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愛知県 名古屋市

平成18年  6月 定例会 06月28日−13号




平成18年  6月 定例会 − 06月28日−13号









平成18年  6月 定例会



               議事日程

        平成18年6月28日(水曜日)午前10時開議

第1 議案外質問

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   出席議員

    山本久樹君      鎌倉安男君

    杉山ひとし君     須原 章君

    服部将也君      加藤一登君

    渡辺房一君      うえぞのふさえ君

    坂野公壽君      前田有一君

    ふじた和秀君     田島こうしん君

    藤沢忠将君      中田ちづこ君

    こんばのぶお君    長谷川由美子君

    小林祥子君      福田誠治君

    山口清明君      かとう典子君

    さとう典生君     のりたけ勅仁君

    西村建二君      中村 満君

    岡本康宏君      ちかざわ昌行君

    梅村麻美子君     西川ひさし君

    工藤彰三君      稲本和仁君

    岡本善博君      斎藤亮人君

    梅村邦子君      田中里佳君

    佐橋典一君      おくむら文洋君

    吉田伸五君      早川良行君

    諸隈修身君      ムラセ博久君

    郡司照三君      久野浩平君

    横井利明君      伊神邦彦君

    桜井治幸君      堀場 章君

    岡地邦夫君      浅井日出雄君

    渡辺義郎君      斉藤 実君

    加藤 徹君      ひざわ孝彦君

    林 孝則君      小島七郎君

    西尾たか子君     江口文雄君

    加藤武夫君      梅原紀美子君

    黒田二郎君      村瀬たつじ君

    わしの恵子君     冨田勝三君

    荒川直之君      木下 優君

    吉田隆一君      田中せつ子君

    三輪芳裕君      うかい春美君

    田口一登君      ばばのりこ君

    小林秀美君      村松ひとし君

    中川貴元君      橋本静友君

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   出席説明員

市長         松原武久君    助役         因田義男君

助役         塚本孝保君    市長室長       近藤 博君

総務局長       鴨下乃夫君    財政局長       林 昭生君

市民経済局長     杉浦雅樹君    環境局長       大井治夫君

健康福祉局長     松永恒裕君    子ども青少年局長   佐合広利君

住宅都市局長     尾崎好計君    緑政土木局長     渡辺恭久君

副収入役       加藤博久君    収入役室出納課長   岸上幹央君

市長室秘書課長    星野寛行君    総務局総務課長    二神 望君

財政局財政部財政課長 杉山 勝君    市民経済局総務課長  佐橋和美君

環境局総務課長    平林幸伸君    健康福祉局総務課長  佐藤良喜君

子ども青少年局総務課長         住宅都市局総務課長  水谷嘉則君

           纐纈敬吾君

緑政土木局総務課長  原口辰郎君

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上下水道局長     山田雅雄君    上下水道局総務部総務課長

                               柴田久司君

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交通局長       吉井信雄君    交通局営業本部総務部総務課長

                               黒川和博君

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消防長        田中辰雄君    消防局総務部総務課長 野田和義君

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監査委員       加藤雄也君    監査事務局長     村木愼一君

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選挙管理委員会委員  井上弘康君    選挙管理委員会事務局長

                               日沖 勉君

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教育委員会委員長   青木 一君

教育長        岡田 大君    教育委員会事務局総務部総務課長

                               各務憲一君

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人事委員会委員    山田光昭君    人事委員会事務局長  吉田 宏君

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          平成18年6月28日 午前10時3分開議



○議長(岡本善博君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名者には渡辺房一君、藤沢忠将君の御両君にお願いいたします。

 これより日程に入ります。

 日程第1「議案外質問」を行います。

 最初に、中村満君にお許しをいたします。

    〔中村満君登壇〕



◆(中村満君) おはようございます。通告に従いまして、質問をいたします。

 まず、自殺対策基本法と本市の取り組みについて質問します。

 全国の自殺による死亡者は、平成10年から8年連続で毎年3万人を超え、1日当たり約90人がみずからとうとい命を絶っております。この傾向は本市も同様で、平成5年当時は約300人でありましたが、平成10年に500人を超してから、毎年おおむね400人から500人前後で推移しており、なお、名古屋市交通死亡事故数の約5倍以上であり、自殺問題は官民が連携して対策をとるべき緊急の課題であると考えます。

 私の知人も、ごく最近、4人の子供を残してみずからの命を絶とうといたしましたが、幸い未遂で終わりました。

 自殺者を減らすためにどう取り組むのか。自殺防止をめぐっては、政府が昨年末に自殺対策連絡協議会の設置、相談体制の充実、情報発信、普及啓発等を主な内容とする総合対策を策定いたしましたが、省庁の対応が縦割りで、実効性を確保するために法の整備が必要であるとの指摘が強くありました。こうしたことから、さきの通常国会で、自殺防止対策と自殺者の遺族支援などを定めた自殺対策基本法が成立したわけであります。

 基本法のポイントは、自殺は個人の問題ではなく、社会の病巣が形としてあらわれた問題であるとの認識が重要で、自殺対策は、社会的要因があることを踏まえ、社会的な取り組みとして実施されなければならないこと、また、国、地方自治体、事業主などの責務と、医療機関、学校、民間団体などの役割、位置づけを明確にし、相互の密接な連携のもとに実施することなどを基本理念として明記したことであると思います。

 さて、本市の自殺対策を所管する中心の局は健康福祉局であると思いますが、関係局は数局にまたがり、国と同様に縦割り組織で、施策の実施が分断されるのではないか。その解決のため、今後庁内連絡協議会を設置するなど、一つの輪となって施策を推進していく必要があると考えます。

 そこで、健康福祉局長に質問いたします。各局との連携をどのように図っていくのか、各連絡協議会の立ち上げも含め、具体的にお答えください。

 続きまして、自殺対策基本法で、国、地方自治体が実施すべき基本的施策として、調査研究の推進、情報の収集、教育・広報活動、未遂者及び親族の支援など9項目を定めていますが、このうち自殺未遂者及び残された遺族へのケアについては、現状は対策が全くなきに等しい状況であります。

 そこで、自殺防止と遺族支援に取り組むNPOとの協議、連携も視野に入れながら、自殺未遂者、遺族へのケア対策にどのように取り組まれるのか。

 また、本市の地域性も考慮した本市の自殺対策を推進、展開すべきであると思います。

 ちなみに、本市職員の自殺者について調べたところ、全国の自殺率0.02%台でほぼ推移しておりますが、平成15年には13人という多い年もありました。また、35歳から54歳までの年齢で固まっておりました。

 自殺という問題の解決には、こうした調査分析が非常に大事になってくるのではないでしょうか。どういった対策を考えているのか、あわせて健康福祉局長に質問いたします。

 最後の質問ですが、一昨年2月の本会議で工藤議員が自殺問題を取り上げた際に、市長は答弁されております。自殺対策基本法の成立を受け、今後の施策展開、市政運営に当たってどういったスタンスでこの問題に取り組んでいくおつもりか、市長の御所見をお伺いいたします。

 続きまして、2000年4月に実施されました介護保険制度も6年余が経過し、介護給付費は約2倍に伸びていると聞いております。給付費の増加に伴い高齢者が負担する介護保険料も増加するわけで、制度のあり方そのものが懸念されております。

 そうしたことに対応し、持続可能な制度とするよう、昨年10月には、施設サービスの食費、居住費の自己負担化、また、ことし4月からは、介護予防重視を初めとした制度改正が実施されました。

 その改正の一つとして、夜間対応型訪問介護を初め6種類のサービスが地域密着型サービスとして創設されております。これは、介護を必要とする高齢者の方ができるだけ長く住みなれた地域で生活できるよう支えることを目的に、身近なところで提供されるサービスを地域密着型サービスとして位置づけたものであります。

 何より、施設サービスのニーズが高くなるといったことが介護保険制度の創設時から指摘されておりました。従来の、施設か在宅かの二者択一の課題を克服するために、さまざまなサービスが、切れ目なく適時適切に在宅に届けられることが必要となったわけです。高齢者の方々は、介護が必要となっても住みなれた地域や家庭で住み続けることを希望しているものと思います。

 私は、この地域密着型サービスを拡充していくことで、施設サービスに頼らず、在宅での生活が続けられるようになるのではないかと考えております。つまり、施設から在宅への大きな流れがつくれるのではないかと考えているわけです。そういう意味からも、市民の方々が早く地域密着型サービスを利用できるよう、なるべく早く事業展開がなされるべきであり、市民の方々もそう望まれているものと考えます。

 地域密着型サービスは、これまでの介護サービスが都道府県から指定を受けているのと違い、名古屋市が事業者の指定を行うこととなっております。

 そこで、健康福祉局長にお尋ねいたします。

 1点目として、地域密着型サービスは市の指定を受けないと事業開始ができないわけですが、これまで指定の事務をどのように進め、どのような状況となっているのか、お答えください。

 2点目には、今後はどのように進めていく予定なのかをお答えください。特に私は、6種類の地域密着型サービスのうち、小規模多機能型居宅介護と小規模特別養護老人ホームの早期の指定が大切であると考えておりますが、いかがでしょうか。

 次に、介護給付費の問題についてお尋ねいたします。

 名古屋市の介護保険の給付費総額は、平成18年度予算で1000億円を超えました。私が調査したところによりますと、愛知県と名古屋市の事業者指導によって発見され、返還に至った給付費は、平成12年度から17年度までの6年間で、不正請求による返還が10件、金額で6470万、また、請求誤りによる自主返還が256件、金額で9億4300万となっています。

 一方、名古屋市は、事業者指導のほか、架空請求などの不正請求を抑止し、適正利用の促進に資することを目的として、平成17年度から介護給付費通知を実施しております。この通知にあわせて実施したケアマネジャー270名のアンケートの回答では、4%のケアマネジャーが、通知を受け取った利用者からの通報で誤りが発見され返還に至った例があると回答しており、一定の効果があったと評価しております。ちなみに、介護給付費通知がスタートした平成17年度のみで検証いたしますと、不正請求による返還はゼロ、請求誤りによる自主返還は117件、約9320万円であります。

 この給付費通知につきまして、年1回の実施でありますが、平成17年度では通知件数が3万5000件、かかった経費が約500万、1件当たり約140円です。しかし、年1回の実施では、事業者への牽制効果からいって、複数回にした方がより効果的であると考えます。また、経費が増大するというのなら、1回当たりの通知件数を調整することで解決できるのではありませんか。

 そこで、健康福祉局長にお尋ねいたします。介護給付費通知の複数回実施についてお考えをお聞かせください。

 次に、通知するサービスの種類ですが、利用実績の多い訪問介護、通所介護、福祉用具貸与、通所リハビリの4種類となっています。先ほど地域密着型サービスについて触れたところですが、今後重要性を増すこれらのサービスについても、事業の適正実施を図るため、給付費通知の対象にすべきではないでしょうか。

 さらに、利用者自身によるモニタリングの促進という目的を考えますと、ケアマネジャーのアンケートは当然として、通知を出した利用者やサービス提供事業者にもアンケートを行うことで事業内容の評価を行うなど、よりよいものを目指すべきではないかと考えますが、健康福祉局長の御所見をお伺いいたします。

 これをもちまして、私の第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 自殺対策基本法と本市の取り組みにつきまして、今後の施策展開、市政運営に当たっての所見をお尋ねいただきました。

 全国の自殺者数が年間3万人を超え、本市においても年間500人弱の方が自殺で亡くなられたということは、大変心を痛めております。自殺は、本人だけではなくて家族や周囲にも大変な悲しみや不幸をもたらす、社会的にも大変重大な問題であると認識をいたしております。

 また、今議員御指摘のように、交通事故による死者数と比べてけた外れに多いわけでございまして、これを個人の問題としてとらえるのではなくて、社会の問題として考えていくことが大切である、こんなふうに思っております。

 自殺の背景には、生きる不安やあるいは孤独感の存在があると思いますが、近年自殺が増加しておりますのは、ややもすると将来への明るい展望を見失いがちな、転換期にある現代社会の特徴であるとも考えられます。

 そういった意味でも、やはり市民の皆さんがより健康的で、暮らしやすく、生きがいを持てる社会の実現を目指す姿勢が必要でございまして、絶えずこのことを意識して仕事をしていくことが大切であると私は思っております。

 自殺予防対策につきましては、今年度に入って、自殺問題の市の窓口を健康福祉局と明確に位置づけたところでございます。ただ、自殺の原因は健康問題や経済・生活問題、あるいは家庭問題など、実にさまざまでございまして、その対応も一律ではなくて一人一人異なるものと考えております。自殺予防に当たりましては、個々のケースにつきまして十分な分析を行い、対応策を検討していくことが必要であろう、こんなふうに思います。

 今後は、自殺対策の基本法の成立を受けまして、警察、労働、産業、教育、医療など幅広く関係機関との連携を強化する中で、多角的な検討を行い、総合的な施策が必要であるという視点に立って取り組んでいきたい、こんなふうに考えております。

 以上でございます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 自殺対策の基本法の関係と介護保険の関係、大きく2項目についてお尋ねをいただきました。順次お答えをさせていただきます。

 まず、自殺対策につきまして3点お答えをさせていただきます。

 本市の自殺予防対策は、精神保健福祉対策の一環として、自殺の重要な危険因子であり得るうつ病等の精神疾患に対する取り組みの中で実施してまいりました。具体的には、保健所及び精神保健福祉センターにおいて精神保健福祉相談日等を設け、相談に応じるとともに、講演会の開催やパンフレットの作成を通じまして、うつ病等の心の健康に関する正しい知識の普及啓発を行ってまいったところでございます。

 昨年度末に厚生労働省から自殺予防に向けての総合的な対策の推進についての通知が出されまして、さきの通常国会では自殺対策基本法が成立をいたしました。これにより、自殺予防対策を国、地方公共団体及び事業主等の密接な連携のもとに総合的に推進していくことが求められております。

 お尋ねの第1点目、他機関等との連携及び自殺対策連絡協議会の設置についてお答えします。

 自殺予防対策を推進していくためには、県や県警等との連携を図っていくことは不可欠でございまして、そのためには自殺対策連絡協議会の設置が非常に重要だと考えております。その設置に向けまして、必要な情報収集・整理等を行うために、庁内の関係部局との連絡会議を早急に開催したいと考えております。

 第2点目に、自殺者の親族等に対する支援でございます。まずは、早期に関係NPO団体等の状況調査を行います。その状況を踏まえ、団体等と懇談をするなど連携し、家族等に対する心のケアなどについて検討していかなければならないと考えております。

 3点目に、地域性を考えた独自の取り組みについてでございますが、先進的な都市の状況等も研究しながら、関係機関や民間団体などと連携する中で今後検討してまいりたいと考えております。

 介護保険の方についてお答えをさせていただきます。

 地域密着型サービスにつきましては、介護保険本来の理念であります在宅重視の実現を図るために、ことし3月に策定をいたしましたはつらつ長寿プランなごや2006に、6種類のサービスごとの利用料の見込みを立てたところでございます。

 この計画を推進するためには、サービスの提供基盤となる事業者の指定を着実に進めてまいる必要があると考えております。

 この事業者指定に係るこれまでの取り組みについてお答えをさせていただきます。

 小規模多機能型居宅介護と小規模特別養護老人ホームにつきましては、設備や運営などの基準を定める国の政省令が遅くなったことや、事業者の方に十分な検討期間が必要であることから、これまで指定事務を進めることが困難でございました。これに対しまして、既にこれまで事業として実施されておりました認知症対応型共同生活介護など4種類のサービスにつきましては、指定事務を進めてきたところでございまして、6月1日現在で146の事業所を指定したところでございます。

 今後の地域密着型サービス事業者の指定につきましては、高齢者ができる限り住みなれた地域で生活できるように支援するため、事業者の指定を積極的に進めていく必要があると考えております。

 特に、まだ事業者の指定ができていない小規模多機能型居宅介護と小規模特別養護老人ホームにつきましては、できるだけ早期の指定が必要であると考えておりまして、本市といたしましては、事業者に対する周知を図りながら、この7月から指定相談の受け付けや整備の協議を開始してまいりたいと、そのように考えております。

 最後に、介護給付費通知の今後の展開についてお答えをさせていただきます。

 介護保険の給付費通知につきましては、平成17年10月に本市独自の様式による通知を作成し、居宅サービスのうち、利用実績の多い訪問介護、通所介護など4種類のサービスについて、市内の利用者約3万5000人に対し送付をいたしました。この事業は、サービスの種類、回数、金額などの利用実績をお知らせすることによりまして、介護保険への理解を一層深めていただくとともに、利用者やその家族の方に実際の利用状況を確認していただき、不審な点があれば区役所等へ連絡をいただくことによりまして、給付費の適正化を図ることを目的としたものでございます。

 1点目の、議員御提案の給付費通知を複数回実施することにつきましては、利用者の方などへの制度周知、事業者への牽制効果といった事業効果を勘案の上、今後より効果的に運用できる通知の回数を検討してまいりたいと考えております。

 また、2点目の、通知するサービスの種類につきましては、議員の御提案のとおり、地域密着型サービスを含めて検討いたしますとともに、利用者へのアンケートにつきましても有効な実施方法を検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



○議長(岡本善博君) 次に、のりたけ勅仁君にお許しをいたします。

    〔のりたけ勅仁君登壇〕



◆(のりたけ勅仁君) おはようございます。のりたけ勅仁でございます。

 今回は、名古屋市職員のOBが役員を務める一部の外郭団体についてお尋ねいたします。

 まずは、平成14年に示された外郭団体改革実行プランに基づいて改善が行われてきた経緯がありますが、これらの団体の改革は着実に行われたと思っておられるか、また、評価はどのぐらいに値するか、全体を総括する意味で総務局長にお伺いいたします。

 これらの外郭団体は、補助金、交付金、委託料、貸付金などといった収入源を持ち、その収入源である原資は税金であることを考えると、OB職員の役員報酬など、適正水準に見合っているかどうかをチェックしなければなりません。

 また、これらの役員が実際に通常の勤務状態にない旨の報道もあり、市民からは、本当に勤務実態があるのかどうかちゃんと調べてよとの声も上がっています。

 今回は、名古屋市リサイクル推進公社と名古屋高速道路公社を例示的に取り上げて、それぞれ詳細は所管の局長にお伺いするものとします。

 通常、一般的に、特に民間組織に対する行政指導なる力は絶対的重圧なものであり、したがって、極めて効力を発揮する成果につながっています。これは、お上からのお達しにより、一定のルールにのっとって営業活動を強制されるからであります。つまり、このように行政指導は、公平、適正な企業活動をつかさどることを初め、ほかにもさまざまな力を持ち合わせています。

 ところが、名古屋市の外郭団体には、もともと行政マンであった市のOB職員がいわゆる天下っています。このことは、名古屋市としては管轄下にあり、監視をする立場でありながら、その監視先には元上司がいるという、ちょっと民間では考えられない人間関係が存在しているわけです。

 その元上司のいる組織に対して、適正かつ公正なチェックが機能しているかどうか。果たして、前述の対民間組織のように有効に働いているのかどうか、極めて疑問であります。

 例えば、事故や問題が起きたときなど、事態の解明には徹底的な調査や原因の究明が求められますが、こういった人的な縮図があることにより、その力がゆがめられてしまうことにもつながりかねません。それでもOB職員の天下りは必要だとおっしゃいますか。総務局長殿にお答えを願います。

 今回、私は、リサイクル推進公社、名古屋高速道路公社とも事前に資料を取り寄せて調査をいたしました。例えば、中央省庁経験者である国家公務員の天下りの人数、報酬や賞与の額、退職金制度、勤続年数、勤務実態、提供される住居及び公用車等の便宜供与の有無、役員に認められる必要諸経費の有無やその額、委託料や補助金の推移など、これらの調査内容をもとにしてお伺いするものといたします。

