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三重県 三重県

平成 2年第4回12月定例会 12月05日−02号




平成 2年第4回12月定例会 − 12月05日−02号









平成 2年第4回12月定例会



              平成2年第4回

            三重県議会定例会会議録

               第 2 号

           〇平成2年12月5日(水曜日)



        ――――――――――――――――――――

          議  事  日  程 (第2号)

                 平成2年12月5日(水)午前10時開議

 第1  議案第1号ないし議案第28号並びに認定第1号ないし認定第15号

    〔質疑・質問(代表)〕

        ――――――――――――――――――――

              会議に付した事件

 日程第1  議案第1号ないし議案第28号並びに認定第1号ないし認定第15号

        ――――――――――――――――――――

            会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  51名

    1  番            川  口  洋  二 君

    2  番            水  谷     元 君

    3  番            橋  川  犂  也 君

    4  番            山  本  教  和 君

    5  番            平  岡  澄  男 君

    6  番            弓  場  和  治 君

    7  番            金  森     正 君

    8  番            永  田  正  巳 君

    9  番            杉 之 内  昭  二 君

    10  番            児  玉  好  広 君

    11  番            平  田  雄 之 助 君

    12  番            前  川  俊  之 君

    13  番            田  郷  誠 之 助 君

    14  番            落  合  郁  夫 君

    15  番            西  場  信  行 君

    16  番            中  川  正  美 君

    17  番            中  川  正  春 君

    18  番            末  松  充  生 君

    19  番            中  島  隆  平 君

    20  番            乙  部  一  巳 君

    21  番            西  尾  文  治 君

    22  番            加  藤     栄 君

    23  番            宇  井  泰  彦 君

    24  番            西  山     広 君

    25  番            上  野  一  人 君

    26  番            福  森  昭  秋 君

    27  番            佐  藤  金  三 君

    28  番            三  好     孝 君

    29  番            伊  藤  正  則 君

    30  番            柴  田     格 君

    31  番            森  川  義  久 君

    32  番            恒  藤  則  行 君

    33  番            高  木  甚  二 君

    34  番            津  田     勉 君

    35  番            伊  藤  作  一 君

    36  番            西  田  太 子 雄 君

    37  番            吉  垣  照  男 君

    38  番            永  田     博 君

    39  番            石  井  三  好 君

    40  番            大  平     誠 君

    41  番            藤  田  行  雄 君

    43  番            川  岸  光  男 君

    44  番            森  田     治 君

    45  番            田  中  亮  太 君

    46  番            下  井  正  也 君

    48  番            水  谷  正  俊 君

    49  番            野  中  林 兵 衛 君

    50  番            山  田  見  次 君

    51  番            桑  名  悦  男 君

    52  番            大  橋  公  雄 君

    53  番            山  口  茂  夫 君

 欠席議員  1名

    47  番            藤  田  幸  英 君

   (42  番            欠          番)

 欠  員  2名

        ――――――――――――――――――――

         職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長               駒  田  和  馬

   書記(事務局次長)          倉  田     昭

   書記(議事調査課長)         山  中  浩  一

   書記(議事調査課副参事        奥  村  敏  夫

   書記(議事調査課課長補佐)      加  藤     忠

   書記(議事調査課主査)        藤  田  光  男

   書記                 菅  尾  進  一

   書記(速記)             須  貝  敏  彦

   書記(速記)             武  藤  嘉  宏

        ――――――――――――――――――――

           会議に出席した説明員の職氏名

   知事               田  川  亮  三 君

   副知事              尾  崎  彪  夫 君

   出納長              中  林     博 君

   知事公室長            竹  林  日 出 夫 君

   総務部長             藤  原     隆 君

   地域振興部長           熊  谷  道  夫 君

   福祉部長             若  山  明  夫 君

   保健環境部長           滝  澤  秀 次 郎 君

   商工労働部長           大  西  吉  郎 君

   農林水産部長           伊  藤     孝 君

   土木部長             水  原  恒  士 君

   理事兼世界祝祭博覧会推進局長   伊  藤  弘  之 君

   理事               小  原  計  昭 君

   企業庁長             近  藤  康  雄 君

   副出納長兼出納局長        島  本  暢  夫 君

   知事公室次長           土  岐     威 君

   総務部次長            濱  口  房  巳 君

   総務部次長            後  藤  忠  生 君

   地域振興部次長          辻  上  忠  彦 君

   福祉部次長            佐  野  守  一 君

   福祉部次長            小  林     収 君

   保健環境部次長          庄  村  芳  樹 君

   保健環境部次長          野  田     正 君

   商工労働部次長          木  場     務 君

   商工労働部次長          濱  口  吉  朗 君

   農林水産部次長          丸  岡  長  雄 君

   農林水産部次長          岩  崎     渉 君

   農林水産部水産事務局長      橋  本  律  次 君

   土木部次長            米  倉     功 君

   土木部次長            佐  藤     諭 君

   世界祝祭博覧会推進局次長     藤  原  康  司 君

   企業庁次長            水  谷  貞  夫 君

   財政課長             米  田  耕 一 郎 君

   財政課調整監兼課長補佐      服  部  卓  郎 君



   教育委員長            武  村  洋  子 君

   教育長              宮  本  長  和 君

   教育次長             佐 々 木  宣  明 君

   文化部長             横  山  洋  平 君



   公安委員長            松  本  俊  二 君

   警察本部長            北  村  邦  雄 君

   警察本部参事官          小  山  佳  志 君



   監査委員             樋  口     脩 君

   監査委員事務局長         桑  名  廉  夫 君



   人事委員長            北  田  栄  作 君

   人事委員会事務局長        須  崎  好  行 君



   選挙管理委員           志  田  亀 次 郎 君



   地方労働委員会事務局長      中  島  重  生 君

        ――――――――――――――――――――

             午前10時3分開議



△開議



○議長(恒藤則行君) これより、本日の会議を開きます。



△代表質問



○議長(恒藤則行君) 日程第1、議案第1号ないし議案第28号並びに認定第1号ないし認定第15号を一括議題とし、各会派の代表による質疑並びに県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次、発言を許します。48番 水谷正俊君。

    〔48番 水谷 正俊君登壇・拍手〕



◆48番(水谷正俊君) お許しをいただきまして、自民党県議団を代表して、代表質問のトップを切ってやらしていただきますことを、心からお礼申し上げます。

 質問に入る前に、去る11月、天皇・皇后両陛下が伊勢神宮の御親謁をされました。大過なく大任を果たされて東京へお帰りになった。私は、国民の一人として、また、陛下をお迎えした県民の一人として、心からお喜びを申し上げる次第でございます。

 先日、御苦労さまでした、温かいぜんざいでも食べてください、このようなことで、3万円を伊勢警察署へ匿名で贈られたお話を聞いて、ほのぼのとした明るいニュースだな、県民の気持ちだなあというふうに思わしていただきました。議会の皆さんも、御苦労さんでしたなという気持ちはみんな同じであり、県民もそのつもりであろうと思います。

 警護のために各警察署は動員をされて、警備、警護にみんな当たった。そうして、留守を預かる17警察署の職員も─員弁警察で聞いた話ですが─3班に分かれて毎晩交代で、警察活動のために、治安維持のために、住民安全のために、17警察署も後方部隊で事故がないように全力を挙げたと聞いております。これらの警察が一生懸命にやった。先ほどのぜんざいを食ってくれという庶民の匿名の方の気持ちがあらわれているんではないかと。ここにおられる県会の皆さんもその気持ちは同じであるというふうなことを認識いたしますと、私は県議会を代表して、第一線で警護、警備に当たられた皆さん、背後で従来の警察本務の任務を果たされた皆さん、心から御苦労さんでしたという感じを持っております。議会を代表して、北村警察本部長から全職員に対しねぎらいの言葉と慰労の言葉を贈っていただくように、まずお願いを申し上げておきます。御苦労さまでございました。

 私は、32年の県会生活を通じて、いろいろさまざまな時の移り、人の流れ、変わり方というものを思っております。本議会でも4年の間に4人の同僚議員を失いました。私は、6回目の4年間に7人の先輩、同僚議員を亡くした覚えがございます。32年前、昭和34年に21人の同志が議会へ出していただいてから今日まで、野中議員と二人だけになってしまったなあ、この実感がしみじみと味わえます。このような状態の中で、私は、前の、今の県民サービスセンターにあった議会、そして今までの議会、今回のこの議会、初めての代表質問のトップバッターを承って、先輩、同僚の皆さんに心から感謝を申し上げ、非常に光栄に存じております。

 14年間の田中知事とのおつき合い、18年にわたる田川知事とのおつき合いの中で、いろいろの、さまざまな経過を申し上げると、田中知事はあの昭和34年の大災害、伊勢湾台風の復興を、県会議員全部が災害復旧特別委員会を組織して、ずたずたになった県土を何としてでも早く、あの長島、木曽岬の惨状を、何としてでもあの河口を食いとめよう、破堤したところを食いとめよう、こういう非常に難儀な伊勢湾台風、上の方では山は崩れ、鉄道は破壊され、橋は流された、そういう情勢も思い浮かべます。

 田中知事は工業立県を標榜して、まず工業立県から三重県の浮上を図ろう、こういうことで、前の海軍燃料廠を基点として、日本の石油基地として四日市をひとつやろうと。四日市港湾を何としてでも─四日市だけではいかぬ。しかし、県だけに任せるわけにはいかぬということで、当時の平田市長と大論争をやって、昭和41年の4月に今の四日市港管理組合を組織して重要港湾に指定された。霞ケ浦に東海製鋼を誘致しようということで県議会も市も挙げて努力をしたが、できなかった。幸い、35年には本田技研の誘致をした。議場へ本田宗一郎社長を迎えたときの感激も忘れることができません。工業立県を標榜する以上は桑名工業高校を建てようということで、御存じの、早速に工業立県に対する教育ということで、桑名工業高校を建てた記憶もございます。そうして、基盤整備は道路からというようなことから、いわゆるハード面の田中知事の姿勢であったなあ。

 昭和47年の暮れに田川知事が誕生いたしました。田川知事は福祉立県を掲げました。福祉、教育、文化を重点にして県政を推し進める、こういうふうなつもりで、いなば園の整備、あるいは美術館、あるいは斎宮歴史博物館等を、また県民庁舎の全部の建てかえを終わる、こういうふうなことを、いわゆるソフト面で今日まで進め、5選の2年、5期の返り点に今入っておる、これが現在の県政の姿ではなかろうかなあ。

 もちろん県庁舎は田中知事、この新装なった、永久に残るであろう議会棟は田川知事の功績で、シンボルとして、三重県庁として後世に残るであろうけれども、県民全体が後世に残る三重県の遺産として、ああこれがそうかという評価されるような問題が、余りにも目につくものが少ないのではなかろうかなあというような感じがいたします。なぜか。

 私は、この9月、常任委員会で熊本、長崎、佐賀県へ行ってまいりました。また、技術センターの役員として、長崎で開かれておった旅博覧会を視察、勉強に行ってまいりました。2回とも長崎空港を─昔さんもお使いになったことと思いますが、あの海を埋め立てて、それを飛行場にして、鉄橋で渡って広々とした長崎空港。だれがやったんやな、久保勘一がやったんや、それが知事です。その知事の名前、久保勘一の名前は、長崎県民にも、あるいは利用する旅客の皆さんにも、ああこれが知事の功績かというようなものが、いまだに見当たらないなあというふうに思います。

 私は、先ほど申し上げましたように、初めに入った県会議事堂で4年、その間に10回の質問を試みて、田中知事との論戦を始めた。そうして、前の県会議事堂で29回の登壇を許されて議論を展開いたしました。そしてきょう、この新装なった新しい議会の代表質問のトップバッターを仰せつかった。先輩、同僚の皆さんに、40回目の登壇質問の機会を与えていただいたことに心からの感謝を申し上げたいと存じます。

 前置きは以上のようなことにして、こういう時代背景と時代の経過の流れの中で、私は10年前から、三重県の県勢の伸展、発展のためには、南は原子力発電所、北には中部国際空港、この二つの大プロジェクトを何としてでもやり遂げて、三重県の活性化、中進県から先進県への方向を定めようということを提唱し、叫んできた一人でありますが、現在はごらんのとおりの状況であります。そこで浮上したのが、世界祝祭博を根拠とし、起爆剤として南勢志摩の発展につなげようということで浮上してきた今日的問題が祝祭博であろうと思います。

 この三つの課題を主体として、あとは雑件になりますが、今からぼつぼつとさわやかな質問を展開しながら、知事の御所見を伺い、私の意見も申し上げてまいりたいと存じます。

 その一つは、来年度予算に対する知事の考え方、予算の組み方、これらについて申し上げてみたいと思います。

 今議会が終わると、11日で平成3年の正月を迎えます。統一地方選挙の日程は4月7日というふうに法律決定をされました。もう時間がございません。正月もそこそこにして平成3年度当初予算の編成にかからなければならない、こういう時間設定がなされておると私は思います。そういう中で、今日的に思いますと、21世紀をにらんだ県の施策、県のあり方、県の目標というものは、もう今からこのようにやらなければならないと知事の頭にはなければならない。私の意見は申し上げません。来年度予算に大体三つぐらいの大きな柱を、この場でひとつ御発表いただきたいな。それに対する予算づけはどのようにしていこう、こういうお考えがあるならばお聞かせをいただきたいな、このように存じます。

 410億円を超える大きな補正予算が今議会に提案されました。私の経験で、400億を超すような補正予算というのは大変な金額だなあ、予算だなあ。もちろん19号台風、20号台風の災害復旧費を含めているからとはいいますものの、大変な予算の提案がなされた。しかし、現在の情勢は、皆さんも御案内のとおり、株価の暴落は大変なものです。このことによっても、全国の企業の、会社の収益というものは非常に落ち込むのではなかろうか。加えて高金利の時代に入っております。そういうことから思いますと、今までのような安易な税収の伸びというものは私は期待されないのではなかろうかなあという心配をいたしております。財政当局、総務部長、あるいは知事、どのような来年度の税収見込みを今立てておられるのか。予算編成を目の前にして、どのような状態になるであろうということがあれば、お聞かせをいただいておきたいと思います。

 次に、中部新国際空港の問題でございます。

 後でも触れますが、中部新国際空港の三重県民の悲願を、愛知県の常滑沖へ決定をされた。この事実を今日段階で知事はどのように認識をしておるのか、まず第1点をお聞かせをいただきたいと思います。

 常滑沖に決定したときに、議会として、私も申し上げましたが、県境問題、10数年にわたる木曽岬干拓の県境問題は政治決着をつけて、速やかにこれを解決すべきである。これは議会の皆さんの、県民の皆さんの意思であったと私は思う。それがいまだに何にもしてない。ただ先般、三重県、愛知県の農林水産部長、地域振興部長の四者会談で、これからぼつぼつと相談しましょうかなという土俵ができたということだけしか聞いておらぬ。愛知県側の主張と三重県側の主張は真っ向から違っておるんです。愛知県は全部や言うし、三重県は全部やと。

 そこで、政治決着というものは、物事は二で割らなければならぬではないか、二で割ることが政治決着ではないかという私は考え方を持っておる。この土俵がどこで崩れるのか、本当の相撲になるのかどうか。それは、めどを何年度ということにしなければ、そのことは別にして、中部新国際空港の建設、常滑が進んでいったんでは何にもならぬ。そのめどについてお聞かせをいただきたいな。

