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愛知県 名古屋市

平成18年 11月 定例会 11月29日−24号




平成18年 11月 定例会 − 11月29日−24号









平成18年 11月 定例会



               議事日程

        平成18年11月29日(水曜日)午前10時開議

第1 議案外質問

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   出席議員

    山本久樹君     鎌倉安男君

    杉山ひとし君    須原 章君

    服部将也君     加藤一登君

    渡辺房一君     うえぞのふさえ君

    こんばのぶお君   長谷川由美子君

    小林祥子君     福田誠治君

    ふじた和秀君    田島こうしん君

    藤沢忠将君     坂野公壽君

    前田有一君     稲本和仁君

    山口清明君     かとう典子君

    さとう典生君    のりたけ勅仁君

    西村建二君     中村 満君

    木下 優君     岡本康宏君

    ちかざわ昌行君   梅村麻美子君

    吉田隆一君     西川ひさし君

    岡本善博君     斎藤亮人君

    梅村邦子君     田中里佳君

    佐橋典一君     おくむら文洋君

    吉田伸五君     早川良行君

    諸隈修身君     ムラセ博久君

    郡司照三君     久野浩平君

    ひざわ孝彦君    林 孝則君

    小島七郎君     西尾たか子君

    江口文雄君     加藤武夫君

    中田ちづこ君    桜井治幸君

    堀場 章君     渡辺義郎君

    加藤 徹君     横井利明君

    伊神邦彦君     浅井日出雄君

    斉藤 実君     梅原紀美子君

    黒田二郎君     村瀬たつじ君

    わしの恵子君    冨田勝三君

    荒川直之君     田中せつ子君

    三輪芳裕君     うかい春美君

    田口一登君     岡地邦夫君

    ばばのりこ君    小林秀美君

    村松ひとし君    中川貴元君

    橋本静友君

   欠席議員

    工藤彰三君

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   出席説明員

市長         松原武久君   助役         因田義男君

助役         塚本孝保君   市長室長       近藤 博君

総務局長       鴨下乃夫君   財政局長       林 昭生君

市民経済局長     杉浦雅樹君   環境局長       大井治夫君

健康福祉局長     松永恒裕君   子ども青少年局長   佐合広利君

住宅都市局長     尾崎好計君   緑政土木局長     渡辺恭久君

副収入役       加藤博久君   収入役室出納課長   岸上幹央君

市長室秘書課長    星野寛行君   総務局総務課長    二神 望君

財政局財政部財政課長 杉山 勝君   市民経済局総務課長  佐橋和美君

環境局総務課長    平林幸伸君   健康福祉局総務課長  佐藤良喜君

子ども青少年局総務課長        住宅都市局総務課長  水谷嘉則君

           纐纈敬吾君

緑政土木局総務課長  原口辰郎君

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上下水道局長     山田雅雄君   上下水道局総務部総務課長

                              柴田久司君

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交通局長       吉井信雄君   交通局営業本部総務部総務課長

                              黒川和博君

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消防長        田中辰雄君   消防局総務部総務課長 野田和義君

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監査委員       加藤雄也君   監査事務局長     村木愼一君

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選挙管理委員会委員  小寺洋夫君   選挙管理委員会事務局長

                              日沖 勉君

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教育委員会委員    神谷龍彦君

教育長        岡田 大君   教育委員会事務局総務部総務課長

                              各務憲一君

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人事委員会委員    山田光昭君   人事委員会事務局長  吉田 宏君

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         平成18年11月29日 午前10時3分開議



○議長(岡本善博君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名者には西川ひさし君、早川良行君の御両君にお願いいたします。

 これより日程に入ります。

 日程第1「議案外質問」を行います。

 最初に、木下優君にお許しをいたします。

     〔木下 優君登壇〕



◆(木下優君) 皆様、おはようございます。

 お許しを得ましたので、順次質問いたします。

 初めに、ガイドラインの策定による本市の広告事業の推進について。

 この問題は、私が昨年11月の本会議において質問しましたが、私が全国の政令市の資産を活用した広告事業の取り組みについて調べてみますと、導入を行っているところは、横浜、京都、大阪、仙台、千葉、さいたま市の6都市に拡大し、北九州、福岡、静岡市の3都市においても、今後、広告事業の導入を検討しているのであります。6都市では、既に統一した広告掲載要綱や基準などのガイドラインがあります。今後導入を考えている3都市でも、ガイドラインの策定を検討しています。政令市14都市中9都市で、ガイドラインの策定もしくは策定を検討しているのであります。

 本市の各局では、私の質問の後、広告掲載要綱をつくって広告掲載を始めているところもあれば、検討しているところ、本市にガイドラインがないことでちゅうちょしているところなど、さまざまであります。このようなことから、今後、本市におきましても、広告事業の推進による財源の確保の上から、名古屋市広告掲載要綱や広告掲載基準などガイドラインの策定が必要となってくるのではないでしょうか。この点につきまして、財政局長の御見解をお示しください。

 次に、養護学校における空調設備の拡充及び課外活動の充実について。

 本年夏、7月14日に私は養護学校を視察しました。視察を終えて感じたことは、普通教室には扇風機しかないのかということです。知的や身体に障害がある子供たちは、暑くても自分の気持ちをうまく表現したり体を上手に動かすことができないハンディがあります。さらに、体温調節が難しい子供たちのことを思うと胸が詰まります。名古屋市立の養護学校には、全124クラスのうち、体温調節の難しい児童生徒の数は34人で25クラスに及んでいます。教室に空調設備を設置すべきと言うと、何かぜいたくをさせるように思うかもしれませんが、そうではありません。普通の子供と比べて二重にも三重にも障害のある子供たちです。こうしたハンディの部分を補っていくことは、養護の名のつく学校であれば当然やってしかるべしではないでしょうか。

 以上の点から、一日も早く養護学校のすべての普通教室に空調設備を設置していくべきと考えますが、教育長の御見解をお示しください。

 養護学校の児童生徒の放課後の過ごし方といたしましては、家庭で過ごしたり、支援費制度の活用や放課後支援事業などを利用したりしています。小・中・高等学校では放課後に部活動が充実していますが、養護学校では課外活動として、南養護学校を例に挙げれば、バスケット、フライングディスク、陸上、水泳があり、延べ89人が参加しておりますが、ほかの養護学校においては課外活動が十分行われていません。

 こうした現状を踏まえ、障害のある児童生徒も、スポーツだけでなく文化的な活動を含めた課外活動を楽しめるよう学校体制づくりに取り組むべきと考えますが、教育長の御見解をお示しください。

 教員採用年齢制限の緩和について。

 団塊の世代の大量退職に伴う2007年問題では、本市の教員においても多くの退職者が見込まれるところであります。現在、教員の資質向上が叫ばれている中、いかにして教育への情熱、使命感、指導力などを備えた教員を数多く確保することができるかが喫緊の重要な課題であります。

 このような状況の中、名古屋市では教員採用の年齢制限を40歳未満としておりますが、大阪市を初め幾つかの政令市では、この年齢制限を緩和して受験者の確保に努められています。優秀な人材確保のために、受験者の年齢制限の緩和についてどう考えておられるのか、教育長にお尋ねいたします。

 次に、区役所窓口取扱時間の拡大について。

 1年のうちで最も転入、転出が増加する3月末から4月初めにかけての繁忙期、本市の区役所、支所では、市民サービスの向上と窓口の混雑緩和を図るため、昨年に引き続き窓口業務の取扱時間が延長され、市民に好評のようであります。16・17年度の実施結果を見ると、来庁者は1.4倍、取扱件数は1.1倍と17年度は増加しています。中でも、本年4月1日、土曜日に行われた休日開庁は、1時間当たりの来庁者数が平日と比べて2.4倍以上の御利用がありました。こうした結果から、繁忙期における平日の時間延長とともに、土日の取り扱いを望む市民が多いことがよくわかります。

 そこで、お尋ねいたします。18年度の3月、4月の区役所、支所の窓口業務の取り扱いはどう考えておられるのか。また、2年続けて試行実施が行われていますが、いつから本格実施をされるのか。さらには、今後、繁忙期以外の休日開庁についてはどう考えておられるのか。市民経済局長にお尋ねいたします。

 以上で、私の第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎財政局長(林昭生君) ガイドラインの策定による本市の広告事業の推進についての御質問にお答えをいたします。

 厳しい財政状況の中、広告料収入などの税外収入の確保は大変重要であると認識いたしております。

 昨年の11月以降、財政局といたしましても各局に対し、他都市の先進事例を紹介するとともに、市長室の広報なごやへの広告掲載要綱や、教育委員会所管の広報印刷物やホームページへの広告掲載要綱などの事例を周知してまいりました。

 また、平成19年度の予算編成に向けましては、広告料収入について積極的に確保するように指導いたしております。例えば、市民経済局におきましても、議員から御提案のありましたホームページへの広告掲載について、平成19年度中の実施に向け現在検討を進めておるところでございます。

 広告掲載に関するガイドラインについての御提案でございますが、広告媒体ごとに個別の課題がございますことから、関係局と財政局とで十分協議しながら作成に向け検討してまいりたいと存じます。

 今後とも、本市のさまざまな資産を広告媒体として活用いたしまして、広告料収入の確保に向け積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎教育長(岡田大君) 養護学校におきます空調設備の拡充及び課外活動の充実についてお尋ねをいただきました。

 まず、養護学校の冷房化についてでございますが、現在、保健室や食堂のほか、静かな環境を必要とする教育相談室や身体を動かす自立活動室などに整備をしておりますが、冷房がない普通教室での学習の際、発汗作用が十分機能せず体温が上がるといった児童生徒につきましては、一人一人の実情に応じまして、保護者と相談しながら、水分補給を行う、ぬらしたタオルで体を冷やす、あるいは一時的に冷房のある部屋を利用することで対応しております。

 御指摘のありました体温調整が難しい児童生徒の対応につきましては、その多くが重複学級に在籍していることから、今年度より障害の程度の重い児童生徒がいる重複学級から冷房化を進めているところでございます。

 体温調整が難しい児童生徒がいる学級の冷房化につきましては、必要性を認識しており、その対応を検討してまいりたいと存じますが、まずは、来年度にすべての重複学級の冷房化を重点に実施してまいりたいと考えております。

 次に、課外活動の充実についてでございますが、養護学校高等部の中には、愛知県知的障害養護学校体育大会、いわゆる愛ぴっく体育大会などに参加するため、希望者を対象として、大会前の一定期間、週一、二回、午後3時から4時までフライングディスクや陸上などの課外活動を行っている学校がございます。

 このような課外活動を実施するに当たっては、子供の希望状況、指導する教員の確保、下校時の指導体制の整備などの課題がございますが、各養護学校に対しまして、それぞれの学校の実情に応じ、子供たちの興味、関心を踏まえた活動ができる場、機会をより充実するよう指導してまいりたいと考えております。

 最後に、教員採用年齢制限の緩和についてお答えいたします。

 本市の教員採用におきましては、スポーツや芸術、英会話に特技のある方や、本市において講師や教育施策に関連する相談員や指導者、本市以外の現職教員として実績のある方に試験の一部を免除する制度を設けるなど、幅広い層から優秀な人材の確保に努めたところでございます。しかしながら、大量退職時代を迎え、市立学校における教員の定年退職者は、平成19年度末から平成23年度までの5年間で約1,500人を超えることが予想され、今後、質の高い多くの教員を確保することが急務と考えております。

 したがいまして、これまで40歳未満としていた受験者の年齢制限のさらなる緩和の検討を初め、民間企業経験者や子育て等で中途退職した教員など多様な人材の確保をするため、採用方法についてもあわせて検討してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 区役所窓口取扱時間の拡大に関しまして、数点のお尋ねをいただきました。

 まず、区役所の窓口の取扱時間の拡大に関します本年の取り組み状況と今後の方向性についてでございます。

 本市におきましては、市民の利便性を高め市民サービスの向上を図りますために、平成17年3月及び4月に試行的に平日の区役所窓口の取扱時間の延長を行いました。そして、ことしの3月及び4月には、平日の時間延長に加えまして、4月1日の土曜日の午前中に区役所の窓口を開庁いたしたところでございます。この土曜日の取扱件数や来庁者数につきましては、1時間当たりの数値でございますけれども、平日の時間延長の二、三倍となっておりまして、非常に効果的であったというふうに認識をいたしております。

 このような実施結果を踏まえまして、今後の3月及び4月の区役所の窓口の取扱時間の拡大に関しましては、さらに市民の利便性を高める観点から、土曜日、日曜日などの休日開庁を視野に入れながら、より充実したサービスを検討してまいりたいと存じております。

 また、3月及び4月の取り組みの本格実施の時期につきましては、今後の試行実施の結果も踏まえまして、早期に実現できるように検討を進めてまいります。

 次に、繁忙期以外、通年の窓口取扱時間の拡大についてでございますけれども、近隣市町村の中で実施していることは承知をいたしておりますけれども、取扱事務の範囲、その時間など検討する課題も多くございまして、今後、議員御指摘の趣旨を踏まえまして、他都市の実施状況を参考にし、関係局とも連携をいたしながら検討を進めてまいりたいと存じますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。



◆(木下優君) それぞれお答えしていただきました。

 要望でございますけれども、広告事業の推進では、ガイドラインの作成を検討していくとの御答弁をいただきました。今後は、早期にガイドラインを作成し、全市的に新たな広告事業を推進し、広告料収入による財源の確保に全力で取り組んでください。

 来年度は、養護学校のすべての重複学級の冷房化の実施を明言されました。体温調節の難しい子供たちの対応についても検討するとのことですが、もっと早く取り組むべきではなかったのかと思います。私は、養護学校の普通教室の冷房化は当たり前と考えています。我が子を思う気持ちで、これからの対応がおくれることがないよう強く要望いたします。

 教員採用の年齢制限につきましては、現在の40歳未満からさらなる緩和に向け検討との御答弁をいただきました。他都市も人材確保について血眼になっております。本市もおくれをとることがないよう、しっかり頑張ってください。

 以上で私の質問を終わります。(拍手)



○議長(岡本善博君) 次に、田島こうしん君にお許しをいたします。

     〔田島こうしん君登壇〕



◆(田島こうしん君) 議長のお許しをいただきましたので、通告どおり質問させていただきます。

 最初に、広小路ルネサンスの推進についてお尋ねをいたします。

 名古屋のメーンストリート、広小路通を対象とした広小路ルネサンスでは、車線を減らして自動車を通行どめにし、バスと歩行者だけが通行可能なトランジットモール化の実現を目指しておりますが、今回、そのための社会実験が見送りになったことは、地元といたしましてはまことに残念なことであります。しかしながら、将来のトランジットモール本格実施の形について、地元代表者、運輸業界、県警など関係者と調整した結果、交差する南北道路やタクシーの扱いなどについて合意形成に至らなかったということは、都市内のさまざまな活動の現況を改めて考えてみますと、いたし方ないものとも思います。

 また、今後の方針として、歩行者優先のまちづくりや自動車交通の抑制のため、引き続いてトランジットモール化を目指しながらも、まずは栄交差点から伏見交差点までの間約800メートルにおいて、自動車の通行も可能としつつ車線数を現行の4車線から2車線に減らすとともに、あわせて歩道を拡幅するという内容の車線減・歩道拡幅を実現するため、改めて地元初め関係者と調整を図るという方針が示されたところであります。その調整の場面でも難しい問題が出てくるものと思いますが、私はぜひともその実現に向けて努力をしていただきたいと思っております。

 いずれにいたしましても、沿道のにぎわいづくりに向けたいろいろな取り組みを進めるとともに、歩行者優先の道路への改善を着実に実現していくことにより、これらが相まって、広小路通が時代を先導するにぎわいのあるまちとして再生されることを強く願っているところであります。

 そこで、住宅都市局長にお尋ねをいたします。

 まず、車線減・歩道拡幅については、広小路通に歩く楽しさや地上のにぎわいを目指すという市のメッセージを市民に明瞭に伝え、イメージを共有することが大変重要なことと考えます。そのためには、例えば、広小路ルネサンスの求める具体的な姿として、特に拡張した歩道がどのように整備され、どのように利用できるかについて、だれにでもわかっていただけるように、車線減・歩道拡張のイメージ図を早急に示すことができれば、地元を初め市民の理解が深まっていくのではないかと考えますが、いかがでございましょうか。

 次に、混雑についてお尋ねいたします。

 車線減・歩道拡幅は、一般車両も通行可としながら、現在4車線ある広小路通を2車線にするということから、一般車両を通行どめにしてバスのみを通行可とするトランジットモールとは異なり、有効な対策をとらなければ交通混雑が発生するのではないかと懸念されるのは当然であります。

 交通混雑を解消し交通円滑化を図るために、大阪の御堂筋や堺筋などのように、大きな通りを大胆に一方通行にしているところもあります。今後、交通量予測などの調査が行われ、その調査の結果で甚だしい交通混雑の発生が予想される場合には、将来、名古屋駅前がオフィスセンターになることを念頭に、例えば大阪のような思い切った対応を含め検討することも必要と思いますが、どのように考えておられるかお尋ねをいたします。

 次に、地下鉄の終電時刻の延長についてお尋ねをいたします。

 栄地区におきまして、本年6月の改正道交法の施行に伴う民間駐車監視員制度の発足により、違法駐車が激減いたしました。さらに、昨今の飲酒運転に対する取り締まりの強化などもあり、お客さんや深夜まで仕事をしている従業員の多くの人たちが自家用車から公共交通へ間違いなく移行しているのであります。

 しかしながら、例えば栄発の東山線の最終列車は、藤が丘方面、高畑方面ともに午前0時16分となっており、午前0時過ぎまで仕事をしている人は間に合わず、タクシーを利用せざるを得ないことになります。市民生活における負担は決して軽いものではありません。安心して安全に帰宅できるよう、公共交通の利便性の向上、すなわち地下鉄の終電時刻を延長してほしいという要望が私どもにも多く寄せられております。

 また、名古屋市では、名古屋交通戦略のもと、公共交通機関と自動車の割合を3対7から4対6へとする取り組みを進めておられますが、その中で、新たな施策として都心の自動車減量が挙げられております。すなわち、市の施策として都心へ自動車を乗り入れないようにしようということであります。しかしながら、ただ車の量を減らすだけでは公共交通の利用者はふえません。自動車からシフトさせるには、同時にそのかわりの移動手段を確保するため、公共交通機関の利便性を高める必要があります。

 そこで、交通局長に伺います。

 現在、深夜バスの運行もされておりますが、やはり輸送力の大きい地下鉄の終電時刻の延長に対する要望が強くなっている現況、さらに、先ほど申し上げました名古屋市の取り組みも踏まえ、私は地下鉄の終電時刻の延長について検討すべき時期に来ているのではないかと考えますが、交通局長のお考えをお尋ねしまして私の第1問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎住宅都市局長(尾崎好計君) 広小路ルネサンスの推進につきまして、2点のお尋ねをいただきました。

 まず、車線減・歩道拡幅のイメージ図の作成についてでございます。

 広小路ルネサンスにおきましては、広小路通に歩く楽しさ、地上のにぎわいを復興いたしますため、さまざまな取り組みを進めているところでございます。その取り組みの一つといたしまして、ゆとりある歩行者空間の形成を目指すものでございます。議員御指摘のように、歩行者空間の将来のイメージにつきまして、視覚的かつ具体的な姿をお示しし、地元を初め市民の皆様と共有化を図りますことは大変重要であると認識いたしております。

