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三重県 三重県

平成19年第2回 6月定例会 06月14日−03号




平成19年第2回 6月定例会 − 06月14日−03号









平成19年第2回 6月定例会



                平成19年第2回

              三重県議会定例会会議録



                 第 3 号



            〇平成19年6月14日(木曜日)

          ──────────────────

             議 事 日 程(第3号)

                   平成19年6月14日(木)午前10時開議

 第1  議案第1号から議案第31号

         〔質疑・質問〕

          ──────────────────

             会 議 に 付 し た 事 件

 日程第1  議案第1号から議案第31号

          ──────────────────

             会議に出欠席の議員氏名

 出席議員  51名

    1  番            山 中  光 茂 君

    2  番            津 村    衛 君

    3  番            森 野  真 治 君

    4  番            水 谷  正 美 君

    5  番            村 林    聡 君

    6  番            小 林  正 人 君

    7  番            奥 野  英 介 君

    8  番            中 川  康 洋 君

    9  番            今 井  智 広 君

    10  番            杉 本  熊 野 さん

    11  番            藤 田  宜 三 君

    12  番            後 藤  健 一 君

    13  番            辻    三千宣 君

    14  番            笹 井  健 司 君

    15  番            中 村    勝 君

    16  番            稲 垣  昭 義 君

    17  番            服 部  富 男 君

    18  番            竹 上  真 人 君

    19  番            青 木  謙 順 君

    20  番            中 森  博 文 君

    21  番            末 松  則 子 さん

    22  番            中 嶋  年 規 君

    23  番            真 弓  俊 郎 君

    24  番            北 川  裕 之 君

    25  番            舘    直 人 君

    26  番            日 沖  正 信 君

    27  番            前 田  剛 志 君

    28  番            藤 田  泰 樹 君

    29  番            田 中    博 君

    30  番            大 野  秀 郎 君

    31  番            前 野  和 美 君

    32  番            水 谷    隆 君

    33  番            野 田  勇喜雄 君

    34  番            岩 田  隆 嘉 君

    35  番            貝 増  吉 郎 君

    36  番            山 本    勝 君

    37  番            吉 川    実 君

    38  番            森 本  繁 史 君

    39  番            桜 井  義 之 君

    40  番            舟 橋  裕 幸 君

    41  番            三 谷  哲 央 君

    43  番            中 村  進 一 君

    44  番            西 塚  宗 郎 君

    45  番            萩 野  虔 一 君

    46  番            永 田  正 巳 君

    47  番            山 本  教 和 君

    48  番            西 場  信 行 君

    49  番            中 川  正 美 君

    50  番            藤 田  正 美 君

    51  番            岩 名  秀 樹 君

    52  番            萩 原  量 吉 君

   (42  番            欠        番)

          ──────────────────

          職務のため出席した事務局職員の職氏名

   事務局長                 宮 村  由 久

   書記(事務局次長)            神 田  要 文

   書記(議事課長)             青 木  正 晴

   書記(企画法務課長)           内 藤  一 治

   書記(議事課副課長)           岡 田  鉄 也

   書記(議事課主査)            田 中  誠 徳

   書記(議事課主査)            平 井  靖 士

          ──────────────────

            会議に出席した説明員の職氏名

   知事                   野 呂  昭 彦 君

   副知事                  望 月  達 史 君

   出納長                  土 橋  伸 好 君

   政策部長                 戸 神  範 雄 君

   総務部長                 福 井  信 行 君

   防災危機管理部長             中 西  正 明 君

   生活部長                 安 田    正 君

   健康福祉部長               向 井  正 治 君

   環境森林部長               小 山    巧 君

   農水商工部長               中 尾  兼 隆 君

   県土整備部長               野 田  素 延 君

   政策部理事                長 田  芳 樹 君

   政策部理事                高 橋  陽 一 君

   政策部東紀州対策局長           坂 野  達 夫 君

   環境森林部理事              松 林  万 行 君

   農水商工部観光局長            大 森    久 君

   県土整備部理事              高 杉  晴 文 君

   企業庁長                 横 山  昭 司 君

   病院事業庁長               田 中  正 道 君

   副出納長兼出納局長            堀 木  稔 生 君

   政策部副部長兼総括室長          山 口  和 夫 君

   総務部副部長兼総括室長          真 伏  秀 樹 君

   総務部総括室長兼室長           稲 垣  清 文 君

   防災危機管理部副部長兼総括室長      若 林  隆 博 君

   生活部副部長兼総括室長          南      清 君

   健康福祉部副部長兼総括室長        太 田  栄 子 さん

   環境森林部副部長兼総括室長        長 野    守 君

   農水商工部副部長兼総括室長        大 森  秀 俊 君

   県土整備部副部長兼総括室長        山 本  浩 和 君

   企業庁総括室長              林    敏 一 君

   病院事業庁総括室長            東 村  良 重 君

   総務部副室長               坂 三  雅 人 君



   教育委員会委員長             山 根  一 枝 さん

   教育長                  安 田  敏 春 君

   教育委員会事務局副教育長兼総括室長    鎌 田  敏 明 君



   公安委員会委員長             水 谷  令 子 さん

   警察本部長                大 庭  靖 彦 君

   警察本部警務部総務課長          福 島  隆 司 君



   代表監査委員               鈴 木  周 作 君

   監査委員事務局長             天 野  光 敏 君



   人事委員会委員              稲 本  節 男 君

   人事委員会事務局長            溝 畑  一 雄 君



   選挙管理委員会委員長           大 橋  純 郎 君



   労働委員会事務局長            吉 田  敏 夫 君

          ──────────────────

               午前10時1分開議



△開議



○議長(岩名秀樹君) ただいまから本日の会議を開きます。



△質疑・質問



○議長(岩名秀樹君) 日程第1、議案第1号から議案第31号を一括議題とし、これに関する質疑並びに県政に対する質問を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。4番 水谷正美君。

       〔4番 水谷 正美君登壇・拍手〕



◆4番(水谷正美君) 皆さんおはようございます。四日市選出、新政みえ所属の水谷正美でございます。一般質問のトップを務めさせていただくこととなりました。新人議員でございますので、意のあるところをお酌み取りいただきまして、簡潔に御答弁を賜ればというふうに考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 今回大きく四つのテーマについてお伺いをしてまいります。

 まず、一つ目は、県民の率直な思いと題しまして、二つのテーマを質問させていただきます。選挙開票事務の迅速化についてと、今、大変大きな問題になっております年金記録問題についてでございます。

 このテーマ、二つは直接的に今の県行政における権限事務とは遠いテーマでございまして、しかしながら、深く掘り下げて問題点を探ってみると、県政にもかかわりが出てくるものであるという認識から取り上げさせていただきます。

 そして、三つ目は、少し大上段に構えておりますが、道州制の問題、それから、地方分権の問題、それから産業廃棄物問題と続かせていただきます。どうぞよろしくお願いします。

 まず、選挙開票事務、コンマ1秒の取組と県交付金でございます。4月に統一地方選挙が終わりまして、県民からは選挙開票事務というのはこんなに本当に時間がかかるのかという率直な声をよく聞いてまいりました。

 県民はインターネットで全国の開票状況が簡単に入手できる状況になって、どうもこれは自治体の努力によって早いところと遅いところがあるようだというふうに、私どももそうですけど、わかってまいりました。

 この開票事務作業については深夜12時を越えるのは当たり前という思い込みがどうも自治体職員の方の中に事実前提としてあるのではないかということでございます。

 三重県のこの4月の県議会議員選挙の開票所要時間の県内平均は2時間7分とのことでございました。「日経グローカル」という雑誌の5月7日号によると、全国1位は山梨県の1時間13分でございます。

 選挙の開票事務は、前段でも申し上げましたけれども、直接的には市区町村の事務でございまして、なぜ県議会で取り上げるのかという意見があるかと思いますが、県知事選挙、県議会議員選挙は、三重県から交付金が出ています。この4月の県知事、県議会議員選挙では、選挙事務の費用として県が市町に総額約8億6000万の交付金を拠出しておりまして、したがいまして、県として執行上の助言を行う責任があるということになってまいります。

 自治体職員の方の休日の1時間当たりの人件費は、1人当たり時間3000円から4000円で、夜10時を過ぎると割り増し料金になりますから、4000円を超えてくるということでございます。もし平均開票時間が1時間でも短縮されていれば、人件費部分の換算でコスト削減効果があるということになります。

 開票作業が早い自治体は、正確性も追及した開票作業の改善運動を展開しておりまして、その動きは昨年の4月に「コンマ1秒の節約実る、東京都多摩市長選、46分で開票終了」という新聞記事がきっかけになりました。全国で大きな運動になってまいりました。

 余り時間とコストのお話ばかりをいたしますと、選挙の開票事務は速さよりも正確性のほうが重要だと言われるかもしれません。開票事務において間違いを起こさないことは当然のことでございまして、そのためにどういう工夫をして公職選挙法にある選挙の結果を速やかに知らせるように努めなければならないという規定を尊重するかと、そのためにそれぞれの自治体が考えるということ、そして、それを統括する県としてどのように支援していくかが重要になってまいります。

 そして、この運動は総務省を動かすことになりまして、先月の5月23日に総務省選挙部から開票についての迅速化に取り組むように通知が行われております。この内容は非常に珍しい内容に今回なりまして、事前の模擬開票の実施ですとか作業従事者の服装など、これはスリッパで行うなんてもってのほかでございますね。運動靴で行う、そういった具体的な内容に踏み込んだ通知が行われております。

 佐賀県では、4月の統一地方選挙において古川知事のリーダーシップのもとで、佐賀県選挙管理委員会が中心となり、全県を挙げて開票事務の改善運動に取り組みました。県内の自治体から上がった開票事務計画書を迅速化の観点から助言する。過去の判例を整理し、疑問票の処理が行える場にある県として作成する。県選挙管理委員会事務局長自らが県内市町村を回り、直接市町村長に迅速化への取組を依頼するなどきめ細かに対応されたそうでございます。

 佐賀県の知事選挙の開票所要時間の県内平均が53分短縮、県議会議員選挙の開票所要時間の県平均が54分短縮されるといった効果が上げられております。この結果を見て総務省が通知を行ってきたという流れでございます。

 佐賀県と三重県、自治体の規模の大小というのはありますけれども、こういった開票事務作業の改善運動について当局はどうお考えになるか、まず、お答えを賜りたいと思います。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) お尋ねの選挙の開票事務についてでありますけれども、これにつきましては行政委員会であります選挙管理委員会が所管をする事務でございますけれども、この開票事務の迅速化ということにつきましては、いろいろお話ありましたように、まずは有権者に選挙結果を正確に、より早く伝えていただくということ、その上で労働時間の短縮あるいは経費節減が図られるということになりますことは大変意義のあることだと、こう思っております。

 なお、県内各市町村選挙管理委員会におきましても、可能な限りこの開票事務の迅速化に取り組んでいただきたいと、こう考えておるところでございます。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) 知事、8億6000万の交付金を拠出している状況なんですね。この交付金の科目というのは一から八つまでございまして、その科目自身の中に人件費というのは含まれておりませんで、ちょっとかなり細かい質問になりますけれども、人件費自身は幾らになっているのかというのをお伺いしたいんですが。



◎知事(野呂昭彦君) ちょっと資料を用意いたしておりませんので、今の御質問についてはわかりません。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) 少なくともこの選挙開票事務の効率化で人件費の問題も問うということをお話させていただいておりますので、一度、一体幾らかかったのか、8億6000万のうち、しかも、お伺いしてみると、一たん市町に交付をした後は使いきってもらっていいと、返さなくてもいいんですというような話をされているようなんですね。余った分というのは選挙管理委員会が選挙に関係する費用として使ってもらっていいということになっているようでございます。

 市町村が人件費等の削減を一生懸命やって、余った分を選挙関係の費用に拠出をしていくと、このことについてなんですけれども、本来は余ったら交付金でございますから返していただかなきゃいけないわけでございますが、市町が努力をした結果であれば、何も選挙関係以外のものに、一たん県に戻してもらってから県がインセンティブとして市町に与えると、補助金なり交付金なりで拠出をしていくということも考えていいんじゃないかというふうに考えております。

 今年は参議員選挙が7月にございまして、この参議員選挙自身は、皆さん御存じのとおり、非拘束名簿式という形になってまいりますので、各自治体によってかなりの、迅速化に取り組んだ自治体とそうでない自治体と開票事務、その迅速化の結果というのはあらわれてくるというふうに思われます。

 この非拘束の名簿自身、100パターン以上出てくるのではないかというふうに言われておりまして、簡単に1時間から2時間の差が出てくる。岩手県では全県を挙げて開票事務の改善運動に今取り組んでおられまして、事務従事者1人当たり1分開票数という数字を指標に県内の自治体の開票事務迅速化への取組を評価検証しているようでございます。この統一地方選挙の二、三日後には、県内すべての自治体の数字がまとまりまして、事務従事者1人当たり1分10.21秒を処理しているというふうな結果も出ております。

 ここまで運動が広まってまいりますと、迅速化に取り組んできた県とそうでない県というのが参議員選挙後に明らかになってきて、今は取り組んできた県がマスコミ等で発表されて評価を受けておりますけれども、この後は取り組んでいない県自身が批判を受けるという形になってくるかと思いますので、ぜひとも各市町の御支援のほどをお願い申し上げたいと思います。

 次のテーマでございますけれども、年金に関してでございます。この年金問題というのは社会問題化しておりまして、政府側に説明責任がある問題ですから、国会での議論を注視したいというふうに考えております。

 私も衆参両院での速記録を取り寄せまして、読み込んでまいりましたけれども、この問題は底なしの状況でございまして、年金記録がずさんな管理に至っているという問題については、どうも都道府県知事に指揮監督権があったときに問題が発生しているということが指摘をされ始めてまいりました。県政とのかかわりも見えてまいりましたので、県民の率直な思い、県にも少し動いてもらいたいという思いをお伝えするということもありまして、御見解をお伺いしたいと思います。

 言うまでもなく、公的年金制度にとって何より重要なことは年金掛け金の納付記録の完璧な記録保全であり、この記録が不備だと、だれが幾ら掛け金を納めたかが正確に把握できず、当然漏れのない年金支給もできなくなるわけでございます。

 この年金記録のコンピューターへの入力というのは2度行われておりまして、第1期が昭和32年から数年間、第2期は昭和54年から平成2年まででございます。ちなみに、よく現時点で議論されております5095万件の宙に浮いた年金記録を生み出したのは第2期のことであるそうでございまして、そして、平成9年に基礎年金番号制度が導入されて、それまで入力されてきた約3億件の年金番号を統合するということになってきたわけでございます。その統合作業の段階で、第2期に入力をしたうちの5095万件が宙に浮いてきているわけです。

 当時の地方自治法においては、第71条にこうございます。「都道府県知事は、第69条第2号に上げる事務に従事する職員を指揮監督する。」とあり、第69条第2号2番厚生年金保険法、国民年金法、国民年金特別会計法の施行に関する事務とあります。その後、記憶に新しいと思いますが、平成12年の地方分権一括法の施行によって機関委任事務が廃止されて、知事部局に所属していた保険課、国民年金課などが地方社会保険事務局となって、県が所管していた年金に関する事務が国の直接執行事務として整理されることとなり、今日に至っております。

 都道府県知事の責任論については、行政事件訴訟法の17年改正もあって、機関委任事務時代の法的責任は問われないのではないかという見解もありますけれども、道義的責任についてはどうかということが問題点に、論点になってまいります。

 そこで、年金記録が見つからない県民への何らかの政府と連携した施策が必要ではないかと、この立論が必要ではないかというふうに考えるのですが、知事の御見解をお伺いします。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) まず、地方事務官制度についてでありますが、年金に関する事務については、かつては三重県の組織内に保険課、国民年金課及び各社会保険事務所を設置いたしまして、地方事務官が事務を執行していたということでございます。この地方事務官制度は任命権と、そして、職務上の指揮監督権が国、これは主務大臣でありますが、それと、都道府県知事に分かれて属するという変則的な制度でございました。

 お話ありましたように、平成12年4月から地方分権一括法が施行され、機関委任事務が廃止をされましたことによりまして、機関委任事務制度を前提として成り立ってきた地方事務官制度については廃止をされたわけであります。

 それまでは都道府県で実施をしていた年金関係事務につきましては、これは国の直接執行事務として整理をされましたけれども、これには二つのポイントがあったわけでございます。一つは、国が保険者として経営責任を負い、財政収支の均衡確保のために不断の経営努力を行うことが不可欠であるということ、それから、二つ目に全国規模の事業体として効率的な事業運営を確保するためには一体的な事務処理による運営が要請されていること、こういったこと等がありまして、そして、地方事務官制度についても廃止をされ、現在に至っているということでございます。

 さて、今回起こっております年金の記録問題についてでありますけれども、この年金はもちろん我が国の社会保障制度の根幹にかかわる問題であると認識をいたしております。この年金制度に対する国民の信頼回復、このためにも国会やこのたび政府内に発足をいたしております年金記録問題検証委員会において、十分な議論を尽くされますとともに、関係省庁においてその対応に全力を挙げて取り組んでいただくということがぜひ必要なことであると考えております。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) 知事、ちょっと答弁漏れだと思うんですよ。責任論についてお伺いしているんですね。法的責任は機関委任事務、平成12年に廃止をされて、法定受託事務と自治事務になりました。

 それまで知事の指揮監督権のもとでコンピューターへの入力が行われてきた。確かに人事権は旧厚生省にあったということだと思いますけれども、少なくとも道義的責任と政治的責任についてどういう御見解を持つかと、地方主権論者の知事としてお伺いをしたいと思います。



◎知事(野呂昭彦君) 水谷議員はどういう観点でこの問題を取り上げたのか、少し私にはきちっと理解できない部分があります。

 今、国会のほうで実はそういった監督責任ということについて議論がいろいろとなされているようであります。すなわち、これは事務執行ということからいくところの事務執行上の問題であったのか、あるいはその指揮監督をしておる最高責任者はもちろん省の大臣であります。元厚生大臣あるいは元厚生労働大臣といったものの責任論はどうなんだ、こういういろいろ議論が行われておるようでございます。

 この議論については私ども国会での議論、これをしっかり見守っていかなければならないものだと、こういうふうに思っているところであります。

 地方事務官制度については、実はいろいろ国と、そして、都道府県という二重に重なったものがございましたから、何も平成12年に突然議論が行われて変わったというわけではありません。もうその前、10年も20年もこの問題についてはいろいろたびたび議論をされながら来たところでございまして、そういう意味では、地方が本当に責任を持ってやれる仕事については地方がやりましょう。したがって、この年金とかそういうことについては県の監督下にあると、こういうことを言いながらも実質的にはその事務執行について、これは国のやり方にそのまま準じてやっておった。そういう状況があったからこそ、この間の平成12年のときに実は地方事務官制度もなくなったということでございます。

 御意見は御意見として水谷議員の御意見はしっかり述べられたら結構だと思います。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) 私の質問の趣旨は、知事、道義的責任は私は感じるべきだというふうに考えているんです。その責任を感じた上で、これは時限立法としての法定受託事務になり得るかもわからない。つまり、都道府県で年金で困っている方々、自分の記録がどれだけ探しても見つからないというときに、検証委員会なりの県での窓口というのをつくるということがあり得るというふうに思っているわけです。そのことを政府から都道府県知事、法定受託事務としてやってくれと言われる前にこういう救済の方法があるということを地方主権論者の野呂知事が国に言うべきではないかということを申し上げております。もう一度答弁お願いします。



◎知事(野呂昭彦君) 年金問題については、私自身も大変ゆゆしき今回の問題だと思っております。私もかつて国政にありましたときに、特に年金問題には強い関心を持ち、取り組んできたことがございました。しかし今回、こういう記録漏れ等の問題がこんな大きな問題としてわかってきたということについては本当にびっくりもいたしております。

 さて、さっきからの責任論、道義的責任はどうだということでございますけれども、私は、今回のこの問題についてはまだ国会でいろいろ議論をされておるところであります。その責任の所在、こういったものについてはその中でしっかりと議論をしていくべきであろうと思います。少なくとも水谷議員と私とでここで議論をしておるよりも、国のほうでの年金記録問題の検証委員会あるいは国会での議論、こういったものの中でやっぱりしっかりと煮詰めてもらうと、こういうことが大事ではないかなと、こう思っております。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) ここは地方主権の二元代表制の場だというふうに思っております。私と知事と議論をして、政府に対してこういう連携があると、法定受託事務あるいは進んだ市町村であれば自治事務として年金問題についての相談を考えようとしている首長がいるかもしれませんですよね。この段階で野呂知事の県民しあわせプランの理念にも沿う政策提言を国にできるかもしれないわけございますから、積極的に取り組んでいただきたいというふうに私は考えております。

 次のテーマに参ります。

 道州制議論、三重県の考え方についてお伺いをしてまいります。このテーマについては県議会で何名かの議員の方々から質問がされております。重複のないようにお伺いをしたいと思います。

 道州制構想の歴史は古く、この議論は終盤に入っているという歴史認識を私自身は持っております。なぜかと申しますと、1927年、昭和2年に田中義一内閣が政府として初めて州庁設置案を提案しておりますから、今から80年前ということになりまして、先人先達の100年の大計の論文を拝読すると、北勢地域で言えばなぜ伊勢湾岸道路ができたのか、なぜ東海環状道路ができ上がろうとしているのかというのがよく理解できるものでございます。

 その後、戦前から戦中にかけても政財界から活発な道州制の提言があり、1957年、昭和32年のことでございますが、第4次地方制度調査会は都道府県を廃止して全国を七つから九つの地方に再編する答申をまとめております。その後も経済団体や各政党、シンクタンクが独自に様々な構想を提言してきたのであります。

 平成の大合併が終わって、昨年の第28次地方制度調査会の答申を経て、総務大臣の諮問機関であります地方分権21世紀ビジョン懇談会が10年後を見据えた導入の報告書を提出しております。

 そこで三重県政としてはどう考えるかということが問われておりまして、昨年12月の我が派の北川議員の一般質問の中で、野呂知事はこう答弁をされております。「私としては、安倍内閣ができました時点で、小泉内閣から道州制についての動きが、少しテンポが変わってきたということを強く感じておりまして、早速庁内で副知事の方に指示を出しまして、県庁内の各セッションの職員を横断的に集めて、副知事を中心に今勉強をし、検討を始めさせておるところでございます。」と述べられました。

 そして、昨年12月第4回定例会のときに、この発言があって半年後に副知事が先日資料を使いながら5月30日、県議会OBの前で講演をされました。このテーマが道州制論議と題していたものですから、その資料を取り寄せまして拝見させていただきました。

 これなんですが、(パネルを示す)皆さんのもとにもお配りをさせていただきましたけれども、副知事講演資料の最終ページのものでございます。道州制、三重県の考え方、三重県としては道州制の議論にかかわらず、まず、第二期分権改革を着実に推進することが不可欠であり、道州制は地方分権改革の中長期的な課題として議論されるべきと考えている。これは三重県議会での一般質問、代表質問の際に野呂知事が常におっしゃる二つのキーワード、第二期分権改革を着実に推進する、道州制は中長期的な課題、この2点、これを尊重しながら、その下、三つに分けて三重県の考え方を述べておられます。

 まず、一つ目が、地方分権改革の当面の課題に国地方を挙げて全力で取り組むこと、二つ目が、この国の形を国民に示していくことが必要であること、三つ目が、地域の視点、住民の視点からの十分な検討が必要であることということなんです。

 この三つ目の地域の視点、住民の視点からの十分な検討が必要であることというのが今まで議論がこの県議会でされてきた議員の方々、その趣旨を尊重してきっちり書き込んでいただいてございます。道州制の検討に当たっては、地域の視点、住民の視点からの十分な検討がなされ、住民が有する懸念についての方向性や考え方を示しながらその理解を得ていくことが必要である。

 以下、三重県としての地域の実情を踏まえた議論が必要な部分が書かれておりました。

 この三つ目はよくわかるんです。この一つ目、二つ目の丸、この説明文、一つ目に産業、二つ目に5行あるんですが、この内容というのはどこの都道府県でも通用する内容でございます。

 したがって、きっちり主体を明確化する必要があるというふうに提言をさせていただきたいんです。次の資料でございまして、(パネルを示す)この地方と書かれているところ、国、地方として書かれているところを三重県というふうに少なくとも置きかえるべきだ。地方分権改革の当面の課題に国、三重県を挙げて全力で取り組むこと、説明文を読みますけども、「地方分権改革を進め、三重県自らの責任により地域に最もふさわしい公共サービスが展開できるようにすることは、道州制を議論するうえでの前提条件である。まずは、第二期分権改革において大きな成果を生むよう、国、三重県を挙げて全力で取り組むべきである。」

 二つ目ですが、「道州制を含め、地方分権改革についての議論を進めていくうえで重要なことは、わが国が目指すべき社会像について共通の理解を持つことであり、その社会を築いていくためにこの国の形がどうあるべきかを考える必要がある。国と三重県の役割を明確化することでこの国の形を国民に示し、議論を深化させていくべきである。特に、公共サービスの範囲やあり方を踏まえた制度面、財政面での国の果たすべき役割を明確化することが重要である。」と。