 去る8月、長島の「花水木」で岐阜県の─某県会議員と私は言いますが─某県会議員が、時の、今の海部内閣を支えておる金丸元副総理を連れてきて、県境問題に対する考え方、相談、懇談会というものを持たれたと聞いております。いわゆる中部新国際空港の背後の、国際空港に対するいわゆる関連産業の集積基地をつくろうじゃないかというような話があったように新聞記事で見ました。9月の2日に金丸元副総理が員弁郡へ演説会に参りました。私は金丸元副総理の前座として演説をやったわけですが、休憩中に私のコメントに対して金丸元副総理は、まあ水谷君、県境問題はぼつぼつと気長にやったらどうですかね、こういう返答が返りました。「花水木」会談と私の今のコメントに対する問題とをあわせると、何がどうして、時の元副総理がぼつぼつと気長にやったらどうかということもあわせ考えると、何かよその者が来て、背後地だとか、あるいは空港関連産業基地だとかというようなおもしろい話が出てくること自体が私は不思議に思えてなりません。これらの真相についてお聞かせをいただいておかなけりゃならぬな。

 いま一つは、この9月に愛知県は部長級による中部新国際空港推進本部なるものを設置をして、いよいよ本格的に乗り出した。名古屋市は新国際空港推進連絡会議というものを助役、部長でいよいよ乗り出してきた。三重県の対応というものは、新国際空港に対する考え方がいまだにはっきりしておらぬ。地振部のどこでやっておるのかなあということすらわからぬ。いわゆる中部新国際空港に対する認識が三重県はこれでいいのかな。まあまあ常滑やで、そのままでいこまいかというような考え方か。岐阜県はちょっと遠いから、そんなよそのことはどうでもいいですが、三重県の対応はこれらと匹敵してどのように考えていくのか。

 いま一つ、関西国際空港が平成5年を目指して着々と今工事を進めております。私は、東京に負けない、中部経済には負けない、関西政財力を挙げて関西空港をやろうというあの熱意は無視することができないと思います。平成5年度に対して、交通アクセスもぴゅっとやるでしょう。兵庫県の奥地から、京都府の奥地から来るよりも、三重県の伊賀から飛んでった方が速い。平成5年の開港ということになれば、三重県民も、中南勢を含め伊賀、北勢までも新国際空港、今の伊丹の空港や名古屋の小牧の空港へ行くよりも速くなるであろう、三重県民の利用は非常に高まるであろう。しかも、関西新国際空港に対して三重県は2億5000万の出資金を出しておる。例えば常滑沖に中部新国際空港ができても、アクセスの問題も含めて、どこからどう回って常滑まで行くんやということよりも、関西空港へ行った方が速いのではないか。いわゆる利用客は、三重県民の利用客の大半が新関西空港へ行く方が多いということになれば、ここで問題になるのは、3県1市の中部新国際空港に対するところの負担金の問題が、あるいは出資金の問題が、事業費負担の問題がそのときに出てくるであろうなあと予測されます。

 私は数年前に、長良川河口ぜきは三重県の今水需要を考えると要らないんじゃないか、建設する必要がないんではないか。建設するならば、愛知県、名古屋市、岐阜県でやってもらいなさいということを壇上で申し上げた記憶があります。しかし、まあまあ1トンは愛知県にもろてもらうんだから、何とかして経費負担は少なくするから賛成をしてもらいたいというのが県当局の話でしたので、それを受けて、渋々あの長良川河口ぜきをやったなあ。田中亮太君や藤田幸英君が国土庁なり建設省なりへ行って反対運動をしてきたことも御存じのとおりです。そのような費用分担でもめて、渋々長良川河口ぜきを我々が認めた。そういう苦い実績がありますので、中部新国際空港のいわゆる負担金になる場合に、三重県民が利用しないものを、同じような負担金を持たなければならない、出資金を持たねばならないというような、後で禍根を残すようなことがあってはならない、このようなことを私はここで申し上げて、議事録にとどめて、知事の御見解を承っておきたいと存じます。

 次に、原子力発電所の問題でございます。

 昭和60年の6月の28日、あの騒音と怒号の中で、三重県議会の意思決定ということで、警察官を導入しながらの厳しい情勢の中での議会決議でありました。もちろん、社会党、共産党は反対を、賛成に回ることはできませんでしたが、大多数をもってこの決議案が決定された。この事実を知事は今どのような認識をしておられるか、これをまずお伺いをいたしておきたい。

 地域振興部に当時あった地域振興係というものを改組して、現在は電源政策係ということになり、副参事をトップとして課員3名のスタッフをもって電源政策係というものの組織をして現在に至っております。その後、何の進展も努力の跡も成果も効果も見ることができません。当時、松本地域振興部長は、この三重県議会の決議に沿って、県の政策の一つとして、南勢の、あるいは志摩の、東紀州の発展の起爆剤になるならば、これを推し進めなければならないということで、菰野から通えないやないかという、市岡英一という、時の土木部におったのを南勢志摩県民局長にどうしてもしてくれということで、知事も認めて松本地域振興部長と市岡君とがその任に当たったことは御承知のとおり。そうして地元の合意形成を図るために、漁民の理解を求めるために、判断材料、勉強資料等を配った。萩原共産党議員がここで、この「かわら版」は何や、何のための「かわら版」や、全戸に回っておるじゃないかという厳しい批判もありましたけれども、それは勉強材料です、判断材料です、勉強資料ですということの答弁で、それをみんながそのとおりじゃということで理解を示してきたが、今日、改組されたこの電源政策係が何をしておるのかなあ。「かわら版」一つ見たことない、勉強材料一つ見たこともない。私は怠慢だと、議会決議を無視しておるというふうに思います。

 昭和39年に電源開発関連予算というものが設定されました。3000万円の予算から出発をして、県費1500万、国費1500万、これからずうっと年々値上がりがなってきて予算増になって、平成2年度、本年度は7660万の予算を私どもも承認いたしました。県費は1000万であります。年々のこの予算増額に対して、一体何をしておるのかなあ。私は議長に、今までのこの予算の消化の状態を─監査の仕事か知りませんけれども─明らかにして、これはむだ遣いでなかったんだ、こういうふうな効果をしたんだということがあるならば示さなければならぬ。議会が決定した予算が不正に使われておるとは思いませんけれども、効果のないような予算の使い方は許されない。このような考え方でおりますので、明らかな─もらえば得だ、7000万という金額が、例えば員弁にいただくならば、県単で大分道路がよくできるなあというふうな感じですよ。そういうふうなことを考えると、何にもしていないということについては、まことに心外でございます。

 さらに、今回、第3次総合計画が発表され、竹林公室長は、得々として戦略、戦略という、戦争でもやるような表現で第3次総合計画の説明をいたしておりました。電源開発についてのあなたたちの考え方を一遍読んでみなさいよ。第2次総合計画では政策という課題を一つ設けて、住民との合意形成についてこのようにやっていこうというような表現がありました。第3次総合計画、今日の総合計画、何を書いてあるの、あれ。あんなものが通用すると思いますか。あんなものが議会に提出されると思いますか。きょうの新聞に載っておりました、21世紀委員会で大体了承いただいたと。あほらしてかなわぬ。電源開発に対する県の姿勢というものはそんなものであってはならぬ。現在のイラク・クウェート情勢から見て、有限である石油、油、これを展望した場合に、日本の電気のもとは何であるかという、日本人として、三重県における課題を抱えておる政策担当者として、あのような表現は許すことができない、私はそのような考え方でおります。

 政治家は実行力が一番求められておる。嫌なことであっても、行きたくないことであっても、最高責任者というものは政策断行をするためには、我が身を削ってでも、自分をなげうってでも政策を実行するという決意と努力と必要を求められておる。これが政治家の任務です。したがって、この機会に知事は、住民との合意形成は図れるのかどうか、現地に赴いて、町長なり議会なり漁協なり漁民なりとひざを交えて合意形成の話し合いの場を持たなければならぬ時期に来ておる、それが5期県政の折り返し点での第一番の私は仕事だと思う。嫌なことやから逃げておろう、行きたくないな、まあ人に任せておけ、そんなようなことでは私はいけないのではなかろうかな、このように思いますので、知事の本当の気持ちを聞かしていただきたい。

 次は、祝祭博の問題でございます。

 事の起こりは、昭和59年8月10日、三重県知事と近鉄の社長とがトップ会談をして、ワールド・パール・フェスティバルをやろうやないかという発言が今日の祝祭博への歴史の第一歩になっておる。昭和59年11月の25日の知事選挙において知事は、公約として国際規模のイベントの準備を進めております、こういう公約をされました。そこで、1年たった昭和60年の11月19日、三重県国際イベント企画委員会で、名称は世界祝祭博覧会、テーマは海と森と太陽、こういうテーマを決定しました。昭和61年の1月4日、時の内閣総理大臣が、三重県出身の田村通産大臣、三重県出身の藤波官房長官を従えて伊勢神宮に参拝された。新春記者会見の席上、この世界祝祭博に対して、今までにない珍しいアイデアだな、おもしろいアイデアだな、やるとすれば大阪の花博の次になるであろうということの好意的発言があって、それに勇気百倍して今日きた。

 61年の7月の17日に三重県議会の世界祝祭博対策特別委員会で─人の名前をいろいろ言うわけにはいきませんが─例えば1500万人から3000万人の入り込みを予想した国際イベントをやりなさいよと。時の地域振興部長は、いや、それでは多過ぎるので1000万人規模でやります、こういう発言をなされて今日まで4年間続いてきておるんです。そして、今回出された祝祭博実行計画というものが、1000万ということと海と森と太陽、これが消えて、「ふれあい・であい」ということにころんと変わった。4年間、1000万と森と海と太陽がひとり歩きをしてきた。なぜか。国際万博というものは今世紀、日本ではできないんです。それならば地方博にしなければならぬ。地方博というものはしゃばじゅうで、各県でやっておるんです。そんなものが、1000万規模の祝祭博ができますか、祭りができますか。

 先ほど申し上げました、ことしの旅博を見に行ってきました。東のディズニーランド・東京、西にはオランダ村・長崎、こういう大観光地を持ちながら、長崎が旅博で150万の規模の入り込みのあの博覧会をやっておるんです。100万人の切符は県庁職員が手分けして一生懸命に売り歩いて、100万人はようよう確保したけれども、50万人が集まりませんのやと、私どもは推進局長と話し合いをした。難儀なこっちゃねって、難儀なことです。熊本、福岡までしか、鹿児島からは来てくれませんのやわというような嘆かわしい話を聞いてきた。

 平成6年に祝祭博をやろう。その前年の平成5年には信州博覧会を長野県、220万の県民の中で160万入り込みの計画をやっております。これも大変ですわということを私は聞いてきた。それは、名古屋の人口を当て事にして信州博覧会を迎えるんです。同じ5年にリゾート博覧会を和歌山県の白浜でやるでしょう。これは大阪の人口を全部引っ張ろうというような計画なんです。その翌年がまつり博、だれが来ますか。その前に式年遷宮があるでしょう。式年遷宮に行った者が、もう一遍御蔭参やといって博覧会に行く、こういうことはどうしても私は考えられない。1000万はおろか、500万も、300万ですら私はえらいこっちゃなあと思います。

 そこで、そのひとり歩きをしてきた1000万と森と太陽と海が消えてもて、「ふれあい・であい」になったという、その4年間のひとり歩き、そうして11月の30日の新聞で、今回の基本計画、祝祭博の計画は議会の同意を得られなくともよいのであるというような新聞記事が載っておった。県議会はこれで、なんじゃい、こんなもの、関係ないのなら勝手に県がやったらいいじゃないかというようなことになりました。もちろん県がやるわけではありません。祝祭博実行委員会、協会というものができるんですから、それでやるんですけれども、そんなもの、人が集まってきて、偉いさんらが集まってきて話し合いするだけで、主体性は県が持たなければならぬのです、やるとすれば。

 しかし、今見ておるように、伊勢市と三重県との不協和音が非常に高い。私ども委員会もこの前、朝熊山ろくへ見に行ってきた。こんな山の上から見ておったってわからぬで現地へ行こうと、現地へ行ってきた。水だらけですわ。これが広い土地に、田んぼか、アシが生えておるが、これが本当に会場になるのかなあ、みんな異口同音に言いました。伊勢市長との懇談の場で、

 いや、11月には入札をいたします、業者決定いたしますと。11月飛んでいっても、まだ何にもしてあらせん。同じ平成6年に国民文化祭をやるでしょう。この間の提案説明で、119億の基金があります、それでやりますと。建て方建てるだけです。それすら平成6年の国民文化祭に間に合うか間に合わぬかということを教育委員会は見ておるでしょう。地べたはできておる。しかし、祝祭博は地べたができておらぬのです。本当にできるのかどうか、みんなが危ぶんでおる。

 そうして、この基本計画の中に県民総参加ということが一言も出てこない。地方博で各県でやるのには、まず第1に県民総参加型の博覧会をやるということは、どの博覧会でも地方博では書いてある。この間、知事が新聞記者発表で初めて県民総参加型のという表現をなされただけです。県民がおいらの博覧会をやるんだ、まつり博をやるんだというような宣伝がちょっともできていない。おら知らぬがやと、県庁の職員でさえ冷やかなもんであるということを、あんたよう知っておらなければならぬ。どうせ失敗するんだから、おいらはどうもそんな祝祭博覧会の方へ人として派遣されやんように、水谷さん頼むわなって、おれ頼まれているのもようけあるのや。これは県庁職員やなしに、県民みんながそう思うておる。この県民総参加型をどのようにしていこうとしておるのか。私は、ここでもう提言として、腹を割って伊勢市の市長とあんたと話し合いをして、本当に約束事はいけるかな、やりましょう、あとは口も県が出して、金も出してやっていく、こういう体制をつくらなければできない。

 そこで、私は、ジャパンエキスポの認定はいいのか、政府のこの祝祭博に対する直接投資はいいのか、こういうことをお尋ねをいたしておきます。

 雑件に入りますが、県立美術館、昭和57年9月、華々しく開館した。9年間の月日がたって、入り込み客が一昨年で9万9000人、10万人を割った。去年は8万8000人、だんだんと落ち込んでおるでしょう。もっと企画を立派なものにして、県民が一人でも多く参加して、美術に親しみ文化に触れ、自分の情操を高める、こういうふうな方策をひとつ考えてもらいたい。

 斎宮歴史博物館でも─私どもはことし吉野ケ里遺跡を見に行ってきた。大変お粗末なプレハブの中に出土したものがだらだらっと並べてある。17億かけた歴史博物館とは問題にならぬ。それでも観光客は押し寄せておる、不便な土地やけれど。何がどうしてこれほど宣伝が三重県は悪いのかなというふうに思います。これらの入り込み客、あるいは県民が、みんなが憩いの場として、美術を楽しむ場として、歴史を知る場としての努力を県教育委員会に求めておきたいと思います。

 次に、最後ですが、人事管理の面で、この間知事は新聞記者会見で、気違いのように自分の仕事を県政発展させるためにやってくれる人がおらぬのだよなあと。記者席から、それでは給料だけもろうておけばええという人が多いんですかと。まあそうやなあと肯定された発言が新聞に載っておった。

 田中知事の場合に、大塚竹生という一人の職員がおった。田中知事の命令なら火の中水の中飛んで走っていくという、あの男でした。気骨のある男やった。大した男やなと私は思った。最後は三重県出納長になった。47年の暮れに田川知事が当選したときに、私は田中知事のおらない県庁には不要でございますということで辞職願を出した。そのときのいきさつは知事よう知っておるので、私はここでもうそんな公開はいたしませんが、決然として県庁を去っていった。このような、大塚竹生というような、火の玉になって田川知事のためにはやるというような県庁幹部がおったら、ひとつ手を挙げてもらいたいな。─だれも挙げておらぬ。知事の心配されるのは無理はないな。

