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三重県 三重県

平成21年第2回定例会 09月28日−03号




平成21年第2回定例会 − 09月28日−03号









平成21年第2回定例会



                平成21年第2回

              三重県議会定例会会議録



                 第 3 号



            〇平成21年9月28日(月曜日)

          ──────────────────

              議事日程(第3号)

                  平成21年9月28日(月)午前10時開議

 第1  県政に対する質問

     〔一般質問〕

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              会議に付した事件

 日程第1  県政に対する質問

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             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  49名

    1  番                長 田  隆 尚

    2  番                津 村    衛

    3  番                森 野  真 治

    4  番                水 谷  正 美

    5  番                杉 本  熊 野

    6  番                村 林    聡

    7  番                小 林  正 人

    8  番                奥 野  英 介

    9  番                中 川  康 洋

    10  番                今 井  智 広

    11  番                藤 田  宜 三

    12  番                後 藤  健 一

    13  番                辻    三千宣

    14  番                笹 井  健 司

    15  番                中 村    勝

    16  番                稲 垣  昭 義

    17  番                北 川  裕 之

    18  番                服 部  富 男

    19  番                末 松  則 子

    20  番                中 嶋  年 規

    21  番                竹 上  真 人

    22  番                青 木  謙 順

    23  番                中 森  博 文

    24  番                真 弓  俊 郎

    25  番                舘    直 人

    26  番                日 沖  正 信

    27  番                前 田  剛 志

    28  番                藤 田  泰 樹

    29  番                田 中    博

    30  番                大 野  秀 郎

    31  番                前 野  和 美

    32  番                水 谷    隆

    33  番                野 田  勇喜雄

    34  番                岩 田  隆 嘉

    35  番                貝 増  吉 郎

    36  番                山 本    勝

    37  番                森 本  繁 史

    38  番                吉 川    実

    39  番                舟 橋  裕 幸

    40  番                三 谷  哲 央

    41  番                中 村  進 一

    43  番                西 塚  宗 郎

    44  番                萩 野  虔 一

    45  番                永 田  正 巳

    46  番                山 本  教 和

    47  番                西 場  信 行

    48  番                中 川  正 美

    49  番                萩 原  量 吉

    50  番                藤 田  正 美

   (51  番                欠      員)

   (52  番                欠      員)

   (42  番                欠      番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長                 大 森  秀 俊

   書記(事務局次長)            高 沖  秀 宣

   書記(議事課長)             青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)           永 田  慎 吾

   書記(議事課副課長)           米 田  昌 司

   書記(議事課副課長)           藤 野  久美子

   書記(議事課主幹)            西 塔  裕 行

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事                   野 呂  昭 彦

   副知事                  安 田  敏 春

   副知事                  江 畑  賢 治

   政策部長                 小 林  清 人

   総務部長                 植 田    隆

   防災危機管理部長             東 地  隆 司

   生活・文化部長              安 田    正

   健康福祉部長               堀 木  稔 生

   環境森林部長               渡 邉  信一郎

   農水商工部長               真 伏  秀 樹

   県土整備部長               北 川  貴 志

   政策部理事                山 口  和 夫

   政策部東紀州対策局長           小 林    潔

   政策部理事                藤 本  和 弘

   健康福祉部理事              浜 中  洋 行

   健康福祉部こども局長           太 田  栄 子

   環境森林部理事              岡 本  道 和

   農水商工部理事              林    敏 一

   農水商工部観光局長            辰 己  清 和

   県土整備部理事              長 野    守

   企業庁長                 高 杉  晴 文

   病院事業庁長               南      清

   会計管理者兼出納局長           山 本  浩 和

   政策部副部長兼総括室長          竹 内    望

   総務部副部長兼総括室長          北 岡  寛 之

   総務部総括室長              中 川  弘 巳

   防災危機管理部副部長兼総括室長      細 野    浩

   生活・文化部副部長兼総括室長       橋 爪  彰 男

   健康福祉部副部長兼総括室長        南 川  正 隆

   環境森林部副部長兼総括室長        水 谷  一 秀

   農水商工部副部長兼総括室長        加 藤  敦 央

   県土整備部副部長兼総括室長        廣 田    実

   企業庁総括室長              小 林  源太郎

   病院事業庁総括室長            稲 垣    司

   総務部室長                中 田  和 幸



   教育委員会委員長             竹 下    譲

   教育長                  向 井  正 治

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長    山 口  千代己



   公安委員会委員              谷 川  憲 三

   警察本部長                入 谷    誠

   警察本部警務部総務課長          栃 木  新 一



   代表監査委員               植 田  十志夫

   監査委員事務局長             長谷川  智 雄



   人事委員会委員長             飯 田  俊 司

   人事委員会事務局長            梶 田  郁 郎



   選挙管理委員会委員            沓 掛  和 男



   労働委員会事務局長            小 西  正 史

          ──────────────────

             午前10時0分開議



△開議



○議長(三谷哲央) ただいまから本日の会議を開きます。



△質問



○議長(三谷哲央) 日程第1、県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。7番 小林正人議員。

   〔7番 小林正人議員登壇・拍手〕



◆7番(小林正人) 皆さん、おはようございます。今回、一般質問2日目のトップバッターにさせていただきましたが、何分、新政権発足や新型インフルエンザの問題が今まさにしゅんのことでありますので、初日に先輩議員の方々がお聞きになられましたことと重複する点が多々ありますが、御容赦していただきたいとお願いいたします。

 また、本日は、我が自民党の総裁選でもございます。個人的にはだれだれさんという気持ちではおりますが、きょうのこの日をきっかけに早急に今の国民のニーズに合った、また、この国を支えていけるだけの党に新しく生まれ変わってほしい、変われるよう、私も、党所属の一議員として、微力ではございますが、頑張ってまいりたいという気持ちを胸に質問に入らせていただきます。

 それでは、まず最初に、県内の道路整備の今後についてでございます。

 今回行われました第45回衆議院選挙により、国の情勢がこれまでと大きく変わりました。内容については深く触れませんが、このことによって、これまでの国と地方との関係が、予算的なことも含めて大きく変わってくることはだれしも予想できることでございます。国の補正予算等も一度は編成され、景気対策の一部、政策等々が執行されつつありましたが、中身をもう一度精査し、再度検討されるとのことから、個人的な見解としては、ようやく昨年の秋ぐらいから、75兆円規模の緊急経済対策を柱に、その後数回にわたり、これらの政策を早期に実現しようと努力し、ようやく景気の底割れも少しずつ回避でき、経済指標も、若干ではありますが、明かりが見えてきていただけに、この流れがとまってしまったのは非常に残念なところでございます。

 こういった背景をかんがみ、道路の問題をお聞きいたしたいと思います。国の今後のあり方については、既に先日の西場議員のほうからも説明がございました。段階的にとはいうものの、高速道路の無料化、2015年にはガソリン税の暫定税率の廃止など、これまで道路予算を支えてきたものがなくなろうとしております。無料化においては、年間の高速道路使用料約2.1兆円、暫定税率の廃止に関しましては約2.5兆円、合わせて4.6兆円の収入がなくなります。また、高速道路債務に関しては年間約1.6兆円がかかり、計31兆円が残っております。さらに、維持管理費としては年間0.2兆円がかかります。道路整備は一般財源化、高速道路は国営化などという話も聞きますが、いずれにしましても、このような不安定な状況の中で、三重県においては2013年の神宮式年遷宮に向けて取り組まれてきました紀勢自動車道路の延長や、熊野尾鷲道路、それらにアクセスする県管理道路、また、経済効果をもたらすと期待されつつ進められてきました新名神高速道路や、それにかかわる幹線道路整備、東海環状自動車道、直轄国道の北勢バイパス、中勢バイパスなどそのすべてにおいて、今後の整備、事業着手が予測不可能となってまいりました。こういった現状を踏まえまして、この先起こり得る問題として、県は、国のほうに対しどういった考え方でおられるのか、また、どのように対処していくのか、また、県独自のものを何かお考えになっているのかお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) 県内の今後の道路整備についてお答えいたします。

 本県の道路整備は、高速道路や直轄国道、これらとネットワークを形成する主要な道路、また、県民生活を支える道路について、国と地方が協力して道路整備に取り組んでいるところでございます。

 一方、新政権の道路政策に関する方針としましては、高速道路の段階的無料化、あるいは国の大型直轄事業の全面的な見直し、補助金の一括交付金化、また、直轄事業に係る地方負担金の廃止などが示されております。

 しかし、現時点では具体的な政策の展開方法について明らかになっていないため、予算や制度、国と地方の役割分担など道路整備への影響が不透明なことから、政策の動向を十分に注視していく必要があると考えております。

 そのような状況ですが、広域的な交流連携を図る道路や県民生活を支える道路の整備を引き続き進めていかなければならないと考えております。このため、今後も情報収集に取り組むとともに、事業の推進について関係機関に働きかけるなど、迅速かつ的確に対応していきたいと考えております。

   〔7番 小林正人議員登壇〕



◆7番(小林正人) ありがとうございます。西場議員のときとほとんど回答が同じだったと思いますが、不透明なのはよくわかりますが、国の動向を見ながら、また、情報を確保しながらという、本当にもっともな答えをいただいたのかな、このように思います。

 しかし、これらさきに上げさせていただきました道路に関しては、この三重県にとって、南部に関しては観光集客等、また、北部にとっては景気回復や渋滞緩和、環境対策にとって必要不可欠な道路であるということは言うまでもありません。もっと積極的に、国が今後の方針を示す前であろうと働きかけをする、していくというお考えはないのか。知事はこの問題に対して、ある紙面で、場合によっては知事会の議論だとか、国に対する要望活動で意見を言っていくと、非常に力強く言っておられました。我が県においては、さきに述べた道路整備は県民の悲願でもあります。是が非でもという気持ちで働きかけをしていっていただきたいと、このように思いますが、もう一度御答弁をお願いします。よろしくお願いします。



◎県土整備部長(北川貴志) これまでも、こういった道路に関しましては、関係の市町や関係する、隣接する府県、あるいは地元の同盟会等とともに、国や関係機関に早期整備を働きかけてまいったところでございます。

 今後も、こういったところと十分連携しながら働きかけていきたいと思っておりますが、現時点では、先ほど申し上げましたように、新政権における地元からの要望等への対応方法等まだ不透明な状況もございます。今後の動向を十分注視して、引き続き、先ほど申しましたように、情報収集に努めまして、効果的な手段で適切な時期、ここら辺のタイミングも難しいところがありますが、できるだけ的確に対応していきたいというふうに考えております。

   〔7番 小林正人議員登壇〕



◆7番(小林正人) よくわかりました。ありがとうございます。

 道路整備の問題ですが、いろいろこの先考えられることが多々あるかと思いますが、単に交通面、その手段、いわゆる利用者の利便性としての問題だけではなく、何度も言いますが、経済効果や環境対策や景観、何より大事なのは、災害時における緊急道路、人の安心・安全を確保する、言うなれば命の道としての機能を発揮することが一番の目的だと考えます。

 以上のことから、県当局におかれましては、さきに上げさせていただきました道路、必ず全線供用開始になるよう、国のほうに力強く働きかけていただきたいと要望して、この質問は終わらせていただきます。

 続きまして、二つ目でございますが、新型インフルエンザ対策についてでございます。

 御存じのように、新型インフルエンザは、ことし4月に、アメリカとメキシコで確認されて以来、約3カ月ほどで全世界168カ国に広がりました。現在はもっと数が増えているかもしれませんが、WHOが7月末に発表した数字では、死者1154人、確認された感染者数は、全世界で16万2830人であります。感染の報告は義務づけられておりませんので、本来の感染者数は、この数をはるかに上回ると見られております。

 我が国においても、現時点で、死亡者数は、8月15日に沖縄の男性が亡くなられたのを始まりに20人を超す勢いであり、感染者の数は約1万4000人以上とも言われております。ちなみに三重県では200人以上の方が感染をしております。

 5月に初の国内感染が見つかり、騒然となった新型インフルエンザですが、一たんは6月に終息するかと思われました。しかし、その後も感染者が増え続けているという現状であり、発症ピークは9月下旬から10月と言われ、厚生労働省は、8月28日に、国内における予想患者数の推計を最高で1日当たり約76万人、ピーク時の入院患者は4万6000人と発表をしました。

 三重県においても、事の重大性を把握していただきまして、9月1日に、知事のほうから県民に向けて新型インフルエンザ対策について呼びかけの文書を出していただきましたし、対策本部も設置をしていただきました。しかし、まだまだ県の対応に疑問な点が多々あると思いますので、ここで順にお聞きいたしたいと思います。その中で、日々状況が悪化しまして、また、それに伴う対策もとられておりますので、これから質問させていただきます数字の中に微妙な誤差があること、御了承していただきたいと思います。

 例えば、一つ目として、感染予防等の啓発活動として、新聞折り込みやホームページ掲載などは確認をしておりますが、予防リーフレット等の県内全戸配布など、本当に漏れがなく行っておられるのか。

 二つ目として、ワクチンの供給問題、量の確保。国内メーカーが年内に製造可能な数は1700万人分であり、総必要量は5400万人分であり、輸入した場合は、その安全性についてはどうか。また、接種手段として、予約制という話もありましたが、いかがなものか。優先順位も、1番目に医療従事者、2番目に妊婦、基礎疾患がある方、3番目に1歳─修学前の小児、4番目に1歳未満の小児の両親と国は示しておりますが、どう思われるのか。例えば、各保健所で最前線で働く保健師の方々は、この優先順位の1番の医療従事者の範囲に入るのかどうか。また、接種できる医療機関ないし県民への情報提供などはどのような手段で行われるのか。

 三つ目として、重症患者が増えた場合、収容するための病床数は確保できるのか。ある新聞紙上では、三重県は非常に難しいということが掲載されてありましたが、その代替策は考えておられるのか。また、休日夜間の緊急時に即対応できるのか。

 四つ目といたしまして、もし大流行した場合、医療機関への負荷を防ぐため、患者の症状に応じて振り分けるトリアージが必要になると思われるがどうか。

 五つ目として、ワクチン接種に当たり、国は低所得者に対しては一定の負担をするとのことですが、県として公的助成など考えておられるのか。季節性インフルエンザの予防接種は、平均1回約4000円で、子どもの場合は2回必要でございます。今回、季節性と新型が重なった場合は、負担がかなり大きくなります。また、県内の医療機関できちっとこれらに対処がとれる体制になっているのか、お聞きいたします。

 そして、六つ目でございますが、現在の窓口は、各地域の保健所が対応しているが、その配置人員の数が妥当かどうか。鈴亀管内では、今現在3人体制でございます。保健師の方々にお聞きしますと、やはり、少ない、増員をと希望されておられます。また、保健所と各市町、そして医療機関との連携がうまくいっていないような気がいたしますが、いかがなものか。

 ここで一例を挙げさせていただきますと、ある集団生活をする機関で新型が発症いたしました。保健所からの指導と市役所からの指導がまるで違い、医療機関との連携も、保健師の方の数が少ないため、連絡、確認作業が遅れ、そのため、すべてにおいて遅れが生じ、結局その機関が独自で大部分対応、対処しなければいけなかったというケースもありました。このような状況があるという事実を県は把握しておられるのか、また、国からの対処方針などあるようですが、関係機関のすべての方がちゃんと把握、周知徹底できているのかどうかお聞きいたします。よろしくお願いいたします。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) インフルエンザ対策につきまして6点の質問をいただきました。

 まず1点目は、県民に対する啓発活動についてでございます。これにつきましては、4月28日にWHOが新型インフルエンザの警戒レベルをフェーズ4に引き上げたことを契機といたしまして、県といたしましては、議員からの紹介がございましたが、知事を本部長とする三重県新型インフルエンザ対策本部を設置し、様々な対策をとってきておるところでございます。特に新型インフルエンザの感染拡大を防ぐには、県民一人ひとりが感染予防を行っていただくことが重要でありますことから、知事が直接県民に呼びかけを行いますとともに、多様な媒体を活用しまして啓発活動を行っているところでございます。

 具体的には、国内で初の感染者が確認された5月に、新型インフルエンザの感染が御心配な方への新聞折り込みチラシを67万世帯に対し配布するとともに、新聞紙上に同様の内容を掲載いたしております。

 また、ラジオで感染予防の啓発を行っているほか、随時、県のホームページにおきましても、患者発生状況等について情報提供を進めているところでございます。

 そのほかに、ライフライン企業の連絡会議とか市町の防災担当連絡会議等でも、情報共有とともに感染予防の啓発を行っているところでございます。

 今後でございますが、今後は、一般的な感染予防の啓発に加え、妊婦など重症化するリスクの高い方々への啓発などを進めていく必要があるというふうに考えております。

 このため、あす、29日を皮切りに、11月までの間に合計3回の新聞の折り込みチラシを配布することを考えております。1回目はあすでございますが、これまでの一般的な感染予防に加えて、妊娠されている方々は早目に受診すること等の内容のチラシを配布し、2回目は、先ほど御質問がございましたが、インフルエンザワクチンについてのチラシ配布を考えております。3回目は、その時点の流行状況を見ながら、適切な内容の配布をする予定としております。このほかに、全戸配付の「県政だより」などを活用いたしまして、全世帯対象にインフルエンザの感染予防について注意喚起をするなど、引き続き県民の皆さんに、新型インフルエンザに関する正しい情報や適切に診療を受けていただくよう啓発を実施してまいります。

 続きまして、ワクチンの優先順位、それから、医療従事者の範囲、それから、輸入ワクチンの安全性、それから、接種費用等につきまして御質問をいただいていますのでお答えさせていただきます。

 まず、優先順位でございますが、これは議員からも御紹介がございましたが、今般の新型インフルエンザは、感染者の多くが比較的軽症で回復していることから、国は、重症者の発生を減らすことを目的に、リスクの高い方々に優先順位をつけ、新型インフルエンザワクチンを接種していく方針としております。現時点の厚生労働省の素案におきましては、議員からも御紹介がございました、第1には医療従事者、第2には妊婦及び基礎疾患を有する者、第3は1歳から就学前の小児、第4に1歳未満の小児の両親としているところでございます。さらに、小中高生及び65歳以上の高齢者がそれに続く対象とされております。また、10歳までの小学生を優先接種の対象に加えるとの報道もありますが、いずれにしましても、恐らく今週中と聞いておりますが、今週中には国から詳細な情報が発表されるというふうに聞いておるところでございます。

 次に、医療従事者の範囲でございますが、これは、現在国のほうで考えられておりますのは、素案によりますと、インフルエンザ患者の診療に従事する医療従事者としておりまして、これには、医師、看護師、救急隊員とされております。

 次に、輸入ワクチンの安全性についてでございますが、輸入ワクチンにつきましては、国内外での使用経験、実績がないこと、免疫効果を高める免疫補助剤が使用されていること、また、ウイルスの培養方法が違うなど、国産のワクチンとはやはり大きく異なっております。安全性におきましては、国産ワクチンよりも未知の要素が大きく、その使用に慎重な意見もあり、引き続き厚生労働省において検討が行われているところでございます。

 ワクチンの費用負担について御答弁させていただきます。今回の新型インフルエンザワクチンの接種は、予防接種法に基づくものではなく、重症化予防を目的としまして、個人の判断により接種するかどうかを選択する任意接種となっております。このことから、接種費用は、季節性インフルエンザワクチンとおおむね同額、1回4000円程度となっておりまして、全額個人負担が原則であると考えております。

 なお、国は、低所得者の方の負担軽減措置について検討しているところでございます。

 県といたしましては、今般の新型インフルエンザ対策につきましては、抗インフルエンザウイルス薬や、タミフル等でございますが、マスクなどの感染予防の消耗品備蓄などについて重点的に取り組むこととしております。

 続きまして、重症者の受け入れとか幼少者の関係、それから、休日、夜間の対応についてお答えさせていただきます。

 今般の新型インフルエンザは、比較的軽症で回復する方が多いとされておりますが、妊婦や基礎疾患を有する者及び就学前の小児などが重症化するおそれが高いと言われております。これらの方につきましては、熱、せきなどの症状がある場合、かかりつけの医療機関にまず電話等で相談し、早急に受診することが重要と考えております。今後、急激な感染拡大も想定されていますことから、県といたしましては、医師会、病院協会、三重大学医学部等の医療の専門家で構成する三重県新型インフルエンザ専門家会議を開催し、重症者の受け入れや入院病床の確保について調整検討しているところでございます。その会議において、かかりつけの医療機関と重症患者を受け入れる医療機関との連携強化を図ることにより、特定の医療機関に重症患者が集中しないようにするなど、今ある医療資源を有効に活用すれば、重症者の受け入れや入院病床の確保は可能であるとの認識も示されております。

