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三重県 三重県

平成20年第2回定例会 11月28日−10号




平成20年第2回定例会 − 11月28日−10号









平成20年第2回定例会



                平成20年第2回

              三重県議会定例会会議録



                 第 10 号



            〇平成20年11月28日(金曜日)

          ──────────────────

              議事日程(第10号)

                  平成20年11月28日(金)午前10時開議

 第1  県政に対する質問

     〔一般質問〕

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              会議に付した事件

 日程第1  県政に対する質問

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             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  49名

    1  番              山 中  光 茂

    2  番              津 村    衛

    3  番              森 野  真 治

    4  番              水 谷  正 美

    5  番              村 林    聡

    6  番              小 林  正 人

    7  番              奥 野  英 介

    8  番              中 川  康 洋

    9  番              今 井  智 広

    10  番              杉 本  熊 野

    11  番              藤 田  宜 三

    12  番              後 藤  健 一

    13  番              辻    三千宣

    14  番              笹 井  健 司

    15  番              中 村    勝

    16  番              稲 垣  昭 義

    17  番              服 部  富 男

    18  番              竹 上  真 人

    19  番              青 木  謙 順

    20  番              末 松  則 子

    21  番              中 嶋  年 規

    22  番              水 谷    隆

    23  番              真 弓  俊 郎

    24  番              北 川  裕 之

    25  番              舘    直 人

    26  番              日 沖  正 信

    27  番              前 田  剛 志

    28  番              藤 田  泰 樹

    29  番              田 中    博

    30  番              大 野  秀 郎

    31  番              中 森  博 文

    32  番              前 野  和 美

    33  番              野 田  勇喜雄

    34  番              岩 田  隆 嘉

    35  番              貝 増  吉 郎

    36  番              山 本    勝

    37  番              吉 川    実

    38  番              森 本  繁 史

    40  番              舟 橋  裕 幸

    41  番              三 谷  哲 央

    43  番              中 村  進 一

    44  番              西 塚  宗 郎

    45  番              萩 野  虔 一

    46  番              永 田  正 巳

    47  番              山 本  教 和

    48  番              西 場  信 行

    49  番              中 川  正 美

    50  番              萩 原  量 吉

    51  番              藤 田  正 美

   (39  番              欠      員)

   (52  番              欠      員)

   (42  番              欠      番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長                 大 森  秀 俊

   書記(事務局次長)            高 沖  秀 宣

   書記(議事課長)             青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)           内 藤  一 治

   書記(議事課副課長)           岡 田  鉄 也

   書記(議事課主幹)            中 村  洋 一

   書記(議事課主幹)            山 本  秀 典

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            会議に出席した説明員の職氏名

   知事                   野 呂  昭 彦

   副知事                  安 田  敏 春

   副知事                  江 畑  賢 治

   政策部長                 渡 邉  信一郎

   総務部長                 福 井  信 行

   防災危機管理部長             東 地  隆 司

   生活・文化部長              安 田    正

   健康副支部長               堀 木  稔 生

   環境森林部長               小 山    巧

   農水商工部長               真 伏  秀 樹

   県土整備部長               野 田  素 延

   政策部理事                山 口  和 夫

   政策部東紀州対策局長           林    敏 一

   政策部理事                藤 本  和 弘

   健康福祉部こども局長           太 田  栄 子

   環境森林部理事              岡 本  道 和

   農水商工部理事              南      清

   農水商工部観光局長            辰 己  清 和

   県土整備部理事              高 杉  晴 文

   企業庁長                 戸 神  範 雄

   病院事業庁長               田 中  正 道

   会計管理者兼出納局長           山 本  浩 和

   政策部副部長兼総括室長          竹 内    望

   総務部副部長兼総括室長          北 岡  寛 之

   総務部総括室長              稲 垣  清 文

   防災危機管理部副部長兼総括室長      細 野    浩

   生活・文化部副部長兼総括室長       長谷川  智 雄

   健康福祉部副部長兼総括室長        南 川  正 隆

   環境森林部副部長兼総括室長        長 野    守

   農水商工部副部長兼総括室長        梶 田  郁 郎

   県土整備部副部長兼総括室長        廣 田    実

   企業庁総括室長              浜 中  洋 行

   病院事業庁総括室長            稲 垣    司

   総務部室長                中 田  和 幸



   教育委員会委員長             竹 下    譲

   教育長                  向 井  正 治

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長    鎌 田  敏 明



   公安委員会委員              水 谷  令 子

   警察本部長                入 谷    誠

   警察本部警務部総務課長          久 保  博 嗣



   代表監査委員               鈴 木  周 作

   監査委員事務局長             天 野  光 敏



   人事委員会委員長             飯 田  俊 司

   人事委員会事務局長            溝 畑  一 雄



   選挙管理委員会委員長           大 橋  純 郎



   労働委員会事務局長            吉 田  敏 夫

          ──────────────────

               午前10時0分開議



△開議



○議長(萩野虔一) ただいまから本日の会議を開きます。



△諸報告



○議長(萩野虔一) 日程に入るに先立ち報告いたします。

 今期定例会に提出されました議案第41号及び議案第44号について、地方公務員法第5条の規定により人事委員会の意見を求めましたところ、お手元に配付の文書のとおり意見が提出されましたので、ごらんおき願います。

 次に、例月出納検査報告1件が提出されましたので、お手元に配付いたしました。

 以上で報告を終わります。

          ──────────────────



△人委第176号

                           平成20年11月25日



  三重県議会議長 様



                        三重県人事委員会委員長



   地方公務員法第5条の規定による条例に対する意見について



 平成20年11月25日付け三議第191号でお尋ねのありました次の議案に対する本委員会の意見は別紙のとおりです。



                 記



議案第41号 三重県障害者相談支援センター条例案附則第3項

議案第44号 公立大学法人三重県立看護大学の設立に伴う関係条例の整備に関する条例案第2条から第5条、第7条、第9条、第10条及び第12条から第14条





 別 紙 1



   三重県障害者相談支援センター条例案附則第3項に対する人事委員会の意見



 三重県障害者相談支援センター条例案附則第3項は、身体障害者更生相談所及び知的障害者更生相談所を組織統合して三重県障害者相談支援センターを設置することに伴い、特殊勤務手当の支給対象業務について所要の改正を行うものであり、適当と認めます。





 別 紙 2



   公立大学法人三重県立看護大学の設立に伴う関係条例の整備に関する条例案第2条から第5条、第7条、第9条、第10条及び第12条から第14条に対する人事委員会の意見



 公立大学法人三重県立看護大学の設立に伴う関係条例の整備に関する条例案第2条から第5条、第7条、第9条、第10条及び第12条から第14条は、公立大学法人三重県立看護大学の設立に伴い、退職手当の基本額算定にあたり、県が設立した一般地方独立行政法人の役員として派遣された者の在職期間を通算する規定を整備するほか、所要の改定を行うものであり、適当と認めます。

          ──────────────────



△質問



○議長(萩野虔一) 日程第1、県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。17番 服部富男議員。

   〔17番 服部富男議員登壇・拍手〕



◆17番(服部富男) おはようございます。第2回定例会、11月会議の先陣を仰せつかりました自民・無所属議員団、三重郡選出服部富男でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 議長のお許しをいただきまして、通告に従いまして質問をさせていただきたいと思います。

 まず第1に、三重県の観光政策でございます。

 観光重要政策についてでございますが、20年度当初予算では大変厳しい財政状況の中で公共事業費全体の予算は大幅に削減をされ、その中において幹線道路網の整備については、選択と集中の観点から重点的に予算を確保され、高速道路網や直轄道路事業を促進するとともに、これらにアクセスする県道、県管理道路を重点的に整備されるとされています。

 去る2月23日、新名神の亀山−大津間が開通をし、平成30年には亀山−四日市間の供用がされる予定でございます。これにより、名神高速と東名高速が最短で結ばれ、まさに我が国の新たな大動脈が誕生します。これを三重県が産業振興や観光振興など地域の活性化にいかにつなげていくかがまさに問われているのではないでしょうか。

 第二次戦略計画でも、県土づくりの方向として、北の産業集積、南の観光振興というような大きな方向性を示されてはいますが、北にも魅力ある観光資源が多くあることから、これらを生かし、観光振興や地域振興につなげていくことも三重の元気づくりの観点からも重要であると考えます。

 県では、現在、三重の景観計画に基づく推進事業により、伊勢地域及び東紀州地域において御遷宮や熊野古道を中心とした景観づくりや地域づくりが進められていますが、こういった取組を県内全体の主要な観光地で進めていくことも必要であり、また、観光地へのアクセス道路や観光周辺の景観づくりにおいて目に入る周辺の山々の適正管理も含め、総合的かつ計画的に進めていくことが重要と考えます。

 今月11月20日に知事は三重県の要望書を持って上京されました。各省庁の要望の中で継続要望として、幹線道路の形成、伊勢神宮式年遷宮を契機とした広域的な交流・連携の促進を要望されました。そして、三重県選出の国会議員の皆さんに対し、事業説明の中で、県北部は引き続き投資の動きが多いと強調され、県南部でも、今年は新名神の開通などで史上最高の入り込み客数を見込まれるなど好材料もあると説明をされました。

 三重県全体の観光客入り込み客数においても、知事の言われるように、伊勢志摩地域及び東紀州における入り込み客数は毎年増加していることも事実であり、県の政策が実を結んでいると思いますが、反面、三重県全体の観光地における旅館等の宿泊客はどの地域でも減少しているのが現状ではないかと考えます。

 宿泊施設事業主の経営努力は当たり前ではありますが、日本の経済状況悪化に影響され、バブル崩壊後には宿泊客が激減をし、特に三重県の国立・国定・県立公園と言われる自然の景観の美しさを観光資源としているその地域の観光地が厳しい経営を余儀なくされております。

 ここで、資料をもとに説明をさせていただきたいと思います。(パネルを示す)この資料は、三重県観光レクリエーション入り込み客数の延べ数をまとめたものでございます。今回は、北勢地域、伊勢志摩地域というふうな形で二つの地域を比べてみました。私の地元の北勢地域、湯の山温泉も、平成17年、18年と非常に、13万人の人が激減をしております。ロープウエー乗客数は横並びではございますが、これもピーク時の人数からいきますと半分でございます。旅館宿泊客数にしても、昨年の1年間で4万人というふうな形の激減があります。もちろん、下の合計のところの入り込み客数の中では、平成17年、18年、1642万、1689万というふうな形で増えてはおります。この増えたのも、長島温泉という施設がやはり湾岸道路の幹線道路の整備によって非常に客数が増えておるというのがはっきりとわかるわけでございます。

 伊勢志摩地方に移らせていただきたいと思います。今も伊勢神宮の入り込み客数、非常に、60万人ほど1年間で増えておりますが、この旅館状況が、5カ所の旅館を入れさせていただきました。これはなぜかといいますと、宿泊施設というふうな形で見比べていただきたいからでございます。鳥羽旅館327万、210万という数字は、これは、平成18年度の入り込み客数のカウントを、やり方を変えたことによって数字だけは変わっておりますが、これは入り込み客数と宿泊客の数字はほとんど横並びということは聞いております。実際に平成17年から2036万、平成18年は2151万というふうな形で、伊勢志摩地域は非常に入り込み客数も増えておるのが見てとれるわけでございます。

 ちょっとここで資料の説明を終わらせていただきたいと思いますが、入り込み客数が増えることはとてもよい方向であることは間違いございません。ですが、やはりそこで観光ビジネスをしっかりと経営しておられる、宿泊をされるお客様が減少するということは非常に心配なことだというふうに私は思っております。現在の三重県の観光政策の方向性が伊勢神宮の御遷宮や東紀州方面に強く示され、紀勢自動車道、命の道の政策は非常に重要な幹線道路政策であると、私はそれを否定するものではありません。

 北勢地域についても、私の地元菰野町において、平成30年度の新名神四日市−亀山間の完成を大いに期待をし、仮称菰野インターチェンジの完成を待ち望んでいるところであります。幹線道路が整備をされれば、一時的に観光客は増えるかもしれませんが、観光地としての魅力の向上や受け入れ態勢づくり、ソフトやハードの基盤整備ができていなければ、訪れていただいた方を失望させ、かえって悪いイメージを残すことになります。観光目的地までの手前の道路が渋滞をし、せっかく訪れた目的地を前にUターンをされる方も数多くあり、また、駐車場が少ないため待ち時間が発生をする上、雑然とした町並みや屋外広告物が乱立する道路、荒れ果てた山や川の景観、廃屋と化した建物、これでは心地よい空間とは言えません。今日本での観光ビジネスだけではなく、どの業界、どの職種においても経済不況の波が押し寄せており、今観光政策だけをとらえて論ずることもできないかもしれませんが、知事の「美し国おこし・三重」の県の主体性ある政策が地域に発信をされ、三重県全体がネットワークを構築し、地域の観光地が地域の市町を中心とする美し国づくり、地域づくりの取組、各地域の観光行政が一体となって取組を行われ、私の地元菰野町の観光地においても、知事の言葉で表現をされる「ピンチのときこそチャンス」にどうつなげていくかが大事という、今回豪雨災害の被害に遭い、復旧を目指す若い旅館経営者の思いが、このときをチャンスにつなげようと少しずつ動き出しているように感じられます。

 ここで知事にお尋ねをいたします。三重県全体を考えた観光政策として、各地域の観光資源や特色を生かした重点政策として庁内体制を構築するお考えがおありかどうか、知事の観光政策のお考えをお聞きしたいと思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 観光産業の重要性について、服部議員のほうからもいろいろお述べになりましたが、観光につきましては、私も多様な産業と関連する21世紀の成長産業と思っております。経済活性化に寄与するだけではなくて、活力のある、魅力的な地域づくりにもつながるものであると、こう考えております。

 また、この三重県でありますけれども、よく日本人の旅の原点とも言われております。これは、お伊勢参りというのがかつて大変盛んであったというようなことがございますし、第一、我が県には国を代表するようなすぐれた観光資源が豊富にございます。こういうことから、県としても観光政策を県政の重要な施策と位置づけまして、平成16年に観光振興プラン、新しいのをつくりまして、それから、平成18年には観光局を設けまして、県全体の観光振興について取り組んでおるところでございます。おかげさまで、御指摘がありましたように、入り込み客数、平成19年につきましては、過去最大多かった平成6年に次ぐ入り込み客数という統計も出ておるところで、大変ありがたいと思っておるところであります。

 さて、観光振興を進める上でどういう点に留意していくかということでありますが、重要なことは、地域の人々が自らの思いを反映し、住んでよし、訪れてよしの魅力ある地域づくりを行うということ、これがまず大原則だと思っております。そのためには、地域の特色を生かした取組を行いますとともに、地域にはいろんな観光資源等が点在しておるわけです。宿泊施設であるとか、物産・特産品、こういった資源も含め、これらを有機的に結びつけ、そして面的な展開を図って広域的な取組としていくということが大事でございます。

 それから、最近特に重視をしておりますのは、三重県の魅力を海外に積極的にアピールする、このことも大変重要でございまして、海外からの誘客にも取り組んでいこうとしておるところでございます。

 さらに、観光地の魅力を形成する上では、自然環境や景観、アクセスなどは重要な要素を占めるということでありますから、当然これらの整備につきましても一体的に取り組んでいくということも必要でございます。こうした観点から、伊勢志摩地域や東紀州地域では、観光圏の整備など広域的な取組が進められております。

 また、北勢地域につきましても、長島温泉や鈴鹿サーキットなどの大型観光施設、湯の山温泉や御在所岳などの観光資源がございますので、北伊勢広域観光推進協議会や鈴鹿F1日本グランプリ地域活性化協議会、こういったところにおきまして、これらを活用した広域的な取組が進められておるところでございます。

 県としましては、今後、地域の主体的な取組を支援するために、本年9月に三重県観光振興プラン第2期戦略をつくったところでございますけれども、この中で、おもてなしの醸成であるとか、それから、最近来客の満足度が低下をしておるというような指摘があったりします。それから、御指摘がありましたように、宿泊関係でいくと、滞在型をもっと増やしていかなきゃならんというようなこともございます。そういったことを今度のプランの中では盛り込んで策定をしてきたところであり、詳しくはこの後、観光局長のほうから少し説明をさせたいと思いますけれども、情報発信・誘客、魅力づくり・人づくり、社会基盤整備、こういったことを推進しまして、その地域に応じた観光地づくりというものを推進していく、あるいはまた海外からの誘客につきましても、しっかり取り組んでいきたいと考えております。

 ちょっと残余、観光局長のほうから答えさせていただきます。

   〔辰己清和農水商工部観光局長登壇〕



◎農水商工部観光局長(辰己清和) 観光振興プランの第2期戦略計画につきまして、知事の答弁を補足させていただきます。

 この9月に策定いたしました第2期戦略の大もとでございますが、平成16年の11月に策定いたしました三重県の観光振興プランということで、19年度まで取り組んでまいりました分を踏まえまして、このたび第2期として20年度から22年度までの間を策定したところでございます。これの移行に当たりましては、今まで六つの戦略ということでまとめておりましたところ、今回三つの戦略にまとめておりまして、三重県の観光の新たなイメージづくりと情報発信・誘客戦略を一つ目に取り上げている。それから、戦略2といたしまして、多様な主体による観光の魅力づくり・人づくり戦略を柱としている。それと、3番目に社会基盤でございますが、観光客の快適性の向上に資するような社会基盤整備戦略をするという、この三本柱で進めていくということにしておりまして、具体的には、先ほどの知事の答弁にもございましたが、まず誘客戦略のほうでは、海外とか遠隔地を新たな部分に加えておること。それから、最近増えております自動車観光、さらに、昨年度末から展開しております教育旅行の推進等々に力を入れていくことを加えております。それから、魅力づくりのほうでございますが、昨年度の統計で観光満足度が非常に低下しておるというふうなことを受けまして、それに対する対応、それと、「美し国おこし・三重」との連携をしていく、さらに、歴史・文化資産を活用していくというようなことを2番目の戦略に掲げておりまして、3番目には、美しい、先ほど質問にもございました、景観づくりの推進であるとか、さらに安全・安心についても対応していかなければならないということで、今戦略を進めるということにしております。

 以上でございます。

   〔17番 服部富男議員登壇〕



◆17番(服部富男) 知事の御答弁まことにありがとうございます。海外へのアピールということで、今現在世界的な経済不況という波も押し寄せておりますし、実際に海外からの宿泊客は、私のほう、湯の山温泉も非常に多く来ていただいております。そして自然を楽しんでいただいておるわけでございます。そういった意味で、観光振興プラン第2期戦略は、22年度までということですが、滞在型の取組をやはりしっかりと、そういうふうな世界の経済の不況も踏まえて検討をしていただいて、対策を講じていただきたいというふうに思っております。今回は、私、観光を中心にしたところの質問を取り上げさせていただきましたので、また後の質問の中でもそういった発言も出てまいります。どうかよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 それでは、次の東海自然歩道の整備、遊歩道の整備についてということで質問させていただきたいと思います。

 三重県は、熊野古道世界遺産登録に伴い、歴史・文化に触れ合うという思いが県民に強く芽生え、森林浴や遊歩道散策など観光客が歩く文化を楽しむ姿が増えてきたように思います。健康ブームを後押しするように、観光客が自然公園に足を運び、春、秋のシーズンともなれば、ハイキングや登山を楽しむ人々でにぎわいます。先ほどの質問にも発言をさせていただきました、観光地を訪れる方への心地よい空間づくり、すなわち壊れかけた自然環境や景観をどのようにもとの美しい自然に戻し、整備を整えていくのか、県が主体的に環境整備に取り組むにしても、やはり地元市町も同様に厳しい財政の中で、国立公園、国定公園、県立公園の施設整備事業及び環境整備の事業をどのように展開されるのか、そして、災害により破壊された東海自然歩道などの災害復旧についてどのように取組をされるのか、環境森林部小山部長にお尋ねをさせていただきたいと思います。

   〔小山 巧環境森林部長登壇〕



◎環境森林部長(小山巧) 観光政策の中での特に東海自然歩道の整備ということでございます。こういう国定公園等の自然公園につきましては、そのすぐれた風景地を保護するとともに、国民が広く利用することにより保健、休養等に資するものとして国に指定されたものでございます。これらの自然公園を利用するための施設につきましては、公園整備計画に基づきまして、東海自然歩道等をはじめとする様々な施設を順次整備してきたところでございます。

