議事ロックス -地方議会議事録検索-


三重県 三重県

平成20年第2回定例会 12月04日−12号




平成20年第2回定例会 − 12月04日−12号









平成20年第2回定例会



                平成20年第2回

              三重県議会定例会会議録



                 第 12 号



            〇平成20年12月4日(木曜日)

          ──────────────────

              議事日程(第12号)

                  平成20年12月4日(木)午前10時開議

 第1  県政に対する質問

     〔一般質問〕

 第2  議案第25号から議案第76号まで

     〔質疑、委員会付託〕

 第3  意見書案第15号

     〔採決〕

          ──────────────────

              会議に付した事件

 日程第1  県政に対する質問

 日程第2  議案第25号から議案第76号まで

 日程第3  意見書案第15号

          ──────────────────

             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  49名

    1  番                山 中  光 茂

    2  番                津 村    衛

    3  番                森 野  真 治

    4  番                水 谷  正 美

    5  番                杉 本  熊 野

    6  番                村 林    聡

    7  番                小 林  正 人

    8  番                中 川  康 洋

    9  番                今 井  智 広

    10  番                長 田  隆 尚

    11  番                藤 田  宜 三

    12  番                後 藤  健 一

    13  番                辻    三千宣

    14  番                笹 井  健 司

    16  番                稲 垣  昭 義

    17  番                北 川  裕 之

    18  番                服 部  富 男

    19  番                竹 上  真 人

    20  番                奥 野  英 介

    21  番                末 松  則 子

    22  番                中 嶋  年 規

    23  番                水 谷    隆

    24  番                真 弓  俊 郎

    25  番                舘    直 人

    26  番                日 沖  正 信

    27  番                前 田  剛 志

    28  番                藤 田  泰 樹

    29  番                田 中    博

    30  番                大 野  秀 郎

    31  番                青 木  謙 順

    32  番                中 森  博 文

    33  番                前 野  和 美

    34  番                野 田  勇喜雄

    35  番                岩 田  隆 嘉

    36  番                貝 増  吉 郎

    37  番                山 本    勝

    38  番                吉 川    実

    39  番                森 本  繁 史

    40  番                舟 橋  裕 幸

    41  番                三 谷  哲 央

    43  番                中 村  進 一

    44  番                西 塚  宗 郎

    45  番                萩 野  虔 一

    46  番                永 田  正 巳

    47  番                山 本  教 和

    48  番                西 場  信 行

    49  番                中 川  正 美

    50  番                萩 原  量 吉

    51  番                藤 田  正 美

 欠席議員  1名

    15  番                中 村    勝

   (52  番                欠      員)

   (42  番                欠      番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長                 大 森  秀 俊

   書記(事務局次長)            高 沖  秀 宣

   書記(議事課長)             青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)           内 藤  一 治

   書記(議事課副課長)           岡 田  鉄 也

   書記(議事課主査)            西 塔  裕 行

   書記(議事課主査)            鈴 木  さおり

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事                   野 呂  昭 彦

   副知事                  安 田  敏 春

   副知事                  江 畑  賢 治

   政策部長                 渡 邉  信一郎

   総務部長                 福 井  信 行

   防災危機管理部長             東 地  隆 司

   生活・文化部長              安 田    正

   健康福祉部長               堀 木  稔 生

   環境森林部長               小 山    巧

   農水商工部長               真 伏  秀 樹

   県土整備部長               野 田  素 延

   政策部理事                山 口  和 夫

   政策部東紀州対策局長           林    敏 一

   政策部理事                藤 本  和 弘

   健康福祉部こども局長           太 田  栄 子

   環境森林部理事              岡 本  道 和

   農水商工部理事              南      清

   農水商工部観光局長            辰 己  清 和

   県土整備部理事              高 杉  晴 文

   企業庁長                 戸 神  範 雄

   病院事業庁長               田 中  正 道

   会計管理者兼出納局長           山 本  浩 和

   政策部副部長兼総括室長          竹 内    望

   総務部副部長兼総括室長          北 岡  寛 之

   総務部総括室長              稲 垣  清 文

   防災危機管理部副部長兼総括室長      細 野    浩

   生活・文化部副部長兼総括室長       長谷川  智 雄

   健康福祉部副部長兼総括室長        南 川  正 隆

   環境森林部副部長兼総括室長        長 野    守

   農水商工部副部長兼総括室長        梶 田  郁 郎

   県土整備部副部長兼総括室長        廣 田    実

   企業庁総括室長              浜 中  洋 行

   病院事業庁総括室長            稲 垣    司

   総務部室長                中 田  和 幸



   教育委員会委員長             竹 下    護

   教育長                  向 井  正 治

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長    鎌 田  敏 明



   公安委員会委員              水 谷  令 子

   警察本部長                入 谷    誠

   警察本部警務部総務課長          久 保  博 嗣



   代表監査委員               鈴 木  周 作

   監査委員事務局長             天 野  光 敏



   人事委員会委員              稲 本  節 男

   人事委員会事務局長            溝 畑  一 雄



   選挙管理委員会委員            岡 田  素 子



   労働委員会事務局長            吉 田  敏 夫

          ──────────────────

               午前10時0分開議



△開議



○議長(萩野虔一) ただいまから本日の会議を開きます。



△諸報告



○議長(萩野虔一) 日程に入るに先立ち報告いたします。

 意見書案第15号が提出されましたので、さきに配付いたしました。

 次に、11月25日までに受理いたしました請願8件は、お手元に配付の文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたしますので、御了承願います。

 なお、陳情の受付状況は、お手元に配付の一覧表のとおりであります。

 以上で報告を終わります。

          ──────────────────



△意見書案第15号

   WTO農業交渉に関する意見書案

 上記提出する。

                          平成20年12月2日

                   提 出 者

                            中 川 康 洋

                            田 中   博

                            野 田 勇喜雄

                            山 本   勝

                            森 本 繁 史

                            三 谷 哲 央

                            中 村 進 一

                            萩 原 量 吉



   WTO農業交渉に関する意見書案



 農業の盛んな本県において、農業者や農業団体は、安全でかつ安心して食せる農産物の生産に取り組んでおり、これはひいては、食料自給率の向上、農山村の活性化及び環境保全へも資するものである。

 さて、WTO農業交渉(ドーハ・ラウンド)においては、今月の閣僚会合の実施を視野に入れ、年内のモダリティ合意に向けた動きが再び加速しているところである。

 新たな農産物貿易ルールは、各国の食料政策を踏まえつつ、貧困の拡大、気候変動などの地球規模の課題の解決に資するよう、世界の食料及び農業のあるべき将来像と関連付けながら、世界的視点から議論される必要がある。とりわけ、世界の金融や経済が危機的な状況にある今こそ、人間の生命にとって不可欠な食料が工業製品と同様に取り扱われることがあってはならない。

 よって、本県議会は、国において、我が国の農業・農村の将来を展望できる農業政策の確立を念頭に置いて、WTO農業交渉に関し、下記の事項の実現に確固たる態度で対応されるよう強く要望する。

                 記

1 食料純輸入国にのみ一方的な犠牲を強いる上限関税の導入を、断固阻止すること。

2 重要品目については、十分な数を確保すること。

3 重要品目の取扱いに関しては、最大限の柔軟性を確保すること。

4 輸入急増の影響に対処しうる特別セーフガードの仕組みを堅持すること。



 以上のとおり、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。



  平成  年  月  日

                    三重県議会議長 萩 野 虔 一

(提 出 先)

  衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、外務大臣、農林水産大臣

          ──────────────────



△請願文書表




請願文書表


(新 規 (11月) 分)



 生活文化環境森林常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


41

(件 名)

 私学助成について


(要 旨)

 私学助成については、平素から格別の御尽力を賜り深く感謝申し上げる。

 私どもは、私学各校それぞれの建学の精神に基づく特色ある教育に魅かれ、私学に子どもを学ばせている。

 しかしながら、私学に子どもを学ばせている保護者にとって、公私間の教育費負担の格差は極めて大きく、とりわけ入学時納付金の格差が大きく、高額であり、私学に学ばせることを望む保護者にとって高い障壁になっている深刻な問題である。

 将来を担う子どもたちの教育にとって、多様な教育方針の中から自由に選択することができるような教育環境を、今後、ますます整えて欲しいものと切に願っている。

 おりしも、一昨年12月に教育基本法が改正され、新たに第8条において「国、地方公共団体は私立学校の自主性を尊重しつつ、助成その他適当な方法によって私立学校の振興に努めなければならない」とされたところであり、この法律改正の趣旨を理解いただき、私ども保護者が子どもを安心して私学に学ばせることができるよう下記の事項について請願する。

          記

1 公私間の教育費の保護者負担格差を解消するため、私学助成を大幅に増額し、私立小・中・高等学校の経常費二分の一助成を早期に実現すること。

  特に、小・中学校においても国の補助に加え、県費の上乗せをすること。

2 私立高等学校授業料軽減補助の対象範囲を拡大し、助成額を増額すること。

3 入学時納付金の軽減補助制度を新設すること。
津市上浜町一丁目293
番地の4
三重県私立高等学
校・中学校・小学校保
護者会連合会
 会長 篠田 正道
      外20名

(紹介議員)
 野 田 勇喜雄
 今 井 智 広
 末 松 則 子
 藤 田 正 美
 舘   直 人
 真 弓 俊 郎
 竹 上 真 人
20年2回


42

(件 名)

 県産材利用拡大のための住宅建設補助制度の存続を求めることについて


(要 旨)

 地球温暖化ガスの吸収をはじめ、水源の涵養や土砂災害の防止など、森林が有する様々な公益的機能については広く周知されるところとなってきた。

 京都議定書の発効など、地球環境保全の観点からも今後一層、木材の利用拡大を進め、「緑の循環」を促し、森林の適正な管理を行っていくことが必要である。

 しかしながら、急激な景気の後退局面を迎え、新規着工戸数の減少など林材業を取り巻く環境は、一層厳しさを増している。

 さらに、全国的には、国産材の優位性が認められつつあり、確実に国内産の材木の需要は増加傾向にあるが、三重県においては未だ生産量が増加していない状況にある。

 このような中、三重県においては、「三重の森林づくり条例」の制定を行い、基本計画の下、様々な支援策を講じていただいているところである。

 特に、県産材の認証制度の創設やそれに伴う住宅建設補助金など、全国に先駆けて先進的な取り組みをいただき、県産材の需要が県内生産に占める割合も増加してきた。

 この住宅建設補助の事業は、消費者である県民のニーズが高く、申し込みも予定戸数を上回る状況となっており、県内の住宅建設に関わる事業者は、県産材の振興と消費者のニーズを踏まえ、県産材の使用に対応するよう体制整備を行っているところである。

 また、この事業は、低迷する三重県の製材業者や地域の工務店にとっても重要なものとなっており、もし事業が廃止されれば、ようやく認知されつつある県産材の優位性や森林環境の保全の意義を消費者である県民に周知することが困難になる。

 ついては、この県産材の利用促進を図ることを目的とした個別住宅へ直接補助する現住宅建設補助制度を存続をしていただくように請願する。
津市桜橋1丁目104番

林業会館2階
三重県林業団体連絡
協議会
 会長 田中 善彦
      外5名

(紹介議員)
 野 田 勇喜雄
 竹 上 真 人
 今 井 智 広
 真 弓 俊 郎
 藤 田 正 美
 舘   直 人
 末 松 則 子
 後 藤 健 一
20年2回


47

(件 名)

 トンネルじん肺根絶の抜本的な対策について


(要 旨)

 じん肺は、最古にして現在もなお最大の被災者を出し続けている不治の職業病と言われ、炭鉱や金属鉱山、造船等の職場にて多発し、特にトンネル建設工事業においては、いまだに社会問題になっている状況にある。

 こうした中、11地裁において審理が進められてきたトンネルじん肺根絶訴訟の中で、東京・熊本・仙台・徳島・松山の5地裁において、いずれも「国の規制権限行使義務」の不行使を違法とする司法判断が示された。

 昨年6月18日には、これらの判決を受けて、厚生労働大臣、国土交通大臣、農林水産大臣、防衛施設庁長官とトンネルじん肺根絶訴訟原告・弁護団の間でじん肺政策の抜本的転換を図ることを主な内容とする「合意書」が調印された。

 この「合意書」内容に基づき6月20日には東京地裁・高裁にて国との和解が成立し、翌7月20日の金沢地裁を最後に、係争中の4高裁11地裁にて全て和解解決した。

 トンネルじん肺は、そのほとんどが公共工事によって発生した職業病であることなどから、早急に解決を図るべき重要な問題である。

 以上の趣旨から、国に対して、下記の事項を求める意見書を提出していただくよう地方自治法第124条の規定により、請願する。

          記

1 トンネルじん肺根絶のための対策を速やかに実行すること。

2 トンネルじん肺基金制度を早急に創設すること。
松阪市嬉野八田町456
−14
全国トンネルじん肺
根絶原告団
 三重県事務局長
    三好 貞行

(紹介議員)
 真 弓 俊 郎
 末 松 則 子
 藤 田 正 美
 舘   直 人
20年2回


 健康福祉病院常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


43

(件 名)

 障がい者医療費助成制度について


(要 旨)

 三重県が実施している現行の「障がい者医療費助成制度」は対象範囲が?身体障害者手帳1級、2級、3級?知能指数(?Q)が35以下と判定された者又は養育手帳A1(最重度)A2(重度)?身体障害者手帳4級の者のうち知能指数50以下又は養育手帳B1(中度)の者?精神障害者保健福祉手帳1級の者(通院分のみ)となっている。

 こうした中、三重県においても「障がい者医療費助成制度」の対象範囲の中に精神障がい者を含めるという歓迎すべき動きが現実化しつつある。

 しかしながら、財政難を理由に県は拡大させる代わりに何らかの自己負担を対象者全体に求めることを視野に入れた制度改革を考えている。

 「障害者自立支援法」の施行により身体・知的・精神の障がいに関わりなく福祉サービスがうけられるようになったが、医療費助成制度はいまだ身体障がい者、知的障がい者中心の制度で精神障がい者には格差が大きく、生活・雇用等多くの面で不利益を負って生活しているのが現状である。新制度により自己負担上限額は軽減されたものの、これ以上に新たな自己負担が課せられると生活そのものが成り立たなくなる。特に、医療費の場合は僅かな負担額であっても金額的には大きくなってしまい、障がい者が日常生活を維持していく為には医療は不可欠である。そのため名張市、桑名市、津市では独自の基準を設け、医療費助成が行われていたが、できるだけ県の制度に近づけるよう縮小を行ってきている市もあり、3級保持者が現行から削除されたことは医療から遠ざかり、状態悪化につながる可能性が大きくなっている。

 このような理由から、三重県民すべての障がい者が対象となる自己負担を伴わない「障がい者医療費助成制度」の改善を求め、精神障がい者の「障がい者医療費助成制度」の対象者の範囲を拡大させ自己負担を伴わない制度の確立と継続をさせるため、下記の事項について請願する。

          記

1 「障がい者医療費助成制度」の対象範囲を精神障害者保健福祉手帳(2級通院)まで拡大すること。

2 近い将来、医療費制度を段階的に拡大すること。

3 対象範囲の拡大後も自己負担なしとすること。

4 入院時食事療養費に係る標準負担額を市町村税非課税世帯で減額されているものとすること。

5 上記1、2、3、4を実施する際に、すでに三重県下の事業所(施設)へ実施されている(あるいは実施予定)すべての補助(助成)事業が減額されないようにすること。
津市桜橋3丁目446
−34
特定非営利活動法人
三重県精神保健福祉

 理事長
   一之宮 照長
      外23名

(紹介議員)
 中 森 博 文
 野 田 勇喜雄
 今 井 智 広
 末 松 則 子
 藤 田 正 美
 舘   直 人
 真 弓 俊 郎
20年2回


44

(件 名)

 救命救急センター設置について


(要 旨)

 生命と財産を守ることが政治の要諦であるならば、生命及び身体を守る救急医療は医政における根本的課題である。

 当地2医師会では行政当局と協調して救急医療業務のシステム化を逐次構築してきた。

1 初期救急医療体制について

  救急医療の整備を求める社会的要望が高まり、行政も放置する問題でなくなり、医師会へ緊急に休日応急診療所を開設するよう強い要請がなされ、急患への対応は医療の原点であり医師に対する信頼感と社会的使命との認識により、津市安芸地域として昭和49年10月、久居一志地域では昭和54年2月、休日応急診療所委託契約書が行政当局と交わされ実施された。その後夜間小児の救急患者診療の受入要請があり、平成14年に「夜間応急こどもクリニック」を津市役所内に開設、協力医師により支障なく運営されている。利用状況の特徴として、圧倒的多数を小児科の急病が占め、救急医療の中でその重要性が際立っている。

  平成18年11月には津市大里窪田町の三重病院隣に「津市休日応急・夜間こどもクリニック」が完成し、市役所内にある施設から移転、救急医療の充実を図った。

  平成19年11月には、従来の夜間在宅当番制(所謂、救急医療情報センター1199)が機能しないことから、津リージョンプラザ内に「夜間成人応急診療所」を開設、成人の初期救急患者を吸収し、2次輪番病院の負担を軽減している。

2 2次救急医療体制について

  初期救急患者と2次救急患者が混在し、2次輪番病院の機能低下をもたらし、救急車の所謂「たらいまわし」が大きな社会問題となっている。

  津市では、このような現状を改善するため、暫定的な診療施設「津市夜間成人応急診療所」を津リージョンプラザ内に平成19年11月、開設し、初期救急医療体制の充実を図っている。

  さらに、2次輪番病院も津安芸地区では従来の5病院(永井病院、遠山病院、岩崎病院、武内病院、吉田クリニック)に津生協病院、大門病院を加えて7病院に、久居一志地区では三重中央医療センター、榊原温泉病院、小渕病院、藤田保健衛生大学七栗サナトリウム外科の4病院が参加し合計11病院が輪番病院となった。

  また、外科救急は骨折、捻挫など整形外科対応が70%となっているため、新たに永井病院、大門病院、岩崎病院、榊原温泉病院、津生協病院の5病院で輪番体制を組成した。

  しかし、2次輪番病院が重篤な患者を受け入れた場合、バックアップ体制が重要となってくる。津地区には、難易度の高い患者を受け入れる3次救急医療機関として、三重大学医学部附属病院があるが、麻酔科医不足、ベッド数の不足でスムーズな受入が出来ていないのが現状である。

  3次救命救急センターは本来、県がすべき事業であるが、その機能を有する県立病院が津市にない現状から、三重大学医学部附属病院の協力が必須である。

  津・久居地域救急医療対策協議会での論議でも現在建設がはじまっている三重大学医学部附属病院に「救命救急センター」を平成21年度内に三重大学の協力を得て設置するとの要望が強い。

 以上、津市の救急医療体制の現状は、平成14年には夜間こども応急クリニックを開設、加えて昨年11月夜間成人応急診療所を設置して、開業医が輪番で出務して診療し、2次輪番病院へ軽症患者が殺到する状況を回避している。

 救急患者は年々増加しており入院を要する2次輪番病院での対応も限界にきたため、津市では2次輪番病院体制の担当病院を11病院に増やし、毎夜2病院による当番制をとり、また、外傷による骨折、捻挫など整形外科に特化した輪番制も敷いている。

 しかし、2次輪番病院も全国的な傾向でもあるが医師不足、看護師不足等により重症患者の受入れが困難になってきている。

 2次輪番病院が重篤患者を安心して受け入れるためには後送病院としての3次救急のネットワーク化を早期に図り、3次救急医療機関の充実整備がぜひとも必要である。

 三重大学医学部附属病院救急部の現状は受入ベッド数と職員不足(特に麻酔科医の大量欠員)により緊急手術を要する救急患者の搬入が不可能状態であるので下記について強く請願する。


 平成21年度までに三重大学医学部附属病院の改築に際し同病院内に「救命救急センター」を設置することを三重県として積極的に働きかけること。また、設置時とその後の運営につき財政的支援及び人的支援をすること。
津市島崎町97番1
社団法人 津地区医
師会
 会長 吉田 壽

津市久居本町1400番

社団法人 久居一志
地区医師会
 会長 小渕 欽哉

(紹介議員)
 青 木 謙 順
 前 野 和 美
 今 井 智 広
 藤 田 正 美
 真 弓 俊 郎
 舟 橋 裕 幸
 前 田 剛 志
 杉 本 熊 野
20年2回


45

(件 名)

 特定健診・保健指導に係る国民健康保険組合への助成について


(要 旨)

 「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づき、平成20年4月からすべての保険者に生活習慣病の予防に向けた特定健診・保健指導の実施が義務づけられた。予防対策事業は、医療費の抑制、ひいては国民皆保険制度の維持につながるものであり、私たち国民健康保険組合(以下、国保組合)も全力を挙げて取り組む覚悟である。

 しかしながら、特定健診・特定保健指導の実施にあたり、多額の費用負担と短期的な受診者増による医療費の増加が見込まれ、保険者は財政的に過大な負担を負うことになる。今後、健診率・保健指導率を上げるにしたがい、費用負担も大きくなっていく。

 こうした費用負担が懸念される中にあって、国保組合は公費助成の面で同じ国民健康保険の公営国保と同じ位置づけになっていない。公営国保は国と都道府県からそれぞれ3分の1ずつの公費負担が法律で明記されているが、国保組合には同様の規定がない。公営国保と国保組合の公費助成の違いは、同じ自治体に住み、同じ納税義務を果たす住民にとって、健康維持を図る観点で公平とは言えない。さらに、費用負担を懸念して国保組合の取り組みが滞ることになれば、三重県が目標とする実施率にも影響しかねない。

 ところで、20年度当初予算で国は、市町村国保との均衡を図る観点から国保法第74条の規定により費用の3分の1の補助を予算措置された。併せて各都道府県に通知で「都道府県等についても、国保法第75条の規定を根拠に補助することができる」と示し、いくつかの都府県では国保組合への補助が決まっている。

 上記を踏まえ、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいて平成20年4月から医療保険者に義務付けられた特定健康診断・特定保健指導に関して、今後も安定した運営が続けられるよう、三重県として、国保組合に対し公営国保並みの財政支援を求めたく請願する。
津市桜橋二丁目191番

三重県医師国民健康
保険組合
 理事長 中嶋 寛
      外3名

(紹介議員)
 舟 橋 裕 幸
 野 田 勇喜雄
 今 井 智 広
 末 松 則 子
 藤 田 正 美
 舘   直 人
 真 弓 俊 郎
20年2回


46

(件 名)

 四日市社会保険病院(三重県)を含む、社会保険病院グループの新たな経営主体の早期決定を求めることについて


(要 旨)

 四日市社会保険病院は、歴史も古く、全国の社会保険病院の第一号病院として戦後、間もなく現在地に開設され、病床数235床(結核モデル病床17床を含む)を有し、15診療科、7つのセンターが開設されており、永年にわたって、三重県北勢地区の地域医療の重責を担っている。

 当院は消化器・肛門疾患、難病性腸疾患、循環器、リウマチ、糖尿病、女性外来などの専門分野においても他の公的病院とは明確な機能分化を行い、地域住民だけではなく、近隣開業医との地域連携を構築し、ますます地域医療から信望される施設となっている。

 更なる高度診療をめざして、化学療法室や特殊血液循環室を整備・新設、医療機器については、結石破砕装置、血管連続撮影装置システム等の更新、PET−CT、マルチスライスCTにおいては全国で8番目の導入といわれる320列を設置、最新の医療機器を配備して専門分野への機能充実を図り、専門スタッフによる専門的医療を提供している。
7つのセンターのひとつである健康管理センターでは院内施設・健診車9台を駆使し、県下全域の職場健診及び地域住民健診を実施している。

 年間における健診者数は延べ11万人で生活習慣病予防を主に、充実した健診内容を提供し、中でも三重県北勢地域でははじめて、PET−CT装置を導入、「がん検診」にはさらに力を入れると共に、同センターでは今年度から保険者に義務化された特定健診・特定保険指導に対し、専門スタッフによる保健指導に積極的に取り組み、疾病・疾患の早期発見と健康保持増進に努めている。

 近年、糖尿病(メタボリック)センターを開設し、近隣診療所との地域連携パスを構築され、今や国民病といわれる糖尿病の予防・治療に力を注いでいる。

 さらに、病院経営上不採算分野とされる結核病床については、県内の公的病院、国立病院までもが次々と病床閉鎖をしていく中で、県当局の強い要望を受けて、今なお、維持されている。

 また、救急医療あるいは、併設される介護老人福祉施設と併せ、当地域には必要不可欠な疾病予防、診療、福祉が提供できる複合施設でもある。

 地域住民の皆さまの健康増進のお役に立てればと、各種行事(健康講座・健康フェスティバルなど)を開催し、大変、好評を得ており、また、災害時には地域の拠点として一部設備の提供がなされる。
 しかしながら、医療制度等の改革議論の中で厚生労働省所管の全国社会保険協会連合会が運営する社会保険病院の「廃止・縮小・民営化」問題が急浮上し、その後も「社会保険病院の在り方」について検討がなされていたが、保有者である社会保険庁が平成20年9月末に「解体」され、平成20年10月1日から、四日市社会保険病院が属する社会保険病院グループ53施設、ならびに介護老人保健施設29施設、看護学校9施設が、厚生年金病院10施設とともに時限付き立法「独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)」に(平成22年9月解体)出資されたと聞いている。

 このことは、日本の医療環境が厳しい中、極めて憂慮される事態と考える。種々の法的整備が遅れたことによる応急的な措置とは思われるが、救急、小児診療、産科医療、老人福祉、看護教育、さらには医師不足等々、困難を極める日本の医療・地域医療に、深く貢献している病院群(四日市社会保険病院(三重県)を含む、社会保険病院グループ)であり、公的な役割を担う病院グループとして安定的な運営が出来る、新たな経営主体の早期決定を強く願うものである。

 このことについて、国に対し、意見書を提出していただくよう請願する。
四日市市羽津山町10
番8号
四日市社会保険病院
 院長 松本 好市

(紹介議員)
 永 田 正 巳
 野 田 勇喜雄
 今 井 智 広
 末 松 則 子
 藤 田 正 美
 舘   直 人
 真 弓 俊 郎
20年2回


48

(件 名)

 調理師の配置義務と再講習制度の義務化を求めることについて


(要 旨)

 社団法人三重県調理師連合会は、各種施設、店舗等において調理業務に従事している調理師等免許取得者で構成されている。

 昭和33年に調理師法が制定され、以来、免許試験が6科目から7科目に改正されるなど国民の食生活の変化とともに時代の求めに応じ改正されてきた。

 食の安全・安心確保に対し国民の意識が高揚し、調理師の資格に対しても要望が強くなってきたことから改正がなされ、調理師としての資格の重大な責任の上に立っているものと私共も自負している。

 一方、食品衛生法の法改正がなされており必ず衛生責任者を設置する事となった。衛生責任者は短時間の講習のみで資格があたえられている。この処置は無資格者ではあるが永年営業をしている実績のもとに特別救済として行われたものであり、其の後も何ら変わる事なく続いており特別救済とは云えなくなっている。

 昭和56年調理師法の一部改正がなされ、施設ごとに調理師を置くように努めなければならないとされたが、調理師団体が要望していた調理師の必置義務などが認められず、未だに努力規定となっている。

 毎年、夏季には食中毒が発生し後を絶たない状況であり、昨年報道された毒入り餃子事件など食に対する信頼が揺らいでいる現状を見ると、一つ間違えれば命を失うような危害を伴う重要な食品施設の営業許可が短時間の講習で業務を行うことができ、調理師免許そのものの無価値感さえあたえている。

 そこで、昨今の食に対する安全・安心を確保する見地から調理師の悲願である必置の法整備を強く要望する。貴県議会において、下記のことについて国に対して意見書を提出していただくよう請願する。
          記

1 調理師法・食品衛生法の意義を踏まえ一定規模以上の飲食を提供する施設においては調理師の配置を義務化するなどの法改正を行うこと。

2 調理師資格の地位向上のためには、調理師のさらなる技術力の向上が求められており、このため再講習制度を義務化する等法律制度の改正を行うこと。
津市桜橋2丁目134
社団法人 三重県調
理師連合会
 会長 庄山 源一

(紹介議員)
 前 野 和 美
 野 田 勇喜雄
 今 井 智 広
 舘   直 人
 藤 田 正 美
 中 嶋 年 規
20年2回


          ──────────────────



△質問



○議長(萩野虔一) 日程第1、県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。12番 後藤健一議員。

