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三重県 三重県

平成20年第2回定例会 09月25日−03号




平成20年第2回定例会 − 09月25日−03号









平成20年第2回定例会



                平成20年第2回

              三重県議会定例会会議録



                 第 3 号



            〇平成20年9月25日(木曜日)

          ──────────────────

              議事日程(第3号)

                  平成20年9月25日(木)午前10時開議

 第1  県政に対する質問

     〔一般質問〕

          ──────────────────

              会議に付した事件

 日程第1  県政に対する質問

          ──────────────────

             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  50名

    1  番              山 中  光 茂

    2  番              津 村    衛

    3  番              森 野  真 治

    4  番              水 谷  正 美

    5  番              村 林    聡

    6  番              小 林  正 人

    7  番              奥 野  英 介

    8  番              中 川  康 洋

    9  番              今 井  智 広

    10  番              杉 本  熊 野

    11  番              藤 田  宜 三

    12  番              後 藤  健 一

    13  番              辻    三千宣

    14  番              笹 井  健 司

    15  番              中 村    勝

    16  番              稲 垣  昭 義

    17  番              服 部  富 男

    18  番              竹 上  真 人

    19  番              青 木  謙 順

    20  番              末 松  則 子

    21  番              中 嶋  年 規

    22  番              水 谷    隆

    23  番              真 弓  俊 郎

    24  番              北 川  裕 之

    25  番              舘    直 人

    26  番              日 沖  正 信

    27  番              前 田  剛 志

    28  番              藤 田  泰 樹

    29  番              田 中    博

    30  番              大 野  秀 郎

    31  番              中 森  博 文

    32  番              前 野  和 美

    33  番              野 田  勇喜雄

    34  番              岩 田  隆 嘉

    35  番              貝 増  吉 郎

    36  番              山 本    勝

    37  番              吉 川    実

    38  番              森 本  繁 史

    39  番              桜 井  義 之

    40  番              舟 橋  裕 幸

    41  番              三 谷  哲 央

    43  番              中 村  進 一

    44  番              西 塚  宗 郎

    45  番              萩 野  虔 一

    46  番              永 田  正 巳

    47  番              山 本  教 和

    48  番              西 場  信 行

    49  番              中 川  正 美

    50  番              萩 原  量 吉

    51  番              藤 田  正 美

   (52  番              欠      員)

   (42  番              欠      番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長               大 森  秀 俊

   書記(事務局次長)          高 沖  秀 宣

   書記(議事課長)           青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)         内 藤  一 治

   書記(議事課副課長)         岡 田  鉄 也

   書記(議事課主幹)          中 村  洋 一

   書記(議事課主査)          西 塔  裕 行

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事                 野 呂  昭 彦

   副知事                望 月  達 史

   副知事                安 田  敏 春

   政策部長               坂 野  達 夫

   総務部長               福 井  信 行

   防災危機管理部長           東 地  隆 司

   生活・文化部長            安 田    正

   健康福祉部長             堀 木  稔 生

   環境森林部長             小 山    巧

   農水商工部長             真 伏  秀 樹

   県土整備部長             野 田  素 延

   政策部理事              山 口  和 夫

   政策部東紀州対策局長         林    敏 一

   政策部理事              藤 本  和 弘

   健康福祉部こども局長         太 田  栄 子

   環境森林部理事            岡 本  道 和

   農水商工部理事            南      清

   農水商工部観光局長          辰 己  清 和

   県土整備部理事            高 杉  晴 文

   企業庁長               戸 神  範 雄

   病院事業庁長             田 中  正 道

   会計管理者兼出納局長         山 本  浩 和

   政策部副部長兼総括室長        渡 邉  信一郎

   総務部副部長兼総括室長        北 岡  寛 之

   防災危機管理部副部長兼総括室長    細 野    浩

   生活・文化部副部長兼総括室長     長谷川  智 雄

   健康福祉部副部長兼総括室長      南 川  正 隆

   環境森林部副部長兼総括室長      長 野    守

   農水商工部副部長兼総括室長      梶 田  郁 郎

   県土整備部副部長兼総括室長      廣 田    実

   企業庁総括室長            浜 中  洋 行

   病院事業庁総括室長          稲 垣    司

   総務部室長              中 田  和 幸



   教育委員会委員長           丹 保  健 一

   教育長                向 井  正 治

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長  鎌 田  敏 明



   公安委員会委員            水 谷  令 子

   警察本部長              入 谷    誠

   警察本部警務部総務課長        久 保  博 嗣



   代表監査委員             鈴 木  周 作

   監査委員事務局長           天 野  光 敏



   人事委員会委員            稲 本  節 男

   人事委員会事務局長          溝 畑  一 雄



   選挙管理委員会委員          岡 田  素 子



   労働委員会事務局長          吉 田  敏 夫

          ──────────────────

             午前10時0分開議



△開議



○議長(萩野虔一) ただいまから本日の会議を開きます。



△質問



○議長(萩野虔一) 日程第1、県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。26番 日沖正信議員。

   〔26番 日沖正信議員登壇・拍手〕



◆26番(日沖正信) おはようございます。今回は一般質問のトップバッターで出させていただきましたが、機会を与えていただきありがとうございます。いなべ市・員弁郡選出の新政みえの日沖正信でございます。いよいよ、きのう麻生新政権、新内閣がスタートいたしました。県民の皆さんは今、国政の動向に最も注目をされておられるのではないかなというふうに思いますが、また、あわせて、解散総選挙の時期の話題も世の中をにぎわわせておりまして、我々県議会かいわいもだんだんとざわつき始めておるところでございます。そんな折でございますけれども、機会をいただきまして、ちょうだいしている時間をしっかりと務めてまいりたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

 ところで、質問の前に一つ述べさせていただきたいと思いますけれども、また世間の食の不安を巻き起こしました例の事故米の関係ですけれども、私どものいなべ市を含む桑員地域の学校給食に出ていた卵焼きで、つなぎとして使ったでんぷんの原料となる米に事故米混入の可能性があるということで教育委員会のほうから報告をもらいました。こんなところまで、こんな足元まで影響が来ているのかと、本当に正直驚いたところでございますけれども、過去の教訓で食の安全には特に意識の高い県でありますので、引き続き、情報の収集と健康上の安全に対する確かな調査をお願いさせていただく次第でございます。

 それでは、質問に入ってまいりますけれども、今日は地元いなべからもたくさんの方が応援を兼ねて傍聴に来ていただいておりますので、緊張感を持ってやらせていただきたいというふうに思います。

 まずは、豪雨災害に対する備えということで質問をいたしますが、最近、温暖化の影響とも言われておりますゲリラ的な豪雨がたびたび発生しておりまして、8月の末には岡崎でも死者をも出す大災害が起こったところですが、三重県においても、特に9月2日から3日にかけて鈴鹿山系に降った豪雨は記録的なもので、いなべ市藤原岳で最多の時間雨量が91ミリ、24時間降水量は596ミリであり、菰野町武平峠では最多時間雨量86ミリ、24時間降水量453ミリというすさまじい雨量を記録いたしました。幸い、三重県では人的な被害はありませんでしたが、山間部では幾つもの谷で土砂崩れや土石流を発生させ、国道の峠部分や林道などは各所で寸断、河川においてはすさまじい濁流が下流に押し寄せ、護岸の崩壊箇所が幾つも見受けられるなど、今回の北部の豪雨は多大な被害を及ぼしました。私自身も実際、家のほど近くを流れる河川でこれまで見たこともないようなすさまじい水の量の濁流を目の当たりにいたしました。足のすくむ思いの経験もさせていただきました。

 今回の災害で私もたくさんの現場を見せていただいたところでございますけれども、質問の具体的内容に入る前に幾つかの現場をこの機会にぜひ写真でごらんをいただきたいと思うわけでございますけれども、少し例を見ていただきたいと思います。(パネルを示す)まず、豪雨の被害の報道のときによくテレビに出てきた菰野町の田光川なんですが、これが平穏なふだんの穏やかなときの田光川の様子なんですけれども、(パネルを示す)これが、2日の豪雨のときの、夕方なので見にくいですけれども、同じ場所で撮ったものです。すごい濁流が押し寄せてきております。(パネルを示す)次に、これはいなべ市の大安町舎付近の宇賀川という河川があるのですが、これもふだんの穏やかなときの光景なんですけれども、(パネルを示す)これも2日の夕方はこのような、私もこんな水の量は見たことがなかったんですけれども、このような状態でございました。

 そして、そのうちの災害ということで、(パネルを示す)これが員弁川の左岸で、護岸と田んぼまで、農業施設まで崩れておるというような被害箇所です。こういう箇所がたくさんありますし、(パネルを示す)また、これはいなべ市北勢町地内の山間部なんですけれども、ふだんはもっと狭い谷川なんですけれども、濁流で土砂が一緒に流れてきて、谷が埋まったというか、川幅が大変広くなってしまったというような災害の箇所でございます。(パネルを示す)次が、これが国道421号、滋賀県へ抜ける石榑峠、今、トンネル化の工事をしていただいているところですけれども、ここがずたずたに寸断されまして、山が押してきて、これが一番大きな災害箇所なんですけれども、こういう大きな崩れも起こしております。(パネルを示す)そして、藤原町の土石流、いつも話題になりますけれども、藤原町の土石流現場はこのように完全に埋まっておる堰堤もございます。(パネルを示す)こちらは全景なんですけれども、こういう状態ということでございます。

 災害の箇所を幾つか、大変な豪雨でしたので一度見ていただきたいと思いまして出させていただきましたけれども、今回の災害は箇所も多く、県の取りまとめられた最終の数字では被害総額44億6400万円の規模となるということで、週明けにも災害復旧のための土木関係分の補正予算を上げていただけると聞き及んでおります。財政、厳しい中ですが、どうか災害復旧費の確実な確保と各被災箇所の早期復旧に向け、力強く進めていただけますようにお願いを申し上げます。

 さて、質問の趣旨に入ってまいりますが、私自身が今回の豪雨を体験した実感を踏まえて述べていきたいと思いますので、少々細かい質問や提案になっておりますけれども、御了解いただいてよろしくお願いをいたします。

 まず一つは、県民の安全を確保するためのより進んだ警戒避難体制の構築についてということであります。水害などが予想される場合の活動としては、水防計画に基づいて、県は、雨量や川の水位、浸水想定区域、土砂災害警戒情報など、把握した情報を市町の災害対策本部にも迅速に提供して共有いたします。市町は、被害情報があれば県に報告するとともに、様々な情報を総合して、必要と判断したときには地域住民の安全を図るため避難勧告などを出します。避難勧告に関する情報は市町から県へも伝達され、情報集約されるとともに、共同してテレビやラジオなどに流されたり、地域のネットワークで伝達されたりと迅速に広く住民に周知されることとなってまいります。

 しかし、実際に何を基準に、どのような時点で市町長は避難勧告を決断するのか、また、対象地域の住民に情報はしっかり伝わるのか、夜中に起こった場合はどうするのか、行政、警察、消防等との連携はうまくいくのかなどなど、差し迫って混乱している状況下では勧告などの判断を的確に行うのはとても難しいことだと思います。先般の岡崎の豪雨では、情報の空白地帯が生まれ、災害を大きくしたとも言われています。最近の豪雨災害は突然起こってきますので、迅速な判断が求められることとなってまいります。

 私は、4年ほど前の一般質問でも同様の質問をした経緯がありますけれども、やはり水害などの予想される場面において迅速に的確に避難勧告や指示の発令をするには、判断のよりどころとなるようなしっかりした基準が必要です。これまでにも、県は避難勧告、避難指示等発令体制の支援方策を立てられるとともに、市町に対して避難勧告、避難指示等発令体制の整備についてという具体的内容の通知などもなされ、体制の整備充実を求められてきました。しかし、まだまだ確かな方策を探求する必要がありそうでございます。

 そこで、総務省、消防庁においてまとめられたガイドラインに沿って作成する避難勧告等の判断伝達マニュアルというものが基準のマニュアルとして最も有効であるということで、県も市町に整備を進めるべく奨励をされておられると聞きますが、作成に手間や労力がかかるとのことで、いまだ9の市町しか整備されておられないと聞きました。この避難勧告等の判断伝達マニュアルが最も内容的にすぐれるものならば、ぜひその整備について市町に積極的に働きかけるとともに、作成に当たっては今まで以上に県も支援に乗り出していただきたいが、お考えをお聞かせください。

 また、次に、データとなる水位の観測などにかかわってお聞きしますが、現在、県民しあわせプランの重点事業、異常気象に備える緊急減災対策においては、住民の避難に役立てるよう水位観測所の増設や、避難の目安となる特別警戒水位の設定など、各種ソフト対策について目標を掲げて取り組んでいただいております。しかし、計画された4年間では、当面、限られた主要な河川しか整備、設定ができず、小規模な河川などまでは全くおぼつかないというのが現実でしょう。

 ちなみに、先ほども映しました、9月2日にすさまじい濁流が押し寄せ、各所に堤防の破壊など災害を発生させました菰野町の田光川、いなべ市の宇賀川、青川などは観測所も特別警戒水位の設定もございません。洪水の危険性に対し住民に的確な避難情報を提供していくには、実際の河川の水位情報が有効と考えられます。

 そこで、特に水位観測所と特別警戒水位の設定河川、これについては事業の計画をできる限り前倒しをしていただき、スピードを上げて整備を図られたいが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

 また、あわせまして、これらの整備が支川などの小さい河川まで及ぶのは当面難しいので、補完的役割で川の水位を監視するものとして、橋脚等に設置されるような簡易な水位表の設置促進をも提案をいたします。水防活動や住民避難に役立ててもらうとともに、日常から洪水への関心を高めていただく意味からしても有効ではないかと考えますが、いかがでしょうか、お考えをお聞かせください。

 次に、防災対策という観点から河川の堆積土砂の対策について要望し、考えを伺いたいと思います。

 各建設事務所において、河川の堆積土砂の撤去要望はふだんから多く寄せられておりますけれども、それに対応することは水害の予防策としても重要なことであると考えられます。しかし、この8月時点の調べで、地元の桑名建設事務所管内だけでも、28の河川における想定堆積土砂量は30万立方メートルにも及び、撤去費用については一体何億必要なのか、すぐには積算もできないというのが現状のようです。今回の豪雨がもたらした土砂を含めますと現状はさらに増えております。また、さらには、県内全域となりますと対応が必要な箇所は200カ所を超えるのではとも聞いておりまして、すべて撤去となると大変なことでございます。これまでのように100万円単位ほどでしか進まない維持修繕費で対応していたのでは半永久的に完全な撤去はできません。しかし、新しく堆積した分も含め河床が上がったまま放置されていきますと、また次の洪水で二次災害を助長しかねないという悪循環に陥ります。

 そこで、重要な箇所から順位をつけて確実に対応していくための全体管理計画を策定し、さらに、できることならば、その事業を担保するため、通常の維持管理費とは別の予算立てで確実な仕組みをつくられるように要望いたしますが、これについてお考えをお聞かせください。

 また、あわせて、ごく小規模な河川などについては、自主的に行っていただける地域があったとしたら、道路や堤防の草刈りに対する自治会委託のように堆積土砂撤去にも制度をつくり、小規模なものについては県民の協力を得られるようにしたらいかがかと考えますが、これについても見解をお聞きしたいと思います。ちなみに、一つ(パネルを示す)、今小規模と申しましたが、例えば、これは土砂の量が多いものですから自治会とかでは難しいかわかりませんけど、こういう規模の河川で、地域で出ていただいて、できることならば草刈りの自治会委託のような形で撤去を県民に協力していただいたらどうかということを提案するわけでございます。

 それでは、次に、豪雨災害にかかわって、この機会にいなべ市藤原町の土石流対策について、現地の状況もかんがみ、要望をさせていただきたいというふうに思います。

 その一つは、土石流の発生状況を迅速に把握する手段の監視システムの改善についてです。

 9月2日の豪雨の肝心なときに、落雷の影響によりセンサーが作動しなくなりまして、また、監視用のカメラについても一時不能になったと聞いております。そのような状況でしたので、豪雨の夜は土石流の規模がどれくらいか察知もできず、後に実際の現場を確認して初めて今回の土石流の多さに驚いたという次第であったそうでございます。監視システムはこの地域では命綱の一つとも言えるような大切な設備でありますので、あらゆる条件下で対応できるシステムへの改善をこの機会にお願いしておきたいと思います。

 また、次に、不安定土砂の実態の再調査についての要望であります。

 今回の豪雨の影響も含め、新たに崩壊が始まっているような箇所が多くあるようでございまして、対策の計画を立てていただいた当初のときよりも相当、不安定土砂の量は増えているのではないかと地元では不安に感じておられるところでございます。西之貝戸川、現段階で約7万7000トン、小滝川、10万1530トンの土石流を堰堤で補足できる能力がありますけれども、このたびの土石流で、小滝川のほうは四つある堰堤が全部満杯になりましたし、もう一方の西之貝戸川も7割の分が埋まりました。もし、不安定土砂が相当量増えているのならば、いざというときのために土砂の搬出頻度の検討も必要となってまいります。当初の計画から6年以上が経過し、年月の経過の中で山の状況も大変変化してきておりますので、この際、ぜひ改めて不安定土砂の実態調査を再検討願えないかお願いをさせていただいておく次第でございます。

 まずは、以上でございます。よろしくお願いします。

   〔東地隆司防災危機管理部長登壇〕



◎防災危機管理部長(東地隆司) それでは、避難勧告等の基準づくりについてお答えをさせていただきます。

 県としましては、国のガイドラインに基づき、市町に対して判断基準の作成を働きかけてきたところ、御指摘のとおり現在、9市町で具体的な判断基準を設けていただいております。判断基準の策定は大変重要であることから、県としましては、今後とも未策定の市町に対しまして優良事例等の情報提供やマニュアルの作成にかかる助言などの支援を行い、策定に向けてより積極的に働きかけていきたいと考えております。

 また、一方、避難勧告等が発令された際に実際には避難行動をとられない県民の方もみえることなどから、県民の皆様が御自身の地域の危険箇所などの情報を把握していただき、自らの身の安全は自らで守ると、自助を実践していただけるよう県民の皆様の防災力の向上にも努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔野田素延県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(野田素延) 私からは、3点ほど御質問いただきましたので、お答えさせていただきたいと思います。

 まず最初に、河川の豪雨・水害等のソフト対策についてでございますが、水害に対するソフト対策といたしましては、住民の迅速な避難に効果が期待できるということから、第二次戦略計画の重点事業として避難判断水位の設定、ハザードマップやその根拠となる浸水想定区域図の作成、水位計の設置などに取り組んでいるところです。しかしながら、県が管理する河川は548河川と非常に多いことから、重点事業では、緊急度が高く大きな被害が想定される主要な中小河川に絞って対策を進めているところでありまして、目標の早期達成に向け、引き続き取り組んでまいりたいと考えてございます。

 次に、自動水位観測局、いわゆるテレメーターの設置につきまして、御指摘のありましたとおり、県が管理するすべての中小河川に設置・管理していくことは財政的にも困難であります。このため、降雨予測等をもとに広く市町や地域の住民の皆さんに対して土砂災害関連情報などを提供し、避難の判断を行う際に活用いただいているところです。

 なお、補完対策としての水位標の設置につきましては、住民の避難の判断指標として活用していただくためには過去の水害の実績や、河川の特性などの解析などの調査が必要なことから、市町とも連携して一緒に検討していきたいというふうに考えてございます。

 次に、河川の堆積土砂の対策についてでございますが、近年の集中豪雨や頻発する巨大な台風により大規模な出水が相次ぎ、これによる河川や砂防施設に堆積する土砂は膨大な量となっています。本県でも平成16年の未曾有の大災害を契機に河川の堆積調査を行ったところ、堆積土砂の撤去が必要な箇所が県下で218カ所ありました。

 堆積土砂の撤去の方法といたしましては、河川の改良工事に伴い除去するもの、河川の維持工事により河床掘削を実施するもの、三つ目に砂利採取制度を活用するものなどの手法がありますが、河川や土砂の状況や緊急度に応じまして計画的に土砂撤去を現在行っているというところでございます。今後も、限られた予算の中ではありますが、優先度の高い箇所から計画的に土砂撤去に取り組んでいきたいと考えております。

 また、河床におけます除草等につきましては、自治会委託制度や美化ボランティア制度の活用について、今後検討してまいりたいと考えてございます。

 続きまして、土石流の対策についてでございますが、現在、西之貝戸川と小滝川では、工事中の安全対策や住民の安全・安心のためにワイヤーセンサーや監視カメラを設置し、土石流の発生に備えているところですが、9月2日に発生しました落雷の影響によりまして、西之貝戸川、小滝川のワイヤーセンサーと西之貝戸川の監視カメラが機能しなくなりました。これらは9月12日までに復旧しておりますが、再発防止に向けて避雷設備を設置するなどの対策について早急に検討するということにしております。

 また、藤原岳におきまして土石流が発生するおそれがある場合には、桑名建設事務所の職員がいなべ市の藤原支所に出向きまして、必要な助言や支援を行うなどの体制をとっております。これにつきましても、引き続きいなべ市と連携しながら住民の安全確保を図ってまいりたいと思っております。

 次に、藤原岳周辺の土石流対策につきまして、現在の事業計画として、小滝川では砂防ダム4基と遊砂地及び山腹工、また、西之貝戸川では砂防ダム10基を設置することとしております。現在までに小滝川では砂防ダム4基と遊砂地が完成しており、西之貝戸川では砂防ダム6基が完成しているところです。今回の豪雨によりまして土石流が発生いたしましたが、既設の砂防ダムにより下流への土砂流出を食いとめることができたことから、人家等への直接の被害はありませんでした。このことから、現在の対策は効果を発揮しているものと考えております。しかしながら、今回の豪雨によりまして両渓流の上流域で地形の変動が生じているということが想定されるために、現地の詳細な調査を行っているところでございます。その結果をもとに現在の計画の検証を行っていきたいと考えてございます。

 以上でございます。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) それぞれ幾つかある中を丁寧にお答えいただきました。ありがとうございました。

 前向きにお答えいただいた件につきましてはぜひ早く取り組んでいっていただきたいなというふうに期待をするわけなんですけれども、それぞれすべてに再質問はいたしませんけれども、一つ、河川の土砂の撤去について、部長から、緊急度の高いところから計画的にやっておられるという回答をいただいたんですけれども、地元の建設事務所管内を見ている限りでは、もちろんやっていただいておるところはあるわけなんですけれども、全体をきちっと、今回防災という観点から質問しておりますけれども、本当に危ないところから整理をきちっとして、総合的に管理計画というのを立てておられるのかなというふうに思うわけなんですけれども、それは立てておられるということで解釈させていただいてよろしいんでしょうか。それだけ再度確認をさせていただきたいと思います。