 初めに、名古屋市リサイクル推進公社では、事業内容から、その契約は委託契約となっています。契約方法は随意契約であり、このケースの場合にも、前述の人的縮図が、こういった契約に、市民にとって不利益な役割を果たしていないかと懸念するのは私だけではないはずです。

 特に、随意契約である以上、公社にとっては名古屋市からの仕事は毎年確実に確保することが可能です。これは一般の民間企業から考えれば、絶対的な売り上げが何の努力をしなくても保証されているというわけでありますから、これ以上にない条件が文字どおりただで整っていることになります。しかも、ほかに仕事をとられないで済むわけですから、よほど努力をして組織管理に携わっているつもりでも、元上司と部下という人間関係がよからぬ方向へ向いていくのは必然なことだと考えます。「よからぬ」というのは、談合、癒着、腐敗、なれ合いといった言葉に代表されると思います。

 独占的ゆえに、仕事を受ける公社の一人一人の職員にとっては、民間で言うノルマのようなリスクを負う必要もありません。そして、競争原理が働かないがゆえに、職員の労働意欲は減るばかりで、ふえるようなことは絶対にありません。これでは、すぐれたサービスの吟味と、より磨かれた価格の提供には結びつかないのです。

 以上並べただけでも民間よりはるかに仕事を請け負う条件が優位になっている関係がわかります。

 片や民間では、この売り上げに相当するものを集めるのに最大の努力が注がれています。売り上げが下がった場合には、極限までコスト削減に取り組み、1円たりともむだの経費をなくすために、想像を絶するような涙ぐましい努力を強いられるものなのです。

 外郭団体など、改革と呼ぶための定義には、その組織に支払われる補助金等が減ることでしか成果をはかることはできません。改革しても補助金や委託料がふえているのであれば、改革とは言わないのであります。改善したとか、改革を行っているなどと言葉を並べても、それはただ言いわけしているのにすぎないのであります。

 一方で、リサイクル公社への名古屋市からの財政的支出額は平成14年度から少なくとも減少傾向にあるため、一定の評価はできると思います。ところが、人件費削減のため、リサイクル公社では若年層有期雇用社員を採用することで名古屋市からの補助金を減らしていることがわかりました。つまり、若い人たちの新規採用を繰り返すことによって、膨らむ人件費を抑えているわけであります。

 少しだけ補助金を減らしておけば改革しただろうとか、ほんのわずかの補助金減らしだけでは、肝心の組織内部の改革ではなく、外部の力を頼る改革であって、残念ながら真の改革とは言えません。まして、若者に有期雇用負担を強いるというこのような対策では、他力を利用するだけの一時的な対策であり、自助努力による改革だとは言えないということです。

 雇用される社員としても、最初から契約時に有期契約であることはわかっていることとはいえ、最長5年間しか仕事が続けられず、その後、職場を後にしなければならないわけです。その一方で、定年退職した名古屋市職員のOBは、まるでポスト職のごとく当たり前のように受け入れているというのでは、市民に納得できない経過であると言わざるを得ません。まだまだ取り組み姿勢は民間の比ではないということです。改善の余地ありであります。

 先ほども申し上げましたが、税金を収入の原資としている団体である以上は、経営改革と言うのならば、民間の改善よりももっとはるかに厳しいレベルの内容であってしかるべきです。今後まだまだ徹底したコスト削減の努力が責任者に求められていると考えますが、これらについて環境局長の御所見をお伺いします。

 次に、名古屋高速道路公社についてであります。

 名古屋の都市高速道路は、その通行料金が普通乗用車で750円と、他都市よりも割高となっています。そして、この金額に見合うだけの走行距離が確立されているならまだしも、実際に厳しい意見や指摘の声もたくさん届いているように、ユーザーの中には納得した金額であると考える人は少ない様子です。ここにお見えの市会議員の皆さんも、少なからず市民の皆さんから苦言を耳にした経験もおありになることだと思います。

 この公社には、理事長を筆頭とする8名の役員がおりまして、名古屋市だけでなく愛知県や国からの国家公務員までが天下っており、実態はポスト化しております。しかも、国家公務員の場合、定年を迎える直前に公社へ再就職をして、退職時にはその退職手当を公社が負担しているということも明らかになりました。さらに、これらの役員には他の公社と比較をしても類を見ないほど高額な月額報酬と賞与が支払われており、道路公社の場合、ユーザーは使用料金を負担させられるわけですから、こういった役員の退職手当や高額な報酬などの制度が手つかずになっている以上、今の状態は、改革と叫ぶだけの中身の全くない改革でしか評価できません。

 この場合、改革とは、同じ料金でサービスや内容が現状よりもレベルが上がること、または、サービス内容は変えないで使用料を下げること、このいずれか以外は改革とは呼べないのです。

 さらに、貸付金が税金により賄われていることを考えれば、住宅都市局としては、中途半端な改革に対してきちんと意見を述べ、正しい方向へ導く責任があると考えますが、いかがでしょうか。市民感情的に言うなら、国からのお偉い役人殿が定年前に道路公社に天下って、高額な報酬と手厚い賞与、さらには退職金のお土産までもらっておいて、そのしわ寄せをユーザーの利用料に上乗せして知らぬ顔をしているとでもなりましょうか。それにも加えて、名古屋市からは貸付金という形で財政的にも支援を受けている。納税者にとっては血の一滴に相当する血税が原資であり、さらには、他都市と比較にならない高額な利用料です。私は、市民や利用者だけに負担を強いるような今の仕組みのままでよいとは考えません。

 そこで、お尋ねいたします。

 道路公社は経営改善を進めていると言いながら、割高な通行料や役員の高額な報酬をほったらかしにしています。これでは、市民や利用者は納得できないですね。経営改善をしていると言うのならば、この改善に値しない現状について住宅都市局長のお考えをお示しください。

 以上で第1問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎総務局長(鴨下乃夫君) 本市の外郭団体に関しまして、本市のチェック体制のあり方と外郭団体改革実行プランの達成状況について、2点のお尋ねをいただきました。

 まず、外郭団体改革実行プランの達成状況と評価についてでございます。

 平成14年度に策定しました外郭団体改革実行プランに基づきまして、これまでに5団体を統廃合により削減したほか、常勤役員16人、率にいたしまして11.9%、派遣職員222人、率にいたしまして22.8%の減員や、さらに、経常的な委託料、補助金約49億円、率にいたしまして9.8%の削減などの見直しを行ってきたところでございます。

 この外郭団体改革実行プランは、平成17年度までを計画期間としていたところでございまして、掲げられた取り組みにつきましては、おおむね達成することができた、一定の成果を得ることができたと考えておるところでございます。

 次に、OB職員の再就職と指導調整についてでございます。

 外郭団体は、行政機能を補完、代替する役割を担い、より効率的、効果的な公共サービスが提供できるように設立されたものでございますので、その目的達成のため必要がある場合には、外郭団体からの要請に基づきまして、本市職員として長年培ってきた知識や経験を有する方に再就職していただいているところでございます。

 ただいま、OB職員との人間関係により、本市による適正かつ公正なチェックが機能しているのかどうか疑問だという御指摘がございましたが、外郭団体の運営につきましては、そうした人間関係にかかわらず、所管局が外郭団体の特性、自主性等に配慮しつつ適時適切な指導調整を行っているほか、外郭団体調整委員会を通じまして、全市的な立場からの必要な総合調整を実施しているところでございます。

 また、本年5月には、外部有識者による外郭団体経営評価委員会を設置しましたので、今後は、こうした外部委員の助言、提案も参考に、より実効性の高い外郭団体の指導調整を行ってまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎環境局長(大井治夫君) 名古屋市リサイクル推進公社の経営改善についてお尋ねをいただきました。

 名古屋市リサイクル推進公社は、廃棄物の減量やリサイクルの普及啓発及び促進を図りますとともに、名古屋市の廃棄物処理事業の円滑な推進に協力することを目的に設立されておりまして、設立の当初から、空き瓶、空き缶の資源収集を公社に委託しているところでございます。

 その後、資源収集を全市に広げる過程において、全市均一のサービスを一斉に行うと、こういったことから、設立以降培ってきた公社の資源収集ノウハウを活用することが最善であるというふうに判断いたしまして、資源収集を公社に委託してきたものでございます。

 公社におきましては、これまでも、収集車両をすべて民間の車両とすることや、OB嘱託員の採用あるいはプラスチック製容器包装・ペットボトル収集を一人作業体制とするなどのコスト削減の取り組みを行ってまいりました。また、平成15年度には、平成17年度までを計画期間といたします経営改善計画を策定いたしますとともに、公社が独自で職員を採用する有期雇用業務員制度を導入いたしまして、派遣職員を削減するなど一層の経費削減に努めてまいったところでございます。

 なお、廃棄物の減量、リサイクルが幅広い市民との協働に支えられているといったことを踏まえまして、公社の役員につきましては、地域で実際にこうした活動に取り組んでおられる方々や、市民協働に深い造詣と経験を有している方、あるいは学識経験を有する方、こういった方にもお願いをいたしておるところでございます。

 今後の取り組みでございますが、資源収集につきましては、全市均一のサービスを安定的かつ公平に提供することが基本でございます。そして、同時に、一層のサービスの向上やコスト削減、効率性の向上に努めまして、経営改善に資するということは非常に大切な視点であるというふうに思っております。

 公社は独立した経営主体でございますので、こうした改革、改善は公社みずからが積極的に取り組むことが必要であるというふうに思っております。

 こうした意味から、今後、行財政集中改革計画に基づき策定されます次期経営改善計画におきましては、外部委員で構成される外郭団体経営評価委員会からの助言を受けまして、より具体的な改善計画を策定していく予定でございます。

 また、本市におきましても、公社の設立目的に則した健全で自主的、自立的な経営基盤の確立とともに、市民サービスの一層の向上を目指した事業運営に向けて指導と調整を行ってまいりたいというふうに考えております。

 よろしく御理解賜りたいと思います。



◎住宅都市局長(尾崎好計君) 本市の外郭団体につきまして、名古屋高速道路公社の経営改善についてのお尋ねをいただきました。

 名古屋高速道路公社の経営改善につきましては、平成16年2月に策定されました経営改善計画に基づきまして、コスト縮減を初めといたしましたさまざまな取り組みを行っているところでございます。

 この経営改善計画の着実な実行によりまして、借入金の確実な償還を行いますとともに、現行整備計画81.2キロメートルの全線開通時におきましても現行料金750円を堅持してまいりたいと、このような考えでございます。

 本市といたしましても、今後とも、公社に対しましてはさらなる経営改善に取り組んでいくよう働きかけてまいりたいというふうに考えておりまして、こうした経営改善に伴う経費縮減につきましては、公社の健全な経営に生かすことはもちろんのこと、ETC割引による利用者への還元、さらには渋滞対策など利用者サービスの向上といった視点に重点を置いた取り組みの拡充が行われますよう、公社を指導してまいりたいと考えております。

 また、高速道路公社の役員報酬につきましては、当初は類似の事業を行っておりました旧首都高速道路公団等や県、市の特別職の報酬を参考として定めておりましたが、公社の置かれました厳しい状況を勘案いたしまして、経営改善の取り組みの中で平成14年度からこれまでに、理事長につきましてはおよそ17%、それ以外の役員につきましてはおよそ14%の報酬月額の削減を図っているところでございます。

 役員報酬につきましても、利用料金に関連いたしまして、厳しい御意見や御指摘もいただいているところでございます。今後とも愛知県などとも協議をいたしながら、適宜適切に対応するよう指導してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(のりたけ勅仁君) 残念ながら時間がございませんので、意見だけ申し上げておきます。

 今回、具体的に二つの外郭団体を例示して、それぞれの問題提起をいたしました。本当に真の意味での改革を進めていくためには、もっともっと強烈に外部からの、第三者からの力が加わらなければ抜本的な大改革には至りません。組織というものは、なかなかその姿や形が変えられないものだと思います。変える変えると言いながら、その力はまだまだ努力には値しない。小手先だけの改革にとどまっていることを、環境局並びに住宅都市局の両局長には厳しく指摘をしておきます。

 OB職員の再就職についても、優秀な人材として外郭団体に天下りを認めるというのであれば、組織の大改革に積極的に関与させるべきです。冒頭にも申し上げましたが、市民から血の一滴である血税を収入源とする以上は、その体質は、常に多くの市民から信頼され、納得できる組織として公の仕事を担うべきです。そのためには、今後も大いに改善するべき点を意見してまいるつもりです。

 住宅都市局長に再度強く申し上げるんですが、さらなる経営改善に取り組んでいくよう働きかけると御答弁をいただきました。手ぬるい組織の手直しや見直し、それから改善がなされたと言ってみても、利用者にとっては利用料の値下げでしかその改善は反映されないことを申し上げてまいりました。

 私は、現行の750円という利用料が高い、そしてその裏には高給取りが控えており、これらを抜本的に見直すよう指摘をしているのに、料金については現行を堅持するという答弁では、言いかえれば、改善はいたしませんと言っているようなものではないでしょうか。できないのではない、やる気がないのである、そう申し上げておきます。

 例えば、第二名古屋高速道路公社をつくってみてはどうでしょう。そこで価格とサービスの競争をさせるんです。また、路線ごとに管理運営会社を別々の民間会社に委託して、サービスを競争させてみてはいかがでしょうか。民間会社には生きていくための恐ろしいほどまでに優秀なアイデアと努力が埋もれているものです。できないと言った瞬間におまんまの食い上げになるから、食べていくためにできる方法を見つけるため、最大の努力をするんです。料金などは、その気になれば幾らだって下げられるものです。牛どんやハンバーガーだって、その価格は軒並み値下げになった事実があります。

 利用者には、都市高速道路を使うか使わないか、そういう選択しか与えられていません。管理運営をする公社は、常にユーザーに対して、公的機関としての最大のサービスとすぐれた価格を提供する義務があります。

 以上、厳しく指摘をしておきまして、再度改善に向ける意欲と取り組みをお願い申し上げて質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(岡本善博君) 次に、村瀬たつじ君にお許しをいたします。

    〔村瀬たつじ君登壇〕

    〔議長退席、副議長着席〕



◆(村瀬たつじ君) 通告に従いまして、第1に、南区の住友電工旧名古屋製作所跡地をめぐる汚染土壌の浄化問題と、跡地開発問題に対する松原市長初め関係局長の見解をお聞きいたします。

 1998年、同工場の敷地から環境基準の7,500倍を超える有害物質テトラクロロエチレンなどの汚染が発覚し、汚染浄化工事が進められてきました。そして本年5月末、同社は汚染浄化が終わったと中間報告書を名古屋市に提出をしました。さらに7月じゅうには、開発予定者であるダイヤモンドシティとトヨタホームに土地を引き渡すと伝えられています。

 汚染浄化が完了したというのは本当でしょうか。名古屋市に住友電工が提出した中間報告では、同敷地の跡地の敷地面積7万2100平方メートルのうち、今なお12%の土地が鉛、水銀、弗素、砒素など重金属に汚染されたままの状態であります。地下水汚染も、汚染が一たん基準値以下になっただけのことであり、今後2年間モニタリングを実施して、問題がないことが確認されて初めて浄化が完了となるのではないでしょうか。

 そこで、まず伺います。このような状態であるにもかかわらず、住友電工跡地の汚染浄化は既に完了したとお思いでしょうか。それとも汚染浄化はまだ完了していないとお考えなのか、環境局長の認識をお聞きしますので、端的にお答えください。

 住友電工の役員らは、2004年9月、汚染問題についてみずからが主催した住民への説明会で、200人を超える住民を前に、汚れた土はすべて入れかえます。何十億円かけてもきれいにして土地を地元にお返しすると約束をしました。しかし、市へ提出した中間報告では、跡地面積の12%に及ぶ大量の汚染土壌をそのまま残すとしています。これは明らかに住民との約束違反であります。

 環境局長は、住友電工側が住民説明会で行った住民との約束をきちんと守るべきとは思いませんか。環境局長の見解をお聞きします。

 この問題にかかわる三つ目の質問は、この跡地に計画するダイヤモンドシティによる超大型ショッピングセンターについてであります。

 ダイヤモンドシティは、本年2月の住民説明会で、店舗への車流入を図るため、市道環状線の右折禁止の交差点を右折可能に変更した上、跡地南側の生活道路を勝手に拡幅し、住宅密集地側に大型ショッピングセンターの正面玄関口を設ける計画を示しました。

 市内の大型店舗は既に飽和状態で、そのため地域の商店街は寂れ、高齢者など市民にとって日常生活用品の買い物にも不便な地域が生まれています。

 政府が行った、小売店舗等に関する世論調査は、新たな大型店の出店を不要とした人が51%に上り、大型店の規制が必要とする意見も60%を占めていました。この世論の流れを受けてまちづくり三法が改正され、市街化調整地域や工業地域などへの出店が規制されました。住友電工跡地のような準工業地域にも大型店の床面積が制限できる特別用途地区にするなど、市町村が独自規制をすることが可能となりました。

 名古屋市も準工業地域への独自規制を考えるべきとは思いませんか。松原市長に見解をお尋ねします。

 住友電工跡地開発には、トヨタホームの高さ105メートルで30階建ての超高層マンションの計画もあります。この地域は古くからの住宅街であり、低層住宅が連なっていて、高層マンション群もなく、105メートルの高さのマンションはこの地域のまちづくりに全くふさわしくありません。

 105メートルの高さの構築物は、本市の環境影響評価の対象になる高さであります。しかし、建築面積を5万平方メートル未満に抑え、環境影響評価の対象から逃れるこそくな手段をとっていることも問題であることを厳しく指摘しておくものであります。

 大きな2番目の質問は、民間住宅に対するアスベスト含有調査、除去費用の助成についてであります。

 アスベストによる健康被害が全国的に問題になっていることから、全国の自治体ではアスベスト問題に関する各種相談窓口を設置するとともに、域内にある共同住宅や戸建て住宅など民間の住宅に対するアスベストの調査や除去にかかる費用を助成するところがふえております。

 国では、地方公共団体がアスベスト含有調査やアスベスト除去費用を助成する場合に、一定額を補助金として支援する制度を設けました。既に助成制度を実施している千葉市の場合、戸建て住宅や共同住宅も対象にして、アスベストの分析調査の場合は限度額10万円、アスベスト除去等の場合は限度額120万円までの助成を実施しております。

 事は市民の生命にかかわる問題であり、本市でも民間住宅に対するアスベスト含有調査や除去費用の助成を早急に実施すべきと考えます。住宅都市局長の答弁を求めます。

 大きい3番目の質問は、学校給食用物資の調達事業についてであります。

 一つ目の質問は、登録物資の納入問題です。

 市の外郭団体である名古屋市学校給食協会は、今年度から名古屋市教育スポーツ振興事業団に吸収合併され、同事業団の事業として、小学校給食で使うおかず用の食材を一括購入して各学校へ納入しています。おかず用の食材納入業者は約100社が登録されています。三百数十の物資はおのおのの登録業者の物資が登録され、野菜や豆腐など一部を除いて、ほとんど1社ないし二、三社に発注されています。

 私が特に今回問題にする精肉については、ずっと二つの会社が独占をしてきました。そのうちの1社は、昨年度の精肉の年間納品総額3億5000万余円の8割以上を占めています。

 市長、学校の給食用の主要な食材である牛肉や豚肉の納入をほとんど1社が独占していることは問題ではありませんか。市長の見解をお尋ねします。

 二つ目に、納入業者の登録について質問します。

 精肉の納入を独占している会社は、名古屋市の外郭団体、名古屋食肉市場株式会社、いわゆる名食を舞台に輸入豚肉関税脱税事件を引き起こして、既に有罪判決が確定している名食の前社長、藤村勲元被告が大株主になって、監査役にも就任していたことがある会社であります。この会社は、所在地が藤村勲元被告が代表取締役をしていた別のおかず用食材登録業者と同一番地であるなど、フジチクグループと深い関係にあると言われています。また、藤村勲元被告は、旧名古屋市学校給食協会の登録業者の代表者として君臨していたと思われます。

