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三重県 三重県

平成20年第1回定例会 06月13日−13号




平成20年第1回定例会 − 06月13日−13号









平成20年第1回定例会



                平成20年第1回

              三重県議会定例会会議録



                 第 13 号



            〇平成20年6月13日(金曜日)

          ──────────────────

              議事日程(第13号)

                  平成20年6月13日(金)午前10時開議

 第1  県政に対する質問

     〔一般質問〕

          ──────────────────

              会議に付した事件

 日程第1  県政に対する質問

          ──────────────────

             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  51名

    1  番            山 中  光 茂 君

    2  番            津 村    衛 君

    3  番            森 野  真 治 君

    4  番            水 谷  正 美 君

    5  番            村 林    聡 君

    6  番            小 林  正 人 君

    7  番            奥 野  英 介 君

    8  番            中 川  康 洋 君

    9  番            今 井  智 広 君

    10  番            杉 本  熊 野 さん

    11  番            藤 田  宜 三 君

    12  番            後 藤  健 一 君

    13  番            辻    三千宣 君

    14  番            笹 井  健 司 君

    15  番            中 村    勝 君

    16  番            稲 垣  昭 義 君

    17  番            服 部  富 男 君

    18  番            竹 上  真 人 君

    19  番            青 木  謙 順 君

    20  番            末 松  則 子 さん

    21  番            中 嶋  年 規 君

    22  番            真 弓  俊 郎 君

    23  番            水 谷    隆 君

    24  番            北 川  裕 之 君

    25  番            舘    直 人 君

    26  番            日 沖  正 信 君

    27  番            前 田  剛 志 君

    28  番            藤 田  泰 樹 君

    29  番            田 中    博 君

    30  番            大 野  秀 郎 君

    31  番            中 森  博 文 君

    32  番            前 野  和 美 君

    33  番            野 田  勇喜雄 君

    34  番            岩 田  隆 嘉 君

    35  番            貝 増  吉 郎 君

    36  番            山 本    勝 君

    37  番            吉 川    実 君

    38  番            森 本  繁 史 君

    39  番            桜 井  義 之 君

    40  番            舟 橋  裕 幸 君

    41  番            三 谷  哲 央 君

    43  番            中 村  進 一 君

    44  番            西 塚  宗 郎 君

    45  番            萩 野  虔 一 君

    46  番            永 田  正 巳 君

    47  番            山 本  教 和 君

    48  番            西 場  信 行 君

    49  番            中 川  正 美 君

    50  番            藤 田  正 美 君

    51  番            岩 名  秀 樹 君

    52  番            萩 原  量 吉 君

   (42  番            欠        番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長               大 森  秀 俊

   書記(事務局次長)          高 沖  秀 宣

   書記(議事課長)           青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)         内 藤  一 治

   書記(議事課副課長)         岡 田  鉄 也

   書記(議事課主査)          平 井  靖 士

   書記(議事課主査)          鈴 木  さおり

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事               野 呂  昭 彦 君

   副知事              望 月  達 史 君

   副知事              安 田  敏 春 君

   政策部長             坂 野  達 夫 君

   総務部長             福 井  信 行 君

   防災危機管理部長         東 地  隆 司 君

   生活・文化部長          安 田    正 君

   健康福祉部長           堀 木  稔 生 君

   環境森林部長           小 山    巧 君

   農水商工部長           真 伏  秀 樹 君

   県土整備部長           野 田  素 延 君

   政策部理事            山 口  和 夫 君

   政策部東紀州対策局長       林    敏 一 君

   政策部理事            藤 本  和 弘 君

   健康福祉部こども局長       太 田  栄 子 さん

   環境森林部理事          岡 本  道 和 君

   農水商工部理事          南      清 君

   農水商工部観光局長        辰 己  清 和 君

   県土整備部理事          高 杉  晴 文 君

   企業庁長             戸 神  範 雄 君

   病院事業庁長           田 中  正 道 君

   会計管理者兼出納局長       山 本  浩 和 君

   政策部副部長兼総括室長      渡 邉  信一郎 君

   総務部副部長兼総括室長      北 岡  寛 之 君

   総務部総括室長          稲 垣  清 文 君

   防災危機管理部副部長兼総括室長  細 野    浩 君

   生活・文化部副部長兼総括室長   長谷川  智 雄 君

   健康福祉部副部長兼総括室長    南 川  正 隆 君

   環境森林部副部長兼総括室長    長 野    守 君

   農水商工部副部長兼総括室長    梶 田  郁 郎 君

   県土整備部副部長兼総括室長    廣 田    実 君

   企業庁総括室長          浜 中  洋 行 君

   病院事業庁総括室長        稲 垣    司 君

   総務部室長            中 田  和 幸 君



   教育委員会委員長         丹 保  健 一 君

   教育長              向 井  正 治 君

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長鎌 田  敏 明 君



   公安委員会委員長         永 井  康 興 君

   警察本部長            入 谷    誠 君

   警察本部警務部総務課長      久 保  博 嗣 君



   代表監査委員           鈴 木  周 作 君

   監査委員事務局長         天 野  光 敏 君



   人事委員会委員長         飯 田  俊 司 君

   人事委員会事務局長        溝 畑  一 雄 君



   選挙管理委員会委員        浅 尾  光 弘 君



   労働委員会事務局長        吉 田  敏 夫 君

          ──────────────────

               午前10時0分開議



△開議



○議長(萩野虔一君) ただいまから本日の会議を開きます。



△質問



○議長(萩野虔一君) 日程第1、県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。8番 中川康洋君。

   〔8番 中川 康洋君登壇・拍手〕



◆8番(中川康洋君) おはようございます。公明党の中川康洋でございます。

 質問に入ります前に、今回、伊賀保健所管内の医療機関で発生しました事案につきまして、お亡くなりになられました方の御冥福を心から御祈念いたしますとともに、入院等をなされました皆様の一日も早い御回復、並びに今回の事件の早期全容解明を心より願います。

 それでは、通告に従いまして、3点にわたり質問をさせていただきます。

 初めに、企業の社会的使命及び責任について、特に石原産業の一連の不祥事に対する知事のお考えについてお伺いをいたします。

 私は、先日、藤田委員長をはじめ生活文化環境森林常任委員会の委員の皆さんとともに傍聴議員として石原産業の現地調査に行かせていただきました。そこで私は現地調査とともに、社長をはじめ幹部社員から言葉による説明や、また、文書による今後の改善策などを見せていただきましたが、それらを伺い、見せていただいた中での私の正直な感想は、この一連の不祥事を次々と引き起こす問題の本質は相当根深いものがある。また、この石原産業の法令違反、法令軽視の体質や隠ぺい体質は並大抵のことでは変えることはできないのではないかとの思いでした。

 知事は既に定例会見などでこの石原産業については引き続き監視指導を一層強化していくと述べられておりますが、相手は公の機関ではなく一私企業であるため、知事としてどこまで具体的に手が下せるのかとの疑問は残ります。

 しかし、同時に、知事はその本来の責務として県民の生命や財産を守る、また、安全・安心を担保する。さらには、地域住民の平穏な生活を保障するとの責務を有しており、その視点から今回の問題をとらえた場合、知事の今後のこの問題への取組は大変重要になってくるのではないでしょうか。

 そこで、私は、石原産業が今回の問題を機に心の底からこの一連の不祥事を反省し、地域住民に信頼される、また、社会的使命や責任を果たす企業として蘇生するためにも、さらには、知事は先日6月5日の定例会見で石原産業にも正義感を持った社員も多くいるはずだとおっしゃいましたが、そのまじめに働く多くの社員やその家族を守る意味においても、知事は今回の石原産業の一連の不祥事に関して、その根源の病根を断ち切るべく、知事自らが陣頭指揮をとる形で、例えば経営体制の一新を促すとか、経営母体そのものを変えるなど、今まで以上に強い意思で臨む必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 また、同時に、私は、知事自身がこの石原産業の体質を肌で感じる意味においても、今回、自ら現地調査をなされることを検討してもいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 知事は既に様々な場においてこの件についてのコメントをなされておりますが、改めてこの議会の場においての知事の強い御決意を伺います。

 次に、長寿医療制度についてお伺いをさせていただきます。

 初めに、この医療制度の呼称について、私はその通称名である長寿医療制度を今回使わせていただくことを御了解願います。

 本年4月から始まった長寿医療制度は、増大する高齢者の医療費を国民全体で安定的に支えるとともに、75歳以上の高齢者の特性を踏まえた適切な医療サービスを提供するため導入されたものであります。

 また、従前の国民健康保険及び老人保健制度は、予想以上の高齢化の進展や医療費の増大などから、特に人口規模の小さい町などで国保財政が行き詰まり、このままでは破綻してしまうおそれがあったこと、また、この制度は市町村単位での運営のため、市町村ごとの保険料の格差が全国では5倍、ここ三重県でも既に約4倍と著しかったこと、さらには費用負担が不明確であったことなどの理由から、1990年代ころよりこの制度の抜本的な改正の必要性が認識されるとともに、この国民健康保険及び老人保健制度に代わる新たな高齢者医療制度の創設は党派を超えて共通の認識でありました。

 そこで、知事にお伺いしますが、私は前述した長寿医療制度導入の本来の意味、また、これまでの国民健康保険及び老人保健制度の実態から見た場合、今回、新たに始まったこの長寿医療制度は、制度そのものの骨格は維持すべきであり、その上でこの制度の円滑な運営を図るため必要な改善を行うことが肝要であると考えますが、地方の医療保険制度を担う知事のお立場としてこの新たな長寿医療制度をどのように考え、評価しておられるか、伺います。

 また、現在、国のほうでは、政局的スタンスも含めてこの制度を廃止して、今までの国民健康保険及び老人保健制度に戻せとの議論が一部にありますが、仮にそのようなことになった場合、地方においては一たん長寿医療制度に移行した高齢者が再び国保及び老人保健制度に戻ることになったり、また、今回の長寿医療制度では、三重県においてはほぼ8割の方が以前の保険料より下がるとの推計が出ており、この今回、保険料が下がった方々が長寿医療制度から国保制度に戻るということは、単純に考えて8割の方が保険料が上がることになるなど、今以上に県民の生活の場において様々な影響が出るのではないかと予想されますが、地方を担う知事のこの議論に対するお考えを伺います。

 以上、大きく2点について答弁を願います。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) まず、私からも、先般から伊賀地区での医療事件、大変騒がれておるところでございます。被害に遭われました伊賀地域の皆様にお見舞いを申し上げますとともに、お亡くなりになられた方の御遺族の皆さん、心からお悔やみを申し上げる次第でございます。県といたしましては、早急に原因究明を図りながら、しっかり対応をさせていただきたい、このような決意で臨んでおるところでございますので、よろしくお願いいたします。

 さて、御質問にお答えをいたしていきたいと思います。

 まず、石原産業の件でございますけれども、今回、石原産業株式会社が行いました一連の違法行為でございますが、自社の利益のみを優先したものでございまして、企業としての倫理観は全く欠如をいたしておりまして、県民の安全・安心や環境を守る立場にある私といたしましては断じて許すことのできないものであり、非常に強い憤りを感じているところでございます。

 石原産業株式会社につきましては、これまでにも社会に大変な衝撃を与えるような事件を引き起こしておるところでございまして、今回のこと等も考えまして、二度とこういうことを起こさないためには、私としては全社員が一丸となって法令遵守を徹底していただく必要があると、このように考えておるところでございます。

 また、一から会社のあり方を見直しいたしまして、具体的な改革というものが県民、国民に対して明らかになるような形になっていきませんと、社会的な信用というものについては回復されないのではないかと危惧をいたしております。

 今回の違法行為につきましては、県といたしましては引き続き調査を指示しておりまして、その結果を踏まえて厳格な対応をしてまいりたいと、このように考えております。

 なお、御提案のありました、例えば経営体制についての進言とかいうことについても、私としては先般の記者会見で石原産業株式会社が解体的な出直しをすべきだというようなこと、あるいは株主の中でも特に大きな有名な商社がバックにもおりますし、そういったところも適切にこういう事態に対して対応すべきであるというような私としての思いも申し述べたところでございます。機会がありますれば、私からも直接申し上げる機会も持ってまいりたいと、こう思います。

 また、現地調査ということにつきましても、適切な形でそれが行えるかどうかよく検討してみたいと、このように思っておるところでございます。

 それから、次に、長寿医療制度についてでございますけれども、我が国は、昭和36年からの国民皆保険制度のもとで国民だれもがひとしく医療が受けられるような、そういう制度を構築してまいりました。その結果、世界で最も平均寿命の長い、そして、質の高い保健医療制度を構築してきたところでございます。

 しかし、一方では、少子・高齢化が大変進んでおる中で国民医療費もどんどん上がってまいりました。そして、今の医療制度、例えば地域医療制度等を考えても、非常にかつての想定した制度というものは疲弊をしてきたといいますか、ねらいのとおりにはなっていないというような状況です。

 医療費を見てみましても、平成17年度には国民医療費が約33兆円、そのうちの老人医療費は11兆円余りにもなっておるところであります。これにつきましては、今後も人口減少、あるいは高齢化が進むわけでございますから、医療費の大幅な増加が見込まれておりまして、将来にわたりまして、まさに持続可能な医療保険制度ができるのかどうか、その構築が喫緊の課題となっておるというところでございます。

 こういう中で従前の老人保健制度では、まず第1に、現役世代の費用負担が不明確であったというようなことが指摘できます。第2に、給付と負担が別々になっておりまして、財政運営の責任が明確でなかったということも課題とされてきたところでございます。こういった課題を改善し、将来にわたって国民全体が医療費の負担を公平に分かち合うということを目的として、今回のこの後期高齢者医療制度がつくられたものであると認識をいたしておるところであります。

 しかしながら、国民への説明というものが十分になされなかった、あるいは周知の徹底が十分でなかった、あるいはそれ以前に、いわゆる激変ということについての措置も後追い的に出てきたというような、そういった議論もあり、今回、大変国民的な議論を呼んでおるところでございます。

 国会においては、後期高齢者医療制度廃止法案というのが参議院で可決をされるような、そういう動きもあるところでございます。私としては、この件については単に廃止、撤回というだけではなくて、現在の制度に代わります対案というものがしっかり出された上で国としてどうあるべきかという議論が行われるべきであろうと、こう思っております。

 そういう中で、三重県としてでありますけれども、これは当然法律に基づいてつくられましたその制度でありますから、それが円滑に機能いたしますように三重県としてできる役割をしっかり果たしていきたい、このように考えておるところでございます。

   〔8番 中川 康洋君登壇〕



◆8番(中川康洋君) 御答弁、大変にありがとうございました。

 石原産業につきましては、知事、会見でも言われたとおり、まじめにお仕事をされている多くの社員がおられるというふうに思います。私も四日市に生まれ育つ一人としてこの石原産業には本当に憤りを感じますが、それと同時に、今回の問題を機に過去からの負の連鎖というのを断ち切り、真に企業としての社会的使命や責任を果たす、また、地域から信頼される企業に生まれ変わっていただきたいというふうに思っております。そのためにも知事の陣頭指揮というのをぜひともよろしくお願いをいたします。

 また、長寿医療制度に関しまして、今、様々な議論がなされておりますが、私は、地方にとって今大事なのは、特に市民や県民に近い地方を担う私たちにとって大事なこと、それはお互いに落ち着いた、また、冷静な議論をすることであるというふうに思っております。それが地方の責任を課せられた我々の責務ではないかなというふうに思っております。

 そういった意味におきましても、ただ、廃止をするとか、代案なき中で戻せばいいとか、そういった議論ではなくて、やはり県民の側に立った議論を今後引き続き、私も含めて、させていただきたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いをいたします。

 時間もありませんので、次に進ませていただきます。

 3点目に、行政財産の目的外使用料の減免規定についてお伺いをさせていただきます。

 今回、私がこの問題に関心を持ったのは、本年4月からの四日市市の保健所政令市移行に伴う四日市保健所の貸与の問題における議論からであります。

 当初、四日市市は保健所政令市移行時に保健所などの施設整備が間に合わないため、当分の間、県施設の無償貸与を強く求めておりました。しかし、県は、この四日市保健所の業務移管に関する行政財産の目的外使用料について、その根拠規定である行政財産の目的外使用に係る使用料に関する条例に減免規定がないことから、また、県有財産の無償貸し付けを可能にするもう一つの条例である財産の交換、無償譲渡、無償貸付等に関する条例において、その第4条で「行政財産である土地は、他の地方公共団体において公用又は公共用に供するとき、これを無償で貸し付けることができる」と明記されているが、無償貸し付けできるのは土地のみであり、今回の保健所のような建物は含まれないとの理由から、四日市市に対して年間約1300万円の施設賃貸料を求め、平成20年度当初予算にもその額を計上いたしました。

 私は、知事が日ごろから様々な場で市町は県の最大のパートナーであると言っておられながら、今回、総務部がこの根拠条例に建物の減免規定がないとの理由から大した検討をすることもなく、無償貸し付けとしなかったことに大きな疑問を持った一人であります。

 そこで、今回、様々調べさせていただきました。総務部は既に御承知のことと思いますが、先ほど紹介した二つの条例、行政財産の目的外使用に係る使用料に関する条例並びに財産の交換、無償譲渡、無償貸付等に関する条例の根拠法令は、地方自治法第238条4、行政財産の管理及び処分の第2項ないし第7項であります。この地方自治法第238条4の2項の以前の条文を見ますと、確かにその冒頭に「行政財産である土地は、これを貸し付けることができる」と規定されており、財産の交換、無償譲渡、無償貸付等に関する条例第4条と同様、「行政財産である土地は」と土地のみ貸し付けなどができることを明記しております。

 しかし、この地方自治法238条4の2項は、今後、行政財産の様々な活用が図られる可能性があるとの考えから、実は平成18年に改正が行われており、現在の条文は「行政財産である土地は」との条文が「行政財産は」と「土地が」が削除された形で改正がされ、その対象に土地だけではなく建物も含んだ形での内容に改められております。

 本来、上位法である地方自治法が改正された場合、それぞれの地方自治体においては、その通則的条例においてもその改正の趣旨を反映させるため、早期に条例改正を行うのが至極当然と考えます。しかし、本県においては、地方自治法改正から約2年が経過した現在においても、財産の交換、無償譲渡、無償貸付等に関する条例の第4条はいまだ改正がなされず、「行政財産である土地は」と明記されたままであります。まさか総務部は、今回の四日市保健所のように県の行政財産である建物を市町などに貸与する場合、無償にするのが嫌だから改正しなかったということでは決してないと思いますが、いかなる理由からいまだこの条例を改正していないのでしょうか、お答えください。

 また、私は今回、この地方自治法の平成18年の改正の調査とともに、議会事務局にも御協力を願い、全47都道府県のこの行政財産の目的外使用における使用料の減免規定の状況を調べさせていただきました。これがその表でございます。(表を示す)本来、フリップに出せばよかったんですが、ちょっと時間がなくて資料をつくることができませんでした。おわびを申し上げます。

 その結果、驚くべきことに、行政財産の使用条例ないしは先ほどから指摘している財産の交換、無償譲渡、無償貸付等に関する条例、またはその他何らかの条例によって、土地については全47都道府県すべての条例にその減免規定がありますが、建物についての減免規定は既に46都道府県でその規定がありながら、いまだその建物についての減免規定が条例に明記されていないのは三重県ただ1県だけでありました。繰り返しになりますが、今回の保健所の件について、県は、また、総務部は、仮に無償にしたくても、その根拠条例に減免規定がないから無償にはできないと主張をされておりました。しかし、他の都道府県では既にすべての自治体において、その行政財産の建物の貸し付けにおいても減免規定が明記されている事実が判明した以上、この総務部が主張なされていた根拠は果たしてどこまでの重みがあり、また、実効性ある根拠と言えるのでしょうか。

 私は、知事が日ごろから言われている市町は県の最大のパートナーとの言葉を全職員が真に理解し、意味あるものにするためには、このような条例の一文においても職員はその意識を働かせ、早急な対応を図ることが肝要であると思いますが、総務部長の条例改正も含めた明確な答弁を求めます。

   〔総務部長 福井 信行君登壇〕



◎総務部長(福井信行君) 行政財産の関係条例を早期に見直す必要があるのではないかという御質問でございますが、近年、市町村合併ですとか行政改革の進展に伴いまして、行政庁舎に空きスペースが生じまして、また、厳しい財政状況も踏まえまして、公有財産の有効活用が重要な課題となってきております。

 このような状況を踏まえまして、議員も御指摘のように、平成18年6月に地方自治法が改正されまして、行政財産である県の各庁舎に空きスペースが生じた場合に、これを貸し付けることが可能となったところでございます。

 本県の財産の交換、無償譲渡、無償貸付等に関する条例における行政財産の建物の貸し付けに関する規定の整備につきましては、民間等が庁舎の一部を長期間使用することになりますので、公用で来庁される方の利便性を妨げないとか、セキュリティーの問題をどうするのか、あるいは既存の制度でございます行政財産の目的外使用許可との適用区分をどうするのか、また、行政処分でございます行政財産の目的外使用と異なりまして、今回の貸し付けは私法上の契約となりまして、借地借家法が適用されるなど、相手方の権利が厚く保護されるために将来の公用使用に支障を来すおそれはないか、そういった課題もございますので、これまで改正のほうはしてこなかったところでございます。

 しかしながら、議員御指摘のように、他県におきましても多くの県におきまして地方自治法改正による条例の整備も行われておりますし、さらに今後も検討を進めている状況もございますので、また、昨今の非常に厳しい財政状況も踏まえまして、早期に改正をしてまいりたいと、このように考えております。

 また、この改正に伴いまして、関連の条例につきましても、あわせ、見直し、点検をしてまいりたいと、そのように考えております。

 以上でございます。

   〔8番 中川 康洋君登壇〕



◆8番(中川康洋君) ありがとうございました。

 部長、1点だけ確認で、早期の改正を図っていきたいというお話がありましたけれども、既に平成18年に地方自治法が改正されて、それに伴って改正した地方自治体、都道府県、たくさんあるんですね。その上で早期ということを本当にこれを早くやっていく必要があると思うんですが、年内に改正をなされるのかどうか、その部分を確認させてください。



◎総務部長(福井信行君) 基本的には年内改正を目標に作業は進めてまいりたいと、そのように考えております。

   〔8番 中川 康洋君登壇〕



◆8番(中川康洋君) ありがとうございました。

 今回の四日市の保健所を県から市に貸し付けるという部分において、私はこの部分で有償にしたことがけしからんという思いではないんです。お金の多寡ではないというふうに思っておるんです。要はここで大事にしたいのは、知事が市町は県の最大のパートナーだということをおっしゃられておるわけなんですね。そして、例えば「美し国おこし・三重」等に関しましても、これから市町と本当にこのパートナーを組みながらなされていくという、その一つの中においてこういった事例がいまだにあるということが私は県の職員の皆さんの意識の問題としてどうなのかということを問いたかったわけなんです。

 といいますのは、今、全国において中核市等に移行する中で、県から市に貸し付け等、保健所を中心にしておるところはたくさんあるんです。無償譲渡のところが結構あるんですよ。高槻市や豊田市やいわき市、船橋、川越市、岡崎市も当初は無償でした。この理由に減免規定を適用したという項目がちゃんと明記されているんです。しかし、三重県は減免規定がないからやりたくてもできないということをおっしゃっておったわけなんですね。これから地方分権、地方主権が図られていく中で、いわゆるこういった財産を共有し合うということは当然出てくるというふうに思います。ぜひとも早期の改正をしていただく必要があるのではないかなというふうに思っております。そういったことが本当にこれから様々な政策を進行していく上で、お互いの意識としていい形になっていくのではないかなというふうに思っておるんです。

