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三重県 三重県

平成21年第1回定例会 06月11日−17号




平成21年第1回定例会 − 06月11日−17号









平成21年第1回定例会



                平成21年第1回

              三重県議会定例会会議録



                 第 17 号



            〇平成21年6月11日(木曜日)

          ──────────────────

              議事日程(第17号)

                  平成21年6月11日(木)午前10時開議

 第1  県政に対する質問

     〔一般質問〕

 第2  議案第117号及び議案第118号

     〔提案説明〕

 第3  議提議案第7号

     〔提案説明〕

          ──────────────────

              会議に付した事件

 日程第1  県政に対する質問

 日程第2  議案第117号及び議案第118号

 日程第3  議提議案第7号

          ──────────────────

             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  49名

    1  番                長 田  隆 尚

    2  番                津 村    衛

    3  番                森 野  真 治

    4  番                水 谷  正 美

    5  番                杉 本  熊 野

    6  番                村 林    聡

    7  番                小 林  正 人

    8  番                奥 野  英 介

    9  番                中 川  康 洋

    10  番                今 井  智 広

    11  番                藤 田  宜 三

    12  番                後 藤  健 一

    13  番                辻    三千宣

    14  番                笹 井  健 司

    15  番                中 村    勝

    16  番                稲 垣  昭 義

    17  番                北 川  裕 之

    18  番                服 部  富 男

    19  番                末 松  則 子

    20  番                中 嶋  年 規

    21  番                竹 上  真 人

    22  番                青 木  謙 順

    23  番                中 森  博 文

    24  番                真 弓  俊 郎

    25  番                舘    直 人

    26  番                日 沖  正 信

    27  番                前 田  剛 志

    28  番                藤 田  泰 樹

    29  番                田 中    博

    30  番                大 野  秀 郎

    31  番                前 野  和 美

    32  番                水 谷    隆

    33  番                野 田  勇喜雄

    34  番                岩 田  隆 嘉

    35  番                貝 増  吉 郎

    36  番                山 本    勝

    37  番                森 本  繁 史

    38  番                吉 川    実

    39  番                舟 橋  裕 幸

    40  番                三 谷  哲 央

    41  番                中 村  進 一

    43  番                西 塚  宗 郎

    44  番                萩 野  虔 一

    45  番                永 田  正 巳

    46  番                山 本  教 和

    47  番                西 場  信 行

    48  番                中 川  正 美

    49  番                萩 原  量 吉

    50  番                藤 田  正 美

   (51  番                欠      員)

   (52  番                欠      員)

   (42  番                欠      番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長                 大 森  秀 俊

   書記(事務局次長)            高 沖  秀 宣

   書記(議事課長)             青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)           永 田  慎 吾

   書記(議事課副課長)           米 田  昌 司

   書記(議事課主幹)            山 本  秀 典

   書記(議事課主査)            竹之内  伸 幸

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事                   野 呂  昭 彦

   副知事                  安 田  敏 春

   副知事                  江 畑  賢 治

   政策部長                 小 林  清 人

   総務部長                 植 田    隆

   防災危機管理部長             東 地  隆 司

   生活・文化部長              安 田    正

   健康福祉部長               堀 木  稔 生

   環境森林部長               渡 邉  信一郎

   農水商工部長               真 伏  秀 樹

   県土整備部長               北 川  貴 志

   政策部理事                山 口  和 夫

   政策部東紀州対策局長           林    敏 一

   政策部理事                藤 本  和 弘

   健康福祉部理事              浜 中  洋 行

   健康福祉部こども局長           太 田  栄 子

   環境森林部理事              岡 本  道 和

   農水商工部理事              南      清

   農水商工部観光局長            辰 己  清 和

   県土整備部理事              長 野    守

   企業庁長                 高 杉  晴 文

   病院事業庁長               小 山    巧

   会計管理者兼出納局長           山 本  浩 和

   政策部副部長兼総括室長          竹 内    望

   総務部副部長兼総括室長          北 岡  寛 之

   総務部総括室長              中 川  弘 巳

   防災危機管理部副部長兼総括室長      細 野    浩

   生活・文化部副部長兼総括室長       橋 爪  彰 男

   健康福祉部副部長兼総括室長        南 川  正 隆

   環境森林部副部長兼総括室長        水 谷  一 秀

   農水商工部副部長兼総括室長        加 藤  敦 央

   県土整備部副部長兼総括室長        廣 田    実

   企業庁総括室長              小 林  源太郎

   病院事業庁総括室長            稲 垣    司

   総務部室長                中 田  和 幸



   教育委員会委員長             竹 下    譲

   教育長                  向 井  正 治

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長    山 口  千代己



   公安委員会委員長             寺 田  直 喜

   警察本部長                入 谷    誠

   警察本部警務部総務課長          栃 木  新 一



   代表監査委員               植 田  十志夫

   監査委員事務局長             長谷川  智 雄



   人事委員会委員              楠 井  嘉 行

   人事委員会事務局長            梶 田  郁 郎



   選挙管理委員会委員長           浅 尾  光 弘



   労働委員会事務局長            小 西  正 史

          ──────────────────

               午前10時0分開議



△開議



○議長(三谷哲央) ただいまから本日の会議を開きます。



△諸報告



○議長(三谷哲央) 日程に入るに先立ち、報告いたします。

 議案第117号及び議案第118号が提出されましたので、さきに配付いたしました。

 次に、議提議案第7号が提出されましたので、さきに配付いたしました。

 次に、例月出納検査報告1件が提出されましたので、お手元に配付いたしました。

 以上で報告を終わります。

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△追加提出議案件名

 議案第117号 平成21年度三重県一般会計補正予算(第6号)

 議案第118号 財産の取得について

 議提議案第7号 三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例の一部を改正する条例案

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△議提議案第7号

   三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例の一部を改正する条例案

 右提出する。

  平成21年6月9日

                    提 出 者  杉 本 熊 野

                           今 井 智 広

                           北 川 裕 之

                           服 部 富 男

                           中 嶋 年 規

                           竹 上 真 人

                           日 沖 正 信

                           森 本 繁 史

                           西 塚 宗 郎

                           萩 原 量 吉



   三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例の一部を改正する条例

 三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例(平成十五年三重県条例第三十一号)の一部を次のように改正する。

 第五条中「併せて提出する」の下に「とともに、当該資料を公表する」を加える。

 第六条第一項中「行ったときは、」の下に「当該補助金等の交付について」を加え、「補助金等の交付の決定状況を記載した」を削り、「当該交付の決定の後速やかに議会の定例会に提出するとともに、その概要を公表しなければならない」を「作成し、その概要を公表するとともに、当該交付決定実績調書のうち、一の事務事業につき一の補助事業者等に対する五億円以上の補助金等の交付の決定に係るものを、議会に提出しなければならない」に改め、同条第三項中「前二項」を「前三項」に改め、同項に後段として次のように加える。

 この場合においては、直近の当該変更した交付の決定に係る交付決定実績調書を作成し、提出及び公表するものとする。

 第六条第三項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

3 第一項の規定による提出は、遅滞なく、その交付の決定の後招集される定例会において行われるものとする。

 第七条第一項中「の記載事項について、当該交付の決定に係る会計年度終了後六月以内に」を「に記載された補助金等について交付すべき額を確定(三重県補助金等交付規則(昭和三十七年三重県規則第三十四号)第十三条第一項に規定する確定をいう。)したときは、当該補助金等の交付について」に、「行い、その結果を議会に報告するとともに、その概要を公表しなければならない」を「行うものとする」に改め、同条第二項及び第三項を削る。

 第八条第一項中「毎年一回、前年度」を「毎会計年度終了後六月以内に、その年度」に改め、第五号を第六号とし、第四号を第五号とし、第三号を第四号とし、第二号の次に次の一号を加える。

 三 前条の規定による評価の結果

 第九条第一項を削り、同条第二項中「第七条第一項又は第二項」を「第七条」に改め、同項を同条第一項とし、同条中第三項を第二項とし、第四項を第三項とし、同条第五項中「から第三項まで」を「又は第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条中第六項を第五項とし、第七項を第六項とし、同条第八項中「第七条第一項若しくは第三項の報告又は」を削り、同項を同条第七項とし、同条第九項中「から第三項まで」を「、第二項」に改め、同項を同条第八項とする。

 第九条の次に次の一条を加える。

 (暴力団等の排除)

第九条の二 県は、補助金等を暴力団等に交付することのないよう、各補助金等の交付の目的、趣旨等を勘案しつつ、必要な措置を講ずるものとする。

   附 則

 (施行期日等)

1 この条例は、公布の日から施行し、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める事項について適用する。

 一 この条例による改正後の三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例(以下「新条例」という。)第六条の規定 平成二十一年六月一日以降に交付の決定を行った、又は交付の決定を変更した補助金等の交付

 二 新条例第七条の規定 平成二十年四月一日以降に交付すべき額を確定(三重県補助金等交付規則(昭和三十七年三重県規則第三十四号)第十三条第一項に規定する確定をいう。)した補助金等の交付

 三 新条例第八条第一項の規定 平成二十年度以降における補助金等の実績

2 この条例による改正前の三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例第七条の規定による評価、報告及び公表については、これを要しない。



提案理由

 社会経済情勢の変化等を踏まえ、公正で透明性の高い、効率的な県政の実現を図るため、補助金等について、議会への報告等に関し見直しを行うとともに、補助金等が暴力団等に交付されることのないよう所要の措置を講ずる必要がある。これが、この議案を提出する理由である。

          ──────────────────



△質問



○議長(三谷哲央) 日程第1、県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次、発言を許します。36番 山本 勝議員。

   〔36番 山本 勝議員登壇・拍手〕



◆36番(山本勝) どうもおはようございます。自民みらい会派、桑名市桑名郡選出の山本勝でございます。

 自民みらい会派ということでは私は2人目の質問者でございますが、一昨日は同僚の中森議員がトップバッターで質問をいたしました。自民みらい、4月の27日に新会派を発足いたしまして、私も、不肖、初代会長という立場を約20日間ぐらい預かりまして、大変いろいろ感ずるものがあったわけでございますけども、二つの会派が一つになるというのは大変なエネルギーが要るなという、こういう思いもさせていただきまして、あと、いろいろまた機会があればオフレコでお話をさせていただきたいと思いますけども、特に27日に発足をして、それ以降一緒に会派の席順を決めたり、いろいろやってきたわけでございますが、その20日間ぐらいを見させていただいておる限りは、本当にスムーズに、そしてまた一つになって、和気あいあいで、本当に笑い声も多くなりまして、本当にある面ではいい会派ができたなと、こんな思いをさせていただいております。それの御報告がてら国会議員のほうへも行ってまいりまして、いろいろ同僚5人ぐらい出席をしていただきましたんですけども、国会議員のほうからは、おめでとうというよりも、ありがとうというような、こんなお話もいただきまして、ある面では今回の会派の合同に関しての期待値がそこにあらわれておるのではないかなと、このように思っておりまして、私どもの会派へ来ますと、こんな短歌が入り口の黒板に張ってございます。「新会派 自民みらいの結束で 三重の明日へ政策論議」ということで、大変そういう意味では、これからそういう趣旨のもとに自民みらい、進めていきたいと思いますので、本当に、前団長でございますけども、どうぞひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。

 さて、今日は、朝の新聞等で、特に麻生総理の温暖化のガス排出量の削減の記事が大変大々的に載っておりまして、特に2020年へ向けて2005年の対比において15%削減をするという、これも目標を出されたわけでございますが、大変な数字やなと、こういう思いもさせていただいております。特にこれを実施していくという意味では、例えば実質GDPが0.6%押し下がるとか、失業率が0.2%悪化をするとか、反対に民間設備投資が0.1%増加をしているとかいろいろ、世帯数の可処分所得が4万3000円ほど減るとか、そして、あわせて光熱費が増になるとかということでは大変な数字が大きな目標に出てきたなと、こんな思いをさせていただき、これからの政策等もいろいろ出ておりますが、太陽光発電とか次世代車、それから、あと、断熱住宅とか、こんな施策がこれから展開をされてくるようでございますけども、私も今日は初めてネクタイを取らせていただいて質問に立たせていただきました。ちょっとこの付近が少し締まりが悪いなと、こんな気がするわけでございますけども、いろいろお聞きをしますと、ネクタイなしで室内の設定温度を28度に設定をした場合に、二酸化炭素の削減量が172万トンCO2、約385世帯の一般家庭の1カ月分のCO2の排出量が削減になると、こういうことでございますので、ただ単にネクタイを外すということではなしに、そんな意義もひとつ感じながらネクタイを外させていただいて、今日は質問させていただきたいと思います。どうぞひとつ、理事者各位の御答弁のほどもよろしくお願いをいたしたいと思います。

 それでは、発言通告に従いまして質問させていただきたいと思います。

 緊急雇用・経済対策についてでございますが、昨年秋のアメリカ発の金融危機はすさまじいスピードで全世界を駆けめぐり、金融面にとどまらず、実体経済にも大きな影響を与え、世界じゅうが今もその痛手を受けているところでございます。

 我が国の経済環境も大変厳しい状況にあり、輸出の急激な落ち込みによって国内の生産水準が低下をし、生産調整や雇用情勢の悪化に加え、消費者マインドにも深刻な影響を及ぼしております。特に全国の4月の完全失業者数は1年前と比べ71万人余り増加をし、346万人に達し、完全失業率も前月から0.2ポイント増加をして、とうとう5.0%となるなど、深刻の度を増しているところでございます。本県においても、経済、雇用の両面で大きな影響を受けています。

 一方、経済面では、鉱工業生産指数が3月にわずかながら上昇に転じたものの、昨年11月から4月まで連続で減少をし、大型小売店の販売額も、昨年10月から3月までの6カ月の間連続して減少するなど、引き続き厳しい状況にあります。

 雇用面では、有効求人倍率が昨年の10月に0.99と1.0%を下回り、それ以降も低下を続け、3月には0.44、4月には0.41と、記録が残る中でも最も低い記録を更新しているような状況であります。特に鈴鹿地域では0.21、伊賀地域でも0.27、私の地元の桑名地域でも、1年半ほど前には1.6ほどございましたが、今桑名地域でも0.39など、極めて深刻な事態、まさに危機的な状態にあると言えます。さらに、本県における非正規労働者の雇止めの人数は、昨年10月から今年6月までの間に8551人に達すると見込まれており、これも全国第4位になると聞き及んでおります。

 このような中、県では、昨年12月に、庁内における検討組織として三重県緊急経済対策会議を、また、今年2月には、商工会議所、金融機関、市町、三重労働基準局など官民が一体となって情報共有と課題検討を行う経済危機対策会議が設置をされました。このような組織における検討も踏まえ、これまで雇用対策、経済対策、生活対策の三つを柱に、平成20年度2月補正予算及び平成21年度当初予算に係る第一次緊急雇用・経済対策約68億円、5月補正予算における第二次緊急雇用・経済対策約18億円を取りまとめられたところでございます。私の認識では、この二つの対策は、基金による雇用創出や職業訓練、中小企業向けの融資、生活資金融資など県民や地域の事業者の深刻な状況に迅速かつ的確に対応しようとするものであると思われます。

 また、今回の三次緊急雇用・経済対策に関する238億円規模の補正予算は、公共事業や県の公用車の買いかえなどの内需拡大、県内事業者の販路拡大などの景気対策、交通施設バリアフリー化、高校生等を対象とする奨学金貸付枠の拡大など、中長期的な視点からの対応が中心であったと受けとめております。

 私は、深刻な状況への対応と、中長期的な視点からの対応という二つの方向はともに重要であり、評価をしたいと思いますし、今後も、県では深刻な雇用・経済情勢等を踏まえ、国の対策と連動をして、さらに必要な対策を迅速に講じていくということでございますが、問題はその内容でございます。

 雇用・経済対策の構築にあたっては、二つの視点が重要であります。その一つは、三重県の実情、つまり、雇用や生産活動、商業活動の現場というものを的確に見据えていただき、県民や県内事業者への温かい視線をもって対策を講じていくということでございますし、もう一つは、県財政の厳しい状況を踏まえ、国の財政を最大限有効活用するという姿勢でございます。財源としては、国から比較的使い道が自由な地域活性化・経済危機対策臨時交付金等が68億円交付される予定で、まだ相当額が残っていると聞き及んでおります。また、緊急雇用創出事業については、国からの交付が72億円追加交付されると聞いております。今後さらに効果的な対策を講じていくためには、これまでの対策を検証し、課題をあぶり出していくことが極めて重要であると考えております。そこで、厳しい雇用・経済情勢を踏まえて進めてこられた昨年秋以降の雇用、経済、生活の各分野の対策のうち、一昨日に雇用・生活面ではいろいろ知事からの答弁等もございましたので、私のほうからは、経済活動、経済面での質問等につきまして、経済活動の中でも大きな役割を果たしております県内の中小企業の経営安定化とチャンスづくりに向けた対策とその進捗状況についてお伺いをまずいたしたいと思います。

   〔南 清農水商工部理事登壇〕



◎農水商工部理事(南清) 山本議員の中小企業に対する経営支援の取組についてお答えをさせていただきます。

 先ほど議員のお話にもございましたが、急速に落ち込みました景気も一部下げどまりの兆しも出てきておりますが、雇用情勢、あるいはさらなる消費の下押しといったことはまだまだ懸念されるところでございまして、中小企業を取り巻く環境はいまだ厳しく、回復に向けました足取りもおぼつかないところがあるというふうに認識をしているところでございます。

 このような中におきまして、中小企業につきましては、県内産業の中で広いすそ野を形成しているものでございまして、本県経済を支えますとともに、雇用の場を提供するという重要な存在であると、こういった認識のもとに昨年末から様々な経済対策を実施させていただいているところでございます。

 中小企業の経済対策といたしまして、経営基盤の強化、それから、経営力の向上、それから、新たな事業展開、そういったことを柱にして展開をさせていただいているところでございまして、具体的に申しますと、一つは、経営基盤の強化対策として、信用保証協会の100%保証となりますセーフティネット資金を昨年の10月に創設させていただくとともに、融資限度額の引き上げ、それから、融資期間の延長などの拡充を行わせていただきました。さらには、本年5月、2年以内の返済の据え置き期間を設置したところでございます。

 また、融資の状況でございますけれども、5月末現在で6243件、総額にいたしますと1559億円が活用されておりまして、県内企業の倒産防止に一定程度の役割を果たしているのではないかというふうに考えております。

 次に、経営力の向上対策でございますけれども、中小企業者経営維持回復緊急事業におきまして、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会を通じまして、専門家を活用した企業の経営改善活動支援ということに取り組んでおります。特に個別相談指導の強化を図っているところでございまして、これまでに県内各地域での緊急出前相談会、これは、8回開催をして200名の参加、約60件の個別相談を実施していただいているところでございます。

 その次に、チャンスづくりといいますか、新たな事業展開の支援についてでございますが、中小企業の事業化・市場化支援事業を創設いたしまして、既存技術を生かしました新分野における製品の事業化などを支援することとしております。この事業は、事業の公募直後に約37件の応募があったところでございます。それから、オンリーワン企業育成技術開発支援事業でございますけれども、こちらのほうにも33件の応募をいただいておりまして、独自の技術を有する企業の新商品、新技術の開発を支援することとしております。

 しかしながら、冒頭でも申し上げさせていただきましたとおり、現下の中小企業を取り巻く環境は決して先行き楽観できないという状況にあると認識しておりますので、今後は21年度補正予算で成立をいたしました製品試作や販路開拓などを幅広く支援いたします物づくり中小企業の支援、あるいは中長期的な取組といたしまして産業技術人材の育成、こういったことも活用しながら、スピード感を持って効果的な対策を実施してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔36番 山本 勝議員登壇〕



◆36番(山本勝) ありがとうございました。特に第一次の緊急補正予算のところから二次に向けて、特に制度を拡大していろいろ対応していただいておるというのを認識させていただいておりますし、それにいろいろ講じてやっていただいておる、このことについては感謝をする次第でございますが、深刻な経済情勢の中で、やっぱり中小企業の経営安定化というのは大変重要なことでございますし、今現在は、中小企業の経営者は大変仕事が激減をしておって、働く皆さん方も抱えながら苦しんでおられる現状もございます。そういう中で、経済情勢が好転をしたときに地域経済を支える中小企業がなくなってしまう、こういうことではやっぱり本県の経済も成り立っていきませんから、それまでひとつしっかり中小企業を支えていただくように、強くこれからも施策をよろしくお願いをいたしたいと思います。

 さて、先ほど冒頭でも説明をさせていただきましたように、景気の先行指数の中での鉱工業生産指数が3月にやや上昇に転じておりますが、今年の2月あたりに初めて企業なり、それから行政が参画する会議の中で少し出た話を御紹介させていただいたと思うんですけども、自動車関連の企業では、あの2月の時点では、5月の連休もしくは6月ぐらいまでやっぱり在庫調整が、なかなか、抱えておるということでは、そういう景気の状況が続くであろうと。やっぱり少し時期が好転をしてくるというのは、連休明けから6月ぐらいが、在庫調整が進んで、それで少し状況が変わってくるんだろうと、そういうお話もいただいて、それ以後、北勢の経済界の皆さん方にちょっとお話をしてお聞きをしますと、在庫調整のほうもやっと進んでおると。それで、底を打ったかなという、こんな話もやってみえる企業もあったわけでございますし、景気の回復のほうも、例えばV字型ということで、どんと落ちてどんと上がるという、こんなことはやっぱりなかなか難しいということでは、L型回復というんですか、少しどんと落ちて徐々に回復をしていく、この角度が急なのか横ばいなのかというのはこれから問題になってくるわけですけども、そんなようなお話をされて、やっと在庫調整についても少しめどが立ってきて、景気の回復も、弱々しいけども底を打った感じがするという、こんなお話をやっておみえになりました。きのうの東証の日経平均株価も9991円49銭ということで、1万円にはあと8円ぐらい近づくというような高値になってきて、これが本当に実態経済をそのままあらわしているかというのはまだ疑問かもわかりませんけども、底を打ったという、こんな感じがちょっとしないでもないかなと思っています。そんな中で、今月の9日に政府が発表しました4月の景気動向指数では、雇用情勢は厳しさを増しているものの、景気一致指数が11カ月ぶりに改善をした、6月の月例経済報告では、景気の基調判断から悪化という表現を削除することが検討されており、そうなれば、事実上の景気底入れの宣言となるという、こんなこともちょっと情勢等でございますが、緊急雇用・経済対策では、これまで企業を支える対策が中心でしたが、これからは景気の回復にあわせて企業を元気にしていく。今までは、割と雇用と、それから、資金で何とかひとつ支えてきたけども、これからはやっぱり底打ちをする、もしくはするような状況ということが判断をできたら、やっぱり県のいろいろなこれからの景気対策の情勢、対応についても、そんなところをやっぱり支点にしてやっていただくべきかなと思って、知事が常々お話しになってみえる、チャンス予算というんですか、チャンスづくりということでは、今回の景気対策にはいろいろ項目を並べておられますけども、チャンス予算、これがやっぱり第4次の対策の中ではどんどんとそういう予算が出てくるような、そしてまた、その予算の中には環境とか太陽光とか農業とか、そんなことを含めたチャンス予算がこれからある面では景気を底上げするような施策になってくるのではないかなと、このように思うわけでございまして、経済対策をいろいろお話しいただきましたけども、今後やっぱり景気の底上げをしていくような対策の考え方について一回お伺いをいたしたいと思います。