   〔12番 後藤健一議員登壇・拍手〕



◆12番(後藤健一) 皆さん、おはようございます。松阪市選出、新政みえの後藤健一でございます。議長のお許しをいただきまして一般質問の機会をいただきました。感謝し、御礼申し上げる次第でございます。県民の皆様とともに歩みつくる県政の実現を目指して、県民の皆様に成り代わりまして質問に立たせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、通告に従いまして順次質問をさせていただきたいと思います。

 まず、最初の質問でございます。障がいのある人の権利に関する県条例の制定にかかわりまして質問させていただきたいと思います。

 私は、本年度、健康福祉病院の常任委員会に所属させていただいておりますが、あえてこの本会議の場で質問させていただき、知事の御所見を伺いたいというふうに思うわけでございます。本年度の第1回の定例会でも、障がい者の人権に対する施策、とりわけ障がい者福祉政策について確認をさせていただいたところでございます。安田生活部長からは、庁内関係係・部、関係機関などが連携をして進め、障がいのある人もない人もお互いの人権を尊重し合い、障がいのある人自らが生きていくことに誇りを持ち夢や希望を抱くことができる社会、地域でともに暮らす共生社会の実現に努めてまいりたいというお考えを力強く答弁していただいたわけでございます。おかげさまで人権センターについてもその対応が随分変わったというふうに伺っております。

 去る6月10日、請願第32号としまして、国連「障害のある人の権利に関する条約」の早期批准及び「障害者差別禁止法」の制定、そして、三重県「障害のある人の権利に関する条例」制定を求めることについて、NPO等から請願が出されたわけでございます。そして、その前日には、私も含めまして、9日でございますけども、1万7346筆もの県民署名を知事に手交させていただいてきたところでございます。第1回の定例会では継続ということになりました。しかし、9月1日に、障がい当事者をはじめ各障がい団体の代表者の方を参考人として、それぞれの考え、思いをしっかり聞かせていただく中で、10月3日の常任委員会、そして20日の本会議と、いずれも全会一致で採択をされたわけでございます。

 三重県では、既に、他府県に先駆けて1997年に、人権が尊重される三重をつくる条例が制定されております。また、2006年3月には、三重県人権施策基本方針の第1次改定、あるいはまた、人権が尊重される三重をつくる行動プランもできております。様々な取組が今進められているということは私も理解しております。しかしながら、重度の障がいのある人が地域で生活すること、そのことが当然の権利としてまだまだ認められていないというのが現状でございます。あくまでも目指す姿としか記述されていなく、障がいのある人の社会参加や地域生活を実現させる政策が十分であるとは言いがたいというふうに思っております。ここに大きな問題があろうかと思うわけであります。私も含めまして、障がい当事者の方々が強く訴えたい点もここにあるわけでございます。

 議会としましても、国に対して意見書も提出し、その処理経過につきましてもこの議会で示されたところでございます。今回、障がいのある人の権利に関する三重県条例、仮称でございますけども、障がいのある当事者の意見を十分に反映させながら制定するという文言がございます。二元代表制のもとで議会での全会一致の採択というそのこと自体、大変重いというふうに思っておりますが、とりわけこの障がいのある当事者の意見を十分反映させながら制定していくと、この文言こそ大変大きな意味があるというふうに私は思っております。

 他県の状況でございますけども、御存じのように、千葉県では2006年10月に、障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例が制定されております。千葉は三重県と状況が違うというような指摘もございますが、制定されております。北海道では、自民党・道民会議が「北海道障害児者が暮らしやすい地域づくり条例」、これも仮称でございますけども、年が明けまして21年の第1回の定例会で議員提案がなされるという予定だそうでございます。また、岩手県でも、今年の7月7日に請願が採択されております。この12月議会で議員提案の動きがあるということのようでございます。また、愛知県でも、愛知障害フォーラム(ADF)が今年8月に発足し、条例制定に向けて活動しております。民主党系議員が条例案の原案をつくっているということでございます。

 私ども、署名を知事に手交させていただきました。そのとき、知事のお考えも聞かせていただきました。また、参考人招致のときに、部長の答弁も聞かせていただきました。基本的に国内法としての法律、差別禁止法の制定が先だ、法整備が先だと、現時点では条例制定の予定はないというそのときの答弁であったかと思います。もちろんこれは議会での請願採択前の話でございます。そこで、この議会での全会一致での採択を受けまして、県条例の制定に向けてのお考え、そしてまた今後の取組の方向について知事の御所見を伺いたいと思います。

 また、請願書にも書かれておりますが、先ほども申し上げましたように、障がい当事者の皆さんは、何としても自分たちの考えや意見を十分に聞いてほしい、反映させてほしい、そういった条例にしてほしいと願っております。大事なことは、障がい当事者の考え、意見、願いを反映させながら制定するということではないかと思っております。このことについて、障がい当事者と行政とがしっかりと話し合って、お互いに深め、高め合う場をたくさんつくっていただく必要があるのかなと思っております。

 また、私ども、議会としましても、障がい当事者の意見や考えを交換し合い、研究、研修していくことも大変大事なことだというふうに考えております。例えば、タウンミーティングのようなものも考えられるとは思います。障がい当事者がどのような状況に置かれているのか、どのような暮らしをしているのか、まず、その実態をつかんでいただきたいと思います。障がい当事者の意見を十分に反映させながら条例を制定するとなっており、そのための具体的な方策につきましても、あわせてお考えを聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 後藤議員の御質問にお答えいたします。

 障害者の権利に関する条約が国連で採択されまして、世界20カ国で批准をされております。平成20年5月3日にそれで発効しておりますけれども、日本は署名はいたしておりますけれども、条約の批准には至っていないということはお述べになったとおりでございます。

 実は、この条約で合理的配慮という新しい考え方が打ち出されておるところであります。条約そのものの総論という形からいきますと、後藤さんのおっしゃっておられること、これは私も理解をしながらも、この条約の中でうたっております合理的配慮というのは一体どういうものなのか。条約によりますと、「障がい者が他の者と平等にすべての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう」という規定になっておるところであります。しかし、この表現から、あと、具体的に何が合理的配慮に当たるのかというようなこととか、それから、この合理的配慮というのをだれが判断するのかというようなことについては明確な基準が示されていないわけでございます。

 こうした中で、それぞれの地域でこれに対応していくということが、結果として地域差が出てくるというようなことも考えられますが、そういう地域差があってはならないということ、そういうことを考えますと、国レベルの統一した見解とか国民の合意形成、こういったことが必要ではないかと、こう思います。したがいまして、現時点では、条例の制定ではなくて、条約の批准や国内法としての統一的な見解に基づいて、これは国で障害者差別禁止法といったような形の制定がされるということが今の段階ではまず必要ではないかなと、こういうふうに考えておるところでございます。

 あと、残余、御質問に関連しましては、部長のほうから答弁をさせていただきます。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 障がい者当事者の方の意見を行政としても聞く場を設けることにつきまして御質問いただきましたので、答弁させていただきます。

 障がい者当事者の声や思いを聞かせていただくことで、ニーズにこたえる計画づくりや具体的施策に反映することはとても重要なことと考えております。障がい当事者の意見を聞く場といたしましては、現在、身体障がい、知的障がい、精神障がいの関係各団体等のメンバーで構成する障害者施策推進協議会や、地域で活動される障がい当事者の方が参加される地域自立支援協議会などがあります。これまでも、障害者自立支援法の様々な課題の指摘や重度障がい者が地域で自立した生活を送る仕組み、また、就労支援の方策などにつきまして、障がい者当事者の意見や提案をもとに障がい保健福祉施策や事業の展開を行ってきたところでございます。

 今後も、自立支援法の見直しや、障がい当事者が企画した地域自立生活をテーマにした研修会や、地域で開催される権利擁護に関する学習会など、様々な機会をとらえまして意見を聞かせていただき、障がいのあるなしにかかわらず、だれもが暮らしやすい地域や共生社会を目指して取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔12番 後藤健一議員登壇〕



◆12番(後藤健一) 先ほど、知事並びに部長から御答弁をいただいたわけでございます。確かに合理的な配慮という部分でございますけども、なかなか難しい部分であろうかというふうに思うわけであります。ただ、部長のほうからも、様々な場で障がい当事者からそういう考えや意見を聞く場をつくっていただいておるというようなことだったかと思いますが、私が思いますのは、条例制定に向けて議会が全会一致で請願採択をしたわけでございます。県当局としても一歩前へ踏み込んでいただきたい、その強い思いでございます。

 三重県から条例制定をして国に対して発信していくと、こうあるべきだということを三重県自らがやっていくべきではないかと、そういうふうに思っているところでございます。まだまだ条例制定に向けて県当局が動き出すまで時間がかかりそうでございますけども、私どもも精いっぱい要望等も含めまして取り組んでいきたい、そういうふうに思っております。そのことを強く訴えておきたいと思います。

 もう1点お伺いしたいと思います。それは障がい者の社会的入院ということについてでございます。

 今現実に、いわゆる社会的入院と言われる状況に置かれている障がい当事者の方はたくさんおみえになります。このみえ障がい者福祉プランによりますと、精神障がいの方が入院、通院合わせて2万5600人余り、うち、入院される方は減少傾向とも伺っておりますが、入院期間を見てみますと、20年以上の方が15%、5年以上10年未満の方が13%、本当に10年以上の長期入院をされてみえる方、実に28%と、物すごい数に上っておるわけでございます。

 このような現状の中で、先ほど申し上げました県条例の制定に向けても、その内容、中身に、三重県で暮らすすべての障がい当事者が地域でともに生きていく、その権利を持つ主体である、そのことをぜひうたっていく必要があるというふうに思っております。社会的入院と言われるような施設や病院でしか暮らすことのできないような状況に置かれている、無理やりそういう状況に置かれている障がい当事者にとりまして、まさに今の状況が人権侵害の何物でもないというふうに私は思っております。

 そこで、このような社会的入院と言われる状況をつくり出している原因、あるいは要因は一体どこにあるのか、そしてまた、このような社会的入院をなくしていくためにはどのような取組が必要であると考えてみえるのか、県当局として具体的な方策を明らかにしていただきたいと思います。この問題は、精神障がいに限らず、施設、病院でしか暮らすことのできないすべての障がい者に共通する大きな問題であります。明快な御答弁をお願いしたいと思います。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 障がい者の方の社会的入院につきましてお答えさせていただきます。

 社会的入院・入所が生まれる原因といたしましては、地域で生活するための日常生活の場や居住の場の不足などによるものや、周囲の障がい者の方に対する正しい理解、知識の不足などによりますものが考えられます。特に、精神障がい者につきましては、入院が長期化すると、地域生活移行に対し患者の方自身が不安を抱くことも原因の一つであると考えられます。社会的入院・入所の解消等に向けて、地域生活移行を促進するため、県といたしまして、グループホームやケアホームなど、居住の場の確保や事業所との連携を図り就労支援を行っているところであります。

 また、障がい者週間、これは12月3日から始まっておりまして9日まででございますが、障がい者週間に障がい者フォーラムや関係団体との共催による講演会を開催するなど、障がい者の方に対する正しい知識の普及啓発に努めているところでございます。さらに、精神障がい者につきましては、本人の不安を除くよう、精神科病院の精神保健福祉士や総合相談支援センターの相談支援員、保健所担当者など、関係者が連携を密にして相談、支援を行うことによりまして社会的入院の解消に取り組んでいるところでございます。

 現在、県内の精神科病院に対しまして入院患者意向調査を、障がい者施設に対しまして地域移行調査をそれぞれ実施しているところでございます。今後、この調査結果を踏まえまして、長期に入院・入所されている方が希望される生活を安心して送ることができるよう、地域移行の具体的施策、事業に反映してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔12番 後藤健一議員登壇〕



◆12番(後藤健一) 県当局といたしましては、様々な取組をされておるということは私もわかるわけでございますが、果たして、いわゆる社会的入院をそういう県の取組で本当に減らしていくことができるのかというあたりを危惧するわけでございます。障がい当事者の方が本当に地元でともに生活ができる、そういう社会をつくり上げるために、県当局にもこれからさらに強い取組をお願いしたいというふうに思うわけでございます。

 また、障がい当事者がこのような社会的入院を強いられているという状況を変えていく、そのためにも県条例が必要ではないかというふうに思っておるわけでございます。先ほどから、知事のほうからも伺いました国の法整備を待ってというところに逃げ込まずに、議会での全会一致での採択の重みをしっかりと受けとめていただき、そして、何よりも障がい当事者の意見を十分に反映させる様々な場を設定していただき、条例制定に向けて一歩踏み込んだ取組をしていただくよう、この場をおかりしまして強く要望しておきたいと思います。

 次の質問に移らせていただきたいと思います。安全・安心に暮らせる社会の実現に向けてということでございます。

 前回、私は、県の平和政策、また新型インフルエンザ対策について聞かせていただきました。今回は、地域防災のあり方、そしてまた、地下の地震対策という2項目にわたって質問させていただきたいと思います。私たちは日々本当に平和で安全に安心して暮らしたい、だれもが願っておるわけでございます。今、「宅配です」という声に身構えなければならない、全くいつ何が起こるかわからない、こういう時代になってしまったようでございます。いつ何が起こるかわからないという場合、やはり自然災害では地震ではないかと思います。

 最大震度5弱以上について、気象庁の緊急地震速報が昨年10月1日午前9時から開始されております。直下型地震では、震源に近く、いわゆる時間差がないために、時間的に余裕がないという状況が起こりますが、震源から遠い場合は大変有効だというふうに私も思います。しかし、これは、地震が起こってからの話でございます。いつ起こるかわからない。その予測は現代の科学の力をもってしてもなかなか予測は難しいということでございます。したがいまして、私ども、日常の対策を含めまして、地震が起こったときの被害を最小限に食いとめるための用意周到なる手だて、準備、そしてまた、起こった後の対策、対応もしっかりしていかければいけないというふうに思っております。

 三重県では、平成16年4月1日、地震対策推進条例が施行されております。また、災害対策基本法に基づいて、平成19年には、第2次三重地震対策アクションプログラムが策定されております。また、4分冊から成る赤本といいますか、地域防災計画もつくられております。東海・東南海・南海の三つの巨大地震の発生源に大変近い三重県でございます。これらが同時に多発的に発生したらと私も思ってしまうわけでございます。今、平成7年1月17日の阪神・淡路の大震災、マグニチュード7.3、震度7、この大地震を教訓として様々な対策がとられているところでございます。

 そんな中、ある小学校の養護の先生でございますが、素朴な質問を受けました。私の勤務する学校が避難所に指定されています。子どもがいるときは子どもの安全確保が第一であることはよくわかっております。しかし、医療機関への連絡、あるいはまた、被災をされた、けがをされた方がたくさん学校へ見えたり、また、保健室が救護所になったり、そのようなときにどのような対応をしたらいいのでしょうか。校医さんにお聞きしますと、そのときにならなわからんわなというようなことだったようでございます。その方が知人の県外の同僚といいますか、県外の養護の先生に聞きますと、そこでは避難所ごとにマニュアルができている、三重県はどうなんですかと、こういうような問いかけをしていただいたわけでございます。

 県のほうでは、平成8年、ちょっと古いわけですけども、教育委員会策定の学校における地震防災の手引きがございます。それによりますと、避難所・避難場所に指定されている学校は関係機関・地域諸団体との連携を特に密にし、実態や実情に応じた計画を入念に策定することと書かれております。また、避難所支援班を各学校で組織することが例として挙げられております。県下の公立の小・中・高すべてではございませんが、聞かせていただきますと、93%ほど避難所に指定されております。また、県下全域ですと、2673カ所の避難所が、これは市町によって指定されているわけでございます。地域の集会所が699カ所、次いで学校が544カ所、あるいは中には学校とせず体育館だけを避難所に指定している市町もございます。そういった学校、体育館等を合わせますと707カ所、さらに、幼稚園や保育園を加えますと、実に32%、3分の1が学校や幼稚園・保育園が避難所になっていると、こういう実態でございます。

 避難所につきましては、県のほうで、平成16年に避難所運営マニュアル策定指針、さらに、避難所運営マニュアルづくりの手引き、こういったものがつくられております。29市町のうち、避難所のこういったマニュアルといいますか、そういうものを策定しているところは7市町というふうに伺っております。私も、松阪市に出向きましてどうなのかということで尋ねました。松阪市のほうは19年12月に策定されておりました。県の避難所マニュアルづくりの手引きや市の避難所開設マニュアルを読ませていただきました。避難所の3分の1を占める学校、園でございますけども、そのことにつきまして、関係機関、地域諸団体との連携というだけで、なかなか具体的なものが見えてきません。それだけに、今、巨大地震が起こったときに、避難所が避難所として本当に機能していくのかと、私自身も不安になったわけでございます。

 私自身、校区の自主防災隊、これに所属しておりまして、地元の学校で放水訓練をしたり、プールの水をろ過して飲んでみたり、そういうこともさせていただきました。学校は学校で避難訓練もしています。また、そういった地域の防災隊の避難訓練にも、校長先生をはじめ何人かの教職員も参加されます。しかし、それぞれがそれぞれでやっておられると、やっているという状況ではないというふうに思います。それだけに、いざというとき心配だということになってくるわけでございます。

 そして、避難所のいわゆる耐震化についてちょっと聞かせていただきますと、平成19年の第2次三重地震対策アクションプログラム、その中には、県有施設で80%、これは耐震化率でございます、災害拠点病院で44%、県立高校で86%、公立小・中学校で84%、そういった数字が上がっております。防災拠点となります公共施設の耐震化率は、三重県は神奈川県に次いで全国第2位ということで、本当に私も感謝しておるところでございます。こういった県の取組で、耐震化率がどんどん上がってきたんだなというふうに思っているわけでございます。ただ、100%ではありません。避難所が真の避難所として安全で安心できる場所になるためにも、耐震化100%に向けてさらなる取組を進めていただきたいと強く要望しておきたいと思います。

 この避難所についてですが、私は、円滑に運営され、その機能を十分に発揮できるようにする、そのためには、やはりそれぞれがやっているのではなく、例えば学校行政、あるいは医師会、自主防災隊、消防団、あるいは自治会、そういった様々な団体が、例えば避難所連携協議会といったようなものを立ち上げる必要があるのではないかというふうに考えております。

 そこでお伺いするわけでございます。まず、基本的な地域防災のあり方について当局の基本的な考え方を確認させていただきたいと思います。あわせて、各市の避難所が避難所として機能していくためにも円滑な運営を図ることが重要だと思います。そのためには、地域の関係機関が連携した地域連携の防災協力体制の構築について、県として支援していく必要があるというふうに考えていますが、いかがでしょうか。御見解をお伺いしたいと思います。

   〔東地隆司防災危機管理部長登壇〕



◎防災危機管理部長(東地隆司) それでは、地域防災のあり方についての県の基本的な考え方と、それから、避難所の円滑な運営のための体制の構築ということの質問に対してお答えをさせていただきます。

 県では、地震等からの減災を実現するに当たり、自助、共助、公助の考え方を基本としており、特に、地域防災力の向上については、自らの身の安全は自ら守る自助、自らの地域は皆で守る共助の取組に力点を置いております。したがいまして、災害時の円滑な避難所運営につきましては、避難者、すなわち地域住民が中心となる共助が重要であると考えております。このことから、避難所運営マニュアルづくりの手引き、また、避難所運営マニュアル策定指針を作成し啓発を行ってきております。

 具体的には、市町、学校等の施設管理者及び住民等の参加によりますワークショップを開催しまして、施設の開錠や安全点検、収容方法及び運営に必要な役割体制等についてまず話し合っていただき、地域の実情に応じた運営マニュアルを作成していただくこととしております。このため、県では、地域や市町からの要請に応じ避難所運営訓練に出向いて、助言・指導を行うとともに、自主防災組織のリーダー等を対象とした避難所運営に係る研修会を開催するなど、地域での取組の促進を図ってきているところです。

 しかしながら、その取組はまだまだ十分でないと認識しておりますので、今後とも、災害時における避難所運営が円滑に行われるよう、地域や市町の取組に対する助言・指導等、継続して支援していくとともに、地域住民や関係団体の参加による個別の避難所におけるワークショップの開催や運営訓練の徹底と、それに基づく避難所運営マニュアルの策定について、市町に対し強く働きかけてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔12番 後藤健一議員登壇〕



◆12番(後藤健一) ありがとうございます。

 確かに、先ほど部長がおっしゃっていただきましたが、ワークショップなりマニュアルをつくってというようなことでございますけども、現実に、一体どれだけの避難所がそういったところまで取組が進んでいるのか、これはまだまだごく一部ではないかというふうに私は認識をしております。先ほど、十分でないという御答弁もございました。まだまだこれからだというふうに思います。県民が一番最初に駆け込まなくてはならないところは、やはり地域の避難所でございます。そういった意味で、いざというとき、避難所が避難所としてきちっと機能していく、本当に命のよりどころ、安全・安心な場所としてなりますように、さらなる県のほうの市町への指導も含めて、助言等、強くお願いしておきたいというふうに思っております。

 もう1点でございますけども、地下の地震対策というふうに挙げさせていただきました。余り聞きなれないというか、そういう言葉でございますが、実は、去る11月7日のNHKテレビでございました。ナビゲーション「町が地に沈む、崩れ落ちる廃坑跡」、私もこの番組を見ておりました。亜炭廃坑跡が大地震で大陥没を引き起こすと、そういった内容の番組でございました。岐阜県御嵩町というところでございます。御近所の方からも、自分の地域はどうなっているのかな、自分の家の地下の様子はどうなのかなと、こういう素朴な質問がございました。

 地下の地震対策、私も余り聞いたことがないわけですけども、少し調べてみますと、県内にも、実は亜炭層なり、亜炭を採掘していたというところがございます。(パネルを示す)これでございます。御岳町が岐阜県美濃炭田というところにございます。これを見ていただきますと、横線の部分が亜炭の層でございます。伊勢湾を中心にしたところ、かつては湖だったという、東海湖というふうにも呼ばれていたかと思います。それから、伊賀盆地、これは琵琶湖ですね、古琵琶湖、古い琵琶湖と。亜炭というのはそれほど石炭のように古い年代にできたものではございません。そして、その黒く塗った部分が古洞と、いわゆる採掘をしていた坑道の跡があると、とっていたところだということでございます。

 平成17年7月9日に、津の半田で陥没が起こっております。そしてまた、平成20年の4月に、高茶屋でも陥没が起こっております。一方は磨き砂、一方は亜炭というような話でございますが、いずれも原因は磨き砂を採掘した廃坑が原因である、あるいは亜炭をとっていた廃坑跡が原因であるというふうにはっきりしておりません。複合的な原因というふうに考えられているわけでございます。

 亜炭につきましては鉱業法、磨き砂は採石法と法律も違いますし、また、所管する部署も違います。ただ、私ども県民が知りたいのは、先ほど申し上げましたように、自分の住んでいる地下が一体大丈夫なのかということでございます。県内には、中央構造線より北側に35もの活断層が走っておりまして、中には、亜炭層の分布や亜炭の採掘跡と重なる地域もございます。

 また、都市計画法が平成18年に改正されております。宅地開発をする場合の必要な措置、その要件でございますけども、「開発区域内の軟弱な土地、崖崩れや出水のおそれのある土地」と、そういった表現から、改正に伴いまして、「地盤の沈下」と、この言葉が入っておるわけでございます。「地盤の沈下、崖崩れ、出水その他の災害を防止するための必要な措置を講ずる」。お伺いしますと、基本的には、亜炭の採掘は国に許認可権があり、国が所管する国の責任であることだということのようでございます。県当局としては、陥没の原因となり得る廃坑跡などを把握する調査には多額の予算も必要となり、差し迫った危険がない中で、調査する予定はないという見解でございました。

 そこで、質問させていただきます。私は何も県民の不安をあおる必要は全くないと思います。ただ、地下の構造や地質の状況によって、地震をはじめ様々な原因、要因で陥没等が起こるわけでございます。その対策も含めて、また、調査も含めてどのように考えてみえるのか、また、その宅地開発にかかわる都市計画法が改正されたことにもかかわりまして、当局のお考えを聞かせていただきたいと思います。

   〔高杉晴文県土整備部理事登壇〕



◎県土整備部理事(高杉晴文) 地下の地震対策についてお答えいたします。

 都市計画法に基づきます開発許可をする際の技術基準は、ただいま御指摘がございましたとおり、同法第33条に定められてきました。そうした中で、平成16年の新潟中越地震などにおきまして既存の宅地に地すべり等の被害が発生しましたことから、平成18年の都市計画法の改正により開発許可の基準に、「地盤の沈下、崖崩れ、出水、その他による災害を防止するため、安全上必要な措置が講ぜられていること」、こういう規定が追加されたところでございます。

 このため、開発許可申請を審査する際には、宅地防災研究会編集の宅地防災マニュアルや、三重県が策定いたしました宅地等開発事業に関する技術マニュアルに基づきまして、地盤の改良や十分な締固め等、災害を防止するための措置が講ぜられているかを確認するなど、安全性のチェックを行っているところでございます。

 開発許可をする際の技術基準には、坑道等の地下の空洞に関する具体的な基準が規定されていません。しかし、安心して住み続けていられることが非常に大切でございますので、県では、過去に、磨き砂採掘跡を含むと考えられる土地におきまして、開発許可申請が提出された際には、既存の資料、ボーリング調査、電気探査等により、採掘跡の分布調査を申請者に指示し、必要に応じて埋め戻しやグラウト、これはセメントに水をまぜて流動状にしたようなものでございます、これらの注入等を行い、宅地の安全を確保するよう指導してきたところでございます。

 宅地の安全を確保するためには、その土地に関します種々の情報を把握することも重要でございますので、開発の事前協議を行っております市町と連携いたしまして、開発申請地に関する情報の把握に今後努めてまいります。また、県内で開発許可を行っている3市と技術情報を共有し、陥没のおそれがある土地での開発許可に当たりましては、今後とも、事業者に適正に指導を行うなど、適正な開発許可審査を行ってまいります。

 以上でございます。

   〔12番 後藤健一議員登壇〕



◆12番(後藤健一) 宅地の開発にかかわりまして、様々な取組をされておるということでございます。ただ、私ども県民が知りたいのは事実でございまして、安全・安心の確立を目指す三重県政でございます。確かに調査等は大変難しいんだろうというふうに私も認識しておりますが、そのことも含めまして、こういった地下の、地面の下の対策につきましてもしっかりこれから取り組んでいただきたい、そのことを要望させていただきたいと思います。

 それでは、次の質問に移らせていただきます。ゆきとどいた教育の実現に向けてという項目でございます。

 今年も12月、いわゆる師走でございます。師走は陰暦の12月のことを指すというふうに聞いておりますが、今でも使っておる言葉でございます。大変忙しいというようなイメージの月になるわけでございますが、教職員にとりましては、12月に入らなくても年がら年じゅう忙しい、走り回っている、こういう現実がございます。くたくたで走る元気もないというのが現実ではないかなというふうに思っております。最近、地方が疲弊してきている。この疲弊という言葉がよく聞かれるわけですが、学校現場もまたその言葉が当てはまるのではないかというふうに思っているところでございます。

 本年度6月の会議の中で、大野議員のほうから御就任されました向井教育長に、子どもや学校教育の現状、課題についてという質問がなされました。教育長は、子どもたちが安心して楽しく元気に学び、個性を発揮して自らの能力を最大限伸ばせるよう支援していく。そのための環境を整備しまして充実していく。これが教育委員会の役割である、私の使命だというふうにはっきりと言われました。私もできる限り現場に出向くと、教育長自ら答弁されたわけでございます。

 そこで、私も、教育長が就任され半年を超え8カ月が経過した今、そういう状況だと思いますが、現場へもその間に出向かれたことだと思います。そのことも含めまして、三重県の教育行政、今後どのように進めていこうと考えてみえるのか、また、来年度から次期教育ビジョンの策定に向けて準備に取りかかられるというふうに伺っております。そのことも含めまして、三重の教育のあり方について改めてお伺いしたいと思います。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 三重の教育についてでございます。

 6月の議会に大野議員にお答えしまして、私の使命というふうなことで教育委員会の役割について申し上げました。そういったことから、できる限り多くの学校へ出向くと申し上げました。4月以降、今までで14校に出かけております。ちょっと紹介しますと、美杉南小学校、亀山西小学校、紀北町の潮南中学校、上野の農業・工業・商業、また、桑名高校の衛生看護分校、杉の子特別支援学校とか、また、東紀州のくろしお学園と、それをはじめとして14校回ってきております。その中では、何より子どもたちが生き生きと輝き楽しく学校生活を送っていると、本当にそういう姿を見ることができました。

