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三重県 三重県

平成20年第1回定例会 03月05日−06号




平成20年第1回定例会 − 03月05日−06号









平成20年第1回定例会



                平成20年第1回

              三重県議会定例会会議録



                 第 6 号



            〇平成20年3月5日(水曜日)

          ──────────────────

              議事日程(第6号)

                  平成20年3月5日(水)午前10時開議

 第1  県政に対する質問

     〔一般質問〕

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              会議に付した事件

 日程第1  県政に対する質問

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             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  51名

    1  番            山 中  光 茂 君

    2  番            津 村    衛 君

    3  番            森 野  真 治 君

    4  番            水 谷  正 美 君

    5  番            村 林    聡 君

    6  番            小 林  正 人 君

    7  番            奥 野  英 介 君

    8  番            中 川  康 洋 君

    9  番            今 井  智 広 君

    10  番            杉 本  熊 野 さん

    11  番            藤 田  宜 三 君

    12  番            後 藤  健 一 君

    13  番            辻    三千宣 君

    14  番            笹 井  健 司 君

    15  番            中 村    勝 君

    16  番            稲 垣  昭 義 君

    17  番            服 部  富 男 君

    18  番            竹 上  真 人 君

    19  番            青 木  謙 順 君

    20  番            中 森  博 文 君

    21  番            末 松  則 子 さん

    22  番            中 嶋  年 規 君

    23  番            真 弓  俊 郎 君

    24  番            北 川  裕 之 君

    25  番            舘    直 人 君

    26  番            日 沖  正 信 君

    27  番            前 田  剛 志 君

    28  番            藤 田  泰 樹 君

    29  番            田 中    博 君

    30  番            大 野  秀 郎 君

    31  番            前 野  和 美 君

    32  番            水 谷    隆 君

    33  番            野 田  勇喜雄 君

    34  番            岩 田  隆 嘉 君

    35  番            貝 増  吉 郎 君

    36  番            山 本    勝 君

    37  番            吉 川    実 君

    38  番            森 本  繁 史 君

    39  番            桜 井  義 之 君

    40  番            舟 橋  裕 幸 君

    41  番            三 谷  哲 央 君

    43  番            中 村  進 一 君

    44  番            西 塚  宗 郎 君

    45  番            萩 野  虔 一 君

    46  番            永 田  正 巳 君

    47  番            山 本  教 和 君

    48  番            西 場  信 行 君

    49  番            中 川  正 美 君

    50  番            藤 田  正 美 君

    51  番            岩 名  秀 樹 君

    52  番            萩 原  量 吉 君

   (42  番            欠        番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長               宮 村  由 久

   書記(事務局次長)          神 田  要 文

   書記(議事課長)           青 木  正 晴

   書記(議事課副課長)         岡 田  鉄 也

   書記(議事課主査)          田 中  誠 徳

   書記(議事課主査)          中 川  耕 次

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事               野 呂  昭 彦 君

   副知事              望 月  達 史 君

   出納長              土 橋  伸 好 君

   政策部長             戸 神  範 雄 君

   総務部長             福 井  信 行 君

   防災危機管理部長         中 西  正 明 君

   生活部長             安 田    正 君

   健康福祉部長           向 井  正 治 君

   環境森林部長           小 山    巧 君

   農水商工部長           中 尾  兼 隆 君

   県土整備部長           野 田  素 延 君

   政策部理事            長 田  芳 樹 君

   政策部理事            高 橋  陽 一 君

   政策部東紀州対策局長       坂 野  達 夫 君

   環境森林部理事          松 林  万 行 君

   農水商工部観光局長        大 森    久 君

   県土整備部理事          高 杉  晴 文 君

   企業庁長             横 山  昭 司 君

   病院事業庁長           田 中  正 道 君

   副出納長兼出納局長        堀 木  稔 生 君

   政策部副部長兼総括室長      山 口  和 夫 君

   総務部副部長兼総括室長      真 伏  秀 樹 君

   総務部総括室長          稲 垣  清 文 君

   防災危機管理部副部長兼総括室長  若 林  隆 博 君

   生活部副部長兼総括室長      南      清 君

   健康福祉部副部長兼総括室長    太 田  栄 子 さん

   環境森林部副部長兼総括室長    長 野    守 君

   農水商工部副部長兼総括室長    大 森  秀 俊 君

   県土整備部副部長兼総括室長    山 本  浩 和 君

   企業庁総括室長          林    敏 一 君

   病院事業庁総括室長        東 村  良 重 君

   総務部室長            中 田  和 幸 君



   教育委員会委員長         丹 保  健 一 君

   教育長              安 田  敏 春 君

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長鎌 田  敏 明 君



   公安委員会委員長         永 井  康 興 君

   警察本部長            大 庭  靖 彦 君

   警察本部警務部総務課長      福 島  隆 司 君



   代表監査委員           鈴 木  周 作 君

   監査委員事務局長         天 野  光 敏 君



   人事委員会委員長         飯 田  俊 司 君

   人事委員会事務局長        溝 畑  一 雄 君



   選挙管理委員会委員長       大 橋  純 郎 君



   労働委員会事務局長        吉 田  敏 夫 君

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               午前10時0分開議



△開議



○議長(岩名秀樹君) ただいまから本日の会議を開きます。



△質問



○議長(岩名秀樹君) 日程第1、県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。46番 永田正巳君。

   〔46番 永田 正巳君登壇・拍手〕



◆46番(永田正巳君) おはようございます。しばらくぶりの機会を与えていただきまして大変ありがとうございます。一般質問も後半になりましたので、大分重なってしまった点もあるんですが、なるべく重複を避けながら、しかしテレビ放映の問題もありますので、余りはしょってしまうのもいけませんので、そこら辺ひとつ御了承をいただきたいと思います。

 第1点目の三重県の幹線道路整備でございますが、この点は実は私、先日新名神の開通に大変申しわけなかったんですが、式典にちょっとどうしても都合がつかなくて、あとの全線整備を求める会、これに出させていただきました。非常に和気あいあいとした会合でございまして、冬柴大臣から、今回開通した新名神はできばえではもう日本一だと。日本一ということは世界一なんだよと、こういうようなことをお聞かせいただきました。すばらしい新名神約50キロが開通いたしましたことは大変喜ばしいことでございますし、これは本当に三重県にとっても、滋賀県にとってもすばらしい原動力になってくれるものと思えてなりません。

 さて、大問題にもなっております特定財源の問題にもひっかかってくる問題でございますので、ちょっとこの件について私なりの思いを述べてみたいと思うわけであります。これは代表質問でもやり取りされまして、この道路財源についての必要性は知事からも重々その問題点についても御披露がありましたし、知事のお考えもいただいたわけであります。そういうことでございますが、今も国会では一番大きな議論としてやっておられるわけでございますが、道路特定財源の問題については、仮にこの3月末日で特措法延長が打ち切られることになった場合、平成20年度以降の道路行政をはじめ、道路行政だけじゃなくて、県政全般にわたる空白というのは非常に惨たんたると申しましょうか、火を見るより明らかでありまして、混乱状態は必至と申さねばなりません。

 残り日数も本当にわずかとなって、我々地方が苦しむということのないように特段の対処をして、期限が過ぎても堅持ができますようにしていただくことが、地方がそれを最も望むところではないでしょうか。確かに道路の特定財源の一般財源化については、これは私も多とするところでもございますし、それはそれとして大いに議論をしていただきまして、とりあえず地方が混乱をしないように、末日の打ち切りというのは、これはもう避けていただきたいと。これを強くこの場でも申し上げておきたいところでもございます。

 それから、一つ、ちょっとこれは今後の道路政策上の問題もございますので、大変意地悪な質問でも何でもないんですよ。この新名神の全線整備を求める会というのもありましたが、亀山草津間の開通に際して一番私が非常に残念なのは、四日市亀山間、この30キロなんですが、やっと工事着手がなされまして、今の全線の30キロの供用開始に向けて始まったわけです。これが全線に供用開始できるのが平成30年というんですから10年なんですね。今から10年かからないと供用開始できないんです。その間は大変なことなんですね。東名阪を使えといったって、もう今、東名阪すらその間もうキャパシティーぎりぎりです。

 そういうことを考えますと、これはなぜこんなにこんなことをして遅れておったのかなと、こういうような疑問でいっぱいなんですよね。私もよくわからない、これは。わからないから一遍この遅れた、なぜこういう結果になったのかということだけちょっと教えていただきたい。今後の幹線道路の推進につけての参考にもなればというふうに思いますので、これはわかる範囲で結構です。これはひとつ知事に、その以前からずっと続いている問題ですから県土整備部長に、長らく携わっていらっしゃいましたので、お聞かせいただきましょうか。これはもう自席で結構ですわ。ちょっと教えてください。

   〔県土整備部長 野田 素延君登壇〕



◎県土整備部長(野田素延君) 自席からと言われましたが、ちょっと登壇させていただきまして、新名神のことで御質問がありましたけれども、新名神高速道路は第二東名高速道路と一体となって、我が国の経済、社会、文化を担う新たな日本の大動脈として、全国の高速道路ネットワークの中枢をなす道路というふうになってございます。

 新名神高速道路の経緯につきましては、平成15年12月に開催されました第1回国土開発幹線自動車道建設会議、いわゆる国幹会議でございますが、そこにおきまして新名神高速道路については有料道路方式で整備を行うことというふうに決定されたところです。また、平成18年2月に開催されました第2回の国幹会議において、三重県内の区間は中日本高速道路株式会社が整備する路線と決定され、同年の3月31日には日本高速道路補充債務返済機構と協定が締結されたところでございます。その中では、四日市ジャンクションから四日市北ジャンクションの間のところが平成27年完成、四日市北ジャンクションから亀山西ジャンクション間が平成30年完成、亀山西ジャンクションから大津ジャンクション間が平成20年度完成と、それぞれそういうスケジュールが示されたところです。

 この完成予定年度の決定に当たりましては、亀山から大津間につきましては平成5年11月に施行命令が出され、既に事業が進められておりましたが、四日市から亀山間につきましては平成17年度末の時点におきましても未着工の状況でございました。このような事業の進捗状況を勘案して、完成予定年度等が決定されたものと考えております。2月23日の亀山から大津間の開通によりまして、東名阪自動車道におきましては交通量の負荷が増大しているところでございます。三重県といたしましても、四日市から亀山間の一年でも早い供用開始に向けて、用地買収等の協力を積極的に行っていくとともに、国及び中日本高速道路株式会社に対しましても整備推進については強く働きかけていきたいと考えてございます。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) ちょっと遅れた原因が余りよくのみ込めませんが、何だかよくわかりませんね、これも。やっぱり今回の亀山草津間の供用開始に合わせて同時供用とか、それぐらいにすべき区間じゃないでしょうかね。日本の動脈ですから、これを10年も遅らせるということは非常に大きな影響を及ぼすと思います。これはこれからも申し上げていきますけれども、そういう意味でこれについてはもうここまで来た以上どうしようも、いたし方ありませんから、例えば1年でも2年でも前倒しでこれは進めていけるようなことも強く求めておきたいというふうに思います。我々地元としても、これは大いに協力をしていかなきゃならない問題であるわけであります。

 さて、そういうことになりまして、今度は今日私が申し上げようとしておるところの一番の眼点は国道1号の北勢バイパスなんですが、これは川越町南福崎から鈴鹿市稲生町までの延長28.4キロの幹線道路でございまして、四日市都市圏の渋滞緩和及び道路交通の安全確保、騒音ほか排ガスの沿道環境を目的に、平成2年にもう都市計画化されていたんですね。平成4年には三重県三重郡の川越町南福崎から四日市采女町20キロが事業化されておるんですね。したがって、20年に及んでいるわけですね、ざっと20年、事始めをしてから20年になるわけです。

 そういうことで、この問題が今、四日市の北勢地域の交通渋滞を考えますと、国道1号、23号、これはほぼもう慢性的な渋滞なんです。慢性渋滞。これが解決ということになりますと、これは北勢バイパス、また中勢バイパスもそうですけど、これの一日も早い開通が唯一の解決策と申されまして、これのほかには解決策がないんじゃないでしょうか。そして、その進捗状況を追ってしっかりと今日はお聞きしたいんですが、どうやって進めて今、現状はどうなっているんだと。どういうふうに進めていくんだということをぜひしっかりとこの議場で一遍お伺いしておきたいのであります。



◎県土整備部長(野田素延君) 北勢バイパスの現状と今後の進め方ということでございますが、北勢バイパスの進捗状況につきましては、川越町の南福崎から県道上海老茂福線までの間の延長約6キロメートルを重点整備区間として早期供用に向けて事業を進めているところでございます。このうち川越町からみえ朝日インターチェンジまでの約4キロメートルにつきましては既に供用されております。また、みえ朝日インターチェンジから県道上海老茂福線までの2キロメートルにつきましては、現在整備が進められているところです。また、その先線となります国道477号までにつきましても、現在用地取得が進められているところでございまして、県道の上海老茂福線から市道垂坂1号線までの0.9キロメートルにつきましても、今年度から新たに工事に着手したところでございます。

 今後の整備の見込みといたしましては、みえ朝日インターチェンジから市道の垂坂1号線までにつきましては平成20年代の初めには供用開始されるというふうに私どもは聞いてございます。県といたしましても、北勢バイパスは重要な路線であります。全線が供用されることによりましてその機能が発揮されることから、事業の推進を強く要望しているところです。事業の推進に当たりましては、地元の理解と協力が必要不可欠でありますので、関係する市と連携して一層事業推進に向けて引き続き強力に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) ありがとうございました。

 今お聞きして、意外とスムーズにずっと進んでいくように耳障りはよかったんですが、とてもとてもそれはなかなか実態はそうじゃないと思いますよ。これは路線を見ましても、一つはトンネルのところもあるんですよ。あるいは、また団地の中を通っていかなきゃならんですね。そういうことを思いますと、なかなかこれを推進していくについて、そう簡単に国土交通省が地元に来て、特定財源じゃないですけれども、10年間でやり上げると言っていったという話ですが、考えたってとてもとても10年間で今からやれるはずがないんですね、今までの進捗状況を見ていて。これから10年ってとても無理です、これは。そういう状況じゃないでしょうか。ちょっと状況の認識だけ聞きたいんですね、これ。



◎県土整備部長(野田素延君) 幹線道路を重点的にやっていこうということで、私らも直轄負担金等々も重点的にやっていくということでやっておりますので、予算も厳しい中でございますが、北勢バイパス、中勢バイパス等々、それにいろんな幹線道路網をやっていくということで、いろんな機会をとらえまして御説明申し上げていくところでございますので、三重県も全線的にわたって道路整備等々は全力で尽くしていきたいというふうに考えてございます。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) パネルをちょっと用意してきましたので、これをちょっと映していただけますか。(パネルを示す)点線で赤くしたのが北勢バイパスなんですが、これをどうしても早くという思いでいっぱいなんですが、今申されたことで一生懸命取り組んでいただく。三重県の抱えます幹線道路の再重要路線の一つですわね。これを早くやらなきゃならないんですが、今も申し上げましたように、先々路線を見ましてもなかなか難しい箇所が数カ所あるんですよね。そういうことを考えますと、もう私たちの目の黒いうちにできないというふうなのが一般的な見方なんですよね。それでは困るんじゃないですか。それでは困る。

 したがって、私が一つ提案を、今、北からずっと南を向いてやっているわけなんですが、私の提案としてはここに1点、それもそれだけど、南から北へ向いて工事を着手していったらどうなんだと。これも一つの手段なんですよ。こちらのほうは非常に推進をしやすい。ということは、山林であり、一部田んぼもありますけれども、ほとんどいわゆる用地買収等の問題について余り支障になるようなことにはなっていないんですよ。そう考えますと、どうしても一遍角度を変えて、南のほうからも工事着手をしてみてはという今日は提案をしたいんです。

 そういうことになれば、恐らく同じ事業予算でも、私は北からやるのよりも2倍も3倍も進捗状況から見れば、2倍も3倍も、精査したことはないんですが、推進できるかと、このように思います。したがって、これを一つ今日は提案をして、ぜひ当局としてもそれを一遍御検討いただき、国のほうとの折衝も始めていただくならばありがたいと思うし、同時に地元的に、今、地元の理解と協力という話もございましたが、大いに地元としては協力を惜しまないと、こういうふうに申し上げておきたいというように思いますので、どうぞひとつよろしくお願いをいたしまして、一遍考え方だけちょっとお聞かせいただきましょうか。



◎県土整備部長(野田素延君) 道路というのはつながって価値あるべきものですので、北から進めておる次第でございます。現在477号までワンタッチということを考えてございます。議員御提案の南からということもあるかと思いますが、事業を進めている国土交通省、それから地元の絶対に協力というのが必要でございますので、地元市とも協議しながら進めていきたいというふうに考えてございますので、御理解のほどをいただきたいなと思っております。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) ありがとうございます。ちょっと時間が足りなくなってしまいましたので、困りましたな。じゃ、もう時間があればまた戻らせていただきたいと思うんですが、温暖化ガス、2番目に入っていきたいと思います。

 これはもう今まで今井議員やら、あるいは中川正美議員が温暖化ガスについてもこの質問で言われました。この温暖化ガスについては、今、本当に大事なことでございまして、大いに我々が議論を深めながらやるべき政策の一つだというふうに思います。したがって、この温暖化ガスについては、ぜひ私もこの議場で議論をしてみたいと思って通告をさせていただきました。

 これだけにつきましては長くなりますけど、ちょっと早口で申し上げていきたいと思うんですが、三重県の温暖化ガス削減対策について、今さら申すまでもなく、地球温暖化は世界人類共通の課題でございまして、温暖化の原因は早くからCO2に起因することがわかっており、地球上からできる限りCO2を削減することは温暖化防止への決め手であることは明白であります。

 1997年12月、京都市で開かれました気候変動枠組条約第3回契約国会議、いわゆるCOP3で採択され、京都議定書にて初の国際協定として欧州連合(EU)8%、米国7%、日本とカナダ6%というように法的拘束力を伴う温暖化防止の取り決めがなされ、大きな一歩を踏み出したのであるわけでありますね。いよいよこの2008年、今年からでございますが、その約束期間がスタートし、温暖化ガス削減と地球環境保全に向けた動きが活発になってまいりました。昨年末には国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)総会におきまして地球温暖化の進展に警鐘を鳴らす第4次報告が承認をされ、バリ島で開催されました国連気候変動枠組条約契約国会議、COP13では、温暖化ガス主要排出国すべてが参加するポスト京都議定書が合意されました。

 この7月、我が国は主要国首脳会議、いわゆる洞爺湖サミットが開催され、環境問題が最大のテーマとなっており、議長国であります日本のリーダーシップが問われることになりますね。また、2009年にはデンマークで開催される予定のCOP15での最終合意では、世界最大の温暖化ガス排出国である米国に加えて中国、インドなど主要排出国すべてが参加することで合意し、途上国にも削減義務を負う新たな段階に入ったのでございます。このような流れの中で、我が三重県も平成10年3月に地球温暖化対策推進計画が策定され、京都議定書の遵守に向け取組をされているわけであります。

 しかしながら、我が三重県の温暖化対策推進計画目標と排出量の推進は、パネルをちょっと映してみてください。(パネルを示す)これによりますと、1999年をピークにおおむね減少傾向にあります2003年を境として上昇に転じており、2010年の目標達成は容易でない状況と言わざるを得ません。この問題は地球規模の課題であり、どこかでだれかがといった取組では目標を達成できるとは考えられません。したがって、いっときの猶予も許されないという三重県としての確固たる信念をもとに、総力戦で着実に推進すべきと思考いたしますが、知事としての御見解をお伺いいたします。ここでちょっと知事の御見解だけお伺いしておきます。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 地球温暖化対策につきまして、永田議員のほうからるるその重要性の御指摘がございました。確かにこれは県民を巻き込んだようなそういう推進体制をとっていくということが大変大事でございます。それで、今年度、19年度から第2次戦略計画の三重の舞台づくりプログラムがございますが、ここにおきまして県民や事業者など、すべての主体によりますところの地球温暖化対策を進めていこうということにしておるところでございます。来年度、20年度におきましては、新たに企業連携の取組をやっていこうと。企業と対話をしながら、事業活動や従業員の通勤、あるいは家庭を含めて企業グループとして取り組めるようなそういう温暖化対策を一緒に考え、そして進めていこうということにしておるところでございます。

 実は京都議定書の約束期間のスタートの年になるというのが今年でもございます。そういう意味では県政の中でも大きなテーマであるととらえておりまして、県民の皆さんと一緒に考える機会を持ちながら、そして県民や事業者を巻き込んでまさに総力戦で温暖化対策を進めていきたい、このように考えておるところでございます。

 お話にありましたように、この問題は一刻の猶予も許されない非常に深刻な問題でございまして、洞爺湖サミット等においても国際的な議論の中で大幅な削減目標を掲げまして、そして大きなスケールで国を挙げて一丸となった削減対策をしていかなければならない、そういう段階に来ているんだという認識が必要だと思っております。したがいまして、国に対しても必要な施策の提言等を行うと同時に、県としても最大限の努力をしていきたいなと、こう思っておるところでございます。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) ありがとうございます。よくわかりました。

 そこで、目標達成のための対策、三重県の地球温暖化対策推進計画に定められているこの計画が全県民に周知徹底されて実行されるならば目標達成も現実味を帯びてくると予想されるところでございますが、実態はきっとそうはいっていないのでございます。これはまさに私に言わせれば気休めにすぎない机上でのお遊びにすぎずと申し上げて大変恐縮ですが、現実と乖離した単なる数字の遊びにすぎないなと、こう言わざるを得ないのであります。

 そこで、それを一歩踏み込んで、実効性の伴う具現化できる施策をするには、全県民を巻き込んだ推進体制の組織がどうしてももう一歩進んだ組織が私は必要であると思うところでございますが、この点はどうでしょうか。これはひとつ部長がお答えくださいませ。



◎環境森林部長(小山巧君) 地球温暖化問題に対します推進組織という御提言でございます。先ほど知事が御答弁申し上げましたとおり、地球温暖化につきましては、県としまして舞台づくりプログラムの中で多様な主体とともに一緒に考えながら推進していこうということでございまして、そういう意味では、総力を上げた組織ということが考えられると考えております。今後、国のほうでもそういう組織につきまして検討されていることでもございますので、県としましては企業、あるいは県民と一緒に取り組んだそういう温暖化防止対策を進めながら、今後も温暖化対策については十分検討していきたいというふうに考えております。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) 今日はこの場でなかなかそれを言いづらいことは私も理解できますよ。でも、やっぱり今の組織はもう県庁内の組織なんですよね。これは全県民を、総力戦ということであれば、もう少し総力戦にふさわしい組織づくりが必要じゃないかと、これを御提言申し上げておきたいと思いますし、ぜひひとつそれを前向きに御検討いただきたいなと、このように思うわけであります。

 次に、温暖化の問題について一つ私の提案でございますが、新エネルギーの積極導入をしてはいかがかと、こういうものです。いよいよ原油ももう1バレル100ドルを超えてしまったと、こういうことです。私がちょっと認識を新たにしたのは、石炭につきましてもトン当たり130ドルという非常に高値になってしまった。2.5倍ぐらいというふうなことになってしまいまして、資源のない我が国にとりましてエネルギー政策を根底から見直さなきゃならない時代が到来したと言っても過言ではないのではないでしょうか。