 なお、この藤村勲元被告が代表者をしていた会社は、一昨年度途中から登録物資を集められなくなり、2004年11月以降、登録物資を納入していません。それなのに、依然としておかず用食材登録業者におさまっています。その一方で、一般の業者は登録したくてもなかなかできないと聞きます。

 納入業者の登録は一体どのように行われているのでしょうか。登録を希望していろいろと努力されましたが、ついに申請書類ももらえずに断念されたという方がいると聞き及んでいます。

 他の自治体を調べてみますと、横浜市では、学校給食協会の登録精肉店は20数社登録され、愛知県下でも春日井や瀬戸など多くの市町村では1社、2社が独占していることはありません。名古屋市の場合でも、青果物23社、豆腐34社が登録業者となり、地域ごとに分担して納入しています。多くの業者が学校給食の食材納入に参加できるようにするなら、学校給食が地元産業や中小企業の振興に貢献できると思います。

 おかず用食材のうち精肉など一般物資は、すべてそれぞれの物資ごとに2ないし3社しか登録されていません。これは一体なぜなのですか。外郭団体への指導監督責任を持つ市長の見解をお尋ねいたします。

 最後に、2006年、18年度から実施された老年者に係る税制改定について質問します。

 6月1日、今年度の市民税の納税通知書が発送されました。この通知書は多くの高齢者にとって、老年者控除の廃止や公的年金等控除の削減、65歳以上の住民税の非課税措置廃止など、今年度から実施の税制改定による市民税の大増税を通知するものでした。これに驚いた高齢者や市民からの問い合わせが殺到し、ある区役所では電話回線が全部ふさがってしまう、こういう事態になっております。

 なぜ市民税が2,300円から1万7700円、8倍にも上がったのか。これまでゼロだった市民税がなぜ6,000円もかかってくることになったのかなどなど、問い合わせは高齢者が多いため時間がかかり、長い行列ができたところもあるとのこと。この大増税の影響は、7月の国保料、10月の介護保険料の引き落とし本算定の通知の際にも窓口に殺到することが予想され、税金が払えず滞納する人がふえることも心配されます。

 そこで、市長にお聞きいたします。

 苦情や問い合わせの件数を把握しておられるでしょうか。また、臨時の相談窓口をつくり、相談員をふやすとか、夜間相談の開設などを考えるべきではないでしょうか。医療費控除などをしていない人などに周知を図り、実情に合わせた分割納付などの措置を行うことを市長に求めまして、私の第1回目の質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



◎市長(松原武久君) 住友電気工業旧名古屋製作所跡地の問題につきまして、その跡地開発に関し、お尋ねをいただきました。

 延べ面積1万平方メートルを超える大規模店舗に対する土地利用規制につきましては、現状では、市域の約45%について立地可能でございますが、このたびの都市計画法の改正によりまして、約20%に当たる第2種住居地域、準住居地域及び工業地域におきましては立地制限がなされることになりました。結果といたしまして、立地可能な地域は、市域の約25%になるわけでございます。

 準工業地域につきましては、市域の約10%に指定をいたしておるところでございますが、この地域に対しましても同様の規制を課すことにつきましては、さまざまな課題がございますので、まずは市内の準工業地域における土地利用の状況及び大規模店舗による周辺への影響など、市街地の現況につきまして十分調査、検討してまいりたい、こんなふうに考えているところでございます。

 次に、学校給食用物資の調達事業について、登録物資の納入及び納入業者登録についてお尋ねをいただきました。

 小学校給食で使用する食材につきましては、安価で安心、良質な物資を円滑、安定的に各学校に届けられますように、財団法人名古屋市教育スポーツ振興事業団におきまして一括して調達をしているところでございます。

 この調達に当たりましては、事業団におきまして、学校給食用物資調達規則を定めまして、経営規模、衛生状況、供給能力などの五つの基準を満たす業者につきまして、学校給食用物資委員会の審査を経て登録することといたしております。

 現在、牛肉、豚肉の調達につきましては、これらの基準を満たし申請、登録された精肉業者2社により納入されていると聞いているところでございます。

 また、納入業者登録につきましては、事業団におきまして、登録用物資の供給者としての条件を満たす業者であれば随時登録申請を受け付けていると聞いておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、平成18年度から適用される老年者に係る税制改定についてのお尋ねをいただきました。

 市民からの問い合わせについてでございます。詳しい点につきましては、後ほど必要があれば関係局長が答弁いたしますが、私の知り合わせる限りにおいて答弁をさせていただきます。

 公的年金等控除の縮減や老年者控除の廃止などの税制改正によりまして、特に65歳以上の方々の税額に影響を生じますことから、本市では、広報紙の活用のほか、老人クラブなどを対象に説明会をさせていただくなど、これまでにもさまざまな形で広報に努めてまいったところでございます。また、納税者からの問い合わせにつきましても、各区において柔軟に対応をさせていただいたものと理解しておりまして、例年と比べて大きく混乱した状況には至らなかったと聞き及んでおります。

 税につきましては市民の皆様の関心が高い問題でございますので、課税に関するお尋ねに対しましては、今後ともわかりやすい説明に心がけるなど、十分に説明責任を果たすとともに、納税についての御相談に対しましても引き続ききめ細かく対応してまいる所存でございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎環境局長(大井治夫君) 住友電気工業旧名古屋製作所跡地につきまして、土壌汚染浄化の関係で2点のお尋ねをいただきました。

 まず、土壌・地下水汚染の現状認識についてでございますけれども、住友電気工業旧名古屋製作所跡地におきます土壌・地下水汚染対策は、住友電気工業が提出いたしました汚染拡散防止計画に基づきまして平成17年の1月から実施されております。

 その結果、六価クロムなどの重金属による汚染土壌は掘削除去され、住友電気工業では使用していなかった砒素などによる汚染土壌につきましては、敷地内の一部に残置されております。また、揮発性有機化合物によります汚染については、浄化されたとの報告を受けております。

 今後の対応でございますけれども、揮発性有機化合物による汚染につきましては、平成18年7月から2年間にわたりまして地下水のモニタリングが続けられることとなります。砒素等による汚染土壌につきましては、敷地内の一部に残置されますので、引き続き土地所有者に適正な管理を指導してまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、住友電気工業と住民との約束ということで、住友電気工業の汚染防止策についてお尋ねをいただきました。

 現状でまず申し上げますと、平成16年12月に住友電気工業から、具体的な浄化対策であります汚染拡散防止計画が本市に届け出されたところでございます。

 このような場合、従来より、学識経験者など専門家で構成いたします名古屋市土壌及び地下水汚染対策検討委員会にお諮りいたしまして、計画の妥当性などについて助言をいただいております。今回の場合は、市民の健康と安全を確保する環境の保全に関する条例、この条例上の問題はないが、敷地内に残置される汚染土壌について、次の土地所有者に確実に引き継ぎ、適切に管理させるよう助言を受けたところでございます。

 本市といたしましては、この助言に基づき、住友電気工業に対しまして、適切に管理するとともに、次の土地所有者へ確実に引き継ぐよう指導をいたしたところでございます。

 なお、平成17年1月には、汚染拡散防止計画の内容につきまして、住友電気工業から地域住民に説明がなされております。

 今後の対応でございますけれども、条例に基づきまして、住友電気工業に対し、地下水モニタリングを適切に実施するよう指導をしてまいります。また、検討委員会での助言も踏まえまして、敷地内に残置される汚染土壌を適切に管理するよう次の土地所有者に対しましても指導してまいりたいというふうに考えております。よろしく御理解賜りたいと思います。



◎住宅都市局長(尾崎好計君) 民間住宅に対するアスベスト含有調査、除去費用の助成についてのお尋ねをいただきました。

 建築物の吹きつけやアスベスト等の対応につきましては、昨年7月に石綿障害予防規則が施行されまして、飛散の可能性のあるものについて除去、封じ込めなどの飛散防止対策が義務づけられたところでございます。

 また、本年2月には、建築基準法の改正によりまして、アスベストを含みました建築材料の使用禁止や増改築時におきます吹きつけアスベストの除去などが義務づけられますとともに、吹きつけアスベストの調査や、除去工事などに対しまして国の助成が制度化されたところでございます。

 本市では、このような国の助成制度を受けまして、現在、店舗、ホテル、事務所、共同住宅等多数の人が利用いたします建築物における吹きつけアスベストの使用状況や除去等の飛散防止措置の進捗状況等について把握に努めているところでございます。この調査結果を踏まえまして、まず、そうした多数の人が利用いたします建築物を対象にいたしまして国の助成制度の活用を検討してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



◆(村瀬たつじ君) 先ほどの市長の、学校給食への精肉の納入につきまして、2005年度では1社が83%を独占している、そういう独占でいいのかということを私は質問いたしましたけども、それに対してはお答えがありませんでした。

 こういう、いわば名古屋市のような地方公共団体が発注する学校給食用の資材について、これが1社独占、こんなことが許されていいはずがありません。市長は登録の仕方のことをいろいろ説明されましたが、そのことがいいのか悪いのか、端的にお答えください。

    〔「もう時間」と呼ぶ者あり〕



○副議長(橋本静友君) 次に、岡本康宏君にお許しいたします。

    〔岡本康宏君登壇〕



◆(岡本康宏君) おはようございます。お許しをいただきましたので、通告に従いまして、質問をさせていただきます。

 昨年の2月議会に我が党の梅村邦子議員から質問がありました住民基本台帳の閲覧の件は、皆様も御存じかと思います。そのときの議論で市側の答弁は、住民基本台帳はだれでも見る権利があるので、閲覧することができるという答弁でした。

 ところが、その直後に市内にある区役所で住民基本台帳のリストを閲覧した男が母子家庭を選び、その家庭にアタックするという凶悪な事件が起きました。

 名古屋市におきましては、住民基本台帳の閲覧リストについて、17年5月に、今までの地番順を氏名の50音順に並びかえ、閲覧の事前審査も導入し、対応したことは、国の法律改正よりも早く、その事件後、各自治体にて条例などさまざまな対応がなされました。この件でもわかるように、事件が起きてから対応するのは当たり前ですが、事件が起きる前にもこのような実態を予測して熊本市は対応をしていたそうです。

 確かに国の法律ではあるかもしれませんが、この法律に基づいて各市の対応や対策を考えていくべきではないかと私は思っています。住民基本台帳法は、個人情報の保護という世論を受け、今国会において住民基本台帳法の一部改正が行われたことは皆様も新聞報道などでよく御存じかと思います。

 ところが、近年、住民基本台帳の閲覧の問題だけではなく、各種証明書の取得時における問題もさまざま起こっています。数点例に出しますと、本年2月、この名古屋市におきましても、ある業者が偽造の委任状を作成し、他人の戸籍謄本などを不正に入手して調査報告をしていたという事件がありました。この業者は、数百円の手数料で不正に手に入れた戸籍謄本をもとに書類を作成し、1件につき10数万円の報酬を得ていたという事件であります。供述によりますと、10数年前から数千件の戸籍謄本や住民票などの個人情報を集め、違法な手段で結婚や雇用調査まで継続的に請け負っていたものです。

 他人に成り済まして入手していた各種証明書が犯罪に使われている事件は全国的に相次ぎ、今月も千葉市内で、同様に偽造の委任状を使って住民票を不正に取得し銀行の口座を開設したとして金融ブローカーが逮捕された事件もありました。

 国レベルでも戸籍謄本や抄本の請求者や事由を限定し、窓口での本人確認を市町村に義務づけるなどの内容で、戸籍法の改正の動きが進んでおります。

 しかし、現状、名古屋市では、委任状は本人の直筆が慣例とされていますが、区役所の職員は、法律の条文では何人でも交付を請求することができるとあるので、窓口に訪れた代理人の身分確認は行っていますが、その委任状が本人の意思かどうかの確認は難しいのが現状だと考えておられるそうです。

 そこで、私は、本市の戸籍謄本など各証明書交付申請の数を調査いたしました。その結果、本市におきましてさまざまなことがわかりました。委任状を添付して申請があった戸籍謄本など各種証明書の交付件数は、平成17年度で約8,660件です。本当に全員が委任をして第三者にお願いしたのでしょうか。本人の知らないうちに戸籍謄本が他人の手に渡っているのではないでしょうか。聞くところによりますと、窓口にて委任状がないから証明書は出せませんよと申請者に伝えたら、何分もしないうちに委任状を提出してきたということも聞きました。

 謄本申請により個人のプライバシーが侵されていることは、個人情報保護が求められている今現在、重大な問題だと私は考えます。戸籍謄本の交付制度につきまして、現在では請求理由の審査がかなり厳格に運用されておりますが、個人情報保護の視点からも、さらに厳格な運用を確保することにより、適切に対応することが可能であると考えられます。これらのことは国の検討報告書にも記載されていました。

 昨年の母子家庭の事件でも、本年の戸籍謄本不正入手の事件でも、いずれも事件が起きてからの対応をするのではなく、我々としては、これらの事件を未然に防ぐためにも、事前にできるだけの予防をしていくことが大切だと考えています。

 現在、戸籍の届け出における本人確認制度の概要を少し申し上げますと、第三者による虚偽の届け出を抑制し、個人情報を保護するとともに、戸籍の正確性を確保するために、戸籍の届け出の際には本人確認を行うとしています。対象は、婚姻届、離婚届、養子縁組届、養子離縁届であり、届け出人の本人確認ができなかった場合に、届け出受理後に届け出人あてに名古屋市としては確認通知を送付することになっています。

 名古屋市の平成16年度を例にとりますと、婚姻届、離婚届、養子縁組届、養子離縁届を合わせて、届け出件数2万301件、届け出人数4万807人、このうちに確認通知件数は、届け出人数の約42%に当たります1万7205件の通知を送付しています。

 また、住民異動届における本人確認制度の概要を申し上げますと、第三者による虚偽の届け出を抑制し、個人情報の保護をするとともに、住民基本台帳の正確性を確保することを目的として、届け出の際にはこれも本人確認を行うとしています。対象は転入届、転出届、転居届であり、異動者の本人確認ができなかった場合に、これも届け出受理後に届け出人あてに確認通知を送付することになっています。17年度を例にとりますと、届け出件数は20万8944件、そのうち通知件数は約17.5%の3万6682件でありまして、それらに通知をしているようです。

 以上のことを踏まえまして、先ほど申し上げましたように、各証明書の交付申請があった場合は、婚姻届や転入・転出の住民異動届と同じように確認通知を送付してはいかがかと思います。

 そこで、市民経済局長にお尋ねいたします。

 偽造委任状による不正入手を防ぐため、委任状を添付した各種証明書の交付申請があった場合は、委任者あてに確認通知を送る扱いとしてはどうでしょうか。確かに、第三者に委任した場合は、なぜこんな通知をと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、今、この個人情報に絡んでさまざまな事件が発生している状況ですので、理解を求められると私は思っていますし、不正に入手することに歯どめがかかるのではないかと思います。

 確かに国の法律はあるかもしれません。それについては否定しませんが、ぜひ、何らかの対応を私はしていただきたく、熊本市のように全国初めて営利目的の閲覧は認めないとする関係条例みたいに、名古屋市が、戸籍謄本などの各種証明書交付についての初めての対応をとっていただき、全国に発信していただきたいと思っております。ぜひ、前向きな答弁をお願いして、以上で私の第1回目の質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 戸籍謄本、住民票など各種証明書の不正入手につきましてお尋ねをいただきました。

 本市におきましては、個人情報保護法の施行や市民の個人情報保護に対する関心の高まりの中で、成り済ましによります住民票の写しや戸籍謄本等の証明書の交付申請を防止し、市民の個人情報の保護を図りますために、本年1月11日から証明書の交付申請時に本人確認を実施いたしておるところでございます。委任状が添付されました交付申請の場合におきましても、窓口に来られた受任者の本人確認を実施することによりまして、受任者の住所、氏名を確認できますため、虚偽の委任状を使用した交付申請を防ぐことができ、委任状の偽造に対しましても抑止効果があるものと認識いたしております。

 今後におきましても、委任状が添付されました証明書の交付申請の際には、議員御指摘のように、今まで以上に個人情報の保護に配慮してまいらねばならないと考えているところでございます。

 現在、戸籍法の改正準備が国におきまして進められておりまして、こうした法律の改正動向を見守りつつ、また、他都市の取り組みなどを参考にいたしながら、委任状が添付されました申請の際の取り扱いにつきまして検討してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。



◆(岡本康宏君) 御答弁ありがとうございました。

 委任状が添付された申請について、他都市の取り組みを参考にしながら検討してくださると御答弁いただきましたが、私は、検討していただくことは一日も早くしていただきたいんですが、他都市の取り組み、そんなことはどうでもいいんですね。名古屋市独自の対策をやってほしいと、改めてこれは市長にも言っておきます。

 市長、市民経済局長に、名古屋市独自のを一日も早くつくっていただきたいと思っておりますので、改めて強くこれは要望させていただきたいと思います。

 今回は、第三者の委任状の件で質問をさせていただきましたが、一番いいのは、本人が各証明書をとりに行くことではあると思っております。

 現在、全国でオフィス街など便利のいい場所で、便利のいい郵便局で各証明書を本人のみが取得できる制度があるそうです。政令指定都市でいきますと、さいたま市や北九州市、福岡市で一部始まっているそうなんですね。さまざまな理由でやっぱり区役所に行くことができない方も見えますので、それは便利にするところは便利にしていただいて、もちろん委任状がそれでゼロになるとは申しませんが、このように不正入手があるということが現実に起きていますので、今後も不正入手がないように、今以上にきめ細かな配慮を一日も早くしていただき、先ほども申し上げましたとおり、便利のよい郵便局で本人が取得できるようにしていただくことを強く要望して、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(橋本静友君) 次に、坂野公壽君にお許しいたします。

    〔坂野公壽君登壇〕

    〔副議長退席、議長着席〕



◆(坂野公壽君) お許しをいただきましたので、質問をいたします。

 市長さんには、毎年貴重な時間をいただき、南陽地区の農業視察にお出かけくださり、市内農業の一端を御視察いただき、今後の市農業政策の充実に御尽力され、まことにありがとうございます。

 さて、昨年、国においては、食育基本法の制定により、今月は食育月間として全国に向け大々的にPRがなされております。県におきましては、農林部に食育課が設置され、着々と準備がなされておるようであります。

 本市におきましても、健康福祉局健康増進課に食育担当主査が置かれ、調査研究がなされているようでありますが、本市においてはいま一歩腰が引けておるように見受けられます。なぜ、県は農林部であり、本市は健康福祉局なのでしょうか。

 昨年の万博以来、名古屋は活気にあふれ、元気であると全国から言われております。そこで、全国に先駆け、元気な子供たちが日本を変える、子供が大人の手本になろうをスローガンに、観光施策の一つであるグリーンツーリズムと同じコンセプトで、都会の農業地帯を再生利用し、子供たちに中長期的にわたり自然を生かした体験学習をさせることにより、人本来の生命力、人間力がはぐくまれるのではないでしょうか。

 自分が生まれ育った土地の農産物を肌を通じて知り、みずから料理をし、おいしく味わうことにより、ふるさとの味を愛し、誇りに思う心をはぐくみ、体験的知識から得た知恵は生命力となり、人間力となると思います。子供たちとの交流により、農家の人たちが今まで従事してきた農業という仕事に対し、さらなる誇りと農業再生に向けての活力を取り戻すことにつながってくるのではないでしょうか。