◎農水商工部理事(南清) 景気動向の考え方につきましては、山本議員と私も同様な認識を持っております。それから、今後のいわゆる企業を元気にしていく、チャンスづくりに向けての予算ということで、これからどういう四次の補正に上げていくかというのはなかなか難しいところがございますけれども、当面、これまでに緊急雇用・経済対策予算として認めていただいた予算の中で、中小企業の新商品とか新技術の研究開発を支援していく、あるいは地域資源を活用した新商品の開発をしていくといったことを中心に据えた農商工連携、その取組を引き続き積極的に展開をしていきたい。

 それから、今後でございますけれども、県内企業からも新たな取組を模索するといった声も聞かせていただいておりますので、やはり、議員がおっしゃられたように、現場の声を大切にしながら、それを予算に反映していくということで、危機企業のチャレンジの支援をしていきたいということで、投資意欲の後押しとか、あるいは大企業へ県内中小企業の技術、製品等を持ち込んで、いわゆる押しかけ商談会みたいなことを、展開を積極的にしていければというふうに考えております。

 それから、今後、国の制度なども有効に活用して状況を見ながら必要に応じた追加対策を迅速かつ的確に実施をしていきたいと、かように考えております。

 以上です。

   〔36番 山本 勝議員登壇〕



◆36番(山本勝) どうもありがとうございました。総論的な話で大変恐縮ですけども、ひとつ知事のほうにおかれましては、チャンス予算ということでは十分これから底上げをしていけるような、そんなところに一回重点を絞ってよろしくお願いしたいと思います。

 私どもも、先日、中森議員からもお話もさせていただきましたように、私どもの自民・無所属ですか、前みらいということで、知事のほうへこのように提言をさせていただいて、17項目、いわゆる雇用に関する新規事業で10項目と、それから、元気にする事業で7項目提言させていただきました。農水のほうでも、元気にする新規事業の中でも今期若干取り上げていただいておるようでございますので、どうぞ引き続き御参考にしていただきながらよろしくお願いをいたしたいと思います。

 それでは、時間が押しておりますので、新県立博物館の整備についてお伺いいたしたいと思います。

 昨年の第2回定例会、12月議会において、なぜ今博物館を整備しようとするのかについて、知事の思いをお聞きいたしました。

 知事は、1期目に就任をしたときから、競争社会の中でこそ人と人との絆をはぐくむことが大切と考え、地域のアイデンティティーのもととなる文化や伝統を大切にしながら地域を大切に思う三重県愛をはぐくむことがしあわせ創造県づくりにつながると考えてきたことを述べられました。そして、しあわせ創造県を現実にしていくため、文化力の考え方を示し、「美し国おこし・三重」や新県立博物館の整備について2期目の公約にも掲げて取組を進めてきたと説明されたと記憶をいたしております。

 このような考えのもとで、平成19年度に新県立博物館基本構想、そして、平成20年度に同基本計画を策定し、新博物館の方向性をまとめられ、先日、具体的な建築と展示の設計概要について御説明をいただきました。その際、知事は、新博物館は、県民・利用者の皆さんが主役であり、県民・利用者の一人一人が、貴重な三重の自然、歴史、文化に関する資産に親しみながら新たな創造へとつなげていくことができる施設の基礎が描けたと言われました。私は、このような考え方、経緯のもとで、設計という形でより具体的になった新博物館について幾つかお尋ねをいたしたいと思います。

 まず初めに、知事として、この新博物館構想をわくわくドキドキするような気持ちで持っていただけるような、そしてまた、そんな部分も導入をしてと、こんなお話もございますし、県内外に自信を持って発信できるすばらしい施設、こんなこともお考えになっておみえになるんじゃないかと思いまして、この辺のところ、どんな部分を中心にして思いをお持ちになってみえるのか、まずお伺いをいたしたいと思います。

 それから、二つ目には、財政厳しい時期でございますので、博物館といえども民間の活力をおかりして、できればソフト活動、例えば共同開催なども導入をして、この今の博物館の財政面と、それから内部の充実を図られるようなお考えがないのかどうか。

 そうしてから三つ目は、博物館をあの場所へ建てるということは設計図面であるわけでございますけども、駐車場なりレストラン等の他の施設を総合文化センター等の施設連携で大いに利用していきながらやっていくという、こういうことでいろいろ動線のポンチ絵の提案等もあるわけでございますが、駐車場の問題でも満車の場合もございますし、雨が降った場合でのレストラン活用等も大変難しい面もあろうかと思いまして、ある面では博物館自身の独自性というのはなかなか見えてこないということでは、この辺のところの少し御意見もあればお聞かせをいただきたいなと思います。

 それと、4点目のほうでは、総合文化センターは、今指定管理者制度を導入して運用されておみえになりますけども、ずっとずっと先の話ですからなかなか難しい話かわかりませんけど、この新博物館も、公設公営でこれからずっとやっていくというのは大変難しい面もあろうかと思いまして、そんなときでの、今言いました動線で結ぶという面での新しい制度を導入して、例えば指定管理者でやっていくという面でも大変問題があるのではないかなということで、新しい運営形態というのになったときにどういうぐあいにされていくのかなという思いもちょっと危惧をしておりますので、まずその4点ぐらいを一回お伺いいたしたいと思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) まず、わくわくドキドキする博物館ということでありますけど、私にとりましては、利用者一人ひとりの皆さんが、博物館に訪れることによりまして知る喜びであるとか、あるいは探求する楽しみ、こういったことがその博物館で提供できる、こういったことが大事ではないかと思います。子どもたちにとりましても、本物、実物と向き合う中で、知ることや研究することの驚きや楽しさを体験するということ、このことは大変貴重でございまして、魅力的なことではないかと思います。

 新博物館は、人と人、あるいは人とモノが交流しまして対話をする博物館として、一人ひとりにとりまして最高にわくわくドキドキする知的活動空間となる、そういう舞台づくりを進めております。

 例えば、概略設計案におきまして、博物館の基本展示につきましては、多様な三重の自然の姿や人・モノ・文化の交流を紹介する三重のミクロコスモス、小宇宙でありますが、そういう展示といたしまして、この展示を通じまして県内外の方々に三重の多様性や、あるいは多様性が持つ力について考えるきっかけを発信していくということにしております。

 特に展示に当たりましては、ただ見せるのではなくて、感じる、自分とつながる、あるいは展示活動に参加できるというような工夫をすることで、一人ひとりが自分とつなげて展示を理解し、心に残る場としてまいりたいと思います。

 また、資料の閲覧や学習・実習、自主的研究活動の支援などを行いまして、県民・利用者の皆さんが興味や関心に応じまして主体的に活動、交流ができるような「交流創造エリア」を中核とした空間づくりというものを意識しております。

 そのほか、子どもたちが博物館のモノの持つストーリーというものに触れながら博物館を楽しめる「子ども体験展示室」とか、敷地内の環境を生かした自然環境や環境学習、こういったものを体験できるような「ミュージアム・フィールド」、これも整備をすることといたしております。

 なお、協創と連携でつくる新博物館として、御提案があった企業等民間との連携についてでありますけれども、これにつきましても、共同展の開催であるとか、あるいは学習プログラムや里山づくりへの参加をしていただくとか、企業等の人や技術などを生かした事業、こういったものを進めていきたいと考えております。

 私は、こうした博物館の展示や交流創造の活動の中で、県民・利用者の皆さんが、その人なりのわくわくドキドキを体験し、知る喜び、人としての成長へとつなげていける、そういう楽しい場になっていくようにしたいと思います。

 残余、いろいろ御質問ありましたことにつきましては、担当のほうからお答えいたします。

   〔安田 正生活・文化部長登壇〕



◎生活・文化部長(安田正) まず私からは、総合文化センターとの動線の確保や駐車場対策についてお答えをさせていただきます。

 総合文化センターとの連携につきましては、利用者の利便性の向上や博物館活動の一層の充実を目指すとともに、同センターとの機能連携をすることが工事費や維持管理費の縮減を図る上で大変重要であると考えております。このような施設連携を行っていく上で、総合文化センターと新博物館の間を安全かつスムーズに往来できる動線づくりは重要な課題と考えておりまして、今後詳細設計を詰めていく中で、建設費の精査を行いながら、横断歩道や連絡のための通路の設置などについて検討を進めてまいります。

 また、新博物館用地の一部は、現在暫定的に総合文化センターの駐車場として利用されておりまして、建設に伴い駐車場確保が課題となってまいります。新博物館としての必要台数は確保いたしましたが、今後、総合文化センターと新博物館の施設全体における駐車場対策として適切な台数の確保や有効な駐車利用のための誘導など、ハードとソフトの両面から引き続き検討をしていきたいと考えております。

 次に、新博物館の管理運営につきましては、昨年12月に策定をいたしました新県立博物館基本計画におきまして、施設設備の保守や清掃、警備といった維持管理業務を指定管理者に委託する公設公営一部民営方式で進めることとしております。また、指定管理者制度の導入に当たりましては、将来的には民間にゆだねる範囲を広げていきたいというふうに考えております。

 今後進めます施設の詳細設計をベースといたしまして、運営の仕組みや体制につきまして検討を行い、指定管理者制度の導入の考え方につきましても明確にしていきたいと考えております。

 以上でございます。

   〔36番 山本 勝議員登壇〕



◆36番(山本勝) どうもありがとうございました。

 知事のほうの言われる、わくわくドキドキというのが、知事の最後のほうの説明では、その人なりにわくわくドキドキを持っていただくような気持ちがわくわくドキドキにつながっていくという、こういうことでございました。そうなりますと、やっぱりわくわくドキドキをするような博物館の運営をいかにしてこれからやっていくというのが大変重要になってくるのではないかなということでは、ちょっと少し質問で余り正解にはなかなかなっていないなと、こんな感じがいたしますが、それと、当然やっぱり知事もこれだけ称賛をしてみえるのですから、やっぱり県内外に発信する意味で、いろいろこの博物館につきましては、歴史系でもございませんし、それから、文化系でもなくて、総合系ということでございますので、なかなか各全国の都道府県の博物館を見ても総合系というのは余りないというような、こんなお話もお聞きをするわけでございまして、知事のほうで、もし博物館について県外へ発信をするような、PRできるようなものがあれば、ちょっとお伺いをしておきたいなと思います。

 それと、ソフト活動ということでは、少し知事のほうからも説明がございましたが、総合文化センターでも、コンサートの共同開催等を民間等でもやっておみえになりますので、また、先日は、美術館のほうでは岡田財団の30周年記念ということで寄贈展というのをやっておみえになりまして、この時期になぜかなとちょっと思いがあるわけでございますけども、シャガールの絵なんかは大変な、昔は高価なものであったようなことをお聞きをして、シャガール展をやっておるということでございますが、そんなようなことを美術館のほうでやっておみえになりますので、ひとつ大いに活用をしていただいて、ソフト活動の面、博物館のほうでも大いに知恵を絞って活動をやっていただきたいと思っております。

 それと、あと、これは要望にとめておきたいなと思うんですけども、設計書が出てきましたから、監理業務についてちょっと要望をしておきたいと思うわけでございますが、この博物館も、着工するならば2年半ぐらいいろいろこれから工事を進めていくような形になろうかと思いますが、平成17年に施行をされました公共工事の品質確保の促進に関する法律の趣旨を受けて、三重県でも建築工事監理においては、国土交通省の制度に準じ、平成19年度から、従来設計者に一括で工事監理業務を発注していたものを、第三者に設計意図伝達業務を除く工事監理業務を発注していますという項で、目的としては、設計者で設計をしていただいた、また設計者と違う目線の中でその途中について監理をしていただくということで平成17年から施行された、こんな項目がございまして、できればひとつ、この博物館の監理業務についても、県内産業の振興及び地元設計事務所の育成という観点などから、新県立博物館建設工事においては地元設計事務所が工事監理業務に参加できるような、こんな配慮もされてはどうかなということで、これをちょっと要望をしておきたいと思いまして、あと知事のほうに1点、県外への発信のこの博物館におけるPR的なものがもしございましたら、よろしくお願いします。



◎知事(野呂昭彦) この県立博物館につきましては、基本構想あるいは基本計画、こういった段階でもいろいろと皆さんに御議論をいただいてきたところです。私ども、今回の博物館については、その基本的な位置づけとして、文化と知的探求の拠点としてこの博物館をつくっていくんだ、それから、特色としては、いろんなことを申し上げてきましたけれども、そこでは三重の持つ多様性というものをしっかり発信していこう、そして、活動そのものの一番のベースは、ともに考え、ともに活動し、成長する博物館。そこへ来て、やはりそこにあるものを見、触れ、そういうところで得られる感動がまた次の人それぞれの成長や活動に結びついていく、そういう、非常に、ほかの同じ総合博物館でも、ほかの博物館より私はいま一つ新しい、次の時代というものをにらみ、そして、そういうものをともに県民や、あるいは子どもたちが成長していけるような、次の活動に展開できるような、そういう機能が発揮できるような博物館をイメージしておるところでありまして、こういう、いわゆる言葉としては協創とか連携とかいうことを使っておりますけれども、こういうのが三重県の博物館としての非常に特色ではないかなと、こう思います。国内でも県立博物館はいろんなところで持っておりますけれども、これまでその中では最もひどい状況ではないかと思われた三重県立博物館、今度のこの新しい博物館の構想によりまして、少なくともいろんな特色を持った一つの、私どもとしては、規模、予算額は極めて限られて少なくなりましたけれども、しかし、そういったものを十分発揮できるような博物館にできるのではないかな。そのことによって国内外のいろんな博物館と連携、ネットワークをしまして、さらに、ともに考え、ともに行動し、成長する博物館としての機能も高めていくことができるのではないかな、そんなふうに思っております。

 ただ、わくわくドキドキするかどうかというのは、その人の、何といいますか、興味の対象とか感性の問題もあるかもしれませんし、したがって、さっき美術館のお話をされましたけれども、県立美術館もすばらしいものがあるんですね。ああいうところへ行くと、芸術的創造性というものがはぐくまれたり、文化的な感性というものがはぐくまれたりするんですが、だけど、絵画あるいは彫刻、こういったものを見るのがまず好きだという人でなければ、なかなか行っていただくことができない、あるいはそういう人が無理やりそういうところへ行っても感動を得られるかどうかということがあると思います。だけど、触れていく機会をだんだん持っていくにしたがって、そういった感性が高められ、その人の探究心をもっと引きつけるような、そういう博物館になれば私はいいなと、こういうふうに思うんですけどね。

 それから、あと、後段の部分のことについては御要望ということでありましたが、先般、竹上議員のほうから全協のときに御質問もありましたが、いろいろと私どもとしても地元の業者を使えるところは使っていくということだと思いますが、博物館という何せ非常に特殊、専門的な事業でございますので、御要望としてお聞きし、その御要望に従えるところはそういうふうに対応をしていきたいと、こういうふうに思います。なかなかこの分野では難しい部分もあるということをお知りおきいただきたいと思います。

   〔36番 山本 勝議員登壇〕



◆36番(山本勝) 知事、どうもありがとうございました。自然系か歴史系かでなしに総合系で行くということであられますと、なかなか全国に特色を持って発信するというのは大変難しいなという、こんな思いをさせていただきましたけど、どうぞひとつ、どんどんこれから詰めていかれますので、特色を持った三重県の新県立博物館ということでひとつまとめていただきたいと思います。

 次に、経済情勢の中での観光行政についてちょっとお伺いをいたしたいと思いますが、本年5月に、平成20年観光レクリエーション入込客数が県より公表されて、平成20年の本県への観光入り込み客数は実数で3355万8000人と、平成19年と比較して1.2%減少をしてきた。観光入り込み客数については、平成13年よりどんどん増で来たわけでございますけど、7年ぶりに減少をした。これの原因については、ガソリンの高騰なり、そしてまた、年間を通じてのゴルフ場の利用者数が減ったり、マイナス要因があったと、このように思うわけでございますが、この中で、昨年より減っても、増えたところが、北勢ではナガシマリゾート関係のあの施設と、それから、南勢のところでは伊勢神宮と内宮と、こういうことでございまして、結果的にはその2施設が増えたと、こういうことでございますが、県全体を眺めてみますと、今年は、この平成21年度はやっぱり増やしていく施策をとっていかないかんということでは、各二つの増の施設をなるべくそのすそ野を広げていくような、点から線、線から面にしていくような、こういうものをひとつ一回今後三重県としても考えていくべきではなかろうかと、このように思うわけでございますが、御所見をお伺いいたしたいと思います。

   〔辰己清和農水商工部観光局長登壇〕



◎農水商工部観光局長(辰己清和) 経済状況の厳しい中での観光ということでございますが、北勢地域はたくさんすばらしい地域がございまして、御所見のとおり、本当に県下のシェアの4割を占めるような観光地となっております。特にこれは新名神高速道路の亀山─草津間が開通したことによりまして、関西からの入り込み客を見てみますと、一昨年が3割やったものが今回4割ということで、かなりそちらから増えておるのではないかなというふうに思っております。

 それで、点から線、線から面へということで、いわば周遊型、滞在型観光への転換というようなことかと思いますが、これにつきましては、北勢地域で北伊勢広域観光推進協議会と10の市町が参加した協議会がございまして、それが昨年北勢地域観光振興方策というものを組み立てられまして連携に向けた取組が進められておりまして、例えば街道をテーマとしたマップの作成であるとか、それから、湯の山温泉の旅館街と員弁の梅とを組み合わせた梅ジュースのような、こういう連携が今北勢でも進められておりまして、県といたしましてもこうした取組を支援するということと、今年から、特に連携をするという観点で、北勢地域を中心にした産業、これを産業観光としていくということで、愛知県と岐阜県と協働してスタンプラリーをこの7月から始めるというようなこともしてございますし、それから、北勢地域でも周遊観光を支援するということで、ドライブマップの作成にも、これも取り組んでいくということにしておるところでございます。

 それから、先ほどの点から線ということで、非常に滞在、宿泊というのが大事になっておると。さらに観光を取り巻く経済情勢が非常に厳しくなっておるという観点から、私どもは非常に競争が激しくなってくるということを危惧しておりまして、今年度の一次の経済対策でインターネットの宿泊予約に対応した宿泊促進情報発信事業ということで、現在インターネットを通じた旅行予約というのがかなり増えておるということですので、そういうことの対応とか、今回の三次の経済対策で、宿泊観光推進事業ということで、宿泊地と観光地とをセットにした旅行商品をつくっていただくという緊急的な対応をしておるようなところでございます。

 先ほどの意見のとおりに、我が国を代表する、三重県には伊勢神宮と、それから、大型集客施設等の集客力を活用した観光情報発信であるとか、地域間の連携、この強化によりまして、地域の観光力を向上していくことで全県的な観光入り込み客数の増加につながるよう努めてまいりたい、このように考えております。

 以上でございます。

   〔36番 山本 勝議員登壇〕



◆36番(山本勝) どうも御答弁ありがとうございました。まだまだ点から線にしていくということについては、少し努力をしていただきたいなと思いますが、特に北勢のほうでは、今の県の姿勢を北勢のほうから見ていますと、やっぱり北勢の観光関係については、その企業に任せておいたらどんどんどんどん伸びていくという、こんなような感覚を北勢のほうでは担当者が受けとめると、こんなことも、しておりましたが、どうぞひとつ、南勢のほうでは、ある面ではいろいろ、専任者も置かれながら対策をしておるようでございますが、北勢のほうも、決してそんなような状況では、今の状況ではなかなかございませんので、ひとつもう少し力を入れて、点から線、線から面にしていく施策が、県のほうとしても御尽力いただくべきではないかなと、こうやって思っておりますので、一つ要望でしておきたいと思います。

 最後に地元の課題でございますが、伊勢大橋の架け替えについても、余り遅々として進んでおりません。県として、できればひとつ、どんなアクションで起こしていただくかなと、こんなお話と、木曽岬干拓の進捗状況、少しなかなか進んでいない面もあろうかと思いますが、状況等をお聞きいたしたいと思います。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) 伊勢大橋の架け替えについてお答えいたします。

 伊勢大橋は、もう既に昭和9年の架橋から74年という長い間たっていまして老朽化が進んでいる。伊勢大橋は延長1.1キロで、その前後を含む2.1キロを今事業化されていまして、20年度末までに約99%用地買収は済んでおります。20年度の取組ですが、この残った用地の完了と、それと、関係機関への協議を進めるというふうに国土交通省のほうから伺っております。

 それともう1点、この工事は大変大規模工事になるということで、長期間かかると。その間の現在の橋梁の安全確保という意味で、一部19年から補修を、今年度には塗装等の補修は終わるということを聞いております。

 本県といたしましても、国道1号線という重要幹線道路でございます。なおかつまた渋滞等も起こっておるということで、今後、架け替えについて、工事の早期着工ということをあらゆる機会を通じて国土交通省のほうへ働きかけていきたいと思っております。