 私も今回、根拠規定で減免規定がないというお話があった中で、本当にそうなのかということで様々調べさせていただいたんです。実は、国立国会図書館にも調査を依頼させていただきました。その中には、今日、文は読みませんけれども、何らかの形ですべての都道府県で減免措置はありますよということを回答してきたんです。この何らかの形というのは、具体的には三重県においては土地のみだけですということをおっしゃっておる内容なんです。それはその後の資料に説明がなされておったわけなんです。私は本当にそれでいいのかなという思いの中で、今回、この質問をさせていただきました。

 今回の問題を提起する中で、ただ、条例の改正を図ることが私は主眼だったわけではございません。これらの事例を通して職員の皆さんの意識改革を今回、問いたかったというふうに私は思っております。

 これからは地方分権の時代であります。また、地域主権の時代であります。そのためにもここにおられるまずは県の幹部の皆さん、そして、多くおられる県職員の皆さんこそが市や町の職員以上に県と市町は対等の関係であり、お互い最高のパートナーとして様々な仕事を県民、市民のためにともにやっていきましょう、こういった意識が必要であるというふうに思っております。県民、市民の立場から見たら、その保健所が県有財産なのか、市有財産なのか、県が扱っているのかどうかということは、それはある意味重要な問題ではないというふうに思っております。それにこだわっておったのは、我々、いわゆる県の職員の側であったのではないかなというふうに思っております。仮に県が市に対して賃貸料を求めた。その市は当然市民に対してその部分を税金という形でお願いをすることになるでしょう。そうしたら、結果的に同じ財産を市民が使うことになるにもかかわらず、新たな負担を求めることになるということにも私はなるのではないかなというふうに思います。本日はそのことの必要性を訴えて、今回の質問をさせていただきました。

 今後も、様々な具体的な事例の中で、いわゆる県職員の意識の改革等を図り、県民と県が近い距離になる、そんな三重県になりますことを切に願いながら、今回の私の質問を終わらせていただきます。大変にありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 52番 萩原量吉君。

   〔52番 萩原 量吉君登壇・拍手〕



◆52番(萩原量吉君) 日本共産党四日市選出の萩原量吉でございます。

 質問は、端的に言って、石原産業の問題と後期高齢者医療制度の問題について絞りたいんですけれども、質問に入る前に一言、前回の質問で、これは2月27日、真弓俊郎さんが取り上げて、私が関連をしました公共工事の適正化法違反の問題について、4カ月もかかって調査結果が出ました。昨日、記者発表をさせていただいて、一部新聞等でも報道されたところでありますけれども、いわゆる建設業の下請け、一括ですね。いわゆる丸投げと言われているような、こういう事態が85%以上もあったという、全く許されない問題だと指摘をしておきたいと思います。残念ながら、ここで指摘をし、それこそ知事から陳謝でももらわなきゃ困るし、県民に対してやはり今後は厳正にやるということを明確にしてもらいたいと思うんですけれども、残念ながら、時間の関係で厳しく抗議もし、また、今後の点検調査とともに職員のあり方、これに対する極めて、それこそコンプライアンス、法令を遵守するということに欠けている。このことを県土整備部長をはじめとして厳しく問いたい、このように思っております。

 さて、石原産業の問題です。

 とにかく私が今日厳しく言いたいのは、石原産業のこのような法令違反、もう破廉恥な犯罪とでも言うべきような、こういう事態がなぜ繰り返されてきたのかという問題であります。その点についてどこに原因があるんだろうか。

 今、知事は、とにかく利益優先で、安全・安心が後回しになっているといったようなことなどを言われておりますけれども、なぜそれが許されているのか。この点で、私は三重県の対応に問題はなかったのか、県に責任はないのか。去年の6月に私はフェロシルト問題でこのことを問いました。知事は道義的な責任などという形で逃げましたけれども、その後も相次ぐこのような違反、違法、これを許してきたのは石原産業と県との癒着、なれ合いがあったのではないかと私は指摘しておきたいと思うんですが、まず、知事、この点についてあなた自身はどう考えておられますか。率直にまず答えてください。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 先ほどお答えしたとおりなのでありますけれども、今回の石原産業株式会社の不祥事につきまして、かつての四日市の公害問題を引き起こした会社の一つでもございます。その後、私が知事になりましてからこの5年間だけでも、フェロシルト問題もございましたり、たび重なる不祥事が続いてきておるところでございまして、こういうことにつきまして、まさに私としては許すことのできない行為であると、このように思っておるところでございます。

 いろんな形で県の調査等についても問われておるところでありますけれども、私といたしましては、あくまで一つの企業に対する行政のかかわり方といたしましては、いろんな関係法令に基づいて、その法令の中で県のできる、そういう責務を果たしていくということでありますが、例えば仮にいろんな事件がありまして調査をする際にも、その調査につきましては、警察権力のような、そういう強制力を持たない調査におきましては、企業においてそのことを隠ぺいしようと組織的にかかられた場合には、なかなか限界のあるところでございます。そういう意味では、結果としてなかなか見抜けなかったこと、大変残念でありますけれども、さらに調査の方法やいろんな技術を高める、そういったことを含めて、今後、さらに県としての努力をいたしていかなければならないと、このように思っておるところでございます。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) そんな言いわけでは済まないと言いたいんです。去年の6月にも具体的ないろいろな過去の事例を全部挙げましたけれども、時間がありませんので端的に聞きましょう。

 県の立入検査がこの10年を見ても物すごく大幅に減ってきているというのは御存じですか。例えば大気の立入検査、94年には804件、10年後の04年には186件、4分の1に減っている。これは法に基づいて、きちんとした立入検査ですよ。あるいは、排水基準等の検査、94年には512件が04年には171件、3分の1以下になっている。人員が削減されたという問題もあるでしょう。最近やかましく言い出したから、ここ2年ばかりはフェロシルト問題なんかも起こったから立入検査の件数だけは結構増えてきている。このような立入検査の結果がなぜ減ってきたのか。これは企業任せ、企業に対する、それこそ性善説があったのか、大企業は悪いことをしないといったような思い込みがあったのか、ここに端的な問題がある。

 それから、立ち入りの事前通報、これ、やめなさい。今から立ち入りしますよじゃないんですよ。3日ぐらい前から立ち入りしたいのでよろしく、こういうような形で実はアイアンクレーもフェロシルトに化ける。いわゆる産廃そのものをリサイクル製品に化ける。そのパイプがつながれていたのを、3日ぐらい前に通報するから、きちんと生産量を下げて、アイアンクレーに多く出して、フェロシルトは非常に少ないというようなデータまで全部明らかになったでしょう。こういう問題もありました。

 報告データのうのみ、検証さえしない。なぜなんですか。出してきたデータ、全部丸のみ。今回の放射線測定の問題なんかでは、16年間もデータをごまかしたんでしょう。一度も県が自らクロスチェックせんだ。なぜですか。見たら違反があることがわかっていたから見なかったのかとあえて言いたい。そこのことが今県民から問われている。県議会から問われている。なぜこういうことになったのかということを端的に語ってください、具体的な事実として。いかがですか。



◎環境森林部長(小山巧君) 企業への立入検査の問題でございますが、確かに萩原議員がおっしゃるように、立入検査が少ない時期がございました。これは私どもの立入検査に対するいろいろな考え方もあったということでございますが、一時期、環境経営を推進しますツールであります環境マネジメントシステムを各社が取得されるということがありまして、そういうISO14001等を取得した工場に対しましては環境に対する意識が高いという認識が確かに県のほうにもございまして、自主的な環境管理というものを重視していたところでございます。

 しかしながら、そういう企業でありましても、全国的にも大規模工場等によるそういう排出基準違反などが相次いだ時期がございまして、県のほうでもフェロシルト問題がございました。そういうときから立入検査等を強化しまして、現在、重点的にそういうところを立入検査しているというところでございます。

 今後、立入検査はさらに充実を図っていこうと考えておりますし、もう一つ、立入検査に関しまして、単にそのデータを見てくるだけということと、もう一つ、やはりその企業の担当者にどういう考え方で作業をしているのかという考え方も聞きたいというのもございまして、その企業の担当者の存在を確かめたということも過去にはあるだろうと思います。

 今後、より工場長等との、トップとの対応も行いながら、環境に対してのより強い意識を高めていただくというふうな、そういうコンプライアンスの遵守もあわせて立入検査の際にやっていきたいというふうに考えております。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 反省がない。私は本当にその意味で県民にわびるべきだ、そう思うんですよ。端的に言って、フェロシルトをつくった、リサイクル製品に認定したそのときに、石原産業が一生懸命これは問題ないんやということで四日市でも藤原でも説明会を開いた。他府県まで行ってその説明会をやったときに、何と県の職員が、石原から頼まれたんじゃないだろうけれども、これは大丈夫です、問題ありません。だまされたサンプルで検査して、石原産業とツーツーの環境保全事業団の検査データをそれこそうのみにして、そして、大丈夫とお墨つきを与えてきたじゃないですか。そして、今、ネット上でもフェロシルト事件のA級戦犯とも言われる県職員が出世をしているではないかと。私はこの記述はまんざら当たっていないことはないなという思いです。

 理事、あなたもその説明会に出ていった。それは役目柄というので、そのときにはじくじたる思いが今はしているのかもしれんけれども、なぜこういうことになったのか。私はあなたに端的に言って、あなた一人の責任ではないと思うけれども、反省の弁やフェロシルトは間違いなくこれは大丈夫ですと言ってきた、そういう地元住民の人たちに対してもおわびの言葉も含めて私は強く反省を求めたいと思うんですが、いかがですか。端的に聞きたい。



◎環境森林部理事(岡本道和君) 今、お話のありましたフェロシルト問題、これは17年から問題になったときに、地元、あるいは議員がおっしゃいました県外の自治会、あるいは民間の環境保全団体から経緯を説明してほしいと。その説明に当たっては、フェロシルトを製造した石原産業と同席のもとで説明をしてほしいという強い御要望がございましたので、私どもも出席をいたしました。

 その中で聞かれたのは、県がフェロシルトをリサイクル製品に認定した、そのときの考え方、安全性の考え方を聞かれましたので、制度の概要とあわせて、そのときの判断で御説明をいたしました。

 確かに、その後、17年10月でございますけれども、石原産業がフェロシルトの分析等を改ざんしていた、捏造していたということがわかりましたので、結果として、私どもは改ざんされた、あるいは偽造されたデータに基づいて住民に説明をしたという結果になったと思っております。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 私は、結果としてと言われるけれども、環境や公害の問題というのは結果責任を問われるんですよ。そうでしょう。だから、たまたまあなたがそのときの役目やったということかもしれないけれども、やっぱりそこの県政全体としての責任が問われない、反省がない、ずるずるっといっているんじゃないかという点で、ここまでだまされて、まだまだ続くと私は思いたいんです。残念だけどね。

 特に、私は、測定データを16年間も改ざんしていた特定チタン廃棄物の問題について触れておきたい。

 実は、石原産業のアイアンクレーと言われる放射性物質を含んだ産業廃棄物、これが一緒くたに産業廃棄物ではできない。チタン鉱石に関する最終措置についてという平成3年6月6日の厚生省からの通知がある。この通知で0.14マイクロシーベルト・パー・アワーを超えるものについては、これは産業廃棄物と一緒にしてはだめだよ。特定チタン廃棄物として、これは別に扱いなさい。事業者がそのことを独自に必要な措置を講ずるということであって、決して一緒に処分場の中に入れてはいけないということを通達されている。そして、その点については、三重県知事に対して、今後、当該事業場に立入検査を実施し、当該チタン製造事業者による特定チタン廃棄物とその他の廃棄物との分別の徹底状況について確認する。いいですか、確認ですよ。中に入って、そして、立入検査の報告の聴取、年1回以上、きちんとやりなさい。これ、16年間、何でサボってきたんですか。どういうわけですか。

 皆さんは行ったけれども、外だけ見てきて、外だけ見てきてというのは、敷地境界線での外部での放射線をはかった。石原の敷地境界まで行っておいて、中に何で入らんだ。立入検査をしなさいと書いてある。この通達を何で守らんだ。そのことをはっきりと聞いておきたい。知事、こういう実態なんですよ。知事に見解があったら聞いておきたい。知事も怒りなさいよ、こういう事実を、あるんだったら。いかがですか。明確に答えていただきたい。



◎環境森林部長(小山巧君) チタン鉱石関係に関します石原産業の立入調査でございますが、当時の厚生省通知とともに同日付のチタン鉱石問題に対する対応方針という4省庁での通知もございます。ここで事業上、工場におきましては、チタン鉱石に係る空間放射線量率を測定して報告することになっております。県としまして、その報告を受け、その報告についてのデータを確かにそれで確認していたという事実がございます。

 それと、もう一つ、立入検査におきましては、周囲の安全の確認ということで、敷地境界での空間放射線量率をはかっていたというのが立入調査の実態でございました。これは年2回ほど、平成15年、16年当時されておったところでございます。それにつきまして、今回、こういう事実がございましたので、元データ等も確認しながら十分な立入検査を行うということを今後続けていきたいというふうに考えております。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) ちょっとも答えになっていないでしょう。県民の皆さんが聞いていて、なるほど、県がしっかりしていてくれたんやけれども、それ以上に石原はけしからんということと違いますわな。データの改ざんを全部やっておって、そして、その数字を全部あんたのところへ報告に行っておって、これ、経産省にも上がっておる、経済産業省にもね。だけど、それを一度なりとも確認したことがない。あるいは、一度なりとも自らが測定に行ったことはない。そして、敷地境界、外だけ、外周りだけはかっておった。問題あるはずないじゃないですか。

 さて、だけど、これは今まさに特定チタン廃棄物は一般の産業廃棄物と一緒にしてはならないと言われている。これが小山の処分場へ入っている。周辺環境の問題なんか、測定しましたなんて言わんでよろしいわ。これ、どないします。国との協議なんていうことではなくて、これ、違反、明確なんですよ。だから、これについては撤去を含めて考えなきゃならん。これ、住民は不安ですよ。こんな高い濃度のアイアンクレーがいつまでも埋もれている。しかも、ウランやトリウムなどの非常に半減期の高いものも含まれているんです。

 これ、知事、一言聞いておきたいんだけど、どうです。16年間だまされ続けていましたと、こんなことを職員が言うているわけですわ。今の部長、理事だけじゃないでしょうけど、今までの歴代、どうなんです、この問題について。県職員の綱紀にかかわる問題と違いますか。明確に答えてください。これ、知事、知らんわけじゃないでしょう。私が質問すると言うたから見ておるでしょう。立入検査、それから、ちゃんと確認せいと書いてある。何でサボってきたんですか。答えてください。



◎環境森林部長(小山巧君) 今回の石原産業株式会社の空間放射線量率の測定データの改ざんによりまして、0.14マイクログレー・パー・アワーを超える、そういうアイアンクレーが廃棄物処分場に搬入されているということが判明しました。県の測定結果、各処分場をはかったわけでございますが、これでは現状のままで問題ないレベルであるということを確認はしております。

 ただ、この空間放射線量率が0.14マイクログレー・パー・アワーを超えないものについてというのは、これはもう萩原議員のおっしゃるとおり、超えないものは産業廃棄物として産業廃棄物処理法に基づき対応されることになりますけど、それを超えたものということにつきましては、現在のところ、対応する法制度が明確になっていないということもございまして、今回の問題に係る対応策につきましては、まさに国の関係機関と協議を進めているところでございます。

 当面の対応としまして、埋設された処分場周辺での空間放射線量率を県が測定していましたところ、すべての地点で一般環境のレベルであるということを確認しております。

 それと、県としまして。

   〔「そんなことは聞いていない」と呼ぶ者あり〕

 生活安全上の問題を生じるレベルではないと現在のところ認識しておりますので、直ちに何らかの措置をとるということが必要ということではないというふうに考えております。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) その点でも石原を結果としてかばうことになるでしょう。この犯罪を今は結果として問題ありませんと言わんばかりの言い方やないの。おかしいでしょう。もともとこれの最終的措置についてという通知にきちんと従ってあんたらがちゃんと見ておったらデータ改ざんもなかったでしょう。これは出すなよということになったでしょう。もともと入らないものなんですよ、こういう高い放射線物質のものがね。そこがあんたたちがサボってきた、ある意味では原因者と言われてもしようがないで。違うの。これ、県職員の責任さえ問われる問題やと思う。16年間改ざんされたデータをそのままうのみにしていました。アンモニアの40年間の放置の問題も含めて、これ、もっと外に言いたいこともいっぱいありますけれども、残念ながら次の問題に移らざるを得ないので、私はこういう厳しい、それこそ企業のやることに対して厳しくチェックする、検査するという、この体制がないと、やはり公害環境問題などが未然に防げることはできない。私は本当に強く言いたい。

 しかも3月12日やったか、知らされてから、知事も知らされていなかったということがこの間判明したんやね。これもお粗末な話。石原産業の体質も一緒でしょう。小さな火事やったから大丈夫だろうといって、工場長にも言わんだなんて、まあ、これも何か石原産業の実態とほとんど一緒やな、そんな思いがいたします。これは今後とも一層私たちは厳しく追及したいし、石原産業の中には内部告発をしてあのフェロシルトも明らかになってきた。今回の事態も、3月21日に急いで石原が言うてくる前に石原産業の正義ある職員が投書をした。それがきっかけですよ、ある意味では。それで慌てて、また内部告発でやられたら大変だということでもって出してきたというふうに私らは見ていますけれどもね。こういう点から考えても、やはり今の県の公害環境行政、お粗末な限りだと。本当に県民の税金でやっているのやったら、私は県職員の中にもそんな正義感で内部告発するような人があってもええやないか、そんな思いさえします。そのことを強く要求もしておきたい。

 次の問題に移ります。

 後期高齢者医療制度の問題については、今、公明党の中川さんもあえて長寿医療制度などと言われました。正式名称ではありません。そういうことを言わなければならないほどこの後期高齢者医療制度は高齢者の皆さんに対する冷たい仕打ちだということで、今、国民的な怒りが強まっています。この間の沖縄県議選もそのことが一つの大きな焦点になった。与党は負けたという事態になっていますね。

 それで、やっぱりそもそも問題は、75歳を分けて、家族や夫婦を分けて別立ての保険をつくる。こういうやり方がいいと思いますか、知事。ここに今みんなは怒っているんです。保険料の問題、天引きも怒っていますけれども、こういうやり方、しかも75歳以上の人たちの医療といえば、これ、厚生労働省が言うておるように、とにかく様々な病気がいっぱいある。痴呆が多い。そして、いずれは死に至る。だから、別にということで、それこそ終末期医療ももうええかげんにしておいたらええやないか。そうでしょう。そして、本当にひどい差別的な形でやられてきているというのが本質であります。

 三重県議会では、この本議会で新政みえの会派の皆さんと私たち日本共産党県議団とで見直しの意見書も採択をして、国へも意見書を上げたところです。残念ながら、そのときには自民党、公明党は反対しましたけれども、今ごろになって見直しなどと言っているわけであります。これは部分的な見直しではだめです。収入がゼロでも無理やり保険料が徴収される。また、年金から有無を言わさず天引きする。保険料の値上げが今後天井知らずであります。そして、滞納したら保険証を取り上げという冷たいやり方、健康診断も行政の義務でなくなった。さらには、必要な検査や治療が受けられなくなる。人間ドックなんかの補助もなくなる。病院から追い出しは一層厳しくなって、延命治療が無駄だと切り捨てられる。まさに現代版うば捨て山。こんな75歳以上の人をねらい撃ちする差別医療が許せない。このことが国民的な怒りになり、大きな政治を変えてきている状況ですよね。

 知事、やっぱりこのような制度は廃止、撤回以外にないのではないかと。今、あなたの立場でここでそれを表明するというのは難しいのかわからんけど、だけど、市町も物すごい今困っています。後期高齢者の県の連合も困っていますよ。県の職員も困っています。だれが責任を持つのかってはっきりせんわけです。知事に文句を言うわけにもいかない、広域連合の長である津市長に文句を言うたって、わしはそんなのやっておらへんよということになっている。そして、現場は混乱しているんですよ。現場が混乱している。大変なことです。私は、このような冷たい医療制度、廃止以外にないというふうに思います。

 このままだと破綻するなどという議論もありましたが、今、高級官僚の汚職、不正、天下り、無駄遣いの削減、あるいは、本四架橋を3本もつくるような道路特定財源のいつまでもの固定化、それこそ特定財源にしていく問題、これなんかは一般財源化するとか、あるいは軍事費等を削減するなどの問題は、今、国民的な世論になりつつありますよ。どうぞ知事、そういう多くの高齢者の皆さんの願いを受けとめて、これは何とか改正しなきゃならんだろうと、今のままで突っ走れということでは困るということを表明できませんか。端的に見解を聞いておきます。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 今回の後期高齢者医療保険制度につきましては、先ほど、中川議員の御質問にもお答えをいたしたとおりでございます。

 少子・高齢化が進む、そういう状況の中で医療費の増大、これは大変危機的な状況にあるというような、そういう中で今回の制度改正が行われたであろうと、こういうふうに理解しておりますけれども、しかし、その後のこの法案をめぐっての混乱ということについては、大変国民議論を呼び、また、国会でもいろいろ議論をされておるところでございます。

 私としては、しっかり議論を尽くしていただきたいなということでありますが、共産党さんも撤回、反対と言われるからには、あわせて、やっぱりどういう制度がいいのか、本当に共産党さんの提案される案がよければ、私も個人的に積極的に賛成を表明してもいいのでありますけれども、そういうものが出てこない中で反対、撤回などと言われましても、論評が、コメントしようがないんですね。どうぞしっかりお取組をいただきたいと思います。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 日本共産党、医療政策、保険政策、きちんと出しています。後から届けます。ぜひ検討してください。

 今、4党で協同して、そして、国会で廃止法案を可決したんやけど、残念ながら、そこでもって大いに議論もできなきゃならんのやけれども、民主党さんなどが自ら出した法案に討議に参加しないというようなことで、私たち日本共産党は大いに討議もしながら、国民的な世論とともに、さっき、財源対策も示してはっきり私は言うたでしょう。そのことについても大いに後期高齢者の医療制度、これは廃止しかないという立場で全力を挙げて今後とも頑張りたいと思います。

 残念ながら、終結せざるを得ません。終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 30番 大野秀郎君。

   〔30番 大野 秀郎君登壇・拍手〕



◆30番(大野秀郎君) それでは、皆さん、こんにちは。

 ただいま、非常に元気のいい御質問がありましたけれども、私はこの20年度が始まったばかりでありますので、20年度をスタートとして歩み出した県民しあわせプランの2年目、行動の年、具体化の年というように知事が表明されましたけれども、その辺の県民しあわせプランと、それから、それを具体的に生かしていく一つですけれども、「美し国おこし・三重」の中間計画素案、それから、農業問題を中心に議論をさせていただきたい。

 まず最初に、ミャンマーのサイクロン、中国の四川大地震、それから、伊賀の医療事故等で亡くなられた皆さんの御冥福を心からお祈り申し上げたいと思います。

 それでは、まず、第1の県民しあわせプランを中心とする県政のあり方について質問をさせていただきます。

 県政2期目を迎えられた野呂知事は、平成19年度の選挙におきまして、私の決意として、県民との協働により創造する県政、県民とともに感性を磨く県政、この2点を基本に新しい時代の公と文化力を政策のベースとして、三重の元気づくり、くらしづくり、絆づくりに取り組むことを公表されました。