 次に、休日、夜間の対応でございます。休日、夜間の対応につきましては、市が設置している休日応急診療所で診療することとしておりまして、症状によりましては二次救急病院が紹介されることとなります。この休日応急診療所の診療時間や設置場所の情報につきましては、県のホームページ医療ネットみえに掲載しております。基礎疾患のある方や妊娠されている方などにつきましては、事前にかかりつけ医に相談しておいていただき、早目に受診するなどの適切な受診方法等を広報し、県民の皆様に周知をしてまいりたいというふうに考えております。

 また、今後、患者数の増大に備え、一般診療所の診療時間の延長等につきましても、先ほど申し上げました専門家会議の中で検討してまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、市町との連携と、それから、保健所の体制でございます。

 新型インフルエンザの感染拡大防止につきましては、保育所や学校を所管する市町教育委員会と緊密に連携する必要があるというふうに考えております。このことから、県の新型インフルエンザ対策に関する情報等の市町への提供につきましては、健康福祉部からのほか、防災危機管理部とか教育委員会等様々な多様なチャンネルを通じまして情報提供と情報共有を行っているところでございます。

 また、地域における新型インフルエンザの感染拡大防止につきましては、各保健所が主体となっておりまして、平常時から保健所単位の市町、医療関係者で構成いたします感染症危機管理ネットワーク会議を開催いたしまして、各機関との情報共有を図っているところでございます。

 今回、国が実施することになります新型インフルエンザワクチン接種事業の実施に当たりましては、市町の協力が不可欠でありますことから、県と市町がさらに連携してこれを進めていくこととしております。今後も、きめ細かく、市町に対しまして情報提供と情報共有を行ってまいりたいというふうに考えております。

 次に、保健所の体制でございます。保健所の感染症対策担当課には、保健師のほか、放射線技師とか検査技師等が配置されておりまして、その他の課にも保健師や獣医師、薬剤師が配置されております。流行期を控えたこの時期のインフルエンザ対策は、医師でもあります所長の指示のもとに所全体で取り組んでいくこととしております。また、看護師、保健師9名を雇用いたしまして、各保健所に配置することで新型インフルエンザの体制強化を図っているところでございます。

 以上でございます。

   〔7番 小林正人議員登壇〕



◆7番(小林正人) 大変丁寧なお答えありがとうございました。いろいろ理解できるところもあれば、まだまだちょっと理解できないかなというところもございます。

 1番目の啓発の問題ですが、県内においては、大体確実な状態でやっておられるのかなというふうに理解をさせていただきました。ただ、気になる点があるとすれば、県外や海外から大人数、この三重県に入ってこられる場合の対応、例えば、近いところでありますと、この10月2日から、鈴鹿市ではF1の日本グランプリが行われます。こういうイベントですと、大体、集客人数、想定10万人以上というふうにも言われております。そういったところから、この方らに対しても何らかの対応を考えていただきたいなと、このように思います。

 それから、二つ目のところでお答えをいただきました優先順位の問題でございますが、国の示しておられます優先順位の方向でというようなお答えだったんですが、保健師の方は入っておられないんですね、現場の。というのは、なぜこの辺にこだわるかといいますと、ある新聞紙上で、現場の保健師の方がいろいろ対策等に出られていまして、その場で感染をされて亡くなられたというような事例もありましたので、何とか保健師さんの対応をもう一度考えていただけないかと思いましてこの質問をさせていただきましたので、もう一回、このところだけお答えいただきたいと思います。

 それから、ワクチンの公的助成の問題ですけれども、確かに、任意接種ということで個人負担というのはよくわかるんですが、本当に今これからまた季節に入ってまいりますが、季節性のインフルエンザ等も増えてまいりまして、子どもなんか、さっきもお話をさせていただきましたが、1回打つたびに4000円、2回で8000円。それが、2人、3人家族がおられますと、莫大な費用がかかってきます。そういったところから、国のほうでも低所得者に対しては何らかの処置をするというふうなことをおっしゃっていただいておるので、県のほうも、助成というか、できる限り対応を考えていただきたいと思いますので、このことに関してももう一回御答弁願いたいと思います。

 それから、最後の保健所の人員の問題と、一つ事例を挙げさせていただきました市町との連携の問題でございます。これに関しては、鈴鹿市のことで大変恐縮なんですが、第1号が出られました。そのときにそこの集団生活をしておるところの機関が、保健所、それから、市役所等々にどういうふうに対処したらええのかというようなことでいろいろ聞きにも行ったんですけれども、そのときの市の回答と、それから、県の保健所の回答が全く異なっておったんですね。話を聞いてみますと、その保健所の方は、国の対処方針に従って、県も市もすべて対応させていただいておるというような回答でした。しかし、現場の声を聞いてみますと、市は、県がこうやって言うておったからこうやってやった。県は、保健所さんの方は、国の方針がこうやからこうやった。医療機関はまた違うことを言うんですね。その辺で全く徹底、周知、こういうのができていない、連携がとれていないというのが現状だと思うんです。こういったところを本当に市、そして、保健所さん、県、国と連携がとれておるのか、もう一回質問させていただきたいと思います。よろしくお願いします。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 3点いただきました。まず1点目の保健師を入れたらどうかということでございますが、今回のワクチンは、国内産につきましても、当初1800万人、それから、それが2700万人と今現在言われています。不足分につきましては、輸入等を含めて考えているという最中ですので、その中で具体的にどこまで待つことができるのかということがあるかと思います。今後、国との会議等もございますので、その場で御意見があったことにつきましては伝えてまいりたいというふうに考えております。

 それから、2点目の公的助成につきましては、これにつきましては、今回の予防接種はあくまでも重症化予防ということを目的としておりますので、原則やはり個人負担というふうに考えております。

 県といたしましては、インフルエンザ対策といたしましては、ワクチンの接種以外に、かかったときの治療薬のタミフルの問題とか、それから、公衆衛生学的な、先ほど申し上げました、感染予防に対する注意とか、様々な対策がございますので、県といたしましては、今回の新型インフルエンザ対策につきましては、やはり抗インフルエンザウイルス薬のタミフルとか、そういう備蓄分で県としての役割を果たしてまいりたいというふうに考えております。

 それから、県としての連携の問題につきましては、これは、今後とも、当初様々な情報が日々変わってきておりましたので、若干行き違いがあったのかもわかりませんが、今後そういうことがないように、様々なラインを通じまして情報共有を図ってまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔7番 小林正人議員登壇〕



◆7番(小林正人) 1番の保健師の方に関してはよくわかりました。よろしくお願いしたいと思います。

 公的助成の件なんですが、昨今、いろんなところで、県の予算に対して、無駄なところに予算をかけておるというような声も聞きます。そういったところで、できるだけ使うべきところに予算を充てていっていただきたいなと、今後はそのように考えていただきたいと思います。

 それから、最後の保健所の人員の問題と市町との連携の問題でございますが、保健所の人員ですけれども、例えば、今回の雇用対策費、これを使って人員を確保することができないものなのか、もう一度ちょっとお聞きしたいと思いますのと、それと、市町の連携についてなんですが、これ、ちょっとくどくなるかもわかりませんけれども、今回は、その集団生活を行っておられるところが、いろいろ県の、それから市の対応、対処、遅れたにもかかわらず、御自分のところで何とか乗り切って、被害も最小限におさまったからよかったものの、これが、遅れたことによって被害がさらに増大すると、本当にそこだけの、インフルエンザだけの問題ではなくて、いろんなところに波及していく。例えば、かかられた方の家族の方が休業せなあかんとか、そういうところにもかかってくると思いますので、この市町との連携は、本当にもうちょっときちっとやっていただきたいと思います。

 以上、その雇用対策のところと予算の関係のところ、もう一回お聞きしたいと思います。よろしくお願いします。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 雇用対策につきましては、これまでも、今おっしゃっていただきました緊急雇用対策も活用させていただく中で、雇用対策を進めさせてきていただいております。今後とも、後期もやはり、これから冬場を迎えますので、相当感染拡大も想像されますので、その中で活用させていただきたいというふうに考えております。

 それから、市町の関係は、やはり現場のほう、市町のほうで非常にいろいろなところをやっていただいていますので、今後ともより一層緊密に連絡をとって、相互の意見の食い違いにより県民の方が不安をいだくことがないように進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔7番 小林正人議員登壇〕



◆7番(小林正人) わかりました。ありがとうございます。もうちょっとお聞きしようかなと思いましたけれども、くどいということを言われるとなになもので、これでこの質問は終わらせていただきますが、今後も市町とよく連携をしっかりととっていただいて、対応に当たっていただきたいと思います。

 三つ目の質問に入らせていただきます。県内における自転車優先道路の整備についてでございます。

 昨今、CO2削減、環境保全対策、また、健康管理面ではメタボ対策等いろいろな施策が考えられておりますが、もっと身近で、かつ金銭的にも有効な方策の一つが自転車の有効利用であると思います。少し前の国会でも、ある大臣がこのことについて啓発、推進にかなり力を入れておられました。そのときの啓発文書の一部を少し御紹介させていただきますと、「自転車は、日常的な短距離移動において利便性の高い交通手段である。また、近年では、環境に優しいこと、健康志向、ガソリンの高騰などに伴う、また、都市部の幹線道路の未整備による渋滞から来る自動車の排気ガス汚染などから自転車の利用促進が期待されている。」とあります。しかしながら、その反面、自転車の通行空間が十分に確保されていないこと、通行ルールが徹底されていないことによって歩道や車道を無秩序に走行し、対歩行者や自動車の事故が近年上昇の一途をたどっております。

 ここで、日本と先進諸外国との自転車道の整備状況を少し紹介させていただきますと、オランダ、ドイツ、この辺が自転車の非常に盛んなところでありまして、例えば自転車道の延長でございますが、オランダの場合は1万4500キロメートルあります。ドイツの場合は2万3100キロメートル。日本の場合は、これに対して7301キロメートルでございます。総道路延長に対する割合、パーセントでございますが、これも、オランダにおいては8.6%、ドイツにおいては4.7%。日本は0.6%でございます。国土面積当たりの延長、こちらに関しても、オランダは、1平方キロメートル当たり約349メートル。そして、ドイツが65メートル、日本が19メートル。そして、自転車1000台当たりの延長でございますが、これも、順に、オランダが、1000台当たり1317メートル、ドイツが660メートル、日本が84メートル。人口1000人当たりの延長でございますが、これも上から順に、1000人当たり900メートル、280メートル、日本の場合が57メートル。このようなことで、諸外国と比較いたしましても、日本の総道路延長に対する自転車道の整備、非常に遅れておるというのがわかるかと思います。

 自転車の走行空間は、大きく次の五つに分類されております。自転車専用道路、自転車道、自転車歩行者道、自転車歩行者専用道路、歩道・歩道なし部分の一般道路であり、総延長距離としては、自転車道、先ほども御紹介させていただきましたが、7301キロメートル。自転車歩行者道、こちらに関しては7万1337キロメートルと短く、一般道の車道や路肩を走行する、いわゆる未整備の区間においては100万キロメートルもあります。この数字は全国のものですが、整備状況においてこの三重県も同じように、一般道においてはほとんど未整備の部分が占めております。ここでちょっと一例を挙げさせていただきますが、愛知県や熊本県のほうでは、快適に、環境面のこととかいろんなことを考えていただいて、より安全に走れる自転車走行空間をつくる、全国に先駆けてモデル都市事業というのもやられておられます。このような現状を見て、県として今後の自転車専用道の整備をどのようにお考えになるのかお聞きいたします。よろしくお願いいたします。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) 三重県内の自転車走行空間の整備に関してお答えいたします。

 自転車の安全対策、事故対策、あるいはCO2削減などの環境対策、また、健康増進効果も期待されることから、自転車の安全走行空間の確保の必要性は高まってきているというふうに認識しております。

 三重県では、これまで、自転車専用道路といたしまして、一般県道松阪伊勢自転車道、一般県道磯部大王自転車道の2路線、約60キロの整備を行いました。

 一方、県管理道路における歩道の整備もまだまだ十分ではないことから、道路整備にあわせて、歩行者、自転車の交通量を勘案し、必要な箇所において自転車歩行者道の整備を進めております。

 また、バイパスなどの道路整備を進めることで、大型車などの自動車交通を新たなバイパスに転換させることにより、現道の自転車交通の安全確保にも効果があると考えております。

 なお、国土交通省におきましては、国道23号の津市三重大学前の車道の幅に余裕のある区間でモデル的に自転車道、自転車レーンですね、の整備に向けた取組が、この21年度末を目標に約600メートルですが、取り組まれるところです。

 今後もこのような多様な取組によりまして、自転車通行の安全確保を図っていきたいと考えております。

 以上です。

   〔7番 小林正人議員登壇〕



◆7番(小林正人) ありがとうございます。努力はしていただいておるようですが、まだまだもうちょっと努力していただく余地があるのかなと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

 本当に今自転車に乗られる方々の人口が、大人から子どもまで増えております。その中で、あえて言うならば、整備されている区間を延長というと、なかなか今の財政上の問題から厳しいのかな、そういうふうなところも思います。しかし、県道とか市道の未整備区間、ここにおいては、子どもの通学路にも指定をされておられる箇所もありますし、例えば4メーター道路とか、5メーター道路、非常に狭い道路ですね、ここのところなんかというのは、外側線、路肩の部分のラインですけれども、これが引いていただいてあっても、その幅が本当に、50センチもしくは30センチ、非常に危ない。そしてまた、路肩の部分が、がけとか田んぼとか、そういうような非常に危険な状態になっておると思います。こういった部分については、本来、自転車は、一応車と一緒の車道を走れというような、法律で決まっておるそうですが、そういうようなことはなかなかかないませんもので、どうしても端っこに寄っていってしまうと。そういうようなところから、未整備区間の側線からこっち側の未整備のところですね、ここの部分についてだけは、安全上、早期に改修していただきたいと思うんですが、もう一度この未整備区間に限定してお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。



◎県土整備部長(北川貴志) 未整備区間の対応についてお答えさせていただきます。私ごとで恐縮なんですが、私も自転車を利用いたしておりまして、通勤にも使っております。その中で、御指摘のように、車道幅が狭い、それから、路肩、白線の外の部分ですね、ここも非常に狭い。そこでまた、大型車等の交通量が多いところは、本当に自転車の通行時に身の危険を実感しているところでございます。

 県管理道路で歩道等が未整備になっている区間につきましては、交通安全事業で通学路を中心に歩道あるいは自転車歩行者道の整備を進めております。

 一方、既存の道路ののり面、下の盛り土の部分とか山を切っている部分ですが、そこで道路敷地に余裕のあるところで、そういった敷地を利用して路肩を広げるという整備、これは安心路肩整備事業ということで県単独事業でやらせていただいておるんですが、これは、少ない費用で早く整備できて、一定の効果が発揮できるということで、通学路中心に現在積極的に取り組んでいるところでございます。

 以上でございます。

   〔7番 小林正人議員登壇〕



◆7番(小林正人) ありがとうございます。本当に私も市内を自転車でいろいろぐるぐる、今回この質問を考えるに当たって回りました。本当に路肩、自転車走行空間ができている区間というよりも、先ほどからお話をしています未整備の部分ですね、これが本当に市の10分の8ぐらいを占めておるといっても大げさじゃないかと思います。そういうところから、本当に安全という観点から、未整備の区間に関しては早期に整備していただきますよう要望して終わらせていただきたいと思います。

 それでは、四つ目の質問に入らせていただきたいと思います。高齢化社会における孤独死、孤立死問題についてでございます。昨今、少子・高齢化問題がよく取り上げられますが、今回は、特に高齢化の方に視点を置いて、その対策等を考えてみたいと思います。

 今、全国の男性平均寿命は約78歳、女性は85歳と、年々平均寿命が延びております。このことは、言うまでもなく、経済成長とともに、衛生状態の改善や医療水準の向上が大きく寄与していると思われます。本県においても、今年度、100歳以上の年を迎えられる方々は616人と、昨年に比べ124人増加しておりますし、男女別に見てみますと、男性が87人、女性が529人と、女性が全体の85%を占めており、最高齢者は、女性の109歳ということでありました。このようなことは、長寿社会、それだけ国の水準が高いということや、いろいろな意味で非常にうれしいことでございます。しかし、その反面、今回取り上げさせていただきました高齢者の孤独死、孤立死という問題が年々増加傾向にあるという事実も考えていかなければならないと思います。

 事例といたしましては、いろいろございますが、これまではどちらかというと都市部に集中して多かった、そんなような気がいたしますが、昨今では過疎地域、いわゆる超高齢化と過疎化が一気に進んでおる限界集落においてもその数は決して少なくない状況にあります。孤独死の多くは、昨今の社会事情から核家族化が進み、都市部では地域からの孤立、また、ふだんのコミュニケーションがとれていないという事情から起こり得るパターンが多いと言われております。また、過疎・限界集落などでは、高齢化が急速に進み、集落の自治、生活道路の管理、冠婚葬祭など共同体としての機能が衰えてしまい、若者が減り、就学児童より下の世代が存在せず、独居老人やその予備軍が多く、病身者も多いという事情から、その数も年々増加しているようです。また、自宅というよりは賃貸のアパートやマンションに多く、県営住宅や市営住宅においても、これまで何度かこのような事例があったと聞いております。

 予防策といたしましては、親族が積極的に連絡をとったり、地域の自治会、民生委員の方々の見回りや訪問サービスといった介護制度の利用など考えられますが、これらも限界があると思います。自治体によっては、高齢者、コンピューターネットワークで在宅健康診断等のサービスを提供しているところもあるようです。このような今の社会情勢問題から、基本的には市町の範囲かもわかりませんが、県としてもこの孤独死、孤立死が起こらないように、今後は、市町と連携して啓発活動や、また、可能であれば対策等考えていただければと思いますが、いかがなものでしょうか。

 また、民間でも、昔はi─Potや、最近では体温度感知器、いろいろなシステムが開発をされているようですが、有効利用、いいものでは、一つの端末から20回線ぐらい容量可能範囲と、金額もかなり安く設置できる、そういったものもあるようでございます。せめて県営住宅ぐらいは導入、提供するといったことは全く無理な話なのかお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 高齢者の方の孤独死問題につきましてお答えさせていただきます。

 高齢社会の進展に伴いまして、ひとり暮らしの高齢者の著しい増加や地域住民の方の相互扶助意識の低下などによります高齢者の孤立死がやはり問題となってきております。

 そのため、地域住民相互による交流の推進や、ボランティア団体などによる高齢者世帯の異変をできるだけ早く察知するためのネットワークづくりが重要となってきております。このような仕組みづくりに先進的に取り組んでいる例といたしまして、例えば志摩市では、自治会や民生委員、商店などの数多くの地域の関係者と「あんしん見守りネットワーク」を組織し、ひとり暮らし高齢者に対する安否確認などの地域に密着した見守りを行っていただいております。

 また、伊賀市では、社会福祉協議会において、困っている方を早く見つけて解決していくという地域ケアシステムの強化、発展を目指しているところでございます。

 国におきましては、このような、地域における見守り活動などの新たなネットワークづくりや見守りのための緊急通報装置などに対して補助事業を設けまして、市町におけるこれらの取組を支援しているところでありまして、県におきましても、事業の一部でございますが、助成をしているところでございます。

 県といたしましては、このような、地域での支え合いを目的とした先進的な取組事例や国の補助事業内容を紹介し、市町の取組が進むように引き続いて情報提供などの支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔長野 守県土整備部理事登壇〕



◎県土整備部理事(長野守) それでは、県営住宅に関します御質問にお答えをさせていただきます。

 現在、県営住宅におきましては、高齢者等の生活に配慮するため、平成7年度から、高齢者仕様改善工事というのを実施しておりまして、住宅内の手すりの設置あるいは段差の解消などを実施しております。この改善工事の一つといたしまして、各戸の玄関先に緊急通報装置を設置しております。この緊急通報装置は、緊急のボタンを押すことによりまして、音と光によりまして団地内に通報ができると、このようなものでございます。今後とも計画的にこの改善工事を実施するとともに、緊急通報装置につきましても設置を進めてまいりたいと思っております。

