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愛知県 名古屋市

平成17年 11月 定例会 11月29日−25号




平成17年 11月 定例会 − 11月29日−25号









平成17年 11月 定例会



               議事日程

        平成17年11月29日(火曜日)午前10時開議

第1 議案外質問

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   出席議員

    岡本康宏君      鎌倉安男君

    杉山ひとし君     服部将也君

    渡辺房一君      うかい春美君

    梅村麻美子君     吉田隆一君

    西川ひさし君     前田有一君

    村松ひとし君     稲本和仁君

    田島こうしん君    中田ちづこ君

    岡本善博君      こんばのぶお君

    長谷川由美子君    中村 満君

    木下 優君      山口清明君

    かとう典子君     さとう典生君

    のりたけ勅仁君    西村けんじ君

    工藤彰三君      小林祥子君

    福田誠治君      ちかざわ昌行君

    山本久樹君      須原 章君

    うえぞのふさえ君   佐橋典一君

    田中里佳君      橋本静友君

    小林秀美君      おくむら文洋君

    吉田伸五君      早川良行君

    諸隈修身君      村瀬博久君

    郡司照三君      久野浩平君

    横井利明君      伊神邦彦君

    桜井治幸君      堀場 章君

    岡地邦夫君      浅井日出雄君

    渡辺義郎君      斉藤 実君

    加藤 徹君      三輪芳裕君

    林 孝則君      小島七郎君

    西尾たか子君     江口文雄君

    梅原紀美子君     黒田二郎君

    村瀬たつじ君     わしの恵子君

    冨田勝三君      荒川直之君

    斎藤亮人君      坂野公壽君

    ふじた和秀君     田中せつ子君

    中川貴元君      ばばのりこ君

    田口一登君      藤沢忠将君

    ひざわ孝彦君     加藤一登君

    梅村邦子君      加藤武夫君

   欠席議員

    坂崎巳代治君

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   出席説明員

市長         松原武久君    助役         因田義男君

助役         塚本孝保君    収入役        加藤公明君

市長室長       佐合広利君    総務局長       鴨下乃夫君

財政局長       林 昭生君    市民経済局長     杉浦雅樹君

環境局長       大井治夫君    健康福祉局長     松永恒裕君

住宅都市局長     一見昌幸君    緑政土木局長     森本保彦君

市立大学事務局長   尾崎憲三君    収入役室出納課長   岸上幹央君

市長室秘書課長    星野寛行君    総務局総務課長    二神 望君

財政局財政部財政課長 三芳研二君    市民経済局総務課長  葛迫憲治君

環境局総務課長    西川 敏君    健康福祉局総務課長  森 雅行君

住宅都市局総務課長  柴田良雄君    緑政土木局総務課長  原口辰郎君

市立大学事務局総務課長

           上川幸延君

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上下水道局長     山田雅雄君    上下水道局経営本部総務部総務課長

                               佐治享一君

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交通局長       吉井信雄君    交通局営業本部総務部総務課長

                               中根卓郎君

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消防長        田中辰雄君    消防局総務部総務課長 岩崎眞人君

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監査委員       加藤雄也君    監査事務局長     村木愼一君

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選挙管理委員会委員  高取隆吉君    選挙管理委員会事務局長

                               日沖 勉君

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教育委員会委員    松尾隆徳君

教育長        岡田 大君    教育委員会事務局総務部総務課長

                               横井政和君

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人事委員会委員長   栗原祥彰君    人事委員会事務局長  吉田 宏君

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          平成17年11月29日 午前10時5分開議



○議長(佐橋典一君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名者には西川ひさし君、ばばのりこさんの御両君にお願いいたします。

 これより日程に入ります。

 日程第1「議案外質問」を行います。

 最初に、山口清明君にお許しいたします。

     〔山口清明君登壇〕



◆(山口清明君) おはようございます。通告に従い、順次質問します。

 最初に、介護保険の利用料補助制度の新設についてです。

 今月、介護保険の利用者に10月分の請求書が届きました。食費や居住費が保険から外されて初めての請求書です。余りの金額に驚いた方が少なくありません。特に深刻なのは老人保健施設です。国の低所得者対策ではカバーできない負担区分第4段階(市民税課税世帯)の方が入所者の約6割を占めますが、その方々の負担は平均で月6万円台から10万円前後になりました。年間では約50万円の負担増です。ある家族は、やっと入所できたのに、いつまで払い続けられるのか、年金も給料もふえないのに毎月10万はきついと話してくれました。施設側でも、こんな請求金額で払ってもらえるんだろうか、利用をやめると言われないかと悩んでいます。しかも、保険給付が減り、老健施設の収入は100床規模の全国平均でマイナス4.2%、年間1800万円もの減収です。利用者や職員へのしわ寄せが懸念されます。在宅サービスであるデイサービスやショートステイでも、食費などが自己負担になりました。1食当たりでは約200円の負担増ですが、じわじわ家計に響きます。

 一方、国の負担軽減制度である社会福祉法人減免の利用者は、全市でたった324人、しかも市内で2,000を超える介護事業所のうち、社会福祉法人はわずか15%です。ショートをやめてデイだけにするとか、施設から引き取り家で見るという声もふえており、このままでは介護の社会化どころか、再び家族介護に逆戻りです。

 9月定例会で局長は、市の給付額は今年度5カ月で15億円減るが、市独自の対策は行うつもりはないと冷たく答えられました。健康福祉局長に伺いますが、今もこの認識のままですか。10月改定による負担増の実態をどう把握しているのか、そして国の減免制度だけでは全く不十分であり、本市独自の利用料補助制度が必要だと考えますが、健康福祉局長、いかがでしょうか。

 次に、障害者自立支援法に関連して、3点伺います。

 成立した障害者自立支援法には、必要なサービスが提供されるのか、1割負担で負担増が心配、こういう不安がいまだに寄せられています。自立支援法の原則である応益負担、定率1割負担は、サービス利用が多ければ多いほど、言いかえれば、障害が重ければ重いほど負担が重くなります。低所得者対策には、本人だけではなく世帯単位で収入を認定する仕組みが導入され、家族への気兼ねがかえって障害者を苦しめます。さらに、授産施設に通うと、働いて受け取るわずかな工賃よりも、施設に払う利用料の方が多くなるなど、問題山積です。このままでは自立支援どころか、障害者の社会参加自体が困難になります。法の施行を一たん凍結し、関係者の声を聞き、慎重に施策を進めることが必要です。

 健康福祉局長には、この問題で市独自の対応が可能な問題に限り質問します。

 第1に、障害の認定区分の問題です。自立支援法では、介護給付について新たに6段階程度の障害認定区分をしますが、本市のモデル事業ではコンピューターの1次判定と審査会の2次判定に大きな違いが生じました。身体障害では31%、知的障害では82%、精神障害では87%もの認定区分が変わりました。介護保険モデルの審査では認定が低くなり、必要なサービスが認められないおそれが強いのです。そこで伺います。認定審査会に障害当事者や家族、施設職員を委員として加えるなど、関係者の意見をしっかり支給決定に反映させる必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 次に、障害児の療育について質問します。現在、療育センターなどで行われている通園施設事業は、児童福祉法に基づく措置ですが、来年10月からは自立支援法に準じて契約となり、1割負担が導入されます。一方で、同じセンターの発達相談や療育グループの活動は原則無料です。診察、診療には医療費の無料制度が使えます。その中で通園施設事業だけが1割負担になり、食事代の実費も加わり、1カ月2万円以上の負担になってしまいます。乳幼児については、我が子の障害を受容し切れず、悩む親も少なくありません。そんな保護者に機械的に障害児としての契約を結ばせることは適当ですか。また、若い親たちは経済的にも弱い立場にあり、さらに通園療育になれば、両親どちらかが仕事をやめざるを得ないことが多いんです。重い負担と機械的な契約制度の導入は、大切な療育の機会を失わせかねません。現在、乳幼児の療育は原則無料、または親の所得に応じた負担です。乳幼児の発達段階と親の精神的・経済的負担を考えるとき、この分野では自立支援法とは異なる負担のあり方が必要と考えますが、いかがでしょうか。

 3点目に、精神障害、精神医療の問題です。自立支援法では、3障害をまとめて制度を一本化し、医療制度も自立支援医療に統一されましたが、精神医療には独自の問題があります。精神障害者は近年激増し、本市の精神保健手帳保持者は平成8年の2,327人から平成16年には7,382人と、8年間で3.1倍です。加えて、手帳がない潜在的な精神障害者も相当数に上ると推計され、うつ病、統合失調症、そして各種の神経症などの精神疾患は、働き盛りの世代を中心に年々ふえています。本市でも昨年からようやく精神障害者への医療費助成が始まりましたが、その対象は手帳1級の方約1,000人と、極めて限定されています。精神障害の認定には、他の障害とはまた違う困難が伴います。障害の認定よりも、簡易な手続の医療費助成が治療継続に大きな役割を果たしているんです。現在、名古屋市の国民健康保険には精神医療の通院医療費公費負担制度があり、約6,600人が利用しています。特に病気で職場を離れた患者にとっては、まさに命綱です。自立支援法の成立によって、この国保の通院公費負担制度はどうなるのか、精神を病む方がふえている時代だからこそ、精神医療費の通院助成を何らかの形で継続することが必要と考えますが、いかがでしょうか。

 最後に、場外舟券売り場に関して伺います。

 港区築地口への場外舟券売り場(ボートピア)の設置について、9月30日に国交省から設置確認通知が出されました。結局、施設会社は地元への建設説明会も開かず、また工事説明会すら開かないまま工事に着工しました。それに対し、25日には地元町内の方々から行政不服審査法に基づき、認可への異議申し立て、そして執行停止の申し立てが国土交通大臣あてに提出されています。

 さて、先日発行された「築地ポートタウン21まちづくりの会」という学区の広報誌の役割を持つニュースに「ボートピア問題の総括」という文章が載りました。そこには、学区連絡協議会と開発会社で結んだ協定書について、相手方等とのことがあり、公開されることはありませんと書かれています。この協定をめぐっては、昨年の総務環境委員会でも議論がありましたが、公開しないでは済まされません。本年1月に松原市長が常滑市などと結んだ行政協定には、この学区連絡協議会とボートピア施設会社で交わされた協定を遵守されるよう対応するという項目が含まれています。

 そこでお聞きします。この協定書の内容は、素直に市民に情報公開すべきものではありませんか。情報公開に関して、まず総務局長にお尋ねします。

 次に、行政協定を結んだ市長に伺います。大きなお金も動き、生活環境への不安も強いギャンブル場です。市民に公開しない協定を守れというのは、市民に対して余りに無責任でありませんか。この点での市長答弁を求めて、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 場外舟券売り場に関する協定につきまして、行政協定に地元協定書遵守を盛り込んだ理由、このことをお尋ねいただきました。

 まず、地元協定書の内容でございますが、西築地学区連絡協議会とボートピアの施設会社−−名古屋港開発株式会社でございますが−−との間で締結されました協定書は、施設会社に対して学区内での交通、防犯、清掃など周辺環境対策に配慮することなどをうたっているものでございます。

 次に、行政協定に地元協定書遵守を盛り込んだ理由でございますが、平成16年10月に市会本会議におきまして、地元の協定書を遵守するようにとの請願が採択されました。また、本市といたしましても周辺の環境への配慮が重要だと考えていることから、行政協定に盛り込んだものでございます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 介護保険制度と障害者の自立支援法の関係について、2項目お尋ねをいただきました。

 まず、介護保険制度について2点お答えをさせていただきます。

 この10月からの施設使用料についてのお尋ねでございます。平成17年10月から在宅サービスと施設サービスの給付と負担の公平を図るため、介護保険施設等の食費及び居住費を原則自己負担とする介護保険制度の改正が行われました。平成17年9月市会の議案外質問におきまして御質問がございまして、愛知県からの情報提供を受け、各施設の食費及び居住費の設定状況の把握に努めているというようにお答えをさせていただきました。食費及び居住費の改定に当たり、本市といたしましては、法案が審議されている段階から事業者等に対する説明会を開催いたしまして、利用者に対し十分な説明を行い、理解を得るよう施設に対して指導しました。また、制度改正のチラシを65歳以上の全員の方に送付するなど周知にも努めてまいったところでございます。

 お尋ねのありました食費及び居住費の改定状況につきましては、各施設ごとに愛知県へ届け出るということになっておりまして、住民税課税世帯の方でお答えをいたしますと、1日当たりの額は特別養護老人ホームの平均で、食費は1,382円に、2人以上のいわゆる多床室の居住費は新たに324円になるというように把握しております。この額は、所得があるため低所得者対策を受けることのできない方の額でございまして、低所得者の方には介護保険の枠組みの中で、所得段階に応じ食費や居住費の負担限度額の設定など、負担が低く抑えられる措置が講じられております。こうした制度上の低所得者対策に加え、施設側の御努力もあり、おおむね順調に移行できたというように認識いたしております。

 次に、独自の利用料の問題についてお尋ねをいただきました。今回の国の改正は、先ほどもお答えいたしましたが、在宅と施設における給付と負担は公平であることが必要であるというような観点から実施されたものでございます。制度改正とあわせて、制度の枠組みの中で幾つかの所得の低い方へのきめ細かな配慮が実施されております。今後の対応といたしまして、9月議会でもお答えさせていただきましたが、本市独自の利用料負担の軽減については実施する予定はございませんので、御理解をいただきたいと思います。

 次に、障害者自立支援の関係で3点お答えをさせていただきます。

 まず、支給決定への障害当事者などの意見の反映についてお尋ねをいただきました。障害者自立支援法におきましては、ホームヘルプサービス等の福祉サービスの利用に当たりまして、手続や基準の透明化、明確化を図るその目的から、全国一律の調査項目によりまして障害のある方に対する支援の必要性を総合的にあらわす障害程度区分、これを審査会の審査判定を経て客観的に認定することとなっております。また、市が福祉サービスの支給決定を行う際には、この障害程度区分に加えまして、御本人の意向や介護者の状況などを勘案して支給する、そのような仕組みになっております。

 なお、この審査会の委員につきましては、障害者自立支援法では障害者の保健または福祉に関する学識経験を有する者のうちから任命することとされております。また、これらの委員について、障害者の実情に通じたものが選ばれるようにすること、特に中立かつ公正な立場で審査が行える者であれば、障害者を委員に加えることが望ましいなど、国会での附帯決議もなされているところでございます。本市におきましては、こうした国会における附帯決議も踏まえまして委員の選任をしてまいりたいと考えておりまして、さきに述べました支給決定の仕組みとあわせて当事者の意向については十分酌み取ることができるというように考えております。

 2点目に、障害児通園事業についてお尋ねをいただきました。本市における障害児の療育につきましては、早期発見及び早期療育を進めるために、総合通園センターと3カ所の地域療育センター等におきまして、発達相談、診察・診療、障害児通園事業等を行っております。今回の障害者自立支援法の成立によりまして、児童福祉法も改正され、障害児通園事業の利用料は、現行の所得に応じた負担から定率の負担へと変更されたところでございます。障害者自立支援法における利用者負担のあり方につきましては、法に基づく制度の枠組みの中で対応すべきものでございまして、全国一律の制度の中で十分な軽減策が図られるべきものと考えております。国におきましては、負担の上限を設けるなど、さまざまな軽減措置を予定しているところでございますが、障害児通園事業の利用者負担につきましては、平成18年の10月施行ということもあり、現時点ではまだ不明確な点があるところでございますので、御理解をいただきたいと思います。

 最後に、精神医療についてお尋ねをいただきました。精神科へ通院されるときの医療費につきましては、精神保健福祉法によりまして、医療費の自己負担が5%となっております。さらに、名古屋市国民健康保険の加入者につきましては、その5%の自己負担を免除する付加金制度がございます。今回の障害者自立支援法の成立に伴いまして、自己負担は原則10%になるとともに、この国保の付加金につきましては、精神保健福祉法の改正によりまして、条例上の法的根拠がなくなるところでございます。精神医療付加金制度につきましては、すべての医療保険の自己負担が現在3割となっている中で、国保加入者のみに付加金を支給することは均衡を欠くと考えております。さらに、この制度は全額一般会計からの繰入金が財源となっておりまして、仮に自立支援法による10%の自己負担を付加給付することとした場合には、さらなる繰り入れが必要となるなど大きな課題がありますので、国保の現行制度を継続することは困難と考えております。なお、自立支援法によります医療制度では、低所得者の方や障害の程度が重くかつ継続的に医療費の負担が生じる方につきましては、所得に応じた負担の上限額が設定される予定となっております。また、現行の名古屋市障害者医療費助成制度につきましては、精神障害者も含め引き続き実施してまいりたいと考えておりますので、お願いいたします。

 以上でございます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 場外舟券売り場に関する協定に関しまして、地元協定書の公開につきましてお尋ねをいただきました。

 地元の協定書について、本市といたしまして公開・非公開の判断をしたことはございません。行政文書の公開につきましては、名古屋市情報公開条例にその手続が定められております。地元の協定書につきましても、この条例の手続に従って対応してまいります。

 以上でございます。



◆(山口清明君) 場外舟券売り場に関しては、今の総務局長の答えでは地元の協定書も市の文書として情報公開条例の対象になる、そういう答弁だと思います。市長からは、この協定は学区内の交通、防犯、清掃などの配慮をうたったものだという答弁もありました。そういう内容だけなら、なぜわざわざニュースで非公開と書かれているのか、かえって市民に不安を与えるようなものです。市長はまた、周辺の環境への配慮が重要、そういう施設だと言われましたが、公共的な施設なら話は別ですが、そんな配慮が要るようなギャンブル施設はこのまちに要らないとみんな言っているんです。情報公開も不十分で、市民の合意と納得を得ぬまま進められる、そんなやり方では市民の活力は引き出せず、市民が主役のまちづくりには役立たない、このことだけきょうは指摘しておきたいと思います。

 介護保険については、9月定例会と変わらない冷たい答弁だったと思いますが、この問題は引き続き委員会で徹底して追及していきたいと思います。

 自立支援について、1点だけ再質問します。精神障害、精神医療については他の障害と違う問題があると指摘しましたが、この点を健康福祉局長はどう認識されているんでしょうか。基本的な対策は、精神障害の偏見をなくして、障害の認定がもっと気軽に申請できて、そして障害者の医療費助成制度も2級、3級へと拡大していく、これが基本だと思いますが、そう簡単ではありません。治療中断が多くの悲劇を招いています。少しでも治療が受けやすいように、今まで本市が行ってきた通院医療費の助成制度を何らかの形で引き継いでいくことは、私は市民の理解を得られる、そういう施策だと思います。精神障害への認識を含めて、再度答弁を求めます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 精神障害者の関係について再度のお尋ねをいただきました。

 今回の障害者自立支援法は、先ほどもお答えをさせていただきましたように、障害者を支える医療制度が国民の信頼を得て安定的に運営できるよう、原則10%の自己負担が導入されるというような内容でございます。しかしながら、低所得者の方や、障害の程度が重度でかつ継続的に医療費の負担が生じる方につきましては、所得に応じた負担の上限額が設定される予定となっております。現在の精神保健福祉法の通院公費負担制度を利用されている方の9割程度が、この重度かつ継続の対象者に該当するところでございます。今後とも自立支援法のもとで予定されております新たな公費負担制度が、病気の早期発見、再発防止という観点から役割を果たしていくことになるものというように理解をしておりますので、よろしくお願いいたします。



