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平成24年 8月27日地方分権・広域連合対策特別委員会−08月27日-01号




平成24年 8月27日地方分権・広域連合対策特別委員会

           地方分権・広域連合対策特別委員会 会議要録

                                開会 13時04分
1 開催日時      平成24年8月27日(月)
                                閉会 14時58分
                         (休憩 14時28分〜14時40分)

2 開催場所      第二委員会室

3 出席した委員    小寺委員長、柴田副委員長、
            有村委員、岩佐委員、山本委員、井阪委員、川島委員、
            家森委員、蔦田委員、谷委員

4 出席した参考人   谷畑 英吾 滋賀県市長会会長(湖南市長)

5 出席した説明員   北川総務部長、西嶋総合政策部長および関係職員

6 事務局職員     澤村主査、谷口主幹、中村参事

7 会議に付した事件  別紙次第書のとおり

8 配付した参考資料  別紙のとおり

9 議事の経過概要   別紙のとおり



                  議事の経過概要

開会宣告  13時04分

1 権限移譲について
2 関西広域連合について
(1)意見  谷畑参考人
◎谷畑 参考人  本日は、こういった基礎自治体の意見を聞いていただく場を設定していただきありがとうございます。また、権限移譲と関西広域連合についての意見を聞かれるのは、武村正義先生についでということだそうですが、関西広域連合は仲良しクラブだというようなウィットに富んだ話はできないと思います。
 県から市町への権限移譲につきましては、滋賀県市長会の多くの市から、移譲される事務の選定や移譲方式を検討する際には、市町の意見を十分に反映して、これまでに移譲してきた事務自体の検証や議論の積み重ねが必要だという意見が出されています。このことについては、これまでの県から市町への権限移譲の進め方について検討の余地があるということを示していると思っております。単に地方分権だからとか県の事務を市町に移せばよいということではなく、県と市町がそれぞれどのような役割分担でお互いの責任を果たすと住民の利益になるのかという視点をきちんと押さえていかなければならないと思います。住民の利益についてはいろいろあるわけですけれども、利便性の向上やコストの抑制、総合的なまちづくりの寄与などさまざまな角度から議論される必要があると思っております。
 権限移譲につきましては、基礎自治体優先の原則でありますとか、また、補完性、近接性の原理ということで、総合行政主体である都市、自治体への制度全体でのパッケージとしての包括的な権限移譲が求められてくると思います。それは、権限移譲によりまして、より身近な行政主体である基礎自治体が、移譲された権限を活用して、より住みやすいまちづくりを行うことができるからであります。
 しかし、事務移譲という言葉があります。これまでは自主的な権限を移譲するというよりは、事務の件数を増やす、量的な視点というものが強かったのではないかと思っています。窓口での書類の受理というような、ほとんど現場で裁量の余地のない事務の移譲ということがありまして、これが市町の事務量を増やしてきたこともあると思います。本来、県知事や県教育委員会の権限が移譲されれば、それを市町で裁量を持って活用できるわけでありますけれども、単なる事務の移譲ということであれば、県から市町へその事務を分散化させるということで、全体のコストが割高になってくるということもあります。また、極めて年間の扱い件数の少ない事務を現場に散らしてしまうということで、その人的な体制として適切かどうかということも検証していかなければならないのではないかという意見があります。
 一方、事務権限が移譲されるに当たりましては、財源と人材にも注目する必要があります。これまでは権限移譲交付金の算定に当たって実態に即していない場合もあったようで、単価や人の設定について、適切な執行が担保されるような形での人材や財源についても併せて行われる必要があるという意見もあります。
 そのため、市町の事務で県内統一での対応ということになれば、県がそれを受け取ることで効率化を図ることができる事務もあるという声もありまして、県から市町への一方通行の事務権限移譲ではなく、県と市町がしっかりと協議しながら進めていく場を設けるべきであるという意見もたくさんあります。
 これまで行われてきた事務権限の移譲について、課題の調査、整理分析、それを改善していく仕組み、それを検討する場の設定、着実な進行管理が求められておりまして、県と市町のあり方についての議論を前提としながらも、県からの一方的な押しつけにならない、市町から県への権限の移譲も含めた議論もしてほしいという声がたくさんあります。事務権限が移譲されて、それで終わりということではなく、移譲後にあっても市町と県が十分に連携、協力していかなければなりませんし、財源措置に関しまして、国において一括交付金が進んできておりますけれども、滋賀県版一括交付金をつくっていこうという考え方も必要になってくるわけでありますが、政策の内容ではなく、総額を財政的な要因で削る手段という形にならないような制度設計が求められております。特に、市町側において裁量の自由度が高まるようなものを一括交付金に入れていただかなければ、この一括交付金自体の目的が達成できなくなると思います。
 国から地方への権限移譲については、政府がアクションプランで進めていますが、例えば、湖南市の事例ですと、ハローワークの窓口を市役所に持ってきていただきました。そして、その現場で障害者の方や福祉施策の対象者が自立して生活していただけるように、ハローワークとの連携がとれるような形にしたわけでありますけれども、こういった実効性があるような権限移譲でなければならないと思います。できるだけ市町側からこういったものが必要だということがあったら、おくみ取りいただきたいと思います。逆に、今まで進められてきた中においては、市町から要望しても事務段階で除かれているものもたくさんあるように聞いておりますので、これは、県と市町のあり方の議論です。
 ただ、どうしても県の側の拒否ということがたくさん重なってきますと、権限移譲自体に市町が信用してこないということになってくると思っております。そういった中においても権限移譲について、最初から嫌だよという形になると、これは酷なことですので、その前には、やはり県と市町との信頼関係の醸成が大切だと思っています。
 滋賀県においては、平成12年の行政改革大綱の中で、事業計画段階における市町村の意見聴取制度をつくっていきますということをうたっております。平成13年の新行政システム推進指針の中で、県と市町との対話システムの構築ということがありまして、その中から自治創造会議がでてきているわけであります。平成11年度までは旧地方自治法ということで、機関委任事務、いわゆる市町村長は知事の出先機関であるということから、市町村長会議ということで伝達会議で話をしていたものが、自治創造会議ということで平成12年以降は対等・協力の関係になったということから、お互いに意見交換をする場が設定されてきたと考えていることころです。ただ、この自治創造会議を活用するに際しても、本来は定例化をして、予見可能性を持って行くことによって、お互いの自治体間の衝突をできる限りなくしていくということが大事だと思っておりますけれども、残念ながら今のところ、自治創造会議が十分に機能していないのではないかと思っております。本来、自治体間外交ということですので、お互いの団体同士でいろいろな交渉をして、決まったことをお互いの議会に持ち帰って批准をするということが自治体間外交になってくると思いますけれども、いまだに機関委任事務制度の名残といいますか、上意下達というものがそのままとおると思っておられるような節もありますので、そういったことではなくて、やはり対等・協力の関係だと、まさに自治体間でそれぞれお互いに財源でありますとか、市民住民でありますとか、その責任を持っているところを背景にしながら交渉をしていかなければならない。ですから、その中においての権限移譲だということを押さえておかなければならないと思っております。
 県の職員について申し上げて恐縮なのですが、県議会のほうをかなり向いておられる。市町のほうを向く以前に、まずは県議会に説明しなければならないということがありまして、県議会に説明したものが報道を通じて市町に流れてくる。こんなこと聞いていないじゃないかということで、そこでお互いの意思疎通がそごを生じているということがたくさんあると思います。ですから、それぞれの自治体間で交渉した上で、お互いに批准行為で議会に持ち帰るという政策の形成サイクルを変えない。おそらくこれはどこまで行っても、また首長どうしがぶつかるという形になると思っております。
 もう一つは、予算編成から逆算をして意思形成をしていくということがありますので、この権限移譲についても同じことだろうと思っています。9月から予算編成に向けて、そこから逆算して春先から動き始めるということで、本当に短い期間で勝負をかけてきてしまうということがありますので、そこで意見交換をしてお互いに合意をするという形には今はあまりなっている感じはしませんので、そこのところを、丁寧な説明責任を果たせる形に変えていっていただかなければならないと思います。特に、これから県は中間支援団体として基礎自治体をしっかりと支えていただくという役割に変わっていただかないといけないと思っておりますけれども、時々、住民に一番身近な基礎自治体の仕事の範囲に、県が土足で入り込んで、これは県がすると仕切る場合がありますので、そういったときには、かなり各市長の反発は大きいと思います。ですから、これまでと同じ考え方で動くということではなく、新しく対等、協力関係になったんだ、だからお互いに役割分担をするんだ、その前提としての権限移譲と考えていただけたらありがたいと思っております。
