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三重県 三重県

平成20年第1回定例会 06月17日−14号




平成20年第1回定例会 − 06月17日−14号









平成20年第1回定例会



                平成20年第1回

              三重県議会定例会会議録



                 第 14 号



            〇平成20年6月17日(火曜日)

          ──────────────────

□会議に先立ち、議長 萩野虔一君、知事 野呂昭彦君は、それぞれ次の見舞いの言葉を述べた。



○議長(萩野虔一君) 会議に先立ちまして、去る6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震による被害に遭われました方々に、心からお見舞い申し上げますとともに、被災地の一刻も早い復旧をお祈り申し上げます。

 この件に関し知事からも発言を求められておりますので、これを許します。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 本会議に先立ちまして、私からも一言申し上げます。6月14日に発生しました岩手・宮城内陸地震でとうとい命を奪われた皆様に深く哀悼の意を表しますとともに、行方不明の方々の一刻も早い救出を願い、また被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。あわせまして被災地の一日も早い復旧を祈念申し上げます。

          ──────────────────

              議事日程(第14号)

                  平成20年6月17日(火)午前10時開議

 第1  県政に対する質問

     〔一般質問〕

 第2  議提議案第5号

     〔提案説明〕

 第3  議案第86号から議案第97号まで並びに議提議案第5号

     〔質疑、委員会付託〕

 第4  議提議案第5号

     〔討論、採決〕

 第5  検討会設置の件

 第6  請願取り下げの件

          ──────────────────

              会議に付した事件

 日程第1  県政に対する質問

 日程第2  議提議案第5号

 日程第3  議案第86号から議案第97号まで並びに議提議案第5号

 日程第4  議提議案第5号

 日程第5  検討会設置の件

 日程第6  請願取り下げの件

          ──────────────────

             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  50名

    1  番            山 中  光 茂 君

    2  番            津 村    衛 君

    3  番            森 野  真 治 君

    4  番            水 谷  正 美 君

    5  番            村 林    聡 君

    6  番            小 林  正 人 君

    8  番            中 川  康 洋 君

    9  番            今 井  智 広 君

    10  番            杉 本  熊 野 さん

    11  番            藤 田  宜 三 君

    12  番            後 藤  健 一 君

    13  番            辻    三千宣 君

    14  番            笹 井  健 司 君

    15  番            中 村    勝 君

    16  番            稲 垣  昭 義 君

    17  番            服 部  富 男 君

    18  番            竹 上  真 人 君

    19  番            青 木  謙 順 君

    20  番            末 松  則 子 さん

    21  番            中 嶋  年 規 君

    22  番            真 弓  俊 郎 君

    23  番            水 谷    隆 君

    24  番            北 川  裕 之 君

    25  番            舘    直 人 君

    26  番            日 沖  正 信 君

    27  番            前 田  剛 志 君

    28  番            藤 田  泰 樹 君

    29  番            田 中    博 君

    30  番            大 野  秀 郎 君

    31  番            中 森  博 文 君

    32  番            前 野  和 美 君

    33  番            野 田  勇喜雄 君

    34  番            岩 田  隆 嘉 君

    35  番            貝 増  吉 郎 君

    36  番            山 本    勝 君

    37  番            吉 川    実 君

    38  番            森 本  繁 史 君

    39  番            桜 井  義 之 君

    40  番            舟 橋  裕 幸 君

    41  番            三 谷  哲 央 君

    43  番            中 村  進 一 君

    44  番            西 塚  宗 郎 君

    45  番            萩 野  虔 一 君

    46  番            永 田  正 巳 君

    47  番            山 本  教 和 君

    48  番            西 場  信 行 君

    49  番            中 川  正 美 君

    50  番            藤 田  正 美 君

    51  番            岩 名  秀 樹 君

    52  番            萩 原  量 吉 君

 欠席議員  1名

    7  番            奥 野  英 介 君

   (42  番            欠        番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長               大 森  秀 俊

   書記(事務局次長)          高 沖  秀 宣

   書記(議事課長)           青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)         内 藤  一 治

   書記(議事課副課長)         岡 田  鉄 也

   書記(議事課主幹)          山 本  秀 典

   書記(議事課主査)          西 塔  裕 行

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事               野 呂  昭 彦 君

   副知事              望 月  達 史 君

   副知事              安 田  敏 春 君

   政策部長             坂 野  達 夫 君

   総務部長             福 井  信 行 君

   防災危機管理部長         東 地  隆 司 君

   生活・文化部長          安 田    正 君

   健康福祉部長           堀 木  稔 生 君

   環境森林部長           小 山    巧 君

   農水商工部長           真 伏  秀 樹 君

   県土整備部長           野 田  素 延 君

   政策部理事            山 口  和 夫 君

   政策部東紀州対策局長       林    敏 一 君

   政策部理事            藤 本  和 弘 君

   健康福祉部こども局長       太 田  栄 子 さん

   環境森林部理事          岡 本  道 和 君

   農水商工部理事          南      清 君

   農水商工部観光局長        辰 己  清 和 君

   県土整備部理事          高 杉  晴 文 君

   企業庁長             戸 神  範 雄 君

   病院事業庁長           田 中  正 道 君

   会計管理者兼出納局長       山 本  浩 和 君

   政策部副部長兼総括室長      渡 邉  信一郎 君

   総務部副部長兼総括室長      北 岡  寛 之 君

   総務部総括室長          稲 垣  清 文 君

   防災危機管理部副部長兼総括室長  細 野    浩 君

   生活・文化部副部長兼総括室長   長谷川  智 雄 君

   健康福祉部副部長兼総括室長    南 川  正 隆 君

   環境森林部副部長兼総括室長    長 野    守 君

   農水商工部副部長兼総括室長    梶 田  郁 郎 君

   県土整備部副部長兼総括室長    廣 田    実 君

   企業庁総括室長          浜 中  洋 行 君

   病院事業庁総括室長        稲 垣    司 君

   総務部室長            中 田  和 幸 君



   教育委員会委員長         丹 保  健 一 君

   教育長              向 井  正 治 君

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長鎌 田  敏 明 君



   公安委員会委員          寺 田  直 喜 君

   警察本部長            入 谷    誠 君

   警察本部警務部総務課長      久 保  博 嗣 君



   代表監査委員           鈴 木  周 作 君

   監査委員事務局長         天 野  光 敏 君



   人事委員会委員          稲 本  節 男 君

   人事委員会事務局長        溝 畑  一 雄 君



   選挙管理委員会委員        岡 田  素 子 さん



   労働委員会事務局長        吉 田  敏 夫 君

          ──────────────────

               午前10時0分開議



△開議



○議長(萩野虔一君) ただいまから本日の会議を開きます。



△諸報告



○議長(萩野虔一君) 日程に入るに先立ち、報告いたします。

 議提議案第5号が提出されましたので、さきに配付いたしました。

 次に、6月10日までに受理いたしました請願8件は、お手元に配付の文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたしますので、御了承願います。

 なお、陳情の受付状況は、お手元に配付の一覧表のとおりであります。

 以上で報告を終わります。

          ──────────────────



△議提議案第5号

   三重県食の安全・安心の確保に関する条例案

 右提出する。

  平成20年6月13日



                     提 出 者  奥 野 英 介

                            今 井 智 広

                            藤 田 宜 三

                            中 村   勝

                            末 松 則 子

                            真 弓 俊 郎

                            日 沖 正 信

                            舟 橋 裕 幸



   三重県食の安全・安心の確保に関する条例

目次

 前文

 第一章 総則(第一条─第九条)

 第二章 基本方針(第十条)

 第三章 基本的施策

  第一節 安全・安心の推進(第十一条─第十八条)

  第二節 県民の参加等(第十九条─第二十二条)

 第四章 安全・安心の確保

  第一節 出荷の禁止(第二十三条)

  第二節 自主回収の報告(第二十四条・第二十五条)

  第三節 立入調査及び措置勧告(第二十六条・第二十七条)

 第五章 三重県食の安全・安心確保のための検討会議(第二十八条・第二十九条)

 第六章 雑則(第三十条)

 附則

 食は、我々が日々の生活を送る上で基本となるものであり、健康で豊かな生活を送るためには食の安全・安心が確保されなければならない。

 近年、製造技術の高度化や輸入食品の増加等により、我々の食生活を取り巻く環境は大きく変化しており、食に対する県民の関心が高まっているところである。

 食の安全・安心を確保するために多くの法律が制定されているが、本県のほか、各地において食に関する様々な問題が発生したことから、食の安全・安心の確保に対する県民の要請は一段と強まってきている。

 このような状況において、食の安全・安心を確保していくことは、本県が取り組むべき喫緊の課題であるが、その取組に当たっては、食品等の監視、食品関連事業者への指導の強化等による県民の健康の保護並びに地産地消等の推進を通じた食品関連事業者と県民との間の信頼関係の構築並びに安全でかつその安全性を信頼できる県産食品の供給及び消費の拡大を図っていくことが重要である。

 ここに、食の安全・安心の確保に関する基本理念を明らかにしてその方向性を示し、食の安全・安心の確保に関する施策を総合的に推進するため、この条例を制定する。

   第一章 総則

 (目的)

第一条 この条例は、県民が豊かな食生活を通じて健康に暮らしていくためには食の安全・安心を確保することが重要であることにかんがみ、食の安全・安心の確保に関し、基本理念を定め、並びに県及び食品関連事業者の責務並びに県民の役割を明らかにするとともに、施策の策定に係る基本的な方針を定めることにより、食の安全・安心の確保に関する施策を総合的に推進し、もって県民の健康の保護並びに食品関連事業者と県民との間の信頼関係の構築並びに安全でかつその安全性を信頼できる食品の供給及び消費の拡大に寄与することを目的とする。

 (定義)

第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

 一 食の安全・安心 食品の安全性及びその安全性に対する信頼をいう。

 二 食品 すべての飲食物(薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)に規定する医薬品及び医薬部外品を除く。)をいう。

 三 食品等 食品並びに添加物(食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第四条第二項に規定する添加物をいう。)、器具(同条第四項に規定する器具をいう。)、容器包装(同条第五項に規定する容器包装をいう。)及び食品の原料又は材料として使用される農林水産物をいう。

 四 食品関連事業者 食品等又は肥料、農薬、飼料、飼料添加物、動物用の医薬品その他食品の安全性に影響を及ぼすおそれがある農林漁業の生産資材の生産、輸入又は販売その他の事業活動を行う事業者をいう。

 五 生産者 食品関連事業者のうち、農林水産物を生産し、又は採取する者及びこれらの者で構成される団体をいう。

 六 特定事業者 次に掲げる食品関連事業者及び団体であって、県の区域内に事業所、事務所その他の事業に係る施設又は場所を有するものをいう。

  イ 食品等を生産し、採取し、製造し、輸入し、又は加工することを営む者

  ロ 食品等を販売することを営む者であって、規則で定めるもの

  ハ イに掲げる者により構成される団体

 (基本理念)

第三条 食の安全・安心の確保は、このために必要な措置が県民の健康の保護が最も重要であるという基本的認識の下に講ぜられることにより、行われなければならない。

2 食の安全・安心の確保は、県民、食品関連事業者、県等すべての関係者の相互理解、連携及び協働の下に、食品の安全性に対する県民の信頼が確保されることを旨として行われなければならない。

3 食の安全・安心の確保は、食品等の表示が適正に実施されることにより、行われなければならない。

4 食の安全・安心の確保は、食品等の生産から消費に至る一連の行程の各段階において、県民の健康への悪影響を未然に防止する観点から、科学的知見に基づき必要な措置が講ぜられることにより、行われなければならない。

 (県の責務)

第四条 県は、前条の基本理念(次条において「基本理念」という。)にのっとり、食の安全・安心の確保に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

 (食品関連事業者の責務)

第五条 食品関連事業者は、基本理念にのっとり、自らが食品等の安全性及びその安全性に対する信頼の確保について第一義的責任を有するとの認識の下に、関係法令を遵守して事業活動を行う責務を有する。

2 食品関連事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、県民の信頼を損なうことのないよう、食品等の安全性を確保するために必要な措置を食品等の生産から販売に至る一連の行程の各段階において適切に講ずる責務を有する。

3 食品関連事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、その事業活動に係る食品等に関する正確かつ適切な情報を提供することにより、食品等に対する県民の信頼を確保するよう努めなければならない。

4 食品関連事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、県が実施する食の安全・安心の確保に関する施策に協力する責務を有する。

 (県民の役割)

第六条 県民は、食の安全・安心の確保に関する知識と理解を深めるよう努めるものとする。

2 県民は、県が実施する食の安全・安心の確保に関する施策について意見を表明するように努めることによって、食の安全・安心の確保に積極的な役割を果たすものとする。

3 県民は、県が実施する食の安全・安心の確保に関する施策について協力するよう努めるものとする。

 (国等との連携)

第七条 県は、食の安全・安心の確保に関する施策の推進に当たっては、国又は他の地方公共団体との密接な連携を図るものとする。

2 県は、食の安全・安心の確保を図るため必要があると認めるときは、国に対し意見を述べ、必要な措置を講ずるよう求めるものとする。

 (年次報告)

第八条 知事は、毎年、議会に、食の安全・安心の確保に関して実施した施策に関する報告を提出するとともに、これを公表しなければならない。

 (財政上の措置)

第九条 県は、食の安全・安心の確保に関する施策を実施するため必要な財政上の措置その他の措置を講じなければならない。

   第二章 基本方針

 (基本方針)

第十条 知事は、食の安全・安心の確保に関する施策を総合的に推進するため、食の安全・安心の確保に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。

2 基本方針においては、次に掲げる事項について定めるものとする。

 一 食の安全・安心の確保に関する基本的方向

 二 食の安全・安心の確保のために実施すべき施策

 三 前二号に掲げるもののほか、食の安全・安心の確保に関する重要事項

3 知事は、基本方針を定めるに当たっては、あらかじめ、三重県食の安全・安心確保のための検討会議に意見を求めるとともに、広く県民等から意見を聴かなければならない。

4 知事は、基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

5 前二項の規定は、基本方針の変更について準用する。

   第三章 基本的施策

    第一節 安全・安心の推進

 (体制の整備)

第十一条 県は、食の安全・安心の確保に関する施策を総合的に推進するために必要な体制の整備を図るものとする。

2 県は、食品を摂取することにより人の健康に係る重大な被害が生ずることを防止するため、当該被害が生じ、又は生じるおそれがある緊急の事態への対処及び当該事態の発生防止に関する体制の整備その他の必要な措置を講じなければならない。

 (監視、指導等)

第十二条 県は、食の安全・安心を確保するため、食品等の生産から販売に至る一連の行程の必要な段階において、監視、指導、検査その他の必要な措置を講ずるものとする。

 (調査研究の推進)

第十三条 県は、食の安全・安心の確保に関する施策を科学的知見に基づき効果的に実施するため、必要な調査及び研究並びにその成果の普及啓発を行うものとする。

 (人材の育成)

第十四条 県は、食の安全・安心の確保に関する専門的な知識を有する人材を育成するために必要な措置を講ずるものとする。

 (食育の推進による普及啓発)

第十五条 県は、県民が食の安全・安心の確保についての理解と関心を深めることができるよう、家庭、地域、学校その他の様々な場における食育の取組の推進を通じて、食の安全・安心の確保に関する普及啓発を行うものとする。

 (適正表示の推進)

第十六条 県は、食品等の表示に対する県民の信頼を確保するため、食品等の表示が適正に実施されるよう監視及び指導を行うとともに、食品等の表示に係る制度に関し、普及啓発その他の必要な措置を講ずるものとする。

 (自主基準の設定及び公開の促進)

第十七条 県は、食品関連事業者自らが提供する食品等に係る食の安全・安心に関する自主基準の設定及び公開を促進するために必要な措置を講ずるものとする。

 (認証制度の推進)

第十八条 県は、一定の要件又は基準に基づいて県内で生産された農林水産物等及びそれらを主原料として使用して県内で生産された食品の認証制度等を積極的に推進し、安全でかつその安全性を信頼できる食品の生産、流通及び消費の拡大を図るものとする。

    第二節 県民の参加等

 (相互理解の増進等)

第十九条 県は、県民、食品関連事業者、県等すべての関係者の相互理解を増進し、信頼関係を構築できるようにするため、意見交換又は相互交流の機会の確保その他の必要な措置を講ずるものとする。

 (関係者との連携及び協働)

第二十条 県は、食の安全・安心を確保するため、県民及び食品関連事業者並びにこれらの者により構成される団体と連携及び協働して、施策を推進するものとする。

 (施策の提案)

第二十一条 県民及び食品関連事業者は、食の安全・安心の確保に関する施策の策定、改善又は廃止について、知事に提案することができる。

2 知事は、前項の規定による提案が行われたときは、必要な検討を行い、当該提案をした者にその結果を通知するものとする。

3 前二項に定めるもののほか、第一項の規定による提案に関し必要な事項は、規則で定める。

 (危害情報等の申出)

第二十二条 県民は、食の安全・安心を損ない、又は損なうおそれのある食品等についての情報を入手した場合は、必要な措置が講ぜられるよう、県に対して申出をすることができる。

2 県は、前項に規定する申出の内容に相当な理由があると認めるときは、速やかに、関係法令に基づく必要な措置を講ずるものとする。

   第四章 安全・安心の確保

    第一節 出荷の禁止

 (出荷の禁止)

第二十三条 生産者は、食品衛生法第十一条第二項又は第三項の規定により販売等が禁止された農林水産物を出荷してはならない。

    第二節 自主回収の報告

 (自主回収の報告)

第二十四条 特定事業者は、その生産し、採取し、製造し、輸入し、加工し、又は販売した食品等の自主的な回収に着手した場合(法令に基づく命令又は書面による回収の指導を受けて回収に着手したときを除く。)であって、当該食品等が次の各号のいずれかに該当するときは、速やかに、その旨を規則で定めるところにより知事に報告しなければならない。

 一 食品衛生法の規定に違反する食品等(同法第十九条第二項の規定に違反するもの(規則で定めるものを除く。)を除く。)

 二 前号に掲げるもののほか、健康への悪影響の未然防止の観点から規則で定める食品等

2 特定事業者(第二条第六号ロに規定するものを除く。)のうち、自ら生産し、採取し、製造し、輸入し、又は加工した食品等を、当該食品等を生産し、採取し、製造し、輸入し、又は加工した施設又は場所において、他の者を経ることなく直接販売することを主として営む者については、前項の規定は、適用しない。

 (回収に係る指導等)

第二十五条 知事は、前条第一項の規定による報告に係る回収の措置が、健康への悪影響の発生又はその拡大を防止する上で適切でないと認めるときは、当該報告を行った特定事業者に対し、回収の措置の変更に係る指導その他の必要な指導を行うことができる。

2 知事は、前条第一項の規定による報告を受けたときは、速やかに当該報告に係る食品等が流通する地域を管轄する地方公共団体の長に対し、当該報告に係る情報を提供するものとする。

3 前条第一項の規定による報告を行った特定事業者は、当該報告に係る回収を終了したときは、速やかにその旨を知事に報告しなければならない。

4 知事は、前条第一項又は前項の規定による報告を受けたときは、速やかに、県民に対し当該報告の内容に係る情報を提供するものとする。

    第三節 立入調査及び措置勧告

 (立入調査等)

第二十六条 知事は、第二十三条の規定の施行に必要な限度において、生産者に対して報告を求め、又は当該職員に、これらの者の事業所、事務所その他の事業に係る施設若しくは場所に立ち入り、食品等、帳簿書類その他の物件を調査させ、関係者に質問をさせ、又は試験の用に供するのに必要な限度において、これらの物件の提出を求めさせることができる。

2 前項の規定により立入調査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

 (措置勧告)

第二十七条 知事は、生産者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該生産者に対し、必要な措置を勧告することができる。

 一 第二十三条の規定に違反して農林水産物を出荷したとき。

 二 前条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同規定による調査若しくは物件の提出を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

2 知事は、前項の規定による勧告をしようとするときは、当該勧告に係る生産者に対し、あらかじめその旨を通知し、釈明及び証拠の提出の機会を与えるものとする。ただし、公益上緊急を要するときは、この限りでない。

3 知事は、第一項の規定による勧告をした場合は、その旨及び当該勧告の内容を公表することができる。

   第五章 三重県食の安全・安心確保のための検討会議

 (設置及び所掌事務)

第二十八条 食の安全・安心の確保に関する施策を調査審議するため、知事の附属機関として、三重県食の安全・安心確保のための検討会議(以下「検討会議」という。)を置く。

2 検討会議は、次に掲げる事項について調査審議する。

 一 基本方針に関する事項

 二 食の安全・安心の確保に関する施策に関する事項

 三 前二号に掲げるもののほか、知事が必要と認める事項

3 検討会議は、前項に規定する事項に関し、知事に意見を述べることができる。

 (組織等)

第二十九条 検討会議は、委員十人以内で組織する。

2 前項の場合において、男女のいずれか一方の委員の数は、委員の総数の十分の四未満とならないものとする。ただし、知事がやむを得ない事情があると認めた場合は、この限りでない。

3 委員は、次に掲げる者のうちから、知事が任命する。

 一 消費者

 二 食品関連事業者

 三 学識経験を有する者

 四 前三号に掲げる者のほか、知事が必要と認める者

4 委員の任期は、二年とする。

5 委員は、再任されることができる。

6 前各項に定めるもののほか、検討会議の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

   第六章 雑則

 (規則への委任)

第三十条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

   附 則

 (施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。ただし、第四章の規定は、平成二十一年七月一日から施行する。

 (経過措置)

2 第四章第三節の規定は、平成二十一年六月三十日までに出荷された農林水産物については、適用しない。

3 この条例の施行の際現に策定されている三重県食の安全・安心確保基本方針は、第十条の基本方針とする。

 (見直し)

4 この条例の規定については、食の安全・安心の確保に関する国の施策等の状況及びこの条例の施行の状況を勘案し、必要があると認められるときは検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。



提案理由

 県民が豊かな食生活を通じて健康に暮らしていくためには食の安全・安心を確保することが重要であることにかんがみ、食の安全・安心の確保に関し、基本理念を定め、並びに県及び食品関連事業者の責務並びに県民の役割を明らかにするとともに、施策の策定に係る基本的な方針を定めることにより、食の安全・安心の確保に関する施策を総合的に推進する必要がある。これが、この議案を提出する理由である。

          ──────────────────



△請願文書表




請願文書表


(新 規 分)



 政策総務常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


27

(件 名)

 新過疎対策法の制定を求めることについて


(要 旨)

 過疎地域とは、人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備等が他の地域に比較して低位にある地域であり、現行過疎法では、県内7市町が指定されている。

 昭和45年に「過疎地域対策緊急措置法」が制定されて以来、過疎地域に対しては、3次にわたる特別措置法の制定により、地域格差是正のため38年間取り組んできたところであり、一定の成果も見られている。

 しかしながら、過疎地域の公共的施設の整備水準は総じて低位にあるほか、高齢化率が50%を越えさらに人口が減少することに伴いコミュニティ機能が崩壊する恐れがあるなど新たな課題が発生しており、過疎地域の問題は、一層深刻な状況に直面している。

 一方で、過疎地域は、森林資源の管理や洪水などの自然災害の抑止等の国土保全、食料供給あるいは良好な景観の形成や我が国固有の歴史・文化の承継など、多くの公益的機能を有している。

 このため、国全体としても過疎地域の環境が良好に維持・管理されていくことが不可欠である。

 過疎地域の衰退は、すなわち国土の弱体化につながり、都市部の維持・発展のためにも過疎地域の持続的な振興は国家的課題であるといえる。

 また、過疎地域は都市部で失われたゆとりや快適性を供給し、都市部は多様な製品やサービスを供給するなど、都市と過疎地域は互恵関係にあり、我が国の発展のためには両地域の共生が不可欠である。

 よって、引き続き総合的な過疎対策を充実強化し、過疎地域の振興が図られるよう、現行過疎法の失効後の新たな法律の制定を強く願うものである。

 以上、請願の趣旨について貴議会において採択をいただき、現行の「過疎地域自立促進特別措置法」が平成22年3月末をもって失効することから、三重県内7市町の過疎指定市町が平成22年4月以降においても、総合的な過疎対策事業に取り組めるよう、新過疎対策法の制定を求める意見書を地方自治法第99条の規定に基づき、国会及び政府に対し提出願いたく、請願する。
津市桜橋二丁目96
番地
三重県自治会館内
三重県ふるさと振
興協議会
 会長 柏木 廣文

(紹介議員)
 野 田 勇喜雄
 舟 橋 裕 幸
 中 嶋 年 規
 奥 野 英 介
 今 井 智 広
 真 弓 俊 郎
 水 谷   隆
20年1回


28

(件 名)

 民法772条の嫡出推定に関する運用の見直しを求める意見書の提出を求めることについて


(要 旨)

 民法772条第2項は「婚姻の解消若しくは解消の日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する」と、「嫡出推定」の規定を定めている。この規定は、もともとは法律上の父親をはっきりさせて子どもの身分を早期に安定させるためのものである。しかし、制定から100年以上たった今、離婚・再婚をめぐる社会情勢の変化などもあり、時代に合わなくなっている。

 例えば、この規定があるために、実際には新しい夫との間にできた子どもであっても、離婚後300日以内の出生であれば、前夫の子と推定され、出生届を提出すると前夫の戸籍に入ることになる。そのため、事実と異なる者が父親とされることを嫌って、出生届を出さず、無戸籍となっている方々がいる。

 そうした方々の救済のため、法務省は昨年5月に通達を出し、離婚後妊娠の場合に限り、医師の証明を添付することで現在の夫の子として出生届を認める特例救済措置が実施されている。

 しかし、この特例で救済されるのは全体の1割程度で、圧倒的に多いのは対象外となっている離婚前妊娠のケースである。離婚前妊娠に関しては、やむを得ない事情を抱えて離婚手続きに時間がかかるケースが多く、救済を求める声が強くなっている。

 よって、貴県議会におかれては、政府に対して、慎重に検討しつつも、子どもの人権を守るため、社会通念上やむを得ないと考えられるものについては現在の夫の子として出生届を認めるなど、嫡出推定の救済対象を拡大することを強く求める意見書を提出していただくよう請願する。
四日市市采女町
1662−5
子どもの人権を守
る三重県民の会
 代表 益田 力

(紹介議員)
 今 井 智 広
 野 田 勇喜雄
 水 谷   隆
 真 弓 俊 郎
 杉 本 熊 野
 奥 野 英 介
20年1回


29

(件 名)

 「郵便局の民営・分社化の見直し」を求めることについて


(要 旨)

 136年にわたって国営の公共事業として、国民生活に不可欠なサービスを提供してきた郵政三事業は、2007年10月1日に民営・分社化された。

 小泉前首相、竹中前郵政民営化担当大臣は2005年の郵政国会で「万が一にも国民の利便に支障が生じないようにしていきたい」、「過疎地の郵便局は無くさない」と国民に約束しそのための努力を付帯決議に盛り込まざるをえなかった。又、与党は郵政解散による総選挙では、「民営化すれば村に若者が帰ってくる」、「村が活性化する」と全国で大宣伝を行なった。

 しかし、民営化後の地方紙には、「郵政国会ではサービス低下はないと何度も約束したはずなのに、近くのポストが突然撤去された。手数料を上げたことについてどう説明するのか」との声が掲載されるなど、政府の「サービスの維持」の約束は守られていない。

 利用者の声が指摘するように、民営化に向けた経費削減で県内では25の集配郵便局でおこなっていた配達業務が中止され遠方からの配達になり、近鉄鳥羽駅に設置されているATMの撤去計画がだされ、閉鎖されたままの簡易郵便局も何局かある。ゆうちょ銀行サービスの郵便小為替が10倍の手数料になるなど軒並み引き上げられ、駅近辺にある郵便ポストの集配回数が3回から2回に減らされるといった「地方切り捨て」が一層すすんだ。

 郵政民営化法は3年ごとの見直しを義務付けているが、民営化の現実は「郵便・金融のユニバーサルサービスと郵便局のネットワーク」の分断を推進している。3年ごとの見直しを待つまでもなく、直ちに見直しをはかることが政府の国民に対する責任である。政府および関係機関に対して、郵政民営化の見直しにむけ以下の点について意見書を出していただくよう請願する。
          記

1 日本郵政KK、KKゆうちょ銀行、KKかんぽ生命各社の株式について、政府が保持し続けられるよう、「株式売却の凍結」をおこなうこと。

2 郵政関連法に「通信と金融のユニバーサルサービスの提供義務」を明記すること。

3 郵便事業と郵便局の実態を検証し、「民営・分社化」を見直すこと。
津市寿町7−50
三重県労働組合総
連合
 議長 丸林 育世

四日市市朝日町3
−16
三重県の郵便局を
守る会
代表世話人
    井口 正美

(紹介議員)
 萩 原 量 吉
 真 弓 俊 郎
20年1回


 防災農水商工常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


30

(件 名)

 近海かつおまぐろ漁業にかかる燃油高騰への対策について


(要 旨)

 近海かつお・まぐろ漁業を取り巻く情勢は、水産資源状況の悪化による漁獲量の減少、それによる水揚金額の減少、魚価の低迷など厳しい環境に加え、近年の漁船用燃油(A重油)価格の高騰による経費の増大により深刻な状況に置かれており、これらの要因が漁業経営を圧迫し近海かつお・まぐろ漁業にとっては極めて深刻な事態となっている。

 燃油高騰に対しては、省エネの努力もむなしく、出漁毎の赤字という事態をまねいている。この状態が続けば漁業者の自助努力の限界を超え、数多くの近海かつお・まぐろ漁業者の廃業といった危機的な状況につながることが危惧される。

 このような情勢下において、近海かつお・まぐろ漁船が生き残りを懸けて諸問題を自ら解消していこうではないかと奮起する次第である。

 非常に厳しい経営状況に立たされた業界存続のため、燃油高騰の現状に特段の勘案を頂き、各種支援施策について強力かつ早急な措置を講ずるべく、下記1については県の取組の実現を、下記2及び3については国へ意見書を提出いただきたく請願する。

          記

1 県制度融資の充実

 ・漁業者を対象とした災害資金制度の融資対象として燃油高騰を原因とした損失の補てんの追加

 ・燃油高によって経営状況が悪化するなか大きな経費負担となっているかつお・まぐろ漁船の船舶検査資金に対する低利融資制度の創設

2 総合的に燃油高騰を抑える取組の強化と、燃油価格が安定するまでの間の経営安定化対策の創設

 ・燃油について安定かつ低い価格を維持するための対策の実施

 ・漁業近代化資金(1号資金)の償還期間を延長するための政令改正

 ・セーフティネット資金の貸付要件の拡大

3 燃油高騰対策の諸事業の対象枠を広げるため、燃油高騰基金の早期の積み増し

 ・共同漁場探索船導入に対する支援策の継続実施

 ・燃油高騰に対する燃料費の直接補てん制度の創設
志摩市志摩町和具
1896−5
和具近海鰹鮪船主
組合
 組合長 山本 憲造

伊勢市岡本1丁目
8番11号
三重県近海鰹鮪漁
業者協会
 会長 三鬼 則行

北牟婁郡紀北町紀
伊長島区長島2187
−2
紀伊長島鰹鮪漁業
者協会
 会長 石倉 貞二

(紹介議員)
 藤 田 正 美
 舟 橋 裕 幸
 今 井 智 広
 真 弓 俊 郎
 水 谷   隆
 山 本 教 和
 中 川 正 美
 村 林   聡
 野 田 勇喜雄
 奥 野 英 介
20年1回


 生活文化環境森林常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


31

(件 名)

 長田地区内の産業廃棄物処分場に不法投棄されている産業廃棄物の全量撤去を求めることについて


(要 旨)

