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三重県 三重県

平成21年第2回定例会 12月03日−09号




平成21年第2回定例会 − 12月03日−09号









平成21年第2回定例会



                平成21年第2回

              三重県議会定例会会議録



                 第 9 号



            〇平成21年12月3日(木曜日)

          ──────────────────

              議事日程(第9号)

                  平成21年12月3日(木)午前10時開議

 第1  県政に対する質問

     〔一般質問〕

 第2  議案第15号から議案第47号まで

     〔質疑、委員会付託〕

          ──────────────────

              会議に付した事件

 日程第1  県政に対する質問

 日程第2  議案第15号から議案第47号まで

          ──────────────────

             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  49名

    1  番                長 田  隆 尚

    2  番                津 村    衛

    3  番                森 野  真 治

    4  番                水 谷  正 美

    5  番                杉 本  熊 野

    6  番                村 林    聡

    7  番                小 林  正 人

    8  番                奥 野  英 介

    9  番                中 川  康 洋

    10  番                今 井  智 広

    11  番                藤 田  宜 三

    12  番                後 藤  健 一

    13  番                辻    三千宣

    14  番                笹 井  健 司

    15  番                中 村    勝

    16  番                稲 垣  昭 義

    17  番                北 川  裕 之

    18  番                服 部  富 男

    19  番                末 松  則 子

    20  番                中 嶋  年 規

    21  番                竹 上  真 人

    22  番                青 木  謙 順

    23  番                中 森  博 文

    24  番                真 弓  俊 郎

    25  番                舘    直 人

    26  番                日 沖  正 信

    27  番                前 田  剛 志

    28  番                藤 田  泰 樹

    29  番                田 中    博

    30  番                大 野  秀 郎

    31  番                前 野  和 美

    32  番                水 谷    隆

    33  番                野 田  勇喜雄

    34  番                岩 田  隆 嘉

    35  番                貝 増  吉 郎

    36  番                山 本    勝

    37  番                森 本  繁 史

    38  番                吉 川    実

    39  番                舟 橋  裕 幸

    40  番                三 谷  哲 央

    41  番                中 村  進 一

    43  番                西 塚  宗 郎

    44  番                萩 野  虔 一

    45  番                永 田  正 巳

    46  番                山 本  教 和

    47  番                西 場  信 行

    48  番                中 川  正 美

    49  番                萩 原  量 吉

    50  番                藤 田  正 美

   (51  番                欠      員)

   (52  番                欠      員)

   (42  番                欠      番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長                 大 森  秀 俊

   書記(事務局次長)            高 沖  秀 宣

   書記(議事課長)             青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)           永 田  慎 吾

   書記(議事課副課長)           米 田  昌 司

   書記(議事課主幹)            中 村  洋 一

   書記(議事課主幹)            山 本  秀 典

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事                   野 呂  昭 彦

   副知事                  安 田  敏 春

   副知事                  江 畑  賢 治

   政策部長                 小 林  清 人

   総務部長                 植 田    隆

   防災危機管理部長             東 地  隆 司

   生活・文化部長              安 田    正

   健康福祉部長               堀 木  稔 生

   環境森林部長               渡 邉  信一郎

   農水商工部長               真 伏  秀 樹

   県土整備部長               北 川  貴 志

   政策部理事                山 口  和 夫

   政策部東紀州対策局長           小 林    潔

   政策部理事                藤 本  和 弘

   健康福祉部理事              浜 中  洋 行

   健康福祉部こども局長           太 田  栄 子

   環境森林部理事              岡 本  道 和

   農水商工部理事              林    敏 一

   農水商工部観光局長            辰 己  清 和

   県土整備部理事              長 野    守

   企業庁長                 高 杉  晴 文

   病院事業庁長               南      清

   会計管理者兼出納局長           山 本  浩 和

   政策部副部長兼総括室長          竹 内    望

   総務部副部長兼総括室長          北 岡  寛 之

   総務部総括室長              中 川  弘 巳

   防災危機管理部副部長兼総括室長      細 野    浩

   生活・文化部副部長兼総括室長       橋 爪  彰 男

   健康福祉部副部長兼総括室長        亀 井  秀 樹

   環境森林部副部長兼総括室長        水 谷  一 秀

   農水商工部副部長兼総括室長        加 藤  敦 央

   県土整備部副部長兼総括室長        廣 田    実

   企業庁総括室長              小 林  源太郎

   病院事業庁総括室長            稲 垣    司

   総務部室長                中 田  和 幸



   教育委員会委員長             牛 場  まり子

   教育長                  向 井  正 治

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長    山 口  千代己



   公安委員会委員              西 本  健 郎

   警察本部長                入 谷    誠

   警察本部警務部総務課長          栃 木  新 一



   代表監査委員               植 田  十志夫

   監査委員事務局長             長谷川  智 雄



   人事委員会委員長             飯 田  俊 司

   人事委員会事務局長            梶 田  郁 郎



   選挙管理委員会委員            瀧 本  隆 子



   労働委員会事務局長            小 西  正 史

          ──────────────────

               午前10時1分開議



△開議



○議長(三谷哲央) ただいまから本日の会議を開きます。



△質問



○議長(三谷哲央) 日程第1、県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次、発言を許します。20番 中嶋年規議員。

   〔20番 中嶋年規議員登壇・拍手〕



◆20番(中嶋年規) 皆さん、おはようございます。志摩市選出、自民みらいの中嶋年規でございます。早いもので、今年ももう師走に入りました。また、県議会のほうも、第2回定例会、12月会議、今日で一般質問の最終日ということでございまして、今日は一般質問の後、質疑も含め、論客の皆さんが御登場される、その前の露払い役として一生懸命やらせていただきたいと思います。

 まず、最新の「ガバナンス」の12月号というのがあるんですが、この表紙に、ごらんいただきますように野呂知事が登場しております。この「ガバナンス」の冒頭のほうの連載記事がございまして、地方主権へのビジョンという連載シリーズなんですが、そこに、地方目線、住民目線でこの国のあり方を提起すべきというふうなことでインタビュー記事が載っております。まだ読んでいらっしゃらない方は、ぜひ御購入の上、読んでいただきたいと思います。ぜひ本日の答弁も、上から目線ではなくて住民目線で、前向きによろしくお願いしたいと思います。

 それでは、まず最初に県立志摩病院のこれからということで、年末年始の救急体制についてまずお伺いしたいと思います。

 本年4月から大幅に志摩病院の救急体制は縮小をいたしました。お盆の時期も随分心配されたんですが、志摩市立大王病院の多大な御協力のもと、どうにか切り抜けることができたという感じでございます。しかし、帰省客や観光客が多いこの年末年始に向けまして、市民の間では非常に不安が高まっております。救急大丈夫なのだろうかと。

 現在、検討中の年末年始の体制、救急体制について私が得た情報をまとめました。ちょっとこのパネルをごらんいただきたいんですが、(パネルを示す)現在のところ、志摩医師会の協力で志摩市が開設しております志摩市休日夜間救急診療所を黒丸で示しております。二重丸は山田赤十字病院ということで、この表の上段は12月27日から1月9日までで、昼間の一次救急と二次救急、それを例えば12月27日の一次救急については、志摩市の休日夜間救急診療所が受けていただく。それから、二次については、山田赤十字病院が受けていただく。夜間については一次がまだ決まっておりませんでして、二次は山田赤十字病院のほうで診ていただける。こんな表でございます。昼間の一次を見ていただきますと、年末年始、まさに31日大晦日から正月三が日を志摩医師会の先生方はお休みを返上していただいて、休日夜間のほうで受けていただく予定になっております。また、夜のほうも、二次のほうですけれども、1日、2日は山田赤十字病院のほうで診ていただけるということでございます。ただ、ごらんいただきますように、非常にブランク、あいているところがあります。黄色いところが一次救急であいているところ、赤のところは、夜間の二次救急と昼間の二次救急、二次救急があいておるところでございます。ここは、埋まっていないところは志摩市立の病院と伊勢市民病院との連携のもと、志摩病院が中心となって担うべきところであると期待をしておるところでございます。

 こうした状況の中、御質問なんですが、医師不足がさらに深刻化する中、年末年始の救急体制は大丈夫なのかということについてお伺いしたいと思います。場合によっては、県立総合医療センターから短期的に医者を派遣していただくとか、あるいは臨時的に外部からお医者さんを雇い入れるといったような対応も必要ではないかと思いますが、病院事業庁長の御所見をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

   〔南 清病院事業庁長登壇〕



◎病院事業庁長(南清) 志摩病院の救急体制についてのお尋ねでございますけれども、志摩病院では、地域の中核病院といたしまして、従前は365日、24時間体制の救急医療を提供してまいりましたが、医師の開業あるいはその異動などによりまして、内科系については、この救急体制の維持が困難になったということでございます。

 そうした事態に対応するということで、21年1月に志摩病院が呼びかけをいたしまして、市・町立病院、あるいはその医師会、消防機関などを構成メンバーといたします志摩地域救急医療合同会議、いわゆる6者会議というものが設立をされました。そして、この機関で救急医療を中心とした地域の医療体制について協議が重ねられ、その結果、志摩病院の内科系の二次救急の対応については、先ほどちょっと議員のほうからスライドでもお示しがございましたけれども、伊勢市内の中核病院の協力も得ながら、夜間休日については水曜日、金曜日、日曜日の週3日を基本として、地域全体が協力をして地域の医療を守っていくと、こういうふうになったところでございます。

 なお、この志摩病院の現在の救急体制の維持に当たりましても、三重大学と総合医療センターに支援を要請いたしまして、非常勤医師の派遣を受けているところでございます。全国的な医師不足が深刻化をしていく中で、現時点ではこれ以上の派遣の拡充というのはちょっと困難な状況にあろうかと思っております。

 それから、近づいてまいりますその年末年始の対応でございますけれども、志摩病院といたしましても、年末年始も現在の救急体制を維持拡充するという努力はしてまいりたいというふうに考えておりますが、近々に開催が予定をされております第7回目の6者会議におきまして、先ほど申し上げましたように、地域全体で地域の医療を守ると、こういうことを基本にして地域で調整されると、こういうふうになってございます。

 今後も、地域の医療を取り巻く環境は厳しいということが予想されますが、さらに地域との連携を深めまして、また、三重大学あるいはその他の病院の協力も仰ぎながら、地域医療の充実確保に向けて努力をさせていただきたいと、かように思っております。

 以上です。

   〔20番 中嶋年規議員登壇〕



◆20番(中嶋年規) ぜひ救急医療難民を生まないように、万全の体制をとっていただきたいと思います。

 今おっしゃられた言葉の中で、地域全体で地域を守るという中には、6者会議に出ていただいている方に加えて、私ども志摩市民も入ってくるかと思っております。先般、志摩医師会が開催された救急医療のことを考えるというシンポジウムがございまして、その中で、最近私ども住民が専門医による時間外診療を求め過ぎているのではないかというふうな指摘がございました。何でも、時間外に、例えば内科系で調子が悪いなと思ったときに、整形の先生しかいらっしゃらないという場合もあろうかと思います。それは、最初に行く一次救急とか、そういう場合でも、何だ整形の先生ではわからないじゃないかというふうに素人の私たちが勝手に判断をしてしまって、専門医でないと満足できないというふうな、過剰な医療需要というか、医療に対する期待をし過ぎてしまうんじゃないかというふうなことも懸念されておるということの御報告もございました。ここは健康福祉部も関係してくると思うんですが、ぜひ県民の皆さんにも、そういったことも含めて地域全体で地域の医療を守るというふうな機運をぜひ高めていただきながら、この年末年始が本当に安心して過ごせるような、志摩地域については体制を整えていただきますことを強くお願いしたいと思います。

 続きまして、今度は、県立病院改革のことについて御質問をさせていただきたいと思います。これまでのちょっとおさらいを簡単にしながら質問に入っていきたいと思うんですが、志摩病院について今回は特化させていただきます。

 志摩病院については、主に医師不足によりまして、脳神経外科が外来のみで手術ができなくなったり、神経内科や産婦人科が休診をしております。小児科救急と入院が停止され、先ほど病院事業庁長のお話にもありましたように、救急の受け入れの制限がなされております。これによって365日、24時間の救急体制が崩れたわけであります。また、内科については、逆紹介という形で、もう完全紹介制になったというふうなわけでございまして、地域の中核病院としての機能が損なわれておる状態であります。

 経営面を見ますと、平成20年度決算では6億2100万円の経常赤字、8億円近い純損益を計上し、16億5600万円を超える欠損金を抱え、資金的にもショートするなど、まさに志摩病院は危機的な状況にあると言えます。

 こうした状況を受けまして、志摩地域の自治会連合会、老人クラブ連合会、女性の会連合会、PTA連合会、保育所保護者会、子育て応援団・グループ、こういった団体の代表の方々で構成されます志摩地域医療を考える会の皆さんが、志摩市民、特に小さなお子さんを持つ保護者の方々から集めた350件を超えるアンケートの結果がございます。これがこちらになるんですけれども、(パネルを示す)こういう、志摩の医療についてみんなの声というふうなことでございます。この中から幾つかをちょっと御紹介したいと思うんですが、こんな声がございました。

 救急の際、夜間やっているところを紹介されたが、病院側の都合などで3カ所断られ、たらい回し。1分1秒を争う状態ならどうなっていたのだろうと思いますという御意見。それから、住みやすい町なのに医療がこのような状態では過疎化になってしまっても仕方ないのでは。志摩市を活性化させるためにも医療の充実を。近い将来、志摩市の医師が今以上に減るような気がして不安です。志摩市に住む乳児から老人まで、みんなが急な病気、けがなどがあっても、志摩市内で診てもらえるという安心感が欲しいですというふうな不安感の声が寄せられております。小児科につきましては、小児科の入院施設がある病院がないのが不安です。ぜんそく発作を起こしたままで伊勢まで行くのは怖いです。病気で苦しんでいる子を乗せて、長距離、長時間かけて車を走らせ、市外の病院へ向かう間の親の気持ちを受けとめていただき、志摩の医療が行き届いたものになってほしいです。こういった声があり、さらには、志摩市に住んでいる限り、命にかかわるけがや病気になったときは死んでも仕方がないと思っていますが、自分の子どもがそうなった場合を想像すると、本当にここに住んでいてよいか不安ですという切実な声が寄せられております。ほんの少ししか御紹介できませんでしたが、こんな声が集められておるわけでございます。

 こうした状況を打破し、医療に対する安心を取り戻すため、県においては、本年2月に、県立病院改革に関する考え方、基本方針案を示していただきました。この基本方針案に対しまして、第1回定例会、本年2月26日の一般質問で、私のほうから、なぜこれまでの全部適用による病院経営で行き詰まったのか、その経営責任をどのように受けとめているのかという質問をさせていただきました。これに対しまして、知事や当時の病院事業庁長からは、診療報酬の改定、臨床研修医制度導入など医療を取り巻く環境は厳しくなったと同時に、県立病院が抱える課題として、診療機能の特化と規模の適正化、迅速に対応する経営管理体制とそれを支える事務部門の強化、人材確保と病院経営における給与のあり方、企業職員としての意識改革などの課題を上げられました。

 そして、これらの課題解決に向けてどうされていらっしゃるのですかということに対しましてこのような答えでございました。適切かつ有効な措置を講じることができなかった。この結果、資金の確保という面からも危機的な状況に至ってしまったことを踏まえ、経営責任を厳しく、また、重く受けとめているとの答弁でございました。さらにこのような答弁でございます。病院経営を改善するにも、全部適用では、いろいろな観点から制約がある。特に給与など労働環境について、組合等との話し合いだとか、そういう共通の理解を得ていくことの難しさがあり、経営体としてこれは限度があると感じたと、苦しい胸のうちを述べられております。つまり、全部適用のままで、いわゆる県立、県営のままでは解決しがたい課題が病院の外部にも内部にもあり、限界に来ておる、そういうふうなことであったと私は理解をさせていただきました。

 改めて申し上げますけれども、志摩地域の医療の中核を担うべき志摩病院は、医師不足等により崩壊の危機にありまして、一刻を争う状況でございます。今回の改革方針案に対し、いろいろな見方がありますけれども、志摩市民からは、経営形態のあり方はともかく、志摩病院からどのような医療機能を提供してもらえるのか、このことが大切との声を多く聞くところであります。具体的には、365日、24時間の救急体制を再開できるのか、志摩地域でお産ができるのか、子どもが夜間に体調を崩しても診てもらえるのか、最悪入院しなきゃいけなくなるような症状の場合、受け入れてもらえるのか、急な脳梗塞などの場合に、手術を含めて対処していただけるのかなど、この数年で失ってしまった中核病院としての機能を三重県の知事の責任のもと、復活させてもらえるならば、だれが病院経営を担っても構わないと受けとめておる市民が多いというふうに私は感じております。

 そうした中、改革の基本方針案では、例示ではありますが、志摩病院の指定管理者指定に当たって七つの条件を示しております。それがこちらのパネルになります。(パネルを示す)ほかの公立病院等との連携、救急医療の維持を図るだとか、災害医療、僻地医療の支援をするだとか、精神科、合併症対応の充実、医師、看護師とスタッフの確保などの七つの条件を示したところでございます。あくまでも例示でございますけれども。これらの最低条件を示しながら、志摩病院の指定管理を受けようとする意思のある二つの法人等が描く志摩病院のこれからの姿も含め、民間移譲の方針となっている一志病院や独立行政法人化を目指す総合医療センターの今後の姿に関する「病院の姿」可能性詳細調査報告書をこの11月24日、全員協議会の場で説明をしていただいたところでございます。

 そのうち志摩病院に関するこの可能性詳細調査の内容を私なりにまとめてみました。これがこの表になるんですけれども、(パネルを示す)B案、C案というふうに調査報告書は書いてございましたので、そのまま書かせていただきました。B案では、まず救急体制を見ますと、B案では、初動体制として、救急総合診療部を設置する。そして、二次救急の受け入れをするというふうな内容でございました。C案については、近隣の公立病院と当番制をとって、一次救急、二次救急の受け入れをするとなっております。

 産婦人科と小児科については、B案では、基本的に現状を継続、充実することが努力目標となっております。C案では、常勤医師を確保し、産婦人科外来を実施すると明記してありました。小児科については明確な記述を見出すことはできませんでした。

 医者などの医療従事者の確保については、B案では、現在の医療従事者を継続雇用する、そしてまた、三重大学に派遣を要請する。C案も同様でございます。それに加えて、B案では、自らも医師を派遣するということが書かれておりました。C案では、高齢者医師の確保を図るというふうなことで、この後御説明しますが、入院を中心とした医療への対応を考えていらっしゃるようであります。

 外来診療については、B案では、紹介制によらない土曜日の診療実施ということで、今進めております病院の機能分担という面からは、ちょっと昔に戻ってしまうのかなという感を受けました。C案では、病病連携、病診連携、いわゆる紹介制の継続がなされるのかな。今進めておる機能分担を引き続きやっていくんだというふうな感じを受けました。

 続いてもう一枚パネルを。(パネルを示す)診療体制につきましては、B案では現在の14診療科を基本としますけれども、一部は非常勤医師の対応になるということでございます。C案につきましても、現在の14診療科を基本とし、7診療科は常勤ですが、残りの七つは非常勤対応という形になっております。さらに、回復期リハ、療養病床、それぞれ50床ずつ設置して、入院中心の医療をするとしております。

 精神科診療につきましては、B案では、三重大学の派遣を前提に現在の機能を継続するとしております。C案では、精神科身体合併症患者への対応を自らの力で強化していくとしております。

 あと、平均在院日数ですけれども、一般病床について、B案は16日、C案は14日。病床の利用率は、一般病床ですけれども、B案は73.6%、C案は81.0%と、こういう姿を描いております。

 ここで御質問ですけれども、知事は、この報告書に示されたB案、C案とも、病院改革の基本方針案に例示した志摩病院の指定管理者指定に当たっての条件が両案とも確実に満たされると考えていらっしゃいますでしょうか。特に、365日、24時間体制の二次救急を含めた救急医療の維持、災害医療、僻地医療の支援の実現と、それらを可能とする医師、看護師等スタッフの確保が可能であると考えますでしょうか。その根拠もあわせてお示しいただければと思います。お願いいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 「病院の姿」可能性詳細調査を行ったところでございますが、調査対象の団体に対しまして、各県立病院の現状あるいは基本方針案等につきまして十分説明を行った上で、病院運営の基本的な考え方や可能な診療体制、医療従事者の確保、収支の見込みなどの情報を収集しまして、具体的な病院像あるいは実現の可能性を把握しようとしたものでございます。志摩病院にかかわる二つの案につきまして、中嶋議員のほうからうまく整理をしていただいておりますけれども、基本方針案で示しております救急医療の維持あるいは災害医療や僻地医療の支援、こういった県立病院として求められておる役割を担うということを前提としておるところでございます。

 それから、医師の確保につきましても、三重大学からの医師の配置の継続を前提としておりますけれども、両団体における病院運営の実績等を勘案いたすと、期待できるのではないか、期待できると考えております。

 さらに、一つの案には、例えば救急総合診療部を設置することによって、診療体制の役割分担による専門医療の充実を図るなど、独自の医師確保に関する考え方が示されているところでございます。

 このようなことから、私としては、両案とも、基本方針案で示した条件には合致するものであると考えておるところでございます。

   〔20番 中嶋年規議員登壇〕



◆20番(中嶋年規) その根拠という面においては、少しまだよくわからないところがあるわけでございますが、今回、相手方の名前を伏せておるという中で、私どもには見えない実績などを勘案して、大丈夫だろうというふうな御説明であったわけですが、もうこうなると、あとは知事と私ども県民との信頼関係の話でございまして、その言葉に偽りなきであるということをぜひとも地域住民だとか、関係の市町だとか、医師会、また、志摩病院で働いておる現場の職員の方々も含めて、いわゆる地域の関係者にやっぱり御説明していただくこと、理解を得ていくことがやっぱりまず必要なのかなというふうなことを考えております。これは、萩野議員の代表質問にもございましたけれども、ぜひその地域の方への説明等を、理解を得るような努力をまずしていただきたい。それに対しまして知事のほうからは、関係自治体ともよく協議の上考えていきたいというふうな趣旨の御答弁をいただいたかと思うんですが、やはり県として主体的にどのように進めていくのかというのをぜひ教えていただきたい。

 また、安田副知事には志摩に来ていただいて2回の説明会をしていただきました。いよいよ知事自身が説明をして理解を求める必要があるというふうに思っておるんですが、その点についてちょっとお答えをいただきたいというのと、あと、以前にも御紹介しましたが、志摩地域医療を考える会という、住民の皆さんが地域医療を守ろうとする運動に、その皆さん方は、手弁当でスピーディーに、熱心に、試行錯誤をしながら取り組んでいただいておるわけでございますが、こうした会をはじめ地域住民に対して、県として、知事として、期待することだとかお願いすること、そういうことがあれば、あわせて御答弁いただきたいんですが、いかがでしょうか。



◎知事(野呂昭彦) まず、こういう調査報告も出まして、これからといいますか、今議員の皆さんとのこういった議論もやっておりますし、それから、住民の皆さんには、できるだけ早く説明をさせていただくということ、これは大事なことだと思っておりますけれども、今どういうふうな形でいつごろやるのかということも含めて、担当部のほうで関係市町、すなわち志摩病院については志摩市と協議をすることにしておるところでございます。その状況によって、形やどういうふうにやるのかということも詰めているということになろうかと思います。

 それで、病院の姿についていろいろと御指摘がありましたけど、こういうふうなところで上げておることも、実際には、例えば指定管理者制度の選定をしていく中で、具体的な医師の数の提示だとかいろんなことが出てくるわけで、いわゆる方針も決定していない状況の中で、今とり得る情報には少し限度があるわけで、向こうの御協力をいただきながら、とれる情報をとっていただいて調査をしていただいたと、こういうことになろうかと思います。

 したがって、私は、病院の状況がどうなるかという住民への説明というのは、何も今の段階だけの話ではなくて、今後、指定管理者制度の導入に向けて手続をさせていただいていく中においては、また具体的にこういうところへ詰まってきたというような、そういった説明をこれは議会にも申し上げていかなきゃならんのではないかなと、こう思っておりますので、どうぞそういうふうに御理解をいただきたいなと、こう思います。

 それから、志摩の地域医療を守る会の皆さんのように、住民の皆さんが地域医療に関する様々な活動に取り組まれておるということでございますけれども、今後、志摩病院が志摩地域の中核的な病院として継続的に運営をしていくというためには、やはり住民の皆さんにとっても魅力のある病院でなければなりません。それから、今、いろんな地域で、住民と、それから病院、それから地元の医師会等医療関係の皆さんが、非常にうまく協力体制をとりながら、非常に厳しい医療資源の中で、住民の皆さんの自らの御努力もいただきながら医療の質を高めているといういろんな取組が行われておるところでございます。ぜひ私は、志摩病院においても、地域、そして病院、そして地域の医療関係、これが一体となった協調関係というものが構築をされて展開されていくということを強く願っておるところでありまして、そういう意味では、志摩地域の医療を考える会というのは今後の動きに大いに期待し、また、私どもに対してもいろいろと御理解と御協力をいただきたいと、こう思っておるところであります。

   〔20番 中嶋年規議員登壇〕



◆20番(中嶋年規) 説明については、やはり適宜適切に、懇切丁寧に、くどいぐらいぜひやっていただきたいと思いますし、さっき知事は、私ども地域に期待することの中でおっしゃられた一体となった協力関係、これを構築していくにも、適切な情報提供と議論の場、コミュニケーションというのがやっぱりベースになければいけないということを強く思います。知事が常々おっしゃられておるように、この病院改革というのは、やらずに済むなら、本当に避けて通れるならばいいわけですけれども、これは全国的に避けて通れない、ある県の知事さんなんかは、議場で土下座までしなきゃいけないというふうな、それぐらい大きな痛みを伴う話でございまして、これは地域住民にとって本当に痛みを伴う話というのがまず第一だと思いますので、その痛みをぜひお聞きいただきたいと思いますし、指定管理者制度のその選定に当たっていくにも、これも2月にも申し上げましたが、その選定基準についても、ぜひとも住民の皆さんの意見も聞いていただく場、もちろん住民というのには自治体も入っておりますし、医師会等の現場もありますし、病院の今働いていらっしゃる方々も入ってくると思います。そういった方々を含めた形での選定基準というものの検討というのも、ぜひ改めてお願いしたいなと思うところでございます。

 志摩の方でも、さっきのアンケートの中でもこんな声があるんです。市民一人一人もコンビニ受診や救急車をタクシーがわりに使用することはやめないといけない。そういうことを続けていく限り、医療体制を幾ら整えるよう努力しても切りがないと思いますだとか、お医者さんがいないなどいろいろ問題はあるでしょうけれど、志摩病院の復活を祈っていますという、本当に大きな期待、それから、自分たちも頑張らなきゃいけないというふうな声も寄せられておるということを御紹介したいと思います。

 もう1点だけこのことについて御質問したいんですが、このB案、C案とも、先ほど、医師の確保の件につきまして知事のほうからもお話がありましたが、三重大学からの医師派遣ということを前提にしておるということでございまして、三重大学との連携が、B案、C案とも示された案の実現に向けた私は最大のポイントであるというふうに思っております。そういう観点からいきますと、三重大学の意向だとか考え方というのは、いつ、どのような形で把握されていくのかということを確認させていただきたいと思います。

 また、これも2月のときに御提案させていただきましたが、私は、三重大学そのものに指定管理者指定を行って、三重大学附属県立志摩病院とする第3案もぜひ御検討いただきたいと思うんですが、その点についての御答弁が、前回の議事録を読みますと明確になされておりませんでしたので、改めて御答弁をいただきたいんですが、お願いします。



◎知事(野呂昭彦) 三重大との協力関係の中での医師確保ということについては、機会あるたびにやっておりまして、少なくとも私が接しておる限りにおいては、大変いい共通認識を持ちながらやらせていただいておるのではないかなと思います。ただ、そうでありますけれども、実は三重大のほうも大変また状況が厳し過ぎるというようなことがありまして、そういう意味では、三重大も、何といいますか、その実を、効果を出していくということに向こうも大変な御苦労をされておるというふうに思っております。そういう意味では、今後も常に密接に連携をとってやっていきたいと、こう思いますし、その中で、皆さんにもお示しをする状況のものについてはお示しをさせていただいていきたいと、こういうふうに思っております。

 それからもう一つ、三重大学の附属病院にしたらどうだということでありますけれども、お答えするのはなかなか難しいのでありますけれども、志摩病院の今の現状というのは、現状の姿では医師のほうから見てもなかなか魅力がない。そして、非常に医師確保が難しくて、今ピンチに陥っておって、少なくとも思い切った改革をしなければ、志摩病院はますますひどい状況になっていくのではないか。志摩市の市民の思いとは逆の方向にさらに行ってしまうという危険性があるということ、このことはよく御理解をいただきたいと、こう思うのであります。

