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平成24年 9月定例会(第19号〜第25号)−09月24日-02号




平成24年 9月定例会(第19号〜第25号)

               平成24年9月滋賀県議会定例会会議録(第20号)

                                      平成24年9月24日(月曜日)
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議事日程 第2号
                                        平成24年9月24日(月)
                                        午 前 10 時 開 議
 第1 議第126号から議第149号まで(平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)ほか23件)(質疑、質問)
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本日の会議に付した事件
 第1 日程第1の件
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会議に出席した議員(46名)
   1番   佐  藤  健  司  君   2番   目  片  信  悟  君
   3番   有  村  國  俊  君   4番   青  木  甚  浩  君
   5番   大  野  和 三 郎  君   6番   岩  佐  弘  明  君
   7番   山  本  進  一  君   8番   富  田  博  明  君
   9番   山  本     正  君   10番   大  橋  通  伸  君
   11番   駒  井  千  代 さん   12番   冨  波  義  明  君
   13番   井  阪  尚  司  君   14番   清  水  鉄  次  君
   15番   成  田  政  隆  君   16番   九  里     学  君
   17番   柴  田  智 恵 美 さん   18番   江  畑  弥 八 郎  君
   19番   今  江  政  彦  君   20番   木  沢  成  人  君
   21番   粉  川  清  美 さん   22番   宇  野  太 佳 司  君
   23番   細  江  正  人  君   24番   高  木  健  三  君
   25番   川  島  隆  二  君   26番   小  寺  裕  雄  君
   27番   奥  村  芳  正  君   29番   野  田  藤  雄  君
   30番   西  村  久  子 さん   31番   石  田  祐  介  君
   32番   宇  賀     武  君   33番   山  田  和  廣  君
   34番   佐  野  高  典  君   35番   赤  堀  義  次  君
   36番   家  森  茂  樹  君   37番   吉  田  清  一  君
   38番   辻  村     克  君   39番   三  浦  治  雄  君
   40番   蔦  田  恵  子 さん   41番   梅  村     正  君
   43番   山  田     実  君   44番   西  川  勝  彦  君
   45番   大  井     豊  君   46番   谷     康  彦  君
   47番   中  沢  啓  子 さん   48番   沢  田  享  子 さん
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会議に欠席した議員(なし)
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会議に出席した説明員
             知事              嘉  田  由 紀 子 さん
             教育委員会委員長        高  橋  政  之  君
             選挙管理委員会委員長      伊  藤  正  明  君
             人事委員会委員長        市  木  重  夫  君
             公安委員会委員長代理      堀  井  と よ み さん
             代表監査委員          谷  口  日 出 夫  君
             副知事             荒  川     敦  君
             知事公室長           東     清  信  君
             総合政策部長          西  嶋  栄  治  君
             総務部長            北  川  正  雄  君
             琵琶湖環境部長         北  村  朋  生  君
             健康福祉部長          渡  邉  光  春  君
             商工観光労働部長        堺  井     拡  君
             農政水産部長          青  木     洋  君
             土木交通部長          美 濃 部     博  君
             会計管理者           谷  口  孝  男  君
             企業庁長            南     史  朗  君
             病院事業庁長          福  井  正  明  君
             教育長             河  原     恵  君
             警察本部長           福  本  茂  伸  君
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議場に出席した事務局職員
             事務局長            加  藤  誠  一
             議事調査課長          丸  尾     勉
             議事調査課課長補佐       澤  村  治  男
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  午前10時 開議
○議長(佐野高典君) これより本日の会議を開きます。
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△諸般の報告
○議長(佐野高典君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。
 議第134号議案について、地方公務員法第5条第2項の規定に基づき、人事委員会の意見を求めておきましたところ、お手元に配付いたしておきました文書のとおり回答がありましたので、御報告をいたします。
 次に、公安委員会委員長宮川孝昭君が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として同委員堀井とよみさんが出席されておりますので、御了承を願います。
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○議長(佐野高典君) これより日程に入ります。
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△議第126号から議第149号まで(平成24年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)ほか23件)(質疑、質問)
○議長(佐野高典君) 日程第1、議第126号から議第149号までの各議案に対する質疑ならびに質問を行います。
 本日は、会派代表による質疑ならびに質問であります。
 発言通告書が提出されておりますので、順次これを許します。
 まず、22番宇野太佳司君の発言を許します。
◆22番(宇野太佳司君) (登壇、拍手)皆さん、おはようございます。9月定例県議会に当たりまして、自由民主党滋賀県議会議員団を代表して、今議会は22番、私、宇野ならびに2番目片議員が県政の諸課題について質問をいたします。
 9月に入りましても暑い日が続いておりましたが、彼岸の入りを迎え、朝夕めっきり涼しくなってまいりました。しかしながら、日中はまだまだ暑い日が続くという報道でございます。ことしの夏の3カ月の平均気温は、平年に比べて0.9度高かったとのことでありました。観測史上最高となった一昨年の夏からは低かったものの、まさに異常気象と言わざるを得ない地球環境であります。
 アメリカでも6月から8月に高温少雨の日が続き、アメリカ農務長官は緊急記者会見で、アメリカ国土の6割が干ばつに見舞われていると非常事態宣言がされ、トウモロコシや大豆の世界的産地の干ばつによる凶作は、1956年以降の最悪だとの予測が報道されています。
 一方日本では、この夏は原子力発電の再稼働と相まって、電力不足による節電の夏が大きく取り上げられましたが、アメリカの例にもありますように、異常気象は国内で消費される穀物の大半をアメリカからの輸入に頼る日本にとって事は深刻な問題になり、1973年の大豆ショックが再来、豆腐の値段が2倍から3倍にはね上がるかもしれないと経済誌も見ております。
 今のように食糧問題一つをとってみましても、時は一刻を争うという中で、我が国の国政といえば、去る14日に政府が出した革新的エネルギー・環境戦略は、2030年代に原発ゼロと言いながら、原発ゼロを実現する道筋も示せていないだけでなく、再稼働方針を明記するという、まことに不可解なものであったり、国民の生活が第一という大義名分を掲げて離党しようとする集団に対して、総務大臣は、党が決めたことはしっかりと守る党として支えてほしいと表明されたが、そもそもマニフェストを守れない政党の幹部として笑い話のようなコメントをしたり、恐らく次なる総選挙でのマニフェストは、前回掲げられたことの真逆のマニフェストを出されるであろうならば、支援者に対しての裏切り行為となるでしょうし、けさの京都新聞社説でも、破綻した民主党のマニフェストを論じていますが、8月に参議院自由民主党が迷走3年の総括として、現政権の検証でまとめたように、高速道路無料化を初め、多くの撤回したマニフェスト、こうしたことは全て矛盾することばかりであります。
 これでは、民主党ではなく矛盾党と言いたくなるのは私だけではないと思います。
 一方、本県に目を向けましても同様のことが言えます。6月議会でも西村議員が指摘していますように、原発再稼働問題の迷走を総括して、知事の矛盾する発言にどちらを向いているのかわからない。新幹線新駅問題でも、栗東市長は知事に対して「疑問と矛盾を感じた滋賀県民が多い。誠意と行動力で事態の収拾に当たるように」求められました。
 矛盾の語源は、御承知のとおり矛と盾、すなわち、この矛はどんなものでも貫くと言いながら、この盾はどんなものも通さないと同じ人物が言うことで生じています。この矛盾だけは政治にあってはならないと思うのであります。
 知事は、先ごろ『知事は何ができるのか』という本を出されました。その終わりに、「知事という仕事は、政治家であると同時に、行政の最高責任者であり、職員を束ねる立場にある」と述べられています。日ごろの発言にもよく知事としての責務と言われますが、責任はとるのではなく、どうとるのかを具体的に示すのが本当の責任であります。このことを念頭に、以下、質問をしますので、責任ある答弁をお願いいたします。
 まず初めに、危機管理意識とその体制について質問いたします。
 行政はサービス業でありますが、その財源は県民の貴重な血税であります。だからこそ自治体が公務を遂行するに際してはさまざまな事故や不測の事態が発生し得ることを予測し、発生した場合の対処法も考慮した上で行動することが強く要求されています。
 去る8月29日に今世紀前半で発生が予想されている南海トラフの巨大地震について、その被害推計結果が公表されました。
 津波による浸水域は、東日本大震災の約1.8倍、全壊または焼失の建物は240万棟、死者32万人以上とのことであります。本県においても、津波こそ直撃はないものの、震度6強の揺れで1万3,000棟の建物が全壊、また焼失し、死者も500人とされています。
 政府も不安をあおるのが本意ではないが、地震への対策を諦めないよう国民へ呼びかけたいとのコメントを出されました。知事は、こうした震災には正しく恐れ、正しく備えることが大事だと言われるが、そのためには行政としては正しく情報を発信することが求められると思います。まさにこれが県民の危機管理意識を高めるための県としての責任であると思います。
 今回の発表を踏まえて、県民のさらなる危機意識向上について、知事はどのような行動をとり、また、今後どのような対応をされようとしているのか、伺います。
 ある報道では、危機管理は「最悪を覚悟して最前を尽くす、これが基本だ」と述べられており、私も同感であります。最悪を覚悟して最善を尽くすべきは何も災害に限ったことではありません。経済活動もそうであります。原子力発電による自然への最悪のシナリオと最善の対応の想定が必要なら、一方で、脱原発による日本の経済への最悪のシナリオと最善の対応も同時に論ずべきではないでしょうか。
 また、北海道において発生したO157の感染による食中毒や新型インフルエンザなど、およそ人間の日ごろの生活や行動は、多くが最悪を覚悟して最善を尽くすものばかりでありますが、さきに述べたように、自治体や自治体職員は、最悪を覚悟して最善を尽くす、その意識を常日ごろから持つべきであると思います。本県の危機管理対応は、大規模テロ、武力攻撃については国民保護計画による危機管理連絡調整本部において、また、感染症や水道事故などは危機対応マニュアル関係部局が、大規模事故や地震、風水害は防災計画に基づく災害対策本部を立ち上げるとされています。非常に複雑であります。
 そこで、防災危機管理局と各部局における危機管理上の関係はどのように連携、対応することになっているのか、この際、全ての危機事案に対応する組織の一元化が必要と思いますが、知事の考えをあわせて伺います。
 また、これは大規模な事象における対応と理解しますが、そもそも危機管理は何も大規模な事象に限らず、日ごろの行政運営の中にも存在するものであります。
 例えば、去る8月14日の大津市南部の大雨に襲われたとき、知事はちょうどフランスへ出張とのことでした。その出張中に、足元の滋賀県においては最近にない、しかもピンポイントの集中豪雨があり、地元大津市では避難勧告や建物火災などが発生し、復旧に際しては県内各市の申し出で、お互いに協力して対応されたと聞き及んでいます。
 一方、県はどうであったか。当然土木関係の職員は、警戒体制はとられたと思いますが、県は本部としての対応もなく、幹部の招集もなかったと聞いております。8月12日から17日までの長期にわたる海外出張に際して、知事は危機管理上、この間についてどのような最悪を覚悟して最善を指示されて出張されていたのでしょうか。知事の長期出張における危機管理はどのようになっていたのか、今回の対応で反省点はなかったのかも含めて具体的な答弁を求めます。
 私は、危機管理はあえて意識するのではなく、常日ごろの仕事の中で醸成されるものと考えます。職員に対する危機管理意識向上のため、知事はどのように指導をされているのでしょうか。お伺いします。
 さらに、危機管理は既に起きた事故や事件に対してそこから受ける被害をできるだけ減らそうとする考えであるが、一歩進んで、これから起きるかもしれない危機に対して事前に対応しておこうという行動、すなわちリスクマネジメントと言われますが、今年度計画されている原子力防災訓練は、この考えが必要と思われます。知事は、リスクマネジメントに立った、ことしの原子力防災訓練について、どのような準備のもとで、どのような規模で、どのような最悪を念頭にされ、どのように最善を尽くすよう危機管理訓練をしたいと考えておられるのか、伺います。
 県民に対して、「なるほど、それなら安心、安全だ」と言っていただけるような明快な答弁をお伺いし、次の項に移ります。
 次に、平成25年度の県政運営に向けて伺います。
 地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的、かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする。これは、地方自治法1条の2に定められた地方公共団体、いわゆる滋賀県の役割であります。
 この役割を県民に対して嘉田県政はしっかり果たせているのか、最終の評価は県民の皆さんの判断となりますが、我が会派としては、住民の福祉の増進が図られているのか、図る努力をしているのか、もっとすべきではないのか、そういった視点で平成25年度の県政運営に向けて知事の考えを、以下問うものであります。
 去る7月20日に平成23年度の決算が公表されました。決算の評価は、決算特別委員会の場に委ねるとして、これまでの決算を見ますと、最近の土木交通費、すなわち災害に対する対応や、将来の社会資本整備という面で本当に県民福祉の増進を図ってきたのか、大きな疑問を持つものであります。
 それは、平成22年度の土木交通費を見ますと、当初予算470億円に対し、その決算は549億円と、この年は補正など、その努力を評価するものでありましたが、平成23年度は459億円の予算で、結果、決算446億円とマイナスでした。また、平成16年度と比べますと、実にマイナス43%であります。
 まず、23年度決算を見て、知事は県民に胸を張って、県民の福祉の増進を図りましたと言えるのか、知事みずからの評価を伺います。
 また、今議会には平成24年度補正予算が提出されていますが、国は平成24年度の赤字国債の発行に必要な特例公債法案が成立していないことから、財務大臣は予算執行の抑制を発表しました。
 その抑制手段の一つが地方交付税の支払い延期でありますが、そもそも地方交付税が、国が税を一旦吸い上げ、改めて地方に分配するものであることから、国の赤字国債の影響を地方が受けることに大きな疑問を持つものです。知事は、市長会や町村会とともに、抑制に対する要請文を政府に送ったと聞きますが、支払いの約束をほごにされたこと、そして、そのことで県の資金繰りに大きな影響が出るというのであれば、地域主権だ、国の出先機関の移譲だというのも結構です、しかし、今、目の前の異常事態のときこそ、知事が直接、政府に直接、要請に出向くべきではないでしょうか。なぜもっと脱原発や原発再稼働のときのように前に出ないのか、県民は不信を抱いていると思います。
 そこで、今回の交付税の支払い延期による本県への影響、これは支払い延期による資金調達や、そのために発生する県の対応などはいかほどになると予想しているのか、また、その影響による新たな負担などは国に対して当然求めるべきであるが、その考えはないのか、伺います。
 一説によれば、国は毎年一般会計から国債整理基金特別会計に10兆円もの繰り入れをしています。まず、これを停止すべきではないか。また、資金繰りの観点からすると、資金繰り債と呼ばれる政府短期証券を発行することも可能なはずであり、こうしたことを訴えることはしないのでしょうか。伺います。
 次に、平成25年度の予算編成に向けた知事の基本姿勢について確認をします。
 既に来年度の施策を構築すべく、基本構想の実現に向けた検討が始まっていると聞きます。当然早い時期からさまざまな角度から検討し、重要な施策は多くの県民の意見や思いも踏まえて構築されたいと願うものです。
 平成23年度決算も確定し、24年度の半ばに差しかかった中、25年度の一般財源の確保の見込みもあわせて進められていると考えます。
 我が自民党は、厳しい財政への改革として、今は地域手当を上げるべきではないとして臨みましたが、知事は再議にまでかけてあえて上げるという方針をとられました。ならば、それを踏まえて25年度に向けた身を切る行財政改革への取り組み、現時点での一般財源確保について具体的にどのように考えているのか、伺います。
 新聞でマニフェストの達成度を自己採点したということが報道されていました。マニフェストは、もともと達成不可能なうそや偽りのどこかのマニフェストではない限り、時代の流れで当然変わることもあります。ただ、冒頭述べたように、地方公共団体は住民の福祉の増進を図ることを基本とするもので、マニフェストを達成することが役割ではありません。熟慮した住民福祉の増進施策の推進が、結果としてマニフェストの達成にもなるでしょう。
 報道にあった、知事の自己評価で、市町との対話の一層の充実、強化は、引き続き努力するC評価とされていました。重要な市町との連携が、2期目の2年目のここに来ても対話の充実がCとは、何とも心もとないわけでありますが、予算編成においては、知事も受けているように、市町から県に対する提言や要望が数多くあります。知事は首長の声をどのような姿勢で予算編成に反映しようとしているのか伺い、次に移ります。
 次に、エネルギー関連についてお伺いします。
 昨年の東日本大震災の福島第一原発の事故から1年がたった今春の連休明けに、日本の原発全てが停止し、夏を控えて電力不足という国家の危機的状況を生み出しました。特に原発比率の高い関西は、深刻な事態に陥ることが想定される中、電力需給逼迫に対し原発再稼働を認めないと大騒ぎした末、結局大飯原発3、4号機の再稼働を容認し、万が一のセーフティネットとして計画停電まで準備してこの夏を迎えました。
 結果は、計画停電もなくこの夏を乗り越え、電力需給が最も逼迫した2年前と比較して、今夏の節電率は11.1%、関西電力が要請した10%以上の目標を達成しました。これは、経済産業界がぎりぎりのところまで節電に努力したことや、自家発電設備など、電力需給の逼迫を見越して設備投資をしてきたこと、また、危機管理の高まりにより家庭の節電が昨年の3%から9%に拡大するなど、それぞれに節電の取り組みがなされた結果であります。
 一方、期間中、供給余力が連日250万キロワット以上あったため、再稼働した大飯原発3、4号機の236万キロワットは不要だったという声も出始め、真夏を乗り切ったことで、あたかも必要なかったことのように原発2基の停止を求めています。
 数字から見れば、確かに電力は足りていますが、その裏では既存の火力発電のフル稼働や、停止予定の古い火力発電を急遽復旧させたこと、また、775万キロワット以上に上る他社からの電力融通、そして、身を切るような節電努力などによって確保したもので、決して安定した電力需給ではないことを私たちはしっかり自覚すべきであります。加えて、原発がなくなることで経済の影響もしっかり見詰めなければなりません。
 御承知のように、関西電力は33年ぶりに家庭用電気料金の値上げを年内に政府に申請する方向で検討していることが報じられました。代替エネルギーのあてもないまま、2030年代原発ゼロを打ち出した政府・民主党の浅はかな考えは、選挙目当ての何物でもありません。国民生活や経済産業への影響をどう回避するかも明確でなく、またぞろ守れない約束、矛盾と言わざるを得ません。
 知事も卒原発を唱えられています。その知事が原発推進国フランスへ調査に行かれました。これも見方によっては不思議なことです。ともあれ卒原発というのであれば、代替エネルギーの裏づけを示すことが政治の責任であります。卒原発を唱える知事の代替エネルギーの裏づけをお示しください。
 脱原発を言うのであれば、再生可能エネルギーの実現可能性も曖昧にしたままにせず、代替エネルギーの裏づけを示すべきであると考えます。
 原発停止を言われている知事に代替エネルギーの裏づけ、また、電気料金高騰が懸念されますが、経済への影響と県としての対応の考えを伺います。
 また、今議会提案説明において、原子力安全協定の締結について早期の締結を目指すとされ、前日の記者会見では、立地県並みにこだわらないとも述べられています。改めて安全協定についてどのレベルで、どのように、いつまでに責任を持って締結するのか、はっきりした答弁を求めます。
 また、先にも述べましたが、今夏は県民の多くが汗を出し、知恵を出した節電努力により計画停電の実施もなく、何とか乗り越えました。我が会派は知事就任の平成18年以降、幾度も室内照明のLED化など、県庁舎の省エネ化に早期に取り組むことを主張してきており、この夏こそ室内天井照明のLED化を行い、省エネ化を少しでも早く進めることが効果的であると強く申し上げ、6月の補正で幾つかの地方機関のLED化などの方向性が示されましたが、LED化が間に合わない本庁舎に至っては、半ばパフォーマンスとも言えるLED卓上スタンドを導入されました。そのベストとされたスタンドですが、先般のLED卓上スタンド使用に関する職員アンケート調査では、ほとんど使用していないと答え、半数の職員がスタンドを使用していないことがわかり、見通しの甘さを露呈しました。
 知事のもったいない精神から、電気がもったいないと導入したはずが、導入したスタンドは使われずにもったいないとは、税金を使って率先行動をとったパフォーマンスと言われかねない結果であります。そういった現実を踏まえて、今回のLED卓上スタンドを導入された成果について、知事に伺います。
 また、本庁舎、県出先機関の照明の省電力化の推進について考えを伺います。
 次に、新幹線新駅について伺います。
 現在、県では将来の滋賀の目指す交通の姿を展望する滋賀交通ビジョンを策定中であります。滋賀交通ビジョンは、県がこれからの交通政策を進める上での基本方針となるもので、将来の滋賀の交通体系の望ましい姿とはどのようなものか、それを実現するためにどのような事業や施策を行うべきか、そうした観点から検討されているものと考えます。
 その中間報告書において、東海道新幹線を将来のリニア中央新幹線へのアクセス手段の中心と位置づけ、県内停車便数の充実など、その活用について検討を進めるとされていますが、このビジョンの前身であります、平成2年に策定された滋賀県総合交通ネットワーク構想では、新幹線鉄道の主要施策について、既にこのリニアにより東京から大阪が1時間で結ばれることで関係地域の一体的発展が予想されるため、新たな新幹線の動向を見据えながら、本県交通体系のあり方について総合的な検討を行う必要があること、および現在の新幹線については、地域に密着した広域高速交通機関として有効活用するため、県内での新駅の設置を推進するということが明記されています。
 これは、さかのぼること昭和63年に具体の新駅の設置候補地として、栗東周辺と近江八幡周辺の2カ所を基本方針として決定したことによるものであります。
 こうしたことを知ってか、知らずか、栗東市下鈎地先の新幹線新駅は、6年前にもったいないという理由で知事に当選され、設置計画が凍結されましたが、去る6月の中部圏知事会議で、20年、30年先を見ると必要ではないかと突然に発言されました。
 我が自民党は、知事が、我々が言ってきたことが今になってようやくわかったのかと思いました。しかし、遅過ぎました。覆水盆に返らずであります。先日、JR東海社長は、リニア中央新幹線開業の場合、滋賀県内での新駅設置の可能性はあり得ない、既に終わった話とまで言及されました。当然のような話は予測されたことでありますが、知事は去る中部圏知事会議において、リニア中央新幹線の開業に伴い、東海道新幹線の役割が大きく変わることを理由に、京都から米原間に新駅が必要との発言をされました。
 そこで、改めて問いますが、知事は平成2年に策定した滋賀県総合交通ネットワーク構想を知らなかったのでしょうか。まず、会議ではどのような議論が行われ、なぜ唐突に新駅について発言をされたのか、伺います。
 危機管理のところでも申しましたが、この発言がどれだけ影響があるかと、全く考えられなかったのでしょうか。現在、知事の責任において凍結した新駅の、結局跡地としての栗東市における後継プランがいまだ十分進展していない段階で、別の新幹線新駅の話を始めたことにより、地元地権者の感情を逆なでしたことについてどのように考えておられるのか。
 また、地元市長からの知事への申し入れもあったと思いますが、今後、地元の地権者や自治会に対してどのような形で説明責任を果たされていこうとされているのか、あわせて伺います。
 次に、関西広域連合について伺います。
 関西広域連合の設立後、2年近くが経過し、このたび、大阪市、堺市に加え、神戸市、京都市と4政令市全てが関西広域連合に加入されました。当時、走りながら考えるとしていましたが、ここに来てどうも走らずに、一度立ちどまって考えるべきではないか、そのような声は、市町も含めて大きくなっているのではないでしょうか。
 関西広域連合では、今、7つの分野事務に取り組んでいますが、いわゆる企画調整事務において、エネルギー検討会や広域インフラ検討会など、余りにもなし崩し的に拡大解釈して取り組まれている現状から、本県議会においては、平成23年12月議会で、それはだめだと決議を行いました。
 しかし、一向に聞き入れられないことから、本年6月には、我が会派の吉田議員が、関西広域連合が処理する事務の取り扱いと大飯原発の再稼働問題について、また8月には、家森議員が関西広域連合の責任と権限について連合長にただしたところです。今後の動きに注視していかなければなりませんが、最近では橋下大阪市長を中心に道州制の議論が活発化する状況の中で、改めて本県としての考え方、また関西広域連合の将来像をしっかりと見定める必要があると考えます。
 そこでまず、市町との関係でありますが、本県でも県内市町長の多くは、本県の関西広域連合への参加に対して理解がされていないと考えますが、2年間の広域連合活動を踏まえ、今後、市町からの理解を得るための考えについて伺います。
 次に、広域連合設立の目的にある国の出先機関の受け皿についてであります。
 関西広域連合の、鳴り物入りで目的とした国出先機関の受け皿も、多くの市町村長を初め、与党民主党からも慎重論が出され、閣議決定もされず、結局さきの通常国会に提出されることはありませんでした。市町長の反発の要因は、地方整備局の丸ごと移管については、東日本大震災や紀伊半島水害を踏まえて、不安や反対意見が強くあること、広域連合では予算編成や箇所づけにおいて適切な合意形成ができないこと、また、いまだ奈良県が加入しない広域連合にあって、どのような受け皿となり得るのか具体像が描けないなどの不安も多くある点であります。
 このような状況で法律案の成立は全て国会へ提出すら見通しが立たない状況において、既に広域連合への移管ということは破綻しかけているのではないでしょうか。関西広域連合の国出先機関対策委員会委員長でもある知事の今後の見込みをどのように描いているのか、伺います。
 このように、関西広域連合での見込みがない中であれば、道州を描いて国から移管する考えのほうがよほど現実的な話になると思います。大阪市長も既に広域連合から道州制にかじを切りかえられた発言が多くなっています。道州制に関する全国的な動きは、我が自民党のみならず、多くの政党でも論じています。
 また、7月18日には、道州制推進知事・指定都市市長連合第1回総会が開催され、基本的な制度設計や実現への工程が示されるなど、地方からも活発に道州制に関する議論が沸き起こっています。こうした状況を踏まえ、本県においても地方分権のさらなる推進に向け、将来の地方自治制度としての広域行政のあり方を改めて真摯に検討すべきであると考えます。
 去る4日の知事の定例会見で、道州制において、維新の考えに対し、「もっと具体的に議論しないとマニフェストにはならない」と苦言を呈したと報じられています。知事は、以前から都道府県がなくなる道州制は反対との意向を示されていますが、例えば文化や歴史など、今の都道府県エリアで残すべきものがあれば、その残す方法も検討された上で道州制を求めればいいのではないでしょうか。
 そこで、知事に、これから道州制を議論していく上でどのような視点が必要と考えておられるのでしょうか。所見を伺います。
 次に、琵琶湖の保全について伺います。
 面積670平方キロメートルの琵琶湖は、日本最大の湖で、世界でも数少ない古代湖であり、数多くの固有種を初めとする多様な、豊かな生態系が形成され、貴重な自然生態系の宝庫であります。
 しかし、1994年の大渇水以降、異常に繁茂している水草により、生活環境や漁業などの産業、さらには生態系、水質等に悪影響を与えております。湖辺部においては、流れの停滞によるCODの上昇など、水質等への影響も出ています。特に南湖における水草の異常繁茂は、自然環境、生態系を大きく変貌させ、生活環境にも支障を生じさせるなど、さまざまな形で悪影響が出ており、危機的な状況に瀕していると言っても過言ではありません。
 こうした琵琶湖の環境保全は、水草対策、アオコ対策、水質保全対策、外来魚・カワウ対策、内湖再生対策など多岐にわたり総合保全対策としての今まで以上の枠組みを超えて、横断的、集中的な取り組みが必要と考えます。現在の取り組みは、問題が発生し、後追い的に関係部局が対策を講じているのが現実ではないかと考えます。そこで、今後の課題解決を含め、以下、質問します。
 知事就任時のマニフェストにも、琵琶湖の水辺生態系を復元させますとありますし、2期目のマニフェストも、水質をさらに改善します、生物の多様性を維持しますなど、琵琶湖の保全のための約束があります。
 そこで、まず、知事に就任され6年余りたちますが、近年の琵琶湖の環境をどのように捉えておられますか。学者ではなく、知事としての答弁を求めます。
 かつて南湖は水も澄み、琵琶湖固有の魚でにぎわい、数え切れないセタシジミがいました。湖面でも従来の水草で適度に覆われ、微妙なバランスで成り立つ生態系であったわけでありますが、今はごらんのとおり、面影がないほどの状態です。水草対策を講じてきていますが、その目指す状態はどのような状態まで回復されたいとしているのか、知事の思いを伺います。
 現在の対策がだめだとは言えないかもしれませんが、来年度に向けてより効果的な対策の考えはあるのか、あわせて伺います。
 一方、水草は農家にとっては肥料にもなります。効率的な採取から効果的な水草の堆肥化が望まれますが、現在の水草の利用、特に堆肥化の状況、今後の有効利用について、現在の取り組みと今後の方針を知事に伺います。
 次に、産業の振興と雇用について伺います。
 仕事がない、やめざるを得なかった、景気は変わらず、いつまで持ちこたえられるのか、日本経済が暗闇に突入してから久しいわけであります。景気動向は若干の持ち直しとしながらも、県下の多くの企業は、今なお不安から抜け出せないでおられます。99.8%の中小企業が滋賀県経済を支えているということは言うまでもなく、かつ、それらに雇用される県民の日常を思うと、一刻も早い世情の安定が望まれます。
 予期しなかったリーマンショックに端を発し、長引く円高デフレ、震災の追い打ち、電力供給の不安等々、企業にとって厳しい状況が続いています。
 まず、昨今の本県の経済動向と今後の見込みについて、知事の所見を伺います。
 厳しい中小企業に対して、今、滋賀県中小企業の活性化の推進に関する条例が検討されています。本県経済や社会の担い手として中核をなす中小企業の動向は、まず雇用に敏感にはね返ります。雇用の安定がなければ生活の安定はありません。
 安定した暮らしの中にこそ生活の向上があり、さらに消費が進み、地域にお金が回って活力が生まれる好循環となるのですが、現状はどうも閉塞感から抜け切れず、企業側のコスト削減等で身を削る努力の継続によって持ちこたえているといった感があります。
 震災復興という特殊事情がありながら、それも遅々として進んでいない状況で、資本力に乏しい経営体にとって、県が来年度施行を目指す滋賀県中小企業の活性化の推進に関する条例に大きな期待を持っているものです。
 地域のあらゆる中小企業が、今日的な厳しい状況から、他県や海外に移転することなく、地域に根づいた経済的な連携がさらに進んでいくことが求められます。この条例の意図がそのような地域経済に対する期待の中で、活性化の目的、目標が設定されていることを期待します。
 弱ければ弱い企業ほど、この条例に対する期待感は強く、何がしてもらえるのかといった問いかけを受けることがあります。条例制定に関しては、理想とする概念や目的を明らかにして、いたずらの依存心を抑制し、さらに意欲をかき立てて自助努力に励めるよう後押しが必要と思います。
 そこで、今、審議検討中であります(仮称)滋賀県中小企業の活性化の推進に関する条例について、滋賀県としての特徴ある、本県ならではの基本的な考え方、期待される効果をどのように知事はお考えか、伺います。
 また、この条例制定に当たって、当事者である県下中小企業者との意見交換が実施されていますが、どのような要望が出ているのでしょうか。また、それに対する対応は可能とされているのでしょうか。企業の思いをどのようにくんだのか、伺います。
 中小企業が元気を出すことは、すなわちまちづくり、地域の活性化につながります。ぜひとも成長を目指す企業がさらに期待できる支援や施策であることを期待して、知事の意気込みを伺います。
 続いて、企業の海外進出についてであります。
 ただでさえ厳しい経営状況に加えて、本県特有のCO2削減や、原発に対するもろもろの知事発言に対して、将来発電に対する助成はあってもお先知れずの不安は拭い切れずに、これまで、今こそ決断すべきとものづくり企業が海外に生産拠点を移す新聞報道がありました。製品輸出で活路を広げていた国内企業は、あくまで効率やコスト削減を追求し、安い土地、安い人件費、安い運賃、さらに部品調達までもが海外での現地調達のほうが企業にとって収益に結びつく生産が可能であることは容易に理解できますが、企業の海外進出が広がれば、雇用や設備投資などに影響は避けられず、ものづくり県の空洞化を懸念します。企業間の格差も広がり、本県経済に多大の影響を及ぼすと考えます。県内企業の海外進出についての見解や動向と対策について問います。
 次に、産業の業種別課題について伺います。
 本県は中小企業がほとんどを占めているものづくり県と言われています。県内就業者状況において、昭和40年代、約3分の1を占めていた第三次産業は、今日では約3分の2を占めるまでに飛躍的に拡大し、第一次産業の2.8%を含めた第二次産業との計において約3分の1と構成に大きくさま変わり、ものづくり県と言いながらも製造業においては足踏み状態、また、建設業においては平成2年のピークを境に、その伸び率において近年マイナス18%まで落ち込んでいます。
 我々は、各地の産業界の方々と意見交換をしてきましたが、中でも建設業に至っては深刻な状況を訴えられました。県では業種別の今日的課題をどのように認識しておられますか。その中で、建設業でありますが、今日まで従事者が多く、地域の活力の源とも受けとめていた建設業の衰退は、地域の雇用を極端に悪くしてしまいました。
 災害の大小を問わず頻発する環境にあって、これ以上の後退は防災や復旧の面からも看過できないものと考えます。公共事業のあり方も、コンクリートから人へと国を初めとする政策転換によって極端に減少してしまいました。この期間に、倒産の憂き目を見た建設業者も相当数に上ったと記憶しております。時を待たない災害への対応には、地元の建設業者の確保は、重機類の更新や技術を含む従事者の確保の面から見ても重要であります。
 業者においては、余りの仕事の激減から、技術者を確保し続けることすら難しく、まして、新しい技術者資格取得するための経験、実績の要件を充たせない状況にあると嘆いておられます。
 また、近年の建設業大卒者においても、建設業に夢が持てなくて他職種に職を求める傾向にあるとも言われております。一番の原因は公共事業の極端な減少でありますが、その少ない事業の入札についての悲痛な意見が多くありました。
 業界においての課題もあると思われますが、労務単価等の標準価格が公表されており、さらに最低制限価格が設定されているものの、落札に際しては業者間での安値競争でお互いが首を絞め合っている状況と聞きます。さらに下請け業者ともなれば、仕事を得るためには言われるがまま、もうけなんてとんでもないと強い訴えでありました。
 こうした建設業者の厳しい状況を踏まえ、県におかれては災害対策や社会資本整備の重要な担い手である建設業者の育成について、どのように考えているか、お伺いします。
 あわせて、社会資本整備の来年度予算での公共事業についてでありますが、政調活動において各市町を回らせていただきしたが、全ての市町において安心、安全のかなめである防災対策として道路や河川整備について依然多く、市町の重点要望として切実な訴えでありました。地域の安全、安心を確保するためにも、また、建設業者の地域での存続を図るなど、産業の振興、ひいては雇用創出につながった地域活動に向けて、今年度の道路予算要求の轍を踏むことなく、国への要望により戦略的に行うなど、公共事業について来年度予算を重点配分するよう願うものでありますが、知事の所見を伺います。
 また、このように産業界が締めつけの状況にあって、その影響はもろに雇用に響いてきました。政府はたび重ねて緊急雇用対策を打ち出してきましたが、いよいよ事業の最終年を迎えるに当たり、滋賀においてこれら緊急雇用対策でどれだけの雇用が図られたのか、また、雇用定着につながったのか、伺います。
 また、事業終了に当たって、今日まで基金積み立てしていた事業資金の残額はどのようにされるのでしょうか。執行状況を含めてお示しください。
 この事業の継続を望む声が多く聞かれますが、県としてはどのような対応をされるのでしょうか。
 県や市町においても、また企業においても、この事業が終わって、翌年からその実務が停滞することは好ましくありません。さらに、高齢社会になって、暮らしの身近なところで雇用が確保できるよう、企業の空洞化を防ぐ上からも、変わり行く農林漁業の振興にも雇用確保に配慮した国の追加対策を講じることが必要と考えます。
 雇用の安定につながったものは歓迎すべきでありますが、まだまだ一般的な雇用で路頭に迷う求職者は、滋賀県においては状況よろしくありません。近畿圏最下位の求人倍率の向上を目指して、企業に対してのてこ入れ継続が必要と考えるものです。
 企業の海外進出について先ほど申しましたが、最後に、国の外交対応を受けて、滋賀の国際施策について知事に伺います。
 過去からあった課題とはいえ、民主政権になってから尖閣諸島での漁船の衝突問題、ロシア首相の北方領土視察、さらに竹島の韓国大統領の上陸、天皇陛下に対する余りにも侮辱的な発言がありました。
 さらに、中国においては、反日感情高まる過激集団による尖閣上陸を初め、外交官自動車の国旗略奪等、次々と日本国民として耐えがたい状況が続発し、今日では中国内での反日デモが過激化し、日本企業に対して暴徒化した群集の略奪や、破壊が続発、県内企業の平和堂においても言語道断な被害状況はまことに遺憾、心痛のきわみであります。