 不信感が拭えないと、市長会の内部から県と市町の対等協議の場を県条例で設置してほしいという声も上がってきそうでありますので、そういったことも念頭に置いていただいて、かなり現場のほうがいらついている部分もあるということをおくみいただきたいと思っています。
 ここまでは、各市町の御意見ですが、私見を述べてもよいということですので、無理に権限移譲という形をつくるよりも、私の持論としては、県の出先機関の庁舎を全てなくしてしまって、市役所の中に県職員の机を運んで、現場で一緒になって仕事をしていただくということができると、連携した事業ができるのではないかと思っています。その中で、中心部分については県庁に人を集めて、全体の政策形成をしてもらったらよいと思います。今は、県の出先機関と市役所が違う場所にありますので、そこでの連携は非常に難しいところがありますので、一つの建物の中にに入ってしまって、別系統の組織であってもかまいませんから、顔の見える範囲で仕事ができると、住民の皆さんのための行政になるのではないかと思っております。
 関西広域連合についてです。関西広域連合そのものについての問題と国出先機関の丸ごと移管についての問題の2つの問題があると思います。
 関西広域連合そのものの問題といたしましては、地方分権を進めていく、分権型社会の実現に向けては、広域連合は推進されるべきものだという意見があります。一方で、広域連合については、基礎自治体の状況を理解して、十分な対話を重ねた上で参加することが大切だという意見もありまして、滋賀県においては、基礎的自治体との対話と共感がないままに関西広域連合への参加が決定されたということで、住民に最も近い基礎自治体である各市から十分理解納得できる説明が欠けているという批判がたくさんでております。
 関西広域連合に対して、市町がどのようにかかわることができるのかが明らかでないということがそれぞれの自治体にあります。ですから、情報共有という点からも、県から市町に対しては積極的な情報発信が求められているところです。これは滋賀県市長会だけの問題ではなく、全国市長会においても、広域連合に対する基礎的自治体の意見を確実に反映する仕組みの構築を求めておりますが、いまだそれが形になっていないということで、滋賀県市長会よりも全国市長会のほうがかなり強く思っております。ですから、広域連合についての制度設計、これは国全体の話ではありますけれども、そういった前提があるということを十分御理解いただきたいと思います。
 また、関西広域連合としての全体構想が不明確であるということで、道州制や大阪都構想などいろいろな構想が入り乱れている中で、一体、関西広域連合が何を目指しているのか、そして、市町の行政との関連はどうなっているのかということについて明らかになっていないという意見があります。市町側の不安としては幾つかあるわけですけれども、住民意見の反映やガバナンスの問題があります。広域連合長と広域連合議会議員が住民の直接選挙で選ばれた方々ではないということで、住民代表性が非常に弱いということが指摘できると思います。ですから、限定された公共サービスについて一部事務組合的にそれを集めてそのサービスを提供するという、いわゆる機関としての形であればまだしも、それが自治体として主体的に権限を発揮しようということになりますので、この組織自体が暴走してしまう恐れがあるのではないかという可能性があります。政府からのエージェントとしてその仕事をするのか、それとも政府そのものなのか、性格が非常に不鮮明であります。各府県から渡された権限、その渡された側がそれを自由自在に使ってしまう、そしてそれを拡大しようとする、主従が逆転してしまう可能性があるということではないかと思っております。
 一例を挙げますと、関西広域連合規約の第4条には広域連合が処理する事務が規定されております。構成団体から授けられた権限を行使することが広域連合の仕事です。第4条には1号から9号まで事務があるわけですけれども、問題は、その第9号に、第1号から第8号のほか広域にわたる行政の推進にかかる基本的な政策の企画および調整という項目があることであります。要するにこれは、我が国の立法施策ではよくあるのですが、いわゆるその他条項ということで、グレーゾーンだということだろうと思いますけれども、これが執行者の恣意的な運用となると非常にまずいところではないかと思っております。
 構成団体から権限を預かっているところが、勝手にその権限を増やす行為ができるような規定になっていることは大きな問題でありまして、つくってもらった広域連合の執行部の側が、新たな事務を追加したいという思いが出てくるということには異論があると思います。次の第5条に事務の追加条項があって、新たな追加には、構成団体の議会の議決が必要だと書いてあるわけですので、第4条1項9号の乱用ということになると、非常に問題ではないかと思っています。
 一つの例としては、今回の原子力発電所事故の後の節電目標の設定です。これは、第1号から第8号までの事務には全く当てはまらないものでありますけれども、関西広域連合が関西電力と政府との間で節電目標について協議し、そして合意をしたということは明らかな広域連合規約違反ではないかと考えています。この指摘がないところが、この政府の暴走を今後も可能性として残しているということになると思っております。
 もう1点は、大都市の論理や地域間格差へ非常に警戒心が強いということがあります。広域連合議会議員の配分や政令市が加入する際に政令市は全会一致原則を問題視してきたということもありますので、大都市圏の強い意見だけが通って公平性が担保されないのではないかということ。さらには、湖北地域の幾つかの自治体の意見ですが、完全に関西の中での端になってしまうということで、それを関西広域連合が広い視野からきちんと事業をしてくれるかどうかということが非常に不安であるという声が寄せられています。
 国出先機関の丸ごと移管についての問題については、今年の3月20日に初めて、関西広域連合と内閣府が近畿市長会と近畿町村会に意見を聞かせてほしいということを言ってきました。それ以前からかなり問題はあったはずですけれども、基礎自治体には何の話もなかったということで、かなり不信感があります。それは、近畿市長会も近畿町村会も同じです。意見交換会をしたのですが、その内容については消化不良であったということでかなり不満が残っていると思っています。この意見交換会は9月17日にももう1回予定されているようです。
 国出先機関の丸ごと移管につきましては、地方整備局の移管について、昨年の東日本大震災や紀伊半島水害を踏まえて、不安や反対の意見が基礎自治体の中にはかなり強くあります。国と府県の枠組みを残したまま、国出先機関を広域連合に移管するということですが、国の権限と責任が広域連合という脆弱な機関に移るだけの話ですので、真の意味での地方分権ということではないのではないかという意見があります。大災害時になりますと、当然、国の指揮下で復旧、復興にあたるという制度枠組みがなされているわけですが、普段から別組織で動いているものが、大災害にすぐに国の意思が広域連合に届くのか、また、広域連合がすぐに国と連携がとれるのか、そういった不安がかなりありました。適切な指示が伝達できるのかどうかということから、意見としては断固として反対であるという市もありました。地方を守る会という全国組織も発足しております。全国1,800ぐらいの自治体の中で500以上の自治体がそこに参加しておりまして、国会議員もそこに参加している方もおられます。
 国出先機関の丸ごと移管をする理由に、ガバナンスをきかせるということがあります。本来は、ガバナンスをきかせるのは国の役割と責務でありまして、間接選挙で広域連合長や広域連合議会議員が選ばれる広域連合が、本当にガバナンスをきかせられるのかということについては、非常に不安が強いということが言われております。政令市が加入することだけでもかなりもめましたので、予算編成や箇所づけについて、本当に合意形成ができるのか。さらに踏み込んで言えば、よその選挙で選ばれた首長が、よその地域の予算、箇所づけができるのか。他府県の知事選挙で選ばれた連合長のところに要望に行かなければならないことは全くナンセンスだという意見もあります。そもそも、国出先機関の丸ごと移管がされても予算自体は増えないわけでありますので、限られた財源の取り合いということになるわけで、地域間競争が激しくなる、大阪が新しい中央集権のもととなる。大阪中央集権体制を構築するだけではないのかという意見があります。
 最も多かった意見は、屋上屋を重ねることになるというものです。国と府県との二重行政を解消する、府県事務の一部を限定して広域的に共同化、一元化して効率化を図るということでありましたが、設立後、その内容は肥大化をしていくということでありまして、結局、市町にとりましては、府県と国の間にもう一つ屋根が架かっただけということでありまして、本来の目的である二重行政の解消ではなく、三重行政、四重行政になっているのではないかということが言えると思います。
 関西広域連合につきましては、今、進行中の話でもありますし、それは、また十分に議論していただければよいと思っております。

