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三重県 三重県

平成19年第3回 9月定例会 10月02日−02号




平成19年第3回 9月定例会 − 10月02日−02号









平成19年第3回 9月定例会



                平成19年第3回

              三重県議会定例会会議録



                 第 2 号



            〇平成19年10月2日(火曜日)

          ──────────────────

             議 事 日 程(第2号)

                   平成19年10月2日(火)午前10時開議

 第1  議案第1号から議案第12号並びに認定第1号から認定第4号

     〔質疑・質問〕

          ──────────────────

             会 議 に 付 し た 事 件

 日程第1  議案第1号から議案第12号並びに認定第1号から認定第4号

          ──────────────────

             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  51名

    1  番            山 中  光 茂 君

    2  番            津 村    衛 君

    3  番            森 野  真 治 君

    4  番            水 谷  正 美 君

    5  番            村 林    聡 君

    6  番            小 林  正 人 君

    7  番            奥 野  英 介 君

    8  番            中 川  康 洋 君

    9  番            今 井  智 広 君

    10  番            杉 本  熊 野 さん

    11  番            藤 田  宜 三 君

    12  番            後 藤  健 一 君

    13  番            辻    三千宣 君

    14  番            笹 井  健 司 君

    15  番            中 村    勝 君

    16  番            稲 垣  昭 義 君

    17  番            服 部  富 男 君

    18  番            竹 上  真 人 君

    19  番            青 木  謙 順 君

    20  番            中 森  博 文 君

    21  番            末 松  則 子 さん

    22  番            中 嶋  年 規 君

    23  番            真 弓  俊 郎 君

    24  番            北 川  裕 之 君

    25  番            舘    直 人 君

    26  番            日 沖  正 信 君

    27  番            前 田  剛 志 君

    28  番            藤 田  泰 樹 君

    29  番            田 中    博 君

    30  番            大 野  秀 郎 君

    31  番            前 野  和 美 君

    32  番            水 谷    隆 君

    33  番            野 田  勇喜雄 君

    34  番            岩 田  隆 嘉 君

    35  番            貝 増  吉 郎 君

    36  番            山 本    勝 君

    37  番            吉 川    実 君

    38  番            森 本  繁 史 君

    39  番            桜 井  義 之 君

    40  番            舟 橋  裕 幸 君

    41  番            三 谷  哲 央 君

    43  番            中 村  進 一 君

    44  番            西 塚  宗 郎 君

    45  番            萩 野  虔 一 君

    46  番            永 田  正 巳 君

    47  番            山 本  教 和 君

    48  番            西 場  信 行 君

    49  番            中 川  正 美 君

    50  番            藤 田  正 美 君

    51  番            岩 名  秀 樹 君

    52  番            萩 原  量 吉 君

   (42  番            欠        番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長                 宮 村  由 久

   書記(事務局次長)            神 田  要 文

   書記(議事課長)             青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)           内 藤  一 治

   書記(議事課副課長)           岡 田  鉄 也

   書記(議事課主査)            田 中  誠 徳

   書記(議事課主査)            平 井  靖 士

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事                   野 呂  昭 彦 君

   副知事                  望 月  達 史 君

   出納長                  土 橋  伸 好 君

   政策部長                 戸 神  範 雄 君

   総務部長                 福 井  信 行 君

   防災危機管理部長             中 西  正 明 君

   生活部長                 安 田    正 君

   健康福祉部長               向 井  正 治 君

   環境森林部長               小 山    巧 君

   農水商工部長               中 尾  兼 隆 君

   県土整備部長               野 田  素 延 君

   政策部理事                長 田  芳 樹 君

   政策部理事                高 橋  陽 一 君

   政策部東紀州対策局長           坂 野  達 夫 君

   環境森林部理事              松 林  万 行 君

   農水商工部観光局長            大 森    久 君

   県土整備部理事              高 杉  晴 文 君

   企業庁長                 横 山  昭 司 君

   病院事業庁長               田 中  正 道 君

   副出納長兼出納局長            堀 木  稔 生 君

   政策部副部長兼総括室長          山 口  和 夫 君

   総務部副部長兼総括室長          真 伏  秀 樹 君

   総務部総括室長              稲 垣  清 文 君

   防災危機管理部副部長兼総括室長      若 林  隆 博 君

   生活部副部長兼総括室長          南      清 君

   健康福祉部副部長兼総括室長        太 田  栄 子 さん

   環境森林部副部長兼総括室長        長 野    守 君

   農水商工部副部長兼総括室長        大 森  秀 俊 君

   県土整備部副部長兼総括室長        山 本  浩 和 君

   企業庁総括室長              林    敏 一 君

   病院事業庁総括室長            東 村  良 重 君

   総務部室長                中 田  和 幸 君

   教育委員会委員長             山 根  一 枝 さん

   教育長                  安 田  敏 春 君

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長    鎌 田  敏 明 君



   公安委員会委員              水 谷  令 子 さん

   警察本部長                大 庭  靖 彦 君

   警察本部警務部総務課長          福 島  隆 司 君



   代表監査委員               鈴 木  周 作 君

   監査委員事務局長             天 野  光 敏 君



   人事委員会委員              楠 井  嘉 行 君

   人事委員会事務局長            溝 畑  一 雄 君



   選挙管理委員会委員            岡 田  素 子 さん



   労働委員会事務局長            吉 田  敏 夫 君

          ──────────────────

               午前10時0分開議



△開議



○議長(岩名秀樹君) ただいまから本日の会議を開きます。



△質疑・質問



○議長(岩名秀樹君) 日程第1、議案第1号から議案第12号並びに認定第1号から認定第4号を一括議題とし、これに関する質疑並びに県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。32番 水谷 隆君。

   〔32番 水谷 隆君登壇・拍手〕



◆32番(水谷隆君) おはようございます。

 自民・無所属議員団、いなべ市・員弁郡選出の水谷隆でございます。本定例会のトップバッターとして、また、議長及び同僚議員には、2期目当選後初めての質問の機会を与えていただきましてまことにありがとうございます。初心忘るべからずということを私はモットーとし、2期目これからも一生懸命県政のことに関して努めていきたいと思いますので、どうぞ御指導をよろしくお願い申し上げます。

 それでは、発言通告に従いまして質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。

 まず初めに、三重県の景観づくりについてお伺いしたいというふうに思います。

 国土交通省では、平成15年7月に美しい国づくり政策大綱を公表し、美しい国づくりのための施策を展開されてきています。また、平成16年6月には景観法が制定され、三重県は景観団体になりました。これを受け、三重県では昨年度から景観計画の策定作業を進めているところであり、今定例会には三重県の景観づくり条例が提案されております。

 この条例案の目的といたしましては、「景観づくりに関し、県及び県民等の責務並びに県と市町との連携を明らかにするとともに、基本となる事項を定めることにより、景観づくりに関する施策を総合的かつ計画的に推進し、新たなまちづくり活動等を通じて、潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図る」とあります。三重の景観づくりについては、私も昨年、県土整備企業常任委員長として審議をしてまいりました。

 まず、私の景観づくりに対する思いについて少し考えを述べさせていただきます。県内のそれぞれの地域には、地域の個性が感じられる美しい景観があり、それらはそこに住む人々やそこを訪れる人々に潤いや安らぎなどの心の豊かさを与えてくれます。このような美しい景観は、すべての県民の大切な財産であり、これらを守り育て、さらに新たな景観をつくり出し、美しいものとして未来へ伝えていくことが、今を生きる私たちに課せられた責務であると考えます。しかしながら、近年、特に農地の荒廃、乱立する屋外広告物、荒廃構造物の増加、不法投棄など、まちの景観を損なう状況が目立つようになっております。

 県民共有の財産であるすぐれた自然環境、景観や歴史的、文化的景観を積極的に保全し、後世へ継承する。また、都市の整備に当たっては、にぎわいを生かして魅力的な美しさを演出しつつも、ゆとり、潤い、安らぎのあるまち全体として調和のとれた美しい景観を創造していくことが非常に重要であると考えます。また、個性的で魅力ある景観の形成は、地域の活性化につながるものと期待をしております。

 そこで、まず御遷宮に向けて県内全域で「美し国おこし・三重」に取り組んでいこうとする知事の三重の景観づくりに対する熱き思いや意気込みについて改めてお伺いしたいと思います。

 魅力ある景観づくりの取組は既に全国各地で展開されており、滋賀県の長浜市や岐阜県の高山市、長野県の小布施などの町並みを中心とした景観づくりや北海道の美瑛やオホーツクなどで進められている道を中心とした景観づくり、シーニックバイウェイが評価され、観光が地域経済を支える産業にまで高まっている地域もあります。これらの成功事例をもとに、今後、三重県が美しい景観づくりを進めていくに当たりまして、幾つかのポイントについて提案をさせていただきます。

 まず、一つ目が、美しい景観づくりのためのルールづくりが非常に重要であるということであります。美しい、良好なと言われる町並みの形成は、住民をはじめとして、行政やディベロッパー、土地や建物の所有者、自治会等が長年に培ってきたたまものと言えます。良好なまちづくりを行っている地区では、土地の所有と利用、管理に着目して景観の保全、創出に取り組んでいます。また、良好な町並み、景観を維持、保全していくために、建築協定や緑地協定、地区計画などの建物規制を展開している市街地に加えて、土地利用にまで配慮した環境保全を行っていくことが重要であります。

 二つ目は、自然豊かな三重県においては、農山漁村の風景の保全も重要な視点であり、そのため、農山漁村の風景そのものの保全についても、行政が何らかの形で関与していくことも必要であります。例えば、農地転用を図る場合でも、農風景等の保全に十分に配慮し、調和のとれた良好な住宅市街地形成に配慮していくことが重要であります。

 三つ目が、美しい景観づくりのためには、現在の景観の保全に取り組むだけではなく、その景観の阻害要因を極力排除することで、その地域が本来有する景観や町並みが際立ちます。道路沿いに無秩序に乱立する屋外広告や景観の阻害要因の一つでもある電線、電柱の地中化を積極的に進めていく必要があると考えます。

 いずれの場合も、良好な市街地景観を維持、保全するためのルールやその場所で暮らすためのルールが必要であり、これを住民や事業者が受け入れてこそ良好な生活環境の保全づくりや生活のルールが守られ、良好な景観づくりが可能となります。これらの景観づくりのポイントを踏まえながら、三重の景観づくりについて質問をさせていただきます。

 地域のことはまず地域の住民が主体となって取り組み、地域に最も身近な行政である市町がこれを補完し、さらに市町ではできない広域的、専門的なことを県が補完するという地域づくりと県土づくりの役割分担の視点がございます。これに照らした場合、言うまでもなく景観づくりは地域や市町が主体となって取り組むことが重要であり、県がこれを補完して進めることになります。しかしながら、景観づくりは地域の熱意だけでなく、広域的、専門的な視点も非常に重要であり、地域や市町にはそれらが十分蓄積されていないのが現状であります。この中でそれらの取組を補完するのが県の役割となるわけでありますが、現段階においては、まだまだ県の補完的な役割が重要であると考えます。

 このような状況を踏まえ、三重の景観づくりにおける県の役割と具体的な今後の進め方について幾つかお尋ねいたします。

 一つ目が、景観づくりにおける県の広域調整の役割についてであります。

 例えば、市町がそれぞれ地域の資源を生かし、個性ある景観づくりやまちづくりを進めていくことは大切ですが、29の市町がそれぞれの思いやコンセプトでこれを進めては、例えば伊勢志摩地域や東紀州地域といった広域的なコンセプトを持った景観をいかに形成していくかといった問題が生じます。こういった景観づくりにおける広域調整について、県としていかに進めていくか、お伺いいたします。

 二つ目が、美しい景観づくりのためのルールづくりについてであります。

 景観づくりにおいて、三重県より先行して取組を進めている兵庫県や福島県などでは、一定規模以上の行為について、届け出や景観アセスメントを義務づけているほか、住民や地域の景観に及ぼす影響が大きい事業活動を行う事業者と知事が景観の形成等に関する協定を締結し、地域景観の保全に努める制度を組み入れております。今回の三重の景観づくり条例案では、一定規模以上の行為について届け出を求めていますが、県民の皆さんや事業者との協働で景観づくりを進める観点から、このような協定制度の導入について今後進める考えはないか、お伺いします。

 三つ目が、景観に配慮した公共施設の整備についてであります。

 景観づくりにおいては、重要な景観要素である道路や河川や海岸などの公共施設において周辺の自然や景観との調和や配慮の視点が重要となっています。しかしながら、規模が大きく、景観に与える影響が大きい公共施設は市町ではなく県や国が管理しています。特に観光地においては、自然景観や歴史的、文化的な景観に配慮した公共事業が求められております。

 国では平成15年7月に美しい国づくり政策大綱を取りまとめ、この大綱は分野ごとの景観形成ガイドラインを策定することとされております。これに基づき、道路や河川、海岸、港湾、都市整備、住宅建築物の整備に関する景観形成ガイドラインが分野ごとに策定されています。これらのガイドラインは、調査、計画、設計、整備、維持管理、まちづくりとの連携等のあらゆる段階における総合的な取組が図られるように、景観の形成と保全に関する視点、考える手順、整理すべき情報、活用すべき手法等につき総合的に取りまとめています。今後、この考え方を参考に、地域に固有の自然、歴史、文化、生活と調和して、美しい河川の形成と保全の推進が図られるよう努めていくとしています。

 そこで、地域や市町が主体となった景観づくりにおいて、主要な公共施設の設置者や管理者である国や県がどのように参画し協力していくのか、基本的な考え方と具体的な進め方についてお伺いいたします。あわせて、県として、景観形成のガイドラインに沿った公共事業の整備をどのように進めていくのか、お伺いいたします。

 四つ目が、屋外広告物対策や電線、電柱の地中化についてであります。

 美しい景観づくりのためには、現在の景観の保全に取り組むだけではなく、その景観の阻害要因を極力排除することで、その地域が本来有する景観や町並みが際立ちます。このため、道路沿いに無秩序に乱立する屋外広告物や景観の阻害要因の一つである電線、電柱の地中化を積極的に進めていく必要があります。平成16年度に調査した違反広告物の実態と、三重の景観づくりを進める上で屋外広告物や電線、電柱の地中化をどのように進めていくのか、お伺いいたします。よろしくお願いします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 水谷議員のお尋ねのことについてでありますけれども、まず、三重県は今、御遷宮を迎えまして、伊勢神宮、あるいは世界遺産、熊野古道など、本県の誇りとも言える多様な文化に対する国内外の関心が高まっておるところであります。このような文化は、長い時間をかけてはぐくまれてまいりました知恵と工夫の結晶であり、暮らしや営みの履歴とも言えるものでございます。また、それは人の心や地域を元気にし、暮らしをよくするという多様な力を持っております。

 本県には、豊かな景観、日々の生活、暮らしといった文化の中で培われてまいりました歴史的、文化的景観がございます。こういう良好な景観というものは豊かな心を、あるいは感性をはぐくむものでありますし、地域の魅力を高める、また、地域の元気の源にもなっておるというものでございます。しかし、近年におきましては、個人の好みであるとか、あるいは経済性、機能性などが優先をされてまいりました結果、美しさへの配慮を欠いた景観、雑然とした景観、特色のない画一的な景観も目につくようになってきております。

 こうした中で、本県といたしましては、第二次戦略計画におきまして、市町を中心といたしました地域が主体的に取り組む特色ある地域資源を活用した地域づくりというものを促進いたしまして、住む人にも訪れる人にも心の豊かさを実感できる心のふるさと三重を目指した取組を進めるということにしております。

 このため、具体的には、景観づくりにつきましても、総合的かつ計画的に推進をしまして、新たなまちづくり活動を通じまして、潤いのある豊かな生活環境の創造、そして個性的で活力ある地域社会の実現、これを図っていくために、新たに三重県景観づくり条例を定めることといたしたところであります。さらに、緑の保全や創出、河川や海岸景観の向上など、景観づくりにかかわります施策を総合的に推進いたします三重県景観計画を策定するということにしております。

 今後は、この景観計画に基づきまして地域の多様な主体と連携しまして、議員が御指摘のように、まさに県民の財産である先人から受け継ぎました良好な景観の保全や創造に継続的に取り組むということによりまして、次の世代に受け継いでいきたいと、こう思っております。

 水谷議員からも熱い、この景観づくりということについてのお話がありました。私も、御指摘があったルールづくりが大事だということ、あるいは農山漁村の風景の保全への配慮も、私も大事だと思いますし、また、保全というだけではなくて、阻害要因を排除していく、こういう御指摘があったことについては同じような思いを持っております。提案を含めた御質問があとございましたが、担当部長のほうからお答えをいたします。

   〔県土整備部理事 高杉 晴文君登壇〕



◎県土整備部理事(高杉晴文君) 三重県の景観づくりにつきまして、まず景観づくりにおけます広域調整についてお答えいたします。

 景観は、自然や歴史、文化などの地域の特性に根差した人々の営みの中で形成されてきたものでありますので、景観づくりにおきましては、それぞれの地域の個性や特色を生かしていくことが大切です。そこで、県といたしましては、地域に最も身近な自治体でございます市町が主体となって取り組む景観づくりを支援することを通じまして、地域の特色に応じたきめ細かな景観づくりを進めていくこととしております。

 一方、山や川、海岸、町並みや街道筋など、市町の区域を超える景観づくりにつきましては、広域的な調和の視点も重要であると考えております。景観づくり条例案におきましても、景観づくりを進める上で県の責務といたしまして、市町と連携して広域的な見地から施策を実施することといたしております。このため、市町が景観行政団体となるための県への協議の際には、県の景観計画や近隣市町の方針との整合性につきまして調整を図っていくこととしております。また、景観づくりにおきまして、県と市町、あるいは市町相互の連携協力や情報交換を進めるため市町連絡会議を設置し、この場を通じまして広域的な景観についての調整や必要な助言、支援を行ってまいります。

 続きまして、協定制度導入についてお答えいたします。

 協定制度につきましては、議員御指摘のとおり、兵庫県など既に他県において導入され、良好な景観づくりに成果を上げているなど、地域住民が主体となった景観づくりを進める上で有効な手法の一つであると考えております。こうしたことから、景観法では一団の土地について土地所有者等が建築物の形態や意匠等のルールを決める景観協定制度が設けられています。今後、都市計画法の地区計画や建築基準法の建築協定などの制度に加え、景観法の景観協定制度の活用も働きかけてまいります。

 続きまして、地域や市町主体の景観づくりへの県の参画、協力方法、公共事業の進め方についてお答えいたします。

 県が管理する道路や河川、港湾などの施設は地域の景観を構成する主要な要素でございます。県では、これまで伊勢志摩や東紀州地域等におきまして、住民や市町が主体となって取り組む景観に配慮したまちづくりを支援してまいりました。その中で培ってきたノウハウを生かしながら、今後とも地域の景観づくりやまちづくりの状況に応じ、適切な役割分担と連携のもと取り組んでいきたいと考えております。また、景観形成のガイドラインにつきましては、国土交通省が策定いたしました公共事業に係る景観ガイドラインを参考にしつつ、地域の景観に配慮した公共事業を進めてまいります。

 続きまして、屋外広告物への対応、電線の地中化の進め方についてお答えいたします。

 屋外広告物や電線、電柱につきましては、地域の良好な景観に影響を与える重要な要素であることから、三重県景観計画におきましても景観づくりに関する県の推進方策に位置づけ取り組んでいくこととしております。屋外広告物につきましては、平成16年度に約3万2000件の実態調査を行い、手続がされていないなどの違反が判明した広告物につきまして、順次、是正指導を行ってまいりました。しかしながら、なお約4600件の違反広告物が存在することから、引き続き設置者の把握を行うとともに、広告主等に対しまして指導、勧告を行ってまいります。今後とも、広告業界、団体とも連携を密にしまして、良好な景観づくりと一体となった取組を進めてまいります。

 また、道路から電線、電柱等をなくすことは、都市景観の向上や安全で円滑な通行空間の確保を行う上で有効な施策であると考えております。これまでも、主に規制市街地の幹線道路におきまして電線類の地中化を進めてまいりました。今後とも、街路事業などと一体となった整備を計画的に進めてまいります。

 以上でございます。

   〔32番 水谷 隆君登壇〕



◆32番(水谷隆君) どうもありがとうございました。

 知事の景観づくりに対するちょっと熱き思いまではいかなかったような気がするんですけれども、御遷宮までに「美し国おこし・三重」といった中でのイベントがいろいろ組まれていく中で、非常にこの景観づくりについては、お客さんが来るにしても、我々県民の皆さんが行くにしても、非常に重要な施策であるというふうに思いますので、ぜひとも思いを実現できるようにひとつよろしくお願いしたいなというふうに思います。

 先ほども申し上げましたように、私は、美しい景観というものはすべての県民の大切な財産であるというふうに思います。これを守り、育て、そして新たな景観をつくり出し、美しいものとして未来へ伝えていくことが、今を生きる我々に課せられた責務でもあるというふうに考えます。その意味でも、今回提案されている三重の景観づくり条例案、策定中の景観計画というものは非常に重要であると考え、また県民の皆さんや市町と一緒になって取り組んでいくようにしなければならないと思います。

 一つ質問を追加させていただきます。景観行政の推進に向けて、市町と一緒になって景観づくりの重要性や効果について、県民の皆さんや事業所に理解をしてもらい、協力や参画をしてもらうような機運を醸成していくことが非常に重要というふうに考えますので、そういった景観づくりにおける今後の機運の醸成をどのように図っていくか、1点お聞かせ願いたいなと思います。よろしくお願いします。