 この二つ目の丸の5行を示した説明文の3行目、国と三重県の役割を明確化すること、これが一昨日代表質問で我が派の三谷代表が提言をされた三重自治憲章の制定ということです。そして、我が派の舟橋議員もお話になられたことがございますけれども、国と三重県の役割、三重県の役割は特に明確化する、これが行政基本条例できっちり明確化していこうという提言なわけでございます。少なくとも主体の明確化をして道州制の三重県の考え方を論ずるべきだと考えますが、御見解をお伺いいたします。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) まず、道州制議論の三重県の考え方ということでありますけれども、昨年9月に発足いたしました安倍内閣におきましては、道州制についての道筋をつけるために道州制ビジョンを策定するということにしておりまして、内閣に道州制担当大臣を設置いたしまして、道州制の導入に向けた検討を進めておるところでございます。

 それから、自由民主党におきましても、道州制調査会を設けまして、導入すべき道州制の具体像について議論を続けております。道州制の議論につきましては、これまでの国のあり方や形を大きく変えるものでございまして、国と地方の役割分担のあり方や基礎自治体との関係、税財政制度のあり方など多方面から検討する必要がございます。

 こうしたことから、御指摘ありましたように、昨年10月に副知事に指示をいたしまして、今後の道州制議論に対応していくために関係する部署の職員を集めまして、道州制に関する基礎資料の整理、課題などの検討をいたさせたところでございます。

 その検討した内容につきましては、国や知事会などへの意見提出に反映をさせてきておりまして、去る4月に行いました自由民主党道州制調査会の会長や、それから、小委員会委員長との意見交換にも活用をしております。

 その際申しあげました主なポイントということについては、まず第1点は、道州制は新の分権型社会を実現するためのものであって、国の都合による行財政改革や財政再建の手段ではないということ。それから、第2点では、道州制議論にかかわらず、まず第二期分権改革を着実に推進することが不可欠でございまして、道州制は地方分権改革の中長期的な課題として議論をされるべきであること。第3点は、道州制の検討に当たりましては、地域の視点、住民の視点から十分な検討がなされる必要がある。特に、さっきの表の3点等も申し上げたわけでありますが、そういう地域の実情を踏まえた議論が必要であるというような、こういった3点を中心に三重県の考え方をペーパーにまとめて申し述べたところでございます。

 基本的な考え方で今日もおるわけでございますが、道州制議論につきましては国や各般で今議論をされておりますので、そういった状況をしっかり見守りながらぜひやってまいりたいと思っております。

 そこで、今、地方分権改革についてもいろんな議論が行われております。実は先般近畿圏ブロックの知事会がございまして、そこへ国がやっております地方分権改革推進委員会の事務局長の宮脇さん、これは北海道大学の大学院の教授でございますけれども、おいでをいただきまして、お話を伺いました。

 私どもはまず地方分権、第二期の分権をしっかりやってほしいということを言っております。それにつきまして、この分権委員会ではしっかり取り組んでおられる、そのことについて、私ども、確認ができました。ただ、国の考え方との落差が非常にあるので、それを具体的に今後どう担保をつけていくのか、今後、何次かに分けて答申をされてくるということでありますけれども、そういった今後の推移をしっかり見守りたいと思っています。

 そこでの議論の中で、実は宮脇さんと意見交換をいたしましたが、私どもとしては、道州制の議論についてはやはりこの第二期改革の議論がしっかり押し進められて、これがしっかり整っていくということが道州制の議論の前提になっていくのではないかということを申し上げましたところ、宮脇さんの取り組んでおりますこの委員会の立場からも、実は道州制の議論のためにはこの二期改革がしっかり進んでいく、そのことが道州制の将来の本格的な導入ということに道筋をつけていくのではないか、であるから、やはり、まず基本となるこういった地方分権の状況をしっかり押し進めて環境を整えていくべきだと、こういう意見でございました。私も全くそのとおりだというふうに考えて、今後いろいろ議論を進めていきたいと、こう思っています。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) 知事、私が申し上げたのは、地方分権改革の当面の課題に国、三重県を挙げて全力で取り組んでいくべきだと。どうもお話をお伺いしていると、知事は、後退論者までは申し上げませんけれども、道州制の導入については慎重な立場で、宮脇さんにしろ西尾さんにしろ、まず分権改革ありきという論陣を張られる学者さんたちでございますから、その方々を事例に出されるわけですね。

 私自身は道州制導入に賛成でございまして、議員生命が続く限り、その立場はとり続けようというふうに腹は固まっている議員でございますけれども、この道州制議論については、少なくとも知事は中立論であってほしいというふうに考えております。常に道州制の導入をしていく前提となるような三重県の役割をさらに明確化する、自治基本条例の制定、自治憲章の制定にしろ、行政基本条例の制定にしろ前向きに取り組んでいただきたいというふうに考えているところでございます。この議論をさらに深く掘り下げてまいりますと、かなり大きな議論でございますので、この辺にとどめさせていただこうと思いますが、ぜひとも前向きに御検討を賜りたいというふうに考えております。よろしくお願いします。

 次のテーマなんですが、この道州制の議論について知事のおっしゃる分権改革の着実な進展のために、三重県内における分権の推進が必要になってまいります。基礎的自治体である市町村、三重県で言えば市町が平成の大合併で大きな権限を持てるようになってまいりました。そして、国の権限の移譲を受けるために県の役割、権限は減らしていき、市町に役割を担ってもらう必要があるわけでございます。

 現時点で三重県内には名古屋市のような政令指定都市はもちろん、岐阜市のような中核市もございませんで、何とか四日市市が中核市を目指す中で、まず、段階的に保健所政令市への移行を表明していただいております。三重県としては、この保健所政令市への移行を分権改革を進めるという立場から成功させなければいけないというふうに考えております。

 この保健所政令市への移行の課題について少し具体的にお伺いをしたいというふうに思いますけれども、皆さんにも資料を配付させていただきましたが、(パネルを示す)ここに「三重郡3町に係る保健所業務の所管について」という文書がございます。今月の6月6日に四日市市の保健所政令市へ移行する担当者と県の健康福祉部の担当者が厚労省を訪問して持参をした資料でございます。少し読み上げますが、「四日市市の保健所政令市移行に伴い、三重郡3町については、現在、県四日市保健所が所管している菰野町、朝日町、川越町について、近隣の桑名保健所の所管区域とする方向で検討されています。しかしながら、三重郡3町の意向は、四日市市の保健所政令市移行後も3町町民の利便性が低下することのないよう現状の場所でのサービス提供を望んでいるところであり、県に対し、特段の配慮を申し入れているところです。」

 地域の状況が述べられて、その最後に協議事項が述べられております。まず、一つ目が、現四日市保健所で行っている保健行政に関する事務を地方自治法252条の14に基づき、三重県より事務の委託を受けて実施したいと考えていますが、御見解はいかがでしょうかと。

 二つ目が、事務の委託が可能な場合、本市は、平成20年4月に保健所政令市へ移行させていただきたいと考えていますが、スケジュール的には可能でしょうかということなんです。

 これは県がきっちり考えていただかなきゃいけない、分権を推進する立場として考えていただかなきゃいけない問題でございますけれども、健康福祉部長、ちょっとお答えをいただきたいと思いますが、厚労省へ行っていただいて、どのような御見解であったか、今の進捗状況を御説明いただけますか。

       〔健康福祉部長 向井 正治君登壇〕



◎健康福祉部長(向井正治君) 水谷議員の御質問にお答えいたします。

 今現在、四日市市は中核市移行の段階としまして、地域保健法に基づきます人口30万以上の市を対象とする保健所政令市へ平成20年4月1日から移行することを目指しているところでございます。県といたしましても、獣医師、薬剤師、保健師など専門的な人材の育成などの支援を行っているところでございます。

 スケジュールを申し上げますと、本年7月には知事及び市長名での申請書を国に提出いたしまして、10月には閣議決定される予定というところでございます。スケジュール的には以上でございます。

 それからもう一つ、議員お尋ねの厚労省で県と四日市のほうで6月6日に伺いました。いろいろなお話を伺ってきております。

 議員お尋ねのように、三重郡に係る保健所事務を四日市市へ委託することにつきましては、地方自治法上は可能ということでございます。四日市からは、このことも含め要望いただきまして、そのために国のほうへ県市で協議を行いにいったところでございます。

 国のほうのお話でございますけれども、実施に当たりましては食品衛生法などの個別の法律の項目ごとに実際に事務委託が可能かどうかという判断が要ってまいります。これには個々一本の法律ごとに当たる必要があるということで、相当の時間がかかるというふうに伺ってきております。

 それから、またこれは違う話でございますけども、事務委託を行った場合でも、例えば通知とか命令とかといったものが三重郡の住民に対しまして四日市市市長名で発せられます。また、一部知事権限の事務というものにつきましては、県の保健所を引き続き利用いただくという必要がございます。そういった様々な課題につきまして、今後、各市町、住民等関係者で十分に議論していくことが必要であると考えております。

 このように個別の項目ごとに整理をいたしまして、これを積み上げまして、地元の合意に達した事務について事務委託を行っていくことにつきましては、地方分権の推進の観点からも望ましいものと考えております。

 県といたしましても、今後、関係省庁や地元市町との協議を進めていくことといたしております。実施時期等につきましては、関係省庁との協議が整いまして、それとともに地元の合意が図られた時期というのが適切であると考えております。

 以上でございます。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) ありがとうございました。健康福祉部は非常に丁寧に手順よく進めていただいているという印象を県議会議員にならせていただいてから感じております。

 問題は、来年の4月に四日市が保健所政令市に移行するわけですけれども、そのときまでに事務の委託という形での三重郡3町の町民の方が市の保健所という形になったところに行政サービスを受けるために訪れても支障がないようにできるかということだと思うんですよね。ここの書類でも出てまいりますけれども、20年の4月、例えば半年あるいは1年ぐらい、一たん桑名保健所に行っていただくということになってくるのか、少なくとも事務の委託で受付事務についてだけ地方自治法の規定を利用して、三重郡3町の町民の方が四日市保健所に訪れてきていただいてもいいようにするだとか、そういったことが考えられるわけですけれども、一番の懸念のところは、3町の町民の方が桑名に行ったり四日市に行ったりということがないようにできるかどうかということなんですが、もうちょっと確認をさせていただきたいので、御答弁をお願いします。



◎健康福祉部長(向井正治君) 2点ほど問題がございまして、一つは、事務委託を仮に行ったといたしましても、知事に残る事務というのはございます。そういうものにつきましては、基本的にはやはり県の保健所、例えば桑名保健所に行っていただく必要があるということでございます。

 もう一つは、住民の方々の利便性といった確保を考慮すると、そういうこととともに事務処理の効率性の観点と両方から検討を進める必要があるのかなというふうにも考えています。

 あと、こういった議員お尋ねの、例えばどういう方法があるかに関しましては、県組織も含めまして議論の中で検討してまいりたいと考えております。

 以上です。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) どうぞよろしくお願いを申し上げます。桑名に三重郡3町の方が行っていただくというのは、私自身は忍びない、つまり三泗地区というのは歴史的にきっちり固まっているというふうに申し上げていいと思いますけれども、四日市が中核市に移行していくその段階的な考え方として保健所政令市にまず移行する。四日市自身、三重県で中核市一つ生まれていないこの東海3県で、三重県というのは分権後進県だというふうに言われても仕方がないですね。愛知県は政令指定都市もあり、中核市もたくさんあり、岐阜県はもう中核市がある。四日市市自身が求心力を中核的に都市として持っていただかなきゃいけない。それを、桑名に行ってください三重郡3町の方は、というのは逆に遠心力が働いてしまう話でございますので、ぜひとも健康福祉部長、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 この保健所自身の建物を四日市に仕事をしていただく、三重県の権限を受けていただいて仕事をしていただく、役割を担っていただくわけですけれど、四日市に県の保健所をお貸しする形になります。申し上げたように、県の仕事、役割を担っていただくわけですから、当然無償でお使いいただければいいというふうに考えているわけですけれども、どうも話を伺っていると、健康福祉部はそういう立場であられると思いますが、直接やりとりをしていただいておられますけれども、どうも庁内で予算当局、総務部は違うようでございます。家賃2000万というふうにおっしゃっている。県の保健所であればいいけれども、市の保健所ということになると、目的外使用のため、行政財産だからだめなんだと、そういう理論のようでございます。総務部長、見解をお伺いします。



◎総務部長(福井信行君) ただいまの使用料の減免につきましては、県有施設の一部を県以外の者に使用させる方法といたしましては、行政財産の目的外使用が考えられます。この場合、所定の使用料をいただくことになっておりまして、原則として使用料の減免はいたしておりません。また、最近の事例から見ましても、伊賀庁舎ですとか志摩庁舎におきましても同様の事例がございますけども、それにつきましても所定の使用料はいただいておるところでございます。

 以上でございます。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) 知事、答弁を求めますのでよろしくお願いしたいんですが、地方分権を推進する立場で、三重県の仕事、役割を担っていただく四日市になおかつ家賃を請求するというこの考え方ですね。つまり、家賃を四日市に2000万請求するということは、四日市市民に家賃を払えと言っていることなんですよ、立ち位置を変えると。県の施設で県民としての四日市市在住の方は家賃はないけれども、市民という立場になったら家賃を払いなさいと言っているこの考え方、これ、どうも僕は硬直化した考えだと思います。行政財産と普通財産の問題なんていうのは庁内の処理の問題ですので、知事、リーダーシップを持って解決していただきたいんですが、答弁を求めます。



◎知事(野呂昭彦君) まず、ちょっとこの際、前の道州制について、賛成のお立場だということですが、余り私は賛成だとかそういうのは議論がそんなに詰っていないので、県議会でも検討会を設けられるようなプロジェクトを設けられると聞いております。したがって、そこでもっと勉強されたら、またまた意見は変わるかもわかりませんね。

 私は、県民のために、一体だれのために、何のための道州制なんだということを考えたら、私はほかの府県はともかくも、三重県民に対して道州制がやはり三重県にとって必要なんですという説明責任を果たそうと思えば、今はとてもそんな状況にないということを申し上げております。

 さて、今の保健所の件についてでありますけれども、実は、この四日市市が中核市への移行を想定しながら、とりあえず四日市市として今まで四日市市が持っておる保健サービス、そして保健所業務、これを一体にしていく。そのことによって保健衛生施策を市民に向ってより高めていくことができるんだ、利便性を増すことができるんだと、こういう四日市市の御判断によりまして、実は県のほうへ申請を受けたところであります。

 したがいまして、保健所業務、これはさっき部長が言いましたように、保健所業務を県の知事権限業務として県独自の四日市市に移すことのできない業務がまず固有のものもあります。しかし、いわゆる一般的な保健所業務については大体移せるのかなと。したがって、それに要する国の補助金だとか交付金のたぐい、ちょっと私も細かくはわかりませんが、そういったものは今までは県に入っていましたが、今後は保健所業務を市がやるということになりますと、市に行くわけであります。その中で、市のほうは市民の税金も勘案しながらしっかりお進めをいただくということであります。

 県税につきましては、県民に説明責任をしっかり果たしていくべきものであります。四日市市が四日市市の御意向で県のほうから移管をした業務につきまして、県民に説明のできるものについては県費の出費も構わないところであります。さて、家賃がそれに該当するのかどうなのか、これをしっかり議論をしていくべきであります。

 県におきましては、目的外使用ということになりますと、実はいろんな県に対する建設にかかったお金の一部返還だとかいろんなそんなことも出てくるということであります。したがいまして、私は、思いとしては水谷議員の言われること、この間市長さんも来て、言われていましたので、四日市市の思いはわかります。しかし、私は、やはり県民全体に対してしっかり説明責任を負うことができるのかどうなのか、その上で、ぜひ四日市市に対しても温かく御支援できることを考えていきたいと、こう思っております。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) 道州制の件をお答えいただきまして、しかも、御指導まで賜りましてありがとうございます。きっちり勉強させていただいて、また、提言をさせていただこうと思います。残り時間3分でございますので、次のテーマに参ります。

 産廃問題でございます。前段でこの問題の経緯について詳しく述べるのはもう重複する議論でございますので、避けますけれども、6月30日を措置命令の着手期限としております。まず、措置命令の着手期限について、この着手とは何をもって着手というのか、その要件をお伺いしたいと思います。また、地元住民は安全確認のため、地元住民の指定する場所においてトレンチ調査を希望しております。実施の可能性についてもお伺いいたします。よろしくお願いします。

       〔環境森林部理事 松林 万行君登壇〕



◎環境森林部理事(松林万行君) 四日市大矢知・平津事案の産業廃棄物問題の進捗状況について答弁させていただきます。

 四日市大矢知・平津事案につきましては、平成19年1月31日付で覆土などを主な内容とする措置命令を出しておりまして、着手期限については、平成19年6月30日、履行期限につきましては、平成20年12月30日までとしたところでございます。

 措置命令におけます着手期限につきましては、廃棄物処理法に明文の根拠を持つものではございませんが、原因者等が措置命令の内容を確実に履行することを促すための条件としております。

 この大矢知・平津事案につきましては、措置命令の内容を具体的に実施し得る適切な実施計画所を提出させることにより、原因者の確実な履行を促してまいりたいというふうに考えております。

 なお、地元住民代表者からは実施計画所案の提出に先立ち、掘削調査、今、御質問がございましたいわゆるトレンチ調査を実施するよう、強い要望がございました。この地元の意向を受け、原因者に対して安全性に十分考慮した上でトレンチ調査を実施するよう要請しており、去る6月11日には、原因者側から地元代表者に対するトレンチ調査の実施について説明があり、実際の掘削場所等について、今後、現地において県も立会いの上、確認することとなっております。

 今後、県といたしましても、原因者に対し、措置命令の履行については厳しく指導してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

       〔4番 水谷 正美君登壇〕



◆4番(水谷正美君) 時間が参りましたので終わりますけれども、この産業廃棄物問題については、ぜひ大矢知・平津事案の件でございますけれども、地元の住民は知事と、本音で話そう本音でトークの開催を求めておりますので、ぜひお越しいただきたいと思います。また、日程調整等、私もさせていただきたいというふうに考えております。どうぞよろしくお願いします。

 いろいろお話をさせていただきましたけれども、三重県政、悠久の歴史の中で、私ども議員、しょせん歴史の一こまであろうと思います。しかし、だれかが今日的課題を果敢に処理しなくてはならないという現実を見据えるとき、自らの非力をむち打ちながら県民の御負託にこたえてまいりたいと考えております。

 質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(岩名秀樹君) 19番 青木謙順君。

       〔19番 青木 謙順君登壇・拍手〕



◆19番(青木謙順君) 改めまして、おはようございます。自民・無所属議員団、津市選出の青木謙順でございます。議長のお許しを得ましたので、改選後、会派としてはトップを切っての一般質問をさせていただきます。先輩同僚議員の御配慮に厚く御礼を申し上げます。

 実は、私の場合、4年前は一志郡選出でした。2年前は嬉野、三雲が合併して松阪市になっておりましたので、旧一志郡選出と自己紹介いたしました。さらに、昨年の第2回定例会では、10カ市町村が合併して新津市が誕生しておりましたので、もう言うに困って、旧一志郡選出、津市在住の青木謙順と申しました。そして、今回初めて津市選出とスリム化されたわけでございます。この4年間の移り変わりのスピードというかそういったものを実感しましたとともに、全国でもまれなケースに遭遇し、貴重な経験をさせていただきましたことに感謝をいたしまして、最初の質問に入らせていただきます。

 県内の地域間格差についてはこれまでから何度も取り上げられてきておりますけども、その格差とは、北勢地域、東紀州地域というように南北の格差についてであります。確かに平成16年度1人当たりの県民分配所得では、北勢地域の326万6000円に対し、東紀州地域では223万7000円というように、北勢地域に対して68.5%という状況であります。また、平成17年の工場立地動向における地域別の立地件数を見てみますと、北勢、中南勢、伊賀地域の32件に対し、伊勢志摩、東紀州地域は3件にとどまっている状況を見ると、地理的条件や社会的条件によるこうした南北の経済格差をいかに解消するかが三重県の抱える大きな課題です。

 県も東紀州対策局を設置して、また各種の対策を講じているということは私も十分承知をしているところでございます。また、このたび議会でも南北格差対策調査特別委員会を設置し、議論されることになりました。我が三重県は南北に長く、国土幹線から非常に遠いという地理的条件がネックとなって南北格差というものが生じております。

 さて、三重県のもう一つの地理的特性として、東側の沿岸部には平野が広がって、都市が形成をされている。一方で、西側の内陸部、そこは山間や中山間となっておりまして、この地域では著しく過疎化が進むなど県南部と同様、厳しい状況になっております。

 私は、今回の質問の機会を与えていただいたチャンスを生かしまして、改めて三重県が抱える東西問題、東西格差と言えるのかどうかわかりませんが、それについて指摘をさせていただきたいと思います。

 言うまでもなく、山間、中山間地域は、水や農林産物、労働力の供給地として、さらには治水や水源涵養などの国土保全や環境保全の場、都市住民のいやしの場との役割を通じて都市の生活も支えております。中山間地域の営みが健全でなければ、下流域にある都市の営みも健全にはなりません。しかしながら、山間、中山間地域では雇用の場がないことから人口が流出し、それに伴い、医療機関や学校、商店がなくなるなどますますこの地域で暮らすことが非常に困難になってきております。このことがさらなる人口流出を生んで、荒廃した農地や山林が増えるなど、山間、中山間地域が有する非常に多面的な機能というのも急速に衰えつつあるように感じます。

 御承知のとおり、三重県では津市や松阪市のように東西に流れる河川の流域単位で合併が進みまして、より大きな市が誕生したわけでありますが、合併によりこれまで小さな町村で解決できなかった過疎問題について、その解決の糸口が見つかったというわけではございません。むしろ行政の効率化に伴いまして、旧郡部、すなわち山間や中山間の行政サービスは特に切り詰められているんじゃないかなという感さえいたします。

 合併により何が変わったかというと、山間、中山間問題は、三重県の抱える大きな課題の一つから合併した市町の問題へ移ってしまっただけのような感じさえいたします。さらに、これまでは都市部と中山間がそれぞれの抱える問題や課題、また、格差といったものを旧市町村単位で把握とか分析が可能でございました。

 しかしながら、合併に伴って山間から海までの大きな市になったことから、現在は、例えば国勢調査から各種の統計調査、県民1万人アンケートについても新市一本の統計データになったために、県では中山間や過疎地の抱える問題や課題を定量的に把握することができなくなっているのではないかと思います。問題や課題を定量的に把握ができないということになれば、その対策を考えたり、さらには対策の成果を検証することさえもできません。

 今回示された第二次戦略計画において、県土づくりと地域づくりの記述の中で、地域づくりは住民や市町が主体となって取り組み、県はそれを補完すると整理されていますが、私は、過疎や中山間問題あるいは空洞化する中心市街地の問題は県内全域に共通する県土づくりの大きな課題の一つであり、これらの課題への対応における県の役割はまだまだ大きいと考えております。

 そこで、まず三重県が抱える東西問題についての知事の御認識と県の役割について御所見をお伺いしたいと思います。

 また、今後、県として中山間や過疎地の抱える問題や課題をどのように定量的に把握して対策を講じていくお考えなのかをあわせてお聞きしたいと思います。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) まず、地域政策の考え方について申し述べたいと思いますが、第二次戦略計画におきましては、地域政策につきまして、県域全体を対象とした県土づくりと県域よりも狭いエリアを対象といたしました地域づくり、この二つの方向で取り組みまして、県は、市町の自発的な地域づくりの取組を支援、補完をし、県としての役割を果たしていきたい、こういうふうに考えておるところであります。

 最近の県内の経済動向を見てまいりますと、県北部のほうでは液晶あるいは半導体、自動車関連産業を中心といたしました大型の設備投資が相次いで行われた、こういったことを背景に景気回復を先導してきております。

 しかし、一方では農林水産業を取り巻く状況、これは厳しいものがございまして、これを基幹産業としている県南部におきましては、雇用などの状況も依然として大変厳しいものがございます。

 議員が御指摘をいただきました東西問題ということでありますけれども、それが都市部と中山間地域との差というもので御表現をされるということでありますならば、農林業を基幹産業といたします中山間地域の中には県南部と同様に大変厳しいところもあると考えられます。

 これらの課題に対しまして、例えば津市や松阪市のように、両地域、この都市部と中山間地域、これを抱える合併市にありましては、既に合併した際に市の建設計画、こういったものを持ちまして、その中で解決に向けてのいろんな取組、これがなされていることと思っております。

 県としては、こういった市の取組を支援していくために、第二次戦略計画におきましては、重点事業の中で農山漁村再生への支援とか地域の資源を活用した産業振興、それから、地域主権社会の実現に向けた地域づくり支援、こういったものに取り組むということにいたしておるところであります。