 御提案のi─Pot等の安否確認システム、これは。



○議長(三谷哲央) 答弁は簡潔に願います。



◎県土整備部理事(長野守) はい。民間企業で開発されて、実用化されておるところでございますが、システムの導入につきましては、安否確認機器を単に設置すればよいというものではございませんで、受け手が必要であり、また、サポートする事業者等も必要になってまいります。このようなことから、導入には新たなスキームの構築が求められておりますので、今後は、市町あるいは関係部署等の十分な理解と連携が前提になるということから、慎重な対応もありますけれども、検討課題というふうに考えております。

 以上でございます。

   〔7番 小林正人議員登壇〕



◆7番(小林正人) ありがとうございます。時間が来ましたのでこれで終わりますが、今後、県としても、できる限りの対応、対策を考えていただきますよう心からお願いをいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(三谷哲央) 26番 日沖正信議員。

   〔26番 日沖正信議員登壇・拍手〕



◆26番(日沖正信) 改めましておはようございます。きょうの一般質問に質問の機会をいただきました、いなべ市員弁郡選出、新政みえの日沖正信でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 これまで一般質問に登壇された皆さんが、それぞれ何らかの形で触れられてきておりますけれども、8月の総選挙におきまして、我が国に選挙による政権交代という歴史的なことが起こりました。これまでの行き過ぎた市場原理主義により、国民の皆さんの生活の中に格差感が生まれたり、また、年金や医療、福祉に対して将来への不安感が増すなど、積もり積もった結果が政権交代という大きな変化、これを国民の皆さんが求められた結果だろうというふうに私なりに感じているところであります。もちろん、私どもは新政権に大きな期待をいたしておるところでございます。鳩山政権が誕生後、早速マニフェストを実行に移すべく、各大臣が忙しく飛び回っている姿がテレビに連日映し出されておりますけれども、とりわけ三重県におきましては、岡田外務大臣、また、中井国家公安委員長と2人も入閣されておられますことは、県民として誇らしいことでもございますし、また、県政においても何かと心強いことではないかというふうに思っております。

 また、野呂知事におかれましては、かつて衆議院議員時代に、もう十四、五年前になりますか、当時の新進党に参加された経歴をお持ちでございます。この新政権を思いますときに、やはり私だけでなしに、多くの方が想像されたかわかりませんけれども、もし野呂知事が国政の場にずっと御活躍され続けてこられたならば、ひょっとすると、最低今回の政権交代の中で、どう少なく見積もっても入閣はあったんじゃないかな、ややもすると、時代の変遷の中で、党首になって、鳩山さんじゃなしに野呂さんというのも、まあ、ややもするとあったんじゃないかなというような、そういう勝手な想像もさせていただきながら、この政権交代の中でいろいろ思いをめぐらせさせていただきました。余計な話は必要ないということでおしかりいただくかもしれませんけれども、恐らく、知事におかれましても、やはり御自身のこれまでの歴史の中でいろんな思いをいたされたのではないかなというふうに思わせていただいております。政治改革実現に闘志を燃やされた強い信念と政治センスは、もちろん今も野呂知事の中に健在なはずですし、ぜひ新政権とはよい意味で関係を深めていただいて、知事の立場からも国政発展に大いに寄与いただけますことを期待させていただいておるところでございます。

 そんな思いを持たせていただきながら、きょうのまず一つ目の質問には、鳩山政権が打ち出した中の一つからさせていただきたいというふうに思います。地球温暖化対策の戦略についてでございます。ぜひその評価をお聞かせ願いたいというふうに思います。

 鳩山総理は、平成32年、2020年に温室効果ガスの排出量を1990年比25%削減する中期目標を掲げ、国連気候変動サミットで行った強い意思の演説は、国際社会の中で、日本としてまれに見る大きな評価を受けたところです。先進国の先頭に立って大きく進んだ目標を約束することにより、主要国に確かな国際的枠組みへの参加を促し、発展途上国へは資金面、技術面などで積極的に貢献する鳩山イニシアチブを提唱するなど、地球温暖化対策に関する新政権の思い切ったこの表明を知事はどのようにとらえ、評価されるのか。また、あわせて打ち出されました地球温暖化対策税の受けとめ方も含めて、一度この機会にお聞かせをいただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 地球温暖化対策につきまして、鳩山総理のことについて申し述べたいと思います。

 鳩山首相は、9月22日に開催をされました国連気候変動サミットにおきまして、すべての主要国の参加によります意欲的な目標の合意が必要という前提を置いた上で、日本の温室効果ガスの中期目標につきまして、2020年までに1990年比で25%削減を目指すと明言をされております。私としては、新政権として、地球環境問題に対しまして鳩山総理は世界をリードしていく決意であると、こういうことを改めて認識をしておるところでございます。

 しかしながら、新政権のマニフェストにおきまして、地球温暖化対策の取組として、国内排出量取引制度でありますとか、再生可能エネルギーの全量買い取り制度の導入などを打ち出しておりますけれども、現時点では具体的な内容というものについては示されていない状況にありますので、一刻も早く国内での議論を進めていただきたいと思っております。

 それから、地球温暖化対策税の導入についてでありますけれども、鳩山総理は、政策の一つとして検討する考えを示しておられます。この税につきましては、石油あるいは石炭などの化石燃料に含まれます炭素の量に応じて課税するというもので、具体的にはガソリン税などの暫定税率廃止とあわせて政府の中で議論をされていくと聞いております。やはりこの税の導入に際しましては、その仕組みを考える上で、暫定税率の廃止によりますCO2の排出増への対策が十分なされるよう配慮されるべきであると考えておるところであります。

 本年12月に、ポスト京都議定書に向けまして、COP15がコペンハーゲンで開催をされます。今後、世界各国によります議論の動向、あるいは政府が示します具体策につきまして、本県としてどのような取組を展開していく必要があるのかしっかり見きわめますとともに、必要な意見については申し上げてまいりたいと、こう考えております。

 また、本県の状況を見てみますと、温室効果ガスの排出量も増加しておりまして、その抑制につきましては、喫緊の重要な課題であるという認識をいたしております。したがいまして、今後も国の動向を踏まえまして、地域特性も勘案しながら、企業や県民の皆さんなど多様な主体とともに議論を進めてまいりたい、このように考えておるところでございます。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) 御答弁をいただきまして、ありがとうございました。

 おっしゃられるように、まだまだこれからどうなっていくのか、また、この国の具体的方策はそうしたらどうなっていくのかなど、まだまだこれからでございますので、感想も含めたお答えしかいただけないだろうことは承知しておりますけれども、私、今回、この地球温暖化対策に対する新政権の表明について取り上げさせていただきましたのは、やはり我々、どうしても環境破壊によって、我々のこの世代の勝手によって将来の子々孫々生命が滅亡するような危険を生むわけにはいかない。私たちの責任、何としてもこれはやっていかなければいけないんだということがわかっていながらも、なかなか実行に移せない。今回、この鳩山政権が表明したことによって、国挙げて、そしてまた、三重県はまた三重県挙げて、改めて前向きにしっかりと取り組む覚悟をするきっかけだというふうに私は思わせていただいておりますので、この質問の機会に取り上げさせていただきまして、知事のお考えを聞かせていただいた次第でございます。再質問は控えさせていただきますけれども、ぜひ知事会の中でも、これから進んでいくと思いますけれども、どうか知事会の中でもひとつ先頭に立って推進役を果たしていただきたいなというふうに思わせていただきながら、この質問は終わらせていただきたいというふうに思います。

 それでは、二つ目以降の質問に進んでまいりますけれども、それぞれポイントを絞ってお聞きしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたしたいというふうに思います。

 二つ目の質問ですが、介護福祉の課題についてということで質問をいたします。

 先ほど小林議員も、高齢者の問題について取り上げておられましたけれども、私も、超高齢化社会の進む中での課題についてお聞かせをいただきたいというふうに思います。三重県でも、介護基盤整備の重点事業をはじめとして、高齢者介護の様々な施策が進められているところですが、機会あるごとに御案内いただいておりますとおり、これまでの介護保険の報酬単価の引き下げの影響で、介護を受ける側にはサービスの量が低下し、事業者側においても、経営難、人材不足など、介護福祉を取り巻く現場は、ここ数年、極端に厳しい状況が続いてしまっております。

 そのような状況の中で、介護事業を運営する事業者や、その現場で働く人たちの意欲も低下し、新規就労者も集まりにくい環境になってしまっているようです。不況の中で改めて介護福祉の仕事を考えられる人は少し増えてはきているとは聞いておりますけれども、根本が変わらないと本当の解決にはなってまいりません。このような状況は、特別養護老人ホームなど入所型施設の基盤整備計画の進捗に停滞を招いたり、在宅での介護を支援してくれる訪問介護サービスなどの事業所の相次ぐ撤退を招いたりと、高齢者介護を取り巻く厳しい状況に今後への大きな不安をだれもが感じているところでございます。

 しかし、最近におきまして、介護報酬の3%のアップが図られたり、介護職員さんの賃金の処遇を改善する交付金制度がつくられたりと、これまでの反省から現状の課題に対応すべく、施策が徐々に講じられてくるようになりましたし、さらには、このたびの新政権のマニフェストには、介護サービス量の不足軽減、介護労働者の賃金の大幅な引き上げ策などが記されており、政権交代により今後の介護福祉の環境が大きく変わることが期待されるところであります。健康福祉部としても、新政権における動向を見据えながら、市町とともによりよい高齢者保健福祉を目指し、鋭意取り組んでいただくことを願いながら、現状における幾つかの質問をいたしたいというふうに思います。

 まずは、特別養護老人ホームなどの整備進捗の停滞についてであります。

 このことについては、顕著になり始めた一昨年の一般質問でも取り上げましたが、厳しい環境が続く中でなかなか好転していかないので、今回も改めてお尋ねをいたしますが、施設整備枠に対する今年の応募状況も見据えつつ、介護サービス基盤整備事業の整備目標達成に向けて、今後の見通しをどのように見ているのかお聞かせをください。

 また、依然入所待機者が多いことから、今年度以降の第4期整備計画において、国は計画の前倒しも認めるようにも聞いておりますけれども、そもそも目標達成が厳しい状況でありながらも、県としては、市町と協議の上、整備計画の前倒しを考えていく姿勢でおられるのかも、これもお聞かせをいただきたいと思います。

 さらに、関連しまして、介護人材の確保が施設運営において最も困っているところの一つですけれども、対応策として、他業種との賃金格差を縮め、処遇改善を図るため、介護職員1人当たり1万5000円を交付する介護職員処遇改善交付金の受付が10月15日までを期限に現在行われていると聞いております。この効果によって、介護現場の働く意欲が少しでも向上し、新たに介護の仕事を志す人たちにも朗報としてとらえてもらえるならと期待をしておるところでございます。この交付金制度についても、申し込み状況や効果の見通しなどをお聞かせいただきたいというふうに思います。

 この設問の二つ目に移りますけれども、在宅介護における問題に関して質問をいたします。

 在宅介護の現場では、毎日毎日続く介護の大変さの中で、孤立化や極度の心労状態に陥ったり、家族の介護のために十分に働くことができず、生活の基盤自体が崩壊の危機に陥ってしまったりと、様々な要因で、肉体的にも、精神的にも行き詰まってしまい、結果、耐え切れずに虐待や、さらには命にかかわる事件にまで発展してしまったりと、何ともやりきれない事例が続いており、社会問題となっております。

 最近でも、タレントの清水由貴子さんが、母親の介護の行き詰まりから心中を図った悲しい事件はまだ記憶に新しいところでございます。このような悲しいことが起こるたびに、在宅で介護に当たる当事者にしかわからない苦労や悩みのすき間に、今なおなかなか支援の手が十分に届いていないことに改めて気づかされます。市町の地域包括支援センターなどにおいて、家族介護支援事業を行っていただいており、悩みの相談も含めて取り組んでいただいていることとは思いますけれども、一つ一つのケースに十分なケアを行うことは、現実なかなか難しいことのようでもあります。

 そのような現状の中、私の地元いなべ市には、市の協力も得ながら、在宅介護者の家族の会、「だいふくの会」という会が発足しており、在宅で高齢者などを介護している家族介護者等が集い、家族介護者同士の交流を通じた情報交換及び心身のリフレッシュを図り、互いに支え合う活動を通じて在宅介護を継続することを目的として、46名もの会員数で活発な活動を展開されておられます。

 少し映像で御紹介をさせていただくわけでございますけれども、(パネルを示す)これは、その「だいふくの会」、在宅介護者の会の会長さんから、講演に行かれるときに使われる資料の中から少しお借りをしてきたんですけれども、これが端的にこの会のねらいを示しているんですけれども、在宅介護者家族の会がねらうものとはということで、四角の2行目、3行目にございます、「家族が孤立したり、介護される側への虐待・暴力や、介護疲れによる悲しい事件を起こさないために」、これが何よりものこの会のまずのねらいでございます。そして、(パネルを示す)こういう設立総会を経て、ちょっと参考に写真を映していただいていますけれども。(パネルを示す)これは、いろいろ、皆さんの意見交換などの会をされておられる光景でございますし。(パネルを示す)また、積極的に親睦会も開催されて、毎日の介護、たまにはお互いがひとついやそうじゃないかということで、積極的な親睦の会も図られておるということで、少し映像で紹介させていただいたわけでございますけれども、続けさせていただきますけれども、このような会によって、介護に行き詰まったとき、悩みを抱えたときなど、深刻にひとりで抱え込まず、介護は毎日のことですから、適度な手抜きができる方法を研究したり、たまには息抜きのため、会員みんなで楽しめる親睦行事を積極的に行ったりと、当事者の人たち同士ならではの打ち解けられる会でございます。介護の現場で悩める人たちにとっては、一息つかせてくれる、同じ目線で一緒に考えてくれる、これまでなかなか手の届きにくかった介護者の悩みの部分で大変心強い支えになる存在でございます。このような団体が各地で育ち、市町の包括支援センターと連携いただきながら活動をしていただけるようになれば、在宅介護の現場において大きな期待となると思いますし、介護現場の課題を克服していく大きな原動力になると確信いたしますので、今回このように取り上げさせていただきました。ぜひこのような介護当事者の会が県下に育っていくよう、市町とともに研究し、団体の育成などに取組をいただきますことを提唱させていただき、御所見をお聞かせいただきたいというふうに思います。

 続いて、この設問の三つ目ですけれども、介護の問題に関連して、一つこの設問の最後に確認をさせていただきますけれども、先般の山口県の土石流災害において、老人ホームで多くの方が犠牲になるという痛ましいことが起こりましたが、このような事例があったことを受け、各都道府県において、土砂災害の危険性の観点から、改めて老人福祉施設などの総点検を行っているように聞いております。三重県ではどのように対応されておられるか、この機会に報告を願いたいというふうに思います。

 幾つかございますけれども、以上、よろしくお願いいたします。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 介護福祉に関係いたしまして4点質問いただきました。まず1点目は施設整備につきまして、2点目は介護職員処遇改善交付金の関係でございます。この2点につきましてまず御答弁させていただきます。

 特別養護老人ホームなどの介護基盤につきましては、県及び市町の介護保険事業計画に基づきまして整備を進めております。しかし、議員からも御紹介がございましたが、近年は介護人材不足などを原因として整備が進まず、待機者が多数に上るなど喫緊の課題というふうになっております。

 このため、県といたしましては、国の緊急経済対策を活用し、介護人材確保対策を講ずるとともに、人材不足で整備がこれまで進んでこなかった特別養護老人ホームにつきましても、これを機に介護保険事業計画以上の積極的な整備を進めていくこととしております。

 介護人材確保対策として、具体的には、平成20年度補正予算で御審議いただきました介護福祉士等修学資金貸付制度の拡充や、資格を有しながら介護職についていない、いわゆる潜在的有資格者の就業支援などを行っているところでございます。

 施設整備といたしまして、一つは、市町が主体となります小規模特別養護老人ホームやグループホームなどの地域密着型の施設につきましては、県の介護基盤緊急整備等臨時特例基金を活用いたしまして整備を進めていくこととしております。この際、予定しておりました介護保険事業計画の整備数に市町の上乗せの意向を反映させてまいります。なお、県が介護サービス基盤整備補助金を活用して整備を進めております広域型の施設につきましては、平成23年度募集分で介護保険事業計画以上の増床を行うべく、市町などと調整を現在進めているところでございます。

 続きまして、処遇改善交付金につきましてでございます。介護職員処遇改善交付金の状況につきましては、介護職員の処遇改善に取り組む事業者からの申請に基づきまして、10月サービス提供分からの介護報酬に一定率を乗じて交付するものとなっております。申請に当たって、事業者は、交付金を活用して取り組む処遇改善計画書を県に提出することが必要となります。

 県といたしましては、議会の議決後、事業者説明会を行いますとともに、すべての事業者あてにダイレクトメールを発送しますとともに、様々な広報手段により周知を行ってまいりました。交付金の対象となり得る事業者は3416事業所ございますが、既に現在半分の事業者から申請が来ております。今後とも、研修会などを通じまして、交付金の申請、活用を促してまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、在宅介護でございます。要介護者の在宅生活を支える上で、介護を担う家族の身体的、精神的な負担を軽減することは重要な課題であるというふうに考えて認識しております。県内でも、地域の実情に応じ、介護教室や介護者の集いなど、在宅介護者を支援する事業が多くの市町において実施をされてきております。

 県といたしましては、今年度、国のモデル事業、みえ地域ケア体制整備調査研究事業を受託いたしまして、県内の各地域における、御紹介いただきましたが、先進的な取組事例を集積し、これを広く県内に普及してまいりたいというふうに考えております。この事業を通しまして、市町や団体による家族支援が広がるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 在宅で介護を行っている家族の方が特に苦労されるケースといたしまして、認知症への対応がございます。県では、本年7月に認知症高齢者の家族の精神面を含めた相談支援を行うため、県立こころの医療センター内に三重県認知症コールセンターを設置したところでございます。センターの事業は、認知症の人と家族の会三重県支部へ委託により実施しております。

 県といたしましては、今後も在宅介護を担う家族を支援する団体、御紹介いただきましただいふくの会とか、認知症の人と家族の会とか、認知症サポーターさくらなどと協働することによりまして、地域の課題を把握して、在宅介護への支援を進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) 土砂災害危険箇所における老人ホームなどの立地状況とその対応についてお答えさせていただきます。

 県内の土石流、地滑り、がけ崩れなどの土砂災害危険箇所の調査を平成13年に実施した際に、その箇所内における老人ホームなどの施設の立地状況については把握しておりましたけれども、前回調査から時間が経過していることや、今年7月の豪雨によりまして、山口県防府市の老人福祉施設が土石流被害を受けたことを踏まえ、改めて市町の協力を得て、調査を実施いたしました。

 その結果、災害時要援護者関連施設が含まれる土砂災害危険箇所が県内260カ所ございます。その箇所の中に老人ホーム、デイサービスセンター、病院、保育所等の要援護者関連施設が271施設ございます。厳しい財政状況の中、土砂災害から県民の生命、財産を守るためのハード対策、ソフト対策を効率的、効果的に進める必要があると考えております。

 ハード対策につきましては、先ほど申しました、災害時要援護者関連施設が立地する260カ所のうち、79カ所、約3割の箇所において砂防ダムなどの対策を実施しております。

 今後さらに、危険性、緊急性等を総合的に判断して、施設整備等の対策を進めてまいりたいと考えております。

 しかしながら、ハード対策には多大な費用と時間を要するなど限界もあることから、人的被害の軽減にはソフト対策が重要と考えております。中でも、市町が行われる避難勧告の判断に役立つ情報提供は重要であると認識しており、県から市町へ雨量、土砂災害の危険度などの情報を提供する土砂災害情報提供システムの整備をさらに進めてまいりたいと考えております。

 また、この8月、9月には市町の担当者等に土砂災害情報の活用、あるいは災害時要援護者関連施設も含めた警戒避難体制の確立、強化について周知したところであり、引き続きこうした働きかけも続けてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) それぞれ御答弁、また、報告も丁寧にいただきましてありがとうございました。在宅介護当事者の会など先進的な取組の事例については、ぜひ奨励もし、普及も考えていきたいというような趣旨の御答弁をいただいたんだろうというふうに思っております。どうかそのような方向で、在宅介護の現場のすき間に、何とかみんなで手が届く対策というものを市町とともにひとつ進めていっていただきたいな、この質問をきっかけに、ぜひ改めてお願いをいたしたいというふうに思います。

 それと、土砂災害の教訓からの福祉関連施設なんかの点検ですけれども、いち早くしていただいたということで、どうかその後の対応もぜひ精力的にお願いをいたしたいというふうに思いますので、これも一つ要望としてさせていただきたいと思います。