 以上でございます。

   〔山口和夫政策部理事登壇〕



◎政策部理事(山口和夫) 木曽岬干拓地整備事業の進捗状況等につきまして御答弁申し上げます。

 まず、わんぱく原っぱの盛り土につきましては、計画土量約200万立方メートルに対しまして、平成20年度末で約137万立方メートルにとどまっております。このため、引き続き盛り土工事の進捗に努めてまいります。

 なお、今後の盛り土工事の進捗状況によりましては、わんぱく原っぱの整備スケジュールにつきまして再検討が必要になることと考えております。

 次に、保全区につきましては、おおむね順調に整備を進めております。アクセス道路につきましては、木曽岬干拓地から現道との交差点までの区間につきましては平成23年度の完成供用を目途に、また、残りの現道との交差点から国道23号までの区間につきましても、早期の完成供用に向け整備を進めております。

 以上でございます。

   〔36番 山本 勝議員登壇〕



◆36番(山本勝) どうもありがとうございました。

 伊勢大橋の架け替え等については、今補修工事をやっていただいたということで、3億円でペンキの塗りかえをやっていただいた事業と思いますけども、ペンキを塗りかえても、もう、いろいろお聞きをすると、5年ぐらいしかもたんのと違うかと、いわゆるペンキを塗ってもですね、そんなようなお話も聞くわけでございますので、ペンキの塗りかえが、次のペンキの塗りかえを塗らんでもええように、ひとつかけかえの努力をしていただきたいと、このように思います。一部には、もう、長良、揖斐の上流の徳山ダムも、1800億程度で予算を当初やって、それが完成をして、一本の川の上流と下流で二つの大きな事業、この伊勢大橋の架け替えも300億ぐらいかかるということでございますので一緒にやれやんということでございますから、上流は既にもう試験湛水を終わりましてあれですから、そろそろやっぱりやっていただくようにひとつ県のほうからも御尽力をよろしくお願いいたしたいと思います。

 それから、木曽岬干拓につきましては、今お話をお聞きすると、盛り土のほうも50%か60%ぐらいしか進んでいないなという、こんな状況でございますが、平成17年の当時にこの木曽岬干拓の計画では、平成18年から盛り土を始めて、平成23年には盛り土を完了する、そして、平成23年からわんぱく広場で供用を開始して、28年ぐらいにはできれば都市的な土地利用ができるような、こういうスケジュールというものをお聞きをしておるわけですが、今でいくとなかなかこれで、大分予定も遅れておるようでございます。どうぞひとつ、その辺のところ、地元のほうも大変期待をされておるようでございますし、こんな遅れておるという話を聞きますと、またいろいろ御要望も強くなろうかと思いますので、どうぞ引き続き御尽力をよろしくお願い申し上げて、時間でございますので、私のほうの質問をこれで終結させていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(三谷哲央) 25番 舘 直人議員。

   〔25番 舘 直人議員登壇・拍手〕



◆25番(舘直人) 改めましておはようございます。三重郡選挙区より選出をいただいておりまして、会派新政みえに所属をいたします舘直人でございます。

 ニュー三谷議長のお許しをいただきましたので、発言通告に従いまして質問をさせていただこうと思います。

 現下の社会経済情勢、本当に厳しいというより本当に深刻な状況にございます。県のほうは、それに対して緊急雇用・経済対策ということで対応をしているところであります。これまで100年に一度、100年に一度と本当に叫ばれましたけれども、100年に一度なら負けてもいいんかなと、そんな思いにはならないところで、100年に一度であっても頑張らなければならないなと、こんな思いがします。そんなときに肩を落として下を向いていてはだめなんだ、胸を張って前を向いて歩いていく、そういうふうな思いを込めまして、県民の皆さんに夢や希望や感動を与えられるような、そんな施策の展開を望みたいと、そういう思いで質問をさせていただこうと、こう思います。どうか当局の皆さんにおかれても、県民の皆さんに夢や希望や、そして感動を与えていただくような御答弁をまずお願いをいたしまして、質問に入らせていただこうと思います。

 まず、スポーツの振興ということで、青少年の体力向上とスポーツに親しめる環境の充実ということについて御質問をさせていただきます。

 ここに平成20年度の全国体力・運動能力、運動習慣等の調査結果というのがございます。この調査の対象となりましたのは、小学校の5年生と中学校の2年生。調査をした種目については、握力でありますとか上体起こし、反復横とび、持久走などなど8種目、その結果を見てみますと、全国の平均を上回っているものは、小学生の場合、女子のソフトボール投げのみでありまして、全国より平均が0.1ポイント上回っております。中学生の場合は、ソフトボール投げで男子が0.1ポイント、女子が0.5ポイント、それぞれ上回ってはおります。中学生の50メートル走の男女と反復横とびという女子が全国平均と同じという結果でございまして、その他のすべては全国平均を下回るという結果になっております。

 この結果に県の教育委員会におかれては、これはあくまでも体力要素の一部である、今後は、この結果を分析して課題を把握し、市町と連携しながら体力向上に向けた学校の取組を支援する、このように申しております。そこでお伺いをいたしたいと思います。

 2月会議のときに青木議員に竹下委員長のほうの御答弁があられました。教育の内容の中で最も重要と考えるのは、学力の育成、そして、知力の育成、体力の育成である。そして、学力テストにおいては、三重県は真ん中あたり、体力テストは最下位に近いような状況であると御答弁をいただいたと、このように思います。向井教育長には、その竹下委員長の御答弁と、また、この結果をどのように感じておられるのかお答えをいただきたいと思いますし、また、具体的な取組は本年度から行われているんだろうと、こう思います。市町とどのように連携されて体力の向上を図ろうとされているのかをまずお伺いをしたいと思います。

 次に、重点事業元気1として、地域連携学校スポーツ支援事業というのがございます。この事業につきましては、学習指導要領の改訂によりまして、中学校に武道などを必修化、これは平成24年度からでありますけれども、それに伴うものであると思いますけれども、武道などの指導者でありますとか、武道館の整備など多くの課題もあろうかと思います。また、地域スポーツ人材の活用ということやら、武道段位認定講習などのメニューもあるようでありますけれども、市町の教育委員会のみではこれらの課題解決はできない、このように思います。県教委としてどのように取り組んでいくのかお伺いをさせていただきたいと思います。

 そして、この項、最後の質問は、スポーツに親しめる環境づくりということでございます。

 学校でのクラブ活動につきましては次の項で議論をと考えておりますので、ここでは総合型地域スポーツクラブでありますとか、広域スポーツセンターなどによりますスポーツに親しめる環境づくりをどのように推し進めようとしておられるのか、まずお伺いをしたいと思います。お願いします。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 舘議員のスポーツの振興についての御質問にお答えいたします。

 まず最初に、スポーツテスト、いわゆる体力テストが行われたわけでございます。8種目を小学校の5年生、中学校の2年生で行われたわけでございますが、一部上回ったものもあるものの、全般的にはやはり全国を下回っているという状況にございます。

 教育委員会では、子どもたちが体を動かす楽しさとか喜び、そういうことを味わいまして、生涯にわたって運動に親しむ習慣が身につくことによって、結果として体力が向上するものというふうに考えております。そのためには学校体育の充実が不可欠と考えております。教員の指導力の向上を図るために、今後、効果的な授業の研究に取り組むような体育担当者研究協議会の開催を増やしまして、子どもたちが意欲的に運動に取り組めるよう、体育の授業の充実に努めてまいりたいと考えております。

 また、研究校を指定いたしまして体力テストの結果の分析を行いまして、そして、その結果をその後の体育の指導等に生かしていきたいと考えております。具体的には、子どもの運動習慣と生活習慣の改善、体力向上のための方策について研究を進めたいというふうに考えております。これらの研究から得られた情報を県内の学校に提供いたしまして、全体としての子どもの体力向上を図ってまいります。

 今後、教育委員会といたしましては、これらの学校体育の充実を中心に据えまして、子どもたちが生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を身につけられるよう、市町教育委員会と連携を図りながら学校の取組を支援してまいりたいと考えております。

 二つ目に、武道の必修化のことでございます。学習指導要領につきまして、平成24年度からの中学校の武道の必修化が記載されております。現在の保健体育科の教員の指導力の向上がまず必要だというふうに考えております。また、武道を指導する機会が増えますことから、指導に当たる人材の確保も課題となっております。

 このため、教育委員会といたしましては、本年度から、担当教員を対象といたしまして、新たに柔道、剣道の指導に関する講習会を開催いたします。また、専門性を深めるために武道の段位認定講習というものも引き続き開催してまいりたいと考えております。さらに、武道の授業に、議員も御紹介ございましたように、専門性を有する地域の指導者の方々も見えます。そういった方々を活用する取組も始めることといたしております。

 これらの取組を通しまして、新しい学習指導要領に沿った武道の授業が円滑に実施されるよう、市町教育委員会や学校を支援してまいりたいと考えております。

 最後に、スポーツの振興につきましてのいわゆる地域総合型のスポーツクラブについての御質問でございますが、教育委員会といたしましては、身近な地域でだれもがスポーツに親しめる環境づくりを目的といたしまして、総合型地域スポーツクラブの育成を重点的な取組として位置づけておるところでございます。この4月末現在では21市町に51クラブが設立されております。残る8市町のうち3市町におきましては、財団法人日本体育協会から指定も受けまして、設立に向けました具体的な準備も進められているところでございます。教育委員会といたしましては、まだ設立されていない五つの市町に対しまして、社会教育主事を派遣するなどして設立を支援しているところでございます。

 このような取組によりまして、平成22年度末までに県内の全市町に少なくとも一つは総合型地域スポーツクラブが設立されるよう引き続き支援してまいりたいと考えております。あわせまして、クラブ運営の中心的役割を担うクラブマネージャーや指導者を対象に講習会を開催するなど人材の育成にも努めてまいりたいと考えております。

 また、国が進めておりますクラブの育成、クラブ間の連絡調整機能を持つ広域スポーツセンターの設立に向けまして、これにつきましても検討を進めてまいりたいと、かように考えております。

 以上でございます。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) ありがとうございました。今御答弁でありましたように、本当に運動習慣というのが一番大事なのかな、そういうふうに私の中でスポーツに親しめるということを進めていくべきだと思います。

 総合型地域スポーツクラブ、これにつきましても、まだまだその意義であるとか必要性、十分に認識されていないのかなという声も聞こえてまいりますし、また、そのクラブの設立準備や設立後におきましても、自立したその運営に様々な問題があるんだ、こういうふうにもお聞きをしているところであります。まさにそんな機会があることが重要ではないかなというふうに思いますけれども、ここで提案といいましょうか、今現在、三重スポーツフェスティバル、スポレク祭というんでしょうか、これを開催しておりますけれども、国のほうも、国体があってスポレク祭があるような形でございますので、以前のように県民体育大会ということを復活すれば、また意義がある、運動習慣につながるのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。



◎教育長(向井正治) スポレク祭という形ではやはり幅広い県民の方々が参加してスポーツに親しんでいくと、そういう意義があろうかと思っております。また、トップアスリートの方々の活躍するところといたしましては、例えば高校生でありましたらインターハイ、また、国体という場が活躍する場であろうかと思っております。最近では、来年に開催を予定されております、この真ん中をつなぐようなシニアの方々の活躍ということにつきましても、そういった場が設けられておりまして、そういった中で総合的に県民の方々がスポーツに親しみ、生涯を通じて何か幾つかのスポーツについて親しんで、そして健康を保持していく、そういうのが望まれるかと思っておりますので、そういうところでカバーできているのかなというふうには考えております。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) そのようなお話もこの後から出てくるんだと思います。それであれば、例えば国体とかインターハイとか、いろいろな中体連の大会もあるわけですので、そこら辺への対応についても、この以後の答弁の中で、それを今生かしていただくような御答弁をいただくように質問もさせていただこう、こう思います。

 次に、トップアスリートの養成としての競技力向上策についてお伺いをいたしたいと思います。

 前回の質問のときには、スポーツ立国日本にございますタレント発掘育成事業でありますとか、企業スポーツなどについてお伺いをいたしました。何をとりましても無限の可能性を持つそのジュニアを発掘、支援、育成して、県民に夢と感動を与えることのできるトップレベルの競技者の育成には、やはり競技力の向上対策というのが重要な課題だと、このように思います。このことは、三重県体育協会や競技団体との連携によって、一貫した指導体制のもとで競技者の身体の発達や競技レベルに応じた組織的、計画的な取組が不可欠である、このように思います。今回は、県として取り組むべきことはとの視点から質問をさせていただきたいと思います。

 県としては現在、教員の採用試験にスポーツ特別選考という制度によりまして、スポーツ競技力の向上と児童・生徒の体力の向上に資するためということで、指導者として活躍が期待できる人材を選考いただいております。残念ながら本年の採用はなかったようでありますけれども、これまでは、計画的と申しましょうか、採用がなされてまいりました。

 そこで提案でありますけれども、まず県としてすべきこととして、以前にございました強化指導教員制度とか、スポーツ指定校制度を復活・導入してはいかがかなと、このように提案をしたいと思います。スポーツ特別選考とともにこれらの制度と相まって、その目的をさらに前進、充実させることができると考えますし、競技力の向上と指導者の育成には欠かせない制度である、このように考えます。また、県内の多くの児童・生徒がスポーツに一層打ち込み、学校自体が活性化をされて、教育の充実も図れるのではないかな、このようにも思うところであります。そして、多くの競技に携わり、普及・発展させる指導者を養成することは、将来のスポーツ振興への大きな意義ある投資であると考えますが、御所見をお伺いいたしたいと思います。

 そして、次に学校におけるクラブ活動ということでございます。

 クラブ活動につきましては、その指導者とともに明確で具体的な目標に向かいまして練習等に取り組むことによって、児童・生徒に自信が芽生え、生活の態度でありますとか姿勢が向上して、教育的効果は周囲の児童や生徒までに及んで、学校全体の活性化につながるものと考えます。

 しかしながら、これほど意義あるクラブ活動ということがいまだ法制化がなされていない現実があるようにお伺いをいたしました。このことについて、国に対し法制化を求めるべきではないかと考えますけれども、どのようにお考えか、お伺いをいたします。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) スポーツの振興につきましての舘議員の御質問にお答えいたします。

 いわゆるトップアスリートの養成につきまして、例えばかつてのスポーツ指定校制度の復活が必要ではないかとか、教員の採用に当たっての御提案がございました。本県のスポーツ指定校制度につきましては、昭和50年開催のみえ国体を控えました昭和47年度に45の高等学校の運動部を指定しまして競技力の向上を図ったものでございます。

 また、強化指導教員等の配置事業は、第2次の競技力向上特別対策事業──トップスポーツみえ21と題しまして平成7年度から実施しまして、中学校、高等学校にすぐれた技能と指導力を有する指導教員を配置することによりまして、みえ国体後の低迷した国民体育大会の成績向上を図ったものでございます。

 現在は、それにかわるものといたしまして、それの後を継ぐような事業でございますが、トップアスリート養成事業という事業、また、競技力向上特別事業によりまして、国内外の大会で活躍できる選手の育成を目指しまして本県の競技力向上に取り組んでいるところでございます。これらの事業では、平成17年度から三重県競技力向上推進委員会を設置いたしまして、財団法人三重県体育協会と連携しながら、各競技団体が実施しますトップアスリートの養成、また、国体に向けた選手強化等に取り組んでおるところでございます。

 議員からも御紹介いただきましたが、スポーツの特別選考につきまして、今年度は残念ながら該当ございませんでしたが、引き続き平成15年度からスポーツ特別選考というものを実施しております。競技力の向上と子どもたちの体力の向上を図るためにスポーツの指導者として活躍が期待できる人材を採用するものということで、この枠によりまして、そういう指導力のある教員の採用ができるものと考えておりますし、また、そういった配置等につきましても、特に様々なそういった資質のいい子どもがおるようなところにつきましては、いろんな異動のところの関係につきましても多少考慮しながら、そういった全体としてのトップアスリートの養成、向上というものに努めてまいりたいと考えております。

 教育委員会といたしましては、引き続き優秀な素質を持つジュニア競技者の発掘、それから育成、学校における運動部活動の活性化とともに指導者の確保など長期的、総合的な視点に立った競技力向上対策を進めることといたしております。

 また、三重県体育協会、三重県高等学校体育連盟、三重県中学校体育連盟など関係団体との連携強化によりまして競技力の向上のための取組を一層進めてまいりたいと考えております。

 それから、議員お尋ねの指導要領につきましてのクラブ活動の位置づけということでございます。運動部活動は教育活動の一環というふうに考えております。スポーツを通じて夢の実現とか目標達成に向けて努力する心、社会性、規範意識をはぐくむとともに人間関係を構築する場であると考えております。国に対して要望すべきだというお話でございますが、実は今回の学習指導要領の改訂に当たりましては、例えば、全国校長会から、部活動を学校教育の延長上で行われるよう位置づけるべきだというふうな要請、また、全国都道府県教育長協議会では、教育の中の位置づけを明確化すべきであるというふうに要望を行ってきたところでございます。

 こういった要望もしてきたところでございますが、国においては、平成24年度から完全実施されます中学校の学習指導要領でありますとか、平成25年度から年次進行で実施される高等学校の学習指導要領の総則に「スポーツや文化、科学等の部活動は、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意する」ということが明示されたところでございます。

 こうしたことから、教育委員会といたしましては、改訂の趣旨にのっとりまして運動部活動が学校教育活動の中で適正に実施されるよう助言してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) 競技力の向上ということでありますけれども、答弁の中で県体協等々競技団体と連携をしながらということでありますが、まず結果が証明をしているんではないかな。今答弁をなされましたけれども、結果が証明をしているんだ。国体の成績を見ても、県体協、まず三重県の番号である24位をというのはもう昔から言われていたところでありますけれども、それが30位台ということ、また、昨年はちょっとそれより落ちたということでありますけれども、答弁の中でそういうふうなお話はいただいておりますが、実際のところ、結果がそれをあらわしているのではないかな。もっと積極的な取組といいましょうか。これも教育委員会だけではないんだと思いますけれども、そんな取組を一層深めていただきたい。その次の話の中でもまたお願いをしたいと思います。

 次に、全国高等学校総合体育大会、いわゆるインターハイであったり、国民体育大会の開催の意義ということでお伺いをしたいと思います。

 これから県内におきまして、県民に夢と感動を与えるスポーツの祭典がメジロ押しでございます。まず、今年の9月には、御承知のとおりの世界の約50の国と地域から選手を迎えて、第29回の世界新体操選手権大会が伊勢の県営サンアリーナで開催がなされます。来年の9月には、先ほどちょっとお話がございましたけれども、35歳以上のシニアの世代を対象とした日本スポーツマスターズ2010三重大会が行われます。この大会は、国民体育大会と全国スポレク祭の中間的な機能を有しているんだというふうにお伺いをいたしました。県内7市1町で13競技、県内の選手は、通常150人のところ、今回500人出られて、総勢約7000人の選手を迎えて開催をされると、このようなことでございます。そして、平成25年には、全国8ブロックの輪番制で開催がなされております全国中学校体育大会が東海ブロック4県、いわゆる愛知、静岡、岐阜、三重でありますけれども、この東海ブロック4県で開催することが決定されておりまして、本年度中に東海中学校体育連盟において開催競技が調整をされて、各競技の開催候補地が決定されるということになるようでございます。そして、平成30年には、全国高等学校総合体育大会、いわゆるインターハイが開催をなされ、その後、平成33年か36年には国民体育大会がそれぞれ東海ブロックにおいて開催される予定となっているということであります。

 このように全国規模の大会が本県を中心に開催されるということになるわけでありますけれども、現体制と申しましょうか、現状で本当に県民にスポーツに対する関心でありますとか、スポーツによって夢や感動を与え、本県の活性化が図られるのかなと、大きな疑問と不安を私は感じております。このことは、競技団体をはじめ関係の方々ももっと深刻に考えておみえのようでございます。前回質問させていただきましたそのときには、平成30年に開催されるその高校総体は、これまでは都道府県の単独開催でありましたけれども、平成22年の沖縄大会で全国都道府県を一巡するということから、平成23年度からはブロック開催になるんだと、このようにも申し上げました。他の3県、愛知、岐阜、静岡でありますけれども、ここはもう大会を当番県として終えております。まだやっていないのはこの三重県だけでありますから、当然このインターハイにも中心的な当番県として取り組む必要があるんでしょう、このことも申しました。また、ブロック開催となれば、29の競技があるわけでありますけれども、その振り分けという問題も起こりますよねというなど、そんなところを指摘したところでございます。この競技についてでありますけれども、ブロック開催として単純に、均等にその数を割ってしまえば、1県が7から8競技ということになってしまうんだと思います。しかし、当番県として中心的な役割を果たしての開催となれば、最低でも17から18の競技の開催が求められる、このように思います。先ほどの教育長の答弁の中でも、そういうふうな全国大会と、そういう中でのスポーツの振興を図りたいとおっしゃられれば、この17、18ではないのかなというふうに思います。この10の競技の差、減らされるかどうかということが、競技者であったり出場者の育成・確保でありますとか、施設の老朽化等によります全国大会等の公式競技の会場として対応できる施設整備が進まないなどなどの競技力の向上対策はもちろんのこと、その後に予定されます国民体育大会にも大きな影響が生じまして、まさに本県のスポーツ振興にとって大きな、そして多くの課題・問題が起きると、このように危惧をしております。