 特定の団体がこの志摩病院の運営にかかわったらどうだ、指定管理者としてどうだということについては、今は団体名を具体的に上げていないということでありますので、一般的なお答えしかしようがございません。指定管理者の選定については、基本方針を決定しまして、県としての条件等を具体的に示した上で、選定委員会を設置しまして広く公募等の手続を進め、応募のあった事業者の中から最もふさわしい指定管理者を選定し、議会の議決を経て決定をしてまいりたいと、こう考えておるところでございます。三重大学のいわゆる医師を養成するという立場からの附属病院としての魅力を感じるならば、あり得るかもしれませんし、それがどうなるのかとかいうようなことについては、私のほうからお答えすることはできません。

   〔20番 中嶋年規議員登壇〕



◆20番(中嶋年規) 改めて申し上げるのは、三重大学に志摩病院をほうり投げよという意味ではないんですが、三重大学に指定管理者として受けていただくということでございますので、もちろん、言われるように、三重大学そのものが志摩病院に魅力を感じて、指定管理者になりたいというのであれば、ぜひとも机上にも乗っていただきたいわけでありますが、今回のB案、C案とも、間違いなくこれは三重大学以外でございますので、内部的にでも、三重大学がもし受けたらということの調査もしていただければなという趣旨でございますので、ぜひともそういう広い形での御検討も賜りたいと思います。

 非常に時間がなくなってまいりましたので、申し上げたいことは本当にたくさんあるんですけれども、くどいようですけれども、私自身は、病院経営のあり方そのものを議論しておるよりは、そんな余裕は今志摩病院にはないというふうに思っております。志摩病院がどういう医療サービスを提供できるのか、どういう診療科が残るのか、どういう救急体制をとってもらえるのか、産婦人科はどうなるのか、小児科はどうなるのか、脳疾患などの病気のときに診てもらえるのか、こういったところをぜひとも早く安心できる形でお示しいただきたい。ぜひとも知事自身も志摩地域に足を運んでいただいて、住民の皆さんに対してお願い、御説明をしていただきたい、このことを改めて御要望させていただきます。

 ちょっと県警本部長に1点だけ。アンケートの中でこういう声もあるんです。伊勢道路に入って、前の車などが事故をした場合など、簡単に迂回できないので、助かる命も助からないようになってしまうのが不安と、まあこういう声なんですが、救急車での搬送だとか、観光客が志摩へ入ったり出たりする主要な道路である県道32号伊勢磯部線、通称伊勢道路なんですが、ここは渋滞しますと、迂回路ございませんし、携帯電話もつながらない地域がたくさんございます。その伊勢道路の渋滞情報がわからないため、できましたら、志摩市の入り口のほうに、交通情報だとか渋滞の際に迂回の指示を行う掲示板を設置していただきたいと思うんですけども、その点について御所見があれば、ちょっとお願いしたいんですが。



◎警察本部長(入谷誠) 国道23号線など内宮周辺の道路におきましては、年末年始やゴールデンウイーク等の行楽期をはじめといたしまして、休日を中心に交通渋滞が発生し、伊勢道路に対して渋滞が及ぶということが見られているところでございます。

 現在、警察といたしましては、志摩市から伊勢市の入り口である恵利原地区、これの道路情報板を活用して、年末年始、ゴールデンウイークなどの大型連休や伊勢大祭りなどのイベント開催日につきましては、内宮周辺の混雑情報に関する情報などを提供しているところであります。

 今後、この道路情報板のさらなる活用などによりまして、情報提供の充実につきまして関係機関・団体と連携して検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

   〔20番 中嶋年規議員登壇〕



◆20番(中嶋年規) 今あるものを有効に活用していただきながら、せめて、観光客のことになっちゃうんですけど、メーンが、この先渋滞のおそれありというふうな、常にそういう情報を提示していただくとか、ぜひともよくよく御検討いただきたいと思います。そもそも渋滞の原因になっております内宮付近、特に宇治浦田交差点の渋滞緩和のためのハード対策ということもそろそろやってもらわないと、御遷宮も近づいておりますので、県土整備部長、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 それでは、本当に時間がなくなりましたので、二つ目の項目に入ります。成長戦略のあり方ということでお伺いしたいと思います。

 政権交代によりまして、民主党を中心とした政府の経済政策に対して、成長戦略がないとの批評がマスコミでなされております。中身を見ていきますと、確かに、現在国が進めておる経済政策というのは、企業の競争力を高めるというよりも、現世代の消費者とか労働者へ直接給付を行って、短期的に国内需要を増やそうとすることが柱になっているのではないかなというふうに思われます。こうした方向性、内需の拡大ということについてを否定するものではございませんけれども、日本はもともと貯蓄率が高くて、内需の拡大というのは、古くは1985年の前川レポートから提唱されておるところであります。しかし、資源小国であります我が国は、やはり高い貯蓄を技術開発投資へ回して、輸出と内需のバランスのとれた産業構造が不可欠であると考えます。

 こうした観点から、私なりに国際経済情勢を限られた情報のもとで分析しますと、BRICs諸国を含め、さらに広がる経済のグローバル化だとか、低炭素社会の構築、人口減少社会への適応、社会的セーフティネットの構築、新エネルギーの導入、以上の五つが成長を考えていく上での留意すべきキーワードだというふうに考えております。これらキーワードを踏まえて、外需と内需のバランスある日本経済の成長戦略には、中長期的に国際的にもリードできる知識集約型産業やサービスソフト産業を政策を総動員して構築していくことが不可欠だというふうに考えております。

 そこでお伺いしますけれども、知事は、日本経済の成長戦略はどのようにあるべきだとお考えでしょうか。また、日本経済の、あるいは社会の成長戦略を進める上で、留意すべきキーワード、これは何だというふうにお考えでしょうか、御答弁をお願いしたいと思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) まず、我が国の成長戦略についてでありますけれども、新政権発足をしました後、鳩山首相の指示によりまして、経済産業省に成長戦略検討会議が設置をされまして、今議論が進められていると聞いております。具体的には、アジアと一体となった成長、それから、温暖化対策をチャンスとした成長、それから、国民一人一人が参加し、成果を実感できる成長、こういったことを基本コンセプトとしまして、内需、外需のバランスのとれた日本の新たな経済成長を目指すということにしておりまして、これは早期に取りまとめられるのではないかと期待もしておるところであります。これまで6回の会議が開催をされまして、アジアとの連携強化とか人材の育成とか、新たな成長分野等の観点から様々な議論がされていると聞いておるところでございます。

 私の考え方をお尋ねでございますが、私としては、持続的な経済成長を図っていくために、まず先端的産業の分野におきましては、知識集約型へと産業構造が大きく転換していく中で、経済活動の様々な場面でイノベーションを創出することによりまして、製品やサービスの付加価値を高め、企業の競争力を強化するということが肝要であると考えております。

 また、このイノベーションを高めるために、新たな知恵や仕組みを生み出す人間の創造力を高めるということが大切でありまして、そのためには人材育成ということも大変重要なことだと考えております。

 さらに、全国知事会のこの国のあり方に関する研究会でも議論を行っておるところでございますけれども、農林水産業とか、それから福祉産業など、地域の持つ多様な資源や強みを生かした産業振興、これには観光産業等ももちろん入っていると思いますが、言いかえれば、生活や地域に密着した、地域循環型産業、いろいろ表現の仕方はあろうかと思いますが、そういったものの振興も経済成長を図る上で重要な視点だと考えております。既に三重県ではそういった取組もあわせてこれまでも始めてきておるというところでございます。

 新政権では人間のための経済ということを提唱し、そのための政策議論が様々な形で行われておりますけれども、私自身は、雇用があってこその経済成長、これが重要であると考えておるところでありまして、今後も、国の動き、注視をいたしますのと同時に、全国知事会の研究会におきましても議論をしっかりしていきたいと、こう思っております。

   〔20番 中嶋年規議員登壇〕



◆20番(中嶋年規) 非常に理念的なお話でございますので、いい、悪いという話ではないですけれども、私は、今日、非常に学ばせてもらったのは、地域循環型産業という言葉、ちょっと不勉強で知らなかったんですが、非常にいいコンセプトだと思いますし、あと、競争力の強化をしてしかなきゃいけないという点においては、知事と私は同じ意見なのかなというふうに受けとめさせていただきました。そういう意味では、新政権に期待するところもあると思いますが、ぜひともそういうお考えを政府のほうにも言っていっていただきたい。既に事業仕分けで科学技術予算が削られていることに対して、他県の知事さん等も要望というか意見をおっしゃっていらっしゃるということについては、その行動を支持したいと思いますし、ぜひともさらに強くそういった点について言っていただきたいというふうに思います。

 もう1点ちょっと質問なんですが、本県とか岩手県みたいに製造業の工場誘致を積極的に進めてきたところというのは、今回のリーマンショックの影響というのは非常に大きく受けておると思うんです。もちろんバレー構想に基づく企業誘致が、これまでの三重県経済の牽引車になってきたということは否定しませんし、評価するところなんですが、やっぱりもろさもあらわれておるかなと思います。

 三重県については、高度部材産業とメカトロニクス産業の産業集積、クラスターづくりに取り組んでおるわけですけれども、ちょっと時間がないので、きれいなパネルをつくったんですけど、手づくりで結構大変だったんですが、(パネルを示す)一応高度部材産業というのはこの赤いほうのところですけれども、機能性高分子や半導体なんかを使って、燃料電池の部材とか液晶パネルの部材なんかをつくっていって、産業用・民生用機器をつくっていくみたいな、こんなイメージであったり、あと、メカトロニクスのほうですけれども、これはインターネットから引っ張っただけなんですが、機械、センサーとか、省エネとかマイクロコンピューターなどの多彩な技術が組み合わさった、技術を使った産業ということで、非常にまさに知識集約型ということなんですが、これは本当に国際競争力が極めて高い、他国で簡単にまねはできないような技術であるというふうに思っています。また、こういったことを実際の商品にしていくという、物づくりにたけた、技術力の高い中小企業だとかソフト開発の企業なんかが集積しておるのが本県のまた強みであります。そういう意味では、高度部材産業、メカトロニクス産業というのが、将来、地域経済の大きな成長の源となる可能性が非常に高いと思っております。

 そこでお伺いなんですが、これらの産業分野が具体的に中小企業の集積を生かしたクラスターとして、地域の雇用の創出だとか経済振興を実現していくまでの具体的なロードマップというか、ステップというか、シナリオ、これをどう考えておるのかというのをちょっと簡単に御説明いただきたいと思います。お願いします。



◎農水商工部理事(林敏一) 高度部材産業、メカトロニクス産業のお尋ねがありました。議員がお話しいただきましたように、これまでたくさんの集積に努めてまいりました。こうした県内産業の強みをまずは生かしていくということで、知識集約型産業構造へ転換を進めようということでございます。特に高度部材産業につきましては、今後、市場が大幅に拡大するだろうと予想されております環境エネルギー関連産業、不可欠な産業でございます。そういった意味で、これまでも国内外の大学、企業等々と連携をしまして研究開発プロジェクトを進めてきております。今後もこれを続けてまいりたいと思います。

 こういう取組をすることで、中長期的なことになりますが、県内の産業が、例えば次世代自動車でありますとか、新エネルギーの成長する新たな市場を獲得していくということを目指しているところでございます。

 もう1点、メカトロニクスでございますが、県内様々な企業がございます、大企業から中小企業。そういった大企業、先端産業を支える県内の中小企業の技術の高度化が非常に重要となってまいります。そこで、メカトロニクス技術の活用によりまして、生産性向上の促進でありますとか、企業を支えます産業技術、人材の育成、そういったことに取り組んでおるところでございます。

 こういうことで、県内産業の基盤づくりをまずは進める。それによりまして、中小企業の国内外における競争力、これを高めていくということで、ものづくり分野での市場を新たに獲得していくということで現在考えております。

 もう1点、バレー構想、これまでにいろいろ取り組んでおりますが、環境エネルギー関連産業は、先ほども申しましたように、これから大きく伸びるということも予想されますので、そこについても戦略的な企業誘致を進めていくということで、まずはイノベーションを創出できる、そういう主体となる企業の集積を進めていきたい、このように考えておりまして、その中で、雇用の創出、大きく県内産業の持続的な成長発展ということにつなげてまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。

   〔20番 中嶋年規議員登壇〕



◆20番(中嶋年規) 非常に、まだまだ具体性が見えてこないところではありますが、方向性としては私は賛同しますし、ぜひともその方向で力を入れて取り組んでいただきたいと思います。

 高度部材については、今日、稲垣議員のほうからも御質問があろうかと思いますので詳しいことは譲りますけれども、知事は、イノベーションセンターについて、日本初、世界一のイノベーションセンターのモデルになりたいというふうな意気込みもございますので、ぜひとも本当に頑張っていただきたいなというふうに思うわけでございます。

 こういった産業クラスターのことについては、最近、新政権になってクラスターという言葉を余り使っちゃいけないというふうな風潮もあるやらにも聞いておるんですが、日本経済の成長戦略というのは、やはりこれしかないと私は考えておりますので、ぜひとも三重県が先頭に立って頑張っていただきたいと思うわけでございます。ちょっと中長期の話になりますのでなかなか具体性に欠けるところもありますけれども、特に人材の育成、技術開発、ここにまず磨きをかけていただいて、当時、北川前知事時代につくったプロジェクトCというのがございまして、それで実現できなかったことをぜひ実現していただきたいと思う次第でございます。

 では、最後の質問に入らせていただきます。三重県の強み、観光と物産ということで、地域循環型産業の一つかもしれませんけれども、非常に大事な観光と物産について御質問させていただきたいと思います。

 平成18年度から観光局というのを設置していただきまして3年が経過しました。様々なチャレンジ精神あふれる取組は、非常に高く評価をさせていただきたいと思います。しかしながら、三重県、多種多様にあります物産を活用した、あるいは物産と一体となった観光情報の発信というのがまだまだ不十分ではないかというふうに思っております。そういった意味で三重県の真の魅力が伝わっていないのではないかな、そういうふうに思います。

 農水商工部において、首都圏情報発信事業だとか、新商品開発でバイオトレジャー事業、農商工連携事業などに取り組んでいただいておりますが、観光振興との連携がいま一つ見られないというふうな声があるのも事実だと思います。

 そこで御質問ですけれども、観光と物産とを一体的に売っていく体制が私は弱いというふうに思っております。農水商工部で行っております物産振興の業務、これを、観光局が所管するということも含めて、物産と観光の一体的な取組ということをより進めていってはどうかと思いますが、いかがでしょうか。

 また、県の観光施策のパートナーであります、そしてまた、物産振興のパートナーであります事業共同組合の三重県物産振興会と社団法人の三重県観光連盟、これらが持つ民間の力、特色ある取組について、相互の連携を強めて、物産と観光を一体的に売り出すよう取組を進めていってはどうかなということをお尋ねしたいと思います。

 さらには、将来的に両組織を一体化するといった思い切った取組まで検討されてはどうかなと思いますが、いかがでしょうか。

 あともう1点、時間がないのであわせてちょっとこのパネルを見ていただきたいのですが、(パネルを示す)実は、めざまし物産館と言われる、仮称なんですが、これが来年1月に開業される予定となっております。場所は、銀座西5丁目交差点付近でございまして、熊本のアンテナショップ、熊本館のすぐ近くでございます。「めざまし」という名前でお分かりになる方もいるかもしれませんが、この物産館はフジテレビが、「めざましテレビ」って朝やっているんですけれども、そのフジテレビが非常に力を入れて、全国の物産を紹介しながらやっていこうという、メディアと物産が一体となった非常にユニークな取組でございまして、6階に三重県のブースが予定されておりまして、ある真珠販売業者の方が出店を御検討いただいておると聞いております。また、2階の紅白の垂れ幕がちょっと見えますけれども、最近撮ってきた写真なんですが、この2階が催事のスペースになっておりまして、今、年に4回三重県の物産展を開催しようというふうな、こんな予定もあろうというふうに聞いておるところです。

 そこで御質問なんですが、県としまして、8階に観光案内、ツアー紹介フロアというのがつくられるそうなんですけれども、例えばこちらへ出店したりだとか、さっき申し上げたような農商工連携だとか、バイオトレジャーなんかでつくった新商品、これの販路開拓を兼ねて、ブース賃料の一部負担を行うなどのアンテナショップのチャレンジ的な要素ということで、観光面、物産面にわたる支援策というのを検討していただいてはどうかと思うんですが、いかがでしょうか、御答弁お願いします。

   〔辰己清和農水商工部観光局長登壇〕



◎農水商工部観光局長(辰己清和) まず、観光と物産の一体化ということと、具体的には、観光連盟と物産会の連携を強めるということだと思いますが、そのことでございますが、三重ブランドをはじめとしまして、地域の特色ある物産を観光の魅力の大きな一つであるという認識でおりまして、その魅力を発信することは県全体のイメージにもつながって、三重県観光の魅力を一層高めるというふうに考えておるところでございます。

 特に、食のほうは、県の観光客実態におきましても、平成20年度に、おいしいものを食べるというのが旅行目的の46%で、項目の中で1位になっておるような状況でございまして、三重県の観光を特徴づけるということで、その辺で私どもも力を入れておりまして、観光局では物産を取り入れた情報発信に心がけていろいろ取り組んでおるところなのでございます。

 それで、例えば、東京、大阪でマスコミを対象にメディア交流会というのをやっておるのでございますが、この中には、物産関係者にも具体的にブースを張っていただいて、そこで食を参加していただいた方に食べていただいて、パンフレットだけでは味わえないようなことまで体験していただくというようなこともしておりますし、それから、物産関係の担当のほうでも、首都圏の飲食店や百貨店において県産食材の魅力を紹介する三重県フェアーというのを開催しておるんですが、ここには当然観光ポスターを張り出したり、パンフレットを配付したり、あるいは旅行商品をプレゼントに使うというようなことを組み合わせてやっておるつもりでございます。

 それから、そういう観光連盟と物産会、それぞれ社団法人と共同組合というのがございますが、それぞれ観光連盟ではホームページやとか「観光三重」のほうにそこの部分を、県産の特産品も情報を掲載しておりますし、それから、観光物産のほうのブースにも連盟の担当が行って観光地の説明をしておるような状況でございます。そうしたことで、現在の旅行市場におきましては、従来の観光情報だけでなくて、地域の特産品や暮らしぶりというものが地域の総合力、文化力ということで非常に大切になっておるというふうに考えておりますので、観光情報の発信、誘客に物産を大いに取り入れて今後とも取り組んでいきたいというのが私の考えでございます。

 それから、もう1点のめざまし物産館でございますが、これのほうにつきましては、今改めて聞かせていただきましたが、県のほうでは。



○議長(三谷哲央) 答弁は簡潔に願います。



◎農水商工部観光局長(辰己清和) TICと申しまして、東京駅前でもそういう観光パンフレット情報をしているところなんですが、一度よく調査してみたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔20番 中嶋年規議員登壇〕



◆20番(中嶋年規) 取り組んでいただいている内容はよくわかるんですが、ちょっと成果がまだ見えてこないので、しっかりやっていただきたいと思います。

 本当に今年は、経済も、それから医療も非常に危機的な状況でありまして、不安な年末を迎えるわけでございますが、ぜひとも来年が三重県民にとって、そして皆さんにとって、本当に安心して楽しめる1年になりますことを御祈念申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(三谷哲央) 15番 中村 勝議員。

   〔15番 中村 勝議員登壇・拍手〕



◆15番(中村勝) 新政みえ、鳥羽市選出の中村勝でございます。議長のお許しをいただきましたので、早速、通告に従い、質問に入らせていただきます。

 10月議会におきまして、離島架橋の早期実現についての請願が全会一致で採択をいただきました。改めて同僚議員の皆さんに心からお礼を申し上げます。ありがとうございます。今日は傍聴席が満席であります。請願の提出者であります答志島架橋建設促進協議会の皆さんが、朝、始発の定期船に乗って海を越えてやってきました。これだけの離島の人たちが県議会へやってきたのは初めてではないかと思います。

 離島振興の父と言われました民族学者の宮本常一先生が、昭和28年12月、全国離島振興協議会の機関紙である「しま」の創刊号に、離島の存在を忘れられた社会から国民全体に意識せられる社会に立ち戻ることによって、島々はその後進性をぬぐい去ることが可能となると述べています。県政史上におきましても忘れられた三重の島々が、県民全体に意識せられる県政に立ち戻ることによって、島々はその後進性をぬぐい去ることが可能となると考えています。その離島の存在を県民全体に意識していただくために、今日は答志島から万感の思いを込めてやってきているのだということを初めに御披露申し上げておきたいと思います。

 私は、10月20日の採択に先立ち、賛成討論に立ちました。訴えさせていただいたのは、離島住民の命の格差であります。一刻を争う救急時に船で海を越えなければならないことを今年起こりました二つの事例をもとに訴えさせていただきました。それは、島民だけではなく、神島の事例のように、たまたま訪れた観光客なども同じ立場になることがあるということも申し上げました。本土へ引っ越せばよいという意見に対して、三宅島や旧山古志村住民の思いを例に、生まれ育ったふるさとは何物にもかえがたい、かけがえのないところであることを訴えさせていただきました。

 また、離島架橋とかかわって、伊勢湾口道路構想が国土形成計画全国計画や中部圏広域地方計画に大きく後退をしたこと、長崎県などでは24本もの離島架橋が完成していることなどを述べ、離島住民もまた三重県民であることから、答志島架橋の早期実現を強く訴えさせていただいたところであります。

 そこで、まず、架橋請願が全会一致で採択されましたことに対して、私の賛成討論も含めて、知事の受けとめ方をお聞きしたいと思います。

 また、本年3月16日に、答志島架橋建設促進協議会が知事にお会いして、架橋建設の要望を行いました。そのときの知事の答えが、国土形成計画が閣議決定され、この夏には中部圏広域計画が策定をされる。架橋には膨大な費用が必要で、県民の理解が必要である。中部の計画を見て、県として検討をしていくというお答えでした。その国土形成計画全国計画では、一般論として、湾口部、海峡部とを連絡するプロジェクトについては長期的視点から取り組むとされ、この夏の中部圏広域地方計画では、さらにあいまいもことした表現で、その記述からは伊勢湾口道路を読み取ることは不可能になっています。

 そこで、今回の国土形成計画の全国計画及び中部圏広域地方計画における伊勢湾口道路の位置づけについて、知事の受けとめ方と中部圏広域地方計画を見て、答志島架橋をどう検討されたのか、また検討されるのかについてお聞かせをいただきたいと思います。

 伊勢湾口道路は、国の産業、経済、流通の大動脈であり、一方の離島架橋は、離島住民の命の格差、隔絶性を解消する24時間陸上交通を確保するという、国民の生活が第一の生活道路であります。この全く趣旨が異なる二つの事業を同一視してきたことが今日的閉塞感を生んでいると考えます。

 そこで、答志島架橋を離島架橋として明確に位置づけるべきであると考えますが、知事の所見をお伺いします。

 次に、請願採択を踏まえて、ぜひとも答志島架橋をこれまでの長期的課題という答弁から、具体的に前へ転がしていただきたい。それが今日質問の本旨であり、傍聴に来ている皆さんの全員の思いであります。

 そこで、答志島架橋について新年度予算に調査費を計上することが次の段階へ入る第一歩だと考えますが、知事の考えをお聞かせください。

 よろしくお願いします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 離島架橋についてでございますけれども、離島そのものにつきましては、豊かな水産資源と観光資源に恵まれ、さらに、離島固有の資源を有しておりますことから、県としては、これらの資源を最大限活用し、各島それぞれの魅力を生かして自立的発展できる地域の実現を目指して、関係市と連携して離島振興策に取り組んできておるところでございます。

 こういう中で、現在、離島と本土を結ぶ唯一の交通手段は海上交通でございますので、県としては、離島航路整備事業補助金によりまして定期船の安定的な運航を支援いたしますとともに、平成19年度と20年度におきましては、鳥羽市が行いました高速船の整備について支援を行ったところでございます。

 離島架橋につきましては、船舶に頼らない陸上交通を確保し、島の産業や生活圏の広域化を促しますとともに、住民の生命、生活を守るライフラインとしても役割を果たすものと理解をいたしております。

 また、離島架橋への島民の方々の思い、今日も本当にたくさんの傍聴のほうにお越しである島民の皆さんの思いとか、それから、離島架橋の早期実現に関する請願が県議会で採択をされたということにつきましては、十分認識をしておるところでございます。

 しかしながら、離島架橋につきましては、その整備に多大な経費を要することでございますから、県民の理解はもとよりでございますけれども、国からの補助金などの支援に頼らざるを得ませんけれども、民主党の新しい政権におきまして、こうしたプロジェクトに対してどれだけ重要視し、優先度をもって取り組んでいくのかというような見通しは立ちにくい情勢にございますから、今後、動向を見きわめていかなければならないと考えております。

 また、自然環境への影響や、離島だけでなく、離島以外の地域を含め、影響を受ける多くの関係者の方々の理解、合意形成など様々な課題につきまして、関係市と連携をいたしまして、幅広く検討をしていく必要があると考えております。

 そして、伊勢湾口道路と切り離して、明確に離島架橋を位置づけたらどうかということについてでありますけど、離島架橋につきましては、伊勢湾口道路構想とも密接に関係いたしてきました。これまで伊勢湾口道路の実現に向けた国土形成計画への位置づけへの働きかけなどを行う中で取り組んできたという経緯がございます。

 国土形成計画につきましては、平成20年7月4日に全国計画が閣議決定をされまして、その中で、湾口部、海峡部等を連絡するプロジェクトにつきましては、長期的な視点から取り組むとして、それまでの全国総合開発計画と比べると後退した内容になっておるところであります。また、平成21年8月4日に決定をされました中部圏広域地方計画の中におきましては、環伊勢湾地域において、自立性の高い都市圏が重層的に連なる、より魅力的な広域交流圏を目指し、多様なネットワークの形成による湾岸地域相互、湾岸地域と周辺地域の交流連携機能の強化を図ると、こういうふうに記載されておりまして、伊勢湾口道路の直接の記載はございませんけれども、一定の位置づけがなされたものと考えております。

 なお、全国の他の五つの海峡横断プロジェクトにつきましても、各圏域の広域地方計画におきまして、直接的な記載をするのではなく、多様なネットワークの形成、交流連携機能の強化、こういった視点で取りまとめられておるところでございます。

 県としての考えでありますが、引き続き国家的プロジェクトであります伊勢湾口道路の実現に向けて取り組みますとともに、答志島への架橋についても、離島地域全体の振興を目指す中で、国の動向や方針についての情報を収集いたしますとともに、伊勢湾口道路との関係も含め、取組方法等について関係市と連携して検討をしていきたいと、このように考えておるところでございます。

   〔山口和夫政策部理事登壇〕



◎政策部理事(山口和夫) 私からは、今後の取組等につきまして御答弁申し上げます。

 今回、離島架橋の早期実現に関する請願が採択されましたことを踏まえまして、離島架橋をはじめとする様々な離島振興に関する課題につきまして、県と離島を有する鳥羽市、志摩市と検討していく場として、離島振興担当課長会議を設置いたしました。この離島振興担当課長会議では、県から両市に対しまして、離島架橋の早期実現に関する請願が採択されました経緯等を説明いたしますとともに、離島架橋への取組状況等について意見交換を行いました。

 今後、実務担当者によるワーキンググループを設置し、離島架橋への取組方法などについて検討していくことで合意したところであります。

 離島架橋の実現に向けましては、様々な課題につきまして幅広い視点から検討していく必要があることから、まずはこの離島振興担当課長会議やワーキンググループを活用しながら、関係市と連携して国の動向や方針につきましての情報を収集いたしますとともに、今後の取組方法等について検討を重ねていきたいと考えております。

 以上でございます。

   〔15番 中村 勝議員登壇〕



◆15番(中村勝) ありがとうございました。

 請願が採択をされて、これまでと違って、伊勢湾口道路と切り離して、いわゆる生活道路としての答志島架橋を離島架橋として明確に位置づけをしていただきたいということを申し上げたんですが、知事のほうからは、まだ伊勢湾口道路も含めて検討していくという、そういうお答えだったというふうに思うんですが、ぜひ、伊勢湾口道路と答志島架橋、これは、先ほど言いましたように全く目的が違う橋でありますので、ぜひそのことを御理解いただきたいし、私も、長崎県の伊万里湾にある鷹島というところが、今年4月に橋が開通をしましたけども、そこでありますとか、和歌山県串本の大島、それから、気仙沼の、これも大島ですけども、そこへも行かせていただきましたし、日本離島センターに何回も行かせていただいて、そしてまた、離島振興について大変一生懸命頑張っていただいております農水省の山田正彦副大臣にもお会いさせていただいて、今の状況なり、そして、国に対して、政権はかわりましたけれども、確かに今の予算、20%程度一括して離島振興の予算は削られておりますけれども、今後、やっぱり生活が第一のそういった架橋について、我々としてもしっかり要請をさせてもらいたいと思いますし、そういったところでいろいろ調査なり、お教えをいただいた中で、知事の思い一つで実現をするというのが、私はいろいろ回らせていただいた結論であります。担当者会議を設置いただいて、それから、ワーキング等でもこれからいろいろ検討いただくということなんですが、ぜひ知事に、伊勢湾口道路は、私は何も反対でもありませんし、ぜひこれをかけていただければ、三重県の南北格差の問題なんていうのはすぐに吹っ飛ぶとは思いますけども、それはなかなか難しいので、とりあえず皆さんがしっかり今離島の中、答志島の中で生活をしておるうちに橋をかけていただきたい。ということで、再度知事にその辺の決意についてお聞かせ願いたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) まず、離島とか、過疎等の問題の振興策について、新政権においては、私は決して冷たく扱うということはないと思っておりますが、一方で、コンクリートから人へというような言葉があるように、かなりハードということについては抑制がかかるかもしれない。そこら辺も実はよく見ていかないと、実はこれまで確かにできてきておる橋等、これは継続事業でやっていくんだというものと違って、新規にということになりますと、非常に莫大なお金がかかってきますから、そういう意味での国の状況等もしっかり見ていかなきゃいけないと、こういうふうに思います。

