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三重県 三重県

平成21年第2回定例会 09月24日−02号




平成21年第2回定例会 − 09月24日−02号









平成21年第2回定例会



                平成21年第2回

              三重県議会定例会会議録



                 第 2 号



            〇平成21年9月24日(木曜日)

          ──────────────────



△黙祷



○議長(三谷哲央) おはようございます。

 明後日は伊勢湾台風50年に当たりますので、開議に先立ち本災害の犠牲となられました方々の御冥福をお祈りするため、ただいまから黙祷を捧げたいと存じます。

 御起立願います。

 〔総員起立〕



○議長(三谷哲央) 黙祷。

 〔総員黙祷〕



○議長(三谷哲央) 黙祷を終わります。

 御着席願います。

          ──────────────────

              議事日程(第2号)

                  平成21年9月24日(木)午前10時開議

 第1  県政に対する質問

     〔一般質問〕

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              会議に付した事件

 日程第1  県政に対する質問

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             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  49名

    1  番                長 田  隆 尚

    2  番                津 村    衛

    3  番                森 野  真 治

    4  番                水 谷  正 美

    5  番                杉 本  熊 野

    6  番                村 林    聡

    7  番                小 林  正 人

    8  番                奥 野  英 介

    9  番                中 川  康 洋

    10  番                今 井  智 広

    11  番                藤 田  宜 三

    12  番                後 藤  健 一

    13  番                辻    三千宣

    14  番                笹 井  健 司

    15  番                中 村    勝

    16  番                稲 垣  昭 義

    17  番                北 川  裕 之

    18  番                服 部  富 男

    19  番                末 松  則 子

    20  番                中 嶋  年 規

    21  番                竹 上  真 人

    22  番                青 木  謙 順

    23  番                中 森  博 文

    24  番                真 弓  俊 郎

    25  番                舘    直 人

    26  番                日 沖  正 信

    27  番                前 田  剛 志

    28  番                藤 田  泰 樹

    29  番                田 中    博

    30  番                大 野  秀 郎

    31  番                前 野  和 美

    32  番                水 谷    隆

    33  番                野 田  勇喜雄

    34  番                岩 田  隆 嘉

    35  番                貝 増  吉 郎

    36  番                山 本    勝

    37  番                森 本  繁 史

    38  番                吉 川    実

    39  番                舟 橋  裕 幸

    40  番                三 谷  哲 央

    41  番                中 村  進 一

    43  番                西 塚  宗 郎

    44  番                萩 野  虔 一

    45  番                永 田  正 巳

    46  番                山 本  教 和

    47  番                西 場  信 行

    48  番                中 川  正 美

    49  番                萩 原  量 吉

    50  番                藤 田  正 美

   (51  番                欠      員)

   (52  番                欠      員)

   (42  番                欠      番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長                 大 森  秀 俊

   書記(事務局次長)            高 沖  秀 宣

   書記(議事課長)             青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)           永 田  慎 吾

   書記(議事課副課長)           米 田  昌 司

   書記(議事課主幹)            山 本  秀 典

   書記(議事課主査)            平 井  靖 士

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事                   野 呂  昭 彦

   副知事                  安 田  敏 春

   副知事                  江 畑  賢 治

   政策部長                 小 林  清 人

   総務部長                 植 田    隆

   防災危機管理部長             東 地  隆 司

   生活・文化部長              安 田    正

   健康福祉部長               堀 木  稔 生

   環境森林部長               渡 邉  信一郎

   農水商工部長               真 伏  秀 樹

   県土整備部長               北 川  貴 志

   政策部理事                山 口  和 夫

   政策部東紀州対策局長           小 林    潔

   政策部理事                藤 本  和 弘

   健康福祉部理事              浜 中  洋 行

   健康福祉部こども局長           太 田  栄 子

   環境森林部理事              岡 本  道 和

   農水商工部理事              林    敏 一

   農水商工部観光局長            辰 己  清 和

   県土整備部理事              長 野    守

   企業庁長                 高 杉  晴 文

   病院事業庁長               南      清

   会計管理者兼出納局長           山 本  浩 和

   政策部副部長兼総括室長          竹 内    望

   総務部副部長兼総括室長          北 岡  寛 之

   総務部総括室長              中 川  弘 巳

   防災危機管理部副部長兼総括室長      細 野    浩

   生活・文化部副部長兼総括室長       橋 爪  彰 男

   健康福祉部副部長兼総括室長        南 川  正 隆

   環境森林部副部長兼総括室長        水 谷  一 秀

   農水商工部副部長兼総括室長        加 藤  敦 央

   県土整備部副部長兼総括室長        廣 田    実

   企業庁総括室長              小 林  源太郎

   病院事業庁総括室長            稲 垣    司

   総務部室長                中 田  和 幸



   教育委員会委員長             竹 下    譲

   教育長                  向 井  正 治

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長    山 口  千代己



   公安委員会委員長             水 谷  令 子

   警察本部長                入 谷    誠

   警察本部警務部総務課長          栃 木  新 一



   代表監査委員               植 田  十志夫

   監査委員事務局長             長谷川  智 雄



   人事委員会委員              楠 井  嘉 行

   人事委員会事務局長            梶 田  郁 郎



   選挙管理委員会委員            宮 嵜  慶 一



   労働委員会事務局長            小 西  正 史

          ──────────────────

             午前10時2分開議



△開議



○議長(三谷哲央) ただいまから本日の会議を開きます。



△諸報告



○議長(三谷哲央) 日程に入るに先立ち、報告いたします。

 今期定例会に提出されました議案第5号及び議案第8号について、地方公務員法第5条の規定により、人事委員会の意見を求めましたところ、お手元に配付の文書のとおり意見が提出されましたので、ごらんおき願います。

 以上で報告を終わります。

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△人委第137号

                           平成21年9月16日



 三重県議会議長 様



                        三重県人事委員会委員長



   地方公務員法第5条の規定による条例に対する意見について



 平成21年9月16日付け三議第141号でお尋ねのありました次の議案に対する本委員会の意見は別紙のとおりです。



                  記



議案第5号 三重県職員退職手当支給条例の一部を改正する条例案

議案第8号 公立学校職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例案



別 紙



   三重県職員退職手当支給条例の一部を改正する条例案及び公立学校職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例案に対する人事委員会の意見



 三重県職員退職手当支給条例の一部を改正する条例案及び公立学校職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例案は、いずれも「国家公務員退職手当法の一部を改正する法律(平成20年法律第95号)」により設けられた国家公務員における退職手当についての新たな支給制限及び返納等の制度に準じ、本県職員の退職手当について新たな支給制限及び返納等の制度を創設するため規定の整備を行うものであり、適当と認めます。

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△質問



○議長(三谷哲央) 日程第1、県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次、発言を許します。49番 萩原量吉議員。

   〔49番 萩原量吉議員登壇・拍手〕



◆49番(萩原量吉) 一般質問のトップバッターという極めて名誉な、初めての機会ではないかというふうに思うんですけれども、30分という時間ではありますが、一生懸命に質問させてもらいます。

 総選挙の結果を踏まえて、知事の基本的な政治姿勢を3点にわたって問いたいと思います。

 先日の8月30日の投票の今回の総選挙の結果は、格差と貧困を広げ弱い者いじめ、これまでの自民・公明政治に国民の厳しい審判が下されました。自民党・公明党政権よ、さようならという、日本の政治でも新しい大きな変化、前向きの大きな一歩が踏み出されたと思います。私たちは、新しい歴史のページを切り開くものとして、心から歓迎をするものであります。

 今回の選挙戦で私たち日本共産党は、得票は増やしていただいたものの、現有9議席にとどまりました。国民の支持率が正当に比例配分でそのまま反映されるならば34議席あっても不思議ではない、というような結果ではあるんですけれども、民意を反映しない小選挙区比例代表並立制というこの制度の中でこういう結果になっているわけであります。もちろん、しかし、私たちはこの民主党政権に対しても、国民にとってよいことには大いに賛成をする、悪いことには反対を貫く、こういう点で、建設的な野党として大いに頑張りたいと思っているわけであります。

 しかしながら、今回の選挙では、自公政権よさようならという審判は下されたと思いますけれども、民主党政権こんにちはということであったのかどうか。とりあえずこれまでの政治を変えてほしいという思いが野党第1党である民主党にというような形で流れた民主党政権ではなかったかと思うわけであります。事実、民主党政権への大きな不安というのが広がっています。選挙後の世論調査でも、民主党が勝利したのは有権者が民主党の掲げた政策を支持したことが大きな理由ですかというアンケートに対して、そう思うと答えた人が38%、そうは思わないという人が52%で過半数にもなっているという結果でもあります。また、民主党の目玉政策の一つであった配偶者控除を廃止という増税と抱き合わせながらの子どもの月2万6000円の児童手当、子ども手当、これについては、賛成31%に対して反対49%と、反対のほうが多数になっているという、こういう実態もあります。

 そういったような状況の中で、ぜひ知事に、では三重県政がどう変わるのか、変えようとしているのか、この点を中心に問いたい。昨日も言われました。萩原さん、国の政治が大きく変わりましたな、三重県も変わるんでしょうね、変えてくださいよということであります。県民の要求を、今この新しい政権へどのように要求するのか、今までの自民・公明政権に対する県からの予算提案、あるいはまた、政策提言などというのを、これ、取りやめるのかやめんのかというようなことともかかわって、国の出方を見るというのではなくて、今、ぜひ積極的に要求すべきは要求してほしい。とりわけ、後期高齢者医療制度の廃止、あるいはまた障害者自立支援法の抜本的な改革、あるいはまた生活保護の母子家庭の母子加算の廃止など、これはすぐ復活できるように要請すべきではないか。この点に絞って、細かい解説は結構でございますので、知事のずばり見解を聞いておきたい。さらには、高速道路の無料化、私たちは優先順位が違うのではないかというふうに思っていますが、あるいは、今言った月2万6000円の子ども手当など、これら県民も大きな関心を持っている主要な民主党のマニフェスト施策に対する知事の基本的な考え、あるいはまた、これとのかかわりで、県から国に対して積極的に、今、要求もし、また、この場でも大いに表明をしてもらいたい。この点をまず伺っておきたいと思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 今回、政権の中心になりました民主党でありますけれども、その主要政策の一つが地方でできることは地方に移譲するということ、それから、国と地方の協議の場の法制化といったようなことも打ち出しておりますが、いろいろと打ち出しておるこういうのを見ますと、国と地方との関係につきましては抜本的にこれを転換しよう、そして、地域主権の確立を目指していくということに方向づけられていると考えておりまして、このことについては大いに期待をいたしておるところです。

 一方で、暫定税率の廃止であるとか直轄事業の地方負担金の廃止、こういったことにつきましては、県の財政面に、あるいは、必要な事業の推進がどういうふうに影響してくるのか、こういったところ、まだ具体的にはわからないというようなところがあります。

 今の段階では、情報をとにかく迅速に収集していこうということ。特に、政権が発足してまだ本当に日も浅い。総理も今は、国連、訪米のほうへ出向いておるということでございます。したがいまして、今後、迅速な情報収集に努めまして、必要に応じまして、知事会とも連携するということもありましょうし、三重県として、今後、提言とか、あるいは要望など、的確に対応していきたいと、こういうふうに考えております。

   〔49番 萩原量吉議員登壇〕



◆49番(萩原量吉) 地方が、それこそ地方主権、住民主権で大いに抜本的に改善されることや暫定税率の廃止などについては積極的に支持される発言もされたわけでありますけれども、残念ながら、今聞いた私の、特に県民が今関心の高い後期高齢者医療制度の廃止や障害者自立支援法の抜本改正などは、やっぱり積極的に、今、発言すべきではないかと、こういうふうに思うんです。

 後期高齢者医療制度の問題についても、私らが一生懸命質問したときにも、知事は非常に、その点は十分、自民・公明政権のもとでありましたから否定的な発言はされなかったけれども、三重県議会ではこの議場で、昨年の10月20日に、後期高齢者医療制度を廃止するように国への意見書採択を求めることについてというのが、県議会で26対23で可決しているんですね。国へ意見書を送っている。そういう点から考えてもやっぱり大きな変化が出てきているわけでありまして、これらの点は、やっぱり国の政治を見ながらというのではなしに、積極的に今、大いに県政も変わってほしいと、このように思っております。

 さらにまた、この点では大いにまた今後論議をせんならん問題かと思うんですが、例えば伊勢の遷宮までに道路建設5000億円であるとか、あるいは川上ダムの建設である、民主党政権はダムを全面見直しと言っていますから。木曽川導水路なんかはぜひ見直してもらわなあかんという問題があろうかと思います。ですから、これらの点はやっぱり思い切って見直すんだというような方向も明確にすべきだろうかと思うんですが、知事は川上ダムでしゃべりだすとまた結構長ななるというふうに思うので、あえてそのことについて聞くというわけではありませんが、積極的に、今、要求をしてもらいたい。

 また、これ、消費税を当てにしない財源対策というのも非常に問題が多いかというふうに思っておりますので、これらの点は今後とも、私たちは大いに、民主党政権に、よいことは一緒に大いに進めていく、悪いことは絶対に許さないという立場で、是々非々の態度、建設的野党として大いに頑張ってまいりたいと思いますし、その施策に基づく県政についても、積極的な要求も重ねていきたいと、このように思っております。

 そのこととも関連をして、私は、次に、やっぱり今の国や県、市の政治の中で、大企業・財界本位の政治というのが非常に大きな問題になっている。この国の形というのはやっぱり財界本位だと。アメリカべったりという問題もありますけれども、そのこととかかわって、昨年来、三重県でも8700人からの、いわゆるわかっているだけで派遣切り。大企業がぼろもうけをしながら、そして、それを簡単に、ちょっと大変になってくると首を切る。そのくせいろいろと、一方ではまた、大変な自動車も、あるいはテレビ等も含めて、いろいろな国の税金で、エコポイントだ、やれ補助金だなどというような形で、またまた大企業応援の政治になっています。

 ところが、この時期に、亀山シャープの第1工場生産設備、この組み立てのすべてでありますけれども、この設備を中国へ売却すると。三重県が90億円から補助金を出すというような格好で、(パネルを示す)これは補助金の一覧で皆さんにも資料として提出されているちょっと小さな数字でありますけれども、この中で破格の90億と。しかも、これが県外の多くの自治体の企業誘致に迷惑もかけてきているわけでありますけれども、こういうシャープの、870人でしたか、シャープは全体として派遣切りをやっているわけでありますが、こういう工場で事業の活動の休止などを行う場合には、市や県の支援について返還その他の適切な処理を行うということは協定書でも当初うたわれているところでもありますし、条例に基づいても、このような認定企業を、虚偽の報告をした場合という、私は虚偽に当たると思うんですけど、これは返還が求められるという状況になってきています。

 やっぱり大企業にきちっと物を言うという立場で、これまでも私たちは再三、シャープなどに対しても派遣切りするなということを要請してほしいということを言ってきましたけれども、ぜひ、少なくともこのシャープに対して、今現在まだ54億円しか補助金を渡していない。36億円残っていますね。亀山はもう45億円すべて渡してしまったらしいんですけれども、三重県の場合には、この補助金、それだけじゃなしに、工業用水だ、やれ電力の確保だ、道路整備だって大変な支援をしてきたわけでありますから、ここのところは、私は、やっぱりきちっと約束違反として認めさせて、そしてやっぱり、知事、トップと会ってこの返還を求める、こういう立場で大いにこれまでの県政の中で変えてもらいたいというふうに思っております。率直に知事から、この返還について要請するということを約束していただきたいと思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) シャープ株式会社でありますけれども、平成16年1月からパネル生産、テレビ組み立ての一貫生産工場として、亀山第1工場が操業開始をいたしました。そして、その後整備をされました第2工場と合わせまして総額5000億円を超える直接投資と関連産業の集積によります大きな経済効果を上げてまいりました。今回、8月31日に亀山第1工場のパネル生産設備を中国企業に売却するとの発表が行われたところでありますが、現在もテレビ組み立て工場と第2工場が引き続き操業されておりまして、液晶パネルテレビ組み立ての一貫生産を行う事業所ということでは変わりがないところであります。

 なお、今回のパネル生産設備の売却に関しましては、詳細を十分調査の上、条例、規則等の規定がございますから、これを適正に運用しながら対応をしてまいりたいと、このように考えております。

 また、シャープ株式会社に対しまして、第1工場の活用につきまして早期に新たな事業展開をしていただき、引き続き地域経済や地域の貢献、雇用に貢献をしていただきたいと要請をするところでございます。

 そこで、補助金の返還等について、先ほどこれまでのルールに基づいて適正に対応していくということを申し上げましたが、三重県で持っております産業集積促進補助金交付要領の中で、第16条で、実は、一たん認定した場合であっても、事業を廃止したときにどういう状況のときということが規定をされております。その一つは事業所を廃止したときとか、それから、全部または大部分において業態転換を行ったときとか、いろいろ規定が書いてございまして、私どもはこのルールに基づいて適切に判断をしてまいるということでございます。

   〔49番 萩原量吉議員登壇〕



◆49番(萩原量吉) やっぱり弱腰だという思いが率直にします。大体、こんな第1工場の撤退なんていうのは、私、この間の質問、3月4日、第1回定例会の中の質問で、既にこれは昨年末の会見で、今年の1月ぐらいでしたか、新聞報道もされた、シャープが中国へ売却しようとしているよという報道があるということをただしました。そのときに、江畑副知事は、そのことについて私は確認をしたところ、それも江畑副知事そのものやなしに担当がというふうにおっしゃったと思うんですが、シャープのほうからはそんな報道はしていないということを確認しているというふうに答えておられるんですね。だけど、これもう本当に、半年もたたんうちに撤退だというて身売りだ。こんなのは、やっぱりなめられ過ぎているんじゃないかと。全くだまされているやないかとさえ言いたい。

 やはり、これ、誘致するとき90億円ですよ。これ、もう、えらいお金ですわ。亀山市にしては予算規模から言うたら三重県では3000億円ぐらいの補助金を出したのと同じぐらいの予算規模なんですよね、それに対しての。三重県は予算規模大きいから、だけれども、90億といったら大変なことです。

 しかも、このときに、北川知事、何と言うたか。これ、全くトップで決めてきて、90億を全く県議会にも県民にも諮らずに、知らせずに、そして、彼は県議会ではこういう居直り答弁をしましたね。シャープとの相談を進めていたが、日ごと状況が変わった。シャープは外国との熾烈な競争をしており、県の慎重な対応の要請があったので報告できなかった。海外や他県との激しい競争をしており、外国へシャープが逃げていってもいいのか。ここまで言うたんですね。野呂知事そのものが言われたわけではないけれども、前知事はここまで言うた、これで誘致してうまくいくなどと言いながらね。やっぱり、先、あの人、見ることが早いから早いところ逃げていったわけですけれども、次々と失政が明らかになってきたから。

 だから、私、これ、今は、第2工場、やっているとはいうものの、規模が大きくなっているとは言っているけれども、やっぱり次に逃げていかれる危険性も十二分にあるし、そのために知事も、これは北川正恭知事の名前も押してある、私がさっき言うたような協定書があるわけですね。この協定書の中にははっきりと、先ほど言いましたような形で、休止など、あるいは事業の活動の変化ある場合に、市や県の支援について、返還その他の適切な処理を行うと、明確に書いてあるんですね。だから、その点では、これは私は虚偽の報告だということも含めて全額返還を求めるべきだというふうに思うんですけれども、やっぱりここでも大いに変わってもらわんとあかんというふうに思いませんか。これはやっぱり、知事、トップに一遍会うてみてくださいな。そして、やっぱりその意向を確かめてください。北川知事は少なくとも90億のときにはトップと会うているんですけどね。この点もあわせて要求します。



◎知事(野呂昭彦) 先ほど言いましたように、補助金についてはまず条例があり、それに付随して条例の中で規定をされておる規則がございまして、その規則に従いまして、先ほど申し上げたように交付要領がつくられております。交付要領の中に、返還というような事態に対応できるような、認定の事業の廃止という項目がございます。そういうルールに従いまして、シャープとの間ではこの補助金を交付する際にきちっとした項目として挙げておりますのが、21年度以降の実績報告について、事業所における業態が転換したとか、大幅な事業規模が縮小したとか、それから補助金交付要件を下回る形での雇用の著しい減少があった場合、こういう場合に認定事業を廃止するものとみなすと、こういうふうな規定が置かれておるところでありまして、私どもはこういった規定に従いまして適切に対応をしていくということでございます。

   〔49番 萩原量吉議員登壇〕



◆49番(萩原量吉) 私が聞いたのは、トップと会って交渉せえと言うた。そのことには何一言答えない。しかも、90億先に決めてきてから、これ、後からつくった条例でっせ。私らだけが反対しました。こういうことが事実明らかになってくるわけです。ここにもやっぱり、大企業・財界本位の今の国の政治、県の政治、端的に出ているじゃありませんか。厳しく指摘をしておきたいと思いますが、残念ながら時間がないので急ぎます。

 3点目に、国は、天下りの官僚、これ、全廃だという方向で新しい民主党政権は取り組んでおられる、大いにこの点では頑張ってもらいたいというふうに思っておりますけれども、先日も、家計の苦しさ相談をしている夫婦の会話の中で、それを聞いた中学3年生の子が、お父さん、心配せんといて、僕が高校、大学を出たら官僚になる、そして、定年後は退職金をようけもろうて、次々と天下りして退職金をいっぱいもらって楽させてあげるから安心してと言うたというんですね。本当に寂しい現実です。

 国の天下り、とりわけ高級官僚などの天下りや渡り、これはもう本当に一刻も早くやめさせなきゃならんけれども、あわせて、これまで指摘しました県の幹部、これ、ようけ天下りをしていっているということは、私、前にも図表に示し、皆さんにも資料を提供しました。時間がないから御披露するわけにいかんけれども、出資金、103法人に対して271億円の出資、県幹部、そこへ、OB、役員、天下り49人、県からの派遣職員64人、補助金や委託料、合わせて100億円を超える、そのうちの97.5%が随意契約、特に建設技術センターなんかは土木部の幹部が次々と行っていますよね。その後は建設業協会の事務局長という流れもつくっています。

 さらに、私、許せないのは、県幹部が建設会社に75社80人も天下っている。やっぱりそういう天下りした大企業ゼネコンの落札率が異常に高い。しかも、例えば具体的に申し上げましょう、一つだけ。原田県土整備部長が2001年3月に退職した。日本土建に就職しました。そしたら、その年の10月、2001年10月に、半年後に、23億1000万の工事、97.7%の高落札率で落札しているなどという事実があるんですね。これは、私、今までもいっぱい資料を提供してきた。事実、一つもあんたたちからは否定もないんですよ。調べようともしない。だから、こんな実態を温存しておっていいのかということです。

