  享  子 さん
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会議に欠席した議員(なし)
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会議に出席した説明員
             知事              嘉  田  由 紀 子 さん
             教育委員会委員長        高  橋  政  之  君
             選挙管理委員会委員長代理    三  宅  忠  義  君
             人事委員会委員長代理      田  中  雅  代 さん
             公安委員会委員長代理      小  林     徹  君
             代表監査委員          谷  口  日 出 夫  君
             副知事             荒  川     敦  君
             知事公室長           東     清  信  君
             総合政策部長          西  嶋  栄  治  君
             総務部長            北  川  正  雄  君
             琵琶湖環境部長         北  村  朋  生  君
             健康福祉部長          渡  邉  光  春  君
             商工観光労働部長        堺  井     拡  君
             農政水産部長          青  木     洋  君
             土木交通部長          美 濃 部     博  君
             会計管理者           谷  口  孝  男  君
             企業庁長            南     史  朗  君
             病院事業庁長          福  井  正  明  君
             教育長             河  原     恵  君
             警察本部長           福  本  茂  伸  君
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議場に出席した事務局職員
             事務局長            加  藤  誠  一
             議事調査課長          丸  尾     勉
             議事調査課課長補佐       澤  村  治  男
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  午前10時 開議
○議長(佐野高典君) これより本日の会議を開きます。
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△諸般の報告
○議長(佐野高典君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。
 選挙管理委員会委員長伊藤正明君が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として同委員三宅忠義君が、また、人事委員会委員長市木重夫君が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として同委員田中雅代さんが、また、公安委員会委員長宮川孝昭君が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として同委員小林徹君が、それぞれ出席されておりますので、御了承を願います。
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○議長(佐野高典君) これより日程に入ります。
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△議第126号から議第149号まで(平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)ほか23件)の各議案に対する質疑ならびに質問
○議長(佐野高典君) 日程第1、議第126号から議第149号までの各議案に対する質疑ならびに質問を行います。
 本日は、質疑ならびに一般質問であります。
 発言通告書が提出されておりますので、順次これを許します。
 まず、41番梅村正君の発言を許します。
◆41番(梅村正君) (登壇、拍手)おはようございます。それでは、早速、通告に従いまして質問をさせていただきます。
 まず、ドクターヘリの運航強化への対策について、知事に伺います。
 近年、全国で多発する災害は多大な被害をもたらしており、県民の命を守る救急医療体制の強化は喫緊の課題であります。知事はさきの議会で、「ドクターヘリの県内病院への配置を少しでも早く」と、積極的に答弁をされ、歓迎をしているところであります。142万人県民が安心して、そしてまた誇りとする本県への本格導入の一日も早い実現を心から願い、以下、質問をいたします。
 1点目は、関西広域連合では、京都府南部と本県とをエリアとした平成28年度を導入目途に計画をされております。あと最長で3年半となってまいりました。拠点病院につきましては関西広域連合や京都府との協議となりますが、本県と京都府南部地域を含めたエリアでの30分70キロメートル体制を基本とすることや、琵琶湖を擁する本県の救急医療体制の現状も御理解いただかなければなりません。本県にこの基地病院を設けることについて、その時期とあわせ知事に伺います。
 2点目に、ドクターヘリ運航に高度な救急医療を求める専門性の人材と、フライトドクターやナースの養成が不可欠です。講習や研修などにより着実な体制づくりへの具体的な工程表が必要でありますが、まず、知事はその配備時期をいつに想定して取り組もうとされているのか。また、そのために本県の救急医療の体制強化を図り万全を期す必要がありますが、知事の見解を伺います。
 3点目に、基地病院は救急救命センターに設けることになっておりますが、母体となる病院の今日までの救急医療への取り組みなど、熱意とその協力、救急医療医など人材スタッフのマンパワーの充実、ヘリポートの設置は当然でありますが、周辺地域の御理解など、条件が必要であります。知事は、この基地病院についてどのように選定をされるのか。県民に親しまれるドクターヘリにするためにも、ぜひ県民にわかりやすい手法にすべきと考えますが、知事の考え方を伺います。
○議長(佐野高典君) 41番梅村正君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)皆さんおはようございます。きょうもよろしくお願いいたします。
 梅村議員のドクターヘリ運航強化への対策についての3点の御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の本県に基地病院を設けることについてであります。
 平成28年度を目途に滋賀県全域および京都府南部を運航エリアとする京滋地域へ追加配備を行うことは、ことし3月に策定されました関西広域救急医療連携計画で位置づけられました。このことから、基地病院の誘致について京都府と滋賀県が競合することとなります。最終的に関西広域連合内に6機のドクターヘリが配備されることから、連合内の地域バランスを考慮すると本県に基地病院を設けることが有効であるため、早々に関西広域連合の中で、京都府、広域医療の事務局である徳島県を交えて協議を重ねてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の配備時期と取り組みの体制強化であります。
 ドクターヘリの運航を円滑に実施する前提条件として、搭乗医師や看護師の人材育成と、患者を受け入れる病院の体制整備が必要であります。
 受け入れ病院については、既に大阪府ドクターヘリを共同利用しているところから、体制は整備されております。
 また、ドクターヘリの搭乗医師や看護師の養成についても、関西広域連合において今年度に研修の内容を定め、来年──平成25年度から養成研修を実施することとしております。県内病院の医師や看護師の積極的な参画を進め、人材育成を行うこととしております。
 こうした前提となる体制の整備や強化を図りながら、ドクターヘリを少しでも早く本県に配備できるよう、全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の基地病院をどのように選定するかについてであります。
 ドクターヘリの基地病院の要件としては、主に3点考えております。1点目は、救急医療に係る高度の医療を提供している病院であるかどうか、2点目は、搭乗医師、看護師等の確保、3点目は、ヘリポートの設置状況であります。これら以外にも要因があるという御意見もございますけれども、この3点を中心にしながら、これらの要件を満たす病院について医療審議会に諮り、検討していく必要があると考えております。
◆41番(梅村正君) (登壇)1点だけ再問でございます。
 1点目の基地病院を設ける時期についてでありますけども、この時期は、先ほど知事が答弁されましたように、いわゆるマンパワーの養成等の期間にも関係いたしますし、また基地病院そのものについて、体力を強化しなければならないさまざまな準備が必要でありますことから、限られた期間の中でこの時期をまず決めるということが、他府県との協議がありますけども、知事のその思いを聞かせていただいておりますので、ぜひその時期についてお考えを再度お聞きをさせていただきたいと思います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 先ほど申し上げましたように、マンパワーの整備、また病院の受け入れなど、さまざまな準備がございます。今のところ、平成28年度を目途に基地病院を設けていきたいと考えております。
◆41番(梅村正君) (登壇)だから、これはもう答弁結構でございますが、28年に基地病院を決めるということは、ほかの周りの周囲のことがその体制がとれないというふうなことにもなってまいりますので、先ほど質問いたしました趣旨について、改めて考えていただきたい。
 次に、医療的ケアの必要な児童生徒の送迎バス利用の実施に向けて、知事、健康福祉部長、教育長にそれぞれ伺います。
 1点目は、過日、一刻も早く送迎バスの実施を願われております保護者の皆さんが来庁されまして、知事、教育長に面談されました。日々の言葉ではあらわせないほどの御苦労に、知事も教育長も心傾けて言葉をかけておられました。この緊急性、必要性は、例えば守山市は滋賀県に対し平成24年度要望で、医療的ケアの必要な児童生徒が安心して通学できるよう、スクールバスへの看護師等の配置を願いたい、このように要望された。また、ことし9月の守山市議会でも、公明党の山崎議員の質問に対しまして、市長は、「早期実現へ引き続いて県に要望する」と答弁されております。
 このように何とかしたいと思われている周囲の自治体や関係者の実施に向けた思い、熟度が増してきております。知事、教育長はこれをどのように感じておられるのか。実現への思いとともに、新年度での実施についての見解を伺います。
 2点目に、教育長に伺いますが、教育の機会均等は誰もが保障されなければなりません。今回、児童生徒への個々の聞き取り調査を実施されましたが、その結果や実施に向けての課題、工夫について、明示をしていただきたい。
 3点目に、健康福祉部と教育委員会では鋭意実施を目指しての協議に取り組んでいただいていると存じますが、現状とその課題について、健康福祉部長、教育長にそれぞれ伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) 1点目の医療的ケアの必要な児童生徒の通学に関してお答えいたします。
 この実現に向けては、先日、保護者の方から直接御意見をお伺いいたしました。我が子を学校で学ばせたいという強い思いに共感をいたしました。自治体からの意見等も読ませていただいております。教育委員会、健康福祉部、および市町が連携してこの問題には取り組む必要があると考えております。
 そのような中で、新年度については、子供たちがより安全に通学することができ、保護者の負担を少しでも軽減できるよう、教育委員会と健康福祉部および関係する自治体や関係者で知恵を出し合い、具体的に検討を始めたいと考えております。
◎健康福祉部長(渡邉光春君) (登壇)健康福祉部としての取り組みの現状と課題についてですが、県自立支援協議会研究部会におきまして、これまで関係者から、医療的ケアを行う看護師などを送迎の車に同乗させる際の支援体制が必要、家族による送迎で介護疲れなど、負担が大きいなどの課題が出ているところでございます。
 これらについて健康福祉部としての課題整理を行うため、保護者から御意見を伺いましたところ、主に、モデル的に週1回だけでもやってもらえないか、送迎の際、緊急時の安全安心ネットワークの構築といった切実な声をお聞きしたところでございます。
 さらに、送迎の実施について、関係する2つの市からは、モデル的に実施したとしても、通学支援は福祉制度としては制度的限界があり、福祉の枠を超えた市の単独事業となるのではないかという危惧。次に、学校下校後や卒業後であれば福祉で対応できますが、通学については本来的に県教育委員会が対応すべきとの課題意識が市から出されたところでございます。
 これらの意見につきまして教育委員会にもお伝えしたところでございますが、保護者や市の意見の中から現時点で健康福祉部として対応できることを整理いたしますと、送迎の際、緊急時の安全ネットワークをつくり、少しでも家族の介護の心理的負担の軽減を図ること、すなわち、送迎中の児童の急変時の対応であります。びわこ学園を初めとする近接の医療機関との協力に向けて、関係者間での協議を進めることとしております。
 送迎バスの実施について、今後の教育委員会の課題整理の中で、健康福祉部としてできることは誠実に対応してまいりたいと考えております。
◎教育長(河原恵君) (登壇)医療的ケアの必要な児童生徒の通学に関する御質問にお答えをいたします。
 まず、実現への思いと新年度での実施についてですが、8月には保護者の皆様とお会いし、その思いを聞かせていただいたところです。また、幾つかの市議会からも意見書をいただいております。
 県教育委員会としましては、これまで健康福祉部の関係課と話し合いを重ねてまいりましたし、一部の市にはそれぞれの状況をお聞かせいただいたところです。
 ただ、医療的ケアが必要な子供一人一人の状況が異なることから、通学に係る保護者のニーズも多様であり、個々に合った柔軟な対応には県教育委員会だけでは困難であると考えます。
 今後は、どういった対応により安全に、また保護者の負担を少しでも軽減することができるかを、来年度、県教育委員会が中心となって、健康福祉部と市町の関係者とで具体的に検討する場の設置を考えていきたいと思っております。
 次に、保護者からの聞き取りの結果と課題等についてですが、常時医療的ケアを必要とし送迎をしていただいている保護者48人のうち、直接面談を希望された33人の方に面談を行ったところです。
 そこでは、医療的ケアの内容や程度、お子さんの体力や御家庭の状況等が一律ではなく、個々に対応してほしいということが主な意見でした。中でも、4割を超える方から、下校時や週1回だけでも送迎を交代してほしいといった願いや、看護師が添乗した小型バスがあればよいといった意見が出されました。また、夜間の医療的ケアにより寝不足状態になり、朝の運転が不安だとおっしゃる保護者も半数おられました。
 こうした聞き取りから、通学を担う保護者の負担をいかに軽減するかが課題であると認識しております。これらの課題は教育委員会だけでは解決できないものであり、先ほどお答えいたしましたように、県教育委員会が中心となって、具体的に検討する場の設置を考えていきたいと思っております。
 次に、健康福祉部と教育委員会との協議の現状と課題についての質問にお答えいたします。
 さきに申し上げましたように、要医療的ケアの聞き取り結果については、教育委員会で取りまとめ、健康福祉部と協議したところです。この問題は多くの車両と運転手、加えて看護師を確保することが必要となるなど、専門職の確保や財政負担等の課題があります。さらに、人命にかかわる問題であり、ケアの面でも慎重に対応する必要があると思われます。こうしたことから、送迎サービスや看護師の確保をどうすればできるかなどについて、健康福祉部や市町と具体的に検討していきたいと考えております。
◆41番(梅村正君) (登壇)先ほど、健康福祉部長は、いわゆる緊急時の安全ネットワーク、こういうふうな緊急対応等について関係機関と協議をする、大変前向きな答弁をいただいて、ありがとうございます。
 教育長にお聞きいたしますが、おっしゃっていただいたアンケートのその結果と例えばニーズが、また、それぞれの家庭の状況がということでございますが、これは、学校がそもそもスクールバスを使わずに御自宅から運んでくださいよと、送迎してくださいという、その時点でわかっていることだと思うんです。それがわからなければ、そのスクールバスに乗っていただくということになるわけですから。そうではないということを言うてはるいうことは、そういうふうな状況を把握していると、いわゆる入り口の話を今回この調査結果でなさっていらっしゃいますけれども、そういうふうなことになりますと、またこれ1年延長するということに、この1年間は実現できないということになるじゃないですか。
 例えば、このような方々は、学校へ到着したときに、到着したそのそこで、たんの吸引をしている子供さんだっているわけです。そういうことでしょう。そういうふうな子供さんのたんの吸引状況を学校の先生が見れば、校長先生が見れば子供さんの状況なんてわかるはずなんです、改めてこういう調査しなくても。そういう日常の、学校全体がそういう子供を守っていこうというような、そういう熱意、積極性が私必要だと思う。
 健康福祉部長の答弁に対しまして教育長の答弁は、もう少しやはり教育委員会が前に出てもらわないと、強く引っ張ってもらわないとこのことは解決できないと思いますので、改めて、早期実施についての教育長の答弁を求めます。
◎教育長(河原恵君) ただいま申し上げましたように、大変大きな課題があるということを認識をいたしました。各関係機関の現状等の情報共有も含めた準備委員会を早々に立ち上げまして、この問題に取り組んでいきたいと思っております。
◆41番(梅村正君) (登壇)ぜひその準備委員会で早期に課題解決のために対応いただきたい、実施をしていただきたいと心からお願いをしておきます。
 それから、その次に、豪雨災害対策の強化について、知事にお伺いをいたします。
 8月14日未明からの大津市南部に短期集中豪雨は、時間雨量80ミリ、90ミリという、経験したことのないと言われるほどの雨量となり、河川の溢水や山の表層崩壊などによりまして、火災、また床上床下浸水、道路の崩落など、甚大な影響を与えました。防災・減災対策がいかに重要であるか、重ねて被災現場に立ちながら実感したところであります。以下、知事に伺います。
 1点目は、知事の災害に対する判断についてです。
 災害現場での被災者の悲痛な思いを共有することが、危機管理意識をさらに強くさせるのではないでしょうか。ぜひ、このような、私は現場のさまざまなお話を聞かせていただきましたが、九死に一生を得たという方もいらっしゃいます。また、大切な家屋を全焼させたという方もおられます。命からがら、その現場から逃げたという方もおられます。
 私は、このような災害というのは、大変危機管理意識が醸成されないと即座の対応はできないというふうに思いますが、過日の知事の答弁で、海外出張中のことを知事は述べておられましたけれども、改めて、知事の危機管理意識、危機管理についての思いを述べていただきたい。
 2点目に、大津市の外畑町の山の表層崩壊についてです。
 1点目は、今回の被害状況と、緊急また抜本対策について伺います。
 2つ目に、崩落箇所の下方は土砂災害の警戒区域でありましたけれども、山の斜面の上300メートルほどのところから、すごい量と勢いの土砂が流出いたしました。ガスボンベや家屋を襲いました。1カ月半たった今日でありますけれども、その周辺の皆さん方は今も夜は眠れず、少しの雨でも心臓が高まるなど、その恐怖と不安の心の傷は今も癒えずに続いております。
 今回の崩落部分の左側には特別警戒区域が指定されておりまして、ここは崩落いたしませんでしたが、この斜面中腹でその崩落土砂がとどまっているという可能性があるなど、当該箇所や周辺の斜面状況の調査と対策が不可欠だと思いますが、どのように取り組まれるのか。
 3つ目に、今、表層崩壊や深層崩壊が大変危惧されておりますが、その危険性は本県も同様です。この外畑町の斜面は、わずかその左右300メートル、400メートルほどの距離に、特別警戒区域が1カ所、警戒区域が2カ所という、この三、四百メートルの中に3カ所の警戒区域等が定められておりまして、まさに危険地帯であります。
 安心の生活を取り戻すには、いかに初期の発生を一刻も早く正確に住民に提供することができるのかということであります。安全を確保する対策の一つとして、斜面の土砂の流動化をいち早くキャッチするセンサー等を設置をいたしまして、命を守る対策に資するべきだと、このように考えますが、知事の見解を伺います。
 そして、今回の災害で欠損いたしました県道大津南郷宇治線の緊急補修とあわせまして、この県道は今日まで交通量が大変多く、狭隘であり、カーブがあり事故が多発しておりますことから、地域の方から長年の要望となっておりますつけかえ工事の願いがございます。このつけかえ工事の早期の着工を強く願うところでありますけれども、見解を伺うものであります。
 次に、大きな3点目の大津市の南郷地域が被害を受けました国分川について、知事に伺います。
 1つは、なぜ多くの家屋が浸水したのか。今回の国分川溢水の原因について伺います。
 2つ目に、大津土木事務所の皆さん初め、懸命な緊急対応をしていただきました。先日も、台風のニュースに不安がいっぱいになるとの地元の方の不安の声をお聞きいたしましたけども、現状の緊急対応で今回のような同様の豪雨に耐えられるのかどうか伺います。
 3つ目に、今回の短期集中局地的豪雨によります国分川の総流出量は、おおよそ毎秒40トンと推定されます。国分川の溢水した部分の河川断面の流下能力をどのように把握されているのか。今日までの安全対策と今後について伺います。
 私は素人ですが、河川断面を測量いたしましたけれども、総流出量との対比の結果、国分川は抜本的な対策が必要だという結果でありました。そのために、例えば安全確保の方法として、分水という手法や、また、県有地であります滋賀県職業能力開発サービスセンターの敷地を利用したいわゆる断面拡幅とその強化なども一つの方策と思いますが、課題もございます。知事が言われている流域治水の考え方では、この国分川の場合、どのようなハードの手立て、解決策が見出せるのか、知事の所見を伺います。
 4つ目に、特に今回のような時間雨量80、90ミリという局地的豪雨の多発化が指摘されておりますけれども、徹した減災の観点から、このような中小河川の治水対策の基準を見直さなければならないのではないか。そして、県民に情報提供して、防災意識の強化に資する必要があるのではないでしょうか。
 この件につきましては、知事は、「正しく危険を知り、正しく情報を知り、正しく避難をする」と、こんなことをおっしゃっておられますけれども、そのとおりだと思います。その危険度が増しているという、そのような今日的な気象変動があるわけでありますので、ぜひこのような中小河川の治水対策の基準の見直し、これについて見解を伺うものであります。
 最後に、今回のような被災に遭われた皆様方の姿と心中を思いますときに、本県の具体的な被災者支援策を設けることをぜひ提案したいわけでありますけども、知事のこのことについての見解を伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) 豪雨災害対策の強化についてお答えさせていただきます。
 まず1点目の海外出張中の災害に対する判断であります。
 今回の海外出張を含め長期出張に当たっては、常に連絡先を明らかにし、必要な指示ができる体制をとっております。今回の大津市南部豪雨についても、随時、携帯電話とファックスで被害情報や県の対策についての情報を受け取り、対応を指示いたしました。
 当然のことながら、災害の状況によっては海外での公務を途中で引き揚げ、帰国することになります。今回はフランスでの原子力防災調査という任務であり、その任務を遂行することと、急ぎ帰国し災害対応することとを比較、考慮いたしまして、現地任務を遂行すべきとの判断をいたしました。
 帰国後には直ちにその足で現地に出向き、被害の状況確認をいたしました。土砂が流出したときの直接対応なさったお寺の方、また、ボンベが爆発したときの火災に遭われた方、それから自治会長さんなど、具体的に個別の状態、大変怖かったということもお伺いをいたしました。そういう被害の状況を確認をしながら、県として責任ある判断をし、必要な指示をいたしました。
 次に、2点目の今回の被害状況と対策についてであります。
 外畑町の表層崩壊でございますが、この外畑町は、天ヶ瀬ダムができることに従って、河川周辺から50年ほど前にあの土地に移られた、いわば新興住宅的な背景を持つものでございます。それだけに、これまで何百年と立地してきた集落と状況が違うということを踏まえながら対応をしていきたいと思っております。
 まず、具体的な被害状況ですが、8月13日からの豪雨により、集落に流れ込む3つの谷のうち一番東側の谷で、14日午前6時ごろ、幅16メートルから20メートル、延長300メートル程度にわたり、土石流が発生をいたしました。その土石流でプロパンガスボンベが破壊をし、その影響で近隣の2棟、1宅地ですが、漏れたガスにより全焼いたしました。また、床上浸水1棟、床下浸水5棟、土のう積み上げ作業中の2名も負傷し、周辺道路も土砂災害により通行どめ状態にあったため、県防災ヘリコプターで病院に搬送したところであります。
 対策につきましては、国の専門家による現地調査、アドバイスに基づき、応急対応として、谷の下流部に大型土のうによる土砂どめを設置いたしました。
 今後の恒久対策につきましては、土石流が発生した谷においては治山ダムを設置することとし、大津市および地元との協議を踏まえ、早期に着工できるよう、現在国と協議中であります。
 次に、2点目の土石流が発生した左側、西側でございますけれども、その谷や周辺の斜面状況の調査と対策でございます。
 今回、左側のほうは土石流は発生しておりませんが、土砂災害特別警戒区域に指定してあります。つまり、土石流が発生したところよりも危険度が高いと政策的には指定をしてきたところでございます。県の職員による調査を実施した結果、上流部に土砂崩壊が見られることから、土石流の発生した谷同様に、応急対応として大型土のうによる土砂どめを設置いたしました。
 なお、予防保全対策としてダムを設置することとし、年内に測量に着手し、速やかに対策を進めてまいります。
 さらに、もう一つ左側、集落から見ると地形的には西側ですけれども、その西側の土砂災害警戒区域に指定されている谷につきましても最上流まで調査をしたところ、土砂崩壊は確認されませんでしたが、今後、予防保全対策の検討をしてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の発生予測でございます。
 議員御指摘のとおり、発生予測をいち早く正確に行い、住民の皆さんに提供することが命を守るために重要でございます。このため、土砂災害の危険性が高まった場合には、住民の皆さんの自主避難の参考となる情報システムを平成19年6月に開発をいたしました。ここでは、彦根気象台と共同で、地形、地質、雨量とともに、土壌に含まれる水分量によりまして土石流の発生を予測する、そのようなシステムの中で土砂災害警戒情報を今回も発表しております。
 具体的には、今回の豪雨におきましては、8月14日午前4時20分に大津市南部地域に対して土砂災害警戒情報を発表し、市町へは防災無線を通じて、一般市民の方へはテレビなど報道機関を通じて情報提供いたしました。
 その後、午前6時ごろに土石流が発生しましたが、外畑地区の住民の皆さんは、この地区が土砂災害警戒区域の指定をされており、危険性を認識されておられました。そして、みずからの判断で、つまり市からの避難勧告を受ける前に、みずからの判断で事前に避難され、家屋は土砂流入で大きな被害を受けられましたけれども、人命が損なわれるという最悪の事態は避けることができました。
 なお、議員御提案のセンサー設置でございますが、土石流災害から命を守るためには、事前に避難いただくことが最も有効な手段であります。恒久対策が完成するまでの間は、住民の皆さんの早期の警戒避難に役立つ方策として、センサーの設置も含め早期に検討し、速やかに対策を講じてまいりたいと考えております。
 次に、4点目の県道大津南郷宇治線の欠損部分の緊急修繕の取り組みと、つけかえ工事の早期着手でございます。
 まず、県道欠損部分の緊急修繕ですが、目片議員の代表質問でもお答えしましたように、流出土砂の撤去など応急復旧事業を進めてきた結果、10月1日には、京都府区域を含め、片側交互通行で一般開放することとしました。
 法面保護等の恒久対策については、9カ所を災害復旧事業として申請手続を進めており、年度内に着手できる見込みであります。
 また、外畑地先の改良工事ですけれども、ちょうど川沿いの道路となっております。ここも道路整備アクションプログラムで県として既に位置づけている区間であります。現在、瀬田川の管理者である国との協議、調整をし、道路詳細設計を行っております。できるだけ早期に着手できるよう努力してまいりたいと考えております。
 次に、国分川についての3点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目のなぜ多くの家屋が浸水したのか、今回の国分川溢水の原因でございます。
 8月14日の大雨では、近傍の黒津観測所で時間当たり76ミリメートル、西笠取観測所で82ミリメートルを記録しました。国分川流域においても同等の豪雨があったと推測されます。この雨は、この地域ではこれまでに経験したことがないような豪雨でございました。この豪雨により、現況河川の流下能力を超える洪水が発生したことや、流木が橋に引っかかり河川を塞いだことにより溢水し、多くの家屋や田畑などが浸水したものと考えております。
 2点目の現状の緊急対策で再度の同様の豪雨に耐えられるかとの御質問でございます。
 被災後、直ちに流木の撤去や土のうの設置、堆積土砂の除去などの応急対策を実施しておりますが、これらは従来の機能を回復するためのものであります。同様の豪雨があれば溢水のおそれがあります。
 そういう中で、3点目の御質問ですけれども、流下能力の把握、今日までの安全対策と今後の対応、抜本的な対策についてお答えいたします。
 まず、現地調査の結果、今回の豪雨による流出量毎秒約40立方メートルに対し、この国分川では最も流下能力が小さい箇所では、おおむね毎秒10立方メートルであります。おのずとこの数値からしてもあふれてしまうということでございます。
 今日までの安全対策については、部分的な護岸の整備や補修ならびにしゅんせつなどの維持管理工事を行ってまいりました。今後は、今回の出水を受け、狭隘部の、狭いところの流下能力を向上させるため、川幅の拡幅、護岸のかさ上げ、また河床の切り下げなど、可能な対策を検討することとしております。
 あわせて、抜本的な対策として、流域に水をためる遊水地や放水路などの可能性についても検討してまいりたいと考えております。
 次に、4点目の中小河川の治水対策の基準を見直し、県民に情報を提供し、防災意識の強化に資する必要があるのではないのかとの御質問でございます。
 県の河川整備は、整備を必要とする全ての区間の改修を行うには長期の期間を要することから、平成20年度に河川整備の優先度を検討いたしました中長期整備実施河川の検討結果に基づき、効率的、効果的に進めているところであります。
 治水対策の基準は、流域面積が50平方キロメートル未満の河川については10年に一度の降雨により発生する洪水に対する治水安全度を、また50平方キロメートル以上の河川については戦後最大の洪水に対する治水安全度を、それぞれの当面の整備目標としております。この基準に基づき、県下全域の治水安全度のバランスを考慮しながら、段階的に治水安全度の向上を図ることとしております。
 県民への情報提供については、滋賀県土木防災情報システムによりまして、インターネットを通じてリアルタイムに雨量、水位情報を提供しております。
 また、防災意識の強化については、局地的豪雨が多発化している現状を踏まえまして、県民の皆さんに水害リスク情報をお知らせし、いざというときのみずからの避難行動に役立てていただけるよう、このたび、地先の安全度マップを公表いたしました。
 また、地域の水害リスクを日常的に知りながら備えていただくための出前講座や水害版図上訓練、また、県内各地の過去の水害履歴や水害経験をホームページによりまして情報発信をし、継続的に実施をしているところでございます。