 それと、冒頭の介護基盤整備、特別養護老人ホームなどの整備計画なんですが、これは言うても仕方がないことではあるんですけれども、県も、やっぱり重点事業として、施設整備の計画については取り上げて、行って、取り組んでおるわけでございますけれども、結局は、保険者、市町が、介護保険の保険料とにらみ合いながら整備計画数も上げてこられる。それを単純に積み重ねたものが県の計画であるというこの仕組みが、何か、重点事業に上げながらも、県が主体性を持って、県の意思を持ってという部分が仕組み上発揮できない。このところに歯がゆい思いをしておるんですけれども、その辺でもう少し、市町の意向を無視するわけにはいきませんけれども、もう少し県の主体性というか、重点事業に上げておるならではの発揮できるものというものはないものか、ちょっと抽象的なお聞きの仕方になりますけれども、もう一度そこだけお聞かせをいただきたいというふうに思いますが、よろしくお願いいたします。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 介護基盤整備につきましては、やはり高齢社会を迎える中で大変重要な事業というふうに考えております。ただ、反面また、保険料等の市町の財政状況もございますので、今後ともその待機者の方の状況も踏まえて、市町と十分に話し合いを進めて、できるだけ、財源的な問題はございますけれども、待機者の方が早期に入所していただけるような形のことにつきまして、市町と十分に協議をしてまいりたいというふうに考えております。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) ありがとうございます。そこまでしか何としてもお答えはいただけないのかもしれませんけれども、ぜひ県も積極的にひとつよろしく引き続きお願いいたしたいというふうに思います。

 それでは、次の質問に進めさせていただいてまいります。次は、教育現場の課題からということで取り上げさせていただいておりますけれども、幾つかこの中で質問をさせていただきます。

 まずは学習指導要領の改訂による影響に関してということでございます。一部は先行実施の形でことし4月から既にスタートしている新しい学習指導要領ですが、このたびの改訂によって特にクローズアップされているのが、総合的な学習時間を減らして、理数系の時間を増やす、中学校の体育の中で、武道、柔道、剣道、相撲から選択ということらしいですけれども、必修となる。小学校5年、6年にコミュニケーション能力を養うための英語の時間を年35時間増やす。いろいろ改訂の中にあるんですけど、これがまずよくクローズアップされることかなというふうにとらえているんですけれども、これらの改訂について、教育内容がより充実していくことは願ってはおりますけれども、本格実施に向かっていく中で現場には不安や疑問があるようですので、この質問の機会に幾つかの点を聞かせていただきます。

 まずは、理科、数学などの時間増についての中学校の場合ですけれども、時間が増えた分は、総合的な学習を減らすことで全体の時間増にはならないとのことですけれども、中学校になってまいりますと、理科も数学もそれぞれ教科担任が指導することとなるので、理数系の時間の増える分、該当する教科担任に偏った負担のしわ寄せが生まれてしまうのではないかと心配をいたします。特に理科については、単純に授業時間の増加分だけにとどまらず、教材研究や実験の準備など質の高い教育を行うためには、表に見えない部分の負担も多いと聞いており、そのあたりがこれからうまく回っていくのかが疑問でございます。文部科学省では非常勤による対応策が考えられているようでございますけれども、県教育委員会としては、人的配置の必要性などをどのように考えておられるのかをお聞かせいただきたいというふうに思います。

 次に、中学校の体育における武道の必修化についてですが、実施に向けて競技会や講習会などを開催していただき、教員の指導力の向上のために取り組まれておりますし、あわせて地域の指導者を外部指導者として活用すべく、地域スポーツ人材の活用実践支援事業も取り組まれており、指導人材の確保が図られようとしているところですが、現実の問題として、地域の一般の方で、昼間の学校の授業の時間に指導者として出向いていただける条件の方となってまいりますと、相当限られるでしょうし、一方で、教員も、にわかな研修で専門性の高い武道を十分に、また、安全に指導するというのも、なかなか現実難しいことというふうに思います。また、武道場などの施設については、県内の中学校170校中、何らかの施設があるのは70校だけであり、60%の100の学校は、全くないとのことを聞いております。この機会に、国も支援策はあるとのことですけれども、市町の負担分が大きいために武道場の施設を整備しようという動きもほとんどないようにも聞いており、実施に当たっては畳を敷くなど、臨時的に場所をつくるということなどが予想をされます。さらには、生徒たちに必要な、柔道なら柔道着、また、剣道なら竹刀なり防具など、これらについても、それぞれ保護者負担で購入することになるのかどうなのかなど、現場は困惑しているようにお聞きしております。これらについても、どのようにとらえ、県として何か対応すべきことは考えておられるのかお尋ねをいたしたいというふうに思います。

 また、もう一つ、平成23年度から完全実施となります小学校5、6年の英語についてもお尋ねいたしますけれども、この小学校の英語については、基本的に担任の教師が指導に当たっていただくこととなっており、研修を積んでいただき、いろいろと工夫をしながら御指導をいただくことと思います。しかし、現場では、中学校などの英語指導助手として採用されておられる外国人のALTの活用は不可欠だというふうに聞いております。実際に既に先行実施しておられる学校での状況をお聞きしましても、外国人の先生が子どもたちの前で、生の英語で、そして外国人ならではの身振り、手振りの迫力ある指導をしていただける効果というものは、歴然とあらわれてくるということでございました。ならば、ぜひ担任の教員とALTが積極的に連携した、質の高い、理想的な小学校の英語教育を行っていただきたいと期待するところでございますけれども、しかし、ALTは市町の裁量で採用されているので、財政状況やそれぞれの市町の性格上の違いなどもあり、県内どこの市町においても均一に採用配置されているものではありません。そうなると、ALTを十分に活用できる環境にあるかないかで、県内の小学校の現場で指導内容や質の格差が生まれてしまうのではないかと懸念するわけでございます。県はこの現状をどのようにとらえ、教育の公平性の観点からどのような考えを持っておられるのか、これについてもお聞かせをいただきたいというふうに思います。

 それと、教育の課題にかかわってもう一つお聞きします。もう一つは、来春の新規高卒者の就労支援についてでございます。

 来春高校卒業予定の就職を希望する高校生の求人倍率が、7月末の時点においては、厚生労働省の調査によると0.71倍、都道府県別では三重県は0.78倍との報道があり、今回の不況の波が来春卒業予定の就職希望者に最も深刻な影響を及ぼすことが浮き彫りとなりました。ちなみに県内で、昨年は6774人あった求人数は、ことしは3205人まで半減以上に落ち込み、特にこれまで圧倒的に就職が有利であった北勢地域では、ハローワーク桑名管内で、昨年960人あった求人数がことしは496人に、同じように四日市管内では、昨年1691人あったのが727人に。鈴鹿管内では、昨年1078人であったのが404人にと極端な減少であり、やはり北部を中心とする大手製造業が雇用を手控えられている影響が大きいように思われます。

 このような現状の中、教育委員会はその対応として、就職支援相談員活用事業や就職対策支援事業をはじめ、各種セミナーの開催など様々な事業を行っていただいておりますし、また、生活・文化部や学校関係の団体と連携して、経済団体に求人維持の要請活動も行っていただくなど幅広く取り組んでいただいており、その成果が期待されるところであります。

 そこで、このような状況を踏まえてお尋ねいたしますが、今月の16日、17日あたりでまず1回目の時期に当たる就職試験が行われたことを聞いておりますけれども、その状況を踏まえての今後の見通しや県としての対応をお聞かせいただきたいというふうに思います。

 さらに、もしこのまま求人の状況が好転しなければ、多数の生徒が就職が未決定のまま卒業を迎えてしまうことも懸念されます。もしそのようなことになった場合でも、社会への失望感や就労意欲の喪失を招かないよう、就職する意思のある生徒については、きちっと就職できるまでの間、学校などと連携し、施策を駆使してフォロー体制をしっかりつくっていただくよう要望させていただきたいと思いますが、このことについてもどのようにお考えか、あわせてお聞かせをいただきたいというふうに思います。

 よろしくお願いいたします。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 日沖議員の教育に関しての御質問にお答えいたします。

 最初は、新しい学習指導要領に関しまして3点ほど質問いただいております。

 まず理数教育の問題でございます。

 新しい学習指導要領では、特に理数関係の教育の充実が図られました。具体的には、授業時間数が増加しているということ、また、観察、実験とか反復学習、そういうことが充実されております。教育内容についても新しく、例えば数学では二次方程式の解の公式でありますとか、理科でありますとイオンとか遺伝とかいう考え方が取り入れられております。これらは一部議員の紹介がございましたように先行実施されているところでございます。そういった事柄につきましては、まだ現行の教材には記載がございません。そういったことから、国におきましては、先行実施を行うに当たりまして、現行の教科書に記載のない事項を指導するための補助教材というのを作成していただきまして、配付をしているところでございます。

 また、そういった先生たちへの負担の増加でございますが、本県におきましても、数学、理科の授業時間数の増加に対応するために、本年度、非常勤講師というものを新たに配置したところでございます。

 また、平成20年度から3カ年計画で新学習指導要領実施説明会を開催しまして、円滑に移行されるよう、特に先生たちの技量のアップも含めまして周知を図っているところでございます。

 教育委員会といたしましても、今後、市町教育委員会とも連携を密にして、新しい学習指導要領に沿った適切な教育課程が実現するよう、各学校、教員の支援を行ってまいりたいと考えております。

 2点目、武道の必修化の問題でございます。

 中学校の保健体育科では、生涯にわたって運動に親しむことができる資質や能力を育てるために、1年、2年生の時期に陸上競技、球技、器械体操、武道など幅広い運動領域を履修するということといたしております。

 これを受けまして、教育委員会におきましては、今回新たに必修となった武道の授業が円滑に実施されますように準備を進めているところでございます。まずは指導に当たる教員の指導力向上を図るとともに、指導者の確保が重要な課題であると認識しております。

 議員も御紹介がございましたように、そういった教員を対象とした武道の段位の認定講習の開催を継続しております。また、本年度から、武道の指導力向上に特化した研修会も新たに実施することといたしております。

 また、非常に確保することが難しいんじゃないかという懸念も議員から表明されましたけれども、地域のスポーツ人材というものを外部指導者として派遣していただくよう、こういった事業を実施しまして指導者の確保には努めているところでございます。

 また、教材とか教具の整備につきましては、国の事業等の活用を市町教育委員会にも紹介させていただいております。

 また、武道の授業を効果的に行えるよう、既存の体育施設で実施できる授業の展開例、そういったもの、例えば体育館に体育用のマットを敷き詰めまして、柔道のそういった畳のかわりにするとか、受け身とか固めわざ等、そういったものを中心に実施できるものをやっていくというふうな工夫例、授業の展開例も研修会で実施して、紹介いたしまして、実施に向けた準備を進めているところでございます。

 今後とも、新しい学習指導要領に沿いまして、保健体育の授業におきまして幅広い運動領域の学習が各学校の実態に応じて円滑に実施されるよう、市町教育委員会と連携しながら支援してまいります。

 武道の学習については、子どもたちが我が国固有の伝統と文化に、より一層触れるとともに、相手を敬い、寛容する態度をはぐくむことができるものというふうに考えております。

 3点目の小学校の5、6年生への外国語活動の導入でございます。これにつきましては、外国語の学習を通じまして、言語とか文化に対する理解を進めますとともに、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成することを目標といたしております。

 授業につきましては、あくまで学級担任が指導の中心となるということでございます。ALTの方の活用といいますのは、やはり児童の外国語を使おうとする意欲とか、外国に対する関心がより高まる、ネイティブの方の発音とかそういった生活態度、いろいろなことに触れることによって、そういった関心が非常に高まるということを期待いたしております。

 こういったことを踏まえまして、教育委員会では、教員に対する外国語活動の研修を実施いたしまして、指導力の向上を支援しているところでございます。また、本年度からは、研究校5校を指定いたしまして、英語ノートやALTの効果的な活用方法についての実践的な研究を進めているところでございます。

 ALTの配置でございますけれども、今現在、国が国際交流事業として実施しておりますJETプログラムによりますALTの配置の経費といいますのは、市町に対して交付税措置をされているところでございます。今後、教育委員会といたしましては、市町がこの地方交付税措置を生かしまして、ALTを積極的に配置されるよう、市町教育委員会にも働きかけてまいりたいと考えております。

 大きい2点目の新規高卒者の就労支援についてでございます。

 平成22年3月末の卒業予定者、県立高校生1万3199名のうち、約4300人が9月16日から始まりました就職試験を受験しているところでございます。議員からも御紹介がございましたように、非常に求人数が昨年と比べて半減しております。県立高校では、県外企業も視野に入れまして、例年以上にきめ細かな就職指導を行ってきた結果でございますが、ほぼ全員が受験できる見込みにはなってきております。しかしながら、中には内定の遅れる生徒が増えることも予想されます。また、こうした生徒への対応を進めることが必要だというふうに考えております。

 教育委員会といたしましては、年度当初から、就職指導を重点的に行っております。また、就職支援員や求人開拓に加えまして、就職相談を行う就職支援相談員4名を配置するなどして、支援も行ってきております。6月からは求人開拓専門員4名も配置いたしまして、県内外の求人開拓を行い、各高校への情報提供に取り組んでいるところでございます。

 さらに、各関係機関と連携した取組といたしましては、4月には、経済4団体への求人の要請、4月から7月にかけましては、経済団体等との連携による就職情報交換会の開催、6月にはハローワークとの連携によりまして、雇用主会議での求人要請、9月に入りましてからは、求人状況の悪化を受けまして、緊急に、生活・文化部とも連携いたしまして、経済4団体とすべての商工会議所を訪問いたしまして、就労の要請を行ったところでございます。

 今後は、ハローワークとも連携いたしまして、高校生を対象とした合同就職面接会を開催するほか、三重労働局等とも連携いたしまして、さらに就職情報の交換会を開催することといたしております。

 また、卒業時に就職未決定である生徒につきましては、若者の自立支援センター、ハローワークとも連携いたしまして、卒業後も引き続き支援をしていきたいと考えております。一人でも多くの生徒が希望する業種、職種に就職いたしまして、新しい人生のスタートを切ることができるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 以上でございます。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) 少しいろいろ多く聞かせていただきましたけれども、それぞれお答えをいただきました。ありがとうございました。まだもう少し細かく聞かせていただきたいところもあるんですけれども、時間ももう大分押してきておりますので、お取組をいただけるというようなお話をいただきましたものについては、ぜひよろしくお願いいたしたいというふうに思いますし、ただ、学習指導要領の改訂にかかわって、特に理科、数学の時間増なんですけれども、非常勤講師の対応によってということでございますけれども、やはり現場で非常勤の方というと、常に連携したり、常に意見交換したり、話し合いをしたりということがなかなか思うようにいかないというようなことも聞いておりまして、できることならば、なかなか財政上厳しいかもわかりませんけれども、全体の定数のことも考えながら、ひとつ引き続き御検討をいただいていきたいなというふうに思っております。

 それと、1点だけもう一度聞かせていただきたいと思いますが、武道なんですけれども、武道は、もちろん、その特性上、日本古来の武道というものによって肉体的にも、精神的にも、そしてその礼節というものも含めて培う、大変有意義なことだというふうにはもちろん私も評価をさせていただいておるんですけれども、しかしながら、学習指導要領で決まってはおるわけですけれども、今の準備の状況を見て、質問でも申し上げましたように、外部指導員といいましても、昼間に現実学校へ教えに来ていただける方というのも本当に限られた方しかないでしょうし、そうして、どこかにマットなり畳なりを敷いて代用してやるとか、そんなことを保健体育中のどれだけかの時間にやるために、そこまでしなければならない価値ってあるのかなというふうに、私も子を持つ親でございますので、自分の子どもの学校の状況を見ておって、今までの保健体育の時間を充実させていただければいいんじゃないかなというふうに思うんですが、私はそこまで、みんな困ってみえるのに、準備してやらなければならないことかなというふうに思うんですが、その辺ちょっとずばり一遍、端的に答えていただけますでしょうか。お願いします。



◎教育長(向井正治) 日沖議員がおっしゃられることはごもっともだというふうに考えます。しかしながら、日本の伝統であります、古来からの文化に触れるという、こういう時間はあってもいいのかなと思っております。しかしながら、実際的な対応というのもやはり当然必要だと考えております。そういった指導者を養成していくということは一番肝要だとは思っておりますし、その中で市町教育委員会とも連携いたしまして、現実的な対応を含めて日本の伝統的な文化に触れる機会というものをきちんと確保していきたいと、かように考えております。

 以上でございます。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) わかりましたとは言えないんですけれども、いろいろお立場もあることと思いますので、ありがとうございました。まだまだお聞きしたいんですけれども、時間が来ておりますので、次に進めさせていただきたいというふうに思います。

 きょうの質問の最後ですけれども、市町村合併の検証についてということでお尋ねしたいと思いますけれども、いよいよ、早いうちに合併した市町となりますと、もうそろそろ6年が経過をしてまいっております。県も、これまでの中で、もう2年以上が経過をしたということで、市町村合併後の状況ということで、各市町が合併の効果と考えている事項や、なお課題・懸案と考えている事項などを項目に整理して、昨年、市町に対してアンケート調査をされた結果に基づいて、今申し上げました市町村合併の状況というものの報告書をまとめられたわけでございますけれども、しかしながら、この報告書の中に、初め書きの中にもありますように、なかなか市町村合併の検証というものについては、短い期間では効果の検証というものはなかなか把握できるものではないと。確かな効果の検証を行うためには、中長期的な観点が必要であるというふうにも記されておるわけでございまして、県のほうも、本格的な検証ということにつきましてはまだまだこれからだなというふうな見解でおっていただくんだろうというふうに解釈させていただいております。

 ただ、しかし、今申し上げましたように、いよいよ私の地元のいなべ市なんかは、平成15年12月に合併したわけでございますので、もう6年が経過してくるわけでございますから、そろそろやっぱり合併特例法でも優遇措置の一つの節目が10年というふうになっておりますので、やっぱりまちづくりの一つの区切りというものが10年かなというふうに私も受けさせていただいておるわけでございますけれども、どうかこの10年の節目に向けて、ひとつ合併した市町ごとの、もちろん合併したところ、しなかったところの差がどうであったとか、まちづくりはどうだったとか、そのことも含めながら、市町ごとにひとつ順番に検証をしていっていただきたいなというふうに思うわけでございます。なかなか大変な作業だというふうに思っておりますけれども、やはり県は平成の大合併を指導してきたわけでございますから、やはり我が県下の合併したまちがどのようなまちづくりができていっておるかということは、しっかりと本格的な検証をしていただきたいというふうなことでお聞かせをいただきたいというふうに思っております。

 それとあわせて、合併された市町におきましては、新しい市町の建設計画というものをつくってまちづくりに取り組んでいただいておるわけでございますけれども、この市町の建設計画につきましても、県が市町と協議の上、同意をしているものでございますから、この建設計画についても、県は当然当事者として、その建設計画の中の事業の進捗や計画の取組状況など常に意識して確認把握に努めておっていただいて当然のことだというふうに私は思っておるわけでございますけれども、その辺も含めて一度お聞かせをいただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 市町村合併につきましては、三重県では平成15年度から17年度にかけまして16件の合併が成立をしまして、69ございました市町村が29市町に再編をされました。昨年度に、御指摘がありましたように、合併した16市町が合併後2カ年以上経過したということで、各市町から見た合併の効果であるとか課題等について調査を行いまして、その結果を12月に公表をいたしたところでございます。

 いろいろお話がありましたけれども、議員もおっしゃいましたように、合併の本来の効果があらわれるまでにはやっぱり相当の期間を要すると考えられます。また、各市町が合併に際しまして策定いたしました市町村建設計画の期間、これは10カ年度が基本となっておるようなところでございます。しかし、やはりしかるべきときにそれぞれの市町において検証をしていくということがまた必要になると考えておりまして、県という立場からいたしましても、今後も引き続き市町と連携協力をしながら合併後の状況と課題の把握に努めまして、中長期的な検証につなげていきたいと考えておるところでございます。

 また、市町村建設計画についてでありますけれども、引き続き計画に明記をされました県事業の推進に努めますとともに、各市町が計画に基づいて実施をいたします事業等に対しまして、市町村合併支援交付金の交付等によりまして、県の役割としての必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) 知事からの御答弁をいただきまして、ありがとうございました。もう時間になってまいりましたので終結をさせていただきますけれども、市町村合併の本格的な検証について、やはり必要だなということで、知事からの前向きに進めていくんだというような方向の御答弁をいただいたというふうに解釈をさせていただきます。