 天下りの全廃。他府県で調べてみたら、都道府県職員の退職後の再就職に係る規制について、(パネルを示す)これも、国家公務員は2年間関係企業に行っちゃいかんとなっておる。ところが、何と、それこそ32都道府県で既に規制がされているというか、規制まで行かない要綱、要請も含めて。知事は今までも、この天下りを自粛せいとか、あるいは要綱でもつくろうというような考え方は全くなかった。こういう点も含めて三重県の姿勢は大変遅れているのではないかということを指摘したい。端的にこの点について、明快な答弁を要求します。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 天下り問題、いろいろ言われました。そこで例に引かれてお話がございましたけれども、今聞きましたけど10年以上前のお話で、私も10何年前のことかわかりません。

 少なくとも、この天下り問題がなぜ問題になっておるのかということについては、御承知のとおり、県の職員が再就職をした場合に、それまでの地位を利用して県に不正な働きかけをするというようなことがあってはいけないということが大きな眼目であります。したがって、たしか萩原議員も県の職員の再就職についてはこれを否定するものではなくて、大いに再就職もあってしかるべきだと、ただ、問題なのは、再就職をして、その立場を利用して県に不正な働きかけをやるということがゆがめていくんだということをおっしゃったわけであります。

 そういう意味では、私は知事になりまして、この問題についてもっと本質的に、県のOBがやめた後、どういう立場にあっても県にそういった不正の働きかけというものができないような、そういう仕組みにしていくということが一番大事なことであります。したがって、私は、県への働きかけを防止するためには、例えばその働きかけが、それが情報公開の対象となって、そして、県に対する不正な働きかけかどうかということまで判断することができるという意味合いから文書によらない要望等に関する取扱要領を定めまして、そしてやっておるところでございます。多分、この文書によらない要望等に関する取扱要領、きちっと厳格に対応しようとしたというのは、多分三重県が初めてではないかなと、こういうふうに思っております。その後も、その後の状況を見ましてもこのことについては大変効果が上がっておるところでありまして、県議会の皆さん方も非常に今は事務局に注意深く物を言っていただいておるというようなことも伺っておるところでございます。

   〔49番 萩原量吉議員登壇〕



◆49番(萩原量吉) 本当に皆さん、これ、天下りに対する感覚が全くずれているというふうに思われませんか。テレビもごらんになっておられる皆さんもいると思うんですが、まともに答えていないやないですか。こういう官僚の天下りにあなたは怒りも感じませんか。しかも、これ、情報を持っていっていますやんか、そのまま。これ、どう阻止しますか。このことについて何にも答えていない。

 他府県で、32の都道府県で、いわゆる要綱をつくったり、あるいは要請したりという形で関係企業には行かんでおいてくれ、国家公務員は法律で2年間は行けないことになっておるのが地方公務員で許されるというようなことはおかしいと法改正まで出てきている。これ、早晩、民主党政権のもとで、私たちも応援しますから、法改正されるでしょう。定年まで働きゃいいじゃないですか。

 やっぱり、こういうような県庁一家というような形で、県民の税金がそれこそ特定のところで活用されるといったようなことは全く許せない。そういう点で、私の質問にまともに答えられない、これが今の三重県知事の端的な姿だというふうに言わなければなりません。答弁をすりかえて時間だけとって、残念ながら私に与えられた時間30分で、多くの皆さんが、県会議員の皆さんも含めて、もうちょっと時間を与えて追及するとよかったのになと言うけれども、あなたのすりかえ答弁では、こんなものはどれだけ時間があっても足りませんわ。議長、これ、ぜひまた今後注意を促してもらいたい。このことを強く要請しておきます。

 残念ながら極めて不十分、不消化な質問になってしまいましたけれども、今後また追及させてもらいます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(三谷哲央) 10番 今井智広議員。

   〔10番 今井智広議員登壇・拍手〕



◆10番(今井智広) おはようございます。公明党の今井智広でございます。議長のお許しを得ましたので、前置きは抜きで早速、通告に従い質問をさせていただきます。

 まず初めに、21年度第1次補正予算について質問をいたします。

 この補正予算は、我が国が直面している未曾有の経済・雇用危機を克服するため可決成立されたもので、総額15兆円規模の予算には地域経済対策のため自治体に交付される基金が計上されており、各地方自治体はこの基金の活用を前提にそれぞれの地域に必要な事業を計画し、補正予算の議決と事業の執行に鋭意取り組んでいるところであります。

 現状、我が三重県においても、この第1次補正予算により13の基金が既に、また、今後積み立てられることになっており、既に議決した本県の第2次から第4次の緊急雇用・経済対策で既に事業化されているものも含め、我が県の実情に合った経済・雇用、生活者対策などを推し進めております。

 そんな中、このたび発足した民主党中心の新政権では、早期実現を公約に掲げた子ども手当やガソリン税の暫定税率撤廃などの財源を確保するため、既に国において可決成立している補正予算の一部執行停止や引き揚げ方針が示され、景気回復に取り組んでいる各地方自治体関係者からは先行きへの不安や反発の声が数多く発せられておりました。

 私もその一人でありますので、この間、不安とともに地方の立場から注意深く動向を見てまいりましたが、私がこの質問を決めた後の先週18日に開かれた閣議では、その対象となるのは地方自治体向け以外の基金事業との決定がなされましたので、停止等はないとひとまずは一安心したところであります。

 が、さらに詳細をと閣議後の藤井財務大臣の会見を確認したところ、基金のあり方にも触れながら、地方分を一切除くというのではなく、とりあえず既に内示されている今年度分に関しては確かに担保されそうでありますが、継続性が求められている事業においても次年度分以降は停止の可能性が残っているとともに、12月補正で予算措置を予定している、まだ内示のおりていない2基金、この中には三重県にとって特に重要な地域医療を再生するために使える地域医療再生臨時特例交付金が含まれておりますが、これらはまだ100%安心できる状況ではなく、依然不透明な部分が残っていると考えます。

 実際、総務大臣は閣議後の20日のテレビ放送で、補正予算の一部執行停止に関し、都道府県の予算執行状況を1週間以内に調査するよう、総務省に指示したことを明らかにいたしました。日本経済は各種経済指標などから最悪期を脱したとの見解もありますが、それはまだ一部地域や特定の産業に限られております。我が三重県においても、一部において回復の兆しは見られるものの、依然として、経済活動、特に中小零細企業の経営状況や雇用環境、有効求人倍率の低位での推移や高校卒業後の就職先不安など、そして生活現場は大変厳しい状況にあり、今後も継続的な緊急対策が必要であります。

 また、同時に、安心できる医療環境の充実を県民は待ち望んでおります。

 そこでお伺いいたします。現在の状況を一刻も早く打開し、再生、回復への継続した取組を進めていくためにも、第1次補正予算で組まれた基金は県行政にとり大変重要であると考えますが、このたびの閣議決定に対する知事の御見解、並びに、県民の生活を守る知事のお立場から、今後国に対してどのような働きかけをされるのか、お考えをお聞かせください。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 国の平成21年度第1次補正予算に関連をいたしました交付金等を財源といたしまして、緊急雇用・経済対策を進めるために必要な事業について、既に議決をいただきました6月補正予算とか、あるいは今回提案しております9月補正予算に計上いたしてきておるところでございます。

 今お話がございましたけれども、国におきましては9月18日に平成21年度第1次補正予算の事業に係る執行の見直しが閣議決定をされております。地方向けの基金事業につきましては執行留保の対象から除かれているというものの、それも含めてすべての事業について所管大臣が執行の是非を点検するということともされております。しかし、現時点で、県が実施をいたします事業につきまして、国から執行停止等の要請といったようなものはまだございませんので、県としては、厳しい雇用・経済状況の中で緊急雇用・経済対策を早急に実施をするために、粛々と今の段階では事業を進めていかなければならないと、こう考えております。

 今後の対応についてでありますが、特に今後の日程について、所管大臣が点検結果を10月2日までに官房長官等に報告し、その上で政府として見直すべき事業を閣議決定するということとされております。県といたしましては、国のこういった動向を注視し、情報収集に努めながら対応を検討していきたいと考えております。

 なお、国の動向次第では、必要に応じまして、全国知事会としての活動であるとか、それから、県の国に対する要望活動の中で申し入れを行っていきたいと、こう思っております。

 いずれにしましても、今後、地方に大きな混乱を招かないように、新政権には地方に配慮をした慎重な対応を望むところでございます。

   〔10番 今井智広議員登壇〕



◆10番(今井智広) ありがとうございました。

 今、御答弁をいただきましたが、三重県経済の着実な再生、回復のためには、やっぱりこの三重県の実情に合った継続的な緊急経済対策が必要であると思います。その財源として今回の第1次補正予算は大変重要であり、着実な執行が必要となってくると思います。今置かれた地方の、三重県の立場からの意見を今後とも積極的に国に届けていただきますよう、よろしくお願いをいたします。

 それでは、次の質問に移らせていただきます。

 次に、不妊治療助成事業について質問をさせていただきます。

 この事業の正式名称は不妊相談・治療支援事業と申しますが、この事業は、県民しあわせプラン第二次戦略計画において、くらし5「安心して子どもを生み育てられる子育て環境の整備」の中に位置づけられた重点事業であり、特定不妊治療、体外受精及び顕微授精以外の方法では妊娠の見込みがないか極めて少ないと医師に判断された御夫婦に対して、その費用の一部を助成する制度であります。

 私はこれまで、この事業を受けていただく何組かの御夫婦から、我が子をこの手に抱きたいとの悲痛な思いを直接聞かせていただく機会を得、この事業の重要性や今後のさらなる充実の必要性を感じました。

 そこで、この制度の調査とともに、県の不妊専門相談センターを設置していただいている三重看護大学や病院関係者などを訪問し、この助成事業を御利用いただく皆さんの声、また、支援する側の意見を聞かせていただく中で、私なりに、特に重要と感じたことを申し上げたいと思います。

 まず、第1点目に、この事業を利用される皆さんの声の中には、悩みを話すところがない、役所で助成の手続をするが本当にプライバシーが守られるのか、また、地元の役場で手続しないで県庁まで出向いていくなどとあるように、なかなか声を発することもできず、団体などをつくって支援の充実を訴えることができない現状にあります。そのためもあるのか、子どもが生まれてからの子育て支援策については、さきの総選挙でも御承知のとおり、様々な分野においてだれもがその必要性を訴え充実の方向にある、これはこれとして大変重要でありますが、例えば、公明党が主張し実現した妊婦健診への公費負担など、子どもが生まれる前や、今回のように、子どもを授かりたい、産みたい方への支援の重要性、充実についても、その声なき声にしっかりとこたえ、心のケアも含め支援する側が考え取り組んでいくべきであると考えます。

 2点目に、不妊治療を受けている皆さんにとって最も大きい悩みは、やはり経済的なことであります。治療には幾つかの療法がありますが、特にこの助成の対象となっている体外受精や顕微授精では、その方の健康状態や医療機関にもよりますが、1回につき、準備も含め、最低でも50万円以上はかかると伺いました。その治療を健康上可能な方は年に二、三度受けるため、ほとんどの皆さんが、心身とも大変な中、御夫婦共働きで必死に治療費を得ていただいている現状であります。と同時に、この不妊治療の継続を断念せざるを得ない一番大きい理由もやはり経済的な事情であります。そのことからも、現在の助成制度の中でこの支援の重要性をかんがみ、様々充実していくべき点があると考えます。

 ここで、質問に入る前に、現在の我が県の状況について少し触れておきたいと思います。

 まず、相談体制につきましては、先ほど紹介した三重県立看護大学にて毎週火曜日午後の時間帯に5時間、1名の専門相談員による電話相談を実施していただいております。年間で約150件の相談がありますが、男女比では女性からの相談が約9割で、相談される方の年代は30代と40歳以上の方が8割以上となっております。この相談には、村本学長をはじめ、不妊治療の専門家である崎山先生にも御協力をいただくとともに、各関係機関ともネットワーク体制をとり、様々な内容の相談に対応していただいております。

 次に、助成事業につきましては、全国統一の国庫補助による助成事業と三重県が先進的に取り組んでいる県単での補助金事業の二つがあります。

 国庫補助事業につきましては、第1回定例会6月会議にて緊急経済対策として増額補正されましたが、1回の治療につき15万円を上限に年度当たり2回まで支給され、対象者の所得制限は夫婦合算ベースで730万円未満となっております。ただし、1回当たり10万円から15万円に増額されるのは現在のところ今年度限りとなっております。

 一方、県単事業は、市町が年度当たり1回に限り10万円を上乗せ助成することに対して、その2分の1、5万円を補助する制度でありますが、県が補助をする際の所得制限は夫婦合算ベースで300万円未満となっております。なお、この事業の20年度における助成実績は国庫補助事業が約800組で1188件あるのに対し、県単事業は所得制限の関係で117組となっております。

 そこで、質問に入らせていただきます。

 まず、相談体制についてでありますが、1回の相談時間はかなり長くかかることが多いと伺っております。先ほど紹介したように、相談する、また、相談したい皆さんはほとんどの方が仕事をされておりますので、現在定着している火曜日午後の相談とあわせ、関係者の協力を得ながら人的増員も含め、可能な限り相談しやすい体制の充実が必要であると思いますがいかがでしょうか。

 また、助成制度については、できる限り継続して不妊治療を受けていただくため、様々な充実の必要性を感じておりますが、まず、今回は、先ほどの助成実績の違いからも明らかなように、高額の治療費を支払うために共働きで頑張っている利用者の現状から見て、夫婦合算で300万円という低い県単事業の所得制限の引き上げをお願いしたいと思いますがいかがでしょうか。関係当局の御答弁を求めます。

   〔太田栄子健康福祉部こども局長登壇〕



◎健康福祉部こども局長(太田栄子) 不妊治療支援事業についてお答えをさせていただきます。

 現在の不妊治療の状況でございますけれども、やはり近年、ライフスタイルが変化し、結婚年齢とか出産年齢が上昇していること、それから、様々なストレスなどによりまして子どもを望みながらかなえられない御夫婦が増えておられます。ということで、不妊治療に対する期待が高まっているところでございます。しかしながら、議員も述べられましたように、不妊治療を受けるための経済的及び精神的な負担は大きく、治療に踏み出せない方や途中で断念せざるを得ない方も少なくございません。

 そこで、県といたしましては、まず、経済的負担の軽減策でございますが、いわゆる不妊治療、特定不妊治療と申しますが、この経済的負担の軽減策といたしましては、議員も述べられましたように、所得が730万円未満の御夫婦に対して助成する国庫補助事業がございますが、しかしながら、県といたしましては、この制度に加えまして、若年夫婦などへの手厚い支援が必要と考えまして、平成18年度に所得300万円未満の夫婦を対象とした県独自の助成制度を創設したところでございます。

 この制度につきまして、平成20年度のこの県制度の利用件数は117件、これは議員が述べられましたとおりでございますが、これは、初年度、18年度の1.8倍の数字となっております。といったことから、まだこの制度の潜在的なニーズは相当数あると考えておるところでございます。そこで、当面、この制度の普及が急務と考えているところでございます。この制度が不妊治療を必要とする若い夫婦などにとって非常に重要な支援策であるとの認識を強く持っておるところでございまして、今後もしっかりと運用に努めてまいりたいと思っております。

 こうした治療を継続して受けていただくということも非常に大事な観点でございますので、そこで、相談体制の充実についてでございます。

 不妊に悩む御夫婦にとって、子どもができないことへの不安や焦り、周囲の無理解や干渉は強い精神的苦痛となります。このため、不妊専門相談センターをより相談しやすいものとするために、不妊治療のニーズを把握するとともに、相談支援体制のあり方について調査事業を現在実施しております。今後、この結果を踏まえまして相談体制の充実を図ってまいりたいと思っております。

 あわせまして、不妊につきましては県民の皆様の正しい理解が不可欠と考えているところから、不妊に悩む多くの方々にセンターを活用していただけるよう、啓発にもあわせて努めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔10番 今井智広議員登壇〕



◆10番(今井智広) どうもありがとうございました。

 今、太田局長のほうより御答弁をいただきましたが、相談体制、助成体制等、今後充実をしていっていただく方向で検討していただけるということでありますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 このほかにも、幾つか充実をお願いしたいところはほかにもございます。例えば、不妊治療のほうには、今申し上げた体外受精、顕微授精以外にも、タイミング療法でありますとか手術療法、そして、人工授精などがありますが、こちらのほうは現在まだ対象になっておりませんので、こちらの拡充でありますとか、あと、県内にはこの助成事業の対象の指定医療機関が10医療機関ありますが、やはり地域的な偏在が見られますので、地域によって不妊治療をなかなか遠くて受けにくい、そういった地域への対応等も今後必要になってくると思います。

 あわせてもう1点、男性が治療が必要な場合、この場合においては、今、県内ではほとんどの医療機関でその治療をすることができないと、そのように伺っております。ほとんどの方が県外へ行かれていると、そのように伺っております。そういったことも含め、こちらのほうは医療機関との連携が大変重要であると思いますが、今後、何とか我が子を手に抱きたいと願っている皆さんへのそういった支援の拡充をお願いしたいと思います。

 今回、この質問を取り上げるに当たり、私自身は子どもを授かっておりますので全くこの事業を受けていただいている皆様方と同じ思いに立つことはできませんが、しっかりと私たちがその皆様方の声なき声にこたえて支援を考えていく、充実させていくことが大変重要であると思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、最後にがん対策について質問をさせていただきます。

 このがん対策につきましては平成20年第1回定例会2月の質問でも取り上げましたが、皆さんも御承知のとおり、がんは病気における日本人の死亡原因第1位であり、現在では3人に1人が尊い命を奪われ、近い将来には2人に1人ががんで亡くなる時代を迎えると言われております。三重県においてもやはり死因の第1位となっており、県民が対策の充実を最も望んでいる医療分野であるとともに、私自身も前回の質問以降、特に御相談や対策の進捗を心配する声を数多く寄せていただいておりますので、進捗状況の確認の意味も込め、今回、再度取り上げることといたしました。

 前回の質問で私は、がん対策の四つの柱であるがんの予防、早期発見、適切ながん医療の提供、そして緩和ケアを、それぞれの分野において緊急度の高いところから優先的、効果的に構築していくためのベースとなる地域がん登録の重要性及びその前段階である院内がん登録の推進と地域がん登録の実施に向けた運営委員会の設立など、積極的な取組を訴えさせていただきました。

 がん登録の重要性につきましては、その折御答弁をいただいたとおり、昨年8月に改訂された三重県がん対策戦略プラン改訂版においてがん登録の推進を重点課題としていただくとともに、地域がん登録を「がん対策の企画立案に必須のがん統計」と、その重要性が明記されました。また、院内がん登録につきましても、前回質問時には8病院でありましたが、現在は新たに3病院が御参加をいただき、11病院にて実施をしていただいておりますので、大変うれしく思っております。

 ただ、その上で最も重要である実施への具体的な協議の場の整備については、前回質問時に「地域がん登録の実施に向けた体制整備に取り組んでまいりたいと、そのように考えております。」との答弁をいただきましたが、現在のところまだ、運営委員会なり検討会の設立はなされておりません。県民の命を守る待ったなしのがん対策について、現在もその充実に向け様々な取組が進められておりますが、正確な情報をもとに、より重要度の高い分野から優先的かつ効果的に対策を推し進めていくためにも、やはり地域がん登録の早期実施は欠かせないものであると考えますので、再度になりますが、今後の御予定をお聞かせください。

 また、あわせて、さらなるがん対策の充実という観点から、私も以前からその重要性を感じていた地域連携クリティカルパスの導入について、大変注目をしております。今回、議案として提出されており、所管の常任委員会にて議論がなされることになりますので詳細には触れませんが、簡単に今後の御予定などをお聞かせください。関係当局の答弁を求めます。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) それでは、がん対策について御答弁させていただきます。

 先ほど議員のほうからも御紹介いただきましたが、県におきましても平成20年8月に三重県がん対策戦略プランの改訂を行いまして、がん相談支援センターの充実とか緩和ケア研修の実施等、総合的ながん対策を推進しております。

 議員御紹介の地域がん登録につきましては、一定の地域内におけるがんの罹患率や生存率を把握することで、検診の効果や治療の有効性などを明らかにするものでございます。そういうことから、県におきましてもがん対策戦略プランにおきまして重点課題の一つとして位置づけさせていただいております。

 このため、県といたしましては、御紹介がありましたように平成19年度8病院であったものが現在11病院で院内がん登録を実施しております。これは、300床以上の病院のほとんどで登録が進んできたことになろうかと考えております。

 また、院内がん登録の病院間のばらつきを少なくし、登録の精度向上に向けまして、院内がん登録実施病院で構成する三重がん登録ネットワークを構築いたしまして連携を深めているところでございます。

 また、関係機関の協力のもと、院内がん登録実施病院数の増加と地域がん登録実施に向けた基盤が整ってきましたことから、遅くとも年度内には、医師会、大学等関係機関の代表などで構成いたします検討会を立ち上げまして、地域がん登録の実施時期について具体的に検討を進めていくこととしております。

 続きまして、地域連携クリティカルパスにつきましてお答えさせていただきます。

 三重県がん対策戦略プランでは、平成24年までにすべてのがん診療連携拠点病院において、がんの地域連携クリティカルパス、これは、医療機関同士の情報共有、交換を促進し、患者の方に切れ目のない医療を提供するための診療計画書のことであります、これを整備することとしております。

 円滑な地域医療連携を推進するためには、拠点病院を中心とした患者診療情報共有システムの整備が必要となっております。このことから、今回、今議会に、総務省の地域情報通信技術利活用推進交付金を活用しました予算を上程させていただいているところでございます。

 こうした事業によりまして、地域連携クリティカルパスの整備を進め、より質の高いがん医療を効率的に提供できるようにしてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔10番 今井智広議員登壇〕



◆10番(今井智広) 御答弁、どうもありがとうございました。

 年度内に地域がん登録の検討会を、関係医療機関、医師会等の協力を得ながら立ち上げていただくということでありますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。いろいろな対策を進め、また、計画を立てていくに当たっては、やっぱり一番そのもととなる必要なデータをより詳細に調べることが重要であると思います。そこから、限られた財源、予算の中で的確に早急に対応していかなければいけない、そういった対策を充実させていくことが大切であると思いますので、どうかこの地域がん登録の検討会の立ち上げ並びにそちらのほうでのスムーズな実施に向けた取組を今後もよろしくお願いしたいと思います。