 当会では、数年前から、長田地区内の産業廃棄物処分場について、悪臭や規程外の廃棄物投棄の疑い、出火、土壌汚染の危惧等、将来に亘る生活環境を脅かすこの状況を憂え活動する地域住民や自治会に協力し、三重県に対し処分場増設の反対やボーリング調査の実施、業者への指導強化を訴えてきた。平成18年11月27日には、処分場増設に対し三重県から不許可の判断が下され、県政の適切な判断に深く感謝している。

 しかし、既存処分場に堆積されている産業廃棄物については、地域住民による調査や平成18年3月に県の指導の下で業者が行った既存処分場のボーリング調査の結果により、有害物質(鉛及びPCB)や埋めてはならない品目が検出されながらも放置されている。

 現在及び将来に亘る地域住民及び木津川流域住民の生活環境の保全のために、長田地区内の既存処分場に不法投棄されている産業廃棄物を早期に全量撤去するよう、業者に強く指導していただくよう請願する。

 なお、地域から提出された「有害物質が確認された既存処理施設における廃棄物の全量撤去を求めるについて」の請願が、平成20年3月25日に伊賀市議会で採択された。市がひとつとなって切にお願いすることであることを理解ください。

(早期に全量撤去を求める理由)

1 堆積物の質的危険性

  平成18年3月に県の指導の下、業者が行った既存処分場のボーリング調査では、かねてより地域住民が指摘し危惧していたとおり、取り出したコアに、埋めてはならない品目の木屑(廃材)が含まれており、また基準値以上のPCBが検出された。木屑(廃材)は水分を多量に含むために堆積物が崩壊しやすく、崩壊すれば、周辺の土壌汚染、特に島ヶ原住民の水源保護区域の汚染、有害物質の木津川流出は免れない。

2 地理的条件からの危険性

  この処分場が花ノ木断層と呼ばれる活断層や三軒家断層から1km程度しか離れていないこと、木津川断層帯まで5kmという地理を考えると、想定されている南海・東南海地震規模の地震が起これば大規模な崩壊の可能性がきわめて高いと考えられる。
伊賀市上野丸之内
116番地
伊賀市自治会連合

 会長 今高 一三

(紹介議員)
 吉 川   実
 竹 上 真 人
 森 野 真 治
 真 弓 俊 郎
 今 井 智 広
20年1回


 健康福祉病院常任委員会関係


受理
番号件名及び要旨提出者・紹介議員提出された
定例会


32

(件 名)

 国連「障害のある人の権利に関する条約」の早期批准及び「障害者差別禁止法」の制定と三重県「障害のある人の権利に関する条例」の制定を求めることについて


(要 旨)

 2006年12月、国連総会において「障害のある人の権利に関する条約(以下、障害者権利条約)」が採択された。この条約では、「障がい」のある人を「権利の主体者」として位置づけ、「障がい」のある人を排除してきた社会の仕組みを作り替えていくことが謳われた。そして、「障がい」を理由に生活のさまざまな場面で差別することを禁止し、「障がい」のある人の人権を実質的に保障するための国際的な基準が定められた。日本政府においては、2007年9月28日に署名を行い、将来的に批准する意思表示が示された。日本政府はこれまでにも、2004年に「障害者基本法」を改正したが、日本がこの条約の理念や基準を達成するためには極めて不十分な状況にあるのが現状である。今後、国レベルにおける条約の早期批准のために現行の法体系を整備するとともに、「障害者差別禁止法」の制定が早急に求められる。

 一方、三重県では、1997年に「人権が尊重される三重をつくる条例」を制定し、2006年3月には「三重県人権施策基本方針」の第一次改訂を行い、さまざまな取り組みや事業が展開されている。しかし、重度の「障がい」のある人が地域で生活をすることが「権利」として認められていないために、「障がい」のある人の社会参加や地域生活はあくまで「めざす姿」として示されているに過ぎず、それを実現するための政策は決して十分であるとは言えない。また、雇用の分野についてみると、1.8%の法定雇用率が適応される県内の民間企業における障害者雇用率は2007年6月現在で1.42%であり、全国ワースト1位という厳しい状況にある。さらに、教育の面では、あらゆる子どもたちがそれぞれ教育的なニーズをもっていると考え、お互いに学びあうインクルーシヴ教育が世界的な流れとなったことを受けて、日本でも、「障がい」のある子どもたちが本人の希望により地元の小中学校の通常学級でともに学ぶ「共生共学」への道がようやく拓かれたばかりである。

 このように、「障がい」のある人の人権問題は、三重県における人権問題のなかでも極めて深刻な問題であるにもかかわらず、「障がい」のある人の権利保障や差別の禁止・救済のための制度および政策の整備は極めて不十分である。

 三重県においても「障がい」のある人が地域住民として様々な役割を担い、市民としての当たり前の権利を行使することを尊重し、その権利が侵害された場合には救済を行うことを目的とした「障がいのある人の権利に関する条例」を制定することが必要である。

 それとともに、この条例を制定することは、「障がい」のある人だけでなく、三重県が本当の意味で誰もが住みやすく、明日に希望と誇りを抱きながら暮らしていくことのできる社会を創っていくことにつながっていくといえる。このような理由から、下記のように請願する。

 三重県議会におかれては、私たちの切なる要望を理解いただくよう心よりお願いする。

          記

1 国に対して、国連「障害者の権利に関する条約」の早期批准と「障害者差別禁止法」の制定を求める意見書を国へ提出すること

2 国連「障害者の権利に関する条約」の主旨を踏まえた「障害のある人の権利に関する三重県条例(仮称)」を「障がい」当事者の意見を充分に反映させながら制定すること
特定非営利活動法
人「障害」当事者
NPOセンター・
コンビニハウス
 代表 杉田 宏
     外8名

(紹介議員)
 辻   三千宣
 後 藤 健 一
 末 松 則 子
 奥 野 英 介
 今 井 智 広
 水 谷   隆
20年1回


33

(件 名)

 不妊治療休暇制度の創設を求めることについて


(要 旨)

 少子化によるさまざまな社会的問題が懸念されるなか、その基本的な対策として、

?安心して妊娠・出産できるための産科医師・小児科医師の確保

?老人の在宅支援と同様な育児支援の保険、環境の整備

?不妊夫婦に対する不妊治療への経済的、時間的な支援

などがあると考えられる。しかし、現状を鑑みるとこれらの環境が十分に整備されているとは言えない。

 こうした対策のうち、不妊に悩む子供を持ちたくてもかなわない夫婦にとって、不妊治療はきわめて有効な手段である。現在、不妊に悩んでいるカップルの頻度は10組に1組かそれ以上であり、年々増加していると言われている。

 また、日本で行われている体外受精の実態として、日本産婦人科学会は「平成13年度に体外受精の出生児は約1万3千人、累積は約8万5千人となっている。生殖補助医療(体外受精、顕微授精)及び高度生殖医療(ART)による出生数が年間1万人を超えている。」という趣旨の報告をしており、ARTによらない不妊治療での出生数はさらにその3〜5倍、全出生数の5%以上となっていると推定される。

 このように有効な治療であるにもかかわらず、不妊治療を受診するには多くの障害がある。まず、不妊治療を受けるためには、自費診療が多く高額な医療費がかかるため、自治体からの補助金だけでは生活を圧迫する。このため、仕事をしながらの診療となるが現在の事業所等における休暇制度では、適切で十分な不妊治療を受けるための時間を確保することが困難な状況である。また、有給休暇を取得することにより、職場の同僚などに業務上の負担をかけたりすることも、取得を困難にする要因となっている。さらに、不妊の事実を知られたくないため、なかなか休暇の申請が出しづらく、精神的なストレスも増加し、不妊要因の悪化を招くとも考えられる。

 安心して妊娠・出産できるための対策は国を挙げて取り組むべき問題であり、少子化対策として有効な手段の一つである不妊治療を安心して受けられるよう、不妊治療休暇制度を創設し、特別休暇として認めることについて、国の関係機関に対して意見書を提出していただくことを請願する。
四日市市生桑
町458−1
医療法人尚豊会
みたき総合病院
 与那覇 斉
四日市市別名4丁
目7−20
 森 照代

(紹介議員)
 末 松 則 子
 野 田 勇喜雄
 今 井 智 広
 真 弓 俊 郎
 奥 野 英 介
 杉 本 熊 野
20年1回


34

(件 名)

 後期高齢者医療制度を廃止するように国への意見書採択を求めることについて


(要 旨)

 今年4月から「後期高齢者医療制度」が実施された。75歳以上の高齢者全員から保険料が徴収され、月15,000円以上の年金受給生活者は、保険料が年金から強制的に天引きされる制度である。

 三重県後期高齢者医療制度広域連合の試算では、一人当たりの平均保険料は月5,674円で、年間68,077円の保険料が年金から天引きされ、介護保険料と合わせると月額10,000円以上の大きな負担となる。さらに、今後2年ごとの見直しで後期高齢者の保険料は医療費の増大に応じて自動的に値上げされる。

 さらに、今後は、病院などの医療機関に支払われる診療報酬は、75歳以上の高齢者は「心身の特性にふさわしい」などの名目で、診療報酬の引き下げ、受診できる医療が制限されるなども懸念される。

 このまま「後期高齢者医療制度」が続けば、高齢者の暮らしと健康に重大な影響を及ぼし、必要に応じた医療が受けられない事態に至る。

 私たちは、戦中・戦後苦労を重ねられ、戦後復興に大きく力を発揮され社会に貢献してこられた高齢者が生命の危機に瀕する事態が起きることを大変危惧しており、住民を代表する貴議会が、国に対して、後期高齢者医療制度を廃止するように意見書を提出されるよう請願する。
津市観音寺429−13
三重県保険医協会
気付
三重県社会保障推
進協議会
 代表 鬼頭 清史

(紹介議員)
 萩 原 量 吉
 真 弓 俊 郎
20年1回


          ──────────────────



△質問



○議長(萩野虔一君) 日程第1、県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。25番 舘 直人君。

   〔25番 舘 直人君登壇・拍手〕



◆25番(舘直人君) 失礼をいたします。改めましておはようございます。三重郡より選出をいただいております新政みえの舘直人でございます。議長のお許しをいただきましたので、早速に通告に従いまして質問をさせていただきたいと思います。

 まず、大きく一つ目は、これからの農業政策について、農政改革の2年目を考えるということで御質問をいたします。

 その一つは、米の需給調整対策の課題であります。

 昨年、戦後の農政を抜本的に見直す新たな農業政策がスタートをいたしました。これは、平成17年3月に策定をされました新たな食料・農業・農村基本計画に基づき、これでございますけれども、(実物を示す)これに基づいて、担い手に対して施策を集中する水田経営所得安定対策と米の生産調整支援政策を見直す米政策改革推進対策、そして農地・水などの資源や環境の保全向上を図るための農地・水・環境保全向上対策の、この三つの対策を中心としたものでございます。特に米政策改革推進対策は、需要に応じた売れる米づくりを目指した新たな米の需給調整対策でございまして、農業者、農業団体の主体的な需給調整システムへの移行を目指しているものであります。

 今回の農政改革は、農業従事者の減少、高齢化、そして農作放棄地の増大など、農業、農村が危機的状況にある中で、兼業農家や高齢農家をはじめとする多様な構成員からなる地域農業を、担い手を中心として地域の合意に基づき再編しようとするものでございます。昨年からこの対策が本格的に実施をされ、同時に生産調整につきましても農業者、農業団体の自主的、主体的な生産調整システムに移行がされたわけであります。

 そのような中、昨年は生産調整が全国31の府県で未達成ということでございまして、約23万トンもの過剰作付が発生をいたしましたことから、米価が急落し大きな問題となりました。本県においても、昨年は過剰作付があったと聞いておりまして、売れる米づくりへの対策とあわせて生産調整の確実な実施が大きな課題となっているのではないでしょうか。

 そこで、お伺いをいたしたいと思います。

 昨年農政が大きく転換し、様々な施策が新たに実施されたものの、その問題点も多く見えてきたと思います。生産調整を確実に実施し、売れる米づくりを実現することが必要だと考えますが、昨年度の県下の状況はどうであったのか。そして、その結果を踏まえて本年度はどのように進めようとしているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 続いて、二つ目が野菜の振興についてお伺いをしたいと思います。

 私は、今回の農政改革にはもう一つ問題点があるように思います。それが野菜の振興についてでございます。今回の農政改革でも、野菜の経営安定対策として契約取引の推進、また需給調整の的確な実施、そして担い手を中心とした産地の重点支援を実施することとしていますけれども、水田経営所得安定対策や米政策改革推進対策の対象とはなっておりません。余りにも野菜の生産振興への支援が少ないように思うのであります。

 三重県は水田農業が中心でありますが、その中でも地域の特色を生かした野菜産地が形成をされております。また、県では、地産地消運動であるとか、また地物一番など、地域で生産された農産物を地域で消費する運動を進めております。私の住んでいる地域におきましても、JA三重四日市が経営する四季彩には地域で生産された農産物が並び、大勢のお客様でにぎわっています。これこそ生産者の顔が見え、安全で安心したおいしい農産物が提供されるからでありまして、これらの運動の基本である、このように思います。これら地域の農産物の消費意欲の向上にあわせた野菜の生産振興が今こそ必要なのではないでしょうか。

 そこで、お伺いをいたします。

 水田農業が中心の本県におきまして野菜の振興は重要である、このように思います。地産地消運動の取組などの活動とあわせて産地の育成が必要だと考えますが、どのように進めようとされておられるのか、お聞きをいたします。

 次に、農政改革の大きな柱の一つであります農地・水・環境保全向上対策についてお伺いをいたします。

 この対策は、地域のコミュニティーの醸成があっての対策でありまして、その重要性、必要性を強く感じています。それは農家の方だけではなくて、地域の方々にも参加していただき、そこに住む人々が一丸となって地域づくりを行い、農地や集落の環境保全を行うものでありまして、私の地元でもすばらしい活動が実施をされております。

 菰野町の田光地区でありますけれども、田光資源と環境を守る会、これを結成されまして、昨年は花で地域を飾りたいとの思いから、麦を収穫した後の農地へヒマワリとコスモスを植えられ大きな話題となりました。また、地元のため池に本来の生態系を復元するため、1月にため池の水を抜き外来種を駆除し、4月にはそのため池に在来種を放流する活動を実施されたところであります。

 これらの活動は、農地や農業用施設を守るだけではなくて、豊かな自然など、地域が持つポテンシャルを向上する重要な取組でありまして、地域産業の活性化の一助となる活動でもあると確信をしています。また、これまで農家の出合いで行ってまいりました農業用水路や農道などの維持管理がこれからは困難な状況となることが想定をされます。農地や農業用施設の維持管理の担い手としてもなくてはならない活動だと、このように思うところであります。

 そこで、お伺いをいたします。

 これまでのいろいろな指摘などによりまして、この対策に着手するための手続等は簡素化されてはいますけれども、もう少し工夫があってもいいのではないかなと、このように思います。これらのことも含めまして、現在の取組の状況と今後のこの施策の展開についてどのようにお考えかをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、大きく二つ目が商工の関係でございまして、地域産業の活性化ということについてお伺いをさせていただきます。

 県では、四日市のコンビナートでの取組をはじめとして、研究開発機能の集積、そして燃料電池などなど、先導的産業分野の育成などに取り組んでいます。また、この3月には、四日市市塩浜に高度部材イノベーションセンターも開設をされ、北勢地域は今後一層盛り上がるものと大いに期待をするところであります。しかしながら、地域の中小企業の声に耳を傾けてみますと、なかなか景気のいい話が聞こえてきません。中小企業からは実質経済成長率第1位の恩恵は実感できない状況にありまして、地域の産業が全般的に活性化してきているとは言いがたい状況にあると感じております。

 ところで、皆様はマコモというのを御存じでしょうか。これは稲科の植物であるんですが、私の地元菰野町には古い時代にこのマコモと草ヨモギなどが生い茂る原野が広がりまして、そこを切り開いて村づくりが始められたことから、このマコモが菰野という名前の由来になったと、このように言われているものであります。菰野町では、このマコモを町おこしの材料に生かそうと五、六年ほど前から取組が始まりまして、四日市農芸高等学校によりますマコモタケの栽培や販売に始まり、現在では湯の山温泉の旅館やホテルなどとの連携によりまして地域を挙げた取組に広がり、新たな商品開発、そして新しいビジネスに発展させようと頑張っているところであります。

 このように一つの材料、一つの地域の資源がいろいろな人の参画に広がり、観光資源との融合など、その地域のものとしてのポテンシャルを生かして、地域ぐるみの取組に発展していることが地域産業の活性化が実感できるということにつながるものと、このように思うのであります。三重県には、三重ブランドをはじめとする農林水産品や伝統工芸品、さらには自然、歴史、伝統にはぐくまれてきた豊かな観光資源など、様々な地域資源があり、新たな産業に結びつく可能性を秘めたまさに資源の宝庫であると言えると思います。このような様々な地域資源を地域のポテンシャルとして、地域ぐるみで活用を図っていこうとする取組は、地域の中の中小企業だけではなくて、農林水産業や観光の振興策としても大きな効果をもたらし、地域産業全体の活性化につながるものではないでしょうか。

 そこで、お伺いをいたします。

 県では、このような地域の産業活性化の取組の支援を行うためにとみえ地域コミュニティ応援ファンドがありますが、このファンドが地域をサポートしていく仕組みとして十分に機能するのか、これまでの取組状況も踏まえて今後の展望をお聞かせいただきたいと思いますし、今年度、県内の六つの機関が地域力連携拠点として国の認定を受けたと聞いておりますが、こういった拠点も有効に活用していくべきと考えます。それについてどのように対応されようとされているのか、まずお聞きいたしたいと思います。よろしくお願いします。

   〔農水商工部長 真伏 秀樹君登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 農業政策について3点ほど御質問をいただきましたので、順次御答弁を申し上げます。

 まず、1点目の米の生産調整についてでございますけれども、米の生産調整につきましては、国は昨年12月に20年産以降の生産調整の達成に向けて、転作拡大面積への緊急一時金の支給でございますとか、飼料用や米粉用など、特別な用途の米を生産調整の対象とする新たな方式の導入を対策として打ち出してまいりました。こうしたことを踏まえまして、本県では集落座談会の開催でございますとか、生産調整の未達成者への個別指導への取組、緊急一時金を活用いたしました青刈り稲等での転作面積の積み増し等で生産調整の対象となる加工米の出荷の確約等、いろんな形での生産調整に今取り組んでいるところでございます。

 また、特に過剰作付の多い地域に対しましては、平成20年産米の生産量の配分におきまして、いわゆるペナルティーという形になりますけれども、生産量を削減するということで、四つの重点地域を設定いたしまして重点的な指導を行っているところでございます。こうした中で、いわゆる売れる米づくりへの対策でございますけれども、三重の米戦略につきましては、安全安心、地産地消の視点を重視いたしまして、県民に信頼される米づくりに取り組んできているところでございます。

 具体的には、JAでございますとか、米の卸売業者など、関係者と連携をいたしまして、米の品質向上運動並びに県産米への理解を高めるための活動の促進、三重の安心食材表示制度への導入促進、それとみえのゆめなど業務用向け品種の作付拡大などに取り組んでおるところでございます。今後とも、売れる米づくりに積極的に取り組む地域に対しましては、米の生産数量の優先的な配分を行うとともに、特別栽培米など消費者に信頼され安心して買っていただける米づくりを促進することにより、県産米の競争力強化に努めてまいりたいと考えております。

 2番目の野菜の生産振興についてでございますけれども、県内の野菜生産につきましては、地産地消運動の一環として進められております地物一番の日のキャンペーンでございますとか、ファーマーズマーケットの増加などによりまして、量販店、外食事業者等からの商談でございますとか、地元での直販が増加をしてきておる状況でございまして、良好な市場環境にあるというふうに理解しております。しかしながら、地域によりましては生産者の高齢化でございますとか、担い手不足などにより、こうした需要の拡大に十分対応できていない場合があるのも事実でございます。こうした点を踏まえまして、その対応を図るために、JAグループとの連携によりまして県内50産地において産地ごとの対応策を明確にいたしました産地強化計画を策定いたしております。

 この計画に基づきまして、産地育成のための核となる人材の育成でございますとか、新たな生産者を確保するための研修会の開催、新品種等の導入でございますとか、伝統野菜の価値の再評価、出荷作業の簡素化を図りますコンテナ流通システムの導入など、関係者が一体となった取組を進めておるところでございます。本年度は新たにみえの人と自然にやさしい農業推進方針を策定いたすこととしておりまして、安全・安心など消費者ニーズにこたえられる産地の育成を図ってまいりたいと思っております。

 三つ目でございますけれども、平成19年度からスタートをいたしております農地・水・環境保全向上対策でございますけれども、この事業そのものは多面的な機能を有します農地でございますとか農業施設など、地域の多様な主体の参画のもとでそうした機能を保全していこうとするものでございまして、農業・農村を維持・発展させていく上で重要な取組と考えております。

 このため、県民しあわせプラン第二次戦略計画におきましても重点事業と位置づけておりまして、圃場整備済み農地の2分の1でございます1万8000ヘクタールを目標として取組を進めております。初年度でございました平成19年度は、県内各地域の234の組織におきまして1万1295ヘクタールでの活動が始まっております。今年度は新たに10組織、約400ヘクタールの農地で活動開始をいただいておりまして、さらに20を超える地域で1000ヘクタールほどの調整が現在進められておるところでございます。今後も市町などとの連携を十分図りまして、この事業の有効性でございますとか、先行地区の取組事例等を普及啓発することでさらなる取組の拡大を図ってまいりたいと思っております。

 なお、御提案のございましたさらなる事務の簡素化ということでございますけれども、一部昨年も実施をさせていただいたところでございますけれども、この点はいろいろ国にも働きかけを行っておるところでございますけれども、適切な地域活動を担保していくためには一定の書類というのもどうしても必要だということもございまして、これ以上簡素化については難しいというようなことを聞いておりますので、その点については御理解をいただきたいと思います。

 以上でございます。

   〔農水商工部理事 南 清君登壇〕



◎農水商工部理事(南清君) 私のほうからは、地域産業の活性化に関する御質問にお答えをさせていただきます。

 まず、みえ地域コミュニティ応援ファンドについてでございますが、地域産業の活性化を図るためには、地域発の新たな事業を掘り起こそうとする取組や地域の課題をビジネスの手法で解決するといった取組が次々と生まれてくるような仕組みづくりが大切だと考えております。こうした仕組みづくりの核になるものといたしまして、平成19年度、昨年でございますが、農林水産品、伝統的な技術、観光資源の活用、あるいは地域の課題に対応した事業など、多種多様なビジネスモデルの創出を資金面から支援するということで、独立行政法人中小企業基盤整備機構、あるいは県内金融機関の協力、そういうものを得まして、財団法人三重県産業支援センターに10億円のみえ地域コミュニティ応援ファンドを造成したところでございます。

 この運用果実によりまして助成事業を実施しているところでございますが、昨年度は県内全域から51件の応募をいただき、5件について採択を行いました。また、本年度は第1次募集といたしまして、4月から5月にかけて募集を行ったところでございますけれども、44件の応募をいただき、6件について採択を行っております。さらに今年度中には、ファンドを40億円追加造成いたしまして助成事業の追加募集も行うこととしております。

 これまでの応募状況によりますと、北勢地域から東紀州地域に至るまでの各地域から地域おこしや空き店舗対策、高齢者サービス、グリーンツーリズムなど、多様な事業内容の応募がございました。今後は運用果実が増加いたしますことから、より多くの地域の強みを生かしたアイデアを地域ビジネスの創出につなげていけるものと、このように考えております。

 次に、地域力連携拠点についてでございますが、地域ビジネスの創出を促進していくためには、ファンドによる助成に加えまして、このような取組をサポートしていく体制づくり、こういったことも重要なことだというふうに考えております。昨年度から財団法人三重県産業支援センターが市町、商工会等と連携した取組を進めているところですが、さらに地域の視点に立ったビジネスの創出をより強く進めていくという観点からは、商工団体等が地域の金融機関、農協、あるいは大学といったところと密接に連携をとりながら支援の中身を深めていくことがより重要になってくると考えております。

 このような中、去る5月に、先ほど先生からもお話がございました、三重県産業支援センターをはじめとする県内の商工会議所など、六つの機関が地域の中小企業支援機関の連携拠点ともいうべき地域力連携拠点として国の採択を受けたところでございます。

 今後はこれら六つの地域力連携拠点が緊密に連携をとりまして、財団法人三重県産業支援センターを中心として、地域の強みである地域資源を活用した新事業を展開いたします小規模事業者等に対して支援を行っていくこととしております。少し具体的に申し上げますと、地域資源活用促進法、それから今年の5月にできました農商工等連携促進法、こういったものに基づく事業認定でございますとか、ファンド事業の活用などに取り組むことによりまして、地域の発想に基づくビジネスの創出を一層促進して、地域に潜在する資源を生かした産業の活性化につなげていきたい、このように考えております。

 以上です。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) ありがとうございます。

 いろいろ生産調整等々についても思いがあって言いたいんでありますけれども、先日の大野先生のほうからもこの三重県の農業振興に関する条例をというお話がございました。私もそうでありますし、私どもの会派新政みえもそのように思っているところであります。全国でも20の道府県がやられているということでありますし、関係者、関係団体の意見も聞きながら早期の制定をしていただきたいなと、そう思います。そして、今まで戦略がありましたけれども、これについても、いま一度中の確認というか、見直しも必要だな、こんな思いがしております。

 また、地域の産業についてもそうでありますけれども、余りに、例えばイノベーションセンターであるとか、高度部材であるとかというふうな名前の中で、県民の皆さんがそれですっとイメージをしていただける名前なのかなというふうな思いがするところがあります。それにはいろいろと考えられて命名もされているんだと思いますけれども、県民の皆さんにもっとわかりやすくしていただきながら活用いただいて、さらに地域が活性化するように頑張っていただきたい、このように思います。

 それでは、大きく二つ目の質問項目であります。尊い人命の救助・救出について御質問をさせていただきたいと思います。

 1番は山岳遭難対策でございます。

 まず、山岳遭難の状況でございますが、ちょっとこれを出していただけますか。ちょっと出して置いておいてください。(パネルを示す)これは県警が発表をしたものでございます。19年、18年の対比と発生件数、また遭難者数をあらわしております。19年の発生件数が30件、前年と比べると20件増えている。遭難者数も48名で37名増えている。死亡者も、また負傷者、行方不明、救助された方も全部19年には増えている。それだけの事故があったということでありますし、20年の1月から4月と前年の同じ時期を比べましても、件数も2件多く増えているというふうな状況でございます。

 昨年の遭難の状況というのは、過去10年間で発生件数、遭難者数とも最高の記録をしたということでございます。しかし、この数字は県警へ通報があって対応したなどして県警が把握しているものでございまして、例えば山小屋の管理人の方やら、その場に居合わせた関係者の方々が対応して県警には通報がなかったという件数も多くあると思います。ですから、実際にはこれ以上に発生はしているんだと思います。

 そして、これらの遭難の特徴ということでありますけれども、まず時期については夏から秋にかけて、季節のいいときに多い。これは30件中17件が発生をしております。山域別では、30件中15件がこの鈴鹿山系で発生しているのであります。その原因というのは、道迷いということが最も多く、次いで転落、滑落ということでありました。遭難される方の年齢でありますけれども、40歳以上の中高年者が32名ということで、半数以上を占められている。また、救助の要請の手段は30件中21件が携帯電話での通報であります。そして、登山届という状況については、30件中3件のみしか届けがされていなかった、このような状況であります。

 このことを受けながら、地元鈴鹿山系の関係者の方や、また三重県の山岳連盟の方と意見交換をさせていただく機会がございました。その皆さんによりますと、鈴鹿山系についてでありますが、自然豊かで深い緑、そして清流の沢など、登山にはすぐれた魅力のある山なんだ、このようなことであります。しかしながら、急ながけであったり、急な沢であったり、そして火口岩の露出やその崩壊地なども多く、魅力とともに危険性の高さも指摘をされたところであります。

 また、アクセスがよくて登山時間を短く計画できることから、県内や東海地方からの日帰り登山者や単独行のハイカーにも人気が高く、中高年の登山ブームとともに最近は商業ツアー的登山も増加するなど、その目的が先行してしまって山の鉄則であったり、過程を軽視する場合も多く、間違った自己流で登山していることが多いとのことです。また、キャンプに来ていて、付近を散策目的で歩いていて道に迷ってしまうような事故も発生をしておりまして、通常では起こり得ない場所での事故も発生をしているということでありますし、登山のミスや事故は決して初心者だけが起こすものではないんだ。むしろ熟練者の方のミスのほうが重大な結果に結びついている、このようにおっしゃってみえます。

 そこで、お伺いをいたします。

 ほかにも致命的な遭難原因はあろうかと思いますけれども、その遭難原因への対応と日ごろの備え、そして、遭難が発生したときには、山岳連盟さんなど関係機関との連携のもと、捜索、また救助活動を展開されるのであろうと思います。その対応状況や課題などについて、県警部長にお伺いをさせていただきたいと思います。

 二つ目が、救命活動と災害への備えということでございます。

 昨年のこの場で、菰野におけます応急手当普及の会が設立をされて、地域において精力的な活動を展開していることを紹介させていただきました。その団体がこのたびその普通救命講習の普及活動の実績が広く評価されまして、日本臨床救急医学会の理事会の推薦を受けて、この6月7日から8日にかけて東京のビックサイトで開催をされました第11回日本臨床救急医学会総会学術集会に招かれたのでございます。この集会のメーンテーマは救命の絆、災害と救急医療ということでございまして、シンポジウムをはじめ教育講演や一般演題としての事例発表など、全国各地からの関係機関、関係者が参加し行われまして、私も勉強に行かせていただいたところであります。その中で、菰野応急手当普及員の会の小林会長は、民間人による救急普及啓発と地域医療活動ということをテーマに、これまでの活動状況を発表されました。その活動の充実ぶりがその場でも大きく評価されたところでございます。今後は、国際応急手当の資格取得に向けた継続的な活動をと頑張っておられるところでございます。

 さて、先月にはミャンマーのサイクロン、また中国四川での大地震、そして先日の14日の朝、マグニチュード7.2、震度6強という岩手・宮城内陸地震が発生し、甚大な被害をもたらしました。改めて尊い命を奪われた方々に哀悼の意を表させていただきますとともに、被災をされた多くの皆様方に対し心からのお見舞いを申し上げるところでございます。

 そこで、災害の備えについてお伺いをいたしたいと思います。

 災害が発生したときには、まず自分の身は自分で守ること、また家族や近隣の方々での救助活動が有効であることは阪神大震災や多くの災害から学んだ教訓でございます。まさに自助・共助の活動を生かしていくことが必要であります。先ほど御紹介をいたしました日本臨床救急医学会の大会に合わせて国際消防防災展も行われておりまして、最新鋭の資機材の見学をさせていただいたところであります。消火、救急、救助や情報通信、緊急地震速報と安否確認システムなどなど、先端的な資機材の展示に驚くばかりでございました。

 そして、その中の災害対策のブースで注目をいたしましたのが、避難所など被災者を支援するための施設、資機材でございます。避難所での生活スペースや災害時のトイレなど、個人のプライバシーの保護確保についての重要性とともに、その充実が求められていることを改めて認識した次第であります。

 そこで、お伺いをさせていただきます。

 被災地の被災状況や住民の被害状況の情報収集を迅速に行うことが求められておりますが、県としてどのように取り組むのか。そして、避難所で被災者を支援する施設、資機材などについてどのように配備し充実させるのか。これは市町における課題であろうとは思いますけれども、県としてこの問題にどのように取り組むのか、まずお答えをいただきたいと思います。よろしくお願いします。

   〔防災危機管理部長 東地 隆司君登壇〕



◎防災危機管理部長(東地隆司君) まず最初に、菰野応急手当普及員の会の活動については感謝を申し上げます。まさにこういった自助・共助の活動の中でこういうような普及員の会が地元で活動していただく、まことに防災力が向上するものと思っております。