◎県土整備部長(野田素延) 予算の制約もあります。その計画そのものがどのようになるかというのは検討中でございますが、現在、調査が済み次第、それなりの計画は立てていきたいというふうに考えてございます。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) それでは、全体の計画を整理して順位もつけていただいて、緊急度の高いところから整理してやっていただけるようにお願いをしておきたいというのと、なかなか答えてはいただけないでしょうけれども、事業費の担保についても、やっぱりある程度お考えをいただかないと具体的に進んでいかないので、ぜひその辺も引き続き検討いただきたいなというふうなことをお願いさせていただいて、次の質問に入っていきたいというふうに思います。

 次は、企業誘致促進への取り組みについてということでございますけれども、景気は後退していると言われている昨今ではありますけれども、三重県では基幹産業が集中する北勢地域を中心にいたしまして、引き続き好調な産業活動が展開されております。また、新名神高速道路をはじめ各幹線道路の整備が進められておりまして、交通の利便性がさらに高まる期待からこの地域の潜在力がますます高まってきております。こうした環境を背景に今後もますます企業立地が期待されるわけでございますけれども、また、一方では、昨今では優良な産業用地が逼迫状況にあることから、せっかくの好チャンスをも逃しかねない状況にもあります。

 今後、企業の用地需要を的確に把握し、ニーズに適応した迅速な産業用地の開発を進めることがこれからの三重県の浮沈にかかわる喫緊の課題であると考えられます。優良な産業用地が不足する悩みは三重県だけでなく隣の愛知県などでも同じことのようで、そこで、愛知県では積極的に立地や集積を目指すターゲット業種を明確にするとともに、企業の用地需要を的確に把握し、ニーズに適応した迅速な産業用地の開発を進めることにより戦略的な産業立地を推進すべく目的で、本年4月愛知県産業立地の基本方針を作成され、時代に即応した体制をとっておられると聞いております。

 三重県でも企業立地促進法により各地域において基本計画を策定し、戦略的な取組を行うこととしておられますが、愛知のような産業立地方針を策定し、明確な方向性を示した取組について三重県ではどのように考えられておられるか、一度お聞かせをいただきたいと思います。

 また、次には、開発手続のスピードアップ化についてですが、最近では、開発に当たって重要なのはスピードであり、企業側は立地場所の決定に当たって、稼働できるまでのスピードを最も重要視する傾向にあります。このスピードに対応できなければ具体的チャンスを逃すことになります。よって、開発許可であるとか、農地転用許可、隣地開発許可、保安林解除、環境アセスなど非常に長い時間を要するこれらの手続をできる限り短縮することが必要でございます。これまでにももちろん県には御努力をいただいていることとは思いますが、各種許可手続などのスピードアップにつなげるべく、ワンストップサービスということをよく聞かされますけれども、これについて全庁的な取組などは具体的に進められておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 さらに、これにあわせまして、市街化調整区域内での開発手続の緩和策についてお聞きいたしますが、平成18年に一部改正となりました都市計画法により手続が大変厳しくなった市街化調整区域内における大規模開発の許可につきまして、これ、また、愛知県では開発をスピーディーに運ぶため、産業立地方針に基づき手続を大幅に緩和するなどの措置を講じたことが新聞で報じられていました。このように県の裁量で緩和ができる部分があるのであれば、三重県も早急にそのような対応をしていただくべきと考えますが、見解をお聞かせいただきたいと思います。

 そして、この設問の最後に、改めて考えを確認させていただきたいのですけれども、県として企業立地の促進を精力的に取り組まれるのであれば、要件によっては県自体が事業主体となり、その信用力と体力でダイナミックに開発を展開することもあってよいのではという市町からの意見を聞くこともあります。ちなみに、東海地区では愛知、静岡両県は企業庁が、岐阜県は土地開発公社が事業主体となることもあります。三重県はリスクをできるだけ避け、手堅く取り組む姿勢なんでしょうが、このような隣県の状況も踏まえながら、県が事業主体となることについて三重県のお考えをいま一度改めて聞かせていただきたいというふうに思います。

 この質問は以上でございます。よろしくお願いいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 私のほうから、三重県の企業誘致戦略推進体制、総括してお答え申し上げておきたいと思います。

 本県におきましては、地域経済の核となります産業を集積していこうということで、御承知のとおりクリスタル、シリコン、メディカル、この三つのバレー構想の推進をいたしております。また、あわせまして、燃料電池や高度部材などの先端的な産業分野の研究開発機能などの誘致を進めてまいりましたし、国内外の大学や研究機関と交流・連携ができる、そういう環境整備等を進めてまいりまして、知識集約型産業構造への転換というものを目指して取り組んでおるところでございます。

 これまでこういう取り組みをやってまいりましたことによりまして、三重県の製造品の出荷額等でありますが、堅調な伸びを示してきております。平成18年の統計では10兆円を超えまして、東京を抜いて全国第9位という状況でございます。それから、実質経済成長率も平成16年、17年の2年間、全国1位で推移をしてきておるところであり、その後も多分そういったトップレベルで推移しているのではないかと、こう思っております。

 こういう中で企業誘致を進めてまいりますに当たりましては、各地域の多様性あるいは創意工夫に基づきまして、地域の強みを生かした産業集積を促進していくということが重要でございます。企業立地促進法もこのような考え方が取り入れられておりまして、今、県内5地域が、地域ごとに市町、関係団体と連携する中で、地域の特徴やあるいは実情に応じた産業集積や誘致を目指す業種などを明らかにいたしました基本計画を策定しております。こうした状況のもとで、県はこの計画に基づきまして市町、関係機関などと連携をいたしまして、地域の特徴を生かした計画的な企業誘致に取り組んでいるというところでございます。

 また、推進体制についてでありますが、企業立地に関しましては、庁内関係部局で構成をいたします三重県企業立地推進本部を設置いたしております。あわせて、企業立地の情報や諸手続に関するワンストップサービスを提供する総合的な窓口を設けまして、迅速な企業立地支援に取り組んでおるところでございます。今後ともこうした取り組みを積極的に進めることによりまして、他県には負けないようなそういう企業誘致を進めて、みえの元気づくりにつなげてまいりたいと、こう考えております。

 残余につきましては担当理事のほうからお答えを申し上げます。

   〔南 清農水商工部理事登壇〕



◎農水商工部理事(南清) それでは、私のほうから、産業用地の造成整備に関する御質問に答えをさせていただきます。

 工業団地の整備につきましては、これまで国の公団、県、市町の公社あるいは民間など様々な事業主体で行われてきたところでございます。一方、産業用地に対します各企業のニーズは近年ますます多様化をしておりまして、国や県が事業主体となって工業団地を用意しておくことは時代の趨勢に合わなくなってきていると考えております。さらに、経済の情勢の急激な変化に伴いまして企業の動向も目まぐるしく変化をいたしますので、企業誘致には迅速な対応が求められてきているところでございます。

 このような状況の中におきまして、企業ニーズに沿いました工業用地整備は、地域の実情に詳しく迅速な対応が可能な市町が事業主体となって団地造成を行うことが競争力のある産業用地の確保にとってはより有効な手法であると考えております。

 このため、県におきましては平成18年度、19年度におきまして、市町が実施いたします工業団地造成に対する無利子融資制度などを設けました。この制度に基づきました整備は現在、北勢地域の2カ所、いなべ市、桑名市でございますが、そこで実施をいたしておりまして、整備の途中の現在におきましても企業からの引き合いが多数寄せられている状況でございます。また、東紀州地域等県の南部地域におきましては、市町が行う工業団地造成への補助制度も設けておりますので、御活用いただきたいというふうに考えております。

 今後とも、それぞれの地域の特性に応じました工業団地の開発を促しますとともに、既存の工業団地の競争力強化を図りながら企業ニーズに的確にこたえる企業誘致活動を展開してまいりたいというふうに考えております。

 以上です。

   〔高杉晴文県土整備部理事登壇〕



◎県土整備部理事(高杉晴文) 市街化調整区域における開発許可手続についてお答えします。

 今後の都市づくりの方向としまして、人口減少、高齢化社会の時代を迎え、集約型都市構造を目指す必要がございます。さらに、地域の魅力や活力を維持発展させる観点からも自然環境や農林漁業との調和に配慮しつつ、計画的な土地利用を図っていくことが重要でございます。工業系用地の確保につきましても、まずは既存の用地の活用や市街化区域内への立地を促進することが基本になると考えております。一方で、地域や企業ニーズに適切にこたえる必要がある場合もあり、市街化調整区域での工業系用地の開発につきましては、御指摘がありましたように、まちづくり三法改正により、いわゆる大規模開発許可基準は廃止されましたものの、市町が工業系地区計画を都市計画決定することによりそれに適合する開発行為を行うことは可能となっています。このため、本県といたしましては、工業系用地の需要に対応する計画的かつ適切な開発につきまして、市町による地区計画が円滑に行われるよう、都市計画法に基づく市町からの地区計画の協議を受ける際の県の同意指針を示すとともに、市町の意向を踏まえた助言等を行っているところでございます。さらに、企業誘致の際、円滑な用地開発が可能となるよう、産業の集積が望ましい地域につきましては、現在、改定作業を進めています三重県都市マスタープランにおきまして、市町と調整の上、工業用地に適したゾーンとしてあらかじめ明示することで迅速な地区計画決定や開発許可手続が可能となるよう検討しているところでございます。

 以上でございます。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) 知事からの御答弁ありがとうございました。

 これまでの三重県の取り組みの成果が今の三重県の現状にあらわれているんだという自信を持った御答弁をいただいておるわけです。もちろん、製造品出荷額が10兆円を超えて、伸びも全国一でということで、本当に県民の期待に大きくこたえていただいておることは承知をしておるんですけれども、今の時勢の中で企業開発用地が逼迫しておる中で、よく新聞記事なんかを見ますと、隣の県はどうも何かいろいろ知恵を絞ってうまくやっておるように見えましたので、企業立地方針のこととか、また市街化調整区域内の緩和措置のこととか聞かせていただきました。

 それと、県が事業主体となるということは今、時代遅れなんだと、これまでにもそういう見解は聞かせていただいておるわけなんですけれども、もちろん、何でもかんでも市町ができること、また、民間でできること、ただただ金をつけてもらえばいいと、そんな考えで改めて聞かせていただいたのではなく、やはり、東海4県の中でほかの3県は、事と次第によっては県も行くぞという姿勢があるわけなので、具体的にそういう機会があるのかないかは別といたしまして、私では浅知恵かもわかりませんけれども、県のそういう、市町とともにチャンスがあればという姿勢みたいなつもりで聞かせていただいたところでございます。三重県は県が主体となることは時代遅れだという判断であれば、それはそれで聞き置かせていただきたいというふうに思います。

 ただ、もう1点だけ改めて聞かせていただきたいと思いますけれども、再度、市街化調整区域内の開発の緩和措置ということで、確かに愛知県の緩和措置をやるという記事が載っていましたものですから、そういう愛知県に類することというのは三重県でもできることなんですかということを聞かせていただきたいんですけれども、可能ならもう一度お答えいただきたいんですが、よろしくお願いいたします。



◎県土整備部理事(高杉晴文) 愛知県さんは、あらかじめ工業用地を開発するゾーンを指定いたしまして、そこへ立地できる企業というか業種、これを指定しておくと、それに沿った企業誘致については市街化調整区域でも開発審査会等に付議して許可していくと、こういった手続をやっております。私ども開発部署といたしましても、その地域や企業のニーズに迅速、的確にこたえていくことは非常に重要なことであると、こういうふうに認識しておりますので、私ども、まずやっぱり市街化調整区域のスクロール化あるいは乱開発を防止しながら開発許可をやっていくと、そのバランスをとっていくのは非常に重要と考えておりますので、隣接県のやり方も今、勉強させていただいておるところでございます。また、現在、都市計画マスタープランの改定作業を進めておりますので、その中で迅速な許可手続ができるように対応させていただきたい、このように考えております。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) 再度、ありがとうございました。

 まだまだ、いろいろ調べていただくことがあるのかもわかりません。追って、ぜひ、迅速にできることであればひとつよろしくお願いをいたしたいというふうに思います。

 時間も経過してまいりますので、最後の設問に移らせていただきます。

 農業を取り巻く課題からということで、2点取り上げて質問させていただきますが、まずは、米の生産調整にかかわって質問をいたします。米の消費動向の変化によりまして過剰な作付けによる米余りを抑制し、価格の下落を引き起こさないため、作付け可能数量の配分調整によります生産調整の取組が毎年行われておるところでございます。目標の数値が国から県に割り当てられ、それを制度化された諸条件を加味した上で県から各市町に割り当てられます。正確には、県も入った各関係機関の代表による水田農業推進協議会で原案がつくられると聞き及んでおります。そして、もし、目標数値を超えて生産してしまうと過剰作付けということで生産調整未達成となりまして、各市町の総合の結果、県のトータルで未達成となりますと、次の年にはさらに追加削減をするようにとペナルティーが県に課せられてまいります。

 そこで、実は、そのペナルティー、追加削減量の処理の仕方について不審に思わせていただくことがありましたので、今回取り上げさせていただいて、以下その内容について述べて、県のお考えをお聞きする次第です。

 三重県では平成18年と19年の生産調整の実績は、国から提供された数量より過剰作付けで、生産調整は未達成となりまして、18年の未達成の結果で次の年はペナルティー分として460トンの追加削減、さらに次の19年度も続いて未達成という結果で、ペナルティーとして次の年、今年の分になりますけれども、340トンの追加削減という結果になっております。県は当然、その追加削減の取組配分を市町に割り当てたわけですけれども、しかし、三重県で行われているペナルティー分の市町への配分方法には何とも納得がいかないところがあるのです。

 県は、18年の分でペナルティーとして先ほど申し上げました460トンを追加分として減らさなければならなかったわけですけれども、その配分の仕方が、半分の230トンだけは未達成だった市町に割り当てて、残りの半分、230トンはきちんと生産調整を達成している罪のない市町も全部含めた全体で案分して削減を負わせておられるのです。続いて、19年の分においても、ペナルティー分340トンのうち240トンは未達成の市町に割り当てたものの、残り100トンについてはまた罪のない達成している市町を含めて全市町に割り当てられました。

 こんなやり方は不公平ではないのでしょうかということを感じさせていただく次第でございます。常に正確であるように管理された水田台帳を備え、割り当てられた生産調整を律義にきちっと達成している複数の市町からは、正直者がばかを見るようなやり方は了承できないとの強い抗議もあったようで、それは当然だと思います。このようなやり方が続くと生産意欲も失せていってしまうことにもなりかねません。このペナルティーの配分のやり方については県はどのようにお考えいただいているのでしょうか。もちろん、協議会による決定機関がありますので、県のみで判断できないのは承知ですけれども、県としてはこういう配分の仕方に対してどう考えられるのかお聞かせをください。

 また、これにあわせまして、生産調整の基本データとされている水田台帳の正確さが市町でまちまちであることが生産調整の結果にも影響しているということで、県内統一の正確な基本データづくりが必要であると言われておりますけれども、その取組は進んでいるのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。

 それと、この設問の二つ目に、農業基盤を守る事業のあり方についてということで、小規模なかんがい排水施設等の整備・維持管理に関する事業の考え方について質問をいたします。

 農業を支える生産経営基盤の充実を目的として県単土地基盤整備事業費というのがあり、そのうちの小規模土地改良事業などは、小規模な基盤整備に対応していただける身近な部分に手の届く事業として、市町からも常にその助成はあてにされてきたところであります。しかし、この予算がこれまで極端に削減されてきており、とうとう昨年はゼロ、今年は1000万の予算ということで、ほとんど事業自体が廃止に近い状況でございます。この事業はもう必要ないと判断されているのならともかく、財政難といえども余りにも極端なこの小規模な県単事業の扱いに、農業基盤を守る意味で県の姿勢を疑わざるを得ません。

 このことにつき、県の見解としてお聞きさせていただきますと、昨年から国が進める経営所得安定対策の一連の取組の中の、農地・水・環境保全向上対策の事業の中で計画的に施設の長寿命化に取り組むこととなっておりますし、さらに、維持修繕など専門業者への発注が必要であれば、その交付された事業費を充てることも可能ということで、この農地・水・環境保全向上対策の事業がこれまでの小規模県単事業に代われるという説明を聞かせていただいております。

 一つ、図をごらんいただきたいんですけれども、(パネルを示す)ちょっと見にくいですけれども、これが小規模土地改良事業の県単事業の事業費の推移なんですけれども、平成8年は5億強の当初予算をいただいておりました。だんだんと減ってまいりまして、平成12年あたりから1億前後、そして、そのうちに5000万、4000万と、そして、平成19年には、19年は目盛りはないですけれども、19年にはゼロということです。先ほど、県の見解を参考に言わせていただきましたけれども、去年から、農地・水・環境保全向上対策の事業が矢印で右のほうにつけてありますけれども、ここで一遍ゼロになっていまして、もうほとんどないという、確かに言われるような仕組みにされておられるのかなというふうに思わせていただいておるわけでございますけれども。

 しかし、農地・水・環境保全向上対策という事業は、草刈りとか泥上げ、景観づくりや環境整備ともやらなければなりませんし、施設の改修等に回せるとしても3分の1も難しいのが現実でございます。それに、それほど潤沢に事業費がもらえるものでもありません。例えとして、私の地元では、最も大きい自治会の単位で取り組んでいるものでも年300万弱ぐらい、そのほか、交付額が100万未満のところも多く、50万前後の団体も幾つもあり、県の言うように現実はそんなふうにうまく運用できるとは思えませんし、あれやこれやでやっているうちに、資金は残りません。それに、そもそも、それぞれの事業にはそれぞれの役割があるのであって、この農地・水・環境保全向上対策の事業はせっかく県民しあわせプランの重点項目の中で扱っていただいておりますのに、これまでの県単の小規模事業の代替事業のように解釈を言われるのはいかがかと思う次第でございます。

 それぞれの事業目的はしっかりあって、その相乗効果で農業基盤が守られていかなければならないと思います。毎年、予算の削減が続く中、配分のさじ加減は本当に難しいこととは思いますけれども、健全な農業の基盤を守っていくという三重県の農政の中におきましては、この県単事業が極端な状況であるということで一つの例として挙げ、農業基盤を守る県の事業の役割についてどう考えておられるか、改めてお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。

 以上でございます。よろしくお願いします。

   〔真伏秀樹農水商工部長登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹) 農業問題について御答弁を申し上げたいと思います。

 まず、1点目の、米の生産調整でございますけれども、米の生産調整のシステムにつきましては平成19年度からの品目横断的経営安定対策、今現在は水田経営所得安定対策というふうに言っておりますけれども、この制度の導入に合わせまして、農協をはじめとする生産者、それから生産者団体自らが主体的に実施していく新たなシステムに移行しているところでございます。

 各市町別の米の生産目標数量の算定につきましては、農協等の生産者団体、米集荷業者等の実需者団体、それから行政等から構成されております三重県水田農業推進協議会において、地域の協議会の意見も参考にしながら配分等については決定をいたしておるところでございます。

 国のほうの翌年度の米の生産調整の数量目標でございますけれども、議員御指摘のように、当年度の生産調整が未達成分、いわゆる超過生産でございますけれども、これに応じまして一定のペナルティーが生産目標という形で各県に配分されてまいります。このペナルティーの県からの各市町への配分につきましては、御指摘のように、19年度についてはペナルティーの5割分を未達成の市町村に、残りを全市町村に配分いたしたということでございます。それで、20年度につきましては、ペナルティーという形で参った分をいわゆる未達成市町村のほうへは7割という形で、従前よりも2割ほど比重を上げる形で、残り3割について市町に配分するという形で、生産調整に熱心に取り組んでいただく地域の負担を徐々に軽減しているという状況でございます。

 県といたしましても、生産調整の確実な達成ということが一つの大きな目標でございますので、それとあわせまして生産調整の達成・未達成における不公平感の解消に向けても、地域の意見等も踏まえながら配分方法の改善については取り組んでいきたいというふうに思っております。

 それと、水田台帳の件でございますけれども、水田台帳につきましては、国の生産調整の実施要領が各市町で整備することとされておりますので、毎年、必要な更新がされて適切な管理が行われているというふうに認識をいたしております。しかしながら、市町間での出入り等、それから作付け等の扱いなどが若干いろいろばらつきがある中で、水田台帳によります市町の水田面積と国のほうが調査をいたしております統計面積には乖離があるという状況にございます。このため国のほうでは市町ごとの水稲作付面積の実測調査にも現在取り組んでおりますので、この調査を踏まえて、県といたしましても水田台帳の適切な整備についても指導してまいりたいというふうに考えております。

 それと、3点目の、農業用施設の維持管理の件でございます。農業用施設につきましては、農業生産の役割のみならず農業、農村の多面的機能を維持、発揮するという意味から大変重要な施設だというふうに認識をいたしております。この中で維持管理に係る事業につきましては、大変財政状況が厳しい中でございますので、県単事業に加えまして国補事業も活用しながら予算の確保に努めているところでございます。御指摘のように、19年度からは農地・水・環境保全対策事業のほうも活用いたしまして、きめ細かな点検でございますとか、破損部分の補修等維持管理に係る活動について支援をいたしておるところでございます。国におきましても、維持管理に係ります新たな事業制度というのを来年度の概算要求でも盛り込んできておりますので、今後はこれらの事業等も視野に入れまして、従前からの各種の取組もあわせまして、こういう維持管理の県単予算が少しでも確保できるようにしっかり取り組んでまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) もう時間も迫っておりますので、少しだけ聞かせていただきますけれども、生産調整についてですけれども、県が決めることではないということはもちろん私も承知しておりますけれども、私が納得できないことだなということで申し上げました、生産調整を達成しておるところにまでペナルティー分をあわせて負わせるというやり方というのは、普通に考えると、それは公平なことなんですかという素直な疑問を持つわけなんですけれども、そのところについて、県はそれはそういうやり方のものなんだという回答をされるのか、私がお聞きするように、不審に思うように、いささか不公平な部分もあるというふうに感じられるのか、最後にそれだけ一つお聞かせをいただきたいと思います。

 農業基盤の整備につきましては、これから新しい事業もということの含みの中でこれからまたいろいろ議論をし、お聞かせいただきたいと思っています。先ほどの生産調整の部分だけ、解釈の判断だけお願いしたいと思います。