 この公約を具体的に推進されるために、19年度を初年度とする4年間の県民しあわせプランの第2次戦略計画を策定され、2年目の年として、今年は、先ほど申し上げました、いわゆる行動の年度、そして、具体化の年度とされました。

 私は、この「みえけん『愛』でもっと元気に!もっとワクワク!」において公約された私の基本政策というのがここにありますけれども、それについてはおおむね第2次戦略計画において取り組まれて一定の成果は上げていただいておると、このように思います。だけども、その中で、この公約された私の決意の中で取組が遅れているところ、弱いところ、また、取組が困難なところ、この辺をきっちり検証されるべきだし、その点について把握されないといけないと。

 先日、初日に提案されましたこの知事の提案説明、この中にも、いわゆる三重県内の状況の把握がありますけれども、いわば光の当たる点についてはかなり具体的に記述をされていますけれども、いわゆる光の当たらない点、これについての記述なり総括がされていないように思います。

 まず最初に、知事が初年度の第2次戦略計画の中で取り組まれ、公約されたことの中で、実現が困難であり、取組が遅れている、そういう点についての知事の見解を伺いたいと思います。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 大野議員がおっしゃっていただきましたように、昨年、選挙が済みまして、選挙公約等も踏まえながら第2次戦略計画を打ち出させていただいたところでございます。昨年が初年度でございました。

 これは振り返ってみますと、まず、経済面でありますけれども、それ以前の平成16年、17年、実質経済成長率が2カ年連続して全国1位になるなど、好調に推移をしてきておったわけでございますけれども、その後も北勢地域を中心に引き続き活発な設備投資が行われるなど、高い生産水準で推移をしておると、こう見ております。

 これに加えまして、実は19年には観光入り込み客数、これが伊勢志摩、東紀州地域を中心に伸びまして、前年比で3.2%増、3397万人となりまして、この数字は実は、実質的に平成6年の世界祝祭博のあった年、これに次ぐ高い数字を記録いたしておりまして、県全体としては着実に元気になってきておるところでございます。

 しかしながら、一方におきましては、農林水産業や中小企業などを取り巻く環境というものは依然として大変厳しいものでございまして、産業分野、業種、あるいは企業規模、こういった中で格差が見られるというようなことがあります。それから、1人当たりの県民所得とか有効求人倍率、こういったものについても依然として地域の大きな格差というものが見られるというところがございます。

 特に、過疎地域をはじめといたします中山間地域などにおきましては、人口減少、あるいは高齢化、こういったものが進んでおります。あわせ、農林水産業等も低迷するというような状況で、大変厳しい状況にあるというふうに認識をいたしております。

 それから、大地震とか、あるいは異常気象、これに伴います集中豪雨など、県の内外でいろんな災害、あるいは事故、事件が起きておるわけでございますけれども、これに加え、食の安全・安心とか地域医療に対する不安感の高まりというようなことがございまして、県民の皆様にとりましては、安全・安心という点では実感できない状況にあると、こういうふうに思います。

 いろいろそういったことがございますけれども、私どもとしては、引き続き重点的な取組をはじめ、第2次戦略計画にうたっておりますようなことにつきまして着実な進展を図っていきたい。そういう中で県民の皆さんの暮らしの安全・安心というものを確保すること、あるいは地域間格差の解消、こういった様々な課題に的確に対応していきたいと、こう思っておるところであります。

 あわせて、県北部では裾野の広い産業集積、それから、県の南部でも美しい自然、文化資源、こういったものを持っておるわけでありますから、そういう地域の特性や強みを生かすということで県全体を一層元気なものにしていきたいなと、このように考えておるところでございます。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) どうもありがとうございました。

 私がやはり取組の検証の中で遅れているところなどについて感じている点とほぼ一致しているんじゃないかと思います。

 そこで、政策のベースとされています文化力と新しい時代の公についてでありますけれども、文化力については、昨年と一昨年、私が一般質問で知事とほぼ共通の認識をさせていただきました。文化力というのは、地域資源を生かして、さらに掘り起こし、地域づくりのベースにしていくと、こういうことでお互い認識をさせていただきました。

 一方、新しい時代の公につきましては、先ほど知事がお答えいただきましたように、知的産業の集積とか、熊野古道を中心とする観光の活性化、特に東紀州の活性化については具体的な取組を進められています。

 しかし、県議会でも課題にしておりますけれども、いわゆるNPOや市町と協働した地域づくりにおいては、全体的な姿や効果的な政策展開がされていないように感じています。

 私は、知事の公約の中で取組が遅れている点は、市町村合併後の地域づくり、それから、生活弱者に対するきめ細かな施策、農業、漁業を中心とする第1次産業に対する県独自の政策展開、この3点が非常に遅れていると申しますか、取組に課題が残っているのではないかと思います。

 そこで、その中でまず最初に、いわゆる県も国と協働して進められた市町村合併後の地域づくりについてお伺いをしたいと思います。

 市町村合併は地方行政範囲を拡大し、そして、地方分権を推進し、少子・高齢化が進展する社会変化に対応し、そして、簡素で効率的な行政運営ができる、そういうような地方の行政体、受け皿をつくるという、このことを目指して進められました。合併は国の財政の優遇措置が消える平成17年度末で第1次段階が終了し、県内は69市町村から29市町に再編され、2年が経過しました。この段階で県として、この平成の大合併がもう2年を経過して、今、県内の具体的な地域や市町はどういう状況になっているのかという検証をする必要があるんじゃないかと。それは、いわゆるよくなった面という評価もあるし、残っている課題もあると思います。私は、合併後2年を経過しましたけれども、県としての市町村合併の総括、これがきちんとされていないし、県民の前にはこの総括が出されていないと思います。

 そこで、知事にまず平成の大合併の、これは県も協働して進めた、これの総括についてお願いをいたしたいと思います。



◎知事(野呂昭彦君) 市町村合併につきましては、一連の合併の中でそれぞれの市町が自治能力を高めていく、あるいは自分たちで地域づくりをしっかり推し進める、そういうものに参画をしながらやっていくんだという、そういう地域の皆さんの真摯な議論を積み重ねながら市町村合併は行われてきたものだと、こういうふうに思っておるところでございます。

 そういう意味では、早いところは合併からもう4年ぐらい、それから、期限ぎりぎりのところで2年ぐらいというところでございます。総括ということにつきましては、今現在で全体評価がきちっとできるのかということになりますと、合併しました市町におきましても、まだ合併の総括がなかなかできる段階にも至っていないのではないかと思います。そういう意味では、県としてもまだこれを総括し、評価をしていくというのにはもう少し時間はかかるのではないかと、こういうふうに思っています。

 ただ、その後の状況を見ておりましても、確かに合併ということで広域化されたというようなことから、行政能力ということについても効率的な行政能力の追求ができているところもあるのではないか、あるいは広域的な視点で事業を進めやすくなったのではないか、こういう効果的な面もあったのではないかと、こう思われる反面、しかしながら、一方においては、やはりそれまでの小さな地域地域という単位であった部分からいきますと、その地域の活力が低下しておるのではないか、あるいは地域づくりについての課題もいろいろあるのではないかなと、こういうふうなことも言えるのではないかと思います。

 ただ、そういう中で、各市町の地域づくりにつきましては、着実に一つ変化が全体として見られるのではないかと思っておりますのは、やはり地域住民の皆さんが自分たちが中心となって自分たちのまちのことは自分たちでつくっていくんだ、そういう機運というものは着実に醸成をされてきておるのではないかなと、こう思います。

 例えば、大野議員の地元の大台町とか、あるいはお隣の大紀町、こういったところでは地元学の取組というものが、これは県の職員や、あるいは大台町の町の職員が地域に入って、地域の人たちといろんな取組をやっておったりします。それから、伊賀市とか熊野市におきましては、地域まちづくり協議会、こういった活動が展開をされておりまして、そういう意味では、私たち、地方分権を目指す立場で地域主権の社会ということを言っておりますけど、そういう地域主権の社会というものを構築していこうという機運づくりがその市町における住民等も含めた中で醸成されてきておる、そういう機運があるのではないかと、こういうふうにも見ております。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) 時間がありませんので、政策部長に少しお伺いしたい。

 今、知事が市町村合併の検証はまだ早いと、いずれやらなきゃならないという答弁をいただきましたけど、一言で政策部長はいつの時点でどんな手法で市町村合併の総括をされると考えていますか。簡単にお答えください。



◎政策部理事(山口和夫君) 市町村合併の総括につきましては、まず第一義的には市町のほうでそれぞれの評価をしていただくことが中心になりますけれども、県といたしましても市町と連携しまして、合併の効果につきましては本年度からいろいろ準備をして検討させていただきたいと思っております。

 以上でございます。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) ありがとう。突然で申しわけない。

 知事が合併は地域の住民が自らどういう地域をつくるんだという判断のもとに合併をしたという非常に美しい表現をされましたけれども、これは国のあめとむちです。だから、これがベースであったということだけは、これはもう答弁は要りませんけれども、やっぱり理解をしていただいておく必要があると思います。

 次に、市町村合併によって地域の行政範囲は拡大しました。この中で、いわゆる合併した市町の中で新たな地域間格差が生じています。特に周辺の地域では、いわゆる空洞化し、疲弊化し、まさに地域の元気がなくなっています。先ほど、大台町の例を挙げましたけれども、多分、これは地元学だと思うんですけれども、地元学は大々的に宣伝されておりますけれども、これは私は頑張っていただいておるとだけ申し上げておきます。

 そこで、知事はニア・イズ・ベターの考え方で地方分権を進めていくんだと言ってみえますが、私もそのとおりだと思います。しかし、現状は、ニア・イズ・ベターの住民サービスや地域づくりを行う人材と財政力なんです。財政の問題は国と深くかかわりますのでここでは略しますけれども、人材育成は私は県が深くかかわり、支援すべき課題であると思います。小さな市町では限られた人員の中で非常に多くの業務を行っています。そのため、専門性の高い人材を育てる、そういう余裕や仕組みは持っていません。住民が求めるサービスの実現と地域づくりの原点は、私は人材育成であると思います。

 県は地域づくり支援会議などの施策に取り組んでいますが、その予算の大半は地域支援づくり事業といって、市町などがどの領域にも属さない、そういうようなハード事業、これを県が部分的にやっておるという、これが市町村合併支援事業の実態です。支援会議も会議は躍るという現状になっているのではないでしょうか。私は県が取り組んでいる地域づくりの協働事業の多くは一過性で、継続と発展がないのではないかと。

 これは昨年度行いました市町の県民駅伝でありますけれども、この駅伝だって市町は未消化のまま参加していった。そういうような状況もありました。だから、思いつき、一過性、継続性のない、こういう地域づくりがかなり多かったというように思います。県が本気で地域づくりに取り組むのであれば、その地域づくりに県と協働して取り組める市町の専門的な人材育成が必要ではないかと。これが知事がかねがね言ってみえます市町が県政の新しい時代の公の一翼を担う、そういう力になり、ベースになるのではないかと。

 私は昨年の一般質問で、いわゆる地域づくりを総合行政として行う地域対策局の設置を求めましたけれども、残念ながら実現しませんでした。そこで、今年度は、県は市町と協働して行う地域づくり、人材育成のための体制と仕組みとして、去る6月10日にここにあります中間計画、三重の基本計画、これを発表されました。「美し国おこし・三重」を発表されました。この「美し国おこし・三重」の素案の中で、市町村合併の総括、問題点がどのように反映されているのか。今、知事はまだその段階ではないと言われましたけれども、現実に2年ないし4年たって、旧市町村の地域は大きく変わっているんです。その変わっている地域の状況というものを反映せずにこれがつくられていたら、これはまさに砂上の楼閣です。だから、この計画の中で、まず市町村合併のいわゆる総括、課題、それがどのように反映されているのか。そして、私はこの素案の中に重大な部分の欠落があると思いますけど、この2点についてひとつお伺いをいたします。



◎知事(野呂昭彦君) 先ほどお答え申し上げましたけれども、合併ということによりまして、地域主権の社会というものについてはしっかり機運が高まってもきておるということを申し上げました。

 そういう意味で、今回、私ども、基本計画づくりを今やっております「美し国おこし・三重」でございますけれども、さっき、大台町や熊野市での例を申し上げましたけれども、そういった地域づくりを目指すということについて、これは県が言っております文化力、文化力を生かした先導的な取組であると、こういうふうに思っております。このことは、地域で様々な悩みであるとか、あるいは課題を解決していかなければならない、そういうことに対して住民も含め多様な主体が取り組んでいく。それを県もしっかり支援をしていくということによって自立・持続可能な地域づくりができるのではないか、それにつなげていきたい、こういうことでやろうとしておるものでございます。

 そのために、「美し国おこし・三重」につきましては三つの柱というものを持ちまして、それに沿って取組を進めるということにしております。一つは、住民の自発的な地域づくりグループを発掘、育成していくんだということです。やはり人ということが一番中心になるところで、そういう人々のグループを発掘、育成していくということ、このことが第一に大事でございます。それから、二つ目に、自立・持続可能なものにしていくためには、それを高めていくような、そういう仕組みというものが必要であろうということ、それから、三つ目には、これまでの旧来のイベントと違いまして、新たなスタイルのイベントというものを今回使っていこう、表現していこうということで、それによりまして地域の全体の力、地域力を結集していく。そして、その成果を発信していける、そういう三つの柱に沿って事業を進めていきたいと、こう思っております。

 人材づくりというものは中でも本当に大事なことで、地域づくりの担い手育成、これが大きなポイントでもございます。そういうことから、人材につきましては、そのキーパーソンとして人材の発掘をするということ、そしてまた、育成のための各種の研修をやる。あるいは、地域づくりグループ育成のために専門家を派遣するとか、あるいはネットワークづくり、中間支援組織、こういったものを創設する。あるいは、機能を拡大するというようなことに6年間にわたって取り組んでいただくということでございます。もちろんまだ基本計画が策定中でありますので、今後も県議会での御意見や、あるいは県民の皆さん、あるいは市町の皆さんに御意見をお聞きしながら、基本計画をしっかりつくり上げていきたいと、こういうふうに思っております。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) 私は、この「美し国おこし・三重」の素案の中で大事な部分が欠落している。それは何かというと、地域の実態がどうなっておるのか、現状、この記述がほとんどありません。ページ数でいいますと、かろうじて3ページに少し記述がありますけれども、本当に三重県内のそれぞれの地域や住民の生活、それはどうなっておるのかというその実態の把握がなしに私は計画をつくっても意味がないと思うんです。

 それで、お聞きしましたら、これはコンサルがつくっていただいたようですけれども、私はこれはまさに政策部が汗をかいて今の三重県の実態に即してつくり上げるべき部分、苦労して苦労してつくり上げる部分だと思う。ここに簡単に「地域で座談会をやる」と書いてあるんです。地域で座談会をやることがどんなに難しいか。皆さん、私は政策部がこの案をつくって地域座談会というのを提起したのであれば、じゃ、どうやってやるんだ、どうやって人を集めるんだと。過疎地へ行ったら80代、70代の人が集まってくるんです。その人にこれを話したってわかりますか。だから、どんな手法でどうやってやるんだという、その議論をこの素案をつくるときに自らつくり上げたのであればきちっとされておると思う。それが実は県の職員の人の力量が高まる。三重県の実態をつかみ、自らが新たな地域づくりを取り組んでいく力がつくんだと思うんです。一番大事なところをコンサルに頼んで、そのコンサルのやったことの中で一番ベースとなる地域の実態が抜けている。これについて私は極めて残念だと思います。もう一度、この素案から次の段階に行くときに、この中に地域の実態、市町村合併後の地域に関する総括、そういうものをきちっと入れて、そして、本当に県の職員の皆さんが汗をかいて汗をかいてつくったということが感じ取れる、そういう計画案にしていただくことについて要望をしておきます。

 それでは、時間がありませんので、もう少し議論をしたかったんですけれども、次に、第2番目の農業の問題ですね。これも知事さんが頑張っていただいておる公約の中でやや取組が遅れておる点の1点であると思っております。

 穀物価格の上昇、異常気象による穀物の生産量とか、それから、生産国がいろんな形で今、穀物を国外に出す規制をしているというような、こういう問題による食料不足が大きな問題になりまして、食糧サミットなども開催されております。現状の世界的な状況というのは一過性のものではないかというように思いますけれども、しかし、農業、漁業、林業などの第1次産業については、私たちの生活基盤を確保し、維持する非常に大事な根本的な問題であります。そして、この問題は、10年、20年、50年のスパンでもって長期的、計画的な政策を立てて展開する課題であると思います。

 農業について言えば、昭和30年代の後半から始まった国の高度成長の経済運営によりまして、農業は公共事業と農家の抱えておる不満をそのときそのときに解決する、そういうような場当たり的な、そして、猫の目が変わるような、そういうような政策が中心ではなかったかと。一番大事な国民の食料を確保する、国の中心となる、そういうような将来を見越した政策にはなっていなくて、その筋が通った国民の食料を確保する、生活を確保するという、それがなかったことが今国内で問題になっているツケとしてあらわれているのではないかと思います。

 三重県では、議員提案によりまして、森林、林業などの整備につきましては、森林づくり条例で20年間をスパンとします森林計画によって着実に進められているようであります。しかし、農業については、私はかねてから常任委員会におきまして、三重の農業政策は国の政策に追随しているだけであり、本当に三重県の農地や農家やそういうものの現状に立った長期的な視野からの、これが三重の農業だという、そういうような三重の農業に関する哲学がない、だから、これを指摘してほしいということをかねがね部長に要求してきましたけど、この考え方は示されませんでした。

 ここで、私は知事にこれが三重の農業なんだ、本当の三重の農村の状況、三重の土地所有の状況、そういうものを踏まえて、三重の農業を長いスパンでこのように展開していくんだという、三重の農業展開の哲学をお示しいただきたいと思います。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) いろいろ大野議員のほうから御指摘がありましたけれども、農業、農村につきましては、私の認識としても、安全・安心な食料の安定的な供給をはじめ、水源の涵養であるとか、安らぎの場を提供しておる、あるいは美しい景観の形成であるとか、伝統文化の伝承、こういった様々な機能を発揮しておるものだと、こう思います。

 こうした機能につきましては、過去から培われてまいりました地域の共同活動の上に成り立っているものでございます。農業、農村の元気というものは、県政にとりましてもこれを発展させていく上で大変重要な力でございます。

 過去の農政につきましていろいろと論評がございましたけれども、表現の仕方はいろいろあるかもしれません。しかし、最近においては、国はWTOの国際ルールにも適応しなきゃいかんということで、平成19年から地域農業の担い手の育成確保と、それから、担い手への農地の利用集積の促進、こういったことを柱にいたしまして、農業の構造改革を目指した政策へ大きな転換を図ろうとしておるところでございます。

 こうしたことを踏まえまして、三重県の農業、農村政策については、やはり県民が主役という視点から、そして、消費者が求め、消費者に選択される農産物を供給するということが食料供給産業としての農業の基本的な役割であると、こういう認識を持ちながら、その上で、実は本県においては小規模な兼業農家というものが大変多いという農業構造がございます。そういう意味では、集落機能を生かした三重県型の集落営農を推進するということが大事でありますし、そして、地域の資源を活用した様々な取組を促進するなど、地域がその特色を生かして主体的に取り組む農業の振興というものが大事であると考え、その推進に努めているところでございます。

 こんな基本的な考え方のもとで、県民しあわせプラン第2次戦略計画におきましては、安全で安心な農産物の安定的な供給や農産物等の高付加価値化、あるいは多面的機能の維持・向上、こういったことに重点的に取り組んでおるところであります。

 こういう取組によりまして、三重県としては、農業を支える担い手の育成、あるいは生産者の創意工夫を生かした産地づくりというものを図りまして、生産者が意欲を持って取り組んでいただけるような魅力ある元気な農業、あるいはひいては安全・安心など県民の多様なニーズにこたえることのできる、そういう意味では価値ある農業というものをぜひ実現していきたいものだと、こういうふうに考えておるところでございます。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) ありがとうございました。

 今、知事の答弁にありました三重県の農業の実態、それから、三重県の小規模農家が多いというこの実態、この実態を踏まえて私は長期計画をつくってくださいよと。今、それが三重県にはないではないですかと。全国に地産地消という言葉が飛び交えばすぐに地産地消、安心・安全という言葉が飛び交えばすぐに安心・安全、自給率という言葉が飛び交えばすぐに自給率と。それも大事ですけれども、それらを総合して本当に三重県の農政はこれですよと。例えば三重県ではお茶なんかは全国で3位です。だから、それに対して三重県独自の政策はありますか。いわゆる国の元気づくり農業の中で、機械化をして大規模化していく、そういうような予算は1億円ぐらいありますけれども、本当にそれ以外は100万、200万つけるのに、みんなが拝み倒してもそれしかつけていない。もっともっと私は三重県の農政というのは、三重県の実態、作物に即した、そういう長期的な計画をつくるべきだと思います。

 それでは、次に進みます。

 先ほど、知事から御説明がありましたように、国は現在、20ヘクタールと4ヘクタールを単位とする集落や個人営農による担い手づくりの政策を中心に進めております。しかし、県内では小規模兼業農家が多くて、この国の施策から切り捨てられていく、そういう傾向があります。そのあらわれの一つとして耕作放棄地が増えています。2005年の農業政策では、県内に現在、6万3000ヘクタールの耕地面積がありますけれども、そのうち7000ヘクタール、11.2%が耕作放棄地になっているところです。そして、私が住んでおります旧宮川村地域におきましては、現状で18.2%が耕作放棄地、そして、国が行った調査では、将来的には耕地全体の70%が耕作放棄地になると、こういう報告があります。中山間地域においては、耕作放棄により田畑が原野化することは、これは住民が生活基盤をなくすることであります。そして、放棄することです。これがいわゆる集落の崩壊につながっていく問題なんです。

 一方では、宅地造成や大規模商業施設の進出によりまして、全国平均で農地転用が毎年全体の0.5%あるそうです。そして、これも30年後には日本全体の農地の15%が農地転用でなくなるだろうと、こういう予測をしております。このことは私は三重県も同じような傾向にあると思うんです。このような三重県の農業、農地、それから、農家の現状と将来を見越して、本当に三重県独自の農業政策を進める。このことをしないと私は三重県の農業はだんだんだんだん細っていくと思います。

 そこで、部長に本当にこのような現状、将来的な見通しを含めて、三重の具体的な農業政策をどう進めていこうとするのか。これは喫緊の課題であると思うんです。これについて部長の考えをお伺いします。



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 議員御指摘のように、本県の農村では、農業従事者の高齢化でございますとか、兼業農家の意識の変化、それと、地域内で農業に従事をされない方というのが大変増えてきておるというような状況もあって、集落機能そのものの低下ということが生まれております。こうした影響から、いわゆる耕作放棄地というのも増加をしている状況でございます。

 本県では、このような状況を踏まえまして、国のほうの担い手育成というような方向の施策は当然的確に対応をする必要があると思っておりますけれども、それと、先ほど知事も申しましたけれども、本県の農業というのが大変小規模な農家が多いという部分、それと集落機能を生かした取組ができないかということで、三重県型の集落営農を推進するということを一つの柱にする中で施策を進めてきております。

 簡単に申し上げますと、いわゆる平たん地域、そういうところでは条件がいいわけでございますので、そこでは認定農業者を中心に農家へ一定の農地を集積していこうじゃないかと。もう一つは、中山間地域等のいわゆる条件不利地域というところにつきましては、一方ではできるだけ集落での担い手を育成するわけでございますけれども、それにあわせて集落での担い手育成のためのいろんな営農組織を組織していきたいというような形でやっております。