 それから、議員の御質問のいわゆる避難所の対応でございます。これにつきましては、岩手・宮城内陸地震においても孤立化対策ということで、やはり通信が途絶えたということが大きな問題になっております。こういうことも含めまして、避難所の公共的な施設につきまして、私どものほうは市町と連携をいたしまして、例えば無線通信機器や自家発電機等、いわゆるそういう施設の整備について助成も行っております。それから、加えるならば、ソフト対策として、そうした日ごろからソフト面の避難所の運営訓練もしていただくようマニュアルもつくってございます。そういったことも含めまして、市町と連携しながら、県もそういった対策に積極的に取り組んでいきたいなと考えております。

 以上でございます。

   〔警察本部長 入谷 誠君登壇〕



◎警察本部長(入谷誠君) 山岳事故の対策についてお答えいたします。

 山岳事故につきましては、ただいま議員のほうからお話がありましたように、平成18年には一たん10件と減少したところでございますが、平成19年に30件発生し、遭難者48名と発生件数、遭難者数とも過去5年間で最高を記録しております。このうち4人の方が亡くなられ、1人が行方不明、10人が負傷されておるところでございます。また、本年1月から5月までの間の発生状況でございますが、10件発生しており、1人が亡くなられ、7人が負傷されております。これは昨年の同時期を上回る状況でございます。

 また、特徴といたしましては、先ほど議員のほうからお話がございましたように、遭難者数の半数以上が40歳以上の登山者であり、発生場所の大半は鈴鹿山系であります。また、事故の対応につきましては、道迷いが最も多く、次いで滑落、転落の順となっておるところでございます。

 警察といたしましては、このような山岳遭難の実態を踏まえて、鈴鹿、台高等、主要山系を管轄するいなべ、四日市西、亀山、鈴鹿、松阪、大台の6警察署に山岳遭難救助隊を編成して救助活動に当たっておるところでございます。平成19年中には29回出動し、地元自治体や山岳会等と協力して41人を救出しておるところでございます。また、このような増加する山岳事故を防止するために、今申し上げたような関係機関等と連携をいたしまして、広報啓発活動に努めておるところでございます。

 以上でございます。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) ありがとうございます。

 まず、救急、災害の備えについてでありますけれども、ちょっとわかりにくいお話でありましたが、災害については、いわゆる自然災害と人的災害と特殊災害、いろいろなものがあって、台風やら、地震やら、津波やら、火山爆発、いろいろあります。まず、それらのいろいろな災害に対してのメディカルコントロールの確立をすることによってある程度のものができるのではないかなと。今それを事細かにといいますと、まだできていない状況ではないのかなと思うところでありますので、一度そこら辺のことについても早急に確立をしていただきたい、そう思いますし、最新鋭の資機材、本当にすばらしいものがあるわけであります。災害が起きたときに当然その関係のところはありますけれども、県として災対本部をそっちへ持っていったりということがあれば、例えばそこへ移動するような車両の導入というのも、いろいろな車両が出ておりますので、そんなこととかいろいろなことができると思います。

 そして、一番思いますのは、いわゆる救急医療用ヘリコプターと言われますドクターヘリについてであります。これについては、愛知医科大学の井上准教授さんがお見えになりまして、私もこのようなドクターヘリについての運用と導入のガイドブックやら、いろいろ資料はちょうだいしたところでありますけれども、一番大きな問題はそれに搭乗するドクターのことかなというふうな思いもしております。

 近隣の状況からいくと、愛知のほうには名古屋の愛知医大にありますし、静岡ですと三ヶ日の近く、それで岐阜にも岐阜市のほうに置かれる。そして、滋賀のほうは土山の近くで配備がされるんだろうということであります。それがありますと、三重県もすっぽりその運行の範囲の中に入ってしまうわけでありますけれども、今回の岩手・宮城の地震においてもヘリコプターが50機以上、防災であったり、自衛隊であったり、ドクターヘリであったり、それが出動してすばらしい実績を上げたということも報告があるようでありますが、ちょうど来月の7月にこのドクターヘリの検討委員会がどうも開催をなされるんだというふうに小耳に挟みました。ぜひとも前向きな議論、検討をいただきたいなと、このように思います。

 そして、山岳事故についてであります。先ほど三重県の山岳連盟のお話が出ましたけれども、連盟の皆さん、県内の山での遭難はもう撲滅するんだということを大きな目標の一つとして活動をされてみえます。それこそ新しい資機材を購入しての隊員の訓練であったり、研修を行いながらいつでも要請があれば出動できる、そんな体制を組んでみえるわけであります。その捜索に行くに当たってはいろいろな問題がありますが、その問題は何かというと、出動に着手する時間が遅れてしまうことなどがあるわけでございまして、そこで提案をさせていただきたいと思います。

 このような事故を当然防止しようということから、県下のいろいろな関係の団体の皆様方が集まっていただいて、そして総合的、効果的な対策を推進する三重県山岳遭難防止対策協議会といったものを設立いただけないかな、こんな思いがします。この組織は本県を取り巻く、ちょうど先ほどのドクターヘリのところと一緒でありますが、愛知、岐阜、滋賀、静岡では設置をされておりますし、全国20数県で既に設置がなされているようでございます。

 例えば、愛知県の協議会の構成団体を見てみますと、山岳連盟、県警、そして教育委員会をはじめとしまして、一般の方では中小企業団体中央会であったり、高等学校体育連盟、私学総連合会、体育協会、レクリエーション協会、体育指導員連絡協議会、各種の学校校長会、そして名古屋地方気象台であったり、JR東海など、それとそれらの団体を所管する県庁の各部局で構成がなされているのであります。この問題はまさに尊い人命をいかにして守るかということでございまして、ぜひとも設立をいただきたいし、また設立をするべきであると考えます。

 私が調べたところ、今回のこの答弁についてもどちらの分野になるのかなということでいろいろ思っておりましたけれども、それに対しては各県とも対応がいろいろまちまちなんですね、部署が。その全国組織であります山岳遭難対策中央協議会、これについては文部科学省が主に担当しているということでございますので、教育長よりお考えと決意をまずお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。



◎教育長(向井正治君) 議員お尋ねの山岳遭難に対します山岳連盟防止対策協議会の設置でございます。議員の御紹介のように、各県22道県で設置されておりますが、それぞれ中心となる部局は様々でございます。そういった中で、中央の組織につきましては文部科学省が中心で運営されているということも聞き及んでおります。そういったことから、他県の例も参考にしながら、三重県山岳連盟等の関係団体と十分な協議を重ねながら、今後そういった設置につきまして検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) 協議をし、検討し、考えるというのは、つくるというのか、つくらないというのか、どういうふうなものでしょうか。



◎教育長(向井正治君) 関係団体、関係部局と話をしながら前向きに検討してまいりたいと考えております。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) 前向きはそれを設置するんだというふうに解釈していいですか。



◎教育長(向井正治君) 議員お尋ねのように解釈していただいて結構でございます。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) ありがとうございます。

 本当に人命のことでありますし、各部にわたっての横断的なことでありますので、設立をするにはどこが担当するのか、大変な問題があろうかと思いますけれども、ぜひとも早急に設立していただくことを心からお願いしたいと思います。

 続きまして、大きくは四つ目の生活排水処理アクションプログラムについて、快適な生活環境と健全な財政を考えるということで質問をさせていただきます。

 生活排水処理施設の現状と課題につきましては、現在の三重県の生活排水処理は、各市町の計画をもとに生活排水処理アクションプログラムとして、(実物を示す)このようにして取りまとめ、これによって施設の整備に取り組んでいただいているところであります。その整備手法は、大別すると集合処理方式、いわゆる下水道集落排水でありますし、もう一つは個別処理方式、浄化槽というふうに分類ができます。しかし、下水道の供用が開始された場合は、この計画流域に適正な維持管理がなされている合併浄化槽であっても、下水道に接続しなければならないという接続義務が下水道法により規定がなされています。そうすると、適正に浄化槽で管理されている住民の方は、浄化槽を設置するのにかかる費用に加えまして、浄化槽の廃棄の費用と下水道の接続の費用まで負担が強いられるということになります。

 ここでなぜ下水道や集落排水に接続をしなければならないかといいますと、下水道事業の管理運営費用は下水道使用料で賄うことが原則であるからであります。しかしながら、なぜ適正に維持管理をしている合併浄化槽を廃棄しなければならないのか。また、政府・与党による下水道に偏重した汚水処理対策では、極めて厳しい地方財政でありますことから、今後大幅に下水道料金、使用料の値上げが見込まれます。そして、合併浄化槽の機能は下水道施設と遜色がない水準にありまして、恒久的な施設として、これからの循環型社会の形成に大きく寄与すると指摘や声を受けて、国会においては公明党と民主党が下水道法案の一部を改正する法律案を4月25日に参議院に提出いたしました。まさに浄化槽整備が今後の生活排水処理施設整備の中でさらに重要な手法であると認知をされたんだと、このように思うところであります。

 そして、ここで問題となりますのが、下水道の計画流域内に設置者はだれで、どこにどのような浄化槽が何基設置されているか、この把握をすることであります。今、県、市町でも浄化槽の設置状況は完全に把握されていない、このようにお聞きいたしますし、また水質保全協会と県との間で把握している浄化槽の基数にも大きな差があるようでございます。

 そこで、お伺いをいたします。

 むだを省き、浄化槽の特性を生かした施設整備を推進するにも、これらの問題をクリアしなければ今回の改正法案は絵にかいたもちとなってしまいます。そこで、これらの問題に対してどのように対処されようとしているのか、お伺いをいたしたいと思います。

 次に、下水道の財政に与える影響を考えたいと思います。

 当然、下水道流域の浄化槽が下水道に接続をしないとなれば、その処理量が減りまして、終末処理場の規模も小さくなります。そして、下水道事業の管理運営費は下水道使用料、いわゆる事業収入で賄うのが原則でありますから、このことについては、国交省から下水道経営の健全化に向けた取組の留意事項というタイトルの文書で県、また市町に送られているのでありますけれども、その内容は適切な下水道使用料の設定という項目の中で、事業の管理運営の費用のすべてを回収できる水準に下水道使用料を設定し、これを確実に徴収するように努めなければなりません。そして、最後に市町村に対しこの旨周知徹底されますとともに、適切な助言等をお願いしますと、このような内容で指示が来ているのであります。しかし、実態は一般会計からの繰り出しが行われているのであります。

 なぜ繰り出しをするかといいますと、下水道事業の管理運営費用のすべてを回収できる下水道使用料、いわゆる本来徴収すべき使用料に設定をいたしますと、住民の皆さんの負担が多額となることから、下水道使用料、いわゆる受益者負担を軽減し、そのことによって生じる料金の不足額を補てんするために繰り出しを行っているということでありますが、その繰り出しの法的な根拠は地方財政法第6条のただし書きでございます。6条は公営企業の経営という項目でありまして、ただし書きは「災害その他特別の事由がある場合において議会の議決を得たときは、一般会計又は他の特別会計からの繰入による収入をもってこれに充てることができる。」ということを根拠としているのでありますけれども、実態としては無原則に繰り出しが行われているのが実情ではないかな、このように思います。

 しかし、一般会計からの繰り出しには大きな問題があると思います。その一つは税の不公平感はないかということ。下水道につないでいる方、つながなくても自分のところで合併処理をしている方、血税を払うわけでありますけれども、つないでいない人から見れば、その下水道事業に税金が使われるのはどうかなということでありますし、また、料金の不足額を補てんするため繰り出しを行っているのでありますから、下水道への接続が増えれば増えるほど料金の不足額は増加をいたします。経営効率も悪化するとともに、繰出額も増加することとなります。まさに負の連鎖的なことではないかなと、こう思います。

 そして、管路や終末処理場などの老朽化等に対する費用も視野に入れて計画を立て、財政計画も立てなければなりません。例えば東京都の場合を見ますと、平成6年度に下水道普及率は100%になっております。しかし、管路施設は大体設置後30年程度で破損をし、腐食するなど老朽化すると言われておりまして、今でも東京都は年に一千五、六百億円程度の下水道建設費が発生し続けているということでございまして、つまり下水道事業は永久に終わらないんだということであります。

 そこで、お伺いをいたします。

 適正な生活排水処理の目的の早期の実現のためにも、最大のパートナーである市町とともに、下水道事業の整備について共通の認識を持ってともに取り組むことが不可欠である、このように思います。多くの問題や課題が指摘される今こそ、県当局としても見て見ぬふりをしては大きな禍根を残す、このように思うのでございまして、健全な財政を考える上からもいま一度生活排水処理アクションプログラムを見直す必要があると考えますが、いかがでしょうか。お答えをいただきたいと思います。

   〔環境森林部長 小山 巧君登壇〕



◎環境森林部長(小山巧君) ただいま生活排水処理アクションプログラムの見直しの点と、それと浄化槽の管理という観点から、その設置基数の把握はどうなっているのかというお尋ねがございました。

 まず、生活排水処理アクションプログラムでございますが、これは地理的条件とか社会的条件等を考慮した上で、最適な生活排水処理施設の整備手法につきまして市町と検討協議しまして、平成18年3月に改定したところでございます。このプログラムは、市町の必要に応じまして随時見直しすることとしております。一部の市町におきましては、下水道計画区域の変更とか、あるいは市町村設置型による浄化槽整備事業への転換等によりまして見直しを行っているところでございます。今後はいろんな法改正の動きもございまして、もしそういうことになった場合はアクションプログラムを見直していく必要があるというふうに考えております。

 また、浄化槽の管理状況の把握ということが重要でございまして、このためには浄化槽の設置状況の把握というのは一番重要になってまいります。それにつきまして、現在私どものほうで把握しておりますのが、浄化槽は18年度末におきまして24万7000基の浄化槽が設置されているというふうに考えておりますが、ただ、この数値につきましては、まさに正確と言える段階のものでもございません。それで、市町、あるいは関係事業者等の協力を得ながら、現在もその設置基数の把握に努めているところでございますので、今後引き続きまして適正な浄化槽設置状況の把握に努めていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔県土整備部長 野田 素延君登壇〕



◎県土整備部長(野田素延君) 私から、下水道事業についてお答えさせていただきます。

 生活排水はどのような処理手法で整備するかにつきましては、いろんな条件がございまして、経済性とか地域条件、それから集落、人口集中等々を考慮した上で、県と市町で先ほど申しましたアクションプログラムを作成しているところでございます。この中で、下水道計画区域を定めまして、県と市町とが連携して下水道整備を進めているというところでございます。

 しかしながら、現状におきましては、人口の減少、それから節水意識の高まりなど、下水道事業を取り巻く情勢が大きく変化していることを受けまして、県におきましても、平成17年度から下水道計画の上位計画であります流域別下水道整備総合計画、いわゆる流総計画というものでございますが、その改定に現在着手をしているところでございまして、昨年度計画汚水量とか計画人口等、見直しの案を作成したところでございます。

 今後は、各市町におきまして、この流総計画に基づきまして具体的な下水道計画を策定するということにしております。下水道計画区域につきましては、基本的には市町で設定するものであるということですが、今後の計画策定に際しましては、地域の実情に応じました見直しが行われますよう市町に働きかけを行い、関係部局とも連携して対応してまいりたいというふうに考えてございます。

 私からは以上でございます。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) ありがとうございます。

 思いは一緒だと思うんですよね。できるだけ早く整備をしたほうがいいことは当然だと思いますけれども、今、見直しの必要があればという状況のお話がありましたけれども、これほど厳しい財政状況の中でいろいろな形のものを見ていくのには絶対必要ではあるんだろうと思います。

 夕張の破綻のことがよく話題になるときに、箱物がとかいろいろなことを言われますけれども、あそこで下水道が占める割合もすごく多かったんですよね。平成17年で夕張の整備率が54.7%の普及率があって、総事業が大体78億円投入をしたと。その中で、いわゆる使用料の部分について、使用料料金の収入はトータル5億円ばかりで、一般会計であと不足額が23億円あって、ほかの事業をすることも含めていくと一般会計からは33億円程度が支出をされておったという状況もあるわけであります。

 この厳しい財政の状況を見ていく中であれば、いま一度これが今必要な時期なんだというふうな認識に立つべきだと思います。そこら辺についていま一度、決意とは言いませんけれども、思いを聞きたいと思います。この見直しと言えばこちらですから。(アクションプログラムを示す)



◎環境森林部長(小山巧君) 生活排水処理アクションプログラムの見直しについてでございますが、これにつきましては、現在も市町の財政状況でありますとか下水道計画、あるいは浄化槽による整備の計画、そういうふうなものに従って随時見直すこととしておりますので、もちろん市町の財政状況というのは非常に重要なことでございます。

 それと、下水道計画の、これは単年度に整備というのはなかなか難しいもので、長期に要しますから、そういう観点から下水道整備における財政計画をきちっと立てる。その中で、浄化槽に対してどういうふうな整備エリアを設置するかということを十分見きわめた上で整備をしていくということが非常に重要になるというふうに考えております。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) 本当にそういうふうな立場の中で、見直しの姿勢で見ていただきたいと思います。

 浄化槽については合併と単独がありますから、そこら辺の形の中で大変難しいことがあるんだと思いますけれども、これまでも私ども会派の藤田泰樹議員からも質問があったようにも記憶をしておりますし、そこら辺について、まず把握をしないと前へ進めない部分がありますので、できるだけ早急に把握いただくように、この対策について、そして環境がよくなるようによろしくお願いをしたいと思います。

 最後の大きい問題は、入札制度の関係と河床整備ということでございます。

 河床整備はもうまたかと言われそうな話でありますが、まず入札のほうからいきたいと思いますが、先日、私どもの会派のメンバーと桑員三泗の建設業協会の方といろいろお話をしたことがございます。

 入札制度に対しての思いですけれども、まず今見直している制度については、やはり施工業者の決定時、入札時だけの制度というふうにするのではなくて、工事完了まで透明性とまた公平性がある制度にしていってほしいということやら、不明な工期の延長とか、また一括下請け、丸投げ等々についてはもっと大きなペナルティーをつけたらどうなんだ。また、入札参加等々のいろいろな書類がありますけれども、その書類は書類なんでしょうが、その中の実態まで知る必要があるのではないか。例えば、事務所はどうなっておる、業者の体制はどうや、資金の流れもどうだ、そういうふうな指摘もありましたし、一番どきっとしたのが低入札でございます。愛知県や岐阜県においては数%しかないというのに、なぜ三重県は30%もあるんですか。もう制度の欠陥がここにあるのではないかなどなど、本当にお話の中は厳しいものでありましたし、またその建設業においても大変御苦労をしていることを感じてきたところでございます。このような意見、本当に生の意見として参考にしていただいて、今見直しが行われておりますので、その制度についてできるだけ早くつくり上げていただくように要望をしたいと思います。

 そして、国土交通省から資材の急騰、またコスト高に対応するため、単品スライド条項の適用について自治体にも周知徹底するということでありますけれども、三重県の場合どのように対応されるのか。また、既済部分検査、出来高部分払い工事についてもどのように対応されるのか、お答えをいただきたいと思います。

 砂利採取についてはもう6月であります。3年間の試行期間ということで、堆積した土砂を撤去すると言われておりますけれども、もう6月でありますので、出水期でありますと秋からしかしないかなと。



○議長(萩野虔一君) 申し合わせの時間が迫っておりますので。



◆25番(舘直人君) 思いがあるわけでありますので、その辺についても今のスケジュール的な流れをお教えいただきたいと思います。

   〔県土整備部長 野田 素延君登壇〕



◎県土整備部長(野田素延君) 国土交通省におきましては、急激に価格が高騰している鉄などの鋼材、それと軽油などの燃料油の2品目に限定しまして単品スライド条項の適用を決めるということで、三重県に対しても6月13日付で、同条項の適用について的確に適用するよう協力を求めてきております。三重県におきましても、これを受けまして、早期の適用に向けて現在準備を進めているというところでございます。

 砂利の採取につきましても、現在、各建設事務所におきまして、渇水期での実施を目途に、地域の意見も参考にしまして、対象河川、箇所、撤去土砂量等につきまして実態調査を行っております。今後はこれらの調査の結果を踏まえまして、実施に向けた関係者協議を行っていきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) ありがとうございます。

 その適格条項等々についてもそうでありますけれども、本当に大変苦慮されながら頑張っておられるところでありますので、行政として援助ができる、支援ができる部分については早期の対応をお願いしたいなと思いますし、河床については、本当にもう環境にも影響しておるなと思うようなところでございます。当初この試行ということでやっていただく、その方向を決めていただいたことは本当にうれしく感じておりますし、それも県民の望むところだと思います。そういうふうな形の中で、県民の立場になった県政を進めていただくことを心からお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 33番 野田勇喜雄君。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇・拍手〕



◆33番(野田勇喜雄君) こんにちは。自民・無所属議員団、尾鷲市・北牟婁郡選出の野田勇喜雄です。よろしくお願いします。

 昨今、世界じゅうで異常気象、地震災害、さらには食料の高騰と経済の不安が募るばかりでございます。そうした中で、先日の東紀州防災拠点におきまして、野呂知事の指揮のもと防災訓練が行われ、ヘリ7基も来ていただき応援していただいて、多数の一般参加もあり、大変喜び安心したところでございます。そうした中で、今回は四つの項目について一般質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 まず、水産振興策の取組についてのうち、漁協の合併、この点についてお尋ねいたします。

 漁協合併の取組が平成20年3月末を期限に進められてきました。しかしながら、合併促進法期限後の漁協合併が新たに進められております。今度は不振漁協の再建、整理を含めて検討されているところでございます。熊野灘沿岸の漁協はそれぞれ経営状況が異なり、資本力も豊かでない漁協が多いため、簡単に合併できない状態が続いておるところでございます。そうした状況のもとで、経営の厳しい漁協をどのように再建していくのでしょうか。漁獲が減少し、担い手が不足し、魚価の低迷に加え、燃油の高騰などで水産業全体が弱ってきております。

 地元の漁協の組合長から、合併してよくなるとは思えない、このような声をよく聞きます。また、養殖業者から、もっと魚価を安定するように考えてほしいなど要望されております。魚価が安いために、育てる経費よりも売る収入が少ない、生活できないじゃないか、このように訴えておるのです。地元の漁業者も、合併してどうなるんや、借金を抱えて合併してもよくならん、こういう声が多いのです。

 そこで、県として、合併促進法期限後の新たな漁協対策について、次の点について質問いたします。

 まず、県下の漁協の経営状況と水産業の振興における漁協の今後のあるべき姿をどう考えておられるのか。

 それから、合併促進による漁協のメリット、合併後の漁協のメリット、以上3点につきまして御答弁願います。

   〔農水商工部長 真伏 秀樹君登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 漁協合併についてお答えを申し上げたいと思います。

 近年の漁業を取り巻く環境は、漁業資源の減少でございますとか、漁業者の高齢化等、大変厳しい状況にございまして、こうしたことから漁協の経営状況もそういった厳しさを増してきておる状況にございます。こうした状況を踏まえまして、これまでも漁連などの漁協系統団体とともに経営基盤の強化を図るため漁協合併の促進をしてまいりました。その結果、現在県内の沿海地区漁協数は41組合となりましたが、その中には規模の小さな漁協が多く、こうした漁協の中には多額の欠損金を抱えているというところもたくさんございます。

 こうした状況の打開をいたしますために、現在漁連などの漁協系統団体では、経営基盤の強化のため当面鳥羽市より南の地域の漁協の合併に向けた協議を始めておるところでございます。合併に際しましては、欠損金の存在というのが合併を阻害いたします大きな要因となっておるということでございまして、国においては、こうした対策といたしまして信用保証料の助成でございますとか、借りかえ資金に対する利子補給、信用漁連への資本強化策などを用意いたしまして円滑な合併につなげることといたしております。県といたしましても、漁協系統団体の主体的な取組を前提にしておるわけでございますけれども、こうした国が用意をいたしておりますスキームを活用する中で具体的な支援策等を検討いたしておるところでございます。

 また、合併後の支援といたしましては、県はこれまで合併に際して必要となります機器でございますとか、施設の整備に対する支援、借入資金に対する利子補給等を行ってきておるところでございますけれども、今後新しい経営改善計画が明確にされていく中で、具体的な支援方法については検討してまいりたいと思っております。

 漁協の中には、先ほど議員からも御指摘がありましたように、いろんな漁協団体がありまして、比較的経営状況が安定をしている組合も中にはございます。水産資源の状況でございますとか、漁業関係者の高齢化等、漁業を取り巻く環境というのが今後ますます厳しさを増してくることが予想されております。このため、個々の漁協の立場を超えて、本県水産業の将来を見据えた形での大局的な取組というのが必要な時期に来ておるというふうに考えております。各漁協が持っております資源を集約いたしまして、広域的な資源管理を行う中で、本県水産業の再生でございますとか漁村地域の発展、ひいては漁業者の生活水準の向上ということが図られるというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) ありがとうございます。

 まず、漁協の健全化ということで、強制的には合併を進めないというようなことですので、それは十分わかりましたけれども、漁連さんのほうで精力的に御尽力いただいて、こうした再建、健全化、それから合併と、こういうところに関しましては敬意と感謝を申し上げるところではございますけれども、やはり地域の振興というのには漁協等の存在というものが不可欠でありますから、しっかりとその辺を認識していただいて、御配慮して合併等を進めていただきたいなというふうに思います。ただ、聞き及ぶところでは、一つにまとめるんだとか、二つだとか三つだとか、そういう話も聞き及びますけれども、そうした数にこだわらずに、地域の漁協振興策というものを考えていただきたいというふうに思います。

 次に移らせてもらいます。

 次に、小中学校の耐震化についてお尋ねいたします。

 中国四川省の大地震による被害は悲惨でありまして、テレビなど映像で見るとぞっとしたところでございます。一部には人災ではないかと意見する人もおりますが、こういうことのないよう早急な対策が必要ではないかと思っております。国内でも東北地方で大規模な地震が発生しました。山崩れ、道路の崩壊などによる、また家屋の倒壊、バスの転落、そうしたことにおいて多数の死傷者が発生しました。改めて皆様方には御冥福とお見舞いを申し上げるとともに、早期の復旧を願うところでございます。

 そこで、去る5月27日、公立小中学校の耐震化問題で、自民、公明、民主3党の実務者レベルでの協議があったと報道がありました。大規模地震で倒壊のおそれが高い校舎の耐震化工事の補助率を引き上げるため、地震防災対策特別措置法の改正案を提出することで合意するものであるということです。地元自治体の負担割合はおおむね1割程度になるとのことですが、その対象は全国13万棟ある校舎のうち、補助率引き上げの対象は約1万棟、このような見通しであると聞き及んでおります。

 そこで、県下の小中学校の校舎はどのような対象になっているのでしょうか。私としましては、国は補助率の引き上げの対象1万棟、これだけで日本の子どもの命を守れると考えておるのか、こうした点も少し不安に思うところでございます。

 そこで、次の点について質問いたします。

 国の耐震化に対するこのような動向の中で、三重県の公立小中学校の対象はどのようになり、そしてこれからどのような形で進められようとしているのか、そうした状況について認識しているのか、お尋ねいたします。

 また、公立小中学校の耐震化における県政についての役割と責務、この点についてどのように考えているのか、以上2点について御答弁願います。

   〔教育長 向井 正治君登壇〕



◎教育長(向井正治君) 野田議員の公立小中学校の耐震化の対策についてお答えいたします。

 県内の公立小中学校の耐震化の状況につきましては、本年4月現在で県全体で2084棟ございます。そのうち86.5%、1802棟の建物が耐震性を有するものとなっております。したがいまして、残りが282棟、13.5%でございます。この数字につきましては、平成19年度の耐震化率は全国で2番目のものとなっております。国では、先ほど議員御紹介のように、大規模地震によって倒壊の危険性の高い公立小中学校の施設が1万棟という推計でございます。県内で同様の施設は調査の結果72棟でございます。

 こういう中で、議員の御紹介にありましたように、中国四川省の大きな地震がございました。この国会の議論の中で、新しい法律、地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律が成立したところでございます。

 その内容につきましては、大規模地震の際に倒壊の危険性が高いとされる小中学校の建物につきましては、地震補強に係る補助率を2分の1から3分の2に引き上げること。また、大きく二つ目は、市町村に対しまして耐震診断の実施とその結果の公表を義務づけるなどとなっております。こういったことから、トータルとしましては、様々な起債償還とかも含めまして1割程度の負担になるということでございます。こういうことによりまして、公立小中学校の耐震化の改修が促進されることが期待されております。

 県の役割と責務でございますけれども、公立学校につきましては、日々学ぶ子どもたちの安全確保はもとより、地域の避難所としても重要な役割を果たしていることでございます。早期に全校での耐震化が図られることが必要と考えております。国からも、文部科学大臣から学校耐震化加速に対するお願いということで、6月13日付で各地方公共団体に要請があったところでございます。

 公立小中学校の改修等につきましては、設置者でございます市町が責任を持って実施することになっております。これまでも機会あるごとに市町の教育委員会に対しまして早期の耐震化を要請してきたところでございます。また、国に対しましても、小中学校の耐震化が一層促進されるように、課題となっている補助率、補助単価、これを引き上げることも必要でございます。また、財源の確保等も必要でございます。そういった事柄についてさらに要望してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) ありがとうございます。

 おおむね再質問しようかといったところを答えていただきましたので、ありがたいところなんですけれども、まず県の役割という中で、それは改めて国に引き上げを申し入れる、これは当然のことだと思いますけれども、県費の投入というのが聞こえてこなかったように思うんですね。

 先ほど86.5%進められておるといっていますけれども、あとの約14%弱の地域はどこかといいますと、残念ながら尾鷲、熊野のほうの地域が多いんですね。これは地方としても、地域としても、いろいろ自分なりにも聞きましたら何とかやりたい。また、PTAのほうも何とか校舎を改築してよと、こんなことでは困るじゃないかと数年前から要請はしているんですけれども、財源不足でできない。そうしたところが正直言ってどうなっているのかというのも改めてお聞きしたいところなんですけれども、こういう状況の中で86%で、全校舎やりたいという教育長のお考えですから、それは本当にありがたいなというふうに思うんですけれども、これを早急にやらないと、東北地方の地震を見まして本当によくよく感じました。

 山岳地が多い、海岸線に道路が多い、また林道がある、そうした状況を考えたら、確かに東北地方に比べてこの三重県は古い岩盤で強いということを言われていますけれども、それは地下の深いところで、表層はそんなにかたくないというふうに判断しておるんですね。どうしても地すべりなんかは何回も起きていますし、それを考えると本当に避難所としての位置づけもなされていますから、小中学校の校舎に関しては速やかに対策する。できないんだったら、国のほうは融資もするからこれを使えといっているわけですから、県もそれに倣ってもっともっとそういう財政力の弱いところを支援するという考え方になってほしいなと思います。この点について改めて質問いたします。御答弁願います。



◎教育長(向井正治君) 先ほども答弁させていただきましたように、今回の法律の改正に伴いまして国庫の補助率がかさ上げされております。また、様々な地方財政措置がとられておるところでございます。基本的に、先ほども答弁させていただきましたように、設置者である市町の責任で行うということが原則でございます。県教育委員会といたしましても、今後県民とか保護者の方々、教育関係者に対しまして耐震化の重要性をより啓発していくということを考えておりますが、設置者でございます市町長に対しましても、耐震化政策の優先順位をぜひ引き上げていただきたいというふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) そうした考え方については僕も同じ考えではいるんですけれども、そうはいっても、なかなかないそでは振れないのが県南の自治体の状況ですので、しっかりその辺を考えていただきたいというふうに思います。十分御検討願います。

 それから、国が対象にしたのは1万棟のうち県下で72棟、280棟残ったうちの約200棟がその対象にもならない。この点をどう考えるか。これもしっかり、これは国がなかなか対処できないんですから、県のほうがしっかりとその責任を担って、市町との役割分担というのは当然ありますので、この点に関してはいかがでしょうか。御答弁願います。