 次に、5点目の本県の具体的な被災者支援策を設けることでございます。
 まず、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、同一市町において住居が5世帯以上滅失した災害等では、災害弔慰金および災害障害見舞金の支給制度があります。県内においては、1市町以上災害救助法が適用された場合には、災害援護資金の貸し付け制度があります。さらに、本県独自の制度といたしましては、1市町において住居が5世帯以上滅失した場合には、死亡、全半壊、床上浸水等の被災者に対する見舞金制度があります。
 災害により一瞬にして生活基盤を奪われた被災者の方々が自力で復興することは、なかなか容易なことではありません。失意の中でいかに復興していただくか、そこに対しましては、議員御指摘のように、被災された方々へのぬくもりを感じる支援が必要と考えております。
 県独自の見舞金制度が既にありますが、現在の支給要件等は災害救助法に準拠しておりまして、柔軟性に欠ける面もあるため、他府県の事例も見きわめながら、要件緩和等、研究してまいりたいと考えております。
◆41番(梅村正君) (登壇)ありがとうございました。
 最初に、いわゆる知事の災害に対するその考え方でございますが、先ほど申し上げましたように、一瞬にして命を取りとめた方もいらっしゃいますし、また私は、床上床下浸水に遭われた御家族が涙を流して、またその家財道具が浮いている、そのような状況に放心をされているという、そういうような方々とともにさせていただきましたが、ぜひいろんなツールで状況把握は、お話しございましたけども、ぜひ現場に身を置くような対応をいただきたいというふうに要望をしておきたいと思います。
 それから、国分川の件について、また外畑の斜面崩落につきましては、早急に万全の体制で大津市と連携をとりながら進めていただきますようにお願いをいたします。
 それから、今回、このような災害につきましては、ボランティアとか県内の全ての市町の皆さん方の、そしてまた奈良市とか、さまざまなところから御支援をいただきまして、本当に感謝申し上げなければなりませんけれども、滋賀県等におきましても、そのようなぬくもりある対応をぜひお願いをしたいと思います。
 それから、国分川の件について再質問をさせていただきます。
 この件について、私は中小河川に光をもっと当てなければならないのではないかというふうに思います。先ほど御答弁ありましたように、総流出量は40トンであり、そして現在のその河川断面、溢水したところの断面は約10トンである。4倍の差があるということです。知事は、そこでいわゆる可能な対策をするというふうなお話でございましたけれども、例えば放水路とか遊水地とかという話がありましたが、緊急対応として、この40トンに対して、知事がおっしゃるさまざまな手立て、緊急対応をしたときに、どれほど迫られるのかいうことについて御答弁をいただきたいと思います。
 このことについて、私は分水という一つの手法を申し上げましたけれども、このようなことが、その施設があるということもわかっておりますけれども、こういうことをしたといたしましても、わずかこれは10トン程度のものであると推測されます。したがいまして、それを合わせましてもまだ2倍ということがあると。というようなことですから、この中小河川が持っている潜在的な危険性、そういうものについてやはり把握をしながら、でき得る対策をとらなければならないというふうに痛切に感じた次第でありますけれども、改めて、可能な対策をするとおっしゃっているその対策による効果はどういう程度であるのかというふうなことについてお願いをいたします。
 それから、このような国分川は今Bランクで、お聞きいたしますと、順番は70番か80番かというふうな、順位にしたらそういうことだそうでございます。こういうふうに、大変危険度が多いこの河川でありますけれども、なかなかこのことが進まないというふうな、財政的な面があるというふうなことでありますけれども、もう5年、10年、もっとかかってしまうという。
 そういうところで、じゃ、緊急対応が安心につながるのかというと、そうなかなか十分なことにはならないというふうなことですので、中小河川のこの基準の見直しなり対応のあり方について検討を加え、見直していく必要があるというふうなことだと、こういうことをお願いしたいと思います。
 先ほど、知事は、流域50キロについては10分の1というような確率をおっしゃいましたけども、10分の1の確率は、おおよそ50〜60ミリじゃないでしょうか、時間雨量。これは今回は80、90降っているわけですから、基本的にその数値の基準というのは低いということになります。このような集中短期豪雨が起こるわけですから、これから起こるわけですから、先ほど申し上げましたような見直しが必要だというふうなことを申し上げておりますので、ぜひそのことについては御理解いただいて、早急な対応をしていただきたい。改めて伺うものでございます。
 それから、最後の具体的な被災者支援ですけども、知事は災害救助法に準拠してということでございますが、このことにつきまして、私は国内のさまざまな都道府県の状況を確認を調べさせていただきました。
 そういたしましたら、このような法律に準拠しない、いわゆる都道府県独自の支援制度を設けているのは、一般的な災害、自然災害全般でありますけども、18府県です。また、特定の既往災害、特定なそういう災害に対しては、平成19年度以降は7団体、7府県がございます。また、支援法の対象とならない被害規模の、いわゆる10世帯未満の被災に対する支援をしているところは22団体ございます。半壊世帯に支援する制度は17団体あります。その中でも、支援限度額が最大なのは石川県の200万です。岡山県の150万、大分県の130万、このように続いておりますし、また、床上浸水世帯に対する支援は8県がやっておられます。支給限度は異なりますけども、岐阜県の30万とか、さまざまこのような制度をそれぞれの府県では実施をもうされております。おおよそ半分になっているということであります。
 したがいまして、このような調査をいたしますと、1世帯から災害被災者への支援をしている県は、たとえば大分県、宮崎県、島根県、秋田県、静岡県等々、1世帯からやっているわけです。これは、今までの災害救助法等で云々と言うてるようなことではなくて、やはり現場で災害は起こることでありますので、災害の地方自治体が深刻に考えての対応をそれぞれされているという一つの制度でありますので、ぜひ滋賀県におきましても、知事は先ほど、このようなことでこれから検討するとおっしゃいましたけども、たちまち今回のこの豪雨に対する被災者への支援ということを含めた、その緊急対応をぜひ考えていただきたい。改めて知事の見解を伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 まず、前半の中小河川についての対応をどうするのかということでございます。
 今回、国分川に典型的にあらわれているのが、中小河川、しかも短くて大変急流であると。あわせて、なぜそれだけの水が出るのかといいますと、土地利用を見ていただいたらわかりますように、急速に住宅開発をされております。かつて水田、農地、あるいは森林であったところに住宅開発をしますと、水の出方が速くなります。そういうところで、中小河川の本質的な対策といたしましては、まず、流域でできるだけためるということで遊水地、あるいは雨水をためるための方策なども有効であろうと考えております。
 あわせて、今後ですけれども、このような危険性を考えるときに、地先の安全度マップ示しましたけれども、場合によっては土地利用あるいは建物への配慮も含めて、被害を受けないような未然の防止ということも同時に考えなければいけないと思っております。
 そして、今回、基準を超える災害が起きたわけですけれども、この場合、超過洪水ということになります。この超過洪水について、まずは、そういうことが起こり得るということを住民の皆さんに広く知らせながら、ハード、ソフト両面から対応をとっていくことが必要であると考えております。
 次に、被災者支援でございます。
 床上浸水を含め、大変な被害に遭われた皆さんに改めてお見舞いを申し上げます。具体的に、その被害に遭われたときの失意感、また、生活再建への思いというのは大変深刻だと理解をしております。
 そういう中で、今議員が御指摘のように、各都道府県で国の基準を超えるさまざまな独自の支援制度を設けております。ここについては、先ほど申し上げましたように、今後研究をしていきたいと考えております。
◆41番(梅村正君) (登壇)知事、先ほど、上流部の住宅開発とおっしゃいましたけども、それは開発行為のときに、既に調整池等で、県と大津市ですから市が考え、検討、調整しているはずです。それが足りないというならば新たな方策を考えるべきだというふうに思いますので、ぜひ検討いただきたい。
 それから、本県の支援制度ですが、知事、知事、すいません、研究するでは、そういう対応じゃない。まさに危機管理ですから。先ほど言った、現場に身を置くというようなことを言わせていただいているわけですから、研究するという段階ではない。もっと迅速に対応すべきだと思いますが、改めて知事のこのことについて答弁をお願いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 被害に遭われた皆さんの失意についてはもちろん理解をしていただいているわけでございますけれども、行政をお預かりする立場からして、公平、公正、透明な制度の変革が必要だと、改革が必要だと思っておりますので、そこについては研究をまずはさせていただきたいと思っております。
◆41番(梅村正君) (登壇)知事、当然、今、知事は地先の安全度とかおっしゃっておりますけども、それは、いっぱいそういうでき得る可能性の対応したその後の話。例えば、おっしゃっている、ためる、遊水池のお話ありましたけれども、知事、ありましたけども、この国分川で遊水池なんかできません。できるとお思いですか。できると思えないのです。
 だから、そういうことがあるから、こういうふうな超過の部分については被災に遭われる、そのそこに手立てが何もない、そこが問題だと、こう指摘しているわけで、おっしゃっていることと現場とは現状とは違うということ。ですから、研究ではないということを改めて私は訴えておきたいと思いますので、これについてはここで終わっておきます。
 それから、その次に、地震被害と災害対策について、知事に伺います。
 過日、内閣府の有識者会議が、南海トラフを震源地としたマグニチュード9.1の巨大地震の被害は最悪で、東日本大震災の17倍、32万3,000人の死者、このように言われたところであります。一方、住宅の耐震化率の向上等によりまして、この死者数を7割、8割減にすることもできるということも同時に示されております。知事は、本県における予測されておりますこの被害、死者数をどのように減少させようとしているのか。具体的にその数、そしてまた倒壊家屋を減少させるなど、減災目標をどのように置いて、そのために何をどのように推進をされるのか、具体的に示していただきたい。
 2点目に、課題として指摘してまいりました昭和56年5月末以前の木造個人住宅の耐震改修、どのように減災対策として推進できたのか。課題とともに、今後の新たな対策について。
 3つ目には、日本は大震災が頻発して、今後も発生すると言われております。地域により近づく対策の支援が必要でありますが、例えば、御高齢の方々等に対する、災害弱者に対する災害介護士、そしてまた情報弱者に対するその対応、また、渋滞の中でも支援ができるという消防バイク隊など、地域を支援する対策は数限りありません。市町とともにそれをどのように具体化していくのかが行政に問われておりますけども、知事の見解を伺います。
 緊急課題であります防災、減災への予算の強化が必要となりますが、新年度についてどのようにその予算強化を考えておられるのか。4点について伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) 地震被害と減災対策についての4点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の減災目標をどのように置き、何をどう推進するのかの御質問でございます。
 今回の南海トラフにおける死者数でございますけれども、ここは議員の御指摘のように、住宅の破壊による圧死などによる死者数が大半でございます。そういう中から、住宅の耐震化率の向上あるいは家具などの固定化を進めることが、この死者、負傷者数を大きく減少させ、減災効果があると認識をしております。
 本県においては、平成15年度に滋賀県地震防災プログラムを策定、公共施設だけでなく、住宅の耐震化率の向上に取り組んでまいりました。具体的な施策としては、耐震診断を無料で行う木造住宅耐震診断員派遣事業、また耐震改修への補助金交付、耐震診断員の養成など進めてまいりました。
 また、まず命を守るとの観点から、議員にも御指摘をいただいておりました耐震シェルター、防災ベッドなどの普及のため、平成22年度から、その購入設備に係る経費に対する補助金を設け、最大20万円を補助してまいりました。
 ただ、住宅の耐震化については、耐震化率、平成27年度で90%を目標としておりますが、20年度住宅土地統計調査に基づき推計した耐震化率は78%であります。27年度見込みの85%まで、まだ少し課題がございます。このままでは目標達成が難しいことから、耐震化セミナーの開催、耐震性の低い住宅が集中する地域での戸別訪問など、さらなる取り組みを行いまして、一層の啓発に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の住宅の耐震改修の減災対策の推進度合いと、その課題、今後の対策でございます。
 昭和56年5月以前の住宅に対する無料耐震診断件数は、平成23年度末において8,349戸、耐震改修補助は139戸と、耐震診断につきましては一定進んだものの、地震に備えることの重要性についてまだまだ十分な理解が得られていないことなどによりまして、なかなか耐震改修へつながらないのが大きな課題であります。
 住宅の耐震化や家具の転倒防止などの減災対策の推進については、これまでも市町と連携して、出前講座等により地域での普及啓発に努めてまいりましたが、まだ十分な効果があらわれておりません。この課題を解決するために、地域に足を運び、個別に丁寧に耐震化の必要性を説明することが重要であると考えております。
 新たな取り組みとしては、市町の協力を得て、地域ごとに阪神・淡路大震災での被災体験などの講演を通じて、耐震改修の必要性や家具の転倒防止対策などを考えていただく木造住宅耐震化セミナーを実施していくこととしております。さらに、参加者や地域の方に戸別訪問を行いまして、耐震改修の必要性、丁寧に説明しております。
 また、出前講座においても、従来の制度説明に加え、対象家屋に応じた具体的な工法などについて個別相談を受けることで、内容の充実を図っております。
 次に、大きな3点目の新たな視点を含めた地域の防災対策の強化については、市町とともに具体化すべきではないかとの御指摘でございます。現在、県としては、市町の設置する避難所等で高齢者や障がい者に適切な情報提供も含む支援が行われるよう、具体的な災害時要援護者の避難支援対策マニュアルの改訂を進め、市町とともに支援を進めているところです。
 また、現場への早期到着や、瓦れきなどにより消防車が進行できない現場へも進入できる機動性を備えた消防バイク隊について、県内では既に彦根市消防団において、バイク隊として16台整備されている事例もあります。県としては、できるところから市町と連携を図って、自主防災組織など、地域の新たな取り組みを支援する対策について研究し、自助、共助による地域防災力の強化を推進してまいりたいと考えております。
 次に、4点目の新年度予算についてどう考えているかでございます。
 防災・減災対策については、滋賀県地域防災プログラムに基づき全庁的な取り組みを進めております。本年度については、関連予算として約94億円を計上し、31項目の個別施策について、耐震化等に必要な基盤整備、地震に備え対応する体制づくり、防災機能の整備充実、公共施設の耐震化の4つの基本施策に分類し、体系的な整理を行いながら実施しているところであります。
 国においては、先日、各省庁から来年度予算の概算要求の内容が公表されました。各省庁とも、東日本大震災の教訓や南海トラフの巨大地震の被害想定等を踏まえ、防災対策等に対し実効的な施策を実施すべく、必要な予算を要求されております。
 県としても、これら国の施策等とも整合を図りながら、効果的な防災対策の推進を図っていくことが必要であると考えております。
◆41番(梅村正君) (登壇)それでは、次に行きます。
 地域防災計画(原子力災害対策編)について、知事に伺います。
 1点目は、オフサイトセンター的機能の配置決定と補正予算が計上されておりますけども、これはどのような機能を有するものなのかを改めて伺います。
 2点目に、発災時、事故情報や今後の拡散予測など、初期情報が事業者、国などとともに同時に確認できることになり、本県が危惧しております拡散予測や避難体制、琵琶湖への影響など、大きなメリットが期待されます。これをより大きく効果的な運用をするために積極的な取り組みが求められますが、どのように効果的活用をされるのか、知事の所見を伺います。
 3つ目に、このテレビ会議システムは、福井県内の4カ所のオフサイトセンターと滋賀県、高島市、長浜市と結ぶとのことでありますが、本県が進めてまいりました独自シミュレーションでのUPZやPPA区域を考えますと、県下の市町との連携も重要な課題であります。今、各自治体では地域防災計画の見直し最中であるだけに、早期にこの結論を出し周知し、市町と一体的な体制をとるべきでありますが、このことにつきまして知事の考えを伺います。
 4点目に、事業者との安全協定についてでありますが、先日の報道では、内容について知事は、立地県並みではなくてもとの報道がありましたが、その真意について伺います。
 また、長浜市、高島市以外の市町との関係や要望の反映が必要だと、このように思いますが、どのように取り組まれるのか伺います。
 5点目に、SPEEDI情報について、過日、公開と新聞報道されましたが、どのような状況なのでしょうか。
 この発災直後の情報提供は大変重要であります。本県として、その内容や対策をより正確に迅速に県民に伝え、本県の地域性に合った適切な避難などに生かせる情報としなければなりません。そのためには、どのように分析をして判断するのかという緊急時の専門家による高度情報の判断体制が重要だと思いますが、知事の見解を伺います。
 最後に、SPEEDI情報の事前提供があれば、訓練を重ねられ、より一層具体的な対応が可能となります。事前提供について大いに期待しているところでありますが、状況について知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) 地域防災計画(原子力災害対策編)の強化についての6点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目のオフサイトセンター的機能についてです。
 このたびの補正予算においては、若狭湾沿いの4つのオフサイトセンターと県、長浜市、高島市を結ぶ連絡網を専用回線と衛星回線を用いて整備し、テレビ会議による情報共有を可能とするとともに、災害時でもつながる電話、ファクシミリ等、通信手段の多重化、多様化を図ることにより、さまざまな状況下での情報伝達や意思疎通が可能となる通信機能を確保するものであります。
 2点目のシステムが導入されて、どのように防災体制に活用していくのかについての御質問でございます。
 今回このシステムを整備することで、万一事故が発生し、本県において災害対策本部を立ち上げた場合に、官邸に設置される原子力災害対策本部やオフサイトセンター、さらには電力事業者が設置する災害対策本部などと、事故情報や事態の進展の状況をリアルタイムで相互に情報共有することができます。また、住民避難や防護対策の面でも大きなメリットがあると考えております。
 今後、このシステムを使って情報伝達、共有に向けた実践的な防災訓練を実施し、情報収集、伝達体制を整えるなど、万一の備えをより強固なものにしていきたいと考えております。
 3点目のテレビ会議システムをめぐっての市町との一体的な体制でございます。
 昨年作成しました地域防災計画において、PPAの範囲が県下全域に及ぶと位置づけました。一方、国の原子力災害対策指針が来月──10月中には策定されると公表されております。その内容を踏まえて、計画のさらなる見直しも考えております。その上で、県内市町の地域防災計画との整合を図るとともに、防災無線等を活用し、県内市町へ迅速かつ一斉に情報提供してまいりたいと考えております。
 次に、4点目の安全協定に関する報道の真意でございます。
 私は、万一原発事故が発生した場合には住民や琵琶湖への放射性物質の影響が懸念されることから、住民の安全安心を確保するため、立地県並みの内容を盛り込んだ協定締結を目指して取り組んでまいりました。大飯の3、4号機が再稼働する中で、いまだに安全協定が結ばれていないということは極めて異常な事態であります。県民の皆さんの不安を解消するに至っておりません。そういう中から、関西電力初め事業者とこれまで、昨年の8月以降、安全協定に向けての協議を進めてきたところでございます。
 去る9月14日に、本県より原発に近い福井県内の小浜市や若狭町などの4市町に対して原子力事業者が示した安全協定見直し案では、立地自治体と同じ権限は盛り込まれなかったことから、本県においても立地県と同じ権限を協定に盛り込むことはかなり難しいと感じたところから、隣接県として、県民の安全安心を担保できる内容を最大限盛り込んだ協定となるよう、私自身、交渉を現在しているところでございます。
 昨日、原子力規制委員会の田中俊一委員長も、防災計画がきちんとできて住民が納得していなければ、原発の再稼働はあり得ないという方針も示しております。そういう中で、今の事業者の責任に対しては、私、先頭に立って申し入れを強くしているところでございます。
 そして同時に、関係市以外の市町との関係や要望の反映でございますけれども、これまでから自治創造会議の場を活用するなどして、首長レベル、事務レベルで市町の意見を伺いながら協議を進めてまいりました。今後とも、関係市以外の市町や県議会の意見も聞きながら進めていきたいと考えております。
 5点目に、SPEEDI情報の活用でございます。
 まず、SPEEDIの公開については、政府は、新たに発足した原子力規制委員会により防災対策の基本となる原子力災害対策指針が確定した時点で公表されると聞いております。しかし、いまだ公表されていないのは大変遺憾でございます。昨年の事故発生以来、何度となく滋賀県として国に要望しながら、いまだに公表されていないのはまことに遺憾でございます。
 次に、SPEEDI情報の活用ですが、放射性物質が放出された場合は、即座にSPEEDIにより拡散方向や距離が予測されることとなっております。このことから、拡散予測情報を関係市町へ情報提供するとともに、環境放射線モニタリングにより実測情報を踏まえながら、原子力防災専門委員会委員や専門職員などの知見をもとに、避難、医療など必要な対策を講じることができます。
 常々申し上げておりますように、多重防護の一番住民に近いところ、被害の最小化というためにも、このSPEEDI情報はぜひとも必要なものでございます。
 次に、最後、6点目のSPEEDIによる事前の情報提供があれば、より一層具体的な対応が可能ではとの御質問でございます。
 ただいま申し上げましたように、また議員の御指摘のとおり、SPEEDIによる予測結果は防災計画の立案や防災訓練の実施にも非常に有効であります。昨年の春の政府提案で要望して以来、何度も国に要望をいたしましたが、文部科学省からいまだに提供できていないという状態でございます。
 国からSPEEDIによる放射性物質の拡散予測が今回の原子力規制庁の発足により提供されることが決まりましたら、本県が先行して取り組んだ拡散予測シミュレーションと比較、検証しながら、その結果を踏まえて、屋内退避、避難など防護措置が必要な地域の見直しに取り組みながら、防災訓練にも活用したいと考えております。
◆41番(梅村正君) (登壇)それでは、最後の項目でございます。
 いじめ問題の県の対応について、知事、教育委員会委員長、教育長にそれぞれ伺います。
 まず、お亡くなりになられました方に心からの御冥福をお祈り申し上げます。
 以下、質問でありますけれども、私は、滋賀県から、あるべき教育の姿を強い決意と確かな取り組みを発信してければならない、このように感じております。
 1点目は、今回の事件は、なぜ学校現場でいじめと見抜けなかったのか、判断されなかったのかの一言に尽きると思います。県教育委員会は「いじめ なくそう」と掲げられ、本会議でも答弁されてまいりました。それだけに、このような再発が断じてあってはならないことは言うまでもありません。教育長は今回の事件をどのように把握され、とめられる機会があったのになぜとめられなかったのか、何が足りなかったのかと感じておられるのか伺います。
 県教育委員会のとるべき対応はどうあるべきであったのか、教育委員長に伺います。
 2点目に、県教育委員会は、市町に対して指導、助言、援助をすることとされております。そのためには現場を知ることが不可欠ではないでしょうか。私は今日まで、県教育委員会は市町と一体となって連携し教育現場に入るべき、一人の生徒を守るべきと訴えてまいりました。今こそ教育委員会はいじめ根絶を目指した根本的な解決への道筋を明確につけるべきではないでしょうか。そのために、その改革を行うべきと思います。本来の誇り得る教育行政を構築していくために、どのように取り組まれるのか。
 例えば、県の教育委員会のその議題等につきましても、事務局のほうからの議題はもちろん議論していただかなければなりませんが、広く社会的に問題になっている、また、これからもそのような色合いが濃くなってまいりますが、支えていただくのは地域であり、また県民でありますことから、県民の皆さん方からの議題も受けてもいいのではないかと。それぐらいの改革をしなければならないのではないかと思いますが、教育委員長に、その決意とともに、具体的にその方策を伺うものであります。
 3点目に、今回、対策がとられなかったいじめの小さなときの適切な対応が不可欠です。ストップいじめアクションプランでは、早期発見、早期対処の重要性が指摘されておりますけども、なぜマニュアルが実践できなかったのか。その分析と対策について、教育長に伺います。
 4点目に、今回、9月19日の新聞報道では、当初よりいじめの存在を認めている先生もおられましたが、いじめと判断されなかったそのような現状は変えなければなりません。教育長の見解を伺います。
 また、湖南市がされております「いじめをなくそうサミット」に参加をさせていただきましたが、先生や生徒、保護者や地域の方々など、皆が互いの違いを認め合い、人権を考える取り組みに大変共感をいたしました。これらの取り組みについて、教育長の所見を伺います。
 5点目に、現在の学校評価の課題と今後の取り組みについて、教育委員長の見解を伺います。
 最後に、知事に伺います。
 いじめ未然防止の不断の取り組みは、不登校や中途退学など、負の連鎖を断ち切るものだと思います。例えば出席停止などの考え方も、ネガティブな見方、評価ではなくて、次への立ち直り期間として、その間の対策こそ重視し考えるではないでしょうか。校長や教職員、生徒による、学校全体に互いの違いを認め合い、いじめをなくすという校風が生まれることが大事だと思います。
 また、地域の皆さんや保護者の皆さんが学校に参画する仕組みづくりをつくり、風通しのよい学校運営も必要と思いますが、教育のための社会というその視点で、皆が地域で育てるという取り組みが肝要と思いますが、知事の見解を伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) 6点目の地域で育てる取り組みについてお答えをさせていただきます。
 議員が御指摘のように、いじめは社会の構造とかかわる大変奥の深い、また幅の広い問題であります。家庭や地域など、学校以外の場面にも広がっております。そのため、子供たちを守り育てるには、学校、家庭、地域が連携することが大切であります。
 滋賀県教育振興基本計画においても、社会全体で子供の育ちを支えることを一つの基本的観点としております。滋賀県では、学校、家庭、地域が一体となって地域ぐるみで子供を育てるべく、学校支援地域本部の設置を推進しております。
 また、県独自の取り組みとして、地域とつなぐ学校側の窓口として、全ての公立小・中・高等学校に学校と地域を結ぶコーディネート担当者──教員を校務分掌で位置づけ、地域連携に係る研修などを実施しております。また、県内10市町40地域本部では、地域を担うコーディネーターを配置をいたしまして、学習支援、部活動支援、子供の安全確保などを行っております。
 しかし、今回の大津での事例事案を見せていただきますと、必ずしも防げなかったということの大きな反省から、県として、8月30日には県警本部、また県の福祉部局などを含めて対策本部をつくり、調査研究チームでの深い分析を受けながら提言をいただき、そして第三者委員会、場合によっては条例などを今後対応し、そこで議員の御指摘のような形で、地域社会全体で子供を育てるという方向を探っていきたいと考えております。
 なお、具体のところにつきましては、教育長、教育委員長がこの後お答えさせていただきます。
◎教育委員会委員長(高橋政之君) (登壇)3件の御質問に対してお答えをしたいと思います。
 県教育委員会のとるべき対応についてでありますが、子供たちを教育していく上で最も大切なことは、関係教職員全てが、かけがえのない児童生徒の命を守るという、そういう姿勢を共有し実践することだと考えております。
 そういった意味で、いじめ問題への対応については、これまでから、いじめは人間の尊厳を損なうものであり、決して許されるものではないとの考えに基づき進めてまいりました。しかしながら、今回の事案では痛ましい結果を生み、社会に混乱をもたらすことになってまいりました。いじめの重大さを学校の教職員が認識し適切に対応するよう、さまざまな機会を捉え、さらに指導の徹底を図るべきだと考えております。
 また、市教育委員会が学校と連携して対応することに対して、速やかに支援を行い、市教育委員会と情報を共有して、必要な対応を進めていくべきであったと考えております。
 また、2つ目に、次に、誇り得る教育行政の構築にどう取り組むかについてでございますが、議員御指摘のとおり、教育課題に対応するため、現場を重視することは重要であると思っております。これまでも教育委員が現場を訪問して意見交換すること、特に、ふれあい教育対談を通して現場の声を聞くことに努めてまいりました。今後も、引き続き教育現場に積極的に出向いて、現状と課題を的確に把握し、委員会での審議に生かしていけるよう努めてまいりたいと考えております。
 また、今こそ教育委員会制度の本旨にのっとり、問題の本質を捉えた深い議論をしていくことが必要であると考えております。
 あわせて、さまざまな立場から選任された我々委員だからこそ持っている視点や見識を生かして、幅広い議論を行い、委員会に与えられた権限と責任をしっかりと果たしていく所存でございます。
 3点目に、次に、学校評価についての課題と今後の取り組みについての御質問にお答えをいたします。
 学校評価の目的は、児童生徒がよりよい教育活動を享受できるよう、学校運営の改善と発展を目指し、教育の水準の向上と保障を図るものであります。
 各学校では、教職員によって自己評価を行い、その評価を、さらに保護者、学識経験者、地域や自治会の方々などで構成されている学校関係者で評価し、その結果をホームページで公表をしております。
 課題といたしましては、評価項目が学校改善に十分に結びついていくものになっているかということであります。改善が適切に行われているかについてのその点検ができていないことなどが挙げられます。
 今後は、学校評価が形式的なものとならないように配慮しながら、さらなる学校運営の改善が図られるように、保護者、地域住民等の参画を得て学校評価を進めていくことを検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いしたいと思います。
◎教育長(河原恵君) 今回の事件をどのように把握し、なぜとめられなかったのか、何が足りなかったのかについてでありますが、何にもかえることのできないとうとい命を守ることができなかったことについて、まことに申しわけなく、残念に思います。再びこのような悲しいことが起きないよう、最大の努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
 今回の事案につきましては、教育にかかわる私たちにいじめに対する認識の甘さがあり、適切な対応がとれなかったことが重大な事態を招くことになったものと把握しております。
 また、県教育委員会、市教育委員会、学校がそれぞれの役割を十分に果たすことができなかったことが、今回の事案を防ぐことができなかった大きな理由と考えております。