 さらに、教育現場で子どもたちに向き合いまして、直接接して教職員の熱気も感じることができたと思っております。また、あわせて教職員の方々とお話しする中で、非常に多忙だと、議員が御紹介のとおりでございますが、いろいろな支援をお願いしたいという話も現場で聞いてまいりました。また、スクールカウンセラーの配置、充実を考えてほしいとか、様々な御意見も伺ってきたところでございます。そういったことにつきまして、適切な対応というのも今後考えていくというふうに思っております。

 あと、今後の教育行政を進めるに当たりましては、子どもたちの視点を大切にしながら、こういう現場の意見を大切にしていくということが何より重要だと思っております。教育環境の整備を進めていくことが非常に重要と、現場を見て一層感じた次第でございます。学校現場には、旧来からの確かな学力の保障、向上とか、いじめや不登校への対応、また、通学路の安全確保と、従来からの課題というのもございます。また、加えて、幾つかこの議会でも質問が出ておりますけども、特別支援教育の充実とか、急増する外国人児童・生徒対策など、今日的な数多くの問題もあります。また、新しい時代に対応したような教育という観点もあるかと思っております。来年度から、策定に着手します次期教育振興ビジョンにおきまして、こうした点について十分に検討を加えまして的確な対応策を考えてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔12番 後藤健一議員登壇〕



◆12番(後藤健一) ありがとうございます。

 たくさんの学校現場に出向いていただき、しっかりと現場の意見も聞いていただいたということでございます。そして、現場の様々な考えや意見を大事にしていく、現場を大事にしていくと、そういう答えをいただきまして本当にほっとしたところでございます。教育条件の整備、学校現場を支援していく、まさにこれは教育行政としての私は責務だというふうに思っておりますし、この場でまた確認もしておきたいと思います。

 今年、本年度ですか、教育警察常任委員会で、少人数でやはり学校現場へ出向いて調査に行くというようなことでございます。もちろん教育委員会には学校現場を経験された方もたくさんみえます。一方、学校現場を知らない方も多いわけでございます。教育長は14校行っていただいたということでございますけども、教育行政に携わる方はやはり現場に出向いて、しっかり現場の意見や考えを聞いていただいて、その願いや思いにこたえていただきたいというふうに思っております。

 私もたくさんの現場に出向いて、現場の置かれている状況について確認をしていきます。どこの現場でも、やはり人的配置をお願いしたい、とにかく人が欲しい、人を増やしてほしい。このままでは学校が回っていかない、体がもたないという叫びです。悲痛ともとれる叫び、その声がだんだん大きくなってきているように思います。

 実は、この表でございます。(パネルを示す)これは、平成11年から平成20年までの教職員の病気休職者の状況でございます。上段が休職者数で、後段が、内数でございますけども、精神疾患によって休まれた方でございます。もう少し比較をするためにグラフ化してみたのがこれでございます。(パネルを示す)この割合をグラフ化したわけですけども、全体の教職員に占める病気休職者、あるいは精神疾患で休まれている方の割合を示したものでございます。これを見ていただきますと、10年間で、数的には病気休職者の割合が1.7倍、精神疾患では2.6倍というふうに、その年々で増減はあるものの、明らかに増えてきている、右肩上がりのグラフになっているわけでございます。

 (パネルを示す)また、これはちょっと字が小さいんですけども、ここだけ皆さんに確認したいと思います。18年度の文部科学省の40年ぶりの調査でございます。勤務実態調査の概要の一部でございますけども、年間ベースで1カ月当たりの残業時間を比較しますと、40年間で4倍にもなっているということがわかります。

 また、学校現場にはたくさんの調査と報告を求める文書がおりてまいります。こちらの表とグラフでございます。(パネルを示す)これは、現場の教職員が、2007年度の4月から7月の4カ月間にかけて調べたものです。県下の20校抽出でございます。小・中学校14校、高校3校、特別支援学校3校、その結果でございますが、当然なのかもしれませんけども、4月、5月、特に年度当初の4月に、たくさんの学校現場に調査や報告がおりてきておるというのが実態でございます。4月から7月までに、現場に収発番号をつける文書だけでも790件もあった。書類整理だけでも大変だ。あるいは、4月、5月、年度当初、一番大事なときにこういった文書が多く、子どもとかかわる時間や教材研究の時間がとれなくなる。本当に教職員の多忙化につながっている、そういった現場の声が寄せられております。

 これは昨年の調査でございますので、こういった現場の多忙化の実態、教育委員会も把握してみえると思います。現場を大事にするという先ほどの教育長の御答弁でございます。こういった多忙化を解消するためにどのような対策をされ、どのような点を改善されたのかも含めまして、学校現場の教職員の声にどのようにこたえようとしていくのか、聞かせていただきたいと思います。



◎教育長(向井正治) 議員御指摘のように、子どもたちと向き合う時間を確保するために、教職員数の確保というのは大変重要と思っております。このため、国に対しましては、次期の教職員定数の改善計画を策定するように教員数の拡充ということを要望してまいっております。一つここで問題なのは、行政改革推進法におきまして、児童及び生徒の減少に見合う数を上回る数の純減をさせるため必要な措置を講ずるものとするという、こういう規定がございます。このために、国に対しましては、行政改革推進法による教職員定数の削減を見直すようにあわせて要望しているところでございます。最近の報道によりますと、少しその方向が見えたのかなと思いますけど、まだまだそういうふうには難しいところもあるかと思っております。

 また、もう一つ、教育委員会といたしましては、少人数教育の推進とか、外国人児童・生徒への対応のために県単独での教員の確保をするなど、各学校の課題に対応した教員配置には努めております。一方、議員御指摘の事務的な文書の負担軽減につきましても、内容を精査して、廃止できるものは廃止、簡素化できるものは簡素化していくということで、さらに事務改善を進めていきたいと思っております。今後も、あらゆる機会をとらえまして国に対して教職員定数の拡充を求めていきますとともに、教員や一人ひとりの児童・生徒と十分に向き合えるよう、様々な条件整備に努めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔12番 後藤健一議員登壇〕



◆12番(後藤健一) ありがとうございます。

 学校現場は、今、本当に一人でも多くの人が欲しいわけでございます。現場の教職員は、本当に物理的にも限界に近づいてきておるのではないかと思います。三重県の教職員として夢と誇りを持って子どもたちとともに教育活動ができるように、現場を大事にした教育行政、現場の教職員はもとより、子どもたち、そして県民を代表して心の底から強く訴えておきたいと思います。

 時間がなくなってきました。次に、特別支援学校の整備について簡単にちょっと質問させていただきたいと思います。

 9月会議で北川議員のほうからも、特別支援学校の整備も含めて、あり方について質問されております。教育長のほうからも答弁もございました。やはり、地元の小学校、中学校、そして高等学校で、障がいのある子もない子もともに学び、ともに生活できるという共生共学の理念を実現していく、その条件整備こそ教育委員会の責務だと思っております。

 特別支援教育の推進について基本計画がございます。また整備計画もございます。それらの中で、松阪、そして多気の障害保健福祉圏域には特別支援学校がございません。玉城わかば学園には、188人のうち、松阪市、それから多気、明和、大台を含めますと、93人と半数近くが通っております。そしてまた、飯南コースで108分、49人が乗車しております。こういった状況の中で、特別支援、そしてまた、特別支援学校がなければセンター的機能を果たせるのかということもあるわけでございます。松阪圏域に早急に特別支援学校の整備が必要だと考えております。その実施計画の見直しも含めてお考えを簡単に聞かせていただきたいと思います。



○議長(萩野虔一) 答弁は簡潔に願います。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 特別支援学校の今後の整備につきましては、今現在、第一次の実施計画でございます。次期の二次計画につきましては、23年から26年というのを内容にしておりますけども、22年度中に計画を策定しまして、それぞれの課題を解決できるように検討してまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔12番 後藤健一議員登壇〕



◆12番(後藤健一) 時間が来たようでございます。ぜひ、子どもたち、地域、保護者にこたえていただきますよう、しっかり要望しておきたいと思います。

 これで私の質問を終結させていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一) 48番 西場信行議員。

   〔48番 西場信行議員登壇・拍手〕



◆48番(西場信行) 自民・無所属議員団、西場信行です。よろしくお願いいたします。

 先日25日には、永年在職表彰をいただきました。萩野議長さんはじめ議員の皆さん方、そして野呂知事さんに改めて御礼申し上げます。どうもありがとうございました。

 それでは、通告に従いまして、県政一般につきまして質問させてもらいたいと思います。

 まず、最初、宮川流域の諸課題ということでございます。

 宮川総合開発事業等につきまして、県の担当部局と機会あるたびに質疑、議論をしておるところでございますが、いまだにしっくりと納得のいく段階には至っていないのでございます。今日は直接知事にお伺いをいたしたいと、こういうことでございます。しかし、どちらかといえば、いい回答をもらうというよりか、私の思いをしっかり聞いてほしいと、こういうことのほうが多いですね。ですから、答弁は簡潔に、しっかりと聞いていただくと、こういうところをしっかり考えていただいて、時間内に終えさせてもらいたいなと、こう思っております。

 さて、宮川ダム建設を柱とする宮川総合開発計画が、結果的に見て一応順調に事業推進ができたことは、ダム湖に水没した地域住民や大杉谷村当局と三重県が大杉谷水没地域特別対策要綱、こういうものを定めてその実行を約束したからにほかならないと、私は思っております。大杉谷特対要綱には、林道整備、あるいは道路整備、観光施設の整備等々、県に対する地域振興の要望が多岐に及んでおります。詳しくは述べる時間がありませんけれども、紀伊長島に抜ける大杉谷長島線、あるいは、領内と久豆を走る基幹道路であります大杉領内久豆線、現在のルート422号、県道大台ヶ原線等々でありますが、こういうものを約束したと。これは、県営の公的な宮川総合開発事業に対する協力のためとはいえ、住みなれたふるさとを湖底に沈めてしまう苦渋の決断をする大杉地区の皆さん方の思い、そういうものを地域のこれからの発展を願うということで、その思いを託して県に要請して、そして、その当時の青木知事、後の田中知事、そして県の幹部がその対応を約束してこられたんです。

 その後、三重県では、対策要綱の具体化について努力はしてきてもらっております。しかし、もう50年、半世紀を過ぎてまいりました。既に実施済みのものもありますが、まだ未解決のものもたくさん残っております。当時のことを自身でよく知っておられる方、70代の方、80代の方、また、それ以上の方にとってみれば、この特対要綱に書かれた内容をどうしてくれるんだという思いで県の対応を今も、現在も見詰めておられる、じっと待っておられると、こういうことでございます。

 半世紀もたっておるものですから、少し当時のことというのは私もわかりません。ですから、ちょっと図書館で「三重県史」を借りてまいりました。(冊子を示す)そこで、こういう記事があるんですね。448ページに、昭和29年6月に、NHKが大杉地区の人々の声をインタビューして伺っております。28年8月に、92の水没世帯のうち12世帯が交渉妥結、全世帯の調印が終了したのは31年10月であったと、こういう背景で29年6月の放送、インタビュー。

 インタビューに答えて。男、老人。先祖代々この土地に住んでいる。国のために協力したいが、この先祖代々の土地を捨てることは悲しい。男、青年。発展のためには協力する。立ち退きだけの補償よりも、立ち退いた後の生活のことも考えてほしい。女、青年。土地の人と結ばれない限り他所へ行く身分だが、自分のふるさとが水没してしまうことを考えると寂しい。男、中年。大杉にダムができて大杉で発電できるとよいのだが、隣村へ引っ張っていって発電するのは何だか張り合いのない話だ。男、青年。総合開発という大きな社会の発展のためには、この部落全体が犠牲になることもやむを得ぬ。しかし、これを単なる犠牲にしてもらいたくない。男、先生らしい人。毎日が不安である。一度離れたらもう二度と帰れない土地となるのである。この寂しい気持ちはとても言葉ではあらわせないだろう。この気持ちからすれば真っ向から反対したいが、社会の発展を妨げたくないという気持ちもある。だから、真剣にこのことを考えると生活が不安だ。こういうことが当時言われて放送をされております。

 大杉谷特対要綱は期限こそつけてありませんが、それだけに時効のない県の施策の公約でありマニフェストだと私は思っております。決して近く建設される公文書館へ文書として保管されるものではないと、こういうようにも思います。ですから、まだ生きている、終わっていないこの特対要綱の課題、古きがゆえに優先順位の高い県政課題であると、こういうように思います。要綱の内容を精査して、そして、庁内で所管する担当部局を決めて取組の方向を明らかにすべきだと、こう思うんです。大杉谷特別対策要綱についての知事の認識を確認させていただき、今後の取組の決意を伺いたいと思いますが、一遍に質問します。後でよろしくお願いします。

 一級河川宮川については、余り説明するまでもない、皆さん方がよく知っておられるこの三重県を代表する屈指の大河でございます。近年では、全国一級河川のコンテストで水質ナンバーワンに輝いたきれいな美しい川であります。しかし、この川も、一度大雨が降れば、その様相は一変をして、清流が濁流となり、洪水、はんらんを繰り返し、沿岸地域を苦しめてまいりました。

 この扱いにくい暴れ川の水を統制する治水とかんがいと発電の総合利用を同時に実現しようと企画されたのが宮川総合開発計画であります。昭和25年にできた国土開発法による国の支援を追い風にしまして、青木知事時代に企画され、昭和27年に着手、昭和32年に基幹施設の宮川ダムが完成をしました。本年で51年目であります。宮川総合開発事業は戦後最大のプロジェクトであり、このことを抜きにして三重県政史を語ることはできないと思っております。

 この内容は、これも図書館にあります、先ほど急遽持ってまいりました「宮川総合開発事業史」に載っております。(冊子を示す)昭和35年、三重県電気局が発行した冊子でございます。ぜひ、知事、これをしっかり読んでいただきたい。最初のページに、そのときの三重県知事、田中覚さんのあいさつが書かれております。次のページには、三重県議会議長、野呂恭一先生のあいさつが書かれております。ぜひよろしくお願いします。

 さて、この宮川総合開発では、治水対策と発電事業の双方に相乗効果をもたらす方策として流域変更を実行したと。これが最大の特色であろうと私は思います。流域変更とは、宮川上流域に降った雨をダム湖に貯留し、それを発電用の水として宮川本流に流下させることなく、他の流域となる紀伊長島側の三浦湾へ放出する方式で、県の電気局の公営事業であるからこそできた画期的な方法であります。流域変更することにより、宮川下流域の洪水、水害、水禍が軽減されます。また、高い落差を利用して発電効率は絶大になったと、このようになっております。

 しかしながら、流域変更はよい面もありましたが、問題点もあわせ持っておりました。宮川ダムの集水流域面積は120平方キロ、1万2000ヘクタールであります。ここに降った雨がどれほどの量か。年間降雨量4000ミリ、あるいは5000ミリと言われた時代であります。例えば、低くして4000ミリとしても、120平方キロを掛ければ、年間に降る雨の量は4億8000万トンになります。そして、実質ダムに流入してくる貯留される年間積算数量が、たとえその中の4億トンと推定したとしてどうなるか。宮川の本流へ放流しなければならない権利の水としては、その当時、農業用水の年間750万トンしかありません。残りの4億トンから750万トンを引いた大半の水は、発電用水の水利権がついた水であります。台風とか洪水時に濁水としてやむなく緊急放流するものを除いたとしても、恐らく4億トンのうち大半が流れたでしょう。

 例えば、3億トンの流域変更の水があったと、このようにしても、この水も大変な水であります。東京ドームが120数万トン、こういうように言われております。そうなりますと、3億トンの水は東京ドーム240杯の水になるわけであります。この240杯の水、毎年三浦湾へ放出される。本来宮川流域へ流されるはずであったのが、宮川総合開発計画でそうなったわけであります。

 以来50年間続いております。東京ドーム240杯の水が50年間続いたらどうなるか。これがトータルすれば、およそ150億トンから160億トンの水になるだろう、こう言われております。この水の量がどれぐらいか、わかるように計算してみました。伊勢湾の水の容量が340億トンだと聞かせてもらいました。ちょうど伊勢湾の水半分の量が、この50年間で、本来この大杉谷から伊勢湾へ注がれる水がそのように流域変更で変わってきたわけであります。

 このことがどういうことを物語っておるかというところが重要でございます。この数年前に、維持流量が未設定のダムに対する国の指導によりましてガイドラインが示されまして、維持流量の全くゼロだった宮川ダムにも、その国の指導を受けて維持放流量が毎秒0.5トンに設定されました。2年ほど前から実施されております。それとても年間で1500万トンぐらいであろうと、こう言われております。そうなりますと、農業用水の750万トンを足しても、やはり3億トン、4億トンの中の極めてわずかな量であります。そういう中で、この流域変更のシステムは、宮川の本流の立場からいえば、河川環境の保全や伊勢湾海域保全の面から多くの問題を内包しておると、こういうことを言わざるを得ないと思います。

 ちなみに、21年度団体の予算要望で、伊勢湾南部の漁協からの申し入れということで要望をいただいたものに、冬季における宮川ダム放流についてというのがあります。特に鳥羽地域においてでございますが、この河川水の流入が少なくて、ノリやワカメの育成に栄養不足となる、あるいは、河口の循環流が弱まることで、高潮プランクトンが拡散したり外湾へ押し出す力が低下するということで、漁業生産力が低下するので河川からのもっと流入量を増やしてほしい。特に、そういう意味で、冬季の宮川ダムの放流を増やしてほしいという団体からの要望でございます。知事、これらの点をしっかり御認識されていただきたいと、宮川の流域問題にはこの流域変更という特殊事情があることを踏まえて課題の解決の検討を図っていただきたいと、こういうことを申し上げたいのであります。

 さらに、流域変更について申し上げます。これは忘れましたが、「企業庁20年史」というものがございます。そこに南伊勢工業用水道の説明が書かれております。そこの文書に流域変更の問題が書かれております。宮川ダムの完成によって洪水調整及び発電事業はその効果を十分に発揮したが、ダムの貯水量を流域変更したため、宮川下流地点における利水可能水量は減少した。したがって、南伊勢地域の工業用水を確保するために宮川の水を貯留する補給用貯水池を設けることが検討され、大台町地内に三瀬谷ダムを築造し、ダムの貯水位を利用して発電を行うとともに、南伊勢地域の臨海部及び内陸部における工業用水の水源を確保することにした。これは企業庁史に書かれた南伊勢工業用水の説明であります。工業用水確保のために三瀬谷ダムの建設がなされた。その背景が流域変更にあったということが書かれておるわけであります。いずれにいたしましても、三瀬谷ダムは南勢地域の工業用水を給水するために、日量20万トンの容量の工業用水貯留のために昭和42年に築造された工業用水用ダムであります。ついでに発電も行うということで、その建設アロケは45対55となっております。

 さて、このたび南伊勢工業用水道事業計画の中止撤廃の方針が打ち出されてきております。企業庁の水力発電民間移譲に付随して唐突に出てきた感を私は否めません。もしそのようになれば、三瀬谷ダムは工業用水ダムでなくなり、本来の事業目的、存在意義はなくなるわけであり、ダムのあり方について根本的な議論、検討が必要になってくるのではないかという思いがいたします。

 それには、これまで宮川総合開発事業にかかわり協力していただいた関係機関、流域市町、住民、関係者の方々と事前に十分な協議の場を持っていくべきでありますが、現時点では、県のほうから一方的に工業用水道事業を廃止したいというお願いをするための市町村協議会が開かれているにすぎない。こういうことについていかがかと、このように疑問を呈さざるを得ないのであります。

 三瀬谷ダムができて約40年。三瀬谷ダムは河川管理の上からも中心的な役割を担っているし、関係市町の行政とも緊密な関係を有しております。流域住民の日常の暮らしとも直結した存在になっております。そして、現在においても、三瀬谷ダムの施設や運用について、公共的、行政的な課題というものはたくさんございまして、県や企業庁に持ち込まれてきております。

 例えばダム湖の濁水、堆積土砂の除去、魚道の設置、流木対策、発電放水による農業用水や治水に対する貢献、こういうような問題について、これから民営化されたときに果たして民間会社がどこまで対応していけるかどうか、このことが非常に大きな課題として現在かかってきておるかなと思います。今後、企業庁から民間電力会社へ三瀬谷ダムの管理が全面移管されることになると、一級河川宮川の持つ公益性、公共性の保全というものをどう担保していくんですか、このことの問題、課題は非常に大きいと思います。

 そこで、これら南伊勢工業用水道事業の廃止と三瀬谷ダム移譲の課題について知事の認識をこの際伺わせてもらいたいと思います。現在、そういうことで企業庁水力発電事業の民営化が進められております。そのことについて異を唱えるつもりはありません。しかしながら、宮川総合開発が戦後県政の一大プロジェクトであったがゆえに、電気事業の公営事業から民間事業への変更というのは、これは極めて重大な事件でありまして、これまで、宮川村、あるいは流域の関係者が総合開発、公営事業だから協力してきた前提が崩れるという意味で衝撃的な段階を迎えております。

 昭和26、7年当時、青木知事によるこの流域変更方式による公営の発電事業提案を受けて、県議会では大変大きな議論が巻き起こりました。年間予算に匹敵する事業をいかに承認するのかしないのかということで賛否両論、激論があったと野呂議長がそのように書かれております。そのときに、最終的に宮川総合開発常任委員会を設置して、昭和27年に議会においてこれを継続事業として承認したという記述が、この「三重県史」に書かれておるわけであります。

 宮川総合開発事業の基本は、流域変更による県営発電事業であり、その公営事業である公益性を信頼して大杉谷村はじめ地元関係者は協力し、事業推進が図られてきたものであります。あえて公営事業で出発し、公営でなければここまで来られなかった水力発電事業が民営化されることになると、宮川総合開発事業の基本的枠組み、骨組みが変わることになる。この大きな変化の節目に当たり、宮川総合開発事業の50年間を総括しておくべきであると、このように考えます。宮川総合開発が目指した目的、目標に対してどのような成果を上げたのか、今後に残された取り組むべき課題についてはどうしていくのか、明確に取りまとめて整理をして議会に報告する、そして地元関係者、県民にもそれを説明し、公表すべきものと思います。半世紀に及ぶ宮川総合開発事業の総括について知事の所見を伺います。

 以上、第1問であります。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 20分に及んで西場議員の熱のあるお話を伺ってまいりました。幾つかの点がございましたが、順に簡潔に申し述べていきたいと思います。

 まず、大杉谷水没地域特別対策要綱でありますけれども、御指摘がありましたように、水没地域に居住しておられました住民に対して、移転後の生活維持とか、あるいは生活環境の確保のために昭和27年に策定をされまして、その後、対策をとってきたところでございます。ただ、この要綱につきましては、お話がありましたように、策定から50年以上経ておるところでございます。いまだ実現していない事項も残されておりますけれども、当時と今日とでは、地域の状況も、あるいは社会経済情勢も大きく変化をしてきておるということでございます。

 したがいまして、今、水力発電事業の民間譲渡の話を進めておりますけれども、これにつきまして、政策部と企業庁のほうで連携をいたしまして、地元であります大台町とも協議を行っているというところでございます。そして、庁内では、水力発電事業の民間譲渡に係る課題を整理するという横断的な組織であります水力発電事業譲渡連絡会議というのを設置しておりますけれども、大台町との先ほどの協議の結果等を踏まえまして、今後こういった課題についてどうしていくのかということを一定整理を行っていきたいと思います。どこでそれを実施していくのかということでありますが、それぞれの担当部局において対応させたいと、このように考えておるところでございます。

 それから、次に、いろんな順番でおっしゃいましたけれども、まずは、南伊勢工業用水道事業のことについて申し上げていきたいと思います。

 これにつきましては、水力発電事業の民間譲渡までに廃止をするということとしまして、中南勢地域での工業用水の需要がもし発生した場合には、代替水源につきましては、蓮ダムの未利用水源や、あるいは地下水の利用等も含めまして適切に対応していこうと、こういう県の方針を打ち立てまして関係市町に御説明を申し上げてきたところでございます。

 この結果、今年9月に開催をされました中南勢工業用水建設促進協議会、これの臨時総会におきまして、「南伊勢工業用水道事業を廃止し、中南勢地域の工業用水については代替水源を確保するということによって対応するものとする」という、その御決議をいただいたというところでございます。したがいまして、地元関係者と今後も十分な情報共有を行いながら廃止に向けた手続を進めてまいりたいと、こう思います。

 さて、それで、この公共性とか公益性をどう担保するのかというような、その課題にどう対応するんだということでございますけれども、お話がありましたように、三瀬谷ダムというのは工業用水及び発電を目的とするダムでございまして、治水やかんがいのための容量は持っておりませんけれども、出水時には治水面に配慮をし、宮川ダムと連携したダム操作を行って、渇水時には、また農業用水が安定して取水できるように発電放流を行うというような運用に努めておるところでございます。今回、水力発電事業の民間譲渡ということにつきましては、「地域貢献への取組が継続されること」というのを譲渡条件としておるところでございまして、三瀬谷ダムの治水、かんがいに配慮しましたこれまでの取組につきましても、譲渡先に確実に引き継がれていくように交渉をしておるところでございます。

 さらに、これが民間譲渡が実現されたといたしました後も、宮川流域の地域づくりや産業振興に引き続き取り組んでいくという必要がございますから、庁内の部局横断的な検討組織といたしまして、宮川流域振興調整会議というのを設置したところでございまして、これまで企業庁が取り組んでまいりました地域貢献の取組が確実に継続されているかどうかということについて検証をしてまいりたいと考えておるところでございます。

 さて、そういう中で、宮川総合開発事業についての総括、いろいろと議員のほうからも話がありました。私のほうでどう総括するかということでございますけれども、これまでの経緯をいろいろと触れられたところでございますけれども、宮川上流というのは我が国有数の多雨地帯でございます。それから、非常に急峻な渓谷ということから、農地に対する宮川本流からの自然導入がなかなかできないというようなことで、農業用水としても利用ができないというようなことがございました。また、電力不足というような当時の状況もございました。

 そういうことから、この宮川ダム総合開発につきましては、三重県で、まず宮川の洪水調節、それから農業用水の安定供給、県内の電力不足への対応、こういったことを目的としまして、地元の本当に御理解、関係者の御協力を得て、昭和27年から、この宮川総合開発事業に着手をしたところでございます。まず、工事用電源を確保するということから、長発電所に着手をいたしまして、その後、宮川ダムの建設、そして宮川第1、第2、第3発電所と順次整備を行いました。その結果、宮川ダムによりまして、洪水対策として伊勢市を中心とする下流域の水害を軽減することにもなりました。それから、御指摘がありましたように、750万トンのかんがい用水、この確保も可能となったというところでありますし、電力につきましては、2億2000万キロワット・アワーの電力を供給するというようなことになりました。

 ですから、これは議員も御総括いただきましたけど、宮川総合開発事業、主たる目的というものは、これは達成したということであり、振り返りますと、この事業につきましては、本当に関係者の皆さんに御理解、苦渋の決断、いろいろされた方々もおられるわけでありますし、そういう意味で、御協力いただいた地域の関係者の皆さんに敬意を表したいと、こう思っておるところでございます。

 今後の対応ということでありますけども、水力発電事業を民間譲渡するという話を今いたしておるところでありますけれども、この発電事業については、まずは円滑に引き継がれるということとともに、洪水調節であるとか、農業用水の安定供給、こういったことの効果が変わることのないように県として適切に対処していきたいと、このように考えておるところでございます。

   〔48番 西場信行議員登壇〕



◆48番(西場信行) 淡々と簡潔にお答えいただきましてどうもありがとうございました。

 さて、三瀬谷ダムにつきまして、治水とか農業用水の協力等、継続できるように努力するということを言われました。まさにそのことについて関係者は切望をしております。でありますが、やはり心配があります。それは、企業庁は県民福祉のために公営事業をやるという理念のもとに運営されております。中部電力とはいえ株式会社でありますから、それは株主の利益優先であります。そういう中で、厳しい状況に陥ったときにどういうことになるかというところの見通しというのは非常に立ちにくい。でありますから、譲渡に際してのきちっとした方針の引き継ぎ、契約、こういうものをしっかりやっていただくようにお願いいたしたいと思います。