 そこで、新エネルギーについて考えてみたいと思うんですが、期待される新エネルギーといたしましては太陽光発電、風力発電、バイオマス発電、熱利用、燃料電池、こういうものが考えられるわけでございます。国も新エネルギー対策を抜本的に強化すべき新エネルギー戦略チームを設置し、本格的に動き始めたところでもございます。

 そこで、今回一つ提案したいのは、太陽光発電なんですね。太陽光発電に絞って我が県の政策を展開すべきと考えて提案したいのでございますが、これは7月の洞爺湖サミットでも表明されると聞いておりますが、政府は2030年までに全世帯の3割普及を目指す方針ということを打ち出しておるようでございます。低コストの新型太陽光パネルの開発に向け動き出すとのことでございますが、幸い我が県には代表する企業2社があるんですね。日本を代表する製造2社があるんです。太陽光発電施設先進県として、これを推進すべく取り組んではいかがなんでしょうかね。当局の御所見をお伺いしたいのであります。



◎政策部長(戸神範雄君) 太陽光発電に関する取組につきましてお答えいたします。

 県では、三重県新エネルギービジョンを策定しまして、新エネルギーの計画的な導入やその普及に取り組んでおります。その中で、本県は比較的日照条件に恵まれておりますことから、太陽光発電の導入を積極的に進める新エネルギーの一つとして位置づけております。

 県では、住宅用の太陽光発電の普及促進を図るために、平成13年度から市町と連携いたしまして、家庭用の新エネルギー普及支援事業を実施してきております。19年度からは県内すべての市町の参画を得まして、住宅用太陽光発電の導入促進と啓発活動に取り組んでございます。また、環境意識の高まりから、民間企業におかれましても工場やショッピングセンターなどに太陽光発電を設置する取組が見られるようになりまして、こうしたことに大きく期待をしていきたいというふうに思っております。

 太陽光発電をはじめとした新エネルギーの普及を進めるためには、県民の皆さんですとか事業者の方々の理解を深め、協力を得ることが不可欠でございます。このために、地球温暖化防止活動や省エネ活動などと連携しました普及啓発活動に取り組みますとともに、引き続き住宅用太陽光発電の導入に対する支援ですとか、市町における新エネルギービジョン策定、現在12市町で策定をしてもらっておりますが、未策定の市町に対しまして働きかけを行ってまいりたいと考えております。あわせまして、県内に位置する企業に対する太陽光発電導入についての働きかけですとか、太陽光発電メーカー、住宅メーカーとの連携についても検討を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) これはなぜかといいますと、私が申し上げましたように、幸い三重県には太陽光を扱っている日本を代表する企業2社があるわけですから、太陽光発電の先進県としてぜひひとつ積極的に取り組んで、それにはやっぱり行政と、今の製造会社2社にも参画をいただき、あるいはまたハウジング会社にも参画をいただき、そういう関係する諸部門が一致団結して、三重県が全国に先駆けて太陽光発電の先進県として、これをぜひひとつやるようにお願いをするつもりでもございますし、また、そういうエネルギー等の問題を考える際に、三重県の取組を日本に発信していくことは非常に大事だと思いますので、ぜひこれは力点を注いでいっていただきたいなと、このように思うわけであります。

 次に、地球温暖化対策を踏まえたエネルギー政策上、避けて通ることのできない課題として、次世代につなぐエネルギー問題が実はあるわけであります。その選択肢の一つが原子力発電であると考えておるのであります。御承知のとおり、原子力発電はCO2を排出しないエネルギーでございまして、また、三重県政では平成12年、北川前知事の判断により芦浜原子力計画が白紙となっております。当時の時代背景は今の状況とは異なっておりまして、やむを得ない決断であったと私なりに理解をいたしたのであります。しかし、時代は変わりました。今やエネルギー問題、環境問題はボーダレスであり、地球規模で対応してまいらねばならない状況にあるわけであります。洞爺湖サミットの議長国であり、環境立国である日本の役目は大変大きいと言わざるを得ないのであります。

 このような時代背景から、CO2抑制に貢献する新エネルギーですが、総発電電力量に占める割合は何とまだまだ1%に満たないんですね、これ。これは余り知られていないことでございますけれども、新エネルギーたりともそういう状況なんです。ここに来て1970年代以降、原子力発電の建設が全然なかったですね。アメリカでも方向転換して、30年ぶりに新規の原子力発電所を建設するのをはじめ、世界各国はもう原子力発電については方向転換もし、方向転換じゃない国も積極的に原子力発電の建設についてその方向に向かったわけです。そういうような世界の流れであるわけであります。新エネルギーの推進とあわせて、同時に資源のない我が国こそ原子力にもっと力を入れるべきと考えますが、ひとつ知事の御所見をお伺いいたしたいのであります。



◎知事(野呂昭彦君) 御指摘になりましたように、今、CO2削減、そしてエネルギー確保という世界的にいろいろされておる議論の中で、これからのエネルギー確保についていろんなことが指摘されております。

 まず、温暖化をどの程度で私たちは食いとめることができるのか。多分今年の洞爺湖サミット等では、地球温度を1度上げるというところまでの努力をやるということはなかなか難しい。そうかといって3度将来的に上がるようなことになると、かなりこの地球が、私たちの生活状況も含めて、生態系も含めて変化が激し過ぎる。したがって、間の2度ぐらいの上昇でいく戦略を世界がもう今本当にしっかりやらなきゃいかんぞというような、そんな議論が多分今年は一番中心になっていくのではないかなと、こう思います。

 したがいまして、これは国のほうでしっかり議論をしていただきたいなと思いますけれども、仮に2度上昇までの戦略を選択したとしましても、さっきおっしゃっておられる太陽電池であるとか、風力発電だとか、バイオマスであるとか、あるいは石炭火力を逆に炭素を封じ込め施設に返還をするとか、水力発電を今の倍近くつくるとか、あらゆる手だて、例えば太陽光発電等は100倍も200倍も現状増やしたとしても、実は原子力発電、世界にあります430基の数ではとても足りない。あと200基以上世界で原子力発電所を持たなきゃならんというような大変ショッキングな話まで聞いておるところであります。

 したがいまして、御指摘にありましたように、各国での原子力発電に対する今の検討、考え方というのは、例えばドイツでも今、大変議論が変わろうとしておるというようなことを伺っておるところであります。ただ、原子力発電ということにつきましては、御承知のとおり、これまでの経緯から考えても、政治的にも非常にデリケートな課題でございます。そして、この問題については、やはり国策的にエネルギー確保のためにどういう手法をとっていくのか、こういう議論が大事でありますから、私はしっかり国においてこの議論、エネルギー確保の議論はやっていくべきだと、こう思っております。

 三重県にとりましては、これはもう既に前から4原則3条件、こういう原則がございます。私どもとしては、その原則のもとで対応すべきことがあればそれを考えていくということであろうと思っております。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) ありがとうございました。なかなか知事もそこまでのことで必死と思うわけでありますけれども、でももう時代は大分そういうことでは済まされないと、こんなような思いで実はいっぱいでございます。どうぞひとつ前向きに御検討をよろしくお願いしておきたい、このように思います。

 次の少子化の問題でございます。だんだんと時間がなくなってまいりました。これは一つ私のライフワークなんですが、これはちょっと時間がないですね。少子化については、皆さんももう重々いろんなことを承知しておっていただけますので、しかもまたこの問題については、三谷議員から代表質問の中でも、このこども局ということについていろいろ議論をしていただきました。本当にこの問題についてはみんなが思うことは一緒でございまして、今、生を受けて生きている者が次の世代にどう引き継いでいくかということを考えますとき、この問題は先送りすることは絶対に避けないと、このように思いますし、目の前に肌で感じるような実効を上げていくというのはなかなか難しい。これはもう重々承知をいたしておるところでございますが、しかしながら、これはやっぱりみんなで全県的な、これこそ温暖化と同時に総力戦で三重県が少子化について取り組むということに相なろうかと思います。

 私も長くやってまいりまして、今回このこども局を組織の中につくっていただいたということは、私は非常に喜んでおる一人であります。というのは、各県の状況を見ましても、北海道とか政令指定都市はもうほとんど単独の部門をつくっておるわけでありますけれども、北海道、あるいはそれ以外の埼玉県や滋賀県、兵庫県、奈良県、徳島県、そしてまた長崎県、これが名前は違うんですけど、こども局に相当する単独の子どもの部門をつくっておるようでございます。それからすれば、三重県は非常に早いこども局の設置になるかというふうに思います。これは知事の英断に敬意を表し、お礼を申し上げたい、このように思うわけでございます。国も担当大臣をつくって、それなりの行動に出ておるわけですから、ぜひひとつこれは真剣にやっていただきたいと思う次第でもございます。

 そこで、知事の三谷議員へのお答えの中では、子どもの育ちと子育て家庭を守り、支えることのできる地域社会の実現を目指して、子ども関連施策を総合的、一体的に進めるというふうなこども局のあり方の答弁をなされたわけであります。これについては、私もその成果に大いに期待をするところでもございますが、一方で非常に残念なことは、今回のこども局設置に関しましては少子化対策、こういう文言が余り聞かれないですね。そこで、少子化という問題について、こども局の中でどういうふうに、これはすべてが少子化ということで言えばそれまでなんですけど、これを一体どのように取り組んでいくのか、一遍ひとつここで知事のお考えだけお聞きしておきたいなと、このように思います。知事、よろしく。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 少子化対策としてのこども局のとらえ方ということでありますけれども、少子化ということについては、今は世界で最も少子化の進んだ国に日本がその一つになってきたと言われております。

 合計特殊出生率、これは人口を維持していくためには2.08というのが必要だと言われておりますけれども、ここ30年、特に平成18年は1.32というふうな状況になってきておるということでございます。この少子化の急速な進行ということは、社会保障のあり方であるとか、あるいは労働力人口の確保の問題や集落の機能維持、こういった経済、社会面で様々な課題を生み出し、それが顕在化をしてきておるという状況にございます。非常にそういったことに危機感を抱くということも理解できるし、私もそう思います。

 新年度から設置をいたしますこども局でございますけれども、子どもの子どもそのもの自身の育ちとか、あるいは子育て家庭の支援、あるいは青少年健全育成など、子どもの誕生から青年期に至るまでの多様なライフステージ、それに応じた途切れのない適切な支援ができるような、そんな子ども施策を総合・一体的に進める局として実は設けようとしておるところでございます。

 この局を設けることによりまして、これまでは課題対応型の取組というのが多かったわけでございますけれども、今後は県民の一人ひとり、あるいは市民団体であるとか市町、あるいは企業、こういった多様な主体の皆さんとともに連携しながら、子どもの育ち、あるいは子育て家庭に優しい地域社会づくりを進めてまいりたいなと思います。社会の宝である、子どもはそういう存在なんだという中でしっかり取り組んでいきたいと思います。そのことが、将来的に少子化の流れに少しでも歯どめをかけるということになればという思いはございます。

 以上でございます。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) ありがとうございました。少子化というのは、本当に重要な課題の一つだというふうに認識をしていろいろ取り組んでおるわけでございます。もう少し積極的な力強いお話が欲しかったかなと、このように思っておるわけであります。

 それで、いろいろと県も随分取り組んできていただいておることは私も承知をいたしておりますが、その一つにこの1月に開催されました、「子育て応援!わくわくフェスタ」というのをやられたんです。私はちょっと時間の都合で行けなかったんですが、ここに何と2万人を超える参加者があったようでございます。そして、参加いただいた親御さんも、自分たちの子育てを応援してくれているということを実感しておったようでございまして、重要なことはこれを一過性の単なるイベントとしないで、この成功の要因をきちっと分析して、今後の子育て応援に向けた展開方法を定めていくということが当面の目先の行動としては第一かというふうに思いますが、この点どうでしょうか。このフェスタについての今後の取組についてお聞きしておきたいなと思うんですが、担当部長さん。



◎健康福祉部長(向井正治君) お尋ねの「子育て応援!わくわくフェスタ」につきましては、県内の企業と地域の子育て支援団体など、多様な主体によるみえ次世代育成応援ネットワークと協働で開催したものでございます。

 昨年に続きまして本年1月に津市で開催いたしまして、第2回のフェスタにも115の企業や地域の団体等の参加があったところでございます。子育て家庭を支援しようとする企業や団体、様々な情報や遊びなどを提供しまして、子育て家庭を中心とした県民の皆さんとの交流を行ったところでございます。若い世代の御家族を中心に、議員にも御紹介いただきましたように、2日間で2万人という御来場をいただきました。御意見としまして、今後もこの取組を継続してほしい、県内各市で開催してほしいという様々な御要望もいただいております。

 この取組が成功した要因でございますけれども、これにつきましては、子育て家庭を応援しようという企業、また地域の団体の方々の熱意をこのフェスタに集約できたということが一つはあると思います。また、それぞれの企業や団体の方々が子どもや子育て家庭が楽しめるように創意工夫を凝らしたと、そういう企画が盛りだくさんであったということを提供できたと。これで来場者の方々にも満足をいただけたのかなと思っております。

 子どもの育ちや子育て家庭を支える地域社会の実現に向けましては、多様な主体の参画が必要でありますことから、フェスタの開催は大変有意義であったと考えております。さらに企業と団体が交流を深めまして、具体的な連携の形も見えるという成果も生まれつつございます。今後は、地域版のわくわくフェスタといったものも考えながら、より身近な地域で様々な取組が展開され、県内各市で子どもや子育て家庭に優しい地域づくりが進むことを期待しているところでございます。県としても、こうした取組がより広がるよう、多様な主体との連携を一層深めてまいりたいと考えております。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) 具体的なことは出なかったんですが、ぜひ継続してやっていってくださいね。お願いいたします。

 さて、時間もございませんので、次の介護福祉施設に入っていきたいと思うんですが、介護を伴う福祉施設の問題については、今、非常に危機的な状態と言わざるを得ないんですね。何としても今日は一遍この議場でこの問題も提案をして、それなりに中央にもと思いましたので、あえて通告をさせていただきました。

 1990年代以降、措置から契約へ、民間企業の参入、規制緩和の流れなどにより社会福祉を取り巻く環境は大きく変化してまいりました。本会議に提出されております福祉人材確保に関する請願におきましても、介護保険報酬単価の切り下げにより各法人が介護職員等の人材確保に困難を来しており、その方策は各事業所の努力の限界をもう超えておるんですね。今後も高齢者が増加する中で、施設を整備するが働く人材が確保できないとなれば、必要な介護を受けられないというような実態があるんですよ。介護の質の向上を図り、キャリアパスの形成などを図る必要がありますが、何と申しましても人材の確保ができるように、適切な水準の介護報酬の設定が問題解決の対策と考えられるわけです。来年4月には4回目の報酬単価の見直しが行われる予定でありますが、当局はどのような対応策を考えておられるのか、お伺いしておきたいのでございます。

   〔健康福祉部長 向井 正治君登壇〕



◎健康福祉部長(向井正治君) 永田議員の介護現場での現状につきましての御質問にお答えいたします。

 平成18年度におきます介護関係の職種の有効求人倍率は、パートタイムも含む常用の雇用で、全国が1.74倍であるのに対しまして本県では2.32倍と非常に高い水準でございます。本県は全国的に見ても非常に人手不足の状態となっておりまして、特に介護現場の人材不足は非常に困難な状況と聞いております。

 議員からも御紹介がございましたように、一つには介護報酬等の設定の問題がございます。国におきましても、人材確保の方策として、従事者の給与等の水準などを含めた経営実態、労働実態等を把握して、適切な水準の介護報酬を設定することが重視されているというところでございます。県におきましても、県社会福祉協議会におきまして三重県福祉人材センター等を設置して様々な御紹介も行っております。また、人材育成のための資質向上ということで研修会等も開催しているところでございます。

 こういったことから、県といたしましては、昨年11月に国に対しまして現場の実態を把握して、適正な水準の介護報酬の設定を実現するように要望活動を行っているところでございます。今後につきましても、こういった様々な国に対する状況を伝えまして、平成21年度の国の制度改正では介護現場の実態を踏まえた適切な改正が行われるようあらゆる機会を通じて国に要望を行ってまいりたいと、かように考えております。

   〔46番 永田 正巳君登壇〕



◆46番(永田正巳君) ありがとうございました。これはもう来年4月に向けての話ですから、これをこのまま手をこまねいておれば、私ども、中央は本当に実際の現場の声がなかなか、入っているのか入っていないのか非常に疑問を持つところでございますけれども、机上のプランで終わってしまっている。だから、現場が非常に苦労しているという実態を、県全体としての状況を踏まえて中央にもう少し伝えてほしいんです。これは一つ要望。

 一つ例を挙げますと、こういう状態があるんですね。去年の8月に完成したと。80床の新設の福祉施設ですが、これが何と30床空きベッドですわ。埋まらないんです。ということは何でかといいますと、入所待ちは100人から150人あると言っているんですよ。だが、入れることができない。なぜかというと介護職員がいないんです。集まらないんです。何遍求人要求を毎日のように出していますけど、一人も来ないんだそうです。そういうようなのが実態であるわけです。そういうことになりますと、幾ら県の県民しあわせプランで数字を上げられておりましても、これはなかなか達成が難しいというのが実態ではないでしょうか。そういうことをよく御認識いただきましてひとつよろしくお願いをいたします。

 さて、最後の三重県の情報発信、この点はこれからひとつ三重県にいろいろ情報発信していかなきゃならないと思うんですが、別に東国原知事をということには私は申し上げておりません。ただ、これからいろいろと伊勢神宮やあるいは松阪牛、鈴鹿サーキットや亀山ブランドなど固有名詞がまさっていて、それがイコール三重県に結びついていないように、中央を申しますとそういうふうなわけです。そういうことでございますときに、来年は知事が誘致されていました世界新体操、あるいはまた遷宮問題もあります。もう少し三重県の情報発信について一遍見直して、もっと情報発信について考えていくべきじゃないかということを御提案申し上げたかったんでございますが、もう時間も来ていますので、私の提案として受けとめていただきまして、今後に臨んでいただければありがたいなと、このように思います。大変ありがとうございました。(拍手)



○議長(岩名秀樹君) 16番 稲垣昭義君。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇・拍手〕



◆16番(稲垣昭義君) おはようございます。新政みえ、四日市選出の稲垣昭義と申します。本日は、議長のお許しをいただきまして一般質問の機会をいただきましたこと、感謝を申し上げたいと思います。

 それでは、限られた時間ですので、早速議論をさせていただきたいと思います。

 まず北勢地域の産業政策に求められる二つの視点でありますが、私は11月の予算決算常任委員会の総括質疑の際にも申し上げましたが、本県の産業政策をさらに次のステージへ進めるためには、知的ネットワークの構築と観光戦略が今後最も重要であると考えます。ちょうど1年前にこの本会議場で知事と議論をさせていただいた高度部材イノベーションセンターが本年3月8日に、今週の土曜日に開所することは大いに期待をするところでありますが、今日は北勢地域の産業政策を考える中で、今後新たな取組が期待されるものとして2点質問をさせていただきます。

 一つは、中小企業の魅力発信と人材確保についてであります。

 北勢地域は企業立地も活発で、例えば四日市の有効求人倍率は約1.9倍と高い水準で推移をしておりますが、その一方では大企業などでも人材確保が非常に難しく、様々な努力がなされております。そんな状況の中で、特に中小企業では学生の理系離れや製造業離れや、あるいは先ほど申しました大企業に先に人材が確保されている現状などから若手の人材確保が非常に難しい状況に陥っております。北勢地域の経済を下支えしているのは中小企業であり、特に高度な技術を有するものづくり産業が技術力を低下させることなく、技術の継承がスムーズに行われるための人材確保がしっかり行えるよう、そういった仕組みづくりが今求められている大きな課題であると考えます。

 先日、新ものづくり発見ツアー体験報告といったDVDを見させていただきました。そのDVDはここで映せませんので、報告書を見させていただいて、少々中身を紹介させていただきますと、これは早稲田大学の学生30人をバスに乗せて、約1週間、北海道、東北地方の中小企業を訪問して、それぞれの会社の経営者と意見交換をし、現場の技術に触れ、中小企業の魅力を感じ取ってもらうといった企画であります。DVDからもこの報告書を読ませていただいて、その中からも学生たちの意識が変わっていくのが感じ取られます。また、経営者の魅力や中小企業の魅力にどっぷりつかっていく様子がうかがえます。今後優秀な人材を確保するためには、大企業と比べて企業の魅力を発信する力が弱い中小企業のそういった魅力をいかに学生たちに向けて発信することができるか、また経営者の魅力にいかに触れていただける機会をつくっていくか、こういったことを県として考えていく必要があると考えます。

 このDVDを見て感じたのは、例えばフジテレビの恋愛バラエティー番組で「あいのり」という番組がありますが、恐らくこの議場の皆さんは見たことのない方のほうが多いかなという気がしますけれども、学生とか若者には非常に人気のある番組であります。ラブワゴンというワゴンに学生を乗せて世界じゅうを旅する。その中でその番組は恋愛をしたりいろいろな経験をしていくんですが、そのイメージが非常に私の中にはこのDVDを見て重なりまして、今の学生にそういうニーズがある。それに視聴率が高い。であるならば、そのものづくり版としてそういったワゴンをこの県内に走らせて、学生たちを乗せて走らせるということは非常に意味のあることではないかということを思わせていただきました。

 県内の中小企業にはすばらしい技術を持った企業、すばらしい経営者がたくさんいます。県が学生たちをワゴンに乗せて、そして直接経営者や技術力に触れていただく機会を提供し、また県内の文化や歴史などにも触れていただきながら県内を旅していただくことが、中小企業の人材確保のミスマッチを解消する非常に有効な手段であると考えます。また、参加した学生たちが、体験を通じて得た三重県の魅力、県内中小企業の魅力を県外へ発信をいただけることにもつながると考えます。

 20年度当初予算案には、中小企業支援策として中小企業魅力発信ネットワーク構築事業といったものが上げられており、私が先ほど述べました学生たちに県内の中小企業の魅力を感じてもらうための施策が検討されておりますが、具体的な中身をお示しください。また、中小企業の人材確保に関しては単年度の取組ではなく、継続して取り組む必要があると感じますが、御所見をお願いいたします。さらに、優秀な人材を確保しようと思えば、広く県外に目を向け、特に首都圏、大阪、名古屋といった大都市圏の学生に対してのアプローチが重要であると考えます。このことについて具体的な考えがあればお示しください。

 次に、2点目の観光戦略ですが、本県では観光局を設置し、観光局長を中心に伊勢志摩地域や東紀州地域などの観光振興について様々な取組を行っていただいており、その成果も出てきていると評価をさせていただきます。今後これらの地域に関してはさらなる取組を期待したいところでありますが、一方、北勢地域に関しては、湯の山温泉や長島温泉、鈴鹿サーキットなどをはじめとしてたくさんの観光資源があるにもかかわらず、余り観光戦略的なものが感じられません。県として北勢地域の観光実態をどのように考えているのか、まず御所見をお示しください。

 例えば、北勢地域の市町における観光振興計画の策定状況を見てみましても、桑名市と鈴鹿市は策定されておりますが、四日市市、いなべ市、三重郡の3町、東員町、木曽岬町は策定されておりません。私は、北勢地域において、それぞれ市町ごとに観光振興計画をつくる必要性といったものは余り感じませんが、名古屋から近いといった立地条件の優位性や核となる観光誘客施設が幾つか存在し、それらを点ではなく面として情報発信する必要性、また歴史的、文化的な潜在能力の高さ、そういったことから北勢地域として観光振興計画を策定し、観光誘客に力を入れるべきだと考えます。平成19年度に伊勢志摩地域を一体的に考えた広域的な伊勢志摩観光振興プランがつくられる予定ですが、北勢地域を一体として考えた具体的な観光戦略をつくるべきであると考えますが、御所見をお聞かせください。