 また、地域連携クリティカルパスにつきましては、常任委員会のほうで詳しく議論がされると思いますが、やはり三重県の地形を考えて、南北長い地形の中でどちらの地域に住んでいただいておっても、しっかりとがん連携拠点病院と今かかっている病院とがそのクリティカルパスで情報を共有してその方の治療をしっかりと計画を立てながらしていく、急性期、回復期、自宅へという流れをしっかりとつくっていくためにも大変重要であると思いますので、今後ともその取組に向けて、各医療機関の協力が大変重要となってまいりますが、県としても御尽力を願うよう心よりお願いをいたしまして質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(三谷哲央) 41番 中村進一議員。

   〔41番 中村進一議員登壇・拍手〕



◆41番(中村進一) 新政みえの幹事長をしております伊勢市選出の中村進一であります。新政みえのトップバッターといたしまして質問させていただきます。

 まず、9月7日から13日まで7日間にわたりまして伊勢市のサンアリーナで開催されました第39回世界新体操選手権には、心配されました新型インフルエンザの影響もなく、大成功のうちに終了いたしました。世界のトップの競技も見せていただきました。知事初め、誘致から片づけまで本当に御苦労いただきました関係者の皆様に、私のほうからも感謝を申し上げる次第であります。

 引き続き伊勢市では、平成25年に行われます20年に1度の御遷宮に向けまして様々な準備が進められております。

 今、最も注目をされておりますのは宇治橋の建てかえ行事でありまして、宮大工の皆様をはじめまして、木造建築のプロフェッショナルが11月3日の渡始式を目指しまして作業をしていただいております。

 今年の2月1日に行われました渡り納めの式典には、私ども地元の県会議員もまた、多くの市民の皆さんと一緒に参加をさせていただきました。私は、20年間お世話になりました宇治橋の橋げたを踏み締めながら、1300年営々と歩んでまいりました歴史と文化の尊さを味わいまして、改めまして恒久の平和を祈らせていただいたところであります。11月3日の宇治橋の渡始式には、新しくなりました宇治橋を、3世代の夫婦がそろった家族の皆さんと一緒に、古式ゆかしく進められることになっておりますので、まさに知事のいつもおっしゃっております歴史と文化の象徴的な行事であるというふうに思っております。ぜひ知事、議長をはじめ多くの皆様にも御臨席をいただきますように願うものであります。

 では、通告に従いまして質問に入らせていただきます。

 8月30日、国政のほうは御遷宮よりも一足先に新しく生まれ変わりました。総選挙の結果、国民が選んだのは政権交代でありました。何がここまで激変をさせたのか。選挙制度のあり方は別にいたしまして、地域格差や所得格差の拡大、市民目線でなくなった政策など、私はやはり前政権の政策に閉塞感があり、国民に受け入れられなくなった結果ではないかというふうに思っております。その受け皿が民主党になったのではないかというふうに思っております。

 この9月16日に鳩山総理が誕生いたしました。新しい内閣が発足したわけであります。三重県からは、岡田克也衆議院議員が外務大臣に、中井洽衆議院議員が国家公安委員長、拉致問題担当相に、そして、中川正春衆議院議員が文部科学副大臣に、高橋千秋参議院議員は経済産業省の政務官に、そして、私ども新政みえから衆議院議員になりました森本議員は民主党の衆議院農水委員会の筆頭理事に就任など、政権の、日本を動かす中枢のほうに多くの三重県出身の国会議員が行ったわけであります。

 知事は16日の提案説明で、新政権への期待といたしまして、大胆に見直すべきものは見直して、継承すべきものは継承していくという、柔軟かつ創造的な政策展開に期待をしたいと述べられております。今、県民の皆さんは、先ほど萩原議員がおっしゃいましたけれども、総選挙直後であります、政権交代直後のこの議会でやはり、自分たちの生活がどうなっていくのかな、知事の言葉に注目をしているというふうに思っております。県は現在、各部局と政権交代後の影響について分析をしていただいていると、そのように聞いておりますけれども、三重県の新政権に対する対応について、幾つかお伺いをさせていただきたいと思います。

 まず、知事は新政権が発足したことに伴いまして、もう少し突っ込んで、何を期待して、そして、三重県知事としてどのようなスタンスで対応していくおつもりなのか、考え方を聞かせてください。

 あわせて、先ほど紹介いたしました県出身の各国会議員が国の政策を動かす中枢に入ってきたわけでございますが、その国政とどのように連携をしていくのか、まずお伺いをいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 今回発足をした鳩山連立内閣でございますけれども、9月16日に開催されました初閣議におきまして新内閣の基本方針が決定をされておりますけれど、その中で、本当の国民主権の実現ということ、それから、内容の伴った地域主権、これを政策の二つの大きな柱として新しい国づくりに取り組むという意気込みが示されておるところでございます。また、この方針の中で、次に申し上げます四つの考え方を基軸として山積をいたします内外の難局を克服するということにしております。

 第1は、人の命を大切にし国民の生活を守る政治であります。それから、第2が、地域のことは地域に住む住民が決める地域主権への転換でございます。第3が、経済合理性のみを評価軸とした経済から人間のための経済への転換ということをうたっております。第4番目が、自立した外交により世界の平和創造と課題解決に取り組む尊厳ある国家を目指すと示しております。

 こうした鳩山内閣の基本方針から、政治のあり方については抜本的に変わるということを強く感じておるところです。そして、地域主権への転換、人間のための経済への転換、こういったことにつきましては、私がこれまで申し述べてきたところと相通ずるところがあるのかなということを感じております。

 今後、新政権が政策を具体化するに当たりましては、国民生活や地域の実態をしっかりと踏まえながら、見直すべきものは見直し、そして、継承すべきものは継承するという柔軟かつ創造的な政策展開が望まれるところでありまして、とりわけ地方が疲弊をしております中で、地方への大胆な権限移譲、権限とか財源の移譲などによりまして、国と地方の関係が抜本的に転換をされ地方の再生につながっていくということを期待いたしておるところでございます。

 一方で、暫定税率の廃止とか、それから、国庫補助金の一括交付金化、それから、直轄事業の地方負担金廃止などにつきましては、現時点では具体的な政策の展開方向について明らかになっておりませんけれども、県政に大きな影響があると思われますので、内閣総理大臣の所信表明演説でありますとか、これから、この内閣の新しい組織である国家戦略室、行政刷新会議などでのこれからの議論というものを注視していきたいと考えておるところでございます。

 なお、県といたしましては、政策の方向とか、あるいは国家予算の動向等についても情報収集に取り組みまして、全国知事会等とも連携して、迅速、的確に対応していきたいと、こう考えております。

 なお、県選出の民主党の国会議員の方々が、いろいろと今回、大臣等、主要な役職につかれたりしておるところであります。県民として心からお喜びを申し上げますとともに、少なくともこれまでの自民党を中心とした政権と地方との連携のとり方というのは少し変わってくるのではないかなと、こう思われますので、ぜひ県としての意向をどういう形でまたお伝えし、御相談していくかということについて、今後、より子細に考え、対応できるようにしていきたいなと、こう思っておるところでございます。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 知事の考え方、まだ鳩山総理のほうが具体的なものを出してきておりませんので、また次の議会で私どもの萩野代表のほうからもっと突っ込んだ議論をさせていただくというふうに思っております。私ども新政みえは、実は各選挙区出身の国会議員の皆さんからマニフェストの具体化等も含めまして情報収集する、そしてまた、政策提言をしていくということで新政権対応プロジェクトチームを発足させましたので、そういった県民の皆さんの立場から、これから思いっきり県のほうにも様々な提言もさせていただきたいというふうに思っております。

 では、具体的な話をさせていただきます。

 財源の確保については選挙期間中からどうなっているんだという声が随分出てまいりました。それで、民主党のマニフェストの中身については、一番最初に、財源確保の大きな柱に無駄をなくすということが述べられております。その大きな柱の中のまた中心が天下り法人の見直しということになっております。

 国とは別に三重県でも、実は県が国所管法人への財政支出があるというふうに聞いております。まず、その実態というのは一体どうなっているのか。国が出しているかじゃなしに、県の、我々の税金が、県税が、国の所管のところへ出ている金がかなりあると聞いておりますが、その点、お聞かせください。

   〔植田 隆総務部長登壇〕



◎総務部長(植田隆) 県からも国の所管法人に対する支出があると思うがどうかということの答弁をさせていただきます。

 平成21年度の当初予算におけます国の所管法人に対する支出額につきましては、総額で約71億円となっております。対象の法人数は84団体、所管の省庁は国土交通省や厚生労働省など9府省にわたっております。この内訳といたしまして主なものは、水資源機構が施行しました水資源開発施設に対する割賦負担金等が約61億円、福祉医療機構が実施しております心身障害者扶養共済事業や社会福祉施設職員退職手当共済事業に対する負担金が約5億円、地方自治情報センターが運営しております行政専用の総合行政ネットワーク、LGWANでございますけれども、それに対する負担金が約1億円、それから、日本スポーツ振興センターが実施しております学校内での児童・生徒の事故に係ります災害共済事業に対する負担金が約8000万円などとなっており、また、そのほか、協議会や協会などの、いわゆる会費的な負担金が約3000万円程度となっております。このように、総額約71億円のほとんどが、事業の実施に伴い受益者であります県が義務的に支払わなければならないものとなっております。

 県ではこれまで、国の所管法人に対する支出につきましては、毎年の予算編成の中で必要な見直しを行い、金額に見合った便益があると判断したものについて予算措置をしてきたところでございます。今後、新政権による国の所管法人に対する見直しの動きを見据え、県としても見直しを行っていきたいと考えております。

 以上でございます。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 今の部長の話で、84団体、71億を超えるお金が出ているということを聞かせていただきました。負担金の出され方、少し聞かせてもらっておりますと、単に請求書が来て、それに向こうの言うことを信用して払ってしまったのがあったりとか、それから、決算書、事業計画書に基づいて払ったのがあったりとか、いろいろちらっとは聞かせてもらっておりますけれども、私は、今、国が法人に対しまして、公的法人に対しまして、かなり厳しく新政権が切り込もうとしているときに、やはり県としても、一体そのお金が本当に県民にとってどんなメリットがあるのか、きちっとチェックをしていく、そういうことが必要ではないかというふうに思いますが、そのことについてはいかが考えておられるでしょうか。



◎総務部長(植田隆) 新年度予算の編成の中で、費用対効果、事業の必要性等を十分精査して見直しを行っていきたいと考えております。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) ということは、今までのチェック体制よりももっと厳しくチェックするというふうに理解させてもらってよろしいんでしょうか。



◎総務部長(植田隆) 当初予算の中で、そういうことも含めて精査をさせていただきたいと思います。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 時代として、これからはもっともっと、県民の貴重な税金の無駄遣いをなくしていくという方向で、さらなるチェック体制を強めていただくことを申し上げておきたいというふうに思っております。

 それから、次に、新政権の政策の中で産業廃棄物の不適正処理事案というのが出ておりました。民主党の「INDEX2009」に、特定廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法、いわゆる産廃特措法の適用期限を延長するという、そういう改正をするということになっておるわけでありますけれども、この産廃特措法は、香川県の豊島など、廃棄物処理法が整備される以前に発生した過去の大規模事案について、平成24年度までの10年間でそれを解決していこうと、平成15年6月に時限立法として制定されたんですが、こういう中身なんですが、三重県の場合、不法投棄の残存量、環境白書によりますと、平成19年度末、全国でワースト2位、152万6000トンとなっておりますし、具体的に幾つかこういった課題についての心配がされておりますし、この議場でも多くの議員の皆さんからその話が出ているわけであります。今回の産廃特措法の適用期限を延長するということについて、現在の県内の状況、そして、この制度の延長について、もっと強く強く国政に訴えていくべきであろうかというふうに思いますし、また、制度の充実も含めまして考え方があれば聞かせていただきたいというふうに思っております。

   〔岡本道和環境森林部理事登壇〕



◎環境森林部理事(岡本道和) 産業廃棄物の不法投棄対策、産廃特措法に関する御答弁を申し上げます。

 県におきましてはこれまで、不法投棄等に対します地域住民の安全・安心を確保するということで、不法投棄等の周辺の生活環境保全の支障について、調査を実施してまいりました。

 その結果に基づきまして、生活環境保全上の支障があると判断された事案につきましては措置命令を発出しております。また、その命令が履行されない場合には行政代執行によりまして支障等を除去する措置などを講じてきたところでございます。

 現在、県では4事案につきまして行政代執行を実施しております。また、2事案につきましては、行政代執行には至っていないものの、措置命令の履行指導を継続しているという状況でございます。

 このような不法投棄事案につきまして、いわゆる産廃特措法は、平成10年6月16日以前に発生しました事案につきましての行政代執行に要する経費の、一部を国が支援するということでございます。これまでに全国で13の件数が支援対象となっているということで、本県でも桑名市の事案が支援をいただいて改善措置を行った事例がございます。

 しかしながら、県内には桑名市事案以外にも産廃特措法の対象となります不法投棄事案が残されておりまして、今後、原因者に対しまして履行指導を行っていくという、これを基本にして進めてはまいりますけれども、やはりその是正を進める上では、産廃特措法に基づきます支援の延長、いわゆる法の延長であるとか、あるいは支援の充実というのが本県にとって極めて重要であるというふうに考えております。

 こうしたことから、昨年度、県が中心となりまして、全国で共通の課題を抱えます自治体との意見交換を進めるための組織をつくったところでございます。

 その中では、産廃特措法の期限の延長のほかに、現地で、例えば汚水処理等による浄化措置を行っていく場合、当初に計画した事業期間経過後も処理を継続しなきゃいけないという現実がございますので、このような場合には再度の支援が得られるような制度とすべきではないかという議論も行われてきたところでございます。

 今後、関係自治体と具体的な課題を共有いたしながら、国に対しましてこれら産廃特措法に関する要望の検討を進めてまいりたいと、かように考えております。

 以上でございます。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 今、国に対しての要望ということでございますが、私、いつも感じさせていただいておりますのは、やはり三重県は、産廃、この課題については、非常に悪い意味でも今まで先進県的なところもございましたけれども、やはりそれに対応していく様々な具体的な提案もしてきていただいておりますので、今回の場合もぜひ新政権に対しまして、積極的に先ほどおっしゃったような形で提案をしていっていただければありがたいなというふうに思わせていただいております。

 新政権に対する具体的な提案の中で最後になりますが、障害者自立支援法の今後についてお伺いしておきます。

 長妻厚生労働大臣がこの19日に、民主党のマニフェストどおり、福祉サービスを利用する際に原則1割の自己負担を認める障害者自立支援法を廃止する方針を名言いたしました。その上で、連立政権の中で詳細な合意をいただく、どういう制度にするか今後詰めていくという、新たな制度設計に着手するという考えを示しております。私自身もこの場で、障害者自立支援法ができた直後、平成18年9月の質問で、本当にハンディを乗り越えて授産施設などで必死で働いている障がいをお持ちの方から、いろんな理由をつけて賃金を上回る使用料を取ろうというこの法律を郵政事業の民営化のどさくさでつくってしまった、この政権を非常に厳しく批判し、こういった悪法の中で県としてどのように障がい者を守っていくのか、そんな質問をさせていただいたことを思い出します。

 そこでお伺いいたします。

 障害者自立支援法の施行に伴いまして、障がい者施設において様々な問題が生じているわけでありますが、県として自立支援法への移行状況はどうなっているのか。そして、また、新政権において新しい制度構築に向けまして動き出すわけでありますけれども、新法で改善される点は多くあると思いますけれども、実は自立支援法ができたときに多くの混乱が生じたように、今回、今度はまた廃止ということで、これ、賛成なんですが、急激な変化に対応できないという、そういった小さな作業所からの声もいただいております。今後の障がい者保健福祉制度についてどのように考えておられるのか、障がい者の立場から考え方を聞かせていただきたいというふうに思います。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 障害者自立支援法につきましてお答えさせていただきます。

 障害者自立支援法が施行されましたことによりまして、その理念である障がい者の地域での自立生活に向け、これは身体、知的、精神の3障がいの一元化による総合的なサービスの展開、それから地域移行、就労支援の充実、多様なサービスの提供などが実現し、やはり一定の成果があったものというふうに考えております。しかしながら、議員からも御紹介がございましたが、応益負担による利用者負担の増加、障害程度区分の導入による利用者サービスの制限、報酬の日払い方式による事業所運営の不安定さなど、課題があるというふうに考えております。

 こうした課題に対応するため、国におきましては、利用者負担の軽減や事業者の安定的な運営の確保に向けた措置を、特別対策事業や緊急措置などにより講じてきました。県といたしましても、これらの課題の解決に向けまして、特に影響の大きい低所得層の利用者負担の軽減策を実施するとともに、法の理念に向けまして、これは地域での自立生活でございますが、グループホームとかケアホームの整備、相談支援体制の整備、充実等を重点的に進めてまいったところでございます。一定進んできたものというふうに考えてはおります。

 ただ、多くの課題も残っているところでもございます。今回、国のほうはこういうことを踏まえまして、障がい者保健福祉制度の見直し、廃止ということを検討されております。ただ、これにつきましては、制度が平成18年度から一定定着はしてきておりますので、急激な変化によりまして現場の皆さんに大きな混乱が生じないように、特に利用される方、保護者の方、それから実施します市町、関係団体の意見を十分に聞いていただきまして、その上で計画していただいて実施されていくことがとても重要ではないかというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 部長から御答弁いただきましたけれども、国のほうは、自立支援法ができたときもそうだったんですが、あんまり、現場といいますか、本当に当事者の意見をなかなかきかない。きかないといいますか、遠いわけでありますが、そういったときに、やはり県の役割というのが非常に重要になってくるんじゃないかな。今回、もちろん先ほど申し上げましたように、自立支援法廃止については大賛成ですし、それで、ここに至るまでは結構我々が言ってきたように改善もされてきたというふうに思っているわけでありますけれども、またここで廃止をして、そして新しい形になるということになりますと、一番困ってしまうのは本当に小さな規模の施設を運営されている皆さんであり、そこに通っておられる皆さんでありますので、県としては丁寧な対応、そして、それぞれの地域で起こってくるそういった諸課題をなるべくたくさん吸収していただいて、それを、国にきちっと物を言っていくというふうにしていただきたいというふうに思っております。

 課題が多いのでどんどん進めていきます。

 次は、インフルエンザ対策について聞かせていただきます。

 いよいよ今月末から10月の初めが新型インフルエンザの大流行ということが報道されております。これからの課題、対策について聞かせていただきたいというふうに思っております。

 9月7日から13日、新聞報道によりますと、全国で1万5382人の方が感染された。そして、三重県においてもこの1週間で115人ということで載っておりましたけれども、これが、今、三重県としてどんな状況なのか聞かせていただきたいというふうに思いますし、一昨日は滋賀県で小学校1年生の児童が亡くなったということで、死亡者が18人目ということでございます。私は、まさに危機管理上の問題に発展していくんじゃないかという心配をしております。当初は比較的軽症な方が多いということでございましたけれども、基礎疾患を持つ方や妊婦の方が重症化したり、最近は因果関係がはっきりしない方の死亡も報道されております。十分警戒をしていただきたいというふうに思うわけでありますが、4点ほど聞かせてもらいます。

 まず、今の状況、三重県はどういう状況になっているのか。それから、ワクチンの問題がたくさん出ております。ワクチンの確保は大丈夫なのか。そして、まず、私は思うんですが、かからない、そして、かかったらうつさない、それが原点だというふうに思うんですけれども、やはり県民の皆さんにどういう形で県として周知をしていくか、その辺、わかりやすくおっしゃっていただきたいというふうに思います。

 それから、医療体制ですね。一般的には現在健康で通常の場合は比較的軽症で済むということですが、小児あるいは妊婦、透析患者など、重症化のおそれのあるハイリスク患者対策、これ、医療体制は大丈夫なのか、この辺、わかっている限りで教えていただきたい。それから、透析患者の皆さん方は、今、各自治体を今回って経済的にも厳しいということもありまして、公費補助はできないのかということで、県として何らかの措置を考えておられるのか。

 それから、学校対策であります。先般も、伊勢市内も運動会が小・中とあったわけでありますけれども、学校によって運動会が延期をされているところも幾つかございました。その場でいろいろ聞かせていただいておりますのは、インフルエンザの流行時期が受験時期あるいは就職試験、そういった子どもたちの人生の一つの大きな区切りのときに重なった場合、県はどういう対応をしてくださるのか、そういうことを心配しておりました。

 それから、4点目は福祉施設ですね。福祉施設を運営されているところによっては日払いということで、利用される方がインフルエンザ等で1週間も閉鎖ということになりますと、その施設自体が閉鎖に、本当に閉鎖に追い込まれてしまう、そういう心配もあるわけでございますので、そういった自立支援法で適用されているところは9割保障があるということでありますけれども、小さな、そういったところのいけない部分、そういったところをどう対応するのか、何らかの考え方を持っておれば聞かせていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) それでは、インフルエンザ対策につきまして御答弁させていただきます。

 まず、発生状況でございますが、現在、全国の集団感染事例では7001例であり、三重県では42例が報告されるなどしております。また、県内72点定点調査でございますが、これも1.6人というふうに1を超えておりまして、流行期に入っているところでございます。今後、新型インフルエンザの流行はさらにやはり拡大していくことが予測されております。

 県といたしましてはこれまで、タミフル、リレンザの抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を進めますとともに、相談窓口の設置とか、手洗い、うがいの励行など、感染予防の広報活動等に取り組んでまいりました。

 また、9月1日には流行期に入りましたことから、それと、学校が再開することから、知事を本部長といたします三重県新型インフルエンザ対策本部を再設置し、重症化を防止する医療体制の整備や適切な受診の仕方等を啓発することを重点といたします当面の対策につきまして確認したところでございます。

 今般の新型インフルエンザは、感染者の多くが比較的軽症で回復していますことから、国は重症者を減らすということを目的に、妊婦などリスクの高い方々に優先順位をつけ、新型インフルエンザワクチンを接種していく方針としております。また、新型インフルエンザワクチンについて、海外からの輸入も含め、必要量の確保に現在努めているところでございます。

 費用負担の件が少しございましたが、ワクチンの接種に当たりましては被接種者が費用負担することとなっておりますが、特に低所得者に対しましては軽減措置が現在国のほうで検討されております。