◎県土整備部理事(高杉晴文君) それでは、今後の機運の醸成についてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、景観づくりにつきましては、機運の醸成が非常に大切であると考えておるところでございます。このため、県といたしましては、これまでも市町や、あるいは県の職員を対象にいたしましたセミナーや、県民の方々を対象といたしましたシンポジウムの開催、あるいは地域住民が景観について主体的に検討する景観交流会の開催支援やアドバイザーの派遣を行ってきたところでございます。今後も引き続きこれらの事業を実施していくとともに、景観形成に関します知識や三重県景観計画の普及、あるいは情報の提供に努めるなど、より一層の機運の醸成に努めてまいります。

 以上でございます。

   〔32番 水谷 隆君登壇〕



◆32番(水谷隆君) どうもありがとうございました。

 そういった県民の皆さんの機運をうまく醸成しながら、これからの三重県の景観づくりにぜひとも真剣に取り組んでいただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いします。

 続きまして、2番目の質問に移ります。コミュニティービジネスへの支援についてお伺いしていきたいと思います。

 これは知事の選挙の基本政策の一つで上がっておりまして、地域資源など地域の特色を生かしたビジネスや地域の課題の解決につながるビジネスなど、いわゆるコミュニティービジネスを行って地域を活性化しようという動きが出てきておるわけでございます。

 地元の話でまことに恐縮ではございますけれども、いなべ市の藤原町古田という地区がございます。農家の後継者が不足等の状況から地区の農地を守るため、平成8年に有限会社藤原ファームというのが設立されました。藤原ファームは地域のほとんどの農地を受託し耕作を行っていますが、地区内では経営規模に限りがあるため、経営の安定を図るためには加工販売を経営の柱にすることが必要と考え、加工販売所えぼしというものをオープンして、草もちや野菜の直販を行っております。

 また、平成14年には、農業を守っていくということは農地だけではなく、生活に根差した技術や文化を守っていくことが必要と考え、農業活動に参加していない地区住民や自治会、グリーンツーリズムや地域活性化に興味のある都市住宅にも活動に参加をしてもらうことを目的として、ほうすけクラブというものが結成されました。ほうすけクラブは、地元の立田小が続けている山村留学児童の受け入れの協力、子どもたちに蛍の飼育やそば打ちなどを教えているほか、里山の整備を通じて都市住民との交流の輪を広げております。ほうすけクラブが中心となり、農村文化の伝承と農村環境の保全活動を通じて古田のよさを再発見し、都市住民に発信することで、今では加工販売所えぼしにはリピーターも増え、年間約3万人が訪れるようになっております。

 こうした事業は経営規模は決して大きいとは言えませんが、地域へのサービスの提供、集落の促進、雇用の増加など、地域の活性化につながっております。県内には様々な地域があり、地域には人口減少、高齢化の進展、子育てなど、様々な課題が存在しており、こうした課題に対応して新たなサービスなどの需要が生まれてくることが今後、予想されております。例えば、高齢化の進んだ地域では、食事を配達するサービスなどが頭に浮かんでくるのですが、こうしたサービスの担い手として地域の小売サービス業者が取り組むことや、地域の方がビジネスという形で始め、地域に貢献していくことが期待できるのではないでしょうか。

 また、尾鷲市には、熊野古道センターに隣接して夢古道おわせができました。ここでは、地域の特産品販売や体験学習の実施とともに、レストランの運営を行っております。夢古道おわせのレストランでは、地元のお母さんたちの三つのグループが週がわりで調理を担当し、東紀州を訪れる人や地元の方々に地域の旬の食材を活用した料理を提供して喜ばれております。また、団塊世代の退職や女性の社会参加意欲の高まりなど、ビジネスを行ってみたいという人材も増えてきていることに追い風となっております。今、まさにコミュニティービジネスの立ち上げを進めていく、支援していく必要があるのではないでしょうか。

 先ごろの6月議会において、地域コミュニティ応援ファンド事業が予算化されました。県民しあわせプラン第二次戦略計画を見ますと、地域コミュニティ応援ファンドは「地域の知恵と知識を活用し、地域の特性や社会環境に応じた新たな地域ビジネスが次々と創出できる環境づくりのため、多彩なビジネスモデルの創出を促すとともに、地域の『やる気』を醸成します。」とされており、まさに我が意を得たりというところであります。

 第二次戦略計画によりますと、来年もファンドの組成を計画されており、あわせて20億円のファンドとされる予定のようであります。しかしながら、このファンド事業は果実運用型事業であることが低金利の折、この額で積極的に支援していけるのかという、十分な果実が得られるのか、いささか不安も感じております。ファンドの総枠についても、十分な支援ができるようしっかりと検討していただくようお願いを申し上げます。

 先ほども申しましたが、地域課題の解決手法の一つとして、地域住民によるビジネスの手法を使った地域貢献策として、コミュニティービジネスを進めていくことが今、必要なのであります。今後の県政は、文化力に基づく政策を新しい時代の公にふさわしい進め方で展開すると第二次戦略計画でもうたわれています。新しい時代の公は、行政だけでなく多様な主体の参画を前提として公共の役割をとらえ直し、みんなで一緒に公を担っていくことで住みよい地域社会をつくろうとするものであれば、まさにコミュニティービジネスの手法は今後の県政を進めていくにふさわしい事業なのではないでしょうか。

 そこで、お伺いをいたします。

 県として、地域コミュニティ応援ファンド事業をどう進めようとしているのか。また、その考え方や今後の取組についてお聞かせください。よろしくお願いします。

   〔農水商工部長 中尾 兼隆君登壇〕



◎農水商工部長(中尾兼隆君) それでは、みえ地域コミュニティ応援ファンドにつきまして御答弁を申し上げます。

 地域産業を活性化いたしまして魅力のある地域としていくためには、地域の知恵と知識を活用し、その特性や社会環境に応じた新たなビジネスを次々と創出できる環境づくりが必要であると考えております。このため、地域の特性や課題に対応した事業など、多彩なビジネスモデルの創出を資金面から支援する果実運用型のみえ地域コミュニティ応援ファンドを三重県産業支援センターに造成することとしております。

 今年度は、金融機関の御協力を得て10月中に10億円のファンドを造成し、この運用益を使って、例えば子育て支援、議員から御紹介がありましたえぼしや、ほうすけクラブ、こういった農林水産物や観光資源などを活用した事業、商店街の空き店舗を活用したチャレンジショップの取組など、地域への貢献度が高い事業の初期段階に要する経費を資金面から支援してまいります。また、商工団体や市町と連携いたしまして、新事業につながる地域の課題や資源の発掘、新事業創出をサポートするリーダーの発掘育成、専門家を派遣するための人材バンクの整備、こういったことを進めていきたいと考えております。

 なお、地域の知恵や資源を活用した事業をより多くつくっていくためには、来年度においてもファンドを拡充することとしておりまして、地域の活性化を応援していきたいと考えております。

 以上でございます。

   〔32番 水谷 隆君登壇〕



◆32番(水谷隆君) どうもありがとうございました。

 今、私がコミュニティービジネスについてなぜお伺いしているのかと申しますと、コミュニティービジネスは地域課題の解決手法の一つとして、ビジネスの手法を使った地域貢献策として、非常に有効であるだけではなく、コミュニティービジネスにはもっと大きな効果があるのではないかと考えておる次第でございます。それは、コミュニティービジネスは活動される方々も活動を通じて元気になるという効果だというふうに思います。

 地域の方々の活動により課題が解決され、よりよい地域となり、活動する地域の方々もそういった活動を通じて元気になると。その元気が地域をまた元気にしていくと。そして、活動を通じて元気になった人々からまた新しい活動が始まると、そんなような好循環が期待できるのではないかなというふうに思う次第でございますので、今、いろいろお答えをいただきましたけれども、地域コミュニティー、地域の方にいろいろ御意見を聞いてきますと、そういった活動支援をお願いするときの申請する書類とか、いろんなそういう、つくるための手間というものが、どうしても地域にそういった専門的な人がいないと。だから、いろいろ迷いながら資料づくりが大変であると。たくさんの膨大な資料をつくらないかんと。何とかしてくれというような御意見もたくさん賜っておりますので、そういった地域に対して申請方法等を御指導していただく。あるいは、また、なるべく書類の簡素化をぜひしていただきたいなと、このように思う次第でございます。

 地域コミュニティファンドは、特に格差社会と言われる中、住民の方が非常に期待をしておりますので、ぜひとも実現できるようにしっかりとした取組をお願いしたいなと、このように思いながら次の質問に入りたいというふうに思います。

 3番目には、中小企業への支援策ということでお聞きしたいなと。

 日本経済は長期低迷から脱却し、これまで戦後最大の景気拡大を享受していますが、本県においても、こうした景気の拡大を受け、企業の設備投資が好調であります。ここ数年、順調な伸びをしている本県の製造品出荷額は、他県に比べても大幅な伸びを示しており、全国の製造品出荷額に占める本県の割合を見ますと、平成10年には2.51%であったものが平成17年には3.19%、0.68ポイント上昇しております。他県に比べ本県の製造業が好調であることを示しているというふうに思うわけです。

 その中身をもう少し詳しく見ますと、製造品出荷額に占める大規模事業所、300人以上の事業所ですが、これの占める割合は61.6%となっており、輸送用機械器具製造業、電子部品、デバイス製造業、化学工業の3業種で製造品出荷額の過半を占めることから、自動車産業や電気、機械産業など先端技術や高度技術をベースにした国際競争力を有する大企業を中心としたものづくり産業に今、牽引されているということがわかります。

 このように本県の好調な経済状況を牽引しているものは大企業であり、これらの企業に今後も活発な経済活動を続けていただくことは我が県にとって大変重要であると考えますが、忘れてはいけないのは、これを支えておるというものが地域の中小企業であるということであります。また、過去の長期の不景気にも地道な事業活動を続け、合理化を極限まで進めるとともに、絶え間ない技術の向上に努力している中小企業や、ほかにまねのできない技術や製品を開発して独自の市場をつくるなど、強みを発揮している中小企業がこの好調を支えているのではないでしょうか。本県の経済が引き続き成長を続けていくためには、県の基幹産業であるものづくりを支える中小企業が元気であることが必要なのではないでしょうか。

 現在、中小企業を取り巻く状況は、経済の急速なグローバル化、少子・高齢化、人口減少社会の進行など、社会経済システム全体の急速な潮流変化により大きな転換期に来ております。競争の激化にさらされている中小企業にとって、生き残りは他社にできない技術、製品を創造していくことにかかっております。他社と同じような製品をつくっているのでは、コスト競争に勝たない限り企業活動の継続は困難なものであります。コスト競争となれば、生産規模が大きく影響することとなり、経営規模の小さい中小企業が規模の大きな企業に打ち勝つことは非常に困難であり、また、安い賃金を武器に生産性を上げているアジアとの競合となればなおさらでないでしょうか。コスト競争が激化することで経営資源の乏しい中小企業にとっては、さらに厳しい企業活動を迫られることになるでしょう。

 今後、ますます激しい競争にさらされている中小企業が引き続き成長を続けていくためには、他社にまねのできない技術や製品を開発するために、さらに高度な技術開発に果敢に挑戦していくことが必要ではないでしょうか。県はこれまで3年間の重点事業で企業の新製品、新技術開発を支援してきたと聞いておりますが、今後もものづくり産業を支える高い技術力を持った中小企業のすそ野を広げるための取組は非常に大切なことと思っております。そこで、県はこれまでの取組の実績も踏まえて、こうしたものづくりを支える中小企業の技術の高度化や高付加価値の製品開発などに向けた取組への支援をどのようにしていこうとしているのか、お聞かせいただきたい。

 さらに、中小企業地域資源活用促進法に係る取組について御質問をさせていただきます。

 先ほど話しました中小企業への支援策、技術の高度化や高付加価値化の製品開発などに向けた取組の支援と同じように、地域の特産物などを生かして新事業を展開する企業を支援することは重要な取組だと言えます。それは、その地域の特産品を使った商品は他の地域ではつくれない商品であり、その地域の特産品を活用した商品はほかにまねのできない高度な技術でつくられた商品と同じように強い競争力を持つからであります。

 こうしたことから、本年4月に中小企業地域資源活用促進法が制定されており、これに基づきこの8月末に本県の基本構想が国に承認され、89の地域資源が指定されたと聞いております。中小企業地域資源活用促進法の説明資料を見ますと、各地域の強みである農林水産物や産地の技術、観光資源などを活用した中小企業の新商品、新サービスの開発、市場化を総合的に支援することとされており、具体的には、試作品開発に対する補助金や設備投資減税、低利融資などが受けられるそうであります。強い競争力を持つ中小企業を育てていくためには、技術の高度化とあわせて、この地域資源を活用したビジネスへの支援にしっかり取組をしていく必要があるのではないでしょうか。

 今回承認されました地域資源を活用した中小企業の新商品、新サービスの開発に向けた取組の本格化はこれからだと思いますが、地域のこうした取組への支援について、県ではどのように進めていこうとされておりますのか、お聞きをいたしたいと思います。よろしくお願いします。

   〔農水商工部長 中尾 兼隆君登壇〕



◎農水商工部長(中尾兼隆君) 中小企業への支援策について、二つ御質問をちょうだいいたしました。

 まず、1点目のものづくり中小企業の技術の高度化と高付加価値化の製品開発に対する支援策についてお答え申し上げます。

 県では、これまで中小企業の競争力を強化するため、技術開発等に意欲的に取り組む企業に対しまして、新商品、新技術開発への助成、大学等との共同研究によります産学連携や、あるいは異業種研究会等の開催によります企業間連携の促進などに取り組んでまいりました。こうした取組によりまして、新たな商品による事業化、特許の出願等々を行う企業が出てきております。

 昨今、経済のグローバル化の急速な進展、技術の進歩、消費者ニーズの多様化などによりまして、ものづくり基盤を支える中小企業におきましては、川下企業の高度化するニーズに的確に対応していくとともに、競争力のあるその企業にしかできないオンリーワンの製品や技術を持つことが非常に大切になってきております。このため、これまでの取組に加えまして、今年度からより高度なオンリーワン技術の開発を目指す中小企業への補助制度を新たにスタートしておりまして、これまでに新商品の開発や高度な技術開発などに38件の応募があったところでございます。また、技術や経営面で豊かな経験を持ちます企業の退職人材を三重県産業支援センターに配置いたしまして、今年度内に延べ300社の企業訪問を行うこととしており、企業の課題把握から解決まで総合的に支援しまして、他社と差別化できるオンリーワン技術を持った企業のすそ野が広がるよう取組を進めてまいりたいと考えております。

 次に、地域資源を活用した新商品、新サービスの開発に向けた取組への支援についてでございますけれども、国は地域経済の活性化を図るため、特色ある地域資源を活用した新商品の開発等に取り組む中小企業を支援し、全国で5年間に1000件の新事業を創出することとしております。本年6月には、中小企業地域資源活用促進法が施行されたところでもございます。県では、この法律に基づきます基本構想の認定を8月31日に受けまして、先ほどございましたように、農林水産品で30品目、地場産業などの工業品24品目、観光資源35カ所の合計89の地域資源を指定したところでございます。

 県では、この地域資源を活用した新商品の開発等に取り組む事業者を発掘いたしまして、国の支援制度へとつなげていくため、これまでに説明会の開催や個別相談会などを実施してまいりました。また、三重県産業支援センターに既に支援専門員2名を配置しまして、事業計画の作成支援などのきめ細やかな支援を行っているところでございます。こうした取組の中で、事業化の熟度の高い二つの事業者が事業計画を策定し、現在、国に申請を行っているところでございます。今後も、三重県産業支援センター、市町、商工団体、研究機関などと連携いたしまして、地域資源を活用する事業者の発掘、支援を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔32番 水谷 隆君登壇〕



◆32番(水谷隆君) どうもありがとうございました。

 非常に景気がいいとか、いろいろ言われておりますけれども、我々の生活におきましては、好景気がなかなか実感できていないのも、中小企業まで好景気が及んでいないようなことが一つの原因ではないでしょうかというふうに思うんですけれども、先ごろの新聞にも出ていましたけれども、景気調査、景況調査の結果を見ますと、ちょっとどうやら本県には景況感が悪化しているような状況が見られると、こういうようなことが出ておりましたけれども、これからも中小企業の支援、ぜひとも力強くお願いしたいと。

 今日は、私はトップバッターでこの中小企業支援について少しお伺いしましたけれども、トップバッターでございますので、ヒットかフォアボールで出たいなというふうに思っていましたけれども、この後、午後に菰野の大物議員、舘先生からも中小企業について豪快な質問があると思いますので、ぜひよろしくお願いしたいという期待感を持ちながら、もう一つの89の地域資源というものを選定した中で、こういったものをこれから育てていくわけでございますけれども、89の地域資源のほかに出てきた場合、さらに追加ができるのかどうか、ちょっとお伺いしたいなと思います。



◎農水商工部長(中尾兼隆君) 今回89の地域資源を指定するに当たりましては、県では市町、商工団体等と話し合いをしながら、あるいは照会をしながら進めてまいったところでございます。今回の指定以外にも、県内にはそのほかに特色ある多くの地域資源がありますので、今後も指定内容を機動的に見直していきまして、国に追加申請をしていくことと考えております。よろしくお願いをいたします。

   〔32番 水谷 隆君登壇〕



◆32番(水谷隆君) わかりました。ありがとうございました。

 それでは、最後の質問に入りたいと思います。

 員弁川の堤防損壊と油流出への対応についてということで、地元のことで申しわけございませんけれども、1点質問をさせていただきたいと思います。

 員弁郡東員町と桑名市の境界を流れる員弁川の左岸、東員町筑紫地内の堤防が、桑員河川漁業協同組合の方からの情報によりますと、本年6月14日の大雨による出水で損壊し、損壊した場所から本年6月17日、油が河川に流出しているのが確認されました。油は堤防に沿って川の水面より低い場所から沸き上がるように川に出ており、事故発生後オイルフェンスが張られ、下流への油の流出を防ぐとともに、流出した油はオイルマットで回収されました。その後、川の瀬がえ工事等、油のまじった河川水のくみ上げ浄化作業を実施することにより、下流域への流出は食いとめられたというふうになっております。しかしながら、油の流出は完全にとまったわけではありません。下流域での漁業や水道水の取水もありますので、一日も早い対策が望まれます。

 この員弁川への油流出の原因は、この川に接する土地に今から四、五十年前、すなわち昭和30年代から40年代前半にかけて油を含む埋設物、あるいは土砂が土地造成に使用され、そこから油がしみ出し、川に流れ出したものではないかと考えられます。廃棄物処理の基本的な法律である廃棄物の処理及び清掃に関する法律が施行されたのは昭和46年であります。土地造成が行われていた当時はこの法律もなく、したがって、この問題は廃棄物処理法による対応が困難であるとお聞きしております。また、土壌汚染の対応目的に制定されました土壌汚染対策法による対応も、油汚染の場合は困難とお聞きしております。しかしながら、今回の事案は40年以上も前の行為が、当時としては考えも及ばなかったことでしょうが、現実に今日、環境問題を引き起こすといった異例の事態となっておるわけでございます。

 そのような中で、今回の油流出に対して県として環境面からどのように対応をしていくのか、お伺いをいたしたいと思います。また、災害など護岸の安全性を考えますと、一日も早い普及工事が必要と考えますが、その対応状況についてお伺いをしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

   〔環境森林部理事 松林 万行君登壇〕



◎環境森林部理事(松林万行君) 員弁川の油流出問題について答弁させていただきます。

 今回の油流出原因は、油を含んだ汚泥が員弁川の隣接する土地に埋め立てされていたことと推定しておりますが、議員御指摘のように、非常に古い時代のことでございますので、関連法令による措置は難しい状況でございます。このため、油を含んだ汚泥が埋設されている土地の所有者複数に対しまして油のしみ出し防止対策をとるよう要請を行ってきたところでございますが、これを受けまして、員弁川護岸に隣接する土地の所有者が具体的な対策方法などの検討に入っているところでございます。

 県としましても、中央環境審議会土壌農薬部会で提言されました油汚染対策ガイドラインなどを参考として、対策方法などの必要な助言、指導を行ってまいりたいと考えております。また、他の土地所有者に対しても、油のしみ出し防止対策について引き続き協力要請を行ってまいります。なお、員弁川の水質調査結果では、オイルフェンスの設置等の緊急措置もございまして、現在のところ油分が検出されていないことを確認しております。

 以上でございます。

   〔県土整備部長 野田 素延君登壇〕



◎県土整備部長(野田素延君) 私から、員弁川の護岸の対策についてお答えいたします。

 本年6月の降雨によりまして員弁川の護岸の一部が損壊したため、堤防の決壊を防ぐ暫定措置として、大型土のうによる仮設堤防を設置しているところでございます。しかしながら、今後、洪水等により護岸が浸食されるおそれがあることから、堤防の補強工事が必要と考えております。このため、県土整備部といたしましても、環境森林部と連携、調整を行い、堤防内の地質等の調査を実施し、対策方法を決定した上で堤防の補強工事に取りかかりたいと考えております。

 私からは以上であります。

   〔32番 水谷 隆君登壇〕



◆32番(水谷隆君) どうもありがとうございました。

 員弁川というのは本当にこの地域にとっては大事な川で、また、下流域でも水道の取水口もあります。こういった大きな問題を早急に解決していただきたいと思います。

 そして、またこの地域におきましての、四、五十年前といえども、そういったものが埋設されているということにつきましても、非常に住民も心配しておりますので、ボーリング調査などを、それぞれ民有地でありますので非常にやりにくい面もあるんでしょうけれども、早急にやっていただきたい。