(2)質疑、意見等
◆川島隆二 委員  権限移譲のところですが、県は国が権限を移譲してくれないと、物すごく国に対して不満を言っていると。同じように、市町からは県に対してそういう不満があるだろうというように感じるのですが、滋賀県市長会、それから谷畑市長個人の感想でもいいのですが、県から市町に権限移譲をされているというような印象は、どれぐらいされているという、自分自身の印象として持たれていますか。

◎谷畑 参考人  一定権限移譲はされているとは思います。ただ、先ほど申しましたように、事務が多いという側面と、それから肝心なところの権限が渡りづらいというところがありますので、相半ばかなというように思います。
 特に、余りこういうことを言っていてはいけないのですが、県がしっかりとその事務を今までこなしていてくれればいいのですが、その権限を十分に発揮してなかったものを現場に渡されて、現場がまじめに取り組むとそこでまた苦情が出るというような事例がございます。ですから、本来的に渡していただくのも結構ですけれども、その前にきちんと県として仕事をしておいていただかないと困るなと。実際に権限を行使すると、今まで何年間も誰にも言われてこなかったのに、何で市は勝手なそんなことを言うのかということで、苦情ばかり言われている事務というのもございますので、痛しかゆしのところはあります。ただ、よく言われるのは、土地利用についての権限がまちづくりの中では欲しいということを言われる市長が結構おられます。

◆川島隆二 委員  やはり確かに肝心な部分だろうというように思うのですが、まちづくりも、近江八幡市長もよく言っていました。長浜市でもそういう線引きの話とはあるのですが、その中で、先ほどちょっとお話しされていたいわゆる出先の機関、土木事務所ですね、これを廃止して、市町レベルに権限移譲したほうがいいと。ただし、甲賀市や長浜市などはやりやすいところがあるのですが、幾つかの市町にまたがるようなところがある中で、県と市の連携、町の連携もそうですけれども、そういうところで一番問題を感じるというか、県の職員からすると市町に任せられるかみたいな話も出てくるだろうと思います。市町の職員からすると任せろという話も出てきますので、その辺のところがやはり一番かみ合わないところだろうなと思っています。
 一番欲しい根っこの部分というか、これを渡してもらえると県もいいだろうし、市町もよくなるという部分は、どの辺のところが一番大きいですか。

◎谷畑 参考人  私見ではありますけれども、県の出先を全部廃止するというわけではなくて、建物をなくしてしまって、例えば湖南市係や甲賀市係のような形でそれぞれの市役所の中に県の職員が入ってもらって、当然現場事務がありますので、そこで動いてもらったほうが連携もとりやすいし、顔が見えたらすぐに話ができるのではないのかなという思いがあるわけです。
 それをするに際しては、当然本庁にコントロールタワーがないといけないので、そういった面でいうと、現場の人だけは残しといていただいて、コントロールする人間については本庁に吸い上げて、例えば東近江担当とか湖南担当とか湖北担当といった地域性の担当組織を置いていただくとうまく回っていくのではないのかなという思いがあります。
 権限として本当に行使しなければならない部分については、やはり先ほど言いましたように、土地利用のところはかなり言われていますので、どうしても逐一県にお伺いを立てないとまちづくりはできないというような制度になっていますから、そこのところが非常に大事かなという思いはあります。
 お金の面で言いますと、現場が大事だというのはどういう意味かと言いますと、権限を移譲される際に、我々は現場でいろいろなものを動かすわけですけれども、その際に県が地方機関でやっていたことについての人件費などの算定を入れてない場合があるわけです、事務移譲交付金の中に。本庁の事務経費だけしか上がってなくて、実際現場をパトロールして回るとか、現場で人のところの確認をしに行くとか、先ほど言いましたように、実際に動いてなかった事務についても足を運ぶわけですけれども、現場の予算がついてないという場合があったりしますので、やはり県は県で責任を持っていただくところ、そして市町は市町で責任を持つところは、明らかに役割分担をしておいたほうがいいのかなという思いはあります。