◆(山口清明君) 国の制度から一歩も出ないという答弁でしたが、今の低所得者への配慮のもとでも現行の負担が2倍以上にふえることははっきりしています。ゼロ%から10%ですから、もっとふえる方を名古屋市はたくさん抱える。介護保険でも障害者福祉でも、国の制度では市民の暮らしや福祉は守れない。かえって病気への不安や負担が高まっているというのが今の状況です。市民の声に耳を傾けて、国のこういう負担をふやす政治から市民を守る、そういう独自の施策を進めていくのが自治体本来の役割だと思います。そのことを強く指摘して、質問を終わります。(拍手)



○議長(佐橋典一君) 次に、岡本康宏君にお許しいたします。

     〔岡本康宏君登壇〕



◆(岡本康宏君) 皆さん、おはようございます。それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。

 6月定例議会で我が党の梅村麻美子議員が、区役所改革を既に質問させていただきましたが、その中で区役所の機能の強化に関するアクションプランの策定について述べられ、特に区長の人事権の強化や区役所内における縦割り人事の弊害等について質問されました。それに対して市長、助役様から、限られた人員による区の行政の実施や事業費等、それぞれの局の予算評価によって縛られる状況の答弁がありました。私はその内容を踏まえた上で、次のことを改めてお尋ねさせていただきます。

 名古屋市の人口は、220万人を突破したのは皆様もご存じかと思いますが、区別人口で比較いたしますと、7区で人口が増加、9区で減少し、中でも中川区の増加のほか、区画整理が進み6万余の増加をした緑区を初め、天白区、守山区、名東区といった市東部の人口の伸びが大きく寄与していることが言われます。そんな中、各区によってさまざまな傾向があり、各区役所内の仕事の忙しさに少しずつ違いがあるように感じるのは私だけでしょうか。

 区役所はこれまで、各局の総合的な出先機関としての位置づけがありましたが、私は、これからは区役所は区民とともに地域の問題を解決する区役所に変わっていかなければならないと考えております。地域を基盤とした高齢者介護、子育て、ごみ問題、まちづくり、地域文化におけるさまざまな施策事業は、区役所がコーディネート力を発揮することで行政と区民が役割を分担し、また協働し、それぞれがその特性を生かすことで区民のニーズにこたえる事業効果が期待できる分野ではないでしょうか。そんな中、区役所職員については各局に配分を任されているというのが現状とお聞きしましたが、本当に各局に任せているだけで各区役所の区民サービスがうまくいっているのでしょうか。

 以前、市長さんは、アクションプランはプランとして掲げたもので、極めて抽象的であるから、アクションにするためにもう一度腰を据えて考え直したいとおっしゃいました。しかし、各区の人口増加数はそのように悠長に構えていられないのが現状ではないでしょうか。区役所が早く変わらないと、市民が相変わらずお役所仕事だという印象を持ってしまうものだとも私は思っております。

 そこで、私が心配しております区役所内の福祉事務所について、まずお尋ねいたします。

 先ほども申しましたとおり、この数年で人口が急激に増加した区もあれば、人口は減少していても高齢化が急速に進んでいる区も実際にあります。そんな状況の中、どのようにこれからの変化に合わせた適切な職員定数の配置見直しを行っているのでしょうか。平成18年度には介護保険法の改正、障害者自立支援法の施行など福祉事務所に関連した行政の動きがあります。その点を特にお聞きしたいと思います。

 また、福祉事務所の扱う仕事には、子供や高齢者、障害者の社会的な弱者が対象で、専門的な知識や技術が必要だと私は考えております。平成18年度には、先ほども申し上げましたとおり、介護保険法の改正、障害者自立支援法の施行により制度が大きく変更される中で、より一層難しさを増すのではないでしょうか。あわせて、専門的な知識、技術も求められると思います。

 現在、介護福祉課には各区保健師1名が配置されておりますが、児童係には保健師などの専門職が一人もいない状況です。今後、児童虐待、DVの相談、措置事務の対応、高齢者虐待や、ひとり暮らしの高齢者の介護保険制度上の処遇困難事例の相談などに、現状の体制で十分に対応し切れているのでしょうか。あわせて、一般行政職が、生活保護などの福祉業務をケースワーカーが行っているようですが、配属後に福祉専門的な対応ができるよう、より一層研修体制の強化充実や社会福祉士などの資格を持った職員配置も必要と私は考えます。幅広い業務を扱っており、現状でも大変忙しい福祉事務所が今後どうなるか、私は大変不安を感じております。そこで、区役所における福祉事務所の体制について、所管する健康福祉局長にお尋ねいたします。

 また、私がもう一つ懸念している区民生活部のまちづくり推進室についてお尋ねいたします。

 犯罪の多発、放置自動車、放置自転車の増加、ごみのぽい捨て、犬猫のふんの不始末等のマナーの低下など、市民の不安は募っております。本市では、名古屋を今よりももっと住みよいまちにしていくため、こうした安心・安全で快適な環境に関する地域の身近な問題について、市民、事業者及び市がそれぞれの役割のもと、協働して取り組みを進めるため、安心・安全で快適なまちづくりなごや条例を平成16年11月に制定、施行されました。これからは、市民にとって最も身近な行政機関である区役所が、地域活動や住民要望などのまちづくりに関する総合的な窓口の役割を果たしていかなければなりません。では、それにこたえるための体制はどんな状況でしょうか。

 まちづくりの課題に対する部署として各区にまちづくり推進室が置かれていますが、その職員数は室長以下すべて合わせても、多い区で18人、少ない区では14人です。区役所内には保健所を含めて200人から300人もの職員がいますが、実際地域の問題解決に割かれている人員はこれだけでしかありません。安心・安全条例ができ、まちづくり推進室はどんどん仕事がふえていると聞きます。さらに、これからはこの成果を求められることになります。ふえ続ける地域の課題に対して、これだけの職員配置で本当に十分と言えるのでしょうか。そこで、まちづくり推進室を所管する市民経済局長にお尋ねし、私の第1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 社会福祉事務所の体制についてお尋ねをいただきました。

 社会福祉事務所は、社会福祉法に基づきまして、生活保護を初めとするいわゆる福祉6法に定める援護業務のほか、介護保険事務や各種在宅福祉施策を初めとした社会福祉全般に関する事務を取り扱っておりまして、市民の方々の福祉全般に関する直接の窓口となっておるところでございます。

 社会福祉事務所の体制についてお尋ねがございました。生活保護世帯や児童虐待、あるいはDVなど処遇が困難なケースがふえております中、社会福祉事務所は介護保険制度の改正や障害者自立支援法といった目の前に迫った新たな施策へも対応していかなければならない状況でございます。今後業務が大きく変わり、困難性も増すことから、体制の強化や職員の能力向上が一層求められているというように考えております。これまでも体制の強化や研修充実に努めてまいったところでございますが、今後も引き続き社会福祉事務所の組織及び人的体制の強化に向けて検討してまいりたいというように考えております。

 以上でございます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 区役所におきますまちづくり部門、まちづくり推進室の職員配置についてお尋ねをいただきました。

 本市におきましては、平成16年11月に施行されました安心・安全で快適なまちづくりなごや条例に基づきまして、区民、事業者及び区役所がそれぞれの役割のもと、協働して取り組みを進めるために、区役所のまちづくり推進室が中心となりまして、安心・安全で快適なまちの実現を目指しているところでございます。

 そうした中、区役所におきましては、平成17年度より地域振興課をまちづくり推進室に改めまして、地域振興係と生涯学習係の2係をまちづくり推進係へ集約いたしまして、まちづくり推進室の業務を職員全体で柔軟に対応できるようにいたしたところでございます。それとともに、財政状況厳しい中ではございましたけれども、定員を全体で9名増員させていただきました。また、環境事業所長、土木事務所長または副所長、消防署副署長を区民生活部の主幹に兼務または併任といたしまして、地域活動の連携、調整機能を強化したところでございます。これらの組織改正によりまして、まちづくり推進室が地域の総合窓口として、安心・安全で快適なまちづくりに関する地域の要望や意見を処理することができるようになったと考えております。しかしながら、これからもふえ続けます地域の課題に対して、まちづくり推進室が果たす役割はますます重要になってまいります。今後も現状の体制を検証しつつ、まちづくり推進室が地域の主体的な活動を総合的に支援する体制を確保するよう努めてまいりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。



◆(岡本康宏君) 両局長様より、検討を進める、体制を確保するように努めてまいりますと答弁がありました。ありがとうございました。

 しかし、今現在、各区役所の福祉事務所ではさまざまな対市民への福祉サービスの格差が出ているのは確かなんです。ちょっと例を挙げさせていただきますが、ひとり暮らしの高齢者の方への訪問です。訪問が3カ月に1回できる区もあれば、1年に1度しか訪問ができていない区があるのも現状です。それをどう強化すればいいのでしょうか。

 また、地域の課題というのは一般的に学区がその基本単位になると考えますが、私の出身の緑区を例に挙げますと、市内で一番多い27学区もあります。一方で、一番学区が少ない区では7学区と聞いております。緑区では17人の職員で27学区に対応している一方、14人で7学区を対応している区もあるわけです。単純に数字だけを比較すると、緑区のまちづくり推進室の職員は大変な忙しさを抱えているように思えるのですが、いかがでしょうか。もちろん、こうした職員の配置状況が長い歴史的な経過と地域の状況によって現在の姿になっていることは承知しております。また、現状の予算を考えますと、職員を増員することはなかなか厳しい状況であることも十分承知しております。

 しかし、一方でこうした状況を解決していくことが私は重要であるとも考えております。こうした行政サービスのアンバランスは是正すべきではないかと考えます。初めにも申し上げましたとおり、近年、人口の増加が大きい区、そうでない区、人口格差はますます拡大していくでしょう。そういった人口の変化やニーズの変化に対して職員の配置が追いついていないのが今の現状ではないでしょうか。その点につきまして、あり方検討会議議長の助役に御見解をお尋ねいたします。



◎助役(因田義男君) 区役所の職員配置、定数につきまして再度私にお尋ねをいただきました。

 区役所の定員につきましては、現在それぞれの事業を所管する局の事業予算の項目、費目ごとに定めているところでございます。しかしながら、限られた人員により区の特色を生かした施策を実施し、効率的、効果的な区政運営を実現することが求められております昨今、事業の必要度、重要度の高い部門への弾力的な人員配置が必要であるというふうに考えているところでございます。

 こうした中で、平成16年度より各区長が予算費目を超えて柔軟に配置できる仕組みを導入し、繁忙期などにおいて区長権限で現在取り組んでいるところでございます。まずはこの柔軟な職員配置の実施状況などを検証し、区の自主性、主体性を高めた運用を図ることにより、効率的な区政運営を実現するよう努めてまいりますとともに、現在、先ほど議員の御質問の中にもありましたように、区のあり方を検討しております。そういう中で議員御指摘の部分も含め、職員配置につきましてもきちっと検討してまいりたい、かように考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆(岡本康宏君) 助役様、来年度には、区民の皆様から、最近区役所のサービスが変わったと私の耳に聞こえるよう、言葉だけではなく、目で見える対応をしていただくことを強く要望し、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(佐橋典一君) 次に、冨田勝三君にお許しいたします。

     〔冨田勝三君登壇〕



◆(冨田勝三君) お許しをいただきましたので、質問をいたします。

 最初に、カラスの繁殖と鳥インフルエンザ媒介の心配について、健康福祉局長にお尋ねをいたします。

 名東区は大きな緑地が幾つもあり、緑に恵まれ、環境がよい区であります。ところが、最近、この緑地をねぐらとするカラスがふえています。カラスは生ごみを食い散らしています。しかし、生ごみだけならいいのですが、ことしは鳥インフルエンザのウイルスが人間に感染するおそれありと世界的規模で検討されています。もしこのカラスが鳥インフルエンザに感染した場合、人への影響が心配されます。その可能性と対策について伺います。

 次に、役所のむだ遣い、市民のむだ遣いについて、3項目お尋ねいたします。

 9月市会で市民利用施設の使用料見直しが議論されたとき、市民のみならず議員からも、市民に負担を求める前に役所のむだをなくすことが先決との声が出ていました。そこで、市民が感じている役所のむだとは何か、あわせて、議会のむだは、一方で市民のむだもあり、この点について市民アンケートを行いました。アンケートは291人に出して、103人から回答があり、回答率は35%でありました。回答数が少ないので断定的なことは言えませんが、一つの傾向は類推できます。

 まず、役所のむだ遣いについて、「あり」と答えた人は83%、そのうち職員について聞いたところ、「職員が多過ぎる」が48%、「非能率」が41%、市民の約半数の人が今の市職員のあり方に不満を持っていると言えます。しかし、具体的に部署等を示したのは7人、区役所市民課の窓口処理や職員配置にアンバランスなどの指摘だけでありました。他はどうも一般論で役所の職員の数や配置、仕事ぶりについて不信感や誤解を持っていることがうかがわれます。生存競争の熾烈な企業から見れば、役所が行政改革を進めたとはいえ、まだまだ甘いかもしれません。どんなところが甘いのか、行政改革推進の見地から徹底的に追及することが必要であります。偉い学者や知識人の意見もさることながら、市民からもっと突っ込んだ意見を聞き、改革すべきは改革しなければなりません。反面、市民の間にある役所のおくれず、休まず、働かずの旧来のイメージ、そこからくる先入観、不信感、誤解が強く定着しているようであります。それらを払拭しないと、どんなに改革をしても市民の間に評価されません。そのためには、現在の役所の姿をありのままPRし、市民によく知ってもらうことが不可欠であります。

 そこで、総務局長にお尋ねいたします。今述べたように、市民は市職員の数や仕事ぶりについて、半数近くの人が不満を持っています。そのような事実を役所として認識しているのか、あるとすればどう対処するのか。事実がないとすれば、職員や役所仕事に対する先入観、不信感、誤解を払拭するためにどうするのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

 議会関係アンケートは、政務調査費などに問題ありが67%、議員定数が多いが45%、歳費が高いが26%となっておりますが、この問題についてはまた別の機会にいたしたいと存じます。

 役所のむだ遣いの2番目に、役所の行う施策や工事のむだがあるかを聞いたところ、30%近くが道路の掘り返しと年度末の工事の集中を、15%があおなみ線や徳山ダムなど、他の15%が個々具体的な施策を挙げています。

 道路の掘り返しについては、何度も同じ箇所を掘り返す、計画的に一度にできないか、せっかく舗装したのにすぐ他の工事が始まる、年度末に工事が集中するのは予算消化のむだな工事をしている証拠だなどの強い意見が寄せられています。私はこの問題について、平成9年9月にも質問をしています。古くて新しい問題であります。そして、どこの大都市も悩んでいる道路工事の宿命とも言えます。私自身も20年以上この道路上の工事に直接かかわった経験から、市民の強い不満とはいえ、それは技術的、経済的に困難だと考えます。一度掘ったその中で、ガス、水道、電話などすべてのライフラインの工事を行うとすれば、工事が大規模になり、沿道市民の通行制限や工事費の増嵩、工事中の安全確保、新旧管の切りかえの技術上の難しさなど、現段階では不可能と言わざるを得ません。

 一方で、年度末に工事がふえる問題については、ガス、水道など企業者側の工事は年間ほぼ平均化されているのに、緑政土木局の行う工事を見ると、4月から9月までと10月から3月までで比べると、下期が2.2倍にふえています。単年度での予算執行という制約があり、ある程度はやむを得ないと思いますが、年末から年度末にかけて工事が集中する一因になっているものと思われます。

 以上を踏まえて、緑政土木局長にお聞きします。掘り返しについてはよほど画期的な工法でも開発されない限り、市民に多少の迷惑がかかっても現在の工法しかないことを市民に理解してもらう一層の努力が必要だと思います。どのようにされるのか。また、年度末の工事の集中については、市として工事の平均化をどのようにされるのか、具体的方策を含めて御見解をお聞かせいただきたいと存じます。

 役所のむだ遣いでもう一つ、これは2人だけでありましたが、厳しい指摘がありました。各種の団体や地域活動に支出されている市の任意補助金についてであります。任意補助金は、法律で義務づけられている補助金とは異なりまして、名古屋市の判断で支出できるものであります。平成16年度に補助金をテーマに実施された包括外部監査では、この任意補助金のほか、義務的な補助金、負担金、交付金のうち、補助金に準ずるものの交付予定額は573件で606億円余の膨大な金額となっています。市立病院の経営費補助金や地下鉄の建設費補助金など、市政運営に重要な役割を担っています。しかし、アンケートの指摘では、時代を経て陳腐化、形骸化、既得権益化しているものがありはしないかと付言しています。私も同感であります。この際、外部評価もさることながら、すべての補助対象について、特に制度制定の古いものから洗い直すべきだと考えますが、財政局長の見解を伺います。

 以上は役所のむだ遣いでありましたが、一方で市民によるむだ遣いも多くあります。アンケートで、市民が生活のルールを守らないために、その後始末や防止策として行政が余分な支出を強いられていることは何かと聞いたところ、ごみ不法投棄やぽい捨てなどが50%、放置自転車が28%、そのほか救急車の不適正使用や捨て犬、捨て猫の対策、生活保護の不正受給、市税や健康保険料の滞納などが指摘されています。これらを平成16年度決算見込みで試算しましたところ、22項目、およそ24億円の巨額になりました。私は、同趣旨の質問を7年前の平成10年6月定例会で行っております。平成8年度は約14億円でしたから、8年間で10億円の増加、率で70%近く、年約9%ずつふえていることになります。それだけわがまま身勝手な市民がふえたとも言えます。

 損失金額1億円以上で主なものは、所在不明などによる国民健康保険料の不納欠損が7億8000万、同じく市税の不納欠損が2億8000万円、放置自転車等の撤去・保管など2億4000万円、市立病院や市大病院の医療費の未収金3億円、ガードレールなどへの当て逃げの破損修理費1億8000万円、バスレーンへの進入、バス停付近の違法駐車の監視1億6000万円、生活保護費の不正受給1億5000万円などがあります。このほか救急車の不正使用で6000万円、金額は少ないですが、公園の花見客の残したごみの収集費、たった1週間で1000万円になっています。地下鉄駅舎などの落書きやガムのかき取りに100万円がかかっています。これは、決算見込みをざっと見ただけでこれだけであります。精査すればまだまだありそうであります。仮に50%増しの36億ぐらいになると推定をするのは無謀でありましょうか。

 このような市民生活のルールを守らない一部の身勝手な市民によって、24億円もの市税がむだに消えてしまう。24億円あれば、特別養護老人ホームがほぼ2カ所できます。負の行政経費とでも言うのでしょうか。最近、安心・安全まちづくりで市民啓発行事が催されております。まちを美しくしようと熱心なボランティアもふえています。一方で、吸い殻や空き缶をぽい捨てする心ない市民、生活ルールを無視するわがままな身勝手な市民もふえており、この乖離が大きくなっています。この乖離を少なくすることが市民のむだ遣いを少なくすることでもあります。