 嘉田知事におかれては、直ちに滋賀県と友好関係にある湖南省の省長宛てに安全確保と再発防止の申し入れをされた由であり、迅速な対応に評価をするところでございます。
 これの詳細とその後の相手方の反応はいかがであったのか、ナシのつぶてであるなら、今後どのような交渉の呼びかけを続けていかれるのか、近々の重大事件としてまず伺います。
 そのような中、日中交流が各自治体において計画中止にしたい、政府においても、ロシアのウラジオストクで8、9両日に開かれたアジア太平洋経済協力会議──APEC首脳会議に合わせて行う方向で調整していた野田佳彦首相と胡錦濤国家主席との日中首脳会談を見送ったことは国民感情としていたし方のないことと理解するものです。
 日中の両国関係がいつまでもギクシャクしていることは望ましくありませんが、今日の隣国の日本への見せつけがましい干渉は、もっと毅然とした態度で日本の本分を主張すべきであると考えます。
 にもかかわらず、知事は先日関西広域連合の名のもとに、関西圏の観光PRのため北京や上海などを訪問されました。習近平副主席を初めとする要人との面会が一度も果たせていないとの報道があり、まことに遺憾のきわみであります。
 しかし、最近の日中状況の緊迫を見るに、これらは当然予想されていたことであります。知事懇談会での指摘を受けて、先方からお断りがない限り行くとの強い姿勢をお示しになっておられましたが、訪中の際に、現地において急遽多忙で対応できないとは、余りにも礼を失しているのではありませんか。
 また、担当者は、事前の面会の約束がとれず、多忙を理由に断られたとは当方の押しつけがましい態度も大いに反省の必要があります。公費を使って益を損する行為は現にあってはならないことであります。事の経緯と今回の成果は、どう評価されているのでしょうか。加えてお尋ねをいたします。
 結果として、中国要人とは接見がかなわなかったわけでありますが、既に尖閣を初め、もろもろの事件は起こり、我が国にとっては大きな問題でありました。その中で訪中された知事のお考えの中に、今回の平和堂襲撃に対する対応同様に、中国要人への尖閣ほかもろもろの問題打開へ向けての意向をお持ちであったのか、伺います。大きなお働きの意図が果たされなかったことは、まことに遺憾に思いますので、この際お聞きしておきたいと思います。
 こうした中で、滋賀県においては琵琶湖環境メッセを初め、湖南省友好協定締結30周年を迎えるに当たり、困惑の体でおられることと推察します。中国当局は、日中国交正常化40周年式典中止という報道がありました。県内の国際交流事業への影響を伺います。
 また、余りにも厳しい反日感情に対し何らしっかりした日本の主張が行使されないことに対し、何よりも国交を重視し、世界の中の日本を取り戻すことが大切と思います。国交で経済が左右されてしまうことの情勢なのに、生ぬるい対応では日本の将来に明るさが望めません。
 本県の国際施策を推進していくために、県民、民間団体、企業、行政が国際化に向けた取り組みの重要性を認識し、それぞれが主体的に、また相互に連携しながら国際交流や国際化に向けた取り組みを展開していくことこそが重要であると理解しております。
 が、日本経済の再生を重視する意味において、主張すべきことをしっかりと主張する、日本の誇りを踏みにじられないよう、態度を明確にされることを切に願うものです。
 滋賀県国際施策推進大綱と今日的な国民感情、そして、政府の外交対応などを踏まえ、本県の当面予定されている事業への対応方針、また、今後の国際施策に関する所見を求め、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(佐野高典君) 22番宇野太佳司君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)皆さん、おはようございます。まず、宇野議員の代表質問にお答えをさせていただきます。
 1問目の危機管理意識とその体制についての5問の御質問にお答えいたします。
 1点目の南海トラフ巨大地震の被害推計結果の発表を踏まえ、県民のさらなる危機意識の向上についての御質問でございます。
 今回公表された南海トラフ巨大地震は、近い将来必ず発生すると言われ、災害の少ない本県にとっては、近年経験したことがないような大きな災害になるおそれがあります。県民の危機意識の向上を図るためには、できる限り正確な情報をわかりやすく、県民目線で提供することが重要であることから、本県における被害推計を公表するとともに、ホームページや出前講座、イベントでのパネル展示等で情報提供しているところです。
 特に県内でも広域で強い揺れが想定されており、現在進めている県独自の地震被害想定調査等により、県域における災害イメージを明確にしながら、災害状況、被害状況の「見える化」を図るなど、耐震化意識の向上に努め、人的被害と建物被害の軽減につなげていきたいと考えております。
 特に議員御指摘のように、死者500人という原因は、1.3万棟の建物の全壊によるものが大半であります。そのような意味で、昭和56年以前の住宅についての耐震診断の症例と診断後の耐震改修については、具体的にそれぞれの住民の皆さんに強くお勧めしていきたいと考えております。そのような中で危機意識の向上に努めてまいりますが、何よりも危機は他人事ではない、我がこととして意識してもらえるような具体的な情報の提示に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の防災危機管理局と各部局における危機管理上の関係はどのように連携、対応するかでございます。
 O157、新型インフルエンザ、鳥インフルエンザなどの危機事案については、専門知識を持った担当部局が対応することが基本となりますが、担当部局が不明確な場合や担当部局のみでは対応困難な事案については防災危機管理局がその調整を行うとともに、事案が拡大した場合についても、防災危機管理局が中心となって全庁的な危機管理体制で対応してまいります。
 防災危機管理局は、他の部局と協力して情報収集に努め、知事はそうした情報に基づき、県として事案対応の意思決定を行います。そのために防災危機管理局を知事直属としているわけでございます。
 議員御指摘の組織の一元化の御提案でございますけれども、危機事案の対応については、該当する法律に基づく計画、マニュアルによって個々に対応することとしており、複雑なものとはなっておりません。
 また、複合自然災害の場合は、災害対策基本法に基づく災害対策本部で対応し、私自身が陣頭指揮をとり、武力攻撃と自然災害の場合は、国民保護法に基づく国民保護対策本部と災害対策基本法に基づく災害対策本部の2つが立ち上がることとなっております。
 3点目の知事の長期出張における危機管理はどのようになっていたのかでございます。
 知事は24時間365日危機管理に当たらなければならない、このような強い意志で知事としての任務を果たさせていただいております。そういう中で今回の海外出張を含め、長期出張に当たっては、常に連絡先を明らかにし、必要な指示ができる態勢をとっております。8月14日の大津市南部豪雨についても、随時携帯電話とファックスで被害情報や県の対策についての情報を受け取り、対応を指示いたしました。
 当然のことながら、災害の状況によっては海外での公務を途中で引き揚げ、帰国することとなります。今回はフランスでの原子力防災での聞き取りという任務でございましたが、その任務を遂行することと急ぎ帰国すること、そこを比較考慮いたしまして、今回は帰国よりもフランスでの任務を遂行するべしとの判断をさせていただき、公務を続行したところであります。
 8月17日、帰国後、直ちにその足で現地に出向き、被害の状況を確認し、必要な指示をいたしました。
 今回の対応で反省点はなかったのかでございますけれども、今回の災害はお盆の夏季集中休暇期間中で、私も海外出張中に発災したものですが、万全の態勢で対応したもので、警戒第2号体制のもと、防災危機管理局ならびに土木交通部の職員は不眠不休で対応いたしました。
 しかしながら、こういうときに災害が起こるということも改めて肝に銘じておきたいと考えております。
 次に、4点目の職員に対する危機管理意識の向上のため、どのように指導しているのかでございます。
 政策研修センターで実施している階層別職員研修の中で、特に幹部職員を対象に危機管理意識の向上を図っております。昨年度は部次長級研修として外部の専門家を招き、原子力と危機管理をテーマとした研修を行いました。
 また、昨年の東日本大震災においては、延べ450人を超える県職員を福島県などに派遣をし、支援活動に従事してもらいました。派遣した職員の報告、また、そのまとめの会などでは、職員自身が貴重な体験をし、逆に万一のときにどうしたらいいか、学ばせていただく場にもなったという声がたくさんありました。支援の経験が職員の防災意識の向上にも役立っていると考えております。
 私は常々いつも2点申し上げております。日常行っていないことは万一のときにはできない。日常から備えること、あわせて行政としては被害者、被災者の立場に立ち、被害を最少化できる、そのイメージと具体的な案を日常的に訓練して、意識しておくこと。このことを常に職員に申し上げております。
 次に、5点目のことしの原子力防災訓練の考え方についてですが、放射能は目に見えない、また、においもしないことから、正しく測定し、正確に理解し、正しい行動につなげることが重要であります。まさにリスクコミュニケーションに基づいたリスクマネジメントが問われております。
 訓練は昨年同様、福井県と連携して行うこととし、内容としては福島の事故を踏まえ、若狭湾の原発事故を想定し、同地区のオフサイトセンターに職員を派遣し、迅速、的確な情報把握を行うとともに、放射線を正しくはかるためのモニタリング訓練で実践能力を高めてまいります。
 また、住民参加のもと、長浜市や高島市と連携しながら、避難訓練やスクリーニング訓練など、現時点で可能な訓練をできるだけ取り入れて実施したいと考えております。
 次に、大きな2問目の平成25年度の県政運営に向けての5点の御質問にお答えいたします。
 1点目の平成23年度の決算を見て、胸を張って県民の福祉の増進を図ったと言えるのか、みずからの評価はとの御質問であります。
 平成23年度は、23年3月に作成した行財政改革方針に基づく初年度であることから、この方針に基づき、歳入の確保や職員給与費等の人件費の抑制、また、事業の重点化、効率化を図りながら財政の健全化に努めてまいりました。
 あわせて、特別枠を設けることにより、限られた財源の中ではありますが、施策を着実に推進していくため、基本構想における滋賀の未来戦略を踏まえ、先駆的、戦略的な施策に重点的に取り組んでまいりました。
 例えば、先日取りまとめた県政世論調査の速報値においては、住み心地がよいとした県民の間の回答が91%を占め、また、住み続けたいとした回答が79.4%と、これまでになく高い結果となっております。基本構想に掲げる「住み心地日本一の滋賀」に向け一歩前進できたことにより、県民の皆さんの福祉の増進につなげられたのではないのかと考えております。
 また、県民の皆さんの不安を安心に変える災害への備えについては、例えば平成24年度当初予算においては、県単独の河川経費を前年度よりも13.5%増大するなど、対策を強化したものの、県政世論調査において、地震や風雪水害、土砂災害に備えた施設の整備・保全の項目については、不満度が33.7%となっており、今後の課題であると認識をしております。
 次に、2点目の地方交付税の支払い延期による本県への影響と負担への対応でございます。
 本来ならば今年度9月における普通交付税として約272億円の交付を受けるところでございましたが、残念ながら国会の状態により交付税が予定どおり交付されておりません。9月交付の実績としては約90億円で、本県への影響額としては、約182億円の普通交付税が支出抑制されております。9月交付分が抑制されたことにより資金収支が悪化した場合、必要に応じて県において直接金融機関からの一時的な資金の借り入れや基金の繰りかえ運用などの方策をとる必要が生じますが、例えば資金不足に対応するために一時借り入れを行った場合、一定の金利負担が発生することになります。仮に10月末までの状況を試算すると、今後必要となる追加の金利負担は約500万円になると見込んでおります。
 また、今回の影響により新たに生じた負担については、総務省からの通知によりますと、資金繰りのために行う一時借り入れに係る追加的な金利負担については国において所要の措置を講じられることとなっておりまして、今後県としても適切に対処してまいりたいと考えております。
 3点目の国がみずからもっと対策を講じるよう知事として訴えないのかとの御質問であります。
 まず1つ目の国債整理基金特別会計への10兆円の繰り入れでありますが、国においては特例公債法案が成立していない現状を踏まえ、既に4月から執行を抑制されていると聞き及んでおります。
 2つ目の政府短期証券の発行ですが、公債特例法案の成立のおくれに伴う予算執行抑制の妥当性に関する質問に対する答弁書が9月11日に閣議決定されております。その中で、財政法上許容されないと考えているとされておりまして、この件に関しては国への訴えは考えておりませんが、特例公債法案の早期成立や地方負担の増加に対する手当てについてはさまざまな機会に強く訴えてまいりましたし、今後も強く訴えていきたいと考えております。
 次に、4点目の25年度に向けた身を切る行財政改革への取り組みについて、現時点での一般財源確保について具体的にどう考えているかとの御質問でございます。
 行財政改革方針では、財政の健全化に向け具体的な目標を掲げ、人件費の抑制に取り組んでまいりました。今年度は環境総合事務所の廃止に伴う削減も含め53人の定数を削減し、この2年間で84人の定数削減に取り組んでまいりました。
 平成25年度に向けても行財政改革方針を踏まえ、定数削減に着実に取り組むとともに、職員給与の独自削減などにより行財政改革方針に掲げる削減目標を達成してまいりたいと考えております。
 また、一般財源の確保ですが、県の一般財源の基本は県税収入であり、その充実は地域主権を推進する観点からも大変重要な課題であります。このため、県税収入の確保については徹底した滞納処分の実施や、市町との連携を強化して収入未済の縮減に取り組んでおります。
 また、本県では法人県民税の超過課税や琵琶湖森林づくり県民税等を独自に課税しており、あわせて産業振興策を強力に講じることにより県税収入の安定的な確保に努めております。
 加えて、未利用県有地の売却を初め、税外未収金の縮減に向けた取り組みを強化するなど、さまざまな手法により一般財源の充実に向けて取り組みを一層強化してまいりたいと考えております。
 さらに国に対しては、全国知事会等を通じて地方交付税の総額確保、臨時財政対策債の発行額の縮減を要望するとともに、地域主権型社会の実現に向けて、県の役割に見合った財源が確保され、持続可能な地方税財政基盤が確立されるよう、引き続き政策提案を行ってまいりたいと考えております。
 5点目に県内の市町の首長の声をどのような姿勢で予算編成に反映しようとしているのかでございます。
 各市町や市長会、町村会からの要望については、市長さん、町長さんから地域の生の声を私自身直接お聞きする大切な場であると認識しております。
 来年度予算に向けた要望については、十分に時間をかけ、できるだけ丁寧にお話を伺っており、時には私からも提案をさせていただきながら、双方向の対話に努めております。
 これらにより市長や町長の皆さんからいただいた御意見を十分踏まえながら、新年度予算編成を進めてまいりたいと考えております。
 次に、大きな3問のエネルギー関連についての3点の御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の代替エネルギーの裏づけでございます。卒原発は一朝一夕に実現できるものではなく、電力の需要と供給の両面での取り組みを一体的に進める中で展望が開けてくるものであると考えております。つまり、卒業のためのカリキュラムをつくり、それを実施することが必要であります。
 まず、需要面では、節電、省エネ、蓄エネといった取り組みを総合的に進めていく必要があります。同時に、供給面では再生可能エネルギーを初めとする代替エネルギーを国全体で技術的、制度的に確立するなど、計画的な取り組みが必要であります。また、過渡的には火力エネルギーなどへの依存も必要かと考えております。
 県においては、地域から取り組み可能な再生可能エネルギーについてエネルギー種別ごとの導入目標や導入促進を加速化させるための振興方策を現在策定中の振興戦略プランにしっかりと盛り込みながら、着実に推進してまいりたいと考えております。
 2点目の電気料金高騰が懸念されるが、経済への影響と県としての対応についての御質問であります。
 県内経済界からは、燃料費増加や固定価格買い取り制度の賦課金などによる電力コストの上昇が経済活動の負担となることを心配する声をお聞きしております。私も産業界にとって安定的で安価な電力供給は重要な基盤であると認識しております。
 関西電力では、燃料費増加に対応して、既にコスト削減策の実施を表明されておられます。今後は事業所における再生可能エネルギーの一層の導入促進や、国においても安定的かつ安価な化石燃料の確保、また、発電の高効率化技術開発に向けて抜本的な対策が図られる必要があります。
 あわせて、エネルギーを大量に消費する現在の生活様式、産業構造、都市構造など、社会のあり方そのものを将来的に持続可能なものに変えていくことが求められていると考えております。
 次に、2点目の原子力安全協定に関しての御質問にお答えいたします。
 万一事故が発生した場合には、住民や琵琶湖への放射性物質の影響が懸念されます。それゆえ、原子力事業者との間で住民の安心、安全を確保するため、立地県並みの内容を盛り込んだ協定を目指して取り組んできたところでありますが、隣接県として県民の安全、安心を担保できる内容を最大限盛り込んだ協定にしたいと考えております。
 今後、事業者と高島市、長浜市、県とで構成する代表者会議を一日も早く開催し、協定案を事業者側から提示願い、市町や県議会の皆さんの意見をいただきながら締結に結びつけたいと考えております。
 締結時期については、早期に協定を締結されることが必要であると認識しております。昨年申し入れたのが8月24日でございました。1年以上経過しているということから考え、また、既に再稼働している原子力発電所があるということから考え、万全の安全防災対策の必要性から、現在事務レベルで詰めておりますが、現実的な対応も踏まえ、可能な限り早期の実現に向けて努めてまいりたいと考えております。
 次に、3点目のLED卓上スタンドを導入した成果でございます。
 この夏の電力需給の逼迫見込みに対し、即効性の高い節電対策として電力使用ピーク時の13時から16時までの3時間、本館を中心に天井照明の完全消灯を行うこととし、その代替照明としてLED卓上スタンドを導入しました。
 その結果、LEDスタンドを導入してから9月7日までの間、本庁舎における13時から16時の間の最大消費電力は、8月27日月曜日の14時から15時の間の1,190キロワットであり、一昨年夏のピークに対して33.1%のカットとなり、目標を上回る成果が得られました。
 また、本庁舎での7月から8月までの2カ月間の電気使用量は、平成22年の同時期に比べマイナス24.07%、金額にして309万円の削減となり、LEDスタンドを導入したことによる天井照明の完全消灯を初め、各職員による率先した節電行動の積み重ねによるものと考えております。
 今後は、職員アンケートの結果を踏まえ、各執務室の状況等に応じ、さまざまな、きめ細やかな工夫をしながらLEDスタンドを活用していきたいと考えております。
 次に、4点目の本庁舎、出先機関の照明の省電力化の推進についてでございます。
 県庁舎の照明、省電力化については、電気設備改修を伴う大規模な工事となることから、今後計画的に進めていきたいと考えております。
 県庁本館については、現在設計を行っており、今議会の補正予算でお願いしておりますが、御承認いただければ12月には工事に着手し、来年夏の電力需要が高まる時期に間に合うよう工事を終えたいと考えております。
 また、来年度以降、新館、東館、地方合同庁舎等の天井照明についても順次最適な照明の機種、方式等を検討しながら省電力化を進めていきたいと考えております。
 次に、大きな4問目の新幹線新駅問題についての3点の御質問にお答えいたします。
 まず、中部圏知事会議でどのような議論が行われ、なぜ唐突に新駅について発言をしたのかでございます。
 本年8月6日、本県で開催された中部圏知事会議の議題は、新たな高速鉄道を生かした中部圏の活性化であり、各県市から、北陸新幹線やリニア中央新幹線といった新たな高速鉄道を最大限活用するための取り組みについて説明がございました。
 リニア開業後の東海道新幹線の利活用が話題となり、本県と同様にリニアルートから外れる静岡県知事からは、静岡空港地下の東海道新幹線新駅の促進について、中部圏として後押ししてほしい旨の提案がございました。
 これを受け、同じ課題を抱える本県として、東海道新幹線の利活用方策の一つとして、本県、京都間における新駅の必要性について発言させていただき、中部圏としての後押しを提案したものでございます。
 今回の発言は、今後の30年から40年という長いスパンの中で、リニア開通により東海道新幹線の果たすべき役割が転換されることに対して、滋賀の将来のためにはどのような対応が必要か、新幹線新駅の設置などの可能性も含めて広く議論を喚起しようとしたものであり、議論をタブー視せず、その扉を開くきっかけになればとの思いで発言したものでございます。
 2点目の地元地権者の感情を逆なでしたことについての御質問でございます。
 今申し上げましたような長期スパンでの発言でございましたが、地元地権者の感情を逆なでしてしまったことについては大変申しわけなく思っております。今回の発言は、リニア開通後の東海道新幹線沿線の活性化についての議論の扉を開くという趣旨でございました。そのことについて説明不足であったと反省をしております。
 また、新駅計画跡地の新しいまちづくりである後継プランの推進がおくれている中、地元や地権者の皆さんが心配されている気持ちに十分に思いをいたすことができず、このような発言をしてしまったことについてはまことに申しわけなく思っております。
 次に、3点目の今後、地元に対してどのような形で説明責任を果たすのかとの御質問でございます。
 8月26日には、地元4自治会長、役員の皆さんに対して配慮が欠けていた旨、謝罪させていただきました。
 また、昨日の23日には、地元4自治会の関係者の皆さんや地権者の皆さんに対して、今回の発言に至った考えや思いを説明させていただき、後継プランのまちづくりを停滞させたことのおわびをさせていただきました。今後、さまざまな機会を捉えて、今回の発言の趣旨を説明し、理解いただけるよう努力していきたいと考えております。
 次に、大きな5問目の関西広域連合についての3点の御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の市町からの理解を得るための考えについてであります。
 市町に十分な御理解がいただけていないことは承知しており、ともに自治体として住民のために丁寧に話し合っていく必要があると考えております。地域主権、地方分権が進む中で、近接補完の原理という共通認識はさせていただいております。
 そういう中で、昨年度より地域の自主性および自立性を高める改革のための市町・県推進会議を新たに設けるとともに、自治創造会議などを通じて情報提供し、意見交換を行ってまいりました。
 今後も広域連合に参加する意義について丁寧に説明するとともに、市町の皆様の御意見を真摯に受けとめ、広域連合の取り組みに反映していきたいと考えております。
 あわせて、現在の広域連合における7つの基本的な事務、特に防災、減災などの取り組みの成果を着実に伸ばすことにより、市町の皆様に御理解をいただけるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の国出先機関の広域連合への移管の見込みでございます。
 法律案については、残念ながら閣議決定にも至っていない状況であります。政府では次の臨時国会での成立に向けて取り組むとの総務大臣の御発言もございまして、私としてもその実現を強く願っております。
 しかしながら、議員御指摘のとおり、全国の多くの市町村から懸念が示され、慎重な対応を求められていることから、去る9月17日には私自身出席をして、関西広域連合と近畿市長会および町村会の役員の方々と意見交換を行いました。今後も国出先機関の移管を進めるため、市町村の皆さんと丁寧に意見交換を行ってまいります。
 特に市町村から指摘されている3点、1点目の災害時の対応、2点目のインフラ整備時の市町村意見の反映、3点目の広域連合としての市町村との協議の場の設定などにつきましては、お互いの理解を深め、そこでいただいた意見を国に提案するなど、国出先機関の受け皿となる広域連合の組織や運営にも反映してまいりたいと考えております。
 こうしたことを丁寧に積み重ねることにより、国出先機関の事務権限の移譲の進展につなげていきたいと考えております。
 次に、3点目の道州制を議論する上での視点でございます。
 道州制については、多くの政党や団体から提案されておりますが、まだその詳細な制度設計は必ずしも明らかになっておりません。イメージとして閉塞感を破るというようなイメージ先行であるとも思われます。そういう中で、私としては現時点で大きくは次の4点の視点、あるいは課題があると考えております。
 1つは、県民の暮らしと命を守る行政サービスが適切に提供できるかどうか、2点目が、都市中心部と周辺部で地域格差が生じないかどうか、3点目は、自立した行政運営を可能とする権限や財源が確保できるかどうか、4点目は、県民の郷土への愛着や誇り、アイデンティティーを維持できるかどうかでございます。
 こうした視点の中で、都道府県、特に滋賀県においては琵琶湖を中心として歴史的、文化的にも、まさに1300年前の律令制度の時代から近江、湖国の一体感が築かれ、自治の基礎が根づいております。現時点では、都道府県を基礎とし、府県を超える広域的な課題には広域連合で対応することが現実的であり、県民の利益につながると私自身は考えております。
 道州制は都道府県だけでなく、国や市町村のあり方も大きく見直すことになります。道州制の動きも見ながら、そのメリット、デメリットを整理して、県民の皆さんにしっかりと情報を提供し、幅広く議論ができるようにしていくことが重要であると考えております。
 次に、6点目の琵琶湖の保全についての4点の御質問にお答えいたします。
 1点目の近年の琵琶湖の環境の変化をどう捉えているかでございます。
 高度経済成長期以降の急速な工業化、近代化に伴いまして、周辺からの汚濁負荷量が増大し、琵琶湖の水質は悪化しました。その中でも富栄養化防止条例の制定や下水道整備、また環境こだわり農業など、さまざまな環境保全施策、住民活動の展開、企業住民の努力などによりまして、数値から見る水質の面ではかなり改善されてきたと認識しております。
 しかし、その一方で、生態系には大きな変化が見られております。近年、在来魚介類が急激に減少しております。逆に、ブラックバスやブルーギルなど、外来種が侵入し、またカワウなどの大量繁殖、さらにはプランクトンによる漁網の破損、水草の異常繁茂など、水質指標からだけでは見えない問題がじわじわと進行しつつあります。
 また、地球温暖化の影響も予兆としてあらわれ、湖底の見えにくいところですが、低酸素化など、新たな問題も懸念されております。
 私は、琵琶湖については地球環境の変化の予兆を映し出す小さな窓、あるいは琵琶湖周辺の集水域の暮らしと産業活動を映し出す鏡と表現をしております。私たちはこうした琵琶湖の変化に気づき、その意味を正しく理解しながら、琵琶湖に寄り添った、実効性のある施策の展開が必要であると認識をしております。
 次に、2点目の水草対策の目指す状態はどのような状態まで回復したいのかとの御質問でございます。
 現在実施しております表層での刈り取りや、最近導入をいたしました根こそぎ除去対策を引き続き実施し、南湖の約9割をも占めている水草の繁茂面積を約半分にまで縮小させ、年間を通じてその状態を維持していくように努め、面積的にも、密度的にも、琵琶湖の健全性が保たれていた1930年から50年代、つまり昭和初期から昭和20年代の繁茂状態にすることを目指してまいりたいと考えております。
 3点目のより効果的な対策でございます。
 水草対策については、従来からの表層刈り取りに加えて、平成23年度から4年計画で抜本的な対策としてマンガンと呼ばれる貝びきの漁具によりまして水草の根こそぎ除去を進めております。
 この水草対策事業は部局を横断した関係機関による水草対策チームの意見を踏まえながら実施をしておりまして、モニタリング調査を行い、効果を検証しながら、より効果的、効率的な対策となるよう努めてまいります。
 これらの対策により、水草の繁茂が抑えられ、湖底の低酸素状態も改善されるとともに、貝類等の底生生物にも回復傾向が見られているところであります。来年度についてもこの根こそぎ除去を引き続き計画に基づき進めてまいりたいと考えております。
 次に、4点目の水草有効利用の現在の取り組みと今後の方針でございます。
 議員御指摘のように、水草は、かつては有効な肥料として漁業権と同じように藻取りの権利が規定されておりました。また、近隣同士で藻取り争いというようなことで、貴重な資源としても利用されてきたものでございます。
 そのような歴史も踏まえながら、平成17年度から水草の堆肥化に取り組んでおりまして、実際に県民の方々にこの堆肥を利用していただき、作物との相性や使用量などを報告していただいております。
 利用された方からは、特にタマネギなどの野菜類の作物の生長や収穫量もよいと伺っております。また、今後利用したいという意見も多くいただいておりまして、利用者は着実に増えてきております。引き続き利用者からの報告結果を収集、分析し、作物ごとの利用マニュアルを順次作成していくことで、広く県民の方々が利用できるようにしてまいりたいと考えております。
 次に、大きな7問目の産業の振興と雇用についての10点の御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の昨今の経済動向と今後に見込みであります。
 8月に公表した県の経済指標では、まず、鉱工業生産はリーマンショック前の水準にまで持ち直しつつあります。また、個人消費ですが、乗用車の新規登録台数が10カ月連続で前年を上回る一方、大型小売店販売額が3カ月連続で前年を下回っております。また、住宅投資は持ち直しつつありますが、公共投資は増加傾向が見られるものの低調な推移となっております。
 このようなことから、県内景気は全体として持ち直しの動きがあるものの、個人消費などにおいて一部に弱い動きが見られるものと認識しております。
 さらに、今後の見込みですが、内閣府の9月の月例経済報告では、当面は弱めの動きが見込まれるものの、再び景気回復に向かうことが期待されるとされる一方、欧州の債務危機などのリスクも指摘されていることから、本県の景気動向に注意深く見ていく必要があると考えております。
 次に、2点目の条例要綱案の特徴ある基本的な考え方と期待される効果でございます。
 まず、特徴については、次の3点であると考えております。
 1点目は、中小企業を地域の経済や社会の主役と捉え、その自主的な努力や創造的な活動を尊重しつつ、県を初め商工会などの関係団体、大企業者、大学、金融機関などが連携してその活性化を支援していることとしていることでございます。
 2点目には、基本的施策としてこれまでから行ってきた中小企業の経営基盤の強化に加えて、成長を目指す取り組みの円滑化を掲げ、成長発展が期待される分野への参入などに意欲的に取り組む中小企業を支援することを打ち出したことであります。
 3点目は、条例を実効性あるものとするため、実施計画の策定と、その実施状況の検証、施策の策定時に中小企業者の意見を反映する措置を講じることなど、施策の着実な推進と見直しの仕組みを盛り込んだことであります。
 次に、期待される効果ですが、県の責務として述べているように、中小企業の活性化のための施策を、県を挙げて総合的に構築し、実施計画のもと、着実に推進することが期待できると考えております。
 さらに、この条例を契機として、中小企業の皆さんはもちろん、県民や関係者にいま一度中小企業の重要性を認識していただき、その活性化に連携、協力して取り組んでいただけることを期待しております。
 次に、3点目の中小企業者からの要望と対応であります。
 おおむね条例の制定に期待する意見が多かったわけですが、その上で主な意見としては次のようなものがございました。
 まず1点目ですが、小規模な事業者への対応としては、基本理念に小規模事業者への配慮を盛り込んでおりまして、これまでも制度融資に小規模企業者枠を設けることなど、行ってきておりますが、今後も各施策の中で対応を検討していきたいと考えております。
 次に、2点目の御要望ですが、全国展開しているナショナルチェーン等が地域の商工会、商店街等へ加入し、地域づくりに協力できるようということで、関係者の役割の中にこうした団体への加入などに努めることを盛り込むとともに、政策提案において国レベルの働きかけも要望しております。
 次に、3点目ですが、県からの受注機会の増大の要望も数多くありました。基本的施策の中に物品、役務等の受注機会の増大を盛り込みまして、これまでも建設工事の入札制度の見直しなどに取り組んでおりますが、今後、新商品パイオニア認定制度による物品調達など、さらなる改善を検討してまいりたいと思っております。
 このように、条例要綱案には、中小企業の皆さんの思いをできる限り反映したところでありまして、具体的施策においてもこうした意見の反映に努めてまいりたいと考えております。
 次に、4点目の条例制定に当たっての県の意気込みであります。
 今回の条例検討に当たっては、中小企業の皆さんを初め、商工関係団体、市町などから幅広く御意見を聞き、研究会や審議会で議論をいただいてまいりました。その中で、改めて中小企業が日本一のものづくり県である本県の基盤を支え、また、地域の商業、サービス業や、まちづくりの大きな力となっていることを認識をさせていただきました。
 こうしたことから、県としては引き続き中小企業の皆さんの声をお聞きしながら、部局間の一層の連携を図り、県を挙げて中小企業の活性化のための施策に取り組むとともに、関係団体ともしっかり連携協力し、足腰の強い本県経済の確立と社会の成長、発展に向けて取り組んでいくことが急務と考えております。
 このため、この条例案については、近日中に県民政策コメントを実施し、その上で11月県議会に条例案を提出したいと考えております。さらに、条例に基づく施策を着実に実施するため、必要な予算の確保を図ってまいりたいと考えております。
 次に、5点目の県内企業の海外進出についての見解や動向と対策であります。
 まず、平成20年のリーマンショック以降で、県内企業の海外移転を把握しているのは1件のみであります。円高や電力問題など、いわゆる六重苦などから、こうした状況のまま推移すれば海外移転を検討せざるを得ないとの声は製造業を初め、幾つかの企業から聞いております。
 県としては、県内産業の空洞化を防ぐため、県内工場の増設も対象とする、滋賀でモノづくり企業応援助成金を本年度新たに設けたところであります。
 また、私自身も近江金石会という工場長など、県内の大企業の指導層の方たちとの意見交換会を随時開催しておりまして、そこで直接に意見を聞き、交流を深め、そういう中から企業との意思疎通を図り、流出防止にふだんから努めているところであります。
 一方で、国内人口の減少による市場や労働力の縮小、新興国での需要の増大などにより、県内企業にとっても海外の需要を取り込むことが重要となっております。このため、条例要綱案において、海外での新たな需要の開拓などの意欲的な取り組みを支援することを基本的施策に盛り込んでおります。
 国の調査によりますと、海外への進出や直接投資を行った企業のほうが、海外への収益を国内に還流したり、これを国内への投資に振り向けることで国内の雇用をふやしているとの報告もされております。これは今までの常識と違う面かもしれませんが、新たな傾向としてしっかりと把握していきたいと考えております。
 こうしたことを踏まえますと、今後は企業誘致や立地企業の規模拡大を促進するとともに、あわせて海外での販路開拓や直接投資など、中小企業の海外展開を総合的に支援していく必要があると考えております。
 次に、6点目の業種別の今日的課題の認識でありますが、県の景況調査において実施した事業者へのアンケートによりますと、まず、製造業では、原材料仕入価格の上昇と製品単価の低下、上昇難を挙げる声が多く、原材料価格の上昇を価格に転嫁できないことが大きな課題となっております。
 次に、建設業では、請負単価の低下や需要の停滞といった声が多く、公共や民間の工事の減少に伴う競争が激化し、経営の厳しさが増していることが伺われます。
 次に、小売業では、ニーズの変化への対応、大企業、大型店の進出による競争の激化などの声が多くなっております。
 さらに、サービス業では、ニーズ変化への対応、サービス単価の低下、人件費の増大といった声が多くなっております。
 このように、業種ごとにさまざまな課題があるものと認識をしております。
 次に、7点目の建設業者の育成について、どのように考えているのかとの御質問であります。
 議員御指摘のとおり、現在建設業は建設投資の減少による競争の激化や先行きの不安による若年就業者の減少など、大変厳しい状況に直面していると認識しております。
 こうした中で、確かな技術力や経営力に裏打ちされた企業が適正に評価される競争環境の整備とあわせて、将来的にも地域を支え得る、足腰の強い建設産業の構築が求められております。
 実際、この夏の大津南部での豪雨災害に際しては、地元業者の迅速な対応により生活道路が確保され、感謝しているところであります。
 このような建設業者の地域への貢献に対して、総合評価落札方式の中で、価格と技術力に加えて防災協定の締結や重機の保有、除雪等の地域維持作業などを評価することとしております。
 平成23年度にこの方式を採用した入札では、最も低い価格を提示した業者ではなく、総合評価による評価値が最も高い業者が落札した割合は6割を上回っております。このことは、地域に貢献いただいている建設業者が、一定その貢献が入札においても評価されていることを示しているものと考えております。
 こうした取り組みとあわせて、県内業者の厳しい経営環境を踏まえ、引き続き受注機会の増大を図るため、中小工事の早期発注や、地元建設業者、専門工事業者等を活用した分離・分割発注に可能な限り努めてまいりたいと考えております。
 次に、8点目の来年度予算における公共事業の重点配分についての所見であります。
 現在、社会資本整備などの公共事業については、各分野におけるこれまでからの整備状況も踏まえ、既存施設の長寿命化によるライフサイクルコストの低減を図るなどの工夫を行うとともに、緊急性や必要性を十分見きわめながら鋭意取り組んでまいりました。
 平成24年度当初予算においても、例えば震災対策として県立学校の耐震対策や災害に強い交通信号機等の整備、また、川の中の対策として単独河川改良事業等に対し、重点的に予算を配分することにより、限られた予算の中ではありますが、県民の皆さんの安全、安心の確保に努めてまいりました。
 道路や河川を初めとする社会資本整備については、地域活性化のための施策の一つであり、今後においてはハード、ソフトの両面から本県にとっての地域活性化につながるための有効な手段について検討していくことが重要であると考えており、産業振興や雇用創出の面も踏まえながら対策を講じていく必要があると認識しております。
 このため、地域活性化につなげるための取り組みとして、今どのような施策が県に求められているのかについて、来年度予算に向けた政策課題協議で議論しております。市町の皆さんの御意見、御要望も伺いながら、今後の予算編成過程において、県税収入や地方財政対策の状況を勘案しつつ、必要な施策について適切に予算化を図ってまいりたいと考えております。
 次に、9点目の緊急雇用対策についてであります。
 まず、緊急雇用創出特別推進事業は、失業者に対して次の雇用までの短期の雇用、就業機会を創出するもので、平成20年度から23年度までの4年間で、県と市町の事業を合わせて1,620事業、延べ1万1,827人の雇用を創出いたしました。
 さらに本年度は、本議会でお願いしている補正予算案分も含めて402事業、2,067人の雇用の創出を予定しております。
 こうした取り組みにより、本県の有効求人倍率は、過去最低であった平成21年度の平均0.38倍から、本年7月には0.66倍と改善傾向にあり、雇用の下支えの役割を一定程度果たしたものと考えております。
 執行状況については、基金総額150億7,700万円に対して、本年度予定分も含め143億4,000万円余を執行する予定であり、本年度末の基金残額は7億3,700万円余を見込んでおります。
 このうち、重点分野雇用創出事業分の5億1,300万円余は、今年度で事業が終了するため、事業実施要領に基づき、国へ返還することとなりますが、震災等緊急雇用対応事業分の2億2,400万円余は平成25年度も執行が可能であり、引き続き有効活用に努めてまいりたいと考えております。この有効活用については、常々担当者にも、また市町とも協力をしながら図ってきたものでございます。
 次に、ふるさと雇用再生特別推進事業については、継続的な雇用機会の創出を目的として平成21年度より取り組んでおりまして、平成23年度には県と市町合わせて142事業で566人の雇用を創出しております。
 こうした中、昨年度末に雇用されていた459人のうち、296人が継続雇用され、うち224人は正規雇用となっております。本年2月の国の調査によりますと、こうした継続雇用者の割合は、本県は62.7%であり、全国平均の49.1%を大きく上回っており、当事業の本来の目的である事業終了後の継続雇用についても一定の成果があったものと考えております。
 また、執行状況については、基金総額50億8,400万円に対して、本年度予定分を含め、42億6,300万円余の執行を予定しており、本年度末の基金残額見込み8億2,100万円余は国に返還することとなります。
 最後に、この事業の継続を望む声に対する対応であります。
 有効求人倍率は、一定回復はしてきているものの、本県の雇用情勢は依然として大変厳しい状況にあり、雇用の確保が県民の生活、また地域経済の活性化にとっても大変重要な課題であると考えております。