 次に、県民の方に対してお願いしたいことでございますが、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄は国と合わせまして県民の方の45%分を既に確保できるめどが立っておりまして、また、加えて、製造業者のほうも流通量を増産するとしております。また、医師会、病院協会、三重大学医学部、さらに、感染症、糖尿病、産科、小児科等の専門家で構成いたします三重県新型インフルエンザ専門家会議を開催いたしまして、医療体制の整備を進めているところでございます。こうしたことから、新型インフルエンザについて必要以上に御心配いただくことはありませんが、やはり流行期に入っていることから、県民の皆様には、まず三つのことをお願いしたいと思います。

 議員からも御紹介がございましたが、一つ目は、手洗い、うがいなど、インフルエンザにかからないため、予防策に力を入れていただくこと、二つ目は、マスクの着用等、せきエチケットなど、インフルエンザを広げない対策をとっていただくこと、さらに、三つ目といたしましては、最近重症等出ておりますが、発熱があるなど体調がすぐれないときは早目にかかりつけ医等医療機関を受診いただくことをお願い申し上げたいと思っております。

 続きまして、医療体制についてお答えさせていただきます。

 妊婦、透析患者や就学前の小児など、重症化のおそれの高いとされている方につきましては、熱、せきなどの症状がある場合は、かかりつけの医療機関にまず電話等で相談し、必ずマスクを着用の上、早急に受診することが重要というふうに考えております。

 また、重症化した患者への対応に必要な入院病床やICU、これは集中治療室でございますが、それに加えて、特に人工呼吸器等はこれまでも整備を進めてきておるところでありますが、今後とも状況に応じて確保に努めてまいりたいというふうに考えております。

 今後の急激な感染拡大も想定されていますことから、かかりつけの医療機関と重症患者を受け入れる医療機関との連携強化が必要となります。県といたしましてはそういうことから、先ほど申し上げました三重県新型インフルエンザ専門家会議で検討、調整を行っているところでございます。

 県民の皆さんに対しましては、個人の感染予防策を講じていただくことと、先ほど申し上げましたが、やはり早急に受診していただくことの重要性について、今後とも広報等で周知を図ってまいりたいというふうに考えております。

 4点目の、障がい者等の事業者に対する損失補てんの関係でございます。

 県といたしましては、新型インフルエンザ発生時において、感染防止のため、国や自治体からの要請に基づき障がい福祉サービス事業者が休業等の措置を行った場合は、その休業等による特別な損失についての支援制度が必要であるというふうに考えております。このため、6月の近畿ブロック知事会、9月の近畿府県障害福祉主管課長会議で国に対しまして要望を行ったところでありまして、今後とも国の支援が得られるように働きかけを行ってまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 新型インフルエンザ対策について、学校における対策でございます。

 夏休み後のインフルエンザによる学校の臨時休業の状況でございますが、休校が1校、学年閉鎖が18校20学年、学級閉鎖が22校24学級となっております。今後の感染拡大を危惧しているところでございます。

 こうした中におきまして、主な学校における対策といたしまして、新学期を迎えるに当たり、主な取り組みといたしましては、8月26日から学校、地域における新型インフルエンザの発生状況を早期に把握するために、健康福祉部と協力いたしまして感染者の情報を調査するクラスターサーベイランスを開始するとともに、学校医にもサーベイランスの情報を提供することで学校と学校医がより緊密に連携できる体制をとることといたしました。

 また、8月31日には市町教育長会議で、9月3日には県立学校長会議でそれぞれインフルエンザ予防の徹底を要請するとともに、今後の対策について情報共有したところでございます。

 また、私立も含めまして県内すべての学校の児童・生徒、保護者を対象に、啓発用のチラシを約22万枚作成いたしまして配布いたしましたところでございます。先ほど健康福祉部長の答弁にもございましたように、手洗い、うがいをしっかり行う、十分な睡眠をとるなどの指導を学校で行うように要請したところでございます。

 今後とも、市町教育委員会や関係部局等と緊密に連携をとりまして、子どもたちが安心して学校に登校し学ぶことができるよう、インフルエンザ対策の流行状況に基づきまして、感染防止のための啓発、臨時休業など、必要なインフルエンザ対策を徹底してまいりたいと考えております。

 また、御質問がございました、受験期、また、就職試験等を迎えるに当たりましての対応でございます。

 これまでも県立高等学校の入学者選抜につきましては、従来の季節性インフルエンザや、例えば麻疹、はしか等でございますが、そういうときに、やむを得ない事情におきまして受験できないときに対しましては追試験を実施しているところでございます。

 今回のインフルエンザの対応につきましては、まずは受験を控えました中学生に対して感染予防の啓発に努めまして、影響を最小限に抑えることが重要であると考えております。

 また、インフルエンザによりまして受験の機会が奪われることがないような体制をとることが大切と考えております。このため、中学校、高等学校、私立学校とも協議しながら、さらに受験機会を保障するなどの柔軟な対応をとりまして、中学生が安心をして受験することができるよう、万全の体制づくりを努めてまいりたいと考えております。

 また、就職試験の関係でございますが、9月16日から既に就職試験が始まっております。将来の進路を決定する重要な試験というふうに考えております。インフルエンザにかかって受験できない生徒につきましては、労働局とも連携いたしまして、事業者に対しまして選考日の延期等を依頼いたしまして受験機会の確保を図っております。

 また、そういった試験の当日に臨時休業になっている場合もございます。そういう場合には、実際に発熱等の症状があったりいたしまして、医師の診断によりまして受験することが困難というふうな場合、この場合には、先ほどのような、説明しました形での受験機会の保障ということにいたしておりますし、先ほどの話、事業者等にも依頼をしていきたいと考えております。そのほかの生徒に関しましては、実際そういった臨時休業の場合であっても受験していただけるものというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) それぞれに御答弁いただきましたが、健康福祉部長、先ほどのこういった施設、小さな施設なんかに対しての対応というのは国に対して要望していくという程度で、県としては何も考えていないんですか、具体的な案といいますか。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 制度といたしまして国のほうへしっかり要望してまいりたいというふうに現段階では考えております。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 何らかの対応というのを、もし県独自で考えられるのであれば考えていただきたいというふうに思っております。

 それから、教育長、大学受験の場合は、文科省のほうではプロジェクトチームをつくって、そしてまた、医療機関の方とか各学校の方々と一緒になって受験直前まで検討して、具体的に皆さんが安心できるような、そんなものをつくっていくということを考えておるようですが、それに近いようなものは考えておられないんですか。



◎教育長(向井正治) 入学者選抜につきましては、これまでもいろいろ、先ほど言いましたように、病気とか事故等で受験できない場合には保障しておりますが、今回のインフルエンザ対策に係って一体どういうことが起こるのかということを想定いたしまして、先ほども申し上げましたように、柔軟な体制がとれるように、担当室のほうでいろんな場合を想定した対応策についていろんな協議を進めているところでございます。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 柔軟に対応ということで、その言葉で受験者の方々が安心をして、風邪にかからんだらいいんですけれども、かかった場合も安心をしておられるということで理解させてもろうてよろしいんですね。わかりました。

 次の質問に入らせていただきますが、県立病院改革についてお伺いをいたしたいと思います。時間も少なくなってまいりましたので急がせてもらいます。

 志摩病院については、3月、6月、そして今回と3回連続の質問というふうになりますけれども、知事、これは知事といつも平行線になってしまいますが、地域住民の皆さんの命がかかっている大きな課題でありますのでお許しをいただきたいというふうに思っております。

 まさに、前政権の大きな失策の一つが地域医療を追い詰めたこと、これも一つだというふうに私は理解をしております。今、地方自治体が経営する公立病院については、総務省は公立病院改革プランを地方自治体に求めました。それぞれの自治体病院は総務省の出した公立病院改革ガイドラインによりまして、全国一斉に民営化を含む公立病院改革競争へと向かわされている。その結果が、我が県の県立病院改革へと進んでいる。これも一つの事実だというふうに思っております。

 今、知事は、私が前回議会で指摘しましたように、何か、何かに取りつかれたようにひたすら国の方針をオウム返しのように訴えるばかりでありますが、9月14日には連合三重の地域協議会の皆さんから、志摩病院の経営存続を求める要望書、地域住民2万1064名の署名とともに提出されました。これですね。(パネルを示す)私も同席させてもらったんですが、働いている人たちも自分の家族とか近所の方たちに、これ以上地域医療が、志摩病院がどうなっていくのか、何とか県営でおっていただきたいという、そういう思いの中でこれを集めたんだというふうに理解をさせていただいております。

 まさにこの中身は、指定管理者制度を導入することなく、県が志摩病院の運営を行うことによって伊勢志摩の地域医療を確保すべき責任を果たしてほしい、あるいは、医師確保や定着の具体的策を早急に講じて、志摩地域の二次救急医療体制を確保してほしい、また、志摩病院の産科や小児科診療体制を立て直して、志摩地域の子どもの安全・安心を確保してほしい、地域にとって至極当然で切実な要望となっておるわけでありますが、この中でちょっとお伺いしたいわけであります。

 今、「病院の姿」可能性詳細調査が進められておりますので、あえてその前の段階で指定管理者制度云々ということには突っ込む気はないんですが、今、状況はどこまでどうなっているのか、まず聞かせていただきたいのと、それから、今までの説明会に加えて今回これだけの署名が出ているということは、まさに指定管理者制度導入がなかなか理解をされていない。知事は理解してもらうようにこれからも努力をするということでありますが、新政権の民主党の政策集によりますと、医師の養成を1.5倍にする、現役医師の有効活用で医療従事者不足を軽減、勤務医の就業環境の改善、そして、医療従事者の機能拡大と定員増、そして、何よりも4疾病5事業を中核的に扱う公的な病院は政策的に削減しないと明確に示しておるわけでございまして、従来の政権とは変わりまして政治的環境が大きく変わってきたわけであります。こういった状況を勘案して知事はどういう考え方を持っておられるのか聞かせていただきたいと思います。

 以上です。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) まず、県立病院改革について、これは県議会でもこれまでいろいろ御議論いただきました。それから、パブリックコメントあるいは住民説明会を行ってまいりましたけれども、その中で、なかなか病院の姿が具体的に見えない、それから、民間の事業者で本当に運営ができるのかというような不満が、不満の意見、不安の意見が多く出されたところでございます。

 そのため、基本方針に対します県民の理解と不安の解消を図るということで、目指す病院の姿や医療サービスの継続に必要な条件等につきまして、より具体的に提示をできるようにということで「病院の姿」可能性詳細調査を実施しておるところでございます。

 今、この調査の進捗状況でございますけれども、現在、医療法人等の情報を分析、検証いたしまして、実現可能な病院の姿をできるだけ早く県議会のほうにお示しできるよう、作業を進めておるところでございます。

 今お話がありましたように、9月14日、連合三重志摩地域協議会それから伊勢度会地域協議会のほうから、志摩病院の県営存続を求める要望書を2万1000人を超える署名とともにいただいたところでございます。それから、市長会のほうからも志摩病院の医療体制について要望を受けておるところでございます。このことについては、やはり志摩病院の現状と将来に対する不安の声であると重く受けとめておるところでございます。

 志摩病院につきましては、今後も県立病院として、また、地域の中核病院として救急医療等の役割を果たしていく必要がございますけれども、現在、医師不足等によりまして、病院の機能を十分発揮できないほど深刻な状況になっております。

 県としては、医師確保と、それから運営体制の改善を図るために、指定管理者制度の導入を提案しているところでございますけれども、今後、詳細調査の結果も踏まえて議論を進めまして基本方針を決定したいと考えております。

 民主等を中心とする今回の政権におかれては、マニフェスト等の中でいろいろと医療制度についても触れられておることを承知しております。医師数について約1.5倍にしていくというのは、現在のOECDの平均から、現在の日本の医師数、非常に少ないということを考えますと、これぐらい必要であろうというのは妥当な数字だと思います。ただ、OECDの水準から非常に乖離が見られるようになりましたのはもう20年も前からであります。そして、特に2003年の骨太方針で社会保障費を削減することで財政再建に資していくんだというような方向が示され、具体的には2004年からより厳しい枠をはめた削減が始まってきたわけであります。

 民主党政権が、例えば医師を増やしていくということについては大変期待をいたすところでありますけれども、医師の養成には6年間プラス臨床研修期間もございます。そういう形からいきますと、5年10年でそんなに急に医師が増えるというような環境にはなり得ない。20年以上かかって今日の水準まで押し下げてしまったものを手品のごとく急に回復はできないという意味では、医療環境については、その資源そのものはなかなか今後も、10年以上あるいは20年かかって崩れてきたものは、少なくとも戻すのにも相当人材育成には時間がかかるであろうと、こう考えております。

 そういう意味では、いろんなソフトを組み合わせて病院経営については考えていかなければ、今の現状のままでは、民主党政権のそんな政策に期待して現状を維持するなどというような甘い考え方はできるものではありません。したがって、やはり病院を県立で持っておる立場からいきますと、マネジメント、要するに病院経営の改革は、これは、一刻も揺るがすことのできない、常に取り組んでいかなければならない課題でございまして、中村議員は非常に、どこかに現状存続という御期待をお持ちなのかもしれませんけれども、そんな状況は、民主党のマニフェストや、そんなので変わるというような、そんな甘いものではありません。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) 今回も平行線のようでございます。

 身近なところで松阪市民病院なんかは公設民営で頑張ろうと決めまして、今回、スタッフ、職員の努力で約9億2000万円の純損益を減らしてきたと注目をされているところでございますし、そういった、もっともっと、決めつけるんじゃなしに努力が必要じゃないかなというふうに私は思っておりますし、市長会からも志摩病院に対しましての、厳しい、そういったお願いといいますか、要請も出てきておりますので、ぜひもうちょっと柔軟に対応していただきますようにお願いをしておきたいなというふうに思わせていただきます。

 時間が4分になりましたので、地元の宣伝をさせていただきます。

 冒頭でお話をさせてもらったわけでありますけれども、伊勢志摩の観光戦略、何度もこの場で提言させていただきました。今、内宮、外宮と伊勢の中心にあるんですが、外宮のほうは非常ににぎわってまいりました。その原因というのは、やはり市民の皆さんのすごい努力、外宮さんと内宮さんがあるというよりか、それを生かした努力というものがあります。

 ここに(パネルを示す)、去年、宇治橋を渡り納めということで、宇治橋を渡った方に、こういう参加した皆さんに配られた木札があるんですが、昨年は10万人を超える方がこの宇治橋を、1月の10日から30日までの間に渡りました。そのときに、こういう木札、また来年も親戚やお友達を連れてきてくださいよという、こういう木札を配られた。これも市民の発想なんですが、宗教行事とか、そんなのじゃなしに、そういったことをされております。

 その日の夕方はこうやって、(パネルを示す)最後に、冒頭に言いましたように、お別れということで、20年ありがとうということで、4時からやったんですが、8800名の方が参加をしていただいた。1月10日から31日までに渡ったのが、渡った方々にさっきの木札を渡して、そして署名をしていただいて、それをこうやって神宮のほうに皆さんで納める。こういうことを市民の方がやっているんですね。そのことがリピートにつながる。

 今、11月3日に向けて、これですね。(パネルを示す)建て替え工事が非常に進んでおりまして、あと、これ、今日かあしたぐらいにこの左側の欄干が建て替えられるというふうに思っております。

 申し上げたかったのは、こういった形での伊勢神宮を活用した観光政策をぜひこれから、伊勢、鳥羽、志摩、そして東紀州、そういったところへ結びつけていく、そういった戦略をぜひとっていただきたい。先般、観光コンベンション機構へちょっとお邪魔させていただきましたら、まさにそういった活動をされているということでございますので、ぜひそういった部分での観光局長のこれからの観光戦略の決意を述べていただければありがたいなというふうに思っております。

   〔辰巳清和農水商工部観光局長登壇〕



◎農水商工部観光局長(辰己清和) 冒頭からございましたように、世界新体操選手権等のイベント成功で、私もお見受けしまして、本当に、世界新体操選手権なんかは、世界各国から、51の国と地域から見えたということでございますが、本当に海外に発信できたということ、それから、多くの外国人をもてなしたということで、本当に国際化を進める上でも観光面で非常によかったというふうに考えておるんですが、現在、伊勢志摩キャンペーンであるとか観光圏整備というのを進めておりますが、これらの成果が出ておりまして、20年に1度の式年遷宮は観光面から見ますと、三重県だけが有しておる世界に誇れる観光資源だと、このように考えております。県といたしましても、さらに多くの方々にその魅力を知っていただくために、地域の皆さんと国内外からの誘客に向けた活動を強化していくとともに、何度でも来たくなる、そしてずっと楽しめるといった国際競争力を持った周遊型、滞在型の観光地づくりに取り組んでいきまして、遷宮後にも続く観光振興を推進してまいりたいと、このように考えております。

   〔41番 中村進一議員登壇〕



◆41番(中村進一) ありがとうございました。

 時間の関係で急ぎましたけれども、知事、11月3日、ぜひ、宇治橋の渡始式、地域の皆さん方、本当に楽しみにしておりますし、議長もぜひお越しをいただければありがたいなということを申し上げまして終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(三谷哲央) 暫時休憩いたします。

             午後0時5分休憩

          ──────────────────

             午後1時1分開議



△開議



○副議長(野田勇喜雄) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(野田勇喜雄) 県政に対する質問を継続いたします。47番 西場信行議員。

   〔47番 西場信行議員登壇・拍手〕



◆47番(西場信行) 自民みらい会派の西場信行でございます。

 県政の諸課題につきまして、通告に従いまして質問をさせていただきます。

 総選挙が終わりました。自民党は110議席の歴史的な大敗であります。この国民の厳しい審判、結果を真摯に受けとめ、猛省をし、党の再生と出直しに努力をしていきたいと思います。党所属の県会議員として、これまで以上に地域へ足を運び、汗をかき、住民の声に耳を傾け、地域政策づくりに一生懸命取り組んでいきたい、そんな思いを込めて本日の質問をいたしたいと思います。

 それにしても、民主党の308議席はすごいことでございまして、圧倒的な国民の支持を得られました。この結果になるまでの民主党の努力に、党派を超えて素直にたたえたいと、そして、鳩山新内閣の船出を祝福いたしたいと思います。

 以上、民主党に対しての祝意も表したところで、あとは民主党の政策について辛口の質問をさせていただきたいと、このように思います。

 このたびの衆議院マニフェストに突如、日米自由貿易協定、FTAが登場をいたしました。アメリカとの貿易は、日本の輸入農産物の約3割を占めております。米、麦等は60%強が米国産であります。このような農産物輸出大国のアメリカとのFTA締結がなされれば、日本の農業はどうなっていくのか。恐らく壊滅的な打撃を受けるでしょう。三重県の地域農業に及ぼす影響もはかり知れないと危惧をいたします。

 FTAは、相互の関税撤廃を原則としております。工業部門の貿易拡大とともに、農産物の関税撤廃をさせずにはおかないでしょう。必ずそうなると言われております。日米FTAが締結されれば、これまでの内外価格差の関税によってやっと調整されてきた国内産の米、麦、牛肉、豚肉などは市場を失って、その結果、日本の農業生産額は3兆6000億減る。これは全体の約40%に当たる。食料自給率は現在40%ですが、12%に下がるだろう、農水省の試算でありますが、このように予想されております。

 このことは、民主のマニフェストに掲げられております、農家個別所得保障総額1兆円、自給率、最終的に目指す数字が60%、この数字とどのように連動してくるのか、全く理解に苦しむところであります。

 かつて、林業における轍を踏んではいけない。1964年、昭和39年に木材輸入を自由化しました。もっともこれは自民党政権でありますが、以降、今日における国産材シェアは20%に低下しております。材価の低迷と林業の不振が続いております。二度と林業の轍を踏んではいけない、このように思うのであります。

 本県において、今、食料自給率の向上など、地域農業の振興を図るべく農業振興条例が進んでおりますが、このようなときに、日米FTA促進を国政のこととして傍観しているわけにはいきません。三重県の地域農業を守る視点から、県として明瞭な意思を国へ伝えていくべきと私は考えるのであります。

 そこで、野呂知事は、この日米自由貿易協定の促進の政策について、県知事としてどのような見解を持っておられるのかお聞きをいたしたいと思います。

 大きな項目で区切りたいと思いますので、もう一つ続けます。

 暫定税率廃止と道路整備の問題です。

 新政権では、1リットル当たり約25円上乗せしておりますガソリン税等の暫定税率を2010年度から廃止する、このようにうたっております。ガソリン税などの自動車関係の税収は、平成20年度まで道路特定財源として特別会計に納められまして、国が3.3兆、地方が2.1兆円を道路整備に使っておりました。平成21年度からは一般財源化されまして、道路専用の財政ではなくなったものの、現在も大半が道路整備に充てられておると、このように思います。

 暫定税率が廃止されれば、21年度ベースで2.4兆、国1.6兆、地方0.8の税収が失われると、このように聞いておりますが、2010年というのはもう来年のことであります。対象となる税目はガソリン税のほか、軽油引取、自動車重量、自動車取得税がありますが、そのうちの軽油引取税と自動車取得税は県税であります。自動車重量税も市町村へ還元される貴重な地方の財源であります。

 暫定税率を廃止した場合は従来のような減収補てんの財政措置がなければ行政運営は一切できないと、全国知事会の麻生会長の言葉が新聞に載っておりました。来年度予算編成作業が本格化しようとする今日、県、市、町の地方自治体行政における作業、予算フレームの見込みというのは立てられないと、こういうように思いまして、大変深刻な問題であると、このように思います。

 そこで、この暫定税率廃止が本県財政に与える影響、これを県当局はどのように見て、そして、この問題にどう対応されようとしておるのか、現時点での御所見を伺っておきたいと思います。

 次に、公共事業、とりわけ道路整備についてでございますが、先ほどの問題とも絡むんですが、公共事業につきましては新たに公共事業改革というものが出てきております。大型事業の見直し、今、八ッ場ダムで注目されておりますが、こういったものを4年間で7.9兆から6.6兆へ削減する、1.3兆円の公共事業の削減が言われております。マイナス16.5%です。

 そして、さらに、国の直轄事業の地方負担金制度の廃止、道路整備における国と地方の役割見直し、そして、先ほどの暫定税率の廃止など、この動きの中で様々に影響するでしょうけれども、とりわけ道路整備について、この地方の道路整備が大きく立ち遅れていくのではないか、こういうところへのしわ寄せが強いのではないか、こういうように危惧するんです。