 そこでお伺いをいたします。全国都道府県主管課長協議会からの通知があったと思います。その内容は、平成23年度からのブロック開催への理解と協力を求めることと、そして、ブロック開催において重視し、お願いしたいことということが示された5点があったと思います。その1点は、開催実行委員会の長は、教育長ではなくて知事としていただきたい。これは予算的な裏づけも含めてのお話なのかなというふうな思いもします。もう一つは、主会場を決定する際、47年に1回のローテーション主義の底流にある原則を大切にしてくださいよということを含めて五つの項目が示されております。それと、東海高等学校体育連盟、これの申し合わせを申し上げますと、平成30年の総体、インターハイは、本来は三重県の単独開催の輪番なんだから、三重県からのその提案を尊重すると、そのようにも言われているんだと思います。このことは御承知をいただいているとは思いますけれども、これらを前提として、東海高等学校体育連盟では、ブロック開催に伴う競技種目の振り分け等の決定をするための日程がもう大体見えてきているようであります。今年の8月には、本県の案の説明を聴取し、東海3県で調整を行って、10月には東海高体連としてその原案を作成する。そして11月に開催される理事会においてその案を提示すると、このようになっているようであります。もう今日は6月11日でありますから、もう時間がないんだなと、こんな思いが強くするところでありますが、今後も県の高体連、また、関係機関との協議を重ねながら、県としての原案を作成されるのでありましょうけれども、この問題は、これからの本県のスポーツ振興施策を本当に左右するような非常に重要な問題であると私は考えています。三重県としてこの問題についてどのような姿勢、スタンスで対応されようとお考えか、お伺いをいたします。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 舘議員のインターハイにつきましての考え方でございます。

 現在、全国高等学校総合体育大会につきましては、原則として単独で開催しております。平成23年度から、議員からも御紹介がございましたように、ブロックで開催することが決定しておりまして、平成30年には東海ブロックの4県、愛知、岐阜、静岡、三重で開催されるという運びになるだろうなというところでございます。

 こういった中で、全国の高校生のスポーツをやっている子どもたちから見れば、本当の晴れの舞台でございます。こういった全国高等学校総合体育大会は、本当に出場する選手、多くの関係者に夢、希望、感動を与え、スポーツの振興に寄与するものと考えております。

 教育委員会といたしましても、平成30年の全国高等学校総合体育大会の総合開会式とか29種目の割り振りにつきましては、東海4県の教育委員会並びに高等学校体育連盟と情報を共有しまして検討を重ねているところでございます。これらの検討を進めるに当たりましては、財団法人三重県体育協会や各競技団体と連携しながら調整を図ってまいりたいと、このように考えておりますが、議員からも御紹介がございましたように、底流に流れますものは、順番でいくと単独開催の番だよというところがございます。そういうところにつきましては、他の3県の方々につきましても御理解をいただいておるのかなと、そういった中で話し合い、調整を進めてまいりたいと、かように考えております。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) 答弁を書けば、まあそうだろうなと思いますけれども、全体的な流れのことよりも、今何をすべきなんだなという答弁がいただきたいなと思いますが、これは最終、先ほどの東海の高体連の関係でもそうですけれども、その長は知事にということでありまして、知事の最終の決断、英断をいただかなければ県教委としても言えないところがあるのかな、このように感じるところでありますが、本当に今後の県のスポーツ振興をどうするんだというふうな大きなところに今来ているのではないかなと、このように思います。後ほどの次のスポーツ施設の関係のところ等も含めて、最後に知事にはその思いを、決断をお話しいただきたい、答弁をいただきたいと思いながら、次のスポーツ施設等の関係について御質問をさせていただきたいと思います。

 まず、平成19年2月に新たなみえ武道館の建設を求める請願が採択されました。今回2回目となりますその請願の処理経過がこのようにして報告をされてきたところであります。それによりますと、国体等の大規模な大会を開催するには十分ではなく、市町における武道施設及び総合体育施設の整備計画も参考にしながら、スポーツ施設全般も含め、県全体として総合的に調査研究をする、このようになっております。

 そこでまずお伺いをいたしますが、現在のみえ武道館は、武道館という施設として適合していると、このように思われるかどうか。

 そして、市町における武道施設及び総合体育施設の整備計画も参考にしながら、スポーツ施設全般も含めてというふうに記載がなされておりますけれども、これはどのように対応なされようとしているのか、まずお伺いをいたしたいと思います。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 舘議員から、スポーツ施設の整備につきまして特に武道館、武道場につきましての御質問がございました。今現在、本当に、公共スポーツ施設といいますのは、トップアスリートの方々が競技する場であるとともに、県民の皆さんがスポーツに親しみ、また、レベルの高いプレーを見て感動する場としての役割があるというふうに考えております。

 そういった中で、教育委員会といたしましては、県営のスポーツ施設の整備方針というのを持っておりますし、全体として市町の管理するもの、また、いろいろなスポーツ施設がございますが、トータルとして既存施設の有効活用を図っていくということが必要だというふうに思っております。

 そういった中で、今の武道館につきましてでございますが、かなり老朽化が進んでいるというのは十分認識してございます。そういうことから、トータルとしてのことから、市町でありますとか関係団体との協議を進めていくというのが何より必要だと思っております。今後は、こういった協議を踏まえつつ、先ほども述べました全国高等学校総合体育大会の開催でありますとか、その後に控えているであろう国民体育大会等の開催も視野に入れまして、長期的な視点で検討していく必要があるというふうに考えております。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) 本当に総体の種目数を上げていただくんだと、このように思います。今整備方針を言われました。三重県営スポーツ施設整備方針、これですよね。これって昭和63年に策定されたものなんですよね。もう月日もたっておりますけれども、本当にこんなのでいいのかな、このような思いがいたしますし、この後そのことについても述べたいと思います。

 前回の処理経過については、先ほどおっしゃられたように、既存施設の有効活用という視点での見直しをしてあげ、そして今回このようになりましたよというふうな形でありますけれども、鈴鹿のスポーツガーデン、また、サンアリーナ、これ以外の現有の施設はもう本当に築35年を経過しておって、老朽化が激しく、また、競技力には対応できないような、そんな見すぼらしいものになっているんだな、こう思います。

 他方、市町の施設のこともおっしゃられましたけれども、市町のほうは生涯スポーツ施設の充実ということに力点を置いて整備がなされているということから言えば、全国規模の大会に対応できる施設というのは僅少でないのかなと、こんなふうに思います。

 また、今どきと申しますか、先ほどちょっとおっしゃられましたけれども、これからのスポーツ施設の整備には、見るスポーツという観点が私も不可欠である、このように思います。プロのスポーツであったり、オリンピックであったり、レベルの高い競技などは、本当に見るスポーツとして日常生活に彩りを与えたり、また、たびたび感動を呼び起こすものと思います。これらの施設整備では、この点、すなわち観客席であるとか空調設備などなど、見る者、ギャラリーの視点に立った施設整備に配慮すべきである、このように考えます。

 そしてもう一つは、施設整備についての提案というか、私の思いでありますが、何もその施設が県立でなければならないとは思いません。また、県営でなくてもいいのではないかなと、このように思います。例えば、市町において施設の整備計画があるのであれば、県が全国規模の大会に対応できるような施設となるよう、その整備事業に助成であったり支援などを行う、そんな制度を創設して、施設整備を進めるということもできるのではないかなと、このように思うところであります。

 全国大会等が行われる総合体育施設であったり、競技場の施設整備こそ無限の可能性を秘めた次代を担う子どもたちへ、そして、県民の活力向上につながる、まさに未来への意義ある的確な投資、種まきや、このように思うのであります。先ほど申し上げたとおり、全国規模の大会の準備・計画をするにも時間的にはもう余裕はないんだ、こんな思いから、スポーツ施設の整備に向けたスポーツ施設整備審議会なんていうのを早急に立ち上げて、その検討を始めるべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。



◎教育長(向井正治) 提案のように、確かに県営でなければならないということはないとは考えてはおりますが、市町の御意見等もあると思います。県内全体を見渡した中で、特に三重県の場合には県土構造が一極集中ではございませんので、そういったところも勘案しながら、今後、議員御提案のような検討する場も設けながら検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) 一極集中たらどうたらということを言えば、いろいろな話が出てきて、博物館まで行くのではないかなと僕は思いますよ。そうじゃなくて、そんないろいろな形の中での市町の思い、それは市町は市町であるわけでありますので、最良のパートナーとしてそのことを考えていったときにどうだという話もできるんではないかな。そういったときにこういう手法もあるやないか、それを初めからぺんとけるんじゃなくて、考える、検討というと、もうしていただかないようなお話になってしまうのであきませんけれども、前向きに検討いただけるような方向も僕は必要だと、このように思います。

 ずっとお話をさせていただきました、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、最終は知事の決断になってくるのではないかな、インターハイが17から18の競技が三重県で開催ができること、また、この三重の武道館の話であったり施設の整備ということもあるんだと思います。いろいろお話を外で聞いておりますと、県庁の7階のその思い、それは3階には届いていないんでないかな、このようなことも聞かれなくもございません。そういうふうな形の中で、知事の英断でもってスポーツの分野を知事直属の部局に移設をしていただきまして、文化力とともにスポーツ力を県政の柱として、「美し国おこし・三重」とともに県民に夢と感動を与えるスポーツ振興策の推進ということについて、地域づくり、絆づくり、県土づくりに邁進をしていただいたらと思うんですけれども、知事、遅くなりましたが、お考えをお聞かせいただけたらと思います。お願いします。



◎知事(野呂昭彦) 先ほどからスポーツに関してのいろいろ議論、お聞きをしておりまして、私もまずは子どもたちの体力向上という意味から、現況の三重の状況をいろいろ聞きますにつけ、まずは大変大事なことだなと。それから、スポーツそのものは、私たちの社会みんなに感動、夢を与えるものであると、こういう意味からいきますと、その一番リーダー的なトップアスリートのそういった育成についても、これは非常に重要な観点だなと、こういうふうにも思っておるところであります。スポーツそのものがやはり三重県人を言いあらわすときの一つの文化的な側面として、いわゆるスポーツをスポーツ文化というようなことでとらえるならば、スポーツ文化力を高めていくということは非常に大事なことであり、いろいろ御指摘の点がございました。

 まず、学校教育での中での問題も、これもありますし、それから、社会スポーツとして、地域スポーツとしてどう展開していくんだ、それから、施設等の問題等も御指摘ありました。今後のスポーツ日程だとかそういうことについても、今後教育委員会のほうからも鋭意御相談があるものだと、こういうふうに思っておるところであります。

 私ども、博物館やいろんな観点でも、やっぱり三重県の身の丈に合った、そういう追求をしていかなきゃなりません。そういう工夫の中で、おっしゃるように、市町との連携もより増しながら、深めながら、今後、御指摘ありました各般の課題について、知事部局としてもしっかり対応できるようにしていきたい、私もそうしたいと、こう考えております。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) ありがとうございました。

 そういうふうなことですので、7階のほうから3階のほうまで、本当に一生懸命に要望を、声を上げていただきたいと思いますし、この請願の処理経過、3回目が出ないような形の努力もいただきたい、このように思います。よろしくお願いします。

 それでは、農業政策についてお伺いをいたしたいと思います。

 初めは、食の安全・安心から入ろうかなと思ったんでありますけれども、ちょっと時間が押しておりますので、ちょっとそこは割愛させていただいて、日本の農業政策をちょっと振り返らせていただくところから始めさせていただこう、こう思います。

 日本の農業政策は、戦後の農地開放で始まったと、このように言われております。いわゆる小作人と呼ばれる生産者に農地を払い下げた農地改革、これでありますけれども、敗戦直後は食べるものが全くなかった時代であり、国挙げて米の増産に懸命に取り組んできたところであります。米さえあれば日本人は生きられると、このように信じられていたころであります。そして、日本の農政は、米中心の農業政策を一貫として貫いてきたのであります。戦後の農業に適した米を中心とする政策・取組は、非常に効率的な米づくり農業を実現いたしました。しかし、そのころの食料貧困時代の農業政策を近年のような、物が豊かになり、また、物が余り出した過剰の時代となってもそのまま引き続いてきたこの矛盾が、今言われております食料自給率40%の現実を招いている、このように思います。まさに国の農業政策が大きな誤り、失政である、このように思います。国民の米離れが起こりまして、米の過剰な時代を迎えても、まだまだ米中心主義・政策を見直すことなく、米価が下がれば生産調整を求めるというよりは、農家に強制する減反が繰り返されてまいりました。農家、いわゆる百姓の皆さんは、やむを得ずこの国の猫の目農政とも言われる政策を信じて減反に取り組んできたのであります。しかし、生産調整導入以降においても、農家の勤勉な努力と、そして生産技術の向上によりまして反収が増加し、計画よりも多くの過剰米が発生をしてしまいました。その一方で、農家の高齢化が進み、担い手の不足などによりまして耕作放棄地が増え続けています。今ではもう埼玉県に相当する広さの農地が耕作放棄地だ、このように言われているところであります。このような農政の迷走とともに、農業を犠牲にして工業化を積極的に進めてきたことなどによりまして、非常に低い食料自給率の国になってしまったことは、まさに農業政策そのものの失敗、米中心主義農政の破綻でございます。

 このような中、政府与党自民党においては、米の生産調整、減反制度の見直しということで、石破農水大臣が、減反に加わるかどうかを農家の判断に任せ、減反に参加した農家には所得補償をする減反選択制の導入を目指してこれまでの農政の転換を図ろうとされました。私もこの制度がいいとは思いませんけれども、農政の転換を図ることは必要だなと、このように思うところであります。麻生総理もこれを支持し、今月末にまとめる骨太の方針に反映させるとともに、自民党の政権公約、マニフェストにも盛り込むことを目指していたようであります。しかしながら、自民党の支持団体である農業団体とか、また、米価維持にこだわる自民党の農水族の反対によって、総選挙前に対立が表面化することは得策でないとして、骨太の方針でありますとか、自民党の政権公約、マニフェストには盛り込まず、先送りされたとの報道があったところでございます。まさしく政策より政局を選択したのかな、このような思いをいたしますが、そうしてもまだまだ迷走が続くのであろうと、このように思います。近いうちに行われるであろう、いつ行われるかわかりませんけれども、不透明な総選挙において、現政権が続くのか、それとも政権交代がされて新しい農業政策が展開されるのか、それはなんでありますけれども、どのようにしてこれからの日本の農業、そして、本県の農業を再生するか、今後の議論を注視しながら的確な判断をしなければならない、このように考えるところであります。このようなことを申しておりましても、農業の未来にはつながりません。そこで、これからの農業を産業としての農商工連携という明るい話題に目を向けたいと思います。

 農林水産省と経済産業省は、昨年の7月、地域経済の活性化のためにということで、中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律、いわゆる農商工等連携促進法を施行いたしました。本県でも産業支援センター等が中心的なサポート機関となりまして、尾鷲の海洋深層水から塩を製造してみえる企業とみえの安心食材に認定をされている甘夏みかんを栽培しているNPO法人が連携をして、そして、県の工業研究所からは技術アドバイスを受け、また、県立相可高校の食物調理科教諭からは、素材のブレンドや、また、味覚のアドバイスを受けながら、甘夏みかんを皮ごと使用し、海洋深層水100%でつくられました「夏柑塩」シリーズの製造と販売に取り組まれております。ほかにも、ミネラル分を多く含有したクリーンな尾鷲の海洋深層水のにがりを使った、品質の安定した大豆栽培でありますとか、環境配慮型養殖から生まれたマダイ、ブリを活用した昆布じめ寿司、漬け寿司の商品事業の展開などなどがございます。全国にも多くの事例が生まれております。新たな農業の牽引役として大きな期待をするところであります。

 また、全国の元気な農業を見てみますと、食物工場、いわゆるハイテクファーム野菜工場というのがございます。この食物工場は、工場内では土壌を排除し、溶液などを溶かした水での水耕栽培を行うこと、また、温度、湿度、炭酸ガス濃度など、野菜の生育に最も適した環境づくりをコンピューターで自動化をすること、また、空調も行い、外気は原則入れない、まだ無人化までには至っていないようでありますけれども、着がえなどをして作業のクリーン化を図っている、工場内では太陽光のかわりに、蛍光灯ではなくて、LEDを使ってコストを抑える取組をする、このような工場であります。

 このような施設でございますから、微生物や害虫がいないということで、農薬を使用することはなくて、安全で安心できる野菜が栽培できまして、季節に関係なく野菜を安定供給することが可能となっております。さらに、畑での栽培に比べて二、三倍の速さで収穫ができ、例えば棚を使って栽培をすれば、面積当たりの生産量も大きくなりまして、画期的な生産方法として注目がされているところでございます。

 和歌山県では、カゴメ株式会社とオリックス株式会社が、新会社、加太菜園株式会社というのを設立いたして、食用のトマトを生産しているようでございます。また、福井県にあります農事組合法人の野菜工場では、完全無農薬栽培で、低細菌のサラダ菜やリーフレタス菜を短期間での周年生産をしているということでございます。これらは、洗わずにそのまま食べられることや細菌が少ないことから、日持ちがよいことを宣伝に販売をされているということでございます。これもまた新たな農業の登場だと、このように考えます。土地を使わない農業、これまでの農業の固定概念を変えるものである、このように思います。

 長々お話をいたしましたけれども、ここでお伺いをいたしたいと思います。農商工連携は、農業者にとって自らの生産物や地域の持つ資源を見詰め直し、他の分野の事業者と連携を深めることで新たな市場の開拓でありますとか経営改善が図られるものでございまして、農業の体質強化、農山漁村の活性化を実現する上で大きな力になるものと期待をするところであります。農業の活性化という観点から、この農商工連携に今後ともどのように取り組んでいこうとされているのか、どのようにまた進めていこうとされているのか、販路開拓も含めてお伺いをいたしたいと思います。

 それと、食物工場の可能性や、また取組についてもお伺いをいたしたいと思います。よろしくお願いします。

   〔南 清農水商工部理事登壇〕



◎農水商工部理事(南清) 舘議員の農商工連携、それから、野菜工場について答弁をさせていただきます。

 農山漁村にはその地域の特色ある農林水産物あるいはその美しい景観、そういったものの中で長い歴史の中で培われてきました貴重な資源がたくさんございます。農商工連携は、このような資源を有効に活用するということで、農林漁業者と商工業者がお互いの技術やノウハウを持ち寄りまして、新しい商品あるいはサービスの開発、それから、販路拡大に取り組みまして、双方の成長・発展、そういったものを図ろうというふうなものだというふうに認識をしております。

 このために、県におきましては、先ほど議員から幾つか紹介がございましたけれども、そのようなこととか、あるいは県内産の小麦を使った伊勢うどんの開発、そういったものもございますが、そういった三重県ならではの特徴ある取組を促進するという観点に立ちまして、県の農林水産支援センター、それから、先ほども御紹介がございました産業支援センター、そういったところが農業者と中小企業者のマッチング等きめ細かなサポートを行っているところでございます。

 それからまた、この農商工連携の取組を資金面から幅広く支援をするということで、本年の10月を目途に基金総額25億円となりますみえ農商工連携推進ファンド、これを産業支援センターにおいて組成するということを予定しております。このファンドにおきましては、その運用果実によりまして農林漁業者と中小企業者が連携して取り組みます新商品、新サービスの開発でございますとか販路開拓を重点的に支援しますほか、公設試験研究所や大学とも連携をした研究開発、それから、農商工連携を促進させる団体の取組、こういったものを支援することとしております。

 それから、組成が10月になるということで、この取組を促進をするということで、20年度の2月補正によりまして、緊急経済対策といたしましてこのファンドと同じ効果をあらわす取組をやるということで県単の事業を実施しております。現在、総額2100万ぐらいの事業費でございますが、それを募集しておりまして、6月中には採択をしていきたいというふうに思っておりますけれども、こういったことで取り組んでおります。

 今後につきましては、いわゆる農水を担当している部門と商工を担当している部門が幸い三重県は一体となっておりますので、その特徴を生かして農業者等の支援制度の周知でございますとか連携体による商品開発、それから、首都圏で行う販路拡大、そういった支援を農水商工部が一体となって進めていくというふうにしていきたいと思っております。

 それからまた、地域におきましては、産業支援センターや商工会連合会の県内6カ所に地域力連携拠点というのを設けてございますので、ここが核になりまして、農業団体や地域金融機関とともに業種の壁を越えて連携をしていく事業を数多く生み出して、三重県の農業、産業の活性化につなげていきたいというふうに考えております。

 それから、野菜工場でございますけれども、この野菜工場も、農の世界に先進的な工の技術とか、あるいは需要先でございます商、そういったものが協力して生み出される、いわゆる農商工連携の一つのシンボルになるような事業だというふうに認識をしております。

 それで、確かにその野菜工場には、先ほど議員からも御紹介をいただきましたように、経験と勘に頼らない、いわゆる科学、サイエンスに基づく農業として、園芸作物生産現場の技術革新あるいは高度化した環境制御技術、こういうものを有する施設として開発をされてきているというふうに認識をしておりますし、また、安定的な農業経営の実現でございますとか、安全・安心な付加価値の高い商品の提供、栽培技術機器の高度化、そういったことで農業、商工業、それぞれの分野の産業の活性化につながるということは十分認識をしているところでございます。

 それで、今年度国のほうの補正予算でプラント設置の事業費等も計上されておりますけれども、しかしながら、県内の状況を見ますと、まだ野菜工場と言われるものを導入していくには生産コストに見合った販売先の確保、あるいは今のところ栽培する野菜も限定的なものになっておりますので、そういったものをどうやって克服していくかというふうな課題もございます。それから、そういうことにあわせて、技術開発の動向でございますとかマーケットの拡大、それから、長期的な面での採算性、そういったことの課題解決に向けて今後検討を重ねて、本県の食材流通の状況も踏まえながら研究、検討を重ねていきたいと、こんなふうに思っております。

 以上でございます。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) ありがとうございました。もう県庁内では農商工の連携ができているということでございますので、国の施策、また、制度を本当に有効に活用いただきまして、この産業支援センター等々とも綿密な連携をされてこの事業の展開をお願いしたいなと、こんな思いがします。

 そこで提案をさせていただきたいと思います。食物工場、いわゆる野菜工場でありますけれども、そのモデルプラントを県有施設、例えば県庁の1階県民ホールなどにつくってみたらどうかなというふうに思います。

 なぜかと申しますと、県が推進をしておりますメカトロ・ロボットのセンサー技術を活用すれば、完全無人化の食物工場をつくることは可能である、このように考えるからであります。これが実現すれば、三重県農業をメカトロ技術と融合した未来型のものとして全国に情報発信できるのではないかな、このようにも思います。栽培する野菜等につきましては、先日のイチゴの新品種「かおり野」のように、この食物工場、野菜工場に最適の品種もあわせて開発をしたらどうかなと、このように思います。