 しかし、今日、皆さんも御案内のとおり、県民功労者表彰、12人から15人でしょう。産業功労者、15人から12人でしょう。教育功労者、何々功労者、わし調べたら64の表彰該当があるんですわ、知事表彰が。県庁職員で1人も表彰された者はありません。しかし、これこれの者は表彰しますと県の表彰規則に書いてある。1人もない。たとえ3人でも1人でもあったら、信賞必罰の中でやっていかなければ、だれが手を挙げる者がありますか。そういうことをひとつ十分に考えて、三重県表彰規則を本当に遵守していく、信賞必罰をやっていく、みんなの心を県政のためにやっていくというあの表彰規則を効率よく運用してもらうことを心から念願をいたしまして、知事の不退転の決意をお伺いをして、私の代表質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔知事 田川 亮三君登壇〕



◎知事(田川亮三君) ただいまの水谷正俊議員の代表質問にお答えを申し上げます。残念ながら、たくさんの項目にお答えする時間が非常に少なくなっております。かいつまんでお答えを申し上げます。

 まず第1に、来年度予算の諸問題でございます。

 三つのサイドからお考えいただきたいと思いますが、私ども来年度の予算編成に当たりまして、まずやはり、ちょうど来年は第3次の長期総合計画の実質的なスタートの年だと、こういうふうに位置づけておりますので、この計画を着実に軌道に乗せるということを重点に置いてまいりたいと思います。

 二つ目は、財政面から見まして歳入の面では、御指摘ございましたように県税収入、今のところまずまずのところでございますけれども、若干鈍化をする傾向がございます。特に来年度の予測しがたいのは、緊迫する中東情勢でありますとか、あるいは、先ほど御指摘ございましたように株価安、金利高、こういう問題等がございまして、なかなか見通しが難しい段階がございます。総じて景気は少し低迷するんではないかというのが恐らく大方の見方、こういうふうになってこようかと思いますので、歳入面における県税収入に非常に苦慮する段階に差しかかるんではなかろうかというふうに見ております。

 一方、歳出面におきましても、公債残高の増加傾向に加えまして、3年度から中勢用水の償還が始まるということになってまいります。したがって、義務的な多額の償還という段階に入ってまいりますので、財政環境は従来に増しまして厳しいものがあるということを御了知いただきたいと思います。

 したがって、そういう中で、何か三つやるものを挙げてみたらどうか、こういう御指摘でございますが、たくさんございますけれども、あえて挙げますれば、まずやはり生活関連に関連をいたしました社会資本の充実整備ということに力点を置きたい。とりわけ下水道の問題については、何とかひとつおくれを取り戻すようにスタートをさせてまいりたいと思っております。二つ目は、やはり本県の姿から見まして、文化、スポーツの分野においてはもっともっと力を注いでいく必要がございますので、その振興策を力点に置いてまいりたいと思いますし、三つ目は、当面いたしております課題ではありますし、また、大きく期待をされております世界祝祭博について具体化を図ってまいりたい。こういうような考え方を基調にいたしまして、鋭意現在、作業を進めさしておるところでございます。

 二つ目に、中部新空港の諸問題でございます。

 夏の段階に金丸元副総理等関係者が御来県をいただきまして、いろいろ御懇談を申し上げましたのは、中部新国際空港を現在検討がされております第6次空港整備5カ年計画に位置づけてほしい。それがちょうど8月の段階で中間取りまとめをやる、その中間取りまとめに何とかひとつ記述をしてもらいたいということが大きなねらいでございました。したがって、おかげをもちまして名古屋圏につきましては、「国際空港の新設に関し、将来における同圏域の航空需要を勘案しつつ、現空港との関係を含めた整備内容、採算性と費用負担、アクセス、空域等の諸問題について、地域の創意工夫を反映させつつ、関係者が連携して総合的な調査を進める」、こういう位置づけがなされたのでございます。したがいまして、直接的には金丸元副総理のおいでいただいたねらいはこの空港問題でございまして、県境問題等とは何ら直接的な関係はございませんでした。

 したがって、話題にも若干出はいたしましたけれども、たまたま同席をいたしておりましだ奥田自治大臣が、そのことについては両県の話し合いをもっとしっかりと詰める、こういうことが前提だということになっておったのでございます。したがいまして、先ほど御指摘ございましたように、その後関係部課長において詰めをいたしてまいっておりましたが、今回、先月の28日に関係4部長による協議会の発足、また、県内におきましては副知事を委員長とする対策委員会の発足、こういうことで対処をいたしておるところでございます。

 政治的に解決すればという御指摘もございますけれども、本来この問題は、きのう、きょうの問題ではございません。したがって、愛知県は愛知県なりの、また、地元の弥富町は弥富町なりの自説を曲げておりませんので、若干時日はかかるかと思いますけれども、やはり干拓地問題と関連をいたしておりますので、できるだけ早い機会に解決を図るという努力を一層拍車をかけてまいりたいと思っております。

 次に、中部新国際空港に対する出資金あるいは負担金の問題でございます。

 この問題につきましては、まだ具体的に何ら検討をされておるところではございません。しかし、従来の空港整備のあり方からいたしますと、関西空港がそうでございましたので、恐らく関西空港並みの地元負担というものを強いられてくるんではなかろうかというふうに懸念をいたしております。したがって、先ほど申しましたように、採算性と費用負担という問題をもっと詰めなさい、こういうことを言われております。国は本来、こういう規模の空港は、成田や羽田沖合でやっておりますように全面的に国が整備をするのが本来でございますけれども、諸情勢の中から見ますと、やはり関西空港並みというものは一応覚悟せざるを得ないんではなかろうかということを寄り寄り検討をしておるぐらいのところでございまして、まだこれらの問題については、地元負担については具体化は進んでおりません。仮にこの問題が出るにいたしましても、負担額なり負担割合なり、あるいは負担をする自治体の範囲なり、さらには負担額の配分の方法等々問題がございますし、当然関西空港に出資をしております三重県の立場というものは主張してまいりたいと思います。

 なお、関西空港につきましては、当初予定をいたしました平成5年よりも若干時期がずれるということになる見込み、近く正式に当事者から発表があるものと思っておりますので、御了承いただきたいと思います。

 次に、原発の問題については、その後何をしておるのかと、こういうことでございます。

 いろいろ細かいことはございますけれども、大まかに申しまして電源開発の四原則三条件を守りながら地域振興を進めていく、こういう形で関係の町と一体になって促進を図っておるところでございます。したがいまして、まだ全体的な空気というものは、そう大きく変わっておりません。知事が直接行って合意形成が得られるならば、いつでも喜んで私は参る用意はございますけれども、その前提になりますもの、これをこなしていくということが何よりも大事でございますので、引き続き正しい理解と認識を得られるように合意形成に努力をいたしてまいりたいと思っております。

 次に、世界祝祭博についてのいろいろ御所見を含めて御意見をちょうだいをいたしました。

 従来の経緯、長くなりますので割愛をさしていただきますけれども、この問題については、大変いろいろ御論議をいただいてきておりますこと自身が、御関心を持っていただいておると、こういうふうになるわけでございます。どちらかというと、博覧会というのが一時ブームでございましたので、博覧会なれをいたしております。と同時に、逆に何かまねごとをすればいいという風潮も一時ございました。そこで、平成6年、94年ごろの博覧会のあり方というものを模索をしてまいったのでございますけれども、なかなかこの問題は見通しがつけがたいということで確かに当初の基本構想からはがらっと変えた形のものを計画の中で打ち出したわけでございます。

 その間、何をしておったかと、こういうおしかりでございますけれども、御承知のように、従来の博覧会のように、広大な敷地があって、その敷地の上に構築をするということであれば、1〜2年あれば十分対応できるのでありますけれども、今回の場合は、朝熊山ろくの会場というものを伊勢市が取得をして─一部市有地でございますけれども─それを総体的に整備をして、そしてその用地を会場としてお借りをするという、そういうことからスタートをいたしました。したがいまして、この民有地の買収に伊勢市は大変御苦労をいただいて、ようやくめどがついてまいりました。御指摘ございましたように、市長は11月とおっしゃったようでございますけれども、議会は12月に開かれますので、市議会の中でこの用地造成の議案が出されるものというふうに期待をいたしておるところでございます。その間、道路の問題でございますとか、五十鈴川のふるさとの川整備の問題でございますとか、いわばハードの面の諸準備を進めてまいったのが県の段階でございます。

 したがいまして、そういう中で、今回出されました300万人問題もいろいろ議論があろうかと思いますが、全体のあの地域で開催をする博覧会としては極めて大きい規模の範疇に入る博覧会というふうに評価をいただいております。また、期間等につきましてもいろいろと議論があるやに聞いておりますが、よく地元の伊勢市関係者と十分連携をとりながら対処をいたしてまいりたいと思います。

 総参加型の考え方が大事だと、もうおっしゃるとおりでございまして、これから開催に向けて、県、市、あるいは県内の関係市町村の御協力をいただいて盛り上げに努力をいたしてまいりたいと思います。

 お尋ねのジャパンエキスポにつきましては、かねがね通産当局にお願いをいたしておりますので、まず、この指定をいただけるというふうに確信をいたしております。ただ、国、すなわち政府からの直接投資はこの予算づけの中にはございませんので、この点は御了知をいただきたいと思っております。

 次に、美術館の問題でございます。

 確かに最近、入場者数が少し低減をいたしてきております。これはやはり企画展等のあり方の問題等にも問題があるんではないかというふうに検討をさしておりますけれども、見方によっては、非常に美術館についての評価の高い両面がございます。これをうまくやはりドッキングをさしていくということが必要でありますのと、もっとやはり美術館そのものをより有効的に活用するという検討をさせておるところでございます。平成4年がちょうど開館10周年を迎えます。したがいまして、今これらに向けて、海外美術展でありますとか、あるいは美術資料の収集等、少し側面を変えて検討を命じておるところでございます。

 斎宮歴史博物館につきましては、1年間約12万人の入場者を数えております。こういう博物館も随分さま変わりをしてまいりましたが、まだまだそれで十全ということではなくて、もっとあの場所柄からも、あるいは内容からも、より入り込みを策し得る、こういうふうに考えておりますので、今後は企画展等を十分ひとつ検討をさせながら、さらにマスコミの皆さん方の御協力をいただきながらPRをしつつ努力をさしてまいりたいと思います。

 一番最後に、県職員の表彰の問題でございます。

 御指摘ございましたように、本県の場合に、過去においては、40年の初めごろまでは永年勤続という表彰と同時に優良職員の表彰をやってまいりました。しかし、この制度、よく振り返ってみますと、極めて機械的であったり、あるいは割り当て的であったりということで、優良職員とはという、このけじめがなかなかつきがたいところがございまして、その後途絶えておりました。しかし、最近、例えば水産技術センターのように世界で初めてイセエビの種苗生産技術の開発試験に成功したというグループに対して、いわゆる機関に対して表彰をいたし、かつ、それに対する関係試験機具の購入を認めたりいたしております。そういう形というものを、発明、発見のすぐれた業績ということを一つの基準にいたしまして、確かに県内でも表彰をできる制度になっておりますので、御指摘のありました点をよく踏まえまして、今後一層努力をさしていただきたいと思います。

 以上、大変はしょりましたけれども、お答えにかえさしていただきます。



◆48番(水谷正俊君) 私の質問が非常に長かったので、知事もはしょった点は否めないと思います。もう3分しか残っておりませんので、要約して要望と希望を申し上げたいと存じます。

 よその地域は別として、桑名の事務所長なんかは、よその事務所長と違って、知らない土地へ来て一生懸命に住民の合意を図り県政の進展を進めておるなあ、おれなら表彰したるがなあという者がおりますよ。そういうこと等もよう詳細に調べて、今の表彰規則の成果が上がるように、田川知事の股肱となるような人間を見つけ出すために、県政の進展に役立つような、本当の意味の表彰規則の成果を私は期待をいたします。

 人の人気は一晩に変わると言います。早い話が、鉄の女の首相としておったサッチャー首相が突然退陣をしたのが先ごろの出来事です。竹下総理大臣が政権の座にあった。これは少なくとも4年は続くであろう、5年は続くであろうと思っておったが、リクルートというものが一晩に出て、ぱたっと変わった。その後を受け継いだ宇野首相が堂々として登場してきたら、一晩のうちにあのような女性問題でころりと変わった。人間のこの人気の変わり方というのは一晩で変わる。

 今、もろもろの問題を私は提言いたしました。知事は不退転の決意を持ってやらなけりゃならぬ。祝祭博は知事の政治生命にかかっておる。これは責任を問われる。初めに自分と近鉄の社長とが話したことが発端でしょう。近鉄も、ようけ人を集めてきて銭もうけするばかりではない。近鉄には大きな責任がある。知事にも大きな責任がある。これが不成功に終わるならば、あなたの政治生命は終わりだと私は思う。どうか、そういうことも十分踏まえて、全力を挙げて御精進をいただき、田川県政の大成を心から祈念をいたしまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。



○議長(恒藤則行君) 51番 桑名悦男君。

    〔51番 桑名 悦男君登壇・拍手〕



◆51番(桑名悦男君) 民主クラブを代表いたしまして質問を申し上げます。

 質問の第1点は、本県を取り巻く新しい高速交通体系の整備と、これに関連する地域振興についてお伺いをいたしたいと存じます。

 昭和40年代の後半に入って、三重県の発展、特に中南勢以南の発展がやや停滞した背景として、相次ぐ経済変動と、これに伴う我が国の産業構造の変化、経済成長率の低下などのほか、この地域が新幹線鉄道、高速自動車道路、空港といった我が国の高速交通ネットワークの幹線から外れておるために、産業経済活動の本流から外側に位置せざるを得なかったことを挙げることができると思います。

 確かにここ数年来、三重県においても、近畿自動車道伊勢線の南下延伸、国道23号線の改良やバイパスの整備など、道路網の整備には見るべきものがありますが、幹線国土軸へのアクセスという面ではまだまだ不十分と言わなければなりません。

 今年3月の第1回定例県議会において知事は、今後における三重県の高速交通体系整備の目標につきまして、国土軸の誘致、高速交通空白地帯の解消、伊勢湾圏域の一体化、国際交流への対応の4点を挙げておられます。本県における総合交通ネットワークの形成を考える上で、私もまことに的確な目標設定と存じます。

 このような中、今21世紀に向けて三重県にとって待望の新しい高速交通体系整備の動きが見られるようになりました。すなわち、先ほど来話に出ておりましたリニア中央エクスプレス、第二名神自動車道、それに中部新国際空港、言うところの高速交通体系3点セットであります。これらの構想は、今やそのいずれもが実現に向かって大きく踏み出しつつあり、21世紀には三重県も高速交通体系の時代を迎えることになります。このことは本県にとって大変喜ばしいことであり、私どもも今後その具体化が一日も早からんことを願って、大いに努力をしなければならぬと思うのであります。

 ここで、本県にとって大切なことは、ただ単に高速交通体系に組み込まれるということに満足してはいけないということであります。日本列島を貫く新しい高速交通体系をイメージするときに、我が三重県、殊に中南勢以南の地域の地理的な条件というものはまことに不利な条件にあると言わなければなりません。すなわち、首都圏と関西圏の中間地点にあり、さらに紀伊半島というやや奥まった地域でございます。下手をすると、通過地点、素通り地点となってしまうのではないかということを心配するものであります。