 今回の車線減・歩道拡幅によりゆとりの生まれます歩行者空間につきましては、例えば、まちに潤いをもたらし、木陰により夏の暑さをしのぐことができるような緑の並木、あるいは、買い物やウインドーショッピングなどを楽しみ、疲れたら木陰の休憩施設やしゃれた雰囲気のオープンカフェでゆったりくつろぐ人々など、歩いて楽しいまちを具体的にイメージしていただけるようイメージ図を早急に作成し、地元の皆様や市民の皆様に御理解を得られるよう取り組んでまいりたいと思っております。

 次に、交通混雑への対応についてでございます。

 車線減・歩道拡幅の実施に際しましては、自動車交通の混雑といった面から考えますと、ある程度の影響が発生するものと想定されるところでございます。このため、今後、広小路通を中心といたしました都心部の自動車交通につきまして、その実態の詳細な調査と車線減の影響予測を実施いたしまして、この中で交通混雑の対策につきましてもあわせて検討してまいりたいと考えております。

 今後、議員から御指摘いただきました点も含めまして、交通規制や道路構造につきまして、地元の皆様や関係機関などとも十分協議いたしますとともに、道路利用者を初め市民の皆様への効果的かつ十分な周知の方法など、交通混雑解消に向けての対策を多角的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。



◎交通局長(吉井信雄君) 地下鉄の終電時刻の延長につきましてお尋ねをいただきました。

 地下鉄の営業時間につきましては、お客様の利用状況、他の輸送機関との連絡など、お客様の利便性、さらに採算性やあるいは保守体制などを総合的に考慮した上で現在設定をしているところであります。その結果としまして、全線の最終電車の終着駅への到着時刻は、現在およそ午前0時30分となっておりまして、他都市の地下鉄事業者と比べましてもほぼ同様の状況となっているところでございます。

 一方、議員御指摘のように、違法駐車や飲酒運転に対する取り締まりの強化、そういった社会状況の変化もありまして、地下鉄の終電時刻を延長してほしいという要望があることは、私どもとしても承知をしているところでございます。

 しかしながら、現在の終電時刻をさらに延長することにつきましては、終電から始発時間までの時間が短くなることによりまして、現在、最低4時間を確保したいという、職員の仮眠時間の確保が困難になるなど、健康管理上の問題、あるいは終車から始発までの間に、安全輸送を確保するため線路や電気設備などの保守点検をしておりまして、そういったことが不十分になるといった解決すべき課題が多くございます。また、終電時刻の延長に伴いまして、乗務員、駅務員等を相当数配置する必要がありまして、その人件費等の増加に見合うだけのお客様の御利用が見込めるかどうか、そういった採算上の問題もございます。

 したがいまして、地下鉄の終電時刻を延長することにつきましては、なかなか現段階では困難ではないかと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げたいと思います。



◆(田島こうしん君) ただいま両局長から答弁いただきましたけれども、広小路ルネサンスについては、改めて市長にお伺いしたいと思います。

 私は、広小路ルネサンス構想の実現に向けては、かねてより市長さんの熱い思いを感じ取っておりました。さきにも述べましたように、今回、トランジットモール化を目指しつつも、まずは、とりあえず車線減・歩道拡幅を図っていくという考えが示されましたが、市長の広小路ルネサンス構想の実現に向けての決意について、改めてお聞かせいただきたいと思います。

 それから、交通局長さん、御答弁をいただきましたが、確かに地下鉄全部の終電時刻について延長することは困難かもしれません。ただ、別に一遍に全部の終電を延長しなければならないとは思いませんし、しかも、終電を12時16分から1時にしろなんてことを言っておるわけではございません。ただ、市長さんも、公共交通の利用を何とかふやしたいと常々おっしゃってみえます。そこで、とりあえず終電の延長について要望の一番強い東山線について、たとえ一電車でも終電時刻の延長を検討するお考えはないか、それによって大変利益を受ける市民は多いと思いますが、再度お答えを伺います。



◎市長(松原武久君) 広小路ルネサンスの推進につきまして、私の思いということでお尋ねをいただきました。

 私は、かねがね名古屋の都心につきまして、上品でしかも活気のある、感性を優しく包んでくれる、歩いて楽しいまちにしたいと、こんなふうに思っております。

 現在、名古屋駅地区では、元気な名古屋を物語るミッドランドスクエアなどの店舗が来年のオープンを迎えて大変急ピッチで整備をされております。一方、栄地区でもブランド店などの集積が進みまして、大勢の人々でにぎわいを見せております。そうした中で、名古屋駅地区と栄地区を結ぶ名古屋のメーンストリートでございます広小路通をにぎわいと潤いのあるまちにすることは都心のさらなる魅力向上につながると、こんなふうに思っております。

 また、都心への過度な自動車の流入を抑制いたしまして、広小路通を人と環境に優しい道路としていくことによりまして、環境首都を目指す名古屋を象徴する通りとして市民や来訪者へメッセージを発することは大切なことと、こんなふうに思っております。

 こうした観点から、私といたしましては、今回の広小路通の車線減・歩道拡幅、こういったことはトランジットモール化を進めるための第一歩としてぜひとも実現したいと、こんなふうに思っております。幅広い歩道に緑と水がある、こういうようなことはとても潤いがあって歩いてみたいなという気持ちになる、こんなふうに思います。そういったところに小じゃれた店が連檐する、こうなるととてもいいと、こんなふうに私は思っておるわけでございます。

 今後とも、このような施策を推進したいと思っておりますので、格別の御理解を賜りたいと思います。



◎交通局長(吉井信雄君) 地下鉄の全線ではなくて、要望の強い東山線だけでも終電時刻の延長を検討する考えはないかと、再度のお尋ねをいただきました。

 先ほどもお答えいたしましたように、終電時刻を延長するには解決すべきさまざまな課題がございます。しかしながら、一方、議員御指摘のように、社会を取り巻く状況が変化していることもまた事実でございます。

 したがいまして、それらの課題を解決する方策があるかどうか、また、現在東山線の終電後に地下鉄にかわる輸送手段として運行しております深夜バスの今後の利用がふえるかどうか、あるいは、他の鉄道事業者との連絡も必要となりますので、他の鉄道事業者の動向、そういったものを十分見きわめまして総合的に判断をしていくことが必要であると考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◆(田島こうしん君) 市長の熱い思いを伺いました。ただ、私も自分の経験から照らしましても、一つあるものを変えていくということは大変努力の要ることであるし、辛抱の要ることであります。それに加えて、反対に、反対するというのはまことに簡単なことでございまして、ほかで不便がないか、ここはいかぬじゃないかというのは何ぼでも言えるわけです。ただし、その結果として、その結果がすばらしいものであるならば、やはりそういった反対をする方々に根強く、そして辛抱強くそういったものをやって初めて新しいものができてくると思います。

 実は、私も一つじくじたる思いがあるのは、金山のアスナル金山でございます。私も、地元の意見としてはかなり消極的なものでありましたので、この議会でも消極的な発言をしたことも事実であります。ところが、現実、金山にアスナルができてみますると、本当に何をやってもどうしようもないと言われておったあの金山の北口があんなすばらしいまちに生まれ変わるということは、私自身も大変、この行動に対して水をかけたことには深く反省をいたしておるわけでございます。

 そういった意味で、やはり皆さんが衆知を集めて、いいと思ったことには、ぜひ勇気を持って頑張っていただきたい。そのために市長にぜひ先頭に立って、そして市民の説得に立ち向かっていただきたいということで、もう一度市長の最後の決断をお伺いいたします。

 それから、交通局長さん、私は今言ったように、30分延ばせとかいうことじゃありません。ただ、地元の人が言うのは、あと1本、あと15分東山線をおくらせてもらうと、タクシーで3,000円払わなくても済むんです、それが毎日ですという声があちらでもこちらでもあります。この前、錦の点灯式に行きましたときにも、随分いろんな方からそういう話を伺いました。ですから、保守等大変難しいとは思いますが、ぜひ、そういったたった1本の電車で市民の生活が大変楽になる点もありますので、そういう点を御検討いただきますように、これは要望にさせていただきます。



◎市長(松原武久君) 再度お尋ねをいただきました。

 2010年が名古屋開府400年、同時に広小路開通350年、こういう節目の年でございますから、それは我々が努力すべき大きな節目だと、こんなふうに思っていますから、それに向けて頑張りたいと思っています。



○議長(岡本善博君) 次に、梅原紀美子さんにお許しをいたします。

     〔梅原紀美子君登壇〕



◆(梅原紀美子君) おはようございます。通告に従い、順次質問させていただきます。

 まず最初に、苦しまないがん治療と称し検討が進められている粒子線治療について質問いたします。

 本年度予算では、苦しまないがん治療に関する調査費が計上されました。そして、現在、学識経験者から成る検討委員会も始まっています。検討委員会では、粒子線治療を前提に検討されていると伺っています。現在、粒子線治療に向いていると考えられるがんは、肺、肝臓、前立腺、骨軟部腫瘍、頭頸部などの六つの部位の原発性がんに加えて、単発性の転移性腫瘍です。適しているのは、がん患者の1割にすぎません。そして、消化器系のような動く臓器の治療にも適していないということです。

 市長は、この粒子線治療施設を2004年11月に発表されたクオリティライフ21城北構想の整備事業に組み込もうとしています。ところが、この構想の中核となる西部医療センター中央病院は、消化器系腫瘍を重点とする悪性新生物医療を中心に置くとなっています。構想に対するパブリックコメントでは、消化器系のがんについては、悪性新生物から消化器系がんだけを取り出してのセンター設置には疑問との市民意見に対し、わざわざ当局は、最近のがんの動向としては、依然として胃がん、大腸がんなど消化器系のがんが大きなウエートを占めており、消化器系のがんに重点を置いた対応を図っていくと答えています。

 そこで、第1に、市長にお聞きします。

 昨年の市長選挙で突然粒子線治療を言い出されました。なぜ市長は、既にパブリックコメントまで行って確定してきたクオリティライフ21城北構想と矛盾するような粒子線治療の計画を入れたのか、お答えください。

 第2に、市長に重ねて伺います。

 粒子線の治療の特徴は、ピンポイントでがんに放射線を照射することです。小さながんを早期発見することと組み合わせてこそ威力を発揮する治療方法です。粒子線の治療にだけ力を入れてもこの治療のよさは発揮できません。そのためにも、健康診査やがん検診で早期発見が重要になっています。

 ところが、過去5年間の市民の健康診査の状況を見ますと、検診料値上げと対象年齢引き上げで、各種の検診者はふえているどころか、乳がん検診などは減少しています。手術が難しいがん患者に対して粒子線治療が有効な対策であることは私も十分承知しているつもりです。しかし、報道によれば、施設建設など、初期投資に85億円から150億円かかると言われています。一方で、検診料の値上げなど、がんの早期発見を困難にし、難病患者の切り捨てを行いながら、なぜこの苦しまないがん治療にだけ巨額の税金投入をしようとしているのか、市民が納得できる理由を説明してください。

 第3に、患者数について健康福祉局長にお尋ねします。

 粒子線治療は健康保険が適用されておらず、患者の自己負担は1人当たり自費診療で約300万円程度かかります。また、治療後の5年生存率は、手術、粒子線どちらも約70%で差はないそうです。確かに、手術などに比べれば苦しまない治療ではありますが、果たして300万円を投じて粒子線治療を選択する市民がどれだけいるでしょうか。繰り返しますが、対象となるのは、がん患者の全体の1割にしかすぎません。

 しかも、県内では、同様の施設を愛知県の支援で民間企業が大府市内に建設を進めようとしていると聞きます。県内に二つの施設が建設されることにより、共倒れの懸念も指摘されています。それほどまでして名古屋市が建設を進める理由があるのか疑問です。患者数をどう試算しているのか、お尋ねします。

 第4に、採算性について健康福祉局長にお尋ねします。

 粒子線治療の初期投資としての事業費、経常的な運営費への資金投入はどのように算定しているのか。また、巨額を投じてもほかの施策に優先して行うべきかどうか、疑問を覚えます。採算性など費用対効果はどのように考えているのでしょうか、お答えください。

 二つ目は、保育園の保育料値上げについて質問いたします。

 私どもが行った市政アンケートでは、特に20代、30代の女性から保育料が高いという回答が多く、これでは2人、3人と子供が産めない、子育てという実感がわかないという声が多く寄せられています。

 名古屋市の次世代育成行動計画には、「子どもを生み、育てることの不安感・負担感」などが解決すべき重要課題として挙げられています。その上で、「子育ての経済的な負担の軽減」など、五つのアクションが提起されています。しかし、現実はどうでしょうか。名古屋市の保育料の歴史を見ると、ほぼ1年置きに値上げが繰り返されています。今年度も2.7%値上げされ、子育て世代からは悲鳴が起きています。このような状況で子供を安心して産み育てることはできるのでしょうか。

 ことし9月に発表された行政評価の外部評価では、ほかの政令市との比較において保育料水準の見直しを検討すべきとし、本市の保育料水準にC評価がつけられました。子ども・子育てわくわくプランにあるように、子育ての経済的負担を軽減することが少子化の歯どめにもつながります。保育料はこれ以上値上げすべきではありません。むしろ、値下げすることが必要です。

 市長、あなたも本市の保育料はもっと引き上げろという外部評価と同じ見解でしょうか。保育料の値上げは、市長が定めたわくわくプランの目指すものに逆行するものではありませんか。お答えください。

 三つ目は、地域療育センターの使用料について質問いたします。

 障害を持つ子供にとって、療育センターなど通園施設に通い適切な療育を受けることは、彼らの発達と成長にとって大変重要です。しかし、通園施設に親子で通うために、両親のどちらかが仕事をやめざるを得ないことが少なくなく、夫婦共働きを続けるのは相当困難であり、経済的な負担も大変です。

 ところが、障害児にとって重要な役割を果たしている通園施設の使用料については、障害者自立支援法の本格実施に伴って10月から1割負担となりました。市は、療育センターの使用料や食費の軽減努力はしてきましたが、これまでは応能負担で使用料は無料ないし月額数千円でした。ところが、1万2000円から1万8000円へと大幅な値上げとなりました。しかも、今まで兄弟で療育センターに通う場合、軽減措置がありましたが、その制度もなくなってしまいました。

 保育園には、第2子、第3子が入所している場合、軽減制度があり、保育料は第2子が半額、第3子が無料となります。兄弟で1人が保育園、1人が療育センターに通う場合も負担軽減制度はないのです。こんなことが許されるのでしょうか。障害の有無にかかわらず、2人目、3人目の子育てを支援するのは当然ではないでしょうか。地域療育センターに通っている兄弟の使用料を軽減する減免制度が必要と考えますが、いかがでしょうか。子ども青少年局長、お答えください。

 これで1回目の私の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 苦しまないがん治療につきまして、クオリティライフ21城北で進める理由についてお尋ねをいただきました。

 現在、最も多くの市民が亡くなられる病気はがんでございまして、平成16年には約1万6400人の市民が亡くなられておりますが、そのうち約5,400人、およそ3人に1人ががんで亡くなられております。しかも、がんにかかられる市民は今後ますます増加する傾向にあると推測されているわけでございます。

 粒子線治療は、議員も指摘されましたように痛みのないがん治療でございまして、手術に耐えられない高齢者にも適用できる治療法であります。また、体の機能が損なわれず、治療後も支障なく過ごせるという生活の質−−QOLにすぐれた治療法であります。こうした点で、粒子線治療施設は、高齢社会の生き生きとした暮らしを支える基盤施設としてクオリティライフ21城北にふさわしいものと考えているところでございます。

 御質問の中で、考え方の公表の経緯について触れられました。

 大変多くの市民ががんの治療に苦しまれておりまして、こうした苦しみを少しでもなくしたい、こういう思いを私は以前から強く持っておりまして、この私の考えを「なごや夢普請」という小冊子に発表したことがございました。市会本会議におきましても、平成15年以降、私の考えを申し上げてまいりました。

 御指摘のありましたクオリティライフ21城北構想の全体構想は、平成16年に取りまとめてあります。当時は、粒子線治療の研究開発の進捗状況から見て、その導入を具体の計画として取り上げられる段階ではなく、その後の研究開発の進展を踏まえ、今年度、医療や経済学の専門家、あるいは実際にがん治療を受けられた方、あるいはがん患者を家族としてお持ちになった方々の参加をいただいて、検討委員会において幅広く議論していただいておるところでございまして、苦しまないがん治療の実現に関しましては、このような考えと経緯のもとに真摯に取り組んでまいったところでございます。

 次に、苦しまないがん治療の取り組みを進める理由について、さらにお尋ねをいただきました。

 健康診査やがん検診の取り組みといった観点からお尋ねをいただいたわけでございますが、健康診査やがん検診は、生活習慣病の予防とともに、早期発見、早期治療を進めることが大変重要であると認識をいたしておりまして、今後とも、がんの予防及び早期発見の推進に努めまして、市民の健康増進を図ってまいりたいと考えております。あわせて、がんにかかられる市民が今後ますます増加していくことを考えますと、できるだけ早く、苦しまないがん治療が実現できるよう取り組んでまいりたいと、こんなふうに考えております。

 なお、粒子線治療はすぐれた治療法ではございますが、現時点においてすべてのがんに適用できるということではなく、こうした臨床面の特性や、あるいは医療技術といったものは日進月歩いたしますので、そういった点を考え合わせまして、この治療の将来性という観点も含めて現在検討委員会において議論していただいているところでございまして、幅広く御意見を伺いながら取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

 次に、保育料の値上げについてお尋ねをいただきました。

 本市の保育料につきましては、現在、国の徴収基準に対しまして60%の徴収率となっておりまして、指定都市の中で最も軽減を行っているところでございます。また、平成16年度からは、18歳未満の子供を3人以上養育する方につきましては、第3子以降で3歳到達年度末までの子供の保育料の無料化を実施するなど、子育ての経済的負担の軽減に取り組んでおります。

 名古屋市次世代育成行動計画(なごや 子ども・子育てわくわくプラン)の重点事業にも掲げておりますように、子供を安心して産み育てることができますよう子育ての経済的負担の軽減に取り組むことは、大変重要な課題であると認識をいたしております。

 一方、今議員御指摘のように、平成18年度の行政評価委員会の外部評価におきまして、他の政令指定都市との比較において保育料水準の見直しを検討すべきである、こういうコメントもいただいておるわけでございます。保育料の軽減につきましては、子育て家庭の経済的負担の軽減という観点から、継続すべき重点事業であると考えておりますが、本市の厳しい財政状況もあわせ考えますと、今後なお慎重に検討していく必要がある、こんなふうに思っているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 苦しまないがん治療に関し、私に2点お尋ねをいただきました。

 まず、粒子線治療施設の患者数の見通しについてお答えをさせていただきます。

 粒子線治療の適応患者数につきましては、平成17年現在で名古屋市内で年間約900人と、そのような推測をいたしているところでございます。また、国立がんセンターのがん統計におきます将来推計に基づき試算をいたしますと、推計年次の平成20年には、がん罹患率の増加とともにがん患者の数が増加をいたしまして、名古屋市内の粒子線治療の適応患者数は年間約1,300人程度になるものと、そのように推測されるところでございます。

 また、愛知県内及び東海3県という圏域でとらえますと、平成32年には愛知県内では年間約4,400人、東海3県では約6,800人程度と推計をいたしておりまして、十分な患者さんの数を見込むことができるのではないかと、そのように考えているところでございます。

 次に、2点目、粒子線治療施設の整備費、運営費、採算性などの費用対効果についてお尋ねをいただきました。

 苦しまないがん治療として着目しております粒子線治療には、陽子線と炭素線の2種類がございます。既存の施設の実績や研究開発の状況から考えますと、治療装置や建物等の整備費は、陽子線の方では約85億円から約100億円ぐらい、炭素線では約120億円から150億円程度ではないかと、そのように試算をいたしているところでございます。