 本年8月に全国知事会から国に対し、雇用創出基金事業の継続と拡充を図る要望が行われました。県としても、今後政策提案などで国に対して強く要望してまいりたいと考えております。
 あわせて、重点施策の中に4つの橋をかけるということで本県独自の取り組みをしております。例えば、若者雇用を総合的に進めるおうみ若者未来サポートセンターや、子育てと仕事を両立させるための支援として、滋賀マザーズジョブステーション、あるいは外国語での相談が可能となる求職者総合支援センターなどにおいて、引き続き雇用のミスマッチの解消など、求職者へのきめ細やかな就業支援を行い、滋賀労働局とも連携して、1人でも多くの方が雇用の実現を図ってくれるよう支援してまいりたいと考えております。
 雇用の場の創出には、何よりも県内産業の振興が重要であります。中小企業の活性化の推進に関する条例に基づく施策展開により、中小企業の活性化を推進し、誰もがそれぞれの持っている能力と意欲に応じて多様な働く場に参加でき、力を発揮できる環境を整備し、全員参加型の安定した雇用の場の確保につなげてまいりたいと考えております。
 次に、大きな8問目の国の外交対応を受けての滋賀の国際施策であります。5点の御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の湖南省長宛ての申し入れでございます。
 私が湖南省長へ9月17日にお送りしたメッセージは、1、滋賀県から進出している企業の商業店舗が略奪などの被害を受けたことについて憂慮していること、2点目は、今回のような事件の再発防止と安全確保が図られ、事業活動の再開が円滑に行われることを切に願うとの2点であります。
 その後、湖南省側との直接接触はしておりませんが、湖南省に駐在する本県の職員や被害を受けた企業から情報を受けておりまして、翌18日に大規模なデモが行われたものの、事件の再発防止や安全確保は図られており、今しばらくは状況を見守っていきたいと考えております。
 次に、2点目の関西広域連合のトッププロモーションに関する経緯と成果であります。
 こうしたトッププロモーションは、例えば滋賀県単独では大変困難でございます。特に政府要人との面会など、できることは大きな利点であります。今回、関西の経済界の幹部とともに実施したプロモーションでは、出発時点ではなお一部の要人とは面会ができるとの予測でございました。事務局である京都府において出発後も引き続き調整に大変な御努力をいただきました。
 また、現地旅行者やメディアを参加者とする観光セミナーおよび現地の政府や企業関係者等を招いた交流レセプションも計画され、実施が確定しておりましたことから、ここで参加を見合わせるのではなく、関西広域連合の一員として予定どおり参加することが知事としての役割を果たし、県民の利益にもつながるものと判断をしたものでございます。
 結果として、要人への面会は全体としてはかなわなかった残念な結果ですが、上海市幹部への非公式な表敬訪問はさせていただきました。幹部の微妙な位置についてもお伺いしておりますので、具体的なお名前は控えさせていただきたいと思います。
 一方、その幹部の方も言っておられましたけれども、今後、日中の経済関係については大変重要だという御意見も伺っております。
 またさらに、プロモーションにとって大切な観光セミナー、交流レセプションは予定どおり開催され、約170名の現地旅行者やメディアの方々に御参加をいただきました。上海、杭州、そして北京と3カ所でのプロモーションを行ったわけでございますが、特に関西、滋賀の魅力、食の魅力、来年の関西での食の博覧会など、直接にお伝えできたことは大きな成果であると考えております。
 3点目は、今回の平和堂襲撃に対する対応と同様に、中国要人への尖閣他、種々の問題打開に向けた意向は持っていたのかとの御質問でございます。
 今回の湖南省長に対するメッセージは、滋賀県から進出している企業の商業店舗が大きな被害を受けたことを憂慮し、長年の滋賀県と湖南省の友好関係を踏まえ、二度とあってはならないという思いを込めて省長宛てにメッセージを出させていただいたものでございます。
 一方、尖閣諸島をめぐる問題は、申すまでもなく国家間の外交案件であります。トッププロモーションの中で私から申し上げるべきものではないと思ってまいりました。この問題は国の専権事項として、国において適切に対応していただけるよう期待をしております。
 次に、4点目の県内の国際交流事業への影響であります。
 県内市町の交流事業について、関係市町に確認したところ、中国との交流事業については、高島市では、民間団体が10月上旬に予定している浙江省余姚市への書道関係者派遣を延期したとのことです。また、彦根市では、10月末に予定している湖南省湘潭市への友好交流使節団派遣について、事態の推移を見守っている状況とのことです。このほかに私立高校において修学旅行の実施について様子を見ているところがあるとのことでございます。
 また、韓国との交流事業については、大津市では民間団体が8月末に予定していた慶尚北道の亀尾市からのホームステイの受け入れ事業が延期となっております。東近江市では、10月上旬に予定されている忠清南道場岩面市との友好親善使節団の派遣事業が中止されました。また、本県においては、9月17日から予定をしていた広東省広州市の教育関係者による視察旅行が延期となったほか、10月24日から開催されるびわ湖環境ビジネスメッセへの湖南省政府関係機関のブース出展について見合わせる旨の連絡が入っております。
 一方、先日、9月20日に関西KIPPOツアーでは、台湾、バングラデシュ、イギリスなどの記者にまじって、中国からの新聞記者も琵琶湖上でのツアーに参加をいただき、私も直接交流もさせていただきました。
 次に、5点目の本県の当面予定されている事業への対応方針、また今後の国際施策に関する所見でございます。
 国際施策の推進については、滋賀県国際施策推進大綱では、いろいろな文化の共生と経済の活性化を目指して、を目標としており、姉妹友好州省との交流などを着実に実施してまいりました。
 そうした中で、事業実施に当たっては、県民の参画や国との連携が必要なことから、国民感情や政府の外交対応は重要な要素であり、それに沿った交流を行う必要があると考えております。
 そこで、本県における当面の対応ですが、まず、びわ湖環境ビジネスメッセにおける韓国との交流については、計画どおり実施する方針ですが、今後とも両国の外交関係を十分注視してまいりたいと考えております。
 また、本県が支援し、滋賀経済産業協会が実施される湖南省での商談会についても、協会とともに状況を注視しております。
 さらに、来年は湖南省友好交流協定締結30周年に当たることから、本県において記念事業の実施を検討しておりますが、国の動向や国民感情なども考慮し、判断してまいりたいと考えております。
 今後においても国際交流等の施策の展開に当たっては、国の動向など、さまざまな状況に配慮し、慎重に対応してまいりたいと考えております。
○議長(佐野高典君) しばらく休憩をいたします。
  午前11時59分 休憩
   ────────────────
  午後1時 開議
○議長(佐野高典君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、2番目片信悟君の発言を許します。
◆2番(目片信悟君) (登壇、拍手)午前に引き続きまして、自由民主党滋賀県議会議員団、目片でございます。初めての代表質問、大変緊張しておりますので、どうか温かい目で見ていただきますように、よろしくお願いを申し上げます。
 さて、今夏は電力不足が心配される中、大飯原発の再稼働問題を初めとするさまざまな課題が県政においてありましたけれども、そうした中で日本中が寝不足になったと言われるロンドンオリンピックが開催され、日本選手団におきましては史上最多のメダル獲得数という大変活躍目覚ましい大会でもございました。特に我が滋賀県出身の選手や、またゆかりのある選手の皆さんの大活躍に、県民の一人として大変誇らしく、またうれしく思うところであります。
 しかしながら、半面、昨年10月、大津において、当時中学2年の男子生徒が自殺をするという大変痛ましい、また悲しい事件が発生したことを受け、さまざまな調査結果から、いじめがあったという事実が判明いたしました。また、その後に次々と新しい事実が明るみに出るなど、教育行政の信頼を失う、大変憂慮すべき事態となっております。
 こうした状況を受け、今回の大津の事案も含め、いじめ問題に対する県の対応および姿勢について伺います。
 この件の経過や詳細につきましては、報道等によりまして県民はもとより、全国からも大変注目され、その結果、大津市教委の教育長が襲撃されるなど、その影響ははかり知れないものとなっております。
 特に教育行政のあり方については、今もなお厳しい目で見られているのが実情であります。教育委員会は、まだ何か隠しているのではないか、真実はまだ隠蔽されているのではないかというような疑念を持たざるを得なかった教育委員会の姿勢や対応が問われ、また、その後の対応につきましても不適切であった結果、さらなる混乱を招いたと言わざるを得ません。非常に残念なことであります。もちろん幼、小中学校の直接の管理者は市町教育委員会ではありますが、県教育委員会として指導する立場であることは言うまでもありません。
 昨年10月に男子生徒が自殺をした問題を受け、当時、学校は在校生に対するアンケート調査を行いましたが、その内容を十分把握していなかったこと、また、その調査に対する判断を誤ったことが今日における状況に至ったのではないかと考えます。
 また、13歳という未来ある、これからという若者の命が失われたという事実は、余りにも重く、痛恨のきわみであります。私も中学校の子を持つ親として、二度とそのようなことが起きないように取り組んでいかなければならないと強く思うところであります。
 そこで、今回のいじめ問題を受け、県においてはいじめから子供を守るための対策本部が設置され、いじめ対策調査研究チームを立ち上げられるということでありますが、まず、学校現場におけるいじめに対する認識について、知事はそもそも学校においていじめは存在するとお考えか、それとも、学校にはいじめはないと思われるのか、伺います。
 次に、今日までにおいてもいじめ問題については我が滋賀県も含めて全国でさまざまな事案がありましたけれども、県としてそうした過去の事案を受けて、これまでにどのような対策をとられてきたのか、また、何らかの対策を講じてきたのであれば、なぜ今回、このような問題が発生をしたのか、その原因について知事の見解を伺います。
 次に、これまでのいじめ問題に対する姿勢や取り組みと、今回対策本部が設置され、今後さまざまな取り組みがなされると思いますけれども、具体的に何がどのように変わるのか、また、この対策本部と市町との関係や体制はどのようなものになるのか、知事に伺います。
 次に、知事は先日、いじめ防止に関する条例の制定について言及されました。くしくも知事がプレス発表される以前の8月2日、私は、2009年埼玉県議会においていじめ条例制定に奔走された、当時県議会議員で、現在さいたま市長である清水勇人市長に面会し、当時の資料や経緯などについて調査してまいりました。これは、大津市の事態を憂慮した多くの県民の方々から、議会ももっとかかわりを持ってほしい、教育委員会を初めとする行政だけでは信用できないといった声を受けてのことであります。
 私自身はさまざまな議論がある中、滋賀県には滋賀県子ども条例が制定されておりますが、いじめについては第13条に抽象的な表現で書かれているのみであり、もう少し踏み込んだ条例制定が必要であるとの認識であります。
 ただ、先ほども申し上げたとおり、条例の制定に向けては行政機関だけでなく、県および市町、また学校関係者や保護者など、幅広くかかわることで実効性のあるものができると考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、いじめなど子供の人権問題解決に当たる常設の第三者機関の設置を検討していると仄聞しております。
 しかしながら、果たして新しい組織をつくったからといって問題が解決するのかという思いを強くいたします。特に幼、小中学校については、市町の管理下であり、市町との連携や整合性をどうとるのか、また、新しい機関が必要ということであれば、子供の人権保護という観点を考えると、教育委員会の必要性やその関係が問われることになります。
 私は、県の組織下には県子ども家庭相談センターがあり、教育委員会とは離れた立場で客観的に、また、効果的に子供の人権保護について取り組むことができると考えており、県内に分散して設置されている、この子ども家庭相談センターのさらなる機能強化、これは教育関係者、また警察関係者を交えることなどをイメージしておりますが、これに合わせて県内での立地を考えた上でセンターを増設すること、つまり、より学校現場に近い存在にすることによっていじめ問題を初めとするさまざまな子供全体の人権保護につながっていくと考えますが、知事の所見を伺います。
 次に、今回の大津の事案に対しまして、次々に新事実が明るみに出てきました。大津市教育委員会や当該中学校に捜査当局の家宅捜索が入り、当該中学校の生徒にも県警による事情聴取が行われました。また、実態解明のために大津市が第三者調査委員会を設置するなど、さまざまな報道もあり、今なお社会全体が注目しております。
 こうした事態を県教育委員会としてどのように捉えているのか、また、今回の一連の対応について、何が一番大きな問題であったとお考えか、教育長の見解を伺います。
 次に、今、教育委員会制度について、その存在意義が厳しく問われていると認識しています。先日、知事や大津市長は、教育委員会の設置については自治体の判断でとの認識を示されました。このことについて、教育委員会としてどのようにお考えか、教育長に伺います。
 次に、今回の問題を受けて、県教育委員会とそれぞれの市町教育委員会との連携は大丈夫かと不安に思う県民も少なからずいたと推察いたします。今後の対応として、市町教育委員会との連携についてどのようにお考えか、教育長に伺います。
 今回のこの大津の問題は、国をも動かした大変大きな問題でありました。過去に幾度となくいじめ問題については悲しい出来事があったにもかかわらず、その教訓は生かされないまま、まだ現在も全国でさまざまな事案が起こっております。現実を見れば犯罪行為ともとれる行動が、いじめという言葉だけで済まされてしまっていることに、私たちはいま一度、いじめは犯罪という認識を持つべきであります。
 そこで、子供の人権にかかわる問題、つまりいじめなどの犯罪行為ともとれる事案について、まず何よりもいじめは許さないという空気を学校現場においてつくること、そして、子供をしっかり守る体制と仕組み、例えば、いじめが疑わしき段階から早期の報告や、また対応した職員、また学校についてきちんと評価をする仕組み、そして、カリキュラムの中で徹底した人権教育を行うなどの学校現場においての取り組み、そして、もし不幸にもそうした被害に遭った場合には、安心して駆け込める逃げ場所を明確に示すなど、できることは早期に実行していく必要があると考えます。
 具体的に、今考えておられる対策があるのか、教育長に伺います。
 今般、文科省が重大ないじめについては国主導で対応するとの方針を打ち出しましたけれども、国に頼らなくとも県と市町が強力に連携して、いじめイコール犯罪行為という認識のもと、いじめを撲滅するんだという強い決意と覚悟をそれぞれの立場で持ち続け、また、できることは即行動、実践していくことが大切な命を守る第一歩と信じてやみません。
 この項の最後に、もう一度、今回の一連のいじめ問題について、県教育委員会として今後いじめや子供の人権保護に対する強い決意と覚悟を教育長に伺います。
 そして、改めてここにお亡くなりになった生徒さんの御冥福をお祈りし、この項の質問を終わります。
 次に、保健医療計画の改定について伺います。
 我が国の医療を取り巻く環境は、高齢社会の進展や、これに伴う疾病構造の変化、国民の健康志向や死生観の多様化、さらに情報化の進展等、目まぐるしく変化する中、誰もが安心して医療を受けることができる医療福祉体制の構築が求められているところであります。
 また、県政世論調査においても、ここ数年、県に力を入れてほしい施策のトップには、在宅医療や介護サービス、医療施設の整備などが占めており、県民の皆さんも非常に高い関心を持たれていることが伺えます。
 こうした中、県の医療提供体制の基本計画である滋賀県保健医療計画の次期計画に向けた改定作業が進められているところでありますが、そのためには、まず、現計画のこれまでの総括を行った上で、現状をしっかりと把握し、新たな計画づくりに臨む必要があると考えます。
 そこで、現行計画のこれまでの成果について、知事に伺います。
 次に、国においては今般の保健医療計画の改定に当たり、医療提供体制の確保に関する基本方針等の改正が行われたところであり、都道府県は基本方針等に即しながら、かつ、今後の需要の推移等、地域の実情に応じて計画を作成すると仄聞しております。
 今回の見直しのポイントは、最近の入院患者等の動向を踏まえ、二次医療圏設定の見直しや、また、社会構造の複雑化等により、欝病患者の増加や自殺者がふえていることから、これまでの主要疾病とされていたがん、脳卒中、急性心筋梗塞および糖尿病の4疾病に、新たに精神疾患が追加されたところであります。
 さらに、高齢社会の進展や、最期は自宅で迎えたいなどの国民の死生観の変化に対応するため、在宅医療の推進が主要施策に加えられたことなどが挙げられます。
 国において重点的に取り組むこととされていることも含めて、知事は今後どのように県民の期待に応えようとされているのか、今般の保健医療計画の改定に当たっての基本的な考えを伺います。
 さらに、先ほども申しましたが、今般の保健医療計画の見直しのポイントの一つとして、二次医療圏設定の見直し基準が明記されたと伺っております。二次医療圏は、自然的条件や社会的条件を考慮して、入院に係る一般的な医療を提供する体制の確保を図ることが相当であると認められる範囲を区域として設定されるものであります。
 また、県において医療提供体制の整備や政策医療を実施していく上で基本となる区域であり、一般病床や療養病床の基準病床数も二次医療圏ごとに設定されると聞いております。
 このように、二次医療圏は本県の医療福祉施策を推進していく上で基本となる区域であり、この区域の設定を見直すとなると、他方面に大きな影響があると考えますが、現時点において知事の考え方を伺います。
 次に、食の安全、安心について、知事に伺います。
 暑い、暑いの連続では食欲は湧きませんでしたが、さすがに9月も末になりますと涼風が立ち、いよいよ食欲の秋の始まりであります。人の持つ欲の中でも、健康な人ならば食欲はまことに断ちがたく、間違えば即命にかかわることもある気の許せない代物であります。人々が健康に暮らすためには、食の安全、安心は絶対に確保されていなければなりません。
 しかし、安全、安心の願いに反して、昨年の4月には焼肉チェーン店において、牛ユッケを原因とする集団食中毒が発生し、5人のとうとい命が失われ、大きな社会問題となったことから、10月には国が生食用食肉の規格基準を設定し、さらには、本年7月には生レバーについても提供、販売が禁止されたところであります。
 さらに、先月には、北海道札幌市の漬物工場が製造した白菜の浅漬けによるO157集団食中毒事件が発生し、百数十名の患者が発生、うち7人が死亡されたという痛ましい結果となりました。
 このような状況の中、食中毒や不良食品による健康被害など、食に係る事故を未然に防止し、食の安全、安心を確保するためには、行政を初め、食品事業者等の責務と役割が一層重要であると考えます。安全な食品が提供され、県民が安心して食生活を送れることは、健康の保護と暮らしを守る上での県の最重要課題の一つであることから、本県では平成21年に滋賀県食の安全・安心推進条例を定め、食の安全、安心に努めてこられたと認識しております。
 しかし、今回の北海道での白菜の浅漬けによる集団食中毒事件の発生は、まさかという思いと、また意外性があり、注視したところであります。言いかえれば、どこででも発生する危険性をはらんでいると考えられるからであります。
 近年、農村部にて設営されている直売所においては、こうした漬物、特に浅漬けは人気商品でありますが、身近な生野菜を漬物に加工販売するに際しては、保健所に届け出るだけで漬物類の販売が認められており、万一の危険性を感じるわけであります。
 今回の北海道での白菜の浅漬けによる集団食中毒事件の発生を受け、現在どのような対策を講じられているか、伺います。
 この項の最後に、このような菌の侵入により思わぬことから命を落とす重大な危険性を持つ食中毒防止に向けた対策を含め、滋賀県の食の安全・安心推進条例に基づき、県として食品の安全性の確保について、今後どのように推進しようとされるのか、伺います。
 次に、農業問題について知事に伺います。
 実りの秋を迎え、県内の水稲の収穫作業もいよいよ終盤に差しかかってまいりました。ことしの水稲の作柄は、目立った気象災害や病虫害の発生も少なく、平年並みということで豊かな実りを期待しているところであります。
 しかしながら、水稲の収穫時期直前になって近江鉄道が行った線路敷地への除草剤散布により、沿線の広範囲の農地に被害が発生したことは大変残念なことであります。丹精込めて育て上げた農産物を収穫できずに廃棄される農業者のお気持ちを考えると、やるせない思いはいかばかりかとお察しいたします。近江鉄道には、被害を受けられた農業者の心情に配慮し、適切な説明、補償、また、再発防止を強く求めたいと思います。
 また、県においては、食の安全確保に最大限の配慮をして、農業者や流通関係者への指導を行うとともに、風評被害等で近江米を初めとする県産農産物の名声を落とすことのないよう、しっかりとした対応を求めるものであります。
 そこで、本事案に対する対応は、地元JAが窓口となっておられるともお聞きしておりますが、今日までの沿線農家への対応や近江米への風評被害対策等への取り組み状況について伺います。
 次に、環境こだわり農業について伺います。
 環境こだわり農業のこれまでの経過をたどりますと、平成13年度に認証制度が創設され、11年が経過いたしました。平成15年3月には、環境こだわり農業推進条例が制定され、これに基づき、平成16年度からは環境農業直接支払制度により、環境こだわり農業を実践する農業者への支援が開始されました。
 そして、平成19年度からは、本県の先進的な取り組みを国がならう形で、集落ぐるみで共同活動と営農活動を行う農地・水・環境保全向上対策が制度化され、昨年度までは県内各地、おおよそ600の集落におきまして、まさに農地や水、そして地域の環境を守る取り組みが実践されてまいりました。この制度の活用によって、本県の環境こだわり農産物の栽培面積は、昨年度末で約1万4,400ヘクタール、このうち水稲は1万2,000ヘクタールで、県内の作付面積の37%にまで拡大してきたところであります。
 ところが、昨年度に支援制度が大きく変更されました。地球温暖化防止や生物多様性保全を目指すという、農家にとって生産とはかけ離れた取り組みが要件に加えられ、さらには、これまでの集落ぐるみから個人単位への直接支払いに仕組みが変更されたところであります。国が示した地球温暖化防止等の取り組み要件は、農業者にとって大変難しいものであることから、県は知事特認という仕組みを国に提案され、国はそうした仕組みの創設については聞き入れたものの、一つ一つの技術についての採否を国が判断することとなりました。これに基づいて、昨年、本県が申請した取り組み技術のうち、県内で最も多くの面積で実践されることを期待していた緩効性肥料の利用について、年末になって非承認と決定されました。
 我が会派は、このままでは環境こだわり農産物の面積が大きく減少すること、そして、農家の意欲低下につながることを懸念し、本県独自の措置として対応するよう強く知事に求め、知事はこれを真摯に受けとめて本年度の予算措置を決断いただいたところであります。この本県独自の措置については、農業者や農業団体から支援のメニューが広がってよかったなど、評価する声をお聞きしています。
 本県がこれまで進めてきた環境こだわり農業は、食の安全と琵琶湖を守るという、まさに本県ならではの、本県にふさわしい、筋の通った施策であると考えており、それゆえ、今後の行く末を案じているところであります。
 そこで、まず、知事はこれまでの本県の環境こだわり農業の取り組みをどう評価しているのか、伺います。
 次に、本年度は、環境こだわり農業の取り組みに対して、国の支援制度と緩効性肥料の利用等に対する県独自の措置で農業者に支援がされていますが、本年度の取り組み状況とその結果をどのように受けとめているのか、伺います。
 また、この本県独自の措置で対応された緩効性肥料の利用については、来年度は国の知事特認に認められるよう、これから国に対してしっかりと働きかけていただきたいと考えております。
 今後の環境こだわり農業の取り組み拡大を目指して、国への特認申請など、来年度に向けてどのように対応されるのか、知事のお考えを伺います。
 先ほども申しましたように、これまで全国の環境保全型農業をリードしてきた本県にとって、国の農政を引っ張るつもりで、積極的な姿勢で臨んでいただくことを提案し、次の質問に移ります。
 次に、道路整備について知事に伺います。
 滋賀県は、近畿圏、中部圏、北陸圏の結節点に位置し、国土の東西南北を結ぶ交通の要所であることから、古来より人、物、情報の交流の舞台として栄えてまいりました。この地理的な優位性により、大規模工場や大学、研究所が基幹道路の沿線に立地し、全国有数の内陸工業県として発展してまいりました。県内総生産に占める第二次産業の割合も全国で1位であり、日本一のものづくり県でもあります。
 道路網の整備は、地域振興の基幹的な要件であり、均衡ある発展と個性ある地域づくりを進めるためには、先導的、戦略的な道路整備が必要となります。滋賀県の未来を開いていくためには、より積極的に道路ネットワークの形成に努めることが重要であると考えます。
 しかしながら、増加する人口や産業の集積に追いつかず、慢性的な交通渋滞や交通事故の多発といった問題を引き起こし、経済活動にも大きな影響を及ぼしておるところでございます。「住み心地日本一の滋賀」を目指し、安全、安心で、活力と魅力あふれる県土を実現するためには、自然災害への十分な備えも含めて、着実、かつ計画的な道路整備の促進が不可欠であると考えます。
 しかしながら、本年度、国から示された社会資本整備総合交付金が、滋賀県の要求に対し39%の予算しか獲得できず、市町を初めとする関係機関からは、道路整備に対して大きな懸念を示されております。そのようなことから、滋賀県の道路整備における課題をどのように認識され、国の予算がない中、来年度以降、どのように対応されるのか、伺います。
 また、今年度、道路整備アクションプログラムを改定すると伺っておりますが、私たち会派で市町の要望活動を行った際には、10年以上も前から県に要望しているのに予算づけがされずに事業の進展が見られないという声など、7割以上が道路を初めとする社会資本整備の要望でありました。このことは、土木交通部でも十分に把握されていることだと思いますけれども、そうした地域の声について道路整備アクションプログラムにどのように反映されていこうとするのか、伺います。
 さて、ここ最近、ゲリラ豪雨が県内各地で多く発生しております。特に先月13日から14日にかけて降った大雨により、私の地元、大津市南部を中心に被害が発生し、道路が寸断され、県民の生活にも大きな支障が生じております。このため、一刻も早く住民の皆さんの不安が解消され、安心して暮らしていただけることを願っているところであります。
 そこで、大津市南部豪雨による道路被害およびその復旧状況について伺います。
 次に、大津南部のみならず、先日の滋賀県北東部の総雨量300ミリを超える豪雨においても、天野川付近の県道が河川の越水により路面冠水し、総延長4キロにわたる通行どめが発生をいたしました。また、国道306号線においても、土砂流出により道路が寸断され、一時的に集落が孤立してしまいました。
 これらのように、県下各地で豪雨等により通行が遮断される道路も多く、まだまだ整備を必要としている道路がたくさんあるのが実情であります。
 さらには、過日見直された南海トラフの巨大地震の被害想定においても、滋賀県内の被害が拡大しておりました。これら地震や豪雨等に対して、いざというときにおける道路の果たす役割は非常に大きいものであります。ついては、災害に強い道路整備を進めるために、県として防災の観点から道路整備予算の確保についてどう取り組むのか、あわせて伺います。
 次に、地先の安全度マップの公表について伺います。
 水害のリスク情報を示した地先の安全度マップについては、個々の治水施設の安全度ではなく、人々が暮らす各地点の安全度を示すものとして平成19年度に作成作業に着手され、数年にわたり、市町と協議、調整を行い、ようやく公表できる段階にまで至ったものと伺っております。
 その上で、秋の台風シーズンまでに地先の安全度マップを公表することで、各市町と最終的な協議をされ、先ごろ一部市町については、地先の安全度マップを公表されたと伺っております。公表に当たっては、各首長とさまざまな調整をされたとも伺っておりますが、一部の市町については公表されないという見通しであります。
 このような状況は、自分の住んでいる地域の水害リスクについて、ある市町ではわかり、ある市町ではわからないというアンバランス、さらに言えば、非常に不公平な状況がもたらされていると考えられます。流域治水政策を今後進めるに当たっては、水防管理者である市町の協力と理解は何よりも欠かせないところであります。県としては、何としても全ての市町の理解を得た上で、県全域での公表を目指すべきではないでしょうか。
 また、住民みずからが備えるという点においても、今回、一部の市町について、地先の安全度マップが公表されていないということは問題があると考えます。
 以上のことを踏まえて、地先の安全度の公表に関し、4点、知事に伺います。
 まず1点目に、今回、地先の安全度マップを公表された目的について、改めて伺います。
 次に2点目として、地先の安全度マップの公表に当たり、市町の理解を得るためにどのような努力をされたのか、また、各首長の意見について伺います。
 次に3点目として、一部の市町については公表への理解が得られていない現状について、知事の見解を伺います。
 最後に、現在地先の安全度マップの公表に反対されている市町の理解を得るために、今後どのように取り組んでいこうとされているのか、伺います。
 次に、土砂災害等について、知事に伺います。
 先ほど申し上げましたけれども、大津市南部では、8月13日夜から雨が降り始め、13日午後10時43分に大雨警報、14日午前4時20分に土砂災害警戒情報、午前4時半から5時半の1時間に、約90ミリの豪雨があったとする記録的短時間大雨情報が発表された中、6時ごろ大津市石山外畑町で土石流が発生し、午前7時5分に大津市から大石小田原町、石山外畑町、関津1丁目に避難勧告が発令されたところであります。そのうち、石山外畑町では、発生した土石流によりプロパンガスボンベ庫が破損し、その影響で近隣の2棟が全焼、また、土のう積み上げ作業中の2名も負傷したところであります。
 土砂災害につきましては、目に見えて水位が上昇してくる洪水災害とは異なり、それを予見することは極めて難しいものと聞いております。こうした災害が発生しますと、人命や建築物等に壊滅的な打撃を与えるのが特徴であり、それだけに土砂災害の発生が心配される地域にお住まいの方々の不安はどれほどかと心配するところであります。
 平成23年の全国の土砂災害については、奈良、和歌山を初めとして、1,422件発生し、死者、行方不明者は85名であったと聞いております。本県においても、昭和28年には甲賀市信楽町多羅尾において44名の方がお亡くなりになったのを初め、幾度もこうした災害が発生しておりますが、負傷者が出たのは多羅尾水害以来59年ぶりと聞いております。
 近年、地球温暖化などによる気象変動が激しくなり、集中豪雨が多発する傾向にあり、全国各地で大規模な災害も発生しており、過去においては災害の発生が少なかった本県でも大規模災害の発生や災害の多発が危惧されるところであります。
 そこで、本県における土砂災害から人命や財産を守る対策について、県の現状と今後の対策について伺います。
 また、先月発生しました大津市石山外畑町の土石流対策の応急対策は対応されているとは聞いておりますけれども、住民が安全、安心できる抜本的な恒久対策はどのように考えておられるのかについてもあわせて伺います。
 次に、2巡目となる国民体育大会開催について伺います。
 2巡目国体の開催に当たっては、今年度国体検討懇話会を立ち上げ、国体を滋賀で開催する場合の理念や滋賀らしい国体のあり方、さらには、開催に当たっての課題整理などについて鋭意検討していると仄聞しております。
 また、これまでに懇話会を2回開催され、準備の段階からジュニア層の意見も聞き、なおかつ参加してもらうことを検討すべきであるとの意見や、大学、企業などと連携した取り組みが必要といった意見も出たと聞いております。
 そこで、まず、滋賀らしい国体とは一体どのようなものか、そしてまた、懇話会で出された意見をどのように滋賀らしい国体に結びつけていこうと考えておられるのか、現時点における知事の所見を伺います。
 次に、国体検討懇話会においても意見が出ておりますが、国体の開催、実施運営に当たっては、競技会場となる市町の理解と協力が極めて重要不可欠であると考えます。まさしく県と市町が一体となって取り組まなければ国体の成功はあり得ないと思いますが、こうした懇話会での意見を受け、県では国体開催に向け市町の理解を得るためにどのような努力をしておられるのか、また、今後協力体制をどのように構築しようと考えておられるのか、知事に伺います。
 次に、今年度は国体検討懇話会における国体開催への準備に至る大きな方向性について検討しておられると理解しておりますが、また一方では、12年後に迫った国体に向けて着実に準備を進めなければいけないと考えます。特に県内市町の理解と協力を得るために、また、来年度以降に国体開催に向けての準備を着実に進めるためにも、その前提となる知事の意思表明を早期に行い、なおかつ、そのための予算措置を講じる必要があると考えます。
 既に新聞報道でも取り上げられたように、開会・閉会式や陸上競技等を行う主会場については、現在の国体施設の基準に合致した施設が県内にはないという課題が指摘をされました。
 また、例えば、国体競技である自転車競技については競輪場が必要となりますが、大津びわこ競輪場について、競輪事業は廃止されましたが、施設の管理はもちろん大津市がされており、今後の活用についてさまざまな意見がある中、国体における自転車競技との関連を考えると、大津市と一体となって議論する必要があるとも考えます。
 また、現在、滋賀県にはシンクロナイズドスイミング等の競技を開催できるプールがないというのが現状であります。
 こうした県内の状況を考えると、態度表明の時期については先催県の例を見ますと、おおむね10年前でありますけれども、主会場の整備等も念頭に、機を逸することなく表明し、準備を進めていく必要があると考えます。
 改めて態度表明の時期および来年度に向けた必要な予算措置についてどのようにお考えか、知事に伺います。
 私は、やはり滋賀県出身の選手の皆さんが国内で、また世界で活躍されるということは、県民にとっても大きな希望と元気を与えるものと信じております。そしてそれは、とりもなおさず県民に対する大きな意味での利益にもなるとも考えております。
 こうした観点から、やはり環境整備を進めることの重要性、そして、県として未来への投資としてしっかりと取り組んでいく覚悟を期待したいものであります。
 そしてこれはスポーツだけではなく、文化、芸術面においても同様であるということをつけ加えさせていただきます。
 では、次に、教育問題、特にここ数年来、混迷を深めております県立高等学校の再編計画について伺います。
 折しも国においても昨年11月より中央教育審議会高等学校教育部会により、実に約20年ぶりに本格的な議論が開始されました。実に丹念な議論が進められ、今後の議論の行方が注目されるところであります。議事録や審議過程を見ますと、滋賀県教育委員会が今回高校再編議論を契機といたしております生徒数減少に伴う学校規模の問題についても若干触れられております。
 また、現行の制度が極めて多様化している高等学校の現状に十分対応しているかどうかを検証し、制度の改善を含めた検討を行うべきである、ただし、その場合にも拙速な制度変更に伴う混乱等を避けるため、十分に時間をかけて行うべきだといった整理がなされております。
 そこで、今回見直しの上、再策定をされようとしています滋賀県の高校再編計画案に係る考えについて、以下、伺います。
 まず、今回の再編問題に係り、昨年示された原案は、1年以上時間をかけて検討するとされたところであります。原案公表後、現在に至るまで、特に統廃合等の影響の大きい彦根市、長浜市、甲賀市などにおいては、関係当局、市長を初め教育関係者のさまざまな動きが出ているのが現状であります。
 また、県教育委員会におきましても、本来は計画原案を検討する段階で実施するべきで、遅きに失したとはいえ、3市の教育委員会やPTA等の一部団体に対し意見聴取をされております。
 そこで、これら関係地域の動きや意向について、また、意見を聴く会における地域の声にはどのようなものがあり、それに対していかに対応されようとしているのか、教育長に伺います。
 次に、先日、新聞報道等にもありましたが、再編計画案の公表と計画策定時期ならびに実施時期についてであります。
 さきの6月議会において教育長は、再編計画の策定を急ぐ、あるいは時期にこだわる理由として、進路選択に影響が出る旨の発言をされました。幾つかの中学校現場に確認をしたところ、今この時期に計画を策定したとしても、中学3年生はおろか、中学2年生にしても遅いとの意見が寄せられているところであります。
 教育長が中学3年生の進路決定のために計画策定時期を急いでいるとするならば、受験を控える中学生や、その保護者、あるいは中学校現場の切実な思いと大きくかけ離れていると考えますが、再編計画案の公表と計画策定時期ならびに実施時期について、教育現場の声を真摯に聞く教育長の考えを改めて伺います。
 次に、3点目としまして、さきの6月12日、知事ならびに県教育長に提出されました長浜の未来を拓く教育検討委員会の第一次提言について、知事、教育長とも重く受けとめる、しっかりと受けとめるなどと述べられ、地域の思いを再編に生かし、県と市の溝を埋めていきたいとの答弁をされております。
 また、これに引き続き、具体的な内容を含む第二次提言が間もなく出されると伺っておりますが、知事および教育長は、これらの提言をどのように受けとめ、間もなく示される高校再編に反映されるのか伺い、次の質問に移ります。
 次に、県立野洲養護学校の分校設置についてであります。
 さきの6月定例会で、我が会派から栗東市にある県立聾話学校への分校設置では、異なる障害のある子供たちが、聾話学校の同一敷地内で学ぶことに伴う問題への対応策についてただしたところであります。教育長は、保護者の不安解消に向け、課題の検討を十分に行い、できるだけ早く保護者に説明したいと答弁されました。
 6月議会終了後、教育長は、聾話学校および野洲養護学校をつぶさに視察され、両校の校長からも意見を聞かれたと聞き及んでおります。さらには、聾話学校と野洲養護学校のPTA代表の皆さんとも話し合いを持たれたともお聞きしておりますが、我が会派へも両校の保護者の皆さんから継続して併設設置についての考えを改めるようにと要望が寄せられているところであります。
 そこで、6月議会終了後の7月から2カ月が経過いたしましたが、現時点での考えを教育長に伺います。
 次に、平成27年度分校開設に向けたスケジュールについてでありますが、予想される児童生徒増加に対応するため、野洲養護学校分校の設置は27年度に開設を目指すとされておりますが、それに向けた具体のスケジュールをどのように考えているのか、教育長に伺い、次の質問に移ります。
 最後に、いじめを初めとする少年非行防止対策について、警察本部長に伺います。
 今回のいじめ事案につきましては、現在でも警察が捜査しているとともに、第三者調査委員会などでも調査中であり、はっきりとしたことはわかりませんけれども、報道の範囲内で問題として考えられるのは、学校現場では社会のルールも学校内のルールも同じであるという当たり前のことが理解されていないことが原因の一つではないでしょうか。
 これについて、ある大学教授は、学校現場では昔から、いじめや暴力行為への警察の介入を避けたがる傾向が強い、学校の事なかれ主義が原因であると指摘し、教育指導の域を超えた犯罪行為には毅然と対応することが必要で、警察の介入を躊躇するべきではない、甘い対応では真の反省の機会を奪うことにもなると新聞報道で論評されているところであります。
 すなわち、いじめの中に暴行などの犯罪行為が行われているにもかかわらず、友人間のこととして過小評価し、そのまま放置してしまうことが問題なのであります。
 このため、学校内での犯罪行為を教師等が見逃さないためにも、県警察本部と教育委員会、学校との連携を強化していくことが必要不可欠かと考えますが、これら関係機関との連携についてどのような取り組みをされているのか、伺います。
 また、大津のいじめ事案につきましては、学校の外でも万引きをさせられたことなど、報道されておりますけれども、いじめにつきましては学校内だけで行われているのではなく、学校外でも起こっているということを考えなければなりません。さらに、深夜に徘回をすることで、子供たちが学校外で犯罪に巻き込まれることも危惧されるところであります。
 これらをしっかりと把握し、学校と連携をしながら、早い段階で対策をとる必要があります。このため、学校の外においても警察やボランティアの方を中心として行われている街頭での補導活動に教師も参加し、いじめを含めた非行問題全般の解決を図っていくことが重要であると考えます。
 少年等による万引きや深夜徘回などを防止するための街頭補導につきましては、一般のボランティアの方々が補導員としてゲームセンターなどで少年に声かけを行うなど、懸命に補導活動をされている姿をよく見かけます。
 このように、非行防止のための地道な活動をされている方々に対しては、本当に頭が下がる思いであり、今後もこれら地域ボランティアの方々に対する支援と連携を強化していく必要があると考えております。
 その一方で、県警察本部が補導した少年の中には、非行が進み、犯罪を繰り返すものも多いと聞きます。そのような少年に対しては、再び犯罪に手を染めることのないよう支援し、立ち直らせることも少年の健全育成の面で非常に大きなことと考えておりますが、県警察本部としてどのような対策をとられているのか、伺います。