 観光客の視点から見たときに、例えば湯の山温泉が菰野町にあるといったことは余り重要なことではなく、湯の山温泉を核としたその地域の魅力がどうか、そういったことが求められるのであると考えます。そのためには、行政区域を超えた連携が重要であると考えます。伊勢志摩観光振興プランは広域団体である伊勢志摩コンベンション機構を立ち上げ、ここが主体となって伊勢志摩地域としての観光戦略を描いていただいております。私はすばらしい取組であると評価するとともに、経済活動が活発な北勢地域において県が積極的にかかわっていただき、広域的な北勢観光コンベンション機構の立ち上げをしかけていただきたい、検討いただきたいと思いますが、御所見をお聞かせください。

   〔農水商工部長 中尾 兼隆君登壇〕



◎農水商工部長(中尾兼隆君) 中小企業の魅力発信と人材確保ということで御答弁を申し上げたいと思います。

 少子・高齢化でありますとか労働人口の減少、経済のグローバル化、技術革新、こういったものが進展してまいりまして中小企業を取り巻く環境は大きく今変化をしてきております。こうした中にありまして、中小企業が継続的に競争力を維持するためには技術革新などに取り組む核となります人材を確保していくことが大変必要でございます。

 一方、大学生の就職したい企業の志望理由というのを調べてみますと、一つ目が仕事がおもしろそうだ、二つ目が企業規模が大きい、三つ目が一流企業であること、こういったものが上位を占めておりまして、企業の持つ魅力の発信力や知名度の低い中小企業にありましては、将来の経営を担っていける優秀な人材を確保することが大変厳しい状況でございます。こういったことのために、経営者の経営姿勢が魅力的な企業、あるいはオンリーワン技術を有する企業などを中心にいたしまして、その魅力を首都圏等で発信することを通じまして、認知度の向上を図って人材の確保につなげていくことが重要であると、このように考えております。

 こうした考え方のもとに、平成20年度からは首都圏や県内の学生によります企業での体験学習と、これを踏まえました学生によります学生の目線から見たものづくり企業の情報発信を進める仕組みづくりといたしまして、一つには中小企業の経営者自らがその魅力や実像を伝える体験道場を開催したり、あるいは二つ目には首都圏等で学生によります体験報告会の開催や、あるいはインターネット、フリーペーパー等を通じました情報発信、そして三つ目には各企業での体験状況の映像化でございます。それや学生のレポート等を活用したPR冊子を作成したり、こんなことに取り組んでいこうと考えております。今後こういった仕組みを継続的に進めることによりまして、中小企業におけます経営の核となる人材の確保につなげてまいりたい、このように考えておるところでございます。

 以上でございます。

   〔農水商工部観光局長 大森 久君登壇〕



◎農水商工部観光局長(大森久君) まず北勢地域の観光実態というところからお話しさせていただきます。

 県の観光レクリエーションの入り込み客推計書というのがあります。18年度版のデータを持って定量的にちょっと4点ほど見てみたいというふうに思います。

 まず1点目ですけれども、三重県全体の18年ですけれども、入り込み客数というのが3290万人であります。北勢地域の入り込みが1260万人でありますので、県全体における北勢地域の割合というのは約40%と。これは各地域一番でございます。

 2点目でございますけれども、先ほどおっしゃっていただいた3カ所ございます。なばなの里を含めた長島温泉、鈴鹿サーキット、御在所ロープウエーを含めた湯の山温泉、それに加えまして多度大社と椿大社、この5点の地点に北勢地域の約66%、3分の2が集中されておるということがわかります。

 3点目でございますけれども、北勢地域には今現在観光調査地点というのが53カ所あります。53カ所合わせて1260万人というわけですけれども、その53カ所のうちの3分の1に当たります18カ所が公園等の野外活動施設になっております。その18カ所に何と150万人を超える方々が行っていらっしゃるということでございまして、都市の喧騒を離れてこうした施設に憩うという実態があるのかなというふうに思っております。

 4点目としましては、観光客が1回の旅行で何カ所立ち寄られるかという立ち寄り率というのがあります。それを見てみますと、北勢地域に来られた方々は1回について1.3カ所のところを訪れていらっしゃるという結果があります。これはほかの地域と比べますと非常に箇所が少ないという結果でありますので、北勢地域ではたくさんの方々が来られているにもかかわりませず、特定の施設に入り込みが集中しまして、多くの資源を抱えながらも十分に見ていただいていないといったことかなと。これが一つの課題ではないのかなというふうにも思っております。

 次に、広域連携という話でございますけれども、観光客のニーズが非常に高まってきておりますので、一つの市町という単位ではなくて、広域の連携が何よりも重要であるというふうに考えております。特に北勢地域だけではなくて、県の中の他地域との連携も必要になってくる場合もあるでしょうし、また県境を超えた連携も必要になってくる場合もあるかなというふうに思っています。北勢地域は東海道をはじめまして非常にたくさんの街道があるとか、あるいは伝統工芸などといった歴史文化の資源がたくさんあるというふうに理解をしておりますし、また、石油化学コンビナートであるとか自動車、半導体、液晶の関連企業といった様々な多様な、いわゆる産業観光といいますけれども、産業観光の素材もたくさんあるというふうに思っております。

 北勢地域には全市町で10ございますけれども、10の市町が会員となって広域観光に取り組むための組織が幸いもう既にありまして、名前は北伊勢広域観光推進協議会というのがあります。広域の10の市町、広域の観光振興をつくる前に、まずここの組織が、例えばでございますけれども、自動車観光などによりまして各市町の持つ多様な資源を有機的に結びつけまして発信をしていただき、先ほどの立ち寄り率1.3をもっと増やし、そして経済的効果につなげていく必要があるのではなかろうかなというふうに思っております。県といたしましては、地域の様々な方々と連携しながら、北勢地域の観光振興にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 以上であります。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) 御答弁いただきまして、中小企業の魅力発信、人材確保については、今いろんな御説明もいただいて具体的な取組も説明していただきましたが、ぜひとも継続をして、そして一番ポイントになるのが学生の目線から見たというところをおっしゃっていただきましたが、それがないことにはいけないと思います。来ていただく方、学生の目線に立ったそういったしかけをこれから県として発信をいただきたい。その魅力の発信をすることの力になっていただきたいと思います。

 それから、観光について、北勢地域のポテンシャルの高さも今、観光局長のほうから御説明もいただき、なるほどと聞かせていただいておったんですが、その中で立ち寄り箇所数が1回に1.3カ所、これを増やしていくための戦略が要るのかなと。1カ所1カ所はそれなりの誘客の力を持っていたとしても、それを面で結ぶ取組がやっぱり要るんだろうと思いました。

 1点だけちょっと確認させてもらいたいんですが、この北伊勢広域観光推進協議会でしたかね。私も四日市におってちょっと不勉強だったんですけれども、どんな活動をされて、どんな団体で、具体的に今まで、あるいはこれからになるのかもわかりませんが、どんな活動をされているところなのか教えてください。そして、できれば県もかかわっていただきたいと思いますが、県のかかわりはここはあるのかどうかということも含めて1点確認をさせてください。



◎農水商工部観光局長(大森久君) 北伊勢広域観光推進協議会、ここに規約を持っておりますけれども、まず目的が観光振興の基本方向を定めるんだと。同時に、観光の振興を図るとともに、産業の振興と地方文化の伸長に寄与していきたいと、こういうふうに書いてあります。これは平成8年度につくられておりまして、10の市町が会員でございます。トップでございます。首長さんが会員のトップでありまして、三重県は賛助会員という形で加入させていただいております。

以上でございます。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) 北勢地域の10の市町の首長が入られていると。市長、町長がということですし、そういう大きなネットワークがもうできているのであれば、なおさらここを積極的に動かしていただきたいなと。そのためには、県は賛助会員と今お話がありましたけれども、ある程度やっぱり地域が集まったところは、伊勢志摩のコンベンション機構もそうだったとは思うんですが、県のかかわりという部分はかなり求められると思いますので、そのあたりちょっとしっかりとやっていただいて、平成8年からいろんな取組はされておるんですが、余り私の実感として残っているものがないのかなという気がしますので、今後の活動というか、取組に期待をさせていただきたいと思います。

 それでは、時間もあれですので、次に入らせていただきたいと思います。基金と補助金のあり方について議論をさせていただきます。

 本県では、29の基金のうち財政調整基金と県債管理基金を除いた27の特定目的基金について見直しが図られ、今議会にて政策目的を達成したなどで近年活用されていない基金を廃止し、残高を一般財源に回す、あるいは目的が類似している基金の統合といった視点で検討された結果、6基金を廃止して二つの基金を統合するといった方向が示されました。国の霞が関の埋蔵金議論をするつもりはありませんが、財政が非常に厳しく政策課題が多様化している今日、特定の目的のために基金を積んでおくといった考え方を見直し、一般財源化して整理するということは非常に時代にかなっていることであり、評価をさせていただきたいと思います。

 しかし、今回廃止される六つの基金を見てみますと、そのうちの一つは、例えば鈴鹿山麓リサーチパークに県がハイテクプラネット構想というのを掲げて政策誘導した結果、その構想自体が頓挫をしてしまっている新興拠点地域基本構想推進基金約28億円、これについては廃止をして一般財源化されるものの、ほかの五つの基金は基金をほぼ取り崩した後にそれぞれ廃止する、こういったことになる予定です。また、美術博物館建設基金と文化振興基金を統合して文化振興基金として残すといったことでありますが、これを残しておく理由というのもいまいちよくわかりません。今回の基金見直しは第1段階であって、今後、本質的な議論をして継続をされていくものであるというふうに私自身は考えますが、まず今回の基金の見直しの考え方と今後の取組、そういったものをお示しいただきたいと思います。

 27ある特定目的基金のうち、国費が原資となっている九つの基金と平成20年度までの時限措置である障害者自立支援対策臨時特例基金については今後見直しの議論の範囲外であると考えますが、今後重要な議論の一つは県民に超過課税を負担いただいている、そしてその分を積み立てている福祉基金、環境保全基金、中小企業振興基金、体育スポーツ振興基金、この四つの基金であると思います。この四つの基金は合計約80億円程度でありますが、それぞれの目的に応じてこれまで有効に活用されてきたとは考えますが、今回の見直しの議論の中でどのような議論があって、今後どのように検討されていくのかといったことも加えてお示しください。

 もう一つは土地開発基金であります。この基金は公用、公共用に使用する土地をあらかじめ取得し、事業の円滑な執行を図るために昭和44年に設置をされた非常に古い基金であります。平成18年度末で約131億円の残高のうち、その半分は土地であります。今議会で伊勢志摩であい交流スクエア整備事業用地として土地開発基金が取得していた土地と伊勢市の土地を等価交換する議案が上がっておりますが、交換後の土地に県が伊勢志摩広域防災拠点施設を整備し、伊勢市がフットボールビレッジ構想を推進するということから、県、市にとって非常に有効な財産の交換であるとは考えます。

 しかし、県と市の間では土地の等価交換ではありますが、実際土地開発基金の土地であるため、県は起債をして、つまり借金をして8億5000万円を土地開発基金に積み戻す、そういったことは何だかしっくり来ないような気がいたします。土地開発公社という組織があり、土地開発公社が土地の先行取得の役割を果たしている今日では、ほぼ同様の役割を担ってきた土地開発基金のあり方は改めて考え直す必要があると思います。現在基金が保有している土地を県が政策的に有効活用する際には基金を取り崩していき、最終的には基金を廃止していく、こういった考えが必要かと考えますが、今回の基金見直しの議論の中でそのような視点での議論はあったのか。今後この土地開発基金のあり方をどうしていくのかといったことをお示しください。

 次に、補助金についてでありますが、県から出されている補助金・交付金一覧は平成15年に議員提案条例にてつくられた三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例に基づき議会に毎度提出をいただいております。執行部におかれましては、この条例に沿ってより効果的な補助金、交付金のあり方を常に考えながら御努力いただいているとは思いますが、今議会の開会日に私ども政策防災常任委員会の委員長報告で全庁の情報システムに関する集中審議の結果を報告させていただきましたが、IT、情報関連予算に関しては大半がソフト事業で、そのうちシステム開発等に係る人件費が多くを占めているため、目的に応じた成果物ができているのか、費用が妥当なのか、こういった判断を図ることは非常に難しいところがありますが、しかしながら常に意識を持って不断の努力をしていくことが必要であるといったことを要望いたしました。

 補助金に関しても、その中身の大半が人件費であるものも多々見受けられます。これらの補助金については、改めてその人件費が妥当であるのか、どのような成果が上がっているのか、より効果的な手法がほかにはないのかといった検証が毎年しっかり行われる必要があると考えます。これについても御所見をお聞かせください。

   〔総務部長 福井 信行君登壇〕



◎総務部長(福井信行君) 特定目的基金の見直し等、多岐にわたりまして御質問いただきましたので、御答弁申し上げます。

 まず特定目的基金の見直しについてでございます。特定目的基金の見直しにつきましては、経営改善プランにおきまして使途が類似している基金の統合ですとか、それから社会情勢の変化等により必要性が薄れております基金の廃止を検討することとしております。また、決算審査における監査結果ですとか、議会におきましても基金の見直し、それから政策的な観点での効率的、効果的な活用の検討が必要と、そういった御指摘をいただいているところでございます。

 見直しの効果といたしましては、例えば社会情勢の変化により必要性が薄れております基金を廃止し、その財源を財政調整基金に積み立てますと一般財源を確保できるということになります。また、使途目的が類似しております基金の統合につきましては、統合によるスケールメリット等によりまして施策の推進に寄与すると考えております。今回の見直しは以上のような効果を期待しまして検討を行ったところでございます。いずれも県民のニーズに対応するための施策のあるべき方向性を見据えた上で、できる限り財源を確保することも念頭に置きまして、政策面、財源面の両面から見直したものでございます。

 しかしながら、国庫補助金を原資としているものですとか、法律等で設置が規定されているもの、それから先ほど御指摘がございました法人県民税の超過課税のように使途区分の明確化が必要なものにつきましては、財政調整基金ですとか他の基金に統合することは困難でございますので、結果として、議員も御指摘がございました現時点では八つの基金を廃止、統合することとし、そのうちの振興拠点ハイプラ基金につきましては今議会で廃止条例を上程させていただいているところでございます。なお、今回廃止、統合しなかった基金につきましても、引き続き必要に応じて見直しの検討は行ってまいりたいと、そのように考えております。

 それから、2点目の法人県民税の関係でございますけれども、法人県民税の超過課税につきましては、資本金が1億円を超える法人などを対象に、県民の保健福祉などの目的で使用することを御説明した上で、本来5%の税率に0.8%の超過課税率を設定いたしまして納税していただいているものでございます。具体的な使途といたしましては、保健福祉の向上を図るために超過課税収入の35%、それから中小企業の振興を図るために30%、それから体育スポーツの普及振興を図るために25%、それから環境対策を図るために10%と、それぞれ四つの基金に積み立てましてその目的に沿った事業を実施しているところでございます。

 これらの超過課税につきましては、その使途につきましても納税者の御理解を得た上で、16年の第4回定例会におきまして平成22年12月31日に終了します事業年度までの5年間の延長を認めていただいているものでございます。改正に当たりましては、納税者の理解を得ることが重要でございますし、商工団体等にもその延長と4分野の充当について説明を行っておるところでございます。したがいまして、超過課税の今後のあり方につきましては、これまでの経緯でございますとか、それから新しい行政需要を踏まえつつ、税を納めていただく方々のコンセンサスを得ることが何よりも重要でございますので、次回の見直しの時期に合わせ御議論をさせていただきたいと、そのように考えております。

 それから、土地開発基金でございます。土地開発基金につきましては、公用もしくは公共用に供します土地、または公共の利益のために取得する必要のございます土地をあらかじめ取得することによりまして、事業の円滑な執行を図るために設置されているところでございます。中身的には、議員も御指摘のように、基金で直接土地を買いまして土地という形で保有しているもの、それから土地開発公社に土地の先行取得を委託する際にその資金として公社に貸し付けているもの、それから三つ目が預金というような三つの形で現在運用をしているところでございます。

 そもそも土地開発基金につきましては、地方自治法241条の規定に基づきまして特定の目的のために定額の資金を運用する基金でございまして、昭和44年当時の自治省の財政局長通知、土地開発基金等の設置に基づきまして、必要な財源の一部も地方交付税により措置され、設置された基金でございまして、それ以降も数次にわたって基金の積み増しを行ってきておりまして、その財源につきましてもその都度交付税措置をされているところでございます。

 バブル崩壊以降、土地が値下がり傾向にございまして、あらかじめ土地を取得するというようなメリットは薄れてきておりますけれども、事業を円滑に執行していくためには土地の先行取得というのが必要な場合も依然として想定されますので、今回の見直しにつきましては当面存続させていただいたところでございます。

 それから、先ほど他会計で買わずにというような御指摘がございましたけれども、これにつきましても、自治省の財政局長通知におきましては、他会計において事業の用に供する場合においてはこれを当該年度の他会計の歳出予算をもって買い取ることというのが明記されております。したがいまして、基金が所有しておりますまつり博の土地を広域防災拠点等の用に供する場合にありましても、一般会計予算によりまして買い取る必要がございますので、議員御指摘のような方法、方式というのはとれないと考えております。

 それから、もう一つ、土地開発基金の現在の基金総額は御指摘のように131億でございますけれども、基金の適正規模につきましては、今後の基金の資金需要等も踏まえまして今後の検討課題としたいと考えております。

 それから、4点目の補助金の関係でございます。補助金につきましては、県の各種行政目的を達成するために交付するものでございまして、その執行に当たりましては、公正かつ透明性が高く、効率的な運用が求められているところでございます。このようなことから、補助金の交付に当たりましては、三重県補助金等交付規則ですとか、それから各部が持っております補助金等交付要綱等に基づきまして交付目的に応じた使い方がなされるかをチェックするなど、適正な運営を行っているところでございます。また、みえ行政経営体系によりますプラン・ドゥ・シーサイクル、すなわち個々の事業の目標を定めまして執行しまして、その成果の確認と検証を行いまして、その結果を翌年度の予算に反映していくという一連のプロセスの中で、補助事業につきましても事業の効果が上がっているかどうか、毎年度検証作業を行っているところでございます。今後もより一層厳しい財政状況が見込まれる中、事務事業の抜本的な見直しですとか、選択集中を進める中で個々の補助金についても必要性、その内容を精査し、必要な見直しは図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) 今、総務部長のほうからいろいろと御説明いただきまして、今の仕組みの中ではこういうことなんだと。これからも努力はしていくけれども、依然としてその仕組み自体は余り変えようという気は感じられないような御答弁をいただいたんですが、幾つかちょっとお尋ねをさせていただきたいんですけど、例えば土地開発基金についてまずお伺いしますが、土地開発基金と土地開発公社の機能というのは違うんですか、同じなんですか、機能としては。



◎総務部長(福井信行君) 基本的には年度は違いますけれども、土地開発基金が44年にできまして、それから土地開発公社のほうはやっぱり公有地拡大とか、そういったところがございましたので、48年に設けられております。基本的には、公共用とか公共用に供する土地を買うという点では一緒でございますけれども、土地開発公社につきましては、民間の市中銀行等から融資等もいただいてその資金を活用しているというところがございますし、基金のほうは直接県の基金の金を持っているということでございまして、そこら辺につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、基金のほうから土地開発公社の資金を提供するということで、市中銀行で借りるよりは安価な資金が提供されますので、結果的に県がそういった公共事業を実施する際には安くでき上がるというようなメリットもございます。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) そうすると、イメージだと土地開発公社の財布的な役割を土地開発基金が果たしている、そういう今、御答弁でいいんですかね。確認です。



◎総務部長(福井信行君) そういった面もございます。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) 確かにそういう面もあって、ただ機能はよく似ていると。先ほど年代の話をされましたが、昭和44年に基金ができました。基金ではあれなもんで48年に公社という制度ができた。それが先行取得等をやっている。今、総務部長の答弁の中にも、時代はもうバブルが崩壊してからそういうやり方というのはどうなのかなという疑問も今提示をされていただきましたし、例えば今回の東芝さんが新たに進出されるときも今までの公社で土地を確保しておいて、そこへ来ていただくのとはまた違うやり方になってきておるわけですよね、時代が。

 そんな中で、そもそもこれが要るのかどうかという話はもちろんありますが、それは別の議論として、基金と公社と同じような役割を持っているところを、先ほど総務部長はこの経営改善プランの中に書いてあるところから基金の見直しを始めましたと言われました。ここを今読ませてもらうと、使途が類似している基金の統合とか、社会情勢の変化により必要性が薄れている基金の廃止を検討されたはずなんですよ。それをやられて、確かに基金同士ではないかもわからないです、土地開発公社というのは基金ではないですから。でも、使途が類似して機能もよく似ている。そして、社会情勢等を考えたときに、なぜこれを残していく必要があるのかということを私は大いに疑問に感じます。

 ましてや、非常にわかりにくいのは、今回の先ほど法律的にはそうなっていますというお話はありましたが、伊勢市と県で例えば土地を交換しますと。等価で交換するのに、県は借金をしてその分をまた積み戻してあげる。感覚で言ったら私がA銀行とB銀行に預金通帳を持っていて、A銀行から8億5000万借りて借金をして、B銀行へ8億5000万また貯金をする。同じ私の口座です。こういうことが果たして今必要なのかどうかということも、そういう視点から物事を考えていただきたいと思っています。

 もう1点言いますと、先ほどの経営改善プラン、今言われましたが、ここには同じようなところに地方債発行額の抑制と書いてあるんですよね。新たな県債の発行の抑制に努めるとともに、地方債に対する地方交付税の後年度措置に十分留意しながら、有利で真に必要な地方債の発行に努めます。とにかく地方債をできるだけ抑制していきたい。県の借金は1兆円を超えましたと言われているんですよね。それとの整合性を考えても、今回思い切った見直しをして提案をしてくるべきだったんじゃないかというのを考えますが、そのあたり部長、もう一度確認させてください。



◎総務部長(福井信行君) そこにつきましては、現在基金につきましては基金の性格から申しまして定額の基金ということになっておりますので、今、言われましたところについては制度上の問題は出てまいります。ただ、130何億をそのまま寝かしておく必要があるのかどうか、その辺については当然検討の余地はあると思っておりますし、先ほど御指摘のあるようなバブルも崩壊しておりますので、今後の土地取得の状況ですとか、それから他府県の状況等は勘案しながら見直しも含めまして十分検討はしてまいりたいと、そのように考えております。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) 土地開発基金の根拠は法律ですか、条例ですか、設置は。



◎総務部長(福井信行君) 土地開発基金条例というのがございますので、基金としては条例でございます。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) 本来なら今、見直しをして提示をいただくときに、条例に基づいて設置をされている基金なんですよね。例えば先ほども議論がありましたように、国の原資になっているものとか、国の法律によってつくられているものであれば、それはいたし方ないところもあります。けれども、これは条例でつくっているものですから、その条例改正も視野に入れたそういった議論まで踏み込んでしていただくのが本来の見直しの議論なんだと思いますが、そのあたり部長は率直にどう思われますか。