 また、運営費は、1日6時間を治療時間とした場合で考えますと、陽子線では年間約500人の治療に約13億円、炭素線では年間約800人の治療に対して約20億円、その程度ではないかと試算をいたしております。

 次に、採算性などの費用対効果でございます。できるだけ多くの患者さんを治療いたしまして、施設を有効に運用することによりまして採算性は十分見込まれるものと、そのように考えております。

 その上、粒子線治療は、体の機能が損なわれることがなく、通院で治療ができ、治療後も支障なく生活ができるなど、患者さんにとりましては、生活の質−−QOLといった点で大変大きな価値があると、そのように考えております。

 また、粒子線治療対象の約7割の方は65歳以上の高齢者の方々と、そのように推測をいたしておりまして、手術に耐えられない高齢者の方も治療できる粒子線治療は、高齢社会の基盤施設として大きな社会的価値があると、費用対効果の観点からも意義があるものと、そのように考えております。

 なお、先ほど私、最初の質問のお答えで、推計年次平成20年とお話をしました。大変失礼いたしました。推計年次の平成32年でございました。大変失礼をいたしました。

 以上でございます。



◎子ども青少年局長(佐合広利君) 地域療育センターの使用料につきましてお答えさせていただきます。

 障害児通園施設の利用につきましては、本年10月の改正児童福祉法の施行によりまして、基本的に措置から契約に移行し、利用者負担も、所得に応じた負担から、サービスに応じた定率負担と食費等の実費負担へ切りかわったところでございます。

 その結果、主に低所得者層で大幅な負担増となったため、本市におきましては、障害児の早期療育の機会を保障するといった観点から、独自に保護者の負担軽減を図ったところでございます。お尋ねのございましたような同一世帯で2人以上の方が障害児通園施設を利用している場合の利用者負担につきましては、国におきまして世帯の利用者負担月額の上限を定めまして、負担額の抑制を図ることとしているところでございます。

 本市におきましては、早期発見、早期療育が障害児の発達や自立を促す上でとても大切なことであると、こういった認識に立ちまして、こうした国の制度を踏まえながら、この10月に本市独自に大幅な保護者負担の軽減を図ったところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(梅原紀美子君) それぞれお答えいただきました。意見と再質問をさせていただきます。

 まず初めに、苦しまないがん治療についてです。

 この苦しまないがん治療では、私が聞いたことに全く答えられていません。構想の中核施設の西部医療センター病院は、消化器系のがんの治療センター機能を目指しているとしたのに、なぜ消化器がんには使えない粒子線治療施設をつくるのですか。西部医療センター機能はそのままで、全く新しい治療施設をつくるのですか。それなら構想全体をやり直す必要がありますし、市民病院再編計画も見直す必要が出てきます。市長は平成15年の本会議で触れたと言われましたが、平成16年の構想案には入っていません。

 粒子線治療は高齢者に優しい治療だとおっしゃいました。対象患者の7割は高齢者と言われましたが、保険がきかずに300万円を払える高齢者がどれだけいらっしゃるでしょうか。苦しまないがん治療と言いますが、300万円の負担は患者を苦しめるものです。一部の市民しか利用できない施設を市がつくるのは到底納得できません。

 しかも、患者数の見込みで県内や東海地域の対象患者予測まで紹介されましたが、広域に患者を集めて治療する施設を本市がつくらなければならない必然性がわかりません。がんセンターを運営する愛知県や国がやるべき仕事ではないでしょうか。少なくとも県に計画があるのに、一切協議も連携もないのですか。

 これらの問題に何一つまともに答えられませんでした。こんなことで市民に理解が得られるはずはありません。百数十億円もの巨額の投資となる事業をこのまま進めることには納得できません。ここは一たん立ちどまって見直しをすべきです。

 地域療育センターの使用料について再質問させていただきます。

 もう一度お聞きいたしますが、子供が保育園に3人通っている場合、保育料は2人目減免、そして3人目が無料です。地域療育センターに通う場合も、2人目、3人目は保育園と同じようにしてください。局長、端的にお答えください。



◎子ども青少年局長(佐合広利君) 地域療育センターの使用料に関しまして、再度のお尋ねをいただきました。

 障害児通園施設の使用料につきましては、先ほどもお答えさせていただきましたように、本市独自で負担軽減ができるように、本年6月の議会におきまして条例改正の御審議をいただき、この10月から実施をしているところでございます。

 ただいま議員より、兄弟ともに地域療育センターに通っている場合の状況についてお聞きいたしましたが、まだ制度を開始したばかりの段階でございますので、まずは今後の利用状況などをしっかり見守ってまいりたいというふうに考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(梅原紀美子君) 障害児の子育ては、親が子供から目が離せずに、ほっとする時間もありません。その上、保育園より重い財政的な負担を押しつけるのはひどいではありませんか。プランでは子育ての負担軽減が述べられていますが、障害児を抱える家族にとって、これでは不公平です。療育センターに通う2人目、3人目の負担軽減を求めて質問を終わります。(拍手)



○議長(岡本善博君) 次に、坂野公壽君にお許しをいたします。

     〔坂野公壽君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(坂野公壽君) お許しをいただきましたので、通告に従い質問をいたします。

 食育推進について、本市の取り組みについてお尋ねします。

 昨年の9月議会において食育について質問をしました折には、食育基本法の施行直後であったため、各局とも趣旨や重要性については十分に理解を示され、今後積極的に取り組んでいくと市長さん初め各局長さんからも答弁をいただいておるところです。

 そこで、教育長さんにお尋ねします。

 きょういくなごや2006の中でも、栄養バランスのとれた豊かな給食の重要性をうたっておられます。学校給食のねらいは何でしょう。望ましい食事のあり方を体得させる、食事を通じて好ましい人間関係を育てる、心身ともに健全な発達を図るなど、給食を生きた教材として、健康によい食事のとり方などについてどのように活用し、どのように取り組まれ、どのような成果が出ているのか、その進捗状況をお聞かせください。

 次に、子ども青少年局長さんにお尋ねします。

 「なごや 子ども・子育てわくわくプラン」の中には、次世代の親となる子供の健やかな育ちと自立支援、食育の推進を言われております。正しい食生活の普及に努めるため、両親教室、子育て教室などを通じ、乳幼児期からの正しい食事のとり方や、望ましい食習慣の定着に関する講話や相談内容の充実実施を言われています。子ども青少年局ではどのように取り組まれ、どのような効果が出ているのか、その進捗状況をお聞かせください。

 次に、緑政土木局長さんにお尋ねします。

 なごやアグリライフプランの中では、豊かな食生活の推進、農業体験を通じて未来を担う子供たちなど、多くの人を対象に食農教育を推進しますと言われております。緑政土木局ではどのように取り組まれ、どのような成果が上がっているのか、その進捗状況をお聞かせください。

 県は今月、2010年までをめどに食育を計画的に推進するため、あいち食育いきいきプランを発表され、実施すると言われています。本市においては、いつになったら食育プランができるのでしょうか。県の取り組みと本市の取り組みとでは違いが大きいのではないでしょうか。県では本年度当初より、課長1名、主幹4名、総員24名の食育推進課を設置され、積極的に取り組まれております。

 それに比べ本市においては、健康福祉局健康増進課の中に主査1名を配置され、業務を開始されてきたところです。幾ら優秀な主査さんでも、何せ1人ではなかなか仕事がはかどるものではありません。

 市内の保育園、市民健診会場などで、食育月間及び食事バランスガイドのポスターの配布やパンフレットの配布、健康・食生活フェアの開催や、市役所の庁舎内放送で来庁者及び職員に「みんなで 毎日 朝ごはん」のPRは実施されていますが、これが本市の食育に関する本来の姿でしょうか。県が食育推進計画を発表してから、おもむろにそれに合わせて計画をつくればよしと思われているようにしか感じられません。ほかの計画ならば県に先駆けてでも計画実施される事業は少なくないと思いますが、いかがでしょうか。

 そこで、本市の食育推進の取り組みについて健康福祉局長さんにお尋ねします。

 昨年は総務局が主管局でありましたが、本年度からは健康福祉局に移り、幹事会や作業班会議など数回開催されているようです。そして、ようやく今月21日に市長をトップとする食育推進連絡会議が開催されたとの報道もありますが、まだまだ全体の調整がなされているようには見えてきません。健康福祉局だけでできる事業ではありません。関係局が力を合わせ、協力し合わなければできる事業ではありません。

 昨年の質問の折、総務局長さんは、全庁的な連携をより深め、法の趣旨の実現に向け、効率的、効果的な対応に努めると答弁をいただきました。ことしからは所管局となられた健康福祉局としては、いかに組織強化を図り、効率的、効果的に取りまとめ、事業推進を図られるのか、その進捗状況などをお聞きして第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎教育長(岡田大君) 食育の進捗状況と今後の取り組みに関しまして、学校での取り組みについてお尋ねをいただきました。

 食育基本法では、市民が健全な心身を培い、豊かな人間性をはぐくむ食育を推進することとしております。教育委員会ではこれまでも、児童生徒に食事のマナーや好き嫌いのないバランスのよい食事のとり方など、望ましい食習慣を身につけさせるためのさまざまな取り組みを進めてまいりました。

 まず、学校教育では、昨年度、総合的な学習の時間などにおきまして、小学校202校で、米や野菜づくりなどの栽培体験、自然の恵みや勤労の大切さを理解させる取り組みを実施し、さらには今年度、給食の献立に児童自身が育てた大根を使った大根汁を取り入れ、食物の大切さを教えたり、旬の野菜のおいしさを味わわせた小学校もございました。

 また、学校給食につきましては、地産地消の考え方を受けまして、平成16年度より、港区南陽地区の米と緑区大高地区の白菜などの野菜を取り入れており、今年度は南陽地区の米を毎月1回取り入れるなど、地元農産物の使用を拡大しているところでございます。

 また、家庭教育の面では、本年度、PTA活動におきまして、食育をテーマに、朝食の大切さを啓発するなどの取り組みをしていただいているところでございます。

 こうした学校や家庭における取り組みにより、児童生徒が食や健康について理解を深め、生産者への感謝への気持ちをはぐくんでいくものと考えており、今後とも一層充実させてまいりたいと考えております。



◎子ども青少年局長(佐合広利君) 食育の進捗状況と今後の取り組みに関しまして、乳幼児期における食育の推進への取り組みについてお尋ねをいただきました。

 まず、基本的な考え方でございますが、食べることは生きるための基本であり、子供の健やかな心と体の発達に欠かせないものでございます。そして、何をどれだけ食べるかということとともに、いつ、だれと、どのように食べるかということが重要だと言われております。しかしながら、朝食を食べない子供たちが増加していること、また、家族そろって食事をとる機会が減少していること、さらには、親世代であります大人の食の知識や技術が不足している、こういった現状から、食を通じた子供の健全な育成の重要性を強く認識しているところでございます。

 次に、現状と今後の取り組みでございますが、議員御指摘のとおり、「なごや 子ども・子育てわくわくプラン」の重点事業の一つとして食育の推進に取り組んでおります。

 まず、保健所におきましては、妊婦の食生活調査の結果、必要な野菜摂取量などについての知識が不足している人が多く見られる、こういったことから、「妊産婦のための食生活指針」というリーフレットを平成18年度新たに作成し、正しい食事のとり方や望ましい食習慣について啓発に努めているところでございます。

 また、保育所におきましては、家族全員が食に関心を持てるよう給食だよりを配布し、食と子供の健康に関連する情報や家族で食事をすることの大切さなどを保護者に伝えております。さらに、保育所の園内で野菜の苗の植えつけや水やりなどを行いまして、みずから育てた野菜を収穫し、その野菜を調理し味わう体験を行っており、自分たちで収穫した野菜をうれしそうに食べる子供たちの姿が見られます。

 今後は、妊娠期、乳幼児期から発育・発達段階に応じました食の体験を積み重ねることができるよう、家庭や保育所などさまざまな場所で取り組みを充実させるとともに、関係団体と連携をいたしまして、子供たちの豊かな食の体験を支援する環境づくりを一層推進してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。

 以上でございます。



◎緑政土木局長(渡辺恭久君) なごやアグリライフプランに基づく食育の推進についてお尋ねいただきました。

 当局では、本年3月に農業の振興基本方針であります、なごやアグリライフプランを策定いたしました。この中で、地産地消の推進や農業体験等を通じた食農教育の推進など、食育に関連する施策を盛り込んだところでございます。

 具体的な取り組みといたしましては、朝市、青空市の開催等による地産地消の推進や農業公園での収穫体験などを行ってまいります。

 新たな取り組みといたしましては、幼稚園や小中学校に対して農業体験の手引書を配布したほか、体験を指導する講師を派遣しております。子供たちに米や野菜を育てることの喜びや難しさを体験してもらうことができました。

 また、食育や地産地消を啓発するため、ふるさと農林水産フェアを開催し、多くの来場者の方に好評を得ることができました。

 さらに、市民が市内の農業につきまして、見学や学習を行うなごやの農業見学会を実施し、参加者からは、次回もぜひ参加したいという声をいただいております。

 今後とも、なごやアグリライフプランに基づき、未来を担う子供たちなど多くの市民を対象に、食育に関するさまざまな施策を一層推進してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 食育に関しまして、その推進体制と取り組みの状況についてお尋ねをいただきました。

 食育を推進することは、市民一人一人が生涯にわたって健全な食生活を送るとともに、健康の維持等を図るという観点から重要な取り組みである、そのように考えております。

 現在の推進体制は、担当職員を配置いたしまして、関係局と連携、協力を図りながら、名古屋市としての食育推進計画の策定を進めております。

 事業推進につきましては、今年度早々に食育推進幹事会及び作業班を立ち上げまして、合わせて8回開催をいたしました。事業の現状及び今後の方向性について議論を進めております。また、市長を議長といたします食育推進連絡会議を11月21日に開催し、本市の食育推進計画の策定に当たっての基本的な考え方や施策の方向性等についての方針を定めたところでございます。

 今後は、食育に関する有識者等で構成をする食育推進懇話会を12月7日に予定いたしておりまして、その中で具体的な事業の内容や推進の方法などについて幅広く御意見をいただき、19年度を目途として、名古屋の特色を生かした食育推進計画の策定を進めてまいります。事業推進に当たりましては、健康福祉局が中心となりまして関係局との食育推進幹事会などを定期的に開催し、十分連携を深めながら効率的、効果的に取りまとめてまいりたいと、そのように考えております。

 以上でございます。



◆(坂野公壽君) 各局長さん方、御答弁ありがとうございました。

 今、私が質問したことは、各局とも、それぞれ立派な計画のもと事業推進に取り組まれている姿はすばらしいと思います。

 健康福祉局長さん、食育推進連絡会議を通じてと言われましたが、各局の思惑が強く、他局とのつながりから考えるとき、局の縦割りはすばらしく、強固でありますが、横軸になると急にもろくなるのではないでしょうか。そこがいつも問題になるところです。

 そこで、健康福祉局長さん、各局にお願いすることばかりでなく、食育についてはうちの局の方針に従っていただくような強力な指導力を発揮され、来年度を目途と言わず、名古屋の特色を生かした食育推進計画を一日も早く策定されることが必要ではないでしょうか。

 食育とは何ぞや。正しい食事のとり方、正しい食生活の普及だけでしょうか。昨年の9月議会の折、質問の中に、落花生やサツマイモの話をしたことがありました。そのときの市長さんの答弁の中には、ニンジンやレンコンの話も出てまいりました。子供たちばかりでなく、親の方がいかにわかっていない人たちが多いのかも実感させられました。

 自分が食べる米がどこでどのように栽培され、収穫されるのか、野菜や果物がどこでどのように栽培され、収穫されるのか、牛肉や豚肉がどこでどのように飼育されているのかなど、その過程を教え学ばせることは、自分の体づくりにいかに必要不可欠であるかを教えることも大変重要な食育ではないでしょうか。

 幸いにも本市においては、さほど遠くまで行かなくても市内で結構学べるところは意外にもたくさんあります。例えば、戸田川緑地内に長い間使用者も見つからないバーベキューハウスがあります。その施設を利用し、まさに食育推進の拠点として利用すべきではないでしょうか。ここは農業文化園や、とだがわこどもランドもあり、親子連れや保育園、幼稚園、小学校などの遠足や野外学習活動に広く利用されているところであります。

 子供たちだけを対象にするのではなく、親子ともどもに農業体験をさせ、地産地消を肌で感じさせる。ことわざの、百聞は一見にしかずではないが、見ること、体験させることにより食育の基本を会得させることが最重要であると思います。近くに体験農場をつくり、そこでとれたての農産物を使い、親と子が触れ合いながら料理をつくり、一緒に食事することを通じて、食育の本来の意義を教える施設として利用することはできないでしょうか。

 緑政土木局の食農教育、子ども青少年局の食を通じた子供の育成などの観点から考えても、ぜひ実現させる思いはあるのか、健康福祉局長さんへお尋ねします。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 再度、関係局の食育の体験事業の実現等についてお尋ねをいただきました。

 次世代を担う子供たちに食の大切さを理解してもらうことは大変重要である、そのように考えております。そして、子供たちが食の大切さを理解し、適切な食習慣を身につけるためには、家庭での健全な食習慣や学校での農業体験など、さまざまな機会や場所において望ましい食生活を実践し、知識の習得等を積極的に行う食育の取り組みが大切である、そのように考えております。

 ただいま、各局に対して健康福祉局からお願いするだけでなく強く指導力を発揮しろと、そのようなお言葉をいただきました。本市の食育を推進する上で、議員御提案の戸田川緑地を初めとする市の施設を活用するなどの取り組みについては、有意義なことである、そのように考えておりまして、庁内に設置をいたしました食育推進連絡会議を通じまして関係局とともに十分検討してまいりたいと、そのように考えております。よろしくお願いいたします。



◆(坂野公壽君) 健康福祉局長さん、前向きな御答弁ありがとうございました。しかし、他局との調整がここでも問題になることがあります。

 そこで、緑政土木局長さんにお尋ねします。

 戸田川緑地のバーベキューハウスは、あくまでもバーベキューハウスなのか、それとも食育の拠点として利用させることは考えられるのか考えられないのか、お尋ねします。



◎緑政土木局長(渡辺恭久君) 戸田川緑地のバーベキューハウスの利用について、再度お尋ねいただきました。

 御指摘の戸田川緑地にございますバーベキューハウスにつきましては、平成17年3月に経営上の理由から営業を停止いたしております。その後、バーベキュー等の飲食施設のみならず、それを含めた複合的な施設の展開を想定いたしまして再開の準備を行ってまいりましたが、採算性に困難があるという理由で実現には至っておりません。

 現在は、イベントや遠足等の休憩所として開放しておりますけども、今後、食育の推進の場所としても、それを考慮に入れてバーベキューハウスの活用を検討してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◆(坂野公壽君) 局長さん、大変ありがとうございました。

 そこで、所管局である健康福祉局長さん、今、緑政土木局長さんのあのように温かい御答弁をいただきました。きのうの梅村議員の質問ではありませんが、局の壁を打ち破り、強力な指導力を発揮され、名古屋の特色を生かした食育推進計画を早急に取りまとめられ、一日も早い実施を望み、私の質問を終わりたいと思います。局長さん、よろしくお願いいたします。(拍手)