 宮川流域振興調整会議等、庁内の会議をやっていくということでございますが、先ほどの申された、その継続についてだけを協議するのではなくて、未解決の問題についてどうしていくのかというところまでウイングを広げて、その庁内会議を持っていただきたいし、そして、庁内だけじゃなくて、関係市町、そして関係団体、地元を入れ込んだ協議のテーブルにしてもらうように要望しておきたいと思います。

 特対要綱につきましては細かく触れる時間がありませんけれども、道路整備でもまだまだでございます。大杉地区の水没の90世帯の方々が幾つかに分かれて点在しています、生まれております。若山地区という集落がございますが、そこの久豆と桧原の間にある地区の周辺の県道というのは、対抗のできないまだまだ狭隘な県道でございます。こういうものが50年間の課題として、まだ現状として放置されておる状況というのは、これからの県の対応を急いでもらわねばなりませんし、また、大きな課題であります桧原、三軒屋、ホタルの里から野又峠を越えて赤羽、十須地区へ抜けるあの山越えの、そしてトンネルを必要とする道路整備については、平成25年に長島インターが開通するという時期も踏まえて、海と山をつなぐ山岳の道として大変重要な価値も出てくるわけでありますから、何とか破線で結ばれておる国道を実線でかけるようなものにするよう、50年間の課題を一度しっかりと検討していただくことを望んでおきたいと思いますし、並行して、これは、野又林道という林務のほうの道づくりも進んでおります。こちらが先んじるのであれば、この野又林道の開設の早期完成をしっかりと県のほうで進めていただきたいと、これもこの機会に要望いたします。

 また、もう一つ、観光振興、山岳の道として大杉谷登山道があります。あの16年災でずたずたの現状になっております。これが今着工されておりますけども、この復旧について格段の努力を願いたい、そういうことを含めて、大杉谷特対要綱のこれからの改めて整理と県の対応をお願いして、この項目を終わりたいと思います。

 さて、次に、新型インフルエンザ対策ということでございます。

 パンデミック・フルーという言葉をよく耳にすることが多くなってまいりました。直訳すると、世界的大流行するインフルエンザという意味だそうでございます。もし、今、新型インフルエンザが大流行すれば、世界全体で1億5000万人の死亡者が、厚生労働省による日本国内予想が64万、三重県においても9400人、知事もよくお話しされるデータでございます。

 現在、世界各地で強毒性のH5N1型鳥インフルエンザが鳥の間で蔓延しておりますが、東南アジアでは、既に人に感染する事例が多くなってきているようであります。まれに起きる人への感染が繰り返すうちに人から人へうつるウイルスに変化することになって、新型インフルエンザが出現することになると、こういうことを聞かせてもらいます。

 新型インフルエンザは世界のだれも、今、免疫を持っていないので、もしこういうことが起これば、爆発的に世界に流行していくことになります。大変深刻な問題です。しかも、この出現が時間の問題であろうと、こういうように言われております。もし、世界のどこかでこの新型インフルエンザが発生すれば、高度に発達した交通網に乗って瞬く間に世界に感染するいわゆるパンデミック・フルーに突入することになってしまいます。

 そういう状況下で、最近気になる新聞記事を見せてもらいました。11月29日の中日でございますが、見出しに「新型インフルエンザ、インドネシアで集団感染騒ぎ、情報入手、各県で差」このように見出しがあります。内容は、11月中旬に住民17人が高熱呼吸障害が発症、鳥インフルエンザの人から人への感染が疑われて隔離入院されたが、最終的に検査の結果、陰性ということで落ちつきを得たようだと、こう書かれております。しかし、そうでありますけれども、これがもし新型ウイルスであれば、世界じゅうに大激震が起こって、社会的混乱が、今日、増幅する毎日が続いておっただろう、こういうように思うのであります。

 一方、新聞は、このインドネシア情報を各県がどのように入手して、どのように対処したか、その独自調査をまとめております。三重県は情報の速さで丸印、その後の対応では三角印、幸いにバツ印はございませんでした。が、改めて、ここで県の現在の体制を聞かせてもらうためにも、実際にこの情報に際して、どのように入手し、分析し、対応されたか、まずそのことを伺いたいと思います。

 県では、新型インフルエンザ対策を新規重点事業に現在位置づけて来年度予算編成に臨まれておられます。この県の積極的姿勢を評価いたしたいと思います。しかし、問題は、実務体制がどこまで準備できるのか。もし、その事態が起きたときの初動体制が機能するのかどうか、こういうことにかかっております。インドネシアのこの騒動記事を読みながら、県の役割の多さと、その対応の難しさを感じておるところであります。

 もし、大流行してしまったら、国、県、市町は果たして何をどこまでやれるのかどうか。未知数の部分が非常に多いことに気づくのであります。まずは、自分の自治体は自分で守るという気概を持って三重県としても懸命にやらねばならないのではないかと、こういうように一つは思いますし、そういう意味では、この間の知事会議や国家予算要望で、知事も国に対しての強い要請はしてもらっております。それはそれで重要でありますけれども、県として、自分の身の丈に合った対応をどうしていくかという視点で取組を一層これから考えていかねばならん状況もあると思います。

 以上の点から、21年度予算編成におけるくらし12の新型インフルエンザ対策の重点事業は、県民の健康と生活に直結する危機的対応として、知事の特命の最重点事業扱いにされてもよいと、こういうように私は思いました。必要があれば破格の予算計上もしっかりやってください。36億でも120億でも結構でございます。

 さて、そこで、新型インフルエンザ対策についての今後の取組策についてでありますが、厚生労働省の要請を機に作成した県の対策行動計画と対応マニュアル、これは各県とも似たり寄ったりの金太郎あめではないかという批判の声も聞いたりします。そこで、21年度に重点事業として取り組もうとする本県において、他県に先んじて、あるいは比べて強力に取り組もうとしておる県独自の対策、特色についてどういうものか、こういう説明を伺っておきたいと思います。

 さらに、要望になりますが、ぜひともやっていただきたいことを2点申し上げます。一つは、一般県民も参加できるような数多くの啓発講演会の開催であります。もう一つは、県民が理解しやすい県民生活版の対応マニュアルづくりであります。県民一人ひとりの適切な予防や対応の積み重ねが家族を守り、また職場の同僚を守ることとなり、そして、そのことが感染症の流行規模を小さくして社会全体を守ることにもなっていく。そのためには、県民がこの病気に対する正しい知識を持たねばなりません。そのためには、全国的に経験も実績も持った的確な専門家の先生を招いて、講演、研修、こういうものを県下各地で数多くしっかりとできるだけ多くの県民の方に参加してもらうように配慮して開催する。このことを県が自ら努力し、また、市町にも働きかけをしていただきたい。最大限の努力を緊急に願いたいと思うのであります。

 あわせて要望するのは、県民のためのマニュアルづくりであります。(実物を示す)これは、私がたまたま最近いただいた新型インフルエンザのパンデミック時のある会社の社内マニュアルであります。絵とか写真が入って非常にわかりやすいマニュアルとしてまとめてあります。企業によっていろいろだなと、こう思います。感染予防のために手洗いをどうするか、うがいをどうするか、洗顔をどうするかという仕方から、もし家族が発症したときに、その看護をどうするか。あるいは、職場の仲間が発症したとき、自分が患者になったときのマナーをどうするか、こういうことについて事細かく、わかりやすく書かれております。

 こういうようなマニュアルを県民生活用として早急につくるべきではないか。そして、県内企業に対しても、これを社内用として勧めるべきではないか。また、この県庁、あるいは県の出先の職員の皆さん方に対しても、そういうものが徹底できるような庁内用、あるいは県庁用のマニュアルもあってしかるべきではないかと、こういうようにも考えます。

 感染症と闘うには、まずその病気に対する予備知識が必要であります。予防に勝る医学はないと言われますが、予防のための薬のワクチンももちろん重要でありますが、新型インフルエンザに対抗するための知識のワクチン、これを備蓄することも重要であります。県も市町も県民も、まずは身の丈に合ったできることから始めなくてはなりません。大流行に備えて、新型インフルエンザに対抗する予防のための知識を、県民、市民が共有できるように、自助、共助、公助を通じて情報収集、提供、普及啓発に努力していただきたいと、こう思います。このようなことについて当局の考え方を伺います。よろしくお願いいたします。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 新型インフルエンザ対策につきまして3点御質問いただきました。お答えさせていただきます。

 まず、1点目の重点事業の位置づけについてでございます。新型インフルエンザは、これまでの感染症とは異なりまして、国家的な危機管理の問題であることから、第一義的には、国が主体となって国民の合意を得ながら対策を進めていくことが必要であるというふうに考えております。このため、県といたしましては、議員からの紹介がございましたが、国に対しまして、強いリーダーシップを持って法整備や十分な財政措置を講じるように要望を行っているところでございます。

 一方、本県におきましても、最大9400人を超える死亡者数が推定されますことから、新型インフルエンザ対策を県の危機管理上の問題、課題としてとらえまして、新たに重点事業に位置づけ、取組を進めることとしたところでございます。1918年に流行しましたスペインインフルエンザにおけるアメリカの事例では、早期に社会的な対応を進めた都市が感染被害を大幅に縮小できたという教訓も踏まえまして、県といたしましては、他県に先駆けまして、社会機能を確保するため三重県新型インフルエンザ対策行動計画、社会対応版でございますが、策定を進めているところでございます。この計画に基づきまして、市町等の関係機関と連携し、発生した場合の社会機能の維持に取り組んでいきたいというふうに考えております。

 こうした社会的対応に加えまして、新たに医療対応の行動計画の改訂を進めているところでございます。医療対応といたしましては、これまでも抗インフルエンザウイルス薬でありますタミフルの備蓄を平成17年度から3カ年にわたって進めてきておりまして、現在、15万2000人分を県として備蓄しております。今後は、これに加えまして、追加の備蓄につきましても心強い応援をいただきましたが、計画を進めていきたいというふうに考えております。今後とも、国の新たな動きを踏まえまして、被害が最小限となるよう万全の取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、県民の方への啓発でございますが、新型インフルエンザの感染拡大を最小限に抑えるためには、県民一人ひとりが、議員からも御紹介がございましたが、正しい知識を持ち冷静に行動することが不可欠となります。このため、ふだんから新型インフルエンザに対する正しい知識、いわゆる知識のワクチンを持つための啓発を充実することがとても重要であると認識しております。

 具体的には、不要不急の外出をやめる。外出から帰ったら、うがい、手洗いをする。外出時にはマスク着用を励行する。日ごろから食料の備蓄をするなど、県民一人ひとりが行える地道な取組がとても大切と考えております。このことを市町と連携しながら、あらゆる機会をとらえまして繰り返し啓発することが重要と考えています。

 これまでも、本年10月、11月には、三重テレビにおきまして啓発番組を放送しましたところでございます。また、12月には、新聞6紙を活用し、広報を行うこととしております。特に、県民の方全員ということがございましたが、各戸に配布しております県政だよりみえの2月号では、議員からの御紹介がありましたような、発生時の県民一人ひとりの取組をわかりやすく掲載する予定としております。また、市町広報とか、県のホームページ等を活用しまして、あらゆる機会を通じまして啓発を進めてまいりたいというふうに考えております。

 最後に、インドネシアの感染の件についてでございます。今回の件は、インドネシアで発生した鳥インフルエンザの集団感染情報につきまして、国から通報がない中で、各都道府県がそれぞれ把握している情報などについて差があると報じられたものでございます。平成14年のSARS発生以降、新たな感染症に対する危機管理のため、重大な感染症にかかわる事態が発生した場合には、まず、国において情報の信憑性等をはかり、各都道府県に通報される体制となっております。今回の件につきましては、国からの通報に備えまして、あらかじめ健康福祉部といたしましては、インターネット上の情報を独自に収集し分析を進めていたところではございます。今後とも、国との連携のもとにおきまして、迅速な情報収集を図りますとともに、情報の信憑性の確保に努めて、情報共有など、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔48番 西場信行議員登壇〕



◆48番(西場信行) 御回答をいただきました。堀木部長の答弁はおおむねよかったかなと、こう思いますが、声が大きいともっとよかったと、こういうように思います。

 次に行きます。新県立博物館の建設について。

 県当局より新博物館基本計画最終案が提示され、このたびの補正予算案の中に基本設計及び実施設計の債務負担行為が計上されております。また、一昨日には、議会の財政問題調査会の第2次答申において、学識経験の先生方からの答申、説明もいただいたところであります。こういうことを踏まえて、私なりに幾つかの点を指摘させていただいて、県の考え方を問いたいと思います。

 まずは、建設時期についてでありますが、県の説明によると、平成26年には本県への多くの観光客が訪れる年なので、それまでに完成をしたいと。魅力ある博物館にして、この機会にリピーターとなる人たちをなるべくたくさん確保していきたいと、こういう説明も聞きました。これにはいささか疑問を抱かざるを得ないんです。県の言うように、間に合わせることにこしたことはありません。しかし、それはそれだけのことであります。なぜなら、博物館は観光施設ではないので、観光客のためにつくる必要は薄いと言わざるを得ません。

 建設時期を平成26年に限定すれば、逆算して建設スケジュールが詰め込まれてきます。余裕のなさが拙速につながる可能性も高いと思われるのです。現に、県議会や県民各界の方々と十分な議論、協議ができにくい中でこのたびの補正計上、基本及び実施設計の予算案が提案されてきている。こういうこと自体がそれを物語っているのではないかと、こういうような思いがいたします。ですから、現段階では建設時期をもっと弾力的におけるような、そんな余裕を持たせておくほうがいいと私は思います。次に、博物館に特徴が感じられない、不明瞭であります。どのような特色、特性を持った博物館を建てるのか、明確にして県民、県議会と意思を共有していくことが大事でありますが、その特色がわかりづらい。でありますので議論もしにくい状況であると私は感じております。

 基本計画の内容を私なりにあえて申せば、その特徴、目玉というのは、県民との協働・交流の博物館ということになるのでありましょうか。基本計画には、協創、連携、協働、交流、ネットワーク、こういった言葉があふれて、にぎやかに人のあふれる活性化した博物館のイメージ図が描かれております。これは決して悪いことではございません。ただ、このことを余りにも強調し過ぎると、浮ついた危うさを感じるところでもあります。

 博物館は決して観光のため、または見せるだけのものではありません。また、各地にあるふるさと交流館でもないはずであります。やはり博物館の基本部分は資料の収集と保存であり、その調査研究をすることが基本であります。そして、その成果をわかりやすく県民に展示し発信していく施設でもあると思います。

 このたびの基本計画では、どちらかといえば情報の発信に大きな比重がかけられておりまして、実物、あるいは資料等の収集保存、集積等に当たります基本的機能が比較的軽く扱われているように思えてならないのであります。もっと収集や保存や研究のあり方、あるいは学芸員体制をどうしていくか、こうしていきたいんだ、内容としてこういう特色を記載して基本計画を提示しないと、実質どのような博物館をつくろうとしているのか、なかなかわかりづらい。真の目指す博物館像というのが見えてこないと、こういうように思います。財政問題調査会の答申の中で、目指す目標としての成果指標を明確にすべきだという意見もありました。こういうところに通じるんだと思います。

 それから、キーワードともなる新博物館のテーマ、そのものもいかがなものかと考えております。テーマは三重が持つ多様性の力とあります。この多様性の力、この言葉このままでは、いかにも多様でばらばらで特徴、特性がはっきりしないことを自認しているように私には聞こえてしまうのであります。確かに、三重県には多様な価値観が数々内在していることは否定しません。また、むしろ、そのことが三重県の優位性であるということも理解できます。しかし、テーマにする以上、その多様性の内容を含めた、そしてさらに、人々の心を引きつける文字表現がさらに的確な表現として出てこなければ、テーマにはなり得ないと思うのであります。このように、基本計画で印刷までされて出てきております。これを修正するのは知事の決断しかないんですよ。知事、ぜひこのテーマについてさらなる表現の工夫をしていただきたい。御検討を願っておきたいと思います。

 箱物は、まず、これは真弓議員も、本会議ですか、言われましたが、順次整備するというのも、それはあり得る方法だと私は思います。財源のハードルが高ければ、まずは収蔵庫だけを先んじるという方法もあるでしょう。収蔵庫を工夫して、その中にあわせて展示ができるような方式というのも考えられる。県内の民間博物館の中にもそれらしき事例があります。また、当面、特別企画棟、そのスペースだけでスタートして、後年に時間をかけて内容を詰めた上で、常設展示棟を順次増幅していく、増設していくということも可能であります。

 そして、このたびは歴史系、自然系を包括した総合博物館を目指しており、そのことに異を唱えるつもりはありませんが、当初の常設展示を自然系のみに特化しておくということはどうでしょうか。歴史系については、当面の間、斎宮歴史博物館にて歴史系の展示を工夫して拡充してやっていくということも一つの方法だと提案をさせてもらいたいと思います。

 いずれにしても、県議会では、これまで博物館建設について相当のエネルギーを費やして、各会派や議員個人が調査、かかわりをしてまいりました。このたびの執行部提案については、もっと我々議会としても十分議論できる場と時間が必要です。その議論を通じて、県民の意向も反映した目指す博物館のイメージを共有できる、そんな最終案に最終的にでき上がることを望むものです。知事の御所見を伺いたいと思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 西場議員のほうから、県立博物館についての思いをいろいろと申し述べていただいたところであります。まず、基本的に、博物館について、これまでどういうふうに議論してきたかということについてはよく御承知だと思いますけれども、博物館の基本構想につきましては、ほぼ1人を除いて、三重県の県民の委員構成によりまして、いろいろとこの基本構想を検討してまいりました。それから同時に、県議会のほうからも、この基本的な考え方というのもいただきまして、私ども、そういったことも踏まえながら、また、県民の方々からも、折々にきちっと御意見を聞くような機会をいただきまして、そういう形でかなり多くの皆さんの議論を経ながらこの基本計画策定にまで来ておるというところであります。

 基本的に、それぞれの方、尊重すべき意見がいろいろあろうかと思います。しかし、その中で、私どもは一つまとめていかなければならないという、そういう状況であります。まず、時期の問題についてお話がありましたけれども、私は、「美し国おこし・三重」というのは、まさに「美し国 三重」を今さらに磨きをかけて、その集大成イベントとして、平成26年というのは、これが三重県なんですよということを発信し、そして、それをそれ以後に結びつけていこうということにしておるわけですね。そういう意味では、私は、博物館というのは、この三重を県民そのものが知り、活動の拠点にするということは当然でありますけれども、それを発信していくという意味においても、美し国おこしの集大成の年というのは一つ大変意味のある、観光というだけではない、そういう意義を見ておるところでございます。

 それから、いろいろ調査研究活動とか収集保存活動、これは、活用発信活動とともに博物館の基本的な機能でございまして、この三つを相互に結びつけて博物館としての機能を発揮していかなきゃならんと、こう思います。新博物館では、文化と知的探求の拠点という形の中で、いろんな主体を持つ方々の学びと交流の中での探究心をはぐくむとか、あるいは社会を見詰めるとか、新たな創造、生きる力、こういったものへつなぐことのできる、そういう場にしようということを目指しておるところでございます。財政状況についてもいろいろと厳しいときであります。そういったことも踏まえながら、やはり調査研究、それから収集保存、それから活用発信の三つの活動をできる中で、一体として展開できる施設の整備をしていきたいと、こう思っております。

 ただ、いろんな御意見があると思いますので、私ども、県議会でも引き続きいろんな御意見もいただきながら、しかし、全体としてまとめていかなきゃならん。今後も、ぜひ皆さんの御協力と、それから熱心なそういった御議論の成果というものをお願い申し上げたいと、こう思います。

   〔48番 西場信行議員登壇〕



◆48番(西場信行) 知事のおっしゃられるように、収蔵、調査等、展示普及とともに力点を置かれるということであれば、しかも基本計画が出てきておるんですから、その力点の内容を盛り込んだ記述にしていかないと、その思いが県民に客観的に伝わらないわけであります。でありますから、このような博物館をつくろうという、その博物館像をもっとわかりやすくきちっと県民に提示して、そのイメージを共有できる。そうでないと、この県行政、財政状況を取り巻く厳しい環境の中で、えいやと踏み切るには大変厳しいものがあると思います。この基本計画、実施計画についてのしっかりとした検討を一層深めていただくことをお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(萩野虔一) 暫時休憩いたします。

               午後0時2分休憩

          ──────────────────

               午後1時0分開議



△開議



○副議長(岩田隆嘉) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(岩田隆嘉) 県政に対する質問を継続いたします。

 2番 津村 衛議員。

   〔2番 津村 衛議員登壇・拍手〕



◆2番(津村衛) 尾鷲市・北牟婁郡選出の新政みえ所属、津村衛です。

 通告に従いまして質問を始めさせていただきます。

 私の所属する会派、新政みえは、毎年、各種団体から要望を含め、現場の生の声を聞かせていただく団体懇談会を行っています。建設業関係から福祉やボランティアまで幅広い団体と意見交換をさせていただいているのですが、今回、その中でも、県産材の利活用の推進についていただいた意見、三重の木を使った住宅に対する補助制度の継続と公共施設への地元材利用の支援制度の創出について質問をさせていただきます。

 本年3月には、三重の森林づくり検討委員会から、「森林の公益的機能の維持・増進のための新たな森林づくりの財源として、県民が幅広く負担する新たな租税措置を検討することが適当である」と答申をいただいております。答申には基本方針があり、その中には、林業の持続的発展のためには、木を植え、育て、収穫し、また植えるという緑の循環を進めるため、林業就業者の確保とともに、木造住宅や公共施設などへの県産材利用の促進や学校施設の木質化をするとともに、再生産可能な資源としての木材の利用を図る必要があると記載されています。さらに、今定例会においては、県産材利用拡大のための住宅建設補助制度の存続を求める請願が三重県林業団体連絡協議会をはじめ多くの林業関係団体から提出されており、紹介議員として多くの議員が署名をさせていただいています。

 現場の声を含め、これだけ多くの林業、その他関係団体から様々な意見や要望が出されているということは、現状の森林施策だけでは林業の持続や森林の公益的機能の保全には限界があるということではないでしょうか。また、森林環境税の導入に関しましては、前回の定例会においても、青木議員や山中議員からも質問があり、それだけ関心が高いということであろうかと思います。

 しかしながら、知事はじめ担当部長の答弁は検討中ということであります。既に、全国的に約30の都道府県が導入済みでありますし、森林の保全や林業の持続発展のためであるということは、県民の理解を得られやすいとはいえ増税でありますから、社会情勢を見ながら様々な角度で検討しなければいけないのは私も理解しております。しかしながら、林業の衰退や森林の荒廃は待ってくれません。いつまでも検討し続けるわけにもいきません。今の取組状況を含め、導入時期はいつごろを想定しているのかをまずお聞かせいただきたいと思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 森林環境税導入等についてお答えしたいと思います。

 森林の恩恵というのは、私たち県民一人ひとりが広く享受をしておるところでございますけれども、近年放置森林の増加といったことなどによりまして森林の荒廃が進んでおるということで、森林の持つ公益的機能の維持というものは困難になってきておるところであります。お話にありましたように、三重の森林づくり検討委員会のほうで御議論をいただきまして、本年3月25日に、森林づくりに必要な新たな施策とその財源確保の方策としての新たな税制ということにつきまして答申をいただいたところでございます。私としては、森林づくりの必要性についてはもちろん十分認識をしておるところでございます。そして、森林づくりのための税につきましては、三重の森林づくり検討委員会からいただきました御提案を踏まえまして、また、県民の皆さん、市町等の皆さんの御意見を伺いながら導入の必要性というものについて検討を行ってきたところでございます。

 しかし、サブプライムローン問題に端を発しました米国の金融危機によりまして、今、世界金融資本市場は百年に一度と言われる混乱に陥っておりまして、全世界の実体経済への影響というものが大変深刻な状況になりつつあります。日本でも、景気そのものの減速傾向が強まってきておりまして、県内経済についても重大な影響が懸念をされるわけでございます。国におきましては、こういう経済危機を踏まえまして、緊急総合対策に続きまして、10月30日には、2兆円の給付金であるとか、減税措置、それから中小企業向けの資金繰り対策、こういった新しい経済対策、これは国費で5兆円でございますが、こういったものを打ち出してきておるところでございます。

 森林づくりというものは、長期的な視野に立って進めていく必要がございますけれども、森林づくりのための税の導入につきましては、これは県民の皆さんに新たな負担を求めるものでございますから、現在の経済情勢を踏まえながら引き続きの検討をしてまいりたいと、こう考えておるところでございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) 御答弁ありがとうございました。

 ということは、基本的には、森林環境税においては導入は少し社会情勢を見ますと、いわゆる一たん先送りということになるのではないかというふうに私は受け取ったわけなんですが、知事はじめ森林のいわゆる公益機能の保全や林業の持続というのは喫緊の課題であるというふうに今までもおっしゃっていました。しかし、当面森林環境税の導入をもし見送るのであれば、やはり県として、今現状の森林施策で本当にこのままでいいのかどうかというものを、やっぱり補助金制度を含めて抜本的に、根本的にもう一度見直さなければいけないのではないかというふうに私自身は考えておりますので、もし先送りというふうな結論を出したのであれば、早急に、また新たに、じゃ、どうするのか、三重県内の森林を、また林業を守っていくためにはどうしていくべきなのかということを改めて抜本的に見直すことを検討していただきたいというふうにまず要望させていただきます。

 続きまして、公共事業や公共施設への県産材の利活用の推進についてと、三重の木を使おう推進事業のさらなる推進について質問をさせていただきたいと思います。

 先ほども言いましたように、森林の多面的な公益的な機能に関してはだれもが認めているところであります。三重県の森林が有する公益機能評価を試算しますと、年間1兆2400億円となります。木材生産や多面的、公益的な機能を有する森林の持続発展のためには、先ほども言いましたように、木を植え、育て、収穫し、また植えるという緑の循環が基本となります。しかし、山の緑はそれで循環はしますが、木を植えて、育てて、収穫し、そして、そこに利用するという観点の施策が必要ではないかというふうに私は認識をしております。

 三重県の平成20年度の当初予算を見てみますと、森林に対しては約90億円が投入されています。いわゆる緑の循環のために、総務費を含め、ほとんどが治山事業、林道整備、造林事業などに充てられています。もちろん、食害対策など、どの事業も大切ではありますが、基本的な事業は維持しつつも、私は県産材の利活用はさらに推進していくべきであるというふうに思っています。

 特に、公共事業や学校施設など、公共施設に対しては、やはり県が率先して、まず県産材を活用していくことが必要であると考えています。既に森林環境税を導入している他県においては、木の温もりあふれる学舎整備事業として小・中学校、保育園、幼稚園における県産材利用への助成であったり、あるいは、学校施設木質化推進事業として実施主体であります市町に対して交付するといった事業もなされております。県産材の利活用の促進をさらに推進していくということで、公共事業や、あるいは学校施設など、公共事業への利用推進と、あと、現在行っております三重の木を使おう推進事業補助制度の存続を強く求めるものでございますが、これにつきましての御見解をお伺いいたします。

   〔小山 巧環境森林部長登壇〕



◎環境森林部長(小山巧) 県産材の利活用につきまして、まず公共施設、あるいは公共事業に利用すべきではないかということでございますが、県におきましては、平成17年度に県産材利用推進本部を立ち上げまして、公共事業、公共施設への県産材の利用を進めているところでございます。このうち、公共事業におきましては、同推進本部内に、国及び県の機関から成ります公共土木工事における間伐材等利用促進連絡会議を設置しまして、間伐材の利用の推進、情報の交換を行っております。平成19年度には、土砂の流出を防止する木さく工や落石防護壁の緩衝材などに3154立米、これは本数に換算しますと10万本強ということでございます。これの間伐材の利用をしております。今年度も約3200立米ほどの利用を見込んでいるところでございます。

 また、公共施設につきましては、県産材利用指針を制定いたしまして、熊野古道センターが代表でございますけども、それとか、県立高校の武道場、駐在所、トレーニングセンターなどに、そういう県有施設への県産材の利用に率先して取り組んでいるところでございます。19年度につきましては、武道場とかトレーニング場等に264立米、それと、今年度につきましても330立米ほどの利活用を見込んでいるところでございます。それと、市町の施設におきましては、保育所とか集会所など、多くの県産材を使用していただいております。引き続き、県産材の一層の利用を促進するための働きかけをしてまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、三重の木を使おう推進事業についてでございますが、これも、平成17年度に創設いたしました三重の木認証制度及びその補助金制度によりまして、設計事務所とか工務店などの認証事業者が増えました。これによりまして、三重の木の利用拡大が進んできております。認証事業者が増えたことによりまして、森林や製材工場の見学会の開催や、木造建築についての意見交換会や講演会の開催、そして、完成住宅の見学会の開催とか、新聞広告でのPRなど、認証事業者によります自発的な活動が各地で行われ始めております。