◎農水商工部長(真伏秀樹) 米の作付面積につきましては、そのペナルティー分だけが増えてくるというわけじゃなしに、全体として米の消費量とも減ってまいりますので、県全体としては従前に比べて少しずつ作付けできる量というものが減ってまいります。そういうこともあって、全体としてやっぱり達成していく必要もあるなという部分で、一部は、達成をしていただいているところの市町にも御負担をいただく中でペナルティー部分を消化しておるという状況でございますので、決して今の状況が、特に達成していただいている市町村にとりましてはそれが農業そのもののやる気をそぐという話になってはいけませんので、そういう意味で少しずつ配分というのは変えてきておるということを御理解いただきたいと思います。

 それと、もう1点は、それぞれ生産調整、頑張っていただいている地域にとりましては、配分をするときにもその点については十分配慮もさせていただいておりますので、その点もあわせて御理解をいただければと思っております。

   〔26番 日沖正信議員登壇〕



◆26番(日沖正信) もう終わります。終結いたしますけれども、最後のところでございますが、なかなかすっきり納得のいかれていない市町もあったりしますので、まだこれからいろいろと聞かせていただいてまいりたいと思います。時間でございますので、これで終結をいたします。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一) 6番 小林正人議員。

   〔6番 小林正人議員登壇・拍手〕



◆6番(小林正人) 皆さん、こんにちは。自民・無所属議員団の鈴鹿市選出の小林正人でございます。

 質問に先立ちまして、昨晩、麻生内閣が発足をいたしました。事実上、今日からのスタートでございます。景気対策を軸にした新体制に期待をしながら、また、さい先のいい日に今回の一般質問において会派のトップバッターとしてこの時間を与えていただきましたことを、諸先輩の先生方に改めて感謝をいたしております。また、質問時に限らず、日ごろからいろいろな分野において、私が調査研究等地域の情報を的確に得る、そして、そこに問題点があればともに考えていただける皆さんにおかれましても、この場をおかりいたしまして深く感謝を申し上げるところでございます。

 今回の一般質問の内容も、日ごろから県内また私の地元である鈴鹿市を中心に回り、調査研究したときの課題、幾つかある問題の中からあえて3点に絞った質問でございます。県当局におかれましては明確なる御答弁を期待しつつ、それでは、通告に基づきまして質問に入らせていただきたいと思います。

 まず、1点目でございますが、県内における北勢地域の道路交通網整備による経済効果についてでございます。皆さんも既に御存じのとおり、北勢地域の財政力は県内においても屈指のものであります。北の商工業、南の観光とさえ言われております。昨今、知事はいろいろなところで、三重県はその製造品出荷額が10兆円を超え、全国でも指折りであると話されておりますが、実際はその4分の1がこの北勢、特に鈴亀地区で補っているという事実、御存じのはずだと思います。この鈴亀地区はまさに近畿圏と中部圏のほぼ真ん中に位置しており、恵まれた自然、すぐれた産業、技術の革新等ものづくりの拠点として発展を続けており、中部経済圏の中でも特に重要な位置を占めております。また、農産物の流通、生産は県内有数でもありますし、観光といった点でも年間約500万人の方々がこの地に訪れております。

 この地域の発展には古くから東海道や伊勢街道に始まり、近年は国道1号、23号や東名阪自動車道といった道路交通ネットワークが大きな役割を果たしてきたことは言うまでもありません。幹線道路は都市間の交流や物流を促すだけでなく、都市の骨格や良好な生活環境づくり、さらには災害時の避難・救助活動機能を持つなど社会基盤に必要不可欠なものでございます。しかしながら、昨今ではこれだけの産業、観光の集積地である当地域にもいささかその勢いに陰りが見え始めております。すぐれた経済圏域にしてみれば他地域の道路事業進捗率に比べ明らかに遅い、停滞していると言っても過言ではないかと思います。当地域の幹線道路は既に能力不足となり、交通事故を増加させ、また、昨今、新名神が亀山─草津間を開通したことにより、当然全線供用開始になれば問題はないと思いますが、現時点ではその影響で市内において大渋滞を起こし、それに伴う大気汚染など、とどまるところを知らず、悪化し続けておるという状況でございます。本来の機能を回復し、県財政に貢献し、当地域のさらなる活性化を増大させるためには道路整備を速やかに進め、交通の円滑化を図ることが絶対不可欠であると考えます。

 ここで、五つほどお伺いいたしたいと思います。

 まず、中勢バイパス、北勢バイパス、新名神の今後において、国直轄事業とはいえ当地域においては最重要な主軸であり、緊急性が求められております。事業計画も聞いておりますが、少しでもこの事業計画を前倒しにできるよういかに展開されていかれるのかをお聞きいたしたいと思います。

 次に、二つ目でございますが、県事業でもある地域高規格道路鈴鹿亀山道路、そして神戸長沢線、鈴鹿環状線、磯山バイパス、国府バイパス、県道三行庄野線、この路線においては先の東海地方の大雨の影響で水路がはんらんし、かなり地元に被害を出しておりますし、現状、その幅員の狭さから車同士の対向も困難、またその両脇はすぐに民家であり、非常に危険という状況でございます。これらの道路の進捗状況と今後についてお伺いをいたします。

 3点目といたしましては、現在の東名阪鈴鹿インターチェンジでございます。このインターチェンジは鈴鹿市の北の玄関口と言われるには余りにも小さく、旧式、かつ乗り降りのレーンがそれぞれ2レーンずつ4レーンしかなく、平常時でもそうでございますが、鈴鹿サーキットや市内で何かイベントがあるときなど、また、休日などには非常に混雑が目立ちます。インターチェンジの改良はどのようにお考えにならえておられるのか。

 そして、4点目でございますが、さきにお尋ねいたしました新名神において、鈴鹿市内約5.8キロメートルでございますが、この区間でスマートインターチェンジの設置が確保されておると思います。しかし、あくまでアクセス道路の見通しが先であり、一部、神戸長沢線の連結もあると思いますが、この路線は現在の鈴鹿市内の中央道路に直結しますので、かなりの渋滞が予測されます。そこで、他のアクセス道路の検討が必要だと考え、当然、市当局の所管ではあるものの県のかかわりなくして実現不可能と思いますが、いかがなものかお聞きいたします。

 最後、5点目でございますが、三重県全体として道路改良率ですが、県管理道路は平成18年度実績で70.7%、全国第39位と聞いております。ちなみに全国平均は79.9%でございます。また、県内の市町村道は全国平均54.1%で、実績は45%と、全国第40位と非常に遅れております。道路財源、厳しい中ではございますが、今後どのようにこれらのことを考えていかれるのか、また、道路予算の県内においての南北格差がかなりあるように思いますが、この後も現状の配分で進まれるのか、当局のお考えをまずお聞きいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 私のほうからは、幹線道路網と道路の整備全体のことについて少しお答えしておきたいと思います。

 道路でございますけれども、県民生活を支える社会経済活動を活発化させるということなど、人と地域の交流・連携に必要なそういう社会基盤でございます。特に、幹線道路は、県内外の主要な地域を結びまして、産業や観光の振興に寄与いたしますと同時に、災害時にも大きな役割を果たしておるところでございます。

 さて、三重県におきましては、鈴鹿市を含む北勢地域は製造業を中心といたしました産業が集積をいたしまして、県の経済を牽引しておるところでございます。さらに、県内有数の都市型レジャー施設でございます鈴鹿サーキットがございますし、それから、鈴鹿山系の自然など観光資源を有する地域でもございまして、交通ネットワークを構築していくということは、これらの地域の特性を一層高めていく上でも大変重要であると、こういうふうに考えております。

 本年2月に新名神高速道路が亀山から草津間で完成をいたしまして供用されておりますが、当初ありました早期供用割引、これがもう現在終了しておりますけれども、今現在も、割引期間中と同じ、1日当たり約2万9000台の交通量があるということでございまして、関西圏との交流はますます活発になっておるところであります。こういうことが産業・観光、こういった面におきまして三重県の地域のさらなる飛躍につながっていくのではないかと期待をいたしております。

 これらの交流を一層促進していくというためにも新名神高速道路、北勢バイパス、中勢バイパス、こういった幹線道路網の整備は大変重要でございますので、おおむね10年後の概成を目指しまして、平成17年度から、厳しい財政状況の中でありますけれども、直轄事業負担金を大幅に増額してきておるところであります。

 さらに、県民しあわせプラン第二次戦略計画におきましても重点事業として位置づけまして、用地の取得、それから地元調整、こういったことに最大限努力しているところでございまして、さらには、国に対しましても引き続き事業の推進を強く求めてまいりたいと考えております。

 今後の取組ということにつきましては、特に道路整備の財源につきまして、不透明な状況等にありますけれども、国の動きに注視をしながら、御指摘がありましたように、三重県、道路整備はまだ本当に全国から比べますと遅れておるところが多々あるわけでございます。財源確保に向けましても国に積極的に働きかけてまいりたいと、こう思っております。

   〔野田素延県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(野田素延) たくさん御質問いただきましたので、順次、答弁していきたいと思います。

 新名神高速道路につきましては、未整備区間であります四日市ジャンクションから亀山市のジャンクション間の約28キロメートルでございますが、地元の設計協議を現在行っておりまして、全部で31の地区の中で四日市ジャンクションから菰野インターチェンジの間の11地区におきまして設計協議の確認書の調印を済ませて、協議の整った地区から順次、用地測量を進めていくということにしております。

 完成予定年度は、四日市ジャンクションから四日市北ジャンクションが平成27年度、四日市北ジャンクションから亀山西ジャンクション間が平成30年度というふうになってございますが、国への予算要望や整備促進期成同盟会の要望活動におきましても、国とか独法法人の債務返済機構及び中日本高速道路等に早期開通に向けて強く働きかけているという状況でございます。県といたしましては、早期開通に向けまして高速道推進北勢プロジェクト、今、四日市に置いてございますが、これの体制強化によりましてさらに一層用地取得に努めていきたいというふうに考えてございます。

 北勢バイパスにつきましては、これまでにみえ川越インターからみえ朝日インターまで4キロ間が供用してございます。みえ朝日インターから市道の垂坂1号線までの区間につきまして、今年度は工事及び用地取得を進めているところです。今年度中には当区間の用地取得に向けまして収用手続も含めて進めていきたいというふうに考えてございます。平成20年代の初頭の供用開始を目指して事業を推進されているというところでございます。

 また、市道垂坂1号線から国道477号バイパスの区間につきましても、同様に用地の取得を鋭意進めていくという状況でございます。

 中勢バイパスにつきましては、これまでにも鈴鹿市内で約2キロメートル、津、松阪市内で約13キロメートルが供用されています。平成19年度には鈴鹿市内と津市内にありました未事業区間2区間が新たに事業化され、中勢バイパス全線で事業が進められるということになりました。今年度も引き続き中勢バイパス全線で事業を進めております。特に鈴鹿市内の工区につきましては、4工区におきましては用地取得が継続して進められ、また5工区におきましては、今年度から橋梁工事等が実施されるというふうに聞いてございます。これら路線の1日も早い全線供用に向けまして、地元市町と協力を図りながら一層の整備促進に努めていきたいというふうに考えてございます。

 続きまして、鈴鹿市内の県管理道路の整備状況につきまして、県道の神戸長沢線の4車線化についてでございますが、現在のところ、三畑町地内の市道津賀三畑線から伊船町地内の広域農道の通称フラワーロードまでの約1.1キロメートルの区間につきまして平成14年度から4車線化に着手しているところでございます。この区間につきましては、地元の御協力を得ながら用地取得を進めており、現在のところ、その進捗率といたしましては、事業費ベースでございますが、約48%となってございます。今後も引き続き用地取得に重点的に取り組むとともに、工事の着手の検討も進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 さらに、その先の区間につきましては、事業中箇所の進捗状況等を勘案しながら事業化に向けました必要な検討を進めてまいりたいと思っております。

 また、鈴鹿インターチェンジの改良の必要性につきましては、神戸長沢線の4車線化とあわせまして検討していきたいと思っております。

 鈴鹿環状線磯山バイパスにつきましては、磯山町地内の国道23号から五祝町地内の上野鈴鹿線までの1.8キロメートルにつきまして、平成14年度から事業に着手しております。現在のところ、用地取得の進捗率は約66%となっておりまして、一部、工事にも着手しているところです。今後も、引き続き用地取得を進めまして、早期供用に向け工事を進めてまいりたいと考えてございます。

 鈴鹿環状線の国府バイパスにつきましては、平成15年度からルート検討を行っているところですが、調整すべき事項等もあることから引き続き最適なルート選定について検討してまいります。

 三行庄野線につきまして、鈴鹿市徳居町において人家が連檐し、特に幅員が狭い1.4キロメートルの区間につきまして、平成15年度からバイパス整備に着手しているところです。現在のところ、用地取得の進捗率は約87%となっておりまして、引き続き、残りました用地取得、それから埋蔵文化財の調査などがありますので、必要な手続を進めていきたいと考えております。今後は一部工事着手についても検討していきたいと考えております。

 鈴鹿亀山道路につきましては、鈴鹿亀山地域全体の道路ネットワークにつきまして整備効果や優先順位などの検討を国や鈴鹿市、亀山市と進めているところです。

 続きまして、スマートインターチェンジにつきましては、サービスエリアやパーキングエリアを利用して地方公共団体が主体となって設置するETC搭載車専用のインターチェンジで、現在、亀山パーキングエリアスマートインターチェンジを含めまして全国で31カ所が本格導入されております。現行におきましては、スマートインターチェンジの整備に向けまして中部地方整備局、中日本高速道路株式会社など関係機関で構成いたします地区協議会を設置し、安全性、採算性、管理運営及びアクセス道路等について検討を行い、実施計画を策定し、国土交通大臣の連結許可を得る必要がございます。鈴鹿パーキングエリアでのスマートインターチェンジの整備に向けましては、アクセス道路の整備も含めまして鈴鹿市とともに早急に検討していきたいと考えてございます。

 最後になりますが、道路の整備率の件でございますが、私どもの県道路の整備を進めるに当たりましては、県民生活に直結いたします安全・安心の確保や観光振興、産業支援などの様々な観点に配慮いたしまして、総合的に判断していく必要があると。このため、非常に厳しい財政状況ではございますが、これら緊急的な課題に対応していくため、必要な財源や予算確保に努めているところでございます。今後も地域の様々な課題に対応できるよう新道路整備戦略に基づき、各事業箇所の用地取得や地元調整などの進捗状況も考慮した上で戦略的かつ効果的に道路整備を進めてまいります。

 以上でございます。

   〔6番 小林正人議員登壇〕



◆6番(小林正人) 大変たくさんの御答弁ありがとうございました。

 順を追っていきますと、まず、中勢バイパス、北勢バイパス、新名神についてはいろいろ取り組んでいただいておるという現状と理解いたします。が、この中勢バイパスに関しては、特に皆さん御存じだと思いますが、昭和59年度に事業化になりまして既に20年以上の年月がたっておるにもかかわらず、産業の集積しておる鈴鹿、そして、また合併しましたけれども河芸、その半分、この地域が非常に遅れてきておるというのはどんなものかなというふうなことも思います。

 それから、他のいろいろな幹線道路についても県のほうで検討していただいておるというようなことで理解いたします。

 それから、インターチェンジ、このことについても回答いただきましてありがとうございます。アクセス道路のことに関しましても触れていただきました。

 しかし、5番目の道路改良率のところの最後の部分でちょっと触れさせていただきました県内における道路予算の南北格差、予算の配分について、これからどのような感じでいかれるのかというふうなことも聞いたんですけれども、その回答がなかったような気がするんですが、できましたらもう一度お願いできますでしょうか。



◎県土整備部長(野田素延) 道路予算等々につきましていろいろあるかと思いますが、一応、新道路整備戦略というのを立ててございまして、基本的にはそれに基づきまして、事業の進捗具合等々やるということになっておりますので、先ほどもこれは私、説明させていただいたなと思っておるんですが、それに基づいて予算の範囲内でそれぞれに応じた整備を進めていくということにしてございます。

   〔6番 小林正人議員登壇〕



◆6番(小林正人) ありがとうございます。

 新道路整備戦略、確かに、わかります。しかしながら、三重県内を見てみますと、北の道路に関する予算と南にかける予算、格段の開きがあると思うんですが。確かに、そういう中で南勢地域の道路整備、いわゆる命の道、災害時や緊急性があるとき今のままでは問題があるということもわかります。そして、また、この時代に道路、道路と言うべきなのかという見方もあるかと思います。そういった中で今回はあえてそういうのを全部加味しながら、経済効果ということを考えた上でこの道路整備ということについて質問させていただいておりますので、その辺を御承知の上、御答弁していただければと思います。

 県全体の財源を考えたとき、これから確かに、費用対効果のない道路をむやみにつくっていくことは明らかに問題があると思いますし、予算がなくなることがあっても増えていくことは当然ありません。しかし、先ほども冒頭でお話をさせていただきました北勢地域の道路整備に関してはその費用対効果が絶大なものであると思っております。特に新名神の当地におけるスマートインターの設置に関しては、国のほうからもその評価としてB/C4.5と高評価を算出しておりますし、北勢地域の幹線、今、計画継続の道路事業も企業誘致や観光集客率といった点からかなり期待できると思います。限られた予算から減るだけの事業計画よりも、少しでもその経済効果、いわゆる全体のパイが増える算段、投資的財政計画を考えていかなければならないと私は思います。県は歳出を削減といった緊縮財政ばかり考えておられますが、今のままでは、確実に増大するであろう社会保障費など今後対応できなくなるとさえ危惧をいたすところでございます。少しでも経済効果が見えるような、何遍もくどいようですけれども、北勢地域の整備でございますが、これらを考え、財源の枠が多少でも広がればその広がった分で教育や医療、福祉といったところを補うことも可能であると考えます。もう少し道路整備予算、地域格差というものを考えていただき、バランスのとれたものにしていただきたいと思いますが、再度、御答弁よろしくお願いします。



◎知事(野呂昭彦) 地域における予算配分についてはいろいろ議論があります。南のほうへ行くと、北にばっかり県は力を入れておって北主南従というようなことを言われたり、この間も伊賀へ行きましたら、伊賀に県政なしなどというようなお話もあります。例えば、道路とか土木関係の予算、この配分を今年の3月ぐらいに調べたものでありますけど、道路、それから河川、それから都市計画、こういったことにつきまして、例えば、面積当たりの事業額でいきますと、伊賀あたりが面積的にはまだ一番少ないんですね。しかし、全体で見ますと、松阪から以北で約半分、以南で半分ということで大体割りと均衡がとれておる。それから、面積当たりでいきますと、伊賀に対して北勢全体では1.5倍ぐらいありますし、それは松阪や南勢、志摩よりも実質的には高くなっておる。

 指標の見方によって、人口1人頭で見るのか、あるいは面積で見るのか、何を指標にするのかということでも違ってきますけれども、やはり、それはそれとして、いろいろ皆さんからの御意見をいただいて、最終的には合理的な形でこれまで配分もされてきた。道路については、道路整備戦略に基づいて、そのプライオリティーに基づいて今は進めておるということが言えるのではないかなと思います。

   〔6番 小林正人議員登壇〕



◆6番(小林正人) ありがとうございました。

 配分の件に関しては御理解させていただきました。しかしながら、昨今、大都市は鉄道やバスなど様々な公共交通機関が整備され、道路も優先的に整備されております。しかし、地方都市は大半が道路予算の縮小とともに道路整備が遅れておるというような状態になっておると思います。そのような中で、道路特定財源の問題もあり、今後、一般財源化、一寸先はどういうふうになっていくかわかりませんけれども、県当局においては、地方道路財源はきちっと確保していただいて、バランスのとれた配分を期待するものでございます。

 続きまして、二つ目の質問に入らせていただきたいと思います。

 障がい者の雇用問題と工賃倍増計画についてでございます。

 まず、雇用の問題でありますが、障がいを持たれた方が地域で一生涯、生きがいや、やりがいを感じながら生活していく重要な手段、方法として、一般就労があると私は考えます。そのためには就労支援の体制を確立することが必要不可欠であると思います。県は健康福祉部所管の重点事業くらし9で、ある程度進んでおると評価しておりますが、それはあくまでグループホームやケアホームといった自立生活するための施設整備のことであり、就労といった点においては果たして本当の実績はどのようなものでしょうか。

 私が調査をしたところによりますと、一般就労での障がい者雇用に関しましては、一般の民間企業、常用労働者数56人以上の企業においては1.8%の法定雇用率が適用されますが、三重県における実雇用率は1.42%で、全国ワーストワンでありました。ちなみに全国平均は1.55%であります。今、就労、働くということに関しては人手不足、これに関しては外国人労働者も含む派遣業が増加していること、高齢者雇用など、意外に県や国においてもいろいろな政策が行われておるような気がいたします。しかし、その反面、障がい者雇用においては、以前より支援体制を強く組んでおられるにもかかわらず全く進んでいないという現状であります。労働は人間生活の基本であり、今後、障がいをお持ちの方にも自立支援を促していくのであれば、国でも盛んに言われております福祉から就労への精神で、就労に向けた支援策を確立していくことが必要であると考えます。このことについて今後の県当局のお考えをお聞きいたしたいと思います。よろしくお願いします。

   〔安田 正生活・文化部長登壇〕



◎生活・文化部長(安田正) 障がい者の雇用対策につきましては国において総合的に実施されておるところでございますが、県といたしましても、これまで、地域の実情を踏まえまして、三重労働局と連携しながら障がい者雇用への理解と意識を高めるための啓発や就職面接会、それと職業訓練などを実施しておるところでございます。また、独自の取組といたしましては、特別支援学校の生徒を対象にいたしました職場実習を行うとともに、県の物品、役務の調達制度や公共工事の入札制度におきまして障がい者雇用企業を優遇するような措置も独自に講じております。

 議員御指摘のとおり、法定雇用率は1.42と非常に低位でございますが、こうした取組を含めまして、平成19年6月1日現在の県内の民間企業に雇用されている障がい者の数は、前年に比べまして約170人増加しておりまして、その伸び率は8.8%と、全国平均の6.7%と比べて高い数字ともなっております。また、この20年6月の最新のデータにつきましても、確定値ではございませんが中間集計では、雇用者数、実雇用率とも昨年を上回っていると聞いております。これは障がい者の一般就労への移行促進を図る障害者自立支援法の施行によりまして、社会全体で障がい者の自立を支えるという意識や、障がい者の側にも就労意欲が高まってきているという背景がありまして、これをもとに三重労働局をはじめ関係機関がそれぞれの役割に応じて地道に取り組んできた成果だと考えております。