 さて、最後に、「転ばぬ先の杖」、「備えあれば憂いなし」と昔から言われているように、何か事が起こってから物事に対応していては期待する結果や効果は得られない、それどころか、取り返しのつかない事態になることもあります。
 先日、県の教育長が大津市の自殺問題で当該学校を批判されるという記事がございました。私は、本来県教育委員会としてこういう問題は当事者であるという認識が欠如しているのではないかというふうに感じております。当然のことながら、先ほど申し上げたように、指導的立場である教育委員会が、現場の学校に対しての指導が十分でなかったがためにこういった連絡体制の不備が生じたのではないかというふうにも思っております。私は、教育長のこの発言に対して強い憤りを覚えるものであります。
 我々議員も含めて、このいじめ問題に関して言えば、しっかりとみんなで取り組む、誰が悪い、かれが悪いじゃない、我々全員が、携わってきた者全員がこうしたいじめ問題を絶対になくすんだという強い気持ちをやはり持たなければならないというふうに考えております。責任転嫁ともとられるべき発言は厳につつしみ、みんなが一丸となって、この滋賀からいじめ問題をしっかりと撲滅していく、そういう気概で県の教育委員会におかれましては今後も取り組んでいただきたいということを強く申し上げたいと思います。
 多くの県民の皆さんが、これからも滋賀県政に対して大きな期待を寄せられていると実感をしております。私は、この滋賀県が、県民が元気に、そして夢と希望が持てる、そういった県政経営を知事ならびに関係者には強く求めて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(佐野高典君) 2番目片信悟君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)いじめの問題に対する県の対応および姿勢に関する5点の御質問にお答えさせていただきます。
 まず1点目、学校現場におけるいじめについての認識でございます。
 いじめはどの子供にも、どの学校にも起こり得るものと考えております。今のいじめは陰湿化し、いじめられた側も声も上げにくいと、結果としてなかなか見えにくいという特色を持っていると言われております。そのような中で、起こり得るその芽に対し、私たち大人がそれぞれの立場から、教師、親、地域住民としてどのように感度よく、素早くキャッチして、どうアクションにつなげていくかが重要であると考えております。
 2点目のこれまでの対策と今回の問題発生の原因についてであります。
 平成18年に児童生徒がみずからその命を絶つという痛ましい事案が相次いで発生したため、文部科学省からいじめ問題への取り組みの徹底についての通知が出されました。この通知の趣旨を踏まえて、本県教育委員会においては、4つの対応をしてまいりました。
 まず1点目は、ストップいじめアクションプランを作成しまして、その活用を周知いたしました。2点目は、豊かな人間性の育成、互いに支え合う仲間づくりの促進でございます。そして3点目が、児童会、生徒会活動を推進をし、社会性を育成することでございます。そして4点目が、スクールカウンセラーを全ての中学校、高等学校に配置し、人的支援を行うということでございます。
 これらの対策により、学校においてはいじめの早期発見、早期対応に努めていただいたと考えております。
 今回、このような問題が発生した原因でございますけれども、大津市のいじめ事案に関しては、文部科学省の通知や県のストップいじめアクションプランが適切に運用されなかったことが考えられます。
 また、教員、学校、教育委員会の間の情報供給が円滑に行われていなかったことも考えられます。市の教育委員会と県教育委員会の間でも同様の課題があった。以上のように教育委員会から報告を受けております。
 これらのことから対応がおくれ、このような事態を招いたと私自身考えておりますが、現在、大津市の第三者調査委員会や警察が真相の究明をしておりまして、今後その結果を待って、より実態に即した原因究明の判断をしてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の対策本部でございます。
 いじめは社会の構造とかかわる幅の広い、奥の深い問題であります。学校や地域など、学校以外の場面のあり方とも深くつながっております。
 そういうところから、学校の中だけで閉じ込めないで、学校だけで解決しようとしても逆に先生方、加害の子供、被害の子供も自分の教え子です。なかなか声も上げにくい、そういうところでまさに今、議員がおっしゃったように、私たちは当事者意識を持って学校に加え、警察、子ども家庭相談センターなどの関係機関が連携して取り組む必要があります。
 そのため、私自身、本部長となり、教育委員会を事務局として対策本部を新たに設置し、いじめに対する恒久的な対策の確立に取り組んでまいりたいと考えております。
 そのことにより、組織的な連携が可能となり、いじめの未然防止、早期発見、早期対応がより確実にできるようになると期待をしております。
 今後、まず、対策本部の専門部会において、専門家による調査研究チームによりいじめの背景や社会的原因などを把握、分析し、結果の報告をいただく予定です。
 調査研究チームについては、現在、補正予算をお願いをしております。今、参加していただく専門家をあらかじめ人選をしており、10月中には立ち上げたいと考えております。
 そして、いじめから子供の命を守るため、まずは子供の最善の利益を基本にしながら、子供とその周りの人たち、教師、親も含めて個別の問題を救済し、そこから見えてきた課題について背景を調査、調整し、具体的解決策を図ること、これらを柱とした仕組みの構築に取り組んでいきたいと考えております。
 次に、市町との関係でございますが、県の役割としては、直接的には県立の高校、あるいは特別支援学校がございますが、義務教育である小学校、中学校においては、市町が一義的な対応をしていただくことになります。市町の取り組みへの支援についても対策本部で検討していくこととしておりまして、確実に成果の上がる対策となるよう、市町の御意見もお聞きしながら支援体制をつくってまいります。
 いじめ問題に真っ正面から向き合い、一刻も早く県民の皆さんの不安を解消し、子供たちが希望を持ってこの地域で暮らしていけるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、4点目の条例の制定についてであります。
 ただいま議員からは、踏み込んだ条例制定の必要があるとの前向きな御提案をいただきました。今後、恒久的な対策を対策本部、または専門調査チームの御意見をいただきながら検討していく中でその必要性や意義、制定することによる効果等ついて、先進事例の調査も行いながら県議会初め、市町や学校関係者等の幅広い御意見を伺うなどして前向きに検討してまいりたいと考えております。
 5点目の子ども家庭相談センターの機能強化と増設についてであります。
 子ども家庭相談センターは、市町の児童家庭相談の後方支援を行うとともに、家庭や学校などの関係機関からの心理判定などを必要とする専門的な相談に応じております。また、警察からの児童問題についての通告にも対応しております。これらの相談や通告は、児童虐待への対応が中心となっております。
 議員御指摘のとおり、効果的に子供の人権保護に取り組むためには、センターの専門性を生かし、子供や保護者の苦悩する心情に十分配慮した養護相談や非行相談などを受ける中で、いじめに関する相談にも対応していきたいと考えております。
 また、学校や教育委員会と十分な連携を図り、状況に応じて医療機関や警察とも協力をしていくことが体制として重要と考えております。
 今後も市町や学校、警察などの関係機関と常日ごろからの顔の見える関係を築きながら、子供の人権尊重の観点からの機能強化に努めてまいりたいと考えております。
 次に、子ども家庭相談センターの増設でございますが、市町が児童家庭相談の第一義的な窓口を担い、県は市町の後方支援や専門的な相談に応じるという、県と市町との役割分担、人口、地域バランス、地理的な状況などを踏まえ、現在、県内2カ所のセンター設置をしており、この配置は適当なものであると考えております。
 その上で、さまざまな子供の人権保護について市町との役割分担を踏まえまして、センターをより学校現場に近い存在としていくためには、地域と学校や市町の福祉機関、センターをつなぐ主任児童委員の活動が重要であると考えております。この主任児童委員、全県で300名近くおりますけれども、その研修などを通じて連携の強化を図り、市町とともに地域において子供の人権が尊重される環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
 また、中長期的には、8月30日に設置いたしました対策本部、あるいは調査研究チームからの御意見なども伺いながら必要な対応をとっていきたいと考えております。
◎教育長(河原恵君) (登壇)いじめの問題について5点の質問にお答えいたします。
 初めに、未来ある中学生のとうとい命を守り切ることができなかったことに対し、教育長として大変残念に思いますとともに、ここに改めまして亡くなられた生徒さんの御冥福をお祈りいたします。二度とこのような痛ましい事案が起きないよう、最大限の努力をしてまいりたいと存じます。
 御質問の第1点目のこうした事態をどのように捉えているかについてですが、いじめは人間の尊厳を損なうものであり、決して許されるものではありません。平成18年に起こりました全国的ないじめ問題への対応として、本県教育委員会ではいじめの重大性を学校の教職員が深く認識し、適切に対応できるようにするために、平成18年度にストップいじめアクションプランを作成いたしました。
 このアクションプランは、教職員、子供、保護者、地域、教育委員会におけるそれぞれの立場での役割とともに、未然防止の取り組み、全教職員の共通認識、学校と教育委員会の連携等の重要性が明記されております。
 しかしながら、今般の事案では、いじめが重大なことであるという認識が乏しく、適切な行動ができなかったことが事態を重大なものにしたと考えております。教育委員会といたしまして、通常のかかわりだけでなく、もう一歩踏み込んだ支援が必要であったと考えております。
 次に、何が一番大きな問題であったかについてですが、今回の事案では、いじめ問題が重要な問題であるとの認識が県教育委員会、市教育委員会、学校の中で共有できていなかったこと、また、そのため、迅速な情報の収集や情報の整理が不十分となるなど、関係者、関係機関との間でも情報の共有ができなかったことが一番の問題であったと考えております。その結果、組織的な対応のおくれを生み出し、重大な事態を招くことになったのではないかと考えております。
 また、情報公開が適切に行われず、説明責任を十分に果たせなかったことが、保護者や県民など、多くの方々に不信感を与え、警察や第三者調査委員会などの力を借りなければならない事態を招くことになったと思われます。
 次に、教育委員会制度についての御質問にお答えをいたします。
 今回、大津市の事案への対応で、教育委員会として学校に対する管理監督や、市民への説明責任を十分に果たせなかったことなどが批判を浴び、教育行政への強い不信感を招いたことから、教育委員会制度の見直しが主張されているものと重く受けとめているところでございます。
 しかしながら、教育委員会制度は、民主的な教育の実施を求める社会要請に応えながら、長年にわたって我が国の教育を支えてきた制度であります。教育は人間形成と国家、社会の形成者の育成を目的に国の将来を見通した人づくりを担うものであり、公正で中立なものであることが必要であります。
 このことから、教育の専門家だけに任せず、さまざまな分野から選任された教育委員が、その識見に基づいて議論をし、教育の方向や重要事項を合議制によって決定するものとなっております。
 さらに、それぞれの委員の任期が異なることで、教育施策を継続的に議論でき、教育行政を一貫した方針で推進することができるなど、意義のある制度であると認識しております。
 私自身、教育委員会の委員として、同時に教育委員会を支える事務局を統括する立場に立つ者として、この教育委員会制度の本旨を達成することが課せられた責務だと考えております。
 制度の運用におきましては、さらなる改善を積み重ね、教育委員会に与えられました権限と責任を十分果たしていけるよう、職責を全うしてまいる所存でございます。
 次に、県教育委員会と市町教育委員会との連携についてですが、大津市教育委員会や当該校に対しましては、まずは生徒や保護者との信頼関係を回復するため、夏休み中の家庭訪問が必要なことや、脅迫電話等、生徒の安全を脅かすことが多くあったことから、生徒の安全を確保することが最重要と考え、県教育委員会として当該に2名の指導主事を派遣し、家庭訪問に伴う支援や校内巡視に当たるなど、直接学校を支援してまいりました。
 また、市教育委員会との連携や、情報交流のため、指導主事を1名派遣するとともに、これらの対応は現在も継続しております。
 今回のような重大な事案の対応に当たりましては、県教育委員会としましてこれまで以上に市教育委員会、学校との連携を強め、直接学校に対して支援することが重要であると認識いたしました。
 今後の対応といたしましては、今回の事案を踏まえ、重大な事案が発生した場合には、県教育委員会が市町教育委員会と強く連携して、学校に対しても直接的な緊急支援を行ってまいりたいと考えております。
 また、7月11日と30日には、県教育委員会、市町教育委員会、学校代表によるいじめから子どもを守るための緊急対策会議を開きました。その会議において、今回の事案の現状やいじめの本質についての情報共有を行い、アクションプランに基づく過去のいじめ事案の再点検と、いじめの対応方針の再点検について指導、徹底を行いました。
 県教育委員会と市町教育委員会、学校が連携することの重要性がより増したことから、今後もこの会議を継続して行うことを決定したところであります。
 今後は、より一層県教育委員会、市町教育委員会、学校の結びつきを強め、一体となっていじめ問題に取り組んでまいる所存でございます。
 次に、具体的に今考えている対策についてですが、先ほど申し上げましたように、教職員のいじめに対する認識の甘さから情報共有ができず、そのため適切な対応がとれなかったことが重大な事態を招くことになったと考えており、具体的な対策を考えるには3つの観点が必要であると考えております。
 1つには、今回のことを踏まえ、県内全ての教職員が、いじめは重大な事案であることを再認識することが大切であり、その上で教育委員会と学校が一体となっていじめのない学校づくりに取り組むことが必要であります。
 2つには、いじめを認識したとき、さらにいじめの疑いを察知したときには、教職員が情報を共有し、いじめに対し適切に行動に移すことが重要であり、ストップいじめアクションプランの改善と具体的な活用方法について指導することが必要であると考えております。
 加えて、いじめの相談を受けたり、関係機関に連絡したりすることについては、県教育委員会といたしましてもこれまでも取り組んでまいりましたが、学校が主体的に問題解決することを日常的に教育委員会として支援する仕組みまでには至っておりませんでした。
 そこで、3つ目として、こうした新しい仕組みを検討する必要があると考えております。
 このような観点から、現在考えている具体的な対策でございますが、まず、学校現場でいじめを絶対に許さないという機運を高めるため、教職員のいじめに対する意識を高め、いじめのない学校づくりを進めるようカリキュラムの改善や研修の充実を図ってまいります。
 あわせて、子供たちが子供たち自身によるいじめ未然防止に係る児童会や生徒会などの取り組みをさらに進めるよう市町教育委員会や学校に周知してまいります。
 また、いじめに対して、その兆候をいち早く把握し、迅速に、かつ適切な対応をするために作成したストップいじめアクションプランについて、その活用状況を点検し、課題を明らかにするとともに、いじめの本質など、理論的な部分や適正な情報公開の必要性、また、暴力や恐喝など、犯罪行為につながる事象に対しては警察とも連携し、毅然とした対応をすることなどの項目を補うなど、ストップいじめアクションプランの改定を行い、その活用の徹底を指導してまいります。
 さらに、新たな仕組みづくりについてでありますが、新年度に向けて学校だけでは解決が困難な問題において、学校がみずから解決するための手助けとなる仕組みを検討しております。解決できた事例につきましては、学校現場にフィードバックして、学校がいじめ問題を解決する力を高めていきたいと考えております。
 次に、今回のいじめや子供の人権保護に対する決意と覚悟についてですが、言うまでもなく、学校は子供たちの健やかな成長を目指し、社会の中でよりよく生きる資質を育てるところであり、その基盤として子供の人権を守り、安全で安心な環境が保障される必要があります。
 いじめは人間としての尊厳を傷つけ、子供の安全、安心を脅かすものであり、決して許されるものではありません。しかしながら、いじめはどの子供にも、どの学校においても起こり得るものです。だからこそ教職員が子供一人一人にしっかりと向き合い、子供の内面に迫り、その兆候をいち早く把握し、いじめから子供を守るために迅速に対応することが必要だと考えます。
 県教育委員会といたしましては、今後さらに学校や市町教育委員会との情報共有を丁寧に行うとともに、先ほども申しましたように、新たな独自の取り組みといたしまして、学校現場のいじめ問題の解決に向けて取り組む仕組みを整えてまいりたいと考えております。
 加えて、子供を守るためにリスクマネジメント研修を徹底し、守るべき情報と積極的に公開すべき情報とが峻別できるように指導してまいりたいと考えております。
 また、社会のルールを守ることを、道徳やホームルームの時間を通して徹底し、子供たちに十分に理解させることが大切であり、子供の対応において警察等関係機関と連携して取り組むとともに、その必要性を厳しく指導してまいりたいと考えております。
 今回の事案を受け、二度とこのようなことが起こらないように、議員御指摘のとおり、教育長として、また、県教育委員会としての認識を深め、また、責任を重く受けとめ、当事者として改善すべきことはすぐにでも改善するよう、また、新たに行動を起こすべきことはちゅうちょせずに実行するという姿勢を持って取り組んでまいりたいと考えております。
 いじめは絶対に許さないという強い信念のもと、県教育委員会が中心となり、市町教育委員会や学校、家庭、地域、関係機関の方々とともに、また、児童生徒と一緒になっていじめから子供を守るために全力で取り組んでまいる所存でございます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)目片議員の第2問の保健医療計画の改定についての3点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の現行計画のこれまでの成果についてですが、現行の計画では医療法で定める4疾病5事業を中心に医療機関の機能分化と連携を推進することにより、入院治療から在宅療養に至るまでの切れ目のない医療提供体制の充実を目指してまいりました。
 具体的には、がん診療や災害医療に係る拠点病院の整備促進や、救命救急センターの機能強化、さらには脳卒中を初めとする地域連携クリティカルパスの運用を始めるなど、目標に掲げた医療の提供が着実に前進しております。
 また、医師、看護職員の確保についても、地域の偏在や在宅医療を担う人材の充実など、今後に残された課題はあるものの、現行計画の期間中に医師は227名、看護職員は1,704名の増加となっており、総合的な確保対策の成果があらわれているものと考えております。
 次に、2点目の計画改定に当たっての基本的な考え方についてですが、子供からお年寄りまで、全ての年代が健康的な生活を送れる滋賀づくりを目指すこととし、健康づくりや予防重視型の計画としていきたいと考えております。
 また、医療福祉の充実に力を入れてほしい、住みなれたところで人生の最期を迎えたいという県民の願いにしっかり応えられる計画づくりにも努めたいと考えております。
 そのために、栄養、運動、休養の健康的な生活習慣を身につけること、がん、血管病、糖尿病対策などの生活習慣病予防や介護予防の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また、今回、主要な疾病として追加された精神疾患では、自殺の要因ともなる欝病対策としてかかりつけ医と精神科医との連携を進めていくこと、さらには、地域の中で在宅療養できる多職種連携の体制の構築も急務であると考えております。団塊の世代が75歳以上になる2025年を見据え、今後、患者の急増が想定される疾病への対策や医療福祉を支える専門職の確保、養成など、必要な備えを進めていくという考え方のもとに、計画期間の5年間で着実に医療福祉の向上を図ってまいりたいと考えております。
 次に、3点目の二次保険医療圏の設定に関する考え方でございます。
 今回、国から示された圏域人口が20万人未満や、圏域内での入院患者の流入、流出割合といった基準に照らすと、本県では湖北、湖西の2つの保健医療圏について見直し検討の対象になっております。
 私としては、これまで医療福祉関係者の御努力により、積み上げていただいた滋賀県の医療福祉の提供体制は、今後とも維持していく必要があると考えております。特に湖北、湖西については潜在的な災害リスクに対する対応も必要でございます。現在の区域を見直すとすると、二次保健医療圏単位で指定しているがんや災害などの拠点病院の充実強化や医師の確保、さらに在宅療養における急変時のバックアップや、病診連携体制にも支障を来すなど、議員御指摘のとおり、県民にとっての影響も大きいものです。
 こうしたことから、本県の医療福祉体制の充実が図れるよう、特に救急、急性期、災害や在宅医療などについての体制を確保するため、次期計画においても現在の7保健医療圏を維持することについて国の理解を得てまいりたいと考えております。
 次に、食の安全、安心についての2点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の白菜の浅漬けによる集団食中毒事件を受けての対策ですが、これまで本県では浅漬けの衛生を確保するため、専用器具の使用と低温管理を国の指針に基づき指導してまいりました。
 本年8月に札幌市で集団食中毒が発生し、原材料の野菜の消毒不足が原因とされたことから、これまでの指導に加え、野菜の殺菌工程に着目した指導を行うこととし、8月下旬から県内浅漬け製造施設53カ所に対して緊急の立入調査を行いました。
 その結果、野菜の殺菌工程のない製造所が50施設もありました。これらの施設には、直ちに消毒剤などによる殺菌を行うよう指導し、あわせて従業員への衛生教育や施設の衛生管理についても徹底するよう指導いたしました。
 今後10月中に改善状況を確認のための立入検査を行うとともに、継続的な指導を続けていくこととしております。
 次に、2点目の食中毒防止に向けた対策を含めた食品の安全性確保でございます。
 食中毒予防の基本は、1つには清潔、2つには加熱と冷却、そして、迅速な調理と食事という3点がございます。これらの基本を踏まえ、議員御指摘のとおり、食品事業者、消費者、行政がそれぞれの責務を全うし、相互に理解、協力することが重要であります。
 食品事業者は、自主的な安全管理の徹底により、問題のある食品をつくらないようにし、また、消費者の皆さんには食の安全の正しい知識や情報の拾得に心がけていただくことが大切です。
 県としての役割は、食品事業者への監視指導の徹底や、危機管理体制の整備、消費者への情報提供とともに、本県独自の自主衛生管理認証制度であるセーフードしがの普及推進を図るなど、役割を果たしながら、三者による協働のもとで、食の安全、安心施策を一層推進してまいりたいと考えております。
 次に、全体としての4問目の農業問題についての4点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の近江鉄道が行った除草剤散布の被害に対する今日までの沿線農家への対応や、近江米への風評被害対策への取り組みでございます。
 手塩にかけ、愛情を込めて育ててこられた農作物を収穫の目前になって廃棄せざるを得なかった農家の皆さんの無念さを思い、私も今回のこの事案、大変心を痛めております。
 県では、原因者の近江鉄道に対し、速やかな原因究明と被害を受けられた方々への誠意ある対応を強く求めるとともに、沿線農家の皆様に対し、農業団体等と連携協力しながら、鉄道沿線の圃場における米の収穫や出荷をしないよう、自粛をお願いいたしました。
 風評被害を防ぐためには、除草剤が残留している農作物を1粒たりとも流通させないという強い姿勢が重要であります。JAグループにおかれては、安全の上にも安全を見込み、沿線100メートル以内で作付られている農作物の廃棄を決断され、現在その作業が進められております。
 こうした取り組みを速やかに消費者の皆様や流通事業者の方々に御理解いただく必要があります。去る9月7日の記者会見を通じて、広く周知するとともに、9月11日には米や野菜の流通事業者を初め、市町、農業団体等に対して説明会を開催いたしました。なお、現在、沿線圃場の土壌の分析を行うなど、今後作付を迎える麦などの農作物への対応も進めております。
 次に、2点目のこれまでの環境こだわり農業の取り組みをどう評価しているかでございます。
 議員御指摘のとおり、環境こだわり農業の目的とするところは、消費者により安全で安心な農作物を提供するとともに、滋賀県においては琵琶湖を初めとする環境と調和のとれた農業生産を進めることにあります。
 これまでの取り組みの結果、面積の拡大に伴い、環境こだわり農産物が県内外の販売店に並ぶ機会がふえました。
 また、平成22年度の県政世論調査では、3割近くの方が環境こだわり農産物を継続して利用しているとお答えいただくなど、環境こだわり農産物が県民の生活に浸透しつつあるものと考えております。
 一方、県内の農薬使用料は平成12年と比較して平成21年には約6割にまで大幅に減少しました。つまり4割カットできたということです。また、水田から流出する窒素やリン等の削減効果も大まかには半分ほどまで削減されるなど、効果は実証されておりますことから、琵琶湖の水質保全にも大きく寄与しているものと認識しております。
 こうしたことから、これまでの取り組みにより本県が目指す環境と調和のとれた農業生産の確立に向けて着実に進んでいるものと評価をしております。
 次に、3点目の本年度の取り組み状況とその結果をどう受けとめているかでございます。
 本年度の取り組み状況は、8月末段階で水稲についてはほぼ前年並みとなっております。一方、大豆や園芸作物については、国の支援要件を満たすことが困難なことから、取り組みは減少しております。農作物全体ではおよそ1割減の約1万2,840ヘクタールとなっております。
 環境こだわり農産物認証制度の創設以来、初めて前年度より取り組み面積が減少してしまったことについては大変残念に思っております。
 しかしながら、国の制度変更による影響を懸念していた中で、農業者や関係者の御努力、さらに県独自の措置を実施したことにより、多くの取り組みがなされ、影響は1割程度にとどまったことに胸をなでおろしているところでもあります。
 次に、4点目の来年度に向けての対応でございます。
 国の来年度の概算要求資料によりますと、地域を限定して設定する知事特認の取り組みについて、引き続き支援されるということから、来年度に向けても本県の営農実態に合う、広域で実施できる取り組みが拡充できるよう、積極的に申請してまいります。
 この中で、緩効性肥料の利用については、生態系を保全する技術と組み合わせて申請していく考えでございます。
 また、来年度に向けては今年度本県で取り組まれた技術のうち、より普及性の高いカバークロップや畦畔草刈りと長期中干しの組み合わせ等について、農業者の皆さんが取り組みやすいよう、技術マニュアルを作成し、推進に努めてまいります。
 環境こだわり農業は、全国の先駆けとして、滋賀県として他県に誇れる取り組みであります。今後もさらなる拡大を図り、本県農業のスタンダードとなるよう、引き続き推進してまいりたいと考えております。
 次に、大きな5問目の道路整備についての4点の御質問にお答えいたします。
 まず、道路整備における課題をどう認識し、国の予算がない中で来年度以降どう対応するかでございます。
 議員御指摘のとおり、道路整備は地域振興の基幹的な要件であります。均衡ある発展と個性ある地域づくりを進めるためには大変重要なものです。また、道路は災害時において物質輸送、救命、救急活動等の面で大きな役割を担っております。
 道路整備については、通学路等の安全確保、緊急輸送道路の耐震性向上、渋滞の緩和、インターチェンジや鉄道駅のアクセス向上などが課題であると認識しております。
 また、高度成長期に整備した橋梁等道路構造物が高齢化してきており、これら施設のアセットマネジメントも重要な課題であります。
 次に、来年度以降の対応ですが、社会資本整備総合交付金について、今年度のようなことがないよう、国の重点化方針のより具体的な情報把握を的確に行い、また、戦略的に取り組み、必要な道路整備予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の地域の声を道路整備アクションプログラムにどう反映させるのかでございます。
 アクションプログラムの策定に当たっては、地域の声を反映させるため、3点の取り組みを行っております。
 まず1点目ですが、地域課題や道路整備の進め方について議論する地域ワーキングで地元から選出した公募委員や市町の職員に委員として参加していただいております。2点目に、このワーキングに先立ち、地域が抱える課題と、その課題を踏まえた今後の県道路政策について、市町への意見照会を行うとともに意見交換を行う場も設けております。そして3点目ですが、客観的評価基準の一つとして、事業熟度において地元市町等の熱意や思い、地元の受け入れ体制による評価も加えることとしております。
 次に、3点目の大津市南部豪雨における道路被害および復旧状況でございます。
 8月13日夜遅くからの豪雨は、最大時間雨量約80ミリ、最大累計雨量が約300ミリでありまして、この地域では過去に例のないものでありました。この豪雨により谷からの土砂流出箇所が65カ所に上り、国道422号他3路線、総延長36キロメートルの通行どめを余儀なくされました。
 次に、復旧状況ですが、8月17日の正午までに大津南郷宇治線を除いた3路線の土砂を取り除き、通行を確保しました。残る大津南郷宇治線ですが、石山南郷町の鹿跳橋から大石曾束町の京都府境までの約6.5キロについて被害が甚大、多数であり、いまだ通行どめの状態であります。この区間については、京都府と連携を図りながら復旧作業を進めてまいりましたが、10月1日には片側交互通行で一般開放することとしております。
 また、土砂撤去等の応急対策は以上のとおりでありますが、のり面保護等の恒久対策については、災害復旧事業として大津南郷宇治線の9カ所を国に対して申請手続を進めております。年度内には工事に着手できる見込みであります。
 次に、4点目の災害に強い道路整備を進めるため、道路整備予算の確保をどうするかという御質問でございます。
 本県では、防災総点検により把握した落石やのり面崩壊などのおそれのある要対策箇所について整備を進めております。国では東日本大震災を受け、平成23年度よりのり面補強や橋梁の耐震対策などを対象として社会資本整備総合交付金に全国防災という特別枠が設けられました。この全国防災枠については、今年度は必要額を確保したところですが、来年度以降もこの制度を積極的に活用し、全力を挙げて予算確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、大きな6点目の地先の安全度マップの公表についての4点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の公表の目的であります。大きく2点あります。
 まずは、命を守るためです。近年、全国的に河川の整備水準を超える洪水が多発している現状を踏まえ、県民の皆さんに水害リスク情報をお知らせし、いざというときの命を守る避難行動に役立てていただきたいと考えております。
 また、市町が作成されている洪水ハザードマップに地先の安全度を反映することによって、より実際の浸水状況に即した避難ルートや避難場所の選定など、住民の避難体制の充実や浸水被害軽減対策に役立てていただきたいと考えております。
 2点目は、安全なまちづくりに向けての活用でございます。リスクを知った上で備えることにより、安全な土地利用、また、安全な住まい方への誘導が可能となるなど、安全なまちづくりにも有効と考えております。
 次に、2点目の地先の安全度マップの公表に当たり、市町の理解を得るためにどのような努力をしたのか、また、各首長の意見でございます。
 地先の安全度マップは、平成21年度から足かけ4年間かけて市町の担当者と協議、調整を続けてまいりました。また、市町長にも担当者から説明させていただきました。
 公表に当たっては、8月28日に開催された市長会の場で、私から直接説明し、意見交換をさせていただきました。
 市町長の御意見としては、リスク情報は早く住民に公表するべき、あるいは、既に地先の安全度を反映したハザードマップを公表しており、特に異論はないとして賛同していただける一方で、公表により住民の不安をあおるだけの問題だ、あるいは、土地区画整理事業による地盤高の変更が反映されていないなどの理由で公表に難色を示された市もございました。
 3点目の一部の市町については公表への理解が得られなかったという現状についての見解でございます。
 市町長は水防管理者でありますので、地先の安全度マップの公表に市町長が強く反対されている状況で県が一方的にその該当市域について公表することはできないと苦渋の判断をしたものでございます。
 水害リスク情報は、住民の皆さんのみずから命を守るため、また、近所同士、家族、共助の体制をつくるためにも、県内全ての地域の皆さんにお知らせすべきと知事としては考えておりますが、一部の市長の御理解が得られていないことは大変残念でございます。
 次に、4点目の地先の安全度マップの公表に反対されている市町の理解を得るために、今後どう取り組んでいくかでございます。
 住民の不安をあおるという御指摘については、地先の安全度マップを公表し、水害リスクを知って備えることがむしろ不安を解消することにつながるものと考え、このような説明をさせていただきたいと思っております。
 例えば、実際には8月11日、東近江市での豪雨による浸水状況は、モデル降雨によるシミュレーションで作成した地先の安全度マップで示された状況とほぼ同じであることが実証され、東近江市の地元でも評価をいただいております。
 また、もう一つの御指摘である、一部の土地区画整理事業に係る地盤高については、現在修正作業を行っているところであり、マップの精度向上のため誠意を持って対応させていただいております。
 今後も地先の安全度マップの公表の意義と有効性について粘り強く反対をなさる市に対しては説明をし、御理解を得るよう努力を続けてまいりたいと考えております。
 次に、土砂災害についての2点の御質問にお答えいたします。
 地形条件などから土砂災害のおそれがある土砂災害危険箇所は、滋賀県内に4,910カ所もあります。そのうち人家5戸以上や災害時要援護者関連施設などがある要対策箇所は2,532カ所となっております。土砂災害対策の3本柱は、まず1点目としてハード対策としての施設の整備でございます。また、2点目はソフト対策として土砂災害警戒区域の指定による警戒避難体制の充実です。そして3点目が、そもそも危険なところには住宅などを建てないという土地利用規制がございます。
 1本目の柱、施設整備については、土石流を防ぐための砂防堰堤などの砂防施設を整備しておりまして、特に土砂災害のおそれがある区域内に災害時要援護者関連施設や緊急輸送路がある箇所、近年に災害が発生した箇所の整備を優先的に進めております。
 平成23年度末の整備済み箇所数は487カ所で、全体整備が必要な2,532カ所に対しては約19%となっておりまして、まだまだ十分な整備水準でないため、引き続き整備推進を図ってまいりたいと考えております。
 2本目の柱であります警戒避難体制の充実については、3つの取り組みを進めております。
 1つ目は、危険箇所の周知を図るため、土砂災害防止法に基づき土砂災害警戒区域、いわゆるイエローゾーンの指定を進めております。平成23年度末現在で3,355カ所を指定し、指定率や約68%となっており、平成32年度末までに全ての地区の指定を完了させる予定です。
 2つ目は、豪雨等により土砂災害発生の危険性が高まったとき、市町長が住民へ避難勧告等を発令する際の判断や住民の皆さんの自主判断の参考となる情報として、平成19年6月から彦根気象台と共同で、土砂災害警戒情報を発表し、インターネットで検索できるようにしております。
 3つ目は、住宅の住民の皆さんがいざというときに速やかに避難できるよう、土砂災害警戒区域や避難場所を明示した市町の土砂災害ハザードマップの作成促進について技術的支援をしております。
 3本目の柱の土地利用規制については、土砂災害特別警戒区域、いわゆるレッドゾーンの指定を進めております。これにより危険箇所における一定の開発行為の制限や、建築物の構造規制、特別警戒区域からの家屋移転の促進に努めてまいります。
 さらに、土砂災害防止月間における街頭啓発や講演会の開催、一般住民の方や小中学生を対象とした砂防出前講座の開催、避難訓練などを通じて土砂災害に対する県民の皆さんの意識を高めてまいりたいと考えております。
 最近の水害による被害、死者数は、河川の氾濫以上に土砂災害が多くなっております。滋賀県においても多羅尾の大水害、44名の大きな被害を受けて以来、一部リスク管理ができていないところもございます。ここについては十分に県民の皆さんにお知らせをしながら土砂災害防止に全力で当たっていきたいと考えております。
 次に、土砂災害の中での2点目の御質問、土石流の恒久対策、大津市石山外畑町での対応でございます。
 国の専門家による現地調査、アドバイスを発災直後いただきまして、応急対応につきましては谷の下流部に当面の対応として大型土のうによる土砂どめを実施いたしました。
 今後の恒久対策につきましては、土石流が発生した谷においては、治山ダムを設置することとし、大津市および地元との協議を踏まえ、早期に着工できるよう、現在国と協議中であります。
 また、今回、土石流は発生しておりませんが、土砂災害特別警戒区域に指定している、いわゆるレッドゾーンです、西隣の谷につきましても、予防保全対策としてダムを設置することとし、年内に測量に着手し、速やかに対策を進めてまいりたいと考えております。
 次に、大きな8問目となります、2巡目となる国民体育大会開催についての3問の御質問にお答えいたします。
 1点目の滋賀らしい国体についてでございます。
 2巡目国体に向け、時代の流れに沿った滋賀らしい国体のあり方について検討するため、今年度、国体検討懇話会を立ち上げ、公募委員を含むさまざまな分野の皆様に議論をいただいております。
 滋賀らしい国体については、現在懇話会で議論いただいておりますが、私自身、3点の特色が重要と考えております。
 まず1点目は、国体開催だけを目的とするのではなく、国体後の地域振興につながるものにしていくということでございます。
 また2点目は、行政だけでなく、多様な皆さん、多様な主体との連携や協働でつくり上げていくという点でございます。
 そして3点目は、未来の滋賀を担う子供や若者が主役となれるような国体といったイメージを持っております。
 現在、懇話会で議論されておりますことは、例えば、上に関連をいたしますと、国体の間だけ盛り上がるのではなく、国体後の姿を大切にしたまちづくりにつなげること、また、県内に数多い大学の人材や施設の有効活用、施設整備における民間活力の導入の検討、さらには、子供たちに国体準備の過程より参加してもらうことで、子供たちの成長を促し、未来の滋賀を支える人材育成にもつなげるといったさまざまなアイデアをいただいております。これらいずれも滋賀らしい国体に結びつけていけるものと考えており、懇話会の結果報告書の提出を待って、今後具体的な手法について検討してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の市町の理解を得るための努力、市町との協力体制の構築でございます。
 議員御指摘のとおり、国体の実施に当たっては、各競技会場となる市町の果たすべき役割は大変大きく、市町の御理解、御協力なくして国体の開催はできないと認識しております。
 このため、現在教育委員会において、各市町を個別に訪問し、各市町の国体に対する考え方や思いを伺っているところでございます。
 現時点では、会場選定時の議論を早期に行う必要があるなど、あるいは、実施競技が決まらなければ具体的な準備を検討できない、さらには、国体開催に当たっての財政面での懸念といった課題をいただいているとの報告を受けております。
 さらに、懇話会での議論が深まる11月ごろを目途に再度各市町に出向き、懇話会での議論の内容をお示ししながら、重ねて意見交換を行うなど、市町の理解と協力を得られるよう、丁寧に対応、努力をしていただくこととなっております。
 今後も、国体についての議論を深めていく過程において、必要な情報を提供し、課題を共有するなど、丁寧に対話を重ねることで市町との協力体制を構築してまいりたいと考えております。
 3点目の国体招致に係る態度表明の時期および予算措置の考え方でございます。
 先催県においては、おおむね開催年の10年前には文部科学省、日本体育協会に開催要望書を提出、開催の内々定を得ておられる状況でございます。ただ、滋賀で国体を開催しようとした場合、開閉会式を行う主会場の基準に適合した施設がないという大きな課題があります。県としては、まず1月に提出される国体検討懇話会の結果報告書をしっかり受けとめ、その内容を検討させていただく必要がありますが、施設面などの課題に的確に対処するため、早期に判断していく必要があります。
 国体招致表明の時期については、懇話会の結果報告書はもとより、市町の意向、何より県民各層の機運の高まりなどを総合的に勘案した上で準備に要する期間をしっかり見きわめ、時期を逃さず決断してまいりたいと考えております。
 また、必要な予算措置については、準備に遺漏のないよう、議会にお諮りをして対応してまいりたいと考えております。
 最後に、9問目の県立高等学校の再編計画についての3点目の御質問、長浜の未来を拓く教育検討委員会の提言をどう受けとめ、どう高校再編に反映させるのかとの御質問にお答えいたします。