◎教育長(向井正治君) 今、国の1万棟に対しまして72棟と申し上げましたのは、いわゆる地震の強度とか、そういうのをあらわしますIS値と申しますが、これが0.3未満ということで、地震に対して倒壊、または崩壊する危険性が高いというところにつきまして、とにかく緊急的に対処していこうということでございます。

 先ほど申し上げました耐震化の問題につきましては、先ほどのIS値が0.7未満ということで、これにつきましては、国土交通省のほうではIS値が0.6というふうには言っておりますけれども、避難所となりますことを考えますと0.7というふうな数値を文部科学省のほうでもいろいろ示しているところでございます。こういったことから、よりそういった施策の優先度について御理解を求めていくように、県教育委員会としてもあらゆる機会をとらえて進めていきたいと考えております。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) わかりました。これ以上議論をしてもなかなか前に進みませんので、十分教育長の意向、考え方、また耐震化に対して積極的に進めていく。また、市町もそういう対策をしっかりと上位に上げて対応していっていただきたいという考え方に関しては同じ思いだなというふうに思いますので、また十分御検討を含めて議論していきたいと思います。

 次に、後期高齢者医療制度についてお尋ねいたします。

 老人保健制度が廃止されて、今年4月から後期高齢者医療制度に移行しました。しかし、マスコミをはじめ、高齢者の皆さんから非常に否定的な声を聞いております。政府はそうした不満の声を反映して、年金低所得者に対しまして軽減措置を行おうとしております。この制度の問題点があるということだと私なりにも思います。しかし、2030年には65歳以上は32%程度、現役世代は60%程度と予測されておりまして、65歳以上の老人を2人の現役世代で対応していかなくてはならないということになりまして、特に財政力の低い地方自治体の広域連合の老人保健制度は維持できなくなるのではないかというふうに考えられます。そのために医療制度改革が検討されてきたものと認識しております。

 今の後期高齢者医療制度は、地域格差の是正もあって、高所得者が多い都道府県は国からの調整交付金が減額されて、結果的に個人への上乗せ分が多くなっているようです。このように都道府県単位でばらつきがあるということでございます。ちなみに、厚生労働省のまとめによりますと、1人当たりの平均保険料が最も高いのは神奈川県で年9万2750円、逆に最も安いのは青森県で年4万6374円となっております。おおむねというか、倍に近い数字になっております。これも見直す必要のあることかなというふうに思っております。また、制度の改革によって各自治体の医療広域連合からの運営上の問題点はないのでしょうか。

 しかしながら、老人医療制度は持続可能なものでなければならないわけです。単に新制度を廃止することだけを提案しても国民を惑わすだけであります。持続可能なものとなるためにはどのような制度にする必要があるのでしょうか。なかなか難しい問題ではあります。

 ここで福祉の意味について少し調べてみました。福祉とは、公的配慮によって社会の成員がひとしく受けることのできる安定した生活環境。また、社会福祉とは何かなと、これも調べてみました。社会福祉とは、生活困窮者、身寄りのない老人・児童、身体障がい者など、社会的弱者に対する公私の保護及び援助、このようになっております。根本の意義に戻って老人福祉のあり方をどのように考えればいいのでしょうか。平たく言いますと、私なりに考えますと、所得の少ない生活困窮している老人の方には公的配慮によって社会的に安定した生活環境を提供することであると、このように考えております。

 そうすると、御老人の定義がどうあるべきかということにもなります。個人差はあるにしても、65歳以上の人たちにあなたは何歳から老人と認識しておりますか、このような質問をしたらどうでしょうか。どう答えるでしょうか。私だったら、おおむね75歳以上ぐらいになったら老人かな、このように答えると思います。今、余り問題には上がってきませんが、65歳以上から75歳未満の状態は今後どのような仕組みになっていくのでしょうか。これも不安でございます。

 そこで、次のように質問します。

 老人福祉とは、御老人にとって住みなれたまちで安心して暮らせるようにすることであります。今回の医療制度改革は全国的に不均衡ではありますが、三重県としてひとしくよいサービスが必要です。老人福祉に対する考え方として、今回、三公費の対応は議会の要請もあって行われましたが、これから福祉、医療に係る費用が増えていく中、どの程度までやらなければならないと思っているのか、知事の御答弁をよろしくお願いいたします。

 また、後期高齢者医療制度を運用するに当たり、県下の市町の広域連合において低所得者の場合はどうなっておるのでしょうか。さらに、広域連合の運営において問題が上がってきていないのかについても御答弁願います。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 高齢者を取り巻くいろんな状況についてはいろいろお話がございました。今、我が国におきましては、団塊の世代が今後高齢期に達してまいりますから、ますます人口減少、少子化が伴う中で加速度的に進んでいくのではないかと、こう予測されます。三重県におきましても、2005年に約40万人でございました高齢者、これが2035年には約50万人に達するということで、高齢化率も20.5%から33.2%に上昇するということになっております。

 こういう中で、高齢者の方については、やはり自らの知識とか経験を生かして、幾つになっても社会の中でふさわしい役割を果たしながら生きがいを持って暮らしていただく、そういうことが大切だと、こういうふうに思っております。そういう中で、高齢者の皆さんには、やはりあるべき姿としては、年を重ねることに不安がなく安心して暮らせる社会、こういうことを実現していくことが大事であろうと、こう思います。

 そのための施策ということについてでありますけれども、これからは様々な主体がそれぞれいろんな役割を果たしながらお互いに支え合うような地域福祉の仕組みというものが大事でありますし、そういう意味では、県でも高齢者の皆さんに、例えば社会参画いただける環境づくり、在宅生活の支援体制、あるいは介護基盤の整備、サービスの質の向上、あるいは地域医療の体制の充実、こういった各般総合的な観点から取り組んでいくということが大事ではないかと、こう思っております。県民しあわせプランにおいて、この第二次戦略計画におきましても、そういう中で高齢者を取り巻くいろんな課題に向けてしっかり取り組んでいきたいと、こう思っておるところであります。

   〔健康福祉部長 堀木 稔生君登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生君) それでは、県内の保険料の状況と運営の状況等につきまして御説明させていただきます。

 まず、後期高齢者医療の三重県の保険料の状況につきまして御説明申し上げます。

 平成20年4月1日、被保険者1人当たりの平均保険料は5万5882円で、全国37位、低いほうから11番目となっております。また、単身世帯の基礎年金受給者年額79万円におきましては1万1000円、平均的な厚生年金受給者、年額201万円では6万2000円となっておりまして、いずれも全国43位、低いほうから5番目となっております。

 続きまして、後期高齢者に対する県内の広域連合のある市町の運営状況についてお答えさせていただきます。

 制度がスタートいたしました4月当初におきましては、制度の説明が不十分であるとか、制度の仕組みがわかりにくいとか、被保険者証が届かないとか、なぜ年金から保険料が天引きされるかなど、1日当たり約300件程度の問い合わせや苦情などが広域連合や市町の担当窓口のほうへあったということであります。しかし、その後はこうした問い合わせや苦情は少なくなってきたということで、6月に入ってからは1日当たり20件程度に減ってきたというふうに聞いております。また、2回目の保険料の天引きに当たりました6月13日におきましては、数件の問い合わせがあったというふうに聞いております。

 以上でございます。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) 御答弁ありがとうございます。

 もう少し知事としまして県の福祉、老人医療福祉に対する考え方、突っ込んで御説明いただきたかったなというふうに思います。確かに助け合いながらやっていく、これは基本的な考えですけれども、助け合いながらということに関しては、やはり基本的に老人福祉というものを知事としてどんなふうに考えているのかというのがちょっと見えてこないので、改めてその辺の見解があれば御答弁願いたいなというふうに思います。

 それと、地方の広域連合の中で当初は問い合わせがたくさんあって、今は少しずつ減ってきている。特に混乱した様子がないというふうに判断しましたけれども、それでよろしいわけですよね。そして、6月13日に当たって、これも数件の問い合わせだけということで、三重県としては、この後期高齢者医療制度としては、先ほどの説明のように5万5000円、それから医療の79万以下、これを含めてまた37位、43位と低いところで移行しているので、みんな楽になったのかなというふうには思いますけれども、ただ僕はそれで喜んでだけではいられないのかなというふうに思います。

 先ほども申しましたように、やはり全国平均からいって高いところが9万円を超えている。こういう状況を含めて、一律同じような負担になるということも制度の安定化の中で必要だろうと。だから、そうしたことの組み合わせがうまくいっていないものですから、低所得者でも増えてしまった。こういうふうなことになっているのかなと感じております。これは三重県の中では安くなっているのでいいのかなというふうには僕も思いますけれども、そうした制度の中での思い、また県独自で今後どのような形での考え方があるのかということを踏まえて、御見解があるなら御答弁願いたいなというふうに思います。

 それから、基本的に日本の社会保障制度というのは、おおむねこれまではヨーロッパ等の保障制度を勉強してきて導入して、いいとこ取りで日本の社会保障制度が今に至ったのかなというふうに僕なりには考えております。この制度が今行き詰まろうとしておるわけなんですね。日本の今の医療制度を改革するために新たなよい制度というものは今世界のどこにもないんじゃないかと、このように考えております。ですから、新たに日本人の手で日本人の発想で創設しなければならない時代に来たなというふうに実感しております。そうした現実を理解して、そして具体的な行動を、国へもっとこうではないかということを県のほうから進めて言うべき時代に入ったなというふうに思います。国から言われたから県はこうしなきゃいかんと、こういう保障制度に関しては受動的であってはならんというふうに思います。それは老人福祉という根幹をもう少し地域で考えなけりゃならん、こういうふうに考えております。

 いろいろな意見が飛び交って、後期高齢者医療制度は廃止や撤回を叫んでいる人がたくさんおりますけれども、よい代案も提案されないままそうしているようでは国民が混乱に陥り、将来保険医療制度を崩壊させることにつながっていくな、このように思っております。国のむだを省いてどこまで老人福祉を充実させるのか、公的配慮における公の役割と責務を国民に明示してもっとしっかり問題点を見直し、持続可能なものに進めていく。これが国の役割だというふうに思っておりますけれども、県としましても、国によき提案をしていただきますよう要望しておりますけれども、知事として、この点に関して考えられることがありましたら御答弁願いたいと思います。



◎知事(野呂昭彦君) なかなか難しいお話をされておるなと、こう思います。そもそも的には、国のほうで我が国の今後のあり方、その中で福祉というものの位置づけ、そしてそれについては当然サービスの水準、あるいは負担、給付という関係も生じてまいります。そういう状況の中で、御指摘がありましたように、日本は世界で最高の超高齢大国になっていく。そういう意味では、目指す方向を定めていくと同時に、また日本が参考にできる例というのはなかなかない中でですね。ですから、そういう中でどういう制度を構築していくのか、これは国政の中での大変大きな議論であろうかと、こういうふうに思います。

 地方の立場からいけば、国のほうで法律に基づいて定めてきた制度、これをより効果的にやっていくということでありますし、それからお年寄りになれば医療を必要とする場面は非常に多くなってくるわけですね。それを今いろんな主体が実際には担っておるわけであります。医療関係の機関も、それからNPOの皆さんもいろんな形でかかわっておりますね。そういう皆さんのかかわりをしっかり有効的に展開できるように、そういう仕組みをつくっていくということも大変大事なことだと思います。そういう中で、先ほどの答弁の中でも触れましたように、県としては、第二次戦略計画で上げておりますような観点からいろいろ施策を展開していこうということにしておるところであります。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) ありがとうございます。

 それでは、次に移らせていただきます。最後の質問ですけれども、「美し国おこし・三重」の取組についてお尋ねいたします。

 先日、全協で目的と取組の手順において、文化力を生かした自立・持続可能な地域づくりをコンセプトに美し国おこしにつなげていくとの説明がございました。そもそも美し国おこしとは何を意味するのでしょうか。その目的は何でしょうか。まずもって、改めて知事の御見解を確認したいところでございます。なぜこういうことを言うかというと、説明を聞いていて持続可能なものという認識がなかなか実感しなかったからでございます。

 地域での美し国おこしの取組の事例が数点上げられております。しかしながら、地域づくりといいながら地域に対してどの程度の貢献をしているのでしょうか。まず、人口への影響は、税収への影響は、起業者への影響は、起業者というのは業を起こすほうですよ。いわゆる地域への利益の寄与がどれだけ発生するかということではないでしょうか。

 県の役割と責任として、文化力と新しい時代の公による政策展開モデルの実践など、四つの取組を担うとなっております。要するに、県の役割は、地域の活動の中で持続可能にするためには、魅力ある地域を増やし、多くの人に来てもらうような仕組みをつくり出すことだと思っております。しかし、今あるものだけをつなげていくだけでは持続可能な地域づくりとはならないと考えます。東紀州体験フェスタ、これを超えるものにならないと地域おこしにならないのです。今後の進むべき方向は、地域資源の価値を高め、人の力を高め広げる。さらに利益の追求をその取組に加えることだと考えております。

 また、国際交流についてどのような取組をするのでしょうか。いただいた中間案の報告の中にも多少触れてはおりますが、具体的な取組の記載がございません。国際交流の一環として、県議会の有志で日台友好交流議連を推進しております。今年台湾のグループが津まつりのスタッフの紹介で北海道のよさこいソーランに参加しましたので、津まつりのスタッフと同行して、中森、青木と私3人で北海道に行ってよさこいソーランに参加しました。同時に、台湾観光協会との友好をさらに深めたところでございます。今年の津まつりに台湾から高雄市長も来津し、踊り子も多数参加することとなっている予定であると聞いております。

 美し国おこしの一角として、津まつりなど県下各地で催される文化力の発揮するもの、地域行政にかかわるイベントなどに具体的に県としてどのように取り組むのでしょうか。県として地域力づくりを図るためにも、県の役割と責任を果たすべきと考えております。

 そこで、次の点について質問いたします。

 「美し国おこし・三重」の今後の進むべき方向をどのように考えているのでしょうか。

 さらに、各市町との連携に関して国際交流にどのように取り組むのか、以上2点について御答弁願います。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 私のほうから「美し国おこし・三重」の取組につきまして、また今後進むべき方向等についてお答え申し上げたいと思います。

 「美し国おこし・三重」は地域の多様な主体が特色ある地域資源を生かしまして取り組んでまいります地域づくりということを基本に、多彩な催しを展開していこうとするものでございます。その取組によりまして、地域の魅力や価値を向上させ発信をいたしますとともに、集客交流の拡大を図り、自立・持続可能な地域づくりにつなげていこうとするものでございます。

 地域づくりは地域住民が自分たちのまちは自分たちでつくるんだという、よく言っております地域主権の精神、これで市町とともに取り組んでいくということが重要でございます。「美し国おこし・三重」はそのような地域づくりを目指します文化力を生かした先導的な取組であると考えております。地域の様々な悩み、あるいは課題の解決に向けまして多様な主体で取り組んで、支援をすることにより自立・持続可能な地域づくりへつなげていこうとするものでございます。

 そのため、「美し国おこし・三重」では三つの柱に沿って取り組もうとしております。その一つが、住民の自発的な地域づくりグループの発掘育成ということであり、二つ目には、自立性・持続性を高める仕組みづくりであります。三つ目には、新たなイベントスタイルによります地域力の結集と成果、これらを情報発信していくということです。こういった三つの柱に沿ってまいりますが、その中でも地域での取組の自立性・持続性を高めていくというためには、やはり地域づくりの担い手育成ということが大変重要でございます。そのため、市町との連携・協働をしながら、例えば座談会などの開催によります人材、キーパーソンですね。これの発掘でありますとか、担い手育成のための各種研修でありますとか、地域づくりグループの育成のための専門家派遣やネットワークづくり、こういったことに取り組んでまいりたいと思います。

 また、御指摘がありましたように、経済的に成り立つ仕組みも重要でございます。例えば、コミュニティビジネスの創出につながるような取組、こういったものも支援をいたしますほか、地域での取組を側面から支援いたします中間支援組織の創設、あるいは機能の拡充を進めていきたい、こう考えております。

 なお、残余につきましては理事のほうから補足をさせます。

   〔政策部理事 藤本 和弘君登壇〕



◎政策部理事(藤本和弘君) 私のほうからは、「美し国おこし・三重」と国際交流の関係についてお答えをさせていただきたいと思います。

 「美し国おこし・三重」では、薄れつつある地域の様々な絆を取り戻すことが今こそ必要なときと考えております。さらに、三重県は最近注目度が大変高まっておりまして、地域づくりの成果を発信しまして、国内外との交流連携の拡大を図ることによりまして地域を活性化させる好機を迎えているというふうにも考えております。このため、平成21年から平成26年までの6年間にわたりましてこの取組を進めることとしております。

 取組の期間中には、地域づくりに取り組む皆さんの活動が活発に行われまして、その中には国際交流に関する取組も数多く含まれてくるのではないかと考えております。取組の趣旨に合致する私どもの「美し国おこし・三重」とその趣旨が合致するものであれば、そういう活動事例に対しても支援を行いまして、それらの活動と県内のみならず国内外の団体の活動との連携を促進していきたいというふうに考えております。そうすることによりまして、一層自立性・持続性が高まるものもあるというふうに考えております。このため、それらの活動を国内外に情報発信していく、このことが地域におけます国際交流の進展にもつながっていくものと考えておるところでございます。

 以上でございます。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) 御答弁ありがとうございます。

 まず、「美し国おこし・三重」、これの情報発信はどうなっているのかなという思いもあります。それから、国際交流はしっかりとやっていくと、この6年間でやっていく。藤本理事の御説明でございます。

 まず、この「美し国おこし・三重」の方針、考え方と合致すればそれを取り込んでいくとの、合致すればという言葉はどういうことを意味するのか。どういうふうに考えれば、また、どういうふうな戦略を持ってやれば地域の中で合致するのかというのが少しよくわからないんですけれども、最終的にうまくいくのは、確かに知事の御説明にもありますように、持続可能なものとするための三つの柱を御説明していただきました。確かに、この三つのことが機能すればというふうに思います。しかしながら、この機能するためにはどうするかといいますと、県と市町並びに民間、これの連携が密になって、そしてそれぞれの役割分担、これがやっぱり明確にならなければだめだろうと、こういうふうに思っております。

 ですから、そうなるように地域づくりをしっかりとこなすためには、そういう役割分担をしっかりと明確にしなければならないと、このように思っております。藤本理事におかれましては、プロジェクトCのときから企画力がすぐれているとお聞きしていますし、そうしたすぐれた能力で美し国おこしをうまく進めていくだろう、このように期待しておりますし、そうした中で成功するだろうなということも予測するところでもございますけれども、そうした大きな期待にこたえられますようによろしくお願いしたいと思うんですけれども、まず今の点について御答弁をお願いいたします。



◎政策部理事(藤本和弘君) まず、1点目の取組の趣旨に合致するというお尋ねでございます。私どもこの取組の基本的考え方は、文化力を生かした自立・持続する地域づくりにございます。今、御紹介がありましたようなあらゆるイベントも含めまして、そういう趣旨を踏まえていただいているものだということをまずお考えいただきたいというふうに思っております。

 既存のイベント等につきましては、この趣旨を踏まえるのみならず、私どものねらういわゆる自立・持続性に対してどのようにそのイベントが担保力を持つかということがもう1点あろうかなと思います。したがいまして、従来から行われているイベント等につきましては、新しいスタイルで、いわばバージョンアップができるようなものであれば、それが文化力を生かした自立・持続可能な地域づくりにつながっていくものであれば、私どもは支援をさせていただきたいというふうに考えております。

 それから、もう1点、情報発信ということもございました。今、先般の議会でも御説明させていただきましたように、基本計画を策定しているところでございまして、基本計画が策定された暁にはどしどしこういう「美し国おこし・三重」の取組を発信していきたいというふうに思っております。例えば、いろんな取組に対してよく使われるロゴとか、あるいはコピーとか、こういったものもつくりまして、どんどん知っていただくような発信を試みていきたいというふうに思っております。当然その中には市町と連携をいたしまして、この発信についても取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) 少しわかってきたかなとは思うんですけれども、ただ情報発信の中でロゴとか、それから共通した認識、こういうふうに言われますけれども、じゃ、それを持ってどうするのかということですよね、実際は。先ほどの質問の中でも、津まつりに対して海外から来た人、こういう人たちに対してどのような形で美し国おこしを連携していくのか。だから、合致するというのは、それはするのかしないのかというのは県の考え方なのか、市町の考え方なのか、また、そうしたまつりスタッフの考えの中でやっていくのか、この辺がよくわからないんですよね、説明を聞いていても。

 じゃ、まずその情報発信の中で具体的に一つ提案というか、お聞きしますけれども、一つパンフのことで提案をちょっとさせてもらいます。今、三重版のパンフレットがありますね、国際観光協会等が発行している。そうしたものを見てみますと、部分的に三重県の中の各地が案内されておるんですね。だけど、もう少しこんな案内もいいよなというのを各市町の観光協会のメンバーの方から、おれたちもちょっとこれを入れたいよな、こういうふうになったらいいよなというのを聞きますと、国際版、国内版を作成するに当たっては、今後は県と各市町とともに共通で利用できるこういうパンフを考えていただいたらどうですか。

 例えば、津と三重県と同じように、津市でもそういうパンフを説明できる。また、それは県としても使える。もしくは北勢地域全体としての各市町のそうした催しとかイベント、またそういう文化力に関することがありますよね、そういう情報。それが各市町でも観光協会を通して配付できる。もしくは三重県としてもできる。そうした共通したあり方のパンフでやった方がこれからはいいんじゃないかな。特に財政力の弱いというか、東紀州地域に関しては単独でそうした国際版のものを、もしくは全国版にするものというのがなかなかつくりにくいんですよね。だったら、仮に尾鷲でも三重県版を持ってくればできる。また、熊野でもできる。こうした形での取組をすれば、本当に市町との役割をどこではっきりしていくのか。これが明確になってくるんですよね。ただ、言っている、やっている、市は市でやりなさい、町は町でやってください、県はこうやってやります。これでは本当の連携、もしくは市町との役割分担、これが明確にならないんですよね。

 先ほども申し上げたところではございますけれども、地域づくりを進めるには確かにいろんなことをやろうという取組は聞きましたけれども、最終的にコミュニティビジネス、いわゆるマネジメント戦略、これに尽きると思うんですよ。ここをしっかりと考えていかないと、地域資源の価値が高まらないし、人の力が備わらないし、持続可能な地域にならない、このように思うわけです。県はその中で主体的にしなきゃいかんこととは何か。これは集客する手法を県の役割と責務と考えて、地域との役割分担をしっかりすること。そして、お金も足らないところに関してはしっかりと支援していく、こういうことだと思います。

 よくこれまで3年間いろんな仕組みをしました。地域ではいろいろ起こりました、NPOでも。だけど、3年たったら消えていきます。なぜですか。そうした地域としてのマネジメントができていないということでしょう、コミュニティマネジメントが。これまでずっとその繰り返しですよ。それを脱皮するためには、東紀州体験フェスタを脱皮するためにはよかったんですよ。よかったんですけど、もっとバージョンアップしなきゃいかんわけですね。その点に関して、「美し国おこし・三重」に私は期待するところなんです。また、藤本理事の企画力に期待するところですので、この点も含めて御答弁願います。



◎政策部理事(藤本和弘君) まず、コミュニティビジネスを目指すという、いわゆる持続性のある地域づくりだと思いますけれども、私どもまさにねらうところが文化力による自立・持続可能な地域づくりであります。ただ、地域づくりにもいろいろあろうかというふうに思います。したがいまして、中には最終の出口がコミュニティビジネスというもの、いわゆる経済性を持つものになじまないものもあるかもしれません。あらゆるものがそういったものになるとは限らないのではないかなと。私どもが今回取り組みますのは、あらゆるものを包含していきたいなと思っております。

 その中の一つとして、コミュニティビジネスというものもあることも我々は認識しておりますので、そういうもので出口があるならば、できる限りコミュニティビジネスという形で育てていきたいなというふうに思っております。これまでの取組が、やはり続きが薄かったというのは、その辺の自立・持続性のところまで持っていけたかどうかという点にあるんだろうなと。そのためにも、中間支援組織というようなものも活用をいたしまして、経済力を持たせるような形に育てていきたいなというふうに思っております。

 それから、パンフレットの問題でございますが、御指摘のような市町とともにつくることも非常に大事だと思います。しかし、そもそもパンフレットというのはだれのために、何のためにということがあるのか。その目的によってもつくり方というのが異なってくるのではないかというふうにも考えますので、市町とともにつくったほうがいい、あるいはそういうものをPRしたほうがいいというものであれば、その辺のところも十分生かしていきたいというふうに考えております。

 もう1点、津まつりのようなイベントにおける私どもとの連携の中でございますが、私どもの取組につきましては、この「美し国おこし・三重」全体を広報、PRしていく活動と、この地域づくりに携わっていただいている個別のグループさん、あるいは個人の方々、こういった人々がどのような活動をしているかを発信していく。大きくは二つの情報発信があるのではないかなと思っておりまして、全体の取組につきましては、あるいは個別の参加型のものにつきましては、こういう既存のイベントとも連携をしながらPRの機会にするとか、あるいは同様の取組を行っているグループの参加を促していくとか、こういったやり方をしながら既存のイベント等の連携をしていきたいなというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) ありがとうございました。

 そういう積極的に進めていく、今はまだ中間案ですから、6年かかってそれをしっかりと遷宮に向けてやっていくという意気込みを感じました。やはり三重県という三重の意義、言葉の由来というのは三重郡から日本武尊の白鳥の話とか、いろいろ聞き及んでいますけれども、そうした伝統ある、またそういう昔話を含めて関係ある国でもありますし、また伊勢神宮を拝している国ですから、そうした中を持って「美し国おこし・三重」というものをしっかりと全国に、また世界に認識してもらえるようによろしくお願いしたいというふうに思います。

 ちなみに、その中で東紀州、ちょっと時間がもうなくなってきましたので、最後の要望なんですけれども、世界遺産の熊野古道の積極的な取組というのもあるのではないかなというふうに思っております。ですから、その中で熊野巡礼道での地域のイメージとか、もしくは平成の熊野もうでの旅行スタイルをつくるとか、いろいろあります。そして、宿泊のスタイル、モデルとして昔、善根宿というのがあって、今はもう廃れていますけれども、そうした意味での再興というのもいろいろあると思いますので、なかなか各市町だけでは取り組みにくいという部分がありますので、何とぞそういったこともコミュニティビジネス、またマネジメント戦略という中でしっかりと対応していただきたいというふうに要望しまして質問を終わります。ありがとうございます。(拍手)



△休憩



○議長(萩野虔一君) 暫時休憩いたします。

               午後0時2分休憩

          ──────────────────

               午後1時1分開議



△開議



○副議長(岩田隆嘉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(岩田隆嘉君) 県政に対する質問を継続いたします。

 15番 中村 勝君。

   〔15番 中村 勝君登壇・拍手〕



◆15番(中村勝君) 新政みえ、鳥羽市選出の中村勝でございます。今日は、名張から比奈知小学校の子どもさん方が私のために応援に来ていただきました。三重県を担う子どもたちのために精いっぱい頑張らせていただきますので、よろしくお願いをいたします。

 発言通告書に従って早速質問に入らせていただきます。

 最初に、防災対策についてであります。

 またしても岩手南部を震源とするマグニチュード7.2の岩手・宮城内陸地震が発生をしました。山間部の地震でありますので、山崩れ、がけ崩れ、土石流など大変な災害になっております。被災された皆さんにお見舞いを申し上げますとともに、亡くなられた犠牲者の皆さんの御冥福をお祈りいたします。

 災害は忘れたころにやってくる、有名な寺田寅彦の言葉があるわけでありますけれども、災害は覚えているうちにやってくるといいますか、これでもか、これでもかとやってくるような気がしてなりません。先月の2日の夜はミャンマーのデルタ地帯にサイクロン・ナルギスが上陸をして、死者、行方不明者合わせて13万人以上という未曾有の大災害をもたらしました。また、その10日後の12日、中国四川省を震源とするマグニチュード8.0の大地震は、死者、行方不明者合わせて8万人を超えております。中でも学校校舎の倒壊が四川省だけで6898棟に上り、校舎倒壊による子どもたちの被害が犠牲者全体の1割以上を数え、学校建築における耐震基準の甘さと手抜き工事の横行が指摘をされております。

 改めて自然災害の恐ろしさと災害に備えることの重要性を痛感しているところであります。また、犠牲者が子どもを中心とした災害弱者であったことは痛恨のきわみであり、犠牲者の皆様に深く哀悼の意を表しますとともに、被災地の一日も早い復旧を祈念いたすところでございます。四川大地震はマグニチュード8.0、岩手・宮城内陸地震はマグニチュード7.2ということであります。マグニチュードが1上がりますと30倍の力が働くと言われております。四川大地震がいかに大きな地震であったかが想像できると思います。

 ちなみに、三重県に大きな被害をもたらすと想定されております東海地震がマグニチュード8.0、東南海地震が8.1、南海地震が8.4、東海・東南海・南海地震が同時に起きるとマグニチュード8.7が想定をされております。今さらながらこれらの地震の恐ろしさに身がすくむ思いであります。

 また、地球温暖化で海水温が上昇し、水蒸気循環が活発化しており、アメリカを襲ったハリケーン・カトリーナや昨年バングラデシュを襲ったサイクロン・シドル、そして今回のナルギスなど、確実に熱帯低気圧は強大化してきております。ハリケーンはカテゴリー5段階で分類をされますが、ナルギスはカテゴリー4、伊勢湾台風も上陸時はカテゴリー4だったと思います。カテゴリー5というのは、台風では戦前の室戸台風、それから終戦の秋にやってきました枕崎台風が該当するというふうに思います。したがいまして、この地方を襲った伊勢湾台風よりもさらに強大な台風がやってくる可能性が地球温暖化の中で高まっていると認識しなければならないと思います。

 我が国は、有史以来、地震、津波、台風、洪水などの自然災害を繰り返し受けてまいりました。そのたびに災害から学ぶという防災の知識を蓄積してまいりました。いま一度これまでの災害に学んできた知見を振り返り、一人でも多くの命を守るための取組を積み重ねていくことが重要であります。

 我が国の防災対策の体系は、昭和34年のあの伊勢湾台風の大災害を受けてつくられた災害対策基本法であり、これを受けた国の防災基本計画、県や市町村の地域防災計画であります。災害対策基本法は、伊勢湾台風で露呈した風水害対策の欠陥を是正することを念頭に置いてつくられたため、震災対策はそれほど重要な位置を占めていませんでした。基本法は阪神・淡路大震災で明らかになった震災対策の不備を是正するため全面的な改正が行われ、防災基本計画も一からつくり直したようなもので、旧基本計画の15倍もの分量になっていると聞いております。

 この防災基本計画を受けて、県の地域防災計画もこのように、うちから持ってきました。(実物を示す)もう本当に持ってくるのに腕が痛くなるような大変こんな厚い計画書であります。中身についても立派なものであるというふうに認識をしております。阪神大震災の教訓は、私たちのこれまでの常識とは異なり、巨大地震は全国どこでも発生する可能性があるということを教えてもらったと思います。震災後に新潟県中越地震、福岡県西方沖地震、新潟県中越沖地震、能登半島地震、そして今回の岩手・宮城内陸地震を見れば明らかであります。

 また、人命にかかわる被害は、地震直後の家屋倒壊等、一瞬のうちに起こる事態によって引き起こされ、消防等の社会的な支援を待つ余裕がほとんどないこと。したがって、それを防ぐには、平常時、行政や地域の支援を受けつつ、自らが自らの責任において建物等の強化を行っていかなければならないこと。家屋倒壊では、そこから人の救出は公的出動を待つことなく、その場にいる人々によって救出されなければならないこと等が多かったこと、こういった自助・共助が大変クローズアップされたと思います。