 そこで、本県の道路整備ですが、全国的に見てもその基盤整備が、今、遅れておると、これは御案内のとおりです。ちなみに県道改良率71.2%、全国で39位、大変遅れておるのが数値の上でも明示されております。ほかにも、直轄5路線と言われる紀勢自動車道、熊野尾鷲、北勢、中勢バイパス、東海環状、こういったものの早期建設が、今、本当に望まれております。管理道路の着実な整備も含めて大変心配をするわけであります。

 そこで、本県の道路整備計画ですが、これは、御案内のように10箇年戦略というのが平成10年からできました。しかし、財政状況の厳しさから見直しがなされまして、15年スパンの新たな新道路整備戦略として平成15年から始まっております。これが一定重点期間を終わりましたので、これの見直しに入ってきた。そのときに、道路財源の一般化ということで、国の動きを勘案しながら、今、調整をしておったやさきに、今回のこの新政権の政策による激しい嵐の中に、今、突入しておると、このように思います。

 そこで、大変遅れております本県の道路整備、この見通しが大変、極めて不透明になってきたと、こう思いますが、この点について、その影響、あるいはその対応について、そしてまた、道路整備の基幹計画であります新道路整備戦略の今後の取組について、このことを伺いたいと思います。

 以上、お願いします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 私のほうから、一番最初に御質問がありました日米自由貿易協定のことにつきましてお答えをいたします。

 経済のグローバル化が進展をする中で、WTO加盟国によります世界共通の貿易ルールづくりに向けた交渉が進められております。また、WTOの貿易交渉を補完する取組として、経済連携協定、EPAや、自由貿易協定、FTAが進められております。

 自由貿易協定によります貿易の自由化は、輸出に大きく依存をいたしております、そういう産業構造を持つ我が国にとりまして、経済発展に果たす役割というのは大変大きなものだと認識をしておりますが、しかしながら、土地条件に大きく依存をしております農業におきましては、生産力、競争力におきまして国際間で大きな地域間格差が存在をしておりまして、食料輸出国との貿易自由化を進めていくということになりますと、我が国の農業は多大な影響を受けるものと私も考えております。

 世界最大の食料輸出国でございますアメリカとの自由貿易協定につきましては、我が国の輸出産業には一定の効果があるものと考えられますものの、アメリカとの自由協定の締結には、農産物への影響について十分に検討をするなど、慎重に取り扱われるべき必要があると、こう考えております。

 民主党のマニフェストにおきましても、日米自由貿易協定の交渉を促進する際には、食の安全・安定供給、食料自給率の向上、国内農業・農村の振興などを損なうことは行わないと明記をされておりますので、慎重な対応がなされるのではないかと考えております。

 残余につきましては、担当のほうからお答えします。

   〔植田 隆総務部長登壇〕



◎総務部長(植田隆) 暫定税率の廃止に伴います三重県財政への影響について御答弁します。

 県税におけます暫定税率に係る税目につきましては、自動車取得税、軽油引取税及び国税であります地方揮発油税に係る地方揮発油譲与税の三つの税目がございます。

 平成21年度当初予算におけますこれらの税目に係る暫定税率分は合わせて約143億円でありますが、このうち自動車取得税の市町交付金が約10億円ありますことから、暫定税率の廃止によります県財政への影響につきましては、約133億円の減収となる見込みであります。

 藤井財務大臣につきましては新年度から暫定税率廃止の方針を明らかにされておりますけれども、現時点では、減収分を補てんする具体的な措置については明らかにされておりません。このため、県の財政運営や県民への行政サービスに対して影響が及ばないよう、国の責任において減収に対する補てん措置を講ぜられるよう、強く要望してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) 新政権発足による県内道路整備への影響と道路整備戦略への影響、この2点についてお答えいたします。

 まず、本県の道路整備ですが、高速道路及び直轄国道などの幹線道路やこれらとネットワークを形成する主要な県管理道路、また、県民生活を支える道路について、国と地方が協力して道路整備にこれまで取り組んでまいりました。

 道路整備に関する新政権の政策方針としましては、高速道路の段階的無料化や国の大型直轄事業の全面的な見直し、今後国が行う事業の費用や効果の厳格な検証、補助金の一括交付金化、直轄事業に係る地方負担金の廃止などが示されています。しかし、現時点では、政策の具体的な内容や実施スケジュールが示されておらず、予算や制度、国と地方との役割分担など、道路整備への影響は不透明なことから、政策の動向を十分に注視していく必要があると考えています。

 そのような状況ですが、神宮式年遷宮を契機とした広域的な交流連携を図る幹線道路や県民生活を支える県管理道路の整備を引き続き進めていかなければならないと認識しております。このため、今後も情報収集に取り組むとともに、事業の推進について関係機関に働きかけるなど、的確に対応していきたいと考えています。

 次に、新道路整備戦略でございますが、本県では、県が管理する国道、県道等について、平成15年度に平成29年度までの15年間を計画期間とする新道路整備戦略を策定し、これに基づき、重点的、効率的な道路整備を行ってきましたが、策定から既にもう6年が経過し、社会経済情勢、県民の道路整備に対するニーズの変化や財政状況に柔軟に対応するため見直しすべき時期に来ております。

 しかしながら、新政権の道路政策に関する方針として、地方の道路整備の仕組みや道路整備の財源に影響が予想される内容が示されていることから、現在作業中である新道路整備戦略の見直しについては、当面作業を見合わせることとします。今後は情報の収集に努め、財源も含めた国の道路整備に関する方向性を確認し、県管理道路の整備への影響を判断した上で見直しを再開したいと考えております。

 以上でございます。

   〔47番 西場信行議員登壇〕



◆47番(西場信行) 新政権に対するいろいろな要請は、県内の事情を早く把握して、早いうちにしっかり伝えるほうがいいと思うんです。新政権の動きを見守っておったら、なかなか地域の実情というのが後追いになってしまいますので、どうかその辺をしっかり対応していただきたいと思います。

 続いて、茶業振興対策に入りたいと思います。

 最近のお茶をめぐる情勢は極めて厳しいものがあります。茶価の低迷、生産コストの上昇ということで、茶業経営は塗炭の苦しみを今受けております。最近、茶業関係者からいろいろお話を伺う機会がありましたので、その内容の一部を御紹介いたしたいと、こういうように思います。

 昨年に比べて、お茶の価格、そして生産量、これが2割から3割落ちております。ということで、茶業農家の前年に比べての売上高が約2分の1、こういうところでございますし、お茶の価格に至っては、ここ5年ほど前に比べると約半値、こんな状況になってきております。さらに、肥料代の高騰、そして、生産コスト経費が3割上がり、そしてまた、油代の上昇で加工工場経費が2割ほど上がると、こんなようなことでございまして、今、所得補障という言葉がひとり歩きしておりますけれども、茶業に対しても経営安定対策としての価格安定制度や所得補障制度についてぜひとも検討してほしいと、こんな声が聞こえてきております。

 製茶加工費が上がってお茶の価格が下がるものですから、茶工場を自前で持たない農家は、もう茶摘みをあきらめると、茶を摘まないと、こういうような状況が出てきております。こういう状況が続きますと、放任茶園の増加になります。そして、農業そのものをもうやめてしまう場合もありましょう。そして、他の作物へ転換するケースも出てくる。こういうことで、放園される茶園の管理、あるいは整理、こういうものをどうしていくのかという農村環境の問題が出てきております。農地・水・環境保全事業等の活用も含めて、こういう対応も考えていかねばならないかな、こんな思いで聞かせてもらいました。

 茶業経営の受委託、あるいは茶園の貸し借り、こういうものを進めるについて、まさに今、こういう状況ですから、借り手が借りやすいような、そんな対策を講じていく必要があるだろうと、こう思いますし、それぞれ工夫しておりますのは、一番茶を刈った後、二番茶を刈らずに中刈りという枝葉を深く刈り込む作業がございます。品質をよくしますし、そして、生産調整にもなるという作業ですが、こういうものに対して農家負担がありますから、ひとつ公的な支援、こういうものを望んでおりますし、また、茶の樹種をかえていく改植リフレッシュについても公的な支援を望みます。

 静岡県では、県としての支援をしっかりやっておるようであります。伊勢茶の大半が宇治茶、静岡茶の原料茶となって流通するものですから、引き続き伊勢茶のブランドをしっかりと高めていくための、これは県としての取組、これにも力を入れてもらいたいし、また、消費拡大に向けての学校給食への利用拡大、また、学校におけるお茶の入れ方教室の拡充、こういうことについてもいろいろ、要望、意見が出てきております。

 総じて知事の言われる文化力ということを聞かれて、お茶の持つ文化力を評価して、茶業振興に対する県の支援の拡充をお願いしたいと、こんなことでございます。

 つい先日も、NHKテレビの「ナビゲーション」で静岡茶の取り組みについて放映がありました。静岡県産業部が熱心な取組をされておりますのを印象的に見せてもらいました。本県においてどうするか。茶業に大変詳しい知事をトップリーダーとする県当局でありますから、現状をしっかり把握してその対策を講じていただきたい。こんなことから、茶業に対する特別の緊急対策事業の創設等を要望して、その対策の方針を伺いたいと思います。

 とりあえずここで。

   〔真伏秀樹農水商工部長登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹) 茶業振興についてお答えを申し上げたいと思います。

 お茶を取り巻く状況につきましては、食生活の変化に伴う飲料嗜好の多様化などにより、茶の消費量は減少してきております。これによる価格の低迷に加えまして、昨年来の資材の高騰により、茶農家の経営は大変苦しくなっております。特に今年度は流通在庫の過剰により全国的に価格が下落をしており、知名度が低い本県の一番茶単価は他府県に比べて下落幅が大変大きくなっている状況でございます。

 近年のお茶の価格のピークというのは平成8年でございますけれども、その平成8年産と比べましても現在63%まで落ちてきているという状況になっておりまして、こうした状況については県としても十分認識をいたしておるところでございます。

 こうした現状から、茶農家の経営安定が喫緊の課題となっておりますので、生産と流通販売の両面から対策を講じてきているところでございます。

 生産対策では、製茶工場の再編整備、乗用型茶園管理機の導入、伊勢茶リフレッシュ運動によります茶樹の更新、さらに、農業の生産工程管理でございます伊勢茶GAPの導入でございますとか、茶工場への衛生管理の推進などに取り組んできておるところでございます。

 また、流通販売対策といたしまして、三重ブランド認証制度や人と自然にやさしいみえの安心食材表示制度を積極的に活用いたしまして、伊勢茶のブランド化の推進に取り組んできておるところでございます。

 さらに、本年度はふるさと雇用を活用いたしまして、専門知識を有しました人材を雇用いたしまして、販売促進活動を通じた伊勢茶の情報発信力の強化、伊勢茶GAPの推進、茶工場への衛生管理手法の導入にも取り組んできているところでございます。

 今後は、安全・安心の確保の強化でございますとか実需者のニーズを的確にとらえた茶生産を進めるとともに、地産地消運動との連携によります販路拡大でございますとかターゲットを絞った販売戦略の展開などによりまして伊勢茶の知名度向上を図り、消費者から選択される茶産地を目指してまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔47番 西場信行議員登壇〕



◆47番(西場信行) いろいろな対応を言葉多く語ってもらったんですが、要は、緊急事態ですから、重点的な予算配分はどうしてつけていただけるかどうかということなんですよ。100年に1度という言葉がありますけれども、先ほど申し上げましたように、まさに茶業の危機的状況は100年に1度、三重県の農業を支えてきた茶業が、今、本当に瀬戸際に立たされておるんですね。

 茶業に詳しい知事と、こう申しましたけれども、茶業者にとってみれば、ここで知事の決断というものを大変期待しておると、こういうように思います。多くの県政課題はありますが、野呂知事が茶業に対して特別配慮をしても何の不思議もないですよ。むしろ、特別配慮をしないほうが不思議なんだ。知事、茶業の現状を見て、知事の思いを少し語っていただけませんでしょうかね。



◎知事(野呂昭彦) 私も三重県茶業会議所の会頭を務めたこともございまして、伊勢茶とのかかわりは確かに強いところであります。

 私は、農業政策をいろいろ展開されておる中で、茶業というのは割と行政の支援の外に置かれてきた、特に、昔は三重県でも、蚕さん、養蚕が盛んでございました。養蚕等に対する国の手厚い施策から比べますと、養蚕から大体転換したお茶というのは、ほとんど行政的な支援もない中で、実はずっとやってきたわけです。それが、私は、農業の中でも非常に足腰の強い茶業として育っていった一つの大きな要因でもあったんだろうと、こういうふうに思います。

 かつては全国で第2位という立場のお茶が、その後、第3位というようなことになっておりますけれども、農業の中では、三重県において非常に大きな、主要な、しかも後継者難の中では若い後継者もかなりお茶の業界では見られるというようなことで、非常に私としては楽しみに見てきたところでもございました。

 最近の状況については大変厳しくなっておるというのは今御説明がございましたけれども、私は、厳しいときであるからこそ一つのチャンスにしていくべきだというふうに、茶業界の努力をぜひ期待いたしたいと、こう思います。

 ただ、だからといって、いわゆる補助金等で支援をしていくということを余り安易に考えるということは、これまで茶業がいかにそういうものがない状況で強くなってきたのかという状況を崩しかねないところでもありますので、私としては、そこのところはより慎重に見きわめながら対応しなければならないのではないかなと思います。

 今、伊勢茶のリフレッシュ運動とか、いろんな新たなお茶への転換ということを模索もしておるところであります。それから、嗜好品でありますから、どんどんどんどん、いろいろ消費者の動向にも影響を受けます。

 それから、お茶そのものでいえば、紅茶とか、あるいはウーロン茶といったように、ウーロン茶というよりは中国茶と申し上げたほうがいいかもしれませんけど、非常にバラエティーの多い、消費者の選択の非常に幅の広い商品を提供しておるものに比べますと、日本茶というのはかなりお茶の選択の幅が、日本の場合には非常に限られているところもあるかと思います。

 ピンチをチャンスにということからすれば、相当いろんな知恵、工夫をしながら、まずは茶生産者、あるいは茶の流通関係、総力を挙げて取り組んでいただきたいなと、こう思います。県の支援のあり方については、その上でよく考えていきたいと思います。

   〔47番 西場信行議員登壇〕



◆47番(西場信行) ありがとうございました。

 茶業に対する思いを述べていただきました。そして、ピンチをチャンスにするという知事の思いも語ってもらいましたので、どうかこのピンチを脱出するために、県として新たな事業創設をお願いしておきたい。伊勢茶振興緊急対策事業として21年度の創設を要望してこの項を終わりたいと思います。

 あと、農業振興条例に対する質問があったんですが、ちょっと時間がなくなってまいりましたので、また後ほど時間があれば質問なり要望に加えさせてもらいますが、次に行きたいと思います。

 国史跡斎宮跡東部地区の整備につきまして質問をいたします。

 本年平成21年は、国史跡斎宮が指定になりまして30年の節目の年であります。指定面積137ヘクタール、東西2キロ、南北700メーターは、全国の国史跡の中で最大の広さでございます。

 史跡の保存になるとき、生活の場が文化財の指定になることに不安も大きくて反対意見もある中、国、県の強い要請を受けて、厳しい議論の末、史跡保存とともに、地域の活性化、活用による活性化を図っていく方向でようやく決着をいたしまして、国指定がなされた。以来30年であります。

 しかし、その後、国、県に期待するような地元貢献の具体策が少なくて、その後、次第に、地元や地元地権者と国、県との関係は冷え込んでいきました。

 昭和58年に指定区分の見直し提案がなされる段階では地元のほうから生活環境整備におけます12項目の要求が県に突きつけられまして、さらにその実現が進まないということで、関係はこじれて膠着状態に入っていった経緯もございます。

 そんな中で発掘が進むんですが、発掘調査が進展する中で、史跡指定の東部地区が、碁盤上の道路に囲まれた120メーター区画の方画地割の都跡が発見をされまして、平安期におけます斎宮の中枢の遺跡だと、その重要性から、文化庁、県からは、保存区分を2種から1種へ、保存レベルを格上げしたいと、こういう要請が出てきたんです。しかし、地元としては文化財保護法の網をかぶることへの不安から、この1種指定に断固反対が出てまいりました。

 その後も、史跡の重要性から1種指定にこだわる国や県当局と、難色、反対を強める地元東部地区の折衝は延々と続いて、15年に及ぶんですね。平成15年に最終決着がなされるまで、この15年間、地元と県の様々な話し合いがなされてきたわけであります。

 この膠着状態を打開する大きな契機になったのは平成8年に県が策定した史跡斎宮跡整備基本構想という整備の基本方針でございまして、そして、この中に東部地区の史跡復元整備がうたわれておるわけでございます。この史跡構想をつくる段階において、地元協議に対する県当局の姿勢、そして、その構想に打たれた内容を地元なり地権者が評価したことによって雪解けが始まって、ともに協力できる今の史跡保存あるいは活用の斎宮の体制ができたわけであります。

 そういういわくつきの東部地区史跡復元計画でございますが、その当時、地元と県との整備構想の協議や1種指定の話し合いのときに約束されてきたものは、平成21年度にこれをつくると、こういうことでございました。その21年が今年であります。史跡指定30周年の重要な節目の年でもございます。しかし、21年度予算には東部整備の予算は盛り込まれなかった。史跡指定から今日に至るまでの経緯の中で、この結果を地元関係者にどのように説明すればよいのか、言葉が見当たりません。県はこの現実の厳しさをどこまで理解しているのだろうか、甚だ遺憾の一言であります。

 今日の未曾有の経済不況や県の財政状況の中で、当初予定の平成21年が多少遅れることは、これはあってもいたし方ないと、やむを得ないと、このようにも思います。しかし、斎宮の歴史文化にかかわりの深い平成25年の御遷宮行事までには間に合って整備を完成していただきたい、地元の関係者は切望をいたしておるのであります。

 そこで、県当局においてその方向で努力はしていただいておるものとは思いますが、これ以上の遅れはあってはならないと考え、その取組の状況、方向について、知事の御所見を伺うものであります。

   〔安田 正生活・文化部長登壇〕



◎生活・文化部長(安田正) 斎宮が国の史跡に指定されましてから、地域の皆様方には史跡の保存にかかわり、用地の提供など、様々な御協力をいただき、今年で指定30周年を迎えることができました。

 この間、県では発掘調査や研究などを行いながら、史跡の保護、普及啓発に努めてきました結果、このたび、出土品2661点が重要文化財として指定をされました。

 また、平成19年度からは、斎王が300年にわたって居住したとされる東部地域の集中的な発掘調査によりまして、幻の都斎宮の姿も徐々に明らかになってきたところでございます。

 現在、斎宮跡整備・活用検討会、これは地元で検討していただいておる検討会でございますけど、東部地域の具体的な活用方策や維持管理などについて検討をしていただいておりますし、整備に当たって必要な学術的検証、技術的調査も順次行いながら、より魅力ある斎宮が実現できますよう、検討を続けているところでございます。

 また、地元明和町におきましても、史跡を核としたまちづくりを打ち出しまして、地元住民と協働したまちづくりに取り組もうとされております。

 一方、国におきまして政権交代が行われまして、補助金制度などの大きな制度変更が検討されていると聞いておりますが、現時点では、斎宮に必要な文化財の補助制度への影響があるかどうか不透明な状況でございます。

 県といたしましては、情報収集に努めるなど、国の動向を見きわめつつ、斎宮全体を集客、交流できる憩いの場として、また、幅広い利活用ができる地域並びに県民共有の財産となるように、関係機関や地元住民の方々とも十分な意見交換、情報共有を図りながら、引き続き取組を進めていきたいと考えております。

 以上でございます。

   〔47番 西場信行議員登壇〕



◆47番(西場信行) 今までの経緯を何と考えているんですか。

 前教育長、安田副知事、一遍今までの経緯をきちっと証明してくださいよ。



◎副知事(安田敏春) これまでの経緯につきましては、先ほど議員がおっしゃったようなこと、よく認識をいたしております。

 その平成8年当時に、東部地域を整備するということも含めて、あそこでそういう計画がつくられたわけでありますけれども、それ以降ずっと、議員がおっしゃいましたように、経済情勢の変化であるとか、そういったことも含めて今日に至っているわけですが、一つ私が教育当時に議論をさせていただきましたのは、あの場に、原物復帰といいますか、原物によく似た建物を建てるというところで議論が分かれまして、やはり、今ああいったものをつくってもつくっただけで終わるじゃないかということで、どんな活用方法があるんだというようなことを十分に詰めるように、あるいはもっと違う形の整備が可能ではないかということで議論をさせてきていただいたわけであります。

 そういった経緯でもって今日に至っておりますので、今部長が申し上げたように、いかに地元で活用されるいいものができるのかということについて、今、検討をさせていただいておると、こういう状況でございます。

   〔47番 西場信行議員登壇〕



◆47番(西場信行) かつての約束は理解していると、今、安田前教育長のお話であります。後の活用が心配だと、こういう話であります。その活用について、安田前教育長のその意向を呈して、ここ何年も地元において、その活用を、どんなに時間をかけて、人が寄って協議をして、県のその要請にこたえてきたか。

 あんまりたくさんの時間はございませんけれども、地元町当局においては、今、町を挙げて、東部整備、中院整備の活用を含めた地域活性化方針の策定をやっております。

 地元地権者の会では、今、斎宮跡協議会と申しますが、これには、東部整備の特別委員会をつくって、夜々協議を進めております。

 そしてまた、地元町当局では周辺の自治会による懇談会を開いて、これの説明をしております。

 歴史博物館においては、活用検討委員会という、増渕京都橘大学の教授を座長にして、この検討会がもう3年間、6回もやっておるんですよ。斎宮の指導機関、三重大学の名誉教授、八賀先生を会長とした指導委員会でも、19、20、21年と、このことについて協議してきておるんですよ。その中心をいかに活用するかです。

 今、そのことは出尽くして、大体方向はできておるんです。要は、平成25年に史跡を整備するに当たって、逆算すればいかほどの時間もないから、21年度に盛り込まれなかった予算を来年度予算に盛り込むだけの決断が、今、9月でしょう、なされねばなりませんではないですか。

 この本議場を通じてその回答をぜひ聞かせてもらいたい。再度質問いたします。知事、お願いします。



◎知事(野呂昭彦) 平成8年にその構想ができ、その後いろいろと関係者の皆さんが、あるいは地元の町や地元の皆さんが熱心にこれについて取り組んでこられた、そのことには心から敬意を表したいと思います。