 私は、一遍、10年というものが質問の中でも申し上げましたように、一つの区切りだろうというふうに思っておるわけでございますけれども、ぜひこの議場にも、当時町長さんとして大変御苦労の上に合併の調印された同志もお見えなわけでございますけれども、皆々さんが骨身を削る思いで生み出したそれぞれのまちでございます。どうかその価値がみんなで感じられるようなまちになっていくように、しっかりとした検証のもとにさらに続くまちづくりに生かしていくことを願わずにはおられません。どうか引き続きよろしくお願いをいたしたいというふうに思います。

 それでは、これで終了をさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(三谷哲央) 暫時休憩いたします。

             午後0時1分休憩

          ──────────────────

             午後1時1分開議



△開議



○副議長(野田勇喜雄) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(野田勇喜雄) 県政に対する質問を継続いたします。

 32番 水谷 隆議員。

   〔32番 水谷 隆議員登壇・拍手〕



◆32番(水谷隆) いなべ市員弁郡選出、自民みらいの水谷隆でございます。本定例会本議会において一般質問の機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。心から感謝を申し上げます。

 今本当にさわやかな季節を迎えております。この連休中も、運動会などスポーツの行事がたくさん行われておりますけれども、とりわけ一昨日の26日に第64回の国民体育大会、「トキめき新潟国体」というのが開催されました。三重県選手団も本当に活躍が期待されるわけでございますけれども、団長の話によりますと、何とか40位を脱出して、30位以内に入りたいと、こういうような目標もありましたけれども、我々が感ずるところによりますと、三重県というものは、もう少し上位に進出できるのではないかなと、こういうふうに思っておりますけれども、我々を含め、ひとつ教育委員会のほうも、県のほうも、さらにスポーツ振興というものに力を入れていただいて、何とか国の、県のスポーツを盛んにしていきたいなと、このように思いましたので、一言申し上げたいと思います。

 きょうは、三重県の中小企業レディース中央会の方々が傍聴に来てみえるというふうにお聞きしております。私のために来ていただいたわけではございませんけれども、この後、議会との懇談会というか、そういうのもあるということでございますので、傍聴していただいて、議会に対するいろいろ御意見も賜りたいなというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。新たな時代の産業政策ということでございますけれども、昨年、全世界に大きな衝撃を与えたリーマン・ブラザーズの破綻、いわゆるリーマンショックからちょうど1年が経過しました。潤沢な金融資産に支えられ、順調に見えていたアメリカ経済が、実はサブプライムローン問題などの大きなリスクを抱えており、アメリカ金融システムの脆弱さがあらわになった事件であったというふうに思います。当時、このリーマンショックにより、このままでは世界は大恐慌に陥るのではないかと連日報道がなされていたことは、まだ記憶に新しいのではないでしょうか。

 この日本においても、やっとバブルショックから立ち直りかけ、生活実感は薄いながらも、国内経済指標が回復を始めていた、まさにそのときに経済が急降下してしまったのでありました。その後、景気回復を最優先課題として自民党政権下での大規模な景気対策が打たれてきたわけでございますけれども、やっとここに来て景気の底打ちを示す指標が見られるようになってきましたが、雇用状況を示す7月の全国の有効求人倍率は0.42倍と、3カ月連続で過去最低を更新し、完全失業率も5.7%と、過去最悪の状況が続いています。市民の感覚からは、景気の回復はまだまだほど遠いというのが実感ではないでしょうか。

 これまで、国は、昨年10月には安心実現のための緊急総合対策、この1月には生活対策、21年度当初予算では生活防衛のための緊急対策、21年度補正では緊急経済対策と、過去最大規模の経済対策を実施し、景気対策を最優先に施策を進めてきました。民主党のマニフェストでは、様々な景気浮揚対策がうたわれていますが、まだ具体的な制度設計が不透明な中で、これまでの多くの対策が凍結され、国の経済対策が見えてこない状況となっています。

 このような状況の中、今も中小企業は厳しい経営を強いられており、国民生活には余裕もなく、雇用もままならない状況は変わっていないのであります。今は何よりも経済情勢の回復に向けて取組を強力に進めていくことが必要ではないでしょうか。

 県では、今議会に第五次雇用・経済対策として36億6000万円の補正予算が提出されており、切れ目なく経済対策が打ち出されていることは評価をしているところであります。県内経済が立ち直るためには、着実な雇用対策の推進や、不況に苦しむ中小企業への円滑な資金提供が非常に重要であります。これらの対策は、まさに待ったなしであり、確実に実施していくことが必要であると言えますが、これらの取組に加え、中長期的な視点に立って、本県の産業を不況にも耐えられる産業構造に変換していくことも大変重要なことであると考えます。このような逆境の中でこそ、将来の発展に向けた新たな種をまくことが重要ではないでしょうか。

 財団法人日本総合研究所会長の寺島実郎氏は、今年の3月に放送されましたNHKテレビの「グリーン・ニューディール環境投資は世界経済を救えるか」という特別番組の中で、20世紀は石油と自動車を柱とした大量生産・大量消費型の経済で、世界をリードしたアメリカの世紀だったが、我々は今、文明の大きな転換点に差しかかっているのではないかと問いかけています。その中で、寺島氏は、再生可能エネルギー、REが、情報技術、ITや電気自動車、EVと相関すれば、産業構造の大転換をもたらす可能性があると指摘しております。このことにアメリカのオバマ大統領はいち早く取り組んでおり、グリーン・ニューディール政策を打ち出しているというのであります。

 すなわち、グリーン・ニューディールとは、エネルギーの需給安定化と環境問題を解決するために、アメリカのエネルギー体系を再生可能エネルギーによって変えようというものだそうであります。その中で、小型分散化できる太陽、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーをスマートグリッドという双方向の送電システム網によって効率的にネットワーク化する取組も生まれているそうであります。しかも、この小型分散型発電というのは、モータリゼーションにとっては意外に有効で、電気自動車など分散して走り回るものに対して、分散した電源から供給することにより、大規模発電所から遠い距離を送電するのとは全く違った意味で産業としての可能性が出てくると言っているのです。しかも、この分野は産業技術が重要で、例えば太陽光発電のソーラーパネルにしても、リチウムイオン二次電池関連技術にしても、それから、風力発電のプロペラに必要なカーボンファイバーのような技術やバイオエタノールの抽出に必要なナノテクノロジーなど、これらの技術基盤は日本が先行していると言われています。今、国には環境エネルギー改革を進める新しい役割が求められているのではないでしょうか。

 昨年7月に開催された洞爺湖サミットで、当時の福田総理は、2013年以降に温室効果ガスを減らすための世界的な約束づくり、国際的な環境協力、技術革新という三つの手段、いわゆるクールアース推進構想について提案をいたしました。環境エネルギー産業は、今最も重要な産業の一つとなっているのです。

 ところが、そのような中、総選挙では、逆に、高速道路の無料化などが議論されているだけで、この国は将来どのような産業で食べていくかという問いに正面から答えていないのではないでしょうか。本県において将来どのような産業で食べていくか、本県の産業構造をどのようなものにしていくかという議論が大変重要であると考えます。今、県で実施している経済対策についても、チャンスづくりとして、中長期的な視野での取組も進められており、このような取組を着実に進めていく必要があるのではないかと思っております。

 そこでお伺いをいたします。産業構造は大きな転換点を迎えつつあると思いますが、将来の成長産業となるであろう環境・エネルギー問題に関連する産業の振興などを含め、県の産業政策の方向性について知事にお伺いをいたします。よろしくお願いをいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 産業政策についてでありますけれども、世界同時不況に端を発しました我が国の厳しい経済状況下におきましては、ますます激化するであろう国際競争あるいは地球規模での問題の解決など、課題に柔軟に対応できる産業構造への転換が必要でございます。そういう意味では、中長期的な視点から新たな産業創出に向けた環境づくりが大変重要であると考えております。

 これまで、県の取組でございますけれども、三重県におきましては、バレー構想を基軸といたしました先端産業、あるいは研究施設の誘致などに取り組みまして、素材・部材産業でありますとか、それから、加工組み立て産業、こういった川上から川下産業の集積や研究機能の集積につながってきておるところでございます。現在、こうした県内産業の強みを生かしまして、知識集約型産業構造への転換を進めているところでございます。特に環境・エネルギー関連産業など、産業構造の大きな転換のきっかけになり、市場の大幅な拡大が予想される分野につきましては、高度部材産業などの強みを生かしまして、中長期的な視点から取り組んでいくことが重要であると認識しております。

 そのため、高度部材イノベーションセンターにおきましては、多様な主体が交流、融合いたしまして、新しい価値を生み出す舞台として、海外の研究機関をはじめ、国内外の大学や企業などとの連携によります研究開発プロジェクトなどを進めまして、多様なイノベーションの創出を促進することによりまして、新しい産業創出のきっかけの場となることを目指しているところでございます。

 また、医療、健康、福祉やバイオ関連の分野におきましても、メディカルバレー構想を基軸といたしまして、ネットワークの活用、拡大や国内外との産学官連携などを進めながら戦略的にプロジェクトを推進いたしまして、新たな産業の創出につなげてまいりたいと考えております。

 さらに、新しい産業を県内で成長させていくためには、県内中小企業の高度化が重要な点でございますことから、メカトロ技術活用によります生産性向上の促進や、産業技術人材の育成などの取組を強化いたしまして、県内産業の基盤づくりを進めてまいります。

 次に、こうした先端的、競争的な産業振興を図る一方で、地域の活性化と雇用を支える地域密着型の産業振興も重要でございますので、地域の創意工夫によります地域資源活用型の産業でありますとか、それから、商工業者と農林水産業者の連携によります新商品開発などを支える取組を進めまして、多様な主体との連携のもとで、地域発の新たな産業創出につながるような、地域密着型産業の育成を図っていきたいと、こう考えております。

 以上申し上げましたような産業政策の方向性につきましては適正なものと考えておりますけれども、実は全国知事会で、三重県のほうから提案をいたしまして、今、私が座長になりまして、この国のあり方に関する研究会を設置いたしたところでございます。この研究会におきましては、これからの福祉社会のグランドデザインだけではなくて、21世紀の新たな時代、この時代の峠の先にあります時代の産業政策のあり方についても議論をしていくつもりでございます。その中で、特に競争的な産業だけではなくて、先ほど申し上げましたような、地域密着型産業でありますとか、あるいは福祉、教育、そういった分野の充実を図る中で生まれてくる雇用を考えますと、セーフティネット型の産業というものも考えられるかと思います。

 ぜひこの研究会でも議論をいたしてまいりますので、こういう中におきましても、三重県の産業政策のあり方についても確認をいたしまして、今後、三重県の産業政策が持続的に発展、展望していく、そういうふうな取組を今後も続けてまいりたいと、こう考えております。

   〔32番 水谷 隆議員登壇〕



◆32番(水谷隆) どうもありがとうございました。今、本当に知事のこれからの産業政策に対する思いというものを聞かせていただきました。特に三重県においては、知事が前から申し上げていました高度部材のイノベーションセンター、こういったところを中心にして、もちろん大企業もそうですけれども、中小企業というものをしっかりと育てていきながら、先ほども出ましたように、高度化をして、三重県の産業を支えていくという思いがよく伝わりました。

 先ほども言いましたように、今回、政権交代をした中で、子どもの手当を2万6000円支給、あるいは高速道路の無料化とか、あるいは農業の戸別所得補償制度とか、いろんな施策を打ち出されております。私も、民主党のマニフェストを、選挙前は全然読まなかったんですけれども、選挙が済んでから、どういうことなんだろうということでよく読ませていただきましたんですけれども、一般国民、市民、県民にとっては非常にいい政策であろうかなという感じがいたしますけれどもね。この4年間に16.8兆円お金がかかると。4年間は消費税は絶対上げないということでありますよね。だから、これは政策として財源の確保が非常に難しいであろうと私は思うんですけれども、やっぱり経済政策、雇用政策というものがきちっとなされないと、幾ら企業に雇用してくれと、雇用の創出をお願いしますと言ったところで、民間企業は利益を出さないと雇用はしないですよ、絶対。そしてまた、利益を出さないと、またこれも税収を納めるわけにはいかんと。税収も減るというようなことで、何とかこういったところにしっかりとした、三重県としての政策を位置づけながら支援をしていただきたいなと。そして、将来にわたって、三重県がそれで食べていくんやと、国もこれで食べさせてやるんだというような意気込みでこれからもやっていただきたいなと、このように思います。

 そこで、1点ちょっと確認の意味で政策部長にお聞きしたいんですけれども、こういった雇用情勢などを今まで見てみますと、まだまだ県内経済の回復までの道のりは非常に遠いというふうに考えるわけですけれども、これまでの雇用・経済対策というものを進めてきていただいたわけですけれども、今後のそういった考え方について少しお聞かせ願いたいなと思います。どうぞよろしくお願いします。



◎政策部長(小林清人) 県民しあわせプランの第二次戦略計画、それから、県政運営方針における産業政策というのは、大きく二つの方向で取り組んでいるところでございます。

 これは、今知事から答弁させていただいたところですが、一つ目が、国際競争力を高めて、産業集積の形成や高度部材イノベーションセンターの設置、活用などによる競争力の高い、知識集約型産業への転換を目指した取組という形でございます。

 もう一つが、農商工連携の取組など、地域の特性や資源、強みを生かした産業振興による地域や企業全体の底上げに向けた取組だと考えております。知事が今おっしゃいましたセーフティネット型の産業というのも、こういう延長線上に位置づけられるのではないかと思っております。

 一方、雇用対策につきましては、こうした産業政策によって新たな雇用の創出を図るとともに、しあわせプランの中では、地域の実情に応じた多様な雇用支援、それから、職業能力の開発と勤労者生活の支援という二つの柱を軸としまして、様々な雇用情報の提供や相談などに取り組んでいるところでございます。

 さらに、加えまして、現下の厳しい雇用経済情勢に対応するため、雇用対策、経済対策、生活対策、この3本を柱とする三重県緊急雇用・経済対策推進方針を5月に策定いたしまして、緊急雇用・経済対策を進めているところでございます。具体的には、基金を活用した雇用の創出や求職者総合支援センターの設置など緊急的な取組を行うとともに、議員から御指摘もございました新たなビジネス創出など、中長期的な視点に立った今後のチャンスづくりにつなげる施策、こういうものにも力を入れてきたところでございます。

 今後とも、効果的な取組を立案し、的確に進めていきたい、こういうふうに考えております。

   〔32番 水谷 隆議員登壇〕



◆32番(水谷隆) どうもありがとうございました。我々の仕事、あるいは皆さんの仕事というのは、やっぱり県民の幸せのために仕事をしているということでございますので、県民しあわせプラン、しっかりと検証してやっていただきたいなと、このように思います。

 次に、公共事業についてお伺いをいたしたいと思います。

 先日発足した新内閣は、マニフェストによれば、大幅な公共事業の削減を計画しています。民主党のマニフェストでは、公共事業について、時代に合わない国の大型公共事業は全面的に見直し、道路整備は費用対効果を厳密にチェックした上で、必要な道路をつくるなどとして、公共事業予算を7兆9000億円から1兆3000億円節減するとしています。政策集団INDEX2009では、道路行政の抜本的改革として、道路整備の権限を大幅、大胆に地方に移すこととし、あわせて河川、港湾など公共事業の地方分権を進めることとしております。また、公共事業改革を進め、効率的で地域の実情に合った、本当に必要とされる公共事業を推進することとしております。簡単に言うと、公共事業の予算を7兆9000億円から1兆3000億円、16.5%削減し、高速道路以外の実施主体を地方に移すということのようであります。公共事業の無駄を省き、その権限を地方へ移管することにより、地域の実情に合った整備が可能となる。この削減された予算で、子育て・教育、年金・医療、地域主権、雇用・経済を充実する、まさに夢のような計画であります。

 しかしながら、16.5%、6分の1もの予算が削られ、その少ない予算でこれまでのとおり道路整備が求められ、もがき苦しむ地方公共団体の姿が見えてくるのは私だけではないと思います。もしこのマニフェストが実現できなければ、事業の削減ができなかった地方公共団体の力不足と言われるのでありましょうか。

 本県ではいち早く公共事業評価システムを導入し、公共事業の着手に当たり、客観的な評価を実施するとともに、着手後一定期間が経過した事業については再評価を行うなど、公共事業の適正化に向け取り組まれています。現状からさらに16.5%の削減が求められれば、その対応には相当の混乱が予想され、地域が今か今かと切望し、待ち続けていた事業の実施が遅れることも想定されます。本県では、命の道と言われる東紀州の高速道路建設や老朽化した湾岸堤防の整備、洪水防止のための河川改修、農業用施設の整備など、まさに様々な公共事業が求められております。

 このような状況から、本日は必要な公共事業、重点的に進めるべき事業について私の考え、思いを述べさせていただき、県の考え方についてお伺いをいたしたいと思います。

 まず、道路整備についてでありますけれども、これにつきましては、先日あるいは今日、ほかの議員からもいろいろ質問がなされておりましたので、重複を避けて、私からは要望とさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。

 特に私の地元の東海環状自動車道についてお願いしたいんですけれども、一昨日、東海環状自動車道の東員インター、これは仮称ですけれども、予定地をちょっと確認に行ったわけですけれども、そうしたら、最近、三つの橋脚に金網がぐるっと巻いてありまして、足場が組んでありました。ちょっとこれ、どういうことなのかなと思っていろいろ調べましたら、耐震規格ですかね、これがもう既に古くなっておると、こういうことで補強工事をやるんだということで、今ちょうどその工事を始めたところでありますし、また、さらに三つの橋脚を立てて強くすると、こういうようなことをお聞きしまして、ようやく東員インター付近もスタートしたんだなという思いをしたわけですけれども、この東海環状自動車道は、御承知のように、名古屋市の周辺30キロメートルから40キロメートル圏域に位置する愛知、岐阜、三重の3県の諸都市を環状に連結し、東名・名神高速道路、中央自動車道、東海北陸自動車道、新名神高速道路などの高速自動車道と一体となって広域ネットワークを形成する高規格幹線道路で、東海地域の軸となる重要な道路であります。東回り区間については既に開通し、企業立地や観光振興など具体的な効果があらわれておりますが、一方、この西回り区間についても、新たな流れを起こし、さらなる効果を期待されており、早期にネットワーク効果を上げるためにも、この間の事業推進を図る必要があると思います。

 東海環状自動車道は、現在、国直轄事業で整備を進められておるわけですが、さきの衆議院選挙において、先ほども言いましたように、民主党が示したマニフェストによりますと、国直轄事業負担金の廃止等が掲げられており、今回の政権交代に伴い、今後の整備に与える影響について非常に私も、私の地元も憂慮しているところであります。どうぞ名神、第二名神を含めてこういった東海環状自動車道ですね、早期完成、平成27年とお聞きしておりますけれども、ぜひとも事業推進をお願いしたいなというふうに思います。

 続きまして、農業の振興に必要な公共事業についてお伺いをいたしたいと思います。

 この8月に発表されました平成20年のカロリーベースの食料自給率は、前年から1ポイント上がって41%と、まだまだ低迷が続いています。主な先進国と比較してみますと、少し古いデータとなってしまいますが、平成15年の食料自給率は、100%を超えているオーストラリア、アメリカ、フランスなどは別としても、ドイツが84%、同じ島国のイギリスが70%となっており、韓国は46%と低いものの、日本の食料自給率は、主要な先進国の中でも最低の水準となっています。国民に安全で安心な食料を安定的に提供していくためには、食料自給率の向上は急務であり、農業の振興は大変重要な課題と考えているところであります。

 民主党は、INDEX2009の中で、食料自給率を国家戦略目標として設定し、10年後には50%、20年後には60%を達成することを目標としております。これを実現するための新たな施策としては、農家への所得補償以外に新たな政策は見当たりません。これから様々な対策が提示されていくことになるのでしょうが、食料自給率の向上にはどのように取り組んでいくか、現時点では見えてきません。