 そして、また先ほども県土整備部長からもお話がありましたように、この普及工事、いつまた大雨が降って決壊するとも限りませんので、早急な対応を私からもぜひお願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

 どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(岩名秀樹君) 7番 奥野英介君。

   〔7番 奥野 英介君登壇・拍手〕



◆7番(奥野英介君) 7番、青雲会、奥野でございます。よろしくお願いしたいと思います。

 小さいまちでの答弁の経験はあるのですが、初めての質問でございますので、時間調整等御協力のほどひとつよろしくお願いしたいと思います。これまでの行政経験を生かしながら、三重県のためにしっかり働いていきたいと思いますので、御指導のほどひとつよろしくお願いをしたいと思います。

 1期目の野呂県政は、かなりの部分RDF事故など頭を下げることが多く、知事は忍耐強く、また精いっぱい頑張っていただいたことに敬意を表したいと思います。知事が松阪市長時代、近くから遠くから拝見させていただいたとき、非常に住民に身近に感じたのは、それまでの政治経験の中からそうすることが住民のための政治であると確信されていたように思いました。しかし、今は少し違うような気がします。文化力、新しい時代の公って何か理解しがたいです。一握りの県民がそれなりに理解しようとしているだけで、知事と多くの県民とはかなり乖離しているように思います。そこで、質問には県民に近い温かい知事としてのお答えをいただくことを期待しております。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 市町村合併のその後についてでございます。

 平成の市町村合併を経験した自治体の首長の一人として、三重県内の市町村合併を振り返ってみたいと思います。地方の時代、地方分権、その中で市町村合併が推進され、三重県においては69市町村が29市町となりました。これは国の施策であり、県の指導、推進であったと私なりには理解しております。知事も市長時代、合併には大変尽力されました。当時言われていた言葉は、するも地獄、残るも地獄、だから合併はしなければならないものでありました。

 特に1万人内外の町村は将来の不安を感じ、住民の皆さんを説得し、合併へと進んでいきました。足腰の強くない町村でできた合併市町、市と合併した町村、合併できなかった市町、比較的財政力のしっかりした合併市町、様々な市と町があります。果たして今回の合併は本当に住民にとってバラ色であったのか、将来安心して幸せになれるのか、国、県それぞれの市町村の合併に携わった人たちの責任は決して軽くはないと思います。

 昔の話になりますが、明治や昭和の市町村合併は最小の町村をどの程度の規模以上にするかという目標基準の設定がありました。明治の町村合併は、小学校の整備を進める見地から、300戸から500戸以上の村にすることを目標としましたし、昭和の市町村合併は、新制中学校の整備を進める見地から、最小の村でも人口を8000人以上にすることを目標として合併が進められたと聞いております。これに対して、平成の市町村合併は、新しい行政サービスを特定して町村規模の目標基準を設定するものではありませんでした。全国的には、浜松市や新潟市のように政令市への昇格を目指した合併もありました。

 県内で目指したかどうかは別として、合併の結果として四日市市が中核市の規模に、津市が特例市の規模に、また、いなべ市や志摩市が町村から市への昇格という合併になりました。それ以外は、今まで市や町が合併により人口や面積規模を大きくしたということです。つまり、ともかく何でもよいから合併できるところはできるだけ合併しなさいという無原則な合併になってしまったのではないかと思います。確かに、三重県は他の県に比べて市町村合併は進んだと思います。しかし、現状を見てみますと、県内はまだら模様の状態にあります。これが第1期と言われた平成の市町村合併の結果であります。

 もともと平成の市町村合併は地方分権の受け皿となり得るように、基礎的自治体である市町村の平均的な体力強化を目標としたのではなかったのでしょうか。つまり、基礎的自治体である市町村が今までのような行政サービスを維持していくためには、行政の規模を拡大して行政の効率化を図る必要があり、そして、行財政基盤を強化するのだという基本的な考えがあったかと思います。

 そこで、知事に伺います。

 69市町村が29市町となり、合併は数的な問題だけでなく質的な評価、すなわち財政力が強くなったり、市政経験がないため行政運営がスムーズになされなかったり、融和がなかなかままならず住民の不安があったり、様々な問題を抱えています。このことを知事はどのように評価をされますか。そして、県は今後、市町に対してどのような支援をされるのですか。

 もう1点です。また、まだら模様の状況、大小様々な基礎自治体が県内に存在する状況の中で、いまだ第2期、いわゆる合併新法による市町村合併の動きはありません。今後、どのような第2、第3の合併を推進されるのか。また、県独自の支援策、スタンス、理念をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 奥野議員にお答えをいたします。

 奥野議員におかれましては、行政を経営するという経験を踏まえて大変鋭くいろいろな御指摘をいただきました。

 冒頭、文化力ということについては理解しがたいというようなお話もありました。新しい時代の公が打ち出されましてちょうど3年ほどたってまいりまして、今や国においても、新しい公とか、いろいろ言い方、表現は違いますけれども、大変多く使われるようになってまいりました。文化力も、旧来文化庁の言っておる文化力という狭い意味ではなくて、三重県の言っておるような文化力の表現が昨年あたりから文化庁でもその記載に使われたり、あるいは経済産業省でもその記載に使われたりしてきておるものでございまして、だんだん理解が進んでいくのではないか。私自身の努力不足については反省をしながら、より一層皆さんの御理解を得ていくように努力をしていきたいと、こう思っておるところであります。

 ところで、そういった文化力、すなわち地域で住む人の力を高め、そして地域そのものの力を高めていく、そういった本当の意味での地域主権をしっかり確立していくという観点から考えていきますと、今回行われております市町村合併でございますけれども、確かに、第1期の合併につきましては、松阪市長当時にこの課題に私自身ぶつかり、そして、その中で私も取り組んだということがございました。

 私自身も、そういう意味では、行政に携わられた奥野議員が御指摘されましたように、今回の一連の合併についてはお題目の合併のメリット、あるいはその理念といいますか、そういったものだけではなくて、むしろその裏にある国の財政再建といったような、そういった、私から言えば不純な動機もかいま見えるものでありまして、決して喜んで受けられるような合併の動きではなかったと思っております。しかしながら、合併しなかった場合の状況を考えますと、やはり合併をするべきであろう、これを避けるわけにはいかないと、そういう思いで松阪市長当時に対応したことを今も思い出すところでございます。

 したがって、その合併を進めていくからには、結果として基礎自治体としての自治能力を高め、そして、やはり地域主権の社会というものをしっかり受けとめられるような、そういうまちづくりが行えるようにしていかなければなりません。合併に御努力をされましたところにおいては、住民参加のもとで本当に真摯に議論をされまして、大変な努力の結果、合併が成立をしたということに私は心から敬意を表するものでございます。規模が大きくなるということで、広域的な視点からの事業、これを進めやすくなるというようなこともありますし、あるいは専門的、高度なサービス、これは小さな行政体ではなかなか難しいわけでありますが、大きくなることによってそういったことが可能にもなるというようなことで、住民から見ても利便性の向上といったような効果、こういった効果は認められるのではないかと、こう思います。

 合併団体においては、こういった合併の効果というものを生かしながら、それぞれ市町村の建設計画というものをつくられまして、それに基づきまして新しいまちづくりへの取組を推進されておるということでございます。そういう意味では、ぜひ合併をしたところにおいては、住民サービスの向上というものが進んでいくと期待をいたしておるところでございます。

 そういったところが全体の評価として申し上げておくところでございますけれども、これに対する支援ということにつきましては、国においては、合併市町村補助金、それから合併特例債、交付税の合併補正などの支援がなされておるところでありますし、県におきましても、合併に伴う財政需要の増大に対処いたしますために、市町村合併支援交付金の交付というものを行っております。また、市町村建設計画に実は県の事業というものも明記をされておりますので、その事業の推進に努めているというところでございます。

 それから、もう1点、今後の第2、第3の合併を推進していくのか、そのスタンス等についてお尋ねでございました。

 県内には、旧合併特例法のもとにおきまして、地域事情等によって合併を選択しなかった市町もございますけれども、いずれも自立に向けまして行政コスト削減等に、行政改革に非常に積極的に取り組まれているというところでございます。平成17年4月1日に5年間の時限立法として、御承知のとおりいわゆる合併新法が施行されまして、自主的な市町村合併を推進するということにされておるところでありまして、今後のまちづくりを考えていくという点では、先ほどいろいろな背景にある事柄について懸念の思いも申し述べましたけれども、しかし、今後の本当の意味での地域主権というものを三重県は目指しておりますから、そういうことから考えていきますと、私は合併するのは有効な手段であると。積極的にこれに取り組んでいくという意味合いを非常に重く感じておるところであります。

 しかし、市町村合併については、住民の方も交えまして地域でやはり議論を尽くしていただくということが大事で、まさに地域主権の精神で取り組んでいただくということが重要だと思っております。したがいまして、県としては必要な情報提供を行いますとともに、地域での合併機運の高まりでありますとか、あるいは関係市町から県に対しての要請があれば、適宜適切に支援をしていきたいと、このように考えておるところでございます。

   〔7番 奥野 英介君登壇〕



◆7番(奥野英介君) ありがとうございました。

 わかりました。できるだけ新しい公も文化力もいま一度勉強させていただいて、三重県のために働きたいと思っております。

 知事の御答弁の中で、合併に対してはそう喜んでいないという御答弁だったんですけど、確かに住民に喜んでいただけるような、合併したところはそういう市町にしていかないかんと私は思っているんですよ。実際に言って残った町が得をしているとは言わないんですけど、損はしていない。そして、合併している小さな町が非常に損をしている、そういう気分が住民の中には今、あるんじゃないか。手前みそでおかしいんですけど、私の住んだ小俣町というのは伊勢市のほうに対等合併をされたわけなんですけれども、住民からいくと吸収合併じゃないんかというふうに思われている。そういうことがない三重県の市や町をつくっていただきたいなと、そんなふうに思っております。

 20年度の県政運営のあり方の中で、市全体を見ると基礎自治体としての自立性が高まりつつあると、来年の20年度の県政の運営の考え方の中にあったんですけれども、どういう根拠でこういうことが出てきたのか。決して私は三重県全体の中ではまだそういう自立性が高まりつつないんではないかなと、そんなふうに思っております。

 そして、知事がいつもおっしゃられるように、市町との連携と言われるんですけれども、膝づめミーティングも結構だと思います。また、地域づくり支援会議も悪くないと思います。しかし、合併市町は県が考えているような行政運営が今、まだまだなされていないはずです。またこんなことを言うと余分なことなのかもわかりませんけれども、サンアリーナの件もしかりでございます。やっぱり市町とのきずなが大切だと思われるなら、まず信頼関係を築くことが先ではないかと思います。膝づめミーティングもしながら、2年に一度ぐらい知事が各市町に出向いて、本当に膝づめで話すことが合併のフォローでもあり、市町を勇気づけることが知事の目指す三重県ではないかと思いますので、いかがですか。



◎知事(野呂昭彦君) 合併そのものにつきましては、いろんな背景がございます。したがいまして、手放しで合併したからよかったと言えるような状況でないというのは御指摘のとおりだと思います。とは言いながら、先ほども言いましたように、規模が広がったことによって、例えば行政組織の改編ということについても、大変行革の効果は合併市町においては大きく出ておるというようなことがありますし、そういった意味では、今まで1人の職員がいろんな事業を兼任しておりましたね。それが細分化されて専門化をされるとか、そういう意味での行財政能力を高めるというふうな効果は確実に出てきておるのではないかと、こういうふうに思います。

 それから、一番大きな合併後の課題というのは、やっぱり市町がこれまでそれぞれ別であったわけであります。それが一緒になったというときの一体感というものを醸成していく。そういうことも非常にこれは難しいことだと思います。それから、そういう意味では、例えば組織の中でも、さっき申し上げたようなメリットだけではなくて、事業を一体化していくときにそれぞれの制度の違いが同じ行政サービスの中でもありましたね。そういったことというのはある意味では時間のかかる課題でもあるのかなと、こういうふうに思っておるところであります。いずれにしろ、今後の地域づくりというものは住民に一番近いところの基礎自治体、これが担うのが一番いい、ニア・イズ・ベターという、その言葉が今後、地域主権の社会づくりでは大変大事だと、こういうふうに思っております。

 しかし、一方で、御指摘があったように、県の役割、これもしっかりその支援、補完をしていかなければなりませんから、例えば今年から各県民センターに県と市町の地域づくり支援会議というのを設けたところでございます。そういう意味では、私自身もいろんな県民との意見交換の場、特に市町につきましては、旧来の県政以上に私にとりましては県政の最大のパートナーであると、こういう認識のもとで膝づめミーティング等もやってまいりましたが、それでまだ十分でない、深く掘り下げていく問題については、県と市町の地域づくり支援会議、こういったところでしっかり議論をしながら、県として支援をしていくようにしていきたいと、こう考えておるところでございます。

   〔7番 奥野 英介君登壇〕



◆7番(奥野英介君) 先ほどちょっと聞き忘れたんですけど、今後の合併というのはどうもはっきり今、答えられなかったような気がします。今後、どういうふうに推進されていくのかというのが、知事のお言葉の中に明確さがちょっと欠けていたのではないかなという点と、時間がちょっと調整しなきゃいけない。そのことと、もう一つお伺いしたいと思います。

 地方分権の行き着くところは道州制ではないかと言われています。しかしながら、今の基礎的な自治体の状況では、道州制への移行は無理ではないかと思います。野呂県政の時代に足腰の強い自治体にすることが知事の大きな役割であり、道州制があるないにかかわらず、その移行への準備をしていくことが大切であろうかと思います。その自信はあろうかと思いますが、いかがでございますか。ちょっとこの2点だけよろしくお願いします。



◎知事(野呂昭彦君) 今後の取組については、さっきそちらのほうで答弁しましたときに私のほうから申し上げたところであります。もう一度かいつまんで言えば、やはり地元の意向ということが大事でありますから、まずは地元で住民も交えてしっかり合併について考えていただきたい。県としては、そういう中で必要な情報提供であるとか、あるいはその機運が高まって、地元からの御要請があればそれにしっかりおこたえしていこうと、こういうふうなことでございます。

 それから、道州制のことについても少しお触れになりましたが、第2期の地方分権改革、これをまず私は着実に進めていくということが大事であると思っておるところであります。非常にこの基礎自治体が担う役割というのは、本当の三重県が目指す地域主権の社会を実現していくためには極めて、極めて大事な重いものでございます。したがって、例えば地域が自分の自主性に基づいていろんなことを決め、責任を持ってやっていけるようなそういう権限移譲であるとか、財源の充実強化、こういったことをしながらしっかり展開をしていく。その上で、この国全体のあり方というものを、国家像を国が示す中で、道州制であるとか、より広域行政のあり方、こういったことについて議論をしていく必要があると、こういうふうに思っております。

   〔7番 奥野 英介君登壇〕



◆7番(奥野英介君) やはり道州制云々よりも、私は常々足腰の強い住民の皆さんが幸せになれるような地域をつくっていくことが大切かと思いますので、その点も知事におかれましては十分にかみしめて、これからの県政のほう、第1は住民のためだということを忘れずにやっていただきたい。そんなふうに考えておりますので、今後ともひとつよろしくお願いします。

 それでは、次の質問のほうに移らせていただきます。観光振興と博物館誘致についてでございます。

 観光は、宿泊業や飲食業、運輸業だけではなく、小売業、農林水産業など、非常にすそ野の広い産業です。観光の発展は雇用機会をつくり出し、地域経済を力強いものにします。また、県民が地域の魅力を高めることにかかわり、それを通じて幸せを実感するとともに、三重県を訪れる人々に幸せを与えることとなります。まさに観光振興は知事が常々主張されているしあわせ創造県づくりに欠くことができない産業であります。

 私の住んでいる伊勢志摩地域は、神宮を中心として伝統文化、グルメ、街道の魅力、美しい海など、まさに三重県観光の中心地域であります。伊勢志摩地域の産業構造を見てみますと、観光関係の消費により生み出された付加価値の県内総生産額(GDP)における割合を見ますと、県全体では7%となっております。そのうち伊勢志摩地域は18.8%と群を抜いて高く、特にこの地域は観光産業が地域のリーディング産業となっていると言えようかと思います。

 雇用面におきましてはもっと顕著で、観光関係の消費により生み出される雇用創生効果の全産業に占める割合は、県全体で10.8%であるのに対し、伊勢志摩地域では24.9%と、総生産額よりも以上に観光関連産業の影響を受ける実態があり、まさしく観光産業は地域の基幹産業であると言えます。このような伊勢志摩地域を中心とした観光振興を目的とした三重県は、平成16年3月に三重県観光振興プランを策定し、斬新なイメージ戦略や誘客戦略、新たな観光商品の提供等々、積極的な取組が行われています。

 そこで、質問でございますが、プランが策定されてから3年たった今、その成果はどのように検証されるのか。また、今後の課題は何なのかをお伺いします。

 私は、この観光振興プランを評価し、ぜひこのプランの実現を求めます。観光は複合的、総合的な産業でございます。何よりも地域住民の理解の上に立ち、県民一人ひとりが三重の観光の魅力を自覚し、観光客をおもてなしする心を持つことが重要であると考えています。地域のことは地域が考え、行動を起こすことが大切であり、その際に地域の行動目標を県が支援したり、後押しし支えることが大きな役割であるはずです。

 三重県におきましては、南北格差が課題となっており、その解消手段として三重県観光が大きくクローズアップされております。県は平成17年10月、県地域産業振興条例を公布し、同条例の7項目に観光振興をうたっています。しかし、これは産業全般の推進条例であり、国の観光立国、国は今年1月、観光立国推進基本法を制定しましが、これと並んで観光立県策が本物であるか、本気であるか。あるなら観光を特化した条例をつくる必要があろうかと思います。長崎県や岐阜県、北海道、沖縄県等の前例があると伺っていますが、三重県におきましても、観光振興条例を制定することで観光振興プランを着実に推進し、県政の重要な柱として位置づける必要があるかと思いますが、知事のお考えを伺いたいと思います。

 もう1点でございます。博物館についてでございます。

 現在、三重県には昭和28年に設置された三重県立博物館が老朽化等から建て替えの検討がされております。そこで、私としては知事に提案し、知事のお考えをいただきたいと思います。

 現在、三重県には博物館登録施設が16館あります。うち県立博物館のほかに県立は美術館と斎宮歴史博物館の3館であります。私どもの住んでおります伊勢市におきましては、神宮徴古館、農業館及び美術館があります。これらは伊勢神宮にまつわる他に類を見ないすばらしい宝物が所蔵され、それらに年間6万5000人を超える観光客が訪れています。また、隣接する明和町には県立斎宮歴史博物館があり、多くの観光客が訪れ、地域の歴史、文化のみならず、日本の心を語る上でも大きな役割を果たしていると思います。

 私は、新三重県立博物館を建設するとすれば、神宮徴古館、農業館、美術館、また、斎宮歴史博物館等の文化ストックの集積を生かし連携をさせることによって、国内外からの観光誘客とも相まって、三重県の文化をより多くの人に知っていただく絶好の機会になると思います。そのように思い、新しい博物館の建設をされるのであれば、伊勢市が適地ではないかと思いますが、可能性は全くないのでしょうか。知事の考えを伺いたいと思います。この2点、よろしくお願いします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) まず、観光振興プランについてでございますけれども、私が平成15年4月に知事に就任したわけでありますが、私としては最重要課題の一つということで取り組んできておるところでございます。

 そこで、平成16年11月に三重県観光振興プランというものをつくりました。おおむね10年先を見据えました三重県観光のあるべき姿、目指すべき姿、そしてその実現に向けた道筋というものを示したものでございます。観光を通じまして、県民と三重県を訪れる人々が互いの信頼関係の中で幸せな地域をつくるということ、それが三重県の観光振興の考え方でございまして、この考え方のもとで地域の総合力で観光振興のほうに取り組んでいきたいと、こう考えております。こういう考え方をさらに推し進めていこうということで、昨年4月に観光局を設置いたしまして、総合行政を効果的に推進する体制を整備いたしたところでございます。これまでの成果、あるいは今後の課題ということにつきましては、後ほど観光局長から補足をいたさせたいと思います。

 そこで、実は観光振興条例についてお述べになったわけでございますけれども、現在、全国でこの条例を設けているところというのは6県ございます。そのほかの県におきましては、観光振興計画等で対応しているという状況でございます。三重県につきましては、既に実はこの観光振興プランをつくりまして、これに基づきまして取り組むべき施策につきまして、しあわせプランの第一次戦略計画においても、そして、それに引き続く第二次戦略計画の中でも重点事業と位置づけまして取り組んでおるところでございます。観光振興を進めるに当たりましては、「住んでよし、訪れてよし」というその言葉が示しますように、地域の方々が自らの思いを反映した地域の観光振興計画を策定していただくということが何よりも実は重要なのではないかなと、こういうふうに思っているところでございます。

 それから、次に新博物館の立地場所についてのお話がございました。現在、新博物館のあり方を含めました三重の文化振興方針、これは仮称でございますけれども、これにつきまして三重県文化審議会のほうで御検討いただいておりまして、平成20年3月までに答申を受けまして策定いたしていくということにしております。これまでの文化審議会での検討状況につきましては、三重の文化振興方針、もちろん仮称でありますが、これの骨子案、それから博物館のあり方に関する基本的な考え方というものを今、三重県文化審議会のほうで取りまとめをいただいておるところでございまして、今議会中には担当部局のほうから議会に対してその概要について御報告をさせていただけるのではないかと、こう思っております。