 そのこともあり、三重の木の出荷量が、平成19年度には、目標としております量を上回ることができました。今後につきましては、この認証事業者をさらに増やしまして、認証事業者の協働により、また認証事業者のお力をいろいろおかりしながら、より多くの消費者に三重の木を利用していただくための情報提供とかPR活動などを行いまして、一層の利用拡大を図っていきたいというふうに考えています。

 また、三重の木のさらなる利用拡大を進めるとともに、近年の木材需要への変化への対応というものが重要になってきております。今までの木材需要から、合板用や製紙用チップなどの木材需要に変化しているということから、今後は、ロットを確保しました並材の安定的な供給もより重要になってきております。そのため、現在、森林の団地化によります施業の集約化を中心としました原木の安定供給体制とか、山から木材加工所への直送など、新たな流通体制の検討も必要になってきているというふうに考えております。こういう施策を通じまして、今後の林業の活性化も図って生きたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) ありがとうございました。

 御答弁いただきましたが、やはり、先ほど言いました認証制度を充実させていくということも非常に大切であると思いますし、先ほども言いましたような、各住宅に対して補助をずっと出していくということが果たして適正かどうかというのも本質的な議論をしなければいけない時期に来ているのだと私自身も理解しております。

 しかしながら、本来であれば、確かに、施主さんが補助金なしでも地元の木を使って家を建てようと思っていただけることがもちろん大切であると思います。しかし、今現在、そこに定着するまではまだまだ普及が必要であるというふうに私は思っていますので、補助制度をぜひ維持していただきたい。そして、先ほども言いましたような学校施設とか公共施設等につきましての県産材の利用につきましては、やはり市や町に対してもより強く働きかけていただいて、三重の森林保全、あるいは林業の衰退を少しでも食いとめていただきたいということをここで要望させていただきたいと思います。

 続きまして、熊野古道センターについて質問をさせていただきます。

 平成19年に熊野古道センターがオープンいたしました。尾鷲ヒノキや熊野杉など、地元材をふんだんに使用していただき、大変シンボリックな木造建築で、まさに熊野古道の名に恥じぬセンターであります。オープン以来、知事をはじめ多くの方々に来館いただき、地元県議の1人としても大変うれしく思っております。

 この熊野古道センターは、熊野古道や古道周辺地域の情報を提供し、地域の人との交流や地域の振興を図るため、いわゆる情報と人の交流拠点として建設をしていただきました。運営は、開館当初から指定管理者によって行われています。また、この施設は電源立地特別交付金を活用した事業であるため、営利を目的とした物販などができないため、尾鷲市が熊野古道センターを補完、連携する目的で、夢古道おわせ、夢古道の湯などを建設し、地元物産などの販売や、あるいは地元の食材を使ったレストラン、また、深層水を活用した温浴施設などを整備し、熊野古道センターとの相乗効果もあり、多くの来訪者の方々に楽しんでいただいております。東紀州の振興にと建設促進していただきました県の方々には大変お礼を申し上げたいところではございます。さらに、紀南地域の振興のため紀南中核的交流施設もオープンを間近に控え、高速道路の建設と相まって東紀州の観光のさらなる発展が期待されているところであります。

 しかしながら、現在、紀北交流拠点である熊野古道センターと、紀南の中核交流施設との連携など、一丸となった取組について、あるいは連携について議論が行われていないような気がいたします。単にお互いにパンフレットを置き合うといったものではなく、やはり地域が一丸となった取組が必要であり、それこそまさにお互いが交流拠点としての趣旨を成就できるのではないかというふうに考えております。今後、県として、熊野古道センターをどのように活用されていくのか、また、地元の市町や東紀州地域の連携をどのようにお考えなのかをお聞かせいただきたいと思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 東紀州地域におきましては、平成16年7月の熊野古道の世界遺産登録でありますとか、式年遷宮のございます平成25年までには、高速道路や直轄道路など、道路ネットワークが熊野市までつながるという予定になっておりますなど、地域におきます様々な取組の成果というのが着実にあらわれてきていると考えております。

 こういったことにつきましては、これは地域の活性化の好機を迎えるという状況でございます。そういう中で、昨年2月には、尾鷲市に県立熊野古道センターがオープンをいたしましたし、また、来年7月には、紀南地域におきまして中核的交流施設が営業開始するということになっておるところでございます。これら二つの集客交流の拠点を活用しながら、県と東紀州の五つの市町で設立をしております東紀州観光まちづくり公社、これが中心となりまして地域の集客交流の様々な取組とうまく連携をいたしまして、地域の魅力を高めていくということが地域の活性化にとって何よりも重要であると考えております。

 そこで、熊野古道センターでございますけれども、熊野古道をはじめといたします東紀州地域全体の自然、歴史、文化の魅力を全国に発信いたしますとともに、さらには、地域内外の人々の交流を促進する、そういう拠点施設といたしまして、本年11月末までの約1年10カ月の間に、21万9000人余りの来館者を迎えておるところでございます。それから、もう一つの紀南中核的交流施設でございますが、来年、平成21年7月のオープンに向けまして、現在、補助事業者によります建設工事が進められておるところです。

 県といたしましては、地域と事業者との連携を促進いたしまして、市町と協働して事業推進に向けた調整を行っているというところです。熊野の魅力を全国に情報発信していく、県内外から訪れるお客様に対しまして、地域資源を活用した体験プログラムを提供する、こういった様々な取組を行っていただくということによりまして、東紀州地域への集客を促進する役割を担うように期待をいたしておるところでございます。

 そこで、特に、来年度、平成21年は、熊野古道の世界遺産登録5周年を迎えるということでありますので、この熊野古道センターと紀南中核的交流施設、この二つをともに活用した記念事業を実施するなど、両施設の連携によりまして集客面での相乗効果を発揮できるように考えておるところでございます。県といたしましては、この二つの拠点施設の機能を最大限に活用いたしまして、地域の活性化につなげていきたい、そんな取組を進めていきたいと考えております。

   〔林 敏一政策部東紀州対策局長登壇〕



◎政策部東紀州対策局長(林敏一) 熊野古道センターと夢古道おわせとの連携ということでお尋ねをいただきました。お答えを申し上げます。

 熊野古道センター及び夢古道おわせにつきましては、それぞれの施設が指定管理者による運営を行っておるところでございます。東紀州地域の集客交流の拠点といたしまして連携を強化する、相互の施設を生かしていくということが大いにメリットのあることだと考えております。それぞれが持ちます魅力を生かすことによりまして相乗効果を期待もしております。指定管理者においてさらに連携を深めていただくことが重要であると、このように考えております。

 現在、指定管理者間では、事業実施の都度、その連携を図るということでいろいろと打ち合わせをしていただいております。また、指定管理者、それと私ども、県、尾鷲市、東紀州観光まちづくり公社などの関係者で熊野古道センター関係者会議、月1回でございますが、定期的に開催をいたしまして、情報共有を図りまして連携の方策について検討しているところでございます。

 例えば、事業連携の一例でございますが、本年の10月25日及び26日に、地元のほうで実行委員会をつくり開催をしていただきました熊野古道まつりというものがございます。このイベントに際しましても、熊野古道センターをメーン会場としていただき、指定管理者が連携をいたしまして地元特産品を販売するなど、約7000人の集客に大きく貢献したということで伺っております。

 県といたしましても、市の関係者の皆様とともに、熊野古道センター及び夢古道おわせの集客を促進しようということで、県内の主要企業を訪問させていただく、あるいは、旅行会社に対しましてツアーでの立ち寄り施設として活用していただくということでPRに努めているところでございます。今後とも、指定管理者をはじめまして、関係者の連携強化に努めて、イベントの開催でありますとか施設のPRなど、さらに積極的に取り組み集客交流を進めてまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) ありがとうございました。

 ぜひ、紀北と紀南の連携につきましては強力にお願いしたいと思います。やはり、まず紀北と紀南地域が一体感を持つことで、東紀州全体の観光の受け皿となり得るのだと思います。さらには、県におんぶにだっこばかりではなくて、地域にできることは地域として一生懸命取り組んでいきますので、さらなる県としてのリーダーシップをとっていただくことを要望させていただきたいと思います。

 平成20年の第2回定例会政策総務常任委員会に、平成19年度分の指定管理者が行う公の施設の管理状況についての報告がありました。そこには、熊野古道センターの報告もあり、成果目標に対しての実績は、施設稼働率では、目標に対して達成率が140%、事業参加者数においては、目標に対して958%の達成率であり、そのほかの項目においても、目標に対する達成率はすべて100%を超えております。当然、指定管理者の自己評価はAでありました。しかし、県の評価は、そのAに対してマイナスという評価でありました。また、さらに、そこでの説明の中で、3年5カ月間の指定管理料についても、年々業務になれてくるのだからと、年間50万ずつ減額するというような契約になっている、その旨の発言がございました。この指定管理者に対しての評価と、あるいは、指定管理者の今後について県の見解をお聞かせいただきたいと思います。

   〔林 敏一政策部東紀州対策局長登壇〕



◎政策部東紀州対策局長(林敏一) 県立熊野古道センターの指定管理料に関しましてお尋ねをいただいております。お答えを申し上げたいと思います。

 最初に、定期評価の件でございますが、設置者としての県の評価もAということでございます。細かい資料がございませんのであれですが、Aの中でマイナスという、一つつけております。部分的なものでございます。内容としましては、さらなる来館者サービスに努めていただきたい。あるいは、現在のNPO法人、指定管理者が有しております人的なネットワークをさらに活用していただいて、さらなる内容のある企画展、展示等を行っていただきたいという前向きな形の内容でそういったものをつけさせていただいたということでございます。指定管理者が十分にその事業を果たしていただいておるということについては高い評価をさせていただいたというつもりでございます。

 次に、指定管理料についてでございます。熊野古道センターの現在の指定管理につきましては、平成18年11月から平成22年3月までの3年5カ月となっております。指定管理料につきましては、新設の施設でありましたことから、他の公の施設の経費などを参考としまして、必要な経費としまして、平成19年度から平成21年度、来年度までの3カ年、合計で1億7078万7000円という金額を設定いたしまして、議会におきまして債務負担行為として設定をしていただいておるところでございます。

 この指定管理料につきましては、現在の特定非営利活動法人熊野古道自然・歴史・文化ネットワークの指定に際しましても、指定管理料の総額を提示させていただき、募集を行い、決定をさせていただいたところでございます。現在、指定管理者のほうにおかれましても、この指定管理料を効果的、あるいは効率的に運用していただきまして、熊野古道に関します様々な企画展、体験学習等を開催していただいておるところです。事業参加者数、あるいは体験学習等、成果の目標につきましては、その目標を上回るなど、法人が持ってみえる人的なネットワークを生かした管理運営をしていただいているということで考えております。

 今後の指定管理料につきましてですが、平成22年度以降の熊野古道センターの指定管理につきましては、今後検討を進めてまいりたいと、このように考えております。指定管理者の選定を行う場合は、事業の効率的な運営、経費節減、あるいは財政基盤の強化など、そういった面を考慮するとともに、県立熊野古道センターが担っております熊野古道に関します情報の収集、集積、あるいは地域内外との交流、情報発信といいますか、拠点としての機能を十分に発揮できますよう適正な指定管理料を検討してまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) 今の御答弁の中で、適正ないわゆる評価であったり、適正な金額を今後算定していただけるという旨のお話をいただきましたので、私としてはそれで十分だと思っております。しかしながら、前向きなマイナスという評価が、実際に、じゃ、指定管理を受けている者にとってその真意が伝わっているのかどうかといいますと、やはり、先ほども説明の中でありましたように、熊野古道センターというのは開館当初から指定管理で運営していただいております。ということは、何もないゼロから手探りの状態で指定管理者が一生懸命運営してきた。その結果すべての目標を達成することができた。それに対して、前向きだけどマイナスということが、果たして今後のモチベーションの中で、モチベーションを保つことができるのかどうかというあたりは、ぜひ、現場の意見であったり、現場の方々の思いを十分酌み取っていただき、今後の指定管理にとって、さらにその機能を十分に発揮できるよう、評価と、そして指定管理料を定めていただきたいということを強く要望させていただきます。

 いよいよ、今日、メーンの質問に入らせていただきたいと思います。性について質問をさせていただきたいと思います。

 今回の質問に、この性というテーマを選んだ理由は、もちろん自らの襟を正すという意味もございます。皆さんも経験があると思いますが、中高生という時期は異性に興味を持ち始め、男女の違いを強く認識し始めると同時に、性について様々な悩みを抱える時期でもあります。

 三重県内の10代の人工妊娠中絶率を見てみますと、近年では、平成14年が件数的には最も多かったのですが、現在、女子人口1000人に対して、全国の平均は12.8でありますが、これに対して、三重県は15.4と全国平均を上回っています。また、平成12年度以降は、毎年全国平均を三重県内は上回っている状況でございます。また、性感染症においては、2007年度の県内データを見てみますと、10代の性感染症にかかった数は男女合わせて46件とあります。また、県内の10代から20代のHIV感染者及びエイズ患者数は50人を超えています。もちろん10代といっても、実質的には10代半ばから後半にかけてのデータであると私は思っています。

 このデータを聞いて皆さんはどう感じたでしょうか。現在、性に対する情報がはんらんし、だれもが簡単に入手できます。その情報の中には、当然誤った情報もございます。将来に大きな影響を及ぼすものもございます。そんな中で、正しい情報を選択し、認識するということが私は大切であるというふうに思っています。性という字は、心と生きるという漢字でできています。ということは、性というのは生きるための心ということであります。そして、生きるための心を学ぶということは、まず自分自身を理解することであり、自分自身を大切にするということであります。そしてそれは、同時に他人の痛みを理解し、他人を大切にするということにつながるのだと私は思います。私たちの社会は、お互いに支え合いながら、助け合いながら形成しています。他人を大切にするという気持ちを持つことは、社会を支える原点であるのではないかというふうに私は考えます。

 知事はじめ関係する皆様にも、若者が現在直面している問題や現状認識をしていただき、若者にこれ以上心や体に取り返しのつかない大きな傷や痛みを負わせないよう、今の私たちには何ができるのかを議論してみたい、そんな思いで今回質問をさせていただきたいと思います。まずは、10代の若者が直面しているこの性に対して、現状を踏まえ教育委員会としての認識と、現在どのように取り組まれているのかをお伺いいたしたいと思います。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 各学校での性教育の取組につきまして答弁させていただきます。

 各学校における性教育は、学習指導要領にのっとりまして、まず、子どもたちの精神的、身体的発達状況に応じまして、性に関する科学的知識を理解させること。二つ目としまして、子どもたちが将来を通じて自らの健康を管理し、社会生活を営む上で適切な行動がとれるようにすることをねらいとしております。

 具体的には、小学校では、体育、生活、理科、それから道徳の時間に、中学校では、保健体育、理科、社会、それから道徳の時間に、高等学校では、保健体育、家庭、生物の学習内容の中に性に関する事項を位置づけまして、各学校は計画的に性教育を行っているところでございます。一つ例を挙げますと、高等学校の保健体育の授業では、思春期から結婚生活、老齢期に至る健康問題を系統的に理解できるように学習を進めているところでございます。

 また、教育委員会では、県内の産婦人科医や助産師さんたちの専門家に学校に来ていただきまして、命の大切さや性感染症の予防、母体保護という、そういう観点から、子どもたちに対しまして講演会を行っております。昨年度は26校に派遣したところでございます。本年度も引き続き実施しているところでございます。教育委員会といたしましては、今後も、子どもたちが豊かな人生を送ることができるよう、命の大切さを基本とした性教育に取り組んでまいります。

 以上でございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) ありがとうございました。

 今回のこの質問をしようと思ったきっかけの一つでもあるのですが、以前に地元で行われましたPTA活動の一環として、性教育の講演を聞かせていただいたことがあります。そこで、講師の先生が、まず開口一番に、性教育と聞いていやらしいイメージを持っている方と言われたときに、つい私も手を挙げそうになりました。しかし、先ほどのデータからもわかるように、今現在、子どもたちが置かれている状況を考えますと、やはり将来に対して取り返しのつかない大きな影響を受けている若者が確実に増えてきている。そんな中で、子どもは社会の鏡であるという言葉があるのであれば、やはり性に対して私たち大人が議論を余り今までしてこなかった、その結果であるともとれるのではないでしょうか。私は、今、この議論をタブー視せずに、大いに私たち大人が私たちの大人の責任として議論しなければいけないのではないかというふうに考えております。

 しかしながら、今まで具体的に、じゃ、性をどうするのか、性教育をどうするのかという議論になったときに、やはり、今までどうしても学校教育現場というところに矛先が向けられてきたように思います。しかし、私はそこがまず大きな間違いであったのではないかというふうに思っています。先ほども言いましたように、性の教育というのは生きるための心の教育ですから、学校に任せる、あるいは学校に押しつけるのではなく、当然私たち社会全体が向き合うべき問題であるというふうに私は認識をしております。

 それに、実際、この性教育については教師の方も悩んでいるというのが現状であるようでございます。ある他県の調査によりますと、中学校教師の約4割が性教育に自信がないというふうな調査結果が出ているというのもお伺いさせていただきました。また、実際今、私自身子育て中でございますし、私も家庭における性教育の必要性や重要性というのを十分認識しているつもりではございますが、じゃ、実際どうすればいいのかというのがわからない状況であります。というのがもちろん本音でございます。まずは、やはり家庭や様々な関係する機関が真剣に向き合い、私たちまず大人が、今どのような現状なのかというのを認識し、議論して共有していくことが、まずは私たちにできる取組の第一歩ではないかというふうに私自身は考えています。

 そこで、知事として、今の話を含め、現状の御認識、そして今後県政としてどのように考えていらっしゃるのかをお伺いしたいと思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 私から、性の問題について県全体でどういうふうな認識を持つかというような、そういう観点でお答えしたいと思います。

 子どもの健やかな成長におきましては、体と心の発達というのは切り離せないものでございまして、発達段階に応じました知識、あるいは情報、これを正しく得られるように取り組んでいく必要があると思います。こういう観点のもとで、先ほど教育長が申しましたように、現在学校では性教育に体系的に取り組んでおるところでございます。

 しかしながら、子どもたちを取り巻く環境につきましては、様々な性に関する誤った情報があふれる。これは議員も御指摘がありました。また、偏見や差別のもとになるような情報も少なくないわけでございます。家庭や地域におきまして、性に関するものだけでなく、様々な問題から子どもたちを守るとともに、その成長を支える環境づくりに向けまして、私たち大人がどう取り組んでいくのか、これが非常に問われておるところでございます。

 その際に、人権への理解でありますとか、男女共同参画の視点、さらには、子育ちを支援するといったような観点が非常に重要ではないかと思います。子どもたちは、そうした環境の中でこそ自分自身を大切にし、さらには、周りの人の個性や権利を尊重できる、そういう人間に育っていけるものだと思います。私としては、性の問題にかかわらず、様々な課題に対しても、自分自身で考え行動することができる人間力豊かな子どもたちをはぐくみたいと考えておるところでございます。今後とも、学校におきます教育、それから人権学習、それから男女共同参画社会の実現、家庭の教育力の向上、こういったこと全般的に、総合的に取り組みまして、子どもたちの健やかな育ちを支えてまいりたいと、こう考えておるところでございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) ありがとうございました。

 引き続き、警察本部長にちょっとお伺いしたいと思います。

 現在、性犯罪などの被害に遭う若者も増えているように聞かせていただいております。もちろん性犯罪と一口に言いましても、例えば強姦や強制わいせつなどといった、本人に何の非もなく被害に遭ってしまう犯罪と、いわゆる福祉犯罪と言われる中には、無知ゆえに自ら足を踏み入れてしまうというケースの犯罪もあるように伺っていますが、今現在、三重県内の若年層の性犯罪被害の状況とともに、今後警察としてどのように対応し、その取組をしていくのかをお伺いしたいと思います。



◎警察本部長(入谷誠) お答えいたします。

 強姦、強制わいせつ事件における20歳未満の少年の被害状況についてでございますが、平成19年中は、前年比マイナス11名の68人、また、本年10月末現在では、前年同期比マイナス9名の50名の方が被害に遭っておるところでございます。また、児童買春・児童ポルノ法、児童福祉法等に基づく18歳未満の少年の性的福祉を害する犯罪被害についてでございますが、これは32件と、昨年比プラス2となっておる状況でございます。

 警察といたしましては、この種の事件の認知に際しましては、捜査活動を強化して被疑者の早期検挙を図るとともに、平素から通学路や公園等、少年が多数集まる場所を中心としたパトロール活動や監視活動、携帯電話、メール等による不審者情報の配信、犯罪被害防止教室の開催、リーフレットの配布などによる広報啓発活動などによりまして、少年が被害に遭わないための対策を推進しておるところでございます。また、少年を犯罪から守る対策を推進する上で、県、市町、教育委員会、学校、自主防犯団体等の連携が不可欠であり、定期的な会議の開催、協働による活動を実施して、その強化を図っているところでございます。

 以上でございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) ありがとうございました。

 県内の若者が性犯罪に巻き込まれる数字を教えていただきました。平成19年度、20年度と若干マイナス傾向にあるようではございますが、全国の推移を見てみましても、大体、平成14年や15年度が最も増加した年であり、それ以後は年々減少している状況のようでございますが、いずれにしても高い水準で件数が発生しているというふうに認識しております。性犯罪というのは、心の殺人とまで言われるほど、被害に遭われた方は一生心と体に深い傷を背負ってしまうことになります。若年層にかかわらず、そのような被害者が今後増えることのないよう、さらなる取組の強化をお願いしたいと思います。

 続きまして、DVについて質問をさせていただきたいと思います。

 昨今、DVやデートDVにより悩み苦しむ方々が増えていると伺っております。DVとは、夫婦や恋人などの親しいパートナーに対する不当な暴力のことであります。ここで指す暴力とは、身体的暴力、精神的暴力、経済的な暴力、そして性的暴力などのことであります。また、デートDVとは、若年層における彼氏、彼女からの暴力のことを指します。

 私も、以前、DV被害に遭われた方から相談や、あるいは過去の経験として話を伺ったことがありますが、やはり同じ人間として、親しいパートナーに対してなぜそのような行為をすることができるのか、耳を疑いたくなるような話もございました。DVとは、相手の基本的な人権を踏みにじる重大な人権侵害であります。

 先ほども言いましたが、自分を大切にし、他人を大切にする、他人の痛みを知るということは、DVやデートDVの防止にもつながってくるのではないかというふうに私は考えますが、現在、DVの現状をどのように把握されているのか、また、その対策について見解をお伺いしたいと思います。

   〔太田栄子健康福祉部こども局長登壇〕



◎健康福祉部こども局長(太田栄子) DV及びデートDVに対する現状の認識と県の取組についての御質問でございます。

 県では、三重県DV防止及び被害者保護・支援基本計画というのを18年3月に策定いたしました。この計画は、平成13年に制定をされましたDV防止法、その後の改正DV防止法に基づきまして、各県で策定が義務づけられたものでございます。これに基づきまして現在取組を進めておるところでございます。

 現状でございますが、女性相談所のほか、県、市に様々相談窓口がございますが、そうしたところに寄せられます相談件数は、昨年度837件、これはDVの相談でございますが、女性相談の全体の4分の1を占めるというような状況になってございます。ただし、増えているのかという御認識に対するお答えとしては、相談件数としては近年やや減少傾向にあるという状況でございます。

 しかしながら、県が平成18年度に調査を実施しておりまして。それは男女共同参画に関する県民意識と生活基礎調査というものがございまして、こちらで、DV防止法を知っているか、認知についてお聞きしたところ、18年度、2年前よりも下回っておるというような数字が出ております。現在の認知は43.1%とかなり低いものとなっております。特に、DV防止法が制定された当初から比べますと、かなりの落ち込みとなってございます。

 こうした背景には、DV被害の特徴といたしまして、ややもすると家庭内の問題として非常に外から見えにくいために、周りも気づきにくい。また、被害者がなかなかだれにも相談できずに孤立化をしているといったようなことがあるかと思います。また、議員のおっしゃいましたいわゆるデートDVにおきましては、若い人たちが力での支配を愛情表現と取り違えてしまうといったようなこともあるのではないかと考えております。

 そのために、県といたしましては、社会がDVについて気づくことが非常に大切だと考えまして、啓発ポスターでありますとか、リーフレットの配布、また、デートDVに関しましては、大学と共催した講演会の実施、また、女性の目につきやすい場所に相談窓口の一覧カードを置くなど、様々な取組を行ってまいりました。現在、先ほど申し上げました三重県DV防止基本計画につきまして見直しを行っておるところでございます。こうした中で、この認知度の低い状況も改善をしていくべく啓発等の取組を強化していくため、現在議論を行っておるところでございます。今後、この計画に基づいてDV及びデートDVなどの人権にかかわるこうした問題について適正に対応していきたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) ありがとうございました。

 私が先ほど言いましたように、DVの被害に遭われた方のお話も聞かせていただいたんですが、同時に、若い世代の中で行われているデートDVについて学校サイドのお話も伺いました。生徒にとっての相談相手は、やはり友達や家族とともに、教師が最も多いそうでございます。生徒の中には、私が悪いから彼氏が殴った、殴った後は優しくなるから、そのときだけ私は耐える、あるいは、私のことを好きだからなどと、先ほども言いましたように、暴力を愛情表現として肯定してしまっているという状況や相談が確実にあるようでございます。

 そんな中で、生徒からそのような話や相談を受けたときに、肝心の教師が、まずDVに対する認識がもし不足していた場合に、適切なアドバイスや対応ができない可能性もございます。それが、結果として重大な事件にまで発展する可能性もありますし、あるいは、将来にわたってDVの被害や、あるいは加害者になり得ることもございます。私はここで、早急にやはり教師のDVに対する認識を深めていただくための研修メニューを増やす、研修そのものを増やすのではなくて、研修の中身の中にメニューとして組み入れるべきではないのかなというふうに私自身考えているのですが、教育長の見解をお伺いしたいと思います。



◎教育長(向井正治) 津村議員のお尋ねでございます。

 教員研修におきましても、人権尊重の観点、また、男女共同参画の観点から様々な研修を実施しております。その中で、近年、特に、思春期からのDV防止についての教育というものは重要視しているところでございます。教育委員会といたしましては、若年男女間の暴力、デートDVをはじめとしまして、DV防止に向けまして早期からの啓発を行う必要があるというふうに認識しております。

 このため、教員のDVに対する認識を深めることを目的とした研修講座をすべての教員が受講できるように現在準備を進めているところでございます。また、高等学校では、養護教諭、これは議員も御紹介していただきましたが、保健室において生徒から相談を受けたり、指導したり、そういう機会が結構あるということで、平成21年度には、養護教諭を対象としましたDVやデートDVの防止に関する研修を実施することを今計画しているところでございます。今後とも、子どもたちが相手を思いやる気持ちや暴力を否定する心などをしっかりと身につけていけるように教員研修の充実を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔2番 津村 衛議員登壇〕



◆2番(津村衛) DV、あるいはデートDVに対しての研修、今、プログラムとして準備を進めていただいているということですので、ぜひ、十分現場の意見を反映しながら研修を充実させていただきたいというふうに要望させていただきます。

 さて、先ほど来、質問の乱立のようにいろいろと質問させていただいたのですが、実際、若年層において、いわゆる人工妊娠中絶や性感染症、HIVの感染、あるいは性犯罪やDVなど、私たち大人が気づかない、あるいは、まだまだ議論が不足している中でも、子どもたちは既にそれらの問題に直面しているというのが現状であります。私たちは、もっとこの問題に対して真剣に向き合わなければいけないのではないか。そのような思いで様々な分野から質問させていただきました。先ほど来言うていますように、やはり性教育というのは、学校、あるいは保護者だけの問題ではありません。それぞれ様々な分野の方々が連携することが大切でありますし、それが私たちがまず子どもを守るためにできる第一歩であると、そのことを強く皆さんに認識していただきたい。そのような思いで質問をさせていただきました。