 これまで国は、農業経営の安定化に向け、小規模な兼業農家が中心の農業から、大規模経営の担い手農家が中心の農業へと農業構造の転換を進めてきました。安全で安心な農産物を安定的に提供していくためには、何より農家経営の安定化が必要となります。新しい政府がこれから取り組もうとされておりますすべての農家への所得補償制度についても、小規模農家についても担うべき役割があるものの、小規模農家の経営が維持されることにより、経営規模の拡大が阻害されるおそれがあり、農業振興にとってはまさに両刃の剣です。力強い、安定した農業を実現していくためには、経営規模の拡大など農家の経営努力が収入へ反映される仕組みが必要であり、担い手へ農地を集積し、大規模経営の担い手農家が中心の農業へ農業構造を転換していく対策は、今後も取り組んでいくことが大変重要であると考えます。

 農業を支える公共事業についても、このような取組、農業の振興に欠くことのできない取組を支えるための整備が必要だと考えます。私の地元では、30年ほど前に農業用水路の改修、用水路のパイプライン化を実施しました。それまでは水田に水が必要な時季には、水田の水位を定期的に見回り、用水が必要なときには用水路をせきとめ、不要なときは堰を外すという管理が必要だったことから、これが大変負担となっておりましたけれども、パイプライン化に伴い、営農の省力化が図られました。そして、最近では、また地域の近くでは自動給水装置というものが設置されておる地域もあるわけでございます。担い手の農地への集積には営農の省力化が必要であることから、パイプライン化は大変重要な取組であり、私の地元でも担い手への集積がスムーズに進んでおります。パイプライン化は、力強い、安定した農業を実現していくため有効な取組であり、積極的に取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。

 このように大変有効な取組であると考えるパイプライン化ではありますけれども、一つだけ心配することもあります。もっとも、これはパイプラインに限った話ではないのでしょうが、すべての農業用施設には耐用年数があり、いずれ更新が必要とされます。水稲を栽培するためには、河川からの取水施設や水田までの用水路、排水路などが必要であり、地域によっては、用水ポンプや排水ポンプが必要となります。これらの施設が持つ役割、機能は、営農には欠くことのできないものであり、将来にわたって維持していくことが必要であります。農業施設を守っていくことも大変重要な取組だというふうに思っております。

 そこでお伺いをいたします。担い手への農地の集積に必要な農業用水のパイプライン化や、営農に欠くことのできない農業用水路の施設の維持は大変重要な取組だと考えますが、県の考え方をお聞かせ願います。よろしくお願いします。

   〔真伏秀樹農水商工部長登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹) 農業農村整備についてお答えを申し上げたいと思います。

 農業従事者の高齢化でございますとか耕作放棄地の増加が進む中で、農業の持続的な発展を図るためには、担い手への農地集積によります農業経営の大規模化、効率化を進めることが大変重要となってきておるところでございます。そのためには、営農の効率化等を図る基盤整備が必要だというふうに考えておるところでございます。

 特に農業用水のパイプライン化につきましては、農地集積に不可欠な水田の用水管理の大幅な省力化を実現するとともに、余剰水の無効放流等の防止によります水資源の効率的利用も可能にする大変効果的な事業だというふうに認識をいたしております。

 また、パイプライン化を進めるに当たりまして、周辺での農地の集積等に向けた取組も実施をいたしておりまして、こうした結果、農地集積率は県内平均よりも15ポイントほど高くなっているというふうに効果も上げているところでございます。

 しかしながら、平成21年3月末でございますけれども、このパイプライン化の整備実績につきましては、計画区域の22.3%に相当いたします約4800ヘクタールにとどまっている状況でございます。こうしたことから、パイプライン化を今年度から新たに第二次戦略計画の重点事業に位置づけたところでございまして、今後もさらなる実施面積の拡大に向けて努力をしていきたいというふうに考えております。

 一方、農業用の水路、ポンプ場、取水堰等の施設につきましては、築造後30年以上を経過した施設が全体の5割以上を占めている状況でございまして、耐用年数の経過など老朽化によります施設の機能低下が懸念をされております。

 このため、農地・水・環境保全向上対策によりまして、農村集落の共同作業によります日常の維持修繕への支援を行うとともに、既存施設の有効活用を図りながら機能保全対策を行いますストックマネジメント事業を推進するなど、農業者の負担を軽減する施設の長寿命化対策についても実施をいたしておるところでございます。

 現在、農業農村の振興に関します条例でございますとか基本計画等の策定を今現在作業を進めておるわけでございますけれども、こうした中で、これからの本県農業の目指すべき姿についてもいろいろ検討を進めております。

 今後は、こうした将来像を踏まえまして、地域の多様なニーズに的確に対応いたしました施設の整備、維持管理等につきまして、国の予算の動向等も踏まえながら、必要な農村整備事業の実施に努めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔32番 水谷 隆議員登壇〕



◆32番(水谷隆) どうもありがとうございました。

 パイプライン化が今22.3%だというふうにお聞きしましたけれども、まだまだちょっと非常に低い数字でありまして、ぜひともこれからの農業というものを一つの産業としてとらえていく中で、こういった施設については、どうぞ強力に推進をしていただきますようお願いを申し上げます。

 先ほども、道路のことにもついていろいろとお願いをいたしましたけれども、公共事業16.5%、6分の1の予算の削減が想定されるわけですけれども、そうなれば、建設会社6社に1社の割合で公共事業関係の仕事がなくなるというふうになるわけですけれども、公共事業に携わってみえる方の雇用というものを守る観点から、現在国土交通省が実施されている建設業者の他分野への進出支援といったものもあわせて進めていく必要があるのではないかなというふうに思います。公共事業の削減は様々な影響が想定されますので、そういった意味において総合的な対応をぜひお願い申し上げたいと思います。

 次に、特別支援教育についてお伺いをいたしたいと思います。

 特別支援教育については、障がいのある児童・生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、それに対応した適切な指導及び必要な支援を行うという趣旨のもと、平成18年6月に学校教育法の一部改正により、平成19年4月から法的な整備が行われ、新たな制度としてスタートし、約2年半が経過したわけでございます。

 三重県においても、特別支援教育制度への移行にあわせて、平成18年10月には、「三重県における特別支援教育の推進について」と題する基本計画を策定し、特別支援教育コーディネーターの配置などの校内支援体制の整備や障がい種別を超えた特別支援学校の整備などの取組を推進しているところと聞いております。

 しかしながら、現状を見てみますと、早期からの一貫した支援体制の整備や個別の教育支援計画の活用促進、就労への移行支援などまだまだ取り組むべき課題が残されているのではないでしょうか。こうした状況は全国的にも見られるように、国においてはさらなる充実に向けて検討が続けられ、本年2月に、特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議の審議の中間取りまとめが、「特別支援教育の更なる充実に向けて」として示されたわけであります。この中間案の中には、市町の教育委員会が首長部局と連携しつつ、幼稚園、保育所での個別の教育支援計画の作成、活用ができるように支援するなど、就学前からの一貫した教育支援の重要性が改めて示されております。

 そこで、県教育委員会として、今後、こうした国の動向も踏まえ、本県の特別支援教育のさらなる充実に向け、どのように取り組んでいこうとされておりますのか、お伺いをいたしたいと思います。

 そしてまた、こうした課題の解消も含め、特別支援教育を推進していく上で、学校環境の整備も非常に重要であると考えます。県では知的障がい者の特別支援学校の児童・生徒の急増に対応するため、平成20年3月に策定した県立特別支援学校整備第一次実施計画に基づき、現在、鈴鹿・亀山地域については、杉の子特別支援学校の分校を平成22年を目途に県立石薬師高等学校内に開校することとし、さらに、桑名・員弁地域については、平成24年度に新たに桑名衛生看護分校に特別支援学校を整備するなど、着実に環境整備が進められています。しかし、県内の特別支援学校の中には、南勢地域の玉城わかば学園が、児童・生徒の急増により施設が非常に手狭になっている状態であったり、東紀州くろしお学園が、地元小学校の校舎を間借りしている状態であるというふうにお聞きし、まだまだ環境の整備が必要な状況にあるというふうに思われます。

 今後、県内の特別支援学校の全体的な整備についてどのように対応していかれるのか、県教育委員会の考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 水谷議員の特別支援教育についての御質問にお答えいたします。

 国におきましては、「特別支援教育の更なる充実に向けて」ということで、中間取りまとめがされているところでございます。そういったことから、教育委員会では、障がいのある児童・生徒一人一人の特徴やニーズに応じた教育を行うために体制整備に努めてまいったところでございます。

 また、概念がいろいろ広がっておりまして、小・中学校等におけるLD、学習障がいでございます、ADHD、注意欠陥多動性障がい、また、高機能自閉症等への発達障がいへの対応というのが必要になってきております。以前は、こうした子どもたちにつきましては、知的障がいがないというふうなことで、ともすれば見逃されてきて、適切な発達段階に応じました対応をすることにより、そういった遅れを取り戻すということも可能だったんですが、そういうところにつきまして、新しい概念でこれに対応しようというふうな動きが出てきております。具体的には、幼稚園、小・中学校、高等学校において、関係機関との連絡調整などを行う、議員の紹介にもございましたコーディネーターの配置を行っております。また、指導面での配慮、支援等の方法を話し合う校内委員会の設置なども行い、体制を整えてきたところでございます。

 また、各学校におきましては、特別支援教育を担う人材育成をするために、県内すべての学校に教員が指導の参考とする手引き書を配付いたしまして、校内研修会等での活用と指導力の向上を図っているところでございます。

 特に各市町におきましても、例えば亀山市では、亀山モデルと言われております、教育委員会と福祉部局が協働して、就学前からの支援を一元的に行います子ども総合支援室が平成17年度からスタートしております。また、議員の地元でございますいなべ市におきましても、障がいのある子どもたち一人一人の適切な就学に対応できるように、平成19年度から同様の子どもの総合支援室というのを開設して、早期からの一貫した支援に取り組まれているところでございます。

 今後とも、国の動向を十分に見きわめつつ、医療、福祉等の関係機関との連携のもとに、個別の教育支援計画の作成、活用などを通じまして、教育内容を一層充実させてまいりたいと考えております。あわせて、就学前からの一貫した支援を行い、障がいのある児童・生徒の自立と社会参加の実現に向けて取り組んでまいります。

 あともう一つ、県内の特別支援学校の全体的な整備についての御質問でございます。

 これにつきましては、議員からも御紹介がございましたように、県立特別支援学校整備第一次実施計画に基づいて進めているところでございます。これにつきましては計画的に進められておりまして、例えば平成21年4月には、東紀州くろしお学園おわせ分校につきましては、旧の尾鷲工業高等学校の校舎に移転をするということを行っております。また、草の実特別支援学校と城山特別支援学校の管理の一元化も図っております。

 また、議員からも紹介がございましたが、杉の子特別支援学校高等部の分校の平成22年度4月設置に向けました整備を進めるとともに、桑員地域の特別支援学校につきましても、平成24年4月設置を目途に整備を進めているところでございます。

 しかしながら、まだ残された課題も多うございます。そうしたことから、今後の特別支援学校の整備につきましては、喫緊の課題と認識しております。次期教育振興ビジョンの策定に向けて開催されております三重県教育改革推進会議に部会を設置いたしまして、先行して検討を進めているところでございます。

 今後、同部会におきまして、課題の抽出、方向性の協議を進めまして、平成23年度から平成26年度までを期間とする県立特別支援学校整備第二次実施計画を策定いたしまして、県内全体における特別支援学校の適正配置を進めてまいりたいと、かように考えております。

 以上でございます。

   〔32番 水谷 隆議員登壇〕



◆32番(水谷隆) どうもありがとうございました。特別支援教育については、30日に同僚の森本議員から、多分くろしお学園のことについて鋭く質問があると思いますので、私はこの辺で次の質問に移りたいと思うんですけれども、一応26年度までに完成をさせると、こういうことでございますので、ぜひともそういった皆さんの気持ちを十分に酌んでいただいて、できるだけ早くそういった充実した格好にしていただきたいなと、このように思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 今まさに超高齢社会、長寿社会に突入をしておるわけでございます。先日の敬老の日を境に、いろいろ資料を見てみますと、全国の100歳以上の長寿者というのが4万人を超えたと。そしてまた、三重県においても100歳以上の方が615名。1年前よりも123名お増えになった。最高齢者は109歳というふうにお聞きをいたしております。私も、この敬老の日を境に、敬老会などにも出席をさせていただいておりまして、本当にこれからの活力ある三重県の長寿社会といったものをやっぱり元気に過ごしていかなければならないというようなことで、健康づくりにつきましては、4年前にも一度質問させていただいておりますけれども、そういった私自身の健康づくりも非常に重要なふうに感じておりますので、こういったことについて質問をさせていただきたいなというふうに思います。

 もとより県民がおのおのの健康を実現することは、本来住民自らが主体的に取り組むものであると思いますけれども、社会全体から見てみますと、広く県民の健康づくりが、ひいては医療費などの社会的負担を減らすとともに、県民の健康的な寿命を延ばすという意味で大変重要な意味があります。

 私が4年前に質問を行った際、男性の平均寿命は78.3歳、女性の平均寿命は84.6歳、いずれも平成14年の統計ですけれども、と申し上げましたが、その後も平均寿命はさらに延びまして、平成20年には男性が79.19歳、女性は85.99歳、もう86歳ですよね。およそ1歳も延びているところでございます。いずれにしましても、世界の中で長寿国家であるということは、揺るぎないところであります。このように人口の急速な高齢化が進展していく中で、全人口に占める65歳以上の高齢者の割合は、基準値である21%を超えてきておりまして、まさに超高齢社会に突入したと言えます。

 こういった超高齢社会が進展していく中にあって、県民一人一人が、意識して病気や寝たきりにならないよう、日ごろから健康づくりを実践することによって、健康で明るい、元気な生活を継続し、活力に満ちた社会を持続させていくことが非常に重要となっています。

 また、近年、メタボリック症候群ということが取りざたされている場面が頻繁にありますように、社会生活や生活習慣の欧米化などによる運動不足などが引き金になって、がん、心臓病、脳卒中などの生活習慣病がますます増加しており、県民の生命を脅かすとともに、身体の機能や生活の質を低下させる大きな原因となっており、一層の個人個人の健康づくりが重要視されております。

 県では、平成13年3月に、県民の健康づくり総合計画である「ヘルシーピープルみえ・21」を策定され、翌年、平成14年4月には、三重県健康づくり推進条例を施行し、県民の健康づくりを推進されてきております。さらに平成17年には、「ヘルシーピープルみえ・21」の中間報告を実施され、69項目、全体の57%において改善傾向であったと聞いております。

 そこでお伺いをいたします。まず1点。この健康づくりの総合計画、「ヘルシーピープルみえ・21」ですが、様々な取組がなされていると思いますけれども、特に力点を置いて取り組まれているものについて、現状と今後の展開をお伺いいたします。

 もう1点、今後とも県民の健康づくりを推進していく中で、市町への支援及び関係機関との連携などについてどのような考え方で進めていかれるのかについてもお伺いをいたします。よろしくお願い申し上げます。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 健康づくりにつきまして2点御質問いただきました。1点は、特に力点を置いているもの、もう1点は市町への支援及び関係機関との連携についてでございます。

 県におきましては、議員からも御紹介がございましたが、平成13年3月に三重の健康づくり総合計画であります「ヘルシーピープルみえ・21」を策定いたしまして、県民の方の健康づくりに取り組んでいるところでございます。その後、平成17年度に中間評価を実施いたしまして、平成19年度には国の健康増進計画ガイドライン等が示されましたことを受けまして、平成20年度に新たな目標指標として、メタボリックシンドロームや糖尿病等の11項目を追加したところでございます。

 これまでの中間結果を踏まえまして、効果的に健康づくりの事業を展開していくためには、健康と感じる人を増やしていくことが重要であるというふうに考えまして、様々な機会を活用いたしまして、健康に関する普及啓発等に取り組んでまいりました。

 主な取組といたしましては、糖尿病、メタボリックシンドローム等の生活習慣病対策を中心に実施しておるところでございます。中でも、糖尿病対策といたしまして、1次予防として、早期発見に向け、市町や関係団体との協働のもとに糖尿病シンポジウムとか糖尿病予防イベントを開催するなど取組を進めてきているところでございます。

 また、県の役割として、連携のための協働の場づくり、特定健診などにかかわる人材の育成、市町や団体、県民にとっての有効な情報提供を中心とした取組を展開しているところでございます。

 一方、高齢社会が進展する中、健康づくり事業を広く展開し、「ヘルシーピープルみえ・21」の目標を達成するためには、議員からもお話がございましたが、県だけではなく、市町や関係団体と連携して取組を進めることがとても重要というふうに考えております。

 この観点から、県内8カ所に市町、教育機関、事業所、関係団体などで構成いたします地域・職域連携推進協議会を設置いたしまして、様々な地域の課題に対応した施策を展開しているところでございます。

 具体的な例といたしまして2点御紹介させていただきます。津地区におきましては、糖尿病予防研究会を中心に、地域、職域、学校等と連携をとりながら糖尿病の予防対策を推進できるシステムの構築。また、桑員地区では、「ヘルシーピープルそういん・21」というネットワークを構築いたしまして、桑員地区に住んでみえます働く方、住む人を対象とした生活習慣病予防研修会の開催などを実施してきております。

 また、こうした取組に加えまして、積極的に健康づくりに取り組んでいる事業者を「健康づくり推進事業者」、「たばこの煙のないお店」、「健康づくり応援の店」として、合わせて592の事業者を認証し、生活習慣病の予防を推進しているところでございます。

 今後、県といたしましては、健康づくり事業を推進していくため、市町や関係団体などとの連携をさらに深めながら、計画の終期であります平成24年度に向けまして総合的な取組を展開してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。

   〔32番 水谷 隆議員登壇〕



◆32番(水谷隆) どうもありがとうございました。特にこういった健康づくりについては、もちろん市町への支援というのは大事でありますけれども、先ほどもありましたように、そのまちで、いろいろ地域で、それぞれの皆さん方が健康づくりの会をつくっているところもいろいろあるわけですよね。そういったところにも、部長もおっしゃったように目を向けて、さらに健康である県民という形のものを進めていっていただきたいなと。お酒を飲むのも結構でございますけれども、飲み過ぎないように私も頑張りますので、知事もどうぞそういった点については、健康づくりにぜひとも気をつけていただいて、県政に邁進をしていただきたいと思います。

 最後に一つだけ、私が非常にこの夏季期間中に常任委員会の視察に行きまして印象に残った言葉がありますので、それを申し上げたいと思います。

 私は生活・文化のほうでございまして、博物館の、九州のほうへ行って視察をしてきたわけですけれども、そこの九州国立博物館の副館長の方が申した言葉でありますけれども、「一流の政治家であれ、経済人であれ、文化に造詣のない者は一流でない。」「一流の政治家であれ、経済人であれ、文化に造詣のない者は一流でない」と、こういったことをおっしゃっていまして、これからの時代、やっぱり文化力というものをもっとつけなければいけないのかなというふうに思いまして、私も頑張りたいと思います。

 これで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(野田勇喜雄) 17番 北川裕之議員。

   〔17番 北川裕之議員登壇・拍手〕



◆17番(北川裕之) 新政みえ所属、名張市選出の北川裕之です。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問をさせていただきます。

 この議会の中ではユリの香りが漂っておりますけれども、町なかではキンモクセイの香りが流れるようになり、これから秋も本格的に深まろうとしています。今日の議論も、そんな秋にふさわしく、議論が深まることを期待いたしたいと思います。いつものごとく1番目の項目に時間をかけてしまいますので、2番目、3番目は、飛びましたらごめんなさい。

 さきの総選挙では、国民の大きな変革を求める意思のもと、政権交代がなされました。国民からは新政権に大きな期待がかけられていると同時に、大丈夫だろうかという不安の声も耳にします。私も、政権交代自体に目的があるのではなく、その結果として、私たち国民の生活が変わる、よくなる、生活の質が向上する、こういうことがなくては意味がないと申し上げてまいりました。そういう点から、県議会でも大いに議論し、国にもしっかりと物申してまいりたいと思います。

 ただ、政権が交代をしても、私たち国民側、有権者側も、今までと変わらず、お任せ民主主義の継続であってはならないと思います。これから将来の日本のあるべき姿をどう考えるのか、どう考えていくのか、こうした議論に国民、有権者として積極的にかかわっていく、次世代に引き継げる社会をともにつくっていくという姿勢がなければならないと感じています。そうした観点で今日は議論を深めてまいりたいと思います。

 先般、三重県で開催をされました全国知事会の中で、知事がこの国のあり方についての研究を提案され、「この国のあり方に関する研究会」が設置されたことは、この時期において大変有意義な取組と評価をさせていただきます。また、知事会開催に先立って、プレイベントとして行われたシンポジウム、「希望をもって生きられる『この国のあり方』」でも、この国のあり方について、地方から国民的な議論を喚起するという姿勢が示されたことは、大いに賛同させていただきます。