 そこで、大切なことは、これから実現するであろう新しい高速交通体系が持つ機能、エネルギーというものをどのようにして県内に根づかせ、多様な経済産業活動を誘発し、促進するかということでございます。そのためには、これらの高速交通体系を三重県としてどのように受けとめるのか、今のうちからきっちりした考え方を持たなければならないと思います。そして、その考え方に沿ってまちづくりや企業誘導、土地利用、生活関連施設の整備といった各般にわたる対応を進めることが重要であると考えるものでございます。

 先日、最終案が示されました第3次三重県長期総合計画では、その戦略プロジェクトの5番目、「みえ・ハイモビリティ・交通プロジェクト」の中の高速基幹交通構想において相当大胆な提案がなされてはいるものの、基本的な方向づけの域を出てはおりません。長期総合計画の段階ではこの程度といたしましても、今後本県における高速交通体系の整備と関連する地域振興策について本格的な研究と検討というものが早急になされるべきであると思うのでございます。

 今年の7月、知事は地域振興部に交通政策室を発足させました。このことは、本県の総合交通体系の整備に向けて知事の積極的な取り組みの姿勢を示したものとして、21世紀に向かう県政に対して、熱意を評価をいたすものでございます。しかし、21世紀に向けて三重県の交通体系、なかんずく高速交通体系整備の重要性を考えるときに、交通政策への取り組みの一層の充実を期待するものであります。

 そこで、おのおのの高速交通体系について、2、3質問をいたしたいと思います。

 まず第1点は、リニア中央エクスプレスについてであります。

 リニア中央エクスプレスの山梨実験線については、42.8キロメートルの実験線ルートが決定されまして、建設着手の段階に入っております。さらに、運輸省の指示に基づきまして、東京─大阪間全線にわたる地質・地形調査も平成8年度までに実施される予定と伺っております。

 このように、リニア中央エクスプレスは実現に向けて着々準備が進められておりますが、三重県にかかわる問題として停車駅の問題がいろいろ取りざたされているが、中央新幹線の基本計画のルートに沿って本県に設置されるという見通しに変わりはございませんか。

 また、停車駅が設けられた場合、リニア中央エクスプレスの効果を生かした地域振興が考えられなければならないと思うのでございます。どのような検討がなされようとしているのか伺いたいのでございます。

 第2は、第二名神自動車道についてでございます。

 第二名神自動車道は、昨年1月、基本計画が決定され、本年9月には三重県内においても環境影響評価についての地元説明会が開かれるなど、具体化に向けて動きが活発になってきていると聞いております。

 そこで、まず、この道路の整備について最近における現状と今後の見通しはどのようになっているか。

 また、第二名神自動車道と県内高速自動車道や幹線道路とのネットワークづくり、特に県南部に対してのネットワークをどのように考えておられるのか、お伺いいたしたいのでございます。

 第3は、ただいま水谷議員からもお話がございました中部新国際空港についてであります。

 中部新国際空港については、さきに公表されました航空審議会の第6次空整5カ年計画中間取りまとめにおいて、「総合的な調査を進めるものとする」という表現が入れられまして、6次空整において何らかの形で明確な位置づけがなされるものと期待しておりますが、この際お伺いいたしたいのは、三重県側のアクセスについて、津市を初め伊勢湾沿いの各市がおのおのに期待をし、また、独自の計画を示しておるわけでございまするが、県としてどのように考えているか。

 また、空港立地型産業、臨空型都市づくりなどについてどのような考え方を持っているか。既に関西国際空港の周辺では、空港に関連する地域においていろいろな形の地域振興策が数多く計画されているわけでございまするが、中部新国際空港に関連する同じような計画において、愛知県や岐阜県におくれをとることはないか。

 以上の諸点について御所見をお伺いいたしたいと思います。

 第2点は、福祉問題、中でも高齢者問題についてお伺いしたいと存じます。

 御承知のとおり、さきの通常国会において老人福祉法等の一部を改正する法律が成立し、今後の高齢化社会の到来に対応して福祉制度全般を改正するものとされておりますが、今回はこの法改正に関連して質問を行いたいと思います。

 現在の社会福祉制度は、昭和20年代に社会福祉事業法等主な法整備がなされ、その骨格が形成されましたが、これを取り巻く環境はその後大きく変化してきております。とりわけ我が国においては、諸外国にも例を見ない速さで高齢化が進行し、平成元年には65歳以上の老齢人口は1400万人となり、総人口の11.6%を占めております。西暦2020年には23.6%に達する見込みであり、国民の4人に1人は高齢者となる時代が到来いたします。

 このような状況の変化を踏まえ、厚生省では、迫りくる超高齢化社会を健康で生きがいを持ち、安心して暮らせる明るい活力ある長寿社会づくりのために、平成元年12月、今世紀中に行うべき在宅福祉や施設福祉等の事業目標を掲げた高齢者保健福祉推進10カ年戦略を策定したところであります。

 さらに、こうした背景のもと、平成2年6月、老人福祉法等福祉関係8法律の改正が行われるに至ったのであります。今回のこの改正は、社会福祉関係法律のほぼ40年ぶりの大改正であると言われております。この内容を見ますると、市町村の在宅福祉サービスの積極的推進、老人保健福祉計画策定、市町村社会福祉協議会の位置づけや、従来県で行っていた特別養護老人ホーム等への入所措置事務の町村への移譲などであります。

 これに見られるように、これからはまさに市町村を中心とする地域福祉の時代と言えます。そうして、その推進は行政と民間の共同によって初めて可能となるとともに、在宅福祉と施設福祉を車の両輪として拡充を進めなければならないと考えます。また、今後、在宅福祉を向上させるとともに、住みよいまちづくりを進めるために地域福祉を充実するには、市町村社会福祉協議会がその核となり、ボランティア活動の振興等の地域福祉活動を進めていかなければ、いろいろな提言や法改正も「絵にかいたもち」になってしまうと思います。

 そこで、今回の改正関係に絞って、次の3点につき知事の所見をお伺いいたします。

 第1点は、国では高齢者保健福祉推進10カ年戦略が打ち出されておりますが、三重県ではこれにどのように対応していくお考えなのか。

 また、その推進に当たっては人材確保がぜひとも必要であると考えますが、最近、各福祉職場は人手の確保が極めて難しくなってきております。県はこれにどう対応していくのか、知事の所見をお伺いいたします。

 第2点は、今回の法改正では特に在宅福祉サービスの充実強化がうたわれておりますが、昨今では長年寝たきりの老人や痴呆老人の在宅での介護は非常に困難となってきており、家庭崩壊にもつながりかねない家庭も多くなってきております。このためにも早急な施設整備の充実が肝要と考えまするが、知事はどうお考えか、お伺いいたします。

 第3は、市町村への権限移譲が行われれば、社会福祉サービスは市町村を中心として地域社会に密着した展開となると考えられます。このため、住民に身近な市町村社会福祉協議会の役割がますます重要となってまいることから、この充実強化が必要と考えられまするが、その点どのようにするお考えか、お伺いいたしたいと思います。

 第3点は、ゴルフ場の開発問題についてでございます。

 ゴルフ場の建設には自然環境の破壊と環境汚染が危惧されますことから県民の関心が高まっており、行政問題として自治体の姿勢が問われておりますことは、今さら私が申し上げるまでもないところであります。広大な面積の樹木の伐採による自然環境の破壊は、保水能力の低下を招き、下流に対し水の安定供給を阻害し、また、災害の要因となるのではないかという不安を抱かせるものであります。また、多量の農薬と肥料の使用、あるいは土壌改良剤を初めとする化学物質の使用による環境汚染は、従前までの生態系を破壊し、飲み水をも汚染するのではないかと危惧するものであります。

 安芸郡美里村に計画されておりますゴルフ場は、長野川の津市上水道取り入れ口にほど近い位置となり、開発区域の水が100%流れ込み、そのうち約50%は水道水源に流入するのではないかということでございます。津市民などの関心は非常に高く、7万5000人を超える人たちから建設反対を訴える請願が平成2年3月に当議会に提出されたところであります。しかし、行政の対応の現状は、計画中のゴルフ場が100カ所を超えるという異常な事態の中で、環境問題も含めた総合的な指導は今、緒についたばかりと言っても過言ではありません。

 こうした中で、今後の指導のあり方について知事のお考えを伺いたいと存じます。

 まず第1は、現在実施している事前協議制度は、土地利用計画に基づいての支障の有無を対象とした審査がなされ、農薬等の使用による水質への影響については審査の対象になっておりません。したがって、自然破壊、環境汚染などの問題を含め総合的に審査ができる機関を新設し、対処すべきではないかと考えるものでありますが、知事のお考え方はいかがでございましょうか。

 第2は、美里村に建設が予定されているものについては、新聞報道によりますと、美里村は無農薬にすることを条件として同意書を提出したとのことであります。知事は今までの議会答弁の中で無農薬は困難と答えられておりますが、一方で無農薬の申請をしてきて受け付けた。知事さんはかねてから無農薬は成り立たぬということをおっしゃっておられる。今回のこの問題に当たって、どういうお考えで対処されるのかお伺いをいたしたいのであります。

 第3は、ゴルフ場の実態把握についてでございます。既に要綱等に基づく調査結果や調査点検パトロールの結果について公表されていることは承知をいたしておりますが、さらに、地元住民の不安を解消するために農薬使用の実態、水質汚染の度合い等について今後県が定期的に検査をし、その結果を公表してはどうかと考えるものでありますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 第4は、関係者の同意についてでありますが、今回の美里村に計画されているような場合、水道水源が近接しているときは、位置の選定である事前協議にも下流水利権者の市町村の同意書を添付すべきものと考えるものでありますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 最後に、建設中のゴルフ場が建設途中において倒産などから工事の中止を余儀なくされたり、工事が大幅におくれることとなる場合、災害の防止など保全対策が必要となるものと思われるのでございますが、どのような対策をお考えになっていらっしゃるか、知事にお伺いいたします。

 質問の第4点は、最後でございますが、県中央卸売市場における市場機能の拡充強化についてであります。

 生鮮食料品は国民生活の基礎的な物資であり、この供給と価格の安定及び流通の効率化、円滑化を図ることは国民的な課題であります。卸売市場は、こうした生鮮食料品の生産者に対しては安定かつ信用のある販路を提供しており、他方、生鮮食料品を取り扱う小売業者に対しては安定した仕入れの場を提供するなど、食料の安定供給のためには不可欠の流通システムであります。

 このようなことから、本県においても50年代中ごろから市場整備が始まり、56年には県中央卸売市場が整備されました。その結果、開場後9年余りを経過した現在、生鮮食料品の豊富な品ぞろえによる県民への安定供給や公正な価格の形成、卸売価格の公表など、流通上の成果が上がったほか、県内産地の育成や新産地の芽生えなどの効果も徐々に上がってきておることを承知はいたしております。

 また、市場取り扱い高についても、開場当初に比べて相当の伸びを示しており、経営も単年度収支では黒字であると聞いておりますが、ただ、水産部門につきましては、津市に未統合の市場を残していることもあって、青果部門ほど伸びず、2社のうち1社については、創業時の経営損失があるためにいまだ黒字基調の経営にはなっていないと聞いております。しかし、全体的に見れば、市場運営になお課題はあるものの、業界自体の懸命な努力と市場開設者の適切な指導、援助によって、落ちつきを見せてきていると言えるのではないでしょうか。

 しかし、最近における卸売市場をめぐる情勢は大きく変わっており、例えば、生鮮食料品の需要が緩和基調にあるために市場取り扱い高が伸びない等、市場関係者にとっては大変厳しい状況になっております。このため、卸売市場が今後とも生鮮食料品流通のかなめとして発展していくためには、従来からの具体的な役割を果たすとともに、これからの新しい時代の流通情勢に応じた市場機能の強化を図るなど、今後における市場開設者の適切な指導と対応が求められていると考えるものであります。

 このことから、今後における県中央卸売市場における対応策について、特に次の点に絞ってお伺いをいたします。

 まず、残存市場の収容と業界再編についてでございます。

 さきにも申しましたとおり、県中央卸売市場開場に伴い、開設区域内の地方市場を完全収容し、業界の一元化と有機的連携の強化を図ることとしていましたが、市場開設者の努力にもかかわらず、一部の市場を残存させる結果となり、県中央卸売市場の水産部門の経営に大きな影響を及ぼしていると思います。この点については、三重県中央卸売市場基本問題対策協議会からの知事に対する答申において、県及び関係業界がとるべき方策が明示されております。県としてもこれまで、この答申に沿って残存市場の統合に鋭意努力されてきたことは十分承知をいたしておりますが、現実にこれまで市場統合の機運は思うほどには盛り上がらず、現在も未解決となっております。

 しかし、最近において、関係業界それぞれにおいてこの市場統合、業界再編について真剣に検討されておると聞いておりまするが、県としてはこの動きを大切にして、今後における中央市場の健全な運営と発展を期するために、市場関係者の悲願であるこの古くて新しい問題の解決に当たってほしいと思うのであります。大変難しい問題であることも十分承知いたしております。また、今日まで県の市場並びに担当官の陰ながらの血の出るような御努力についても評価いたしまするが、さらにこの問題解決に当たって県の対応策をお伺いいたしたいと思います。

 次に、青果部配送体制の整備についてであります。

 卸売市場が今後とも市場外流通に対抗して地域流通の拠点として生き残っていくためには、よりきめの細かいサービス機能を備えなければならないと思います。例えば、量販店、小売店への敏速な配送体制を整え、共同配送することによって、サービスの向上と同時に輸送の合理化をも図っていく必要があると考えます。このような観点から、今後市場において配送体制を整えることがぜひ必要であると考えまするが、この点についてお尋ねをいたします。

 それからさらに、進入路の整備についてでございますが、国道23号線の松阪方面からの進入に当たっては、遠回りとなる上に、右折に時間を要するため、利用者にとっては大変不便になっているので、進入路の改修、再整備の必要があると考えまするが、この問題はなかなか言うてもやってくれません。そう大して金のかかる問題ではございませんし、知事が市町村を集めて、この問題の解決に本当に当たってくだされば、市場の交通の円滑化が図れる、こういうふうに思います。

 さらに、市場運営についての協議体制の整備についてであります。

 卸売市場においては、業務運営上さまざまな課題があり、今後においても調整すべき問題も非常に多くなってきております。このようなことから、今後、円滑な市場運営を確保するために、市場開設者を初め市場業者、市町村、生産者、消費者の代表者等で構成される協議体制を新しい時代に即した整備をしてはどうかと考えまするが、この点について知事の御所見をお伺いいたしたいと思います。

 以上。(拍手)