 また、最後になりますが、DVについて今回質問をするということで、私は自分の妻に、おれは今回DVについて質問するんだぞというふうな話をさせていただきました。DVとは何と聞かれたときに、DVというのはこういうことなんだよという話をしたときに、それはあんたのことやんと言われました。それは、肉体的なDVというわけではもちろんないようでございますが、やはり相手の意見をきちんと聞かないとか、相手と向き合わないとか、いつもほったらかして家をあけているとか、そういうのもやはり精神的な暴力、いわゆるDVであるということを私は改めて認識させていただきました。妻に感謝をしておるところでございますが。ですから、DVに関しても、被害者、加害者が、自分が認識しているかいないかにかかわらず、そういうようなことになってしまっている可能性ももちろんございます。

 ですから、今日は、ここにいらっしゃる皆さん、今、様々、10代が抱える性についてどんな現状なのかを知っていただいたと思いますし、DVとは何なのかをわかっていただいたと思います。ですから、今日、皆さん、おうちに帰ったときには、家族、あるいはパートナーとぜひ向き合って、一言でもふだんと違う会話を交わしてもらうことが、私はこれからのこの三重県政を考える上で非常に重要になるのではないかということをここで訴えさせていただき、そのことを強く要望させていただき、私からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉) 28番 藤田泰樹議員。

   〔28番 藤田泰樹議員登壇・拍手〕



◆28番(藤田泰樹) 新政みえ、四日市市選出の藤田泰樹でございます。議長のお許しを得て、平成20年、最後の一般質問者となります。執行部の皆さんには、本日4人目ということもありますので大変お疲れのこととは存じますが、前向きな御答弁をいただくようにお願いして、通告に従い質問に入らせていただきたいと思います。

 さて、今日は通告のほうでもお知らせしましたように、医療問題と教育の問題、2項目に絞りまして質問をさせていただきたいと思います。いつもよりも質問内容をかなり削ったつもりでございますので、御答弁いただくのにもしっかりと御答弁いただけるんじゃないかなというふうに思い、期待をしておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 実は、今、津村議員がお連れ合いのお話をされましたので、立て続いてしまうような格好になってしまいましたが、私の母、今年78歳になりますが、これが11月の初めに乳がんと診断を受けて、総合医療センターで11月21日の日に乳房全部摘出の手術を受けました。今は、その後1週間で退院をしまして、多分、今日は午前中病院へ行って自宅で療養していることだというふうに思います。また、妻も、実は11年前に、同じように総合医療センターで同様の治療を行いました。その後、実は、(冊子を示す)今回のこのがん対策戦略プランを立てるメンバーのお一人にもなっています乳がん患者の会、すずらんの会というのがございますが、この会のほうにもお世話になって、随分気持ちの上だとか、生活の面において改善が図られたという経緯がございます。この2人の様子を見ていて、がん治療に対して早期発見、早期治療がどれほど重要か、改めて考えさせられたところでございます。

 今日、私が胸にしておりますピンクリボン、これは乳がんの啓発のマークでございます。そして、実は、知事と健康福祉部長にしかお届けしなかったんですが、こういうものをお渡ししたと思います。皆さんにお配りできると一番いいんですけれども、ちょっと数がございませんでしたので。実は、これは健康機具でございます。(実物を示す)握ることによって、いわゆる老化防止であったり、それから指先の機能回復であったりということなんですが、なぜここでこれをお出ししたかと申しますと、実は、乳がんの手術の場合、ただ乳房を摘出とか、部分切除の場合はそんなにきつくはないんですけれども、リンパを取りますと、わきまで取ってしまいます。そうすると、妻の場合ですけれども、完全に左手に関しましては意識が、いわゆる神経を切ってしまいますのでなくなります。それから、運動機能もかなり衰えます。そういうこともありまして、これはそれこそすずらんの会のほうで御準備をいただいたやつなんですけれども、こういうものを使って、病院では小さなやわらかいボールを使っております、こういうことで機能回復をする。こんなような治療がなされているということでございます。

 また、最近の報道を見ていますと、もう一つ、がんとともに周産期医療や小児医療、特に救急の問題、これが本当に連日報道されておりますような状態でございます。したがいまして、今日は、これらのことから、三重県の医療の実態とともに、県民の安心・安全を守る上からも、課題とともに啓発も兼ねてお話をさせていただきたい、質問させていただきたいと思って登壇をいたしました。そういう観点で執行部のほうにもお聞き取りをいただきたいというふうに考えます。

 まず、がん対策の取組についてであります。死亡原因の1位でもありますがん治療について御質問を申し上げたい。本年3月に、厚生労働省より、がん診療連携拠点病院の整備についてという通達が出されております。これは、平成13年、それから平成18年に続いて3回目だというふうに伺っておりますが、この通達によりまして、拠点病院の整備について、いわゆる機能強化が図られたというふうに伺っています。しかし、報道などを見ておりますと、配置基準の引き上げや新たな分野の設置など、現場の実態とそぐわない通達となってしまっており、10年間の余裕時間はあるようでございますが、各病院においても、これは研修等に時間がかかることでございますので、急遽現場の医師を研修に派遣するなど、その対応に追われているなどの声も聞きます。充実を図ることは大切ですが、先ほど申しましたように、時間のかかる課題であり、県としても、この辺についての援助だとか今後の対応が重要だと考えております。

 ここで、県下のがん診療連携拠点病院の現状を確認したいと思います。(パネルを示す)これが、現在の三重県のがん診療連携拠点病院の配置の状態でございます。県内には四つの医療圏がありますが、現在、中核となる三重大学附属病院を含め、五つの病院が指定をされています。しかし、このそれぞれに配置をされておりますがん関連の専門医数、こちらを見てみますと、多くの専門があります関係で、一概に満足をしているという状況にはないと言えます。またさらに、専門の看護師ということになりますと、かなり厳しい状況にあるというふうに思います。

 実は、この原稿を書きました後で新聞報道が出てまいりました。大変うれしい報道だったんですけども、11月30日付の読売新聞の記事でございます。ちょっと読ませていただきたいと思います。「がん診療のプロ、三重大養成へ」という報道でございます。この中に、現在、臨床腫瘍学会のがん薬物療法専門医が4名、放射線腫瘍学会認定5人、産婦人科腫瘍学会専門医が3人しかいない。したがって、これを三重大として専門医療コースでもって増員を図ろう。それから、同じように、がん看護師、専門看護師、これの育成も進める。さらに、医師の研修コースでは、既に医療現場にいらっしゃる先生方をこれに引き上げていくための研修を行おうということで、3コース10人程度募集と。10人でいいのかなというところはありますけれども、でも、現実に、大学が動いている中でこれを増やしていただくということですので、大変な御努力をいただくんだろうというふうに拝察をするところでございます。

 こういうふうに、今、がん対策に向けて取組を進めていただいているわけですけれども、三重県においては、愛知県のようにがん治療に特化したがんセンターという形は持たずに、総合医療機関においてこのがん対策に取り組んでいるところです。ですから、これらの病院の機能強化というのは、今申し上げましたように大変重要な施策になってくる。今後どのように進めていくかをお聞かせください。

 また、さきに述べましたように、がん治療は日々進歩しておるということも事実でございます。私の妻と母の乳がんの手術だけを比べてみましても、妻の場合は、かなり乳腺炎の後のしこりが大きかったために、その中にがんが発生していたわけですね。したがって非常に検査がしにくい。たまたま針を使って細胞診をしていただいたんですが、その針がたった1.5ミリぐらいの細胞の中にぷつっと刺さったから見つかったという状況でございます。したがって、リンパまで取るという、いわゆるわきまで取るという手術を受けました。約1カ月間ぐらい、その後、リハビリも含めてかかりました。

 しかし、母のほうの手術はそのリンパまで行っていなかったわけですね。これを手術中に検査して、病理検査が終わって、約20分間ぐらいで済むそうです。したがって、こっちへ行っていないということが確認できたので、取りませんでしたという手術なんですね。どちらがいいのか、どちらが進んでいるのかというのは申しません。しかし、そのことによって1週間ぐらいで退院をすることができるという状況があったわけでございます。

 このように、今のがん治療というのは、本当に早期発見をすることができれば、かなりの確率で命をも救うことができるような状況になってまいっております。特に総合医療センターでは、女性医師による乳がんについての診断は行われております。そして、さらに、今その検査のためにマンモグラフィーが有効だということで、受診者の方はこれを受けることが多いわけですけれども、このことに関しましても、放射線技師の中に女性技師を配置することで、このマンモなんかに受診をする抵抗を少しでも下げようというような努力までしていただいているそうでございます。

 また、最近食生活の変化から多くなってきていますのが大腸がんでございます。これも内視鏡で検査をすることによって、発見した時点で取ることも可能になっているということも伺っております。これも大変回復率の高いものです。しかし、これを見せていただきますと、(冊子を示す)58ページに資料として、がん検診に係る三重県の受診率の状況が出ております。胃がんの受診率が32位、全国です。子宮がんが43位、肺がんが34位、乳がんが35位、大腸がんが28位ということで、まだまだ受診率が低いと言わざるを得んと思います。これらの課題について、ぜひ啓発をさらに進めるべきであるというふうに考えますが、これからの方向性についてお答えをいただきたいと思います。

 また、先日NHKの番組で、がん患者やその家族、医療関係者などが、各地で今行われていますが、ライフウオークという取組が紹介をされておりました。これは、がん患者や家族、医療関係者などが24時間交代で走り続ける、そのことによってがん治療についての啓発を進めていこうという取組でございます。1時間番組で私もずっと見せていただいていました。

 こんなふうに、実際にかかった患者の方々の患者の会、今、相談業務なんかには結構御協力をいただいているというふうに伺っておりますが、こういった活動を支援することで、啓発の部分についても大きく御協力をいただくことができるのではないかというようなことを考えます。こんなことも含めまして、いわゆるがん治療のほうの部分と啓発の問題につきまして御答弁をいただければというふうに思います。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) がん対策につきまして3点御質問いただきました。

 まず、1点目のがん診療連携拠点病院の機能強化につきましてお答えさせていただきます。本県におきましては、平成19年度から、総合的がん対策推進事業を重点事業と位置づけるとともに、今年度、三重県がん対策戦略プラン、先ほど御紹介いただきましたが、改訂いたしまして、これに基づきました取組を進めているところでございます。改訂版では、平成24年度までを計画期間としておりまして、予防、早期発見、医療、予後、これは病後の見通し等でございますが、の各分野におきまして数値目標を設定いたしまして、がんによる死亡者数の減少、すべてのがん患者及びその家族の苦痛の減少並びに療養生活の向上といった全体目標の達成を目指しているところでございます。

 がん医療につきましては、どの地域におきましてもがんの標準的な専門医療を受けられることを目指しまして、県全体のがん医療の中心である都道府県がん診療連携拠点病院として三重大学医学部附属病院を指定させていただいております。また、地域におきます拠点である地域がん診療連携拠点病院として、先ほど御紹介ございましたが、県立総合医療センター、三重中央医療センター、松阪中央総合病院、山田赤十字病院を指定し、二層構造で専門的ながん医療提供体制を整備しているところでございます。

 ただし、現時点では、すべての拠点病院におきまして専門医が十分に確保されているとは言えない状況であります。このため、抗がん剤などを用います薬物療法専門医、放射線治療の認定医、がんに関する専門・認定看護師といった専門的な知識や技能を有する医療人材の育成に努めているところでございます。具体的には、都道府県がん診療連携拠点病院であります三重大学におきまして、今年度から、がん診療の第一線で活躍いたします専門人材といたしまして、医師や看護師、薬剤師を育成いたしますがんプロフェッショナル養成プランをスタートさせたところでございます。県といたしましても、がんに関する人材育成の支援として、各拠点病院の医師などが国立がんセンター等での研修に派遣される場合の代替職員に係る人件費補助を実施しているところでございます。今後とも、大学や各拠点病院と連携しながら取組を充実させていきたいと考えております。

 続きまして、がん検診の受診率を向上させるためにはということでございます。乳がんや子宮がんといった女性のがんや大腸がんなどは、早期発見、早期治療が有効でありますことから、検診、受診率の向上を図ることが重要であるというふうに考えております。しかし、本県における検診の受診率は、先ほど御紹介いただきましたが、全国平均よりも低い状況にありますことから、対象者の方への周知が重要であるというふうに認識をしております。このため、各市町に対しましては、広報紙等への掲載にとどまることなく、個人通知を行っていただくよう担当者会議などで機会を利用いたしまして依頼をしているところでございます。さらに、女性のがん、特に乳がんにつきましては、NPO法人三重乳がん検診ネットワークとの協働によりまして、県民講座を開催いたしまして啓発に努めているところでございます。

 今後は、改訂いたしました三重県がん対策戦略プランに基づいた取組を着実に実施していくことにしております。特に、20歳以上を対象とした細胞診による子宮頸がん検診、40歳以上を対象とした視触診とマンモグラフィーによる乳がん検診、便潜血検査を用いた大腸がん検診について重点的に推進してまいりたいというふうに考えております。また、がん検診の受診勧奨に当たりましては、がん及びがん検診に関する正しい知識を啓発するとともに、受診者側のライフステージに応じた働きかけが大切というふうに考えております。例えば、乳がん検診では40歳、45歳といった節目に当たる年齢の人を対象にした検診の実施などであります。こうした取組を通じまして、県としての検診受診率の向上を図っていきたいというふうに考えております。

 続きまして、がん患者やその家族への支援につきましてお答えさせていただきます。がん対策基本法におきましても、がん患者やその家族の立場に立った対策の必要性がうたわれております。本県におきましても、相談支援及び情報提供の充実を三重県がん対策戦略プランの重点課題というふうに位置づけて取組を進めていくこととしております。本年1月に、津庁舎に開設しました三重県がん相談支援センターにおきましては、がん患者やその家族のための相談支援体制を整備いたしまして、この11月までに465件の相談に対応させていただいております。こうした相談支援のほか、患者などが集まられます患者サロン、がんに関する勉強会やフォーラムの開催なども行っているところでございます。

 今後は、がん医療に関するホームページでの情報提供や患者会との連携など、その機能の充実を目指していきたいというふうに考えております。また、各拠点病院におきましても、がん医療の提供だけではなく、各地域におけるがんに関する市民公開講座の開催など、県民の方への啓発活動を推進しており、各主体と連携、協働しながら、患者やその家族の方に対する様々な支援に今後とも努めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔28番 藤田泰樹議員登壇〕



◆28番(藤田泰樹) ありがとうございました。

 特に、今の御発言の中で、受診率向上のための個人通知をできるだけ出していただくようにお願いをしていくというお話でした。大変有効だと思います。それと、私、これは病院の方とお話をしたとき言っていたんですけれども、例えば、先ほどの女性技師によるマンモグラフィーの診療なんかができるんですよというようなことを宣伝できないんですかという話をしたんです。ところが、やはり病院機能の上からそれを余り大きく宣伝をすることはできないというお話を聞きました。そういう部分も、もちろん病院間の協力であるとか、特に公立病院ですので、余りそういうことを打ち出すことによって問題が出てくるのかもわかりません。しかし、やはり情報提供としてそういう部分も、できればできるように取り組むべきではないかという思いを強くしましたので、ぜひ御検討もいただきたいというふうに思います。

 それでは、2点目に移らせていただきます。周産期医療と小児医療につきまして御質問申し上げます。

 東京都の墨東病院の周産期センターにおきます患者のたらい回し事件を発端としまして、ここのところ、本当に周産期医療や小児医療の救急対応の問題が報道されない日がないほど続いております。三重県においても、尾鷲市民病院の産科医師不足やら、伊賀地域の小児科医師不足など、いつ同様の問題が発生をしてもおかしくない状況があります。

 11月30日の中日新聞では「周産期センター、急患拒否まん延2100件」というような非常にセンセーショナルな見出しで報道もなされました。また、昨日ですが、12月3日の朝日新聞では「札幌の未熟児、7病院拒否」という見出しがまた出てまいりました。大変つらい思いをしておるところでございます。今、少子化対策が叫ばれる中、これらの問題解決は、三重県の安心・安全は言うに及ばず、これからの県の成長発展、いわゆる子どもが要る、労働人口になる、成長の発展にも大変重要な課題であるというふうに考えております。

 (パネルを示す)改めて県内の実情、先ほどと同じような地図になりますが、これは小児科医療施設と書いてありますけれども、中には周産期医療のセンターも付随して入っております。三重県の現状です。お手元にも配付されていると思いますので、そちらのほうでごらんいただければというふうに思います。周産期母子医療センターが5カ所、小児救急医療センターが5カ所指定されて体制が図られています。その内容を見てみますと、医師・専門医師の数とベッド数の比較から見てみますと、かなり厳しい勤務状況がそれぞれの場所で続けられているのではないかなというふうにも見ました。また、夜間の救急対応では、専門医が必ず配置をされているというわけでもなく、総合医療機関なんかでは、他の医師がいて、そこへ運ばれて第一次診療を受けて、小児科病棟のほうへ行って専門医に再度診ていただくというようなこともあるというふうに伺っております。

 そういった中から、一時さらなる拠点化を図ることによりセンターの充実を図るというような方向を模索しているという話もありましたけれども、現実に、この三重県の地理的条件も考えあわせると、今以上に集約を図るということは大変難しい状況になってきているというふうに思います。全国的に地方の医師不足が言われる中、三重県としてこれからの医師確保について、既に頑張って取り組んでいただいているとは思いますけども、さらなる取組をどう進めていくのか、また、産科の部分につきましては、このごろ助産師外来というのを設置しているところもあるというふうに伺っております。やはりこういうことも考えあわせて、医師の労働軽減を図っていくということも大変重要になってくると思います。このこともあわせて、医師不足に対する取組についてお答えをください。

 また、特に小児科医療については、核家族化による育児不安から、すぐに救急外来へ来る保護者の問題も提起されているところです。三重県では、医師会とも協力して、この冊子ですが、(冊子を示す)子どもの救急対応マニュアルというものを乳幼児健診の中で配布していただいているというふうにも伺っております。しかし、残念ながら、これをきちんと保護者が見て、このように順次対応してくれているかというと、決してそうではありませんし、なかなかうまくいっていないというのが現実ではないかというふうに思います。

 現実の救急現場を見ていますと、医師の過重労働から病院医を離れてしまう医師も出てくるというようなこともお伺いをしています。医師の労働軽減をいかに図るかも大きな課題であるというふうに思います。周産期医療も含め、医療情報の提供や医療機関への受診についての啓発についてどのように取り組むのか、また、これらの啓発とともに、開業医も含めて医療機関連携による啓発というのも大変重要ではないかというふうに思います。その辺の取組についてあわせてお答えいただきたいと思います。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 周産期医療、小児医療につきまして3件御質問いただきました。順次お答えさせていただきます。

 まず、産科医、小児科医の確保についてでございますが、本県の医師数は、人口10万人当たり177.9人で、全国平均の206.3人を下回り、全国第37位と低い水準にございます。中でも、小児科、産婦人科医の医師不足は深刻な状況にあります。地域の小児救急医療体制、周産期医療体制を確保していく上で、これら診療科の医師確保が喫緊の課題というふうに考えております。

 県におきましては、小児科、産婦人科など、医師不足が著しい診療科や救急医療に従事する医師を確保するために、三重県医師修学資金貸与制度について、返還免除要件を緩和するとともに、貸与枠を大幅に拡大するなど、抜本的な見直しを図りました。そういうことから、今年度は、新たに61名の医学生に対しまして修学資金を貸与したところでございます。

 一方、国におきましては、医師不足が著しい診療科の医師の育成を図るため、医師臨床研修制度の見直しについて現在検討が進められているところと聞いております。県といたしましても、国の動きを踏まえつつ、各臨床研修病院において小児科医や産婦人科医等の育成に配慮した効果的な研修が実施されるよう、三重大学医学部及びMMC卒後臨床研修センターと連携して働きかけを行い、医師不足の早期解消を目指してまいりたいと考えております。

 なお、周産期医療につきましては、産科医が不足する中、妊産婦の受け入れが円滑に行われるよう、産科医療機関、周産期母子医療センター及び三重大学医学部附属病院が連携した緊急搬送ルールを構築いたしまして、平成20年度から運用しているところでございます。この搬送ルールでは、かかりつけ医がいない妊産婦の搬送先や受け入れができない場合のバックアップ機関も定めており、この仕組みを活用いたしまして、妊産婦の方の安全な搬送、受け入れ拒否の防止にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、助産師外来の設置につきましてでございます。県内では、産科医の不足が深刻化する中で、医療機関によっては1人の産婦人科医がすべての分娩に対応するなど、医師の負担増が問題となっております。このため、一部の医療機関では助産師外来を設置して、保健指導や妊産婦健診などに対応し、産科医の方の負担軽減を図っております。しかし、助産師の不足から、助産師外来を設置できていない医療機関も見受けられるところでございます。県といたしましても、助産師外来や院内助産の設置を促進することで産科医の負担軽減を図り、産科医療体制を確保・維持していくことが重要だというふうに認識しており、県内で不足している助産師の確保が急務であるというふうに考えております。今後は、平成22年度に予定されている助産師養成所の開校に必要な経費を助成するとともに、助産師と産科医の協働に向けた取組を支援すること等によりまして、助産師の養成と産科医療体制の安定的確保を目指してまいります。

 続きまして、患者の適正受診の啓発についてでございます。病院勤務医の負担が増加している要因の一つは、多くの軽症患者が二次医療機関に集中していることであり、適切な医療行動を促す啓発の取組とあわせ、県民の方に対する医療機関の情報提供を充実していく必要があります。このため、県におきましては、医療ネットみえによる医療機関の情報提供、みえこども医療ダイヤル、♯8000による相談事業、子どもの救急対応マニュアルの配布等を行うとともに、かかりつけ医の普及やお産、救急医療など、地域医療の課題をテーマとしたセミナー、シンポジウムを開催するなど、啓発の取組を進めております。

 また、医療機関におきましても、各地域の医師会等が中心となりまして、イベント等の機会を活用した啓発パンフレットの配布や、地域医療に関するセミナー、シンポジウムの開催、住民との対話を行うタウンミーティングなどが行われております。今後とも、患者の適正受診の啓発を推進していくために、医療機関や医師会等と連携して取り組みますとともに、医療機関と住民との対話を促進する取組につきましても支援してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔28番 藤田泰樹議員登壇〕



◆28番(藤田泰樹) ありがとうございます。

 特に、今お話に出てきました緊急搬送のためのルール、これは、いわゆる墨東病院の場合は、救急車のほうから各病院を探していたという状況があったように伺いました。それに対して、今、三重県はこの救急搬送ルールを策定することによって、いわゆる中核になる病院がその病院で診られない場合、次の病院を、搬送先を確認をしていただけるという、これは一つのルール化として大変有効なものであるというふうに考えますし、患者さんにとっても大変安心ができるシステムではないかというふうに考えています。ぜひ、この辺をきちんと定着させていただくようにお願いを申し上げたいというふうに思います。

 それから、今、最後にお話に出てきましたいろんな集会についてということで、登壇前に北川議員から一つ宣伝してきてくださいというお話をいただきましたので御紹介を申し上げたいと思います。(資料を示す)みんなでささえよう地域の医療、上野での今度の取組だそうです。小児科医療の問題についてのこういう取組があるそうです。やはりこういうものをもっと積極的に宣伝をしていただいて、どんどんそういう場を提供することによって、受診者側のほうからもやはりやっていかないと、今の医療現場の厳しさというのはなかなか改善をしていかないものというふうに思います。私のほうも、こういう機会やら、また議員活動の中を通しまして、こういう啓発活動というのは取り組む必要があるなというふうに感じておるところでございます。

 3点目に移らせていただきます。今まで述べてまいりましたように、県下の医療状況は多くの課題を持ち、県として取り組まなければならない施策は多岐に及んでいます。このような中、今、経営を中心として県立病院の見直し議論が進んでいます。先日の一般質問で杉本議員から、一志病院の現状について話がありました。今、家庭医療のほうへ向けて取組を進めていただいている、努力をいただいていると、大変うれしいことだというふうに思います。特に、一志病院の場合は、その前に緩和医療についてのことで少し県側と意見のそごがあったような部分もありました。そういったところで、今回の問題でさらに前向きに取り組んでいただいているということがわかり、私としても大変うれしく思ったところでございます。

 県行政として、はっきりとした医療政策の方向性を示すことが最も大切ではないかというふうに考えています。例えば、私は四日市ですので、先ほど来話に出しております県立総合医療センターを中心に話をいたしますけれども、この病院は、先ほど話をしましたがん診療連携拠点病院、地域周産期母子医療センターをはじめ大規模災害時における災害時対応拠点病院、SARSや新型インフルエンザ発生時における感染症対策に当たる結核予防指定医療機関とか、エイズ拠点病院、さらに最も大切な、先ほど話しました三次救急を担う救命救急病院など、指定医療16項目、認定施設として6項目を受ける病院となっております。しかも、これらの中にあるものは決して採算がとれる分野ばかりではございませんということもあります。

 また、さらに、ここは研修医の指導病院としての機能も有して、多くの人材を育てていただいております。昨日のニュースで、研修医が2カ年間集められない場合は、研修医病院の指定を解除するというような話が国のほうで出てきて、ますます地方医療との差をつけてしまうことにつながるじゃないかということで問題視されておる報道がなされておりました。この話は大変問題だというふうに思います。

 また、北勢圏域の三次救急病院としてもちろんですけれども、四日市市内だけでなく、10月の救急搬送の実態を確認させていただきましたところ、中には、いわゆる専門医の関係でしょう、伊賀や松阪からの救急も受けるというような状況もあります。四日市市は、県立総合医療センター、それから市立四日市病院、それから、昔は羽津病院と言いました、今は社会保険病院という名前に変わっておりますが、この病院とともに3病院で輪番を引いています、基本は。しかし、搬送者の人数をずっと拾っていきますと、決して自分の担当日だけじゃなくて、ほかの日においてもほぼ同等の救急を受けているという状況がございます。

 しかし、国の医療行政の変更、先ほどの研修医制度の問題ですし、それから診療報酬の改定により、改定前は一生懸命努力して、一時病院事業庁としても黒字にまで持っていったわけですけれども、残念ながら赤字へ再び転落をしてしまったというようなことがございます。また、看護師や医師不足による一部病棟の閉鎖などもあります。このような状況にあっても、医師、看護師とも、本当に頑張っていただいているというふうに思います。医師や看護師の勤務の様子を聞いてみますと、やはり外来診療をして、夜間当直をして、翌日の外来診療まで続くといったような30時間を超えるような勤務の日が医師にあったり、また、看護師においても、夜間勤務が本来月8回ぐらいというのが求められるそうですけれども、12回という月もあったというふうにも伺いました。これも、ほぼ月勤務の半数夜勤ということになると思います。

 こういうふうに、看護師の方にも、看護助手なんかを入れてあなたたちの仕事を少しでも軽減することはできないんですかというお話もさせていただきました。しかし、総合医療センターの場合ですけれども、うちは、いわゆる急性期医療を担う病院です。だから、たとえ簡単と思われるような仕事であっても、そこを看護師の私たちが見ることによってでないと医療へ直結してしまいますというお話もいただきました。やはり、こういったそれぞれ県立4病院だけを見てみましても、その成り立ちや担う役割は異なると思いますけれども、その使命には大変大きなものがあると思います。それぞれの病院で働く人のモチベーションを最大にしてこそ、これからの医療政策が有効に機能するものと考えますが、知事のこれからの医療施策についての基本的な考え方をお示しいただければというふうに考えます。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 県立病院でございますけど、先ほど、総合医療センターにつきまして、救命救急センター、あるいはがん診療連携拠点病院、そういう役割を担っているというようなお話を中心にいろいろ展開されました。現在、各県立病院というのは県が医療政策を進めるという中で、それはもちろん大変大きな役割を果たしておるところでございます。しかし、お話の中にもありましたけれども、国が医療制度につきましていろいろ改革という中でやってくること、これは決して好ましいものばかりでもなかった。また、公立病院を取り巻く環境というものは、全体的に大変厳しさを増してきておる。

 そういう中におきまして、三重県の病院事業につきましても、医師や看護師の不足など、本当に様々な課題を今抱えておるというような状況でございます。何といいましても、やはりこの医療政策につきましては、良質で満足度の高い医療を継続的に県民に提供していくという、そういう観点から、県立病院につきましても、改めて各病院の役割や、あるいはその機能というものを明確にしていく、そういう必要がございます。また、その際にも、既存の枠にとらわれずに在り方をゼロベースから見直していくという必要があるのではないかと、こう思います。