○副議長(橋本静友君) 次に、梅村麻美子さんにお許しいたします。

     〔梅村麻美子君登壇〕



◆(梅村麻美子君) 通告に従い、順次質問いたします。

 質問の第1は、高齢者の孤立死防止策についてです。

 先日、東区で、ひとり暮らしのお年寄りが孤立したまま亡くなり、死後数カ月たって発見されるという痛ましい事件がありました。御近所の方も決してその間放置していたわけではなく、姿を見かけなくなった夏ごろから心配していました。10月には、民生委員が区役所に相談もしています。しかし、なすすべもなく時間が経過し、しびれを切らした近所の方が警察に連絡して家宅捜索が行われた結果、ようやく死亡が確認できたのです。

 そして、緊急連絡先もわからない、福祉サービスも拒絶されている方の身に万が一の事態が生じた場合、現状では対応が困難であることが今回のケースから明らかになりました。

 そこで、まず、この東区のケースのように、福祉サービスを受け入れず孤立している高齢者は市内に何人くらいおられるのか、また、今回のケースにおいて関係機関の連携は十分であったのか、もっと踏み込んだ対応はできなかったのか、健康福祉局長の答弁を求めます。

 市内のひとり暮らしの高齢者は、2005年の国勢調査では7万9000人で、2000年の調査から2万人ふえています。高齢化が進む一方で、地域の結びつきは弱くなる傾向があります。ひとり暮らしのお年寄りが認知症になられるケースもふえてくることでしょう。福祉サービスを受け入れないケースと同様に、放置すれば今後大きな社会問題となっていく懸念があります。市も県警もお年寄りの孤立死のデータすらとっていませんが、住宅供給公社の報告によると、市営住宅の単身死亡は平成11年度に4人であったものが、平成17年度には約6倍の23人に増加しています。そのほとんどが高齢者だということです。

 そこで、今後も増加が予想される高齢者の孤立死を防止するため、総合的な取り組みが必要と考えます。

 厚生労働省はこうした観点から、来年度、政令市の中からモデル自治体を選定し、地域のネットワークづくりを推進する孤立死ゼロ・プロジェクトを創設する計画と聞いています。具体的には、電気、ガス等の使用状況から判断する安否確認システムの整備や、民生委員や社会福祉協議会だけでなく、新聞販売所や郵便局などとの連携が検討されるそうですが、名古屋市はこの厚生労働省の新事業のモデル自治体に手を挙げて応募し、孤立死防止策の推進により、人間の尊厳を守っていく考えはないか、健康福祉局長に答弁を求めます。

 質問の第2は、全国学力テストへの参加についてです。

 文部科学省は、来年4月24日、小学校6年生と中学校3年生の生徒を対象に全国学力テストを実施すると発表しています。名古屋市がこれに参加するのかどうか、準備期間を考えますと、そろそろ結論を出すタイムリミットが近づいているのではないでしょうか。

 私は先般、全国学力テストのモデル問題を見る機会を得ました。テストは、数学、国語ともに知識と活用の二つの区分から成り、活用の区分では50%以上が記述式でした。また、採点方法も従来のような減点方式ではなく、加点式、観点別採点方式が採用されます。マークシート方式になれた目から見ると、なかなか手ごわそうな感じでした。

 日本の子供たちは選択問題には強いが、記述式になると白紙回答が多くなると指摘されています。新しい指導観で作成されたこうした問題にチャレンジしたり準備をする中で、自分で考え、自分の言葉で表現する訓練の機会がふえるのは悪いことではないと感じました。新テストが、単なる知識ではなく思考力や表現力という学力を問うことは、教育現場を変えていくものと考えます。

 将来的には、英語のテストも導入予定と聞きました。TOEFLやTOEICのように音声中心のテストになるようです。これが実施されれば、英語の学習法も変わるでしょう。採点は、ベネッセなど通信教育の実績のある民間会社に委託することが入札により決まっています。

 学力テストの結果を全国規模で分析、検討し、それが学習指導要領やゆとり教育の改善につながるのであれば、テスト実施に意義が見出し得ると考えます。しかし、一方で、大きな危惧もあります。学校の序列化や過度の競争へとつながるおそれが払拭できないことです。

 そこで、名古屋市は全国学力テストに参加するのか、参加するのであれば、その結果をどう生かしていく考えか、危惧される学校の序列化や過度の競争をあおらないよう、どのような取り組みや工夫をする考えであるのか、教育長の明快な所見と答弁を求めます。

 質問の第3は、高校入学者選抜における評定、いわゆる内申書の取り扱いについてです。

 5年前の新学習指導要領の導入により、学校の評定、内申書が相対評価から絶対評価へと変わりました。序列をつける評価方法である相対評価から、学んだ内容がどれだけ身についたかを見る達成度の評価である絶対評価へと大きく転換したものです。

 絶対評価では、先生によって、あるいは中学校によって評価基準が異なります。どれほど学校間格差があるのか、名古屋の子供たちが受験する尾張グループに属する市町村のすべての中学校の評定の分布を調査してみました。例えば美術では、172人の生徒の中でたった1人、0.6%しか5の評価がない厳しい中学校がある一方、34.2%と3割以上の生徒が5の評価の中学校もありました。総じて、美術や音楽といった主観の入りやすい教科の方がばらつきが大きいようです。しかし、評価に客観性があると思われる理科や英語でも、全生徒の4割が5という中学校も複数あり、これには驚きを禁じ得ませんでした。

 このように、物差しの異なる絶対評価による評定を4割から6割という高い比重のまま高校入試に適用し続けることは、本当に適正、妥当と言えるのでしょうか。大いに疑問です。

 絶対評価は元来、資格試験のような一定の基準に達しているかどうか、到達度をはかる試験に適している評価方法です。これを、合格定員があり、順位づけにより合否を決定する高校入試にそのまま適用するには無理があります。この点、どう考えるのか、教育長の所見を求めます。また、市教委も参加している愛知県公立高等学校入学者選抜方法協議会議でどのような検討がなされてきたのか、あわせて教育長に答弁を求めます。

 他県や、他都市の状況を調べてみますと、同様の問題意識から、さまざまな工夫を講じていることが認められます。例えば、評定の比重を1対9とか、2対8へと学校裁量で大きく変えられたり、定員の10%は学力検査のみで選抜するなどです。私は、内申書の重圧から萎縮しがちな生徒たちに選択肢を与えるという観点からも、こうした工夫は一考に値すると考えます。

 そこで、名古屋市は今後、県に対し、高校入学者選抜における評定の取り扱いについて改善を求めていく考えはあるのか、教育長に答弁を求めます。

 質問の第4は、市営住宅及び公社賃貸住宅の退去修繕期間の短縮についてです。

 先日、私の知人が住宅供給公社賃貸住宅の先着順募集に応募し、入居できることとなりましたので公社に出向きましたところ、退去修繕に2カ月ほどかかるのでお待ちくださいと言われました。知人は驚いて私に電話をしてきましたが、これを聞いた私も、民間との余りの違いに驚きを隠せませんでした。

 賃貸住宅経営者の立場からすれば、退去修繕は可能な限り迅速に行い、新しい借り手に早く入居してもらい、そして、その分家賃収入を確保したいと考えるのが当然ではないでしょうか。また、こうした経営感覚だけではなく、住む場所に困り、早く住宅に入りたいと希望する多くの市民たちのニーズにこたえていくことは、賃貸住宅を提供する者にとって社会的責務とも言えるのではないでしょうか。

 公社賃貸住宅や公社が管理する市営住宅において、民間との違いを考えず、問題意識を持つことなく、修繕期間短縮の努力をしないまま放置するのであれば、民間の常識は役所の非常識との批判を免れません。退去修繕の流れや工程表を検討すれば、効率的な発注などにより期間短縮を図る方策はあると思われます。

 そこで、市営住宅及び公社賃貸住宅の修繕期間を短縮する改善策を講じていく考えはないのか、住宅都市局長の答弁を求めます。

 以上、私は4点にわたり質問をしてまいりましたが、担当局長の明快かつ積極的な答弁を求めまして、第1問を終わります。(拍手)



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 高齢者の孤立死、その防止策について3点のお尋ねをいただいたというふうに思っております。

 ひとり暮らしの高齢者の方が自宅で死亡したまま放置をされる、いわゆる孤立死の問題は、地域のつながりが希薄化し、見守り機能が低下する中で起こってきた重大な社会問題であると、そのように考えております。

 本市では、緊急通報事業ですとか民生委員や老人クラブによる見守り活動、さらには高齢者相談員の訪問活動や配食サービスなど、さまざまな機会を通じましてひとり暮らしの方々の安否確認に努めてまいりました。

 1点目の、このような福祉サービスの提供をみずから断っておられるひとり暮らしの高齢者の数についてお尋ねをいただきました。本市が平成17年度から実施をいたしておりますひとり暮らし高齢者実態把握調査では、調査対象のひとり暮らし高齢者約6万人のうち、調査に同意をされなかった方が3,500人ほどおられました。この中には、現在は健康であるため調査を断られた方も相当数含まれていると考えておりますが、一方、高齢で近所づき合いも希薄な方など、行政や地域からの何らかの支援が必要な方も一定数含まれていると、そのように推測いたしておりますが、その具体的な数については現段階では把握していないというのが実情でございます。

 次に、先日、東区で起きました孤立死のケースについてでございます。御本人が民生委員などの訪問を長く断っておられたという実情はございますが、まことに痛ましいことであると、そのように私も思っております。今回のケースのように、福祉サービスや訪問活動との接点を持たない高齢者の孤立死を防ぐために、行政や地域としてどのような対応ができるかについて検討を進めていく必要を強く感じているところでございます。

 今後、区役所や民生委員を初め関係機関との連携を図りながら課題を検証し、福祉のサービス提供を断っているひとり暮らし高齢者の実態把握も含めまして、必要な対応等について検討してまいりたいと考えております。

 また、議員より御提案がございました、国が19年度に実施を検討いたしております孤立死ゼロ・モデル事業でございますが、本市といたしましては、この事業も十分視野に入れながら、孤立死を生まない地域社会づくりに向け、全力を挙げて努力をしてまいりたいと、そのように考えております。

 以上でございます。



◎教育長(岡田大君) 教育委員会に2点のお尋ねをいただきました。

 まず、全国学力テストへの参加についてでございます。

 文部科学省が平成19年4月に実施を予定いたしております全国学力・学習状況調査は、義務教育の機会均等と水準向上を図ること及び各教育委員会、学校が教育の結果を検証し、改善を図ることを目的として行われるものでございます。

 教育委員会といたしましては、指導方針や教育施策の改善並びに各学校の指導方法の工夫改善を図る上で効果が期待できるとの判断から、全国学力・学習状況調査に参加してもらいたいと考えております。

 議員御指摘の調査結果の取り扱いにつきましては、過度な競争をあおったり、学校の序列化に結びついたりすることがないように十分な配慮をすることが必要と考えております。具体的な結果の公表方法につきましては、なお慎重に検討していく必要があると考えております。

 次に、高等学校入学者選抜での評定の取り扱いについてでございます。

 議員御指摘の高校入学者選抜における絶対評価の調査書への導入につきましては、平成13年、14年の2年間にわたり、愛知県公立高等学校入学者選抜方法協議会議で検討がなされました。その結果、平成14年の中学校学習指導要領実施に伴い、中学校での評定はその目標及び評価基準に照らして評価していくこと、いわゆる絶対評価を用いることとなりました。

 入学者選抜方法協議会議では、絶対評価を調査書に記載するか否かの議論がございました。頑張れば頑張った分、生徒の学習努力が反映できること、生徒が自己の到達した評価を知った上で受験ができることなど、中学校生活が充実したものになり、受験者の混乱を最小限にすることができる最もよい方法であるとの結論を得たところでございます。

 また、平成15年度卒業生から、中学校の評定と学力検査につきまして、いずれも均等とする方法、評定を重視する方法、学力検査を重視する方法の3種類から各高等学校が一つを選択し、調査書と学力検査の比重を変えることができる制度改善を行ってまいりました。

 いずれにいたしましても、入試に対しまして生徒が過度に重圧を感じることなく中学校生活を過ごすことができ、また、高校入学後も充実した高校生活が送ることができるよう、今後とも改善をしてまいりたいと考えております。

 そのためには、中学校におきましては、絶対評価の精度をより一層高めることにより、入試に対する生徒の不安をなくす努力が必要でございます。相対評価から絶対評価に改訂後3年を経過した段階でございますので、議員御指摘の課題などを含め、より望ましい入学者選抜のあり方について、入学者選抜方法協議会議や愛知県教育委員会に対しまして強く働きかけてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◎住宅都市局長(尾崎好計君) 市営住宅及び公社賃貸住宅の修繕期間の見直しにつきましてお尋ねをいただきました。

 市営住宅及び公社賃貸住宅は、現在、名古屋市住宅供給公社におきまして一元的な管理を実施いたしておりまして、退去修繕におきましても、まとめて発注をいたすなど、管理業務の効率化に努めているところでございます。

 この退去修繕につきましては、まず、公社職員が空き家住宅の現地調査を行った後、必要な工事を発注し、工事完了検査を経て入居に至るという流れになっておるところでございます。中には、建設時期が古く、大幅な設備機器の取りかえが必要となるなど、退去修繕に時間を要する場合もございますが、早期に入居を希望される方も多く見えますことから、修繕期間の短縮が懸案となっているところでございます。

 このため、公社におきましては、流し台や洗面化粧台ユニット、こんろ台など、製作日数がかかります設備機器の仕様を変更いたしまして、同等性能の市販の既製品を使用するなど、発注から納品に至る期間の短縮化を検討しているところでございます。また、従来、電気、水道、内装工事など、それぞれの工程ごとに行われておりました修繕工事を同時に発注する方式に変更することも検討いたしております。

 これらの対策を実施することによりまして、設備機器の取りかえなど、大幅な修繕を要する場合におきましても修繕期間を1カ月以内に短縮できるものと、そんなふうに見込んでおるところでございます。

 本市といたしましても、今後とも、市営住宅及び公社賃貸住宅の管理につきまして、より一層の効率化を図るよう公社を指導してまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。



◆(村松ひとし君) この場合、暫時休憩されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○副議長(橋本静友君) ただいまの村松ひとし君の動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(橋本静友君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。

          午前11時45分休憩

    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

          午後0時54分再開



○議長(岡本善博君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 「議案外質問」を続行いたします。

 次に、荒川直之君にお許しをいたします。

     〔荒川直之君登壇〕



◆(荒川直之君) 言いにくそうでありますけれども、市会議員の荒川直之でございます。

 通告に従いまして、定住促進住宅の空き室対策についてお聞きをいたします。

 現在、市内には1,718戸の定住促進住宅があります。名前のとおり、これは名古屋市にたくさん長く住んでいただくためにつくった住宅であります。問題は、この定住促進住宅のうち、13%に当たります217戸が言ってみれば長期空き室なのであります。現在の市営住宅は大体4.57%の空き家率でありますので、その3倍近く高いのがこの定住促進住宅の空き家率であります。

 この空き家率の多いのは、ワーストワンは中川区の清船荘、42.3%、半分近くが空き家であります。中身を見てみますと、1年以上あいているのが61%、132戸もあります。その上、さらに3年以上を見てみますと56戸、5年以上が何と12戸もあるのであります。もう5年以上空き家というのは、管理上も大変問題があると思うわけであります。

 この空き室による家賃の減収というのは、17年度で約2億1000万円になるのであります。特にワーストテンを見てみますと、それだけで約半分以上の1億円余の家賃の減収なのであります。大変な金額であります。

 この空き室は、今後ふえることが一層予測されます。高齢化率が進んでいるからであります。中でもシティファミリー上流は、60歳以上は41.4%、つまり半分以上がお年寄りの世帯であります。

 私もあるお年寄りから聞いたわけでありますが、主人が死んで遺族年金での生活であります。そこへ7万円から8万円のこの家賃は大変苦しいと。市営住宅に入れば、収入によって家賃が下がってきます。しかし、ここでは下がりませんので、いずれここのこういう部屋も空き家になるわけであります。

 今、必要なことは、家賃を下げるなど抜本的な対策であると考えます。この問題は、9月に公明党の福田議員も取り上げられましたが、私は今こそ抜本的な対策が必要だと考えますが、当局の御見解をお聞かせいただきたいと存じます。

 次に、少子化問題についてお聞きをいたします。

 全国的に出生率の低下が問題になっており、国でも担当大臣を任命するなど対策がとられ、名古屋市でもそれに向けた取り組みが強められております。これらの施策の目的は、子育てを充実させることで出生率を引き上げるなど、いろんな施策がとられております。特に名古屋市など地方自治体では、そうしたことの率先垂範の姿勢でこうした問題に取り組む必要があると考えるわけであります。

 名古屋市の女性職員の出生率を見てみますと、平成17年度で1.14であります。全国の1.25、これ自体が問題になっているわけでありますが、これよりもさらに低いのが、平成13年に統計を取り始めましたけれども、一貫して水準を下回っているのが名古屋市の現状であります。

 問題は、なぜ名古屋市の職員の出生率が低いのかにあるわけであります。名古屋市はこの現状をどうとらえているのか。大都市というのはもともと低いわけでございますが、その低い中でも名古屋市の職員はまだ低いということでございますので、この現状を当局はどう考えておられるのか、まずお聞きをしたいと思います。

 さすがに総務局は問題視しまして、平成16年度に職員に対するアンケートをとりました。全体の約5%、1,900人余りに対して行いました。回答は4%でありますので、1,400名余りでございます。問題の性質からいって非常に規模が小さいと思うわけでありますけれども、しかし、中身を見てみますと大変大きな問題を含んでおります。

 一つは、育児休業の取得状況であります。これはとったことはいいんですけれども、とるのに非常に抵抗感があったと答えた人は37.8%、つまり40%に及んでいるわけであります。さらに、保育のための休暇というのをとる権利があります。これは、とった人よりもとらなかった人の方が多いというのが現状。もう少し詳しく見てみますと、子供が病気でもとらなかった人の方が多いんです。休暇をとった人12.8%に対して、とらなかった人は26.6%。

 とらなかった理由は、仕事が忙しい、同僚職員に気を使った、あげくの果ては上司の理解が得られなかったと、こういう原因が共通してあります。さらには、代替職員の確保とか、職務上の応援体制の整備の必要性などを訴えたアンケートの結果もありますけれども、大変な職場の状況、とりにくい状況だということを言わざるを得ないのであります。

 子供を出産するかどうかというのは、極めて個人の考えによります。私は個人の意思の領域まで踏み込むつもりはありませんが、しかしながら、出産の意思があってもできないという職場の環境があっては、これは大変な問題だと思うのであります。アンケートの結果を見る限り、本市の各職場は、女性が出産するのに十分な状況ではないと言わざるを得ないのであります。気兼ねなく安心して子育てができる職場をつくることが何よりも重要であります。そのためには、名古屋市の市の職員の意識を改革することが大事であります。

 意識改革にとって、アンケートというのは非常に有効な手段だと私は考えております。ただ、問題は、アンケートの規模と中身が問題だと思います。そこで、さらに一層詳しく職員の意識を把握するためのアンケートをとるべきだと私は考えます。

 その中身において、一つは、管理職や独身女性、こういう人たちに限りなく大規模にアンケートを実施することが必要だと考えております。二つ目には、なぜ出産しないのか、なぜ出産できないのか、そういうことがわかるような内容のものにする必要がありますし、同時になぜ独身なのか、これもやっぱりわかるようにした方がよろしいのではないかと。同時に、こういうものは職員の意識の変革を経年的にとらえる必要がありますので、二、三年ごとに定期的に行う必要があるのではないかと思います。