 長浜の未来を拓く教育検討委員会においては、湖北地域の高校教育を地域の視点から見詰め直していただいていることは大変意義深いことと考えております。湖北の地域事情や高校教育に対する思いを県の行政経営の責任者として重く受けとめさせていただきたいと思っております。
 その上で、県の責務として全県的視野を持って検討を進め、子供たちの未来への投資を確実にし、地域とともに歩むよりよい教育環境づくりに結びつく再編計画となるよう、教育委員会はもちろんのこと、私としても精いっぱい努力してまいりたいと考えております。
 以上、目片議員の私からの代表質問への答弁でございます。
◎教育長(河原恵君) (登壇)県立高等学校の再編計画についての御質問にお答えいたします。
 まず、関係地域の動きや意向についてですが、彦根市においては、市長がこれまで議会答弁等において、統合や定時制を廃止すれば子供たちの就学の機会が減ると指摘され、子供たちの就学機会の確保に強い思いを示されてきたところでございます。
 長浜市においては、長浜の未来を拓く教育検討委員会において、長浜にある比較的規模の小さい学校を集約して一定規模の中核校を設置し、学校活力を向上させたいという考えは検討に値するとの考えを市長が示されたところでございます。
 さらに、甲賀市においては、去る7月17日に、地域に根差した教育が行われている信楽高校の分校化の撤回を改めて要望されるとともに、信楽高校の充実、発展に向けて市として支援を検討する用意がある旨の提言を市長と教育長の連名によりいただいたところでございます。
 また、5月から8月にかけて実施した、意見を聴く会においては、彦根市の会場においては統合により学級数を減らさないようにしてほしい、再編に関する滋賀県の教育ビジョンを示す必要があるといった御意見をいただきました。
 長浜市の会場においては、切磋琢磨できる魅力ある普通科の高校は必要である、定時制を残してほしい、県南部から生徒を呼べる魅力ある学校をつくってほしいといった御意見をいただきました。
 甲賀市の会場においては、信楽高校を本校として残してほしい、特色あるセラミック科、デザイン科を残してほしいなどの御意見をいただいたところです。
 このような地域の御意見や意向を踏まえ、酌み取る方向で、未来を開く子供たちによりよい教育環境を整えるとの思いに立ち、全県的な視野を持ってどのように再編計画に反映することができるかについて、これまでからも教育委員会協議会において検討、協議を重ねており、近々に取りまとめを行う予定をしております。
 次に、再編計画案の公表および再編計画の策定、実施時期についてですが、将来をも見据えた教育環境を早期に整えたいという思いや、再編には直接関係しないものの、現在の中学3年生が進学後の高校の姿をわかった上で進路選択をしてほしいとの考えから、9月中旬には計画案をお示ししたいと考えておりました。
 一方、長浜市は、第二次提言後に再編計画案を提示するよう強く要望されるとともに、当初の日程を大幅に前倒しし、第二次提言を9月25日に取りまとめ、翌26日に提言するとされたところでございます。
 教育委員会では、これまで頂戴した県民の皆様からの御意見等を踏まえ、検討、協議を重ねているところでありますが、26日に提出される予定の第二次提言も踏まえ、全県的な視野に立って検討し、近々に取りまとめたいと考えております。
 なお、統合新校にあっては、設置時期を28年度とするなど、中学3年生への進路選択に影響のないよう、また、中学2年生、1年生への影響にも十分配慮しながら進めてまいりたいと考えております。計画案の提示後は、各地域で再編計画案の説明会を開催し、理解を得るとともに、パブリックコメントも含めて改めて計画案に対して県民の皆様方から御意見をいただく予定をしております。
 これらの御意見を踏まえ、今年中のできるだけ早い時期に再編計画を策定してまいりたいと考えております。
 次に、長浜の未来を拓く教育検討委員会の提言をどのように受けとめ、反映させるかについてですが、長浜の未来を開く教育検討委員会の提言は、さまざまな意見の中から集約されるものであり、しっかりと受けとめる必要があると考えています。
 第二次提言をいただいた後は、何よりも湖北の地で子供たちが充実した学校生活を送る中で自己実現を図るとともに、社会の形成者としての資質を養うための魅力ある学校づくりの視点を大切にしながら、全県的視野を持って計画案に生かしてまいりたいと考えております。
 次に、大きな大問10でございますが、野洲養護学校の分校設置についての御質問にお答えいたします。
 初めに、6月議会終了から2カ月経過した現時点の考えについてですが、去る6月議会においても御質問いただき、保護者の不安解消に向けて課題の検討を十分に行い、説明していきたいとお答えしたところであります。
 その後、7月9日に私自身が直接聾話学校と野洲養護学校を訪問し、学校の敷地や施設、設備の状況を把握するとともに、校長初め管理職との面談を行いました。さらに、聾話学校では子供たちの学習状況も細かく観察したところであります。
 また、7月11日には聾話学校と野洲養護学校、両校の保護者代表からの要望を受け、お話を聞かせていただきました。
 こうしたことを踏まえ、聾話学校において新しい建物の配置を工夫して自動車の動線を分離することや、静ひつな環境を守るための教室配置などの検討を行いました。
 しかしながら、こうした対応によっても保護者の不安を解消し、それぞれの障害特定に応じた教育環境を十分に整備するには現在の聾話学校の敷地の中では規模的に困難であるとの判断に至りました。このため、野洲養護学校敷地内における対応も含めて、他の新たな方策について検討を重ねているところであります。
 こうした急増期における対応策とともに、本県の特別支援教育のあり方について抜本的な検討に着手する必要があると考えており、まずは事務局内の関係各課で連携して研究を進めていきたいと考えております。
 次に、27年度開設を目指すとしている野洲養護学校分校設置に向けたスケジュールについてですが、今回の対応策の中では、野洲養護学校では在籍者が平成34年度に最大となり、平成23年度の294人から134人増の428人になると予測しております。このため、平成27年度当初からの学習の場が不足してくる状況になると見込まれますので、25年度には設計に着手し、26年度末までの2年間で施設の整備を終えることが必要となってまいります。
 こうしたことから、新たな対応策を10月初めに取りまとめていきたいと考えております。その後、保護者の皆様等への説明会を開催し、御理解を得るよう努めてまいりたいと考えております。
◎警察本部長(福本茂伸君) (登壇)目片議員から、少年非行防止に関しまして2点の御質問をいただきました。
 1点目の学校内での犯罪行為を見逃さないための県警察と関係機関との連携についてお答えをいたします。
 まず、今回の件でお亡くなりになられました男子生徒さんの御冥福をお祈りを申し上げますとともに、御遺族にお悔やみを申し上げたいと存じます。
 現在、県警察では捜査、調査を尽くしております。事実関係を解明するように努めてまいります。
 そこで、議員からの御質問についてでございますけれども、少年法では犯罪を犯した少年はもとより、犯罪を犯すおそれがあり、一定の要件を満たす虞犯少年につきましても、全て家庭裁判所での審判に服せしめ、健全育成の観点から少年の処遇を決めるというふうにされております。
 御指摘のとおり、学校の内外いずれの行為であれ、また、犯罪か、それに至らない虞犯かを問わず、少年が犯した全ての犯罪や虞犯行為が家庭裁判所の審判で判断の対象とされてこそ、適切な処遇決定が可能となります。
 警察といたしましては、こうした少年法の趣旨や仕組みを学校や教育検討委員会の皆さんにも十分御理解いただけるよう、緊密な連絡、連携に努めることとしております。
 また、今回の捜査終了後は、可能な限り関係機関の再発防止に資すると考えられるものにつきましては、教訓となる事項や問題意識の共有に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2つ目の少年の再非行防止のための支援対策についてお答えをいたします。
 県警察が昨年犯罪または犯罪に当たる行為を犯したとして検挙等をした少年は、約1,000人でありました。その処分につきましては、結果としてそのほとんどが少年院送致や保護観察処分になることはなく、すぐに地域や学校に戻っており、その割合は検挙等をした人員の90%以上になります。
 しかしながら、こうした少年の再犯率は全国的に見ましても30%を超えております。いかにきめ細かくその立ち直り支援を行うことができるかが再非行防止の鍵であります。
 このため県警察では、警察本部の附置機関として少年サポートセンターを設置し、再犯のおそれが特に高い少年を対象に、臨床心理士資格など、高い専門能力を有する少年補導職員による面接や心理検査などを行っております。立ち直りプログラムを作成し、大学生ボランティアの助けも得つつ、学校、県子ども家庭相談センター、保護者とも緊密な情報共有を図りながら丁寧に支援するよう努めております。
 少年サポートセンターで立ち直り支援を実施できますのは、少年1人当たり平均いたしまして十数回の面接指導が必要となることや、体制上の制約もございまして、年80人から100人にとどまっております。
 しかしながら、再犯率は10%程度にまで低下できており、特に非行の進んだ少年を対象としていることを考慮しますと、成果を上げているものというふうに認識をいたしております。
○議長(佐野高典君) しばらく休憩いたします。
  午後3時2分 休憩
   ────────────────
  午後3時20分 開議
○議長(佐野高典君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、あらかじめ会議時間の延長をいたします。
 次に、9番山本正君の発言を許します。
◆9番(山本正君) (登壇、拍手)日本中を悲しみに震わせた東日本大震災から1年6カ月が過ぎました。犠牲になられた方々、被災された方々のことを思いますと、今も胸が痛みますが、国民の誰もが納得した復興増税によって一日も早い復旧、復興が進み、そして、被災された方々に一刻も早く笑顔が戻る日を願うものであります。
 さて、滋賀県でも、この夏は電力の需給問題と原発の是非をめぐって、至るところで真剣な論議が巻き起こり、家庭でも職場でも節電一色の夏でありました。計画停電の事態を避けることができたこと、また、昨年に引き続き、なお一層の努力ができたこと、そして、自分も含めて多くの人が原子力のことやエネルギー問題をみずからの問題として考えられたことは大変喜ばしいことです。
 多くの原発が稼働し出した1970年代初頭、日本の原発政策はどのように進められたのか。原子力はいかに語られたのか。そしてその後、国内で原発トラブルが相次いでも、86年のチェルノブイリ原発事故があっても、私たちの原発に対する意識は修正されることなく、原子力安全神話が日本を覆い続けたのはなぜなのか。今後のために検証すべきことはまだまだたくさんございます。
 原発政策の転換だけでなく、今、日本はさまざまなことでかつてなかった大きな変革期です。人口減少問題では、経済の縮小や国や地方の財政難をもたらしています。増加の続いている滋賀県は他県とは違うとは言っても、わずか数年の差です。少子化、超高齢社会など、人口構成の変化は医療や介護、福祉において財政難に拍車をかけています。戦後、世界に一世を風靡してきた電化製品やエレクトロニクスなどの産業は、円高と新たな市場獲得がままならず、国際競争力を失いつつあります。温暖化問題では、異常気象を引き起こし、新たな防災対策に待ったがありません。
 そのどれもが、日本が初めて直面している事象、まさに未踏の地です。滋賀県政においても、慣例や前例にとらわれない議論、問題や施策の本質を追究する議論をしていきたいと改めて考えるところです。
 一方、中国では、全土で反日デモが、その嵐が吹き荒れました。領土問題で主張に食い違いがあるとはいえ、反日デモというのは名ばかりで、映像で見る限り、大群衆によるあの破壊行動はテロであり、犯罪そのものであります。それを愛国無罪として黙認し、その責任は日本にあるとした中国政府に対して大きな憤りを覚えます。
 しかし、同時に私たち日本は、他国とどんなに意見や認識が対立しようとも、相互理解をもとに毅然とした対応、平和的解決を図る国であること、また、国際ルールを守り、国内外の平和を維持する国であることを世界に強く発信し、国際世論の信頼をかち取るべきであると思います。
 それでは、通告に従いまして、民主党・県民ネットワークを代表して質問をいたします。
 まず初めに、卒原発と再生可能エネルギーについて、知事に伺います。
 この夏は、まさに原発をめぐって暑い夏でありました。昨年の3・11の福島第一原発事故は、原発の安全神話を崩壊させ、私たちに原発も事故を起こすということ、一旦事故が起こったときの対応力は現状では極めて脆弱であるということ、事故を起こさなくても使用済み核燃料の後始末など、見通しが持てない未解決の問題があることなどを知らしめることになりました。
 その結果、ことしの5月5日以降、国内の全原発が停止状態となりました。この夏の電気の需給見通しが厳しいと言われる中で、大飯原発3号機、4号機が再稼働され、原発依存が高い関西地域については10%の節電目標の設定や、計画停電の可能性など、薄氷を踏む思いでの暑い夏でありましたが、心配されていた最悪の事態は乗り切ることができ、今、冷静にこの間の事態を振り返り、国も地方もこれからのエネルギーのあり方を考える時期を迎えています。
 政府が決めた2030年代の原発稼働ゼロを目指す方針について、毎日新聞の全国世論調査では、政府の方針を支持するは60%を占め、支持しないの36%を大きく上回ったそうです。支持すると答えた人は、男性で54%、女性で64%、支持政党別では、原発推進の自民党支持層でも、支持するの46%と支持しないの48%が拮抗しているということです。こうしたこの暑い夏の動きを踏まえて、卒原発と再生可能エネルギーについて、全て知事に伺います。
 まず、この夏の電力需給を振り返って、知事の所見を伺います。
 関西電力が、節電要請を始めた7月2日から8月23日までの53日間のうち、使用量のピークは8月3日の2,682万キロワットで、2,500万キロワットを超えたのは17日間に過ぎなかったとされており、果たして大飯原発の再稼働という判断は適切だったのか、その根拠は正しかったのかという疑問も出ています。
 こうした疑問や現実の対応についての詳細な分析や検討はこれから行われることは承知していますが、当初は計画停電もあり得ると心配されたこの夏、電力不足を乗り切れた中で、大飯原発再稼働に対し慎重な姿勢を持っておられた知事は、この夏の対応についてどのような感想を持たれたのか、伺います。
 次に、滋賀県においての卒原発に向けた取り組みについて伺います。
 知事はこれまで卒原発を掲げ、原子力発電への依存度を徐々に少なくし、これにかわるエネルギーの技術的な発展と、制度的な仕組みが整えられた段階で原子力発電からは卒業すべきであると主張してこられました。
 そして、これまで既設住宅への太陽光発電、地域事業所への再生可能エネルギーの導入支援、電池産業が集積する滋賀県の強みを高めるための部材の開発支援や技術相談、メガソーラーの立地促進などが図られてきています。
 しかし、原発を卒業するためには、これまでの普及策の延長だけではなく、より一層の再生可能エネルギーの普及促進が必要だと考えます。
 また、電気エネルギーだけでなく、熱エネルギーや燃料としてのエネルギーといった幅広いエネルギーの地産地消の取り組みを進めることが大切だと考えます。
 そして、エネルギーをつくり出す努力とともに、エネルギーの使い方にしても無駄なエネルギーを節約する節エネや、もっと効率的に使うという省エネ、蓄エネという観点も必要です。
 そうした現代社会のエネルギー利用全体のあり方を考えていかないと、卒原発というスローガンは電力不足という現実の危機の前に、再び原発再稼働やむなしということになりかねません。
 そこでまず、この夏の経験を踏まえた上で、改めて知事の卒原発の考え方を伺います。
 次に、その卒原発の具体化に向けた考えを伺います。これまで国や電力業界、石油業界などが担ってきたエネルギーという政策分野を、これからは地方自身が考えるべき時代を迎えています。この夏の経験がそうであったように、エネルギー問題は行政だけでなく、県民、NPO、地域、企業、研究団体などが協働して取り組まなければならない政策テーマです。
 しかし、これまで県内で進められてきた市民みずからが共同出資して太陽光発電を普及させようとする市民共同発電所づくりや、廃食油を集めてBDF燃料として利用する菜の花プロジェクトなどの県民の自発的な取り組みに対して積極性が感じられません。また、山のバイオマスを使ってのペレットストーブ、まきストーブの開発や、畜産技術センターで進められてきた畜産バイオマス発電など、中途半端な状態に置かれたままのものもあります。
 先日発表された、知事マニフェスト評価においても、関連の項目はC評価やD評価が多く、高い評価とはなっていませんでした。これまでの新エネ、創エネの取り組みについて、どう総括されているのか、伺います。
 卒原発を達成するためには、いつの時期までにどれくらいの再生可能エネルギーの導入を図るのかという目標の設定や、それを実現していく明確な工程表──ロードマップを持ち、幅広い関係者との意見、情報の交換を行うことが県民の自発的な取り組みを加速していく上でも大事だと考えます。卒原発に向けての目標と、実現に向けての具体策を伺います。
 次に、再生可能エネルギーの振興や省エネ対策について伺います。
 7月20日に再生可能エネルギー振興戦略検討委員会がスタートし、8月24日には第2回検討委員会が行われました。この委員会では、新たな地域エネルギー社会への構造転換が求められる中、本年度、県では地域レベルで取り組み可能な再生可能エネルギーの導入促進や関連産業の振興を戦略的に推進していくためのプランを策定するとされています。
 知事は、この検討委員会に再生可能エネルギーの振興はもとより、卒原発に向けたビジョン策定をも期待されているようですが、卒原発を達成するためには、まず卒原発を果たす時期や達成目標の明確化が大事だと考えます。
 さらに、卒原発を確実なものにしていくためには、電力会社や国などが持っているエネルギーについての情報の提供と、その分析、検討に基づいた議論が大切です。そして、滋賀県内で展開されてきた卒原発に通じる地域、市民、NPO等の活動をさらに後押しするための支援策を考えていくことが必要です。
 単に検討委員会に将来ビジョンを委ねるだけでなく、明確な政治の意思を示すことで卒原発と、この再生可能エネルギー振興戦略検討委員会の検討とをリンクさせることが重要であると考えますが、知事の所見を伺います。
 最後に、知事の原子力発電所に対しての所見を伺います。
 既に述べてきたように、原発の安全性に対しての人々の不安は大きなものがあります。自然災害と異なり、原発事故は一旦起これば長期間の影響を私たちに残します。使用済み核燃料の処理の問題は、廃棄物処分場のめどが立たないごみ問題であり、原発を稼働すればするほどごみの捨て場所のめどが立たないと言われています。活動期に入ったとされる地震大国日本の中で、新たな活断層や破砕帯の指摘は、新たな不安を与えています。
 こうした中で、大飯原発の再稼働の見直しや、現在停止中の原発の再稼働についてどうお考えか、知事の御所見を伺い、次の質問に移ります。
 次に、地域防災に関連して知事に伺います。
 地球温暖化と言われて久しくなります。そういった環境の変化が原因なのか、定かではありませんが、最近の気象状況は今までになく非常に荒々しく極端になってきているように感じます。
 この狭い日本の最近の状況を見ても、雨が降らないところは全く降らず、ダムが干上がっている地域があります。一方で、雨が降れば降ったで、ゲリラ豪雨と言われるほど局地的に、かつ大量に降ります。
 滋賀県でも、先月、大津市南部で大雨が降り、8月13日夜から雨が降り始め、14日朝方には1時間に約90ミリという豪雨があり、大きな被害が発生しました。
 道路災害としては、国道422号など、付近の道路でのり面崩壊、路肩欠損などが65カ所、河川災害としては、大石川などで護岸欠損などが8カ所、砂防災害としては外畑地先で土石流が発生し、負傷者2名、建物2棟が全焼するという事態となりました。被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 県としても、早速、今9月議会に災害復旧関係費として3億円余りを関係補正予算として計上されました。時宜を得た処置だと評価します。
 さて、私もその一人ですが、滋賀県は災害の少ない県であるとの認識を持つ県民が多いと感じます。事実、全国的に見ても災害の少ない県であることは確かです。見方を変えれば、災害を実際に体験した県民が少なく、いざ被災したときに適切な対応ができるのかどうか、心配になる状況にあると言えます。そういう意味では、まさに昔から言われていることですが、災害は忘れたころにやってくる、そして、備えあれば憂いなしです。
 昨年の3・11東日本大震災の被害は、まさに未曽有のものとなりました。津波や地震の経験がなかったために、逃げることに思い至らず命を落とされた方々も多かったとのことです。そういった意味では、災害は必ずやってくることを自覚した上で、いかにその災害を減ずるか、いわゆる減災の考え方、対策が大切になります。まさに、正しく恐れて備えることが第一です。
 滋賀県が進めている流域治水と、それに基づく地先の安全度マップという考え方は、災害発生の状況を予測し、「見える化」するという、まさに減災のための非常にすぐれた施策だと考えます。こういったよい施策にもかかわらず、残念ながら一部の市においてその真意を十分に理解いただけないところがあるようです。
 県民へのリスク情報については、公表が原則ですし、行政の責務であることを考えると、少なくとも地先の安全度マップの公表に対する県の対応、すなわち一部地域を除いて行おうとする判断は間違っているのではないか。全ての情報を公表すべきではないかと考えます。
 なぜなら、幾つかの市の判断によって一部地域の県民に、県の得ているリスク情報が届かなくなるということになります。それは、県の責任を果たさないということにつながるからです。
 せんだっても南海トラフによる巨大地震の被害想定が公表されましたが、一部の地域が公表を拒むといったことはありませんし、予測ではあっても、そのことを知る、知っていることによって心構えができ、対策を考えることにつながるからです。
 そこで、以下、知事に伺います。
 知事は、滋賀県流域治水基本方針の前書きで、想定外を想定外と言わない治水の一歩が始まりますと述べられています。まさしく3・11東日本大震災の教訓ですし、危機管理の要諦でもあります。
 そういった観点から、今回の地先の安全度マップの公表に際し、一部地域を除いて公表されましたが、流域治水の理念との整合性についてどのように考えておられるのでしょうか。
 先日、知事は、知事マニフェストについて評価をされました。その中で、市町との関係はCランクであったと聞いています。今までにもいろいろな場面でその傾向が見られましたが、今回もまさしく同様の結果となってしまいました。マップの公表に対する今後の対応と、市町への今後の対応策について伺います。
 さきの大津市南部地域での集中豪雨の後、石山外畑町自治会長が次のように話されたと聞きました。被害を受けた地域が以前から土砂災害警戒区域であったため、万一のときは避難しようとの認識があり、降雨の状況を見て住民たちが自主的に避難をしてくれたおかげでこの程度でおさまったとのことでした。まさしく正しく恐れて備えるという見本ではないでしょうか。
 地先の安全度マップが目指すもの、それは県民の皆さんの自宅付近の水害リスクがわかり、避難ルートや避難場所、避難のタイミングなどの地域における避難のあり方の検討ができる、水害リスクに応じた安全な土地利用や住まい方に活用できるということですが、外畑の場合は、まさしくそのものとなりました。
 また、8月11日、東近江市で筏川が氾濫するほどの豪雨があり、道路の冠水や家屋への浸水がありました。このことについて、東近江市の担当者は、今回の豪雨で浸水した地域は県の安全度マップの予測とほぼ重なっていた。公表されるマップをもとに今後の防災に役立てたいと非常に前向きに評価をしておられました。そういう期待に応えるために、マップの精度を上げ、かつ、維持していくことが求められます。
 今後のマップの信頼性維持のため、また精度を上げるためのフォローアップや、その頻度について伺います。
 さきの議会で議決された滋賀県流域治水基本方針にのっとり、滋賀県流域治水基本条例の制定を目指しておられますが、私たちは一日も早い成立を望むものです。条例制定への今後のスケジュールについてお伺いします。
 さて、防災、減災対策の第一歩は情報を知ることです。それも悪い情報こそ日ごろから確認、理解をし、最悪を想定した対策を念頭に、そして、体にたたき込んでおくことが大切です。災害の経験の少ないこの滋賀県、そして滋賀県民にこそ日ごろの防災に対する意識づけ、そのための訓練が必要です。災害時における個人、家族、地域の役割、また自助、共助、公助の仕組みなど、まさにこれでもか、これでもかと時の情報に応じた訓練をしておくことが大切です。
 この項の最後に、地先の安全度マップや南海トラフによる巨大地震の被害想定等の公表により、なお一層の地域における防災教育および啓発、防災訓練の徹底が求められますが、このことに対する今後の対応について伺い、次の質問に移ります。
 次に、中小企業振興について、知事に伺います。
 滋賀県は、中小企業の割合が企業数で全事業所の99.9%、従業員数で83.2%と、その比率が高く、地域と一体となって経済活動をしています。文字どおり、本県の中小企業は滋賀県経済の中核をなしており、本県の経済と雇用を支えていると言っても過言ではないということです。
 これまで県議会でも特別委員会を中心に(仮称)中小企業振興基本条例を制定すべく議論が尽くされてきました。その上で、平成23年1月27日に、経済雇用対策特別委員会から知事へ提言を行い、徹底した調査と早期制定を求めてきたところです。
 そうした状況を受けて、平成23年度予算において、本県の中小企業の実態や現状を把握するとともに、中小企業振興のあり方を研究するなど、中小企業振興のための条例の制定に向けた作業が本格的に進められてきました。
 特に、県内企業、1,013事業所を直接職員みずからの足を使って訪問され、さらに中小企業等実態調査、県政世論調査など、県内中小企業に対して緻密な実態調査が行われてきました。現在、平成24年度中の条例制定を目指し、最終段階に来ていると聞いていますが、中小企業の振興のための条例の検討状況について知事に伺います。
 まずは、依然として厳しい状況が続いていると言われている県内の経済動向と中小企業の現況について伺います。特に最近の中国、韓国との不協和音が気になるところですが、滋賀県経済への影響について、知事の所見をあわせて伺います。
 国の中小企業憲章の制定以降、さまざまな中小企業の振興にかかわる条例が全国で制定されていますが、最近の中小企業の振興にかかわる条例化の動向と、その特徴について伺います。
 次に、(仮称)中小企業の活性化の推進に関する条例について、活性化という表現が使用されていますが、他府県では振興条例とされている例が多いのですが、今回の活性化という表現に込められた思いと、その経緯について伺います。
 調査結果からすれば、中小企業者の方の期待がとりわけ大きい、いわゆる県の責務の中での財政上および税制上の措置について、具体的にどのような考え方に基づいて条例に組み込まれているのか、その具体的内容とあわせて伺います。
 次に、本条例を実効あるものにするためには、推進エンジンである推進体制の充実が不可欠です。さきの我が会派の代表質問で、知事の答弁は、「県の施策は各専門の部署がそれぞれ現場を把握し、各種事業を的確に展開することで成果を上げている。また、同時に、必要に応じ、部局が連携して実施する場合もある。私は常々T字型と申し上げている。今回の中小企業の振興のための条例については、中小企業と最も関連が深い商工観光労働部を中心に担当させ、必要に応じて関連する部局が連携して取り組み、効率的、かつ効果的に県庁として力を発揮させていきたいと考えている」としておられます。
 県庁内組織の連携は言うまでもなく、農商工連携制度など、各分野の連携は極めて重要であると考えますが、推進体制の具体的な考え方について伺います。
 次に、滋賀県における開業率と廃業率の動向は、残念ながら廃業率が開業率を大幅に上回る傾向が続いています。とりわけ開業に向けての対応は、本条例の中でどう位置づけられているのか、伺います。
 シャッター街などに見られるように、県内商店街も疲弊しているところは少なくなく、そのことに伴い、買い物難民など、2次的課題も表面化しています。そこで、商店街の活性化について、本条例の中ではどのように考えておられるのか、伺います。
 さらに、今回の条例化の特徴は、県を初めとしたさまざまな主体の責務をそれぞれ明確にしているところが極めて重要なところであると考えます。特に県民の役割をも含めた条例であることが特筆されます。その意味では、県民へのアプローチが重要であり、県民政策コメントを行う前に、例えば、県主催の中小企業を考えるシンポジウムの開催など、県民へのアピールの場が必要ではないかと考えます。その点についての考え方を伺います。
 滋賀県における中小企業の振興は、文字どおり県経済全体の発展、県民生活の向上、地域の活性化、およびまちづくりにつながるものと言えます。この項の最後に、今後のスケジュールおよび条例に向けた知事の思いと期待について伺い、次の項の質問に移ります。
 次に、在宅医療について、知事に伺います。
 滋賀県では、基本構想の8つの重点テーマの一つに、「地域を支える医療福祉・在宅看取り」を掲げて、幸せな最期を迎えられるついの住みかづくりを目指し、在宅介護、在宅みとりの体制整備や健康的な生活習慣づくりのための具体的な施策を進めています。
 そうした中で、県民の皆さんの理解をしっかり得られる在宅医療のあり方を明確にし、その体制整備を進めることは、滋賀県のみならず、日本全体の高齢化対策を確立するために重要であることは言うまでもありません。この分野で、まさに滋賀モデルと言えるものが構築できることを願い、以下、滋賀県の進める在宅医療について伺います。
 知事の滋賀マニフェスト2010、もったいないプラスでは、高齢期「実る」の中で自宅で療養できる体制の整備やかかりつけ医の確保を進めますという施策が挙げられ、平成23年度ではBの評価、つまり必要な取り組みをおおむね実施し、一定の成果があらわれている、あるいは、確実にあらわれるという評価がなされています。そこで、滋賀県の在宅医療は、どこまで進んでいるのか、伺います。
 次に、滋賀県における在宅医療の課題として、それを支える医療、保健、福祉の社会資源が十分でないという指摘があるようですが、在宅医療や在宅介護の体制整備を進める前提として、滋賀県の人口構造や医療、介護を取り巻く環境について、どのように認識されているのか、伺います。
 次に、県民の在宅医療に対する意識について伺います。
 患者、家族、地域、住民など、それぞれの立場の意識を把握しなければ望まれる在宅医療の実現は難しいと思います。特に、末期がん患者の在宅治療、とりわけ緩和ケアやみとりの医療という観点で在宅医療を考えると、患者や家族など、それぞれの立場の人の意識を尊重した仕組みでなければ県民が真に求める在宅医療とならないと考えます。
 平成24年度県政世論調査では、昨年に続いて力を入れてほしい施策で在宅医療の推進や介護サービス、医療施設の整備が1位となっています。また、終末期の医療に関して、国の意識調査では、国民の6割以上は自宅での療養を望んでいるという結果があるようです。こうした調査結果も含めて在宅医療についての県民の意識や願いをどのように捉えられているのか、伺います。
 次に、在宅医療を支えていくための医療、保健、介護の従事者の確保や在宅医療を進めていくための技術向上についてですが、特にかかりつけ医の確保という点では、東近江市で取り組まれている家庭医養成プログラムなどは、住民の皆さんだけでなく、医療関係者の期待も大きいと聞いています。また、在宅医療を進める技術では、例えば、介護職員に限定的に認められるようになったたんの吸引行為のように、さまざまな課題を抱えているものがございます。そこで、滋賀県の在宅医療を支える医療や福祉のスタッフ確保と、その技術向上についてどのような取り組みをされているのか、伺います。
 次に、在宅医療を推進するためには、医療と福祉、また、病院間、病院診療所間、在宅療養支援診療所などとの連携が重要なのは言うまでもありません。特に、在宅医療を考える上で、退院の調整は非常に重要な課題であり、このことがスムーズにいかなければ、いわゆる切れ目のない医療の実現はできません。県が考える理想的な医療機関等との連携体制について、具体的なモデルや実践例を伺います。
 この項の最後に、今後、滋賀県は在宅医療を推進するためにどのような施策を展開されようとしているのか、在宅医療、とりわけみとりを支える医療体制の確立はどのように生きて、どのように最期を迎えるかという、いわば生活に根差した一つの文化をつくり上げることであると考えます。
 そのためには、入院から在宅医療へ円滑に移行すること、24時間対応できる制度であること、在宅医療を支援する医療や福祉の資源を整備することなどに加えて、病院中心の医療から在宅のみとりに向かえるような県民の意識の変化が必要です。こうしたことに加えて、滋賀県の進める医療福祉の文化の創造は、在宅医療を進める大きな力になると考えます。在宅医療推進のための滋賀県の基本的な指針、推進体制、予算の確保などについて伺い、次の質問に移ります。
 次に、いじめ問題について伺います。
 今、いじめ問題が全国の教育界を揺るがせています。そのきっかけとなったのは、残念ながら滋賀県であり、大津市です。このたびの対応で、学校や教育委員会は市民の信頼を失ったと言わざるを得ません。いじめから子供を守る対策が、県民、市民を裏切ることがないよう、総力で進められることを切に求められるものです。
 昨年11月議会における私どものいじめ対策についての代表質問に対する答弁の中で、知事は、子供たちをしっかりと育む環境をつくり上げることが知事としての任務であると答えておられます。
 そこで、いじめから子供を守ることについて、県の役割と責任をどのように認識されているのか、知事に伺います。
 大津の中学生の自殺に係る問題への対応のおくれ等が批判されている教育委員会制度について、大津市の越市長は、責任所在が曖昧で制度として無理があるとし、教育委員は選挙で選ばれておらず、市民の声が反映されていないと指摘したとの新聞報道があります。
 教育行政が、政治に左右されることはあってはならないのはもちろんですし、教育を受ける子供たちまでが首長ら政治家のパフォーマンスに振り回される可能性も心配するところです。教育委員会の存在意義と、そのあり方について、知事および教育委員会委員長の所見を伺います。
 いじめとの関係が疑われる自殺から、まもなく1年が過ぎようとする今、いじめから子供を守るための恒久的な対策等について検討するために、知事を本部長とする滋賀県いじめから子どもをまもるための対策本部が設置されました。事件から1年経過してからという対応の遅さが気になるところです。
 また、本来、いじめ対策は基本的に教育委員会が主体となって取り組むべきであると思いますが、対策本部は知事が本部長であるということを初め、知事部局が主体となって構成され、知事部局の所掌であるかのように見えます。対策本部と教育委員会の事務との関係はどうなるのか、今後目指していく恒久的な対策とともに知事に伺います。
 次に、教育長に伺います。
 文部科学省は、児童生徒の問題行動等、制度指導の諸問題に関する調べの中で、いじめとは「当該児童生徒が一定の人間関係のある者から心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」といじめを定義しています。いじめを考える上での基礎的な物差しであると考えます。
 そのような中で、いじめの状況は文部科学省が9月11日に発表した児童生徒の問題行動調査の結果によると、平成23年度全国小、中、高校での認知件数が約7万件、そのうち滋賀県は229件で、1,000人当たりの件数では1.3人と全国平均の5.0人に比べ極端に少ない状況にあります。特に中学校においては、1,000人規模の学校を想定すると、年間1.68件、全国平均の9件とは大変な差になっています。少ないことを喜びたいところですが、どこか釈然としないものです。昨年も我が会派の議員が、実態とデータの乖離について伺ったところですが、なかなか納得がいきません。
 この数値で滋賀のいじめの状況を評価し、今後の対策を考えるのは問題であると考えます。1,000人当たりの認知件数が中部9県の中で最も多い岐阜県教育委員会は、わずかなことも見逃さないようアンテナを高く張っている結果と理由を説明しているそうです。
 滋賀県のアンテナは低過ぎるのでしょうか。小、中、高、それぞれの県下のいじめの状況を、教育長はどのように認識されているのか、伺います。
 昨年11月議会における我が会派の山田議員の質問では、教職員のいじめを認知する感性を高めることが重要と訴えられました。学校教育の現場で子供たちに直接触れ合う教職員のいじめへの気づきは防止対策の第一歩であり、出発点と言えます。滋賀県のいじめ認知件数の少なさが気づきの緩慢さにあるとしたら最悪です。教育現場におけるいじめ認知に向けた課題と教職員の資質の向上対策について、教育長に伺います。
 ストップいじめアクションプランでは、いじめのない社会を実現するため、子供たちを取り巻く学校、家庭、地域の大人たちの連携の大切さを訴えています。いじめを防止することができず、自殺者まで出してしまった要因に、そのストップいじめアクションプランが十分に生かされなかった点が指摘されています。教職員や教育委員会のアクションはもちろん、地域のアクション、保護者のアクション等、このプランはなぜ十分に活用されなかったのか、伺うとともに、改めていじめ防止に向けた地域、家庭、学校、それぞれの役割と責任について教育長の所見を伺います。
 次に、警察との連携について伺います。
 文部科学省はいじめの定義の中で、起こった場所は学校の内外を問わないとしています。いじめを防止するためにも、学校外の対応が欠かせないことは言うまでもありません。その点で、警察の協力は学校の内外を問わず法的権限を持つ組織として連携した動きが期待されるところです。
 ところが、大津市の中学生いじめの問題では、生徒が自殺して後、決して早くない9カ月目の去る7月11日に警察は学校や市の教育委員会を家宅捜索しました。こうした捜査は極めて異例とのことです。警察とこれら教育関係機関との情報交換等は十分だったのか、気がかりです。
 先ごろ文部科学省は、いじめ問題に対する総合的な方針をまとめた中で、警察との連携の強化を挙げています。学校や教育委員会と警察の犯罪から子供を守るための連携について、教育長は現況をどのように評価し、今後どうあるべきだと考えているのか、伺います。
 次に、警察本部長に伺います。
 このたびの大津の事件は、事前にどうしていじめや自殺を防ぐことができなかったのか、県民誰もが心を痛めているはずです。警察においては、捜査を行うことによって事件の原因、あるいは真相を究明することが大きな役割であることはもちろんですが、いじめを含む少年非行を起こさせない、そんな土壌づくりが大切であると考えます。
 このように、少年非行問題については、学校や地域など、社会全体が取り組むべき課題であり、警察として少年が非行に走らないためにどのような防止対策をとられているのか、県下の少年非行の状況とともに伺います。
 教育委員会のデータでは、小、中、高等学校における暴力行為は減少傾向にあり、いじめについてもその認知件数は褒められるべき数値であるにもかかわらず、今の滋賀県では誰もその数値を信用しない、あるいは信用できない状況にあることは大変残念です。いじめ対策における学校や教育委員会の信頼が早期に回復することを望むものですが、最後に、いじめ対策について何が問題なのか、今日までの取り組みの総括とストップいじめに向けた教育長の決意を伺い、次の質問に移ります。
 次に、特別支援学校について教育長に伺います。
 知肢併置の特別支援学校の児童生徒の急激な増加については、かねてより学校の大規模化や施設の狭隘化が懸念される中、県立高校の余裕教室の利用による分教室や分校建設などが対応策として推進されようとしています。
 これは、教育委員会において平成22年度から23年度の2年間をかけて検討が行われた結果であると聞いていますが、果たしてこれらの計画が子供たち、保護者にとってどうなのか、教職員を初め、現場関係者の声が的確に反映されているものなのかどうか。さまざまな疑問と検証のために、以下、数点の質問をいたします。
 まず、この急激な増加の傾向とピークを含む今後の予測について伺います。
 さて先日、我が会派民主党・県民ネットワークでは、今回のこの計画の一つである県立聾話学校と県立野洲養護学校の現地調査に行ってまいりました。聾話学校内に分校が建設される予定であるという駐車場は、現状でも十分な広さが確保されていない狭小なものでした。計画では、ここに知肢併置の野洲養護学校の分校を建設するということですが、いかにも無理をしているといった感が拭えません。
 できるだけ自宅近くにという理念から栗東市に分校を建設することは理解できますが、聴覚障害に特化している聾話学校に、それも狭小な駐車場にわざわざ障害の異なる分校を持ってくるというのは理解しがたいと感じました。つまり、目の前の爆発的な生徒の増加に振り回され、その場しのぎの場当たり的な対応策になってはいないかという疑問、計画策定のプロセスに問題はなかったのか、現場からの積み上げになっていないのではないかという疑問を会派全員が感じたところであります。今回の聾話学校での分校建設はどうなったのか、どのような長期的展望にのっとったものなのか、伺います。
 また、両校の子供たちにとって、それぞれの専門的な教育を受けているわけですが、この分校建設によって子供たちの教育環境は向上するものなのでしょうか、伺います。
 また、現行、あるいは今後のその他分校建設や高校の余裕教室を利用した分教室設置について、その計画の長期的な達成ポイントについて伺います。
 次に、特別支援教育が導入される以前には、各養護学校の関係者が定期的に集まって日常的な課題や問題を共有し、解決するための会議や懇談会、協議会のようなものが開催されていたと聞きます。このような現場の意見を酌み取ることのできる常設的な会議や懇談会、協議会のようなものを設置することについて見解を伺います。