 特に東海自然歩道につきましては、これは昭和49年に完成しまして、東京から大阪までを結ぶハイキングコースということでございますが、特に東京の明治の森高尾国定公園と、大阪の明治の森箕面国定公園を結ぶ延長1697キロメートルに及ぶ歩道でございまして、三重県分は、岐阜県境から奈良県境までの間、197キロメートルでございます。この東海自然歩道につきましても、開設以来既に30年余を経過しておりまして、老朽化が進んできております。このため、東海自然歩道の整備につきましては、国の自然環境整備交付金を活用しまして順次整備を進めているところでございますが、厳しい財政事情でもございまして、思うように進んでいないというのが現状でございます。

 この整備に当たりましては、今後とも、厳しい中ではございますが、県の自然環境整備計画、5カ年計画でございますが、これに基づきまして国の交付金事業を活用して、利用者にとっての安全・安心な施設へと順次改修を進めていきたいというふうに考えております。

 また、国の交付金事業の対象にならない、そういう地区もございますので、それにつきましては、県単独事業により、緊急性の高い箇所から順次整備を進めてまいります。

 特に今回災害で被災した箇所につきましての復旧でございます。これにつきましては、今年9月2日から5日までの集中豪雨によりまして、この東海自然歩道の歩道橋の流失5基と歩道の損壊が22カ所、そういう被害が発生しまして、被害額がおよそ2億円を超えるような甚大なものとなっております。このため、特に被害の著しかった菰野町地内の東海自然歩道につきましては、利用者の安全のために現在通行どめにしているところでございます。

 自然歩道の災害復旧につきましては、国の災害復旧制度というものが現在ございません。それで、現時点では自然環境整備交付金を活用しながらの復旧となります。このため、被災した東海自然歩道の早期復旧を目指しまして、今年度の予算につきまして、環境省に追加の交付を要望しているところでございます。復旧に当たりましては、今考えておりますのは、朝明川周辺から今年度工事に着工しまして、順次通行どめが解除できるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 また、国に対して、先般、自然公園についての災害復旧制度を創設するように要望したところでございますし、自然環境整備交付金につきましても、引き続き増額を国に対して要望してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔17番 服部富男議員登壇〕



◆17番(服部富男) 御答弁ありがとうございました。東海自然歩道につきましても完全整備をよろしくお願いしたいと思うんですが、今回、今御答弁の中で、菰野町の災害復旧についての御説明をいただきました。湯の山温泉の一番の名物はロープウエー、そしてまた、その下にあります蒼滝という滝がございます。その蒼滝も、非常に今回の土石流によりまして被害を受けておりますし、そういった意味で観光地の一つがなくなっておる状況でございます。実際に県土整備とのいろんな工事の取り合いもあろうかと思いますが、環境森林部として、県土整備との連携をいただきながら早期に解決をいただきますようよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 それでは、次の質問に入らせていただきたいと思います。

 ちょっと質問に入らせていただく前に一言話をさせていただきたいと思います。私の地元菰野町を中心とする、今先ほど部長も御答弁いただきました三重県北勢地域における9月2日、3日にかけての豪雨災害に対し、四日市建設事務所災害対策チームと地元菰野町行政との連携により、いち早く被災現場の災害応急作業に対応いただきましたことを感謝申し上げます。被災地の現場には、調査により通行危険と判断された通行どめの橋や道路、そして被災された民間施設も数多くあり、まだ悲惨な現状そのままで残されているところも数カ所ございます。土石流により被害を受けた北谷川渓谷の砂防堰堤工事も、今年度補正予算による本工事を決定いただき、今後他の被災現場についても早急に対応していただくように望むところであります。鈴鹿山脈、鈴鹿国定公園内の豪雨は、地元でも60年来の雨量であったと言われております。来年の台風シーズンまでに災害現場の完全整備がどうしても必要であり、2次災害が起きないように対策、対応をよろしくお願い申し上げたいと思います。

 それでは、次の質問に入らせていただきます。

 2番目に、観光地へのアクセス道路の安全確保についてであります。

 県道湯の山温泉線のバイパス整備についてでございますが、県道577号湯の山温泉線は、菰野町千種から湯の山温泉街を経由して国道477号に至る県道であります。県内有数の観光地であり、湯の山の観光幹線道路であるとともに、湯の山地区住民にとっても唯一の生活道路で、まさにライフラインとも言うべき道路であります。湯の山地区は、湯の山温泉をはじめ、御在所岳の自然景観やロープウエー、鈴鹿スカイラインなどの観光資源を有しており、年間100万人の観光客が訪れる県内有数の観光地であり、夏から秋の観光シーズンの土曜、日曜には、湯の山温泉線は大渋滞となっています。しかしながら、地形が急峻なことから落石やのり面崩壊の危険性が高く、大雨等緊急時には幾度も通行どめになっています。

 今年の9月の豪雨により、湯の山温泉線の路肩が道路沿いを流れる三滝川に崩落をしました。その後の復旧作業により一度は仮復旧していましたが、10月24日の大雨により、再度、幅2メートル、長さ30メートルにわたり路肩が崩落しました。このため、県四日市建設事務所では、同日午後1時半ごろから崩れ落ちた場所を含む約2キロ区間を通行どめにしました。その後復旧工事に全力で取り組んでいただき、10月31日には片側交互通行が可能になりましたが、その間、秋の観光シーズンを迎えた湯の山温泉宿泊客や御在所ロープウエーでキャンセルが相次ぐなどの地元の観光や住民生活に深刻な影響が出ました。迂回路として、北回りで温泉街に入る国道477号鈴鹿スカイラインがありますが、そこから温泉街の区間は幅員が狭く急勾配、急カーブになっており、ふだんは通行どめにしていますが、急遽これを開放し、迂回路を確保しましたが、観光バスはとても通れません。このため、観光バスのお客さんは手前の駐車場でおりていただき、各旅館のマイクロバスで温泉街までピストン輸送をしました。しかしながら、マイカー利用で来られた方も多く、温泉街は道幅も狭いため、あちこちで渋滞が発生をし、旅館関係者が連日各所に立ち、車を誘導するという事態になりました。その結果、御在所ロープウエーでは、10日24日から31日の間、バス120台分、約3000人の団体予約がすべてキャンセルになり、例年であれば湯の山に10月、11月の2カ月で約20万人が訪れるわけでありますが、団体客だけではなく、個人客も半減をしております。地元からは、観光地には旬のシーズンがある、湯の山の旬はまさに紅葉のシーズンであるのに行政にはその認識があるのか、一日も早く復旧してほしい、これは新聞のコメントにも出ておりました。厳しい意見も多くいただきました。9月に災害仮復旧工事が進み、10月にまた同じところが路肩崩壊する2次災害については、地元の人たちの声として、県による災害現場調査不足を指摘されております。これはまさに人災ではないのかという声さえ上がっており、地元県議の私も、反省を含め今後の対応につなげていかなければならないと思っております。

 また、湯の山地区には約150人の住民が暮らしておられます。その多くは高齢者であり、県道湯の山温泉線が通行どめになり、近鉄湯の山温泉駅と温泉街を結ぶ三重交通のバスも運休したことから、菰野町は、交通手段を持たない高齢者の通院時には車を手配して対応しておりました。四日市建設事務所の指示のもと、昼夜を問わず復旧作業に取り組んでいただき、11月1日からは全面通行可能となりましたが、改めて観光地における交通アクセス確保の重要性を痛感させられた災害でもありました。

 平成16年9月5日の集中豪雨でも、湯の山温泉線が災害を受け、湯の山地区は孤立をしております。湯の山大橋整備については、平成16年に地元県議の舘議員も質問に立たれました。三たび湯の山地区が孤立するような事態を招かないためにも、災害時の迂回路確保と観光地の渋滞解消を目的とした湯の山温泉線から国道477号にアクセスするバイパス、すなわち湯の山大橋、地元仮称夢の架け橋の早期整備が必要と考えます。このバイパス湯の山大橋計画は、平成7年度から調査が始められ、平成13年度には道路の概略設計と橋梁の設計をさらに終えています。平成15年に策定された新道路整備戦略では、事業継続路線として位置づけられています。湯の山大橋整備計画は、この9月の土石流により被害を受けた渓谷の真上に整備される計画であり、橋柱脚部の構造的な部分にも心配はありますが、この湯の山大橋は既に事業化されている路線であると私も認識しており、災害時の迂回路確保と観光地の渋滞解消に向け、早期の事業着工をお願いするものであります。

 また、9月の豪雨により、至るところで土砂崩れや落石が発生をし、国道477号、鈴鹿スカイラインは全面通行どめとなっており、復旧のめどは今なお立っていません。湯の山の大きな観光資源が失われたままになっています。今後の復旧見込みについてもあわせてお伺いいたしたいと思います。野田部長、御答弁のほど、よろしくお願い申し上げます。

   〔野田素延県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(野田素延) 2点ほど御質問があったかと思いますので、まず最初に湯の山大橋につきまして御答弁させていただきます。

 この湯の山温泉線は、湯の山温泉への観光道路でありますとともに、おっしゃりましたように、湯の山地区にとりましては唯一の生活道路となっております。現在この路線には迂回路がないという状態でございまして、このため、湯の山の観光シーズンであります夏や秋には観光客の車が集中し、交通渋滞が発生するとともに、今回のような災害時におきましては、地区が一時的に孤立するというような状況が出てございます。

 このような問題を解決するために、湯の山地区から国道477号にアクセスするバイパスとして湯の山大橋の架橋を計画しているところでございますが、このバイパス計画は、新道路整備戦略では事業継続箇所に位置づけてございますが、現地が急峻な地形であることから橋の長さが相当長くなるということで、建設に多大な工事費を要すること、それから、現状、公共事業を取り巻く状況が厳しさを増していることから、現在まで慎重に対応してきたというところでございます。今回の災害による影響につきましては、今後検証して、観光地における安全・安心の確保や観光振興の観点も含めまして再度検討してまいりたいというふうに考えてございます。

 二つ目の、現在被災を受けております国道477号、通称鈴鹿スカイラインの復旧はどうかということでございますが、これは、9月の2日から3日にかけての豪雨によりまして被災を受けたところでございますが、現在4メートルを超える巨石があります。それの処理、それから、1万立米を超えるぐらいの土砂等が数カ所にわたってありまして、現在その撤去に全力で取り組んでいるところでございます。また、本復旧に向けまして、設計積算の作業とか復旧のために必要な用地調査を現在進めているところでございまして、復旧の見通しにつきましては、この冬の積雪により工事の中止ということも考えられておりますが、本格的な工事復旧は来春以降になるという予定も立ててございますが、私どもとしましては、できる限り早期に復旧できるよう全力で努力してまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

   〔17番 服部富男議員登壇〕



◆17番(服部富男) 御答弁ありがとうございました。この湯の山の今回の災害は、湯の山温泉には非常に厳しい状況もありますし、各まだ菰野町にも多くの観光地もございます。そのほとんどがキャンプ場等も含めて災害に遭っており、湯の山温泉はまだまだ今助かっておる状況でもあり、しっかりとまた観光客の皆さんも多く来ておられるようでございますし、実際に早期解決をお願い申し上げたいと思います。本来は、命の道である道路についても、橋についても、以前の伊藤作一先生、西田太子雄先生が足跡を、しっかりと私たちも線を引いていただいたところを歩ませていただいて、地元の舘県議、そしてまた私服部と、しっかりと今後要望させていただいて、湯の山温泉の安全対策に私たちも寄与させていただければ幸いであるというふうに考えております。どうぞよろしく早急に解決をしていただきますようお願いを申し上げ、次の質問に入らせていただきたいと思います。

 次の質問でございますが、県道名張曽爾線の整備についてでございます。

 名張市の県道名張曽爾線、奈良県曽爾村から名張市でも、今年7月9日に香落橋付近で落石が発生をしたため、安全確保のため、現在まで完全に通行どめになっています。名張市の香落谷は、清流や巨大な柱状節理が織りなす風光明媚な渓谷であり、屈指の紅葉の名所であることから、紅葉シーズンも最も人出が多く、例年多くの観光バスが訪れます。しかしながら、7月に起きた落石の影響で県道名張曽爾線が今も通行どめになっており、部分復旧は来年1月の見込みとなっています。迂回路として県道赤目掛線を使用していますが、道幅が狭く、大型バスは通れないために団体ツアー中止が相次ぐなど、青蓮寺のブドウ狩りを含め観光業界に大きな影響が出ました。観光協会によると、落石以降、香落谷の観光客数は前年の3割程度まで落ち込んでいるといいます。知事が常々お話しになるように、観光地が生み出す観光産業は民間の活力を促し、地域に大きな経済波及効果をもたらします。この観光地の活性化には、地元や地元市町の主体的な取組が不可欠でもあり、その基盤づくり、特に主要な観光地へのアクセス道路の整備やその安全の確保については、県自体が主体となって取り組むべきことであると思います。今後の対策として、落石防止等の整備及び県土整備についてどのような対策で望まれるのか、来年1月の部分復旧についてもどのような内容であるのか、答弁をお願い申し上げたいと思います。

   〔野田素延県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(野田素延) 名張曽爾線の復旧につきましてお答えさせていただきます。

 主要地方道の名張曽爾線におきまして、今年の7月9日に落石が発生したところでございますが、幸いにして人的被害はなかったものの、さらなる落石のおそれがあるということから、現在も全面通行どめの規制を継続しているところでございます。現地は、高さが100メートル以上の切り立ったがけでございまして、落石のおそれがある浮き石や不安定な大きな岩の塊が多数存在する地形であるために、国の専門研究員に対策等の意見を聞きました。また、ロッククライミング調査というものも実施したところでございます。その結果に基づきまして、現在、不安定な岩塊等の除去、それから、仮設防護さくの設置等の応急工事を実施しているところでございます。

 今後におきましては、この応急工事が完了して、安全を確認した上で片側交互通行で供用開始したいなというふうに考えてございます。引き続きまして本格的な復旧工事を実施するということにしております。これはロックシェッド工法という工法で、抜本的な安全対策を進める予定でございます。

 県道名張曽爾線におきましては、これまでの危険箇所におきまして順次災害防除工事を進めてきたというところでございますが、今後も引き続きましてがけ崩れの防止などの防災工事を行い、安全対策を進めていきたいというふうに考えてございます。

   〔17番 服部富男議員登壇〕



◆17番(服部富男) 御答弁ありがとうございました。ぜひ災害復旧工事の一日も早い着工、そしてまた完成をお願いしたいというふうに思います。この地域、室生赤目青山国定公園周辺には、幹線道路として、上野から名張を結ぶ国道368号線もあります。我が会派、自民・無所属議員団の地元名張選出中森議員より何度も368号の4車線化に向けた整備について質問をされていますが、なかなか前進されず、今後早急に整備計画を実行されることを期待いたします。

 今回質問させていただいた県道湯の山温泉線並びに県道名張曽爾線は、ともに鈴鹿国定公園、室生赤目青山国定公園という観光地にとって命の道であり、重要な生活道路でもあります。国定公園内に限らず、国立公園や県立公園においても同じような安全対策を必要とする場所がたくさんあり、特に伊勢志摩国立公園内において、県道伊勢磯部線は、通称伊勢道路でありますが、伊勢市から志摩市へ向かう観光の大動脈であります。落石が頻繁に起こり、事故が多い路線で、早急に防災整備を必要とする道路です。観光地のアクセス道路が長期通行どめになり、観光地が一度離れてしまった場合、地元がどんなに努力をしても取り戻すのは3年はかかると言われています。観光が地域に果たしている役割の大きさにかんがみ、湯の山温泉線や国道477号、県道名張曽爾線、県道伊勢磯部線、伊勢道路などの主要な観光地におけるアクセス道路の整備や安全の確保についてしっかりとした取組を要望し、次の質問に入らせていただきます。

 3番目の最後の質問でございます。災害復旧本工事における入札制度についてであります。

 日本は火山国であり、また、台風は年に数回は直撃する国でもあります。地震、津波、風水害といった大きな災害に見舞われ、阪神・淡路大震災などに見るように多くの犠牲者を出し、町全体が一瞬にして崩壊をし、ゴーストタウンと化してしまうような災害も現実に起きております。今回の北勢地域の豪雨災害においては、犠牲者を一人も出さずにまだ助かりました。近年にないほどの土石流災害であったことは事実であります。

 土石流豪雨による増水により、三重県管理による公共施設の崩壊が予想され、危険と認めた場合、四日市建設事務所と建設業協会との災害防止協定により、県より要請を受けたら、昼夜、休日、天候を問わず災害現場に向かい、指示されたとおりの防災応急作業に取りかかるように体制をいつも整えておかなければならないのが協定を交わした登録業者の務めでもあります。菰野町の豪雨災害でも、地元菰野町の建設業者が、県による指示のもと、懸命に応急作業をし、豪雨の去った後の仮復旧作業にも真剣に取り組んでくれました。仮復旧という形で住民の安全が確保をされ、その後県による予算化をされ、入札により工事業者も決定し、復旧本工事が始まります。

 ここ数年の間に建設業を取り巻く経営状況は最悪の状態になりつつあり、地元菰野町建設組合も数年前に解散をし、今では建設業ののれんをおろす会社も出てきている状態であります。現在数社のみが三重県建設業協会四日市支部に所属をしております。また、同じような災害がいつ起きるかもしれない時代に、県と連携し、機動力を十分に発揮して災害に立ち向かえる業者が地元で何社残っているのでしょうか。

 共産党の萩原先生が、常々、委員会などで、中小企業の支援は県の責務であると発言されておられます。まさに発言されているとおりと私も思います。中小企業を取り巻く不況は非常に厳しい状況であり、業種を問わず、建設業のみではなく、たくさんの業種で非常に厳しい状況であることは確かであります。地域の中小企業の育成のためにも、入札制度を仮に災害復旧特別制度のような形で対応してもらえないのでしょうか。四日市建設事務所の管内の業者による一般競争入札による入札では、防災作業に携わっていない菰野町以外の建設業者が本工事をすることもあるわけです。被災地の住民の皆さんは、当然のごとく、菰野町の業者が来てくれてまた助けてくれる、これからの本工事に入ってくれると考えるのは当たり前のことではないでしょうか。自由競争の時代ではあるので、町外の業者が工事をしてはいけないと私は言っておるのではありません。

 ここで提案でありますが、規模の大きな工事については、四日市建設事務所管内の業者による一般競争入札方式をとるのも当然理解をしておりますが、せめて5000万円以下の工事に関しては、地元菰野町の全業者による地域公募での対応にして、入札ができるようにならないものか要望するところでありますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。

   〔野田素延県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(野田素延) 災害復旧につきましてお答えしたいと思います。

 本県におきましては、平成19年度から、建設工事の発注につきましては、原則として、条件つきの一般競争入札で行うということにしております。この中でも、例外として、災害復旧の応急工事など緊急を要するものにつきましては、随意契約や指名競争入札というものを採用することができるとしているところでございます。

 なお、本格的な災害復旧工事につきましては、基本的には条件つきの一般競争入札を適用するということにしておりますが、予定価格が1億5000万円未満の土木工事につきましては、地元業者育成の観点から、参加資格に本社等の所在地を地域条件として設定して、現在発注行為を行っているところでございます。

 以上でございます。

   〔17番 服部富男議員登壇〕



◆17番(服部富男) 御答弁ありがとうございました。

 部長にもう一度お尋ねしたいのですが、1000万以下の工事ということは、今現在、災害復旧について1000万の工事というのはどのぐらいの件数があるんでしょうか。まだこれから査定もしていただいて、調査をしていただくところもあると思いますが、実際に今回、あれだけの大きな災害復旧の中で、1000万でおさまるような一つの工事が出てくるのでしょうか。地域公募にしても、緊急対策入札制度にしても、その辺のところを私は今金額のところをもう少ししっかりと精査をしていただいて、上限を少しでも上げていただくような入札制度は地域公募としてとれないものなのか、その辺のところは私も強く要望をさせていただきたいと思いますし、むしろまだ今は時間が残っておりますが、強く本当は、本来は要望したいところでございますが、なかなか今までの状況がありますので、その点も今回私が発言をさせていただいたのをしっかりとお考えをいただいて、今後の検討をお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

   〔「7分あるのに」と呼ぶ者あり〕



◆17番(服部富男) いや、部長もなかなか困ってみえるので、こういう入札問題というのは非常に難しい問題がございますので、私も利益誘導になるのはいけませんものですから、その辺のところも含めて、やはりフェアな形で今回の入札制度に私は発言をさせていただいたわけでございます。答弁は私はあえて求めないように今回は考えてきておりましたので、その点だけは御了解をいただきたいというふうに思いますが、今後、いろんなところでまた発言をさせていただく機会もございます。どうかよろしくその点も考えていただきますようお願い申し上げまして、私の本日の質問は終わらせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一) 7番 奥野英介議員。