 塚本助役にお尋ねいたします。前回の私の質問以来、この問題にどのように取り組んでこられたのか、今後どう対処されるのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

 以上で、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎助役(塚本孝保君) 一部の市民が生活のルール、あるいはモラルを守らないことなどによって生じます必要な経費についてどのように対応するかとのお尋ねでございます。

 市政運営に当たりましての重要な柱は、市民の皆様との協働であると考えているところでございます。市民と築く協働社会の実現には、市民、事業者、市が協働して主体的にまちづくりにかかわる、私たちが決めたルールは私たちで守るという意識の醸成が大切であるというふうに認識をいたしております。ごみ減量で発揮されました身近なまちづくりに向けた協働が、落書き消し隊や夜間のパトロールなど、自主的なまちづくり活動につながってきているところでございます。一方では、議員御指摘のようにルールを守らない方により、行政経費が増加していることも事実でございます。こうした現状を踏まえながら、私どもはかつてのように市が一方的に市民の方に協力やお願いをするのではなく、一緒に汗を流し、知恵を絞ることにより協働社会の実現を目指しているところでございます。

 そうした市民の皆様と直結する日常活動の中で、これまでも市政への理解を求める努力をしてまいりましたが、今後とも、いわゆる無関心であったり、ルールを守らない市民の方を巻き込む方策などをともに考え、ともに行動に移していくことが大切だというふうに考えており、そうしたことが市民の皆様とともに築く協働社会の実現の大きな力となるものと考えておりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) カラスの繁殖と鳥インフルエンザの媒介についてお尋ねをいただきました。

 現在、東南アジアや中国などで鳥から人への感染事例として報告されておりますいわゆる鳥インフルエンザにつきましては、鶏と非常に濃厚に接触する養鶏場などでの感染事例でございまして、カラスからの感染事例は報告されていないというのが現状でございます。今後本市におきまして、万が一鳥から人への感染が確認された場合には、早期に医療機関への入院等必要な対応をするとともに、鳥インフルエンザの治療に必要な抗インフルエンザウイルス剤の確保対策に努めるなど、感染の拡大防止に努めてまいりたいというように考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 市民アンケートから見た役所のむだ遣い、市民のむだ遣いに関しまして、役所のむだ遣いという観点から職員の数や仕事ぶりについてお尋ねをいただきました。

 職員定数につきましては、定員管理計画に基づき、この4年間で2,300人の定員削減に積極的に取り組んだところでございます。また、職員の資質向上を図るため、本年4月に改定しました人材育成基本方針に基づき接遇能力の向上に努めるとともに、各職場での業務改善事例の発表大会といたしまして、なごやカップを開催するなど、改革改善の取り組みを全庁的に進めているところでございます。各職場で業務改善に積極的に取り組むことにより、職員一人一人の改善意欲も高まり、市民の目線に立った改善が進められてきていると考えております。こうした取り組みにつきましては、行財政改革の実施結果としまして、市のホームページや広報なごやを活用し、毎年公表しているところでございます。さらに、人事行政の運営等の状況につきまして、本年から毎年公表することとし、市民の皆様の御理解を深めていただけるよう努めているところでございます。

 また、私どもは市政アンケートの中で毎年行財政改革に関しまして市民の皆様の御意見をお伺いいたしております。そこでは、職員の意識改革や資質の向上、市政に関する情報提供・市民ニーズの把握、接遇マナーの向上、市民の視点に立った改善といったことに力を入れてほしいとの御意見を多くいただいております。こうした御意見を踏まえまして、行財政改革や職員の資質向上に取り組んでいく必要があるものと認識しております。今後も改革改善の意識を持って、質の高い行政サービスが提供できる職員を育成するとともに、本市が進めております取り組みを市民の皆様によく御理解いただけるようPRに努め、市民の目線に立った改革を推進してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎緑政土木局長(森本保彦君) 道路の掘り返しについてお尋ねをいただきました。

 道路工事の広報につきましては、工事の必要性や掘り返しが一連の工事としてやむを得ないものであることを市民の皆様に広く理解していただくことは、まことに重要であると認識しております。このために、道路管理者と埋設物を管理する各企業で構成します名古屋市道路占用調整協議会において、さまざまな方策によりPRに努めておるところでございます。これまでも道路工事についてわかりやすく説明した市民向けパンフレットを作成し、区役所などで配布してまいりました。現在の取り組みといたしましては、平成16年度より、市民の皆様から道路工事モニター−−これは30名でございますが、モニターを公募いたしまして、広く道路工事への御意見、御提案をいただいておるところでございます。この御提案なども生かしながら、本年度より協議会独自のホームページを開設し、掘り返しの理由などをわかりやすく説明し、あわせて幹線道路の工事情報も提供しているところでございます。また、本年11月より定期的に市民向け広報誌を発行いたしまして、区役所や図書館で配布しております。なお、工事沿線の皆様に工事のお知らせとともに、試行的にこの広報誌の配布をさせていただいておるところでございます。

 次に、工事の平均化につきましては、舗装工事などに先行して各種埋設物の入れかえ工事が行われることも多いことなどによりまして、当局の工事が年度後半に多くなるものと考えております。そのため、当局発注工事につきましてはできるだけ年度当初に工事着手するなどして、四半期ごとの進行管理に努めているところでございます。また、特に年度末につきましては、3月を、工事の前倒しなどにより掘り返しを減らす期間とするなどして対策に努め、工事の平均化を図っているところでございます。今後とも道路工事につきましては平均化に努めるとともに、市民の皆様にわかりやすい広報、PRに取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎財政局長(林昭生君) 役所のむだ遣いの中の市の任意補助金についてのお尋ねにお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、平成16年度に補助金等をテーマとして実施されました包括外部監査におきましても、一たん交付された補助金は容易に見直しがなされない傾向にあること、交付団体などによっては一種の既得権益であると勘違いすることなどの補助金の問題点について御意見をいただいたところでございます。本市では、財源配分型の予算編成におきまして、各局が経営感覚を発揮いたしまして、行政評価を活用し、不要不急な事業、あるいは効果の低い事業については既存の考え方にとらわれず整理合理化をし、思い切った施策のシフトを実施することといたしております。また、毎年度の予算編成要領におきまして負担金、補助金については社会経済情勢の変化に対応し、その必要性や効果を精査の上、整理統合に努めるよう各局に対して通知をいたしておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◆(冨田勝三君) それぞれ答弁いただきました。二つ再質問をしたいと思います。

 まず、総務局長にお尋ねします。役所のむだ遣いについては、市民が持つ不信感や不満の多くは、役所の実態がわからない、そのために生じているとも言えます。行政に詳しい学者やジャーナリストは、行政改革や地方分権が提唱されてから、市民、議会、行政のうちで一番変わったのは行政だと言っています。どのように変わったのか、市民に知ってもらうべきであります。そのためには、今答弁があった業務改善事例の発表大会、昨年私も傍聴いたしましたが、大変熱気のあるものでありました。市民にも傍聴してもらい、意見を聞くのも一つの方法であります。また、企業勤務経験のある職員から、役所がこんなに忙しいとは知らなんだという声もあります。聞くと見るとは違っていたということでありましょう。役所から企業への派遣研修は、かなり前から行われておりますが、逆に企業から役所へ派遣してもらい、一緒に仕事をして、役所の仕事をつぶさに経験してもらった上で役所に対する意見を聞くということなどは考えてもいいんではないかと思います。

 次に、市民のむだ遣いについて、塚本助役に再質問いたします。ルールを守らない市民を巻き込む方策などをともに考え、行動に移していくことが大切だとの答弁であります。もちろんそうであります。しかし、人間社会、そうきれいごとでは済まないことも多いんであります。ちょっと例えが悪いんですが、石川五右衛門いわく、「浜の真砂は尽きるとも」云々という言葉もあります。何回注意されても自転車を放置する人、ごみを分別しない人、生活保護を受けながらパチンコに明け暮れる人など、場合によっては一罰百戒で臨むことも必要ではないか、市民アンケートでも、かなりの人がそういった意見を述べております。塚本助役の御見解を伺います。



◎助役(塚本孝保君) 再度のお尋ねにお答えをいたします。

 先ほども申し上げましたように、協働社会の実現に向けまして、市が一方的に市民の方に協力やお願いをするのではなく、一緒に汗を流し、知恵を絞り、そうした市民と直結する日常活動の中で市政への理解を求める努力をしてまいったところでございます。ただいま議員から、ルールを守らない市民には一罰百戒で臨むことが必要ではないかとの御指摘をいただいたところでございますが、特に悪質なケースにつきましては、法令による罰則の厳格な適用も視野に入れることも必要かとは考えておりますが、市民のモラル向上は協働社会の実現に向けて必要不可欠なものでございまして、まずはモラル向上を目指した広報啓発活動などに積極的に取り組みますとともに、職員一人一人が市民とのつながりの中で理解を求めていくことが必要であるというふうに考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 役所が変わったということを市民に知ってもらう方法として、2点についてお尋ねをいただきました。

 まず1点目として、議員から、なごやカップを市民へ公開してはどうかとの御指摘をいただきました。市民の皆様に職員が取り組んだ業務改善の成果を見ていただくことは、役所が変わってきている姿に触れていただくよい機会になるものと考えております。今後、なごやカップを市民の皆様にごらんいただけるよう、具体的に検討してまいりたいと存じております。

 また、2点目の外部から役所への派遣についてでございますけれども、現在学生のインターンシップや企業、市民との協働を通じて外部の方々との連携に努めており、役所の実態についても徐々に御理解をいただいているものと認識しております。ただいま企業から役所へ人材を派遣してもらい、役所をつぶさに経験していただいた上で意見を聞いてはどうか、このような御意見をいただきました。今後とも御提案の趣旨を踏まえまして、役所の実態を市民の皆様に一層御理解いただきますよう検討してまいりたいと存じますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(冨田勝三君) まだ時間が少しありますので、要望と意見を申し述べます。

 いろいろ答弁をいただきました。隔靴掻痒の部分もございます。しかし、大筋として私の言わんとするところを御理解いただけたものと、私勝手に解釈いたします。質問を通しての意見要望でございますが、まず今の総務局長の答弁は、企業から役所への派遣研修については検討したいという答弁でありますが、これは役所から企業へ、企業から役所への相互交流によってお互いに長所・短所が理解でき、ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。

 それから、道路の掘り返しについて、直接道路工事にかかわったことのある人は、現状でやむを得ないと思いますが、不便を強いられる市民は、工事のやり方が悪い、非能率だ、予算消化のむだ遣いと感じて、それだけならいいんですが、それが役所全体がけしからぬ、お役所仕事だというふうになって、飛躍してしまいます。そんな意味で、道路工事の際は市民に工事の趣旨や、2回、3回と掘るのはばらばら無計画ではなくて一連の工事であることをよく理解していただくよう、一層の努力をお願いしたいと思います。

 任意補助金、不要不急の事業や効果の低い事業は思い切った施策のシフトをするとの答弁でありますが、制度発足が古く、当初の目的とずれを来しているものがあるようであります。十分現状を把握して、少なくとも補助金が目的外に使われることのないようにしてほしいものであります。

 以上をもって、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(佐橋典一君) 次に、稲本和仁君にお許しいたします。

     〔稲本和仁君登壇〕



◆(稲本和仁君) それでは、通告に従いまして順次質問をいたします。

 まず初めに、義務教育における薬育についてお尋ねいたします。

 私は、過去、薬物乱用防止のための学校薬剤師の活用について、また薬剤師の社会的役割について質問をしてまいりましたが、今回は、医薬品の正しい使い方や副作用を小学生のうちから教える教育、薬育について質問をいたします。

 医薬品販売の規制緩和により、平成11年、15年の2回にわたり医薬品が全く同じ成分のまま医薬部外品と名を変え、スーパーやコンビニで売られるようになりました。現在、栄養ドリンクや一部の殺菌消毒剤、消化剤などの医薬部外品が店頭に並んでおりますが、近い将来、解熱鎮痛剤、胃腸薬、総合感冒薬などが同様にスーパーやコンビニの店頭をにぎやかすのは時間の問題となっております。また、大型ドラッグストアでは、十分な知識のない店員が不十分な説明で医薬品の販売を行っている店もあり、いよいよ消費者は自己責任において薬を購入する時代になりました。

 しかしながら、一方では、白内障治療薬という目薬があるんですけれども、これは本来粉末を目薬の中に溶かして点眼しなければ効果はないのに、粉末の薬だけを飲んで、水だけの目薬を点眼していたとか、座薬はおしりから差し込む薬にもかかわらず、正座をして薬をなめていたお年寄りがいたなど、これは笑い話を過ぎて、びっくりする話もたくさんございます。また、この後の質問にもありますが、インフルエンザの特効薬タミフルを服用した若者が異常行動を起こしたとか、インフルエンザにかかった人がアスピリンの入った解熱剤を服用すると急性脳症になる可能性もあり、副作用についてもよく理解する必要があります。副作用の全くない医薬品はなく、薬の効能や飲み方、副作用についての教育を義務教育の課程において行う重要性はますます高まってまいりました。

 フランスやアメリカでは、小学校の段階より薬についての授業をしていると聞いております。名古屋市を初めとして愛知県内の一部の学校では、学校薬剤師が授業を行うなど非常に熱心に取り組んでいる学校がございます。国も今年7月に財団法人日本学校保健会に委嘱し、薬に関する指導についての検討会を立ち上げ、薬の正しい使い方についての指導にかかわる検討を始めたところであります。私は、薬育について義務教育で1回は教えるべきだと考えますが、本市における薬育についての考えを教育長にお尋ねいたします。

 次に、市立大学病院における後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品の使用促進と代替調剤の導入についてお尋ねいたします。

 最近テレビで、「あなたの薬代がもっと安くなるかもしれません」、「ジェネリック医薬品をもっと身近に」と語りかけるCMをよく見かけるようになりました。ジェネリック医薬品、すなわち後発医薬品とは、新薬の特許が切れた後、同じ有効成分で別の製薬会社が売り出す薬のことで、開発費などが少ない分、値段も安くなっております。医薬分業も定着し、医療機関で処方せんをもらった患者が近くのかかりつけ薬局で調剤してもらうことも、今や珍しくなくなりました。薬剤費は今や総医療費の約2割を占め、国におきましても医療費抑制のための有効な対策として後発医薬品の使用を促しております。

 しかしながら、医療現場において後発医薬品の使用がなかなか進んでいないのが実情であります。これには医師の側に後発医薬品に対する不安があるのではないかと推察いたしますが、後発医薬品の成分の有効性及び安全性につきましては確認されており、決められた試験を行い、厚生労働省により承認を受けたものでなければ医薬品として使用されることはありません。また、市立大学病院を初めとする特定機能病院にとりましては、入院患者の注射薬や内服薬に後発医薬品を使用すれば、先発医薬品に比べ費用が少なくて済むとともに、外来患者の場合にも後発医薬品を処方すれば、処方せん料の加算が受けられるなど、病院の経営改善にもつながります。患者の自己負担の軽減、医療費の抑制、さらには病院の健全経営といった多くのメリットがある後発医薬品の導入につきまして、名古屋市立大学病院においてぜひとも積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、現状と今後の考え方について、市立大学事務局長にお尋ねをいたします。

 また、今年10月の中央社会保険医療協議会、いわゆる中医協の小委員会において、医療費抑制の一方策として代替調剤を認めたらどうかという提案がなされました。通常は医師が商品名を指定し処方せんを書き、薬剤師はその医薬品を処方しなければなりませんが、代替調剤とは、薬剤師と患者の相談のもと、先発医薬品か後発医薬品かを選択できるシステムであります。後発医薬品のシェアが50%を超えるアメリカなどでは、制度としてこの代替調剤が認められており、日本でも横浜市が積極的に取り入れ、横浜のある病院では、患者が希望すれば院外薬局における後発医薬品の調剤を認めております。この代替調剤につきましては、医師、薬剤師及び患者の3者の間の理解と協力が必要であるため、制度として定着するまでにはいましばらく時間がかかると思いますが、この代替調剤の導入につきまして、市立大学病院としての考え方を市立大学事務局長にあわせてお尋ねをいたします。

 最後に、本市のインフルエンザ対策についてお尋ねいたします。

 いよいよインフルエンザの流行する季節が近づいてまいりました。昨年は全国で1000万から1500万人がインフルエンザにかかり、毎年のように多くの高齢者が亡くなっております。本市では高齢者に対するワクチン接種の助成や、タミフルの開発、発売により、インフルエンザに対する予防及び治療もしっかりと行ってまいりました。しかし、今年は新型インフルエンザの流行が大変心配されており、ワクチンも早々と不足しぎみで、またタミフルの備蓄、副作用など、連日インフルエンザ関係の記事がマスコミで流れ、インフルエンザパニックにさえなりつつあります。

 新型インフルエンザは、毎年流行する従来のインフルエンザと異なり、人が免疫を持っていないタイプのもので、鳥インフルエンザウイルスが人や鳥類の体内で変異し、人から人へと感染する新型インフルエンザウイルスになり感染するもので、過去には1918年のスペイン風邪や、最近では1977年のソ連風邪など世界的に流行し、多くの死者を出しました。そんな恐ろしい新型インフルエンザが大流行するのではと指摘をされておりますが、現時点では新しいワクチンの開発も間に合わず、もし大流行した場合、全国で2500万人が感染し、最大で64万人の死者が出るとも予想されております。国からも新型インフルエンザ対策として今月14日に行動計画が発表され、今後いろいろな対策がなされていくと思いますが、真っ先に行っているのが抗ウイルス剤タミフルの備蓄であります。

 この薬は新型インフルエンザにも効くとされ、国と都道府県で来年度までに1050万人分を備蓄する目標を打ち出しました。しかし、この薬はスイスの製薬会社が製造したものを日本のメーカーが輸入販売しているもので、既に世界じゅうから注文が殺到し、今後日本にどれほど輸入されるのか、全くわかりません。今現在、県内の備蓄量はゼロ、在庫量は卸のベースで12万人分と全く不足している一方、買い占め防止のため、厚生労働省からは、一部の医療機関が薬を過剰に抱え込まないようにとの通達を出しました。タミフルは、発症後48時間以内に服用しないと効果がなくなり、現状では大流行した場合、医療機関に行っても薬がないことも予想されます。

 そこで、1点お尋ねをいたしますが、市民がインフルエンザパニックを起こさないためにも、本市の新型インフルエンザ対策、特に薬の備蓄を含め、現在どのような状況なのか、また、最悪の状態を想定したときの対策についてお聞かせください。