 それとあわせまして、地域の環境というものをしっかり守っていく必要がございますので、もともとは国の施策でございますけれども、農地・水・環境保全の対策とか、それから、いわゆる中山間地域での直接支払い制度、こういうのもしっかり加味をいたしまして、地域の発展といいますか、営農がきちっとできるような体制というものをつくっていきたいと思っております。

 現在、130地域、211集落でございますけれども、そういう集落営農というのが確立されてきておりますので、2010年にはそれを400ぐらいまで拡大をする中でしっかり地域の農業というものを守っていきたいというように思っております。

 以上でございます。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) どうもありがとうございました。

 部長はまだ4月に就任されたばかりですから、具体的な政策といってもなかなか見えてこないと思うんですけれども、私は1年間しっかり汗をかいていただいて、来年の平成21年度の農業施策に何が出てくるかと、どんなものを出し得るかということを大いに期待し、まずはそれで部長の評価をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 それでは、最後にもう一つ、食糧自給率の問題ですけれども、三重県の食糧自給率は平成17年度が42%であります。具体的な項目は略します。やはりその中で、県はこれまで休耕田対策として2年3作、米、麦、大豆、この取組を進めていただいております。平成19年度の実績を見ますと、小麦の作付面積は5230ヘクタールです。大豆はそれに比べて2930ヘクタールと小麦の56%になっています。私は、まず県内の食糧自給率を高める第一歩の取組として、麦と大豆の作付面積をほぼ同じにすべきじゃないかと思います。これを提案したいと思います。

 これについてどういう認識をしておるかということをお伺いしたいんですけれども、答弁はまずこう来ると思います。麦には麦に適した土地がある。大豆には大豆に適した土地がありますからそうはいかないんですと、もう答弁はわかっています。だったら、何のために農業研究所があるんですか。農業研究所がそれに向かって力を出して、小麦と大豆が同じような作付面積になるような、そういう取組を一体となって、それは新しい米の品種やイチゴの品種や、どこへ消えたかわからん、そういうようなキノコ、それも大事ですけれども、私は本当に自給率を高めるという観点に立ってもっと農業研究所が汗をかき、考え、それを部長がきちっと指導していくという、食糧自給率を高めるということも含めてひとつ答弁をお願いします。



◎農水商工部長(真伏秀樹君) いわゆる2年3作体系でございますけれども、今、議員御指摘ありましたように、全体で2320ヘクタール、麦が5370ヘクタールほどに増えております。大豆のほうが約3000ということになるわけでございますけれども、どうしても大豆の作付が行われにくい理由といたしましては、ちょうど麦の収穫後に大豆を植えていくわけでございまして、ちょうどその時期が梅雨の時期に重なるとか、それと、あと、撤去作業ということで除草作業、ここに大変労力がかかるとか、そういうことが一つの要因じゃないかと思っております。

 そうはいいましても、三重県、結構、大豆のほうは少しずつ増えてきておりまして、平成16年度は2220ヘクタールであったものが19年度は2930ということで、少しずつではございますけれども、増えております。

 この中で大豆の機械化という部分、そこがもう少し進んでくれば実際の利用拡大にはいくのではないかというふうに思っておりますので、この辺も先ほどいろいろございましたけれども、試験研究機関ともいろいろ研究しながら、普及も通じて、その辺の活動もいろいろやっていきたいと思っております。

 それと、もう1点、食糧自給率でございますけれども、先ほど御指摘ございましたように、昨年からは2ポイントほど上昇いたしておりまして、現在、44%という形になっております。決して今の現状がいいというふうには思っておりませんので、大変厳しい状況にあるのかなというふうには思っております。

 今後、この自給率をどんな形で向上させていくかということでございますけれども、二つ、消費面と生産面というふうに申し上げておりますけれども、その両面からのアプローチが必要なのかなというふうに思っております。

 一つは、食料の特に消費面でございますけれども、今の日本型食生活、現在の食生活をいわゆる日本型食生活に転換をしていくという形での取組が一つ大事なのかなと思っております。

 それと、もう1点は、いわゆる県内の農林水産物を県内でも消費していただく、地産地消という形でございますけれども、こういう取組で消費面でのいろいろ取組を進めていきたいと。

 もう一つは生産面でございますけれども、いろいろございますように、いわゆる本当の担い手というのがしっかり県内で農業をやっていただくという部分、それと、消費者に支持をしていただくきちっとした商品をマーケットに届けるといいますか、そういう形での生産の体制をきっちりつくっていくと。そういう中で県内の自給率というのも向上することができるかなというふうに思っております。

 今後も、豊かで健全な食生活、それと、それを支えます生産者の活発な活動というのを促進していきたいというふうに思っております。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) どうもありがとうございました。

 今日の部長への質問は、問題点を出しながら、頑張ってくださいよという、そういうエールでございますので、ひとつしっかり汗をかいてください。

 最後に、やっぱりこれも部長に、これがおれが残したんだ、おれが三重の農業の背骨をつくったんだと、そういう実績を残していただくために、いわゆる三重の農地、農家、農業の現状と将来をきちっと見据えた、そして、その中に自給率の向上も踏まえて、いわゆる農業政策を長期的、計画的に展開する三重の農業づくり条例、または三重の農業振興条例のようなものを一つつくっていただく。そして、それによって農政を進めていただくということを提案し、当面、農業づくり条例、または振興条例、これをつくることに対して、知事、または部長の御見解をお願いします。



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 現在、全国20の道府県で、いわゆる農業振興に関する条例なるものが制定をされておる状況でございます。御指摘のように、三重県のほうはそういう条例は持っておりませんけれども、現在、農政については県民しあわせプランの第2次戦略に基づいていろんな重点的な取組というのを進めながら、着実な農業振興というものを図らせていただいておるところでございます。

 農業振興に関する条例につきましては、既に20ほどの先進的なところもございますので、そういうところの状況もしっかり勉強させていただく中で、いわゆる消費者の方ですとか生産者、それから事業者等の方の御意見等も踏まえながら、それとまた、国の政策どうこうということも大きく影響してまいりますので、そういうこともしっかり見きわめる中でしっかり議論をさせていただきたいというふうに思っております。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) ありがとうございました。

 部長は、私と少し時期が違いますけど、宮川村で助役をしていただいておりましたので、大いなるエールを送らせていただきましたので、ひとつしっかりそのエールにこたえていただきたいと思います。

 それでは、第3番目の問題、教育の問題をお伺いします。これも教育長に対してエールを送らせていただきます。

 まず、御就任、おめでとうございます。少し小柄ですけれども、非常に切れ味がよく、率直な日ごろの発言に大変敬意を表しております。

 まず、第1点ですけれども、就任後2カ月が経過したわけでありますけれども、子どもや学校教育の現状、課題について、現在の段階でどのように認識されておるか、お伺いしたいと思います。

   〔教育長 向井 正治君登壇〕



◎教育長(向井正治君) 学校教育についてでございます。現状と課題というふうなことでございます。

 国におきましては、教育基本法や教育関連三法の改正、また、学習指導要領の改定など、非常に早いペースで教育改革が進んでいます。このような中におきましては、次代を担う子どもたちが夢や希望を持って、将来、自立して社会に参画していく、そういった教育施策を展開していく必要があると考えております。本県では、そういった中で以前より人間力を高めていくという視点を大切にした三重の人づくりに取り組んでおります。

 しかしながら、課題の認識といたしましては、学力や学習意欲の向上、いじめや不登校の対応、また、学校や通学路の安全確保、また、食物アレルギーへの対応と、さらには北勢を中心にですけれども、急増する外国人児童・生徒対策と、数多くの課題があると認識しております。また、特別支援教育につきましても、在籍する子どもたちが急増しております。特別支援教育の充実とともに施設設備の整備が本当に急務となってきておると認識しております。

 子どもたちが安心して、楽しく元気に学びまして、一人ひとりが個性を発揮しまして、自らの能力を最大限に伸ばせるように支援していく、そういうことが何よりも大切と。そのための環境を整備しまして充実していくということが教育委員会の役割であると思っております。私の使命であると思っております。

 私もできる限りそういったことから現場へ出向きまして、皆さんの声を十分にお聞きしまして、すべての学校で子どもたちを中心に据えた質の高い教育が実践されると、そういう教育づくりに邁進してまいりたいと考えております。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) ありがとうございました。

 就任後2カ月ということで、まだ課題については、るる述べられましたけど、私はまだ実感として受けとめられている段階ではないと思うんです。それは当然だと思います。

 そこで、やっぱり子どもたちと向き合うことが教育の原点なんです。そして、教育の出発点なんです。そして、子どもたちはもっと勉強がわかりたい、もっと多くの友達が欲しい、もっと自分もできるようになりたいという、そういう願いを持っておるんです。だから、その願いに対して、教職員が、学校が本当に取り組めるような、そういう状況にすることが私は一番教育委員会の課題ではないかと思うんですね。

 そこで、私は常任委員会に属していますから具体的なことは申し上げません。教育長が申し上げました、やっぱり学校現場に出向いて実態をつかみたいという、これは私は非常に大事なことだし、いい姿勢だと思うんです。

 そこで、お願いなんですけど、学校現場に行くときに黒塗りの車で行ったり、お供をたくさん連れていったり、校長さんとぞろぞろと歩いたって学校現場は何も見えません。私は、ジャージぐらい着ていって、本当にふだんの車で行って、そして、1人か2人で授業をじっくり見、ともに運動をし、そして給食を食べ、そこからしか私は本当の学校は見えてこないと思います。黒塗りで行ったって何も見えません。これだけは私は学校現場に行ったときに、本当の人間として、ああ、どこかのおじさんが来たなと、そういうように子どもたちが受け取るような、そういうような学校現場の見方をしていただきたい、こういうことを要望しておきます。

 それじゃ、もう時間がありませんので、最後に、平成13年度から高等学校再編活性化計画というのが進められて、現在、第3次の計画なんですけれども、再編は確かに必要です。しかし、教育委員会、私は数合わせのための、自分たちに都合のいい協議会をつくって行った手法が中心だったんじゃないかなと。そのため、再編された地域や子どもたち、それから、住民の人たちに大変不満がくすぶっています。

 そこで、教育委員会に平成13年から今までに行った高等学校再編の総括をきちっとすべきだと思います。現在、まだ新教育長はそこまでいっていないかもわかりません。現段階で教育長としてこういう課題があるんだと、こういう総括があるんだということ、それについて見解をお願いします。



◎教育長(向井正治君) 県立学校の再編活性化につきましては、議員御発言のとおり、13年度から取り組んできたところでございます。専門学科におきましては、学科の拠点化を進めまして、様々な地域と連携した特色ある取組を行っておるところでございます。また、定時制、通信制高校につきましては、学習者の多様なニーズに対応するために新しいタイプの伊勢まなび高校での取組とか、北勢におけます北星高校、定通ネットワークの拠点校として整備してきたところでございます。これによりまして、高等学校の魅力化、特色化が図れるとともに、子どもたちの視点に立った教育の一層の充実が図られたものと思っております。

 現地では、議員御質問のとおり、様々な御不満等もあるかと思いますけれども、そういうところもまた現場へ出向きましていろいろ御意見も拝聴した上で、今後、そういった検証の上に立ちまして第3次計画を進めますが、さらに様々な取組を進めていきたいと考えております。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) これについては、常任委員会でまた議論させていただきます。

 最後に、教育長に、これは知事の政治姿勢でもありますけれども、地方分権推進、そしてニア・イズ・ベター、この知事の政治手法、これは私は非常に大事だと思います。県教委も市教委との関係は、教育というのは小中においてはニア・イズ・ベターなんだと。市町の教育委員会の教育施策を最大限に尊重するという、こういう姿勢で貫かれると思いますけれども、それについてはイエスかノーかだけ。



◎教育長(向井正治君) そのとおりでございます。

   〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) ありがとうございます。

 時間ですが、私、今日は総括、総括という言葉を使いましたけれども、三重県、頑張ってもらっておりますけれども、計画はあるんです、立派な。だけど、それが節目節目の総括がされていない。例えば宮川流域ルネッサンス事業でもそうです。だから、私は、県政は計画を立て、推進していく中で、節目節目できちっとした総括をし、そして、新たな課題に向かって進めていくことが重要であると思うんです。あえて口が悪いですけれども、私は総括なき三重県政から一日も早く脱却をしていただくことをお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(萩野虔一君) 暫時休憩いたします。

               午後0時1分休憩

          ──────────────────

               午後1時0分開議



△開議



○副議長(岩田隆嘉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(岩田隆嘉君) 県政に対する質問を継続いたします。

 19番 青木 謙順君。

   〔19番 青木 謙順君登壇・拍手〕



◆19番(青木謙順君) 自民・無所属議員団、津市選出の青木謙順でございます。本日は大きく四つの項目について通告しておりますので、早速質問に入らせていただきます。

 一つ目に、10日の知事提案説明でも少し触れていただいておりました。また、午前中、中川議員が職員の意識改革ということでも言われましたが、地方分権改革に関する本県の対応等についてお尋ねしたいと思います。

 先月の5月28日に地方分権改革推進委員会の第1次勧告が答申されました。この委員会は、平成18年12月に成立した地方分権改革推進法に基づき昨年4月に設置されたもので、地方分権改革の調査審議を行い、その内容を内閣総理大臣に勧告することとされております。その勧告を踏まえ、政府において講ずべき必要な法制上、または財政上の措置等を定めた地方分権改革推進計画を策定することとしておりまして、同委員会はこれまで、昨年5月に基本的な考え方を取りまとめ、11月に中間的な取りまとめを行っています。先日の第1次勧告は、この中で示した改革の方針に沿ってさらに調査審議を進め、答申されたものでございます。同委員会では引き続き調査審議を進め、本年の夏に国の出先機関の見直しについて中間報告を行って、秋には第2次勧告を行うこととしております。

 今回の第1次勧告でも言及されていますが、地方分権改革の必要性に関する基本的認識について少し触れさせてください。

 第1次勧告では、人口減少と少子高齢化、グローバル化時代の国際間競争と地域間競争などの社会状況の変化は一段と顕著になってきており、地方都市の中心市街地の過疎化、いわゆるシャッター通り化と中山間地の地域集落の過疎化、いわゆる限界集落化とが同時に進行していると。地域間格差の是正と地域の再生は待ったなしの緊急の課題であるとの厳しい現状認識のもとに、地方分権改革はこの地域再生に寄与する改革でなければならない。さらに、大きな問題として、これまでの行政、特に国の行政では生活者の視点がおろそかにされてきた。我が国の地域社会を持続的に発展させていくためには、国と地方がこれまでの役割分担を徹底して見直すことによって、行財政をめぐる国と地方の不明確な責任関係がもたらす両者のもたれ合い状態から早急に脱却して、機動的かつ効率的な行財政システムを構築していくことが急務であると。そして、地域のことはその地域に暮らす住民自らが判断し、実施に移すことができる行政体制を整えて、個性豊かで活力に満ちた多様な地域社会、地域の住民が誇りと愛着を抱く地域社会を再構築していくことが肝要であると。そして、これこそが生活者の視点に立った行政を実現する地方自治の本来の姿であり、成熟した民主主義社会の基盤である。この理想像に近づくために欠くことができない構造改革が地方分権改革にほかならないとの地方分権改革の必要性に関する思いが記載されております。

 この考えについて、我々県議会でもこれまで、地方分権推進調査特別委員会、または南北格差対策調査特別委員会、地域活性化対策調査特別委員会等で集中的に議論して、三重県地域づくり推進条例を制定した考えと意を一にするものであると思っております。

 さらに、今回の第1次勧告では、地方自治体を自治行政権のみならず、自治立法権、自治財政権をも十分に具備した完全自治体としていくとともに、住民意思に基づく地方政治の舞台としての地方政府に高めていくこと、これを地方分権改革の究極の目標に設定し、地方分権改革推進のための基本原則の筆頭に基礎自治体優先の原則というのが書かれております。国と地方自治体と今まで呼びなれているわけでありますけれども、それを中央政府と地方政府と呼びかえるとすれば、広域自治体である都道府県というのは広域地方政府、基礎自治体である市町村は基礎地方政府ということになるのだと思いますが、地方自治体を地方政府と呼ぶにふさわしい存在にまで高めていくためには、何よりもまず住民に最も身近で基礎的な自治体である市町村の自治権を拡充し、これを生活者の視点に立つ地方政府に近づけていくことが求められます。

 この第1次勧告の副題を生活者の視点に立つ地方政府の確立とした趣旨もここにあるとしておりますが、そこで質問でありますけれども、知事はこれまでも地方分権について積極的に取り組まれていることは私も承知をしておりますが、改めて地方分権改革に対する知事の基本的なお考えや決意についてお伺いをさせていただくとともに、あわせて、今回の第1次勧告に対する知事の評価と今後の三重県としての対応、方針についてお聞かせ願いたいと存じます。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 地方分権改革についてでありますけれども、個性豊かで活力に満ちました地域社会を実現するためには、地域のことは地域が主体的に決めて実行できる地域主権の社会、これを確立することが必要でございます。そのためには、よく申しておりますけれども、ニア・イズ・ベター、これは住民に身近なサービスはより住民に近いところで行うほうが望ましいということでありますけれども、このニア・イズ・ベターの視点に立ちまして国と地方の役割分担を明確にいたしますとともに、地方の自由度を高める真の地方分権改革を推進するということが必要であると思っております。

 るる説明がございました第1次勧告でございますけれども、地方が主役の国づくりの実現を目指すために、国と地方の役割分担の基本的な考え方を示しまして、国から地方への大幅な権限移譲の方向性というものを明確に打ち出しております。そういう委員会の姿勢については私は評価をしておるところであります。

 しかし、具体的な評価ということになりますと、今回の勧告におきましては、内容の多くが年内に予定をされております第2次勧告以降に先送りをされておるということでございますので、具体的内容についての評価はまだできる段階ではないのではないかと、こう考えております。

 今回、地方への事務権限の移譲につきましては、道路あるいは河川など、幾つかの具体的な事務が上げられておりますけれども、地方の真の分権改革ということからいきますと、事務権限だけではなくて必要な財源が一体として移譲されるということは当然不可欠のことでございます。今後、地方税財源の充実、確保についても明確にされることを強く望んでおるところでございます。

 それから、地方自治体が地方の行政を自主的、自立的に運営できるようにするためには、国の過剰な関与、あるいは義務づけ、枠づけの廃止、縮小などによりまして、地方の自由度を拡大するということが必要でございます。今後予定されております第2次勧告、第3次勧告におきましては、完全自治体である地方政府を確立するという観点から、これらについても大胆に勧告されることを期待いたしております。

 それから、十分な議論がまだ行われていない部分もあるのではないかということで、私は分権改革を進める上で留意すべき事項がまだまだあると思っております。

 その一つは、ナショナルミニマムについての国の責任というものをどう位置づけるかということであります。医療保険とか社会福祉など、全国どこにおきましてもひとしくサービスを受けられるべきものにつきましては、地域間格差を増大していく、それを助長することのないようなナショナルミニマムとしての全国水準を確保するというような国の役割、これもあるのではないかと思います。それから、そういう役割を明確化して、一定水準につきまして確保を図った上で、詳細な部分については地域の実情において地域の裁量権を多く持って決定できるような、そういう制度設計というのが必要ではないか、これが一つございます。

 それから、二つ目に、大規模災害発生時における国の役割といったようなものをもっと明確化しておくべきだろうと、こういうふうに思います。例えば河川管理につきましても、平時の管理は地方が担うといたしましても、非常時におきましては、例えば財政的、人的な面で国の支援、役割、こういったものを制度的にあらかじめ担保しておく必要があるのではないかと、こう思います。

 それから、三つ目には、地方政府を担うということは、受け皿となる地方にとっても高い行政能力が必要でございます。そういう意味では、自治行政権、自治立法権、自治財政権、こういうものを有する完全自治体というものが担えるように、その確立に向けて行財政基盤の整備と、それから、道筋という議論が必要であり、中でも特に行政能力の向上という面では、人材育成等も含め、高度かつ専門的になってくる事務にどう対応していくのか、それにどう進めていくのか、こういう配慮、また、議論というものが十分に行われていく必要があると、こういうふうに思います。

 今後の対応についてでありますけれども、第1次勧告とか今後の勧告を踏まえまして、その中身につきまして県や市町の業務に与える影響、こういったものを把握いたしまして、そして、市町とも情報共有を図りながら的確に対応していきたいなと、こう思っております。

 今後とも、全国知事会、あるいは近隣府県と連携をいたしまして、真の分権改革に向けた提言とか、あるいは働きかけ、こういったことを積極的に行ってまいりたいと考えております。

   〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) 幾つか知事からもコメントがございました。そこで、今、地方分権に対する熱き思いというのも感じさせていただいたわけでありますけれども、三位一体改革の轍を踏むというようなことのないように、権限移譲というのも合わせてしっかりやらなければならないのじゃないかなということも理解をしておるのでございますけれども、そこで、権限移譲と一体となった地方への税財源の移譲の具体的な問題について少し再質問させていただきたいんですけれども、今回の第1次勧告では、個別の行政分野・事務事業の抜本的見直し・検討、都道府県から市町村への権限移譲の法制化の推進、補助対象財産の転用等の3項目というのが優先して取り上げられています。

 その中で、重点行政分野の抜本的見直しの対象に選定した行政分野・事務事業には、既に新聞でも紹介がありましたように、国の直轄道路や直轄河川の一部が県に移譲されると。農地法の許認可権が県に移譲されるなどの内容が記載されておりました。これらの新聞の見出しを見て、素直に印象を申し上げますと、交通量が非常に多い幹線道路とか、流域に大きな人口や産業が集積する大きな川というのがあるんですけれども、その整備や管理が本当に県がこのままでできるのだろうかというような、今でさえ県には財源が乏しいというのに、こんなものを国から県に移譲されたら、これらの整備は全く進まなくなるどころか、維持管理の水準さえ保てなくなる。県民の安全・安心、先ほど、大規模災害というのも触れられましたけれども、そういう安全・安心の確保が到底できなくなるのではないかというのが読ませてもらったときの第一印象でございました。

 私も、知事が先ほど申されましたように、さらには午前中に大野議員も使われましたニア・イズ・ベターの考え方、全く同感でございますが、県や市町、あるいは地域でできることはできるだけ近いところで意思決定がなされ、主体的に取り組んでいくことが望ましい、また、そのほうが無駄を省くという点で行政サービスの効率化につながると考えております。

 そういう意味で、総論としては地方分権改革の考え方に全く賛同に近いわけでありますけれども、今回の答申は、地方分権、これからということでございますけれども、具体的な道筋を示すものであって、大変喜ばしいと受けとめる反面、やっぱり第一印象はその真反対でございまして、不安が先に来たのは私だけではなかったのではないかと思っております。やはり対応できる財源や人が合わせて移譲されなければ、現状のままでは事業や権限が移譲されてもとても対応できないということで、今回の答申はそれがきちんと示されていないので可能かどうか判断できない状態にあるのだからと思うんですけれども、今回の第1次勧告の中で取り上げている重点行政分野の抜本的見直しのうち、直轄道路、それについては一般国道の直轄区間の要件を見直して、主に地域内交通を分担する道路、すなわち同一都府県内の起終点のある区間等を都道府県に移管すると。直轄河川については、都道府県内完結1級河川を原則として都道府県に移管すると記載されていますけれども、実際、三重県に当てはめた場合、具体的にはどの路線や河川が移管の対象となることが想定されるのか、また、県民の安全・安心の観点から、国の直轄道路や直轄河川の一部が県に移譲されることのメリット、あるいは課題や前提となる条件は何かということを所管部長ということで県土整備部長にお尋ねしたいと思います。