 そして、野呂知事が提唱されたこのあり方研究会も、今月10日、第1回研究会が開催されたところであります。知事からは、幾つかの機会にこの取組への思いをお話しいただいてはおりますが、第1回開催を受けてどのような議論がなされたのか、その具体的な中身や今後の議論の方向性、また、その議論の成果の活用について知事のお考えをお尋ねしたいと思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 現在の我が国でございますけれども、本格的な少子・高齢化、人口減少の時代を迎えまして、社会保障のあり方、雇用の不安定化など、様々な問題が顕在化をしてきております。人々が将来に希望を持ち、安心して暮らすことができますよう、この国の目指すべき方向につきまして、中長期的な視点から示していくということが求められておりますけれども、残念ながら、これまでこの国のあり方については明示されるということはありませんでした。

 私としては、我が国にふさわしい産業構造の中で、だれもが能力を最大限発揮でき、また、社会保障などのセーフティネットや地域のきずな機能が再構築をされ、あらゆる場面で社会に参画できるこの国のあり方そのものについて議論することが必要であり、特に住民に近い地方の視点から考えていくということが重要であると感じてきたところでございます。

 このため、私から、今日のように、経済・生活など多くの面におきまして時代の峠を迎えました今こそ、全国知事会としてこの国のあり方に関する研究を行うべきであるという提案をいたしまして、私ほか23府県の知事の参加を得まして、今月の10日に第1回の研究会を開催したところでございます。

 第1回の研究会におきましては、この国の目指すべき社会像、この国のあり方の実現に向けた政策や政府の方向性といった今後の検討項目案について協議をいたしまして、今年度中を目途に順次協議を進めまして取りまとめを行っていこうということを決めたところでございます。

 今回の研究は、全国知事会内の一つの研究会として取り組むものでございますけれども、私としては、研究を進める過程で得られました知見や取りまとめられました成果につきましては、全国知事会における地方分権など具体的な議論に広く今後活用されていけばいいなと、こういうふうに思っておるところでございます。

   〔17番 北川裕之議員登壇〕



◆17番(北川裕之) ありがとうございます。以前から知事のお話をされている文化力と一緒で、まだちょっと私の中に落ちていないようなところもあるんでございますけれども、基本的に、いわゆる国や地方のあり方だとか、地方分権、地域主権のあり方だとか、あるいはそういうシステムの問題について議論するのではなくて、その手前の目指すべき社会の理想像といいますか、そういう部分を議論いただくというふうに理解をしてよろしいんでしょうか。

 幾つかその中で私からお願いをさせていただきますのは、住民の視点でということと、そしてまた、地域のきずな社会の再構築ということをうたっていただいています。少子・高齢化だとか低成長の経済、いろんな問題があったりしますけれども、私は今、日本の社会の一番問題の部分というのは、やはり地域が崩壊をしてしまっていること、例えば地域医療の崩壊の問題でも、研修医制度の影響ですとかいろいろ言われますけれども、しかし、そういう制度改正の以前に、地域社会自体が崩壊をしていることによって、医者と地域住民との関係が崩れてしまっている、こういうことが根本に問題があるんだというふうな話も聞かせていただいて、地域医療の崩壊はまさに地域社会の崩壊であって、そして、それを戻していくのには地域の再生が必要だというふうな話をよく聞かせていただきます。これは医療の世界だけではなくて、教育の世界でもそうでしょうし、あるいはまた、山や田畑が荒れている、あるいはまた、地域の商店街はシャッターばかりおりている、こんなことも含めて、地域社会をどう再生していくかという観点が非常に重要なことだと感じています。知事も、きずな社会ということをずっと訴えてこられた方ですので、ぜひそういう視点を重視いただいて、この議論を進めていただきたいと思います。ただ、その後、具体的な施策に展開をしていくためには、余り抽象的な形で成果が出てくるということでも後の議論に進んでまいりませんので、そのあたりは少し具体的な面も含めながら議論を深めていただきたいと思います。

 この国のあり方の成果については、春、3月ぐらいに完成をというふうなことで聞かせていただいておりますけれども、今ちょうど新政権が誕生したばかりで、これからの国の方向性や、あるいは国と地域のあり方が模索段階にあることを考えますと、この研究成果というものが、当然そうした議論に直接影響を与えていくことにもなり得るというふうに思っています。ぜひ、3月ということですけれども、できるだけ早い段階にまとめていただいて、そして、国にも提言をしっかりといただくということをお願いさせていただきたいと思います。

 そして、一方で国民的な喚起をということもおっしゃっていただいているわけですけれども、首長との膝づめミーティング等ではテーマにも上げていただいているというふうに聞かせていただいていますが、こうした議論への県民、あるいはまた、国民全体の参加、参画についてはどのようにお考えをいただいているのか、具体的なお考えがあればお示しをいただきたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) 先ほど、この国のあり方の議論について北川議員のほうからお話がありましたけれども、これまでの、例えば地方分権だとか、道州制だとか、いろんな議論が出るときに、いつもこの国の形論から入ってくるわけでありますけれども、国民が希望を持って、幸せに、安心に暮らせるような国というのは、そういう形ではなくて、中身の問題がまず大事であります。そういう意味で、この国のあり方という議論が、その前提として大変大事であるにもかかわらず、今まで余り議論が行われてこなかったところであります。私は、一つには、それは国会の怠慢、国の怠慢だと、こういうふうにも思ったところでありますけれども、それだけに、これを広く国民的議論として進めていく必要があるのでありますけれども、今まで行われていなかった議論でありますだけに、地方からの視点を含めて、これを知事会でまず議論をしていこう。

 今回の研究会におきましては、24府県が参加をしておりますけれども、知事本人が出席しなければ、発言することも、意見を言うこともできないという、全く知事会では初めて、知事間だけで議論をしていくという研究会にしておるところでございます。かなりこれまでですと、思想信条とか、そういったこともその議論の中には含まれてくるということで、非公開で、特にどの知事がどういう発言をしたかということについては、ほかの者から言わないと。知事本人が必要に応じて説明責任を果たしていくと、こういうことにしておるところでございます。

 そういう議論でありますだけに、今回のこの研究会は、まずはこの知事会で議論をして、そして、それをもとに、ぜひ国民的な議論につながっていけばと、こういうふうに思います。この国のあり方について、そんなに、半年、1年でこうだと決まるわけではありませんし、私どもとしては、知事会として手続を踏んだ上で発信できるものは、国に対しても申し上げていきたい。それから、国民的な議論に結びついていくということがとても大事なことだと、こういうふうに思っておるところでございます。

   〔17番 北川裕之議員登壇〕



◆17番(北川裕之) 私が性急過ぎるのかもわかりませんけれども、いずれにしましても、国に対してしっかり提言をしていただく、そしてまた、その延長線上で、国民、県民の議論の喚起も知事自らやっていただくということをぜひお願いをさせていただいて、次の内容に移らせていただきます。

 今の国のあり方の議論の延長線上の話としまして、関西広域連合への三重県の参加について議論をさせていただきたいと思います。

 関西広域連合の設立については、昨年7月の骨格案が示されて以降、知事から議会にも説明をいただいておりますし、都度の案について、三重県はその参加に留保の姿勢を示してこられました。具体的必要性やメリットが明確でなく、県民への説明責任が果たせないとの理由が知事の説明であったように記憶をしております。

 近年、関西の広域連携は、防災、環境、文化、観光、情報発信、社会資本整備、それから産業振興など、関西地域全体として広域的な課題ごとに協議会形式の連携組織をつくって、それぞれに活動を進めてきました。こうした中で、今後さらに官民がともに考え、ともに行動するとともに、域内の個性を尊重し、関西全体としての総合力を発揮して、広域連携の一層の強化と分権改革の推進を図り、活力と魅力あふれる地域として関西が自立的に発展することを目的に、関西エリアを中心とした2府8県、4政令市と6経済団体を中心に関西広域機構──KUと一般的に言われますけれども──が平成19年7月に設立をされました。同時に、従来からあった八つの既存の広域連携組織、例えば関西広域連携協議会でありますとか、歴史街道推進協議会でありますとか、関西分権改革推進協議会、こういったところが統合されたところです。

 そして、関西広域連合の検討は、この統合された組織、関西広域機構の中に設けられた分権改革推進本部において現在行われておりますけれども、にわかな議論ではなくて、平成15年7月に設置された官民協働の関西分権改革研究会からスタートしており、その後、関西分権改革推進委員会、関西分権改革推進協議会と引き継がれ、現在の関西広域機構の中に吸収されたものであります。

 この分権改革推進本部においては、平成20年7月の第3回本部会議で、関西広域連合の骨格案が示され、設立に向けての具体的な準備を進める旨の基本合意がなされ、本年3月には本年中の設立を目指すことが申し合わされ、また、この8月には早期の規約案上程に向けての具体的な準備を進めることが申し合わされています。当然ながら三重県は、すべての案件に対して現在は留保という姿勢を示していただいています。

 ここで、この関西広域連合の議論をさせていただきますのに、知事はじめ執行部、それから、我々議員はある程度認識をしておりますけれども、少し県民の方に説明をさせていただきたいと思い、資料を用意させていただきました。パネルをお願いいたします。(パネルを示す)関西広域連合、この資料は連合のホームページからとらせていただきました。何が目的かといいますと、三つ上げられています。

 まず一つは、分権型社会の実現ということで、地方分権改革の突破口を開いていこう。そこにも書かれておりますけれども、「中央集権体制と東京一極集中を打破し、分権型社会を実現するために一向に進まない地方分権をただ待つのではなく、地方主導により、広域課題に対応するため、地域が主体的に対応できる仕組みづくりに向けて関西が立ち上がり、地方分権改革の突破口を開きます。」と書かれています。

 その次、2番目には、関西全体の広域行政を担う責任主体づくりをしましょうということであります。具体的には、東南海・南海地震に備えた広域防災対策や広域観光・文化振興、広域産業振興、広域的な救急医療連携、地球温暖化や自然保護等の環境対策のほか、交通・物流基盤の一体的な運営管理など、関西全体の広域行政を担う責任主体を創出しますとあります。

 三つ目、スリムで効率的な行政体制、国と地方の二重行政を解消するということを目的に上げています。各自治体の財政環境が厳しさを増す中、県、政令市がそれぞれの個性や資源を活用するとともに、国の出先機関から権限移譲、受け入れて、国と地方の二重行政を解消していくというふうにうたわれています。

 その次は連合の組織的なイメージですけれども、ちょっと見にくいので申しわけないですけれども、一番左が広域連合議会ということで、議会が意思決定機関として設置をされる。構成団体の議員から選挙をするということが想定をされておりますけれども、そして、その右が広域連合委員会という形で構成団体の知事による協議機関ということで、この中で基本方針をつくっていくというふうな考え方かと思います。そして、その連携をするところに、広域連合協議会という形で構成される、関係する地方公共団体の長でありますとか、地域の団体の代表者であったり、あるいは経済の関係者であったりというところが含まれている、こういうふうな組織図のイメージがつくられています。

 もう少し具体的なイメージを知っていただくためには、先ほどの各分野のお話ですけれども、例えば広域防災、これについては、災害発生時の府県間の相互の応援体制を強化したり、あるいは発生時の府県間の調整を責任持って行うというふうなことも想定をしておりますし、また、救援物資の共同備蓄、こんなことも考えていこうということが計画をされています。

 その次。広域観光・文化振興ですけれども、関西を訪れる外国人観光客の利便性の向上を図るということで、関西地区地域限定の通訳案内士を創設したり、あるいはまた、広域の観光ルートを設定したりしていこうということが計画をされております。

 その次。広域の産業振興ということで、関西全体の産業ビジョンの策定でありますとか、あるいはまた、各府県で独自にやっています産業クラスターの連携をとっていく、こういうこともうたわれています。

 そして、その次は、広域医療連携ということで、これは比較的わかりやすい話だと思いますけれども、今医療資源が本当に偏在をしている中で、広域的に救急医療体制の充実を図る仕組みづくりをするですとか、あるいはまた、ドクターヘリ等を共同で運行していく、こんなことが企画をされています。

 それから、その次が、資格試験、免許。これは、調理師試験などを共同で実施をして、事務の効率を図ってはどうかということがうたわれていますし、また、最後に、広域の環境保全ということで、温室効果ガス削減のための共同の取組ですとか、あるいはまた、府県を超えた鳥獣保護管理の取組、こんなことがうたわれております。

 今、広域観光ですとか医療とか、いろいろございましたけれども、まずは第1段階は、その中で住民に直結するようなサービスから広域的にやれるものを取り組んでいこうということでございますし、第2段階ではそれを順次拡大をして、そして、第3段階では最終的に国の出先機関の受け皿となっていく、こういうことがうたわれているというふうに理解をさせていただいています。

 この関西広域連合そのものの是非や連合への参加の是非を含めて、幾つか質問をさせていただこうと思います。

 まず1点目に、現段階での関西広域連合への参加について、知事は今どうお考えをいただいているのか、改めてお聞きをしたいと思います。

 そしてまた、ごめんなさい、ちょっとあわせて、くっつけさせていただきますが、他府県の現段階の参加状況、そしてまた、今後設立までの想定されるタイムスケジュールについて、政策部長に確認をしておきたいと思います。よろしくお願いします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 関西の2府8県、4政令市と経済団体で構成をいたします関西広域機構におきまして、府県を超える広域的な課題を解決するために、現行地方自治法に基づきます特別地方公共団体である広域連合、特に関西のやつにつきましては関西広域連合、仮称で呼んでおりますけれども、これの設立について検討が行われてきたところでございます。

 いろいろお話にもありましたけれども、広域でいろんな課題について連携をしていくということは大変大事なことであり、三重県もこれまでいろいろ進めてきたところでございます。しかしながら、議会機能まで持つ特別地方公共団体である広域連合の設立ということになりますと、例えば、先ほどいろいろ御説明ありましたけれども、広域連携としてのいろんな取組で、旧来の広域連携でなぜ対応できないのかというようなこと、それから、議会機能やそういうものまで持ちますから、費用とか人員などはどの程度かかるんだろうか、そういう、まずは広域連合の必要性とか、費用対効果を含めたメリットなどを明確にすべきであると考えておるところでございます。

 実は、これまでいろいろ議論されてきましたが、その中身や、そういったことが明確になるような議論は、実は進んでいないところでありまして、そういう状況の中では広域連合への参加、不参加の判断をすることはできないと、こう考えておりまして、態度を保留いたしておるところでございます。

 しかしながら、これまで実施をしてきた関西におきます広域連携につきましては、今後とも重要であるという観点から、関西広域機構におきます広域連合の設立に向けた具体的な制度設計の議論には引き続き参加をしておるところでございます。

 今後、関西広域機構におきます具体的な検討状況、あるいは議論の推移、各府県の状況、こういったものを見きわめますとともに、県議会におきましても御意見等をいただき、また、県民の御意見もいただきながら、参加の有無等について慎重に判断をしていきたい、このように考えておるところでございます。

   〔小林清人政策部長登壇〕



◎政策部長(小林清人) 関西広域連合について、他府県の状況、それからスケジュールについてお答えいたします。

 2府8県、4政令市で今議論しているところなんですが、8月4日、今直近の会議でございますが、8月4日に行われました関西広域機構。分権改革推進本部会議というもので、福井県知事のほうから当面参加を見合わせたいと。それから、奈良県の副知事のほうから、設立当初からの参加は難しいと考えているとの発言がございました。それから、政令市、これは京都市、大阪市、堺市、神戸市でございますが、四つの政令市につきましては、広域連合で実施を予定している事務が府や県の事務を中心としていることから、広域連合には参加しない意向を表明しています。

 現段階では、正式に参加表明を行った自治体はございません。残りの、残りのといいますと、2府8県、4政令市ですので、二つの県が参加を見合わせるということをおっしゃっておりますので、残った8府県でございますが、残った8府県で今現在、関西広域連合の設立に係る議論に参加しているという形でございまして、具体的には、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、徳島県、そして、保留をしておりますが、三重県、本県でございます。

 今現在どうなっているかと申し上げますと、広域連合の設立に向けた事務手続というのは、まず参加する自治体を確定させた上で、各府県の議会の議決を経て広域連合の規約を定めるという形になります。そして、最後に総務大臣に設立認可申請を行うことになります。8月4日の第5回の本部会議では、関係府県によりさらなる検討・調整を行い、議会との十分な審議を行う中で、早期の規約案の上程に向けた具体的な準備を進める。それから、そうした進捗状況を踏まえ、次回の本部会議において、関西広域連合設立案を定めるものとするという旨の申し合わせがなされました。これにも実は本県は保留しているところでございます。

 しかしながら、次回の本部会議がいつ、どのような議題で開催されるかということについては、現在、今のところ明確にはなっていないという状況でございます。

 以上でございます。

   〔17番 北川裕之議員登壇〕



◆17番(北川裕之) 2府8県の中でも温度差が幾つかあるようでございまして、福井と奈良は当面参加はしないというふうに聞かせていただいていますし、逆に、徳島県、鳥取県は積極的に取り組む姿勢を示されているというふうな印象を受けているわけでございますけれども、この問題については、幾つかの知事も言われた問題点があろうかと思います。

 一つ目は、やはりメリット、デメリットがなかなかよく見えないという点がありますし、それから、従来からの広域連合で十分やっていけるのではないかという考え方もありますし、また、二重行政を解消すると言いながら屋上屋を架すことになるのではないかという議論もありますし、また、この関西広域連合が関西州というような道州制を目指しているのではないか。それならば十分な議論が必要だ、こうした議論がどこの議会でも出ていますし、私どものこの三重県議会でも出てきたというふうに認識をしております。

 特に、四つ目に申しました道州制につながっていくのではないかという議論ですけれども、これは、大阪府の橋下知事がそういうアナウンスをずっとしてこられた。中心になる大阪府の知事でもありますし、橋下知事のキャラクターからいって、発信力が大変強いわけですから、そういうムードに引っ張られがちですけれども、しかしながら、この議論を見させていただきますと、議論の中心で引っ張ってきていただいている副本部長の兵庫県の井戸知事も、これは道州制ありきではないと。今の段階で道州制につながるような議論をすれば、権限も財源もきちんと地方に来る形にはなっていない中でやることは非常に危険だというふうに言われていますし、他の知事も、そしてまた、野呂知事も同じような見解だと思いますけれども、この議論が道州制につながるということではないということをこの関西広域連合の中ではある程度コンセンサスが得られてきていることではないかなというふうに感じています。それよりは分権型の社会の実現を目指すんだと。連合の設立が地方分権改革の突破口になる、あるいはまた権限移譲の受け皿となるということを積極的に目指したいということがこの関西広域連合の今のスタンスではないかなというふうに私は認識をしています。

 特に、今政権が変わりまして、前政権時代に国主導の道州制、これが一方的に進められていく、こういう危険性もあった中ではそういうリスクもあったわけですけれども、今新しい政権の中ではそういうものはまだ明らかにされていませんし、特に民主党は、これはいかがなものかとは思いますが、300程度の基礎自治体を中心とした地方のあり方というのを提案もしてきたところでありますから、この議論が道州制につながっていくというリスクは、私は随分と少なくなったのではないかなというふうに感じています。

 そしてまた、あわせて、屋上屋を架すことになるという議論についても、これはやはり国の出先機関、これは今の新政権も言われていますが、原則廃止をしていくということですから、これの受け皿になっていく。その中では、当然府県が受け皿になる部分もあれば、広域的に受けなくてはやり切れないものもある。そういうものをきちんと精査をしていけば、屋上屋を架すということにはならないというふうに感じています。

 やはり、関西広域連合の事務局、そしてまた、積極的に取組姿勢を示されている知事の考え方というのは、やはり第3段階の分権の受け皿、これになる器をつくろうということが主眼であって、そのためには、まず第1段階、少しわかりやすい、住民に近いところで広域的なサービスに試しに取り組んでみよう、あくまでも目標は第3段階ですよと、こういう議論ではないかなというふうに考えさせていただいています。