   〔7番 奥野英介議員登壇・拍手〕



◆7番(奥野英介) 伊勢市選出、県政みらいの奥野でございます。質問をさせていただきます。今日は、朝、エレベーターで知事とちょうど出くわして、先日は元気な顔じゃなかったんですけれども、今日は非常にさわやかな顔をされておりますので、実りある、また、しなやかな答弁をいただけたらありがたいなと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 それでは、第1番目のこれからの国民健康保険はどうあるべきかということで質問をさせていただきます。

 10月1日、新聞に、舛添厚生労働大臣が、後期高齢者医療制度の見直しをめぐり市町村単位の国民健康保険を都道府県単位の県民健康保険、仮称でございますが、に再編し、75歳以上の医療も県民健康保険に一体運営させる私案を示しましたが、その考え方は少なからず理解はできますが、様々な段階を経なければならないと思っております。

 医療制度、健康保険には、被用者保険、国民健康保険、後期高齢者医療保険と三つに分かれております。それぞれの保険には保険者、すなわち運営している主体があります。

 1番目の被用者保険は健康保険で、その一つである全国健康保険協会、協会健保、以前は政府管掌保険でした。には3400万人が加入し、保険者は全国健康保険協会。もう一つに、組合保険で1541組合、3047万人が加入し、保険者は健康保険組合。船員保険は、16万人が加入し、保険者は国。それに各種共済保険、国家公務員、地方公務員、私学教職員で合計75共済組合、1事業団で94万人が加入しております。

 2番目の国民健康保険は5127万人が加入し、これまで農業者や自営業者の人が主でしたが、最近は退職者の加入が増加し、1818市町村と165国保組合が保険者として運営をしております。

 3番目の後期高齢者医療では、保険者は47広域連合で75歳以上、1300万人が加入しており、給付の一部負担は1割で、現役並みの所得の人は3割負担としております。

 そこで、国民健康保険についてでございますが、全国1億2000万人のすべての国民が医療保険に加入しているわけで、様々な制度に分かれており、複雑で非常にわかりづらいのがこの医療保険です。国民皆保険にするため、以前は、勤め人のほとんどが古くからある健康保険や公務員の共済組合、船員保険に加入しており、これらの既にある公的な医療保険に加入していない人をすべてその住所地の市町村が運営する国民健康保険に加入させるというやり方で皆保険が実現しました。世界でもまれな日本の公的医療保険の仕組みのかぎを握っているのは、言い方は変なのですが、その他大勢をまとめて引き受けている市町村の国民健康保険なのです。別の面から言うと、高齢者の医療費をはじめ、低所得者の人、外国人の医療など様々な課題がここに集中してあらわれています。

 もう一つ大切なのが国庫負担の働きです。条件の異なる保険グループの間に分立したままで皆保険を達成し、給付改善を実現したかぎが巨額の国庫負担の重点投入で、平均年齢が若く、健康で、所得が高く医療費は少ない健康保険組合や共済組合には国庫負担補助はほとんどなく、逆に、高齢者が多く、医療支出が多く、所得の低い、つまり、最も条件の悪い市町村の健康保険に対して、給付費は実に半分近く国庫負担で支援しており、また、全国健康保険協会は両者の中間で、給付費の13%を国が補助をしております。確かに国民健康保険に対する財政支出は軽くなく、給付費の43%の国庫負担が投入され、うち9%分は市町村の財政力の格差に応じて調整する交付金、さらに給付費の7%は都道府県の財政調整交付金が投入され、それでも全国の市町村の間には、かかる医療費や住民の所得など大きな格差があります。

 全国で保険料の一番高い市町村と低い市町村の格差は4.8倍、高い県と低い県では1.6倍の格差があります。これまで私自身、思い違いをしておりました。県内において財政力の強い市町が低く、強くない市町が高いと考えておりました。そうではありませんでした。

 例え話に入るんですけど、たまたまこの例え話が私の会派の鈴鹿市の末松先生と熊野市の森本先生のところの例え話になるんですけれども、鈴鹿市の19年度の財政力指数を見ると1.014で、県内の市の中では2番目に高いにかかわらず、1人当たりの保険料、保険税は、19年度で9万2579円と、県内で3番目の高さになっております。また、熊野市の19年度の財政力指数は0.309と市の中で最も低いにもかかわらず、1人当たりの保険料、保険税は、19年度で5万9581円と、県内で最も低くなっております。要するに、国保の保険料、保険税の高低は、市町村の財政力ではなく、医療費の高低や被保険者の所得状況、保険料収納率、市町村の保険料の設定に対する考え方が大きく影響しているということです。この市町村の格差については、私が小俣町長であったころから腑に落ちないものを感じておりました。

 適切な医療を受けて健康的な生活を維持することは、国民にとって最も基本的な権利であると思います。その医療を受けるための保険料の市町村格差がどんどん大きくなってきている。これは当たり前のことなんだろうか。やむを得ないことなんだろうか。ここはひとつ県なりが指導力を発揮して、せめて県内だけでも保険料を均一にできないものかと感じています。

 そんな折に、先ほど申しましたように、舛添厚生労働大臣から後期高齢者医療制度と国民健康保険制度を都道府県単位で一体化し、都道府県で運営するという、いわゆる舛添私案が示されました。これは、私案のように、いきなり国保と後期高齢者医療を一体化し、都道府県が運営することは大変困難だと思いますが、昨今の苦しい市町村国保の状況をかんがみれば、今後議論を深めていくべき課題であると思います。

 また、本年5月28日の地方分権改革推進委員会第1次勧告においても、医療サービスに関する都道府県の責任と権限の強化にあわせて、国民健康保険制度について、都道府県単位を軸とした検討の必要性を勧告しています。さらに、6月20日には地方分権改革推進本部が第1次地方分権改革推進要綱の中で、国民健康保険の運営に関し、保険財政の安定化や保険料の平準化の観点から、都道府県の権限と責任の強化とともに、都道府県単位による広域化の推進等について検討し、平成21年度に結論を得ることと決定しています。

 このように、今後、国保行政は広域化あるいは広域調整の方向にかじを切られるものと思いますが、こうした方向で調整を行うには特に保険料の水準をどこに置くかということなど大きな困難が伴います。各市町ごとに損得勘定が働くでしょうから、これを乗り越え線引きをするのは大変なことだと思います。

 そこで思い出されるのが、平成の大合併と言われた市町村合併のときの様子です。当時私は伊勢地区の合併協議会に参加しました。合併後の市町村税はどうなるのか、保健福祉のサービス、上下水道の料金、教育の問題等住民の生活に直結した様々な課題があり、協議項目は約2800を数えました。住民の皆様の様々な思いがあり、協議に参加した自治体それぞれに当然損得勘定もあって、協議には言葉で言いあらわせないほどの困難がありました。しかし、地域の将来のためを考え、皆が真剣に協議をした結果、こうした損得勘定を乗り越え合併を実現することができたのだと思います。

 この国保の問題も同じです。県民に適切な医療を提供し、県民の健康を維持するという大きな目標に向かって議論すれば、必ずきっと三重県としてのよりよい道筋が見えてくることと思います。県主導でこうした議論を展開してもらえないかと切に願うところでございます。

 それでは、3点についてお伺いをします。

 一つ目に、舛添厚生労働大臣私案に対する三重県の考え方はいかがか。

 2番目に、保険料の格差解消の観点から都道府県単位での国民健康保険料の設定が必要で、そのためには三重県の関与が必要と考えるがいかがですか。

 三つ目に、高齢者や所得が低い被保険者が多く、大変厳しい状況にある市町の国保財政に対し、これまで県として財政支援はされてはおりますが、今後さらなる三重県の財政支援が必要と思いますが、いかがでしょうか。

 3点についてお尋ねをいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 私のほうから、3点の中で、一番最初の舛添厚生労働大臣私案に対する三重県の考え方という観点でお答え申し上げたいと、このように思います。

 保険制度につきましては、るる冒頭説明がございました。特にこの医療保険制度につきましては、個人の責任や自助努力のみでは対応できない、そういうリスクに対しまして、国民が相互に連携して支え合うということによりまして、安心した生活を保障する共助の社会保障制度の一つでございます。

 お話にありましたように、我が国では国民皆保険制度のもとで今日まで進めてまいりました。その中では、世界最高水準の平均寿命が達成をされた、あるいは高い保険医療水準を実現することができた、こういった大変強調されるメリットもあったところであります。

 しかし、一方で、我が国の国民医療費というのは本当に増え続けてまいりまして、平成18年度でありますが、約33.1兆円に達しておるというところでございます。そういう中で各医療保険の財政状況というのは非常に悪化をしてきております。その中でも、とりわけ市町村国保につきましては、それもお話にありましたけれど、高齢化の問題、あるいは経済状況も大変悪化してきておるというようなこと、こういった影響を非常に受けやすいわけでございます。先ほど伊勢市合併前の旧小俣町長としていろいろと小俣町政で取り組まれたお話も触れられましたけれども、本当にどの市町でも厳しい財政運営を強いられてきたんだと、こういうふうに認識をしておるところでございます。

 今般行われております医療制度改革につきましては、こうした状況を踏まえまして、長年にわたり国と関係自治体などが議論を重ねて、後期高齢者医療制度の創設であるとか、あるいは国民健康保険制度の改革として実施をされたところであります。その後、舛添厚生労働大臣が私案を出されたわけでありますが、これは、与党内でも少々唐突ではないかというようないろんな意見があるようでございますが、私としては、まずこの医療保険制度を考えていく場合に第一に必要なことというのは、国の責任におきまして医療保険制度の安定した運営を将来にわたって確保し、どのような地域に住んでいようとも国民にひとしく医療を受ける権利を保障できるような、そういうグランドデザインを示すことがまず重要であると、こう思っております。その際、やはり都道府県とか、それから、実務を担ってまいりました市町村などと十分な協議が行われるということ、そして、国民の合意形成が図られた上で具体的な提案がなされるべきではないかなと、こういうふうに思っております。

 全国知事会でもこの保険制度についていろいろ議論をしてきておりますけれども、7月に行われた全国知事会では、むしろ地域格差という問題については、一つの国の基本としての基準を示して、すなわち、保険制度でありますから、母数が大きければ大きいほどそれは安定ということもあります。したがって、そういう形が望ましいのではないかという意見を出してきておりました。

 ただ、今回の舛添大臣の私案につきましては、今の段階では少し唐突であるというようなことから、もっときちっとした議論の上にグランドデザインを示すべきであるというような、三重県が持っておるような考え方で今まだ対応しておるところでございますけれども、私は、やはりそういうあるべき姿というのをきちっとまずグランドデザインを示す中で、その中で国としての責務と役割はどうなんだ、また、市町村としての責務、役割もあるでしょう。その中で、もちろん県としてその中でどういう役割、そして責務を担っていくんだと、そういう位置づけをきちっと議論しながらやっていくということが大事なのではないかなと、こう思っております。まさに平成の大合併でのいろいろな苦労話にも触れられましたけれども、保険制度につきましては、これまで本当に国の社会保障制度の中でも最も大きな課題として議論されてまいりました。そういう意味では、しっかりとした議論で、恒久的にふさわしい、そういう制度が確立されることを私としても望んでおるところであります。そういう中で県として役割を果たしていきたいと思います。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) それでは、三重県の関与と、それから、財政支援につきまして御答弁させていただきます。

 本県市町の平成18年度の1人当たり国民健康保険の平均保険料を見てみますと、最も高い保険料は、最も低い保険料の1.65倍、平成19年度におきましては1.8倍となっております。これは、市町ごとに医療費の高低や被保険者の所得状況、保険料収納率、市町の保険料の設定に対する考え方が大きく異なっているためではないかというふうに考えられます。

 こうした中で、県といたしましては、保険料の格差を緩和するために様々な要因に対しました支援を行ってきております。具体的には、市町間の医療費、所得水準の不均衡を調整するための調整交付金や被保険者の所得状況の違いに対応するための基盤安定負担金による財政支援などを行ってきております。また、保険料の収納率の向上のため助言等を行うなど、保険料格差の緩和をするように取り組んできております。

 なお、保険料の設定の考え方につきまして、あくまでも市町の政策的判断によるところが大きいことから、直ちに県が調整を図ることは難しいのではないかというふうに考えております。

 続きまして財政支援でございます。

 続きまして、さらなる県の財政支援が必要とのお尋ねについてでございますが、県では、市町の国保財政に対しまして、平成20年度当初予算の一般財源ベースでございますが、120億円に上ります費用を負担し、支援しているところでございます。その内訳といたしましては、医療給付の7%を交付する調整交付金としまして約66億円、低所得者などの保険料軽減に係る費用を負担する保険基盤安定負担金42億円、高額な医療給付の発生による市町国保財政への影響を緩和するための高額医療費共同事業負担金といたしまして約8億円、それから、平成20年度から始まりました特定健診、特定保健指導に必要な費用を負担する特定健康審査県負担金といたしまして約4億円などを負担しているところでございます。

 これらの費用につきましては、高齢化などにより今後も増加が見込まれているところでございます。県財政といたしましては、厳しい状況ではございますが、引き続き制度に基づきました必要な負担を支援してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔7番 奥野英介議員登壇〕



◆7番(奥野英介) お答えありがとうございました。知事の御答弁のグランドデザインを明確にしていくというのも大切なことではあるんですけれども、こういう質問になると必ず国のほうがグランドデザインを描いてやれというようなことになるんですけと、今の県民の多くの方が望んでいる、また一番心配していることというのは、やはり医療であり、年金であると思います。国の動向を見て前向きな検討というのがこれまで行政的な答弁、私もしておった経験もあります。今はやはり他県や国の例え話をするのではなくて、やはりいつも知事がおっしゃられるように、しあわせプランもつくっているわけですから、県民が幸せになることが一番大切ではないかなと思います。他県がどうしようと、三重県から発信できる施策をやっていくことが、全国に発信して、三重県ってすばらしい県だなということに私はなるのではないかなと思いますので、「美し国おこし・三重」も結構ですし、また、知事の思いの新博物館も努力してください。だけど、やはり身近なこういう医療、年金のほうにも大きな目を向けてやっていくことが大切ではないかなと思います。

 その点で一言だけで結構ですので、お答えいただければありがたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) 奥野議員も、町長も務められたので、多分わかっておられて言われておるんだろうと思いますけれども、私ども、例えば年金制度についても、これはもう県の立場でどうのこうのというようなことがなかなかできないのと同じように、医療保険につきましても、これは国の社会保障制度の中で法律に基づきその制度の設計がされておるところであります。その中で県としてどういう役割をやっていくのだ、これは法律に基づいた中での対応ということになります。おっしゃっておられる気持ちはよくわかりますけれども、私どもは、こういう制度の枠組みの中でそんなに大きな権限を与えられておるところではありません。それからもう一つは、やはり財政的な見地というのは確かにあります。したがって、そういう中で、ぎりぎり市町の御努力もお願いをしながら、県としての責務、あるいは県としてのできる範囲というものを担っていくんだと、こういうことでやっておるところであります。しかし、制度自体がもうにっちもさっちもいかない状況に来ているじゃないかという意味では、やっぱり抜本的に直すということからいけば、やはりグランドデザイン等さっき申し上げましたが、そういった対応が必要なのではないか。特に今の大きな時代の節目に当たっては、私はそのことがまさに政治に求められておるんだと、こういうふうに思っております。

   〔7番 奥野英介議員登壇〕



◆7番(奥野英介) ありがとうございました。そういうことで、国民健康保健はこれからは右肩上がりになっていくと思います。そういう面で県としてその危機管理を持ちながらこれからその対応をしていただけるようお願いをして、次の質問に移らせていただきます。

 農業振興施策についてでございます。

 農業につきましては、昨年12月にも食料自給率の低下をはじめとする、農業が抱える諸問題について質問させていただきました。21世紀の農林水産業を考えたとき、資源循環型あるいは環境保全型への積極的な転身が必要であり、農林水産業が環境保全の立役者にならなければならないこと、また、21世紀は、20世紀に落ち込んだ農林水産業にとって起死回生のチャンスであり、1次産業の復権の時代、農林水産業の復権なくしては人類の繁栄はないことなど私の考えをお話しさせていただき、食料自給を中心に農地の有効利用など様々な質問をさせていただきました。

 今月13日、14日と、三重県営サンアリーナで、全国農業担い手サミットinみえが開催されました。皇太子殿下の御臨席のもとで知事も出席され、「語り合おう未来と夢!!担い手が築く元気な農業、豊かな地域」をテーマに2日間の日程で農業の課題や現状を認識し、交流を深められました。元気で頑張っている担い手、反面、価格の低迷や資源高、担い手不足や高齢化で悩む農業、農村の現実に余りに大きなギャップ、不安があります。

 三重県をはじめ、全国には多くの元気な担い手がいます。

 一方では、昨年の10月、食品の偽装表示、今年の1月には中国製冷凍ギョーザの農薬混入事件、ミニマムアクセス米を中心とする事故米の不正流通等々、様々な事件を通じて食の安全・安心が脅かされています。また、原油高騰、食料高騰など、食料がいつまでも安価で安心して確保できないことを国民が強く実感しています。そして、国土保全や地球環境保全の観点から、環境保全型農業の必要性など、農業の必要性がこれほど語られているときはありません。にもかかわらず、残念ながら有効な農業政策を持ち得ない国、地方行政、団体は、真剣に農業を考えているのか疑問を感じます。

 三重県農業におきましても、長期低落傾向が続いているのが現状です。この10年を見まして、耕地面積は、平成8年度6万8500ヘクタール、平成18年度は6万2900ヘクタール、8%の減少、主業農家数は、平成7年が6676戸、平成17年は3819戸、42%の減少。基幹従事者高齢化率、平成7年は51.6%、平成17年は71.9%と20.3%の増加と、低落を続けています。これと並行して、三重県の農業予算は、平成10年は485億2800万、平成20年度は225億6200万、53%の削減、農林行政担当職員数、普及職員さんでございます、平成10年は155名、平成20年は124名、20%の削減とされています。高齢化率を見ると、今後10年後、だれが農業生産を担うのか、だれが農村社会を担うのか、まことに心細い限りです。

 それでは、なぜこのような現象が続いているのでしょうか。その原因を究明することがその対策を立てる意味でも大変重要になります。主な原因は、まず農作物の価格の低迷です。三重県の農業生産の中心は、何といっても米でございますが、ガット・ウルグアイ・ラウンド締結以降、米の関税の引き下げやミニマムアクセス米の導入により、国内価格、自主流通米は、平成9年1万8717円から、平成19年は1万3845円と73.9%に下落し、また、麦、鶏卵、お茶なども下落し、農家所得を直撃しています。

 次に、高度経済成長を経て様々な商工業が発展し、生産性の低い農家の子弟は、雪崩を打って他産業に就職していきました。あげく残ったのがじいちゃん、ばあちゃん、かあちゃんでした。要は、新規就農者獲得競争において若者の心をとらえることができなかったということです。

 その上、あえて申し上げたいのですが、先ほども申し上げた国、地方を通じた農業戦略のなさが原因であるということです。確かに戦後日本経済の発展を担ったのは、車、電気製品、船等の輸出産業でありました。これが私たちの生活をこんなに豊かにしたことは万人が認めるところでございます。しかし、貿易の自由化の名のもとに、農業農村をはじめとした1次産業が犠牲にされたこともまた事実であったと考えています。

 戦後様々に行われてまいりました農業の構造政策、米生産調整対策、農作物の価格支持政策、そして、定住施策が大きな結果を得られなかったのも、農業の現状、担い手不足、高齢化、遊休農地の拡大、獣害の発生等を見れば明らかではないかと思います。

 食料自給率については、食料自給対策調査特別委員会で食料自給に関する勉強会を開催し、東京大学大学院の鈴木教授にも世界の食料事情と地域の食料政策について御講演をいただきました。

 また、委員会でも、県内視察、県外視察、参考人からの聴き取りなど研修、議論をし、実のあるものとしなければなりません。

 地産地消等三重県のマーケティング戦略、三重県の担い手育成戦略、過疎地域の中山間対策等々まだまだ十分とは言えませんが、決して他県におとらない施策のラインナップや内容の充実が図られていることを再確認いたしました。県が目指す目標や戦略のもとで、施策や、予算や人的資源が有効に機能していないということです。さらに言うと、このような余りにも重要な課題に対して、県、市町、団体、生産者、そして消費者がベクトルを共有しつつ、それぞれ役割を分担できる体制になっているのか、そのイニシアチブを県が果たしているのかということです。残念ながら、答えはノーでございます。今こそ食料自給率の向上、安全・安心な農作物の提供、地球環境の保全等新たな課題対応を含め、県民と行政が一体となって農業振興に取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。