◎県土整備部長(野田素延君) 直轄国道につきましては、先ほど言いましたように、第1次勧告の中では同一県内に起終点がある区間とかバイパスの現道区間、それから、その一部が県等の管理になっている路線の区間、その外重要都市の要件を厳格に適用する区間ということで四つの条件が示されているところです。現在、その内容が明確でないために、県内には対象となる区間があるのかどうか把握できていないというのが状況でございます。

 直轄河川につきましては、先ほど言いましたように、一つの県内で完結する1級水系の1級河川の直轄移管、あるいは地方自治体がおおむね一つの都道府県で完結するものとして移管を要望する1級水系ということになっていますが、原則として県に移管するというふうに示されているところですが、我が三重県にこの河川を照らし合わせてみますと、県内で完結するという河川が三つ水系がございます。それは鈴鹿川と櫛田川、宮川という三つの川と、それと、わずかに奈良県にまたがっておりますが、雲出川も一応該当するのかなというふうに考えてございまして、対象水系が四つあるというふうに考えてございます。

 これに課題や前提条件等々がどうなのかということでございますが、直轄国道につきましては、これまでも名阪国道とか23号の南勢バイパス等の供用に伴いまして、旧道は現在、県に移管されて管理してございます。今回の勧告では、その要件が先ほど言いましたように明確でないため、どうなのかなということは言及できないのかなというように考えてございます。

 一方、河川につきましては、現在、1級河川のうちの指定区間につきまして法定受託事務として県が河川管理を行っております。国土保全上、または国民の経済上重要との観点から、河川法におきましても、第79条なんですが、国の許可を必要とするなど、まだ国の関与が大きく残っているというのが現状でございます。このような制度のままで今回の勧告に基づく対象の河川がもし移管されたということがありましても、依然として国の関与が大きく残るということになります。地方が主体的に整備や維持管理を行っていくということが難しいのではないかというふうに考えてございます。

 また、大きな河川につきましても、流域人口が多く、一度洪水が発生した場合などには甚大な被害が発生するおそれがあるということから、計画的な河川整備や維持管理を着実に進めていくという必要があります。このことからも、財源につきましても一体となって移譲されるということが大前提になるのではないかというふうに考えております。

   〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) 具体的な提示とか調整については今後というような答弁でございましたし、具体的な河川名も出てきたわけでありますけれども、直轄道路や直轄河川の整備は相当多くの経費を要すわけでありますので、県への移管について税財源のきちんとした移譲が不可欠であるということもお互いに共有できたかなと思うんですけれども、県民の安全・安心のためにこれからも随時報告をお願いして、あと三つありますので、この質問は終わらせて、次の質問に移らせていただきたいと思います。

 二つ目は、「拡大できるか? 総合評価」という題でございますけれども、最近の県内経済は製造業を中心に全体として堅調に推移していると言われておるんですけれども、中山間や県南部などの地域では依然厳しい状況が続いており、また、業種間でも格差が開いているのが現実でございます。

 特に、国や地方公共団体の財政再建に伴う公共事業の削減等に伴い、建設業を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあると実感しております。地域の建設業は社会資本の整備の担い手であるとともに、災害等のセーフティーネットとして、また、地域の基幹産業として多くの就業機会を提供するなど、地域の経済、社会の発展に欠くことのできない役割を担っておるところでございます。

 このため、地域の建設業者がつぶれて都市部の大手業者だけになった場合には、地域の安全・安心、そして、雇用というのが確保できなくなることになります。また、極端な低価格により工事の品質確保への支障や下請けへのしわ寄せ、労働条件の悪化などの弊害も顕著になっています。

 ちょっとこのグラフを見ていただきたいんですけれども、(パネルを示す)特にグラフがずっと下がっているのがよくわかると思いますが、公共工事労務単価の低下というのは非常に著しいものがありまして、普通作業員さんの労務単価は13年前の平成7年の2万2000円をピークに下がり続けておりまして、平成19年、昨年では1万3000円と、4割ほども少なくなっているわけでございます。このため、建設労働者からはこのままでは生活ができないじゃないかという悲痛な声をたびたびお聞きする機会があるわけであります。

 三重県では、業者間の談合やとか、行政サイドも巻き込んだ官製談合、そして、議員や知事などの口ききなどの問題が全国で発生するたびに、公共事業の入札制度について、競争性、透明性、公平性を基礎に様々な改革や制度の見直しを行ってきました。その結果、様々な問題が少なくなったという効果もあるのでしょうけれども、一方で幾つかの弊害も発生し始めております。

 例えば、県外業者への発注が増えて地元企業に仕事が回らないなど、地元企業育成の観点が不十分であることや、最低制限価格に入札が集中し、くじで業者が決まったり、受注能力に欠ける業者が落札したりする問題が出ております。この点については、昨年の第4回定例会の一般質問にて我が会派の西場議員、また、舟橋議員からも現行の入札制度の弊害の問題点や是正の必要性、さらには建設産業の育成や支援の拡充などについて質問されたところでございますが、私もこの問題は非常に重要ととらえております。そして、喫緊の課題であると考えまして、先月まで県土整備企業常任委員長として委員会でも何度もこの問題を取り上げさせていただいて、審議をしてまいりました。また、県議会としても、このような状況にかんがみ、昨年の第4回定例会で測量設計協会、第1回定例会2月、3月会議で建設業協会の請願を採択したところでございます。

 しかしながら、一部で既に取組を拡充されたものもございますが、時間的な制約もあって十分対応していただいていないのではないかなという状況を感じます。現行の政策の問題点や入札制度の弊害をきちんととらえて、見直すべきは見直していく必要があると考えます。入札制度の見直しに関し、本日は総合評価制度の導入促進と拡充、最低制限価格や低入札調査価格の運用の2点についてお伺いします。

 まず、総合評価制度の導入促進と拡充についてであります。

 厳しい財政事情のもと、公共投資が減少している中で、その受注をめぐる価格競争が激化し、著しい低価格による入札、いわゆるダンピングが急増しています。このため、工事中の事故や手抜き工事が増加し、下請け業者や労働者へのしわ寄せがひどくなるなど、公共工事の品質低下につながることが懸念されております。

 このような背景を踏まえて、平成17年4月に公共工事の品質確保の促進に関する法律、いわゆる品確法が施行されたわけでございますけれども、品確法では、公共工事の品質は経済性に配慮しつつ価格以外の多様な要素をも考慮し、価格及び品質が総合的に優れた内容の契約がなされることにより、確保されなければならないと規定しております。具体的には、公共工事の品質確保のための主要な取組として総合評価方式の適用を掲げております。

 総合評価方式では、発注者は競争参加者の技術的能力の審査を適切に行うとともに、品質の向上に係る技術提案を求め、落札者の決定においては、価格に加えて技術提案の優劣を総合的に評価することにより、最も評価の高い者を落札者とすることとなっております。

 品質の向上に係る技術提案とは、性能はもとより、長寿命化、維持修繕費の縮減、施工不良の未然防止等による総合的なコストの縮減、交通渋滞や安全対策、周辺の環境対策などであります。民間企業は技術力競争を行うことによりモチベーションの向上が図られ、技術と経営に優れた健全な建設業が育成されるほか、価格以外の多様な要素が考慮された競争が行われることで談合が行われにくい環境が整備されることも期待されているところでございます。

 本県では、価格と品質にすぐれた契約を目指し、16年度から7000万円以上の工事を中心に総合評価方式を試行導入するとともに、引き続きその拡充に努められたところであり、全国的にも先進的な取組を進めていると思っておるのでございますけれども、昨年度までの実施状況を見ると、試行の大半は県土整備部での実施にとどまっておりますし、農水商工部や環境森林部、企業庁では導入が余り進んでおりません。これからは全庁的な取組を進めていく必要もあると感じております。さらに、市町の導入が進んでいないことから、導入促進に向けたノウハウの伝授などの支援を強力に進めていく必要があると考えてもおります。

 質問にいよいよ入るんですけれども、総合評価方式の拡大に向けた全庁的な取組と市町への導入促進に向けた県の支援等の取組についてお伺いします。また、測量設計業務への試行拡大への取組について、あわせてお伺いします。

 一方、総合評価方式の試行導入の中で幾つかの問題点も出ていると思うんですけれども、例えば現行の総合評価方式では、技術や施工管理などの品質や社会貢献等に関する提案に対する評価、すなわち技術評価のウエートが価格に比べて低いために、提案における技術評価が高くてもなかなか価格差を逆転しにくい仕組みとなっておるのが事実でございます。技術評価のウエートをもっと大きくしていく必要があると考えますが、これまでの試行結果において、いわゆる逆転現象などの効果がどの程度出ているのか、また、その結果を踏まえて、今後、技術評価等のウエートを大きくしていくお考えがあるかどうか、お伺いいたしたいと思います。

 次に、最低制限価格や低入札調査価格の運用についてであります。

 本県は、7000万円未満の本工事や3000万円未満の特殊工事の入札に関しては最低制限価格制度を導入しており、最低制限価格以下で入札すると即失格となることから、本来、過当競争やダンピングを抑止できる仕組みとなっています。測量設計業務の入札に関しても同様に最低制限価格制度を設けています。

 しかしながら、本県では予定価格を事前公表しており、しかも最低制限価格の計算式も公表されているため、容易に最低制限価格が類推できることができ、結果として最低制限価格ぎりぎりの入札が多発するなど、過当競争が激化しております。また、極端な低価格競争により、工事の品質確保への支障や下請けのしわ寄せ、労働条件の悪化などの弊害が危惧されているところです。

 一方、7000万円以上の本工事や3000万円以上の特殊工事については、低入札調査制度を導入しており、低入札調査価格を下回った場合には適正に執行できるかどうかを調査し、できると判断した場合に施工監督員の追加設置を義務づけた上で落札決定を打つこととしています。また、昨年度から低入札工事に対して価格実態調査、いわゆるコスト調査を実施し、下請けや賃金等へのしわ寄せを行わず、適正に工事の支払いが行われたかを調査することになっておりますけれども、そこで、次の質問ですけれども、昨年度実施したコスト調査の結果、赤字施工や下請けや賃金等へのしわ寄せの実態はあったのかどうか。また、一部でもそのような実態を確認したのであれば、過当競争やダンピングの防止のため、どのような改善を考えてみえるのかをお伺いしたいと思います。

 以上、入札制度について、最初は総合評価方式の拡大、そして、最低制限価格や低入札調査価格の運用の2点について御答弁を願います。

   〔県土整備部長 野田 素延君登壇〕



◎県土整備部長(野田素延君) 総合評価方式につきましてお答えいたします。

 平成17年4月に施行されました公共工事の品質確保の促進に関する法律、いわゆる品確法でございますが、これを受けて本県におきましても総合評価方式を試行導入しているところであり、昨年度には215件の工事の入札において実施をいたしました。

 本年度は全庁的に取組をさらに進めるということで、総合評価方式に係る事務を入札管理室に一元化したところでありまして、予定価格の7000万以上の一般の土木工事、3000万円以上の専門の工事のすべての入札につきまして総合評価方式で実施するということとしております。

 県内の市町への導入支援につきましては、市町の職員を対象とする実務講習会を開催したところでございまして、また、個別の相談に応じるなど取組を進めた結果、平成19年には15の市町において18件の入札が総合評価方式で実施されました。今後も県内すべての市町で実施されるよう引き続き支援してまいります。

 また、測量設計業務につきましては、平成19年度におきましては、下半期から設計業務の入札におきまして総合評価方式を試行導入しています。さらに、今年度からは測量業務におきましても総合評価方式を試行導入するということとしておりまして、予定価格の500万円以上の測量設計業務の入札におきまして5割以上の案件につきまして実施を予定しております。

 また、技術評価のウエートの拡大のことでございますが、技術評価の配分を拡大した外、新たに加算方式につきましても試行導入を取り組んでいるところです。その結果、総合評価方式を採用した工事におきまして工事の成績点が向上するなどの効果が見られております。なお、技術力が評価されたことによりまして、最低価格者以外で契約に至った者は215件のうち50件となっております。

 総合評価方式につきましては、引き続きまして評価項目や評価手法などの検証を行うことによりまして、さらに改善に努めてまいりたいと考えております。

 工事実態調査につきましては、実際の施工と受注者側の積算との乖離状況、コスト構造などを把握して、ダンピング受注の防止対策につなげていくことを目的として平成19年度から実施しています。この調査は低入札調査基準価格を下回った価格で契約した工事について、施工途中及び完成後の2回に分けて調査を行うというものです。昨年度の調査対象は、68件のうち、現在、41件について調査に着手しておりまして、その中で一部工事におきまして原価を下回っている事案も見受けられております。このため、残る27件を含めまして、下請負人との契約及び代金支払いとか、適正に行われているかなどの実態につきまして引き続き調査を行ってまいりたいと考えております。

   〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) 今御答弁がありましたように、いろんな効果も出始めているという評価でありましたけれども、引き続き品質の確保や過当競争の防止に向けて総合評価方式の拡充、そして、最低制限価格等の見直しも一日も早く、もう本当に喫緊の問題でございますのでお願いしたいと思いますとともに、今回は私、公共工事に係る入札制度について質問をさせていただいておるわけでありますけれども、物件や業務委託を含めて、すべての公共調達に共通する課題でございますので、このすべてを満たす制度にしていくのは大変難しいとは思いますけれども、皆さんで知恵を出し合って、まさに人間力と創造力で入札制度を進化されることが大切であると思いますので、知事におかれましても一層の御努力をお願いしたいと思います。

 それでは、時間がまた経過してまいりましたので、三つ目でございますが、「機は熟したか? 森林環境税」と題しておりますが、私、森林づくりのための税について、1年前の6月14日に質問をした際に、知事は残された課題であるという認識を持っており、今後、基本計画に基づいた森林づくりのあり方、進め方について幅広い観点から検討してまいりたいという旨の答弁をされましたですよね。その後、その言葉を裏づけるかのように、昨年10月、三重の森林づくり検討委員会が設置されて、その検討委員会から3月25日に答申が出されております。この答申では、これからの新たな森林づくりの方策とその財源として県民税均等割超過課税方式で個人1000円、企業10%が妥当とする提案がなされております。このような状況を受け、今後、県としてどのようにこれを進めていくのか、知事のお考えをお伺いしたいと思います。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 森林でありますけれども、三重県におきましては県土の3分の2を占めておるところであります。言うまでもなく、いろんな公益的機能を有しておるところでありまして、その恩恵につきましては、私たち県民一人ひとりが受けておるところであります。木材価格低迷、あるいは需要の減少、いろんな状況がございまして、今、森林の管理というのが適正にできなくなっておるという中にあります。

 しかし、この森林はまさに県民共有の財産であると、こう思っておりまして、それだけに私としては地域全体でこの森林を支えるという、そういう仕組みづくりが必要であると、こう思っておるところであります。

 そのため、御指摘がありましたように、三重の森林づくり検討委員会、これを昨年10月に設置いたしまして、地域社会全体で森林づくりを支える方策について検討をお願いしてきたところです。本年3月25日に委員会から答申をいただきました。その中で、森林の持つ公益的機能の維持・増進のために新たな施策の提案、幾つもございました。そして、その財源として県民の皆さんに広く負担をしていただくための税の導入が必要であると、こういう答申であったわけでございます。私としても、森林づくりの必要性ということについては十分認識をしているところでございます。そのため、森林づくりのための税につきましては、三重の森林づくり検討委員会からいただきましたこの御提案を踏まえまして、導入の必要性について検討を進めておるところでございます。

   〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) 森林づくりの税について、今回、私、昨年もさせてもらっておりますけれども、ようやく導入に向けた前向きの答弁だなという受けとめ方をさせていただきました。知事のおっしゃったように、かけがえのない森林を後世にきちんと残していくことは我々の責務でもあります。

 実は今、昨年、1年前にしたときに、その税を導入しているのを調べたときはたしか24県ぐらいだったんですけど、この1年の間だけでも、栃木、秋田、佐賀、長野、茨城、愛知と、このように6県が増えておりまして、この森林環境税導入に向けての他県の条例議決は30県になったということでございますし、いよいよあと47のうち、ちょっとしか残っていないわけですし、森林と余り縁のないところもあろうと思いますが、そうするともう残りが非常に少なくなっているという全国的な傾向もございますし、せっかくかつていろいろ深く議論をしてずっと進めておるところでございますので、その経緯に従いまして、ぜひ今年度中の成立を期待して次の質問に移らせていただきたいと思います。

 それでは、最後の「いかに守るか? 生命と人権」ということでございますけれども、三つほど項目を上げさせていただきました。

 実は、私の事務所にも数年前から「県政何でも相談室」という看板をかけているんですけれども、最近顕著になっているのが子どもやその保護者からの悩み相談が急激に増えているということでございます。全国的には虐待事件の報道が途切れることのないほどに児童虐待の問題は社会問題化しておりますし、本県においてもいろいろな議員さんからも各議会において質問があるわけでございますが、児童虐待の相談対応件数はここ数年500件を超える高い件数で推移しておると。また、配偶者暴力と、いわゆるDVについても多くの報道がされておって、本県でも近年、毎年800件を超える相談が女性相談所等に寄せられておる現状でございます。

 このように、子どもや女性を取り巻く環境は大変厳しいものがございます。その課題に対応するために児童相談所や県警本部、教育委員会など県の機関の中で総合的、一体的な取組はもとより、市町、市民団体、関係団体など地域社会における多様な主体が連携、協力をし、進めていく必要があると考えておるところでございますが、そこで、この4月、健康福祉部にこども局が設置されましたけれども、子どもや女性を取り巻く様々な課題の対応について、県の機関内部における連携をどのようにされているのでしょうか。そして、市町や関係団体、市民団体等との連携や支援はどのようにされているのか、それを詳しくお伺いしたいと存じます。

 二つ目ですけれども、防犯対策等に精通した警察官OBを相談員として交番に配置して、地域住民の多様な意見や要望に迅速かつ的確に対応するために様々な業務に従事しているのが交番相談員制度でございます。一昨年、32名、昨年、47名、そして、本年度は県内57交番すべてに配置されました。

 そこで、交番相談員の現状と効果や実績について県警本部長にお伺いしたいと思います。

 最後に、21世紀は人権の世紀とも言われておるわけでありますけれども、6年ほど前から県の機関、各部局に人権特命監、それぞれの常任委員会等で御紹介もあるわけでありますけれども、設置されていますけれども、これまでの実績と今後の課題について御答弁を願います。

 以上です。

   〔生活・文化部長 安田 正君登壇〕



◎生活・文化部長(安田正君) まず、全庁的な人権行政の推進体制について御答弁申し上げます。

 人権特命監を置きました経緯と目的でございますけど、人権は人々が社会において幸せな生活を営むために必要な固有の権利でございまして、県民一人ひとりが生命の安全を保障されますとともに、様々な文化や多様性を認め合い、相互理解を深め、個人が尊重される社会を実現していくためのベースになるものでございます。県民の身近な暮らしや地域活動の中でこのような様々な人権の視点を根づかせていくことが必要だと考えております。

 このため、同和対策に係る特別措置法の終了に伴いまして、それまで配置しておりました地域改善対策監の役割を部局内における人権の取組に対する指導、助言、全庁的な体制などを担うこととして整理した上で、人権全般に対する幅広い取組を進める体制を構築するために地域改善対策監に代えまして、各部局に人権特命監を配置したと、こういう経緯がございます。

 6年間の取組の成果でございますけど、各部局の人権特命監とともに三重県人権施策基本方針を改定したことや、人権が尊重される三重をつくる行動プラン、これは全庁的な人権にかかわる具体的なプランでございますけど、それを策定いたしまして、現在、進捗管理を行っておるところでございます。

 また、最近では、インターネットや犯罪被害者等への取組に対する新たな人権課題も顕在化してきてございますので、こういうふうな体制をベースに部局横断的な取組を進めていくと、そういうことにしております。

 今後の課題でございますけど、人権施策の基本方針の改定の中では、一番大事なことは、県民一人ひとり、企業、住民組織、NPOなどの団体、行政などの多様な主体が一体となって、個別の人権課題への対応とともに幅広い人権の視点をすべての施策に総合的に反映させるというような、人権が尊重されるまちづくりということを進めていくことが課題だと思っておりまして、今後も人権特命監等会議等を中心に各部局が十分に連携を図りながら人権施策を総合的に取り組んでまいります。そういうことが大きな課題というふうに考えております。

 以上でございます。

   〔健康福祉部こども局長 太田 栄子さん登壇〕



◎健康福祉部こども局長(太田栄子さん) 子どもや女性に関する相談についてでございます。

 児童虐待やDVに関する相談は、議員御指摘のとおり、近年、非常にたくさん寄せられているところでございます。児童虐待、DVが子どもや女性の人権を著しく侵害するとともに、その生命にも危険を及ぼすものであることから、迅速かつ的確な対応が必要と考えておるところです。

 そこで、県では安全確保を最優先課題とし、一時保護や施設入所などの措置を行っているところでございますが、そうした対応には関係機関との連携が欠かせません。そこで、県においては、警察本部、教育委員会、法務局、裁判所、NPO等を構成メンバーとする連携会議、これは三重県要保護児童対策協議会、配偶者からの暴力防止等連絡会議でございますが、こういう連絡会議を設置いたしまして情報の共有化を図るとともに、また、市町が設置する関係者会議には児童相談所などがその専門性を生かして参加するなど、連携を図っております。特に警察署との連携というのは非常に大事でございまして、児童の保護の際に警察職員の援助要請の申し合わせ、また、各児童相談所ごとに警察署との地域連絡会議を開催するなど、随時連携できる体制をとっております。

 今後でございますが、児童虐待やDVなどの課題に対しましては、こうした個々の事例に的確に対応することが重要でございますが、これに加えて、地域社会の理解や支援を得ていくことも非常に重要でございます。こうしたことから、こども局では、子どもや家庭を見守り、支える地域づくりを今まで以上に多様な主体との協働のもと進めてまいりたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。

   〔警察本部長 入谷 誠君登壇〕



◎警察本部長(入谷誠君) 交番相談員に関しましてお答え申し上げます。

 交番相談員は、パトロールを強化してほしい、いつも交番にいてほしい、何かあったらすぐ来てほしいというような交番に対する県民の皆様からの強い要望にこたえるため、警察官がパトロール等で交番にいないときでも来所された方に適切な対応ができるように配置している非常勤の職員でございます。警察OBを再雇用して配置しておるところでございます。

 先ほど御指摘がありましたように、本県では平成6年度に4カ所に4名の交番相談員を配置して以後、皆様の御理解をいただいて増員し、本年4月からは県内全57交番にそれぞれ1名を配置しております。

 交番相談員は、これまで培った知識や経験を生かし、住民からの相談、意見、要望等の聴取及び住民への助言、遺失届、拾得届の受理、事件、事故の発生時における警察官等への連絡、地理案内などの活動を行っております。また、平成19年度からは制服を着用することとした外、交番周辺における児童や生徒の見守り活動を行い、地域住民の方々のより一層の安心感の向上を図っているところでございます。

 この効果でございますが、交番相談員が勤務することによって警察官がパトロール活動等の街頭活動を強化することができ、勤務員が不在となっても来訪者への適切な対応が行えることから、地域住民の方々からの要望にこたえるとともに、安心感の醸成を図ることができるものと考えております。地域住民の方々からも、警察官がいなくても交番相談員がいてくれるので安心である、交番相談員が相談事にも親切に対応してくれるのでありがたいなどと好評をいただいておるところでございます。