 そこで、一つの提案であります。

 グリーンエデュケーション、こども農学校をつくり、子供たちに食の意味、食が人の命のもとであり、コミュニケーションにとっても重要な営みであると同時に、日本文化の基本であることを認識させると同時に、地域に対する思いを根づかせていくための大変効果的なプロジェクトだと思います。今、最も必要かつ最も困難なものが、人の意識を高めていく意識革命のための施策でもあり、子供たちの潜在能力を引き出し、はぐくむことにより、子供たち自身の力が周囲の大人たちを巻き込み、現代の食のゆがみを是正していく意識革命の発信源となり得るという、子供主役の発想です。

 この都会の農地という利便性を生かしたグリーンエデュケーションプロジェクトにより、農家自身にも、農業の果たす意義と魅力を再認識し、活性化の原動力となり、子供たちの知恵袋として貴重な異世代交流を行うことで、高齢者にも生きがいをもたらし、核家族社会の子供たちには、かつての日本の大家族的な貴重な体験となると思います。ぜひ、名古屋から全国に先駆け発信させようではありませんか。

 そこで、今後の本市の進め方について健康福祉局長さんにお尋ねします。

 次に、通学路の安全対策についてお伺いします。

 最近、登下校の折、悲惨な事故が多発しております。子供たちの通学路の安全対策が重要な問題であるということは言うまでもありません。そこで、本市における通学路の安心・安全はどのように確保されているのか。その方針、方法、そして対策はどのようになっておるのか。地域によっては、歩道のない通学路を通学している学校もありはしないのか。特に登校時には通勤時間帯と重なり、生活道路への車の進入も多くなり、かつスピードも速く、大変危険な状態であると付近住民の皆さんも大変心配されておられます。

 私にある町内会長さんが話されたことは、私も孫が入学して学校へ通うようになって、交通事故が心配になってきたと話されました。なぜかと尋ねると、通学路を猛スピードで通り抜ける車の多いことと、車歩道の区別のない生活道路であることを挙げられました。しかし、よその町内なので言いにくい、何とかならないものかと言われました。そこで、通過する町内の人たちと話をしたとき、何も他の町内の子供たちだけでなく、うちの子供たちも通るので、安全対策については拒むものではないと言われました。

 車歩道を区別するには、それなりの基準があり、その条件を満たさなければできませんと当局は言われました。余りにもしゃくし定規ではありませんか。歩道がつくれなければ他の方法を考えればいいのであって、なぜできないのでしょうか。

 知恵の出し合いで、安心・安全な通学路整備を教育長さんへお尋ねして、第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 食育推進についてお尋ねをいただきました。お答えをさせていただきます。

 食育の推進は、健康の増進や農業の振興を図るなどの上で大変重要な課題であり、あらゆる機会と場所を活用して幅広く取り組んでいくことが大切であると、このように考えております。

 担当部局についてお尋ねをいただきましたが、農業を通じた食育推進の大切さは十分認識いたしておりますが、食育は、家庭、学校、地域などの広い分野にかかわること、また、多くの世代にわたる取り組みなどによりまして、市民の皆様の生涯にわたる健康の保持増進につながることから、本市におきましては健康福祉局で食育の推進を担うことといたした次第でございます。

 国は、平成18年3月に策定をいたしました食育推進基本計画の中で、取り組むべき施策といたしまして、子供を中心とした農産物の生産におけるさまざまな体験の機会の拡大について定めたところでございまして、議員御提案のこども農業学校もその趣旨に添ったものであると、そのように理解をいたしております。

 御提案内容は、子供たちが命の源であります食を生み出す農業への理解を深めるとともに、心身ともにたくましい人間に成長することにもつながるものであり、子供の健全育成や農業振興など多くの部局にかかわるものでございます。

 今後、本市が策定をいたします食育推進計画の中で、関係局との連携を図りながら、多くの子供たちに対する農業体験活動への取り組みについて積極的に検討を進めてまいりたい、そのように考えておりますので、よろしくお願いをいたします。



◎教育長(岡田大君) 通学路の安全対策についてお尋ねをいただきました。

 通学路の安全対策につきましては、信号機やガードレールなど安全施設の設置改善に関しまして、学区の方々の御意見を伺った上での要望を各小中学校において取りまとめております。

 この要望事項につきましては、毎年各区で、所管警察署や区土木事務所などの関係機関で構成されます通学路安全対策検討会において緊急性や整備基準に照らし整理され、各地域の実情に合わせて整備されているところでございます。

 議員御指摘のように、通学路の安全施設の要望につきましては、地域の人々の、児童生徒が交通事故や犯罪に巻き込まれないようにとの思いが込められております。児童生徒の通学路の安全対策を講ずることは重要なことであり、教育委員会といたしましては、そうした地域の思いを受けとめ、要望された形以外での改善策も検討し、関係機関との連携を図り、児童生徒にとって安心できる安全な通学路の整備に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◆(坂野公壽君) 健康福祉局長さん、ありがとうございました。

 先日、私どものサツマイモ畑の草取りの際、子供と一緒に参加された若いお父さん、お母さん方、どれがサツマイモかどれが草かわからぬと。草むしりに来て草がわからなんだと、これが現状でございまして、わからぬという話であって、笑い話かもしれぬけど、現状なんです。よくここを認識しとってちょ、ええか。いかにこれを子供たちに、親に教えるよりも子供たちに体験的に教えていくということが本当に必要だなというふうに感じました。これはちゃんとよく覚えといてちょうだい、ええか。

 それから、きのうの梅村邦子議員さんも言っておられたように、縦割り行政であって、横糸が足らぬと。私も去年、総務局長さんにこの食育の話をしたときに、局長さん、悪いけど、横糸を、市長さん、おまえさんがやりゃあすか、局長さん、おまえさんがやりゃあすかと言ったら、私の方でやると言われた。たまたま今度は健福に変わりましたので、その所管局である局長さん、おまえさんが横糸の仕事を十分にやっていただくことが、今後の名古屋市のこの食育に対する考え方、いろいろあると思います。それで今、先ほども言いましたように、県は農林部、名古屋市は健康福祉局。そして、きのうの梅村先生の循環の輪の話、それも含めながら、十分名古屋は名古屋の切り口でこの食育を推進していただくことを強く要望しておきます。

 次に、今度は教育長さん、おまえさんの方だ。

 今の答弁を聞いてもらって、どう思いますか、皆さん。自分とこではいかにやったるよということを一つも言わなんだでねえか。区の関係機関で、土木事務所だとか、警察だとか、学校が言ってくるで、それを聞いておれのとこは言ったるだけだぜと、こういう話でないでしょうか。私はそのようにしか今受けとめられませんでした。ここに原稿書いてあるで、まあちょこっと言わなあかんでな。

 私どもの学校でいけば、何というか、農道ばっかだって、これもよう皆さん知ってござるとおりで、農道ばっかだけれども車歩道、区別されておらぬわけですから、さくをいって−−不法駐車でだあっと車が並んどる。そこを通ってこないかぬ。それがために、車も通れぬようにというのじゃなくて、とめれぬようにさくをいって、その間を子供は通れるように。これは教育委員会がやったわけでも、土木事務所がやったわけでもありません。自分たちの地元が一生懸命やって、地元の子供たちを一生懸命守っとるわけだわ。守っとる。

 そして、去年、工藤先生の質問されたとき、ちゃんと教育長さん、おまえさん覚えとりゃあすか。どう言わした。ちゃんと書いてあるぞ、ここに。昨年、その今の教育長さんの答弁では、通学路の安全を確保し、とうとい子供の命を守ることは、社会全体の責任と考えておる。地域社会と一体となって子供の安全確保の取り組みに万全を期すると表明されておるわけ。

 それがどうなっておるか。だから、基準云々もいろいろあると思いますけれども、ここら辺のところ、まあ、ちょっと教えてちょうだい。この基準というやつを教えてちょ。



◎教育長(岡田大君) 例えば通学路におきましては、道路幅員の問題がございます。私、専門でございませんので、いけませんけれども、例えば狭い幅員のところに車道と歩道と複断面にするといいますか、分けることが果たしてできるかどうかという基準がございます。例えば、そこにガードレールを設置するときに、車の車両が通れない、そういった基準があるというふうに聞いております。

 ただ、そういった基準がありますけれども、そういったところでどうやって子供たちの通学の安全を確保するかというのが大きな課題でございます。

 そういった意味では、基準を超えた形で、基準改正というのもございますけれども、基準そのもののほかの方法、例えば、道路にペインティングをすることによって区分けができないかとか、いろんなやり方が考えられると思いますので、その点につきましては、教育委員会としましてもいろんな知恵を出した形で検討してまいりたいというふうに考えております。



◆(坂野公壽君) 今、知恵という話。教育委員会は知恵はあると思うんだけども、あそこは知識の固まりであって、知恵の固まりでないというところに私は問題があると思っております。問題があると思う。

 ということは、今言ったように、車歩道を区別しようと言ったら、基準があってできぬと、こう言わっせる。できなければできぬで、できる方法、知恵なんですわ、そこで知恵。そこで知恵が働けばできる話であって、わしのところからもうちょっと向こうへ行くと、飛島村というところがあるんだな。飛島村の十字路のところはどうやってあるかといったら、いろいろ道路に、農道の中に線が引いてあるだけだけども、十字路の手前から10メーターぐらい、両方から10メーターぐらい線が引いてあるんだ。その線の上がちょこっとどこどこっとするようになっとるわ。そこを走っていくと、スピードが出ぬように、出にくいように工夫してあるわけだ。そういうことをだれがやるかといったら、教育委員会が、今、緑政土木局へ、悪いけど、おまえさんのところでやってもらえぬか、頼む、頼むと言っとっただけではこれが進んでいくかどうかという話。

 ここら辺のところが、食育の話でも、先ほどからいろいろ出とる話でも、横のこのつながりというのはうまくいっとらぬという証拠じゃないかと私は思っとるんです。だから、絶対、教育長さん、これはもううちの問題ばかりじゃなくて、よそだっていろいろな通学路の問題があるが、学校の校長がきちっと掌握しとるかしとらぬかという問題だと私は思っとる。

 校長がそれぞれの地域で本当にその通学路を見て、本当に子供のことを思っておるなら、もっと勘考できる話だし、教育委員会だって、この上におるだけでは話にならぬ。地域をやっぱり見てもらって、いかに子供たちのためにやれるかやらぬか、ここだけ答弁をお願いします。

 まあ、もうちょこっと、おれ、時間あるもん。

 この点、本当にやる気があって、そういう目線でやってもらえるのか、やるかやらぬか、一遍教えてください。



◎教育長(岡田大君) 議員御指摘のように、校長先生には、通学路を適切に設定しまして、児童生徒の安全な登校確保をする職責がございます。

 最近の交通の流れとか状況によりまして交通環境が大幅に変わってきておりますし、それから、保護者の方々、あるいは地域の方々の安全に対する意識も変わっておりまして、そういった思い、強い願いが多く学校に寄せられているところでございます。

 御指摘のように、通学路の安全確保は常に点検をする必要がございます。そういった意味で、物理的にできる部分とできない部分がございますけれども、議員御提案のように、いろんな知恵を、知識じゃなくて知恵を出させていただいて問題解決に取り組んでまいりたいということを考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◆(坂野公壽君) 教育委員会だけということじゃない。市長さん、まあ、これはやっぱり教育だけじゃない問題で、子供たちの安心・安全、交通事故ばかりでもない、それはひったくりもあったり、誘拐もあったり、いろいろある世の中だから、そこら辺のところをやはりきちっとできるように市長さんから教育委員会にきちっと言っていただきたい。そして、やっぱりここでは答弁をきちっとしていただいて、本当に子供のことを思ってやれるのかやれぬのか、ただその1点だけ答弁を願って、私の質問を終わります。



◎市長(松原武久君) お互いに知恵を出し合って連携するようにしてまいりたいと、こんなふうに思います。

 今、議員のお話を聞いておりまして、飛島村で、ペインティングしてでこでこにしたら車が通りにくくなったと、スピードが緩んだと、こういう話がございました。かつて道路に波打つように線がつけてあって、そこへいくとごとごととなるという道路がございました。そういった問題は、公安委員会なのか道路管理者なのか、この辺のところを具体的に検討するなど、きちっとしてまいりたい、こんなふうに思います。



○議長(岡本善博君) 次に、木下優君にお許しをいたします。

    〔木下優君登壇〕



◆(木下優君) お許しを得ましたので、通告の順に従いまして、順次質問をさせていただきます。

 先日、神戸市にある社会福祉法人プロップ・ステーションを訪問いたしました。理事長の竹中ナミ氏とお会いして大変感銘を深くしたことは、「チャレンジドを納税者にできる日本」という衝撃的なスローガンのもと、バイタリティーに障害者の就労や自立の支援に取り組んでいることでした。

 この聞きなれないチャレンジドとは、障害のある人をあらわす新しい米語で、挑戦という使命や課題、あるいはチャンスを与えられた人という意味が込められています。障害のマイナス部分だけを見るのではなく、可能性に着目し、その能力を発揮できる社会を目指すことがとても大切であると熱く語られていました。お話を伺い、私も全く同感いたしました。言うまでもなく、今後、本市の障害者就労支援を進める上で大事な観点であります。障害者自立支援法も施行されている現在、ここで改めて市長の御決意をお聞かせください。

 次に、本市の障害者就労支援策についてお尋ねいたします。

 5月9日に名古屋市障害者雇用支援センターを訪問してとても印象的だったことは、皆さんがとても明るくはつらつとしていることでした。このセンターでは、一般就労や継続就労の困難な障害者に対して、就労に必要な訓練を実施するとともに、職場開拓など、就職から職場定着まで一貫した援助と障害者の雇用促進を図っています。

 実績としても、この8年間で就職率は80%で推移し、職場定着率についても最大93%、全国的にもトップレベルにあります。また、就職した方は171人に上り、市内一般企業がおおむね90%であります。このような実績も、センターの障害者お一人お一人を身内意識で懸命に取り組んだ成果であると実感いたしました。

 私は、このような障害者雇用支援センターの取り組みは、今後本市が推進する障害者就労支援に大いに役立つと思います。私は、障害者の能力や適正を生かすような環境を整えていくことが大切と考えています。そして、1人でも多く一般就労できるような仕組みやネットワークが必要ではないでしょうか。

 そこで、お尋ねいたします。

 本市は現在、国の事業である障害者自立支援調査研究プロジェクトに参画しようとされていますが、今後、本市の障害者就労支援はどのようにしていかれるのか、健康福祉局長にお尋ねいたします。

 また、今年度中に策定される障害福祉計画では、就労支援のための事業展開を、具体的な目標数値を見込まれると聞いております。国からは、平成23年度中に一般就労を現在の4倍以上にしようという指標が示されています。この点についてどう対応されるのか、健康福祉局長にお尋ねいたします。

 次に、本市の雇用の推進についてお尋ねいたします。

 本年4月1日より障害者自立支援法が施行されましたが、現在のところ、本市の職員採用では障害者は身体障害者の方だけとなっています。福岡市では、民間企業に知的障害者の雇用をお願いするのに、みずからが雇用していないのはおかしいということで、昨年、知的障害者の嘱託員公募をして現在採用されています。いろいろと課題もあると思いますが、今後、本市の知的障害者採用について総務局長にお尋ねいたします。

 次に、外郭団体における雇用率についてお尋ねいたします。

 平成15年9月定例会で我が党の加藤武夫議員が本市外郭団体の障害者雇用率について指摘をいたしましたが、今回改めて調べてみますと、本年6月時点での対象団体は24団体で、そのうち7団体29%が法律で定めた雇用義務を果たしていませんでした。

 本年4月からは障害者自立支援法も施行されており、まず何よりも本市こそがその範を示すことが大切ではないでしょうか。こういった問題についてどうされるのか、因田助役にお伺いいたします。

 次に、障害者・高齢者権利擁護センターの拡充と成年後見制度の利用促進についてお尋ねいたします。

 障害者・高齢者権利擁護センターでは、判断能力が十分でない高齢者や障害のある方が住みなれたまちで長く暮らすことができるよう、財産保全、金銭管理や福祉サービスの利用援助等のサービスを行っています。また、相続、遺言、契約などの法律に関する相談を弁護士が無料で行うなど、私は大変有効な事業として高く評価をしています。この事業は現在市内2カ所で実施され、相談件数だけでも、事業開始をした平成11年度は1,306件に対して、17年度は4.6倍の6,067件に増加しています。金銭管理などのサービスについても、障害者や認知症高齢者の利用希望がふえ、利用申し込みをしてから実際に利用ができるまでに長いときには3カ月も待たなければいけません。

 私は、このような現状から、センターをさらに拡充していく必要があると考えますが、健康福祉局長の御見解をお尋ねいたします。

 今述べました権利擁護事業のほかに、判断能力が十分でない認知症の高齢者や知的障害者の方々の地域生活を支援する有効な法制度としては、契約などが困難な方について、本人にかわって家庭裁判所が選任した成年後見人が財産管理や契約などの手続を行う成年後見制度があります。この制度は、本人や親族による申し立てによって制度の手続が行えますが、全国的に利用がなかなか進んでいない現状があります。理由として、制度の内容や手続が煩雑であることが挙げられます。また、身寄りがない方については市長の申し立てがありますが、利用者も少なく、平成16年度までの実績は5件、17年は6件であります。さらに、申し立てなどに必要な経費などの経済的負担が困難な場合の助成事業として、国の成年後見制度利用支援事業がありますが、その利用者も1人であります。

 こういった現状についてどう考えておられるのでしょうか。もっと成年後見制度の利用促進へのPRが必要ではないかと考えますが、健康福祉局長にお尋ねいたします。

 先進的な事例として紹介いたしますが、東京都の世田谷区では、成年後見制度の利用拡大の上から、成年後見支援センターを開設し、同センターを拠点にして、一般区民を区民成年後見人として育成しています。まず、希望者を募り、研修を実施して、区民後見支援員を養成し、支援員には成年後見人の活動を補助してもらい、一定の経験を積んだ後に専門的な実習を経て区民成年後見人に認定をするという取り組みであります。

 今後増加してくる認知症高齢者や知的障害者などを考えると、成年後見制度が利用しやすい受け皿を整えていく必要があるのではないでしょうか。

 そこで、お尋ねいたします。

 今後、本市では、成年後見センターの開設、市民成年後見人や市民成年後見支援員の育成などについてどのように考えておられるのか、健康福祉局長の御見解をお示しください。

 最後に、受診サポート手帳の普及に向けた取り組みについてお尋ねをいたします。

 一昨年、発達障害者支援法が成立をいたしまして、本市でも自閉症を初めとする発達障害の方々に対する支援の充実が進んでまいりました。

 一方で、医療の現場では、さまざまな課題が存在いたしております。それは、自閉症児者の場合に、これを受け入れ、適切な対応ができる医療機関が非常に限られているという問題であります。コミュニケーションに大きな困難がある自閉症児の場合、例えば歯科医療だけでパニックを引き起こして治療もままならないなど、親御さんからも御相談があります。

 先日視察した千葉県では、このような問題に対して、障害当事者やその家族、千葉県医師会、歯科医師会、教育関係者とともに受診サポート手帳というものを作成し、活用しております。障害の程度や特性、また、医療機関への受診に当たって配慮していただきたい事項などをまとめてわかりやすく説明するものとなっております。

 こうした取り組みは、冒頭に紹介いたしました自閉症の方だけでなく、知的、精神、身体の障害者など、それぞれの障害のある方一人一人の特性を事前に理解し、円滑に診療を行うためのものでありまして、障害のある方々がスムーズに医療機関を受診できるという面で意義あるものと考えます。