 私の個人的な聞いた話でも、いろいろ合併をした中で、例えば津市のように大変広域になったところでは、不安、まだ合併してすぐでありますから、いろんな不安あるいは合併のデメリットだ、どうのこうのという意見もありますが、一方で、例えば旧一志郡などにおきましては、本当にこれまでコミュニティーが細かく生き続けてきた、はぐくまれてきた、そういったことからくるよさがあるわけです。実は、今回の合併については一つのいわゆる生活圏といったところがお互い合併という形でまとまったということであります。

 したがって、私は、旧一志郡が持っておるいいものが旧津市等にも作用し、あるいは逆の場合もあるでしょう。そういうものが相まって合併という効果がより出てくることが、これは望ましいし、期待されるところであります。

 したがいまして、第二次戦略計画でもそういった市町の努力、こういったものに対して、県としてはしっかり支援できるものでなければならない、そんな気持ちで取り組みたいと考えております。

       〔政策部理事 長田 芳樹君登壇〕



◎政策部理事(長田芳樹君) 私のほうからは、議員の御質問の中で、市町村合併が進み、都市部と中山間部の状況を示す統計データが把握しづらくなったことによって、今後、過疎地域等がどのような問題点を抽出し、その解決に取り組んでいくのかという御質問ということで受けとめさせていただき、御答弁をさせていただきたいと思っています。

 過疎地域等の振興につきましては、過疎地域自立促進特別措置法に基づきまして、県の責務としまして、その地域における人口動態、産業動態、所得動態などの各種データをもとに課題を抽出し、県としての過疎計画策定の上、市町が策定される過疎計画との整合を保ちながら課題解決に取り組んでいるところでございます。

 市町村合併の進展によりまして、議員の御指摘のように、旧市町村単位での状況把握が困難になってきてはおりますが、現行の後期過疎計画、平成17年度から21年度の過疎計画につきましては、着実な事業推進に努めていくこととしております。

 一方で、過疎法に基づかない中山間地域をはじめとしましたいわゆる一般の地域につきましては、旧市町村単位での統計法上の統計データが把握しづらくなってまいりますので、これからは市町はふだんから地域ごとの各種データや住民ニーズの把握に努められることとともに、地域住民と話し合いを深められることによりまして、その地域の抱える課題を抽出され、市町が地域の抱える課題解決のために多様な主体と協働され、取り組まれる自主的な地域づくりが大切になってくるものと考えております。

 県としましては、こうした地域での取組を支援していくため、県民センターが中心となって市町との地域づくり支援会議を設置したところでございます。この支援会議におきまして、地域の課題解決に向けて、今後、取り組んでまいりたいと、このように考えております。

       〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) 御答弁の中で知事のほうも認識は持っていただいているということで理解はさせていただいておるんですけども、少し安心もしましたが、基本的には、知事が言われるように、地域づくりは市町が主体で県が補完すると、こういうルールがあるというようなことでございますし、今、理事のほうからはそのデータにかわるしっかり話し合いをするとか、また、酌み取っていくような機会を多く持つというふうに理解をしたわけでありますけども、それ以上に効果が上がるようにはしていただきたいと思います。

 しかし、私、この中心市街地、すなわち東部というのは、北から南まで三重県ございますが、共通の課題として県土づくりという視点でとらえられていまして、三重の舞台づくりプログラムにもあらわれていたりとか、それから、一方、その西部に当たる中山間や過疎地についても、北から南まで全部とは言いませんが、ある程度共通した問題ということが三重県の特徴としてあると思うんですね。

 そういったときに県土づくり、地域づくりはわかるんですけども、この県土づくりの観点では記述がちょっと希薄だなと感じるのは私だけかなと思うんですが、長田理事もかつて松阪県民局長をして、いろいろ生活創造圏づくり、大変熱心であったということで、一番理解していただいておるお一人だと思うんですけども、そういった点についてはいかがですかね。県土づくりという重みという、そういったものの観点はさらに深めることはできないでしょうかね。



◎知事(野呂昭彦君) 実は、生活創造圏の事業展開がこれまでありましたから、そういう意味では、一つの県政展開というのは大きな方向に向って流れておるわけです。そこで、議員の皆さんとのやりとり、これを通じまして、私どももいろいろ勉強も積み重ねてきたところでございます。地域主権の社会をやはり目指していこう、そのためにはやはり県民個人個人の個の責任であるとか、あるいは補完性の原理、こういったものに従って市町の役割と、それから県の行政の役割を仕分けたわけです。

 一方で、しかし、地域づくり、県域のこれからのあり方ということについては、これまではかなり生活創造圏等でも県のかかわりが強かったわけです。しかし、やはり地方分権ということを考えていきますと、それはそれぞれの地域がやっぱり主体となってやっていくべきだということで、整理の仕方がいろいろ議論としてあったわけでございます。

 したがって、そういう議論の中で、私としてはこれに何かもう少し県としての支援の仕方、役割の仕方を深めていくことができないか、そんなことで県と市町の地域づくりの支援会議というものをぜひやろうということにいたしたところであります。

 したがいまして、今、青木議員がおっしゃったような課題、これはまさに政策部の中に長田理事がおって、そういう問題についてしっかり展開をし、支援をしていこう。その軸に考えておる一つがこの支援会議と、こういうことになるわけです。

       〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) 時間もありませんが、細かいところについてはまたこれから委員会等があろうと思いますが、一つだけ御指摘申し上げたいんですけども、先ほども申しましたけど、山間、中山間というのは、やっぱり水源涵養とか国土保全機能など非常に多面的な機能を有しているものの、地域活力の低下による定住人口の減少、著しい高齢化などによって非常に機能の維持が困難になっているということがございます。

 山間、中山間地域が元気がないと、先ほどもちょっと言いましたけど、都市の健康も維持できなくなるということでございますし、三重県全体を元気にするためには、やはり山間部と都市部との交流を、先ほど言われましたけど、交流する、それから、地域の生活基盤である国道とか県道とか道路網の整備も不可欠です。

 また、10市町村、例えば合併した津をはじめとして合併し、大きな面積を有することになりました市町では、一体となったまちづくりを進めることが最重要課題というふうになっていると思うんですけども、それを促進する合併支援道路、これもまだまだ重要であると、一次戦略で一応一通りの整備をしてみえますが、非常に大事なことだと思っております。このことについては常任委員会のほうでも議論をしていきたいと思いますけども、新道路整備戦略の見直しにおいてしっかりと位置づけていただくことを強く要望いたしまして、次の質問に入らせていただきます。

 次は、森林環境税は今と、今日はクエスチョンシリーズなんでございまして、二つ目でございますが、地球温暖化の問題につきましては、連日、新聞やテレビなど大きく取り上げられまして、今月6日からドイツで開催されました主要国首脳会議でも、2012年に期限が切れる京都議定書を引き継ぐ温暖化効果ガス削減のあり方について、最大のテーマとして議論をされたところでございます。

 このように世界じゅうが地球温暖化の進行を危惧し、温室効果ガス削減に向けた取組を強力に進めようとする中、京都議定書目標達成計画では、我が国の削減約束6%のうち、3.9%を国内の森林による二酸化炭素吸収により確保することとしておりまして、このことは我が国の温暖化対策において特に重要なものとして位置づけられております。

 一方、先ほどのかかわる問題にもなりますけども、森林の現状というのに目を向けますと、採算性の悪化から間伐などの必要な手入れがなされていない森林がどんどん増えております。このような状況が続けば、山崩れなどの山地災害の多発や水不足など森林の持つ公益的機能が低下して、我々の生活への悪影響が心配されます。それとともに京都議定書の削減目標も達成できない状況にございます。

 このような中、県議会では、森林の状況を憂い、豊かで健全な姿で次世代に引き継がれるよう、社会全体で三重の森林づくりに取り組むための三重の森林づくり条例を平成17年10月に制定し、森林づくりに関する施策を実施するため、必要な財源の確保を求めたところでございます。

 さて、森林の荒廃の進行は全国でも大きな問題となっており、森林づくりを社会全体で進めようという動きは広がっております。平成15年の高知県を皮切りに、森林づくりのための税制度については、近畿圏では、滋賀、奈良、和歌山県が導入するなど既に24県で進み、今年度中にはさらに数県が制度化して、県民の理解と強力のもとに森林づくりを進めると伺っております。

 県議会では、社会全体で森林づくりを進める財源確保の一つとして、昨年2月に森林環境税検討会を設置し、18回の検討会のほか、現地調査、講演会などにより理解を深め、8月に最終報告を行い、新たな森林づくりを進めるために財源確保対策が不可欠であり、新たな財源確保の一つとして新税導入を積極的に検討すべき段階にあることから、執行部が新たな財源確保の方法として新税導入を検討するならば、明確にその意思を県民に示すべきであるとしたところでございます。

 森林の荒廃を防ぐことは我々の生活環境を守ることであり、緊急かつ継続的な森林整備を進めるためには、その財源の確保が必要なことは周知の事実でありますが、議会の最終報告後、森林づくりのための新税導入について、執行部から県民への意思表示はなされておりません。ということで、そこで、今後、どのようなスケジュールで新税の導入を進めていこうと考えてみえるか、知事のお考えをお聞きしたいと存じます。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 平成17年10月に三重の森林づくり条例が制定されまして、県におきましては、これを受けて、平成18年3月に三重の森林づくり基本計画を策定いたしました。この基本計画によりまして、これまでの森林所有者や行政によります森林整備に加えまして、新しい時代の公の考え方のもとに、県民の皆さんやNPO、企業の方々など多様な主体が森林づくりに御参画をいただく、そういう新たな取組を始めておるところでございます。

 森林づくりのための税についてでありますけれども、全国的には森林の荒廃を県民の生活環境の問題ととらえ、社会全体で森林を守るという、いわゆる県民参加型の税というような形で、既に24県で導入をされておるところでございます。

 本県におきましては、昨年、県議会のほうで設置をされました森林環境税検討会におきまして、昨年の8月に最終報告書をいただいたところでございます。その中で、森林づくりのための新たな財源の確保の一つとして、新税導入を積極的に検討すべき段階にあると、こうされておるところでございます。こういうことでありますので、森林づくりのための税についての検討というのは残された課題であるという認識を持っておるところでございます。

 そこで、今後のことでありますが、今後、県議会や県民の方々の御意見をお聞きしながら基本計画に基づいた森林づくりのあり方、進め方につきまして、幅広い観点から検討をしてまいりたいと、こう考えております。

       〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) 残された課題という認識でありますし、あり方、進め方についてのお話がありました。今までは結局内部での議論だったけども、これからは積極的に外へも発信して、広く意見を求めていくんだという、積極姿勢と私は今とらえたわけでありますが、これからの議論に期待しまして、この問題につきましては、次の質問に移らせていただきたいと思います。

 三つ目でございますけども、今回の地震がもたらしたものはということで、質問をさせていただきます。

 4月に発生しました三重県中部を震源とする地震について、これまでの取組、そして、これからの取組について所見をお伺いしたいと思います。

 御存じのように、4月15日、日曜日のお昼、12時19分に津市芸濃町を震源とする地震が発生し、震源に近い亀山市で震度5強の揺れを観測したのをはじめ、鈴鹿市、津市、伊賀市でも震度5弱を観測しました。地震によってけがをされました方々には心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。

 しかしながら、大きな地震であったにもかかわらず、火災というのは発生せずに大きな被害に至らなかったことは何よりということも感じます。

 今回のような内陸直下型の地震を含めて、いつ起きてもおかしくないと言われている東海地震や東南海・南海地震などさらに大きな地震に対して、この地震への対応から得たものを教訓として生かしていくことが大切ではないかと思います。

 地震が発生したとき、実は私、津市内の山間部におりました。地震の情報や県内の状況を把握しようと携帯電話をかけまくっておったんですけども、全く電話はつながらず、地震の規模やまちの状況がわからない状態で山中をうろうろしておりました。後から聞いたところでは、私だけでなく大半の人が、私が山におっただからこそでなくて、皆さんがそういう大半の人が同じように電話がつながらなかったとのことでございましたので、災害時における連絡手段としては電話は機能せず、問題があることをまさに実感したというところでございます。

 そこで、まずお伺いいたしますけども、県において今回の地震への対応について、今、申し上げましたような点を含めて問題点の総括をされていると思いますけども、検証の結果、どのような課題があったと認識をされているのでしょうか。そして、その課題に対してどういった対策を進めていくおつもりなのかをまず御所見をお伺いしたいと思います。

 次に、地震発災後の対応についてでありますけども、災害発生時には即時に対応することが非常に重要であるということで、1分1秒の対応の遅れが大きな影響を与えることになります。県においては、直ちに災害対策本部を設置し、被害状況の把握などに取り組まれておりましたが、このような災害時には県だけでなく、国や市町のほか関係機関と連携して、情報収集や災害対策に当たることが重要であると感じるんですけども、例えば今回の地震で四国の小松島とか、それから舞鶴、厚木、木更津などの遠方を含めて9機の自衛隊機が出動されていまして、情報収集活動を終えた後に、15時過ぎに帰られたと伺っているんですけども、警察本部や消防本部、自衛隊などの防災関係機関とは災害時の連絡体制や応援体制はどのようになっているのか、これについても詳しくお伺いしたいと思います。

 また、この地震では、津市中村町地内において山腹で亀裂が発生していますけども、地震から数日たった後に地元の自治会長さんが山腹斜面の異常に気づいて津市に連絡したことから亀裂が発見されたということがございました。このほか松阪市の武道場でも5月に入ってから化粧版の一部が落下しており、地震発生から一定期間を置いて被害が発生している自治体がございます。

 こういった状況を考えますと、地震の後遺症というのはちょっとどうかと思いますけども、目に見えない部分とかまだ顕在化していない部分でも、今後、いつ災害が起こるかわからない危険な状況が潜んでいるのではないでしょうか。

 県においては、早速土砂災害などの危険箇所の緊急点検を実施されておりますけども、自治体などが行う点検だけでなく、県民の皆さんが、また、民間企業の皆さんが日常生活に密着した中で危険から身を守る防災対策をとることは非常に大事なことでありますので、県ではこれまでも県民の皆さんに防災意識の高揚とか自主防災組織の活性化、自助共助の推進に取り組んでおられますけども、今回の地震を受けて、改めて県民の皆さんに対して身の回りの点検を行っていくように呼びかけるとか、注意喚起を促す必要があると思うんですけども、のどもと過ぎればでは困りますので、その辺、御所見いかがでしょうか。

 最後に、先ほど触れましたけども、津市中村町の山腹崩壊の被害についてでございますけども、今回の被害については、地震後の危険地、それから、治山施設の緊急点検の中で発見されましたが、その後、県と市が迅速かつ十分に連携して、例えば24時間体制での監視、12時に交代するとかそういう夜通しの土砂撤去作業、適時適切な情報提供など5月の連休中も通して本当によく万全の対応をしていただいており、幸いにして現在まで地域住民の方々の生命や財産に係る被害までは生じておらずに、地元の方々も行政に大変感謝をしているところでございますが、そこで、現在とっていただいている対策事業の概要、そしてその進捗状況、さらには今後の対策についてどのような予定で進められるのか、お尋ねをしたいと思います。

 以上です。

       〔防災危機管理部長 中西 正明君登壇〕



◎防災危機管理部長(中西正明君) 青木議員の御質問に私のほうから3点お答えをさせていただきます。

 まず、1点目の今回の地震によります教訓あるいは課題でございますが、今回の地震は活断層によります内陸直下型の地震でございました。県内には六つの主要活断層がございまして、これらにつきましても被害想定を行い、注意喚起を行ってきたところでございますが、東海・東南海・南海地震の発生確率が非常に高く、被害も広域に及ぶというようなことから、ややもすると海溝型の地震に対しての注意喚起が優先していたのではないかというような感をしているところでございます。

 こうしたことを踏まえまして、今後は東海・東南海・南海地震に警戒するとともに、内陸型の直下地震につきましても一層注意喚起を行ってまいりたいと、このように考えております。また、この地震の発生につきまして、県の対応でございますが、地震発生に伴いまして、直ちに災害対策本部を設置し、情報収集等を実施をいたしました。

 地震対策対応の検証結果といたしましては、災害対策本部としての初動対応、これにつきましてはおおむね円滑に実施できたと思っておりますが、職員の参集につきまして、約3割の職員が参集することができなかったという結果が出ております。また、市町との意思疎通というようなものが不十分で、被害状況の取りまとめといったようなことに一部混乱が発生したというようなことでございます。

 このような事態を踏まえまして、参集基準あるいは参集方法について職員への周知徹底を行うとともに、市町との情報共有、意思の疎通というのを図りまして、研修会あるいは説明会、これらを実施することによりまして、体制のさらなる強化を図ってまいりたいと、このように考えております。

 次に、2点目の防災関係機関との連携でございますが、御指摘のとおり、災害発生時には的確な被害情報の把握や迅速な救助、救援活動を行うため、国、市、町をはじめ防災関係機関との連携は極めて重要であると認識をいたしております。このため、三重県地域防災計画に基づき、災害発生時には警察本部、消防機関、自衛隊、日本赤十字社等、防災関係機関と連絡体制をとるとともに、必要に応じまして災害対策本部へ参画をしていただくということになっており、4月15日も適切な対応をしていただいたところでございます。

 また、通常時には、災害時の対応が円滑に行われるということを前提としまして、防災総合訓練やら図上訓練に参加していただいているところでございまして、今後とも関係の防災関係機関との連携強化には努めてまいりたいと、このように考えております。

 次に、3点目の県民の皆様への注意喚起でございますが、県ではこれまで大地震に対する備えといたしまして、自助共助の取組を進めていただきますよう、マスメディアの活用やら講演会への開催による啓発活動に取り組むとともに、自主防災組織や消防団、地元企業を対象にいたしまして、各地域におきまして研修会を開催し、地域防災力の向上を図ってきたところでございます。

 今回の地震を受けまして、マスメディアによる啓発につきましては、建物倒壊等による人的被害を軽減防止するため、家屋の耐震補強や家具の固定等を中心に啓発活動を行うとともに、4月19日には、木造住宅の耐震補強に関する街頭キャンペーンというふうなものを県内主要駅において実施をいたしたところでございます。

 しかしながら、平成18年度に実施をいたしました防災に関する県民意識調査では、地震に対して関心をお持ちの方は9割を超えておりますが、非常持ち出し袋あるいは非常持ち出し品の準備とか家具の固定といった対策をとられている方は4割にも達していないという状況でございまして、この結果につきましては大きな課題であると認識をいたしております。

 今回の地震の発生を自助共助の取組を進めていただくためのチャンスというふうにとらえまして、これまで以上に県民の皆様自らが防災を意識していただき、身の回りの点検を進めていただくとともに、災害に強い地域社会づくりの一員として様々な防災活動に参加していただくよう、なお一層積極的に取り組んでまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。

       〔環境森林部長 小山 巧君登壇〕



◎環境森林部長(小山巧君) 津市中村町の山腹亀裂への対応でございますが、4月26日に亀裂を発見いたしましてから現在まで、幸いにして住民や人家への被害は出ておりません。

 これまで応急安全対策といたしまして、津市は、4月28日に土砂崩落監視システムを設置いたしますとともに、現地での24時間体制を行っておるところでございます。また、県としましては、5月2日から5月5日にかけまして、仮設防護さくを設置したところでございます。さらに、応急対策の一環としまして、5月中旬から不安定土砂の取り除きを行いまして、昨日までにその作業を終えたところでございます。現在は、上部の切り取り面をビニールシートで覆いまして、本工事に着手するまでの間、雨水の浸透を防止する保全措置をとっております。

 これからの対策でございますが、今後とも津市と密接に連携いたしまして、監視を行っていきますとともに、地質を解析するためのボーリング調査や地形測量を7月末ごろまでに行いまして、工法を検討しまして、その後、8月中旬ごろから本格的な復旧工事に着手しまして、年度内には完了させていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

       〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) ありがとうございました。

 なかなか人間というのは自分だけは関係ないとか自分だけは大丈夫という意識が非常に強いためにこういうことになるのかなと、ましてこういった今回のことがございましたので、だんだん日がたつにつれて忘れてしまう、このチャンスにということでございます。大事なことであろうと思います。

 いろんな意見を耳にいたしました。少し紹介したいと思うんですけども、今、部長のほうから3割の県の職員さんが来られなかったねという、ちょっとマイナスっぽく話をされたと思うんですけども、地震発生後の参集状況を聞かせていただきますと、待機命令の方を含めて3726人、68.9%であったと。実際、本庁へ見えた方は1383人であったということを聞いていますが、実際、それだけの人が遠い道のりを労力とお金をかけて参集する必要があったのかどうか。

 これは来るということは非常に大事なことであろうとは思いますけども、細かく考えたときに本当に、例えば、そのとき道路とか駐車場も電車も使えないかもしれないというのでみんな車に乗ってばっと混雑して大変だったのではないかなと思ったり、実際、担当部、防災危機管理部とか県土整備部ともいろいろ仕事がはっきりしているのは、ずっと積極的に前に出なあかんということの中でみんながばっといくわけですから、その辺のことがどうだったんだろうかなとか、それから、参集後、県庁内に1383人の人が見回りとか点検とかいろんな業務があろうと思いますけども、そういったことがそれだけのたくさんの人がその県庁内に必要だったかどうか、その辺は私も専門家じゃないのでわからないですけども、その辺はどうだったんでしょうかね。

 単純に私の考えになると、例えばそれより地元で市町の職員さんとあるところで結集して共同で作業を行うとか、状況把握をするとか、ボランティアでひとり暮らしの方の助けに飛んでいくとか、そういったお宅を見回るとか、そういうふうないろいろ考えられると思うんですけども、これは私の単純な考え方かわかりませんが、今後はより有効的な行動ができるように工夫ができないのかなと、そんな意見を私も思っていますし、ほかからも伺いました。

 それから、二つ目ですけども、災害時だからとかというのはやっぱりなかなか動きにくいんじゃないかなということです。平常時のことが生かせる設備といったものも考えていくべきではないかという意見でございました。例えば、学校は避難所になっているケースが多いんですけども、給食施設に災害対応できる大きなプロパンボンベを置いて、そこへ燃焼機とか湯沸かし器などをセットしておけば、当然給食室というのは貯水タンクが必ずありますから、避難所生活がしばらくスムーズにいくのではないかとか、そんな御提案もありました。

 そういう二つ御紹介申し上げたいと思うんですけども、また、先ほどの中村町のことについては、危険箇所の土砂除去作業については一たん終了したと聞いておるんですけども、地震によってかえって地盤が手前に突き出した状態になっておりまして、このまま大丈夫だと言われても、なかなか心理的に安心できない、こういうことがあろうと思います。何回も、おけがはされていませんけれども、避難もしてみえるわけでありますので、まずは現状と今後の対策を地元にきちっと詳しく説明していただいて、間もなく梅雨の季節にも入りますから、雨による二次的な被害などが生じないように、少しでも早く対策を進めていただいて、地域住民の方に本当の安全・安心というのを確保していただきますように、そんなことをお願い申し上げまして、あと4分の1時間しか残っていませんので、次の質問に移らせていただきたいと思います。

 最後、教育行政で大切にすべきことはでございますが、子どもたちに関係する痛ましい事件、これが後を絶っておりません。全国においても、そして、県内においても発生をしています。子どもたち自身が被害者であることがあるわけですけども、時には加害者になったりもしています。

 その被害者であったり、加害者であったりする子どもたちが突然ということはなくて、やはり事前に何らかの思いとか発信とか行動とか、いろいろ事前に悩んでいたり、迷っていたりするというときに、やはり家族にも相談できない、友人にもできないと、そういったときにどうするのかということで、三重県においてもいろいろな電話相談というのが開設されております。

 皆さんも御存じのことだと思いますけども、(パネルを示す)「みんなあなたの味方です」。これ、小・中学校生向けだそうです。高校もよう似ているんですけども、振り仮名がついているかどうか、平仮名で書いてあるかどうかの違いぐらいなので、これ、小・中学校用ですけども、これ、皆さん見られてどう感じられますかね。「1人で悩まずに担任の先生や養護の先生、スクールカウンセラーなどに相談しましょう。」といいことですよね。「困ったときの電話相談はこちら」と、この1枚の紙を持って、いろいろな相談場所がございまして、それぞれの部署にやはり歴史と伝統というのがあるのか、それぞれ電話番号も多種多様ございます。

 言ってみれば、それは確かにどこへかけてもいいということもあろうと思いますけども、行政側とか大人側のこれ都合でございまして、やっぱり子ども側から見ると、いつでもどこでも悩んだときに、そして、わかりやすい電話番号で相談窓口が欲しいなというふうなことを考えるんじゃないかなと思うんですけども、総合窓口を設けて、内容的にもいろんなことがあろうと思いますので、当然総合窓口にはコーディネートする人が必要なんですけども、子どもたちがより相談しやすいように工夫ができないのかな、それぞれの御努力でできていることについては私も大変評価をしているんですけども、一方そういった見方でしたときにうまく機能できないだろうかと、考えることがございます。

 それから、二つ目は、教育に対する保護者からの相談体制はどうなっているのでしょうかということです。また、教育委員会ではそれらの相談に十分対応できているのかということです。いろんな臨床心理士の先生方とか置かれて、十分対応してみえるとは聞いているんですけども、その辺どうでしょうか。