 つまらない固定概念を捨てて、少々奇抜なことと思いますけれども、多くの県民の皆さんに農業の明るい未来を見ていただけるだけではなくて、ものづくりの三重県というのを、その底力を知っていただくのにも絶好の機会であると、このように思いますけれども、時間が少なくなりましたが、いつも答弁が遅くなって申しわけございませんが、知事、いかがでしょうか、この件について。



◎知事(野呂昭彦) 私は、どれぐらいのお金がかかるものなのか、そういったこともよくわかりません。それから、先ほど理事のほうからお答えいたしましたように、県内では、まだそういった野菜工場とかそういうのがあるわけではありません。それから、メカトロ・ロボットの関係からいっても、そういうセンサー技術、こういったこととの関連についてもよく精査をしていくということだと思います。

 御提案になったことは大変おもしろい提案だと、こういうふうに受けとめさせていただきますが、可能性についてはよく担当部のほうで調査をさせてみたいと、こう思います。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) どうも、ぶしつけな質問だったかもわかりませんけれども、担当のほうでよろしく御協議、調査してください。

 もう時間も迫ってまいりましたけれども、日本の農業、そして三重県農業再生のために、本当に夢と希望と感動を与えるような、そんな施策、これは全体的にもそうですけれども、一層の取組を要望いたしまして、時間が参りましたので、私の質問を終結させていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(三谷哲央) 暫時休憩いたします。

               午後0時2分休憩

          ──────────────────

               午後1時1分開議



△開議



○副議長(野田勇喜雄) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(野田勇喜雄) 県政に対する質問を継続いたします。34番 岩田隆嘉議員。

   〔34番 岩田隆嘉議員登壇・拍手〕



◆34番(岩田隆嘉) 自民みらい会派の伊賀市選出の岩田隆嘉でございます。

 一般質問、1年3カ月ぶりでございますので、新鮮な気持ちと緊張している気持ちが入り交じったようなところでありますが、例のごとく、野育ちの私でありますので、農業面についての質問を中心的にさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 それでは、まず通告に従って行ってまいりたいと思いますが、三重の食と農の三重県農業の今後についてということでお伺いをいたしたいと思います。

 まずは、現在様々な検討がなされております三重の食と農の活力向上推進条例(仮称)でありますが、これの制定に向けて私なりの農政をめぐる思いを少し話させていただきたいと思います。

 御存じのように、米の生産調整は、平成16年に転作面積を配分する方式から生産数量を配分する方式に変更され、平成19年には品目横断的経営安定対策の導入とあわせて、農業者と農業団体が主体的に需給調整を行うというシステムに移行されました。現状の生産調整は、転作協力者の不公平感など多くの問題を抱えており、生産現場からは、行政がやってもうまくいかなかった生産調整を、19年から、十分な施策を用意することなく農業者・農業団体へ押しつけたと、こんな不満が大きいなどという声が聞こえてまいります。農水省が4月に発表した米政策に関するシミュレーション結果についてによりますと、平成19年には全国の平均的な農家の手取り価格は、生産経費を何とか上回ったものの、現状のまま生産調整を続けていけば、農家の手取り価格が生産経費を下回ることになると試算をされております。

 また、世界的な食料受給が将来的には逼迫すると言われる中、低迷する食料自給率の向上は急務であり、国民的な課題でもあります。WTO農業交渉では、昨年末に議長から、関税削減等の方式・数字を決めるモダリティー案が示されており、協議が再開され、交渉が成立すれば、安い輸入品が国内に大量に流入することが想定され、国内農業への影響は避けられません。

 米の生産をめぐっては、消費量の減少やこれに伴う米価の低迷など農業現場では解決できない問題も山積をいたしております。今、米の生産調整のあり方について、政府あるいは与党だけでなく、野党でも様々な議論がなされております。8月には農政改革の基本方向として生産調整についても方向性が示されることになっております。現在、県で検討している農業振興条例についても、このような国の動きに適切に対応することが必要であり、我が国の食料自給のあるべき姿を、これを実現するために県として果たすべき責務を担うことが必要であります。

 しかしながら、国の施策だけで本県の農業が将来にわたって産業として持続し、安定的な食料の供給を担い、農村の活力の再生を促すことは困難であり、地域独自の取組が必要だと私は考えております。国の農政改革の基本方向や22年に策定される新たな食料・農業・農村基本計画に適切に対応することは必要でありますが、あわせて地域の特色を生かした三重県らしい農業経営の確立が必要であります。

 例えば、北勢地域ではトマト、ナバナなどの都市近郊型農業が、伊賀地域では伊賀米を中心とした地域の気候や土壌条件を生かした農業が、東紀州地域では柑橘類など温暖な気候を生かした農業が、それぞれの地域で地域の特色を生かした農業が営まれております。食糧自給率が40%と低迷する中、転作田が十分に活用されていないのは、地域の気候や土壌に関係なく、ほとんどの地域で転作作物として麦、大豆が栽培されていることにも問題があるのではないでしょうか。

 多気町では伊勢芋の栽培による転作が行われており、地域の特産品として販売をされております。また、私の住んでいる伊賀地域でも、ソバを育て、そのソバを特産品にしようと手打ちそばを道の駅で販売している営農組合や、菜種油を販売するため、今年から菜の花を育てる取組も始まっております。このような取組が大変重要であると思います。

 農業は、自然を生かした、自然とともにある産業であり、地域の気候や土壌、水をパートナーとして営まれている産業です。また、農業の歴史は古く、水利用や農業用施設の維持管理についても、それぞれの地域で古くからの慣習も色濃く残っております。農商工連携の中での工業的農業、栽培も必要ではあろうと思いますが、農業は、その地域に合った作物をその地域に合った手法で育てることが一番必要でないかと思います。

 また、稲作経営の安定のためには生産性の向上が必要であり、そのためには農地の集積による経営効率の向上が必要であります。水田農業の活性化には農地の集積が必要であり、各地域では様々な手法の集積が行われております。本県でも、担い手へ集積している地域や出合い形式でもって集落営農が行われている地域など、その地域に合った手法で25%を超える水田が集積をされています。三重県農業の将来を考えたとき、いかに農地を集積していくかは大変大きな課題の一つだと考えます。

 そこで、2点お伺いをいたします。

 農業の振興には地域の特色を生かした取組が重要であると考えますが、農業振興条例の策定に向けて県の考え方をまずお聞かせください。

 また、水田農業の活性化には農地の集積が必要であり、地域では担い手への集積や集落営農が行われております。水田農業には欠くことのできない農地の集積をどのようにしているのか、県のお考えをまずお聞きしたいと思います。

 よろしくお願いします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 条例の策定に向けてのお尋ねでございますが、近年、農業従事者の急激な高齢化あるいは耕作放棄地の増大などによりまして、安定的な農業生産の維持が困難となることが懸念されております一方で、国際的には農産物貿易ルールの強化が検討されておりますなど、農業・農村を取り巻く環境は大きく変化をしてきておるところでございます。

 このような状況の中、輸入食料に関する不安感や国際的な食料需給見通しなど食料を取り巻く状況を踏まえますと、本県農政の基本は、まず第1に、消費者に信頼される安全で安心な農産物を安定的に供給していくことであり、第2に、農村を初めとする地域経済の健全な発展を促していくということであると考えております。

 現在、このような基本的な考え方に基づきまして、本県の農業・農村が目指すべき姿を明らかにいたしまして、その実現に向けた取組の基本となります三重の食と農の活力向上推進条例、これは仮称でございますけれども、この条例や、あるいは政策展開の具体的な推進方策を定めました基本計画、これを策定すべく検討を進めているところでございます。特に目指すべき姿の実現に向けた取組を効果的に進め、活力ある地域づくりを図るというためには、地域の人材でありますとか、農地や農産物などの資源を地域の特色を踏まえて総合的に活用していくということが重要であると考えております。

 このため、地域や産地などを単位といたしまして、地域の総意によります地域経営ビジョンの策定を促しまして、その実現に向けた取組を県や市町、そして関係機関が連携しまして支援をしていく仕組みを新たに導入していくことにしております。この仕組みによりまして、地域や産地での担い手の育成、農業生産の振興、さらには農商工連携や集客交流など新たなビジネス展開も含めた取組を引き出していきたいと考えております。

 今後とも、国の新たな食料・農業・農村基本計画の検討状況等を注視しながら、市町や農業者、関係者など幅広い方々から御意見をいただきながら検討を進めてまいりたいと、このように考えております。

 残余につきましては、担当部長のほうからお答えをいたします。

   〔真伏秀樹農水商工部長登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹) 農地集積についての県の考え方を御説明申し上げたいと思います。

 本県農業の大宗を占めております水田農業を活性化していく上で大規模な担い手でございますとか集落営農組織に農地を集約していく、このことは大変大きな課題だというふうに認識をいたしております。そして、農地を円滑に担い手へ集積するためには集落での合意形成ということが大変大切かなというふうに思っております。

 これまで、集落の合意に基づきます農地集積を進めるための取組といたしまして、みえの水田営農システムなるものを推進してきたわけでございまして、この中で担い手を育成する集落づくりというのも進めてきております。現在270集落、県内の水田の約21%におきまして、このシステムによります営農体制が構築をされているところでございます。

 本年度からは、みえの水田営農システム確立推進事業でございますとか、担い手育成基盤整備事業等、担い手育成に係ります事業を県民しあわせプラン第二次戦略の重点事業に位置づけをいたしまして、集落によります担い手づくり、それと、経営基盤の整備等による担い手支援を進めることといたしております。また、国の経済対策で打ち出しをされております農地の集積でございますとか、農業機械の導入などへの支援策も積極的に活用する中で、経営体の規模拡大、体質強化も進めていきたいというふうに思っております。

 今後は、条例で検討をいたしております地域経営ビジョンの推進の仕組みを活用する中で、地域農業を支える担い手を育成するとともに、農地の担い手への集積をより一層加速していきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔34番 岩田隆嘉議員登壇〕



◆34番(岩田隆嘉) ありがとうございました。三重県農業の農村振興条例につきましては、これから組み立てていただくということでありますが、国の施策に適切に対応することも必要だと思いますが、三重県は二種兼業が大半を占めるのでありますので、集落営農をしっかりと支えた上で中核専業農家に移行していく、このような施策が必要でありますとともに、私ども伊賀地域のように、重粘土地帯は米しかつくれない、そんな水田が大半でありますので、米を中心にした振興策も要望をしておきたいと思いますが、今度つくるのは国の法律、県では条例でありますので、これにはしっかりと県としても責任を持たなければならんということと同時に、やはりその負担も県独自でやっていただきたいな、このようなことを要望させていただきまして、次の2番目の質問に移らせていただきたいと思います。

 次に、経済対策の中での農業活性化対策についてお伺いをいたします。

 昨年のアメリカ発の経済不況が瞬く間に全世界に広がり、日本経済も大きな影を落としております。5月に発表されました平成21年1─3月期のGDP速報では、実質国内総生産前期比4.0%の減、年率換算で15.2%減となり、これは第1次オイルショック後の1974年1月─3月期の3.4%減を大きく超える下落率であり、戦後最大の下落率を2期連続して更新をいたしております。前期、昨年10月から12月期のGDPを押し下げた原因は、世界同時不況による輸出の大幅減でございましたが、今期は内需がマイナス2.6%、外需がマイナス1.4%となっており、GDPを押し下げた原因は、企業が設備投資の抑制や人員削減を加速し、雇用不安に伴い個人消費が低迷したことが原因だと言われております。

 本県でも、企業の経営の悪化に伴う人員削減などにより、雇用情勢が急激に悪化をいたしております。本県の有効求人倍率は、午前中にもありましたとおり、2月には0.55となり、昭和55年の1月以来、実に29年ぶりに全国平均を下回りました。さらに4月には0.41倍となり、これは2カ月連続で昭和38年の統計開始以来最悪の数字だそうであります。ハローワーク別の有効求人倍率を見ますと、特に北勢地域や伊賀地域で悪化が進んでおり、鈴鹿が0.21、伊賀が0.27と、惨たんたる状況となっております。

 このような状況の中、県では雇用対策、経済対策、生活対策から成る緊急雇用・経済対策に取り組まれております。雇用対策は急務であり、全力を挙げて取り組むべき課題であると考えておりますが、農業の現場を見ますと高齢化が進んでおり、10年後、20年後の農業を考えたとき、後継者不足が大きな課題となってまいります。

 緊急雇用・経済対策の一環としてこの2月に実施されました農林漁業就業就職フェアには400人を超える方々が参加されたとお聞きをいたしております。また、昨年末の雇用の確保に向けた企業への協力要請の中で、企業から寄せられた要望への対応として、第1次産業や福祉分野の人材確保に取り組むこととされております。今農業の後継者の確保、人材確保を考えたとき、きれいな言葉ではありませんが、今こそピンチをチャンスにしていかなければならないときではないでしょうか。

 また、県では、雇用対策の一環として、基金を活用した緊急雇用創出事業、ふるさと雇用再生特別基金事業により1400人を超える雇用を創出することとされております。これらの事業は、県が進めている施策を活用して緊急的に雇用を創出する制度であり、ピンチをチャンスにと発想を転換すれば、地域社会で活用できていない貴重な労働力を活用して、県の施策を推進するチャンスでもあると思います。

 例えば地籍調査は、適切な土地管理や道路改良等には不可欠な事業であり、登記の整理により土地の流動化が促進され、農地の集積に向け、農林業振興の面からも大変重要な取組だと考えます。しかしながら本県では、進捗率は平成20年度末で7.74%と大変遅れている状況であり、市町が主体的に進める地籍調査を県としても積極的に支援していく必要があるのではないでしょうか。

 そこでお伺いをいたします。雇用情勢が急速に悪化していることから、農業分野においても雇用力を高め、雇用の受け皿として農業の振興が必要です。新たな農業参入や新規就農者への支援が必要と考えますが、県の考え方をお聞かせいただきたいと思います。

 また、農林業振興の面からも地籍調査の推進は大変重要であり、雇用対策の一環として地籍調査を進めることも必要であります。今後の地籍調査の進め方について、県の考え方をお聞かせいただきたいと思います。

 よろしくお願いします。

   〔小林清人政策部長登壇〕



◎政策部長(小林清人) 地籍調査の推進についてお答え申し上げます。地籍調査事業については、土地境界をめぐるトラブルの未然防止や土地の有効利用、災害復旧の迅速化及び公共事業の効率化などのほかに、先ほど議員のほうから御指摘ございましたように、農用地に関する様々な事業に対しても効果があると考えております。私どもとしましても重要な事業であると認識しているところでございます。

 この事業は市町が主体となって取り組んでいただいており、財政状況や必要人員の確保などの課題もあり、どちらかというとその必要人員の確保というのが大きいと思われますが、本県の進捗率は平成20年度末で7.7%と、全国平均に比べて極めて低い状況にございます。

 このため、県としましては、事業の推進を図るため、既に地籍調査事業を実施していただいている市町につきましては、より多くの事業を進めていただけるように働きかけています。また、事業に着手していない市町や休止状態にある市町に対しましては、直接訪問させていただき、事業内容やその効果などを説明し、早期に事業を実施または再開していただけるよう働きかけているところでございます。

 また、地籍調査直接ではございませんが、本県の地籍調査対象面積の73%を占めております山林につきましては、地籍調査事業の前提となる境界の明確化を進めるために、国の直轄事業であります山村境界保全事業という山村の境界を決める事業がございます。その実施に向けて毎年採択をされるよう国と協議を行っているところでございます。今年度は名張市のほうでこの事業の採択を受けたところでございます。

 さらに、今年度は、市町が行います地籍調査を支援するため、県が12人の臨時職員を雇用し、地図、登記簿調査や現地立ち会いの補助等を行う地籍調査促進緊急雇用創出事業を実施することといたしております。

 今後とも、こうした多面的な取組を行いまして着実に地籍調査を進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

   〔真伏秀樹農水商工部長登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹) 新たな農業参入でございますとか新規就農者への支援について御答弁を申し上げたいと思います。

 これまで、新たな農業参入ですとか新規就農者への支援につきましては、農業大学校におけます研修でございますとか、融資など施設取得への支援、それと、財団法人三重県農林水産支援センターや地域農業改良普及センターでの就農相談などを進めてきておるところでございます。

 経済状況の悪化から、雇用の受け皿として農業が注目されている中でございますけれども、こうした状況を踏まえて、県におきましては、農業分野における担い手等の確保という観点から、国の事業でございます農の雇用事業でございますとか、県単独事業でございます就農促進事業などによりまして新たに雇用を拡大した経営者に対する研修費でございますとか人件費等を支援する中での施策を実施しているところでございます。

 しかしながら、零細な経営が多数を占めております農業分野におきましては、これらの施策を活用して雇用を拡大できる形態が大変少ないのが現状でございます。農業が雇用の受け皿としてその期待にこたえるとともに、将来を担う新たな人材を確保するという観点からは、農業での一定の所得が確保できるという部分、それと、一人でもたくさんの方を雇用していただける経営基盤のしっかりした農業経営体の育成というのが必要だというふうに思っております。

 こうしたことから、今回の6月補正におきましては、これまでの家族労力を中心といたしました経営から雇用労力を取り入れた経営への着実な発展を図るため、経営改善計画の策定ですとか法人化への取組、労務管理など雇用に関する基礎的な知識などを習得する、そのための専門家のアドバイスによるいろんな事業を計上させていただいておるところでございます。こうした事業の中で農業経営体としての育成を進めるということを考えていきたいと思っております。

 また、現在審議をされております農地法の改正案では、新たな農業参入者に対する規制が一部緩和されるというふうに聞いております。JAでございますとか、いわゆる一般企業ですね、その辺での参入ということもいろいろ考えられておるようでございますので、市町とも連携をする中で、地域の農業事情等をしっかり踏まえる中でこの辺の面についてもしっかり対応していきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔34番 岩田隆嘉議員登壇〕



◆34番(岩田隆嘉) どうもありがとうございました。

 新規農業に参入していく方には、部長が申されておりますとおり、やはり所得が大切であります。魅力のある農業でなければだれも来ないということであろうと思います。そういった観点からすれば、今年策定していく振興条例がいかに大切かなというようなことにも結びついていこうかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

 それと、地籍調査につきましては、これから先、鋭意進めていくということでございますので、大いに進めていただきたいと思いますが、それこそ今でこそここの境界を把握できる方がおられると思っております。若い方々になれば、自分のところの山が、あるいは農地がどこにあるのかわからない人すらいると思います。年配の方々がいる間に進捗することが大事と思っております。12年からその制度も相当改革をされておりますので、申されております必要な人員の確保ということについても、事業費枠の中に入る、あるいは、市町が直接やらなくてもその事業を委託できるというような方向になっておりますので、やはりそこら辺のことをもう少し詳しく市町の方々に説明をした中で、経費もそないにかからないということをしっかりと指導していただいて、早く進めていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。どうかよろしくお願いをいたします。

 それでは、次に、3点目に獣害対策についてお聞きをいたします。

 県内の鳥獣による農林水産業への被害額は、平成19年度約5億8000万円となっており、大変深刻な事態にあります。例えば山林においてシカが樹木の皮をはいだり、植林した苗木を食べたり、また、里へもおりてきて農地の農作物を食べたりすることによって、シカによる被害額は平成19年度には2億4000万円にまで及んでおります。また、猿やイノシシが集落の中にまで侵入し、畑や家庭菜園の作物を食い荒らしたりするといった事態が頻繁に起こっており、同じくその被害額はサルで1億2000万円、イノシシで1億5000万円に至っております。特に中山間地域において、シカ、猿、イノシシ、また、アナグマもおるようでありますが、こんなのによります鳥獣被害が日常的に発生し、営農面の被害にとどまらず、農作物が作付できないことによる営農意欲の喪失や高齢者の生きがいの喪失といった精神面の被害、さらには耕作放棄地の増加といった環境面の被害にもつながっております。もはやこのような事態を看過することはできず、対策の強化に一刻の猶予も許されないのが状況であります。

 ここまで獣害が広がった原因について様々な説があり、野生鳥獣の絶対的頭数が増加したことが原因であるという説、栄養豊富でおいしい農産物の味を覚えてしまったためという説、過疎化の進行により里を歩く人が少なくなったことにより、野生鳥獣の生活域が広がったという説など様々な説があります。私は、どれが正解というものではなく、そこには様々な原因が複雑に絡み合い、このような事態を引き起こしているのだと考えております。

 野生鳥獣による被害防止対策を進めるに当たっては、駆除や侵入防止を組み合わせた総合的な対策が必要と考えており、単に個体の駆除だけを進めていく、あるいは侵入防止など防護対策だけを進めていくことでは成果は上がらず、これらの手法を地域の実情に合わせ、いかに適切に組み合わせていくかが重要であります。

 また、獣害対策は、追い払いにせよ、防護さくにせよ、個々の農家による部分的な対策では被害が一部に集中することになり、地域ぐるみでの対策を展開していくことも必要であります。

 このような状況の中、国では昨年2月に鳥獣被害防止特別措置法を施行しました。この措置法では、市町が策定する被害防止計画に基づき、地域で実施する獣害防止に向けての取組に対して、ハード・ソフト両面から様々な支援を実施することとしております。措置法に基づく支援策としては、地域で獣害対策を実施するための活動費や防護さくなどの設置経費についての支援措置があり、防護さくなどについては、補助金だけでなく、市町の負担分についても交付税に算入され、実質的には10%の負担で事業ができる仕組みとなっており、手厚い支援が行われることとなっております。

 措置法では、市町が被害防止計画を策定する場合には県と協議することとなっており、措置法における県の役割は、被害防止計画の策定への支援であります。既に多くの市町で被害防止計画が策定され、その計画に基づき様々な取組が始まっており、県の取組について一定の評価をするところでありますが、しかしながら、獣害対策には野生鳥獣の生態に基づく対応が必要であり、専門的な知識が不可欠であります。また、野生鳥獣の行動範囲から、市町を越えた対策も必要であり、県が果たすべき役割は少なくはありません。