 このような状況を踏まえまして、今年度から新たに福祉施設やNPOと連携をいたしまして、県内各地域で障がい者の就労を支援するジョブサポーターを養成しまして職場等へ派遣することにより、就職前の企業実習から就職後のケアに至る支援を通じまして雇用の促進と職場定着を図る取組も始めております。さらに、今年度から、これら県の取組を三重労働局が策定いたしました三重県雇用施策実施方針と連携をさせるとともに、就業と生活の両面にわたる途切れのない支援を行うため、市町をはじめ教育、福祉、医療などの幅広い関係機関と連携をより強化いたしまして障がい者雇用の一層の拡大に努めてまいります。

 以上でございます。

   〔6番 小林正人議員登壇〕



◆6番(小林正人) 御答弁ありがとうございます。

 雇用問題に関しましては、確かに部長がおっしゃられるように、県のほうも新たな取組として障がい者の職場定着を支援する人材育成、企業に対しては入札の折、必要な総合評価点のアップとして障がい者雇用実績も評価の対象にするなど、また障害者就業・生活支援センターの設置など取り組まれておることもわかっております。しかしながら、その取組をしていただいても、まだまだ結果としてついてきていないような気もいたします。

 この際、特に知的障がい者におきましては、今、全国的にも県内の各市町においてもこの雇用ということに関しまして積極的に取り組み、実施されるという気運が見られるわけでございますが、三重県としても、例えば、知的障がい者の方の枠を設けるようなこととか、企業等にもさらなる啓発活動をしていただいて、社会に対し模範を示すべきであるというふうに思います。今後、これらの取組をさらに活発にしていただいて、地域や市町との適切な連携をとっていただいて、全国に先駆けた福祉政策を期待するものでございます。

 また、雇用の別の角度からでございますが、要望でございますけれども、知的障がい者の地方公務員採用に関しての問題でございます。御存じのとおり、採用に当たっては、被後見人、被保佐人は対象外と地方公務員法の欠格条項の1号に記載されております。このようなことは、まさに言葉は少し悪いですけれども、障がい者差別の確たるものであると思いますし、せめて、この条項の緩和、入り口だけはできるだけ平等にしていただきますよう今後、取組を考えていただきたいと、このように要望をいたすところでございます。

 次に、工賃倍増計画でございます。この計画は国の工賃倍増5カ年計画に基づき、平成19年度から全都道府県が基本的な指針を策定しておると聞いております。三重県においてもこの計画推進に取り組んでおられると思います。県の事業実施要綱も見せていただきました。まず、目的といたしましては、障がい者の就労継続支援事業所、旧授産施設、小規模通所授産施設・小規模作業所を利用する障がい者が地域で自立した生活ができるよう、これらの事業所の工賃をアップすることを目的に実施するとあります。事業期間は平成23年の3月31日までとなっております。ちなみに、三重県ではここで該当する施設で、認可のものが月平均でございますが、約1万2337円、うち福祉工場2件を含みます。全国平均は1万5000円でございます。かなり低い状態で、無認可のほうでは7984円という金額が出ております。県内でもやはり格差があり、ちなみに私の住む鈴鹿市では、認可施設、月平均2万9829円、うち福祉工場1件。無認可の施設は9363円と、県全体平均を大きく上回っております。

 ここで、お尋ねをいたしたいと思います。まず、事業開始から今現在まで具体的な取組と現状、予算的には、倍増計画取組に当たって事業所等への経費補助など実績はどのようなものか、そして、その効果、問題点、それらを当然追跡されておられると思いますが、その結果を踏まえて今後どのようなアクションを起こされるのかお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 工賃倍増の計画についてお尋ねがありましたのでお答えします。

 県内には161カ所の授産施設や作業所などの対象事業所がありまして、およそ2600名の障がい者の方が働いております。作業所等の就労におきましては、議員のほうから紹介もありましたが、障がい者の訓練と位置づけておりまして、労働基準法は適用されず、最低賃金も適用除外となっておりまして、紹介がありましたように、大変低い賃金になっています。一般の方と比べましても極めて低い状況にございます。

 そういうことから、国では平成19年度から福祉から雇用への考え方のもと、成長力底上げ戦略におきまして就労による自立と生活の向上を目指しまして、工賃向上に向けて取組を始めてきております。

 これを受けまして、県といたしましても工賃アップに向けた事業目標を作成いたしまして、昨年から取り組んでいるところでございます。昨年度は対象事業者に対しまして工賃アップの目指す内容や、経営の視点の大切さなどの理解に向けたセミナーを2回開催しております。今年度は、28の事業所に対し中小企業診断士を派遣いたしまして、具体的に作業工程の見直しや、パン、弁当などの独自製品の開発、販路の開拓などに取り組んでおります。また、各専門分野の熟練技能者から技術を学んでもらうなどそれぞれの事業所の特性に応じました支援を行っているところであります。なお、18年度に国のモデルで実施いたしました県内事業所の大胆な見直しを行いましたところ、1カ所でございますが、工賃を1万2400円から2万4000円と倍増させることができた事例がございます。県といたしましては、引き続きセミナーなどを開催いたしまして、これまで参加いただいていない事業所も含めましてより多くの事業所が工賃倍増に取り組んでいただけるように支援をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔6番 小林正人議員登壇〕



◆6番(小林正人) ありがとうございます。

 部長、おっしゃられるようにいろいろな取組をされておられるということを踏まえて、さらに、例えば、福祉就労現場、こういったところへの官公需優先発注は工賃倍増計画には欠かせない問題だと思います。そういったところで、これまでの努力目標とかではなくて、例えば、義務化とか発注受け皿の確立、また、特に福祉の先進県であります滋賀県のような事業振興センターのようなものを三重県でも立ち上げられたらどうかなと、こんなように思いますが、県当局といたしましてはいかが思われますでしょうか。もう一度よろしくお願いします。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 事業所の安定した仕事の確保は、特に障がい者の方の工賃を確保する上で、議員がおっしゃっていただいたように、とても重要なことと考えております。県といたしましても、物品等調達優遇制度によりまして障がい者を多数雇用していただいている企業とか就労支援事業所に対しまして、随意契約とか指名競争入札におきまして優先指名などを行ってきておりまして、平成19年度におきまして24カ所の就労支援事業所が登録され、印刷物など59件約320万円余りを優先発注してきております。

 また、事業所等での仕事を確保させていただくためにゴールド人材センターみえを通じまして、官公庁以外の企業に対しましても仕事の発注を進めておりまして、昨年度は官公庁関係で7カ所、企業16カ所、地域住民の方が15カ所など、内容は施設内の草刈り清掃とか洗車とか、製品の分別、事業所の引越しなどでありますけれども、以上の発注がございました。

 今後も、県、市町にとどまらず広く企業に対しましても呼びかけを進めて、発注の増加に努めてまいりたいというふうに考えております。また、あわせまして、本年4月から、障がい者の働く場に対する発注促進税制の活用についても広く企業などに呼びかけてまいりまして、多くの企業の方から発注していただけるような形に進めてまいりたいというふうに考えております。

   〔6番 小林正人議員登壇〕



◆6番(小林正人) ありがとうございます。

 優先発注については確かに雇用率達成企業に関しては、さっき部長がおっしゃられた数があったと思います。しかし、障がい者へのサービス事業所に関してはかなり少ないという現状だと思いますが、今後このあたりのことも要検討していただきたいと思います。

 続きまして、3点目でございますが、小・中学生の学力アップのための取り組みについてでございます。

 先般、文部科学省は全国の小学6年生と中学3年生を対象に全国学力テストの結果を発表いたしました。このテストは昨年の4月、43年ぶりに約77億を投じて全国の小6、中3約225万人に実施され、今年も昨年に引き続き約232万人の児童が参加をいたしましたことは皆さんも御存じだと思います。問題の質、また難易度は昨年に比べかなりきつかったと新聞等でも拝見いたしましたが、それにしても国語や算数、数学、どの分野を見ても応用力の要る問題ができていない、読解力がないということが見受けられました。このことは、テストを踏まえて文科省が出したデータにもありますように、各家庭環境や、特に低所得者層、就学援助を受けている生徒に多く当てはまるという結論が出ておりました。

 三重県は、小学校6年生で知識を問う国語Aは47都道府県の中で40番目、ちなみに正答率は県平均62.9、全国平均は65.4でありました。また、活用、応用力を要する国語Bに関しましては県平均47.1、全国平均50.5と、全国44番目とかなり低くなっております。他の、算数、中学3年生の国語A・B、数学A・Bともに、数字は省きますが、すべてにおいて都道府県ランキングはかなり低い状態であります。

 ここでお尋ねしたいと思います。この数値結果を見て、県教育委員会としてはどのように感じられましたでしょうか。次に、今回の学力テストが行われる前に、前回文科省が出したデータを各市町、学校に伝えて、それに見合った授業内容を組むような指導はされたのか、教育と家庭環境との関連性をどのように見ておられるのかお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

   〔向井正治教育長登壇〕



◎教育長(向井正治) 小林議員の、小・中学校の学力アップの取組、その中で全国のテストが行われたわけで、これについての評価でございます。確かに順番に並べますと40番目、国語の一部におきまして44番目という順番にはなってはおりますけれども、実は、この順番といいますのは、全体でいきますと、平均から前後大体5%の中に42から43の都道府県が入っております。そういった中でそこから外れているのは1、2番、一つか二つの府県という状態でございます。ただいたずらに順番だけを並べまして、そこの評価というんじゃなくて。

   〔発言する者あり〕



◎教育長(向井正治) はい、そういった中でのことでございます。国全体の義務教育の機会均等、そういった水準の維持向上という目的もございます。また、各教育委員会、学校が自らの教育の成果と課題を把握して改善を図ると、これは議員御指摘のとおりでございます。また、児童・生徒一人ひとりの学習環境の改善を図るといった目的もございます。

 そういった中で、実際には実施教科といいますのは、国語と、あと算数・数学の2教科ということ、また、問題等も出題範囲等が限られております。本調査で測定できるのは実際の学力の一部分というふうには考えております。この結果から、議員御指摘のように、出題されました学習の内容に関しましては、知識・技能の分野で一部課題が見られるとか、また、知識・技能を活用する力におきましても課題が見られると、こういったことがございました。そういったことから、教育委員会といたしましてもこの客観的な調査結果を分析することによりまして課題を明確にいたしまして、今後の指導改善につなげてまいりたいと考えております。

 昨年の調査結果につきましては、これを分析しまして各学校の教育実践とあわせまして授業改善支援プランというかなり大きなページのものでございます、230ページほどございますけれども、こういう資料を各学校へ配付しまして、その指導に役立てるようにしたところでございます。今回得られましたデータにつきましてもこれを十分に分析しまして、課題とかその解決のための方策につきましてすべての市町が参加する会議で協議いたしまして、各学校の取組を支援してまいりたいと考えております。

 学力の定着と向上につきましては、児童・生徒一人ひとりの課題に応じたきめ細かな少人数教育や授業研究、指導方法の工夫改善というふうな研修会の支援等によりまして一層推進してまいりたいと考えております。

 議員御指摘の生活習慣とか家庭環境、それとの正答率の関係につきましては、先ほど紹介しました授業改善プランの中でも分析を行っております。例えば、朝食を毎日食べているとか、読書好きであるとかと答えた児童・生徒のほうが教科の正答率が高いというふうな傾向がございました。

 しかしながら、こういった調査結果からわかりますのは、児童・生徒の生活習慣とか学習環境の一部と、実際には児童・生徒と毎日顔を突き合わせております各学校、そういうところが把握している児童・生徒一人ひとりの状況と照らし合わせて活用することが何より重要と考えております。県教育委員会といたしましては、各学校におきまして子どもたちの生活背景への深い理解に基づくきめ細かな教育の一層の充実が図られるよう今後とも支援してまいりたいと、かように考えております。

   〔6番 小林正人議員登壇〕



◆6番(小林正人) 向井教育長、ありがとうございました。2回目で質問させていただこうかなと思っておったこともすべて言っていただきましたので、ありがとうございます。

 本当に、学力を身につける一番大切な時期がある意味この年代だと思います。より、将来の未来の子どもたちのことを考えて、さきに述べた文科省が出してきたデータの結果もありますが、所得の格差や一人親家庭といった経済的に不利とされている児童に対しても、教育の平等性といった観点から今後もいろいろなことに取り組んでいただきたいと思います。

 さらに、もう少し申し上げるならば、今回のこの小・中学生の学力アップのための取組のまとめという位置づけで私がいろいろお聞きしました学力というのは、単に勉強だけということではありません。また、先ほどお話をさせていただきました身につける一番大切な時期というのは、道徳も含むということをどうか御理解していただきたいと思います。

 昨年末60年ぶりに教育基本法が改正されました。それまでは個人主義の理念でございました。団塊世代は60代を迎え、団塊ジュニア世代も成人になっております。私もその一人でございますが、徳育よりも知育を優先させた教育を受けてきたと思っております。学歴偏重主義が社会に浸透し、幸せになるためには受験で一流大学、大企業に就職という価値観が広がってしまいました。ですが、最近、新しい傾向といたしまして、新教育基本法の中で道徳教育というのが取り入れられ、非常に注目をされております。先ほど、向井教育長のほうもおっしゃられました。家族関係、友人関係、人の命の尊厳を思う心や社会性が欠如し、自暴自棄になっている若者が増えている。こういうことから昨今、衝撃的な事件が頻繁に起こるんではないかと思っております。いじめ、不安、恐怖、失望、さらに容姿、学歴での劣等感、負け組意識、勝ち組に対する憎悪、家族や世間からの孤立感、ありとあらゆる負の感情にさいなまれる、そんな子どもが大変多くなってきたように考えられます。このことは文科省のデータにも明確に記載されておりました。

 陰を陽にさせるのはとても大変なことですが、それこそ家族、友人、社会の力が必要であり、道徳の力、理解が必要となってくるのだと思います。気持ちよくあいさつ、返事をする、これは基本中の基本ですが、それすらできない人々が増える中、各学校ではあいさつ運動等が行われるようになりました。大きな声であいさつをして、先生に褒められた。始まりは小さなことでもよいと思います。一歩ずつ前進して明るい将来をつくること、それが我々大人の役目であり、行政の力を発揮するべきところではないでしょうか。頭で考える、口でものを言うことは簡単でだれにでもできますが、その先どうやって意識を高めさせていくのか。昨今、回覧板や市報、県だより、こういったものにも目を通さない方々が多い中、どうやって理解させ、また、改善させていくのか、それが一番難しいところでございます。しかし、それが我々と行政の、先ほども言いましたけれども、役目だと思っております。少し話がそれましたが、これらのことを全うし、単に教育の底上げということでなく、この後、さらに厳しくなると思われる世の中に対応できる子どもたち、環境をつくるために私も全力で頑張りますので、どうか県教委におかれましても今後も頑張って取り組んでいただきたいと、こんなふうに思います。

 時間が来ましたので質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(萩野虔一) 暫時休憩いたします。

               午後0時0分休憩

          ──────────────────

               午後1時1分開議



△開議



○副議長(岩田隆嘉) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(岩田隆嘉) 県政に対する質問を継続いたします。

 22番 水谷 隆議員。

   〔22番 水谷 隆議員登壇・拍手〕



◆22番(水谷隆) こんにちは。県政みらい、いなべ市・員弁郡選出の水谷隆でございます。今朝の新聞をちょっと見ますと、三重県の県内企業の景況調査というのが出ていまして、残念ながら6期連続のマイナスということで、これの影響度9割以上は原油高が影響していると、こういうような記事がありまして、さらに、雇用率も悪化してきていると、こういうふうに出ておりましたけれども、昨日、麻生新内閣がスタートしたわけですけれども、麻生新内閣の景気対策にも大いに期待をしながらこの内閣を支持していきたいなというふうに思っております。

 6月議会が閉会してから本議会の開会まで約2カ月半余りあったわけですけれども、その間、常任委員会、特別委員会などの視察、あるいは会派政策集団などの県内外の調査など幅広く勉強をさせていただきました。例えば、宮城県の地震対策及び漁協の合併の問題に対する取組、福島県の鳥獣害対策、そして中心市街地の活性化対策など、そして、また特別委員会のほうでは岩手県雫石町の地域住民とともに取り組む過疎地における交通弱者対策としての交通体系、いわゆるデマンドバスの取組について勉強をさせていただきました。そして、さらに、静岡県におきましては、浜岡原発の視察、静岡県の海岸侵食の対策と、そして、また研修会では国交省の橋梁の老朽化問題、そして厚生労働省では新型インフルエンザの問題、きわめつけは、北京オリンピックの視察ですけれども、残念ながら予定がつきませんでしたので自宅でのテレビで視察をさせていただきました。このオリンピックでのトップアスリートの活躍というものを拝見させていただいたわけですけれども、昨日も北京オリンピックで活躍された三重県選手の祝勝会に参加をさせていただきました。吉田選手や小椋選手のお話を聞きながら改めて感動をさせていただいたわけございます。

 このようにいろいろと他県の取組などは県が非常に協力的で、我が三重県よりも随分進んでいるのかなという点も多くあり、今後、この委員会などでしっかりと議論をしながら、さらに一層、県民の生活や福祉の向上に取り組んでまいりたいなというふうに思う次第でございます。

 そういった状況の中で、4項目にわたりまして通告に従いまして今から質問をさせていただきますのでどうぞよろしくお願いを申し上げます。

 まず初めに、新型インフルエンザの対応についてでありますけれども、今年の1月、NHKスペシャル「シリーズ最強ウィルス」で新型インフルエンザの脅威が放送されて以来、我が国でも新型インフルエンザに対する関心が高まっています。今、インドネシアやベトナムなど東南アジアを中心に世界各地で人への感染が報告されるH5N1型の鳥インフルエンザウィルスは、WHOの報告によりますと、2003年末以降世界の14カ国で合わせて385人が感染し、243人が死亡、致死率は63%にものぼります。このウィルスは今のところ、まだ鳥のウィルスであり、人から人に次々と感染するものではありませんが、その遺伝子がいつ突然変異して人から人に感染し、世界的な大流行、パンデミックを引き起こすかはだれにもわからない。ただし、パンデミックは必ず起こり得ると言われています。

 こうした状況から、国会では国の対策が改めて問い直されるようになり、与党では川崎二郎衆議院議員を座長、坂口力衆議院議員を座長代理とする鳥由来新型インフルエンザ対策に関するプロジェクトチームというものを発足し、14回にわたり会議を経て、去る6月20日に提言を取りまとめられたところであります。この中で、新型インフルエンザ発生時の在外邦人の支援、それから検疫体制の強化、抗インフルエンザ薬タミフル、リレンザの備蓄量の増加、プレパンデミックワクチンの事前接種の検討、そしてパンデミックワクチンの研究開発、製造体制の強化、また、保健所を中心とした地域の医療体制の確立、個人、家庭、企業、学校、マスコミにおける取組の要請、国・地方自治体の危機管理体制の整備、自衛隊の活用方針の明確化など、外交レベルから個人レベルまでのまさに国を挙げて国民全員で取り組むべき内容が提言されています。

 本県では、国が示した、人口の25%が罹患するという想定のもと、平成17年度から抗インフルエンザ薬タミフルの備蓄を始め、昨年度までに目標の15万2000人分の備蓄を完了したところでありますが、このたびの与党プロジェクトでは最新の医学的知見や諸外国の備蓄状況等を踏まえて、国民の40%から50%まで備蓄を増加させる旨の提言をされ、現在、厚生労働省において検討がされていると伺っております。また、最近のニュースでは、国際空港で感染者を発見する検疫官や治療に当たる医師や看護師6400人を対象にプレパンデミックワクチンの事前接種を行い、その有効性、安全性を評価する研究を開始したと報じられていました。

 ここへ来てあわてて、矢継ぎ早に対策を講じつつあるかという印象も受けますけれども、特に私が関心を持ったのは、8月に示された事業者・職場の対策ガイドラインの改定案です。これは企業が従業員の感染を予防しつつ、必要な範囲で業務を継続するためのガイドラインであり、欠勤率は最大で40%、欠勤期間は10日程度とするなど最悪のシナリオが提示されていました。少し具体的に紹介しますと、「国内で感染者が発生すると、休校などで共働き世帯で出勤が困難となり、数%の欠勤が出る。さらに、感染が広がると20%、大流行では40%の欠勤率になる。輸入停止や取引業者の混乱で材料や在庫不足が起き、資金調達や決済、物流や通信も混乱する。流行の波は8週間ほど続く。こうした中で、需要も減る。業務の絞り込み、縮小、休止は人と人との接触機会の抑制になり、感染拡大防止につながる。通勤手段の変更、時差出勤や在宅勤務の導入も必要になる。」などなど、社会の大混乱、社会機能の麻痺がわかりやすく提示されています。

 新型インフルエンザウィルスによります我が国の被害想定では、国民の2500万人が感染をし、最大で64万人の死亡があるとされています。三重県の場合に当てはめて推定すると、36万8000人が感染し、そして、死亡は9400人に及ぶというような非常に深刻な被害推計になるとお聞きしております。この数字は東海・東南海・南海地震が同時に発生した場合に推定される最大死亡者数4800人の倍にもなる大変大きなものであります。また、いざ発生した場合の対策の内容は阪神・淡路大震災以来積み上げてきた地震発生を想定したノウハウは全く使いものにならないでしょう。まさに、社会の危機という状況ではないでしょうか。

 本県でも、平成17年12月に三重県新型インフルエンザ対策行動計画を策定し、平成18年11月には三重県新型インフルエンザ対応マニュアルを策定しています。この社会の危機とも言うべき状況において、三重県の備えは十分なのだろうかと思い、この行動計画等を改めて見てみました。本県の行動計画でも、国の行動計画に準じて、世界的な大流行が起こる前からピークを迎えるまでの六つのフェーズ、段階に分類し、それぞれに計画と連携、サーベイランス、予防と封じ込め、医療、情報提供・共有という五つの分野に分けて講じるべき対策が記載されております。また、三重県新型インフルエンザ対応マニュアルでは発生状況の把握、患者の搬送、検査体制などが記載されております。