 少し説明が不十分かもわかりませんけれども、この関西広域連合という組織自体が地方分権の受け皿になり得るというふうに知事はお考えをいただくのかどうか。この点について御意見を聞きたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) まず、道州制との関係からいけば、実はこの広域連合の議論をめぐりましてもいろいろ温度差がある。意見の違いがございます。北川議員の説明の中にも入っておりました兵庫県の知事は、広域連合では非常に中心的な役割を果たしておられるんですけれども、道州制は、むしろもう完全否定という反対論をいつも言われておるところでございます。しかし、一方で、大阪府の橋下知事等は、非常に積極的に言われております。しかしながら、大阪府のほとんど大きな主要な位置を占めるところの大阪市は、府の行政がなかなか及ばないところでありますが、そういう特別市であっても、今度は連合には参加しないというようなことを言われておりまして、この議論はなかなかわかりにくい、見えにくいところであります。

 例えば、道州制と切り離して、これが分権の、例えば受け皿なんだといった場合に、例えば民主党のマニフェストにありますように、地方部局を廃止すると。そうすると、それを府県か、あるいはこういう広域連合のほうがふさわしい受け皿なのか、これは役所の性格によって大分違ってくるのではないかなと、こう思います。そういう意味では、広域的に受け皿として、例えば広域の幹線道路等は、そういったところで受け皿にしたほうがいいのではないかというような考え方もあるかもしれません。

 しかし、さっきいろいろと御説明になられましたものについて、この広域連合に持っていこうと思いますと、例えば防災のことでも、じゃ、県にある防災の権限というものを、ある意味でこれは国からの受け皿ではなくて、広域を進めるために特別地方自治体に権限を移譲しなきゃなりませんね。そういう意味では、そういうところに、連携事業ではなくて、広域連合の、いわゆる一つの地方自治体を形づくる形でそこへ委託をなぜしなければならないのか。住民から見ると、国の受け皿としておりてくるものは近くなります。しかし、県に既にあるものを連合に事務委託していくといいますか、任せることは、住民からもう一つ遠くなるわけであります。そういう意味で、この受け皿論の議論も十分慎重にやっていく必要がありますし、そうでなければ、ただ単に連合ができても、基礎自治体と、それからこれまでの府県と、それから国の間にもう一つ、4層としてその間に挟まってくるという、そういうことにもなりかねない。いろんなことを考えておるところでございます。

   〔17番 北川裕之議員登壇〕



◆17番(北川裕之) 1時間1本と思ったんですが、どんどん時間が経過をしてきまして、少し今の点についてもまだ議論はしたいところなんですが、若干まだお聞きしたい点がありますので、先に進みます。ここ数回は江畑副知事が参加をいただいていると思います。総務省の御出身ということですから、副知事という立場ではなかなか難しいですけれども、江畑さん個人として、こうした関西広域連合の設立の動きに対してどういうふうに今お感じになっていただいているか。あるいはまた、参加いただいている会議の雰囲気も含めて少しコメントをいただければと思います。



◎副知事(江畑賢治) 関西広域連合につきましては、こうした取組につきまして、私も総務省におりますころからお話は伺ってもおりますし、また、今の本部会議の議論にも知事の代理としても出させていただいているところでございます。

 こうした取組につきましては、議員の御質問の中にございましたように、国から権限移譲ということも視野に入れて、やはり関西地域における広域的な課題について、やっぱり地域が主体的に解決していこうと、そういう中で議論を進めているということにつきましては、地方分権という観点からは意義のあるということだというふうに受けとめております。

 もっとも、先ほど知事も申し上げましたが、広域連合への参加という県の側から見ますと、やはりこれまで各府県などが連携協力をして実施していたものを広域連合にゆだねるとか、あるいは事務によっては、それぞれ府県で行っているものを広域連合に一元化すると。ある意味では県民、市町から距離ができてしまうという面もあるわけでございますので、やはり広域連合で実施を予定している事務は何なのかということを十分吟味をした上で、参加する、しない、そうしたことのメリット、デメリットについて十分検討していく必要があるのではないかというふうに思っているところでございます。

 以上でございます。

   〔17番 北川裕之議員登壇〕



◆17番(北川裕之) 知事と横並びの御見解かなというふうに聞かせていただきました。住民から遠くなるかどうかについては、私は、それはやはり事務の中身の精査の仕方だというふうに、そう簡単なことではないかもわかりませんが、そういうふうに私自身は考えています。このことについては、また別の機会にゆっくりと議論させていただきたいと思います。

 最後に、時間がございませんので、この関西広域連合は、御承知のとおり、部分的な事務分野の参加も可能だというふうに聞かせていただいています。例えば鳥取県なんかは広域医療、特にドクターヘリということに対しての広域利用ということで期待をされて、京都府や兵庫県と一緒に取り組もうと、こういう考えを示されているわけですけれども、議論の結果によっては部分的な参加もあり得るというふうに知事はお考えなんでしょうか。この点ちょっと確認しておきたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) 実は、部分的な参加というのを認めていこうということになっておるんですけれども、具体的な制度の設計とか、あるいはその費用負担をどうするのかというような議論もまだきちっと詰められておるわけではありません。

 私は、三重県にとりましては、連合に参加しない形になったとしても、三重県民にとってやはりプラスになる部分参加というものがあり得るのなら、これは選択肢として十分考えられるのではないかというふうに思っておるところであります。

   〔17番 北川裕之議員登壇〕



◆17番(北川裕之) 関西広域連合の議論というのは、やはり私自身は、地域性もありますので、それを余り申しますと偏りが出ますので差し控えたいと思いますけれども、しかしながら、生活圏、経済圏と行政とのねじれがある地域もあります。そういう点で、こうした広域の取組というものには、地域としては期待もありますので、少なくともこの議論について、私が懸念をしますのは、県民不在の中で議論が決着をしてしまうということが一番心配をするわけであります。多分今日傍聴の方も、テレビを通して見ていただいている方も、関西広域連合、何ぞやということだと思いますし、そして、議論の結果が参加をしないということになっても、これは私ども議会としても、議員としても、情報提供をきちんと有権者に戻していくということは必要なわけですけれども、しかしながら、いま一度この議論を地についた形で、県民も交えてした中で、県民も納得する中で結論が出ていくということが、私は求められるのではないかなというふうに思っています。その点で今の議論はまさに一部、一部と申しますと語弊があるかもわかりませんけれども、行政と議会、しかも、余り深い議論にはまだなっていないという中で結論が出ていくということについては、大いに疑問といいますか、懸念を持たせていただいているところであります。ましてや私どもの地域で、市町単位で参画をするということはできない今の考え方になっていますので、広域連合が。ぜひ、住民、県民を含めた形でこの議論を一度していただくということを御提案といいますか、お願いをさせていただきたいと思います。

 まだまだ言いたいことはたくさんあるんでございますけれども、余り長くやりますと三重県から出ていけと言われますので、ただ、私ども伊賀人は大変三重県を愛しておりますので、これだけは誤解のないようにしていただきたいと思います。

 それでは、残り時間で二つは片づけられないと思いますが、2番目、伊賀地域の観光戦略について質問させていただきます。

 これは、先般、6月の議会でも、お隣、伊賀市の森野県議から質問がありまして、伊賀地域が特に観光入り込み客数9.1%減ということで、突出して減っているということがございます。私も関連質問させていただいています。大変心配をしているわけです。特に私の地元であります名張ですと、観光といえば、赤目四十八滝と、そして、青蓮寺の観光ブドウ園ということになりますが、特にこの二つの中でも、赤目四十八滝の観光客数はずっと下がってきています。ピーク時は29万人でしたけれども、今は20万人を切って19万人台ということであります。地域でも様々な企画をいただいて努力をいただいておりますけれども、残念ながら集客数の大きな回復にはつながっていません。

 そもそも三重県観光振興プランというのはあるんですけれども、私も議会で伊賀地域の観光戦略というのはいかなるものなのかというのを議論したことがございません。ごく簡単で結構ですので、観光局長からお考えを示していただいて、あわせて、これはお願いといいますか、提案ですけれども、やはり地域性を考えますと、三重県の観光は伊勢志摩が中心であるということは当然のことだと思います。だだ、位置的に私どもの名張という地域が、そういう延長線上で誘客をしていくというのはなかなか厳しいなと思っています。やはり隣接する奈良県等々と連携をしながら、例えば宇陀市ですとか、桜井市ですとか、奈良市ですとか、こういうところと連携をしながら広域的な観光戦略をつくっていくということが私は必要ではないかなと思っています。名張、伊賀という、単独ではなかなか発信力が弱い部分をそういう広域的な観光戦略で補うべきではないかと思っていますけれども、振興プランの中にはそういう戦略は示されておりません。この点も含めて、私は広域的な戦略プランを地域別につくるべきだと思いますけれども、所見を伺いたいと思います。

   〔辰己清和農水商工部観光局長登壇〕



◎農水商工部観光局長(辰己清和) 伊賀地域について、特に地域南部の観光戦略プランについてでございますが、議員御指摘の観光振興プランは県下全域の観光振興プランというふうに掲げておるわけでございまして、特にその戦略の中でも、情報発信と誘客については、それぞれの地域の特性を生かしたことを展開していくべきではないかなというふうに考えております。

 先ほどございましたように、伊賀地域の南部には、赤目四十八滝もございますが、江戸川乱歩とか、名張の町並みもございまして、そういったような観光資源があるということと、それから、歴史的、文化的にも関西とのつながりが非常に強く、鉄道も非常に大阪に近いというような状況がございますので、現状でも関西からの観光客のシェアが非常に高いというようなことでございまして、こういう地域の特性を生かした観光振興を、タイムリーに観光誘客をやっていこうということで、新名神高速道路開通に伴いまして、サービスエリアでの観光PRであるとか、今年阪神なんば線が開通いたしましたが、そういう観光キャンペーンを県として実施あるいは計画しておるんですが、その中でも、伊賀地域の魅力を、近いということとか、そういうのをPR、あるいはアピールして展開しておるというのが現状でございます。

 それから、さらに、赤目が非常に厳しいというようなこともございましたが、全体的に県内の宿泊観光が非常に厳しいというようなこともございますので、それに対応するために、赤目等の宿泊施設と観光地を結ぶ関西・中京圏からの観光商品をこの秋造成するというふうにしておるところでございます。

 それから、広域的な連携ということでございますが、前回も申し上げましたが、東大和西三重観光連盟につきまして、ここでは周辺の自治体と、あるいは関係民間事業者と一体となりまして取組をされておりますが、これも情報発信が中心でございますが、パンフレットやポスター、あるいはホームページを作成されまして、具体的なキャンペーンが展開されておるということでございまして、さらに来年、1月1日から奈良県で平城遷都1300年祭が開催されますが、いろいろなイベントが展開されますけれども、この連盟のほうからも観光ブースを出店するというようなことで今計画を進めておりまして、平城遷都1300年祭を通じて地域の魅力をPRすることとしております。

 県としましてもこうした取組を支援していきたいということで、伊賀地域におきましては、地域の特性やその豊かな観光資源を活用した観光地づくり、それを地域の皆さんと連携しながら進めて、観光振興に取り組んでいきたいと、このように考えております。

   〔17番 北川裕之議員登壇〕



◆17番(北川裕之) 時間がない中で、済みません、早口で答弁をいただきました。広域的な観光戦略プランということについては言及をいただかなかったわけですけれども、同じく出ました東大和西三重、この観光連盟を活用いただいて、ぜひ伊賀南部の観光誘客をしっかりと図っていただきたいと思います。

 残り5分ですので、三つ目に移らせていただきます。皇學館大学名張学舎の撤退に係る課題についてであります。

 本年1月に撤退の意向が表明されてから、地域としては大変大きな痛手を受けているわけですけれども、撤退ということが決定をいたしてしまいました。名張市としては、合わせて約34億円の助成をしてまいりましたけれども、この件については、大学側と今、条件の折り合いがついたというふうに聞かせていただいています。

 一方で、余り話題にはなりませんが、三重県も多額の補助金をこの皇學館大学名張学舎に対して設立時に支出をしております。たしか約6億5000万だったと思いますけれども、今この学舎の跡地の利用についていろいろと地元では議論されているところですけれども、この県の支出の補助金がどういう扱いになるのか、いろんなケースが考えられると思いますが、基本的な考え方を生活・文化部長に確認をしておきたいと思いますし、重ねて、時間がありませんが、その跡地の利用ということで、近大高専が、名張ということで、今、条件的な話し合いがなされているところですけれども、ずっと以前から議論してまいりました県立高校の再編活性化の議論に大変大きな影響を及ぼすというふうに危惧をしております。このことについて教育長の考え方を確認しておきたいと思います。時間がありませんので手短に、よろしくお願いいたします。

   〔安田 正生活・文化部長登壇〕



◎生活・文化部長(安田正) 県の補助金の交付を受けて取得した校舎等を補助金交付の目的外に使用し、または譲渡する場合には、三重県補助金等交付規則第20条の規定により、財産処分に係る知事の承認が必要となってまいります。

 今回の場合、学校法人皇學館は、名張市との間で覚書を締結し、平成23年3月31日をもって名張学舎の校舎等の使用を停止し、名張市に無償譲渡するということとなっております。このような条件を踏まえまして、県といたしましては、文部科学省が同様の財産処分の承認基準を設定しておりますので、今後、知事が財産処分の承認をする場合の要件について検討を進めていくと、こういうふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(野田勇喜雄) 答弁は簡潔に願います。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 伊賀地域におきましては、近年、少子化が進行していることから、高校の活性化が急務でございます。平成14年に名張高校に総合学科を設置したり、今年度、伊賀白鳳高校を開校するなど、改革を進めてきたところでございます。

 今後は、そういった高等学校、専門学校の移転も視野に入れつつ、引き続き県立高等学校再編活性化第三次実施計画を踏まえ、当地域の再編活性化を推進していきたいと考えています。

 以上でございます。

   〔17番 北川裕之議員登壇〕



◆17番(北川裕之) ありがとうございます、御協力いただきまして。残り1分となりました。またそれぞれ個々に別の機会に議論させていただきたいと思います。ほとんど関西広域連合の議論で時間をつぶしてしまいましたけれども、先ほどの最後にも申し上げたとおり、やはり県民、住民抜きにいろんな議論が進んでいくということは、やっぱり新政権も誕生して、冒頭にお任せ民主主義ではだめだというふうな話もさせていただきました。私としては、いろんな形で住民を巻き込みながら、県民を巻き込みながら、様々な議論をさせていただくということを改めて続けていきたいということを申し上げて、終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(野田勇喜雄) 本日の質問に対し、関連質問の通告が1件あります。

 水谷隆議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。45番 永田正巳議員。

   〔45番 永田正巳議員登壇〕



◆45番(永田正巳) 御案内のとおりでございますが、水谷議員の地球温暖化対策につきましての質問がございました。それにつきまして関連をさせていただきたいと思います。

 さきの国連総会で鳩山総理が述べられました。まさに日本としては画期的な私は演説だったと高く評価する一人であります。1990年対比の25%削減というのは大変な数字だなと、そう思わせてもいただいております。しかしこれは、もう我が国が世界に向けて発信した数字でございますので、これは今どうすることもできない。何とか国民として、これはどうあっても実現してまいらねばならない数字だろうというふうに思わせていただいておるわけです。まさに産業構造の変革という言葉が知事の答弁でもありました。これなくしてはとてもできない、こう思いますし、そこで、例のこの国のあり方、これにかけられた責任といいますか、責務といいますか、この議論が私は大変大事なことになってこようかと、このようにも思わせてもいただいております。どうぞひとつ、座長として大いにこの問題については、もう我が国をひっくり返すような、私は産業構造の転換なくしてあり得ないなと、このようにも思わせていただいているところでございます。

 そういう観点に立って見た場合、じゃ、産業の業種といいますか、CO2削減の、イノベーションセンターでどうのこうの、いろいろ話がありますけれども、その問題は、確かにそれは大事ですよ。この問題を通じてそういう産業構造の転換を図っていって、経済の活性化に結びつけていくんだと、三重県としてはですね、それは大事です。一つその前に申し上げたいことは、やっぱり鳩山総理の施政演説があっていろいろと議論できることにもなろうかと思いますが、それは間もなく出てくることになろうと思いますので、それはそれといたしまして、しかし、地球温暖化ガスの削減という問題につきましては、我々が従来から認識しておりますCO2対策については、大体のガイドラインというのは、それぞれが自分の思いの中に持っておるわけです。そういうことを考えますと、一体CO2対策につきまして、業種別に見て、まずもってお伺いしたいのは、その前に知事としての御見解を一遍、再度お伺いしておきたいと、こう思いますが、知事、いかがですか。



◎知事(野呂昭彦) 先ほど水谷議員の御質問の中でもお答えをしたところでありますけれども、今回、鳩山総理が打ち出されましたCO2の25%削減というこの提案は、大変なことだというふうに思います。それは、やはりこれまで私どもは、いわゆる石油とか石炭といったような化石燃料に支えられた産業というものがあったわけでありますけれども、それをはっきりと低炭素社会を支えるといいますか、それに向かった産業構造に変えていこうと、こういうことでございます。

 先ほどもお答えしましたとおり、そういう中で、三重県では、かねてから知識集約型産業構造への転換等の産業政策を進めてきたところであります。私は、その方向というのは、こういう状況の中にあっても適切で適正な方向であると、こう思っておりますけれども、しかしながら、今回の25%目標については、経済界からも大変いろんな反応があるように、考えてみれば、それこそ大変な目標なんでありますけれども、その大変な目標を技術達成して可能にしていくということ、そのことがまた新たな産業を創造することにもなりましょうし、また、雇用も生じていくということになりましょう。

 ドイツのほうも、メルケル首相が引き続き政権を中心になって担っていくということのようですが、エネルギー政策についてもその転換があるかもしれないということを言われておりますけれども、日本は、この目標をきちっと達成していくということにおいて、多分世界に対する貢献も大きくできる状況になるのではないかな、そういうふうに思います。

 ただ、政府として具体的にまだ議論が進んでおりませんので、具体的な議論をしっかり見ながら、県としての取り組むべきことについては、その上でしっかり対応していきたいなと、こう思います。

   〔45番 永田正巳議員登壇〕



◆45番(永田正巳) よくわかりました。そこで、業種別にひとつ目を向けてみましょう。このCO2の排出量の問題で、業種別に、担当部長にお答えいただけばいいんですけど、どういう業種か、一遍ちょっとこう、そこら辺わかる範囲内でお答えいただけますか。



◎環境森林部長(渡邉信一郎) 部門では当然産業部門が多く、特に製造業が多い。その中でも、化学工業でありますとか、石油、プラスチック、ゴム、こういう業態が三重県においては排出量の多い業種ということになってございます。これは2006年度の調査という時点でございます。

 以上でございます。

   〔45番 永田正巳議員登壇〕



◆45番(永田正巳) 確かにこのCO2の問題については、エネルギーの転換もありましょうし、あるいはまた、構造の内部転換もありましょうし、いろいろと多種、多岐にわたっておる問題であって、なかなかこれは含蓄の多い課題だと思うんですが、しかし、これは本当に総力戦でやろうということになりますと、あらゆるところから改革できるものをやっていかないと、この25%の数字は本当になかなか容易じゃない数字だと思います。

 そんな中で、いま一つ、もう時間もございませんので、実はたまたま昨日写真展がございまして、「アルプス三人展」というのを四日市の文化会館でやっておられました。そこで、日本に20人ぐらいしかいないというので、その1人が実は菰野町に在住の、国際山岳ガイドという協会があって、菰野町にお住まいの増井さんというのがいらっしゃいましてね。その人から、今回の25%は非常に価値ある数字だと本当に絶賛されていまして、何とかひとつ議員よと、いろんな場でこれを広めてほしいと。アルプスの、その南極や北極の氷がざあっと崩れ落ちるあれがあるんですが、アルプスの氷河の変わりようがすごいんですね、実際に今。見てきましたけど。これを見て、ぜひひとつ頼みたいんだというふうなことで言われていましたけれども、ぜひひとつ、この問題については、そういう問題も含めて何とかやらなきゃならない問題でありますが、ひとつそこで私、最後になりますけれども、この際、エネルギー転換ということであれば、原発も避けて通ることができないんじゃないか、このようにも申させてもいただいております。どうぞひとつ、ここら辺はよく御留意いただきまして、今後の政策に転換もお願いして、終わりたいと思います。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(野田勇喜雄) 以上で本日の県政に対する質問を終了いたします。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○副議長(野田勇喜雄) お諮りいたします。明29日は休会といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(野田勇喜雄) 御異議なしと認め、明29日は休会とすることに決定いたしました。

 9月30日は、引き続き定刻より県政に対する質問並びに議案に関する質疑を行います。



△散会



○副議長(野田勇喜雄) 本日はこれをもって散会いたします。

             午後3時12分散会