△休憩



○議長(恒藤則行君) 桑名議員の質問に対する当局の答弁は後刻求めることとし、暫時、休憩いたします。

             午前11時45分休憩

        ――――――――――――――――――――

             午後1時2分開議



△開議



○副議長(森川義久君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。



△代表質問



○副議長(森川義久君) 代表質問を継続いたします。

 先刻の桑名議員の質問に対する当局の答弁を求めます。

    〔知事 田川 亮三君登壇〕



◎知事(田川亮三君) 午前中の桑名議員の御質問に、逐次お答えを申し上げます。

 まず第1に、新しい高速交通体系の整備と、これに関連をする地域振興の諸問題でございます。

 御指摘ございましたように、本県の総合交通体系、特に四つの分野、これは逐次具体化をされつつございまして、まず第1の国土幹線交通軸の誘致につきましては、第二名神高速道を初めリニア中央エクスプレス、二つ目の高速交通空白地域の解消は、明日開通をいたします近畿自動車道の伊勢線の勢和─多気間の開通を契機に、さらに伊勢までの建設、それを紀伊半島へ向けて計画づけられました近畿自動車道の紀勢線の具体化、また、航空輸送、特にヘリネットの問題等もこの二つ目の大きな課題でございます。三つ目は、環伊勢湾交通網の形成は、かねがね主張しておりました伊勢自動車道の伊勢線はもとより、それを延長線上につなぐ伊勢湾口道路の問題でありますとか、あるいはエイトワン構想の中の湾岸の道路でありますとか、また、上部の東海環状自動車道でありますとか、いずれも芽を出しつつあるそれぞれの課題でございます。そして最後に、国際交通需要への対応ということで、関西国際空港、中部新国際空港、また、これにそれぞれアクセスとして空路によるアクセスの整備、こんなようなことがこれからの本県の広域的な高速交通網の整備の中で根幹のものであるというふうに認識もし、これに向けて精力的に対処をしてまいりたいというふうに考えております。

 したがいまして、そういう中でお尋ねのございましたリニア中央エクスプレスにつきましては、先月の28日に山梨県の実験線が着手式を行いまして、いよいよ建設段階に入ってまいりました。この実験線、順調にまいりますと、平成5年から9年度にかけまして実験が行われて、そしてリニア技術の実用化にめどが立つというふうに目されております。また、これと並行いたしまして、運輸省の指示に基づきまして中央新幹線全線にわたって地質・地形調査が行われております。これは平成8年度までの予定でございまして、鉄建公団とJR東海が実施をする手はずになっております。

 しかし、リニアエクスプレスには問題ないわけではございません。と申しますのは、今位置づけられておりますこの路線は中央新幹線の計画をなぞっておりますので、中央新幹線は御承知のように、まだ基本計画の段階でございまして、いわゆる整備路線より低い位置づけになっております。したがって、整備路線が終わらなければというようなことを待っておりますと、なかなか21世紀、到達が難しくなってまいりますから、やはりこれとは別個の手法を考えていくということを寄り寄り検討をしておるところでございます。

 したがって、そういう意味においては、リニア中央エクスプレスの早期実現のための営業主体なり建設主体、あるいは技術的な諸問題、あるいは建設の費用等々めどをつけていって、早く整備計画にのせる、こういうことが次のステップとして大変大事なことでございますので、関係県ともどもこのリニアエクスプレスに対して、全線ルートの早期決定、さらには整備計画の早期決定と県内の停車駅の設置、こういう三つを掲げて関係機関に強く働きかけておるところでございます。既に8月、9月の段階で、大野運輸大臣あるいは金丸元副総理等御来県をいただいたときにこの問題も提起をいたしてまいりました。いずれも大変積極的に前向きに対処をしていただくお言葉をちょうだいをいたしておるところでございます。

 そこで、御質問のございます、このリニアが通って本県に停車駅ができるというめどがついた場合に、それと地域振興とをどう結びつけるか、こういうお尋ねかと存じております。

 既にリニアエクスプレスに対する国段階における諸調査というものは、国土庁、運輸省、建設省で実施をされております。そういう中で、やはりリニアを導入をしてまいりますと、それなりに地域のすばらしい発展が可能になってくるということを強調をされておりますので、何といいましても、やはり県としてはリニアの停車駅の誘致ということを大きな柱にしてまいりたいと思います。そのためには、やはり受け皿が必要でございますので、第3次長計の中の戦略プロジェクトの中にリニアハイタウン構想というものを位置づけたところでございます。したがって、この構想をひとつもとにいたしまして、これと県内各地域とのアクセス、これが大事でございますので、それらを十分ひとつ整備でき得るように積極的に検討を図ってまいりたいと思っております。

 次に、第二名神高速道路についてでございます。

 これまた既に御承知のように、昨年の1月の段階で国幹審の基本計画が認められたのでございまして、現在建設省は整備計画に向けて諸調査、特に環境影響評価の地元説明会が終わったところでございます。ただ、本県の場合には、地質上の観点から、ことしの9月に木曽岬から長島まで、それと亀山における環境影響評価の地元説明会を終えたところでございまして、残ったところについても早い機会にひとつ─残った区間と申しますのは四日市─亀山間でございますけれども、環境影響評価に入れるように建設省に働きかけをいたしておるところでございます。そして、来年の段階に国幹審の中で整備計画という形で決めていただく、こういうように努力をいたしてまいりたいと思います。

 この第二名神高速道は北の方を通るわけでございますので、当然でございますけれども、御指摘のございました高速交通ネットワーク、すなわち東海環状自動車道あるいは東名阪、近畿自動車道の関伊勢線、さらには紀勢線、こういう高速交通のネットワークと連動、連携をしていくことは当然必要でございます。そのことによって、とりわけ中南勢部の飛躍的な発展も期待もできますし、また、三重サンベルトゾーンの構想の実現にも拍車がかかる、こういうふうに相なるものでございますので、この点も御了承をいただきたいと思っております。

 次に、中部新国際空港へのアクセスの整備でございます。

 この点についてもたびたびお尋ねをいただいておりますが、去る5月に発表になりました中部空港調査会の基本構想によりますと、三重県からこの空港を利用する方々の手法というのが、いわゆる車、マイカーによるものが52.3%、鉄道が23.1%、海上利用が22.9%、残る1.7%がコミューター等の飛行機による利用、こういう予測を立てております。その数字は別といたしまして、道路、鉄道、海上、こういうことよってアクセスをしていく、こういう形になりますので、それぞれその整備を促進する必要がございます。

 道路につきましては、先ほど申しました伊勢湾岸道路でありますとか東海環状あるいは近畿自動車道の伊勢線、紀勢線、こういうようなものを早くひとつ具体化をして、また、湾口道路もその時点には少なくも愛知県側と連携をとって、渥美半島、知多半島という経路で結び得るようにしてまいりたいというふうに考えております。

 鉄道につきましては、JRなり、あるいは近鉄で名古屋駅へ乗り入れます。そして、ここからはいわゆる鉄道の新線、すなわち高速性の高いもの、リニア等が考えられておるやにお聞きをいたしておりますけれども、少なくも20〜30分で名古屋駅から連絡ができる、こういう形にしていく必要があろうと思います。

 海上につきましては、伊勢湾の対岸にできるわけでございますので、伊勢湾の沿岸主要都市から海上アクセスというのが、時間距離から見ますと大変アプローチが短くつながる、こういう魅力がございます。そういうことで、この新空港への需要、あるいはどういう船を使っていったならばいいか、あるいは採算性等、多角的な検討をいたしておるところでございます。

 空路につきましては、当面はやはりヘリコミューターが考えられるわけでありますけれども、21世紀の空の時代になってまいりますと、やはり本来のコミューターという手法も当然考えられてくると思います。したがって、空港の受け入れの態勢と県内のヘリポートの整備、こういうことが当然必要になってまいります。

 いずれにいたしましても、陸、海、空それぞれの分野での検討をいたしておるところでございまして、調査会を中心に現在調査研究をいたしておりますが、本県独自の調査もこれと並行をいたしまして、必要な場合には調査会の構想に反映をさせてまいりたいというふうに考えております。

 次に、臨空都市づくりの問題でございます。

 この点についてもたびたび申し上げておるところでございますけれども、調査会の構想の中にもこの点が触れております。特に三つの構想ということで、まず、産業技術の中枢拠点の形成として国際インダストリアル・テクノ・リンケージ構想というのがございます。二つ目が、国際物流拠点の形成として国際カーゴ・コンプレックス構想、そして三つ目が、国際交流拠点の形成として国際リゾート・コンベンション・ネットワーク、こういう三つが寄り寄り検討をされております。本県の場合に、やはりこれらのいずれも該当し得る立地条件を備えておりますので、ぜひこういう中の拠点づくりを通じて臨空都市の形成を図っていきたい。それを第3次長計の中でうたっておりますのが伊勢湾ベイフロントプロジェクトでございまして、その中で空港機能を活用した都市をひとつつくっていこうということであります。

 一方、やはり臨空型の都市というのは、新たにつくるばかりではなくて、鈴鹿山麓研究学園都市のように、既にスタートしておりますそういうものにインパクトを与える大変大きなプロジェクトになってまいります。と同時に、リゾート整備などにも関連をしてくる問題でございますので、本県のこれからの地域開発の中でこれらを受けとめてまいりたいと思っておりますので、御了承いただきたいと思います。

 二つ自に、高齢者対策の諸問題の中で、国が打ち出しました高齢者保健福祉推進10カ年戦略に対応して県はどう考えておるかという諸問題でございます。

 高齢者問題についての背景は、もう御指摘をいただいたとおりでございますので割愛をさしていただきまして、御質問のまず、10カ年戦略への県の対応、これは例えば、ホームヘルパーにいたしましても、国は10万人という計画を打ち出しております。これを三重県に当てはめますと、約1300人余のヘルパーがこれから整備をしていく必要がございます。現在、194名御活躍をいただいておりますので、約6倍ぐらいの方をこれからヘルパーになっていただくことが必要になってまいります。そうなってまいりますと、このホームヘルパー一つだけとりましても、まさに御指摘のように、果たしてそれだけの人手が確保できるのか、こういう御懸念、もっともでございます。したがって、国の段階においても、10万人というのは大変格好いい数字で打ち出したのでありますけれども、いざスタートをさしてみますと、なかなか集まりにくい今日の情勢でありまして、慌てて今回、保健医療・福祉マンパワー対策本部というものを厚生省に設置をいたしまして、人材確保の諸方策について検討を始めたところでございます。

 このような国の措置もございますけれども、やはり県内における人材確保ということは、県、市町村挙げてこれは対処をしていく必要がございます。それは、これからの福祉のあり方というものの考え方を整理をしていく必要があるわけでありまして、たびたび申しておりますように、本来やはり在宅福祉というものを基調にして対処をしていく、そうでない方を施設福祉の対応にしていく、こういうふうにうまくすみ分けができるかどうかということがこれからの課題でございますけれども、それにいたしましても、相当の数の人材を確保するということが必要でありますから、当面、この人材養成に向けての各種の講習会なり研修会等を実施もいたしておりますけれども、さらに、介護福祉士等の資格が取れるような、そういう講習会等も頻繁に開いて、人材確保に努力をしていきたいというふうに考えております。

 そういう中で、在宅福祉だけでは機能いたしませんので、施設整備、とりわけ特養等の整備は、この計画によりましても、本県の現在ございます─約2550ベッドございますけれども、これを約倍近く伸ばしていかなければならない、こういう状態でございますので、施設整備につきましても、施設そのものはある程度予算づけをいたしますればでき上がりますけれども、ここへお働きいただく人の確保という裏腹の問題を同時にやはり促進をしていく必要があります。

 いずれにいたしましても、在宅、施設、両整備に伴う人材確保、御指摘のとおりでございまして、せっかく努力をいたしてまいりたいと思います。

 次に、市町村社協の問題でございます。

 御意見ございましたように、平成5年から、例えば県が従来やってまいりました入所者の措置事務というものを今度は町村でひとつやっていただく、こういうふうに法令が変えられてまいります。したがって、これに対応する市町村の体制ということが必要でございます。市は既にそういう訓練をいたしておりますが、町村が今度は手がけていく、こういうことでありますから、それの核になりますのが市町村の社会福祉協議会、こういうふうに位置づけられておりまして、そういう在宅福祉サービスを一層促進するために、「社会福祉を目的とする事業を企画し、実施するように努めなければならない」、こういうふうに新たに市町村社協に対する事業がわざわざ追加をされたいきさつがございます。したがって、これからは市町村社協というものが本当に在宅福祉の核になって御活躍をいただくということでありますので、これを統括する県社協と十分連携をとって今後の充実強化に努めてまいりたいというふうに考えております。

 次に、大きくゴルフ場の諸問題でございます。

 御指摘のように、ゴルフ場立地につきましては、事前協議の際にいろいろと検討を加えておりますし、慎重な対処をするために要綱が設置をされておることはもう御承知のとおりでございます。

 そういう中で、県の土地利用対策委員会でまずチェックをいたすことになっておりますけれども、従来、この分野はこの分野で機能をいたしておるのでありますけれども、今日やはりゴルフ場問題が環境問題との兼ね合いになってきております。とりわけ農薬の問題を中心にいろいろと取りざたされておることでございますので、やはりこの農薬問題をどういうふうにそこでチェックをしていくことが大事かということになってまいります。そんなことで、ゴルフ場問題というのは、単に土地利用の分野ばかりではなくて、こういう環境面の配慮というものを加味いたしました総合対策というものを打ち立てていく必要があるというふうに考えております。したがって、今後は、単に土地利用というだけのものとか、あるいは環境アセスだけのものとかいう、そういう一つ一つのことをもう一つコーディネートしていく体制づくりをして対処をしてまいりたいというふうに思っております。

 二つ目の無農薬の問題でございます。

 確かに、農薬を使わないでゴルフ場が維持管理できれば、これにこしたことはございません。ただ、本県のように非常に高温多湿な気候風土の中で、果たして本当にそれができるのであろうか。あるいは、仮にそうであるならば、病害虫なり雑草の発生によって頻繁に芝を取りかえる、あるいは人力除草をする、膨大な労力がかかってくるというふうになってまいりますので、いわゆる学識経験者の方々が、無農薬管理というのは言うべくして大変な困難があるんだという御指摘をいただいておりますが、本当にそれができるならば、これにこしたことはございません。そこのところの問題というのも、単に無農薬をやりますということだけではなくて、それを実践し得る態勢をとり始めましたのが千葉県に例があるようでございますので、この辺のところを十分チェックをいたしまして、今後の対応に資してまいりたいと思っております。

 また、現在、農薬問題につきましては、ようやく、暫定指針を検討してまいりました策定委員会が先月の30日にまとめてまいりました。項目だけ申しますと、農薬の使用量は必要最少限度に抑制をする、毒性の低い農薬に限定をする、河川に流出しやすい農薬は局所の散布に限る、また、ゴルフ場の管理責任者のみずからの資質向上に努めるというようなことの御答申をいただいておりますので、この指針をひとつ徹底を図ってまいりまして、来年の1月ごろから実際にこれを実行に移す形にしてまいります。そして、農薬は大体、春先に多く使い出すのでございますので、それまでに徹底をいたしまして、来年度からはこの指針に基づいて的確に農薬の使用の報告というものをきちっとさせて整備をしてまいりたい。すなわち、これに基づいて検査もいたしますので、その数値は新年度から公表する、こういうふうにいたすべく諸準備を進めさせてまいりたいと思っております。

 次に、そういう中で、ゴルフ場からの排出水を定期的に検査をして、その結果を公表してはどうか。これも前回、担当理事から御説明申し上げましたとおり、いわゆるゴルフ場によって、あるいは場所によってまちまちでございましたので、単にゴルフ場の農薬の量だけではいけない。したがって、水を検査をして、それが決められた暫定指導指針に合っておればそれでよろしい、こういうふうになるわけでございますけれども、現在、国が決められました21種類の農薬の分析作業を進めておるところでございます。したがって、この面につきましては、情報公開との兼ね合いもございますけれども、十分慎重に対処をしながら、いずれ公表ということも可能なようになってこようかと思いますので、御了承いただきたいと思います。

 それから、関係者の同意につきましては、これも既に下流水利権者の市町村の同意書を添付するということをお願いをしてございますので、関係市町村というのは、その開発区域の存在する市町村が影響あると判断した市町村を言うわけでございますけれども、これも既に徹底をさしておるところでございます。