 この史跡につきましては国指定の史跡でございます。したがいまして、国も応分の役割を果たしてもらうということでございますけれども、時代環境はどんどんどんどんもちろん変わってきております。今回、そのまた一番大きな変化は政権交代ということでございます。したがいまして、文化財に係るところの国の補助金について、いわゆる民主党のほうは、補助金の一括交付金化というようなことが言われております。その中にこの文化財に関する補助金が含まれてくるのかどうなのかというようなこともわかりません。

 そもそも的に文科省につきましては、教育委員会を廃止して、そして市町直轄のものにしていくとか、相当これまでと違った変化がマニフェスト等ではうたわれております。したがって、そういう中で、文化財政策についてどういうふうな展開をしていくのか、今、その状況をしっかり情報収集していかなければなりません。これは、今までの状況とはまた違った大きな変化にもなると考えております。

 今、この場では、西場議員の熱い思いは、地域を代表して、あるいは関係者を代表しての思いであると、こういうことでしっかり受けとめておきたいと思います。

   〔47番 西場信行議員登壇〕



◆47番(西場信行) 国へ問題を振られたのでは困りますよ。地域主権でしょう。地方分権でしょう。三重県の国史跡でしょう。県で決断をして、それを中央へ押し上げていく、そういうことで対応してもらわないと、すべてが新政権のところへ問題を持っていってもらったんじゃ、議会としての議論ができないじゃないですか。

 熱い思いはわかったと、こう言われますけれども、このことは感情論で言っておるんじゃないんですよ。今までの歴史経緯の中で、県のこの整備基本構想を打ち立てるときの約束なんですよ。そして、2種を1種にするときの地元協議の中の約束なんですよ。これが果たされないのであれば指定解除です。それしかありません。いいですか。これは絶対譲れません。来年度に向けてしっかりと取り組んでいただきたい。

 もう最後の質問の時間がありませんからこれで終わりますが、どうしても来年度予算の中に東部整備地区の予算を盛り込んでいただくことが譲れない、斎宮の、これからの地元の意見だと、こういうことを申し上げて、この質問を終わっていきたいと思います。

 続いて、宮川ダムの上流域の森林再生、戦後最大の県政プロジェクト、宮川総合開発事業、これも言い尽くしてきましたが、これのシンボル施設が宮川ダムです。現在においては水力発電施設の民間譲渡の多くの問題を抱えた宮川ダムであります。

 この宮川ダムにかかわる気になる話を少し紹介しておきたいと思います。

 大杉谷渓谷へ降った雨がダム湖へたまってくるのは、昔は1日ないし2日あったんですね、時間が。今は2時間です。大杉谷渓谷へ降った雨は2時間でダムへ到達をするんです。山の斜面を雨水が走ってくる様子がうかがえます。

 平成16年9月29日、宮川、海山町、長島で大災害が起こりました。そのときに宮川ダムに流入した水の速度は、水の量は、毎秒3000トン以上であったんだろうと、こう言われています。計測できていません。宮川治水ダムの理論上の洪水調整能力は毎秒1500トンです。それをはるかに上回っております。想像も絶するような山の荒廃といいますか、そういう山の変化が、10年、20年、30年前に比べて起こっておるんだろう、山の保水力が低下しておる、こういうことがうかがえるのであります。

 それから、最近の話でございますが、ダムに住まれる方からよく聞くニュースとして、降雨があるとダムの湖水がよく濁るようになった、以前は3日もすると澄んできたが、最近の濁りは10日も2週間も続くと、こういうことであります。

 このような話から察して、ダム湖上流の森林にかなり深刻な異変が起きておると、こういうように思います。降った雨が森林の中にしみ込むことなく表流水となって、むき出しの山肌を削って一気にダム湖に流入してくるのではないかと、こういうように思います。

 このような状況になぜなったのか、そして、どう対処していけばいいのかということについては、やはりそれは山の荒廃であり、そして、最善の策は森林整備であろうと、こういうように思うんです。

 このような山を整備していくのに、従来のようなヒノキ、杉を植える生産林だけじゃなくて、環境林としての山づくり、自然林の再生の森づくり、こういうものがこれから大変重要になってきたと、このように思います。

 平成15年3月に、三重県は国有林との森林整備協定を結んでおります。それに際して私は、大台ヶ原の森林再生プロジェクトを、国、県、共同でやってはどうかという提案をさせてもらっておりますが、今回、この議場を通じて改めて再要望をさせてもらいたいと、このように思います。

 これからとるべき対策としては、大きく二つあるかなと思います。

 一つは、先ほど申し上げましたように、木材生産のための杉、ヒノキ、針葉樹ばかりでなく、広葉樹の植栽を増やして、豊かな森を育成していくことであります。

 もう一つは、幾ら植栽しても育つ前に芽がシカに食われてしまうことがないように、シカの食害防止対策を強化することであります。

 1点目につきましては、広葉樹植栽でありますが、本県でかねて前から行われてきておりました森林環境創造事業の拡充があるのではないかなと思います。皆伐した跡を放置してしまうのではなくて、広葉樹の苗を植えて再造林していくような進めでございます。

 さらに、このようなものを、環境創造事業のみならず、企業の森や、あるいは治山事業、治水事業へ適用していくことを望みたいと思います。

 植林のための広葉樹の苗木生産を地元大台町の林家たちが中心になって取り組んでおりまして、地元でとれました種やドングリから育てた苗木を地域性苗木と呼んで、地元の山に戻す活動を現在展開してきております。今後の県の広葉樹育成の政策と連動していかれることを要望したいと思います。

 そこで一つの質問になりますが、今現在、県が取り組んでおります広葉樹林整備に向けての森林環境創造事業の取組の状況、また、その他の事業も含めてお答えをいただきたいと思います。

 2点目のシカの食害防止対策でございますが、先日、大台ヶ原の日出ヶ岳の頂上付近まで行ってまいりました。大台ヶ原のドライブウェイで車が山頂に近づくにつれて、道路わきののり面の草がほとんどなくてきれいになっていることに気がつきました。当初、草刈りなどの道路管理が行き届いておるのかなと思いきや、それは全くの誤りでありました。道路ののり面の保護のために植えつけられた草がことごとくシカに食べ尽くされた後の光景でございました。

 大台ヶ原ビジターセンターの前に車をとめて日出ヶ岳のほうへ向かって登山道を歩きますと、一面が大地を覆うササでございます。ミヤコザサでございます。このミヤコザサの背丈が大変短いことに気がつきました。本来であれば1メーター以上にもなるササの背丈でございますが、山頂付近は20センチないし30センチの高さでございます。葉もごく小さいわけであります。これもすべてシカの食害が原因であるとのことであります。

 この周辺は、本来豊かな原生林であったはずなのですが、トウヒやウラジロ、モミなどの巨木が立ち枯れをいたしまして、白骨林化した無残な姿が目に焼きつきます。シカは、主食のミヤコザサのみならず、樹木の皮をはいで食害をし、その樹木が立ち枯れていく光景が続いておるわけであります。

 そこで、先ほど申し上げたのを一見していただきたい。(パネルを示す)これは見えにくいですかね。大台ヶ原山頂付近でございます。シカが歩いております。大変増え過ぎたシカの状況であります。足元にあるのがミヤコザサ。物すごく食べ尽くされて、もうないところ、そして、大変背丈が短くなってきております。

 続いて登山道を歩きますと、このような光景。(パネルを示す)これは多分トウヒだと思いますけれども、皮はぎ、そして食害によって、この皮が取れております。これがやがて立ち枯れになってくるわけであります。

 (パネルを示す)3枚目の写真が、これが、シカが食害した後、雨が降って、そして斜面が浸食される。日出ヶ岳山頂付近でありますが、こういった形で斜面の泥が雨とともに流れ込むと、こういうことになってきておるわけであります。

 このような状況から察するに、三重県側の国有林6000ヘクタールにおけるシカの食害はかなり深刻になっておるんだろうと、こういうように思います。冒頭申し上げましたように、宮川ダムへ流入してくる濁水、これは、シカ害が主要な原因であるというようなことが多分にわかってきたような気がいたします。

 さて、大台町で今注目されておりますシカ害防止策でありますが、それは、従来の植林地を一律に網で大きく囲むさくではなくて、パッチディフェンスと呼ばれる、植栽樹の周囲を小さく囲む防護さくを使用しまして、その中に広葉樹の地域性苗木を植えまして、そして育てていくと、こういうような手法がとられております。このことにつきまして、活用をぜひとも進めていただきたいと、このように思います。

 現在、国有林ではシカの食害等調査事業を進めておりまして、自然再生推進事業として、調査結果を踏まえてそのシカ対策を講じていく方向にあると伺っておりますが、さらにそれを急ぐように、そして、国においては大台ヶ原森林再生のためのシカ害対策を中心とした国家プロジェクトを立ち上げてもらうよう、県からもぜひ要請をしていただきたいと思います。

 そこで、シカの食害につきましてもお答えをいただきたいんですが、残された時間が少なくなりました。申しわけありませんが、よろしくお願いいたします。

   〔渡邉信一郎環境森林部長登壇〕



◎環境森林部長(渡邉信一郎) 宮川ダム上流部の森林再生についてお答えをいたしたいと思います。

 本県では平成13年度から宮川ダム上流部におきまして森林環境創造事業を県単独で実施いたしておりまして、平成20年度末までに509ヘクタールの森林整備を行ってまいりました。

 さらに、新たに植栽を行う林地で獣害対策が必要とされる箇所では、獣害防止さくや防止筒などの対策を行った上で広葉樹を中心にその地域の樹木と同じ種類を植栽し、新たな森林づくりも進めておるところでございます。

 また、平成20年度には崩壊した林地の復旧工事で、治山事業のモデル事業として、その地域に生育いたします広葉樹の植栽もいたしております。

 今後も環境林におきまして、森林環境創造事業を中心に森林整備を進めまして、森林の公益的機能が高度に発揮されるような森林再生に努めてまいります。

 一方、大杉谷の国有林でございますけれども、ニホンジカによる被害が非常に深刻な地域でございます。環境省指定の鳥獣保護区であるため、その捕獲には同省の許可が必要となっている状況でございます。

 このため、この森林を管理いたします林野庁におきましては、大台ヶ原地域におけるニホンジカによる森林被害対策として、平成20年度から捕獲の許可や被害軽減へ向けた調査をはじめ、森林被害対策の指針を作成するなどに取り組んでいるところでございます。

 本県としましても、この取組のワーキングチームの一員として職員が参加するなど、国との連携を進めております。今後も国において効果的な対策が実施できるよう、連携して取り組んでまいりたいと思います。

 また、本県におきましても、ニホンジカの駆除につきましては、第2期特定鳥獣保護管理計画を策定いたしまして、平成23年度までに、その目標の5倍生息しているシカの密度を下げるため、鋭意努力しているところでございます。

 以上でございます。

   〔47番 西場信行議員登壇〕



◆47番(西場信行) 最後に、時間がありませんが、あと1分でございますけれども、農業振興条例につきまして、質問はできなかったんですけれども、一つ要望をさせてもらって終わっていきたいと思います。

 今現在、農業振興条例につきまして取組がなされておりますけれども、現在進めておる条例づくりは、今の食料・農業・農村基本計画というものを中心にしてやっております。それだけに、今回の政権交代による影響といいますか、そういうものが非常に不透明でございます。でありますから、それとともに、今、所管の常任委員会での議論だけは進んでおりますけれども、私ども県議会全体の中への情報とか意見交換の場も十分持たれておりません。県内の関係地域との話し合いもまだまだ不十分だと思います。

 今年度中につくるという基本方針はあるようでございますけれども、必ずしもそれにこだわらずに、じっくりと情勢を踏まえて、来年度以降にずれ込んでもいいから中身のある、茶業振興を含めてこれからの三重県の地域農業を救う、中身を持った農業振興条例をつくってもらえますように要望して、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(野田勇喜雄) 2番 津村 衛議員。

   〔2番 津村 衛議員登壇・拍手〕



◆2番(津村衛) 皆さんこんにちは。尾鷲・北牟婁郡選出、新政みえ所属の津村衛です。午後の一番本当に忙しい時間ではございますが、最後まで明快な答弁をいただきますようお願いを申し上げたいと思います。

 それでは、発言通告に基づきまして私から質問をさせていただきたいと思います。

 今回の質問は大きく2点あります。

 一つは近畿自動車道紀勢線の今後について、また、もう一つは、今現在、尾鷲市で大きな問題になっています採石の問題について質問をさせていただきたいと思います。

 先般行われました第45回衆議院総選挙の結果は、御承知のとおり、民主党が政権を担うこととなりました。

 全国的には選挙の争点は政権交代あるいは政権選択であったように感じますが、私たちの住む東紀州地域おいては高速道路が争点であったかのように思います。一候補者の当落によって高速道路建設が白紙になる、そんな話もまことしやかに叫ばれ、東紀州地域では大きな議論となっていました。

 話題となっています高速道路、近畿自動車道紀勢線は、東紀州念願の道路として、その早期実現が求められてきました。

 建設促進あるいは早期整備を求める地域の取組といたしましては、平成15年に東紀州に高速道路をつくる会による署名活動が行われ、東紀州地域の人口を超える約10万6000人もの署名を集め、知事に要望し、また、その署名を携えて東京へと要望も行っていただきました。

 また、みえのみち・女性会議では、従来のように単に東京に陳情、要望に行くだけではなく、建設される道路が、地域にとって、地元にとってどれほど重要で、歓迎され、望まれているのかを伝えることを重点に活動を行い、また、本当に必要とされる道とはどんな道なのかを、建設する側だけではなく、使う側、地域もより理解するよう、まず自分たちが勉強しよう、そのような活動も続けてまいりました。

 また、知事を会長とする紀勢自動車道建設促進三重県期成同盟会では、役員に関係市町長、特別会員に各関係団体、顧問には県内の選出衆参両議員、そして、三重県議会議長をはじめ関係県議で組織しており、現在まで要望活動が活発に行われてまいりました。

 東紀州唯一の生命線としての国道42号線は、大雨、台風などでは幾度となく通行どめとなり、生死をかけた患者の緊急搬送など、ままならない状態にあります。また、想定される大地震においては完全に孤立化してしまう可能性もあるため、国道42号線の代替道路としての重要な命の道であり、また、熊野古道世界遺産登録により多くの来訪者が訪れる、観光、交流の道として地域が要望し続けてきました。

 高速道路建設に関しましては、慎重論派や反対派も確かにいらっしゃいますが、東紀州で多くの方々が望んでいるというのが現状であります。また、知事も平成25年の式年遷宮に合わせて完成させたいとの思いで精力的に現在まで取り組んでいただいていました。

 しかし、今回の総選挙直前の8月、知事と東紀州五つの市町長が意見交換するトップ会談において、平成24年度中に完成させたいと思っていたが、今後の道路整備の財源確保が不透明であり、極めて困難になってきた、道路特定財源の暫定税率が廃止になったときの影響によっては約1年以上遅れるであろうという旨の発言があったやに聞いております。

 そんな県内で最も影響力のある知事の発言を受けまして、衆議院総選挙においては、地元有権者には少なからず影響があったと私は感じています。選挙の結果、民主党が政権を担うことになり、道路特定財源である暫定税率廃止など、今後の財源に関しては、確かに不透明なところはあるとは否めませんが、今後、近畿自動車道紀勢線建設に関しまして、現状も含めてどのような見通しなのか、また、建設促進に向けて今後どのように取組をなされるのかお聞かせいただきたい。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 近畿自動車道紀勢線についてでありますけれども、三重県におきましては、神宮式年遷宮を契機といたしました広域的な交流、連携を図るというために、幹線道路網の整備を重点的に取り組んでいこうとしているところです。

 このうち、近畿自動車道紀勢線につきましては、東紀州地域の活性化に寄与し、災害時や異常気象時などにつきましては国道42号の代替ルートとして交通機能を確保する、そういう新たな命の道として東紀州地域に欠かせない重要な路線でございます。

 現在は、紀勢大内山インターから紀伊長島インター間は有料道路事業として、中日本高速道路株式会社において事業が進められております。また、紀伊長島インターから尾鷲北インター間及び熊野尾鷲道路の三木里インターから大泊インター間につきましては直轄事業として、国土交通省において、これまでのところは順調に事業が進められてきたところでございます。

 また、未事業化区間でございます尾鷲北インターから尾鷲南インター間及び大泊インターから新宮市までの区間につきましても、早期事業化につきまして国に要望をしてきておるところでございます。

 今回、民主党を中心とする政権が発足をしまして、道路等社会資本整備に関する政策が大きく変化していくということが予想されておりまして、その影響を見きわめていかなければならないと、こう思っておるところでございます。

 暫定税率廃止あるいは道路整備における影響については、先ほどから他の議員の御質問の中でも少し県としてのいろんな懸念状況も申し上げてきたところでございます。ただ、県としては今後も、近畿自動車道紀勢線、それから熊野尾鷲道路の整備、これが着実に推進される必要があると、こういうふうに考えておるところでございまして、今後、国の道路政策に関します情報収集を努め、国あるいは関係機関に対して、県としては引き続き事業の推進を求めていきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) ありがとうございました。

 先ほど西場県議からも発言があったように思うんですが、知事が先ほど来答えられていますように、新政権、今後どういうふうに動くのか、それを見守っていきたいというふうな、情報収集に努めたいということでしたが、やはり西場県議も言われたように、後追いになってはいけないというふうに私自身も強く感じています。

 といいますのも、今回、政権がかわり、今までのいわゆる官僚主導政治から政治家主導の政治に変えなければいけない、変わろうとしている、大きな国そのものが変わろうとしているわけです。私は、今までのように、従来のように、各首長あるいは各議会が連なって国に要望に行くという方法だけではなく、やはり建設促進に向けた新たな要望戦略を立てていかなければいけないのではないかというふうに、私自身は考えております。

 といいますのも、どういうことかといいますと、今までは地域の実情を訴えて、道路の必要性を強く訴えてきました。それも大切だとは思いますが、これからは新しい戦略の一つとして、県あるいは東紀州全体が関係市町と連携をもとに、高速道路を活用して地域全体がどのように活性化していくのか、どのように地域づくりを行うのか、どのように経済効果を上げていくのかというあたりを積極的に、地域が、自らが示していくことが必要になってくるのではないかなというふうに考えております。

 例えば尾鷲市においては、市の職員が自ら高速道路の活用と集客について報告書をまとめています。また、紀北町においても、町の職員、あるいは商工会、地域住民の方々が、既に高速道路を地域としてどのように活用していくかというふうな取組もなされているように聞かせていただいております。

 当然、今までも、講演会の開催や様々な検討を実施してきました。古くは、例えば平成11年、住民参画まちづくり協働事業においては高速道路とまちづくりという題で講演会も行われておりますし、平成16年、17年には、近畿自動車道地域連携広報戦略検討なども行われております。

 今回、これもずっと読ませていただきました。しかし、どれに載っているのも、高速道路が来たらこのような効果が望まれます、このような効果があると思います、こうしたほうがいいですよというような指摘こそはありますが、それを地域として受けとめて、地域自らがどのように高速道路を活用していくのかというふうな、一歩前に出た、地域自らが高速道路とどう向き合っていくかというあたりの計画がまだ立てられていないのではないかというふうに私自身は考えております。

 今回、「美し国おこし・三重」でもありますように、地域が高速道路を活用して何かやろうとしている、そういうふうな動きを県としても最大限支援していただきたい。そのことが、私としては、高速道路建設に向けて、あるいは財源の確保に向けての大きな一歩となるのではないかというふうに私自身は考えておりますが、そのことにつきまして、知事として御見解がありましたら一言いただきたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) 民主党の場合には、今回政権をとったことによって、これまでの政治の展開の仕方、あるいは政策の展開の仕方、これを大きく変えようとしておるという、その思いは非常に強く感じておりますが、具体的に、じゃ、どうなるのかということにつきまして、総理には就任されましたけれども、所信表明演説は10月の末になるというようなことが予想されておる状況からいきますと、総理の所信表明も行われないのにどうだというようなことも、そう簡単に判断できるものでもありません。

 それから、国家戦略室においてもどういうふうに議論が行われていくのか、全く今の状況でもわかりません。行政刷新会議のほうもどういうふうにしていくのかよくわかりません。

 そういう中で、少なくとも、国と地方とのいろんな意見交換の場もどういうふうな形でつくっていくのか、あるいは、これまでですと自民党を中心とする政権では、よく陳情というようなことが行われたりしたわけでありますけれども、ああいうスタイルも民主党は変えていこうというような、そういう気配も見えます。

 そうなりますと、例えば、民主党が、地域の団体だとか地域の方々の意見をどういうふうに吸い上げていくのか。今、民主党県連でも、県連の中に国家戦略局あるいは室みたいなものを置くような方向のことも伝えられておりますけれども、大体、そういう地方からの思いをどうやって伝えていくのかというルートの確立もまだなされていないというような状況でございます。

 したがいまして、今後どういうふうにやっていくかということについては、ある程度政権が、それは一月かかるのか、もう少し早目にできるのか、よくわかりませんけれども、少なくともそういうところがわかってこなければ、我々も民主党政権の中で、だれにどういうふうに伝えていったらいいのかということも、いまだにはっきりわかっていないというような状況でございます。

 津村議員におかれては、民主党に近いのでありますから、そういう私の悩ましい思いも津村議員のほうから党のほうに聞いていただいて、ぜひ私のほうにも御示唆いただければありがたい、こう思います。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) そういう答弁が返ってくるのだろうなというふうに薄々感じていたんですが、そのとおりでよかったでございます。

 実際、確かに今回、近畿自動車道紀勢線におきましては、自民党、民主党、関係なく、党を超えて地域の課題として取り組むべき問題であるというふうに私も認識しておりますので、知事の言われるように、民主党に近い存在として、私も国に対して物を申していかなければいけないというふうに、言われなくても認識しておりますので、ぜひ一緒になって、また、決まっていないからどう動くかわからない、どうしたらいいかわからないじゃなくて、決まる前にもできることをぜひ一緒にやっていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、続きまして、今回のメーンであります採石業について質問をさせていただきたいと思います。

 平成20年、昨年の6月に、尾鷲市の賀田町において、新規採石事業の計画が持ち上がりました。この時点では、採石業者認可の申請は、まだ業者からは提出はされていませんでしたが、8月に賀田区から新規採石事業を認可しないでほしいとの嘆願書が尾鷲建設事務所所長に提出されました。

 また、9月には賀田区において事業の賛否を問う住民投票が行われ、町民の93%に当たる604人の住民の方々が反対という結果が出ています。

 地元尾鷲市議会も、賀田区から提出されました新規事業反対の陳情書に全会一致で採択をしております。さらに、この問題は賀田区だけの問題ではなく、周辺の地区にも関係する大きな問題であるとして近隣の地区及び各漁協が反対を表明し、陳情書、上申書、あるいは要望書などを提出してきました。