 さらに、学校、市教育委員会の状況を把握し、連携を求め、情報を共有して事案の指導に当たるという面で、私どもに足りない点があったと捉えております。
 次に、なぜマニュアルが実践できなかったかについてですが、県教育委員会のストップいじめアクションプランには、議員御指摘のとおり、いじめの早期発見、早期対応が示されていますが、今般の事案ではいじめに対する認識が乏しく、組織的な対応や関係機関との連携が適切にできなかったものと分析しております。その対策につきましては、アクションプランの活用状況を点検し、改訂するとともに、その活用の徹底を指導してまいりたいと考えております。
 次に、いじめと判断されなかった現状を変えることについてですが、いじめを認識したときや、いじめの疑いを察知したときには、まず教員間で情報を共有し、適切に行動に移すことが重要であります。そのためには、教職員の間で常に情報交換が行われるように努めるとともに、教職員の誰かがいじめの疑いを感じたときは、すぐに関係者が集まり、状況を把握、分析し、いじめの認知や判断をすることが重要であると考えます。
 次に、湖南市の「いじめをなくそうサミット」についてでありますが、湖南市「いじめをなくそうサミット」は、市内の子供たちがいじめについて議論を交わし、アピール文にまとめ宣言をするという取り組みでございました。さらに、アピールの内容を実行に移すために、各学校で子供たちが話し合いをし、全体に広げようとしておられます。
 こうした取り組みは、子供たち自身がみずからの感性でいじめを捉え、学校やクラス全体の問題として考え主体的に行動するという点において、大変意味があると考えています。
 また、このサミットには地域の方々も参加されており、周りの大人たちが子供たちの活動を見守るなど、地域、家庭が一体となった取り組みで、大変意義のあるものと思っております。
◆41番(梅村正君) (登壇)以上で終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、41番梅村正君の質問を終了いたします。
 次に、30番西村久子さんの発言を許します。
◆30番(西村久子さん) (登壇、拍手)私は、今期定例会、3問全て分割において質問をさせていただきます。誠意ある御答弁をお願い申し上げます。
 それでは、まず最初に、滋賀の女性健康寿命全国最下位について、知事にお尋ねをいたします。
 9月は敬老月間、各地で長寿を祝い敬老の行事が開催され、ある面、喜ばしいことでありますが、厚労省は本年6月1日、健康寿命なる新しい指標を算出して発表され、これにより長寿大国日本の現実が浮き彫りになりました。
 健康寿命とは、介護を受けたり病気で寝たきりにならず、自立して健康に生活できる年齢のこと。発表された数字に、2010年は男性が70.42歳、女性は73.62歳であります。その全国ランキングの中で、滋賀県の女性の健康寿命は何とワーストワン、全国第47位の72.37歳と記されておりました。最下位なのです。ちなみに、滋賀県男性は18位の70.67歳とあります。全国平均寿命と全国健康寿命の比較は、男性が79.55歳、女性が86.3歳、つまり男性は9年、女性は約14年近く健康でない状態で生きている。つまり生かされていることがわかります。
 今日まで、日本は世界の最長寿国として幸せな国と多くの人が認識してきたと思いますが、こうした実態が明らかになってくると、喜ぶべきか複雑であり、医療費の際限なき拡大により拍車をかけていた滋賀県女性と、少し肩身の狭い思いをいたしております。
 「地域を支える医療福祉・在宅看取り」を重点施策と位置づけ取り組まれている滋賀県において、平均寿命は男性が全国第2位、女性が第13位と、それぞれに長命をいただいております。男性よりも数年長生きの女性において健康寿命全国最下位の滋賀県女性の実態は、多くの課題を含み、さまざまの分析が必要と思います。この公表を受けてどのようにお感じになりましたか。
 お世話の要る状態で全国一長く生き続けられる滋賀のイメージは、医療体制が充実し、かつ福祉の充実した県と、ある面では評価され歓迎されるべき面もあると思います。しかし、人の命にかかわることではありますが、この期間が長いことはさして自慢にはならないでしょうし、お世話になる程度の差はあっても、高齢者の多くの人も望まないと思います。約14年もの長い間、介護を受けたり病気で寝たきりになって、自立して健康に生活できない時間を過ごすのが平均であるなら、暗い老後のイメージから抜けられません。
 健康寿命が男女ともに70歳少しということは、人が生きていると胸を張り実感できる年齢は意外に短く、高齢者にとって深刻な問題であります。なぜ滋賀県はこんなに健康寿命が低いのか。健康寿命を上げる努力をしなければと考えます。原因を究明して対策を講じなければなりません。
 今回の調査結果の滋賀の女性健康寿命最下位は、どんな生活習慣が悪い影響を及ぼし、長期寝たきりの病気を起こしているのかが気になります。滋賀の医療が高度であって、助からない命が助かることは評価されても、寝たきりということは歓迎できません。県の重点施策に地域を支える医療福祉・在宅看取りプロジェクトにプラスして、元気で長生きできるよう、意識して健康寿命を上げるべく、施策の充実を図っていただくことを提言し、知事の所見を求めるものです。
○議長(佐野高典君) 30番西村久子さんの質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)西村議員の健康寿命についての2点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の滋賀県の女性の健康寿命の順位が最下位との公表、私もこの新聞記事を見て大変驚き、すぐに担当を呼び、その背景、また対策を指示をしたところであります。
 議員御指摘のように、平均寿命は女性13位でございます。そういう中で、健康寿命の算出指標には主観的なものと客観的なものがあるということでございます。今回の健康寿命は、主観的なものとして、本人が健康を自覚しているか、また活動に支障がないかということではかられたもので、しかもサンプルもごく一部というところでございますので、必ずしも全県の該当の人に対してサンプリングの中から主観的調査をしたものではないということでございます。
 特に、健康上の問題で日常生活に何か影響があるとの回答を集計したものでございます。これは厚生労働省の研究班による調査結果です。その結果、本県の女性が全国最下位だったということでございます。
 なお、同じ研究班による介護度で判断される客観的な健康寿命は、全国で11位となっております。つまり、この差は何なのかということも含めて、指標の違いにより大きく結果が異なるということも研究をする必要があると思っております。とはいえ、健康は本人自身が健康と自覚していることが大切でありまして、今回の調査結果は重く受けとめていきたいと考えております。
 2点目の、それゆえ、その原因を究明しながら対策を立てるための、健康寿命を伸ばす施策の充実でございます。
 高齢になっても介護を受けることなく健康に暮らせることは、全ての県民の願いであります。県民の健康づくり、介護予防により力を入れて取り組むことが非常に重要であります。
 今回公表された健康寿命において本県の女性が最下位となった要因を分析してみますと、健康でないと認識している理由は、65歳以上では、日常生活の動作あるいは外出が制限されているということが大きくきいております。そのため、適度な運動や休養、栄養、あるいは外出を目指すような形での社会参加等の健康的な生活習慣が県民や地域に定着していくことが重要と考えております。今回の結果と健康づくりに関連するさまざまな意識、取り組みを検証し、必要な施策を講じてまいります。
 現在改訂中の滋賀県保健医療計画においては、健康寿命の延伸を数値目標に掲げ、その達成方法を検討しながら、あわせて、全ての年代で健康的な生活を送れる滋賀づくりを目指していきたいと考えております。
◆30番(西村久子さん) (登壇)今のお答えを聞いておりますと、今回のこの調査結果はさほど気にすることはないというような、そんな感じで受け取らせていただきました。
 そこで、お話しになった中で、介護度から見た健康寿命は11位という話がございました。いわゆるお世話を受けながら長生きさせてもらっている、それが全国11位ということは、施策が充実しているんですよ、福祉が十分に行き渡っているんですよという話だと思うんですけれども、そんなにこれを自慢できる話でもないなと、私も高齢期にかかって思うんです。介護支援センターに通いながらも、せめて寝たきりにならずに、また、庭の草取りをしながら、少々物覚えは悪くなったけれども、地域の人たちとお茶を飲みながら話をし合えるような、そんな交流できるような暮らしが、それは一応元気だと認められているというところで、それもそうかなという思いがあります。
 そうした元気な老後を暮らすためには、それじゃどうしたらいいんだろうかと考えることが必要だと思います。俗に言われる、余生を楽しむというんですか、そういう状況をどれだけの人がつくり出せているのかな。余生を楽しむそのぜいたくさ、ある面では、もう若い世代は独立してしまって同居していない、街に行ってしまっている。そんな中で、余生どころか現役を生きている高齢者が意外に多いことに、私は注目していくべきだと思います。その中でも、老夫婦2人がお住まいの方は、お互いに励まし合って、助け合って暮らしていけるかもわからない。
 ところが、女性の寿命は長うございますから、女性の単身、ひとり暮らしというのは非常に多いわけなんです。そういったところで、さあ、どうしたもんだろう。施策の中で、この期間を元気で長生きして、少しのお世話を受けながらも生きていける、そういう体制をつくっていく必要があるんでないだろうかと、そのように思っております。
 少しでもお助けがあったら寿命というものをもっと長くして、本当に寝たきりにならずにいけるということは、医療の面でも大いにプラスになることでございます。ぜひお考えがいただきたい。
 ということは、自分一人では暮らしていけないわけなんですから、身内の方、家族の方がやっぱり、年寄った両親がいる、年寄ったら親がいるということに、その年代に入った折にはもっと気にしていかなきゃならないと思うんです。だったら、子育て支援政策があったように、子ども手当てが出されたように、お金とは言いませんけれども、やっぱり都会に出てた息子さんたち、子供さんたちがその域に差しかかられた親に対して、一緒に住んで面倒を見ようという気持ちを評価できるような、そんな支援策がこれから考えていく必要があるんでなかろうか。
 みとり、みとりというけれども、そのみとりにしたって、やっぱり誰かがみとる体制を、そばにいないとできないわけなんですから、いずれそこにつながっていきます。みとり政策の中にも、こういう、まずまず健康で暮らせる体制には助けが要る、その助けはやっぱり家族だということを評価できるような施策の応援がいただきたいと思います。そういった部分を全部社会で見ろ、あるいは行政で面倒見ろというと、これは数限りがないことでございますので、この点について、もう一度、知事にお伺いをさせていただきたいと思います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 先ほどもお答えをいたしましたように、健康寿命が最下位ということは重く受けとめ、すぐに担当から背景を知り、そして、これも先ほどお答えいたしました、調査結果を重く受けとめているので対策を立てるということを申し上げました。
 そういう中で、今の議員の御指摘でございますけれども、家族が多世代で近住しながらお互いに支え合う、そのことは、高齢者だけでなく、子供たちの教育にも大変重要なものでございます。そういうところから、私自身、2010年「もったいないプラス」に、多世代がともに支え合うような家族の支援を考えるということで、問題提起をしております。
 多世代が支え合うためにどういう施策がいいかということは、具体的に、では直接補助金なのか。そういうものでもないでしょう。やはりどちらかというとポジティブアクション、若い人たちに高齢者と住まいすること、あるいはみそ汁の冷めない距離に住むことの重要性など、ポジティブアクションとして県としても発信をしていきたいと考えております。
◆30番(西村久子さん) (登壇)どうぞ、結果に結びつくようにマニフェストを推進していただくことを御希望しておきます。
 次に、高校再編にあわせ、家庭科教育の充実を求めることについて、知事と教育長に伺います。
 大津市で起こった虐待死といじめ自殺、いずれもとうとい人命の失われた大事件であります。県の重点施策に子育ち・子育て応援をうたい、住み心地日本一を目指していただけに、動揺は隠せません。幾つかのSOSや情報がありながら最悪の事態を防げず、今なお落ちつく様子もない。その原因を究明すること、再発を防止する上からも非常に重要であると思います。
 自殺そのものについては、年間3万人を超える人がみずからの命を絶っているここ数年の状況。東日本大震災の犠牲者が約2万人ということを考えると、累々と横たわる遺体を想像するに、とてつもなく大きな問題であります。
 将来への不安、病気、いじめ、事業の失敗、いろんなことが要因になっているとはいえ、自分が一人で生きているとの思い込みから抜け出せない結末として、非常に悲しいことです。病気そのものへの治療や投薬は同じでも、心のあり方は人それぞれに違っていて当然。心を病む人へのケアに積極的にかかわっていけるような日常生活の中に、家庭の果たす大きな役割があるように考えます。
 しかし、家庭の状態も大きく様変わりして、核家族やひとり世帯がふえ、「いもこじ」に比喩されるような、複数の人の考え方にもまれて自分の考えを構築していく人間形成ができにくい状況になっているのも現実でございます。こうしたことは、戦後の家庭のあり方が変わって、自由な暮らしの裏側で起こった負の面であり、50年、60年かけて変化したものをもとに戻すには、それよりも長い時間を労しなければならないことでありましょう。
 私は、ここで、教育による家庭のあり方に望みを託したいと思います。以前にあった家庭科教育が今日ないがしろにされ、その存在価値が人々に評価されていません。しっかりした家庭科教育が実施されていたならば、風紀の乱れも自重されるであろうし、家族、家庭のあり方や、子育て、介護等、衣食住に至る家庭経営を、成人するまでの教育の中でしっかりと教えていただきたいと思います。
 常識を逸脱した無知な母親が余りにも多過ぎます。核家族による自分たちの都合のいい考え方ばかりの中で結論づけられていく御都合主義が、判断を狂わせていると思うのです。いかに重点施策に子育てもみとりの問題もうたってはみても、家族が協力し合って育てる、お世話する現実が整わないと、なすすべはないのではないでしょうか。
 自己主張を曲げない、自分に合った生き方を求める余り、行き着いた人生を社会の責任と転嫁するのは、人の道として間違っていると思います。いろいろの事情はあるにせよ、そうならないために、家庭に関するもろもろを身につけていく教育、特に高校再編の今、お考えいただきたいと思うのです。古い考えと一蹴されそうですが、これだけ思いも及ばぬ事件が起きる今日、それぞれの生き方という前にしっかりした家庭科教育が実施されて、人生を選択すべきと考えます。まず、知事に所見を求めます。そして、教育長にお尋ねをいたします。
 再編の中で、歴史ある彦根西高校の家庭科が、かわるべきところなく総合学科にのみ込まれて、姿を消されようとしています。残るは大津高校の1校のみとなります。
 今日まで行われてきた家庭科教育は、それだけ時代に合わないのでしょうか。徹底した家庭科教育で立派な子女を育成することは、今日起こっている未熟な家族、母子関係の中で後を絶たないいじめ、虐待等の歯どめに大きく貢献できると考えるものですが、教育長の現代においての家庭科教育についての見解と、県内偏らずに高校家庭科教育の復活についての所見を求めるものです。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 まず、しっかりした家庭科教育を実施することについてでございます。
 近年、少子高齢化やライフスタイルの多様化などによりまして、子供や家庭を取り巻く環境が大きく変化をしております。子育てと就業の両立の難しさ、家庭が地域から孤立している状態、また、地域の人々と子供がかかわる機会の減少など、子供が成長していく上での影響を私自身も大変懸念をしております。
 このような中で、家庭科教育については、家族、家庭の役割、子育て、介護など学習することになりまして、大変大きな意義を持っていると思っております。近年、男子についても家庭科の習得が必修になったというのは大変望ましい傾向だと思っております。
 こうした中で、学びを通して子供たちが男女ともに自己のあり方を考え、主体的に将来を見据え、生き方を選択する力を身につけていくことは大変重要でありまして、今後も、一層充実した家庭科教育を教育委員会として進めていただきたいと考えております。
◎教育長(河原恵君) (登壇)家庭科教育に関する見解についてでありますが、高等学校の家庭科教育では、衣食住や子育て、高齢者支援など、家庭を築くことの重要性を学んでおります。さらに、職業学科の家庭科教育では、食物産業やファッション文化などに結びつく専門的な教育を行い、生活文化に係る職業人を育成しております。
 加えて、保育や介護などのヒューマンサービスなど人にかかわる人材を育成し、社会全体で家庭を支えていくものであると考えております。
 言うまでもなく、人間が生きていく基盤は家庭でありますことから、これを支える家庭科教育は大変重要であると認識しております。
 次に、県内に偏らず家庭科教育を復活することについてですが、彦根西高校は高等女学校の流れをくむ伝統校であり、家庭学科では、デザイン情報および食物調理の2つの類型を置いて、家庭科教育の専門的な学習をしております。
 今回の再編におきましては、彦根西高校の伝統ある家庭科教育の流れを引き継ぎ、専門性をさらに高めるとともに、高等教育機関への接続も視野に入れながら、家庭科教育の充実を図ってまいりたいと考えております。
◆30番(西村久子さん) (登壇)ありがとうございます。一定の家庭科というものに対する評価はいただけたと思います。まず教育は人づくりでございますし、1点だけ教育長に再問させていただきます。
 教育は人づくりで、どんな人材をつくっていくんだ、どんな人を育てていくんやということが大切でございます。必要とする人材はその価値観によってさまざまありますけれども、すばらしい才能を持って国内外をリードしていただく、そういった方も必要でございますし、さきのオリンピックで活躍していただいた選手のように、夢と、それから皆さんが感動を与えていただいた、そういったアスリート、そういうものも必要だと思います。
 でも、これが人のすることかと思うような事件が後を絶たないのが今日の状況でございます。私は、人を育てる、常識のある人の、ぬくもりの思いのある、そういう人を育てることが本当に必要だと思っているんです。全てが全てエリートでなけりゃあかん、そんな思いではございません。
 いつも思うのですけれども、人は一人ではどうしても生きていけない、誰かにすがって生きていく。その一番小さな単位が家庭、家族であると思うんです。この地域の中に一つの家庭があって、そしてその家庭が幾つも集まって地域をなして市になり、あるいは県になり国になっていくんです。だったら、その一番基幹の家庭が、平和な、穏やかな、そういう人のぬくもりのあるような家庭が営まれていったら、国としても落ちついた、そういったものができるんでないだろうか、そんなように考えております。
 彦根西高等学校は、今まで花嫁学校と俗に呼ばれてきました。今、そういう呼び方はふさわしくないと思いますけれども、格式のある女学校が前身でございます。その高校で学んだ人が、例え普通科とかそういったような競争意識の激しいところでなくても、家庭というものに対して穏やかな感情でもって、子育て、食べること、それから家庭経済のこと、いろんなことを学んでいく中にその知識を身につけたら、一般社会に出た折、家庭を持った折に、その家庭はすごく幸せであっただろうな、一定の役割は果たせてこられただろうなと思うんです。
 飛び離れた栄耀栄華でなくても、貧しくても、やっぱり家庭というもの、家族というものは、ここで歯を食いしばって頑張らなならんという、そういうものを家庭科教育の中で培われて、今日まで西高校の家庭科が評価されてきたゆえんだと私は思っております。
 今回、高校再編が再度提出されようとしておりますけれども、私は、先ほど教育長さんもおっしゃいましたけれども、こういった家庭科の神髄というものを絶やすことなく、人の優しさを持った家庭人を育てるべく、家庭科を存続してほしいと切に願っております。
 先日、パルコ前で、これは我が党のことでございますけれども、自民党の総裁選挙で街頭演説会がございました。その中で、元文科相を務められました町村元大臣がこんな話をおっしゃっていたんです。「教育は、どんな人育てをするか。学力を上げるため、それも必要だろう。それには半ドン教育の復活や」。そして、大津市のいじめの問題にも触れられました。「やっぱり人育て、家庭に、根幹に、家庭にあるんや。そうしたところで家庭科教育を再度検討していく必要がある」、そんなお話がいただけたところでございます。
 明確な高校再編の案は今回お示しいただけませんでしたけれども、単独の家庭科に比して、総合学科の中での選択した家庭コースでどのようなメリットがあるのでしょうか。それが今の時代、生徒が望む学校の総合学科なのでしょうか。高校再編は生徒の望む学校をつくるのか、いや、時代が求めている、必要とする人材を育てる学校をつくるのか、そのあたり、もう一度お考えをお聞きしたいと思います。
◎教育長(河原恵君) 家庭科教育の大切さにつきまして、先ほど言っていただきましたように、人の生きる一番基礎が家族、家庭ということで、子供、お年寄りにも本当に大事にする、そういう家庭づくりをし、この家庭科教育、彦根西が培ってこられた家庭科教育を通し、家庭の大切さを発信できる学校にしていきたいと思っております。
 また、総合学科のメリットということですけれども、産業教育審議会等で議論をしていただきました中で、中学校卒業予定者の中で家庭学科を志望する者の相当数が、入学当時から専門的な学びへの目的意識が高いという、家庭科にはこういう生徒たちが集まっているということが書かれております。そういう生徒たちを、総合学科の場合はその意欲をしっかりと踏まえて、そしてその上に指導をするというシステムになっておりますので、より一層専門性の高い、また高等教育へもつなぐ学校づくりを総合学科の中でしていくことができるのではないかと考えているところでございます。
◆30番(西村久子さん) (登壇)ありがとうございます。ぜひ常識の通用するような、本来だったら家庭で既にみんながやってきたことだけれども、多世代が同居する時代でもなくなりましたので、そういったところが壊れてしまっておりますので、もう一度、学校のほうでお世話になりたいと考えて質問をさせていただいたところでございます。
 次に、人・農地プランについて、農政水産部長にお尋ねをいたします。
 この夏、各地において人・農地プランの説明会が開かれました。現耕作者に知らされず、地域だけでの開催や、開催があるだろうと予期している農家もありながら開かれていなかったり、まちまちの状況が私の近在からも聞こえてまいりました。まず、これらの状況は、市町に対して県としてどのような説明をしたのか、伺っておきたいと思います。
 戦前、農地は大地主が保有してきましたが、戦後、農地解放によって、それまでの小作農業者が生きる糧を得たものの、時を経た今、農地はまた一部に掌握されようとしております。
 人・農地プランの説明会が開催されたある地域の方より、説明趣旨の強引な誘導に対する不満の声が寄せられました。なるほどと納得するところも多く、本来、地域とともにある農村環境を保つためには、主張される意見は貴重であると感じましたので、紹介をさせていただきたいと思います。
 細々と農地を守って農業をしている人から農地を取り上げ、大規模農家に集約するというプランの説明がありました。正直、困惑しています。本来の地権者の権利を未来永劫失わせることになるのだそうです。今のうちに手を打たないと、この地域は過疎が今以上に進み、地域を守ることは将来の世代にできなくなることが予想されます。
 戦後、懸命に農業に頑張ってきた人たちの財産がただになってしまうのに、座して死を待つのか、残念です。地域の農業を主体とした人たちのための農業だったはずです。農地を守るために地域の人たちは、経済的な負担もいっぱいしてきました。農業を守るために農業をしたい人を、はした金で強制退場させることは本末転倒ではないでしょうか。その上、その前から農地を委託していた多くの人は、はした金も何もありません。なのに、農地を返してくれとも言えなくなるそうです。
 農地の地権者が自分の農地を自由にできるようにはできないものでしょうか。今のままでは、この学区は2軒ほどの大規模農家以外は住む人が要らなくなってしまいます。せっかく伝統のある小学校も、いずれ廃校の憂き目を見ます。みんなが必死で守っている地域をこれ以上荒廃することが悲しくてなりません。
 市街化調整区域という制度を押しつけておいて、あげくの果てに、ただで農地を巻き上げるなんて、諦めている人もいるようですが、この学区が滅んでいくのは納得がいきません、というものです。
 集落の農地は集落で守る、我がふるさとの強い思いで集落営農に取り組んでこられたこの集落にあっては、田んぼの中を流れる川に蛍の里をよみがえらせようと、長年にわたってカワニナをまき、また、傷つけないための草刈りなど、集落全体で管理、今、その時期ともなると蛍の乱舞で、その存在を知られるほどになりました。大きな農家は一軒もなく、このままでは農業技術の伝承も困難と、総出で田植えやそれぞれの作業を行い、米づくりの技術の伝承にも努めてこられたところです。
 しかし、想像するに、このようにして守ってこられた農地であっても、今回のプランのような説明がかかると、若い世代は安易に特定の人に農地を集積し、やっかいな農作業から晴々と解き放れたいと願われたのでしょう。そうした雰囲気の中では反対の大きな声は上げられず、無念の思いをメールに託されたのだと思います。
 先祖の思いの詰まった農地から解放されると、人は一気に身軽になり、勤務や暮らしに便利なところに住所を移す人がふえてきます。村は過疎に、そして学校も廃校になり、次第に村の体をなさなくなると指摘されております。農地あっての村の営みであり、季節の移ろいとともにあるお祭りに代表する慣習も、姿を消す運命にあります。
 滋賀県が推進してきた集落営農は、本来、こうした村が続くための組織であったはずです。収益を上げる産業としての経営体のある片方で、農村の暮らしを続けるための集落営農の取り組みも大切にしていかなければならないのではないでしょうか。大規模だけでは、農地は耕せても、集落の暮らしを守り継続させることは不可能であります。
 貴重な意見をお寄せいただいたこうした地域の方々がおられる間に、方向づけを誤らない御指導をお願いしたいと考え、人・農地プランにおける集落営農の位置づけについて所見を求めるものでございます。
◎農政水産部長(青木洋君) (登壇)人・農地プランに関する2点の御質問にお答えします。
 まず1点目の人・農地プランの市町に対する説明についてであります。
 人・農地プランは、農業従事者の減少や高齢化による担い手不足などの人の問題、さらに、経営規模が小さく、農地が分散し作業の効率が悪いなどの農地の問題、この2つの大きな問題を解決するためを目的をしており、集落の皆様の話し合いに基づいて、市町が主体となり本年度から2年間で策定をする、こんなふうになっております。
 県では、市町、JA、農業委員会などの関係者を対象とした県域の事業説明会を昨年の11月22日以降、3回開催をいたしました。
 この説明会におきましては、まず、集落代表者などを対象とした市町域での説明会を開催し、人・農地プランの周知を図ること、その後、市町の担当者が直接集落に出向いて説明を行い、集落内の耕作者、農地の所有者、他集落からの入り作者などの関係者の参加を得て、集落ごとに議論を尽くしていただくようお願いをしております。
 現在、集落代表者などを対象とした市町域での説明会はほぼ終了しており、今後、集落単位での話し合いが進められるものと思っております。
 次に、2点目の人・農地プランにおける集落営農の位置づけについてであります。
 水田が中心の本県の農業は、集落を一つのまとまりとして、農家がお互いに支え合うことによって営々と営まれ、今日まで豊かな農村環境あるいは特色ある農村文化などが育まれてまいりました。
 県では、このような本県農業の特徴を生かし、その持続的な発展を図るため、これまでから集落営農組織の育成に努めてきたところであり、今後とも本県農業を支える主体として育成をし、農村の活性化や農地の保全などを進めてまいりたいと考えております。
 人・農地プランにおきましては、地域の中心となる経営体、いわゆる担い手をどうするのか、その担い手に対しどのように農地を集積していくのか、また、中心となる経営体とそれ以外の農業者を含めた地域農業のあり方などを盛り込むこととなっておりまして、この中心となる経営体の一つの柱として集落営農組織があるものと考えております。
 多くの集落が人・農地プランにおいて集落営農組織を担い手に位置づけていただくことにより、地域農業の持続的な発展が図られるとともに、豊かな自然環境や人と人とのつながり、地域に根づく伝統、文化といった農村ならではのよさを次の世代につないでいけるものと考えております。
◆30番(西村久子さん) (登壇)ありがとうございました。恐らく彦根市の担当さんが集落へ出向いて説明をされたその表現の方法の中に、ちょっと偏った部分があったんではなかろうかな。今部長さんがお答えいただいた中に、集落営農は地域の中心となって支えていく経営体の一つとおっしゃいました。私、でも、そうばっかりではないと思うんですね。1点だけ再質問させてください。
 今、農地を守る観点から見ると、大規模農家であっても、いわゆる米政策等いろんな補助金を外してしまったんでは、採算性はとても成り立ちません。いわんや、集落営農については、もうそのものずばり。ただ、いろんなものがいただけるから、とにかく自分たちで毎年この土地に草生やして、放棄地にしないように守っていこうや、とにかく種をまいてつくっていこうや、そういう程度の、程度と言ったら本当に失礼かと思いますけれども、そういう取り組みがほとんどであると思うんです。
 中には精力的にやっていらっしゃる集落営農もございまして、みずからの地域の人たちを雇って、働き場所が近くにできてよかったわというて喜んでもらえるような、そんな喜々とした活動を展開されているところもあります。それはそれで本当にうらやましい限りでございます。
 そういった集落営農においても、元気でやっているところもそうなんだけれども、細々ととにかく守るにかけて年配の方たちがスクラムを組んでやっている中においても、ただ守っているだけで、その後振り返った折に、それをつないでいく人が少ない。後継者が瀬切れの状態にあるのが今日であると思っております。一部、大規模農家の参入を得ながら、それでも農村を守る、集落を守る観点から、私は集落営農の存続はぜひともやっていかなきゃならないことだと思っております。
 しかし、農地の価値がここまで下がってしまっては、若い世代にはお荷物でしかありません。先祖が苦労して、土地さえ、土地を持っていたらという思いで頑張ってくださいました。なぜこんなに農地の価値がなくなってしまったのか。
 土地は不動産である、お金の必要なときには担保に出せばお金も借りられる。そして、資金の融通を受けて農地を買って、そこで米さえつくっていれば、何年かたったら元が返せたときには資産としての農地、不動産としての農地が我が家のものになる。そして、後々の世代にこれが申し送れる、そんな思いで農業を農村の人々はひたすらに頑張ってきたんだと思っております。
 それが、ほかに稼ぎを持った若い世代は、農地あっても、そんなもの何にも当てにしない、もうけにもならない、土地改良の賦課金払うばっかりや、不満ばっかりのそういう状況の中で、その管理に苦労することだったらもう真っ平御免ですって言われるのも、それも勘定すればわかることだと思っております。
 でも、農地はまさかのときの食料確保の面からもしっかりと保全しておかなければならないし、そして、今は環境保全の面からも非常に重要な大きな役割を持っています。この農地があるから、この仕事ができて生活できるんやと言えるように、ぜひ滋賀県農政において農地の資産価値を保てるような営農指導をお願いしたいと思うのです。
 集落内において一部の農地、全体はとても無理です。でも、これだけの面積のあるうちで、大部分を大規模農家にお願いはしても、この残る部分で私たちの地域を守っていくために何か、この土地があるからここで生活ができる、この土地があるから生活が成り立っている、そういう価値のあるような使い方をぜひとも考えていく必要があると思うんです。それは大規模経営にはできない。小規模ならばこそ、工夫してやれるものだと思っております。
 プランに位置づけられる集落営農の姿の中に、そういう考え方はこれからも説明会の中にお話ししてもらえないのでしょうか。お願いしたいと思います。