 最後に、建設中のゴルフ場が倒産などで工事を中止をしたりしてしまう、これが非常にその地域に迷惑をかけることが間々ございます。そこで、そういうものを予防的にチェックをするということで、防災工事の施工等に関する誓約書というものを事業者と工事施工者の連名で県に提出をさせております。それは、開発事業者は建設工事の施行に当たって、その他の工事に先行してまず防災工事を施行する、そして、開発事業者の方は、建設事業を中止または廃止することになったときは、県及び関係市町村が必要と認める防災工事を行うという義務づけをいたしておりますし、また、開発事業者による防災関係工事の施行が不可能になった場合には工事施工者がかわって防災関係工事の完成を行う、こういう誓約をさせておりますので、まずこれで保全対策は万全かと思っております。

 最後に、中央卸売市場の諸問題でございます。

 まず第1に、業者の基本的な考え方に隔たりがございますので、つい残存市場が残ってしまっております。もう9年余を経過するわけでございますが、なかなかこの問題は、利害関係も伴ってまいりますので、合意が得られないという状態でございました。

 御指摘ございましたように、59年度に基本問題対策協議会を設置をして、同じような御答申をいただいております。その後、水産関係だけの協議会を設けて合意形成に努めておるという状態でございまして、もうしばらく時間がかかるかと思っております。

 二つ目の、青果部の配送体制の問題でございます。

 これも全く御指摘のとおりでございまして、現在、市場内で共同配送体制というものを青果卸売協会─これは卸の2社と仲卸の組合で構成をしておりますけれども、配送センターを含めた配送体制のあり方というものを検討させておるところでございます。

 次に、進入路の問題、とりわけ松阪方面から、三渡橋周辺からの進入が非常にしにくい、というよりは、少し先へ行ってから迂回する形になります。このことはなかなか技術的に難しい点もあるようでございますが、幸いに、やがて中勢バイパスあるいは42号線の改良等の計画もございますので、今後関係の市町とも連携をとりながら、国の御協力をいただいて、努力をさせていただきたいと思います。

 一番最後に、市場運営の協議体制、これも現在、既にそういう機運が出ておるやにお聞きをいたしておりますので、今後、生産者、消費者あるいは関係の機関を踏まえて、協議体制をさらに整備をしてまいりたいというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、ようやく青果の分野についてはめどがつきつつございますが、水産分野については、今御指摘のございましたものがまだ

 残っておりますので、鋭意努力をさせてまいりたいと思います。

 以上でございます。



◆51番(桑名悦男君) ただいま知事から非常にうんちくのある御答弁をいただいたわけでございますが、我々、21世紀を迎えるに当たって、これからの三重県は一体21世紀に向かってどういうふうに展開するのであろうか、最高の知事は一体21世紀に向かってどういうふうに県政を指導するか、また、議会はどういうふうに支えていったらいいのか。これはもちろん、全国的なペースとしては、高齢化社会あるいは国際化社会、情報化社会、こういう一つの大きな柱にもたれながらやるわけでございまするが、私が質問の中で申し上げたとおり、三重県は今日まで、昭和40年から、経済の成長その他、非常に県勢そのもの、発展がダウンした。これは国土軸を持たないからダウンをさせられた。したがって、幸い知事がこの前の議会で申されたとおり、国土軸の誘発、これは非常に大事なことでして、あるいは高速交通空白地帯の解消、こういうふうにネットワークをきめ細かくやって、そして国土軸を三重県を縦貫させる。とにかく通過地点じゃなくして、国土軸を縦貫させるということによってこのネットワークをつくり上げる、そして、地域の開発と合わせていく、こういうふうなことがもう目の前に、新しい高速交通体系の整備が動いてまいりました。こういうことは千載一遇の機会である、こういうふうに思うんです。

 したがって、これから21世紀に向けて知事は大変なかじ取りをしていただかなきゃならぬのじゃないか。私は、これは三重県の将来にとって非常に大きな問題である、こういうふうに考えております。どうかひとつ、私たち県民にそのロマンがわかるように、例えば中部国際空港によってヘリポートはどういうふうにいくんだろう、それから、知事がはしなくもちょっと言われましたけれども、三重県から常滑へ向かっていくのに大体20分から30分、あるいは、ヘリポートでどうなんだろう。それから、今一番近いのは、四日市が最短距離にあるだろうけれども、津市としても、南部の人々の空港への受け入れについては津市もやっぱり手を挙げざるを得ない。そういう場合には、四日市と津市が海上高速艇の基地になってもらわなきゃいけない。四日市だけに知事はこだわってもらって、南部の人々の足の便をふさいではいけない。そういった問題はこれから事細かく起こってまいると思うんです。したがって、一体これからどうなるんだろうということ、ひとつロマンの絵を県民にわかるようにかいていただきたい。はっきりはできないと思います。できないけれども、夢を持てるようにしていただきたいということをお願い申し上げたい。

 それから、ほかに言いたいことがあるんで、福祉の問題については、地域社協へいっても、県の体制づくりというものは頑張ってやっていただきたい、手を抜かないでおいてほしい、こういうことでございます。

 それから、ゴルフ場の問題については、余りこれも責めたくはないんだけれども、無農薬ということは千葉県で試験場で実験をされたそうですね。そして、無農薬でやってみたら、芝生が育たないということが起こった。だから、私は質問の中で申し上げたのは、無農薬は知事が言われたようにだめなんですよということを裏返して言うておるつもりなんです。ところが、千葉県の知事は、無農薬というふうなことを言うてしまったがために、今さら逆戻りして、やっぱり無農薬はだめですわというふうなことでゴルフ場の認可に当たっての条件とすることを翻すわけにいかぬ、こういうふうに私は聞いております。したがって、知事はそのことを踏んまえてか、無農薬では困難性がある、こういうふうに言われたんだろうと思うんです。ところが、美里へ出した業者は、無農薬でやらしていただく、こういうことを条件として申請をした。そこで、県はそれを受け付けたんだけれども、知事は無農薬は成り立たぬと言うとるし、一体どういうふうにしたらいいんですか、こういうふうなことなんです。今盛んに首をかしげていらっしゃるけれども、これは事実でございますので、また後刻のことに引き延ばしてまいります。

 それから、市場の問題につきましては、時間がなかったんだろうと思うんだけども、知事は非常に簡単に、水産問題、まとまってきたんだよ、こういうことを言われたように思いますけれども、これはもう、県の幹部職員に僕はお礼を言いたい。私も中勢地区の人間でございますから、この水産の関係については、県の諸君あるいはまた市場の場長初め、皆さんが本当に今日ここまで持ってきた。千載一遇、これ、失敗したら、水産残存問題は再び論議をすることはでき得ない、私はそういうふうに信じております。この機会をつかまえて残存問題の解決をしてもらわなきゃ困るんだ。これはもう知事も御同様だと思うんです。したがって、全精力をぶち込んでこの問題に取り組んでいただくということをひとつ要望申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。



○副議長(森川義久君) 44番 森田 治君。

    〔44番 森田 治君登壇・拍手〕



◆44番(森田治君) お許しをいただきまして、代表質問の機会を与えていただきました議員各位に感謝の気持ちを込めながら、通告をいたしました4項目にわたりまして、順次、知事にお尋ねをしてまいりたいというふうに考えます。

 まず第1項目でございますが、地方分権について、こういう表題を掲げたわけでありますが、実は最近、私が手にいたしました著書が、大分の平松知事が書きました「地方からの発想」という小冊子でございます。

 その序文をひもといてまいりますと、一つは「陳情政治」ということを挙げておるわけであります。平松知事が54年に大分の知事に就任をいたしましたその年には、年間12回の陳情、上京であった。ところが、平成元年にはおよそ3倍にわたります32回という回数を数えておる。しかも、ただ行ってすぐに帰るということにはならぬわけでありますから、宿泊を含めて62日間、こういうことなんです。それは、2カ月に当たる部分がいわゆる陳情ということによって費やされている、こういうことであります。夏の陣があります。そして冬の陣があります。関係省庁を初め、あるいは地元選出の代議士等、いろんなところに駆けめぐって予算獲得等をなさるわけでありますけれども、中央集権制なるがゆえにこうした陳情の実情、現況というものがあるんだと。

 なお、大変に私は関心を深めたわけでありますが、陳情ということでありますから、理屈を述べたり理論を述べたりしに行くんではなくて、情を述べるんだ、こういううがった表現が特に目についたわけでありますし、ひとり政治の世界だけではなくて、いろんな分野におきましてもこういう陳情がまだまだ日本の社会の中には強く残っている、こういうことを指摘をされております。

 二つ目には、「過疎と過密の同時進行」ということを挙げておられるわけでありまして、端的に申しますならば、一票の重みというふうなこととかかわってまいるわけであります。過疎地域の住民の声、県民の声というものがなかなか届きにくいという、そういう状況が出てきている、このことを指摘をしております。

 それから三つ目には、「東京分散問題」ということでございますが、中央官庁の許認可権限をもっと少なくすべきだ、規制を緩和すべきだと。権限の移譲、いわゆる地方分権をすべきである。既にきょうのお話にもございましたように、遷都の問題、あるいは一省庁一機関を地方移転というふうな話もございましたが、果たして、その後これはどうなっているのか。私が御説明申し上げるまでもないわけでありますが、いわゆる官僚組織の抵抗があって、なかなか思うようにいかないんだ、こんなことを言っております。

 次は、「東京不満・地方不安」、こういう表現でございますが、そういう時代が来たんだ、人も物も情報も一極集中なんだと。地価は高騰をし、相続税の関係で東京じゃ死ねないというふうなことさえ言われたりしているということでありますが、一方、農山村の若者の流出の問題がございまして、そのことが国土の荒廃という問題とも直接的にかかわっているんだと、こういう指摘でございます。

 5点目は、「中央と地方」でございますが、遠く明治政府の廃藩置県にまでさかのぼりましていろんなことを述べておるわけでありますが、その平松知事の考えは以上で終わるといたしまして、私はここで行財政改革問題について少し触れてみたいのであります。

 御高承のとおり、昭和56年の3月にいわゆる土光臨調なるものが発足をいたしまして、その後20件余に及ぶ答申をされたわけであります。財政の再建問題、あるいは国鉄、電電、専売公社等の民営化の問題、さらには年金、医療、保健制度の改変の問題、公務員の縮減、削減の問題やら、地方も行革をやれ、こういうことでございます。もちろん三重県もそれを受けて、財政再建あるいは組織改編ということで行革に取り組んだところでございます。

 ちょうどもう9年の歳月が流れるわけでありますけれども、先月末に第3次の行革審がスタートをいたしました。日経連の鈴木永二会長がそのポストについたわけでありますが、早速に海部総理に対して意見書を提出をされた、こういうことでありますが、その中身を大ざっぱに申し上げてまいりますと、豊かさの実感できる、消費者本位あるいは国民生活を重視をした行政の実現あるいは転換というふうなことを言っていらっしゃるわけです。もう一つは、国際化対応の行政の実現、この二つに大きく分けられるかというふうに思うんでありますが、当時の新聞論調を2、3ひもといてみたのでありますけれども、やっぱり同じようなことを掲げております。行政のあるべき姿を正面から追求する正攻法をとるべきである、あるいは省益優先の行政から国民に開かれた行政への転換をすべきである、行政手続法の制定というふうなことを言っておるわけであります。

 以上、申し上げてまいったわけでありますけれども、私はここで、地方分権という、そういう表題ではありますが、いわゆる田川県政の知事姿勢と申しますか、そういったことをお尋ねをしたい、確かめてまいりたい、こういう気持ちがあるわけでありまして、地方分権を確立をしていかなきゃいかぬというふうなことは十分御認識をいただき、御理解を賜っておるところでございますけれども、この件に関して知事の御所見をまずお尋ねをしておきたい。これが第1の質問でございます。

 あわせまして、きょう既に、平成3年度の予算編成をめぐって知事のお考えということで、さきの代表質問で先輩の水谷先生がとうとうとお述べになりました。私は、やがて策定されるであろう県の第3次長計、「新世紀へ躍動する三重をめざして」というふうなことでございますが、知事は既に5期4年の半分、2年を経過をされるわけであります。後半に入られるわけでありまして、それこそ5期の仕上げの時期に来ていると申し上げても言い過ぎではない。6選をどうなさいますかなんということを、もはやこの時期にお尋ねすることは、やや軽率でございますから控えますけれども、その第3次長計に対しての、各般各層にわたる県のいろんな課題がございますが、総花的にあれもこれもではなくて、その中からどれに挑戦をするんだと。これをやっぱり3点ぐらいに絞った、知事の力強い御所見をぜひお尋ねをいたしたい。先ほどの桑名先生の御質問に対して、社会資本の充実という問題が一つ出たりしてまいっておりますけれども、重ねてお尋ねをしておきたいというふうに思います。

 第2の項目でございますが、生活基盤の問題でございます。

 いろんな問題が掲げられております。陸・海・空交通体系の整備の問題を初めといたしまして、下水道の問題でありますとか、あるいは長寿社会の問題でありますとか、たくさんの問題があるわけであります。県域的に見てまいりますと、北からハイテクプラネット21構想がございましょう。あるいは伊賀路における上野新都市構想がございます。また、伊勢志摩から紀州路に関しては三重サンベルト構想がございます。たくさんの問題がございますが、私は、ごく具体的に基盤整備ということに照らして3点にわたってお尋ねをしてまいるんでありますが、これはいずれも点ではなくて、やっぱり線で結んでほしいんだ、あるいは広げてほしいんだという有機的な関連を持ちながらお考えをいただきたいな、そういう願いを込めながら申し上げてまいりますが、一つは、半島振興法のその後であります。

 60年の6月にこの法案は制定を見ました。当時、私ども議員といたしましても、何とか早く半島振興法を制定をしなきゃいかぬというふうなことで対応したことを記憶をいたすわけでありますが、10年という時限立法でございまして、ちょうどもう半分、5カ年が経過をいたすわけであります。多くの夢や、あるいは希望を持ちまして、ねらいは生活の向上であり、均衡ある国土の発展─国土は県土に読みかえるべきだと思うんでありますが─県土の発展、この二つが大きなねらいでございましたから、夢や希望や、あるいは幻想を持ったのでありますが、特に県内各地を視察をしてまいりますときに、例えば熊野県民局の持っておりますいわゆる県民所得等を考えますときに、北との格差が出ております。そういう事態をより少しでも向上させなきゃいかぬ、改善をさせなきゃいかぬというのがこの半島振興法のねらいであったというふうに私は理解をいたすわけでありますが、この5年間の歳月を振り返る中で、いかほど浮上をしたのか、どのようなメリットがあったのかということを、まず端的にお答えをいただきたいわけであります。

 二つ目は、紀伊半島3県の─三重、和歌山、奈良でありますが─知事会議でございます。いわゆる半島サミットの問題でありますが、随時この会議は開催をされておるようでございますが、しかし、もう4回の回数を重ねていらっしゃる。さきに申し上げた半島振興法、後で申し上げようとしております第二国土軸構想との関係でありますが、私はやっぱり3県の知事がお寄りになって、紀伊半島をどう開発をしていくのか、いわゆる広域的な紀伊半島エリアとしてどうとらえていくのか。一つ目は、やはり道路網の整備の問題があろうと思うんです。高速道路をどうつけるかという問題があろうかと思うんであります。同時にまた、産業の振興がございましょう。さらには、奈良を含めてということでございますから、古き都・奈良のいろんな観光資源、もちろん和歌山、三重も含めた自然の景勝、観光というふうな問題、さまざまあるわけでありますけれども、どのようにこの3県の知事会議が推移をしてまいったのか、今日、どのような課題をとらえて3県会議をやろうとなさっていらっしゃるのか、その辺をお尋ねをいたしておきます。