 そこでお伺いいたします。

 こうした一連の取組の中で、まず駆除の対策については、現状、どのような取組をしておられるのか、また、今後一層の強化を図るためにはどのように取り組んでいくのかをお伺いいたします。

 また、獣害対策の推進には、鳥獣害対策特措法の活用が必要であり、県の支援が不可欠と考えますが、県はどのように進めようとしているのかお聞きをいたします。

 よろしくお願いします。

   〔渡邉信一郎環境森林部長登壇〕



◎環境森林部長(渡邉信一郎) 鳥獣対策のうち、駆除対策についてお答えをさせていただきます。

 県内の鳥獣によります農林水産業への被害は深刻な状況にございまして、野生鳥獣の適正な保護と管理が重要な課題となっておると考えております。

 そこで、ニホンジカにつきましては、平成19年度から第二期特定鳥獣保護管理計画をスタートさせまして、平成23年度末までに、その目標の約5倍を生息しておりますニホンジカの密度を下げるため、計画的に捕獲を進めております。具体的には、平成18年度調査時点で県内に約5万3000頭生息しておりますニホンジカを約1万頭までとする計画となっております。この計画では、新たに狩猟によります捕獲数、具体的には1人1日1頭から3頭に、また、有害捕獲許可頭数、これは1許可3頭から必要数に制限を緩和いたしております。

 また、ニホンザルにおきましては、その有害捕獲の頭数を見てみますと、昭和57年度までは200頭前後であったものが、平成19年度には960頭と約4.8倍増加をいたしております。そこで、本年度、その適正な保護と管理を進めるため、サルの追い払いや防護対策の目安となります保護管理方針を作成いたしまして、適正な捕獲などを進めることで被害の軽減を図ってまいりたいと考えております。

 一方、イノシシにつきましては、平成19年度から有害捕獲の許可頭数を1許可3頭から必要数に制限を緩和いたしておりますが、今後は、被害の状況を踏まえながら、さらなる被害の削減策について検討してまいりたいと思っております。今後とも、県内各市町や関係府県をはじめまして、農水商工部とも十分連携をいたしまして、総合的な対策を進めることで被害の軽減を図ってまいりたいと思います。

   〔真伏秀樹農水商工部長登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹) 市町など地域が取り組む獣害対策に対する県の支援についてお答え申し上げたいと思います。

 これまで、県におきましては、各普及センターに獣害対策担当者として専門的な知識を有する職員を配置いたしますのと、市町と連携して獣類の生態に基づいた追い払いでございますとか、収穫残渣の除去など地域ぐるみの取組をモデル的に進めてきたところでございます。その結果、名張市奈垣地区等では被害が大幅に減少するなど一定の成果が上がってきておるところでございます。

 こうした取組の中で、獣害対策が一定の成果を上げるための要因といたしまして三つほど考えられるかなというふうに思っております。一つは、地域ぐるみの取組の必要性というのが地域できちんと理解をいただいていること、二つ目には、地域の活動を先導していただくリーダーが得られること、三つ目は、獣類の生態などについて専門的な知見を持った上での対応が必要という部分、この辺が必要かなというふうに思ってきております。

 こうした中で、平成20年2月には、議員御指摘のございましたように、鳥獣被害防止特別措置法が施行されておりまして、これまでに県内の24市町で措置法に基づきます被害防止計画が策定をされております。また、14市町のほうで国の支援事業が始まってきておりまして、県、市町と地域協議会が連携して対応できる状態が整ってきておるという状況にございます。

 県の体制といたしましても、本年4月には被害対策と生息管理を一体的に取り組めるようにということで、本庁に農水商工部と環境森林部とが連携をいたしました三重県獣害対策プロジェクトなるものを設置いたしております。また、地域機関でございます農林水産商工環境事務所には獣害対策チームを設置いたしておるところでございます。

 今後は、これまでの成果も踏まえまして、被害地域での説明会を積極的に開催いたしますとともに、獣害対策強化月間の設定、防止マニュアル等の作成、地域リーダーを育成するための研修会でございますとかシンポジウムなどの開催、こうした取組等によりまして地域での取組をしっかり支援をしていきたいというふうに思っております。

 その中で、住民主導によります地域ぐるみでの活動、いわゆる獣害対策モデル集落というものを考えておりますけれども、平成22年度までに50集落ほどを育成していきたいというふうに考えております。

 こうした取組によりまして、県といたしましても、特別措置法に基づきます市町の被害防止計画が着実に実行されるように支援をしていきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

   〔34番 岩田隆嘉議員登壇〕



◆34番(岩田隆嘉) お答えをいただきました。

 獣害の対策についての保護も一方ではありますし、片方では捕獲ということだと思います。追い払いも必要でありますが、やっぱり捕獲をしなければ絶対量が減ってこない。先ほど部長が申されました今の生息数、シカで5万3000頭から1万頭にする、あるいはサルが、今、平成19年、960頭というの、もっといるんじゃないかなと思いますが、これの生息数もしっかりと早いうちに把握をして、やはり捕獲ということにも向けていかなければならんというふうに思っております。

 ただ、シカ一つ考えてみましても、5万頭から1万頭にする、4万頭を捕獲するといえ、これの処分を一体どうするのかなということがすぐ頭に浮かぶわけでありますが、今では焼却だとか埋設に頼るということだと思いますが、特措法にも書かれておりますとおり、処理加工にもこれをやっぱり発展していかなければならんと思っております。今全国的に、あるいは三重県でもあろうかと思いますが、先進的なそんな事例があると思います。これらを参考にして、いち早く、そういった加工という施設もつくっていただく、それへの移行、そういった指導を強くこの際要望をしておきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 それでは、時間が迫ってまいりますので、次の質問に入らせていただきます。

 次に、本県の医療対策、中でも伊賀地域の医師不足対策についてお伺いをいたします。

 本県の人口10万人当たりの医師数は177.9人と、全国平均の206.3人を大きく下回り、全国37位の低位に位置しているのが現状であります。その中でも伊賀地域、伊賀サブ保健医療圏の人口10万人当たりの医師数は117.5人と県内でも最も少なく、全国平均の半分に近い水準であります。いわば伊賀が医療僻地と言っても過言ではございませんし、実態はそうであろうと思います。

 一方、本県の医師養成の状況を見ると、平成16年度の医師臨床研修制度の施行以来、三重大学で臨床研修を行う医師は、平成17年度が3名、18年度7名、19年度7名となっており、平成20年は13名に増加したものの、制度施行前は卒業者の大半が三重大学に残っておったことを思えば、相当厳しい状況となっております。このような状況のもと、三重大学医学部では、教育体制を維持していくために、また、附属病院の診療体制を確保するため、県内各地の病院に派遣していた医師を引き揚げざるを得なくなったのが実情であります。こうしたことが本県の医師不足を招いた大きな要因であると考えられ、今後、県内で医療に従事する医師をいかにして育成し、定着していくかが喫緊の課題であると思います。

 医師確保対策については、県においても、ドクタープール制度や医師就学資金貸与制度などにより医師確保対策を進めており、三重大学では地域枠を拡大するとともに、伊賀地域など医師不足が著しい地域を対象とした新たな地域枠が設けられたところであります。

 また、今年度から、県、市町、三重大学が連携して、地域医療に従事する医師を育成するポジティブ・スパイラル・プロジェクトが進められるところですが、そこでお伺いをいたしますが、こうした取組によるこれまでの成果と今後の本県の医師確保に向けての見通しはどのようなものか、県の考え方をお伺いいたします。

 同時に、伊賀地域の医療提供体制の構築についてもお伺いをしたいと思います。

 伊賀地域では、昨年4月に上野総合市民病院、岡波総合病院、名張市立病院の3病院による二次救急輪番体制がスタートしたところでありますが、医師の不足により救急患者の受け入れ先の確保が困難な事例も多く見られるなど、救急医療体制は依然として厳しい状況にあると認識をいたしております。伊賀地域では、医師不足に加え、他の地域に比べ医療資源も限られており、地域内で完結する医療提供体制を構築していくことが困難となっております。

 こうした状況を踏まえ、救急医療も含め、伊賀地域の住民が安心して医療を受けられる体制を整備していくことが求められております。

 一昨日の公明党の中川議員からの質問にもありましたように、今、国では救急医療の確保、地域の医師確保など、地域における医療課題の解決を図るため、都道府県が策定する地域医療再生計画の取組を支援するため、総額3100億円の地域医療再生基金が創設をされました。そこで、医療資源が限られている伊賀地域における医療提供体制の構築に向けて、こういった制度も視野に入れながら今後どのように取り組んでいくのか、県の考え方をお伺いいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 医師確保についてでありますけれども、県内の深刻な医師不足の早期解消に向けまして、これまでもドクタープール制度でありますとか、医師修学資金貸与制度の活用など、その確保策に積極的に取り組んできたところでございます。平成20年度は抜本的な見直しを行いました医師修学資金制度によりまして、19年度の5名を大きく上回る61名の医学生に修学資金を貸与したところでございます。また、修学資金の貸与を受けて、医師となった者も既に6名に上りまして、現在、県内の臨床研修病院で初期研修を行っております。

 さらに、県と三重大学との協働で創設をされた地域枠によりまして入学した者が26名おりますが、そのうち、医師不足地域を対象とした新たな地域枠では、伊賀地域などから平成21年4月に6名が医学部に入学したところでございます。

 このように、修学資金貸与者、三重大学医学部の県内出身者は着実に増加をしておりまして、私としても将来の医師確保に向けて大きな期待を寄せておるところでございます。

 今年度は、こうした取組の結果を将来の確実な成果につなげてまいりますために、地域医療研修センターの設置でありますとか、三重大学医学部の教育体制の充実・強化への支援などにも取り組んでまいります。

 医師の育成には時間がかかるものでございますから、今申し上げましたような取組で直ちに医師不足が解消できるものではございませんけれども、今後とも、市町、三重大学、医療機関等と密接な連携のもとで、地域医療を志す医師の育成と定着、促進にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) それでは、今後の伊賀地域の医療体制につきましてお答えさせていただきます。

 伊賀地域では、人口当たりの医師数が県内平均を下回りまして、医療支援も限られている中で、救急医療をはじめといたします地域医療体制の維持が困難な状況となってきております。

 このような状況のもとで、住民の方が安心して医療を受けられる体制を整備していくためには、限りある医療資源の有効活用を図りながら、医療機能の集約化と機能分担を計画的に進めていくことが重要であるというふうに認識をしております。

 今般、国の緊急対策といたしまして、地域医療再生基金が打ち出されたところであり、県といたしましても、伊賀地域を含めた本県の地域医療の実情を踏まえまして、中長期的な視点に立ちまして、また、即効性のある取組を盛り込みながら戦略的な計画を策定し、施策を推進していきたいというふうに考えております。

 伊賀地域の医療体制につきましては、現在、伊賀市及び名張市において検討委員会を立ち上げ、病院の機能分担や医療機能の集約化等につきまして本格的に議論を始められると伺っております。県もこれに参画した上で、効果的、効率的な医療提供体制が構築されるように、必要な支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔34番 岩田隆嘉議員登壇〕



◆34番(岩田隆嘉) 地域医療再生計画についてもう一度お伺いをいたしたいと思いますが、今伊賀地域では検討委員会を重ねて、県ともそこの中に入って検討しているということでありますが、これについては先だっても部長のほうからも言われておりましたとおり、各市町あるいは三重大学、医療機関の意見を聞きながら申請圏を選定し、県医療審議会に諮ると前も言われております。今もそうだと思いますが、この制度、平成25年度までの5カ年であります。それまでに事業に着手をしなければならんということであり、その手続の流れも、先刻中川議員も申されておりましたとおり、10月ごろまででございます。こんなことを踏まえて、今の伊賀の二次救急の3病院の輪番制、先だっても新聞紙上に報道されておりますとおり、来年の3月まではどうにか回っていくであろうという予測のもとに今組まれております。ただ、その先は全く見えておりません。こんなことを踏まえると、伊賀の救急医療、大変な時期を迎えていると思います。

 同時に、伊賀地域は、中勢医療圏のサブ医療ということで、ややもすると数字的に、あるいは地域的に見たときにそこに埋没しているような感が私もいたしております。やっぱり実態をつぶさに見ていただいて把握していただいた中で今後の対応を強く要望いたしたいと思いますが、今よい時期でありますので、国の制度にのっかる、こんなこともしっかりと視野に入れた中で、これは恐らく伊賀市の2市がありますが、その市長の最終の決断だと思います。こんなことを踏まえて、やはり県としても、あるいは知事も、そういったことに今度ひざ詰めミーティング等に行かれたときには必ず質問が出ると思いますので、よろしく対応のほど、指導のほど、お願いをいたしたいと思います。

 時間が参っておりますので、次に参らせていただきます。

 次に、新名神高速道路、大津田上と亀山間49.7キロが、平成20年2月23日に開通したことは既に御承知のとおりでありますが、今年3月20日、甲南インターが供用開始になりましたことにより、伊賀に接続するインターは、甲賀土山インター、甲南インター、信楽インターの3インターの出入りが可能となりました。そこで、各々のインターから伊賀へのアクセス道路についてお伺いをしたいと思います。

 まず、甲賀土山インターから名阪国道へは、以前から計画をされております、名神名阪連絡道路の整備促進であります。再度その経緯について申し上げますと、平成10年6月に計画路線に指定され、さらに平成12年12月には名神高速道路、第二名神高速道路及び名阪国道までの三つの国土主要幹線を南北に結ぶ道路として琵琶湖空港自動車道と伊賀甲賀連絡道路が1路線に統合され、名神名阪連絡道路と名称変更した上で、平成13年12月に全線30キロが計画路線の調査区間に指定をされました。それから以後、学識経験者を交えた検討委員会、あるいは関係機関による計画調整会議を開催していただいておりますが、いまだに整備区間への格上げには至っておりません。

 このような状況の中、滋賀県甲賀市と伊賀市では、沿線関係者でもって、名神名阪連絡道の整備区間への格上げを実現する会、これを立ち上げ、その機運を盛り上げているところでございます。

 そこで、県として、最近のその調査状況と今後の方針をお聞きいたしたいと思います。

 次に、信楽インターから名阪国道へのアクセスですが、この路線は、滋賀県大津市を起点として、三重県内陸部の急峻な地形を横断し、北牟婁郡紀北町に至る幹線道路、国道422号線であります。特に伊賀市の当該区間については、通称三田坂バイパス整備事業として改良中でありますが、トンネル工事があり、全体事業費109億円という多額の財源が必要なことは承知をいたしておりますが、事業開始後15年を経過しても、いまだに進捗率が、今年、21年度の事業費を加えても30%で、供用開始は平成29年度と聞き及んでおりますが、用地買収においては一部を除いて完了していることから、今の景気対策も視野に入れた中で、一日も早い完成を強く要望するところでございます。

 さらに、甲南インターへのアクセスでありますが、伊賀地域から甲南インターチェンジへのアクセス道路としましては、名阪国道壬生野インターから県道49号、甲南・阿山・伊賀線が主要なアクセスになります。この路線は、伊賀地域と滋賀県を結ぶ幹線道路であり、名阪国道沿いの工業団地には数多くの企業が立地することに加え、この沿線にはモクモクファームや道の駅、そしてゴルフ場が数多く、利用度の高い路線でもございます。さらに、この3月20日供用開始になりました甲南インターの出入り利用の増加により、日量、今1万台以上の交通量であります。また、この道路は、県境部を除き改良済みとなっているものの、歩道が途中整備されていない箇所や、アップダウンがきつく、交差点で見通しの悪い箇所が幾つかあるため、事故が多い道路でもあります。また、この道路の沿線にある阿山中学校の通学道路にもなっていることから、沿線住民の皆さん方からは、交通安全対策の一層の強化を望む声が日増しに高まってきております。

 同時に、通行量の増えたことにより、名阪国道壬生野インターが朝夕、休日には渋滞が起こっておりますことから、壬生野インターの早期の改良が望まれるところでございます。

 県として、県道49号、甲南阿山伊賀線の交通安全対策と、名阪国道壬生野インターの改良をいかにお考えかお伺いをいたしたいと思います。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) それでは、新名神の滋賀県内の三つのインターと伊賀地域を結ぶアクセスについてお答えいたします。

 まず、名神名阪連絡道路ですが、現在調査区間に指定されておる、この20年2月に新名神が開通したことで、30キロあります名神名阪連絡道路のうち、特に新名神から県境をまたいで三重県の名阪国道までの間10キロについて、特に重要性が高まってきたと認識しております。県としましては、19年度に県内の3キロ区間の道路の詳細の設計とか、また、20年度には、名阪国道との接続点の検討も行ってきたところです。

 今後、地元で設立されています名神名阪連絡道路の整備区間指定を実現する会等の御支援もいただきながら、関係機関である国土交通省の近畿地方整備局、中部地方整備局、滋賀県、三重県の間で調整を図りながら、国に対して事業主体となり、また、事業化をしていただきたいということを強く要望してまいりたいと思っております。

 次に、新名神の信楽インターと伊賀地域のアクセスですが、これは、三重県内では特に国道422号線を通るということになります。このうち、422号の伊賀市の三田から諏訪ですね、この間5.1キロについて三田坂バイパスとして事業を進めておるところです。

 これまで用地買収はほぼ99%と進んでおります。また、工事についても、三田、諏訪両地区で工事を進めています。これまでに、両方合わせて約1.6キロの供用をしたという状況。残り3.5キロには1.7キロのトンネルと五つの橋が残っておりまして、今現在三田側から工事を進めているところです。早期にトンネルに工事着手できるよう、今年度より現道からトンネル坑口部への進入路を設けまして、整備に早急に着手したい、トンネルに着手したいと思っております。

 今後とも、早期に実現に向け、事業の推進に努めてまいりたいと思っております。

 次に、新名神の甲南インターと伊賀地域を結ぶアクセスですが、これについては、県内では、県道甲南阿山伊賀線を使う。その後、名阪の壬生野インターに至るということになります。

 甲南阿山伊賀線におきましては、新名神の開通によりまして、特に甲南インターのこの3月の供用開始によって特に交通量が増えていると認識しております。このようなことから、当路線の交通安全対策につきましては、交通状況を把握しつつ、地元とも協議・調整を十分行って対策をしていきたいと思っております。



○副議長(野田勇喜雄) 答弁は簡潔にお願いします。



◎県土整備部長(北川貴志) 次、壬生野インターですが、壬生野インターにつきましては、国土交通省のほうで20年度に調査設計を終えて、今年度インターチェンジの改良に着手すると聞いております。

 以上でございます。

   〔34番 岩田隆嘉議員登壇〕



◆34番(岩田隆嘉) いろいろと御答弁をいただきまして、ありがとうございました。

 時間も参っておりますが、伊賀地域、まだまだ社会基盤整備として交通の安心・安全が求められる地域でございますので、今後より一層の進捗を県のほうとしてもよろしくお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(野田勇喜雄) 3番 森野真治議員。

   〔3番 森野真治議員登壇・拍手〕



◆3番(森野真治) 失礼いたします。新政みえ所属、伊賀市選出の森野真治でございます。伊賀地域の議員が二つ続きますけれども、どうぞよろしくお願い申し上げます。多少地域性もありましてダブるところがございますが、御容赦いただきたいと思います。

 まず、質問に入ります前に、警察本部長のほうに、3月の議会のときに駐車禁止適用除外車標章につきまして御要望させていただきました。早速といいましても一月後ですが、3月25日から範囲の拡大をしていただきました。ただ、その中で、実際に手帳を持たれていない方につきましても、公安委員会が認めたものについては同じように扱うという部分がほかの都道府県には余りない、先進的であるということで、関係者の方々が高く評価をされておりましたので、この場をおかりして御披露申し上げたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、通告に従いまして質問に入らせていただきたいと存じます。

 まず第一に子育て支援についてでございます。

 少子・高齢化、核家族化が進む現代において、子育て支援は大変重要な施策の一つであることは言うまでもありません。少子・高齢化の進展は、人口構造の変化を引き起こし、労働力の減少や社会保障費の負担増加など社会経済全体に大きな影響を与えます。これが社会不安として影を落としていることが、これから子どもを産み育てていく者にとって、この不安感が結婚や出産をちゅうちょさせている一つの大きな原因と考えられます。

 ここ数年は景気も安定しており、多少の出生率の増加が見られましたが、増加というよりも、第2次ベビーブームの世代が出産適齢期を通過したことによる突風が吹いただけという分析もあり、昨年夏以降の不況の影響を考えたとき、本年以降の出生率の急速な低下を懸念する声も聞かれます。そのような状況ですので、これまで以上の少子化対策が必要だと思いましたので取り上げさせていただきました。

 さて、国や地方自治体がそれぞれに様々な少子化対策を行っていますが、合計特殊出生率、長いので、以降単に出生率と言うことにいたしますが、人口水準を維持できる2.08はもちろんのこと、これを長期間下回ると回復が難しいと言われる1.5という数値を1995年以降14年間下回り続けていることは危機的問題であり、地方分権により役割分担がされている中、国及び地方自治体が連携してそれぞれの責任で問題解決に取り組むことが求められています。

 そこで、まず1点目としてお伺いいたします。

 先日、2008年の都道府県別出生率が発表され、全国平均は対前年比0.03ポイントアップし1.37となっていますが、三重県は対前年比0.01ポイントアップし1.38となっています。全国平均に比べ三重県の伸び率が低いことがわかります。隣接県では、高い順に和歌山県が0.07ポイントアップ、愛知県が0.05ポイントアップ、京都府が0.04ポイントアップ、滋賀県が0.03ポイントアップ、岐阜県が三重県と同じ0.01ポイントアップ、奈良県は増減なしとなっており、7府県の平均でも0.03ポイントアップとなっています。三重県の伸び率が低い原因はどこにあったと分析されているのかお伺いいたします。