 そして、そういう状況を見た上で、名古屋市の職場の問題点なんかを明らかにして、当局は対応策をとる必要があるのではないかと思うのであります。

 次に、障害者の授産施設の利用料負担についてお聞きをいたします。

 障害者自立支援法が本年4月から施行されました。御案内のように、この法律によって施設利用者に対して1割の負担が必要になりました。私は、この問題で特に授産施設の利用料負担に限ってお聞きをいたしたいと存じます。

 私もいろいろ調べてみましたが、ある施設では、この利用料が月1万4000円から1万5000円だということであります。一方、障害者がその作業によって得るいわゆる給料、どの程度かと申しますと、5,000円前後が大半だそうであります。中には2,000円にも及ばないと。つまり、2,000円、5,000円得るために働いて、なぜ1万4000円も5000円も使用料を払って利用しなければならないのか、理由がわからないということであります。幸いこの施設では、それを理由にしてやめた人はいなかったようでありますけれども、施設の利用者は、食事はともかく、使用料まで取るというのは言語道断だと言っておられましたけれども、私はそのとおりだと思うわけであります。

 授産施設は障害者が社会に出て生活するための訓練を兼ねた施設であります。こういう施設というのは、本来、国や地方自治体が責任を持って運営することが必要であります。そして、その費用は今までは地方自治体や国が負担をしていたわけでありますから、私はこの法律は大変欠陥が多い法律だなというふうに思いますけれども、しかし、かといって、できたわけでありますので、私はここで、名古屋市がさらに実態はどうなっているのか、やっぱり実態調査をして、国に対して申すべきことは申し上げると同時に、必要ならば名古屋市がそれに対して独自の対応策をとるということも必要だと思いますけれども、健康福祉局長の見解をお聞きして私の第1回の質問にいたします。ありがとうございました。(拍手)



◎住宅都市局長(尾崎好計君) 定住促進住宅の空き家対策についてお尋ねをいただきました。

 定住促進住宅は、中堅ファミリー世帯の市内定住を図ることを目的といたしまして、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律に基づき建設をされたものでございます。この定住促進住宅の家賃につきましては、関係法令で認められました限度額の範囲内で設定をいたしておりまして、原則として入居時から家賃の変更はございません。

 個別の要因はございますが、本市におきましては、ここ数年、一部の定住促進住宅で入居率が低くなっているのが実情でございます。

 現在のところ定住促進住宅の空き家対策に苦慮いたしておりますけれども、本年9月より局内に検討チームを設置いたしまして、より有効な空き家対策の検討を行っているところでございます。また、これまでにも、定住促進住宅の募集案内を市営住宅のものとは別冊にいたしまして目立つような工夫を加えましたり、先着順受付募集の実施をするなど、入居率低下の歯どめに向けた対策に取り組んでまいったところでございます。

 今後につきましては、民間住宅、公営住宅とのバランスや国における定住促進住宅及び市営住宅入居収入基準等の見直しの動向を注意しながら、家賃の見直しも含めまして、空き家率の高い住宅についての対策を先ほど申し上げました検討チームを中心に検討してまいり、空き家解消に向けた努力をしてまいりたいと、このように考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 市職員の出生率につきまして、2点のお尋ねをいただきました。

 まず、女性職員の出生率の現状についての認識でございます。

 本市職員の合計特殊出生率は、議員御指摘のとおり、全国数値に比べますと若干低くなっているのは御指摘のとおりでございます。母集団の性格の違いから一概に比較することは困難ではございますが、本市職員におきましても少子化の傾向にあるものと認識しております。少子化の原因といたしましては、一般的に未婚化、晩婚化が指摘されておりまして、本市におきましてもその傾向が比較的高いことのあらわれではないか、そんなふうに思っているところでございます。

 次に、職員アンケートの実施についてお尋ねをいただきました。

 本市では、名古屋市職員子育て支援プログラムにおきまして、子育ての段階に応じまして具体的な子育て支援策を掲げております。それらの支援策が利用しやすい職場風土づくりに努めることによりまして、職員の仕事と子育ての両立支援を進めているところでございます。

 そのためには、職員のニーズの把握も不可欠でございます。平成16年度の職員アンケートからは、各種の子育て支援制度が十分に知られていない実態や、職場や周囲への遠慮などから制度が十分に利用されていない実態などが明らかにもなったところでございます。現行の子育て支援プログラムは、このような実態などを踏まえまして作成したところでございますが、その後の職員の意識やニーズの変化を的確に把握するためにも、職員アンケートの実施は有効な方策と考えております。

 議員から、アンケートの実施方法につきまして具体的な御提案をいただきましたので、アンケートの実施に当たりまして、御提案の方法も含めまして検討してまいりたいと存じております。

 子供を産み育てるということに関しましては、個人の意思により選択されるものでございます。決定的な方策がそういう意味でないのも現状ではございますが、今後とも職員が仕事を続けながら安心して子供を育てられる環境づくりに努めてまいりたいと存じております。

 以上でございます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 障害者の通所授産施設、その利用料の負担についてお尋ねをいただきました。

 障害者自立支援法におきます利用者負担につきましては、増大するサービスを確保していくためには、利用者の方々も含めましてみんなで支え合っていくことが必要と、そのような観点から、サービスの量と所得に応じた負担をお願いしている、そういうものでございます。ホームヘルプや授産施設など法定サービスの利用者負担につきましては、法に基づく制度の枠組みの中で対応すべきものであると、全国一律の制度の中で十分な軽減策が図られるべきものであると、そのように考えております。

 本市におきましては、これまでも国に対しまして、サービスの利用抑制とならないよう、国の責任において、より一層の配慮を行うよう要望してまいりました。

 障害者への就労支援は、障害者の自立の観点からも大きな問題でございまして、議員お尋ねの授産施設での就労につきましても、大変重要であると、そのようには考えております。

 4月からの法の施行によりまして、利用者の方に原則1割の負担をお願いすることになりましたが、働くための施設における利用者負担の考え方、工賃と利用者負担の関係についてさまざまな御意見をいただいているところでございます。こうした中で、議員御質問の、授産施設などにおける実態調査をしてはどうかと、そのような御提案をいただきました。就労支援の観点から、実態調査をすることは大変に意義があると、そのように考えておりまして、早急に調査を実施したいと考えております。

 国においては、最近になりまして、自治体の意見、利用者の実態などを踏まえながら新たな軽減策の検討を始めたと、そのような情報も得ているところでございまして、本市といたしましては、この調査結果を国に伝え、利用者負担につきまして国の責任でさらなる軽減を行うよう強く意見を述べ、対応を求めてまいりたいと、そのように考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

 以上でございます。



◆(荒川直之君) それぞれ御答弁をいただきました。

 住宅都市局長さん、早急に家賃の見直し、つまり減額を含めて検討するということでございますので、本当に早急にやっていただいて。普通、民間では5%ですよ、空き家率は。悪くたって1割以内。それが5年以上なんていうようなものを含めて、13%なんていうのは民間ではやっていけない状況なんですね。だから、僕は家賃が決定的だと思いますので、そのことも含めて早急に結論を出していただきますように、これは要望しておきます。

 あと二つについて、市長さんにぜひ。耳の痛い話だと思います。例えば出生率の問題は、それは市長さんが何を言ったってできぬわね、これは。できません、それは。市長にあれやれ、これやれと言ったってしようがない話なんですが、それでも取り上げざるを得ないのは、やっぱり出生率というのは問題なんですね。

 名古屋市が男女共同参画でいろいろやろうとしています。子育てで特別に外部からも呼んでやっていただいています。また、外で、大垣市や岐阜市で、名古屋市で子育てやってちょうだいと、こうやってコマーシャルもやっておみえになる。ところが、肝心の市の職員の出生率が低下していると。これから働く女性がふえていきます。どういう職場をつくるかが決定的なんですね。そういう意味で、市長さんの責任は重いと言わざるを得ません。

 名古屋市の女性の職員の独身率は42%です。男性の20数%の倍ぐらいある。名古屋市の−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−、それは知りません。かといって、結婚せよということも言えません。だけど、そういう状況が職場に原因があるとすれば、これはやっぱり改善せぬといかぬ、そういう問題だと私は思います。

 ですから、市長、これは答えにくいかもしれぬですけど、市長の率直な気持ちも一遍ここで聞かせていただきたいというのが第1点。

 二つ目には、障害者の施策の問題です。

 自立支援法の見直しが国の方で問題になっておるようですね。大体、4月に施行して1年もたたぬうちに見直さざるを得ないというのは、やっぱり法律自体に問題があったということだと私は思います。かといって全国一律でやっていることに従うと、これを隠れみのにしているような要素も僕は感じるんですね、健康福祉局長さんが。だけど、それだったら地方自治の意味がないです。

 幾ら全国一律だといっても、名古屋市は保育料は自慢しているじゃないですか、国の基準の60%に抑えていますとか。あるいは、今度の自立支援法でも全国一ぐらいのいろんなサービスを打っていますと、やっているじゃないですか。そこにこそ、独自の施策をとってこそ、名古屋市のアイデンティティーを示すチャンスがあるわけです。そこに地方自治の本旨があるわけです。

 だから、私は、実態調査をしていただく、これは本当にやっていただきたいと思います。だけども、その結果必要なら、名古屋市の独自の施策もとるべきだと。国の言っておるのが悪ければ名古屋市が全部やれと、そういうことは私は言いません。だけど、必要なことは手を打つというのが地方自治の本旨のあるべき姿だと思いますので、その辺について、市長さんの決意といいますか見解をお聞かせいただきたいと存じます。



◎市長(松原武久君) 1点目の、市職員の出生率につきましての私の認識ということでお尋ねいただきました。

 子育てするなら名古屋だと、こう言っておるわけでございますが、そのように名古屋市の職員はなっていないのではないかと、こういうことのお尋ねでございます。

 アンケートの結果から見ますと、育児休業がとりにくい、こういったのが見えてまいります。そのためには、上司、同僚への気兼ねから制度の利用ができなかった、こういう方が多くおられます。あるいは、条件整備としての代替職員の配置、こういったことが問題でございます。職場全体の意識改革、そして代替制度の確立、これが大事だと思いますので、そのように努力したい、こんなふうに思っています。

 同時に、結婚や出産といったものは個々の職員が選択する事柄でございますが、しかしながら、仕事をしながら子供を持つこと、そういうことの負担感が軽減されたならば、子供を持とうという意欲も生まれるだろうし、ひいては結婚しようと、こういう気持ちにおなりになるだろうと、こういうように思います。ですから、何はさておき、働きやすい職場、そういうものをつくっていくことが大事だろうと思っています。きのうも夜遅くまでみんなで議論をしながらお互いに反省したところでございますので、そのようにまた頑張ってまいりたい、こんなふうに思っております。

 それから、二つ目の問題でございますが、これは、福祉サービスの利用者負担が原則1割の定率負担となりまして、多くの方々からこの御意見をいただきました。特に、授産施設などの障害者の働く場における工賃より高い利用者負担、今議員御指摘のとおり、このことにつきまして大変多くの厳しい御意見をいただきました。このことに関しまして、改めて本市の実態を調査し、国に強く伝えるとともに、国の責任においてしっかりした軽減策を図るよう対応を迫ってまいりたいと思っています。

 一方で、国において検討されるというようなことが漏れ承っております軽減策、こういったことがありますが、そういった内容を十分見きわめまして、名古屋市としてとるべき政策はないかと判断してまいりたい、こんなふうに思っております。

 以上でございます。

     〔「議長、議事進行」と呼ぶ者あり〕



○議長(岡本善博君) 田中里佳さん。



◆(田中里佳君) 名古屋市の出生率の低さに一役を買っている私でございますけれども、先ほど荒川議員の発言の中に、−−−−−−−−−−−−−という表現がありましたけれども、それはやっぱりちょっと適切ではないと思いますので、議長の精査の上、よろしく御判断をいただきたいと思います。



○議長(岡本善博君) 議長といたしましては、発言の内容は全体の流れの中で理解していかなければならないものと判断しております。御指摘がありました点につきましては、この場で即座に断定いたしかねますので、後刻、速記録を調査し、前例に従い、議長において適宜の処置をとらせていただきたいと思いますので、御了承願います。

 次に、林孝則君にお許しをいたします。

     〔林 孝則君登壇〕



◆(林孝則君) 通告に従い、順次質問をいたします。

 環境科学研究所と衛生研究所の統合問題についてお伺いをいたします。

 両研究所は、もともと一つだったものが昭和46年に分けられたものであります。しかし、時代の推移の中で、試験検査や調査研究の効率化や現今の安全、安心への高まりの中で、市民の健康を脅かす事態が発生した場合に、その原因の分析、特定を衛生と環境の両面から総合的に行うことの重要性が認識されるようになりました。

 この問題につきましては、平成9年に行政改革実施計画で統合が掲げられ、名古屋新世紀計画2010の第1次実施計画では、基本設計を15年度までに行うとされておりました。私も、衛生研究所が私の住む瑞穂区にあることから、早くから関心を持ち、本会議や委員会等でその推進について質問をしてまいりました。ですから、先般、おくればせながらも、統合研究所の候補地としてサイエンスパークAゾーンが発表になり、基本構想の策定をすることになったことは大変に喜ばしいことだと歓迎をいたします。

 その上で、何点かにわたって質問をいたします。

 その第1は、移転候補地をサイエンスパークのAゾーンに決めた理由は何でしょうか。サイエンスパークは名古屋市の東北部にあり、市内各地に検査に出かけたり、また、検体を各区の保健所からここへ運ぶのにはいささか不便なように思います。この点を踏まえても、ここがいいとして候補地として決めた理由は何か、お伺いをいたします。

 第2に、敷地面積2万4000平方メートルのうち9,000平方メートルある保存緑地の活用方法はあるのでしょうか。現時点でのお考えを伺います。

 第3に、今後のスケジュールはどのようになっているのでしょうか。また、完成はいつごろになるのかをお伺いいたします。

 最後に、統合研究所建設には相当の費用がかかると考えられますが、今の本市の財政状況から考えて、かなり困難を伴うのではないかと考えます。その点についてはいかがお考えでしょうか。また、現在の環境科学研究所、衛生研究所の跡地の活用についてはどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。

 次に、名古屋高速道路公社について何点かお伺いをいたします。

 第1点は、同公社の業務委託についてであります。この点については、16年6月定例会において我が党の加藤議員が、15年度のデータをもとに、公社から発注する委託業務の63億円の約半分に当たる29億円が協会へ競争なしの協定法式で委託をされている点、2番目、その29億円の半分の15億円がファミリー企業や民間企業へ再委託をしている、3番目、協会の人件費と管理費とを合わせた額が18億円であり、委託費29億円の62%に当たると述べ、協会そのものの存在意義に疑問を呈しているのであります。そして、数値目標を定めて公社からの直接発注に切りかえていくべきであると述べていたわけでありますが、こうした指摘に対し、この2年間でどのような改善がなされてきたのか、まずは住宅都市局長にお伺いをいたします。

 次に、料金所における不払い通行について伺います。

 この数年、高速道路の不払い通行が激増しております。平成15年に2,555台だったものが、16年には8,330台に、昨年には15年の実に12倍に当たる3万563台という数になっております。ことしは既に7カ月間だけで2万2000台を超えており、このままいくと4万台に迫る勢いを見せております。これによる料金が回収できなかった額は、17年度で2100万円を下らない額となっているのであります。このことは単に比率や額だけの問題ではなく、市民一人一人のモラルの問題であり、きちんと支払っている人々に対する影響もはかり知れないものがあります。中には、フリーウェイクラブと称して、無料通行宣言書を投げつけて料金所を強行突破するやからもあると聞いております。

 私は、こうした問題を放置すると、ますます不正通行車がふえる危険性があると懸念をいたします。厳正に対処すべきであると思いますが、こうした問題に対して、公社は今後どう対応していくおつもりなのか、住宅都市局長の答弁を求めます。

 高速道路公社に関して、最後にETCを利用した割引制度について質問します。渋滞知らずでお得と言われ、車載器の値下がりなどもあり、普及を見せているETCです。しかし、それは頻繁に使う人の利用率は60%強となっていますが、車載器の搭載車は車両全体の2割弱でしかありません。ETCは国民全体にまだ受け入れられていないというのが実情のようであります。

 確かに、ETC車は料金所での一たん停止はなく、渋滞が回避される上、料金所付近の騒音や排気ガスが軽減されるというメリットがあります。また、高速道路公社にとっても、初期費用はともかく、料金所の収受員の配置が少なくて済むため、経費の削減に大きく寄与するものであります。例えば、ETCを本格導入した16年度は、15年度に比べても料金収受業務の委託費は3億円減っているのであります。

 しかし、利用者にとってどうかというと、現在、名古屋高速でやられている端末特定区間割引や日曜・祝日割引、そして夜間割引は、そうした限られた区間や時間帯を利用する特定の人に限られています。

 また、マイレージサービスもポイントの有効期間は2年ですが、ポイント計算のベースはあくまでも月ごとですので、割引率はそんなに高くありません。道路公社のホームページに紹介されております計算例で見ても、月44回利用して、3万3000円分利用してやっと3,700円の割引があるという内容となっております。これで11%強の割引です。これよりも利用頻度が下がれば、当然のことながら割引率は下がってしまうのであります。

 現在やめてしまった回数券はどうだったのでしょうか。一番割引率の高かった100回券、これだと7万5000円のところを、6万1100円で購入できたのであります。この場合、割引率は18.5%。現在のこの割引率と比べると、7%以上もの差があるのであります。しかも、回数券には有効期限がありません。いつ使ってもいいのであります。利用者にとっては回数券の方がお得感があって、しかも、有効期限がないため使い勝手がよかったのです。確かに料金所でとまらなくてはいけませんが、利用者にとってはその程度の不便さでしかないのであります。

 むしろ、ETCの普及は高速道路公社にとっては料金収受員の削減につながるわけでありますから、もっと割引率を上げるべきであります。少なくとも回数券の割引率まで上げてもしかるべきだと考えます。そうすれば、ETCの利用にもっと弾みがつくと考えますが、住宅都市局長の御所見を伺います。

 次に、熱田区の名鉄神宮前駅北側のいわゆるあかずの踏切について伺います。

 この件につきましては、昨年6月にも質問いたしました。その際、自動車が利用できる高架化は無理があるように思えるので、自転車や歩行者優先のものになるようにするしかないと私の意見を述べさせていただきました。その後、地元に入られて皆さんの意見を聞いてこられたようですが、その結果はどのようになったのでしょうか。お伺いをいたします。

 また、工事には費用が相当にかかるわけですが、その費用分担はどのようにお考えでしょうか。名鉄やJRは、事故の危険性が大幅に減少するわけですし、何よりも警手を置く必要がなくなるわけであり、大変な費用の軽減になります。そうしたことから考えても、JRや名鉄に応分の負担を求めていくべきだと考えますが、本市としてはどのように考えておられるのでしょうか。また、今後の予定についてはどのようになっているのか、緑政土木局長の御所見を伺います。

 以上で、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 環境科学研究所と衛生研究所の統合について、4点のお尋ねをいただいたというふうに思います。

 まず、第1点目の移転候補地の選定理由についてお答えをさせていただきます。

 環境科学研究所と衛生研究所の統合に関しましては、これまでの3年間の調査の結果を踏まえまして、なごやサイエンスパークAゾーンを移転候補地として、専門家の御意見をお聞きしながら、現在、基本構想を策定しているところでございます。移転候補地の選定につきましては、一つに、公的研究機関などの集積するゾーンと位置づけられており、移転することによりまして、人材の交流が活性化し、多方面に研究の場が広がること、二つに、郊外で一定の規模のまとまった敷地が確保できることなどの理由によりましてAゾーンに選定をしたところでございます。