 障害者基本法にも、「国及び地方公共団体は、国民が障害者について正しい理解を深めるよう必要な施策を講じなければならない。」とその責務がうたわれています。地域で暮らす障害者の方々が身近なところで安心して医療を受けられることは、とても重要ではないでしょうか。こういった点から、私は、名古屋市でも、医師会、歯科医師会などの関係機関と連携され、個人情報には十分配慮しながら、受診サポート手帳の作成と普及に取り組むべきであると考えますが、健康福祉局長にお尋ねいたします。

 以上で私の第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎市長(松原武久君) 障害者の就労につきまして、その就労支援策について私の所見をお尋ねいただきました。

 本年4月から施行されております障害者自立支援法は、福祉施設での就労から一般企業での就労へと移行を目的といたしました就労支援事業を創設するとともに、雇用施策との連携を強化するなど、障害者が一般企業で就職できるような支援を目指しているところでございます。しかしながら、現実の就業状況、雇用への道は厳しいものとなっております。

 議員からチャレンジドを納税者にという言葉を御紹介いただきました。私もかつて、強い障害者という言葉を聞いたことがございます。これは、障害者がみずからの意思でみずから望む暮らし方を選択し、主体的に生きていくことができるよう支援する、名古屋市障害者基本計画の基本的な考え方と同様の趣旨のものであると私は理解をいたしております。

 障害者を取り巻く社会環境は、バリアフリーの浸透など徐々に整えられつつありますけれども、まだまだ厳しいものがあると感じております。

 議員御指摘のように、障害者の自立にとって就労は大きな課題でございます。これを支援することが行政に今求められているというふうに思っております。就労支援を一層推進するためには、行政だけではなくて市民の皆様一人一人が、障害の有無にかかわらずお互いの人格を尊重し、ともに生きるまちを目指してこそ達成できると、こんなふうに考えております。

 また、事業者、企業の皆様方にも障害者の雇用に理解を示していただくよう私どもが働きかけますとともに、市自体も事業者としての責任を果たしていくことが必要であろう、こんなふうに思っているところでございます。



◎助役(因田義男君) 障害者の就労に関しまして、外郭団体における雇用につきましてお答えをさせていただきます。

 本市の外郭団体のうち、障害者の法定雇用率に達していない団体があることは、先ほど議員御指摘のように、15年9月の本会議で加藤武夫議員から、対象団体23団体のうち12団体がまだ未達成であるという御指摘をいただいたところでございます。

 御指摘をちょうだいしました以降、外郭団体の公共性、社会的役割を果たす観点から、外郭団体を所管する各局を通じまして、障害者雇用率に達していない団体に対しまして、障害者雇用計画書を作成、提出させるなど、指導をしてまいったところでございます。その結果、多少の改善は見られるものの、対象団体が24団体のうち、いまだ7団体が達成をしていないという状況であることにつきまして、大変遺憾に存じているところでございます。

 今後は、外郭団体における障害者雇用をさらに進めるために、改めて、各局を通じ、各局に対し、強く指示をしてまいりたい、かように考えております。

 具体的には、まずはそれぞれの外郭団体の業務や雇用形態を見直し、障害者の方の能力や適性に合った業務が提供できるよう検討をさせたい、このように思っております。

 さらに、これまでの求人方法のみならず、障害者雇用支援機関の知恵もおかりしながら、雇用に努めるよう個別指導も含め強く指導してまいりたい、かように考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 大きく3項目をお尋ねいただきました。

 まず、障害者の就労についてお答えをさせていただきます。

 障害者自立支援調査研究プロジェクトについてお答えをさせていただきます。

 障害者が地域で自立した生活を営むためには行政としてさまざまな支援が必要でございまして、その中の一つとして、従前より就労支援に取り組んできたところでございます。就職から職場定着に至るまでの相談、援助を行う名古屋市障害者雇用支援センターは、本市の代表的な就労支援の一つとして、組織的、人的なサポートを駆使しまして、本人と企業との橋渡し役として活躍をしてまいりました。

 本市といたしましては、さらに就労支援を強力に進めていくために、国の事業であります障害者自立支援調査研究プロジェクトに取り組むべく国に申請をしているところでございます。その内容は、名古屋市障害者雇用支援センターを初め授産施設、ハローワーク、養護学校などの協力を得まして、企業も含めた関係機関とのネットワークの構築、就労支援マニュアルの作成、就労支援担当職員のスキルアップなど、実践的な就労支援策を検討するものでございます。

 本市といたしましては、本年4月から就労支援の担当主幹を配置いたしまして、体制強化を図っているところでございます。さらにこのプロジェクトを通じて積極的な支援策に取り組んでまいりたいと考えております。

 また、就労支援の目標についてお尋ねをいただきました。

 障害者自立支援法におきましては、障害福祉サービスの基盤整備に当たり、障害福祉計画の策定を市町村に義務づけております。その計画の策定に当たり、福祉施設での就労から一般企業での就労に移行する者を現在の4倍以上にすると、そういう国の基本指針が示されております。

 本市の現状でございますが、福祉施設での就労から一般企業での就労に移行した障害者の方は、17年度は72名となっておりまして、全国平均の就労移行率1%を上回る2.4%となっております。今後の目標につきましては、策定作業を進めてまいります障害福祉計画の中で具体的な数値を検討してまいりたいと考えております。

 次に、二つ目の項目として、障害者・高齢者権利擁護センターの拡充と成年後見制度の利用促進についてお尋ねをいただきました。

 まず、障害者・高齢者権利擁護センターの拡充につきましてお答えをさせていただきます。

 本市では、障害者・高齢者権利擁護センターにおきまして、障害者や高齢者で判断能力が十分でない方に対し、金銭管理、財産保全、福祉サービスの利用援助などを行っております。これらのサービスの新規の利用に当たりましては、訪問による面談、契約締結審査会での審査、利用契約といった手続が必要となります。こうした中、新たなサービス利用の申し込みが年に100件以上あることから、議員御指摘のように、サービスの利用開始までに一定の期間を要しているところでございます。

 障害のある方や高齢者が住みなれた地域で主体的に、また安心して生活していくために、権利擁護センターの事業は重要なものと認識しております。財産を御自分で管理することができなくなった場合などに必要なサービスを速やかに提供できるようどのような方策がとれるか、今後の事業展開について検討してまいりたいと考えております。

 次に、成年後見制度の利用促進についてお答えをさせていただきます。

 本市における成年後見制度への取り組みについては、障害者・高齢者権利擁護センターにおいて、法律相談という形で制度の利用などについて御相談に応じております。また、後見申し立てを行う親族がいない場合については、市長による申し立てを行っているところでございますが、制度が十分利用されているという状況ではございません。

 高齢化に伴い、今後ますます認知症高齢者がふえることが予想され、また、入所施設から地域へ出て暮らす障害者もふえていくことが見込まれる中、この成年後見制度を円滑に利用できる環境を整えることは必要なことと考えております。成年後見制度についての専門窓口を設置しているところや後見人の養成を行っているところなど、議員より御紹介のありました先進的に取り組みを行っている事例等を参考にしながら、制度の利用を進める方策を検討してまいります。

 また、後見申し立てを行う親族のいない場合の市長による後見申し立てについて、制度活用がされるよう努めてまいりますとともに、国の補助事業であります成年後見制度利用支援事業を活用した後見人等の報酬助成制度についても、広く周知を図ってまいります。

 最後に、三つ目の項目として、受診サポート手帳の普及に向けた取り組みについてお答えをさせていただきます。

 医療機関に受診する際、自閉症など障害のある方が何らかの原因でパニックとなることや、知的障害者の方が自分の症状が十分に伝えられないことのため、適切な診療が受けられない場合があるということは私どもも承知いたしております。

 障害のある方が必要かつ適切な医療を受けていただくことは、安心して地域生活を送る上で重要なことと考えております。本人の障害状況やコミュニケーションのとり方等を記入した手帳によりまして、障害状況を十分知っていただいた上で診察等を受ける取り組みが行われていることについては、有意義なものであると考えております。

 障害のある方が、安心して医療を受けることができる仕組みづくりとして、本市でどのような取り組みができるのか、関係機関や障害関係者などの御意見を聞きながら検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 障害者の就労に関しまして、本市の雇用の推進についてお尋ねをいただきました。

 本市職員への障害者の方々の採用につきましては、障害者雇用促進法の趣旨を踏まえまして、昭和53年度より身体障害者の方々を対象としました採用試験を毎年実施し、これまでに149人を採用してまいりました。一方、知的障害者の方につきましては、現在のところ雇用実績がないのが現状でございます。

 本年4月には改正障害者雇用促進法や障害者自立支援法が施行されるなど、障害者の雇用機会の一層の確保が求められております。こうした状況の中、知的障害者の採用につきましては、職域や勤務条件、受け入れに当たっての環境整備など、解決しなければならない課題もございます。

 本市といたしましては、これらの課題の解決に努めまして、議員御指摘の福岡市の状況も参考にしながら、臨時的任用職員や嘱託職員といった雇用形態での採用について検討を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(村松ひとし君) この場合、暫時休憩されんことの動議を提出いたします。

    〔「賛成」〕



○議長(岡本善博君) ただいまの村松ひとし君の動議に御異議ありませんか。

    〔「異議なし」〕



○議長(岡本善博君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。

          午後0時10分休憩

          −−−−−−−−−−

          午後1時18分再開



○副議長(橋本静友君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 「議案外質問」を続行いたします。

 次に、斎藤亮人君にお許しいたします。

    〔斎藤亮人君登壇〕



◆(斎藤亮人君) 通告に従いまして、順次質問をしたいと思います。

 先日、民主党市会議員団に入り、初めての質問であります。よろしくお願いいたします。

 まずは、障害者の仕事にかかわる施策について数点お伺いいたします。

 まず一つ目は、ジョブコーチの活用、ジョブサポーターの育成ということであります。

 先ほど、お昼の前にも障害者の雇用のことが質問に出まして、いろいろ議論がされました。このように、実は障害者雇用を充実させるタイミングというのは、今ほど機が熟しているときはありません。それは、とにもかくにも障害者自立支援法というものが生んだ、私にとっては唯一と言っていい前向きの動きだというふうに思うからであります。

 この法律施行と連動する形で、この4月には厚生労働大臣が障害者雇用の一層の推進に関する要請書を各方面に出し、それぞれの公的機関においても障害者雇用を進めるようにという取り組みを、これからしなければならない、本当に責任を持ってやらなきゃいけないということだと思います。これも、障害者自立支援法の基本原則の中に障害者雇用の推進があるからであります。そして、それに呼応する形で名古屋市も就労担当の部署を設け、やっとのことで障害者就労を進める体制ができたわけであります。

 また、昨年10月には障害者雇用促進法が改正されまして、精神障害者も新たに雇用率に算定されるなど、障害者雇用をめぐる動きは大きく動いております。このように、いろんな動きがあったとしても、やはり障害者雇用を進める上では、人材です。就労をサポートする人材がどうしても必要です。そしてまた、より重い障害を持つ人を支えるためには、やはりそれも人材が必要なわけであります。より手厚くサポートする人的体制を充実する必要があるんです。

 2002年5月から、日本においてもジョブコーチという制度が始まりました。ジョブコーチというのは、職場適応援助者というふうに言われまして、障害者とともに職場に入って、職業生活の成立、継続に必要とされる職場内外での援助を行うとともに、職場の同僚や上司との間の調整役とか、あと、雇用就業継続のための地域での関係機関とのさまざまな調整というようなものを仕事とする方であります。この活用については、国が示しました平成15年から19年の5カ年の計画であります障害者雇用対策基本方針の中でも位置づけられています。

 ただ、日本におけるジョブコーチの支援と一口に言いましても、国の制度として、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構が運営する地域の障害者職業センターが実施するものや、障害者雇用納付金制度における職場適応援助者助成金の支給を受けて法人、事業主が行うもののほかに、県や市町村など地方自治体の事業として行っているもの、民間の社会福祉法人などが独自に行っているものなどさまざまあります。つまり、それぞれ違う制度で運営されていますので、ジョブコーチといっても、その仕事の範囲とか、権限とか、研修など、それぞれ相異点があります。

 そして、国の制度による研修においても、この6月1日、ついこの間ですけれども、厚生労働省が発表した内容を見ますと、実績のあるNPOにそのジョブコーチの研修を指定しまして、大阪のNPOでは来月にも第1回目の研修が始まると。そういう取り組みが進んでいるところには、そういった国の方の支援も始まっているわけであります。

 以前から積極的に取り組んでいる自治体では、いろんな取り組みが行われています。兵庫県では、産業労働部と総合リハビリテーションセンターが共同で、兵庫県の独自事業として平成14年度よりジョブコーチ養成研修を実施しています。その目的も、国の制度のすそ野を広げるんだと、福祉的就労から一般雇用への移行促進をさらに進めるんだという位置づけになっています。

 もちろん、労働行政は県にあるということですけれども、しかし、こういった人材の育成は別に労働行政でなくてもできるわけであります。

 福岡市でも、就労支援のキーパーソンとなる人材を養成するために、福岡市内の各施設、作業所、養護学校などの職員を対象にしたジョブコーチの研修を開講しています。

 このように、自治体独自の取り組みも実現しているところもあるんですが、どうしても独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構の職業センターなどで研修を受けたジョブコーチというのはそこに登録をして活動することになりますので、そこの活動の一環に位置づけられますので、ちょっと制約があります。その意味では、自治体独自で養成をして、自由に活動してもらえるようなジョブコーチがどうしても必要なのではないかと。

 そこで、健康福祉局長にお尋ねしますが、名古屋市独自でジョブコーチを養成し、その人材を名古屋市の障害者就労支援施策の中で働いてもらえるようにする考えはないか、伺います。

 また、そのジョブコーチといいますと、研修の期間が少し長いわけですので、少しそういう養成にはハードルが高い部分があります。そこで、ジョブコーチよりももう少し簡単な研修で、しかし、障害者の雇用にかかわる人材を底上げするという意味で、ジョブサポーターというようなものの育成を行ってみてはどうかと思うんです。別にジョブサポーターという正式な名称があるわけではありませんけれども、そういうジョブコーチとは違った形でまた就職を支える人々を育成したらどうかということです。

 一度就職したけども、うまくいかなくて仕事をやめちゃったと、だけど、もう一回再チャレンジしたいというような人は、就労を進めれば進めるほどどんどんそういう人たちがふえてくるわけです。そうしますと、就労にかかわる人材というのは、仕事をやればやるほどどんどんかかわる人材が必要になってくるわけです。ですから、その意味では、いろんな形で人材を養成する必要があるだろうと。

 大阪府では、緊急地域雇用創出特別基金というものを使って、平成14年から3年間、ジョブサポーター養成登録派遣事業というものをまたNPOに委託して、障害者雇用の実績を上げてきました。昨年度はその事業が終わるということで、それではいけないということで、授産所や作業所に在籍する障害者を対象としてジョブライフサポーター登録派遣事業というものを実施して取り組んでいます。これは、要するに、ジョブとライフですから、仕事と生活を支援していこうという制度であります。

 このように、自治体はいろんな工夫をしながら障害者雇用をサポートする人材のすそ野を広げようとしているわけです。

 このジョブサポーターという考え方は、最近ですと、いわゆる若者の就労支援というようなところにも提起されていまして、ニート対策だとか、若者の就労対策にもこういう手法がいいだろうというふうに言われているわけであります。ですから、この手法というのは、単に障害者だけではなくていろんなふうに使えるというふうに思いますので、私は、まず障害者にこのサポーター制度をパイオニア的に進めることで、さまざまな就労支援を進める起爆剤にすべきではないかというふうに考えます。

 そこで、もう一点、健康福祉局長に伺います。このジョブサポーターの育成についても、ぜひ名古屋市としてやるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。

 次に、入札制度をめぐってのことで3点ほどお伺いいたします。

 入札制度というのは談合とイタチごっこの関係で、制度が改善されてきまして、例えば官製談合の防止法だとか、指名停止の強化だとか、いろんなことが行われてきたわけであります。

 名古屋市でも、道路清掃事業の汚職に端を発した改革の中で、契約監理監を設けて入札業務を適正化していこうというふうにやっていると思います。しかし、昨日も、きょうも報道されていますけども、なかなかそう簡単にはいかないという面もあります。だけど、入札制度はさらなる透明化、公正化が求められているわけであります。

 しかし一方で、入札というのは、価格競争が激化する余り、いろんな問題が出てきた。ダンピングによる公共工事の質の低下や下請への安易な丸投げというようなものが出てきました。そういうようなことを受けて、品質確保の促進に関する法律、品確法と言われるようなものが制定されて、価格だけではないものを評価していこうという入札制度が考えられるようになってきました。民主党もこの2月の議会の中で、この総合評価についてとか、こういう品質、単に価格だけじゃない入札制度についての質問もありました。そういうことで、これはやっぱりこれからの時代の中では、単に価格だけではないということを考えなければいけないと思います。シンドラーエレベータの問題でも、やはり価格競争だけではよくないということを明らかにしたわけであります。

 つまり、価格だけで入札制度は役割を果たす時代ではないというふうに思うわけです。また、格差拡大時代の中で、入札制度には、私は、社会的要請に基づいた富の再分配、お金を社会の中でどういうふうに分配していくのかというような意義が一方であると思うんです。

 そこで、財政局長に伺います。価格競争だけではない入札の意義、役割を名古屋市としてどのように考えているのか伺いたいと思います。

 その次に、私は、少額随意契約の活用ということを提案したいと思います。

 障害者が就労をしていくときに、自立していくというときにはやはり仕事が必要なんですね。やっぱり稼がなきゃいけない。そして、平成16年に地方自治法施行令が改正になりまして、具体的には第167条の2の第1項第3号というところなんですけれども、そこに随意契約ができる理由として、授産所などでつくられた物品の購入などがそういうところに規定されまして、これに基づいて名古屋市もその契約事務手続要綱などを見直して、授産製品などの購入を随意契約で行う際に優先して取り扱うというようなことをやり始めています。それは、健康福祉局の方から各局に通知を出して取り組んでいるわけですけれども。

 また、名古屋市は平成16年度より、法定雇用率1.8%の倍の3.6%ある雇用率のある事業所を障害者雇用促進企業として認定して、指名競争入札において優先指名できるというような制度もつくって取り組みを始めたところであります。

 しかし、さきに述べた地方自治法施行令の改正では、実は随意契約の中には、物品の購入だけで、障害者に関しては役務の提供というのはできない規定になっているんですね。シルバー人材センターとか、ひとり親にかかわる団体については役務提供も認められているわけですけれども、実は障害者のところにはその役務提供が規定されていません。ですから、私自身が思うには、これは法律の不備だというふうに思うんですけれども、しかし、いずれにしろ、それこそ午前中に言っていました知恵を絞る必要があるんじゃないかというふうに思うわけです。

 そこで、私は、この地方自治法施行令の中の第167条の2の第1項第1号で、規定によりますと、100万円以下の少額随契をうまく活用すればいいんじゃないかというふうに私は考えているわけであります。

 名古屋市も少額随意契約については、エコ事業所とか障害者雇用促進企業などから優先的に見積もりをとるようにということは提案をしていますけれども、しかし、この2年間の実績を見ると、なかなか事業所の新規開拓ということはできていないわけです。平成17年度実績においても既に名古屋市全体では、障害者雇用促進企業の購入実績というんですか、契約の実績は10億円ほどあるわけであります。緑政土木局だと7億2000万とか、上下水道局だと2億4000万ぐらいあるわけですけれども、例えば、上下水道局を見てみますと、ほとんどの仕事は、やっぱり特別な下水の工事などがありまして、いろいろ見ていますと、1件だけ90万円ぐらいで剪定作業というのがあったわけですね。そうすると、例えばそういうのだと、私は、これは障害者でも仕事ができるなというふうに思うわけです。