 最後に、肺炎球菌ワクチンの公費助成についてお尋ねをいたします。

 このワクチンは肺炎などの感染症を予防するワクチンで、インフルエンザにかかると肺炎を引き起こす要因となることから、両方のワクチンを接種するとより高い肺炎予防効果が得られるとされております。1回の接種で5年から8年の免疫が持続すると言われ、特に高齢者にはお勧めのワクチンとして、アメリカでは65歳以上の45%以上の人が接種済みとされておりますが、1回7,000円から8,000円と高く、日本ではまだまだその存在が知られておりませんでした。しかし、最近マスコミで取り上げられ、私も早速資料を取り寄せたところ、既に今年9月現在、27市町村でこのワクチンの公費助成が行われ、11月からは東京都目黒区、広島県呉市でも2,000円から3,000円の助成が始まりました。北海道瀬棚町では、このワクチンの公費助成により老人医療費がピーク時の半分に減ったとの記事も載っております。高齢者の方へのこのワクチンの公費助成は、インフルエンザや肺炎を予防するのに大変有効な手段だと思いますが、他の政令都市に先駆けて行うつもりはないのか、お伺いをいたします。

 これで、1回目の質問を終わります。(拍手)



◎教育長(岡田大君) 小学校における薬育についてお尋ねをいただきました。

 薬は使い方を誤れば効き目がなくなるだけでなく、その副作用によって重大な事故につながるおそれがあるため、学校において薬に関する指導を行うことは大切なことと考えております。そのため、学校において保健の授業や特別活動の中で、病気に合った薬を決められた量で正しく服用することや、薬は水で飲まないと害が生ずる場合もあることなど、児童生徒の発達段階に応じて指導しているところでございます。そのほか、保健だよりを通じまして家庭へも薬についての知識や理解を深めるよう働きかけたり、また学校薬剤師の方々が、直接児童生徒に対して薬の種類や薬と体の関係についてお話をいただいている学校もございます。

 一方、整腸剤など医薬品の一部が医薬部外品に移行し、コンビニでも薬が容易に購入できることになり、児童生徒が気軽に薬を手に入れ服用することも予想されることから、文部科学省において、発達段階を踏まえた医薬品の正しい使い方に関する指導について検討がなされております。教育委員会といたしましても、今後こうした検討状況を踏まえながら薬に関する指導の内容、方法等の一層の充実に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。



◎市立大学事務局長(尾崎憲三君) 市立大学病院における後発医薬品の使用促進と代替調剤につきましてお尋ねをいただきました。

 後発医薬品の採用につきましては、従来から病院内の薬事委員会におきまして、安定供給されること、副作用等に関する情報が十分提供されることなどを基準として慎重に審議の上、採用を決めているところでございます。本年11月現在では71品目を採用しているところでございますが、患者様の自己負担の軽減、病院としての経営改善効果などのメリットがありますことから、今後病院内で目標を定めまして、計画的な導入に努めてまいりたいと考えております。

 次に、代替調剤導入についてでございますが、代替調剤につきましては現在国において検討が進められているところでございます。薬の処方せんを発行した医師が、院外薬局でどの後発医薬品が調剤されたのかわからないこと、薬局側も品ぞろえ、在庫管理といった受け入れ体制の確立が必要であること、さらには副作用が発生した場合の責任の所在が不明確となることなど多くの課題もございます。今後、他の病院の事例などを踏まえ、薬剤師会との調整を図りながら研究してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) インフルエンザ対策について、2点お尋ねをいただきました。

 まず、薬の備蓄についてでございます。先ほども議員の御指摘のとおり、国は本年11月14日に抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を含めました新型インフルエンザ対策行動計画を策定いたしました。この計画におきまして、薬の備蓄は国と都道府県が行うことと定められておりますが、現在愛知県においては備蓄が進んでいないというように聞き及んでいるところでございます。本市は愛知県に対し、早期に必要な量が確保されるよう要請してきたところでございますが、改めて強く要請を行うとともに、製薬会社に対しましては、市内の医療機関で薬が十分確保できるよう働きかけを行ってまいります。

 また、新型インフルエンザが国外で発生し、感染が拡大する場合や、万が一感染が国内で確認された場合などには、その発生状況に応じて対策本部を設置し、迅速な情報収集に努めるとともに、国、県との連携のもとに的確な対応を図ってまいりたいというように考えております。さらに、市民の方に対しましては、従来からインフルエンザに関する情報提供や相談を保健所で実施しておりますが、今後新型インフルエンザにつきましては、最新情報をホームページなどで随時提供するとともに、保健所におきまして新たに相談窓口を設置するなど、新型インフルエンザに対する感染不安の解消に努めてまいりたいというように考えております。

 次に、肺炎予防のワクチンについてでございます。国の予防接種に関する検討会におきましては、肺炎球菌ワクチンを予防接種法に含めることについての検討が進められておりまして、現時点では、さらにワクチンの有効性、安全性などの研究成果を収集することが必要であるというような報告がされております。お尋ねいただきました肺炎予防ワクチンの公費助成につきましては、国における検討結果やワクチン接種を既に実施している自治体の状況を見きわめるなど、今後の研究課題とさせていただきたいというように考えております。

 以上でございます。



◆(稲本和仁君) それぞれ御答弁をいただきました。

 けさ、再度メーカーに確認いたしましたところ、明日30日に国と各県の実務者との連絡会が行われるとのことでございますが、現在も県からの注文もなく、仮に今注文があっても、今シーズンの納入は無理とのことでございました。これがこのタミフルでございます。ただ、通常のインフルエンザに関しましては、若干の品切れはあっても、品薄になっても、今シーズンは何とか間に合うだろうと、そんな報告をいただきました。しかし、私は今ここにインフルエンザをはかる検査キットというのを持っておるんですけれども、これはA型、B型のインフルエンザには反応しても、新型のインフルエンザには反応いたしません。新型インフルエンザかどうかということは、血液検査をして体内にウイルスがあることがわかって、大体2週間ぐらいかかるんですけれども、そこで初めてそれが新型インフルエンザかどうかということがわかるわけでございます。ですから、現時点ではただの風邪なのか、新型インフルエンザなのかを見分ける方法がございませんし、昨年の例を見ますと、A型にかかって、さらにB型にかかったという方も見えます。恐らくことしもA型にかかって、また新型にかかる、そういう可能性も十分秘めておるわけでございます。

 それからもう一つ、大流行した場合、最悪、市の職員の25%が寝込んでしまったら、市の機能は一体どうなるんだろうか、全く麻痺してしまうんじゃないかなというふうに思っております。インフルエンザウイルスというのは非常に感染力が強く、短期的に多数の患者が医療機関に押し寄せることが予想されます。既に通常のインフルエンザの発症も報告されており、市民の皆さんに不安を抱かせないためにも、迅速かつ確かな情報を常に御報告いただきますように要望したいと思います。

 また、肺炎予防ワクチン、これは65歳以上の26万人の調査の結果、ワクチンの接種によりまして肺炎による入院率が約36%、死亡率は約57%軽減しているというデータもあります。もちろん研究をすることは重要なことでありますけれども、研究、研究と言っておる間に、またことしも多くのお年寄りが肺炎で亡くなる、そんな悲劇にならないように、このワクチンというのは計画生産ですので、ことしやってももう来年しか間に合いません。来年やっても再来年しか間に合いません。1年1年おくれていきますので、ひとつ十分に研究を重ねていただきまして、なるべく早期の公費導入の方を検討していただきますように要望いたしまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(佐橋典一君) 次に、三輪芳裕君にお許しいたします。

     〔三輪芳裕君登壇〕



◆(三輪芳裕君) お許しをいただきましたので、通告の順に従いまして質問をさせていただきます。

 まず初めに、エコスクールの整備推進についてですが、地球温暖化や異常気象など環境問題に関心が高まる中で、学校の環境教育もさまざまな取り組みがなされております。本市におきましては、なごやスクールISOという、学校において二酸化炭素削減に向けたごみ減量、節電、節水などの環境負荷の削減や環境保全に対する主体的な取り組みを実践しています。この取り組みで多くの児童生徒の意識が、「特別なことをする」から「当たり前のことをする」に変わり、取り組みが習慣化されるようになるなど、効果的な事業になっているとし、行政評価におきましてはBの評価をされております。

 また、山梨県の押原小学校では環境教育の先進校として、自然エネルギーを最大限に活用したエコスクールとして整備され、児童らが学校自体を生きた教材として身近に感じ、考えることができる学校として全国から注目されています。この学校では、地域のシンボルとして定着している全長23メートルほどの展望台「蛍の櫓」があり、太陽光パネルの発電によって夜間には蛍が光っているように輝いています。また、井戸水をパネルに流し、周囲を冷却、除湿して体感温度を下げる井戸水冷房装置や、雨水槽に貯留した雨水などを屋根に噴射することで室内の温度を下げる屋根散水や、トイレの洗浄水や散水にも広く活用しています。そして、年間ほぼ一定の地中温度を有効利用し、アースチューブといった地中のパイプから室内に暖気や寒気を取り込むなど、地熱利用にも取り組んでいます。さらに、夏季に校舎内にこもる熱気などを夜間のうちに窓から自然換気するナイトパージや、直射日光による室内の温度上昇を和らげるため、屋上やテラスに植栽し、冷暖房などの省エネ効果を目指す屋上緑化を備えています。そして、1日の発電力量や、石油を燃焼させたらどのくらい二酸化炭素が発生するのかが一目でわかるエコ表示システムを職員室の前に設置しています。まさしく環境への負荷が少ない学校、エコスクールとして、次世代環境対応型校舎と言える学校であります。

 文部科学省の調査研究協力者会議の報告書の中で、エコスクールの意義について、「学校の建設・使用・解体に要するエネルギー・資源使用量の全体の増加をできる限り抑えることにより、環境負荷の低減ができる」とあり、「また、地域施設としても使えるよう高機能化することによって別の地域施設建設のために必要だったエネルギーを使わなくて済むようにし、その敷地造成による環境破壊をくい止めることができる。」そして、校地の地域環境への貢献ができる。「学校ビオトープ整備を通じて、児童生徒、学生は地域の自然を学び、ひいてはこれを自らが守り育てることに繋がっていく。また、自然と共存したまちづくりの拠点として、学校と地域を結びつける契機ともなり得る。」「地域の人々が環境・エネルギーについて学ぶことのできる場を提供する」などとメリットを挙げています。地域住民に対し、また次世代を担う子供たちに対し、環境、エネルギー消費に対する関心を高め、認識を深めていく学習の場として、エコスクールのシンボル性及び実物教材としての施設機能の果たす役割は大きいと考えます。

 本市においても積極的なエコスクール整備推進に取り組むとともに、省エネルギーの施設や設備を学校教育の生きた教材として活用していくお考えはないか、教育長の御所見をお伺いいたします。

 次に、AED(自動体外式除細動器)の普及と講習についてお尋ねいたします。AEDに関しては今までに議会で取り上げられておりますが、別の視点から質問をさせていただきます。

 名古屋新世紀計画2010には、救命率を向上させていくために、救急隊到着までの間に市民が適切な応急手当てを行うことができるよう、応急手当て技術の普及を積極的に推進していくとあります。また、救急隊の出動要請に対して平均6分以内に救急現場に到着することができるよう、救急隊の増隊、帰署途上の救急隊の効率的運用などにより、救急体制を強化していくとあります。

 しかし、この6分以内が、救急隊の要請増加により6分以上かかるケースがふえてきているとのことです。救急隊が現場に到着するまでの時間が遅くなってきている中、その到着までの時間の対応が非常に大切になってきます。到着まで何をしてよいのかわからず、何もしないでただ茫然と立ち尽くすのが普通ではないでしょうか。実際に救急隊到着前に付近にいた人がAEDを使用すれば、何人かは生存の可能性があったと推測できる事例があったそうです。AEDがそばにあり、AEDの講習を受けていれば、何も憶することなく救命行動に移ることができるのではないでしょうか。かけがえのない命を救うためにも、身近にできることから始めてはいかがかと思います。

 現在、AEDの講習ができる、消防局が認定している応急手当普及員は447名おられます。そのうちで名古屋市の職員は99名です。名古屋市の職員の数は全体で約3万人見えるそうですが、さまざまな職場でAEDの必要性に迫られる部署におられる方も多いかと考えます。名古屋市民を安心で安全に守っていくためにも、大切な名古屋市民のとうとい生命を守るAEDの講習を、まずみずから率先して受けていくのが職員としての務めではないでしょうか。そしてまた、身近に講習が受けられるように、講習のできる人、すなわち応急手当普及員をふやしていかなければならないと思います。各局内において応急手当普及員をふやし、各局内でAEDの講習を行っていけば、たくさんの人がAEDの知識を持つことになり、市民にも普及していくと考えますが、全庁的にAEDの講習を進めていくための音頭をとっていかれるべき責任者であります市長にお考えをお伺いいたします。

 また、講習を受ける人がふえても、いざとなったときに近くにAEDの器材がなければ何ともならないわけであります。仙台市ではことし、AEDを市立の全中学・高校・養護学校、計70校に1台ずつ配備したと聞いております。また、AEDの使い方を含めた救命講習会を教職員だけではなく生徒も対象にして行っているとのことです。市民の間では、学校は災害時の避難所にもなっているので、AEDがあると心強いとの声が上がっているそうです。

 本市においても、小中学生が救命講習の中でAEDの講習も受けていると伺っています。しかし、激しい運動で心臓発作になりやすいのは、むしろ小中学生よりも高校生に多いとのことです。それならば、まず高校にAEDを設置すべきだと思いますし、高校の教職員を初め高校生にAEDの講習を受けてもらうべきだと思います。社会に出る前に危機意識を持ち、緊急時の対処能力を高めておくことは有意義だと考えます。AEDの講習を通して自分にも救える命があることを学んでもらうことが大切だと考えますが、教育長のお考えをお伺いいたします。

 次に、本市としての国民保護業務についてお尋ねいたします。

 ことし7月にイギリスのロンドン市内の地下鉄等において同時爆破テロが発生し、10月には風光明媚で知られるバリ島で爆弾テロがあり、日本人にも死者が出ました。そして、今月9日にはヨルダンのアンマンで、3軒の高級ホテルをねらった同時自爆テロで57人の方が亡くなりました。事件直後に犯行声明が出されましたが、こうしたテロには親米国家やイスラエルと比較的良好な関係にある国がねらわれているとの報道もあります。

 武力攻撃やテロ等から国民の命や財産を守るため、平成16年9月に国民保護法が施行され、ことしの3月には国民の保護に関する基本指針を閣議決定しました。この指針を基礎にして、都道府県は今年度中に、市町村も来年度中には国民保護計画を作成することになっています。この国民保護法には、国民の生命、身体及び財産を、ゲリラによる攻撃、弾道ミサイルによる攻撃などの武力攻撃事態や、ターミナル駅爆破、サリン等の大量散布などのテロ攻撃などの緊急対処事態から保護するための国や地方公共団体などの重要な役割を、「避難」、「救援」、「武力攻撃に伴う被害の最小化」の三つの柱として定めています。台風、地震などの自然災害ではなく、有事であります。この有事に対して本市は、今後危機管理体制及び防災体制なども活用しながら全庁的に取り組んでいかなければなりません。いざ有事となったとき、名古屋市220万市民の生命と財産を守るために、一体どのように市民を安心させ、安全に守っていかれるのか、松原市長の意気込みをお聞かせください。

 また、自然災害ではない有事に関して、市民の皆様は別世界のように思われるかもしれませんが、いつ、どのようなことが起こるかわかりません。市民の皆様にどのように普及及び意識啓発をしていかれるのか、そして同法律においては安全確保配慮義務を定めていて、通常の災害に比べて安全確保には特に注意が払われることになっております。そこで、避難の誘導、被災者の救助などにおいても、平素から地域で活動している消防団の皆様や自主防災組織、さらにはボランティアなどによる協力が期待されるわけでありますが、このように協力をいただく方々にどのように理解をしていただき、意識啓発をしていかれるのか、消防長にお尋ねをいたしまして、第1回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



◎市長(松原武久君) AED(自動体外式除細動器)の普及と講習会に関しまして、特に名古屋市職員への普及、講習会についてお尋ねをいただきました。

 本市では、本年4月から普通救命講習、上級救命講習及び応急手当普及員講習のカリキュラムに自動体外式除細動器(AED)の使用方法を組み入れまして、救命の現場に居合わせた方々によるAEDを用いた除細動が積極的に行われるよう、普及啓発に努めているところでございます。また、本年10月末現在で、本市職員のうち、AEDの使用方法を含む各救命講習の受講者は2,799人でございまして、AEDの使用方法を指導できる応急手当普及員等は1,048人となっております。なお、本年11月11日にはレインボープールにおきまして、普通救命講習を受講した職員が心肺停止状態に陥った利用者に対し、AEDを用いて除細動を行ったと、こういう事例がございます。この事例のように、適切な作動をさせることによって人の命を救うということができるわけでございます。

 AEDを設置した施設においてAEDを用いた除細動が迅速かつ的確に行われるように、数多くの職員が救命講習を受けるということは必要であるというふうに考えております。AEDを設置した施設職員はもとより、救命の現場に居合わせる可能性のある数多くの職員が普通救命講習を受講することで、AEDを用いた除細動を迅速かつ的確に行えるようにすることは重要であると考えます。したがいまして、各局において応急手当普及員を養成し、より多くの普通救命講習を開催できるよう、消防局を中心として全庁的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 次に、本市としての国民保護業務に関しまして、私の心構えをお尋ねいただきました。

 本市におきましては、平成13年9月11日の米国同時多発テロを機に、テロ対策特別本部を設置いたしまして、その後、より幅広い危機に対応するために、引き続き私を本部長とする危機管理対策本部に衣がえをいたしまして、テロなどの危機発生時には迅速、的確に対応していくということにしております。本年7月にロンドンで同時多発テロが発生した際にも、危機管理対策本部において全庁的にテロ災害対策の再確認及び徹底を行っておりまして、テロなどに対する備えの大切さを痛感しているところでございます。

 平成16年9月に施行されました武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、通称国民保護法でございますが、これに基づきまして本市は国民保護協議会条例などの関係条例を制定するとともに、その後に国民保護協議会の開催、国民保護計画の作成、そして計画に基づく訓練などに取り組んでまいるつもりでございます。市民の安心・安全のために、いかなる危機に対しましてもその対応策を準備しておくことが、自治体における重要な責務であると考えます。有事の際には訓練以上のことは絶対できない、こういう考え方に立って、本市が国民保護計画を作成していく際には、テロや武力攻撃といった危機における市民の意識などを考慮しながら、私が先頭に立って全庁的に取り組んでいきたいと考えているところでございます。

 なお、付言でございますけれども、災害に関しての情報の伝達に関しましては、既にその場合を想定いたしまして、ビデオ撮影がしてありまして、その問題が起きたときには直ちに大型映像装置に流れるように、今手配がしてあるところでございます。

 以上でございます。



◎教育長(岡田大君) 教育委員会に2点のお尋ねをいただきました。

 まず、エコスクールの整備推進についてでございますが、環境首都を目指す名古屋市の子供たちにとって、環境への負荷の少ない学校、すなわちエコスクールの推進は、環境問題を身近に感じるきっかけにもなりまして、学習への意欲を高める上で非常に効果的なことと考えております。現在、学校では児童生徒が二酸化炭素削減に向けたごみ減量や節電など、すべての学校においてなごやスクールISOに取り組むなど、環境教育の充実に努めているところでございます。また、屋上緑化、雨水利用、太陽光発電装置など環境に優しい施設・設備も小中学校の新築、改築に合わせて整備を進め、環境教育に活用しているところでございます。