◎農政水産部長(青木洋君) お答えします。
 先ほども申し上げましたように、今回のプランは、1つは、担い手をどうするのか、そこに集積をどうするのかというのとあわせまして、それ以外の農業者と地域同盟をどういうふうにしていくのか、こうしたことも盛り込むことになっております。
 今議員おっしゃいましたように、いわゆる中心となっていただくのは認定農業者、あるいは集落営農というそういう組織になるかと思いますが、決して集落におきましてはそれだけじゃございません。おっしゃるような、いわゆる小規模と言えばいいのかわかりませんが、そういう方も当然いらっしゃいます。そういった方も含めて地域をどうしていくのかという、ここを今回の人・農地プランでお話し合いをしていただくということですので、そのあたりを抜きにもちろん決してあり得ないので、もう一度、私どもといたしましても、その辺もしっかりと各集落でお話し合いをいただくというのを徹底をするようにまた助言もしてまいりたい、こんなふうに思っております。
◆30番(西村久子さん) (登壇)どうもありがとうございました。一線を終えられたというか、一代、外で頑張ってきたけれども、もう一度ふるさとに帰って、こういうものがあった、ここで細々だけれども、この部分、この土地を利用してやったら収益が上がった、これからの年金プラス支えになる、そういう形ででも存続はできると思いますので、今、メールの来たそういう集落を初め、もう一度、こんな意見が入ってきたよというところには念を押して御指導いただければと思います。
 ありがとうございました。質問を終わります。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、30番西村久子さんの質問を終了いたします。
 しばらく休憩いたします。
  午後0時11分 休憩
   ────────────────
  午後0時59分 開議
○議長(佐野高典君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、18番江畑弥八郎君の発言を許します。
◆18番(江畑弥八郎君) (登壇、拍手)民主党・県民ネットワークの江畑でございます。昼一、よろしくお願いを申し上げます。質問通告に従い、分割で質問をさせていただきます。執行部の誠意ある回答をよろしくお願い申し上げます。
 まずは、下水道政策についてお伺いをいたします。
 下水道事業は、琵琶湖を初めとする公共用水域の水質保全し、県民の快適な居住環境を実現するための有効な手段として位置づけられ、これまで下水道整備を進めてこられました。同時に、汚水処理の高度化や、汚泥処理の減量化および資源化も推進をされてきました。まさに費用対効果や安全性の向上を目指して取り組んでこられました。
 その下水道公社が、外郭団体および公の施設見直しに関する提言を受けて、下水道公社の建設と維持管理を一元化し、平成25年末を目途に廃止するという計画を策定、その準備が今日まで進められてきました。
 しかし、平成24年度に入り、下水道公社の1年前倒し計画が県議会に説明をされました。そこで、改めて、下水道公社の見直しの概要と前倒し解散の理由を、琵琶湖環境部長にお伺いをいたします。
 また、解散に伴う作業の進捗状況について、現在どのような状況にあるのか、お伺いをいたします。特に、1年前倒しにより、関係市町や、とりわけ、滋賀県下水道公社の機構にかかわる公社理事会のチェック機能に関する点や、地元との信頼関係など、何か問題は生じていないかどうかもあわせて、琵琶湖環境部長にお伺いをいたします。
 次に、私が居住をする東北部浄化センターについてお伺いをいたします。
 この東北部浄化センターは、琵琶湖流域下水道4処理区の中で湖南中部処理区に次ぐ規模で、彦根市、長浜市を中心とする東北部4市4町をカバーしています。供用開始は平成3年4月と聞いております。供用開始以降、処理区域の拡大に伴う処理能力の増強や幹線管渠工事の延伸をされております。
 これまで、地元関係住民との間で運営協議会を設置され、地元との信頼関係の醸成に努めてこられたと受けとめています。この運営協議会について、開催の状況についてお伺いをいたします。
 次に、運営協議会のあり方ですが、どうも地元住民の皆さんの声をお聞きすると、地元の皆さんの声が反映し切れていない面が多くあるようです。地元周辺住民からの不満の声が私のところにも寄せられております。とりわけ、溶融炉の温度表示や臭気測定などの環境測定についてです。供用開始当時の確認が履行されていないように聞いております。どうも運営協議会と地元の皆さんとの風通しが悪いのではないかと推察をいたします。
 全ての地元の皆さんとの信頼関係の醸成には、運営協議会での対応、報告で全てとしないで、例えば定期的な地域住民全体を対象とした報告会などの開催が必要ではないかと考えますが、琵琶湖環境部長にお伺いをいたします。
 次に、彦根旧港湾への処理水の排水に関する彦根旧港湾環境改善懇話会についてお伺いをいたします。
 この懇話会は、旧彦根港湾の著しい環境悪化を受けて設置されたものであり、私も設置当初から数回傍聴をさせていただいております。以前にも一般質問でただしましたが、当初から委員構成について疑問を持っておりました。当該東北部浄化センターの環境アセスを担われた有識者の方が委員長をされていることについて、これまで疑問を呈してきました。その意味でこれまで関心を持って見守ってまいりました。既に懇話会の検討報告書は平成23年3月にまとめられています。改めて、懇話会の目的とその検討結果の概要を、琵琶湖環境部長にお伺いいたします。
 次に、その検討結果を今後どのように生かしていかれようとされているのか、今後の計画も含めて、琵琶湖環境部長にお伺いいたします。
 地元の皆様から、形式的で地元の意見は集約されていないのではないかという声も聞こえます。また、専門家の知見で煙に巻かれた感があるとの声も聞かれます。いずれにしても、費用と時間をかけて、さまざまな角度から検討が行われたのは事実であります。その報告書を真摯に受けとめたいと思っておりますが、問題は、この結論をどう生かされるかだと思います。そのことで、この懇話会の意義が問われると考えております。
 最後に、知事に、彦根旧港湾環境改善懇話会の検討報告書の今後の生かし方と、今回の下水道事業の見直し全体に対する評価と期待についてお伺いして、1項目の質問とさせていただきます。
○議長(佐野高典君) 18番江畑弥八郎君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)下水道政策についての江畑議員の7問目の御質問にお答えいたします。
 彦根旧港湾環境改善懇話会の検討報告書の今後の生かし方と、今回の下水道事業の見直しに対する評価と期待についてでございます。
 下水道事業は、地域住民の皆様の御理解と御協力が不可欠であります。特に最終の終末処理場周辺の皆さんの御理解は不可欠であります。したがって、当懇話会のような住民参加の場で出された結果については、実現するよう最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
 また、今回の下水道公社の見直しは、公社事業の建設、また維持管理という2つの機能を一元化を図ることの中で、今、全国的にも課題となっております下水道事業としての危機管理能力の向上、あるいは効率的、効果的な下水道経営に資するものと考えております。
 さらに、事業の執行に当たりましては、地元市を初めとする流域関係市町との連携が大変重要でございます。
 繰り返し述べさせていただきますが、終末処理場周辺の地域、またその排水が流される地域に対しては、何よりも御理解をいただかなければならないと考えております。
 今回の彦根港湾についても、このような懇話会で意見を聞かせていただいているわけでございますけれども、今まで以上に地元市町と意思疎通を図り、信頼関係をしっかり構築しながら、効率的、効果的な下水道事業を執行してまいりたいと考えております。
 詳細については琵琶湖環境部長から答弁をいたします。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) (登壇)下水道政策に関する6つの質問にお答えいたします。
 まず、1点目の下水道公社見直しの概要と、前倒し解散の理由についてですが、平成21年に策定した外郭団体および公の施設の見直し計画において、増大する下水道資産に対して、建設から維持管理、改築更新までを一体的に捉えた計画的な資産管理を行っていく必要があることから、建設と管理の一元化に向けて、下水道公社は平成25年度末を目途に廃止することとし、これまで公社が代行してきました維持管理に関する発注業務を、県が直接行いますいわゆる直営化を実施することとしております。この計画に基づきまして、既に平成23年度から湖西と高島の2つの浄化センターにおいて直営化を実施しているところでございます。
 次に、公社解散の1年前倒しにつきましてお答えします。
 解散の前倒しの理由ですが、1つには、危機管理に備えた指揮命令系統の一元化を早期に実現したいというものでございます。また、下水道公社は、新公益法人制度におきまして新法人への移行が困難であるとされたことでございます。加えまして、見直し計画を実施する上での課題解決のめどが立ったということから、行財政改革の歩みを進めたところでございます。
 2点目の解散に向けての進捗状況、また、1年前倒しによる問題が生じてないかという御質問にお答えします。
 県による直営化と下水道公社の解散については、見直し計画の発表以降、市町と地元等には説明を行ってまいりましたが、解散を1年前倒しすることにつきましては十分な説明ができていなかったところがあり、これに関連して、市町からは県と市町の連携のあり方等につきまして御意見をいただいているところです。特に市町からは、流域下水道事業に関し、市町の意見を反映させる仕組みづくりについて要望を受けております。
 そこで、県としても、さらに地元や市町との意思疎通を図り、信頼関係のもとで下水道事業を進めていくため、流域下水道事業の経営等について意見をいただくような新たな仕組みについて、鋭意検討を進めているところでございます。
 3点目の東北部浄化センターの運営協議会の開催状況についてお答えします。
 運営協議会は、浄化センターの建設および運営について協議するため、関係地域の住民の方、関係市町の長および議会、学識経験者を交えて組織しております。
 協議会は年1回開催しており、事業計画や施設の運転状況、また環境影響調査等についてお諮りしております。
 浄化センターの運営につきましては地域住民の皆様の御理解と御協力が不可欠であると考えておりまして、情報提供を行い、御意見を伺いながら、引き続き適切な事業執行に努めてまいります。
 4点目の地域住民全体を対象とした報告会についてお答えします。
 地域住民を対象とした情報提供としましては、運営協議会の結果報告や、住民の皆様とともに実施している臭気調査──においの調査でございますが──の結果報告などを、広報誌として各世帯に回覧あるいは配布するとともに、希望があれば、随時、浄化センターの施設も見ていただくことで対応しております。
 今後も、地域住民の皆様に対しましては、積極的に情報提供に努めてまいりたいと考えております。
 5点目の彦根旧港湾環境改善懇話会の目的と検討結果についてお答えします。
 懇話会は、彦根旧港湾の望ましい将来像とその実現に向けた対策を検討することを目的に、地域住民、学識経験者、河川管理者、港湾管理者、下水道事業者の参加により設置されました。
 6回にわたる懇話会での議論や現地実験により、幾つかの環境改善対策の実施可能性について検討しましたが、短期間に目覚ましい成果を出せるような対策は見出せず、当面の対策として早急に実施するもの、今後実施に向けて検討するもの、長期的な検討が必要なものという形で整理したところでございます。
 最後に、懇話会での検討結果を今後どのように生かしていくのかについてお答えいたします。
 まず、早急に実施するものとしました水草刈り取り回数の増加につきましては、県と彦根市で協力しながら、平成23年度から、年2回を年3回にふやしまして取り組んでおります。
 また、今後実施に向けて検討するものといたしましたワタカの放流による水草抑制、在来水草──コウガイモへの転換、しゅんせつにつきましても平成23年度から着手しておりまして、今後の本格的な実施に向けて、その効果を確認し、検証してまいりたいと考えております。
◆18番(江畑弥八郎君) (登壇)何点か再質問させていただきたいと思います。
 まず、知事の答弁であります。
 地元全体への丁寧な説明ということ、今、琵琶湖環境部長からもございましたが、まさに信頼関係を醸成するということは、丁寧な説明が私は必要だろうと思います。その意味では、私のところにかなりいろいろな意見、要望が寄せられております。先ほど、部長のほうは、広報とかいろんな手段をされていると、特に、運営協議会を中心にということですが、実際それでは足らないから、私のところにたくさん質問とか意見が来ておりますんで、県政全体としての考え方も含めて、知事にもう一度、丁寧な地元への説明ということも含めた信頼関係の醸成の仕方、この考え方について、もう一度、知事のほうから答弁をお願いしたいと思います。
 あと、部長のほうですが、下水道公社を廃止をするということで、1年前倒しの理由に幾つか言われました。当然、震災を受けて、維持管理と運営とを一体化させるということは大変大事なことだろうと思いますが、特に公益法人の移行について、何かさらっと言われたんですが、実際は公益法人の移行に伴う1年前倒しというところが、大変これ、今回の市町との関係も含めて、説明のタイミングとか、それがボタンのかけ違えになっているのではないかなと、このように思っています。
 私もちょっといろいろと調べさせていただきましたが、2008年で、5年間の間に移行をすると、公益法人の見直しの中で。多分、この25年となると、1年間、公益法人の移行からするとずれが生じますので、多分その部分が今回の1年前倒しの僕は大変大きな理由だろうなと、このように思っているんですが、そこをもう一度ちょっと確認をしておきたいと、このように思います。
 それと、知事にも申し上げましたが、地元の皆さんとの信頼関係ということで、特に私のところに来ているのが先ほど言いました溶融炉、今、東北部浄化センターでは溶融炉が2基ですか稼働している。当初、私も最初に稼働する際には現地で調査をさせていただきまして、実際、メーカーの方からもお話を聞きました。
 私のところに来ている内容というのは、溶融炉の炉内の温度が1,000度以上になるので、ダイオキシンとか、そういう有害物質はそこで全て燃焼されると、こういう話を聞いていたんですが、私のところに来ているのは、ほん近くの方ですけど、よくよくその温度の表示盤のところをよく見に行かれるそうですが、ほとんど1,000度を超えないと、こういうお話を私のとこにされております。私も、当初稼働したときの話からすると、それはやっぱりおかしいなと、このように思っていますが、その辺について、ちょっと部長、答弁をお願いをしておきたいと、このように思います。
 以上です。
◎知事(嘉田由紀子さん) 地元との信頼関係をつくるにはどうしたらいいかということの御質問にお答えさせていただきます。
 この下水道に関しては、私は2点あると思っております。1点は、上流から流す地域というのは比較的課題は少ないわけですけれども、上流からの汚水を受けとめて処理場をつくらせていただく地域というのは、ある意味で大変な御迷惑をおかけするわけでございます。ですから、最初に立地のときからのお約束を含めて、約束を履行できるようにということが1つあると思います。
 それから2点目は、今も溶融炉の話が出ましたけれども、流域下水道の技術というのは大変専門の分野に入ることが多うございます。その専門分野の説明について、まさに御質問の中にもありますけれども、専門家が煙に巻くようなことではなく、丁寧に住民の皆さんが理解できるような形での、私はいつも暮らし言葉でと言いますけれども、そのような説明をしていくこと、この2点が必要ではないかと、重要だろうと考えております。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) お答えいたします。
 まず、公社廃止の1年前倒しの理由といたしまして、公益法人の移行のタイミングの点につきましてお答えいたしました。議員御指摘のとおり、公益法人制度のタイミングと当初予定していた公社の廃止のタイミングがちょうど1年ずれてくるというところでございまして、実際のところ、年度途中での新体制への移行ということになってしまうところでございました。
 当然、できないことではないんですが、円滑な新体制への移行という点では、やはり年度当初からやっていくことも、その結果、円滑に新体制へ移行していきたいというものもございまして、1年前倒しを決定したところでございます。
 また、2点目の御質問でございますが、恐らく御指摘の温度につきましては、これは溶融炉における温度ではなくて、焼却炉における燃焼温度の御指摘かと存じます。焼却炉での不完全燃焼によるダイオキシン類の生成を防ぐためには、焼却炉における燃焼温度を800度以上に保ち、完全燃焼を確保することが必要とされておりまして、現在、適切な運転管理がなされているところでございます。
 したがいまして、1,000度を超える温度表示がなされていないことにつきましては、住民の皆さんの御心配に当たらないというふうに考えてございます。
◆18番(江畑弥八郎君) (登壇)焼却炉の温度が800度ということで、たしか、私も最初聞いたときはメーカーから1,000度って聞いたんですけど、それは例えば安全率を見て言われたんかどうかわかりませんが、いずれにしても、もし800度で大丈夫ということであれば、それをもっと地元の方に説明すればこういう話にはならないわけでね。そこは先ほどちょっと知事にも確認させていただきましたけども、運営協議会だけを見て、それで十分だということではなしに、本当に地元全体の方のやっぱり理解とか声というのをしっかりと徹底をしてほしいなと。そうすれば、こういう私も質問する必要もなかったかもしれませんしね。そこはしっかりとしてもらいたいと思います。
 それと、先ほど私も質問しました旧港湾の懇話会の件ですが、これも結局、そういう地元の人たちとのいろいろな疑問がたまって、最終的には3年間かけて調査をしようと、こういうことになったんで、当然その中でいろんな議論はあったようですが、なかなかその結果も、中身も実際地元の方に余り説明をされていないというのが、私、感じました。
 そういう意味からすると、知事が言われたように、本当に普通の方でもわかるように、そして、この懇話会の報告も、私、ちょっと県庁で報告書、冊子あると思いましたので、持ってきてよと言ったら、冊子がないということでしたので、要はホームページに載っているということだそうですが、何かそういうことからしても、せっかく3年間投資して、そしていろんな声を聞いて検討されたその報告書が、どうも県庁の中で、部内で何か軽い見方をされているなというような、私、印象を持ちましたので、そこはぜひしっかりと冊子ぐらいにして、当然、報告書が出た後に関係のところに配付するということぐらいはしておかないと、全くやったおかげがないと、こういうことを思いますので、そこはぜひお願い申し上げたいと思います。そこの点について、もう一度、部長に再々質問をさせていただきます。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) 議員御指摘いただきましたとおり、きちんと住民の皆さんの御疑問や御意見に応えられるように、本庁も、また流域下水道事務所も、しっかり今後対応してまいりたいと考えております。
◆18番(江畑弥八郎君) (登壇)今の知事と部長の答弁をしっかりと受けとめて、見守っていきたいと思います。
 一昨日、新聞にも会計検査院の報告で、下水道80施設が13年間未使用という見出しで、無駄ということの記事が載っておりました。滋賀県下水道事業はまさかそういうことはないとは思いますけども、いずれにしましても、そういうしっかりとした運営と地元の皆さんとの信頼関係があってこそこの事業は成り立つと、このように思っておりますので、きめ細かな信頼関係を築いてもらいたいことを最後にお願い申し上げまして、次の質問に移らせていただきます。
 次に、県民のスポーツの振興について質問をいたします。
 まず、教育長にお伺いをいたします。
 あの8月のイギリス、ロンドンで行われましたオリンピックおよびパラリンピックは、多くの日本選手の活躍で、日本中に大きな感動と勇気を与えていただきました。滋賀県ゆかりの選手も、オリンピックとパラリンピックで大活躍をいたしました。まさに県民の誇りであります。知事もその栄誉をたたえて、16名に県民スポーツ賞を贈られました。大変喜ばしい限りでございます。改めて、選手を初め関係者の皆さんに、お礼とねぎらいの言葉をお贈りをしたいと思います。
 さて、もうすぐ体育の日でございます。御承知のとおり、この体育の日は10月10日ということで、東京オリンピックの開会式の日にちなんで制定をされた祝日でございます。現在では、ハッピーマンデーで10月の第2月曜日に制定をされております。まさに国民全員がスポーツに親しみ、健康な心身を培う日であります。大いに満喫をしたいものであります。
 さて、国は平成23年6月にスポーツ基本法を公布をいたしました。その公布を受けて、平成24年3月にはスポーツ基本計画が策定をされました。我が県議会でも、それらの動きを受けてスポーツ議連が結成をされ、また国体の誘致の検討も行われております。
 さらに、仮称、スポーツ推進条例の検討が準備がされております。その意味では、スポーツの振興の機運が現在盛り上がっていっているものと認識をしているところであります。できるだけ早い条例制定を望むものであります。
 現在、スポーツデザイン2010の後継計画として位置づけられる滋賀県スポーツ推進計画のあり方について、昨日、スポーツ推進審議会から答申を受けられたと聞き及んでおります。その答申を踏まえて、今後、県ではスポーツ推進計画を策定されると仄聞をいたしております。
 そこで、まずは、新たなスポーツ推進計画の土台となるスポーツデザイン2010の成果と、そこから見える課題について、教育長にお伺いをいたします。
 次に、その成果と課題を今後策定予定の滋賀県スポーツ推進計画にどのように生かしていかれるつもりなのか、答申の概要も含めてお伺いをいたします。
 次に、今、中高年層や高齢者層で爆発的に愛好家が増加しているグラウンドゴルフについてお伺いをいたします。
 知事も、あらゆるところで、その高齢者対策の重要性を指摘されておられますが、先日も厚生労働省が敬老の日に合わせて、65歳以上の人口が3,000万人を超えたと発表いたしております。おおよそ4人に1人の割合になってきたということであります。少子化もそれに拍車をかけています。まずは、知事の高齢者の方へのスポーツの意義や重要性についての所見をお伺いをいたします。
 もともとグラウンドゴルフは、1982年、鳥取県の教育委員会が生涯スポーツ活動推進事業の位置づけで、高齢者対策の一環で考案されたと聞いております。たまたま大学生がグラウンドに書いた白線の輪を狙ってゴルフクラブでボールを打っている様子をヒントに、開発に着手されたということであります。
 そこで、滋賀県におけるグラウンドゴルフの状況について、教育長に伺います。
 滋賀県グラウンドゴルフ協会によりますと、協会会員は約1,900人程度とされています。しかし、私の実感では、滋賀県の競技人口はそのような人数ではないと実感をいたしております。滋賀県が把握されている競技人口とグラウンドゴルフの施設の状況について、さらに、グラウンドゴルフの活動について、教育委員会としてどのように取り組みをされているのか、教育長にあわせてお伺いをいたします。
 次に、一説では、プレー中のエネルギー消費量をはかってみると、2ラウンド中の平均エネルギー消費量は232キロカロリー、これは約1時間のウオーキングのエネルギー消費量に相当するそうであります。厚生労働省では、1日1万歩歩くことを奨励しています。このグラウンドゴルフでみんなで楽しくプレーをしていると、あっという間に時間が過ぎ、知らないうちに歩数を歩いて、カロリーを消費するとされております。
 また、グラウンドゴルフは、軽い運動であるにもかかわらず、血液成分に短時間でさまざまな影響を与えるとも言われております。グラウンドゴルフは運動不足解消はもとより、生活習慣病の予防にも効果があるというわけであります。
 さらに、どう攻めようかと作戦を立てたり、力かげんや方向を見定めたり、本当に頭を使うスポーツで、無意識のうちに脳と筋肉の連携が高まるものと言われております。そして、多人数でプレーするので、自然に仲間同士のコミュニケーションも培われるとされております。高齢者のみならず、若者や子供にも輪を広げて、国民スポーツへと発展をさせていきたいものだと考えております。
 そこで、最後に、知事がいつも大切にされている地域のきずなづくり、ひとり暮らしの見守りなど、ともに支え合う地域づくりの推進に、このグラウンドゴルフの効用がまさにマッチしているのではないかと私は考えます。
 実際にグラウンドゴルフをプレーされている愛好家の皆さんからも、グラウンドゴルフを始めて地域のきずなづくりに役立っている、地域のコミュニケーション強化につながっているとの声をよくお聞きをします。
 このように、グラウンドゴルフのような高齢者が気軽に楽しめる軽スポーツを、今後、県としてどのように取り組みをされようと考えているのか、スポーツを所管されている教育委員会や、高齢者対策を所管されている健康福祉部との連携も含めて、知事の所見をお伺いし、私の質問を終わります。
◎知事(嘉田由紀子さん) 県民スポーツの振興についての3点目と5点目の御質問にお答えいたします。
 まず、3点目の高齢者のスポーツの意義や重要性についてであります。
 スポーツは、議員も御指摘のように、健康の保持管理、保持増進、体力の向上に重要な役割を果たすとともに、一方で、スポーツを通じて人々の交流が図られることにより、人生をより豊かに充実させる重要なきっかけともなります。特に、運動機能の低下やコミュニケーションが不足しがちな高齢者にとって、スポーツに取り組むことは、住みなれた地域で健康的で安心して暮らしていく上で大きな意義があると考えております。
 先ほどの西村議員の御質問にありました健康寿命を伸ばすというところについても、スポーツは大変意義があるものと考えております。そういう中で、高齢者に適したグラウンドゴルフなどの軽スポーツを地域で行うことは、仲間づくりを通した地域活動の創生など、新たな価値も生み出すことから重要であると認識をしております。
 次に、5点目の高齢者が気楽に楽しめる軽スポーツに係る今後の取り組みでございます。
 グラウンドゴルフは、昭和57年に誕生以来、高齢者のスポーツとして親しまれ、現在では若い世代にも愛好者が広がるなど、全国的にも人気スポーツの一つになっていると聞いております。
 グラウンドゴルフは高齢者の皆さんの健康づくりや仲間づくりにつながることから、県としては、地域の皆さんが集まって行うグラウンドゴルフやウオーキング等の取り組みに対して、教育委員会、健康福祉部など関係部局が横に連携をして、ともに支え合う地域コミュニティーづくりの面からも支援していきたいと考えております。
◎教育長(河原恵君) (登壇)県民スポーツの振興についての御質問にお答えをいたします。
 まず1点目の滋賀のスポーツデザイン2010の成果と課題についてでございますが、現計画は、生涯スポーツの充実、学校体育の充実、競技力の向上の3つの方策により、県民の豊かなスポーツライフの実現を目指すため、スポーツの振興を総合的に図ってきたものでございます。
 その成果としましては、総合型地域スポーツクラブの設置数が、計画策定前の2クラブであったものが平成23年度には49クラブとなり、身近なスポーツ環境がふえてまいりました。また、小学校1日30分運動が県内全ての小学校で取り組まれるなど、体力向上に向けた意識が醸成されてまいりました。さらに、全国中学校体育大会やインターハイ等で、本県のジュニア世代の活躍が多く見られるようになってまいりました。
 一方、課題についてでございますが、20代、30代の女性のスポーツ実施率が他の世代に比べて低いこと、小学生を中心として子供の体力が低いこと、競技スポーツ指導者などの人材の確保など、依然として取り組むべき課題があると考えております。
 次に、2点目の現計画の成果と課題を次期計画にどのように生かしていくかについてでございますが、本年3月に滋賀県スポーツ推進審議会を立ち上げ、滋賀県スポーツ推進計画のあり方について審議をいただき、先ほどもありましたように、昨日、審議会会長から答申をいただいたところでございます。
 いただいた答申の概要についてですが、答申は、次代を担う子供の運動等の充実や、みずから行うスポーツ活動の充実、スポーツによる地域の活性化などの5つの基本方針で組み立てられております。
 また、具体的なスポーツ推進の方向性といたしましては、例えば、女性のスポーツへの参加機会の拡充や幼児期からの運動、遊びの促進、スポーツ指導者等の育成、活用といった内容が示されているところでございます。
 今後は、答申をもとに、先ほど申し上げた成果や課題をしっかりと検証するとともに、スポーツフォーラムなどを実施し、県民や市町の皆様方の意見を広く聞き、具体的施策につなげるような計画にしていきたいと考えております。
 4点目のグラウンドゴルフの競技人口と施設の状況についてですが、滋賀県体育協会の加盟団体である滋賀県グラウンドゴルフ協会には現在1,889人の登録者がおられ、それ以外にも、一般の愛好者が数多くおられると考えております。また、県内には公共のグラウンドゴルフ場が約30カ所あります。
 次に、グラウンドゴルフの活動についての教育委員会の取り組みでございますが、本県では、平成19年の全国スポーツレクリエーション祭の開催を契機に、グラウンドゴルフを初めとする軽スポーツの振興を図ってきたところでございます。
 また、グラウンドゴルフの大会は、滋賀県民総スポーツの祭典の中で、県体の部、スポレクの部、さらには総合型地域スポーツクラブ交流大会の部の3つの部門で広く開催しており、いずれも多くの方に参加していただいているところでございます。
 こういった中高年の方々のスポーツを推進する取り組みは、健康づくりだけではなく、スポーツを通じた仲間づくりが地域のコミュニティーの再生につながることからも意義があることと認識しておりますので、今後も県体育協会と連携して、支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
◆18番(江畑弥八郎君) (登壇)ちょっと再問したいと思います。
 まずは教育長ですが、今、グラウンドゴルフの競技人口ということで、協会の会員の方の数は今言われましたが、実際、そうすると、教育委員会としては、どの程度の愛好者がおられるのかいうのは把握をされていないということなのかどうか。
 それと、30カ所ということですが、これが実際、今、適正なのかどうかね。これは市町の関係も出てくるとは思いますけども、その辺、ちょっとお聞きをさせていただきたいと思います。
 それと、知事に、突然ですが、知事はグラウンドゴルフされたことあるのかないのか。
 それと、これだけ大変各地で広がっておりますんで、できれば知事主催の試合とか知事杯の創設とか、そんなことはちょっと考えられないのか。ちょっとその2点、よろしくお願いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 グラウンドゴルフのプレーは、残念ながら、した経験はございません。
 2点目ですけれども、知事杯の創設ということですが、知事杯の名義使用については、各競技や種目団体からの申請を県が受けて、承認の上、御使用いただいております。カップや賞杯そのものについては、申請者のほうで準備いただいているという約束になっております。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 加盟団体の協会の登録者の数等につきましては調べておりますけれども、全体の人数につきましては掌握をしておりません。
 また、グラウンドゴルフの数がふえればということで、より一層地域でスポーツが活発になり、グラウンドゴルフが広がる中で、そのような形になればと思っております。
◆18番(江畑弥八郎君) (登壇)今、何言われたか、ちょっとはっきりわからなかったんですが。いずれにしましても、このグラウンドゴルフというのは大変今広がりを見せているということと、先ほど来私も申し上げましたように、地域のきずなづくりにかなり役に立つと、このように思っていますので、ぜひ教育委員会としても関係部局と連携をして、本当に広がるようにお願いしたいのと同時に、今回、恐らく答申を受けて滋賀県のスポーツ推進計画をこれから立てられると思いますので、ぜひその中にこのような軽スポーツ、グラウンドゴルフだけじゃないとは思いますが、高齢者の方が地域できずなづくりに役立つような、そんな推進の条項もしっかりと取り入れていただきたいと思います。