◆岩佐弘明 委員  権限移譲したときに伴う財源の移譲では、多分、県は事業費の中に人件費も入れて事業費の見積もりをしていなかったという部分があると思います。でも、実際に市町に移ったときには、今度はその人件費を市町が捻出するわけですから、表向きは、例えば経費全体で6,000万円ですよと言いながらも、そこに県職員さんの人件費が乗っていると。だから、本来は1億5,000万円ぐらいの仕事になっているのに、権限のときには5,000万円ですよというような権限の移譲がされたのではないかなと。逆に言えば、そのときは権限移譲されるときに、そういった、県への注文というか、財源見積もりを、まだこれからもあると思いますので、厳しくされるほうがいいのではないかと思います。

◎谷畑 参考人  そうですね。今回、こういう場をいただきましたので調べると、やはりそういった実態が出てくるということですので、その点についてはまたお話をさせていただきたいと思っております。

◆岩佐弘明 委員  それに伴いまして、権限移譲というのは、市町、一番近いところで行政サービスをということで、やはり今までずっと県から市に権限が移譲されていったわけですけれども、本当に市町のサービスが高まった部分もあれば、余り変わらないというところもあると思いますけれども、総体的にどうでしょうか。その辺の感触はどのように感じておられるでしょうか。

◎谷畑 参考人  実際のところは、余り動いていない権限もたくさんありますので、割合がどれぐらいかということはちょっと難しいかなとは思います。しかも、大きい市と小さい市では、移譲された権限の数も質も違いますので、一概にいうのはちょっと難しい。ただ、大津市あたりですと、中核市になったということで制度的に移譲されているものもありますし、そういったところ、非常にそれぞれの規模に応じてやっているわけですけれども、厳しいところもたくさんあります。人材がないというところもありますし、先ほどのお金の部分もありますので。だからそういったところについて、移譲後についても当然県と市町がそれを協力して進められるような枠組みというのは、しっかりとつくっておいてほしいとは思っています。

◆蔦田恵子 委員  例えば、大津市は中核市になったから一体どうなったんだということを市民の人からよく言われます。何にもよくなったところがわからないということをさんざん言われていまして、それはまさに今、谷畑市長からお話いただきましたように、事務的な移譲が行われただけと言ってしまうと元も子もないかもしれませんけれども、そういう状況が今の市民の皆さん方の不満を生み出しているのかなという気がします。
 今の説明と重なる部分もあるかもしれませんけれども、県に対して市町に事務的な権限を移譲している部分について大丈夫なのですかと言いますと、県の職員を派遣していますので大丈夫ですというような説明を受けておりまして、そのように認識しているところもあるのですが、もう少し詳しく、事務的な権限を移譲されているところでの実態をまず教えていただきたいのですが。

◎谷畑 参考人  実際に事務的な細かいところまでは掌握していないのですが、権限が移譲されますと、一つは移譲のための事務に係る交付金が出ます。それと、人が派遣される場合もあるということですけれども、ただ、その職員の派遣も2年ないし3年で県は引き揚げられますので、その間に市の職員でその事務ができるように研修などにより、その中でなれるということになってきます。ただ、実際、0.0何人とかそういった人の雇い方はできないわけですので、その事務が来た際には、職員の頭数はふえないまま抱え込むというようなこともあります。ですから、それがそのままストレートに反映されているかどうかということとはまた別ですけれども、現場ではかなり苦慮している場面も目にします。

◆蔦田恵子 委員  それと、先ほどおっしゃった対等協議の場、これはまさに県に対する不信感のあらわれの一つだと思うのですが、この考えというのはかなり市長レベルでは強く持っていらっしゃることなのですか。

◎谷畑 参考人  滋賀県市長会としては、最終的に意見集約してないのですが、ただその中で、自治創造会議が機能不全に陥っている。定例化をしましたので、各議会の定例会の合間に自治創造会議が開かれて、そこの場で議論がされた上でそれぞれの議会にお話ができるようなサイクルはつくったのですが、悲しいかな、自治創造会議自体は1回にテーマが3つしかだめだということを言われていますので、実効性が非常に薄くなってきてしまっているということです。本来は、例えば2会期向こうの議会に出そうとするものを芽出しということで半年前に出しておく。それで、協議をしながら、交渉しながら、次の会期のときに具体的な制度設計を出して、合意ができたらそれぞれの議会にかけるというようなサイクルがパブリックコメント的にできれば、衝突するような摩擦というのは格段に少なくなるはずですけれども、先ほど申しましたように、1会期に3つしかだめだと。その3つは何かというと、結局3時間が限度であって、私は朝から晩までやってほしいと、それぞれの議会、朝から晩までやっているではないですか。ところが、忙しい忙しいと言われるわけでして、本来的にこれを丸一日あけておくと、多分そんな丸一日は埋まらないと思いますけれども、恐らく県の側が大分楽になるのではないのかなと。要するに、交渉する場所がきちんとできるわけですので、当然市町の側にしても、そこに出されてないものを後出しで出すなということで、お互いに予見可能性ができますから衝突の回避になりやすいのですが、そこがもう限定された協議の場になっていますので。そうすると、結局そこから漏れたものについてはルールがないから、衝突の種になってしまっていると思っています。
 ですから、自治創造会議を使うのであれば、4会期それぞれをフルで活用できるようにすると、後出しではないかということを言わなくても済むと、聞いてないよということを言わなくても済むということになります。ですから、県と市町の対等協議の場をつくってくれと、それは国がつくっている国と地方の対等協議の場と同じように、あれは法律で義務づけられていますので。県条例で知事と市長会と町村会の代表者が対等に協議ができるような場というものをつくってほしいという声もあるということです。

○小寺裕雄 委員長  今のお話は、審議と協議というか決定事項と協議事項に分けて、要は問題点をあらかじめ整理しておいて、お互いにどこが問題点かということを次の自治創造会議までに整理して、最終決定といようにすれば、もう少し順調に進むのではないかという御提言と受けたらよろしいですかね。

◎谷畑 参考人  そうですね。ただ、それを自治創造会議の場で提案しているのですが、20人いるとどうしても意見がまとまらないというところもございまして。それが先ほど申しましたように、市長会の中でも意見集約ができないというところでもございます。

○小寺裕雄 委員長  自治創造会議は創造会議として、これは県と市町とのいろいろな話し合いの場ですけれども、滋賀県市長会は別に何か協議の場というのは持たれているということはあるのですか。

◎谷畑 参考人  毎年、県市行政会議というものを開いています。その際には、滋賀県市長会13人、それから県の知事以下各部長が出てきていただきまして、その場でいろいろな課題について議論はさせていただいています。