 文化審議会の新博物館のあり方部会におきましては、まず県立博物館に求められる性格、それから役割、機能等につきましてしっかりと御審議をいただいておるところでございます。したがいまして、新博物館の立地場所等に係る考え方につきましては、今後、検討をいただきます新博物館のあり方についての検討項目ということになっておるところであります。県としては審議会の検討内容をもとにいたしまして、これは文化振興の重要な拠点の一つでございます。新博物館に求められる性格、役割、機能等から最も適切な立地場所を選定していきたいと、こう考えておるところでございます。

   〔農水商工部観光局長 大森 久君登壇〕



◎農水商工部観光局長(大森久君) 私のほうからは、観光振興プランの成果の検証と今後の課題について、知事の答弁を補足させていただきます。

 まず、成果の検証でございますけれども、三重県観光振興プランの策定と並行いたしまして、プランの実現に向けての仕組みを行ってまいりました。二つございます。その一つが、観光プロデューサーを配置するということ。二つ目が、旅行業者50社から成りますところの三重県観光販売システムズというのを設置させていただいたというところであります。

 これらの二つについては、観光資源の発掘、あるいは商品化、情報発信、誘客に至るまでのいろんなプロセスを効果的につなぐものとして、全国に例を見ない画期的な仕組みとなっているというふうに思っております。こうした仕組み等を生かした支援を通じまして、いろんな地域ではおかみの会など、数多くの地域おこしの団体の取組や商品化のプロセスを通じた人材育成、あるいは市町における観光振興計画の策定など、着実な動きが成果としてあらわれてきておるものというふうに思っております。

 次に、今後の課題ということでございますけれども、観光局では調査をやっております。観光客実態調査、あるいは観光客満足度調査というものをやっております。それら調査を通じまして、定量的に裏打ちされた視点から三つの切り口を踏まえまして、さらにプランを効果的に推進してまいりたいというふうに考えております。

 具体的に三つ申し上げたいと思いますけれども、まず一つ目は、観光客の約半数が三重県の方々であるという点であります。そこで、三重県の方々には本県の魅力を再発見、あるいは再認識をしていただいて、より一層三重県ファンとなっていただく、あるいはリピートしていただくとともに、県内外へのよき情報発信者になっていただきたいという取組がまず必要ではないかなというふうに思っております。

 二つ目でございますけれども、三重県へ来ていただくお客様の約8割がマイカー、自家用車で来ていただいております。したがって、そういう観点からいきますと、カーナビゲーションシステムなどを活用しました観光情報の発信、あるいは自動車観光に適したモデルルートの提案など、周遊性や滞留性を高める取組が必要ではないのかなというふうに思っております。

 三つ目といたしましては、調査の中で観光客の満足度調査というものがございます。その中で、観光客の4人の1人、25%でございますけれども、三重県へ来て大変満足をしたという回答をいただいております。その回答者のうちの90%の方がまた再び三重県へ来たいとおっしゃっていただいております。したがいまして、大満足をしていただけるような魅力づくりをいかに進めるかというのが今後のリピーター対策として大変必要になってくるというふうに考えております。中でも、修学旅行であるとか、社会見学などといった教育旅行の誘致につきましては、将来的なリピーターにもつながってきますことから、中長期的な視点に立ちまして戦略的に進めてまいりたいというふうに考えております。

 観光産業は大変重要な本県の基幹産業の一つでありますことから、県といたしましても、プランの実現に向け、多様な主体と今後とも積極的に連携を深めながら進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上であります。

   〔7番 奥野 英介君登壇〕



◆7番(奥野英介君) ありがとうございました。

 観光はともかくおもてなし、やっぱり地域がしっかり頑張らんといけないということだと思います。それに県のほうができるだけの支援をやっていただくということは大切かと思いますので、局長のおっしゃられることを十分に認識し、これから三重県の観光のために頑張っていただきたいと思います。

 そして、62回式年遷宮が6年先に迫ってきております。1300年余りにわたって日本人の心に脈々と受け継がれております。観光地伊勢志摩にとっては千載一遇のチャンスであり、昨年、今年とお木曳が行われ、今後、さらに関連行事がメジロ押しとなっているところでございます。遷宮に向けた万全の対策をされ、遷宮後の前回の低迷を繰り返さないためにも、その取組がなされることを期待しております。

 そして、博物館については、最終的な決断は首長さん、知事の決断でございますので、ぜひとも伊勢志摩、伊勢市のほうへ来ていただくようにお願いして、この項につきまして質問を終わらせていただきます。

 それでは、3番目の食料自給についてお願いします。

 21世紀の農林水産業を考えるとき、まず資源搾取型の農林水産業から脱却し、資源循環型、あるいは環境保全型のより広域的な機能の発揮される農林水産業への積極的な転身が必要ですし、また、京都議定書に示されたように、環境保全のための緑資源の確保と拡大は必然であります。言い方を変えれば、農林水産業が環境保全の最大の立て役者にならなければなりません。そういう意味で、21世紀は20世紀に落ち込んだ農林水産業の起死回生のチャンスであり、1次産業の復権の時代、言いかえれば農林水産ルネッサンスとなるのは必然ですし、そうすることなしで人類の反映はないと考えております。

 本論である食料自給を考えるとき、まず世界の人口トレンドを考える必要があります。国連統計によりますと、西暦ゼロ年、人口は1億人、200年前は10億人、西暦2000年では約60億人、西暦2025年には80億人、2050年には93億人と予想されております。そうした中で、現在世界の食料状況はどうかといえば、途上国では爆発的な人口増加が起きているにもかかわらず、世界全体の食料生産量は一向に増えていません。生産の限界とも言われています。

 人口が増えれば当然食料も多く必要となります。肉1キログラムを生産するのに穀物7キログラムが必要と言われています。かつての輸出国中国でさえ穀物の輸出禁止をしたばかりか、現在では準輸入国に変わりました。こうした中、2020年、2030年のうちには世界的に食料危機が到来すると予測する学者もいます。2020年から2030年はもうすぐです。食料危機を未来の問題ではなく、現在の喫緊の課題としてとらえる必要があると思われます。

 先日、国の発表によれば、18年度の食料自給率がついに40%を切り、39%になったとのことであります。このことは皆さんも記憶に新しいと思います。国は、平成11年7月に旧来の農業基本法に代わり、新しく食料・農業・農村基本法を施行いたしました。この最大のポイントが食料の安定供給、いわゆる自給率の向上であるにもかかわらず、この現実は余りにも嘆かわしいものではないでしょうか。昭和40年には73%あった自給率が平成元年には50%、そして、その後も年々低下し、ついに現在では39%という惨状です。さきに申しましたように、食料危機を待つまでもなく、天候異変による不作、あるいは世界規模での紛争が起これば、我が国の食料安定供給などひとたまりもなく吹き飛んでしまいます。そんな危機的状況なのです。国民は、県民は、この厳しい現実を正しく理解しなければいけないと思います。

 自給率を世界的に見てみますと、フランスが130%、アメリカが119%、ドイツが91%、イギリスが74%、イギリスは1960年には約40%強と最悪であったものが現在では74%という驚異的な復興を実現しているのであります。一方、我が国の自給率の低下の背景には、食生活のスタイルが大きく変化したことによる自給可能な米の消費が劇的に減少したこと、畜産物や油脂類の消費が増大しているものの、飼料穀物、トウモロコシなどや油糧種子、大豆等の自給がほとんど賄い切れていないこと、食品加工、外食産業の需要の高まりに国内産業が対応し切れていないこと、農地の有効活用がなされていないことなど、幾つかの理由のほか、WTOの動きなどにより自由こそが世界を繁栄に導くという世界の大きな波の中で翻弄されているという一面もあると思います。

 ここで伺います。

 一つ目に、まず我が国の食料自給に対する考え方を、また、今回のカロリーベースで39%の数字をどのように受けとめられるのか。

 二つ目に、県民しあわせプランにおいて県内自給率の目標値を2009年に46%としておりますが、計画どおりの振興となっておるのでしょうか。

 三つ目に、またさきに申したように、県内産と思っている和牛や卵などは実は輸入飼料に頼っており、食料自給にほとんど貢献しないという事実など、県民は食料自給に対する正確な理解がまだ不十分であると思います。県民に対してわかりやすい説明と現状解説が必要かと思いますが、いかがでしょうか。

 部長のほうにお願いします。自給率を高めることでございます。

 一つ目に、食育推進などにより日本型食生活のアピールが必要です。県においては、19年3月に三重県食育推進計画を策定し、家庭、学校、地域において食育を実践していますが、その成果と課題、あるいはさらに大きな動きとするための戦略について、また、食の安全・安心など、県民のニーズと関心が高まる中、国内産、とりわけ県内産をアピールすることが重要だと考えます。県は地産地消の安心食材の認証などに取り組んでいますが、今後さらなる拡大が必要と考えます。効果的な戦略について。

 次に、3番目に農地利用です。自給率だけを考えれば、農地の有効利用を図りながら、県民ニーズにマッチした農業生産の拡大を図ることが近道と考えます。米の生産調整など多くの問題はありますが、実効ある取組、あるいは戦略など、よろしくお願いをしたいと思います。それでは、よろしく御答弁のほうをお願いします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 私のほうから、食料自給率、これをどういうふうに受けとめておるのかということについて申し述べたいと思います。

 我が国の食料自給率について、奥野議員のほうから先ほどからいろいろ御指摘がありましたように、近年、主要先進国の中では最低の水準にあるということから、当面の目標を45%としてその向上に取り組んでおるということでございますが、しかし、国の自給率はここ10数年の間、40%台で推移をしておるし、また、今も御指摘がありましたが、今般発表をされました18年度の自給率では、天候等による影響もあったということでありますけれども、39%という非常に厳しい状況になっておるところでございます。

 国においては、食料の安全保障という観点から、食料自給率の向上を目指して、国産食料の消費拡大であるとか、あるいは国内の農林水産業が持ちます食料供給力の強化といったようなことなど、消費と生産の両面からの取組を進めているというところでございます。県としましても、非常に大きな課題でありますけれども、しかし県としては地産地消とか、あるいは食育、こういったことによります日本型食生活の推進とか、安全で安心な農林水産物を安定的に供給できる生産体制の構築など、食料自給率の向上につなげることのできるような取組を続けていきたい、このように考えております。

 子細につきましては、担当部長のほうからお答えをしたいと思います。

   〔農水商工部長 中尾 兼隆君登壇〕



◎農水商工部長(中尾兼隆君) 食料自給につきまして知事答弁を補足させていただきます。少し早口になります。お許しいただきたいと思います。

 県では食料自給率の目標を46%として取り組んできておりますけれども、ここ数年間42%の状況が続いております。この主な要因としましては、御指摘のとおり、食生活の変化、あるいは油脂類の消費量の増加等々でございます。あわせまして、生産面における対応の遅れ、こういったものがあろうかと分析をしております。

 こうした状況を踏まえまして、第二次戦略計画の舞台づくりプログラムの一つとして、食育を通じました日本型食生活の推進、県内で生産される農林水産物を県民の方々に消費していただく地産地消運動の展開に取り組みますとともに、効率的で安定した農林水産業を支える経営力のすぐれた担い手の育成、あるいは消費者に支持されます農林水産物の地域特性に応じた生産体制の構築、こんなことを進めまして、豊かで健全な食生活とそれを支える生産者等の主体的で活発な活動を実現することで自給率向上につなげていきたいと考えております。

 次に、食料自給率につきましての情報提供でございます。御指摘のありましたように、畜産物につきましては、国内で生産された場合でも輸入をしたえさを使っている分をさっ引く、とにかく自給率に算入されない、こんなことになっております。今後は、こうした自給率の仕組みにつきましても、県民の皆様に理解していただけますように、食育の取組の一環の中でわかりやすい解説に努めてまいりたいと考えております。

 続きまして、食育推進計画でございます。三重県食育推進計画には、家庭や学校、地域などの様々な生活ステージで食育を展開するための推進方向を定めておるところでありまして、計画の中では、朝食を食べる子どもたちの割合、あるいは給食での地元産品の活用、こういったことを向上させる目標を設けておりまして、関係者が連携して取組を進めることが大切であると、このように考えております。こういったことから、県民が主体的に食育を実践できる場づくりを進めますとともに、多様な主体によります食育活動の連携促進等を図りまして、県民の豊かで健全な食生活の実現を図っていきたいと、このように考えております。

 続きまして、地産地消、あるいは安心食材の御質問でございますけれども、三重の地産地消につきましては、県産品を実は意識して購入するという人の割合が大変増えてきておりまして、平成18年には34%にまで広がりを見せておるところでございます。また、三重の安心食材の認定件数につきましても毎年着実に増加してきております。こういったことから、今後の地産地消の推進に当たりましては、安全・安心の確保と県民の主体的な地産地消運動の促進によりましてさらなる展開を図ってまいりたい、このように考えております。

 また、三重の安心食材につきましても、県民の皆様に対する積極的なPR活動を展開しまして、生産者に対する栽培指導や制度普及に努めていきたいと考えております。これらの取組を通しまして、安全・安心な県産食材による三重の地産地消を実現してまいりたいと考えておるところでございます。

 最後にもう1点、農地の有効的な利用、このような御質問であったかと思います。御承知のとおり、本県では農地の約8割を水田が占めております。生産調整の拡大によりまして、作物をつくることなく維持管理だけされておる水田が増加してきております。一方、水田での主要な作物であります麦、大豆、これにつきましては実需者の要望の増大に伴いまして面積は増加しつつございます。

 こういった中で、集落ぐるみでの水田の利用調整を行っている集落が県内で約450集落ございます。県ではそのような集落数を増やすなど、地域で農地の有効利用を進める体制整備を図りますとともに、麦、大豆の作付の拡大、あるいは畜産農家と連携いたしました飼料用稲の導入、こういうことを推進してまいりたいなと。そういったことを通じまして食料自給率の向上につなげてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

   〔7番 奥野 英介君登壇〕



◆7番(奥野英介君) 時間調整どうもありがとうございました。

 特に1次産業の農業、水産業というのは非常にこれから大切な産業だと思います。特に三重県の中南勢、東紀州というところは大事なところで、やっぱり新しい視点で1次産業を再構築していかないといけない。県土の均衡ある発展が必要だと思います。そういう意味で、これからいま一度原点に戻って第1次産業のほうにも目を向けていただきたいなと、そんなふうに考えておりますので、知事に答弁をいただきたいんですけど、もう時間がございませんので、その辺よろしくお願いをしたいと思います。初めての質問でございますので、あちこちしたんですけれども、一生懸命にこれから三重県のために頑張っていきたいと思いますので、今後ともひとつよろしくお願いします。

 どうもありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(岩名秀樹君) 暫時休憩いたします。

               午前11時59分休憩

          ──────────────────

               午後1時2分開議



△開議



○副議長(桜井義之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質疑・質問



○副議長(桜井義之君) 質疑・質問を継続いたします。23番 真弓俊郎君。

   〔23番 真弓 俊郎君登壇・拍手〕



◆23番(真弓俊郎君) 日本共産党の、津選出の県議会議員、真弓俊郎でございます。私どもは30分と限られておりますので、早速質問に入らせていただきます。

 知事は、今議会の提案説明の冒頭、これまでのように経済中心ということではなく、生活を重視、暮らしの安心・安全を確立することが求められるとの思いを深めてみえます。私もこの知事の思いに共感しつつ、ぜひとも実現していただくことを切望して、3点について質問をいたします。

 その第1は、2号議案の景観づくり条例です。本日冒頭の水谷議員も取り上げられましたが、これはまちづくり活動等を通じての潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図ることを目的とするものです。このもとには景観法があります。東京都国立市の並木の景観を高層マンションから守ろうとする市民運動が市長を擁立し、景観を守る裁判を行いました。結果、最高裁で敗訴となりましたが、判決文に「近隣住民には保護すべき景観利益がある。」このように明記され、ここに景観法が産声を上げました。

 平成17年9月、国交省、農水省、環境省の連名で出された景観法運用指針では、その策定の趣旨で、景観そのものの整備、保全を目的とした初めての総合的法律としています。古都保存法は既に40年前に施行されていますが、運用指針では、鎌倉、京都など歴史的な古都保存だけではなく、地方、中小都市の住民が享受する景観そのものに対する法との概念を打ち出しています。まちづくりのキーワードは、そこに住む地域住民の参画、思いを生かすことです。

 私は、かつてヨーロッパにスケッチ旅行に行きました。海外視察ではありません。ポルトガルの首都リスボアで旧市街を描いているときに、そこの住民の方から声をかけられました。今、私がかいているその場所について、熱い思いで語ってくれました。この風景は私の父も母も祖父母も毎日見ていた。そして、私の子どもや孫たちも見るだろう。このように誇らしく語った言葉が心に残っています。

 ところが、今、私が住んでいる津市丸之内の現状をまず知事にも知っていただきたいのです。津新町駅から50メーターほどの位置に2棟の高層マンション、ともに地上15階、高さ45メーターもの建物が三交不動産と広島マリモによって建設中です。隣の住宅はほとんど2階建て、日照権どころか空を見る権利まで奪われます。

 一つのマンションのすぐ裏には障害のある方が住んでみえます。外出することのできない彼女にとって、庭の日だまりの中で空の雲を眺めることが最大の喜びなんです。しかし、建設中のマンションは次第に高くなり、日の差す時間帯は少なく、空も次第に閉ざされつつあります。彼女には理解できないんです。なぜ空が小さくなっていくのか、楽しい時間が狭まれていくのかが。また、もう一つのマンションの横にひとり住まいの平家があります。江戸時代からその地に住んでみえました。今、その家のカーテンはすべて閉ざされています。あければ工事現場からその家はむき出しになっています。既にその窓から空を見ることはできないんです。

 枕草子にも、清少納言は「春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ」とその景色をめでています。この景観が感性を形づくってきたのではないでしょうか。そのことは先ほど知事も触れられています。その感性を育てる景観が今、危うくなっているんです。自然の豊かなところ、そして、私が住んでいるような丸之内のような市街地でも、やはりこの景観を享受する権利は住民にもあるからです。

 三交不動産とマリモが出しているこれらマンションの販売のチラシには、「閑静な住宅地に建つマンション」とうたっています。その一方、三交不動産とマリモは、空も奪われる近隣の住民に対し、商業地なので御理解ください、こういったきり話し合いにも応じていません。一番もうかるのが15階建て、建て直しなどしない、このように三交不動産の担当者はうそぶく始末。経済至上主義がここまで来ています。もうかれば近隣の人々の生活も平気で奪うのです。全国どこへ行っても同じようなコンビニ、スーパー、同じサラ金、看板まで同じです。

 金太郎あめのようなまちに三重県すべてのまちがならないためにも、長らく生活をしてきた人々がその地域から追い立てられるまち壊しをこれ以上やらせないためにも、景観づくり条例には次の2点が不可欠です。一つは、地域住民の声をしっかりと聞くシステムをつくることです。審議会をつくって丸投げしますでは、空を永遠に奪われる人たちの声はかき消されてしまいます。

 もう一つは、業者への強制力をしっかりと確立しなければなりません。この条例案にある指導に従わない業者名を公表するペナルティーなど、もうけ優先の業者にはへとも感じないのは、全国のトラブルでも、丸之内で起きている事件でも同じです。以上の2点、これからのまちづくりの主体となる市町のモデルともなるこの条例に加えていただくことを強く要望し、知事の考えをお願いいたします。

 そして、もう一つ、子どもの医療費、後期高齢者医療費について質問をします。

 今、医療の危機が大きく注目されています。地方の病院での医師不足どころか、産科に至っては都会ですら妊婦がたらい回しをされる始末。大もとには構造改革を声高に言い立て、総医療費抑制を進めてきた政府、自民・公明党の人命軽視の医療政策があります。様々な問題の中で、今回、私は二つに限って質問をします。

 その1は、後期高齢者医療制度です。来年4月から導入が予定され、75歳以上の高齢者が後期としてくくられ、新たな健康保険に移され、保険料は年金から天引き、1割の医療負担というむごいものです。今の三重県を、地域をつくり支えてきた人々が75歳になったら突然後期高齢者と呼ばれ、医療費を自ら負担しなければならなくなる。何より後期とは何でしょうか。もうあと少しでゴールにしろよという厚生労働省の悪意が散らつく言葉です。さすがの政府も余りの評判の悪さに見直しをしました。福田首相は総裁選のさなか凍結を公約し、公明党も連立政権協議に見直しを盛り込みました。

 ここは知事の出番です。不安におののく県内の高齢者の方々の声を代弁して、国に対しこの後期高齢者医療制度の中止、もしくは撤回をぜひ申し入れてください。知事の決意ある答弁をお願いします。

 その2は、若いお父さん、お母さんばかりでなく、県民大多数の声になっている乳幼児、子どもの医療費の無料化の拡充です。

 知事自身も就学前までの支援を訴え、県民の信を得られました。ぜひ実行をしてください。そして、その実行に当たって、現行制度でも多くの県民が求めている窓口無料を実施してください。