 今度、10月27日に、スポーツフォーラム滋賀のパネルディスカッションか何か、意見交換会、公開討論会というんですか、されるということですので、ぜひそういう取り組みも含めて、県民の健康増進に役立つような、そういうすばらしい計画を立てていただくことを最後にお願いいたしまして、そして、ぜひ、知事、一度経験をしていただきたいと思います。
 それでは、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、18番江畑弥八郎君の質問を終了いたします。
 次に、20番木沢成人君の発言を許します。
◆20番(木沢成人君) (登壇、拍手)それでは、通告に従いまして、大きく2項目について質問をいたします。
 まず初めに、エネルギー問題における省エネとパッシブデザインについて、一問一答方式で伺います。
 この質問の項目のポイントですけれども、エネルギー問題はベストミックスという考え方が非常に大事で、県の進める施策においても、漏れやダブり、あるいは偏りというものがあってはいけないと思っております。バランスということを頭に置いて聞いていただきたいと思います。
 大飯原子力発電所の再稼働問題に揺れた今夏は、昨年に引き続いて、県下全域で節電対策に取り組んだ夏でもありました。日本における春夏秋冬、四季の自然条件の変化、その中でも特に寒暖差が激しくなる傾向にある中で、エネルギーの需給問題を抱えながら、これからいかに我々のライフスタイルを見直していくかが問われているところであります。
 そこで、まず知事にお伺いをいたします。
 知事の考えるこれからの滋賀県における働く場などを含めた広い意味での住まい方、住環境とはどのようなイメージでしょうか。滋賀県の自然条件に言及してお答えをください。
○議長(佐野高典君) 20番木沢成人君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)お答えさせていただきます。
 エネルギー問題における省エネとパッシブデザインに関する質問の中で、滋賀県の広い意味での住まい方、住環境について、自然条件にも言及してとの御質問でございます。
 これからの滋賀県における広い意味での住まい方、住環境については、私自身は、自然の恵みを活用しながら生活や事業活動を行い、同時に、自然を慈しむとともに、自然の力を再生可能な範囲で生かしながら損なわないような、持続可能な社会づくりに向かうべきと考えております。
 特に、本県は県土の真ん中に琵琶湖を抱えておりまして、周囲を山々に囲まれた豊かな自然環境が形成されております。伝統的にも、例えば琵琶湖辺の住まい方ですと、琵琶湖の風を活用するような形で、大津市の町並みなども風を取り入れるまちづくりがなされております。また、例えば湖西の海津などでは、暑い夏、風の道を集落の中で、家の中で通すような伝統的な工夫もなされております。一方、例えば東側の彦根あたりでは、逆に冬の風を通さない風除けの住居なども工夫されております。
 そのような伝統的な地域の条件を生かしながら、今、改めて、住宅産業などでは自然とともに生きるパッシブデザインが前向きに検討されております。日差しを遮り、熱気を抜いて風を通すというような形での現代的な素材を取り入れた住環境においても、琵琶湖らしい、また滋賀県らしい環境との共生が図られた住まいやまちが望ましい姿であると考えております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)今、知事の方からも、大津の事例ですとか高島のほうの事例、風の活用ということで、パッシブデザイン、説明をいただきましたけれども、改めて、ここでちょっとパッシブデザインを説明させていただきますが、熱や光や空気の自然現象をそのままに利用する、つまりパッシブという、これ、英語、受動的とか受け身という意味ですけれども、を利用する建築手法であります。
 先ほど、風のことが出ましたけれども、例えば太陽のエネルギーで申し上げますと、太陽光をソーラーパネルで電気エネルギーに変換し、それを再びこの議場の電灯とかエアコンでの空調で利用するといった、変換機器を通して使うというのがアクティブという手法。アクティブ、能動的とか活動的という意味ですけれども、これに対して、断熱材料の使用ですとか、先ほども出ていました通気口や通風口を設けての熱のコントロール、それから、ひさしや日除け、採光の窓、それから明かり窓の利用によって照明をコントロールするというのがパッシブな手法の事例であります。省エネという大きな枠組みの中での一つの手法であります。
 その説明をさせていただいて、県では現在、滋賀県再生可能エネルギー振興戦略検討委員会におきまして、滋賀県再生可能エネルギー振興戦略プランの検討を行っているところであります。主力の太陽光発電とともに、小水力発電、バイオマス利用、あるいは蓄電システム等の普及促進が、地域産業振興の観点を含め論じられております。
 一方、委員会の委員の中からは、再生可能エネルギーの振興は省エネとセットで進めるべきとの意見が複数出ているところでもあります。要は、バランスが大事であるという意見であります。
 そこで、商工観光労働部長にお伺いをいたします。
 戦略プランにおいて、省エネやパッシブデザインの考え方はどのように位置づけられるのでしょうか、お伺いをいたします。
◎商工観光労働部長(堺井拡君) (登壇)お答えいたします。
 パッシブデザインは、省エネを通じた環境負荷の低減に寄与するほか、創意工夫やその土地の風土を生かすという点で、地域の事業者や工務店などの活性化につながるものと考えております。
 また、導入後の維持管理コストが抑えられるという点で、今後の広がりを期待しております。
 既に県内事業者が製品化されました屋根面より太陽光を採光する照明装置、これはパッシブデザインの一形態と考えられ、この事業は関西広域連合の新商品調達認定制度の認定を受け、広域連合として当該商品の販路拡大を支援しているところでございます。
 新たな地域エネルギー政策の構築には、再生可能エネルギーの導入促進を図る創エネだけではなく、パッシブデザインを含めた省エネをあわせて推進していくことが重要であると認識をしております。
 現在策定中の再生可能エネルギー振興戦略プランでは、検討委員会の委員からも、創エネだけではなく省エネも重要であるとの御意見をいただいておりまして、議員御指摘の視点も十分踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)今、部長の答弁もありましたように、自然光を利用した照明の器具、製品では「スカイライトチューブ」という名前が出ておりますけれども、この滋賀県の大津の企業さんが開発されて、大手ですと資生堂さん、化粧品のメーカーの資生堂さんの埼玉県の工場でも採用されているということですね。そういう事業所向けということでも利用できるということで、そういう製品が滋賀県から発で出ているということもありますので、先ほど来申し上げているように、バランスのよい議論の中で、地域振興、地場の力を、技術力を使ってどうできるかということをぜひ検討いただきたいと思います。
 それでは、次に、本県では、既に昨年1月、滋賀県低炭素社会実現のための行程表を策定し、さらに同3月には滋賀県低炭素社会づくりの推進に関する条例を制定し、まさに低炭素社会としての滋賀県づくりを推し進めてきているところであります。また、本年3月には滋賀県低炭素社会推進計画がまとめられ、昨年の東日本大震災の影響や教訓を踏まえた内容が加味されたところであります。
 そこで、琵琶湖環境部長にお伺いいたします。
 この一連の低炭素社会づくりを目指した取り組みにおいて、省エネあるいはパッシブデザインはどのように位置づけられるのでしょうか、お伺いをいたします。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) (登壇)低炭素社会づくりにおける省エネ、パッシブデザインの位置づけについてお答えいたします。
 恵み豊かな自然環境を有し、また、県民の多くが省エネに対して深い理解を示し積極的に進めておりますことなどから、本県においても省エネ、パッシブデザインは、なるべくエネルギーを消費せずに豊かな暮らしの実現を目指す低炭素社会づくりにおいて、有効な手段と考えております。
 このことから、滋賀県低炭素社会実現のための行程表において、断熱材の利用やパッシブシステムの導入推進を2030年までの取り組みの一つとして記載しているほか、滋賀県低炭素社会づくり推進計画や滋賀県低炭素社会づくりの推進に関する条例におきましても、建築物の省エネ化の推進として位置づけているところでございます。
◆20番(木沢成人君) (登壇)今、部長のほうの答弁にもございましたけれども、行程表におきましては、2015年ごろ、つまり今から約3年後までに、あるいはそこを境として、大幅に二酸化炭素の排出量が削減されるという取り組みが列挙されております。省エネ、パッシブデザインに関係するような取り組みも数多くありますけれども、これらを県施策の中で具体的にどのように推し進めるのか、琵琶湖環境部長にお伺いをいたします。
◎琵琶湖環境部長(北村朋生君) お答えいたします。
 行程表に掲げた期限の中で、省エネ、パッシブデザインの取り組みを具体的にどう進めるかについてお答えいたします。
 行程表においては、2030年の低炭素社会実現に向け、県だけでなく、県民、事業者、国や市町、それぞれが中長期的に実施すべき取り組みを示しております。建築物の省エネにつきましては、いわゆる省エネ法に基づきます規制や省エネ意識の高まりによりまして、断熱材料の利用などが進んでおります。また、本県としましても、住宅への太陽光発電の設置補助に当たり、断熱施工を要件としてその普及に取り組んできたところでございます。
 また、パッシブデザインにつきましては、例えば在来の伝統的な木材住宅には、自然の熱や空気の流れを制御して快適な環境をつくり出す手法が取り入れられているものと承知しております。
 本県では、木の香る淡海の家推進事業などを通じた県産木材を活用した木造住宅の普及を進めておりますが、その中で、そうした自然環境と共生するパッシブデザインの考え方も広まっていくものと考えております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)住まいということに目を向けますと、本年3月に、2011年から2020年を計画期間とした滋賀県住生活基本計画が策定をされました。まさに住まいとか、それに伴うまちづくりの基本計画ということだと思うんですが、この中の第5章、住宅施策の展開方向の項では、(3)基本目標、「豊かな環境と調和した住宅・住宅地の形成」の中で、「自然環境への負荷の低減に配慮した住まい・まちづくり」がうたわれております。この住生活基本計画における省エネやパッシブデザインの位置づけについて、土木交通部長にお伺いをいたします。
◎土木交通部長(美濃部博君) (登壇)滋賀県住生活基本計画におきます省エネ、パッシブデザインについてお答えいたします。
 今、議員御指摘のございました「自然環境への負荷の低減に配慮した住まい・まちづくり」の中に、循環型社会にふさわしい住宅づくりという項目を設けておりまして、この中に、エネルギー効率のよい設備機器によりますアクティブな省エネとともに、設備機器に頼らないパッシブな省エネも位置づけをしておるところでございます。
 具体的には、住宅づくりにおける環境への負荷の低減のため、地域性や住宅の構造を考慮した新築住宅の省エネ基準への適合の促進や、既存住宅の省エネリフォームを促進することとしております。
 また、県産材を活用した住宅の普及や自然環境と共生する住宅づくり、住まい方の提案などの取り組みを掲げております。
 さらに、重点的に推進する施策といたしまして、県産材や地場産自然素材等を活用した滋賀らしい環境こだわり住宅の普及促進を掲げているところでございまして、自然の風を取り入れるための窓や間取り、太陽光を制御する深いひさしなど、先人たちが自然の中で育んできた知恵や工夫を生かすことや、断熱性能等の確保などを住宅の省エネ、パッシブデザインとして位置づけをしておるところでございます。
◆20番(木沢成人君) (登壇)今、御説明をいただきました住生活基本計画にうたわれた施策の推進に当たりましては、多様な取り組み主体をつなぐ組織として、「湖国すまい・まちづくり推進協議会」が設立されております。昨年の東日本大震災を受けて、特に、今取り上げておりますエネルギー問題の観点からどのような取り組みをこの協議会でされているのか、土木交通部長にお伺いをいたします。
◎土木交通部長(美濃部博君) 「湖国すまい・まちづくり推進協議会」での取り組みについてお答えをいたします。
 当協議会は、住まいやまちづくりにかかわる公益法人やNPO、県や市町等で構成される団体でございます。
 協議会では、住まいの省エネルギー対策を初め、県民の住まいに関する知識向上を図るための研修会「湖国すまいスクール」や、住宅の性能評価、エコポイント、断熱仕様の相談を初めといたします住宅相談、さらに、先ほど申し上げました滋賀らしい環境こだわり住宅の普及促進のためのイベントなどの取り組みを実施されているところでございます。
 これらの取り組みに加えまして、本年度から新たに、住宅省エネ化の一層の促進を図るために、中小の住宅・建築関係事業者を対象とした講習会の開催が予定をされております。
 県といたしましても、住生活基本計画を推進するため、「湖国すまい・まちづくり推進協議会」と連携、協働して、住宅におきますパッシブデザインを含めた省エネ化の普及促進に向けて、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)以上を踏まえ、この項の最後に、再度、知事にお伺いをいたします。
 昨年の原発事故以降、エネルギー問題に関連して、日本中で再生可能エネルギー振興が声高に叫ばれております。そのこと自体は否定するものではありませんし、できることは進めるべきと考えます。
 しかしながら、エネルギー問題への対処は、冒頭申し上げましたように、さまざまな方策のベストミックスが大切であり、また、発電に基づくアクティブなエネルギー利用の促進は、例えそれが自然エネルギー由来であったとしても、かえって環境負荷を高めることにもなりかねません。要はバランスが大切と考えます。
 その意味で、県の施策も省エネ施策の一層の推進を含め、バランスを保ちながら推進していただきたいのですが、各部の施策においてダブりや漏れがないか心配するところでもあります。各部で進めているエネルギー問題に係る、先ほど来出てきています計画等の位置づけを再度明確にし、それをもって、知事がふだんおっしゃっているところの部局横断、横つなぎの取り組みを、組織上の整理もしっかりしながら進めるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 エネルギー問題に関係する計画等としては、低炭素社会実現のための行程表や低炭素社会づくり推進計画等がございます。これは温暖化対策としてCO2削減を目指してきた先行する計画であります。それにプラスして、本年度は再生可能エネルギー振興戦略プランについて計画を立てることとなっております。こうしたことから、これまでの低炭素社会づくり推進本部を本年6月には低炭素社会づくり・再生可能エネルギー推進本部に改組いたしまして、部局間での連携体制を強化いたしました。
 また、この再生可能エネルギー振興戦略プランの策定に当たりましては、今後とも、この推進本部を中心に、私自身、本部長として総合調整を図ってまいりたいと考えております。
 さらに、具体的な施策構築に当たりましては、政策課題協議において、基本構想に掲げる未来戦略プロジェクトに基づく重点テーマであります低炭素社会実現の中で、関係部局が連携協力しながら、重複のない、また漏れのない効果的な施策構築に努めてまいりたいと考えております。
 さらに、具体的に施策の効果を上げていく上には、それぞれの地域の風土性、先ほども申し上げましたけれども、滋賀には500年、1,000年、この地に住みついてきたさまざまな住まい方の工夫がございます。このような地域に根差してきた住まい方の工夫を生かしながら、住民の皆さんの声、また事業者の皆さんの声を聞きながら、県の施策が具体的な成果を上げられるよう、琵琶湖環境部、また商工観光労働部、そして土木交通部、あわせて力を発揮してまいりたいと考えております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)ありがとうございました。知事も第2回の再生可能エネルギー振興の戦略検討委員会に出席されていたと思いますけれども、そこの中でも議論が出ていたように、滋賀らしいという1つキーワードと、知事も滋賀県の中で、産業振興の面から特に、地域でお金も含めて回る仕組みというようなこともおっしゃっていたかと思いますので、その意味でいくと、あそこの委員会の検討を見てても、委員の先生も、今申し上げた、例えば土木交通部でこういう計画をしている、全体の低炭素社会づくりの計画もちょっとどこまで理解されていたのかなということを私も議事録を見て思いましたので、そういう意味で、まず、委員さんも含めて、これから戦略プランをつくる中では、しっかりとそこの中の整理をしていただきたいと思いますので、その点はよろしくお願いします。
 あと、太陽光発電ばかりがとにかくちまたを見ても目立つんですけれども、先ほど来申し上げているように、それだけじゃないということをもっと県民さんのほうにもしっかりとアピールしていただくということで、先ほど申し上げている地域の工務店さんとか中小企業さんとかがしっかり仕事をできるという仕組みができると思いますので、その辺のバランスをお願いします。
 それでは、次の2項目めの質問に入ります。
 「働く場への橋架け」としてのキャリア教育について、同じく一問一答方式で質問をいたします。
 この質問の項目のポイントは、点を線あるいは面につなぐということであります。橋桁にしっかりと橋を渡して、対岸にしっかり子供を導いていくという観点で質問をさせていただきます。
 去る8月27日に公表されました文部科学省の調査によりますと、今や大学卒業生の5人に1人が定職についていない、ついていてもアルバイト等不安定な雇用条件に置かれているとのことであります。このような現状の中で、子供の段階からしっかりとした職業観、勤労観を身につけさせることは、本人はもちろんのこと、家族や地域社会にとっても非常に重要であると考えます。
 現在、県では基本構想に掲げる未来戦略プロジェクトの重点テーマの一つとして、先ほど述べた「働く場への橋架け」を掲げ、施策展開を進めているところであります。来る10月13日、14日の両日、このテーマに沿った重点化特別枠事業として、第2回おうみしごと体験フェスタが、昨年と同じく草津市のテクノカレッジ草津で開催されますが、9月21日締め切りの応募状況について、まず商工観光労働部長にお伺いをいたします。
◎商工観光労働部長(堺井拡君) お答えします。
 御質問のおうみしごと体験フェスタは、滋賀県、滋賀県教育委員会、滋賀県職業能力開発協会および出展団体等が実行委員会を構成し、実施しているものでございます。
 このフェスタの参加募集につきましては、9月初旬に県下の全小学校および中学校に募集チラシを配付し、9月21日に募集を締め切りました。募集定員2,296人に対し、2,939人の応募がございました。応募者数は昨年に比べ410人増加しておりまして、本事業の魅力など、理解が進んだものと受けとめております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)今、応募で2,939人という数字を挙げていただきましたけれども、それでは、応募者の地域特性はどのような状況になっているでしょうか。湖北、湖東、湖西、湖南の4地域に分けてお答えをください。商工観光労働部長にお伺いいたします。
◎商工観光労働部長(堺井拡君) お答えをします。
 応募者の地域特性につきまして、エリア別に見ますと、開催地の草津市に近い大津、湖南、甲賀地域、これで全体の78%を占めております。一方で、その他のエリアにつきましては、東近江、湖東地域では18%、湖北地域は3%、高島地域は1%ということになっております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)昨年、第1回が開催されたわけですけれども、第1回の結果を踏まえて、本年改善された点はありますでしょうか。商工観光労働部長にお伺いいたします。
◎商工観光労働部長(堺井拡君) お答えします。
 本年改善した点についてですが、昨年は、事前予約とあわせて当日受付のコースをしておりました。そうしたことから、当日受付に予想を上回る多くの方が来られまして、仕事を体験できないという方もございました。
 このため、本年は出展団体に体験ブースの定員の増をお願いをいたしまして、昨年を168人上回る2,296人の定員を確保しました。あわせまして、全てのコースを予約制とする改善を行ったところでございます。
◆20番(木沢成人君) (登壇)琵琶湖を中心に抱いた本県の県土全体ということを考えたときに、交通費や時間のコストなども含めて、この事業に参加できる子供に偏りが出ていると思います。先ほどの応募状況を示したとおりだと思うんですが。
 会場としてテクノカレッジ草津を使用するのは施設の機能的に見てもよいと思うんですけれども、協力団体、組織を募りながら、せめて先ほど申し上げた湖北、湖東、湖西、湖南エリアぐらいに分けて同時開催すべきと考えます。このことについて、商工観光労働部長の所見をお伺いいたします。
◎商工観光労働部長(堺井拡君) お答えします。
 エリアを分けての開催についてなんですけども、会場が草津市であることから、先ほど申し上げましたように、参加者は県南部地域に偏ってございます。参加者の利便性の向上の観点から、他のエリアでの開催も検討する必要があると考えております。
 そのため、例えばテクノカレッジ米原と交互に開催するといったことや、民間で実施されている県下の類似事業と連携するなど、さまざまな方法を今後検討していきたいと思っております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)湖北で申し上げますと、木之本から南草津まで、片道大人で1,280円かかります。往復ですと2,560円。御両親参加されて、お子さんとともに、御両親、それからお子さん2人という計算しますと、交通費だけで7,680円かかります。それから、お昼代とかそういうことを入れますと、1万円というようなオーダーの一日の出費になるかと思うんですね。
 それから、時間についても、やはり木之本から南草津のアクセス、電車だけで1時間10分ぐらいかかるということで、まさに先ほどの数字のとおり、やっぱりそういうところの部分からも数字が出ていますんで、それはやっぱり公平性ということを考えたら、これ、小学校1年生から中学校1年生まで対象ということなので、人数、ざっとですけれども、小学校の6年まで大体8万6,000人ぐらい、プラス中学校1年生が1万4,000人、合わせて10万人ちょっとぐらいが県下の対象になるかと思うんですけども、そうすると、定員も含めて、やっぱり先ほど言った公平性の観点からも、余りにも300万という県費を使ってやる事業の中では公平性に欠けるのかなと思います。
 それで、先ほど、部長のほうから、民間団体との協力ということですけども、これも以前ここの本会議場で話をさせていただきましたけれども、私ども地元の東近江市の市内の一大イベントということで、二五八祭というのを毎年秋に開催しているんですが、東近江青年会議所が主体となって祭り運営をさせていただく中で、童の広場ということの中で「はたらキッズパーク」という同じ事業をやらせて、逆に言うと、その辺、参考にしていただいたということも伺っておりますんでね。そういう中で、例えば職種の選定ということを、私らJCのほうも苦労するところがあるんで、逆に言うと、その辺をうまく協力できれば会場をふやせると思いますので、そういうことを検討いただきたいと思いますし、まずは、先ほどの湖北エリアのことを考えると、テクノカレッジ米原での開催というのは、もう少し明確にお答えいただきたいんですけど。よろしくお願いします。
◎商工観光労働部長(堺井拡君) お答えします。
 先ほど、テクノカレッジ米原についてのお答えをさせていただきました。これはまだ決まっているわけではございません。選択肢の一つとして思っております。
 ただ、地域性ということを考えますと、いろいろ施設の適性というものがございますので、選択肢の一つであるというふうに考えております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)ぜひ来年の施策構築、それから、ことしの参加者さんの例えば声を聞く場などがあれば、そういうのを含めて検討をお願いいたします。
 今回のフェスタでは、約40職種の仕事体験ブースが設けられると伺っております。一般に人気職種と呼ばれる職種がある一方で、県内の中小企業、伝統産業の中には、後継者不足に悩むところも数多くあると思います。そのような将来の労働市場における需給のミスマッチを解消するという観点から、出展の職種選定はされているのでしょうか。商工観光労働部長にお伺いをいたします。
◎商工観光労働部長(堺井拡君) お答えします。
 仕事体験ブースの職種選定についてですが、本事業は2回目を迎えるというところでございまして、また、出展団体にはほとんどボランティアの状態で出展をお願いしております。そうした中で、現状では出展団体を確保するということが精いっぱいの状況にございます。したがいまして、職種を選別するまでには至っていないというところであります。
 しかし、出展団体への依頼に際しましては、できる限り多くの職種に出展いただけるよう働きかけを行ってきたところでありまして、今回、新たに建設業やクリーニング業など、7つの職種から出展いただけるということになっております。
 また、出展団体には後継者不足に悩んでおられる団体もございまして、このフェスタを、多くの子供さんや保護者の方に業界をPRできる絶好の場と捉まえて出展されておられます。この事業を通じまして仕事を知ってもらうことにより、将来の雇用のミスマッチの解消につながりますよう、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)今年度は予約のシステムに変えられてということなんで、余計、例えば人気のまたその辺が分かれるかと思いますけれども、その辺も、やっぱり人気でないところにも、逆に言うと、強制的と言うとちょっとあれですけれども、人がそこにも行くようなというまた制度設計をお願いしたいと思います。
 それで、今、将来につながるというような言葉を部長のほうからもおっしゃっていただいたんですが、このフェスタへ参加したことによって何らかの気づきを得た子供が、さらに自分の思いを深めていける仕掛けが必要と考えます。
 秋の行楽日に行われた一過性のイベントに終わることのないステップアップの取り組みを、協力いただいている団体、組織、企業とともにつくり出していくべきと考えますが、このことについて商工観光労働部長の所見をお伺いいたします。
◎商工観光労働部長(堺井拡君) お答えします。
 一過性のイベントに終わらないという仕掛けでございますが、まずは、このフェスタの内容の充実や定着に努めてまいりたいというふうに考えております。
 御質問の一過性のイベントに終わることなくということは、これは当然のことかと思っておりまして、多様な体験レベルの設定、それから、出展団体等との連携によるより実践に近い体験の場の提供といったことが今後できないか、検討してまいりたいと考えております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)参加されたお子さんもそうですし、出展されている企業さんにとっても、もし、そこのしごと体験フェスタの出会いの中で、ある意味、長期の将来がイメージできるような出会いになったら、これ、本当にいいことだと思いますので、そういう意味では、この日をきっかけに、そこがさらに企業さんなり個人、団体さんとつながっていくというようなところをぜひ検討いただきたいと思います。
 そういう観点も含めて、次に、教育サイドから質問をいたします。
 この体験フェスタは、先ほど商工観光労働部長がおっしゃいましたように、県教育委員会の協力事業でもございます。募集については小学校、中学校全学校に案内が出ているということですけれども、実際、参加するということについては、学校単位ではなく、あくまで個人ベースとなっていると思います。そのままですと、あくまで個人の一人一人のお子さんが行って、よかった、楽しかったのレベルで終わってしまうということにもなりかねません。
 このフェスタの参加者が、先ほど来申し上げておりますように、人数制限の関係から限定されているということを考えますと、数少ない参加者の経験を学校の級友など学校の中で水平展開し、ある意味、追体験してもらうような取り組みも学校現場で必要と考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) (登壇)お答えいたします。
 おうみしごと体験フェスタは、さまざまな職種の仕事をプロの指導のもとで体験できるものであり、キャリア教育の場として意義あるものと考えております。
 また、議員御指摘のように、この場で体験したことを友達に伝え共有することは、仕事への興味、関心の広がりができ、大切であると考えております。
 しかしながら、本フェスタの参加者は限られておりますので、全ての学校でできるわけではございませんが、参加した児童生徒の直接体験が学校の場で他の児童生徒にも広がっていくように努めてまいります。
◆20番(木沢成人君) (登壇)湖南のエリアですと、同じ小学校に、それこそ、このフェスタ行ってきたよという子がクラスの中にも数多くいて、そういう話ができるということだと思うんです。湖北とか、先ほど出た湖西なんかは、例えば町の中で1人行っているかどうかという世界になってしまいますんでね。それがまず先ほど言っている地域の偏在性をなくしていただきたいということなんですけれども、やっぱり一人でも生徒さんおられましたら、そこはそこの場で終わるのではなくて、そういう体験をやっぱり生かせるというようなことを総合学習なり、何の時間でも結構なので、横に水平展開できるようなことをぜひ現場でやっていただきたいと思います。
 そういう観点も含めて次の質問なんですけれども、このしごと体験フェスタは、対象者が小学校1年生から中学校1年生までという、7学年ということで対象なんですけれども、中学校におきましては、既に2年生を対象に中学生チャレンジウイーク事業が実施されております。5日間の職場体験という事業でございますけれども、そうすると、このしごと体験フェスタを経験された生徒さんがこのチャレンジウイーク事業に次、上へ行って体験する中で、この事業へのつなぎの部分というのはどのように行っておられるのか、教育長にお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 中学生チャレンジウイークは、全ての中学校において、5日間以上、実際の職場で体験をしており、生徒の進路を選択する力や社会人として自立できる力を育てることを目的としております。
 キャリア教育は児童生徒の発達段階に応じて指導することが大切であることから、おうみしごと体験フェスタと中学生チャレンジウイークとの効果的な接続のあり方について、今後、研究してまいりたいと思っております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)体験フェスタ自体が本年2回目ということで、まだ日が浅いということもあるかと思うんですけれどもね。もともと中学生チャレンジウイーク事業ということがありましたので、体験フェスタの事業、昨年からやることは決まっておったわけなんで、やっぱりその辺の施策を制度設計した段階から、今言っているような点もやっぱり考えて施策を構築していただかないと、冒頭述べたように、橋かけといいながら、点の橋ばっかりはできているんですけど、結局、上物の橋自体がかけられずに全部途切れてしまうと、そういう問題意識でこの質問をさせていただいていますので、そこは本当にそのつなぎの仕組みを考えていただきたいと思います。
 そういう観点で次の質問なんですけれども、中学校から今度、上級の高等学校へ進学するという段階においても、高等学校の中でキャリア教育については、例えば県事業でいきますと、普通科におけるキャリア教育推進事業や、職業科を置いている高校さんがメーンですけれども、職の担い手推進事業を初めとし、さまざまな場面で実施されていると思います。
 小学校、中学校、高等学校、そしてさらに、進学率というのが今非常に高いんで、上級の大学であるとか専門学校であるとか、そこへつないでいく系統的なつなぎの部分が県の現状の取り組みにおいては弱いのではないかと思います。
 そこで、広島県教育委員会でも実践されているような、キャリアノートの取り組みを滋賀県でも実施してはどうかと提案をいたします。広島県の教育委員会では、私のキャリアノート、夢のスケッチブックということで、キャリアノートという取り組みをされております。