 御指摘のエコ表示システムでは、本市でも一部導入しております太陽光パネルによる発電量の表示に加えまして、雨水利用量などの省エネ効果も複合的に表示されることになります。こうした環境の負荷が一目でわかる装置は環境教育の生きた教材となることから、この装置の設置も考えてまいりたいというふうに考えております。今後とも新築、改築の際にはこうしたエコスクールの整備を一層進め、環境教育に役立ててまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 次に、AEDに関する高等学校における対応についてでございますが、呼吸停止、心停止などの緊急時において、人工呼吸や心臓マッサージなどの処置を状況に応じて適切に実施できるよう応急手当て法を習得することは大切なことと考えており、現在、中学校や高校におきまして学習指導要領に基づき、保健の授業の中で、人体模型を用いるなどして緊急時における人工呼吸や心臓マッサージを初めとした応急手当ての手順や方法を学習しておりますが、今後はAEDの取り扱いにつきましてもこうした学習の中で取り上げていくことが必要であると考えているところでございます。

 高校を初め学校では、教職員を対象とした校内研修会を随時開催し、心肺蘇生法を初めとした応急手当ての習得に努めているところでございます。また、AEDの取り扱いにつきましても昨年度、体育の部活動顧問等を対象とした研修会に取り入れたほか、消防局主催の応急手当普及員講習会への参加も指導しているところでございます。今後は、当面部活動などで激しい運動を行う機会の多い高等学校を対象にAEDを配置し、教職員及び生徒のAEDに対する理解を深めさせていきたいと考えておりますので、御理解賜りたいと思います。



◎消防長(田中辰雄君) 国民保護業務に関する普及啓発につきましてお尋ねをいただきました。

 国民保護業務の市民の方々への普及啓発につきましては、国や県が作成したパンフレット等の配布、広報なごやへの、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、いわゆる国民保護法についての解説の掲載や、本市のホームページに国民保護に関する情報の掲載を行ってきたところでございます。また、消防団につきましては国民保護法において、本市職員と並んで重要な役割を担うことと定められておりますので、消防団長会議などにおきまして法律の概要などについて説明を行ってまいりました。国民保護の措置につきましては、市民の方々の御理解と御協力が大変重要な要素であると考えているところでございます。したがいまして、今後とも引き続き市民の方々への情報提供に努めてまいりますとともに、消防団並びに自主防災組織及びボランティアの方々に対しましては、適宜必要な情報を提供させていただき、御協力が得られるよう努めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◆(三輪芳裕君) 市長さん初めそれぞれの前向きな御答弁ありがとうございました。

 AEDの講習と国民保護業務に関しましては、市長が全庁的に取り組みをしていかれるとの積極的な御答弁をいただきました。どちらの施策も市民にとって安心・安全のための取り組みでありますので、着実な実現への行動をよろしくお願いいたします。

 また、エコスクールに関しましては、学校は地域の拠点でもありますので、だれもが身近に環境やエネルギーについて学べるような状況を整備していくのが行政としての役割ではないでしょうか。次世代の子供たちのためにも、また環境首都名古屋の未来のためにも積極的な取り組みをお願いいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◆(加藤一登君) この場合、暫時休憩されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○議長(佐橋典一君) ただいまの加藤一登君の動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○議長(佐橋典一君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。

          午後0時1分休憩

          −−−−−−−−−−

          午後1時2分再開



○議長(佐橋典一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 「議案外質問」を続行いたします。

 次に、黒田二郎君にお許しをいたします。

     〔黒田二郎君登壇〕



◆(黒田二郎君) 通告に従い質問します。

 最初に、民間指定機関における建築確認検査について、住宅都市局長に伺います。

 千葉県市川市の姉歯建築設計事務所がマンションなどの耐震性を示す構造計算書を偽造していた問題は、全国に波紋が広がっています。報道によれば、同設計事務所は、確認検査を行う民間機関の検査体制がずさんなことを見越し、書類を偽造していたことが明らかになっています。この背景には、1998年の建築基準法改悪で、それまで自治体が行っていた建築確認、完了検査を国などの指定を受けた民間機関でも実施できるようにした規制緩和がありました。建築確認とは、建物が建築基準法に基づく安全な設計になっているかどうかなどを検査するもので、安全の根本にかかわるチェックであります。

 耐震強度の偽装が次々と明らかになっている今回の問題では、偽造された構造計算書は、精査すれば計算の食い違いは発見できたと言われています。ところが、民間の指定確認検査機関イーホームズ株式会社が構造計算書の偽造を見逃していたのです。イーホームズは、国土交通省の立ち入り検査で、姉歯事務所がかかわった33件以外でも、10階以上の建物のほとんどについて実質的審査を行っていなかったことも明らかになっており、国土交通省は、事実上審査抜きが常態化している疑いがあると見ています。

 この問題は、名古屋市にとってもよそごとではありません。愛知県内全域を業務区域としている指定確認検査機関の中に、問題のイーホームズがあるからであります。

 そこで、まず伺います。名古屋市内において、イーホームズが建築確認を行った実績はどうであったのか、お聞かせください。

 次に、行政はどうか。私が当局に確認したところ、市に提出されるのは建築計画概要書だけで、構造計算の偽造までは調べられないということであります。現在の法制度と仕組みのもとでは、行政は全くなすすべがないのです。ある新聞は、規制緩和によってずさんな検査がまかり通るようになったとしたら、民間検査のあり方を含め、現在の検査体制をもう一度見直してはどうか、必要なら建築基準法の改正も検討すべきだと指摘しています。

 ところで、最高裁はことし6月、民間の検査機関が行った建築確認は自治体が行ったものとみなすとの決定を出したと伝えられています。民間の検査機関による行為であったとしても、自治体が結果責任を問われるわけであります。今回のような事件が繰り返されないためにも、建築確認は行政の責任で行い、公共の責任において市民の安全を守るべきです。

 そこで伺います。今回の事件を教訓に、政府に対し、建築基準法を改正し、規制緩和以前の状態に戻すことを要求すべきですが、いかがでしょうか、お答えください。

 次に、介護保険の制度変更について質問します。

 介護保険制度は、来春から大幅な制度変更が行われます。要支援の全員と要介護1の七、八割の人を新しい要支援者として、これまでの介護サービスから外し、新予防給付へ移行させるというものです。今このことをめぐって、高齢者や家族、介護サービス事業者、自治体関係者の間に不安の声が少なくありません。

 そこで、以下3点について健康福祉局長にお聞きします。

 その第1は、新しく創設される地域包括支援センターについてです。

 介護予防のサービス利用計画(ケアプラン)は、基本的に地域包括支援センターの保健師または経験のある看護師が作成をします。このサービス利用計画は、保健師1人当たりどれくらいの件数になるのか。名古屋市は、新予防給付の対象者は2万8600人と試算しています。地域包括支援センターは各区1カ所ないし2カ所、市内合計29の圏域に設置するとしていますが、単純計算では1カ所当たり1人の保健師等が1,000人近くも受け持つことになります。現在ケアマネジャーの標準担当件数は50件ですが、これさえ多過ぎるとして問題視されているのに、とても無理だとしか言いようがありません。ケアマネジャーに委託できるとはいっても、最終的に保健師が責任を持つことに変わりはありません。

 市町村が責任を持つとされている地域包括支援センターは、本来直営で設置し、運営すべきです。仮に委託で行うとしても、その圏域は責任の持てる範囲でなければなりません。各区1カ所ないし2カ所というのは、保健師等が受け持つこととなる件数を考えてみても、とても責任の持てる範囲とは言えません。国は、おおむね人口2万人ないし3万人に1カ所と想定しているようですが、本市に当てはめた場合、2万人に1カ所としたなら110カ所、中学校の数とちょうど同じになります。

 そこで質問します。地域包括支援センターは、その圏域を少なくとも中学校区単位にすべきだと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。

 第2は、新予防給付についてであります。

 新予防給付では、ホームヘルプなど既存サービスについて、介護予防の視点から内容や提供方法などについて見直しがされるとなっており、利用者、家族から、もうデイサービスに行けなくなるのかとか、ヘルパーさんに援助してもらえなくなったら生活できなくなるといった不安の声が少なくありません。一方で、新たに運動機能向上等のサービスが導入され、介護予防事業でも筋力トレーニングのメニュー等が予定されています。

 要介護度別の年齢割合を見ますと、要支援でも要介護1でも、80歳以上が5割を超え、75歳以上では75%を超えています。このような高齢者に筋力トレーニングが必要なのでしょうか。筋力トレーニングによって、かえって状態が悪化することの方が心配されます。また、国会では、厚生労働大臣が、必要なサービスは制限されないと繰り返し答弁しています。

 そこでお聞きします。保険者としての本市において、軽度者への介護サービスについては、必要なサービスが引き続き現行水準で受けられるようにし、筋力トレーニングなど予防給付メニューは、本人が希望しない場合はケアプランに含めないことが必要だと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。

 第3は、新予防給付の実施時期についてです。

 私は先ほど、地域包括支援センターについて、中学校区単位への設置を求めましたが、それには当然それだけの体制が必要となり、直ちにとはならないでありましょう。新予防給付について厚生労働省は、準備が整わない場合には2年間の猶予措置を認めています。新予防給付について十分な検討、準備を行い、体制が整うまでは実施しないことを求めますが、いかがでしょうか、お答えください。

 次に、病児・病後児保育について健康福祉局長にお尋ねします。

 名古屋市次世代育成行動計画(なごや 子ども・子育てわくわくプラン)では、病後児保育事業について、21年度までに5カ所で実施とありますが、果たしてこれで市民のニーズに対応でき、子育て支援策として十分なものと考えているのでしょうか。

 先週、10月にオープンした病後児保育室の利用者がわずか5人にとどまったことが発表され、市長のコメントとして、まだ風邪が流行する季節でないことや市内に1カ所しかないことなどを利用者の少ない原因と指摘し、市民のニーズはあるはずなので設置場所をふやすことも検討したいと述べたと伝えられました。

 私は今回、民間の小児科診療所で行っている病児・病後児保育所の状況を改めてお聞きしましたが、あるところでは、きのうも8人、きょうも8人と答えられ、別のところでは、毎日七、八人とのことでありました。私が昨年質問するに当たってお聞きしたときには、三、四人から五、六人と答えられていましたから、利用者は明らかにふえ続けています。市長の言うとおり、ニーズはあるのです。ただ、子供を預けて仕事に出かけるには、自宅や勤め先から遠ければ、利用したくとも利用できません。市長の言うとおり、設置場所をふやさなければニーズには対応できないことは明白です。

 そこで質問しますが、本当に使いやすい制度として定着させるためには、少なくとも各区に1カ所ぐらいの目標は掲げて当然ではないかと思いますが、いかがでしょうか、お答えください。

 病児保育については、これまでも私を含めて何人かの議員が実施を求めてまいりましたが、当局は必要性についてなかなか認めようとはいたしません。政令都市では多くのところで事実上行われていることであります。名古屋市内においても、民間の小児科診療所において自主的に行われています。市民のニーズがあるからです。病児保育についてもわくわくプランに位置づけ、実施すべきだと思いますが、いかがでしょうか、お答えください。

 病児・病後児保育に共通することでありますが、市民、企業、行政のパートナーシップと言いながら、このテーマに限っては、民間の力を活用するという考えがなぜ出てこないのか。現に実践している民間の小児科医院等に委託するとか、あるいは支援するとかすれば、すぐにでも施策を前進させることができるではありませんか。試行的実施というのは、民間で既にやられていることです。民間でやっているところの話を聞き、応援するくらいのことがなぜできないのか。民間への委託もしくは支援策についてどのようにお考えか、お答えください。

 これで私の第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 民間指定機関における建築確認、検査についてのお尋ねをいただきました。

 まず、御指摘の民間指定機関でありますイーホームズの名古屋市内における建築確認の実績についてでございますが、平成16年度に3件、平成17年度は現時点で6件の、合計9件ございます。なお、この9件につきましては、姉歯建築設計事務所が関係した物件ではございません。

 次に、建築基準法の改正について国に要請すべきであるとの御指摘でございますが、今回のような問題が生じることのないよう、国におきまして、社会資本整備審議会建築分科会に専門部会を設置いたしまして、建築確認制度の運用の検証、それから改善の検討に加え、指定確認検査機関制度や建築士制度などの検討も行うということを表明しております。本市といたしましても、国に現場の実情を踏まえた意見等を伝えるとともに、こうした検討経過を見守ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 介護保険制度、特に来年4月からの制度改正、それと病児・病後児保育につきまして、大きく2項目お尋ねをいただきました。

 まず、介護保険制度についての3点のお尋ねにお答えをさせていただきます。

 一つ目の地域包括支援センターについてでございます。

 今回の介護保険制度の改正におきまして、新たに創設をされます要支援1及び要支援2の方につきましては、従来の介護保険給付にかわりまして新予防給付が適用されます。この新予防給付に関するケアマネジメント業務は、地域包括支援センターが実施することになります。この業務のうち、介護予防サービス計画の原案を作成することなどは居宅介護支援事業所に委託することができると、このようになっております。

 また、地域包括支援センターについては、都市部等の人口密集地域の場合、1カ所当たりの人員体制を強化して、担当圏域の人口を大きくして設置すること、つまり箇所数を少なく設置することができると、そのようにされております。

 本市では、現在高齢者のさまざまな相談に応じるため、在宅介護支援センターを設置しておりまして、来年度以降設置されるこの地域包括支援センターは、この在宅介護支援センターの機能に新たに介護予防機能等を付加したものとして想定されております。このため本市といたしましては、新たに設置する包括支援センターは、この在宅介護支援センターからの移行を基本として各区1ないし2カ所考えているところでございます。

 地域包括支援センターには、社会福祉士、主任介護支援専門員、保健師等を各1人配置することを基本とされております。しかしながら、本市においては、対象となる高齢者数に応じまして必要な保健師等を複数配置することで、介護予防マネジメントに関するサービスを十分提供できると、そのように考えております。

 あわせて本市では、267カ所の居宅介護支援事業所を高齢者福祉なんでも相談所として位置づけておりまして、この相談所を地域包括支援センターのブランチとして活用し、市民の方の利便を図ってまいりたい、そのように考えておるところでございます。

 次に、新要支援者へのサービスについてお尋ねをいただきました。

 今回の制度改正は、介護保険制度が将来にわたって持続できますように、予防効果が見込める方については予防を重視したサービス内容に変えるものでございます。具体的には、国の考え方によりますと、新予防給付は通所サービスが主なものでございまして、例えばデイサービスの利用の場合、従来のサービスに加え、機能回復や栄養改善等のメニューを利用者の要望を聞きながら行っていくものでございます。

 新たに創設されます新予防給付の具体的なサービス内容は、現在国においてモデル事業などの結果をもとに検討中でございますので、その状況を注視している段階でございます。国の資料によりますと、適正なマネジメントに基づいて提供されるサービスは引き続き認められ、また、予防事業の利用については強制されることはないと聞き及んでおりますので、よろしくお願いをいたします。

 介護保険の3点目、新予防給付の実施時期についてお答えをさせていただきます。

 今回の介護保険制度の改正は、急速な高齢化の進展を見据えまして、制度の持続性を高める観点から、要介護状態の予防、改善を重視した制度への転換を図るものでございます。

 本市の要支援・要介護者の数は、5年前の法施行時の平成12年3月末では約2万7000人でございました。本年9月末では約6万5000人と2.4倍に増加をしております。また、保険給付費も、平成12年度は約470億円でしたが、平成16年度は約856億円と1.8倍に増加をいたしております。

 要支援・要介護者及び保険給付が急増していく状況の中で、今後もこの介護保険制度を持続させていくためには、早急に介護予防に取り組む必要があると、そのように考えております。そのため本市におきましては、平成18年4月から介護予防の中核となります地域包括支援センターを設置し、新予防給付を実施していく予定でございますので、お願いをいたします。

 次に、病児・病後児保育について3点お答えをさせていただきます。

 まず、病後児保育の整備目標についてでございます。

 病後児保育につきましては、「なごや 子ども・子育てわくわくプラン」の重点事業の一つとして掲げ、平成21年度までに5カ所設置する目標を設定しております。このプランの初年度に当たる平成17年度は、病後児保育モデル事業として、この10月から城北病院敷地内におきまして病後児保育室「すくすく北」を開設いたしました。

 本市としては、まずは10月から開始いたしましたこのモデル事業の中で、利用者の意向や病気回復期における適切な保育のあり方、さらには派遣型であるのびのび子育てサポート事業との連携の方策などについて検証する必要があると考えております。

 2点目の、病児保育の実施につきましては、発熱等で治療が必要な乳幼児を保育することでございますが、国の乳幼児健康支援一時預かり事業では、病気の回復期を原則的にその対象としているところです。また、育児・介護休業法が平成16年12月に改正され、本年4月から事業主に対し、就学前の子供の看護のための休暇制度が義務化されました。

 こうした状況から本市としては、病気のときの子供の身体的苦痛に加え、心理的にも不安定状態にあるといった子供の視点を踏まえるとともに、子供の看護休暇制度への取り組みを含めた、働き方の見直しの進展を見守ってまいりたいと、このように考えております。

 最後に、病児・病後児保育の民間への委託の問題についてお答えをします。

 一部の医療機関におきまして、独自に病気の子供を預かる取り組みがされていることは承知をいたしております。本市としては、まずは病後児保育のモデル事業を実施していく中で、さまざまな課題を検証していく必要があると考えております。今後、この事業を拡充する際には、民間を含めた運営方法や施設配置の考え方など、病後児保育のあり方について総合的な視点から検討していきたい、そのように考えております。

 以上でございます。



◆(黒田二郎君) 介護保険について、包括支援センターの保健師は、対象となる高齢者数に応じて必要な保健師等を複数配置するとの考えを示されましたけれども、アセスメントからプラン作成まで、すぐ準備に取りかからなければなりませんから、これは将来のこととされたのでは間に合いません。スタート時から具体化されるべきであるということを強調しておきたいと思います。

 病児保育について、前向きの答弁が返ってこないのは大変残念に思います。子供が突発性の病気になったりしたときに、簡単に仕事も休めない。そのときに病児保育という制度があれば、それが子育て支援策なのではありませんか。今の答弁で、民間を含めた運営方法やあるいは施設配置の考え方として総合的な観点から検討していきたいと、このように述べられましたけれども、他都市における病後児保育は実態として病児への対応も行っています。そしてまた国も、来年度概算要求の中で、病児・病後児保育という言葉を使っています。このことも踏まえ、病児も視野に入れた対策、対応を強く求めておきたいと思います。

 指定民間検査機関の問題で再質問いたします。

 今、小泉構造改革の中で、官から民へという言葉がはやし立てられています。何でもかんでも官から民へというのは間違っています。今回の事件は、官から民へという、まさにそのはしりとして行われた規制緩和がもたらしたものだと言わなければなりません。人の命と安全にかかわるような規制緩和はすべきではありません。官から民へと言う前に、住民の生命、財産にかかわる仕事は行政の責任において全うすべきではありませんか。これは行政の最高責任者である市長にお聞きをいたします。お答えください。