 二つ目に、保存緑地の活用についてお尋ねをいただきました。

 議員御指摘のとおり、移転候補地につきましては、敷地面積2万4000平方メートルのうち9,000平方メートルが地区計画によりまして保存緑地に定められております。この保存緑地につきましては、自然環境に着目した環境学習の場とするなどの有効な活用策を基本構想の中で検討してまいる、そのように考えているところでございます。

 3点目に、今後のスケジュールでございますが、現在、基本構想の中で、市民の安心・安全、快適で健康な暮らしを将来にわたって支えていく研究内容、より簡素で効率的な組織人員体制などについて検討しているところでございまして、議員御指摘のように財政状況が大変厳しいことから、現段階では具体的にスケジュールをお示しすることは困難でございますが、今後、精力的に実現化に向け検討を進めてまいります。

 最後に、環境科学研究所と衛生研究所の跡地の活用についてお尋ねをいただきました。

 これにつきましては、整備のスケジュールが具体的になった段階で、公有財産運用協議会において、全庁的に有効な活用が図られるよう関係各局と調整を図ってまいりたいと、そのように考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



◎住宅都市局長(尾崎好計君) 名古屋高速道路公社につきまして数点のお尋ねをいただきました。

 まず、名古屋高速道路協会への業務委託状況についてでございます。

 名古屋高速道路公社の業務につきましては、公社設立以来、建設事業の進展及び供用区間の延伸とともに、管理・保全部門を含めまして大幅に増加しているところでございます。

 しかしながら、こうした業務の増加に伴いまして公社組織を拡大してまいりますことは、一定年数先の建設事業の完了というようなことを念頭に置きますと、組織を管理していく上で合理的ではないものと考えております。このようなことから、公社が本来行うべき業務の一部につきまして、財団法人名古屋高速道路協会を活用いたしまして執行しているところでございます。

 公社におきます現在の取り組みといたしましては、平成16年2月策定の経営改善計画におきまして、平成16年度における協会への委託費を約3億円削減すると公表いたしておりましたけれども、委託業務のより一層の見直しを図ったことによりまして、平成17年度までには約9億円削減いたしております。また、協会が公社からの委託業務を再委託する比率につきましては、平成15年度の35%から平成17年度には13%に縮小いたしております。

 公社におきましては、建設事業の完了に向け、協会に委託します建設関連業務を順次削減していくなど、今後、委託業務量の低減を図ってまいる考えでございます。本市といたしましても、協会の活用のあり方及び協会への業務委託項目を改めて精査いたしまして、協会の活用が経理面を含めまして合理的なものになりますよう公社に求めてまいりたいと、そんなふうに考えております。

 次に、不払い通行対策についてでございます。

 名古屋高速道路は、平成17年度の1年間に約9360万台のお客様に御利用いただいておりますが、そのうちの約3万台が不払い通行となっておりまして、全体に占める割合は0.03%でございました。平成18年度におきましては、10月末現在で総通行台数約5700万台のうち、不払い通行は約2万2000台でございまして、割合といたしましては0.04%となっておる状況でございます。

 これらの不払い通行車両には、悪意のないうっかり型の車両と、悪意のある確信犯的な車両がございます。悪意のない車両への対策といたしましては、カード未挿入お知らせアンテナを現在の3カ所から順次増設しておりますほか、専用レーンのゲートの着色、あるいは情報板による広報などによりまして、うっかり型の不払い防止に努めているところでございます。

 悪意のある確信犯的な車両の対策といたしましては、料金収受員による車両登録番号の記録などを徹底いたしますとともに、不払い通行の多い料金所におきましては、監視体制を強化いたしております。また、混在レーンを一般レーンへと、その運用を変更することによりまして、ETC車とそれ以外の車両が通行するレーンを区別いたしまして、ETC車に成り済まして突破する車両の排除に努めているところでございます。

 今後につきましてでございますが、悪質な不払い通行者に対しましては、30万円以下の罰金を科するために、道路整備特別措置法に基づく規程等をこの10月に制定いたしたところでございます。今後、不払い通行車両の特定のために必要な高性能の監視カメラの設置を進めることによりまして、警察との連携、調整を深め、厳正に対処してまいりたいと考えております。

 そのほか、看板、チラシ、ホームページなどを活用いたしまして不払い通行が犯罪であることを広報いたしまして、その抑制を図ってまいりたいと、このように考えております。

 次に、ETCでの割引制度についてでございます。

 名古屋高速道路におきましては、平成18年2月1日からETCを活用いたしました新たな割引制度を開始しております。この制度は、従前の回数券やETC前払割引のときのような前払いの割引ではなく、通行の実績に応じた後払いの割引となっております。

 具体的には、利用した曜日や時間帯に応じた割引といたしまして、ETC日曜・祝日割引が10%の割引、夜間割引が10%及び20%の割引、利用の距離に応じた割引といたしまして、ETC端末特定区間割引が普通車におきまして200円割引となっております。そのほかにも、利用頻度に応じた割引といたしまして、ETCマイレージサービス及び名高速ETCコーポレートカード割引など多様な割引制度を実施しておりまして、現状におきましては、これらの割引の年間総額は従前と比べて増加しているところでございます。

 また、従前の制度では、回数券などで御利用されたユーザーのみ割引が受けられておりましたが、新しい制度におきましては、ETCで御利用されるすべての方が対象となり、より多くのユーザーが割引を受けられるような制度となっていることが特徴でございます。

 さらに、議員御指摘のように、新しいETC制度による割引制度は、ETCの普及促進を図ることも大きな目的の一つでございまして、ETCの普及により、料金所における渋滞緩和や環境改善などに貢献するものと考えておるところでございます。

 いずれにいたしましても、現行制度の割引率につきましては、今後の交通量の動向やETCの普及状況などを十分見きわめながら慎重に取り扱ってまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎緑政土木局長(渡辺恭久君) あかずの踏切に係る対策の検討状況についてお尋ねいただきました。

 この踏切は、並行して走っておりますJR東海道本線と名鉄名古屋本線が都市計画道路茶屋ヶ坂牛巻線と交差する踏切で、遮断時間が1日17時間と大変長く、著しい交通障害が発生している箇所となっております。

 しかし、道路の構造や沿道状況等の制約があり、道路と鉄道との立体化は困難でありますことから、歩行者、自転車に限定した立体化を検討してきておりまして、昨年度は、この踏切を横断する道路利用者の動向を把握するため、交通量調査やドライバーへのアンケート調査を実施したところでございます。

 調査によりますと、交通量といたしましては、歩行者や自転車の通行が多く、自動車につきましては交通量が少なくて、ドライバーの意向を踏まえますと、既に立体化されております南北の道路に迂回しても影響が少ないという結果でございました。したがいまして、この踏切の除却を前提に、歩行者や自転車などが安心して通行できる立体横断施設を整備してまいりたいと考えております。

 今後、この対策に対する地元及び関係機関の意見を伺いながら、通行の方法などについて引き続き検討してまいります。また、御質問のございました鉄道事業者との費用負担につきましては、これからでございまして、本市といたしましては、JR、名鉄の両社に対して応分の負担を求めて、しっかり協議してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(林孝則君) それぞれ御答弁をいただきました。

 衛生研究所の跡地でございますけれども、ここは山崎川沿いでございまして、春にはすぐ横で桜のライトアップもされるようなところで、大変に環境に恵まれたところであります。6,600平米余、坪にして2,000坪、路線価で10億円にもなります。たとえ民間に売却するにしても、そうした立地を生かして、なおかつ市民が喜ぶような施設、例えば老健だとか特養だとかグループホームなどといった施設を考えているところに売却してほしいと思います。この点は私の注文でございますが。

 また、売却益を総合研究所の建設費に充当すれば、建設費も非常に下がる、それで使えるということも考えていただきたいというふうに思います。

 市民の健康を脅かす事態が次から次へ発生している今、衛生と環境の両面から総合的に行える研究所の完成が、一日も早くできることが望まれております。特に衛生研究所、ここは昭和41年にできた建物でありまして、極めて古く、新時代に合わせた研究をするにはいささか手狭で、機能的とはお世辞にも言えるものではありません。加えて、耐震診断でも?−1ということで、市民の安心・安全のとりでとなるべき研究所が大変に私は心配であります。早急に建設すべきだと考えます。今年度中に基本構想を策定するとのことでありますが、どうかそれが基本設計、実施設計と着実に進んでいくよう強く要望しておきます。

 当初の新世紀計画に出ていたものが10年近くたっても遅々として進まず、予算のめどもついていない。片方、新世紀計画2010の第1次実施計画についていないものが150億、200億で進められようとしている。私は、それらが全く必要ないとは思いません、市民の理解と要望があればの話ですが。しかし、市民の健康と安心・安全を守る上で、地味ではありますけれども大変に大事な部門であると思います。衛生研究所は、独自でホームページも立ち上げるなどして一生懸命頑張っております。

 市長さん、昨年11月の質問で市長さんは、この件は私が進行管理をしていくとおっしゃっていたではないですか。どうかきちんと進めていただくよう強く要望しておきます。

 それから、高速道路協会、努力されてきたことは認めます。また、現に大きく下がったではありませんか。しかし、協会職員の206名のうち、公社からの出向が11名、民間からの出向が63名、計74名、3分の1強が出向者で占められています。この辺が市民には非常にわかりづらい。局長が、一定年数先の建設事業の完了ということを考えると職員ですべて抱えることは合理的でないと言われましたけれども、当然であると思います。むしろ、協会の職員を民間からの出向で抱えるのではなくて、一般競争入札等で進めていくことはできないか、またそういうことも考えるものであります。

 もう一点、高速道路には多額の建設費がかかります。名古屋の高速道路が高いのも、ほとんどが高架式か掘り割り式なので建設費が大変膨大になっています。それは、業者から見れば、また大変な利益を生むものとなっております。そこで、下水道などの談合に見られるような汚職に進まないよう、公平・公正な、そして割高な工費をもっと下げるよう努力を要望しておきます。セントレアでも大きく圧縮して工事ができたではないですか。そうすれば、ETCの割引率ももっと上げることは可能であります。

 全国の高速道路のETC割引を調べてみました。深夜割引を30%、また、何と早朝・夜間割引だと50%オフしているところもあります。西日本高速では、通勤割引で50%オフとしています。首都高速では、日曜、祝日は全日20%オフ、名古屋では、20%割引は深夜の0時から早朝6時までだけであります。加えて、平日でも時間帯別に割引率を変えて割引しているところもあります。どうか名古屋も工夫をしていただきまして、皆さんが喜んで利用していただけるようなETC割引制度にしていただきたい、そのことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

 以上です。(拍手)



○議長(岡本善博君) 次に、藤沢忠将君にお許しをいたします。

     〔藤沢忠将君登壇〕



◆(藤沢忠将君) それでは、通告に従いまして質問させていただきます。

 初めに、教育基本法改正に対する市長の見解及び本市の対応についてお尋ねをいたします。

 多発するいじめ、それによる自殺、未履修の問題やあるいは虐待の問題、あるいは学力低下の問題や学級崩壊などなど、学習環境、学校環境を取り巻く状況は大変厳しい状況になっております。さまざまな立場の人たちがいろんな意見を出して、今盛んに議論が行われているところであります。本市としても、さまざまな施策を展開しているところでございます。

 そんな中、教育改革を最重点といたします安倍内閣がスタートいたしました。そして、教育基本法改正が先ごろ衆議院を通過いたしまして、現在、参議院へと送付されてその議論が行われているところでございます。

 私から言わせれば、心ない人々は、この改正を戦争をする国づくりへの道を開くものだとか、あるいは国家統制により教育がゆがめられるだとか、あるいはまた憲法9条改憲への道づくりなどと、そんな陰口をたたく方もいらっしゃいます。また、愛国心を強制して思想信条の自由を侵すものだ、こういうようなことを言われる方もおります。果たして本当にそうでありましょうか。私は、決してそんなことはないと、こんなふうに思っております。

 個人の尊厳、これはもちろん大事であります。権利も当然保障されなければなりませんし、自由も大事なことであります。しかし、今日の行き過ぎた個人主義が、あるいはまた何をやっても自由なんだというその自由の履き違えが、あるいはまた公共の精神の欠如が、現在の教育の混乱、あるいは子供たちの混乱につながっているのではないか、私にはそう思えてなりません。

 そういった意味で、この教育基本法改正案は、公共の精神をたっとぶ、あるいは我が国と郷土を愛する、そういったことを盛り込んだ法案でありまして、私は、大変すばらしいものでありますし、また当然の改正だというふうに思っております。

 もちろん、この教育基本法を改正するだけで今日のさまざまな問題がすぐに一遍に片づくと、そんなことが起こるとは私も思っておりません。しかし、改正を受けて一歩一歩踏み出していく、今までの行き過ぎた部分、あるいは足りない部分を補っていく、そういった意味で大事だと思います。それに、またさらには、これを受けて、現場できちんとこの趣旨を正しく理解して反映させていくことが大事だろうと、こんなふうに私は思います。

 そこで、市長にまずお聞きをしたい。政治家として、この改正教育基本法案をどのように考えていらっしゃるか、どんな思いを持っていらっしゃるのかお聞きをしたいというふうに思います。

 それから、教育長には、この改正を受けて、現場ではどのような対応が行われることが予想されるのか、そういった点についてお聞きをしたいと思います。

 それから、(2)の通告でございますが、これはちょっと時間の関係等で次回に回させていただきます。

 次に、市バス事業の問題について2点お聞きをいたします。

 まず、ミッキーについてであります。

 今、ミッキーといえばマウスであります。これは名古屋に限らず、愛知に限らず、日本に限らず、世界じゅうでミッキーといえばマウスでありましょう。しかし、名古屋市では、本当はミッキーといえばもう一つ思い浮かべなければならないものがあるんです。基幹バスの愛称がミッキーだということでございます。

 私、この質問をするに当たりまして、20人ぐらいの方に聞きました。ミッキーといえばマウスだねと、みんなこうやって、20人の方がほぼ全員このように答えます。いや、実はミッキーというのは基幹バスの愛称だよ、知っていたと聞いても、ああ、知っているよという人は20人のうち二、三人でありました。あとの十七、八人は、ああ、そうなの、基幹バスは知っているけれどもミッキーという愛称があるなんて知らなかった。何と恐ろしいことに、市の職員の中にも知らなかったと、こういう人がいらっしゃいました。ちなみに交通局の人ではありません。ほかの局の人ですが、知らないという人もありました。

 このミッキーという愛称、交通局も今、赤字を抱えてさまざまな施策を展開している。市民に愛される市バスを目指そう、市民とともに歩む市バスを目指そうと言う割には、このミッキーという愛称が残念ながら今、生かされていないというか認知をされていない状況であります。

 発足当初、このミッキーという愛称ができた当初は、私も記憶がありますけれども、結構ミッキー、ミッキーと言われていたような記憶はあります。しかし、今日、ミッキーと言う人は正直言って聞いたことがありません。そこで、この愛称をすぐにやめてしまうのかどうかというのは難しいところなのですが、やはり親しまれる市バスと言うからには、愛称も親しまれて、皆さんに使ってもらえるようなものでなければいけないというふうに思います。

 交通局長に今後のミッキーの愛称の行方についてお聞きをしたいと、このように思います。

 それから、次に、今後の市バスの経営方針についてお聞きをしたいと思います。

 市バス事業におきましては、これまでもさまざまな経営改善策が行われてまいりました。私も議員にならせていただいて12年、交通の委員会に3回ほど在籍をいたしましたが、その都度その都度必ず、何とか経営改革だとか改善策の今最中だというようなことをずっとやっていらっしゃいました。現在も市営交通事業経営改革計画というのが策定をされまして、その着実な実行が望まれている最中であります。

 もちろん、交通局も懸命にやっていらっしゃることは私も認めますけれども、残念ながら抜本的な改善にはつながっていないと言わざるを得ない状況ではないかというふうに思います。つまりそれは、これまでの改善策というのは、基本的に、経営の効率化を目指します、スリムになります、人件費を切り詰めますと、こういうものであります。一方で、しかし路線は基本的に維持しますよ、また、経営主体も名古屋市が、交通局が運営していくと、こういうものでありました。これではやはり、全国的な傾向なんですが、利用者が全体的に減少傾向にあることや、現在の人事制度、給与体系の中ではスリム化を図るといっても限界もあります。おのずとそのやり方では限界があるのではないかと、こんなふうに私は思います。

 私もこれまで、バス事業の民営化でありますとか、あるいは民間活力の導入、あるいは利用者の少ない路線でのタクシーの利用、こういったことなどを提言してきましたけれども、今のところまだ実現はしておりません。

 私が思いますのは、交通局はこの現在の経営の形態、ちょっと言葉が悪いかもしれませんが、これに固執し過ぎているのではないか、そんな気がしてなりません。柔軟な発想、あるいは大胆な発想を持って、あらゆる手だて、あらゆる形態を持ってこの今の経営状況の悪い中を改善していくんだ、改善を図っていくんだ、こういう決意が必要なのではないか、こんなふうに私は思います。

 ここで横浜市の事例を若干紹介させていただきますと、横浜市もバス事業は大変厳しい状況が続いておるようでございまして、横浜市市営交通事業あり方検討委員会が平成16年1月に出した横浜市営バス事業のあり方に関する答申というのがありますが、その答申では、経営の自由度が高く、自主自立の経営を継続させていく上で最も望ましい事業方式として、完全民営化、これを提言しています。それを受けまして横浜市交通局では、新たな経営形態を3種類挙げまして、一つは完全民営化−−この答申の方針ですね。それから、もう一つが民間譲渡型−−民間に売り渡していくと、こういうもの。それから、三つ目が改善型の公営企業−−現在の公営企業の形を守りながら抜本的な改善をしていく。こういう三つの経営形態を、18年度の3月末までにその三つを選んでやっていくと、こういうことだそうでございます。

 横浜市では、こういった一連の流れを受けまして、バス路線の大幅な見直しも行われていくそうでございます。路線の民間への移譲、あるいはまた廃止も含む大規模なものだそうでございまして、一遍にたくさん廃止するとちょっと影響が大きいということで、激変緩和だとかそういったこともやりながらいくんですが、恐らく最終的には30系統ぐらいが廃止をされるであろうというようなことだそうでございます。また、一部については、路線を運行する事業者を新たに公募する、そういったような計画を横浜市では立ててやっているそうでございまして、07年度から、つまり来年度から一般会計からの繰り入れはゼロということを方針として決めているそうであります。

 もちろん、横浜と名古屋では事情もいろいろと違うと思います。経営形態、いろんな置かれた環境、そういったものも違うと思いますが、しかし、私は先ほど述べましたように、民営化も選択の一つだ、そういうような姿勢を持って臨むことが大事じゃないかと。あらゆる形態、あらゆる経営方針、あらゆる努力をやるんだと。今までのような−−今までのようだというのはちょっと言葉が悪いですが、単にスリム化を図るとか賃金を削るということじゃなくて、形そのものも変えていくこともよしとするんだ、こういう選択の幅を持ってやっていくべきじゃないか、こんなふうに私は思います。

 そういった点について、今後の交通局の経営戦略について局長にお尋ねをしたいと思います。

 次に、自転車駐車場の整備のあり方について質問をいたします。

 自転車は環境の面からも、燃料も要りませんし、排気ガスも出しません。非常にすぐれた乗り物であります。環境都市を標榜する名古屋としても、この自転車を推進していく、それの整備をしていくということは大事だろうというふうに思います。また、自転車は健康面から見ても非常にプラスであります。脱メタボリックを目指す私といたしましても、しっかりこの自転車を取り入れていかなければいけない、こんなふうに考えているところであります。