 今後も、警察官と交番相談員との相互の連携に配した活動を行うなど、交番相談員のより一層効果的な運用を行いまして、地域住民の方々の御要望にこたえてまいりたいと考えておるところでございます。

   〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) 今、お三方から答弁をいただきました。それぞれ3本柱のように書いてありますけれども、少し関連もあるのかなと思って組み立ててみました。

 世間で、特にマスコミでも騒がれ続けられておりますストーカー問題というのもあると思うんですけれども、先日、県警のある方といろいろお話をしていました。現職警察、大変最前線でいろんな事件に対応していただいておりまして、そのストーカー問題についてかかわらないというわけではないんだけれども、非常に事件性の低いものについての対応は非常に難しいという現実があるし、また、相談件数が多過ぎて対応がし切れていないということで課題はたくさんあるとも伺いました。

 例えば、女性相談所において脅迫めいた電話の対応を県の職員さんが担当していたりとか、児童虐待問題を抱える児童相談所の家庭訪問も一般の県の職員さんが行っているわけでございますが、相手はどんな方かわかりませんし、実際訪問し、話をしてみなければわからないわけですから、これは周囲から見れば非常に恐ろしいといいましょうか、不安な部分もあるわけであります。

 OBの天下り先について問題視される方もありますので誤解を招いてはいけませんけれども、県民の方からは退職された警察のOBの方をもっと活用すべきだという意見も強く聞かせていただくわけであります。ストーカー被害の実態調査を例えばしたり、それから、被害者とともにOBの方が警察に相談に一緒に行ってほしいとか、こんなことを言う方もあるわけでありまして、それはやっぱり心強いと。それから、経験を持ってみえるOBさんだからこその思いかなと思っております。

 このような早期対応ができれば、例えば県の各機関の職員さんもさることながら、現職の警察官の負担も波及的に軽減されるということで、重要事件の早期解決にもつながるのではないかなということも感じさせていただいております。

 先ほども少し本部長のほうからも話がございましたけれども、その職務に係るノウハウというのを持ってみえるわけでありますので、交番相談員の外にも様々な場での幅広い活躍が、例えば今、太田局長が答弁されました部分で、現職の県警の方との連携はできるんだよという御答弁ではありましたけれども、実際、そこで全部賄い切れているのかどうかというのはやはり今後課題になるのではないかと思っておりますし、できることはOBの方に託すことも必要になってくるのではないかと感じさせていただいております。

 そんなことで、非常に幅広い活躍が期待できる警察OBの方、県民の安全・安心の確保のためにも今後とも行政とも連携して、法律の範囲とかいろんな規制の部分があったりして、なかなか今の時点では検討すべきことも多いかと思いますけれども、連携して、広い職域での一層の活用を考えてもらえればなと思うところでございます。

 人権特命監については、先ほど部長のほうから説明がありました。いろいろ人権に係る基本方針とか行動プランの策定にそれを置いたことによってつながっていったというような感じもさせていただいたわけでありますし、横の連携も非常に大切にしているということもよくわかるわけでありますが、そこで、急に振って申しわけないんですけれども、新教育長に就任されました敬意を表しまして一つだけお伺いしたいんですが、私の個人の考えですけれども、私は学校とはすべての児童・生徒が安心して生き生きと過ごせることが大切やと。同じ意見だと思いますけれども、その上で人権教育というのはすべての教育の基本であるとの認識に立つことが大切であると私は考えているんですけれども、新教育長の所見をお伺いします。



◎教育長(向井正治君) 青木議員のたってのということで、ぜひということでございますが、人権教育は、青木議員が言われますように、すべての教育の基本ということ、人権教育そのものは生きる力をはぐくむ教育活動の基盤ということで、各教科とか道徳でありますとか、いろんな活動、そういうところ、それぞれの特質をとらえて行っているわけでございますが、教育活動全般を通じて推進していくものではないかというふうに認識しております。そういったことから、議員のお答えのとおり、人権教育はすべての教育の基本となるというふうに、同じように感じているところでございます。

   〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) 教育長、済みませんでした。思いが同じなので安心したわけでありますけれども、その人権教育の大切さと同様、人権教育というと学校内が中心になってくると思いますが、この人権施策というものも、県庁内にあり、また、地域にあり、そして、三重県全体にあるわけでありますが、やっぱりそのすべての施策の基本はこの人権施策ではないかなと、その認識に立つことが大事ではないかなということを思います。当然、おのずと、先ほど答弁いただいた人権特命監の役割はとても重要であるということを認識するわけでありますけれども、今日も午前中の御質問の中にも含まれておりましたし、最近の様子を考えますと、県内で起きています事件についても幅広い人権の視点でしっかりと検証をすべきことであると感じております。

 さらに、今日は直接取り上げなかったわけでありますけれども、「美し国おこし・三重」の素案にも出ております。いろんな取組が提案され、私も熟読させていただいておるわけでありますけれども、2009年には、例えばスポーツ、文化の象徴であります世界新体操がある。そして、若者文化の、高校生に限ってでありますけれども、全国高文祭があると。その他様々なイベントが予定されている連携なんていうようなことが書いてあったわけでありますけれども、やはり文化もいろいろ内容がございますが、やはりこの人権に係る人権文化を築いていく、そういう機運を高める、さらにはそういった関連する行事にも積極的に取り組んでいくと、参加していくということが必要ではないかなと思っているところでございます。

 もう1分になってまいりましたが、最後にやはり生命と人権というあえてテーマを四つ目に上げさせていただきました。すべてにかかわることであろうと思います。三重県だけではございませんけれども、この生命と人権が最優先される三重県でありますことを心から願いまして、質問を終結させていただきたいと存じます。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(岩田隆嘉君) 1番 山中 光茂君。

   〔1番 山中 光茂君登壇・拍手〕



◆1番(山中光茂君) 皆さん、こんにちは。新政みえ所属、歴史の薫るまち、そして、傍聴席からも温かい声援をかけていただけるような人の温かさに包まれるまち、松阪市選出の山中光茂でございます。

 1%の痛みへ挑戦する、このようなテーマで活動させていただく中で、可能な限り現場の中で小さな声、声なき声を拾い上げる、そんな調査、活動を行い、それを県政に反映させていくこと、これが私自身の県議会の中での役割であると思っております。

 その中でも、私は社会的に痛みが大きい方々、弱い立場の方々に関する政策に関しては何より優先順位をもって政治、行政がかかわっていく必要があると思っております。社会の中でほかの方々よりも痛みの大きな方々が「いのち」の格差まで生まれてしまわないように、そのようにするためには、公の役割として財政的な厳しさを理由にしてしまうのではなくて、まず第一に「いのち」に近い政策、そして、痛みの大きな政策に対して強いサポートをしていく必要があると考えています。

 そこで、知事にお聞きしたいのが知事の「いのち」にかかわる政策に対して、また、社会的に痛みが大きい方々に対しての政策の優先順位でございます。昨年度の10月の一般質問で取り上げさせていただいて以来、委員会、検討会を通じて話をし続けさせていただいてまいりましたが、乳幼児、障がい者、そして一人親にかかわる医療費助成、福祉医療費助成の制度に関して、改めて県の思い、知事の考えを聞かせていただきたく思います。この問題は、まさに社会的に痛みが大きい方々に関して、また、将来世代を担う大切な「いのち」を守るために不可欠な医療費をいかに県が意識を持ってサポートしていくか、このような話です。

 当初から、この医療費助成金を削減していくという方向のもとで、知事や担当部局の方々の御答弁は、制度の持続可能性を守っていくため、そして、受益者に負担をいただき、公平性を保つため、このような回答でございました。この回答は、最近テレビでもよく聞きます。後期高齢者医療制度に関する厚生労働省、政府側が答える回答とほとんど同じです。弱い立場の方々の痛みを増すような制度を持続させることが必要ですか。制度を守って、人の生活や「いのち」を守れないことにどのような意味があるのでしょうか。

 また、障がい者を受益者とおっしゃいましたが、障がい者は受益者でしょうか。受益者負担という言い方は、県がこれだけやっておるんやでおまえらもこれだけ払って当然やろう、このように聞こえます。次世代を担う子どもさんを育てることへの支援、そして、たまたま障がいを持って生まれた方々への支援、また、結果として事故や病気で障がい者となられた方々への支援、このような方々への支援は、一個人に対して、当事者に対してのみ負担を求めるものではなくて、社会全体としてサポートするのが当たり前であり、当事者にさらなる痛みや負担を覆いかぶせることは決して適切だとは思いません。他の財源との兼ね合いの中で、考慮の中でどうしてもその痛みの大きい方々に負担を課さなければならなかったのでしょうか。このような部分において、知事の政策への優先順位を聞かせていただきたいと思います。

 ここで、福祉医療制度に関して改めておさらいをちょっとしてみたいと思います。フリップをつくってきたんですけれども、(パネルを示す)まず、昨年の県議会として福祉医療費助成制度に関して申し入れといたしましては、福祉医療の2割分の自己負担分については導入すべきでない。最初、県側は強行にこれに関しても2割自己負担をしてくださいという話でしたけれども、最終的にこれは議会の強い要望もあって自己負担は導入せず、このような結論にしていただきまして、これはよかったと思います。ただ、この下の2番、3番、4番なんですけれども、これに関しては議会側の申し入れ書は受け入れられませんでした。

 まず、一つ目が障がい者の対象拡大、これは精神障がい者1級、入院、通院と2級、通院まで拡大すると県議会としては申し入れさせていただきましたが、結局、1級、通院までという結論になりました。この精神障がい者の1級の方々のほとんどが入院をしているという現状なんですけれども、1級、通院までしか拡大はしていただけませんでした。

 この3番目の入院時食事代に関して、これはちょっと後でしっかりと話をさせていただくつもりですけれども、昨年度までは非課税世帯、すべての世帯の方々が税金を払えないような、そのような世帯に関して入院時の食事代は給付していたんですけれども、今年度から1食210円の入院時の食事代は補助対象外というふうになりました。

 四つ目、現物給付の導入ということも、これは議会としては早期に検討すべき、このように出させていただきましたけれども、あえて県側の回答としては導入は当面行わない、このような回答が返ってまいりました。ちょっとこの下の二つに関してもう少し検証をしていきたいと思います。

 今年度から非課税世帯の方々の入院時食事代、これを補助から外されてしまいました。これで今年度の障がい者への補助額が約3000万円減額という形になっております。非課税世帯といいますと、先ほども話をさせてもらいましたが、世帯すべての方が税金を払わなくていいだけの収入しかない世帯、本当に厳しい世帯です。県側がなぜ外したかという理由は、食事はだれもが食べるから補助を外しますということです。ただ、この結果、障がいを持つ方々で食事をほとんど治療食に近いような意味を持つ方々がいるにもかかわらず、食事代を払いたくないから、また、払えないから食べないという人も実際現場であらわれてきているということを地域で聞かせていただきます。

 知事をはじめ行政の方々は、今年4月に本則の税金ではない、暫定的に与えられていた暫定税率が下がった程度で、本来来ると思われていたお金がなくなったということで大騒ぎしたじゃないですか。あったものがなくなることのつらさは知事も4月に感じてもらったのじゃないでしょうか。ただでさえ困窮している非課税世帯の方々、さらに障がいを持っていた方々が補助がなくなって、毎日630円の負担が増える、このことの重みを感じていただきたいと思います。ぜひ感じてください。

 また、この福祉医療費助成制度に関しましては、医療サービスの現物給付ではなくて、一度患者さんが立て替え払いをする償還払い方式になっておりまして、数カ月後に申請したお金が返ってくる方式になっています。昨年度、新政みえの森野県議が一生懸命言っていただきましたけれども、これ、実は他県の状況を調べてみますと、(パネルを示す)47都道府県のうち、35の都道府県で既に現物給付は実施しております。ちょっと余り聞きなれない言葉の、テレビの前の方々もいらっしゃると思いますので説明いたしますと、現物給付というと、医療機関で医療サービスを提供してもらい、窓口で患者さんが金銭の負担をする必要がない、このようなことで、35の都道府県で実施されています。今、三重県で採用されているのが償還払いの方式です。医療費を患者さんが窓口で立て替え払いをして、申請をした患者さんに対して約3カ月後に行政から費用が支払われる。これが償還払い方式です。

 何で三重県が現物給付を行わないかいろいろと理由はありますけれども、大きな理由の一つが償還払い方式、立て替え払い方式にすると、おっちょこちょいな人や制度を知らない人がいて、県が医療費を給付しなくて済んでしまうから、現物給付にするとそのような方々がみんな医療費給付を受けるようになってしまうから、県側の試算では3割医療費給付がこれによって増えるからという話を出しています。財源が厳しくなるからそのような制度にしている。このような考え方は何か冷たくないでしょうか。

 すべての助成を受ける対象者が申請の有無にかかわらず、平等に助成を受けることができる現物給付という制度設計にするのが温かい三重県政、絆社会を担う知事の思いに合致するのではないですか。

 障がい者の対象拡大、非課税世帯の入院時食事代、現物給付の実施に関して、どれをとっても社会的に痛みを持っている方々に対して決して優しい対応とは思えないのですが、いかがでしょうか。知事に簡潔かつ明確なお答えをいただきますようどうかよろしくお願いいたします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 山中議員におかれてはしっかり勉強されて、いろいろ講義のようなパワーポイントの量をお出しでございます。

 いろいろ勉強されていますけど、都合のいい部分だけ言われておる部分もあります。私の考えということでありますから、しっかり申し上げておきたいと、こういうふうに思います。

 まず、「いのち」を守る政策への優先順位について、共生の原理に基づく絆社会ということがまず大事なことであります。私は、人が心豊かに生きていくためには競争原理を基本とするような社会だけではなくて、絆社会を築くということが大切であると考えております。すなわち、県民の皆さんが抱えておられる様々な不安を解消し、心豊かに暮らせる社会を築くためには、だれもが社会的に孤立せず、幸せを目指せる社会づくりを進めるということが大切でございます。

 次世代育成、障がい者自立支援、高齢社会への対応など様々な課題、これを地域社会全体として受けとめて支え合う社会の構築、こういうことにしっかり取り組んでいきたいと、こう考えております。

 そのために、県民しあわせプラン第二次戦略計画におきましては、高齢者や障がい者、子どもなどに関します取組を重点事業であるとか、あるいは三重の舞台づくりプログラムに位置づけたところでございます。大切な「いのち」を守り、はぐくむ、安心な社会を目指す取組、この着実な進展を図ろうとしておるところでございます。

 そこで、私は、山中議員に特にいろいろと今後勉強される中で期待をしたいのは、施策というのは行政にとりましては総合的に施策を展開していくということが大事であります。一つの施策だけを狭くとらえて、そして、評価をするのではなくて、全体的な中で評価をしなければなりません。例えば今年度はこども局を設置いたしました。子どもを取り巻く課題は、保育、放課後児童対策、あるいは地域における子育て支援、あるいは企業や社会全体で次世代育成を支援し、促進をしていこうというような総合的ないろんな観点の取組、これが必要であります。障がいのある児童につきましても、その子どもたちの教育支援であるとか、あるいは障がい者の就労サポート、あるいは相談支援体制の整備、こういった県の施策全体の中で総合的な施策の展開を図っていかなければならないということがございます。

 それから、福祉医療費制度等、今回の医療費制度の改革について、変更についていろいろ県議会とのやりとりがございました。私ども、最大限それを尊重する中で今回見直しをさせていただいたというところがあります。ただ、そうはいえ、乳幼児医療費の補助金そのもののあり方につきましても、これは相当広く、あなたもお医者さんでありますけど、医師をされておる方も含め、いろんな立場の学者の皆さんがこういったことについて議論されています。その中にあって、こういった補助金等のあり方については実にいろんな意見がありまして、あなたはその一つの意見を代弁されておっしゃっておるということでありますが、行政を総合的に展開していく中では、どこに力点を当ててやっていくのか、そういうバランス感覚、これが非常に大事なところでありますから、ぜひそういった面についても考察をお願いしたいと、こう思います。

 それから、さっき、現物給付の導入について、おっちょこちょいの話みたいなお話がありました。県ではそういう説明はしていないはずであります。この現物給付について非常に困難さを伴うのが、保険給付につきまして現物給付を行うということについて、それを執り行いますと、保険料の現行制度では国からの、いわゆる保険者からの支払いについての対象外となってしまうということで、現実、ただでも苦しい保険財政に大変影響するところがあり、したがって、そういう扱いを受けない段階までに取り扱いをしておるところでは現物給付をやっておりますけれども、その後、やろうにも厳しい国保財政、保険財政の中で、それが大変厳しい財政状況の中でとりにくいという、そういった課題があるということであります。そういう意味では決しておっちょこちょいではなく、真剣にそういった中身についても議論をしておるということをやっぱり正しく表現をしていただきたい。このことをお願い申し上げておきます。一層の御健闘を祈ります。

   〔健康福祉部長 堀木 稔生君登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生君) 知事の答弁を少し補足させていただきます。

 福祉医療費助成制度の改正につきまして、福祉医療費助成制度の改正につきましては、平成20年1月の県議会からの申し入れを受けまして、2月の全員協議会におきまして見直し方針を知事のほうから御説明申し上げたところであります。その後、市町とも、私も市町を回りましたが、協議を重ねまして、このたび、乳幼児の通院分医療費に係る対象年齢の拡大、精神障害者保健福祉手帳1級所持者への対象拡大、入院時食事代を補助対象外とする補正予算を上程させていただいたところであります。

 県議会から申し入れのありました精神障害者保健福祉手帳2級所持者までの拡大や、今議論もありました現物給付の導入につきましては、受益と負担の公平性の確保、それから、制度の持続可能性、すべての市町で実現可能な制度内容とすることなどを基本的な考えといたしまして、助成制度の実施主体であります市町とともに検討を行ってまいりたいというふうに考えております。

   〔1番 山中 光茂君登壇〕



◆1番(山中光茂君) ありがとうございました。知事のはっきりとしない御答弁を本当にありがとうございました。バランス感覚の中ですべての政策が大切、このように何の結論も出ない答えをいただきまして、結局、弱者に対しての優先順位の話には一切答えていただけませんでした。

 先ほど、知事のほうが話をされた現物給付のペナルティーの問題ですけれども、実際、県の予算の中でもちろん国保に対してのペナルティーがかかるという部分は当然ですけれども、実際、3割が増えるためというのは県側の資料にもしっかりと、おっちょこちょいさんであったりとか制度を知らない方が、また、現物給付にすると3割増えてしまうというのは県側のデータにも載っておりますので、一度またごらんいただきますようよろしくお願いいたします。

 既に現物給付に関しましては、47都道府県のうち、35の都道府県が実施をしています。そのような状況の中でこの福祉に対して三重県が極めて遅れているという部分に関して認識していただければ結構でございます。

 続きまして、やはり「いのち」にかかわる深刻な問題を抱えた地域における医療福祉体制についての質問をさせていただきます。それは、平成23年度末が期限となっている介護療養病床の全廃と平成24年度末をめどとしている医療療養病床の削減ということです。

 病院や診療所の病床には、急性期の患者さんを収容する一般病床、そして、慢性期の患者さんを収容する療養病床というのがございます。厚生労働省の方針といたしましては、膨らむ医療費を抑えるために社会的入院をしている患者さんを病院から出ていってもらって、在宅に戻ったり介護施設に入ってもらうようにしましょうというのが現在の方針でございます。

 実際、既に現在、療養型病床に対する診療報酬は減額の方針で進んでおり、平成23年度末以降は介護型療養病床に関しては全く報酬がつかなくなるので、つぶれてしまうか、違う施設に変えざるを得なくなってしまいます。

 表をつくってきたんですけれども、これは三重県の状況でございます。(パネルを示す)今、三重県には医療型の療養病床が3469、介護型の療養病床が1435床あります。これ、ちょっと小さい字で見にくいと思うんですけれども、医療型の療養病床は1人当たりの費用が49万円、1カ月かかります。介護型だと大体平均して41万円、これを今ちょっと財政が厳しいのでできるだけ介護施設のほうに移しましょうということで、23年度末には介護療養病床には点数をつかなくして全廃する。そして、老人保健施設、特別養護老人ホーム、ケアハウス、または在宅療養のほうに持っていきましょうというのがこの制度の趣旨でございます。また、その1年後には医療療養病床も3分の2ぐらいに減らしましょうという話です。

 実際にこの介護型の老人保健施設を見ると、平均的な1人当たり費用が31万円なので、この医療療養病床、介護療養病床から移ると確かに費用はかなり安くなります。ただ、いろいろと問題がございまして、今、県側がアンケートを各施設にとっておりまして、医療型療養病床の方々が老健さんや特養さんに移ってくれますかというアンケートをとっております。(パネルを示す)医療療養病床を見ると、余り移りたくないねという方が半分以上で、老健さんに移るというのは約5%ぐらいでございます。まだ未定というところが、何か1年前、18年度にアンケートをとったときよりもますます増えているんですけれども、この制度を理解すれば理解するほどどうすればいいかわからないというところも増えております。

 次に、介護型、これはもう全廃されてしまう予定になっている介護型療養病床の方々はどのように移行するのかというのをちょっと見てみますと、(パネルを示す)同じ医療系なので医療療養病床に移りたいですねと言っている方が大体十七、八%、もうどうしたらいいかわからないというのが50%以上いるのとともに、老健さん、実際ここに一番移ってもらいたい、ほとんど全部がここに移ってもらえればという希望が国や県にはあるんですけれども、やっぱり10%未満ぐらい、8%、9%ぐらいで、介護療養病床はもうなくなるにもかかわらず、やっぱり介護療養病床をやりたいんだよと言っている方々もまだまだ残っています。(パネルを示す)こんな状況のもとで全体として見てみても、結局、県や国が思っている老健さんへの移行というのは、医療、介護、両方とも合わせても六、七%で、どうすればいいかわからないが40%、やっぱり医療療養病床のままでいきたいというのが45%ぐらいでございます。

 (パネルを示す)何で施設を移りたくないか、療養病床を介護施設、老健さんや特養さんに移りたくないかというアンケートがありますけれども、やっぱり理由は転換後の経営の見通しが不透明である。または、もともと医療療養病床、介護療養病床ともに医療施設なので、介護施設に移るというのはもうどうすればいいかわからないし、人員もお医者さんや看護師さんがたくさんいたのがヘルパーさんなり介護職員さんが増えてしまうことになるので、全く経営形態が変わって不安だよという理由が非常に多くなっております。

 そのような状況の中で、今、三重県も国もこの地域ケア体制構想の中で療養型を老健さん、特養さんに移すと言っていますが、本当に大丈夫なのかがちょっと不安になっております。今から3年間、4年間の間でこの療養病床の削減、病床を削減していく方向性が地域に多くの医療難民、介護難民を生み出すような気がしてなりません。現実として、今の時点でもう多くの受け入れ先がない介護難民、80歳の方に対して、あと10年待ちだよと言われるような、そんな介護難民、医療難民が増えている中で、高齢者が安心して医療や介護を受けることができず、早く自宅で死んでくださいと言わんばかりのそのようなデータになっています。

 また、実際、人員の配置も変われば経営形態も変わってきますので、はい、変わってくださいと言われても、わかりましたとはなかなかいかないと思います。ただ、もう現実として23年度の末には介護療養病床はつぶすか転換するかを今の段階では選ばざるを得ないということで、従業員さん、スタッフの混乱ももちろんなんですけれども、患者さんもこれまで医療施設として医療を受けていたのに、介護施設に行くか、またはそこがいっぱいなので在宅に行かざるを得ない、このような移行を余儀なくされてしまいます。