◎市長(松原武久君) 民間の指定機関における建築確認検査について、現制度に対する考え方をお尋ねいただいたと、こんなふうに思います。

 この問題は、官とか民とかという問題よりも、今回のことは建築確認業務のあり方そのものの問題が出てきている、こんなふうに考えております。このようなことから、先ほど局長が答弁いたしましたように、国においては、建築確認制度や指定確認検査機関制度など、そういう検討を始めると、こういうことでございます。本市といたしましても、そうした動向を注視してまいりたい。と同時に、私どもの検査確認にかかわる実態等につきまして意見は申し上げてまいりたい、こんなふうに思っております。



◆(黒田二郎君) 市長のお言葉ではありますが、私は、この市長のただいまの答弁に対して反論しておきたいと思います。

 建築確認というのは、行政に出すと、きちんと調べるから時間がかかる。民間の方が早くおりるというので民間へとなる。私はきのう、当局からいただいた資料を見て驚きました。本市における確認申請件数、昨年度1万2000件のうち、行政に提出されたものはわずか1,600件、14%にしかすぎません。

 私は、今回の事件が教えた教訓、官から民への弊害、安全よりも速さとコストが優先される、このことは本市における行政評価やあるいは外部評価にも相通ずるものがあるということを指摘して、質問を終わります。(拍手)



○議長(佐橋典一君) 次に、須原章君にお許しをいたします。

     〔須原章君登壇〕



◆(須原章君) 議長のお許しをいただきましたので、私は通告に従いまして、戦争に関する資料館の推進について質問いたします。

 私は、この問題について、平成13年11月定例会におきまして、当局の考え方と方針について問いただしましたが、いまだもって一向にその方向性が見えず、推進が図られていない現状を憂えて、あえてこの機会に再度問いただし、基本的な考え方と今後の方針を明確にしておかなければならないと考えたからにほかなりません。

 我が国は戦後60周年を迎え、戦後半世紀余りとなり、今や戦争を体験していない人が国民の過半数を超えました。あの悲惨な、そして愚かな戦争と言っても実感がなく、戦争の記憶の継承が十分でないことから、戦争を正当化しようとする考え方と動きがあるのが最近であります。まさに今や戦争の教訓と平和への願いが風化してきているのが現状であります。このようなときこそ、戦争の残した教訓や平和のとうとさを学び、それを次世代へ引き継いでいく施策と行動が急務であると思うのであります。

 名古屋市では既に昭和38年9月、平和都市宣言をこの名古屋市会で行っております。さらにこの理念をもとに、戦争資料館の整備をめぐって、平成7年、名古屋市会において請願が全会一致で採択され、平成8年12月に戦争に関する資料館調査検討委員会において資料館の基本理念について報告書が提出され、さらにより具体的な施設像についての検討を行うことを目的として、平成9年8月に愛知県及びこの名古屋市の依頼により検討委員会が設置され、戦争に関する資料館の基本計画及び戦争に関する資料の収集方針について検討が重ねられ、その報告書が平成11年3月に提出されているのであります。

 これらの経過をかんがみて思うに、これだけ長い期間をかけての議論と検討にもかかわらず、資料館の建設を初め、平和を希求する豊かな心をはぐくむ幅広い事業展開がおくれている現状を心から憂えるものであります。

 そこで順次質問をいたします。

 初めに、名古屋市と愛知県の委嘱により設置された戦争に関する資料館検討委員会の報告書が平成11年3月に出されましたが、その報告書では、「愛知県及び名古屋市におかれましては、本委員会の報告書をもとに、設置場所や施設内容など事業化に向けての様々な検討を進め、一日も早く資料館を建設する」ように提言されています。その報告書が提出されて以来、今日まで6年半余り、戦争資料館開設がこのように大幅におくれ、今日に至るも開設のめどがついていないのはどのような理由なのか、ここに明らかにされたいと思います。

 第2に、戦争資料館開設のめどが立っていない現状のもとで、この戦争資料館の設置を前提に市民に呼びかけ、集められた戦争に関する諸資料、すなわち鉄かぶと、鉄剣、銃剣などの物品や写真、資料、書籍、戦地からの手紙などは、この10月で実に6,900点が収集されております。現在、戦争に関する資料館調査会によって保存管理がされているのであります。

 このような現状は、戦争資料館での展示を期待し、戦争関連物品、資料などを提供された多くの市民の期待をまさに裏切ることになるのではないでしょうか。現状の所見と今後の対応について明確な答弁を求めておきたいと思います。

 第3に、先ごろ、この戦争資料館の開設を希望して、名古屋市と愛知県に対して、1人の女性から名東区内の土地約90坪と現金1億円の寄贈の申し出がありましたが、愛知県、名古屋市はそれを断った、こうした報道が最近ございました。この一女性のせっかくの申し出をどのような理由でお断りしたのか、明らかにされたいと思います。

 第4に、平和を希求したこの善意を県市が断ったので、この申し出をNPO法人平和のための戦争メモリアルセンター設立準備会が受けて、戦争資料館を開設するよう準備をしていると仄聞いたしております。関係者に聞きますと、これはあくまでも過渡的なもので、1日も早く愛知県、名古屋市によって戦争資料館が開設されることを強く要望していると言っております。今日多くの市民が願っている戦争資料館、これを開設することに当たって何が障害となっているのか、率直に明らかにされたいと思います。

 第5に、ことしは戦後60周年の節目の年であります。戦後60年、あの痛ましい悲惨な戦争の記憶がだんだんと風化をいたしているんです。そのためにも現状を認識し、検討委員会の報告にあるように、戦争体験を次の世代に引き継ぎ、戦争の残した教訓や平和の大切さを県民、市民が学ぶことにより、平和を希求する豊かな心をはぐくみ、平和な社会の発展に寄与するために、1日も早く戦争資料館を設置、開設されなければならないと考えますが、いかがでありましょうか。

 戦争資料館は新しく建てるのが望ましいと思いますけれども、当面財政上のこともあります。まず既存の施設を活用しての開設など考えられると思うんです。今後の取り組みについての考え方と方針について答弁を求めたいと思います。

 最後に、名古屋市は昭和38年9月、先ほど申し上げましたように平和都市宣言を、先人によってこの名古屋市会で行っております。平和についての理念及びその取り組みについての決意のほどを市長からお答えいただきたいと思います。

 以上、市長初め関係当局の前向きな明確な答弁を期待いたしまして、私の第1回目の質問といたします。(拍手)



◎市長(松原武久君) 戦争に関する資料館の整備の推進に関しまして、私の平和についての理念をお尋ねいただいたわけでございます。

 平和な社会の実現は人類共通の願いでございます。平和の大切さ、戦争の残した教訓を次の世代に引き継いでいくことは非常に重要なことと認識をいたしております。本市におきましては、ただいま議員御指摘のように、名古屋市平和都市宣言の趣旨にのっとり市政運営に努めているところでございます。

 今年は終戦60年の節目の年に当たります。7月に博物館で開催いたしました平和のための戦争資料展には非常に多くの方々においでいただきました。5,694人という方においでをいただきました。市民の皆様の平和への思い、関心の高さを実感いたしました。今や時代は戦争を知らない子供たちではなくて、戦争を知らない大人たちの時代になってきている、こんなふうに思います。家の中で親が子供に戦争体験を語り継ぐことが大変難しくなってきております。こうした観点からも戦争資料館の果たす役割は大きいものと考えております。

 今、行政には、次の世代を担う子供たちに、風化しつつある戦争の教訓を語り継ぎ、市民一人一人の平和を希求する心をはぐくんでいくという役割が期待をされている、こんなふうに私は思っております。今後とも、平和の大切さについて考えていただくさまざまな機会を通じまして、平和を実感できる名古屋を目指して市政運営に当たってまいりたい、こんなふうに思っているところでございます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 戦争に関する資料館の整備の推進につきまして、私の方に数点のお尋ねをいただきました。

 まず、戦争資料館の開設がおくれている理由及びその障害についてでございます。

 戦争に関する資料館は、平和の大切さや戦争の残した教訓を次の世代に引き継いでいくことに寄与する施設であると考えておりまして、その整備の必要性については重々承知しているところでございます。

 当初、新設を前提に愛知県とともに検討を進めてまいりましたが、適地を得ることができず、また厳しい財政状況も続いております。このため、現在では愛知県とともに新設にこだわらず、既存施設への併設や遊休施設の活用などの検討を進めているところでございます。

 次に、資料寄贈に対しての現状の所見と今後の取り組みについての考え方についてお尋ねをいただきました。

 まず、現状といたしましては、愛知県と本市で共同設置いたしております戦争に関する資料館調査会で、現在、市民、県民の皆様から御寄贈いただいた貴重な資料をインターネットで公開展示するほか、実物資料を展示する収蔵資料展などを開催しております。

 今後の取り組みといたしまして、戦争資料館の整備がなかなか進まない中、それまでの間につきましては、さらにこのような実物資料の展示の拡充に努めてまいりたいと考えておりまして、具体的には県内、市内をめぐりまして複数箇所で資料展示を行ってまいりたいと考えております。

 次に、寄附を断った理由でございます。

 本市におきましては、愛知県と共同で戦争に関する資料館調査会を設置し、市民、県民の皆様から戦争に関する資料の御寄附を受け、現在、収集、保管に努めているところでございます。本年4月、NPO法人平和のための戦争メモリアルセンター設立準備会がこれらの資料などを中心に展示会を開催されました際に、篤志家から、このNPO法人に対しまして、戦争資料館建設のために土地と現金の御寄附の申し出がございました。愛知県と私どもはNPO法人から、この当該寄附を県市で受け入れてほしいとの要請を受けたところでございますが、県市で慎重に検討いたしました結果、市の中心部から離れていることなど、アクセスの面や立地条件が良好ではないことから、寄附の受け入れは難しいと回答いたしたものでございます。

 最後に、戦争資料館整備に向けましての今後の方向性についてでございます。

 戦争資料館の整備につきましては、先ほど申し上げましたけれども、依然として厳しい財政状況が続く中、愛知県とともに、新設にこだわらず、既存施設への併設や遊休施設の活用について、交通アクセスや建物の機能、コストなど総合的な視点から、引き続きその整備に向けまして鋭意努力してまいりますので、御理解いただきたいと存じます。

 以上でございます。



◆(須原章君) さまざま答弁をいただきましたが、理解がしにくい、その熱意が伝わってこない、さらに希望が持てない答弁に終始されています。全く残念であります。したがいまして、二、三の再質問をさせていただきます。

 まず、寄附行為を断った理由。アクセスやら財政的な理由、いろいろあるかと思いますけれども、せっかくのこの平和を希求した善意を全く無視した形になっているわけです。たまたまこのNPO法人が引き受けてくださったからいいものの、本当に行政として全く無責任な態度です。反省を求めます。

 それから、戦争資料館の建設問題につきましては、愛知県、名古屋市との共同事業でありまして、なかなか難しい問題があることは十分承知をいたしております。しかし、これまでの経緯を考えてみますと、その責任の所在について、お互いにボールの投げ合いをしているように見えてならないのであります。行政の責任として、しっかりと主体性を持った考え方と方針を出して、着実にその前進を図っていただきたい、こう思うわけであります。

 所管当局の担当の皆さん方の今日までの並々ならぬ努力を否定するものではありません。検討委員会の報告書が提出されて以来、今日まで6年半余り、大幅におくれて、本当に市民の期待にこたえていないんです。今日に至るも開設のめどが立っていない。こういうことについて、本当に疑問を抱かざるを得ない。財政状況を理由にしておられますけれども、県市ともに知恵を出し合って、お互いに全力を挙げれば実現可能な課題であると思うんです。この点をどうお考えになっているのか、再度お答えをいただきたいと思います。

 これまで愛知県、そしてこの名古屋市会においても幾度かこの議論がされてきました。行政の主体性がない、まさに方針が見えてこない、このことを考えると、今後やっぱりリミットをきちっと定めて、知恵を出してさらに努力をしていただきたい。この方針について、特に私は、担当所管部局がいろいろ努力をしておみえになりますが、市長さん、この際知事さんと一遍お会いになられて、政治的な判断、結論をお互いに協議してみるお考えはないですか。今後の対処方針についてお答えをいただきたいと思います。



◎市長(松原武久君) 今議員から再度お尋ねをいただきました。

 篤志家の寄附を県市とも断ったと。結果的には断ったわけでございますから、誠意がない、こういう形になるわけでございますが、実は、NPOの方で受けてもらえるかどうかと、こういったことも話し合った上でお断りをしたと、こういうことでございます。と申しますのは、あの地域にもし県市がつくったとしたならば、これで資料館の建設はおしまいと、こういうことになったときにかなり小規模なものになってしまう。それでは6,000点からの資料の展示がきちっとできるかどうか危ぶまれる、こういうことでございましたので、当面はということでNPOが補完的に受けていただいたと、こんなふうに私は今理解をいたしております。

 その上で、戦争資料館の整備につきましては、これまでも愛知県とさまざまな可能性を探ってまいりました。具体的な場所も、ここでという話も出ましたが、耐震補強の問題であるとか、あるいは将来の土地利用の問題であるとか、いろいろなネックが出て、結局延び延びになっておるというのが現状でございますが、このことにつきまして、先ほど私が基本的な考え方で申し上げましたように、平和都市宣言をしておる、こういったことを踏まえて考えるならば、戦争資料館の整備につきましては、これまでも愛知県とともにさまざまな可能性を具体的に探ってまいりましたけれども、引き続き愛知県とともに具体的に探ってまいりたいと思っています。時期はいつまでかといったことについては、今明示できないことをお許しいただきたいと思います。

 以上でございます。



◆(須原章君) 市長さんのお考え方はわからぬでもないわけですが、ぜひひとつその努力を急いでいただきたい。心からお願いを申し上げたいと思います。

 それで、二つ目の問題についてちょっと再質問させていただきたいと思うんですが、行政主体の建設、開設はこれで終わりではないという決意だろうと思いますけれども、当面暫定的にNPO組織がこの施設を開設することになります。平和のための戦争メモリアルセンター設立準備会、非常に努力をされているわけでございまして、いよいよ準備にかかっておみえになります。そしてまた、開設だけではなくしてこれから運営等々、いろいろお金がかかるわけでありまして、1年間に限って3000万という募金を始めると、こういう行動すら起こしていただいているわけです。自主的に、あるいは主体的に運営されていくものと考えておみえになるという先ほどの答弁がありましたけれども、そういう無責任な言い方ではなくして、この行動に対してどう支援をしていただけるのか、どのような運営支援がされるのか、この辺を明確にしていただきたいと思います。

 資料の貸し出しなどは当然であります。平和に関する施策はいろいろあるわけでありまして、そういった総合的な幅の広い事業として、その一環としてできるだけの運営支援をひとつしていただきたい。こういう私からのお願いでございます。その辺の具体的なお答えを求めておきたいと思います。

 そして、最後に要望とさせていただきますけれども、地域の戦争に関するデータベースの機能を持って、21世紀を志向する多様なメディアを駆使した、この地域の誇りとなるような次世代の施設づくり、こうしたものがぜひ必要であると思います。平和都市宣言にふさわしい名古屋市づくり、こうした観点から1日も早く資料館を建設し、開設するとともに、平和を希求する豊かな心をはぐくむ幅広い事業展開が一層図られますように、一層の努力を強く要望いたしまして私の質問を終わりたいと思います。



◎総務局長(鴨下乃夫君) NPOへの支援につきまして、再度のお尋ねをいただきました。

 NPO法人平和のための戦争メモリアルセンター設立準備会におかれましては、篤志家の御意思を尊重し、この寄附をお受けになり、市内に戦争資料館を独自に建設することをお決めになられたとお聞きしております。終戦60年の節目にNPOの方々の御尽力によりまして、民間設置の施設ではございますが、市内に唯一の戦争資料館建設の見込みが立ったことは市民機運の盛り上げにも大いに寄与するものと期待しております。

 この戦争資料館につきましては、NPOの皆様で自主的、主体的に運営されていくものと考えておりますが、訪れた人にいつでも充実した戦争に関する資料の展示を見てもらえることが大切であるとも考えております。愛知県及び私ども本市におきましても、戦争資料館調査会を通じまして、保管しております戦争に関する資料の貸し出しを行うなど、当該NPO法人とできる限りの協働を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと思います。

 以上でございます。



○議長(佐橋典一君) 次に、坂野公壽君にお許しをいたします。

     〔坂野公壽君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(坂野公壽君) お許しをいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきます。ちょうど眠たい時間だけど、ちょこっとばかり大きな声でしゃべるのでよろしくお願いいたします。

 今話題の公害はアスベスト、フェロシルト、土壌汚染などであります。少し前までは道路の騒音、排ガスなどの公害が話題になった時代もありましたが、その時代、その時代で各種の対策が講じられ、問題解決に積極的に取り組み、それぞれの問題を見事にクリアされ、目にも見える形で問題解決がなされてまいりました。昭和40年代に話題になったばいじん、ばい煙など、工場から排出される公害は、今は昔の話で、今日では皆無に等しく、何の話であるのかなと思われるかもしれませんが、いまだにそのばいじんに悩まされているところがあるのです。私も他の質問者同様に、時代に合った格好のよい質問をしたいと思っておりますが、あえて時代おくれの質問をしなければならないむなしさ、寂しさで悲しくなる思いであります。

 私が住む港区に廃棄物の再生工場があります。その工場から出るばいじん、ばい煙や悪臭がひどく、昭和40年ごろから周辺住民からの苦情や陳情が再三再四にわたり市へ寄せられていたと聞いていますが、一向にその公害が解決に向かわず、今なお周辺住民はばいじん、ばい煙、悪臭に悩まされております。

 この会社は廃棄物の再生工場であり、いわゆるリサイクル事業であります。資源の再利用は地球環境保全の重要な問題であり、時代の先端企業でもあります。大変有意義な工場であると思いますが、だからといって公害を発生させ、他人に迷惑をかけてよいはずはありません。この工場の公害によって、周辺住民は30年以上も家の窓もあけられなく、家の中はほこりが山のように積もり、逃げ出したくなることしばしばであると話されます。

 また、この工場では道路をまるで自社工場の敷地内道路のごとく使い、道路上には残渣の入ったコンテナを放置したり、フォークリフトを路上で我が物顔に運転し、道路上の粉じんをまき散らしたり、付近の工場の荷さばきの妨げになったり、雨の日などはその粉じんがヘドロのような状態になるのです。廃棄物を屋外に野積みしているために、隣接する水田の稲に影響を与えるなど、周辺住民にとっては甚だ迷惑極まる話であります。この野積みの廃棄物の撤去も、4年前に約束がなされているにもかかわらず、今なお完全に撤去されず、放置されたままの状態であります。

 ことし、工場の資材置き場から出火、消防車が何台も出動しました。水をかけると爆発するおそれがあるとのことで消火活動ができず、ショベルカーで燃えている物を外へ出すと、こういう作業で何日もかかりました。自然に鎮火するのを待つのみでした。住民にとっては、いつ鎮火するのか不安が募り、安心して生活もできない状態が続きました。周辺住民は、いつになったら安心して暮らせるのか、大変不安におびえているのであります。