 次に、人数が急増する知肢併置特別支援学校の特徴の一つに、小中学校で特別支援学級が充実している小中学部に比べると、高等部における軽度な知的障害の生徒数が急増していることが挙げられます。この原因の一つには、特別支援学級の子たちが中学校を卒業したときに、その多くの子が進路に養護学校を選択するということがあります。特別支援学級には発達障害の子供たちも多く、卒業後は軽度の知的障害を伴うものとして養護学校への入学を希望されるものです。
 つまり、中学からの進路としての養護学校高等部になっているわけですから、養護学校内部からの進級だけではなく、中学校の特別支援学級からの入学を見越した一定規模の定員枠が必要であると考えられます。
 抜本的な特別支援学校の体制づくり、特に全県的な養護学校高等部の適正規模での配置計画が児童生徒数の急増対策に必要ではないかということについて教育長の考えを伺います。
 また、大きな制度変更や方針決定の際と同様に、特別支援学校の生徒数急増問題、全県的な適正配置、長期的展望に基づいた適正規模等、さまざまな課題や方向性、方針について話し合う機関として、専門的な対策検討委員会を立ち上げるべきではないかと考えますが、見解を伺います。
 特別支援学校の質問として最後にお伺いします。
 医療的ケアを必要とする児童生徒の送迎については、これまでも議会を初め、さまざまなところで議論が噴出しているわけですが、知事や教育長の議会答弁で、特別支援学校としては制度上の限界があること、福祉との連携を模索することなどを挙げられ、さまざまな工夫や知恵を凝らして検討していくとされてきました。
 改めてその現況や進展を伺い、今回の代表質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(佐野高典君) 9番山本正君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)山本議員の代表質問にお答えさせていただきます。
 まず第1問の卒原発と再生可能エネルギーについての6点の御質問にお答えします。
 1点目のこの夏の対応についての感想でございます。この夏の電力不足、計画停電などのおそれも含めて大変懸念されました7月2日から9月7日までを節電期間として、県民、事業者の皆様に節電への協力をお願いいたしました。9月7日の関西電力の発表によりますと、この夏の電力使用は14時から15時の最大電力、いわばピークにおいて平成22年と比べ平均で約300万キロワット、率にして約11%の減少となっております。目標とした10%を超える成果が得られたということで、これは協力をいただいた県民の皆さん、事業者の皆さんの御努力のたまものと感謝申し上げます。
 計画停電は何としても避けたいという強い危機感を県民、事業者の皆さんが持っていただいたことも一つの要因と思います。日々の節電、ピークカット対策に取り組んでいただいたおかげを持ちまして電力需給が逼迫する事態に至ることなく節電要請期間を終えることができました。
 今後は、この夏の電力需給状況や節電取り組み、その継続性も含めて具体的にデータの中で検証し、この秋以降、また冬に対しての県としての提言、また、関西広域連合としても取りまとめていきたいと考えております。
 次に、卒原発の考え方ですが、この夏、11%のピークカットができたということで、一丸となって取り組んだら結果が出せるという一つの成功体験になったと思います。一方で、例えば事業者の中には勤務日、勤務時間の変更のように負担の大きな取り組みがあったことも事実であります。
 今後は、継続性のある省エネの取り組みを着実に定着させるためにはどうしたらいいか、ライフスタイルの転換につなげていくことが卒原発に向けた第一歩であると考えております。
 卒原発を実現していくためのもう一つの大きな柱が、再生可能エネルギーなど、代替エネルギーをふやすことでございます。長年にわたり原子力発電は国策として取り組まれてきました。1970年代以降、30年、40年にわたり、そういう原子力発電所の技術、研究、投資、そして人材の厚さに比べますと、再生可能エネルギーはまだまだよちよち歩きの状態です。今後ひとり立ちできるよう、国全体で技術の確立、制度の整備を進めていく必要があると思っております。
 そういう中で、卒原発、一朝一夕に実現できるものではございませんが、議員も御指摘のように、地震頻発地帯の日本列島、時間が長くなればなるほど地震や津波のリスクが高まるわけでございます。そういう中で、核のごみとも言われる放射性廃棄物の処理の見通しも立たないところで国民が大きな不安を抱えている原子力発電に対しては、リスクの少ない、また安全で安心な社会を築いていくため、卒原発が将来の世代に対する私たちの責任であるとも考えております。
 次に、3点目のこれまでの新エネ、創エネの総括でございます。
 再生可能エネルギーの中心である太陽光発電については、本県では主に温暖化対策の一環として平成17年度から独自の補助制度を設け、家庭における普及促進に取り組んでまいりました。その結果、平成23年度末で1万6,737件、6万3,996キロワットの導入が進み、普及率で5.1%、都道府県別に見ると全国で10番目、九州などが多いところを見ますと、近畿ではトップの普及率となっております。
 一方、小水力発電については、これまで農業水利施設を対象に導入可能調査などを行ってまいりました。また、バイオマスエネルギーについてもバイオディーゼル燃料の普及促進、産学民官共同によるペレットストーブの開発といったことに取り組んでまいりましたが、本格的な広がりといったレベルにまで活用されるには至っておりません。
 そういう中で、今、大きな転換点は、この7月に開始されました再生可能エネルギー買い取り法案でございます。これまでビジネスとしてなかなか成り立たなかった、それが今こそこの買い取り法案というバックを得ることによってビジネスとして成り立つきっかけになるということを期待をしております。
 ドイツでも10年前にFIT──フィードインタリフ、買い取り法案を入れることによって再生可能エネルギーが広がったわけでございます。ドイツに比べると10年おくれているわけですが、日本も今こそ大きな転換点にあり、滋賀としてもそのタイミングを逃してはいけないと考えております。
 次に、4点目の卒原発に向けての目標と実現に向けての具体策でございます。
 今ほども申し上げましたように、卒原発、一朝一夕に実現できるものではございません。1つには、まず省エネの取り組みを確実に定着させ、今の電気の使用量全体を減らすという方法が一つの柱です。そのためにはライフスタイルの転換につなげていくという地道な努力が必要です。
 また、産業界においても、例えばドイツなどでは、GNPの増大と比較をしてエネルギー使用量は決してふえておりません。この辺は産業界としての努力も日本ではまだまだ可能性があると思っております。
 もう一方で、代替エネルギーとしては再生可能エネルギーを初めとする技術的、制度的確立が重要でございます。この目標については、県として再生可能エネルギー振興戦略プランを策定するため、検討委員会の場で御議論をいただきながら、種別ごとの導入目標、導入促進を加速化させるための振興方策をプランに盛り込んでいきたいと考えております。
 そういう中で、この再生可能エネルギーはグリーン産業の振興にもなるということも逆に明示的に示していきたいと思っております。
 本県では、これまで市民共同発電、あるいは菜の花エコプロジェクトなど、全国にも先駆けて先駆的な取り組みがなされてまいりました。その中心となっている人々の一番の悩みは、ビジネスとして成り立たないということでございます。お金が回らない。そういう意味では、この7月の買い取り法案、大きな転換点でございます。先日も「お日様発電所」で有名な長野県飯田市の事例など、市長様から直接お伺いしました。ポイントは、とにかく中心になる人の力、そして、住民の皆さんが自分たちのエネルギーとして愛着を持って進めていくという人の力、行政は逆に余り補助金などで邪魔してはいけないというようなアドバイスもいただいております。このあたり、地域の皆さんが自主的に自分たちでエネルギーを生み出していくという力が発揮できるよう、行政としては規制緩和、あるいは必要なコーディネート機能などをするべきだと思っております。
 次に、5点目の明確な政治の意思を示すことで卒原発と再生可能エネルギー検討委員会とのリンクをつくるべしという御意見でございます。
 我が国の発電電力量の構成においては、水力発電を除く狭義の再生可能エネルギーはまだたった1%程度でございます。量的にも、質的にも直ちに原子力発電に置きかわる代替エネルギーになり得るものではございません。
 しかし、今ほども申し上げましたように、今回の7月の買い取り法案がいよいよ可能となった中で、地域レベルで取り組み可能な再生可能エネルギーの成果を着実に積み上げていきたいと考えております。そのためのプランを策定し、検討委員会を今設置して御議論いただいておりますが、ただ、議員も御指摘のように、検討委員会は仕事をする場ではございません。本当に住民、事業者がどこまで本気になって、この再生可能エネルギーに取り組んでいただけるか、そこにおいては市町とも協力をしながら具体的な成果を一歩でも二歩でも出していく必要があると思っております。そういう着実な取り組みの一つ一つが長期的な卒原発につながっていくと期待をしております。
 次に、大飯原発の再稼働の見直しや現在停止中の原発の再稼働についての御質問でございます。
 9月19日にようやく原子力規制委員会が発足しました。新たな体制において一日も早く国民が納得できる安全基準を決めていただくなど、原発の安全基準体制を確立していただきたいと期待をしております。
 あわせて防災体制の重要性についても、例えば田中委員長は、防災体制づくりなくして再稼働はないんだとはっきり公言をしていただいております。この防災体制の中には、滋賀県としても強力に主張していきたいのは、プラントの安全性だけではなく、地域の地震、津波などの地域条件の中での安全性、そして、危機管理体制を確実にするための情報連絡体制、そして、4点目には万一のときの被害を最少化するための避難防護体制、この四重の防護体制ができることが重要だとかねがね主張しておりますので、近々できましたら、この原子力規制委員会にも滋賀県としての意見を提案をしていきたいと思っております。
 また、大飯原発の再稼働については、暫定的な安全基準であることを前提に、限定的なものとして再稼働をしたと理解をしております。そういう中で関西広域連合としては、新しい安全基準に基づき、再審査を行うことを申し入れをしております。
 現在、定期検査で停止中の原発の再稼働についても、新たに制定される安全基準に沿って適用するバックフィット制度、あるいは発電所敷地内での活断層の調査、検証、さらには40年稼働した原発の廃炉ルールの厳密な適用、あるいは、使用済み核燃料の処理方針など、大変難しい問題がございますが、これは国の責任として適切に方針を出していただくよう要請してまいりたいと考えております。
 次に、大きな2問目の地域防災計画についての5点の御質問にお答えいたします。
 まず、地先の安全度マップの公表で一部市を除いて公表することと、流域治水の理念との整合性でございます。
 流域治水の理念は、いかなる洪水にあっても人命が失われないことを最優先とし、生活再建が困難となるような被害を避けることを目的として、自助、共助、公助が一体となり、川の中の対策に加えて、川の外の対策、つまり住民が暮らす側です。その川の外の対策を総合的に進めていく治水であり、そのための基礎情報として地先の安全度マップを整備したものでございます。
 マップの公表は、この理念に沿って県民の皆さんに自分の家の周辺の水害リスクを認識していただき、もしものときの避難行動に役立てていただくことを目的としております。今回、一部の市の御理解が得られていないことは大変残念でございます。8月28日の市長会の会合で、私自身、直接市長さんたちに説明をさせていただきました。その議事録は公開されておりますので、ぜひごらんをいただきたいんですけれども、絶対にわしの市では公表まかりならんと強く、強く言われた市もございます。そして、ここで口で言うのははばかられるんですが、「知事の研究者としてのマスターベーションにはつき合えない」とまで言われました。そういう中で、水防管理者である市町長の意向を尊重させていただかざるを得ません。
 しかし、公文書として県から市には公表させていただきます。その公文書を市が市民に公表するかどうかは、逆に市民の側が公文書公開請求などをしていただくところで判断をしていただけるのではないでしょうか。
 繰り返しますが、公文書として市には県から提供させていただきます。それが県の責務だと思っております。流域治水の推進には市町の協力が不可欠でありますので、何よりも市町の皆さんの御意見、御要望には沿わせていただくというのが私の今回の判断でございます。
 次に、2点目のマップ公表に対する今後の対応と市町への対応策でございます。
 地先の安全度マップは、平成21年度から約4年間、市町の担当者と緻密に、緻密に協議、調整を続けてきた結果、また、市町長にも担当者から説明させていただき、今回の公表になったものでございます。先ほどの8月28日の市長会の場でも、私から頭を下げ、どうしても県民のために公表させてほしいとお願いをしましたが、納得いただけなかったということの御理解はいただきたいと思います。
 市町長の御意見の中には、リスク情報を早く住民に公表すべき、あるいは、既に地先の安全度を反映したハザードマップを公表しており、特に異論はないとして賛同していただける一方で、公表により住民の不安をあおるだけ、あるいは、土地区画整理事業による地盤高の変更が反映されていない、あるいは、真実のデータではないなどの御批判をいただいております。
 住民の不安をあおるという御指摘については、地先の安全度マップを公表することで水害リスクを知って備えることが、むしろ不安を解消することにつながるものと考えております。議員の御指摘のとおりでございます。
 また、もう一つの御指摘であります一部の土地区画整理事業に係る地盤高については、現在修正作業を行っておりまして、マップの精度向上のための誠意を持って対応させていただきます。
 今後も公表の意義と有効性について粘り強く説明をし、御理解を得るよう私自身も努力を続けてまいりたいと考えております。
 また、流域治水政策だけでなく、県政各般にわたり、引き続き、市町と十分な意見交換、対話を通して良好な関係の構築に努めてまいりたいと考えております。
 次に、3点目の今後のマップの信頼性維持のため、精度を上げるためのフォローアップや頻度でございます。
 この安全度マップは、公表されております最新の航空レーザ測量結果にプラスして、県で実施をしました詳細な河川測量データや最近の土地区画整理事業のデータを反映しているものでございます。議員御指摘のとおり、8月の東近江市での豪雨による浸水状況は、安全度マップで示された状況とほぼ同じであることが実証され、地元でも評価をいただいております。
 今後も浸水シミュレーション結果に影響するような大規模な開発など、変更があった場合にはおおむね5年ごとに見直しを行い、精度の向上に努めてまいりたいと考えております。
 4点目の条例制定の今後のスケジュールでございます。
 流域治水基本方針を実効性あるものとするために、早期の条例制定を目指すものでありまして、今回、そのための第一歩として、流域治水政策の基礎情報である地先の安全度マップを公表させていただいたものでございます。
 一日も早い条例制定に向け、市町との協議、調整、および県民の皆さんへの説明を十分行ってまいりたいと考えております。
 次に、地域における防災教育および啓発、防災訓練についての5点目の御質問でございます。
 8月の大津市大石外畑町での豪雨災害で現地を視察した際、自治会長さんから、自主防災組織が機能したおかげで住民が素早く避難できたということを私も伺いました。改めて自主防災組織や地域コミュニティーの重要性を認識いたしました。県では、地域防災の中心となる自主防災組織のリーダー研修会を開催し、最新の知識の普及や組織活性化のための方策などについて研修を行うほか、防災情報番組「くらしSafety」やホームページ、「地域防災ちえ袋」により地域でのさまざまな取り組みの紹介や最新情報の提供を行っております。
 また、水害や土砂災害については、出前講座や図上訓練、街頭啓発や絵画、作文コンクールなどにより防災教育や啓発を実施をしているところでありまして、これらの取り組み、今後も継続してまいりたいと考えております。
 防災訓練についても、自治会、自主防災組織レベルで実施していただけるよう、引き続き呼びかけ、また住民の皆さんのエンパワーメントに役立つような政策を進めていきたいと思っております。
 次に、大きな3問目の中小企業振興についての9点の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の県内の経済動向と中小企業の現況でございます。8月に公表した県経済指標では、鉱工業生産が持ち直しつつある一方、大型小売店販売額が前年を下回っていることなどから、県内の景気は全体として持ち直しの動きがあるものの、一部に弱い動きが見られると分析しています。
 次に、中小企業の現況ですが、最近の景況調査では、中小企業の業況は、好転との回答より、悪化の回答が上回っておりまして、依然として経営が厳しいと捉えられております。
 次に、中国、韓国との関係が県経済に与える影響でございますが、現在、経済団体や個別企業へのヒアリングを行い、状況把握に努めております。
 まず、製造業については、現段階では明らかな影響は聞いておりません。今後の調査を待ちたいと思います。
 観光業は、一部の施設で観光客のキャンセルや申し込みの減少等の影響があると聞いております。また、湖南省に進出された商業施設の被害額、かなり高額になると伺っておりますが、現在その額を精査中と伺っております。
 このようなことから、今のような事態が長引けば、本県経済にもマイナスの影響があるものと懸念をしておりますが、今後とも影響の把握に努めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の最近の中小企業の振興にかかわる条例化の動向と、その特徴についてであります。
 現在、20の道府県で中小企業の振興に関する条例が制定されており、加えて、愛知県と富山県においても、9月議会で条例案が提案されていると聞いております。これらの条例は、大きく2つのタイプがあります。
 1つは、基本理念や関係者の責務などを中心に規定されている理念条例であります。もう1つは、さらに計画の策定など、施策実施のための手続も規定されている政策推進型のものです。このほか、特定の産業分野や企業立地といったテーマを限定したものもございます。こうした中で、最近は政策推進型の条例がふえてきている状況にあります。
 次に、3点目の条例要綱案の名称を活性化に推進に関する条例としたことであります。
 条例に向けた基本的な考え方を検討いただいた中小企業振興審議会からの答申において、中小企業が活性化することにより、人、物、金、情報の集積と好循環が期待されるとされております。
 また、中小企業の自立的な経営を尊重しつつ、これを関係者が支えることで中小企業が本県経済の発展の原動力となり、地域に貢献する企業として成長することにより足腰の強い本県経済の実現を目指すべきとされております。
 こうした趣旨を踏まえて、条例要綱案では中小企業が地域の経済および社会の担い手としての役割を主体的に果たしつつ、その多様で活力ある発展が図られることを中小企業の活性化と位置づけ、その推進を図るという趣旨から名称を中小企業の活性化の推進に関する条例としたいと考えております。
 次に、4点目の財政上および税制上の措置でございます。
 条例の検討に当たって、中小企業者の皆さんと意見交換を行う中で、予算をしっかり確保してほしいという御意見が多かったほか、国税や地方税についても御意見をお聞きしております。これらを踏まえ、条例に基づく施策を着実に実施するには、財政上の対応が必要であること、また、税制面においても可能な限り対応していくことが必要と考え、盛り込んだものです。
 今後、必要な予算の確保等を図り、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。
 5点目の推進体制の考え方でございます。
 施策を総合的に推進していくため、条例要綱案には県として必要な体制の整備を図ることを盛り込んでおります。具体的には、お尋ねの農商工連携初め、さまざまな産業分野において中小企業活性化の視点から施策を推進していくため、例えば中小企業活性化推進本部といった全庁的な組織が必要と考えております。
 さらに、条例要綱案では、関係団体等の有機的な連携を促進することを盛り込んでおりまして、商工関係団体はもちろん、農業関係団体なども含め、連携、協力を一層進めてまいりたいと考えております。
 次に、6点目の企業の開業に向けての対応であります。
 中小企業の活性化施策の一つとして、新たなビジネスをつくり出そうとされる取り組みを促進することは大変重要でございます。このため、条例要綱案においては、基本的施策の中に創業に向けた環境の整備を盛り込んでおり、SOHOやインキュベーションオフィス、あるいは開業資金の融資などにより、中小企業の創業や新たな事業の創出の促進を図ってまいりたいと考えております。
 7点目の商店街の活性化であります。
 県ではこれまでにぎわいのまちづくり総合支援事業により、朝市やフリーマーケット、さらには子育てのためのコミュニティー施設の運営といった、商店街のにぎわい再生と地域課題の解決を図る取り組みに対して支援を行ってまいりました。
 条例要綱案においては、基本的施策の中に、商店街での来訪客の増加を図る環境整備や、創業の促進などを盛り込んでおります。今後、市町や商工関係団体、NPOなどと連携を図りながら、買い物弱者対策など、新たな社会課題への対応も含め、商店街の一層の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、8点目の県民へのアピールでございます。
 今回の条例に向けた検討に当たっては、平成23年度に中小企業に対する意識に関して県政世論調査を行ったほか、中小企業振興審議会に、県民の方に委員として参画いただいております。
 今回作成した条例要綱案についても、消費生活センターの会合や県民を対象にした各種のイベントにおいて内容の紹介、チラシの配布などにより周知を図り、また、御意見をいただくようお願いしております。
 今後も、県民政策コメントの実施に向け、チラシを公共施設の窓口やさまざまな機会を捉えて配布するなど、条例について県民が関心を持っていただけるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、9点目の今後のスケジュールと条例に向けた思いと期待であります。
 今回の条例要綱案については、近日中に県民政策コメントを実施し、その上で11月県議会に条例案を提出したいと考えております。
 本条例は、これまでから企業の皆さんを初め、関係団体、市町などから幅広く意見を聞きながら検討してきたものであります。条例に対する期待も大変大きいものと認識しております。県としては、本条例をもとに、引き続き中小企業の皆さんの声をお聞きしながら、部局間の一層の連携を図り、県を挙げて中小企業の活性化施策に取り組むとともに、関係団体等ともしっかり連携、協力を図ってまいります。これにより、中小企業が生き生きと活躍する、足腰の強い本県経済の確立と社会の発展につなげてまいりたいと考えております。
 次に、大きな4問目の在宅医療についての6点の御質問にお答えいたします。
 1点目の本県の在宅医療はどこまで進んでいるかの御質問でございます。
 これまで在宅医療を担う診療所の整備、訪問看護ステーションの充実に向けた取り組みや、医療福祉の関係者が患者情報を共有するための地域連携クリティカルパスの開発など、在宅医療の推進に努めてまいりました。
 この結果、訪問診療に積極的に取り組む在宅療養支援診療所の数は、平成19年度の55診療所から、ことしの7月には96診療所まで増加をいたしました。
 また、訪問看護ステーションは、60カ所から72カ所、訪問看護師の数は、常勤換算で19年度の323人から23年度416人と、いずれも増加をしております。
 また、がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病の4疾病について、クリティカルパスを実施する病院数も、平成19年度の延べ5病院から、今年度は延べ66病院に増加するなど、在宅医療を支える医療資源やネットワークの整備は着実に進んでいるものと考えております。
 2点目の滋賀県の人口構造や医療や介護を取り巻く環境についてであります。
 人口構造の変化としては、社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、本県の75歳以上の高齢者は2010年の約14万人から、2030年には約24万人へとふえ、総人口が減少する中で高齢者数が急増することが見込まれております。中でもひとり暮らしや夫婦のみの高齢者世帯が増加をしていくという推測でございます。
 こうした中で、医療や介護を取り巻く環境変化として、認知症や慢性疾患を持つ医療依存度の高い高齢者が今後増加するものと考えております。
 また、高齢化の進展に伴い、年間の死亡者数が増加し、2030年には病院以外でのみとりが必要なケースが約5,000人と、現在の2倍に増加するものと見込まれております。
 このような将来の状況に対応するため、今から在宅医療、在宅みとりの体制の整備が急務と考えております。医療資源、ネットワークの整備、人材の養成とスキルアップには時間が必要です。5年、10年先を見越した上での取り組みを進める必要があるものと考えております。
 3点目の在宅医療についての県民の意識や願いでございます。
 本年7月に実施をした滋賀の医療福祉に関する県民意識調査結果によりますと、人生の最期を迎えたい場所として、約半数、48%の人が自宅を挙げております。しかし、一方で、自宅で最期まで療養できるかについては、55.7%の人が実現困難であると答えています。その主な理由は、1つは、介護してくれる家族に負担がかかる、これが78.6%の方、また、急変時の対応が不安であるが60.7%でございます。
 このように、県民の皆さんの意識や願いも踏まえ、本人が望む場所で最期まで安心して在宅療養できる体制づくりは、家族への負担を減少させ、また急変時、医療連携で対応できるという条件づくりが何よりも必要だと考えております。
 次に、4点目の在宅医療を支えるスタッフの確保と技術向上のための取り組みであります。
 在宅医療を支える医師の養成に向けては、専門医というよりは幅広い一般診療を行える家庭医養成プログラムの開発や医学生に対する地域医療についての研修会、地域交流事業などを行っております。
 また、訪問看護ステーション等の在宅医療を担うことができる看護職員を確保するために、基金を造成をしております。潜在看護職員の掘り起こしや再就業支援のための研修も行うとともに、介護職員については、福祉人材センターによるマッチングやハローワークやヤングジョブステーションと連携した就業支援、また、就学資金貸付事業の活用など、スタッフの確保に向けた取り組みを行っております。
 また、マザーズジョブステーションにおいても看護職員、介護職の有資格者の掘り起こしを行い、マッチングを進めようとしております。
 技術向上については、訪問看護認定看護師の養成に対する助成や、訪問看護ステーションの職員に対する技術強化研修、介護職員の認知症理解のための研修の実施などの取り組みを行っております。
 また、介護職員等によるたん吸引実施のための研修については、昨年度から実施をしておりまして、今年度は当初50名を予定しておりましたが、受講希望が多く、定員を80名に拡大し実施するなど、技術向上に取り組んでおります。
 5点目の理想的な医療機関などの連携体制でございます。
 県内では、先駆的に行っております東近江圏域の三方よし研究会、また湖西圏域の医療連携ネットワーク運営協議会、さらに、甲賀圏域の地域連携検討会など、連携体制の構築に向けてさまざまな実践が行われてきております。
 例えば、東近江圏域では、末期がん患者の在宅療養を多職種、多機関が連携して支援することにより、早期の退院と在宅生活が可能となっております。また、最期は在宅でのみとりができ、本人や家族の安心と、みとった後の家族の充実感が得られたという事例がございます。
 また、これまで子供たち、孫たち、何かと死というものに直面できなかった。その子供や孫に命のバトンタッチを伝えることができたというような報告も伺っております。
 最近では、みとりの絵本4冊本が永源寺診療所を中心に撮られたものですけれども、全国から大きな反響もいただいております。
 また、東近江ですが、脳卒中患者を受け入れた急性期病院が回復期のリハビリができる病院の情報を提供することで本人、家族が安心して次の病院選択と継続的なリハビリが受けられた事例などがあると聞いております。
 あるべき医療機関の連携体制ですが、急性期や回復期など、病院の機能の明確化と役割分担を行い、疾病に応じた連携体制を構築して、専門的医療を提供すること、また、治療が終われば医療と介護の連携のもと、スムーズに在宅医療へ移行するための支援を行うこと、さらには、急変時には入院ができるなど、病院のバックアップが受けられること、このような連携体制が県内各地につくられるよう、多職種、多機関の連携、そして、何よりも具体的に個人を識別しながら顔の見える関係の中で相互に協力ができる、そのような体制づくりが重要であると考えております。
 次に、6点目の在宅医療推進のための基本的な指針、推進体制、予算の確保でございます。
 まず、基本的な指針としては、今年度、改定を行う滋賀県保健医療計画の中で、在宅医療の推進を目標の一つとして位置づけてまいりたいと考えております。
 また、そのバックにある理念、死生観、人間観まで含め、人は死から免れ切れない。それでも命のバトンタッチをいかに地域、あるいは家族の中でしていくかというような死生観、人生観まで含めた取り組みが、まず基本的な指針としては必要であると考えております。
 次に、推進体制としては、保健や医療、介護等の関係者からなる滋賀県在宅医療等推進協議会を設置しておりまして、このような場を活用して関係者が情報共有し、連携しながら計画に基づく具体的な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また、議員御質問のとおり、在宅医療は医療福祉関係者だけの頑張りによって進むものではなく、県民の意識の変化が重要と考えております。このため、医療福祉関係者や住民などによって設立された医療福祉・在宅看取りの地域創造会議や、圏域ごとの医療福祉を推進する地域協議会との協働により、滋賀の医療福祉を守り育てる県民運動を盛り上げていきたいと考えております。
 この中では、例えば、母子手帳に対応するような死を迎える前の安心手帳というようなものの普及であるとか、あるいは、必ずしも病院の死が望ましい死ではないというような形での意識の変化ということも盛り込んでいく必要があると考えております。
 最後に、予算の確保についてですが、これまでから地域医療再生計画に基づき在宅医療の推進に取り組んでいるところですが、平成25年度においても地域医療再生基金の活用を図ってまいりたいと考えております。
 また、平成25年度の施策構築に当たっては、地域を支える医療福祉・在宅看取りプロジェクトを重点テーマの一つとして検討を進めておりまして、必要な予算については、しっかりと確保していきたいと考えております。
 最後に、5問目のいじめ問題についての3点の御質問にお答えいたします。
 まず、いじめから子供を守ることについての県の役割と責任でございます。
 いじめは基本的な人権、子供たちの人権を侵害する行為であります。絶対に許されないことであります。さきにお答えしたとおり、このいじめの問題、社会の構造と深くかかわっている幅の広い、また、奥の深い問題であります。ますます現場では陰湿化し、また、隠れているということも伺っております。そういう中で、家庭や地域など、学校以外の場面にも広がっております。
 そのため、まずは教育委員会が中心となって、家庭、学校、地域が一体となったいじめから子供を守る取り組みを進めていただくわけですが、知事としても警察、福祉部門、医療機関と連携して、いじめ問題の解決を図ることができるよう支援することが私の役割であり、責任であると認識をしております。そのため、いじめから子どもを守るための対策本部を8月30日に発足をいたしまして、専門家の意見もいただきながら、恒久的な政策をつくり上げていきたいと考えております。
 2点目の教育委員会の存在意義とそのあり方についての私自身の所見でございます。
 教育委員会は、首長から独立した行政委員会として設置され、さまざまな立場の方に委員に就任いただき、教育の基本方針などを決定することにより、教育の政治からの中立性や継続性、安定性が確保された合議制の機関として、これまで教育の充実に寄与してきたものと考えております。
 しかし、教育委員会制度の導入から60年以上を経て、社会が大きく変わる中で、例えば今回の大津のいじめ事件に見られるように、子供の育ちを取り巻く課題がますます複雑化、多様化する中、現在の教育委員会制度が十分機能しているのかどうか、改めて考えることが必要であると思っております。
 もともとアメリカモデルを導入した教育委員会制度でございますが、日本の社会への適合性、あるいは現在の社会変化に対してどう機能しているのか、議論が必要であると考えております。
 例えば、全国知事会においても教育委員会の必置制度を見直し、自治体ごとにその意思により選択可能となるよう国へ提案が行われているところでもあります。子供にとっての最善の利益を守るという視点を第一に、総合的な政策を組み立てるため、教育委員会の役割や知事部局との連携などについて、現状を踏まえ、しっかり議論することが必要と考えております。
 次に、3点目のいじめ対策本部と教育委員会の事務との関係、および今後目指す恒久的な対策についてであります。
 まず、対策本部の専門部会において、専門家による調査研究チームから、いじめの背景や原因を把握、分析し、結果を報告していただく予定であります。
 この調査研究チームについては、現在、補正予算をお願いをしておりますが、参加していただく専門家をあらかじめ人選をしておりまして、来月中には立ち上げたいと考えております。
 対策本部では、調査研究チームからの報告を受け、教育委員会を中心に関係部局、警察本部と連携を図りながら対策の確立に努めてまいります。
 そして、いじめから子供を守るため、何よりも子供の最善の利益を基本としながら、子供とその周りの人たちの問題を個別救済し、そこから見えてきた課題についてその背景を調査、調整し、具体的解決を図るという方向を柱として仕組みの構築に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上、山本議員への私からの答弁とさせていただきます。
◎教育委員会委員長(高橋政之君) (登壇)まず、答弁に先立ちまして、お亡くなりになりました大津市立中学校の生徒さんに対しまして心から御冥福をお祈り申し上げます。
 教育委員会の存在意義とそのあり方についての御質問にお答えをいたします。
 今回のいじめ事件の対応をめぐり、教育に対する不信感を招き、教育委員会制度の存在意義が問われているということは、非常に残念で、憂慮しております。
 しかしながら、教育委員会制度は、戦後60年以上にわたって我が国の教育を支えてきたという歴史的な制度であります。
 この制度の存在意義といたしましては、まず、教育の専門家だけに任せず、議会の同意を得てさまざまな立場から選任された委員がその見識を持って議論を行うところでございます。
 さらに、任期が異なる複数の委員が継続的に議論を行い、公正中立で、一貫した方針により教育行政を推進することに当たると考えております。
 個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求する人間を育成することが教育の大きな目標の一つであります。児童生徒の命と尊厳を守ることを最優先に学校が運営されるように支えていくことが教育委員会の責務だと考えております。
 また、教育委員会のあり方についてでありますが、今後も引き続き教育現場に積極的に出向いて、実際の声をお聞きし、議論に生かしていけるように努めるとともに、長期的な方針や重要な事項については特に時間をかけてじっくりと審議を行っていきたいと思っております。
 常にみずからの活性化を図りつつ、学校や事務局の業務が適切に行われるよう、委員会に与えられた権限と責任をしっかりと果たしていきたいと考えております。
◎教育長(河原恵君) (登壇)いじめ問題についての5点の御質問にお答えをいたします。
 まず、小、中、高、それぞれの県下のいじめの状況をどのように認識しているかについてでありますが、議員御指摘のとおり、先ごろ取りまとめました児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査結果での、児童生徒1,000人当たりのいじめの認知件数は、公立小学校で1.24件、公立中学校で1.68件、県立高等学校で1.02件であり、本県のいじめの認知件数は全国平均に比べて少ない状況にあります。
 この理由としましては、さきの調査結果から見ますと、いじめの対策に関して児童会や生徒会を通じての仲間づくりを促進する取り組みを行っている学校が全国59.4%に対して、本県は98.5%と高いことや、いじめの問題に対応するための校内教育相談体制が充実している割合が全国69.0%に対し、本県81.3%と高くなっていることなどが考えられます。
 しかしながら、いじめは潜在化し、実態が見えにくいものであることから、現在把握しているいじめ事象が氷山の一角であるかもしれないという危機意識を常に持ちながら対応することが大切であると認識しております。
 また、担任レベルで解決した事案が報告されていなかったり、いじめと認知しなかったりする可能性もあると考えております。
 こうしたことから、平成24年1月より早期のうちにいじめを発見し、対応できるよう、いじめの疑いのある事案にも目を向け、把握した件数を毎月報告するように求め、教職員がいじめの認知をしっかりと行うよう進めているところです。
 今年4月から7月までのいじめの疑いのある事案の報告件数は、小学校で503件、中学校で177件、高等学校で7件、特別支援学校4件となっております。この報告を導入したことにより、市町教育委員会では、各小中学校の生徒指導主任、主事を集め、いじめの疑いのある事案の実態を検証するようになってきており、組織的な対応の充実にもつながっていると考えております。
 今後は、いじめの早期発見と報告についてより確実に行うよう指導してまいりたいと考えております。
 次に、教育現場におけるいじめの認知に向けた課題と教職員の資質向上についてでありますが、いじめの実態把握につきましては、各学校において日常の見守りや個別面談、アンケート調査等を通じて丁寧に取り組んでいるところでございます。
 しかしながら、当初良好だと思われていた人間関係が生徒間の関係性の変化によりいじめに発展したり、いじめを心配した教師が声をかけても生徒自身がいじめの実態を訴えられない場合があります。いじめが見えにくく、加害者、被害者ともにいじめを認めようとしないことからいじめの発見がおくれることが大きな課題であります。
 このことから、いじめ防止対策の第一歩は、教職員のいじめへの気づきであり、教職員として感性を高めることであると考えております。
 加えて、いじめの疑いを察知した段階で、できるだけ早く状況を見きわめようとする姿勢、また、いじめやいじめの疑いを認知した際には、アクションプラン等をもとに組織的に素早く対応する力が必要であると考えております。
 県教育委員会といたしましても、いじめの背景や本質を研修の場において認識するよう指導するとともに、アクションプランの活用について点検、指導するなどして、教職員がいじめに遭った子供の立場に立った対応がとれるよう資質の向上に努めてまいりたいと考えております。
 次に、ストップいじめアクションプランは、なぜ十分に活用されなかったのかについてでありますが、ストップいじめアクションプランにつきましては、平成18年度に作成し、市町教育委員会や各学校に配付をし、活用を呼びかけてきたところでございます。
 このアクションプランは、児童生徒や教職員のアクションだけではなく、社会全体でいじめに対応するために、保護者や地域のアクションについても示しております。
 しかしながら、学校が地域、家庭と連携していじめ問題に取り組むことについて、その連携の大切さを十分に理解できていなかったため、十分な活用がなされなかったと考えております。
 また、アクションプランに記載されている報告、連絡、相談を学校内で十分機能させ、速やかな方針決定と、それに基づいて校内体制を強化すること、状況に合わせて教育委員会と適切に連絡を取り合うことについて、その重要性の理解も十分ではなく、実際に行動に移せなかったのではないかと考えております。
 次に、地域、家庭、学校、それぞれの役割と責任についてでございますが、まず、地域においては多くの目で子供を見守ること、一人一人の子供を大切にされる風土をつくること、あわせて学校とも緊密な連携を図ることが役割として求められていると考えております。
 家庭においては、日ごろから子供と積極的にかかわり、子供の話を丁寧に聞くこと、そのことから子供理解に努め、気になることがあれば、学校や関係機関に相談すること、日常の子供の言動の中からいじめや差別の兆しを見逃さないことなどが役割として求められていると考えております。
 また、学校においては、一人一人の子供を大切にし、いじめを絶対に許さない学校づくりを進めることと、そして、家庭に対してその状況を説明して、より連携を深めることが重要であると考えております。
 また、教員の資質を高め、いじめの早期発見、早期対応に努め、全教職員が一丸となっていじめ問題に取り組むことが役割として求められていると考えております。
 子供たちが明るく、誰にでも相談できて、安心して過ごせるよう、地域、家庭、学校がそれぞれの役割を果たすとともに、互いに連携して子供たちを育む環境をつくっていかなければならないと考えております。
 次に、警察との連携についてでありますが、本県においては、平成12年度より、子供たちの問題行動、虐待等への対応策を検討し、警察を初めとする各機関との連携目的とした学校問題行動対策連絡会議、通称スパック会議を開催しております。昨年度、この会議で出されたケース数は、公立小学校411件、公立中学校239件となっており、学校が暴力等に対して毅然とした態度で対応することができたり、子供の状況が改善されたりといった成果が見られました。