 しかし、一方で、自転車の不法駐車、放置自転車は目に余るものがございます。御承知のように、名駅前は全国でワーストの放置自転車があるという状況で、中には、歩くことすら困難、車いすの方なんかは本当に苦労されているというような状況があります。また、名古屋駅に限らず都心から少し離れた駅でも、無料の駐輪場なんかはごった煮状態でございます。詰められるだけみんなが詰めるというようなごった煮状態でありまして、町内会の方々が整理に当たって大変苦労されているというような状態でございます。

 また、そういった自転車駐車場に関する整備の費用が、撤去費用等も含めまして多額な費用がかかっておりまして、お聞きをすると、17年度決算で整備費として約2億3000万円、それから維持管理費として約11億2000万円ほどかかっていらっしゃる。それに対して有料化した収入は3億2000万円ということで、非常にお金がかかる施策になっているのが現状でございます。

 名古屋市では、名古屋駅のワーストワンも返上しなきゃいかぬだろう、こんなようなことで、状況の打開を目指して5カ年計画をつくって、今後5カ年で75駅の駐輪場を整備していくというようなことでございます。私はこの施策そのものはいいと思います。また、有料化、お金を払うことがどうだという御意見はいろいろあると思いますが、無料化のところを有料化にしたら約40%放置自転車が減った、そんなことも見てみますと、有料化というのも一つの流れなのかなと。そういう意味で、この施策そのものについては私も賛成をする立場でございます。

 しかし、そういった自転車駐車場の整備を全部名古屋市でやる必要があるんだろうかということでございます。あるいは、名古屋市に限らず外郭団体ですとか、あるいはまた財団法人自転車駐車場整備センター、国の一つの機関と言ってもいいと思いますが、整備センターなどがやる必要が果たして本当にあるんでしょうか。全部税金でやる必要があるのかということでございます。官から民へ、民でできることは民でというのが一つの時代の流れになっていますから、こういった自転車駐車場の整備、あるいは管理運営についても、私は、民間の力を導入してもいいのではないかということを提案させていただきたい、こんなふうに思います。この事業に民間を参入させてうまく民間の活力を生かしたらどうだ、こういうことを提案させていただきたい。

 名古屋市の先ほど述べました5カ年の計画でも、5カ年で75カ所の駐輪場を整備するに際して、総額で約50億円整備費を見込んでおるというようなことでございます。一部ででも民間にやってもらうことができれば、私はいいんじゃないかというふうに思います。

 方法としましては、一つは、今までは名古屋市がつくって管理運営もしてと、こういうことでしたが、更地を民間に貸し出す、そして、その後の施設整備だとか、そういったものを民間にやってもらって、管理だとか運営だとか、あるいはいろんな苦情処理、そういったものも全部民間にやってもらったらどうだというふうに私は思います。大仰なものをつくるんじゃなくて、電磁ロック式のコインパーク方式のようなものであれば比較的初期投資も少なくて済みますし、十分民間でやれる、また民間さんの方でもそういったことを試算して、十分対応できると、こういう会社もあるようでございます。

 こういったことを進めるべきだと私は思いますが、いかがお考えでしょうか、お聞きをしたいというふうに思います。

 それから、もう一つの方法として、駐輪場を整備するにはどうしても場所が要る。特にひどいのはやっぱり駅前ですよね。駅前というのは一般的に土地が高い。新たに用地を取得したりすることがなかなか財政的にも困難だし、物理的にもそう地面があいていない場合も多いものですから、非常に困るということがあると思います。

 そこで、やはり歩道をきちんと有効活用するということが大事だろうというふうに思います。歩道に駐輪場の整備をしていくということですね。歩行者や自転車の通行の妨げになるようではいけませんけれども、幅の広い道なら十分対応が可能だというふうに思います。また、新たな土地を用意しなくてもいいという点では、非常に有効じゃないかというふうに私は思います。

 現在もあります。歩道に駐輪場はあります。ただ、これまでは、民間企業、私が先ほど提案した、民間企業にその歩道を貸し出すということについては、営利目的の何かの場合には非常に制限があって、これまで民間に歩道をそういった意味で開放するということができなかったというふうに聞いておりますが、国土交通省でもいろんな議論が行われて、開放への検討がなされているようだというふうに聞いております。そういった意味で、この開放を受けて、名古屋市としても歩道で民間の事業者に自転車駐輪場を整備していただくという方策を考えていただければどうかと、このように思います。

 民間が整備して管理運営をやるわけですから、当然お金がかかりません。もっと言えば、地代を取れると。あるいはまた、売り上げの何%を市に納めてもらうという契約を取りつけてもいいと思います。そういった意味で、名古屋市としては、お金がかからない、人手も少なくて済む、その上、収入が入ってくるということで、非常にこれは有効な施策ではないかと、こんなふうに私は思いますので、その点について当局の考えをお聞きしたいというふうに思います。

 以上で、私の1回目の質問とさせていただきます。(拍手)



◎市長(松原武久君) 教育制度に関しまして、教育基本法改正に対する私の見解をお尋ねいただきました。

 教育基本法は、我が国が戦災の痛手から民主的な国家に生まれ変わるために、その再生を教育に期待しまして、我が国の教育の指針として、現在の社会を築き上げるために大変大きな役割を持ってきたと私は思っております。しかし、60年経過いたしまして、国際化・情報化社会の中で子供たちは、私ども昭和世代とは育つ環境が異なってきているのではないかと、こんなふうに思っております。

 最近の子供たちの現状を見てみますと、例えば、ごみ減量に真剣に取り組んでくれたり、あるいはエコライフ宣言をしてくれたり、あるいは万博参加のときの豊かなアイデア、あるいはスポーツで日本を応援する姿など、そういったものに頼もしさを感じる、そういう面があります。しかし、一方で、電車の中で化粧をしたり、あるいは道路に座り込んだり、あるいは電車の出入り口付近にたむろするように立って、多くの方が迷惑して出るのに、ほとんど素知らぬ顔をすると、場合によると、かえって迷惑そうな顔をする、こういったような姿を見ると、公共心、公徳心というのはどこにあるのかなと、こんなように思う場面もございます。そういった点は大変危惧を私はいたしております。

 また、家族構成が変わりまして、家庭の教育力の低下を憂うる声があります。現在のいじめの問題、あるいは不登校の問題、幾つかの教育の問題が顕在化しておりますが、そういったものの中で、家庭の教育力の低下を憂うる声があるのは事実でございます。そういった意味で、家庭教育の必要性、それから、長寿社会に対応し、生涯にわたって自己啓発をするという生涯学習の理念も必要になってきた。事ほどさように、いろいろな状況が変わってきたと、こういうわけでございますから、このような新しい時代に対応した基本的な教育理念を現在そして未来の子供たちのためにしっかり国民的に議論していくということは極めて大事と、こんなふうに思っております。

 私は、公が大事だ、個が大事だと、こういうことを言ってやかましく議論をいろいろしますと、結果的には、現場が混乱しまして、現場が混乱すると結局子供たちがかわいそうと、このように思っております。そういう意味で、しっかりした議論をして基本法が改正したならば、その改正された基本法に基づいて関係法というのも整備されてくると思います。そういったものをきちっと受けとめて現場はやっていく、我々としては仕事をしていくと、こういうことに相なろうと、こんなふうに思っております。



◎教育長(岡田大君) 教育基本法の改正に対応します教育委員会の対応についてお尋ねいただきました。

 学力問題、あるいはいじめ、不登校問題など現代の教育課題に対応するために、経済界、労働界、学識経験者から成ります学びの在り方懇談会の提言を受けまして、現在、新たな教育改革を推進していくための中期的な教育施策プランを作成しているところでございます。こうした施策を責任を持って進めることができるよう、教職員定数に関する権限などの移譲を現在国あるいは県に要望しているところでございます。

 今後、教育基本法が改正されれば、学校教育法を初めとする関係法令の改正が行われると想定されます。私どもは、法律に基づき教育に関する事業を行う立場にありますので、改正の議論や関連法案の提出等の動向を注意深く見守ってまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◎交通局長(吉井信雄君) 市バス事業につきまして2点のお尋ねをいただきました。

 まず、基幹バスの愛称についてのお尋ねでございます。

 基幹バスの愛称−−ミッキーといいますけども−−ミッキーは、昭和57年の3月に基幹バス東郊線の運行を開始するに当たりまして、この基幹バスの「幹」−−ミキでございますが−−このイメージをあらわす親しみやすく呼びやすい愛称として、公募により名づけられたものであります。その後、基幹バスは走行開始から24年を経過しまして、現在多くのお客様に御利用をいただいているところであります。

 ミッキーという愛称につきましては、現在も基幹バス車両の前部に表示をしておりますほか、市内の小学2年生全員に配布しております市バス、地下鉄の学習テキストにおきましても、基幹バスの紹介とともにこの愛称を使用しているところでございます。

 しかしながら、議員御指摘のとおり、広く市民の皆様に定着しているかといいますと、必ずしもそうは言いがたい状況にあるのではないかというふうに私どもとしても認識をしておるところでございます。ミッキーという愛称を今後どうするかということにつきましては、議員の御指摘も踏まえ、検討していきたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願いを申し上げます。

 次に、市バス事業の今後の経営方針についてのお尋ねにお答えをいたします。

 バス事業につきましては、名古屋市に限らず全国的に乗車人員が年々減少するなど、市バスを取り巻く経営環境というのは大変厳しくなっておりまして、今、議員御紹介の横浜市を初め各都市におきまして、経営改善に向けてさまざまな取り組みが行われているところであります。

 こういった状況の中で、平成17年度予算におきまして確立をしました交通局と行政の責任範囲を明確化するという公費負担ルールを前提にしまして、私どもも本年3月に、今年度から平成22年度を計画期間とします市営交通事業経営改革計画を策定したところでございます。

 この計画の策定に当たりましては、これまでと異なって外部の有識者をメンバーとする市営交通事業経営検討委員会というものを設置しまして、その中で、バス事業のあり方についても、各都市の取り組み事例をすべて調査した上で、民営化も含めて幅広い議論をいただいたところでございます。

 この委員会におきましては、市内全域にバス路線を有し、バス利用者の87%の方に御利用いただいております本市の市バスの果たしている役割、あるいは人口密度が低いことから経営環境が悪く、民間事業者が撤退をしているこの地域の現状など、他都市と異なる名古屋市の特徴というものを踏まえまして、経営改革を進め、人件費の抜本的な効率化などの経営の効率化や、あるいは利用者への高いサービス意識を有した事業体に生まれ変わり、今後とも市営交通事業として市バス、地下鉄を一体的に運営していくことがベストであると、そういった提言をいただいたところであります。

 交通局では、この経営検討委員会の提言、あるいは各都市の取り組みを踏まえまして、最善の経営改革計画を策定したところであります。この計画の初年度に当たる今年度は、当初からトップスピードで計画の諸施策に取り組んだところであります。その結果、市バスの乗車人員、乗車料収入につきまして、上半期の実績を見ますと、これまでの減少傾向に一定の歯どめがかかるなど、さい先のよいスタートを切れたというふうに考えております。

 しかしながら、少子・高齢化の急速な進行、あるいは自動車利用の増加など、バス事業を取り巻く経営環境は依然として厳しく、将来を決して楽観視するわけにはまいりません。そういった意味で、議員御指摘の横浜あるいは京都など他都市の事例につきまして、今後も引き続き積極的に情報収集に努め、鋭意調査研究をしてまいりたいと考えておるところでございます。

 ただ、当面は、まだ緒についたばかりの経営改革計画の目標達成に全力を向けて取り組み、市域内の市民の移動手段の確保という責務を果たしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎緑政土木局長(渡辺恭久君) 自転車駐車場の整備のあり方につきましてお尋ねいただきました。

 放置自転車問題は依然として大きな社会問題の一つであると認識しており、その早期解決を図るため、平成18年度から22年度までの5年間に、名古屋駅を初めといたしまして放置自転車の多い75駅の自転車駐車場の有料化を進めることとしております。しかしながら、自転車駐車場の整備には、用地の確保、施設の整備、管理運営など、多額の経費が必要となります。

 本市では、負担軽減のため、これまでも植田駅において、名古屋市建設事業サービス財団が施設整備を行い、地元住民と連携協働して管理運営する手法を導入してまいりました。また、今年度は藤が丘駅におきまして、財団法人自転車駐車場整備センターがみずからの資金と責任で自転車駐車場を整備し、管理運営する手法を導入しようとしているところでございます。

 来年1月には、道路法の施行令の改正によりまして、民間事業者等が歩道等で道路占用許可を受け、自転車駐車場を設置することが可能となり、より一層民間事業者の参入機会が広がっております。今後とも、市の財政負担を軽減するため、民間活力の導入を視野に入れて自転車駐車対策に努めてまいりたいと思っておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◆(藤沢忠将君) それぞれお答えいただきました。

 市長さん、一つだけもう一回お聞かせをいただきたいと思います。

 私は2年前にも、当時の基本教育法案について市長さんの見解をお聞きしました。そのときも、今後の議論の推移を見守っていきたいと、こういうお話でございました。今も、関連法の整備が出されるであろうと、そういったことを待って対応していきたいと、こういう話でした。

 しかし、市長さんは政治家でございます。みずからの意見を堂々と述べていただく必要があると思うんですね。昨日も神田知事のパーティーで、私は神田知事を応援していくと、こういう政治的な極めて重い発言をされた市長さんでございますから、私は、教育基本法についても堂々と、いいとか悪いとか、ここがいいとか悪いとか、そういう思いがいろいろあると思う。ましてや市長さんは今政令指定都市の市長会の会長ですから、軽々しく言ってはいけませんが、やはり政治の側として思うところがあれば発信をしていく。決まってからそれに従ってやっていくのは役所の務めでありますけれど、政治家でありますので、きちんと発信をしてほしい。そんな意味で、もう少し市長さんとしての具体的なこの改正教育基本法についてのお考えをお聞きしたいというふうに思います。

 それから、教育長さんにお聞きをしたい。

 今、答弁の中でも、法律に基づいて教育に関する事業を行う立場だから、それに従ってやっていきたい。私はきちんとそれを守ってほしいんですね。

 過日、市役所の前でこの教育基本法改正の街頭活動が行われておりました。反対だ、反対だと言っていました。もうぼろかすに中身はこきおろされておりました。運動員の方がこういうパンフレットを配って、よろしくお願いしますと。私もいただいてきました。教育基本法案に反対する署名をしてくれと、あるいはカンパをしてください、こういうあれですね。あて先は、中区大須、名古屋市教職員労働組合行きになっておりますが。こういうパンフレットがありまして、本当に中身はもう、個人の尊厳を軽視し、かわりに公共の精神を強調して、国を愛する態度を求めていますと。まあ、個人の尊厳を軽視するなんてことは書いていない。ある意味、個人の尊厳を重んじ、とちゃんと書いてあるのに、非常に言葉の末節を取り上げて、いたずらに批判のための批判というような気がしてなりません。

 私が危惧するのは、この運動をしておった方、このビラを配っておった方が現職の先生なのか、そういった運動の方なのかわかりませんが、国会での座り込みやデモなんかにも現職の先生が多数参加をしておったというような話でございます。名古屋かどうかは別にして、全国からそういう先生がおったと。私が心配しますのは、参議院がありますからまだわかりませんけれども、成立した暁に、例えば、こういうことをやっておった人が、私は反対だと、だから、これは改悪されたんですよというふうに例えば子供たちに言うとか、あるいはまた、こういったようなビラが配られたり、あるいはまた、私の良心に反するから、そういった教育で私は生徒に教えないというようなことが起こると、現場がかえって非常に混乱をするだろうというふうに私は思います。

 法律ですから、やはり、先ほど教育長さんの答弁がありました、決まった以上、それに従ってやる立場だということを言っていましたけれども、きちんとその辺はやっぱり指導していただかないと、現実にこういう問題がありますから、その点についてきちんとお答えをしていただきたいというふうに思いますので、それぞれちょっとお答えをいただきたいと思います。



◎市長(松原武久君) 法ができる前に考えを言えと、こういうようなお話だったと思いますが、実は今、議員御指摘のように、そのビラまきのところでいろんな議論があった、そういったことが学校の中まで持ち込まれると、結局その犠牲になるのは子供だというふうに思います。だから、公が大事か私が大事か、私は両方とも大事だと思っております。ですから、そういう議論が、法律の中のある部分だけが取り上げられていろんな議論がなされるというそういうことを私は危惧をするわけでございます。

 教育基本法というのは、基本法でございまして理念法でございますから、このことが即教室の中までぱっと及んで変わっていくということはなかなかないというふうに思います。幾つかの関連法規ができて初めて変わっていく。そういう中で、私は今一つ危惧しておりますのは、自分の意見を多少言えと、こういうことでございますのでちょっと言うわけでございますが、学校選択制であるとか、教員の免許更新制であるとか、あるいは学校評価とか、そういった問題がひとり歩きをして、それぞれ、生半可とは申しませんが、正しく全体的に理解がないままいろんな議論がなされることをとても心配しております。

 私は、基本的には、先ほど教育長も答弁いたしましたように、教員の人事権及び給与権というのは、政令指定都市であればこれは一体として持つべきだということを一貫して言っております。一番の教育の受益者というのは、私は子供と思っておりますから、子供に一番近いところにその権限と財源が集められるのが一番いいと、こんなふうに今思っておりまして、教育基本法云々かんぬんよりもその辺のところを私は一番強く意識しているところでございます。学校選択制の問題等々で大議論が起きてくることは困ったことだなと事実思っているところでございます。そこが今私の感想でございます。



◎教育長(岡田大君) 今、教育基本法の改正をめぐりまして、ビラをばらまいた、具体的にそれが現役の先生かどうかわからないという御指摘でございます。

 私どもは、法律を守れと言う立場の仕事をやっておりますし、学校の教員についても、すべて法律を守っていくというのが原則でございます。したがいまして、そういった行動がいわゆる学校の現場、いわゆる教室の中に持ち込まれることによって起こる混乱が、過去にもそういうような混乱がございました。先ほど市長が申し上げましたように、学校が混乱して一番被害をこうむるのは子供であります。そういった観点から、そういった混乱を起こすようなことがないような、あくまで法律を遵守する、そういう立場でそういった問題があれば指導してまいりたいというふうに考えております。



◆(藤沢忠将君) もう時間がありません。簡単に。

 私、これをよく質問しますと、先生の敵のように思われているんですが、私は先生というのは−−学校の先生ですよ、議員の先生じゃありません。学校の先生というのはやっぱり尊敬すべき対象だと思っていますし、私も随分本当に先生に恵まれて、おかげで何とかここまで来たというふうに思っています。いや、本当です。本当にいい先生に私は特に恵まれたというふうに思っています。ですから、ぜひ先生たちも頑張ってもらいたい。ただ、いたずらに政治運動のような形になることが不幸だということを一つ指摘しておきたいと思います。

 それから、自転車の駐輪場のことですが、やっぱり市はこれからは企画立案ということにして、整備のベクトル、そういったものは計画的に市がやっていくべきだと思いますが、やはり現場の管理とか運営、設置、そういったものはなるべく民間に任せられるところは任せるべきだと。市はトータル的な計画、そういったものにやはり特化していくべきだというふうに思っています。ぜひ、1月から歩道が解禁になるということですから、その辺、しっかりやっていただくように要望しておきます。