 聞くところによると、観測基準点すら設けることができず、基準値以内か以外かもわからないそうです。このような状態が長年続いております。−−長年といっても40年だで、よう覚えとってちょうよ。市の指導もなされましたが、ちょっとばかりでなくてようけやってござるけれども、多少解消されてきたのは集じん機などの改修はなされたようでありますが、一向に改善された様子は見えてまいりません。周辺住民からの苦情も今なお絶えることはありません。

 ここ以外にこのような工場が名古屋市内にはあるでしょうか。この工場の公害問題が30年以上にわたってもなぜ解決できなかったのでしょうか。その原因と指導内容を環境局長にお尋ねして、第1回目の質問を終わります。よろしくお願いします。(拍手)



◎環境局長(大井治夫君) 長年解消されていない工場のばい煙・ばいじん公害への対応につきまして質問をいただきました。

 御指摘されました工場は、アルミニウムの製錬過程で排出される残渣を溶解する溶解炉からのばいじんや悪臭、廃棄物の屋外への放置、作業用フォークリフトやトラックの路上占有、火災発生による付近住民の不安などさまざまな影響を引き起こしてまいりました。

 これらに対しまして本市といたしましては、集じん機の修理、補修、能力増強などのばいじん防止策を指導してまいりました。また、建屋の改修、投入方法の改善であるとか材料の選定などのばいじん・悪臭対策、あわせまして工場内外の清掃に努めるよう、平成16年度までに立入指導を339件、文書指導11件、改善勧告など5件の指導をしてまいったところでございます。ことしに入りましても13件の立入指導や、文書指導につきましても2件実施しております。

 これまで排出口がないために、建屋の窓でばいじんの測定を実施いたしました結果、規制基準を超えておりました。そこで、法的手段をとるために当時の環境庁へ照会いたしましたところ、排出口以外の測定値では法的手段をとるには疑問があるとの見解が示され、やむなく行政指導を現在まで続けてきた経緯がございます。

 また、直近の産業廃棄物処分業の許可の更新に当たりましては、港区新茶屋4丁目及び5丁目地内にある産業廃棄物を撤去すること、集じん機出口以外から排気ガス等が漏えいすることがないように施設改善をすること、産業廃棄物処理施設がある建屋、窓等の破損箇所を修理することなど、主に3点について指導をしてまいったところでございます。

 1点目の産業廃棄物の撤去の件でございますが、新茶屋4丁目に保管されておりました産業廃棄物につきましては、現在までに全体の70%に当たる2,140トンが撤去されております。しかし、新茶屋5丁目に保管されております約150トンの産業廃棄物につきましては、まだ手つかずの状態でございます。

 2点目の排気ガス等の漏えい対策といたしましては、溶解炉の出口付近に遮へいカーテンを設置するとともに、集じん機の更新をなされたところでございます。

 3点目の建屋等の破損箇所については、一部の修繕がなされたところでございます。

 いずれにいたしましても、私どもの指導力が不足していたため、目に見えた改善が進まなかったことに対しましては率直に反省しております。申しわけございませんでした。

 今後の対応といたしましては、ばいじんの排出を防止するためにも、建屋の改修を早期に実施するよう強く指導してまいりたいと思っております。また、大気汚染防止法の規制基準の遵守状況を把握するため、当該工場の排出口である集じん機からの出口でばいじんの測定を行います。その測定結果に基づきまして、規制基準を超過していた場合においては、規制基準を遵守するよう強力に指導してまいりたいと思っております。

 その指導に従わないような場合がありましたら、大気汚染防止法に基づく改善命令などの法的手段も考えてまいりたいと思っております。あわせまして、当該工場は産業廃棄物処理業を営む工場でもありますので、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく改善命令などの法的手段も考えてまいりたいと思っております。

 いずれにいたしましても、長年にわたるばいじん公害を早期に解決するように、環境局といたしましても全力を挙げて努力してまいりたいと考えております。御理解賜りたいと思います。



◆(坂野公壽君) 反省をして、やるよということを言われますけれども、30数年ほかられっ放しで、今局長が言われるだけで、住民が、ああ、あしたからやってもらえるかな、あさって直るかななんて思うとは限りません。そこで信用してくれと言われても、信用はしなきゃいかぬだろうけれども、空手形になるということにならぬように、今後どのような形で進めていかれるのか。あるいは、もっと期限を切って、先ほど須原議員の質問の中にあったように、やっぱりいつまででもええでという話はないと思いますので、その辺のところについて再答弁をお願いいたします。



◎環境局長(大井治夫君) 早急に集じん機の出口でのばいじんの測定をまずは行いたいと思っております。その測定結果に基づきまして、規制基準を超過した場合、この場合には集じん機の維持管理の徹底であるとか、投入方法の改善、あるいは材料の選定などを指導してまいります。これは早急にやらせていただきます。そして、その指導に従わないような場合、改善命令などの法的処分も視野に入れて進めてまいりたいと思います。きちんとやらせていただきます。よろしくお願いします。



◆(坂野公壽君) 今いろいろと言われますように、これは私ども、私一人の話だけではないと思っておりますし、この地域は、何と申しますか、農振地域ですので、先ほどの私の質問の中にあったように、隣のところの稲にも被害をこうむらしているということも事実なんです。それから、その近所にある畑にもばいじんが飛んできておるということも事実なんです。それで、30年以上もほかられておった。もう一つ聞かないかぬのは、名古屋市内でこのような工場がいまだによそにたくさんあるのかどうか。これもひとつ聞かないかぬ話だと思いますし、いろいろな状況の中でこういうことがなされてきて、ほかられておるという我々地域の住民の怒りというものは、私がしゃべっとる以上に大きいということ、これだけは十分に認識をしていただきたいと思います。その点について御答弁を願います。



◎環境局長(大井治夫君) 今の御指摘のような工場について、長年にわたってということにつきましては、名古屋市内には他にはないかという御質問でございますが、このようなことは私ども把握いたしておりません。

 それと、御指摘いただきましたような早急な対応につきましては、環境局として全力を挙げてやらせていただきたいと思っております。



◆(坂野公壽君) 今我々、この話、4年前のときの話をしましたのは−−私は4年前、議員じゃございませんでしたので−−そのときには港区の公職者会で要望がなされ、(発言する者あり)何というか、すぐとるという話もできておったと、こういうふうに思っております。それがなおかつ今まで、今日までこういうふうになって、やじじゃなくて、皆今発言をされておる先生方は当時ちゃんとやられた先生方だと、こう思っておりますので、ここら辺をきちっとやっていただくようにお願いをしなきゃいかぬし、市長さんだって南陽町はちゃんと見にきておられるわけです。その状況が2年や3年なら何も言えせぬけど、30年以上もという話の中での話ですから。今まで他の港区選出の先生方にやっていただいておった。それでもなおかつ私が言わなきゃいかぬということに大変申しわけなく皆さんには思っておるわけだけれども、現状そういうことということの思いはあるわけですわ。

 だから、この辺のところは、これは申し入れをしたわけじゃなくして、きょうは本会議の場所で私が発言をさせていただいておると、こういうことは重く受けとめていただくことは当然だと思いますので、その点については予定にないかもしれないけど、市長さん、ちょっと悪いけど答弁してちょうだい。



◎市長(松原武久君) この問題につきまして、関係の局からいろいろ経過の説明を受けておりました。大変深刻な問題だと思っています。例えば、道路占用の問題におきましても、その道路に認定されていない、こういった問題もございますから、そういったことも含めて名古屋市全体で取り組みたい、こんなふうに思います。

 いつまでと言われると、これはまだこれから検討しなきゃいけませんけれども、全市でこの問題に対応したい、こんなふうに思います。どうぞ御理解賜りたいと思います。

 以上です。



◆(坂野公壽君) この話は、今市長さんもそう言われて、近い将来というよりも目に見えた近い将来で結論が出てくるだろうと、こういうことであると思います。が、しかし、すべての話は、横のつながり、縦のつながりのことが各局、1局でやっていこうとすると問題解決できないということは、前々、私もいろいろこの議場で話をさせていただいております。そんなところを、これからやはり行政が全部まとめてやらないかぬ話はいかぬ話ということで、前へ進めていただきたいと思いますし、環境局長さんの力強い意思表明もありましたし、局としてやると言っておられますので、近い将来というよりも目に見えた時期に何とか処理ができますように心よりお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(加藤武夫君) 次に、こんばのぶお君にお許しいたします。

     〔こんばのぶお君登壇〕



◆(こんばのぶお君) お許しをいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきます。

 公共工事の品質確保の促進に関する法律、いわゆる通称品確法が本年3月に成立し、4月より施行されました。この法律は、これまでの公共工事の入札方式を価格競争から、価格と品質で総合的にすぐれた調達へと転換させるという理念を打ち出した内容となっています。今回の法整備での注目すべき点は、ダンピング受注の防止や不良不適格業者の排除、官製談合の排除などが期待される内容となっているところです。

 基本理念として、品確法の第3条には、「公共工事の品質は、建設工事が、目的物が使用されて初めてその品質を確認できること、その品質が受注者の技術的能力に負うところが大きいこと、個別の工事により条件が異なること等の特性を有することにかんがみ、経済性に配慮しつつ価格以外の多様な要素をも考慮し、価格及び品質が総合的に優れた内容の契約がなされることにより、確保されなければならない。」とあり、価格以外にも高品質であることの両立を目指すことと明記された点です。

 また、「入札及び契約の過程並びに競争の公正性が確保されること、談合、入札談合等関与行為その他の不正行為の排除が徹底されること並びに適正な施工が確保されることにより、受注者としての適格性を有しない建設業者が排除されること等の入札及び契約の適正化が図られるように配慮されなければならない。」と明確に示されております。

 これまで公共工事の入札契約制度は、低価格、高品質、透明性の3点を達成するために、さまざまな改革を繰り返してきた歴史があります。明治22年の会計法の制定により、一般競争入札が導入されましたが、ダンピング受注等による品質の低下を招き問題となり、明治33年に会計法が改められました。その後約90年間にわたり、指名競争入札が採用されておりましたが、平成6年にはこの指名という不透明性が社会問題となり、一定額の基準を設定しての一般競争入札が再び導入されてまいりました。

 しかし、安ければよいとの風潮が広まり、結果、技術力が伴わない業者の参入が公共工事の品質低下を招いたため、今回の品確法制定に至ったと見るのが妥当であると言えましょう。これまで、価格と技術提案を総合的に勘案した上で落札者を決定する総合評価方式を取り入れても、予定価格をたとえ1円でも超過した場合には落札できないという不合理性があったことも事実であります。

 会計法第29条の6を見ますと、「予定価格の制限の範囲内で最高又は最低の価格をもつて申込みをした者を契約の相手方とするものとする。」とあり、発注者はその総額で予定価格を下回る価格の相手と契約をしなければならないと、会計法とその予決令で明記している、いわゆる「予定価格の上限拘束性」が「安さ先行」に大きく関与してきたと言えます。なお、地方自治法及びその施行令においても同様な内容となっています。

 これに対し、このたびの品確法第14条において、「発注者は、高度な技術又は優れた工夫を含む技術提案を求めたときは、当該技術提案の審査の結果を踏まえて、予定価格を定めることができる。」と明確にしており、技術提案の対価にこたえるとともに、「予定価格の上限拘束性」問題もクリアしています。

 以上の点を踏まえ、財政局長に数点にわたり質問いたします。

 本市においても、一般競争入札の原則化に向けて、入札後資格確認型の一般競争入札が試行的に実施されてまいりましたが、競争性を重視する余り、低価格の入札の増加が懸念されます。低価格の入札は工事の品質低下につながりやすいと考えられますが、入札後資格確認型一般競争入札を試行した工事請負の中で低価格入札となったものの比率はどのくらいあったのでしょうか。

 また、この中で無謀とも言える、例えば1円入札などの事例はあったのでしょうか。もしあったとすれば、結果として落札に至ったのでしょうか、お尋ねいたします。

 さて、入札競争の激化に伴い、低価格入札をした結果、労働者への低賃金や手抜き工事への連動が危惧されるとの指摘もあります。愛知県では、昨年度より、これらを防止する目的で、低価格入札での落札があった場合、工事終了後における材料費などのコスト実態調査を開始しました。愛知県に尋ねたところ、昨年7月より開始以降、16件の確認調査を実施しているということが判明しましたが、本市においてはそのようなチェック体制はあるのか。また、チェック業務を実施しているのか、お尋ねいたします。

 最後に、公共工事の品質確保の促進に関する法律の施行に伴い、基本方針が示されましたが、政府ガイドラインには、簡易型総合評価方式適用の中で、例えば、災害協定による地域貢献の実績やボランティア活動による地域貢献の実績のある企業には事前にアドバンテージポイントの加算をする項目を評価項目の中に入れることもできるとありますが、本市では今法律をどのように考え、法の趣旨実現に向けて今後どのように取り組んでいくのかをお尋ねし、私の第1回目の質問とさせていただきます。(拍手)



◎財政局長(林昭生君) 公共工事の品質確保の促進に関する法律に対する本市の対応につきまして、3点のお尋ねをいただきました。

 まず、最初の低価格入札の状況についてでございます。

 本市におきましては、工事請負の一般競争入札の場合、工事案件ごとに低入札調査基準価格を設定いたしまして、それを下回った入札を低価格入札といたしまして、契約前に適正な履行がなされるかどうかについて調査を実施いたしております。

 昨年7月からの1年間に、工事請負につきましては、最低価格を提示した者のみの資格確認を行い落札者を決定するという、入札後資格確認型の一般競争入札の試行を293件実施いたしておりますが、そのうちいわゆる低価格入札は31件ございまして、率といたしまして10.6%となっております。

 なお、議員御指摘の1円入札の事例はございませんでした。

 次に、低価格入札への対応についての議員御指摘のコスト実態調査についてでございますが、国や愛知県におきましては、低価格入札があった場合の対応の一つといたしまして、発注者側の積算と実態とがどの程度乖離しているのかについて把握することなどを目的といたしまして、工事終了後におきまして材料費などのコスト実態調査を行っておると聞いておりますが、こういった調査には事業者側の負担も大きいなどさまざまな課題もあるというふうに考えております。

 そこで、本市の低価格入札に対する対応でございますが、本市におきましては、工事の終了後におけるコストの実態調査などの特別な対応はいたしておりませんが、低価格入札があった場合には、契約前に入札額に対応した内訳書の提出を求めまして、事情聴取を含めた内訳書の精査を実施し、この契約の内容に適合した履行がなされるものかどうかの確認を行っておるところでございます。さらに契約の履行段階におきましては、中間検査あるいは監督の強化を実施しております。

 最後に、3点目の公共工事の品質確保の促進に関する法律への取り組みでございます。

 まず、公共工事の品質確保法に対する認識でございますが、この法律におきましては、基本理念といたしまして、公共工事の品質は価格及び品質が総合的にすぐれた内容の契約がなされること、より適切な技術または工夫によることなどにより確保されなければならないとされております。その確保に当たりましては、あわせて入札及び契約の透明性、競争の公正性にも配慮することが求められております。

 本市といたしましては、一般競争入札の原則化に向けた取り組みをいたしておりまして、入札及び契約の透明性、公正性、競争性の確保とともに工事の品質の確保を図ることは重要な課題であると認識いたしております。

 こうした基本理念を実現する取り組みとして、工事の発注に当たりまして、従来の入札が価格のみで落札者を決定いたしておるのに対しまして、新しい入札方式といたしまして、技術力などの価格以外の要素を評価の対象に加えて落札者を決定する、いわゆる総合評価方式の入札を導入する取り組みが国などで始まっております。

 この総合評価方式の導入に当たりましては、企業の技術力、地域への貢献などを適切に評価するための評価項目を設定すること、さらには、学識経験者による評価委員会を設置、運営すること、手続期間が長期を要することなど、幾つかの課題がございます。議員御指摘の災害協定やボランティア活動によります地域貢献の実績を評価項目とすることにつきましては、先ほども述べました評価項目の設定についての検討の中での重要な課題であると認識をいたしておりますが、今後その課題とあわせまして、国、他の自治体の取り組みも参考にしながら、工事を発注する関係局とも連携しながら、課題の整理、検討を進めてまいりたい、このように考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(こんばのぶお君) 種々お答えいただきましてありがとうございました。

 大変に厳しい財政状況の中、執行される今後の公共工事について要望させていただきます。

 公共の用に供する財産である以上、高品質が確保されなければならないとする意義の上で、このたびの品確法の施行は極めて重要であると考えます。市民からお預かりした大切な税金を投入するわけですから、入札内容がいかに価格と品質確保のバランスを保持している、コストパフォーマンスにすぐれた内容であるかが問われてまいるわけです。

 先ほど、災害協定やボランティア活動による地域貢献実績を企業の評価ポイントとして検討することは重要な課題であるという答弁がありました。この評価ポイントが導入されるとするならば、市民への貢献意識の高い企業が今後ふえてくるということも考えられ、本市にとっても市民にとっても有益であると考えます。

 物づくりでは高い技術力を誇る名古屋の中小企業を初め、今後企業間で優秀な技術をもって品質を競い合うという正常な市場の構築を目指していただきたいと願うものであります。法の趣旨実現に向けてのさまざまな課題があるとは思いますが、本市も発注者責任を問われるわけですから、万全な審査体制を整え、市民の期待するよりよい公共工事推進に向けての今後の検討を期待し、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(加藤武夫君) 次に、うかい春美さんにお許しいたします。

     〔うかい春美君登壇〕



◆(うかい春美君) お許しをいただきましたので、通告に従い質問させていただきます。きょうの最終の登板でございますので、よろしくお願いいたします。

 初めに、仮称次世代育成支援局の新設概要についてお尋ねいたします。

 まず、次世代育成支援局の組織と内容についてでございますが、この件につきましては、新局の組織について、その役割、基本的な考え方、検討状況に至るまで昨日既に質問があり、それぞれに答弁がなされました。そこで、昨日の答弁も踏まえさせていただいて一、二点質問させていただきます。

 次世代育成支援というと大変幅広く、年齢層で言えば、乳幼児から大学生や社会人まで該当します。もっと言えば、出産から結婚以前まで含まれてきます。また、内容から言えば、子育て支援から家庭教育、学校教育、進路指導や就職・雇用対策、後継者育成、青少年健全育成、生涯学習、スポーツ振興、住宅対策などなど大変多岐にわたり、課題も多いものです。そのため、次世代育成支援のための新局は、どこかの局のある課を取り出して、集めて、くっつけてよしとするような単純な構成ではできない。現在あるすべての局について横断的、総合的に見直し、その上で局全体を再編成するほどの大きな改編をしなければ十分に機能できないのではないかと思っておりました。

 これほどの大きな領域と課題を担った新局が、来年4月の新局設置、本格的稼動を控えていまだに直接的、専門的に指揮を振るう人がなく、準備室やプロジェクトチームなどもなく進んでいるという状態で大丈夫なのでしょうか。

 そこで改めて市長さんにお伺いします。新局の目標とするところは何なのか。また、どのような内容を盛り込み、これから4カ月後に迫った新局のスタートに向けてどのように最終の準備態勢を整えていくのかということでございます。