◎総務部長(福井信行君) とりあえずは、冒頭にも申し上げておりますけれども、第1弾としまして早急にできるもの、若干時間をいただかんならんもの、それから国の制度と国の財源が入っているもの、これについては私のほうだけでは何ともなりませんので、そういった段階と目的に分けて考えたところでございます。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) そうすると、次の段階はいつ、20年は今回示されました。今回廃止されるのは一つですけど、先々の予定で書いてもらってありましたよね、たしか。六つの基金は今年すべて廃止するのではなくて、段階的なことを示していただいておったと思うんですが、それぞれ、例えば平成21年、あるいは22年に廃止予定という見通しを立ててもらったんです。でも、これじゃなくて、これは当面できるところからやりましたという今のお答えだったと思うんですが、次の例えば土地開発基金とかの見直しについて、いつぐらいにこういうのを提示いただける予定なんですかね、総務部長。



◎総務部長(福井信行君) 今の段階では特にスケジュール的なものは考えておりませんけれども、できるものから検討はしてまいりたいと考えています。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) これ以上土地開発基金、言いませんけれども、やっぱり普通の感覚からいっておかしいと思うんです。借金がたくさんあるよと先ほども言いました。1兆円を超えました。困っています。それで、同じ土地を交換するときに借金をして、その土地をまた自分のところの通帳へそれを積んでおくという感覚はどう考えてもこれはおかしいと思いますし、その根拠が土地開発基金は条例でできておるんです。

 条例を読んでみますと、取り崩しの規定がないから取り崩せないんですよね。だったらその取り崩しの改正を我々に提案してくれるべきなんじゃないですか、それを。それをやった上でこの見直しの議論をするのが本来だと思いますので、そのあたりについては部長もこれから、今、見直していただくというお話もいただきましたが、ちょっと中身まで踏み込んだ議論をしていただかないといけないんじゃないかなと思います。

 もう1点、超過課税のところだけ確認をさせてもらいますが、先ほども言われましたように22年まででしたかね、今、超過税は延長になっています。それが終わった後にもう一度見直すということでしたが、今いろんな議論がこの議場でもあるのに、例えばこの環境保全基金というのがありますけれども、森林環境税をどうしようかといった議論もいろいろやっています。

 先ほどから出ているこの経営改善プランを見ておると、歳入の確保というところで課税自主権という項目があるんですね。「今後も、課税自主権を有効に活用しながら、「県民しあわせプラン」の着実な実現をめざし、各種施策の充実に努めていきたいと考えています。なお、他県では既に森林環境税の導入が進んでおり、本県においても議論が行われています。新たな税の導入は、県民の皆さんに新たな負担を求めることですので、今後、県議会の議論も踏まえながら適正に対応していきます。」と書いてもらってあります。

 こういう県議会の議論を踏まえながら適正に対応するということですが、課税自主権を有効に活用していきたい。とにかく導入したいんですよという意思は部長のほうからも読み取れるわけですけれども、今の議論だと、一方で環境保全基金を超過課税を取ってやっています。この新たな税の議論が今あります。となると、平成22年までこっちはそのままあるわけですから、平成22年以降の新たな税の議論という感覚でとらえさせていただいていいんでしょうか。確認をさせてください。



◎総務部長(福井信行君) 法人県民税の超過課税につきましては、確かに環境対策ということで盛り込まれておりますけれども、環境保全基金条例におきましては、三重県の関与する廃棄物の適正な処理の推進に関する事業ということでございますので、今、議論のございます森林づくりについては本来的には入りませんので、そういったところの用途には使えないということでございます。ただ、一方で今、三重の森林づくり検討会におきまして森林づくりの推進方策について検討されているところでございますので、これにつきましては、新たに何らかの財源を確保するということになった場合には、そのあり方については関係部局と十分協議して、超過課税とは別の議論で考えさせていただきたいと思っています。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) 確かに用途とかそういう部分が違うというのはあるんですけれども、県民の側から言えば超過課税は一緒なんですよね、県民税にオンされるという感覚は。そのあたりの説明責任をどう果たしていくかという部分がこれは求められることだと思いますので、時期まではあれですけれども、しっかりいろんな基金の見直し、あるいは補助金はちょっと時間がないのでもう触れませんが、基金の見直しをしていく中でそういったことをしっかり、表面だけではなくて中身の部分の議論もいただいているんだろうと思います。庁内ではやっていただいているんだろうと思いますので、それをまた議会の場にも出していただいて議論をさせていただきたいと思います。

 基金について今いろいろと申し上げさせていただいたんですけれども、別に基金がだめだというわけじゃなくて、やっぱり多様化していますので、いろんなものに使えるようなそういった仕組みにしていく必要があるんだろうと。時代に変化が早いので、その時代の変化に合ったものを新たにつくっていくということも求められるんだろうと思います。

 今議会で新たに基金の設置も出ていますけれども、例えば今議会で出ているのは後期高齢者医療制度が新たにスタートするということから、財政安定化基金というのを新たに設置したい。こういう時代のニーズに合った、用途に合ったもの、これは国から言ってきておるやつですけれども、こういうのはやっぱりつくっていく必要があるんだろうと思いますし、あるいは県独自でもこれから必要なもの、そういったものはつくっていく必要もあるかもわからない。ですけれども、例えば昭和44年からもうずっとそのままあるとか、そういうものについて、もう一度厳しい目で見直していただく必要があると思いますので、改めてお願いをして、もう時間が来ましたので、次に移らせていただきたいと思います。

 最後に、廃棄物行政について議論をさせていただきます。

 全国最大規模の不名誉な大矢知・平津事案の不法投棄に関して、住民との話し合いの中で、現在住民の求める場所で新たに3カ所再調査をいただき、その結果待ちの状況と聞いております。県が川越建材工業に対して出した措置命令の履行期限は本年12月末でありますが、今後の県の姿勢、進め方をお尋ねいたします。

 また、今後、不法投棄エリアのあり方を、住民を含めてともに検討する協議会、これについては昨年3月13日に準備会を立ち上げていただいてからその後動きはありません。今後の県の考え方をお示しください。

 さらに、新小山最終処分場の整備についてお尋ねいたします。

 現在の三田処分場の耐用年数が平成23年であることを考えますと、公的関与の管理型最終処分場の整備に関してスピード感を持った取組が求められます。建設事業費が135億円程度と言われていますが、事業主体である環境保全事業団の資金繰りも含めて今後の見通しをお示しください。

 次に、視点を変えて、都市鉱山という言葉を耳にされたことがあるかと思います。既に鉄、銅、アルミニウム、鉛などではそれらのスクラップは重要な原材料供給源となっていますが、特に枯渇性を危惧されるレアメタル類に対しては定量的な見積もりは系統的に行われておらず、国内蓄積量に関して我が国の能力がこれまでは把握されておりませんでした。本年1月11日に独立行政法人物質・材料研究機構の発表で我が国の都市鉱山資源は世界有数の資源国に匹敵する規模になっていることが明らかになりました。例えば金は約6800トンで、世界の現有埋蔵量4万2000トンの約16%を占めております。銀は6万トンと22%に及び、ほかにもインジウム61%、すず11%、タンタル10%などなど、世界の埋蔵量の1割を超える金属が多数あることがわかりました。

 これまで廃棄物行政というと、どちらかというと先ほど申しました不法投棄などの後ろ向きなイメージや、最終処分場などは近隣住民から迷惑施設として嫌われるといったように余りよいイメージがなかったように感じますが、資源のないと言われてきた我が国が実は次の世代に夢のある都市鉱山を抱えているといった実態に着目をし、限りある資源を海外に逃がさない、あるいは都市鉱山を積極的に有効活用していく取組を全国に先駆けて打ち出してはどうかと考えますが、御所見をお聞かせください。

 既に東京都では、来年度から都市鉱山の塊である携帯電話の回収をメーカーと協力して行います。また、秋田県大館市では、こでんちゃん回収ボックスをスーパーに設置し、小型電子・電気機器を回収し、レアメタルの再資源化を行っております。本県では、このような他地域で始まってきた回収といった取組に加えて、例えば科学技術振興センター工業技術研究所で次世代に向けた具体的な研究を始めていただきたいと考えますが、御所見をお聞かせください。

   〔環境森林部理事 松林 万行君登壇〕



◎環境森林部理事(松林万行君) 四日市大矢知・平津町の産業廃棄物処分場問題、新小山最終処分場整備の問題、それからレアメタル対策の3点についてお答えさせていただきます。

 大矢知・平津事案につきましては、県が実施いたしました安全性確認調査の結果を受け、直ちに人体への影響など、生活環境保全上の重大な支障を生ずるおそれはないものの、継続的な水質調査とあわせて覆土や雨水排水対策等の実施が必要であるとの専門会議の御意見を踏まえ、本年12月30日を履行期限といたします措置を命じ、現在原因者に対しその履行を指導するとともに、周辺地域において水質監視等を行っているところでございます。

 一方、地元住民の皆様からは、処分されている廃棄物を直接自分の目で見たいということで、掘削調査の強い御要望をいただいておりまして、県といたしましては、これを最優先して原因者に実施させているところでございます。現在は既にボーリング調査が終了し、3月中旬ごろには地元の皆様に対するボーリングコア見学会を開催する予定になっております。今後は、地元などにより選任されました学識経験者により分析結果の評価をいただくこととなっております。

 また、地元の皆様から強い御要望をいただいております将来的な処分場跡地の保全及び活用のあり方につきましては、この廃棄物処分場が法の定めにより廃止までの管理が必要な処分場であること、多数の地権者が存在することなど、対応すべき様々な課題があることから、昨年、処分場跡地保全活用検討会の準備会を開催したところでございます。現段階では、地元住民の皆様から強い御要望をいただいております掘削調査の進捗を図ること、さらに履行期限も近づいていることから、原因者に対して早期に着手し、期限までに措置命令が履行されるよう強く指導することが優先すべき課題であると考えております。今後これらの進捗状況を踏まえた上、地元住民の皆様や学識経験者の御意見をお伺いしながら、処分場跡地の保全及び活用のあり方についての検討を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。

 続きまして、新小山の処分場の整備についてでございます。

 新小山最終処分場につきましては、三重県環境保全事業団が廃棄物処理センター事業の一環としまして平成10年度から準備を進めてまいりましたが、途中四日市港内の三田処分場の開設などもあり、当分の間の受け皿が確保されたということから検討を一時中断しておりました。しかし、その後のフェロシルト問題等により三田処分場の処分量が大幅に増加し、議員御指摘のようにその残余年数は約4年と見込まれる状況に至っております。今後企業が集積する北勢地域における産業廃棄物の受け皿、また災害廃棄物の受け皿としての新小山最終処分場を早期に整備する必要が生じてまいってきております。このため、事業団では新小山最終処分場の検討を再開し、現在詳細設計の策定を行っているところでございます。今後、引き続き廃棄物処理法や農地法、土地収用法等の法的な手続を行い、三田処分場の埋立終了までに新小山処分場が開設できるよう作業を迅速に進めてまいりたいというふうに考えております。

 整備費でございますけれども、新小山処分場の整備費のうち産業廃棄物分については、基本的には事業団が市中銀行からの借り入れにより対応することとなりますが、多額の初期投資が必要になることもあり、国の産業廃棄物処理施設モデル的整備事業を活用し、県においても一定の支援を行っていくことと考えております。なお、災害廃棄物分につきましては、その受け入れ時期が明確でなく、資金計画の設定が困難であることから、県としても事業団に対し一定の支援を検討することも必要ではないかと考えているところでございます。

 続きまして、レアメタル対策でございます。

 レアメタル等の非鉄金属につきましては、自動車やIT製品などの工業製品の製造等に必須の鉱物資源ということで、今後、新興国における経済成長などを背景として、国際需要の逼迫や世界的な資源獲得競争が激しくなるのではないかと予想されております。このことから、国では中長期的かつ持続的に鉱物資源の安定供給の確保を図るため、供給源の多様化、代替材料の開発、緊急時に備えた備蓄、それから議員御指摘の使用済み製品からのリサイクルの推進などを上げて進めていくこととしております。

 使用済み製品からのリサイクルの仕組みにつきましては、テレビ、エアコンなどの家電4品目の回収や事業者によるパソコンの自主回収等がございます。しかしながら、多種多様な使用済み小型電子・電気機器の全国的なリサイクル制度は確立されているとは言えない状況でございます。このような中、先ほど御紹介にございました秋田県において、東北大学が中心となって立ち上げた研究会が主体となって、地元企業、研究機関、県、市町村等が協力して小型電子機器の回収実験がされているとも伺っております。

 県といたしましても、この家電4品目等の既存のリサイクル制度が円滑に運用されるよう、市町とともに徹底を図っていくとともに、レアメタル等に係る今後の国の動きも見据えながら情報収集にも努めまして、他県の先進的な取組の状況も踏まえ、今後どのようなことができるのか、何をする必要があるか等検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(岩名秀樹君) 答弁は簡潔に願います。

   〔政策部理事 高橋 陽一君登壇〕



◎政策部理事(高橋陽一君) レアメタルのリサイクル技術開発についてお答え申し上げます。

 科学技術振興センターといたしましては、レアメタル代替材料による青色発光体に関する技術開発ですとか、レアメタルの使用量を削減した自動車部品の開発などに取り組んでいるところでございます。

 県としてレアメタルのリサイクル技術について研究してはどうかという御提案についてでございますけれども、金とかプラチナなどの一部の金属につきましては、使用済み製品からの回収、リサイクルが進展しているものもございますけれども、経済性に見合ったリサイクルシステムの確立には、レアメタルが複合合金として使用されていたり、添加物として使用されているものがあるということ、それから製品への含有量が少量であるケースが多くて、高度で効率的な分離技術の開発とかリサイクルコストの削減が必要であるというようなことがございます。また、使用済み電気・電子製品の中には、レアメタル含有状況が明らかでないため回収されずに廃棄物として処理されているケースも多く、この実態把握と有効利用が促進されるような仕組みづくりから始める必要があるものがあることなど、今後様々な解決すべき課題があると考えております。県の試験研究機関としましては、国、産業界での技術動向、コストパフォーマンスなどについて情報収集を行いながら、県内産業界への波及効果も勘案しつつ、削減技術、代替技術とともにリサイクル技術の開発の可能性を検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔16番 稲垣 昭義君登壇〕



◆16番(稲垣昭義君) 時間が来てしまいましたのであれですけれども、最後に知事にお聞きしようと思っていましたが、お聞きできないようになってしまいましたけれども、先ほどの都市鉱山、検討する検討するということでしたけれども、こういうことはまさに次の世代に向けて可能性のある分野だと思いますし、ぜひとも本県として積極的に取り上げていただきたいなと。こういう前向きな議論と、基金は少し後ろ向きなところもありましたけれども、これについてもしっかりとまた見据えてやっていただきたいということを思っています。時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(岩名秀樹君) 暫時休憩いたします。

               午後0時1分休憩

          ──────────────────

               午後1時1分開議



△開議



○副議長(桜井義之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(桜井義之君) 県政に対する質問を継続いたします。34番 岩田隆嘉君。

   〔34番 岩田 隆嘉君登壇・拍手〕



◆34番(岩田隆嘉君) 自民・無所属会派の伊賀市選出の岩田隆嘉でございます。議長のお許しをいただき、同僚議員の御理解を賜りまして、本議会一般質問の席に立たせていただくことに感謝を申し上げたいと存じます。

 それでは、質問に入らせていただきますが、「美し国おこし・三重」ということについてでありますが、実は一昨年の秋から知事の三重県愛への熱い思いから三重県を元気にしていく取組、「美し国おこし・三重」についてお伺いをいたしたいと存じます。

 正直申し上げて、一昨年、昨年、また本年と4度にわたる全員協議会での説明、また、本会議において、同僚議員の質問に対しての答弁を何度かお聞きいたしました。しかし、私にはこのイベントのイメージがいま一つわいてこないのが実感であります。私よりも説明を受ける機会の少ない県民、あるいは市民の方々、恐らくもっともっとわかりにくいのではないかなというように私も受けとめて思う次第でありますが、知事においては職員に説明するという観点ではなく、県民一人ひとりにわかるように説明するという意味合いをもって御答弁をいただければありがたいなというふうに思っております。

 それでは、「美し国おこし・三重」の基本構想を見ると、基本理念や基本方針が書かれております。基本理念は、人と人、人と地域、人と自然の絆を紡ぎ上げ、神話や伝説に語り継がれるにふさわしい「美し国 三重」をつくりますとなっております。また、基本方針では、一つには地域の個性や文化にこだわります。二つには、私たちの暮らしの場そのものが舞台です。三つに、住む人、訪れる人みんなが主役です。四つに、目的を共有し、取組の成果を検証します。五つ目に、新たなイベントのスタイルを創造しますとなっております。

 一つ一つ聞いていますと、それぞれがなるほどと思われる美しい言葉が並んでおりますが、では具体的に何をどうするのかというと、そのイメージがわいてこないというのが実感であります。単に三重のよさを内外にアピールするだけというふうに受け取られてしまうのではないかなと思っております。

 わかりにくさの第1点目は、イベントの中身でございます。このイベントは地域での美し国おこしと、テーマに基づき全県的に取り組む美し国おこしの2本で成り立っておりますが、この二つの連携のイメージが持てません。愛知万博のように博覧会であれば、特定の場所で、パビリオンが幾つで、催しものの内容はこうであるとの組み立て、イメージが抱けますが、このイベントではそうしたものがありません。地域での取組とテーマに基づく取組をどのようにつなげ、どのように展開していくのでしょうか。まずは2014年に行う集大成イベントの具体的なイメージをわかりやすく説明していただければと思います。

 次に、イベントの対象であります。イベントをしかける人たちは県民なのでしょうか、それとも県や市町なのでしょうか。また、イベントに訪れる人は県内の方々でしょうか、それとも県外の方々なのでしょうか。両方であれば、目標とする人数はどれぐらいを考えており、県内外の割合をどのように思っておられるのでしょうか。まずお聞かせをいただきたいと思います。

 また、イベントを行う地域、エリアはどうでしょうか。「美し国 三重」という名称から想像すると、伊勢志摩地域、広くともこれに東紀州を合わせた地域が対象のように受け取られますが、対象とする地域は県内全域になるのでしょうか。県内一円がイベント会場とはよく言われる言葉ですが、地域が広がれば広がるほど個々のイベントの印象が薄れると思うのですが、いかがでしょうか。

 次に、「美し国おこし・三重」とこれまで行われてきた県が中心となったイベントとの違いについてお尋ねをいたします。

 平成6年の世界祝祭博覧会に始まり、三重県では数多くのイベントが県主導で開催されてきております。平成10年のみえ歴史街道フェスタ、11年の東紀州体験フェスタ、そして16年の「生誕360年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」などが主なイベントだと思っておりますが、このうち、世界祝祭博覧会は伊勢市の朝熊を会場とした囲い込み型のイベントでしたが、そのほかのイベントは地域全体が会場となる美し国おこしと同じ系列のイベントでございました。

 私の地元である伊賀で開催された伊賀の蔵びらきのイベントについては、数多くの地元の方々がイベントづくりに参加され、また、まさに地域主導の手づくりのイベントであったと感じているところであります。イベントに携わった方々のうち、現在でも伊賀の地域づくりにかかわっていただいている方々もいますが、イベント時に比べてその数は減ってきているような感じがいたしております。また、イベント時の活気、勢いも縮小しているように思われます。やはりイベントというのは一過性なのではないか、一過性だからこそイベントではないかという気持ちがぬぐい去れません。今回のイベントでは、基本方針の一つに新たなイベントのスタイルを創造しますとなっております。この創造は思い浮かべるという意味ではなしにつくり上げるという意味での創造ですが、果たしてそのようなことが可能なのでしょうか。

 そこでお尋ねをいたします。これまで県が行ってきた地域全体を会場とするこれらイベントをどのように評価しておられるのでしょうか。また、今回のイベントはこれまでのイベントとどのように異なるか、お答えをいただきたいと思います。

 次に、「美し国おこし・三重」の3点目として、地域振興とイベントの関係についてお尋ねをいたします。

 現在、日本各地の至るところで地元の文化や歴史を掘り起こし、これを地域振興や観光に結びつけようとする動きがございます。しかしながら、地域の熱意はわかるのですが、それが観光への転換を図ろうとすればするほど、文化は商品になってしまい、本来の姿を失いつつあるのではないでしょうか。地域独自の文化や歴史にはイベントや観光に結びつかないものもあるのではないでしょうか。

 例えば、私の地元伊賀には代表的な歴史資産として俳聖松尾芭蕉と伊賀忍者があります。このうち伊賀忍者については地元も観光として売り出し、これを活用したイベントも大いに結構であると思います。ハリウッド映画にもなり、世界的に知名度の高い伊賀忍者は観光やイベントとして大いに売り込むべきものであると思っております。ところが、松尾芭蕉については、イベントや観光というものとどうしても結びつかないのです。というより、結びつけてはならないような気がいたします。松尾芭蕉を生んだ伊賀では、その生き方や作品のすばらしさを、地味ではありますが、郷土の誇りとして、郷土の文化として子どもたちに脈々と受け継いでいったり、わかる人にはわかっていただくことこそが大切なのではないでしょうか。決してイベントで伝えるようなものではないという気がいたします。

 ちなみに、伊賀では芭蕉さんへの思いを絵手紙に託すということで、「拝啓 芭蕉さん」という作品集が発刊をされました。その中の一つに、芭蕉さんをあらわすすばらしい作品がございますので、ここで御紹介をしたいと思います。つまり人を愛する、草花や万物を愛する、そして自然の移ろいを句に詠み、ともに生きる大切さを芭蕉さんは教えてくれていますねという短い手紙です。これを読んで、今の世に一番大切なことをこの芭蕉さんは教えているのではないか、そんな気がいたします。

 また、芭蕉翁生誕事業をきっかけに、芭蕉さんの時代に伊賀ではベニバナの栽培があったことがわかり、伊賀がベニバナの咲く里になるようにと、ベニバナを使ったベニバナ菓子やベニバナ豆腐などの商品開発やベニバナのプランターを設置するための土づくりなど、栽培のための公開講座が開かれております。地域の文化や歴史を地道な活動によって将来へ伝えていく取組こそが今必要とされているのではないでしょうか。それが本来の地域振興であり、それが知事のおっしゃる文化力ではないでしょうか。

 本来の地域振興とは、自然を通じて地域の自立や力の向上につながるものでなければならないと思います。自然環境の保全や里山、森づくりは川上と川下の連携を深めていくことが大切であり、産業集積地の周辺地域との連携については、しっかりとした人材育成や格差のない教育体制が不可欠だと考えます。これらはイベントでは達成できないものです。先ほど申し上げましたように、イベントは一過性なのでイベントです。しかし、地域振興とその成果はイベントだけではできないと思うのですが、いかがでしょうか。厳しい財政状況の中での選択という時代です。イベントではなく、本当の文化力の発揮、本当の地域振興というものを考えるべきではではないでしょうか。知事の御所見をまずお伺いしたいと思います。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 今、御質問いただいた点につきまして、幾つかの点で私のほうからお答え申し上げ、あと担当部長のほうからもお答え申し上げたいと思います。

 まず、全般的な「美し国おこし・三重」についての御質問がございました。どのように展開していくのか、それから集大成イベントのイメージ、こういったものについてお話がありました。あるいは連携の話もございましたので、そのことについてまずお答えしたいと思います。