 そんな思いを託しまして、病院事業の在り方検討委員会でいろいろ御議論をいただきました。これは、単に財政の視点からだけではなくて、やはり地域の住民にどのような医療が提供されるべきなのか、また、求められる機能は何なのか、どうすれば機能がより効果的に発揮されるのか、こういった視点からこの委員会では検討を行っていただいたところでございます。その上で、出てまいりました提言、これが各病院に期待される役割、機能を果たすために必要とされる対策等について、運営形態まで含めた提言としてなされてきたところでございます。

 今後でありますけれども、検討委員会からの答申を最大限尊重し、また、市や三重大学等関係機関の御意見も伺いながら、また、病院ごとの在り方の検討、こういったことについて検討を進める中で、私としては、年度内を目途に県としての考え方をお示ししていきたいなと、こう思っております。なお、御指摘がありました職員のモチベーションという点でありますけれども、やはり病院の役割、機能を十分に発揮し、県民に対して満足度の高い医療を継続的に提供するというためには、御指摘のあるように、病院長はじめ職員の不断の努力とモチベーションというものが不可欠なものであると、こういうふうに認識をしております。このため、職員にとって一層働きがいのある病院、こういうものもあわせて目指しまして改革に取り組んでいきたいと、こう思っております。

   〔28番 藤田泰樹議員登壇〕



◆28番(藤田泰樹) ありがとうございます。

 今、知事が最後におっしゃっていただいたことが実は一番大事になってくるのではないかというふうに思っております。したがいまして、これからの検討を進めて年度内を目途にというお話でございましたので、ぜひ現場に入っていただいて、直接的に現場とも意見交換をし、今、それぞれの病院で地域の医療の状況というのが見えていると思いますし、現実、肌で感じていただいているわけでございますので、そういった部分についてしっかりと話し合いをしていただいて、その取組を進めていただきたいと思います。

 私の知人でもあり、先ほど来話をしています妻の担当医でありまして、今、上野総合病院のほうへ行っていらっしゃいますその乳がんの手術をしていただいたS先生なんですけれども、この先生は、1週間病院に泊まりこんで診療に当たったこともあるよと。また、その先生の先生でありますK先生は、これは三重大の話だそうです、病院に3カ月泊まっていて、おうちの方が着がえを運んだそうでございます。でも、それをしていてもえらいとは思わなかった。自分たちの果たしている使命に対して純粋な思いを持って取り組むことができていたからだと思うというお話も聞かせていただきました。それぐらい病院勤務医は厳しい状況の中でも御努力をいただいている。やはりそれにこたえていくのが行政であるというふうに考えます。そういった意味から、ぜひ、今後の取組におきまして、そういう点にしっかりとした配慮をしていただくことをお願い申し上げたいと思います。

 大きな2点目、ちょっと厳しくなってしまいました。教育長、申しわけないです。次の課題に入りたいと思います。大きな2項目目、教育の問題でございます。一つは、簡潔に表現をしていきたいと思います。早期退職の問題でございます。

 11月13日の日経新聞の報道によれば、日本の教育を考える10人委員会が8月に行った調査で、やめたいと思った回答が62%もあったというふうに報道がなされていました。しかし、そのときに、そのやめたいと思う理由、負担と感じる業務は、いわゆる本来の教育の仕事、いわゆる教材開発や授業準備ではなく、その他の事務的な業務や会議等であるという答えが出てきております。さらに、先ほど後藤議員からもお話がありましたけども、教員のメンタル対策についても大変問題が出てきておりますし、一般企業に比べますと約3倍の罹患率だそうです。

 本年3月の退職者数を見ても、569名の総退職者に対しまして、定年退職が261名、半数弱です。55歳から59歳が162、これでほぼ8割ぐらいまで行きますかね。しかし、私は、ここまでは、ある意味お連れ合いが退職をしたことによってともに退職をするとか、いわゆる勧奨年齢にも入ってきますので、そういう意味でわからんこともないんですが、それ以下の部分、50歳から54歳が81名、46歳から49歳が9名、45歳以下が56名、これが大変問題だと思います。さらに、その早期退職者が圧倒的に女性であるということ。さらに、本来学校の中核となる層なわけですよね、ここら辺。ここが退職をしていっている。これについての教育長の分析をお願いしたいというふうに思います。どういうふうに感じていらっしゃいますか。かなり厳しい教員採用試験を合格してなってみえるわけです。夢を持って教職の道に進んだにもかかわらず、それを職場を離れる。この原因の究明と離職防止への取組、ぜひ教育委員会としての見解をお伺いしたいと思います。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 藤田議員の教員の早期退職の増加についての御質問で、どういう分析かということと、それに対する離職防止対策ということでございます。

 議員も御紹介いただきましたように、小・中学校の特に女性教職員の早期退職者については毎年多いんですけども、実は、今年の3月が特に増加していたという状況がございます。これは、全教職員の男女の比率と比べても、その割合は非常に高くなっております。早期退職した理由についての全数調査といったものはございませんですけども、市町教育委員会から聞いている話が幾つかございます。

 その中、聞いていますと、例えば、教職員自身のキャリア設計でありますとか、自分がもう少しやりたいことがあるとか、そういうふうな理由ですね。それから、家庭での環境変化。これは、子育てが終わったとかいろんな理由。また、体力的にとても大変になってきたというふうな理由も聞いております。そういう中で早期退職を選択するケースがあると聞いておりますけども、議員御指摘のように、そういう一般的な理由以外にも、やはり精神的に大変になってきたと、そういうところも結構あると思っております。特に言われるように、午前中の後藤議員の質問にもお答えしましたけども、負担となっている内容について、教育ならば、やっぱり教師として、天職として選んだ以上、それを負担というのではないと思うんですね。やはりその他の事務につきましては極力軽減していく取組というのは、これから当然進めていくと思っております。

 こういったことにつきまして、日々の教育活動におきましては、教職員自身が心身ともに健康で、意欲と情熱を持って元気よく子どもに接していくと、そういうことが一番重要なことでございます。そのためには、いろんな対策としまして、例えば、先ほど言いました教職員の事務の軽減も含めまして、総勤務時間の縮減に係る指針も定めております。また、次世代育成支援のためのアクションプランに基づく様々な取組、育児休暇でありますとか、様々な取組もございます。また、過重労働対策とか、定期リフレッシュ相談等の教職員のメンタルヘルス事業と、そういったものにも取り組んできております。今後とも、教職員の心身の健康の維持増進を図ってまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔28番 藤田泰樹議員登壇〕



◆28番(藤田泰樹) 今お伺いしたような内容というのは、これまでの間、大変取り組んできていただいたというふうに思います。しかし、教員が子どもと接するのは何も嫌じゃない。それに係る時間を確保するのは何ら苦痛にも感じない。先ほどの病院と一緒なんですよ。やっぱりその部分を大切にしていくために何が行政としてできるか。こちらの部分を真剣に考えていただかないと、この傾向はやまらないと思います。例えば、制度的に育児休業だとか、育児時間だとか、こういったものの保障はなされてきました。にもかかわらずその層が退職していくというのが問題だと思うんです。やっぱり子どもに触れ合うという時間をいかに保障するかという観点でいろんな問題について考えてほしいと思います。

 私は、今は四日市市に合併してしまいましたが、楠町の教育委員会にお邪魔をしていた時代もあります。そのときに、四日市市の抱えているいわゆる報告文書の簿冊数が500数十種類ありました。実は、楠町も同じだけ準備しておったんです、四日市との連携をいろいろ図る必要がございましたので。しかし、私がお邪魔したときに、それを300何項目まで減らしました。なぜかというと、現場が近いし、校数は少ないんですから、同じだけは要らないからです。

 もう一つ、現場が近いですから、直接私が出向いていってその資料を収集することもありました。やっぱり現場にいかに負担をかけないようにするかということを考えていくというのはそういうことだと思うんです。同じような資料の要求が続いたりとかいうようなことが出ています。先ほどの後藤議員のグラフの中で見ていただいたらわかると思います。なぜあれだけが集中して、あんなに本数が出てくるのか。やっぱりこの辺、十分に検討していただくことをお願いしたいと思います。

 ちょっと時間がなくなりましたので、四つ目の話題を要望に切り換えます。教育職員の非正規雇用の増加についてです。

 一般企業に限らず、実は公務員分野におきましても非正規が非常に増えてきているということです。(パネルを示す)非常に細かいですけれども、実は、これは縦軸に並んでいる行数が小・中学校数なんです。(パネルを示す)全部で74校あります。これは四日市市と三重郡の数です。この中で、若干講師さんの数が振れておりますので、現在数とは少しずれると思いますけれども、教員の総数が小学校で1170人を超えております。中学校で693人が配置されています。そのうち、常勤講師さんが、というのは一日じゅういらっしゃる講師さんです。小学校123、中学校74、4月現在です。そして、非常勤講師の数が、これは時間を決めて出てくる講師さんですね。これが、小学校183、うち市町村費でも119入っております、中学校においても96、うち56というような感じになっているわけですけれども、つまり、小学校で約26.1、中学校において24.5、ともに4分の1が非常勤の方だということなんですね。

 実は、このことが今後大変問題になってくるんじゃないかというふうに思っています。教育委員会としては、国の定数改善が進まない中、少人数教育や国際化対応、また、市町においても、特に四日市なんかの場合は、国際化対応なんかで市費で導入をしていただいております。大変ありがたいことなんですけれども、実は、この方たちは授業時間だけしか保障されていない、打ち合わせの時間があっても1時間ぐらいです。その中で帰っていかれるわけですよね。帰らざるを得ないわけです。担任との連携であったり、子どもの指導の継続性であったりという部分に大変問題があります。どちらかがサービスをして話をするというようなところもあるわけなんですけれども、これは子どもの立場から見ましても、やはり継続的な指導が行えないというのは大変苦しい、現場としても苦しまなければならない双方に対する課題になってきていると思います。ぜひ、このことについて今後検討していただく中で、何とかいい方法がないか探っていただきたい。その思いを要望としてお伝えし、本当はもうちょっとゆっくり時間があるつもりだったんですが、押してしまいました。最後の一般質問者として終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉) 以上で、県政に対する質問を終了いたします。



△休憩



○副議長(岩田隆嘉) 暫時休憩いたします。

               午後3時0分休憩

          ──────────────────

               午後3時15分開議



△開議



○議長(萩野虔一) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質疑



○議長(萩野虔一) 日程第2、議案第25号から議案第76号までを一括議題とし、これに関する質疑を行います。通告がありますので、順次発言を許します。16番 稲垣昭義議員。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇・拍手〕



◆16番(稲垣昭義) 新政みえ、四日市市選出の稲垣昭義です。

 議案第40号三重県ふるさと応援寄附金基金条例案について質問いたします。

 まずは、知事にお尋ねをいたしますが、昨年11月に予算決算常任委員会の総括質疑で、私は知事とふるさと納税制度について議論をさせていただきました。知事はふるさと納税について、どちらかというと否定的な見解を持っておられる印象を受けますが、知事の考えをお聞かせくださいという私の質問に対して、知事は、納税者の意思で行政サービスを直接選択できる画期的な制度で、税の民営化が日本の税システムの中で進むことが望ましいと述べられた上で、選挙目当ての国のだましの政策ではないかとの危惧から厳しく批判していると答えられました。しかし、その制度が導入されれば、最大限三重県も利用いたしますと言われました。

 本年5月にふるさと納税制度がスタートしましたが、三重県への寄附は11月末現在で13件158万6000円と聞いております。他の都道府県の取組状況と比較して、決して、知事の答弁にありましたように、最大限制度を利用しようといった思いは伝わってきておりません。今回提案される条例案を契機に政策的に力を入れていくのかと期待をいたしましたが、その中身を読ませていただきますと、単なる基金を設置するといった事務的な条例案であります。11月に知事が答弁されたように、ふるさと納税制度を最大限利用し、納税者の意思で行政サービスを直接選択できる画期的な制度にしていく意思があるかどうか改めてお答えください。



◎知事(野呂昭彦) まずは、昨年、私、稲垣議員との議論の中で申し上げたのは、私としては、納税者の意思が本当に十分に酌まれて、そして税の一部としてそれが有効にその目的のために使われるという、いわゆる税の民営化というような考え方が大事だということでありましたが、全くその趣旨からいくと今度のふるさと納税については、納税そのものも実は寄附金控除というような形になりまして、旧来の寄附金ということになりました。ですから、もともと国が言っておったことからも、その趣旨も変形しておるというようなことでありました。

 ただ、制度ができる以上は、これを活用していくというのは非常に大事でありますけども、県でいろいろこれまで議論した、どういうふうに対応するかということで、実は内々にはもう昨年の秋口から、もしもできたら、これはどう対応するかということで、担当部局にもその検討指示もしてきたところであります。

 いよいよできてくるという段階で、これは例えば取り合いになるような、そういう種のものではなくて、例えば三重県でありますと、県にもらうのか、いや、市町で大いにもらうということがあってもいい。だから、市町の分まで含めて、いや、県へくれ、県へくれというものでもないだろう。だから、そういう意味では、県としては、市町も含めた中で寄附をいただく方の御意思を生かしていくということが大事じゃないかと、こういうことをまず基本的には考えたところです。

 それから、もう一つ、その後いろいろ経緯を見ましても、確かに府県によって差があります。その差がある中には、1人の寄附者が何億というようなそういう巨額な寄附をしておるというようなこととか、それから件数においても差がありますけれども、聞いたところでは、ある県では東京にそのために3人の職員を常駐させて、そして一生懸命取り組んでおる。そこでされてきた寄附と、3人を専従でそういうことで回している人件費と比較すると、効果が本当にあるのかという大変笑い話みたいな疑問が出てきておるところであります。

 そういう意味では、私としては、できておる以上は、それは例えば県人会であるとか、いろんな場におきまして、こういう制度がありますからということでお話をし、お願いもしておりますけれども、執拗にそれを一銭でも多く取るんだ、そのために職員の労力を過重にそれにかけるんだと、こういうふうな必要はこれはなかなか私は当たらないのではないかな、こういうふうに思っておるところであります。

 それ以上具体的なことは担当部長に聞いてください。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) 今、知事のお話で、ふるさと税制度のことについては恐らく知事は多分不満なんだろうなと思いますし、私も制度自体はもうちょっとしっかりしたものを望むところはあります。ただ、しかしながら、先ほど知事もお話がありましたように、制度ができた以上は県としてもそれを最大限利用するという答弁を昨年していただいておりますし、今もそんなに意思は変わらないのかなと。そうすると、その中で最も重要な、例えば、納税者が自分たちの意思で税金を納めることができるようにする。確かに今の制度ではそれにぴったりとは合致しませんが、限りなくその精神の部分を酌み取った形の制度を三重県としてもつくっていこうという努力はあってもいいのではないかなということを思います。

 ということで、今日は議案第40号ですので、今回これは基金を設置するという条例ですが、例えば島根県のふるさと島根寄附条例とか、あるいは全国の市町村ではたくさんのこういう寄附条例がつくられています。こういう単なる事務的な基金条例のところも確かにありますけれども、そうではなくて、条例にはしっかりと目的を明記して対象になるものを書いて、そういう政策的な意図を入れた形の条例案というのもたくさんあるのも事実でして、少なくとも本県としては、この単なる事務的なものではなくて、そういう政策メニューをしっかりと書いて、あるいは目的も明文化したものにすべきなんじゃないかなということは思います。

 あと、全国の例を見ても私はあんまりよく見つけることはできなかったんですが、例えば、お金を取り合いするわけではないですけども、広報の強化ということは大事だと思っていますので、そういった視点をここへ書き込むだとか、昨年の秋から検討いただいたにしては、単なる基金をつくるだけというのは余りにも寂しい気がするんですが、そういったこと、目的を入れて対象物をしっかりと書くということについて簡単に知事の見解をお聞かせください。



◎知事(野呂昭彦) したがって、趣旨はよくわかります。ただ、それを条例の中に書き込むのかどうなのかということについてはいろいろ議論もあるかと思います。これは今三重県が使っておるパンフでありますけれども、(パンフレットを示す)この中、多分稲垣議員もごらんになったと思うんですけれども、納税者、納税者というよりはこれは寄附者ですね、寄附される方の意思を生かすために、ここには申込書の中に活用を希望する取組というので、例えば「美し国おこし・三重」の取組であるとか、博物館であるとか、その他教育や子育て、いろいろ項目を挙げてありまして。私は、条例で規定するということは、条例は一々変えようと思うと変更していかなきゃなりませんね。恒常的になりますね。むしろ、寄附者は多様な価値観を持っておりますから、そういう意味では、その方々の意向をやっぱり酌んできちっとやっていくという意味では、私はこういうやり方のほうがいいのではないかな、こういうふうに思っております。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) ちょっと時間がないものですから、少し視点を変えてちょっとお話ししたいと思うんですけど、本年3月に第1回定例会の中で、この本会議場で基金の見直しについての議論をさせていただきました。当時27あった特定目的基金について、県民からの超過課税をいただいている四つの基金や、あるいは土地開発基金についての議論を中心にさせてもらいましたが、福井総務部長は、経営改善プランに沿って八つの基金を廃止・統合し、今回対象とならなかった基金についても引き続き見直しの検討を進めていきますと答弁されております。

 私の印象では、埋蔵金とは言わないまでも、特定の目的のために積み立てているそういった基金というものを一般財源化していきたいという方向が示されたんだろうなという認識を持っておりましたが、そんな折に、先ほどの政策的な意図があるならまだしも、あるいはそういう目的や対象物をしっかり明記した政策条例ならまだしも、単に事務的に基金をもう一個だけ新しい基金をつくるというのは、経営改善プランの考え方、方向性と合っていないのではないかということを思いますが、総務部長のほうから簡単に見解をお聞かせください。



◎総務部長(福井信行) いただいた寄附を区分経理して、それにつきましては、寄附していただいた方にどういったところで使ったとか、そこの説明責任はございますので、基金の見直しの時点と今回の基金の創設というか、それについては何ら矛盾するものではないと、そのように考えております。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) 見直していく方向と矛盾するものではないというんですけど、やっぱり新しく基金を設置するということですから、それについてやっぱりもうちょっと真剣に考える必要があるのかなというのは思っています。一方で、27の特定目的基金を見直して廃止・統合している流れと整合性も含めて検討する必要があるのかなというのが1点です。

 それから、もう時間がないので、もう1点、条文の細かい点ですけれども、1点質問させていただきます。

 本条例第1条では、「三重県を応援しようとする個人から贈られた寄附金を活用して」と書かれております。先ほど例に出しました島根県のふるさと島根寄附条例では、「個人又は団体から寄附を募り」となっておりますし、また、他の市町村の寄附条例の例を見てみましても、寄附者という言葉が使われている例が一般的のようです。本条例案は何ゆえ個人のみと条例に書き込まれたのかどうか。それから、企業や団体などからの寄附があった場合には、この基金に入れることができないのかどうか、総務部長、お答えください。



◎総務部長(福井信行) 今回は、国のふるさと納税制度に基づきまして個人県民税を対象としておりますので、個人県民税の対象となる個人の方というような形で整理をさせていただいております。それで、法人とかそこにつきましては、各県、ふるさと納税制度ができる前から、使途も明確にした形で、いわゆる行政の意思を明確にするという意味合いで条例をつくっておりますので、そこのところ、一般的に寄附をいただくというような形と、今回はふるさと納税制度に対応した形で私どもとしては考えさせていただいたということでございます。

 今回、個人の方以外については、一般的な、従来も条例をつくらなくても個人とか企業の方については寄附はいただける形になっておりますので、それは従来どおりの形で寄附は採納していくという形になると思います。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) 簡単に。

 じゃ、従来どおりの形で、ふるさと納税は基金がないと対応できないんですか。これをつくらないとふるさと納税には対応できなかったということですか。



◎総務部長(福井信行) ふるさと納税制度は単年度で終わるのではなくて、多分継続して行われると思いますので、そういったふるさとを応援していただける方について、やはり経理を明確にしまして、こういったところに正確に使いましたというその説明責任の部分は、やはりはっきりさせるべきでしょうし、それから、単年度で使い切れるものでもない場合もございますので、そういったところで基金にすることによって経理を明確にするということでございます。

   〔16番 稲垣昭義議員登壇〕



◆16番(稲垣昭義) 今、ちょっと限られた時間の議論ではあったんですけれども、やっぱり今、個人や団体からいろんな今までの寄附と今回のふるさと納税、確かにそれを分けたいというのも制度的にはそれでもいいのかもわからないですが、知事が昨年11月に言われた、納税者の意思で行政サービスを直接選択できるそういう画期的な制度をやっぱり求める、そういうものがあれば一番いい。だけれども、国はそれには対応してこなかった。しかしながら、県としてはあくまでその画期的なものを目指していくという姿勢を私は欲しいな。寄附というものに対して、別にふるさと納税だからどうだからじゃなくて、そんなことを考えた条例を制定いただくというぐらいの意気込みが欲しいなということを思っておりました。

 いろんな形で、時間がなくなりましたので、思うんですけども、私は今回、先ほどの政策メニューも、知事は、県立病院とか美し国だとか地域医療の問題とかいろんな課題がありますけれども、そういったことを示されました。そんなのを確かに運用でやるのもいいですけれども、条例にしっかり明記をして県民に対してもしっかりと呼びかけをして、あるいは県外に在住されておる三重県にゆかりのある方にもしっかりとそれを発信していくというような気持ちのこもった政策条例にしていただくのが、私としては本来求めるものだなということを思っておりますし、単に基金を設置するんだという条例よりも、やっぱりそういった夢のある政策条例というのをつくっていただきたいということを思っております。

 今日、限られた時間の議論でしたから、この議場にいる議員各位の皆様の賛同も得られるのであれば、これからしっかりと議論させていただいて、夢のある条例案に、修正も含めて議論もさせていただきたいと思っております。

 以上です。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一) 34番 野田勇喜雄議員。

   〔34番 野田勇喜雄議員登壇・拍手〕



◆34番(野田勇喜雄) 自民・無所属議員団の野田勇喜雄でございます。発言通告に従い、議案質疑をさせていただきます。

 議案第25号平成20年度一般会計補正予算(第7号)のうち、県税の減収等による県債発行に伴う影響についてお尋ねいたします。

 歳出について緊急性及び重要度の高い支出と認識しておりまして、理解するところでありますけれども、県税の減収が加速する中、今回県債の発行額が100億円を超えていくことにつきまして、少し不安を感じておるところでございます。必要な事業はしてほしいわけではございますが、福井部長は最近の県財政に関しまして、なぜか強気な答弁が多いなと私としては感じておりまして、大丈夫なんだろうかなと案じておるところでもございます。

 そこで、三重の財政の冊子を参考に、ちょうど先般、三重の財政、青いので平成20年第2回三重県、(冊子を示す)これをもとに、少し参考にしながら、普通会計歳出決算額の推移から消費的経費と投資的経費に関して、ちょうど知事が就任されております平成15年度と平成19年度を比較してみたところでございます。

 消費的経費の推移は4369億円から4251億円で、約118億円減少しておりますが、構成比は62.6%から65.3%と2.7%増加しております。投資的経費は1527億円から1239億円となり、288億円、約300億円弱減少しており、構成比も21.9%から19.4%となっており、2.5%それぞれ減少しておるところでございます。このように、経費圧迫の比重はどうなっているかというふうに考えますと、投資的経費にシフトしていることがわかります。

 また、県債の平成19年度末現在高では9918億円となっており、そもそも県債は1兆円を超えないように何とか予算執行に重い配慮をしてきたものと私自身理解しております。今回の補正で、県債の現在高は1兆円を超えるものと認識しております。

 さらに、国ではどうかといいますと、景気の後退で法人税収が当初見積もりよりも6ないし7兆円減少し、国債発行額は今年度30兆円を超える見通しで、政府が目標としていた基礎的財政収支健全化計画の達成は困難な状況になっていると報道されております。国の財政健全化はこのように不安視されておるところでもございます。

 こうした状況のもとで、一方では今後いろいろな事業が計画されようとしておりますが、緊急な、重要な、また県民に直結する事業はできるだけ十分な予算の計上を図ってほしいとも思っております。特に県南におきましては、高速アクセスの整備や財政力の低い自治体においても安定な社会保障制度の充実、災害対策、三重の木の推進などが考えられます。また、県北におきましては、災害対策、景気後退によるIT産業や自動車業界の雇用の低迷に伴い、有効求人倍率は1.0を下回るなど緊急課題が多く、中小企業支援や雇用対策など、緊急かつ重要な事業が盛りだくさんであります。こうした事業が削られていくのではないかと心配しております。

 そこで、県税減収等による県債発行107億円の影響はどうなるのか。今後、21年度の予算化などに大きく影響するのではないかと思っております。この点について知事はどのような見解を持たれておりますか、御答弁よろしくお願いいたします。



◎知事(野呂昭彦) 財政状況につきましては大変心配な状況です。ただ、野田議員にまず前提として申し上げておかなきゃならんのは、この状況は実は、三重県の特色とかそういうことではないということであります。いささかつらいのは、個々の地方自治体が自らこの財政状況についてはコントロールできない形の中でやってきたということです。

 今、三重県では平成20年度末でこの県債発行残高が1兆円を超えてまいります。しかし、この中には、実は過去に国の景気対策に合わせてやってきた、そういう事業等の追加によって膨れ上がった、これは一つありますね。それから、本来なら交付税の一部で継続的に行われるべきであったものが、例えば臨時財政対策債だとか、あるいは減収補てん債、こういったことに振り替わってしまったわけですね。こういうものを実は三重県の個々の団体でコントロールできない。これをコントロールしようといえば、いわゆる安っぽい改革論者の言うように歳出を削減するしかないから、東紀州なんかもますますひどくなると、こういうことしかないわけですね。もちろん、したがって、どうしていくのか、これは本当に大変なところです。

 国のやっておるのは、今地方に対してはどういうことをやっておるか。生かさず殺さず。死ぬとこまでいってないし、三重県は死ぬ際には一番最後のほうで死のうと、こういうことで頑張っておるわけですね。それで、借金については、これはもちろん将来世代へ大きな負担になりますから、これは先送りしてはいけません。しかし、そういう意味では、有利な地方債に振り替えるとか、そういうこともありますね。それから、今回107億円については、これはほとんどが後年度に全額交付税で措置をされる減収補てん債という形でございます。

 そこで、さっき、強気か強気でないかということなんですが、日本国じゅうどの府県も、あるいは市町村ももう病気にかかって、それこそ本当に死にそうな状況ですね。しかし、そのときに気まで弱くなってしまったら、これはもう本当に死んでしまうしかありませんから、そこのところはやっぱりしっかり夢を失わず、気も強く持ちながら対応していくと、それぐらいのことが大事ですね。特にやっぱり今やっておることというのは未来に直接かかわってきますから、そういう意味では、長期的な視点に立って、これはやっぱり大事だということについてはしっかり対応していかなきゃなりませんね。そういう意味でのバランスというものが大事であります。そのバランス感覚は、日本ではいいほうから四、五番目に三重県は努力してきたんだと、これからも努力していきたいと、このように思っておるところであります。

 こういうときでありますから、いろんな影響が、深刻なところに影響のないように心がけていきたいと、こういうふうには思っておるところであります。どうぞ一緒に夢をつくっていきましょう。

   〔34番 野田勇喜雄議員登壇〕



◆34番(野田勇喜雄) 御答弁ありがとうございます。いろいろ、僕も今回の歳出に関しては、さっき頭出しのところでも申し上げさせていただいたんですけれども、これは緊急なものということ。それと、あと、当然減収補てん債の対象になるものということで、これは十分、特に県南の費用のほうが多いということも含めて、よくわからせてはいるんですけれども。ただ、ここで、そういった先ほどの知事のお話のように、地域に密着する事業というのはやっぱり欠かせない。確かにそういったいろんな有利なメニューを使ってしっかりと進めてほしいと、これはあらためてお願いしたい。これは知事もその考え方であるなということは十分認識しました。

 ただ、いろんなところでの議論の中で、先ほどのお話のところでもありますように、平成15年度から19年度の推移を見て、構成比等の増加もしていることを見ていきますと、平成19年度での投資的経費の額というのが1200億、それから15年度から約300億下がってくるというと、おおむねこの1000億というのを切ってしまうのも時間の問題ではないのかと。先ほど、それこそないお金も使いながら投資をやっていく、だから東紀州は生き残っているんじゃないかと、こういうふうに言われて、なるほどと思うんですけども、ただ、それが非常に心配なところでもございます。