 そういう意味では、いわゆる湾口道路というのは、これまで国家的プロジェクトみたいな位置づけの中から来ておったことでありますから、そういう意味で、これまで長い間、地元からの、あるいは三重県全体からの期待がかかっておったところがあったのかなと思います。しかし、状況もいろいろ、様々変化をしてきておるところでありますから、さっきからお話の出ております離島振興の担当課長会議でも、この話を議論しようということにしておりますし、ワーキンググループもございますから、そういう中でしっかり議論をし、一方では、国等の情勢、情報をしっかり収集しながら、県として取組方法について検討を重ねていきたいと、こう思っております。

   〔15番 中村 勝議員登壇〕



◆15番(中村勝) 私は、もう少し踏み込んだ答弁をいただけるかなというふうに期待をして、今日はやってまいりました。あと、ほかの項目の質問もあるんですが、これ、時間配分を考えるとなかなか難しいなとは思うんですけども、三重県には有人離島が六つありますけれども、その中で、ほかの離島は本当に人口も減って高齢化も進み、大変な状況になっております。答志島もそういう傾向でありますけれども、まだ今、漁業も、後ほど紹介もさせていただきますけども、天皇杯をいただくような若い人たちが残り、頑張っておるわけでありまして、その辺の島民の思いというのをぜひとも知事として受けとめていただきたい。本当に知事次第やと。鷹島の宮本前町長にもお会いさせてもらいましたけども、知事の顔を見たら、見たときはいつも走って言え、知事がうんと言ったら、それでかかるんやと、こういう教えをいただいてきていますので、ぜひそのことを強く、これからも私、精いっぱいやらせていただきますので、御理解をいただきたいなというふうに思います。不満ですが、次へ進ませていただきます。

 今日は、雨が降っておるんだろうと思いますけれども、きのうは本当にすばらしい天気でありました。朝早くから、今日の質問のテーマであります伊勢湾と鳥羽の島々を改めて再認識するために、伊勢志摩スカイラインを通って朝熊山に登らせてもらいました。伊勢湾上には少し霧がかかっていましたが、海はどこまでも青く輝いていました。山々は、三重県側は、布引山脈の風車群から鈴鹿の山々がくっきりと見え、眼下には白い伊勢の町並みと、竜のようにくねって宮川、五十鈴川、勢田川の流れが伊勢湾へ注いでいました。対岸には、知多半島が南へ伸びて、その後ろに雪をいただいた木曽御嶽山の雄大な姿が見えておりました。三河湾のずっとかなたには、中央アルプスの山々がそびえ、そして、志摩半島に対峙する渥美半島の伊良湖岬、半島で一番高い大山が浮かび上がり、その前に形のよい三角形の神島がちょこんと構えていました。大山と神島の後ろには富士山が見えるはずでしたが、残念ながら雲景で見えませんでした。鳥羽の緑豊かな山々が少し紅葉して、小浜半島から飛島が弓状に弧を描き、緑の答志島、菅島、坂手島が鳥羽湾に浮かんでおります。その鳥羽湾にひっきりなしに船が行き交い、白い航跡を描いています。本当に伊勢の海と鳥羽の島々、我がふるさとは美しきかなと感嘆したのであります。

 その見た目には緑したたる我が三重県の母なる海である伊勢の海が瀕死の状態にあります。高度経済成長期、伊勢湾をまるでごみ捨て場のように扱い、工場排水や生活排水を垂れ流し、四日市公害や異臭魚問題、PCB汚染などの伊勢湾汚染問題を生んできました。今でも、伊勢湾流域の1000万人の生活と産業活動に伴う環境負荷を一身に集めて息絶え絶えとしているのであります。

 伊勢湾再生行動計画が平成19年3月に策定され、国の関係省庁、愛知、岐阜、三重の3県及び名古屋市で伊勢湾再生推進会議を立ち上げ、取組を進めていただいておりますが、なお一層強力な取組をお願いしたいと思うのであります。

 そこで、今日は、伊勢湾の底層の死に水、貧酸素水隗問題、環境浄化のための藻場、干潟の造成事業、漂流漂着ごみ問題について質問をさせていただきます。

 今、伊勢湾が瀕死の状態にあると申し上げました。それは、伊勢湾の海底付近の海水が無酸素状態になり、貝や魚が全滅してしまうという問題であります。その海水を貧酸素水隗といいます。これは春から秋にかけて発生をしますが、原因は、梅雨時から伊勢湾へ多量の雨水が流れ出てくると、雨水は比重が海水より軽く、水温も高いため、中低層の海水より軽く、上下の混合が起こりにくくなること、このことによって、海底に堆積した有機物がバクテリア等で分解され、酸素が消費されて、溶存酸素がほとんどない海水が形成されるためだと言われています。

 このパネルをごらんください。(パネルを示す)これは、今年6月の図であります。伊勢湾中央部の松阪沖が真っ赤になっています。赤色は溶存酸素濃度、いわゆるDOといいますが、このDOが、リッター当たり2ppm以下の範囲を示しており、貝類、底生魚類が死んでしまう海域を示しています。次が7月8日の分であります。松阪沖から伊勢湾の奥のほとんどが2ppm以下であります。8月は、さらに南下して、答志島沖まで赤い部分が伸びております。次が9月の分であります。9月もほとんど変わりません。伊勢湾の大部分が赤くなっております。最後に10月22日の図であります。これは、ようやく解消をしております。鈴鹿の沖、沿岸に2ppm以下の部分がありますけれども、伊勢湾全体は4ppm以上になっております。これは、この10月8日に台風18号が来て大変な被害がありましたけれども、伊勢湾についても上下混合がされ、そういった貧酸素水隗が解消したのだというふうに思っております。

 このように、貧酸素水隗は、生物が生きられない死の海を意味しております。一時期より伊勢湾の海の青さは戻りましたけれども、幾ら見た目はよくなっても、海底では、伊勢から北の伊勢湾が、春から秋まで半年以上にわたって死の海となっております。第二次戦略計画のみえの舞台づくりプログラムくらし3で、閉鎖性海域の再生プログラムとして重点的事業に上げられておりますが、事業費を見ても、わずか200万円強であります。三重県だけではどうなるものでもないと思います。伊勢湾再生行動計画にも記載されていますが、手に負えないというのが現実だろうと思っております。

 私は、貧酸素水隗の解消は、これまでの産業政策の犠牲の上にある。したがって国の責任であると考えております。貧酸素水隗の解消に向けて、国に対してどのように働きかけていくのか、県としての考え方をお聞かせいただきたいと思います。

 次に、鳥羽磯部漁協答志支所青壮年部が農林水産祭水産部門で、今年、全国トップの天皇杯を受賞しました。答志島周辺海域は、伊勢湾の海水と太平洋の海水が交わる、多種多様な魚種と海草から成る海洋生態系を形成している豊かな漁場であります。しかし、10数年前から一部で磯焼けが広がり、特にアラメ場の縮小が進んでしまいました。答志島は海女漁が盛んな地域ですが、近年、アラメなどをえさとするアワビやサザエの漁獲量が減少しておりまして、その原因の一つとされております。

 平成17年よりアラメ場の再生事業に着手をされ、地元鳥羽市水産研究所の指導や県の水産研究所の協力を得ながら試行錯誤を繰り返して、造成方法の改良や食害防止ネットの設置等によりアラメ場を見事に造成しております。この青壮年部は、平均年齢が33歳、会員が38名で構成されており、この若いメンバーが自らダイバーの資格を取るなど、最小限のコストで環境再生を実現した取組が高く評価されたものであります。

 パネルを2枚持ってまいりました。(パネルを示す)ここも島が後ろに見えておりますけども、これは、多分答志の沖にある大築海という島だと思います。そこに船から自然石につけたアラメをダイバーに渡すところであります。そのダイバーが海へ潜って、アラメを海底に設置しておる写真でございます。

 そこで質問をさせていただきます。伊勢湾の環境浄化にはアマモやアラメ場などの藻場の造成、干潟の造成等が必要不可欠でありますが、県の現在の取組についてお尋ねをします。

 次に、漂流漂着ごみについて質問をいたします。これまで何回か質問をさせていただきました。海ごみは、伊勢湾に流れ込む河川などから伊勢湾に流れ出し、漂流して答志島などの海岸に漂着して、回収不能な太平洋へ流れてしまうのを鳥羽の島々が防波堤になっているわけであります。知事にも、桃取の奈佐の浜の漂着ごみを現地で見ていただきました。そのおかげで環境省のモデル事業が、太平洋で唯一、答志島桃取地区が選ばれたのであります。今年7月には、美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境の保全に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律という、三重県の海岸のように長い長い法律が実はできました。いわゆる海岸漂着物等処理推進法が超党派の議員立法で制定、施行されたわけであります。

 この法律によりまして、国の責務、それから、県の責務、海岸管理者の処理責任の明確化、基本方針、地域計画の策定など、海岸の良好な保全、発生源対策などの総合的な内容になっております。県では、現在、緊急雇用・経済対策で海岸と河川のごみの調査を行い、来年度以降、三重県グリーンニューディール基金を原資として、地域計画の策定や海岸漂着物対策推進協議会の設置等を行っていくと聞いております。

 そこで、地域計画の策定や推進協議会にいかにして多様な県民参加を求めていくことが今後の県民意識を高揚する上で大きなかぎになると考えていますが、県の考え方についてお聞きをします。

 次に、ごみの発生源対策が重要であるということについては、論をまちません。先ほどの桃取地区の場合、幾らクリーンアップしても、二、三週間でもとの木阿弥に戻ってしまう、こういう結果であります。ごみが海へ流れ出ないようにすることが重要であります。鳥羽市の場合、平成18年度から週3回、環境パトロールを行って、国道、県道、市道、海岸等をパトロールしてごみを拾っていただいております。このごみの回収量が国道、県道で年間約8トン、市道で1トンから2トンという中身であります。海岸漂着物等処理推進法では、漂着ごみは海岸管理者である県の処理義務を負うことになったわけでありますけれども、発生源対策として、県管理の国道、県道でのごみ収集処理に対する責任と費用負担について考えていく必要があるのではないでしょうか。以上について御答弁をよろしくお願いをいたします。

   〔渡邉信一郎環境森林部長登壇〕



◎環境森林部長(渡邉信一郎) 伊勢湾につきまして、まず、貧酸素水隗の解消についてお答えをいたしたいと思います。

 伊勢湾におきます貧酸素水隗の解消は、伊勢湾再生行動計画におきまして、基本方針の健全な水、物質循環の構築に位置づけ、貧酸素水隗の発生低減に取り組んでおります。

 貧酸素水隗の解消には陸域からの汚濁負荷の低減、干潟、浅場や藻場等の保全、再生などの対策とともに、発生メカニズムの解明が必要でございますが、発生には様々な要因が重なり、このメカニズムを早期に解明することは困難な状況でございます。

 そこで、貧酸素水隗の発生メカニズムの解明に向けまして、海洋だけではなく、河川、森林など様々な分野の研究者が自ら伊勢湾再生について連携し、研究をすることが重要であることから、国を通じましてその連携を研究者に働きかけてまいりました。

 平成20年12月には、研究者自らが主体となる伊勢湾再生流域圏研究会が設置をされ、様々な分野の学者が交流を深め、伊勢湾再生行動計画の意見交換や議論が行われたところでございます。

 また、三重県としまして、今年度、三重大学と連携しまして、伊勢湾沿岸域の底質調査等を実施いたしておりまして、今後は、汚濁負荷の内部生産や貧酸素水隗の発生メカニズムの解明等に活用できますよう、三重大学等と情報共有を行っていくことといたしております。

 さらに、このような取組を通じまして、国へ、貧酸素水隗の解消に向けた働きかけを進めてまいりたいと考えております。

 次に、海岸漂着物についてお答えをいたします。

 海岸の漂着物は、回収や処理が難しく、漁業、海洋生物、海岸の景観等へ影響を与えることから、国においては、海岸漂着物処理推進法を平成21年7月に施行いたしたところでございます。

 本県では、昨年度から、国及び愛知県、岐阜県、名古屋市の2県1市に呼びかけまして、住民やNPO等の多様な主体が広域的に連携協働して海岸や河川の清掃に取り組みます、伊勢湾森・川・海のクリーンアップ大作戦を実施しておりまして、本年度には三重県内で25団体、1万7522名の方々に御参加をいただいております。

 また、鳥羽市答志島におきまして平成19年度から実施されております、環境省の漂流漂着ごみにかかわる国内削減方策モデル調査に参加するとともに、海岸漂着ごみの総合的な対策を推進するための基礎調査といたしまして、現在、河川や海岸のごみの実態調査を実施しておるところでございます。

 今後は、これらの調査結果等を踏まえまして、法に基づきます地域計画を策定し、回収、処理を重点的に行う区域を定め、漂着物の回収や発生抑制等の取組を進めることといたしております。

 これらの取組に当たりましては、多様な主体が連携をし、進めていくことが重要であると考えておりまして、地域住民、民間団体、市町で構成いたします地域協議会を設置しまして、皆さんの御意見を十分お聞きし、地域の実情に合った計画を作成していくとともに、これらの取組や広域的な海岸清掃等を通じまして県民意識の高揚を図ってまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔真伏秀樹農水商工部長登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹) 私のほうからは、藻場、干潟の造成の現在の取組状況について御答弁申し上げたいと思います。

 藻場、干潟は、多種多様な水産動物の産卵場として、また、稚魚の育成の場所として大変重要な役割を果たしているところでございます。海水中の窒素や燐の吸収、有機物の分解などの水質浄化機能も有しておりまして、生態系や環境保全の観点からも大変重要な場所となっているところでございます。

 こうした藻場や干潟が減少をいたします中で、県におきましては、現在、津市御殿場沖、それと、伊勢市二見沖におきまして、アマモ場の造成に取り組んでおるところでございます。また、松阪市沖におきましては、干潟、浅場の造成にも取組を進めておるところでございます。

 また、本年度から、新たに環境生態系保全活動支援事業によりまして、現存いたします藻場、干潟の漁業者によります保全活動についても支援をさせていただいているところでございます。

 今般、第48回農林水産祭天皇杯を受賞されました鳥羽磯部漁業協同組合答志支所青壮年部の藻場再生の取組につきましては、海洋環境の変化等によりまして、藻場の減少や機能低下が進行する中で、試行錯誤を繰り返しされながら、漁業者自らが低コストのアラメ場、藻場の造成手法を確立されたものでございまして、こうした取組が高く評価されたというふうに思っておりまして、今回の受賞に対しまして大変おめでとうと申し上げたいと思います。

 県といたしましても、引き続き藻場、干潟の造成を進めますとともに、鳥羽磯部漁協をはじめといたします漁業者自らの取組を県内にいろんな形で広げてまいりたいと思っておりまして、市町、関係団体とも十分連携をする中で、藻場、干潟の保全活動を支援いたしたいと思っております。

 こうした取組によりまして、伊勢湾の環境浄化に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) 海岸漂着物の発生源対策としての県管理の道路などの施設でのごみ収集処理についてお答えいたします。

 まず、海岸におけるごみ処理の取組のほうなんですが、海岸漂着物処理推進法において、海岸管理者は、海岸漂着物等の処理のため必要な措置を講じなければならないとされました。このことから、県土整備部所管の海岸においては、海岸管理者として従来の定期的な漂着ごみの処理のほか、関係者で構成される地域協議会に参画するなど、地域の多様な主体と連携しながら必要な役割を果たしていきたいと思っております。一方、伊勢湾の海岸に流れ着くごみは、そのもとをたどりますと、道路や河川などから流出したものも含まれると考えられます。

 そのような中で、県管理の道路や河川のごみ処理につきましては、定期的にパトロール等を実施し、通行の支障あるいは治水上の支障となるごみを回収し、処理を行っているところでございます。

 さらに、道路や河川の環境改善の取組として、美化ボランティア活動助成事業、ふれあいの道事業等の支援制度を設けて、ボランティアや地域住民の皆様の参加を得て、地域の美化活動に努めているところでございます。

 今後とも、ごみ処理等に必要な維持管理予算の確保に努めるとともに、現在のボランティア制度を利用しやすくするような支援内容の見直しや参加条件の緩和などの検討をしまして、海岸、道路、河川等の美化活動についても積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔15番 中村 勝議員登壇〕



◆15番(中村勝) ありがとうございました。

 貧酸素水隗については、学者の皆さんが研究会でいろいろ議論をしていただいておるメカニズムについてということでしたんやけども、これはもう、そういう学問的な部分は研究していただくのはありがたいんですけれども、それを結論を待っていては、先ほど示しました図のように、伊勢湾はちょうど中央部が皿のようになっていまして、そこへヘドロがたまっておるわけです。それが原因であることは、これは間違いないというふうに思いますので、やっぱりそのヘドロの除去をどうやってやっていくか、このことをぜひ国に強く働きかけていただきたいなというふうに思います。

 一般的に考えられるのは、砂で覆砂をしたり、いろいろありますけども、いわゆる金魚鉢でぶくぶくさせているあのブロアーとか、あんなのを、大規模なものを伊勢湾の中央部に設置をして、空気を海底へ送ってヘドロを解消させるとか、あるいは大きな掃除機で海底のヘドロを吸い取って、それを洗浄でろ過をして除去をするとか、直接やっぱり除去をせんことには、魚や貝はもう生きられない、こういう状況になっておりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 それから、漂流漂着ごみの関係ですけども、これから三重県で地域計画を策定していくことになりますし、いろんなやっぱり県民各層の皆さんを入れて協議会も設置をしていただきたいなと。母なる伊勢湾という、きのうまでは本当は琵琶湖の話をする予定でしたんやが、若干変えましたけども、琵琶湖は、琵琶湖がいわゆる赤潮でアオコが浮けば、滋賀県民は気が狂うか病気になるというふうに琵琶湖博物館の本に書いてあるんですね。やっぱりそういう気持ち、伊勢湾に対する愛着、愛情というものをやっぱり三重県民がどれだけ持てるか、このことが伊勢湾をよみがえらせる一つの大きな私はインパクトになると思いますので、県民がどう伊勢湾にコミットメントできるか、このことをぜひ今後の取組の中でお願いをしておきたいと思います。

 それから、道路の関係でありますけれども、本来、県道、国道、市道は、車が走る、あるいは人が歩く、移動のための施設であるというふうに思います。ただ、そこへぽい捨てで缶や瓶が捨てられておるというのもまた事実でありまして、それをボランティアでありますとか、例えば鳥羽市の場合は、市としてそのごみ拾い等をしていただいておるわけでありますので、県民の願いというのは、道路も、きれいな道路、ごみがない道路というのがやっぱり願いだというふうに思いますし、そのごみが側溝を通って川まで行って、そしてまた海へ行くという、こういうことでありますので、県としても、海岸でこういう形になりましたので、道路も含めて、今後市町としっかり協議をいただきたい。とりわけ海岸ごみの処理についても、いわゆる一般廃棄物の処理施設は市町が持っておりますので、そういう点もぜひ考慮いただいて、しっかり御議論をいただきたいなというふうに思います。

 それでは、時間も迫ってきましたので、次の質問に移らせていただきます。県立病院について、先ほど志摩市の中嶋議員のほうからも質問がありましたけれども、質問をさせていただきたいと思います。

 今日は離島の関係でたくさん来ていただいておりますので、離島につきましては、診療所というのはありますけれども、二次救急の、あるいは一次救急の病院というのがございません。救急時に海を渡らなければならないというのが先ほどの離島架橋実現の本旨といいますか、そのためであります。県立病院改革の考え方、基本方針案が本年2月に提案をされ、県議会や県民の方々による、各方面で議論をされておりますが、県民の大方の意見は基本方針案に否定的であります。なぜなら、津市一志地域や志摩地域が、本土にあるにもかかわらず、一次救急、二次救急の県立病院がなくなってしまい、いわゆる陸の孤島として命の格差を生じかねないからであります。地域で安心して暮らすためには、病院が安定して地域医療をしっかりと担っていることが大前提であります。一志病院が民間移譲されたり、志摩病院が指定管理者制度になったりするのは、これまでの県立直営に比べて地域医療の供給体制が不安定になり、民間でありますから、不採算を理由に事業者が撤退しかねないという大きな不安を感じているからだと思います。今回、その不安にこたえるため、具体的な「病院の姿」可能性詳細調査が半年かけて調査されたわけであります。しかし、報告書から、具体的な病院の姿の核心部分である医師の確保について、基本方針案の段階とほとんど変わらない、具体化されていない、病院の姿が見えてこないことに不安を抱いているところであります。特に今日は、離島に関連して、離島の僻地診療所医師の代診医の派遣など、僻地医療を志摩病院に担っていただいていることから、伊勢志摩地域にとって特にかかわりの深い志摩病院の調査結果についてお尋ねをします。

 志摩病院は、基本方針案の指定管理者制度の導入が、今回の調査において確認されたとして、平成22年度第1回定例会に条例案や予算案を提出すると、知事がさきの萩野代表の質問に答えております。ところで、基本方針案に書かれている志摩病院の役割、機能は、二次救急医療や災害医療での中心的な役割を担うこと、内科、産科及び小児科の確保に努め、医療供給体制を維持すること、精神科と一般診療を連携させ、合併症対策の充実をさせることなどでありますが、これらのことについて調査結果はどうだったのでしょうか。これらを対比していきますと、幾つかの疑問が生じてまいります。

 まず、第二次救急医療に関して、B案で具体的に提案されているのは、初動体制としての救急総合診療部を設置することのみであります。二次救急の本質である救急患者に対して専門的な入院診療を行うために必要な医師をどのように確保するのかについては言及されていません。そして、コンサルの考え方だと思いますけれども、留意点においても、医師確保が全国的に厳しい中、徐々に診療体制の充実を図ることになると考えられるとされています。当面は、基本方針案どおりの医師確保は困難であるとの結論と読むことができます。

 そこで、この初動体制として、救急総合診療部に関して、その機能や配置する医師の数、重症患者を引き継ぐ専門診療科の体制や規模についてお示しいただきたいと思います。

 次に、産婦人科でありますが、早期再開を目指すとするのみであることに加えて、留意点でも、現段階では努力目標とすることもやむを得ないと、これも直ちに実現することは不可能であることが報告されています。また、これは小児科も同じでありますが、機能は基本的に継続し、充実させるとされているのみで、具体的にどのように充実させるのか、記述がありません。

 そこで、ここでいう早期とはいつなのか、また、何人の産婦人科医や小児科医を配置し、どのように充実されるのか、明確にお答えをいただきたいと思います。

 また、産婦人科や小児科について、志摩地域では入院医療が確保されるべきであると考えておりますが、基本方針案でいう産婦人科や小児科の医療提供体制の継続充実とは、外来診療のみということなのでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 志摩病院を改革する根幹にかかわって、基本方針案の中で、志摩病院は、医療確保と運営体制の改善を図るために指定管理者制度を導入するとされました。今回、その実現可能性について調査がなされ、その結果が報告されたわけでありますが、その中で、B案、C案ともに、医師の確保対策については三重大学の協力体制が大前提となっています。かつ具体的な確保数が明確になっておりません。ということは、指定管理者制度導入という手段をもってしても、医師確保という目的は達成できないということが証明されたと言わざるを得ません。全国的に医師の数が不足し、厳しい状況が続く中、民間事業者であっても医師は確保しがたい状況にあることを再確認できましたが、県としては、それでもなおこの指定管理者制度導入という手段を追い求めるのでありましょうか。手段が目的化していないでしょうか、知事のお考えをお聞かせください。

 よろしくお願いします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) まず、「病院の姿」可能性詳細調査でございますけど、志摩病院につきまして、二つの案が示されておるところでございます。双方の案とも、団体として医師の確保に関する考え方が示されておりまして、これに加え、両団体の病院運営の実績等を勘案して考えてまいりますと、団体独自の医師確保については十分に期待できるものというふうに考えております。

 また、専門診療科の体制についてでありますけれども、報告書のB案においては、総合診療を行う救急総合診療部を設置しまして、専門診療科に引き継ぐ体制を構築いたしますとともに、現行の14診療科、それから、350床を維持するということを基本として、この体制に向けて順次整備をするということが示されております。

 しかしながら、全国的にも医師の確保が厳しい状況でございます。県として基本方針を決定する前の段階でございますので、具体的な医師数とか体制等まで情報をいただくということは難しかったのではないかと考えております。

 また、産婦人科につきましても、同様に、指定管理者制度の導入を決定していない段階でございまして、再開の時期まで明らかにされておりません。

 志摩病院は、地域の中核病院としての役割を果たすため、産婦人科や小児科については、外来機能だけではなくて、入院機能も含めて整備をする必要がございますが、しかしながら、全国的にも特に医師の確保が難しい診療科でございますので、まずは外来機能について早期に再開することが急務であると考えております。

 志摩病院は志摩地域の中核病院として、二次救急医療など中心的な役割を担う必要があるものの、現在は医師の不足等によって病院の機能を十分に発揮できない、そういう状況となっております。議論の前提としては、私ども長い間議論を積み重ねてまいりましたように、このまま県営の状況で行きました中で、期待を担うどころか、十分本当に機能を果たせないということがこの議論の、改革の出発点にあるんだと。



○議長(三谷哲央) 答弁は簡潔に願います。



◎知事(野呂昭彦) そういうことをぜひ十分御理解をいただきたいと思います。

 このため、今後ですけれども、三重大学とももちろん協力関係を一層構築しながら、指定管理者制度の導入に向けましての手続を進めてまいりたいと、こう考えておるところであります。

   〔15番 中村 勝議員登壇〕



◆15番(中村勝) 時間がなくなってしまいました。医師の確保というのがやっぱりこの問題の一丁目一番地だというふうに思っております。ぜひこれからも議論をしていきたいというふうに思います。

 最後に、今日は、伊勢湾口に浮かぶ島々を代表して答志島の人々に県議会を傍聴していただきました。宮本常一先生の忘れられた社会から国民全体に意識せられる社会に立ち戻ることという言葉をかみしめ、県政の片隅にでも離島とそこに住む人々の存在を示せたら、今日の質問は成功であったと思います。伊勢湾は伊勢湾口の島々が風波を遮り、津波を和らげ、



○議長(三谷哲央) 申し合わせの時間が経過いたしましたので、速やかに終結願います。



◆15番(中村勝) 周囲を陸地に囲まれた内湾となっております。伊勢の国は、伊勢湾と湾口に浮かぶ島々が大きな特性であります。その答志島へ橋がかかるその日を、三重県民こぞって享受できる日が一日も早く来ることをここに切願して、質問を終結します。ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(三谷哲央) 暫時休憩いたします。

               午後0時3分休憩

          ──────────────────

               午後1時1分開議



△開議



○副議長(野田勇喜雄) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(野田勇喜雄) 県政に対する質問を継続いたします。8番 奥野英介議員。

   〔8番 奥野英介議員登壇・拍手〕



◆8番(奥野英介) おととしは青雲会、去年は県政みらい、今日は自民みらいということで、伊勢選出の奥野でございます。よろしくお願いします。先ほどは、中村議員のときには100人ほど応援団がいたんですけど、さすがに人気のない私は一人もおりませんので、テレビのほうで見ていてくれるのかなと思って頑張ってみます。

 知事におかれましては、いろんなところで時々腹を立てるような顔をしてみえますけれども、まあ、県民の目線でとさっきも中嶋議員がおっしゃられたけど、県民の目線で、県民の幸せを考えて、穏やかに県政のかじ取りをお願いをしたいと思います。よろしくお願いします。

 それでは質問に入らせていただきます。地方交付税の不安と地方財政ということで、非常にお昼を食べた後でこういう財政の話をすると眠くなるんですけど、頭のほうは寝ておってもらっていいんですけど、目だけはあけて聞いていただきたいと思います。

 福祉、教育、消防などのサービスの提供や道路、河川等の社会基盤の整備を始めとした国民生活に密接に関連する行政は、その多くは地方公共団体が実施しており、地方財政は国の財政と並ぶ車の両輪として極めて重要な地位を占めております。地方財政は、都道府県と市町村を合わせた約1800の地方公共団体の財政の総体で、平成21年度の地方財政規模は82.6兆円となっています。今後、地方分権の推進や少子・高齢化に向けた介護、医療、子育て支援など地方公共団体が担う役割と、それに伴う財政措置はますます重要と考えています。

 さて、そこで、重要な地方財政の現状を見ます。地方財政の財源不足は、地方税収の落ち込みや減税などにより、平成6年度以降急激に拡大し、平成15年度には17.4兆円にも達しました。その後、財源不足は縮小傾向にあり、平成19年度には4.7兆円まで回復したものの、近年の景気後退に伴う地方税収の落ち込みにより平成21年度は10.5兆円に拡大し、地方財政計画の12.7%に達する規模となっております。