 次に、延長保育についてお伺いいたします。

 核家族化によって子育てに祖父母等の助けを受けられない上に共働き家庭が増えており、子育てと仕事が両立できる暮らしづくりや社会づくりを進めなければ、子どもを産み育ててもらうことはできない状況にあります。保育所の終了時刻を超えて一定時間預かってもらえる延長保育は、両親が仕事から帰りが遅くなる家庭にとって必要不可欠な制度でありますが、厚生労働省雇用均等・児童家庭局の資料によりますと、三重県での延長保育の実施状況は、公立の保育所が278カ所中60カ所で、実施率21.6%、民間の保育所が159カ所中98カ所で、実施率61.6%、合計では437カ所中158カ所で、実施率36.2%となり、これは都道府県中ワースト4位の実施率であります。

 そこで、第2点目としてお伺いいたします。

 延長保育の実施促進に向けて重点事業として次世代育成支援特別保育推進事業を行っていただいておりますが、全国平均の実施率62.7%と比較して36.2%と、極めて実施率が低い状況にあります。その理由と今後の取組についてお伺いいたします。

 次に、一時保育についてお伺いいたします。

 ふだんは保育所を利用していない家庭でも、保護者が病気になったり災害に遭ったりして一時的に家庭での保育が困難になった場合や、核家族化の進行や地域の子育て力が低下する中で、育児疲れによる保護者の心理的・身体的負担を軽減するためなど、様々な理由に対応して一時的に保育所で子どもを預かってくれる制度として一時保育がありますが、これまで年間延べ利用児童数が25人以上であれば補助対象となっていたものが、来年度以降、年間延べ利用児童数が300人以上でないと補助対象とならなくなるため、一時保育を行う保育所を限定して集約するか、1市町で1カ所に集約しても300人に達しない場合も想定され、来年度以降、一時保育ができなくなる保育所が出ることが心配されます。

 そこで、第3点目としてお伺いいたします。

 来年度以降対象とならなくなる分を県独自で補助していくことなどを含め、一時保育の後退をさせないための今後の取組についてお伺いいたします。

 次に、3人以上子どもがいる家庭に対する支援についてお伺いいたします。

 出生率が2.08以上に回復するためには3人以上の子育てが当たり前のように行える社会であることが必要です。近隣で出生率の高い県として出生率1.54で全国6位となっている福井県の子育て支援施策について調べてみました。福井県では、ふくい3人っ子応援プロジェクトという事業が平成18年度から始められており、3年前に始めた事業ですから現在では一般的になっているものも中にはありますが、メニューとしては、第3子以降の妊婦健診の全14回分を無料とする、第3子以降の子どもについて保育料を無料とする、一時保育・特定保育の利用料を無料とする、NPO法人等が実施する小学校3年生以下の児童に対する一時預かりサービスの利用料を無料とする、病児保育の利用料を無料とする、そして、これは8年前の平成13年度から先行して始められていたようですが、通常3歳未満が対象となっている乳幼児医療費助成を小学校入学までの兄弟全員を助成対象とするという内容です。

 三重県の3人目みえ応援プログラムと比べると、名前はよく似ているんですが、内容は、3年前ということを考えると、かなり先進的であります。保育料等をとってみると、三重県が利用料の軽減となっているものが、福井県では利用料無料となっていることや、三重県は0歳から2歳児までですが、福井県は年齢制限がないことが違いなわけですが、わずかなお金を出し惜しみしているかどうかでこんなに出生率に影響するものなのか少し疑問もありますが、制度を使う側とすれば、2歳児まで一部助成というよりは、保育料無料というほうが実際の財政出動以上に安心感があるのは確かだと思います。

 そこで、4点目としてお伺いいたします。

 現在の3人目みえ応援プログラムは、利用率も低く、3人以上の子どもがいる家庭に対する唯一の特別支援としては余り有効とは言えないと思います。先進地の制度を参考にするのはもちろんですが、来年度の改正に向けて3人以上の子どもがいる家庭へのアンケート調査等当事者の声を調査して、実効性のあるメニューをつくっていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 以上4点でございますが、しっかりとした御答弁をよろしくお願い申し上げます。

   〔太田栄子健康福祉部こども局長登壇〕



◎健康福祉部こども局長(太田栄子) 子育て支援に関してお答えを申し上げたいと思います。4点ございました。

 まず最初に、合計特殊出生率の上昇についてでございます。

 去る6月3日、厚生労働省から発表されました合計特殊出生率、ここからは、私も森野議員に倣って出生率と省略をさせていただきます。出生率につきましては、全国数値では対前年比0.03ポイント上昇をしておりましたが、これに比べまして三重県が、御指摘のとおり0.01ポイントの上昇でございました。全国の数値、これは3年連続での上昇でございます。

 こうした上昇の背景には、晩婚化が進んできておって、ここに来て30代の出生率が上向いたことであるとか、昨年秋まで景気がよかったことなどから、長期低落傾向にありました20歳代の数値が下げどまったことなどがその要因として上げられているところでございます。

 しかしながら、こうして出生率は上昇しているものの、昨年の全国の出生数は、前年と比べわずか1332人という増にとどまっておりますので、少子化といった問題が非常にクローズアップされるところであるというふうに認識しております。

 御指摘のございました三重県の出生率の上昇ポイント0.01でございますが、全国数値の0.03に比べて小そうございます。この背景でございますけれども、大都市である東京都であるとか大阪府、京都府、兵庫県、また、愛知県、こういった人口の多い大都市の部分でかなり今回出生率が伸びております。人口が大きいところの出生率が伸びますと、これが全国数値を押し上げるというふうなことがございまして、全国数値は0.03伸びましたけれども、三重県はそれに対して0.01であったというようなことが大きな要因の一つであるのではないかというふうに考えております。

 こうした数値は、子育て環境を考えるときに大きなマクロの指標としては注視しなければならないものだというふうに考えておりますので、ちなみに本県の出生率に関する数値を少しほかにも申し上げますと、これまでも全国数値を少し上回る程度で推移をしてきております。全国の順位を見てみますと、ここ5年ほどは余り変わっておりませんでして、25位、26位、27位といったあたりを行ったり来たりしておるのだというふうに認識しております。出生率の上下といいますのは様々な要因を背景に動いていくものでございますので、その対策というのも総合的なものでなければならないというふうに思っております。

 そこで、今後も、こうしたマクロの数字、出生率の動向についてはしっかりと注視をしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。

 次の質問の特別保育の取組でございます。

 まず、県民が安心して子どもを産み育てられる子育て環境を整備するために、多様化する保育ニーズに対応した支援策というのが重要であるというふうに思っております。そのために、議員御指摘のように、17年度から次世代育成支援特別保育推進事業ということで、延長保育であるとか一時保育などの特別保育に重点的に取り組むことといたしまして、実施主体であります市町の取組を積極的に支援してまいりました。

 そこで、まず、延長保育についてでございます。延長保育と申しますのは、通常の保育時間を11時間と設定をいたしますので、その11時間に対しまして前後30分以上ずつ延長するものを延長保育と称しております。この延長保育の実施につきましては、これまで市町とのヒアリングを繰り返し行ってまいりました。事業の推進も含めヒアリングを行ってまいりました。そのことによって地域のニーズを踏まえた取組をある程度推進できたのではないかと思っておりまして、その結果、平成20年度の実施箇所は168カ所となりました。これは事業を始めました平成17年度と比較いたしますと41カ所の増加でございます。しかしながら、議員が御指摘いただきましたように、全国的には非常に実施率は低位にございます。

 その要因としましては、さきに申しました市町との様々のヒアリングの中で集めてきた声などを勘案いたしますと、やはり親族のサポートの有無でありますとか、保護者のパート等も含めた勤務形態であるとか、また、さらにはその地域社会の状況、助け合いの状況などもありまして、どうしてもニーズが潜在化している地域もあるのではなかろうかと。そういったことから実際のニーズを市町としても把握がなかなか難しいといったことも考えられるように思います。

 こうしたことから、引き続き市町におきまして子育て家庭のニーズが的確に把握されて、それに沿った取組が進むよう市町とともに調査もし、支援をしてまいりたいというふうに考えております。

 次に、一時保育事業でございますけれども、これは、御指摘のように、保護者の病気であるとか、また一時的に保育が必要な場合であるとか、それから、育児に伴う身体的な負担、心理的負担を解消する場合などに保育サービスを受けられる制度でございます。

 この制度が本年4月の児童福祉法の改正に伴いまして、御指摘のございましたように、対象となる児童数が、年間利用者数ですが、25名から300名と大幅に引き上げられました。また、それに伴って保育士の配置基準も1名から2名というふうに改められました。

 こうしたことの国の通知が、年度末になったこともございまして、事業実施の体制がなかなか整わないなど制度改正に対応できない保育所が数多く見込まれておりますので、サービスの利用者である保護者や児童への影響が懸念をされております。

 そこで、県といたしましては、平成21年度の経過措置といたしまして、制度改正に対応できない保育所に対しまして支援を行うことといたしまして、この6月補正予算に子育て一時保育支援事業といたしまして計上させていただいております。

 さらに、こうした制度改正につきまして、市町のほうから非常に現実にそぐわないという声もたくさん聞かれておりますので、制度要件の緩和につきまして、国に対して働きかけを同時に行ってまいりたいというふうに思っております。

 今後とも、こうした一時保育など地域の子育てニーズにこたえる方策につきまして、引き続き市町や関係団体との綿密な情報共有や意見交換の中で市町の取組を支援していきたいと思っております。

 次に、4点目の3人目の子どものいらっしゃる家庭の支援についてでございます。

 県では、3人目の子どもを持つ家庭に対して経済的支援を図るために、御指摘のございました平成19年度から3人目みえ応援プログラム事業を行ってまいりました。しかしながら、この事業への市町の取組は確かに伸び悩んでおりました。そこで、昨年度、すべての市町を訪問させていただきまして、様々な意見交換をしてまいりました。各市町からは、3人目の支援も重要なんだけれども、まずすべての子育て家庭における育児不安の解消といったことに目を向けてほしいといったような声が多く聞かれたところでございます。

 しかしながら一方で、県が昨年度実施をいたしました意識調査がございます。県民の子育て、子育ちに関する意識調査と称しまして調査をさせていただいたんですけれども、これによりますと、理想の子どもの数というのがやはり3人という回答が多くなっております。これに対しまして実際の子どもはやはり2人であるということが答えとしては最も多かったわけです。この傾向は、全国でも同じような調査がございまして、同じような結果が出ております。

 そういうことで、国におきましても、こういった3人目以降の子どもへの支援というのは大事なことだと認識をいただいていたと思うんですが、本年度から3人目以降の児童の保育料の無料化などの施策が打ち出されているところでございます。

 県といたしましても、理想の子どもの数に実際の子どもの数が近づくように子育て環境の整備に取り組んでいくということは、非常に重要なことだというふうに考えております。

 このため、3人以上の子どもを持つ家庭についてもニーズ把握に努めたいと思いまして、今年度始めますマイ保育ステーションモデル事業、こちらのほうはモデルでございますので限られた箇所数ではございますけれども、妊娠の折から身近な保育所に、自分の保育園、いわゆるマイ保育ステーションということで保育園に登録をいただいて、そこで気軽に育児相談や一時保育サービスを受けられるような仕組みづくりでございます。

 こういった事業をモデル的に取り組むことによりまして、様々なニーズの掘り起こしであるとか、それから、実際に必要なサービスについてのリサーチもできるのではないかというふうに考えておりまして、こういった取組を行ってまいりたいというふうに思っております。

 さらに、今年度、次世代育成支援推進計画を策定することになっております。これは、各市町も同じ計画を策定することになりますので、各市町におきまして保育ニーズにつきましても様々な調査を行っていただいておるところでございます。そういった市町の取組も踏まえまして、私どもも計画策定に当たって特別保育サービスについての実態調査もあわせて行いながら、今後の、3人目も含めて、地域の子育て支援について市町とともに考え、検討してまいりたいなというふうに思っておるところでございます。

 以上でございます。

   〔3番 森野真治議員登壇〕



◆3番(森野真治) ありがとうございました。

 一部市町のニーズ把握がまだちゃんとできていないということもございましたので、またそのモデル事業等を通じて、より細かなニーズ把握とそれの実現に向けて努力をいただきたいと思います。

 それでは、次の観光振興に移らせていただきたいと思います。

 近年の少子・高齢化や高度情報化の進展、経済のグローバル化、人々の環境意識やまちづくりへの参加意識の高まり等社会経済環境は大きく変化してきております。そのような中、観光を取り巻く環境も、価値観の多様化や経済的・時間的に余裕のある高齢者の増加、心の豊かさや自分らしさを志向する意識の高まり等に伴い、観光関連市場の拡大が予想され、人や情報の移動・交流が伴う観光は、21世紀の成長産業の一つとしても期待されています。地域の自然や歴史などの多彩な資源を活用し、観光振興を図ることは、まちに人、物、情報、文化が集まり、その交流や活動が行われることで、経済の活性化ばかりではなく、魅力的なまちづくりや文化の振興など地域の活性化を導き、そこに住む人々の生活の豊かさの向上にもつながります。このように観光振興には多面的な役割がありますので、県内の観光資源を最大限活用し、様々な施策と連携して観光振興を図っていくことが必要であると思います。

 さて、先日発表されました平成20年観光レクリエーション入込客数推計書・観光客実態調査報告書、この本でございますが、(実物を示す)これによりますと、2008年に三重県を訪れた観光入り込み客数は3355万8000人で、前年と比較して1.2%、人数にして41万7000人の減少となりました。この報告書には、減少した原因としてはガソリン価格の高騰、ゴルフ場利用者の減少が挙げられております。全体としては微減ということで、昨年夏以降の経済情勢から考えてもいたし方ないと思われます。

 しかし、地域的入り込み状況を見ますと、北勢地域は1323万8000人で対前年比2.3%増、中南勢地域は592万5000人で対前年比3.2%減、伊勢志摩地域は953万3000人で対前年比2.0%減、伊賀地域は328万5000人で対前年比9.1%減、東紀州地域は157万7000人で対前年比0.2%減となっており、伊賀地域が前年比9.1%減と、突出して悪化をしていました。

 そこで、今回は、伊賀地域の観光再生についての県の考え方をお伺いいたしたいと思います。

 伊賀地域だけが1割近くも観光入り込み客数が減少したことについて、原因はいろいろあると思いますが、大きな原因としては新名神高速道路開通により、観光バスやマイカーの交通が減少したことが考えられます。名阪国道は天理─亀山間を無料で結ぶ自動車専用道路でありますが、伊賀地域東西には峠があり、急勾配、急カーブなどの交通危険箇所があるため、より通行しやすい新名神高速道路に交通が移行したことや、亀山─四日市間の渋滞を避けて、関東・中京圏からの観光客が伊賀地域まで足を伸ばしてもらえなかったことなどが考えられます。これらについては、何らかの対策を行わない限り今後も改善されることは考えにくく、知事を筆頭に、最近よくピンチをチャンスにとおっしゃられておりますが、そういう施策が求められています。

 そこで、第1点目としてお伺いいたします。

 まず、新名神高速道路へ移行した交通対策については、新名神高速道路甲賀土山インターチェンジと名阪国道上柘植インターチェンジを結ぶ名神名阪連絡道路が最も有効だと思われます。伊賀地域の住民にとっても名阪国道の危険箇所を通らずに出かけていくことができるようになるメリットがあります。

 もう一つの東名阪自動車道亀山─四日市間の渋滞については、東名阪自動車道亀山─四日市間の拡幅もしくは新名神高速道路亀山─四日市間の開通のどちらかが必要だと考えます。これらについての今後の取組についてお伺いいたします。

 次に、鉄道網の整備についてお伺いいたします。

 平成20年観光レクリエーション入込客数推計書・観光客実態調査報告書の目的地までの移動手段についての調査結果を合計が100%になるように再計算をいたしてみますと、北勢地域では鉄道が16%、自家用車が67.1%、その他が16.9%。中南勢地域では鉄道が25.2%、自家用車が64.6%、その他が10.2%。伊勢志摩地域では鉄道が42.0%、自家用車が41.7%、その他が16.3%。伊賀地域では鉄道が27.5%、自家用車が61.8%、その他が10.7%。東紀州地域では鉄道が17.9%、自家用車が60.6%、その他が21.5%となっています。特徴的なのは、伊勢志摩地域への来訪者のトップが鉄道利用者であることです。モータリゼーションの時代といっても、鉄道網がしっかりしていればきちんと利用されるということをよくあらわしていると思います。

 さらに、観光客の居住地については、北勢地域では、関東が6.1%、中部が35.8%、関西が39.9%。中南勢地域では、関東が9.4%、中部が25.6%、関西が39.6%。伊勢志摩地域では、関東が15.4%、中部が27.8%、関西が39.9%。伊賀地域では、関東が5.9%、中部が23.6%、関西が55.7%。東紀州地域では、関東が9.2%、中部が36.7%、関西が31.1%となっています。

 さて、伊賀地域へは61.8%が自家用車で来られていますが、伊賀地域への旅行目的のトップスリーは、「自然や風景」、「温泉」、「おいしいものを食べる」となっていることから考えると、高齢者や女性グループ、一人旅などのニーズが多いと想像され、公共交通機関のアクセスが改善されれば全体数が伸びることが期待できます。また、関西方面からの観光客が55.7%に対し、中部・関東からの観光客が29.5%とほぼ2対1の割合となっており、位置的に大阪、名古屋の中間にあることを考えると、先ほどの道路問題を差し引いたとしても、鉄道でのアクセス時間が改善されれば、中部・関東方面からの増加が見込めると思われます。これまでから、関西方面からの誘客強化のためにJR関西本線の加茂から柘植までの電化については強く要望しております。加えて、中部・関東からの観光入り込みの改善のために県としての鉄道網の振興策が全く見えてきません。亀山─伊賀上野間の時間短縮策や草津線の活用、伊賀鉄道の関西本線乗り入れ、名古屋─大阪間の特急を含めた臨時列車の運行などいろいろな方策があると思われます。

 そこで、第2点目としてお伺いいたします。伊賀地域へのアクセス改善のための鉄道網の整備・振興について、今後の取組についてお伺いいたします。

 次に、アンテナショップについてお伺いいたします。

 この件につきましては、費用対効果の問題を含め、過去様々な議論があったことは承知しております。もちろん東京のそれなりの立地場所にアンテナショップを出すとなると、売り上げにもよりますが、かなりの予算が必要となります。しかしながら、今現在もたくさんの道府県が東京にアンテナショップを出し続けております。それは、経費をかけてでも都心で道府県の特産品や文化、観光情報などを1カ所に集中し、常設で提供することに意味があるからだと思います。

 先ほども紹介いたしましたが、関東方面からの観光客は三重県全体で10.8%、伊賀地域に限ると5.9%であります。決してアンテナショップを出さなくていいほど三重県は有名になっている、三重県の魅力が関東に発信できているという数字ではないと思います。

 そこで、第3点目としてお伺いいたします。

 三重県の観光や特産品振興のための関東地方での情報発信拠点として東京にアンテナショップを設置するべきだと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 以上3点、よろしく御答弁のほど、お願いいたします。

   〔小林清人政策部長登壇〕



◎政策部長(小林清人) 私のほうからは、伊賀地域の観光と鉄道についての関係を御答弁させていただきます。

 伊賀地域では、北のほうにJR関西本線が、また南部に近鉄大阪線が東西に走っておりまして、伊賀盆地の中央を南北に伊賀鉄道が走って、両鉄道をつないでいる形になっております。関西圏や中京圏からの観光客を受け入れる重要な交通基盤と考えております。

 関西圏や中京圏の観光客の方々が上野市駅に入るには、関西本線を利用する場合には、名古屋方面から亀山駅、滋賀方面からの場合は柘植駅、大阪方面からは加茂駅を経由して、伊賀上野駅で伊賀鉄道に乗りかえることになります。また、近鉄を利用する場合には伊賀神戸駅で伊賀鉄道に乗りかえる必要があります。

 鉄道を利用した観光客に関する問題としましては、まず関西本線では、先ほど議員のほうからも御紹介がありましたが、加茂─亀山間、61キロございますが、ここが非電化になっておりまして、乗りかえに時間がかかる、また、関西本線そのもののこの区間の利用者の減少も続いていることが上げられます。また、近鉄では、平成19年10月に伊賀鉄道が近鉄と別会社になったことで、乗りかえの際、乗車券を購入する手間が従来よりも増えている、そういうこともございます。

 このため、県では、まず加茂─亀山間の電化を進める取組として、沿線府県や市町村で組織する関西本線複線電化促進連盟や県内市町で組織していただいている三重県鉄道網整備促進期成同盟会を中心に、国土交通省やJR西日本、JR東海に対して電化などの施設整備の促進を行っておりますが、JR側は消極的な姿勢に終始しているという状況でございます。

 ただ、電化を進めるためにも、まずは利用客を増やすことも重要だと考えております。このため、県としては様々な利用促進に取り組んできたところでございまして、具体的には鉄道の意義や楽しさを内容とする鉄道活性化講演会というものを開催したり、また、沿線を紹介するウォーキングガイドを作成し、各地のイベントでの配付をしていたり、それから、伊賀地域を網羅する総合時刻表を作成しまして、伊賀鉄道や伊賀市の各施設において利用者へ配付したり、また、伊賀県民センターの取組でございますが、毎年8月には伊賀市役所と連携しまして、鉄道を利用した通勤などの利用促進、こういったものを行ってきたところでございます。

 また、伊賀鉄道に対しましては、住民の皆さんとともに伊賀神戸駅での乗りかえについての改善を働きかけており、今年の新ダイヤでは最大13分短縮するなどの利便性向上に結びつけているところでもございます。

 県としては、このような利用促進というものを今後も継続して実施することが重要であると考えておりまして、引き続き沿線の府県や市町村、地域で熱心に利用促進に取り組んでおられます団体とともに利用促進活動を積極的に続けていきたいと考えております。あわせまして、同盟会活動を中心にJR西日本、JR東海に対しまして、電化等の施設整備だけでなく、増便、ダイヤ改正など利便性の向上などについて引き続き粘り強く要望してまいりたいと考えております。

   〔真伏秀樹農水商工部長登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹) 首都圏のアンテナショップについてお答えを申し上げたいと思います。