 このように、阪神大震災を経験した社会は、これまでの社会的取組の中心であった防災力向上のための施設、設備の整備に加えて、住民という社会的資源を活用して防災力を高めるといった新しい防災システムの必要性に迫られています。

 そこで、この三重県地域防災計画についてお尋ねします。

 今、申し上げましたように、阪神後の計画は自助・共助が大きなテーマとなっております。しかしながら、県民が自らの身は自ら守るという取組はそんなに進んでいないと考えております。それは家具の固定化が進まないこと、そして耐震診断、耐震補強がなかなか進まないことであります。また、平成16年に起きました紀伊半島南東沖地震で出されました津波警報にわずかの人しか避難していないこと、中にはどれぐらい津波が来るのかということで海に見に行った人がいるなど、極めて危機意識に希薄な面があると考えております。行政が笛を吹けども、県民が踊らない原因はどこにあるのでしょうか。

 私は、これまでの地域防災計画が、県と市町、指定地方行政機関、指定公共機関及び指定地方公共機関の長が委員として集まった三重県防災会議が決定をしてきたことに一つの原因があるのではないかと思っております。阪神大震災前の基本法は、地域防災計画の策定に際し、住民参加を位置づける規定が設けられておらず、自治体の防災関係者は計画を閉鎖的な政策空間の中で作成してきたと思っております。

 そして、大改正された基本法の最も大きな課題は、住民、自主防災組織、ボランティア団体、企業という新しい防災主体をどのように位置づけるかが問われていると思っております。しかしながら、地域防災計画の策定は相変わらず防災会議というお上がつくっていて住民の参加がない。そこに行政が笛を吹けども、住民がその踊りの輪に参画できないでいるのではないかと考えておりますので、その点について御答弁をいただきたいと思います。

 次に、地盤対策についてであります。

 地盤対策につきましては、堤防や建物の耐震化など、ハード面の整備は厳しい財政状況の中、予算の範囲内でそれなりに続けられています。しかし、建物の基礎となるべき地盤の耐震調査や耐震化についてほとんど行われておりません。県では、昭和19年12月7日に発生した東南海地震の日を三重地震防災の日と定めました。この昭和19年からいわゆる海溝型の巨大地震に遭っていないわけであります。この間、四日市コンビナートをはじめとした公有水面の埋め立てや山を切り、谷を埋めて土地を造成してまいりました。これら造成地の地盤は大丈夫なのだろうか、そういう不安が頭をよぎります。国においては、平成18年に宅地造成等規制法を改正し、宅地造成等に伴う危険地を知事が指定した上で、宅地の所有者らに災害防止の措置をとらせることができることになりました。

 そこで、お尋ねをいたします。

 県として、宅地造成等規制法に基づくボーリング調査などを行う意思があるのかどうか。宅地造成等規制法は山を切り盛りした宅地造成地の崩落等の危険が指摘されている造成地をイメージしているように思いますが、海岸部の公有水面、埋立地もこの法の適用範囲になるのかどうかについてお答えをいただきたいと思います。

 次に、海岸保全施設についてお尋ねします。

 三重県は南北に長く、海岸線は1081キロメートルにも及びます。このうち木曽岬から伊勢市二見町神前まで砂浜が続き145キロメートル、伊勢の神前から熊野市の鬼ヶ城までリアス式の海岸が続き、鬼ヶ城から紀宝町の熊野川までは七里御浜の砂れきの浜が続いて、実に937キロメートルもあると言われております。

 私は、先月、伊勢の神前から木曽三川の木曽岬まで堤防を歩いて、そしてたまには車を走らせながら145キロメートルを見てまいりました。率直な感想は、まるで中国の万里の長城を行くがごとし、そんな感じを受けました。伊勢の神前から延々と堤防が続いております。新しい堤防もあり、工事中の堤防もありました。しかし、大抵は昭和28年の13号台風後につくられた堤防、そして34年の伊勢湾台風後につくられた堤防などで、これらをすべて新しい堤防に整備していくのは膨大な費用がかかるなというのが実感であります。

 私は、防災対策の特性というのはその非日常性にあると思います。防災対策を積極的に展開し、多額の費用を投入しても、想定された災害が起こる可能性のほうが少なく、対策の正しさを実証する機会に恵まれないことであります。恵まれないのが一番いいわけでありますけれども、また、現在の分析技術で、どの程度の費用をかければどの程度の被害を防げるかといった費用対効果の分析結果が、説得力を持った形で提示するのはなかなか難しいと考えております。

 例えば、ここにナガシマスパーランドの地図があります。(パネルを示す)いわゆる長島輪中の一番南側の堤防でありますけれども、1398メートルあります。ここへも行ってまいりまして、写真を撮ったのがこれであります。(パネルを示す)ナガシマスパーランドへ行くのはこの堤防道路を通っていくんですが、それを駆け上がってここに大きな堤防があって、そしてまた下には立派なものがあります。まさに荘厳重厚な堤防ということができると思います。

 しかし、県が行った堤防の耐震点検結果では、危険度が最も高いCランクになっています。地盤が軟弱なことや、地盤沈下等で地震の揺れで堤防としての機能が発揮できないと想定をされ、この堤防の前面と後面に矢板を打って安定させる工事が39億円で計画をされております。基礎からやり直せば膨大な費用がかかります。矢板を打っても表面に最終は出ませんので、工事完了後の外見上は全く前のままであります。この費用対効果を説明できますでしょうか。ましてや、地震が今後50年起こらなければ何の効果もないということになってしまいます。したがいまして、これまで防災対策は後手後手に回ってまいりました。極端な言い方をすれば、災害で堤防が破れて初めて復旧工事によって堤防ができるというパターンを繰り返してきたのではないかということも言えると思います。

 そこで、お尋ねします。

 三重県海岸整備アクションプログラムは平成18年度に見直しを行い、今後10年間の事業及び事業の着手検討を行う海岸を全対象海岸301海岸のうち157海岸としていますが、プログラムを確実に実行していけるのかどうか、その点についてお伺いをいたします。

 以上、3点について答弁をよろしくお願いいたします。

   〔防災危機管理部長 東地 隆司君登壇〕



◎防災危機管理部長(東地隆司君) それでは、県民参加の防災計画づくりについてお答えをさせていただきます。

 地域防災計画は、災害対策基本法により県や市町が作成することを義務づけられており、県民の皆様の自助・共助の取組が地域防災力を向上する上で大変重要なことから、行政の取組のほか、個人備蓄の推進や災害時要援護者に対する対応など、地域住民が実施する対策についても定めております。

 御指摘のとおり、地域防災計画の作成や修正を行う防災会議は、市町や防災関係機関などの代表で構成することが法で定められております。しかしながら、防災対策の実効性をより高めていくため、また住民参画といった観点からも、平素から防災事業推進懇話会や防災に関する県民意識調査など、あらゆる機会をとらまえて県民の皆様から意見をいただいており、必要に応じて地域防災計画にも反映しているところです。今後も防災対策全般に県民の皆様の意見を反映し、防災活動が一層活性化されるよう努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔県土整備部長 野田 素延君登壇〕



◎県土整備部長(野田素延君) 私からは、海岸事業につきましてお答えしたいと思います。

 海岸の整備につきましては、平成14年度に御指摘のありました海岸整備アクションプログラムを作成したところでございます。また、15年度に策定した津波浸水シミュレーションの結果、16年度に実施しました海岸保全施設の耐震調査等の結果を踏まえまして、19年度にはこのアクションプログラムの見直しを行って、優先的に整備するという地区を157地区の海岸ということで現在進めておるところでございます。

 事業の推進に当たりましては、ゼロメートル地帯の高潮対策、2番目が地震・津波対策、先ほどの長島町についてはこの二つに当たると思います。それから、侵食対策、四つ目が施設の老朽化対策、この四つの観点を主眼としまして、優先度の高い箇所から順次整備を進めていくというところでしています。しかしながら、海岸保全施設の整備にはやはり長い期間を要するということから、避難に要する時間を確保するために、津波の到達時間が特に早い鳥羽市から、南の熊野灘沿岸に設置されております大型防潮扉の動力化をするなどの減災対策も任せて進めているところでございます。これらの取組によりまして、海岸の防災対策を着実に進めてまいりたいというふうに考えてございます。

   〔県土整備部理事 高杉 晴文君登壇〕



◎県土整備部理事(高杉晴文君) 地盤対策についてお答え申し上げます。

 宅地造成等規制法は、議員御指摘のとおり、新規の宅地造成に伴うがけ崩れや土砂の流出を防止し、国民の生命及び財産の保護を図ることを目的として昭和36年に制定されました。その後、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などにおきまして、大規模に谷を埋め立てた既存の宅地等において盛り土全体が地すべり的に崩落する災害が発生しましたことから、主に地震時における宅地の地すべり的変動である滑動崩落を防止するため、平成18年に宅地造成等規制法が改正されました。

 この改正により、知事が既存の造成宅地の盛り土をした区域について防災区域として指定し、宅地所有者等に対して災害防止のための必要な勧告、または命令を行うことができることとなりました。また、法改正に合わせまして、大規模盛り土造成地の変動予測調査と滑動崩落防止事業への国の補助事業として、宅地耐震化推進事業が創設されました。したがいまして、海岸部の埋立地が対象外とはされておりません。一定の危険性等の要件はございますけれども、海岸部が必ずしも対象外とはされておりません。

 変動予測調査の実施には、地方公共団体におきまして多大な費用が必要となることから財源が大きな課題となります。また、防止工事につきましては、第一義的には宅地の所有者、管理者、または占有者が共同して行うものであり、多額の費用を要することから事業が進まないことが懸念されております。このような状況から、全国的にも事業に取り組んでいる地方公共団体は少ない状況であります。しかし、一方で、大規模地震等の近い将来の発生が危惧されております本県におきましては重要な課題であるという考えもございますので、今後の対応方針につきましては、自助・公助のあり方や財源問題等を適切に判断しながら慎重に議論を深めていきたいと考えております。

 以上でございます。

   〔15番 中村 勝君登壇〕



◆15番(中村勝君) ありがとうございました。

 三重県防災会議の関係は、法で規定をされておって防災関係者の長ということになっておりますけれども、それはわかるんですが、阪神大震災後に大改正をされて、住民やいわゆる自主防災組織や企業やボランティア団体、そういった団体が防災の主体と位置づけられて、そういう人たちがしっかり防災意識、それから活動をしてもらわないとなかなか減災にならんのではないかと、こんなふうになって大改正をされたというふうに思っています。

 そして、また県民意識調査やいろんな形で意見を聞いているという答弁がありましたけれども、これは男女共同参画の問題は今日は言いませんけれども、やはり決定に県民が参加をしていないということが大きな問題だというふうに思っておりますので、昨年12月に我が新政みえの舟橋議員が防災基本条例をつくってはどうかという提案をして、知事のほうから、来年伊勢湾台風が50周年になるので、それに向けて検討をすると、こんな答弁もいただいております。法は法として今後変えていく必要はあるというふうに思いますが、条例は三重県の中でつくることができるわけでありますので、ぜひ住民参画の視点でこの条例制定についてしっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。

 それから、宅地造成等規制法に基づくボーリング調査等の関係でありますけれども、今後慎重に検討をしていくという答弁をいただきました。海岸部の公有水面の部分も適用範囲外ではないということであります。これから、先ほどの条例も含めて、住民の皆さんが自分の住む土地、家屋、そしてどこに海岸があってどこに川があって、その土地の地盤が軟弱なのか強固なのか、そんな防災リスク情報をきちっと把握した上でその土地を買うといいますか、そういうことをやらないと、私の地元にもそういった軟弱地盤の土地がありますけれども、一たん購入をしてそこに家を建ててしまうと、なかなかそれを改善するというのは難しいというふうに思っていますので、ぜひその基本条例の中でもそういったことも議論をしていただきたいと思いますし、私もその委員会の委員でありますので、議論に参加をさせていただきたいというふうに思っております。

 それから、海岸の関係でありますけれども、本当に地球の赤道から北極まで1万キロですので、1000キロというとその10分の1に当たる。それだけの海岸線を持っておる三重県は、これからそれをやっていくのも大変だというふうに思いますけれども、災害にやられて経済被害が起こります。今回もどれぐらいの被害になるかわかりませんけれども、阪神大震災では9兆円から12兆円というふうに言われていますし、新潟県中越沖地震では1兆3000億円とかいうことも言われています。これは人的被害を除いた経済被害ですので、人の命がかかっておるということを考えると、先ほどの長島海岸も今年は2億円だけで非常に少ないということを地元の新政みえの三谷議員からも聞きましたので、そういう施設もどうしても必要であります。あそこはもう水面下4メーター、そんなマイナス4メーターの地帯がずっと続いていますので、堤防が切れたら終わりだと、こういうことでありますので、ぜひともお願いをしておきたいと思います。

 次に、地球温暖化対策についてお聞きします。

 まず、この図面を見ていただきたいと思います。(パネルを示す)地球温暖化というのは本当なんだろうかとまだ疑問に思っておられる方もおると思いますけれども、その証拠がこのグラフです。これはハワイのマウナロアという大きな山の中腹にある観測所、それから日本の綾里という、これは岩手の三陸町にありますけれども、それから南極点の二酸化炭素濃度の経年変化であります。1958年から2007年まで、それぞれ人間の活動の影響が少ない地点で観測をされたものであります。

 ここに示されておりますように、CO2濃度は冬には大きく、夏は下がりながら、その平均値はずっと上がり続けております。1958年は315ppmであったものが2007年には380ppmにまで増えています。夏と冬の濃度の違いは、冬は化石燃料をたくさん消費します。そして、夏は植物の光合成が活発に行われますので、CO2が吸収されるためこういったギザギザのラインになりますけれども、こういうことであります。

 地球温暖化につきましては、先ほど台風が強大化するということも述べさせてもらいました。身近なことでは、セアカゴケグモというのが木曽三川公園や桑名市などで見つかっています。繁殖できないはずの毒グモが卵を産卵して繁殖をしている。伊勢湾の黒ノリ養殖も大変な不良であります。これは冬場に水温が下がらないことが原因の一つであり、地球温暖化が影響していると言われております。

 国際社会は京都議定書の約束期間に入り、来月には北海道洞爺湖サミットが開かれ、ポスト京都の枠組みをめぐる議論が活発に行われています。福田首相は9日に福田ビジョンを発表しました。温室効果ガスの排出量を2050年までに現状から60から80%削減する。国内排出量取引制度は導入を前提に研究を進め、公平な国際ルールづくりを進める。20年ないし30年の中期目標設定に向けた国際基準設定を提起する。日米英が提唱する環境基金を創設し、ポスト京都の枠組みを促す。低コスト高効率の太陽光発電技術など、革新技術の開発を加速する。環境モデル都市を選定するなど、低炭素社会実現に向けた国民運動の推進を上げております。

 そこで、まず三重県の温暖化防止対策について伺います。三重県地球温暖化対策推進計画の目標と現在の数値、進捗状況についてお答えいただきたいと思います。

   〔環境森林部長 小山 巧君登壇〕



◎環境森林部長(小山巧君) 地球温暖化対策についての三重県の取組でございますが、三重県では、2010年までにCO2など温室効果ガス排出量を、森林吸収源を含め1990年度比で3%削減するという目標を掲げております。最近のデータであります2005年度の排出量につきましては逆に9.4%増えてしまっております。このため、三重の舞台づくりプログラム、みんなで取り組む地球温暖化対策におきまして、産業・業務部門対策、それと家庭部門対策、新エネルギーの導入など、三つの取組方向におきましてこれを進めるとともに、CO2の吸収源対策としまして三重の森林づくりに取り組んでいるところでございます。

 県内の温室ガス排出量の約6割を占めます産業部門や増加傾向が著しいスーパーとかコンビニエンスストアなどの業務部門における対策といたしまして、中小の事業者には省エネ診断、そして大規模事業者につきましては地球温暖化対策計画書というものを条例により義務づけて提出をしていただいております。これによって計画的に温室効果ガスの削減に取り組んでいただいているところでございます。

 また、新たに企業連携とか企業グループで取り組みます企業連携によるCO2排出量の削減、促進事業にも取り組んでいます。その中で、四日市市の霞コンビナート13社が連携いたしまして、事業活動だけではなく、従業員の通勤でありますとか、家庭でCO2削減を進める取組がスタートいたしました。最初の取組としまして、先月末に霞地区環境シンポジウムを開催されたところでございます。現在ほかに数社の企業グループが取組を検討していただいております。

 また、CO2排出量が大幅に増えています家庭部門につきましては、県民一人ひとりに着実に省エネなどの取組を進めていただくというために、地球温暖化防止活動推進センターなどとの連携によります普及啓発活動、それと省エネ行動のきっかけづくりとなりますみえのエコポイント、それと今日も来ていただいていますけれども、次世代の主役となります子どもたちに省エネの体験を通して環境に関心を深めていただきますキッズISOなどにより温暖化対策を進めているところでございます。

 さらに昨年、伊勢市が全国に先駆けまして市内の主要スーパー全店舗でレジ袋有料化によるレジ袋の削減に取り組まれました。この取組は県内市町に広がりつつあります。これはごみゼロ社会実現プランのモデル事業として取り組まれたものですけれども、地球温暖化対策としましても成果を上げているところでございます。

 このように、地球温暖化につきましては一刻の猶予も許されない大変深刻な問題です。そのために省エネを進めることも重要ではございますが、将来に向けて大きくCO2を削減していくということにつきましては、やはり太陽光発電とか風力発電などの新エネルギーへの転換を進めるということと、機能よりも環境を重視した技術、社会の革新であるエコイノベーションを進めることが今後重要なポイントとなってくるというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔15番 中村 勝君登壇〕



◆15番(中村勝君) ありがとうございました。

 2005年で三重県の現状が9.4%増えたということです。我が国においても、2005年の二酸化炭素の排出量というのは1990年の基準年比で12%増えております。今いろいろと部長のほうから対策を聞かせていただきましたけれども、具体的にはいわゆる省エネというのが主体だというふうに聞かせていただきました。

 私も、クールビズだとかもったいない運動、それからスイッチを小まめに切りましょうとか、省エネに配慮した運転をしましょうとか、照明を電球から蛍光灯に変えましょう、こういういわゆる心がけ省エネについては悪いことではないというふうに思っております。しかし、この結果があらわしておりますように、これらの対策はこれ以上二酸化炭素の排出を多くしないようにするための抑止力にはなっても、これから二酸化炭素を半分、あるいは日本では80%削減という、今世紀半ばにですね。そういうことが言われておる中でなかなか効果がないのではないかというふうに思っております。

 これらの議論を理解するために、まず現在の二酸化炭素排出量の現状について、日本の状況を見てみたいと思います。まず、このグラフを見てください。(パネルを示す)2008年の日本国温室効果ガスインベストリ報告書というものであります。いわゆる国際的な日本の数値、信用できるところの報告書であります。我が国の2006年の数値が載っております。

 二酸化炭素排出量は全部で12億7400万トンであります。このうちの第1の分野はエネルギー転換部門で、全排出量の30.4%、発電所や精油所で出ている二酸化炭素であります。そのほとんどが火力発電所から出ていると聞いております。第2分野は産業部門で30.5%、産業部門での発生のほとんどは燃料を燃やして熱を得るために出ているものであります。この部門で大量に二酸化炭素を出しているのは製鉄と化学工業で、それぞれ10%ぐらいというふうに聞いております。第3分野では運輸部門、ここでの排出量は19.4%であります。この部門は自動車、鉄道、船舶に分けられますが、ほとんどが自動車で18%であります。第4部門が民生部門で12.9%、この内訳として業務と家庭に分けられますが、業務というのはかなり広い分野で、商店、オフィス、学校、病院、ホテルなどが含まれます。これらの発生の主なものは暖房用ボイラー、それから料理のためのガスの使用などであります。以上の4部門で全体の93%、残り若干廃棄物処理の関係で3%等あります。

 それから、すぐにまた次の図でありますけれども、(パネルを示す)これは先ほどのエネルギー転換部門、ここでエネルギーに転換されるわけですけれども、そこで得た電力がどこで使われたかを見るために、その消費量に応じてエネルギー転換部門での排出を各部門に割り振って部門別の二酸化炭素排出量を見たもので、エネルギー消費ベースであります。これによると、産業部門が36.1%に増えます。運輸部門は19.9%で、自動車による排出でありますから、ほとんど変わりません。大きく増えているのが民生部門であります。そのうち業務部門が7.9%から18.0%、家庭は5%から13%に増えています。これらの部門は化石燃料を使うよりも電力をたくさん利用する、こういうことから来ていると思います。

 さらに、各部門の排出量を消費ベースで、1990年から2005年までの変化を示した図がこれであります。(パネルを示す)この1990年から2004年まで、産業部門では上下はありますけれども、ほとんど増えておりません。ゼロであります。それから、この理由については、やっぱり省エネ努力がかなり進んできた。そして、また一部が海外へ進出をしていったことによると言われております。運輸部門の増加率は24%であります。車の省エネは進んだものの、台数と走行距離の増加がそれを上回っているために、全体としては増加しています。

 民生部門の中で、業務の増え方が最も大きく、50%となっています。そして、家庭が40%であります。業務部門は、ビルの数と床面積が増えたことがその理由であります。家庭での増加は、豊かな生活が送れるようになったこと、世帯数が増えたこと等でありますけれども、いろんなオフィスや家庭での関係で電化が進んでおるということがこの原因で明らかになっているというふうに思います。

 このように、省エネだけでは2050年の80%削減というのは不可能であります。私は、地球温暖化防止対策の切り札となるのは技術革新であって、火力発電所にかわる太陽電池の集中的な普及を図るべきだと考えますし、リチウムイオン電池は太陽電池を有効に利用するためになくてはならない技術であります。しかも、リチウムイオン電池は内燃機関自動車、今のガソリンを使う自動車にかわる電気自動車のキーテクノロジーでもあります。全世界はこの三つの技術に集中的に取り組むべきだと考えております。

 三重県は、この二酸化炭素削減技術革新の最適地の一つであるというふうに思います。また、太陽電池はシャープが世界第2位になってしまいましたけれども、第2位のシェアを誇っておりますし、技術革新も進んでいます。太陽の日射量についても、全国的には条件はよい地域であります。高度部材イノベーションセンターもできました。ホンダなどの自動車のメーカーもあります。こういった太陽電池発電所、それからリチウムイオン電池等を整備して、電気自動車を走らせるといった地球温暖化防止イノベーション構想といいますか、そういったもの、まだまだ地方といいますか、地域から発信をされておりませんので、三重県が世界に先駆けてそういった発信をしてはどうかというふうに思いますが、答弁がいただければよろしくお願いします。



◎政策部長(坂野達夫君) 地球温暖化防止対策に関連いたしまして、新エネルギーの状況についてお答えを申し上げます。

 本県では、2005年3月に三重県新エネルギービジョンを改定いたしまして、太陽光発電など8種類のエネルギーを新エネルギーとして定めています。このビジョンの目標は、2010年度に原油換算で31万キロリットル、CO2換算で51万トンの新エネルギーを導入することといたしております。

 新エネルギーの普及につきましては、市町と協働して取り組むため、市町に新エネルギービジョンの策定を働きかけております。2007年度には新たに2市でビジョンが策定され、県内12市町で策定されています。特に御指摘のございました太陽光発電につきましては、2001年度から市町と連携して住宅用太陽光発電設備の導入に対する補助制度を行っておりまして、2007年度からは県内全市町で取り組まれております。一方で、2005年度にはシャープの亀山工場で5210キロワットの設備導入がなされるなど、企業での積極的な取組も始まったところでございます。これらのことから、2006年度末の導入実績は22万5722キロリットルで、CO2換算では約37万トンの削減に相当いたします。また、2010年度の目標に対する進捗率は72.8%となっております。

 新エネルギーは初期投資が大きいことや経済性に課題があることから、技術革新によるイニシャルコストの削減が重要ですし、議員御指摘のように今後の技術革新に向けての努力が非常に重要だと考えております。一方で、そういった導入を促進するために県民、事業者等の新エネルギーに対する理解を深め、協力を得ることも重要だと考えております。今後とも、三重県新エネルギービジョンに基づきまして、地球温暖化防止活動などと連携いたしまして、市町と協働して普及活動を図りながら、太陽光発電など新エネルギーの導入を促進することにより、目標達成に向けしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

   〔15番 中村 勝君登壇〕



◆15番(中村勝君) ありがとうございました。

 太陽光発電やいろんな先進的な技術の開発というのは、本来国がやるべきことかもわかりません。いろんな再生可能エネルギーはありますけれども、すべての源は太陽光が源です。風力にしても、太陽光によって温められて、低気圧、高気圧ができてその風が吹くという。バイオ燃料にしても、太陽光を受けて光合成をやって、それをまた今度はエネルギーに変えると、こういうことでありますので、究極は太陽の光を電気に変えればこんな簡単なことはないので、多分これが世界を席巻するだろうというふうに思います。ぜひ三重県としてもしっかりとお取組をいただきたいと思います。

 最後に、離島架橋についてお尋ねをいたします。

 今国会におきまして道路特定財源問題が議論をされました。その中で、いわゆる6大橋と呼ばれる海峡横断プロジェクト、この調査を行ってきた財団法人海洋海峡橋梁調査会が問題視をされまして、2009年中の統合、それから調査が中止をされることになりました。長年伊勢湾口道路の夢を見てきた地元の1人といたしましてまことに残念なことであります。

 伊勢湾口道路は、私たち鳥羽や伊勢やその近辺の住民が欲しいということで始めた計画ではありませんので、国のプロジェクトとして、その中で鳥羽の離島も通り、そして離島というのが解消をされると、こんなことで私たちはそれに夢を追ってきたわけでありますけれども、今後この伊勢湾口道路については、国土形成計画の中部圏広域地方計画の中でどんな議論をされるのか見守っていきたいというふうに思っておりますけれども、これまで以上に伊勢湾口道路が遠のいてしまったというふうに考えております。

 知事におかれましては、昨年、それから一昨年と2度にわたって三重県の離島であります鳥羽4島に上陸をいただきました。そして、島民の皆さんの本当に切実な声を聞いていただいたと思っております。三重県の離島振興計画も今年が中間年であります。そして、島民の皆さんの話を聞き、いろいろと感じられたことも多いというふうに思いますので、改めて離島架橋や離島振興について知事の考え方をお聞かせ願いたいと思います。よろしくお願いします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) お話にございましたように、昨年、一昨年、鳥羽市にあります4島の離島を訪問させていただきました。その際には大変お世話になりましてありがとうございました。答志島、菅島、坂手島、神島、この4島でございます。いずれの島でも温かくお迎えをいただきました。そして、いろいろと有意義な意見交換をさせていただけたと思っております。

 いろんな課題が離島にはございますけれども、やはり離島ではもちろん豊かな自然がありますし、それから代々受け継がれました独特の食生活とか、あるいは寝屋子制度といったようなものもございまして、そういう意味では温かい島民の大事にしてきておる絆、こういったものが象徴されるような地域文化が本当に残っているなということを実感したところです。

 それから、都会から嫁がれた女性の方もたくさんいらっしゃいましたけれども、皆さんがそういう島の自然とか文化を生かしながら、積極的に都市との交流事業、こういったことにも取り組んでおられまして、自分たちの地域を本当によりよくしていこうという気概が感じられたと、こう思っておるところでございます。

 そういう中で、離島架橋についてでございますけれども、今申し上げましたように、離島というのは本当にすばらしい自然、特に水産資源とか観光資源、こういったものに恵まれておりまして、本土にはないような離島固有の資源を有しておるところでありますから、そういうそれぞれの島の資源を最大限活用し、そして自立的な発展ができるよう、私どもも関係市と連携しながら、ハード、ソフト両面でいろんな取組を進めていかなければならない、そんな形で今日まで来ました。

 離島と本土を結ぶ交通手段でありますが、今は唯一海上交通であるということで、離島航路整備事業補助金がございますので、その中で定期航路の安定的な運行というものを支援しておるところです。それから、鳥羽市では、平成19年、20年の2年間に定期航路の高速船を1そうずつ建造するということで、県もこの建造費については補助をいたしております。それから、離島架橋というのは船舶に頼らない海上交通を確保していく。そして、島の産業、あるいは生活圏、これを広域化するというような、そういう効果がもちろんあると理解しております。しかし、実際には、今は国の公共事業が毎年抑制をされ、厳しい財政状況の中で大変多大な経費を要するということであります。

 国土形成計画でどういうふうに扱われるか、議論されていくのかという御指摘がありましたけれども、私どももそういう状況を見ながら長期的に取り組んでいかなければならない課題であるのかなと、こういうふうに思っております。したがいまして、今後離島地域の全体の振興を目指すという中で、架橋の問題等も鳥羽市と連携しながら今後幅広い検討の中で考えていきたいと、こう思っております。

   〔15番 中村 勝君登壇〕



◆15番(中村勝君) 知事、ありがとうございました。

 ふるさとをいろいろと褒めていただくのは本当にうれしいものでございます。私は、伊勢湾口道路、伊勢湾口大橋ではなしに、地域に密着した離島架橋をと、こういうものをこれから求めていきたいというふうに考えておるわけでありまして、伊勢湾口道路と離島架橋とはもうかけ離してこれからは考えていく必要があるかなというふうに思っております。

 実は昨年の9月に、本土からわずか800メートルしか離れておりません答志島のほうで3000名弱の住民が住んでおりますけれども、ここに三つの集落があって、それぞれ町内会、婦人会、漁協の支所が結集をして答志島架橋建設促進協議会を結成いたしました。この協議会では、答志島架橋について署名活動も島民の皆さんにしていただいて、ほとんどの人が署名をしております。そして、地元の鳥羽市長も、架橋については積極的でありますし、自治会連合会会長等も積極的な発言をいただいております。

 先日の知事の提案説明にあったように、世の中のありようが大きく変化をする中で今求められているのは、国民が将来への希望を持ち、安心して暮らすことのできるこの国の姿を明らかにすることであり、本県としても、生活に密着した地域の視点に立って積極的に提言、発言をしていくと、こう述べられました。まさに答志島架橋については国家プロジェクトとしての伊勢湾口道路ではなくて、島民の生活に密着した地域の視点での要請であります。今の長期的課題という域を何とか脱して、次のステップへ一つでも前へ進ませていただきたい、そんなふうに答志島の住民全員が考えておりますし、すぐにできるものではないというふうに思いますが、例えば県と鳥羽市と答志島住民を入れて答志島架橋調査会等で架橋のメリット、デメリット、こういったものを議論していく、そういう組織を立ち上げることができないかなというふうに思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

 ぜひそういう形で、長期的と言われますと本当に前が全く見えませんので、一歩でも二歩でも県が決意をいただければ地元はしっかりやらせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。

 最後に、県は次の大災害が発生したとき、県内でだれ一人犠牲者を出さない、地域防災計画の一番最初に書いてあります。



○副議長(岩田隆嘉君) 中村議員に申し上げます。申し合わせの時間が経過しております。



◆15番(中村勝君) しかしながら、どのような地震にも耐え得る強化はない。何らかの被害を受けるというふうに思います。それは自然を恐れ、自然を敬う、そういう気持ちがないと防災力も高まらない、そのことを訴えさせていただいて、時間になりました。終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉君) 5番 村林 聡君。

   〔5番 村林 聡君登壇・拍手〕



◆5番(村林聡君) こんにちは。度会郡選出、自民・無所属議員団の村林聡です。地域の問題を議会に届けるという姿勢で2度目の一般質問をさせていただきます。ありがとうございます。よろしくお願いします。

 通告書に従いまして、まず大きな1番、漁業の未来を切り拓くためにというタイトルをつけさせてもらっています。前回に続きまして、漁協の合併問題について質問させていただこうと思います。