 また、地方財政の借入金残高は、近年の地方税収の落ち込みやその補てん、景気対策等のための地方債の増発などにより急増しています。平成21年度には197兆円。対GDP比も38.6%となり、借入金残高の対GDP比が14.8%と、最も低かった平成3年度に比べて2.8倍、127兆円の増となっています。本県の県債残高を見ても、平成3年度では2700億円であった県債残高が、平成20年度には約4倍に膨れ上がり、今1兆1000億円を越え、予算規模を大きく上回っております。

 今さら言うまでもありませんが、本来、地方公共団体の財源は、自らが徴収する地方税など自主財源をもって賄うことが理想です。しかしながら、現実には、税源などは地域的に隔たり、偏在があることから、これらを調整し、地方税収の少ない団体にも一定の行政サービスに必要な一般財源を保障するための仕組みが必要となってきます。このような趣旨から設けられたのが地方交付税制度です。財政力の弱い地方公共団体を実質的に支えてきた地方交付税制度は本当に大丈夫なんだろうか、これまでのようにその役割を発揮することができるのだろうか、私は非常に不安に思っています。

 地方交付税制度は大変緻密なものです。したがって、この全体を完全に理解することは並大抵ではありません。そこで、大きな観点から、国が毎年地方公共団体の歳入歳出の見込額を地方財政計画として作成しますが、その地方財政計画における地方交付税の総額についてわかりやすいように表にしてきましたので、ごらんをいただきたいと思います。(パネルを示す)平成15年度、18.1兆円、平成21年度が15.8兆円です。この辺が知事が言う悪の三位一体改革ということですね。そういうことで、平成15年度には減少していますが、21年度は麻生内閣のときに少し上がっております。この辺は地方交付税が上がっているのじゃなくて、悪の臨時財政対策債という代物でございます。その地方交付税の補てんをしているのが、さっき言った臨時財政対策債、平成15年度には5.9兆円で、去年は2.8兆円だったんですけれども、平成21年度、今年は5.1兆円で、戻っているので、合計が少し上がっているということでございます。地方財政計画では、平成15年度には5.9兆円、21年度には5.1兆円、先ほど言いましたように、計上されております。

 臨時財政対策債は、国から地方公共団体に分配する地方交付税が足りないため、不足分の一部をとりあえず臨時財政対策債として地方公共団体に借金させて窮状をしのぎ、借金の返済時に地方交付税として返すという、非常に官僚の考えたうまいやり方でございます。

 本県においても、平成15年度には1800億円であった地方交付税が、三位一体改革の影響により、平成20年度には1200億円まで減少しており、それを補てんする形で臨時財政対策債が発行されております。臨時財政対策債制度が始まった平成13年から、既に県は2000億円以上の臨財債が発行されております。その残高は、現在の県債残高が約1兆円ですから、それの5分の1が臨時財政対策債になっております。この辺が、総務部長がうまくいつも説明されて、都合のええときは交付税、都合の悪いときは借金というのが、いつも総務部長が説明されているところでございます。

 さきにも述べましたが、臨時財政対策債は、返済時には元利償還金の100%が地方交付税の基準財政需要額に算入されております。また、臨時財政対策債以外にも、例えば減収補てん債、元利償還金の75%が、また、一般公共事業債で元利償還金の50%が地方交付税の基準財政需要額にも算入されております。このように、地方交付税の基準財政需要額に算入されている県債が本当に地方交付税に措置されるのでしょうか。いつも質問すると、総務部長は算入されますと言うんですけど、今日はテレビにも映っていますので、県民の皆さんにはっきり言っていただきたいなと思います。

 民主党政権下で行われた事業仕分けにおいても、地方交付税の抜本的見直し方針が出され、さらに地方財政計画の規模圧縮の必要も付言されました。果たして将来の財政措置が約束されたものになっているのでしょうか。

 そこで、地方分権を進めていく中で、地方交付税も含めた地方財政のあり方についてどのようにお考えなのかお伺いします。

 次に、様々な財政指標の視点から地方交付税を考えてみます。

 先日、決算のときに監査委員のほうから報告がありました。将来負担比率や実質公債費比率は、地方交付税措置される県債残高や公債費が算定から外されることから、公表されている財政指標にはあらわれないと聞いております。こうした算定のルールであらわされた指標を県民は納得できるのでしょうか。第2の夕張市になる地方公共団体は潜在的に存在するといった危惧がどうしてもぬぐい切れません。地方財政健全化法で新たに規定された財政指標である将来負担比率には、本県の1兆円の県債残高のうち、交付税措置としてどの程度の額が算定から外され、また、どの程度の額が指標として反映されているのかをお尋ねしたいと思います。

 また、この地方交付税措置分を外して算定した、例えば将来負担率が県の真の財政状況をあらわしているのでしょうか。私はあらわしていないのではないかと思います。第2の夕張市を二度と出さないためにも、県民に対してまやかしの地方交付税措置を明らかにした上で県の財政運営の方向性を示すべきだと考えますが、どのようにお考えなのでしょうか。

 2点についてお尋ねをいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 地方財政のあり方、どう考えるのかということでございますけれども、地方財政計画は、国と地方との役割分担を踏まえまして、地方が担います財政の大きさ、規模でございますが、これを示す地方財政運営の指針でございますとともに、地方の財源を保障する役割を担っております。また、地方交付税は、地方公共団体間の財源の不均衡を調整いたしますとともに、地方財政計画で示されました行政サービスを提供できるよう財源を保障するということが本来の機能でございます。

 しかしながら、さきの三位一体改革におきましては、小さな政府論に象徴されますように、行政運営の効率性や経済性を重視した結果、地方交付税が本来持っておりますこの機能を大幅に縮小させたものでございまして、このことが地方財政の格差を深刻化させ、また、地方の疲弊を引き起こした大きな要因であるというふうに受けとめておるところでございます。

 私は、地方財政計画や地方交付税のあり方については、この国のあり方とも深く関連するものであると考えておりますけれども、御指摘がありましたように、新しい政権の中で行われました国の事業仕分けにおきましても、この地方交付税につきまして抜本的見直しを行うとされまして、中でも地方財政計画の規模圧縮の意見が付言をされておるところでございまして、私としてはまことに残念でありますし、抜本的な見直しということについては、いろいろ今交付税制度のまやかしというような言葉も使われて、御批判もされましたけれども、わかりにくい算定基準の問題であるとか、そういったことも含めて、この制度をわかりやすく、そして、地方にとって使い勝手のいいように抜本的な見直しをしていくということが大事だと思います。

 全国知事会におきましては、国民が将来に希望を持ち、安心して暮らすことができるよう、この国のあり方を中長期的な視点から示すために、この国のあり方に関する研究会を設置したところでございます。この研究会におきましては、目指すべき社会像の実現のため、中央政府と地方政府の果たすべき役割やその大きさ、政策の質のあり方などについて今後議論を深めることにしております。

 地方財政計画や地方交付税のあり方など、個々の制度のあり方を議論するためには、まずはこの国のあり方を整理した上で地方財政のあり方を議論しない限り、真の地方分権改革を進めることは困難ではないかな、こう考えております。

 なお、今後、地方財政計画が圧縮されるということになりますならば、地方財政にとっては大変重大な問題でございまして、全国知事会とも連携するなど、国に対しまして意見を申し述べていかなければならないと、こういうふうに考えております。

 残余につきましては、担当部長からお答えいたします。

   〔植田 隆総務部長登壇〕



◎総務部長(植田隆) 私からは、地方債の交付税措置等について御答弁させていただきます。

 地方財政の運営は、地方財政制度に基づき運営されることが最も重要であり、そのことが財政破綻を来さず、収支均衡した安定的な財政運営につながるものであると考えております。

 地方債に関する財政制度といたしましては、国の同意を伴う地方債の発行基準に加えまして、過度な公債費負担がある場合など、財政破綻を未然に防ぐための基準やその手続を規定した地方財政健全化法が平成20年度から施行され、地方の財政規律が担保されているところでございます。

 地方財政健全化法で示されました将来負担比率において、算定の対象外となっております本県の交付税措置分は、平成20年度決算ベースで、県債残高の約6割、約6200億円程度となっております。これは、他県と比較しましても高くなっておりまして、これまで有利な地方債の発行に努めてきた結果であると考えております。

 地方債に対する交付税措置につきましては、将来国が確実に負担することを前提として地方財政健全化法が制定されておりますことから、この制度を踏まえ、交付税措置のある有利な地方債の発行に努め、適切に財政運営を行うことが極めて重要であると考えております。

 また、本県では、法律で規定されました財政指標に加えまして、本県独自の四つの財政指標を新たに設定したところでございます。この四つの財政指標は、財政収支の観点と負債の大きさの観点から、フロー指標とストック指標を用いまして多面的に分析し、わかりやすく、かつ客観的に財政状況を示すことを目的としておりまして、県財政に対する県議会や県民の皆様の御理解を深める一助として活用していただきたいと考えております。

 今後、法律に規定されました財政指標に加えまして、本県独自の財政指標を活用することで、県財政の姿をわかりやすくお示しするとともに、財政破綻を来さず、収支均衡した安定的な財政運営に努めてまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。

   〔8番 奥野英介議員登壇〕



◆8番(奥野英介) ありがとうございました。

 確かに知事がおっしゃられるようなことなんですけど、今地方交付税というのは、プラスして、合算で、15年度は24兆円ぐらい。今は21兆円。だけど、臨時財政対策債とかいろんな交付税措置される部分が多分膨れ上がっていると思うんですよ。そういう中で地方交付税自体は18.1兆円から15.8兆円まで落ち込んでいる。それで交付税措置をしてあげるよと言っているんやけれども、パイは15兆円ぐらいしかないわけなんですよね。それで、財政措置されるというのは膨れ上がってきている。そんな中で本当にこの地方交付税というのが信用できるのかというのが、それは決してできないと思うんですよ。地方交付税制度自体は非常に私はいい制度だと思うんです。財政状況の厳しいところを財政状況のいいところが補てんしながら、日本の国というのは、過疎化しているところも都会でも本当に限りなく平等に日本の国をつくっていくという意味では非常にこの制度はすばらしい制度で私はあると思います。そういう中で、本当にこの制度をきちっとしていかないと、日本の国というのは壊れてしまうんじゃないかなと、そんなふうな思いで、そういう意味でこれから知事は国のほうへもそういうことを具申して、地方が成り立っていくようにしていただきたいなと思います。

 地方交付税というのは、本当に明細書はないわけなんですよね、実際言うて。この臨時財政対策債やそういうものに対して、今年は、21年度は5000万円渡しますよ、1億円渡しますよというのがないわけなんですよね。そこら辺もこれから地方交付税制度をきちっとしていくという意味で、今度民主党政権がいろんなことで、行政刷新会議の中で、さっき知事がおっしゃられたように、適切かどうか疑義があると。抜本的な制度の見直しを早急に行うべきであるとか、14項目ぐらいいろんな形で今回事業仕分けの中で入っているんですけれども、その辺も、やっぱりきちっと民主党政権もわかっていただいて、地方が成り立つような地方交付税制度にしていただきたいなと思いますので、何でしたか、知事が今度座長になられた、そこでも頑張っていただきたいと思います。

 それと、部長、将来負担比率なんですけど、今年は監査委員のほうからも報告があったように190.19ですか、5ポイント増加したんですけど、400以下であるならば将来負担比率も健全であるということなんですけど、この辺も地方交付税の措置というんですか、交付税措置される部分も十分に頭に入れていただいて、これからの財政運営をしていただきたいと思いますけど、何かコメントがあれば。



◎総務部長(植田隆) 将来負担比率につきましては、早期健全化基準では400ということになりまして、今の現状では半分以下ということになっておりますけども、心を緩めることなく、堅実な財政運営に努めていきたいと思っております。

   〔8番 奥野英介議員登壇〕



◆8番(奥野英介) 市町村も、県も、非常にこれから財政的には豊かではない、厳しい財政状況がずっと続くわけですので、常に財政とにらめっこしながら県の運営をお願いしたいと思います。

 それじゃ、次に移らせていただきます。私立学校と私立幼稚園の支援ということでございます。

 今は少子化時代です。また、ベビーブーム時代もありました。そのとき、私立の学校・幼稚園は大きな役割を果たしてくれました。私たちがこのように県政の場で働かせていただけるのも、私立の努力のたまものだと感謝をしなければならないと思います。その私立学校を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。公立学校に対する公費支出に比べて、私立学校に対する公費支出が極めて低いため、入学時、授業料、教育充実費など、県立高等学校や市町村立小・中学校の保護者の経済的負担に比べると、私立学校の保護者の経済的負担は非常に過重なものとなっております。特に昨今の経済情勢に伴い、授業料軽減補助を申請される家庭が増えております。また、少子化による児童・生徒数の急激な減少が、ただでさえ財政的基盤の脆弱な私立学校の経営に対して強烈な打撃を与え、私学分野が重大かつ困難な状況に直面をしております。教育振興基本計画で、平成20年度から平成24年度の5年間に取り巻く施策として、私学助成その他の総合的支援と学校法人に対する経営支援が記されております。今議会において、私学助成に関する請願書も提出されております。私学経営助成対象範囲の拡大と経常費の2分の1相当額の実現と、入学時納付金軽減補助制度の新設のみならず、国、県、市町村の発展は教育にあると思います。私立学校なくして教育が成り立つことは困難であります。県としても、私立学校の経営が成り立つように努力し、支援をしていただきたいと思います。

 次に、私立幼稚園も、私立学校同様に厳しい環境です。昨年は100円の上積みをいただき、本当にありがとうございました。19年6月に学校教育法を改正し、幼児教育がますます重要であるということが確認されております。昨年の教育振興基本計画でも、幼児教育の無償化が記され、経済財政運営の基本方針においても3年続けて幼児教育の無償化がうたわれ、国は幼児教育重視の施策を推進していく方向性であると理解しております。

 そのような動きの中で、現場においては、教育力を向上させることが子どもたちの最善の利益につながり、将来の地域社会の未来を担う人材の育成につながるという理念で努力しております。私立幼稚園は、ここ数年、廃園もしくは廃園予定の幼稚園が4園ほどになっております。少子・高齢化社会の中で縮小傾向は否めませんが、地域社会で果たしてきた役割、現存する設備の有効利用の意味からも、積極的な財政支援をすることが必要であり、今後の地域の子育て支援センターとして機能を充実させることが重要です。県費単独補助をこれから先、それなりの上積みをしていく方向を示すことができないでしょうか。

 最後に、認定こども園についてです。子どもにとって質の高い教育、保育や子育て支援を保障するため、地域の実情に応じて教育、保育、子育て支援の機能が総合的に提供される施策として制度化されたものですが、全国的にもまだ普及が進まず、三重県でもいまだに認定件数がゼロという状況です。私立幼稚園の現状から考え、空き教室等を利用した積極的な参入が見込まれると思いますが、希望する園が認定を受けられるよう、前向きな考え方を示していただきたいと思います。

 以上3点、よろしくお願いをしたいと思います。

   〔安田 正生活・文化部長登壇〕



◎生活・文化部長(安田正) 私学助成について2点御質問をいただきました。

 まず初めに、私立学校の経常費補助金の増額、それと、入学時納付金に係る、軽減補助制度の創設ということでございますけど、景気の低迷と少子化が進展いたします中で、私立学校の経営環境はますます厳しくなってきておりまして、教育の多様性を確保し、県民の教育を受ける場や機会の選択肢を増やすためにも、私立学校と公立学校との共存共栄は、県にとりましても大変重要な課題であると認識をしております。

 こうした私立学校の重要性にかんがみまして、学校法人に対して経常費助成を行って経営支援を行う一方、保護者の方に対しましても、授業料軽減補助金を通じまして、修学に伴う経済的負担の軽減に努めてきたところでございます。

 私立学校に対する経常費助成につきましては、毎年補助単価の引き上げを行っておりますほか、特に本年度におきましては、補助対象経費の拡大、経営努力の反映など、補助制度の見直しを行っております。

 また、授業料軽減補助金につきましても、緊急雇用・経済対策の生活対策といたしまして、この5月の補正におきまして格段の制度拡充を図ったところでございます。

 次に、入学金に対する助成に関しましては、文部科学省が平成22年度の概算要求におきまして、高等学校について、公私を問わず、収入が350万円以下の世帯に対しまして給付型の奨学金を創設して、入学金や教科書費に対する保護者の負担軽減を行うという要求をしておりますので、今後、国の動向を注視しながら適切に対応してまいりたいと考えております。

 次に、私立幼稚園に対する県費の上積みのことでございますけど、私立幼稚園は、特に3歳児の受け入れにおきまして大きな役割を果たすなど、地域の子育て支援の拠点といたしまして県民からも大きな期待が寄せられておるところでございます。

 ちなみに本県の幼稚園は、この5月の数字でございますけど、258園ございまして、その内訳は、公立幼稚園が196園、私立が62園となっておりますが、園児数におきましては、全体2万987人のうち、私立幼稚園が1万933人と全体の52.1%、過半を占めておる状況でございます。このように私立幼稚園に対する県民の期待は大変大きいため、従来から、私立幼稚園振興補助金といたしまして、その運営に係る経常経費に対する助成を行いまして、私立幼稚園の経営基盤の安定と保護者の経済負担の軽減を図ってきているところでございます。

 平成21年度の予算におきましては、国において、国庫補助単価の増額や地方交付税措置の充実が図られましたところでございまして、県におきましても、厳しい財政状況のもとでございますが、幼児教育の重要性にかんがみ、県費の上積みの増額を行ったところでございます。

 来年度予算における県費の上積みの増額につきましては、今後の園児数の推移や国の補助金や交付税措置の動向を注視しながら総合的に検討をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔太田栄子健康福祉部こども局長登壇〕



◎健康福祉部こども局長(太田栄子) 認定こども園制度についてお答え申し上げます。

 この制度は、平成18年10月にその認定基準に関する条例が制定されまして取組が始まりました。この条例の制定に当たりましては、私立幼稚園の代表者など関係者にも御参加をいただきまして、基準に関しての検討を続けてまいりました。それで発足をした条例でございますが、地域のニーズに対応できる制度を目指して、これまで啓発等を行ってきたところでございます。

 これまで三重県での認定はございませんでしたけれども、現在、来年4月の開設に向けまして1件の申請を受理し、審査をいたしておるところでございます。ただし、これは幼稚園型ではなく、保育園型でございます。また、現在、数件の申請意向を聞かせていただいているところでもございます。

 もとよりこの制度は、様々な子育てニーズに対応した保育サービスや幼児教育が柔軟に提供されることが必要との認識のもと始まったものでございます。地域の実情に応じた活用が図られることが望ましいものと考えておりますので、市町との連携を密にして対応してまいりたいと思っておるところでございます。

 なお、空き教室の利用など一定の基準がクリアをされれば、柔軟にお考えいただける、いわゆる知恵と工夫が生かされる制度であるというふうに思っておるところでございます。私立幼稚園協会のほうでも、そうしたことについての議論もなさっておられるようにも聞いておりますので、引き続き市町とも連携しながら、相談等適切に対応してまいりたいというふうに思っております。

 以上でございます。

   〔8番 奥野英介議員登壇〕



◆8番(奥野英介) ありがとうございました。

 私立高校なんですけど、きのう、おととい、ちょっと懇親会がありまして、そのときに、伊勢のほうで、昔の伊勢女子高校、そして皇学館高校の校長や理事長らが皆見えて懇親会があったんですけど、非常に、これは伊勢学園なんですけど、今まで女子校だったんですけれども、女子校が2009年度、今年から男女共学ということで、特別進学コースとか、看護医療コースとか、いろんな形で本当に努力していると思うんですよ。そういう面で私立のほうの支援をしていかないと、今は少子化の中で公立で十分やと思われるかもわかりませんけれども、やはり我々の時代、私立がなかったら本当に教育を受けられなかった時代があったかもわからない。また、我々の子どもの、50年代の子どもたちもそうであるし、そういう意味からいうと、これからやっぱり私立支援というのは非常に大事かなと思います。そういう意味でやっぱり県の役割というのが、知事のいつも言う、その辺のきずなというのを常に頭に入れてやっていただきたいなと思います。

 また、幼稚園なんですけど、去年は本当にありがとうございました。幼稚園も非常に厳しく、人数は、部長がおっしゃられたように半々ぐらいなんですけれども、私の町にも保育所が3園、幼稚園が2園、そして、私立幼稚園が2園あるわけなんですけど、現実問題として、非常にその二つの残りの私立幼稚園のほうは厳しいです。厳しいですけど、非常にそれなりの特色のある、らしさを持ちながら幼稚園経営をやってみえます。町長をしておりながら公立幼稚園へ入れずに、私の孫は私立幼稚園へ行っております。公立に対して、町長をしておって、おまえまずいやないかということもたくさんあって、直せなかったところもたくさんあったので、私立がいいかなと思って、孫には私立へやらせているわけなんですけれども、私は、やっぱりこれから公立幼稚園というのか、公立保育所というのは、やはり非常に人件費が高い。職員さんの人件費が高いんですよね。それが結局運営費が上がっていく元凶と言ったらあかんのですけれども、一番悪い部分で、だから、これからは公立保育所、公立幼稚園は、でき得れば公設民営型の方向へ行ったら、市町村の財政状況も非常に上向きになるし、そういう意味でこれから一つの考え方として、県のほうも、県には関係ないよと言わずに、市町村とともに知恵を絞って財政運営も含めて考えていただけたらなと、そんなふうに思います。

 認定こども園、まだまだそこまで行っていないんですけれども、これからやはり幼稚園というのがだんだんと減ってくるわけなんです。どうしても今のお母さん方が働くという状況で、夫婦働きますので、どうしても8時から8時ごろまでとか、8時から5時ごろまで少なくとも預かってほしい、そういう意味で、どうしても幼稚園へ行く方が少なくなってくる。そういう意味で、やはり幼稚園の中で保育というのか、できる、そういうことがこれからの時代にマッチしているのかなと思いますので、そういう面でこれから市町村とは言わず、いつも市町と連携をしながらというよりも、こども局長、県が前へ出て、しっかり頑張っていきますというふうな方向でお願いできたらなと思いますので、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。もう答弁は結構です。時間がありませんから。

 それでは、3問目に移らせていただきます。

 県のあり方、地域のあり方、福祉の視点からということで、本当は日本の国のあり方というのを、知事はさっきおっしゃったので行こうかなと思ったんですけど、なかなか大きくなってしまいますので、時間が5時間ぐらい要りますので、軽く県のあり方ということで、福祉の視点から見させていただきます。

 知事が伊勢市のサンアリーナで7月開催された全国知事会で提唱し、設置されましたこの国のあり方に関する研究会の第1回が9月10日に開催されました。この国のあり方については、末松議員が2月に、中森議員が6月に質問されました。次のように答弁をされております。この国のあり方を考えるに当たっては、社会保障や雇用面などそのセーフティネットの再構築、次世代育成のための環境整備、あるいは地域社会のきずな、きずなってよく出ますね、機能の再生などについてそれぞれの地域で暮らす住民の実態を踏まえた議論が不可欠ですと。このため、住民に近い県や市町村など、地方の立場からしっかり考え、提案し、国民的議論を喚起していくことが必要と考えられていますと述べられております。

 そこで、今回は、この国のあり方というよりも県のあり方、市町村、地域のあり方を高齢者福祉の視点で少しお伺いをしたいと思います。

 地域には、インフラ、教育、医療、産業、福祉など様々な課題があります。知事は、1期目によく、県政の基本は市町などのパートナーシップが大切であると、第1期目、たしかそうおっしゃられておりました。県議会に3年弱お世話になっておるんですけれども、市町村、市町とともにどのようなことをされたとか、余り見えておりません。言い過ぎかと思いますが、押しつけ的な美し国おこしぐらいしか思いつきません。今、県民にとってかゆいところに手の届く県政を期待しているのでは。少子・高齢化への対応だと思います。

 そこで、このうちの一つである後期高齢者医療制度です。後期高齢者医療制度は、10年以上にわたる抜本的な改革の議論を経てできた制度です。問題点もあります。決して悪法であるとは思いません。民主党の政権のほうも、すぐにやるのかなと、速やかにやるのかなと思ったら、平成25年に今度後期高齢者を新しい形で変えていくとおっしゃられておりますので、すぐに変えられないということは悪い制度ではないのではないかなというふうにも思います。改めるため、民主党政権によって平成25年3月から新たな制度となり、今よりすばらしい制度になることを期待したいと思います。

 高齢化社会はこれからも続くわけですから、その時代に応じた制度改正をすればよいと思っています。この制度は、平成25年までの間、医療制度という視点で考えるよりも、高齢者への福祉と理解したほうがいいのではないかと思います。後期高齢者医療制度における医療負担のうち、保険として負担する分の内訳として、公費負担が50%、1万円医者にかかったら5000円公費負担をされる。その内訳は、国が4、県が1、市町村が1ということになっております。残りの50%については、各個人の保険料で1割、ほかの保険のほうから、若年者層から4割負担をしておるわけです。また、高齢者個人が負担する保険料については、年金所得が80万円以下の低所得者層には均等割を9割軽減されております。そこで、新制度になるまで大きな支出にはならないと思いますので、低所得者の高齢者のために限りなく負担が少ない配慮ができないものでしょうか。

 次に、介護高齢者とその家族は今非常に困っております。介護施設の不足です。なぜ不足しているのか御存じかと思いますが、県は毎年、施設の目標値を定め、努力をしているかのようです。現実は結果は出ておりません。しかし、達成どころか遅々と進みません。県と市町がお互いの責任を転嫁しているのではないかと思います。

 市町は、施設の数が増えることによって、その市町の介護保険料が上昇するからです。介護保険制度は平成12年にスタートしました。この制度も、走りながら整えようとした制度です。様々な問題点を喚起し、まだいまだにきちんとした制度になっていないように思います。介護保険は、単独の市町と地域の広域連合が保険者となっています。3年に一度の保険料の見直しは、その都度上昇しております。この保険は、市町が一般会計から繰り入れることができないため、40歳以上の被保険者に負担がかかります。そのため、市町によっては施設が増設されることには積極的にならないわけです。

 後期高齢者医療制度は、県内の市町の広域連合、三重県全体です、介護保険はそれぞれの地域、国民健康保険はそれぞれの市町が単独です。国保は、去年質問させていただいたんですけど、そのうち考えるわというような返事だったんですけれども、京都府など関西のほうでは既に市町村国保を広域化して、府、県自体の運営を考えているところもあると聞いております。昨年も申しました、三重県内どこに住んでいても限りなく平等にあることが県政の大きな役割であるはずです。知事の言われるきずなづくりの原点は、そこにあるのではないかと思います。それが県のあり方ではないかと思います。介護保険の県内全体の広域連合化をすることは、介護施設の不足を少しずつ解消し、施設待ちをしている地域の高齢者の人たちやその家族も安心して毎日暮らせるはずです。介護保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度は、国の施策であっても、県独自の施策が県政の重要な課題ではないかと思います。地方分権、地方主権の時代であるならば、三重県発信の福祉、社会保障を推進することが県のあり方、地域のあり方ではないでしょうか。お伺いします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) この国のあり方の議論を引き出されて、そして、県のあり方ということを申されました。私のほうで全般的な印象なり考えを少し申し述べ、詳しくは担当部長のほうからお答え申し上げたいと、こう思います。

 この国のあり方の議論をやりまして、いろんな、雇用あるいは経済対策のあり方だとか、あるいはセーフティネット的な問題、福祉や、それから医療、子どもの問題、教育の問題、こういったものをずっとあり方として描いていく中で、実は、だから市町等を中心として、地方が果たすべき役割というものが非常に強いんだと。特に憲法に基づく現金給付的なものよりも、行政サービスとして現物給付を担う地方公共団体の役割というのは非常に重い。だから地方分権を進めなきゃいけない。地域主権の社会というのは、まずは今まだ進んでいない地方分権を進め、そして、その上で地方の役割をしっかり果たしていく、そういう方向へ持っていきましょうということであります。

 そういう意味では、この三重県のあり方というのを理想的に考える場合に、実は地方分権が現実進んでいない現状、あるいは地方が疲弊するような、いわゆる財政難に陥っておるような状況、これをまず正していくということが前提であるということを、一つ前提として御理解をいただきたいなと、こういうふうに思います。

 先ほどからいろいろ申されて、特に印象的だったのが、前に町長もお務めになられた奥野議員のお孫さんについては、公立よりも私立のほうがいいんだと言われたのは、極めて印象的なことでございました。