 このことについては、さきの6月議会で中川議員の質問に対し、健康福祉部長さんは、国からの国保の交付金を下げられるペナルティーもあり、ごにょごにょと煮え切らない答弁でした。その後も、子ども2人が急に発熱したがお金がなくて、あるいは子どもが保育園に通うようになったので、いつ病気になるか不安でならない。なけなしの1万円札をいつも電話機の下に隠しているといった声が私たちのもとに寄せられています。三重の未来を担う子どもたちの健康は何よりも大切にすべきです。

 私もかつて父親になったとき、慌てて読んだスポック博士の育児書に、「子どもが熱を出して様子がおかしいときはすぐ医者に見せよ」と書かれていたのを思い出します。子どもを医者に診てもらうためにためらいがあってはならないのです。ためらうことのない窓口無料が必要なのです。子どもを大切にする三重、未来を大切にする県の姿をぜひ子どもたちに見せようではありませんか。国からのペナルティーに対しては、知事、率先して国に対し強い抗議をしてください。国の悪政を正すためにも、今、決然として窓口無料を実施してください。全国では、既に31都府県、近隣、愛知も岐阜もみんなやっています。

 この質問の前にも、市民団体の方々と健福の部長さんと話し合いを持ちました。部長さんも窓口無料化の声は十分に聞いていただいています。つまるところ財政の問題です。知事の決断にかかっています。国の圧力に屈するのか、県民の切なる要望を実現させるのか、明確な知事のお答えをお願いします。

 また、就学前の実施に当たり、自己負担金の導入や段階的実施が市町の担当者との打診も行われているやに聞いています。県民の願いは、子どもを守るための就学前までの窓口無料を含む完全な実施です。特に段階的実施については、ほとんどの市町から煩雑に過ぎるとブーイングが起きています。ぜひ知事の一歩踏み込んだ答弁を、就学前までの完全な実施をやろうという答弁をお願いいたします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) まず、景観条例についてでありますけれども、真弓議員におかれては美術に大変造詣の深いお立場でございまして、そういう意味から、よい景観といいますか、良好な景観については、やはり御指摘もされましたように、また、私が午前中にも申し上げたように、地域の魅力、あるいは愛着を深めていく、あるいはまた感性を本当に高めていくものだと、こういうふうに思っております。そういう意味では、良好な景観づくりというものは地域を見詰め直すきっかけにもなりますし、地域の将来像を考える第一歩にもなると、こう思います。また、地域の新たなまちづくり活動をはぐくみまして地域の活性化にもつながっていくのではないか、このように考えております。

 さらに、良好な景観づくりは地域の多様な主体がそれぞれの役割に応じ、具体的な取組方針を共有し、連携しながら実践をしていくべきものでございます。そのためには、地域に最も身近な自治体でございます市町がまず市民や関係者の皆さんと連携をしながら、その中心的な役割を担うということが望ましいと考えております。このため、県は地域や市町の自主性、自立性というものを尊重しまして、役割分担を踏まえつつ、市町の景観づくりを支援、補完をいたしますとともに、広域的な視点に立った良好な景観づくりに関する施策を総合的かつ計画的に進めます三重県景観づくり条例を定めまして、潤いのある豊かな生活環境の創造と個性的で活力ある地域社会の実現に取り組んでまいりたいと考えております。

 第2点目でございますが、後期高齢者医療制度についてお話がございました。この制度は、75歳以上の後期高齢者を対象にし、他の医療保険制度から独立した制度として、平成20年4月、来年4月から実施をされるものでございまして、その運営は県内すべての市町で構成をいたします広域連合で行われるということになっております。

 また、後期高齢者医療制度は、国、都道府県、市町村からの公費の負担、そして、国保、健保など、各医療保険者からの支援金に加えまして、高齢者自身の保険料で運営をされるということになっております。そのために、新たに保険料を負担するということになる方も生じるということになりますが、そうした方への激変緩和措置とか、あるいは70歳から74歳の前期高齢者の負担のあり方、こういったことについては、御指摘がありましたように、国でいろいろ議論にもなっているところでございます。こうした国においての議論がございますので、これは高齢者本人の負担の問題、そして、また国と地方の負担のあり方、こういったことも含めてその動向をしっかり見守っていきたいと、こう考えております。

 3点目に、乳幼児医療費のことについて御指摘がありました。少子・高齢化が急速に進んでおります中、子どもを安心して産み育てられるよう、子育て家庭の経済的負担の軽減などの課題に対応していくということは大変重要なことでございます。この乳幼児医療助成制度につきましても、子育てに対する親の経済的負担や不安を解消するために、県と市町が協力をしまして公的医療保険制度を補完するものとして実施をしておるところでございます。

 この制度の対象年齢の引き上げということにつきましては、子育て支援という観点から考えても有効であると考えておるところでございます。このために、制度の見直しに当たりましては、受益と負担の公平性の確保とか、将来的に持続可能な制度となるということを前提とした上で、乳幼児医療費助成制度の実施主体でございます市町と県とで今、制度の拡充について検討を行っているところでございます。

 それから、窓口での個人負担を無料とするいわゆる現物給付についてでございますけれども、実はこれについては、医療費の増加分につきましては国民健康保険に対します国の交付金が削減されるといった影響がございます。したがいまして、市町においては、国保会計に市町の一般会計から繰り入れをする必要が生じてくるというようなことなど、市町の財政に大変大きな影響を与えるということでございます。そんなことから、この現物給付の導入ということについては、市町の中では否定的な意見が多いところでございまして、県としても、こうした市町の財政の安定という観点から、現物給付の実施ということについては慎重な対応にならざるを得ないと考えておるところでございます。

   〔県土整備部理事 高杉 晴文君登壇〕



◎県土整備部理事(高杉晴文君) 景観条例におきます罰則規定についての考え方をお答えします。

 景観法に基づき、三重県景観づくり条例及び三重県景観計画で運用することとなります届け出、勧告等の制度は、人々の生活や経済活動等を過度に制限しない適正な範囲で運用していくこととされております。なお、一定の手続などの違反に対しましては、景観法で罰則が定められているところでございます。一方、景観づくりは本来地域において景観形成にかかわりを持つ様々な関係者が互いに課題について協議し、解決を図っていくことが有効であると考えております。

 続きまして、条例におきます住民の意見を吸い上げる仕組みについてお答え申し上げます。

 三重県景観づくり条例案におきましては、県に届け出があった場合は、地域の状況や市町の考え方を把握する仕組みといたしまして市町の長の意見を聞くこととなっておりますので、まずは市町の長から十分意見を聞いて対応してまいります。

 以上でございます。

   〔23番 真弓 俊郎君登壇〕



◆23番(真弓俊郎君) お答えをいただきまして本当にありがとうございますと心から言えないのは、なかなか私の質問の趣旨が伝わっていないのかなと。

 まず景観条例におきましては、このような今、この景観条例を県が考えていく大もとにもあるのが、高層マンションの建設問題での住民とのトラブルが随分頻繁に起きているということから、このことも三重県もつくらなあかんということになってきたわけです。

 先ほどもお答えのときに「市町の」というふうに言われましたが、そこへ持っていくためのプロセス、それがきちっと出ていない限り、今、例えば、津市は業者と住民の中間に私たちはいますというふうな話しかできないわけです。住民側のほうに立ったまちづくりができていない、これは長年の行政の責任だとは思いますが、そのことを打ち破る住民サイドに立ったまちづくりの景観条例をつくっていただきたい。このことが私の趣旨なんです。このことは私も県土整備の常任委員会ですので、そちらのほうで今後はさらに論議をさせていただきたいと思います。

 それから、医療の問題で、後期高齢者医療費が議論になっているとか、動向を見守ると言われましたけれども、もう一歩踏み込んだ、知事自身はこの後期高齢者医療費をどうお考えになっているのか、当たり前のことなのか、いやいや、これでは県民の高齢者の皆さんが大変だろうなというふうに考えているのか、どのような、知事自身の見直しの考え方を示していただきたいし、恐らく心優しい野呂知事ですから、こんな高齢者の人たちに迷惑をかけてはいけないと、わしも反対やというふうにおっしゃられることを期待して質問をしたわけなので、そこをはっきりともう一遍言っていただければありがたいなと思います。

 それから、子どもの医療費についても全く同じで、先ほども言いましたように、知事の決断、そこにもかかっていることだと思います。市町の負担と言われましたが、どのように県が補完をしていくのかというのが今後の問題になってくると思うんです。まず一歩踏み出すことが大事なので、そこだけ簡潔にお答えをお願いします。



◎知事(野呂昭彦君) 制度のあり方というのは、いろんな条件、状況、そういった中で考えられていくべきものでございます。高齢者医療保険制度については、あるいは後でおっしゃった乳幼児医療費助成制度についても同じでありますけれども、制度そのものについてやはり大事なことは、受益と負担の関係ということについてしっかりとらえていくということ、このことも大事でありますし、それから、大変制約が厳しい、財政状況だとか、そういったこともあります。

 そういう中では、制度が安定的に推移をしていくということが大事でありますから、持続可能な制度の組み立てということが大事であります。そういう前提に立った上で、国においてもいろいろ議論をしておるところでございます。私ども、そういう意味では、それが激変緩和、激変する状況のままではこれは困るということもありますし、また、それがきめ細かな配慮に欠けておるというようなことについては、適宜そういったことについての指摘、あるいは要請を国に対していたしていくところであります。

 今回は、この問題については、参議院選挙のああいった結果を踏まえ、国でも既に議論をしておるところでございますので、今後その議論を注視していきたいということを申し上げたところでございます。

   〔23番 真弓 俊郎君登壇〕



◆23番(真弓俊郎君) もう一つ質問があるもんで、そちらのほうに行かせていただきます。

 県職員の再雇用、再就職、このことについて質問します。

 県職員の皆さん、定年後の再雇用、再就職に対し私たちも理解をしています。本来、定年まで懸命に働いた後は絵をかいたり、ボランティアをしたり、悠々自適の第2の人生を私も含めて夢見てきましたが、年金がどんどん遠ざかる現状では許されません。そして、県職員の皆さんが現役時代に培ったノウハウを県民生活に生かしてもらう必要性も感じています。しかし、その県民の理解を得られて、再雇用、再就職で十分に実力が発揮できる円滑な仕組みが求められています。私が今回取り上げるのはこのことの阻害となる問題です。

 この表をごらんください。(パネルを示す)手元にも配ってあると思いますが、この表には、あそこはちょっと見にくいですが、県幹部職員の天下り企業と主な受注工事というのが出ています。上から工事があります。退職前、津地方県民局久居土木事務所次長さんが1993年3月に退職され、契約が2001年10月に行われるというふうなそういう表でございます。

 公共事業発注の部局にいた人が定年で3月にやめ、その4月には受注側の建設土木会社に再雇用される。これだけでも県民は、へえ、公務員はいいな、このように鼻白む思いです。そして、その後、案の定、大きな工事を受け入れ先の企業が受注をしています。そして、その落札率が90%から97%、だれが見てもおかしいではありませんか。津市では落札率73%になっているのに、これでは官制談合を疑われても仕方がないのではないでしょうか。だからこそ世間はこのような再就職を天下り、このように言うんだと思います。業界用語ではおみやげつきとまで言うそうです。これらの重なりが公務員バッシングを生んでいます。おかしいことはおかしい、正す必要があります。

 6月議会で萩原議員が質問でこのことを取り上げたとき、知事、あなたは、悪いことをするために天下りする県職員などいないと大見えを切られました。この表の数字は、事実は消えません。県民の疑惑の中で円滑な再雇用などを望むべきもありません。ぜひとも次の二つ、県職員の再雇用先、再就職先の全面公開、二つ目は公共事業発注部局から受注企業への再雇用は2年間凍結する。このことは全国知事会でも議論をされて俎上に上がっています。長野県では公表もしている。福井県では、県の公共事業の入札参加資格を持つ企業に再就職する退職者に対し県への営業活動を2年間禁ずる、このような要綱を決定もしています。知事の前向きな答弁をお願いいたします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 県職員の再就職ということでありますが、県職員も県職員時代の中で職務で培ってまいりました知識や経験、これを再就職先で活用するということは決して否定をされるというものではないと思っております。

   〔「だれもそのことは否定していないよ」と呼ぶ者あり〕

 また、年金の。

   〔「ちゃんと答えろ」と呼ぶ者あり〕

  発言中の不規則はやめてください。

   〔「時間もないでしょう」と呼ぶ者あり〕

 不規則をやめてください。

 また、年金の支給開始年齢が引き上げられていく中で、県職員の企業への再就職を制限するということについては、慎重に対処しなければならんのではないか、こう考えております。

 私は、再就職そのものが問題なのではなくて、実は企業に再就職をした者が県へその後不正に働きかけをするということが実は問題なのでありまして、そのもとを正していく、その働きかけを防止するということが重要であると考えております。したがいまして、この点について、県では昨年12月から一定の公職にある者等からの要望等に関する取扱要領を定め、県職員であった者からの要望等についても記録をし、そして、情報公開の対象としたところでありまして、これにより不正な働きかけは十分防止できると思っております。

 表で御指摘がありましたものにつきましては、これは少し前のデータでございます。私としては、過去のいろんな問題も指摘されておる中で、実はそれにふたをするというのではなくて、私自身はやっぱり大もとを正すという、本来あるべき考え方をしっかり追求してこういったやり方をやろうということにしたところでございます。なお、国会におきまして継続審議となっております地方公務員法の一部改正案におきましては、退職職員の働きかけに対する規制でありますとか、罰則規定が盛り込まれていると聞いておりまして、その動向にも今後とも注視をしていきたいと、こう思っております。

   〔23番 真弓 俊郎君登壇〕



◆23番(真弓俊郎君) もう時間も来ましたので、これで終わりますが、隣の愛知県の神田知事は、退職前5年間に担当した政務、職務に密接に関係した企業には原則として退職2年間は再就職を禁止する内部規定を設ける方針を明らかにされています。このようなもう一歩踏み込んだ数字を上げたやつをお願いしたいと思います。

 では、質問を終わります。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 9番 今井智広君。

   〔9番 今井 智広君登壇・拍手〕



◆9番(今井智広君) 県民の皆様の温かい御支援により津市より選出いただきました公明党の今井智広でございます。初めての登壇となりますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 今回、私は、県民の皆様がそれぞれの地域で安心して生活できる三重県を、現在、そして未来にわたり構築していくため、通告に従い3点について一括して質問いたします。

 まず、県民の命を守る救急医療体制についてお伺いいたします。

 冒頭、私が実際にお聞きし、この質問をするきっかけになった話を紹介させていただきます。私の生まれ故郷である旧美杉村で6月、山で作業をしていた方が木から転落し後頭部を痛打、打ちどころが悪かったため一緒に作業をしていた方が救急車に助けを求めました。救急車は12分後に現場に到着、また、その12分後に現場を出発しました。そして、移動しながら消防の方が引受先の病院を探しましたが、なかなか受け入れ先が見つからず、結局運び込まれたのは6件目に当たった鈴鹿市の病院でした。移動時間には、美杉から鈴鹿まででありますので、1時間以上も費やさなければならない結果となりました。日曜日ということも関係したとは思います。しかし、家族や周りの方々は少しでも早く治療をとの思いで救急車にすがったわけですが、なぜ鈴鹿なのか、もっと早く治療を受けられなかったのかと大変悲しく、そして悔しい思いを切々とお話しくださいました。

 その後、このケース以外にも、救急医療体制に対する不安の声は奥一志など山間地域に限らず、旧市内からも多く伺っておりますし、三重県内それぞれの地域も同様であると思います。奈良県では、昨年8月の妊婦の死亡に続き、本年8月下旬にも妊婦の搬送先が見つからず、いわゆるたらい回しのため搬送中に死産した問題が大きく報道されました。この問題発生を受け、昨年死亡した妊婦の夫が語っていた「この1年間何も変わっていない。」との怒りの声はまさに全国的な問題であり、このような救急医療体制整備の遅れや連携不足の実態が今の、そして今後の不安へつながっていると考えます。

 現在、県では、救急医療機関の多大なる協力を得て、それぞれの地域に初期、二次、三次救急をはじめ小児、周産期医療体制をしいております。特に二次救急に関して、県は2007年版県政報告書の中で、病院群輪番制実施地区における二次救急患者受け入れ体制の整備率は、目標値100%に対して実績値100%と記載しております。確かに、県として、それぞれの地域においての体制自体は構築していると思います。しかし、それが実際の機能として十分に県民の期待にこたえられているのかと考えると、疑問符をつけざるを得ません。

 そこで、私は、救急医療の現状を把握するため、様々な現場を歩き、私なりに調査しましたが、現状はやはり厳しいものがありました。例えば平成18年の救急車搬送人員は県内で6万8185人あり、そのうち管外への搬送は、患者本人の希望もございますが、8262人と割合にして12.11%に上りました。中には県外搬送の事例もあります。また、患者の受け入れ病院が決まるまでの電話などによる照会回数は、ある管内では2回以上が全体の約20%、また、5回以上が約4%、さらに10回以上の照会ケースもあると伺いました。ちなみに、19年は18年より状況は悪化しているようであります。

 確かに、現代は全国的な医師不足、看護師不足、また、医師の過酷な労働環境など、救急医療体制の確立に高いハードルがあるのは承知しております。しかし、急な病気や事故に見舞われたとき、やはり頼りとし命の綱となるのは救急医療ではないでしょうか。県民の命を守るため大変な状況の中、御協力をいただいております医師会並びに各医療機関の御尽力におこたえするためにも、私は、まず県が救急医療現場の的確な実態把握を行うこと、そして、その上で救急患者が迅速に治療を受けられる救急医療体制確立への具体的、計画的な取組が重要であると考えます。

 そこで、お伺いいたしますが、初めに救急医療の正確な現状把握のため、県内における受け入れ病院が見つかるまでの照会回数について、その正確な数値をお示しください。

 また、救急患者の受け入れ時間を短縮するためには、救急医療機関が綿密に日々の情報を共有し、強固な連携を取り合えるシステム、具体的には、今日どこの病院には何科の医師が待機しているとか、時間ごとの受け入れ可能状況など、迅速な救急患者の受け入れ情報システムを早急に確立していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 さらに、知事は、県民しあわせプランの重点事業の一つに地域医療体制整備の促進を上げられ、その目標の中で「小児を含めた救急医療体制の充実をはかります。」と記述されておりますが、その目標実現のため具体的にどのように取り組まれていこうとお考えなのか、そのプロセスも含めお答えください。知事並びに関係当局の御答弁を求めます。

 次に、AEDの設置場所などを伝える情報提供システムの構築について質問いたします。

 皆様既に御承知のとおり、AEDは突然心臓がけいれんし、心肺停止状態のときに電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療機器であり、2年前に開催された愛知万博において4名の方が救命されたことで広く知られるようになったものです。特に2004年7月からは一般市民の使用も解禁され、AEDによる救命効果に高い注目が集まりました。

 総務省消防庁のまとめによると、昨年1年間に病気や事故などで心臓や呼吸がとまって倒れた患者の応急手当に一般市民がAEDを活用したケースは254件に上り、前年の3倍以上に急増したことが明らかになっております。また、AEDの使用後、救急搬送された患者の1カ月後の生存率は32.1%であり、AEDを使わなかった場合の8.3%に比べ生存率は3.86倍とその効果の高さが証明されました。

 本県においても、7月、四日市の中学校においてプール授業中に男子生徒が心肺停止となる事案が発生しましたが、学校教諭によるAEDの活用で意識不明ながら心肺蘇生し、搬送された病院で無事意識を回復いたしました。現在では、普通に会話ができ、手足などにも後遺症は全くないということでございます。

 AEDは、7月5日現在、県有施設において146台が、また、県内各市町では平成18年秋の時点で515台が設置され、今後の設置台数は本年度、津市での140台設置も含めかなり増加する予定です。また、AEDは、駅、スポーツ施設など、民間施設においても、人が多く集まるところを中心に積極的に設置が進められており、今後、県内でのAEDの設置台数はかなりの数になると期待できます。しかし、このAEDもどこに設置されているかなど、その情報を知ることができなければ余り意味がありません。

 そこで、私は社会的、地域的重要性が高まるAEDの効果的な活用が必要であると考え、先月同僚の中川議員と都道府県で初めて本年8月よりAED設置情報提供システムの運用を開始した埼玉県へ調査に伺いました。このシステムは、携帯電話やパソコンから埼玉県内のAED設置場所、使用可能時間帯、連絡先などを速やかに検索できるシステムであり、スポーツ大会やイベント主催者が事前に設置場所を確認できる安心の予防システムでもあります。担当課によりますと、このシステムには公の施設の協力だけではなく、民間企業も90%を超える多くの企業が参加しており、官民協働での命を守る取組がなされております。ちなみに、このシステムに関する費用は初期投資で約50万円、また、月々の使用料は約5万円であると伺いました。

 そこで、私は、我が三重県におきましても、県民のとうとい命を守るため、県が中心となって県内各地で設置が進むAEDをだれもがいつでも簡単に検索できる三重県版情報提供システムを構築すべきであると考えますが、いかがでしょうか。健康福祉部長のお考えをお聞きします。

 最後に、橋梁点検と計画的な維持管理、更新についてお尋ねいたします。

 道路は、県民生活や経済活動を支える最も重要な社会基盤の一つであり、道路にかかる橋梁はその道路のアキレス腱とも言える大変重要な使命があります。橋梁が一たび破損や崩落した場合には、即、人命に直結するだけでなく、その復旧には多くの時間を要し、費用も莫大なものとなります。また、その間、長期にわたり道路の機能が果たせなくなり、緊急時はもとより、日常生活や地域、経済活動に多大な影響を及ぼすことになります。特に山間部等においては、集落が完全に孤立化することにもつながってしまいます。