 ですから、発注をするとき、そういうときにある事業を100万円以下で契約をして、障害者雇用事業所とか授産所などと役務提供の随意契約をうまく結べるようにしたらどうかというふうに思うんです。しかし、これを無原則に分割すると、これは入札逃れという話になってしまいますので、これはやっぱり問題になるわけです。ですから、私は、ここで無原則にそういう分割を行って随意契約を行っていくということは、それは本来の趣旨からはうまくいかないということかもしれませんけれども、しかし、今求められているのは、少しでも早く障害者に仕事を具体的に回していくということが重要で、そのためには、基準をつくって、ルール化して、明確な公平性のあるルールをつくって障害者の方々に少額随意契約をうまく活用して仕事を回せないだろうかというふうに思うわけです。

 各局の契約担当者にしても、この事業を分割して発注したらこれはちょっと今の名古屋市のこういうやり方でいくと、うまくないんじゃないかというふうに思うのは当然なわけですね。ですけども、そうすると授産所からの物品購入だけでとどめようかなというふうに思うんですが、私は、物品購入だけではなくて、やはり役務の提供というものをしていかなきゃいけないというふうに思うわけです。

 現在でも、名刺の印刷とか軽印刷のようなものはあるわけですけれども、しかし、知的障害者や精神障害者の仕事をつくるということを想定した発注というものが必要だと思います。そういうことができるということになりますと、逆に福祉の側も、授産所とか作業所をやっている、運営している人たちも、そういう仕事をとれるような、障害者に仕事を回せるような体制をつくって、そういった授産所それから作業所のあり方も、単に物品をつくるということから役務提供をしていく仕事づくりへとつながっていくんじゃないかなというふうに思っているわけです。

 その意味で、少額随意契約を活用して障害者の仕事づくりをすることができれば、3月に障害者自立支援法で示された、単価なんかは非常に低くて厳しい、本当に運営できていくんだろうかというぐらいお先真っ暗な状況なわけですけれども、しかし、その中で本当に少しでも光を見出せるようなふうにつながるのではないかなと。また、福祉の枠を超えた仕事を確立するという意味でも、非常に役立つのではないかなというふうに思います。

 そこで、財政局長に伺います。障害者の仕事を新たに生み出していくために、少額随意契約に関する新たなルールづくりをして、各局に方法論を示していく考えはないのか、伺いたいと思います。

 次に、総合評価制度の活用であります。

 先ほどからも言っていますけれども、入札制度の中で総合評価を使えるようになってまいりました。これは、工事の質とか、地域貢献とか、いろんなことを考慮して入札制度を考えていこうというふうに思うわけですけども、そういう制度ですけれども、先ほど、価格競争だけではないというのが今日的な状況だというふうに考えたときに、私は、この総合評価というのは障害者雇用促進のためにも、手段としては有効だというふうに思います。

 大阪府は、平成15年度から総合評価の入札制度を導入しまして、そのモデル事業として、大阪府にある本庁舎とか運転免許試験場の清掃業務を先駆的に、知的障害者と例えば就職困難者の雇用を柱とした総合評価制度の中で入札制度を導入したわけであります。

 例えば知的障害者の雇用は、全部で8点、この入札の点数が配点されているわけですけれども、知的障害者を新規に雇用すれば、1人以上で雇用すると点数に4点配分される。そしてまた、単に雇うだけではなくて、その障害者と一緒に支援体制も考慮したような入札をすると、さらに4点加点されるという仕組みなんですね。大阪府ではそういうようなことをしていまして、平成16年度では9施設において清掃業務の委託をして、39名の知的障害者の雇用実績につながっているわけですね。これはもちろん直接、府が雇うわけではありませんけども、その委託先のところに確実に知的障害者が雇用されていくわけです。

 それは、平成18年度から大阪府が指定管理者のところでもそれを応用しているんですね。私は2月議会でも、指定管理者のときに、これからの指定管理者の基準のときに、もう少し社会的な要素を入れろという質問をしたわけですけれども、それとつながるわけであります。

 ですので、そこで財政局長にぜひ伺いますが、名古屋市でもモデル的に知的障害者や精神障害者の雇用創出のための総合評価を取り入れて、障害者雇用を進めていく考えはないのでしょうか。今こそ本当に取り組むタイミングだと思いますので、その点について伺いたいと思います。

 次に、名古屋市の住宅政策について、1点伺いたいと思います。

 障害者が自立をするために、住宅の確保というのは必要で、不可欠です。これは出発点なわけです。住むところがないと、例えば自立生活もできませんし、施設から出てきてどこに住むかという話にもなりますので、住むところというのは非常に重要です。また、高齢社会の進展で、単身高齢者は増加していますよね。市営住宅でも、単身高齢のところの倍率というのは40倍とかそのぐらいになるときもあるわけですよね。所得格差も広がっているという中で、本当に住むところをどうしていくのかという基本的な問題があります。名古屋市もさきの国勢調査で中区の人口がふえるとか、そういったことの中で本当に今後のまちづくりをどうしていくのかということでは非常に重要なことだと思うんです。

 また、今回の6月の国会に住生活基本法という法律が制定されて、戦後の公営住宅の枠組みを大きく変える法律ができたわけですけれども、その中では第6条に、「住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策の推進は、住宅が国民の健康で文化的な生活にとって不可欠な基盤であることにかんがみ、低額所得者、被災者、高齢者、子どもを育成する家庭その他住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保が図られることを旨として、行われなければならない。」というような規定が入っていまして、住宅弱者への安定供給をすることが求められているわけであります。

 この法律に基づいて愛知県では県計画を定めますけれども、その中の県のマスタープランの素案がこの前発表されまして、その中でも、消費生活行政、福祉行政、住宅行政の連携というものが必要だということが提案されています。

 いずれにしましても、福祉施策と住宅施策との連携が不可欠になってきます。例えば、障害者の団体が名古屋市と話し合いをしたときに、居住の問題を住宅の方に聞きますと、これは福祉施策だから福祉の方に聞いてくれみたいな話はよく出てくるわけです。しかし、どこがやるかという問題ではなくて、やはりしっかり住宅施策の中に福祉を位置づけるということが必要だと思うんですね。

 例えば、ことしからDVの問題でも区役所の福祉の窓口で対応できるようになったということで、従来の総務局の枠を超えて一つ進んだわけですけれども、このように意識や姿勢を変えていくためには、行政組織の中に具体的な部署が必要だと、今回も福祉の中に障害者の就労の部門ができたということは非常に大きなことなわけですね。そのような意味で、私は住宅の中に福祉の部門がどうしても必要だと思います。

 東京都は、92年に住宅基本条例というのを定めたわけですね。そうすると、その翌年には住宅部局の中に高齢者の住宅係というのができているんですね。ですから、その中で高齢者の住宅施策を進めていこうというようなこともあるわけです。ですから、福祉と住宅の連携をする意味でも、そういったことは非常に重要ではないかと、これからの社会を考える上でも不可欠なことだというふうに思います。

 そこで住宅都市局長に伺いますが、名古屋市でも住宅都市局の中に福祉部門と橋渡しになる部署を設置する考えはないか、伺いたいと思います。

 以上で、私の第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 障害者の仕事にかかわる施策のうち、ジョブコーチの活用とジョブサポーターの育成についてお尋ねをいただきました。

 障害者の方が企業へ就職する際には、職のあっせんから職場定着まで一貫した支援を行うことが大切であると、私どもそのように考えております。

 議員の御紹介にございました国のジョブコーチ制度は、一定の研修を終了した者を職場に派遣いたしまして、事業主や従業員に対して必要な助言や改善を提案するなど、障害者の職場定着を目指す制度でございます。県下では、国の機関でございます愛知障害者職業センターが窓口となって派遣が行われております。また、自治体独自の制度として、ジョブコーチの補完的な役割を担うジョブサポーターをボランティア活動の一環として活用している都市があると、そのように聞いております。

 本市といたしましては、障害者自立支援法の施行に伴いまして、障害者の就労を積極的に進めていくために、本年4月から就労担当の主幹を配置したところでございます。また、今月末には、名古屋市障害者雇用支援センター、授産施設、ハローワーク、養護学校などの障害者の就労に直接携わっている方をメンバーとする検討会を立ち上げまして、具体的な就労支援策について検討を始めているところでございます。その中で、国の制度でありますジョブコーチの活用方法の検討や、他都市で実施されておりますジョブサポーター制度についての調査も行ってまいりたいと、そのように考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



◎財政局長(林昭生君) 障害者の仕事にかかわる施策に関して、契約にかかわる3点のお尋ねにお答えをいたします。

 まず最初に、入札制度の基本的な考え方でございます。価格競争だけではない入札の意義、役割についてお尋ねをいただきました。

 地方公共団体が行います契約は、公平、公正、透明な手続とともに、その経済性を確保する必要があることから、価格による競争、すなわち競争入札が原則であると考えております。しかしながら、契約の成果物は結果的に市民サービスの向上につながるという観点から、価格だけではなく、品質の確保を図っていくことも重要である、このように考えております。

 2点目の、少額随契の活用についてでございます。

 授産施設などに対する業務委託に少額随意契約を活用するための御提案をいただきました。先ほど申し上げましたように、契約は競争入札が原則でございますので、随意契約につきましては、その事由が非常に限定的なものとなっております。地方自治法施行令に限定列挙されているところでございます。

 授産製品を購入する場合につきましては、議員御指摘のように、平成16年11月の地方自治法施行令の改正によりまして、金額の多寡にかかわらず随意契約が認められておりますが、業務委託につきましては、100万円を超えるものはその対象とされておりません。したがいまして、本市では、随意契約が可能な法令の範囲内である100万円以下の業務委託について、授産施設などに対して優先的な取り扱いをするよう努めることといたしております。

 議員御提案の、少額の随意契約を行うために契約を分割するということは、契約制度の趣旨に照らし合わせると困難であると考えております。現行の優遇措置は、健康福祉局と財政局が連携をいたしまして周知を図ってきたところでございますが、平成16年10月の導入以来まだ間もない制度ということもございまして、契約に係る研修などの機会をとらえまして周知を徹底することによりまして、現行制度の十分な活用を図ってまいりたいと考えております。

 最後に、総合評価による入札についてでございます。

 総合評価による入札は、価格及びその他の条件を総合的に評価いたしまして落札者を決定する方式でございますが、その評価が恣意的になっては競争入札も公正性を損なうことになるわけでございます。また、最低価格より高い価格を提示した者が落札者となり得ることから、通常の入札以上に客観性の確保が要求されるわけでございます。

 現在、本市におきましては、公共工事の品質確保の促進に関する法律に基づきまして、工事請負契約の総合評価について検討をいたしておりますが、業務委託契約に総合評価方式を導入することにつきましてはさまざまな課題もございますので、今後、他の自治体の状況も調査をいたしまして慎重に検討してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎住宅都市局長(尾崎好計君) 本市の住宅政策につきまして、福祉部門との連携についてお尋ねをいただきました。

 今後の住宅政策におきましては、住生活基本法の基本理念にも触れられておりますように、少子・高齢化社会を迎え、高齢者や子育て世帯に配慮した住宅確保、あるいは障害者、DV被害者など多様化する社会的弱者に対する住宅のセーフティーネット機能の向上、こういったことを図っていくということが重要な課題であるというふうに考えております。

 現在、福祉部門との連携という点におきましては、市営住宅におきます福祉向け募集、あるいはシルバー住宅の建設などの分野で、関係局と綿密な連携をとりながら事業を進めているところでございます。

 また、本年5月には、関係局との間におきまして、これからの高齢者や子育て世帯等の居住施策を検討いたしますため、情報提供、意見交換などを目的とした研究会を設置したところでございます。

 今後、高齢者、障害者及び子育て世帯などを対象といたしました住宅施策の推進に当たりましては、関係局との連携が一層重要であると認識しております。そのためにはどのような方法がより効果があるのか、関係局とともに検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。



◆(斎藤亮人君) それぞれ答弁いただきましたが、まず住宅の問題については、今まで庁内で連絡会議みたいなものもあったんですけれども、それは研究会になったという、ことし5月からやっているということなので、少しは進んでいるのかなというふうに思うわけですけれども、やはりこれはぜひ、そういったことだけではなくて、住宅と福祉の連携というときに、その窓口になる住宅、本当にこれからのまちづくりの、高齢者の問題は特にそうなんですけれども、まちづくりの中で本当に住宅の問題をしっかり位置づけることが重要です。ですから、その意味では、住宅都市局の中に福祉の部門を設置していくということを、ぜひ強く要望したいと思います。

 それと、健康福祉局長から、検討会を立ち上げて少し検討をしていくんだというような意味で、もう少し前向きに取り組みを進めるというふうなことですので、それについてはぜひ、やはり現場の声をしっかり聞いてやっていただきたいなというふうに思いますが、いずれにしましても、先ほども言いましたけれども、これは箱をつくる必要は全くなくて、人が動く体制だけをつくればいいということなんですね。本当に人が活動できる体制をつくっていく、そのための受け皿を名古屋市は責任を持ってやっていくということがどうしても必要ですので、これも検討会を通じて、こういったジョブコーチ、ジョブサポーター育成の方へぜひ結びつけていただきたいなというふうに思います。

 それで、財政局長の答弁なんですけれども、困難であると考えていますというふうに言うわけですけども、私も簡単なことを聞いているわけじゃないわけですよ。もともとの随意契約のやり方を工夫して考えろというふうに言っているわけですね。それで、法律はこうだから、これこれこうでできませんと言うだけであって、先ほどから何度も言いますけども、これは市長さん初め皆さん、本当に障害者の仕事をつくるためにどうするんだということをやっぱり知恵を絞らなきゃいけないというふうに思うんですね。何も私は、無理に例えば不必要に契約を分割しろとか、発注を分割しろとか、そんなことを言っているわけではないわけです。ただ、その中で工夫をして、ある分、例えば、二つ一遍にビルを清掃するのであれば、一つだけまず清掃をしてみるとか、簡単に言えばそういうようなことをやってみるということなんですね。ですから、そういうことをやっぱり検討する必要があるだろうと。

 私も先ほどから言っていますけども、この間、福祉の発注の優先のことでやってきているわけですけども、新規にそういう仕事を起こしてきたというのは残念ながらないわけですね。従来取引業者であったところが障害者を多く抱えていて、それで、その流れの中で優先指名されているというのが、幾つかの局を聞いても現実はそういうことなんですね。ですから、この優先指名とか、こういう物品の購入をすることによって、新たな仕事、事業所がそこに参入しているということは非常にないと言っていいわけですね。

 ですから、そのためには、困難であるといって、できないということではなくて、やはりそこで何か方法論を考えていく姿勢が必要だと。障害者を雇用するためにはどうしたらいいか、仕事をつくるには、どうしたらいいかという視点から考えてもらわなきゃいけないと思うんですが、単に困難だからできないというだけではいけないと思うんですが、財政局長、お答えください。



◎財政局長(林昭生君) 障害者の仕事の関係の少額随契の関係で、授産施設などの業務委託に係る少額随契に関しまして再度御質問をいただきました。

 少額随契の考え方につきましては先ほど申し上げたとおりでございますが、授産施設などの新たな受注機会が確保できるケースがあるか、こういった面に関しまして、各局の契約内容の再点検を行いますとともに、現行の優遇措置の周知を徹底いたしまして、その十分な活用を図ってまいるように各局を指導してまいりたい、このように考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◆(斎藤亮人君) そういう意味では、契約内容の再点検をするというのであれば少しはいいかなというふうに思うんですが、私もこういうことを少し調べても、各局の把握の仕方というのはばらばらですし、どういうふうにしているのか、はっきりしたルールがないわけですね。そしてまた、住宅都市局なんかは、これは授産製品もそれ以外も実績2年間ゼロとなっているわけですね。こういうような局だってあるわけです。

 ですから、そういったことも含めて、これは本当に契約内容をどういうふうにやってきたのかという再点検をしていただくというのであれば、そういうことの中で問題点を把握して、そして、できることがないかということをぜひこれは知恵を絞って本当に考えていただきたいということを強く要望して、私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(橋本静友君) 次に、稲本和仁君にお許しをいたします。

    〔稲本和仁君登壇〕

    〔副議長退席、議長着席〕



◆(稲本和仁君) それでは、通告に従いまして質問をいたします。

 出生率の低下に象徴される次世代育成支援がクローズアップされておりますが、その背景には、少子・高齢化と言われているように、高齢化の問題が大きく横たわっております。昨日も高齢者医療制度についての質問が幾つかありましたが、その超高齢社会を控えての大きな対策の柱として、平成12年度にスタートいたしました介護保険制度も今年度で7年目を迎え、事業計画も既に第3期に入っております。

 高齢者ができる限り健康で明るく、そして活力がある生活が送れるような介護予防の問題や、費用が毎年1割程度の伸びを示している介護保険の財政問題など、課題はまだまだ山積しておりますが、このような状況の中で、介護保険の制度改正の柱といたしまして、午前中の中村議員の質問にもございましたが、身近な地域で、そして地域の特性に応じた多様で柔軟なサービス提供が可能となるような6種類の地域密着型サービスが創設されました。

 今回は、その一つである小規模多機能型居宅介護に絞って、三つの項目についてお尋ねをいたします。

 このサービスは、通いのサービス、いわゆるデイサービスを中心としながら、必要とあれば通いの時間を長くしたり、また随時利用者宅を訪問するホームヘルプサービス、また、時には泊まり、いわゆるショートステイのできる、まさに利用者のニーズに応じて24時間、365日の安心を確保するサービス拠点のことであります。

 私も、ふだんの活動の中で数多く介護の相談を受けておりますが、今年、年の初めに親が入院して、初めて自分自身がこの介護の問題に直面をいたしました。私の親のように、体は不自由になりましても頭がしっかりしている人の介護はまだしも、特に認知症の高齢者を抱えた家族の方には、深夜の徘回や問題行動など、精神的、肉体的な御苦労は私どもの想像を超える大変なものであるということを痛感いたしました。

 こうした認知症の高齢者の方には、日常の生活環境を変化させることがよくないと言われており、ふだんの生活を送られている身近な地域の中で、それぞれの条件や状況に応じたサービスを提供する地域密着型サービスの中でも、特に、ある程度重度となっても在宅での生活が継続できるよう支援する小規模多機能型居宅介護については、市民の方も、そしてまた事業者も大きな期待を寄せているところではないかと思います。

 そこで、3点健康福祉局長にお尋ねをいたします。

 まず初めに、市民の期待の大きい小規模多機能型居宅介護という新しいサービス形態を市としてはどのように評価しているのか、お答えください。

 次に、これまで都道府県知事となっていた監督権限が、今回の地域密着型サービスについては市町村に移され、市町村の位置づけが強化されました。この事業は、先ほども言いましたが、365日、24時間高齢者を支える事業でありますし、その時々の状況に応じ適切な対応が必要なことから、事業者が提供するサービスの質の確保や事業の透明性が非常に重要になるのではないかと思います。市としては、サービスの質の確保についてどのようにお考えか、お答えください。

 そして最後に、現在の介護保険の仕組みの中では、事業者自身が自主的に手を挙げ、各施設や事業の展開をしていかなければいけません。市は、その環境を整備し、事業者を支援した上で、地域密着型サービス事業者を指定していく立場にあるわけであります。この小規模多機能型居宅介護は、高齢者の身近な場所での設置が必要であることから、今後かなりの数の整備が必要になると思われますが、事業展開の見込みについてお尋ねをいたします。

 これで、私の1回目の質問を終わります。(拍手)



◎健康福祉局長(松永恒裕君) このたび、平成18年4月から大きく改正をされました介護保険制度の中で、とりわけ一つ大きく注目されております小規模多機能型居宅介護について、3点のお尋ねをいただきました。順次お答えをさせていただきます。