 それから、この時代、いろいろ私感じることがございまして、学校現場で近年一部の大人の方が、親であったり地域の方であったりするんですけど、無理難題な要望や、それから相談というのが、相談と言えるかどうかわかりませんが、そういったのに苦慮しているということも聞かせていただいております。

 県教委に対する相談の中にもそういった相談というのもあるかもしれませんが、時にはやはり受けてほっとさせるとかストレスを解消させてあげるということも大事かわかりませんけど、毅然とした態度で対応を大人同士がしないと、子どもにどのように伝わっていくかわかりませんけども、その辺の判断材料はどうなんだろうかと、最近感じることがあるわけでございます。ということを含めまして、教育長に御答弁をいただければと思います。

       〔教育長 安田 敏春君登壇〕



◎教育長(安田敏春君) 相談等についての御質問にお答えを申し上げます。

 まず、相談窓口についてでございますけれども、いじめや不登校などの子どもたちの悩みや相談に応じるために、県内には総合教育センターをはじめといたしまして、健康福祉部の子ども家庭相談、そして、警察本部の少年相談110番あるいは法務局の子どもの人権110番などこのほかにもございますけれど、幾つかの相談窓口があるわけでございます。またさらに、昨年来、いじめが大きな社会問題になったことを契機といたしまして、今年1月からはこの総合教育センターの電話相談を充実いたしまして、24時間体制をとっているところでございます。

 御指摘のこの相談窓口、もう少し工夫できないかということでございますけれども、それぞれの機関によりまして専門的な対応も必要でございますので、相談者の状況でありますとか、あるいは関係者の意見を十分伺いながら、今後、研究をしてまいりたいというふうに思います。

 なお、この3月に各学校を通じまして全員の子どもたちに配布をいたしました、いじめ電話相談窓口カードというのがございます。これは先ほどの議員お示しいただいたのは、これは秋に大きくいじめ問題がクローズアップされたときに全員に配ったものでございますけれど、その後また3月にこれほどのカードを配布しておりますけれど、その中では子どもたちにとってわかりやすくて、また、相談しやすいようにということで、まず、全国統一のいじめ相談ダイヤルというのを記載しております。そして、そのほか今列挙されましたような県内の各相談窓口の電話番号も一括して記載しております。

 この全国統一のいじめ相談ダイヤルといいますのは、結局はこの総合教育センターのほうへつながってくるわけでありますけれども、電話番号そのものは全国どこからかけても同じものをというふうなことで、工夫をしているところでございます。

 教育委員会といたしましては、引き続きまして、子どもたちが困ったときに気軽に相談できるように相談窓口の周知を図りますとともに、他の機関とも十分連携をいたしまして、迅速かつ的確に対応してまいりたいというふうに思っております。

 それから、2点目の保護者の皆さん方からの相談ということでございますけれども、教育委員会では、これは法改正に基づくものでございますけれども、平成14年の1月から教育行政相談窓口というものを設置いたしておりまして、広く県民の皆さん方から御意見や御要望をいただいております。専用電話あるいはメールでいただいているわけでございますが、その相談件数、年々増加をいたしておりまして、平成18年度は648件に上っております。うち、保護者の方からは285件という状況でございます。

 この教育行政相談窓口でありますけれども、相談いただきますと、事務局だけではなくて、県立学校あるいは市町教育委員会等とも十分調整、協議をいたしまして、その対応をしたり、あるいは保護者の方々への回答も行っているところでございます。

 また、総合教育センターでは、子どもたちや保護者の方々から幅広く非常に難しい問題、いじめや不登校、過食や拒食あるいは自傷行為等々、複雑化した様々なケースの教育相談を受けているところでございまして、平成18年度は延べ7322件、ここ3年間で倍増いたしておりますけれども、これだけの相談がございました。このうち臨床心理士などによる面談でのカウンセリングを行っているもの、これが延べ5756件にも及んでおりまして、個々に面談を継続しながらそれぞれ課題解決に当たっているところでございます。

 教育委員会といたしましては、今後ともこの相談体制の充実を図りますとともに、それぞれの相談にはより一層迅速かつ的確な対応に努めてまいりたいというふうに思っております。

 それから、最後に御指摘ありました一部の方々からの本当に厳しい相談あるいは苦情ということについてでございますけれど、県教委にもいろいろと相談が寄せられますが、様々な背景とか事情がありますので、ケース・バイ・ケースで対応しております。相談の内容によっては、非常に解決に時間を要するといったものもあるわけでございます。

 また、何よりも学校現場での対応は非常に大変だというふうに思いますが、担当教員が苦慮して孤立することのないように留意することが必要ではないかなと思っておりまして、本県の進めております学校経営品質などのこういったことも十分活用しながら教職員が協力をして一丸となって対応していけるような、そんな風土づくりといいますか、そういったことについて周知をしてまいりたいなというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

       〔19番 青木 謙順君登壇〕



◆19番(青木謙順君) 総合窓口については今後の研究であるということでございます。それぞれ先ほども言いましたが、いろいろ経緯なり、また、その所管所管のお立場もありますので、難しいとは思うんですけども、より子どもの立場に立った形で研究されることを望みます。

 最近、モンスターペアレントなどの言葉も聞くこともございますけども、それぞれのそれもお立場の方もあろうと思いますので、一概にどう対処するということは言えないと思いますけども、やはり理不尽な状態とか、それについて教育現場が混乱するため授業ができないとか、何時間も電話や、また、お越しいただいたことによって授業妨害になるとか、そういったことについては各関係機関とも連絡をとり合いながら子どもたちの学力保証なり、現場での混乱を招かないように御対処いただければなと、その辺は大人と大人の対応をしていただくということで、お願いしたいと思います。

 それと、今日、こういった題で、教育行政、一体何が大事なのかというような問いかけをいたしました。実は、こんな話がございます。実は、どこかで聞いたような話ですけども、消えた離任式ということでございますけども、実は今年学校を転勤される小・中学校の教職員が離任式なしでペーパー1枚で去っていったという話をいろんなところから聞くことがございます。

 昨年末か年明けかわかりませんが、県教委からは、離任式を実施するのであれば、4月中には実施しないで、そのような内容の文書、しっかり読んでいませんが、そういうふうな指導が市町の教委を通じてお話がございまして、最終的には市教委なり学校長が御判断されて、どのようにしたかということになるわけでありますけども、学校長が市町の職員さん、ございますね、小・中学校の場合は、そうすると内示時期がずれるということがございまして、例えば早く教員の異動を発表すると、例えば終業式のときに済ませてくださいよと言っても、その後に市の職員さんや講師の方々は、異動がその時期には内示が出ていない場合もあるので、そうすると、余り早く発表するといろいろな支障があるということで控えなければならない。例えば、部活の指導とか、それから生徒指導にも、この先生は代わっていくので関係ないねというような話になって、なんかえらい水臭い話になるので、そんな影響が出ることを懸念して、やむなく離任式を3月にできないので、そうしたら4月にもできないということで、ペーパー1枚で去っていったと、今、先生はどこにと、こういうことでございます。

 県教委のほうから見ますと、県立学校では3月実施を既に何年も経験されているかもしれません。県立学校の場合です。しかし、小・中の場合は市町立でございますので、少し4月にわざわざ時間と旅費を割いて、前の学校へわずかな時間の離任式のために出席するのはむだであると判断されたのかもしれません。

 しかし、私が経験した離任式は転勤する教職員にとっては最後で、そして、最高の授業の場であると認識をしているんです。去っていく者は学校の思い出とか、それから、子どもたちの住むふるさとのすばらしさを語るわけです。時には別れの花束があったり、お礼の言葉で涙することもございます。その姿とか言葉は子どもたちの心に刻まれます。何年も刻まれます。人生は言うたら出会いと別れの繰り返しだと私は思っています。離任式というすばらしい営みを削って何が教育なんだなと私は思うわけです。離任式3月論というのも一つの県民の声かもしれません。

 県教委にとってはたかが離任式、しかし、されど離任式であります。今後、十分現場の声を調査されまして、決して簡素、効率だけに走ることなく、子どもの心の成長を大切にするという視点で教育行政を進めていかれることを強く念願して、質問を終結させていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



△休憩



○議長(岩名秀樹君) 暫時休憩いたします。

               午後0時1分休憩

          ──────────────────

               午後1時0分開議



△開議



○副議長(桜井義之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質疑・質問



○副議長(桜井義之君) 質疑・質問を継続いたします。22番 中嶋年規君。

       〔22番 中嶋 年規君登壇・拍手〕



◆22番(中嶋年規君) 志摩市選出、未来塾の中嶋年規でございます。この議場で再び質問をさせていただく機会を得ることができましたことを志摩市の有権者の皆様に感謝申し上げたいというふうに思います。今回の質問も含め、これからも様々な場面で未来を開き、地域を元気にするため、誠心誠意取り組んでまいることを改めてお誓い申し上げたいというふうに思います。

 さて、昨年9月の代表質問をさせていただいた際にお示しをいたしました知事の答弁内容とその実施率の結果というのをちょっと改めてお示ししたいと思います。

 (パネルを示す)これは平成15年度から17年度までの本会議における議員から提案、提言のあった260項目を分析した結果でございます。知事が前向きに検討とお答えいただいたことにつきましては、75%が実現をしております。何々を図りたい、何々としたいとした場合は40%が実現しております。何々をしていく、しているという場合は38%でございます。今後検討といった場合、そのうち実現しているものは28%、進展はあるけれども実現の見通しのないものが4分の1の25%でございました。

 次の資料なんですが、何々を努力する、何々に対応するといった場合は、その実現されているものは20%でございます。検討課題とお答えいただいたものは、進展はあるものの実現の見通しのないものが30%、今後研究としたものについては、進展はあるが実現の見通しがないものが43%でございます。

 午前の青木議員の質問で、子どもの相談窓口の一本化ということに対して、教育長のほうから研究課題というお答えをいただいたんですが、これにつきましては実現困難が36%ということで、本当に前向きに取り組んでいただけるのか、不安なところでございます。

 野呂知事も2期目を迎えられまして、ガバナンスの観点からも、私ども、議員からの提案に対しまして、ぜひとも全体の実現率というものを高めていただけるものと期待をしております。もちろんその前提としまして、私たち議員、それから、議会としてでも思いつきとか言いがかりみたいなのじゃなくて、しっかりとした御提案をしなくちゃいけないということを自戒を込めて申し上げたいところでございます。本日もより自信を持って前向きに検討という答弁をいただけることを御期待しまして、簡潔でわかりやすい御答弁をお願いしたいと思います。

 では、発言通告に沿いまして質問を進めさせていただきます。

 一番最初が負の遺産への対応でございます。

 本年の2月、改選前の2月に開催されました第1回定例会における橋川議員の代表質問において、負の遺産の処理について議論がございました。その際、知事からは、産業廃棄物の不適正処理の問題、環境保全事業団や農林水産支援センターなどの経営の健全化の問題、三重ビジターズ推進機構やサイバーウェイブジャパンのあり方の問題などを負の遺産として位置づけ、次のように述べていらっしゃいます。今後とも、こうした問題については的確に対応していく必要があると、こういうふうに思っておりますという答弁でございました。

 一方、本定例会の開会日には、野呂県政1期目の総括であります平成19年版県政報告書(案)や知事の2期目にかける所信表明とも言える知事提案説明、県民しあわせプラン第二次戦略計画の最終案が示されました。あわせて、行政改革推進法、骨太の方針2006など新たな状況変化に対応するため、三重経営改善プラン、改定計画の案も示されました。

 1期4年間の取組をさらに進化させ、質の行政改革に取り組もうとされる知事の県政にかける熱い思いが伝わる内容とはなっております。しかし、残念ながらですが、過去からの課題、いわゆる負の遺産への対応に関する新たな記述は全くございません。

 そこでお伺いいたしますが、2期目の野呂県政における負の遺産への対応はどのように取り組んでいくお考えかをお聞きしたいと思います。また、新たに対応されようとする負の遺産にはどのような事案があると認識しているのかをお教えいただきたいと思います。

 2項目めの質問に入らせていただきます。漁協が抱える固定化債権の処理についてでございます。

 選挙を通じまして、改めて漁業が抱える課題の多さ、深刻さというものを実感いたしました。その中でも地域の漁業を支える漁業協同組合の足腰をいかに強くするか、そのための広域合併の必要性を改めて感じたところでございます。

 この広域合併を進める最大のネックは単位の漁協が抱える固定化債権の処理が遅々として進まないことにあると考えます。これまで2回にわたりこの本会議場で訪ねてまいりました固定化債権の処理につきまして、改めてお尋ねしたいと思います。

 これまでの答弁を振り返りますと、県漁連、県信漁連で調査チームを組織して、固定化債権の状況について実態調査を行い、その結果を踏まえて、県及び漁協系統団体が連携して新たに漁協債権等精査委員会を立ち上げ、債権分類を実施する。これを受けて効率的で効果的な再建の管理、改修を進めるために、今後、漁協等が行う債権改修を具体的に指導する債権管理回収支援チームをあわせて設置する方針が示されたところです。

 その際に私からお示ししました債権回収のための特定目的会社の提案につきましては、公的関与のあり方について研究をするというふうな御答弁でございました。その後も非公式な場で県に進捗状況の確認をさせていただいておるものの、どうもそういった取組の成果が見えてまいりません。

 こうした中、昨年9月時点で調査中としていた固定化債権の調査結果を内部資料としまして、独自に入手いたしました。県内42漁協の債務者分類の結果でございます。実質破綻先とされておるのは、県内で2漁協あるということがわかりました。その2漁協の合わせての繰越欠損金は8億9000万円、県信漁連、いわゆるマリンバンクみえからの貸出金の残高は8億8100で、うち、引当金は6億7600万円ということでございます。

 破綻懸念先と言われておる漁協は6漁協、要注意先と分類された漁協は11漁協という結果でございました。これらの総額は19漁協で、繰越欠損金が28億400万円、マリンバンクからの貸出金の残高は100億5700万円、うち、引当金は10億7300万円と、こうなっております。

 これら貸出金や単位漁協が過去に貸し付けた債権のうち、1カ月以上支払い遅延のあるものを精査した結果も出ておりまして、平成17年12月末時点で県内漁協が抱える固定化債権の総額は58億2700万円と推計されております。この調査結果を踏まえますと、いよいよ固定化債権処理も剣が峰を迎えまして、もう待ったなしの状況にあるのではないかと考えるところです。

 今、早急に取り組むべきは、実質破綻先とされた二つの漁協の清算をいかにソフトランディングさせるか、また、破綻懸念先、注意先とされた漁協の財務体質の改善をどのように進め、さらなる広域合併をいかに進めていくかということであると思います。

 ここで、昨年9月の質問の際にも提案いたしました漁業版の債権回収機構の創設について、改めてフレーム案をお示しし、御所見をお伺いしたいと思います。

 (パネルを示す)こちらをごらんください。基本は漁連など系統団体や健全な漁協が主体となって出資し、特別目的会社である債権回収組織を設立いたします。この組織は破綻懸念先や注意先と分類された経営不振漁協から回収可能な債権を中心に譲渡を受け、その対価や財務改善を進めるための資金を提供いたします。債権のオフバランス化によって破綻懸念先や注意先の漁協の財務状況を改善させ、そして、合併を進めてまいります。合併漁協の自助努力によって組織への資金償還、新たに発生する処理困難な債権の引き当てを行い自立していく。県や関係市町においては、長期貸し付けの形で債権回収組織の立ち上げを支援していただき、将来的に返済を受けるといったフレームでございます。

 この提案に対する御所見も含め、2点お伺いしたいと思います。

 第1点目は、実質破綻先と分類される二つの漁協の清算に対して、県としてどのような役割を担い、取り組むのか、特にそれぞれの漁協が守ってきた浜をその地域の漁業者が引き続き守って未来へ引き継ぐために、県はどのような方策に取り組もうとされているのかをお伺いしたいと思います。

 2点目は固定化債権の早急な処理についてでございます。漁協を合併、統合し、経営体としての能力を高めることによって、本県漁業の持続的発展を図るためには、固定化債権を早急に処理する必要があることは論を待たないところでございます。また、マリンバンクみえの信用事業を揺るがすほどではないにせよ、これら固定化債権の迅速な処理を怠ることによって、漁業系金融システムに不安を生じさせてはなりません。経済の血液とも言うべき金融システムは一種の公共財であり、元気な漁業を支える上で非常に重要な役割を担っております。新たな負の遺産ともなりかねないこの問題を先送りすることなく、提案いたしました債権回収組織のフレームを含め、県としても固定化債権の処理方策を積極的に進めるべきであると考えますが、いかがでしょうか、御答弁よろしくお願いいたします。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 冒頭、知事の答弁と実現率という、前にお調べになった資料をお示しいただきました。この資料につきましては、県の職員、随分お手伝いを申し上げて大変だったと、こう申しております。

 議員おっしゃいましたように、今の議会と私どものあり方について、思いつきであるとか言いがかり、こういうものであってはいけませんし、もちろん私は三重県議会の議員の皆様方について御発言されておることをそのように受けとめておるわけではありません。

 しかし、御承知のとおり、事業をやるということとその裏づけになる財源の問題とかいろいろありまして、今特にそういう意味では財源問題、大変厳しいときであります。私は議員のおっしゃることにもう大賛成であっても、なかなか言葉の使い方は慎重にならざるを得ないという背景があることも御理解をいただきますようお願いいたします。

 さて、御質問の件でございますが、負の遺産について、全体的なことについて申し述べたいと思います。

 過去からの負の遺産につきましては、かつての高度経済成長やバブル経済時代、こういったときに効率的あるいは効果的に機能してきたものが、その後の時代の転換に対応できないまま今に至っているもの、こういうものもありますし、また、あるいは構想や計画の策定段階で十分な詰めが行われないままスタートをしてしまって、そして、数年で割と早く課題が顕在化してきている、こういうものなどのそういうものがございます。

 県では、そういう観点から整理検討を行ってきたところでございます。現在、幾つか挙げてみますと、一つは、財団法人三重県環境保全事業団の健全化の問題、二つ目に産業廃棄物の不法投棄問題、三つ目に財団法人三重県農林水産支援センターの健全化、それから、四つ目に三重ビジターズ推進機構のあり方、この4項目それぞれ解決に向けた努力をいたしておるところでございます。

 今後の県政における負の遺産への取組ということでございますけれども、この負の遺産は、先送りすれば将来の県民の負担がさらに膨らむことになりますし、県の将来の発展の妨げになるものと考えておるところでございまして、これまでと同様に早期の解消に向けた取組を積極的に進めてまいりたい、こう考えております。

 また、今後、対応すべき過去からの懸案、議員は新たな負の遺産というのはどうなんだということでありますが、まだまだ過去からの懸案事項、いろいろございます。例えば、大仏山地域の開発問題であるとか、それから、木曽岬干拓地の整備問題、こういったものも考えられるわけでございます。こうした問題についてもやはり先送りすることなく、対応可能な案件についてはぜひ早期の解決に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。早期解決が困難な場合にも、少なくとも解決への道筋だけはつけていきたい、このように考えているところでございます。残余につきましては担当部長のほうからお答えいたします。

       〔農水商工部長 中尾 兼隆君登壇〕



◎農水商工部長(中尾兼隆君) 初めての答弁させていただきます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、漁協が抱えております固定化債権の処理について御答弁をさせていただきます。

 漁協の経営の現状につきましては、漁業の生産量の減少、魚価の低迷、燃油価格の高騰など漁業を取り巻く環境は非常に厳しく、漁業協同組合の経営は悪化しております。県内の漁業協同組合の中には、財務状況が極めて厳しく、債権の見通しが困難な漁業協同組合が存在しているのも事実でございます。

 このような漁業協同組合につきましては、このまま事業を継続しても、債務の償還が進まないことから、漁業協同組合を解散しなければならない状況も想定されております。

 仮にでございますが、漁業協同組合が解散した場合、当該漁業協同組合の有しております漁業権が消滅することになります。したがいまして、組合員が漁業をできなくなる、こういうことが考えられるわけでございます。

 このため、県といたしましては、組合員の方々が引き続き円滑に漁業を営めるよう、解散いたしました漁業協同組合の組合員が新しく加入した近隣の漁業協同組合に漁業権を免許する方法で調整してまいりたいと、このように考えております。

 なお、解散いたしました漁業協同組合が実施しておりました共済等でございますが、事業につきましては近隣漁業協同組合への譲渡について、関係団体とともに関係漁業協同組合との調整に努めてまいりたいと考えております。

 次に、固定化債権の処理をどのように進めていくのか、このような問いでございますが、県は漁業協同組合の経営基盤を強化するため、広域合併を推進しておりました。その対策の一つとして、漁業協同組合の財務改善計画の策定を指導し、借入金に対して利子補給を行うなど、漁業協同組合の経営改善に努めているところでございます。

 また、漁業協同組合の固定化債権につきましては、平成18年1月から、県漁連、県信用漁連で調査チームを組織いたしまして、実態調査を行ってまいったところでございます。

 調査の結果は、先月31日に開催されました県と漁協系統団体で組織いたします漁協債権等精査委員会、ここにおきまして、平成17年12月末時点での固定化債権の総額が、御質問にもございましたように、58億2700万円であることが報告されたところでございます。

 この調査結果をもとにしまして、漁協債権等精査委員会におきまして、漁業協同組合ごとに具体的な債権回収の可能性を検討し、各漁業協同組合の責任のもとに効果的な債権回収が行われるよう、関係団体と連携しながら支援してまいりたいと考えております。

 また、経営状況が悪い漁業協同組合に対しましては、関係団体とこれも連携しながら経営改善計画の策定を促すとともに、計画が着実に実施されますよう指導を強化してまいります。

 次に、先ほどスライドでございましたですけれども、昨年9月に御提案をいただきました処理フレームにつきましては、研究を引き続き進めているところでございます。

 なお、固定化債権の処理などの漁業協同組合の経営改善は、基本的には漁協系統団体自らの責任で進めていただくべきもの考えておりまして、漁業協同組合の自助努力によって債権処理が的確に実施されることが基本であると思っております。

 御提案いただいております固定化債権の処理フレームにつきましては、一つには、資金提供を受けました漁協の経営責任の明確化でありますとか、あるいは組合員の協力の仕方、協力のあり方、それと、新しい合併漁協の償還能力の見きわめ、もう一つは、公的支援の必要性に関する県民理解の形成などの課題もありますことから、今回の債権調査結果を受けた各漁業協同組合の債権回収や経営改善の取組を踏まえつつ、公的関与のあり方や漁連、信用漁連等の漁協系統団体の自助努力を引き出せる仕組みづくりの観点から、引き続き関係者とともに研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

       〔22番 中嶋 年規君登壇〕



◆22番(中嶋年規君) 最初の負の遺産のことにつきましては、引き続き新たな課題につきましても取り組んでいただけるということでございますので、1点要望させていただきますが、そういった大仏山開発の話とか木曽岬とかお示しをいただいたわけですが、ほかにも例えば長良川河口堰はどうなんだとか、それから、サイエンスシティー、どうなんだとかいろいろとあろうかと思いますので、そういったものをもう一度整理していただいて、どういったタイムスケジュールで、道筋でその解決に向けての取組をされていくのかということをまた改めて、本日でなくて結構でございますので、どこかの場面でまた我々議会県民にお示しいただきたいということをお願いしたいというふうに思います。

 それから、解散せざるを得ない漁協への対応につきましては、今おっしゃっていただいたような形で、ぜひとも地域の漁業者の方が引き続きそこで漁業ができるという調整を県がしっかり汗かいていただいて、お願いしたいというふうに思います。

 2点お伺いします。

 先ほど58億2700万円の固定化債権という総額はわかりました。それをいわゆる?分類、いわゆる資産価値があるものから?分類、無価値な資産というその債権の分類ですね、そこまでもう終わっているのかどうかということをお伺いするのが1点。

 それから、もう1点は、この私がお示ししましたフレームについては引き続き研究ということなんですが、冒頭に示したパネルでも、今後研究というのは進展はあるけど、見通しがないというのが43%ということで、なかなか進展も見えないなという気はしておるんですが、おっしゃられた中で公的関与、県民の理解を得られるかということについて、私は、今、国のほうで大手銀行とか、それから金融機能強化法ですか、これに基づく地域金融機関に政府が公的資金を資本注入すると、この枠組みというものは、質問の中で申し上げましたが、経済の血液とも言うべき金融システム、この中核をなす預金通貨という公共財を守るために行われてきて、その成果を出しているというふうに思っておるんです。

 そういう意味におきましては、もちろんマリンバンクみえも農林中金のほうのセーフティーネットという仕組みはあるんですが、本当に大丈夫なのかというのがお金を預けていらっしゃる漁業者の方からの声でもありまして、そういった中でこの金融システムを守るという視点も含めて、そしてまた、自助努力をというのはもちろんそのとおりなんです。その呼び水として県が取り組むことはできないかということでの御質問をさせていただいておりますので、このことについて簡単にコメントをいただきたいと思います。お願いします。