 「美し国おこし・三重」の取組につきましては、先般去る2月21日に県、市町、地域づくり関係者、企業等の多様な主体で構成します推進組織でございます「美し国おこし・三重」実行委員会というのが設立をされました。そして、そこにおきまして基本構想や、それから平成19年度の事業計画等について承認、決定をしたところでございます。今後この実行委員会におきまして、多様な主体の皆さんとの対話を重ねながら、その思いや考え方というものを十分踏まえながら基本計画を策定していくということにしておるところでございます。基本構想では、2010年から2013年にかけまして、地域での美し国おこしと、テーマに基づき全県的に取り組む美し国おこしの二つの取組を行うということにしておるところでございます。

 そこで、まず地域での美し国おこしでありますけれども、これは県内それぞれの地域におきまして市町を中心とする地域の皆さんが連携協力いたしまして、特色ある地域資源を生かした地域づくりに取り組んでいこうというものでございます。それから、もう一つのテーマに基づき全県的に取り組む美し国おこしというものは、美し国にふさわしいテーマ、例えば景観や森づくり、環境、食、こういったテーマに沿いまして広域的に取り組もうというものでございます。

 その上でこの二つの取組の連携ということでありますけれども、今後策定をいたします基本計画などの中におきまして検討をしていきたいと考えておりますけれども、例えばテーマに基づき全県的に取り組む美し国おこしのテーマの一つを森づくりというふうにするならば、各地で行われております植林活動でありますとか里山づくりなど、森林に親しむ活動などを広域的に展開していくということが考えられます。また、食ということであるならば、県内各地域で取り組まれております食に関連する活動、例えば地産地消や食育などの取組を全県的に行っていく。あるいは郷土食の見直しやメニュー化、商品化の取組、こういったものを広く紹介していく、こういったことが考えられるところであります。

 これらの取組を連携して行うということによりまして、より情報発信力のある取組として2014年の集大成イベントにつなげていくということにしたいわけでございます。集大成イベントのイメージにつきましては、基本計画を検討していく中で明らかになっていくと考えておるところでございます。

 それから、今回のイベントはこれまでのイベントとどう違うのか、どのように評価していったらいいのかという点でありますけれども、これまで県が中心となって行ってまいりました地域全体を会場とするイベントの中で、直近のものというのが「生誕360年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」事業でございました。その成果としては、約7000人の住民の方々が行政との協働のもと手探りでルールづくりをしながら、伊賀ならではの資源を生かした多くのイベントを自主的に企画、実施をいたしまして、伊賀地域の多様な魅力を地域内外に発信いたしますとともに、新たな市民活動というのが展開されたということが上げられるかと思います。また、この事業を含みまして、これまでに実施をしてまいりました地域全体を会場とするイベントでは、多様な主体の参画と協働、特色ある地域資源の発掘再発見とともに、交流や主体的な地域づくりというのが促進をされまして、またその人的ネットワークというものも今も残っておるところであります。

 そこで、これまでとの相違点でありますけれども、「美し国おこし・三重」の取組は、地域の多様な主体が特色ある地域資源を生かして取り組む地域づくりが基本であるという点ではこれまでの事業と共通する部分はございますが、次の3点で異なるものであると考えておるところであります。

 まず第1が、「美し国おこし・三重」ではテーマに基づいて全県的な取組を進めたり、また地域での取組の成果を全県に広めていくということから、対象とする範囲がまず異なるということであります。

 それから、二つ目に、座談会などで住民の方々との対話を重ねることによりまして、地域の人材探しや資源の掘り起こしを進めまして、住民の方々の自主的、主体的な取組につなげていくということから、取組の手法もこれまでのものと異なってくるということでございます。

 それから、三つ目に、「美し国おこし・三重」は6年間にわたる取組でございますから、それぞれの取組を検証することによりまして翌年度以降のよりよい取組につなげていくということができ、また、長期にわたる取組を通じましてそれぞれの地域での担い手づくりだとか、あるいはコミュニティビジネス化などを進めるということから、持続するための仕組みづくりというものがこれまでとは異なるというところでございます。以上のことから、「美し国おこし・三重」はこれまでのイベントとは異なる新たなスタイルの取組であると考えているところでございます。

 次に、地域振興との関連で文化力も引用されながらお尋ねがございました。「美し国おこし・三重」はイベントが持ちますいろんな多様な力があります。一つは、多彩な交流を創出する力があります。それから、明確な目標に向かって力を結集させることができるという特色があります。それから、イベントならではの実験的な取組ができる。こういうイベントそのものが持っておる力を生かしまして、地域の魅力の再発見や地域経済の活性化、あるいは地域の新たな担い手づくりといった自立・持続可能な地域づくりを加速する役割を担うというものでございます。御指摘がありましたように、それぞれの地域の文化や歴史を生かした地域の地道な活動によりまして地域の振興を図るということは、「美し国おこし・三重」につきましても大変重要な視点であると、こう思います。

 俳聖松尾芭蕉についてお話もございました。生誕地であります伊賀の宝でございますとともに、三重県の宝でもございます。そして、多分ごらんいただいたと思いますが、今回の基本構想案の中で芭蕉翁の笈の小文というのがありますが、この笈の小文から、「造化にしたがひ、造化にかへれ」、造化というのは自然という意味で使われておるわけですが、そういう「造化にしたがひ、造化にかへれ」という一文を引用させていただいておるところでございます。

 したがいまして、今回の「美し国おこし・三重」の取組におきましても、地域の皆さんに改めて芭蕉翁について見つめ直していただき、芭蕉翁への思いを発信していただきたいなと考えておるところでございます。そして、そうすることによって県内外の皆さんが芭蕉翁の偉大さを再認識し、また地域の皆さんがそのことによりまして一層誇りを持っていただくということ、そのことがそれぞれの地域づくり、あるいは地域の振興にまた結びついていくのではないかなと、こういうふうに考えておるところでございます。

 残余につきましては担当部長のほうからお答えいたします。

   〔政策部長 戸神 範雄君登壇〕



◎政策部長(戸神範雄君) それでは、私からは、この取組の実施主体、あるいは集客、交流の対象、そして対象の地域といったお尋ねにお答えしたいと思います。

 まず基本構想におきましては、この美し国おこしのオープニングや集大成イベントの実施主体は実行委員会としてございます。そして、地域での美し国おこしの実施主体は市町を中心とする地域における県民の皆さん、そして地域づくり団体、NPO、企業等の多様な主体としてございます。そして、テーマに基づき全県的に取り組む美し国おこしの実施主体は実行委員会、そしてテーマに関連する多様な主体と、このようにしてございます。

 また、「美し国おこし・三重」におきます集客、交流の対象でございますけれども、まずは地域づくりの主体でございます県民の方に一人でも多く「美し国おこし・三重」の考え方について共感いただき、取組に参画いただくため、県民の皆さんを主たる対象としてございます。同時に、住む人と訪れる人との交流を活性化させ、地域づくりを促進させるためにも、国内外にも発信することとしておりまして、県内外、国内外の方も対象にしてございます。なお、「美し国おこし・三重」の取組はあくまでも自立・持続可能な地域づくりを目指しておりますことから、目標を集客数だけに限定するのではなくて、例えば取組への参画団体数やコミュニティビジネス化された地域づくり活動の数など、この取組の成果を示す指標は幾つか考えられますので、この趣旨に合致した目標項目につきましては基本計画を策定していく中で検討してまいりたいと考えてございます。

 もう1点、対象地域でございますけれども、基本構想の中にございます基本方針の記述におきまして、「地域と地域の連携、人と人との交流を大切にし、県内全域を対象に私たちの日常の暮らしの場そのものを舞台として展開していきます」とされております。また、従来から美し国を広く三重県全体の魅力を象徴する言葉として用いておりますことからも、「美し国おこし・三重」に県内全域で取り組むことによって地域の魅力、価値の向上を図り、元気な三重県をつくっていきたいと、このように考えております。

 なお、今後の具体的な展開につきましては、実行委員会において策定されます基本計画、これを踏まえまして検討していくことになりますけれども、時期や場所、そして取り組むテーマをコーディネートするなど、県内各地で展開されるそれぞれの取組を連携させて、お互いに相乗効果をもたらすように工夫してまいりたいと、このように考えてございます。

 以上でございます。

   〔34番 岩田 隆嘉君登壇〕



◆34番(岩田隆嘉君) 御答弁いただきました。ありがとうございました。

 結果的には地域の多様な主体、特色あるものをこれから先へ掘り起こしながら、地域づくりのその成果をイベントとして最終につなげていく、それを持続させていくということにかいつまんだらなると思いますが、まだ私としてももう少しこれから先、基本計画の中でいろいろと検討をされていくことと思いますので、詳しいイメージはわいてこないにしろ、私がこのことについて思いますのは、例えばイベントと祭りというのは根本から違うような気がしております。イベントは一過性のものでありますが、やはり祭りは地域に根差したものであると思います。古くから伝わる祭りといったものを大切にしながら、これから先それを脈々と引き継いでいく、そんなことがより必要でないかという気持ちがいたしております。

 そんな中で、これから先、実行委員会の中で、あるいは基本計画の中でも盛り込まれていくと思っておりますが、当初予算にはこの予算が盛り込まれていくと思っておりますが、そんな中で我々だけでなく、市町、県民の皆さんが具体的なイメージを抱け、本当に地域の振興につながるような内容にしていただきたいなというようなことを強く要望させていただきたいと思います。

 「美し国おこし・三重」のイベントに関連しまして、いま一度お伺いしておきたいことは、イベントをしかける人たちへの支援であります。基本構想の中でこのイベントは地域での取組と、あるいは全県的な取組の二つに分かれておりますが、地域での取組に対する県の支援はどうなっていくのかな。恐らくこれから先、議論をされていくことと思っておりますが、生活創造圏づくりに対する県の支援もなくなった現在、市や町は非常に厳しい状況にあると思います。今回のイベントは県が言い出したものであるということから、たとえ地域のことであっても特別な支援が必要でないかと思いますが、その点についていま一度お聞きをしておきたいなというふうに思います。



◎知事(野呂昭彦君) まず最初のほうで、今回の「美し国おこし・三重」を考えるときにイベントと祭りとは違うんではないかというお話がありました。祭りというのは、やはり感謝、祈り、これは例えば収穫のあったものに対する感謝をし、そして家族、地域の安全、安泰を祈るというような自然発生的におのずと地域で行われてきたものであるわけであります。

 イベントというのは、この構想の中にも書いてありますけれども、とかく今までは一過性のものとしてとらえられてきたわけでありますけれども、今回私たちがこの美し国おこしで使っておりますイベントというのは、一過性のものととらえがちであったそういうものではなくて、例えば取組の企画から準備に至る過程、あるいはその活動の発表、あるいはその後の成果の検証を含むそういった一連の取組すべてをあらわすものであると、こういうふうに思っておりますし、それからどちらかというと囲い込み型のそういうイベントというのもこれまで通例は多かったわけですね。そういう意味では、舞台はそういう会場、一つの狭い会場の中というのではなくて、まち全体が、三重県全体がそのイベントの実は舞台であると、こういうふうに考えておるところであります。

 それから、支援の話でございます。これからいろいろと基本計画、それからその上で実施計画等をつくっていくわけであります。その中でいろんな課題が出てくるのではないかと、こう思っております。そういうものに対して、県としてしっかり支援をしていかなきゃいかんと思っています。

 三つほど考えられると思うんですけれども、例えば専門家等を派遣するというような人的な支援の仕方、これが一つあります。それから、交流、連携を促進するということからいきますと、統一的な情報発信のそういった支援というのがあるかと思います。それから、取組全体を進めていくそういう中での財政的な支援ということもあると思います。いずれにしましても、これらは実行委員会での議論を踏まえまして、今後具体的に決めていく必要があると、こういうふうに思っております。

   〔34番 岩田 隆嘉君登壇〕



◆34番(岩田隆嘉君) どうもありがとうございます。今後に向けましてひとつ支援のほうもよろしくお願いをいたしたいと思います。同時に、実は今年10月12日には第62回の芭蕉祭が芭蕉さんの旅姿をアレンジした俳聖殿の前で行われる予定になっております。今まで知事さん、お越しになったのかどうか、私、定かではございませんが、伊賀へはちょくちょく来ていただいております。しかし、この日の祭りにはぜひとも一度お越しいただきたいなということをここの席でお願いをしておきたいと思いますが、今年はちょうど、今までであると議会の最中であったと思いますが、今年は12日、日曜日になりますので、ひとつよろしくお願いをいたしたいと思いますが、どうでしょうか。



◎知事(野呂昭彦君) また日程調整して、行けるようでしたらまた1度おじゃまする機会を考えてみたいと思います。

   〔34番 岩田 隆嘉君登壇〕



◆34番(岩田隆嘉君) よろしくお願いします。

 それでは、時間もありますので、次の質問に移らせていただきます。

 伊賀地域の水に関する諸課題でございますが、山地、盆地からなります伊賀地域は淀川上流地域にあって古くから台風等により多くの洪水等の被害が発生をしております。特に伊賀市上野地区は木津川、服部川、柘植川の合流地点に位置しておりまして、その合流地点の下流にあります岩倉峡で洪水がせき上げられるため、過去から大きな浸水被害が頻発しております。戦後だけでも9回の大きな浸水被害に見舞われており、中でも最大の被害は昭和28年の台風13号の洪水によるものです。このときは浸水面積が約540ヘクタール、浸水戸数が200戸に及び、鍵屋の辻付近の浸水記録票によれば、最大浸水深さ2.5メートル程度にも達しております。このように伊賀地域の住民の多くはこれまでたび重なる水害に苦しめられてきており、当地域の住民が安心して生活できるよう治水対策の推進が大きな課題となってきております。

 具体的な対策として、河川の狭窄部の対策等、河川の断面を広げる方法などがありますが、こうした対策は洪水時における下流域のリスクを増大させる可能性があることから、木津川上流域における洪水調整施設として川上ダム及び上野遊水地を整備する方針が国から示され、現在整備が進められているところでございます。

 一方、伊賀地域では、その地勢や気象条件から台風や大雨のときには大量に流れる河川の水を抑制する治水対策を必要としてきましたが、一方で平時においては河川の表流水を含めて水道水源が不足している状況にあります。このため、当地域の自治体の上水道及び簡易水道事業については、従来から自己水源の取水能力の低下や水質の悪化、小規模水源の点在、さらには施設の老朽化など多くの課題を抱えてきており、将来の水需要に対応するために水道水源の早期確保、施設整備の促進等が重要な課題となっていました。

 そこで、合併前の旧6市町村は、水道の広域的整備によりこうした課題を解決するため、平成8年に県に対し広域的水道整備計画の策定を要請いたしました。これを受けて平成10年3月、県において三重県西部広域圏広域的水道整備計画が策定され、関係市町を対象とする広域的な水道水の供給体制を確立するため、川上ダムを水源とする県営伊賀水道用水供給事業の実施が位置づけられました。この計画に基づき、現在川上ダムの整備と並行して平成21年4月の給水開始に向けて企業庁が公益水道施設の整備を進めております。

 一方、川上ダムのこれまでの経緯についてでありますが、このダムは淀川水系木津川の支流、前深瀬川に建設が進められている洪水調節や新規利水のための多目的ダムであり、伊賀地域の治水、利水という二つの大きな課題解決に極めて重要な役割を果たすものです。川上ダムについては、昭和57年8月、国の淀川水系における水資源開発基本計画の変更に伴い川上ダム事業が位置づけられ、当時、水資源開発公団、今は独立行政法人水資源機構が事業を進めてきましたが、平成9年に河川法が改正され、長期的な河川整備の基本となるべき方針を示す河川整備基本方針として、今後20年、あるいは30年間の具体的な河川整備の内容を示す河川整備計画が策定されることとなり、河川整備計画については、地方公共団体の長や地域住民などの意見を反映する手続が導入されました。このことにより、川上ダム本体工事については、地域の意向などを反映した淀川水系河川整備計画に川上ダム建設事業が位置づけられてから着工することとなりました。

 このため、平成13年2月に国土交通省近畿地方整備局に淀川水系流域委員会が設置され、川上ダムも含め流域の河川整備について検討が進められてきましたが、国の案に対する委員会の合意が得られずに、平成18年度末で約510億円の事業費が既に執行されており、当初の完成工期であります平成16年度を過ぎても本体工事が着工されないまま今日に至っております。この間、委員会からは自然環境に及ぼす影響が大きいことから、原則ダムは建設しない旨の提言等が出され、関係自治体に大きな波紋を呼びました。また、奈良県と西宮市が水事業の見直しにより、利水からの撤退を表明しました。また、伊賀市も当初計画の1日最大給水量4万8500トンから2万8750トンに変更をしております。さらに県企業庁が当時は新たな発電事業として1200キロワット/アワーで参画するなどの川上ダム建設に対して様々な動きがございました。

 こうした中で、今年度は8月28日に国から淀川水系河川整備計画原案が公表されるとともに、国の平成20年度当初予算案に川上ダムの事業費36億円が盛り込まれるなど、ダムの本体工事着工に向けて大きく前進をしたところでございます。本体工事着工の遅れや利水事業の撤退等に伴い計画の見直しがなされており、事業費については、当初計画の850億円から新たに追加された既設ダムの超寿命化容量の確保に係る費用も含め1230億円にも増額をされております。また、河川整備計画については、計画案を作成し、関係府県知事の意見を聴取した上で、今年度中を目途に策定する予定とされております。

 一方、今年1月28日に開催されました淀川水系流域委員会から川上ダムの利水の代替案として、青蓮寺ダムに持つ大阪市の水利権を譲り受け、青蓮寺ダム貯水池より青蓮寺ダム特定かんがい用水の導入管路を利用して矢田川に放流し、伊賀水道用水取水地点まで導水するという提案が出されており、関係自治体の意向を確認するとともに、委員会で検討がなされております。

 ダムの完成が遅れることは、洪水や渇水といった災害発生のリスクが高まるなど、社会的、経済的に重大な影響が生じます。伊賀地域の住民が安全に安心して暮らせるようにするため、木津川流域の抜本的な治水対策と長期的展望に立った利水を着実に推進する必要があり、これ以上ダムの建設を遅らせることはできません。一刻も早いダムの着工、完成が強く望まれております。

 知事は、平成16年3月、川上ダムの利水計画から奈良県や西宮市が撤退を検討していると新聞報道がなされたときに、直接ダムの建設予定地なども視察をされ、伊賀地方の利水と下流の治水面で川上ダムは必要であり、県としても早期完成を国にお願いすると発言をいただいております。また、昨年11月の三重県の平成20年度国の予算編成に係る要望においても、川上ダム建設事業の実施に当たっては、早急に本体工事に着手するよう事業の促進を図られたいと、川上ダムの建設事業の促進を強く要望いただいているところでございます。

 私は、知事の言葉やこれまでの県の取組から本体工事の促進に向けた取組を疑うわけではありませんが、地元も不安に思っておりますので、いま一度知事のほうから川上ダムの必要性と本体工事の促進に向けた決意をお聞かせいただきたいと思います。

 また、県営水道事業の一元化についてもお伺いをいたします。

 企業庁では、企業庁のあり方に関する基本的方向の具体化による経営改善として、水道用水供給事業については、市町村合併により供給先が1市となった地域において市水道事業への一元化を進めることとされております。このため、伊賀水道用水事業についても、平成21年4月の一元化実施を目途に、現在、環境森林部と企業庁が連携しながら伊賀市と協議を行っていただいております。

 合併した市町の多くは、合併に伴う新たな行政課題、例えば旧市町村ごとに異なっていた様々なシステムの統合などその対応に追われており、そうした市町では新しいことに取り組む余裕がないというのも事実であります。伊賀市もまた例外ではないと思っておりますが、市は一元化することについて十分納得をしているのでしょうか。単に1市供給地域のため一元化するというのではなく、一元化で何を目指すのか、どのようなメリットがあるのかなど、一元化の目的や具体的な効果について県の基本的な考え方を明示する必要があるのではないでしょうか。

 この市水道事業への一元化という方向性については、県と市町との役割分担等々の観点から、市の一定の理解は得られると考えられるものの、解決すべき課題も多々あると思います。水道水の供給は最も重要かつ基本的な公共サービスであり、住民の日常生活にとって不可欠であるため、一元化により県営で実施した場合と比べてサービスに質の低下や住民の負担増とならないよう市に対して様々な配慮が必要だと思います。例えば、安全な水道水を安定的に供給するというサービスが確保されることはもちろん、できるだけ低料金で提供されるということも非常に大切な要素であります。県においても、技術面や財政面での配慮について検討されているとのことですが、具体的にどのような配慮、支援を考えているのか、お伺いをいたしたいと思います。

 また、市との協議の進捗状況はどうか、21年4月からの一元化実施まであと1年しかないが、予定どおり進んでいるのか。平成19年度内に市と基本合意を交わすとしているが、その内容はどのようなものか、環境部並びに企業庁にお尋ねをいたしたいと思います。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 川上ダムの必要性について、私の決意を改めて聞きたいと、こういうお話でございます。経緯については、先ほどからいろいろ御説明がございました。現在、私どもとしては、近畿整備局が淀川水系河川整備計画、この原案につきまして説明がありました淀川水系流域委員会でありますとか、あるいは流域の市町村長、住民の意見を聞きながら、最終案の策定に向けて取り組んでいるということでございますので、それを注視しておるところであります。

 それから、20年度予算についても、御紹介がありましたように、今回本体工事の準備工程となる転流工工事というのと、つけかえ道路の整備等を行う予算として36億円が盛り込まれておるというところでございます。この川上ダムについてはいろんな意見が出ておりますけれども、県といたしましては、川上ダムは上野遊水地や河川改修とのセットにより伊賀地域の浸水被害を軽減するとともに、伊賀市の水道水源として必要なダムであるという認識であることはこれまでも申し上げてきたとおりでございます。このため、早急に淀川水系河川整備計画を策定いたしまして、一日も早く本体工事に着工されるよう引き続き国、あるいは水資源機構に強く申し入れてまいりたいと思います。

 残余につきましては、担当からまたお答えいたします。

   〔環境森林部長 小山 巧君登壇〕



◎環境森林部長(小山巧君) 水道事業の一元化につきましての県の基本的な考え方や具体的な効果、そして技術面や財政面の配慮ということでございますが、県営水道用水供給事業の市水道事業への一元化につきましては、昨年度県が設置しました公営企業のあり方検討委員会の報告を受け、県としまして、企業庁のあり方に関する基本的方向の中で1市への供給を行っている地域については、より効果的な事業運営が図られる市の水道事業への一元化を進める。ただし、市への移譲に当たっては、移譲時期や技術面、財政面での配慮の必要性などにつきまして市と十分協議するものとすると、そういう方向づけをしたところでございます。

 一元化の具体的な効果といたしましては、水道水源から供給線までを一元的に管理することによりまして効果的、経済的な事業運営が可能となることや、危機管理体制の強化が図られるということなどが考えられます。この水道一元化に関する基本的方向を具体的に進めるため、本年度から伊賀市水道事業管理者と県関係市町等で構成する伊賀水道連絡調整会議を設置しまして、これまでに4回の会議を開催して協議を行っているところでございます。この調整会議におきまして、財政面につきましては同市へ施設を移譲したことによりまして市水道料金に影響がないよう、その条件等について市と協議を行っているところでございます。また、技術面につきましては、伊賀市へ円滑に移行ができるように企業庁と連携して進めることとしております。引き続き伊賀市と十分協議を行い、必要な支援を検討していきたいと考えております。