 まず最初に、事業評価についてお答えをさせていただきます。小規模多機能型居宅介護は、平成18年4月の介護保険制度の改正において新たに創設をされましたサービスでございます。議員御指摘のとおり、その事業の内容は、通いを中心として、利用者の態様や希望に応じまして、随時訪問や泊まりを組み合わせてサービスを提供するものでございます。

 この事業の評価についてでございますが、私は大きく評価できる点が三つあると、そのように考えております。

 一つは、介護を必要とする高齢者ができる限り住みなれた地域で生活をすることを支援するサービスであると、そういうような点でございます。

 二つ目は、泊まりを含めまして3種類のサービスを組み合わせて提供する形態であることから、要介護度の重い方にも対応が可能であると、こういう点が二つ目でございます。

 三つ目は、環境の変化が望ましくないとされる認知症の方々にとって、3種類のサービスが同じ職員により提供されますことから、利用しやすいサービスであると、このような点でございます。

 二つ目のお尋ねは、このサービスの質の確保についてでございました。

 小規模多機能型居宅介護は、利用者が事前に事業所に登録をする必要があるサービスでございます。そのため、利用者が固定的になることから第三者の目が入りにくい、そういった事業形態でございます。議員御指摘のとおり、市民の期待が大変大きいサービスでございますので、事業内容の透明性を図り、サービスの質の確保を図ることは重要な課題であると私どもも認識をいたしております。

 小規模多機能型居宅介護事業所の指定に当たりましては、事業者みずからが運営推進会議を設けなければなりません。この運営推進会議は、利用者やその家族、民生委員や区政協力委員などの地域の代表者、学識経験者等が構成員となることが予定をされております。そして、2カ月に1回、事業者は事業の運営状況をこの会議で報告をしなければならない、そのような事柄になっております。

 本市といたしましては、この運営推進会議の開催状況を定期的に確認しまして、事業の透明性を図ってまいります。また、事業所の職員に対する研修を定期的に開催するとともに、事業者に対する実地指導につきましても、今年度より事業者指導専任の主査を配置しまして、今まで以上に力を注いでまいる、そういう考えでございます。

 最後に、事業の展開についてお尋ねをいただきました。本市では、はつらつ長寿プランなごや2006におきまして、小規模多機能型居宅介護の利用者は、平成20年度では一月当たり1,900人と見込んでおります。この小規模多機能型居宅介護の登録者数は、国の基準において1事業所当たり25人以内とされていることから、かなりの数の事業所が必要であると、そのように考えております。

 小規模多機能型居宅介護は、デイサービスを中心とした複合型サービスですが、従来から、デイサービスやホームヘルプサービスといった在宅系のサービスについては、民間の事業者が主体となって基盤整備が進んできた分野でございますので、参入する事業者は多いと、そのように予測をいたしております。今月上旬に実施をいたしました事業所の参入意向調査では、47の法人が64の事業所の立ち上げを計画していると、そのような回答を得ております。

 今後も、インターネットや事業者連絡会を通じた情報提供を積極的に行いまして、事業者の参入しやすい環境を整えていく考えでございますので、よろしくお願いをいたします。

 以上でございます。



◆(稲本和仁君) ただいま健康福祉局長より、小規模多機能型居宅介護に対する大変高い評価、そして今後の見込み等について前向きな御答弁をいただきました。名古屋市といたしましても大変力を入れていくという姿勢を感じ取りました。

 局長の答弁から推測をいたしますと、恐らく将来的には100カ所ぐらいの事業所ができると推測をされますけれども、私がここ数日、幾つかの民間事業者に今後の展開、そして経営に対する意見を聞きました。特にグループホームですとかデイサービスの経営者に聞きましたところ、どうも余り乗り気でないと感じました。なぜか。なぜ大変いいこの制度、施設が、なぜ業者が余り乗り気でないかといろいろまた調べましたところ、このサービスの場合は、いろんなニーズが随時発生するために、一つ一つのサービスの内容に応じて利用料を設定することは大変困難であると。そこで、1カ月契約幾らという包括払い、いわゆる丸め方式になる可能性が高いんじゃないかなと言われております。その後、採算性というか、割が合わないということで、新たに参入するのに大変慎重になっているんじゃないかなと、そんなことを感じ取りました。

 私といたしましては、この事業が、介護保険が目指していた、施設だけでなく在宅を重視した理念を実現できるかどうかのかぎになっていると思います。健康福祉局長より大変心強い答弁をいただきましたので、小規模多機能型居宅介護事業所に対する職員の研修、また運営に対する指導を充実していただきまして、民間の業者が積極的に参入できる、そんな環境をつくっていただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(岡本善博君) 次に、西尾たか子さんにお許しをいたします。

    〔西尾たか子君登壇〕



◆(西尾たか子君) お許しをいただきましたので、次世代育成支援についてお尋ねをいたします。

 少子化が加速度的に進んでいる人口減少社会において、少子化の流れを変えるとの大きな期待を背負い、本年度、子ども青少年局が設置されました。

 今や、結婚、出産をするしないは本人の意思にゆだねられ、選択肢の一つにすぎない時代になっています。しかし、さまざまな要因により、やむを得ない選択をしている場合も多いと考えられるのでございます。リプロダクティブヘルス・ライツの観点からも、個人の意思を尊重することに十分な配慮を払いながら、子供を産みたいと主張する方にその阻害要因を取り除き、積極的に機会を与え、支援することが局にとって重要課題でございます。

 また、育児は自己責任ではありますが、社会の共同責任で行うものという社会全体の意識改革が不可欠でございます。言うまでもなく、子供たちが一人残らず幸せを感じられることが大前提でございます。

 そこで、数点お伺いいたします。

 1に、何といっても、本市の次世代育成行動計画の着実な推進が求められますが、そのために、家庭、地域、企業、行政の役割を明確にし、連携し、社会全体で計画の実現に取り組むため、こども条例の早期制定が必須でございます。この議場においても、条例の内容などさまざまの提言があり、そうしたことも含め、今後制定に向け本格的に検討されることと思います。

 条例制定に際し、市民意識の醸成、何よりも子供たちの声の掌握など、限られた時間の中で精力的な取り組みが必要でございます。待ったなしの条例制定について、いつごろをめどに、どう推進されるのか、お尋ねをいたします。

 2に、子育てするなら名古屋の実現のためには、企業の取り組みが重要でございます。ワーク・ライフ・バランスを実現するため、市民の多くが占める中小企業の子育て支援への取り組みが望まれるところでございます。

 次世代育成対策推進法施行直後、企業の生産性を低下させ、競争力をそぎかねないという指摘もある中で、子育て支援の環境を整え、先進的に取り組みを進めている企業では、両立支援を積極的に行ったことで就業意識が高まり、労働生産性の向上になった、また、女性への配慮が結局は企業の発展につながる実感があるなどのうれしい声があるようでございます。

 推進法では、行動計画の策定は300名以下の中小企業において努力義務とされ、努力しなさいと促しています。中小企業に対して、情報提供など何らかの支援が必要ではないかと思います。

 今、子育て中の家庭の負担を軽減するため、買い物や施設を利用する際、料金割引や特典を受けられるサービス、子育て割引が各地で広がっています。これは、子育てを応援する協賛企業の御協力により成り立っているものでございます。日本一元気と言われる本市の企業が子育て応援団になってくだされば、子育て支援の大きな力になると確信をいたします。企業の自主性にまたれるところではございますが、企業の役割は極めて大きいと思います。

 一般事業主行動計画策定のさらなる推進のため、情報提供など企業の子育て支援を促すため、どう対応されるのか、お尋ねをいたします。

 3に、先ごろ厚生労働省が発表した2005年の合計特殊出生率は1.25、5年連続過去最低を更新し、低下傾向に歯どめがかからない状況でございます。本市においても、2004年のデーターでは1.19、国を大きく下回り非常に深刻な状況でございます。

 少子化対策は1年、2年で結果が出るものではありませんが、新局発足に当たり、局長の使命と決意をお伺いいたします。

 以上、3点、子ども青少年局長にお伺いをいたします。

 次に、子供の視点のまちづくりについてでございます。

 1990年、いわゆる1.57ショックがあり、多くの市民が少子化を意識し出した平成4年、私は、まちづくりに子供の視点の重要性をこの議場で問い、また、次世代育成支援対策推進法が施行された昨年、子供の意見を継続して聞く体制の必要性を提言しました。私は、本市の施策を進める上で、ますます子供の視点が大切な時代が来ていると思います。

 さて、平成12年、地方分権一括法の施行により、従来にも増して地域住民の意識を反映した自主的かつ主体的な政策の展開が求められるようになり、本市におきましても、市民とのパートナーシップによる市政の推進のため、平成14年からパブリックコメント制度が導入されました。平成16年は10事業について、平成17年は12事業について実施され、市民からの貴重な御意見をいただいたところでございます。

 ところで、私は、このパブリックコメント制度は子供の視点が欠けているように思います。今後の市政運営に当たり、子供たちの声を真摯に受けとめる子供版パブリックコメント制度の導入が必要だと思います。今までも、個々の施策によっては子供の意見の集約はございましたが、市政全般に子供たちの意見、希望を継続的に掌握でき、特定の子供たちだけではなくだれでも平等に参加ができる体制の確立が必要ではないでしょうか。お尋ねをいたします。

 さて、今、市長の4大プロジェクトの一つである東山動植物園再生プラン構想が検討されています。既にパブリックコメントも終わり、その中には、大人ではとても発想できない、ユニークな子供たちの声も多くあったとのことでございます。今回は、動物園に遠足に来た一部の子供たちからのものとお聞きをしております。言うまでもなく、動物園の主役は何といっても子供たちです。私はぜひ、東山動植物園への子供たちの思いをもっと多くの子供たちから聞くべきだと思います。わくわくするようなコメントが期待できるのではないでしょうか。

 子供たちがじっと待って与えられるものではなく、行政と子供たちとのパートナーシップにより盛り上がる中での、子供たち自身の東山動植物園の再生であってほしいと思います。

 私は、絵による子供たちのコメントがいいのではないかと思いますが、2点、市長に御所見をお伺いいたします。

 最後に、認定こども園についてでございます。

 幼稚園、保育所を一元化した認定こども園を創設するための法律が今月9日に成立しました。施行日は本年10月1日でございます。これは、昨年1年かけ、全国35カ所でモデル事業を実施し、評価、検証の結果、結論されたものでございます。

 親の就労形態にかかわらず、就学前のゼロ歳から5歳児に幼児教育と保育サービスを一体的に提供する施設が全国でスタートするわけでございます。認定こども園は、幼児教育、保育サービスに加え、子育て相談や集いの場の提供なども行う、子育て支援の総合施設でございます。子育て家庭にとっては、新たな選択肢として期待されるところでございます。

 本市におきましては、昨年5月より、健康福祉局と教育委員会を構成メンバーとする調整会議で検討がされているところでございます。

 さて、昭和22年施行の児童福祉法に、保育所の入所条件は保育に欠ける児童とあります。施行当時と今日では、女性の社会進出の状況も随分さま変わりし、また、子供たちを取り巻く環境も大きく変化しています。そうした変化をしっかり受けとめていただき、人間形成の基礎を培う重要な乳幼児期を担う幼稚園、保育所では、その内容もさまざま現実に即し変化し、結果、両者は余り差異がない状況でございます。

 認定こども園は、少子化の進行、待機児童の解消をきっかけに国が検討されたと伺っていますが、私は、子供の視点から、親の就労の有無にかかわらず、就学前の幼児教育の機会均等の観点、また適切な保育サービスの提供から、認定こども園を評価いたしております。

 本市として、法制化された現在、どう対応されるのか、子ども青少年局長にお伺いをします。

 以上で、私の第1回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



◎市長(松原武久君) 次世代の育成支援に関しまして、子供の視点をまちづくりに生かしては、そういう観点から、子供版パブリックコメント制度についてお尋ねをいただきました。

 本市は、重要な施策の立案に当たりまして、あらかじめ市民の皆様から御意見をいただき、これを考慮して意思決定を行う手続としてパブリックコメント制度を設けております。

 この制度は、子供も含めたすべての市民が利用できるものではございますが、子供にとって身近なものになっていない面もございます。議員御提案の子供版パブリックコメント制度も、このような点を御指摘いただいたものと思います。

 子供が市政に参加したり意見を発表したりすることは、子供の視点をまちづくりに生かすとともに、子供の主体性やあるいは社会性をはぐくみ、子供に市政に関心を持ってもらうためにも大切なことである、こんなふうに思います。

 本市では今年度から、こども条例、これは仮称でございますが、その制定に向けた検討に着手してまいりますが、8月には、小学生や中学生、高校生と、幅広い年代の子供が参加する「なごや 子ども集会」を開催するとともに、子供たちの意識やニーズを把握するための聞き取り調査やアンケート調査も実施をしてまいりたいと考えておるわけでございます。

 議員御提案の子供版パブリックコメント制度につきましては、今後、こども条例の制定の中で、その趣旨を踏まえ、検討してまいりたいと考えております。

 次に、子供の視点を生かしたまちづくりに関しまして、東山動植物園再生プランへの子供のコメント募集、特に絵によるコメント募集をしたらどうかと、こういう提案でございます。

 今回、東山動植物園再生プランの基本構想を策定するに当たりまして、小学生から夢の動植物園について聞いたところ、ペンギンと泳げたら楽しそう、あるいはライオンの背中に乗れたらいいといった、子供らしいユニークな御意見もいただきました。

 また、テレビのコマーシャルでやっておりますが、ある企業の宣伝で、象の上に小さい鳥が乗っておるのがテレビコマーシャルで出ます。そのときに、子供の視点では、鳥だけが大きくかいてあるんです。人間、大人はその象の上に乗っていることも両方見ておるんですが、子供の方は、その象の背中に乗っている鳥だけ見ていると。鳥だけがクローズアップされた絵が、我々もはっとするような画面でございますが、ああいう大人には気づかない視点が子供にはあると私は思います。

 そういう意味で、議員御提案の絵画の募集でございますが、確かに文字よりも絵の方が表現しやすい、伝えやすい、思いをあらわしやすい、そういった点もあろうかと、また、さらにユニークな発想もあろうかと思われますので、夏休みの期間なども利用して、私の夢の動植物園といった形で小中学生を対象に募集することも積極的に検討してまいりたい、こんなふうに思っておるところでございます。

 以上でございます。



◎子ども青少年局長(佐合広利君) 次世代育成支援につきまして、数点のお尋ねをいただきました。

 まず、子ども青少年局の役割に関しまして、こども条例の制定についてお答えをさせていただきます。

 本市が昨年3月に策定いたしました名古屋市次世代育成行動計画(なごや 子ども・子育てわくわくプラン)では、こども条例を制定し、家庭、地域、企業、行政が連携し、社会全体で計画の実現に取り組むこととしております。

 こども条例の制定に向けた策定作業の進め方でございますが、子供の現状や子育て家庭の実態を十分把握するとともに、地域や団体、企業なども含めた幅広い市民参加と協働のもとで進める必要があると考えております。今年度は、本市政策参与や学識経験者、弁護士などから成りますこども条例検討会を設置いたしまして、こども条例の制定に向けた検討に着手いたします。

 また、条例の検討に当たりましては、子ども会など子育て支援関係者やNPOと連携をいたしまして、子供や子育て家庭、地域や企業への聞き取り調査、アンケートを実施するほか、先ほど市長からお話がありましたような子ども集会やシンポジウムなど、さまざまな機会をとらえまして、市民意識の把握や機運の醸成に努めてまいります。

 そのほか、名古屋市社会福祉審議会や本市の次世代育成行動計画を推進するための市民参画組織であります、「なごや 子ども・子育てわくわくプラン推進懇談会」においても、条例に関する御意見をいただきたいと考えております。

 次に、制定時期についてでございますが、こども条例は、子供や子育て家庭を社会全体で支援する仕組みをつくることが大きな目的の一つであります。議員から御指摘いただきました、制定過程における市民参画や機運の醸成を大切にしたいと考えております。したがいまして、一定の期間をかけて制定作業を進めてまいりますが、少子化対策や次世代育成支援が喫緊の課題であるということを考慮いたしますと、平成19年度中には制定する必要があるというふうに考えております。

 次に、企業への働きかけについてお答えさせていただきます。

 次世代育成支援対策推進法に基づき、従業員301人以上の事業主は、一般事業主行動計画を策定しまして、次世代育成支援対策を推進することが義務づけられております。愛知県内では、この3月現在、対象企業811社のうち805社が行動計画を策定し、届け出を済ませております。

 しかしながら、その一方で、御指摘のように、従業員300人以下の企業のうち、行動計画を策定し、届けた企業は50社にとどまっております。名古屋市では昨年12月、次世代育成行動計画を推進するための市民参画組織として、わくわくプラン推進懇談会を設置いたしました。この懇談会には、法律に基づき次世代育成支援対策推進センターに指定をされております愛知県経営者協会や愛知県中小企業団体中央会の皆様にも御参加をいただいております。

 急激な少子化の進行に歯どめをかけるためには、議員御指摘のとおり、仕事と家庭の両立支援、働き方の見直しが大きな課題であり、企業の役割は極めて重要なものであるというふうに認識しております。今後、仕事と家庭の両立、働き方の見直しを進めるために、企業経営者の理解や職場の意識改革が必要ではないかというふうに考えており、ただいま議員から御提案をいただきました企業の行動計画推進のための情報提供などにつきまして、次世代育成支援に企業が主体的に取り組めるよう働きかけをしてまいりたいというふうに考えております。

 次に、3点目、局長の使命と決意についてお答えをさせていただきます。

 議員御指摘のとおり、急激な少子化は引き続き進行している状態にあります。未婚化、晩婚化、夫婦の出生力の低下などが主な原因とされております。その背景には、子育てに対する負担感の増大、仕事と子育てを両立できる環境整備のおくれ、また、結婚や出産に対する価値観の変化など、さまざまな要因が複雑に絡み合う、対策が大変難しい課題であるというふうに認識をしております。

 第2次ベビーブーム世代が30代にあるここ数年間が、少子化の流れを変える上で極めて重要な期間であり、この時期に新設をされました子ども青少年局にとっては、次世代育成支援施策を総合的、機動的に進めることで少子化の流れを変えていくことが重要な使命の一つであるというふうに認識をしております。

 本市が平成16年に子育て家庭8,000世帯を対象に実施いたしました調査では、持ちたい子供の数の平均は2.63人でございました。一方、現実の子供の数は2.11人ということで、理想より0.52人少なく、理想と現実の乖離があることがわかりました。この調査結果からも、子供を持つことや子育ての障害を取り除き、子供を持ちたい人が安心して出産や育児ができるような環境を整えることが、少子化の流れを変えるためにも最も重要ではないかというふうに認識をしております。

 本市のわくわくプランを着実に実施するとともに、その中でも、保育など子育て支援サービスの充実や地域の子育て支援のネットワークづくり、さらには、仕事と家庭の両立支援、経済的支援のこの三つの課題を重点に進めていく中で、さまざまな施策、事業を総合的に、また、市民や地域、企業などとも連携しながらしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。

 私ども新局の仕事は、次代を担う子供たちを育てることでございます。これは、名古屋の未来を築くという大変夢のある仕事であり、子供の視点と未来の視点、この二つの視点を大切にしながら、子供と子育て家庭に思いやりのある優しいまちづくりを目指してまいりたいと思っております。子育てするなら名古屋と言われますように、私を先頭に局職員一丸となりまして努力をしてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしく御理解を賜りたいと思います。

 最後に、認定こども園につきましてお答えをさせていただきます。

 認定こども園につきましては、今般の通常国会におきまして法律が成立し、本年10月に施行されることとなりました。今後、国から認定こども園の施設、運営に関する基準が示され、これを受けまして、愛知県において認定のための条例整備の手続が進められることとなります。