 先般行われました尾鷲の市長選挙においても、立候補予定者全員に新規採石計画についてどう考えているのか公開質問状を出し、全候補者が新規採石認可については反対であると回答を行い、選挙の結果当選された岩田尾鷲市長も、改めて今回、反対の意思を表明されています。

 さらに、本年7月23日、賀田沿岸部の輪内地区住民213人が県庁を訪れ、三谷県議会議長、野呂県知事に、新規事業者に反対の要望書を手渡しいたしました。賀田、古江、曽根、梶賀、三木浦の地区の代表や漁協の代表の方々がバス5台に分乗して出向きましたが、当然213人が入る部屋はなく、議長をはじめ、議会事務局や多くの関係者の理解や協力を得て、県議会1階のエントランスホールで対応をしていただきました。

 なぜここまで、地域住民、漁協、市議会、市長までもが新規事業認可について反対を表明しているのか。当然、新規事業者憎しでやっているわけではありません。

 我が国においては、採石業は昭和30年から40年代にかけて国の経済発展とともに飛躍的に発展した産業の一つであります。賀田地区の石は非常に良質であり、当初は間知石として、現在は埋め立ての石としても、昔から地場産業の一つとして採石業が行われ、現在では既に3業者が操業しております。既存業者が操業している中で、新規業者の認可については反対であるということは、賀田地区の実情を肌で感じていない私を含め、皆さんからすると首をかしげたくなるのではないでしょうか。

 ここでパネルを見ていただきたいと思います。

 (パネルを示す)これは尾鷲の賀田湾でございます。非常にきれいな海です。また、豊かな海でもあります。そして、この写真には写ってはいませんが、こちらの左側のほうから古川という川が、これも非常にきれいな清流でございますが、古川という川があり、夏には子どもたちが川遊びをする非常にきれいな川でございます。

 しかし、このきれいな川、きれいな賀田湾が、一たび雨が降りますと、このように変化していきます。(パネルを示す)見ていただければわかると思いますが、真っ青な、本当に紺碧の海がこのように濁って、真っ茶色になってしまいます。

 こちらのパネルも見ていただきたいと思います。(パネルを示す)これが古川でございます。続きまして、ふだんのきれいな古川のパネルです。(パネルを示す)同じ場所から撮った写真でございますが、雨が降るとこのように濁ってしまいます。(パネルを示す)

 今まで写真を見ていただいたとおり、石山から流れる濁水によって、清流が見るも無残な姿に変わってしまいます。当然その影響により、生態系も大きく変化しているものと思われます。先ほど見ていただきました賀田湾も、もともとは石や岩の多い磯でありましたが、現在では流れてきた土砂が堆積し、砂浜に近い状態にまでなっています。

 既存業者の操業による影響はこれだけではありません。騒音、振動、粉じん、あるいは、道路沿いの方々は天気がよくても窓をあけることすらできない、洗濯物も家の中に干すという状況であり、また、騒音に悩まされ、賀田の地を離れたという方もいらっしゃるようでございます。

 科学的データに基づいてその因果関係を立証するのは非常に困難ではありますが、石材搬出道路沿線で生活する方々にはぜんそくや肺がんという呼吸器系の疾患を発症する方も増えてきているそうでございます。

 今までは、当然のことながら地元雇用やその他経済的な効果もあり、地元住民は地場産業であるとの認識のもとに長い年月辛抱し、協力をしてきました。が、しかし、ここに来て新たに新規業者が参入するということには、住民感情としては我慢の限界であり、結果として反対を表明しているわけであります。

 これで、経緯を含め、ある程度状況がわかっていただけたのではないかというふうに思います。

 そこで、質問に入らせていただきます。

 採石法上、採石業の認可権は都道府県にあります。認可するのが県である以上、その監督責任や認可責任というものが県にはあるのではないかと私は思います。そのことについて、県としての所見を伺いたいのが一つ。

 また、今までも地区の住民から、濁水や騒音、振動などに対して改善を求める意見が何度となく県に届いているはずです。今まで、県として住民の意見や要望を受けて、どのように既存業者に対応していただいたのか、また、今後はどのように対応していただけるのかをお伺いしたいと思います。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) 尾鷲市内の採石問題についてお答えいたします。

 認可は県の責任においてやっておりますので、当然認可責任というのはあると思います。そういった意味で、これまでの対応について説明させていただきます。

 賀田地区の既存採石業者、3社ございます。これについては、採取計画、これは認可のときに提出されておりますが、それの遵守状況等を調査する年1回の採石法に基づく立入調査の実施や、また、古川の水質状況を確認する週1回程度のパトロールを行っております。

 また、地元地区からの環境改善要望というのはもう以前から出ておりまして、平成13年度に、地元の自治会、漁業者団体、採石業者、それから尾鷲市、県で構成いたします採石に係る環境問題対策協議会を設立し、年2回程度、改善に係る対策について現地確認とか協議を行いまして、沈砂池の改良とか運搬路の清掃等の指導の対応をしてまいりました。

 しかし、今回、7月の要望書の中にも触れられておりますが、受忍の限度であるという表現もございます。こういった意味で、これまでの対策が十分であったかというと、これもまた、より改善の余地があるのかなと思っております。そういった意味で、既存の業者に係る排水とか粉じん、騒音、振動について、定量的に把握するための調査を実施しまして、また、その結果を踏まえまして今後の改善につなげていきたいと、今はこのように予定しておるところでございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) ありがとうございます。

 誤解がないようにまず発言をさせていただきたいと思いますが、既存業者の中にも当然温度差がございますし、改善に向けた企業努力をしていただいている業者ももちろんございます。

 また、私は、現在の、あるいは今までの建設事務所長や担当職員を個人的に責める気は毛頭ございません。今までの県の取組姿勢そのものを問うているわけでございます。当然、私自身も県議になってこの2年間、この賀田の採石、濁水の問題について触れてこなかったことに関しましては、私自身も反省をしなければいけないというふうに思っています。先ほど答弁がございましたように、年1回の立入調査、あるいは週1回のパトロールをしていただいている、あるいは13年度からは、確かに地元、あるいは市関係者と協議会も立ち上げていただいております。

 しかし、大切なのは、年1回立入調査しました、週1回パトロールしました、その結果どうだったのか、そこが最も大切な部分であります。そして、そのことで、パトロールした結果、どうしたのか、県として何を行ったかをより地元住民の方々に知っていただく、このことがなければ、やはり今後採石業がこの地域でもやっていけるのかどうかというあたりの一番大きなポイントになってくるんだと私は思っております。

 先ほど、認可責任が県にあるというふうにおっしゃっていただきました。実際、この採石法は昭和25年に制定をされています。以後、現在までも幾度となく改正が行われています。その理由は、採石業の発展とともに岩石の採取に伴う災害が多発化してきたことにより、災害防止制度の強化や充実を図るために改正が今まで図られてきました。

 昭和46年にも改正が行われています。そのときの改正の理由は、岩石の生産量は需要の増大に伴い著しく増加してきました。しかし、その反面、事業の実施に伴い、土地の崩落、流出、陥没、あるいは飛び石、粉じんや騒音、汚水の発生などの事態も増加し、災害の防止は各地区において重大な問題となっている。災害の深刻な実情に対処するために規制を強化する必要があるということで、より厳しく採石法が改正されてきました。

 さらには、都道府県知事は、採取計画の認可後において、これに基づく岩石の採取が他人に危害を及ぼすなど、公共の福祉に反すると認めたときは、その採取計画の変更を命ずることができます。必要があると認めるときは、災害防止のための必要な措置、または採取の停止を命ずることができると記されています。

 確かに、明らかに、認可した以上、県としての、あるいは監督責任が県にあるということだと私自身は感じています。だからこそ私は、今までの県の取組姿勢、地元住民が今まで何十年という間苦しめられてきた、そのことに対して、県として誠意ある対応をしていただけなかったのではないかということを指摘せざるを得ないのであります。

 先ほども答弁がございましたように、今後、さらに環境調査などを行って、今現在、地域で一体どれだけの公害があるのか、そのあたりの環境調査を行っていただきたいと思いますが、そのことにつきまして答弁をいただきたいと思います。



◎県土整備部長(北川貴志) 調査の内容でございますが、現在、賀田・曽根地区で行われている採石事業に係る地域環境への影響を把握するために、内容としましては、採石場から出る排水の濁りぐあい、濁度とか、浮遊物質量、これは水の中に含まれる土の成分の量です。それと、石材の搬出経路における、道路における粉じん、騒音、振動、これは積み出しの港においてもそうですが、そういったところでの調査を、今、予定しているところでございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) 今おっしゃっていただきました環境調査について、もう少し詳しく質問していきたいと思います。

 今回、今おっしゃっていただきました環境調査、私も聞くところによると、約230万で調査をされるということでございますが、なぜ今回この調査をすることになったのか、あるいは、その調査を受けて、データをとって、その後、地域に対して、データに基づいてどのように対応されるのか、そのことをお聞かせください。



◎県土整備部長(北川貴志) 先ほど答弁させていただいたように、これまでも対策協議会のほうで議論、協議しながら対策をとってきたわけですが、それについては数値的な基準等を設けずに行ってまいりました。そういったところで、やはり目標数値というか、そういったものも必要であるということで、そういったところに生かしていきたいというふうに考えております。

 また、調査を進めるに当たりましては、地元の自治会等と十分意見を聞きながら実施していきたいというふうに思っております。これの調査結果をもとに今後の改善につなげていきたい、当然、採石業者、地元、市、県の中で協議しながらそれを生かしていきたいと思っております。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) もう一度はっきり聞かせていただきたいんですが、今回のこの環境調査は、いろんなデータをとって、そのデータをもとに既存業者に対して、いわゆる監視するマニュアルをつくるというふうにとらえていいのかどうかをお聞かせください。



◎県土整備部長(北川貴志) データをとることによって、そのデータを活用し、当然一方的にではなくて、地元、それから業者、それから、当然、市、県で目標数値を定めていくと、そういう形になろうかと思います。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) 僕が頭が悪いのか、ちょっとはっきりとわからなかったんですが、私たちとしては、今まで平成13年度から、確かに協議会をつくって、地域として実情をずっと県に訴えてきた。そして、10年越し、やっと県は現状を把握するための調査に乗り出してくれた。それによって、県としてデータをきちんととってくれる。地域としては、じゃ、そのデータをもとに、きちんと今後、既存業者に対して、県として責任ある指導をとってくれるのではないかなというふうに私たちは期待をしているわけですが、そうではないのかそうなのか、もう少しはっきり答弁をいただきたいと思います。



◎県土整備部長(北川貴志) 先ほど申しました関係者で協議をして数値目標を決め、それに対して、当然、許可権利者の県として指導していくという考え方でおります。

 以上です。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) わかりました。ありがとうございます。

 では、私たちの認識としては、やはり県が今回きちんとした調査をしていただいて、それをもとに既存業者に対して的確な指導をしていただけるというふうに受けとめさせていただきます。

 しかし、私も心配することが一つございます。それは、なぜ今回早急にこの調査をやろうとしたのか、そこが私は一つ気にかかることがありますので、ここについてもちょっと質問をさせていただきたいと思います。

 当然、環境調査を行っていただくというのは非常に大切なことでありますし、現状を把握する上では必ずやっていただかなければいけないことだと思っています。しかし、事これは、業者から出る、いわゆるどれだけ地域に、あるいは環境に、自然に悪影響があるのかどうかを調査するわけでございます。

 例えば、私が仮に採石業者であるとするならば、私はずるい人間かもしれませんので、もし仮に、県がこの期間、環境調査をするよというふうな情報をいただきましたら、自分の従業員に、この期間は静かに走れよ、この期間だけはおとなしくしてくれよというふうに私なら言うかもしれません。そうなりますと、やはりそのデータそのものが、果たして本当に一番地域にとって有効な資料となるのかどうか、そのあたりが私自身は少し心配するわけであります。

 しかも、せっかく県がこういうふうに調査していただけるということで、私たちも非常に喜んでいるわけではございます。しかしながら、この採石業といいますのは、この時期は例年、一番採石の搬出量が少ない時期だというふうにも伺っております。やはり、採石の搬出量が一番多い、一番振動や騒音が多いとき、そのときのデータもとっていただかなければ、輪内、賀田の地区の皆さんの本当に困っている実情というのはわかっていただけないんじゃないか、そんなふうな心配も地域の方からも聞いています。

 ですので、今回、この調査をするということで決めていただいたわけですから、やはり、230万円という、これも税金でございます、この税金を投入して調査するわけですから、本当に有効なデータとなるように、そして、そのデータをもとに、やはり地域住民、市とか関係者、皆さんとともに協力して、本当に意味のある監視マニュアル体制をつくっていただきたい、そのことをお願い申し上げたいと思います。

 続きまして、その新規事業者に対する認可についてお伺いをいたしたいと思います。

 先ほど来、質問の中にも出てきましたが、採石業の認可権は都道府県にございます。その認可の基準は採石法33条の4に記されています。少し読ませていただきます。「都道府県知事は、第33条の認可の申請があつた場合において、当該申請に係る採取計画に基づいて行なう岩石の採取が他人に危害を及ぼし、公共の用に供する施設を損傷し、又は農業、林業若しくはその他の産業の利益を損じ、公共の福祉に反すると認めるときは、同条の認可をしてはならない。」。簡単に言いますと、要するに、認可の基準は、人に危害を与えない、公共のものを壊さない、他の産業に悪影響を与えない、公共の福祉に反してはいけない、これが認可の条件であります。

 また、解説の中にあるように、単に地元住民が反対しているなどの理由で不認可処分とすることは原則として不適切であり、地元住民の反対理由が先ほどの認可基準に該当している場合のみ不認可とすることが適当であると解説されています。

 また、この認可する場合において、関係市町の意見を聞くこととなっています。しかし、これはあくまでも意見書の提出であり、それをもとに地元の市や町と協議するとは明記されていません。あくまでも地元の市からの参考意見を聞くと言わざるを得ません。

 先ほど来説明してきました、既存業者による賀田地区全体への公害による影響、住民の反対、市長、市議会の反対、採石法上の認可の基準または不認可の条件などを考慮し、県として新規採石事業者に対してどのように現在御認識され、どう判断していくのかをお聞かせいただきたいと思います。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) 新規の採石業者の申請に対する審査についてお答えいたします。

 新規の採石につきましては、尾鷲市内の採石業者から新規の採取計画認可申請書が既に尾鷲建設事務所に提出され、現在、採石法による審査を行っているところでございます。

 尾鷲市賀田湾周辺住民より、本年7月23日に知事あてに新規の採石業開設反対の要望がなされました。このことについては、県といたしましても真摯に受けとめているところでございます。

 一方、尾鷲市においても、地域の生活環境への影響、並びに、議員御指摘のように、地元産業の一つである採石業との関係等も踏まえて総合的に勘案の上、今回の問題に対応していただいていると認識しております。

 採石計画の認可の審査につきましては、採石法の認可の基準とともに、尾鷲市が制定している水道水水源保護条例に基づく審査結果や、さらに採石法に定める尾鷲市からの意見等を踏まえまして、地域の生活環境への影響等も含め、総合的かつ慎重に判断していきたいと、今、考えているところでございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) ありがとうございます。

 当然、採石業を行う上で、濁水を一滴も出さない、粉じんも騒音も一切出さないというのは、私自身も絶対無理な話だというふうなことは承知しております。

 実際、今現在、既存の3業者、毎日のように大型トラックが、いわゆる賀田港中山線という道路を往復しているわけでございます。実際、中部国際空港の埋め立てのときは、その大型のトラック1台当たり、大体1日で12回から13回往復している。そのトラック自体が、一番多いときで50台近いトラックが毎日12回、13回と往復をしていたそうでございます。現在でも、約20台近いトラックが毎日十二、三回往復をしているわけです。

 実際、その採石の山から賀田港で船に積むまで、距離にしたら本当に1キロ2キロの話なんです。その1キロ2キロを毎日何百往復という大型トラックが往復しているわけでございます。それに伴って、先ほど言いました粉じんや騒音もございますが、それにも増して、賀田港中山線という道路そのものが非常に劣化が激しく、こう言えば大げさかもしれませんが、本当に年がら年じゅう、その道路の舗装をしているというふうな状況であります。これは、実際に私も道路を走って使っていますので、常にどこかしら舗装しているというふうに私も感じております。実際、この道路も公共のものでございますし、その舗装工事にも当然税金が毎年のように使われているわけでございます。

 そんな状況の中、やはり、今現在でもそのような状態であるのにもかかわらず、新規、新しく業者が増えるということは、地域だけではなく、やはり県としてもどういうふうに対応していくのかも真剣に考えなければ、実際に、さらに災害、環境破壊が行われるというふうに思っていますので、ぜひ、当然、法律上認可しなければいけないという決断をされるかもしれません。しかし、そこに行き着くまでにはやはり、先ほど来質問させていただきました、環境調査をもとに、既存の業者に対して、県として責任ある、誠意ある指導、それがあって初めて、新規事業者に対して、地域として納得するまでの過程の一つとして、やはり県としての誠意ある対応が求められるのではないか、それがない中でもし認可という形になるとすれば、やはり大きな問題に発展するのではないかというふうに私は感じています。

 だからこそ、何度も言いますが、今回の環境調査をもとにきちんとしたデータをとって、既存業者に対して、県として誠意ある対応をとっていただきたい。そのことが今後もこの賀田地区で採石を行うという上においての基礎となるのではないかというふうに感じておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

 最後に、採石法について質問をさせていただきたいと思います。

 先ほども言いましたが、この採石法そのものは昭和25年に制定をされました。当時は、国土の復興や産業振興のための資源の有効活用が優先されてきました。その後、少しずつ改正はされてきたものの、自然との共生や住民の安心・安全の満足度、関係市町との協議の義務づけ、認可・監督責任など、現代において最優先されるべき事項からは乖離している、法に不備があるのではないかと私自身は感じております。

 地方分権、地方主権の時代であります。やはり事前に地元協議を義務づけることにより、県だけがその責任を担うのではなく、関係市町と協議して決定することにより責任や役割分担をすることができるのではないかというふうに考えております。そうでなければ、今回、同じように第2、第3の採石認可問題がこの県内でも発生するのではないか、そのような可能性も私自身は感じています。

 ここで、この採石法そのものの不備な点、地元との協議、それを義務づけるということについて、県として法律を改正するよう申し入れるべきであるというふうに私は感じていますが、どのようにお考えか、御答弁をいただきたいと思います。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) それでは、採石法についての県の考え方はどうかということでお答えいたします。

 採石法は、昭和25年に、採石事業の安定と健全な発達の基礎を与えることを目的に制定されました。その後、採石業が盛んになるに伴い採石による公害も増加する傾向があり、過去、昭和38年、さらに46年に公害対策に対応した法改正がなされたところでございます。

 しかしながら、社会生活や産業生活が多様化、複雑化する中で、環境の保全や紛争の未然防止等を図っていくためには、法律による規制に加えまして、採石業が行われているそれぞれ各地域の状況が異なることから、様々な手段、例えば公害防止協定等の合意形成等が有効な場合もあります。その手法については今後検討してまいりたいと考えております。

 今回、一律に地元との協議を法で義務づけてはどうかという御提案でございます。県内は、現在49カ所、採石が行われております。そのうち、尾鷲市及び紀北町で7カ所実施されております。先ほど申しましたように、採石の方法もそれぞれ違う、また、地域によってもそれぞれ事情が違うということもございますので、この改正の検討というのは、特に地元合意の義務づけという点については、ちょっと慎重な対応が必要かなと、今後の検討材料かなと思っております。

 以上でございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) ありがとうございます。

 私自身は、先ほど来言いましたように、国に対して、今回の採石法を勉強する中で初めて議会図書館も使わせていただきました。いろいろ読ませていただきましたが、やはり地元との協議というのは非常に大切になってくると思います。実際に、今回のように尾鷲市が、あるいは尾鷲市議会がどれだけ反対の意思を県に言ったとしても、認可権を持つ県が地元との協議が必要とされていないからこそ、参考程度の意見しか聞けない、そういう中で、地域の住民だけが公害、あるいは生活を脅かされる、これは、これからの地方分権、地方主権の中でおかしいのではないかなというふうに私は感じております。

 そして、先ほども言いましたように、県と市町がお互い協議して結論を出すからこそ、その認可した後、どのように運用していくか、どのように環境を守っていくかというあたりを、県と関係市町が一緒になって連携して役割分担をするということにおいては、県のためにもなるのではないかなというふうに私は感じております。

 だからこそ、先ほど、今後検討していただけるというふうな意見をいただきましたが、今後また、必ず同じような問題が起こってくると思います。そして、その都度、またこのような形で一般質問なり、議会で質問しなければいけない、そんなようなことになるかもしれませんので、ぜひ前向きな検討をしていただきたいというふうに思っております。

 時間が少し余ってきてはいるのですが、最後にまとめとして一言言わせていただきたいのが、今回は住民が立ち上がりました。そして、いわゆる尾鷲の賀田という、輪内という地区からバス5台に分乗して、二百数十人の方々がこの県までお越しいただきました。実際に、県民がここまで動いたからこそ、今回、県も環境調査にやっと乗り出していただけたのではないかなというふうに思っております。

 といいますと、逆に返せば、県民がそこまで動かなければ県は動いてくれないのか、そんなふうにもとれるかと思います。ぜひ、県民目線で、県民が本当に今何が困っているのか、そこをきちんと県として把握していただいて、誠意ある早急な対応をしていただきたい。これは、何も今回の賀田の採石の問題だけではなくて、きっと県内各地でもいろんな住民の方々が困っているのがたくさんあると思います。県として誠意ある対応を早くしてくれ、そんな求めている声があるにもかかわらず、県として前向きな行動をとっていただいていない、そんな案件も必ず私はあると思います。

 そしてまた、今回、既存業者が悪であるかのように質問をさせていただきましたが、私としても、地域住民としても、採石業者を悪として一切採石を認めないということで声を上げているわけではありません。地域の実情や環境保全などにも配慮して、採石業が本当に地域に理解されて、地域に望まれて、地域に支えられる産業として確立していくためには、やはりお互いが気持ちよく仕事をして、お互いが気持ちよく生活できるために、県あるいは市がその間を取り持つ必要が私はあるのだと思います。それが県の認可責任であると私自身は考えております。