 本年6月20日には、国道23号木曽川大橋上り線において、橋げた部分の鋼材が破断していることが点検により発見されました。さらに、7月3日には、同大橋下り線と揖斐長良大橋の上下線の計6カ所で腐食がかなり進んでいたことがわかり、鋼材の補強工事のため同日から両橋を1車線規制にし、現在も続いております。幸い事故は未然に防がれましたが、この1車線規制に当たっては、伊勢湾岸自動車道など迂回路は確保されているものの、国道23号は1日上下線とも約2万6000台の交通量があるため、通勤時間帯を中心にかなりの渋滞が発生し、利用者への影響が出ています。迂回路が確保できない場合を想像するとぞっとする思いがいたします。

 また、8月1日には、アメリカ・ミネソタ州ミネアポリスにおいて、建設後40年の高速道路の橋が崩落し、死者9人、行方不明4人など、多数の死傷者が出る事故がありました。この崩落した橋については、ミネソタ州運輸局も当時、構造上の危険性を認識しておりましたが、改修には巨額の予算が必要だったため道路表面の修理にとどまっていたということです。

 さて、幾つか事例を挙げさせていただきましたが、平成18年4月1日現在、県管理の橋梁は4016であります。橋梁の耐用年数はおおむね50年と言われておりますが、この4016の橋梁のうち、現在建設後50年以上を経過しているものは839あり、全橋梁に占める割合は20.9%と5橋に1橋が耐用年数に達しています。また、当然ながら今後、耐用年数に達する橋梁の数は増加し、5年後には1176、10年後には1646、そして20年後には2534橋で、何と全体の約63%にまで達します。このように県が管理する橋梁は老朽化がかなり進んでおり、今後、次々と更新していかなければならない時期を迎えています。橋梁は、計画的な補修を適切に行えば、耐用年数は70年にも延びると言われており、ライフサイクルコストから見ても、長期的には財政負担の軽減にもつながります。

 そこで、お伺いいたします。

 国が管理する橋梁においては、現在、一斉点検が実施されているところであり、県が管理する4016の橋梁についての点検計画並びに点検の実施状況及び現在までの点検結果についてはどのようになっているのか、お示しください。

 また、ライフラインの確保並びに災害への備えという観点から、橋梁点検と計画的な維持管理及び更新についての早期かつ重点的な取組が必要であると考えますが、橋梁の安全確保に関する御認識と今後の維持管理や更新についての意気込みをお聞かせください。県土整備部長の答弁を求めます。

 以上、3点につき一括して質問させていただきましたが、これで私の1回目の質問を終わります。知事はじめ当局の皆様にはどうぞ的確なる御答弁をよろしくお願い申し上げます。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 今井議員の御質問の中で、私のほうから救急医療体制について、二次戦略全体の中から今、どういう取組をしていこうとしているのか、そういったことについて御返答申し上げたいと思います。

 県民に良質で効率的な医療を提供できる体制を整備していくために、県民しあわせプランの第二次戦略計画におきましても、地域医療体制整備の促進ということを重点事業に位置づけまして、医師、看護師等の医療従事者の確保でありますとか、救急医療体制の整備充実等の取組を進めているところでございます。

 特に救急医療体制の整備充実ということについてでありますけれども、初期救急医療と、それから、入院を要する患者を対象とする二次救急医療、そして、重篤な患者を対象とする三次救急医療の三つの体制の機能分担を図るということがまず大事なことでございます。それぞれについては、現状は地域によりいろいろと課題、問題を抱えておるところがございます。詳しくは後ほど、細かい御質問もございましたので、担当部長のほうからお答えを申し上げたいと思いますが、全般的にこういう中でどういった取組をやっているのかということについてお話をしたいと思います。

 今、県民がいろんな状況、症状に応じまして適切に医療機関を選択して受診ができるようにということで、医療ネットみえというのを活用いたしました医療情報の提供をやっておりまして、これを的確にやってまいりますとともに、医療機関がこういった救急医療情報システムへ多く参加をしていただくということが大事でありますので、その参加を促進しているところでございます。

 それから、小児とか周産期に対応いたします救急医療体制というものについては、不足が著しい小児科、あるいは産婦人科の医師を確保していくとともに、医療機関の連携というものを促進することによってその充実を図ってまいります。

 それから、三次救急医療体制につきましては、平成21年度までに3カ所の救命救急センターの設置というものを目標としておりまして、現在、救急救命センターが設置をされておりませんのは、中勢伊賀保健医療圏でございまして、ここにおきましては、三重大学の医学部附属病院への設置を目指して取り組んでおるところでございます。こういったような救急医療体制の整備、充実ということについては、現在、三重県の保健医療計画、これの改訂作業、第四次の改訂になりますけれども、それをやっておるところでございますので、こういったところに盛り込みまして重点的に進めていきたいと、こう思っております。

 残余は担当のほうからお答えいたします。

   〔防災危機管理部長 中西 正明君登壇〕



◎防災危機管理部長(中西正明君) それでは、私のほうから、御質問がありました受け入れ病院が見つかるまでの照会回数についての正確な数値ということでお答えをさせていただきます。

 救急搬送の実態につきましては、火災、交通事故、急病など、事故種別ごとの出動件数、あるいはその救急搬送いたしました人員及び年齢区分ごとの搬送人員などの項目につきましては毎年調査をいたしておりますが、御質問のありました救急患者が救急車に運ばれてから受け入れ病院までに救急隊が何回か照会をいたしますが、その回数については残念ながら調査の対象ということになっておりませんので、把握をいたしておりません。ということを御理解いただきたいと思います。

 なお、数値の把握につきましては、救急搬送件数が年間約6万8000から7万件ということで、毎年これは増加傾向にございます。そういった状況の中で、各消防本部の理解と協力を得ながら、今後その実態把握に努めてまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。

   〔健康福祉部長 向井 正治君登壇〕



◎健康福祉部長(向井正治君) 救急医療体制の御質問にお答えいたします。

 県民からの消防本部への救急医療機関への照会に迅速に対応するために、県としましては、昭和57年に救急医療機関と消防本部を専用回線でつなぎました救急医療情報システムを構築しているところでございます。このシステムを平成15年10月からはインターネット化しまして、ホームページを通じて直接県民に提供できるようにしたところでございます。

 このシステムにつきましては、県民向けのホームページとは別に、消防本部とか医療機関向けの専用ページを設けてございます。このページを参照することによりまして、システム参加医療機関の患者受け入れ情報というものを診療科別に閲覧できるようになっております。この情報の更新につきましては、診療時間開始前の朝と、それから、時間外診療開始の夜に行われているのがおおむねのところでございます。そういったことから、大体当直体制等につきましても、おおむねリアルタイムで情報が反映できているものと考えております。県としましては、今後も各医療機関に対しましてより一層情報が的確に更新されるようお話を申し上げますとともに、さらにシステム参加機関の拡充につきまして積極的に働きかけてまいりたいと考えております。

 これとは別個に、各地域におきましては救急医療体制につきましての情報交換をするための関係者によります会議、具体的には保健所、市町、また医療機関、消防本部の連携によりまして救急医療対策協議会というのを設置してございます。そういうところでもちまして、様々な課題等につきましても情報交換を行っているところでございます。

 御質問のAEDにつきましての件でございます。AEDというのは心室細動といいますか、そういった症状に対しますには非常に有効な手段ということでございます。ただ、適用症例はすべてで万能ではございませんで、特に心室細動といいますポンプであります心臓がちょっとけいれんしているおそれのある状態、それに非常に有効ということでございます。議員御紹介のように、4倍近い救命率というふうなことで、これからもますます拡大していくことを望むものでございます。

 そういった中で、情報提供システムでございますけれども、議員御紹介のように、埼玉県においてはこういうシステムが構築されております。県といたしましても、導入県の状況を今後、参照しながら、システムの有用性、それから情報の管理方法を含めまして検討を行っていきたいと、そのように考えているところでございます。

 以上でございます。

   〔県土整備部長 野田 素延君登壇〕



◎県土整備部長(野田素延君) 私からは、橋梁点検の計画的な維持管理についてお答えいたします。

 道路は、県民の生活や経済活動に欠かすことのできない重要な社会基盤であり、中でも橋梁の安全確保は極めて重要であると認識しております。このため、県が管理する道路橋につきまして、これまでも定期的に点検を実施し、必要に応じて補修を行ってまいりました。さらに、平成16年3月に国の橋梁の定期点検要領が改訂されたことに伴いまして、この要領に基づきまして三重県橋梁点検要領を策定し、平成18年度からすべての道路橋について点検を実施しているところでございます。損傷が発生したときに社会的な影響の大きい長さが15メートル以上の1209橋については平成20年度までに、また、15メートル未満の2807橋につきましては、平成22年度までに点検を完了できるよう現在取り組んでいるところでございます。

 点検結果につきましては、平成18年度は453の橋梁を点検した結果、鉄筋に著しいさびが発生しているものなど、速やかに補修が必要な橋梁が4橋あったため、本年度より補修を実施しているところでございます。また、平成20年度には、15メートル以上の橋梁の点検が完成することから、21年度に橋梁の重要度や損傷の程度に応じて優先順位づけを行い、計画的な補修が実施できるよう補修計画を策定する予定でございます。今後とも、定期的な点検を実施し、損傷の早期発見に努めるとともに、ライフサイクルコストの観点からも計画的な補修更新に努めてまいります。

 以上でございます。

   〔9番 今井 智広君登壇〕



◆9番(今井智広君) それぞれの質問に対する御答弁、まことにありがとうございました。

 本来であればもう少し議論を深めていきたいところでございますが、時間も残りわずかとなりましたので、再度の要望も含め一言述べさせていただきます。

 救急医療につきましては、大変残念なことに実態把握のため求めた数字が示されませんでした。県には、何よりもまず自ら進んで救急医療現場の声を、また、その実態を正しく把握していただきたい。そして、その上で、救急患者が一分でも、また一秒でも早く治療を受けられる体制、県民の命を守る具体的かつ効果的な責任ある取組を再度強く要望します。

 また、それぞれの地域で懸命に生活されている県民の安心確保のため、AEDの情報提供システムにつきましてはぜひとも早期の構築を、そして、橋梁の点検、維持管理につきましては、県民の安全なライフラインの確保、また、災害への備えのために必要な予算をしっかり確保していただき、早期かつ重点的な実施をお願いいたします。

 いずれにいたしましても、知事はじめ当局におかれましては、県民の生活現場の現状をしっかりと御認識いただき、県民が安心して生活できる三重県を現在、また将来にわたり構築するため、今まで以上の責任ある取組をお願いいたします。私も、県民主体の県政実現のため、常に現場第1で、直面する諸課題に真剣に、また誠実に取り組んでまいりますことをお誓い申し上げ、公明党を代表しての質問を終わります。

 大変ありがとうございました。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 25番 舘 直人君。

   〔25番 舘 直人君登壇・拍手〕



◆25番(舘直人君) 失礼をいたします。三重郡より選出をいただいておりまして、県議会会派、新政みえに所属をさせていただきながら活動をさせていただいております舘直人でございます。2期目を迎えさせていただいて、最初の登壇の機会を得たところでございます。地域の皆さんのそれぞれの夢とか、思いとか、また声を、今日はこの場で代弁をさせていただきたい、そんな思いで質問をさせていただこうと思っております。

 きのうちょっとこの質問の時間の配分をしてみましたが、大変厳しい時間の配分になっておりますので、どうかその点も御理解をいただきながら、簡潔明瞭に御答弁をいただくことを心からお願いをさせていただきながら、議長よりお許しはいただきましたので、早速に質問をさせていただきたい、そのように思います。

 それでは、まず農業施策につきましてお伺いをさせていただきます。

 それの一つ目は食料自給率についてでありますが、今日は午前の2番目に奥野先生よりこの御質問がございました。まさに御指摘をなされるとおり、昭和40年のころには73%もあったものがもう今は39%と、このようなことでございまして、その原因等々についても議論を先ほどなされたところでございます。私の思いからいたしましたらば、この自給率の向上を図るには、まずやはり農業生産面の向上といったことが重要ではないんかな、それがなければ自給率の向上は難しい、このように思うところでございます。

 県でも、県民しあわせプランの中におきまして、施策の目標指数にこの自給率を設定をされて、その施策の推進を図ろうとされているところでございます。そのような意味合いから申し上げても、この農業生産面の向上ということとともに着実な、そして積極的な施策の推進を強く要望したい、このように思うところでございます。

 そして、その自給率について調査をし、また、調べておりましたら大変おもしろいと申しましょうか、興味ある資料がございました。それは、担い手の経営状況の変化に関する分析という報告書であります。この報告書も自給率の公表をなされた8月10日に公表がなされておりますが、その報告書の内容は、平成7年から17年までのその10年間で担い手農家の経営状況がどのように変化したのかを追跡調査し、事例的に分析、考察をしたものでございます。

 平成7年時点で担い手であった114戸の経営状況の変化に関する分析でありますけれども、その結果は、経営農地面積が平均で6ヘクタールから8ヘクタールへと34%の経営規模の拡大が図られております。また、農業粗収入につきましては、やはり米価の下落等によりまして、わずかではありますけれども、5%が減少しております。逆に、経営コストは原油価格の高騰などから9%の増加、そして、農業所得は大きく大きく23%も減少をしているという状況であります。これを見ますと、担い手農家が頑張って経営規模の拡大を図っているにもかかわらず、農業所得は大きく減少しておりまして、非常に厳しい状況にあるということがわかります。

 しかしながら、大変興味深いまた別の報告もございます。それは、114戸の担い手の中には平均で経営規模が68%増えた農家、そして、経営コストは27%も大幅にコストダウンをした農家があります。そして、農業所得は60%も増えている、このような農家が24戸あるわけであります。この24戸の農家は農業労働時間の短縮はほとんど見られませんでした。しかしながら、その経営規模の拡大に見合って農業所得が増加をしているのであります。

 これはどういうことかと考えますと、まず労働時間の短縮については、経営規模の拡大による効率化やまた農機具の高性能化等によりまして省力化が達成されているんだと考えられますし、また、農業所得が増加をした農家は、米の価格が下落しているのにもかかわらず、農業粗収入が増加をしています。これは減農薬などのブランド米の直販であったり、また、麦、大豆の作付増加等による収入であったり、制度助成金の増加、そして、野菜収入や受託収入など、いわゆる複合経営によるものであることがわかります。

 このように、米価の下落やまた原油の価格の高騰などの逆風にも負けず、農業経営の安定化を図るためには、やはり担い手に農地を集積をして経営の効率化を図ることが必要であります。また、農業収入が増加している農家では、平均所得が1100万円を超えているのでありまして、このような農家を増やしていくことがこれからの農業の課題なんだろうと、このように思うところであります。つまり、農業所得が増加をして安定的な農業経営を行うためには、農地の集積による経営規模の拡大が不可欠であるということでございます。

 そこで、担い手農家に農地の集積を進めるには何が必要か、そして、またどのような問題があるかを考えたいと思います。このことにつきましては、地元の多くの方々から不安の声も聞くところであります。最もその中で多いのは、施設の維持管理に伴うものでありまして、農業用施設の維持管理は地域の農業者が出合い、私どものところでは大働といっておりますが、それらによって水路の清掃であったり、のり面などの草刈り、農道の路面補修などを行っておられますけれども、地域の農地を担い手に集積したときに、これらの施設の維持をだれが担って行うのかということが問題であります。農業施設の維持管理を担い手だけで実施することは困難であり、無理でございます。地域の農業施設は土地改良区というものがございまして、そことの関係もありましょうけれども、地域で守り維持するそのシステムの構築が重要な課題であると思います。

 今年の4月から、品目横断的経営安定対策を中心とした農政改革が本格的にスタートをいたしました。これはこれまで全農家を対象としてきた対策を、担い手を中心とした対策にということに転換するものでございまして、これまでの生産振興ということから市場原理を重視した農業経営の確立へと大きく転換する、まさに戦後農政を根本から見直す大改革であります。また、品目横断的経営安定対策と車の両輪とされている農地・水・環境保全向上対策は、地域の共同活動により農地、農業用施設等の資源や環境の保全、向上を図る対策であります。農地・水・環境保全向上対策を実施することのできた地域においては、地域で農業施設を守っていこうとする体制ができ上がっており、また、担い手への農地の集積も進んでいる、そのようにも説明を聞いているところでございます。

 そこで、まず一つ目のお伺いをさせていただきたいと思います。

 担い手農家に農地を集積していこうとしている地域においては、農地・水・環境保全向上対策の着実な推進が不可欠であるとは思いますが、その地域で協議を重ねながらもクリアすべき諸条件、それらの調整がつかず、体制の整備が頓挫した地域もまた多くあるとも聞き及んでおります。これまでの県のそれぞれの地域などにおける取組の状況とその成果について、また、いまだその体制が整っていない地域への対応なども含め、今後の施策の推進などについて、県の役割等も含めお尋ねをさせていただきます。

 次に、農地を集積しようとするときの問題点について考えてみたいと思います。

 農地の集積ができた後も農業施設を適切に維持管理していくためには、地域の円満な活動は欠くことのできないものでございます。農地の集積に際しても欠くことのできないもの、それは地域の合意である、このように考えておるところでございます。農地の集積といいましても、個々の農家がそれぞれ違う担い手農家に農地を預けていては、省力化による効率的な農業経営は困難であります。また、大規模経営に適していないそんな農地も当然あります。担い手と兼業農家との共存ということも重要なことでありまして、まさに地域の農地を集積するためには、地域の方々の円満な合意形成のもとに、一定の規模でまとまった農地を担い手農家に集めることが必要でございます。

 しかしながら、だれが地域の方々、いわゆる貸し手の方々と借り手である担い手農家の間に入って諸条件を整備、クリアしながら円満な合意を得るかということであります。この合意形成を担い手農家が行うということは非常に困難であるといってもいいと思います。私は、地域の円満な合意形成を支援し、関係者の調整などを担っていただくのは、やはり地元の区長さんや農業委員さん、またJAや市町の職員の方々だと思います。そして、こうした方々の取組をサポートしていくのが農業改良普及員ではないでしょうか。地域で話し合い、地域の農地、農業をどうしていくかなどの同意形成を図るためには、普及員のサポートが不可欠である、このように思うところでございます。

 農業改良普及員の方々の業務は、これまで技術中心の指導、普及を主な業務として活動をされてまいりました。これからは地域の兼業農家の方々への営農指導ということはもちろんではございますけれども、担い手農家への農地を集積し、効率化を図りながら、複合経営の推進などにより農業経営の安定化を実現、確立するためにも、地域営農のコーディネーターとしての役割が求められるとともに、大きな期待もあるものと確信をしております。

 現在の農業は戦後農政の大転換が行われ、大きくかじが切られたのであります。そのことは、地域農政に対し行政指導が限界域に達した感のある現況の中で、今こそこれまでの活動にとらわれることなく、本県の農業や農村、農政の実態に即した、まさに三重県型普及事業の確立と農業普及事業の積極的な展開が求められているのだと、このように思います。

 そこで、お伺いをいたします。

 今後の三重県農政の目指すべき方向につきまして、そして、その一翼を担う機能集団である農業改良普及員、また営農指導や農業普及事業の基本的な考えをお聞かせいただきたいと存じます。よろしくお願いをいたします。

   〔農水商工部長 中尾 兼隆君登壇〕



◎農水商工部長(中尾兼隆君) 私からは、農地・水・環境保全向上対策のこれまでの実施状況と今後の進め方からお答えをさせていただきたいと思います。

 先生おっしゃいましたように、本年度からスタートしましたこの対策は、洪水防止などの多面的機能を有する農地、農業用施設などの地域資源を、農業者だけではなくて、地域住民や都市住民、学校、NPOなど、多様な主体の参画によって保全していこうというものでございまして、新しい時代の公の実践につながる重要な取組と考えておるところでございます。

 このため、県民しあわせプランの第二次戦略計画ではこの対策を重点事業に位置づけまして、目標年の2010年には、県内の圃場整備が済んでいる農地の半分に当たりますけれども、1万8000ヘクタールで取り組むことを目指しております。本年度は、1万2000ヘクタールを目標にしまして積極的な事業推進に取り組んでおり、現在、234の地区におきまして1万1300ヘクタールを対象とした取組が始まっているところであります。こうした取組を効果的に進めながら、農村の豊かな自然環境や文化を後世に伝えていくために、まずは地域を挙げて農地、農業用施設等を守っていく仕組みを定着させること、さらにはこの取組を通じまして、安心して担い手に農地を集積できる体制づくりや農薬や化学肥料を大幅に減らした環境に優しい先進的な営農活動へと発展させていくことが重要であると考えております。

 現在のところまだこの事業の内容を十分に御理解いただいていない集落や、あるいは活動展開に対する不安などから取組に至らない集落もあります。今後とも、普及啓発に取り組みますとともに、市町、土地改良区やJAなどの関係機関と連携を図りながら、活動組織へのサポート体制を充実するなど、円滑な事業推進に取り組んでまいりたいと考えております。

 続きまして、普及事業につきましてお答えを申し上げたいと思います。

 本年度から品目横断的経営安定対策や農地・水・環境保全向上対策をはじめとする新たな政策がスタートするなど、農政が大きく転換する中、農業改良普及事業におきましても、担い手が農業生産の中核を担えるような地域営農の確立に向けた普及活動の展開が求められておるものと考えております。