 伊勢湾の外側の外湾の組合が、合併協議の準備会をこの6月13日に開きました。あちらこちらでこの話を伺って回っておる様子では、国の450億円スキームという最後のチャンスが来る中で、今年度じゅうに合併を成功させなければ外湾の漁協に未来はないんじゃないかなと、こういう厳しい状況を県は把握してもらっていますよね。協議の場にも入ってもらっておりますよね。外湾漁協が合併に向けて頑張ろうとしております。

 そこでお願いなのですけれども、どうしても外湾の漁協の一個一個が横並びで、漁協同士の横並びのお話ですので、強いリーダーシップを発揮できる存在というのに欠けております。そこで、県として、何とか引っ張ったり、あるいは後押ししたりというような、具体的に言いますと、平成9年の七つ漁協構想のときには、県は合併推進本部をつくって、専従の職員さんを3人置いてくださったというように聞いております。それがくまの灘漁協などの合併のときに大変力になったと伺っております。そのとき並みの体制で臨んでもらえないものでしょうかというのが一つ目の質問です。

 それで、うまく合併できたとしても、その後の新生外湾漁協の前途は平たんではないと思われます。経営は苦しいだろうと思います。協議の場に加わってもらっておるはずですので、今回の県域スキームと呼ばれるものを把握してもらっておられることとは思いますけれども、合併後に発生する後年度負担というものに新生漁協が耐えられるとお考えですかというのが2点目の質問です。

 油の高騰状況を一つとってもかなり厳しい状況ですので、なかなか難しいんじゃないかなと個人的には思っておりますが、そこで、県にもこの県域スキームに何らかの形で参加してほしいなと思っております。もちろん自助努力が大前提です。それはもうもちろん本当に当然のことです。例えば、これは私の地元のくまの灘漁協の例なのですけれども、くまの灘漁協は合併当時に不良固定化債権が23億円あったそうです。しかし、この平成20年の3月末時点では10億数千万円まで減らすことができたと、そういうふうに聞いております。13億円は処理できたということです。

 仮定に仮定を重ねるような質問で大変恐縮であります。答えづらいことは大変よくわかっております。しかしながら、もう時間がありません。国の450億円のスキームに乗ろうと思ったら、この8月、9月ではっきりしなければ間に合わないことになると思います。そういうタイムスケジュールの中ですので、何とか合併までの支援、指導、そして合併後まで含めて農水商工部長の御答弁をよろしくお願いいたします。

   〔農水商工部長 真伏 秀樹君登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 漁協の合併について御答弁を申し上げます。

 漁連をはじめとする漁協系統団体におきましては、鳥羽市より南の漁協の再編強化を目指しまして、議員御指摘にございましたように、外湾地区漁協合併推進協議会の設立に向けた話し合いが始まったところでございます。

 県におきましては、これまでも漁協系統団体が組織をいたしております三重県漁協組織改革推進本部に参画もいたしておりますし、また、漁協組織の再編強化に関する検討に加わってきたところでございます。現在、先ほど申し上げました協議会の正式な発足に向けて準備が進められておるというふうに聞いておりますので、正式にこの協議会が発足いたしますれば、県としてもそこに参画をさせていただいて、漁協合併の促進について取り組んでいきたいと考えております。

 また、県の組織の関係でございますけれども、本年4月から農水商工部に水産振興担当の総括室長を配置させていただいたところでございます。また、水産経営室を新たに設置いたしまして、漁協経営の基盤の強化でございますとか、漁業者の経営安定に向けた支援を一元的に担当させていただいているところでございます。

 いわゆる合併のスキーム等につきましては、今日午前中の野田議員の質問にも御答弁させていただいたところでございますけれども、合併に際して一番の課題になっておりますのが欠損金の存在でございます。国のほうでは、信用保証料の助成でございますとか、借りかえに対する利子補給、それと信用漁連等の資本強化、こういう策を用意しておりますので、こうしたものをまず積極的に活用していくことになるかというふうに思っております。

 現在、本県では、漁協系統団体の主体的な取組を前提にいたした上で国のスキームを活用し、三重県なりのスキームについていろいろ検討をしておるところでございます。今後合併後にスタートいたします外湾漁業の安定的な事業活動の展開を目指しまして、事業計画、それから合併後のいろんな体制づくりなどの枠組みについていろいろ検討をしてまいりたいと思っております。申請後の外湾漁協に対する合併後の具体的な支援策につきましては、先ほどの協議会等いろんな場で協議をいたしまして、新しい事業計画が明らかにされてくる中で検討してまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔5番 村林 聡君登壇〕



◆5番(村林聡君) ありがとうございます。

 協議の場にも加わってもらえるということですし、その協議会が正式に発足すればそこにも参画していけると。その後についてもスキームを検討中であるというような御答弁であったと思います。

 それで、合併後については参画しながら考えるというようなことは当然だと思うんですけれども、協議会ができるまでとか、できてから実際に合併に至るまでというような部分について再質問させてほしいんですけど、もう少し具体的に、さっき言いましたように横並びですので、どういうふうに引っ張ったり押したりしてもらえるのかとか、あるいはそういう県のリーダーシップについての決意みたいなものをもう少し改めてお聞かせ願えないでしょうか。よろしくお願いします。



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 漁協組織といいますのは、まさに漁業者の自由意識に基づいて設立された組織でございますので、基本的には私どもの考え方といたしましては、漁協の合併については当事者間の協議にゆだねるのが適当というふうに考えております。

 ただ、漁協の経営基盤を強化いたしますことについては、今後の本県の水産業の振興を図るという上からも極めて重要な課題というふうに認識をいたしております。このため、先ほど申し上げましたけれども、県といたしましても、今後設立されます合併推進協議会の中に参画をさせていただきまして、県としての必要な役割というのはしっかり果たさせていただきたいと思っております。

 以上でございます。

   〔5番 村林 聡君登壇〕



◆5番(村林聡君) ぜひしっかりとリーダーシップを発揮してよろしくお願いしたいと思います。

 次の2番の漁業の将来ビジョンについてというのに入らせてもらおうと思います。ここまでが漁協の問題だったんですけど、ここからは実際の浜の漁業者の質問に入ろうと思います。

 それに当たって、もはや死語になっておるんですけど、米百俵という精神についてちょっと触れてみようかなと。最近司馬遼太郎さんの峠という作品を読んだんですけれども、どうもその後のお話のようで、戊辰戦争で長岡藩というところが焼け野原になりまして、それで近隣の藩から米が100俵支援で届いたわけです。食うにも困っておる状態で、みんなその米をよこせといって集まったんですけれども、この目の前の米は食ったら終わりじゃないかと。この米を売って学校をつくろうじゃないかといって、小林虎三郎さんという人がやったというお話だそうです。そのときにおっしゃったのが、この目の前のお米は100俵かもしれんけれども、売って学校にすればそれがあしたの200俵、1万俵、あるいはお米にもかえられないようなそういうものにも、とうといものにもなるんじゃないかというようなお話であります。

 ここまでのお話の中でも、目の前の不良債権処理とか、そういうお話というのはどちらかというと目の前のお米の話で、それがなかったらもちろん死んでしまうんですけれども、でもそれを食べておるだけではどちらかというとじり貧だろうと考えます。もう少し言い方を変えますと、例えばそういう支援として、魚そのものをもらっても、その魚を食べてしまえば終わりです。しかし、例えばその支援として釣り道具を与えてもらったら、自分で釣って魚を食べていけるんじゃないかと、そういう部分について次はお聞かせいただきたいと思います。

 そういう前向きなお話として、今後の三重県の水産は何で食べていけばよいのでしょうか。あるいは、何でもうけていけばよいのでしょうか。そういう将来ビジョンというか、長期的な展望についてどうお考えでしょうか。例えば、三重県と同じ水産県であります長崎県は養殖マグロの水揚げが現在200トンであるのを県の支援で5000トンまで引き上げようとしているそうです。この油が高い中で非常に残念なんですけれども、遠洋漁業が不振です。そういう時代背景の中で、マグロ養殖というのは有望であろうと。今後主要なものの一つになっていく可能性は高いだろうと、そういう戦略だと思います。

 ちなみに、三重県のマグロ養殖の水揚げ高やマグロ養殖にかかわる業者の数といった現状を把握されておりますでしょうか。世界的な食料問題が出てくる中で、水産白書にはついに日本は世界に対して魚を買い負けし出したという文言が入りました。こういった時代背景を先取りするような長期的な戦略を水産県三重としては持つべきだと思いますけれども、県としては水産業のこれからについてどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。お願いします。

   〔農水商工部長 真伏 秀樹君登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹君) まず、マグロの養殖についてお答えをさせていただきたいと思います。

 天然マグロの漁獲については、世界的な資源管理の枠組みの中で最近制限をされてきておりまして、今後漁獲量の増大は望めない状況にございます。このため、養殖の黒マグロでございますけれども、黒マグロは近年急速に拡大をしてきておりまして、全国の生産量は平成17年度の2500トンから毎年増加し、平成19年度には4400トンに達しておる状況でございます。本県でも熊野灘沿岸地域で平成13年から養殖が開始をされてきておりますけれども、現在では五つの経営体で年間約700トンの生産がされておる状況でございます。

 それと、水産業のビジョンについて例のお尋ねでございます。お答えをさせていただきたいと思います。

 本県は1000キロにも及びます海岸線を有している中で、北は伊勢湾、南は熊野灘まで地形に富んだ豊かな漁場に恵まれておるところから多種多様な漁業が営まれてきております。平成18年度の漁業生産量は21万7000トン、生産額は518億円でございまして、ともに全国第8位となっております。このように、本県は全国的にも優秀な水産県であり、水産業は本県にとっても重要な産業であるというふうに認識をいたしております。このため、本県といたしまして、地域の特色を生かしました効率的な漁業活動が安定的に展開されることで、県民の皆様に新鮮な魚介類を提供するとともに、雇用の創出でございますとか、関連産業を通じた地域経済の活性化とともに、水産業が食料供給産業として持続的に発展をしていくことが大変重要というふうに考えております。

 こうした考え方のもと、県民しあわせプラン第二次戦略計画におきましては、安全で安心な水産物の安定的な供給を水産施策の柱といたしまして、この上に水産物の高付加価値化でございますとか、水産業の持つ多面的な機能の維持向上などにも重点的に取り組んでいるところでございます。

 以上でございます。

   〔5番 村林 聡君登壇〕



◆5番(村林聡君) 漁業の多面的な機能と高付加価値化以上の三重県の戦略というものが今ちょっと僕には理解できなかったんですけど、例えばマグロというのは日本人はよく食べますし、漁獲枠のお話もありましたけど、なかなかこれからとれないという中で、実際に五つの形態ですか。僕は南伊勢町が地元なんですが、二つありますよね。

 それで実際見学させてもらったんですが、黒字を出しておるというように聞いています。それで、ヨコワというマグロの小さいのを地元の漁師さんから買い取って、こういう海の生けすの中で育てておる。それで写真はいいけど、ビデオは企業秘密だから撮ってはいかんと言われて、非常にえさのやり方などは高度な企業秘密だそうです。もしも東南アジアなんかに漏れた場合には、もう大変なことになるだろうというようなそれぐらいのお話を聞いております。

 やはりそういうような、マグロに限らず、例えば三重県の取組だとマハタとかクエとか、あるいは水産研究所で見せてもらいましたけど、伊勢エビの研究なんかもされておりますし、そういう中でもう少し明るい漁業の将来の展望を戦略的に開くような話を聞かせていただきたいんですけれども、もう一度再質問させてもらうということで、例えばそういうふうに世界的に見ると、一次産業を取り巻く環境というのは変化しつつあると思います。世界的に非常に魚を食べるようになったとか、輸出というようなことも出てくるんじゃないかと。一方翻ってみると、日本の国内の漁師さんは苦しい状態にあると。そういう苦しいときこそ、そういう漁業の明るい展望についてちょっと部長さんのほうからお聞かせいただきたいんですけど、お願いできますでしょうか。



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 輸出のお話もあったわけでございますけれども、世界的な水産物の需要の高まりということを受けまして、本県からもサバ類でございますとか、季節によってはタチウオなんかが韓国ですとか中国、東南アジア等に一部輸出もされております。それと、これまで資源管理でございますとか、栽培漁業に取り組んでいろいろ取組をしてきました結果として、平成19年には伊勢エビの漁獲量が久しぶりに全国1位に戻ったとか、それとあとマダイでございますとかトラフグなんかの漁獲量が安定して、その辺の効果も上がってきておるかというふうに思っております。

 また、少しお話にもありましたけれども、養殖のほうでは新魚種でございますマハタなんかの養殖技術が確立をされましたので、本年度から栽培漁業センターでの種苗の生産を始めることとしております。あと伊勢エビでございますとか安乗フグなんかの三重ブランドという形で、いわゆる三重県の水産物なんかを全国的に発信もいたしまして、いわゆるブランド力の向上ということについても一定の成果を上げてきたのかなというふうに思っております。

 こうしたことも今までやってきたことの積み重ねといいますか、着実な成果というふうに考えておりますので、今後も研究機関等も連携をする中できちっとした成果を積み上げまして、水産県三重としての水産業の持続的な発展ということについて一生懸命努めてまいりたいと思っております。

   〔5番 村林 聡君登壇〕



◆5番(村林聡君) ありがとうございます。そういうことに加えまして、ぜひそういう時代背景とかを先取りした戦略なんかもこれからよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。

 では、次の項目、3番目、養殖魚の認証制度についてというように通告させていただいております。

 野呂知事は、松阪市長時代に松阪牛の識別の仕組みに取り組まれたとお聞きしました。平成13年9月に国内で初めてBSEが発生して、当時は牛肉の消費が著しく減少して大きな社会問題となりました。そういう状況の中で、いち早く松阪牛の定義を定められ、松阪牛個体識別管理システムを立ち上げられて、その結果、松阪牛は市場で高い評価を受け、より高価格で取引されるようになって、一時は品薄状態にまでなったというようにお聞かせいただいております。松阪牛の場合は、このときの松阪牛のシールというものが高品質な肉のあかしとなっているわけですが、こういう取組が漁業でも実現できないものでしょうか。

 例えば、今、地域を歩いておりますと、マダイ養殖業者さんの悲鳴をよく聞きます。大変な状況になっております。えさ代が3割から4割上がっているということもあって、1匹750円ぐらいが今採算ラインだというふうに聞いておるんですけれども、この6月の上旬に聞いたときは1匹630円というような値段です。ただでさえそのような状況の中で、四国の大規模養殖業者さんが500円を切るような値段で出荷してきております。といっても、四国の大規模業者さんも苦しい状態で、その値段で出荷せざるを得なくて出してきているんだそうです。

 そういう苦しい経営状態にあっても、頭の下がるような努力をされて、天然物に近いより高品質なタイを育てている業者さんもいます。そういう研究とか努力によって、色も鮮やかで身質もいいというようなタイをつくっておられると。でも、そういう高品質なタイであっても、大規模に量産された安価なタイと同価格で取引されているのが現状です。十把一からげで1匹幾らという値段がついてしまっています。何とかこれを、努力が努力として報われるようにすることはできないでしょうか。

 一方で、タイの尾頭つきが結婚式でもほとんど見られなくなったりというような消費形態の変化や、価格が上昇するとほかの魚に消費が移ってしまって、また価格が下がってしまうというような市場形態などが大きな原因となって高価格化が難しいということはあると思います。でも、松阪牛の場合も、松阪肉自体の付加価値が一番の要因であって、マダイにおいても、地域ぐるみで新しい食べ方の提案をするなどの市場に認められる工夫をする必要はあると思います。しかしながら、松阪牛個体識別管理システムや松阪牛のシールが果たした役割も大きいと考えます。

 マダイに限らず、努力が努力と認められずに、安い値段で取引されてしまっている水産物がほかにもあるのではないでしょうか。水産業、特に養殖魚を対象とした努力が努力として報われる、ちゃんと値段として反映されるための認証制度が必要であると考えますが、そういった魚の認証制度の必要性について県のお考えをお聞かせください。よろしくお願いします。

   〔農水商工部長 真伏 秀樹君登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 養殖魚の認証制度についての御答弁を申し上げたいと思います。

 マダイをはじめといたします養殖魚につきましては、燃油価格でございますとかえさ代の高騰など、生産コストが増大する一方で、議員御指摘のように販売価格が低迷するなど大変厳しい状況が続いております。養殖についてのこれまでの本県の取組でございますけれども、いわゆる水産物の安全・安心の確保に向けて水産用医療品の適正使用でございますとか、環境に優しい養殖の推進でございますとか、それから生産履歴の記録保管をいたします自主衛生管理の促進などに取り組んできたところでございます。

 今年度はさらに新たに養殖のマダイでございますけれども、この養殖マダイをモデルにいたしまして、消費者の方に生産履歴などを提供いたします養殖JAS規格の取得を目指そうしているところでございます。養殖魚の価値を高めていくためには、こうした取組に加えまして、おいしい魚づくりやより一層の安全・安心の確保などにより、地域の養殖魚が他の産地と差別化を図られるといいますか、そういうブランド化というのが必要になるかなというふうに思っております。こうしたブランドを育てるためには、長年の取組と努力が必要となりますが、県内の生産者の方でございますとか、関係事業者の方がブランド化を目指した創意工夫に取り組んでいただきたいなというふうに考えております。

 県では、そうした意欲のある事業者の取組を促進いたしますために、六次産業化などの事業化のためのアドバイザーの派遣でございますとか、マーケット内での発想で高付加価値化をつけるためのそういう戦略をできる人材の育成ですね。そういうことについていろいろ支援をさせていただいておるところでございます。県内の養殖魚産地の他産地の差別化に向けた取組というのをいろいろ進めていただく中で、今、議員御指摘のございましたいわゆる認証制度のようなものにも将来つながっていくものだというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔5番 村林 聡君登壇〕



◆5番(村林聡君) ありがとうございます。

 安全・安心の取組でJAS規格を新しく始められるということで、ぜひよろしくお願いしたいと思います。ただ、安全・安心という最低ライン、絶対それは守らなければならないラインのもう一つ上の努力が努力として報われるというところまでぜひ、漁業者さんだけではなかなかやれない部分というのもあると思いますので、今そのように部長さんがおっしゃっていただいたと思いますけれども、県としてもそこまで地域や漁師さんがたどり着けるように、何とかリードしていっていただきたいと要望させていただきます。よろしくお願いします。

 大きな次の2番に入ろうと思います。最初に誤解のないように申し上げておきたいのですけれども、公共事業は必要ですし、投資も遅れておると思っています。お願いしなければならないことも多いです。岩手・宮城内陸地震の被災者の皆様には心よりお見舞い申し上げますが、例えば県内の堤防を一つとりましても、伊勢湾台風当時に整備されたものも多くて大変老朽化が進んでおります。東海、南海、東南海地震においてきちんと機能するかどうか不安に感じているところであります。こういった立場を前提としまして、質問通告の大きな2番、公共事業に文化力を、に入りたいと思います。

 私は、相賀浦というところに住んでいます。その相賀浦というのはなかなか特徴的な地形をしております。(資料を示す)この観光局さんにつくっていただいた美し国・三重ドライブマップにはこのように相賀浦は書いてもらっています。62番、相賀ニワ浜、相賀浦の大池と呼ばれる海跡湖と五ヶ所湾の間をゆるやかな弧を描きながらのびる白い砂州。海の表情が豊かな五ヶ所湾でも特に絵になる。このように非常にいいように書いていただきましてありがとうございます。

 そして、ちょっとここでニワ浜の写真を見ていただきたいと思います。(パネルを示す)この上の白黒の写真が昭和37年ごろのニワ浜です。下のカラー写真は2年前に自分で撮った写真です。なので、余りきれいではないんですけれども、本当はもうちょっときれいです。ドライブマップの61番の南海展望公園というところから撮ると、下のカラーの写真のようになります。この海跡湖というのがこの浜の下の写真の砂浜の砂州の裏側に当たるところですね。このニワ浜というのが長く砂州になっておるところです。受験勉強で嫌な思い出ですけれども、砂州、砂嘴、陸繋島とか習いましたけど、ひょっとしたらこれは砂州で陸繋島で、しかも海跡湖つきというような非常に珍しい地形なんじゃないかなと僕は勝手に思っています。

 というようなニワ浜の宣伝はこれぐらいにしまして、この2枚の写真を比べてお見せしましたのは、このテトラポッドを置いたことによる違いをお示ししたかったからです。このニワ浜は相賀浦にとって天然の防波堤というか、生命線というか、もしもこの浜が切れてしまったら相賀浦は全滅してしまうかもしれません。ですから、前提としてテトラポッドを置いてもらったことには大変感謝しています。しかし、この下のカラーの写真を見ていただいたらわかりますとおり、テトラポッドのあるところとないところとで浜がギザギザののこぎり状になってしまっています。わかっていただけましたでしょうか。ちょっとレーザーポインターの使い方がよくわからないのでなかなか指せないですけど、ギザギザしておるんですね。この美しい砂州は何もない私の在所においては大変貴重な資源であります。まさにこの地域が昔から大事にしてきた文化力のもとになってきたものです。資料をありがとうございます。

 恐らく多自然型とか、自然調和型といった自然環境に配慮した工事、工法が出てきたのはここ10年とか15年ぐらいの話ではないでしょうか。とすると、それ以前の30年とか40年前のものになると、経済性とか効率性のみを追求してつくられたものであると言えます。負の遺産と言えば言い過ぎかもしれませんけれども、そういったものによって失われた自然を復元するための追加事業というものを考えられないでしょうか。あるいは、地域資源を取り戻すための事業という言い方もできるかもしれません。

 これが一つと、もう一つは事後の検証です。工事前の事前の調査ももちろんこれからもしっかりやっていってもらいたいんですけれども、やはり事後の検証が大事だと思います。自然相手のことですから、人知が及ばないとか、思わぬ影響が出たというようなこともあるいはあるかもしれません。科学的な知見が長い年月を経て進歩していく、そういうこともあると思います。ですから、事後の検証を、それも1年後とか2年後とかの検証のほかに10年単位での振り返りも必要なのではないでしょうか。自然が相手となりますと、やはりこういう長いスパンでの検証も要るのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。こういった文化力から見た地域資源を取り戻す追加の事業の必要性についてと、事後の検証の必要性について御答弁をよろしくお願いいたします。

   〔県土整備部長 野田 素延君登壇〕



◎県土整備部長(野田素延君) 公共事業につきましてお答えしたいと思います。

 従来からの公共事業におきましては、確かに自然環境の配慮以上に経済性や機能性を重視してきたという一面性が従来からあったということでございますが、平成9年に施行しました環境影響評価法や平成10年から施行しております三重県環境影響評価条例などの定めるところによりまして、地域の特性に応じて自然環境に配慮した事業計画を現在策定しているというところです。

 また、三重県では、公共事業の効果や影響を検証するために、公共事業評価システムを導入しています。その中で、事業評価システムというのを平成15年から始めておりますが、完了後おおむね5年を経過した事業を対象に、周辺環境への影響などを確認し、その反省点や改善点について今後実施する事業の計画等に反映させるということにしているところです。施設の改善につきましても、過去に整備した施設につきましても、その更新に合わせて環境や景観に配慮しながら順次改修作業を進めているというところです。

 例えばで言いますと、海岸事業では失われた砂浜、先ほどちょっと出てきましたが、そういうものを養浜により復元したり、道路事業におきましても現地の植生を生かしたようなのり面緑化を行ったり、また河川におきましても河床に変化を持たせるなど、生物の生息環境の保全を図るなどして多自然型川づくりというものに取り組んでいるというところでございます。今後の公共施設の整備に当たりましては、地域の方々と十分相談、協議しながら、環境や景観に配慮した工法や自然の回復力を活かしたような工法を積極的に採用するなど、自然環境に配慮したような公共事業に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。

   〔5番 村林 聡君登壇〕



◆5番(村林聡君) ありがとうございます。

 全体としてはやっていくという御答弁をいただいたというように伺いました。順次改修していくときにというお話でしたけれども、できれば今申し上げましたような5年を超えたものを順次振り返って次に生かすというのもいい取組なので、ぜひ続けてやっていっていただきたいんですけど、今申し上げたような10年単位に振り返って、その公共事業によって、場合によっては地域資源が失われておった場合は、それを復元するような事業をやるというところまでぜひ進めていっていただきたいと思います。

 例えば、同じ地元の藤田正美議員さんがこの間おっしゃっていましたけれども、魚が上れない魚道とか、そういうものもきちんと振り返れば発見できると思いますし、1000キロの海岸線を抱えるというお話が先ほども出ていましたけれども、ただ単に堤防で囲っていくということでは牢屋の塀に近いというか、そういうことにもなるんじゃないかなと。ですから、例えばデザインを変えるとか、伊勢神宮までの道路であれば伊勢神宮までの道路でしかあり得ないようなデザインにするとか、何かせっかく知事さんが文化力とおっしゃってそういう発想の転換をしていく必要があるとおっしゃられておるんですので、ぜひそういうような方向でやっていっていただきたいと思います。もしよろしかったら、その辺の決意か何かを聞かせていただけると助かるんですが。



◎県土整備部長(野田素延君) 例えばで言いますと、河川、魚道の話が出ましたのであれですが、椋川とか員弁川などの魚道の回復をしている事業とか、それと河畔林といいますか、河川に沿って林をつくったり、瀬やふちをできるだけ自然の形でするような形で、例えば代表的な事例でいきますと名張川でそういう事業をやってございます。

 最後に申されました神宮の話ですが、景観事業という事業の中で、高速道路をおりてからいかにも寂しいなという地域の方の意見もございましたので、地域の方々とどういうふうにすれば、今おっしゃったような景観ができるのかという事業もやっておりますので、決して忘れているわけではございません。もしよければそういう事業にも参加していただいたらと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

   〔5番 村林 聡君登壇〕



◆5番(村林聡君) ありがとうございます。ぜひそういうようによろしくお願いしたいと思います。

 では、次の大きな3番の「美し国おこし・三重」を成功するためにという項に入らせていただきたいと思います。

 これはどうも一過性のイベントではなくて、地域づくりなのだというように伺っております。すると、つまり「美し国おこし・三重」というのは、県政を挙げて地域づくりの応援をするんだというように理解しておるんですけど、それでいいんですよね。ということになりますと、これは一つ政策部だけの話ではないというように思います。政策部以外の事業の中にもいろいろと地域づくりに役立つものがいっぱいありますよね。それらを縦割りで各部それぞれに実施するのではなくて、そういったものを全庁的に「美し国おこし・三重」へ結集する必要があるのではないでしょうか。

 例えば、農業の施策の中にも地域づくりに関係するものがあるのではないでしょうか。漁業にも林業にもあるのではないでしょうか。それらを「美し国おこし・三重」という観点を踏まえて実施していくことができれば、より効果は大きくなるように思います。この財政状況の厳しいと言われる中ですから、限られた資源は集中して運用することが大事なように思います。そうすれば、一つ「美し国おこし・三重」の事業規模だけの話ではなくなります。そうなれば、市町にとっても大きなチャンスとなるように思います。より高い効果を望むには、資源もみんなの心も一つの方向へそろえて運営していくことが大切であると考えます。

 そこで、お伺いします。

 地域づくりという言葉を聞くと、私なんかはついつい農山漁村を思い浮かべてしまいますので、農水商工部長と環境森林部長に「美し国おこし・三重」へ向けて農山漁村の地域づくりを応援していくと、そういう決意をお聞きしたいと思います。御答弁をよろしくお願いいたします。

   〔環境森林部長 小山 巧君登壇〕



◎環境森林部長(小山巧君) 「美し国おこし・三重」の地域づくりの中で農山漁村ということでございますが、私は林業の関係からお答えさせていただきます。

 山村におきましては、昔ながらの共生とか共助という絆を主体とした文化が根づいていると思います。こういう地域の文化や伝統を支え、人々の生活に密接に関係しました山の資源、これを生かす知恵や技術など、いわば森林文化も山村には息づいております。こういう山村地域の振興の観点から、これを生かした取組が必要となっていると思っております。

 しかし、山村は高齢化とか過疎化が進んでおりまして、山村社会の維持が困難になるとともに林業の不振、それから地域の重要な資源である森林が有効に活用されないという状況にあります。このようなことから、私としましては、「美し国おこし・三重」の中で地域の個性や文化にこだわった取組として、緑の循環を円滑にしていく林業経営とか、あるいは地域に根づいている山村文化、森林文化をもとにしまして、地域資源の活用を通じた地域間交流、あるいは多様な主体による森林づくりなどを進めることによりまして、山村の自立・持続可能な地域づくりにつなげていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔農水商工部長 真伏 秀樹君登壇〕



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 農水商工部の取組等を少し御答弁申し上げたいと思います。

 これまで農水商工部では、地域の活性化のため、農村環境や農地の保全活動、地域資源を生かしながら、地域課題を解決いたしますコミュニティビジネスでございますとか、観光地の魅力づくり、またイベントの実施など、地域住民が主体となった活動をサポートしてきたところでございます。

 ここ数年の取組事例を少し申し上げますと、桑名市嘉例川でのかれがわふる里活動隊の集落ぐるみの営農とあわせました希少生物などの生態系保全活動でございますとか、それから南伊勢町の旧校舎を利用いたしました交流施設海ぼうずでの自然学習でございますとか、漁業体験の提供、また伊勢市の二見の旅館街で既にやっておりますけれども、おひなさまめぐりでございますとか、七夕・星まつりの開催、こういうような形でその地域の中でいろいろな取組をモデル的にいろいろやってきたところでございます。

 こうした取組は、地域資源を活用いたしました地域づくりに向けた活動であるということ、それと農水商工業者だけでなく、広く地域住民も含めた地域全体で取り組む活動であるということ、こうしたことが「美し国おこし・三重」のねらいといたします自立・持続可能な地域づくりと共通をしているというふうに考えておるところでございます。今後は、こうしたモデル的な提案や取組を手本といたしまして、「美し国おこし・三重」の取組展開に合わせまして農水商工部としての役割を着実に果たしていきたいと思っております。その中で、農山漁村の一層の活性化と、それと「美し国おこし・三重」の成功に向けた取組を一段と進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔5番 村林 聡君登壇〕



◆5番(村林聡君) 御答弁ありがとうございます。

 農山漁村の地域づくりのチャンスであると思いますので、ぜひよろしくお願いします。大もとの政策部さんとしても多分それはほかの部の方と協働していくことでより大きな効果を望めると思いますので、ぜひ連携のほうをよろしくお願いしますと御要望させていただきます。

 では、一番最後の大きな4番の過疎対策から見た教育の役割という項に入らせてもらおうと思います。

 大きな目で見ますと、過疎というのは人口流出の問題ですが、一人ひとりの目から見ますと、それは人生の節目節目で農山漁村から出ていくということだと思います。教育、教育の節目で人が都会に出ていくように思うんです。例えば高校進学とか大学進学というような形で、教育、教育の節目で人材の流出が起きておるというように思うわけです。

 また、学校の統合なんかも実は都会への人の流れをつくっているように思われます。人口の少ないところから人口の多いところへと統合するのが一般的だと思うんですけれども、これは農山漁村地域から都市部へ人の矢印というか、ベクトルをつくるというようなことだと思うんですよ。ですから、語弊はあると思いますけど、あえて極端な言い方をするならば、教育で過疎を進めていると、そういうふうに言えないこともないと思います。ですから、あえて学校を統合しないという選択をすると、それはそれでひょっとしたらコストがかかるかもしれません。しかし、一方では過疎対策は必要であり、それにもまたコストがかかっておると、そういう現状だと思うんですね。

 そして、次に提案なんですけれども、教育に関して農山漁村から都市部へという今の流れと逆の流れをつくれないものでしょうか。例えば、進学の実績が県内一番だというような高校が県南部にあれば、そこがたとえ遠くても、多少遠くても通おうとするのではないでしょうか。しかし、進学で県内高校の順序をつけてしまうというのは教育政策上必ずしも好ましいことではないかもしれません。