 また、平成14年度から警察と教育委員会とが必要な連携や情報提供に関して申し合わせを結び、児童生徒の非行の未然防止と子供たちを犯罪被害から守ることを目的とした学校連絡制度の運用をしております。
 昨年度は、公立小学校の38%に当たる86校が、また公立中学校の82%に当たる80校が警察に対して児童生徒に関する相談をしており、その件数は小学校で212件、中学校で765件となっております。このような学校と警察との連携をとることにより、犯罪は決して許されないことであるという社会のルールを子供たちに教えることや、問題行動の未然防止についての指導が充実し、子供たちの健全な育成が図られると認識しております。
 しかしながら、社会の変化に伴い、子供たちの問題行動は多様化し、また、一部は潜在化し、全体的に行動範囲が広範囲化していると考えております。
 今後、子供たちを犯罪から守るために、また、子供たちの問題行動やいじめを未然に防ぐため、ひいては子供たちの健全育成のため、警察を初めとする関係機関との一層の連絡強化を図ってまいりたいと考えております。
 最後に、いじめ対応について、今日までの取り組みの総括とストップいじめに対した教育長としての決意についてでありますが、いじめ問題への対策につきましては、これまでからいじめは人間の尊厳を損なうものであり、決して許されるものではないとの考えに基づき、いじめの重大さを学校の教職員が認識し、適切に対応するようにするため、ストップいじめアクションプラン等を用いて指導してまいりました。
 また、学校現場において、いじめは絶対に許さないという機運を高めるため、いじめの未然防止に係る児童会、生徒会の取り組み等も進めてまいりました。
 あわせて、児童生徒の非行の未然防止と、子供たちを犯罪被害から守ることを目的として、警察との間で行っている学校連絡制度を運用するなど、関係機関との連携を図ってまいりました。
 各学校においては、こうした対策に基づき、丁寧な対応に取り組んできたものと考えております。しかしながら、今回の事案につきましては、県教育委員会、市教育委員会、学校の中で、いじめが重大なことであるという認識を欠き、危機管理の体制を整えられず、適切な対応ができなかったこと、また、そのため迅速な情報の収集や整理が不十分となり、関係者や関係機関との間でも情報を共有することができなかったことが一番の問題であったと考えております。
 県教育委員会といたしましては、今後さらに学校や市町教育委員会との情報共有を丁寧に行うとともに、ストップいじめアクションプランの改訂や、いじめ問題の解決をサポートする仕組みの検討をしていきたいと考えております。
 子供たちがいじめで苦しむことがないように、いじめは絶対許さないという強い信念のもと、県教育委員会が中心となって、市町教育委員会、学校、家庭、地域、関係機関の方々とともに、また、児童生徒と一緒になって、いじめから子供たちを守るために全力で取り組んでまいりたいと考えております。
◎警察本部長(福本茂伸君) (登壇)山本議員から御質問のございました少年非行の状況と、その対策についてお答えをいたします。
 まず、現状、とりわけ近年の特徴という点でございますけれども、傷害等の粗暴犯が増加しております。ほか、携帯電話の普及によりまして、児童ポルノ法違犯で検挙される少年がいる一方、インターネットサイトを通じて性犯罪被害に遭うケースも増加しております。また、外で徘回したり、群れ集まるというよりも、インターネットカフェや屋内に少人数で集まるといったような形で行動形態の変化も認められるところでございます。
 次に、警察の対策について、お答えをいたしたいと存じます。
 議員御指摘のとおり、次の世代を担う滋賀の子供たちの非行を防止し、失敗から立ち直らせ、同時に、犯罪の被害者にもならないようにすることは、我が国の将来のためにも責任ある各機関が協働してその目的を達成すべき社会全体の重要な課題でございます。
 県警察では、ボランティアと連携した街頭補導、悪質な事件の検挙に加えまして、インターネットカフェ、カラオケボックス、漫画喫茶など、少年のたまり場となる施設の管理者とのネットワーク構築に努めまして、非行の温床を取り除く活動を強化をしております。
 また、犯罪に至らない不良行為の段階で、悪いことは悪いとしっかり指導して、小さな芽のうちに摘み取り、立ち直らせることが重要でありますけれども、より確実に少年を更生させるためには、学校や家庭との連携が欠かせません。
 こうした点から、検挙補導した少年の学校や家庭に可能な限り訪問するほか、連絡をとり、支援を行うよう努めているところでございます。
○議長(佐野高典君) 答弁前に教育長に申し上げますが、答弁の要点をまとめて、適切に答弁するようにお願いします。
◎教育長(河原恵君) (登壇)特別支援学校についての御質問にお答えいたします。
 まず、特別支援学校の在籍児童生徒の急激な増加の傾向と、今後の予測についてですが、特別支援学校の在籍者は、この10年間急増傾向にあります。平成13年度から平成23年度の10年間で1.8倍となり、その伸び率は全国一となっております。
 今年2月に公表しました知肢併置特別支援学校における児童生徒増加への対応策で示させていただきましたが、この急増は平成27年度まで続くものと見ております。
 今後の予測につきましては、出生数や特別支援学校への就学率から見ますと、ピークの時期は各学校により異なりますものの、知肢併置8校全体のピークは平成29年度で、平成23年度の1,635人から245人の増加で1,880人になる予測をしております。
 次に、聾話学校での野洲養護学校分校建設はどのような長期的展望にのっとったものなのかということについてですが、今回の対応策の中で、野洲養護学校に関しましては、10年後の平成34年度に最大となり、平成23年度の294人から134人増の428人になると予測しております。
 そのため、石部分教室の設置による対応と、100人規模の分校を聾話学校に設置することにより増加への対応は可能であると考えました。
 しかしながら、さきの御質問でもお答えしましたとおり、聾話学校においてそれぞれの障害特性に応じた教育環境を十分に整備するには、現在の聾話学校の敷地の中では規模的に困難であると判断に至りました。
 このため、野洲養護学校敷地内における対応も含めて、他の新たな方策について検討を重ねているところであります。
 次に、分校建設によって子供たちの教育環境は向上するかどうかについてですが、聾話学校では、聴覚障害と知的障害の重複化が進んでおり、分校の教員と交流することにより知的障害に関する専門的な対応が、より一層可能になると考えたところでありますが、先ほど申し上げましたように、いろいろな検討をした結果、それぞれの障害特性に応じた教育環境を十分に整備するには、聾話学校の校地では規模的に困難であると判断したところでございます。
 次に、分校建設や高校の余裕教室を利用した分教室の設置について、その計画の長期的な達成ポイントについてお答えをいたします。
 野洲養護学校分校に関しては、先ほど申し上げましたように、平成27年度に100人分の増加に対応するものです。伊吹分教室に関しましては、長浜養護学校がピークとなる平成30年度まで増加することから、伊吹分教室で平成25年度から3年間で高等部の48人の増加に対応し、さらに平成29年度に長浜養護学校本校の校舎増築により残り48人分の対応を図るものでございます。
 石部分教室に関しましては、平成25年度から3年間で三雲養護学校、草津養護学校、野洲養護学校の増加分のうち高等部の72人分について対応するものです。これらによって、それぞれの学校の児童生徒増についての対応が当初の目的どおり達成できると考えております。
 次に、現場の意見を酌み取ることのできる常設的な会議や懇談会、協議会のようなものを設置することについてですが、教育委員会では、特別支援学校経営等協議会を年3回開催して、各校長から現場の意見を聞くとともに、校長会や教頭会にも参加して十分な意見交換を行っております。
 また、各特別支援学校の保護者や校長等で組織される滋賀県特別支援学校PTA連絡協議会との意見交換を実施し、現場の意見を酌み取っているところでございます。
 今後もこれらの協議会等を通して、現場の御意見を頂戴していきたいと考えております。
 次に、児童生徒の急増対策では、全県的な養護学校高等部の適正規模での配置計画が必要ではないかとの御質問にお答えをいたします。
 さきの質問でお答えいたしましたように、今回の急増期における対応策とともに、本県の特別支援教育のあり方について、抜本的な検討に着手する必要があると考えており、その中で、高等学校段階の障害のある生徒への対応のあり方についても国の動向も注視しながら考えていきたいと思っております。
 次に、専門的な対策委員会を立ち上げるべきではないかとのことですが、先ほど申し上げましたように、本県の特別支援教育のあり方について抜本的な検討に着手する必要があると考えており、専門的に話し合う機関の設置も含めて、まずは事務局内の関係各課で連携して研究を進めていきたいと考えております。
 最後に、医療的ケアを必要とする児童生徒の送迎についての現況と進展に関してですが、さきの議会でお答えいたしましたように、常時医療的ケアを必要とする保護者送迎をしていただいている保護者を対象に、直接の面談を希望された皆様につきましては、担当課で面談を行ったところでございます。
 その結果、障害の状況、ケアの内容、御家庭の状況などが多様でそれぞれに異なるニーズがあることがわかりました。
 こうしたことを踏まえ、要医療的ケア児童生徒の保護者の皆様の負担を少しでも軽減できるよう、関係部局や市町と連携しながら、さらに対応策を検討してまいりたいと思っております。
○議長(佐野高典君) しばらく休憩いたします。
  午後5時22分 休憩
   ────────────────
  午後5時39分 開議
○議長(佐野高典君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 最後に、12番冨波義明君の発言を許します。
◆12番(冨波義明君) (登壇、拍手)皆様、お疲れさまでございます。最後になりましたが、対話の会・しがねっとを代表して質問をさせていただきます。
 冒頭に、本年7月11日から14日にかけて発生いたしました九州北部の豪雨による災害、また、8月13日から14日にかけて発生した大津市南部の豪雨による大規模な山崩れ、さらには、去る9月18日の台風16号に伴う大雨などにより被災されました住民の皆様方には、改めて心からお見舞いを申し上げます。
 さて、去る9月8日に閉会いたしました第180回通常国会は、消費税国会と称されたとおり、まさに国論を二分する激しい議論の末、民主、自民、公明の3党合意を持って社会保障と税の一体改革関連法案が成立をいたしました。
 しかし、その政治的な駆け引きの陰で、公債発行特例法案や公務員制度改革関連法案などの重要法案が相次いで棚上げされ、会期末をもって廃案となりました。特に平成24年度の予算執行に不可欠な公債発行特例法案が廃案となったことは、国の財源が底をつく懸念も生じ、政府は予算の裏づけとなる財源を担保できずに地方交付税交付金の支払いが延期されるなど、地方財政にも大きな影響を及ぼしつつあります。
 政府ならびに国会においては、このような深刻な事態を真摯に受けとめ、来るべき次の国会で速やかに本法案を可決、実施されることを強く望むものであります。
 また、国の財政問題はもちろん、福井県内の原発施設と隣接する本県の防災政策に大きな影響を及ぼす国の原発政策、また、中国に進出している本県企業にも甚大な被害を与えた領土問題など、国の政策が県の施策と密接にかかわる重大な政治問題が山積みしています。
 国政においては一刻も早くこのような重大な事態に、迅速かつ適切に対応できる体制を構築されることを期待をいたしまして、私は滋賀県が直面する課題について、以下、大きく6つの観点から質問をいたします。
 まず、かだマニフェスト2010について質問いたします。
 国政の混乱は冒頭に述べたとおりですが、一方、県政に目を転じますと、昨今の教育問題への対応や土砂災害を初めとする自然災害から県民の命と暮らしを守る対策など、より一層、迅速で的確な県政運営が求められています。
 そこで、1点目に知事のかだマニフェスト2010もったいないプラスの折り返し地点での評価と今後の県政運営への反映についてお伺いします。
 このたび、知事が行われましたかだマニフェスト2010もったいないプラスの自己評価を拝見しますと、全施策提言を人生版、地域社会版、県政経営版と3つの領域に分け、これら全150項目について1項目ごとに4段階評価されています。その結果、Aである必要な取り組みを着実に行い、具体的な成果があらわれている、また、あらわれることが確実なものは3項目、B評価である必要な取り組みをおおむね順調に実施し、一定の成果があらわれているか、またはあらわれることが確実なものは84項目、C評価である目標達成に向けて取り組んでいるが課題などもあり、引き続き努力の必要があるものは61項目、そしてD評価である具体的な取り組みを行っていないもの2項目でありました。これを昨年の評価結果と比較いたしますと、C評価は減少し、B評価が増加をしております。A、B合わせたものは全体の58%となっております。
 そこで、知事は、この自己評価の結果をどのように分析し、今後の県政運営や予算編成に反映させて行かれるのか、所見をお伺いします。
 2点目に、自立した自治体への転換についてお伺いします。
 知事は、分権型社会の実現に向け、関西広域連合において国の出先機関対策委員会委員長として、国出先機関の丸ごと移管に積極的に取り組んでこられました。また、全国知事会の男女共同参画特別委員会委員長としても女性の活躍の場の拡大に関する提言など、精力的に取り組んでもこられました。
 今回、知事は、自立した自治体への転換の項目にはB評価をつけられていますが、例えば、限られた自主財源の中で今後ますます増加が見込まれる社会保障費への対応など、より一層国に対して地方への権限および税財源の移譲を求めるとともに、広域的な課題に対してもしっかりと行政サービスを提供できる、足腰の強い自治体づくりを進める必要があると考えます。
 そこで、今後自立した自治体への転換に向け、これまでの取り組みを踏まえ、どのように取り組んでいかれるのか、知事の決意をお伺いいたします。
 3点目に、県と市町の役割と連携についてお伺いします。
 分権型社会に向けてこれまで都道府県知事への権限移譲もさることながら、住民の生活に身近な事柄については基礎自治体である市町へと権限移譲がなされてきました。今回、知事は、権限移譲についての項目と対等なパートナーである市町との対話に一層の充実、強化を図るの項目では、進展が見られないとC評価をつけられました。このC評価をB評価、さらにはA評価としていくために、県と市町の役割と連携をどのように考えられるのか、改めて知事にお伺いします。
 4点目に、対話型アンケートの導入について、お伺いします。
 知事は、対話と共感の自治を築いていくことを狙いとして、政策論議を中心とした途中経過の見える参加型県政を推進するために、かだマニフェストを作成されています。そのために国や市町といった行政機関の間だけでなく、県民との対話を積み重ねていくことを重視してこられましたが、知事はこの取り組みについてB評価をつけられておられます。
 今年度は従来より実施してこられた県政世論調査や、県政モニターアンケートに加え、初めて対話型アンケートとして県政モニター359人のうち、討論を希望する73名のモニターの方に県政世論調査で取り上げるテーマについて、討論しながら3回のアンケートをとる手法を導入されました。
 このような討論型世論調査を言われる手法は、通常の世論調査とは異なり、専門家の知見などの情報が整理された上で討論を行う場が設定されるので、参加者は問題について表面的な理解だけでなく、十分に熟慮された意見をあらわせることが証明されています。
 そこで、このたび導入された対話型アンケートは、成熟した民主主義社会を構築する上で極めて有益と考えますが、この対話型アンケートから見えてきたものについて、今後の方向性も含めてお伺いをし、次の項の質問に移ります。
 次に、今夏の節電対策の検証と、今後のエネルギー政策について質問をいたします。
 知事は、卒原発をテーマに、電力の供給面では再生可能エネルギーへの転換を図ると同時に、需要面では省エネ、蓄エネの取り組みを進め、卒原発を目指す方向を表明されています。
 一方、政府は去る9月14日に、2030年代の原発ゼロの方針を打ち出され、日本の原発政策は大きな分岐点を迎えることになりました。東日本大震災を経験した私たちは、これまでの原発政策を根本的に見直す必要性を迫られています。
 このような状況を踏まえ、今夏県内で取り組まれた節電対策の検証と、今後のエネルギー政策について、以下、6つの観点からお伺いします。
 1点目に、今夏の節電対策の検証についてお伺いします。
 政府による7月2日から9月7日までの10%の節電要請を受けて、私たち国民や事業所は、できる限りの節電に努めた結果、今夏の電力需要量は2010年夏に比べ、ピーク時で約300万キロワット、割合にして11%の節電を達成することができました。
 各家庭では、特に電力ピーク時の対応に御協力をいただき、県においても県立文化施設の無料開放を実施され、この総利用者数は、昨年度と比べ約30%の増加を記録されたと聞き及んでいます。
 今夏の節電目標を達成するために、各家庭での節電対策は無理なく実施できたのか、また、県のさまざまな公共サービスは、県民に節電対策に十分に効果があったのかどうか、この夏の節電対策に関する検証と総括について、今後の家庭における節電の定着性も含めて、知事の所見をお伺いします。
 2点目に、今回の節電要請に係る事業所の設備投資対策についてお伺いします。
 新聞報道によりますと、関西電力管内の発電能力は、水力、火力、揚水、太陽光などによる発電で、少なくとも2,008万キロワットが供給でき、中部電力等の融通電力742万キロワットを加えますと、その電力供給量は、合計で2,750万キロワットになるとされています。
 このことから、国を挙げての節電効果も含め、今夏は8月3日の最大需要時の2,682万キロワットもカバーでき、大飯原発3号機、4号機の再稼働がなくても乗り切れたのではないかと指摘されているところです。
 しかし、今夏は国や県からの節電要請に備えて、相当規模の設備投資を行われた事業所も多くあったと仄聞をしています。
 そこで、各事業所の節電対策に対して、今年度のエネルギー関連予算はどのような執行状況にあったのか、また、この執行状況によっては、今後さらなる補正予算の計上を検討されているのか、知事にお伺いします。
 3点目に、政府の2030年代の原発稼働率ゼロを目指す戦略についてお伺いします。
 政府は、エネルギー政策を検討するエネルギー・環境会議において、討論型世論調査を実施され、この結果を踏まえ、中長期的なエネルギー政策の方向性を示す革新的エネルギー・環境戦略をまとめられ、2030年代に原発稼働率ゼロを目指すとされています。
 しかし一方では、現在計画中の原発12基のうち、着工済みの青森県大間原発などの3基については完成させるとの見解も示されており、もしこの3基が稼働することになりますと、新戦略で掲げられた運転期間40年厳守の原則に照らし合わせても、2050年代までは原発稼働が可能となり、その矛盾が指摘されています。
 さらに、経団連など、経済3団体からは、2030年代の原発稼働ゼロを撤回するよう強く求められているとも報道されているところであります。
 そこで、卒原発を提唱される知事の立場から、政府の2030年代に原発稼働ゼロを目指す戦略について、知事の所見をお伺いいたします。
 4点目に、発送電分離について、お伺いします。
 我が会派は、6月の定例議会において、経済産業省の電力システム改革専門委員会で議論が始められた発送電分離について質問していますが、2014年度以降に発送電の分離や電力販売などの自由化などの実現を目指すためには、新たな電力会社の参入も含めた競争が求められていることもあり、再度、発送電分離についてお伺いするものです。
 東京電力管内では、川崎市にある東京ガスとJX日鉱日石エネルギーが共同運営している火力発電所の能力は、現在約85万キロワットですが、これを2020年に2倍以上に増加し、増加分を新電力会社に販売する計画を立てておられ、これにより利用者は電気を購入するときの選択肢がふえることになります。
 同様の観点から、関西電力管内においても、大阪ガスやJX日鉱日石エネルギーなどに対して、新電力会社の設立を求めていくことが必要ではないかと考えています。
 そこで、知事は、関西広域連合のエネルギー検討会の座長をされているわけですが、発送電分離についてどのように考えておられるのか、知事のお考えをお伺いします。
 5点目に、原子力発電に依存しない、安全で安心なエネルギー社会づくりについてお伺いします。
 将来に向けて原子力発電に依存しない安全で安心なエネルギー社会をつくるためには、省エネ社会の構築に加え、再生可能エネルギー事業を推進することが急務とされていますが、県では今年度中に滋賀県再生可能エネルギー振興戦略プランを策定される予定と聞いております。滋賀県は琵琶湖を抱え、森林資源も豊富なことから、滋賀県らしい再生可能エネルギー振興戦略プランが求められており、今後、原発にかわるエネルギーとしての役割を期待されていますが、本県の再生可能エネルギーの将来計画について、知事にお伺いします。
 最後、6点目に、本県の小水力発電事業の推進についてお伺いします。
 小水力発電は、地域外に収奪されるエネルギーではなく、地域で生産したエネルギーを地域で使えることができるものであり、また、小水力発電は、農山村地域のエネルギーの自給力を高める可能性を秘めており、農山村地域の自立のためにも大変役立つものと考えています。
 我が会派では、過去幾度となく小水力発電事業に関する質問を行っておりますが、滋賀県では農山村地域が多いにもかかわらず、小水力発電施設の導入実績はまだ1件もありません。これは、小水力発電を導入するには設備投資が大きく、生産コストも割高であることも一因ではないかと考えますが、同時に、水利権の許可や電気事業法、環境調査などの法的規制が厳しい実態もあります。
 そこで、滋賀県として再生可能エネルギーにおける小水力発電をどのように位置づけ、また、これを導入するに当たってどのような問題点があるのか、知事にお伺いして、次の項の質問に移ります。
 次に、防災対策についてお伺いします。
 知事は、常々、いかなる災害にあっても命が奪われることがないように県として最大限対策を講じていても、想定を超える災害が起こるかもしれないことを覚悟し、県民一人一人が正しく知って、正しく備えることが地域全体の安全につながり、自助、共助、公助の精神で臨んでこそとうとい命が守られると訴えられています。
 そこで、防災対策に係り、以下、3項目にわたってお伺いします。
 まず1点目に、原子力防災対策について、お伺いします。
 電力事業者が原子力発電に関し、原子炉そのものの安全性を確保すべきことは論を待ちませんが、断層や破砕帯など、原子炉の地盤に関する徹底的な再調査と再検証、公正な評価、津波対策などとあわせて、万が一放射性物質が拡散した場合の周辺住民への安全確保に至るまで、社会的に重要な責務も負っており、徹底した安全策と情報開示、説明責任が強く求められています。
 知事は、福島第一原発の実態を踏まえ、琵琶湖を預かる滋賀県として、放射性ヨウ素の拡散予測を公表し、情報の開示と共有、徹底した透明性によって県と県民相互の信頼性のもとに、県民の安全を図られています。
 既に、県内での低線量計測も始まっていますが、今後、どのように地域防災計画(原子力災害対策編)の見直しをされるのか、お伺いをいたします。
 また、知事は、電力事業者との原子力安全協定を2011年内に締結できるよう努力してこられましたが、本議会開会初日に、まだ締結できていないと述べられました。東北が地震と津波による被害だけならもっと早く復旧し、もっと復興のめどが立っていたと思われますが、福島第一原発の事故は、陸域だけでなく海域にも深刻で、悲惨な放射能被害をもたらしています。福島第一原発周辺の10市町村では、公立小中学校に通う子供たちが半減している現実を直視し、広域的な避難や広域的な支援も考慮しておかなければなりません。直接住民に避難命令などを出す市町とあわせて、県としても原子力安全協定を締結することはますます重要と考えます。
 改めて原子力安全協定を交わす目的、協定締結がおくれている原因、そして、今後の見通しについて、知事にお伺いします。
 さらに知事は、この夏、フランスを訪問し、原発に依存しながらも徹底した透明性を図る制度について調査したと述べられました。日本では、原子力村の論理とやゆされるような閉鎖的な体質を改め、原子力規制庁を発足されたものの、本来最も先鋭で中立、透明で公正で、国民の健康と安全のとりでとなるべき原子力規制委員会は、国会の同意を得ず首相の任命で委員が決められるなどの異常な事態であり、政治不信を解消するとは思えません。
 私たちは、大飯原発3号機、4号機の再稼働は、あくまで暫定的で限定的なものと理解しており、卒原発に向かいながら原子力規制を図る上で、知事が実際に見てこられたフランスの制度から日本が学ぶべきことを滋賀県から発信することも重要と考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
 2点目に、地先の安全度マップについてお伺いします。
 ことし3月に議決された滋賀県流域治水基本方針に関しては、河川管理者である県が川の中の対策に加え、川の外、すなわち生活する場の安全策を総合的に図るために必要とする県の考え方に対し、水防や住民避難を命令する市町長との合意を図るために時間を要しています。
 今年度は、土地利用に関して、その根拠を明らかにして県としての支援策を講ずるためにも、流域治水基本条例を早期に定めることが肝要と考えています。加えて、8月13日から大津市南部で記録した時間雨量90ミリ、9月7日に草津市で記録した時間雨量40ミリ、9月17日から姉川、天野川流域での河川増水など、短時間で局地的な集中豪雨が県内でも発生しています。
 私たちは、生活の拠点である居住地だけでなく、恒常的に通勤や通学、通院や買い物など、日常生活において市町域外に出ていきます。水害に備えるためには、市町域を越えて、実態に即した正確な基礎情報が平常時にわかりやすく伝えられ、防災意識や適切な判断へと積み上げられていくことこそが、住民の安全確保のために県ができる最大の役割であり、自助、共助、公助の基本と考えます。
 地先の安全度マップの策定が進み、先日、一部市町分を公表されたと聞き及んでいますが、私たちは台風シーズンを前に、これが公表されたことを評価するとともに、今後、県内全ての地域で被害を最小限にとどめる流域治水政策を一層推進するべきと考えます。
 そこで、改めて、地先の安全度マップそのものの意義と重要性、公表と条例制定との関係について、知事にお伺いします。
 3点目に、局地的大雨による土砂災害の防止についてお伺いします。
 本年8月13日からの大雨では、石山外畑地域では土砂が流失し、一時孤立されただけでなく、2名の方が負傷され、周辺各地に床上、床下浸水をもたらし、現在でも通行規制が続いています。
 石山外畑地域では、住民の方々の機転が働いて避難され、最悪の事態は免れたものの、同時発生した火災もあり、平穏な居住区域に大きな被害をもたらしました。今も皆様方には不自由な生活が続いており、被害に遭われた皆様方には改めて心からお見舞いを申し上げます。
 こうした大雨による被害、発災後の迅速な実態把握と救援体制、災害復旧のため、関係機関との的確な連携はどのように図られたか、あわせて今後の対策工事の見通しについて、知事にお伺いします。
 また、このたび被災された石山外畑地域は、天ヶ瀬ダムの造成により水没するため、昭和39年、集団移転に協力された方々が住まわれている地域ですが、約50年前の段階ではなかった土砂災害防止法により、現在では背後地が土砂災害警戒区域に指定されています。
 県内では、平成16年に第1次指定以降、今年の第55次指定まで、12市5町において土砂災害警戒区域が3,355カ所、そのうち特別警戒区域として2,327カ所が指定されています。
 県民の安全な暮らしを実現するために、ふだんからの啓発や避難対策などは、市町との連携、そして、最も要望度の高い対策工事の着工、さらには、想定以上の大被害をもたらす深層崩壊など、山林保全をあわせて県が実施されているハード面、ソフト面の取り組みについて、知事にお伺いして、次の項の質問に移ります。
 次に、県の財政状況について、以下、3点からお伺いします。
 1点目に、国会における特例公債法案の未成立が、本県予算に及ぼす影響と、その対応についてお伺いします。
 今般、特例公債法案が国会を通っていないために、国の平成24年度予算成立後、約38兆円もの発行予定額が既に5カ月以上も宙に浮いたままの状態にあると聞き及んでいます。このため、9月の時点で国から滋賀県へ交付される予定であった普通交付税約272億円のうち、3分の1しか交付されず、約180億円もの不足額を生じる事態が予想されています。
 この特例公債法案の成立が、12月以降にずれ込んだ場合、本県行政の運営や事業の進捗に深刻な影響を及ぼすことが懸念をされています。そこで、このような状況が県予算執行や県民生活に及ぼす影響と、その対策について知事にお伺いします。
 2点目に、財政の健全化に向けた歳入確保についてお伺いします。
 平成23年度末の県債残高は、1兆91億2,365万円で、前年度より1.3%ふえました。しかし、臨時財政対策債を除く県債残高は6,967億2,530万円で、前年度より3.8%減少しております。さらに、平成24年度末の県債残高は、1兆371億5,047万円となる見込みであり、臨時財政対策債を除く実質的な県債は、3年連続で減少する見込みと聞いており、これは改善への努力がなされたものと評価をしています。
 また、地方公共団体の財政の健全化に関する法律により、さきに出されました滋賀県の実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債比率、将来負担比率を見ましても、国基準より大幅に下回っており、特に単年度の実質公債比率を見ますと、平成21年度に16.54%であったものが、平成23年度には15.99%まで下がっており、これについても大いに評価をするところであります。
 しかし、地方公共団体にとって問題なのは、新たな課題への対応に伴って不足する財源を賄うだけでなく、過去に発行されました臨時財政対策債の元利償還金を上乗せする形で、新たに臨時財政対策債の発行可能額が決められていることから、税収がふえない限り発行額はおのずと膨張していくというジレンマに陥ることです。
 滋賀県では、平成13年度に発行した臨時財政対策債の借りかえが今年度から始まりますが、これでは国が将来返還してくれるものとする臨時財政対策債のローンを幾つも抱えるような状況と言えます。
 一方、実質県債残高の7,000億円弱については、なかなか減りそうにはありません。国および地方の長期債務残高が1,000兆円近くになったことへの感覚麻痺と同様に、県の財政比率が低いからといって楽観はできません。
 県は、昨年度、このような財政状況に鑑みて、県立短大跡地の売却などで一部補填されましたが、今後、歳入確保をどのようにしていくのか、中長期の視点から検討する必要があると思います。
 そこで、このように逼迫した県財政状況をどのように捉まえられ、特に歳入確保についてどのように努められるか、知事にお伺いします。
 3点目に、地方消費税増税による県分増税見込み額と、防災、減災に力点を置いた予算配分について、2つの観点からお伺いします。
 現行の消費税5%に係る国、地方の配分割合は、国分4%のうち1.18%が地方交付税原資であり、地方消費税1%と合わせて2.1%が地方分の一般財源になっています。また、この地方消費税は、道府県と市町村が2分の1ずつ分かち合うものとなっています。
 さきの国会で、現行5%の消費税は、今後2段階で引き上げられることになりましたが、平成26年4月の8%導入時には、新たに0.7%が地方消費税に充てられ、平成27年10月の10%導入時には、新たに1.2%が地方消費税に充てられる予定です。
 そこで、このように消費税増税に伴う歳入増加が見込まれているところですが、現段階で県の増収額をどの程度に見積もっておられるのか、知事にお伺いします。
 さらに、この消費税増税は、社会保障目的税として位置づけられ、使い道は原則として社会保障サービスに限るとされています。しかし、附則第19条に、増税によって財政による機動的対応が可能となる中で、中略です、事前防災および減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討するという条項が盛り込まれており、新たな公共事業への期待が持たれているところです。
 こうした中、平成23年度の滋賀県の決算が出されましたが、これを見ますと、歳入歳出ともに2年連続の減少となり、あわせて臨時財政対策債を除く県債の発行額は、前年度比3.6%減の257億7,670万円となりました。自主財源比率も、前年度より1.4ポイント上昇して46.8%となっており、微増ではありますが、連続して改善されていることは好ましい状況として評価をしているところです。
 一方、平成23年度の決算における土木交通費の相対的割合の推移を、平成17年度以降で見てみますと、平成17年度に14.8%であったものが年々縮小傾向を示し、平成23年度には8.9%となっています。しかし、東日本大震災以降、放射能汚染に対する避難道路の充実や、風水害に対する減災対策への施策など、防災、減災に関する社会資本整備への期待が寄せられています。
 そこで、防災、減災に力点を置いた予算配分について、今後の中長期的な観点から、知事のお考えをお伺いして、次の項に移ります。
 次に、学校におけるいじめ防止対策について質問をいたします。
 このたびの大津市の中学校におけるいじめ問題は、大津市のみならず、本県の教育行政への信頼が著しく揺るがされる事態となりました。私たちは、この事態を真摯に受けとめ、本県の教育行政の信頼回復のために邁進していかなければならないと決意をしています。
 我が会派では、今回のいじめ問題がこのように大きく報じられる前から、滋賀県教育委員会の担当者とともに、いじめ防止条例の制定も視野に入れた恒久的な対策について調査を続けてまいりました。この経過も踏まえ、以下、4つの観点から本県のいじめ防止対策についてお伺いします。
 1点目に、このたびの大津市の中学校におけるいじめ問題についてお伺いします。
 いじめという行為は身体的な危害を加える一般的な暴力行為と違い、相手に不安や戸惑いを与え、精神的に追い込むことを目的とした行為であり、日常にありがちなささいないたずらとして捉まえられがちです。
 しかし、今回の大津市のいじめ問題は、暴力行為が多くの生徒や先生にも見られており、いじめとの関係が強く疑われる状況にあったことから、学校は適切に事実確認すべきであったと報道されました。
 また、このような報道から、今回のいじめ問題については、全国の多くの皆様から注目を浴び、当該の学校や大津市教育委員会に対していじめに対する認識とその対応が根本的に構築されていないとの指摘や、対応が後手後手で、組織防衛と責任逃れの責任を感じるとの指摘が多く寄せられたと仄聞しています。
 大津市は、この問題の真相を解明するために、外部有識者による第三者委員会を設置されましたが、この問題の真相解明を行政が設置した第三者委員会に頼らざるを得ないこと自体、学校や教育委員会が市長や住民から信頼を失墜しているあかしとも言えるのではないでしょうか。
 そこで、今回の大津市の中学校におけるいじめ問題は、当該中学校や大津市教育委員会の対応のどこに問題や不適切な面があったと考えられるのか、知事、ならびに教育委員会委員長、および教育長にお伺いします。
 2点目に、学校におけるいじめの定義についてお伺いします。
 学校におけるいじめの定義については、文部科学省では、当該児童生徒が一定の人間関係のある者から、心理的、物理的攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているものとされており、さらに、これを学校がいじめと認知する要件として、いじめか否かの判断は、いじめられた子供の立場に立って判断することとされています。
 この定義に基づき、現在学校が報告を求められているいじめ行為の対応は、冷やかしやからかいを初めとして、集団無視や暴力、金品隠しや盗難、さらにはパソコン、携帯電話等での誹謗中傷などがありますが、冷やかしやからかいなどのささいと思える行為から、犯罪の範疇に入る暴力や傷害行為までをいじめという言葉にひとくくりにしておくことについては、学校現場でいじめの解釈や認知の違いを生じており、大きな問題と言えます。
 先日、文部科学省が発表した昨年度小、中、高校が認知したいじめ件数は、全国で7万231件、滋賀県では229件でしたが、これを各府県別の児童生徒1,000人当たりの件数で見てみますと、最高32.9件から最低0.6件と、実に54倍もの地域間格差があり、また、滋賀県は全国平均5.0を大きく下回る1.3件という状況でありました。学校のいじめに関する実態把握の違いがこれによって明らかになりました。
 このような観点から、学校におけるいじめの定義をより明確にすることにより、教育的配慮という名目で、あえていじめの認知を避けるような行為、いわゆる学校の事なかれ主義や隠蔽体質といわれる状況が少なくとも本県においては改善することを期待するものです。
 また、子供の発達行動の特徴も十分に踏まえ、いじめの範囲を明確にしておくことは、学校におけるいじめ防止指導を徹底する観点からも最も基本的な事項と言えます。
 そこで、学校現場でいじめ防止を指導する際に、いじめの概念をどのように定義し、学校現場にどのような指導を求めるのか、教育長にお伺いします。
 3点目に、学校におけるいじめ防止対策の具体的な取り組みについてお伺いします。
 いじめの指導に当たっては、学校、教員が、いじめは基本的人権を侵害する重い罪という認識を持つことが必要であり、学校にはなお一層人権教育の充実が求められていることは論を待ちません。
 また、複雑化を増す子供たちの心理を理解し、巧妙にエスカレートする現代のいじめに対する有効な手段は、いじめを早期発見することにつきます。しかし、いじめは水面下で行われる嫌がらせでもあり、親や教師など、周囲が気づかない間に深刻な事態となってしまうものです。
 そこで、いじめの被害を受けている可能性のある子供や、いじめを受ける可能性のある子供を早期に発見するために、学級内の集団状況を診断、分析し、学級内における子供一人一人の心の動きを客観的に診断できる心理テストなどの実施が有効とされているところです。教員が子供一人一人を丁寧に、細やかに観察し、指導することは極めて大切なことではありますが、現実的には教員は多忙をきわめており、時間的な限界や個人的な能力、資質の問題もあります。
 教員の指導力を向上させるとともに、教員一人一人の取り組みを有機的に関連づけ、さらに体系だったものとするために、科学的で、客観的な手段とし、心理テストなどを活用し、子供たちの内面的傾向を把握しておくことは、教育現場にとって必要かつ重要な取り組みであると考えます。
 そこで、いじめの早期発見のために、教員が子供一人一人の心の動きを敏感に察知できる感性と、生徒理解の力量を高めるために、さらにはいじめ防止をより丁寧に、効果的に行うために、県教育委員会はどのような具体的対応を指導されているのか、教育長にお伺いします。
 最後、4点目に、知事が描かれる常設の第三者機関構想についてお伺いします。
 学校でのいじめは、加害、被害双方の子供や、その周りにいる子供たちも学校管理下の児童生徒であることから、学校が子供のプライバシー保護に配慮すべき状況は十分に理解できます。
 しかし、被害生徒が学校不信に陥り、どこにも、誰にも相談できない状況が続いたり、外部の捜査機関や司直にしか真相究明を委ねざるを得ないような事態は、看過できるものではありません。
 このような観点から、県は8月30日に、いじめから子供を守るための対策本部を立ち上げられ、教育委員会や健康福祉部、警察などと部局横断で情報を共有し、いじめに対する恒久的な対策を検討するとされました。今後、有識者などでつくる調査研究チームを10月にも設置し、県内外のいじめ問題の背景調査や分析を通して、今年度中に中間報告をまとめ、今後の対策に反映するとされています。
 さらに知事は、子供の人権問題の解決に向け、兵庫県川西市の子どもの人権オンブズパーソン制度を参考にした常設の第三者機関の設置を目指し、そのための権限と制度の変革や、条例化の必要も表明されるなど、全国の都道府県初となるいじめ問題に対応する常設の第三者機関の設立に強い意欲を見せられています。
 また、文部科学省は、去る9月5日、いじめ問題で学校や生徒を支援する専門の組織を全国200地域に設置することを柱とする総合的ないじめ対策をまとめ、学校をサポートするいじめ問題支援チームや、当事者の相談を受ける第三者機関を各自治体が設置した場合、その関連費用を国が全額負担すると表明しました。
 このような状況も踏まえ、また、いじめ問題に取り組む本県の姿勢は、滋賀県民のみならず、全国の皆様に注目されていることも勘案しますと、滋賀県知事として全国の子供たちや保護者に向け、全ての子供の最善の利益を図り、子供たちの心と命を守るという観点から、素早く対応し、有効な施策を表明されることは極めて重要なことだと考えます。
 そこで、本年10月に設置される調査研究チームの検討結果を待つものとは存じますが、あえて現段階で知事がイメージされるいじめ問題に対応する常設の第三者機関の全体像について知事にお伺いし、最後の項の質問にまいります。
 最後の項に、県立高等学校の再編問題について、質問いたします。
 県立高校の再編計画案については、県民の十分な理解が得られていないとして二度にわたり延期されているところですが、県教育委員会は、本年9月中に計画案を提案し、11月には最終計画案を決定したいとされています。
 私たちは、これまでから一貫して、高校の再編問題は誰のための高校再編問題であるのかという基本的な視点に立ち、どのような人間を育成するのかという人材育成の明確なビジョンが描かれていなければならないと主張してまいりました。
 また、今回の高校再編計画が教育の効率や財政的な観点から策定されることなく、高校教育が果たすべき根本的な役割を含む包括的な教育改革を伴うべきであるとも訴えてまいりました。