 幼児期は、生涯にわたる人間形成の基礎が培われる大切な時期でございます。認定こども園は、このような就学前の子供に対しまして、親の就労の有無、形態等で区別することなく、適切な幼児教育、保育の機会を提供できる施設であり、また、すべての子育て家庭に対する支援を行う施設であると認識をしております。

 本市におきましても、就学前の教育と保育を一体としてとらえた総合施設、すなわち認定こども園の設置検討につきましては、わくわくプランの重点事業の一つに位置づけているところでございます。今後は、外部委員を含む検討委員会を設置いたしまして、本市における就学前の子供に対する教育と保育内容の充実や、あるいは利用時間の異なります子供さん一人一人に応じた対応などにつきまして検討をしてまいりたいというふうに考えております。

 愛知県の条例制定を待って、幼稚園、保育園などの関係者に対して情報提供や意向調査などを行っていく予定でございます。

 いずれにいたしましても、本市におきまして、施設関係者の意向を伺いながら、認定こども園を早期に実施できるよう努めてまいりたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



○議長(岡本善博君) 次に、鎌倉安男君にお許しをいたします。

    〔鎌倉安男君登壇〕

    〔議長退席、副議長着席〕



◆(鎌倉安男君) お許しをいただきましたので、通告に従い、本市における動物の愛護及び管理に関する条例、いわゆるペット条例の実効性について伺います。

 このテーマは、実は昨日の新聞、朝日さんだったと思うんですけれども、「ペットブームの陰で」という特集が組まれて、大々的に記事が掲載されておりました。ちょっとやりづらいんですけれども、多分私の方のデーターが新しいので、平成17年のデーターで本市のところについて指摘をしてまいりたいと思います。

 まず、このテーマで質問するきっかけになりましたのは、実は私の自宅のすぐ前に住んでいる方が16歳になる老犬を飼っておられまして、毎日、朝夕散歩するんですけども、ほとんど歩けないんですね。だっこするような形で散歩をしているんですが、その方がもう間近になった最期の終期を自分の手の中で、腕の中で最期をみとると、そういうふうにお話をされていました。

 でも、よくよく考えますと、実はこの最期の処分費というのは、当たり前の話ですけども、その方が払われます。一方で、飼い始めて飽きてしまった、懐かない、かわいくなくなった、そういう理由で持ち込む動物の処分費は、実は無料なんです。長年にわたり動物をかわいがり、そして動物の終生飼育を行った人が負担を求められ、無責任な飼い方をした人には負担を求めない。不公平というよりも、行政が目指す動物との共生、動物愛護という視点から大きく外れているのではないかと、そういった矛盾から私は質問させていただきました。

 また、先日、私も名古屋市の動物愛護センターに行ってきましたけれども、実は行く前は、各保健所から集められた犬だとか猫が飢えながら、そうやって保護されていると、そういうイメージがあったんですが、平日にもかかわらず市民の皆さんが来てみえまして、動物広場で子犬と戯れる、本当に明るい施設だという印象を受けました。

 確かにここは保護動物の最終処分をする場所ではありますけれども、ここ数年、里親登録という制度がありまして、募集をして不要動物として引き取った犬や猫などの譲渡を行ったり、移動ふれあい教室として老人ホームなどへ動物を派遣したりする事業も行っているということです。

 ただ、訪問後に感じたのは、このセンターでは、実は明るい部分しか見せられないという違和感でした。事業目的の6割以上は、捕獲と処分のはずです。このセンターでの犬猫の処分、殺処分というんですけれども、命を絶つということですが、平成17年度で実は6,146頭、もちろんその中には子犬も74頭入っております。費用は大体4000万近くかかるということですけれども、飼い主からの引き取り願い書の理由を見ると、管理できなくなったという方が3割以上を占めています。そして、生まれた子犬、子猫の処分に困った、あるいは他人に迷惑をかけるようになった、そういった理由が続きます。これらの理由というのは、ペットを飼い始める前から実はわかっていることであって、飼い主の身勝手としか言いようがありません。

 つまりは、処分の申し込みは、A4用紙の1枚、しかも無料という手軽さ、あわせて、もしかすると新しい飼い主が見つかるのではないか、それなら殺さないで済むのではないか、そういった施設の雰囲気が逆に無責任な認識を与えるという意味で、この愛護センターがそういった意味を増長させているんじゃないか、そういう心配があったからです。

 確かに、処分費用を取るという手続を複雑にすれば、捨て猫や捨て犬がふえるという意見もあります。でも、何もかも行政や法令に頼るというスタンスでは、真の動物との共生とはならないと私は思います。

 そこで、動物をめぐる名古屋市の現状をお伝えいたしまして、具体的に質問してまいりたいと思います。

 まず、犬猫の飼育実態ですが、市内で飼われている犬は平成17年度で約10万7000頭、5年前の平成13年度に比べ約1万6000頭もふえています。また、猫については、実は登録制度がないため推測になりますが、平成17年度で約16万5000頭、これも5年前の平成13年度に比べ約4万5000頭もふえています。まさにペットブームの真っただ中ということでありますけれども、一方で、保健所や区役所などに入った苦情、相談件数は平成17年度で約1万3500件。数値的にはここ数年横ばいですが、苦情内容で最も多かったのは、不適正飼養、つまりはふんや鳴き声などの苦情だそうです。

 さらに、平成17年度の1年間で約8,800頭の猫が路上で死んでいるということも見過ごせません。また、保健所や愛護センターに持ち込まれ、捕獲される犬や猫は、平成17年度で6,700頭、そのうち里親が見つかるなど、生き延びることができるのは1割弱の594頭です。実に、6,146頭が殺処分、命を絶つという処分ですけれども、ガス室に送られています。もちろん安楽死ではありません。

 以上の実態を踏まえ、本市の動物の愛護及び管理に関する条例、いわゆるペット条例の効果と今後の課題について健康福祉局長に数点伺います。

 まず、動物愛護センターでは、動物の捕獲や処分などを行う管理指導業務と、動物との触れ合いや里親事業などを行う愛護指導業務がそれぞれ6対4の割合で運営されています。市民に示しやすい愛護指導業務が先行し過ぎ、それが逆に市民のモラル低下につながる可能性があります。本来の捕獲処分業務の実態をもっと前面に出し、市民のモラル向上を図らなければならないと考えますが、見解を伺いたいと思います。

 次に、処分の手数料負担について伺います。

 保健所や愛護センターに持ち込む動物は無料で、ペットを最後までかわいがり、自分の手の中で最期をみとった飼い主には焼却処分費を負担しなければならないという矛盾。ちなみに、八事斎場の焼却使用料は、大型犬で4,400円、中型犬で2,200円、猫などの小型動物は1,100円となっています。現行通り手数料の無料を続けるのであれば、逆に今やっている犬や猫の避妊、または去勢手術の助成のように、個人での焼却処分についても助成すべきだと考えますが、見解を伺います。

 次に、折しも今月1日から動物の愛護及び管理に関する法律が一部改正され、今まで届け出制であった動物取扱業者の登録制や、罰則の強化などが盛り込まれることとなり、動物を社会に送り出す側の責任が問われることとなりました。本市は5年前から動物取扱業者の登録制度を実施しており、平成17年度末現在で市内に275の登録業者があります。

 そこで、今後登録業者に対してどのような指導を行い、本市における動物の飼育実態について業者にどのような自覚を促すのか、また、未登録業者をどのように把握し、指導していくのか、考え方を伺います。

 最後に、他都市におけるペット税導入議論について伺います。

 ペット税については、これ以上の負担増は困るとか、お金持ちしかペットを飼うことができなくなる。また、ルールを守ってペットを飼っている人にも負担させるのは問題だなどの反対意見がある一方で、無責任な飼い主による殺処分など、現実的に動物虐待が行われており、これ以上悲しい命をふやさないためにもペット税による市民意識の向上を図る必要があるのではと導入を支持する意見もあるようです。実際に東京都杉並区では、動物との共生を考える懇談会を発足させ、ペット税導入について検討がされていると聞いています。

 目的税として条例化が可能なペット税について、本市の考え方を担当局に伺います。

 以上で、私の第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎健康福祉局長(松永恒裕君) ペット条例の実効性という事柄で、私どもの方に3点のお尋ねをいただきました。順次お答えをさせていただきます。

 最初に、動物愛護センターの業務と市民モラルの向上についてお尋ねをいただきました。

 動物愛護センターにおきましては、狂犬病の発生予防や犬猫による危害迷惑を防止するために、犬の捕獲や犬猫の引き取りなどを行っております。収容されました犬猫のうち、適性が認められるものにつきましては、できるだけ生存の機会を与えるよう努めておりまして、平成17年度には320頭をその飼育を希望する方にお譲りいたしているところでございます。

 また、現在、動物愛護教室、飼主募集会などのさまざまな機会に処分をされる犬猫の現状を示しまして、終生飼育が大切であることなどを伝えているところでございます。なお、飼い主から引き取りを求められたときには、終生飼育すること、さらには必要に応じて避妊、去勢手術を行うことなどについても指導させていただいているところでございます。

 動物愛護センターに収容された犬猫のうち、新たな飼い主を見つけることができなかった犬猫は多数存在しておりまして、これらの事実を明らかにすることは、飼い主のモラル向上をさせるためにも大変重要であると考えております。こうした捕獲処分等の実態については、終生飼育すること、遺棄しないことなどの飼い主責任の明確化とあわせまして、引き続き周知に努めてまいりたいと、そのように考えております。

 次に、犬猫の八事斎場での使用料の助成についてお尋ねをいただきました。

 平成17年度には市内で425頭の犬と2,239頭の猫の引き取りを行いました。犬や猫などの動物については、終生飼育が基本と考えております。動物の飼い主がみずからの責任において最後まで飼うということが大切でございまして、さまざまな機会をとらえて広報に努めているところでございます。命ある動物に対して責任を自覚することが飼い主の責務でございまして、このことを飼い主に理解していただくことは、私ども行政が最も力を入れていくべき事柄だと、そのように考えております。

 しかしながら、やむを得ず飼えなくなった犬猫については、保健所、動物愛護センターにおいて引き取りを行っているところでございます。お尋ねをいただきました八事斎場の使用料の助成につきましては、今後とも現行の制度でお願いをしたいと、そのように考えているところでございます。

 最後に、動物取扱業者に対する指導についてお尋ねをいただきました。

 動物取扱業者については、従来、名古屋市動物の愛護及び管理に関する条例に基づく登録などが義務づけられていましたが、動物の愛護及び管理に関する法律が改正をされまして、本年6月1日から同法に基づく登録などを実施しております。名古屋市内には、動物の販売や保管、貸し出し等の業者が平成17年度末で275施設ございます。

 動物取扱業者は、営業を行うに当たって、法律で定められた登録を受けるとともに、施設や動物の管理方法の基準などを遵守しなければなりません。管理状態のよくない業者につきましては、その都度、改善のための指導を行うなど対応をとってまいりましたことから、登録の取り消しなどに至った事例はございません。また、未登録の業者を把握した場合については、法に基づいた登録を直ちに実施するよう指導を行っております。

 今回の法改正にあわせまして、関係する業者に対しまして講習会を実施して、法の趣旨や内容、登録方法や施設の管理基準などの周知を図るとともに、本年6月から3カ月間を動物取扱業監視指導強調期間として巡回調査を行うなど、未登録業者の把握に取り組んでいるところでございます。また、登録業者に対しては、年1回以上の監視指導を実施するとともに、市民へは法改正に関するパンフレットの配布などを行い、情報提供に努めているところでございますので、御理解をお願いします。

 以上でございます。



◎財政局長(林昭生君) ペット条例の実効性に関しまして、他都市におけるペット税導入議論の是非についてお答えをいたします。

 ペットに対する法定外税につきましては、現在のところ導入をしている自治体はございませんが、検討事例といたしましては、議員御指摘のとおり、東京都杉並区の杉並区動物との共生を考える懇談会が昨年12月にまとめた報告書の中で、「安易な飼養の防止などの意識啓発対策や飼育環境の整備など動物愛護施策の充実に法定外目的税を活用することは、選択肢のひとつとして検討に値する」、こういう内容の提言を行った例がございます。

 なお、現時点では、杉並区におきましても、課税に向けた具体的な検討が進められている段階にはないと伺っているところでございます。

 本市の対応でございますが、法定外税を導入しようとする場合には、市民の皆様に十分な説明を行いつつ、公平性や中立性、あるいは徴税コストの程度や地域経済への影響など、さまざまな観点から慎重に検討することが求められます。

 こうした観点から、ペットに対する法定外税について考えますと、ペットの飼育を担税力の指標とみなすことができるかどうか、あるいは、課税客体となりますペットを漏れなく捕捉できるかどうかなど難しい問題もございますので、本市におきましては、直ちに導入することは困難ではないかと考えておりますが、こうした他都市の取り組み状況につきましては、今後も十分に参考にさせていただきたいと考えておるところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(鎌倉安男君) それぞれ答弁いただきました。

 最後の財政局長の答弁は、私、それで正解だと思うんですよね。ただ、私が質問したのは、財政局はいいんです、そういう導入に対するシステムですから。私が質問したのは、ペット税もそうですが、それから手数料も、増税だとか、受益者負担。私がペット税を質問するというところで、もう既に皆さんからいろんな意見をいただいたんですけど、そうではなくて、本当にそういう議論に至った背景を名古屋市としてはどう考えるんだということで質問したんですけれども、まあ、財政局はそういう答弁でいいと思います。

 せっかくですので、市長にお聞きしたいんですけれども、実は、今回条例を私調べていまして、名古屋市の動物に関する条例って三つあるんですけども、狂犬病の関係と、それから先般の安心・安全なごやの関係と、それから動物の愛護及び管理に関する条例です。その動物の愛護及び管理に関する条例の中で、飼主の遵守事項というのがありまして、第5条の第1項、一番最初に書いてあるのが、「適正にえさ及び水を与えること。」。その同じ項目の中に、「動物が逃走した場合は、自ら捜し、収容すること。」。こういう条例は、当たり前の話なんですけれども、常識的な日常がここまで規定される、これは尋常ではないんですよね。

 だからそういった当たり前のことが条例としてあるんですけれども、だったら自分はさっき指摘した、飼い主の責任が問われている中で、その責任を果たしている終生飼育というんですけど、それを行っている市民へのフォローというのが私は大事だと思うんですよね。

 一方で、中途半端な、もちろん両親が離婚したり、家族が離散してペットを飼えなくなったという方もいると思うんですが、途中でもう飽きてしまったとか、そういった人たちが無料で、一生懸命最後まで命を大切にして飼った人は、お金の話で恐縮ですけど無料、そういう施策というのは本当にいいのかどうか。(「有料」と呼ぶ者あり)ああ、ごめんなさい、有料と。本当にいいのかということで質問をしたんですけれども、市長のちょっと見解を伺いたいと思います。



◎市長(松原武久君) 先ほども局長が答弁いたしましたように、死亡したペットを火葬のために八事斎場にお持ちになった場合には、大きさによりまして1,100円から4,400円をいただいておる、これが現在の制度でございます。これは、長年家族のように過ごしてきたペットを懇ろに弔いたいと、こういう思いを抱いた市民の皆様から、年間1万3000頭を超える火葬の依頼がございます。その方々に焼却費用というものを負担していただいておるわけでございますが、この使用料の負担に関し、苦情をいただいたというようなことはないというように私は聞いております。

 一方、管理飼育ができなくなった、いろんな事情があるわけでございます。転居であるとか、あるいは転任、そして場所によってはそのペットが飼育不可というところがある。そういったときに、やむを得ず愛護センターへ、あるいは保健所へ持ってみえるという場合があるわけでございます。そういった場合に、私どもが無料にしておるのが少し理屈に合わぬではないかと、こういう観点の御質問だと思いますが、これは、野犬化する、あるいは狂犬病の予防、あるいは猫の場合も、一部猫の狂犬病というんですか、狂猫病というんですか、そういうものもあるというふうに聞いたことがございますし、いろいろなふん害もあると。こういったようなことで、そういう市民の皆様方にいろんな迷惑がかからないようにするという観点から、野放しになる、こういう状態を防ぐという意味で、愛護センターで何らかの形で、また里親が見つからないと、こういう観点を含めて引き受けているものでございまして、現状としてはこういう形でしていくことが適当であるというように考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。



◆(鎌倉安男君) 確かに野良犬だとか、野良猫がふえるということもあるんですけれども、先ほど言いましたように、やっぱりそこまで行政だとか法律に頼ってしまって本当にいいのかという率直な疑問があります。

 もう一つ、実は名古屋市動物愛護センターに行ったときに本当におかしいなと思ったのは、駐車場からセンターの施設まで行くのに500メーターぐらい歩道があるんです。その両側にすばらしいビニールハウスが建っているんです。ビニールハウスといっても薄くないですよ。今のビニールハウスというのはガラスぐらいの強度で、立派な白い建物がたしか12棟ぐらい建っているんですけども、中を見ると、何が栽培されているか。ユーカリなんです。コアラのえさ。12頭今いるそうですけども。一方で同じ動物を処分する施設があって、その近くに、動物を育てる、生かせる施設がある。子供さんも結構遊んでみえたんですけれども、どうやって動物の愛護という観点から、命を救うという観点から説明したらいいのかなと私はふと思いました。

 東山動物園の再生問題もある中で、ちょっと厳しいかもしれませんけど、そういった指摘に対して市長であったらどうやって答えるのか、ちょっとだけお伺いしたいと思います。



◎市長(松原武久君) 私は、もしその通路を通るということがあったとする場合、子供と一緒に、心ならずも愛護センターへ、自分たちが飼っていた猫、犬が飼えなくなる、こういう状況のときには、子供に里親が見つかるといいねと言いながら連れて行く、こういうのが私の基本的な考え方でございます。

 それから、コアラのユーカリ栽培の件でございますが、これは、昭和55年に名古屋市とシドニーが姉妹都市提携をしたときをきっかけに、昭和59年に2頭名古屋に参りました。この名古屋とオーストラリア・シドニーの友好のしるしであるような動物でございますし、また、人気動物のアンケートでも絶えず1位になると、ある面で東山のシンボルのような動物である、こう思います。

 と同時に、コアラは大変デリケートな動物でございまして、新鮮なユーカリしか食べない、こういう動物でございます。平和公園の中にビニールハウスを設けまして、約40種類のユーカリを栽培しております。個体によって食べるユーカリの種類が違うと、こんなようなこともありまして、40種類のユーカリを栽培しているわけでございます。その維持管理に要します経費、こういったものは、名古屋市の東山動物園のある面でシンボルの動物である、必要不可欠な経費である、こんなふうに思っています。これを殺処分される犬のことと比較するというのは大変難しい問題であろうと、こんなふうに私は思っております。



◆(鎌倉安男君) ありがとうございました。急に質問したのであれだったと思うんですけれども。

 要は、真の動物愛護だとか命の大切さというのは、今の動物虐待というのは、本当に今の殺伐とした命を大切にしない、そういう社会を反映していると思うので、ぜひ、せっかくの条例ですので、本当に実効性のある中身にしていただくことを要望しまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



◆(村松ひとし君) 明6月29日午前10時より本会議を開き、「議案外質問」を続行することになっておりますので、本日はこの程度で散会されんことの動議を提出いたします。



○副議長(橋本静友君) ただいまの村松ひとし君の動議に御異議ございませんか。

    〔「異議なし」〕



○副議長(橋本静友君) 異議なしと認め、さよう決定し、本日はこれをもって散会いたします。

          午後2時57分散会

     市会議員   渡辺房一

     市会議員   藤沢忠将

     市会副議長  橋本静友

     市会議長   岡本善博