◎農水商工部長(中尾兼隆君) 先ほど御答弁させていただきました中で、58億円の分類につきましては今やっておるところでございまして、まだしばらくかかるかなと、こういうことでございます。

 それと、もう一つ、公的関与の件でございますけれども、先生、お示しいただいております、提案いただいておりますフレームの関係でございますが、その関係の中で、実は他県の調査もあわせて少しやらせていただいております。

 そんな中で、青森県につきましては、今ありましたような不良債権償却を行う目的などで基金創設もなされておるように聞いております。そんなことも踏まえまして、あわせて公的関与のあり方も踏まえて他県情報等とも収集しながら引き続き、申し上げにくいですが、研究をさせていただくということでよろしくお願いをします。

 以上でございます。

       〔22番 中嶋 年規君登壇〕



◆22番(中嶋年規君) しっかり研究していただいて、一歩でも前へ進めていただきたい。やはりこういった問題は先送りするとどんどん問題が大きくなってしまう可能性もあるわけで、今、このタイミングを逃さないようにスピーディーな対応をぜひともお願いしたいと思いますし、中尾部長はそのスピーディーさが売り物だと私は信じておりますので、ぜひともお願いしたいと思います。

 では、3番目の質問に移らせていただきます。

 警察署のあり方についてでございます。

 野呂県政1期目の総括には、安全・安心な実感という点ではいまだに県民の皆さんに満足いただける状況にないとしております。県民の皆さんに安全・安心を実感していただく上で重要な役割を担っておるのが警察による治安力の向上であります。

 こうした中、県警本部では、平成16年度から本年度にかけて交番、駐在所を統廃合し、44カ所減らす再編整備を行ってきております。しかし、交番、駐在所の再編効果を十分に実感できないとか、いつまでも空き交番が解消されないなどの声は引き続きあります。

 さらに、全国的に見ますと、市町村合併が進んだことを背景に、平成15年4月から平成17年10月までに14府県で56署を26署に統廃合している動きもございまして、本県においても、地域の治安力の拠点であります18ある警察署の今後のあり方がどうなるのか、不安を持つ県民は多うございます。

 本定例会には警察署の整備に関する補正予算として津南警察署の設計委託と鳥羽警察署の用地取得費として総額2億5734万円余が提案されております。昨年3月の一般質問でも鳥羽警察署の改築移転を提案した私としましても、老朽化している警察署の建て替えは非常にありがたいと思ってはおります。

 しかし、前述のとおり、18警察署が今後どのようになっていくのか、具体的には増えるのか、減るのか、あるいは管轄区域の見直しがあるのか、警察署の位置は変わるのかなど全体の展望が見えない中で、多額の税金を要する警察署の整備が単発的に提案されることに懸念を抱くのは私だけではないと思います。

 この要因の一つには、地域の治安拠点である警察署の今後のあり方について、私ども県議会をはじめ県民の皆様とともに考えていこうという、知事が言うところのガバナンス、共治の理念やそれに基づく取組が県警察本部に欠けていることもあると考えます。

 例えば、県内18警察署別のパトカーの走行距離を調べた結果を見ていただきたいと思います。(パネルを示す)左上の松阪警察署から面積上位トップテンの警察署とそれぞれの警察署におけるパトカー1台当たり1カ月にどれだけの走行距離があるのかを示した表になっております。

 鳥羽警察署は管内面積7位である一方、1カ月の走行距離は一番多うございます。この表には出てまいりませんが、走行距離の多い2番目は鈴鹿警察署、3番目は亀山警察署となっております。4番目に多い伊賀警察署も含め、管轄面積の割には走行距離が多い、つまり非効率である要因はどこにあるのかということも、今後の警察署のあり方を考える上で分析する必要があるのではないかと考えます。

 また、他県との比較状況もあわせて御紹介いたします。(パネルを示す)

 三重県よりも人口の少ない鹿児島県には28署、長崎県は23署、山口県は21署あります。同じ18署ある青森県では、1署当たりの人口は本県に比べて2万5000人も少ない状況です。同規模の人口を有する熊本県では23署、岡山県では22署となっております。

 それぞれの県における地域地理的状況など考慮するべき特性はあるものの、全国的なデータと比較した場合、三重県の18警察署は必ずしも多いというわけではないということがわかると思います。これらデータを見ましても、現状の18警察署が果たしてベストなのかと疑問を抱く県民、議員も多いと考えます。

 このほか人口密度や警察官1人当たりの負担人口、刑法犯や交通事故の発生件数など各種データも総合的にとらえた上で、今後の警察署のあり方を県民、県議会を交えて議論していくことが、知事が県民しあわせプランで目指す県民の皆さんが安全・安心を実感できる社会づくりに必要不可欠であると考えます。

 そこで、3点お伺いいたします。

 1点目は、県内警察署の今後のあり方に関する展望はどのようになっておるのか。

 2点目は、県内に14市ありますが、唯一警察署がないのが志摩市でございます。志摩警察署を設置する考えはないのか、御所見をお伺いします。

 3点目は、津南警察署、鳥羽警察署の改築移転に対して、県民意見を十分に把握した上で予算を執行するべきではないかと考えますが、御所見をお伺いします。お願いいたします。

       〔警察本部長 大庭 靖彦君登壇〕



◎警察本部長(大庭靖彦君) 3点御質問でございました。まず、県内警察署の今後の整備に関する展望という点についてでございますけれども、まず、警察署のあり方について、現在の考え方について申し上げたいと思います。

 私どもといたしましては、警察署につきましては、第一線における警察運営の単位として、県民の皆様の安全・安心に係る警察活動を行う上で重要な役割を果たしているものと認識しているところでございます。

 そのような認識のもと、平成16年以降の市町村合併、これを契機に県警察におきましては、社会情勢の変化に伴う警察活動上の問題点を洗い出し、将来に向けた効率的かつ機能的な警察運営を確保するという観点から検討いたしたところでございます。

 このような検討を踏まえまして、市町村合併後の警察署のあり方につきましては、基本方針を円滑な警察業務の確保を念頭に地域住民の皆様の利便性にも配意し、一部警察署の管轄区域を見直す、警察法施行令の市区町村の名称を冠するとの定めに従い、警察署の名称変更を行うこととし、警察署の数につきましては、現行の18警察署体制としたところであり、現在も引き続き同方針により対応しているところでございます。

 その上で今後の展望についてでございますけれども、治安情勢の変化や新たな市町の合併等、将来的に情勢変化が認められる場合には警察署のあり方について検討を要するものと考えております。

 いずれにいたしましても、この署の課題でございますが、県全体の治安バランスを前提といたしました上で、警察行政上の必要性、効率性や県民の皆様の利便性などを踏まえまして、総合的かつ慎重に検討すべきものと考えております。

 次に、警察署の新設に向けた考え方についてでございますけれども、警察署のあり方につきましては、ただいま申し上げましたとおり、県内の治安情勢に変化のない現状におきましては、基本的に現行の18警察署体制を考えておるところでございます。

 志摩市への警察署の設置につきましては、今後、観光客の増加等に伴う治安情勢の変化や周辺地域を含めまして新たな市町の合併等、こうした情勢変化が認められる場合には所要の検討を要するものと考えておるところでございます。

 次に、予算執行に関連する質問でございます。鳥羽警察署、津南警察署の整備の必要性、緊急性について御理解をいただきたいのでございますけれども、鳥羽警察署、津南警察署につきましては、いずれも老朽化、狭隘化が著しく、また、耐震性も低い施設であり、喫緊に建て替え整備を行う必要があります。このことから、今般所要の予算額を計上させていただいたものであり、御承認をいただきましたらば、でき得る限り早期に執行していかなければならないものと考えております。

 最後に、御指摘の鳥羽、津南警察署の改築移転に際しまして、地域住民の皆様に十分説明責任を果たした上で予算を執行すべきではないかという件についてでございますけれども、これまでも警察署協議会をはじめといたしまして地域住民の皆様方から治安全般について御意見、御要望を承ってまいりましたところでございますが、今後、鳥羽警察署、津南警察署の整備に際しましては、新しい警察署のもとでの当該地域における治安対策につきまして、警察署協議会等あらゆる機会をとらえて地域の皆さんの御意見、御要望をより一層把握しながら所要の対応を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。

       〔22番 中嶋 年規君登壇〕



◆22番(中嶋年規君) まず、私、課題として問題として上げたいのが、16年に県警本部内部で基本方針を決めたというところでございます。その点については、私はやっぱり県民や議会とともに今後の警察署のあり方というのをガバナンスの観点から考えるべきだというふうに考えております。

 警察法の第1条、法律の目的には、警察の制度は民主的理念を基調とすると書いてあります。これは国民主権でありまして、すなわち県民が主役、ガバナンスの観点から県民、議会の意見を十分聞きながら説明責任を果たすことがまず県警本部に求められていると思います。また、警察の事務、警察法2条、この警察の責務ということについては自治事務でございます。地方自治の精神を尊重しておるわけでございます。平成16年に内部で規定しておりますが、やはりこういう点に関しましても、地方自治の精神を尊重するべき警察法2条に照らしましても、県民県議会に対して説明責任を十分果たしていると私は思えない。

 また、平成17年の12月に警察庁の長官、官房総務課から各警察署に文書が出ております、県警本部に。それは警察署の統廃合についての見解でございまして、警察においては警察署の統廃合について今後とも住民の意見を聞き、住民が不安を感じることのないよう配慮するようにという指示がございます。これは平成17年です。県警本部で内部で基本方針を決めたのは平成16年度、17年にこの通知が来ているということでございますので、これを踏まえて、本来であれば17年度にもっと県警として地域の声、議会の声を聞いた上で今後のあり方というのを私は検討すべきだったと思います。

 さらに、先ほど警察署協議会での議論ということをおっしゃっていただきました。昨年1年間の4回開かれた鳥羽の警察署の協議会での議論の議事録を見させていただきましたが、その中では少なくとも鳥羽警察署の移転とか志摩警察署設置に関する議論がなされていたとは認めがたいと思います。鳥羽警察署から今後の警察署の移転、それから、改築に関する情報提供はございませんでした。委員の方から志摩警察署の設置に関する要望については、警察署のみでは決定できないという回答のみでございます。そういったことも考えますと、十分にそういった場を通じて県民意見を把握して説明責任を果たしているのか、私はされていないと思いますが、その点について1点お聞かせいただきたい。

 それから、治安情勢の変化があるなら再検討すると、基本方針について、それから、志摩警察署についても考えるということでございますが、一方で交番、駐在所の再編整備計画、この中では再編整備の背景として様々な新たな治安課題の出現と警察に対する期待と要望等が急激に増大しておると、こういう認識のもと交番駐在所を再編したというロジックになっております。全く矛盾するんじゃないでしょうか、今の話と。

 また、市町村合併によって行政の広域化、それから、交番駐在所の再編もあって、一番大事なのは住民の皆さんの意識の変化というのはあるわけですね。これが果たして治安情勢、いわゆる情勢の変化には該当しないのかということを改めてお聞かせいただきたい。県警察が目指す県民とともに築く新しい安全で安心な地域社会の実現と、絵そらごとだけで終わらせてしまったら困るんです。しっかりと答弁してください。お願いします。



◎警察本部長(大庭靖彦君) 多岐にわたりますが、まず16年の当時からどういう説明をしてきたのかということでございますけれども、県警における警察署のあり方については、平成16年第3回定例会における教育警察常任委員会で御説明を申し上げた後に、この方針にのっとった警察署管轄区域及び名称変更について、17年の第1回定例会以降、条例案として提案してまいったところでございます。

 それと、警察庁から17年12月でございましたですか、そういう通達が来ておるということで、その通達については公表もされておるようでございますので、おっしゃるとおりかと思いますが、それにつきましては、特に先ほど中嶋議員からもありましたように、当時、全国的には警察署のあり方を様々に検討する流れがある中で、やはり規模の小さい警察署を統廃合すべきではないかという見解に至った県もあるようでございまして、そういう動きの中で再編とされるべき警察署についてどういうように住民の方々の安全・安心を確保し、御理解をいただいていくかということでございまして、そういうことではないかと理解しております。

 したがいまして、当時私ども18警察署体制を当県では維持するということでございまして、基本的には16年当時の方針でいくべきで、そのままであるということから、あの当時、当初立てた方針を維持してまいったということではないかと思います。

 それと、警察署協議会についての説明でございますけれども、この警察署を建てるということ、移転するあるいは建て替えるということについて個別的な議論がなかったのではないかという御趣旨かと思います。警察署協議会におきましては、それに限らず広範な地域の治安問題、犯罪発生とか交通事故の発生状況、それに対してどう対応していくかということについて広範に御意見を承っているところでございますし、そしてまた、鳥羽署の件につきましては、先ほど志摩警察署の新設要望等もあったようでございますけれども、いずれにしましても、今後につきましては新たな鳥羽警察署のあり方、これを踏まえた上でどういうような対応をしていくかということについて意見を様々に承ってまいりたいと思っております。

 それと、それまで警察署において県警本部といいましょうか、警察署限りで決められるものではないということでございますけれども、警察署をどうするかという問題については様々な手続といいましょうか、単に方針、こうしたいというだけでなくて、様々にクリアしなければならないことがあるわけでございまして、そういった中で今回お示ししているという、この時期になってしまったと、そういう現状について御理解をいただきたいと思います。

 あと、治安施設の整備で、交番、駐在所の再編の際には治安情勢が大きく変わったということとの違いはどうかということでございますが、もちろん非常に大きな治安情勢の変化の中で限られた警察力をどう活用するかという観点から、交番、駐在所のあり方について、特に夜間の治安情勢が非常に厳しい社会の中でどうやっていくか等々、様々な観点から見直した結果、再編整備を交番、駐在所の再編についてお願いし、実施してきたわけでございます。

 それと、その関係で警察署をめぐるただいまの答弁の中で、治安情勢、大きく変化はないと申し上げましたけども、ある面申し上げたいのは、この新たな警察署を設置する18署体制に変更を加えるべき大きな治安情勢の変化と認められる状況にはないということを申し上げた次第でございますので、御理解を賜りたいと思うところでございます。

 以上でございます。

       〔22番 中嶋 年規君登壇〕



◆22番(中嶋年規君) 私が問題にしておるのは、まず、この18警察署を内部で決めたというプロセス自体がやはり不十分であったと、我々議会にも教警の委員会、それから全員協議会ですか、議案聴取会かわからないですが、そういう場で説明をしたとは言っていただいておりますが、説明はしておりますけれども、議論をした記憶には私はございません。そういった中で、その内部で決めた方針を引き続きかたくなに守っていこうという姿勢、それは果たして今の警察行政、それでよいのかということを申し上げたいと思います。

 それから、今のお話を伺っていますと、鳥羽警察にしても津南にしても、今、御提案されているような場所、そういったことで押し切りたいというふうに聞こえるんですが、果たしてそれでいいのでしょうか。私自身思うところに、例えば志摩の市長も先月初めてこの話を聞いたということでございます。津南に関しましても、県民局を利用すると、津の久居庁舎を利用するということについても、果たしてどれだけの人が知っていたのか、私は甚だ疑問でございます。

 警察法施行令第5条には、警察署の位置は管轄区域内の住民の利用に最も便利であるように、ほかの官公署との連絡、交通、通信、その他の事情を参酌して決定することと書いてございます。この施行令第5条に照らしても住民の利用に最も便利かどうか、住民の意見を聞く必要があるんじゃないでしょうか。ほかの官公署との連絡という観点で言えば、県の地域機関との関係というのも注視すべきではないでしょうか。

 そういった点において、私は非常にこの決定プロセスに不十分な点があるのではないかと思っております。もちろんその捜査の内容だとか、どんな拳銃を買うとかそういったことまで県民の皆さんの御意見を聞いてくださいと私は言っているわけじゃないです。ただ、けだし警察署と言われる場所は、警察官のためだけの施設じゃないんです。県民も利用する場所なんですよ。そういう観点からいくと、そしてまた、地域のまちづくりにおいても非常に大きな位置づけを占める、そういった警察署の位置、あり方について、16年に内部で決めた、大きな変化がないからそれでいい。今度つくるところについてはそれで御理解いただきたい、だれも理解できないですし、そんなやり方で警察行政はいいんでしょうか。あえて提言させてもらいます。御所見あれば、短く。



◎警察本部長(大庭靖彦君) もっと早い時点あるいは場合によってはこれからも住民の方々の御意見を聞いて、個別の警察署のあり方について論じていくべきではないかということかなとお聞きしたわけでございますけれども、先ほどからるる申し上げておりますとおり、津南警察署、鳥羽警察署の庁舎改築移転、これにつきまして、部内的にはどういうところがよろしいかということで検討し、そして、数ある幾つかの選択肢の中で、それぞれに様々な事情から見て最適と認められるところについて、それぞれの関係方面との討議の中で、この時点になって申し上げた、皆さんに御説明するに至ったわけでございまして、今後、そこの当該警察署においてどういう形で運営していくかということについて、今後、あらゆる機会をとらえて県民の皆様の御理解を求めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

       〔22番 中嶋 年規君登壇〕



◆22番(中嶋年規君) 私が申し上げているのは、個々の警察署の今後のあり方だけではなくて、全体の三重県における警察署のあり方について、16年に決めた内部方針をベースにもう一度議会、県民と議論するべきだということを申し上げています。そのことを履き違えないでいただきたいのが1点。

 それから、今の御答弁ですと、鳥羽警察署と津南警察署ともあくまでも今の場所、やり方でいくということに固執されるようでございますが、この点についてはもう時間もないので今日のところはこれでとどめますが、私はやはり県民の意見、地域の皆さんの意見、少なくとも例えば鳥羽の離島の方にしてみれば、少なくとも今の場所よりは離れてしまう。もっと離島の治安体制、対策というものを考えてほしいという御意見も、私は志摩市の人間ですが聞いております。もちろん志摩市の住民からすれば、なぜ6万の志摩市が生まれたのに、警察署がないのかというふうな素朴な疑問があります。それに対して県警察本部はちゃんと説明責任を果たしているかというと、私は全く果たしていないと断言できます。

 そういった中で今回の予算の執行、予算を認めるかどうかも含めてですが、県議会として私もいろいろと皆さん、仲間の同僚議員とも御相談させていただき、先輩議員の御指導をいただきながら対応について考えてまいりたいなということを申し上げて、時間がないので最後の質問に移らせていただきます。

 伊勢志摩地域の観光振興への提案ということでございます。5点の提案をさせていただいて御所見を伺おうと思ったんですが、3点御提案をさせていただき、御所見を伺った上で、2点につきましては要望とさせていただきます。本年は真円真珠の誕生100周年というチャンスでございますので、積極的な御答弁をお願いしたいと思います。

 1点目が東京へのアンテナショップの出展と物産振興会との連携強化でございます。

 この三重県観光の強み、特に伊勢志摩地域の強みというのはおいしいもの、食でございます。万葉の時代から伊勢志摩地域はみけつ国と呼ばれておるゆえんだと思いますが、首都圏への観光PRに積極的に取り組んでいく中で、伊勢志摩のみけつ国食ブランドということを売り出すことは有効だと考えるところです。そういったことを五感を通じて知っていただくアンテナショップの設置というものを提案したいと思います。

 今、東京都内へアンテナショップを出店しているのは30道県あるんですが、出店していないのは大都市を抱える大阪、京都、福岡や首都圏を除くと8県しかございません。本県もその一つです。また、約3000名の東京三重県人会からもアンテナショップの出店を求める声が多くて、約20名の有力な方々が発起人となって要望や協力を御提案いただくような動きもございます。

 そういった中、本年度450万円をかけてアンテナショップの調査を県のほうで行っていただくことになっておりますが、調査だけにとどまらず、その出店への取組を加速させるべきではないかと思います。そのことについての御所見を伺いたいと思います。

 また、食をはじめ本県の物産というのは全国的に非常に人気がございます。三越日本橋本店では、昨年10日間で2億4000万円を超える売上を出しております。

 本来観光と文化、そして物産は一体となって情報発信するべきだと考えます。アンテナショップを出店しております道県を見ましても、それぞれの物産振興会とタイアップをしているところは、来店者、売上とも好調であります。

 本県におきましては非常にお寒い状況でございまして、北川改革の際に公的関与が認めがたいということで、協同組合、三重県物産振興会に対する事業費はゼロとなっております。また、予算だけじゃなくて、昨年行われた六本木ヒルズのお木曳の際にも物産振興会へ声がかからないとか、本年4月の北海道三越での物産展で神宮をともにPRをしておるという理由で、物産展の直前になって県が後援をキャンセルすると、どうも物産振興策と観光振興策との連携は不十分ではないかと言わざるを得ません。

 伊勢志摩の観光振興だけにとどまらず、広く本県観光振興を図っていく上で三重県物産振興会との連携を強めていくことが非常に有効だと考えますが、いかがでしょうか。御所見をお願いします。

 2点目は、西日本への観光PR強化でございます。現在、阪神西九条から近鉄難波駅までの3.4キロの路線、西大阪延伸線の工事が進められております。平成21年の春には阪神と近鉄とが相互乗り入れし、神戸の三宮から近鉄奈良の間を直通電車が営業運転される予定となっております。神戸からも近鉄八木駅で乗りかえるだけで、本県に訪れるわけができるわけでございます。

 ところで、本県を訪れる観光客の出発地別の内訳を調査した結果を見ますと次のとおりとなっております。(パネルを示す)兵庫を含めた大阪、関西地域からが4割弱、愛知、中部からが約3割となっておりますが、岡山から九州にかけた西日本からは、首都圏よりも観光客が少ないことがわかります。

 そこでお伺いをいたしますが、平成21年春の西大阪延伸線開通というチャンスをとらえて、本県を訪れる主要な観光ターゲットである関西に加え、これまで余り来てもらっていなかった兵庫、岡山、広島、島根など西日本地域への観光PRを強化し、誘客を図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 また、伊勢志摩の広域観光ルートの起爆剤として、ぜひ真円真珠100周年を迎えました真珠の発祥地の賢島と真珠販売の本場神戸とを結ぶ直通電車の実現を阪神・近鉄両社へ働きかけてはいかがでしょうか。

 例えば、広島の方に広島のカキと的矢カキを食べ比べてもらいましょうツアーとか、下関のフグと安乗のフグを食べ比べてもらいましょうツアーを山口のほうへ打つとか、新しい観光商品もできるんじゃないかなと、ぜひ直通電車の実現に御尽力をいただきたいと思います。

 これは要望でとどめますが、いずれにしましても、西日本への観光PRを強化すべきではないかと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。

 3点目は、知的観光クラスターとしての魅力アップの提案でございます。

 こころのふるさと三重を知事のほうで目指すというふうなことでございますが、そのためには物質的な満足に加え、知的な欲求を満たす地域づくりというのがやっぱり必要になってくると思います。知的な欲求を満たすことのできる観光資源が集積してネットワーク化され、さらに知的満足度の高い新たな観光資源を自発的に生み出していけるような知的観光クラスターを伊勢志摩地域に形成することができないかということを考えております。

 現在、伊勢志摩には多くの民間や市町による特色ある博物館や美術館、体験施設というのがあります。例えば、伊勢市でいけば神宮徴古館、農業館、美術館、鳥羽でいけば海の博物館、志摩には志摩マリンランド、南伊勢町には伊勢現代美術館など、一例でございますがいろんな施設があるわけです。

 知事が提唱する文化力ではございませんが、これからは生活の質を高めるために時間とお金を費やす方が私は増えるというふうに思っております。こうしたチャンスを的確にとらえ、伊勢志摩地域に点在する民間施設などとのネットワークによる知的観光クラスターを構築するため、現在検討されております新しい県立博物館、特に自然系を重視して、様々な体験も可能な施設を伊勢志摩へ立地させることは検討できないんでしょうか。

 また、県立美術館の分館を設置することもあわせて御提案したいと思います。現在、県立美術館にございます4952点の所蔵作品、昨年1年間展示されたのは539点にとどまって、全所蔵作品の約11%しか県民の皆さんの目に触れていないという現状がございます。こういった所蔵作品の有効活用の観点からも、また、前述の知的観光クラスターを形成していくためにも、伊勢志摩地域に点在する空き別荘などの改築で県立美術館の分館を設けることはできないか、御所見をお伺いしたいと思います。

 あと2点、要望を申し上げます。

 1点は、今、セントレア、中部国際空港に対しまして、2本目の滑走路をつくってはどうかという素案がございます。中部国際空港株式会社はその事業費を2000億円と試算していますが、ぜひとも海外誘客の強化ということも踏まえて、本県も積極的にこの2本目滑走路の実現に取り組むべきだと思っておりますので、しっかり取り組んでいただくことを要望させていただきます。

 もう1点、要望でございます。式年遷宮、「美し国 三重」イベントと言われたものに向けて全国的なイベントを誘致してはどうでしょうかということを御提案したいと思います。20年前のまつり博・みえ’94のときには12の全国的イベントを誘致して、まつり博への気運を盛り上げ、本県の情報発信誘客に成果を残しております。