 第3項は、今ちょっと触れましたように、第二国土軸構想推進協議会が、これまた先月発足をいたしたところでございます。まだまだいろんな調査なり、いろんな研究なり諸準備等がなされなきゃならぬということでありますが、特に三重県として考えますのは伊勢湾口道路の問題が出てまいります。今もちょっと半島サミットで触れましたように、紀伊半島を横断をする道路、これは三重県にとりましては、入り口であると同時に、また関西圏への出口であるというふうなことですね。そういったさまざまなことが考えられるわけでありますが、まだまだ時期的にはどうかというふうな気もいたしますが、この17府県にかかわる第二国土軸、これまた夢を、そして希望を、期待を抱く一人でございますが、知事はその協議会の理事に御就任だというふうに新聞に報道されております。たまたま三重県の第2区から選出をいただいております田村代議士が国会議員の議員連盟会長におつきになった、こんなことも仄聞をいたすところでございます。そうした意味からもこの構想について、現時点でこの協議会の理事としてどのようなお考えを持っていらっしゃるのか、あるいは、さきに申し上げました3県知事サミットのかかわりというのはどうなっているのかというふうなことで、この問題をお尋ねをしてまいります。

 次、大きな3点でございますが、環境行政についてというふうなことで申し上げましたが、環境の保全対策というふうに読みかえてまいりたいというふうに思うのでありますが、その一つは、先般来、新聞紙上にも取り上げられておりましたが、窒素酸化物─NOxの問題であります。

 四日市の空は、環境庁の言いますところの環境基準には、その測定局いずれも適合をいたしておりますが、三重県がつくりました環境保全目標、いわゆる上乗せ規制なんというふうに言われておりますが、54年の10月でございます。これでまいりますと、その測定局のうち磯津と三浜小学校の2観測局において保全目標を超えている、こういう状況にあるわけであります。もう一方は、自動車の排気、自排局の観測でありますが、23号線納屋小学校横にございますが、これは環境基準をはるかに超えている、不適合だと、こういう状況を呈しておるわけでございます。

 それに対して、この11月1日から1月の3カ月間、いろんな対策を講じていただくようになっておりまして、その成果、結果を期待をいたしたいのであります。事業場の燃油等の規制の問題、あるいは立入検査の問題、さらには、大変難しい問題だと思うんでありますが、自動車排気ガスの総量規制への第一歩を県としても踏み出そうというふうなことのようでございますが、私はこの環境基準を疑うつもりはないんでありますが、あるいは環境目標を疑うつもりはないんでありますが、国際的にこの基準なるものがどう設置をし、制定をされているのかというふうなことに関心を持ちまして、当局を通して調べてみたのでありますが、残念ながら、それがないんですね。今のところ、アメリカとドイツとカナダ、この3国にはそれぞれの環境基準値なるものが制定はされておりますけれども、日本のそれと即比較ができないという、そういうことでございまして、より信頼性の高い、客観性のある、妥当性のあるそういう数値というふうなものをはっきりさせていく必要がありはしないか、こんなことを一方で考えるわけであります。

 さらに、今の空の問題でありますが、いろいろ地球の温暖化でありますとか、あるいは雨の問題が酸性雨なんということで騒がれておりますけれども、酸性雨と日本の空、三重県の空とどのようなかかわりを持つんだろう。現時点で三重の知見といいましょうか、環境科学センターあたりでこの問題をどう分析をされているか、こんなことをお尋ねをいたしておきます。

 それからもう一つは、ゴルフ場と農薬の問題であります。これはもう、ずばり菰野調整池に絞ってお尋ねをしてまいりますが、9月の議会におきまして議会としての議決をいただき、2項目のうち1項目、そのB調整池から菰野調整池には水を流さないようにと、こういうことでございました。10月の17日に、知事は東急建設社長あてに「排水について」ということで要望をされたわけでありますが、それに対して先月の11月17日に返答が出てまいりまして、現行の排水方式を継続をしたい、こういうふうにおっしゃっている。変えないということですね。ただ、末尾のところに、検討の余地は残っている、さらにまた御指摘があれば検討はしたい、こういうふうに書かれておるわけでありますが、私はこの際、知事にお尋ねをいたしたいのは、断固としてこの問題の解決のために、それこそ文字どおり不退転の決意をされているのかどうか。もちろん、そのことによって具体的には三滝川水系にその水が流れ出るわけでありますから、いろんな問題がまた醸し出されてまいります。だから、菰野調整池にやむなく入れるんだではなくて、四日市、鈴鹿、三重郡の多くの方々に供給されるであろう飲み水であります。それをまず解決する。そして次には、今申し上げたような問題をあわせて解決をしていくという手順がある、順序があろうというふうに思うんであります。そういった意味から、ぜひ知事の御決意をお尋ねをいたしておきたいのとあわせて、これはゴルフ場の問題だけじゃございませんので、現在、県下で一体どれほど、どんな種類の農薬が使われているんだろう。それが我々人間、いわゆる人畜に被害がないんだろうか。適正使用でございますというふうな答えだろうというふうには想定をいたすわけでありますが、そういうことについて三重県としてつかんでいらっしゃるのかどうか。それもあわせてお尋ねをしておきます。

 最後でございますが、国際化への対応ということでございます。

 先ほど、自民党、それから社会党の訪朝団が訪朝されまして、朝鮮労働党との間における共同宣言を発表をされたわけであります。このことは、日朝の国交回復に大きく一歩を踏み出したのではないか、大変に厚い壁、重い扉が今開かれようとしているというふうに私は理解をいたすわけであります。「第十八富士山丸」の漁船員の問題も直ちに解決をいたしました。また、私どもが持っておりますパスポートの「北朝鮮を除く」という文字が来春4月1日から削除されるんだというふうに決定を見たということも聞いております。指紋押捺の問題、これはこれからでありますけれども、解決をされていくであろう、前進をするであろうという期待を持っておるわけでありますが、その事態を踏まえて、三重県自民党の幹事長である下井先生が間髪を入れずに声明を出されまして、その事態は喜ばしいんだ、歓迎をすべきだというふうな文章の中身でございまして、私は心から敬意を払った次第でございます。また、半島の統一という問題も一方で、徐々ではございますが、進められているというふうに申し上げてよろしかろうと思いますね。平和的、自主的統一というふうなことでございます。

 そこで、日本にいる、いわゆる在日朝鮮人の人権保障にかかわる問題でありますが、国際人権規約の理念なり内容というふうなものを受けながら、あるいは世界人権宣言に盛られているような中身を受けながら、我々としてはこの問題にぜひ対応していかなきゃいかぬ、こんなふうに考えるわけでございます。

 そこで、お尋ねをし、知事の御決意をお伺いいたしたいのでありますが、それは、阿倉川にございます三重朝鮮学園初級中級学校に対する補助の問題でございます。

 これは、ひとり私のみでなくて、多くの議員の方々の御理解もいただき、あるいは御支援もいただいているというふうに私は理解をしておるわけでありますが、各種学校という位置づけでございます。したがいまして、学校教育法に言う1条校ではないもんでありますから、あるいは専修学校でございませんので、三重県としては朝鮮学園に対する補助、助成を一切いたしていないんであります。全国的に見てまいりますと、17県においてこれが実現を、実施をしております。17の県が各種学校である朝鮮学校に対する補助あるいは助成をしておるのであります。たまたま四日市市も、わずかではありますけれども、この朝鮮人学校に対して助成もしております。

 先日、朝鮮学園の近くにあります羽津中学校がこの朝鮮学校との交流をしたのであります。羽津中学校の文化祭、私はたまたま約3時間、その文化祭に参加をする機会を得たのでありますが、朝鮮学校の生徒を招いて、歌あり、あるいは弁論あり、あるいは吹奏あり、舞踊ありということで、双方がそういう交流をしておるんですね。「かけよう文化のかけ橋」という横断幕が掲げられております。私は教師に尋ねてみたんでありますが、先生たちがこれを仕組んだのかと、校長にも聞いたんでありますが、いや、子供たちがむしろ自主的にこういう問題を取り上げているんですと、こういう返答なんですね。本当に私はその姿を見て胸を打たれたんであります。羽津中の子供たちも真剣であります。来てる朝鮮学校の生徒も本当に一生懸命、真剣に演技をし、あるいは、場合によっては鑑賞する側に回るわけでありますが、その姿を見たときに、本当に胸を打たれる思いがいたしたのであります。子供たちが人種を超えて、民族を超えて本当に交流をしているその姿が、私の目の前にあったのであります。そういう状況に至りますまでには、四日市、三重郡の先生方が朝鮮人学校の訪問もやっております。あるいは四日市市教育委員会も前向きに朝鮮学校との交流、文化、体育両面にわたって何かできるものがあればやろうではないかというふうなことで構えてくれておるわけでありますが、そういうふうに世の中も進んでおるわけですね。

 私はこの際─特に今、人権週間でもあります。国際社会の中で、同時にまた人権を尊重するという、そういう立場を踏まえながら、人道主義的立場から、今日までのしきたり、あるいはかかわりというふうなものを捨てて、新しい出発をこそ迎えていただきたいなと、知事に強くお願いをいたすところでございます。

 以上、壇上からの質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

    〔知事 田川 亮三君登壇〕



◎知事(田川亮三君) ただいまの森田議員の御質問に、逐次お答えを申し上げます。

 まず第1に、地方分権の諸問題について、大分県の平松知事さんの最近の著書でございます「地方からの発想」を例示をされておられましたが、私もこれ、拝見いたしましたが、いわゆる知事の立場をよく率直に述べておられます。したがって、いわば地方分権ということよりは、現在、地方が置かれておる立場、これをその実態に即して、また、大分県のいろいろな諸事象を含めて具体的に記述されておりますので、極めて参考になる著書かと評価をいたしております。

 その中に、確かに地方分権という言葉よりは、いわゆる地方が置かれておる中央に対する不満というものをるる述べております。その一つに陳情政治があるという書き出しでございますが、また、東京みたいなところは「東京不満・地方不安の時代」になってしまったんではいけないんで、「東京満足・地方安心の時代」が求められておるんだというような表現もあったかと思います。

 冒頭のことだけではなくて、一番最後のところに結論が出ておるのでございまして、いわゆる地方分権の対応ということで、かねがね知事会等を通じて頑張ってきたけれども、遅々として進んでないのは一体なぜだろうかということであります。それは、やはり地方の住民の皆さん方が地方分権に対して少し息を抜いてしまっておりはしないかということもあえて言っております。だから、地方はもっとみずからの手足で立ち上がっていくということが必要なので、一村一品運動もそうであったけれども、さらにこれからは、私が前に申し上げました一村一文化の時代というふうに変わっていかなければならない。それが地域づくりの根幹になっていって初めて、本当に地方の心というものを中央が酌み取ってもらえる、そういう努力が必要だということを強調をされております。したがって、どうか、序文の「逆風をついて」も結構でありますけれども、結論の方をもあわせてごらんいただいて、中は飛ばしていただいても結構でございますので、そういう意味での御理解を賜りたいと思います。したがって、私はこの著書には全面的に賛意を表するところであります。

 御指摘ございましたように、第3次の行革審の中で、今地方と国というものの関係が御論議をされるやに聞いております。そういう中で、特に分権という問題に至るまでに、国と地方のすみ分けというものをもっと的確に明示をしようという努力をされております。国と地方との関係というテーマを掲げておりますので、今度こそその中に新しい方向づけの審議がなされるというふうに期待をいたしておるところでございます。

 次に、そういう中で、第3次の長期総合計画を策定をいたし、やがて公表の運びになるわけでございますけれども、いろいろと御意見を伺ってまいった場合に、いわゆる新世紀に躍動する三重というものの一番目玉になるものは何か、こういう御指摘でございますが、確かに総合計画というものは一つ一つの問題が非常に大事でありますのと、非常に網羅的についついなりがちのものであります。したがって、これだけというのはなかなか取り上げにくいんでありますのを、あえて今回、戦略プロジェクトとして七つの項目を例示をさせていただきました。いわばこの七つの戦略プロジェクトがこの計画の大きな目標というふうに、あるいは目玉というふうに御理解をいただきたいんでありますけれども、それも何か非常に抽象的で、横文字ばかり並べてある、こういう御批判もいただいておりますけれども、21世紀展望ということでありますので、ついこういう形になってしまっております。そういうものをこれからは、前回もそうでございましたけれども、推進計画をつくってきちっとフォローをしていきたいというふうに考えております。

 その中で、先ほども水谷議員の御質問にもお答え申しましたように、大きなプロジェクト三つを挙げよと言われましても、なかなか挙げにくいところがございますが、何といいましても、やはりこのプロジェクトの中で七つの主題というものがいずれも大事な課題であるというふうにひとつ御理解をいただきたいと思います。そういうことで、どうか、21世紀委員会でも御論議をいただきましたが、これからのやはり三重県づくりというものが、文字どおり県民の皆様方の御理解を得ながら前進をする、こういう形に持ってまいりたいと思っております。

 次に、半島振興法についての御所見がございました。

 既に施行後5年を経過をいたしております。もともとこの半島振興法、議員立法でございます。したがって、確かに法律はできて、10年の時限立法でスタートをいたしましたが、まだ本当に中身に対する対応が十全でないではないかという御批判もいただいております。逐年、改善をすべきところも改善をされつつあるんでございますけれども、私どももすべてこの半島振興法で満足をしておるわけでもございません。

 しかし、松阪、飯南郡以南の33市町村を対象にいたしました紀伊地域半島振興計画というのが策定をされております。この半島振興計画、これの評価ということになってこようかと思います。御承知のように、これは大きく三つに分けられておりまして、一つは国際リゾートゾーンの形成、二つ目が活力ある産業社会の形成、三つ目が交通ネットワーク(モビリティー)社会の形成、こういう基本方向を設定をいたしておることは御承知のとおりであります。

 第1番目の国際リゾートゾーンの形成については、もう多くを申し上げる必要ございませんが、おかげでサンベルトゾーンの構想に基づきまして、着実にそれぞれの諸計画が着工をされ、開発整備が進んでおるところでございます。

 二つ目の活力ある産業社会の形成につきましては、いわゆる松阪中核工業団地等に見られますように、県南地域への企業進出というものが最近は比較的多く見られるようになってまいりました。昭和60年度、この計画のスタートいたしたころには13件ぐらいでございましたものが、平成元年には39件と、半島地域への企業立地が着実に進んできております。

 また、この地域は農林水産業のウエートが高い地域でありますので、農林水産業の県営の公共事業費だけをとってみましても、スタートの60年度段階が92億でございましたものが、平成2年度では135億円、こういう状態で、土地改良なり漁港整備等の基盤整備を促進をいたしております。

 また、県南地域の交通ネットワークの整備につきましては、明日開通をいたします久居─勢和間の近畿自動車道の伊勢線、さらには、勢和─伊勢間は既に着工いたしておりまして、平成5年に開通の見込みでございますし、また、近畿自動車道紀勢線につきましては、勢和─紀伊長島間の基本計画が認められ、かつ、整備計画につきましては紀勢─勢和間で環境影響評価を現在作業中でございます。また、伊勢二見鳥羽ラインなり、あるいは42号線の尾鷲─熊野間のバイパスなり、着々とこれまた進捗をいたしております。さらに幹線道路につきまして見てまいりますと、8路線指定を受けておりますけれども、これの総事業費、今日まで126億余をつぎ込んでおりますし、さらに県代行等の制度も活用をさせていただいております。