 それで、後期高齢者医療制度、これも平成24年度までやるということですが、今見直しの検討にも入っておるということでございます。それから、介護保険については、制度そのものの見直しには触れておりませんけれども、しかし、私は、やはり給付、負担が連動する社会保険方式、これが、まず社会保険方式がいいのか悪いのかという議論も前提としては大事ではないかな。しかし、社会保険方式であれば、当然サービス料と保険料というのは連動をしていきます。介護保険等でもサービス料が多い市町では保険料水準が上がっていくというようなことも起こるわけですね。そういう意味では、制度そのものの中で、サービス料や保険料に過度な地域格差が生じないような、そういう制度設計というのは確かに大事でございます。地方の疲弊した今の、しかも地方分権が本当に進んでいない状況の中で、県としては非常に苦心しながらできる支援の体制というのを考えていかなきゃなりませんけれども、今後は、国の制度改正の議論の中でしっかりやってもらいたいなと思いますし、私どもも、この国のあり方というのは、まさに地方がどうあるべきなのかということを前提として国に対して物を言っていきたいと、このように思っております。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 介護保険の関係と高齢者助成につきまして少し補足をさせていただきます。

 まず、知事のほうからも答弁させていただきましたが、介護保険に関しましては、これはやはりサービスの程度によりましてそれぞれ保険料が異なってまいります。現実に、介護基盤整備につきましても、30床以上の大規模につきましては、市町村の同意を前提といたしまして、これは県の介護サービス基盤整備補助金を使って整備していただいていますし、29床以下につきましては、これは市町の整備意向を確認した上で、介護基盤緊急整備等と臨時特例基金などを活用いたしまして、それぞれ整備していただいています。

 このようなことから、保険料の水準につきましても、その地域の中の保険者の方々、市町がやはり基本になって決めていかれるものだと思っております。

 今後の課題としましては、議員がおっしゃられたようなことはあるかと思いますけれども、現在、国の動きを少し見てまいりたいと考えています。

 もう1点の後期高齢者医療にかかわることでございますが、これにつきましては、現在、国が新たな制度を、議員の紹介がございましたが、平成25年に構築するために、高齢者医療制度改革会議を設置されまして、この中では、六つの基本的な考え方といたしまして、後期高齢者医療制度の廃止、地域保険としての一元的運用、年齢区分の解消、それから、市町村国保への配慮、それから、高齢者国保への配慮、それから、市町村国保への広域化などの基本的な考え方として見直しを進めていかれるというふうに聞いておりますので、この動きを見守ってまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔8番 奥野英介議員登壇〕



◆8番(奥野英介) ありがとうございました。知事のおっしゃられるとおりで、だけど知事、そうは言うけれども、やっぱり知事もあと今期は1年数カ月ですから、やっぱり1年目の最後の終わりぐらいは一発県民のためにこうなんやということも大事かなと思いますので、今やるのは、少子・高齢化の時代、やはり子どものため、高齢者のためというのが非常にアピールするので、第3期目に向かってそこら辺も配慮をしていただきたいと思います。

 介護保険なんですけど、また通じているんですけど、一番高いところと低いところは、津市が高いそうすね、津市。そして、朝日町が一番介護保険料が低い。だけど、やっぱりこの高低があるというのは、県内に住んでいて、やっぱりちょっと、ちょっとちょっとの時代と違うかなと思います。そういう意味で、この辺は県が一歩足を踏み込んで、みんな一緒にやろうやというようなこと、大体、国というのはなかなかやれとは言いませんでしょう。県とか市町村がやって、ええことは、国はオーケー、オーケーと言うんですので、そういう意味で県が先に立ってやっていく。中二階と言われやんような県になっていただかないといかんのかなと思います。

 また、施設についても、やはりそういう、これが解消されればかなり解消していきますので、今施設待ちをしているという人はたくさんおります。私の母も今94歳なんですけど、月に1回、二、三日家へ帰ってきて、それからショートへお願いしたりしているんですけど、本当にこれ、家族、本人も大変ですので、そこら辺、本当にかゆいところに手が届く、優しい三重県土づくりをお願いしたいと思います。

 3分あります。最後に、ちょっと子ども手当について、知事というよりもこども局長に少しお尋ねをしたいと思います。

 今回、子ども手当が2万6000円、年間31万2000円、県で計算すると800億円入るわけです、23年度は。22年度は半額ですから。私、先日、市役所、小俣町庁舎へ行って人口を調べてきたんです。15歳以下がどれだけ伊勢市におって、旧小俣町ではどれだけ見えるのかなと思ったら、伊勢市で1万9000人、年間で2万6000円にすると60億円です。そして、小俣町でどうかなと思ったら、3200人いて約10億円です。この10億円の金があったら、私は町長のとき、何やかや住民から言われたことができたかなと、そんなふうに思います。そういう意味で、決して子ども手当の2万6000円は悪いことはないんですけれども、本当に地方自治体、市町村というのはやることがたくさんあります。給食費の無料とか、また、クラブ活動やったらスポーツの道具を買ってあげるとか、また、音楽をする人には、ブラスバンドをやっておったら太鼓も買ってあげたい、トランペットも買ってあげたい。そういうことがたくさんすることがありました。だけどできませんでした。運動場も整備したい。だけど、そこら辺をやっぱり環境整備をすることが、仮に、小俣町のことを言って申しわけないんですけど、小俣町の自主財源というのは十六、七億円でした、税収でいただくのは。それにもし10億円をいただけたり、16億円から子どものために10億円引かれたら大変なことになります。そういう意味で、もし10億円がその町に来たらすごい行政ができる。それは、ひいては将来のこの地域が幸せになる、そういうことができると思うんです。そういう意味でこども局長、一言、その場で結構ですので、時間がありませんので、いや、もう知事はええわ。局長さん、ひとつよろしくお願いします。



○副議長(野田勇喜雄) 答弁は簡潔に願います。



◎健康福祉部こども局長(太田栄子) ただいま奥野議員がおっしゃいましたこと、同感でございます。子ども手当によりまして、我が国のやっぱり子ども関係支出は大きく伸びると思いますので、そのこと自体は非常に歓迎すべきことだとは思いますが、子ども手当だけでなく、様々な政策がやっぱり打ち出されてこそ、子育て家庭は安心して子育てができると考えますので、そういったことを考えていかないと、特に県はそういったことを考えていかなければいけないというふうに思っております。

   〔8番 奥野英介議員登壇〕



◆8番(奥野英介) 初めてこども局長に答弁をしていただいて、ありがとうございました。そういう意味で、やはり一番大事なことは、県民の目線で、県民が今日よりもあした、あしたよりもあさって、幸せになることが県政の役割であり、我々県議会議員としてもその役割は大切かと思いますので、今後とも我々県議会議員も頑張っていきますので、知事は余り怒らずに、穏やかに県政のかじ取りをお願いしたいと思います。

 以上、ありがとうございました。(拍手)



○副議長(野田勇喜雄) 16番 稲垣昭義議員。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇・拍手〕



◆16番(稲垣昭義) 新政みえ、四日市選出の稲垣昭義と申します。議長のお許しをいただき、一般質問の最終バッターとして登壇の機会をいただきましたことに感謝を申し上げます。今日は4人目ということで大変お疲れのこととは思いますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

 午前中、中嶋議員が、高度部材産業と、あと、メカトロニクス産業の質問をされておりましたが、どうも時間が足りなかったみたいで、一生懸命つくられた資料を余り提示することができなかったと言われていましたので、今日は私、3問目に高度部材イノベーションセンターの質問をさせてもらうに当たってその資料を借りようかなと思いましたら、貸していただけなくて、かわりにこの志摩の真珠を宣伝してこいと言われまして、今日は生まれて初めて真珠をつけさせていただきました。豚に真珠と言われるかもわかりませんが、清らかな気持ちで質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 国では政権交代が実現し、国民の大きな期待を背負って鳩山内閣が誕生しました。新政権では各大臣がリーダーシップを発揮し、政治主導で様々な取組をスタートしましたが、その中でも、政権がかわった醍醐味を国民の皆さんが実感することになったのは、行政刷新会議の事業仕分けではないかと考えます。

 11月21日、22日の両日行われた世論調査では、事業仕分けについて、行政の無駄の洗い出しに役立つが88.7%、毎年行うべきだとの回答も85.2%に上り、予算編成が透明化されたことが大きく評価をされています。報道では、どちらかというと、事業仕分けによって捻出された金額のほうに目が行きがちですが、これだけ多くの国民が税金の使われ方に関心を示したことが最も大きな成果であると考えます。

 本県では、平成7年の北川県政誕生以来、行政改革の先進県としてこれまで様々な取組を行い、成果を上げてきました。平成8年に事務事業評価システムを導入し、平成9年には公的関与の考え方による事務事業見直しを行いました。平成11年には行政経営品質向上活動がスタートをし、平成14年には成果の確認と検証が行われる政策推進システムが確立されました。

 このように8年間かけて行政改革の取組が行われ、成熟した仕組みが確立された平成14年8月に、本県では、今国で注目をされている事業仕分けが行われています。平成14年8月27日と28日の2日間にわたり、構想日本の方々と、横須賀市、三浦市、厚木市の職員の方々の作業協力で、平成14年度の当初予算の全事業を対象に行われたようであります。まだ事業仕分けという言葉がない時代に、本県を含む6県1市で実施されたのが事業仕分けのスタートと言えます。残念ながら、平成14年に実施された事業仕分けの記録や成果は形としては残っていないようですが、その後、平成15年に野呂県政が誕生し、その中で確立されたみえ行政経営体系のマネジメントに確実に生かされているものと推測いたします。

 このように、本県の行政改革の流れを見てみますと、かなり先進的な取組が行われ、長年にわたり蓄積されてきております。現在、国で注目されている事業仕分けについても、既に7年前に実施をし、今の事業仕分けのノウハウ蓄積に寄与していることがわかります。

 そこで提案ですが、例えば河村たかし名古屋市長が「減税発祥の地ナゴヤ」ということで広報活用しているように、平成14年に全国で初めて事業仕分けを実施した本県が、例えば事業仕分け発祥の地三重ということなどで積極的に広報活用してはと考えますが、いかがでしょうか。

 また、そのためには、平成22年度当初予算編成に当たり、インパクトの強い事業仕分けを行う必要があると考えます。これまでみえ行政経営体系の中で様々なマネジメント能力を蓄積されている県職員の方々と学識経験者を交え、さらに私たち議員からも何人か入って、平成22年度当初予算の各部の要求が出そろった段階で事業仕分けを行ってはと考えますが、いかがでしょうか。

 行政改革の目的は、予算の削減や効率化といったことももちろんありますが、最も大きいのは住民満足度の向上であると考えます。そのことから考えると、国の事業仕分けが大々的に報道されたことにより、予算の使われ方にかなり住民の関心が高まっている状況である今、本県においても、県民の前で事業仕分けを行うことは非常に意味があることだと考えますので、御所見をお聞かせください。

 また、新聞報道によりますと、知事は、11月4日の近畿ブロック知事会議で、国の出先機関廃止や事業仕分けについて、農政局を例に、新政権になって仕事も変わってくるので、どういう理念のもとで業務を担うのか議論すべきであり、モデル導入し、検討していくのがいいと発言をされております。例えば、全国知事会として国の事業についてモデル的に仕分けを行うことも必要との認識を示されたものかとも考えますが、今後、全国の知事仲間とともにそのような取組を考えているのかどうか、また、国の行った事業仕分けについて、地方への影響分についての知事の御所見があれば、あわせてお伺いをいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 国の事業仕分けについてでありますけれども、政権交代に伴いまして初めて行われた試みでございまして、国として事業の棚卸しの取組が行われたということ、これは意味のあることだと、こう思っております。政府の行政刷新に向けました積極的な姿勢とか取組、これは大いに賛同するところでございます。国民一人一人が税金の使われ方について改めて考える、そういうよい機会になったのではないかと考えております。

 しかし、一方で、国の事業仕分けに当たりましては、事業仕分けのよるべき基準というものが明確でない、例えば、科学技術でありますとか文化のような短期的なコストや効果では判断できないもの、スポーツなどもスポーツ選手から反論が出ておりましたけれども、こういうふうなものをどういうふうに扱うのか、また、事業仕分けに際しましては、地方をはじめとした関係者の意見を反映する仕組みがないこと、さらに、事業の背景にあります事情等について十分な議論が尽くせないまま、非常に短い時間で数多くやっていますから、そういう中で評価結果が出されることなど、事業仕分けについての課題も明らかになったところであります。このため、私としても、先月、行政刷新に関する緊急提言という形で、これらへのさっき申し上げた課題への対応とか国と地方の協議の場の確保について、国に対しても提言を行ったところでございます。

 三重県におきましては、先ほどから稲垣議員、いろいろとこれまでの三重県での取組、お話がございました。そして、私が知事になりましてからも、県政のマネジメントツールとして、みえ行政経営体系の中で評価、SEEの部分であるみえ政策評価システムに基づきまして、事務事業が県が担う領域に当たるのかどうなのかというようなことも判断しながら、毎年度の事務事業の見直しを行っているところでございます。

 この県が担う領域の判断基準では、まず行政が担う、税を投入する意味ですね、そういう領域か、あるいはまた、新しい時代の公を踏まえた県民が担う領域かというのを判断いたしまして、また、行政が担う領域と判断した場合には、国、県、市町のどこが担うべきかを判断するようなものでございます。

 このような見直しの取組というものは、今回の国の事業仕分けと相通じる視点であると、こう考えております。国の事業仕分けの結果については、これからこれを評価するにはまだ早いのかと思いますけれども、いろんな意見、批判も出ておるところでありますから、今後の取り扱いを含め、しっかり評価をしていきたいと、こういうふうに考えております。

 それから、先般、近畿知事会において議論をしておりました際の私の発言についてお触れになりました。議題としては、関西広域連合、これがちょうど国の出先機関廃止に伴う受け皿になるのではないか、そういった議論が行われておったところでございますけれども、これについて、各県の知事によってはいろんな意見がございましたが、例えば大阪の橋下知事は、これこそ関西広域連合を受け皿としてやっていくべきではないかという主張もされました。しかし、一方で、国の出先機関がそれぞれどういう事業をやっておるのか、それが、例えば廃止をした場合に、都道府県、県がその受け皿となってできないのかどうなのか。あるいは広域連合という新たな特別地方公共団体を興すのではなくて、いわゆる広域連携での取組とか、そういうやり方もあるのではないかということについて、事業内容が十分明らかになっていないところでございますので、そういう意味で、事業仕分け的な作業をモデル的にやって、そして、広域連合が受け皿としていいのかどうなのかという議論に結びつけていったらどうだ、そういう意味で私が、モデル的に、じゃ、事業仕分けみたいな形でひとつやってみたらどうでしょうかという御提案を申し上げたということでございます。

 先ほど申し上げましたように、事業仕分けそのものについての評価というものについては、今後十分状況を見ながらしていったらいいと、こういうふうに思っております。

 残余につきましては担当部長からお答えいたします。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) 今知事、いろいろお話をいただいて、事業仕分けの課題云々があったんですけど、簡潔にちょっと1点だけ確認ですけど、要は、国でいろんなまだ事業仕分けの評価はこれからなんだろうということですが、本県として、先ほど私がこれまでの経緯を踏まえて、平成22年当初予算を一度、事業仕分け発祥の地として事業仕分けをしてみる気があるのかないのかということについては、ないという答えでよかったですか。確認、最後に。



◎知事(野呂昭彦) 私は、透明化ということについてはいろんな工夫をしていくべきだと思いますが、いろんなマネジメントのツールがございますから、私として最大評価をする状況に今の状況ではまだ至っておりませんので、今後、さらにこのやり方については見ていきたいと、こういうふうに思っております。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) 今後、流れを見ながらということですけれども、北川県政も、8年間の改革の中で、その8年目に事業仕分けをして、一度改革を検証した、結果が残っていないものですからわからないのですけれども、多分検証した形になっているのかなと思いますので、野呂県政は、その後、3期目はどうかわからないですけど、一応2期目の終わりとして一度検証いただくという意味でもいいのかなと思いますので、一度御検討はぜひいただきたいなと思います。ただ、事業仕分けについては余り知事はやる気がないというお話は、様子を見ながらということでしたけれども、先ほどから言いましたように、その成果というのは、やっぱり国民が、知事も言っていただきましたけれども、税金の使われ方に関心を持ったということかなというふうに思っています。

 国では、今後、政府の予算の査定過程をインターネット上で随時公開する方針を決定し、平成22年度、予算編成の各省庁の要求や財務省の査定内容を予算編成上の個別論点として財務省のホームページで公開を始めました。民主党のマニフェストの主要項目を中心に毎週1項目ずつ公開するということで、現在、医療予算と農林水産関係予算が公開されております。私も、これは財務省のホームページからコピーして見させていただいたんですけれども、非常にわかりやすくて、かなり読みごたえのあるものになっているなという印象は受けましたけれども、このように予算編成の透明化を図る取組というのは画期的なものであり、さらに、国民が私たちの税金の使われ方をしっかり見ることができるようになることは非常に評価できる取組であると考えます。

 都道府県においては、平成15年に鳥取県で知事の予算査定の結果をインターネットで公開しており、大阪府では、本年度から、予算要求段階からインターネット上で公開をしております。

 本県においても、予算編成の過程を県民に見ていただけるよう、また、無駄な予算をつけた場合の責任の所在が明確になるように、予算査定の過程や結果をインターネット上で公開するべきと考えますがいかがでしょうか、お答えください。



◎総務部長(植田隆) 予算編成に当たりましては、その透明性を高めるために、12月には当初予算の要求状況を、また、2月には予算編成の結果を施策別や重点的な取組別に分けるなどして県議会に説明し、公表をしております。また、予算編成以前の段階におきましても、まず前年度の評価と今後の取組方針を示しました県政報告書を取りまとめ、さらに、県の財政状況や財政運営上の課題についても説明をしております。その後、県議会からは、県政報告書に基づきます今後の県政運営等に関する申し入れが行われております。

 こうした県議会の御意見を踏まえまして、県政運営方針案や当初予算調製方針並びに当初予算編成に向けての基本的考え方をお示しし、予算編成に取りかかっておるところでございます。

 このように、予算編成の過程におきまして、単なる情報の公開だけではなく、県議会での総括質疑をはじめとする数多くの御審議も行われておりまして、こうしたことを通じまして、より透明性を高めながら、県民の皆様への説明責任を果たしていきたいと考えております。

 また、今般、本県の財政状況につきまして、県民の皆様にわかりやすく、かつ客観的にお示しできるように、新たな財政指標の設定や大規模施設の資産カルテの試行なども行っておりますが、今後もより一層わかりやすくお示しできる方法などについて検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) 今までやられておる議会で随時、経過をちゃんと踏まえてやっていただいておるというのは当然私も理解しておるんですけど、当然それをまた県民の方に、総括質疑等はテレビ中継が入ったりして、見ていただいておるのもあろうかと思います。恐らく総務部長も、これ、財務省のホームページから見ていただいているだろうなと思うんですけれども、その過程が、やっぱり、今県民が、どういうふうに予算ができていっているかということを初めて今回の事業仕分けで関心を持ったのかなというふうに思います。そのあたりの論点が結構整理されていて、例えば農林水産関係とかですと、財務省の言い分と農林水産省の言い分が書いてあって、これから恐らく次にアップされる、議論していく過程でどちらの言い分がどうなっていたかということは恐らくアップされていくんだろうと期待をしておるんですが、そういうのが見られるということが必要なのかなということを思っていまして、当然議会での議論も大事ですけれども、執行部として、例えば総務部と各部の間でのやりとりとか、あるいは鳥取県のように、少なくとも知事査定のところでの議論だけ、論点も含めて明確にしてネット上で公開するとか、そういうことは必要なのではないかということのお尋ねなんですけれども、それについていかがですか。



◎総務部長(植田隆) 県の場合、予算につきましては、知事の場で最終的にお決めいただくということになっております。そういう意味からいきますと、室長段階、それから部長段階、それぞれのものにつきまして公表するについては、県の意思形成過程の中に当たるのではないかと考えておりますので、情報公開等との兼ね合い等も考え、慎重に対応したいと思っております。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) 県民のニーズと、先ほどから知事も言っていただいたように、税金の使われ方にやっぱり国民は関心を持つ、県民が関心を持っていただくというのは、これは大事なことだという認識は持っていただいておるという今御答弁もありましたので、その点を含めて検討もいただきたいと思いますし、他県の状況とかでも、やっぱりそういうことを透明化していこうという流れがあると思います。本県が決してそれをやっていないということを言っているのではないんですけれども、先ほどから言われた議会での議論とかで丁寧に説明もいただいておるというふうには思っていますが、より県民に税金の使われ方に対して関心を持ってもらうという手法としてぜひとも御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、本県の農業政策についてお伺いをいたします。

 御承知のとおり、我が国の農家の後継者不足は深刻な状態で、農業就業人口は、昭和30年代で約1454万人いましたが、平成17年の調査では約335万人と、5分の1になっています。しかも6割以上が65歳以上で、あと10年もすれば担い手がいなくなる状況です。耕作放棄地は東京都面積の1.8倍となり、農地全体の約1割に達しています。今の農業に魅力が感じられていない状況であります。

 国民の食生活が大きく変化をし、米を食べることが減り、肉を食べる機会が増えていますが、その家畜の飼料はほとんど輸入です。関税の引き下げや日本の経済成長、円高などの要因で、コストの安い海外から、小麦、大豆、トウモロコシなどがどんどん入ってきて、それらとの競合による農作物の価格の低下で農家の所得は大幅に減り、食料自給率は、カロリーベースで、主要国で最低の40%となっています。中でも米については、日本人の主食として、価格維持のため生産調整を行うための減反政策や関税、補助金などで手厚い保護で守られているにもかかわらず、どんどん衰退をしてきました。減反政策は、実際には米農家の3割が参加しておらず、制度の限界が来ていると考えます。関税についても、今後のWTO交渉を考えると、今のままの高関税を維持していくことは非常に困難な状況であり、根本から見直す必要があると考えます。このように日本の農業を取り巻く環境を見てみると、非常に厳しい状況であり、残念ながらこれまでの我が国の農業政策は失敗であり、大胆な政策転換を行う必要があると考えます。

 国においては、平成22年3月の策定に向けて新たな食料・農業・農村基本計画の検討が自民党政権時代から進められております。食料自給率50%以上に向けた工程表や、減反政策のあり方などが検討されており、農政の大きな転換が予想されておりますが、政権交代で民主党政権が誕生し、さらに今までの農政の失敗をはっきりと認めた上での抜本的な転換が図られることが考えられます。

 そこでまずお伺いをいたしますが、これまでの我が国の農政についての私のこのような認識に対して、県の立場からのまず御所見をお聞かせください。また、政権交代を機会に農政の大転換が見込まれる中で、一度これまでの本県農政の課題を総括いただき、御答弁をお願いしたいと思います。特に食料自給率の向上と減反政策のこれまでのあり方についても、県の考え方をまずお伺いをいたします。

   〔真伏秀樹農水商工部長登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹) これまでの農業政策の成果と課題等について御答弁を申し上げたいと思います。

 農業は、安全で安心な食料を安定的に供給する食料供給産業であるとともに、水源の涵養や安らぎの場の提供など多面的な機能を有しております。そうした面から本県を発展させていく上で重要な役割を担っているものと考えております。

 こうした認識のもとで、これまで安全で安心な農産物の安定的な供給や、農産物等の高付加価値化など各種の施策を展開してきたところでございます。しかし、農産物の価格低迷、米生産調整の強化や農業従事者の高齢化など、本県の農業、農村では、農業生産の活力の低下、次代を担う農業者の不足、耕作放棄地の増加、集落機能の弱体化など、安定的な食料生産や多面的機能の発揮を担っていく上で大変厳しい状況にあるというふうに認識をいたしております。

 このような農業、農村が置かれている状況と将来の見通しを踏まえますと、農業展開の基本的な考え方としては、今後とも農業生産が持続的に展開される地域構造を早期に確立していくことが極めて重要であるというふうに考えております。

 現在、国のほうでは、新しい食料・農業・農村の計画等についての検討が今現在進んでおりますけれども、今現在、その状況も途中経過でございますので最終的なことはわかりませんけども、基本的に農業が担っている役割というのは大きくは変わらないというふうに考えております。特に、先ほど申し上げましたように、農業生産が持続的に発展される地域構造というのを早期に確立するということが大変重要だというふうに思っておりますので、こうした点から、この10月、改めて公表されました22年度の予算要求の概算要望等、その辺の中では新しい取組といたしまして、戸別の所得補償制度なんかの施策等も展開をされるようでございますけども、こうしたところもしっかり踏まえながら、今後の三重県の農政の方向性について議論をしていきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) これまでの課題の整理ということで御答弁をいただきまして、当然これからの政策、新しい政権になっても、先ほど部長も言われましたように、農業の担う役割というのは変わっていない、重要な役割を担っていただいていると思いますので、それは地域にとっても、産業の視点から見ても重要な役割を担っているんだと思います。そんな中で、じゃ、この重要な役割を担っている農業が衰退してきていることに対して、具体的にどんな対策を打っていくんだということがこれから求められるのかなというふうには思います。

 本県においては、何度もこの本会議場でも議論もされておりますが、本県農政の柱となる、三重県の食と農の活力向上推進条例、仮称で農業振興条例ですけれども、制定に向け、議論が重ねられております。その資料を見させていただきますと、基本的な柱として、農地を資本ととらえた意識の醸成と担い手への農地の集積、あるいは企業参入の条件整備を考える農業構造対策が一つの柱であり、それから、米づくりの再生とリーディング産地を創出し、ブランド化、地産地消の取組を進める農業生産対策が二つ目、そして、農商工連携や6次産業化を図り、多面的機能の維持活用と獣害に強い地域づくりを目指す農村活性化対策が三つ目であります。この三つの柱に沿って、先ほど部長が答弁いただいた今後の展開というのは、新しい農政を展開していっていただけるんだろうというふうに期待をしますが、まずこの三重の食と農の活力向上推進条例の制定に向けて様々な県民からの意見も寄せられていることと思いますが、現在どのような議論がなされているのかということと、今後の手順をお示しいただきたいと思います。

 最後に、本県農政の今後の取組方法、未来の姿についてもお考えをお聞かせください。



◎農水商工部長(真伏秀樹) 条例の制定に向けまして、今いろんな団体等と協議等を重ねてきております。これまで約1000人ほどの方といろんな協議をさせていただいておりまして、その中では市町の関係者とは8回ほどもやっております。それと、農業関係団体ですとか、消費者団体等の方と24回ほど、それと、学識経験者6名の方をお願いしていますので、その方々ともいろいろ意見交換をする、また、それで、県内5地域で県民の意見交換会等も実施をさせていただいて、先ほど申し上げましたように、今1000名ほどの方からいろんな意見をいただいております。

 その中で、特に、いろんな分野によって若干違うんですけれども、農業関係者の方でございましたら、やっぱり将来自分たちが農業をきちっとやっていけるように農業としての所得をきちっと保障していくだけの、そういう枠組みをしっかりつくってほしいとか、やっぱり担い手の育成という部分をしっかりやってほしいとか、そういう面での取組というのを期待する声が多いです。

 それと、一方、消費者の方から見たら、やっぱり食の安全・安心という部分がございますので、安全な食料を安定的に供給をしてほしいという形での取組についての期待が大変大きいものがございました。

 そうした中で、今国のほうの政策展開等も若干ございますので、その辺の動きも見ながら、いろんな条例でございますとか、基本計画等の検討も進めておるわけでございますけども、具体的な政策展開といたしましては、おおむね10年後という三重県の農業の姿を見通す中で、地域や産地の活力を高める観点からいろんな施策を打ち出していきたいと思っております。

 先ほども何点か御紹介いただきましたけども、一つは、本県はやっぱり中心は米づくりでございますので、その米づくりのきちっとした再生、それと水田の高度利用というのをしっかり定着をさせていこうという部分。それから二つ目は、園芸ですとか畜産ですとか、一定の競争力を持ったところもあるんですけども、そういう競争力を持ったところのリーディング産地というのをしっかり確立をしていこうじゃないかというのが二つ目でございます。三つ目は、先ほども申し上げましたけども、多様な担い手をしっかり育成をするという部分、それと、その担い手のほうへ農地をいかに円滑に集積をしていくかという部分での仕組みづくり。それと、四つ目の柱といたしまして、安全・安心農業というのを定着を進め、重ねていこう。それと農産物の付加価値化を向上させていこうという部分。それと、五つ目でございますけども、農商工連携でございますとか、6次産業化という部分で、農業を起点とする形での地域ビジネスというのを創設していこうじゃないかということを大きな柱といいますか、施策の中心という形でいろいろ考えておりまして、農業そのものの収益力の向上でございますとか、食料自給率の強化をしっかり進めていきたいなというふうに考えております。

 それともう一つは、地域のしっかりした方向性を出していこうということで、地域経営ビジョンという言い方をさせていただいておるんですけども、それを各地域でつくっていただく中で、その住民の方々が農業者等を交えてつくっていただく経営ビジョンを県なり、市町なり、農業関係団体ですね、そこがしっかり支えていけるような感じの枠組みというのを今回の条例の中で入れていきたいなというふうに思っております。今、国の若干の制度等の変更がございますので、その辺の政策動向も踏まえて、いろいろ今まで検討してきたことについての改めて検証もさせていただいておりますけれども、これまでやってきた方向については大きな変化をする必要はないのかなと思っておりますので、できるだけ早いうちに条例を制定させていただいて、その上で引き続き基本計画の策定をしていきたいというふうに考えております。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) ありがとうございました。