 そこで、例えば県南部の高校は何かについては一番というような、一芸に秀でた高校にするというのはいかがでしょうか。例えば、英語教育については県内一番、将来の進路として外国の大学に進学することを前提にカリキュラムが組まれているとか、留学についてのノウハウが蓄積されていて、外国の大学に行った場合の進学資金の無利子貸付制度が用意されているとか、そういうような留学を考えている生徒にとってはほかの高校が考えられないような、そういう魅力に輝いた高校にするというのはいかがでしょうか。そういうことになれば、逆の人の流れができるのではないでしょうか。

 そこで、総合的な政策として知事にお伺いします。

 こういった人の流れというものを考えたときに、多くの政策は人口の少ないところから多いところへという流れであるように思います。しかし、殊、教育ということなれば、この流れを当てはめるということにはなじまないように思います。過疎対策も含め、大所高所のお立場からよい考えやアイデアはお持ちではないか、お聞きしたいと思います。

 そして、もう1点は教育長の御所見をお聞かせください。先ほどのは思いつきのような提案でありますけれども、英語に限らず、県南部の高校それぞれに特色を持たせて、何かについては一番にするという考えはいかがでしょうか。御答弁をよろしくお願いいたします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 地域において、過疎が非常に一つの時代の流れとして続いてきておるところでありまして、村林議員におかれては教育の面から一つのアイデアを出されたところであります。その評価はなかなか難しいのかなと、こう思います。したがいまして、いろんな総合的な観点から、過疎地域に対するいろんな施策を県としても今までも展開をしておるところでありまして、過疎地域の自立促進計画に基づきまして、産業面での振興のあり方であるとか、生活環境の整備であるとか、あるいは市町でのいろんな取組を支援するとかいうような形をとったりしておるところであります。

 お話にありました教育、教育というのは、私は地域という観点からいっても非常に大事なことであると思います。人づくりはすなわち地域づくりそのものに直結するものだと、こういうふうに思っております。その場合に教育の前提としては、やはりどういう地域にあっても教育の機会とか、あるいは地域による格差が生じないように最大限まず配慮をしていくということが大事でありますし、その上で社会に積極的に参画できるようなそういう人間としての力、人間力ですね。あるいは新しい知恵、仕組みを生み出していくことの想像力、こういったものをぜひ身につけてもらいたいと、このように思うところであります。

 御提案があったような形のものというのは、教育委員会やそういうところでもよくまた論じていただいたらどうかなと、こういうふうに思います。なかなかそう簡単にいい知恵が出てくるものではないと思っております。

   〔教育長 向井 正治君登壇〕



◎教育長(向井正治君) 村林議員の過疎対策から見た教育の役割というようなことで、過疎対策の観点から過疎地の、特に南の地域の高校について、いわゆる特定の教科に特化、専門化と、特色化を持たせられないかというような、それによって地域の活性化を図れないかという御質問でございます。

 本県におきましては、様々県立高等学校の再編活性化計画を策定しておりまして、そのような中で、各高等学校におきまして、子どもたちが学びたい学校、行きたくなるような学校と、地域の特性、ニーズを踏まえた特色ある学校づくりを進めておるところでございます。

 このような中で、特定の学習内容や専門に特化した学科を設置している例としまして、例えば相可高等学校の食物調理科、これは非常に特色化、魅力化を図られているところでございます。このような特色化、魅力化に取り組んで一定の成果を上げている学校といいますのは、地元の学校としては多様なニーズにこたえるためには、地域の方々の協力も得ながら、長年の努力、そういうことの積み重ねの結果、そういった評価を得るようになったと。その間、生徒や保護者の方々、関係者などから様々な評価を得ながら現在の姿となってきていると、そういう状況でございます。

 一方で、地域の学校につきましては、例えば村林議員のほうから英語教育に特化して、留学を考える生徒さんからは非常に魅力的な学校づくりをしてはどうかというふうなことでございますが、地元の学校としては、様々な多様な学習ニーズにこたえる必要も片やございます。いろいろな進路希望を持った生徒さんに応じた幅広い学習内容というものを提供していくということが、教育委員会、学校づくりにおいても求められていると思っております。そういったことから、教育委員会といたしましては、地域の状況や生徒の学習ニーズを踏まえながら、それぞれの高等学校がより一層特色化、魅力化するように、様々な教育課程の編成、コースの設置などにつきまして、生徒や保護者の意見の様々なことも聞きながら、学校とともに検討を進めていきたいと、かように考えております。

   〔5番 村林 聡君登壇〕



◆5番(村林聡君) 答弁ありがとうございます。

 教育長さんのほうは地域の方々と相談しながら検討を進めていただけるということですので、ぜひよろしくお願いします。相可高校という名前が出ましたけれども、うちの住んでおる在所が相賀浦で、この調理師の先生の方は村林さんという、相賀違いの村林違いということで何か親近感を持って伺っております。

 知事さんのほうは、なかなかこういうアイデアは難しいという御答弁だったんですけれども、残りの時間もあれなので、そもそも思いついたきっかけなんかを話して知事さんにも参考にしていただけたらなと。

 僕の事務所を相賀浦に構える場所がなくて、五ヶ所浦、一番役場のあるところに、ちょっと大きな在所に置いたんです。そうしたら、相賀浦の人たちが大変怒りまして、おまえなと、おまえは過疎をなくすために議員になったのと違うのかと。それが、おまえ、相賀浦よりも大きい在所に事務所を置いてどうするんやと。相賀浦に置けへんのやったらより小さい在所へ置いたらどうなんやと。そうしたら人の流れができるやないかと言われてはっとしたというのが一つと、あとそういう行政というのは、場合によってはちょっと採算のとれないようなことも可能なときがあると。そういう中で、逆に私立高校というのは損が出るようであってはならないという中で、そういう区分けの中で、あるいはそういう人の流れをつくるというような、それを過疎対策という観点からできるのがひょっとしたらこういうアイデアなんじゃないかなと思って、今回の質問をさせていただきました。また2分余りなんですけど、これぐらいで終結させていただきたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉君) 本日の質問に対し、関連質問の通告が1件あります。

 中村勝議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。43番 中村進一君。

   〔43番 中村 進一君登壇〕



◆43番(中村進一君) 先ほどの中村勝議員の質問の中で、答志島架橋の建設について質問させていただきたいと思います。

 平成20年5月24日に、答志島の鳥羽磯部漁協の桃取支所の桃取町の健康管理センターで答志島架橋建設促進協議会というのがありまして、離島議員の連盟ということで、山本教和県議、それから中村勝県議と私と出てこいということでございまして、お邪魔をさせていただきまして、終わってから地元の皆さんとの意見交換がありまして、そのときの状況も含めましてお聞かせいただきたいと思います。

 そのときに2点意見が出まして、一つは、知事が平成18年5月に桃取へお邪魔したときに女性の方が質問をされました。離島架橋をぜひ、その理由は御自分のお父さんの介護で非常に苦労されたというお話がございまして、そういった点から医療福祉面でどうしても橋を早く建ててほしいということでございました。もう一つは、漁業の関係の方から、豊富な伊勢湾の海産物を早いうちに、とったらそれに付加価値をつけて全国へ発信する。いわゆる島の漁業の振興にどうしても欲しい、そんな話でございました。その点でまずは健福の部長、それから農水商工部長からそれぞれの分野で、橋ができたらそれぞれの仕事の部分でどれぐらい地域の方に貢献できるか、一言ずつ御意見をいただきたいというふうに思います。



◎健康福祉部長(堀木稔生君) 答志架橋ができた場合に、島民の方の福祉医療面での効果向上が期待できるかということに対してお答えさせていただきます。

 答志島では、現在、桃取地区に1カ所の市立の診療所、答志地区に1カ所の民間診療所が設置されて、島民の方の医療に対応させていただいております。このうち、桃取診療所には、県から自治医科大学の義務年限の医師を派遣して支援をしているところであります。

 また、介護サービスについてでございますが、答志島には25名定員の通所介護事業所が1カ所現在あります。訪問介護と訪問看護サービスにつきましては、本土側からヘルパーや看護師が船で島に渡りましてサービスを提供させていただいているところであります。

 このような状況にありますことから、答志島に架橋ができました場合には入院や手術が必要となる患者など、二次医療機関とか救命救急センターへの直接搬送が可能となりますことから、迅速な処置が行われることとなり、患者の救命率の向上などが期待されるところであります。

 以上でございます。



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 漁業振興面からの効果について御答弁を申し上げます。

 答志島には、鳥羽磯部漁協の三つの支所が現在設置をされております。それと四つの漁港を活用する形で約370ほどの漁業形態といいますか、漁業者の方がそこで漁業を営んでおられる状況でございまして、まさに漁業というのはその地域の基幹産業となっております。

 それで、このような状況のもとで答志島への架橋ができた場合でございますけれども、漁獲物の輸送でございますとか、仲買人の市場への参加が増加することなどによりまして、いわゆる流通改善が図られるということ、それに伴います魚価の向上というのが期待できるところでございます。また、観光客の増加に伴いまして、地元の水産物の消費拡大でございますとか、漁業資材、それから燃油等、輸送コストの低減というのも図られるかなと思っておりますので、漁業経営の安定化にも寄与するものと考えております。

   〔43番 中村 進一君登壇〕



◆43番(中村進一君) 今、お二人の部長さんのお話のように、部長の感覚と地元の皆さん方の意見とは全く一致しているというふうに思っております。そこで、地元の皆様は、これは行政に任せておいてはいかんということで、先ほど中村勝議員のお話にもありましたように、答志島の三つの、答志、桃取、和具の皆さん方が全力でやろうということで、大変な熱意でございまして、具体的にはこの間の総会で発表されましたけれども、この署名を12月1日から1月30日まで、答志島の6歳以上の方々に署名を求めたらしいんですが、2648名の対象者のうち2374名、いわゆる89.6何%、もう90%の人が橋を早く建ててほしいと、そういうことが発表されておりまして、まさに地域の方の思いもここに結集していると。

 そこで1点知事にお伺いしたいわけでありますけれども、今、この答志島の部分につきましては離島振興の計画があります。その中に、鳥羽市とも連携をしながら、協議をしながら進めていくという言葉があるんですが、これをもう一歩進めた形に変えていく必要があるのではないか、そういう時期が来ているのではないか。その具体的な方法といたしまして、今、中村議員のほうからも提案をされました。時間切れになりましたけれども、やはり地元と鳥羽市と県とでそういった研究を始める。そんな形にしてもいいのではないかというふうに思いますが、その点について知事の考え方をいただきたいと思います。



◎知事(野呂昭彦君) 平成15年に離島振興計画をつくり、今その中で実は伊勢湾口架橋ですね。湾口道路についても建設促進を図っていくんだと。そういう中で、離島架橋というものについても今後いろいろ検討していくんだというふうになっておるわけです。

 ところが、その後、今日までの状況、幾つか環境変化があると思いますね。例えば、国においては、こういった湾口道路等の国家プロジェクトとしての調査問題については、例の特定財源議論等の中でもこういった橋の問題も出てきて、それが取りやめになってきておるとか、それから国土形成計画がちょうど今検討されておるところであります。もう既に国の計画やそんなものは打ち出されていなきゃいかん時期なんでありますけれども、これも国の国会のほうの混乱等も影響して今日まだ出ておりませんね。しかし、国全体の計画、それから地方計画も今後もう近いうちに出されてくるわけですね。

 私どもとしては、こういった架橋についても、その中での位置づけというものを期待しながら、どういうふうに書かれてくるのかなというところもあります。したがいまして、今の段階では、そういう状況の中でこの架橋について我々としてはどういうふうにとらえていくのか、状況をきちっと把握していかなきゃいかんと思います。

 もちろん架橋をつくるということになりますと、かなりの莫大なお金がかかります。その上で、県民の理解が得られる中でどういうふうな取組をしていくのかということを考えていく必要があると思います。地元の島民の皆さんの熱い思いは、それは私も先般からのいろんな動きを知っておりまして、熱いものを受けとめてはおるつもりでございます。

   〔43番 中村 進一君登壇〕



◆43番(中村進一君) この振興計画の中に、面積、人口とも答志島は最も大きな離島であり、離島架橋の必要性と方向等について鳥羽市とともに検討するという表現が出ておりますので、これをまず実行していただきたい。そのためには、先ほど中村勝議員の提案したことも検討していただきたいと思います。これからまた常任委員会のほうでも議論をさせていただきます。終わります。(拍手)



△休憩



○副議長(岩田隆嘉君) 暫時休憩いたします。

               午後3時10分休憩

          ──────────────────

               午後3時25分開議



△開議



○議長(萩野虔一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△会議時間の延長



○議長(萩野虔一君) この際、会議時間の延長についてお諮りいたします。

 本日の会議時間は、議事の都合により午後7時まで延長いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(萩野虔一君) 御異議なしと認め、本日の会議時間は午後7時まで延長することに決定いたしました。



△議提議案の上程



○議長(萩野虔一君) 日程第2、議提議案第5号三重県食の安全・安心の確保に関する条例案を議題といたします。



△提案説明



○議長(萩野虔一君) 提出者の説明を求めます。

   〔26番 日沖 正信君登壇〕



◆26番(日沖正信君) それでは、ただいま議題となりました議提議案第5号三重県食の安全・安心の確保に関する条例案につきまして、提案者を代表いたしまして説明申し上げます。

 食は我々が日々の生活を送る上で基本となるものであり、健康で豊かな生活を送るためには食の安全・安心が確保されなければなりません。近年、製造技術の高度化や輸入食品の増加等により、我々の食生活を取り巻く環境は大きく変化しており、食に対する県民の関心が高まっているところであります。

 食の安全・安心を確保するために多くの法律が制定されていますが、本県のほか各地において食に関する様々な問題が発生したことから、食の安全・安心の確保に対する県民の要請は一段と強まってきています。

 このような状況において、食の安全・安心を確保していくことは本県が取り組むべき喫緊の課題でありますが、その取組に当たっては、食品等の監視、食品関連事業者への指導の強化等による県民の健康の保護並びに地産地消等の推進を通じた食品関連事業者と、県民との間の信頼関係の構築並びに安全でかつその安全性を信頼できる県産食品の供給及び消費の拡大を図っていくことが重要です。

 このため、この条例案は、食の安全・安心の確保に関する基本理念を明らかにしてその方向性を示し、食の安全・安心の確保に関する施策を総合的に推進しようとするものです。

 以上が本条例案の提案説明であります。慎重御審議の上、御賛同賜りますようよろしくお願いを申し上げます。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 以上で提出者の説明を終わります。



△質疑



○議長(萩野虔一君) 日程第3、議案第86号から議案第97号まで並びに議提議案第5号を一括議題とし、これに関する質疑を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。41番 三谷哲央君。

   〔41番 三谷 哲央君登壇・拍手〕



◆41番(三谷哲央君) 議案第92号から97号まで、この訴えの提起についてお伺いをさせていただきたいと思います。

 この議案第92号から97号までは、いわゆるグレーゾーンの金利、これを過払いになっているので、その分を戻していただく。それを、今まで滞納していた県税として差し押さえをして、その支払いを求める訴訟だというふうに理解をいたしております。既に県議会のほうでもたびたび地方税率を上げよとか、いろんなことでのお願いもしておりますし、回収機構等で大変滞納されているそういう県税の徴収に御努力をいただいているということでは敬意を表しておりまして、またこういう方法もあるんだなということで、改めてこういうやり方を採用されていくことに対しても敬意を表する次第であります。

 この7名の方ですが、さきの議案聴取会のときに、部長は複数の箇所から消費者金融等借り入れをされている方もおられるというふうな御説明でしたが、いわゆる多重債務者になるのかわかりませんが、今回訴えの提起を起こされている7名の中で複数のところから借り入れをされているという方はどれぐらいおられるでしょうか。まずそれを教えてください。



◎総務部長(福井信行君) 件数といたしましては7件でございますが、滞納者としては3名ということで、1名の方については、今回の訴訟で3社からお借りしている方、それからもう一人の方は2社から、それからもう一名の方は1社からというような借入状況でございます。

   〔41番 三谷 哲央君登壇〕



◆41番(三谷哲央君) 1社の方は問題ないと思うんですね。その分の、本来御本人に入るお金を税金のほうに回していただく、払っていただくということで、これは問題ないと思うんですが、複数のところから滞納されている方、多重債務者の方、これはなかなか大変だと思います。

 今から8年か9年ぐらい前に商工ローンが大変な問題になりまして、日栄だとかいろんなところから、複数のところから借り入れている事業者の方が自殺をして、その生命保険でローンを支払わなければいけないというようなことに追い詰められたり、大変悲劇的なケースが多発をいたしました。

 当時この本会議で、私、当時の農商部長でした濱田さんに県の保証協会で保証をすることによって、一括どこかから、銀行等から借り入れをして商工ローンの返済をして、あと低利の長期で計画的に返済するような、そういう計画を県として持てないだろうかというような提案をさせていただき、当時としては前向きに検討しますという御答弁をいただいたんですが、その後それが実現していないのが残念なんですが、やはりそういう解決の方法というのは一番常識的だろうと思っています。

 複数の、つまり多重債務者の方々が返済をする場合は、一括でどこか1社がすべての債権を集めて、そしてそれを長期で、しかも低利に借りかえて計画的に返済をしていくということが、その方自身の市民としての生活をも守っていくということにつながってくると思います。今回、県が恐らく債権としては第1位の順位になるんだろうと思いますから、裁判をして勝てば当然県のほうは取れると思いますし、新聞報道等によりますと芦屋等では勝訴しているということですから、恐らく裁判でも勝って県がお金を、滞納している税金を回収することはできると思います。

 しかし、残された方というのは、他の消費者金融等からの債務が残ったままです。恐らく借りておられる方自身の優先順位からいけば、そういう他の金融機関に返済するほうが先だろうと。取り立ての厳しさだとか、金利の高さだとか、そういうことを考えれば、当然そちらのほうが先だろうと、こう思います。このまま県税を取って、本来なら他の消費者金融に回せるお金を県税として回収してしまいますと、恐らくその方はまたどこかからお金を借りて他の金融機関に返済をする。同じことを繰り返して早晩また県税を滞納するということを繰り返すのではないかと、こう思っています。

 そういうことならば、こういう県の税金だけ先に取り上げるということではなしに、他の金融機関と消費者金融等借りられている方、借りられている金額全部を一緒にして、その中で長期で、しかも計画的に返済できるような返済計画を立てていただいて、そういう中で県税の返済もしていただくということが一番正しい道ではないかと思うんですが、部長、いかがですか。



◎総務部長(福井信行君) 基本的には過払い請求権をもう少し充当したらというような、配慮すべきではないかという御指摘でございますけれども、県税の滞納につきましては、地方税法等ですべての公課、その他の債権に先立って徴収すると。地方税法優先の原則ですとか、あるいは督促しても完納いただかない場合につきましては、滞納者の財産について差し押さえをしなければならないと、そういうような規定がございます。

 そういうことから、当然県におきましても、財産の状況、それから生活状態等を調査した上で、滞納処分を実施するかどうか、そこについてはそうした判断を行った上でやらせていただいておりまして、多重債務者であるからという理由のみで滞納処分を行わないというのは、税の公平性の観点からいって問題があろうと、そのように考えております。

 今回の地方税の滞納処分につきましても、地方税法では滞納処分をすることによって生活を著しく困窮するとか、それから滞納処分することができる財産がないとか、そういう規定がある場合には、いわゆる滞納処分の執行停止というのができるようになってございますけれども、今回の場合はそれに該当しておりませんし、たまたま過払い返還請求債権という財産がございますので、当然財産があるためにそれについては滞納処分は行わざるを得ないということでございます。

 もう一つつけ加えさせていただくとすると、滞納処分についても差し押さえすることができないような財産、例えば給与の生活費に充てる部分ですとか、それから衣類とか日常生活にかかわるようなもの、これはもうできませんけれども、今回の場合はそういった差し押さえ禁止財産にも当たりませんので、そういった意味で差し押さえをさせていただいたということでございます。

 それから、ちなみに私どもも納税していただくに当たっては、支払わない理由ですとか、それからどういうような返済計画を立てていただきますとか、そういったお話は当然させていただいております。今回たまたま消費者金融からこういうような借金をしているということで、こういう利率でとか、金額とか、いろんな話をさせていただいて、ここにそういう返ってくるべき債権があるじゃないですかと、そういうことも申し上げた上で今回の場合やらせていただいています。

 特に税の関係でいいますと、そのお知らせすらしなくても本来的にはいいわけでございますけれども、あえてそういうところまでさせていただいた上で今回は滞納処分をさせていただいたということで、思いというのはわかりますけれども、税の公平性の観点からそうした処理をさせていただいたということでございます。

   〔41番 三谷 哲央君登壇〕



◆41番(三谷哲央君) そうしますと、今回この差し押さえをして、過払い分を請求するという対象の方々というのは、その過払い分を納税されても生活には困らないと。当面生活することには困らないということがわかっているからこういう措置をとったんだというふうに理解をしてよろしいんでしょうか。



◎総務部長(福井信行君) 基本的には、滞納処分することによって生活を困窮させるおそれがあるというときには、該当するような定額的に給与所得とか、一定の稼ぎがあるような方でございますので、生活に支障はないという判断をさせていただいたものでございます。

   〔41番 三谷 哲央君登壇〕



◆41番(三谷哲央君) つい先ごろまで、名古屋の司法書士の方々とともに、多重債務者の方々の救済等でいろいろお手伝いをさせていただきました。その司法書士の方は残念ながら亡くなりましたけれども、現実というのは非常に厳しくて、親や兄弟に言っている以上に実際はもっとほかからも借り入れがあったり、その返済をするために新たにまた次の借り入れをしていくというような自転車操業で、その日その日を暮らしておられるような方々もたくさんおられました。

 そういう方々を、例えば借り入れをしている各消費者金融一堂に集まっていただいて、こちらのほうが議長役というか、音頭をとりまして、全体の借入額を1カ所に集める。それを低利で長期にわたって借りかえて、それでそれを計画的に返済するということで何とかその場をしのいでいく。また、労働金庫等が、借り入れる資格のある方は労働金庫さんあたりとも協力をしてそういうことをやってきたという経験があるだけに、今の部長のお話というのは非常に現実から少し離れているのではないかなと、そういう思いがいたしております。

 今後、こういうふうな訴えの提起を起こす場合はより慎重に、そしてその方々がやはり人間として生きていけるという最低限のところはきちっと担保できるような中で、それは確かに県税の納税というのは大事な話ですし、これをやっても当たり前のことなんですが、そのあたりのところもよく目配り、気配りをした上で対応していただきたいとお願いを申し上げる次第です。

 やっぱりこういうお金を生むというのは、卵を生むニワトリをそのまま殺してしまっては何もならないわけですから、その人たちが自立できていくようなそういう方策も常に頭の中に入れていただいて今後対応していただきたいと、そのようにお願いをさせていただきまして終わります。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 31番 中森博文君。

   〔31番 中森 博文君登壇・拍手〕



◆31番(中森博文君) 13日に山中議員が一般質問でも触れられました今回の議案の第86号ですね。福祉医療費助成制度につきまして御質問させていただきたいと思います。

 私も政策討論会議の一員ということもありまして、これにつきましては前から議論に入らせていただきまして、今回6月の補正予算で明記されたということでございます。

 そもそも論になりますけれども、福祉医療費の補助金の目的なんですけれども、国の医療保険制度等を補完するために、市町が行う助成に対しまして県が財政的支援を行うと、こういうように理解をしているところでございます。今回の見直しの背景につきましては、医療制度改革、障害者自立支援法の施行後、福祉医療費の助成制度を取り巻く環境が大きく変わって、また一方、少子・高齢化進展の中での子育て支援対策と、こういう二面性があるのではないかなと。

 そこで、見直しの考え方ですね。当時からも伺っておりましたけれども、4点ほど伺っておりました。一つが、社会保障制度改革見直しの動向を踏まえつつ、障がいのある方の地域生活移行支援を進めるとともに、あわせて次世代育成に資する子育て支援の施策の充実と、こういうことを見直しの考え方と。二つ目が、受益と負担の公平性を図り、ともに将来持続可能な制度と、ここに若干問題は残りますけれども、第3に、県民が医療を受ける機会の確保を図ると。4点目が、県内29市町それぞれ財政状況の配慮をしていただいて、県民すべて市町で実施可能な制度と、この4点だと伺っているところでございまして、ここに少し問題点が残ったのではないかなと私は感じております。

 改正の内容につきましては、説明するまでもないので省略させていただきますが、一定の評価、一般的な評価を今お聞きしたところ、一つが、子育て支援施策としての乳幼児医療費助成の対象年齢が義務教育就学前までの引き上げと、これは非常に大きな成果ではないかと思います。二つ目が、心身障がい者医療費助成という名称ですね。心身が外れて障がい者医療費助成と名称を変更されまして、障害者自立支援法の趣旨にのっとり、精神障がい者に医療費助成が拡大されたと、これは非常に大きなことだと高く評価できるところであります。三つ目が、自己負担を導入しなかったこと、これが非常に大きな評価ではないかなというふうに伺っているところでございます。

 この改正には、次に述べるような課題を私なりに整理させていただきましたので、後に御所見を伺いたいと思います。

 一つが、障がい者福祉施策と子育て支援施策ですね。これを混同ですか、一緒に考えてしまうので、なかなかそれぞれの施策のビジョンが見えにくいところがあったのではないかなと思います。例えば、子育て世代の一番の課題は、前にも子育てハッピープロジェクトですか。私も一般質問でアンケートをとった結果などを御紹介もさせていただきましたけれども、今、一番子育ての方々は産婦人科や小児科などの医療現場の充実、小児救急医療体制の充実、保育所の充実などなどがありました。

 そこで、乳幼児の医療費助成というのは非常にサブ的なことだというふうにも当時のアンケートではありまして、これでどのぐらい合計特殊出生率の伸びが予測できるでしょうかというところはなかなか分析がされていないのではないかなと。この制度の改正に伴いまして、この辺はやはり将来的には数値目標が必要ではないかなというふうに思います。

 二つ目の課題は、障害者自立支援法施行後によりまして三障がいの公平性、バランス性についての観点です。もちろん今まで遅れておりました精神障がい者の医療費助成が少なくとも当時の議論では2級、通院までの拡大は当然と言われながらも、今回1級通院のみとなってしまいました。

 そして、三つ目としてなるんですけれども、結果的には入院のときの食費代を引き上げて、そのお金で精神1級と就学前幼児に振りかえたと、こんな財政的な見方がとられてしまうのではないかなと思います。

 第4点目が、受益と負担の公平性を図るとともに、将来に持続可能な制度と、こういうような観点があったにもかかわらず、所得に応じた自己負担の考え方が、さきに申しました評価にはあらわれましたけれども、議論が分かれたところでございます。私は、個人的には子育てにおける子どもの治療費、窓口で一般の3割負担のうちの2割ですので、3割掛ける2割は6%、1万円の大きな治療費がかかったとすれば600円ですけれども、月最大600円の、子どもを育てる親として、やはり1カ月600円のお金は当然出してもいいのではないかというふうに思っている一人であります。そのお金を徴収しないということが今回の制度であります。

 次に、第5点目は、現物支給への展望が課題として残されております。議論もありましたけれども、現物支給は医療費の増加や国庫負担金の減額等の考慮ということで意見は既に考慮されておりますけれども、償還払いの利点などをやはり分析しながら、もう少し償還払いの利点をしっかりと明記したほうが、何か避けて通ったというような感じでしか残らなかったというそんな印象でございます。

 そこで、改めまして質問させていただきますが、さきの聴取会で乳幼児医療費補助金約2億2000万の増額、障がい者医療費補助金と一人親家庭医療費補助金が減額ということになっております。障がい者福祉と一人親家庭の福祉は予算的には後退したのではないかと考えられます。そこで、県が市町の制度を積極的に支援するのか、国の制度改正に伴うことによる市町の支援にとどめるのか、この福祉医療費の助成制度に対する三重県としてのビジョンをお聞かせいただきたいと思います。知事の御所見をよろしくお願いします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 中森議員のこの制度に対するお考えをいろいろお述べになりました。多分一つ一つとらえると、県議会の議員間でもいろいろまた御意見の違いなり議論もあるところではないかなと、こういうふうに思います。

 そこで、この制度でありますけれども、これはあくまでも国の保険制度の中での補完するものでつくられておるところでございまして、本来的に皆さんの議論で、やはり全体として、こういう補完の形というのはこうあるべきだということでありますならば、これは府県による違いとかそういうことではなくて、全国一律的にちゃんとした国の制度の中で位置づけていくということがあっていいのではないかなと。本来的にはそうだろうと、こう思っています。ただ、現実には、それを補完する制度としてありますから、それぞれ府県によってまた違いも出てくるというところであります。

 そういう中で、三重県におきましては、これまでも申し上げておるとおり、この制度そのものについては、やはり受益と負担の公平性を確保するという観点であるとか、あるいは制度の持続可能性ということ、あるいはやはり実施するその主体は市町ということになってまいりますから、県内のすべての市町がやはりこういう形でやろうではないかという実施可能なものでないといけないというようなことから、私ども県としても市町との議論もやってきたところであります。今回県議会の皆さんからもこれに対する意見をいただき、さらに市町とも議論を積み重ねながら、今回の御意見を踏まえた形で見直しをお示ししておるところでございます。これはこれで私は一定の役割をまた増すことができたのではないかなと、こう思います。

 今後、この制度をどういうふうにとらえ、どういうふうに考えていくかということでありますけれども、基本的には、さっきも申し上げたように、どうしてもこうあるべきだという考え方が一つの方向としてあるならば、これは国において制度としてもっと確立をしていくべきものだろうということ。それから、あくまで地方の私どもでその対応の仕方を考えていくということになりますれば、今後も一層市町としっかり議論をしながら、検討しながら積み上げていかなければならない。そういう議論の積み上げの中で、県としては、実は子どもについても、あるいは障がい者対策等についても、それぞれ総合的な施策を運用の中でやっておりますから、そういう全体の中で総合的な見地からも検討しながらやっていかなければならないものだと、こういうふうに考えております。

   〔31番 中森 博文君登壇〕



◆31番(中森博文君) 御答弁ありがとうございました。

 実は、きのう精神障がい者団体の役員さんとお話しする機会がありまして、少し話を伺ったわけなんですけれども、精神障がい者に対しましては、やはりまだまだ地域社会の理解や行政の理解がもっともっと必要であるとおっしゃっておりました。精神障がい者に固有されております継続した医薬的治療と低就労率、低賃金就労によります低所得が圧倒的に多いという状況の中で、福祉医療費助成は地域生活移行に非常に欠かせない重要な施策であると訴えておりました。

 あと入院医療費について、県の考え方は、地域生活移行の観点から社会的入院を助長するというような表現があったことを覚えておるんですけれども、それはとんでもない話だと。もっともっと社会的入院というのは家族や地域の理解や行政的受け皿が必要であることであって、そういうものではないですよと。お金の問題ではないよということを強く申しておりました。

 また、もう一つ突っ込んだお話として、受益と負担の公平性の話をさせていただきました。当然自己負担というのは、お互いにやはりこれは必要なものは必要ということは理解したものの、所得に応じた負担をしていくということにつきましても一定の理解を得たところでございます。

 いずれにしましても、県も市町に対する中央集権的なやり方ではなしに、地方分権を推し進めるという観点からすると、それぞれの市町の独自の考え方を支援していくような、努力すれば報われる社会、積極的支援にするのか、いわゆる格差是正というんですか、一律実施可能な支援という、今は一律実施可能な支援というような形でとどまっていただいているわけなんですけれども、もっともっとそれを脱却していただいて、一律ではなしに、地域においたそれぞれの地方の分権、地方の主権を尊重した県の支援を、これからそういうように進めていくことも一つの考え方ではないかなというふうにも考えておるところでございます。

 それぞれの市町がそれぞれの判断で、自己負担を取ってでもやっていこうという市町にはそれなりの考えもあるわけですし、いろんなそれぞれの市町の独自性を尊重しながら積極的支援をお願い申し上げまして、質問を終了します。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 22番 真弓俊郎君。