 そこで伺います。農業振興計画の策定や、さらに一歩進め、農業振興条例の制定など県のイニシアチブを示すことが急務であると考えます。このことが三重県農業再生の第一歩と考えますが、いかがですか。

 二つ目に、農業振興のためには県民に支持される農業の実現が不可欠です。そのためには環境に優しい資源循環型あるいは環境保全型農業の推進が一層必要だと思いますが、いかがですか。

 以上2点についてお尋ねをいたします。

   〔真伏秀樹農水商工部長登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹) まず1点目の農業振興についての県のイニシアチブについて御答弁を申し上げたいと思います。

 本県農業は、水田農業を基幹といたしました小規模な兼業農家を主体とした農業構造を特徴といたしております。その中で、近年、御指摘のありましたように、農業従事者の方の高齢化でございますとか担い手不足が大変深刻化をしておりまして、また一方で、農業資材の高騰ですとか、農産物価格の低迷、また、WTOでの農産物貿易ルールの強化に向けた調整など、大変厳しい状況に置かれている状況でございます。

 このような状況の中で、私どもは極めて大きな推計といいますか、推測でございますけども、今後、本県農業の10年後がどうなるかというのを少し見てみますと、一つは、まず農業従事者のほうが現在の3分の2程度まで減少していってしまうおそれがあるのかなという部分、それと、その中で、いわゆる65歳以上の高齢者の方が7割近くにもなってしまうかなという部分が一つ見込まれております。一方で、農地のほうなんですけども、4分の1程度がいわゆる耕作者がいないという形で、後継者の方が後を継げなくなるような可能性、そういうことについても少し懸念があるわけでございまして、特に先ほど申し上げましたように、稲作を中心といたします水田農業が大変厳しくなるというふうに予測をいたしておるところでございます。こうした中では、現在よりも食料の安定供給でございますとか農村活力の低下というのが一層懸念をされてくるというふうに考えております。

 こうした厳しい状況にございますけども、輸入食料に関する不安感でございますとか、国際的な穀物価格の高騰など食料を取り巻く状況を踏まえますと、本県農政の基本というのは、将来にわたりまして消費者の方に信頼される安全で安心な農産物を安定的に供給していくこと、あわせて、農村地域をはじめといたします地域経済の健全な発展を促進していくということにあるというふうに考えております。

 このため、来年度に向けて県民しあわせプランの重点事業でもございます農山漁村再生への支援を一部見直しいたしまして、市町、それから、農協などの関係団体ともしっかり連携をする体制を整備いたしまして、農業の担い手の育成でございますとか、農地への集積の強化というのを進めていきたいなというふうに思っております。

 一方、国のほうで食料・農業・農村基本計画というのを策定いたしておりますけども、この目標年が22年になっております。近く見直し等も入ってくるのかなと思います。また、あわせて、新たな経済対策ということが打ち出されておりますけども、その中でも、食料自給率の50%に向けた工程表の作成ということもうたわれておりますので、大きな見直しというのも近くあるのかなというふうには感じております。

 こうした国の動向なんかもいろいろ見きわめる中で、本県農業の目指すべき姿を明らかにしつつ、御提案もございましたけども、県のイニシアチブを発揮するためのいろんな方策等についても、今後県議会のほうの食料自給対策調査特別委員会でございますとか、防災農水商工常任委員会等々、いろいろその場をお借りする中で議論をさせていただきたいなというふうに思っております。

 それと、2点目のいわゆる環境保全型農業の推進でございますけども、本県農業の農村の振興という点については、御指摘のように、農業が県民に支持をされまして、その理解の中で進められるということが大変重要だというふうに思っております。そのためには、食の安全・安心の確保でありますとか、環境との調和というのが大変不可欠だというふうに思っておりまして、いわばそのための施策というのがソフト面での一つのインフラというふうにも考えておりまして、大変重要なものというふうに認識をいたしております。

 これまでも、県のほうでは、生産者に対しますエコファーマーの認定制度でございますとか、県独自での、人と自然にやさしいみえの安心食材表示制度の普及ですとか拡大を進めてきております。しかしながら、食品表示の偽装等いわゆる依然として食の安全・安心が脅かされる事案が発生している状況にございますので、農業生産、それから、流通段階におけますより一層の安全・安心というのが求められているかというふうに考えております。

 こうした動向の中で、県では、現在、安全・安心な農業を一層進めるための基本となる方針の策定を進めておりまして、その中で、生産者と消費者がともに支え合う関係を構築していこうということを考えております。その方針の中では、一つ、生産現場のほうの視点といたしましては、生産現場におけます安全管理の徹底でございますとか、農薬、化学肥料等の投入資源の節減、それと、畜産堆肥等活用によります持続可能な農業の取組ということをうたおうと思っております。あわせて消費段階で生産現場でのこうした取組を県民の方々にわかりやすくお伝えをする中で、県民の方が中身を評価していただいて、いろいろ選択をしていただける、そういう仕組みづくりについても構築をしていきたいというふうに思っております。今年度中にこの方針を策定する予定でございますので、この方針ができましたら、それに基づきましていろいろ施策を展開する中で、環境保全型農業の一層の推進を図り、県内農業、それから、農村の再生につなげていきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

   〔7番 奥野英介議員登壇〕



◆7番(奥野英介) ありがとうございました。今日の日本経済新聞の中で、農地借用原則自由化というようなものも入っていたし、農地は30年前には約550万ヘクタールあったのが、今2007年は465万ヘクタールと、耕作放棄地も39万ヘクタール、要するに埼玉県の面積が減っとるというぐらい農地面積が減っております。国の農林水産省は、以前から、農業というのは、供給過剰を前提とした農政をやっている。要するに多いよというような、減らさないかんよというような農政をやっております。

 2005年に農水省は食料・農業・農村基本計画というのを出しているんですけど、改定で経営所得安定対策等大綱というのを出しているんですけど、その中のポイントは担い手で、担い手を増やすとか、農業生産の8割を担い手で集積するとか、そういうのがあるんですけれども、やはり先ほども申しましたように、これもやっぱり三重県から発信というのが大事ではないのかなと私は思います。

 日本の国というのは、やはり小麦とかトウモロコシとかをつくるには合わない部分、また、水田に対してはいろんな研究をしてきましたし、そういう面でやはりこれからはいま一度水田というのを見直す必要があるのではないか、やはり飼料米をつくれば、今の耕作放棄地や荒れ地につくるのは大変なんですけど、飼料米であるならば、倍、1反で今大体、10アールで七、八俵、10俵足らずなんですけど、やはり飼料米をつくれば倍ぐらいとれますから、そういうのを家畜の飼料米にしていくということも一つの考え方ではないかなと思います。

 日本の農政というのは、何かの本の中に、過剰を前提とした農政から不足を前提とした政策に180度これからは切り換えていかないかんのと違うかなということ、拡大再生産を目指すことによって、食料と農業と農村はすべて整合性が持ててくるのではないかなというふうにどこかの本で見たことがあるんですけれども、部長、やはり日本の農業というのは水田が一番大事かなと思います。そういう面でこれからの農政、水田のほうにどれだけ力を入れられるかなというのをちょっと、簡単で結構ですので、御答弁をいただければありがたいと思います。



◎農水商工部長(真伏秀樹) 先ほども御答弁申し上げましたけども、やっぱり三重県農業の特徴というのは、水田というのが中心になっておるということで、70%ぐらいがそういう形でいろいろしておりますので、基本的にはその水田面積をしっかり確保していくというのが一つの大きな方針かなというふうに思っております。

 その中で、先ほどもちょっと御指摘がありましたけども、いわゆるいろんな水田の調整等の現実もございますので、その辺も考え合わせながら、水田を維持していくためには、一つは、御指摘がありました飼料米等をこれから一つ生産の中へきちっと入れ込んでいくという、それも一つの大きな方針かなと思っております。

 従前、飼料米等につきましては、食用米と比べまして大変収益面で大きな差がありましたもので、それが一つ課題であったんですけども、あわせて、それから、畜産農家の方との需要をきっちりつなげるかという部分、その辺も少し課題がありました。

 このたび、国のほうの一つの方針としまして、いわゆる飼料米のほうについても、10アール当たり5万円程度の助成を出そうというような形の方針も出てまいりましたので、いわゆる収益面ではこれで大きく改善が図れるのかなというふうに思っております。

 県といたしましても、こうした国の支援策をしっかり利用させていただいて、なおかついわゆる畜産農家との間の需要もつなげる中で、飼料米ですとか、それからあと米粉なんかの生産をする形で水田というのをしっかり守っていけるような、そういう方策も検討していきたいと思っております。

   〔7番 奥野英介議員登壇〕



◆7番(奥野英介) ありがとうございます。農業振興条例、条例をつくるでどうやということはないんですけど、やはりこれからの世界の食料というのは非常に厳しくなっております。日本の食料も食料自給率40%弱ということで、これから、やはり車はなかっても、テレビはなかっても、食料があれば生きていけますから、やっぱり食料の大切さということをいま一度認識して、農業振興条例というのを進んで前向きに考えていただければありがたいなと思います。それでは、どうもありがとうございます。

 次の質問に移らせていただきます。私立幼稚園の今後の維持についてでございます。

 子どもの発達、成長に係る最新科学の成果によると、3歳ごろから五、六歳の幼児期は、自発性や主体性、自立心などを育てる上で人生で最も重要な時期と言われております。また、教育基本法の第11条でも、幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な役割を担っていると規定されています。さらには、学校教育法の第1条で、幼児教育を実践する幼稚園が学校教育体系の出発点として位置づけられることになったのも、幼児教育の重要性が社会的に広く認知された結果と言えます。

 このように極めて重要とされる幼児教育の大部分は幼稚園が行っております。全国の幼稚園児8割の子どもたちが私立幼稚園に通っており、三重県においては、施設数が公立の約3割、児童数、平成20年、私立1万1347人、公立1万179人で、約5割強の園児が通園しております。また、全国8300園ある私立幼稚園では、それぞれ建学の精神に基づいて様々な特色を生かした教育、保育活動を展開しています。なお、全国の約9割の私立幼稚園が、通常の保育時間の終了後に預かり保育を実施して、保護者の要望にもこたえております。

 私立幼稚園は、家庭と連携し、子どもの健やかな育ちの実現を目指して教育内容の充実向上に努めており、子育ての相談、地域教育活動、預かり保育、認定こども園制度の活用などにより、保護者の子育て支援にも積極的に取り組んでおります。

 現在の日本の就学前教育は、文部科学省所管の幼稚園、厚生労働省所管の保育所の二元行政のもと、財政投入額も大きな差異を生じていると同時に、社会環境の変化から母親の就労が当たり前になった今日、保育所に子どもをゆだねる保護者が増加しております。

 三重県下においても、保育所利用の幼児は、平成9年度3万1859人であったものが、平成17年度には3万7092人と、実に16.4%の増加を来しております。一方、幼稚園は、同期間で2万3697人から2万2081人へと7%の減少と、対照的な結果となっており、少子化の流れの中で保護者の選択が幼稚園から保育所へとシフトしていることは明白となっております。このことは果たしてよい方向なのか、そうでない方向なのか、それぞれ幼稚園、保育所の特徴、また、長所があり、正すべきところもあることから、ここでこうであろうと論ずることは非常に難しいと思います。しかし、これまで私立幼稚園は、公立幼稚園、保育園とともに、将来を担う子どもたちの教育、保育を支えてきたことは間違いのない事実でございます。

 私は、旧小俣町において、町立2園、私立2園と、町立、私立がお互い意識をし合いながら、どういう教育、保育を心がけることが子どもたちのためになるのか、将来の宝をすくすく育てることに切磋琢磨していたように感じました。少子化の状態が続いている今、私立の幼稚園は、この先、状況は非常に厳しいものと思われます。公立も、地方自治体の厳しい財政の中で一つの大きな転換期を迎えていることは確かなはずです。児童数の5割以上が私立園に通園している現状を踏まえ、十二分に把握されることが大切であると考えます。

 そこで伺います。私立幼稚園から県に対して職員補助あるいは無料化、認定こども園など要望されていると思われますが、これまで以上の支援は期待できるのでしょうか。お答えをお願いします。

   〔安田 正生活・文化部長登壇〕



◎生活・文化部長(安田正) 私立幼稚園は、独自の建学の精神に基づいた特色ある教育活動を展開されております。保護者のニーズにもこたえられてきております。特に3歳児の受け入れにおきましては大きな役割を果たすなど、地域の子育て支援の拠点といたしまして県民からも期待が寄せられておるところでございます。

 このため、県では、公立幼稚園とともに本県の公教育の一翼を担っている私立幼稚園の役割は大変大きいと考え、従来から、私立幼稚園振興補助金といたしまして私立幼稚園の運営に係る経常経費に対する助成を通じまして、私立幼稚園の経営基盤の安定と保護者の経済的負担の軽減を図ってきておるところでございます。

 現在、私立学校に対します補助制度全体につきまして見直しを進めておりまして、私立幼稚園につきましては、補助対象経費の拡大を図ることや小規模園への配慮など、きめ細かな支援につきまして検討を進めております。

 今後とも、私立幼稚園の果たす大きな役割を考慮しながら少子化の進展に適切に対応できますよう支援の充実に努めてまいります。

 なお、幼児教育の無償化につきましては、本年6月27日に閣議決定されました骨太方針2008の中で言及しておりまして、文部科学省などで現在検討が進められております。また、認定こども園に関しましても、現在国で補助制度の充実につきまして検討が進められておりますので、これらの検討状況など、今後の国の動向に注意をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔7番 奥野英介議員登壇〕



◆7番(奥野英介) ありがとうございます。

 私の認識不足で、教育長に答えていただけるのかなと思ってちょっとしていたんですけど、私学は生活・文化部のほうで、勉強不足でございました。教育長に一回お答えをいただきたいなと思ったんですが、次の機会にさせていただきたいと思います。

 私立の幼稚園なんですが、本当に非常にこれから厳しくなってきております。やはりこれまで幼児を支えてきたというところが本当に大きかったと思うんです。だけど、ここで公立の悪口を言うわけではないんですけれども、やはりつぶすわけにはいかないと私は思います。そういう意味で、公立が少しは縮小されても、私立はやはり残していってあげないと、せっかく今まで何十年と支えてきたわけですので、その辺も県の支援というのは大事かなと思いますので、これからも十分に私立幼稚園のほう、私学のほうと十分に連携をとりながら、三重県内の子どもたちを本当に健やかに育てるようにひとつお願いをしたいと思います。

 このごろ時代が随分変わってきて、幼保一元化ということで私もそういうことも考えてみやないかん時期があったんですけど、その間に合併をしてしまってできなかったんですけど、やはり幼保一元化のいい部分、悪い部分もあるんですけれども、やっぱりこれから幼保一元化の時代も来ているのかなと思います。そういう中で、やはり認定こども園ということも、三重県内はまだまだ少ないというのか、ないそうなんですけれども、そういう意味でこれから認定こども園というのも、部長、視野に入れながら前向きな形で考えて、私もどうしても前向きというふうな言葉が出てしまう、非常に悪い言葉なんですけど、前向きな形で考えていってほしいなと思います。どうでしょうか。



◎生活・文化部長(安田正) 認定こども園につきましては、私ども生活・文化部の私学の分野と教育委員会、それと健康福祉部と連携をとっていろいろ情報交換しておりますけど、現在まだ1件も認定をされておらないというふうな状況でございます。

 先ほども申し上げましたように、現在、支援の拡充等についてさらに国で検討をされておるようでございますので、そこら辺の情報を得まして、対応できるところを積極的に対応してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔7番 奥野英介議員登壇〕



◆7番(奥野英介) ありがとうございました。今日3点の質問をさせていただきました。どうしても、知事を含め、知事を先頭に部長の答弁も、もう一つ突っ込んだ答弁を欲しいなと思うんですけど、執行部側としては非常にそこまでかな、そこまでで仕方がないのかなという形で今日は質問を終わらせていただきますが、知事に一つお願いをしておきます。

 やはり三重県のトップでございますので、いつも明るく元気に、知事が元気じゃないと三重県が元気になりませんので、明るく、議会から厳しいことがたくさんあろうかと思いますが、それはやはり三重県政のためにお互いが切磋琢磨してやっていきますので、暗い顔はせずに明るく三重県政をやっていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(萩野虔一) 暫時休憩いたします。

               午前11時52分休憩

          ──────────────────

               午後1時0分開議



△開議



○副議長(岩田隆嘉) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(岩田隆嘉) 県政に対する質問を継続いたします。

 8番 中川康洋議員。

   〔8番 中川康洋議員登壇・拍手〕



◆8番(中川康洋) 公明党の中川康洋でございます。これまで、我が公明党は、どちらかといいますと、県民の医療・福祉や安心・安全など比較的広い問題について提案、質問をしてまいりましたが、今回はあえて少し狭い問題について質問をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 それでは、初めに、三重県屋外広告物条例の適用除外規定についてお伺いをいたします。

 私ども政党や政治団体は政治活動用のポスターなどを張り出す場合、事前に県などに許可申請を行い、1枚1枚検印を受けた上で、60日を限度に掲出を行っております。この許可申請及び掲出の期間は既に屋外広告物条例第10条に規定をされており、この規定に従って、基本的にはどの政党、これは共産党さんもですが、政治団体についても行っているものでございます。しかし、私は、先日、お隣の愛知県において、愛知県ではこの許可申請を事前には受けることなくこれらポスターを張ることができると伺い、びっくりいたしました。そこで私は本当にそうなのかと直接愛知県の担当の職員の方に電話で伺うと同時に、愛知県の屋外広告物条例を調べさせていただきました。これがその条例の抜粋でございます。(パネルを示す)

 この愛知県の屋外広告物条例第6条適用除外のところですが、この第4項に、「政治団体が政治活動のために表示し、又は設置するはり紙」「については、第3条第1項」、これは禁止地域などですが、「並びに前条」、第5条ですが「第1項及び第2項」、これは許可地域などです、「の規定は、適用しない」と規定をされており、政党など政治団体が張り出すポスターなど張り紙については、事前に許可を受ける必要がないとの内容でありました。

 そこで、私は、この適用除外規定は愛知県だけのまれな規定なのではないかと思い、各都道府県の状況も調べさせていただきました。これがその各都道府県の状況を調べさせていただいた図でございます。(パネルを示す)この適用除外規定の中に、政党など政治団体のポスターなどを既に規定しているのが28道府県、また、いまだ規定していないのが、三重県を含め19都府県と、既に6割以上の道府県が政治活動ポスターの適用除外をしておりました。

 さらに、国での状況を調べましたところ、この屋外広告物条例の上位法であります屋外広告物法の一部改正、これは平成16年になされましたが、その平成16年に改正がなされたときに、その改正の内容に沿った形で国土交通省より出された屋外広告物条例ガイドライン案の中には、これがその抜粋をさせていただきました屋外広告物条例ガイドライン案でございます。(パネルを示す)これは、国が各自治体に対して、条例を整備するための一つの参考として出すものであり、今回のガイドラインは平成16年12月17日付で出されております。昔は標準条例案なんて言い方もしておりました。この抜粋第4項を見ますと、「政治資金規制法第6条第1項の届出を行った政治団体が政治活動のために表示又は設置するはり紙については、第6条」、これは許可地域などですが、「の規定は、適用しない」と、既に平成16年の段階で政治団体が行う政治活動のための張り紙、これはポスターも含まれますが、の適用除外が明記をされておりました。既に4年も前のことになります。

 確かに、この国が示したガイドライン案は一つの参考資料として取り扱うものではありますが、お隣愛知県をはじめ既に28もの道府県でこの規定が整備されている事実、また、国のほうでも、先ほど述べたように、上位法の改正に沿う形で、そのガイドライン案に、政治活動に係る張り紙等について許可地域などで適用除外とする旨の規定が、既に平成16年の段階で追加されている状況をかんがみた場合、私は、本県においても、早急にこの条例の適用除外規定の中に政党など政治団体の政治活動用ポスターなどを含めた張り紙も含める時期に来ているのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 ちなみに、屋外広告物法第29条並びに三重県屋外広告物条例第32条には「この条例の適用にあたつては、国民の政治活動の自由」、中略をいたします、「を不当に侵害しないように留意しなければならない」との適用上の注意規定が明記されております。もう一度読みます。「この条例の適用にあたつては、国民の政治活動の自由を不当に侵害しないように留意しなければならない」。この適用上の注意規定が明記をされておるわけですが、御答弁に当たっては、この条文の趣旨も真摯に踏まえた上でお答えをいただきますようよろしくお願いを申し上げます。