 結論的に、半島振興というのは、なかなか広域的な地域でございますので、すぐ目に見えてというわけにはまだ至っておりません。しかし、国も地方債なり交付税の税制上あるいは金融上の措置というふうなものも若干ずつ手だてをいたしてきていただいておりますので、奈良、和歌山両県ともども、今後この問題のさらなる成果を上げ得るべく積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

 次に、三重、奈良、和歌山の3県知事会議、通称、半島サミットというものを、既に56年発足以来5回会議を重ねております。いろいろその都度の問題点について協議をし、実際に成果を上げ得たものも多々ございます。特に最近、紀伊長島で開かれました際に、紀伊半島をいわゆる観光分野からもう一度ひとつ大きく売り出そう、こういうことで、運輸省が提唱いたしておりますTAP9O's、すなわちツーリズム・アクション・プログラム90'sという、中央会議と地方会議がございます。その第5回目の会議を平成3年、明年の6月上旬に3県で開きたいということが内定をいたしております。

 したがいまして、いわば、それぞれの時点で協議をいたしましたことはそれなりの成果を上げておるということで、さらに3県間の連絡を密にして半島振興策に努力をいたしてまいりたいと思っております。

 三つ目の問題が、第二国土軸の問題でございます。

 もうこれも御指摘ございまして十分御承知だと思いますが、もともと第二国土軸というのは、昭和40年の国連のワイズマンリポートの中で出てきた一つの構想でございました。すなわち、東京から伊勢湾口を通り、紀伊半島を横断をいたしまして、紀淡海峡から四国に渡り、四国から豊予海峡を経て、九州長崎なり熊本経由鹿児島なりという、いわば第一国土軸に対応いたしまして第二国土軸、こういうふうに呼んでおったものでございます。今、国の中では、東京から東北を通って北海道へ行く第二国土軸だと、こういうふうに北は北で主張いたしておりますが、そのことは別といたしまして、とにかく第二国土軸の本家はこちらでございまして、私どもとしては従来からこの新しい軸を中心にして地域振興に寄与していこう、こういうことでございます。

 その一つが伊勢湾口道路でございまして、伊勢湾口道路については、もうたびたび申し上げておりますように、昨年度から2カ年計画で諸調査が進んでおりますし、また、建設省は気象観測なり地震観測なりの調査を着実に積み上げていただいてきております。

 したがって、これからこの協議会を中心に第二国土軸構想の促進を図っていくわけでありますけれども、まず、この構想の必要性、あるいは経済効果、あるいは地域開発等に関する諸調査を平成3年度に実施をする計画をいたしております。また、この構想が大変地域にインパクトを与える、こういうことでございますので、これらの協議会を中心に、調査もさることながら、関係機関に対して御理解を得られるべく、そして国のオーソライズを得ていきたい、こういうことでございます。幸い、第二国土軸建設議員連盟が6月にスタートいたして、田村元代議士が会長をいたしていただいておりますので、大変力強く思って、よく連携をとりながら促進を図ってまいりたいと思っております。

 次に、環境行政についてでございます。

 二酸化窒素に係る環境保全目標の考え方についてお尋ねがございました。

 もう御指摘ございましたように、この環境基準の問題については53年の段階で決められたものでございます。国の二酸化窒素に係る環境基準がゾーンで示されておりますので、53年の8月の段階で県の公害対策審議会に諮問をいたしまして、約9回ほど大気部会を開いて調査、審議をいただきまして、翌年の3月に答申をいただいております。そして、その環境基準のゾーンが、国は1日平均値が0.04ppmから0.06ppm、こういうふうに若干幅を持たせておりましたが、本県では下限値である日平均値0.04ppm、年平均値ではおおむね0.02ppmに相当をいたすわけで、これを採用をさせていただいたのでございます。したがって、それ以後、全体が低成長期に入ってまいりましたので、まずまずこの基準は守られてきておりますが、最近、これにもう近づきつつある数値が出てまいってきております。

 この問題は、いわゆるNOxの問題でございますので、いわゆる定点のとり方ということによって、すなわち移動発生源の多寡によっても随分変わってまいります。そういう観点から、単に固定発生源だけの問題ではないということで、自動車等との兼ね合いというものが大変大事な課題であるということで、国もこれらの問題については総合的にやはり見ていくという対処の仕方をとろうといたしております。

 次に、酸性雨の問題につきましては、御指摘のように非常に広域的な問題であります。62年度から県下15地点で調査を実施をしてまいりました。2カ年の調査結果に基づきまして、さらに5地点を続いて調査をしてまいりましたし、また、ことしの秋から6地点について調査をする、こういうふうなことを重ねてまいりました。いずれもpHの地点別平均値4.6から4.8、全地点平均値で4.7、こういう結果でございまして、62年から平成元年度までの調査結果とほぼ本年度も同じような数値を示しております。したがって、これは環境庁が調査をいたしましたものともほとんど同じような値でございまして、結果的には酸性雨による生態系への影響は現時点では見られない、こういう結果になっております。

 したがいまして、これからの問題でございますけれども、単に今この数値であるから大丈夫かということで安堵しておるわけにはまいりません。この酸性雨問題というのは国境を越えてやってくる問題でもございますので、引き続き的確に対処をしていくということで、諸調査を濃密にやってまいりたいというふうに考えておりますし、また、国の調査結果等とも十分踏まえて、連携をとりながら対処してまいりたいと思います。

 次に、ゴルフ場の農薬問題との兼ね合いで、特に東急ゴルフクラブからの諸問題でございます。

 御指摘ございましたように、この問題については大変県議会の場で御論議をいただいたことでございますので、早速、東急建設に対してその考え方を求めたのが、先月の17日に返事が参りました。御承知の東急側の返事は、病害虫が発生した場合のグリーン及びティーグラウンドを除き無農薬とする、こういうことを第1に言っております。それから、グリーン及びティーグラウンドには改良材を敷設するとともに、排水口には吸着材を入れた升を設置をいたします。それから、将来にわたり水質を維持、改善するための監視体制を強化をいたします。現行の排水方式を継続することの理解を賜りたい。こういう四つの項目を示してまいりました。これでは県議会の請願採択の趣旨を生かしてない、こういうことで、再度22日に、明日までに回答してほしいということで再検討を要望したところでございます。したがいまして、あす、どういう返事を持ってくるかというきょうでございますので、これ以上の所見を申し上げるのを差し控えておきたいと思いますが、やはり、やればできることをやらないでおる、こういうことであってはいけないんで、不退転の決意で努力をしてまいりたい、こういうふうに考えております。

 次に、県下の農薬の使用実態でございます。

 これも非常に難しいのでございますが、全体の農薬量というのは、農林水産部の調査によりますと6286トン、こういうふうに数字は出ております。平成元年度の総量、非農業も含めまして6200トン、こういうふうにいたしますと、いわゆる使用量というので的確にはかってない。いわゆる販売量という形でつかんでおりますから、売ったものの実績から推定をいたしております。したがって、耕地10アール当たりの使用量は、全国と比較いたしますと、全国が平均10キロぐらいになっておりますが、本県は8キロ、2割ぐらい少ない状態になっておりますし、また、近年はだんだん量は少なくなってきておるという傾向がございます。そんなことで、実態というもののつかみ方というのに若干問題がないわけではございませんけれども、いずれにしても、農薬というものを使わないで農業が営まれるという手法もございますけれども、今日の新しい農業のあり方というものとの兼ね合いということで、いわゆる国の示された、また、的確に農薬の対応というものに御指導を申し上げておるところでございますので、それらに準拠してひとつ対処をしていただきたいというふうに思っております。

 最後に、朝鮮人学校に対する助成について重ねてお尋ねがございました。

 これはかねがね森田議員からも御要望がございましたし、また、山口議員等からも強い御意向がございました。たしか61年の段階だと記憶をしておりますが、そのときにお答えいたしましたように、各種学校で許可をしておる学校であるので、各種学校との横並びということになってまいりますと、この朝鮮人学校だけを何か特別に区別して補助をしなければならない理由というものがなかなか見出せない、こういうことでございます。

 そこで、私どもが現在、各種学校には、各種学校の団体にだけしか補助を出しておりませんので、そういう意味では、そういう形での該当がないかというので検討いたしましたのが、私立学校の教職員共済組合の負担金であります。これには補助を出しております。したがって、何ら私どもとしては朝鮮人学校を差別をしている、区別をしている、こういうことは毛頭ございません。というよりは、朝鮮人学校の方が、当時は御要望もあったんですが、その後、直接私どもはお聞きをいたしておりません。何か特別の理由があって、他の日本の法人立の各種学校とはこういう事情で違うのでというような事情をお聞かせいただければ検討の余地があろうかと思いますが、その点についてひとつ十分またお調べをいただき、お教えをいただきたいと思います。



◆44番(森田治君) ただいまの知事の御答弁に対して、改めてお尋ねをしてまいりたい。

 まず、逆になりますが、日朝友好といいますか、朝鮮人学校に対する補助、助成の問題でありますが、これは知事、古い話なんですね。田中知事の当時に、学校法人三重朝鮮学園の理事長、金さんとの誓約書があります。1966年でございますから、随分古い話でございます。時代は変わってきているんです。各種学校だから、ほかにしないから朝鮮学園にもしないんだという、そういう画一的な処理というのは私は解せない。知事はきのうの新聞の「新知事日記」にこう書かれているんですよ。「認めあって仲間、生かし合って社会、四日から人権週間」。それで、今回の強調事項は五つある。そのトップに「国際化時代にふさわしい人権意識を育てよう」と。これは単に文言にすぎないんですか。ただ評論家として知事が存在をしていただくなら、それで結構であります。そうではなくて、執行者として、三重県行政の執行最高責任者として、今の返事では私は納得できない。改めて知事の御返答をお願いをいたしたい。

 それから、農薬の問題でありますが、東急ゴルフ場との関係は不退転の決意でやるというふうに公式の場で言明をされましたから、あすまで待つことにいたしますが、その問題だけではなくて、いろんな農薬が新たに開発、製造されてまいるわけでありますね。そのものに対する分析だとか研究というふうなものが実は後手に回ってきているという、そういう状況でございます。だから、そういったものに対して三重県としては一体どう対処するんでしょうかということを私は聞きたいんですよ。三重県の環境科学センターの対応でいいのか。これはもともと、いわゆる公害、大気あるいは水質等に関する科学センターでございましたから、農薬等の問題が新たに出てきておりますから、いわゆる有事即応といいますか、その都度人員の増配なり、あるいは施設設備等の補充なりというふうなことをやっていただきながら、この問題に対応していただく時代に入ってきたんだと、こう申し上げたい。

 先般も保健所の運営委員会等がございましたが、その席に四日市のお医者さんも運営委員として出席をされておりましたが、例えば医療廃棄物の処理の問題をめぐっていろんな御意見、御要望がございました。そこらの問題も一体どうするんだということでありますし、私はじっといろいろ聞かしていただきましたが、いわゆる保健行政と環境行政とがうまく調和、連携協調しながら対応しているだろうとは思うんでありますが、その辺について、出先で、地域での対応をもう少しきちっと整理をいたしませんと、なかなかうまくいかない面があるというふうに強く感じました。その辺についてはぜひ御一考を賜りたい。

 それから、昨年でございますが、地球環境問題協議会がスタートをいたしました。名称が違っていれば御訂正を賜りたいんでありますが、その協議会はどのようにその後機能されていらっしゃるのか、大きな地球問題でございます。

 今も知事は、酸性雨の影響は出ておりませんというふうに明言をされましたが、実は三好議員がさきの質問でお尋ねをして、酸性雨が、実際にそのつららが県内でもあるわけでしょう。知事はないとおっしゃった。これはおかしいですね。あるんだということをはっきり言っているわけでありますから、現状を認めておるわけでありますから、なのに、きょうの知事の答弁は、酸性雨は心配ないんですと。これはおかしい。再答弁を求めます。

 それから、こんなことはもう声を大にして私は申し上げたくはないんでありますが、森田議員は序論だけ読んで結論は読まんだんと違うかと。私は、良識ある知事にしては、ちょっと見識を欠いたお答えではなかったのかということを─怒っておりません─御指摘を申し上げておきます。



◎知事(田川亮三君) 別に森田議員が序論だけ読んでいる、そういう意味ではなくて、序論のところだけを引き合いに出されますと、本来の知事さんの結論がぼけます、こういうことを一般論として申し上げたんで、決して森田先生が全部読んでないなんて、そんなことを申したつもりはございません。

 酸性雨の問題については、影響の問題ということになってくるといろいろ議論があろうかと思います。数値の上では、今私の手元にはこういう形にしか届いておりませんでしたので、そういうふうに申し上げたわけです。ですから、その辺のところは、また事務的に報告をさせていただきます。

 保健行政と環境行政がうまくいってないという御指摘、これは私も時々指摘をいただきます。確かに個々の問題について連係プレーがうまくないところもあるやに聞いておりますが、その都度具体的にお教えいただければ、的確に対処をさせておるところでございます。

 ゴルフ場の農薬については、先ほど申しましたような考え方であります。

 最後の朝鮮人学校問題については、一応お答え申し上げておりますけれども、各種学校との並び、こういうことで視点を置いております。そうでなくて、朝鮮人学校としての特殊性があるならば、それはそれで考えを新たにいたします、こういうことを申し上げておるんで、そういうサイドからの方が、先ほど例に出しましたように、共済組合への助成についてもそういうサイドからの助成を出しておるわけでありますから、何ら私は差別をあえてしているということではないというふうに御理解をいただきたいと思います。



◆44番(森田治君) 朝鮮人学校の問題でありますが、1条校の規定あるいは専修学校の規定には当てはまらないんですね。だけれども、実態は各種学校とはまるっきり違うんですよ。まさしく1条校と同等のことをやっている。その実態も御認識をいただくならば、これは私は、各種学校の枠に縛ったから、ほかの学校とのバランスというふうなことでこの問題を処理されることはおかしい。一遍知事、阿倉川へお運びくださいよ。そして、実際をごらんいただいて、そして、やるという決断を、決意をしていただく時期に来ている、私はこんなふうに思いますね。例えば愛知県あたりには、そういう各種学校に対する補助金、助成金を出すか出さないかというふうなことでの審議会が設けられておりますね。三重県にはございません。それじゃ、名称はともかくでありますけれども、今私のお願い申し上げていることについて具体的に事を運んでいただく御用意がありましょうか。いや、それはもう全然考えないというふうにおっしゃるのか。この1点、改めて御質問いたします。



◎知事(田川亮三君) もともと認可をする経緯が、そういう各種学校という規定になっておるのであって、いわゆる朝鮮人学校が公立の義務教育と同じものをやっている、こういうふうには制度上も解釈できがたいところがあるわけです。したがいまして、そういう意味では、私どもとしては各種学校の横並び、こういうことで措置をせざるを得ないというふうに考えます。



◆44番(森田治君) 時間が参りましたので、これ以上延長、継続はできないというふうに思うんでありますが、ぜひ知事の再考をお願い申し上げて終わります。



○副議長(森川義久君) 以上で、各会派の代表による質疑並びに質問を終了いたします。

 これをもって、本日の日程は終了いたしました。



△休会



○副議長(森川義久君) お諮りいたします。明6日は議事の都合により休会といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(森川義久君) 御異議なしと認め、明6日は休会とすることに決定いたしました。

 12月7日は、定刻より質疑並びに県政に対する一般質問を行います。



△散会



○副議長(森川義久君) 本日は、これをもって散会いたします。

             午後2時51分散会