 しかし、私は思いました。この行動計画とマニュアルでいざというときの備えは十分なのだろうか。この行動計画とマニュアルがあれば的確な対応ができるのだろうか。絵にかいたもちではないだろうかという不安を感じずにはいられませんでした。また、これだけの危機が間近に迫っていると言われているのに、国民単位、県民単位では余り危機感がない。恐らく企業も同じではないでしょうか。国や県がしっかりとしたマニュアルをつくっていれば企業や県民は備えをしなくても大丈夫なのでしょうか。いや、そうではないはずであります。行政だけでなく企業も個人もいざというときに冷静で的確な対応ができるよう、正しい知識を持ち、それぞれにできること、やるべきことをやって備えをすることが必要であります。そのための広報や啓発活動、これは国、県、市町がしっかりと連携して十分な啓発を行うべきと考えます。

 こうした視点に立ち知事と関係部長にお尋ねをしたいと思います。

 まず、新型インフルエンザに対する知事の認識をお聞かせ願いたい。次に、行動計画やマニュアルが絵にかいたもちにならないよう、国、県、市町、医療機関など関係機関がしっかりと議論し、必要な体制は整備できているのか、そして、県民や企業などに正しい知識を持ってもらい、必要な備えをしてもらえるための広報、啓発をどのように進めていくのか、関係部長の答弁をお願いいたします。よろしくお願いします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 新型インフルエンザにつきましては、水谷議員のほうからも指摘をしていただきましたが、確かに、東海・東南海・南海地震では私も4800人の最大死亡者を想定しておるわけでありますけれども、新型インフルエンザではその倍にもなる9400人の死亡者数が想定をされておるところでございます。新型インフルエンザが発生いたしました場合には、行政や医療機関の連携はもとよりでございますけれども、各企業や国民の一人ひとりが正しい知識を持って冷静かつ的確に行動し、地域社会全体での被害を最小限に食いとめるということが重要であると考えております。

 そこで、このたび、新型インフルエンザ対策を危機管理上の課題としてとらえまして、全庁を挙げて重点的に取り組むように指示をしたところでございます。現在、県では、新型インフルエンザが発生しました場合に、迅速かつ的確に対応し、県民生活の被害を最小限に抑え、社会機能を維持することができますように、行動計画の社会対応版の作成に向けて取り組んでおるところでございまして、これにより全庁的な危機管理体制を整備してまいりたいと考えております。また、市町、医療機関、防災関係機関との情報共有と連携を進めてまいりますとともに、ライフライン企業を中心に事業継続計画というのを作成していただきますよう働きかけを始めたところでございます。

 新型インフルエンザ対策には危機意識の共有ということが不可欠でございます。このため、私自らも、例えば、膝づめミーティングなどの機会があるごとに直接、市町の首長さんにも働きかけをしておるところでございます。今後とも、県民の皆さんそれぞれが正しい知識を持って、的確で冷静に行動をしていただけますように市町と協力して普及啓発を重ねてまいりたいと、こう考えております。

 残余につきまして、担当部長のほうからお答えいたします。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 私のほうから、2点御質問いただいていますので知事の答弁を補足させていただきます。

 まず、1点目の、関係機関としっかりと議論し、必要な体制整備はできているのかにつきましてでございます。議員からも紹介いただきましたが、県では平成17年度に三重県新型インフルエンザ対策行動計画を策定するとともに、平成18年度には三重県新型インフルエンザ対応マニュアルを作成してまいりました。これらは新型インフルエンザの発生や流行の状況に応じて、主に医療体制の確保を目的といたしました県と医療機関などとの連携のあり方につきまして定めた内容となっております。しかしながら、御指摘のように、新型インフルエンザの備えといたしましては、社会機能の維持ということを念頭に置いた、より総合的な取り組みが必要と考えております。

 そこで、知事のほうからも説明させていただきましたが、国のガイドラインの改訂などを踏まえまして、現在、県といたしましては医療体制の確保を目的とした計画の見直しとあわせまして、県の危機管理体制の整備と社会機能の維持を目的といたしました社会対応についての行動計画を作成しているところであります。作成に当たりましては、市町、消防本部やライフライン企業などの関係機関に対しまして自らの事業継続計画の策定を依頼するとともに、意見交換を行いながら進めているところであります。この計画の中で、県、市町及び関係機関の役割分担を明記した上で相互の連携をしっかりと図っていくこととしております。

 また、本年7月以降、市町職員、消防職員、防災関係機関、ライフライン関連企業職員等を対象といたしまして研修会を開催し、新型インフルエンザに対する情報の共有と知識の啓発を行っているところであります。国におきましては、新型インフルエンザ専門会議を開催するなどして、順次、新たな考え方を提示してきております。今後とも、こうした動きを踏まえまして関係機関と情報共有、連携を強化し、新型インフルエンザに対しまして適切に対応を進めてまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、2点目でございます。広報、啓発を県民の方や企業に対してどのように進めていくのかということでございますが、県民の皆さん一人ひとりが正しい知識を持っていただき、的確に冷静に行動していただくことがとても大切になってくると考えております。個人や家庭では、事前の備えといたしましてマスクや食料の備蓄が望まれます。また、発生時には不要不急の外出をしない。人込みには行かない。外出時のマスクの着用、手洗い、うがいの励行など個人、家庭単位での対策が感染拡大防止には極めて有効というふうに考えております。また、企業におきましては、新型インフルエンザが流行しますと従業員の約40%が欠勤すると言われております。ライフライン企業と同様に事業継続計画の策定が望まれているところであります。こうした県民単位や職場単位で取り組んでいただくことについて講演会を開催し、また県・市町広報紙やリーフレットの発行など様々なあらゆる機会・手段によりまして普及啓発に努めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔22番 水谷 隆議員登壇〕



◆22番(水谷隆) どうもありがとうございました。

 今、いろいろと対応等につきまして述べていただきましたけれども、やっぱり当然のことながら、県がやるべきことは、情報伝達方法や指揮命令系統、あるいは発生時の初動対応体制の確立、それから感染拡大の段階に応じたマニュアルというものの整備もしていかなければならん。それから、もちろん、先ほども出ていましたように、市町、関係団体との調整、あるいはシミュレーション訓練、そして、感染症の専門家等の人材の育成といったもの、それと県庁の業務継続計画を策定する、そして住民への、今述べていただきましたように、啓発、普及というようなこと、これからも被害が想定されますけれども、そういった点についてどうぞ対応していただきたいなと、このように思うわけでございます。

 続きまして、2点目に、公共土木施設の戦略的な維持管理ということでお伺いをいたします。

 言うまでもなく、道路や橋梁、河川や海岸、港湾施設などの公共土木施設は私たちの生活や経済活動を支えるとともに、自然災害から生命や財産を守る最も基本的な社会資本であります。これらの公共土木施設は戦後の高度経済成長や伊勢湾台風などの大災害の災害復旧を契機として着実に整備が進められ、今日のストックが築かれたわけであります。

 しかしながら、これまでの集中的に整備してきたストックの老朽化が進んでおり、今後その割合が急速に増加し、次々に更新時期を迎えることから、近い将来に大きな費用負担が見込まれています。例えば、日本全国の15メートル以上の橋梁数は15万橋あるというふうに言われています。建設後50年以上の橋梁は6%であるが、20年後には47%に増加します。そして、定期点検の実施状況は国、都道府県、政令市では平成20年度で100%を実施すると聞いております。現在のところ、約4割の橋梁で重大な損傷が発見されており、市、区、町は約9割、定期点検が未実施であると聞いております。三重県では、現在、大小含め4000以上の道路橋を管理しています。そのうち、50年以上経過した橋梁はおおむね900橋あります。全体の2割を超えておるわけですけれども、10年後にはその割合は40%を超え、20年後には65%に達すると見込まれています。また、海岸、堤防についても伊勢湾台風後に集中的に整備されたことから、既に50年を迎えるものがあるなど老朽化が進んでおり、計画的な補強が求められています。

 一方で、国の財政はもとより、三重県や市町の財政も非常に厳しい状況であります。このため公共土木施設のストックは毎年増えているにもかかわらず、その維持管理費はここ数年、前年度と同額を確保していくことさえ厳しい状況になっています。例えば、県土整備部維持管理予算は、平成16年度当初では89億円であったが、平成20年度当初では76億円と、85%の水準になっております。これまでの維持管理は、機能的な信頼度が直ちに大きく損なわれるような懸念が少なかったことから、損傷が発生するたびに事後的に対処してきたわけでありますが、施設の老朽化に伴い、致命的な損傷が発生するリスクは飛躍的に高まります。また、老朽化したストックの割合が急激に増大していくと、こうした事後的な対処では対応できなくなるおそれがあります。

 最近では、昨年8月アメリカ、ミネアポリスの高速道路橋が崩落したり、同じく昨年6月、国道23号、木曽川大橋の鋼材の破断が発見され、緊急的に補修が行われたことは記憶に新しいところであります。アメリカの橋梁を見てみますと、日本よりも30年早い1980年代に多くの道路施設が高齢化して、70年から80年代で荒廃するアメリカと言われ、橋が落ちたり、橋の通行どめが頻発し、予防的な安全対策に投資されているというふうに聞いております。こういった欠陥橋梁は予防的に補修したことによりまして減少したものの、まだ25%の欠陥橋梁が存在していると言われています。

 このように老朽化が原因で、一度公共土木施設に致命的な損傷が発生した場合、私たちの生命や財産を守ることはできなくなりますし、また、今日の厳しい財政状況の中であっても、県民生活や経済活動の安全・安心を確保していくために既存ストックの状態を早急に点検し、異常が認められれば致命的な欠陥が発現する前に計画的に対処し、寿命を延ばしていく予防保全的管理を進めていくことが極めて重要であるというふうに考えます。さらに、これを進め、既存ストックのライフサイクルコストを積極的に低減していく戦略的な維持管理に取り組んでいく必要があると考えます。

 しかしながら、このような戦略的な維持管理を進めていく上でネックになるのはやはり財源の問題であります。施設の大規模補修には国庫補助金や起債を充当することができますが、施設の点検や小規模の補修・補強を行う経費は国庫補助事業の対象となるメニューが少なく、また、地方財政法上、起債が充当できないことから、その財源はもっぱら一般財源に求めることになります。

 県や市では厳しい財政状況の中で特に一般財源の確保に苦慮しており、このため維持管理予算の確保が難しくなっております。よって、毎年の維持管理経費を削減していく工夫を着実に進めていくことは、中長期の財政運営の健全化を図る上で極めて重要な考え方であると思います。例えば、公共土木施設の安全性を確保しながら施設の寿命を延ばしていくライフサイクルコストを積極的に低減していくことや、毎年実施している道路等の草刈り、これも草が生えない施工といったものをやっていくことも必要であろうし、また、トンネルや夜間の道路照明を、現在の蛍光灯やナトリウム灯から消費電力が少なく、寿命の長いLEDに交換するなど、取り組みを進めていく必要があると考えます。また、このような対策を進めるには、施工時にまとまった費用がかかることや、このような戦略的・計画的な維持管理について新たに国庫補助制度や起債措置が講じられるよう国に積極的に働きかけていくことも重要であると考えます。

 以上、私の考え方と対策について申し述べましたが、このことについて県土整備部長にお伺いいたしたいと思います。

 まず、公共土木施設の戦略的な維持管理の必要性に対する認識と現在の取組状況についてお伺いしたい。

 また、さらに、今後、取組方針とその財源確保の考え方についてもお伺いいたします。よろしくお願いいたします。

   〔野田素延県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(野田素延) 維持管理についてお答えしたいと思います。道路をはじめといたしました公共土木施設は昭和30年代から40年代の高度経済成長期に大量に建設されており、今後これらの老朽化が進むことで維持補修や更新に必要となる費用が増加することが予想されております。このため、今後は適切な点検や補修を行い、施設の長寿命化を図ることでライフサイクルコストの低減を進めていくことが重要であると、私どもは認識しているところでございます。

 現在の取組状況につきまして、例えば橋梁につきましては、これまでも定期的に点検を実施し、必要に応じて補修を行ってきたところでございますが、平成16年3月に国の橋梁定期点検要領が改定されたことに伴いまして、この要領に基づきまして三重県で橋梁点検要領を策定いたしまして、平成18年度からすべての道路橋につきまして点検を実施しているところでございます。この点検において緊急的に修繕が必要な橋梁につきましては直ちに補修を行うこととしております。また、本年度には15メートル以上の橋梁点検が完了することから、橋梁の重要度や損傷の程度に応じて補修・更新が実施できるよう、橋梁の長寿命化修繕計画を平成21年度に策定する予定としております。

 また、海岸施設につきましては、平成14年度に堤防の老朽化度などの観点から整備の優先度を判定し、海岸整備アクションプログラムを策定しており、平成19年度に耐震性調査の結果を踏まえてこの見直しを行いました。今後の事業の推進に当たりましては、海岸整備アクションプログラムに基づきまして、優先度の高い箇所から海岸保全事業を進めていくこととしております。

 その他の舗装とか河川、港湾などの公共土木施設につきましても、長寿命化を図るべく適切な点検や補修・更新を実施してまいります。また、戦略的な維持管理の財源の確保に向けましては、新たな交付金や起債制度が活用できるよう、国に強く働きかけてまいります。

 以上でございます。

   〔22番 水谷 隆議員登壇〕



◆22番(水谷隆) どうもありがとうございました。

 維持管理の手法として予防保全の手法というのが、一般企業でも製造機器において非常に取り入れられているわけです。これは定期的な点検を実施することによって大きな故障といったもの、あるいは損傷といったものを早く見つけて補修していくという手法でございますけれども、ぜひこういったものについても今後、積極的な取組をお願いしたいなというふうに思います。

 時間がございませんので、次に入らせていただきます。

 続きまして、RDF焼却・発電事業についてでありますけれども、三重県では御承知のように資源循環型社会の構築を図るとともに、未利用エネルギーの有効活用を促進するためのモデル事業としてRDF焼却・発電事業を平成14年の12月から企業庁で行っております。当時は、夢のごみ発電所としてその地域周辺には温水プール、住宅地、そして、また工業団地誘致のすばらしい構想で、地元住民には夢みたいな話でありましたが、現実には夢で終わったわけであります。その後、様々な問題に直面し、県、市町の多大な努力と地域住民等関係者の理解のもと何とか事業が継続されております。5年経過した現在も多くの課題を抱えているわけであります。この問題につきましては20年の3月、議会で貝増議員が質問をされましたが、大変大事な問題でありますので、その後の考え方について質問をさせていただきますのでどうぞよろしくお願いをいたします。

 まず、処理委託料の改定と今後のあり方に関する県の方針の確認でありますが、平成19年12月11日のRDF運営協議会総務運営部会において県からRDF処理委託料の改定及びRDF事業の今後のあり方について提案を行ったところであります。その提案については、料金に関して平成18年度と19年度の収支不足3.6億円は県が負担することとし、平成20年度以降の料金を、現行の5058円から9420円に値上げするという内容でありました。

 この提案に対して、その後、関係市町や市町の議会から、現行料金の据え置き及び県の事業撤退表明の撤回が要望として出されるなど、大きな反発があり、県は平成20年7月24日に総務運営部会を開催して、県の譲歩案として、1点は、平成20年度から平成28年度の収支不足見込額約19億円を県と市町で折半することとして、平成28年度までの料金を決定すること、2点目は、平成29年度以降のあり方については、協議会にあり方検討作業部会を設置し、おおむね平成21年度末を目途とし一定の方向性を得るよう、今後、様々な課題、事業計画期間を何年程度延長するのか、平成29年度以降の各市町の処理状況がどうなるのかなどのRDF量の問題、それから、施設の法定耐用年数経過後の継続するための追加投資をどうするのか、そして、現行の富士電機システムとの管理委託契約が平成28年度で切れることから、その後の管理運営体制などについて市町と県で検討することの2点を提案しておるわけでございます。

 それを受けて理事会で協議が行われ、この譲歩案に対する新たな意見として、一つ目は、平成20年度から28年度までの収支不足見込額について市町の負担はできる限り少なくしてほしい、そして今年度の処理委託料は据え置きにしてほしい、三つ目に、さらに29年度以降のあり方については、県が事業主体となることも含めてという項目を加えていただきたい、この3点が提出されております。

 そこで、県の方針の確認ですけれども、RDF事業が抱えている課題、処理委託料の改定及び今後のあり方は事業に参画する市町のごみ処理の行方を左右し、地域住民の日々の生活に直接、多大な影響を及ぼすとともに、県の最大のパートナーである市町との信頼関係を根本から揺るがしかねない大きな問題であり、県政の最重要課題としてこれまでも県議会の場で幾度となく議論をされてきました。昨年12月11日の県の提案によりRDF事業の平成29年度以降のあり方が議論の俎上に乗せられ、市町との協議が進められており、RDF事業は今後、大きな節目を迎えようとしております。

 そこで、改めて、現時点での県の方針を確認させていただきます。

 まず、処理料金の改定についてであります。本年7月24日のRDF運営部会において県は譲歩案を示したが、昨年12月11日の提案以降、今回の譲歩案提示までの経緯、経過と、収支不足見込額を折半とした考え方、なぜ折半なのかなどをお聞きしたいと思います。

 そして、また、RDFについて、県が市町を政策誘導した責任があり、私は、市町の負担として折半が妥当かどうか非常に疑問であります。折半について市町は納得しておるのかと。さらに、先ほど述べた3点の理事会の意見についてはどう対応するつもりなのかをお聞きしたいと思います。知事、よろしくお願いをいたします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 本年3月26日に開催をいたしましたRDF運営協議会理事会におきまして、処理委託料の早期合意と事業のあり方の継続協議について確認をいたしました。そして、その後、4月以降、処理委託料改定と、それから今後の事業のあり方につきましての早期決着を目指しまして市町と協議を進めてきたところでございます。

 協議の中で、県といたしましては、安全・安定運転の確保のため必要な負担をしていただきたいということ、それから、今後のあり方について市町と県が真摯に議論するためにもまず処理委託料を改定していただきたい旨の説明を行ってきたところでございました。一方、市町からは29年度以降、県が事業主体とならないということは受け入れられない、それから、財政的にも厳しく、負担をできる限り少なくしてほしいなどの意見が出されまして、平行線の状態が続いたところでございます。また、各市町の議会からも同様の御意見をいただいてまいりました。

 県といたしましては、各市町やその議会からの御意見を重く受けとめまして、処理委託料の問題を早期に解決した上で平成29年度以降のあり方について議論を行う必要があると、こういうふうに判断をいたしまして、県から譲歩案を提案させていただいたわけであります。

 このような両者の意見に開きがございます中、県としては双方が歩み寄る必要があると判断をいたしまして、20年度から28年度までの収支の不足見込額、約19億円でございますが、これを県と市町とで半分ずつ負担するということや、市町の厳しい財政状況を考慮いたしまして激変緩和措置をとるという、県としてはぎりぎりの提案を行ったところでございます。今回の譲歩案に対しまして、市町の負担はやむを得ないとの考え方も示されており、一定の御理解をいただいているものと考えております。また、29年度以降のあり方につきましても、事業継続をするためには解決すべき様々な課題がございますから、RDF運営協議会にあり方検討作業部会を設置いたしまして、県と市町が一体となって検討するということを提案いたしたところでございます。

   〔22番 水谷 隆議員登壇〕



◆22番(水谷隆) どうもありがとうございました。

 このRDFにつきましては、特に焼却設備と発電事業を持っている地域におきましては非常にいろいろと不満があるわけでございまして、その中で、今、知事からの回答もいただきましたけれども、一応、各それぞれの理事会の意見等につきましては一定の理解を示されているというふうにお聞きしておりますけれども、ただ、この辺の問題につきまして、これから早急に解決していかなければ次に進まないというふうに思いますので、できる限り早い決定をなされていってほしいなというふうに思います。

 それで、理事会などで示された収支計画というのがあるわけですけれども、これを3年ごとに見直していきたいと、収支の、例えば不足額というものがさらに増大したら、これはどういうふうにして対応していくのかということと、コストの削減、収入の増加のためのできるだけの施策というか、そういったものはないのかということも含めて再質問させていただきたいなと思います。よろしくお願いします。



◎企業庁長(戸神範雄) 収支計画につきましては、現在の平成19年時点で将来予測をして積算しているものでございまして、先々のことはなかなか正確に計算できないこともございまして、一定期間ごとに実績ですとか将来予測を見まして収支計画を見直すことが必要と考えまして、3年ごとに収支計画を見直しまして、最終的に平成20年から28年度の損失を折半できるような料金設定をしていくことが必要だと考えてございます。

 そして、私どもの努力になるわけですが、一つ、収入面では、可能な限りで、電気を売る料金を高い時間帯にたくさん発電しまして多く収入を上げることが一つでございますし、また、経費面では、廃ガスの性状を悪化させない範囲で、例えば、消石灰の添加量を減らすことによって灰の発生を抑えますとか、あるいはRDFの性質や新しくつくりました貯蔵槽の稼働状況を見ながら、現在の受け入れ点検体制も見直す必要があると、そんなことをして経営的にも努力してまいりたいと思っております。

   〔22番 水谷 隆議員登壇〕



◆22番(水谷隆) どうもありがとうございました。

 非常に苦しい答弁でございますけれども、市町の意見というものは十分に聞いていただきたい。そして、市町の負担軽減というものに努めながら、先ほどもおっしゃったようにコスト削減というものを最大限努力していただきたいなというふうに思うわけでございます。

 続きまして、RDF事業のあり方についてお伺いしたいなというふうに思います。

 RDFの今後のあり方、方向性というものを決めるに当たり、まず料金問題を解決する必要があるという県の考え方については一定の理解はできます。しかし、処理委託料の議論の中で、これまでも県として政策誘導してきた責任を果たしていく必要があると言われてきましたが、まさに今、県としての責任が問われておるわけであります。

 そこで、平成29年度以降のあり方について考えてみますと、県が政策誘導してきた責任を果たすということは、単に平成29年度以降RDF事業を継続するのか、しないのか、継続するとしたら、いつまでだれが運営するのかといったことを決めるだけではない。また、県が市町の求めに応じ、引き続き事業を運営していけばよいということでもないと思います。一番大切なことは、市町はRDF事業から撤退したとしても将来にわたり安全に安定的にごみ処理を継続していかなければならないことから、長期的な視点に立って今後のあり方を検討し、将来の負担も考慮し、県民にとって最も望ましい選択を行うことであります。

 一方、合併により幾つかの市町は焼却とRDF化という異なるシステムを持ちながら旧市町単位でごみ処理を行っており、今後のごみ処理のあり方を模索しているのは事実であります。このように、ごみ処理の状況はRDF事業に参画している市町についても大きく異なり、ごみ政策の方向性が共有されているわけではありません。また、それぞれが住民、議会に説明責任を果たしていかなければならない。個々の市町の事情が異なり、それぞれの意向もある中で一定の方向性、結論を得るには相当の努力が必要となると思います。