○小寺裕雄 委員長  以前、高島市でお伺いしたときに、とりわけ専門性の高い技術職の職員の派遣制度について、市側が希望するような県に対する期待と、来ていただいた県の職員さんのやっていただいていることがかけ離れているところがあるのではないのかということで、いわゆるノウハウなりそうした技術、専門性の指導について、もう少し県で配慮をしていただきたいというような御意見があったということと、これからもいろいろな専門性の高い、いじめやそういう権限が移譲されていく中で、今言われたように、市単独で職員なりそうした技術職を雇用していくことが困難な場合に対する、県の人材的な派遣のシステムをつくっていただけないかというようなお話があったと記憶しているのですが、そうした要望はやはり市側にするとまだまだあるという認識でよろしいでしょうか。

◎谷畑 参考人  そうですね。市町村合併はしましたけれども、もともとの50市町村の職員がそのまま合併をしていますので、規模が大きくなったからたちまちスキルがついたというわけではないです。先ほどの権限移譲の際に、職員の派遣の話もありましたけれども、まさにそれと同じことでありまして、全体として職員のスキルはアップしていかなければならないところはあります。それは別に滋賀県市町村職員研修センターでもやっていますし、総務省のJIAMでもやっているのですが、急には人材育ちませんので、そういった面でいいますと、そういう派遣をしていただくということがあれば非常にありがたいところです。
 ただ、先ほど申しましたように、県の出先機関を組みかえて市役所の中に入れていただくと、そういったことも言わずにその場で幾らでも連携がとれるのかなという部分もあります。

◆有村國俊 委員  先ほど谷畑市長がおっしゃった上意下達についてですけれども。議員でいえば国会議員、県会議員、市会議員、行政でいえば中央官庁、県、市。それぞれ公務的にいうと組織だからある程度上意下達はありますよね。それは仕方ないと。
 嘉田知事と対等にいろいろな話をするということですが、嘉田知事自身が胸襟を開いて議論をしましょうとよくおっしゃる。胸襟を開いてはいいけれども、要望や提案、あるいは意見がどこまで通るのかというところに不満があろうかと思うのですが、実際、ハードルを超えるためには、何をしたらいいか、どうしたらいいのかという思いがあれば答えていただきたいと思います。

◎谷畑 参考人  それは個人的な話ですか。

◆有村國俊 委員  そうです。

◎谷畑 参考人  先ほどから申しておりますように、お互いの政府間交渉ですので、それがきちっと位置づけられるようにできればいいのではないのかなと。個人の話ではないですので、個人的に話を聞いてないとかいうのはスキルの問題ではありますけれども、実際に交渉事をするに際しては、組織対組織ということになりますので、そこはしっかりと位置づけられるようなシステムづくりが必要ではないのかなと思っております。
 ですから、権限移譲についても、その権限移譲について検討する場というものを、事務レベルもそうですけれども、ずっと言っているのですが、本来は、まず政治レベルでキックオフをしてからでないと事務方というのは動けないはずですけれども、先ほどの上意下達、いわゆる機関委任事務制度のもとで市町の職員は言ったら来るということで今動いていますけれども、そうではなくて、やはりまずは政府間交渉ということで、そういうことをやろうというキックオフがないといけないのかなと。
 ある市長が言いますけれども、県はよく担当者を大津に呼び寄せる。それもただで行くのと違う、こっちが自腹で電車賃を払って行かされると。だから、1回会議を開いて説明会をするというだけで、どれだけ金がかかっているのか県は本当にわかっているのかということを言われる市長もおられます。要するに、出張命令を出さないといけないので、出張命令を出すということは命令権者がそれを行ってもよいと許可を出した上で予算措置をして公金を出すわけです。安易に市町の職員を説明会だから来いといって呼び寄せていることについては違うのではないかということをおっしゃっている市長もおられます。

◆有村國俊 委員  交通費はともかくとして、例えば谷畑市長がいい提案をして、県もいい提案だねということをやはり胸襟を開いて対等に議論するということはそういうことだと思います。法律で決まっていることだから、それは無理ですではなくて、きょうは滋賀県市長会会長の立場ですけれど、湖南市をよくしよう、滋賀県をよくしよう、お互いにそれはいいねということで、その法律が合法的にどこまで拡大解釈できるのかということをやるべきだと思うのですが。それについて、知事はそういう態度をとっていらっしゃるのでしょうか。
 例えば、いろいろな各市町の要望、今、政務調査会でやっていると思いますけれども。そういった重点要望について県に要望を出していますよね。それを県の職員レベルでオーケーだ、それはいいことだねというように、一緒になって同じベクトルで国へ折衝に行こうとか、そういうような立場をとっていただけているのか、いただけてないのか。その辺についてはどうですか。

◎谷畑 参考人  それはケース・バイ・ケースだと思いますけれども。先般の新幹線新駅の問題とか、それからその前の道路予算の問題とか、いろいろと市町側とのそごがある部分もありますし、片や足並みそろえて動いている部分もあると思いますので、一概に足並みがそろっているかとかそろっていないということではないかなと思います。

◆有村國俊 委員  それはそうだと思うのですが、私が最初に申し上げたのは、胸襟を開いて話をしよう、対等の立場とよくおっしゃるのですが、組織はもともと対等というのはなかなか難しいですよね、組織対組織でいうと。だからそう考えたときに、滋賀県市長会として嘉田知事に対して、私たちはこういう要望をするけれど、それに対してどうですかという議論を積み重ねて早くやらないと、また来年も再来年も同じような話だと思うので、その辺のところをぜひ滋賀県市長会長として、より強化してやっていただけたらなという要望も含めて聞いてみました。

◆谷康彦 委員  いろいろ市町と県との関係、不十分な部分をお聞かせいただいた気がするのですが、権限移譲について。いずれ権限移譲についても、不十分な部分というのは、幾らかはずっと残っていくものだと思っています。今日までの10年余の中で、権限移譲はどちらかと言えば順調に進んだと考えておられるのか、それとも全く不十分であったと。比較の問題もあるかと思うのですが、全国的に見ても滋賀県の場合の評価について、滋賀県市長会会長としてどのように評価されておるのか聞かせていただけたらと思います。

◎谷畑 参考人  先ほども川島委員にお話をさせていただきましたが、肝心なところが移譲されているかどうかということ。要するに、質の問題と量の問題があると思うのですが、量の問題からいうと、かなり進んでいる側面はあると思います。
 ただ、実際、先ほど蔦田委員がおっしゃったように、市民の側にその実感がわかないというのは、実は県がやっていたことを市がやっているだけなので、市民には同じ行政機関から出てきているだけのことだから、実感は恐らくわかないと思います。だから、それを使って、最初に申しましたように、自主的によりよいまちづくりができるような形がとれるかどうかで、本来それがとれるような形の基礎自治体の行政ができる権限を渡していただくと、それは恐らく各市長なり各自治体では喜ぶことではないのかなと。だから、先ほど申しましたように、まちづくりに関係する土地などの権限が本来的には欲しいとおっしゃっている市長が多いということです。ですから、自分のところのまちのグランドデザインをする際に、一々県とか国にお伺いを立てて、それはだめですよという、ここができてないからだめですよというようなことを言われてとめられるのはどうだろうかということをおっしゃっているわけです。
 ただ、日本の国は精緻に法律ができていますので、国が全体を見て、県がきちんとその県域の中を見て、その枠の中での自治という形になっていますので。先ほど有村委員がおっしゃったように、上から下へと、大きさが違うので当然能力も違いますから、そういったところもあるのですが、やはり一番住民の方によくなったということを実感していただこうと思うと、パッケージで統一して、市で動かせるような権限が渡されるとありがたいと思います。