 財政の側面からだけ言えば、非常にこの転換というのは大事なのかもしれませんけれども、本当に逆に、介護の先ほどのアンケートにしますと、介護療養病床は、結果、医療療養病床に移りたいという方が一番多くて、そうするとかえって財政的にも厳しくなってしまいますし、実際に療養病床が減っていく中で医療難民、介護難民が増えてくる。このような状況に関して知事や担当部局の皆様方はどのように考えているのか、ちょっとお聞かせいただきたいんですけれども、よろしくお願いいたします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 地域におけます介護、医療でありますけれども、地域ごとにその将来を見据えていく必要がございます。そして、地域住民のケアのあり方を考えていく必要がございます。そういうためには、行政機関、それから住民、保健・医療・福祉の関係、こういった地域の皆さんが信頼や協力、あるいは思いやりといった人間関係を大切にする絆社会の視点というものがやはり必要であると考えております。

 このような絆社会の視点に基づきまして、介護や医療を必要とする状態になりましても、高齢者が住みなれた自宅や、あるいは地域で安心して暮らすことができる地域社会をつくっていくことが重要であると考えております。

 そして、こういった考え方を今後の施策の方向性として、行政機関、住民、保健・医療・福祉の関係者で共有しまして、ともに歩み始めようということで、昨年、平成19年12月にみえ地域ケア体制整備構想を策定したところであります。

 これまでの日本の医療でありますけど、療養病床、これは慢性期の疾患がある、そして、その多くは高齢者の方々が多いわけでありますが、そういう方々が医療保険、または介護保険を使って入院をする、そういう病床のことでございます。その療養病床が事実上、介護の役割をも担って、社会的入院と呼ばれるような、そういう現象を引き起こしてきたと、こう言われておるわけであります。

 本県の地域ケア体制を構築する上でも、高齢者の方が住みなれた自宅、地域で安心して暮らせるよう、病院・施設から地域へ転換を図るということが求められておるところであります。療養病床の再編は、御指摘がありましたように、平成24年度末までに行うということとされておりますけれども、介護施設への転換については、先ほどから説明がありましたように、様々な課題がありますね。経営の見通しが不透明といったような、そういったこと等の理由についても、三重県の特色ではなくて、いわゆる全国的なそういう傾向が見られるところであります。したがいまして、そういった課題につきまして、国におきましてもいろんな議論が今行われておると聞いておるところであります。

 したがいまして、県としては、こういった国での動向を注視しながら、医療機関に対します情報提供とか、あるいは相談、支援、こういった必要な役割を果たしていきたいと、こう思っておるところであります。医療機関につきまして県のほうがこうしろという、そういう指示をするという立場にはありませんから、そういう県としてできる必要な役割というものを果たしていきたい、こういう考え方でございます。

   〔健康福祉部長 堀木 稔生君登壇〕



◎健康福祉部長(堀木稔生君) 療養病床の再編につきまして、県としてどのように支援をしていくのかにつきまして、お答えさせていただきます。

 本県では、先ほど議員のほうからも紹介がございましたが、昨年8月、療養病床を有する医療機関を対象に老人保健施設などへの転換意向についてのアンケートを実施させていただきました。その時点では、診療報酬改定などの動向が明確でなかったため、先ほど御紹介もありましたが、転換後の経営の見通しが不透明であるなどを理由に転換先が未定、約40%の医療機関から未定ということで回答をいただいております。

 その後、今年度に入りまして、医療療養病床に係る診療報酬の改定や夜間看護体制などの医療機能を強化いたしました新たな介護療養型老人保健施設が設けられたところであります。その結果、療養病床の転換について医療機関の経営上の判断が行いやすい状況になったと考えております。

 本県では、医療機関の転換に関してワンストップで対応する窓口を私の健康福祉部の長寿社会室に設置いたしますとともに、国の転換支援措置などの情報提供を随時行っているところであります。また、改めまして8月にアンケートを実施いたしまして、転換意向のある医療機関が老人保健施設、特別養護老人ホームなどに円滑に移行できるように支援してまいりたいと考えております。

   〔1番 山中 光茂君登壇〕



◆1番(山中光茂君) ありがとうございます。

 今も様々な問題点を話していただきましたけれども、私なりにまた少しつけ加えて、今の問題点を提示させていただきたいと思います。

 ちょっとフリップにしてきたんですけれども、(パネルを示す)療養病床が再編される中でなかなか大きい問題が、先ほども話をさせていただきました介護難民、医療難民が生じる可能性ということで、そもそも老健、老人保健施設に移行していくというのは、もともと介護施設であるので一つの介護サービス費にパッケージで含まれているので、投薬をすればするほどもうからなくなってしまうということで、そもそも医療の依存度が高い方々というのを受け入れたくないということで、本当にそういう医療が必要な方ほど介護難民として生まれてしまう。

 また、今、比較的三重県議会でも大きな議論となっていて、私も委員会に所属させていただいていますけれども、救急医療体制の整備に関してもかかわってまいります。今、慢性期を中心とする療養病床が削減されることで、本来、急性期を過ぎた救急患者を療養病床に移したい場合に病床がなくなってしまい、それが一般病床に置いておかざるを得なくなってしまうので新しい救急患者を受け入れられなくなる、そのようなことが今起こっているので救急体制の崩壊にもつながります。

 (パネルを示す)また、特養、老健、既に待機者があふれているような段階で、一方では、それなら有料老人ホームはまだあいているじゃないかというんですけれども、毎月20万、30万かかる費用負担が大きいということで、受け皿が不十分でございます。

 (パネルを示す)さらには、一番転換する医療施設側が今難色を示しているのがやはり経営の不安でございます。施設が医療施設から福祉施設に変更されるということで、国のほうとしてもある程度建築のサポートなどは費用として行うとは言っていますが、やはり将来の経営見通しが不安定な中、閉鎖をしてしまうところもあるだろうということで、医療難民へとまたつながっていく可能性があります。

 また、医療機関で働いていたという人材が、看護師さん、お医者さんが、医師不足にはいいのかもしれませんけれども、介護施設へ移るということに関してやはり抵抗感がある。このような中で人に対する問題も出てまいります。

 (パネルを示す)また、さらには、逆に医師不足には対応するかもしれませんけれども、今後、この転換が行われていくと、看護人材がますます必要となってまいります。医療機関を減らし、介護施設を増やすということなので、介護人材を今後いかに確保していくかということも県側の大きな課題になると思います。

 また、在宅介護を必要とする方々も増えてくる中で、県側も在宅ケア体制整備を非常に進めていただいているとは思うんですけれども、今後、ひとり暮らし世帯、老老介護が進む中で、この在宅ケア体制整備が非常に難しいということも理解していただいた上で進めていっていただければと思います。

 そのような現状の中で、まだ3年後だから、4年後だからというのではなくて、本当に今からしっかりとこの療養病床転換に対して医療難民、介護難民が生まれてこないように、地域に生きる高齢者の方々がしっかりと安心して医療、介護を受けられる体制づくりをつくっていく必要があると思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

 続いての質問に移らせていただきます。

 続いての質問に関しましては、私自身、森林率が94%のまち、また、知事のふるさとでもございます旧飯高町で育った議員として、林業の振興、森林づくりのあり方について話をさせていただこうと思います。

 先ほど、青木議員のほうからも知事に対して森林環境税をどうしていくのだという質問がございました。ただ、私は、森林環境税を導入するかどうかという、その道筋ももちろん非常に大切だとは思うんですけれども、もっと大切なのは、導入したときに具体的にどのように森林づくり、林業の活性化に向けて効率的、効果的に使っていくのかという視点が大切だと思っております。

 今年の3月に県のほうで三重の森林づくり検討委員会の報告書が出て、既に全国で30の都道府県で実施をしている森林環境税にも前向きに県として取り組もうとする。先ほどの知事の答弁からも前向きな答弁が聞かされました。その中で、上流地域の方々だけではなくて、下流地域の方々にも実際には増税という、この意味を理解してもらうためには、あえて新しい税を住民から取ろうとしているわけですので、しっかりと説明できるだけの森林環境税の使い道、これを考えていくことが大切だと思います。

 森林の大切さというのは、もはや知事の言われるとおり言うまでもないんですけれども、せっかくフリップをつくってまいりましたのでちょっと軽く説明させていただこうと思います。(パネルを示す)まず、いろんな機能がありますけれども、私、大切だと思うのが水源の涵養、水をおいしく飲める。水量の調節なども必要です。松阪市におきましても、漁協さんなどが広葉樹を植えることによって魚や貝の栄養をとれるということで、広葉樹を漁協の方々が飯高、飯南地域に植林をしに行くということも今やっております。また、今年話題となっている地球環境保全、温暖化の緩和にも大切です。そして、宮川で災害がございました。そのような災害を防止するためにもしっかりとした間伐を行って、森林整備をしていく。また、様々な生物がすむ中で、実際、今、生きる、昨年は動物愛護の話をさせていただきましたが、この生物の多様性を守るという意味でも、生態系の保全という意味でも、森林の持ついろいろな機能ということで大切だと思います。また、学校教育の現場において、森林と子どもが触れ合うことで、木と子どもが触れ合うことで学習、教育ができ、また、伝統文化を伝えていく、このような役割も重要だと思います。そして、産業としての木、物をつくること、木材、食料、工業原料、伝統工芸の材料、そして、一般の方々が療養をする観光、行楽の場所として、レクリエーションとして、安らぎの場としての森林、様々な意味を持つ森林、産業として上流地域で森林にかかわっている方々の問題だけではなくて、森林の保全ということは、結果として下流地域の方々の生活を大きく守る、このようなことにつながっております。

 このように多岐にわたった機能がある森林から受けている恩恵、おいしい水が飲める、おいしい空気が吸える、このような当たり前の感謝の気持ちを川の下流の方々に少しでも持ってもらう。その負担を分割するのが私は、この森林環境税、このように思っております。

 ここで私は受益者負担という考え方を使いたいと思います。福祉医療費で障がい者や高齢者に使う言葉ではなくて、本当に地域の方々、下流地域の方々に受益者負担をしてもらうのがこの森林環境税の意味であると思っております。ヨーロッパなどにおきましては、林を守ってくれている森林地域に定住する方々に対して、その実績や成果とは関係なしに広い意味で公益に資している。このような意味で、税金で直接所得を補償するようなデカップリング制度がしっかりとできているところもございます。

 (パネルを示す)一方で、悲しいかななんですけれども、三重県の林業関係の予算を見てみますと、全体の予算削減の中であれですけれども、平成9年度には、左端を見ていただきますと、平成9年度から今年の平成20年度にかけて半額以下になっております。このように本当に林業に関してはなかなか意識を持ってもらいにくいような状況になっているのとともに、(パネルを示す)総務部さんから出していただきました地籍調査の結果なんですけれども、地籍調査、これはかなりいろんな意味で問題だと思うんですけれども、林地だけではないんですけれども、全国平均が合計で47%、約50%ある地籍調査が三重県では7%しか行われていないという惨たんたる結果なんですけれども、特に林地におきましては40%全国であるところが3.5%、このような状況では本当に森林の境界確定が進まないのも当然ですし、私有林管理がうまくいかない一つの理由になっているのではないかなと思います。ちなみに九州や東北地方におきましては、地籍調査はこれまでのいろいろの経緯はあったと思うんですけれども、90%を超えるような地籍調査が進んでいるというデータで、東海地方が非常にこの地籍調査は遅れております。

 このような、なかなか林に対して意識を持ってもらいにくいような状況でではございますが、私も以前、3年ほど前ですけれども、和歌山県の熊野川町というところで、森林組合さんで数週間泊まり込みの営林の現場において研修を受けたことがございます。やはりそのような地域におきましては、過疎が進む地域において、以前と比べ当然利益率が非常に低くなっている林業の現場のつらさを私も肌で感じました。そのような現場で働かれている方々を今後支えていくためには、単に衰退していく林業という産業を守るという意味合いだけではなくて、森林という一般住民の福祉をも守る公の機能を保持する役割を果たしているという意味においても、今後、ますます森林にかかわる個人、企業、そして、NPOなど様々な市民団体に対してのサポートも必要となってくると思います。これまで、当然、林業は木材業界において森林組合さんとともども様々な工夫のもとで自助努力はされてきたと思いますけれども、森林を抱える地域そのものが過疎を含めて疲弊し、人材が流出していく中で、改めて広く住民に負担を求めていく森林環境税のあり方というものを考えていくことが重要なのではないでしょうか。

 (パネルを示す)一つ、これは森林づくり検討委員会でも議論がされておりましたが、徴収の方法いかんでも、なかなか下流流域の方々に意識の持ってもらい方が変わってくるのではないかと思います。今、30の都道府県で行われているすべての課税方式が住民税や法人税に超過課税する上乗せ課税の方式でございます。これは法人税として当然上乗せをし、個人にも定額課税という形でシステム上行政としては非常に徴収しやすいので、どの都道府県も採用するのはよくわかるんですけれども、ただ、取られるほうとしては何で取られているのかなという理由づけが意外にわかりづらく、受益と負担の関係がわかりづらいという問題はあると思います。

 もう一つ、これは実は各市町、全国における市町では行っているところがあるんですけれども、目的税として徴収する。水源税などという形で、例えば先ほど話をさせていただいたみたいに、森林が水をきれいにして、栄養がある水ができて、貝や魚がおいしくなるというところからも、水道料金から税金を徴収するという、こういう目的税として徴収するという方法もございます。これは意識を持ってもらいやすいですし、集めた目的に対して使途も特定しやすいんですけれども、確かにややこしいので徴税コストがかかるということで、森林環境税の取り方としては採用はなかなかしてもらいづらいということもあります。このように徴収の方法もいろいろと考えていく必要があるのではないかなと思います。

 (パネルを示す)私、いろいろと他県の情報も勉強をさせてもらったんですけれども、大体これまで、三重県も補助金としてしっかりとやってこられたことなんですけれども、大体、他県でこのように森林環境税を使ってまいります。私もこれ、一番大事だと思うんですけれども、強度の間伐による広葉樹林をしっかりと増やしていくことで針広混交林へ誘導していく。地域の方々に聞いても、やっぱりこの広葉樹林を増やしていくということが何より大事かなという話はしております。ここに対してさらにお金を使っていく。または、林道整備、木質バイオマスの利用促進、林業従事者を確保するための、特に地域では住宅の整備など、あとは県産材利用の促進、このようなことがいろいろ、結構各県では重きの置き方が違うんですけれども、満遍なくやるというよりはどこかに重きを置いて森林環境税を使っているということが非常に多いです。

 そこで、ちょっとお聞きをしたいのが知事において、または環境森林部さんとしては、今後、森林環境税に関して、もちろんいろんな使い方があると思うんですけれども、森林地域で育たれた知事がどのような部分に特に重点を置いて森林環境税の利用を考えているのか。また、環境森林部としてあえて別枠の税金を設けたということで、これまでの予算の枠ではできなかった森林づくりに対する施策、新たな施策として何か新しい税収のもとで特にやってみたいと考える事業があれば教えていただきたいと思います。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 森林づくりのための税についてでありますけれども、三重の森林づくり検討委員会からいただきました御提案を踏まえまして、導入の必要性について今検討を進めておるというところであります。

 森林づくりにつきましていろんな新たな施策等、これはこの委員会からの提言の中にもありました。また、今日、例示していただいたいろんなものがあるのかなと思います。荒廃した森林の整備であるとか、あるいは木材の需要喚起、それから、県民とともに里山を整備していこうというようなことや、それから、いろんな活動の中では森林づくり活動を県民とともに進めていく、そういういろんなことがあるのかなと、こう思います。

 詳しくは担当部長のほうからお答えいたします。

   〔環境森林部長 小山 巧君登壇〕



◎環境森林部長(小山巧君) 知事の答弁を補足させていただきます。

 3月25日に答申いただきました三重の森林づくり検討委員会報告書におきましては、三重の森林づくり条例の四つの基本理念に沿いまして、森林の公益的機能の維持とか増進、そして、社会全体で支える森林づくりに必要な新たな施策とその財源の確保について提案をいただきました。

 新たな施策の検討に当たりまして、検討委員会からいただきました提案をもとにいたしまして、今年4月23日から5月23日までにパブリックコメントを行っております。この意見も踏まえまして、さらに、先ほど御指摘がございました既存事業との関係も、その整合も十分図りながら、それで、具体的には中山間部のそういう地域の安全・安心、これはそういう観点から人家の近く、あるいは主要道路沿いの放棄された荒廃森林、こういうふうなものの森林整備でありますとか、さらに木のよさを生活の中で感じてもらえるというような、そういう観点からはまずは学校などの公的施設の木造、木質化、それと市民と里山の触れ合いといいますか、多様な生態系の保全ということも含みまして、そういう観点から地域の伝統文化を支えて、人々の生活と密着した里山の再生利用、これを促進する。それと、さらに市民の手づくり森林という観点からも、県民、NPO、市町などが進める森林づくり活動の推進、こういうものを重点的に検討していきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔1番 山中 光茂君登壇〕



◆1番(山中光茂君) ありがとうございました。

 三重県が森林環境税を導入したときに、森林に囲まれた三重県でありますから、三重県らしい森林環境税の使い道というものをやっていっていただきたいなと思います。

 特に、やはり増税という形になるわけですから、その下流地域の方にもやはり理解していただくように、(パネルを示す)先ほど、部長のほうからも話がございましたけれども、なるべく一般の方々にこの森林文化、そして、森林教育という形で木を理解していただくような、そのような使い道が個人的にはいいのではないかなと思います。愛媛県では森林環境税が木に親しむ学び舎づくり促進事業という形で幼稚園や小・中学校のいすや公園の遊具などを地域産材を用いてつくるという、このようなことに重点的に置いておりますけれども、松阪市におきましても、旧飯南町が松阪飯南森林組合の協力のもとでヒノキ無垢の学童用の机、いすであったり、子どもの体に合わせたいすづくりなど、このようなことをやっております。森林環境税ができた際には、またこのようなことも含めて、子どもさんの教育、特に啓発活動というのは口で言うよりも体で感じていただくのが何よりだと思います。

 (パネルを示す)あとは、子どもさんだけではなくて様々な県民の方々が木を感じていただけるような使い道ということで、ハードをつくる博物館ではなくて、これは他県でもあるんですけれども、自然型の体験型の森林博物館ということで、本当に森の中で、特に博物館という箱をつくるのではなくて、その場で地域のコミュニティーフィールドという形で、いろんな方々が森のよさ、またはその中で生きる生き物のよさを感じてもらうような、そういう森林博物館をつくったり、先ほど言わせていただいた、すべての学校の机といすを完全木造にしてしまったり、あとは林業従事者、地域ボランティア、NPO団体などの方々と一般住民の方々が参加できるような事業、イベントを積極的に行っていく、このような県民の方々が木を感じられる、このような使い道に重点を置くというのも一つの提言として言わせていただきます。

 最後になりましたけれども、ふるさと納税制度に関しまして知事に対して質問をさせていただきたいと思います。

 今日は1時間にわたりまして、福祉政策に関しての知事の姿勢、森林環境に対して県としての考え方などをいろいろ聞かせていただきました。本年4月から実施されたふるさと納税の制度に関しましても、この制度をどのように活用するかにおいて、知事としての三重県における姿勢、三重県としてどのような政策に重点を置くのかということがあらわれてくるのではないかなと思っております。

 (パネルを示す)まず最初に、他県の事例をちょっと紹介させていただきたいんですけれども、鳥取県などはふるさと納税制度をこども未来基金というのにかなり限定した形で寄附金制度として利用することで児童用の図書の充実を図ったり、ジュニアスポーツの育成強化に当てるなど、次世代育成目的のためという理由の寄附金制度を使って、とにかく次世代育成をするんだというのをふるさと納税の趣旨として集め、使うということをやっております。

 (パネルを示す)もう一つ、佐賀県、外にもいろんな県がいろんな手段でやっていたんですけれども、佐賀県におきましてはお品書きということで、ふるさと納税を納めていただいた方々に活用法を選んでいただくということで、例えば名勝の九年庵の保存、ヨット選手権勝利に向けたサポート、ここの佐賀県が比較的ヨットが強いらしいんですけれども、あとは子どもたちへの本の贈り物、高校生へのスポーツ支援、NPOなどへの支援、そして、知事へお任せしますよというのもありということなんですけれども、これを選んでいただいた票数に応じて予算の分配なども決めていくということです。

 このようにある程度、ふるさと納税がどのように使われるかというのがわかっていると、県外からも県内からも納めていただきやすいですし、本当に住民の方向に対して、知事、または県がどのような方向を示しているのかということが非常にわかりやすいと思います。

 私自身、この地域に対する寄附金制度であるふるさと納税制度を活用していくことで三重県としてのスタンスを出して、知事が支える美し国、三重県のよさを県外住民に、また、三重県民に対してもプロモーション、宣伝していく大きなきっかけになるのではないかなと思っています。

 よく県という組織がふるさと納税の話をすると各市町村と寄附金を奪い合いになるんじゃないかというような話が出ますけれども、そうではなくて、各市町と協力し合う中で、または市町に対して県のよさを理解してもらう、また、市町のよさをアピールするためにお互いにサポートし合う中で、農水商工、観光の部局をはじめとして、県庁を横断した部局間の協力の中で三重県をアピールするためのふるさと納税とリンクさせた広報戦略を立てていく、これがまた必要なのではないでしょうか。その使い道においても、県がどのような施策に対して、例えば次世代育成が大切であるならば次世代育成、このようなどのような政策に重点を置いて県政運営をしていくのか、これを示す一つの指標になるのではないかと思っております。知事に対して、このあたりに関して意見をお聞かせいただければと思います。

   〔総務部長 福井 信行君登壇〕



◎総務部長(福井信行君) 知事という御指名でございますが、私のほうから答弁させていただきます。

 本県におきましては、ふるさと納税制度につきましては、既に2月の段階から県と市町の新しい関係づくり協議会におきまして、市長さんなり町長さんのほうに共同啓発の働きかけですとか、あるいはホームページの立ち上げ、それから、市町との担当者会議など、制度開始に向けた取組をやってまいったところでございます。

 それから、4月30日に地方税法の改正を受けまして、5月1日からふるさと納税制度がスタートしたことから、本県におきましても、寄附金の申し込みの受け付けを開始させていただいたところでございます。

 啓発に関しましては、ホームページによる啓発ということで、まず、議員も御指摘いただきましたように、三重県のよさですとか、今の三重県の置かれている状態、それから、寄附の呼びかけ、それから、具体的にどういったところに使っていくとか、それから、具体的に寄附をやっていただくような方法についてホームページに載せたところでございます。具体的には、6月3日に東京で開催されました東京の県人会での幹事会ですとか、大阪で開催されました県立高校の同窓会等におきましてチラシを配付したり、制度の説明、それから、寄附の協力をお願いしているところでございます。

 今後も、東京事務所なり大阪事務所を通じまして、各地にございます県人会、それから、三重県にゆかりのある経済界との交流会などにおきまして寄附いただくように働きかけますとともに、関係部局とも連携いたしまして、観光イベントですとか、それから、本年度、首都圏で展開します県産品のPRの特設ショップの場など、県外を中心に積極的に啓発を行っていきたいと考えております。

 それから、御指摘のございました県内29市町との共同啓発につきましては、私どものホームページのほうに各市町のホームページのリンク、そういったものを開始する外、県で作成するリーフレットにおきまして市町への寄附の協力も呼びかけていきたいと考えております。それから、6月4日にこうして具体的に動いてまいりましたので、さらに担当者との打ち合わせ会議を開催し、今後、さらなる共同啓発について検討してまいりたいと考えております。