 今回、質問の中で、調査をやっていただく、そして、そのデータをもとにきちんと業者に対して指導していただける、そういう県としての強い思いをいただきましたので、それをもとに今日は尾鷲に帰らせていただきますが、ぜひ今後とも誠意ある対応をいただきますよう心からお願い申し上げまして、少し時間は早いですが、私からの一般質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○副議長(野田勇喜雄) 本日の質問に対し関連質問の通告が3件ありますが、この関連質問は後刻認めるとし、暫時休憩いたします。

             午後2時57分休憩

          ──────────────────

             午後3時15分開議



△開議



○議長(三谷哲央) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○議長(三谷哲央) 質問を継続いたします。

 最初に、萩原量吉議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。24番 真弓俊郎議員。

   〔24番 真弓俊郎議員登壇〕



◆24番(真弓俊郎) こんにちは。

 萩原議員の関連として私も質問をさせていただきます。

 今日の一般質問を聞いていて一番よく出てきたのが、知事が、民主党政権の動向がよくわからない、しっかり見詰めていくというふうな回答が非常に多くて、何度もそのことを繰り返されることについて、質問された方からも異論が噴出をしてきた、これが今日の特徴ではなかったのかなというふうに思っています。

 ところが、例えば公共事業については、かなり民主党政権ははっきりとした方向性を出してきているのではないかなと考えています。毎日の新聞、テレビ等でも、群馬県の八ッ場ダム、このことについて随分議論がされていますし、前原国交相については、配慮不足というのは陳謝しましたけれども、やはり、治水、利水の面で計画策定時と状況が変わった、ダムに頼らない河川管理を追求したい、このように言ってみえます。大きく国の方針が変わってきていることがこの中でも明らかになってきているのではないでしょうか。

 しかし、この中で一番私が危険だな、問題だなと思うのは、この国の方針に対して、ある意味では犠牲者になった、立ち退きをやむなくされたもとの住民の人たちの声を前面に出して、その人たちの思いに報いるためには続行しなきゃいけない、絶対つくらなきゃいけないという議論が噴出してきている、それをマスコミも大きく取り上げている。

 一遍反対運動をされて、国のためにおまえらが立ち退くのが当たり前やというふうに国によって押さえつけられてきた、その人たちを、今度はその事業から撤退をするということをけしからんというふうに追求する側に立たされている、その地元の人たちの思いというのは、考えるだに、苦しみを私も感じざるを得ない。こんなことを三重県でも起こしてはならない、このことから質問をしていきたいと考えています。

 この八ッ場ダム、三重県にも非常に関係があって、同じころに持ち上がり、同じように巨大なダム計画、それは徳山ダム、これがありました。日本最大の多目的ダムとして、総工費3500億円、だんだん状況が変わってきて、治水はどうなるのか、利水はどうなのか、発電も今はまだ手つかずの状態です、完成したのに。名目は多目的ダム、何の目的かわからへんから多目的ダムになったというふうにも言われていますが、この反省から、様々なダムの見直しが行われてきたと私は考えています。

 そこから出てきた一つの方向が八ッ場ダムでもあるし、三重県に関係するのは木曽水系連絡導水路計画です。この導水路計画については、一番の当事者である名古屋市の河村市長がもう要らんがねというふうな感じでおっしゃられていますし、今度、外相になられた岡田議員も、民主党の幹事長、リーダーに、河村市長の言うことももっともだということも新聞の記事で見せていただいています。こんな状況も明確になってくる中で、知事は相変わらず、やっぱり導水路は必要だというふうに、国に向かって、政権のかわった民主党政権に対して、これからも地元の思いという形で伝えていこうとされているのか。

 もう一つは川上ダムです。

 これについても、治水、利水の両面で計画策定時と状況が変わっていることは明らかです。特に治水に至っては、2005年に淀川水系流域委員会の報告で、遊水池の整備がどんどん行われているデータを示して、この川上ダムは治水に役立たない、堤のオーバーフローを招かない、このようにも委員会が報告され、その後の4知事の会談のもとにもなりましたけれども、三重県はその話し合いの中で、当時下られてきたばっかりの副知事を派遣し、ほかのところは3県の知事が会合する中で、この川上ダムは粛々と建設というふうになってきたわけですけれども、今、治水、利水の面で大きく変化した川上ダムについて、住民と民主政権がぶつかる、そのような状況を招かないためにも、知事はどのように見直しを、あるいはこれからの方向を思ってみえるのか。その点についてお聞きしたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) 三重県にとりましては、川上ダム等も、もうずっと昔からのいろんな議論を積み重ねて今日に至っておるところでございます。

 川上ダムにつきましては、伊賀地域の浸水被害を軽減するということ、それから、水道水源の確保ということで、地元もぜひこれをつくってほしいという長年の悲願のような形で今日まで来ております。三重県としては、これまでの議論の積み重ねの中で、このダムについては必要であるという認識に変わりはございません。

 それから、木曽川の水系連絡導水路事業についてでございますけれども、これは、異常渇水時における既得用水の安定的な取水、あるいは河川環境の改善、それから地盤沈下対策というような、いろんな観点から議論もされてまいりました。そういう中で、三重県としてもこれについては必要であると、こういう認識でございます。

 しかし、これらにつきましては、県の事業ではございません。国の事業でございます。その国におきまして、八ッ場ダムのようなああいった例もありますけれども、非常に広範なとらえ方でダム事業について関係省庁に検討をするようにというような指示も出ておるというようなことを聞いております。私としては、国がどういうふうに対応してくるのかというようなこともしっかり見守っていきたいと、こう思います。

 ただ、事業主は国でありますけれども、いろいろ今まで、災害等、あるいは大事な水源としてのいろんな議論で積み重ねられてきたことでありますから、国がこの事業を仮にも変更していくというようなことになりましたら、それぞれについてきちっと説明していく、そういう責任がありますし、それは、地元等も納得できる説明がなされていかなければならないと、こう思っております。

 川上ダムにつきましては、もともとは、岩倉峡を広げてやってほしいという、そういう状況も、時点もかなりあったわけでありますけれども、いろんな議論の中で遊水池と川上ダムとの連携で地域の課題を解決していこうということになりました。仮にダムをつくらないということになりますならば、もう一度国が、岩倉峡を開削するのかどうなのかとか、こういった議論にもう一遍、また戻ってしまうことになるかと思います。あくまでも事業の主体である国がどういうふうな観点で、どういうふうに。



○議長(三谷哲央) 答弁は簡潔に願います。



◎知事(野呂昭彦) そういうことを見守っていきたいと、こう考えております。

   〔24番 真弓俊郎議員登壇〕



◆24番(真弓俊郎) 御丁寧な回答で時間が来てしまいましたけれども、地元の悲願だからやってもらわないと困るということ自身が、八ッ場ダムでも起きている、住民がまた苦しむことにつながっていることを、知事もしっかり認識をしていただきたいと思いますし、川上ダムのことについては、岩倉峡の開削がどうかというのは、流域検討委員会のあのデータを見れば、それは必要ないということもしっかりと書かれていますので。



○議長(三谷哲央) 簡潔に願います。



◆24番(真弓俊郎) データをもう一度見直していただくことをお願いしまして私の質問を終わります。(拍手)



○議長(三谷哲央) 次に、今井智広議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。9番 中川康洋議員。

   〔9番 中川康洋議員登壇〕



◆9番(中川康洋) 議長のお許しをいただきまして、今井智広議員の発言に対する関連質問をさせていただきます。

 不妊治療支援事業についての関連質問でございまして、こども局長に御答弁を願えればというふうに思いますが、極力ライトタッチで質問をしますので、ライトな感覚で御答弁を願えればというふうに思っております。

 この不妊治療、いわゆる県単補助事業のところでの今井議員から質問があったわけですけれども、この県単事業、いわゆる所得制限が夫婦合算で300万円未満の市町に対する補助事業でございます。

 局長は、この不妊治療の県単事業のところで、300万円未満の所得制限のこの事業、今後も潜在的なニーズがあると思うというお話をされて、今後、PRというか、普及に努めたいという御答弁をなされました。私は、この潜在的ニーズがあると思いますというところに関して、どういった根拠を持って、いかなる調査をなされた上でこういう御答弁をなされたのかなというところが非常に、ぜひとも伺いたいところであります。

 というのは、私は、この県単事業、国補事業に比して、今井議員も話をしておりましたけれども、助成件数ですが、10分の1というふうに非常に少ないわけなんですね。平成20年度国補事業は1188件の助成件数がありましたけれども、この300万円未満の所得制限をかけた県単事業は117件の助成件数でありました。こういった数字だけを見ると県単のほうの300万円未満──夫婦合算でですよ──の制度というのは、潜在的なニーズがまだあるとかないとかというよりも、本来対象となる県民にとって、これは使えない、ないしは使いづらい制度になっているのではないかなと、それゆえにこれぐらいの数字になっているという一つの結果ではないのかなというふうに私は考えるわけでございます。

 といいますのも、例えば津市の例を見ますと、津市は国補事業の上乗せ分の利用での県単事業ですが、いわゆる300万円未満の方の平成19年度の利用実績が21件でございます。しかし、300万円以上の、夫婦合算の所得が多いゆえに、ここを市で単独でつけてやっておるんですね。それが、300万円未満の助成件数は21件だけども、300万円から730万円のところは80件、4倍既にあるんですね。これは、いわゆる所得制限があるゆえに上乗せの部分が使えないという状況だと私は思います。

 平成20年度も、津市において300万円未満の件数は25件、300万円以上から730万円の件数は91件なんですね。これは、潜在的ニーズ云々とかいうことよりも、いわゆる制度的に使えないゆえに市が出しているということだと思うんですが、例えば四日市市は、いわゆる保険適用も含めて市単独の助成事業を早くから行っております。これ、年間で既に300件の件数を毎年超えておるんですね。県単事業はすべて含めても118件なわけです。

 そういった状況を見ると、私は、潜在的ニーズがあるというこの御答弁が本当に現場の的を射ているのかというふうに思うのと、やはり使いづらい制度になっているのではないかなというふうに思うわけですが、その部分に関しての局長の御答弁を、ライトな感覚で結構ですので、改めていただきたいと思います。



◎健康福祉部こども局長(太田栄子) ただいまの津市の件数もお出しいただき、示していただきましたけれども、私どもが判断をいたしました潜在的ニーズと申しますのは、確かに300万未満の御夫婦が治療を望んでいるかどうかというあたりが、そういうデータはとるべくもございませんので、確かな数を把握しているわけではございません。したがって、類推となります。

 その類推した根拠と申しますのは全体件数から見るしかないのかなというふうに思っておりまして、いわゆる国補事業も含めて全体の件数というのが、実は18年から20年の間に2.4倍に膨れ上がっておるんですね。それに比して300万未満は1.8倍にとどまっておるということで、恐らくもう少し300万未満にもニーズがあるのではないかという類推。

 それと、もう一つは、市町によってもこの300万未満の制度を活用するということについて明らかな差がやはりございますので、そのあたりはまだPRが行き届いていないところもあるのではないか、したがって、潜在的ニーズはあるのではないかという類推です。

 もう一つ、全国の決算額から見てみますと、これは国補事業にはなりますけれども、三重県全体がまだ全国に比してもう少し伸びる余地があるのかなと、いわゆる不妊治療そのものに関してまだまだ三重県としては伸びる余地があるのではないかというふうに考えておる。

 この三つがおよそ潜在的ニーズがあるのではないかというふうに判断した理由でございます。

   〔9番 中川康洋議員登壇〕



◆9番(中川康洋) ありがとうございました。

 いわゆる潜在的ニーズがあるのではないか、今後もPRに努めたいというのは、具体的な市や町から聞いたとか上がってきておるとかということではなくて、いわゆる推察する中でそのように判断をしておりますと、だから、今後もPRに努めることが大事じゃないかなということというふうに今受けとめました。

 いわゆる夫婦合算で300万未満のところにおいて、もうそれが100%、この118件が行っているかどうかとなると、それはそうじゃないというふうに思います。やはり、さらに普及を努めることによって、そういった方々も出てくるであろうというふうに思います。

 しかし、実際、不妊治療を現場でなされておる方が、これは今井議員もおっしゃっていましたけれども、保険適用外の治療をした場合、1回で30万とか50万とかと行くわけですね。それを全部負担することが行政の責務としてあるというふうに、私はそこまでは思いませんけれども、しかし、どうせ重点事業に掲げておって必要な制度であるのであれば、やはり使いやすい、県民にとって喜ばれる制度を実施していくということが、いわゆる県民しあわせプランにおいても私は大事なのではないかなというふうに思うわけです。

 ですから、300万円未満のところにおけるPRをして潜在的ニーズを掘り起こしていくということ、それも当然大事なわけですけれども、だからといって、県単の補助事業が300万円未満でいいということでは、私はイコールではないというふうに思っておりますので、そこは、この潜在的ニーズという答弁をもって了とするということは、私は果たしてどうだったのかなというふうに思うわけです。

 もう1点確認しますけれども、第二次戦略計画の中に、これは知事がおつくりになったわけですけれども、19年から22年度、ここに、いわゆる重点事業として不妊治療が掲げられておると。いわゆる第三次の戦略計画がつくられるのかどうか、それは私はわかりませんけれども、この一つの切れ目の中で、いわゆる国補事業があるから、この県単事業というのは、いわゆる所期の目的を達したというような方向に行っちゃうのか、いわゆる、今、仮にですよ、局長が答弁されたように潜在的ニーズがある、そこが、あと1年半ありますから、ニーズがある程度達成されたという中で、さらに、いわゆる所得制限を緩和する中で伸ばしていきますという方向も含めて、来年度の予算に絡めての話じゃないですけれども、そういうことも当局としては考えていきたいという思いがあるのか、その辺のところを私は確認させていただきたいと思います。

 というのは、若年者夫婦に対する制度だというふうに答弁でおっしゃったわけですけれども、この不妊治療に対して深刻にとらえてやっておるのは、私も年齢41歳ですけれども、いわゆる40代前半、ないしは30代の前半から後半の方々が多いわけなんですね。20代の前半や後半の方々からこのことに非常に深刻に感じてやっておる方よりも、深刻性が高いのは30代から40代前半だというふうに思います。

 それゆえに、次のしあわせプラン等がつくられるかどうかわかりませんけれども、できたときにはそういったところを当局としてしっかりと主張していくことがあるのかどうか、そこを確認しておきたいと思います。



◎健康福祉部こども局長(太田栄子) 18年度に制度設計をして進めてきたわけですけれども、当然、重点事業の中で取り組んできたわけでございます。制度の設計上、やっぱり十分に行き渡らせるということがまず大事かと思うんですね。その上でレベルを引き上げていく、いわゆるこれでしたら300万の所得制限をもう少し緩和するのかといったことに順番に行くのかなというふうに、私は制度の設計はそうなのかなというふうに思っております。

 しかしながら、今年度、不妊専門相談センターのほうのヒアリング等々も行っております。新たなニーズを私どもも把握できるかもしれませんし、これから市町の啓発にも力を入れていただく中で意見交換をする機会もあろうかと思いますので、そういったニーズは全体にとらえながら、要は、今、30代、40代の方とおっしゃっていただきましたけれども、本当に若くて、深刻に早く治療を始めたいと思っている方々を早くから御支援したいというのがこの制度の本来の出発点でございましたので、そこのところが追求できるようには検討は継続していきたいというふうに思っております。

   〔9番 中川康洋議員登壇〕



◆9番(中川康洋) ありがとうございました。

 ある意味、待てない事業であるというふうに思っております。段階的にやることを今おっしゃいましたけれども、同時に検討していくこと、ないしは、段階的にやるにしても遅きに失しないこと、やはり、どうせ制度をつくるなら、県民に喜ばれる、使いやすい制度をつくることが県民のニーズにこたえることだというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上で終わります。(拍手)



○議長(三谷哲央) 次に、中村進一議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。39番 舟橋裕幸議員。

   〔39番 舟橋裕幸議員登壇〕



◆39番(舟橋裕幸) 中村進一議員の県立病院改革についての関連をさせていただきたいと思います。

 中村議員も紹介がありましたけれども、松阪市民病院の記事、私も読ませていただきました。松阪市民病院も御多分に漏れず、医師不足をはじめとする課題が山積で大変厳しい経営環境に至った。あり方検討委員会もつくった。その答申には、指定管理者制度も、また、独立行政法人化も一つの視野だねという提案があったようでございますけれども、公設公営でいこうと松阪市は決めたようでございます。

 そして、本年、この新聞記事には、循環器内科への医師の派遣効果、ホスピス緩和ケア病棟の稼働及び職員の経費節減をはじめとするそれぞれの努力、こういったもので大幅な経営改善がなされたという記事でございました。

 一方、三重県のほうにおきましても、総合医療センター、昨年に比べて、今、20人ぐらい看護師さんが多いというふうに聞いております。その結果、10対1の看護基準で回してきたのを、この8月から7対1の看護基準として試行をしていくということを伺いました。人件費を差し引いても、純利益として1億円以上が見込まれるというふうに伺っています。

 少し理想を言うならば、今、総合医療センターは332床のベッドでございますから、許可病床が446あります。まだ100以上のすき間があるわけでありますので、ここへ目いっぱいの看護師さんを集めることができたならば、相当収益も期待ができますし、20年度の総合医療センターの赤字は4億3000万と伺いました、この4億3000万は十分帳消しにできるのではないかというふうにも考えたりもするところであります。

 しかしながら知事は、数年前に、いわゆる各病院の経営診断をした、このままではとてもじゃないけどもたないということで知事が病院改革に手をつけられたわけでありますが、その年は、いわゆる公営企業法の全部適用はパスするかのごとく、公営企業法の全適は悪、言い過ぎ、悪というぐらいまでのイメージで否定した上での経営形態の改善のほうへシフトをしていかれました。

 しかしながら、現実、松阪市民病院、そして総合医療センターの、こういった今の全部適用のままで、そして、一番の課題である、総合医療センターであれば看護師、他の県立病院であれば医師、これが確保をされればそれなりの改善が見込めるのではないか、一つの例としてこういったものもあるわけでありますけれども、そういった例を見た上での知事の感想なり御所見をお伺いしたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) まず、松阪市民病院におきましては、報道でありましたように、大変収支状況が大きく改善しておるということ、まことに結構なことだと私も思います。

 ただ、県立病院の状況と松阪市民病院とを横並びで論ずるというのはなかなかできないところであります。実は、県立病院に関する、改革に関する考え方の案をお示しいたしておるわけでありますけれども、この中でも触れておりますけど、病院改革について将来の展望を考えるとき、二つの側面があるかと思います。

 一つは、やはり絶えず経営改革をしていく、取り組んでいく、その必要があるという観点であります。特に、松阪市民病院は一つの病院でありますけれども、県立病院の場合には4病院、これを一括して全部適用でやっていくということについては、既にこの考え方の中でも申し述べておりますけれども、なかなかマネジメントの上で非常に難しい問題がある。

 特に、例えば迅速なマネジメント体制を強化していくということが、例えば人材面だとか人事面、給与のあり方だとか、あるいはそれぞれの病院が違っているという状況から、そういう意味でなかなか一律にうまくいかない。そういう意味では、病院事業庁長が管理者として法的に1人と規定されておる状況からいけば、各それぞれの病院、現場の院長にもっと権限を渡してマネジメントできる、そういう体制が必要なのではないか、これが一つあります。

 それから、もう一つ、病院改革につきましては、今、非常に医療環境が厳しい状況の中で、病院経営そのものも大変でありますけれども、ただ単に収支面とか、そういうことだけではなくて、県立病院は県立病院としての機能、役割をしっかり果たしていかなければなりません。そういう意味では、こういうピンチ状況にも陥っておる県立病院を、この機会に、むしろチャンスとしてはね返す、そういう方向が大事であります。

 私は、例えば四日市につきましても、四日市も今現在もいろんな経営改革、経営努力をしていただいています。そういう意味では、御指摘がありましたように、看護基準につきまして、今回、7対1というような、そういった方向をとるということも、これも大変いいことだと、こういうふうに評価もいたしております。

 しかしながら、病院改革ではむしろ、もっと前向きに、県民に良質で満足度の高い医療をしっかり提供できる、そういう体制ということを考えたときに、四日市の総合医療センターにつきましても、例えば独法化を図っていくということは、三重大との連携だとか、そういうことの関係についても、総合医療センター独自に、実は経営の中で努力がさらにできることでございまして、それは、私は、四日市の総合医療センターが、これまでよりももっと高いレベルの医療提供の体制を実現できることではないかなと、こう思っておるところであります。

 松阪市民病院の例をとられましたけれども、実は、同じように横に並べて論ずることができない状況であると、こう思っておりますし、いろんな病院改革については課題があります。難しい課題であります。しかし、未来を見据えて、こういう機会に思い切って未来志向で病院改革が実現できるように、御理解と、そして御協力をお願い申し上げたいと、こう思います。

   〔39番 舟橋裕幸議員登壇〕



◆39番(舟橋裕幸) ピンチをチャンスにというのは先代の知事からよく議場で聞かせていただきましたけれども、今の医療崩壊の状態において、2年間、3年間はかかりますよね、議論をしている。そうした中で、県立病院へ、今イメージが悪いですから、就職しようという人の意識が低い、職員のモチベーションは悪い、将来的に振り返ったときに、あの3年間、5年間が、失われた10年じゃないけれども、三重県の医療行政において失われた3年間だったねという評価にならないような形にぜひともしていただきたいなと思います。

 7月に杉本議員と北川議員と3人で、東京にあります医療コンサルタントへ行ってきました。3時間ばかり勉強させていただいたんですけれども、最後に、志摩病院で今、指定管理者制度の導入を検討しています、ある法人が候補に挙がるんだろうと思いますが、すべてのドクターを連れてきてもらえるわけではなさそうです、三重大との連携で、医者を三重大からももらい、運営されることになろうと思いますけれども、そういうケースはどうなりますかという質問をしましたら、明確に失敗しますよと言われてしまいました。そういうことも頭に置いていただきながら、また、中村進一議員に民主党のマニフェストで急に医者を増やしたのは今の医療行政における特効薬ではないということをおっしゃいましたけれども、知事がおっしゃる経営形態の改革が現在の医療崩壊の特効薬にもなり得ないというふうに思います。

 以上です。(拍手)



○議長(三谷哲央) 以上で、本日の県政に対する質問を終了いたします。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○議長(三谷哲央) お諮りいたします。明25日から27日までは休会といたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(三谷哲央) 御異議なしと認め、明25日から27日までは休会とすることに決定いたしました。

 9月28日は、引き続き定刻より県政に対する質問を行います。



△散会



○議長(三谷哲央) 本日はこれをもって散会いたします。

             午後3時48分散会