○小寺裕雄 委員長  では、引き続いて、次第2の「関西広域連合について」ということで、参考人の湖南市長からは関西広域連合そのものの問題と、国出先機関の丸ごと移管についての大きく2つのお話をいただいたのですが、どちらのテーマにつきましても御自由に御発言、御質問をいただければと思います。

◆家森茂樹 委員  関西広域連合のそもそものあり方というのか、今の運営の仕方というのが谷畑市長に御心配をいただいたとおりに動いております。私は、本来は一部事務組合であるべきだと思っています。ずっとそういう立場で物を言っているのですが、首長はやはりこれを利用して、もっとやっていきたいことがあると、こういう立場で随分広げようとされておられます。それから関西広域連合議会議員の中にもそもそもよくわかってないのか、それともわかった上で我田引水のためにこれを利用しようとされておられるのか、基本的にはわかっていないのと違うかなというような思いがあります。
 そこで、今のシステムでは、実は市町村の意見というのは関西広域連合には全く届かないというシステムになっています。それと、結果的に市町村の権限を拘束するということに本来はなるはずですが、それがそこまでやると多分かなり反発があるかなということで、そこまでの権限はないですと言いながらやっているという節があります。その辺の谷畑市長の思い、それから関西広域連合の中に市町の御意見を反映させるようなシステムをつくっていくためには、どのように持っていったらいいのか、もしお考えがあればお聞かせをいただきたいと思いますが。

◎谷畑 参考人  先ほども少し申しましたけれども、滋賀県市長会もそうですし、恐らく京都府市長会とかこの近隣の市長会で関西広域連合について一言持っているところはたくさんあります。特にそういった意見を集めました全国市長会においては、かなり厳しい形での決議なり議論がされておりまして、6月18日に全国市長会がまとめた意見の中においては、先ほどおっしゃったような基礎自治体の意見を確実に反映させる仕組みが全くできていないということ、そしてさまざまな課題があるということを述べながら、こういった課題や問題点等については、政府の考え方を明らかにすることが先決であり、制度設計上の重要かつ具体的な事項についての全体像が示されないままであることについては、地域住民の安全・安心に直接責任を負い、地域の実情に精通している基礎自治体として懸念を抱かざるを得ない。よって、政府においては、拙速に進めることなく、これらの意見に真摯に耳を傾け、さらに十分な検討を重ねられるよう強く要請するというような文書がまとめられております。実は、全国市長会の森民夫会長から電話がかかってきて、滋賀県市長会が一番、関西広域連合に反対していると思うから、まず滋賀県市長会の谷畑会長に電話したということを言われまして、こういったことをまとめたのでよろしくということでありました。
 ですから、滋賀県市長会だけではなくて、全国市長会としても現在の関西広域連合も含めて、国の出先機関改革については危惧を持っていると。その大もとは、やはり市町村の意見を反映する場がないということですので、おっしゃったように、市町村の意見が届かないということについては非常に問題点があるかなと思っています。ですから、最初に申しましたように、市町に関係ないから説明しないというところから、滋賀県においては関西広域連合に対する動きが始まっていますので、そこの不信感は滋賀県市長会としてはかなり根深いところがあるということです。
 ただ、実際そんなことを動いているものに対して言っていても仕方がないので、十分な説明をしてほしいというところもあるのですが、おっしゃったように、悲しいかな、システム上そういったことを担保する場がないと。関西広域連合委員会もありますけれども、近畿市長会は正式に委員を出していないはずで、オブザーバー参加。要するに、各府県市長会の異論があるのです。関西広域連合委員会において市町村の意見を一定反映するということはおっしゃっていましたけれども、実際のところはそういった形にはなっていないという現状だと思います。
 関西広域連合は、おっしゃったように、一部事務組合のちょっと大きいもの、自由度がちょっとあるぐらいの話だろうと思っていますので、最初に言いましたように、関西広域連合自体がどんどん事務をふやしていくということは、これは余りよくないことだと思っていますし、それをし始めると、当然市町村との間にハレーションを起こしやすくなってくるということだと思っていますので、関西広域連合規約自体をしっかりと見直していく、見詰め直していくということが大事ではないかなと思っています。

◆家森茂樹 委員  関西広域連合規約第4条1項9号でどんどんやっている。それと、総合的な調整ということも入っています。そちらでもやっていますよという話で、この間も一つのテーマを取り上げようとする段階、取り上げてから調整する段階と最終決定する段階、決定してからそれを実行する段階、どこで本来の関西広域連合の事務になるのかということを言っているのですが、なかなか明確には返ってこないです。
 ということは、まずはこれを取り上げますよという段階で、県から各市町に少なくとも情報提供、できれば了解をいただくというようなことがないと、一つ想定されるのが今の北陸新幹線のルートの話ででも、例えば、今、県下の各市町にどの程度その話が行っているのか、どの程度了解されているのか。やはりその辺をきょうまでどのようにとっていただいていたか。北陸新幹線の話だけでなく、先ほど谷畑市長からも出てきました節電対策の話など、この辺は今までどの程度の情報提供なり頻度なり待遇でしたか。

◎谷畑 参考人  関西広域連合規約第4条1項9号、それから総合的な調整というところについては、一つは事務局の問題もあると思います。それぞれの事務を各府県がそれぞれ持っているということがありますので、恐らくその意思決定というのは非常に複雑になっていると思います。その中で、合意形成をしていくということ自体もかなり複雑なシステムになってしまっていると思っています。1つ具体的な例で申しますと、先ほど申しました3月20日の内閣府と関西広域連合による近畿市長会、近畿町村会との意見交換会の中で、明確に奈良県町村会長が井戸広域連合長に対して、井戸さん、あなたに奈良県の箇所づけができるとは到底思えないということを明確に言われました。ですから、そういった意味で申しますと、兵庫県庁に行って兵庫県の事務を常にしておられる連合長が、いざというとき、またいろいろな課題が生じたときに、本当に調整できるのか、また指揮命令ができるのかというところについては危うさがあるという思いがございます。
 北陸新幹線については、関係してくる市については恐らく情報交換が県の事務担当とはされていると思っています。例えば、高島市でありますとか、米原市でありますとか、長浜市でありますとか。ただ、この前問題になったのは、栗東市にその話が全くなかったので、後継プランが動いていないときに一方的にそんなものが外に出たということに対して、やはり滋賀県市長会としては非常に残念なところがあるということで、恐らくそういう意見を言わなければならないのかなという思いはしています。
 節電対策についてもそのほかのことについてもそうですけれども、先に外に話が出てしまって、後から市に話が来るので、どうしてもそこで結局不信感の連鎖が消えないというところがあります。特に、この関西広域連合については、先ほど申しましたように、システムがかなり複雑ですので難しいかなという思いがあります。