 このような観点から、県がリーダーシップを発揮しながら取り組むとともに、将来を見据えてどのような方法が一番よいのか、市町に的確な助言を行うとともに、必要に応じて人的、財政的な支援を行っていく必要があると考えます。また、県として市町のごみ処理に深くかかわった以上、市町がRDF事業から撤退後も、将来にわたり安全に安定的にごみ処理を継続できるようにすることが政策誘導をしてきた県の責任を果たすということであります。

 そこで、お伺いをいたします。

 まず、県が、たしか2005年、平成17年の3月に、ごみゼロ社会実現プランというものを策定し、20年間でごみゼロ社会をつくろうという施策でありましたが、知事は3月の貝増議員への答弁の中で、「RDF焼却・発電事業は、最終処分量ゼロを実現するなど一定の評価ができる当面の有効なごみ処理システムの一つである。」というふうにお答えになっております。それを考えると、なぜ28年度までなのか、無責任な気がいたします。県の考え方を再確認いたしたいと思います。

 そして、また、平成37年にごみゼロ社会が実現するとして、ゼロエミッションの達成にはRDF事業の29年度以降の継続については必要だと考えます。何が一番課題と考えるのか、どう解決していくつもりなのかをお伺いいたしたいと思います。

 そして、市町のRDFの導入の経緯を考え、先ほども述べたように、将来にわたり安全に安定的にごみ処理が継続できるようにするため、RDFのあり方の検討を進める中で市町をどのように支援していくのか、そして、県としてどのようにごみゼロ社会を進めていくのかということについても県の姿勢を確認いたしたいと思います。よろしくお願いをいたします。



◎知事(野呂昭彦) RDFの焼却・発電事業でございますけれども、これにつきましては、前にも議会でお尋ねがありました際にお答えいたしましたけれども、特に対応が困難でございましたダイオキシン対策、これを達成し、また、再利用とか、再資源化に適さない可燃性ごみを熱回収するということで、しかも、その熱回収した後の焼却灰もセメント原料として使用するという、最終処分量ゼロという意味ではごみゼロ社会実現と実は全く同じに評価ができるところでありまして、当面このRDF事業についても有効なごみ処理システムの一つだというふうに考えてきたところでございます。

 しかしながら、この事業につきましては、モデル事業として位置づけてまいりました。そして、焼却・発電施設の法定耐用年数、これに準拠して設定をいたしました事業収支計画の期間、これは平成28年度までとなっておりますので、この計画が終了いたします期間であります28年度までは県がかかわってまいりますけれども、29年度以降につきましては関係市町と一緒に検討していきたいと考えておるところでございます。

 モデル事業期間以降の29年度以降でございますけれども、29年度以降、事業主体がどこになるということにかかわらず、もしもRDF焼却・発電事業を継続していくという場合には、市町や、あるいは県に係るところの様々な課題とか問題がございます。例えば、29年度以降の場合に、事業計画期間を何年程度延長していくのかというようなこと、あるいは、その時点になってRDF化を継続する市町が果たしてどのくらいあるんだろうかというようなこと、それから、継続していくためには追加投資というのがどれぐらい必要であるのか、あるいは、それをどう調達していくのか、それから、29年度以降やっていくということになりますと、その運転管理の委託先をどうするのかというような、こういう様々な課題があるわけございます。このことにつきましては、市町と県が一緒になって議論をしていくという必要があると考えておりまして、RDF運営協議会の中にあり方検討作業部会を設置させていただきたいと提案をいたしておるところでございます。

 今後とも市町のごみ処理が適正かつ円滑に行われるということが何よりも重要でございますから、29年度以降のあり方につきまして市町と一緒に考えていく中で、県としても技術的な支援を行ってまいりたいと、こう思っております。それから、今後のごみ処理につきまして、県では多様な主体の御参画のもとで、ごみを出さない、ごみをなくすということに重点を置いたごみゼロ社会実現プランを進めておるところでございます。これに向けてしっかり取り組んでまいりたいと、このように思っております。

   〔22番 水谷 隆議員登壇〕



◆22番(水谷隆) どうもありがとうございました。

 最後の質問ですけれども、先ほど、日沖議員が県の集中豪雨についていろいろ質問をなされましたので、私からは1点だけお聞きしたいなというふうに思います。

 いろいろ被害が集中豪雨でたくさんあったわけですけれども、特に被害が多かった菰野町では道路や河川等の管理土木施設の災害復旧事業の早期実施と、町管理施設の復旧に向けた国や県職員との技術支援というものを求めております。そこで、今後の復旧に向けた具体的な県の取組とそのスケジュール、あるいは国や県職員等の技術支援についてのお考えを質問したいと思います。どうぞよろしくお願いします。



○副議長(岩田隆嘉) 答弁は簡潔に願います。

   〔野田素延県土整備部長登壇〕



◎県土整備部長(野田素延) 現在、本格的な復旧工事に向けまして測量や設計並びに国との協議を進めているところでありまして、早期の復旧に向けて全力で取り組んでまいりたいと思っております。

 町への支援につきましては、国や市町と連携を密にいたしまして、円滑に災害復旧を図られますよう市町への技術的な助言等の支援をしていきたいと思っております。

 以上でございます。

   〔22番 水谷 隆議員登壇〕



◆22番(水谷隆) 時間が参りましたのでこれで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉) 23番 真弓俊郎議員。

   〔23番 真弓俊郎議員登壇・拍手〕



◆23番(真弓俊郎) 日本共産党三重県議団を代表し、質問を行います。

 昨日、国民に痛みを押しつける自民党政治の行き詰まりに対する反省も打開策もなく、だらだらと自民・公明による麻生新政権が発足しました。国民に苦しみを与える政治の中身を変えないで、政権の担い手を代えただけでは日本の明るい未来は開けてきません。政治の中身を財界、アメリカ中心から国民中心に変えてこそ国民の利益にかなった政治が実現します。食の安全、雇用問題、後期高齢者医療制度など国政の基本問題を徹底的に議論すべきだと考えます。長く続いた自公政権によって大企業は大笑いを続け、逆に、弱い立場の人々は涙さえかれ果てています。構造改革を声高に叫びながら国民だけから搾り取る政治が今、県民の命までおびやかしています。

 長年にわたる医療費抑制政策、とりわけ骨太の方針2006で定められた5年間で1.1兆円の社会保障費削減方針の継続により、我が国の医療は崩壊の危機に瀕している。これは7月26日、県医師会定例総会での決議の冒頭です。(パネルを示す)これほど日本の医療費は少ない、こんなレベルになっています。決議の中身は、さらに続けて「医療現場の疲弊は限界に達し、産科、小児科をはじめとしてほとんどの分野での医師不足や救急医療体制の破綻、医療機関の経営悪化、閉鎖の増加など地域医療の崩壊が現実のものになっている。」としています。平成16年からの新しい臨床研修医制度による地方の医師不足、7:1体制による看護師不足、診療報酬の引き下げなど国の施策の誤りが地方病院の崩壊を招いています。その上、国は総務省を使って公立病院の統合・縮小を進め、平成19年には財政健全化法をつくり、公立病院改革ガイドラインなどで赤字公立病院の切り捨てを地方自治体に迫っています。数字がすべての構造改革、財政改革で県民の生命がおびやかされることはあってはなりません。

 先般、知事が諮問した病院事業の在り方の答申が出されましたが、中身は県立病院の切り捨てです。こころの医療センター旧高茶屋病院や志摩病院は指定管理者制度に、四日市の総合医療センターは一般地方独立行政法人へ、一志病院に至っては民間に売り払えという、こんな中身です。これで病院事業庁もなくなってしまいます。医療への県の責任放棄です。地域医療が国によって破綻しかけている今こそ、県民の医療をしっかり県が受けとめる必要があります。知事には、国の悪政に流されることなく、国にしっかり注文をつけ、県立病院を守り、存続させていく決意をお聞かせください。

 また、三重県では国保の資格証明書の発行、いわゆる保険証の取り上げが多数になっています。07年6月で1万1504世帯となっています。さきの津市議会の私ども日本共産党市議の質問で、津市では国保料滞納による無保険の子どもが市内だけで173人にもなっていることが明らかになりました。これは映写資料には間に合いませんでしたが、私たち日本共産党調査で明らかになった数です。無保険の子どもたち、四日市では221人、鈴鹿では327人、松阪では122人、名張54人などです。このうち四日市では乳幼児が80人、松阪では36人などとなっています。この子たちはせっかく県が今年から行っている子どもの医療費助成の制度からも見放され、病院に行くことさえできないんです。無保険の子どもは県内に一体何人いるんでしょうか。この問題に県はどのように対応しようとしているのですか、知事のお考えをお聞かせください。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 県立病院を取り巻く環境でございますけれども、医師、看護師の不足等の影響によりまして診療体制が縮小するなど大変厳しい状況でございまして、県立病院の維持も困難を来たしてきております。したがって、その役割、機能を十分に発揮できなくなってきておるわけでございますので、県立病院改革につきましては、これは避けて通れない課題であると、こう認識しております。

 そこで、県におきましては、病院事業の在り方検討委員会を設置いたしまして県民の皆様に良質な医療を継続的に提供するという視点から、既存の枠にとらわれずゼロベースでの検討をお願いいたしまして、この9月9日に答申を受けたところでございます。

 私はこの答申は地域の医療ニーズにこたえていくために、県立病院が果たすべき役割と機能、それから、それらをより効果的に発揮できる運営形態を提言いただいたものだと、このように理解をしております。したがって、決して地域医療を切り捨てるものではございませんし、また、この問題は、どのように地域の医療サービスを確保していくかということと、それから運営主体の議論とは切り離すべきであると、こういうふうに考えております。

 このことから、県民に良質な医療を継続的に提供していくためには、この答申を最大限尊重して病院改革に取り組んでいきたい、こう考えております。もちろん病院改革は住民の様々な関係者に大きな影響を与えるものでございますから、市町、それから三重大学など関係者のほか病院職員の意見も十分聞きながら県としての考え方をまとめていきたいと、こう思っております。

 後段の質問は部長のほうからお答えします。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 国民健康保険証を持っていない子どもの状況はどうか、また、県はどのように対応していくかにつきましてお答えさせていただきます。

 現在、原則といたしまして、国民健康保険料の滞納期間が1年を経過した世帯には、世帯主が災害を受けたなど省令で定められた特別な事情がない限り被保険者証に代えて被保険者資格証を交付しており、滞納世帯に子どもがいる場合でも同様の取り扱いとなっております。ただ、全国の一部の市などによりましては、例えば、中学生以下には保険証カードを交付するなど、子どものいる世帯に対する特別な取り扱いを行っているところもあるというふうに聞いております。

 こういう状況を踏まえまして、国のほうといたしましても被保険者証を持っていない子どもの状況につきまして、現在、県を通じまして9月末日までに市町へ調査を行っているところであります。今回の調査におきましては、被保険者証を持っていない子どものいる世帯数や人員に加えまして、子どものいる世帯に対する特別な取組などの調査も行っております。県といたしましては、今回の調査結果を踏まえるとともに国民健康保険の実施主体であります市町と意見交換を行いまして、その中で必要な対策があれば国のほうへ要望してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔23番 真弓俊郎議員登壇〕



◆23番(真弓俊郎) 9月末に調査をして調査結果が出るということですけれども、私どもだけでもこれだけのことが即座にわかるわけなんですね。県が今年からせっかく助成制度をやるという、そのことと全く食い違う、医療から見捨てられる子どもたち、乳幼児、このことについてはもっと真剣に取り組んでいただきたいと考えています。時間がないのでどんどん次へ行きます。

 このチラシを見てください。(パネルを示す)何のこっちゃと思われるかもわかりませんが、これは高虎公入府400年記念の市民自主事業として行われる展示会です。皆さんのお手元にも同じものが配られています。この議会の近くに樋田清砂先生がお住まいですが、彼は長年、教員として、また県史編さん委員として歴史の研究資料の収集をこつこつ行われています。この所蔵資料を中心に高虎と城下町、そこに暮らす人々の生活を展示するものです。この事業は津文化協会が言い出しっぺ、展示資料の研究解説には三重大学附属図書館研究開発室、そして県史編さんグループ、この下のほうに書いてありますが、県立博物館に御協力をいただいています。

 この展示会にかかわっていまして、多くのことを学ぶことができたんですが、その一つが歴史資料の収集保存の問題です。個人の研究家の貴重な資料が散逸していく例が多数あります。新博物館は立派な展示棟ではなく、収集保存の課題、規模から議論を行うべきだと感じました。もう一つは、県の職員の高い力量に改めて感じ入った次第です。県史や博物館の皆さん個々の力量の高さだけではなく、多方面、多分野にも協働して調査研究できるつながりをしっかり持ってみえることです。その方々の協力もあってこの展示会が開けるんです。これは津市ではなく、津市民の自主事業です。ちなみに、この展示会に対する津市の助成は何と30万円です。知事、ぜひ、この津の町展をごらんに来ていただきたいと思います。

 そして、博物館のことですが、文化と知的探求の拠点、このように言われています。三重の自然と歴史・文化に関する資産を保全・継承して活用していく拠点、このことは新たな三重の未来を築くためにも不可欠のものです。新しい総合の視点で公文書館的機能も視野に入れ、施設、組織、人の有機的なつながりを活動に生かしていっていただきたいと思います。

 ただ、これからの議論は、ややもするとこの間出てきた事業費、あるいはどんな展示をするのか、どんな立派な展示棟をつくるのか、そこに集客数はどれだけかといった数字の議論になっていくことが懸念されます。しっかりと博物館の理念を知事に語っていただきたいと思います、短く。特に、収集・保存こそまず第一義に考えなければならない、これは当然だと思います。保存スペースだけでなく保存方法、薫蒸、アルコールの処理など世界じゅうの博物館が今課題としていることもまず先を見て解決していかなければならないと思います。急ぐことはない。今までの知事がみんなほったらかしていたんです。急がず着実に理念の実現に取り組むことも大切だと思います。知事のお考えをお聞きしたいと思います。

 また、それと翻って、美し国おこしなんですけれども、文化力を生かした持続的な地域づくり、これをコンセプトとおっしゃっていますが、地域の文化を掘り起こし文化力につなげていく、これはまさに新博物館の理念ではないんでしょうか。森本氏も指摘したように、文化力は博物館建設で果たせるのではないでしょうか。実行委員会の資料として提出された絵コンテ、(パネルを示す)これがそうです。これを見たら単なる地域のイベントの寄せ集めにすぎません。かつてのまつり博と同じような古いイメージそのままです。これはイラストだからという向きもありますが、イメージなんです。知事が行おうとする「美し国おこし・三重」のイメージがこのイラストで十分に発揮していると知事は思われるんでしょうか。絵もかく知事の文化力でどのように評価しているのか。今現実に持続している祭りや集いを集めてイベントを36億円もかけてやる必要があるとは思えません。そのお金を博物館の地域情報の収集・保存や地域医療にかけるべきです。美し国の理念の実現は、さきの樋田先生の津の町展でも明らかなように十分力量ある県職員のリードで十分行えます。観光局の事業ならともかくイベント屋さんのためのイベントなどに36億円もかける必要がない。もうやめるとおっしゃっていただきたい。ということで二つ目の質問とします。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) いろいろと御激励と、そして、また、御批判といただきました。ともにお答えを申し上げたいと、このように思います。

 まず、博物館のことでございますけれども、私は文化力と新しい時代の公の考え方により県政をずっと進めてまいりましたが、次のステップとして、県民の皆さん一人ひとりがしあわせ創造県づくりに取り組む社会に向けた具体的な施策が必要であると、こう考えました。それが、新県立博物館であり、また、「美し国おこし・三重」でもございます。これらはともに三重県の文化力、すなわち人間力、地域力、創造力でございますが、これから成る文化力を高め、新しい時代の公によります社会づくりを進めていくための基幹的な取り組みとしてこれからの三重に欠かすことのできないものであると、こう信じております。

 とりわけ、新県立博物館への思いでございますが、これは先人が築いてきたものを我々が今に生かし発展させる中で、次の世代に引き継いでいくための拠点としていきたいということでございます。これまでの博物館というのは、展示を見せる、知ってもらうという、そういうイメージが強い面がございましたが、今度三重につくろうとしておる博物館は、ともに考え、活動し、成長する博物館というイメージであります。三重の自然と歴史・文化をあらわす様々なもの、そして情報をもとにしまして、県民の皆さん一人ひとりが多様な交流の中で考え、より主体的な活動へと発展をさせていく、そういう場であり、結果として博物館自体も地域や県民利用者の皆さんのニーズに沿って変化をしていく、あるいは発展をしていく、そういうものであると考えております。私は県立博物館を、学校や地域では十分深めることのできないような三重の自然や歴史・文化、これに関しますまさに学びあるいは知的探求、こういったものを通しまして、一人ひとりがその生き方や地域のことを考える場としていきたいと思っております。このような意味では、博物館に対しましてこれまで抱いてまいりました、おもしろみがないとか、親しみにくいとか、動きがないといった、そういうイメージを捨てていただきたいと思いますし、そのための説明や取り組みを今後もっと行っていきたいと考えております。

 一方で、文化はお金に余裕があるときにやればよいという意見もございますが、財政が逼迫する中で文化施設の休館や統合などが他府県で議論されております。しかし、私はこのようなときにあっても人の心を豊かにする文化の意義というものを高く評価をし、この三重県で次の世代と未来の地域創造のための博物館を整備するということは大変大きな意味があると思っております。ぜひとも、皆様には、今を築き、未来への投資ともなる新県立博物館整備への御理解と御支援を賜りたいと存じます。

 それから、「美し国おこし・三重」についてでありますが、これは三重の文化力を生かす先導的な取り組みでございまして、文化力を生かした自立・持続可能な地域づくりというのをコンセプトといたしまして、それを担う人づくりや仕組みづくりを行いますとともに、地域づくりの成果を発信して交流・連携の輪を広げていく取り組みでございます。このため、地域の担い手やパートナーグループの育成、支援をじっくり行うなど様々な分野の地域づくりの取り組みを支援していきます。なお、イメージについてお話がありました。一連の取り組みをイメージしていただきやすいようにということで作成いたしたところでございますが、これは、御指摘がありましたように、私も見方はいろいろあるのかと、こう思います。これはこれからどういうことについてやるのかということが具体的に決められていくわけでありまして、ここにかいてあるのは、そのイメージ図ということでありますけれども、この受けとめ方は決して旧来のお祭り型というような、そういう意味ではなくて、一番冒頭に書いてあるような座談会とか、あるいはワールド・カフェというようなそういう取り組み、これは今までと全く違う取組であり、そこからどういうものが生まれていくのか、これが非常に大事なことだと、こう思っております。

 「美し国おこし・三重」は博物館とは全く別のものでありまして、そして、従来型のイベントのために地域づくりを行うというものではないものであります。多様な主体が文化力を生かした地域づくりというものを、これは地域づくりなんですね。これを6年間にわたって展開し、その成果を披露するというようなこと、こういった一連の取組につきましてイベントとしてとらえておるところでございます。こういう新しいスタイルで取り組むことによりまして、美し国おこしというものにつきましてはその成果を一過性のものとしない、そして自立・持続可能な地域づくりに、その後へつなげていきたいと、こう思っておるところでございまして、ともにこれについても御理解をいただきたいと思います。

   〔23番 真弓俊郎議員登壇〕



◆23番(真弓俊郎) 博物館の理念についてはよくわかりました。ただ、いろんな場面でその都度その都度、知事の口からこの理念が実行されているかどうかを県民や議会にもしっかり伝えていってもらわないと、知事が考えておられる理念は博物館という結実を見ないだろうと思うので、ぜひともそのことはお願いをいたします。

 ただ、美し国のほうなんですけれども、一過性のイベントのためでなく地域づくりだ、これから、いろいろ地域づくりの取り組みをしっかりつくり出していくんだというようなことをおっしゃられましたけれども、まさにそこに「美し国おこし・三重」の最初のコンセプトがあるんだったら、それがイメージとして出るようなイメージ絵コンテが出てこなければ、議会などにこんなものを提出するようでは底が割れちゃうのではないかなというふうに心配をしています。今、知事は一過性のイベントでなくて、地域おこしだと何度もおっしゃいましたけれども、皆さん、県民に説明するためのこの絵コンテ、これではそのことが伝わっていないよと、説明ということができていないよということで、これからもそのことについてはしっかりと検証をしていきたいと思います。

 時間がないので、最後のバリアフリーの話に行かせていただきます。

 私の住む丸の内には次々と15階の高層マンションが建てられているんです。45メートルを超える建物で、私の家の横も今工事中で、毎日、振動が大変なんですけれども、この建設反対運動の中でいろんな人が地域を考えて、景観のことも考えて、もっと住んでよかったと思えるまちづくりをしたいという人、その人たちが話し合いを続ける中で、この問題も出てきたわけです。

 これも署名活動を行ったその裏にかいたイラストです。(パネルを示す)イメージがあらわれていると思うんですけれども。私の近くのお年寄りの方は、近鉄に乗るのに津駅までタクシーで行って、乗り換えるというふうなことをしています。新町駅はこの状態なんですね。せっかく交通バリアフリー法があるのに今まで見捨てられてきた。それで、私どもの自治会を中心にしてこのチラシの署名活動を行いました。2月、一月といっても短い間ですけれども、4000近い署名が集まりました。ところが、東口もやってというふうな感じも入っておったもので、津市の議会ではなかなか採択されずに継続になってきた。平成22年のバリアフリー化の事業もぎりぎりのところへ来ているもので、今回、バリアフリーに特化した請願に変えました。先般の津市議会の建設水道常任委員会で賛成全員で採択をされ、本会議でも採択される予定です。ぜひとも、津新町駅のこのバリアフリーを推進していただきたいと考えています。既に、バリアフリー化の事業費も想定されています。教えてもらったのでは、県負担分ベースで4730万円、ぜひとも平成21年、22年度の整備を今回、次の予算として入れ込んでいただきたいと思います。余り時間がないので、やってやるよと言っていただければそれで終了したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 鉄道駅のバリアフリー化につきまして、県といたしましては、これまで鉄道事業者とか地元市の調整を行いながら計画的に進めてきておりました。今年に入りまして、津新町駅、今おっしゃっていただきましたが、含めまして未着手駅8駅につきまして事業着手の要望をいただいているところです。鉄道駅のバリアフリー化につきましては、事業の必要性につきまして十分に認識しておりまして、予算化について検討しているところですが、22年度までの短期間にすべての八つの未着手駅を改修することは財政上は大変厳しく、県としては、まずは補助事業の延長につきまして国のほうへ引き続いて要望を行って進めてまいりたいというふうに考えております。