 首都圏等において県産品の流通を拡大し、知名度を向上させることは、本県農産物の普及拡大、産業の振興を図る上で重要であると考えております。このため、首都圏における本県のイメージアップを図る有効な施策を検討するため、平成19年度にアンテナショップのあり方について調査を行ったところでございます。東京都の中心部に常設型のアンテナショップを設置した場合、開設及び運営に多額の投資を必要とし、非常に高いコストであることが判明したわけでございます。

 県では、こうした調査結果を踏まえ、平成20年度からアンテナショップを設置する手法ではなく、より少ない経費で県産品の情報発信を行うとともに、首都圏市場の動向を把握できるよう、銀座三越での「美し国 三重フェア」や渋谷、麻布、銀座等の飲食店での県産品取り扱いなど、様々な場所、機能を利用した形での取組を展開してきたところでございます。

 これらの取組を通じ、松阪牛やイセエビなど首都圏でも十分通用している品もありますが、多くの三重県産品は知名度が低く、また、流通量が少ないことから物流などの仕組みが確立できていないことなど、多くの課題が明らかになってきたところでございます。

 こうした状況も踏まえ、本県産品の一層のブランド化を図るとともに、平成20年度に設置をいたしました三重県産品市場開拓スーパーバイザーによります市場開拓、商談支援をはじめ、事業者間取引を支援することによりまして県産品のさらなる普及拡大を現在図っているところでございます。

 引き続き百貨店等を利用いたしました情報発信を行いますとともに、県産品の認知度向上を目指しますいろんな形での取組を実施していきたいと思っております。

 また、首都圏におけます卸機能の確保、それと、県内におきまして首都圏事業者と県内生産者等をつなぐ体制づくりなどを進め、本県産品の普及拡大、産業の振興を図っていくことといたしております。

 また、観光情報につきましては、平成19年度から東京事務所に首都圏観光戦略担当を1名配置いたしまして、首都圏のメディアを通じた観光情報の発信に努めてきているところでございます。

 また、本年6月から東京駅日本橋口に開設をされましたツーリストインフォメーションセンター東京に県内各地の観光パンフレットを常設いたしますとともに、情報端末により各市町の観光情報の提供を行うなど新たな取組を開始したところでございます。

 これらの取組を通じまして三重県の観光地の魅力を発信するとともに、首都圏はじめ県外からの誘客につなげ、本県観光の振興を図ってまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔北川貴志県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(北川貴志) それでは、伊賀地域への観光客のアクセスとなります道路関係3本について御答弁させていただきます。

 まず、名神名阪連絡道路ですが、三重県と滋賀県の県境をまたぐ30キロの地域高規格道路で、既に国において調査区間に指定はされておりますが、残念ながら事業主体、事業手法等がまだ決まっておりません。昨年2月に新名神開通ということで、この南側10キロ区間の重要性というのは非常に高まっていると認識しています。

 今後も引き続きまして、国土交通省の近畿地方整備局、中部地方整備局、滋賀県、三重県、この四つの関係機関で調整を図りながら、国に対して事業主体となること、また、事業化を早期にしていただくことを要望していきたいと思っております。

 次に、東名阪の渋滞対策のほうですが、東名阪は、中部圏から伊賀地域への観光客の多くは利用されていると思われます。20年2月に新名神の亀山─草津間が開通しまして、東名阪自動車道の交通量が大幅に増え、また、渋滞も増加しております。この渋滞対策としまして、中日本高速道路株式会社におきましては、付加車線の設置工事、それから、チラシとかポスターなどによる渋滞情報の提供などの対策を講じております。しかしながら、本年3月末から実施されております高速道路の料金割引によりまして交通量がさらに増加しまして、特に休日の渋滞が激しくなっている状況であります。

 これらを踏まえ、本県といたしましても、中日本高速道路株式会社に対しましてさらなる渋滞解消に向けた対策の実施を働きかけてまいりたいと思っております。

 次に、新名神の整備の促進でございますが、新名神は中部圏と近畿圏の連携を強化し、我が国の社会経済の発展に寄与する本当に根幹的な道路でございます。高速道路ネットワークの機能を発現するためには、平成30年度の完成目標を示されております新名神の四日市から亀山間の早期開通が必要であると考えております。

 それともう1点、中部圏から県内に観光客がスムーズに入ってきていただくためには、この道路の亀山西ジャンクションのフルジャンクション化というのが必要だと考えております。これは、新名神を南下してきた車が名阪国道や伊勢道に入っていただくためにも必要と考えております。

 これらのために、国や中日本高速道路株式会社に対して整備推進を強く働きかけていきたいと思っております。

 また、県におきましても、本年4月の組織改正で大幅に高速道推進北勢プロジェクトというのを人員を増やして、地元調整とか用地測量、用地の対策に取り組んでいるところでございます。1年でも早い開通に向けて、引き続き県としても全力で取り組んでいきたいと思っております。

 これらの道路の整備によりまして、県内の観光振興にまた資するものと考えております。

 以上でございます。

   〔3番 森野真治議員登壇〕



◆3番(森野真治) ありがとうございました。

 自分が思っているよりもいろいろしてくれていることがよくわかりました。これからも引き続き道路交通網整備についてよろしくお願い申し上げたいと思います。

 ただ、アンテナショップにつきましては、県内はもちろんですが、向こうにいらっしゃる方にとっても、ほかの県はあるのに三重県だけはあらへんというのも少し寂しいといいますか、そういう部分もあるのかなという部分もございますので、また考えていただけたらなというふうに思います。

 それでは、引き続いて、地域医療の再生についてお伺いをさせていただきたいと思います。

 三重県の地域医療につきましては、全体的な医師不足により、県全体に医療体制が低下しております。数値等は先ほども御紹介いただきましたとおり大変低い状況ということで、県内どの地域に住んでいても十分な医療を受けることができることが県民の安全・安心を守る上で重要なことだと思いますけれども、残念ながらどの地域でも医療が満ち足りているところがないのが現状であります。

 しかしながら、三重県内においても医療資源の偏りが見られ、少ない地域では医療崩壊の危機的状況となっており、県全体を見渡して、絶対量が少ないながらも県内の医療資源の偏りをなくしていく施策が求められています。

 このような中、平成20年4月に、三重県保健医療計画の第4次改定が策定されました。まずその中から二次保健医療圏の設定についてお伺いいたします。

 三重県保健医療計画の第4次改定では、三重県に北勢、中勢伊賀、南勢志摩、東紀州の四つの二次保健医療圏と二つのサブ医療圏が設定されています。サブ医療圏は、中勢伊賀の中に伊賀サブ医療圏が、南勢志摩の中に伊勢志摩サブ医療圏がそれぞれ設定されています。

 二次保健医療圏は、医療法施行規則第30条の29第1項によりますと、地理的条件等の自然的条件及び日常生活の需要の充足状況、交通事情等の社会的条件を考慮して、一体の区域として病院における入院に係る医療を提供する体制の確保を図ることが相当であると認められるものを単位として設定することとされており、これを読む限り、伊賀地域と津市とはそれぞれ別の医療圏として設定するべきであったと考えています。

 条文を順に追っていきますと、まず、物理的条件等の自然的条件ですが、津市と伊賀地域は布引山脈により分断されています。次に、日常生活の需要の充足状況についても、18万人の人口を抱える伊賀地域は充足しています。最後の交通事情等の社会的条件については、伊賀地域から津市内の病院までは救急車で運ばれても平均1時間、公共交通機関では2時間かかるほど交通事情はよくありません。また別の角度から考えますと、現在伊賀地域には同じ程度の規模の病院が三つ存在しています。それぞれが拮抗する中で、急性期と慢性期、救急対応病院と一般病院というめり張りがつかない状況が続いています。そのため、研修医にとって魅力的な病院がなく、勤務医不足に歯どめがかからない状況です。

 伊賀地域が二次医療圏として独立すれば、役割分担を含め、伊賀地域で二次医療まで完結できるよう取り組んでいくための突破口が開けると考えられます。

 そこでお伺いいたします。伊賀の地域医療再生のためにも、伊賀地域を独立した二次医療圏とするべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、バディホスピタルシステムについてお伺いいたします。

 今年度、医師確保対策事業の中の新事業としてポジティブ・スパイラル・プロジェクトが開始されました。この事業の中の一つに、地域医療支援システム、いわゆるバディホスピタルシステムがあります。バディとは相棒という意味で、医師不足地域の病院と都市部の病院が相棒となって診療支援を実施する仕組みで、事業内容としては、医師不足地域の病院に対して支援病院から希望者を募集し、3カ月程度の短期間医師を派遣することで地域病院を支援する。派遣された医師は、現地において指導医によるサポートのもと、診療支援を実施し、地域医療を守るための即戦力としての役割を担うとされています。

 そこでお伺いいたします。バディホスピタルシステムは、全体的に医療資源が不足している中で、その中でも医療資源が相対的に多い地域と少ない地域の病院が診療支援を行うという、助け合いの精神に基づいた即効性のある施策であると評価いたしますが、制度開始の4月以降の現状と今後の予定についてお伺いいたします。

 以上2点について、よろしく御答弁のほどお願いいたします。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) それでは、森野議員の2点の質問にお答えしたいと思います。まず1点目は、伊賀地域の二次医療圏を含めました地域医療の再生でございます。もう1点は、バディホスピタルシステムについてでございます。

 まず、伊賀地域の二次医療圏を含めました再生につきましてお答えいたします。

 伊賀地域におきましては、人口10万人当たりの医師数が117.5人と、県内平均の177.9人を大きく下回る県内で最も低い水準にあり、医師の確保とあわせまして救急医療を初めとする地域医療体制の整備はやはり喫緊の課題となってきております。

 このため、県といたしましても、三重大学と協働いたしまして、伊賀地域など医師不足地域を対象といたしました地域枠入試制度の創設や、伊賀地域をカバーいたします新たな救命救急センターの設置など、医師の確保と地域医療体制整備に向けました取組を進めているところであります。

 今般、伊賀市及び名張市におきましては、伊賀地域の医療機関への医師確保や病院の機能分担と医療機能の集約化に向けまして検討委員会を立ち上げ、本格的に議論を始められていると伺っております。県もこれに参加をした上で、効果的、効率的な医療提供体制が構築されるように必要な支援を行っていきたいというふうに考えております。

 議員御質問の伊賀地域を独立した二次医療圏に設定することにつきましては、こうした検討委員会の議論を踏まえますとともに、地域内の医療機能の状況等を見据えた上で、三重県医療審議会におきまして検討してまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、バディホスピタルシステムについてお答えいたします。

 県では、医師不足地域の病院と都市部の病院間において診療支援を行う仕組みとしましてバディホスピタルシステムの運用を始めたところでございます。具体的には、本年4月から山田赤十字病院から尾鷲総合病院への講師派遣による勉強会の開催や当直支援が行われてきております。また、県立総合医療センターと上野総合市民病院においても、本年5月に連絡協議会を立ち上げた上で、内科への当直支援が行われているところであります。

 病院間の診療支援につきましては、今後もバディホスピタル調整会議を行いますとともに、支援元病院の理解が得られるよう県といたしましても働きかけを行いまして、システムの円滑な運用に努めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔3番 森野真治議員登壇〕



◆3番(森野真治) ありがとうございました。

 二次医療圏につきましては次回に向けて検討ということでございますけれども、やはりそういう形というものは大変その中にいるものにとって大切でございますので、ぜひ前向きに御検討のほどお願いを申し上げたいと思います。

 きのうも、知事が答弁の中で、対症療法と漢方薬的なものという発言をされておりました。対症療法というのは、先ほどからおっしゃられているバディホスピタルのような即効性のある施策だと思います。この二次医療圏の設定は、多分漢方薬的な部分になるだろう。直接じゃないですけども、体制にじわりじわりと、頑張れよという意味で後押しをしていく、そういうことだと思いますので、いろいろ国からの指導もあったんだろうとは思いますけれども、ぜひ地域の自立のためにも必要なことだと思いますので、御検討のほどお願い申し上げます。

 そして、バディホスピタルですが、先ほど、上野の総合市民病院のほうに総合医療センターから派遣が始まったとおっしゃっていただきました。一応施策としては3カ月間毎日研修医がという話でしたけれども、今は月に1日、1晩だけ来ていただいているという状況でございます。まあまだ4月から始まったばかりですので、最初からいきなり、そんなにうまくいかないというのはそれは仕方がない部分だと思います。相手も、医者がそんなに余っているわけではありませんので。ですが、今年度終わりにはもうちょっと成果が上がるように、引き続いて粘り強く御指導と交渉のほうを続けていただきたいと存じます。

 今日は、少子化対策と観光と、そして地域医療ということで、たちまち急がれるかなと思われる施策の中から取り上げて質問をさせていただきました。特に少子化問題につきましては、県を支えていく人がいなくなってしまえば、どんな施策も全部意味がなくなってしまうという、本当に重要な根幹をなすものだというふうに考えておりますので、今後ともどうか最重要施策として取り組んでいただきたい、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 また、伊賀地域の観光、医療につきましても、引き続いてよろしくお願い申し上げます。

 少し時間は残っておりますが、私の質問をこれで終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(野田勇喜雄) 本日の質問に対し関連質問の通告が1件あります。

 森野真治議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。17番 北川裕之議員。

   〔17番 北川裕之議員登壇〕



◆17番(北川裕之) お疲れのところ申しわけございません。新政みえの北川でございます。森野議員の観光施策について関連質問をさせていただきたいと思います。

 ただ、その前に一言、今日は伊賀の岩田議員、そして森野議員、医療の関係で質問をいただきました。本当に大変厳しい状況でございますので、ぜひとも、県の一般質問の中でも国の地域医療の再生計画の話が出ておりましたけれども、抜本的な対策を切に望ませていただきたいと思います。

 それでは、関連質問をさせていただきます。

 森野議員のお話にもありましたように、昨年度も大変伊賀地域の観光入り込み客数、減少いたしました。また、このゴールデンウィークにおいても、これは天候の関係もあったかもわかりませんけれども、特に名張でも赤目四十八滝の観光客、随分と減ってまいりました。非常に心配をしているところであります。原因というのも、ぜひ観光局のほうで十分に調査をいただきたいというふうに思います。幾分か高速道路の一律1000円というところもやはり影響しているのかなというふうにも思ったりもいたします。伊賀はちょうど東と西、中間点、高速道路で一気に進んでいく箇所ではございませんので、そういう面でちょっと外されてしまったのかなというところも思いますが、ただ、それは想像でございますので、どういう状況だったのかという調査についてもぜひお願いをさせていただきたいと思います。

 そういう中で、伊賀名張への観光客数をどういうふうにして増やしていくかという点でございますけれども、実は、御承知をいただいていると思うんですけれども、隣接します奈良県において、2010年開催の平城遷都1300年のお祭り、催し物がございます。聞くところによれば、この記念行事を通じて1000万から1500万の奈良県内への来訪者を見込んでいるというふうに聞きますし、また、いろんな国際会議、あるいはまた、様々なイベントも企画を同時にされているようでございまして、国内外から、海外からも国賓級の方もたくさんお見えになるというふうなことも聞かせていただいています。言葉は悪いですが、ある意味乗っかりということで、この伊賀地域については、やはり奈良県と隣接をしているということを考えると、この平城遷都1300年祭に絡んで、連携をして誘客をしていくということは一つ成果が見込めることではないかなというふうに期待をいたしております。そういう意味で、県としてこの平城遷都1300年祭に対して、その連携についてどういう戦略を考えていただいているのか、この点についてお伺いをしたいと思います。

 それから、あわせて2点目は、観光ということで言いますと、奈良県との連携ということでは、地元伊賀地域では東大和西三重観光連盟というのがございます。名張市、そして伊賀市、まあ伊賀市は青山地域になりますけれども、それから津市、これは旧の美杉村の地域になります。それから、隣の宇陀市、これはもとの榛原町、それから室生村になります。それから、曽爾村、御杖村、こうしたところと観光連盟をつくっております。当然ながら、このお隣の奈良県のイベントに関連して、協力関係をということで行政も含めてお声かけをいただいているわけでございますけれども、先ほどの観点から、その具体的な施策としてこうした東大和西三重観光連盟に対して、県として具体的な支援というのは考えていただいているのかどうか、この点についてお尋ねをしたいと思います。



◎農水商工部観光局長(辰己清和) 2点お尋ねがございまして、最初に平城遷都の件でございますが、来年の1月から1年間、当初の計画を変更して、町並み全般を使って大規模なイベントをやられるということを承知しております。

 それで、こういう大きなイベントは、先ほど議員も触れられたとおり、かなり遠いところからも、国際的からもということがございまして、観光ではラケット効果といいまして、遠いところから見えた人が長いこと行動されるというようなことがあるというふうに考えておりまして、私どもとしては、奈良県とは近鉄で結ばっておりますので、伊賀地域だけではなく、近鉄では海外向けのレールパスというような、比較的安く、長期間乗り放題の切符ができておりますし、さらに、関空から出てセントレアからも帰れるような、そのような部分も用意されておりますので、国のほうへ働きかけまして、実はビジット・ジャパン・キャンペーンの一環として、三重県が事務局になりまして近畿の三重県、奈良県、それから京都市、中部国際空港等々と一緒になりまして、そういう協議会をつくりまして、台湾なり、それから韓国のほうへ、そういうところの旅行商品をつくってくださいというようなことを昨年の終わりごろから働きかけを一つしておるところでございます。

 それから、あとの部分につきましては、できるだけ観光商品でそういうようなものを生かして組み立てていくというのが私どもの基本的な考え方でございます。

 それから、2点目の東大和西三重観光連盟のほうでございますが、先般も総会がございましたが、私ども、ここは県境を超えた観光連盟ということで、ややもすれば2県にまたがるということで、特に担当のほうも出席させてやらせていただいておりますが、特に今までグレードアップ補助金というような格好で観光情報のPRあるいはパンフレットづくり等々に支援をしてきたわけでございますが、今年度は、先ほどの平城遷都の件もございますが、奈良県生駒市、それから、愛知県名古屋市の観光キャンペーンをするというようなことを聞いておりますので、それのほうへ、7月にいずれも予定されておりますので、その部分について支援をしていくというふうな具体策を考えておるところでございます。

   〔17番 北川裕之議員登壇〕



◆17番(北川裕之) 観光局長のお話を聞かせていただいていますと、ちょっと話が大き過ぎて、私の視点はもう少しローカルな視点でございますので、ぜひ観光局の職員も、まあ入っていただいているやには聞いていますけれども、余り積極的なアクションも起こしていただいているように聞いていませんので、ぜひ具体的に動いていただきたいなというふうに思っています。

 私の自宅を車で出ますと、50分たてば私はもう奈良の町中を歩くことができます。この議会へ来るのには車で1時間20分かかります。そういう位置関係でございますので、奈良の市街地に来られる方をいかに伊賀地域に引っ張ってくるかということを、ちょっとローカルな視点でぜひ観光局、知恵を絞っていただいて、また、伊賀市、名張市の観光の担当者、そしてまた、先ほど申し上げた連盟と十分コミュニケーションをとっていただいて、ぜひ具体的な案、また、それに対する人的、財政的な支援もぜひお願いさせていただいて、質問を終わらせていただきます。

 よろしくお願いいたします。(拍手)



○副議長(野田勇喜雄) 以上で本日の県政に対する質問を終了いたします。



△追加議案の上程



○副議長(野田勇喜雄) 日程第2、議案第117号及び議案第118号を一括して議題といたします。



△提案説明



○副議長(野田勇喜雄) 提出者の説明を求めます。野呂昭彦知事。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) ただいま上程されました議案について、その概要を説明いたします。

 議案第117号の一般会計補正予算は、「病院の姿」可能性詳細調査等事業を行うための経費として987万7000円を計上しています。これは「県立病院改革に関する考え方(基本方針)(案)」の公表後、県議会、住民説明会、パブリックコメント等においていただきました御意見を踏まえ、基本方針案における「病院の姿」をより具体的にお示しし、議論を深め、検討を進めるため必要な調査等を実施するものです。なお、補正予算に要する財源は、全額財政調整基金繰入金を計上しています。

 次に、議案第118号は、抗インフルエンザウイルス薬を購入しようとするものです。

 以上をもちまして提案の説明を終わります。何とぞよろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。



○副議長(野田勇喜雄) 以上で提出者の説明を終わります。



△議提議案の上程



○副議長(野田勇喜雄) 日程第3、議提議案第7号三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例の一部を改正する条例案を議題といたします。



△提案説明



○副議長(野田勇喜雄) 提出者の説明を求めます。43番 西塚宗郎議員。

   〔43番 西塚宗郎議員登壇〕



◆43番(西塚宗郎) ただいま議題となりました三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例の一部を改正する条例案につきまして、提出者を代表して提案説明申し上げます。

 県が多様な行政目的を確実かつ効率的に達成するために、補助金等の交付は、言うまでもなく有効な手段の一つであります。しかし、同時に、補助金等は県民等から徴収された税金その他の貴重な財源で賄われるものであることにかんがみ、交付等その執行においては一層の適正化を図り、及び透明性を高めることにより公正性を確保する必要があります。

 今回、この三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例の検証に当たっては、議会への報告の厳選化によって審議の重点化または充実を図るとともに、補助金等について県民への情報の提供を充実させることとしました。これらによって、補助金等の交付などその執行が県民と議会とによって監視される仕組みとしたものであります。あわせて補助金等が暴力団等に交付されることとならないよう、各補助金等の交付の目的、趣旨等を勘案しつつ必要な措置を講ずるよう新たに規定いたしました。

 以上が本条例案の提案説明であります。

 何とぞ慎重審議の上、御賛同賜りますようお願いいたします。



○副議長(野田勇喜雄) 以上で提出者の説明を終わります。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○副議長(野田勇喜雄) お諮りいたします。明12日から14日までは休会といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(野田勇喜雄) 御異議なしと認め、明12日から14日までは休会とすることに決定いたしました。

 6月15日は、引き続き定刻より、県政に対する質問並びに議案に関する質疑を行います。



△散会



○副議長(野田勇喜雄) 本日はこれをもって散会いたします。

               午後3時15分散会