 今、いろいろ策定の中で、いろんな、1000人近くの方からも意見が寄せられて、それだけ関心も高いということでしょうし、10年後の姿に向けて様々な取組をいただいておるということでありました。ぜひとも、本県農政の柱となる条例ですので、しっかりとしたものをつくっていただきたいと思いますが、先ほどの話だと、できるだけ早い時期にという御答弁ではありましたが、国の方向性が22年3月に一応今の予定では出るのかなというふうにも言われておりますけど、一応めどとしては、できるだけ早い時期とは言われましたけど、どのあたりを予定されているというのがあれば、もう一度御確認させてもらっていいですか。



◎農水商工部長(真伏秀樹) 一つは、国のほうの戸別所得補償の制度が明らかになってくるのが、まだ現在概算要望の段階ですので、年末には国のほうの予算も出てきますので、その政府案が決まったときに大体の姿が出るのかなというふうに一つは思っています。

 それともう一つは、御指摘のように、3月に食料・農業・農村基本計画ができてまいりますので、その辺の動きを見た上で、県としての条例の時期を、定めていきたいなと考えておりますので、大体そのぐらいから想像しておいていただきますと、次期、第1回の定例会以降で条例を出したいなというふうに思っております。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) 当然、国の政策がしっかりと出てこないことにはということはあると思いますので、それをしっかり情報をキャッチして、中身の濃い条例にしていただきたいと思います。

 それでは、先ほどこのようにいろいろ議論させていただきましたけど、もう1点、先ほどの議論の中では3本目の柱ですかね、今回条例で予定されている農村振興面というところからもう少しだけ議論をさせていただきたいなと思います。

 私は、昨年、NPO等ソーシャルビジネス支援調査特別委員会の委員長として、地域コミュニティビジネス、ソーシャルビジネスの創出についてたくさんの専門家の方々を参考人にお招きをし、調査をいたしました。その中で、神奈川県で養豚業を営む宮治勇輔さんが代表となって、30歳前後の若手農業者が農家のこせがれネットワークを立ち上げ、NPO法人化し、全国からたくさんの若者が集まっているという話を聞きました。農業を格好よく、感動があり、稼げるという新たな3K職場にするために、生産だけの農業から、加工、販売、サービス提供などへの事業展開をする6次産業化の取組を始めておられます。

 本県においては、地域課題解決のためのコミュニティビジネスやソーシャルビジネスを支援していきたいとの考えから、約50億円で地域コミュニティ応援ファンドをつくり、取組をいただいていますが、これまで農村振興面からこのコミュニティ応援ファンドの活用実績がどの程度出てきているのか、また、今後、このファンドをどのように展開していくつもりなのかをお答えください。

 また、昨年度、国では、中小企業と農林漁業が連携をとり、それぞれの経営資源を有効活用して行う新商品の開発を促進するということで、地域経済の活性化を図ることを目的に、農商工等連携推進法ができました。本県では、本年度、25億円の新たな農商工連携推進ファンドが組成されております。農村振興面から非常に意味のあることだと考えます。まだ年度の途中ではありますが、この農商工連携推進ファンドの利用状況も、今後の展開も含めてお答えをください。



◎農水商工部理事(林敏一) 平成19年に、中小企業地域資源活用促進法というのが制定をされております。または、平成20年には、農商工等連携促進法というのが国で制定をされておるところです。そういったものの考え方が、先ほど議員もおっしゃいましたように、地域がそれぞれの強みを生かしていくと。自立・持続的な成長を実現していく中では、やはり農林水産物をはじめとします地域の特徴ある産業資源、地域資源を生かした産業を形成強化していく、地域の中に置いていくことは大事だという考え方がございまして制定をされております。

 それを受けまして、三重県におきましても、先ほど御紹介いただきましたみえ地域コミュニティ応援ファンドを平成19年、さらにみえ農商工連携推進ファンドを本年、21年度から組成をして、地域資源を活用しました取組を支援しているところでございます。

 まず、基金総額50億円でありますみえ地域コミュニティ応援ファンドにつきましては、これまで46件の地域資源を活用しましたビジネスでありますとか、地域の課題を解決するビジネス、それに対して助成をしておるところでございます。その中には、農産物以外もたくさんございますが、例えば、県立相可高校の卒業生の方が地域の農産物を利用して惣菜を販売する「せんぱいの店」をされる例でありますとか、ミカンをはじめとしますかんきつ類の加工・販売事業への参入といったものに挑まれる、そういったケースがございます。農水産物も含めてたくさんのお取組をいただいているということでございます。

 それと、平成21年度ですが、みえ農商工連携推進ファンドに先立つ形で、緊急経済対策として、農商工連携促進事業という事業を実施させていただいております。この中では12件の事業を採択いたしまして、その中には四日市市でお茶、あるいは松阪市では米あるいは野菜の生産農家と中小企業者の方が連携をして新しい商品づくりをするといった、そういった取組に対して助成をさせていただきました。

 しかしながら、みえ農商工連携推進ファンドは、実は本年の11月に基金総額25億円で組成したところでありまして、現在、第1回目の助成に向けた審査を行っているところでございます。具体的にはまだ決まっておりません。採択に当たりましては、農業者と中小企業者の両者によります効果的な連携事業を採択してまいりたいと、このように考えております。

 この二つのファンド事業につきましては、平成19年から始まっておりますが、今後10年ほど続くということになります。21年度からスタートですので10年間ということなんですが、これにつきましては、商工会、商工会議所などの商工関係団体はもとより、JAなどの農業関係団体それぞれと連携をいたしまして、農林水産資源を活用しました新しいビジネスを幅広く掘り起こしてまいりたいと考えております。また、助成した事業につきましても、販路開拓等々のアフターフォローを行いまして、それぞれの事業が自立的に成長していただいて、農業振興にも結びつく形で地域での経済活性化につながっていくということで取り組んでまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) ありがとうございます。これから10年間、このファンドを生かして取組をしていただけるということで、そのフォローも含めてしっかりいただけるということですので、期待もいたしたいと思いますし、このようにファンドを使って、農商工連携の機会とか、積極的に始めていただいておるということは評価をできることかなというふうに思っています。

 先ほどもちょっと御答弁にもあったんですが、このファンドの管理者は、財団法人三重県産業支援センターの中にありますので、JAとか様々な団体とも協力をしながらというお話をいただきましたが、どうしても、企業側のほうというのは意外と窓口としては産業支援センターでスムーズにいくかと思うんですが、農業従事者の方や、これから新たに農業を始めようという方にとってみれば、少し敷居が高かったりするところもあるというふうな話も聞いたりしますので、できるだけそのあたりの宣伝とかも含めて、せっかくこういうすばらしい取組をしていただいておるので、広く知っていただけるような方法というのも、今後も検討しながらやっていっていただきたいなというふうに思っています。

 先日、私は、若い方々と食と農業をテーマに意見交換をいたしました。少し、最後に視点を変えて教育長にお尋ねをしたいと思います。

 その際、様々な議論の中で、農業の大切さをほとんどの方が認識しているにもかかわらず、参加していた高校生や大学生に対して、農業をやりますかと私が問いかけると、だれも手を挙げる方はいないというのが現状でした。

 そしてまた、小学校4年生を担任している先生が学校で行ったアンケートを発表いただいたのですが、形のよい野菜と形の悪い野菜のどちらを食べたいですかとの問いかけに対して、87%の児童が形のよい野菜を食べたいと答え、また、形のよい野菜と形の悪い野菜のどちらが体にいいと思いますかとの問いかけについて、8割以上の児童が形のよい野菜と答えたとのことでした。

 小学校では、低学年で野菜をつくり、高学年で米をつくる体験型の授業があるとのことですが、実際にそれらの体験型の授業から正しい栄養の知識や食生活、食文化の大切さを子どもたちが習得できていない現状にあるのではないかというふうに感じます。本来、家庭教育で行わなければいけないことかもしれませんが、我が国の食文化や健康を守るといった視点で、例えば小中一貫で食育について学ぶといった取組が必要なのではないかと考えますが、御所見をお聞かせください。

 また、農業の魅力を感じることができず、子どもたちが農業の夢や希望を全く持てない状況では決して担い手が育つことはないと考えます。進路指導をいただく先生が、まず農業の魅力を感じていただくことも必要かもしれませんが、誇りを持って農業に従事したいと子どもたちが感じるような取組が必要であると考えます。例えば、先ほどお話ししたように、農業を格好よく、感動があり、稼げるという新たな3K職場にしようと取り組んでいる若者の話などを子どもたちに伝えていくことや、県の新しい農政の取組をキャッチいただいて連携をいただくといったことなどが求められると思いますが、御所見をお聞かせください。



◎教育長(向井正治) 稲垣議員の言われますように、やはり近年の社会情勢の変化等から、子どもたちが実際に農業に触れることが非常に少なくなっている。そういうことから、小学校等で体験型の農業というふうなことで、野菜や米を育てたりする、そういったことが学習に取り入れられております。子どもたちが実際に土に触れながら野菜を育てて、収穫して、食べること、そういうことを体験することによりまして豊かな人間性を養っていこうと、そういう考え方でこういった授業が組み立てられているものでございます。そういった中で、稲垣議員が言われるような、やはり今後の農業のあり方について少し理解を深めるような方向というのも今後取り入れていく必要があるかと思っております。

 しかしながら、現場におきましても、まずは土に親しむというふうなことも含めまして、いろいろな活動を行っております。例えば、四日市市の桜小学校では、農家の方々の協力も得まして、昔ながらの田植えの体験とか、収穫した米でおもちをつくる、栽培することの苦労や喜びを体験していただいております。

 またもう一つ、一方で、もう少し紹介しますと、伊賀市立の府中小学校では、農家の方からお借りしました畑で、ジャガイモ掘りとか野菜づくりを行っております。

 この場をかりまして少し紹介させていただきますと、そういった中で、伊賀の伝統的な郷土料理であります田楽を学校給食に取り入れたり、そういう取組を行っております。こんな取組なんていうのは、本年度の地産地消等のメニューコンテストにおきまして農林水産省の生産局長賞を受賞しています。結構そういった形で幅広い取組が小学校、中学校においても行われているところでございます。

 議員からも御指摘がございました、教育委員会といたしましては、今後も、農水商工部とも連携いたしまして、子どもたちが生産者との交流とか体験などを通じまして、食に対する感謝の気持ちとか、生産に携わる人々への理解を深めて、農業に魅力を感じられる、そういったような取組をこれからももっと推進してまいりたいと、かように考えております。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) ありがとうございました。今、具体的な事例も幾つか御紹介いただきながら、土に触れる機会ということで、いろんな体験型でやっていただいておるというお話なんですけれども、そうはいってもなかなか担い手としてその子たちが、じゃ、将来農業をやるかというと、なかなかそこまで行っていないというのも現状かなというふうには思っています。当然、学校教育の中だけでそれを育成することというのは難しいと思いますけれども、かといって何もしないわけにはいかないと思いますので、そんな取組を継続していただきたいなと思いますし、例えば先ほど私一つ提案もさせていただいたんですが、小中一貫で、食育というテーマを持ってずっとやっていくとか、そういう取組なんていうのはいいなという話がその勉強会の中では出ていたんですけど、それについてもし教育長のお考えがあればお聞かせください。



◎教育長(向井正治) こういった農業に対する取組というのは、やはり継続性も大事だと思っております。今御紹介しましたのは、それぞれの小学校における取組、こういったものは実際の授業の課程の中に入っておりますけれども、そういったものを中学校においても、その考え方を継承しながら、実際にそういう取組をしていくのが必要だと思っております。今後についても、連携した取組等につきましては、今後また研究課題とさせていただきたいと思っております。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) いろんなところでモデル校とか、モデルと指定していただいたりもしたり、過去にもいろんな取組をしていただいていますが、別に食育をテーマにした小中連携、一貫教育をモデルにしろとは言いませんけれども、例えばそういう事例も含めて検討もいただけるというのも必要かなと思いますので、ぜひ、検討課題と言っていただきましたので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 最後に、高度部材イノベーションセンター、通称AMICについてお尋ねをいたします。

 昨年3月に、知識集約型産業構造への転換の拠点として、中小企業の課題解決支援や人材育成などに取り組む施設として四日市に開設をいただき、間もなく2年になります。今議会では、研究施設増設の補正予算案も計上いただき、新たに8600万円の設備投資を計画いただいておりますが、このAMICの現状とこれまでの成果、そしてまた、今後の展望についてお答えをいただきたいと思います。

 また、去る11月11日から18日まで、知事は県内企業の方々や津市、四日市市の皆さんと一緒にドイツの一大産業拠点であるノルトライン・ヴェストファーレン州とフランスのメカトロニクス関連の産業クラスターであるアルブ・インダストリーを訪問されました。24日の知事提案説明の際、アルブ・インダストリーとは、双方の地域産業の強化を目的とする協力協定を締結し、今後はこの協定を生かして、両地域の技術の交流やビジネスの機会創出に取り組んでいきたいと知事は言われていましたが、近い将来を見て、具体的な企業誘致等の感触や見通しについての成果はどうであったのかをお答えください。

 また、今回の欧州ミッションがAMICとの関係で何か今後の展開を期待できるものがあったのかどうかもあわせてお答えをください。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) AMICの背景についてお触れにもなりました。今日厳しいグローバル競争の時代でございます。三重県に所在する企業が持続可能な経済成長を実現していくためには、県内の産業構造をより付加価値の高い製品、サービスを生み出せるような、そういう知識集約型産業構造へと転換していく必要があると考えておりまして、そういう観点から、これまでの本県における産業集積の強みを生かしながら、地域初のイノベーション創出の拠点として、AMIC、高度部材イノベーションセンターを20年3月に設けたところでございます。

 ここでは、御指摘があったような最先端の研究開発の実施であるとか、産業人材の育成とか、あるいは中小企業の課題解決支援、こういった3本の柱を中心に取組を進めております。中でも研究開発につきましては、国の研究開発プロジェクトの誘致を進めておりまして、リチウム2次電池開発に関する都市エリア産学連携促進事業などを獲得してまいりました。例の事業仕分けで少し問題になっておるものでございます。特に今年度でありますけれども、NEDO、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構でございますが、ここの希少金属代替材料開発プロジェクトの採択を受けたところでございます。

 現在、国におきましては、科学技術予算につきまして様々な議論が行われているところでございますけれども、地域におきますイノベーション創出のためには、既存の枠組みを越えて、様々な地域の人、組織、機関、こういったところが連携して取り組む最先端の研究開発の実施や、国内外関係機関との国際的なネットワークの構築、こういったことが重要であると考えております。そのために、AMICなどを拠点といたしまして、引き続き研究開発プロジェクトの誘致を進めてまいりますとともに、海外の研究機関や大学、企業と県内企業との技術交流、技術連携を積極的に進めていきたいと、こう考えております。

 それから、海外ミッションについてのお話がございました。海外の研究機関や大学、企業との連携をさらに進めるということで、去る11月11日から18日まで、県内企業、津市、四日市市等の皆さんと一緒に、ドイツの一大産業集積拠点でございますノルトライン・ヴェストファーレン州、略してNRW州と申し上げますが、こことフランスのメカトロニクス関連の産業クラスターでありますアルブ・インダストリーを訪問してまいりました。

 まず、ドイツNRW州についてでありますが、今回は3度目の訪問となりましたが、これまでの訪問を契機といたしまして、NRW州経済使節団がこれまで2度来県をしておりまして、県内企業との商談会が実施をされておるところでございます。また、本年5月には、NRW州に本社を置きます世界有数の化学メーカーでございますエボニック・デグサ社が四日市市に新しい製造施設の建設を決定いたしました。デグサ社に聞きましたら、ドイツ以外の海外へ出す、建設を決定した工場では最大規模になると、こういうようなお話でもございました。両地域、このNRW州と三重県でございますが、経済交流は着実に深まってきておると、こう思います。

 今回の訪問では、NRW州政府や企業経営者との会談を行いまして、AMICとNRW州内の研究機関との新しい部材の共同開発であるとか、環境技術分野での交流について、今後双方で協議を進めていくということを確認しておりまして、お互いの信頼関係をさらに深めることができたと考えております。

 一方、フランスのアルブ・インダストリーでございますが、スイスとの国境に位置するメカトロニクス関連の産業クラスターでございまして、今回のミッションで双方の地域産業の強化を目的として協力協定を締結した次第でございます。

 今後、この協定が実りあるものになりますように、署名をいたしました三重県、津市、四日市市、そして三重県産業支援センター、これらが十分に連携しながら、両地域の強みを生かした技術によります研究開発などの具体化を進めていくということにしておるところでございます。

 また、このような海外との技術交流に当たりましては、AMICは非常に重要な役割を果たしておりますことから、先ほども申し上げましたとおり、引き続き研究開発プロジェクトの獲得等を進めますとともに、国内外の研究開発機関等とのネットワークの構築を通じましてAMICの機能強化を進めてまいりたいと思います。

 なお、一つつけ加えて申し上げると、フランスに行きましたときに、スイスのシーセムという研究機構、これは既にいろんな関係で連携を深めつつございますが、ここからも副社長がお訪ねいただきまして、より今後の協力について相談をさせていただいたところでもございました。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) 御答弁ありがとうございました。

 AMICについていろいろとお話もいただきまして、今後さらにそういうプロジェクトを誘致もいただいて、これから研究開発の拠点、そして人材育成の拠点として見ていっていただきたいというお話でしたし、先ほどあったリチウム2次電池開発については、確かに今、事業仕分けの中でこれからちょっとどうなっていくのかという状況になっていますので、当然これについては、我々も含めて、一緒になってやっぱり国に対してしっかりとこれの必要性を訴えていく必要があると思いますし、当然次の世代への研究開発として重要なんだということで、力を合わせて言っていかなければいけないテーマかなと思っています。いずれにしても、これからAMICでそういう新たな投資も含めてしていただけるということ、お話しもいただきましたし、今後、期待もしたいなというふうに思います。

 時間もなくなってきましたのでこれで終わろうと思いますが、先日、ある広告代理店の方と話をしていましたら、三重県は非常にいろいろ先進的な取組もしているし、いろんなものがあると。例えば三重ブランドの話がそのときは出ていましたけれども、そういうのもあるし、先ほどから議論したAMICもそうですし、あるいは先ほどの行政刷新会議の事業仕分けも、実は三重県の行政改革の流れ、過去こんなんなんですよという話をすると、ちょっとびっくりされておりました。そういったことで、かなりいろんな取組をしているにもかかわらず、代理店の方ですからそういう言い方になるのかもわかりませんが、その発信力というか、キャッチコピーというか、何かそういうのが弱いんじゃないのという話をされましたので、ですから先ほど、事業仕分け発祥の地三重なんていうこともお話しをしたんですが、ぜひ外に対してのそういう発信も欲しいなと思いますし、そのときに言われたので、私もまだこれから勉強しなきゃいけないなと思っているんですけれども、これからのキーワードは観光掛ける環境足す農業という言われ方をしまして、何となくわかるような気がするんですけど、私もまだまだのところがあります。

 今日は農業についていろいろと議論をさせていただきましたが、そういったこれからの時代に合った展開を三重県としてできるように、私も頑張らせていただきたいと思いますし、知事はじめ執行部の皆さんの御活躍も御祈念いたしますし、また、よい年をお迎えいただきますこともお祈り申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○副議長(野田勇喜雄) 本日の質問に対し関連質問の通告が2件ありますが、この関連質問は後刻認めることとし、暫時休憩いたします。

               午後3時1分休憩

          ──────────────────

               午後3時16分開議



△開議



○議長(三谷哲央) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○議長(三谷哲央) 質問を継続いたします。

 最初に、中嶋年規議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。45番 永田正巳議員。

   〔45番 永田正巳議員登壇〕



◆45番(永田正巳) それでは、お許しをいただきましたので。

 まさに、今議会は県立病院改革に尽きるんじゃないかと、こんなような思いでございます。今日も、中嶋議員、中村議員が県立病院の問題でやられました。そんな中で、医療行政、何と申しましても、基本は医師、看護師の問題が一番大きな要因ではなかろうかと、このように思います。そんな中で、いろいろ答弁等を聞いておりますと、ちょっと私も首をかしげることがあります。したがいまして、今日は時間もありませんので、医師確保対策という通告をさせていただいたんですが、医師確保対策について、この問題について議論をしてみたいなと。

 私は20年以上県政に携わっておるわけでありますが、医療行政がこんなに危機的な状況になったというのは、これは本当に初めてのケースであろうと思いますし、それはしからば何だったのかと、こういうことを思いますと、今申し上げたとおりではなかろうかと思うんですね。

 さて、そうすると、その当時と、そういう安定的なときと今と比べてどうだと、こういうことを思いますときに、何が原因でこうなったのかと、こう思うわけですね。私は一つ、新研修医制度が大きな引き金になったのかなと、こういうふうに思うんですが、知事に一遍そこら辺をお聞きしておきたいんですが、何がこういうふうな県立の医療行政にダメージになった原因なのかと、これを知事から御答弁いただけませんか。



◎知事(野呂昭彦) まず、十数年、あるいは20年ぐらい前では、日本の医師数というのもОECD諸国と比べて遜色ないようなことだったのでありますけれども、それ以降、医師の養成数を減らそうというような政策になりまして、養成数を抑えていくということになりました。その結果、今日、例えばヨーロッパ諸国等と比較いたしましても三十数%少ない。したがって、今、民主党政権は、医師数を増やそうと、1.5倍に増やそうというのは、ОECDの諸国の水準に戻していこうというようなことを方向づけようとしておるところであります。ですから、まず、養成数を減らすというようなことが一つありました。

 それから、2003年の骨太方針、小泉内閣が新自由主義に基づく小さな政府論を目指そうという基本方針をまず強く打ち出してまいりまして、2004年にその方針の具体化、そして、その後、例えば社会保障関係でも医療費を削減するということが相当強い勢いとなってあらわれてきた、こういうこともあるということが言えます。それから、医療費を抑えるために、診療報酬というものは、当然それを抑えていくというようなことにもなったということがあります。

 したがって、素地としては、医師等が不足してくるという、そういう強い流れがあるところへ、臨床研修制度についての改定が行われ、比較的学生の意向で医師が流動的になった、そのことが、都市への集中とか、それからまた、診療科目が非常に偏在していくような、もとのいわゆる養成の段階での診療科の偏在が出てきたというようなこと、これもあるかと思います。非常に根深い問題であります。

 したがって、医師数を回復していくということは、これは多分これからの国の基本方針になっていくと思いますけれども、十数年、20年かけて減ってきた現状からいけば、養成するだけでも6年、プラス研修期間を入れますと10年近くかかってくる。こういうことから、相当やっぱり深刻な事態がまだしばらく続くんだろうと、こういうふうに言わざるを得ないと考えております。

   〔45番 永田正巳議員登壇〕



◆45番(永田正巳) 確かに根深い、土壌は確かにそういう土壌にもなったと思うんですけど、医師が端的に言えば三重県から都市部に行ってしまうと、こういうことが医師不足の大きな原因の一つと私は思いますが、そういう制度的なものからすれば、一つの引き金になったのは新研修医制度かなという思いが私はするわけです。

 さて、先ほど来のやりとりを聞いていますと、例えば志摩病院の問題で医師確保についても指定管理者制度でやっていくんだということについても、医師の確保は十分できるというような意味の答弁をされておったと私は思うんですが、どうもそこら辺で、いろいろ情報をとってみますと、ちょっと難しいのかなというような思いがするから私も質問の機会を得たわけですが、いずれにいたしましても、医局に残っているのは従来から比べて10分の1だそうです、医局に残っているのが。そういうことからして、要するに医局の人数が10分の1に減っているんです。恐らく三重大学でいろいろ対話を進められていると聞いたんですが、対話をしていらっしゃる中でこんな話が出たのかなと、こう思いまして、対話をしていらっしゃるのは理事ですか、部長ですか。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 三重大学とは医師の確保につきまして様々なお話をしていますし、それから、学生さんが魅力ある研修制度を高めていくと、いろいろなことを話し合ってきております。そういうことを話し合ってきております。

   〔45番 永田正巳議員登壇〕



◆45番(永田正巳) そういうことで話し合いはしていただいているんですが実態は、今も知事も申されましたけど、医者としての活躍ができるのは10年かかっちゃうんですよ。そういうことを考えますと、今、県立病院に医師を派遣する余裕すら絶対にないと、こういうのが実態のようですよ。ここはひとつ、十分理解してほしいんです。



◎知事(野呂昭彦) 申し上げたいのは、今、例えば志摩の病院を例にとりますと、急激に医師がいなくなってきて大変な危機に陥ってきているわけですよ。それを、今のような厳しい医療資源、特に医師についても大変全国的に厳しい中で、これを理想のようにばんと戻すというようなことにはなかなか難しいところがありますけれども、ほっておけば、これは志摩病院は成り立たないというところになりますから、それをせめて今の段階よりもよくする中で、志摩の市民の地域の方々の医療に対する期待、あるいはニーズにこたえていけるようにしたいということであります。

   〔45番 永田正巳議員登壇〕



◆45番(永田正巳) これはもう少し総合的に物を見ていかないと、移行したけれども医師が集まらないと、こんなような事態がなきにしもあらずということは、はっきり言えるかと思いますので、ここら辺、医師の確保対策についてはもう少し、各部門、総合的に、三重大学もそうです。あるいは、たくさん医師を抱える医療機関ともよくそこら辺を連携を取り合いながら医師の確保に向いていただかないと、むしろそういう移行をしてからの問題のほうが大きいかというふうに思っておりますので、そこら辺はひとつ、後で禍根を残さないようにお願いして、時間が来ましたので終わりにさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)



○議長(三谷哲央) 次に、中村勝議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。41番 中村進一議員。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 中村勝議員の県立志摩病院の改革に絞って質問をさせていただきます。

 11月24日に県立病院改革にかかる「病院の姿」可能性詳細調査の結果を聞かせていただいて、それから、今回、新政みえの萩野代表をはじめ、多くの皆さんの質疑も聞かせていただきました。今日も、中嶋議員、中村勝議員、それぞれ丁寧な答弁もいただいたかに思えますが、かなり疑問が残っておりますので聞かせていただきます。

 最初に知事に申し上げておきますけれども、知事は勘違いをしているところがありまして、私の質問に対していつも今のままでいいということをよく思っているんじゃないかと言いますが、私は決して現状のままということではないので、県営の状況でどれだけ努力できるかということをいつも聞かせていただいております。

 そもそも「病院の姿」可能性詳細調査をやったきっかけというのは、やはり住民の皆さんがなかなか納得できないんじゃないか、そんなことでもっとくっきりさせようということだというふうに思っておりますし、それから、知事の答弁を聞いておりますと、志摩病院は11の団体中二つの団体から可能性について協力が得られたと手放しで喜んでいるようですが、とてもそのように私は感じておりません。

 今回もこの調査の結果で、医療従事者の確保については特に留意をしながら改革を進める必要があると一番最初の課題のところで挙げていただいているということは、まさに県営、県立の病院の運営でも同じ課題ではないかというふうに思っております。

 それから、今後の対応といたしまして、何度も出ておりますけれども、三重大学との一層の協力関係を構築する、これも、今、持っている課題じゃないかなというふうに思っておりますし、それが短絡的に指定管理者制度の導入ということで、対応で挙げてくださっているんですね。住民や議会の意見、まだ終わっていないのに突然、以上のことを踏まえ、県立病院の基本方針を決定し、平成22年第1回定例議会において必要な条例提案及び予算を提出したいと結んでおられるんですね。

 まず、聞かせていただきたいんですが、病院事業庁長、あなたもこれを読まれたと思うんですけれども、この程度の内容やったら今の県立病院で県営でやれるやないかと思いませんでしたか。それから、抜本的な経営改善をやるべきだということで基本方針であって、それに対する答えがこの内容で、本当に抜本的な経営改善ができると思いましたか。さすが民間やと思ったかどうか、ちょっと感想を聞かせてください、言いにくいかもわかりませんが。



◎病院事業庁長(南清) 私も当然、今回の報告書を読ませていただいております。

 この県立病院改革につきましては、平成18年度以降、様々な議論がされてきて、その中では、いわゆる全部適用の検証みたいなものもされております。その中でいろいろ御意見をいただいておりまして、そういうあたりも私も見させていただいております。

 今回の基本方針については、経営形態の変更ということが2月に出された方針にも出ておりますが、私の業務といたしましては地方公営企業法の全部適用を前提にした経営を任されているということでございますので、その範囲内では最大限の努力をさせていただいて、医師の確保も収支の改善もさせていただきたいと思いますけれども、経営形態をどうするかということにつきましては基本的に設置者である知事の権限と責任ということでございますので、経営形態の変更をどうするかということについては私の権限と責任の外ということになりますので、そこについては言及を避けさせていただきたいと、かように思います。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 今、社長なんですから、経営をもっと頑張っていただければというふうに思いますよ。これは志摩の人たちはみんな聞いているんですからね。

 それから、健康福祉部の部長に聞かせてもらいます。ちょっと気になるところがあったんですけど、このB案の中で、精神科について、平均在院日数を380日から300日に短縮する、これが留意点として挙がっているんですが、この中で、これをするためには地域の協力体制が必要とあるんですけれども、これは大きな問題を提案されていると思うんですよ。精神病棟の皆さん方が追い出されるという話になるわけですよ。そのことに対して、地域の福祉、そういった部分でどう考えておられるのか。受け皿はあるのかどうなのか。