 広島県教育委員会さんの担当者に、私、直接お話を伺ったんですけれども、3年間のこういうキャリア教育の実践研究の取り組みの中で、瀬戸内海のある島の中の小学校、中学校、高校の中で、キャリア教育をどういうふうに進めていくかという研究実践をされていたんですけども、そうすると、各学校の中でそれぞれキャリア教育やっているのはやっているんだけれども、その辺がやっぱり全然私の問題意識と同じでつながっていないなと。ただでさえ島の小学校とか中学校、高校なんで、地域のコミュニティーとしては小さい中で、お互いが顔を知っているようなエリアなんですけども、そういうところでもそういうつなぎがなくて、これつながないと困るなと、大変だなという問題意識から、このキャリアノートの制度を設計されたというお話を伺っています。
 今、だから、そのベースに各学校でさらに実践の中で改良を組み入れながら実施されているということですけども、これ、皆さん、広島県教育委員会のホームページへ行っていただきますと、私のキャリアノートということで検索していただくと、ワークシートがワード版、PDF版で、小学校1年生から高校3年生まで順番に段階を追ってダウンロードできますので、ぜひ中身を見ていただきたいんですけれども。
 広島県においては、今申し上げたように、小学校から高等学校までの12年間を対象とした加除式のワークシートを作成されておりますけれども、私は、先ほど申し上げたように、むしろその先の大学卒業時ぐらいを見据えて、おおむね二十二、三歳ごろまで使えるような、一冊のノート形式がよいと思います。
 1学年につきページ数枚程度を用意し、先ほど述べているしごと体験フェスタですとか中学生チャレンジウイークでの体験の記録はもちろんのこと、そのほか、総合学習やさまざまな場面、段階において実施されているキャリア教育について記録をしていく。両親や親類、地域の人、そういう方々に仕事について聞いたり学んだりしたこともこのノートに記録し、また、保護者や先生も、子供、生徒の学びや気づきにコメントしながら、ともに仕事について考えていく。
 最終的には、高等学校や大学の卒業等の時期を迎えて就職活動を行う際に、例えば滋賀県出身の志望者は全てこのマイキャリアノート、そのころには私のイメージでは既にぼろぼろになっていると思うんですけれども、持って、例えば面接の場等でプレゼンをすると。幼少期からどんな夢に出会い、どんな夢を持ち、あるいはどんな体験をし、またどんなことを学び、また一方で、こんなところで挫折し、考え直し、それでもまた努力し、その延長に今の自分がいますというようなことを、このノートを例示しながら、堂々と自分の声で語れる学生が採用者の面前にいるというイメージなんですけれども。
 要は、仕事や職業についての学びを一冊に集約する、情報を1つに集約する、つなぐということが大切なポイントなのですけれども、このキャリアノートのようなつなぎの仕掛けについて、県の個々のキャリア教育の取り組みをより一層効果的にするためにも取り入れるべきと考えますけれども、教育長の御所見をお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 小・中・高においてキャリア教育に系統的に取り組むことは、勤労観の育成において重要であると考えます。また、その学習の自己評価として自分の活動や考えを振り返ることは、自分の成長を実感する意味で大切であります。
 議員御提言のキャリアノートを参考にしながら、また、広島における御提示いただきました学年の終わりに一枚ずつにまとめてポートフォリオ的に残しておくものというようなキャリアノートにつきまして、どのような内容にしてつないでいくか等、しっかり考えながら、学習したことを蓄積し、児童生徒が振り返ることができる方策について、検討をしてまいりたいと考えております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)教育長、私も広島県の担当者に話を伺ったときに、教育長もおっしゃいましたけど、振り返るというところが非常に大事であって、大体、自分の進路とかそういうところの部分、順風満帆にいく人というのは少なくて、私も申し上げたように、挫折するというか、選択がまた変わっていくとか、そういうことが多々あると思うんですけども。
 やはり大きい上級学年に行って、大学受験であるとか、いろんなさまざまな困難に直面したときに、それを振り返って、自分が小学校のとき何を考えていたかなとか、そういうことが逆にやる気をもう一回奮い立たせるとか、そういうことのやっぱり効果が大きいですということを教育委員会の担当者もおっしゃってましたので、ぜひ、研究するということですけども、既に実践例がありますんで、その点は具体の取り組みを、これ、一方で今申し上げているキャリア教育自体は、個々の事業は来年もことしもその次もずっとやっていくわけですから、そこはやはり早急にそういう取り組みであるとか仕組みをつくっていただかないといけないので、その点、もう一度、もう少し前向きな話を、答弁をお願いしたい。
◎教育長(河原恵君) 先ほども申し上げましたように、系統的に取り組むこと、振り返ること、議員様の御提案のように、非常に重要だと思っております。
 県におきましては、チャレンジウイークにつきましては、それぞれの学校がいろいろな観点からノートをつくっております。そのような中身と小学校の系統的なものがどのようにくっつければいいかということにつきましては、しっかり研究、検討しなければということを思っておりますので、前向きに進めていきたいと思います。
◆20番(木沢成人君) (登壇)それでは、この項の最後の質問なんですけれども、今までの議論を踏まえて、最後に、企業経営者でもあり、県内の企業事情に精通されている教育委員会委員長に、本県におけるキャリア教育についての御所見をお伺いいたします。
◎教育委員会委員長(高橋政之君) (登壇)企業経営に携わってまいりました経験から、2点ほど述べさせていただきたいと思います。
 私は常々、企業は地域から広く信用され応援される存在でなければ、地域と企業の発展は車の両輪のごとくあるものだというように考えております。したがいまして、おうみしごと体験フェスタや中学生チャレンジウイークのように、企業が子供を預かって育てることの一役を担うということは、企業の社会貢献の意味でも大変大切であるというふうに考えております。こうした体験を通じて、地域の子供は地域で育てるという機運をより一層高め、子供たちに将来の生き方を考えて進路を選択する力を育んでいきたいと考えております。
 私の経験からいいましても、私の会社に来た子供の中に、どうしてもこの仕事がしたいということで、卒業後出てきて、私の会社に入りたいという事例がございました。現在、一生懸命働いてくれております。企業としても、そういう機会を多く与えるということによって選択肢が非常に広がるんじゃないかと、これは大変必要なことではないかと考えております。
 また、会社経営者の一人として、私は常々、少し先を見るということを心がけてまいりました。大体、重要なことについては、3年先のことについて今着手する、考える、それが3年後ぐらいに効果があらわれると、このように考えております。
 だから、教育も先を見るところは重要であり、目の前の課題だけでなく、3年や4年先のことを考えて施策を検討し、キャリア教育の充実を図っていくと、このようなことも重要ではないかと、このようなことを考えております。
◆20番(木沢成人君) (登壇)終わります。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、20番木沢成人君の質問を終了いたします。
 しばらく休憩いたします。
  午後2時38分 休憩
   ────────────────
  午後2時59分 開議
○議長(佐野高典君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 この際、あらかじめ会議時間の延長をいたします。
 次に、27番奥村芳正君の発言を許します。
◆27番(奥村芳正君) (登壇、拍手)私は今期定例会で3問について取り上げ、うち2問を一問一答方式で、1問を分割で行います。
 まず、県庁周辺の将来と危機管理センター建設についてでありますが、知事ならびに総合政策部長に伺います。
 県庁周辺には、老朽化などにより既に利用をやめたり今後利用をやめることを予定している県庁別館、第二別館、旧体育文化館、旧滋賀会館が所在しております。平成22年度に策定した県庁周辺の将来構想に基づき、今後の土地利用などの可能性について検討を行ってきたところであります。
 以前のように県庁周辺ににぎわいを取り戻そうとする県民の願いと裏腹に、今日の県庁周辺といえば、昼間の人の動きは別として、夜ともなればひとり歩きが危険とまで言われるほどであります。そこで、最初に、改めて老朽化著しい県庁周辺4施設のこれまでの検討概要について知事に伺います。
○議長(佐野高典君) 27番奥村芳正君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)県庁周辺の将来と危機管理センター建設についての最初の御質問、県庁周辺4施設のこれまでの検討状況についてお答えいたします。
 県庁周辺の4施設については、平成22年10月に策定した県庁周辺地域の将来構想に基づき検討を進めております。
 第1のステップとして、平成22年度は、将来需要を踏まえた県庁舎としての活用を検討し、県として活用することはないと判断いたしました。
 それを受け第2のステップとして、昨年度は、大津市がまちなか資源活用方策検討委員会で、まちづくりと連動した検討を行われ、市として単独での利用はないという結論を出されました。
 今年度は第3のステップとして、民間等への売却の可能性の検討を進めているところでございます。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)ただいま答弁いただきましたとおり、平成22年度当初に、県庁周辺の将来構想について、私もそれを議論する総務政策常任委員会の委員として立ち会っておりました。その中で、各委員からは、滋賀県の中に県庁周辺はたった1つしかない地域である、駅前周辺の整備をするのでないんだから、県民の皆さんにも合意と納得をいただけるような、有効的な活用をしっかりと軸足を添えてするべきであるという意見が交わされていたことを記憶しております。
 そこで、県庁周辺には大津市の中心市街地活性化区域でもあることから、以前より大津市の都市計画事業との整合性も考慮されてきた経緯があると伺っております。
 そこで、平成24年4月に滋賀県・大津市連携会議が開催され、嘉田知事と越大津市長が並んで武徳殿をバックに写真報道されていたことがあり、知事と大津市長との間で夢のある議論があったと思いますが、その内容について知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 本年4月23日ですが、第1回の滋賀県・大津市連携会議を開催し、大津市長と私が出席して、県庁周辺地域のまちづくりをテーマに、現場の確認と意見交換を行いました。
 その中で、大津市長から県庁周辺の4施設について、昨年度の検討結果を踏まえて、市として単独で利用することは難しいとされ、第3ステップの民間利用を考えていくことで意見の一致を得ました。
 その上で、旧滋賀会館については、次の3点を確認いたしました。
 まず、その存在意義は建物そのものというより、その使い方の歴史にあること、また2点目として、文化や情報を発信し、交流の場となるような機能を継承すること、3点目として、民間等による利活用について早期にアクションを起こして、まちの活性化を促すことが望まれるということです。
 一方、旧体育文化館については、次の3点を確認いたしました。
 まず1点目は、保存・利活用が望ましいものの、多様な選択肢を持って、現実的な方法を検討することが必要であること、2点目に、公共による活用が限られるのであれば、民間による利活用の可能性について検討を進めること、3点目として、そのプロセスを民間事業者や市民に対してオープンにして実施することが望まれるという、以上の3点でございます。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)相次いでの答弁の中に、民間の意見を活用するであるとか民間に譲渡であるとか、そんな言葉が見受けられておるんですが、次に、それを受けての取り組み状況について、現在までどのように動いているか、知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 滋賀県・大津市連携会議での議論を受け、それぞれの施設の特性を踏まえて、民間活用の可能性の検討を進めております。民間の多様なアイデアやノウハウを生かすことが必要と考えておりまして、今般、各施設の今後の利活用について県と民間事業者との対話を行い、広く意見を募集したいと考えております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)それでは、次に、旧滋賀会館ならびに旧体育文化館などの今年度に入っての検討内容について、総合政策部長にお伺いします。
◎総合政策部長(西嶋栄治君) (登壇)お答えいたします。
 今年度の検討内容についてでありますが、先ほど知事が申し上げたとおり、それぞれの施設の特性を踏まえて、旧滋賀会館につきましては、民間事業者の意向等を適切に把握をして実現性が高い公募の実施を目指すため、県が提示する公募要項の骨格に対しまして民間事業者の意見を募集し、対話を行って、その内容を踏まえ公募要項案を検討する、そのような予定をいたしております。
 一方、旧体育文化館等につきましては、利活用のさまざまな可能性を把握するため、民間事業者との対話を通して土地建物の利活用アイデアを調査すると、このような予定をいたしております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)そうした中で、今答弁いただきました早期にアクションを起こすとした旧滋賀会館と、保存・利活用も選択肢として検討するとした旧体育文化館などの今後のスケジュールについて、詳細を総合政策部長に伺います。
◎総合政策部長(西嶋栄治君) お答えをいたします。
 近々に民間事業者との対話の実施につきまして公表をし、11月ごろには申し込みのあった業者との対話を行いたいと考えております。
 事業者との対話の結果を分析いたしまして、市場のニーズを把握した上で、旧滋賀会館につきましては、平成24年度中をめどに公募要項案を作成をし、平成25年度には公募等を実施をして、事業者を決定するというような想定をいたしております。
 一方で、旧体育文化館等につきましては、今年度に利活用のアイデアについて分析、検討をさせていただきまして、平成25年度以降に公募要項案を検討してまいりたいと、このようなスケジュールを考えております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)ただいま答弁にございました事業計画に対する民間意見の意見対話とありましたけれども、その具体を、実際どのようなものが想定されるのか、総合政策部長に伺います。
◎総合政策部長(西嶋栄治君) お答えをいたします。
 具体的には、旧滋賀会館、それから旧体育文化館、特性に応じまして少しやり方は変わっております。いずれにいたしましても、それぞれにその施設、土地の持ちますいろんな課題とか県の考え方を提示いたしまして、滋賀会館につきましては、これは県の示しました公募要項の骨格についていろんな御意見を賜りますし、また旧体育文化館につきましては、その建物の利活用という可能性も残されておりますので、それについてのアイデアをいただくということで、少し滋賀会館よりは前段階の、そのような対話をさせていただこうと、このように思っているところでございます。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)ただいまは旧文化体育館について伺いましたが、そのほか、その隣に位置する職員会館ですか、2つほどありますよね、その計画も含めて、それらの計画の策定は大体いつごろになるのか、総合政策部長に伺います。
◎総合政策部長(西嶋栄治君) お答えをいたします。
 旧滋賀会館について申し上げますと、現段階の想定では、平成25年度の夏から秋ごろに事業者公募等を実施したいと考えておりまして、その時点で適切な提案がいただければ、事業の主体や内容が決まってまいるということになると考えております。
 また、旧体育文化館等につきましては、より多様な利活用の可能性を検討する、その必要がございますので、アイデア募集のレベルから進めていくと。今ほど申し上げましたけれども、このような段階を踏みたいと思っておりますので、事業者を決定し、具体的計画が定まるのは平成26年度以降になるものと想定いたしております。
 以上です。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)ということで、先ほども、こういった施設について、平成25年度以降であるとか平成26年度以降になるとか、下がることは安易に想像できるんですが、この年とかいうのが明確でない。今日までいろんな議論がこの周辺整備については伺ってきたんですが、大体、この計画が民間の力、活力をいただいてというような、案もいただいてという説明を受けている割には、民間からなかなか出てこない。出たら商業ベースに乗ったマンションであったり、本当に県庁周辺にはふさわしくないような案が出ていたように思っております。
 そんなことから、我々としては、県庁周辺の整備について、この課題に取り組む必要性は既に明らかになっております。その具体もただいまお聞きをいたしましたが、その横といいますか、県庁のもう一つ隣に、元県警本部庁舎の跡地に、県では危機管理センター建設を計画されているところであります。
 少し変わりまして、この危機管理センター建設の今後の予定について、知事にお伺いをいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 危機管理センターについては、昨年度末に基本計画を策定し、現在、基本設計を実施しております。今後、基本設計を12月までに完了し、25年7月までの予定で実施設計を行います。その後、建物を免震構造とするために必要な構造評価、大臣認定等の手続を経て、建物本体の建築工事に係る契約を締結したいと考えております。
 建物本体の建築工事については、26年度中に完了し、防災行政無線および防災情報システムの整備など経て、27年度中の供用開始を予定をしております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)ただいま御答弁いただきました危機管理センターは着々と計画にのっとって、27年度にはもう既に供用が開始される、こんな御答弁がありました。多くの県民が、さきの、昨年、1年半の震災発生以来、そういった滋賀県でも危機管理センターの建設を望む声があって英断されたわけなんですけれども、この決定から完成に至るまでのプロセスいうのは十分我々も理解します。
 しかし、この計画、進行中であるんですが、この危機管理センターの建設と相まってといいますか、同じようにこの周辺整備についても取り計らうことが要素的にあろうと思います。その中で、県庁周辺の整備に当たって、危機管理センターも含めたこの県庁周辺の整備という整合性、図られたのか、そういう図るセクションがあったのか、知事にお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 まさに今、知事直轄の防災危機管理部門と、それから総合政策の中で、県庁周辺全体、危機管理センターも含めて現状把握をしながら、将来についての調整を図ってきたところでございます。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)図ってきたところという答弁を私は信じていいんでしょうか。再度確認なんですけれども、知事直轄の部門と総合政策部門としっかり意見をすり合わせた段階で調整を図って危機管理センターの建設に着手した、そしてまた県庁周辺の整備にも乗り出した、このように理解してよろしいでしょうか。再度、知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 実態として、そのように御理解いただいて結構でございます。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)それでは、この危機管理センターの周辺には、いざというときの避難室として利用できるスペースや、平常時の危機管理センター利用者の駐車スペースも確保する必要もあろうと考えております。
 さらに、せっかく県民の危機管理を行う大切なセンターが完成しても、その周辺には依然として耐震構造の施されていない、老朽化著しい建物のオンパレードでは、違和感を感じることになります。
 先ほど、総合政策部長からは、計画策定の時期を平成26年度以降とされましたけれども、県庁周辺を例えば芝生公園として整備、あるいは危機管理センター近くの県庁前の植栽を移植し、かまどベンチを施すなどして、ふだんは駐車スペースを兼ねた県民広場として利用なんかも考えられるのでありますけれども、そうしたこともこの2つの意見のすり合わせの中で議論されているのでしょうか。知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 先ほどお答えしましたように、大津市のまちなか資源活用方策検討委員会で大津市長との議論を受け、旧滋賀会館については、文化情報の発信、民間利活用が望まれると合意しておりますし、旧体育文化館については、多様な選択肢を持って現実的な方法を検討しながら、民間による利活用の可能性について検討を進めております。
 したがって、具体的に今この2カ所のところを、いわば芝生広場というようなところは民間からの御提案は余り想定されないわけでございますが、いずれにしろ、この後、両地域、民間活用を対話型で提案をいただきます。その対話型の中に、危機管理センターがここにあるということは一つの大きな条件として、県庁周辺全体でのより柔軟な、またこの地に、時代にふさわしい利活用のあり方について議論していきたいと考えております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)この議論をさせていただくに当たって入手した資料の中に、もう既に今後のスケジュールでうたわれているのは、旧の滋賀会館、旧の文化体育館、文化館、県庁別館および第二別館について民間活用の可能性を調査していきたい、そんな予定が入っており、そしてまた、平成25年度以降、できる限り早期に民間譲渡に向けた手続を開始する、この一文がうたわれているんでありますが、先ほど来伺っている民間の御意見をいただいて、これから計画策定をしていこうというような答弁をしきりに伺っておるんですけれども、民間活力の中にこの民間譲渡とこの部分があるんですが、これはどのように理解したらいいのか、知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 最初の第1問でお答えしましたように、第1ステップとして、県としては活用することはないと判断し、第2ステップとして、大津市として単独の利用はないということで、第3ステップとして、民間等への売却の可能性の検討を進めているわけです。
 そういう中で、民間活力、対話型でまた御意見を聞きながら、県として、県庁周辺にふさわしい利用になるよう意見を申し上げながら、調整を図っていきたいと考えております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)だから、それは1年半前の東日本大震災が発災する前の話であって、我々としては、この危機管理センターの位置づけとしたら、その周辺もしっかりとした危機管理、県庁横の危機管理センターと合致した周辺整備を行うべきではないかなという質問を今ぶつけているわけなんです。
 そんなことを思いますと、いやいやいや、それは以前に決まったことですからみたいな、民間の活力、県としては使用する考えはない、その1点だけ捉えても、発災以前と発災後の危機管理センターの建設を考えた時点で少し考えを改めるなどして、周辺整備というものは押しなべて整備をしていかなあかんのじゃないかな、こんな思いでおります。
 そういった時点に立って考えますと、県庁周辺、何度も言いますけれども、この重要性というのは、滋賀の顔あるいは県都大津の顔にもなり得るべき重要な位置づけをすべきと考えております。
 まさか、財政逼迫の折、先ほども何回か出ておりますが、民間譲渡なんていう安易なことで結論づけるのじゃなく、知事みずからが県民に夢を感じていただけるような県庁周辺のあり方について、この項の最後に質問させていただきます。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 議員御指摘のように、県庁周辺地域は、県都としての顔と大津市の中心市街地としての2つの顔を持つ地域であります。県民が夢を持ってもらえるような形で整備を進めるに当たっては、県庁周辺地域の将来構想の中でも述べましたように、歴史と風格ある空間の質を維持、継承するための用途、機能、景観への配慮、また2点目は、官公庁施設の集積やJR大津駅から至近距離である場の力を最大限に利用すること、また3点目は、人々が集まり交流することによって生まれる地元大津市の中心市街地としてのにぎわいといった点を考慮することが必要と考えております。
 こういった視点を踏まえながら、大津市や地元関係者とも連携しながら、県民が夢を持てる県都にふさわしい周辺整備を行う必要があると考えております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)ぜひともただいまの答弁のような展開を望んでおります。
 次に、県民の声を聴く取り組みについてでありますが、知事ならびに教育長に、一問一答でお願いをいたします。
 初めに申し上げておきますが、今回の質問の「聴く」は、人の意見、要求に対して、注意して耳を傾ける「聴く」であることを心にとめて御答弁をいただけたらと思います。
 今月初旬に行われました知事マニフェストの検証では、市町との対話部門ではC評価されているとの報道がありました。県民の皆様を初め県内市町の納得していただくことは、県政を進める上で大切であることは今さら言うまでもありません。このことは知事御自身も十分御承知ですし、就任以来、県民との対話を基調とされている様子を拝見してきたところであります。そこで、いま一度、県民の声を聴くことの大切さを確認し、どのような実践をされているのか伺うこととさせていただきました。
 まず最初に、市町の首長や各担当者の意見聴取の心構えと状況について、知事にお伺いをいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 私は常々、県政運営の原点は現場の声に耳を傾けることにあると考えております。多様な価値観を持つ現場の皆様との対話を通じた意思決定のプロセスを大切にしてまいりました。地域主権が進む中で、住民により身近な市町の首長さんや担当者の声は大変大切でありまして、丁寧に市町の御意見を伺うように心がけております。
 県と市町が対等な立場で議論する仕組みとしては、本県では、平成20年度に滋賀県市町対話システムを設けました。このシステムは、首長同士による自治創造会議、副市町長と副知事等による県市町調整会議、担当部課レベルでの会議という3つの層から成り立っておりまして、市町の意見聴取について、こうした場を有効に活用しております。
 なお、自治創造会議、過去、平成18年12月に準備会議など行いながら、最新の会議は24年8月10日で、今までに13回行っております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)この県内市町での御意見を聞くシステムは大切でございますが、自治創造会議などでの議事録を拝見しておりますと、県や各市町が、時々というか何というか、議論がかみ合わない場面が見受けられます。この場で改善点を伺うことはいたしませんが、ぜひとも知事の残り任期で評価がランクアップされますことを期待しております。
 次に、県民の意見を聴く取り組みについて、知事にお伺いします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 県民の意見を聴く取り組み、大きく4つの方法で実施しております。
 1つは、「知事への手紙」でありまして、これはインターネット、手紙、ファックスにより、随時御意見を受け付けております。平成23年は1,536通、平成24年は8月末まで5カ月で3,619通、これは原子力発電所問題、また、今回の大津のいじめ問題などで数がふえているものと思います。
 2つ目は、県政モニター制度でありまして、これは県民約350人に委嘱をし、主に県からのアンケートに回答していただくもので、月2回程度のアンケートにお答えいただいております。
 3つ目は、県政世論調査でありまして、これは毎年1回、6月に、県民3,000名を無作為抽出しまして、県政に対する満足度と県政の当面する主要課題についてお聞きしております。
 4つ目は、知事と語る滋賀の未来事業といたしまして、具体的には「知事とふれあい座ぶとん会議」あるいは「おじゃまします!知事です」などで、私が、先進的な取り組みや特色のある活動を行っている地域自治会、NPO、事業所等を訪問し、現場の声を直接聞かせていただくものであります。
 このほか、全庁的な取り組みとしては、県民政策コメント制度、いわゆるパブリックコメント制度があり、基本計画策定時などに実施しております。
 また、人権や男女共同参画に関する意識調査など、各担当部局でもテーマを絞って県民の皆さんの意向をお聞きしております。
 さらに、今年度は対話型アンケートとして、県と県民との双方向型の意見聴取の新たな試みを行うなど、一層幅広い形で多様化する県民の皆さんの声を聴けるよう努めております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)多様な県民からの意見聴取に心がけているというのは評価をさせていただくところでありますが、県民の皆様の御意見を伺う取り組みの中に、ただいまの御答弁にもありましたが、県政モニター制度がありました。そこで、この県政モニター制度における「聴く」ということの意義について、知事にお伺いをいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 県政モニター制度は、県民の皆さんの意見や要望を継続的かつ機動的にお聞きし、県政運営の参考にすることを目的として設置しております。毎年、県内在住の満18歳以上の方を対象に公募しており、今年度は9月現在で361名に委嘱しております。
 活動内容は、主に県からのアンケートにお答えいただくことでございます。アンケートは、県の施策や事業に関して、選択式と自由記述式を組み合わせて回答いただくもので、例えば昨年度は、「おいしが うれしが・環境こだわり農産物」や滋賀の美の魅力、豪雨災害に関する意識など、計23回のアンケートを実施し、毎回、平均して8割の方から回答いただいております。いただいた御意見は、担当課での施策の立案や検討に際して貴重な資料となっております。
 また、このアンケートはインターネットを通じて行っていることから、ライフスタイルの制約から県政に声を届けにくい30代、40代の子育て世代の意見も聞くことができております。
 さらに、アンケートと同時に県政情報を定期的にお送りしておりまして、県政に対する理解や関心を深めていただいた上での御意見を聞くことができる点も、県政モニター制度の利点であると考えております。
 一方、改善点としましては、モニターの地域や年齢として一部偏りがあることから、県民の皆さんのお声を代表するものとして活用できるよう、募集方法等、さらに工夫していきたいと考えております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)ただいま、知事から県政モニターの改善点まで御答弁をいただきましたけれども、次質問しようとしたところなんですが、この意義について、県政モニターの仕組みなり実施の体系は今の御答弁で十分わかります。聴く意義ですよね。あえて県民の皆さんから、こうしたインターネット等、回答しにくい世代からも引き出すという意義ですよね。それを施策に実際反映していきたい、そんな狙いがあったように理解させていただくといいんですけれども、もう一度、意義という部分について、知事から御答弁いただけたらと思います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 意義としては、年1回の3,000人を対象とした県政世論調査と、こちらの県政モニター調査、全体として、多様な地域から、多様な職業背景などの人々から県政に対する意見を聞かせていただくという意味では共通でございますが、この県政モニターのほうは機動的に意見を聞かせていただけるということで、毎月、先ほどのように、それぞれの時々の県政の、あるいは県民の皆さんが関心を持っているテーマを選べるということで、この機動性ということが大きな意義だと思います。