 今回のこころのふるさと三重を進める一環でいろんな全国的なイベントをぜひとも誘致いただいて、県外、県内の多くの方々にこころのふるさと三重づくりに触れていただく機会をつくっていただければなと思います。

 2点の要望と3点の質問でございます。済みません、簡潔に御答弁のほどお願いします。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 私のほうからは、知的観光クラスターでいろいろ考えていったらどうだというお話でございます。これらにお答えいたしますが、今、観光にも多様な観光ニーズが存在しております。そういう中で、例えば伊勢志摩地域には歴史文化、いろいろと徴古館だとか農業館、神宮美術館だとか例を出されましたけれども、そういったものを今現在も点在しておるところでございまして、こういう博物館や美術館というような知的資源、これを観光資源と結びつけるということについてはやっぱり新たな魅力に結びつくものでありまして、こういったことをしっかりとらえて考えていくということは一つだと思っています。

 ただ、博物館や美術館、これまでもいろいろ市町、民間含むいろんな文化施設等ございますから、そういうところとの連携補完のあり方とかいろんな観点で考えなければならないこともあります。それから、美術館においても移動美術館であるとか、あるいは学校美術館、あるいは病院等でのホスピタルアートギャラリー等もございます。

 今後、そういう中でこれからの文化振興策の検討の中でいろいろと考え方を整理してまいりたいと、このように考えております。



○副議長(桜井義之君) 答弁は簡潔に願います。

       〔農水商工部長 中尾 兼隆君登壇〕



◎農水商工部長(中尾兼隆君) 首都圏でのアンテナショップ出店につきましては、昨年度はワーキンググループを部内に設置いたしまして、情報収集を、先ほどありました東京に出店のところはほとんど調べさせていただきました。

 最近のアンテナショップにつきましては、地域の産品を販売するだけではなくて、県のイメージアップをねらったいろんな情報発信、郷土料理の提供等々、様々な運営形態が見られております。本年度はこうした他県の状況も踏まえまして、首都圏における本県のイメージの向上でありますとか誘客の増加等々につきまして、その実現のための有効な手法などについて調査するなど、総合的に検討を進めていきたいと考えております。

 以上でございます。

       〔農水商工部観光局長 大森 久君登壇〕



◎農水商工部観光局長(大森久君) 2点、御答弁申し上げます。時間も切れましたので、要点のみとさせていただきます。

 三重県が16年に三重県へのイメージ調査をしております。その中で、やはり三重県にはおいしいものがあると、旅行をするならばそういうおいしいものを食べてみたいというのが圧倒的でございます。したがって、三重県観光というのが、とりわけ伊勢志摩観光でございますけれども、食とは切り離すことができないのではなかろうかというふうに思っております。

 そういったことから首都圏でのPRということで、いろんなレストラン等が17、18年度という形で三重県の食材を利用しながらイベントをやっていただいたりしておりますし、先ほど御案内ありましたように、三重県物産振興会が昨年第50回目の記念すべき物産展を三越本店、日本橋でやっていただきました。その際にも私ども、ブースをつくらせていただいて、物産展と一体となった観光情報発信をさせていただいたということでございますが、今後とも食をテーマにしながら当該団体も含めまして、いろんな多様な主体と協働しながら食を介した情報発信をしていきたいというふうに思っております。



○副議長(桜井義之君) 答弁は速やかに終結願います。



◎農水商工部観光局長(大森久君) 次に、西大阪延伸線の話でございますが、これが開業したとすれば、関西の西部地域からの大幅ないわゆるアクセス時間の改善が図られると、こういうことでございますので、少なくとも神戸を中心とした関西西部地域には約300万人の背後人口がいらっしゃると、ましてや中国地方あるいは四国地方というものを見据えるときに、伊勢志摩地域はもとより、三重県全体にとって観光振興、人的交流、大きなインパクトを与える事業ではなかろうかというふうに思っております。

 したがいまして、私ども、御指摘のありました直通電車のいわゆる実現、いろいろ問題あるようでございますけれども、その実現あるいは三重県への共通周遊チケットの企画販売であるとか、あるいは観光商品をつくっていただくという要請を近鉄あるいは阪神両者に対して要望活動をしていきたいなというふうに思っています。

 以上でございます。

       〔22番 中嶋 年規君登壇〕



◆22番(中嶋年規君) おととい三谷議員のほうから、今までのと違って新しい政策形成プロセスをガバナンスの時代であるならばするべきだというふうなお話がありました。文化振興策の中で考えるというのも一考ではあるでしょうが、ぜひともガバナンスの観点からこれからの県立博物館のあり方も検討していただきたいと思いますし、県警察本部のほうもガバナンスの観点から県民の意見をしっかり聞いていただくようお願い申し上げまして、終結させていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 30番 大野秀郎君。

       〔30番 大野 秀郎君登壇・拍手〕



◆30番(大野秀郎君) どうもこんにちは。私、多気郡から選出をされております大野秀郎でございます。新政みえに属しております。

 私、実は今年、監査委員をさせていただくことになりまして、まだそれほど仕事が進んでいないこの時期に早く質問させてもらったほうが仕事の都合上いいんじゃないかということで、6月にさせていただくことになりました。

 まず最初に、知事さん、2期目の当選おめでとうございました。ひとつ4年間、県民しあわせプランの完全な実施と県民生活の充実のために御尽力をお願いいたしたいと思います。

 それでは、私のほうはもう前置きは全くなし、即質問に入らせていただきます。

 最初に、文化力についてお伺いをします。

 知事は、今年の2月に知事選挙に対しまして出されました「わたしの決意」というこの文書におきまして、質の行政改革としてみんなで力を合わせて住みよい地域をつくる新しい時代の公と、県行政の政策を、生活の質を高める文化力の視点で見直すことを表明されました。また、県民しあわせプランの第二次計画の最終案では、文化力については政策のベースと位置づけ、経済と文化がバランスのとれたそういう政策へと転換し、人間力、地域力、創造力からなるところの文化力の視点からすべての政策の見直しを行ったとされています。

 私は、昨年の定例会におきまして文化力を取り上げ、知事に文化力とは地域が持っているところの歴史、自然、暮らし、産物などの地域資源であり、この地域資源を政策構築の中に生かしていく、いわゆる政策を構築するときのベースにしていくことが文化力を生かした県政であることを確認させていただきました。

 そこで、まず最初に知事にこの私の認識について、知事の御所見をお伺いいたしたいと思います。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 以前にもお尋ねありまして、述べたことと重なることでありますけれども、改めて申し上げていきたいと思います。

 私は顕在化をしてまいりました社会の様々なひずみを解消し、成熟社会を実りのあるものにするためのかぎになるのが文化の持つ力、すなわち文化力であると考えております。

 その文化力でございますけれども、これにつきまして、まず、文化というものを三重県では生活の質を高めるための人々の様々な活動及びその成果と広くとらえております。その上で文化が持つ人や地域を元気にする、また、暮らしをよりよくしていく力及び人や地域が持っている人々を引きつけ魅了する力、これを文化力ととらえておるところでございます。

 文化力を政策のベースに位置づけまして、経済と文化のバランスのとれた政策に転換していくということにしておりまして、議員のほうで御指摘ありましたように、地域で本当に多様な資源、これがあるわけでございます。これらを最大限活用しつつ文化力を高め、生かすということで、元気な三重を創造することができると考えております。

 県民しあわせプランを3年前に策定しました際に、みえけん愛を育む”しあわせ創造県”という基本理念の説明で、多様な生き方を認め合うような心の豊かさを大切にすること、あるいは市場社会のみならず、絆社会を築いていくことが必要といったことに言及をしておりますけれども、第二次戦略計画の最終案の冒頭にも改めてこれらのポイントを引用しておるところでございます。これらにつきましては文化力の考え方につながるものであると、こう考えておるわけでございます。

 実は、この3年間、競争原理に基づくグローバリズムが進行しまして、世界が均一化してまいりましたけれども、その一方で、異なる価値観や文化を相互に理解しつつ、地域のアイデンティティーをどう構築していくのかが大きな課題となってきております。

 そこで、文化力で主張している考え方につきましては、私はだんだん重要視されるようになってきていると感じておるところでございます。実は、最近の国の計画や方針などにもこの言葉が最近使われてきておりまして、例えば、平成19年2月に閣議決定をされました文化芸術の振興に関する基本的な方針、この中には三つの基本的視点というところで、文化力の時代を開くとか、あるいは文化力で地域から日本を元気にするというような表現をされておったり、あるいは昨年の6月に経済産業省が出しました新経済成長戦略、この中では目指す我が国の姿として地域の持つ文化力を高めながらこれを生かし、環境との共生、安心な生活、個性が輝く社会などが、地域が新しい価値の創造拠点になる、そういう日本であるという中で文化力というものを使っておるわけです。これについては、当時の二階大臣から私のほうに使わせいただきましたという礼状まで届いたことがございました。

 それから、本年5月、感性価値創造イニシアチブというのが経済産業省からやはり打ち出されまして、この中にも実は文化力というのが使われています。

 一昨日、政府の経済財政諮問会議で提示をされました骨太方針の原案、実はこの中にも「新しい社会経済のパラダイムが構築されれば、そのもとで人間力、想像力、地域力は再び甦ることになろう。」などと、全く三重県からとっていったような言葉が使われておるというようなことでございます。

 私は、国においても文化力の考え方が徐々に広がっていることは大変心強いところでございます。今後も文化力で政策の質を高めていく、それが公共サービスの質を高め、県民の皆さんの生活の質を高めていくということになると、こう思っておるところであります。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) どうもありがとうございました。

 実は、私のパソコンは3年前に買ったんですけれども、実は、文化力と打って変換をしますと、なかなか出てこないわけなんです。噴火力で出てくるんです。噴火力で出てくるので、なかなか文化力というのは新しい言葉かなと思うんですけども、今、知事のほうから文化力というのは非常に幅広い意味を持ちながら地方でもこれは大切だ、こういうことだということで理解をされているということでした。

 地方では理解をされておりますけども、実は、県内ではなかなか皆さん理解が難しいということでございます。ちなみに、私、(資料を示す)この間いただきました全員協議会のこの資料について住民の皆さんと話し合いをしまして、この県民しあわせプランの第二次計画、最終案において、実はみえの舞台づくりの事業11本、それから、4年間で取り組む重点事業が21本、これを実は文化力と新しい時代の公についてのモデル事業なんだということについて説明しました。そうしたら、住民の皆さんから、そうしたら、これが文化力を生かした新しい時代のモデル事業だというわけ、どこがどうモデルになるのかということについて、今日、テレビを見るからぜひとも説明をしてほしいと、知事に、こういう御要望がございましたので、この御要望についてお答えをいただきたいと思います。



◎知事(野呂昭彦君) 第二次戦略計画につきまして、それをまとめました状況をこういう図でお示しをいたしました。

 その中で、まず、その作成に当たりまして、三重の文化力指針というのをつくったわけでございます。これは前にも御報告させていただきました。その中で文化力というのを三つの要素に分けて、人間力、そして、地域が持っておる力、地域力、そして、それらに磨きをかけていく創造力、この三つからなる文化力の視点を出したわけでございます。そして、すべての政策施策につきまして、この観点から見直しをいたしました。60の施策、そして、基本事業等につきまして見直したところでございます。

 そして、その60の施策におきます目指す姿や県の取組方向というものには、地域資源の活用など文化力を踏まえた記述をさせていただいておるところでございます。

 例えば、この分厚いやつの中にいろいろと具体的に書かれておりますけれども、その中の施策の232番、活力ある地域産業の振興というところにおきましては、地域産業の活性化を担う人材の育成を図ると、こういう記述をさせていただいておりまして、地域における人材の発掘という、そういう目指す点が実は文化力の視点と言えるのではないかと思っております。

 それから、そのほかにも、例えば施策523番では、住民参画によります景観まちづくりの推進というのがございます。その中で地域の自然や歴史文化など、地域の個性を生かした景観づくりという記述がございまして、地域資源の活用を目指す点、これがまた文化力の視点とも言えるわけでございます。

 そこで、実は重点的な取組の中身を、内容を検討するに当たりましては、特にこの文化力の考え方あるいは新しい時代の公もそうでありますが、そういったところを意識してきたところでございます。とりわけ三重の舞台づくりプログラムにつきましては、新たな取組が求められております課題に対しまして、発想を転換して挑戦していこうということから、文化力のモデル的な取組であろうと、あるいはそうなるように私ども心がけ、取り組んできたというところでございます。

 例えば、その中では、企業や地域の団体とともに取り組む子育て家庭への支援プログラムというのがございます。これにつきましては、企業に次世代育成支援につきまして、その必要性について気づきを促すということや、それから、新たな次世代育成の担い手を創出しようというねらいを持ったり、あるいは新たなサービスの掘り起こしを図ろうというものでございまして、こういう点は人や地域の力を見直して新しい発想の点を取り入れているというところが文化力の視点ではないかと、こういうふうに思っております。

 文化力の取り入れ方につきましても、ますます磨きをかけて、より質の高い政策、施策に、あるいは事業にしてまいりたいなと、こう思って、これからも進化させていきたいと思っております。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) ありがとうございました。

 知恵を絞った御答弁をいただきまして、さて、県民の皆さんがわかりにくいということは、私はそれはそれだなと思います。

 そこで、次に提案なんですけど、知事、私も戦略プランを持っていますけれども、この戦略プランの施策の中に、いわゆる新しい時代の公については施策を実現するために協力すべき事項という特記事項があるんです。全部の施策にあります。これは言うならば、新しい時代の公にNPOとか市町とか住民の皆さんがどういう役割をしていただきたいかというのが書いてあるんですね、ここに。それぞれ皆あります。

 そこで、私は、県民の皆さんに文化力についてその政策のベースにされるということをわかっていただくために、このいわゆる文化力についての特記事項、これを新しい時代の公と同じように県が文化力について期待することという、こういう特記事項を加えていただく。また、最終案ですから、これに加えていただければ、私は県民の皆さんが一つ一つの政策を見ていただいて、なるほど文化力というのはこんなことなんだと、この政策では文化力でここのところが生かされておるんだなとか、そういうことについて十分理解をいただけると思いますので、この提案についてひとつ御見解を。



◎知事(野呂昭彦君) 実は、改選前の議会のときに大野議員と前にも文化力の議論をいたしました。そのときに大野議員のほうから、文化力という考え方は、これは理念ではないのかと、こういうふうなこともおっしゃられました。

 私ども、大野議員の考え方にも共通したものを持っておると思います。そして、その文化力が持っておるものは相当幅広いいろんな様々な価値観というものを含んでおるものでございまして、それだけにこれを一つのものを取り出して、これが文化力ですというお示しの仕方というのはなかなか難しいのではないかなと、こう思います。

 しかし、一方で舞台づくりプログラム、この中でモデル的な展開をしていくということでありますので、今後、御提案として受けとめさせていただきます。その上でどういうふうな視点で文化力のあらわし方があるのか、その整理の仕方については検討させていただきたいと思いますが、かなり私としてはその表現の仕方は難しくなっていくのではないかと。

 それから、特にその点を突っ込み過ぎますと、やっぱり個々の価値観に入り込んでしまうというようなこともあるのではないかなと、こんなことも考えております。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) 文化力について、私もレクをお聞きしたときに、これは、去年、私は理念ということで確認をさせていただきましたと言ったら、いや、理念じゃないんですと、これは政策のベースなんだと、理念ではありません、ベースですということを頭にもうこれでも入らんのかというぐらいレクを受けましたので、実は私は理念というものであれば、知事の考えはよくわかるんですけども、政策のベースということであれば、基盤ということであれば、新しい時代の公と同じようにやっぱり施策の中の特記事項としてきちっと位置づけて、やっぱり施策と県民の皆さんの理解と文化力が三位一体となって県政が進められることが一番いいと思いますので、提起をさせていただきました。

 じゃ、時間がありませんので、次に、実は文化力に直接かかわる問題でございます知の拠点づくりについて、これは我が会派の三谷代表のほうからも先日の代表質問がありましたけれども、少し観点を変えてお聞きいたします。

 その中で、県立図書館、美術館、博物館などの役割が知の拠点として大変期待をされています。現実は非常に厳しい運営を強いられているのが県立図書館、美術館であるわけなんですけども、まず最初に、非常に厳しい運営に直面している美術館とか県立図書館に対してどういう期待を持って、その期待にこたえるためにどのような充実をしていくのかということをまずお伺いしたい。

 次に、博物館構想ですけども、知事が構想されてみえますところの知の拠点としての博物館は、私が受けとった印象では、情報提供や交流機能も重視した文化的施設ではないかと思います。もしこのような私の理解が知事が考えてみえるところと一致するならば、私は、当然真の知の拠点というべきもう一つの学術的な意味を持った博物館というのはどうしても必要であると思います。知事がお考えになってみえる、私が受けとめる文化的な機能を重視した博物館と、学術的な機能を持った博物館についてどのようにお考えになっているのかということをまずお伺いしたいと思います。



◎知事(野呂昭彦君) まず、図書館、美術館についてでありますけれども、図書館は読書を通じまして感性を磨き、表現力、想像力を豊かにする、そういう場でございます。同時に、県民の知的欲求とか地域の関心が高まっているという、そういう背景を考えていきますと、県民の皆さんの自己実現を支援する、そういう役割も含まれてきておる、求められておると考えております。

 そうしたことから、県立図書館におきましては、生涯学習や社会経済活動等の情報を積極的に提供する知識と情報の拠点となることを目指しまして、従来の本の貸し出しを中心とします受け身の図書館という姿から、知り、学びあるいは学んだ成果を生かしたいという県民のニーズにこたえられるような、そういう積極的に支援をしていける、働きかける図書館に変えていこうというものでございます。

 それから、美術館につきましては、先日、開館25周年記念としてシャガール展を開催いたしまして、これは大変4万人以上の方が来られて、大変好評であったということで喜んでおります。

 それから、本年度末には先端的な産業と芸術文化が連携をいたしまして、新しい芸術表現を紹介しようということで、液晶を使った液晶絵画展、これを予定しております。このほかにも美術館では移動美術館であるとか学校美術館であるとか美術セミナーや、あるいはコンサート、こういったいろいろと工夫をしながらより多くの県民の皆さんに身近に芸術作品に触れていただこうという、そういう充実に努めておるところでございます。

 この図書館、美術館、いずれにしましても、これらについては知の拠点にふさわしい施設として県民の皆さんのニーズにこたえる機能の充実に取り組んでまいりたいと、こう思っておりますし、それから、ほかにも文化施設等たくさんございますので、そういうところとの連携も図りながら成熟社会における自己実現であるとか、新たな知恵の創造につながる、そういう環境づくりをしっかり進めていきたいと、こんなことで今取り組んでいるところでございます。

 それから、新しい博物館についてでございますけれども、これにつきましては、今後は博物館のあり方について新たな文化振興策の中で検討をしていくということにしております。その上で、これは学術的、専門的見地から学識経験者あるいは有識者からなります三重県文化審議会、これに意見を求めまして、その意見をいただいた上で取り組んでいこうと、こういう予定にしております。

 したがいまして、御指摘ありました学術的な機能ということについては、当然その検討の中に含まれていくものだと、こういうふうに考えておるところでございます。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) 知事のほうは、中身については、文化審議会ですか、そこでやっていただくという、こういうスタンスでございますけども、私は、知事が選挙公約に上げられたんですから、私としてはこういう博物館をつくりたいと、だけども、これが果たしていろんな文化的な観点とか県民の皆さんのニーズから見て本当にいいのかどうかをしかるべき機関でやっぱり検討してほしいという、こういう姿勢でなければいけないと思うんですね。

 だから、県立博物館をつくりたいから、しっかり考えてくださいよと、専門家でという、このスタンスでは、私は余りいいものができないんじゃないかと思いますので、ぜひともここのところは知事がしっかりリーダーシップをとって、やっぱりこういう博物館を目指すんだという、そういう姿勢をぜひとも出していただきたい、これはここで答弁を求めるのは無理だと思いますので、ひとつしっかり要望しておきます。

 続いて、教育委員会にお尋ねします。

 教育委員会は、19年度の予算編成過程で、突如として4億円ありました博物館の改修費用、あれが消えてしまったんですね。それについて何の怒りもないのか。

 というのは、私は、知の拠点としての県立博物館というのは要るんだという教育委員会の強い科学に対する信念、科学に対する博物館の必要性というのは、私は教育委員会は確固たるものを持つべきだと思うんです。知事が新しい博物館をつくるからといって、はい、それではもうこの予算はよろしいわというね、そういう形では、私はやっぱり三重県の文化行政、特に学術的な文化行政というのは、教育委員会の姿勢としてはやや消極的過ぎるというか、余りにも知事部局に遠慮をしているんじゃないかと思います。

 そこで、まずこの4億円をあっさり放棄してしまった経過と、もう一つは、教育委員会としては学術的な博物館は当然整備しなきゃいけないんです。この学術的な博物館の整備、それから、さらに博物館の中にはたくさんの収蔵品があります。もう収蔵品でいっぱいです。そして、県下には収蔵しきれないそういうものがたくさんあって、このままにしておくといつそれがなくなるかわからないんです。だから、この辺の県下のそういうような資料をこれからどう保存するのか、今ある博物館の資料をどうするのかということと、それから、学術的な博物館の整備をどうするんだということ、この辺についてしっかりとした教育委員会のお考えをお示しいただきたいと思います。



◎教育長(安田敏春君) 博物館は貴重な資料を単に展示するだけではなくて、その収集とか保存、調査研究あるいはこれを後世に伝えていくという、非常に重要な役割を担っているわけでございまして、議員御指摘のように、学識的な見地からも必要性の高い施設であるというふうに思っております。そして、これまで博物館はこういった使命をもとにして活動を続けてきたわけでございます。

 ところが、現在の博物館、もう築54年を経過いたしておりまして、非常に小規模な上に老朽化も進んでいるということで、随分と博物館の中でも資料を持っておりますが、これを十分に県民の皆様方にごらんいただけることもできない状況であると、こういう状況が続いてきたわけでございます。

 また、こういった中で少しでも子どもたちだけにでもそういう資料を多くごらんいただこうということで、昨年、移動博物館というふうなことで、県内5カ所でそういう取組も始めたところでございますが、でも、全体からいくと、年間で2万6000人ほどの子どもさんたち中心に来ていただいたんですが、まだまだ十分じゃない、20数万点に及ぶ資料を十分に生かしているとは言いがたいような状況でございます。

 また同時に、ここ平成10年度以降は、資料の収集も全く行われておりません。非常にそういった部分でも不十分な状況にあるということでございまして、言ってみれば、博物館活動そのものが非常に低調な状況がしばらくずっと続いてきたというふうなことでございます。

 こういった中で、実は暫定整備のことにつきましては、2年前にああいう方針をお認めいただいて、詰めてきたわけでありますが、余りにも暫定整備に欠ける、あるいはその整備の内容にして費用がかかり過ぎるということで、もう一度見直しをということで、私どもも再検討させていただいたわけでございます。

 そういった状況の中で、今回、新たな文化振興策の一環として広がりのある博物館を全庁的に検討していただくというふうなことでございます。今、申し上げたような非常に低調な状況から脱却をして活性化を図るという点では、教育委員会といたしましては、これは大きな前進ではないかなというふうに受けとめさせていただいておりまして、今後、検討に当たりましては、これまでいろいろと蓄積してきた情報等もございますので、積極的に検討に参加をさせていただいて、協力をさせていただきたいなと、このように思っているところでございます。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) ありがとうございました。

 今の教育長さんからいただきました御答弁について、教育委員会としては、この新しい博物館の中に必ず科学的な機能を持った、そういう博物館が入ると、その中に、そういうことの確信があるという、そういう答弁として受けとめてよろしいですか。



◎教育長(安田敏春君) 新しい博物館は知の拠点としての役割を担う施設ということでございまして、たとえいわゆる博物館法による登録博物館ではなくても、やはり学術的な要素が全くないということにはならないというふうに思っております。そういったことから博物館活動が活性化できるというふうに、それに結びつくものであるというふうに期待をさせていただいています。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) やっぱり私は、そういう学術的な機能を持ったものを今の博物館の整備をあきらめて新しい博物館に期待をするのであれば、教育委員会としてしかるべきやっぱり手を打たなきゃいけない。例えば、生活部にこの施策の立案が行きましたけども、それに対して教育委員会がどうかかわっていくのか、そのかかわり方は私は非常に重要だと思うんですね。

 やっぱり博物館というのは、本来の博物館の機能が歴史的にも県民の皆さんにも理解されておるんです。それに新しい機能を加えようというんですから、やっぱり教育委員会はそれに対して積極的にかかわっていくべきだと思いますし、今後もとにかくしっかり肩を張って、それで口も出して、新しい博物館整備について、ぜひとも教育委員会の主張を反映していただくことについて、もう一度答弁。



◎教育長(安田敏春君) これからいろんな事務的なことも含めて検討の場があると思いますので、そこには加えていただいて、議員おっしゃったような意味合いでいろいろと積極的に協力をさせていただきたいと思っております。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) ありがとうございました。