 御答弁を求めます。

   〔高杉晴文県土整備部理事登壇〕



◎県土整備部理事(高杉晴文) それでは、政治活動用ポスターの適用除外についてお答え申し上げます。ただいま御指摘がございましたとおり、国の屋外広告物条例ガイドライン案につきましては、簡易除却対象物件の拡大等が行われました平成16年の屋外広告物法の一部改正時に国から示されたものでございまして、その中で一定の政治活動に係る張り紙等につきましては、政治活動の自由を確保する趣旨から、規則で定める基準に適合するものについては、許可について適用除外とする旨の項目が示されました。

 そして、このガイドライン案の取り扱いに当たりましては、地域の状況等を考慮し、各自治体の判断により適切な規定を設けることが望ましいとされたことから、本県におきましては、条例の目的でございます良好な景観形成の保持の観点から表示期間を把握させていただくことが必要であると考え、許可申請を要する取り扱いを続けてきたところでございます。

 しかしながら、全国におきましても、過半の都道府県で適用除外にしてきた状況や許可権限等の市町への移譲が県内では進みまして、市町の体制が整いつつある状況を踏まえ、現在、見直しの必要性、見直す場合の課題等につきまして整理検討しているところでございます。

 今後、許可権限そのものを移譲しております市町の意見をお聞きするとともに、広告物に関する重要事項を調査審議します屋外広告物審議会において議論いただく等の所要の手続を経まして、県としての対応方針をまとめてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

   〔8番 中川康洋議員登壇〕



◆8番(中川康洋) 大変ありがとうございました。先ほどの答弁は、明確な答弁まで言葉の中にはなかったかもしれませんけども、見直しの必要性等を、既に過半数以上の道府県が改正しておる状況をかんがみ前向きにとらえていきたいというふうに私はとらえました。それで、これ、我々政党は、大きな選挙等があると、景観の維持等に当然我々も自主的に配慮をしながらやっておりまして、既にやっぱりそういった環境は整ったんじゃないかなというふうに思うわけです。それで、平成16年で国のガイドライン等には明確に示されておるわけですので、前向きな方向でお願いをしたいなというふうに思います。確かに、検討に関しては、やはりそれなりの時間というのも必要になると思います。早急にせよというような立場では私はございません。今理事から御説明もあったとおり、条例の目的であります良好な景観の維持形成という理念、これはこの条例の目的でありますので、大変に大事な部分であります。この目的を阻害してまでこの条例を改正する必要はないというふうに私どもも考えております。しかし、国のほうではガイドラインが示された。また、6割を超える道府県が既に条例において適用除外の中にこの内容を入れておるということを考えると、ポスター等を適用除外にしても、この条例の本来の目的を阻害するものではもはやないという理解がされているのではないかなというふうに私は理解をいたします。

 まずは、今市町と話をするとか審議会に諮るという話がありましたけども、その前に県としての意思をしっかりと持っていただきまして、県としての意思、方向性を持って、その上で審議会や市町と、既に権限移譲をしておる、これは広告物等の除却に係る部分での権限移譲をしているんだと思いますけども、協議をしていただきたいというふうに思います。

 先ほどの答弁、私は改正に向けての検討のスタート台に立つというふうにとらえましたが、その検討に関して、決してマラソン競走で検討するのではなくて、やはり短距離走か、ないしは中距離走ぐらいのスピードで御検討をいただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。この問題はもうこれぐらいにさせていただきまして、次の質問に移らせていただきます。

 次に、各種選挙における投票済証の交付についてお伺いをいたします。

 まず初めに、投票済証がどういうものであるのかというのを知っていただくために、私が先日、地元での期日前投票において選管よりいただきました投票済証をお見せをさせていただきたいというふうに思っております。私もこれ、初めていただきましたが、これがその投票済証というものでございまして、(実物を示す)上に投票済証と書いてありまして、これは四日市の市長選挙の投票済証ですが、私が投票に行った日にち、そして、四日市選挙管理委員会委員長ということで、そこの管理者の判こが押されております。こういうのが投票済証でございます。よくもらった方、もらっていない方おられると思いますけども、これは、各種選挙におきまして、有権者が投票が済んだことを証明するため、おのおのの選挙管理委員会において交付をしているものであります。

 そこで、初めに確認の意味で伺いますが、公職選挙法にはこの投票済証についての規定が明記されているのかどうか、また、県内市町選挙管理委員会においていつごろからこの投票済証が交付されるようになったのかをお答えください。選挙管理委員長は初めての御登壇だと思いますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

   〔大橋純郎選挙管理委員会委員長登壇〕



◎選挙管理委員会委員長(大橋純郎) 投票済証の交付について、法的根拠でございますが、県内市町のほとんどの選挙管理委員会では、各種選挙において投票を行った際、有権者の請求により投票済証を交付いたしております。しかしながら、その交付については、公職選挙法等において規定はなされておりません。

 また、交付開始の時期でございますが、国の要請により、三重県選挙管理委員会が行った直近の国政選挙のアンケート調査により、県内市町の選挙管理委員会における投票済証の交付の有無については把握いたしておりますが、交付を開始された時期につきましては把握いたしておりません。

 以上でございます。

   〔8番 中川康洋議員登壇〕



◆8番(中川康洋) ありがとうございました。今選挙管理委員長からは、この投票済証に関しては公職選挙法には明確な規定はないと、そして、県内の各市町の選挙管理委員会において、いつごろからこの投票済証が交付されたということはわからないというような答弁をいただいたかというふうに理解をいたします。

 私の範囲で調べた上で、同じような認識でありました。公選法には何らこの投票済証の明記がなされておりません。また、私が聞ける範囲で聞いた選管においても、いつごろから交付しているのか、これはもうわからないということでありました。

 私は、最も公正公平が問われる選挙の執行という場において、その根拠法であります公職選挙法に明記されていない事例が、おのおのの現場において何の疑問もなく行われているということに大変な疑問を持ちます。そこで、私は県内の市町選挙管理委員会におけるこの投票済証の交付状況を調べさせていただきました。それがこの表でございます。(パネルを示す)少し細かくて見づらいところがありますが、お許しをいただきたいと思います。

 29市町の中で交付しておるのが26市町、そして、交付していないのが3町になります。また、交付しているところで投票所に据え置いて自由に持っていけるところが2市、そして、請求に応じて管理者が渡しているところが24ということになります。ここで私が言いたいのは、この根拠規定が明確にないために、県内において投票済証の交付の状況というのは対応がばらばらの状況であるということを申し上げたいわけでございます。

 また、同じように、各都道府県別の状況も調べさせていただきました。それがこの表でございます。(パネルを示す)さらに見にくくなりまして大変に恐縮ではございますが、お許しをいただきたいというふうに思います。これの一番右側の交付割合というところを見ていただきますと、真ん中のほうにピンクで塗らせていただきました100%というところもあれば、黄色く塗らせていただいたのは10%以下でございます。ちなみに高知県と沖縄県は0%という状況で、それぞれ交付しておる市区町村の交付割合というのは、100%のところもあれば0%のところもあるという状況が判明をいたしました。これは、総務省が毎回選挙において出しておる資料だそうでございます。

 この表を見ましても、県内の状況と同様に、全く交付していない県から100%交付している県まで、全国においてもその対応はばらばらであります。繰り返しになりますが、私は、本来最も公正公平が問われる選挙の執行において、県内においても、また全国の状況においてもこのように著しく対応がばらばらである事例が現に存在するということそのものが大変に問題ではないかと感じる一人であります。

 ここで、先日私が伺った相談といいますか、お話を紹介させていただきます。この方は県内のある団体に入っている方ですが、その団体では、少し前から、恐らくその団体が支援している候補者を推進するためだと考えられますが、その団体の加入者に対して、投票後、その本人の投票を証明する投票済証の提出を求めているそうでございます。私は、本人にその提出を求めることに関しては、本人もその団体に現に加入しているわけでございますので、この行為は許容範囲の範疇なのかなと思います。しかし、この方のお話によりますと、この団体では、昨年行われた選挙からは、この本人の投票済証の提出だけではなく、その家族、例えば奥さんやおじいちゃん、おばあちゃん、娘や息子がいる場合などはその分まで、家族全員の投票済証の提出を求められたそうでございます。そして、その方は、自分自身の分だけならともかく、家族の分までというのは少し行き過ぎているのではないかと思ったのと同時に、その周りの人たちも、上層部には直接言わないまでも、多くの人が、なぜ家族の分まで出さなければいけないのかと話していたということでありました。

 私は、この話を伺ったとき、本当にそのようなことが行われているのかと驚きまして、先日、ある選挙管理委員会にお話を伺いに行きました。すると、その選管では、確かに、昨年の選挙の期日前投票所において、現に投票を終えた方から投票済証を家族の分までくれないかとか、二、三枚など複数枚投票済証が欲しいと言われる事例が、複数箇所の投票所において複数回あったということでありました。その選管では、協議の結果、投票済証は、投票を終えた本人の分しか渡せないということでお断りをしたそうですが、その後、なぜこのような事例が複数箇所において出たのか、大変話題になったそうでございます。

 私は、この二つの話を結びつけた場合、今回の事例は、単に個人の範囲の判断で行われていたのではないのではないかと推察できるのと同時に、本人はともかく、その家族は本来意思が別なわけでありますから、このような事例は、公職選挙法に掲げられている選挙の本旨から考えた場合、だれに投票したかだけではなく、投票に行った、行かなかったということも含めた投票の秘密の侵害及び何人も自由な意思により投票を行うことができるという自由選挙の侵害のおそれがあるのではないかと考えます。

 またこの表に戻りますが、(パネルを示す)都道府県によっては、投票済証の交付について各選管に対して何らかの助言を行っている都府県が、一番手前ですけども、14あります。私は、この助言内容について一体どのような助言を行っているのか大変気になりまして、実際に問い合わせをしていただきましたところ、その主な県での助言はこのような内容でありました。紹介をさせていただきます。

 (パネルを示す)主に9県ほど上げさせていただいたんですが、投票済証の交付にかかわる県の助言状況。千葉県、投票済証を必要以上に発行しないほうがよい旨の説明をしている。理由は、法令の根拠がない。先ほど御答弁いただいたとおりでございます。投票の秘密が守られないおそれがある。岡山県、投票の秘密、だれに投票したかに該当していることなどが前提になるが、投票の強要に結びつくのでなるべく差し控えるよう答えている。山口県、本省の見解、投票の秘密に抵触するおそれがあるので好ましくない、に基づき答えている。香川県、選挙人の自由な投票の意思を阻害する要因になるので望ましくない。愛媛県、自由選挙の侵害となりかねないという趣旨で答えている。高知県、例えばクーポン券のような形で選挙行動を促すのは適当ではない。これは、最近は投票済証を持っていきますと、商店街等で割引しますよという、投票率を上げるための運動ではあるんですが、それでも適当ではないという回答です。一つ飛びまして、鹿児島県、投票済証の交付を積極的に認めるべきではない。理由、一つ目、投票の秘密に関して、だれに投票したかは別にして、投票に行ったこと、行かなかったことを公に知らしめることになる。二つ目、商店街の割引が受けられる事例などは、背後に特定の候補者の陣営が関与していることがあるということも聞く。三つ目、時間給を支給するために会社から求められる場合もあるが、企業が特定の候補者を支援している場合もある。このような内容の助言内容であるという御説明をいただきました。

 以前は、この投票済証は、公民権の行使という状況において、いわゆる投票に行く、そして時間給をいただくという部分で、そういった部分で考えられていた部分もあります。しかし、この鹿児島県の見解なんかを見ますと、その部分に関しても慎重な判断をしておるわけでございます。このように、助言を行っているほとんどの県においては、この投票済証の交付について慎重あるいは交付すべきではないなど積極的な立場をとっておりません。

 そこでお伺いをいたしますが、私は、本県選挙管理委員会においても、この投票済証の交付について、まずは各市町選挙管理委員会に対し、この件についての有権者からの苦情、要望など問い合わせはないか、また、各投票所においてそのような事例がなかったかなど、実態の把握を行うべきであると思いますが、いかがでしょうか。

 また、その実態把握の上、本県においても、他県のように各市町選管に対して、選挙の本旨に照らした上でのしかるべき助言を行うべきであると考えますが、いかがでしょうか。

 さらには、この問題は最終的には国の問題であるため、国に対して公職選挙法の改正も視野に入れての意見を申し上げるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 以上3点について、選挙管理委員長の御答弁をいただきたいと思います。



◎選挙管理委員会委員長(大橋純郎) 実情の把握でございますけども、有権者の求めに応じた投票済証の交付につきましては、先ほど議員がおっしゃられたように、公民権の行使を証明する一つの手段でもあると認識しております。

 投票済証の交付に係る実態については、市町選挙管理委員会に対し有権者からどのような意見が届いているのか、先ほど議員のほうから御指摘いただいた分も含めて状況を確認いたしたいというふうに考えております。

 続きまして、助言についてでございますけども、投票済証の交付については、各市町選挙管理委員会の判断により交付しているところであります。また、投票済証の交付に当たって、市町選挙管理委員会への助言は現在特に行ってはおりません。

 なお、市町選挙管理委員会への有権者からの要望や意見等先ほど申し上げました実態の調査をさせていただいた、その部分を十分把握し、検討した上で、その状況に応じ助言等も今後行っていきたいというふうに考えております。

 最後になりますが、国に対する要望等でございますけども、投票済証の発行について、現在都道府県選挙管理委員会連合会の選挙制度調査研究会において検討されており、その推移を見守るとともに、その状況に応じ、国に対して要望等を今後いたしていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔8番 中川康洋議員登壇〕



◆8番(中川康洋) 御答弁、大変ありがとうございました。やはり今回の問題は、まず県選挙管理委員会として実態の把握をしっかりしていただくことが大事であるというふうに思います。この実態の把握なしに推測で結論を出す問題ではないと思いますので、県内29市町ありますので、まずは過去の状況においてそういった状況がなかったかどうかというところをやはり御調査、把握をいただきたいというふうに思います。その上で、なければ、これはその上での助言なり云々ということはないかもしれませんし、やはりそれなりのお話等があるのであれば、その上での、どのように助言をしていくのか。やはり選挙の執行というのは、最も我々国民の、県民の権利として公正公平が問われるものですので、その上での御判断を願うときがあるのかなというふうに思います。

 そして、さらには、この問題は公職選挙法にゆだねられているわけでございまして、そこに明記がされていないということが根本的な問題になるわけでございます。今日江畑副知事にもお伺いすればよかったんですが、私は答弁を求めるところに副知事って書かなかったものですので、あえてここでは聞きませんけども、やはり公職選挙法において、現場で様々なそごが生じてくるのであれば、今回の問題に限らず、しっかりとその旨を規定していく、検討していく。今国のほうでも検討等がなされておる状況だという話がありましたので、それを待つのと同時に、やはり県からも、市町等の意見等を聞きながらしっかりと申し入れをしていくことも大事なのかなというふうにも考えたりいたします。今後まずは実態の把握等からよろしくお願いをしたいなというふうに思っております。

 私は、この今回の質問に関しまして、例えばこのような団体がけしからんとか、厳しく取り締まれとか言っているのでは毛頭ございません。私は、大事なのは、三重県選挙管理委員会ないしは市町選管が、各種選挙において県民が、また有権者や選挙民が、常に自由な意思で、自由な状況で投票できる環境を担保すること、また、その自由な意思で投票できる環境を保障すること、そのことが大事であるのではないかと思い、今回の質問を取り上げさせていただく決意をしたわけでございます。

 答弁にもありましたとおり、いわゆる以前は公民権の行使というところで、例えば仕事の最中に投票に行ってきますというところを、何も証明がなかったら、おまえ、投票に行ったと言いながらどこかへ遊びに行っていたんじゃないかというような話もあった。だからこういったものが必要だったんだという、こういった認識もあったというふうに思います。それはそれで必要なんですね。だから、投票済証そのものが私はだめだというふうに言っているわけではございません。それがどのようなアイテムとして使われていくかといったときに、やはり選挙民の自由な意思を尊重できる環境を担保していく、このことが私は大事なのかなというふうに思っております。その思いというのをお酌み取りいただきながら、今後しかるべき対応をおとりいただきますことを御要望申し上げ、少し時間は余っておりますが、私の質問を終わらせていただきます。大変ありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉) 50番 萩原量吉議員。

   〔50番 萩原量吉議員登壇・拍手〕



◆50番(萩原量吉) 日本共産党四日市市選出の萩原量吉です。私に与えられた時間30分、非常に短いので、知事と正面から論戦をしたい。簡潔に答弁を求めます。

 第1点は、知事の選挙資金とお金の問題であります。政治家と金の問題、これは、政治家としての倫理観、あるいはまた清潔さにかかわる極めて大切な問題であると考えています。昨年の政治資金の届け出、政治団体の届け出、収支報告が出されました。昨年の知事選の野呂候補の選挙運動の収支報告と突き合わせてみました。そうしたら、その図、皆さんにもお示ししてありますけれども、このようなからくりが明らかになりました。(パネルを示す)実は、知事選挙にかかわっては、「新しい三重を創る会」という野呂昭彦氏の政治団体から900万円が選挙資金として使われました。その「新しい三重を創る会」に、三重県商工政治連盟100万円、三重県医師連盟200万円、三重県歯科医師連盟100万円という献金がなされています。別途このことの是非は私は言うつもりはないけれども、自民党のこれは中央の本部ですね、200万。それから、民主党県連合会が200万。これ、合わせると800万ですから、ほとんどのお金がそれこそこのような団体の支えによってということになるのかな、こんな政治献金が行われていました。

 一方、補助金が、これらの団体は政治連盟であります。しかしながら、それを構成している大もとの県商工会連合会、あるいは県医師会、県歯科医師会などに多額の補助金が出ているわけですね。ですから、これは明らかに県から補助金の出ている団体、しかも、医師会と医師連盟の会長は兼務、場所も県から補助金の出たあの医師会館にある。歯科医師会の関係も同じといったようなことでありまして、これは、献金をするための政治団体、隠れみのだと言われても仕方がないと思います。

 このような形の献金は、次の公職選挙法199条をごらんください。(パネルを示す)これは、衆議院の選挙その他書いてありますが、要は、地方公共団体の議会の議員及び長は、だから、三重県の知事の選挙に関してはと、このようにように読めますね。三重県と請負その他特別の利益を伴う契約の当事者である者は、当該選挙に関して寄附をしてはならない。だから、もちろん商工会連合会そのものがこの選挙に献金はできない。医師会そのものができない。あるいは歯科医師会そのものはできないけれども、今の表、ちょっともう一遍戻ってください。(パネルを示す)連盟という名前はつけておりますけれども、ほとんど実態としては同じようなものから出ている、こういう点は、これは199条違反というふうに言われても、あるいはそのための政治団体を隠れみのにしているというふうに言われても仕方がないのではないか。

 かつて田川知事のときには、私たちがこれを指摘したら、商工会連合会やら道路公社そのものが献金をしておったというので、司直の手によって裁かれたこともあったわけですね。やっぱりこういうことは政治をゆがめる。

 野呂知事、最初に立候補したときにはこんな献金なかったでしょう。あなたが当選して、知事になってからですよ。ということは、地位利用と言われても仕方がない。これらの団体の構成員の思想信条の自由にもかかわる問題でありますし、先ほどの話で、企業ぐるみ、団体ぐるみ選挙のような、そういうことにもつながる。こういう、ある意味では公的なお金が出されているような団体と極めて関係の深い政治連盟からの献金、これは直ちにやめるべきだ。見解をずばり聞いておきます。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 御質問にお答えいたしますが、三重県医師連盟や三重県歯科医師連盟、そして、三重県商工政治連盟、これは政治的活動を目的として設立をされた政治団体ということでございます。知事選挙に際しまして、私の姿勢、考えに賛同をいただいて、そして私の政治団体であります新しい三重を創る会に寄附をいただいたものであり、大変ありがたく思っております。

 選挙費用につきましては、選挙運動用収支報告書を提出いたしまして、適正な手続を行っております。公職選挙法並びに政治資金規制法において何ら問題ない手続をとらせていただいております。

   〔50番 萩原量吉議員登壇〕



◆50番(萩原量吉) まあ、だれが聞いても大変苦しい答弁ですよね。別の団体という形にはしていますけれども、実際上はほとんどが同じぐるみ選挙という形になって、これが政治をゆがめるという点について、知事はこれをやめるとか反省する態度は全くないというような居直り答弁でした。残念です。