 先ほど申し上げましたけど、例えば昨年ですと、滋賀の美の魅力を5月に聞かせていただき、仏教美術などですね。そして、また秋には「おいしが うれしが」など低炭素社会づくりとか、あるいは10月にはエネルギー問題などが課題になりましたのでエネルギー問題というような形で、月々の機動的なテーマを選べるというのが、この県政モニターの大きな価値だと思っております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)よりよいモニター制度を期待しております。
 次に、去る8月24日、この議場を使って、子ども県議会が開催されたところであります。県民である子供たちの声を聞くという見地からも、実にすばらしい機会であったように思うと同時に、頼もしく感じているところであります。
 そこで、子ども県議会での子供の視点などの感想と評価について、知事に伺います。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 国際的にも子どもの権利条約というものが制定され、また滋賀県でも子ども条例などを制定いたしまして、子供の権利条約4点目の目的に、子供の参加ということが規定されております。この子ども県議会については、子供の参加を担保するための大変意義のある制度であると考えております。
 具体的には、議員である子供たちが、この本物の議場で堂々と質問されました。質問視点は、環境問題、エネルギー問題、そして福祉、文化、学校でのいじめ問題など、滋賀県が取り組んでいかなければならないテーマを取り上げてもらっております。また、子供一人一人がこれらのテーマを自分のこととして受けとめ、質問としてまとめていただきました。大変頼もしく感じたところであります。
 ことしは、佐野議長、また委員長も参加をいただいたわけですけれども、子供議員の皆さんは、将来、滋賀の未来を開く大きな力になっていただけるものと、この県議会からも期待を持たせていただいたところでございます。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)次に、子供を預かる教育現場を管理する、また子供の声を聞く大切なセクションにいらっしゃいます教育長にも、同じく、子ども県議会での子供の視点など、感想と評価についてお伺いをいたします。
◎教育長(河原恵君) (登壇)子ども県議会では、小・中学生の議員の皆さんが地域や学校の将来について真剣に考えられ、多くの貴重な意見や提案をいただきました。いずれも、地域や学校におけるさまざまな問題に対し、子供らしい新鮮な視点で課題を捉えた意見や提案であり、大変頼もしく、またこのような経験は、子供たちの成長や社会を見る目の育成に大きなプラスになると感じたところでございます。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)ただいま、教育長や知事からは高い評価をいただいたところでありまして、21世紀淡海子ども未来会議、J21と称されているそうですが、この事業として、平成12年から今日まで取り組まれているとお聞きしました。昨年8月の任命式より、1年間かけて子ども県議会当日まで公募で募った子供たちが、交流、体験、実践を通して仲間づくりをしながら、それぞれの立場で分析、検討を加え、各テーマでの表現、議会議場を使っての質問となっているようであります。
 開会に当たって、佐野議長の挨拶の中でも、「子供たちにこうした貴重な体験を生かしていただき、将来は市町議員、そして県議会議員、あるいは国会議員を目指して頑張ってください」と述べられています。
 質問項目でも、琵琶湖の浄化や保全の取り組み、さらには原発にかわる新しいエネルギーに対する考えや滋賀県の防災対策に至るまで、実に幅広い観点から繰り広げられております。
 こうした青年期の体験、経験がきっかけとなり、将来、政治にかかわるステージを目指すということになれば、それも了とするところでありまして、何もしなかったと青春時代を振り返るより、こうした体験の場を提供している、今後も継続していただけたらなと、このように思った次第であります。
 この子ども県議会の議事録を拝見し、ただいま知事や教育長から評価いただいたとおり、今の時代を生きる子供もまだまだ捨てたものじゃないと、今後の彼らの活躍に期待を寄せたところであります。
 子ども県議会では、知事、教育長、そして警察本部長を初め各関係部長におかれましても、実に丁寧でわかりやすい答弁であったように議事録を拝見いたしました。ぜひとも我々この議会でもそのように取り組んでいただけたら、子供たちがちょっとうらやましく感じるというか、実際は違うということを伝えるのが私としては不本意なところでありますけれども、子供たちに正しいメッセージを今後も発信していきたいと思っております。
 また、大人の県議会では答弁に際して再質問の機会が与えられておりますけれども、子ども県議会ではありませんでした。何人かの子供たちは再質問をしたいと思ったかもしれません。議事録を拝見していて、子ども県議会での県立中学校の学習環境の向上についてを質問をした県立中学3年生の子供の質問がありました。その質問を読ませていただきます。
 「私たち県立中学校で学ぶ者は、不合格になった人の分まで頑張って学ばなくてはならないという義務があり、この義務を果たすためにも教育環境を整えることの必要性を教育長に御理解いただき、特にエアコンの設置について、自分たちは来年卒業していくから我慢するので、後輩たちやこれから入学する小学生のためにもよろしくお願いします」というものでありました。実にけなげな態度がうかがわれるのであります。実際そのときの教育長の答弁は、議事録を御参考いただけたらと思っております。
 そこで、教育長が、彼が後進の仲間を思いやって発言しているという点を御理解いただき、県立中学校へのエアコン設置に対する考えについて再度質問をいたしますが、子供たちに響く御答弁をお願いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えをいたします。
 県教育委員会として、県立学校の生徒の皆さんが学習に集中できるような環境を整えることは、大変重要なことであります。今回、県立中学校3年生の議員の方から、すぐには難しくても、これから入学する将来の後輩たちのために、学校にエアコンを設置してほしいという御意見をいただき、その後輩を思いやる気持ちをうれしく、また頼もしく思いました。
 学習環境を向上させるために県立中学校にエアコンを設置することにつきましては、耐震改修工事を最優先として取り組んでいる現状では困難ではありますが、将来に向けて、どのような対策が講じられるかを検討していきたいと考えております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)ぜひ、よい方向で検討してあげていただきたいと思っております。ただいまの教育長からの御答弁で、来年の県立中学校の受験生もまたふえるかもわかりません。
 この項の最後に、県政の施策の推進に当たっては、県民の皆様の関心と同時に、県民の声を正しく聞き、政策に反映していくことが大切であると考えております。
 そこで、このことに対する決意を、知事に伺いたいと思っております。我々議員も県民でございます。よろしくお願いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えさせていただきます。
 私が県民の皆さんからお預かりしている県政を間違いなく進めていく上で、県民の皆さんからいただく生活者の視点、現場事業者の発想など、多様な御意見は県政の原点であります。これらを踏まえて施策に反映させていきたいと考えております。
 そのためにも、今後も県民の皆さんの多様な声をお聞きする努力、先ほど4つの方法を御説明、御紹介いたしましたが、それ以外の方法も含めて、県民の皆さんの多様な声をお聞きする努力を続けることによりまして、対話型県政の一層の推進を図ってまいりたいと考えております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)ぜひともそうした時間、お忙しいとは思いますけれども、ただいま、子ども県議会のところでも触れさせていただきました。知事も教育長も、この子供たちが実際活動している場に足を運ぶなどして、実際、子供たちがどんな学びを、4年生から中学3年生、大変幅広い各層から集まっている子供たちですので、私はそれなりの、本当にこの冊子を手にさせていただきまして、期待を持って読ませていただきました。こんな取り組みをしている子供たちに、実際足を運んで、冒頭の挨拶ではなく、任命するのではなく、子供たちと一緒に意見交換をしていただけたらなと、こんな思いでおります。
 私も実際、当時、武村県政が盛んであったころ、「知事と語ろう」という部分が青年層を対象にありました。そんな中に何のしがらみのない私も草津市から参加をさせていただいて、全然政治には関心はなかったんですが、県政というものに関心を持つようになりました。やっぱり県政を預かる知事さんは、我々に、県民の一人一人に対して、こういう施策で今、君たち若い者をリードして頑張っていこうと思うんだ、そんな熱いメッセージを語っていただいたのを覚えております。こうしたことが参考になればと思いまして、最後の項目に移らさせていただきます。
 最後に、雇用促進の支援についてでありますが、知事ならびに商工観光労働部長に伺います。
 この施策は、失業を余儀なくされた方々にとって実に頼もしい施策であり、今後とも積極的に取り組む必要がある大切な施策と位置づけられております。
 そこで、まず、滋賀県が独自に取り組んでいるおうみ若者未来サポートセンター、滋賀マザーズジョブステーション、求職者総合支援センターの活動状況について、知事に伺います。
 次に、これら3施設の目標達成度について、知事に伺います。
 さらに、3施設それぞれの利用者の声について、また寄せられた御意見の取り扱い状況について、知事に伺います。
 次に、3施設の改善すべき点と今後の運営方針について、知事に伺います。
 この項目の最後に、緊急雇用の制度を利用して、滋賀県で特色ある三方よしに取り組まれてまいりましたが、滋賀の“三方よし”人づくり事業の成果と基金終了後の継続方針について、知事に伺います。
 また、市町においても緊急雇用に取り組んでおりますが、緊急雇用事業の市町での取り組みの状況と成果について、商工観光労働部長に伺います。
 さらに、緊急雇用事業についてでありますが、代表質問での成果は、雇用人数が示され、まず多くの基金が残額として国へ返還されるとして答弁がありました。なぜ5億、8億と残ったのか、またどのような課題があったのか、あわせて商工観光労働部長にお伺いをいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) 雇用促進の支援についてお答えさせていただきます。
 まず1点目のおうみ若者未来サポートセンター、滋賀マザーズジョブステーション、滋賀県求職者総合支援センターの活動状況であります。
 おうみ若者未来センターは、ヤングジョブセンターしが、滋賀の“三方よし”人づくり推進センター、滋賀県地域若者サポートステーションなどを一体化したセンターでありまして、ヤングジョブセンターの本年4月から8月末までの来所者数は6,651人で、前年同期と比べ1,018人、約18%増加をし、就職者数も423人と、前年に比べ135人の増加となっております。
 “三方よし”人づくり推進センターについては、昨年度は若年求職者62名の人材育成を行い、57名の就職を、主に県内の中小企業とのマッチングの結果、実現したものであります。現在は、4期生49名の人材育成に取り組んでおります。
 地域若者サポートステーションでは、本年8月末までの来所者数は798人と、前年同期と比べ56名の増加となっており、就職者数は86名となっております。
 次に、マザーズジョブステーションについては昨年10月に新たに設置したものでありまして、昨年度との比較はできませんが、本年4月より8月までの相談者数は685人、うち就職者数は100名となっております。
 なお、この施策については、女性の就業に伴うM字カーブ解消として有効であるということで、全国知事会から先進政策表彰もいただきました。
 次に、求職者総合支援センターは、本年8月末までの相談者数は3,212人と、前年同期と比べ850人増加をしておりまして、就職者数も212人と、前年同期に比べて110人増加をしております。
 さて、2点目の御質問の目標達成度でございます。
 滋賀県基本構想の未来戦略プロジェクト実施計画において、おうみ若者未来サポートセンター3機関の就職者数の目標を年間1,600人としておりまして、平成23年度は1,740人と目標を達成し、本年度も8月末で就職者数は514人となっておりまして、前年度同期を上回っております。
 次に、マザーズジョブステーションについては、本年度の目標である就職者数250人に対し、8月末で就職者数は100人となっており、目標達成に向けて引き続き支援に努めてまいります。
 また、求職者総合支援センターは、目標の就職者数を220人としており、本年8月末で既に就職者数が212人となっていることから、目標は達成できるものと考えております。
 また、3点目の、今ほど申し上げました3つの機関のそれぞれの利用者の声、寄せられた意見の取り扱い状況でございます。
 まず、若者未来サポートセンターについては、利用者から、就職活動を本格的に始めるよいきっかけになったなどの前向きの声をいただいております。
 一方で、企業の面接会をふやしてほしいとの声もあり、ミニ面接会の回数をふやすなど検討し、より利用しやすい施設としていきたいと考えております。
 また、“三方よし”人づくり事業の実習生からは、企業がどのような人材を求めているか知ることができた、就職活動はつらいものだが、センタースタッフのフォローで救われたといった声も聞いており、引き続き若者の雇用の実現を図ってまいります。
 また、中小企業からも、人材を求めるところで大変いい人材が採れたという声も伺っております。
 マザーズジョブステーションの利用者からは、今まで思い悩んでいたけれども、これから進んでいく道が見えてきたなどの声が寄せられております。
 しかし一方で、こんなサービスが受けられる場所を知らなかったとの声もありまして、近江八幡市G−NETでのこのマザーズジョブステーション、さらにその存在と役割周知に努めていく必要があると思っております。
 求職者総合支援センターの利用者からは、生活相談と職業相談が同時に受けることができるのは便利である、外国人相談員、通訳がいて助かるといった声を聞いております。ここでは4カ国語での外国語相談をしております。
 一方で、所持金もなくぎりぎりのところで相談に来られる例もあり、もっと早い段階で相談に来てもらえるよう、今年度新たに導入したフェイスブックの活用や他の機関等とのより密接した連携も行い、周知を図っていきたいと考えております。
 次に、4点目のこの3つの機関の改善すべき点と今後の運営方針でございます。
 おうみ若者未来サポートセンターでは、3つの支援機関とハローワークが密接な連携を図り、それぞれの機関が持つ強みをより一層生かすことができるよう、それを一体的運営をすることで、ワンストップサービスを実現しております。
 マザーズジョブステーションでは、当施設の一層の周知とともに、本年度、地域の子育て支援団体と一緒になって、再就職のためのセミナーを県下10カ所で開催をしており、この事業を通じてパイプのできた団体を初め、多くの地域の団体とも密接に連携して取り組んでまいりたいと考えております。
 求職者総合支援センターでは、本年度より滋賀労働局との協定に基づく一体的実施施設として運営しております。現在県と滋賀労働局とで構成している運営協議会に、今後、経済団体や労働団体の参画も得て、その成果と課題を検証し、より相談者が利用しやすい運営を目指してまいりたいと考えております。
 最後に、“三方よし”人づくり事業の成果と継続方針についてです。
 この事業は、平成22年度から23年度までに緊急雇用対策事業により107人を雇用し、うち98人の就職が実現し、大きな成果を上げることができました。また、人材不足の中小企業からも喜ばれております。
 また、今年度は、6月から4期生49人を、さらに11月からは5期生50人の受け入れを予定しており、引き続き県内企業への就職に結びつけていきたいと考えております。
 こうしたことから、緊急雇用対策事業が終了後の平成25年度以降においても事業の継続を図る必要があります。国の職業訓練事業の委託金を活用するなど、財源確保に努めながら、これまで培ったノウハウを活用し、事業が継続できるよう検討していきたいと考えております。
◎商工観光労働部長(堺井拡君) (登壇)雇用促進の支援についての御質問にお答えします。
 6点目の御質問である緊急雇用対策事業の市町での取り組みの状況と成果についてであります。
 緊急雇用創出特別推進事業については、平成20年度から23年度までの4年間で、全市町と5つの一部事務組合等で1,114事業を実施し、延べ6,734人の雇用を創出したところであり、県と市町を合わせた事業全体に占める割合は、事業数では約69%、雇用者数では約57%となっております。
 さらに、本年度は本議会でお願いをしております補正予算案分を含めて237事業を実施し、延べ1,106人の雇用の創出を予定しております。
 平成23年度の事業数で見ますと、長浜市が36事業と最も多く、次いで守山市の28事業、東近江市の27事業、草津市の26事業という順番になっております。
 また、雇用者数では、大津市が328人と最も多く、次いで長浜、東近江、草津市の順となっております。
 成果についてでありますが、つなぎ雇用の創出とともに、特に長浜市におかれては、大河ドラマ「江」に関連した事業に取り組まれ、地域に根差した事業の展開を図られたというふうに考えております。
 次に、ふるさと雇用再生特別推進事業につきましては、平成23年度には16市町で113事業が実施され、268人が雇用されております。県と市町合わせた事業全体に占める割合は、事業数では約80%、雇用創出数で約47%ということになっております。
 平成23年度では、事業数、雇用者数ともに長浜市が31事業55人ということで最も多く、次いで、事業数では高島市の11事業、守山市の9事業、雇用者数では、草津市の30人、大津市、高島市の23人ということになっております。
 成果につきましては、大津市の比良エコツーリズム育成事業や草津市の乗合タクシー実証運行事業を初めといたしまして、平成23年度末まで雇用された221人のうち、55.2%の122人が継続雇用され、うち73人は正規雇用となっております。事業終了後の継続雇用につきまして、一定の成果があったものと考えております。
 それから、次に、緊急雇用対策事業の基金はなぜ残ったのかと課題についてであります。
 当事業の執行に当たりましては、庁内全部局および全市町に対しまして積極的な執行をお願いし、また、年度途中におきましても補正予算の時期に合わせて事業の追加を行うなど、事業の推進に努めてまいりました。
 しかしながら、緊急雇用創出特別推進事業については、本年度末の基金残額は、基金総額が約150億円、これに対しまして残額が7億3,700万円余となる見込みでございます。
 内容を申し上げますと、重点分野雇用創出事業で、これは、565に及びます事業の執行残が積み上がっているということがございます。また、昨年度途中に新たに震災等緊急雇用対応事業が国において創設されまして、国から20億7,000万円の追加交付があり、これを基金に積み増しをし、また、これが平成25年度まで執行可能でありますので、これを優先して執行することといたしました。
 そうしたことから、重点分野雇用創出事業分の基金残額が5億1,300万円ということになり、一方で、今申し上げました震災等緊急雇用対応事業の基金残額2億2,400万円余りにつきましては、平成25年度も執行が可能でありますので、引き続き有効活用に努めたいと考えております。
 また、ふるさと雇用再生特別推進事業については、新たな事業の立ち上げや事業の拡大、加えて、基金事業終了後も民間事業者が自力で事業継続をするということが要件になっております。このため、年度が進むにつれて新規事業の立ち上げが厳しい状況となりまして、8億2,100万円余の基金残額が生じたことになりました。
 それから、課題につきましては、緊急雇用創出特別推進事業におきましては雇用期間の制限、さらに、例えば土木事業などでは事業費に占める人件費の割合50%以上という、これは全ての事業についての要件なんですが、特に土木事業についてはこの要件を確保することが困難なことなど、地域の実情に合った事業の実施が制限されるといったことがございました。
 また、ふるさと雇用再生特別推進事業においては、事業の目的であります基金事業が終了した後の継続雇用が課題であるということでございます。
 本県の雇用情勢は依然として厳しい状況にありますので、今後、政府提案などで重点分野雇用創出事業の継続と拡充を国に対しまして強く要望してまいりたいと考えております。
◆27番(奥村芳正君) (登壇)丁寧な御答弁ありがとうございました。ぜひとも国に働きかけて、この事業の継続性の高い評価があるということでお働きいただけたと思っております。
 1点要望なんですけれども、我々、こんな仕事をしておりますと、本当に就職のお世話の御相談を受けます。決してそんな立場ではないんですが、働き盛りで、奥さんや子供もあって大学生の子供を抱えたような、本当に働き盛り、所帯盛りの男性の方でも離職を余儀なくされた方がいらっしゃいます。そんな立場になると、この3施設で賄い切れないような御相談内容になるんじゃないかな、こんなふうに思います。
 ハローワークの充実した取り組みもさることながら、一番近い滋賀県で、そんな働き盛りの人の就職の相談の窓口も設けていただけたらな、こんなことを思っておりますので、今後とも御活躍ください。
 以上で終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、27番奥村芳正君の質問を終了いたします。
 最後に、15番成田政隆君の発言を許します。
◆15番(成田政隆君) (登壇、拍手)御声援ありがとうございます。ラストバッター、一生懸命頑張ってまいりますので、最後までおつき合いよろしくお願いいたします。
 交通政策について、知事ならびに土木交通部長にお伺いいたします。
 現在、2030年ごろの滋賀の目指すべき交通の姿を展望した新しい交通基本構想である滋賀交通ビジョン策定に向けて、有識者による滋賀交通ビジョン懇話会が昨年より開催され、ことし6月に中間報告がまとめられました。そして、間もなく原案が出されるところでございます。
 中間報告においては、滋賀の交通をめぐる課題、広域交通の将来像と施策の方向性、地域交通の将来像と施策の方向性、広域交通および地域交通に共通の視点が記され、施策推進に向けて報告がなされております。これら滋賀交通ビジョンの性格にも記されているように、滋賀県基本構想の分野別構想として、将来の目指すべき交通の姿と今後の総合的な交通施策のあり方を示していかなければなりません。
 そこで、滋賀県基本構想を達成するために、滋賀交通ビジョンがどのような役割を持っているのか、知事にお伺いいたします。
 あわせて、滋賀交通ビジョンの策定により、滋賀県はどのような交通の姿を目指しているのか、知事にお伺いいたします。
 滋賀県において基本構想に交通に関して位置づけされているのと同様に、各市町においても、総合計画や都市計画マスタープランにおいて公共交通網の充実、利用性向上や公共交通利用促進が位置づけられており、交通は県や各市町のまちづくりと密接に関係するものであります。まちづくりの観点から、このビジョンが各市町との連携がどのようになされているのか、知事にお伺いいたします。
 あわせて、地域公共交通会議が地域住民の交通利便性の確保・向上に寄与するために設置されておりますが、各市町の交通の観点からも連携をとっていかなければなりません。交通サービスの受け手である利用者の視点および市町が設置する地域公共交通会議等との連携も行う必要があると考えますが、どのようになされていくのか、知事にお伺いいたします。
 交通は、まちづくりのかなめであると同様に、県外から多くの方が来ていただきやすい環境をつくっていかなければなりません。とりわけ、滋賀県は近畿、中部、北陸の各方面における結節点でありながら通過県となっており、いかにして滋賀の地で楽しんでいただけるか、観光の観点からもしっかりと注視していかなければなりません。
 中間報告を見ていると、交通の視点でまとめられておりますが、交通に至る過程について、人の流動や広域交通による分析はなされているものの、観光客に来てもらいやすい交通の観点が欠けているように感じます。また、そのほかにも、働く立場からの意見や、障がい者を初め利用者の意見を滋賀交通ビジョンにさらに反映させていく必要があると考えます。この滋賀交通ビジョンに対して、観光分野のコミットや労働者、利用者の声など、多くの方の思いをどのように反映されてきたのか、知事にお伺いいたします。
 次に、交通権について、以下、土木交通部長にお伺いいたします。
 フランスでは国内交通方向付け法が施行され、現代社会において極めて重要な人の交流と財貨の輸送を担う交通を総合的に発展させるために、各交通手段の調整、整合化、交通に関する権利の宣言、導入、政府や地方自治体の役割と責任の明確化などを盛り込みました。日本においても、交通基本法の策定に向けて進められているところであります。
 フランスにおいて交通権を位置づけており、そこでは、全ての利用者の移動する権利、交通手段選択の自由、財貨の輸送をみずから行うか、またはこれを組織や企業に委託するに当たって利用者に認められる権利、交通手段とその利用方法に関して利用者が情報を受ける権利を内容としております。とりわけ、全ての利用者が移動する権利が重要であります。
 交通権運動の背景となった障がい者の移動について、そして、公共交通の不採算路線のサービスレベルの低下、さらには廃止の問題、そして、昨今大きな問題となっている買い物難民、医療難民の対策についても交通権を守っていくためにも、しっかりと考えていかなければなりません。
 実際、幹線・広域路線バスの維持については、利用者の移動する権利を守るため、県や市町により欠損補助が行われているものの、少子化や自家用車利用率の利用頻度の向上により、路線撤退や減便せざるを得ない状況にあると言えます。
 これらを踏まえ、県下の輸送機関分担率の公共交通の割合の動向がどうなっているのか、また、公共交通が果たしている役割について県民はどのように感じているのか、土木交通部長にお伺いいたします。
 あわせて、滋賀交通ビジョンにおいて、交通弱者の交通機関を守る観点からどのような位置づけをされ、地域交通を守っていこうとされているのか、土木交通部長にお伺いいたします。
 次に、具体的施策の方向性についてお伺いいたします。
 中間報告において、具体的施策の方向性に関して、エコ交通ネットワークの形成や社会環境の変化に対応した持続可能な交通ネットワークづくり、まちづくりと一体となった交通環境の整備により、県全域における交通空白区の改善やバス利用を促進する環境整備等が挙げられておりますが、具体的にどのような施策を行っていかれるのか、土木交通部長にお伺いいたします。
 次に、国道161バイパスについてお伺いいたします。
 今夏も暑い日が続いていたせいか、大津市北部に移動する際に、湖西道路において渋滞がたびたび発生しておりました。渋滞箇所は毎回同じ箇所であり、坂本や雄琴、そして、現在終着点となっている北比良から北小松までの志賀バイパス未供用区間であります。
 渋滞の特性の一つとしては、バイパスの中でも供用されている区間において自然渋滞が発生している坂本等での箇所では、走っていてもなかなかわかりにくい上り勾配の区間であり、それを越えると渋滞はなくなっております。
 実際に、勾配の変化に気づかない車両の速度低下によって、渋滞が起こることがよくありますが、道路の勾配情報を視覚的に提供することにより勾配に適した車間距離をとることを可能にし、交通渋滞、車両追突等を防止するなど、交通渋滞防止にも寄与すると考えます。ついては、勾配の表示など、今後も国と連携を図りながら研究をしていただきたいと思います。
 一方で、円滑な交通を確保するためには、バイパスが早期につながることが重要であります。そこで、今後の国道161号バイパス、とりわけ、現在工事中である西大津バイパスや志賀バイパスの供用時期について、土木交通部長にお伺いいたします。
○議長(佐野高典君) 15番成田政隆君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)成田議員の交通政策についての御質問のうち、9点の質問のうち最初の5点にお答えさせていただきます。
 まず1点目の滋賀交通ビジョンの役割ですが、滋賀交通ビジョンは、滋賀県基本構想の長期ビジョン編で描かれる将来の望ましい暮らしや社会の姿を実現するため、あるべき交通の姿と交通分野において今後必要となる取り組みの方向性を示すものとして策定を進めております。
 次に、2点目の交通ビジョンの目指す交通の姿でございます。
 大きくは2つの基本的な方向性を考えています。1つは、県民の生活を支える重要な社会基盤として、全ての人にとって使いやすい、円滑な移動を実現する交通体系の構築であります。2点目は、地球温暖化対策としての低炭素型交通体系の構築であります。
 その中で、地域交通という観点からは、高齢者や子供など、自動車を運転しない人々が日常生活における移動に支障を来すことのないよう、鉄道、バスなどさまざまな方法によって、県全域にわたり何らかの交通手段が確保された状態を目指してまいります。
 また一方、広域交通という観点からは、リニア中央新幹線など今後の高速交通網整備の進展を注視しながら、本県が今ある交通インフラを十分生かして、近畿、中部、北陸の3圏域間の広域交流のかなめの役割を果たしつつ、県内の活力増進を図ることのできる交通体系の構築を目指してまいります。
 3点目の各市町との連携についてであります。
 各地域の特性や課題に応じて、まちづくりと一体となった交通環境の整備が重要であることから、交通ビジョンの策定に当たっては、滋賀交通ビジョン懇話会委員として市長、町長の代表者に参画いただいているほか、各市町長および市町交通政策担当課との意見交換、また、交通ビジョン中間報告書についての市町への意見照会など、市町の意見を聞きながら検討を進めております。
 次に、4点目の利用者の視点および地域公共交通会議等との連携でございます。
 交通ビジョン懇話会には、福祉団体、障がい者団体、県民活動団体等から、交通サービスの利用者の立場で委員として参画いただいております。また、県内各地での意見交換会の開催や県民アンケートの実施を通じて、利用者の視点を懇話会の議論に取り入れてまいりました。
 地域公共交通会議は、地域の生活を支える公共交通のあり方を地域みずからが考えていくための場として重要な役割を果たすことが期待されます。このため、県としては、地域公共交通会議の一層の活用によって、あるべき交通の姿の実現に向けて取り組んでまいります。
 5点目の利用者等の思いの反映でございます。
 今お答えいたしましたように、懇話会へのさまざまな立場の利用者の参画、県民等との意見交換会、アンケート調査を行っていることに加えて、青年会議所や経済六団体との意見交換など、各方面から意見を伺っております。
 今後も、交通ビジョン原案についてパブリックコメントも行うほか、市町や関係団体等との意見照会等を行いながら、これらの意見を懇話会の議論に反映をしていきたい。何よりも、利用者の声を原点として、結果として、利用者の暮らしと、そしてそれぞれの地域の活力が保たれるような交通ビジョン、担当にも強く言っておりますので、ここの点について、ぜひ皆様の一層の御意見もお伺いしたいと思っております。
◎土木交通部長(美濃部博君) (登壇)交通政策についての御質問のうち、6点目の県下の輸送機関分担率および公共交通の役割についての県民の感じ方についてお答えをいたします。
 本県の輸送機関分担率につきましては、国の調査によりますと、昭和50年度には公共交通の分担率が約5割でございましたが、昭和60年度には約4割、平成7年度以降は約2割にまで低下をしてきており、本県においても車社会化が進展をしておるところでございます。
 また、交通ビジョン懇話会が実施いたしました県民アンケートによりますと、県民の多くが公共交通を余り使わずに、自動車中心の生活を送っておられる一方で、公共交通の果たす役割については、9割以上の県民の方が「重要」または「どちらかといえば重要」と回答をしておられます。県民の公共交通に対する認識と各自の交通手段の利用状況とが相反する結果となっておるというような状況となってございます。
 次に、7点目の交通弱者の交通機関を守る観点の位置づけと地域交通の維持についてお答えします。
 高齢者や子供など、自動車を運転しない人々が日常生活における移動手段に不自由し交通弱者となることのないようにすることが、行政の重要な役割と認識をしております。
 基幹交通としての鉄道と、これを補完し地域内ネットワークを形成するバス交通、また、自治体が運行しますコミュニティーバスや低密度、少量の輸送に対応したデマンドバスあるいはデマンドタクシー等のさまざまな方法によって、交通弱者を生み出さない地域交通が持続的に運行されるよう、県としてできる限りの支援をしてまいりたいと考えております。
 次に、8点目の交通空白地改善やバス利用促進等の具体的な施策についてお答えいたします。