 御指摘のとおり、担い手に農地を集積していくためには、集落の地権者の合意形成が必要でございまして、その調整役を地元の区長さんや農業委員の皆さんに担っていただくわけでございますけれども、このときに農地の利用を調整するやり方、手法、こういったことや経営計画の設計などの専門的な情報、地域の実情に応じた営農モデルの提案など、普及指導員の持つノウハウを生かしたサポートが必要不可欠だと私は考えておるところでございます。

 さらに、規模拡大を図った農家に対しましては、普及指導員によります先進的な情報の提供や高度な技術、経営面での支援を同時に進め、自立した担い手へと育成していくことが重要となっております。県では、集落機能を生かしながら、担い手に農地を集積していく集落営農のモデル地域を育成するため、たび重なる集落の話し合い活動や担い手との個別面談などに普及指導員が取り組んでまいりました。この結果、現在までに約40のモデル地区を育成してきておりまして、さらにこの活動を通じて集落営農を推進するノウハウを蓄積してまいりました。今後は、こういったノウハウを生かしながら、市町やJA職員との一体的な活動を展開するとともに、この活動を通じたノウハウの移転を図ることによりまして、サポート人材の育成を進め、集落営農に取り組む地域の拡大をより一層加速してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) ありがとうございます。

 今、御答弁をいただいたように、そのような仕掛けといいましょうか、そのような中で改良普及員の皆さん、いろいろな知識があられるし、これまでの培った経験があられるわけでありますので、そういうような形の中でその歯車といったらおかしいですけど、リーダー役、サポート役になっていただきたいなと、こんな思いがしております。

 三重県農業の状況の課題等々につきましては、(資料を示す)この戦略にも書かれております。いろいろな三重県の農業構造は兼業農家で支えているとか、高齢化がある、いろいろなことがありますけれども、その中でいろいろな形の中の山積をしているそれを超えながら、三重県としての農業のあり方、兼業農家のあり方というのもあると思います。それはやはり複合的な施策が必要になってくるんだな、こんな思いがするところであります。

 そして、もう一つ、この農業という形の中では、さきの参議院の選挙において民意というのが示されたと言われております。この形の中で圧倒的な支持を得た民主党が政権公約、マニフェストで訴えた三つの約束、それは年金、子育て、農業というようなことでありました。農業については、地方のほうはしっかりその声があった、このように聞くところであります。それは戸別所得補償制度を創設して、農家が安心して農業に取り組めるようにしながら、そして国内で安心な農産物を提供し、食料の自給率を高める。日本人のふるさとである地域社会を再生し、元気にして地域間格差を是正していこう、こんな内容でもありました。

 それらの選挙結果から読み取れることは、これまでの改革の方法はこれでよかったんでしょうかということだと私は思います。これまでは効率性とか市場原理のみを優先してきた。この農政についても、戦後農政の大転換の目玉政策とされてきた農政の大改革、本当によかったんかな、間違いでなかったんかな、こんな思いがするところでございます。

 先ほど述べた課題等があるわけでありますけれども、今、求められているのは、やはり三重県の特性を生かした県独自の県の農政、三重県型農政、そういった問題であろうというふうに思いますし、この戦略がうたわれて、16年のときでありました。これは改革が始まろうとするときのことでありましたけれども、それからいろいろな形のものがまた整理もされ、課題ともなっているんだと思います。この見直し、改訂をするお考え、また、この戦略をもとに新たに進めていく農政についてどのようにお考えか、お聞きをいたしたいと思います。お願いをいたします。



◎農水商工部長(中尾兼隆君) 県では、先ほど申し上げましたように、農家の大部分を兼業農家が占める、こういった農業構造になっております。実態でございます。あるいは、生産地、名古屋、大阪に近いということもありまして、そういった地域特性などを踏まえながら、従来から県民を主役、農業者をパートナーとしてとらえまして、県民に価値あるサービスを提供する。大農家だけじゃなくて、兼業農家も含めた農業者を担い手として位置づけて、様々な、例えばブランド化でありますとか地産地消、そういったことに支援を取り組んでいるところでございます。

 また、本年度から、品目横断的経営安定対策などにつきましても、こういった観点から認定農業者だけではなくて、集落営農にも取り組んでいく、こんなことでやっておるわけでございます。今後とも、こうした取組を積極的に進めながら、県民に価値あるサービスを提供する三重県らしい元気な農業を実現してまいりたいと、このように考えております。

 ビジョンの見直し等につきましては、一度議論をさせていただきたいなと、このように考えております。

 以上でございます。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) ありがとうございました。

 今の思い、よくわかるところでございまして、さらなる努力をしていただきながら、三重県の農業がさらに元気になるように努めていただきたい、このように思います。

 次に、県下の地域産業政策について質問をさせていただこうと思います。

 現下の日本経済は長期にわたりまして低迷を続けてまいりました。2003年の後半ごろから持ち直しに向けた動きが始まり、金融機関の不良債権の処理の加速やまた輸出関連産業の牽引による製造業の復調など、着実な回復が続いており、個人消費も活発さを増してきている、このように言われております。

 そのような中で、しかしながら、我が国では、国内的には急速に進む少子・高齢化によりまして2005年から15年の10年間に生産年齢人口がおよそ760万も減少すると予測をされております。また、2025年までには人口が850万人も減少し、これまでほぼ拡大の一途をたどっていた戦後の市場経済もいよいよ縮小に転じるのではないかといった懸念も一部には生まれつつあります。

 一方、国外に目を転じますと、BRICsと言われるブラジル、ロシア、インド、中国などの新興国の著しい経済成長によって、今、世界の経済情勢は大きな転換点を迎えつつありまして、まさに生き残りをかけた地球規模での激しい地球間競争が始まっているところでございます。

 そのような中での本県の産業は、製造業を中心に好調を維持しておりまして、また、企業の設備投資も、大企業を中心に好調であるとのことでございます。このような状況の中で、県内企業が力強く持続可能な発展を遂げていくためには、戦略的な企業誘致でありますとか、また、県内産業の高度化、高付加価値化を促進することが不可欠であると考えます。

 この6月には、企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律というのが施行をされました。この法律は企業立地促進法とも言うのだそうでありますけれども、当初は地域産業活性化法と呼ばれていたようでございます。地域の特性やその強みを生かした産業の集積やその形成等を通じまして、地域経済の活性化を目指そうとする法律であるとのことでありまして、まさしく本議会が議員提案として制定し、昨年の4月に施行をされた三重県地域産業振興条例を後追い、支援する内容となっているようでもございます。

 この法律では、国が策定した基本計画に基づき、県及び市町が基本計画を策定して、その計画に位置づけられた事業者等が企業立地計画や事業高度化計画を策定することにより、法に基づく支援を受けられるとのことでございます。7月には、認定第1号として「三泗地域 地域産業活性化基本計画」が承認をなされた、このようにも聞いているところであります。

 本県の場合、産業別生産額に占める第2次産業の比率は37.5%で、全国平均の25.7%を12ポイントも上回る全国有数の工業県であります。中でも、北勢地域は本県全体の製造品出荷額の65%を生産する地域でありますことから、本県経済では、四日市臨海部を中心とする北勢地域に大きく依存する構造であると言えます。今、その北勢地域では、時間距離にして1時間以内という近接したエリアに集積をする化学産業等素材産業群と輸送用機械、電機、電子の加工組み立て産業群との間で地の利を生かした新たな連携への模索や関係構築が起こりつつあるとのことでございます。

 急ピッチに進む人口減少、高齢化、そして地球規模での厳しい経済競争のもとで、今後、本県の産業が新しい成長段階へと発展を遂げるさらなる活力と活性化を備えた三重県を先導するような魅力ある地域になるためにも、大きな課題となっていることは、やはり幹線道路渋滞対策、またその整備をも包括するような産業政策は県勢の躍進という観点からも不可欠であると、このように確信をするところでございます。

 そこで、お伺いをいたします。

 この企業立地促進法に基づきます三泗地域での基本計画の概要でありますとか、課題、問題、それらについての対応も含めて今後の事業展開と、また、県下での他の地域での取組状況や、三重県の地域産業振興条例に基づきますその施策の取組状況についてお聞かせをいただきたいと思います。

 次に、中小・零細企業への支援についてでございます。

 これは先ほど水谷議員からも御質問がございました。大物というよりは体が大きい、声が大きいだけかなというふうに思っておりますけれども、水谷議員、先頭バッターでクリーンヒットを打っていただいた。私は着実にバントで送ってこの施策を前に進めたい、このような思いから、殊に資金融資関係についてお伺いをしたい、このように思います。

 日本の経済等々につきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。着実な回復が続いておって、個人消費も活発化しているということであります。しかしながら、その着実な回復や経済活動の好調はまだまだ中小・零細企業の方々には実感できるような状況にないと言われておりまして、私どももそのようなことを直接お伺いするところでもあります。

 中小企業白書においても、製造業を中心に中小企業の景気の状況は穏やかに改善はしているものの、大企業との差が広がっていると分析をされております。また、従業員20名以下の小規模企業においては、より低い水準となっておりまして、規模の小さい企業の景気感はより厳しい状況にあるとされております。地域の零細事業者の中には、景気の回復の波に乗れず、過去の借金返済に苦慮をされている事業者も多く、活発な企業活動のためには円滑な資金調達ということは欠くことのできない生命線でございまして、まだまだ厳しいと言われ、景気感や格差に苦しむ中小・零細企業が再生をされて、元気に活発な事業経営を行うのには効果的に資金を調達することが必要でございます。

 そこで、お伺いをさせていただきます。

 中小・零細企業に対しての融資制度について、現況の取組とまた今後の姿勢についてお伺いをいたします。

 どうか2点についてよろしくお願いをいたします。

   〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 私のほうからは、企業立地促進法に基づく三泗地域の取組、展開についてお答えを申し上げ、残余については担当部のほうからお答えを申し上げたいと思います。

 半導体や電機・電子関連、自動車、こういった国際競争力を有する北勢地域の元気なものづくり産業でございますが、今後とも厳しい国際競争、地域間競争に打ち勝っていかなければなりません。そのために、県では四日市市、菰野町、朝日町、川越町の1市3町と連携をいたしまして、企業立地促進法に基づきます三泗地域産業活性化基本計画というのを作成いたしまして、本年7月30日に国から全国第1号の計画同意を得たところでございます。国からの計画同意を得たということで、議員から御指摘もありましたが、企業の設備投資に優遇税制が適用されるということによりまして、より魅力的な企業立地環境が整ったと考えております。

 この計画では、三泗地域に高度部材産業や半導体産業、電機電子産業、自動車産業等、これらを集積させるということを目指して様々な取組を進めていくということにしておりますけれども、中でも計画の中核施設として位置づけておりますのが、現在、整備を進めておりますソリューションセンター、仮称でございますけれども、これでございます。センターにおきましては、まず高度部材開発の推進をしていくということ。また、二つ目には、研究開発に通じました高度部材に係る人材の育成をしていく。三つ目に、ものづくりに不可欠な基盤技術を有する中小企業の高度化、高付加価値化に取り組んでいこうと。こういった3点を中心にいろいろ取り組んでまいりたいと考えております。

 本年8月には、センターにおきまして、企業、大学等が連携をしながら行います研究の第1弾となります超ハイブリット材料技術開発を目指しました国の研究開発プロジェクトの採択を受けたところでございまして、着実に準備が進んでいるところでございます。今後は、このセンターを核にいたしまして、化学産業をはじめとする素材産業群、そして加工組み立て産業群との連携をさらに促進いたしまして、イノベーションの誘発を加速させながら、知識集約型産業構造への転換をしっかり進めていきたいと、こう思っております。

   〔農水商工部長 中尾 兼隆君登壇〕



◎農水商工部長(中尾兼隆君) 私のほうからは、知事の答弁を補足させていただきます。

 まず、三重県地域産業振興条例につきましては、この条例の趣旨を踏まえまして、各地域の特性に応じた産業の振興について、地域別に効果的かつ計画的な推進を図るために、各農林水産商工環境事務所を中心に、各地域での産業方策検討のための場づくりを進めているところでございます。

 その中で、例えば北勢地域におきましては、企業等地域の関係者との意見交換などを進めた結果、企業立地促進法の第1号認定につながったところでございます。津地域におきましても、同様に基本計画の策定につながりまして、現在、国へ申請を行っているところであります。

 また、松阪地域におきましては、地域の幅広い産業関係者により構成されます松阪地域産業振興連絡会議におきまして、現在、方策に基づく施策が進められております。県といたしましては、今後も引き続きまして条例の趣旨に沿って、地域住民、市町、産業に携わる様々な方々との協働、連携に努めながら、地域の主体的な取組を支援してまいろうということで考えておるところでございます。

 2点目でございます。次に、県の融資制度についてでございますけれども、県では、中小企業の皆様が事業経営に必要な資金を円滑に調達していただくために、通常よりも有利な融資条件を設定した県単融資制度を運用しております。中でも、大変厳しい状況におかれております中小零細事業者向けに準備しております小規模事業資金につきましては、今年8月末現在の利用残高が5366件、314億円となっておるところでございます。一般的に小規模零細事業者の経営力は弱いということでありまして、融資とともに適切な経営指導を行うことによりまして経営力を向上させていくこともあわせて必要であるというふうに考えております。

 このため、今年の4月から小規模事業資金の利用に当たりましては、商工会議所及び商工会の経営指導を受けることによりまして、融資が経営改善により効果的につながっていくような制度に見直しをしたところでございます。今後とも、金融機関、信用保証協会、商工会議所及び商工会との連携を深める中で、効果的な融資を通じまして中小零細企業の経営基盤強化と経営力の向上を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) ありがとうございました。

 本当に産業の関係からいきましたら、さらなる飛躍を目指した取組をしていただきたい。そして、中小零細企業の皆様方についても大変厳しい状況にあります。今後とも、工夫をなされた施策の推進をお願いしたいなと、このように思うところでございます。

 私どもの会派、新政みえにおきましても、今、県政の政策課題ということで、博物館、または公立病院の民営化等についての政務の調査をさせていただいたのが8月でありましたが、宮城県、岩手県へ参りました。そして、岩手県の中で企業立地施策というのがあったわけであります。

 あの地域も、大変この施策について企業誘致、または立地の促進を図ってみえるところであって、殊に一番大きいのはものづくりの人、いわゆる技術者、技能者が不足をしている。だから、企業のニーズに対応できるように、また産学官の連携を深めながらいろいろな施策をやろう、このようにやってみえるのを見ると、本当にいろいろな成果があるんだなという思いをしてきたところでございます。ちょっと時間がございませんので、そのことについての議論は差し控えさせていただきますけれども、一度そういうような形の中で私ども資料を持っておりますので、そのことについても今後協議をしていきたいと思いますし、さらなる努力をお願いするところでございます。

 次に、地場産業といたしましての観光振興策ということについて、北勢地域を代表する、これから申し上げる名所を言うと大変恐縮ではございますが、私どもの湯の山地域を中心とした観光振興策についてお尋ねをいたしたいと思います。

 湯の山地域は鈴鹿国定公園の中心に位置をし、また、緑豊かなすばらしい自然環境の中にございます。一方で、四日市市等々北勢地域で人口が70万人を有する県内有数の人口密集地でもございます。春は新緑、夏は渓流、高原での野外活動、そして、秋のもみじ狩り、冬はスキーなど、四季折々の魅力をはじめ多様な資源に恵まれていると私も自負をしているところでございますが、しかしながら、観光客の推移と申しますと、近年宿泊数は減少傾向にありまして、温泉街には廃屋が見られ、夜のあかりが寂しく感じることもありまして、危惧を感じているところでございます。

 しかしながら、そうした中にあって、地元関係者をはじめ住民皆さんや関係団体の方々が地域の再生と活性化を目指し、何とかしなければとの思いを結集するとともに、大森局長さんをはじめとする県の観光局の皆さんの力によりまして、また力強い指導、支援を得ながら様々な取組を行っています。

 昨年の8月には、湯の山温泉のおかみの皆さんが組織をする女将の会「きらら」が設立をされました。今年の3月には、若手の後継者の皆さんが中心となって関係する各種団体の方々が構成員となる湯の山未来委員会を設立し、若い力と皆さんの英知を結集し、積極的に地域づくりに取り組んでいるところでございます。その取組の一端を申し上げますと、まず温泉街の活性化ということは当然なことでありますけれども、山の資源の活用であったり、フィルムコミッションなどなど、まさに地域の地域による地域のための活動ということで自らが立ち上がりながら、地域の皆さんと連携を深めながら充実した活動を展開されておりまして、私もこうした動きを非常に心強く感じているところでございます。

 この夏にも、これも私どもの会派で湯の山地域の観光、また菰野町、三重郡の課題等々について調査、視察を私どもの同志のメンバー、菰野町においでをいただきまして、1日目は、希望荘の山本専務さんに民間としての観光振興と地域づくりの責務ということで、それをテーマに講演をいただきながら意見交換をしたところであります。まさに山本専務さん独自の特色ある戦略によりまして、その業績、実績はすばらしいものがございましたし、地域づくりということにも熱い思いを持っていただいておりまして、2日目は、先ほど申し上げました湯の山の未来委員会の皆さんと地域の思いと官民の連携によるふるさとづくりということをテーマに意見交換をさせていただきました。

 いろいろな問題を出されたところでありますけれども、その内容はまさに次代を担う若者らしい発想であったり、取組に敬意を表しながら、その一生懸命さというのも実感をさせていただき、どうにかしなければという思いに私も立ったところでございます。湯の山地域は都市近接型の観光地でございます。また、多くの可能性も有していると思います。殊に平成30年までには開通されることとなっております新名神高速道路とその菰野インターの開設も見据えながら、なお一層の観光地として魅力あるまち、魅力ある地域としてその地域づくりが不可欠である、このように思います。

 そこで、お伺いをさせていただきたいと思います。

 このような状況を踏まえていただいて、今後、県においてこの当地区、北勢地区、その観光振興についてどのような取組をされていこうとしているのか。県土づくりは県が、地域づくりは市町がという原則は承知の上でお伺いをいたします。どうかよろしくお願いをいたします。

   〔農水商工部観光局長 大森 久君登壇〕



◎農水商工部観光局長(大森久君) 湯の山温泉地域ということで御質問をいただきました。御指摘にもございましたように、私どものほうも当地域は非常に価値のある資源がたくさんあると。都市近郊型の観光地でもあるというふうにも思っておりますけれども、近年の入り込み客数は停滞ぎみと。また、御指摘にもございましたように、廃屋も目立ってきて寂しい思いをしておると、こういう思いは同じでございます。

 そこで、湯の山温泉、この地域は一番何が資源なのかなと。最大の資源は何なんだと。たくさんあるあるけれども、一体何なんだと、こういうふうな問いかけをしますと、何よりもそれは温泉、すなわち湯なのではないかと。お湯ではないかというふうに思います。これまで湯の山地域はいわゆる1300年の歴史ある温泉地というふうに聞いておりますけれども、その温泉の魅力が十分に生かし切れてこなかったのではないかと、あるいは魅力を十分に生かし切っていないのではないかなというふうにいささか思います。

 まず、日帰り温泉であるとか足湯、あるいは湯めぐりなどといいました気軽に温泉が楽しめる仕組みづくりができないのかなと。そういうものができたとすれば、温泉とロープウエー、あるいは御在所岳などの近隣の資源と一体となった効果的な情報発信をすることができれば、車で1時間程度の背後地に人口が約400万人いると、こう言われております。その地理的優位性を十分発揮できるものというふうに強く思います。

 こうした状況の中で、昨年8月の8日であります。18年8月8日、8が三つ続きます末広がりの日、先ほどのお話にもありましたように、湯の山をもっともっと知ってほしい、もっともっと盛り上げていきたい、もっともっと末広がりで発展してほしいという思いで、女将の会「きらら」というのが設立されました。また、今年に入りまして、お話にもありましたように、未来委員会 湯の山LOVER’Sというのが設立されまして、地域おこし、あるいはフィルムコミッションといったいろんな活動をしていただいておる。そういった力強い地域の動きが芽生えてきておるというふうに思っています。非常に期待をしておるところでございます。

 今後ということでございますけれども、その湯の山地域の観光振興を図るためには、こうした地域の方々による活動が活発化することはもう当然でございますけれども、観光資源に加えて物産であるとか、あるいは特産品、そういったあらゆる資源を有機的に結びつけて面的な展開を図っていくことが何よりも重要ではないのかなというふうに思います。また、一方では、地域行政として観光指針となりますところの振興プランの策定も願うところでございます。いずれにしましても、県といたしましては、地方行政、いわゆる役場、町と連携をとりながら、また、多様な方々との連携、協働をしながら、同地域の活性化に向けた取組の支援を引き続きしていきたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いします。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) ありがとうございます。

 やはりおっしゃられるように、現場を見ていただいての御意見でありますからそのように思います。殊に、この未来委員会のメンバー、若いところが寄っているな、本当にやる気があるな、そんな思いがしておりますし、今週の末、6、7日、土日、火炎みこしが出ます。僧兵まつりがあるわけでありますが、その準備についてもいろいろ今までと違う取組もやっているようでございます。そんな面での支えもいただきたい、また、頑張るようにも伝えたい、このように思います。

 そして、もう一つ、湯の山の活性化、この地域の活性化を上げたときに、これまでありました例の夢のかけ橋というのがありました。これも途中まで計画がいって終わったよという話はさせていただきましたけれども、平成16年に湯の山が孤立化をした、また、春夏の観光のときにはもう山から四日市のインターまで車が渋滞をし、数珠つなぎになっちゃう。そのときに、例えば山で火災、救急が出たらどうなるんでしょうね、こんな思いもあるわけであります。あの夢のかけ橋からもう今は命の橋になってきたんではないかな、こんな思いがしておりまして、今後、そのようなことについての議論もさせていただきたい、このように思います。ありがとうございました。