 次に行きます。多過ぎる知事の退職金やめよって、また言います。これは、いろんな要求をすると、予算がないとか大変苦しいということをいつも言う。昨年の医療費無料化の年齢引き上げなんかのときには、県民に2割負担の導入などというような、そんな痛みを押しつけようとしました。これは、県議会こぞってこれはおかしいということで、その負担導入はされませんでしたけれども、やっぱり本当に今財政をまず知事自らが痛みを感じるような、そういう改革を行うべきと違うのか、節約を行うべきと違うのか。その意味で、あえてまた4300万の退職金の問題を取り上げました。4年間で4300万、これはやっぱり非常識です。

 私ちょっと調べてみたら、議員がなっているとはいえ、総理大臣の退職金は1年間で131万円だそうですね。あの小泉さんでも700万円ぐらいだったそうです。だから、やっぱり知事のこういう4300万、4年間でもらうというような特権はやめるべきだし、あなた自身がこれはすぐさま、その気になればやめさせることのできる提案をすればいいわけであります。県議会も大いに節約せないかんというふうに思っておりますし、私は、やっぱり海外視察をやめたということとかかわって6000万削れたとか、今後はやっぱり調査費なんかにメスを入れるべきではないかとか、四日市港管理組合の月額の報酬が出ているなんていうのも、それこそ10数日行けばいいだけですから、日当制に変えたら物すごく助かるわけです。こういう問題、議会としてもやっぱり大いに議論したいと思うんですが、やはり知事、あなた自らがその点をきちっと姿勢を示すという点での見解を改めて聞いておきたい。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 政治団体の政治活動というのは、国民あるいは企業におきましても、いろんな政治活動の権利は認められておるところでありまして、そういう意味では、法においてそのルールをしっかり定めておるということでございます。そういう意味では、先ほどの御質問に見解を述べられましたので、私の見解を述べておきたいと思います。

 それから、今御質問のことについてでありますけど、退職手当について、以前にも全く同じ質問をしていただきまして、お答え申し上げたとおりでありますが、再度ということでありますので、もう一度申し述べたいと思います。

 退職手当は勤務の性質、対応等から見まして、常時勤務の一般職とか特別職の職員を支給対象としておりまして、普通地方公共団体の長に対する退職手当につきましては、地方自治法の規定に基づき具体的内容を条例で定めているところでございます。

 特別職の報酬等につきましては、平成18年12月に特別職報酬等審議会に諮問を行いまして、職務と責任の度合いや社会経済情勢、他の地方公共団体との均衡等を考慮しながら多角的な視点で御審議をいただきました。その中で、諮問項目としては定められておりませんけれども、私としましては、退職手当につきましてもぜひ御意見をいただきたいということで、昨年の各地方公共団体における見直し状況等にかんがみて御意見を求めたところでございます。この答申を踏まえまして、平成19年4月から、知事の退職手当の支給割合につきまして、三重県においては引き下げを行ったというところでございます。

 今後とも、私としては、制度に沿って適正に対処してまいりたいと考えております。

   〔50番 萩原量吉議員登壇〕



◆50番(萩原量吉) 4300万円は決して高くはないですよ、私はもらいますと、そうやって言うたらいいんですよ、本音を。前のときにも報酬審議会と言われましたが、報酬審議会の中にはあなたの支援団体の人たちが入っているということであります。

 それから、今さっき企業団体などについての政治資金が認められているとおっしゃるけれども、それが政治をゆがめているんです。企業などの献金がね。やっぱり企業から献金をもらったら、その企業の代弁者にならざるを得ないという、そういう政治。だから、医師会には投票権ないですよ。歯科医師会にも投票権ないんです、会としては。一人ひとりの医師の投票権はありますけどね。それを団体でぐるめて、とにかく補助金をぼんともらったところが、そのうちからということもあるでしょう、献金をしたら政治がゆがむ。団体の意思がゆがむということであります。

 時間がないので次へ行きますが、一言だけ、これはあなたが言えるかどうかという点で聞いておきます。国の定額給付金、ばらまきということで大変批判が出ています。麻生内閣の緊急経済対策、目玉が景気対策で2兆円の定額給付金のばらまきだそうでありますが、3年後に消費税の増税がついている。増税予約つきの定額給付金と、こういうことになるわけであります。

 私たちは、ばらまきは一瞬だけど増税は一生だというふうに思っておりますが、こんな愚策はやめるべきだと思っております。2兆円のお金があるならば、しかも、これ、所得2000万近い人まで渡すというんです。知事も対象になりませんかね。そういうお金があるんだったら、むしろ後期高齢者医療制度を廃止せよ、障害者自立支援法の自己負担やめよということを自民党に言う決意はありますか。あるかないか、はっきり答えてもらいたい。

 以上です。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 共産党の考え方を述べられました。これにつきましてはいろいろ立場で意見があるものだと思います。どうぞ国会のほうでもっと議論をしていただくように、共産党の本部に申し上げたらいかがかと、こう思います。

 なお、私としては、今般の緊急総合対策に続いて、追加経済対策を打ち出した、そういう中で、生活者の暮らしに焦点を当てた対策が打ち出されて、これまでの政策路線を転換するという意味ではその意思が少し感じられるところでございます。

   〔50番 萩原量吉議員登壇〕



◆50番(萩原量吉) 私たち日本共産党は、緊急経済対策を出して、知事にもお渡ししたのではないかと思いますけれども、一生懸命、国会、県会、市会連携をしてやっていきたいということで頑張っております。

 ただ、この給付金のばらまきについては、これは市町が今物すごい困っているわけですよね、実際上。このことについても、やはりどうするかもはっきり言われない。自民党から献金をもらっておられるんですから、自民党になかなか要求しにくいのかということを指摘せざるを得ません。

 次に行きます。大きな2点目ですが、大企業や大銀行の応援の政治ではなくて、県民の暮らしと雇用を守ろうという点を、本当に今政治や行政を挙げて取り組んでいくことが大事だというふうに思っております。既に大手の製造業、とりわけ自動車や半導体、電気メーカー等で雇止めが始まっている。私ども国会でもこの問題を追及いたしまして、舛添厚生労働大臣等の答弁が一昨日も参議院本会議で行われたところでありますが、その後、その調査の結果が明らかになりました。私も、昨日から随分早く手に入れたかったのですが、つい先ほど、非正規労働者の雇止めの状況についてという全国集計結果を手にしました。47都道府県で特に本年10月から来年3月までの実施見込みの、あるいは実施済みと実施予定を合わせて11月25日現在で477件、約3万人の雇止めが明確になったことが明らかになりました。大学や高校生の内定取り消しも331人というのが先ほどのニュースでも流れたところです。

 三重県では31件で899人。派遣労働者789人、それから、契約期間工で7人、請負で90人、その他13人ということで約900人の雇止めが既に出ている。私たちもいろいろと調査をいたしました。例えば既に亀山のシャープでは、下請けのラインが一部とまって、そこの労働者の話では40人から50人がいなくなったということを証言しています。東芝四日市でも、約200人が契約更新見送り、中途解雇の可能性ということも報道されているところでありますし、富士通、派遣社員ら100人強を削減といったような報道もされています。

 私、やっぱりこの事実を労働局任せにせずに、これは労働の問題は国だと言わずに、三重県が独自にやっぱり調査してほしい。私はとりわけ県が150億からも、シャープ、東芝をはじめとして補助金を出しているんですから、少なくともその補助金を出している企業に対しては調査をする、あるいはまた、雇用にしわ寄せするようなことをするなという申し入れをする、そのことを知事に決意として申し入れをするその気があるかないか、これをはっきり聞いておきたい。

 そして、現時点での企業立地促進条例、これも私は改正すべきだと思うんですね。そして、明確にそういう労働者へのしわ寄せをするといったようなことがあるならば、これはやはり、それこそそのような企業には補助金を出さんぞというような規定も含めて入れてもらいたい。とりわけ今液晶の国際的な価格カルテルで、独占禁止法違反で裁かれているシャープでもあるわけでありますし、東芝は、あの有毒ガスの製造、貯蔵を隠していたといったようなこともあるので、こういう法令違反、コンプライアンス違反をするような企業は、これは補助金は返還を求めますよ、それぐらいのことはせめて企業立地促進条例に入れるべきだ。その見解も含めて知事の明確な答弁を聞きたい。

 以上です。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 私のほうから、企業立地促進条例に基づきます補助金の交付等についてお答えし、なお、追加的に理事のほうからお答えをしたいと思います。

 三重県におきましては、産業構造の高度化及び雇用の機会の創出を図って、本県経済の健全な発展と県民福祉の向上に寄与するということを目的としまして、平成15年3月に三重県企業立地促進条例、これはあなたが落選しておる最中にできたやつかもしれませんね。それで、同条例の定める要件を満たした22件に補助金を交付し、企業誘致を進めてきたところです。

 企業の規模別に見ますと、あなたの嫌いな大企業13社ありますが、中小企業も9社入っております。なお、工場、研究所別内訳におきましては、工場が13社、研究開発施設が9社となっておるところでございます。

   〔「もらっている、そんな資料は。私の時間をとらないでください」と呼ぶ者あり〕



◎知事(野呂昭彦) 御質問ですから、お答えしなきゃいかんのだろうと思いますが、よろしいのでしたら、以上、中止します。

   〔50番 萩原量吉議員登壇〕



◆50番(萩原量吉) ふざけていると思いませんか、本当に。切実に労働者の雇用の不安、900人から雇止めが出ている、このことについてあなたはどう考えるんですか。どう責任とれるんですか。私は、その点では非常に無責任だと思いますよ。150億の企業立地促進条例の企業名を教えてくださいな、幾ら、どこへ出したんですかって、そんな質問していませんよ。そんなことは私は調べている。百も承知だ。全然違う答弁を繰り返して、そして私の時間をとるなんていうのはもってのほかやと私は言いたい。

 「あなたの嫌いな大企業」と言ったけれども、私たちは、大企業をつぶしていいなんて考えていません。だけど、とにかくトヨタでもそうでしょう。6000億の利益を上げるということを目標にしておいて、今雇止めが始まっている。8800人でしょう。だから、そこが問題だと言っているわけですよ。だから、県に90億から補助金を出させておいた企業が、ちょっと大変になったら労働者にすぐしわ寄せする。本当に困るのは地元ですよ。今もう既にレオパレスというあの一戸建の住宅の中で人の入れかわりがどんどん進んでいる。そして、この人たちが、それこそ行くところがない、住むところがない。どうするんですか、こういう事態を。そのことに心痛みませんか。大企業といったら、それこそ社会的責任を果たせ、そのことを要求しなきゃいかん。そういう姿勢が、今知事はじめ県の職員や、あるいは議員の立場で求められているわけです。その先頭に知事が立つべきだ。まあ、理事の答弁を聞いてもあんまり大してあれだと思いますから、そこを私は知事の決意として大いに語ってほしいと思うんですよ。

 私、残念だけど、もう一つの知事の姿勢をあわせて聞いておきます。石原産業のためといってもいいぐらいの新しい四日市の小山の産廃処分場の建設が今進められつつありますが、これについても、石原産業が長年測定値をごまかして、アイアンクレーという放射線が高いのをたくさん埋め立ててほうっておいたわけでありますけれども、それに対して、それこそ放射線量基準を超えたアイアンクレーが大量に埋め立てられている、これどうするのか、まだ結論も出ていない。国からは一定の指導が来たとはいうものの、これから調査せんならん。この問題が解決ついてないのに、今度また140億かけて建設する。24億ぐらいが土地代だから、その残り百十数億、これ、国が4分の1、三重県が4分の1、約30億ですよ、出して、またまた石原産業がほとんど入れるという産廃処分場をつくるんです。こういうことをいつまでも、もうやめようやないか。

 大企業の補助金といい、あるいはほとんど石原産業の産廃のための処分場に県費30億円近くを投入することはやめるべきではないか。シャープの水の提供でもそうでしょう。これはシャープのために水を運ばんならんて、北勢水道を拡張事業やっている。新たに27億円の負担が市町に上乗せされるんですよ。

 ですから、私はやっぱりこういう点でも大企業の社会的責任を果たさせるという点で知事自らが大企業にはっきりものを言う、そういう立場に立ってもらいたい。このことを強く求めたいわけでありますが、やっぱり私はその点であなたの明確な立場を鮮明にしていただきたいと思うわけですが、いかがでしょうか。



◎農水商工部理事(南清) 先ほどお尋ねのありました企業立地促進条例に関する雇用の件に関しましてでございますけれども、産業集積促進補助金の交付先でございますシャープ亀山工場につきましては、交付要件を敷地内の常用・非常用雇用者を含めた事業従事者600人というふうにしておりまして、昨年の5月時点において確認をした時点では、シャープの社員が2300人、それから、請負、派遣を含む協力企業の従業者1800人ということで約4100人の事業従事者を確認しております。

 それで、それ以外の産業集積の補助金につきましては、今のところその常用・非常用を含む事業者の従事者を確認するということにしていませんけれども、これはやっぱり関連企業数とか労働形態が多岐にわたるということから、なかなかその資料を集めるのは困難だというふうに今のところ感じております。

 それからもう1点が、コンプライアンスの件でございますけれども、法令遵守というのは当然企業の前提というふうに考えていまして、その企業活動に法令違反等があった場合は、それぞれの法令を所管する所管行政庁が対応すべきものというふうに考えていまして、その措置の結果、認定計画に係る事業が休止とか、あるいは廃止とか、そういうふうになった場合には、立地促進条例の第7条に該当するということで補助金の返還を求めるということになろうかと思いますが、それ以外に個別法規を補助金のほうで個別判断をすることはないというふうに、そんなふうに考えております。

   〔50番 萩原量吉議員登壇〕



◆50番(萩原量吉) 全部そんなので時間をとっていくんですよ。それで、私は本当に不誠実だと思うんですよ。そんなことで短い私の時間をさらに短くする。やめてもらいたいと思うんです、そんな答弁はね。

 私が、例えば聞いた中身、いいですか、今の企業立地条例に入れるという点では、亀山市は条例の中に、法令違反をした場合には補助金の返還をするってこの3月議会で変えたんですよ。勉強しなさいよ、それぐらい。三重県がなぜそれができないの。そのことを言っているわけ。だから、シャープや東芝に補助金にどんと出して、しかし、法令違反やられているじゃない、事実。あるいはこれからまだ県費30億円も使って石原産業のために産廃処分場をつくる、あの放射能の高い、これ撤去すべきやという議論もあるのに、まだいまだにどうするかわからんのに、まだ30億投入して、そんな新小山の処分場をつくらんならんの。なぜそういうような大企業奉仕になるんですか。そんなお金をこそ雇用であぶれてしまった人たちのためにどう具体的に手を打つんですか。そこを今問われているんですよ。知事、その点についてのあなたの決意はないんでしょうか。その点ははっきり答えてください。



◎環境森林部理事(岡本道和) 先ほど御質問のありました新小山処分場への石原産業の廃棄物の受け入れの件でございますが、この新小山処分場につきましては、北勢地域を中心としました県内企業の産業廃棄物、産業活動の受け入れという形で整備するということは以前から申し上げているところでございまして、この中で、石原産業の産業廃棄物につきましては、県内で発生する産業廃棄物に占める割合が非常に大きいという、三重県としての現実がございます。ですので、新たに整備を検討しているこの処分場におきましても、引き続き一定量を受け入れざるを得ないという現状にあるというふうに認識しております。

 以上でございます。

   〔50番 萩原量吉議員登壇〕



◆50番(萩原量吉) 結局知事は答弁を逃れた。今の岡本理事の答弁でも、まさに中小企業のやつも入るというけれども、中小企業だけのやつをまた考えたら別途できるはずなんですよ。三田の処分場の問題でも、あれ、ようけ石原がフェロシルトを入れたから中小企業のやつがなくなったんでしょう。そういう問題も含めて、やっぱり問題の本質がわかっていない。私は今日の質問にかかわって、議長、副議長から本当に申し入れてもらいたいと思うんですが、まともに私の質問に答えずに、答弁を答えられないということなんでしょうけど、わざと余分のことを述べて答弁逃れをした。極めて残念です。私は、やっぱり今後さらにこれからの議会や委員会を通して、本当に今大企業や大銀行応援のためではなくて、県民の暮らしを応援、とりわけ3万人と明らかにされている雇止めなんかの人の問題なんかを真正面に受けとめた県の対応を強く求めていきたいと思います。大変不満でありますが、時間が来ました。終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉) 43番 中村進一議員。

   〔43番 中村進一議員登壇・拍手〕



◆43番(中村進一) 新政みえで幹事長をしております、伊勢市選出の中村進一であります。本議会では、新政みえから私を含めて5人の議員が登壇することになっておりますが、今日の最後でありますが、新政みえでは1番バッターとして質問させていただきます。

 まずは、県民の皆様に、去る11月の7日、私どもの会派新政みえが会派としてマニフェスト大賞グランプリをいただきましたことを御報告させていただきます。これは、ローカル・マニフェスト推進地方議員連盟などの実行委員会が主催し、全国の首長や地方議員が政策を競い合うものでございまして、今年は3年目になります。応募件数は、初めての年は200件台でありましたけれども、議会改革への関心が高まりまして、昨年は547件、そして今年は971件と、倍々ゲームで増えてきております。先般、東京の六本木ヒルズで行われました表彰式には、三谷代表とともに私ども5名のメンバーが参加をし、表彰状をいただいてまいりました。

 今、三重県議会は、議会基本条例の制定や定例会年2回制導入、さらには、議員間討議、公聴会の開催など議会改革の全国のトップグループに属していると私は思っております。私は、今回の受賞は、こうした様々な議会を挙げての改革に加え、昨年の県議会議員選挙におきましてつくりましたマニフェストの中身につきましても評価をされたというふうに思っております。これです。(マニフェストを示す)受賞後、情報交換会があったわけでありますけれども、やはり全国の皆さんには、新政みえというよりも三重県議会に対する評価が高かったということもありまして、他会派の皆さん方にも感謝を申し上げたいというふうに思っているところでございます。

 さて、私ども新政みえは、10月から11月にかけて、このマニフェストを持って県南の紀宝町、尾鷲、旧伊勢、旧小俣、旧二見、度会町、大紀町、玉城町、鳥羽市、志摩市と10カ所で県政報告会をさせていただきました。県南部の抱える様々な課題を自らの目と足で知っていただくために、新政みえのメンバーには極力現地へ出向くようにお願いをさせていただきまして、ほとんどの議員がそれぞれいろんなところへ行っていただきました。また、民主党の国会議員の皆さん方にもゲストとしてお越しをいただきました。県南の様々な課題について報告をし、それに対する御意見を政務調査アンケートとしていただきました。これでございます。(パネルを示す)これが1カ所でございますので、今日は2カ所分持ってまいりましたが、実はこれが9カ所分集まっておりまして、全部で1403名からお答えをいただいたところでございます。アンケートの内容につきましては、新政みえがマニフェストに上げて取り組んでおります課題20項目を用意させていただきましたが、後ほどまた御紹介をさせていただきたいというふうに思っております。県民の皆さん方の県政への関心がかなり高いということを確認させていただいたところでございます。本日は、こういった県民の皆さんの声も取り上げながら、通告に従いまして質問に入らせていただきます。

 まずは、新博物館構想についてお伺いをいたしたいというふうに思います。

 11月の25日、知事は新県立博物館の建設について基本計画最終案を示されました。議案質疑や全員協議会で各議員から多くの意見をいただいたというふうに思います。今の博物館は昭和28年6月に開館しましたから、もう55年たっております。雨漏りや一般県民が利用できない、手狭である、貴重な財産である貯蔵物の保存が極めて深刻な状況にあることなどから、私も一刻も早く建設すべきであるとは考えております。これまでもこれらの問題点は指摘をされており、県議会や市民団体からの提言や、そしてまた、議会での採択もあったわけであります。しかし、そのときの財政状況が原因で挫折をしてきた経緯があります。

 昨年、県議会といたしまして、議長、副議長を座長または副座長といたしまして、新博物館についての政策討論会議を立ち上げ、7回の議論、現地調査等々を経て知事に提言をさせていただいたところであります。私も委員の一人として全国の博物館の状況も調査し、提言づくりに加わらせていただきました。