 県はこれまでから、路線バス等が廃止された地域で、その代替策として運行されますコミュニティーバスやデマンドタクシーに対する支援を行ってきております。平成23年度からは新たに、これまで公共交通のなかった空白地帯で運行されますデマンドバスやデマンドタクシーに対しても支援を開始をしております。また、自治会等が主体的に取り組まれておりますデマンド交通の実証運行に対しても、支援を行っております。
 バス利用促進の環境整備につきましては、さまざまな利用者等で構成されます地域公共交通会議に県も参画をいたしまして、バス運行ダイヤやルートの改善等について協議をし、利便性向上に努めてまいりたいというふうに考えております。
 最後、9点目でございます。国道161号西大津バイパス、志賀バイパスの供用開始の時期についてお答えいたします。
 両バイパスとも、国土交通省の滋賀国道事務所におきまして、直轄工事として整備を進めていただいております。
 まず、西大津バイパスですが、全体11キロメートルのうち、平成22年度までに8.2キロメートルの区間が4車線の整備が完了し、現在供用されておるところでございます。残る坂本地区の2.8キロ区間において現在工事が進められておりまして、平成25年度完成に向けて、工事は順調に進んでいるというふうにお聞きをしております。
 次に、志賀バイパスですが、全体6.4キロメートルのうち、平成13年度までに3キロメートルの区間が暫定2車線での整備が完了し供用されておるところです。現在、残る北比良から北小松間の3.4キロメートルの区間におきまして工事が進められております。この工区につきましては、軟弱地盤等の対策によりまして工事が難航し時間がかかりましたが、ようやく本年度内に暫定2車線での供用の見通しが立ったと聞いております。現在、おおむね整備は終わっており、供用開始に向けた最終的な仕上げが行われておるところでございます。
 今回の志賀バイパスの供用によりまして大津市内のバイパスの全区間がつながることになり、交通混雑の緩和が一層図られるものと期待をしております。
 以上でございます。
◆15番(成田政隆君) (登壇)ありがとうございます。滋賀交通ビジョンの策定に向けて間もなく原案が出されるというお話は聞いておりますが、その原案に関して、しっかりと市町、また関係団体のほうに意見照会をしっかり行っていただき、しっかりと意見をもらいながら、よりよいものになるようにお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、次に、いじめ対策について、一問一答形式でお伺いいたします。
 昨年10月に、中学生生徒がみずから命を絶つという悲しい出来事が起こりました。改めて、亡くなられた生徒さんの御冥福をお祈りいたします。
 ことし7月に、「自殺練習させられた」という紙面により、再度この生徒の自殺について全国的に取り上げられ、大きな話題となりました。マスコミによる加熱報道、インターネット上においても人権を無視した書き込みが行われ、さらには教育長の襲撃事件にまで発展し、社会における影響は大きなものであったと言えます。
 県警の調査においても、最初に紙面で大きく取り上げられた「自殺練習させられた」といった事実は認知されておらず、情報の取り扱いや公開のありようについても問われるのではないでしょうか。
 自殺対策白書によると、学生、生徒の自殺者数の推移は、平成23年についに1,000人を超えることとなりました。また、滋賀県においても、20歳未満の自殺者数は平成22年の2人から平成23年の9人と、全体的に滋賀県内の自殺者が減っている中で、大きく割合をふやしております。若くして命を絶ってしまうこの社会を何とかしていかなければなりません。また、子供がなぜ命を絶たなければならないのか、根本的な原因も究明していかなければなりません。
 自殺対策白書においても、児童生徒の自殺問題については、児童生徒の自殺者数が全体に占める割合は大きくないものの、亡くなった児童生徒が置かれていた状況にいじめがある自殺や、連鎖的な傾向が見られるなどの問題があり、教育上、重要な問題であるとされております。
 また、さきの代表質問にもありましたが、いじめとは、「当該児童生徒が一定の人間関係のある者から心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じるもの」と、いじめを定義しております。
 実際に、今の社会を見ると、児童生徒だけでなく、大人においても、パワハラを初め、さまざまな場面においていじめを行っている社会が形成されているのではないでしょうか。大人がしっかりと胸に手を当てて、子供たちに誇れる社会を形成していくことが何よりも大事ではないでしょうか。
 いじめの構造をしっかりと考え、それらに対して対策を講じていくため、以下、知事ならびに教育長に質問を行います。
 まず、いじめの状況について、教育長にお伺いいたします。
 先般の我が会派山本議員の代表質問において、児童生徒の問題行動調査結果に関して、滋賀県は229件で、1,000人当たりの件数では1.3人と、全国平均5.0人に比べ極端に少なく、その理由としては、児童会や生徒会を通じての仲間づくりを促進する取り組みや、いじめの問題に対応するための校内教育相談体制の充実を理由に挙げられておりました。
 しかし、一方で、同じく答弁において、今年度4月から7月までのいじめの疑いのある事案の報告件数は、小学校503件、中学校177件、高等学校7件、特別支援学校4件と、4カ月で691件と既に3倍を超えている状況にあると言えますが、これまでの調査と今回の報告とどのような違いがあったのか、教育長にお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) (登壇)お答えをいたします。
 いじめの疑いのある事案の報告には、単なる友人同士の仲たがいであってもいじめに発展するかもしれないとする場合や、日常の遊びやじゃれ合い等の行為として見えていてもいじめになるかもしれない場合等も、報告するように今回求めたところでございます。このようなことから、いじめとはっきり認知した件数とを比較して報告件数が多くなっております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)よく、いじめのほうはじゃれ合いから発展するケースが多々ありますし、今回の大津の件に関しましても、それまで仲よかった子供たちが急に変わってしまったという事案もあります。いろいろと実際にいじめられた現場なのか、それか、いじめられている側がさらに手を出して返したらけんかになるのかといったところで、すごく複雑な状況にあると思いますが、そういったところもしっかりと現場の教師が判断をした上で、常にアンテナを張りながらやっていかなければならないと感じております。
 これまでの調査においても、いじめの事案が報告されにくい雰囲気ではなかったのか、それとも滋賀県のアンテナが低かったのか、どのように考えているのか、教育長にお伺いしたいと思います。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 いじめの実態把握につきましては、各学校において、日常の見守りや個別懇談、アンケート調査等を通じて丁寧に取り組んでいるところであります。
 ただ、いじめは潜在化し実態が見えにくいものでありますので、現在把握しているいじめの事象が全てではないかもしれません。また、担任レベルで解決した事案が報告されていなかったり、いじめと認知しなかったりする可能性があると考えております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)いじめに関して、さまざまなケースがあると思います。担任間でしっかりと取り組まれて、結果、解消した事案とかもしっかりと報告していただくことによって、それが今後のさまざまなケースによって生かされる場面もありますので、しっかりと状況の把握のほうをしていただきたいと思います。
 次に、昨年10月、生徒の自殺以降の対応について、教育長にお伺いいたします。
 国においては、平成18年より、児童生徒の事件等報告書について報告が要請されております。実際に連絡が必要な事件等として、児童生徒が自殺を企図した場合、自殺が疑われた場合も含む、学校内外を問わず、児童生徒が他の児童生徒等の命にかかわるような重大な犯罪または触法行為を起こした場合等が挙げられております。
 今回の事案に対して、国に対し報告ができていなかったと仄聞しておりますが、国に報告を行うに当たっても、市教育委員会との連携をとりながら報告が必要であったのではないかと言えます。
 そこで、これまで学校、大津市教育委員会からの情報のやりとりはどうなっていたのか、教育長にお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 第一報が大津市教育委員会より入った時点から、大津市教育委員会に対しましては、緊急対策、初期対応について、文部科学省からの通知や資料などを踏まえ指導してまいりました。
 また、当該中学校の子供の状況や様子について、大津市教育委員会を通じて把握するよう努めておりました。
 その後、当該校がアンケート調査を実施し、関係生徒から聞き取りを実施した結果、いじめ行為があったと認め、大津市教育委員会もそれを追認したとの報告を受けておりました。
 3学期に入ってからは、定期的に学校の様子や関係生徒の状況等について確認をしておりました。
◆15番(成田政隆君) (登壇)それでは、なぜ、今回、マスコミ報道でも大きくいろいろと後から後から情報が出てきている状況でもあったと思いますが、なぜ、県教育委員会、市教育委員会、学校の中での情報の共有ができていなかったのか、お伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 今回の事案におきましては、大変残念なところでございますが、いじめ問題が重大な問題であるとの認識が乏しかったということから、迅速な情報の収集や情報の整理が不十分であったため、情報の共有ができなかったものと考えております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)本当に1人の命が失われている状況でもありますので、しっかりと対応していかないと、本当にそれが何なのかということ、原因を究明していかなければこの事案は解決できないですし、今後、同じような事案が起こった際にまた同じようなことを繰り返してしまう、そういった状況にあると思います。
 だから、しっかりと今回起こったことを分析して調査して、それを次に生かせるような体制を整えていただきたいと思いますし、県教育委員会、また市教育委員会、学校、それぞれが緊張感を持って、いじめに遭った際に、そこから発展しないか、そして自殺が起こった際にも素早い行動ができるように、対応のほうしていただきたいと思います。
 平成22年に出された子供の自殺が起きたときの緊急対応手引きによると、「自殺の事後対応は学校だけでは限界があります、教育委員会の教員複数派遣やスクールカウンセラーなど、複数による現地でのサポートが不可欠である」と記されております。
 また、必要な人員の確保の項目には、「危機時にはさまざまな対応を集中して行う必要があるため、的確な方針と実施のためのマンパワーが必要になります。最初の3日間は、教育委員会は常時複数の職員(実務経験のある職員を含む)を派遣し、助言とともに、学校では手が回らない部分をサポートしてください。想定外のことが次々と発生するのが危機ですから、多少オーバーぐらいの体制で臨んでください」とありますが、実際に県教育委員会として、昨年の自殺があった後、10月11日以降、これらの対応をどのようになされたのかお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 事案発生直後3日間の対応でございますが、事案が発生した10月11日は、大津市教育委員会から一報を受け、大津市教育委員会と学校との連携状況や子供たちの状況等について、電話で報告を受けました。その際、緊急対応、初期対応について指導、助言をいたしました。
 翌日の12日は、大津市教育委員会からの連絡で学校や子供の状況を把握し、スクールカウンセラーを派遣する要請を受け、緊急に派遣の準備を行いました。
 13日は、県からのスクールカウンセラーの緊急派遣を開始し、精神的に不安定な生徒のケアに当たりました。大津市教育委員会からの要請に応じ、弁護士等専門家からの助言が受けられるよう、手配をいたしました。
◆15番(成田政隆君) (登壇)実際にこちらのほうの手引きでは、教育委員会から常時複数の職員を派遣という部分が記載されております。さらには、オーバーぐらいの体制で臨んでくださいということで、やはり自殺があったそのときから、市教育委員会が動かなければ県教育委員会がどんどん乗り込んでいく必要があったんじゃないかなと思いますが、そのあたり、どういった認識を持っておられるのか、教育長にお伺いします。
◎教育長(河原恵君) ただいま議員がおっしゃられましたように、このような重大な事案の場合は、市の教育委員会はもちろんですが、学校に対して直接支援に入る等のことが必要だったと今では思っております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)それでは、次に、今回のマスコミ報道が加熱した7月4日以降、学校運営が危機的な状況に置かれていたと思いますが、県教育委員会がどのようなサポートを行ってきたのかお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 7月4日の報道の後、大津市教育委員会から情報を収集し、状況の把握に努めました。まずは、学校が落ちつき、子供たちが安心して学校生活を送れるようにすることを第一に考え、7月11日にスクールカウンセラーの緊急派遣を開始し、2名の常駐体制といたしました。
 また、大津市教育委員会との情報共有、連携強化を図るため、7月12日より市教育委員会に職員1名を派遣し、駐在を始めました。
 夏休み中、脅迫電話等の生徒の安全を脅かすことがあったことなどから、生徒の安全を確保することが最優先と考え、県教育委員会として、当該校に2名の指導主事等を派遣し、家庭訪問に伴う支援や校内巡視に当たるなど、直接学校を支援いたしました。これらの体制は現在も継続しているところでございます。
◆15番(成田政隆君) (登壇)今回の事案において、もっと早くから積極的に県教育委員会が市教育委員会や学校へサポートに回っていたら、ここまでの情報の共有の問題や、その他さまざまな問題を解消されていたのではないでしょうか。そのことについて、教育長に再度御所見をお伺いしたいと思います。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 議員御指摘のとおり、今回のような重大な事案の対応に当たりましては、これまで以上に市教育委員会、学校との連携を強め、直接学校に対して支援をすることが重要であると認識しております。
 今後は、今回の事案を踏まえ、重大な事案が発生した場合には、県委員会が市町の教育委員会と強く連携して、学校に対しても直接的な緊急支援を行ってまいりたいと考えております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)次に、今後のいじめ対策へのサポートについて、教育長にお伺いいたします。
 県では、7月にスクールカウンセラーの緊急派遣、増員を行われ、また大津市教育委員会への滋賀県教育委員会事務局員の駐在、さらに、最近では当該中学校に2名の指導主事の派遣をされておられます。また、大津市において、大津市いじめを許さない学校づくり宣言のもと、各校においていじめ対策担当者を選任し、いじめに関する学校内の報告・連絡・相談、いわゆるホウ・レン・ソウ体制を強化し、また、いじめ対策担当者は管理職を含めた校内のいじめ対策委員会を開催し、問題共有を図っていくことにより、校内における組織的な指導体制の確立を行っていかれます。
 スクールカウンセラーの配置や大津市におけるいじめ対策担当者の配置においても、現状の人員体制では十分に役割を果たすことができず、さらなる人員の拡充が必要であると言えますが、さまざまな課題が山積する状況に対し、また今後のいじめ対策における先進的な取り組みを行われる大津市教育委員会に対し、県教育委員会として人的、財政的なサポートができないか、教育長にお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 現在、当該校に指導主事を派遣し、校内巡視や生徒の見守りに当たるなど直接学校を支援するとともに、スクールカウンセラーを常駐させ、生徒、保護者の心のケアを図っております。加えて、大津市教育委員会にも指導主事を常駐させ、連携し、情報交流を行ってきており、当面これらの体制を継続していく予定でございます。
 また、本議会におきまして補正予算をお願いしておりまして、警察との連携強化、専門家による緊急対応時の支援等の拡充を図ってまいりたいと考えております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)今回、大津市のほうで実際に行われる部分で、やっぱり人員的な部分が非常にこれから苦しい状況になっていくと思いますので、そういった部分での加配の関係とか、そういったもののサポートに関しても、大津市教育委員会と連携をとりながらやっていただきたいと思っておりますが、その件に関して、教育長の御所見をお伺いいたします。(「議長、再質問ちゅうのは答弁に対して行うもんでしょう。議事の整理、議事の整理」)
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 大津市教育委員会に対しましても、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、また、いろいろな対応につきましては、重点的な形になるように組み立てをしまして進めていくようにと考えております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)スクールカウンセラーだけでなく、現在、小学校で派遣を行っているソーシャルスクールワーカーも、状況に応じて中学校に派遣すべきであると考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、いじめ問題の早期発見と適切な対応のためにも、スクールソーシャルワーカーの派遣は有効でありますので、小学校や中学校に対する効果的な派遣について、また、児童生徒の状況、地域に対する配慮等もしながら、新年度に向けてその派遣を検討しているところでございます。
◆15番(成田政隆君) (登壇)スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーに関しては、滋賀県においては先行自治体としていち早く導入を行われております。しかしながら、近年においては、滋賀県よりもより拡大して導入を進めている自治体も多くなっていると聞いております。そこで、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの常駐ができないかと考えますが、導入拡大に向けた考えを教育長にお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 スクールカウンセラーの活用につきましては、常駐の効果などを研究しながら、さらに充実した事業となるよう取り組んでいきたいと考えております。
 また、スクールソーシャルワーカーの活用につきましては、お願いするソーシャルワーカーの人数に限りがあることから、学校または児童生徒の状況に合わせて、効果的に活用できるシステムづくりについて研究しているところでございます。
◆15番(成田政隆君) (登壇)それでは、次に、子供と向き合う時間の確保について、教育長にお伺いいたします。
 実際に、いじめは人間関係の変化から起こり、どこの学校でも起こり得ることであります。子供たちの状態を常に意識しながら、また、学校全体で共有できる体制が重要であります。
 いじめられている子供の状態をしっかりと認識し、そこからどういった対応をとっていくのか。また、いじめている側の不満が何であるのか。子供の小さな変化やサインを見逃さないようにし、子供と向き合い、話し合い、いじめの解消に努めていかなければなりません。
 今回、子供からのサインを見逃していたのではないか。また、さまざまな問題が生じてから教職員間の直接的なコミュニケーションが不足していたのではないかと考えます。そのためにも、子供たちと接する時間や、また教職員間での子供のことについて話し合う時間をいかにして確保できるかが重要であると言えます。
 しかしながら、現状の教育現場における教職員の厳しい勤務状況、多忙化を考えると、何らかの手立てを講じなければ、子供のことについて話す時間の確保ができないと言えます。直接教職員間で子供について話す時間の実態がどうなっているのか、お伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 各校では、その実情に応じて教職員の間で情報交換をする機会を持ち、気になる子供の状況等について情報を共有できるよう工夫しているところでございます。
 例えば、定期的に全教職員が気になる子供たちの情報を共有する機会を持ったり、学級担任が抱え込まないよう、子供たちの様子について日常的に情報交換したりする時間を確保するよう努めているところでございます。
◆15番(成田政隆君) (登壇)それでは、子供と向き合う時間の実態のほうはどうなっているのか、お伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 各校におきましては、定期的に教育相談期間を設け、子供と向き合う時間を確保したり、生活日誌などの取り組みを通して、子供の変化や悩み事を把握したりするように努めております。
 また、ホームルームの時間はもちろんのこと、休み時間や昼食時、放課後等においても、できるだけ時間をつくり、子供たちに声かけをしたり、一緒に活動する時間をふやしたりするなど、子供たちと向き合う時間をつくるように努めているところでございます。
◆15番(成田政隆君) (登壇)ことし4月に新聞で、文部科学省は都道府県や市区町村の教育委員会が学校を対象に行うさまざまな調査業務の実態把握に乗り出す方針を決め、多忙化の一因となっている事務作業の仕分けをして、子供と向き合う時間の確保につなげるとの考えを示し、今夏までに結果をまとめて、スリム化に向けた各教委の取り組みを促すとの報道がありましたが、滋賀県として、どのような教員負担軽減の取り組みをされたのかお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。
 議員御指摘のように、文部科学省は各都道府県教育委員会等に対し、平成23年度における学校での調査文書やモデル校における調査研究事業などに係る負担軽減の取り組みについて調査を行いました。
 県教育委員会としましては、学校への調査文書に関する事務については、調査の縮減や調査項目の精査、削減などの取り組みを行い、モデル校における調査研究事業についても、重点化や精選による実施校の縮減を行うなどの取り組みを実施いたしました。
◆15番(成田政隆君) (登壇)それらの取り組みによって、教員の多忙化解消、子供と向き合う時間の確保に結びつけることができるのか、お伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) 先ほどお答えいたしましたが、昨年度の取り組みは教員の負担軽減につながっているものと考えておりますが、教員の子供と向き合う時間の確保と教員の負担軽減を両立する取り組みには、なお大きな課題があると認識をしております。
 県教育委員会としましては、これまでから調査文書の見直しや会議の削減を初めさまざまな取り組みを進めてきましたが、引き続き、県教育委員会として、これらの取り組みを可能な限り進めてまいりたいと考えております。
 また、教員の負担軽減に向けては、市町の教育委員会が実情を踏まえて業務内容や執行方法の点検などに取り組むことも必要であり、今後も機会を捉えて促してまいりたいと考えております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)次に、子供の人間関係づくりについてお伺いいたします。
 教職員だけでなく、子供たち同士においても、常日ごろから、学校におけるいじめを初め人権問題を話し合う場がもっと必要ではないかと考えます。人それぞれいろいろな悩みを持っており、また、いろいろな見方、考え方があるなど、お互いに認め合う機会の提供が大切であります。それが子供同士の中で何でも言える仲間づくりにつながり、日常的な人間関係の醸成に役立つと言えます。
 一番しんどい子供をどのようにして他の子供につなげていくのか、しんどいことが素直に言い合える仲間づくりをどのようにつくっていくのか、子供を孤立させないためにはどうすればいいのか、しっかりと考えていかなければなりません。子供が互いに育つ人間関係づくりに向けて、今後、どのような取り組みを行っていくのか、教育長にお伺いいたします。
◎教育長(河原恵君) お答えいたします。(「教育長、ペーパー読まんでも、自分の考え方あるやろ」)
○議長(佐野高典君) 不規則発言は気にせんと、答弁してもらわなあかんがな。
◎教育長(河原恵君) はい。何よりも、子供たちの自分を大切にし他人も大切にする心を育てることが大変重要であると考えております。そのためには、次の2点の活動を行っていくことが必要と思っております。
 1点目は、子供たちが授業の中で教え合い、学び合いをする活動を通し、子供同士の相互理解を深め、お互いを支え合い、お互いで高め合う教育活動の推進が重要かと思っております。
 2つ目は、異年齢集団による活動や児童会、生徒会活動を通じて、子供の人間関係づくりの推進、また、一つのことを共同で行うことによって、子供の自己指導力、共同の力を育成することが大切かと考えております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)それでは、次に、子供の権利について、以下、知事にお伺いいたします。
 子どもの権利条約は、1989年に国連の総会で採択され、世界中の子供たち一人一人に人間としての権利を認め、子供たちがそれらの権利を行使できるように決められました。
 子供の権利として、生きる権利、発達する権利、保護される権利、そして参加する権利、こちらの参加する権利に関しましては先ほどの奥村議員の質問にもありましたが、現在、滋賀県では子ども議会のほうでいろいろと参加する権利が与えられていると言えます。この子供の権利をいま一度しっかりと捉えていかなければならないと言えます。
 滋賀県においても、2002年にしがの子どもの権利を考える懇話会が設置され、その後、2004年3月に子どもの権利に関する実態・意識調査が行われました。そして、同年6月に子ども条例検討委員会が設置され、2006年4月に滋賀県子ども条例が施行されました。
 子どもの権利に関する実態・意識調査においては、子供の権利についてだけでなく、「不安や悩みを抱えているときに相談相手がいるか」や学校に行きたくない理由など、子供の権利擁護施策を検討するために調査をなされております。時代が変化していく中で、再度こういった調査を行ってはどうかと考えるが、知事の御所見をお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 いじめから子供を守るための対策本部、8月30日に発足いたしましたが、ここの中には専門家による調査研究チームを設置するなどして、いじめ問題の背景、構造分析、そして恒久的な対策を検討することとしております。
 それゆえ、その検討に当たりましては、根本に子供の人権をしっかり守り子供の最善の利益を原点に置くという基本的な考え方がありますが、調査研究チームの議論において御質問のような調査が必要かどうか含め、今後、検討していただきたいと考えております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)先般の目片議員の代表質問にもありましたが、滋賀県子ども条例に関して見直す時期に来ているのではないでしょうか。いま一度、子どもの権利条約の理念のもと、子供の権利保障を総合的に規定していく必要があると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えします。
 滋賀県子ども条例は、子どもの権利条約の趣旨、子ども条例検討委員会での検討を初め、県民や市町、各界からの御意見を踏まえ制定されたものでございます。
 その内容は、子供が人権を尊重され、夢を持って健やかに育ち、子供を安心して育てることができる環境づくりについて基本理念を定め、県等の責務を明らかにするとともに、県の施策の基本となる事項を定めた条例でございます。
 この中では、13条でいじめに関して触れておりますが、今後、いじめ問題に対する恒久的な対策を検討する中では、子ども条例の基本理念を踏まえながら、個別の課題に対応した条例の制定も視野に入れて検討が必要と考えております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)次に、参加する権利に関連して、知事にお伺いいたします。
 8月に、平成24年度大津市青少年育成大会第15回中学生広場「私の思い2012」大津市広場を聞きに行きました。そこでは、大津市内の各中学校の代表者がそれぞれの思いを発表しておりました。原発問題や平和問題、そして、全国的に注目された後だったので、いじめ問題も数多く発表がなされました。とある学校では、生徒会を中心とした積極的な活動を行っており、生徒会によるアンケートをとるなど、子供たちが中心となり、いじめゼロを目指した取り組みを行っておりました。
 どうしても大人からの視点により物事を決め過ぎようとしているために、子供たちの人間関係から生じているいじめに対して、とりわけ、陰湿化、隠れてしまっているいじめに対して、発見がおくれてしまうのではないでしょうか。
 このたび、滋賀県いじめから子どもを守るための対策本部やいじめ対策調査研究チームにおいても、すなわち、子供の視点が欠けてしまうのではないかと考えます。そこで、子供たちの視点をいじめ対策に組み込むために、子供によるいじめ対策を考える検討会を設置し、子供がいじめに対して積極的に議論に参加していく必要があると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
◎知事(嘉田由紀子さん) お答えいたします。
 議員御指摘のとおり、いじめ問題への対策に当たっては、何より子供たちの目線に立って、参加する権利、また意見表明権というものに従って進めることが重要であると考えております。
 そこで、教育委員会では、ストップいじめアクションプランにおいて、御質問の中で紹介のあった学校における生徒会活動を通じた仲間づくりなど、子供たちによる主体的な取り組みを促進しております。
 また、教育委員会では平成18年度から、子供たちの視点でいじめ問題に取り組む滋賀県いじめ対策チーム委員会議を行ってまいりました。この会議には、児童生徒の代表と保護者や学校、行政関係者が参加し、その中で議論されたことは、ストップいじめアクションプランに子供の声として反映をしております。
 今後、子供委員をさらに拡充し、子供の立場からいじめ問題の原因、背景、課題を議論をし、対策本部に提案できるようにするなど、子供の感性を対策本部で酌み取り、対策の策定に生かしていきたいと考えております。
 そのときに常々気をつけなければいけないのは、委員会あるいは公式の会議などで、ともすれば形式的意見になるところに対しては匿名、あるいは現場での意見を、生の声を聞き取るということもあわせて留意をしていくことが必要だと考えております。
◆15番(成田政隆君) (登壇)今回の事案に関して、当該の中学校の同級生は、すごくいろいろな部分で思い悩んでおりました。実際にインターネット上でさまざまな書き込みがあり、関係のない子まで書き込みがされておりました。そういったときに、同級生の仲間が一生懸命その書き込みを削除するために行動を起こしたりとか、子供たちが団結していたからこそ、今、中学校も頑張って生徒を中心に活動しております。
 そういったさまざまな子供たちの事例を参考にしながら、いじめの抜本的な解決に向けて取り組みを行っていることも重要だと思いますので、ぜひとも子供の参加をする権利の確保に向けて取り組みを行っていただきたいと思います。
 以上をもちまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(佐野高典君) 以上で、15番成田政隆君の質問を終了いたします。
 以上で、本日の質疑ならびに質問を終わります。
 明28日は、定刻より本会議を開き、質疑ならびに一般質問を続行いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
  午後5時 散会
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