   〔発言する者あり〕

   〔23番 真弓俊郎議員登壇〕



◆23番(真弓俊郎) バックアタックもいただきましたが、まさにそのとおりで、ぜひとも国にちゃんと行えということを伝えて、地域住民のこの切実な声をぜひとも実現していく、大体国がこの法をつくった中では、高低差5メートル以上、平均利用数5000人以上、本当はもっと少ない人数のところでもバリアフリーは図るべきだと思います。だけども、こうやって、こんなにして多くの人が困難さを抱えているので、100%やらなあかんというふうに国も進めてきているわけですから、この22年直近になって全部やろうと思うたら財政的に厳しいなんてことを今、県の担当としておっしゃること自身がよく理解できません。八つ全部やるのが大変だったら、津新町駅だけでもやれとは言いませんので、ぜひとも全部やっていただくようにお願いを最後にいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉) 9番 今井智広議員。

   〔9番 今井智広議員登壇・拍手〕



◆9番(今井智広) 公明党の今井智広でございます。本日は今後のよりよい三重県づくりのため、安全・安心の地域づくり、また地域資源の発掘、有効活用をキーワードとして、通告に従い3点にわたり一括して質問させていただきますので、なにとぞよろしくお願いいたします。

 まず初めに、孤立地区対策についてお伺いいたします。

 近年、各地において大規模地震の発生や予想を超える局地的な集中豪雨が多数発生し、被災地域に甚大な被害を及ぼすとともに、中山間地域では多くの孤立地区が発生しております。孤立とは外部からのアクセスが途絶し、人の移動、物資の流通が困難となり、住民生活が困難もしくは不可能となる状態をいいます。皆さんも記憶に新しいと思いますが、平成16年10月23日発生の新潟県中越地震においては61地区で1938世帯が孤立し、また、本年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震では12地区で約730人が孤立状態となりました。しかし、この孤立地区には発生当時において無線、衛星携帯電話などの通信設備をはじめとする孤立対策が不十分であったため、数日間、大変危険かつ不安な時間を過ごすことを余儀なくされました。

 我が県においては、東海地震、東南海・南海地震や集中豪雨などによる孤立地区の発生が大変危惧されておりますが、県と市町が連携した調査によりますと、県内においてこの孤立のおそれがある地区数は21の市町で最大302地区、孤立想定地区の人口は約23万人、およそ県民の12%にのぼるとの調査報告がなされております。実際、この9月2日に菰野町やいなべ市を中心に発生した集中豪雨においても、上記調査で孤立が予想されていた湯の山地区、朝明渓谷の2地区が孤立状態になり、小学生35人を含む42人の方が被害に見舞われました。

 県においては、この調査結果をもとに県内の孤立地区分布図を作成するとともに、現在、県民しあわせプラン第二次戦略計画の中で重点事業に位置づけ、市町の策定する孤立対策推進事業に基づき実施される事業を支援しております。しかし、現状での孤立地区の防災対策の状況はこの表のようになっております。(パネルを示す)この表は、8月末現在で孤立のおそれのある302地区のうち何%の地区でそれぞれの対策が整備されているかを示す表であります。一番上は、無線や衛星携帯電話が302地区のうちどれだけ整備をされているか、また、2番目は、緊急物資の輸送などに使うヘリポートを整備されているのは302地区のうち16%でしかない、そういった形の報告となっております。この表をごらんになっていただいてもおわかりのように、まだまだ孤立対策は道半ばであります。

 また、地域別の状況においても、県北部では通信手段を除き防災対策が遅れており、県中部では全般的に防災対策が遅れている、また、県南部では他の地域に比べ防災対策は進んでいるものの、予想される孤立の深刻度からすると十分であるとは言えない状況との認識を示すとともに、今後はどの地域においてもより一層の防災対策の推進が必要であると言っております。

 東海地震、東南海・南海地震がいつ発生するともわからない状況にあるとともに、台風や集中豪雨のおそれも日常的に危惧されている中、孤立地区の防災対策は、知事並びに県当局にとりまして県民の命を守る大変重要な責務であり、一刻も早い対策を講じるべきであると考えます。

 そこで、お伺いいたします。

 知事はこの9月16日の全員協議会に提出された平成21年度県政運営の基本的な考え方の、くらしを取り巻く環境の中で、中国の四川大地震、岩手・宮城内陸地震での孤立地区の発生を例に挙げ、その対策が重要な課題になっていること、また、21年度の政策の展開方向、みえのくらしづくりの中では、各地の災害や事件等から学んだ教訓を踏まえて対策を充実・強化する必要があると言われました。私も知事の姿勢には全く同感であり、大変心強く受けとめさせていただきましたが、孤立対策事業に対する補助が、重点事業に指定されているにもかかわらず、本年度で打ち切りになっているのはなぜなのか、大変疑問であり、危惧するところであります。先ほど示したように、まだまだ道半ばである孤立地区の防災対策を、県民の命を守る責務を有する県として今後どのように進め、充実・強化していくのか、知事のお考えをお聞かせください。

 次に、地域福祉権利擁護事業について質問いたします。

 初めて聞く方もいらっしゃるかもしれませんので、最初にこの事業について簡単に説明させていただきます。この事業は三重県社会福祉協議会が実施主体として平成11年10月から実施されている国・県の補助事業であり、判断能力が十分でない認知症高齢者や知的障がい者、精神障がい者の方々がそれぞれの地域において自立した生活を送れるよう、どんな福祉サービスが受けられるかなど福祉サービスのお手伝いや、お金の出入金などの日常的な金銭管理、また、通帳や各種証書など大切な書類を責任を持って保管する支援事業であります。

 私はある高齢者の方からこの相談を受け、この事業を知るとともに、実際、利用されている方々の声を伺いましたが、このサービスが必要な皆さんにとりまして、継続的に安心して地域生活、また日常生活を送っていただくために大変重要な事業であることを実感いたしました。現在、この事業の運営体制は県内11の市の基幹的社会福祉協議会で推進しておりますが、利用状況は事業開始以来の相談件数が4万717件を数え、実際の利用者数は平成12年度の41名から平成19年度末では609名と年々増加の一途をたどっております。本年も6月までの3カ月間で26名の方が新規に利用を開始しております。今後はさらなる高齢化により、おひとり暮らしや高齢者のみの世帯が増加するとともに、地域生活に移行される知的・精神障がい者の方々の増加が見込まれる中、どうしても判断能力が不十分な方々の地域での自立した生活を支えるこの事業の重要性はますます高まっていくと考えます。

 しかしながら、この事業の利用者増とは裏腹に利用者を支える人材の中で特に重要な役割である、相談を受け、訪問し、その方の暮らしに合った支援の計画を立てる専門員を、国では財源確保が図られているにもかかわらず、県の補助が受けられないために適正配置できていない状況にあります。また、本来、県の予算措置がなされるべき専門員の人件費が県の財政事情により予算措置されていないという問題も発生しております。さらに、国においては平成19年度から22年度の4年間で全市に基幹的社会福祉協議会を設置するための財源確保が図られておりますが、現在、三重県でこの事業を実施しているのは14市中11市であり、いなべ市、亀山市、鳥羽市でのサービスは近隣の基幹的社会福祉協議会が行っており、まだ実施をされていない状況にあります。

 そこで、お伺いいたします。

 今後、さらに利用者の増加が見込まれるこの地域福祉権利擁護事業は、国のセーフティネット支援対策事業に位置づけられている国、県の補助事業であり、利用者がそれぞれの地域で安心して日常生活を送っていただくための大変重要な支援事業であります。また、私は、この事業の推進により本年特に高齢者などを中心に被害が増加しているオレオレ詐欺や還付金詐欺の予防、さらには将来の医療費や介護費の削減などにもつながっていくと考えますが、県のこの事業に関する認識並びに県として行うべき専門員の適正配置を今後どのように実施していくのかお答えください。

 また、先ほど紹介したように、単独でのサービスが未実施となっている、いなべ、亀山、鳥羽の3市においても、今後の利用者の増加に伴う基幹的社会福祉協議会の設置が必要であると考えますが、設置に向けた県の今後の姿勢をお示しください。

 3点目に、観光振興について質問いたします。我が県は日本の中心部に位置し、県域はそれぞれの表情、特性を持ちながら東の美しい海岸線から西の豊かな森林をはぐくむ山間部へと自然の魅力がいっぱい詰まったすばらしい観光資源を持つ観光県であります。先日、知事より、県の財政状況について、平成21年度の県税収入などの具体的な見込みは、景気回復の減速に伴う県税収入の伸びの鈍化により、第二次戦略計画に示した県税収入の見通しを下回ることが明らかになっているとの大変厳しい報告がありました。このような三重県を取り巻く状況の中、私は今後の三重県のさらなる発展、また各地域の活性化や産業振興を考えたとき、観光が持つ使命は大変大きく、観光は地域を支える重要な産業の一つであることはもちろん、衰退している第1次産業の活性化にも観光振興の充実、強化が大変重要であると考えます。観光産業が果たしている役割は私たちが思っている以上に大きく重要なものではないでしょうか。

 ここで、三重県の新しい観光資源の一例を紹介させていただきます。これまでも豊かな森林は本県の大きな観光資源でしたが、津市の美杉町が今年4月、森林セラピー基地として東海地域で初めて指定を受けました。この森林セラピー基地は、森の命や力を感ずることにより心身の健康、元気を取り戻させるものであり、森林の持つ生理的リラックス効果などいやしの効果が科学的に証明され、健康増進やリハビリテーションに効果がある場所で、現在、全国で31カ所しか認定をされておりません。

 私は旧美杉村の出身で、美杉は私のふるさとであります。非常に残念なことではありますが、多くの中山間地域がそうであるように、美杉町の1次産業、農業や林業は衰退が著しく、斜陽産業であり、構造不況産業となっております。加えて価格面においても将来に向けた光明を見出すことが大変厳しい現状であります。このような現状を打開して新たな産業をこの地域で育てていくためには森林セラピー基地の指定は大きなチャンスであり、ぜひとも林業をはじめ地域の活性化につなげていきたい、そのように決意をしております。

 そこで、私なりにいろいろと考えてみました。私は以前、観光業に従事していたこともあり、そのときのことも思い出しながらいろいろ考えてみますと、遊びに来ていただくと、お土産も必要ですし、食事のできる場所、宿泊施設も必要となります。美杉町には歴史ある北畠神社や三多気、君ケ野の桜、川上のアマゴなどすばらしい観光施設がありますが、美しい景色、おいしい食べ物、いやしの湯など多様化する観光客のニーズすべてを美杉地域で賄うのはなかなか困難なことだと思われます。

 しかしながら、例えば、旧伊勢本街道沿線や周辺地域を見渡しますと、津市内には名湯榊原温泉がございますし、お隣の松阪には世界に誇る松阪牛があり、また、大阪からの玄関口である名張には赤目の滝、そして、さらに、隣接する奈良県の市町村にも曽爾高原や室生寺など多くの観光施設があり、この地域は観光資源の宝庫であります。少し広域的に観光振興を考え、それぞれの地域、施設が知恵を出し合うことにより観光客が魅力を感じる新たな展開が図れるのではないでしょうか。我が県においては、伊勢志摩観光コンベンション機構に携わられる皆様方の活発な取り組みがそのよい例であり、広域連携の重要性は県内各地にある貴重な観光資源についても同様のことが言えると考えます。

 そこで、お伺いいたします。

 国ではこの5月に観光圏整備法を制定し、広域的な観光地の連携を促進し、地域の幅広い産業の活性化や交流人口の拡大を図っていくこととしております。様々な観光資源に恵まれた本県において観光をさらに振興するためには市町や観光事業者、そしてそれぞれの地域の方の積極的な取り組みとともに、県内はもとより他県とも地域を越えて連携するなど広域的に取り組んでいく必要があると考えます。現在既にある広域観光組織のさらなる活性化も含め、県として今後どのように取り組んでいくのかお考えをお聞きします。

 以上、3点にわたり質問させていただきましたが、1回目の質問を終わります。

   〔野呂昭彦知事登壇〕



◎知事(野呂昭彦) 私のほうからは、孤立地区対策につきましてお答えを申し上げ、残りは担当部長のほうからお答えをいたします。

 本年9月初旬、つい先般でありますが、集中豪雨によりまして県の北部におきましても県民が孤立するという状況が発生をしております。三重県におきましては、平成16年の台風21号によりまして大きな被害をこうむりましたけれども、その際にも孤立集落が発生したというのは記憶に新しいところでございますが、この孤立対策につきまして平成16年の新潟県中越地震での教訓から国において取り組みが進められているところでございます。そうした中で、県では平成18年度に大規模災害時における孤立地区調査を実施いたしました。この調査結果を踏まえまして平成19年度から重点事業の「いのち」を守るみえの地震対策におきまして、双方向無線設備や衛星携帯電話の整備などの孤立対策につきまして市町の積極的な取組を促すとともにその支援を行っているところでございます。

 しかし、今井議員のほうからいろいろ、るる御指摘がございましたが、孤立地区の防災対策につきましては、通信手段の確保やヘリポートの整備等進んでいない状況でございまして、今後とも孤立地区における防災力の向上に向けまして市町と連携して取り組んでいく必要があると考えているところでございます。

 また、あわせて、災害時の救助・救出体制につきましても、防災関係機関と協力、連携をいたしまして訓練等を行う中で具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。

   〔堀木稔生健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生) 地域福祉権利擁護事業につきましてお答えさせていただきます。

 地域福祉権利擁護事業は、議員のほうから紹介ございましたが、判断能力が不十分な認知症高齢者などに対しまして福祉サービスの契約時の援助や日常的な金銭管理などの援助を行う事業となっております。この事業は三重県社会福祉協議会が主体となりまして県内11市の社会福祉協議会に地域権利擁護センターを設置し、その運営費を国と県が2分の1ずつ負担をする中で実施されております。紹介がございましたが、平成20年7月末現在では650名の方が利用されております。

 未設置市についてでございますが、実施主体であります三重県社会福祉協議会では、高齢化の進行などによりまして今後も利用者数の増加が見込まれることから、全市に地域権利擁護センターを設置することを検討しているというふうに聞いております。本県では、認知症高齢者などの地域生活を支えるという本事業の重要性を踏まえまして、今後も引き続き予算確保に努めていきたいというふうに考えております。

 しかしながら、現在の財政状況の中では、今後高齢者が増加し、利用者数の増加に見合った予算を確保することは大変厳しいのではないかとも考えております。このため、今後の利用者数の増加傾向などを見ながら、本事業を必要とする県民に適切な支援ができるよう、三重県社会福祉協議会と連携し、より効果的、効率的な運営のあり方や財源確保等について検討するとともに、市町の理解や協力を得られるように働きかけを行ってまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔辰己清和農水商工部観光局長登壇〕



◎農水商工部観光局長(辰己清和) 私のほうから、観光振興についてお答えします。

 観光振興に関しまして、本県ではこれまで市町を越えました広域的な組織を中心にしまして、それぞれの地域でパンフレットの作成など情報発信を中心とした事業に取り組んできました。しかしながら、現在の観光客のニーズは、団体型、見物型の観光から、御指摘がございましたような森林セラピーなど新しい観光旅行、これをニューツーリズムと呼んでおりますが、個人型、体験型の観光へと多様化しております。

 観光の使命でございます地域産業育成の観点からは、短時間の観光からより消費額の高い滞在型の観光へと質的な向上が求められております。このような観光構造の変化に対応するため、従来の情報発信に加え、点から線、線から面といった広域的な連携を視点に取り入れた観光地の魅力づくり、あるいは受け入れ体制の整備、これらが重要となっております。国におきましても本年5月、いわゆる観光圏整備法が制定され、地域の関係者が連携した滞在型観光エリア、これを観光圏としてその形成を促進することとしております。三重県におきましては、社団法人伊勢志摩観光コンベンション機構、この機構がこの法律に基づく地域観光圏の整備を目指しておりまして、東海北陸地域の第1号として事業の認定の申請をされているところでございます。

 また、津市美杉町、この地域におきましても、お隣の伊賀地域、奈良県東部地域とともに東大和西三重観光連盟、これを組織化されております。

 これらの取組に対しまして県といたしましても、議員が御紹介されたとおり、県内各地にたくさんございますニューツーリズムに対応しました観光資源、これを滞在型あるいは着地型の商品として開発することや、広域の観光地図あるいはルートの作成などとあわせまして、地域が主体的に取り組む新たな広域観光が進展するようにその進捗状況に応じて支援していきたいと、このように考えております。

 以上でございます。

   〔9番 今井智広議員登壇〕



◆9番(今井智広) 御答弁ありがとうございました。

 まず、最初の、孤立地区対策につきまして知事のほうから力強い御答弁をいただきました。本来であれば孤立地区の発生がないにこしたことはないんですが、いつ発生するかもわからない災害等によって孤立となった場合にいかにしっかりと情報を共有できるか、またそこの方に物資を運べるか、そういったことは非常に重要になってくると思います。この防災という観点とともに、例えばヘリポートの整備に関しましては将来的に、先日22日にドクターヘリ導入検討分科会が行われましたが、そこでも今後課題になってくるヘリポートのヘリのおりる場所、そういったことで考えていきましても、こういった地区のヘリポート、孤立地区対策で整備するヘリポートがそのままドクターヘリでも使えるとか、そういった可能性も広く考えていくことができると思います。そういった意味からも各地区で本当に安心して生活していただけるために孤立対策の整備、こちらのほうをしっかりと県として行っていっていただきたいと思います。

 また、先ほど、救助活動や救出体制に対しても具体的な検討を行うということで言っていただきましたので、今後、しっかりと私どももまた参加させていただいて、そういった災害に強い三重県づくりを目指していきたい、そのように考えております。

 二つ目の地域福祉権利擁護事業につきまして、健康福祉部長のほうから御答弁をいただきました。財政状況が厳しいことは私どもも重々承知をしております。その上で、福祉権利擁護事業のほうに財政を回すことも困難であろうかと思います。しかし、最後のほうで部長のほうから言っていただいた、市町の協力も得ながらということで御答弁があったと思いますが、現在、私の知っている限りでは、四日市市、名張市は、市のほうから、名目は違うにしてもこの事業に対して支援を入れていらっしゃるというようなことも伺っております。国と県、2分の1ずつ補助をし合うということでございますが、県が財政的に何とか取り組んでいっていただきたいわけではありますが、その上でやっぱりこの事業の重要性からかんがみて、市町の協力が必要な場合は県もしっかりと汗を流していただいてこの事業の推進に努めていただきたい、そのように考えております。

 3点目の、観光についての御答弁、観光局長、どうもありがとうございました。様々な形で御答弁をいただきました。この観光というのは、質問の中でも言いましたが、本当に観光だけにとらわれるのではなく、観光的なそれによる収入だけではなくて、観光に来ていただくと、その地域の方も元気になりますし、その地域の特産品を何とか気に入ってもらえる、そういった商品づくりをしようという知恵も働くと思います。逆に、地域の方が本当に住んでいい場所をつくり上げていかなければ、来てもらう人も魅力を感じることもないと思います。住んでよし、訪れてよしということをよく三重県で言っていただきますが、本当に相乗効果によってそれぞれの地域の資源、隠された資源が発掘されたり、また、今ある資源に付加価値をつけていくことができると思います。それによってその地域の元気づくりにつながっていくのではないかというふうに考えております。

 そして、広範囲に地域が連携することによって、今まで見えなかった自身の地域のよさというものも他の地域から指摘をしてもらえるとか、見出してもらえる、そういった効果もあると思います。そういった意味からも、これから広域の観光、それぞれの地域の知恵を出し合った広域観光を進めていき、県外はもとより海外からも観光客がもっともっと来ていただいて、三重県民も元気になる、そういった観光政策を今後進めていただきたい、そのように考えております。

 最後、もうすぐ時間となりますが、本当に厳しい経済情勢、また三重県を取り巻く情勢ではありますが、最初の二つは予算のかかってくる、そういった質問であります。状況をわかった上でいろいろお願いをさせてもらいました。三つ目の観光については、利益を生み出していく、そういった政策でございます。しっかりと、県のほうも厳しい予算状況の中、適正な予算措置というものも戦略を立て考えていただきながら、今後の三重県、よりよい三重県にしていくために御尽力をいただきたいと思います。私もしっかりと頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○副議長(岩田隆嘉) 本日の質問に対し関連質問の通告が4件ありますが、この関連質問は後刻認めることとし、暫時休憩いたします。

               午後3時1分休憩

          ──────────────────

               午後3時15分開議



△開議



○議長(萩野虔一) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○議長(萩野虔一) 質問を継続いたします。最初に、日沖正信議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。25番 舘 直人議員。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) 議長のお許しをいただきましたので、日沖議員の豪雨災害に関する質問に関連し、質問をさせていただきます。

 まず、私からも、今月の初め、ゲリラ豪雨や、また台風13号などによります自然災害によりまして被災をなされた方々やその地域の皆様方に心からの御見舞いを申し上げるところであります。

 さて、私の質問につきましては、今月の初め、地元の北勢地域でのゲリラ的な集中豪雨で甚大な災害が発生したことにつきまして、我が会派の同士でありますとか、岡田代議士また高橋参議院議員にも現地への視察調査をいただきまして、その中で私が被災状況などを調査し、また地元の関係者の皆さんからの声を伺いまして、感じた課題・問題について質問をさせていただきたい、このように思います。

 ゲリラ豪雨の状況等につきましては、午前中の日沖議員からその概要などにつきまして詳細に紹介がございましたので、ここでは申し上げることはいたしませんけれども、まさに山間部を中心とした集中豪雨でありまして、鈴鹿山系を眺めますと一目でわかるような大きな傷跡を残す甚大な被害を発生させたのでございます。当局には可能な限りでの迅速な災害応急対応を行っていただきますとともに、その災害状況の把握でありますとか今後の災害復旧対応などにつきまして御努力をいただいておりますことに感謝を申し上げます。そして、引き続きの御尽力を心からお願いをするところであります。

 個々の被災箇所の今後の対応などにつきましては、国補であったり県単などによります災害復旧事業での対応と、そのように考えておりますので、その都度、今後いろいろな形の中でお伺いをし、またお願いをしたい、このように考えております。