 しかし、そのときの税収の見込みでありますが、(パネルを示す)実は右肩上がりに、平成19年でありますから、個人県民税、法人2税、こういったところがぐんぐんと上がっていた、いわゆるここ数年、平成14年からずっと税金が上がってきた、そういう時代であったわけであります。先ほど、実は昼テレビで発表されておりましたけれども、有効求人倍率、知事はことあるごとに三重県は元気だというふうにおっしゃっていましたけれども、実は有効求人倍率が昨年の10月は1.39ですね。今年の10月末、今発表されたのが、昼、0.99で、4年11カ月ぶりに1を割ってしまった。これは有効求人倍率が右肩下がりでずっと落ち込んできているということでございます。こういった状況を見ますと、今博物館の建設という提案をするということは、まさにあらしの中での船出のような感が否めません。しかも、このあらしはどこまで激しくなるかわからないという状況であります。

 昨年議会側が提言させていただきました提言の最後の項には事業費等の考え方を示させていただきました。文化振興等に係る国や団体等の補助金制度の活用だとか、建設のためのファンドの創設あるいは民間からの寄附金など多様な資金調達方法の検討を求めております。運営も、今回の提案では、毎年10億円という数値が当局から示されましたけれども、指定管理者制度や民間との共同経営など多様な運営形態など、施設運営費の縮小も私どもは求めさせていただきました。

 今知事は、このあらしの状況をきちんと把握してから船出をするのか、しかし、博物館をどうしてもつくらなくてはならないということであらしの中を船出するのか、知事の県民に向かっての思いをわかりやすく語っていただきたいというふうに思います。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 御質問にお答えいたしますけれども、先ほど図表で、これまでの税収が増加していく好調な時代背景、そういうときと今とでは違うんではないかと、こういうことでありますが、好調なときはだれでもやろうと思ったらできるという、非常にそういう意味では状況が恵まれておりますけれども、しかし、私は、社会経済の状況が不透明であるとか、あるいは非常に経済状況も悪い、こういうときこそ、そのとき、その時代にどう対応したかということが、すなわちピンチのときの対応の仕方というのが次のチャンスを切り開いていく、次の成長なり、あるいは展開を切り開いていくものだと、こういうふうに思います。したがって、そういう立場から政治的な判断というものが非常に大事だと、こういうふうに思っておるところであります。

 博物館の現状は、もう御承知のとおり、全国で見ても三重県の博物館ほどひどい状況になっておるところはないのではないかと思うぐらい私としては恥ずかしい状況だと思っております。現に昨年もう閉館をして、今巡回展ぐらいしかできないという状況に至っておるところであります。

 しかもまた、時代は、これまでの経済優先の時代から三重県が提唱してきておる、それこそ人の生き方という文化に焦点を合わせた文化力ということに今後いよいよ移っていくのではないかな。それを三重県は先導する形で、文化力について県政にしっかり反映させようとしてやってまいりました。そういう文化力を象徴する立場から、「美し国おこし・三重」もそうでありますが、今回の新県立博物館につきましては、どうしてもやはり未来を展開していくのに三重県に欠けておるものの一つとして、大事な一つとして、やはりこのときに推進をしていかなければならないのではないか、こう思っておるところであります。

 中身につきましてはもういろいろ議論をいたしましたが、財政面でのこと、これが議員の皆さんも一番の議論のところだと思います。確かに全国どこの府県も財政状況は非常に悪いわけでございます。ただ、例えば健全化判断比率、この間国が定めて、それで出てきた将来負担比率でいきますと、三重県は全国で6番目ということであります。それから、三重県の県債発行残高、いよいよ1兆円を超えてくるという状況になっておりますけれども、これ、県民1人頭で見ますと、全国平均は多分64万か65万、全国平均の1人頭の発行残高というのはそんな額かと思います。三重県につきましては53万5000円ということで約10万円少ないわけでございます。仮に博物館の投資をして、その7割につきまして県債発行という形でやった場合に、この53万5000円がどれぐらいになるかといいますと、53万9000円ぐらいになるということで、決してこれは全国平均の64万とかそんな額になるような、そんなものではありません。

 また、毎年の管理運営費につきまして、償還金の5億5000万と合わせて約10億ぐらい要りますねという説明をしておりますけれども、管理運営費の4億5000万についても、このうちの2億が人件費であります。人件費というのは総枠の中で運用してまいりますから、しかも今、人員につきましてはそれを減員するという方向で行っておりますから、新たな費用として実は発生するようなものではありません。

 それから、事業費とか維持管理費の2億5000万につきましても、現在の博物館事業が約5000万かかっておりますので、そういう意味では、10億と言っておりましても、そのうちの2億数千万円は今の状況から増えるというわけではなくて、それは事業でお示ししておる中からは減じられるものであると、こういうことであります。

 さて、こういうピンチのときにどうやるかということでありますが、私は、三重県の産業政策につきましても、多分全国ではやはり1歩も2歩も先行って今日まで来たと思います。このことは、経済回復まで総理が言っているような3年かかるのか、あるいは三重県はもう少し早くできるのか、遅くなるのか、こういう点はわかりませんけれども、必ずそれは三重県の新たな未来展開に大きく資する、そのときに結果が出てくるものだと、こう思っております。したがって、こういう博物館についても、子どもたちへの投資、あるいは未来への投資ということでありますから、やはり長期的な視野に立って、やっぱりそのときの状況に一喜一憂するだけではなくて、やっぱり長期的な視点で、腰を据えて取りかかっていくということが大事ではないかなと、こう思っておるところであります。そういう意味では、私としては、将来を見据えた長期的な施策としてこの博物館構想というのは大事ではないかと、こういうふうに考えておるところでございます。

   〔43番 中村進一議員登壇〕



◆43番(中村進一) 今の知事の話を聞いておりますと、あらしの中でも、このあらしに一喜一憂することなく、大変大切なことなので飛び出していくというふうには聞こえたのでありますけれども、私のほうが申し上げましたのは、議会として、今のこの状況、私どもの新政みえといたしましては、一度12月に入ってから、この三重県の財政の状況が来年、再来年どうなっていくのか、そういったことも踏まえてきちっとした議論をしていく必要があるのではないかということで考えておりますけれども、知事は、大切さはわかりますが、その今の理論で果たして今、今日も新聞等で出ておりますけれども、派遣の方々が職を失う数字がどんどん増えてくる、こういった状況の中で、果たして説得を理解してくれることができるかどうか、その辺は少し考えていただきたいというふうに思っております。

 時間の関係で次へ進めさせていただきます。こういった状況を非常に三重県全体的に、知事は楽観的でありますけれども、私どもは厳しい時代が来るというふうにとらまえております。特に県南のほうは、今も大変でありますけれども、さらに厳しい状況になるということで、先ほど20項目のアンケートをとらせていただいたわけでありますけれども、1403名からのアンケートの結果、どういったところに関心があるかということでございますが、(パネルを示す)やはり医療対策が1番、2番目が食の安全、少子化対策、そして災害対策と行くわけでありますけれども、この丸を打ってもらった以外に大変多くの皆さん方がペンをとって自分たちのふだん思っていることを随分書いていただきました。その中にやはり多いのは、南北の格差を何とかしていただきたいという声でございます。また、新政みえといたしまして、大変大量の中身でございますので、政策も含めて提言として出させていただきたいというふうに思っているところでございます。

 こういった課題の中から、一番厳しい部分について質問させていただきたいというふうに思っております。

 まず、高齢者の皆さん、大変南部は高齢者の方が増えてきておるという状況になってきております。知事は、昨年7月に三重県の総合計画県民しあわせプランを発表されまして、第二次戦略計画を策定いたしまして、県民に示されたわけでございます。この中にいろいろ重点目標があるわけでありますけれども、この中で、高齢者が安心して暮らせる介護基盤の整備という項に特別養護老人ホーム整備数という欄がございまして、2007年度から2010年度にかけての県民への約束をしていただいております。この中で、ちょっと手づくりのグラフなので、数字を入れるのを忘れましたので、申しわけないですね。(パネルを示す)平成18年のところは、これはこれから整備していこうということですが、6303人、議員の皆さん、ちょっとメモってくださいね。平成19年が6433、平成20年が6743、平成21年が6943、平成22年が7143ということで、右肩上がりで整備をしていくということで、知事は私どもに約束をしたわけでございます。

 ところが、これほど重要な重点事業が、実は聴き取りのときにちょっと確認をさせてもらったんですが、重点事業、1年もたたん間にこの数字が実は骨抜きにされているということがわかりました。25日に監査の結果が出ました。監査の結果も、まさに特別養護老人ホームの目的値に達していないということでCランクをつけられたところでございます。私は、20年度以降、19年度の監査で指摘を受けたので、これから重点事業に上げた数値目標に向かって努力するのならわかるんですけれども、実はこの数字、平成20年度の予定が6743人ですが、平成21年度末に本当は6943人にならなくてはならないんですけれども、今、当局が考えておりますのは、これをさらに減らしていこう、6723名にしていこうという、そういう220人下回った計画を考えておるということでございます。もう少し三重県の現状を考えた上でしていただきたいというふうに思います。特に今、老人ホームの待機者、三重県全体で長寿社会室が発表した数字では1万5000人を超える状況だというふうに聞いております。こういったことを考えますと、このことについての考え方、きちっとしたものを出していただきたいというふうに思っております。

 それから、恐縮でありますけれども、その中で地域的にはどうなのかと、ちょっと調べさせていただきました。(パネルを示す)これは、南勢地区、南のほう、どれだけ整備が進んでいるか、遅れているかという数字でございます。この数字によりますと、やはり三重県全体の平均が34.73ということで、これは要介護認定の方々に対してどれぐらい施設があるかという数字でございまして、見ていただいたらわかりますように、南勢志摩圏域が極めて遅れておるという状況になっております。この部分につきまして、極めて、今聞かせていただいております予定でいきますと、南勢志摩がさらに遅れていくような様子を聞かせていただいております。今南勢志摩の特養の待機者は5000人に上っておりますので、知事の描いた戦略が私の地域では全く無視された状況になっているのではないかというふうに思っております。

 こういった部分につきまして健康福祉部長の考え方をまず聞かせていただきたいというふうに思います。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 施設整備について御答弁させていただきます。

 高齢化が進んでおりますことから、施設整備につきましては今後ともやはり必要というふうには考えております。そういうことから、県といたしましても、施設サービスを必要とする高齢者の方が円滑に入所できるよう特別養護老人ホームの整備などを県民しあわせプランの第二次戦略計画の重点目標に掲げて進めてきているところでございます。

 ただ、議員御指摘のように、最近の雇用者の介護人材の問題とか、介護報酬等の問題もありまして、全体的に施設整備が少し、事業者等の事情もございまして進んできていないような状況もございます。ただ、本県の特別養護老人ホームとか老人保健施設の施設整備状況を、高齢者人口1000人当たりの定員で見てみますと、平成18年でございますけれども、全国26.6に対しまして三重県は27.5人と、全国平均を若干でございますけど上回っている状況でございます。

 しかし、南勢志摩の圏域の整備につきましては、目標としていますところを少し下回っているということで、現在課題というふうに考えております。

 施設整備につきましては、基本的には、やはり各市町が保険料水準などを考慮の上設定しました利用者見込み数を県で積み上げて、圏域ごとに整備枠を設定して公募しているところでございます。それにつきましては、公募をいただいた中から、学識経験者等の御意見をいただきました上で、県として選定してきているところでございます。

 選定するに当たりましては、やはり入所していただく方がそこで安心して必要なサービスを継続して受けていただくこと、また、施設経営等を継続的に安定的にやっていただくことが入所者の方の安心につながると考えておりまして、そういうことから選定していってございます。現在のところは、いろいろ申請がございますけれども、少し進んでいないのは、そういうような状況も踏まえて、県としては内容を踏まえて審査をさせていただいてございます。

 今後とも、県といたしましては、各市町の利用者見込み数を十分にお聞きしながら、また、市町に対する適切な助言も行いながら、在宅とやはり施設のバランスも考慮しながら、やはり必要とされる整備につきましては今後とも進めてまいりたいというふうに考えています。

 また、制度的な問題につきましては、介護報酬との問題がございますので、国のほうへ引き上げる等の要望もしてまいっておるところでございます。

 また、介護人材の確保も大切でございますので、それにつきましては、県といたしましても進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

   〔43番 中村進一議員登壇〕



◆43番(中村進一) 知事にお伺いいたします。

 この県民しあわせプラン、(実物を示す)私どもに提案をしていただいております、見せていただいておりますよね。これに数値目標というのが上がっております。それぞれに数値目標が上がっておって、監査委員もこの数値目標に達しているかどうかということを確認して、監査をして、そして、これはこう是正しなさいということでやられておるわけでありますが、高齢者が安心して暮らせる介護基盤の整備という、先ほど出しました目標の中で、この数字がまさに重点事業の数値目標というのは、これはそんなに簡単にいじっていっていいものではないんですよね。まずこれに基づいて三重県の屋台骨が動いていく、そういうことでまず確認させていただいてよろしいんでしょうか。



◎知事(野呂昭彦) この戦略計画の中で上げております数値目標については、おっしゃるように、これはしっかり着実に進めていきたいということでお示しをしておるものであります。ですから、これをやっぱりきちっと達成していくということが大事でございます。ただ、やはりいろんな状況というのは起こり得るわけでありますから、そういう説明責任を果たしながら、それについて検証、評価もしていかなければならないと、こう思います。

 特に、この老人施設につきましては、その設置主体が県というわけではございません。したがいまして、その設置主体そのものが県がやはり認可していける条件をそろえておるかということがございます。例えば、一つには、県の計画でありますから、そういう整備可能な地域であるのか、いわゆる残っておるのかどうなのかということもあるでしょう。それから、施設の整備計画そのものがちゃんとふさわしく計画されておるかどうかということがあると思います。もっと大事なことは、将来運用がうまくいかなくなったというので施設が倒産するというような例がよくニュースでも出てまいりますが、資金計画等がやっぱりしっかりしておるかというようなことももちろんあろうかと思います。それから、同じ圏域の中にありましても、やっぱり一つのところに固まり過ぎてもいけませんから、その中でのやっぱりバランスということも大事であります。そういうことを勘案しながら、私どもとしてはこの目標に向けて、ぜひいろんな実施主体の皆さんが計画をし、やっていただくということを高く希望するところでございますけれども、しかし、さっき申し上げたような観点で、やっぱり県としても、認可するからにはしっかりそこは見ていかなきゃならないということになります。さっき申し上げたほかにもまだあるとすれば、つくる場所やそういうところで、いわゆる開発計画等で問題がないかどうか、こういったことまで含めてこれは決定されるべきものだと、こういうふうに思っています。

   〔43番 中村進一議員登壇〕



◆43番(中村進一) 私のほうが申し上げたかったのは、この計画に沿っていくのが当然なんですけれども、既に19年度の監査で整備が遅れているということをCランクつけられて指摘されたにもかかわらず、さらにこれから21年度、22年度とこの数字を減らしていくという動きがもしあるとしたら、これは許されないというふうに思いますので、この整備計画に基づいてぜひ行っていただくということをこの場で確認をさせていただいたというふうに思わせていただきます。

 それから、今私がこうやって言っておりますけれども、知事はいろいろ申されましたけれども、確かに介護報酬が低かったり、なかなか今までみたいに施設を運営するということが厳しくなってきているという状況もあって、確かに手を挙げるところが少なくなってきているという、そういうことは十分私も承知をしておるわけでありますけれども、やはり今申し上げましたように、遅れているところは間違いなしにあるわけでありますから、ある以上は、今施設によっては手を挙げているところもあるわけでありまして、そういったところにつきましてぜひサポートをしながら、着実にそういったところを埋めていく、そういった考え方をぜひ出していただきたいというふうに思っております。

 それから、次に、福祉もう1点、セーフティネットとして別件でお伺いをしたいのですが、先般、私、ここで関連質問で、北川議員の質問に関連して、健康福祉部長に、地域福祉権利擁護事業についてということで、今世間では悪徳商法とかオレオレ詐欺等々がはやっておりまして、先般、公明党の今井議員、中川議員からも詳しくその問題については触れさせていただきました。社会で一番弱い、障がいをお持ちの方とか、それから、認知症の方とか、ひとり暮らしの老人の方々が厳しい状況に置かれている。福祉現場は、そういった人たちを救うためにということで必死で動いているわけであります。

 先般は、社協に対して、この権利擁護事業についてもう少し支援はどうなのかということを言わせていただきましたので、その経過と、それから、今もう一つ突っ込んで、もっともっと厳しい状況に置かれている方、いわゆる成年後見制度を受けたいけれどもお金がない、あるいはどこへ行っていいかわからない、そんな状況がある中で、この辺につきましても、実は司法書士の皆さんとか、あるいは行政書士の方々が勉強会を始めたり、あるいはNPO法人の方々が県社協と一緒にそういった方たちを救うための、先般も勉強会を開いたところ、福祉の現場の方が随分たくさんお見えになったということでございます。そういったことに対しましても、これからやはりセーフティネットをどうつくっていくかという姿勢を県として持っていただきたいというふうに思います。これからの対応等考え方があればお聞かせください。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 地域福祉権利擁護事業について御答弁させていただきます。

 地域福祉権利擁護事業は、判断能力が不十分な認知症高齢者などに対しまして、利用契約制度となりました福祉サービスの契約時の援助や日常的な金銭管理などの援助を行う事業であります。

 この事業は、三重県社会福祉協議会が県内11市の社会福祉協議会に地域権利擁護センターを設置いたしまして、国と県による運営費の負担で実施しております。平成20年9月末現在で665名の方々が利用されております。

 三重県社会福祉協議会からは、地域権利擁護センターの増設と専門員の増員が必要だとの御要望を聞いております。

 県といたしましても、本事業が高齢者、障がい者の方が適切な支援を受けて安心して暮らすために重要と考えております。こういうことから、財政力大変厳しいところでございますが、未設置の市における地域権利擁護センターの計画的な整備をまずは優先して進めてまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、成年後見制度の関係でございます。

 判断能力の不十分な認知症高齢者や知的障がい、精神障がいのある人に対しまして、福祉サービスの利用や契約、日常的なお金の管理などの支援がやはり求められてきております。このため、先ほど答弁させていただきました地域福祉権利擁護事業の充実とともに、判断能力がより一層不十分な方に対しまして、制度といたしまして民法に規定されておりまして、家庭裁判所が所管しております成年後見制度の活用や両制度間の連携がやはり課題となってきております。

 成年後見制度を普及活用するための市町事業であります成年後見利用支援補助事業の問題、課題を把握するため、現在、市町へアンケート調査を実施しているところでございます。

 今後、この結果を踏まえまして、市町が実施主体であります高齢者の地域包括支援センターや、県が社会福祉法人などに委託しております障がい者の総合相談支援センター。9圏域にございます。におきまして、権利を擁護するための相談支援事業や人材育成研修を充実していくこととしております。

 また、地域福祉権利擁護事業充実や成年後見制度の活用に向けた支援のあり方も含めまして、今後、障がい者の権利擁護につきまして、弁護士会や司法書士会、社会福祉士会や知的障がい・精神障がい福祉関係者などと協議する場を具体的に設けまして検討していきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔43番 中村進一議員登壇〕



◆43番(中村進一) 部長、ありがとうございました。

 これから、福祉現場の皆さんのお話を聞かせていただいておりますと、本当にこういう状況は、いわゆる高齢者がどんどん地域とか家庭へ戻されてくる中で、いろんな、オレオレ詐欺等々の犠牲になっていくという状況がどんどん増えているということで、専門家も要ることでございますので、そういった組織づくりとか、それから、人的な人材づくり、そういったものに、先ほど市町との連携ということも聞かせていただきましたので、ぜひ進めていただきたいというふうに思います。

 地域のアンケート等の中でもう1点出てきた問題について質問させていただきます。

 中部国際空港ができて、今四日市がとまっておりますよね。津も頑張っておられる。松阪もそれなりにいろいろやっていただいておるようでありますけれども、あと、伊勢が、港はできたけどアクセスがとまっている。私は、中部国際空港の計画段階から、あれができたら三重県としてどのように海外から、あるいは県外からの集客に生かせるのかという、そういった立場からの質問を何度かさせていただきました。そういった場で、やはり執行部からは、前の知事も、野呂知事も、ぜひそういったものをうまく生かしていくんだという、そういった声も聞かせていただいておりますけれども、御案内のように、今県内のアクセス事業を取り巻く環境というのは極めて厳しい状況に、先ほど申し上げましたような状態にあります。こういった中で、私としては、ぜひ観光商品の、せっかくできた港、あるいは苦戦しているところ、そういったところに対して、県としての中空と三重県を結ぶ観光戦略、そういったものがあるのであれば、ぜひ聞かせていただきたいというふうに思います。決算で観光政策、様々な部分については私も聞かせていただいておりますので、中空と三重県というこの部分に絞ってお聞かせいただきたいと思います。