 以上でございます。

   〔企業庁長 横山 昭司君登壇〕



◎企業庁長(横山昭司君) 水道用水供給事業者として、技術面、財政面における配慮についてお答えいたします。

 まず技術面に関してでありますが、伊賀市には既に浄水場等に関する運転管理の実績がございます。こうしたことから、一元化も技術面に関しては特に問題はないものと認識をしております。しかし、新設の浄水場でありますので、20年度下半期に予定をしております施設の試運転調整の実施に当たり、市職員の受け入れなど、必要な技術習得の機会を提供するとともに、一元化後においても必要に応じて県職員を派遣することを提案しております。

 また、財政面に関してでありますが、企業庁といたしましては、市の財政負担が軽減されるように、これまでも工事コストの縮減に努めてきたところでございます。最終的に総事業費は専用施設で279億円としておりましたが、平成20年度当初予算において225億円程度と見込んでおります。今後も可能な限り浄水場等専用施設の事業費について低減化に取り組んでまいります。

 次に、基本合意の内容でございます。基本合意の内容は、その後の一元化に係る事務手続を円滑に行うことを目的として、可能な限り一元化のスキームを明確にしたいと、このように考えております。具体的には4点ほどございまして、一つとしては一元化の時期でございます。もう一つが譲渡資産の範囲でございます。そして、三つ目はその資産の譲渡条件、この中には、非常に重要なものとしては、企業債とか県出資金の取り扱い等がございます。また、最後に技術支援の内容及び方法でございます。これらについて市と合意を図ってまいりたいと、このように考えております。このことにつきましても、引き続き市と十分に協議をしてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

   〔34番 岩田 隆嘉君登壇〕



◆34番(岩田隆嘉君) どうもありがとうございました。川上ダムにつきましては、知事からその必要性と早期実現への決意をお聞きいたしまして、今、安堵の気持ちと同時に、なるべく早くでき上がるという期待感を持っておりますので、今後ともよろしくお願いをいたしたいと思います。

 水道の一元化につきましては、それぞれ現時点での経緯、進捗状況や今後の見通しについてお答えをいただきました。問題は財政的な負担であります。企業会計では受益者負担が原則とは思いますが、ダムができたときの本体工事や負担金、あるいは利水の撤退負担金を考えると、またこれから先起こってまいります。恐らく市町もそういったことがあろうかと思いますが、合併したとはいえ、市は財政難にあえいでいることと思います。ここは補完性の立場から、県財政当局、総務部長の実のある御決断を強く要望いたしまして、次の質問に移らせていただきたいと存じます。

 時間がなくなってまいりましたので、簡単に申し上げたいと思いますが、三つ目は交通安全対策であります。

 実は先月23日、新名神高速道路大津市田上と亀山間49.7キロが開通をいたしました。これによりまして、京都市と津市が約1時間で結ばれることになります。三重県と近畿圏、観光、文化、産業の交流が一層進むことが期待をされております。現在、草津田上と亀山間には信楽インターと甲賀土山インターの二つがありますが、実は来年2009年に甲南インターチェンジが供用される予定となっております。このインターが供用されますと、伊賀地域から京都へは50分の最短ルートが確保されることになります。これによりまして、今の甲南阿山伊賀線、県道49号線でありますが、非常に混雑をするということが目に見えてくると思います。

 この路線につきましては、滋賀県と我々伊賀地域とを結ぶ幹線道路であり、名阪国道沿いには数多くの企業がありますし、また今でも1日1万台近くの車が通行いたしております。また、この沿線にはあのもくもくファームや道の駅、あるいはゴルフ場が数多くありまして、休日は本当に道路の渋滞が今現在も起こっております。この道路につきましては、県境部を除いて改良済みとなっておりますものの、途中歩道の整備がない箇所、あるいはアップダウンがきついので、いろいろ交差点等での事故も起こっております。甲南インターが供用された場合、本当に交通量がさらに増える。こんなことに向けて名阪国道壬生野インターへ通じる道路、あるいはインターも含めて早期の改良をお願いしたいと思いますが、後ほど御回答をいただきたいと思います。

 それともう一つ、長年の念願でありました国道163号、長野バイパスが、今度新長野トンネルが聞かせていただくと7月12日に竣工式が行われ、その後供用開始ということを聞いております。これも同じく長年の念願でありましたが、ようやく供用が予定されるまでに至りました。本当に今までのことにつきまして地元関係者一同ありがたいなと感謝の気持ちでいっぱいでありますが、その後が問題でありまして、津から伊賀へ抜けるいろんな観光バス、あるいは大型車等が非常に混雑をすると思います。ここも旧大山田村ではありますが、さるびの温泉等がございまして、老人や子どもが非常に多く通られる道でございますので、この道路につきましても歩行者が大変危険な箇所が多うございます。

 今まで幾度となく要望をさせていただいておりますが、まだ次の段階に向かっては抜本的な対策を講じられていないままでありますが、現在は側溝等を埋められまして少々通りやすくと申しますか、安全対策はしていただいておるように思っておりますが、実は今日は大山田地域から傍聴席に見えておられる方がございますので、阿波・布引の皆さん方からは強い要望をいただいております。当該地域の住民の安全・安心を確保するためにも、早期に国道163号の交通安全対策の実施を強く要望するとともに、県土整備部長の御所見をお伺いいたしたいと思います。

   〔県土整備部長 野田 素延君登壇〕



◎県土整備部長(野田素延君) 県道の甲南阿山伊賀線のことにつきましては御指摘いただきましたが、一部歩道のないところもございます。しかし、直近には並行する市道がありまして、現在そういうところを利用していることから、歩道の設置につきましては、地域の方々とも十分協議を行った上で検討してまいりたいというふうに考えてございます。

 なお、甲南阿山伊賀線における当面の安全対策といたしましては、危険箇所における標識等の設置等によりまして安全対策の向上に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

 また、甲南インター付近の道路の案内板の設置につきましては、道路利用者の利用状況等を把握するとともに、滋賀県とも設置について協議していきたいというふうに考えてございます。

 また、名阪国道の壬生野インターのことにつきましては、国土交通省が事業主体となって路肩拡幅とあわせた遮音壁の設置等をやってございます。また、平成19年度補正予算におきましては、壬生野インターチェンジの交通事故対策として、合流車情報板を設置する等の予定があるというふうに聞いてございますので、多少は安全性も向上するのではないかなというふうに考えてございます。三重県といたしましても、名阪国道の安全性の向上は重要というふうに認識しておりますので、引き続き計画的に対策が講じられるよう国に対して働きかけていきたいというふうに考えてございます。



○副議長(桜井義之君) 答弁は簡潔に願います。



◎県土整備部長(野田素延君) 163号につきましては、引き続き平成20年度にしましても、亀山地区におきましても、歩行空間を確保するあんしん路肩整備事業に着手して交通安全対策を実施していきたいというふうに考えてございます。今後も、地元の皆様と話し合いを行って安全対策の向上に努めていきたいと思っております。

 以上でございます。

   〔34番 岩田 隆嘉君登壇〕



◆34番(岩田隆嘉君) どうもありがとうございました。

 いずれも現時点で抜本的にすぐに改良ということにつきましては、いつものごとく財政難ということから難しいかもしれませんが、それならば差し当たって今部長も申されておりますように、危険個所はやはり地元の方々が一番よく御存じでございますので、その方々と協議の上、標識、あるいは対応の応急的な対策を相談の上、設置をしていただくよう強く要望をいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 10番 杉本熊野さん。

   〔10番 杉本 熊野さん登壇・拍手〕



◆10番(杉本熊野さん) 失礼いたします。津市選出、新政みえ所属の杉本熊野です。新政みえ各議員の御理解をいただき、今年度2度目の登壇をさせていただきました。

 私は、三重県議会では6人目の女性議員です。昭和22年に三重県議会が始まって以来、延べ871議席の議員が選出されてきました。けれど、女性はわずか6人で、津市選挙区では堀川惠つさん以来56年ぶりの女性議員です。本日は女性たちの思いや願いを反映させたいと思い、発言通告に従って質問させていただきます。

 まずは、男女共同参画と三重県政について3点質問いたします。

 昨年3月に三重県男女共同参画基本計画の一部が改訂されました。改訂に当たっては、男女共同参画審議会がこれまでの各分野の施策の評価と検証を詳しく行っています。その結果は86本の提言としてまとめられました。内容はこの年次報告書に掲載されていますので、またお目通しいただければと思います。

 この86本の提言を受けて、改訂版基本計画では六つの項目を特に重点として取り上げました。これが取り上げられた六つの項目です。(パネルを示す)全部について意見を述べたいのですが、限られた時間ですので、今日はその中から1項目だけを取り上げます。「新たな取り組みを必要とする防災、地域づくり、観光、環境等の各分野における男女共同参画を推進します」という項目について意見を述べ、質問いたします。

 男女共同参画については、男性の参画が必要な分野、例えば子育てやワークライフバランスの問題といったようなこともありますけれども、今回は女性参画の推進という方向から質問いたします。

 まず、防災への女性参画についてです。

 地震や集中豪雨などによる大きな被害が危惧されているところです。自助、共助の活動が重要とされ、特に昼間は女性、高齢者、幼い子どもが家庭で生活していることも多く、昼間の地域防災組織には女性の参画が不可欠となっていますが、実際には防災訓練などへの女性の参加率は大変低く、昨年度の三重県総合防災訓練への女性の参加率は12%でした。女性消防団で頑張っている皆さんもいますが、女性の参加、参画が大変難しい分野だと私も思っています。各地域で大変御苦労いただいているということも重々承知はしているんですが、今、防災危機管理部が設定しています2010年度の目標値、女性参加率25%を達成することは現状のままでは困難だと思います。

 また、さきの新潟中越地震では、日中の避難所には女性、高齢者、幼い子どもが多く、女性相談窓口の設営はしたけれども、相談したい被災者の女性に比べて支援する側の行政、ボランティアに女性が少なかったという問題点も指摘をされているところです。

 今後は、さらに地域防災計画に女性の視点を反映させていくことや、市町との連携のもと自主防災組織への女性参画、地域防災活動への女性参加を進めていくことが必要だと思いますが、防災危機管理部の今後の取組をお聞かせください。

 次に、観光についてですけれども、年次報告書によりますと、観光の分野では旅館などの女将さんの会の設立、その活動への支援などを通して、女性の意欲的な活動を生かす取組が始まっています。湯の山温泉、鳥羽、志摩、南勢に続いて昨年12月に津市の榊原温泉で女将の会「糸さくら」が設立されました。客と一番身近に接している女将の立場、女将さん同士が意見交換し、地域と一体となっておもてなしの向上を図ろうと男性とともに取組を始めています。県と津市観光局との連携も深まっていると聞いております。これらは全国的にも広がっている動きで、今や観光振興に女性参画が大いに期待される時代だと思います。

 また、観光振興と地域づくりは密接に連動しています。みえの絆づくり「観光みえ・魅力増進対策」では、停滞している三重県の観光客数を回復させるには、人を引きつけるような真に魅力のある地域をつくり上げる総合力の発揮が重要なかぎであり、観光振興と地域づくりの一体化を進めるとあります。私もこの方針には賛成で、自然の恵み豊かな三重の観光振興を支えるのは特色ある地域資源を生かした地域づくりであると思っています。このような中、先ほど岩田議員の質問にもありましたけれども、「美し国おこし・三重」について質問をさせていただきたいと思います。

 開会日に知事からも多彩な催しを展開して、自立・持続可能な地域づくりにつなげたいという提案がなされました。それから、先ほどの質問にかかわって本当に趣旨、それからこれからの方向性、アプローチの仕方、丁寧に御答弁いただいて、私も本当にその方向性には大変共感しますし、いいなというふうに感じています。今日またさらにそのように感じさせていただきました。そういうふうに感じれば感じるほど、私は今本当に残念な気持ちですし、本当に悔しい気持ちもあります。

 私は、「美し国おこし・三重」は本当に期待をしていました。このことによってより一層三重が元気になるというふうに期待していたんですが、その期待感というのが今少し薄らいでいるといいますか、本当のところ今の段階ではがっかりしています。それは、私は魅力ある地域づくりには女性参画が重要だと考えてきました。実際に地域づくりにチャレンジしている元気な女性たちにたくさん出会ってきました。その経験から、「美し国おこし・三重」成功へのかぎの一つは女性の参画だと思っています。しかし、先日開催されました第1回「美し国おこし・三重」実行委員会では、委員となった女性が33人中わずか2名でした。参与なども含めると、全部で44人からなる実行委員会でわずか2名というのは、様々な経過があるかとは思いますが、少な過ぎるというのが私の素直な感想でした。皆さんいかがでしょうか。反対に女性33人の中に男性が2人という委員会構成であっても問題であると思います。

 三重県には附属機関への委員選任基本要綱というものがあります。要綱では、男女いずれかの数が委員総数の10分の4未満となる場合は事前に生活部長と協議を行うということになっています。また、肩書、ポストなど慣行による選任を見直すこと、充て職規定を改善すること、人材を発掘・登用することなどが明記されています。「美し国おこし・三重」実行委員会は県の附属機関ではありません。けれども、実行委員会規約第6条によると、会長は三重県知事が当たり、その他の役員及び委員は会長が委嘱するとなっています。

 委員を選任しているのは県です。政策部の担当の方に思わず男女共同参画の視点を忘れていたのですか、それとも努力した結果なのですかと問いたださせていただきました。これでは三重の女性たちは元気が出ません。実行委員会に定数はありませんので、今後ぜひこの実行委員会に女性を増やしていただくことを御検討いただきたいと思います。その点について政策部長からの御答弁をお願いしたいと思います。

 この際、知事にはもう少し大きいところで御質問したいと思います。

 知事に質問いたします。知事は常々様々な場面で文化力による三重県政について述べられ、文化力を政策のベースに位置づけられておられます。実は私はこの文化力支持派といいますか、この言葉の持つ意味に共感し、価値を見出している者の1人です。と同時に、その文化力は県の半分である女性たちが支えている。女性たちが果たしている役割は大きいと思っています。特に地域づくりでは、女性たちが随分頑張っていると思います。

 先日の政策フリー懇談会でも、青森公立大学の山本先生から地域再生における女性の重要性について御示唆いただいたばかりです。また、知事御自身もこれまでひざ詰めミーティングや本音でトークなどの場で女性の声を直接聞き取っていただいたり、また時には直接その現場へ出向いていただくことなどもあって、女性たちの力を肌で感じ取っていただく機会も多いかと思います。女性参画に対する知事自身のお考えと、今後の県政運営において女性参画及び男女共同参画をどのように推進していかれるのか、幾つか、できるだけ具体的にお示しいただきますようお願いいたします。よろしくお願いいたします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 文化力の県政推進と男女共同参画ということについてでございますけれども、三重県におきましては、豊かな心や感性をはぐくみ、地域社会のきずなを形成いたしますなど、文化の持っておる力に着目をした文化力の考え方というのを県政運営のベースとしておるところでございますが、男女が性別にかかわりなく、自己の個性や能力を十分に発揮して活力ある社会づくりを目指すという男女共同参画の推進におきましても、この文化力の考え方を踏まえた取組を進めていくということは大変重要でございます。

 もっとベースからいけば、人権の尊重ということがベースになければ文化力などという言葉は成り立たないとも考えておるところでございます。特に様々な分野への女性の参画でございますけれども、多様な主体の互いの力を引き出し、地域資源を生かしました元気で個性豊かな地域社会づくりを進めていく上で欠くことのできないものであると考えております。

 そこで、県では、第2次戦略計画におきまして、重点的な取組の一つに女性のチャレンジ支援というのを位置づけております。これは就労をはじめといたしまして、業を起こす起業であるとか、あるいはボランティア等の女性の社会参画、こういったものへ支援をしていこうということで取り組んでおるところでございます。

 それから、県内各地域における女性の参画事例も少し申し上げたいと思います。県内各地域におきましては、既に多くの女性が活躍をし始めておるところでございます。例えば尾鷲市におきましては、レストランや特産品販売コーナー等で構成をしております夢古道おわせというのがございます。ここにおきましては、女性を中心とする三つの団体が協力をいたしまして、多彩な料理を提供するなど地域振興の一翼を担っておるわけでございます。

 それから、多気町でございますけれども、ここでは高齢化と後継者不足によりまして、地域の農村文化の継承に危機感を持った方々が、せいわの里まめやというのをオープンさせたわけであります。このせいわの里まめやにおきましては、地元食材による地産地消を実践しておりますけれども、ここでも実は女性の力が大きく発揮をされておるところでございます。

 このように多くの女性が幅広い分野で活躍をされまして、女性の力が地域を元気にし、さらには県民全体に元気を与えているという例がいっぱいあるわけでございます。三重県におきましては、こういう女性の活躍事例というのがたくさんありますから、事例集とか、あるいはホームページにより紹介をすることも大事だと思っております。それから、みえチャレンジプラザにおきましては、セミナーを開催するということなどを通しまして積極的に情報発信をし、女性の社会参画の重要性、必要性というものを広めてまいりたいと思っております。

 また、様々な分野への女性の参画ということについては、市町、あるいは企業や各団体等に働きかけますとともに、男女共同参画基本計画に新たに盛り込まれました防災、地域づくり、観光、環境など、先ほどから御指摘いただきましたいろんな分野におきます方針決定の場へも女性の参画を推進していきたいと、こう考えておるところであります。

 「美し国おこし・三重」実行委員会の件については、私も結果としては非常に残念に思っておりますが、担当部長のほうからお答えをいたします。

   〔政策部長 戸神 範雄君登壇〕



◎政策部長(戸神範雄君) それでは、私から、「美し国おこし・三重」実行委員会への女性参画につきましてお答えいたします。

 この実行委員会は、去る2月21日に会長1名、副会長5名、監事2名、委員25名の合計33名の構成員で設立されましたが、御指摘のとおり、女性の参加は2名にとどまってございます。

 この「美し国おこし・三重」につきましては、県を挙げての取組としていくために、今回の実行委員会の役員や委員には県、市町、大学、各種団体、そして企業等を代表する方や地域づくり関係者の方などに御就任をお願いしたところですが、組織の代表者としては女性に参画をいただくことはできませんでした。また、地域づくりの関係者の方につきましては、私どもの努力不足もございまして、女性の参画はこの分野で7名中2名という結果に終わってございます。

 全県域を対象に多様な主体で取り組みます「美し国おこし・三重」実行委員会の役員や委員への女性の参画状況に対します厳しい御指摘につきましては、本当に真摯に受けとめさせてもらっておるところでございます。実行委員会におきましては、今後は基本計画を策定していくことになります。そして、県議会におきまして県の基本計画をお認めいただきましたならば、具体的な取組を行っていく段階になります。そうした段階では、また実行委員会の委員構成の見直しも必要になるかと考えてございます。その際には実行委員会の女性委員の増員につきましても取り組んでまいりたいと思います。

 あわせまして、具体的な取組を進めていく中では、企画委員会といった組織を設置していく予定もございます。そのような場にはできるだけ多くの女性に参画していただけるようあわせて取り組んでまいりますので、御理解をお願いしたいと思います。

 以上でございます。

   〔防災危機管理部長 中西 正明君登壇〕



◎防災危機管理部長(中西正明君) それでは、私から防災分野への女性の参画についてお答えを申し上げます。

 地域防災計画に女性の視点を反映することや地域の防災活動に女性が参加するということは、男女双方の視点から防災対策を進めていくということで非常に重要なことであると認識をいたしております。三重県地域防災計画では、防災関係機関などの意見を参考にしまして毎年検討を加え、必要に応じた見直しを行っており、例えば自主防災組織への女性の参画や、あるいは男女双方の視点に立った避難所の運営など、女性の視点に立った対策についても明記をしているところでございます。しかしながら、これらを実効性あるものにしていくことが極めて必要ではなかろうかと、こう考えております。

 また、地域におきましては、防災ボランティア活動に尽力されておられる女性の方々や女性の視点からの提案を取り入れて、防災対策を実践されている自主防災組織があることも承知をいたしております。しかしながら、防災分野における女性の参画状況はこれで十分とは申しかねるところがございますので、本県の男女共同参画基本計画、第3次の実施計画においては、総合防災訓練への女性の参加率を高めることを目標としているところでございます。今後とも、地域の防災力を向上するためには、正しい防災知識の普及、啓発に努め、防災訓練や研修会、自主防災組織などへの女性の参画が促進されますよう市町と連携して取り組んでいきたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。

   〔10番 杉本 熊野さん登壇〕



◆10番(杉本熊野さん) 知事のほうからはいろいろ具体的な県内の活躍例もお示しいただいて、今後、方針決定の場への女性の参画を推進していきたいというお話をいただきました。私は三重県を元気な三重にとか、安心・安全の三重にといったときに、女性参画がどれほど進んでいるかということが一つの大きな指標になるというふうに思っています。それはまた県政がどれだけ活性化しているかということの指標でもあるというふうに思っております。ぜひ知事には、今後、男女共同参画の視点でのチェックをお願いしたいというふうに思っております。

 それから、「美し国おこし・三重」実行委員会のほうですけれども、実行委員会の構成見直しをということがありましたので、ぜひお願いしたいと思いますし、その後の企画委員のところの話なんですが、実はこの規約によりますと実行委員会は決定機関です。幹事会というのがあって、幹事会は業務を補佐する会です。そして、企画委員会は具体的な事業の企画、運営をするところです。決定する機関があって、補佐する機関があって、実際に運営する機関があって、これまで日本の様々な組織運営で課題となっているのはこの決定機関に女性がいないということなんです。業務を補佐するところとか、実際に運営したりするところには女性たちがいる。企画や監事のところには女性がいても、決定するところに女性がいないというところが課題なんです。

 参画と参加の違いは、参画は政策立案の決定のところに参加するのが参画です。会合や行事に加わるのが参加です。参画と参加というのはそういうふうに定義があると思います。辞書にもそういうふうにありました。三重県男女共同参画推進条例、その上位法であります男女共同参画基本法の目指すところは政策立案決定のところへの女性の参画なんです。ですから、実行委員会への参画が女性の参画です。そのところをぜひ踏まえていただいて、今後の実行委員会の構成をぜひまた御検討いただきますようにお願いいたします。

 防災につきましては、今後の重要な課題だと思っています。これは女性自身も含めてそういう防災意識を高めながら進めていかなければならないところだというふうに思いますので、大変難しい分野だと私も思うんですけれども、ぜひよろしくお願いいたします。

 それから、この際、「美し国おこし・三重」について、ほかの視点から少し意見を申し上げたいと思います。

 先ほど新しい視点のところですとか新しいスタイルのことも示されて、集客数などの結果だけではなくて、そこへ至るまでのプロセスすべてが事業そのものなのだというお話をいただいて、本当にそのとおりだというふうに思っています。私は、イベントのよさというのは、その当日だけじゃなくて、そこに至る過程で本当にどれだけ多くの人が汗をかいてお互いを知り合ってつながりが生まれるか、そこに意味があると思いますし、そこに人と人とがつながってそれが面となって魅力ある地域になっていく、地域づくりというところにつながるものがあるというふうに思っています。