◆家森茂樹 委員  議会より新聞のほうが早いということもあります。

◆蔦田恵子 委員  今、関西広域連合についてお話をいただいて、ちょっと飛躍した話になるかもしれませんけれど、私はやはり地域主権型の道州制というものを早く導入すべきだという考え方です。関西広域連合については、できてしまった以上、道州制のワンステップという期待はしていたのですが、今はもうステップにもならないなというような受けとめ方をしております。
 滋賀県市長会の中でこの道州制について話をされることはあるのか、そして皆さん方の意見、それぞれで集約はされてないかもしれませんけれども、今の道州制に対する受けとめ方、そして谷畑市長御自身の道州制に対するお考えをお伺いしたいと思います。

◎谷畑 参考人  道州制について議論があるということはもう十分にわかっているのですが、日本の道州制の議論というのはもう戦前からずっとあるわけでして、当然戦時中にも地方総監府をつくって本土決戦体制に臨んでいたというところもあります。戦後も地方制度調査会から何度も答申が出ていますし、そういった中で、本当に道州制というのは一体どういうものなのかというイメージが共有されてないという可能性が非常に高いと思っています。道州制なのか連邦制なのか、そういったところについても、恐らく認識はさまざまだと思っていますし、道州制にしたから問題が解決するのか、それともとりあえず道州制にしたいのかというようなところにも課題があろうかというように思っています。
 滋賀県市長会の中でそういう話をするかというと、今のところはしていません。ただ、先ほどの3月20日の関西広域連合と内閣府による意見交換会の際には、長浜市長が、こんなことだったらさっさと道州制にしたらどうだというようなことをおっしゃっておられました。今回、意見を各市長にお伺いしたときには、守山市長も関西広域連合のようなことをやっているのだったら道州制のほうがいいということをおっしゃっていました。ただ、その裏返しには、関西広域連合がやろうとしていることが中途半端だからそうなのであって、恐らくそこまでのお考えではないというように思っています。それは、国出先機関の丸ごと移管をする際の受け皿としては、道州制のほうがすぐれているだろうと。それは関西広域連合の意思決定が非常に複雑であって、合意形成が難しいというところがありますので、そこのところに問題点があるから、それだったら比較として道州制のほうがいいのではないかと。ただ、先ほど申しました地方を守る会というものがあって、各出先機関については、現状でお願いしたいということをおっしゃっている市長がかなりおられますので、そういった意味から言うと、道州制そのものに対しても懐疑的というところも片やあろうかというように思っています。
 私個人としては、今、申したようなことでありまして、道州制を入れなければならない理由ですね。道州制を入れることによって実現できるメリット、現在道州制でないことで受けているデメリット、こういったところが本当にきちんと真剣に精査されているのかどうか。恐らくそれは、日本人特有の気分だけで空気に流されていくというところもあろうと思いますので、本来、道州制を導入したほうがお得ですよというところがしっかりと見えているかどうかというと、あまり見えてないのではないのかなと。政局優先であったり、財界の都合であったり、そういったところが先に立ってしまって、本当に生活している住民の立場から、それを入れることによって画期的に生活が変わりますよとか、先ほどおっしゃった大津市が中核市に移行していろいろな仕事がふえたけれども、全然実感がわかないよというようなこともあろうと思いますから、そういった意味で言うと、今、一足飛びに道州制を入れるというような感じではないのかなという思いはしています。

◆蔦田恵子 委員  この道州制も、おっしゃるように何十年も前から議論はされているけれども、前に全く進んでいないという状況で、今、民主党政権の中でも道州制の導入というのは言われています。それぞれの政党でも言っていますけれど、道州制の形というのは違いますので、どの政党が政権を担って、どのように道州制が実現されていくのかということも今わからない中で御判断をお聞きするのも無理な話だったかと思います。
 ただ、今、道州制に対しては嘉田知事は反対という意思表明をかなり強くされています。でも、今、みんなの党が主張している地域主権型の道州制は、まさに基礎自治体で、身近なことは身近なところで決めてもらえるように、国や地方で集めるお金の半分は基礎自治体に与えてしまって、そして決めることは決めていってもらおうということをしようとしていますので、基礎自治体の力はこれまでの何倍も発揮してもらえるようにしようとしているのです。ですから、基礎自治体の首長の立場で、ぜひ道州制はどうあるべきか、このようにしてほしいというようなことを考えていただいて、そして今までの市町村合併とは全然違うというようなことも地域の皆さんを巻き込んだ形で、今、形は決まっていませんけれども、声を上げていただく。市民の皆さん方と一緒に気分を醸成していっていただくというのか、声を上げていただくということも必要なのかなと思いす。道州制について研修というか、いろいろなパネルディスカッションをしていただくとか、そういうようなお考えはどうでしょうか。

◎谷畑 参考人  知事が明確に反対しているというお話ですので、地方六団体で統一行動ということは難しいかなとは思います。ただ、先ほど申しましたように、道州制に前向きの首長もおられますので、そういった意味での議論というのは必要かなという気はいたします。ただ、滋賀県市長会も抱えている課題がたくさんありますので、そういう議論がどこかの場でできればいいかなというように思います。

◆谷康彦 委員  広域連合は地域によってその認識に差がある、違いがあるということは改めて強く感じたところです。もちろん、走りながら考えて進めるというようなあやふやな部分もあるので、余計にそういうことがあるのかなという思いはしています。
 そういう形であるがために頼りなさということもあって、国の出先機関については現状のままでいいという市長もあると聞かせていただいたのですが。しかし、今日まで民意が国の出先機関にいかにして反映されてきたのか、されてきたと認識しておられるのかということですね。基本的に陳情を今後やめようということで、こういう改革の考え方が出てきたわけですが、そういうことではなく、今まで民意が現況以上に反映できるものになっていたのかどうか。谷畑市長の見方等を聞かせてほしいと思います。