 以上であります。

   〔辰己清和農水商工部観光局長登壇〕



◎農水商工部観光局長(辰己清和) 中部国際空港からの海上アクセスのことでございますが、三重県と空港を短時間で結ぶということで、空港のない三重県にとりましては、国内遠隔地だとか、あるいは海外からの観光を進めていく上でも重要な交通手段であるというふうに認識しております。

 県といたしましては、台湾、中国、それから北海道、九州などの中部国際空港と路線のある国あるいは地域に対しまして、空港利用の促進とあわせて海上アクセスの周知を図るとともに、海上アクセスを活用した観光商品の造成に、エアラインの会社であるとか旅行会社に働きかけを行ってきたところでございます。

 そういう空港利用者をつかむだけではなく、最近は、港とその背後地が一体となって観光資源というふうなものもできてきております。これは、今月できたというふうに新聞にも出ておりましたが、津なぎさまちの海上アクセスを活用しました愛知県からの日帰りツアーが商品化されるとか、あるいは海上アクセスを活用した観光の取組という部分ができておるということだと思います。

 それからまた、伊勢湾の船ということで、今年の5月ではまだ社会実験という段階でございますが、愛知県と三重県の関係者の協働によりまして、伊勢湾内の有人離島、三重県の4島と愛知県の3島と、そこを2泊3日のツアーのコースを設定いたしまして観光コースというのができたわけでございます。圏域を超えた広域的な観光という部分でもこれは活用されておるという状況にございます。

 こうした動きもございまして、県内の伊勢湾の市町と中部国際空港株式会社、それと県が、中部国際空港関係湾岸市町等連絡会議というのをつくっておるわけでございますが、今月11日にその会議で、空港を利用した観光振興という部分についても情報交換を行っておるということでございます。もとより空港からの利用によりまして、国内、海外からたくさん来ていただくということがこの役割でございますが、三重県では平成25年に神宮式年遷宮というのが控えておりますが、国内遠隔地や海外からの来訪者にぜひ海上アクセスを有効に活用していただきたいというふうに考えておりまして、従来にもまして内外の方々に本県の魅力をPRすることとあわせまして、海上アクセスが大変便利であるというようなことをPR、理解していただくということをしていきたい。それと地域と連携しながら観光商品の開発などに広域的に取り組んでまいりたいというのが考えでございます。

 以上です。

   〔43番 中村進一議員登壇〕



◆43番(中村進一) 今の答弁を聞かせていただきまして、観光局長、アクセスで様々な商品を開発していくということでございますけれども、私が聞きたかったのは、今既に四日市もこういう状況でありますけれども、四日市あるいは津、松阪、伊勢、こういったところが、それで、鳥羽は既存の港があるわけでありますけれども、こういった港から港を活用した、そういった部分での商品開発、そういったものは考えておられるのかどうなのか、お聞かせください。



◎農水商工部観光局長(辰己清和) 海上アクセスの利用ということで、政策部のほうで所管しておるわけでございますが、観光面としては、先ほど申しましたように、県内の伊勢湾岸沿いの市町が寄ってこういう検討を始めたという段階でございます。

   〔43番 中村進一議員登壇〕



◆43番(中村進一) 知事、今、各市非常に苦戦をしている状況がございます。私のほうからは、やはり平素から市町は県のパートナーということをふだんからおっしゃっておられますので、今のこのそれぞれの市のアクセス絡みの抱えている課題というのは十分承知をしているところだというふうに思いますので、ぜひともこういった部分につきましても、そろそろ県が腰を上げてまとめていく、例えば中空のあの船乗り場なんかも、ばらばらになっているわけでありますけれども、ああいったものも、三重県行きということで、まあ、企業でありますけれども、まとめることはできんだろうかとか、そういった部分での積極的な行動を起こすべきではないかと私は思っておりますが、一言だけでよろしいですで、その辺お答えいただければと思います。



◎知事(野呂昭彦) アクセス船については、就航当時から、あるいはその前の計画段階から県のほうもいろんな指導をしてまいりました。ターミナル施設についても、おっしゃるように、一本化できたらということについては、県も努力をいたしましたが、なかなか調整ができなかったというようなことがございます。

 今後、中空の需要が減っておるという、大変一方では厳しい航空情勢もありますけれども、三重県としては、県内の元気づくりにおいて中空のターミナルは大変大事でありますから、それをつなぐアクセス船の総合的な活用等についても十分連携を図っていきたいと思います。

 また、市町におかれても、県等と連携をもっとしていきたいという、そういう御意思も感じられるところでありますから、今後一生懸命努めていきたいと思います。

   〔43番 中村進一議員登壇〕



◆43番(中村進一) ありがとうございました。

 時間の関係もございますので、最後の質問に入らせていただきます。

 最後の質問は、平和教育について、教育長、それから教育委員長にお尋ねをしたいと思います。

 私は、平和政策や平和教育、これは絶えず訴え続けていかねばならない政策だというふうに思っております。だからこそ、その必要について、この本会議の場で何度となく質問をしてまいりました。63年前の第2次世界対戦で日本は300万人もの犠牲者を出したわけであります。その反省のもとに、二度と戦争をしてはならないということで新憲法をつくったわけでありますけれども、しかし、戦争の悲惨さとか平和のとうとさを思う気持ちというのは、当時の体験を持つ方々が高齢化をして少なくなっていく中で確実に風化をしていくというふうに思っております。

 まさに先般、前航空幕僚長の田母神さん、難しい名前ですね。田母神俊雄さんが、侵略国家は、あれはぬれぎぬであるという、政府見解を真っ向から否定するような発言が出てきたわけであります。多分田母神さんは、今の憲法改正の動きや、それから、歴代の首相が、自衛隊の海外派兵あるいはこういった動きを出してきておりますから、もうそろそろ本音を堂々と言ってもよいのではないかと思って、ぽろっとやってしまったんだというふうに思います。こうした戦争の恐ろしさ、あるいは平和の大切さが風化していく、あるいはさせていく、こういった中央の動きに対しまして、改めまして私は地域から平和というものを訴え続けていく、そういうことの重要性を再確認したところでございます。

 私が今まで歴代の教育長、教育委員長の方に、今そういった子どもたちを教える頂点のところにおられるという立場で、平和について考え方があればぜひお聞かせをいただきたいというふうに思います。

 それから、伊勢市では、毎年、全中学生から、各学校から1人ずつ、広島の原爆の式典へお邪魔をさせていただいて、そのときの感想等を私も聞かせていただいておるわけでありますけれども、非常に子どもたちは新鮮で、二度とこういったことをしてはならない、しかも、そのことを私は学校へ戻って、地域へ戻って、そのことを1人でもたくさんの方に訴えたいということを言っております。

 教育委員会として、高校生、特にそういった方々に、あるいはこれから子どもたちに平和に対する考え方を教育していただくとしたら、どういうものを持っておられるかお聞かせいただきたいというふうに思います。

   〔竹下 譲教育委員会委員長登壇〕



◎教育委員会委員長(竹下譲) 先日のアメリカの金融危機ですか、あれに端を発します昨今の世界の状況、もちろん日本も含んでおりますけれども、そういう世界の状況は、1929年に始まる世界の大恐慌に非常に類似しているというふうに言われております。この1929年の大恐慌は、1930年代にいろんな国をいろんな形で、その打開策を図っていくような形に仕向けていったわけですが、最終的には第2次世界大戦というところに結びついていってしまったというようなことになっております。今度はそういうことは絶対にあってはならないというのが私の信念ですので、今こそ平和教育というのは重要なんだと、これまで以上に重要になってきているんだということを今改めて認識をしております。

 具体的には、戦争の悲惨さ、あるいは平和のとうとさというものを子どもたちにしっかり伝えていかなければならないというように考えておりますけれども、それと同時に、日本からといいましょうか、我々のほうから世界のほうにそういう発信をしていく必要があるだろう。そのためにも子どもたちの、いわば平和をちゃんと理解をした人材育成というものを図っていく必要がある。となりますと、これは日本人の大きな特色でもあるんですけれども、時々自分自身の文化に閉じこもってしまうというような要素を我々は持っている。これはどこの民族もそうかもしれませんが、我々も持っているということがありますので、できるだけ異文化をちゃんと理解し、あるいは他文化というか、いろんな人たちと共生できるような、そういう教育をしていきたい。これが平和教育につながっていくのではないかというふうに思っております。

 そして、私が教育委員に就任してから6年たちましたけれども、その間にいろんな学校を訪問させてもらっております。そのときには、平和教育につきましても、いろんな形で先生方から、あるいは生徒たちから聞いておりますけれども、三重県の私が訪問した限りでの学校は、それなりのちゃんとした平和教育をやっているというふうに私は確信をしております。

 そこで、それをますますこれからも続けていただきたいというふうに考えておりますので、それが私の信念であると同時に考え方でもあるということで了承してもらえればと思います。

 以上です。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 学校における平和教育でございますけれども、児童・生徒が平和に関する教育、これは議員おっしゃるように歴史を踏まえた教育でございますが、国際社会の平和と発展に寄与する心構えとか能力を身につけていくことは、学校教育において極めて大切なことだと考えています。

 県内の各学校では、社会科でありますとか道徳、総合的な学習の時間などで様々な平和学習をしております。議員からも紹介がありましたように、高齢化はしておりますが、戦争を体験された地域の方々からお話を聞いたり、また、戦争の史跡を調べたりするなど、児童・生徒の地域の実態に応じた様々な取組が進められております。

 本年3月には新しい学習指導要領が告示されまして、各教科、道徳、総合的な学習の時間などで学校の教育活動全体において平和に関する教育の一層の充実が図られているということでございます。

 各学校におきましては、議員からも紹介がありましたように、伊勢市においては広島の平和の式典に参加していただいて、それを、帰って、地域なりでその思いを伝えていただくとか、そういった非常に効果のある取組もされております。また、紹介しますと、伊賀市の中学校で、修学旅行では沖縄県を訪問して、戦争体験された方々から話を聞いたり、戦争に関する施設を見学したりと、平和の大切さについて考える取組を行っている。そういう様々な取組が行われております。また、いなべ市の小学校では、地域の方々を講師として招いて、戦争当時の生活の様子でありますとか空襲体験、そういった話を聞く取組も毎年継続的に行っていると聞いております。

 今後、教育委員会といたしましては、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校のそれぞれの学校におきまして、平和に関する教育の一層の充実が図れますように、市町教育委員会とも連携して取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔43番 中村進一議員登壇〕



◆43番(中村進一) ありがとうございました。教育委員長も、立派な平和に対する思いというものを聞かせていただきましたので、ぜひとも進めていただきたいというふうに思います。

 向井教育長の平和に対する思いというものはどの辺にあるんですか。



◎教育長(向井正治) 私の父親は2年前に亡くなりましたんですけども、我が一族の中では唯一海外へ行った経験があるという。フィリピンの周辺の小さな島におりましたけども、終戦、もう負ける直前、敵に向かって1発の弾も撃たずに帰ってきたというようなことを聞いておりますけれども、しかしながら、極めて厳しい軍隊での生活、また、悲惨な兵隊の生活、一番その当時でも最低の階級でございます。そういったことから、本当に悲惨な思いをしてきて、また、捕虜生活の惨めさとか、そういったものにつながります。そういったところが私の基本的な理解であるのかなというふうに思っております。

 以上でございます。

   〔43番 中村進一議員登壇〕



◆43番(中村進一) 突然で済みませんでした。そういった思いというものを、これからは戦争に行かれた方もこの世の中から、残念ながらどんどん少なくなっていくということもございますので、教育長なんかのそういった体験というか、思いなんかもどんどん伝えていただくことが大事かなというふうに思っております。

 最後になりますけれども、私自身の平和を伝える運動の一つとして、前回といいますか、何年か前に、3年前、憲法ができたときに、二度と戦争をしないという紙芝居をつくったんですが、今は伊勢市の生んだ天才詩人と言われておりますが、竹内浩三さんの詩と、それから、私の最近つくった紙芝居の最終シーンをあわせて少し紹介をさせていただきたいというふうに思います。

 竹内浩三さんは宇治山田中学校出身で、非常に文学を愛した人で、戦争中も普通に生きたのでありますが、最後は23歳の若さで戦死をしました。今、作品を含めてその資料の多くは松阪の本居宣長記念館に保管されておりまして、研究が進められております。その作品は大変高く評価をされておりまして、ぜひ彼の生きざまというものをいろんなところで子どもさんたちに教えていただきたいというふうに思います。

 (パネルを示す)伊勢は、来年に向けて宇治橋が完成をいたしまして、親子3代による渡り初め式というのがあるんですが、竹内浩三さんは普通の方でございますので、もし生きてみえたら、来年の宇治橋の渡り初めのときは88歳になるんですね。彼は、戦争に行く前、大学時代だと思うんですけれども、この「宇治橋」という詩をつくられましたので、それをちょっと紹介させていただきたいというふうに思います。読ませてもらいます。

 (パネルを示す)「ながいきをしたい いつかくる宇治橋のわたりぞめを おれたちでやりたい ながいとしつき愛し合った 嫁女ともども 息子夫婦もともども 花のような孫夫婦にいたわられ おれは宇治橋のわたりぞめをする ああ おれは宇治橋をわたっている 花火があがった さ、おまえ わたろう 一歩 一歩 この橋を 泣くでない えらい人さまの御前だ さ、おまえ ぜひとも ながいきをしたい」。

 これは、今国がどんどんと右傾化を進めていって、私自身は、竹内浩三さんのような若者がとうとい命を失うような、そんな時代が来ないように、これは地方として、特に教育現場なんかも頑張っていただきたいなというふうに思っております。三重県のこれからの平和政策に強く期待をいたしまして質問を終えたいと思います。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉) 本日の質問に対し、関連質問の通告が1件あります。

 萩原量吉議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。23番 真弓俊郎議員。

   〔23番 真弓俊郎議員登壇〕



◆23番(真弓俊郎) 関連質問に先立ち、先ほどの中村議員が、「兵隊の死ぬるやあわれ」という詩人、竹内さんの話もされましたけども、今度の県史編さん室が出した資料にも、この竹内浩三さんが中心になった機関紙の調査なんかが出ています。ここら辺がやっぱり博物館をつくる大切さにもつながるのかなというふうに聞いておりました。

 さて、関連質問をさせていただくんですけども、萩原さんの質問で十分論議というか回答をされていなかったようなところがあって、雇用の問題なんですけども、県が補助金を出している企業の雇用状態の調査をやるのか、やっているのか否か、やる気があるのか。これについて、あるいは雇用状態を調査した上で、雇用の維持をこれらの県が補助金を出している企業に対して行政はする気があるのかどうか、これの回答がよくわからない状況になっちゃったもので、もう一度答弁をしていただければと思います。



◎農水商工部理事(南清) 補助金関係の雇用調査の件でございますけれども、産業集積促進補助金の交付先でございますシャープの亀山工場につきましては、事業敷地内の常用・非常用雇用を含めた調査をしておりますけれども、それ以外の補助金につきましては、先ほども申し上げましたけれども、雇用関係が多岐にわたるとか、あるいは実態調査に非常に時間がかかるということで、そのほかのところについては、当該補助金を出した企業のところの雇用だけが調査の対象となっておるという状況でございます。

 今のところ、このままでやらせていただきたいというふうに考えております。

 以上です。

   〔23番 真弓俊郎議員登壇〕



◆23番(真弓俊郎) 要するに、シャープはしたけども、調査したその結果について見守っていくみたいな感じで、何のために補助金を出したんですかね。県内の産業雇用に役立つから補助金を出して来ていただいたわけです。ところが、今回こんな経済不況だという中で、好き勝手に雇用を切ってしまう。そんなことを許すようだったら補助金を出した意味がないのではないか。それが萩原質問の大きな重心だったと私は考えています。

 実際に、私が住んでいる家の裏にアパートがあるんですけども、ここには住民、近所の人も入っていますけども、多くは会社が借りています。派遣会社です。この間交通事故にそのうちの1人がなられたんですけども、事故現場、すぐ家の前やったもんで、飛び出していったら、中国語、ボリビア語やったかな、それから、南米のどこかわからん言葉、4カ国語が飛び交うような状況でした。その人たちが今ぽつぽつと減ってきているんです。ほとんどの皆さんが、津からですから、亀山のシャープ関連に行かれていると思うんですけども、この人たちからまず切られ始めているという現状があるわけです。経済が好調だったときには正規社員を派遣など非正規に変えていって、働く人を物に取り換えていってぼろもうけしてきた企業が、今は経済危機を大宣伝して、再びリストラのあらしを吹かそうとしています。

 先ほど知事は、ピンチのときの対応の仕方が次のチャンスにつながる、このようにおっしゃってみえましたが、まさにこの雇用問題に対してもそのような筋を通していただきたい、このように考えています。中小企業では今仕事量がどんどん減っているそうです。つなぎ資金が不足している、人件費を切らざるを得んのやとおっしゃってみえました。負のスパイラルにもう入っている、このようにおっしゃる社長も見えますが、今こそ県の出番ではないでしょうか。

 国が今度新たな雇用対策を出すと21日に指示を出されたそうですが、指示を出したのが麻生太郎首相ですから、一体全体どうなるかはだれにもわかりません。どうなるかわからない。しかし、その中でも、非正規労働者の雇用維持策、失業者への再就職支援、内定を取り消された新卒者への対応、当たり前のことを言っているんですけども、本当にやれるのかなという不安があります。

 先ほどピンチをチャンスにと言ったその考えで、国がいつやるかわからないようなこの雇用対策を県独自の緊急雇用対策として先取りをしてやる気にならないのでしょうか。三重は1次産業も含めて雇用が随分しっかりしている、このような話になれば、人材が三重県にどっと集まってくる、まさにピンチがチャンスになっていく。三重県の雇用は働く者のためにしっかりと県が支持、支援をされている、そのような対策を今こそ緊急に打ち出すべきではないでしょうか。先ほども言いましたように、国の対策を待っているようでは、国と一緒にずぶずぶと沈んでしまう。これは、知事自身が今までもおっしゃっていたことにつながっていくのではないでしょうか。知事のお考えを教えてください。



◎生活・文化部長(安田正) 県でやれということでございますけど、雇用政策は国の所管ということで、私ども県は国と一緒にやっておるわけでございます。国の第1次補正予算の内容が具体的に執行されますので、この12月3日に村上労働局長とまず最初に経済4団体で具体的な事業施策、支援策の内容を、絵を御説明に回ると同時に、雇用の維持と確保をまず要請をしてまいります。それと、制度がきちっと事業主さんに届くような形で、そういう県の持っておるルートを使いまして、そういうお話もさせていただきます。具体的には、非正規労働者の常用雇用化に向けた支援の拡充やジョブカード制度の整備拡充、この中には初めて生活給付というふうなものが含まれましたので、かなり効果があるというふうに考えております。

 あと、パートタイム労働者の均等待遇の確保とか、中小企業による雇用維持を図るための原材料高騰により事業活動に影響が出ている中小企業の支援、それから、雇用情勢が厳しい地域における雇用確保や就労支援対策等の雇用支援策を強化する。この4番目の事業については、現在やっております東紀州の地域雇用創造推進協議会のほうとかなり一緒にやれるような項目でございます。そういうものを我々県と労働局と一体的にやっていきたいと考えております。

 それと、私ども県の雇用政策は、少し前の緊急雇用対策でかなりこういう経済情勢に合わせて施策を講じてきました。その経験がございますので、そういうものを使って対応していきたいと思います。具体的にはおしごと広場というふうな形、それと四日市ではチャレンジ支援センターというふうなものを持っております。そういうことで、具体的に失業された方とも接点を持てると思っておりますので、そういう形で最善を尽くしてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔23番 真弓俊郎議員登壇〕



◆23番(真弓俊郎) もうどなりませんけども、質問時間がもうなくなっちゃいまして。

 部長の話はわかるんですけども、今までもそれをやってきたわけです。今の緊急事態に対して県が本気でこのことにどう取り組むか、それが県民も、県外からも、多くの働く人たちが見ている、このことを申し上げまして私の質問とさせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉) 以上で、本日の県政に対する質問を終了いたします。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○副議長(岩田隆嘉) お諮りいたします。明29日から12月1日までは休会といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(岩田隆嘉) 御異議なしと認め、明29日から12月1日までは休会とすることに決定いたしました。

 12月2日は、引き続き定刻より、県政に対する質問を行います。



△散会



○副議長(岩田隆嘉) 本日はこれをもって散会いたします。

               午後3時12分散会