 今回の質問につきましては、災害が発生した場合に、緊急に復旧する工事、いわゆる災害応急工事についてお伺いをさせていただきます。現在のこのシステムは、県は、三重県建設業協会さん、また測量設計業協会さんの理解と協力を得て、地震、津波、風水害等の緊急時における基本協定を締結し、この協定をもとに災害応急工事が行われているのであります。この協定によりますと、災害応急工事を行う業者は建設業協会さんに加入をしている業者に限定されることとなりまして、そこに問題はないかなということでございます。

 しかしながら、私自身、三重県建設業協会さんの活動等を否定するものではございません。むしろ協会さんは昭和24年4月に発足をされて以来、県民のとうとい生命や貴重な財産を守り、安心・安全に暮らせる生活環境を築くために積極的な取り組みをしていただいておりますし、地域に密着したその活動も一致団結のもとに行われておりまして、敬意を表させていただく評価をしているところでございます。しかし、事は緊急対応を要する災害緊急工事であります。その工事現場と申しますか、災害現場の近くに業者がいるにもかかわらず、県と協定を締結されていないから、つまり県の指定した業者でないから復旧作業が行われない、こんな現実があるということであります。

 事実、今回の災害応急工事に関しましても、このことが障害となって、被害の拡大には至らなかったものの、対応が遅れたという被災現場もございます。建設業協会さんに加入をしていなくとも、その現場や地域の状況をよく知り、地元、地域住民の皆さんとも顔見知りで、平時からのおつき合い、きずなを築いている地元の業者が復旧工事をできないのは理解ができないのであります。例えば、災害の規模が広範囲で相当数の業者が必要になるとか、また、その業者の持つ技術・能力、保有をされるその重機、また従業員等々の人の確保、それにその工事に必要となる資材の確保などなどの観点から機動的な、また総合的に適切ではないとなれば、話は別なのかもわかりませんけれども、一律に規制、限定する現在の協定の内容には問題があるのではないかなと、このように思うところであります。

 建設業協会さんに加入をされていない業者の方々は、地域でなりわいをさせていただいている、こういうことも認識をされながら、地域への貢献は当然のことだ、このようにもお考えであられます。このように申しますと、業者の指定、選定への公平性という確保が必要との答弁も何かそちらのほうから聞こえてきそうではありますけれども、このことは現在の協定とその運用におきまして、緊急性、緊急対応を事由として建設業協会さんにそのすべてを一任している、そんな状況ではないかなとも感じるところであります。公平性が重要と考えていただくのであれば、建設業協会さんに加入している業者さんだけを対象にするのではなくて、入札の資格を有する業者を対象とすべきである、このようにも思います。また、その際、業者の技術、能力、先ほど申し上げましたけれども、重機であったり人のことであったり資材等々のことでありますけれども、その保有状況等々まさにその能力を適切に把握いただいた協定の締結が不可欠である、このようにも思うところでございます。

 そこで、お伺いをさせていただきたいと思います。

 この問題につきまして、県として、市町や業界などの関係者と現制度の検証と見直しのための協議を行いまして、関係機関が適切な連携を図られ、この協定の本来の目的の達成のため運用手法を見直すべきではないかと考えますけれども、どのようにお考えかお伺いをいたします。



◎県土整備部長(野田素延) 現在、地震、津波、風水害等の災害に対応するために、おっしゃられました三重県の建設業協会、それから測量設計業協会、その他プレハブ建築協会とか航空測量団体等々を含めまして8団体と災害協定を締結しているところでございます。また、私どもの部局レベルでは、国土交通省の中部地方整備局とその管内の5県3市で相互支援協定というのを結んでございます。これは今世紀前半の発生が危惧されております東海、東南海・南海地震などによりまして、広域的な、全国あるいは県内に広くネットワークを持ち、総合連携が可能な各種の団体と締結することが緊急時の早期対応に不可欠であるというふうに考えております。災害などの緊急時には県民の安全を確保するため迅速な対応を図るということが重要であると認識しております。今後も災害の協定者と情報の共有・連携を密にし、緊急時におきましても迅速かつ的確な対応が可能な体制づくりを進めるとともに、さらなる体制強化に努めるよう努力していきたいというふうに考えてございます。

   〔25番 舘 直人議員登壇〕



◆25番(舘直人) ありがとうございます。

 今、言われて、さあ、見直しということではないとは思いますけれども、やはりその体制の確立といいましょうか、災害等においては自助、共助、公助と言われますけれども、その中で一番初めに地域の皆様、本当に心配をなされるところでありますので、その確認についてまた御協議をいただきたいなと、このように思います。

 時間が少なくなりましたけれども、堆積土砂の問題についてお願いをさせていただきたい、このように思いますが、日沖議員には、予算の範囲内で計画的な対応をという答弁があられたと思います。16年にもこのような問題があって、それから以後、私もそうでありますけれども、多くの議員が、河川の堆積土砂の撤去ということをこの議場をはじめいろいろな場所で発言をされております。それがために、この秋からでしょうか、砂利採取制度を利用してそれをやろうということで、これからやる矢先にこのような災害が起こったわけでございます。本当に、山を見ていただきますと、山の崩壊、土砂崩れがあって土石流が来て、それが上流部にたまっているわけですよね。これから雨が降れば当然それが下流に流れてくるわけであります。今の段階も、下流というかその中流へ来ると2メーター以上の高さになっているのではないか、こんな思いをしているところでございまして、本当に地域の皆さん、これに対してはしっかり大きな心配もされておるわけでございます。予算の範囲、いろいろなことがあろうかと思いますけれども、それに対しての早急な着手といいましょうか、それを心からお願いをさせていただいて、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一) 次に、水谷隆議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。17番 服部富男議員。

   〔17番 服部富男議員登壇〕



◆17番(服部富男) 自民・無所属議員団の服部富男でございます。県政みらいの水谷隆議員の県北中部豪雨被害の質問に対し、会派を超えたところで関連質問をさせていただきます。

 日沖議員の質問にもありましたが、いなべ市、菰野町の災害復旧について議員から強い要望をしていただきましたが、私も地元議員として復旧事業の早期実現を要望するところであります。

 9月2日、3日集中豪雨災害を受け、9月6日に自民党県議団を編成し、平田衆議院議員も同行し、菰野町町長の案内で現場を視察いたしました。菰野町の河川上流における土石流はどの河川においても発生をいたしました。鈴鹿国定公園内での被害も多く発生したと確認をいたしたところでございます。渓谷の美しさは自然とのふれあいを楽しんでいただくための観光資源でもあり、渓谷の中には登山に必要な山小屋やキャンプ場、そして観光施設があります。そのほとんどの施設が土石流により大きな被害を受け、もとの姿に戻すには5000万円以上も予算がかかるんだというふうな個人の施設もあるわけでございます。事業規模を縮小するか、それとも廃業をするか、悩んでおられる方々も多くおられます。ここ数年、菰野町へ登山やハイキングなどを楽しみに来られる方も多くなっております。減少する入り込み客数の中でも登山を楽しむ方々が増えており、菰野町町行政としても今年度から新たな政策を打ち出し、観光施策を振興していこうという矢先の災害でもありました。

 今後、市町、県との連携が特に重要な局面を迎えるに当たりまして、そこで、質問させていただきます。

 鈴鹿国定公園内での河川及び森林環境の整備として、東海自然歩道の災害復旧について今後どのように考えておられるか関係部局にお伺いをいたします。お願いいたします。



◎環境森林部長(小山巧) 9月上旬の豪雨によります東海自然歩道の被害につきましては、河川にかかっています歩道橋の流失や落橋等5基ございました。また、歩道の損壊等が22カ所となっておりまして、その被害額、これが3億2000万円程度と大変大きなものになっております。現在、安全確保を図るという観点から、特に被害の著しかった菰野町地内の自然歩道につきましては通行どめにしているところでございます。

 東海自然歩道の復旧につきましては、災害復旧のための国の補助事業というのはございません。そのため、既存の国補事業であります自然環境整備交付金事業の活用とか、あるいは県単で自然公園等利用施設整備事業等によって取り組んでいくというのが現状でございます。中でも河川沿いの東海自然歩道でございますが、土石流の発生によりまして歩道全体が流出するような状態になっております。原形復旧が非常に困難な状況となっていることから、復旧には時間を要するものと考えておりますが、今後、復旧をできるだけ早く進めるという観点から、国へ交付金事業の増額を要望するということとともに自然歩道におきます災害復旧制度を創設するよう要望してまいりたいと思っております。また、復旧に当たりましては、地元市町と関係機関と十分連携をしながら取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

   〔17番 服部富男議員登壇〕



◆17番(服部富男) 小山部長、考えていただいて、真剣に取組をいただいておることも本当にわかりました。心よりお願いを申し上げます。

 知事にも少しお話をさせていただきたいと思います。伊勢湾台風が昭和34年9月26日、あすがちょうど49年、50年目を迎えるわけでございますが、そういった中で、いつそのような台風が押し寄せてくるかもわかりません。台風15号も発生をしたように聞いておりますし、今、この渓谷を取り巻く土石流の現場は大きな5メートルもあるような直径の石がごろごろと転がっておるようなのが現状でございまして、その下にはまだまだ被災をした現場があるわけでございます。いつ何時の災害のためにも、今後の知事としての政策も、今月聞かせてもいただきました、水害に対する対策も今後考えていただくということも私たちも確認をさせていただいておるところでございますが、早く、いち早く、その水害対策に取組をいただきますことを心から要望させていただきまして、私の関連質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一) 次に、真弓俊郎議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。50番 萩原量吉議員。

   〔50番 萩原量吉議員登壇〕



◆50番(萩原量吉) 真弓さんの、子どもの保険証がないというこの実態について、子どもの家庭からまで保険証を取り上げる、こんな冷たい政治が許されるのかということにかかわって質問をします。

 三重県内で私たちが調べただけでも、さっき真弓さんが示されましたけれども、県内8市で少なくとも1107人の子どもたちの保険証がありません。このうち、わかっているだけでも、5市で183人の乳幼児、就学前の子どもの保険証がないのであります。今後の調査の中でもっと増えてくると思います。職員不足もあってなかなか相談事業も進まないという中で、一方的に切り捨てていく、取り上げていく。町はまだ、きめ細かくやっていますから保険証取り上げが少ないんです。だから、乳幼児の子どもたち、県が市町と拡大をしたあの就学前の乳幼児医療、この無料化も全く適用されない。

 まず、知事に聞きたい。こんな事実、御存じでしたか。なぜこんなことになったんでしょう。どこに原因があったと思われますか。端的にお答えください。



◎知事(野呂昭彦) そうむきにならなくてもということで、制度がそういうふうになっておって、やっぱり今制度の見直し議論もいろいろあるようでございます。共産党さんも国政に参加をされておるわけでありますから、しっかり国のほうでも議論をしていただきたいと思います。先ほど、部長がお答えしましたように、実態については県のほうも今調査をしておるというところでございます。

   〔50番 萩原量吉議員登壇〕



◆50番(萩原量吉) そんな答えだからむきにならざるを得ないんです。私たちは一生懸命国会でも取り上げて頑張っています。部長のさっきの不勉強などは厳しく私はしかりおきたい。

 2007年3月6日、参議院予算委員会、小池晃日本共産党参議院議員の質問です。それに対して答えた、当時は安部晋三内閣総理大臣です。小池さんのこの取り上げに対する厳しい追及に、突然保険証を取り上げられてしまうような印象を受けたわけですが、決してそんなことはないわけです。例えば、世帯主がその財産について災害または盗難にあったこと、世帯主またはその者と生計を一にする親族が病気にかかり、いいですか、ここ、病気にかかり、または負傷したこと、世帯主がその事業を廃止し、または中止したこと、世帯主がその事業につき著しい損失を受けたこと、こうした事項があった場合には保険証を取り上げることは当然ないわけですと答えた。当然ないわけです。このような認識を持っていますか。総理大臣が予算委員会で答弁しているのに、なぜこういうことが三重県はこんなに多いんでしょう。三重県の保険証取り上げは全国トップクラスでしょう。今、保険証取り上げは9324世帯、なぜなんでしょうか。

 たいした答えはないと思うので、私、先回りして言いますけれども。滞納世帯、1年間で物すごく増えている。国保料は毎年のように上がっているわけです。前にも私、予算委員会で知事にも聞きました。いいですか、県の補助金をカットしたことが一つの大きな問題。それから、国庫補助、これを国保や医療に対して大きく削ってきた総医療費抑制の問題、これらが相まって、高過ぎるから払えない、払いたくても払えないという実態が広がっている。もちろん、払う能力があるのにごまかしたり、所得を隠したりしているような人たちにはちゃんと取りなさいよ。これは当然のことながら行政の仕事。サボっちゃいかん。だけども、払いたくても払えないという、まさに自民・公明政権の総医療費抑制や小泉構造改革の結果、こうなったんです。

 三重県はなぜか厚生労働大臣に出られた人が多いですね。野呂知事のお父さん、野呂恭一厚生大臣のころはこんな冷たいことはやっていなかったですね。多分、今、聞かれたら何とおっしゃるんでしょうね。こんなに冷たい政治は許さんとおっしゃるんじゃないでしょうか。ところが、これを始めたのは斎藤十朗厚生大臣のころです。だけど、斎藤十朗さん、国会ではっきり言うているんですよ。これは所得をごまかしたり隠したりしながら払わないという悪質な人から取り上げるんだと。決して払えない人から取り上げるということはしないと言っているんです。ところが、今や、機械的に1年以上滞納すると取り上げなんです。そして、その時の厚生労働大臣、坂口力さんや川崎二郎さんや、三重県出身の厚生労働大臣が相次いで出ているのに、何で三重県はこんなに取り上げ率が高いんでしょう、全国トップクラスなんでしょう。知事、お父さんのそんな思いも含めて、あなた自身の政治姿勢をちゃんと答えておいてほしいと思います。いかがでしょう。



◎健康福祉部長(堀木稔生) 県といたしましては、先ほど、議員から紹介がありましたように、個別の具体的な事情をよく聞いた上で配慮するように市町に対しては指導をしてきております。確かに、おっしゃられたように、県内は資格証明書の発行が多いことはこちらも理解しております。

   〔50番 萩原量吉議員登壇〕



◆50番(萩原量吉) 野呂恭一さんの息子に答えてほしかったんですけどね。やっぱり実態は本当に深刻になっているんです。今、国民健康保険証がなくて、保険証がないと10割負担ですから、診療に遅れて手遅れになって亡くなったという人が全国の民医連調査で475人ある、全国で。保険証がない、しかも自分の愛する子どもや孫が保険証がない、病気になった、けがをした、どうするんですか。その思い、本当に考えてみてください。今も言われたように、三重県は異常にこの保険証取り上げ率が高い。だけども、町はまだ頑張っているんです。これは市町村合併なんかをやられていなくて、ある意味ではそこの家の事情が職員にもよくわかる。相談にも乗れる。無理に取り上げない。だけども、ここで言う非常に多いのは、鈴鹿市327人、これは子どもの数です、四日市市221人、桑名市137人、津市173人、松阪市122人、まさに機械的にとにかく1年間滞納だったら取り上げだ、文句があったら相談においなさい、この姿勢では本当に県民の、あるいは大事な子どもたちの医療、健康、命が守れない。こういう事実であります。

 こういう冷たい政治がまさに格差と貧困を広げている。何たることか。3万人自殺して、本当に将来不安が広がっているわけでありますから、私は今申し上げたように、県の補助金カットをした分はもう一遍もとに戻す。あるいは、国が国庫補助、特に国保なんかに対する補助を削減してきたということが大きな原因にあるわけですから、これを取り戻す。そういったような方向で、国に対して消費税の税率をアップするなどといったようなことを知事会で一生懸命頑張って言うんじゃなくて、本当に県民の命や健康を守るためにそのためにこそ頑張っていただきたい。野呂恭一さんの息子さんだということをあえて繰り返しながら、私は強く要求をしていきたいと思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一) 次に、今井智広議員の質問に対する関連質問の通告がありましたので、これを許します。8番 中川康洋議員。

   〔8番 中川康洋議員登壇〕



◆8番(中川康洋) 今井智広議員の質問に関連をさせていただきます。長時間になりまして大変に申しわけなく思いながら、本日最後の質問になるかと思いますので、後味をよくするためにも少し落ち着いて質問をさせていただきたいというふうに思います。

 今井議員の質問の中で、地域福祉権利擁護事業の質問をさせていただきました。これは内容に関しては今井議員がお話をさせていただいたとおりなわけですけれども、今後、様々なニーズが高まってくることは間違いないというふうに思っております。そんな中で、一つのネックになっておるのがこの専門員の配置が足りないということで、専門員1人に対して利用者は40人という枠が決まっておるわけですけれども、そのニーズが高まる中で予算的な措置がされないがために専門員が足りていない。ゆえに、その専門員の人件費を分け合ったりとか、ないしは、市のほうで別のメニューで負担をしているという現状があります。

 今井議員の紹介にもありましたとおり、この内容に関しては、国のセーフティネットの支援事業として国が2分の1、そして県が2分の1という予算措置になっておるわけですけれども、国はその必要に応じて予算措置をするわけですが、部長の答弁にもありましたとおり、今、県の財政的な内容が厳しいゆえに県のほうでの予算措置がされていないという現状があります。関連的に、今日、真弓議員が駅のバリアフリー化の質問をなされましたけれども、これは津市新町駅のことをおっしゃいましたが、実は北勢においても富田駅であるとか塩浜駅であるとか、ここもバリアフリー化の必要が生じております。これも国が3分の1、そして事業者が3分の1、そして、県と市が6分の1ずつだというふうに思ったんですが、民間のほうで、国から指導を受けてバリアフリー化をしなさいよということでその方向になっていて、市等もその考え方が出てきても、この部分に関しても、これも同じ、部長から答弁があったと思うのですけれども、国のほうでの全体的な予算措置が厳しいということで、そういった話を聞いていますと、財政的な措置において県が結果、ネックになっておるような状況が多いのではないかなというふうに思うわけです。

 この権利擁護事業に関しても駅のバリアフリー化にしても、県民生活のセーフティネットにかかわる最重要の課題の一つであるというふうに思うわけですけれども、そういったところに対して、様々な状況でいきなりの予算措置というのは確かに難しい状況があるかもしれないんですが、平成21年度の予算策定がこれから具体的に進められていく中で、担当部長からの答弁ではなくて、予算の措置の考え方として知事の考えを改めて伺い、その考えを伺った中で、ぜひこういったところの措置を前向きに考えていただきたいというふうに思いますので、知事に御答弁をいただきたいと思います。



◎知事(野呂昭彦) 基本的には、先ほど、部長のほうからお答えしたとおりだと思いますけれども、ただ、もっと本質的な今の財政構造だとかそういうことを含めてお尋ねということでありますならば、今の我が国の国の姿のありようということについては私としては決していい状況ではないと、こう思っております。それは、先ほど萩原議員の御質問についても含めて言えることではないかなと、こういうふうに思います。

 しかし、私もそうは言いながら、国のいろんな制度にどっぷりつかりながら、しかし、県は県としてやっていかなきゃならない、そういう中での苦しい中でのふんばり方だと、こういうふうに思います。基本的には、まずそういうところがありまして、一つ一つのことを言えば、例えば、バリアフリーのことにつきましても、制度としてはもっと当初からいろいろあったわけであります。制度ができてスタートしておりましたけれども、そのころは鉄道事業者も余り熱心でなかった。ところが、最近、御時勢がバリアフリーということについて大変盛り上がりもあるということ、それから、また平成22年までですよというような期限が設けられますと、なおのこと、継続はないからということを政府が発信した途端に鉄道事業者のほうも、今補助金のある間にということで市町も含めて盛んに手を挙げてきたということです。そういう状況に、県は県としてほかにもいろんなニーズがある中できめ細かく対応できるような裁量権、自由度を財政構造の中で持っておるかというと、そうではありません。これは、私も、県もそうであれば、市町も全く同じだと、こういうふうに思います。先般の乳幼児医療制度の助成についても、市町によっては乳幼児の医療費の助成じゃなくて保育所のほうを充実したいんだとか、市によっていろいろ自分のところがどれにポイントを入れて力を入れていくんだというようなそういう違いもあるわけです。県の場合にはどうしても最先端で住民と向き合っている市町との連携というものが必要でございますから、そういったところの意見も十分くみ取りながら、やりくりをしていかんならんというところがあります。

 したがって、本質的なことを言えば、決して今のこの国のありよう、あるいは目指しておる姿についてよく理解できないといいますか、したがって、国に対してはいろいろと要請を私どもも言っておるところであります。なかなかそれが通じないというところについてはまだ私も大変大きな不満を持っておるところであり、さらに国に向けても力強く発信していかなきゃいかんと、こう思っています。

   〔8番 中川康洋議員登壇〕



◆8番(中川康洋) ありがとうございました。

 知事の、国の財政構造的な話というのはいろんなところで聞いていまして、そこはよくわかっているところであります。政治というのは完璧性はないものですから、その時々において現場に対応した内容に即していくという部分においては、地方からの発信というのは非常に大事な部分だというふうに思います。

 しかし、今日、私が伺いたかったのは、そこは少し置いておいて、しかし、県財政の中で現場から求められているニーズに対してどう対応していくかというところで、乳幼児医療でもやはりその感があったかというふうに思うんですが、各部局の中で、そのパイの中で考えるような嫌いに各部がなってしまうところを、確かに本質的な問題として、今のバリアフリーなんかはゴールを迫られたからそういった要望が来たという本質的な問題も私も認識をしております。しかし、それがどういう理由であれ、思いとして挙がってきたときに、県が部局内で物事を判断するのではなくて、ないしは、させるのではなくて、それを越えた横断的な中で、この問題においては権利擁護事業なんかでも県民のセーフティネットの一翼を担うというところで、非常に考えるというか、議論をするというか、そういった要素を酌んでいただいて、反映をしていただきたいなというふうに思っております。権利擁護事業に関してはばかでかい予算になることでもないと思いますので、その辺のところを執行部の最高の長であります知事に御要望を申し上げたいと思います。この部分に関しては平成21年度の予算策定にもかかわる問題ですんで、予算の委員会等でさらなる議論をさせていただきたいというふうに思います。

 以上で終わります。(拍手)



○議長(萩野虔一) 以上で、本日の県政に対する質問を終了いたします。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○議長(萩野虔一) お諮りいたします。明26日から28日までは休会といたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(萩野虔一) 御異議なしと認め、明26日から28日までは休会とすることに決定いたしました。

 9月29日は、引き続き定刻より、県政に対する質問を行います。



△散会



○議長(萩野虔一) 本日はこれをもって散会いたします。

               午後3時51分散会