◎健康福祉部理事(浜中洋行) 今回のこのB案につきましては一つの提案として出されておるんだと思いますけれども、今、議員が言われたようなことについても中でお示しされておりますが、それを具体的にということではないんですが、この報告書の中でも当然いろんな連携が必要だという問題意識のもとで書かれておるというふうに理解しております。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 大きな問題が出ているということで認識をしておいていただきたいというふうに思っております。

 それから、知事、お待たせいたしました。志摩病院のB案、C案とも三重大の協力というのがありますが、もう一つ、両方共通しておるのが、現在、在職する職員の継承が条件となっておりますが、今日もそうでしたけれども、知事が、本当に県立病院はひどいんやと、これ以上改革できやんということを述べれば述べるほど、モチベーションとかそういったものが私自身は心配なんですね。やはり、この流れについて、それから、もう1点、住民への説明も、今日の話ではなかなか理解できませんでした。これから住民への説明、それから、現場の医療関係者への説明、これは、第1回定例議会で条例改正して予算も上げるんだというようなことを言うよりも、そちらが先じゃないんですか。どうですか。



◎知事(野呂昭彦) ようやく発言できること、ありがとうございます。

 まず、冒頭、私が志摩病院で二つの団体が手を挙げてきたということで手放しで喜んでいるというようなことは、とんでもないことでございます。私にとりましては、この病院改革については本当に大きな大変な課題であるということでございます。ぜひ議員の皆さんとしっかり議論をしながら、間違いのない改革というものをなし遂げていきたいと、こう考えておるところでございます。

 さて、お尋ねのことについてでありますけれども、当然、地域医療を確保していく、あるいは病院機能を維持していくということについては、今後とも、今現在働いておられる病院職員の、そういう専門的な知識とか技術、これを活用するということが前提でございます。私は、病院改革は、むしろ職員の皆さんも、自分たちの病院が誇りあるような、そういう病院に生まれかわっていくということについては、一つの熱い思いも持っていただけることではないかなと、こう思います。ただ、しかし、身分の問題であるとか、いろんな条件の話も出てくるでありましょう。しかし、私はできる限り、在籍をする病院に引き続き勤務をしていただきたいと考えておるところでありまして、そのためにいろんな方策も考えていきたいと、こういうふうに思っております。

 何か条例を出したらそれで決まりみたいな話ではありません。条例は、指定管理者の選定の手続を行うための必要な条例でございます。したがいまして、その条例を出した上で、具体的に。



○議長(三谷哲央) 答弁は簡潔に願います。



◎知事(野呂昭彦) そして、手続を進めていく中で、条件が、我々が希望する、期待する条件と違うというようなことになりますれば、それはなかなか一本筋でいけるという話ではありませんから、実に、これから、実は課題が、条例の後が、それこそ大変なことだと、こういうふうに思っておるところでございます。



○議長(三谷哲央) 速やかに終結願います。

 中村議員、簡潔に願います。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 今の答弁で、多分、志摩の皆さん方、それから医療関係者、余計に不安を募らせたじゃないかというふうに思っております。まず、県営でこんな改革をするんだというところもまた見せてください。終わります。(拍手)



○議長(三谷哲央) 以上で、本日の県政に対する質問を終了いたします。



△諸報告



○議長(三谷哲央) この際、報告いたします。

 11月24日までに受理いたしました請願6件は、お手元に配付の文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたしますので、御了承願います。

 以上で報告を終わります。

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△請願文書表




請願文書表


(新 規 (11月)分)



 政策総務常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


59

(件 名)

 改正国籍法の厳格な制度運用を求める意見書の提出を求めることについて


(要 旨)

 国籍法の改正は、平成20年6月に「婚姻の有無により子の国籍取得の扱いに差異を設けた現行の国籍法は憲法の平等規定に一部違憲である」との判決が最高裁判所より出されたことにより、改正前の日本国民の父又は母の間に婚姻関係が存在することが日本の国籍を取得する要件を廃した内容となっており、出生後の認知により嫡出子たる身分を取得する要件を緩和したものである。

 本改正案は、実際には自分の子供ではない子に対して日本人男性が認知をして子供に国籍が与えられる、いわゆる偽装認知の危険性が指摘され、国民の間からも懸念する声が出ていた。

 実際に平成21年1月から施行された後、偽装認知の不正行為が発覚し、連日新聞報道等で見受けられる事態となっている。

 偽装認知の発生は、子供たちの未来を損なうだけでなく、我が国の根幹をも揺るがしかねない可能性がある。

 よって、下記の事項について再改正を含めた厳格な制度運用に万全を期されるよう国に対して意見書を提出されたく請願する。

          記

1 審査時でのDNA鑑定の導入、申請者や外国人の親の居住実態の把握など制度の本旨を損なわない範囲での制度運用の厳格化

2 虚偽の届出による国籍取得は無効あるいは取り消すことの規定やいわゆる偽装認知のあっせん行為や仲介行為を処罰する規定の制定

3 認知した子供に対する扶養義務の明確化
四日市市鵜の森2
丁目13−18−802
日本の未来を考え
る会
 代表 大西由里子

(紹介議員)
 竹 上 真 人
 中 嶋 年 規
 中 森 博 文
 永 田 正 巳
21年2回


 防災農水商工常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


60

(件 名)

 改正貸金業法の早期完全施行等を求めることについて


(要 旨)

 2006年12月、深刻化する多重債務問題の解決のため、上限金利の引下げ、過剰貸付の禁止(総量規制)などを含む改正貸金業法が成立した。

 同法は、2009年12月から2010年6月までに完全施行される予定である。

 政府も多重債務対策本部を設置し、?多重債務相談窓口の拡充、?セーフ ティネット貸付の充実、?ヤミ金融の撲滅、?金融経済教育を柱とする多重債務問題改善プログラムを策定した。官民が連携して多重債務対策を実施した結果、多重債務者が大幅に減少し、2008年の自己破産者数も13万人を切るなど多重債務対策は確実に成果をあげつつある。

 そして、改正貸金業法が完全に施行されれば、貸金業者の高金利、過剰与信等が是正され、多重債務問題は更に改善されることになる。
他方、一部には、消費者金融の成約
率が低下しており、借りたい人が借りられなくなっている、特に昨今の経済危機や一部商工ローン業者の倒産などにより、資金調達が制限された中小企業者の倒産が増加しているなどを殊更に強調して、改正貸金業法の完全施行の延期や貸金業者に対する規制の緩和を求める論調がある。

 しかしながら、1990年代における山一証券、北海道拓殖銀行の破綻などに象徴されるいわゆるバブル崩壊後の経済危機の際は、貸金業者に対する不十分な規制の下に商工ローンや消費者金融が大幅に貸付を伸ばし、1998年には自殺者が3万人を超え、自己破産者も10万人を突破するなど多重債務問題が深刻化した。

 改正貸金業法の完全施行の先延ばし、金利規制の貸金業者に対する規制の緩和は、再び自殺者や自己破産者、多重債務者の急増を招きかねず、許されるべきではない。今、多重債務者のために必要とされる施策は、相談体制の拡充、セーフティネット貸付の充実及びヤミ金融の撲滅などである。

 そこで、今般設置された消費者庁の所管ないし共管となる地方消費者行政の充実及び多重債務問題が喫緊の課題であることも踏まえ、国会及び政府に対し、多重債務問題解決のため、下記の施策を求める意見書を提出することを採択されたく請願する。

          記

1 改正貸金業法を早期に完全施行すること。

2 自治体での多重債務相談体制の整備のため相談員の人件費を含む予算を十分確保するなど相談窓口の充実を支援すること。

3 個人及び中小企業者向けのセーフティネット貸付を更に充実させること。

4 ヤミ金融を徹底的に摘発すること。
津市養正町17番17号
三重県司法書士会
 会長 川谷 武史
     外2名

(紹介議員)
 北 川 裕 之
 藤 田 正 美
 末 松 則 子
 中 嶋 年 規
 今 井 智 広
 真 弓 俊 郎
21年2回


 生活文化環境森林常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


61

(件 名)

 私学助成について


(要 旨)

 私学助成については、平素から格別の尽力を賜り深く感謝申し上げる。

 私どもは、私学各校それぞれの建学の精神に基づく特色ある教育に魅かれ、私学に子どもを学ばせている。

 しかしながら、私学に子どもを学ばせている保護者にとって、公私間の教育費負担の格差は極めて大きく、とりわけ入学時納付金の格差が大きく、高額であり、私学に学ばせることを望む保護者にとって高い障壁になっている深刻な問題である。

 将来を担う子どもたちの教育にとって、多様な教育方針の中から自由に選択することができるような教育環境を、今後、ますます整えて欲しいものと切に願っている。

 そのような中、平成18年に教育基本法が改正され、また、同法に基づく教育振興基本計画には「私学助成その他の総合的な支援」と「学校法人に対する経営支援」が明記されたところであり、これらのことを理解いただき、私ども保護者が子どもを安心して私学に学ばせることができるよう、請願の趣旨について、貴議会において採択され、私学助成の充実を求める意見書を国会及び政府に対し提出されたく、下記の事項について請願する。

          記

1 公私間の教育費の保護者負担格差を解消するため、私学助成に係る国庫補助制度を堅持するとともに助成額を大幅に増額し、私立小・中・高等学校の経常費二分の一助成を早期に実現すること。

  また、小・中学校においても国の補助に加え、県費の上乗せをすること。

2 入学時納付金の軽減補助制度の新設をすること。
津市上浜町一丁目
293番地の4
三重県私立高等学
校・中学校・小学
校保護者会連合会
 会長 篠田 正道
      外20名

(紹介議員)
 中 嶋 年 規
 末 松 則 子
 北 川 裕 之
 今 井 智 広
 藤 田 正 美
 真 弓 俊 郎
21年2回


 健康福祉病院常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


62

(件 名)

 子どもたちに確かな育ちの場を保障するための意見書提出を求めることについて


(要 旨)

 現在の認可保育所において保たれている保育所設置の最低基準では、保育士1人当たりの受け持ち人数は0才児が3人、1・2才児が6人、3才児が20人、4才以上児が30人とされている。また、保育室の面積基準は2才未満児3.3?/人、3才以上児1.98?/人となっている。欧米諸国と比較しても高いとはいえないこの基準であるが、これを満たしていても子どもの育つ環境としては厳しい面があり、全国の保育所ではこの基準を更に向上させる努力をしながら日々の保育を進めている。子どもたちの健やかな育ちを保障するという点から、また、どこの地域においても子どもたちが良質な保育を受けられるためにも現在の最低基準を国の責任の下に堅持をしていただくようお願いする。

 近年、都市部において顕著となっている保育所の待機児童の増加問題では、最低基準の緩和により安易に量的拡大のみを進めることは、処遇の悪化などにより子どもたちの育ちに大きな影響を与えることは明らかである。保育の質を担保しながら、なおかつ保育所の入所人数の拡大を図るためには、国による積極的な財政支援の下、保育所の整備や入所定員の増加などを進めていく必要がある。

 また、これまでの規制改革論議における市場原理に基づく保育所と保護者との直接契約制の導入であるが、保育に関わる行政の公的責任を無くすことによって、地域や保育所間での格差が生じ、それが結果として子どもたちの福祉の低下につながっていくことにもなりかねない。将来を担う子どもたちの健やかな育ちを保障していくために、保育における公的責任は絶対必要なものと考える。

 今後も国の責任の下、積極的な保育施策が推進されるよう、下記の事項について政府に意見書を提出されたく請願する。

          記

1 保育所の最低基準を国の責任の下、維持すること。

2 保育を取り巻く諸課題の解決に向けて、国の積極的な支援を行うこと。
津市桜橋二丁目131
三重県保育協議会
 会長 森本 敏子
     外3名

(紹介議員)
 末 松 則 子
 中 嶋 年 規
 今 井 智 広
 長 田 隆 尚
 藤 田 正 美
 真 弓 俊 郎
21年2回


63

(件 名)

 保険でより良い歯科医療の実現を求める意見書について


(要 旨)

 歯や口腔の機能が全身の健康、介護・療養上の改善に大きな役割を果たすことが厚生労働省の厚生労働科学研究等で実証され、また、その結果として 医療費を抑制する効果があることが「8020推進財団」等の調査・研究で実証されている。

 しかしながら、公的医療費の抑制により患者の自己負担が増大し、保険で歯科診療を受けにくくなっている。平成16年「国民生活基礎調査」によると、「歯が痛い」が75万2千人、「歯ぐきのはれ・出血」が47万6千人、「かみにくい」が21万8千人と歯科疾患の自覚症状がある国民は144万6千人いるのに、治療を受けているのは95万9千人で、約3割が通院を控えている。国民は患者負担を減らしてほしいと切望している。

 また、実質的に医療内容を左右する診療報酬は過去3回続けて引き下げられ、保険でより良く噛める入れ歯をつくることや、歯周病の治療・管理をしっかり行うことが難しくなっている。その上、歯科では、金属床の入れ歯、セラミックを用いたメタルボンドなどは普通に行われているが、過去30年にわたり新しい治療法が保険に取り入れられていないため、「保険の利く範囲を広げてほしい」という声が、患者・国民の一番の願いとなっている。

 以上の点から、医療費の総枠を拡大し、患者負担を増大させることなく、保険でより良い歯科医療を確保するため、下記の事項の実現を地方自治法第99条に基づき、国及び政府に求める意見書を採択されることを請願する。

          記

1 患者の窓口負担を軽減すること。

2 良質な歯科医療ができるよう診療報酬を改善すること。

3 安全で普及している歯科技術を保険が利くようにすること。
津市観音寺町429
−13
三重県保険医協会
 会長 真鈴川 寛

(紹介議員) 萩 原 量 吉
 真 弓 俊 郎
21年2回


 教育警察常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


64

(件 名)

 30人学級とゆきとどいた教育の実現について


(要 旨)

 「ひとりひとりの子どもを大切にした教育の保障」「豊かな人格と確かな学力の保障」を実現するためには、少人数学級の実施が最も有効な施策である。

 三重県においても、平成15年度から小学校1年生、16年度は小学校2年生まで「30人学級」、17年度は中学校1年生で「35人学級」と前進してきている。

 しかし、その後は少人数学級対象学年の広がりがない。また、現在実施されている少人数学級編成には、1学級の定数を25人以上とする条件が設けられている。つまり、単学級の学校は初めからこの制度を享受できないという、教育の機会均等の原則に反する大きな不平等を7年間にわたって被っていることになる。こうした学校が県内で、今年度は小学校1年生で62校、2年生で67校、中学校1年生で5校(平成21年4月1日付け県教委の資料より)存在する。

 社会状況の変化に伴って、初めから30人以下の学級も県下には相当数あるが、統計を取ってみると、小学校1年生では、増学校が76校に対して、実現できなかった数が62校、小学校2年生で64校:67校、中学校1年生で45校:5校が25人の条件にひっかかって実現していない。

 県教委は、この対策として、非常勤講師による、一部の教科を少人数指導で行っているが、今現場では、子どもたちの生活全般において、個別指導、支援、見守り、観察などが重要な教育活動になっているので、少人数学級にはとってかわることはできない。

 県下の子どもたちが等しく「30人以下」「35人以下」の学級で学ぶことができるようにしてほしい。

 さらに、小学校・中学校・高等学校全体に少人数学級を計画的に進めていく努力をしてほしい。

 以上の理由から、平成22年度の小学校1年生、2年生において、30人学級で25人以上という条件、中学校1年生において、35人学級で25人以上という下限条件をなくし、そして、小学校・中学校・高等学校に少人数学級を計画的に実施する努力を進めるよう請願する。
四日市市笹川1−
52−16
吉野 啓子
   外4,755名

(紹介議員)
 萩 原 量 吉
 真 弓 俊 郎
21年2回


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△質疑



○議長(三谷哲央) 日程第2、議案第15号から議案第47号までを一括議題とし、これに関する質疑を行います。

 通告がありますので、順次、発言を許します。3番 森野真治議員。

   〔3番 森野真治議員登壇・拍手〕



◆3番(森野真治) 新政みえの森野真治でございます。

 私からは、議案第15号及び議案第28号で提案されております地域医療再生臨時特例基金積立金につきまして御質問させていただきたいと思います。

 これにつきましては、国から交付されます地域医療再生臨時特例交付金50億円につきまして、基金として積み立てて5年間で使っていくということでございます。それ自体はそれで結構なんですが、その中身といたしまして、県全体で取り組む事業として22億円、二次医療圏単位で取り組む事業といたしまして、中勢伊賀で20億円、南勢志摩で8億円、このように説明書に書かれております。

 まず、伊賀地域における基金20億円のうち一番大きいのが、12.6億円をかけて二次救急医療体制の充実をさせるというふうに記載をされておりますが、この具体的な取組内容と実現性、また、その詳細な説明資料によりますと、この基金と地元の自治体あるいは病院の負担はありますが、県のほうは補助がないという理由につきましてお答えをいただきたいと思います。

 それから、もう一つ、県全体で取り組む課題の中の医師派遣によります地域医療の支援ということで約5000万円がつけられております。この中には、今年から始まりましたポジティブ・スパイラル・プロジェクトというのがありまして、これを指しているんだと思うんですけれども、その中に、バディホスピタルシステムということで、6月会議でも質問させていただきましたが、これについても充てられております。これについて、その後、6月会議以降の現状あるいは今後の見通しにつきましてお聞かせをいただきたいと思います。

 以上2点、お願いいたします。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 地域医療再生計画の伊賀地域に対する内容についてお答えします。

 伊賀地域におきましては、深刻な医師不足ということを背景に、特に二次救急医療における輪番制の維持が難しい状況になってきております。このため、救急医療体制の確保に向けまして、急性期医療の機能を一つの病院に集約化するなど、医療機関の機能分担を進める取組を地域医療再生計画で支援することとさせていただいています。

 具体的な中身でございますけれども、機能分担を進めるための施設や医療機器の整備、それから、医療機関相互の連携を促進するための電子カルテやネットワークシステムの導入、それから、在宅医療に適切に対応するための在宅医療支援センターの整備などの取組を支援していくこととしております。

 また、その実現性と効果をどのように考えるかということでございますけれども、伊賀地域におきましては、現在、伊賀市、それから名張市及び関係医療機関によります伊賀地域医療体制整備計画検討委員会が設置されまして、先日もされていますが、医療機能の集約化とあわせまして、経営の一元化及び将来の拠点整備を見据えました議論が現在進められております。

 伊賀地域におきまして、機能、それから規模が類似いたします医療機関が3病院ございますが、並立しておりまして、県といたしましては大変厳しい状況の中で、限られた医療資源を効果的に配置しまして活用していくことが、現実の医療提供体制の充実強化に向けて最も効率的、効果的であり、実現性の高いものという判断から、その取組を医療再生計画の中に取り込ませてもらったところでございます。

 また、医療再生計画では、全体的な取組の中で、医師修学資金貸与制度のさらなる充実、これは、19年度は5名、それから、20年度は61名、それから、21年度は81名になっていますけれども、これの充実と、それから、臨床研修病院の魅力向上とか、それから、地域医療に貢献する医師の活動支援、それから、特に病院勤務が難しくなっておりますので、勤務医の負担軽減に向けた取組への支援、このようなことを通じまして、県内の医師を増加させる取組とか、地域医療を担う医師を増加させる取組をあわせて進めていくこととしています。

 こうした取組とあわせまして、地域における医師不足とか偏在の解消を図るための集約化と機能分担の効果を一層確実なものにしてまいりたいというふうに考えています。

 それから、バディホスピタルということがございました。バディホスピタルにつきましては、医師不足地域の医療機関に対する支援の仕組みといたしまして、伊賀地域、それから東紀州地域の公立病院を対象に今年度から取組をスタートさせたところでございます。

 関係機関といろいろ調整しました結果でございますけれども、本年10月から山田赤十字病院から尾鷲総合病院へ1名の内科医の派遣が行われております。上野総合市民病院に対しましては、県立総合医療センターから、大変厳しい状況の中でございまして、月1回の当直支援が現状となっております。

 総合医療センターをはじめ、医師の派遣元になる拠点病院におきましても、やはり医師の不足につきましては深刻な状況でございます。県といたしましては、先ほど申し上げました全体的な医師確保に向けまして、地域医療再生計画の中で取り組むとともに、医師確保に向けまして、バディホスピタルシステムにつきましても、引き続き、病院事業庁とか関係医療機関等との協議を進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔3番 森野真治議員登壇〕



◆3番(森野真治) ありがとうございました。

 今の御答弁で、バディホスピタルにつきまして、6月に質問させていただいてから、状況が伊賀については変わっていないというお答えでした。山田日赤から尾鷲のほうにつきましては、本来のバディホスピタルということで、支援病院から被支援病院に対して、短期間、3カ月程度の医師の派遣を続けていくと、これがそもそも当初の説明だったわけですけれども、それからいうと、上野総合市民病院に月に1回当直しか行っていないというのは、とても実現しているとは言えない状況かと思います。

 御答弁の中に入っておりませんでしたが、もう一つ、四日市の市立病院から名張市立病院へも本来派遣をしていただくという話だったはずでございますが、これについてお答えがなかったんですが、されていないということでよろしいですか。

 それから、もう一つ、今度は病院事業庁長にお伺いいたしますが、6月にも質問させていただきまして、当然、総合医療センターから上野総合市民病院にバディホスピタルで派遣をいただきたいということは、意思は伝わっていると思いますけれども、なぜ派遣していただけていないのか、お答えいただきたいと思います。



◎病院事業庁長(南清) 先ほど健康福祉部長からの説明もありましたバディホスピタルシステムの中で、総合医療センターと伊賀市立上野総合病院が協議をいたしまして、5月8日に診療応援に関する覚書というのが締結をされて、5月11日から具体的な支援に入ったということでございますが、総合医療センターも医師が必ずしも充足しているという状態ではないという中で、月1回を限度に当直医師を派遣させていただくということで、これまで覚書締結から11月までに7名の医師の派遣をさせていただいたと、こういう状況でございます。

 以上です。

   〔3番 森野真治議員登壇〕



◆3番(森野真治) そういう事情はもちろんわからんでもないんですが、そもそもバディホスピタルシステムというのは、相対的に医師が多いところから少ないところへ派遣をしましょうということでありまして、県立病院がそれに従っていただけないというのはとても考えられない、提案していただいたのは何だったんだろうなと思わざるを得ないんですが、それにつきまして知事としてのお考えをお聞かせいただけませんでしょうか。



◎知事(野呂昭彦) バディ、すなわち相棒として、大きな基幹病院が、非常に医療資源に困窮しておる病院に医師を派遣するというような、こういう制度は全国的にもなかなかない先進的な取組で、私は非常に期待を多くしておるところでありますけれども、ただ、一方で、現状厳しい中で、例えば四日市の総合医療センターが、今、提供しておる医療供給について、自ら支障を来してというようなことについても、これはなかなか病院関係としてもつらい部分があるんだろうなと、こう思います。

 いろいろ課題はありますけれども、しかし、この制度が効果が上がるように、出すほうも出しやすくする。一方で、伊賀のほうでも考えていただかなきゃなりませんのは、出すほうの病院から行きたくなるような、そういう医療の受け入れ体制、実はこれはもともとそれが計画の中にも条件として入っておるところでありまして、受け入れ病院では受け入れ体制をしっかりつくってくださいよということも一方でお願いをしております。そういう中で効果が上がればいいなと、こういうふうに期待をしております。

   〔3番 森野真治議員登壇〕



◆3番(森野真治) 伊賀に魅力がないという部分は、そういう部分もあるのかもしれませんけれども、そもそも医師不足になっておって、そういう中で魅力がない病院ができてきている、そういう部分も当然あるわけでございまして、県内の病院の勤務医の偏在を引き起こしている一つの原因は、県の医療政策にも当然原因はあるんだと、このように思っておるわけでございまして、県立総合医療センターには率先してバディホスピタルに協力をいただかなければならないと、このように言わせていただきますとともに、伊賀地域としては四日市の市立病院と名張市も含めますと2人のお医者さんが派遣されるだろうという希望のもとにこの1年間頑張ってきたわけですが、結果的にはほぼゼロに近い、こういう状態であります。そういう中で、先ほどからも出ていましたが、モチベーションの問題ということも十分考えていただきたい。

 それから、病院再編計画でございますけれども、そういう魅力あるということが求められる中で、今回の再編が伊賀地域の医療をより魅力あるものにするんだろうかと、そういう思いと、5年以内に着工して事業をやればいいと、そこまでしか書いてないわけでございますけれども、今年に入ってからもう4回ぐらい伊賀地域で地域医療のシンポジウムが開かれております。そういう中の話を聞いておりますと、そのゴールが上野と名張の市民病院の機能集約ということでは、到底どちらが急性期になってどちらが慢性期になるということの理解が住民には得られない、そういうふうに感じております。

 したがいまして、もし計画を立てていただけるのであれば、集約をするのは一時的でも、その最終的な姿というものが、やっぱり拠点病院があるとか、またもとに戻るんだとか、そういう何かその先にあるものが見えないと、もっとさらに伊賀地域から医者が減るだけ、ただでさえ一番三重県内で医師数が少ないのに、さらに減らされる原因をつくるだけ、こういうふうにしか考えられないわけでございます。

 そういう部分も含めまして、ぜひ御検討いただきたいということと、先ほどから県の補助がない理由につきましてお答えいただけていなかったと思うんですが、一次、二次は地域の責任だからと、こういうふうにおっしゃるわけですが、最初にも言わせていただいたとおり、伊賀地域が特に少ない部分、あるいは三重県全体が全国的に医師数が少ない原因は、必ずしも国の政策だけではなくて、当然、三重県のこれまでの医療政策、あるいは県政全体の問題の中で結果として起こってきている部分もあると思いますので、全く地域の一次、二次は市町の問題だから県は一円も出さないよと、そういうのはいかがなものかと、このように思わせていただきます。

 どうぞそういう部分も一度御再考いただけるのか、御答弁いただければと思います。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 伊賀地域の医療再生につきましては、ここに首長さんも入ってみえますし、大学関係者も入っています。医師会とかいろんな関係者が入ってみえる中で議論されています。その中で、地域にとって一番いい病院はどうかということで、今現在検討されています。医療資源は現在の中ではやはり限られていますので、それをいかに地域の住民の方の安全・安心につながる形で医療資源を効率的に活用していくのがいいかということで、今現在、検討されているように理解しています。

 県といたしましても、医師修学資金とか大学の医師の確保というような取組をしておりますけれども、すぐにその効果が出るわけではございませんので、それまでの間をいかに住民の方に安心していただくかということで、今、様々な取組をしているところであります。

 再生資金につきましては、これは活用しまして。



○議長(三谷哲央) 答弁は簡潔に願います。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 市町の負担もいただきながら、県としていろいろ議論をしながら進めてまいりたいというふうに考えています。

 以上でございます。

   〔3番 森野真治議員登壇〕



◆3番(森野真治) その御答弁のとおり、この再生計画は中期的なものというのがわかっていますので、バディホスピタルをきちっとやっていただきたいとお願いをしているわけでございます。

 時間が来ましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(三谷哲央) 21番、竹上真人議員。

   〔21番 竹上真人議員登壇・拍手〕



◆21番(竹上真人) 自民みらいの竹上です。質疑の機会をいただき、ありがとうございます。

 議案第31号、法人県民税の超過課税についてお聞きします。

 ちょっとおさらいの意味で、超過課税について調べてみました。現在、超過課税は0.8%の上乗せで総額約7億円の収入増となっており、その配分は、福祉へ35%、環境へ10%、スポーツ振興へ25%、中小企業振興へ30%となっています。この制度ができたのが昭和50年で、当時は福祉のみの1%の上乗せを行っていました。その後、昭和61年にスポーツ振興と中小企業が追加され、おのおの30%ずつ配分されるようになり、そして、平成12年に最後の環境が加わり、現在の比率になっています。

 この税は、条例で企業の超過分が規定されていますが、中小企業については課税が免除されており、資本金が1億円を超える法人、または法人税が年1000万円を超える法人のみ課税されております。これが条例で決まっている。そして、この使い道の配分については、規定は何もないんです。全くなく、内規で運用をされていると、こういうことなのでございます。今回、5年ごとの改定に当たるため、議案が提出されてきたわけでございます。

 そこで、お聞きをさせていただきます、何にどれだけ使うのかと。この議案は、引き続き上乗せしますよ、よろしいかと、こういうものなんですね。では、県のチェック機関である我々議会側は、はい、どうぞと、こう言うにはですよ、一体何にどれだけ使うのか、税金を引き上げて納めていただくのに、それがないと本当の審査が果たしてできるのかということなのでございます。この提案は役所の不思議な感覚の最たるものでして、人からお金をもらうのに、その使い道を示さず、とりあえず取っておいて、後から使い道は考えますよと言っているのと同じでありまして、世間の常識からはほど遠いところにあると私は思います。