 それから、ミッキー。御承知のように、プレートが基幹バスの前についています。ミッキーというプレートがついています。非常に寂しそうです。だれも見てくれません。寂しそうですから、ぜひそんなことも、市民に愛されるバスに生まれ変わるための一助として、愛称というものを考えてやっていただければなと思います。

 まだいろいろほかにも質問したかったことがあるんですが、以上で、私の時間の関係もあります、質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(岡本善博君) 次に、さとう典生君にお許しをいたします。

     〔さとう典生君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(さとう典生君) それでは、通告に従い順次質問します。

 まず初めは、都市計画道路の見直しについてです。

 住宅都市局は、長期未整備都市計画道路の見直しを今行っております。昨年の末からことしの初めにかけてパブリックコメントを行い、今年度になってから地元での説明会を開催しています。きょうは、そのうち昭和区にかかわる高田町線について質問をさせていただきます。

 先日、地元の人から、高田町線はもめているらしいけども、どういうこと、こういうふうに聞かれました。私は、吹上の振興会館の西からずっと南へ下って瑞穂区大喜の向こうまで、今30メートルの幅の計画があるけども、これを20メートルに縮めて変更して道路をつくる、こういうふうに説明しますと、返ってきたのは、だれが通るの、何年かかるの、幾らかかるのという疑問でした。まさに、高田町線についての問題はこの三つに集約されていると思います。

 7月に開かれました当局の説明会に私も参加しました。そして、住民の皆さんの意見を聞かせていただきました。説明会での当局の通行量の予測に対しては、今ある道路で十分対応できるのではないかという反論がありました。また、避難路としてのという説明に対しても、現在の道路のわきにある建物を耐震補強すればよいのではないのか、こういう指摘もありました。また、広い道路をつくって歩道をきれいにするから、こんな説明もありましたけども、この点についても、今の道路で安全に通行している、新たな道路をつくって車を呼び込むことに反対だ、こういう意見が多数出されました。このように、住民説明会では当局の提案は理解が得られませんでした。

 さて、この道路は昭和21年に計画決定してから、もう既に60年が経過をしています。これはもう計画そのものが無効になっていると判断すべきではないのでしょうか。アメリカには、公共事業について、5年以内に実行されなければ自動的に計画が廃止になるサンセット条項ということがあるそうです。これと比べれば実に12倍の期間ですから、10回以上計画が廃止になる、そういう計算になるわけであります。

 都市計画道路をつくる場合には、本当の意味で住民の意見を聞くことが求められていると私は思います。今、私は、住民の皆さんの意見を聞くために独自にアンケート調査を行っています。新しい道路は必要ないという意見が圧倒的であります。

 寄せられました意見を一つ紹介しますと、今は静かな住宅地でみんな穏やかに過ごし、決して不便を感じていません。御器所の郡道が狭いと申されますが、今はそのため車が少なく、タクシー運転手さんなど、一番走りやすくて安全だと言われますというものでした。このように、高田町線という道路そのものが必要ないという意見が多数であります。

 ところで、もしこの高田町線をつくろうとすれば、どうなるのでしょうか。この路線は住宅密集地帯を貫くため、移転しなければならない市民が多数に上り、多くの犠牲を強いることになります。また、用地買収費や移転費用など、事業費もかさむことは間違いありません。説明会で当局は、現計画の幅30メートルで4.4キロの場合、約280億円、幅を20メートルにした場合に140億円と事業費の見込みを明らかにしました。莫大な工事費です。しかも、完成まで工事費が膨らむことはあっても減ることはありません。

 この高田町線と交差する豆田町線というのがありますけども、これは瑞穂区役所のところから西へ向かって堀田通へと抜ける道ですけども、緑政土木局で事業中でありますけども、延長700メートルで事業費約70億円、着手から現在まで13年かかって、完成まであと数年、15年以上もかかる、このように言われております。高田町線は4.4キロですから、6倍以上の長さになります。果たして事業費は当局の見込みに納まるのか、大変疑問です。

 このように整備には莫大な事業費と長い時間が必要で、その間、地域への大きな負担となります。また、道路ができれば、騒音、大気汚染の発生など、環境の悪化が予想されます。これでは、環境首都を目指すという名古屋の看板が泣くことになります。

 そこで、住宅都市局長にお聞きします。市民の意見を聞いて、高田町線の整備は断念すべきであると思いますが、いかがでしょうか、お答えください。

 次に、今回の経過を見ていまして疑問に思いましたのは、こういう計画をつくるときに、市民の意思を聞くという場がないことであります。市民がどれだけ反対しようとも、行政の主導で計画が決定されるという仕組みになっているのは問題だと思います。都市計画決定については、議会も関与できない仕組みであります。議会から委員が都市計画審議会に出ているものの、議会は結局、予算審議の場で賛否を明らかにできるだけであります。市民の税金を使う事業の計画を決めるのに当たって、住民や議会が意思表明する機会がないというのは民主主義に反するのではないのでしょうか。

 そこで、市長に提案し、お考えをお聞きします。都市計画の決定について、市民の意思を明らかにするため、住民投票制度をつくるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 さて、次に、なぜこのような整備計画が出てくるのかという点であります。都市計画道路の整備率が本市では既に87%を超え、残りが少なくなったことがあると思います。これまで後回しにされてきた、当局も整備の必要が余りないと考えていた路線も整備にかからないと、補助金をもらって工事をする場所がなくなってきたという事情があるのではないのでしょうか。

 ガソリン税など道路特定財源は、道路整備に使い道が限られています。その使い道を探して常に事業箇所を求め、道路建設がとまらないという公共事業のあり方が問われ、今批判されています。本市の公共事業費、道路関係の費用は、昨年度は219億円でした。これでも減った方です。このお金が道路特定財源の補助事業になるわけですから、毎年それだけの工事をする場所が要ることになるわけであります。

 すなわち、なぜ道路をつくるのかといえば、このお金があるから道路をつくると言いかえても、あながち間違いではないと思います。さらに言えば、この仕組みの中で高田町線初めの都市計画が見直され、新たな事業箇所としてねらいがつけられているのではないのでしょうか。私は、やめられないとまらない道路づくりをとめるためには、この道路特定財源の制度を見直すべきであると考えています。

 そこで、市長にお尋ねします。道路特定財源は、制度を見直し、一般財源にすることを国に求めていくべきと考えますが、いかがでしょう。

 次の質問は、談合問題についてです。

 最近、各地で談合事件が摘発され、福島県、和歌山県では知事が逮捕され、宮崎県でも幹部が摘発されています。そして名古屋では、下水道工事をめぐって大林組の幹部が談合を取り仕切っていたとして逮捕され、本市においても談合が行われていたことが明らかになりました。

 これまで、私ども日本共産党市議団は、談合事件、汚職事件が起きるたびにこの議場で取り上げ、当局へ防止策、対応を求めてきました。古くは新南陽工場事件、最近では道路清掃談合事件がありました。また、談合情報が寄せられるたびに当局に調査を求め、委員会審議でもその有無を確認してきました。その都度当局は、調査したが確認できなかったとして契約を結んできました。

 今回の談合事件の新聞報道によれば、逮捕された大林組の元顧問は、長年にわたって中部地方の大型土木工事の受注調整を仕切ってきたと言われております。今回の下水道工事だけでなく、地下鉄や都市高速道路などでも同じグループが主導して談合を繰り返してきたと言われています。談合によって高い落札率が維持されてきたとすれば、巨額の市民の血税がむだに使われ、ゼネコン業界が甘い汁を吸ってきたことになります。

 当局は、入札制度を改善し、談合防止策を積み重ねてきましたが、今回の事件を防ぐことはできませんでした。これまでの防止策では限界があると考えます。もっと根本的に業界の体質に切り込む必要があると思います。新聞でも、天下り禁止を考える時期と書かれ、有識者も、業界への天下りが続く以上、職員みずからが改革の実効性を上げるのは難しい、透明性の高い入札制度をつくるには、首長が−−これは市長のことですが−−強い指導力を発揮する以外にないと述べています。まさに正論で、同感であります。今度こそ、この問題に本気になって取り組むべきであります。

 今回の談合事件で問題になっている下水道工事の一つ、北区の堀川右岸雨水幹線下水道工事は、2005年2月の入札で、大林組のほか、鹿島、熊谷、清水、大成、ハザマ、前田のゼネコン各社を筆頭とする七つのジョイントベンチャーが入札し、談合の結果、22億9000万円で大林組のJVが落札しています。

 我が党市議団の独自の調査によれば、この入札に参加した7社のゼネコンのうち、大林を含む5社に6名の元市幹部職員が天下りしています。JVを構成している全21社の中で見ますと、天下りを受け入れている会社は何と11社、半数以上になっています。こうした市職員の幹部職員の再就職、いわゆる天下りが癒着の温床、談合の温床になっているとの指摘は間違いのないところです。

 そこで、市長に対し、本市幹部職員の在職中関係会社への再就職、いわゆる天下りについてこれまでの実態を調査し、公表するとともに、今後一切禁止すべきことを求めます。市長の答弁を求め、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 都市計画道路の見直しに関しまして、住民投票制度を定めたらと、こういうお尋ねをいただきました。

 道路を初めといたします都市施設等の都市計画の手続を進めるに当たりましては、公聴会や説明会の実施、あるいは案の縦覧、意見書の提出を通じ、市民の意見を直接お聞きする機会が設けられております。また、その後に、都市計画審議会におきまして学識経験者などによりまして、将来を見据え、幅広い視点から議論し、判断していただける手続となっております。

 したがいまして、現行の都市計画手続を進める中で市民意見は十分に反映できますことから、住民投票を行う必要はないと考えておりますけれども、説明会の開催方法等につきまして引き続き工夫を凝らすなど、できるだけ多くの方々から幅広い御意見を吸収できるように取り組みを進めてまいりたいと、こんなふうに思っております。

 次に、都市計画道路の建設に当たりまして、道路特定財源制度とのかかわりについてお尋ねをいただきました。

 まず、政府の動きでございますが、政府の特定財源制度の一般財源化につきましては、真に必要な道路を計画的に進める、次に、現行の税率水準は維持する、そして、3番目に、納税者の理解を得つつ、年内に具体案を取りまとめる、こういうことを基本として議論が進められているところでございます。

 これを受けての本市の考え方でございますが、本市におきましては、昨年度策定をいたしました未着手都市計画道路の整備方針におきまして計画を見直しまして、事業費のスリム化を図った結果におきましても、なお53キロメートルの都市計画道路の整備が今後も必要と考えております。

 また、踏切における渋滞を解消する連続立体交差事業などの整備も依然として必要でございまして、これらを合わせますと、残事業費はおおむね4100億円に上ります。加えて、今後、老朽化した橋梁のかけかえなどの費用についても増大するものと考えております。

 本市といたしましては、いまだ道路にかかる財政需要は大きくて安定的な道路整備財源が必要と考えておりまして、道路特定財源の大都市への配分拡大などを現在求めているところでございます。

 次に、談合防止に向けた取り組みに関しまして、公共工事受注会社への天下りの禁止についてお尋ねをいただきました。

 本市職員の民間企業への再就職につきましては、市としてあっせんを行ってはおりません。退職した高級官僚が職務に関連する民間企業等の高い職につくといった、今議員が御指摘されたようないわゆる天下りという実態はないものと、こんなふうに認識をいたしております。癒着や談合の温床になっているということもないと、こんなふうに思っております。

 また、国家公務員が民間企業へ再就職する場合には法律で一定の制限が課せられているのに対しまして、地方公務員には法的規制がございませんので、これを直ちに禁止するということは困難である、こんなふうに考えております。しかしながら、民間企業へ再就職する予定の職員に対しましては、特定の企業との癒着といった疑惑を招くことのないよう、退職時に、退職後2年間は本市に対する営業活動を行わない、こういう誓約書を出していただいております。今後もこうした取り組みを徹底いたしまして、市民の不信や疑惑を招くことのないよう十分留意してまいりたい、こんなふうに思っておるところでございますので、御理解を賜りたいと思います。



◎住宅都市局長(尾崎好計君) 都市計画道路の見直しにつきまして、高田町線の整備についてお尋ねをいただきました。

 高田町線につきましては、昨年度策定、公表いたしました未着手都市計画道路の整備方針におきまして、車線数を4車線から2車線に変更して整備することといたしております。この整備方針の説明と計画づくりに際しまして、地元の意見をお聞きするため、本年7月に、都市計画変更案を作成する前段階といたしまして、沿線住民の方を対象に昭和区役所と瑞穂区役所でそれぞれ2回の説明会を開催いたしました。また、7月以降につきましても、地元町内会等からの要請によりまして、地元主催の説明会に随時出席をいたしまして説明を行ってまいったところでございます。

 住民の皆様方からは、これらの説明会やパブリックコメントなどを通じまして、通過交通がふえ、事故を誘発するから反対、あるいは、木造密集地なので災害時に有効であるから、早く整備すべきであると、また、具体的な計画案が示されないと判断できないなどといった賛否両論の意見が寄せられているところでございます。

 高田町線は、それを整備することによりまして、木造密集地区の多い地区内におきまして、災害時の避難路や延焼防止帯として大きな役割を果たすことが期待をされておりますとともに、広幅員の歩道整備によりまして、歩行者や自転車の通行の安全性向上などの整備効果も高いことから、ぜひとも必要な路線であるというふうに考えております。本市といたしましては、引き続き地元説明会を開催するなど、できるだけ多くの方の理解を得るよう努力してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。



◆(さとう典生君) それぞれ答弁いただきましたけども、全くもって納得がいかないわけであります。それぞれ時間があれば微に入り細に入り反論したいところですけども、時間がございませんので、高田町線と談合防止について再度質問をしたいと思います。

 今、答弁の中では、住民説明会をやって賛否両論の意見が寄せられています。聞いておりますと、賛成、反対、拮抗しているような印象を持たれた方も多いと思うんです。

 先ほどもちょっと紹介しましたけど、私、先々週の週末に、その地域の大体両側200メートルぐらいのところにチラシを入れさせていただいて、アンケートを切り取って送っていただくということでやりました。全戸に入れたわけですけども、1週間で返ってきた量なんですけども、これが賛成の意見ですね。反対はこれだけですよ。93対7です。わずか1週間でこれだけいただきました。住民の方は本当に細かくびっしりといろんな思いをこのことについて書かれておられます。先ほど壇上でも紹介しました方も大分高齢の方だと思うんですけども、そうやって実際の生活で今穏やかに暮らしていると、何でそんなところに道路をつくるんだと。

 今、道路を広げて歩道を広げるということで言われましたけど、わざわざそんなことをしなくても、今、郵便局の前で近所の方が会って立ち話をしていても、別に車は通らないですから十分歩けるし。それから、例えば荒畑から向陽高校へ向かっていかれる生徒さんなんかも、道路の真ん中を堂々と話しながら歩いていかれますよ。それだけ別に今の暮らしの中で十分間に合っているし、逆に歩行者にとっては今の状態がいい。わざわざ広い道路をつくって歩道を広くつくるからそれでいいじゃないか、そういう論理というのは本当にもう破綻をしていると、このように私は思うんですね。

 先ほど、必要性、効果についてもいろいろ述べられました。既にそれらは住民説明会の中で、本当に住民の皆さんがそういうものに対しておかしいじゃないかと、先ほど壇上でも私が少し紹介しましたけども、もう反論があったことばかりです。そういう点で、当局が言われること、これはやはり地元に幾ら入っていただいても理解が得られない、こういうふうに思うんです。

 要は、問題は、60年間当局も整備の必要性がないと。このことを説明会でも、要は、その地域は耕地整理で道路がきちんとしていたので、そう慌ててつくる必要がなかった、だから60年間そのままになってしまった、こういうような趣旨のことを答弁されておりましたけども、そのように整備の必要性が低いと考えてきた道路をなぜ今つくらなければいけないのか、ここのところをしっかりと議論する必要があると思うんです。

 きょうも話題になっていましたけども、出生率の問題、これから少子化で人口がずっと減っていくわけですよね。そういうときに、じゃ、この道路が今からかかって30年ぐらい整備にかかるだろう。できたときには人口が減っている。しかも、じゃ、車が減るんじゃないか、こういうことですし、それから名古屋市も、きょうの午前中でも議論がありましたけども、公共交通と自家用車の比率を3対7から4対6へ変えよう、車を減らそう、こういうことをやっているわけでしょう。そういうときに住宅密集地の真ん中に道路をつくるというのは時代錯誤も甚だしいのではないか、こう言わざるを得ないんです。

 そういう点で、この用地買収などの問題が出ますけども、行政側の労力と住民の側の犠牲という、巨大な時間とお金を浪費してこの道路をつくっているような場合なんだろうか、改めて私はそう思うんですね。そういう点で、今の議論を踏まえまして、改めて市長に、今度は市長に、この高田町線の廃止についての見解をお聞きしたいと思います。

 もう一つ談合防止ですが、答弁は全く納得できません。これだけ談合が大きな社会問題になっているのに、実態を見ず、あっせんしていない、こういう答弁でした。温床じゃないと。禁止を私は求めたところ、禁止どころか天下らないという答弁です。本当に聞いていてあきれる、そういう答弁で、とても納得することはできませんし、まさにそういう姿勢が談合を許すことにつながっているんだ、こういうふうに指摘したいと思います。

 そして、今、民間に就職した場合、2年間営業活動をしないという誓約書をとる、こういう話でした。これは、やっぱり退職後直ちにはまずいという認識は当局もある。そのことが反映されているわけですけども、じゃ、2年たったら営業に来てもいいよということなのか、こういうことになるんですね。

 そういう点で、2年間営業活動を禁止という場合のその2年というのは、何でその2年を禁止しているのか、どういう理由で決めた期間なのか、このことについても質問をしたいと思います。これは総務局長に再質問します。御答弁ください。



◎市長(松原武久君) 未着手都市計画道路見直しの経緯、これはるる申し上げました。平成17年度のパブリックコメントの実施を経て未着手都市計画道路の整備方針を策定し、公表してまいりました。

 この方針の中で、高田町線は4車線を2車線の計画に変えて整備することといたしました。この整備方針につきましては、今、議員は反対の方が多いとおっしゃったわけでございますが、住民から、それぞれの立場からの御意見をいただいている、こう聞いております。

 一方、防災性の向上に役立つ、地域に密着した道路として高田町線は必要な路線であると、こんなふうに考えております。今後、説明会などをより一層しっかり行いまして、御理解と御協力を得て整備をしてまいりたい、こんなふうに思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 営業活動を行わない期間を2年間としている理由につきましてのお尋ねでございます。

 本市に対します営業活動を行わない期間を2年としておりますのは、国家公務員に対します法律上の制限に準じたものでございまして、また、先ほど市長が申し上げましたように、特定の企業との癒着といった疑惑を招くことのないように配慮して期間を設定しているものでございますので、御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(さとう典生君) それぞれ答弁いただきましたけども、とても納得できません。

 住民の皆さんの声を受けとめて、高田町線の計画を廃止することを改めて再度強く求めておきます。

 そして、また談合の問題では、一定の期間営業活動を禁止するということは、当局も弊害を認めているわけであります。であるならば、きっぱりと天下りを禁止することを再度求めて私の質問を終わります。(拍手)



◆(村松ひとし君) 明11月30日午前10時より本会議を開き、「議案外質問」を続行することになっておりますので、本日はこの程度で散会されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○副議長(橋本静友君) ただいまの村松ひとし君の動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(橋本静友君) 御異議なしと認めて、さよう決定し、本日はこれをもって散会いたします。

          午後2時51分散会

          市会議員   西川ひさし

          市会議員   早川良行

          市会副議長  橋本静友

          市会議長   岡本善博