   〔22番 真弓 俊郎君登壇・拍手〕



◆22番(真弓俊郎君) 私も中森さんに引き続きまして、議案第86号平成20年度三重県一般会計補正予算(第1号)のうちの健康福祉部関係分、一般関係で1億9486万9000円の増額となっています。今回、福祉医療費助成制度を改正し、補助対象の拡大等を行うことに伴う予算措置です。乳幼児医療費補助金については、通院分医療費の補助対象年齢を4歳から義務教育就学前までに拡大されます。また、障がい者医療費補助金については、補助対象に精神障害者保健福祉手帳1級所持者の通院分医療費を新たに追加されました。

 当初知事は持続性、公平性とお題目のように繰り返し、2割の自己負担をごり押ししようと図りましたが、福祉切り捨ては許されないと多くの県民、また県議会からの声に押され、自己負担を取り下げました。なぜ取り下げざるを得なかったのか。受益者の負担が増える福祉の拡充など言葉としても成り立ちません。知事もそれにお気づきになられ、御英断を下されたのだろうと拝察をいたしています。

 しかし、まだ持続性、公平性、自己責任、受益者負担など、手あかで汚れた言葉にまみれたものが紛れ込まされています。入院時食事代の負担です。今まで非課税世帯に関して給付されていたのに、これからは補助対象外となり、食事のたびに210円の負担となります。この結果、障がい者医療費補助金は2466万5000円の減額、すなわち患者の皆さんの負担、持ち出しになります。

 私は、この間、多くの障がいを持たれた方々のお話を聞きました。重い障がいを持たれた方は入退院を繰り返されています。入院すると、医療費だけでなく雑費も結構かかるんです。病室で使う日用雑貨をそろえたり、毎日使っているパジャマも余りによれよれでみっともない。だから、新しいのを新調しなきゃいけない。これはたかがパジャマの話ではありません。新しいパジャマに病を克服し、健康を取り戻そう、社会に復帰しようとする気力と勇気を込めてみえるのです。その上、三重の医療費補助は償還払い、一度入院するとなると10万円は用意しなければならないとある1級の障がいを持つ方がこぼされてみえました。

 こんな現状を知っていただいた上で、知事にお聞きをしたいと思います。

 福祉医療費助成制度はどのようなものが理想だと、知事個人としてはどのようにお考えになってみえるのでしょうか。国が一律にやるべきだというふうにおっしゃられましたが、じゃ、三重県の知事としては三重の患者にどのような医療補助を行っていくのが理想だとお考えになっているのでしょうか。精神障害の2級まで入院、通院とも拡大すべき、入院時食事代については、非課税世帯に関しては給付対象、そして現物給付、窓口無料の導入、これらが私たち三重県議会が示したものです。これとどのように乖離をしてみえるのでしょうか。ぜひとも知事のお考えを教えていただきたいと思います。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) もう先ほど中森議員の御質問の中で答えたとおりでございます。この受益と負担の公平性についても、専門家の間でもいろんな議論があります。特に福祉の原点を振り返ってみますと、実はそのサービスの中身によっては所得保障的な、いわゆる生活費も含めたそういったものについて、一方でどこまでの水準でやるのか。その水準によって当然一定の負担すべきものは一方で負担してもらうと、そういういろんな組み合わせのやり方もあるのかなと思います。ですから、一概にどういった方向がいいのかということはケース・バイ・ケースになろうかと思います。

 ただ、考え方は、さっきも申し上げたように、そういう意味では受益負担の公平性であるとか、あるいは制度の持続可能性、持続可能性ということについては、厳しい財政状況の中で市町が本当にそれをきちっとやっていけるのかどうなのかということもあります。したがって、そういう意味では、三重県の県内で、県としては市町によって差を設けた対応はできませんから、そういう意味で市町がすべて受けられる制度がいいと思っています。

 特に市町を重視するということから大事なことは、やはりそのサービスの主体というのは市町なんですね。したがって、市町が直接障がい者やあるいはお年寄りや、あるいは子どもたちや、この福祉の分野では一番直接に向き合っているところであります。したがって、その現場にある市町が一つ一つの制度について、自分たちのやっていく制度がきちっと持続可能性のあるものなのかどうなのかというものを肌身で感じておるところがあるのではないかなと、こう思います。そういう意味では、今回議員の皆さんからもいろいろ御意見をいただき、さらに市町とも議論をしてきました。そういう意味では、いろんな障がい者の団体の皆さんの御意見だとか、いろんな方々の御意見がありますけれども、より市町と県との間では本音の議論ができるような、そういう関係も進んだのではないかなと。そういう中でしっかりこれからも議論していくことが大事だと、こういうふうに思っておるところであります。

   〔22番 真弓 俊郎君登壇〕



◆22番(真弓俊郎君) 大体予想しておった回答だと思うんですけれども、市町の重視という形で、下手をするとこれは市町の責任みたいな感じになっちゃうのかなと。財政的に市や町にそれぞれ格差があるわけで、やれるところはかなりハイレベルのサービスができるけれども、やれないところもあると。だから、ぎりぎりの線を探していったのかなというふうな回答かなと思うんですけれども、そうではないと首を振っておるので、後でまた言ってもらえればいいと思うんですけれども、そういうことではないと思うんですね。

 実際に財政的な格差がそれぞれの市町にもあると思うんですけれども、本来受けられるべきサービス、福祉というのは三重県民としては当然一律であるべきだというふうに考えているし、かなりのサービスも低下を招かない。福祉の充実というのはそこにあるんだろうと思うので、ぜひとも今後は県も責任を持って市町をリードする、あるいは財政的な援助をする、そのような形で行っていただきたいと思います。何かあったらお願いします。



◎知事(野呂昭彦君) 市町で格差があってはいけないし、したがって、本来こうあるべきだということがきちっと議論を詰められるならば、私は三重県とほかの県との格差があるということもいかがなものかと。考えるならば、国の制度としてやはり押さえていくということが大事だということを、さっきも中森議員の答弁の中でもまず前提として申し上げたところであります。

 しかし、今現実には、それが地方に補完制度としてやる仕組みを残しておるもんですから、そういう意味では県もそうでありますけれども、市町というのも自分たちの持続可能なやれる範囲というものを、非常に厳しい中で現実には突き詰めながら対応していこうとしておるわけですね。それから、福祉はやはり総合的でなければなりませんから、今回の助成制度の議論の中でもそうだったんですが、一つは、この医療費の助成制度にお金を回すよりも実は保育所の充実をしたいんだというような市町も現実にあったわけですね。そういうところは、やはり市町が自分のところのできる範囲の中で大事な資源、すなわちお金をどっちに重点的に振り向けるのか、こういうことも地域の主体性としては県としても尊重しなければならないところがあるかと思います。

 したがって、私は格差があったらいいというのではなくて、できるだけ全国どこにいても同じようにひとしく受けられるということからすると、やっぱり国で必要なものはきちっと制度として担保をしておくべきだというのがまず根本にあるということです。

   〔22番 真弓 俊郎君登壇〕



◆22番(真弓俊郎君) 来るべき総選挙では、私ども全力を挙げて頑張っていきたいということで決意をさせていただきます。

 知事はもうという感じで、健福の部長さんにお聞きしたいんですけれども、この医療制度の新しく今度出ているやつ、どのようにそれぞれの皆さんのところに今までこう変わりますよということを説明してきてみえたのか、これから説明しようとされているのか、その点についてお答えください。



◎健康福祉部長(堀木稔生君) まず、これは市町のほうは実施をしていただきますので、私もこの4月にかわりましたわけですけれども、4月早々からすべての市町を回りまして、全部お会いできたわけではありませんけれども、今回の制度改正の趣旨と、今後、やはり知事が申し上げましたように、住民に近いところにみえる市町の意見を十分聞きながら、この助成制度をよりよいものにしていきたいということで話を進めて理解を求めてまいったところでございます。

   〔22番 真弓 俊郎君登壇〕



◆22番(真弓俊郎君) 市町を回ってというふうにおっしゃられたと思うんですけれども、やはり県のほうも責任を持って各団体、あるいは医療機関などにも働きかける必要があると思うんです。県の予算でこうやって決まってきているわけなので、これをちゃんと説明するのは、市や町がやるのが当たり前だということではなくて、堀木さんが陣頭指揮をとられて、それぞれの作業所まで本来行くべきだとは思うんですけれども、それがそれぞれの障がいを持たれた方、あるいは乳幼児の人たちの団体にも理解を得られる制度として肉づきがされるんだろうと思いますので、そのことはぜひともお願いをしたいと思うんですが。



◎健康福祉部長(堀木稔生君) まずは実施主体は市町で、それと一緒になりまして、団体等のいろんな意見を聞きながら、この制度について理解を進めてまいりたいと思っております。

   〔22番 真弓 俊郎君登壇〕



◆22番(真弓俊郎君) そのことはきちっと説明を市や町と一緒にやらないと、それこそ要らぬ不安を抱かれたり、誤解も生まれることもあり得るのかなと。私は、今度の改正については一歩前進だというふうな評価はしております。さらにもっと2歩、3歩進めるためにも、これから窓口無料とか、そんなものも大いに運動もしていきたいと思いますので、その点はそれこそぬかりなくやっていただくことをお願いして、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 以上で、議案第86号から議案第97号まで並びに議提議案第5号に関する質疑を終了いたします。



△議案付託



○議長(萩野虔一君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案第86号から議案第97号までについては、お手元に配付の議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託し、議提議案第5号については委員会付託を省略することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(萩野虔一君) 御異議なしと認めます。よって、議案第86号から議案第97号までについては、それぞれの所管の常任委員会に付託し、議提議案第5号については委員会付託を省略することに決定いたしました。

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△議案付託表





議案付託表





 政策総務常任委員会


議案番号件名
92訴えの提起(和解を含む。)について
93訴えの提起(和解を含む。)について
94訴えの提起(和解を含む。)について
95訴えの提起(和解を含む。)について
96訴えの提起(和解を含む。)について
97訴えの提起(和解を含む。)について


 健康福祉病院常任委員会


議案番号件名
87三重県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例案


 教育警察常任委員会


議案番号件名
90三重県立高等学校条例の一部を改正する条例案


 予算決算常任委員会


議案番号件名
86平成20年度三重県一般会計補正予算(第1号)
88三重県手数料条例の一部を改正する条例案
89三重県農村地域における県税の特例に関する条例の一部を改正する条例案
91三重県病院事業条例の一部を改正する条例案


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△議提議案審議



○議長(萩野虔一君) 日程第4、議提議案第5号三重県食の安全・安心の確保に関する条例案を議題といたします。



△討論



○議長(萩野虔一君) これより討論に入ります。

 討論の通告がありますので、順次発言を許します。48番 西場信行君。

   〔48番 西場 信行君登壇〕



◆48番(西場信行君) 議提議案第5号につきまして反対討論をさせていただきます。

 この議案ができるまでには、日沖座長をはじめ関係議員の皆さん方の大変な努力、積み重ねがあったということで、そのことには関係議員に対して改めてその努力に敬意を表したいと思います。その上ではありますけれども、この議案の中でどうしても理解しがたい内容がありますので、その点について指摘をさせていただいて反対をさせていただきたいと思います。

 まず、論点は大きく二つあります。一つは、23条の農産物の出荷禁止の問題、もう一つは、24条、25条の自主回収に伴います報告と公表の問題であります。

 まず、第1番目でございますが、食の安全条例につきまして、全体的には理念条例でいくべきだということをかねてからずっと主張させてもらってきたところであります。議提による規制条例というのは好ましくないのではないかという意見も私どもの会派の中にはかなりあったわけでありますけれども、一概にはそこまで言い切れるのかという疑問を私も持っておりまして、私としてはケース・バイ・ケースで対応する。規制を設けることも状況によって可能であると、このように考えております。しかし、規制条例の場合は、関係する県民や団体等に対して、やはり相当の時間や回数をかけて協議、説明を実施していくべきであると、こういうことを思っております。

 このたびの本県の条例案においては、2月21日、そして22日に関係するであろう団体の方々との意見聴取会が、パブリックコメントと同時ではありますけれども、実施はされております。ちなみに、最近出荷禁止の条例を施行したのは大阪府でありますけれども、大阪府のやり方についてちょっと聞きますと、条例の素案づくりの段階から消費者団体や農業団体を入れた審議会を6回ほど重ねておると、こういうことでありますし、その後、成案についての説明会も開かれておるということも聞いております。お隣の兵庫県のほうも少し情報を入れてみますと、条例検討委員会のメンバーに農業委員会やそういった関連団体のメンバーが入って積み上げておると、こういうことでございます。恐らく他県においてもおおむねそのような丁寧な対応があったのではないかと、こういうことを推察しております。今後、議会が主体的になって条例づくりはこれからも続くわけでありますが、少なくとも行政が対応する以上に県民との接触を持った条例づくりというのが大変重要な課題かなと、こんなことを思っております。

 今回のこの条例に対する農業関係者の反応が大変厳しく、不満と不安の声が大きく聞こえてきております。ちなみに、二つ三つ御紹介いたしますと、本県の一連の加工食品の表示問題がなぜ農林水産物に特化した規制条例になるんですかと、こういう話。また、県内総消費の一部であるにもかかわらず、なぜ県内産品だけを対象にした規制がかかってしまうのかという、ある意味では素朴な疑問ではありますが、こういう話。そして、県内の一次産品の安全にまつわる問題が現在は発生していないのでありまして、なのになぜ今というところであります。

 現在の食の供給に関する緊急の問題としては、御案内のとおり、原油の高騰、穀物の問題、飼料高騰等による畜産農家や、そして施設園芸農家、漁業経営者等への圧迫が極限状態になってきておりますから、そういう意味ではむしろ安定供給のための食の振興条例ということのほうが大変重要であると、こういうように思っておりまして、大変厳しい中にある三重県産の牛乳や卵、そればかりではありませんが、そういうものを守っていくための自給生産基盤をしっかり守っていくために我々は政策を、そして条例をどうしていくかという観点で考えねばならんと思っております。

 今年の1月、検討会で出された資料を一部事務局でいただきまして、1月ですが、全国の状況が入ってきておりますが、食に関係する条例は全部で19県、その中で禁止条項を持つのは6県であります。余り多くはないと言えるかもわかりませんが、この6県の先行する条例の交付はすべて平成17年です。なぜ平成17年かといいますと、十五、六年ごろに無登録農薬問題が全国で続発しまして、これに対する対応が各県からもぼつぼつ出てきたと。そして、その流れが食品衛生法の改正になりまして、ポジティブリスト制度という、0.01ppmすらも残留基準を許さない。1億分の1の微量さえも許さない。隣の圃場から風で吹いてきた薬物だってチェックして、そして厳しい罰則が入るということでありまして、このことが平成18年5月から始まっておりまして、一応この問題に新たな展開がされておりまして、今や三重県のみならず全国でありますけれども、生産者やそういう供給サイドはこの基準を守るために、本当に一生懸命これに対応を余儀なくされておるという状況でございます。

 今現在の農林水産物の出荷販売については、現行法律が農薬取締法、薬事法、そして食品衛生法、こういうところで網をかけておりますが、現状で十分その規制がなされておりますので、これ以上の規制はほとんど必要がないのではないかと、こんなことを第1点目として思っております。

 2点目の自主回収の報告、公表でありますけれども、自主回収した後、即報告、そしてそれが公表と、こうなってしまうんですね。問題が起こったときの初動対応で一番重要なのは、自主的に判断してそれをいかに回収するかであります。でありますから、この被害拡大未然防止のために回収に着手するようにインセンティブを与えるような県の施策が大事なんですね。ところが、自主回収したら即公表ですよといったときに、それは風評被害等もかなり考えられますから、その経営者や食品関係者はうんと考えてしまうその決断の時間が要るだろうと。そのワンテンポが自主回収の遅れにつながったらどうなるんだと。この点が非常に大きな問題でありまして、回収の着手に遅れていく内容につながると思い、公表の方法についてはさらなる検討が必要だと、こう思っております。

 ちなみに、全国では大阪、東京、大分、徳島、岡山、沖縄といった6県がやっておりますが、自給率一、二%の大阪、東京は別にしまして、大分、徳島、岡山、沖縄の中で、岡山は自主回収はしますけれども、公表はしておりません。沖縄は公表については必要があるかどうかを検討して公表すると。非常に慎重な規制を持っております。そういう中で、この公表についての問題であります。

 さらに、自主回収の報告の対象となる食品の規定が24条の1号、2号に書かれております。1号は違反食品ということでございますので、これは当然とはいえ、2号については規則で決めるものとなっております。しかし、規則は議会が決めずに県の執行部が決めるという問題になりますが、その規則案の中で今聞かせてもらっておるのは、違反のおそれがあるもの、違反の疑いがあるものだと、こういうことになりそうであります。そうなりますと、その対象となるものが非常に望洋として、そして広がってまいりますと大変大きな問題が出てくるのではないかと思っております。

 つまり、公表後、まだ原因調査結果が出ていない段階で自主回収をする、公表される、その後、原因がわかって無罪に晴れてなったときに、そのときの安全宣言をどうするのか。名誉挽回をどうするのか。また、風評被害による損害について県の責任はどうするのかという大きな問題が出てくると思います。こういったことについてのいろいろ、もろもろを考えますと、まだまだ問題があります。条例の求める基本的方向については賛成でありますが、まだまだ議論の余地があることを指摘し、そして先ほど来述べてきた2点の関連する条項については賛成することはできないということから、この議案に反対を表明して討論とさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 2番 津村 衛君。

   〔2番 津村 衛君登壇〕



◆2番(津村衛君) 尾鷲市・北牟婁郡選出の新政みえ所属、津村衛です。

 昨年12月に議会において、食の安全・安心の確保に関する条例検討会が設置されました。15回にわたり検討が行われた結果、本日、三重県食の安全・安心の確保に関する条例案が議員提案として提出されました。この条例を制定することとなった原因は、昨年の赤福による食品の不適正表示、食品衛生法違反、JAS法違反などの発生により県民の食の安全・安心に対する信頼が揺らいだことによるものです。

 また、この事件により、発覚以前に県民からの情報提供があったにもかかわらず県の対応が遅れたことや、既存の法令を所管する行政機関相互の連携や協力体制などの不備も発覚いたしました。本県で生産加工される食品に対して、より安全・安心を高め、県民の信頼回復のためには本条例が必要不可欠であるとのことから、賛成の立場で討論に参加させていただきます。

 既に全国では19県が同様の条例を制定しており、うち6県には出荷禁止などの厳しい条項も盛り込まれています。今回の条例案が制定されるに当たり、最も議論を呼んだのが市場への出荷の規制、自主回収に係る知事への報告と県民等への情報提供に関する規定についてであり、相当な議論が行われました。菓子業界での偽装問題から始まった条例検討が農業生産者を苦しめるという指摘もございますが、あくまでも食品衛生法や農薬取締法などの未整備を補完するものでありますし、何よりも過剰規制や風評被害に関しては十分に配慮しなければいけないと認識しています。

 今回の議論なども踏まえ、食料自給率の向上を目指した食料自給対策調査特別委員会を議会内に設置いたしました。今後は生産基盤の整備や直接保障制度、担い手育成など、様々な調査が行われ、三重県農政の発展に向け議会においてもさらなる支援を行う必要があると考えています。食の安全・安心を脅かす事件は現在も後を絶ちません。この条例が制定されたからといって、直ちに本県における食の安全・安心の確保がされるものではないと思っております。私も子どもを持つ一人の親として思いは同じでありますが、やはり次の世代に対しては不安や負担を残すのではなく、安心・安全な社会基盤を構築し、伝えていくことが今の私たち大人の責任であると考えています。

 これからの季節、野菜でいえば、例えばトマトやキュウリやカボチャがおいしくなってきます。各家庭や各学校において、トマトうまいやろう、キュウリおいしいやろう、カボチャちゃんと最後まで食べよ、御飯食べた後では隣のおばちゃんからもらったまんじゅう食べような。三重県というのは食品をつくる人たち、それを売る人たち、そして買う人、食べる人、みんながこの一つのルールに基づいて、みんながルールを守っているから安心なんだよ、安全なんだよ、おいしいんだよ、そういう会話ができる家庭、あるいは学校、これは地産地消においても、あるいは食育の一環としても大変意義のあるものではないかと私自身は考えております。

 今後、製造技術や冷凍技術などの高度化、あるいは輸入食品の増加、また遺伝子組換え食品などの増加など、私たちの食生活を取り巻く環境はますます変化してきます。このような中で、この条例制定をきっかけとして、県民、事業者、生産者、行政や議会が社会的責任や果たすべき役割をお互いが認識し、ともに連携し合いながら、食の安全・安心の確保に取り組み、全国に向けた品質の高い三重ブランドが確立することと信じています。

 以上のことから、新政みえを代表いたしましてこの条例案に賛成いたします。どうか皆様の御賛同をいただきますようよろしくお願いいたします。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 20番 末松則子さん。

   〔20番 末松 則子さん登壇〕



◆20番(末松則子さん) 未来塾の末松則子でございます。議提議案第5号三重県食の安全・安心の確保に関する条例案について、未来塾を代表して賛成の立場で討論に参加をいたします。

 我が三重県において、昨年9月に伊勢の赤福において、食品の不適正表示におけるJAS法の違反並びに売れ残り品の再利用における食品衛生法違反が発覚し、その後、県内のお菓子業者、加工食品業者の次から次への食品偽装等の違反が後を追うように発覚をいたしました。同じ時期に、全国でも船場吉兆を代表する食品関連事業者が食品衛生法の違反をはじめ全国の消費者を裏切り、食に対する不安を招いたことは間違いのない現実であります。

 私たちは毎日食事をします。食卓には野菜、肉、魚、卵などあらゆる食品が並びます。おやつの時間になればケーキやおだんご、アイスクリームと私たちを満足させてくれる食品がたくさんあります。また、子どもたちの学校給食や病院での患者さんたちの病院食など、日々の生活とは切っても切り離せない状況、命にかかわる大きな役割の一つが食であり、食品です。食品安全基本法や食育基本法を定め、食育の推進をいかにうたっても、もととなる食の安全・安心が守られていない以上、本末転倒と言っていいでしょう。

 国においては、食品衛生法やJAS法、不当景品類及び不当表示防止法、農薬取締法など、生産から流通し消費するまでを法律で取り締まっていますが、そのような状況の中においても、いまだに食の安全・安心を裏切る行為が続いているというのは、国の法律だけでは不十分なのではないでしょうか。県議会においても、昨年12月、第4回定例会で食の安全・安心を確保するための決議をし、食品の安全・安心を確保するための法制度の整備等を求める意見書も提出をしました。

 その後、三重県でも食の安全・安心の確保に関する条例をつくらなければいけないんじゃないか、いいえ、つくるべきであるということで条例検討会を設置し、計15回の中で季節はめぐりめぐって7カ月、じっくりしっかりと検討を重ねてまいりました。他県では、一番喫緊の長崎県を含め20県が条例化をしており、そのうち規制の入ったところは11県あります。今回三重県では規制の部分まで踏み込んだ条例になっておりますが、前段で申し上げましたとおり、これだけ大きな社会問題になっているにもかかわらず、いまだに違反が起きているのは、やはり国の法律ではカバーし切れないということのあかしであり、規制部分まで踏み込まざるを得ないということが県民、消費者の思いだと考えます。

 ただ単に、厳しく規制をかけただけと勘違いされないように申し上げます。私たちの食は生産者、農家や漁師の皆さんによってつくり生み出されているものと本当に心から感謝と敬意を表するところです。なので、風評被害の観点を十分視野に入れた中で、疑わしきは罰せず、明らかに黒の部分、すなわち違反であると確定したことについて規制をかけているということです。

 この条例案をよくよく読んでいただきますと、現状で生産者の皆さんが日常行っていただいていることを文章にしただけであります。この条例の目的は、今、消費者から信頼が失われた食に対する安全と安心を取り戻すこと、我が三重県の県産食品は安全であるということを発信し、地産地消の推進、さらには三重県産品のブランド力強化につなげたいということです。食料自給率を上げようと努力しているのは県民全体であります。そのためにも、県民の皆さんが安心できる食を提供できる環境をつくることが私たち議員の役目、そして責任であることを確信しています。この条例の意義を議員各位に十分御理解いただき、賛同いただきますよう期待いたします。

 以上、未来塾を代表いたしまして討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 52番 萩原量吉君。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) ただいま上程され議論になっております議提議案第5号三重県食の安全・安心の確保に関する条例案に賛成の立場から討論に参加をしたいと思います。

 歴史の大きな流れを感じまして、自民党が反対討論をし、私ども日本共産党がほかの会派の皆さんと一緒に賛成討論に立つという、かつてそんなことはなかったんではないかなという、そんな思いをつくづくいたします。

 我が党の真弓俊郎さんも、この検討会にずっと参加をされて議論をされた。提案者の一人にもなっているわけであります。ほぼ議論がまとまった今年1月の段階では、これはもう3月議会に間に合うぞというぐらいの話ではなかったのかと思うんですが、急遽なぜか議論が分かれたというようなことで、今日のこういう事態になっています。とても残念なことです。もともとさっきからも話がありますように、赤福の問題から端は発したわけであります。それこそむきあん、むきもちだとか、巻き直しなどというような新しい言葉を聞きました。善良な消費者をごまかして、もうけのためなら何をやってもいいと、こういう事態になったわけであります。

 昨年末の1年を象徴する漢字、清水寺の森清範さんという貫主の方が偽という字を書いたのは記憶に新しいところではないかと思うんですけれども、実は私たちの事務所できのう赤福を食べました。回ってきました。みんな何も疑問なく食べた、おいしかったです。やっぱりこれだけの経験を経て県も監視を強化し、ガイドラインをつくりというふうな形での規制に対する安心感というのが、その根底には県民の中に広がってきているという反映ではないか、私はそう思っています。

 ただ、その点でやっぱり思い出すのは、この赤福の問題もそうであります。結局は内部告発で県が入ってもそれを見つけることができなかった。これは苦い経験です。これは最近の石原産業も同じであります。結局内部告発でしかわからない。それこそ16年間もデータをうのみにしておったという問題。

 やはり共通する問題は、安全性に対する神話がある。あるいは、今社会の流れとして規制緩和の流れがある。これは大変危険なことなんです。何でもすべて規制をしていればいいというものではありませんが、やはりもうけ第一主義、効率性だ、あるいは競争性だという中で安全性が二の次になっていっているという、そういう問題がここに深刻に提起されている。

 さらに規制緩和の中で、自主検査で企業任せ、例えば食品で言うならばHACCPというのがありますね。このHACCPというんですか、HACCP、総合衛生管理製造過程という中で企業に自主検査を任せるよと。これは三重県でもミニHACCPなどといって赤福もその対象になっていましたね。これは石原産業なんかのああいう大企業に対する公害規制なんかでもそうです。結局この石原の偽装改ざんというのはISO14001、これが環境問題の国際標準規格として石原は取っているから大丈夫だろう、こういう思い込みであります。

 ですから、やはり安全という思い込み、とりわけ大きなところ、大企業は大丈夫だなどというような、これは決してそうではないということがますます明らかになってきた。そういう中で、私は今回の食の安全の条例についても理念ではなく、やはり適切なルールを明確にする。規制をするというのが極めて大事なことなのだと思うのであります。やはり安全・安心の監視とか、規制の強化というのが大前提になって食の安全・安心の保障ができるわけでありまして、そういう意味で今回の条例制定の大きな争点となっている23条、あるいはそれ以降の出荷の禁止に象徴されるようなこういう規制、これはやっぱり何としても必要なことだと思っております。

 本来なら、予防的な観点も含めて疑問のあるものは出荷をしない、これは当然のことでありまして、このことが義務づけられることは、消費者のためだけではなくて、実は生産者、出荷者の皆さんのためにも食品の安全性の証明になるんだ、担保になるんだと。そういう意味で、私は今回のこの条例がこの時期になぜ自民党が反対されるんだろうというのが解せない理由だというふうにあえて言いたいのであります。

 安全性の考え方について、私はさきに全員協議会のときに少し紹介もしましたけれども、有名な物理学者である武谷三男さんが編著になっております安全性の考え方という岩波新書の書物があります。私たちは公害問題なんかの中でこれは随分学ばせてもらいました。武谷三男さんいわく、危険が科学的に証明されなければそれまでは禁止しないという考え方がかつての日本の公害、環境破壊、災害、あるいは食の安全などを脅かしてきたと。このことを厳しく追及されながら、これらの問題を考える基準はいつも安全の側に立って考える、この態度が必要なんだと。日本には大事な根本になる安全性の哲学がない。裁判は疑わしきは罰せずだが、安全の問題は疑わしきは罰しなくてはならないということだ。公共公衆の安全を守るためには、安全が証明されない限りやってはならないのであって、危険が証明されたときには既にアウトになっているのである。この指摘から私は深く学びたいと思うわけであります。

 まさにこういう出荷の禁止というような保障や担保がある、これは完全に一つ一つを全部監視してというのはなかなか難しい問題が当然あるわけでありますけれども、やはりそういうことを担保しておくということ自身が三重の食品を安全なんだという最大のブランドにもなるわけでありますし、あるいは消費者のそれこそ消費拡大にも大きくつながっていく、私はそのように確信をするものであります。

 あわせて三重県内で今後生産をされる、あるいは出荷をされる、そういう農作物や水産物についても本当に三重県のものは安全だ。加工品・食品に至るまで、やはり地元のものを一層消費し、拡大し、地産地消という立場で、これを中学校給食などにも大いに拡大しながら、そのことを通して食料の自給率を大きく前進させる。あるいは県内産品の消費拡大にも大きく前進をさせる。そのことに本条例の制定が大きく寄与するであろうと、このように確信をするし、またその立場で私たちも頑張っていきたい、このように思うわけであります。

 以上、賛成の理由を述べて討論に参加したいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 以上で討論を終結いたします。



△採決



○議長(萩野虔一君) これより採決に入ります。

 議提議案第5号を起立により採決いたします。

 本案を原案のとおり決することに賛成の方は起立願います。

   〔賛成者起立〕



○議長(萩野虔一君) 起立多数であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。



△検討会の設置



○議長(萩野虔一君) 日程第5、検討会設置の件を議題といたします。

 お諮りいたします。三重県議会基本条例第14条第1項の規定により、お手元に配付の一覧表のとおり、議員提出条例に係る検証検討会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(萩野虔一君) 御異議なしと認めます。よって、お手元に配付の一覧表のとおり、議員提出条例に係る検証検討会を設置することに決定いたしました。

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△検討会設置一覧表



1 議員提出条例に係る検証検討会

(1)設置目的

   社会情勢の変化等を勘案し、議員提出条例について検証を行うため

(2)定  数 15名以内

(3)構成議員 議長が指名する者

(4)設置期間 対象条例の検証又は改正の終了まで


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△請願の取り下げ



○議長(萩野虔一君) 日程第6、請願取り下げの件を議題といたします。

 健康福祉病院常任委員会において審査中の請願第19号については、お手元に配付の請願取り下げ件名一覧表のとおり請願者から取り下げ願いが提出されました。

 お諮りいたします。本件を許可することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(萩野虔一君) 御異議なしと認めます。よって、本件は許可することに決定いたしました。

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△請願取り下げ件名一覧表





請願取り下げ件名一覧表






委員会名受理番号件       名
健康福祉病院請19号福祉医療助成制度への一部負担(2割負担)導入をしないよう求めることについて


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○議長(萩野虔一君) これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○議長(萩野虔一君) お諮りいたします。明18日から29日までは委員会の付託議案審査等のため休会といたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(萩野虔一君) 御異議なしと認め、明18日から29日までは委員会の付託議案審査等のため休会とすることに決定いたしました。

 6月30日は、定刻より本会議を開きます。



△散会



○議長(萩野虔一君) 本日はこれをもって散会いたします。

               午後4時44分散会