◎谷畑 参考人  統治構造の問題だと思いますので、おっしゃるとおり、国の出先機関に対して直接民意が反映されているということはないと思います。これまでの戦後ずっと続いてきた組織体制においては、そういったシステムは入ってないです。それは戦前からもずっと一緒ですけれども、戦後、民主化された後でも同じだと思います。
 ただ、1つ言えますことは、国民が選んだ国会議員が国の組織は管理をすると。議院内閣制ですので、当然国民が選んだ国会議員が組織をする政府が、内閣がその政府を全部統括するわけですので、本来ガバナンスをきかせるのは国会議員の役割だろうと思います。ただ、それを今までしてこなかっただけではないのかなと。例えば、簡単なことを言うと、近畿地方整備局を管轄しようとしたら、近畿出身の国会議員の中から政府・与党の中で何人か担当のガバナンスをきかすための委員を選んで、そこを通じてきちんと動かしなさいよということをすれば、国の出先機関においても民意は届いていくのだろうと思いますけれども、今までそういった統治構造になっていなかったということはあろうと思います。
 ですから、今ある国の出先機関については、当然、この前の道路予算の問題で明らかになったのですが、予算の配分は全て本省でやっていますから、国の出先機関に予算配分の権限がなかったということが今回明らかになったので、余り国の出先機関ばかりたたいていても仕方がないのかなと。本来は、本省において大きな予算配分だけではなくて、恐らく箇所づけまでかなり細かいところまでやっていると思いますので、そこに対してガバナンスをしっかりときかせていく必要があるのかなということが、今回明らかになったと思っています。

◆川島隆二 委員  関西広域連合と国出先機関の丸ごと移管に関しての大体のお考えというのは、我々、自民党の中でも共通するところだろうと思います。そういう意味では、問題点は滋賀県市長会と共有できているのかなと思っているのですが、先ほどの地方を守る会で、広域連合はいろいろ問題点があって、これはやめてほしいという話でした。では、今までどおり、地方を守る会として、もしくは滋賀県市長会として、今までどおりの統治でいいと思っているのか、もしくは、先ほど蔦田委員からも出ていました道州制を含めて、これからの地方のあり方、地方行政ですね、基礎自治体の行政のあり方というのは、これからどのようににしたらいいのかということに関しては、これは滋賀県市長会もしくは個人でも結構ですが、どういうお考えをお持ちでしょうか。

◎谷畑 参考人  実は、大津市のいじめの問題もそうですが、制度をいじると問題が解決すると思っておられる方がたくさんおられるのですが、本来は今ある制度をきちんと動かせているのかどうか、そこの検証が必要かなと思っています。要は、その制度の運用ができていないから問題が生じているのか、制度そのものが問題なのか、ここの区分けが十分にできないまま議論が進んでいる可能性があると思っています。
 ですから、今、関西広域連合なり道州制なり、いろいろな議論があるわけですけれども、関西広域連合ができた当初の政治的な背景を考えてみますと、当時、橋下大阪府知事が主導してきたというところがあって、現在はまたその立場が変わってきたというところもあろうかと思いますし、一足飛びにこれが理想でここに動いていくということではなくて、やはりこれからも紆余曲折しながら、言ってみたら試行錯誤を繰り返していくことになると思います。
 昔考えていたのは、広域連合というものは、おっしゃったように一部事務組合のちょっと強いものであって、特別地方公共団体というわけでありまして、普通地方公共団体ではないということをきちんと押さえておかなければならないわけです。逆に言うと、問題ごとにパーシャルに特別地方公共団体の枠組みをつくっていっても構わないのかなと。要するに、そういうモザイクのような形になって、日本人は物すごく嫌うやり方ではありますけれども、例えば、流域ごとに広域連合を組んでいく、それによって河川なり防災なり環境なり水資源なりということも考えられなくもない。それは府県の広域連合だけではなくて、市町村の広域連合ということも考えられるのかなという思いはしています。
 もう一つ言うと、それとは別に規制緩和なり民営化の考え方からの行政の守備範囲の問題というのも恐らく出てくる話だろうと思いますので、そういう多層的な、いろいろな角度から物事を見ていかなければならないのかなと思っています。

◆家森茂樹 委員  国出先機関の丸ごと移管でのお話ですが、例えば、近畿地方整備局を関西広域連合で受けると。この前も連合長が何回も言っているのですが、これはあくまでも近畿地方整備局を受けるだけであって、大臣権限までの権限というものではない。だから、箇所づけなり予算配分は大臣権限なので、箇所づけについては一切関係ないと、心配しないでくれと、こういう話を言っておられました。ところが、箇所づけで予算配分まで大臣権限で、一切こっちに来ないのであれば何をもらうのかなと思いながら聞いていたのですが、その辺で市町村長と思いが違うので、これから話しをしていきたいという話がありました。
 この地方を守る会、もし差し支えなければ、滋賀県内でどこが入っておられるか教えてください。

◎谷畑 参考人  今、手元にないです。

◆家森茂樹 委員  ということは、例えば滋賀県部会のような、そんなものはないということでしょうか。

◎谷畑 参考人  ないです。

◆家森茂樹 委員  入っておられない市町は権限移譲に賛成しておられるとか、そんなことも関係ない。

◎谷畑 参考人  そういうことも関係ないです。地方を守る会自体は、東日本大震災で迅速な災害復旧に貢献をした地方整備局を丸ごと移管されては困るということから、相馬市が手を挙げて、あと中越地震のとき三条市とか、そういったところから自主的に動いてきた会ということですので、それぞれが申し込んで会員になるということです。

◆家森茂樹 委員  たまたま別にそういう会があったということですか。

◎谷畑 参考人  そういうことです。

休憩宣告  14時28分

再開宣告  14時40分

3 関西広域連合について(報告事項)
(1)当局説明  西村企画調整課広域連携推進室長
(2)質疑、意見等
◆岩佐弘明 委員  8月23日の連合委員会の中の報告事項の(1)の部分で、9月11日から中国トッププロモーションと書いてあるのですが、この中で、今の国際状況等にそういった意見等があったのか、あったら内容を教えていただきたいと思います。

◎西村 企画調整課広域連携推進室長  現在、国際情勢、非常に難しい状況ということもございますので、この委員会当日におきましてもそういったお話が出ておりました。ただ、広域観光を担当しております京都府から、一応現地に再三確認をとっておりまして、今のところ、現地の情勢を見る限りにおいては、何か非常に混乱した状況があるとか、あるいはこのプロモーション活動に支障のあるような状況になっているというような状況はないということを確認しているということの報告があったところでございます。
 なお、現地での活動の中で、例えば声明を出すような点につきましては、今後何が起こるかわからないというようなこともございますので、そういった活動については差し控えるということが申し合わせられたところでございます。

◆岩佐弘明 委員  情勢もそうですけれども、実施をしたときの効果は、今の状況では余り効果が上がらないのではないかなと予測しているのですが、情勢がさらに好ましくない方向に行った場合、どうされるのかとかいうような話はありましたでしょうか。

◎西村 企画調整課広域連携推進室長  ただいまの効果の点につきましては、これは担当であります京都府も十分相手と調整をした上で実施をさせていただくということでございますので、効果があるようにということで、現在努力をさせていただいているものと思っております。
 今後の情勢の変化についてでございますが、今のところは大丈夫というようなお返事が来ているということでございます。今後もしも何か事態が変わるということになれば、当然中止することで考えさせていただくことになろうかと思いますが、現在のところはそういう状況にはなってないというように確認をしているところでございます。

閉会宣告  14時58分

 県政記者傍聴:読売、中日、京都、時事通信、BBC
 一般傍聴  :なし