 そうした中の一つの判断指標として私なりに御提案したいのは、1兆円を超えて1兆円の0.2%というのではなくて、やはり投資的経費の1000億、これが分母になる必要もあるのではないのかというふうに思っております。そうしたこの事業に対する負担率というのは、公債費の支払い能力、これにかかってくるのではないのか。当然、交付金のほうからやってくる、また減債基金のほうからやってくる、こういうのもありますけれども、ただ、やはり払える能力のあるというのは投資的なところのものしかないというふうに僕なりに判断しますので、そうしたものも分母に置いた中で、どれぐらいの割合になるのか。借金ばかりを分母に置いてするのではなくて、それを支払い能力のある部分を分母にしながら考えていくという指標もあるのではないのかなというふうに思っております。

 それと、一つ知事に、1兆円超え、この辺に対するもの、これも含めてもう一度、地方に温かい知事だとは認識しておりますけれども、この2点においてさらに改めて御答弁いただけたらというふうに思います。部長のほうからでも結構です。



◎総務部長(福井信行) 1兆円につきましても、あくまで私どものほうも公債残高が、そういった財政秩序を維持するような形の中で運用していくということで、しあわせプランの中の4カ年の中でも、義務的経費というか、建設のほうにつきましてはマイナス3%というような形で置かせていただいておりまして、公債費のほうも確かに推移、比率は上がってまいりますけども、従来の建設地方債につきましてはそういった抑制のところが、国に準じたような形で投資的経費については抑制させていただいておりまして、ですから、それについては年々落ちてまいります。

 ただ、先ほども知事のほうから申しました、本来ですと交付税で措置されるべき臨時財政対策債とか、減収補てん債の分が後年度でしわ寄せになってまいります。それにつきましては、今の制度でいけば100%交付税措置されることになっておりますので、将来の財源手当てについては今のところあえて心配する必要はないのかな、そのように理解しております。

   〔34番 野田勇喜雄議員登壇〕



◆34番(野田勇喜雄) 福井部長のほうから、この1兆円超えに関する対応もあえて心配する必要はないというような強い、強気の気持ちというのを感じるんですけど、やはりこの1兆円というのは全体の費用から見て非常にシビアな数字だと思いますので、これは慎重に扱っていただきたいなというふうに思います。

 そして、橋下大阪府知事なんか、国直轄の事業なんかの一部負担に関してはもっと地方は払わんでもええやないかというようなことも訴えていますので、その辺、野呂知事はどういうふうな対応をしていくのかなと思いますけれども、その点、時間もありませんけども。



◎知事(野呂昭彦) 大阪府等の現状、全然うらやましいと思っておりません。橋下さんは橋下さんで思うことを言っておられるんだと思います。私にとっては参考になりません。

   〔34番 野田勇喜雄議員登壇〕



◆34番(野田勇喜雄) もう一つ質問がありますが、時間もありませんので。あと、ただ、議案第45号、46号に関しましては真弓議員も質問しておりますので、これは割愛させていただきます。

 以上で質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一) 24番 真弓俊郎議員。

   〔24番 真弓俊郎議員登壇・拍手〕



◆24番(真弓俊郎) 日本共産党の真弓俊郎でございます。野田議員からもお願いもされまして、一緒になってこの情報公開条例、個人情報保護条例、議案第45号、46号に対する質疑をまず行いたいと考えています。

 三重県はオンブズマンの人たちの評価によると、結構情報公開度が高いという形で評価をされていると思います。それで、知事が常日ごろ言っている言葉、例えば新しい公とか文化力、県庁文化も常に地域の文化にさらしてバージョンアップをしていくというふうなお考えだと思うんですけども、そういう点からいうと、まだ三重県の情報公開度というのは不十分だと。もっともっと県民の皆さんに情報公開を進めていかなければならないなというふうに私は感じているんですけども、多分これは知事も同じかなと思っておりますので、知事の情報公開をどのように今後進めていくのか、もっと前向きにいくのがいいのかどうかという、まず知事の思いを教えていただきたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) 三重県は今、質の行政改革というのを進めようとしております。その中身は、文化力をベースにした政策を新しい時代の公にふさわしいやり方で、しかも行政経営品質によりまして、県の職員の意識の向上もしっかりやりながら、旧来型の行政改革とは違う質の行政改革でやっていこうということであります。

 特に新しい時代の公というのは、県民のいろんな主体、市町村も、それから県民一人ひとりもNPOも企業もそうでありますが、そういう多様な主体と一緒になって県の公というものを担っていこうというわけですね。それがいわゆる対等、協力のパートナーとしていこうというわけでありますから、一緒になって県のことについて考えていかなきゃなりませんね。一緒になって考えていこうというからには、我々行政でいろいろ知っておる情報もやはり等しく県民に、あるいはそれを知りたいという人に知ってもらうということは大事であります。

 もちろん、個人情報の保護だとか、いろんな保護すべきものもあります。それから、やはり公がやっていく場合の秩序を乱すということがあってはいけませんから、そういう意味では、県民に知ってもらうということを基本に、どういう形で、どういうルールでやっていくのか、そこら辺が情報公開の仕組みをつくる際に一番基本になるものだろうな、こういうふうに思っています。

   〔24番 真弓俊郎議員登壇〕



◆24番(真弓俊郎) 大体こういう答えかなというのをきちっと出していただいたと思うんです。パートナーとして住民と一緒にやっていくためには、情報公開を進めやなあかんと。

 ただ、今回出てきたこの条例を見ると、かなりそれこそ窓口が狭くなるというか、開示を受ける場所、日時及び場所も指定されたときやないとあかんとか、様々な制約が入ってきているように感じております。けさの新聞なんかでも、一体全体請求を規制することが何をもって行うのかというふうなこともおっしゃられていました。ちょっとそれらしいことに触れられたのは、公の秩序を乱すことがあってはならないとおっしゃいましたけども、そのようなことをまず県自身が防いでいくという、そのために条例の窓口を狭めるというのは誤りだと私は考えております。

 クレーマーの話から始まっているやのように聞いておりますけども、学校現場とか医療現場、県の職員の皆さんも、それぞれそういうクレーマーと称される方のことで大変悩み、体を壊しているという人もあるようにも聞いていますけども、ただ、それだからといって、県が今まで進めてきた情報公開の透明度を濁すことになってはいけないと。

 多分、この条例、今度変えていくのはそういうおそれが多分にあると私は考えているんですけども、知事自身は、この条例改正で情報開示の透明度が上がると思ってみえるんでしょうか。



◎知事(野呂昭彦) もう真弓議員はようわかっておられて聞いておられるんだろうと思うんですが、条例の目的については、県民と県との協働により、すなわちこれは新しい時代の公、さっき申し上げましたけど、そういったことにかかわる、そういう中で、公正で民主的な県政の推進に資するということがあるわけでございます。したがいまして、今回情報公開条例について改正することについては、その基本となる県民の請求する権利が十分に尊重されるように、しかしながら、そういう中でいろんな課題が起こってきておりますから、そういうものについて規定の整備を行っていこうということです。いわば情報公開について運用してきたことのそういう学びから、さらに高度なものに質を上げていくと、こういうことで理解したら一番よくわかるのではないかなと、こう思います。

   〔24番 真弓俊郎議員登壇〕



◆24番(真弓俊郎) やっぱりよくわからないのは、保護条例の保護されるのは県自身のほうで、開示請求者が保護されていることにはならないと。例えば、個人情報を保管している事務所の所在する場所で開示をするとか、そういうふうに不便になっていくということは透明度が減ってしまうということだと考えておりますので、またこれは委員会でも論議をしたいと思います。

 次に、二つ目の質疑に入りたいと思うんです。議案の第63号から74号に関して、指定管理者、個々の指定管理という話だけでなく、たしか昨年にも、昨年かな、県立公園の指定管理者について私も質問をさせていただいた記憶があります。北勢の県立公園が地元のNPOではなく県外の業者で入っちゃったと。これ、新しい公、三重県の地域の力をつけるのにどうなのというふうなことで知事にも質問させてもらったんですけども、今回、63号から74号に関して、ずっと何本かの指定管理者があります。非公募も三つあります。流域下水道、松阪の野球場、ゆめドームうえの。松阪野球場は松阪市、ゆめドームうえのは伊賀市という形でやられています。

 どうも変だなと思うのは、県から市へ移ったと。指定管理者がそれでかわるということで、公の仕事、これは大変大事なことなので、県から市という形は望ましいことなのだけども、一体全体、それぞれ指定管理者、いろんな形で出していますけども、県は指定管理者制度について、もともとどういう考えを持って指定管理者にしようとしているのか。全部民間でというのが原則だというふうにお聞きしましたけども、その中でも、公募がなければしようがないので指定で指定管理者を決めるという、指名で行うということもたしか住宅では起こっていますよね。何を指定管理者に、どういう場面でしていくのか。これは民間なのか、あるいは県と違う行政なのか、あるいは地域指定、地域のNPOなのかという大まかな姿が見えずに、その都度、その都度、みえ県民交流センターはどうしようか、ああしようかという形でやっているようにしか見えてこないんですけども、一体全体県はこれから、またこれからも指定管理者制度というのはどんどんどんどん増えてくると思います。

 私どもはもともと指定管理者制度には反対です。しかし、一歩譲って、今の時代の総定数削減の流れの中でやむを得ないということになって一歩下がっても、やはり公が行う仕事を指定管理者に回していくためには、そのための基準。これについては地方自治体、別のものにやっていこうねとか、地域のNPOあるいは地域の団体に任せていこうとか、地域の力をつけていくという観点から持っていないと、すべて民間業者でええということになれば、やはり力を持った県外、中央と言われるところの業者がどんどんどんどん新しい公を担ってしまうということになりかねないかなという危惧を私は持っていますので、そこら辺の歯どめをどんなふうに考えてみえるのかだけ教えていただきたいと思います。



◎総務部長(福井信行) 指定管理者制度につきましては、従来、県の公の施設を直営でするとか、あるいは市町村、それから公共的団体に管理委託をするという形が、地方自治法が改正になりまして、地方公共団体が指定する法人その他の団体に公の施設の管理をゆだねると。その目的としましては、多様化する住民ニーズに、より効果的、効率的に対応するために、民間の能力やノウハウを活用することによって住民サービスの向上を図るとともに経費の節減を図ると、そういう目的で行われたわけでございます。

 対象につきましては、現在も指定管理者でやっているところが26、それから直営で今36施設やっておりまして、そのうち36につきましても、来年二つ、それから今後指定管理にするのが2と、その他については今後も検討というような状況になっております。

 指定管理に関する考え方としましては、基本的にはその施設の設置目的に沿いまして、有効利用など施設の効用が最大限に発揮されること、それから当然ながら利用者の利便性の向上ですとか事業内容の充実など、県民サービスの向上が図られること、先ほども申しました経費の削減が図られること、こういったところを基本方針に置きまして、指定管理者を選定するのに当たりましては、施設ごとの規模ですとか特性を当然考慮した上で、県民の平等な利用が確保されること、それから施設の適切な維持管理が図られること、それから先ほども申しましたが、効用が最大限発揮され県民サービスの向上が図られること、それから経費の縮減が図られること、こういった基準によって指定管理者を選定しているところでございます。

 先ほど議員のほうからございました地域要件につきましては、当然ながら制度の趣旨からは多くの事業者から最適の管理者を選定するべきというふうに考えておりまして、競争性を高めるためには、より広い範囲から応募していただく必要があると考えております。ただ、そうは申しましても、先ほど御所見がありましたように、公園みたいなものについては、競争性が担保されるのであればそこに地域要件を加味するというような形で改正もさせていただいているところでございます。

 説明としては以上でございます。

   〔24番 真弓俊郎議員登壇〕



◆24番(真弓俊郎) もう時間が来たので終わりますけども、ふだん、地域力とかあるいは文化力、それから新しい公という言葉を使ってみえる知事が、この指定管理者、三重県の公としての仕事をどのように地域の人々、あるいは新しい公として任せていくのかという言葉を聞きたかったんですけども、時間がないので、また別の機会としてさせていただきます。(拍手)



○議長(萩野虔一) 41番 三谷哲央議員。

   〔41番 三谷哲央議員登壇・拍手〕



◆41番(三谷哲央) 新政みえの三谷哲央でございます。議案第54号三重県病院事業条例の一部を改正する条例案、これについてお伺いをしたいと思います。

 この条例案は、産科医療補償制度というのに県立病院が参加するためにこの条例の一部を改正したい、こういう趣旨でございまして、この産科医療補償制度というのは何かといいますと、厚生労働省のほうでいろいろお考えをいただいて、新生児、そのうちの出生体重が2000グラム以上、在胎週、つまりおなかの中にいる期間が33週以上で、かつその方々が脳性麻痺を発症されて非常に重症者であると。身体障がい者等級でいけば1級または2級に相当するという赤ちゃんに対して3000万円の補償をしましょう、600万円を一時金で渡して、あとの2400万円を毎年120万ずつ20年間お支払いしますよという制度なんですね。そのために、赤ちゃん1人当たり3万円の保険料を払ってください、そういう制度でございます。

 せんだって議案聴取会のときに、じゃ、この制度の対象となる赤ちゃんが過去10年間で県立病院で何人ぐらい生まれましたか、そういう対象者は何人ぐらい出ましたかというそのデータが欲しいというお願いをさせていただきました。説明に来られましたら、5年以上はないと。5年以内が電子データとして残っているんだというどこかの国の年金みたいな御説明をいただいて、5年以内の対象者はありましたかといったらゼロですということです。それで間違いありませんね。じゃ、県内は全部民間も含めてどうなんですかというと、お答えがなかった。まず、そのあたりのところからお伺いしたいです。現状はどうでしょうか。



◎病院事業庁長(田中正道) 産科医療補償制度の対象になりますいわゆる脳性麻痺のこの状況はどうかということでございますけれども、今議員おっしゃいましたように、県立病院におきましては、この5年間を調べましたところ、例えば総合医療センターで平成16年度から現在までの脳性麻痺の出生例は3例ありますけれども、この記録から判断をする限り、いずれも今回の産科医療補償制度におけます補償対象には該当しないケースというふうに推測されまして、ゼロというふうに申し上げました。県内の統計につきましては、私どものほうでもちょっと承知をしておりません。

   〔41番 三谷哲央議員登壇〕



◆41番(三谷哲央) なぜ調べていただけないんですか。こういう新しい制度に県が参加するかどうか、こういう政策判断をするときに、例えば県内の病院で、今、年間1万8000ですか、2万ですか、赤ちゃんが生まれる。その中でこういう該当するような子どもさんがどれくらい出てくるのか、これは基本的なデータ、数字じゃないですか。こういうものを調べずして、なぜこういうものに参加するという判断をされるのか、これは非常に疑問だと思います。

 今、厚生労働省が制度設計しているのは全国で100万人の赤ちゃんを対象としようとしているわけですね。100万人で1人3万円ずつ取りますと300億円。これを厚生労働省の外郭団体であります日本医療機能評価機構というところに集めまして、そこが民間の保険会社と契約してやっていこうということなんです。やはりこういうものに参加するときは、もう少しきちっとしたデータで検証しなきゃいかんと思いますが、その点はいかがですか。



◎病院事業庁長(田中正道) 議員御指摘のように、いわゆる正確に過去どのぐらいあったかというふうなことにつきましては、国のほうでも正確な統計というのがないというふうにも聞いております。それは一つには、脳性麻痺等について御家族も含めて申し出られるケースも現状として少ないからと、そういうふうなことからなかなか統計的にも集められなかったというふうなことがあるのではないかと推定をしております。

 ただ、今回の制度の構築に当たりまして、当然国のほうでも専門の委員会がこしらえられたわけでございますけれども、その委員の中には当然産科医それから小児科医等々専門の方が入られまして、この制度についていわゆる医学的な見地から御検討されたということでございまして、その中で、いわゆる500から800件ぐらいはこういうふうな該当者が出てくるのではないかと、こういうふうな推計がされておりまして、そういうふうな推計に基づきまして、私どもも、万一本制度に加入していないがために今回の制度が適用を受けられないということであれば、これはやはり御本人にとりましても大きな逸失利益になるというふうなことで、加入の決断に至ったというわけでございます。

   〔41番 三谷哲央議員登壇〕



◆41番(三谷哲央) 済みません、聞いてないことまで答弁しないで。時間がないので。

 もし年間500発症されて対象になるとすると、300億集めてリターンする補償金は150億なんですよ。あとの150億円はどこへ行くんですか。こんなおいしい制度はないですよ。300億集めて150億戻せばいいんだから。こういうところ、きちっとやっぱり検証しなきゃだめです。

 しかも、これはあくまでも、それぞれの分娩機関というのは既に医療事故に備えて1人1億円出る保険に入っているんですよ。この保険と今回新たにこの3000万の保険というのは、オンしないでしょう。医療事故のときには1億3000万にならないじゃないですか。頭は1億円しか出ない。これは保険を払う保険会社のほうから見れば、こんなおいしい制度はないですよ。

 だから、今、150億だとか200億だとか言われてます、リターンする金が。だが、実際は、新しい保険でカバーされるものの実態は、33週以上おなかにいて、しかも2000グラム以上の健康な子どもさんで、医療事故でなかって脳性麻痺になって、しかも重症で1級か2級の身体障がい者の等級になる子どもさんだけが新たにカバーされる。実態は、恐らくリターンするお金は100億以下だと思います。300億集めて100億以下のこんな保険制度に、今県立病院が慌てて入るという理由は僕はないと思います。これは任意でしょう。



◎病院事業庁長(田中正道) 制度的には確かに任意ではございますけれども、この制度の趣旨において、やはりすべての分娩機関が加入されることが望ましいと、あるいは望まれるというふうなことで、県内の状況を見ましても、52個の分娩機関がございますけれども、すべての分娩機関がこの保険に加入をしておりまして、また全国的な状況を見ましても、最近の12月2日の状況を見ましても、98%の分娩機関が加入しておるというふうな状況でございます。

   〔41番 三谷哲央議員登壇〕



◆41番(三谷哲央) 聞いていないことまでべらべらしゃべらないでください。

 要は、国が入れと言っているから入るんだと、それだけのことじゃないですか。日ごろから地域主権だとか分権だとかいって偉そうなことを言っていて、いかがわしいとは言えませんけど、かなり問題のあるこういう制度に入るときというのは、もう少し慎重に考えるべきではないかと。

 知事、少なくとも議会にこういう議案を出して、この判断をせいと、議決せいということならば、県内の民間も含めた1年間の新生児出生、出てきた赤ちゃんの中で、過去5年間これくらいの対象の子どもさんがいますよ、基礎データはこれくらいですよと。全国で500から800と言われておりますが、その500から800の中で、33週以上いて2000グラム以上の元気な子どもさんで、医療事故の対象でない子どもさんはこれくらいですよ。だから、3万円という金額が妥当だとか、三重県も入らなきゃいけないんだとか、そういう基礎的なものをきちっと議会のほうに示して判断をせいというのが常識だと思いますがいかがですか、知事。



◎知事(野呂昭彦) 制度設計そのものの正しさだとかそういうことについては、私もなかなかちょっと判断できませんけれども、国の全体の大きな制度の中で動いておるということからいきますと、病院事業庁の判断もやむを得ない部分があるのかなと思います。

 ただ、今後、やはりこういう意味では、より県としてはしっかりと議論をしていかなきゃいかんのだろうと思います。何しろ相手は機能不全を起こしているような政府でありますから、制度そのものもいろんな意味で気をつけなければならないということについては御指摘をしっかり受けとめておきたいと思います。

   〔41番 三谷哲央議員登壇〕



◆41番(三谷哲央) 国が機能不全を起こしているから県も機能不全を起こしてもいいという話は当然なくて、しかも、この議会でこの条例改正案をやらなきゃいけないじゃないですか。これから予決に付託されて、それぞれ分科会で詳細審査をしてと、こういうことになります。詳細審査をするデータがないじゃないですか。一部では、総務省が各自治体病院に全部入りなさいよという指導をやっているという話も聞こえてきます。江畑さん、そうですよね。御存じない。だから、そういうことではきちっと議会として審査ができない。

 じゃ、事業庁長、今度の分科会までに僕が先ほど申し上げましたようなそういう資料を出していただけますか。



◎病院事業庁長(田中正道) データが集まるというのであれば、当然私ども一生懸命努力して集めなければならないというふうには思っておりますけれども、今の現状を申し上げますと、非常に難しいというふうには思っております。

   〔41番 三谷哲央議員登壇〕



◆41番(三谷哲央) そういう何も資料もデータもなしで、この条例改正案の是非を議会のほうにあなたは問うているわけですね。これを議決せいというわけでしょう。どうなんですか。



◎病院事業庁長(田中正道) 議員御指摘のように、何件ぐらい発生するかということにつきましては、確かに未確定な部分がございます。

 ただ、これにつきましては、遅くとも5年を目途に国のほうにおきましても、例えば先生おっしゃいますような保険料の額がどうであるとか、あるいは補償の範囲がどうであるとか、あるいは補償のレベルがどうであるとか、そうしたことについても当然見直しをしていくと、こういうふうにも言われておりますので、そういったようになれば当然見直しがされるものというふうに思っておりますし、また片やで、今回の保険料3万円に相当しますところの部分につきまして、いわゆる国の出産育児一時金につきましてもその分引き上げられるというふうなことで、いわゆる公的な制度も付随してされるというふうなことで、私ども、そういうふうな制度に基づいてこの保険制度の運用について適用していくというのが県民の皆様にも安全と安心を提供するものにつながるというふうに思っております。

   〔41番 三谷哲央議員登壇〕



◆41番(三谷哲央) そういう発想だからだめなんです。御家族の方の御負担にならないと。しかし、その負担分は国費で賄われようと県費で賄われようと、結局国民の懐から出ていった税金か借金じゃないですか。だから、それだからいいんですよ、そういう話じゃない。

 それから、この保険制度は、途中で加入してもいいし、途中で脱退してもいいということになっているでしょう。何も慌ててこの1月1日から入らなくたって、もう少し慎重によく周りを見て、中身を詳細に検討して、これで十分だ、これなら了解だといってから入ったっていいじゃないですか。なぜそんなに慌てて入らないかん。



◎病院事業庁長(田中正道) おっしゃられるように、この制度は来年の1月1日から発足するわけでございますけれども、ただ、現在も総合医療センターなりあるいは志摩病院において産科の治療にかかってみえる方がございまして、そういう方がおられる中で、私どもの県立病院だけが入らないというふうなことになりますれば、やはり今かかってみえる妊産婦の方に対しましても非常に不安を与えるものになるというふうなことにもつながりますので、先ほど申し上げたような県民の皆さんの安全・安心という面からもやはり加入していく必要があるというふうに思っております。

   〔41番 三谷哲央議員登壇〕



◆41番(三谷哲央) こういうものに入らないというのが三重県の僕は見識だと思います。

 知事、最後にお願いですが、やはり少なくとも分科会までに先ほど申し上げましたような基本的なデータ、資料というものを提出するように事業庁長に言ってください。お願いします。



◎知事(野呂昭彦) 全国の加入率が98.2%というようなことでありますし、例えば県で県立病院が入らんとなると、これは競争力、あるいは患者への不安だとかいろんなことにも影響することであります。しかし、御指摘のところは大変重要な点でありますから、ぜひこっちのほうもしっかり今日の御議論を踏まえて対応したいと思います。

   〔41番 三谷哲央議員登壇〕



◆41番(三谷哲央) 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一) 以上で、議案第25号から議案第76号までに関する質疑を終了いたします。



△議案付託



○議長(萩野虔一) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案第25号から議案第76号までは、お手元に配付の議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(萩野虔一) 御異議なしと認めます。よって、本件はそれぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。

          ──────────────────



△議案付託表





議案付託表





 政策総務常任委員会


議案番号件名
61財産の取得について
74三重県立ゆめドームうえのの指定管理者の指定について


 防災農水商工常任委員会


議案番号件名
56工事請負契約について(中南勢2期地区広域農道事業松阪工区1号トンネル工事)
57工事請負契約について(道行竈地区県営ふるさと農道トンネル工事)
62損害賠償の額の決定及び和解について



 生活文化環境森林常任委員会


議案番号件名
45三重県情報公開条例の一部を改正する条例案
46三重県個人情報保護条例の一部を改正する条例案
63三重県交通安全研修センターの指定管理者の指定について
64みえ県民交流センターの指定管理者の指定について


 健康福祉病院常任委員会


議案番号件名
41三重県障害者相談支援センター条例案
42公立大学法人三重県立看護大学に係る重要な財産を定める条例案
43公立大学法人三重県立看護大学への職員の引継ぎに関する条例案
44公立大学法人三重県立看護大学の設立に伴う関係条例の整備に関する条例案
76公立大学法人三重県立看護大学に承継させる権利について


 県土整備企業常任委員会


議案番号件名
47三重県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例案
58工事請負契約について(主要地方道紀宝川瀬線地方道路交付金(桐原トンネル(仮称))工事)
59工事請負契約について(中勢沿岸流域下水道(松阪処理区)松阪浄化センター急速ろ過施設(土木)建設工事)
60工事協定締結の変更について(一般県道四日市鈴鹿線緊急地方道路整備事業に伴う関西本線河原田・河曲間44km697m付近高岡こ線橋改築工事)
65熊野灘臨海公園の指定管理者の指定について
66三重県流域下水道施設の指定管理者の指定について
67三重県営住宅及び三重県特定公共賃貸住宅(北勢ブロック)の指定管理者の指定について
68三重県営住宅及び三重県特定公共賃貸住宅(中勢・伊賀ブロック)の指定管理者の指定について
69三重県営住宅及び三重県特定公共賃貸住宅(南勢・東紀州ブロック)の指定管理者の指定について
75三重県土地開発公社定款の変更について


 教育警察常任委員会


議案番号件名
53三重県立特別支援学校条例の一部を改正する条例案
70三重県営鈴鹿スポーツガーデン及び三重県営総合競技場の指定管理者の指定について
71三重県営松阪野球場の指定管理者の指定について
72三重県営ライフル射撃場の指定管理者の指定について
73三重県立鈴鹿青少年センターの指定管理者の指定について


 予算決算常任委員会


議案番号件名
25平成20年度三重県一般会計補正予算(第7号)
26平成20年度三重県交通災害共済事業特別会計補正予算(第1号)
27平成20年度三重県母子及び寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)
28平成20年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計補正予算(第1号)
29平成20年度三重県農業改良資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)
30平成20年度三重県中央卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)
31平成20年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)
32平成20年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)
33平成20年度三重県港湾整備事業特別会計補正予算(第1号)
34平成20年度三重県流域下水道事業特別会計補正予算(第1号)
35平成20年度三重県公共用地先行取得事業特別会計補正予算(第1号)
36平成20年度三重県水道事業会計補正予算(第1号)
37平成20年度三重県工業用水道事業会計補正予算(第1号)
38平成20年度三重県電気事業会計補正予算(第1号)
39平成20年度三重県病院事業会計補正予算(第1号)
40三重県ふるさと応援寄附金基金条例案
48財産の交換、無償譲渡、無償貸付等に関する条例の一部を改正する条例案
49行政財産の目的外使用に係る使用料に関する条例の一部を改正する条例案
50三重県手数料条例の一部を改正する条例案
51三重県県税条例の一部を改正する条例案
52三重県港湾施設管理条例の一部を改正する条例案
54三重県病院事業条例の一部を改正する条例案
55当せん金付証票の発売について


          ──────────────────



△意見書案審議



○議長(萩野虔一) 日程第3、意見書案第15号WTO農業交渉に関する意見書案を議題といたします。

 お諮りいたします。本件は、議事進行上、趣旨説明、質疑並びに委員会付託を省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(萩野虔一) 御異議なしと認め、本件は、趣旨説明、質疑並びに委員会付託を省略し、直ちに採決することに決定いたしました。



△採決



○議長(萩野虔一) これより採決に入ります。

 意見書案第15号を起立により採決いたします。

 本案を原案のとおり決することに賛成の方は起立願います。

   〔賛成者起立〕



○議長(萩野虔一) 起立全員であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○議長(萩野虔一) お諮りいたします。明5日から18日までは委員会の付託議案審査等のため休会といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(萩野虔一) 御異議なしと認め、明5日から18日までは委員会の付託議案審査等のため休会とすることに決定いたしました。

 12月19日は、定刻より本会議を開きます。



△散会



○議長(萩野虔一) 本日はこれをもって散会いたします。

               午後4時18分散会