 そこで、改めて私たちがこれまでから指摘をしてまいりました県立高校の再編に係る基本的な以下、2つの観点から教育長にお伺いします。
 1点目に、高校の序列化や学校間格差の問題についてお伺いします。現在、中学卒業生の約98%を超える生徒が高校進学を希望する状況の中で、学力の偏差値を基準とした受験制度により、学校は序列化され、実質的な学校間格差が生じているのではないでしょうか。
 しかし、学力や偏差値の重視による学校の序列化や学校間格差は、成績至上主義や学力競争激化の弊害などを生じ、いじめを初めとしたさまざまな問題行動の増加など、子供たちの心にも大きな影響を与えていると考えております。
 本県でも、多くの県民の皆様の反対や心配の声が上がっている中で、平成18年度から全県一区制を導入され、これにより高校の序列化は進み、学校間格差はより明確になったと感じております。
 また、県南部地域の高校への生徒流入は加速し、県北部地域の高校が空洞化する懸念や、また地域に根差した高校が減少し、地域との関連性が薄れることを心配する声も上がっているところです。
 そこで、このたび改めて再編計画案を提案されるに際し、県教育委員会では、普通科の全県一区制の実施以降、5年間の総括と検証をどのように行われ、このたびの再編計画案に反映されたのか、お伺いをします。
 また、このたびの重大ないじめ事件を受け、本県の教育行政のあり方を抜本的に見直さなければならない状況、さらには、長浜市が新たに発表された土地提供に係る提案もあることなどから、この際、現在の高校再編計画を従来の一部修正案で押し切ることなく、ゼロから全面的に見直す必要性もあるのではないかと考えます。この点についてもあわせて教育長にお伺いをします。
 最後に、長らく教育現場に身を置いた私の思いも込めて、少々大きな観点から最後にお伺いをいたします。
 このたびの県立高校の再編計画案では、魅力と活力ある県立高等学校づくりをテーマに、魅力ある学校づくりとして総合単位制高校の新設、農業・工業学科の改編、特別支援学校との交流など、多様な学校選択肢を提供するとともに、活力ある学校づくりとして全日制高校の統合や分校化などを通して、豊かな教育環境を提供するとされています。
 私たちは、教育基本法の第1章第4条、教育の機会均等でうたわれているところの、全て国民は等しくその能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならないという文言の中の能力とは、学力成績の能力ではなく、生徒たち一人一人が本来持っているさまざまな能力であると考えています。生徒たちが持つ個々の能力、生徒たちの主体的な学びへの意欲が尊重される学校こそ、県教育委員会が目指される魅力と活力のある学校ではないでしょうか。
 我が会派では、先日、奈良県、三重県、兵庫県の公立学校に赴き、各学校の先取気鋭の取り組みをつぶさに調査してまいりました。奈良県立王寺工業高校では、電子工学教育を中心として、日本一の工業専門学校を目指し、徹底したキャリア教育と人間教育を実践されておられ、生徒も教員も専門教育高校としての誇りと自信に満ちあふれた姿がとても印象に残りました。
 また、三重県立相可高校では、環境土木科では、測量士国家試験の合格者数日本一、食物調理科では、高校3年間の調理実習で調理師資格の取得など、どの生徒もみずからが進んで選んだ学校で、授業や実習に生き生きと取り組んでいました。特に相可高校の食物調理科は、地元多気町から新築の建物を提供され、土日には自分たちの調理実習の成果を発表する場として、高校生レストランまごの店を経営し、全国的な注目を浴びています。
 さらに、兵庫県立昆陽高校は、学び直しや不登校の生徒を対象とした朝、昼、夜の3部定時制の単位制高校ですが、同じ校地内に併置されています阪神昆陽特別支援学校とのさまざまな連携を通したノーマライゼーション教育を実践されており、その現状を目の当たりにすることができました。
 本県でも、このたびの高校再編計画で統廃合の対象とされている学校の中には、歴史的な伝統産業を継承する信楽高校や、介護福祉士合格率100%を誇る福祉科を持つ長浜高校、自然豊かで恵まれた実習環境を有する長浜農業高校など、いずれも生徒の能力と意欲を生かし、地域との協働によるすぐれたキャリア教育の実践が期待される学校が含まれています。また、彦根西高校の学びの共同体の取り組みは、いじめ問題で揺れる本県にとっては全国に誇るべき教育実践を推進されている学校ではないでしょうか。
 生徒の主体的な学習意欲をとうとび、生徒の多様な能力を育む教育環境を整えていくことこそ、生徒の選択の自由を保障することであると考えます。
 このたびの県立高校の高校再編の策定に当たっては、生徒一人一人の意欲と能力を生かす具体的な計画や各分野に特化したキャリア教育がどのように盛り込まれているのか、また、この取り組みがそれぞれの地域とどのように協働して推進されるのか、教育長には丁寧な御答弁といただくことをお願いして、私の代表質問を終わります。(拍手)
○議長(佐野高典君) 12番冨波義明君の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(嘉田由紀子さん) (登壇)冨波議員の代表質問に対する答弁をさせていただきます。
 まず、第1問のかだマニフェスト2010についての4点の御質問にお答えします。
 1点目の自己評価結果の分析でございますが、マニフェスト全150項目のうち、B評価が昨年の30項目から84項目と倍以上となり、C評価が大幅に減ったことは、多数の施策について目標に向かって順調に取り組むことができたと考えております。
 例えば、女性の就労支援をワンストップで行う滋賀マザーズジョブステーションの開設、アール・ブリュットなど「美の滋賀」の魅力発信、危機管理センターの整備推進など、具体的な成果が上がっており、折り返し点を迎え、所期の目標の多くが達成に向けて見えてきたと考えております。
 一方、C評価、D評価には、引き続きてこ入れが必要であるとともに、マニフェスト作成後の東日本大震災を受けた原子力防災やエネルギー問題という課題、あるいは、いじめから子供の命を守る取り組みなど、新たな対応も必要となっております。
 こうした課題については、現在、平成25年度に向けた施策の構築に取り組んでおりまして、各部局長と協議を行っている中で、具体的な指示をし、今後の県政運営と予算編成への反映を図っております。
 県民の皆さんに、希望と安心をもたらす最善の取り組みを進め、残り2年の間にできる限りの成果が出せるよう、これからも努力してまいる所存でございます。
 2点目の自立した自治体への転換についての御質問です。
 人口減少社会の到来を初め、県民の暮らしを取り巻く課題が山積しております。1つには、自治体が生活現場に即した政策を主体的に立案する能力を高めること、2つには、その政策を実現するための権限や財源を備えた地域主権型の自治の仕組みに変更していくこと、この2点が当面の課題でございます。
 そのため、例えば全国知事会の男女共同参画特別委員会委員長として、本年7月には、女性の活躍の場の拡大による地域活性化のための提言を取りまとめ、提案等し、国のほうでも日本再生のビジョンの中で取り入れていただいております。また、防災や子育てなど、現場を預かる地方自治体だからこそ見える課題の解決策を積み上げ、国に対して政策提案を行っております。
 また、国出先機関の丸ごと移管に向けて、関西広域連合の出先機関対策委員会委員長として、法律案づくりに積極的に取り組み、税源の移譲や地方交付税の確保など、税財源基盤を確立するための提案も行っております。
 今後とも、県庁が横つなぎの総合行政によって、県民の皆さんの思いや願いに即し、滋賀の未来を拓く政策を着実に展開していけるよう、知事会などと連携をして、みずからが責任と権限を持って県政運営のできる自立した自治体を目指していきたいと考えております。
 次に、3点目の県と市町の役割分担と連携でございます。
 近接補完の原則のもと、市町の基礎自治体の役割は一層高まっております。住民に身近なサービスは、基礎自治体である市町で対応いただくことが基本であります。
 一方、県は、市町を包含する広域自治体として広域的課題や高度、専門的課題への対応を行うなど、基本的役割であると認識しております。
 県と市町は、滋賀の自治を担う対等のパートナーであります。それぞれの立場をお互いに尊重しながら、丁寧に対話を積み重ね、ともに力を合わせてよりよい地域を築いてまいりたいと考えております。
 次に、4点目の対話型アンケートの導入に関する御質問でございます。
 今回実施した対話型アンケートについては、県民の皆さんが、意見が多様化している中で、それぞれの方が情報を得て、熟慮した上で意思表示をしていただくこと、それによって県が政策の方向性を間違わないようにしていきたいとの思いから、情報提供と討論を組み合わせた県政モニター73名を対象にした滋賀県版の討論型世論調査として試行したものでございます。
 今回の試行結果としては、3回のアンケートで参加者の意見の推移を見ることができました。また、グループ対話の中で、参加者同士の議論を県職員が直接聞かせていただく中で、県が政策を進めていく上での課題、方向性が具体的に見えてまいりました。
 同時に、参加者の側から見ると、奥深く県政の課題を知ることによって、一層主体的に考えていけるようになったという御意見も伺っております。
 今後は、今回の結果を参考にしながら、本県独自の取り組みとして一層強化していきたいと考えております。また、そこにおけるテーマについても、県民の皆さんの意向を確認しながら、充実をさせ、参加型県政の一層の推進を図っていきたいと考えております。
 次に、大きな2問目の今夏の節電対策の検証と今後のエネルギー政策についての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の今夏の節電対策の検証ですが、議員御指摘のとおり、関西電力によりますと、平成22年と比べて約300万キロワット、11%の減少率となっております。大きな節電効果が得られました。関西電力が実施した家庭の節電に関する調査結果によりますと、節電に協力した理由としては、電気代が節約になるからという方が3割、計画停電になると困るからという方が3割を超えております。つまり、経済面と計画停電を避けたいとの意識が高かったということがわかります。
 今後の定着という意味では、特に経済面を重視した人たちの間の節電の定着は、かなり可能性が高いのではないのかと考えております。また、8%の人は原発依存度が減らせるからということで節電をしたと回答しておられます。
 さらに、具体的な節電方法としては、室温28℃を目安に設定。また、エアコンを消して扇風機を使用などが上位を占めております。それぞれ工夫して節電に取り組んでいただいたものと考えられます。
 また、本県としては、節電クールライフキャンペーンとして、7月23日から8月31日までの平日で、県立文化施設5館の無料開放を実施し、利用者は昨年に比べて約2万3,000人増加し、3万3,000人を超える方々にお越しいただきました。
 利用者アンケートの結果によりますと、約9割の方が節電に心がけていると回答いただきました。さまざまな取り組み、エアコンに関する節電だけでなく、緑のカーテンやすだれなど、節電クールライフキャンペーンに御賛同いただいた方々には、節電にも御協力いただいたものと考えております。
 ことしの取り組みは、一定程度定着していると思われます。こういう結果を生かして将来的に定着できる省エネ型のライフスタイルへの転換につながるよう、引き続き努めていきたいと考えております。
 次に、2点目の企業の節電対策に対するエネルギー関連予算の活用状況でございます。
 6月補正予算に計上した緊急的な節電対策事業のうち、中小企業者が取り組む設備改修などへの補助については、68件、約1億300万円の事業に対して2,500万円余りの補助金を活用いただきました。効率の高い照明や空調設備への改修のほか、太陽光発電システムや蓄電池の設置などに取り組んでいただき、その結果、年間消費電力量としては約78万8,000キロワットアワーの削減につながっております。
 また、自家発電設備の燃料費に対する補助については、8件、700万円余りとなる見込みです。補助対象となる自家発電設備の稼働によりまして、約1万1,000キロワットの電力需要のピークカットに寄与したものと考えております。
 制度を活用された事業者の方からは、補助制度が実施に踏み切るきっかけとなったなどの声をいただいておりまして、今夏の節電支援策として政策効果があったと考えております。
 これらの支援策は、緊急的な対応として実施したもので、さらなる補正予算については、現時点では考えておりませんが、当初予算で計上している中小企業者向け省エネ設備整備モデル事業補助金や中小企業振興資金融資制度、省エネ診断の支援などにより、引き続き企業の節電、省エネ行動を県として支援してまいりたいと考えております。
 次に、3点目の卒原発の提唱の中で、政府の原発稼働率ゼロを目指す戦略についての見解でございます。
 今回、政府が打ち出された2030年代の原発稼働率ゼロを目指す新たな戦略は、地震や津波の多い日本に暮らす多くの国民の原発リスクから逃れたいという思いを受けたものと認識しておりまして、その思いは、私が目指す卒原発に通じるものであることから、国にはその確実な実行をお願いしたいと考えております。
 一方で、福井県に立地している原子力発電所からの電力なくしては関西圏の産業と暮らしは成り立たないという意見もある中で、卒原発に向けた努力を続けながら、当面は安全性を担保した上での原子力発電所の活用をしていかざるを得ない状況であろうと考えております。
 このことから、去る19日に発足した原子力規制委員会のもと、新たな安全基準を速やかに策定するなど、国民の安全を守るための原発安全管理体制はしっかりと確立していただくよう、国に対して要請してまいりたいと考えております。
 次に、発送電分離に対する考え方でございます。
 国の動きとして、経済産業省の電力システム改革専門委員会における議論を経て、本年9月14日、内閣官房のエネルギー・環境会議において、革新的エネルギー・環境戦略が決定されました。
 その中で、電力システム改革の断行がうたわれ、発送電分離のあり方については、発電部門と送配電部門を機能的、または法的に分離する。これにより、再生可能エネルギーやコージェネを含むあらゆる事業者に対し、送配電網を中立、公平に開放するとされております。
 発送電分離は、エネルギー供給体制の透明化、自由化に資するものであります。昭和14年以降、過去70年間、電力独占体制、一部10年ほど前に企業に対しては開放されたわけですが、家庭に対してはいまだ独占体制が続いております。
 こういう中で、今回の発送電分離は地産地消の再生可能エネルギーを供給する事業者を初めとした新たな電力事業者の参入につながるものと期待をしております。さらに、消費者にとって、電力供給者の選択の自由度が高まるという意味で、需要側からのコントロールも働きます。
 発送電分離については、今後は、今回の戦略を踏まえて新たなエネルギー基本計画に位置づけられると期待をしておりまして、政府での議論を注視するとともに、関西広域連合とも連携しながら、電力システム改革が国民に開かれた形となるよう、引き続き法制化を求めていきたいと考えております。
 次に、5点目の再生可能エネルギーの将来計画についてであります。
 本県では、滋賀県再生可能エネルギー振興戦略プランを策定することとしております。この戦略プランの策定に向けて必要な調査、検討を行うため、本年7月、外部有識者で構成する再生可能エネルギー振興戦略検討委員会を設置いたしました。
 これまで検討委員会を2回開催し、精力的に御議論いただいております。これまでの議論の中で、各委員からは、まず、地域が主体となった取り組みが必要であること、2点目は、本県の水資源などを生かした滋賀らしさの視点が重要であること、3点目は、再生可能エネルギーを普及させていくこと自体が県内の産業振興につながることなどの御意見があります。
 今後とも検討委員会の場で御議論いただきながら、具体的な導入目標や、振興方策などを盛り込んでいきたいと考えております。
 しかし、実際の実践となりますと、住民、企業を含めて多様な主体的な動きが何よりも必要でございます。滋賀としてしっかりと根づかせることができるよう、長野県飯田市の例、あるいは、岡山県真庭市の例なども含めて、さまざまな先行事例を見ながら、住民主体、かつ関連企業の振興にもつながる、実効性のある戦略プランを策定し、実質的な推進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、6点目の小水力発電事業の推進に関する御質問であります。
 小水力発電の普及拡大は、地産地消による自立分散型のエネルギー供給を考える上で、基本的な、重要なテーマであります。本県には、暮らしの端々に水を活用してきた風土がありまして、小水力発電の導入は、本県らしい再生可能エネルギーの振興につながるものと期待をしております。
 ただ、現在のところ、本県では関西電力による発電所は地域地域にあるものの、小規模な水力発電の本格的な導入事例は地域においてはございません。県としても農山村地域の資源やコミュニティーの力を活用した取り組みを支援をし、まずは、成功事例をつくり出していくことが重要と認識しております。
 導入に当たってのバリアーとしては、初期投資費用高さ、あるいは維持管理の手間などが言われております。さらに、発電ポテンシャルの高い地点は集落から離れていて、送電網の設置が必要というような課題がございます。
 去る9月1日には、市民、NPOの方々が中心となって、関西広域小水力利用推進協議会が設立されました。県内で小水力発電機の開発に積極的に取り組まれる企業も出てまいりました。そういう中で、本年7月、固定価格買い取り制度がスタートいたしました。今後、技術開発、普及促進によりまして、導入コストの低減も期待されることから、本年、実施している県内の可能地点調査を踏まえ、土地改良区や地域への働きかけを強め、ビジネスモデルとしても可能な普及拡大に努めてまいりたいと考えております。
 次に、大きな3問目の防災対策についての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の原子力防災対策の中で、地域防災計画をどう見直していくのかとの御質問であります。
 まず、モニタリングポストについてですが、議員御案内のとおり、8月31日より県下9カ所で低線量の測定を開始し、モニタリング情報を公開しております。
 また、UPZ30キロ以内の県北部地域については、高線量までの値を測定できる環境放射線モニタリングポスト6基を年度内に整備することを目指して進めておりまして、既に動いているモニタリング車による観測とあわせて監視体制を充実してまいりたいと考えております。
 また、今後の計画の見直しについては、去る8月27日に検討委員会を開催し、検討開始をいたしました。国において改定予定の防災指針の内容も踏まえ、万一のときの被害の最少化を図ることを目的として救助・救急対策、警備および交通対策、緊急被曝医療、広域避難といった項目について検討委員会の場で御議論いただき、防災計画の見直し作業を進めてまいります。
 次に、2点目の原子力安全協定についてでございます。
 まず、協定締結の目的ですが、大気は自治体の行政区域に関係なくつながっております。万一若狭地域で事故が発生した場合には、住民の健康、命、また琵琶湖への放射性物質の影響が懸念されることから、原子力事業者との間で住民の安全、安心を確保しようとするものであります。
 2点目の締結がおくれている理由ですが、事務レベルでは何度も協議し、ようやく8月29日に県、長浜市、高島市からなる代表者会議の開催にこぎつけ、事業者側から具体的な内容を盛り込んだ協定書案を提示してもらう予定でありました。しかしながら、その前日に、突然事業者間での調整ができなかったとの理由から、代表者会議の延期の申し出がありました。
 今後の見通しですが、協定締結に向けて協議の早期再開を申し入れております。昨年8月24日に申し入れをし、そして、その後、大飯の原発が再稼働しているという現在の状況の中で、安全協定さえ結べないというのは異常だと考えております。早期の協定締結を目指して引き続き粘り強く事業者側に申し入れをしてまいりたいと考えております。
 次に、フランスの制度から日本が学ぶべきことを滋賀県から発信していくべきとの御質問でございます。
 8月中旬に視察を行ったフランスでは、法律により原子力事業所ごとに地域情報委員会──CLIの設置が義務づけられています。この地域情報委員会は、原子力安全、放射線防護、放射能による人体、環境への影響についての情報を広く住民と共有し、住民の健康と環境の安全確保を目的とした法的制度であります。
 先ほど事業者と、今、滋賀県が結べていない原子力安全協定は、あくまでも紳士協定でございます。この安全協定の中に国が全く関与していない、責任をとっていないということが異常な状態でございますので、ここに対しては原子力規制委員会にしっかりと意見を言っていきたいと思っております。
 また、地域情報委員会は、フランスの場合ですが、県知事や市長、議員、学識経験者、労働組合、環境保護団体などで構成されておりまして、意見を異にする多様な主体の参加による議論の場を保障することで透明性の確保と周辺住民との信頼関係の構築を実現している点が大きな特色でございます。
 日本においては、6月に成立した原子力規制委員会設置法の附則等に、関係者間の緊密な連携、協力体制整備の重要性に鑑み、国、事業者、地方公共団体、住民等の間の情報共有のための措置等を講ずると規定されました。
 私自身は、かねてから多重防護体制の必要性について訴えてまいりましたが、地方公共団体も参加をした公的に後ろ盾を持った地域での原子力安全管理体制づくりに向けて、滋賀県からも具体的な提言を行っていく必要があると考えております。
 9月3日には、原子力専門委員会を開催し、専門家の御意見を伺いました。本県としては、この機を逃さず、地方公共団体が参加する原子力安全体制づくりがいち早く進むよう、この秋にも国に提案していきたいと考えております。
 次に、2点目の地先の安全度マップについての御質問でございます。その意義と重要性、公表と条例制定との関係でございます。
 地先の安全度マップは、大河川に加え、中小河川や農業用排水路など、内水の氾濫も考慮し、実際に近い浸水状況を地図にあらわしたものであります。安全な土地利用や住まい方の誘導などのとどめる対策や、地域防災力を高める備える対策などの流域治水政策を推進する上で欠かすことのできない基礎情報であります。
 ことしの九州北部豪雨や、大津南部豪雨など、各地で水害が頻発する現状を踏まえ、県民の皆さんに地域のみずからがお住まいをする周辺での水害リスクを認識していただき、いざというときの避難行動に役立てていただくために公表したものでございます。
 今後は、流域治水基本方針、この3月議会でお認めいただきました、この基本方針を実効性あるものとするためにも、地先の安全度マップに基づく水害リスク情報を活用し、条例の早期制定を目指してまいりたいと考えております。
 また、条例制定に当たっては、市町との協議、調整および県民への説明を十分行ってまいりたいと考えております。
 次に、3点目の局地的大雨による土砂災害の防止についてのうち、まず1つ目の被害の実態把握や今後の対策工事の見通しでございます。
 8月13日の午後10時43分に大雨警報が発令されたことから、県として警戒1号体制から警戒2号体制に移行し、大津市や県警察、土木事務所等と連絡をとり、関係部局職員が現地にも赴くなど、被害の実態把握に努めました。
 あわせて14日には県から大津市への支援の要否や自衛隊災害派遣について打診するなど、大津市と連絡をとってまいりました。
 この後、大津市からの要請を受け、土石流により負傷された大津市石山外畑町の住民2名を、県防災へりで大津市民病院へ搬送したほか、一時的に孤立された自治会へ大津市の救援物資を搬送いたしました。
 災害復旧に向けた連携については、まず、石山外畑町の土石流発生現場の応急対策に当たり、国の専門家による現地調査をお願いし、そのアドバイスに基づき谷の下流部に大型土のうを設置し、土石流再発による被害防止に備えました。
 道路については、近畿地方整備局と連携を図り、情報連絡員の派遣や、夜間照明用機材の支援を受け、土砂の撤去等に速やかに着手いたしました。
 現在、通行規制の残る大津南部宇治線では、京都府と連携を図りながら復旧作業を進めてまいりましたが、10月1日には片側交互通行で一般開放できる見通しとなりました。
 今後の対策工事の見通しですが、道路、河川については、災害復旧事業により、今回被災した箇所を早期に復旧するよう国土交通省など、関係機関と調整中であります。特に被害の大きかった大津南郷宇治線では、9カ所においてのり面等の恒久対策について申請手続を進めており、年度内に着工できる見込みであります。
 また、石山外畑町の土石流が発生した谷の恒久対策については、治山ダムを設置することとし、大津市および地元との協議を踏まえ、早期に着工できるよう、国と協議中でございます。
 以上のような形で、各機関との連携を進めながら速やかに対策を進めているところでございます。
 次に、県が実施している土砂災害防止対策と山林保全対策の取り組みについてであります。
 土砂災害防止のためのハード対策につきましては、土石流を防ぐための砂防堰堤などの砂防施設を整備しております。施設整備率は、平成23年度末で約19%と、まだまだ十分な整備水準でないため、引き続き整備推進を図ってまいります。
 また、整備に当たっては、土砂災害のおそれのある区域内に、災害時要援護者関連施設や、緊急輸送路がある箇所、近年に土砂災害が発生した箇所の整備に優先的に取り組んでおります。
 山林保全の面からは、災害に強い森林づくりのため、人工林では間伐による適正な森林管理を推進するとともに、防災機能の向上が必要とされる箇所では、治山ダムや森林整備による治山事業の推進もあわせて進めてまいります。
 次に、ソフト対策については、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等の指定を進めており、平成23年度末現在の指定率は約68%となっております。平成32年度末までに全ての地区の指定を完了させる予定です。
 また、住民の皆さんがいざというときに速やかに避難できるよう、土砂災害警戒区域や避難場所を明示した市町が作成する土砂災害ハザードマップの作成促進についても県として技術的支援を行っております。
 また、豪雨等により土砂災害発生の危険性が高まったとき、市町長が住民の皆さんへ避難勧告等を発令する際の判断や自主避難の参考となる情報として、平成19年6月から気象台と共同で土砂災害警戒情報を発表し、ホームページ上で公表をしております。
 さらに、街頭啓発、講演会の開催、一般住民の方々、小中学生を対象とした砂防出前講座、森・守塾の開催など、県民の皆さんの意識を高めてまいりたいと考えております。
 なお、豪雨などで山の斜面が深い地下の岩盤から崩れる深層崩壊につきましては、今月10日に国から発生の危険性が特に高いと考えられる地域を5キロ平方ごとの地図にまとめて公表されました。
 本県の場合、幸い今回危険性が高いと判断された地域はありませんでしたが、引き続き、詳しい調査が行われると聞いております。
 次に、大きな4問目の県の財政状況と今後の見通しでございます。
 まず、1点目の交付税の交付が12月以降にずれ込んだ場合における予算執行および県民生活への影響と対策であります。
 現在、普通交付税に係る9月交付分については、9月から11月にかけてそれぞれ3分の1ずつを交付する旨国から連絡があり、例年11月に交付される部分、約272億円についていまだ不透明な状況となっております。
 このため、仮に11月に交付予定の金額が12月以降となった場合においても、県事業の執行に当たっては、県民や事業者等への影響を極力避けるため、まずは適切な支払い時期の徹底に努めるとともに、日々における資金収支の状況を見ながら、金融機関からの一時借り入れ等により対応してまいりたいと考えております。
 このような異常事態を一刻も早く解消するためにも、9月5日には私と市長会長、町村会長の連名で、早期の法案成立や地方公共団体の財政運営に支障が生じないよう、国へ強く求めてまいりました。引き続き、全国知事会などと連携しながら法案が成立するまでの間において国の動向に十分注意しながら県民生活に支障が生じないよう、適切に対処してまいりたいと考えております。
 2点目の逼迫した県財政をどのように捉え、歳入確保に努めるのかでございます。
 まず、現状の県財政への認識については、県債残高が1兆円を超えていることから、県の裁量による県債の発行を極力抑制し、財政の健全化に努める必要があると認識しております。
 知事就任以来、各種事業の厳しい見直しを行った結果、臨時財政対策債を除く県債残高は、平成22年度以降減少に転じていることから、引き続き後年度への負担を考慮しながら県政運営に当たりたいと考えております。
 また、歳入の確保についてですが、県の主な自主財源は県税収入であり、その充実は地域主権を推進する観点からも大変重要な課題です。このため、県税収入の確保については、徹底した滞納処分の実施や、市町との連携を強化して収入未済の縮減に取り組んでおります。
 また、本県では、法人県民税の超過課税や、琵琶湖森林づくり県民税等、独自に課税しているところでありまして、あわせて産業振興策を強力に講じることにより、県税収入の安定的な確保に努めております。
 加えて、未利用県有地の売却を初め、税外未収金の縮減に向けた取り組みを強化するなど、さまざまな手法で歳入の確保に努めております。
 さらに、国に対しては、全国知事会等を通じて地方交付税の総額確保、臨時財政対策債の発行額の縮減を要望するとともに、県の役割に見合った財源が確保され、持続可能な地方税財政基盤が確立されるよう引き続き政策提案を行ってまいりたいと考えております。
 3点目の消費税増税に伴い、現段階での県の増収額をどの程度に見積もっているかとの御質問でございます。
 平成24年度の地方消費税収入額と都道府県間の地方消費税清算金の当初予算額をもとに、通年ベースで試算しますと、地方消費税率が0.7%増加した場合、年間161億円の増収、1.2%増加した場合、年間275億円の増収を見込んでおります。
 なお、県増収分は、現行の地方消費税と同様、その2分の1を市町に交付することとなっております。
 次に、防災、減災に力点を置いた予算配分についての考えでございます。
 昨年の3・11に発災した東日本大震災以降、原子力発電所の事故を含め、防災対策やリスク管理の問題を初めとしたさまざまな課題が表面化しております。また、最近の局地的な集中豪雨などにより、県民の皆さんの間に不安が広がっております。
 このため、例えば平成24年度当初予算では、県民の皆さんの不安を安心に変える災害への備えとして、ハード面においては、危機管理センターの準備、県立学校の耐震化、また、老朽化している警察署などの整備を進めるとともに、ソフト面においても、環境リスク評価、対応方策の検討や、原子力災害における医療体制の整備などについて意を用いたところでございます。
 社会資本整備などの投資的経費については、行財政改革方針において、投資的経費の重点化、効率化を図ることとしております。事業箇所の緊急性や必要性を十分見きわめながら道路整備アクションプログラムや、中長期整備実施河川の検討結果等に基づき整備を進めております。
 現在、来年度の予算編成に向けた政策課題協議を行っておりますが、未来戦略プロジェクトの重点テーマの一つとして、みんなで命と暮らしを守る安全、安心を掲げ、各種施策について幅広く議論しております。
 いずれにせよ、防災、減災に係る社会資本整備については、多くの経費が必要となることから、社会保障と税の一体改革や国の動向を十分注視しながら、事業の優先度を十分見きわめることはもとより、中長期的な視点をしっかりと持ちつつ、将来世代との負担の均衡や財政健全化とのバランスを図りながら進めてまいりたいと考えております。
 最後に、5問目の学校におけるいじめ防止対策についての2問の御質問にお答えいたします。
 まず、今回の当該中学校、大津市教育委員会のどこに問題や不適切な面があったのかとの御質問でございます。
 当該校、市教育委員会の対応において、文部科学省の通知や、県教育委員会が作成した指針に示されたことがうまく生かされなかったのではないのかと考えております。教員、学校、教育委員会の間の情報の共有も円滑に行われなかった。また、市教育委員会と県教育委員会の間でも同様の課題があったと判断をしております。
 提案説明の中でも申し上げましたが、公開するべき情報が公開されず、事なかれ主義的な対応で、社会的な不安と不信を与えてしまったこと、ここについては県を預かる私としても、大いに責任も感じながら、今後の対応を考えていかなければならないと感じております。
 現在、この事案については、大津市において第三者調査委員会や警察などにより真相の究明を進めております。どこに問題があったのかについては、この真相の究明後に、より具体的に説明されるものと考えております。特に、なぜ自殺に追い込まれてしまったのか、その自殺前の状態、そして、その後の学校などの対応について、今後の調査結果を見て、私自身判断してまいりたいと考えております。
 それから、4問目のいじめに対応する常設の第三者機関についてでございます。
 いじめ問題に対し恒久的な対策を確立するために、8月30日に対策本部を立ち上げました。教育委員会を事務局として、関係部局や警察本部と連携を図りながら進めてまいります。さきにお答えしたとおり、現在、補正予算をお願いをしておりますが、専門家による調査研究チームから、いじめの背景や原因を把握、分析し、結果を報告していただく予定でございます。
 今、調査研究チームに参加していただく専門家をあらかじめ人選しているところでありまして、来月中には立ち上げたいと考えております。
 第三者機関の全体像ですが、この研究チームからの提案を受けとめて煮詰めていきたいと考えておりますが、最低限、次の3点については基本的な対応として考えていきたいと思っております。
 まず1つは、子供の目から見て子供の最善の利益を基本とすること、2点目は、子供とその周りの人たち、親自身、また教師なども大きな悩みを抱えております。その子供と周りの人たちの声を丁寧に聞いて問題を分析しながら個別救済ができるような仕組み、そして、3点目は、個別救済から見えてきた課題について、その背景を調査、調整し、具体的な解決策を制度的にも、また組織的にも提案をしていただける、このような3点を柱として仕組みの構築に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上、冨波議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◎教育委員会委員長(高橋政之君) (登壇)どこに問題や不適切な面があったかということについてお答えをいたします。
 子供たちをどのように教育していくかというあり方において大切なことは、学校が児童生徒の権利を、何よりも命を守るという姿勢を関係教職員全てが共有して実践することだと考えております。
 加えて、学校は今回の事案の問題点をしっかりと抽出、把握、分析をして、何が問題であるかを明らかにした上で対策を立て、改善を行い、再発防止に努める必要があると考えております。そのためにも、教育委員会は、所管する学校がしっかり機能するよう監督し、支援する役割を担っているものと認識しております。
 今回の大津市の事案につきましては、教育委員会が適切に関与できていなかったについて課題があると、そのように考えております。
◎教育長(河原恵君) (登壇)学校におけるいじめの防止対策についてお答えをいたします。
 どこに問題や不適切な面があったかについてでありますが、まず学校は、いじめを認識できず、早期発見、早期対応ができなかったことが大きな問題であったと考えております。
 また、学校と市教育委員会の情報の共有が不十分で、組織的な対応ができなかったことや、学校が公開しなければならない情報を公開せず、説明責任を果たすことができなかったことにより大きな混乱を招いたと考えております。
 市教育委員会としましては、学校に対する適切な指導や県教育委員会も含め、学校と情報を共有することに主体的に取り組むことができなかったことが課題であったと考えております。
 次に、いじめの概念の定義と学校現場への指導についてでありますが、文部科学省では、いじめとは、当該児童生徒が一定の人間関係のある者から心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているものと定義しており、本県におきましても、この定義に基づいているところでございます。
 しかしながら、友人関係が何かのきっかけで、いつの間にかいじめに変化するなど、いじめの認知、判断は極めて難しいものがあります。そこで、本年1月よりいじめの疑いがある場合についても、早期から継続的に指導するように努めているところです。いじめかどうかの判断につきましては、いじめられた児童生徒の立場に立って行うことが大事であり、こうした対応に心がけるよう指導するとともに、感性を高めることが重要であり、教員の資質向上にも取り組んでまいります。
 また、いじめが暴力や恐喝等、犯罪ともとれる事案については、警察等関係機関との積極的な連携を図るよう指導してまいります。
 次に、いじめの早期発見のために、県教育委員会はどのような具体的な対策を指導しているのかについてでありますが、まず、共通理解すべき事項として、いじめはどの学校でも、どの学級でも、どの子供にも起こり得るものであり、子供たちの関係性の中で生ずるものであること、そして、いじめを受けている子供の大半は、いじめを受けていると大人に言えないものであり、いじめられている子供の立場にならない限り、いじめは見抜けないということを基本に取り組むよう指導しているところでございます。
 具体的には、学校が悩みや相談をしっかり聞くことを児童生徒や保護者に対して宣言し、体制づくりを進めること、児童生徒のささいな変化を見逃さないように、休み時間や昼食時、放課後等に挨拶や声かけを積極的に行い、児童生徒との触れ合いに努めること、児童生徒へのアンケートを学期ごとに1回以上実施すること、教職員が学校や学級の現状を振り返り、いじめ点検を定期的に行うこと、先生や家族に言えないような場合でも、子どもナイトだいやる等により大人に訴えることを伝えることなどについて指導しております。
 今回の事案を重く受けとめ、改めて教員の感性と力量を高めるとともに、地域の方々の協力も求めるなどして、子供たちのSOSを見逃さないよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、6問目の県立学校の再編問題についての3点の御質問にお答えいたします。
 まず、県立全県一区実施以降5年間をどう総括、検証し、それを改編案にどう反映するかについてでありますが、平成18年度より実施している県立高校入学者選抜の全県一区制度は、多様化する生徒のニーズに対応し、自分に合った高校を主体的に選択できるよう、その選択幅を可能な限り拡大するとともに、特色ある学校づくりを一層推進することを狙いとしたものです。
 この制度の導入により、学習のみならず、スポーツの面も含め高校の選択幅を広げ、行きたい高校に入学する機会をふやすことができ、制度導入の成果と言えます。
 また、主体的な高校選択が、より推進されてきたことにより、高校中退者の減少にもつながっているものと考えています。
 加えて、県外の高校等への進学者比率が、全県一区制度を導入前よりも低下しており、このことは県内の高等学校の特色ある取り組みが進んだものと考えております。
 こうしたことから、再編計画案の策定に当たっては、全県一区制度を前提としながら、より一層、魅力と活力ある学校づくりを進めるとの方針のもと、取り組んでまいりました。
 次に、現在の高校再編計画をゼロから全面的に見直す必要性についてでありますが、御指摘のとおり、いじめ問題事件につきましては、県民の皆様の信頼を一刻でも早く回復できるように、別途全力で取り組んでいるところであり、長浜市が新たに発表された土地の提供に係る提案につきましては、長浜市街に既存の校地があることなどから、県としての新たな用地の購入については県民の皆様の御理解が得られないのではないかと考えております。
 再編計画の策定に当たっては、これまでいただいた県民の皆様からの御意見や、市町からの提言等を踏まえ、計画案を取りまとめ、よりよい計画となるよう取り組んでまいりたいと考えており、ゼロから全面的に見直す考えはございません。
 次に、県立高校再編計画に生徒一人一人の意欲と能力を生かす具体的計画とキャリア教育を地域と協働して推進するかについてでありますが、これまでから全ての県立学校においては、それぞれの教育目標等に応じた魅力ある学校づくりを進めるとともに、特色ある学校づくりを支援するアクティブハイスクール支援事業や、進路実現を支援する確かな自己実現支援事業において、キャリア教育の視点を踏まえながら取り組んでいるところでございます。
 また、高校再編は、議員御指摘のとおり、生徒の主体的な学習意欲をとうとび、多様な能力を育む教育環境づくりの取り組みでもあり、地域と共生する力の育成を図るとともに、時代に対応した学習やキャリア教育、職業教育の推進などの視点を大切に進めているところです。
 例えば、信楽高校では、地場産業や地域社会との連携、協力により、セラミックなど、地域資源を活用した特色ある教育を進めるなど、生徒一人一人の職業への意識と能力を高め、地域に支えられた取り組みをさらに拡大していく方向で検討しているところでございます。
○議長(佐野高典君) 以上で、会派代表による質疑ならびに質問を終わります。
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△休会の議決
○議長(佐野高典君) お諮りいたします。
 明25日および26日は、議案調査のため休会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
   (「異議なし」)
 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
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○議長(佐野高典君) 来る27日は、定刻より本会議を開き、上程議案に対する質疑ならびに一般質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
  午後7時23分 散会
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