 今、私のところに議員インターンシップという形で三重大から3名の大学生が研修に来ています。今日も傍聴席にいると思うんですけれども、彼らはイベントづくりが大好きだと言います。イベントに参加するのではなくて、イベントづくりが大好きだと言います。なぜ好きなのかと聞きましたら、協力するところが楽しい、それから新しい人に出会い、そしてふだんはわからなかった友達のよさを知り、自分の至らなさも知り、そういうところが楽しい。そして、当日よりもそれまでの苦労のほうが大事だと思うと言いました。私はこの若者たちの感性が生かせる地域づくりにしてほしいと思います。

 今回は女性参画に絞って御質問いたしましたが、「美し国おこし・三重」イベントに、ぜひ若者や高齢者や障がいのある方や外国人住民など多様な立場の皆さんの参画をぜひ視点に加えていただくことをお願いしたいと思います。この「美し国 三重」を多彩なものにしていくそういう視点だと思います。より一層柔軟な発想をお願いしたいと思います。

 それから、男女共同参画に戻りますけれども、組織見直しについてです。今回NPO室との統合がなされる予定です。このことについては、私はいろいろな意見があります。

 今、男女共同参画室、合併後の市町の状況ですけれども、現在、男女共同参画にかかわる条例があるのが8市町、男女共同参画課、あるいは室を設置しているのは6市町、専任職員を置いているのは10市町です。このような中で、県の機能が低下すれば、市町の男女共同参画は停滞してしまいますし、ひいては三重県全体が停滞してしまうのではないかと危惧しているところです。県の男女共同参画室の果たす役割は大きいものがあると思っています。

 また、NPOも多様な主体の一つとして、今後さらにその重要性が増してくると思います。子育て支援など今やNPOの活動なくしてはできていかないというのが現状だというふうに私は思っています。ですので、今回の両室の統合によってそれぞれが弱体化してしまうのではなくて、互いの相乗効果で連携を強めることによってより強化された組織運営をしていただくように強く要望いたしたいと思います。

 以上、たくさんの期待ですとか要望を申し上げましたけれども、私自身もこの県議会の中では51分の2という本当に極めて女性参画の少ない分野で活動する者です。末松則子議員とともに頑張ってまいりたいと思います。

 2点目、こども局設置に当たってです。

 本定例会の代表質問で、新政みえ代表の三谷県議のほうから子どもの権利条例についての質問に対して、知事のほうから、宣言、条例などにかかわって子どもの権利条約の趣旨に共感を覚える。この理念も含め、子どもの思いがあふれるようなものにしたいという御答弁をいただきました。そこを前提として意見を述べ、質問いたします。

 まず子どもの権利についてですけれども、権利というと例えば子どものくせに権利ばかり主張してとか、権利をいうなら義務を果たせというような意見が必ず出てきます。確かに働く権利に対しては納税という義務がありますし、それからこれは権利と義務の関係ではありませんけれども、例えば車を運転するときには道路交通法を守らなければならないというようなことにもなるかと思います。そういう関係が成立するかと思います。

 しかし、子どもの権利条約でうたわれている権利、代表質問でも取り上げられました子どもの生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利は、この法律上の義務を伴う権利ではなくて、人間が人間として生まれながらに持っている権利、何物にも剥奪されたり制限されたりすることのない権利、つまり人権を指しています。子どもの権利条約における権利は人権であり、私は子どもの人権は普遍的な価値を持っていると思います。

 しかし、子どもたちの人権は今、危うい方向へと加速しているように思われます。象徴的なのが児童虐待です。三重県のデータですけれども、児童虐待相談での主な虐待者は約6割が実母、約3割が実父です。子どもを守るべき親から、親には保護し、養育する義務がありますが、その親から守られる権利を奪われ、そして生きる権利をも奪われています。

 また、子どもの育つ権利も随分とやせ細ってきています。例えば遊びによる育ちです。小学生のころのことを思い出してください。落とし穴を掘る、やったことはありませんでしょうか。だれを落とそうかとわくわくしながら掘っていたら、何か素焼きのかけらのようなものを掘り当てた。それを見た1人が叫んだ。土器だ。その途端、落とし穴掘りは土器発掘へと一気に移ってしまった。このような思い出をお持ちの方も多いかと思います。遊びには達成すべき目的はありません。プロセスそのもの、遊び自体が目的なのです。

 目覚まし時計を分解する。やったことはありませんでしょうか。修理するなどと理由をつけてはいるんですけれども、本当は分解すること自体に興味があって、あとはばらばらにされた部品が残るだけです。何も達成されません。途中の好奇心や試行錯誤、分解し終わったときの爽快さや少しの後悔、そんな経験を重ねる中でついていった力がたくさんあったのではないでしょうか。

 私は、子どもの育ちには遊びはなくてはならないものだと思います。子どもの権利条約では、子どもには遊ぶ権利があると記されていますが、今、子どもたちに地域の中で思う存分遊べる時間や空間や仲間がどれぐらいあるでしょうか。いろいろな御意見があるかと思います。子育ち観も子育て観も十人十色だと思います。

 ここで大切なのは、今、子どもたちの育ちには何が必要か。子どもの育ちをはぐくんでいける社会なのかという議論に、当事者である子どもはもちろん、多くの大人たちが参加し、目の前の子どもの姿とその背景を見きわめながらこれからのことを真剣に考え合うこと、そのことが大切なのだと思います。そのときに来ていると思います。また、そこに子ども自身が参加すること、それが子どもの参加する権利です。子どもの権利条約はこのような議論を呼び起こす出発点です。その出発点の論点を提起しているのが子どもの権利条約です。

 そこでお尋ねします。来年度新規事業として提案されている子どもが主役の未来づくり事業についてです。私はこの事業、子どもの権利条約を出発点にして宣言、あるいは条例、そして総合的な子ども施策へとつなげていってほしいと考えますが、この事業をどう展開していくのか。現段階での健康福祉部長のお考えをお聞かせください。

 また、従来からの子育て支援についてもこども局となると思いますが、その子育て支援の今後の方向性をお聞かせください。中でも、発達に障がいを持つ子どもへの支援は途切れのない育ちのリレーが強く求められています。現在の取組状況と今後の方向性をお答えいただきますようお願いいたします。

   〔健康福祉部長 向井 正治君登壇〕



◎健康福祉部長(向井正治君) 杉本議員のこども局の設置に当たっての幾つかの御質問にお答えします。

 こども局は、子ども関連施策を総合的、一体的に推進するために設置するものでございます。今後の施策の展開の大きな方向としましては、議員からも御紹介がございました子ども自身の自ら育つ力を大切にはぐくむ子育ち支援という考え方を重視しております。今後、地域社会において、そうした子育ちを支援していく取組が求められると考えています。そういう地域社会、議員が御紹介のように、遊び、そして育てるという力を持つ地域だと思っております。

 その一環として、新たに取り組む子どもが主役の未来づくり事業は、多くの子どもたちの参画のもと、子どもの思いや願いを集めまして大人と交流しながらこれを集約していくという考えでおります。この事業のプロセスにおいて集約されました子どもの思いや提案につきましては、子どもの育ちを支援する地域づくりに向けた具体的な施策展開につなげていきたいと考えております。今後そういった施策展開の中で、条約、宣言、あるいは憲章などについて検討を行う際には、子どもの権利も含めた子どもの思いを中心に、子どもを大切にする県民の思いといったものを盛り込んでいきたいと考えております。

 こども局設置に当たっての従来から取り組んでおります子育て支援についてでございますが、延長保育とか一時保育などの特別保育の推進、放課後児童対策事業等を県民しあわせプランの中に重点事業として位置づけております。そういった子育て家庭のニーズに対応したいろんな取組を進めてきたところでございます。今後も、そうしたサービスがより適切に提供されるように、きめ細かな取組が一層必要であると考えております。

 こども局では、組織的に様々なものが一緒であります。放課後児童対策におけます放課後児童クラブと今回移管されます放課後子ども教室、ファミリーサポートセンターがこども局に集約されることから、より有機的な連携を図ってまいりたいと考えております。また、青少年対策事業と児童相談業務など、関係の深い分野につきましては、連携を一層緊密にすることによりよりきめ細かな対応を行ってまいりたいと考えております。

 発達障がい児に対しましては、途切れのない支援が重要であることから、市町における支援体制の構築を進めているところでございます。具体的には、市町においての乳幼児健診時などの機会に早期発見をして、その後、個別の支援プログラムの作成を行い、保育所、学校へとつなぐといった体制整備でございます。

 県では、そのための人材育成に向けた支援策としまして、市町の教員の方、保健師の方、保育士の方々をあすなろ学園へ受け入れまして研修を行う。その研修は、先ほど言いましたような早期発見のテクニックを習得する。また、個別支援プログラムの策定のノウハウを学習すると、そういうことを持って市町に戻っていただきまして、様々な市町での体制をつくっていきたいということでございます。既に亀山市では支援体制がスタートしております。志摩市、いなべ市、津市等におきましても、発達総合支援機能が構築されつつあります。こども局設置後も、引き続きこうした市町のニーズを的確にとらえまして取組を支援してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔10番 杉本 熊野さん登壇〕



◆10番(杉本熊野さん) 今後の事業の展開について、現段階でのお考えを述べていただきました。私はこの子どもが主役の未来づくり事業の展開に当たって、今願っていることや少し要望といいますか、それを述べさせていただきたいというふうに思っています。

 この事業もやっぱりプロセスこそが大事であるというふうに思います。この事業のプロセスというか、プロセス事業ですけれども、どれだけ多くの県民がかかわれるか、その過程でかかわった人の中から子育ち、子育て支援のネットワークができていくか、そのネットワークが広がっていくかどうか、この事業を通してネットワークができていくか、そこが大事なんだというふうに思っています。

 それから、主役は子どもですので、先ほども御答弁いただきましたように、多くの子どもたちが参加できるよう智恵を絞っていただきたいと思います。そのときに会議とか発表会とか、特別な場の設定だけではなくて、日常の持続可能な、それからもそういった子どもたちの意見が交わせるような場がつくられていくといいというふうに願っています。

 また、大きい声だけではなくて、小さい声や声にできない声を大切にしていただきたいと思います。本当に大切なものはそういうところに含まれています。障がいを持つ子、不登校の子ども、外国につながる子ども、児童自立支援施設に入所している子どもなど、特別な支援を必要とする子どもたちの思いはぜひ丁寧に聞き取っていただきたいと思います。

 また、この事業はマンパワーの事業といいますか、県民のマンパワーを集める事業だというふうに思います。到底こども局だけではできるものではありませんので、こども局のといいますか、県の役割はどれだけ多くの主体をその気にさせるか。今、子育ち、子育てへ県民のかかわりが必要だというその気を引き出せるか、そこが大きなかぎだと思っています。県庁内はもちろんのこと、市町やNPO団体、企業など既にわくわくフェスタでもたくさんの企業にお集まりいただいていますけれども、その皆さん方にぜひさらに、もう一歩やる気を引き出していただくような展開をお願いしたいと思います。

 この事業を通しての様々な多様な主体の協働が今後の各地域での子育ち・子育て支援ネットワークになっていく、その構築につながっていくというふうに思っていますので、その過程が大事で、どれほどの期間になるかはわかりませんけれども、本当に十分にそこをやっていただけたらと思います。でないと、でき上がった憲章とか条例がただの紙切れということになってしまいますので、ぜひそういうふうに思います。

 それから、子育て支援についてもいろいろお聞かせいただきました。発達に障がいを持つ子どもたちのリレーの話も触れていただきました。亀山のことやら津や志摩のことも言っていただきました。亀山のほうにも津市のほうにも行ってまいりました。亀山は一歩先に進んでいるかと思うんですけれども、いただいたパンフレットがこれで、(パンフレットを示す)0歳から18歳までの子どもの育ちを途切れることなくサポートします。ここに行けば何とかなると書いてありました。

 訪ねられる方がその窓口に行けば、その窓口に各部局が来る。そして、部局のほうが総合的に連携をして、その人のためのいろんな支援を提供する。相談に来た人があちこちの窓口を回るのではなくて、その人は動かない。総合的な窓口がそこにある。それがすごく大事だと思います。県のこども局が統合されたとしても、やはり県民にとっての窓口は市町です。各市町でそういった総合的な窓口ができることが大事だというふうに思っています。ぜひ市町との連携を密にしていただいてお願いしたいと思います。

 亀山市のこのパンフにはスタッフが書いてありました。臨床心理士、保健師、保育士、指導主事、教員です。それから、家庭相談員、女性相談員などが配属されていますというふうにパンフレットに書いてありました。これを見ると、こんなスタッフが見えるから私の相談に対応していただけるなというふうに市民の方、県民の方は思われると思います。なかなか各市町のほうではこういった体制をつくっていくのは本当に厳しいところがあるかと思うんです。そのあたりも県からも補完をしていただいてぜひお願いしたいと思っています。

 それから、ここで今後の子育ち・子育て支援でぜひ御検討いただきたい視点を申し上げたいと思います。

 先日、津市内に住む60歳代の御夫婦、Kさんのお宅を訪ねました。お二人とも教員をしていらっしゃった方なんですが、「うちは母親の駆け込み寺ですわ」とおっしゃっていました。今、13組ほどの親子が時々この家を訪問して日中を過ごされるそうです。二、三組で連れ立ってくるときもあり、年間60日ほどはだれかが訪れているということでした。朝、今から行ってもいいかと電話が入って、都合がよければ来てもらって、お昼ごはんは家にあるもので一緒に食事をつくって食べるのだそうです。裏には広い畑があり、そこで子どもたちが伸び伸びと遊んで、その姿に母親は久しぶりに心を和ませ、あれこれと自分の気持ちを吐き出して夕方帰っていくんだそうです。入ってきたときとは打って変わった表情で帰宅していくとおっしゃってみえました。

 その方がしみじみと話されたことは、1人での子育ては無理。こんな場所があちこちにいっぱい要ると思うよということでした。そして、もう一つ、子どもの育ちには土と水が不可欠とも言われました。この御夫婦は全く個人的に始められた地域の子育ち・子育て支援拠点です。

 昨年度、県外調査で熊本県の植木町の地域交流サロンばあちゃんちというところへも行かせていただきました。ちょっとそのことも紹介させていただきます。ばあちゃんちは、熊本県の話なんですが、築100年以上を経た熊本地方の典型的な農家です。80歳を過ぎたばあちゃんがこの家で1人暮らしています。このばあちゃんちには毎日子どもから高齢者までたくさんの人が集まってきます。野菜を栽培し、収穫した大豆でみそ、納豆、豆腐をつくり、庭の青梅でジュースを、カキは干しガキにと地産地消による食育をメーンとした活動を展開しています。町が運営をしています。

 担当の方の話なんですが、子育てをほかの生活から切り離して子育てだけを支えようとしても無理がある。親の子育て不安を取り除き、自信を回復させていくには、暮らし方そのものにアプローチする必要がある。子育ては生き方、暮らし方の伝承であると思うというお話でした。本当に実践からつむぎ出された言葉だと私は思いました。

 このKさんの家とばあちゃんちに共通しているものがあります。それは世代間の交流があるということ、土に触れ、農作物を植え、食卓につなげていること、そして何よりもそこに丁寧な暮らしがあることだと思います。子育ち・子育てへの支援のアプローチは様々だと思いますが、今後の大事な視点ではないかと私は思っています。そして、県内にも同様の取組がたくさんあると思います。私も知ったところがあります。ぜひ今後の子育ち・子育て支援の施策の方向性として、視点として御検討いただければというふうに思っています。

 最後に、このイメージ図をごらんください。(パネルを示す)これは私がこども局の位置づけを自分なりに整理をするためにつくった図です。不十分なところとか不正確なところ、抜け落ちているところもあるかと思うんですが、現状のイメージ図を整理してみました。これを書いていて気づいたことが一つあります。中学生、高校生、18歳までの子どもたち、就労している子どもたち、その子たちの地域での居場所といいますか、つながれる場がないというのが、学校の中にはいろんな活動がありますけれども、地域にそういったものが乏しいなというのが一つの気づきでした。来年の新規事業に青少年健全育成条例の関係でユースチャレンジ21というのがあるんですが、私はこの事業に少し期待をしています。

 それから、これは私が現状のイメージとして書いたものですので、今後こども局がどんな子育ち支援、子育て支援を目指すのか、地域にどうアプローチするのか、しっかりと御検討いただいてこの図を変えていただきたい。未来のイメージ図を描いていただきたいというふうに思います。以上がこども局設置に当たっての質問と要望です。

 それから、3点目の質問に入らせていただきます。多文化共生の三重づくりにかかわって3点用意していたんですが、時間の都合上要望にかえて1点だけ質問をさせていただきます。

 三重県における外国人登録者数は平成19年末現在で5万1638人、5万人を超えました。亀山市、いなべ市が5万人弱ですから、同じくらいの市がもう一つでき上がる計算です。県内総人口の約2.7%です。県内人口に占める外国人の割合は、東京都、愛知県に次いで全国3位です。ものづくりの拠点である東海地方においては今後も増加すると予想されており、定住化、永住化がもう進んでいるところです。

 外国人住民との共生については、三重県議会でもこれまで多くの議員が取り上げてきました。多文化共生の三重づくりを求めてきました。そのような中、昨年3月にようやく三重県国際化推進指針が出されたところです。それに基づいて第2次戦略もつくられたというふうに思います。指針では、本当に地域における情報の多言語化、日本語及び日本社会に関する学習支援、教育、労働環境、医療、保健、福祉、防災など、本当に多岐にわたる施策の方向性が具体的に示されております。これらの施策を本当に着実に進めていく必要があるかと思うんですが、これを進めていくにはかなり精力的なお取組が必要だと思います。今後、これは県だけではありませんので、市町、そして多様なNPOや企業などとの連携をしっかりと築いていただいて、多文化共生ネットワークをぜひ構築していただきますように強く要望いたします。質問したかったのですが、この点は要望にさせていただきます。

 それから、先日1月21日に東海3県1市、岐阜、愛知、三重、名古屋市で地元経済団体の協力を得てこの憲章が策定されました。外国人労働者の適正雇用と日本社会への適応を促進するための憲章という憲章です。協力団体としては三重県商工会議所連合会、三重県商工会連合会、三重県経営者協会、三重県中小企業団体中央会の名が連なっていました。

 国の制度の不備、それから地方財政支援への不十分さ、本当に国の施策がこういう状況の中にあって、今、行政が、地方自治体が関係団体、それから企業に働きかけて自主的な行動を起こそうとしていることは、初めの一歩として意味があるというふうに思いました。この憲章を今後ぜひ県内の企業に広く周知をしていただきまして、自主的な取組が始まりますよう、ぜひ県からの働きかけを強めていただくことを要望いたします。もう始まっているかもしれませんけれども、そういう働きかけがなければこの憲章はただの紙切れに終わってしまうと思うんです。それではもったいない憲章だと私は思いました。ぜひよろしくお願いいたします。

 続いて、教育長に質問をさせていただきます。

 外国人の集住化が進み、日本人住民との交流が少ない傾向が強くなっていると言われています。集住化して日本人住民との交流が少ないというのが今の地域の現状であります。けれども、学校現場は違います。外国につながる子どもたちが様々な背景を抱えて学校にやってきます。学校はその子どもがやってきた日からその子を丸ごと、その背景の生活も含めて受け入れます。交流が少ないとかそういうことではないのです。これにつきましても、その条件整備については何度かこれまで議会でも取り上げられてきました。けれど、国による基本的な条件整備がない中で、本当に三重県においてもいろいろ御苦労いただいているんですけれども、不十分な教育環境だというのが現状ではないかというふうに思っています。

 この間、県の教育委員会のほうは教育振興ビジョン、人権教育基本方針及び外国人等児童生徒の人権に係わる教育指針にのっとって多文化共生教育を推進してこられたと思います。けれども、外国につながる子どもたちの状況の変化は本当に著しいものがあります。先ほど申し上げたものは、ビジョンについてはこの前改定されましたけれども、指針、それから方針につきましては、そのもとになっている実態調査が少し古いと私は思います。その後、大変な変化がありますので、この際、多文化教育の方針、施策などを、これまでのものをしっかりと検証していただきながら、今後のものを具体的に示していただくときではないかと思っています。ぜひその点について御見解を伺いたいと思います。

 ある学校の校長先生がおっしゃっておられました。本当にいろんな実践があり、本当に少ないけれども様々なできる、いろんな手だては苦労してやっておると。けれども、今、多文化共生教育の背骨が欲しいとおっしゃいました。それは本当によくわかる言葉だったんです。ぜひよろしく御答弁いただきますようにお願いいたします。

   〔教育長 安田 敏春君登壇〕



◎教育長(安田敏春君) 多文化共生について、教育からお答えを申し上げます。

 議員からもございましたように、今、三重県内で日本語の指導が必要な外国人の子どもたち、小学校、中学校を合わせて約1300人という状況でございます。非常にここ近年急激に増えているという状況でございます。教育委員会といたしましては、まずはこの外国人の子どもたちへの教育、これを重点課題といたしまして、教員配置をはじめとしまして巡回相談員の派遣とか、あるいは適応指導教室の設置などに取り組みまして、各学校を支援しているわけでございます。

 それと同時に、議員からもお話がございましたように、地元の子どもたち、すべての児童・生徒が異なる文化や習慣を理解して、尊重してお互い認め合ってともに成長していけるよう、こういったように導いていくことが大切であると。これがすなわち多文化共生の観点でございますが、そういったことが大切であるということも同時に並行して考えていっているところでございます。

 この観点から、すべての小・中学校の担当者を対象にして、私ども外国人児童・生徒への教育の研修も実施しておりますけれども、それにとどまらず生活部とも連携いたしまして、より広い視点から、この多文化共生についても学ぶ機会を設けるなどして学校の取組を充実するように図っているところでございます。さらに、20年度からは今度は国際交流財団と連携をいたしまして、これは学校の要請に応じて専門家10名程度を配置いたしまして、外国の言語とか教育制度、文化などについて、まずは学校のほうで理解が深められるようにと、こんな支援をしていきたいというふうに思っております。

 この外国人の子どもたちへの教育につきましては、今、御紹介がございましたように、教育委員会としましては独自につくっております教育指針をもとにこれを踏まえながら行っておりますが、多文化共生という部分についてはやはり弱い部分がございます。私ども何よりもまず国に基本的な方針をつくってほしいということで、非常に再三やかましく要望してまいりました。ようやく国も動き出しまして、昨年から検討に入りまして、今年の夏には外国人の子どもたちへの教育についての基本方針が示されるのではないかなと、このように思っております。

 この検討の場へ私どもの教育委員会の職員も参画をいたしておりますので、そこでいろいろ議論がなされているわけですが、やはり当初はこの多文化共生のニュアンスは非常に少なかったということでありますので、急遽そこへしっかり盛り込んでもらうように要望もしておりますので、こういった動きを注視しながら、今後、関係部局や関係機関と連携をしながら三重県としても検討を進めていきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

   〔10番 杉本 熊野さん登壇〕



◆10番(杉本熊野さん) 多文化共生教育の今後の指針ですとか、具体的施策の策定をぜひよろしくお願いいたしたいと思います。国のほうでも動きがあるということですけれども、三重県は割合が全国第3位でございます。本当にいろんな実態を伝えていける県だと思いますので、ぜひ国への働きかけをよろしくお願いしたいと思います。

 私は先日30人以上の外国につながる子どもたちが在籍している小学校を訪ねました。各教室ずっと回ったんですけれども、子どもたちが本当にともに生活し、学び合う姿がありました。今の教育条件の中でここまでの関係を築いているのは大変な取組があるかと思います。ぜひ子どもたちの背景にある生活のところへの取組をしっかりとお願いしたいと思っています。そのための三重県国際化推進指針だというふうに思っています。そのためにも、すべての部局で全庁的にかかわっていただいて、課題と情報を共有していただいて推進をお願いしたいと思っています。