 教育長さんに対していじめではないんです。やっぱり頑張ってほしいと、そういう期待でございますので、よろしく御理解をお願いします。

 それでは、次に、第2点の新道路整備戦略についてお伺いします。

 時間がかなり競ってきましたので、簡単に申し上げます。

 まず一つは、平成15年から15年間の新道路整備戦略ができたわけですけども、今年はその見直しの年になります。5年間の道路整備戦略がまず前期重点期間ということで、82カ所の整備をするということで進められました。それの成果についてはまたあれですけども、まず、そこで、今年度のこの新道路整備戦略の見直しにかかわって、実は知事は県政の非常に重要な施策として幹線道路整備を上げられてみえます。幹線道路整備というのは、これは国の直轄事業が中心であります。けれども、県には当然それなりの負担金が求められます。それから、この新道路整備戦略が15年に立てたときには、15年間で4050億円の費用を投入するんだという、こういう財政計画的なものがあります。

 そうしますと、当然新道路整備戦略の今年の見直しの中で、知事がおっしゃってみえる幹線道路整備ということに重点が行ってしまえば、生活道路整備とか地方の主要県道の整備というのは、私は遅れるんじゃないかと。ここで、知事に基本的な点として、いわゆる平成25年の神宮の御遷宮を見越して幹線道路を整備するんだという、そのことと、いわゆる新道路整備戦略の見直しにかかわる地方の主要県道とか生活道路の整備、これをどのように考えているのか、また、そのための財源ですね、財源はどう確保するのか、この1点に絞ってお伺いします。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 幹線道路の整備につきましては、平成25年の御遷宮に向けまして、主要な幹線道路網がおおむね完成するということを目指しまして、御指摘ありましたように、直轄道路事業負担金、これにつきましては増額をするなど重点的に取り組んでいるというところでございます。

 一方、県管理道路の整備についてでございますが、主要幹線道路と一体となった道路ネットワークを形成するということが重要でございます。それから、合併後の地域の一体化や地域の活性化に向けて、産業や観光の振興を支援する役割を担うという重要な視点もございます。さらに、東海・東南海・南海地震、それから、集中豪雨などの大規模災害に備えた緊急輸送道路の確保、それから、県民の関心の高い交通安全対策、こういったことについても着実に対応していく必要がございます。

 このため、新道路整備戦略の見直しに当たりましては、県民の皆さんのニーズや地域の実情を的確に把握いたしまして、必要な県管理道路というものを計画的に整備していく、こういう方向で見直しを進めていきたいと考えております。

 しかし、実はこのような県管理道路の整備を計画的に進めていくためには、御指摘ありましたように、財源の確保、これが不可欠でございますけれども、近年の国の公共事業予算が削減をされておる中で、特に地方の道路整備につきましても厳しく抑制をされている状況でございます。しかも、毎年毎年公共事業についても3%ずつ減らしていくというような要請がなされておるところでございます。

 そして、実は昨年12月には、国において道路特定財源の見直しに関する具体策というものも示されておりますが、三重県にとりましては、真に必要な道路を着実に整備をしていく、このことが大事でございますので、国に対しましては道路財源の安定的な確保、それから、地方の道路整備財源の確保、充実、これについて強く訴えて要請をしてきておるところであり、今後もそれを続けていかなければならないと思っています。

 それから、そういう中で現実としては大変厳しい財政事情の中でございますけれども、今後、県管理道路につきましても、計画的に整備をできますように、県として今与えられておる状況の範囲の中で選択と集中、そして、所要の財源確保、これに努めてまいりたいと、こう考えております。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) ありがとうございました。

 ここはもうここで議論しても仕方がありませんので、今年度見直されます道路整備戦略を見せていただいて、来年度、県土整備部長さんも含めてしっかりと議論をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 それでは、3点目に中山間地域づくり、特に過疎地を中心と、この問題についてお伺いします。

 これは青木議員のほうから午前中に説明がありました。私と同じ宗派の坊さんでございまして、やっぱり坊さんが持っておる課題というのは一緒なんだなということを痛感させていただきました。

 青木議員さんのほうがかなり地域の状況とか課題については明らかにされましたので、私は二つに絞って議論をさせていただきたい。

 一つは、やっぱり今回の合併なんですね。今回の平成の大合併は、これはうたい文句は効率的に、しかも、行き届いた住民サービスを身近なところで行う、そういう行政体をつくるんだといううたい文句でした。そして、県も人的支援、財政的支援をたくさん行っていただきました。だけども、現実は、一番大事な合併される周辺地域の地域づくりをどうするんだというその議論なり施策を、それを先送りにして合併の事務事業のすり合わせ、それから、言うならば合併のための計画づくりのようなものが先行しました。結果、合併は県や国の支援で合併はしましたけれども、一番肝心な地域づくりがそのまま後に残されました。

 この状況というのは、特に合併をした中山間地域で非常に今いろんな問題としてこの現象が出ています。私は、やっぱり合併に当たっては地域づくりがまず先行、そして、それを住民が十分合意し、そして、行政も入って合意して、こういう地域を合併後につくろうやという、それをみんなが腹へ入って、そして、合併をすべきだったと。これは私たち手順があれですけど、逆手になっている。だから、昭和の合併と同じように、地域づくりと合併が逆転した合併が今回も行われたと。そのつけが今じわじわあらわれていると。この地域づくりと合併の逆転について、知事の御所見をお伺いします。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 合併につきましては、諸般のいろんな状況の中で、私はそれぞれ取り組まれた市町村、御努力をいただいて進められたことに敬意を表しておるところであります。

 そして、地域づくりという観点から考えてみましても、合併市町村そのものは、実は合併に際してのまちの将来像であるとかそういったものをまとめ、建設計画として提示をし、そして、合併が済んだ暁には、その中でいろんな総合計画づくり、こういったことを含めたいろんな取組をしておるところでございます。

 中山間地域においても人口減少とか高齢化、こういったものが一層進んでまいりまして、集落機能の低下であるとか、あるいは地域活力の低下、こういったいろんな課題がある。しかし、こういった課題に少なくとも期待されることは、基礎自治体としての自治能力を高め、分権時代にふさわしいまちづくりというものが進められていく、このことが期待をされておるところでございます。

 まだ合併して2年とか長くても3年とか、そういう状況の中でございます。私としては、今後、さらにいろんな観点で期待をしていきたいと思います。特に、合併団体においては、合併の補助金や、あるいは合併特例債、普通交付税の算定替等もございます。それから、国の財政の優遇措置もありますし、また、県としても合併支援交付金等の支援を出しておるところでございます。

 私どもとしては、そういう中で、効率的で質の高い行政サービスをしっかりお進めいただいて、自主的、自立的な行政経営を目指していただきたいなと、このように思っております。もちろんそうとはいえ、国の財政改革というような大変別の大きな圧力がありまして、必ずしも期待どおりの環境が整備されておるのかという形もあるかと思います。

 しかし、じゃ、合併しなかったらどうなんだということを考えますと、私は、ある意味で少し今回の一連の合併に国の不純な気持ちを感じておりましたけれども、合併をしなかったらよりやっぱりひどい厳しい状況というものを覚悟しなければならない、そういう状況もあったのではないか。いろいろ市町村の御苦労に心いたしながら県としてもそれを支援していけるようにしたいと思っております。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) 知事の答弁を終えて要約しますと、県は、合併と地域づくりが逆転していたとは言う立場ではないと、そして、合併した以上はいろんな支援金とかそういうもので知恵を絞って、住民の皆さんと一緒に地域づくりを進めていただきたいという、その県のスタンスについては十分理解できます。

 そこで、私は知事に提案をしたいと思います。というのは、この重点プログラムの中にもかなり、例えば農林水産商工が行っている、県を中心とした中山間、国の補助事業を中心とした、そういうような事業があります。それから、地域づくりファンド、これも10億円で国の補助金が8億円、いわゆる今のところ、この中山間地の地域づくり事業というのはほとんど国の補助事業が中心じゃないかと思うんです。

 それはそれで今年はいいと思うんですけど、私は、やはりこの三重県の中で中山間地域を元気にしなければ、やはり三重県の全体的な元気がありません。そこで、来年度に向けて、中山間地域づくりを支援する局または中山間地域づくり局とか、そういういわゆる今各部がばらばらにやっている施策を総合的に管理マネジメントする、そういう局を設置することを提案したいと思います。このことについて知事の見解を。



◎知事(野呂昭彦君) これからの地域づくりについて、特に三重県では地域主権の社会を実現していこうということで、それにつきましては、やはり市町と県が対等協力な関係、こういう中で地域においても創意工夫をしていただき、自主的、自立的な主体的な取組をしていただく、そして、県はそれをやっぱりしっかり支援していくということが大事であろうと思います。

 そんなことから、実は今年、よりそういう協力体制を一緒に情報を共有して、そして、取り組む仕組みをともに考えていこうということで、県と市町の地域づくり支援会議というのを設置したところでございます。先般、私も第1回のブロック会議には出させていただきましたが、基本的にはこれらにつきましては、県民センターと市町が地域づくり推進について包括的に意見交換を行いながら地域課題の解決を図るということにしておるところでございます。

 実は、私は今後、これらを中心にいろんな課題を抽出しながら課題解決に多様な主体の参画のもとで取り組んでいただきたいなと、こう思っております。実は、この地域関係につきましては、1年前から東紀州対策局というのを設置いたしてきたわけでございますけれども、同時に東紀州地域だけではない県下全域の、今、大野議員からおっしゃったようなそういった課題にしっかり県で総合的に考えて取り組んでいける立場ということで、実は政策部に長田理事を置きまして、地域支援担当として機能させようとしておるところでございます。

 私は、そこにおきまして今回持っておりますいろんな協議会、そして、県民センターを中心とした各事務所長からなる連絡会議、それから、本庁においては地域づくり調整関係部局長会議というようなもの、これらをぜひ持っていきまして、これらの活用によりまして、部局横断的に地域課題の解決に向けてしっかり積極的に支援をしていける、そういう県体制に整備をしていきたいと考えておるところでございます。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) ありがとうございました。

 局とはつきませんけど、そういう体制をつくっていただけるということで、よろしくお願いします。

 長田理事、来年度の事業説明のときに華やかにデビューされることを期待したいと思います。

 それでは、最後は高等学校再編活性化計画であります。この計画は、中学校の卒業者数が減少するということで、平成13年の5月に基本計画をつくられまして、10年間のスタンスで3年、3年、4年という三次計画に分けて進められました。現在はいよいよ平成20年から第三次の活性化計画に入るんです。

 まず、最初にお伺いしたいのは、第三次の活性化計画の中で、伊賀3校、専門高校の3校を統合する、相可高校と宮川高校を統合するという、こういうことで、かなり地域では話し合いが進んでいるというんですか、これも教育関係者を中心としたそういう協議ですけれども、まず、その協議の状況がどうなっているかが一つ。

 二つ目は、やはり10年間をかけて行う高等学校の再編活性化、再編は当然必要です、生徒が減るんですから。その活性化計画が達成された後の高等学校の姿はどんな姿なのか。当然高等学校数も含めて、いわゆる高等学校再編活性化後の三重県立高校の姿について2点目。

 それから、3点目は、いわゆる今までのところ再編は順調に進んでいるようであります。しかし活性化、これも例えば総合学科とかいろんな努力をしていただきました。それなりの成果はそれぞれの地域なり高等学校でいろんな成果がありますけれども、一番問題は普通科の進学を中心としない高校、大体生徒数でいうと5割強あるんですかね、普通科の、ここのところの普通科の活性化が、非常に荒っぽい言い方をすると、ほとんど手がつけられていない。

 だから、三重県内の企業からもやっぱり普通科を卒業していった子どもに何とかやっぱり県内の企業に就職してほしいし、県内の企業で使いたいという、県内の企業に入っていただきたいというような、そういうような力というんですか、そういうような学習をした生徒を欲しいという、こういう要望も強く出されています。学校教育が企業の要望だけにこたえるということではありませんけども、やはり普通科の進学をしない、そういう高等学校の活性化がこの三次を通した計画の中で一番遅れているんじゃないかと思います。この3点についてお伺いします。

       〔教育長 安田 敏春君登壇〕



◎教育長(安田敏春君) 高等学校の再編活性化についてお答えを申し上げます。

 まずは第三次の実施計画についてでございますけれども、議員からも御紹介ございましたように、平成13年度に県立高等学校の再編活性化基本計画というのをつくりまして、以降、3年3年と区切って実施をしてまいったわけでございます。

 そして、この第三次実施計画でございますけれども、来年から計画になりますが、こうした歩みの中でさらに適正規模化を進めたい、そして、定通のネットワークの整備、こういったものを中心にしてこれまでの進捗状況でありますとか、あるいはこの間の協議会での協議内容を十分に踏まえまして、今年中にはこの実施計画をまとめたいなと、策定したいというふうに考えます。

 なお、ございました伊賀地域と松阪地域の高校の再編につきましては、既に各地域でいろいろと協議会等で御議論いただいております。この地域の意見を十分に尊重しながら、より魅力ある高等学校となるように、引き続きさらに具体化をして検討を進めていきたいというふうに思っているところでございます。

 そして、この後の将来の姿はどうなるのかということでございますが、今回、第三次の実施計画が終了する平成23年度といいますのは、全体のこの10カ年計画の最終の目標年度でもあるわけでございますが、これまで平成13年度には、全体で64校で約4万9000人の生徒が県立学校で学んでいたわけでございますが、今年でございますが、今年にはこれが60校で4万1700人というふうになっております。したがって、4校が減って、約7300人の子どもたちが当時より減少したと、こういう状況でございます。

 そして、この間、大規模校の解消でありますとか小規模校の再編活性化を進めてまいりました。また、専門学科については、拠点化を図ることによって地域や大学、企業等と連携をした特色ある取組も進めてきたところでございます。また、定時制通信制高校につきましても、3校に昼間部を設置するなどいたしまして、生徒の多様な学習ニーズに対応してきたわけでございます。

 そして、今年はこの10カ年計画の6年目を迎えるわけでございますが、今年と、そして、さらに第三次の実施計画期間におきましても一層適正規模化や各学校の特色化、魅力化を進めることによりまして、それぞれの県立高校において、それぞれ特色を生かして、子どもたちが楽しく生き生きと学校生活を送って、社会性や豊かな人間性をはぐくんで、能力を十分伸ばしていると、そういう将来の姿を目指して取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。

 それから、3点目は、普通科高校の活性化についてでございます。現在、普通科高校の中には特色化を進めにくい学校が幾つかございます。議員御指摘のとおりでございます。これらの学校についてその活性化を検討していくということが今後非常に大きな課題であると、私どもも認識をしているところでございます。

 これまでもこれらの学校では生徒の多様な学習ニーズに対応するために、そして、一人ひとりの能力を十分伸ばして、進路希望に応じて、例えば、福祉、情報、アスリート、自然環境等々のそういうコースを設けて、それぞれ興味、関心に応じて取り組んでいただいたり、あるいはコミュニケーション事業といったような非常に特色のある選択科目なんかも設置をして努力をしてきているところでございます。今後はこうしたことに加えまして、さらに生徒が職業観や勤労観を十分に身につけられるように、より一層キャリア教育を推進していくことも必要ではないかなというふうに考えているところでございます。

 教育委員会といたしましては、第三次の実施計画の中でもこうした普通科高校の活性化に引き続き取り組んでいかなければならないというふうに思っておりまして、学習者の視点に立った各学校と協働して、生徒や保護者から信頼される魅力ある高校づくりを進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) どうもありがとうございました。

 一つだけお伺いします。

 計画が終わる平成23年には高等学校の数は幾つになるんですか。



◎教育長(安田敏春君) 先ほど申し上げましたように、これまで64校が現在学校数は60校になっておりますが、今、具体的には伊賀と松阪で再編の計画が進んでおりますが、これらの数が最後は反映してくるというところでございます。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) そうすると、60になるんですか。



◎教育長(安田敏春君) さらにあと3校ほどは、最低でも減ろうかと思います。

       〔30番 大野 秀郎君登壇〕



◆30番(大野秀郎君) それじゃ、もう1分ですから、私、この再編活性化計画は大変あれですけども、私、一つ疑問に思っておるのは、平成20年度からの再編活性化計画のもう既に統合の議論がかなり地域で進んでおるんですね。計画が立たない前に一次も二次も三次もそうなんですね。計画ができてから着手じゃなしに、着手して、土俵が決まって、大体話がついてから計画なんですね。

 この辺の手法というのが教育というので大変難しい課題があるからかと思うんですけども、計画の策定が今年の前半だと、その話し合いが既に始まっておるというんです。この辺の手法についてはどうかなという、正直言いまして、少し疑問を持っていることだけ申し上げたいと思います。

 それから、あとはまた一味違った質問があるようでございますので、これで一つ終わらせていただきます。(拍手)



△休憩



○副議長(桜井義之君) 暫時休憩いたします。

               午後3時3分休憩

          ──────────────────

               午後3時15分開議



△開議



○副議長(桜井義之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。



△質疑・質問



○副議長(桜井義之君) 質疑・質問を継続いたします。52番 萩原量吉君。

       〔52番 萩原 量吉君登壇・拍手〕



◆52番(萩原量吉君) 4年ぶりに津の真弓俊郎さんとともにこの議場に立たせていただきます。四日市選出の日本共産党、萩原量吉でございます。知事選を戦った、野呂知事と対決した唯一の政党でもありますので、その立場でずばり質問をしたいと思いますので、ひとつ端的な質問に真正面から答えていただきたいと思います。

 まず、知事選のあり方について、あなたの後援組織、みえけん愛ネットワークですか、この役員を見て大変驚きました。会長の代表ですか、小菅さんは元公安委員長ですね。副代表には元教育委員長など、県のこういう公的な役割についた人たちが、また、長年公安委員や教育委員をやった人が入っていますし、農協から、漁協から、医師会、商工会議所などなど本当にあらゆる団体を網羅している。これがやっぱり端的に言って権力の集中ではないのかというふうに思うわけであります。

 不偏、不党、公平、中正を旨とする公安委員長がそのトップだと。警察の管理する親分が後援会の役員かと、選挙違反やってもええわなと言うた人もいましたよ。やっぱり今、知事が去年は3人も逮捕されている。14人だったか、市町長などが逮捕されていますね。

 ですから、やっぱりこういうような形での権力の集中というのは大変いかがなものかというふうに思うわけであります。大体こんな人がやるわと言うたって、個人的に応援してくれるのは結構だと思うけども、こういう組織を全部集めて、漁協から、農協から、県から補助金がようけ行っている団体あるでしょう。さっきも58億円大赤字やと言っておった漁協の代表も入ってくるなんていうのは、こんなのはやっぱり貸し借りの関係ができますよ。

 それから、やっぱりいろんな格好であなたも借りができるということになるんじゃないですか。こういうやっぱり選挙のやり方は間違いである。ましてやこんなところに県民党なんていう名前をつけたらおかしな話です。

 政党で、私たち以外の政党、自民、民主、公明、社民、みんなあなたに推薦だそうでありますけれども、それだけに余計にまた政策的な違いもはっきりしない格好であいまいになっていく。こういう点もありまして、これが投票率の低さやら、あるいは、また、大変しらけさせていくという形になってしまうのではないか。

 しかも、県から補助金を受けているような団体あるいは、これ、融資を受けても、利子補給を受けても、そういう団体から献金を受けてはならないという公選法199条の様々な項目、献金は直接受けていなくても、これ、労務提供もだめなんですよ。そういう点から考えても大きな疑義がある、このような権力の集中はやめるべきだという点で、一言選挙のあり方について厳しく批判をしておきたい。あなたから見解があれば聞いておきたい。

 関連をして、あなたの政治姿勢とかかわって、財政が大変困難な時期に、知事がたった4年間で4300万円も退職金を受けるということになっております。これらはあなた自身が提案すれば減らせるわけでありますので、きっぱりとこのようなたった4年で4300万という退職金はもうやめるというようなことを提案されたらどうでしょうか。もうもらったんでしょうか、そのことをまずずばり聞いておきたいと思います。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 先般の知事選挙のことについていろいろとお述べになりました。共産党におかれても候補者を擁立されました。私といたしましては、先般の選挙で、共産党はもちろんお立場違いますが、幅広い立場から御推薦をいただき、そして、選挙戦を戦わせていただいたということでございます。

 結果として67万5800票余りをいただきまして、得票率で85.09%いただきました。私としては大変うれしいことでありますし、同時にまた県民からかかる私への期待、これを非常に重く受けとめております。

 そしてまた、共産党さんにおかれても候補者を出された。そのことが実は私に対する批判票としてどのような形で出てくるのか、注目もいたしておりました。辻候補におかれては、11万8400票余りをとられて、14.9%の得票率、実にそのことにつきましては私も謙虚に受けとめ、そして、さらに次のこの4年間、邁進をしてまいりたい、このように考えております。

 後援組織についてお話ありましたけども、いろいろお述べいただきまして、まことにすばらしい、私にとっては本当にお支えをいただく一人ひとりがまさに三重県の顔としての方々でございまして、大変私としてはうれしいことでございます。もちろんそれぞれのお立場で選挙にかかわることのできない方にお願いをしておるわけではありませんし、そういう意味ではそれぞれのお立場で、そして、私をしっかり応援していこうと、こういうことで、先般、後援会組織の中でみえけん愛ネットワークと申しますが、それをつくっていただいたところでございます。

 この間の選挙、私としては、自分自身としてはこれまでの4年間、これを県民の皆さんにどう御評価いただくのか、そういう戦いであったのかなと、こう思っておりまして、したがいまして、投票率の低下であるとかいろいろおっしゃいましたが、前々回の選挙と比べますと状況が違いますので、全国傾向の中で、あんな形のものなのかなと、こうも思っておるところでございます。

 それから、退職金のお話について触れられました。これについて申し上げておきたいと思います。

 退職手当は、勤務の性質、対応などから見まして、常時勤務の一般職や、それから特別職の職員、これを支給対象としております。普通地方公共団体の長に対する退職手当につきましては、地方自治法の規定に基づき、具体的内容を条例で定めているところでございます。

 特別職の報酬等につきましては、昨年12月に特別職報酬等審議会に諮問を行いまして、職務と責任の度合いや社会経済情勢、他の地方公共団体との均衡等を考慮しながら多角的な視点で審議をしていただきました。

 その中で退職手当につきましても、昨今の各地方公共団体における見直し状況等にかんがみまして御意見をいただきたいということで、お願いをいたしました。その答申を踏まえまして、本年4月から、知事、すなわち三重県では私ですが、その退職手当の支給割合につきまして引き下げを行ったところでございます。

 このようなことから、今後も特別職の報酬等につきましては、特別職報酬等審議会において十分御議論、御審議をしていただき、私たちは常に県民の視点から見て適正なものにしていくべきだと、このように考えているところでございます。

       〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 調べてきて質問をしているんですが、若干下がった、北川さんのときは4716万、あなたの場合に4300万。

 報酬審議会等で審議いただいたというけど、この審議会のメンバーを見てびっくりした。みえけん愛ネットワークの役員が2人も入っているやないですか。こういうのを持ちつ持たれつと言わへんの。私はこういう点で県民の感覚と物すごく大きなずれがある、あえて言っておきたい。

 時間がないので残念ですけど、こんな財政困難な時期に県会議員も海外視察をやめたんですよ。これ、6000万ですよ。あなたの4300万やめてくれたら、それこそ1億超えたのにね。私は、こういったような特権的な他府県との比較ではなくて、あなた自らにも厳しい改革をやってもらいたいなと、そんなふうに思います。

 国際試合の出場者激励費450万とか全国大会出場者激励費、中学、高校対象、これ、808万とか過去に予算を削っているんですよ、北川さんや村尾さんのときに。こういうところにこそ、国際大会に出ていく、三重県にもようけおるでしょう。そういう方々にこそそういう旅費を提供して、これ、県会議員の海外視察もやめたんだから、そんなところにこそ回してもらいたいということをあえて要求しておきます。残念だけど、時間がないので次々いきます。

 2点目、県幹部職員の県からの多額の発注を受けている大手ゼネコン、建設関連会社への天下りをやめよと、こういう問題です。1995年にも追及しました。2002年にも追及しました。(パネルを示す)相変わらず、今回、県幹部が建設関連会社75社に80人も天下りをいたしております。

 この天下り、一般的に私は県職員の再就職を批判するつもりはありません。年金も延びていますからね。だけども、県の土木部の幹部が、例えば県土整備の部長が2001年3月にやめて、日本土建に天下っていると。県下トップの発注高だといったようなこういう関係、これはどうしてつくられるのか。最初に聞いたときは村尾さんが部長のときだった。県があっせんして再就職を紹介していると答えましたよ。これ、文書でももらっています。ところが、その後はやっていませんと言うんですよ。これは職業選択の自由だからと、こう言うんですね。だけど、あっせんしてないんだったら、じゃ、どうしているの。これ、自分で売り込んでいるとし考えられないでしょ。自分が部長のときに、あるいはまた、副部長やら県民局長やら建設部長やらいろいろおるんですけども、売り込むんですか。あるいはまた、仕事でそれこそつばつけて、わし、今度就職頼むわということになるの。あるいはまた、情報を持っていって、お土産でお土産工事へということにやるんですか。