 時は今、昨年のリーマンショック以来、日本経済は停滞を余儀なくされ、それに追い打ちをかけるように、円高、株安、デフレという悪条件が重なり、持ち直しを見せている経済が二番底を迎えないか、非常に懸念されております。大企業も苦しいところはいっぱいございます。その証拠に、平成19年、この超過課税は17億あったんです。ところが、今回の見込みでは7億円、10億円減っています。こんなときこそ、超過課税をなくす、あるいは、低迷する県内の産業振興を図る意味において、中小企業対策にその半分は使っていくなど、思い切った見直しも必要ではないかと思います。

 ちなみに、商工団体からは、非常に不景気だということで、中小企業対策に重点配分される旨、意見や要望が出ています。一体何にどれだけ使うのか、はっきり示された上で議案とするほうがよろしいかと思いますが、いかがでございましょうか。



◎総務部長(植田隆) 竹上議員御指摘のように、この法人県民税の超過課税につきましては、これまで、福祉に35%、中小企業振興に30%、体育スポーツ振興に25%、環境保全に10%の割合で、それぞれの基金に積み立てた上、毎年度の予算の中で取り崩し、事業として活用をしてきたところでございます。

 その使い道につきましては、今後5年間で、例えば福祉の分野におきましては、高齢者及び障がい者への支援、次世代育成支援、医師確保対策など、保健福祉の向上に資する事業、次の中小企業振興の分野では、経営の厳しい中小企業の資金調達の円滑化や経営支援など、県内中小企業や小規模事業者の振興に資する事業、それから、体育スポーツ振興の分野では、県営総合競技場など、体育スポーツ施設の整備のほか、トップアスリートの養成など、県内選手の育成や強化を図る事業、それから、環境保全の分野では、ごみゼロ社会実現推進事業や普及啓発事業など、廃棄物の適正な処理の推進に資する事業への活用を考えておるところでございます。

 現在、この四つの基金には、合わせまして約30億円の基金の残高がございます。本年度は先ほど御指摘されましたように6.7億円ということで、最盛期の半分以下という形になっております。今後の5年間で、今年のペースでいきますと、大体30億から40億ぐらいが積み立てられるのではないかなと考えておりまして、全体で大体基金の残高の30億を合わせまして60億から70億程度に積み上がるのではないかなと想定をしております。

 一方、各部局からはこれを上回る額の要望が出てきております。この超過課税に係りますこれらの事業の財源につきましては、それぞれの基金からの繰り入れで対応するということが原則としてございます。しかし、昨今の法人県民税の減少などによりまして、それでも賄い切れないときには一般財源での対応とするかどうかということもあろうかと思いますけれども、今後、要望事業の精査を行うとともに、慎重な検討が必要であろうかと考えております。

 現下の厳しい経済情勢の中で、中小企業への支援は喫緊の課題であると認識をしております。中小企業振興につきましては、これまで県としても必要な対策を講じてきたところでございますけれども、今後の法人県民税の超過課税の配分に当たりましても、現在の経済情勢や県議会での御議論等を踏まえまして、景気の回復に向け、一定期間、工夫、検討をしていきたいと考えております。

 以上でございます。

   〔21番 竹上真人議員登壇〕



◆21番(竹上真人) ありがとうございました。

 この超過課税の話というのは地方税法第1条ですよ。それは、財政上その他の必要がある場合には、地方団体は標準課税を超える税率により課税することができますと、こうなっておるわけです。要するに、この制度は昭和50年から35年間続いてきておりまして、言い方は悪いですが、なれ合いのままですよ。結局、その必要性、これの根拠を我々に示しているのかと、私はそこやと思うんです。自主課税権を行使する、取れるから取るのか。この0.8%は全国ほとんどの県が一緒なんですね。けれども、実際に税金をいただく話でございます。そのときに、こういった行政需要があります、これはこういうふうなものに使っていきたい、だから上乗せで超過課税をいただきますよ、こういう話がないと、今までどおり超過課税を取っておったのでこれからも取っていきます、私はそれがどうもおかしいような気がします。

 特に昨今の非常なる不景気ですね。今、部長も言われたとおり、半分以下になっちゃったと。要するに、みんな苦しいんです。税金を払っておるのはどういうところかというと、資本金が1億円以上でしょう。それから、年1000万以上の法人税を払っている。要するに、ようけもうかっておるところと大きな企業、これに払っていただいておるというふうなことでございまして、そういう意味では、この際に、いろんな方法で、いただいている、超過する分の税金については、こういったことで使いたいので、それで引き続き上げさせてほしいというふうなことを明確に示すべきだと思います。

 今の答弁では、配分の工夫とか検討とか、そういうふうな話で、なかなか明確には言っていない。ぜひとも、今後始まる常任委員会において、この使い道、こういった使い道にしたいから、だからこの議案を上程したんだと、そういった根拠を示すべきだと、そういうふうに考えるんですが、再度お聞きしたいと思います。

 いかがでございますか。



◎総務部長(植田隆) 使い道につきましては、今後22年度当初予算に向けての作業の中で事業の精査等を行い、詰めていく方向で考えておりますけれども、できますれば、考え方等につきまして、委員会の中でお示しをできたらなと考えております。

   〔21番 竹上真人議員登壇〕



◆21番(竹上真人) ということで、常任委員会のほうでそういった基本的な考え方は示して議論をしていただきたいというふうに思います。

 それと、もう一つ、環境税の議論が出ておりますね。まだこれは海のものとも山のものともいうふうなところではあると思うんですけれども、いわゆるガソリンと、それから軽油、これに取ってかわる分としての環境税というような議論を始めました。そうなりますと、この超過課税なんですよ。環境に10%配分を現在しておるわけでございまして、見方によりますと二重取りのような感じが私はします。もし環境税が施行された場合、この超過課税の環境に充てておる分の10%、これについて、見直しをされる思いがあるのか、それを確認をしておきたいと思います。



◎総務部長(植田隆) 22年度の国家予算編成の中で、環境省は地球温暖化対策税の導入を要望しておりまして、その取り扱いが政府の税制調査会で、今、議論をされておるところでございます。地球温暖化対策税の導入の可否については、今月中にも取りまとめられる22年度の税制改正大綱において決定されるのではないかと考えております。

 この地球温暖化対策税につきましては、国税なのか地方税なのか、あるいはまた、普通税なのか目的税なのか、また、目的税とされた場合にはその使い道がどのようになるのかということは現時点では明確にはなっておりません。もしその税の使い道が超過課税の使い道と重複することになるのであれば、所要の調整を図る必要があると考えられますので、今後も引き続き、国の動向等を注視しながら、適切に対応してまいりたいと考えております。ただ、環境税の納税義務者がだれであり、課税標準が何であり、目的が何であるということがはっきりすれば、先ほど議員がおっしゃいました二重取りということの問題の整理は明らかになろうかと思います。

 以上でございます。

   〔21番 竹上真人議員登壇〕



◆21番(竹上真人) まだどんなものかもはっきりしていない段階なので何とも言えないというふうなお答えかと思います。私もそうかなとは思いますが、少なくとも私は、環境税を取ったら、この超過課税分の10%は、平成12年に環境分野を入れたんですが、そうじゃなくて違うところへ回していただいてもいいんじゃないかなと。どうもこの手の税の使途、超過分なので基金をつくってというふうな形になっていますけど、一度決めたらなかなか変えれないみたいな妙な話になっておると思うんですよ。やっぱり今年の予算調整の方針なんかでも、これだけの経済危機の中でそういうのを第一番にしていこうというのであれば、柔軟にその配分も見直していくべきだと思いますので、今後また議論をさせていただきたいと思います。

 時間が来ましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(三谷哲央) 49番 萩原量吉議員。

   〔49番 萩原量吉議員登壇・拍手〕



◆49番(萩原量吉) 私は、議案第15号の平成21年度三重県一般会計補正予算(第10号)、約46億の補正が組まれているわけでありますけれども、さきに先議した3億6000万余りのいわゆる第六次緊急雇用・経済対策事業とも関連して、若干聞いておきたいというふうに思うわけであります。

 端的に聞きたいことは、この緊急雇用・経済対策で本当に十分効果が上がっているのか、あるいは、去年の年末みたいな状況で何ともならない年越し派遣村といったような状態もできたわけでありますけれども、こういう心配は本当にないと自信を持って言えるのかということを問いたいんです。

 年末にかけて雇用保険の受給が終了する人が8000人いると、これは皆さんの数字で推計もされているところであります。雇用調整助成金も終了になる企業が出てきている。延長の措置などもとられつつあるところでありますけれども、本当に深刻な事態であります。

 せっかくの雇用創出の交付金も、多分100億近くが、貯金というか、積み立てられたままになっておって、十分施策がやれないというので取り崩しが不十分であるというふうに思いますし、先日は厚労省のワンストップ・サービス・デイともかかわって、三重県の求職者総合支援センターが四日市と鈴鹿で、1日だけではありましたけれども、相談をされました。私も2度にわたって現場も見せてもらいに行きましたが、本当に一定の成果は上がったというふうに思いますけれども、1日だけというのは寂しい話で、毎日のように相談者が増えてきているわけであります。ハローワークや四日市の市役所の人にも、その相談者に当たった人にも聞いてみましたけれども、やっぱり1日だけじゃなしにもっと日常的にやる必要があるといったようなこととか、宣伝の不足の問題などがいろいろ指摘をされていました。

 ですから、この1日だけじゃなしに、1日になっても2日になっても、ハローワークの窓口では住宅相談があったり、そのために、家賃の貸し付けやら給付の問題で、市役所へ行ってください、社協へ行ってくださいと、そういうふうな形しかできないという状態になって、またばらばらでやっているということになっているわけですね。

 だから、これでいいのかというところで、本当に今困っている人たちを、ここなら絶対に常時対応できるよというような窓口、これはもちろん県の総合支援センターであるわけですけれども、これを、職員は大変だろうけれども、例えば土日も交代で開くとか、緊急に年末だからということで一定の夜間まであけるとかといったことなども含めて、対応が今迫られているのではないか、そんな思いが私はいたします。

 本当に年末これで大丈夫と自信を持って言えるのか、あるいは、相談窓口、これをもっとPRしてつくっていくという方向での検討ができないのか、その点をまず聞いておきたいと思います。



◎生活・文化部長(安田正) 議案第10号ということでございますけど、少し全般的にお話をしたいと思います。

 平成21年度の三重県の緊急雇用・経済対策推進方針に基づきまして、特に県と市町と一体になりまして、ふるさと雇用の再生特別基金事業、それから、緊急の雇用創出事業、これを中心に、現在、雇用創出に取り組んでおります。

 この御利用につきましては、事業を実際に仕立てて求人票を出すまでかなり時間がかかったわけでございますけど、10月末までには実の雇用者が2101人出ました。12月末までにはあと1515人ということで、12月末までに3122人の雇用を実際に求人をしてついてもらえる、そういう状況に来まして、10月段階で見ますと、毎月ハローワークが就職決定をやっておりますけど、その4月から10月までの合算が1万7302人ということでございまして、2101人は全就職決定件数の12%に当たります。この12%が大きいか小さいかはいろいろとらえ方があろうかと思います。

 それと、この中で、実際に雇いどめにより離職を余儀なくされた方は934人で雇用者全体の約5割と、そんな率になっております。

 それと、もう1点、10月23日に国で策定されました緊急雇用対策が新たに策定されましたので、県におきましても、御指摘いただきましたように、三重県の緊急雇用支援アクションプランを作成いたしまして、第六次の緊急雇用・経済対策で、介護雇用プログラムの中で80人の雇用を含めまして、332人の雇用を年度末までに新たに創出していこうということで、この27日に先議をしていただいたところでございます。

 御指摘のワンストップサービスでございますけど、実際やってみましたところ、仕事や住居に関する相談を中心に約150人、2カ所でございました。利用件数はそれぞれの相談を含めまして332件というふうなことでございます。そういうことで、今回の利用状況やニーズの検証も踏まえまして、三重労働局をはじめ、鈴鹿市、四日市、亀山市、その他の機関の社協にもいろいろ御支援をいただいておりますので、そういう機関と協議の上、年内実施に向けて検討を進めたいと考えております。

 そういうことで、あと、今回は若年の対策といたしまして、新規高卒未就職者の支援事業も債務負担行為で認めていただきましたもので、若年者について途切れのないセーフティネットを構築していくと、そういう作業にも具体的に入らせていただきまして、県のできる、学校、教育委員会とも連なるような若年者対策を中心に今後もやっていきたいと考えております。

 以上でございます。

   〔49番 萩原量吉議員登壇〕



◆49番(萩原量吉) 一定努力していただいていることはよくわかるんですが、実際、本当に派遣切りで困っている人たちが8900人というデータが出ているわけですよね。これは確かに流れていかざるを得ないという人たちもいるんだろうと思うんですが、この実態さえ十分つかまれていない、こういう問題があるというふうに思います。

 現に、今の総合支援センターでも、四日市で2万1000人を超えている、あるいは鈴鹿でも5900人、鈴鹿は7月からで10月末で6000人超えている。だから、本当にそんな切実な相談があるということでもあります。

 肝心の年末これで本当に大丈夫という点については、胸をたたいて返事がなかった。あるいは、土日でも夜間でも開いて、とにかくここへいらっしゃいと。自殺対策も含めて大事です、本当にね。そういうことが本気でできやんのやろうかというあたりについては、これはやっぱり知事に聞かんならんのかな。これぐらいのことを本当に考えていかなかったら大変だと。

 それから、私、もう一つは、何というても雇用の先がないということですね。だけど、もともと原因者、だれがこの雇用不安をつくり出したんやといったら、一番もうけている大企業が真っ先に派遣切りを始めたでしょう、トヨタをはじめとして。三重県でも、シャープであり、あるいは東芝であり、ホンダであり、トヨタ車体でありというね。だから、こういうようなことがまかり通っているこの異常さといいますかね。

 だから、ここで、昨年は緊急経済対策を庁内にもつくって、今もあるわけですけれども、緊急の年末に向けた会議も開かれるんだろうと思うけど、この年末、どう乗り越えていくんだというあたりで、前回、例えば手分けして幹部が調査や申し入れというような形で行かれたわけでありますけれども、こういったようなことも含めて、今、デフレや円高対策で一層深刻なわけでありますから、中小企業の実態も調査に行くことも含めて、知事、やっぱりこれはあなたが陣頭指揮をとって調査などに行くべきではないか、そして、具体的な本当の対策をやってもらいたいというふうに思うんですけれども、その点の見解をずばり聞いておきたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) 一点、踏まえまして、よく督励してまいりたいと思いますが、詳しくは部長のほうでまたお答え申し上げます。



◎生活・文化部長(安田正) 派遣切り、9000人弱、労働局の統計から上がっております。この間、生活資金と住宅資金をハローワークのほうで措置した件数が1000人ございます。その中で、3割ぐらいは既に自力で就職、生活再建をされておるということでございます。

 今回のワンストップ・サービス・デイには、特に大きなPRをしなかった点は、労働局のほうがそういう制度を適用されておられます方に具体的に御通知を申し上げて、就職の支援をベースに、住宅の問題、6カ月の生活支援の給付が切れておりますので、そこら辺を具体的に聞き取りながら、懇切丁寧に相談をさせてもらったと。ある程度のセグメントをして、対象者を抽出してやらせていただいたということでございます。そういう中で百五十数名というふうな方が来ていただいたというふうに考えておりまして、今後、労働局と数字の検討をよくして、さらに検討をしてまいりたいと思います。

 ただ、自殺対策まですべてできるかというと、かなり専門的で大規模になりますので、そういう点についてはネットワークでやっていくと、そういう考え方しか現在のところはないと思います。

 以上でございます。

   〔49番 萩原量吉議員登壇〕



◆49番(萩原量吉) やっぱり残念ですね。本当に県が先頭に立って、企業に対しても雇用の確保で申し入れるというようなことができないという点は、やっぱり大企業に弱い。内部留保をこの10年で2倍に増やしましたやないか。それで、ちゃんと配当金を保障していますやんか。こんな社会は本当にいびつやと思いませんか、実際のところ。自分だけよかったらということを、これほどはっきり証明している事態もない。それで弱いところへしわ寄せ。

 実施に派遣切りされた労働者の話を聞いてくださいよ。頑強な人ですよ、私たちが何人もお会いしたのは。働きたいんだと。仕事がないというのはどんなに苦しいかと言っていますよ。それから、生活保護を受けているという人。毎日うつ病になりそうです、部屋にぽつんと1人だけでいてと。こういう社会状況、格差広がりをつくり出しているということに、行政、これは何ともできないですか。一定の努力はされているけれども、実際上、まだまだそういう人たちがあふれているんですよ。

 私は、一刻も早くこういう状況を解消するためにも、ぜひ、それこそ常駐して、この年末年始、本当に相談に乗れるような、そういう窓口を広く宣伝もしながらつくってもらいたい。これは公務員としての仕事だと私はあえて申し上げておきたいと思います。

 時間も来ましたので、これで終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(三谷哲央) 9番 中川康洋議員。

   〔9番 中川康洋議員登壇・拍手〕



◆9番(中川康洋) 公明党の中川康洋でございます。

 夕刻の時間、議案の質疑の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。今日は、午前、午後との一般質問、身内の不幸がありまして欠席をいたしましたこと、おわびを申し上げます。

 そしたら、限られた時間、短く質問をさせていただきます。

 今回は、議案第15号平成21年度三重県一般会計補正予算(第10号)のうち、特に介護職員処遇改善交付金事業費に関連して議案質疑をさせていただきます。

 今回の減額補正は、この事業の事業期間の見直しによる交付金の減額でありますが、もともとこの事業は、平成21年度第一次補正予算の緊急経済対策の中で、介護職員の賃金アップを図るため、平均月1万5000円のアップを図るとの内容ですが、介護職員の処遇改善に取り組む事業者へ、その資金の交付を行うための交付金事業であるというふうに聞いております。

 県はこの事業の実施について、8月に県下3カ所で計4回にわたり介護事業者に対しての説明会を開催するとともに、ダイレクトメールなどを送付してその申請を促してきましたが、先日の議案聴取会の場での御説明では、この処遇改善事業の申請の状況は現在約7割、厳密には三重県は71%であるとのお話がありました。

 この申請については、今も継続的に受け付けを行っているとのことですが、私は、今回の処遇改善交付金の趣旨、いわゆる介護に従事する方の賃金を上げ、その結果、完全ではないにしろ、働き続けやすい環境をつくるという趣旨から考えた場合、この7割という申請状況は少し低いのではないかと感じる1人であります。

 そこで、まず初めに伺いますが、この事業の実施主体である県及び担当部として、この7割という申請状況をどう見るか、お答えをください。まず、よろしくお願いいたします。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 処遇改善交付金につきましてでございますが、議員から御紹介がございましたように、まず、6月補正予算の議決後に、8月に事業説明会を4回開催いたします。その後、ダイレクトメールを全事業者に発送しております。その後、また、申請のない事業者に対しましては、さらに2回、9月、10月にダイレクトメールを発送しまして周知を図ってきております。しかし、御紹介がありましたように、この10月末時点で三重県の申請率が71%。全国平均も72%でほぼ同等でございますけれども、これは、この目的が、介護の職場が魅力ある、なおかつ確固たる職場として成長していくということ、そういう大きな目的から考えますと、やはり十分とは言えない状況というふうに考えています。

 このため、10月末とされていました申請期限を12月末まで延長しまして、できるだけ多くの事業者に申請していただくように、各種事業研修会の場などを活用しまして、引き続いて周知を図ってまいりたいというふうに考えております。

   〔9番 中川康洋議員登壇〕



◆9番(中川康洋) ありがとうございました。

 今、当初、10月末までだった申請期限を12月末まで引き続き延ばしてさせていただくと。この賃金アップが現場に派生してくるのは1月ごろだと思います。12月末まで延ばすと、申請を遅くしたところはその賃金が上がるのがさらに遅れるということはありますけれども、やはり申請をしていただくことが大事だと思いますので、12月末まで引き続きPRを努めていただきたいというふうに思います。

 次に、事業者が今回の事業に申請をしなかった理由は、例えば申請手続が複雑だとか、この交付金事業の終わる平成24年度以降の取り扱いが不明確であるなど、幾つかの理由が考えられると思いますが、担当部として、この事業に対して介護事業者がいかなる理由から申請をしない、ないしはしなかったと考えるか、分析をされているのであれば、その状況をお答えいただきたいと思います。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 交付金の申請を行わない理由でございますけれども、これは国のほうでも全体状況の中で、アンケート調査を11月中旬に行っています。複数回答でございますけれども、一つは、議員からも先ほど言われましたが、処遇改善の対象職員が介護職員に限定されているということ。当然、職場の中にいろんな職員の方がおみえになります。それが26%でございます。それから、事務作業の話がございましたが、これは階級を分ける必要がございますので、その点が大変だということで、例えば小規模の事業者などにおきましては難しいということもありまして、これが17%という、制度そのものに対する課題がある一方、もう一方は、21年度から23年度までの時限的な制度ということで設計されましたので、24年度以降の取り扱いが不明ということで、当然、一たん引き上げた後、下げるというのは難しいということもありまして、こういう意見が14%。それから、平成22年度からこれは当然介護職場の魅力アップということで、キャリアのパスのことが要件になっています。これがまだ現在、具体的にどうかということが不明でございますので、それが7%と、将来の取り扱いがどうなるかわからないということから申請されない事業者も相当いるというのが実態でございます。

 ただ、国のほうからは21年10月に平成24年度以降も介護職員の処遇改善に取り組んでいくという旨の方針が示されていますので、これについて、また周知をしてまいりたいというふうに考えております。

   〔9番 中川康洋議員登壇〕



◆9番(中川康洋) 具体的な答弁をいただきまして、大変にありがとうございました。

 その分析を図る中で、県としてできること、ないしは国と協調しながら制度改正を行っていくこと等があるのかなというふうに思っております。

 先ほどの話の中で、24年度以降の先が見えない、今回は介護事業者が申請をするということで、この補助金の恩恵を受けるのは介護従事者なわけなんですね。事業者としては24年度以降が見えないということで、実際、今回の補正部分がなくなったら、それは全部自分のところにかぶってくるから、ゆえに慎重になっておるという意見、私も聞いております。

 国のほうとしては24年度以降も介護制度そのもので見ていくというような話はありますけれども、具体的なところがまだ見えていないということで、そこは、今、御答弁がありましたとおり、事業者に対して安心をしていただきたいところであるゆえに申請をしてくださいと、現政権に対して安心をしてくださいというふうに私が言うのも変な話ですけれども、そういうふうに伝えながらいくことが、今回の趣旨は、介護従事者の賃金を上げて、思いを持って働き続けやすい職場にしていく、そのインセンティブですので、その趣旨は生かしていくことは必要なのかなというふうに思います。

 先ほどの申請をしない、しなかった理由の中に、キャリアパス制度というお話をしていただきました。私も、今回の申請をしなかった理由の一つとして、来年度以降から厚生労働省が求めます処遇改善事業の要件に加えられるキャリアパス制度、これが挙げられるのではないかなというふうに当初から考えておりました。今回、既に申請をした事業者も含めて、事業者にとっては実際に最も心配な要素なのではないかというふうに思っております。

 そこでお伺いをしますけれども、このキャリアパス制度について、具体的にどのようなものが、また、どのような内容のものが必要とされるのか、また、提出をすればいいのか、現在、県が把握をしている範囲で結構ですので、御説明を願いたいというふうに思います。

 状況からいきますと、22年度以降からというふうになっていますので、これは4月に出さなければいけないのじゃないかということで、非常に時間が迫っておるということで御心配なされておる事業者もございます。時期の状況も含めて、お答えを願いたいというふうに思います。



◎健康福祉部長(堀木稔生) キャリアパスの要件につきましては、これは、国のほうでもキャリアパスに関する懇談会というのを設置しまして、それを開催してその中で検討されているというふうに聞いておりまして、現在わかっていることでございますけれども、21年度中に国において検討して、22年度当初からの適用はしないという旨の通知が出ております。

 要件の内容、詳細につきまして、まだ現在のところは示されておりませんので、今後、情報把握をしてまいりたいと思いますし、把握次第、事業者の方には速やかに通知して、安心してキャリアパスを含めて取り組んでいただけるように、なおかつ働く人にとって魅力ある職場に介護職場をしていかないことには、これからの高齢社会には難しいと考えていますので、そのほかの処置も含めて、しっかりと活用していただけるように周知してまいりたいというふうに考えております。

   〔9番 中川康洋議員登壇〕



◆9番(中川康洋) ありがとうございました。

 今の御答弁の中で、介護事業者が一つ、大変に安心できる要素として、当初の補正予算のときには22年度以降からはキャリアパス制度を必要とするという状況がありましたけれども、21年度中にその内容を国のほうで検討して、そして、22年度当初からはこのキャリアパスの要件は求めないと。それは、22年度中のどこかでしっかりと県として各事業者に説明をしながらその要件を求めるというような答弁をいただいたというふうに思っております。

 この答弁は、非常に事業者にとっては現状は安心ができる、また、まだ申請をしていない方も、そういった状況であれば申請をしようというような状況になり得る御答弁だと思いますので、しっかりと私も関係者に伝えさせていただきたいというふうに思っております。

 しかし、キャリアパス制度は、確かにすぐに出すのは大変だなと思いながら、しかし、介護の現場において、利用者にとって質の高い介護施設、また、介護の現場、また、働く方々もキャリアを上げていくことによって働き続けやすいスキルを上げていく、そういった意味においては、その誘導策としてこのキャリアパス制度というのは必要だというふうに私は思っております。

 今、介護施設においても様々な施設があって、具体的には今日は申し上げませんけれども、やはり利用者にとって本当にどうなのかというような施設も一部見受けられたりします。

 そういった意味においては、従事者の賃金を上げ、働き続けやすい環境をつくると同時に、利用者にとって利用しやすい施設に整えていく、今回はそのための補正予算が、3カ年、厳密には2カ年と半年ぐらいですけれども、組まれておる、この趣旨をしっかりと確認しながら、事業者に対して御説明をしていただく。しかし、事業者にとって心配になるところに関しては、そこは県として、安心してもらえると言ったらおかしいですけど、安心の要素も伝えていきながら、この申請率は現在71%でありますが、12月末までしっかりと上げていって、結果、県内の介護施設において、働きやすい環境、また、利用しやすい環境ができたというふうに持っていくことが今回の事業の趣旨であると思いますので、その方向で御努力いただくことをお願い申し上げ、議案の質疑を終わります。

 時間が余っておりますが、これで終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(三谷哲央) 以上で、議案第15号から議案第47号までに関する質疑を終了いたします。



△議案付託



○議長(三谷哲央) お諮りいたします。ただいま議案となっております議案第15号から議案第47号までは、お手元に配付の議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(三谷哲央) 御異議なしと認めます。

 よって、本件はそれぞれの所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。

          ──────────────────



△議案付託表





議案付託表





 政策総務常任委員会


議案番号件名
29三重県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例案
30議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例案
38財産の取得について
40損害賠償の額の決定及び和解について
42三重県立熊野古道センターの指定管理者の指定について
47議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する事務の受託を廃止するための協議について


 生活文化環境森林常任委員会


議案番号件名
46三重県総合文化センターの指定管理者の指定について


 県土整備企業常任委員会


議案番号件名
36工事請負契約について(二級河川百々川基幹河川改修工事(防潮水門下部工))
37工事請負契約の変更について(一般国道166号田引BP国補橋梁整備(片平1号橋上部工その2)工事)
43三重県営住宅及び三重県特定公共賃貸住宅(南勢ブロック)の指定管理者の指定について
44三重県営住宅及び三重県特定公共賃貸住宅(東紀州ブロック)の指定管理者の指定について


 教育警察常任委員会


議案番号件名
33三重県立特別支援学校条例の一部を改正する条例案
39訴えの提起(和解を含む。)について
41損害賠償の額の決定及び和解について
45三重県立熊野少年自然の家の指定管理者の指定について


 予算決算常任委員会


議案番号件名
15平成21年度三重県一般会計補正予算(第10号)
16平成21年度三重県母子及び寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)
17平成21年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計補正予算(第1号)
18平成21年度三重県農業改良資金貸付事業等特別会計補正予算(第2号)
19平成21年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)
20平成21年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)
21平成21年度三重県港湾整備事業特別会計補正予算(第1号)
22平成21年度三重県流域下水道事業特別会計補正予算(第1号)
23平成21年度三重県公共用地先行取得事業特別会計補正予算(第1号)
24平成21年度三重県水道事業会計補正予算(第2号)
25平成21年度三重県工業用水道事業会計補正予算(第2号)
26平成21年度三重県電気事業会計補正予算(第1号)
27平成21年度三重県病院事業会計補正予算(第1号)
28三重県地域医療再生臨時特例基金条例案
31三重県県税条例の一部を改正する条例案
32三重県衛生関係試験委員設置条例及び三重県手数料条例の一部を改正する条例案
34三重県工業用水道条例の一部を改正する条例案
35当せん金付証票の発売について


          ──────────────────



○議長(三谷哲央) これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○議長(三谷哲央) お諮りいたします。明4日から17日までは委員会の付託議案審査等のため休会といたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(三谷哲央) 御異議なしと認め、明4日から17日までは委員会の付託議案審査等のため休会とすることに決定いたしました。

 12月18日は、定刻より本会議を開きます。



△散会



○議長(三谷哲央) 本日はこれをもって散会いたします。

               午後4時36分散会