 それから、寄附金の使途につきましてでございますけれども、いただきました寄附金につきましては、三重県が取り組む様々な事業に活用させていただきたいと考えておりまして、現在、ホームページに幅広く施策の選択肢をお示ししているところでございます。こうした取組によりまして、寄附者御本人のふるさとに対する思いというのを形にさせていただきたいと、そのように考えております。

 また、議員の皆様方におかれましても、機会があれば県外の方々にPRにつきまして御支援、御協力いただければ、その旨よろしくお願いしたいと思います。

 以上でございます。

   〔1番 山中 光茂君登壇〕



◆1番(山中光茂君) ありがとうございます。

 確かに、県の皆様方だけではなくて、私たち議員もしっかりとこのふるさと納税の趣旨を広報していく中で、また、逆に三重県のよさ、観光だけではなくて、野呂知事をはじめとした皆様方が頑張っている姿をしっかりと、政策としてどのような軸足を持っている三重県なのかということをアピールするような、そのようなきっかけとするふるさと納税制度にしていければいいなと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

 最後になりますけれども、私は今日発言させていただいた4点のことに関しまして、ここで単に質問をして終わりとするつもりもございません。10年、20年先のビジョンをしっかりと見据えた上で、一方では、今痛みを持っている方々の痛みをしっかりと想像しながら、小さいことであったとしても具体的な成果を残していく県政にしていくためにも、今後、日々現場の中に入る中でしっかりと精進していきながら頑張っていきたいと思います。

 今日は本当にありがとうございました。(拍手)



△休憩



○副議長(岩田隆嘉君) 本日の質問に対し、関連質問の通告が3件ありますが、この関連質問は後刻認めることとし、暫時休憩いたします。

               午後2時59分休憩

          ──────────────────

               午後3時11分開議



△開議



○議長(萩野虔一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○議長(萩野虔一君) 質問を継続いたします。

 最初に、萩原議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。22番 真弓俊郎君。

   〔22番 真弓 俊郎君登壇〕



◆22番(真弓俊郎君) 萩原議員の質問に関連して質問を続けたいと考えています。

 石原産業の問題について、5月26日に環境森林常任委員会、私もその委員ですので、石原問題が取り上げられました。そこで私は知事に操業停止勧告を出してもらえと、こんなことを許しておいたら三重県の指導体制がもうどうなるかわからないのではないかということを言わせてもうたんですけれども、即座に部長のほうから、勧告権限についてはどういうことが発生するかよくわからない、法的に操業停止勧告は難しい、即座におっしゃられました。しかも時間的にも随分たっているので告訴もできないという、何もできへんのと違いますかというふうな、それに類した回答をいただきました。それでかなりがっかりしたんですけれども、そして、常任委員会としましても、6月11日、現地調査も行いました。そして、社長の話を聞き、現場を見させてもらい、質疑も行わせてもらったんですけれども、率直な感想ですが、社長はすべてのうみを出し切ったと、今後一切こんな問題は出ない、多少事故はあるかもしれないけれども、コンプライアンス遵守の違反、そのような行為は一切行わないと胸を張っておっしゃられました。ただ、その後で、そうやって記者会見した後も火災のことがありましたけどねというふうなことも言って、謝ることは謝ったんですけれども、その後も様々な問題点が出てきています。すべてのうみを本当に出し切ったのか、そこら辺のことがよくわからないのが今の石原産業ではないかと考えています。

 昨日もアルカリ性の廃液が漏れている。経営側の社長はじめ、いろいろ経営陣と現場の労働者の皆さんとのずれがあるのではないのか。社長が胸を張って、これから一切、石原産業は悪いことはしません、すべてのうみを出しましたといっても、実際の現場にはその声が届いていないのではないのかな、このように感じさせていただきました。現場の労働者の皆さんは上から効率だけを求められ、一言だけ、コンプライアンスを遵守せなあかんでというようなことも押しつけられている始末で、実際に工場全体が立ち直っている、県民のための操業をしている、このようには考えられない。それが石原産業ではないでしょうか。

 石原産業の会社自身のラインがずれている。そのラインのずれているところからガスが漏れたり、廃液が漏れたり、放射能が漏れたりしているのではないか。様々なところでずれがあるのではないのかなというふうに考えています。

 こうやって石原産業をぼろくそに言っているわけですけれども、ひるがえって三重県はどうなのかと考えると、これもぞっとする話です。石原産業からこのようなことが伝えられたのが3月21日、環境部に伝えられていた。ところが、部のほうから知事のほうへそれが上がってきたのは石原が記者会見をする5月14日の前日の13日、しかもそのことについて知事から部や理事のほうに注意があったのが16日、その後の26日の環境森林常任委員会での部長の回答がそんなありさまでした。そのときにはまだ知事のほうには直前の5月13日にしか連絡がなかったということも常任委員の我々は知らなかった。こんな現状です。そのときに操業停止勧告を出せと強く迫った。それを後になって、6月になってから社名を変えるぐらいの覚悟で解体的な出直しを図るべきだと知事はおっしゃいました。やはり三重県自身もラインが少しずつずれているのではないか、このように感じざるを得ません。

 ぜひとも知事にお願いをしたいのは、先ほども中川さんや萩原さんの質問にも答えていただきましたけれども、知事が先頭に立ってこの石原産業をしっかりと指導監督する必要があるし、社名を変えるぐらいの覚悟で出直せというのならば、そのような担保を申しつける、このことが大事ではないでしょうか。

 私は社長に直接、操業停止を半年ぐらい行って、営業をする、操業をする中で様々な研修や点検をするのではなく、半年ぐらいの操業停止の中でそのことを行え、このように申しました。回答は、社長は最初はそれも考えていますとかなり前向きなことでよかったななんて思うておったんですけれども、その後、ただし、それは営業の障害にならない程度でやらなければ石原の存在の意義がないなんていうことを言って、やはり経営、金もうけが主体の会社だということを露呈してしまいました。

 ここはやはり知事が操業停止をきちっと申し入れ、そして、二度とこのような違反を起こさない体質であることをもう一度再確認してから操業を許す、そのような立場に立つべきではないでしょうか。それこそが三重県での石原産業の操業の安全・安心を県民にしっかり言える、そのことにつながっていくのではないかと考えています。今のまま操業を続けながら、これもしまった、これもしまった、後から言えばいいんだ、そして、それを県に報告を受けて、あれは単純なミスだったんです、ちょっとした記載ミスでしたねなんていうことを一緒に三重県が許しておけば、石原の体質は一切変わりようがない。もっと大変なことが起きるのではないかと危惧をしています。知事の決意をぜひともお聞かせ願いたいと思います。



◎知事(野呂昭彦君) 真弓議員がるるおっしゃいました今回の一連の石原産業株式会社の不始末につきましては、私も言いようがないほど強い憤りを感じておるところでありまして、気持ちとしては一緒だなと考えました。

 操業停止ということについては、県にこれは権限があることではありませんし、多分、国にもその権限はないのではないかなと、こういうふうに思います。しかし、あれだけの隠ぺい、そして、不正をやってきておるところでありますから、そういう意味では私も何らかの形で表現したいと、こう思いまして、先般も記者会見では解体的な出直しというようなことを申し上げたところであります。

 今後、またよく検討しまして、私としてどういう表現をしていくのか、どういうふうに対応していくのか、検討はしていきたいと、このように思っておるところであります。

   〔22番 真弓 俊郎君登壇〕



◆22番(真弓俊郎君) 知事自身、ぜひとも石原産業の現場へ行ってみてください。そして、現場で石原の社長だけじゃなくて全従業員の前で操業の一時停止を申し入れる、それぐらいの決意でこれからも取り組んでいただきたい。そのことを申し上げて私の関連質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 次に、大野秀郎議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。40番 舟橋裕幸君。

   〔40番 舟橋 裕幸君登壇〕



◆40番(舟橋裕幸君) 大野議員の農業問題についての関連質問をさせていただきたいと思います。とりわけ水田農業に関して2点お伺いをしたいと思います。

 知事のほうから、いわゆる農業の担い手として大規模中核農家の話が出ておりました。そして、部長のほうから三重県型集落営農という言葉が出ました。両者とも農業の今後の担い手として非常に大切な受け皿でございます。

 しかしながら、私のイメージとして、その大規模中核農家と言われる担い手、そして、三重県型かどうかは別にしても、集落営農という担い手だけではなく、多くの零細兼業農家が存在しているのも事実でありますし、その割合は恐らくまだ半分強が零細兼業農家であるというふうに認識をしておるところでございますが、そこら辺の実情は、部長、いかがでしょうか。



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 水田農業だけに限って数字は持っておりませんけれども、三重県内のいわゆる総農家数が約6万戸ございます。その中で販売農家というのが約4万戸なんですけれども、その中でも第1種兼業農家が3700戸、第2種の兼業農家が3万戸ということでございますので、極めて小さな農家といいますか、ふだん農業をあまりやってみえないところが多いのかと思っています。

 実際、1戸当たりの経営規模なんかを見てみますと、全国的には1戸当たり大体1.29ヘクタールなんですけれども、三重県は1.10ヘクタールということでございますので、全国でも少し小規模なところが多いかというふうには認識いたしております。

   〔40番 舟橋 裕幸君登壇〕



◆40番(舟橋裕幸君) 認識が大体当たっていたなと思うんですけれども、ちょうど30年前に私も県庁の職員に採用されて、現場で普及員の仕事を始めました。あの当時も、いわゆる土地利用型農業、水田農業においてはやはり大規模の農家を育成していこう、そして、場合によったら集落営農を進めていこうという話がもうそのころからありました。今度、座談会をするから、舟橋君、おまえも来い、現場で説明をせいというのを随分経験させてもらってまいりました。はや30年がたちましたけれども、現実はやはり三重県の水田農業は中小の兼業農家に支えられているというのが現実であると言わざるを得ません。

 そうした中で、国においても、県においても、基本的には集落営農だとか大規模中核農家へ担い手としてシフトをしていこうという施策がとられています。具体的には補助金もしかりでありますし、それから、転作の奨励金もしかりであります。三重県の総合計画の中においても、認定農業者を何ぼつくるんやというのが数値目標としてあらわれています。

 しかし、瑞穂の国日本、そして、水田農業を中心とした三重県の農業を考えるに当たって、中核的な大規模農家、そして集落営農、これのみに政策の視点を当てて進めていくことが果たして水田涵養だとか、今後の三重県の第1次産業、水田農業について本当に正しい選択肢なんだろうかというふうに疑問を持つところでございます。

 当然、政策的な集落営農だとか大規模農家への政策誘導は必要でございますけれども、まだまだ多くの水田を支えている兼業農家についても、県政の中で兼業農家を視野に入れた施策を進めるべきだというふうに思いますが、今のところ、私が見ておる限り、余り総合計画においても、県の様々な施策においても兼業農家をどうこうというような文言が見当たらないという気がいたしますけれども、兼業農家を視野に入れた農業施策について、部長のお考え方を聞きたいと思います。



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 集落機能を生かしました三重県型集落営農の推進については、先ほど、大野議員の答弁でも申し上げたところでございますけれども、そうした取組の中でもいろんな形での兼業農家の形態はあるかと思いますけれども、例えば基幹的な作業そのものは担い手へ委託をするような形で、あと、日常的な管理は兼業農家がやるというような形で役割分担をするような形での営農体系、そういうものをつくっていこうとか、それから、そのために必要となります共同機械ですとか共同の施設整備、そういうものに対する支援というのを通じて、兼業農家が協力して集落営農の中で農業そのものを一定担っていただけると、そういうような形での地域経営といいますか、そういう事業も少しずつでございますけれども、進めてきております。

 あと、地産地消とか、そういう運動とも関連するわけでございますけれども、例えば野菜等の産地の育成でございましたら、余り経営規模にはとらわれずに多様な形での取組も支援をしておりますので、そういう中で三重県の特徴を生かした農業というのを進めていきたいと、そういうふうに思っております。

   〔40番 舟橋 裕幸君登壇〕



◆40番(舟橋裕幸君) 先ほどお話がありましたように、兼業農家に日常的な管理を期待するというお言葉がありました。2点目の質問に入らせていただくんですけれども、私も農業集落に隣接した団地に住ませていただいております。結構、基盤整備がきちっとされた地域であるにもかかわらず、農家の方々はもうショッピングセンターでも来てくれんかいなという思いを持っています。それは、一番はやっぱり水管理なんですよね。私の住ませていただいておる地域でも、水の上と下には必ずその地域の序列があります。過去には人殺しの例もあったように聞きます。それほど水は大切なものであるにもかかわらず、上のほうは結構潤沢に水をある面では非効率的な使い方もして、そして、下のほうにはなかなか水が回ってこない。そして、朝の、晩の水の管理に圃場へ行くことに対して随分苦労をしている。「息子さんに頼んだら。」、「息子は早う出ていって遅う帰ってくるもんで、わしがやっとんのやわ。わしができやんようになったら、これはとてもじゃないけど、田んぼは放さな仕方がないね。」という声を聞きます。

 そうした中で、いろんなところで今、用水のパイプライン化の話が出ています。そうしたパイプライン化の工事、確かに県、市、そして、受益者の負担もあるわけでありますけれども、その推進が今後の後継者の育成、そして、兼業農家がより田んぼを荒らさないで残していく、耕作をしていく、水田をつくっていく上には大切だろうと思うんですけれども、パイプラインの推進についてどうお考えかもお伺いします。



◎農水商工部長(真伏秀樹君) 農業用水のパイプライン化については、今御指摘のように、用水管理の省力化でございますとか、それと水資源の効率的な利用という意味で大変有効な手段というふうに認識をいたしております。県のほうも、いわゆる長期的な整備目標ということでございますけれども、圃場整備農地の約2分の1に当たる2万1500ヘクタールを将来的には整備をしていきたいというように考えておりますけれども、19年度末で、今現在、4689ヘクタールでございますので、整備率でいきますと21.8%というような状況でございます。大変財政的な面もございますし、それから、地域の方の御負担もあるということで、地域の合意というのも要る話になりますけれども、いろんな工法等も工夫をしながら、一層のコストの縮減でございますとか、それから、事業効果とか緊急性等を十分勘案する中で計画的に少しでも進めていきたいというように考えております。

   〔40番 舟橋 裕幸君登壇〕



◆40番(舟橋裕幸君) 3月にいつも中勢用水の総代会に私たちも来賓として招かれます。議論は当然、事業計画、事業予算とか、そういう論議だけじゃなくて、やっぱりパイプラインの話が随分中心になるんですね。ただ、中勢用水の管理事務所では、当然のことながら、財源も権限もありません。県と市がどれだけそれに対して協力をしてもらえるかですけれども、昨日、新年度の公共事業の説明をお受けしましたけれども、なかなか県の財政当局もパイプラインについては厳しくてという言葉を聞かせていただきました。

 今後、水田農業をきちっと三重県として維持させていくために、このパイプライン化についての推進をまた積極的に取り組まれますようお願いを申し上げて、終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 次に、山中光茂議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。24番 北川裕之君。

   〔24番 北川 裕之君登壇〕



◆24番(北川裕之君) 新政みえの北川でございます。

 午後の山中議員の医療費助成制度にかかわって関連質問をさせていただきます。ドクター山中ほどレベルは高くありませんのですが、おっちょこちょいですのでのこのこと出てまいりましたので、議論させていただきたいと思います。

 医療制度の福祉医療の助成制度については、昨年、私も質問をさせていただきました。御承知のとおりというか、地元名張では既に精神の2級、3級についても入院、通院ともに、あるいはまた、療育手帳Bについても助成をしてまいりました。しかしながら、財政が厳しいということで単独ではとても賄い切れないということで、昨年、廃止の議論に、縮小の議論がなされたところです。ただ、県が見直し拡大の話があって、1年延長して待ったわけですけれども、結果として対象の拡大はごく一部にとどまったということで、今、地元の名張市議会では、今日も開催されていますけれども、縮小の改正案が出されているという状況であります。

 その中で、ローカルの話で恐縮ですが、地元では名張の市議会に関係団体から請願が出されています。何とか現状維持をしてほしいというお声を聞かせていただいています。三重県議会にということではありませんが、少し読ませていただきます。

 特に精神について請願の中で書かれているんですけれども、中でも精神に障がいを持つ99%を超える障がい者の収入は作業所等による超低所得者で、家庭に経済的に依存した生活を送っている。また、精神障がいが絶えず状態悪化から入院の不安も抱えている。健康維持していくためには医療は不可欠である。3障がい平等となった障害者自立支援法にもかかわらず、精神障がいは他の二つの障がいとの格差は大きく、生活、雇用等多くの面でも不利益を負って生活しているのが現状です。知的障がい者同様、これは名張ですけれども、入院3級までの現状維持を強く望ます。私たちは、障がい種別や非課税世帯等に関係なく心身障害者医療費助成制度の現状維持を強く望んでいますと。こういうことで請願が出されているわけでございます。

 私自身も昨年の議論の中で拡大ができなかった、かなわなかったということに責任を感じておりますし、恐らく名張市においても、県が拡大をさらにしていくということであれば追従がしていけると、こういう議論になるのだろうと思います。

 そういう意味で、県の今後の見直しということが非常に重要なポイントになるかと思うんですけれども、昨年来からの議論の中で自己負担についてはいろいろ議論がございましたけれども、本来のあるべき姿、医療費助成制度のあるべき姿というものが何となくあいまいになっているような気がいたします。私自身はやはり身体の3級まで、精神も3級まで、療育手帳A、B、ここについてはやはり均等にすべて助成の対象にすべきという大目標といいますか、ここはやっぱりあるべき姿だろうというふうに感じます。

 財政の問題であったり、先ほど、知事からは総合的な施策のバランスというお話もございましたけれども、やっぱり先にやられるべき、あるべきことがなされていないアンバランスな状態にある。このことを横に置いておいてバランスを欠くという話は私は当たらないのではないかと思います。

 そして、また今後、具体的にこの見直しを進めていく中で、財政はやはり厳しいですから、市町はやはりなかなか二の足を踏んでいくというのが現状だと思います。県としてやっぱりあるべき姿を明示して、そして、どういう手順でこの見直しをしていくのか、その進め方について具体的に堀木部長に先にお伺いをしたいと思います。



◎健康福祉部長(堀木稔生君) 答弁させていただきます。

 2月19日の全員協議会におきまして、先ほど御説明させていただきましたように、知事のほうから、精神障がい者の拡大の範囲につきましては今後も市町と引き続き協議を行ってまいりますと回答させていただいております。

 具体的には、現在、市町におきまして、名張市さんもそうですが、議会のほうでいろいろ開催されまして、その制度につきまして条例改正などの議論がされているというように聞いております。県といたしましても、この6月議会終了後におきまして県と市町とで早期に会議を持ちまして、様々な市町の事情がございますので意見をお聞かせいただきまして、意見交換を行いまして、今議員から御指摘がありましたあるべき姿も含めまして、課題を十分に協議いたしまして、精神障がい者の方の補助の対象範囲につきまして協議を行ってまいりたいというように考えております。

   〔24番 北川 裕之君登壇〕



◆24番(北川裕之君) 課題とおっしゃってくれるんですけれども、やはりあるべき姿というのをきちんと明示をしていくべきだと思います。あいまいな形で進むと、幾ら時間がたっても財源のほうでできない、やらない、こんな堂々めぐりになるだけだと私は思います。

 精神については、やはり収入がある年もあれば、ない年もあったり、あるいはまた、病気の不安からなかなか仕事につけないだとか、いろんな環境、状況があるというふうに聞かせていただいています。知事の話の中にもお医者さん等の御意見の話もありましたけれども、いろんな複雑な状況が恐らく個々の障がい者の方、あるいは現場であるんだろうと思いますけれども、それならそれでやはり現場をもう少し、あるいは個々の方を十分に把握していただいて、その中でできるシステムといいますか、できるものを構築、前向きにしていくということを考えていただきたい。それは、例えば一気に広がることは財政負担が厳しいということであれば、もう少し所得制限を細かく設定して補助対象にしていくとか、あるいは今、精神の1級、通院がかないましたけれども、順次入院、あるいは2級の通院、3級の通院、また、入院、こういう順序立てで進めていくとか、こういうふうな手順をやっていけば進んでいくんだろうと思います。そういうことを何も議論せずにやっていくと、ずるずるとこのまま終わってしまうのではないかな、先延ばしになっていくのではないかな、そんな懸念を非常に持ちます。

 知事と山中議員の話も聞かせていただいていました。山中議員からは恐らく知事とは思いを共有できるんだ、共鳴するところがきっとあってくれるという思いでお話をさせていただいたんだろうと思います。知事自身がやはり今の社会というのが経済性や効率性ばかりを追い求めて、心の豊かさをなくしてきた。だから、もう一度その心の豊かさを取り戻すんだと。そういう思いの中で行政の施策を考えたり、立案したり、見直したりしていくときにも、その感性や、あるいは文化力ということを使って政策を思い切った転換をしていこうと。そして、その結果によって県民の幸せをもたらそうと、こういう思いが知事の中には深く根づいておられると思います。

 そういう意味で、この今回の医療費助成の問題というのは、もちろん財政の問題、あるいはまた、持続可能性の問題がありますけれども、やはり知事があるべき姿というものを示していただいて、そして、市町を引っ張っていっていただく、そういうリーダーシップを私はとっていただきたいというふうに切にお願いをさせていただきます。実施主体が市町ということもあるかもわかりません。でも、そんなところに逃げずに、あるいはまた、知事からいえば、知事の言葉は重いんだと。市町の財政を思うとそんなことは言えないよということもあるかもわかりません。でも、やはり私はそこは思い切って、できない部分もあったり大変かもわからないですけれども、でも、その方向にちょっとでも向きましょうよというメッセージぐらいは知事から発していただきたい、そういう思いがございますけれども、知事の御所見をお伺いしたいと思います。



◎知事(野呂昭彦君) 北川議員がおっしゃった全般的な理論体系については、私は大変共通しておる意識だと、こういうふうには思っております。ただし、個々の話は少し置いておきます。

 ただ、残念ながら、今、我が国の状況は小さな政府論ばかりでございまして、そういう意味では必要な国民の行政ニーズをベースにして、どういう方向を目指していくんだという形で国においても議論されておりません。自民党の国会議員の方に聞いても小さな政府論が多い。民主党の国会議員の方もそうであります。しかし、私は、やはり日本のあるべき姿というのは、必要な行政サービス、それをやっぱり適切に効率的にやれる、そういう行政体をつくっていくということだと思います。残念ながら、三重県においてもそういう方向に実はやむなくされておって、いわゆる行政は財源的にも縮減される一方であります。そういう意味では、国のあるべき姿を目指すときに。



○議長(萩野虔一君) 答弁は簡潔に願います。



◎知事(野呂昭彦君) 必ずしも今の国の目指す方向というのはわからないし、私にとって同じ方向を向いているとはとても思えない。その中で三重県としてはどうやっていくんだということで、いろんな事項事項について知恵、工夫をしながら、さらには感性を高め、文化力を増していくことが少しでも質を高めることになるのではないか。応援いただいたと思って、今後も頑張ってまいります。

   〔24番 北川 裕之君登壇〕



◆24番(北川裕之君) 時間が来ましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(萩野虔一君) 以上で、本日の県政に対する質問を終了いたします。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○議長(萩野虔一君) お諮りいたします。明14日から16日までは休会といたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(萩野虔一君) 御異議なしと認め、明14日から16日までは休会とすることに決定いたしました。

 6月17日は、引き続き定刻より、県政に対する質問並びに議案に関する質疑を行います。



△散会



○議長(萩野虔一君) 本日はこれをもって散会いたします。

               午後3時42分散会