 次に、最後でございますけれども、地域での地域住民の方々によります救急活動に対するその支援策でありますとか、また、普及啓発等についてお尋ねをいたしたいと思います。

 昨日の早朝にも箱根等で地震がありました。本当にいつどのようなことが起こるんかな、また、事故などをはじめとする不慮の災難、いつあるんかな、こんな思いをしていますけれども、やはりそれには昔から言われます備えあれば憂いなし、そのような準備が必要なんだなと、こういう思いがしているところでございます。

 そのような中、今年の8月21日に菰野町におきまして応急手当普及員の会が設立をされました。この設立の背景には、国が定めた応急手当の普及啓発活動の推進に関する実施要綱というものに基づきまして、消防機関において心肺蘇生法などの実技指導を中心とした住民に対する救急講習の実施であるとか、応急手当の指導員を要請し、普及啓発を図っていることがあります。

 また、平成16年、先ほど今井議員からも言われましたけれども、AEDが一般市民の方も使用することができることになったという、これらのことが相まってさらなる普及啓発が図られているということでございます。しかしながら、普及員の皆さん、その要請後の指針が明確でないということから、思ったよりその活動が伸びていないということも現状であります。

 この菰野の普及員の会につきましては、昨年菰野町が開催をした応急手当普及員養成講座を自治会でやったり、地区の代表として受講されて、そして所定の24時間の研修を受けて、その後に資格試験を受けられて合格をされたまさに有志の方々が、安全・安心のまちづくりの実践のために、災害時だけにかかわらず、平時においても有効であるというその応急手当を普及啓発して、地域での自助、共助の活動を一層進めることを目的に設立をされたボランティアの組織でございます。

 全国的に見ますと、この民間団体というのは数カ所であるようでありまして、三重県では初めてのことというふうにお伺いをしております。このような崇高な志のもとに積極的に活動される普及員の存在ということは、地域住民の皆さんなどにとってもまさに力強い存在であるな、このような思いもしているところでございます。

 先ほど申し上げた実施要綱にはいろいろなことが書かれております。当然消防機関としてしなければならないこと、また、県の知事としてしなければならないことも記載はされているわけでありますけれども、そこでお伺いをさせていただきたいと思います。

 消防機関とのいろいろな関係はあるんでしょうけれども、県として市町の普及員の人数や活動実態の把握をされているんでしょうか。

 二つ目は、その普及員の養成、人口当たりどんなぐらいの目標があるんでしょうか。

 三つ目に、普及員への支援などについてはどのように考えてみえるんでしょうか。

 そして、四つ目は、今回設立をされたこのような普及員の会、この存在は安全・安心のまちづくりにも力強い組織である。これは大きく期待をするところでございます。このような組織のネットワークの創設であったり、また、県下一円での組織化などについてはどのようにお考えかをお伺いしたいと思います。

 そして、次にAEDについてでございます。

 これは今井議員からも御質問がございましたから重複を避けたいと思いますが、野球のボールやサッカーなどの競技中にひじやひざが胸に都合悪くぶつかることで起きる心臓しんとうというんですか、心臓が震え動くことだそうですが、これによりまして学校での児童・生徒の突然死は昨年だけでも実に70件もあったとのことであります。5分以内にこのAEDで電気ショックを与えて心臓の動きを回復させることが唯一の救命手段となっているようなことでございまして、先ほど愛知万博のことも紹介をなされ、本当に助かった方が少なくなかったことも報告をされているところでございます。

 止血などの応急手当と同様に、AEDを見たことも触ったことも、使い方の指導も受けていなければどうにもなりません。AEDを使用する場合は心肺蘇生もしなければならないというふうなこともあるようでございまして、やはり一定の訓練講習を受けなければ実践、使用は難しいんだ、これこそ備えがあっても憂いがないんだという形にはなるんではないかなと思います。

 そこで、お伺いをしたいと思います。

 設置の情報、情報提供についての御質問はございましたので、設置場所が確認できていたとしても、例えば学校をはじめ公共施設への配備の問題点は、夜間や休日などその施設や設置されている場所が閉鎖されているような場合は使用ができないということでございます。まさに宝の持ち腐れということになります。このような場合、例えば24時間営業のコンビニに設置をしていただくとか、また、管理をお願いするとか、そのようなお考えはないんでしょうか。実はこれは東京の足立区でもその設置条例を、AEDの設置を条例化しているようでございますので、そのような点についてもお答えをいただきたい、このように思うところでございます。どうかよろしくお願いをいたします。

   〔防災危機管理部長 中西 正明君登壇〕



◎防災危機管理部長(中西正明君) それでは、私のほうから、地域での普通救命活動の支援と普及啓発についてお答えを申し上げます。

 まず、県内の応急手当普及員は、平成18年末におきまして1784人の方々を一応養成いたしております。応急手当普及員の主な業務といたしましては、事業所の従業員の方々、あるいは自主防災組織の構成員の方々、その他消防、防災に関する組織の構成員の方々に普通救命講習の指導を行うとされておりまして、具体的には、基本的な心肺蘇生法やAEDの操作方法などについて普及講習をなされておるということでございます。

 また、普及員の人口当たりの人数ということでございますが、住民に対する応急手当につきましては、総務省消防庁が定めました応急手当の普及啓発活動の推進に関する実施要綱というのに基づきまして、各消防機関において応急手当の指導者の養成を行うとともに、救命講習の実施など普及啓発を行っておるところでございます。

 平成5年3月に発表されました応急手当の普及啓発活動のあり方検討委員会、これは国のほうでやられた検討会でございますが、この報告では、米国での調査研究といたしまして、成人人口の20%が心肺蘇生法の訓練を受けていれば、医療機関以外で心停止となった患者さんの死亡率は非常に有意に減少させることができるというふうにされておりますので、普通救命講習の受講者数の目標を設定いたしております消防本部はこの20%というのを一つの目標としておると聞いておるところでございます。

 いずれにいたしましても、災害時、平常時を問わず人命を尊重するというのは当然のことでございまして、地域の皆さんが人命を救うための基本的な行動ができるということは極めて重要なことであろうかと思っております。こうした中、このたび菰野町におきまして、応急手当に関する正しい知識と技術の普及を行う、菰野応急手当普及員の会が設立されました。このことはまことに心強く、地域の安全につながるものであり、今後の会員の皆様方の活動に大いに期待をするところでございます。

 本県におきましては、普通救命講習の指導が行える応急手当普及員、これは先ほど申し上げましたが、1784人有しておりますし、また、救命講習受講者は16年から18年の3年間で7万4246人の方々の養成をいたしておるところでございます。今後、県といたしましては、各消防本部と連携をいたしまして、なお一層の普通救命講習の受講率の向上に努めるとともに、応急手当普及員の資格をお持ちの方が、現状におきましては地域におきまして多少差がございますので、県内各地域での取組の機運というふうなものが醸成されますよう今後努めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。

 以上でございます。

   〔健康福祉部長 向井 正治君登壇〕



◎健康福祉部長(向井正治君) 地域へのAEDの設置促進についてと、それから夜間、休日等の管理の考え方についてお答えいたします。

 AEDの設置促進を図るために、県といたしましても、各部局の関連施設や市町に対しての啓発、また、各イベントについての講演会等の開催によりましてAEDを活用した救命活動の重要性について啓発を行っているところであります。

 今後も、AEDの普及啓発に努めるとともに、広く民間企業とか団体への普及を図るため、商工団体等を通じた設置促進の働きかけを行ってまいります。同時に、あわせまして御質問がございました公共施設での夜間、休日における管理方法についても研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

   〔25番 舘 直人君登壇〕



◆25番(舘直人君) 時間がなくなってしまいました。ありがとうございます。

 AEDについて設置をするといったって使える人がいなければならないわけであります。応急手当の普及の会、本当にすばらしい活動を進めてきてくれているんだなという思いがしますし、さらにその輪が広がることを望みたいと思うところでございます。

 もう時間が参りましたので、これで終結をさせていただきたいと思いますけれども、やはり安全・安心といったものが県民の皆さんに求められていることだと思います。いろいろな形の中でさらなるその面についての活動も進めていきたい、こうやっております。

 本日はありがとうございました。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 本日の質疑並びに質問に対し、関連質問の通告が2件あります。

 真弓俊郎議員の質疑並びに質問に対する関連質問の通告がありますので、順次これを許します。52番 萩原量吉君。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 真弓さんの質問にかかわって関連をしますが、30分では十分まともな答えはしてもらえないんやなという思いを改めてします。真弓さんが訴えた、切実なまちづくりの中での大変な人たちの思いが景観づくり条例で救われるのか、全く関係ないすれ違った、知事が理念を並べただけやったなという思いがしますし、後期高齢者の保険や乳幼児の医療費の無料化、窓口でという点でも県がどこまで頑張るのか。県費の助成も含めてその決意を聞いたけれども、非常に冷たい。国の動向を見守ってとか、慎重な対応が、これね、あれですよ。国民健康保険に対する補助は三重県は出しておったんです、今まで。出しておったんです。私たちがいなくなった4年前からなくなりましたけどね。野呂知事になってからといってもいいかわからんね。さらにそれらについても追及したいけれども、時間がありません。県職員の再就職にかかわって若干関連をして質問をします。

 知事、あなたは談合の防止などという問題については、いわゆる口ききを禁止すれば大もとからって、今どき談合をするのにそんな働き方をやってきますか。そこで、私たちは状況証拠としていろいろと具体例を出しました。それで、私、真弓さんも質問した点で、本当にまともに答えないなという点は腹が立ってしようがない。

 都道府県の公共調達改革に関する指針(緊急報告)昨年の12月18日、全国知事会、御存じでしょう。そこには、「企業との間に退職前5年間に担当していた職務と密接な関係を有すると認められる職員(課長級以上)については退職後最低2年間当該企業への再就職を制限するなどの措置を講ずるとともに」、措置を講ずるとともにですよ。その後、地方公務員法の改正も要請すると書いてあるんです。あなた、知事会のメンバーじゃないんですか。知事が3人も逮捕されて、全国的には権力が集中して大変な問題になっている緊急報告として出したこの公共調達に対する全国知事会の決定、あなたはどう考えているんですか。まずそれをちょっと聞きましょう。



◎知事(野呂昭彦君) 知事会のほうで、これは埼玉県の上田知事が中心になってその取組をまとめてもらうということになりました。私は、ぜひしっかりしたやつをつくってほしいと激励をいたしまして、それにこたえて彼はかなり今回出してきたものについてはレベルの高いものであったと、こういうふうに思っています。ただ、それよりも三重県が今、全体でとっておる対策のほうがレベルが高いと、こういうふうに思っております。

 そもそも的に談合を防止するためには、いろんな状況を整えていかなければなりません。

   〔「それはいいですわ。私の聞いたことにそれだけ答えてもらったらいいから」と呼ぶ者あり〕

 しかし、その方策としては、いろんなやり方があるでしょうけれども、私が一番大事だと言っておるのはもとを絶つということが大事だと。

 実は萩原さんも前の質問のときおっしゃっておられたように、県職員だって年金がもう支給年齢が延びているから。

   〔「そんなこと認めていますやないか」と呼ぶ者あり〕

そういう意味では、再就職そのものについても必要だということをおっしゃっておられた。そういう意味では、実は県職にあったときの影響力を職後、やめた後、生かすというそのもとをどう断ち切るかという点においては、他の府県では実は三重県では。

   〔「そんな答弁やめてください」と呼ぶ者あり〕

口ききについてのそういう要領をつくっておるところはないんです。だから、私は、知事会で三重県のようなやり方をやるべきではないかということを、この間の熊本県の知事会でも私のほうから実は提案を申し上げました。知事会の会長も、極めて重要な指摘が三重県知事からあったということを言っておられました。

   〔「知事やめてください。そのことも一つでしょう」と呼ぶ者あり〕



○副議長(桜井義之君) 答弁は簡潔に願います。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 緊急報告に明確にあることについて、あなたは守らんといて、何もせんといて、そして私どもがってそんな口ききを言うてきたら報告せいなんて、そんなことで談合が防止できますか。既に神奈川県、長野県、兵庫県、岡山県、福井県等で要綱をつくり、あるいはその指示もしています。公表しています。そういう点はすぐにやるべきです。

 さらに、私は、この談合の問題について、知事に熱意が感じられないという点であえて聞きます。談合情報がいろいろ寄せられます。この談合情報はすべて公正取引委員会に報告をしていますか。その点だけまず確認をします。いろいろ言ってもらわんで結構です。すべて報告してくれていますか。それだけお答えください。知事、あなたの責任。



◎県土整備部長(野田素延君) 公正取引委員会に報告しているのは、そういう報告を怠っている案件はございます。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 知事ね、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の第10条で、地方公共団体の長は知事ですよ。あなたの責任で公正取引委員会にすべて報告することになっておる。これは「通知しなければならない」になっているんです。これが報告されていない案件がある。それから、捜査当局にも報告されていない案件がある。これは重なっているんです。なぜなんですか。こういうことがやられていて何が談合防止できますか。

 全国市民オンブズマンのこの間大会がありました。その一覧表によりますと、全国で落札率が低い、必ずしも私は落札率が低ければそれでよいとは言いませんけれども、長野県が一番低い。73.2%、全国平均83.5%、三重県は高い順から9番目で、88.5%、非常に高値安定なんですよね。これは前のときにもいろいろと、若干は下がってきているけど、問題なのは中小のところで、小さな工事のところで物すごい競争が激化している。ですから、津市なんかでは73%、さっき真弓さんが言ったとおり、四日市市でも83.8%です、最近。

 ところが、三重県の発注するJVなんかではJV工事の落札率は94.2%、さっきも具体的な事例を挙げた。その中に県の幹部職員が天下っているやないかと。このあたりの問題にメスを入れずに、調査もしないわ、あるいは5年以上勤めておったところに対してはその後2年間は就職させないといったようなことに対して、兵庫県はこの間調査したら自粛を求めたのに3人就職していたといって大問題になっているんですよ。ネットで調べてくださいな、載っていますよ、ちゃんと。

 だから、そういう意味であなたの認識は非常に甘い。しかも、公取へ報告していない中ではこの議場でも大問題になった、例えばあの長野トンネルなどというような問題だったかね。あるいは、また宮川浄化センターの関連工事、これは27億とか38億とかいう大工事ですよ。こういう問題も含めて公取へ報告もしない。こういう点では、やっぱり幹部職員に対する遠慮があったとしか思えない。なぜこんなことになるんですか。知事の明確な決意とともに見解を聞いておきたい。



◎知事(野呂昭彦君) 公取への報告を実は怠っておったという報告を受けました。そのことにつきましては、どうしてそういうことになったのかということについては特定の職員の事務的なミスであるということで、今現在はそういうことはないということですが、早速その手続をしておるところであります。そういう意味では、コンプライアンスの点で特に問題があったということで、十分これは注意し対応をしていきたいと、このように考えております。

   〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 一にかかってあなたの姿勢にかかわるんだと私は言いたい。天下りの問題についても、ぜひとも全国的な流れやら、全国知事会の決定に基づいて、ぜひひとつきちんとした措置をとるように強く求めていきたいと、このように思います。

 以上、関連質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 同じく真弓俊郎議員の質疑並びに質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。38番 森本繁史君。

   〔38番 森本 繁史君登壇〕



◆38番(森本繁史君) 今日は私のところの会派の奥野議員の初質問ですし、また、今井議員も初質問ということで、二方の関連質問を予定しておったんですけれども、お二人とも順調に仕上がっておりましたので、この際あれですけれども、とりわけ、奥野議員は知事と伊勢高で同級生であったということで話が非常に弾んだというか、和気あいあいといい質問になったような気がしますし、とりわけ収穫であったのは、知事の腹の中はわからんけれども、博物館については、いわゆる伊勢へ持ってこいという話について選択肢の一つであるかのごとく答弁を得られたというのは収穫ではなかったのかなというふうに思います。相対的にいくと貫禄の違いかなというのが一つのあれでございますけれども、非常に私のところのエースとしてはいい質問だったと思います。

 それで、今、萩原議員も質問に立ちましたけれども、今回、共産党が2人この議場においでいただいたということはやっぱり緊張感がある。そういう意味では、私は非常に歓迎しておりますし、発言も非常に的確ないい発言もされておりますけれども、たまに羽目を外すところがあるので、一言申し上げたいと思うんです。

 緊張という面ではいいんですよ。私なんか前に真弓さんが座っておりますし、後ろに萩原さんが座って、それこそ前門の虎、後門の狼に挟まれたウサギみたいなものでございますけれども、そういう中で、特に真弓さんについては非常に私と当選が同期なんです。1期休まれましたけれども、非常に仲よくさせていただいておりますし、インターを、インターといっても若い人はわかりませんけれども、昔インターナショナルという歌がありまして、このインターを子守歌に聞いて育った人とは思えない温和な方なんですけれども、今回の職員の天下りについても多少誤解があるのではないのかなという気がします。やはり私もかつて職員であったということの中から、ひとつ当局についてももう少しきちっとした答弁が必要であるんだろうと思います。

 それで、知事が最後に答弁されましたけれども、確かに真弓さんの資料というのは、埋蔵文化財とは言わんけれども、古い契約年月日のが多いような気がしますけれども、これは知事に聞かんと土木部長に聞くから、最近のこういう落札率というのはどうなのか。

 それから、やっぱり一番大事なのは、談合しないような制度、談合しないような仕組みをつくるという、萩原さんでも真弓さんでも再就職をしてはいけないということは言っていないんだろうと思う。だから、そういうふうな談合を防止するような制度、そういう改革というものをどういうふうにやられておるのかということ。

 それから、もう一つ、私も記憶はしておりますけど、かつては確かに天下りについては、県の幹部がある程度あっせんしていたという経緯はあるけれども、最近数年間、北川知事のころからだったと思うけど、あっせんしないということになったんですけれども、現状としてどうなのか、そこらについて土木部長の答弁を求めます。



◎総務部長(福井信行君) 天下りについて県がかかわっているかという御質問でございますけれども、今の地公法では国家公務員と異なりまして法律上の制限がございません。現在、外郭団体の再就職につきましては、県があっせんしているということはございませんですけれども、団体から在職中に培った知識とか能力、そういったもので要請があった場合には、その要請の内容を踏まえまして、適任者の情報を提供していると。その結果につきましては、毎年度公表をさせていただいているところでございます。

 ただ、御指摘の建設会社への職員の再就職につきましては、議員も御指摘がございましたように、以前は企業から人材派遣の要請があった場合、再就職を希望する職員に紹介をしているようなこともあったようでございますが、今現在では再就職のあっせん紹介は一切行っておりません。

 以上でございます。



◎県土整備部長(野田素延君) 私からは落札率の件を、数字的には、平成16年度の実績では平均落札率が90.6%です。17年度におきましては88.7%、18年度末におきましては84.8%というふうに徐々に下がってきているというような状態でございます。

 それと、談合防止への今までの方策でございますが、従来からやっておりまして、総合評価方式の導入は平成16年度から、それとペナルティーの強化ということで24カ月の線をすべてのものに適用するということで、私ども一番の強化を18年6月、それと、工事の情報についてのすべてのものを公開するというところで予定価格の事前公表も14年6月に行っております。それと、それを審査するということで、12年の1月には公正入札調査委員会を設置しております。それと、今年度でございますが、原則としてすべての建設工事に一般競争入札、条件つきでございますが、一般競争入札を導入する等、そういう談合防止に向けた努力はずっと続けておるというのが実態でございます。

   〔38番 森本 繁史君登壇〕



◆38番(森本繁史君) そういうことなんだろうけれども、ただ、もう1回念を押すけど、福井部長はいいわ。野田部長、県は建設業界、業者への天下りについて、君は全然紹介したり、そういうあっせんをしたりしていないの。そこらの答弁はどうなの。



◎県土整備部長(野田素延君) 議員とも私、現職のときから知っておりますが、そういうことは一切してございません。

   〔38番 森本 繁史君登壇〕



◆38番(森本繁史君) 談合防止としてはもう公募を重点的にやっておる。あるいは総合評価方式で、単価だけではやらないで、技術力等をやっておるということと、もう一つは、評価できるのは、これは評価というか、そうなのかなというのは、談合した業者には三重県は一番厳しいペナルティーを与えておる。2年間停止するというようなものを与えておるので、そういうことを遵守していく必要があるんだろうと思います。

 それと、私は共産党とは違った観点で、やっぱり知事には別の機会に、この入札制度については少し知事の考え方とは異にしておるのであれだけど、もう一つは、検査監室の問題についても前回も申し上げましたけれども、やっぱり土木部へ置くというのは、工事を施行する側と、そして検査する側が同じ部署というのについては誤解を招くおそれがあるので、そういうことも十分今後考慮しなから組織改定というのをやっていただきたいということを要望して終わります。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 以上で、本日の質疑・質問を終了いたします。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○副議長(桜井義之君) お諮りいたします。明3日は議案調査のため休会といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(桜井義之君) 御異議なしと認め、明3日は議案調査のため休会とすることに決定いたしました。

 10月4日は、引き続き定刻より、質疑並びに県政に対する一般質問を行います。



△散会



○副議長(桜井義之君) 本日はこれをもって散会いたします。

               午後3時22分散会