 この結果、私、驚いたんだけど、今、県では物すごく競争で、7000万以下の地域公募型の指名競争入札だと82.8まで落札率が落ちている。ところが、見てください。90数%ですよ、みんな、資料、渡してありますね。物すごく高値安定、こんなのは情報を持っていったとしか考えられないではないか、そんなふうにも思えます。

 これ、地公法34条の守秘義務、守られていませんね。これは退職者にも義務づけられているわけでしょう。結局は県の工事発注、入札の仕組みや検査の方法や工事積算単価その他基準、予定価格と幹部のくせなんかも含めて、全部これはそのまま行っているとしか考えられない。そして、日本土建などは自民党に多額の献金をしているという、こういうような政・官・財の癒着の構造そのものじゃありませんか。これ、官製談合とでも言えるのではないかと言いたい。JVなどがとっている特定建設共同企業体の平均落札率なんかは94%超えているんですよ。そういう点からして、このような幹部の天下り、認めますか。官製談合そのものじゃないですか。一遍全面的に調査して、はっきりと答えを言うてほしいと思うんですけれども、いかがでしょうか。ずばりお答えください。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 知事の退職金のことについて少し追加してお答え申し上げておきますけれども、日本共産党が推薦をし、全国で自治体の市長を務めておる、党員としての方々の状況について調べてまいりましたが。

       〔「そんなこと聞いてないよ、知事」と呼ぶ者あり〕

 共産党の主張についておっしゃっておられるけれども、それにつきましては全然退職金の辞退をしておるというような、そういう状況はないというようなことも一つつけ加えて申し上げておきたいと思います。

       〔「おかしいやないですか。私の質問に答えてないよ。そんなものは言いわけにならんやないか」と呼ぶ者あり〕

 さて、天下りのことについてお話ありました。建設会社等への職員の再就職についてでありますけれども、地方公務員の場合、国家公務員とは異なりまして、法律上の制限があるわけではありません。以前は企業から人材派遣の要請があった場合に、再就職を希望する職員に紹介していたこともあったようでございますが、現在では再就職のあっせん、紹介は行っておりません。

 退職後の再就職を制限するということにつきましては、職業選択の自由や退職後の生活とのかかわりなどもございまして、慎重に対処すべきものと考えております。

 しかしながら、建設会社等への職員の再就職に当たりましては、不正の温床となるようなことがないよう、また、特定の企業の利益のための働きかけがないように十分に留意することが必要であると、こう考えます。

 このため、県におきましては、御承知だと思いますけれども、昨年の12月から一定の公職にある者等からの要望等に関する取扱要領、これを定めまして、その中で県職員であった者からの要望等についても記録し、情報公開の対象とすることによりまして、公平性、透明性を高めることといたしております。

 今後のことでございますが、現在、退職後に営利企業等に就職した職員によります現職への働きかけ、これを規制することなどの規定を盛り込みました地方公務員法の一部改正案が国会にも提出をされておるところでございます。国家公務員法の改正等も含め、今後のその動向を注視してまいりまして、県として退職管理のあり方について検討をしてまいりたいと考えております。

       〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 全く私の疑問にまともに答えていませんし、この議場におられる方も、テレビの視聴をされている方も全くこのような75社80人の天下り、こんなものが公平性、透明性が確保されているなどと言えないことは明らかです。職業選択の自由、そんなものは全くおかしな答弁で、不正の温床、特定企業の働きかけ、あるからこの結果が出ているんでしょう。そんなものはまともな答えになっていない。

 私は、ぜひ要求したいと思うのは、このような官製談合そのものとも言えるような実態を全面的に調査して、県民の前に開示してもらいたい。いいですね、知事、開示してくださいよ、全面的に。このような、今言いましたよ。このような天下りとその関係企業と工事発注の実態ですよ。これを見れば、非常にはっきりするんです。このことを強く要求しておきます。全面的な調査を求めたい、このことをお願いしておきます。

 さらに、先に急ぎますけれども、3点目の石原産業のフェロシルト問題にもどうしても触れておきたいので、これを先に言います。

 フェロシルトというのは、これは石原産業の産廃そのもの、アイアンクレーの形を変えた産廃そのもの、偽装なんですね。知事のところにフェロシルトとアイアンクレーを置きました。どっちがどっちかわかりますか。これ、普通の人が見たらだれでも、こんなのどっちも産廃やんかと言うんです。産業廃棄物そのものなんです、まともに見たらですよ。まともに見なかった、石原産業がああ言っていたから。

 結局だれがこんな事態をつくり出したのか。他府県にも迷惑かけて、本当に申しわけないんだけれども、野呂知事は石原の幹部が逮捕されたときに、全体像の7割はリサイクル製品認定前の投棄だったなどと責任逃れの発言をしています。おかしな話です。石原産業との癒着の問題はもういっぱい山ほどあります。

 私たちはすべてこれを今言う時間がありませんけれども、1985年当時から試験研究機関総動員して石原の廃棄物、資源化研究を強力に支援しています。このときに六価クロムが出ていることはちゃんと認めているんです、県の機関が。それから、2002年、2003年には科学技術振興センターでフェロシルトを利用した農業用の土壌改良剤の共同研究をやっている。補助金まで出している。

 それから、県のホームページで三重の環境のところでわざわざ宣伝までしている。環境保全事業団、理事会に石原産業枠がある。歴代工場長が理事に入っている。この事業団の社屋は石原加工建設の請負ですが、石原とのかかわりは余りにも深い。この環境保全事業団が検査しただけで、リサイクルは六価クロムが出ないでしょうということでやっている。クロスチェックもやっていない。全く検査結果のうのみ。

 それから、認定審査のときにもアイアンクレーとフェロシルトの違い、この資料の提出、これも求めたんだけど、県職員が意識的にサボったのか、やられていない。公判の中でも、この石原の裁判、公判定の中でも県の手助けなどがいろいろとやられている。

 問題が大きくなってから、私たちはパイプが下でつながっているではないかという、そういう事実まで突きつけたんですよ。それでもまともに検査しなかった。立ち入り件数も大幅に減っている。事前通告してからの立ち入りはやっている。もうあらゆるところで石原産業との癒着がいっぱいであるし、この犯罪に手助けをしたのじゃないか、協力してきたのではないか、こういうふうに言われても仕方がない。

 私はこれら一つ一つの事実をきちんと精査して、深く反省もして、その責任を明確にすべきだと。それをやらなかったら、石原産業なんていうのは札つきの企業でしょう。廃硫酸のたれ流しがありました。公害裁判でもありました。まさにこのような企業に対してやっぱり大企業だから許されるといったような、こういう甘さがあるのではないか、この点をずばり指摘しながら知事の責任を具体的に問いたいと思うんですが、いかがでしょう。この反省をとことんやって、調査をし直して県の責任を明確にする、このことを約束してください。

       〔知事 野呂 昭彦君登壇〕



◎知事(野呂昭彦君) 先ほど民間の会社に就職をした県職のOBについて資料を提供しろと、こういうことでございますが、それにつきましては県のほうであっせんをしておる、紹介をしておるわけでありませんので、そういった資料は持ち合わせておりません。

 それから、今のフェロシルト問題でございますけれども、これにつきましては県民の皆さんに大きな不安を与えたところでございます。県といたしましても、リサイクル製品の認定というふうな、そういったこと等もございまして、まことに動議的な責任を感じております。そこから議会ともいろいろと協議をいたしまして、平成18年3月にこの三重県リサイクル製品利用推進条例を改正するというような手続をとったわけでございます。

 今、フェロシルトの撤去の状況でございますけれども。

       〔「いや、そんなこと聞いていない。何にも聞いていない」と呼ぶ者あり〕

 県内七つございまして、五つで完了いたしております。

       〔「聞いていないじゃないですか、時間稼ぎしなさんな」と呼ぶ者あり〕

 今後、やっぱりこういう撤去作業の残っておるところをしっかり進めていくということが、また、県民の早く信頼回復にも結びついていくものであると考えております。

 いずれにしましても、この問題から得ました教訓を生かしながらさらにしっかり県政に取り組んでまいりたいと思っております。

       〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 先ほどの天下りで県があっせんしていないんだから、資料を持ち合わせていないなどという答弁、これはもう全く無責任で、私がこの事実を突きつけたんだから、この事実、検証してみたらどうですか。高値安定になっておる、これ、官製談合だと私は言っているんですよ。あなたもそういう態度なら、官製談合の手助けをしていると言われても仕方がないですよ。全く無責任。

 石原産業のフェロシルトの問題で、責任を感じながらと言われているけれども、教訓と言ったけど、教訓、どうくみ出しているのかって、全く教訓がない。

 これは県議会もこのリサイクル条例を決め、そして、当初大企業がなかったのに大企業まで含めたこういうものにまで入れ込んできた、これ、石原産業と富士電機だけが県の補助金をもらって入っているんですよね。おかしな話なんです。

 しかも、県議会は、この問題についても、残念ながら私たちがいなかったですけれども、新聞にも「石原産業のフェロシルト問題、逮捕された翌日に取り上げた議員は1人もいなかった。議会と県民感覚との間に大きな溝があるのかもしれない。浮世離れした集団である」、県議会を浮世離れした集団とまで新聞に書かれているという。ある面では、県当局と県議会に対してこういう疑惑が県民からもかけられているんですよ。

 その意味では、私は議会も含めて、これらの問題がなぜ出てきたのかということを深く反省をし、そして、教訓をつかんで、そこから環境行政を変えていくんだということにならなかったら、これは他県からも笑い者になる。ましてや環境先進県などと言いながらRDFの爆発をやったり、あるいはガス化溶融炉も大赤字で何ともならんだりという事態になっているわけでありますから、本当にその意味でこのような大企業との癒着、ここに対して厳しく反省をしなきゃならんというふうに思います。

 しかも、石原産業はこのフェロシルトの認定が行われた翌年から民主党三重第3選挙区への献金もしている。こういう問題もあるんです、私たちは疑惑として言いたい。知事にここの点もはっきり聞いておきたい。企業や団体からこういう献金をもらうことは許されますか。ましてやこういったような県とのかかわりが深い企業からの政党への献金など、これは許されない、この点、知事、見解があったらはっきり聞いておきたい。



◎知事(野呂昭彦君) いろいろお述べになりました。一つ一つが事実のことなのかどうなのか、今、私にはわかりません。萩原議員の御主張をお述べになったものだということでお聞きをしておりました。

       〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) 端的に言って答えられないということなんですよね。

 私は、こんな事実があるんだったら、あなた、怒らなあかんと思うんですよ。県の幹部がこんなにようけ天下ってね、こんなのが工事発注だから安定でやられているんだと言ったら、あんた、これ、県の工事発注で落札率が7000万以下では82%なんですよ。だけど、94%、日本土建で言えば94.3%だと。こんな高い高値安定しているのを、これは私は県から幹部職員が行っているからではないかと決めつけているんですよ。あなたがそうでないのやったら、そうでないと言うたらどうですか。見て見ぬふりではだめです。県民のこの疑惑に対して、あなた、答えられないんだったら、官製談合の味方をしていると言われても仕方がないですよ。お答えがあったらずばり聞いておきたい。調査してください。少なくともはっきり資料を出してください。



◎知事(野呂昭彦君) 先ほど大体お答えをしておるんでありますが、県といたしましては、職員のやはり再就職だとかそういうことについては、職員それぞれの生活の問題、いろんな状況がございます。そういう中で、県政が公正、適正に行われるように、そういったOBからの実は圧力、影響というものを排除するという形で今回いろいろ要望等についての取扱要領も決めておるところであります。

 そしてまた、今、国においてはいろんな議論が進められておりますから、しっかりそういったものも見ながら、県政においても今後もいろいろ取組をしていけばいいと、こう思っておるところであります。

 少なくとも今回いろんな入札制度等も変えてまいりまして、共産党さんがいろいろ力んでおっしゃっても、私としては、全国の中では最も高い厳しいレベルの入札制度、これが今三重県で実現されていると、こういうふうに思っております。しかし、これをさらにいいものにしていくために、今後、さらなる努力をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。

       〔52番 萩原 量吉君登壇〕



◆52番(萩原量吉君) やっぱりまともに答えていませんね。

 それで、厳しい入札制度と言うけど、中小のところでは物すごい激しい競争をやっているんです。だから、82%になっているんですよ。ところが、こんな高値安定ですよ。事実だったら大問題だというふうに言わないとおかしい。やっぱりその点であなたの姿勢が問われるし、日本土建をはじめとする様々な大手ゼネコンに対しても、あなた、毅然たる態度をとってもらいたい、このことを強く要求をしておきたいと思います。

 残念ながら時間でありますので、終結せざるを得ませんけれども、今後、唯一野呂知事に対して、選挙戦でも対決をして大きな批判票を集めた日本共産党ですから、今後とも一層頑張りたいと思いますし、ぜひ今日のこの問題提起をきちんと正面から受けとめて、調査をしていただきたい。そのことを強く求めて質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 本日の質疑並びに質問に対し、関連質問の通告が2件あります。

 最初に、大野秀郎議員の質疑並びに質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。40番 舟橋裕幸君。

       〔40番 舟橋 裕幸君登壇〕



◆40番(舟橋裕幸君) 大野議員の文化力の中の博物館構想について、関連して質問させていただきたいと思います。

 私が当選させていただきました平成7年、ちょうどその年度末の3月議会だったと思いますけども、博物館についての図面、イラストが提示を全協にされました。その博物館とともに同敷地内に公文書館を建てるという図面でもございました。学術的、歴史的文書が日常的に県民の目で見ていただける、すばらしいことだなというふうに期待をしたところですが、意に反して、そのときの全協は随分様々な問題指摘もございまして、見直しを執行部のほうに余儀なくされるという経過がありました。

 翌年でしたか翌々年に、今度は博物館の上の階に公文書館を設置するという新たな案が提示をされました。これもいろいろありまして、それ以降、北川知事の箱物凍結という経過をたどり、この10年間余りは、どちらかというとソフト部門で、博物館のあり方の検討会での議論になっていました。その都度、資料も見せていただいたりしてきた中で、公文書館の位置づけ、また、機能についてだんだんだんだん薄くなってきたなという寂しい思いをしておりました。

 同時に、他の都道府県を見ますと、単独で公文書館を有する県もございます。そういった意味では、学術的、歴史的な文書を所蔵する公文書館というのは、今回の知事の言う知の拠点の中でどういった位置づけでおられるのかなというふうに思います。今回、知事が選挙公約で訴えられました博物館の整備について、公文書館または公文書館的機能についてどう位置づけられているか、お伺いしたいと思います。



◎知事(野呂昭彦君) 公文書館につきましては、これまでに県が作成あるいはまた、取得した公文書であるとか、あるいは古文書、こういったいろんな記録があるわけでございまして、これは三重県のそれぞれの時代というものの状況を反映した県民生活の足跡としっかり連携しておる、それを伝えるものでございまして、そういう意味で、貴重な歴史的、文化的資料、資産であると、こういうふうに思います。

 実は、それらを納める公文書館につきましては、私も知事になりまして、この4年間の間にこの公文書館についても将来どうするのかというのは三重県の大きな課題だなという、そういう認識は持っておったところでございます。

 このたび知の拠点として博物館についても今後ゼロからもう一度少し整備について考えていこうということで、これからの文化振興策について御議論をいただいて、あるいは県民や議会の皆さんからも御意見をいただいて検討していこうと、こういうことにしておるところでございます。

 今日は議会のほうから、舟橋議員のほうからこういった御指摘をいただいた、これは大変貴重なものだと、こう思っております。今後、新しい文化振興策の中で、ぜひこういったことについても御議論をいただきながら考え方を整理してまいりたい、このように考えておるところでございます。

       〔40番 舟橋 裕幸君登壇〕



◆40番(舟橋裕幸君) 個人が所有する貴重な資料、どうしても時がたちますと散逸をしていきます。役所が持っているものですらなくなっていく危険もあるわけであります。同時に、今、心配されています地震、地震が起きて個人が持っているものが破壊されてしまう、そういった危険もあるわけでありますので、やはりせっかく三重県民が有する貴重な資料についてはきちっと一堂に集めて、県民の皆さんに見ていただき、学習していただける場をつくっていただきたいなというふうに思います。

 あわせて県史編さん室があって、県史編さんを今進められています。どうしても議会のほうでも遅々として進まないという、激励なりしりをたたかれるような発言もあったりもします。そういったことも加味し、所轄する生活部が今回は博物館構想の議論の所轄部になりましたので、十分公文書館または建物を建てるには今非常に大変ですから、公文書館的機能を有することを十分視野に入れた議論をしていただきますよう要望して終わります。

 ありがとうございました。



○副議長(桜井義之君) 次に、萩原量吉議員の質疑並びに質問に対する関連質問の通告がありますので、これを許します。23番 真弓俊郎君。

       〔23番 真弓 俊郎君登壇〕



◆23番(真弓俊郎君) 日本共産党の萩原議員に関連して質問を行いたいと思います。真弓でございます。どうぞよろしくお願いします。

 ここでしゃべるのは実は初めてでございまして、余りなれてへんので、言葉が詰るかもわかりません。

 昨日だったかと思います。夕刊に非常に楽しい記事が出ていました。かつて理事としてここに座ってみえた方が、国のキャリアの方が、もう二度と天下りは嫌だというばかりに今度は俳優になると、そういう記事が出ていました。某坂本さんという方ですが、この話を見まして、萩原さんがこの質問をするということも関連はしていると、やはり時代の流れというのが随分変わっているんだと、権力を利用して天下りをする、そういうことが国民感情からも当の役人の人からも支持されていない、そんな時代にもうなってきているのか、このように感じた記事なんです。

 先ほど萩原さんの質問にも知事も懸命に答えてみえたと思うんですけども、やはりすっきりしないな、このように思います。

 一つは、かつては総務部があっせんをしていた。しかし、今はしていない。しかし、ちゃんとあの資料に出てきたように、適材適所といいますか、あるべき人がある建築会社へちゃんと行ってみえる。これは建築会社だけでもありませんね。ほかの外郭団体にもちゃんと県の幹部の人たちが行ってみえます。

 これは結構県にとっては大事な話だと思うんです。県職員として30年もいろんな仕事に携わってきて、県政のことを隅から隅まで知り抜いている。だからこそ、県のいろんな会社あるいは外郭団体なんかで役に立つことができるだろう、このように思いますが、だけども、適材適所でそこへばっと行かれる、そういう仕組みは今は総務部があっせんしなくてどうやってできているのか。個人個人で電話して、日本土建さんですか、私どうでしょうということは、そんなことはあり得ないし、ただし、多分紹介はあると思うんですけども、今、そういう民間会社なり外郭団体からのそういう再雇用というか、極端な話は天下りですけども、そういう紹介なんかはどの部局が対応しているのでしょうか、まず、それをお聞きします。



◎総務部長(福井信行君) 先ほどの萩原議員の質問につきましては建設会社ということでございましたので、そこのところであっせんとか紹介のほうは一切いたしておりませんという知事答弁をさせていただきました。

 ただ、県の関係します4分の1以上の出資法人でございますとか、県の施策と関係する団体と、それからまた、県が筆頭株主等の会社につきましては、県がその団体から県の在職中に培った知識ですとか能力を有する人材を必要とする、そういう要請を受けた場合には、その要請の内容を踏まえまして、適任者の情報を提供させていただいております。そうした要請のあった企業さんとその紹介をした御本人等が話し合っていただいて、その就職が決定した場合には、翌年、今年で言いますと、19年ですと4月26日にその者の氏名ですとか役職者等につきましては公表をさせていただいているところでございます。それにつきましては総務部が所管しております。

       〔23番 真弓 俊郎君登壇〕



◆23番(真弓俊郎君) 建築会社以外は情報提供をしているということですね。ということは、建築会社はそれほどまでにやはり疑惑を招くから、こういう情報提供はしないということだと思うんです。ところが、建築会社にも、先ほど萩原さんのパネルで見せたように、ちゃんと県幹部が行っているわけです。情報提供もしていないのに、どこからか、それこそ天の声とか神の手でぱっぱっぱっと振り分けられるのでしょうかね。この天の声とか神の手というのは談合でよく出てくる言葉ですよね。どこでどうなっておるかわからんけども、そこへちゃんとあっせんされた県の元高級幹部が天下っている、この事実は、先ほどパネルで見せたばかりです。

 これに対して、その後の国の情勢を見守る、そんな話ではないと思うんですね。三重県自身が、あるいは野呂知事自身が率先してこの疑惑を解消することが今急務だと思われます。

 ある建築会社からお聞きしますと、官製談合が談合のもとやと。そんな業者同士で談合ができるわけがないと、こんな話をしてみえます。しかも、天下りを受けるのは、その天下りをされる方がどんなお土産を持ってくるかだと、これ、情報のことですね。お土産がない、そんな天下りなど雇う理由がないし、そんな金もない。これもほとんどの議員の皆さんも県民の皆さんも今の建築業界の情勢を見ればうなずくような話なんですよね。

 そういう疑惑を県民が持っていると。その中に対して国の取組を見ているだけというその回答では、県民はやっぱり納得しないし、実際に今の三重県の県職員の人たち、おれは退職したらどこかへ天下れるでええわと、これは教職員は再雇用でひいひい言わなあかんのやけども、一般の方は定年をしてから年金をもらうまでどうして働いたらええんかわからんというそんな時代にこんな疑惑が残っている。しかも、それが談合という税金を食い物にするその形と全く同じ形で残っている、そのことが一番大きな問題点だと考えられます。

 やはりこれは率先して知事がこの疑惑解消のために何らかの調査をする、何で建築会社に土木関係者が幹部職員が行っているのか、これからもそこに歯どめをして、何年かは行けないようにするとか、そういう考え方を先に示すべきが大事かなと思います。

 国はあっせん公社なんかをつくってどたばたとやっていますけども、そんな国の取組を見ているだけじゃなくて、野呂知事が率先してまず何らかのアクションを起こしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



◎知事(野呂昭彦君) 談合社会だということについては、かねてから日本の社会をそういうふうな言い方でやってこられた向きもあったと思います。ただ、それもやはりそれがいろんな悪い状況が悪影響が出てくるというようなことになって、これはただ単に社会の必要悪というようなそんなのでなくて、これは犯罪的なものだと、こういう認識に今変わりつつあるわけでございます。

 そういう中で、三重県も私が知事になる前にもいろんな取組をやってきたと思います。私もそういう意味では知事になりましてから、よりそういった状況を一般的な話ですが、直しているということに努めてきたところでございます。

 昨年、そこで、他県とはいえ知事が逮捕されると、ああいうことがございました。したがって、すぐさま三重県では、実は要望等の取扱要領、これを打ち出しましたし、それから、全国でも最も厳しい一般競争入札、すべて適用する、導入するという入札制度の改善も行ってきたところでございます。

 さて、お話がございました公務員のあり方ということについては、私は、公務員といえども、やはりせっかく県庁の中で長年仕事をやってきた、そのことをやはり社会にOBになってからもより貢献できる道をしっかり歩んでいかれるというのは大変結構なことだと思います。そういう意味では、民間会社とかそういうところへ積極的に行かれるのはいいのではないかなと思っています。

 ただ、それが県に対する悪影響を持ってきてはいけない。そこで、例えば今、地方公務員法の改正をやっていますけど、地方公務員法の改正の議論の中ではこういうOBの働きかけ、こういったことについて離職後2年間、離職前5年間、そういう働きかけはだめですよというようなことをやっているんですが、三重県は既に今やっておるのは何年間とかそういう規定ではなくて、OBであれば、ずっとOBのその人からの働きかけについてはしっかり取扱要領で対象にしていきますよと。むしろ国での今議論しておるよりももっと厳しい線を出しておるところであります。

 国家公務員法の改正の議論の中では、官民人材交流センターというような、そういうあっせんを一元的に扱う組織を持ったらどうだという意見もありますけれども。



○副議長(桜井義之君) 答弁は簡潔に願います。



◎知事(野呂昭彦君) しかしながら、これもいろいろ議論がありまして、私としては、やっぱり三重県は三重県でできることをしっかりやっていく、そういうことで、すぐさま昨年の年末あるいはこの4月からの新しい制度のスタート、こういうことをやってきたということでございます。

       〔23番 真弓 俊郎君登壇〕



◆23番(真弓俊郎君) 非常に丁寧に答えていただいたんですけども、まだ反論もしたいと思うんですが、時間が来たので終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(桜井義之君) 以上をもって本日の質疑・質問を終了いたします。

 これをもって本日の日程は終了いたしました。



△休会



○副議長(桜井義之君) お諮りいたします。明15日及び18日は議案調査のため休会といたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(桜井義之君) 御異議なしと認め、明15日及び18日は議案調査のため休会とすることに決定いたしました。

 なお、16日及び17日は休日のため休会であります。

 6月19日は、引き続き定刻より、質疑並びに県政に対する一般質問を行います。



△散会



○副議長(桜井義之君) 本日はこれをもって散会いたします。

               午後4時5分散会