 そういった意味で、先日副知事2人制に関して知事が縦割りになりがちという課題に対応し、総合的な行政展開に結びつけたいというふうに述べられました。そういった方向性で、多文化共生の三重づくり、今後の総合行政としてぜひお願いしたいと思います。

 以上で質問を終わらせていただきます。(拍手)



△休憩



○副議長(桜井義之君) 本日の質問に対し関連質問の通告が3件ありますが、この関連質問は後刻認めることとし、暫時休憩いたします。

               午後3時2分休憩

          ──────────────────

               午後3時11分開議



△開議



○副議長(桜井義之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質問



○副議長(桜井義之君) 質問を継続いたします。最初に、永田正巳議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。33番 野田勇喜雄君。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) 永田議員の地球温暖化対策の中で、次世代エネルギーに関しまして関連質問をいたします。

 先ほどの質問の答弁の中で温暖化対策事業の説明がありましたけれども、知事からは4原則3条件のうちに原発の取組を行うとの所見の確認ができたかなと、まず一つは判断させていただいたところでございます。

 知事からも、県民を巻き込んで総力的に取り組む体制で臨むとの意気込みを聞かせていただきましたが、CO2削減対策として目標数値に反映しにくい実態と乖離しているようにも思えますので、現実的に具体策が見えてくるような取組をしていただきたいというふうに思っております。

 担当部長からももろもろの説明がありました。地球規模でCO2抑制についてエネルギー問題を進めるには、数値目標、数値にも反映するような取組、これはやはり急務であるというふうに思っておりますので、その辺の数値的なところが余り見受けられないので、よろしくお願いしたいというふうに思います。

 先般の記事によりますと、中部電力さんでは燃料費の高騰が原因でありますが、社内調整だけでは対応できない状態になったので、1戸当たり電気代は平均60円程度上がるのではないかと、このような報道があったところでございます。次世代にどのようなエネルギーを伝え残すかがどのようにできるかが心配でございます。CO2対策として有効な新エネルギーをすべて次世代エネルギーとして対応できるのでしょうか。当然そうなりますと、さらなる物価上昇や経済の不安を誘発する可能性が高いと、このように考えております。

 ここで一言つけ加えさせていただきますが、私見としまして基本的には原発誘致は嫌です。しかしながら、原発の議論はできたら避けたいと思ってはおりましたが、ただもう嫌だ、嫌いだという現実に目を背けて黙して何も語ろうとしない政治家で、それでいいのでしょうか。このように反問したところでございます。もう短絡的な反対をする時期ではない、このように考えてもおります。必ずや後世から次世代に向けたエネルギーに対して何も動かない政治の世代、このような烙印を押されるのかなとも思っております。

 ですから、ここで改めて関連の中で質問をさせていただきますけれども、責任を電力会社に背を向けたままでクレームしたらよいという意識がゆがんだ公益意識を生む土壌をつくってきたのではないかというふうにも思っております。話を戻しますが、イエス・ノーの短絡的な議論ではなく、国民、県民に判断させる場所をつくる時期に来たのかなとも思っております。

 先ほど知事がおっしゃった例えばの説明でありましたように、温暖化対策の目標数値を全体的に2%以下に抑えるとどうなるか、こうしたことも取り組まなきゃならん、このようなお話もありました。私なりにそれでは新エネルギーでどの程度エネルギーを確保できるかという、こういうふうな問題もあると思います。新エネルギーで10%、その中のエネルギーのシェアとして10%、いやいや、30%ぐらいを何とかできないのか。そうしたときにどれだけの広さ、金額、こうしたものも予測している人もいますけれども、本当にこうした議論が県民の中ではされていないというふうにも思っておりますので、そうした議論できる場所をつくることも必要かなと、このように思っています。

 そこで、三重県での新エネルギーに対するCO2の排出対策見込みはどのようになっておるでしょうか。エネルギー量としての程度の比率、シェアを検討しておられるでしょうか。

 次に、CO2の対策として数値目標、これをどのような形で反映して具体的な取組をしているのか、またしようとしているのか、この点についてお尋ねします。

 しかしながら、新エネルギーだけで次のエネルギー対策は困難な状態だと自分なりにも思っておりますので、どのように次の対策をすればいいか。だったら、次世代エネルギーとしてどのような資源を考えていけばいいのか、こういうことも必要になってくると考えております。ですから、例えばトータル的なエネルギー対策として、エネルギーとして原発だけではなく、メタンハイドレートも含めて考える必要があるだろうと、このようにも思っております。

 これらの点に関しまして、国産エネルギーとしてのメタンハイドレートの調査、開発が国策として進められておりますが、東海沖、熊野灘沖、こうした中での位置づけとしまして、先般、資源エネルギー庁からの報告もありましたように、資源量として約40テラキューブフィート、40兆立方フィートというぐらいの量、それから濃集体の中では20兆ぐらいの資源量があると、このような報告もありました。この点に関しまして知事としてどのような見解をしているのか、お尋ねします。

 時間もありませんので、この程度にしますけれども、ただ、つけ加えておきますけれども、私なりに一番心配なところは、中国や韓国で原発の建設が進められておりますが、建設中は4基、計画中は6基、4基と、こうした今の時期になりまして日本の上空は黄砂で覆われておりますので、そうした不安も含めて安全・安心なそうした施設を構築するということが必要かというふうにも思いますので、電力会社としっかりと支援、連携していくような施策が必要かというふうに思いますので、その点についてもよろしくお願いします。

 以上です。



◎知事(野呂昭彦君) さっき申し上げたのは、少しまだ十分御理解いただいていないので、2%とかそういうのではなくて、2度C、地球温度が2度C上がるところまでを許容限度としてどう努力していくかということに基づいて考えていきますと、将来のエネルギー確保ということについては大変厳しいものがあるというのを、一つの聞きました意見の例示として申し上げたところでございます。

 基本的に三重県としてどうやっていくのか、三重県民として県や県民の皆さんとこのCO2削減にどう取り組んでいくのかと、これはこれでまた非常に大事なことであります。私としては、やっぱりいろいろ県民の皆さんの意見をきちっと聞いていく中で取組をやっていくということが必要だと思っております。そういう意味では、本音でトークをはじめいろんな広聴、広報の手段を今持ってきておるところでございます。100人委員会とかそういうのもありました。三重の舞台づくり会議というようなことについても試行もやってきましたので、例えばこういうところでCO2削減についてテーマとして上げて取り上げていく。そして、またそれをさらにいろんな広聴、広報の手段なり等で広げていくと、これがいいのではないかなと思います。

 原子力については、世界の動きとして、アメリカは非常に一たんやめるといったことについては転換になるのかと言われています。ドイツはもうやらないといっておりましたが、今、非常に悩み大きい政策検討に入っておるというようなことであります。したがって、日本の場合には、これはやはり国策として国がそういうことについてどういうふうに対応していくのか、これが原則として大変大事なことです。三重県としては、これはもう田川県政の当時から4原則3条件というのをしっかり持っておるところでありまして、県としてはこれを基本に対応していくということになるのではないかと思います。

 それから、新エネルギーということについては、私は県でできるものをしっかり対応していくということが大事でありますから、したがって平成12年に県の新エネルギービジョンというのをつくって、八つの種目にわたっていろんな取組をやっていこうということでビジョンを示しておるわけであります。その中で、例えば数値目標云々の話がありましたけれども、将来2010年度末の導入量の目標については、原油換算量31万キロリットルというような、そういう数値も置きながら実は取り組んでおるというところです。ただ、これについても。



○副議長(桜井義之君) 答弁は簡潔に願います。



◎知事(野呂昭彦君) 実は、洞爺湖サミットでいわゆる2度Cの上昇で抑えるのか、それがなかなかうまく設定できないのか、こういったことが今後の取組にも影響してくると思いますから、国や国際的な動きを横目で見ながら、今後、県の新エネルギービジョンのあり方については引き続きしっかり検討していくということが大事であろうかと、こう思っております。

 県民生活の中ではエコ製品を使ってCO2をなるべく吐き出さないような製造過程でつくってきたものを使うとか、実はいろいろ細かい点では努力するところはいっぱいあるのではないかなと。ぜひこんな議論をしていきたいと思いますが、どうぞ二元代表制の議会におかれてもいろんな御議論を進めていただけるとありがたいと思います。



○副議長(桜井義之君) 野田議員、申し合わせの時間が経過いたしておりますので、終結願います。

   〔33番 野田 勇喜雄君登壇〕



◆33番(野田勇喜雄君) ありがとうございました。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 次に、稲垣昭義議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。24番 北川裕之君。

   〔24番 北川 裕之君登壇〕



◆24番(北川裕之君) 新政みえの北川でございます。午前中の稲垣議員の廃棄物行政の問題について関連質問させていただこうと思います。本当は午後の杉本議員の男女共同参画について援護射撃をさせていただこうと思っていたんですが、執行部の皆さん方の男女共同参画に対する意識の低さに引き金を引く力もなくなってしまいました。少し感想だけ言わせていただくと、始まってしまっているから、しばらく時間を置いてから見直しなどという行政公務員的な発想はぜひやめていただいて取り組んでいただきたいということと、それから人数もしっかりとバランスをとっていただきたいと思いますね。知事は以前三重の舞台づくり100人委員会、私も質問させていただきましたが、100人委員会をたしか270委員会にされた実績がございますので、政策部長は人数の心配をいただく必要はないかと思いますので、ぜひ見直しをしていただきたいと思います。

 それでは、廃棄物行政にかかわって質問に入らせていただきます。

 産業廃棄物の不適正処理、あるいはまた不法投棄の問題については、稲垣議員の地元の四日市に限らず、大変三重県下至るところで問題になってきたわけですけれども、このことについて、今、県執行部のほうで廃棄物処理法や、あるいはまた環境の保全条例等々でカバーできない部分があるということで、三重県産業廃棄物の適正な処理に関する条例の策定に入っていただいていると聞かせていただいています。先般から12月に中間報告が出されて、パブリックコメントも1月末まで求められたところです。この条例のあり方についての中間報告ということですが、何点か押さえをさせておいていただきたいと思います。

 まず、今後のタイムスケジュールですね。いつぐらいに条例案が固まって、そして上程をされて策定をされ、そして施行される予定なのか、これをまず1点お聞きしたいと思います。

 それから、2点目に、これに関して今議会に三重県の産業廃棄物協会さんのほうから陳情書が上げられています。その中のお話にもありますが、この中間報告は環境審議会に知事から諮問されて、そして、そこから産業廃棄物部会というものがつくられてそこで議論されてきました。2人の教授の方、大学の方と1人の弁護士の方でつくられてきたということで、ここまでの策定過程の中では全く、いわゆる関連業界の方、あるいはまた県民等の参画もありませんし、また意見の聴取もないというふうに聞かせていただいています。この経緯等、今後の対応についてお尋ねをしたいと思います。

 3点目、この中間報告の中で示されています盛り込むべき内容として届け出の問題があります。県外から県内へ産業廃棄物を持ち込む際に15日前に届け出をということが今度義務づけられますし、そしてまた特出しで有害の産業廃棄物については30日前に届け出をしなさいよと、こういうふうにしたいということで書かれております。当然ながら重要なことですし、審査の時間もありますし、あるいはまた有害産業廃棄物については周知の時間も必要だと思います。ただ、一方では、時間が長くたてば廃棄物自体の処理の時間も遅くなってしまうという点も否めません。これはなぜ15日と30日という設定にされているのか、この辺の議論があったのであれば教えていただきたい。これが3点目です。

 それから、4点目は、この盛り込むべき内容の中でいわゆる情報公開、公表ということが何点かうたわれています。陳情の中にもありますのは、特にその中で処理業者が年間の実績報告を出している。これについての公表。それから、有害な産業廃棄物が30日未満になるかどうかは別ですけれども、届け出が出た場合にこれも公表していきますよと、こういうことが盛り込まれています。当然これは公表をしていかなければならないことだと思いますけれども、一方で内容的には公表の中身によってはいわゆる顧客情報的な部分も含まれるというふうなことも懸念をされるわけでございます。この辺の公表の具体的なあり方、範囲だとか、仕方だとか、こういったことはどんなふうにお考えをいただいているのか、以上4点についてお聞かせをいただきたいと思います。



◎環境森林部理事(松林万行君) 三重県産業廃棄物適正処理条例についての御質問でございます。この条例の今後のスケジュール等でございますけれども、現在中間案が出されまして、部会のほうから今現在パブリックコメントを実施してきたところでございまして、今後このパブリックコメント等の意見を踏まえた上で再度部会のほうで議論をいただき、それで環境審議会のほうで答申をいただいた中で、その答申を踏まえ条例をつくってまいりますけれども、現在のところ秋ぐらいまでにはそういうような条例案をつくっていきたいなというふうに考えておるところでございます。

 それから、策定過程で住民の方とかあるいは事業者の方が入っていないという御質問だと思いますけれども、この産業廃棄物条例については廃棄物処理法を補完する意味合いがございまして、この法律そのものが法定受託事務ということで、非常に条例の制定権が限定されております。そういう中で、我々日ごろ持っております12の課題を提出しまして、そのうち今六つの課題について条例ができるというふうな御意見をいただいておりますけれども、そういうこともありまして、弁護士さんと行政法の専門家の方に御議論をいただいております。ただ、今回パブリックコメント等いただきますので、その御意見も踏まえて再度その中で議論をしていっていただきたいというふうに考えておるところでございます。

 それから、県外からの搬入の届け出の日数でございます。従来の県外産廃の搬入につきましては15日前の届け出ということでなっておりましたけれども、中間案については30日前という提案が出ております。これにつきましては、有害物でございますのでより慎重な審査、それから過去に急に入ってきて市町等とのトラブルが起こった事例がございますので、市町との十分な意思疎通、これらを踏まえていくとやはり30日ということで提案がされております。

 ただ、パブリックコメントにおきましては、従来の15日の届け出、これを短くしてほしいとか、あるいはさらに長くするべきだ等、様々な意見が寄せられております。この期間につきましては、今回いただきましたパブリックコメントや意見聴取の内容を踏まえまして、どの期間が適切なのか、この部会のほうで整理していっていただくことにしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 それから、処理実績の報告でございますけれども、産業廃棄物の処理に関する情報につきましては、その関心の高まりから年々情報請求件数が増えてきております。また、産業廃棄物処理施設に対する設置に当たってはまだ紛争も各地で頻発しております。中間案ではそういうふうなことも踏まえまして、産業廃棄物の処理に対する県民の不安や不信に対する対応の一つとして、処分実績の報告義務とか、その公表について条例に位置づけるのが適当であるというような提案がされたところでございます。

 また、県外産業廃棄物の公表につきましては、近年有害産業廃棄物の県外からの搬入が増加しているということから、処理施設周辺住民の不安や不信、こういうものが高まってきているという状況を踏まえまして、中間案ではこれについても情報提供することが適当というふうにいただいております。

 いずれにいたしましても、御質問のありましたことにつきましては、これまでいただきましたパブリックコメントや意見聞き取り、それから県議会の御意見を踏まえまして環境審議会でさらに御審議していただくこととしております。今後、県といたしましては、環境審議会からいただいた答申を踏まえ、産業廃棄物の処理に関し県民の皆様が安全で安心な暮らしが確保できる条例の制定に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔24番 北川 裕之君登壇〕



◆24番(北川裕之君) 秋までということですから、時間が十分にございますので、関係のいろんなところと意見を交換していただいて反映をしていただくことをお願いさせていただくのと、また、日数や公表等については、条例の意図は十分に達成しながら、なおかつ地域住民も、そしてまた協力する企業も成り立つようなバランスのいい条例にしていただくことをお願いさせていただいて終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 次に、杉本熊野議員の質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。43番 中村進一君。

   〔43番 中村 進一君登壇〕



◆43番(中村進一君) 先ほどの杉本議員の質問の中で、こども局の設置の関係で関連質問させていただきます。

 知事の提案説明のときに、子どもたちの思いや夢を実現できる社会づくりについて、子どもたちが主体的に考える場を設け、そこで出された意見や思いの実現に向け条例、あるいは宣言、憲章などの形も含め検討を行っていくとおっしゃって、三谷代表の質問に対して、その中へ今度は子どもの権利条約の理念に強い共感を覚える。条例、宣言を制定する場合はこの理念を含め、多くの県民と一緒に取り組みたいという旨をおっしゃっているんですが、これは大変大きな課題だというふうに思います。提案説明からかなり突っ込んだ答弁だったというふうに私は理解をしております。

 そこで、県のほうのフローチャートといいますか、これを具体化してきた絵を見せてもらったら、発言の場づくり、あるいはこども会議の開催だとかこどもの思い発表会とか、結構子どもの声を吸収していく、そういうことが書いてあるんですけれども、これをやろうと思いますと結構意識改革を、大人自体のそれをしていかなくてはならないと思います。親と子とか、あるいは子どもと大人の関係、あるいは先生と生徒ですね。教育現場を抜きにしてはできないというふうに思うんですが、教育委員会との連携というものをどう考えてこれをつくっておられるのか、まずそれをお伺いしたいというふうに思います。

 教育委員会、教育長として、こういった課題について、これはこの問題が出てくると子どもたちが校則の問題だとか、あるいはそういったものを自分たちでつくり出したりとか、いろんなそのことに対して先生方がどう対応するかということにもつながってくるかと思うんですね。そういった大きな課題がいろいろあると思うんで、そういった部分について考え方があればお示しいただきたいと思います。



◎知事(野呂昭彦君) この間の所信表明の中では、子どもの権利条約を引用させていただきました。これが批准されました1994年、実はそれ以前からこの子どもの権利条約については随分国会でも議論になっていまして、当時私も国会におりました関係からこの条約には非常に関心を持っておりました。さっきおっしゃったように、社会が子どもの権利条約でうたっていることをそのまま受けとめられるのかどうなのか、教育界においても大変な議論がありました。しかし、その当時と今とを比べますと、随分この条約が批准されて、そしてまた子どもに関するいろんな問題が発生してきて、そして虐待といったようなまさに命、人権にかかわるこういった事例が増えてくる中で、私は子どもの権利条約についてはかなりその精神というものは理解が広まってきておるのではないかなと、こう思っております。

 そして、また当然今度こども局をつくりまして、それは一体だれのためなんだ、何のためなんだといったら、もう第一義はまさに私たちの未来の夢である未来そのものである子どもたち、これをどうその子どもたちのためにできるのか。主役はもう子どもなんでありますから、したがって私は今こども局がやろうとしておることについても、当然4月以降の新年度の新しい組織の中でこれを具体化していくわけであります。考え方としては、ああいう展開の仕方、これを丁寧にやりながら、まず第一に子どもたちの思いというものをしっかり受けとめながら、そしてみんなで取りかかっていこうと、こういうことにしておるところであります。

 おっしゃった連携という意味では、まさに教育委員会との連携というのは一番重要だと思います。幸いにも今日杉本議員のほうから一つの御自身が整理された図表が出されておりました。あの真ん中の黄色の部分、たしか黄色だったと思うんですけれども、その部分は教育委員会の学校の制度が真ん中に載っておりましたね。私は教育委員会とそれから今度できるこども局、これは本当に密接に連携しながらやっていくということが非常に大事だと、こう思っておりますので、今後の推進の中におきましてはその連携を十分とれるようにしていきたいと思います。

 実際に今後検討していく中で様々な課題はあろうかと思います。そういう課題に対してもやはり丁寧に、子どもたちを中心に、そして県民の皆さんとも一緒に考えながらやっていくようなやり方になればと、こう思っておるところでございます。



◎教育長(安田敏春君) 子育てとか人材育成を語るときに、必ず家庭、地域、学校の連携というのが言われます。まさにそのとおりでございまして、このたびのこのこども局につきましては、ある意味ではそのキーステーションになり得るものじゃないかなというふうに思っておるわけでございます。そういった中で、教育委員会の今の業務からも家庭教育、あるいは地域教育にかかわる事業が移管をいたしますけれども、そういういわば親元としての部分だけではなくて、やはり本来の学校教育の部分も非常に密接に関連をするというふうに思っております。

 ただ、今の未来づくり事業の中で、今、議員おっしゃいましたように、すぐに直ちに、学校現場でどういう反応をしてどういう動きをというところまでは今の段階ではいかないと思いますので、まずここで来年度以降で検討される場に、私どもの例えば生徒指導の担当でありますとか、あるいは特別支援教育の担当のような、いわゆるそういう専門的なノウハウを持った人間をそこの検討の場にもかかわらせていただいて、しっかりとそこで土台づくりをした上で実際最終的には学校現場でどういう展開ができるのかというところも我々としてもしっかりと伝えていきたいなと、このように思っておりまして、ずっと今後学校教育分野を中心に連携をしていきたい。ただ、学校教育分野だけではなくて、引き続き社会教育の分野もございますので、そこでもしっかり連携しながら、こども局を一つのキーステーションと見ながら、我々としては教育委員会としてもまた持ち分のところをしっかりと担当していきたいと、このように思っております。

   〔43番 中村 進一君登壇〕



◆43番(中村進一君) それぞれに御意見をいただきました。今回、私が冒頭に申し上げましたように、子どもの権利条約をこのこども局がこれからしようとするところに、その理念を入れるということは、これはもしかしたら子どもたちが主体に自分たちの意見を、自分たちが自立していくようなそういったものを片一方でやっていく。そうすると、教育委員会ははっきりいいまして、学校現場は子どもたちを指導する、締めつけるいろんなそういった場面、部分もありますよね。ですから、行政当局と教育委員会とが実は全く違う方向をする場合もあるんですよね。ですから、今まで日本では子どもの権利条約がそういった政策の中になかなかはまり込めない。その一番大きな抵抗は教育委員会だという歴史もあるわけでございますので、そのことがちょっと気になったものですから、そういうことを入れるということについて、知事にはできたら方向の中で子どもの権利という言葉をきちっと残しておいていただければありがたいと思います。

 以上です。



○副議長(桜井義之君) 答弁は簡潔に願います。



◎知事(野呂昭彦君) 行政と教育現場と対立しておるようなお話ですが、今教育現場は大きく変わっていますので、私も結構行っています。教育現場でやっておる学校経営品質は、まさに主役である子どもたちと一緒に自分たちの学校が誇りを持てるようにどうやっていくのか、そういう改革を、むしろこれは国の教育改革議論よりももっともっと成果の上がるそういう議論をやっておるわけです。だから、今、三重県の高等学校はもうさま変わりしてよくなってきて、そういう現場との差異は実は全くもう今ないのではないか。また、そういう現場でないと県のほうも教育現場へお金を出しておっても出しがいがありませんわな、と思っています。

   〔43番 中村 進一君登壇〕



◆43番(中村進一君) ありがとうございました。この議論をきちっとこれから深く、また何回もやっていきたいというふうに思いますので、ありがとうございました。終わります。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 以上で、本日の県政に対する質問を終了いたします。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○副議長(桜井義之君) お諮りいたします。明6日は休会といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(桜井義之君) 御異議なしと認め、明6日は休会とすることに決定いたしました。

 3月7日は、引き続き定刻より県政に対する質問を行います。



△散会



○副議長(桜井義之君) 本日はこれをもって散会いたします。

               午後3時43分散会