 2点目に、新局にかかわる青少年の育成と雇用についてお尋ねします。

 先週、先々週と、市内の多くの小中学校で学芸会や作品展、文化祭などが開催されました。皆さんもごらんになる機会が多かったと思いますが、私も区内の小中学校で子供たちの演技や発表を見せていただきました。ある中学校の文化祭・合唱祭は大きなホールを借りて行われました。時間の関係で3年生を中心に聞かせてもらったのですが、男子、女子の声が広いホールに響きわたり、生徒たちの心を込めた歌声に胸が熱くなり、感動の連続でした。それにもましてすばらしかったのは、生徒たちのきびきびとした礼儀正しい態度でした。友達の歌声を聞くときは話し声も物音も一つしない静けさ、歌い終わったときには割れるような拍手、おじぎは深々と、そして表彰式では喜びを爆発させるのです。

 この中学校だけではなく、伺ったその他の中学校も小学校も、学級が、学年が一つになってすばらしい歌声を聞かせ、すばらしい演技を見せてくれました。子供たちのひたむきな姿、一生懸命な表情を見ていると、自然に胸が熱くなってきます。子供たちから元気や勇気をもらいました。それはここにいらっしゃる皆さんも同じだったと思います。

 私たち大人には、この子供たちを健やかに、優しく、たくましく育てる責任と健やかに育っていく環境を整える使命があります。しかし、悲しいことに、きのうもきょうも青少年の犯罪が新聞紙上、テレビニュースをにぎわせています。青少年の犯罪はますます凶悪化し、深刻化しています。また一方で、ミスマッチ、引きこもりなどさまざまな理由により、仕事につかない、つけない若者、フリーターやニートと言われる人たち、自立できない若者もますます増加しています。

 先日は生活保護ニートという言葉を聞きました。簡単に診断書を書いてもらえるということで、うつ病などとの診断を受け、生活保護を受けて1人で生活しているのだそうです。しかし、これを自立して生活しているとはとても言えません。本来なら、夢と希望を抱いて社会へ飛び出し、みずからの力で可能性を切り開いていくであろう10代、20代の若者のそんな状況をどうするのかは大変大きな課題であり、家庭の責任とだけで片づけられない、これこそ次世代育成支援の重要な問題であると思います。

 そこで教育長さんにお尋ねいたします。

 新局においては、青少年健全育成事業を新局に移管する方向で検討していると答弁されました。次世代育成支援は、名古屋の未来を担うすべての子供たちのために総合的に取り組まなければならない課題であると思いますので、青少年健全育成事業を新局へ移管するのは当然であると思いますが、教育委員会では、学校教育のほかに家庭教育や少年スポーツ、トワイライトスクールなど子供たちにかかわる事業を多く抱えています。そのため、青少年健全育成事業を移管することにより局がまたがることになりますが、教育委員会としては今後、次代を担う青少年の健全育成のためにどのように対応していくおつもりなのでしょうか。

 また、市民経済局長さんにお尋ねいたします。

 先ほど述べましたが、ニートやフリーターを初めとした次代を担う青少年の自立支援に関して、就労支援、雇用対策についてどのように位置づけ、展開していくおつもりなのでしょうか、お答えください。

 次に、環境行政の推進について4点お伺いします。

 まず1点目ですが、先日市長は、姉妹都市であるシドニーやバンコクを訪問し、友好を深めるとともに環境について講演を行い、絶賛を浴びたとお伺いいたしました。「愛・地球博」での成果とこれまでの名古屋の取り組みの成果を携えての海外での講演は、実践の上に積み上げられたものであるからこそ、きっと自信にあふれ、講演を聞いていた皆さんの理解と共感を呼んだのだと思います。

 このことは、市長の積極的な働きかけによる環境首都なごやを世界にアピールすることができた初めの一歩となり得るものであったと思いますが、市長のそのときの手ごたえと今後の抱負をお聞かせください。

 2点目は、「もういちど!大作戦」の今後の展開についてお尋ねします。

 「220万市民の「もういちど!」大作戦」は、6月4日から9月25日まで環境デーなごやの社会実験として実施され、2万人以上の市民が参加し、エコライフの継続的な取り組みのきっかけづくりとして一定の成果があったと評価しています。このせっかくの取り組みを一過性のイベントとして終わらせることなく、文字どおり、220万市民の皆さんにエコライフを実践していただき、喫緊の課題であるCO2の削減に向けた継続的な行動に結びつけていくことが重要だと考えます。

 聞くところによりますと、「220万市民の「もういちど!」大作戦」は、この11月から20項目のエコライフのチェックリストを活用し、市の職員が直接地域の会合に出向き、エコライフの継続的な取り組みを訴える「もういちど!井戸端会議」を展開しているということです。かけがえのない地球をよりよい状態で次世代の子供たちに引き継いでいくために、CO2削減のために地域の皆さんとエコライフの取り組みについて話し合うことは大変意義のあることだと思い、その広がりを期待しているところでございます。

 しかし、エコライフの取り組みについては、徹底して実践している方から全く関心がない方まで、さまざまな状況です。2010年までに市内のCO2の排出量を1990年の水準から10%削減するためには、1人でも多くの方にエコライフを継続的に実践していただくことが必要です。

 そこで環境局長さんにお伺いいたします。

 現在CO2の10%削減目標の着実な達成に向け、地球温暖化防止行動計画の見直しを行っていると聞きましたが、この「220万市民の「もういちど!」大作戦」をどのように位置づけ、今後どのように展開していくのでしょうか。また、その成果指標及びその目標をどのように考えているのでしょうか。

 3点目に、たばこのぽい捨て防止についてお尋ねします。

 先日、地域のクリーンキャンペーンに参加したとき、たばこの吸い殻がとても多いことに驚かされました。比較的きれいだと思われた大きな道路でも、路肩の側溝にたくさんたまっておりましたし、厄介なのは升の周りの溝で、ほんのわずかなすき間に入り込んでいます。金ばさみでがりがりとこすりとりますが、なかなかとれません。升の中をのぞくとごみや枯れ葉、それにまじってたくさんの吸い殻が浮いていました。中の方の路地に入ると、もっと吸い殻の量が多くなりました。軍手ではつかみにくいほど一つ一つは小さいのでございますが、あちこちに散らばると、その汚さが目立って見えます。

 安心・安全で快適なまちづくりなごや条例では、歩きたばこはやめましょう、自転車に乗ってたばこを吸うのはやめましょうと定められております。また、人通りの多い場所でたばこを吸うのは危険であるため、栄、金山、名古屋駅、藤が丘の4地区が3月17日から路上禁煙地区と定められ、「愛・地球博」に先立ってキャンペーンが始まりました。その当時、禁煙地区を通りかかると、のぼり旗を掲げたキャンペーン隊とよく出会いました。ティッシュを配ったり、禁煙地区での喫煙者を探したりして、通りかかる皆さんに禁煙地区を呼びかけていました。しかし、その後一度もキャンペーン隊に出会うこともなく、今現在禁煙地区についてどんな活動をしているのか、目に見えてこなくなりました。

 そこで環境局長さんにお尋ねします。

 たばこのぽい捨てを減らすための行政からの働きかけは、今後どのようにしていくのでしょうか。また、市は、歩きたばこの禁止、自転車に乗っての禁煙が路上禁煙地区だけではなく、市内全域に広がるように取り組んでいかなければならないと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

 4点目は、ワンルームマンションでのごみ分別の指導についてです。

 ワンルームマンションでのごみ分別については、先日新聞紙上でも取り上げられ、問題となりました。実際私の周りでもワンルームマンションが建つということがありました。周辺の住民が最後まで、今もなお心配しているのが、ワンルームマンションの住民がきちんとごみの分別をしてくれるのだろうか、ちゃんと決まったときに出してくれるのだろうか、決まりを守って協力してくれるのだろうかということです。

 周辺住民の皆さんは、マンション建設の説明会が始まった当初から、日照権や工事の騒音、振動などとともにこのごみ出し、分別の問題で大変御苦労されています。たび重なる粘り強い交渉を経て、今のところ、やっと週5日、朝の3時間ごみの担当者を置くということになりました。しかし、住民の皆さんの心配は払拭されてはいません。皆さんは、マンションに住む方々も、周辺の自分たち住民も、お互いが安心・安全で快適に心通わせて住むために、トラブルを起こさないようにするために、マンション住民を代表する管理人の常駐を求めているのです。しかし、実現は不可能のようです。

 特に古い町並みの中に異様にそびえ立つ10数階建てのマンション、しかもワンルームマンションで、町内のつき合いも望めないかもしれない人たちが、ある日突然100人近くも入ってくるというのは異常な事態だと思います。加えて、分別が始まってから根気よく、保健委員さんや役員さんを中心に力を合わせて一生懸命に取り組んできた町内のルールが守られないかもしれない事態が起きるかもしれないのです。これは御近所の底力ではなくて、御近所の大迷惑、大事件です。

 そこで環境局長さんにお尋ねいたします。これからますますふえるであろう、このようなワンルームマンションのごみ分別指導等を今後どのように対処していこうと考えていらっしゃるのでしょうか。

 以上で私の第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 仮称次世代育成支援局の概要について、その新局の目標と内容のお尋ねをいただきました。

 次世代の育成支援は一刻の猶予も許されない緊急課題であって、子育て支援だけでなくて、教育や福祉などより広い視点から総合的に取り組まねばならないと考えております。そこで、次世代育成支援を総合的かつ機動的に推進することができる新しい局を設置することとしたわけでございます。私といたしましては、この局の取り組みによって、名古屋は子供や子育て家庭に思いやりのある優しいまちだと呼ばれるよう、強力に次世代の育成支援を進めてまいりたい、こんなふうに思っております。

 この新しい局では、子育て家庭への支援、子供自身への支援、さらには次代の親となる若者の自立支援を基本的な役割として考えております。新しい局では、名古屋市次世代育成行動計画(なごや 子ども・子育てわくわくプラン)に掲げられました事業などを極力集約いたしまして、一体的に取り組むとともに、行政や地域社会、企業、NPOなどとの連携を図ってまいりたいと考えているところでございます。

 その新局の準備態勢について、今議員から御懸念が示されたわけでございますが、新局の設置に当たりましては、その役割や所管領域などについて総務局を中心とした全庁的な態勢を整えまして、検討を進めてまいったところでございます。今後とも、残された課題につきまして、総合的に検討を進めながら、議会の御意見も承りつつ、来年4月の設置に向けて精力的に準備を進めてまいりたいと思っております。これからはかなり拍車がかかる、こんなふうに思っております。

 次に、環境行政の推進につきまして、環境首都なごやの発信ということでお尋ねをいただきました。

 その中で、海外出張の折の講演の手ごたえについてお尋ねをいただきました。シドニーとの姉妹都市提携25周年を記念した今回の出張では、シドニーとバンコクとで、海外で初めての環境に関する講演をする貴重な機会を得ました。

 まず、シドニーでは、オーストラリア政府と協同で、持続可能性のための教育研究所を設置して、環境教育を進めておりますマッコーリー大学という大学で、約80名の環境の研究者や学生を対象に名古屋の環境への取り組みのお話をいたしました。その中で、藤前干潟の埋め立て中止という非常事態から、ごみと資源の分別収集について御理解いただくために、2,300回に及ぶ市民説明会及び10万件に及ぶ苦情や質問が次第に提言に変わるといった環境意識の変化、高まり、あるいは20%、20万トンというごみ減量の目標を達成したことにシドニーの皆さん方は大変驚かれました。と申しますのは、オーストラリアでは土地が大変広うございまして、ごみを分別したり、燃やしたり、減量化するといったことについての考え方というのはそう浸透しておりません。それで、このような取り組みについてどういう組織がそれを分担したのかといったことについて大変興味を示されました。

 また、7年間でごみ量3割削減を達成したその市民の力で、今度はCO2排出の10%削減に向けた取り組み、その中での東山の森づくりなどの運動、そういったものを通してCO2削減の大切さを訴えました。これにつきましてはかなりの反響を呼んだと、こんなふうに思っています。

 さらに、バンコクでは、今年の7月になごや環境大学のシンポジウムで講演をお願いいたしましたサイアム大学の総長さんの要請を受けて、サイアム大学での研究者や学生100名の方にお話を申し上げたわけでございます。御承知のようにバンコクでは、1,049というような大変たくさんの川が市内を流れておりまして、その河川の汚染が深刻ということで、名古屋の堀川調査隊など市民運動の盛り上がり、また、多くの皆さんの署名によって試験通水まで実現できた、こういったこと等々に対して大変な驚きを示されました。

 両講演とも締めくくりに、博覧会の開会式及び閉会式で小指や人差し指や親指で示すアイ・ラブ・ユーのハンドサインでもって、きれいな地球を未来の子供たちに渡していこうという「愛・地球博」のメッセージを紹介いたしました。そうしたところ、会場から多くのハンドサインが返されるということでありまして、同時通訳がよかったんだろうと私思っておりますが、大変共感を得ることができた、こんなふうに思っております。

 私は、こうしたメッセージを発することができた「愛・地球博」をきっかけに、子供たちが地球環境について考え、行動したり、世界の文化について理解を深めてくれておりまして、本当に頼もしく思っているところでございます。こうした万博新人類とも言える子供たちとともに、名古屋市民が一丸となって、未来の子供たちとの約束を守るために、100年先に向けて本気の行動を起こして環境首都として世界に発信できるまちづくりを進めてまいりたい、こんなふうに思っています。これは市民の皆さんとの協働なくしてはできないと思っておりますから、このことを今後とも粘り強くやってまいりたい、こんなふうに思っておるところでございます。

 以上でございます。



◎教育長(岡田大君) 青少年の健全育成事業についてお尋ねをいただきました。

 青少年の健全育成事業は、他局の施策とともに総合的かつ機動的に取り組むことにより、より効果を発揮できるものと考えられることから、新局に移管する方向で検討いたしているところでございます。

 これまでも青少年健全育成のほか、青少年のボランティア育成など青少年の社会参加活動を促進してきておりまして、さらに北区で新たに建設いたします青少年教育施設を最大限に活用し、社会性、主体性に富んだ活力あふれる若者を育成する事業の拡充、発展を検討しているところでございます。

 新局におきましては、このような施策と他の施策が一体となることにより、若者の自立支援事業をより効果的に推進できると考えているところでございます。次世代を担う青少年の健全な育成を図るために、生涯教育などを担当いたします教育委員会といたしましては、所管局と十分な連携を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 青少年の就労・雇用対策につきましてお尋ねをいただきました。

 青少年の就労支援につきましては、今年度から国、県などと連携をいたしまして、フリーター、ニートを対象といたしました若年者就労支援事業を行っているところでございます。他局の施策と一体的に取り組むことによりまして、より効果を発揮できるというふうに考えられますことから、新局に移管する方向で検討いたしております。

 この事業は、フリーター、ニートや保護者にカウンセリングを行いまして、個別の就労支援プランを作成いたしますとともに、職場見学あるいは地域のボランティア活動への参加などを通じまして勤労意欲の醸成、確立を図るものでございます。さらに今後は、学校を卒業した時点で、就職も進学もしない若者への就労支援の取り組みも検討しているところでございまして、新局におきますほかの施策とこの事業が一体となることにより、若者の自立支援をより効果的に推進していくことができるものと考えております。

 次代を担う青少年の就労支援をさらに推進いたしますために、市民経済局といたしましても、所管局と十分連携を図っていくことが重要であるというふうに考えております。御理解賜りたいと存じます。



◎環境局長(大井治夫君) 環境行政の推進につきまして数点のお尋ねをいただきました。

 まず、「もういちど!大作戦」の今後の展開方策についてでございます。

 本市では、2010年までにCO2の排出量を10%削減する目標を掲げておりますが、2002年における排出量は、基準年に対しまして8.7%の増加というふうになっております。特に増加の著しい家庭部門での取り組みが急務であると考えておりまして、「愛・地球博」の開催などによる市民の環境意識の高まりを、今後、地球温暖化防止に向けた名古屋市民全体の行動へと結びつけていくことが今こそ必要であるというふうに考えております。そのため、「みんなでへらそうCO2」を合い言葉といたしまして、市民の皆様にエコライフ宣言を呼びかけ、エコライフ行動の実践の輪が広がるよう「220万市民の「もういちど!」大作戦」を展開させていただいておるところでございます。

 この「もういちど!大作戦」につきましては、見直し後の地球温暖化防止行動計画におきましても、CO2削減市民運動の展開という重点施策に位置づけまして、220万市民の一人一人が環境に配慮した行動に積極的に取り組む市民運動としてまいりたいというふうに考えております。今後、地域団体を通じた家庭への働きかけなどに加え、企業等を通じました従業員の家庭への働きかけなども行うことなど、積極的な展開に努めてまいりたいというふうに考えております。

 また、御指摘の成果指標及び目標についてでございますが、エコライフ宣言者数を一つの成果指標として考えておりまして、当面20万人を目標に展開してまいりたいというふうに考えております。

 次に、たばこのぽい捨て防止に向けた取り組みについてでございます。

 ぽい捨て防止につきましては、市内の24地区を美化推進重点区域に指定いたしまして、職員によるポイ捨て防止パトロールを実施しております。また、地域と行政との協働による美化活動といたしまして、名古屋クリーンパートナー制度を設けております。現在29の団体が清掃活動などを通じましてぽい捨て防止の啓発活動を行っていただいており、来年度中には50団体にまで拡大してまいりたいというふうに考えております。

 さらに、各区に設置されておりますまちづくり推進協議会におきまして、ぽい捨て防止の取り組みを行うなど、そういったことをやっていただく際には、積極的な啓発の推進などにもあわせて努めてまいりたいというふうに考えております。

 歩行中や自転車乗車中の禁煙についてでございますが、本市では、安心・安全で快適なまちづくりなごや条例に基づきまして、喫煙者の責務といたしまして、市内全域の公共の場所において、歩行中または自転車の乗車中に喫煙しないように努めるとともに、喫煙しようとする場合には吸い殻入れの携帯に努めなければならないというふうに規定しております。

 現在は路上禁煙地区を重点的に、喫煙者の責務について啓発を行っておるところでございますが、今後は、広報なごやでの周知や各区のまちづくり推進協議会にキャンペーンなどをしていただくなど、歩行中や自転車乗車中の禁煙について全市的な啓発をさらに推進してまいりたいというふうに考えております。

 次に、ワンルームマンションのごみの分別についてでございますが、現在2階建て10戸以上の共同住宅には、条例及び規則で廃棄物の保管場所の設置を義務づけまして、さらに指導要綱で管理責任者を置き、入居者にごみの出し方などを説明するよう指導しているところでございます。しかし、ワンルームマンションなどは入居期間が比較的短いということがありまして、共同の集積場所にごみを出すための排出者責任が不明確であり、分別の十分でない物が多いというふうに認識しておるところでございます。

 現在の対策といたしましては、保健委員初め地域役員の皆様方には、地域においてごみの出し方の説明などを行っていただいておりまして、大変ありがたく、感謝いたしておるところでございます。また、各区の環境事業所におきましても、分別の悪い共同住宅には、個別指導やパンフレットの配布などによりまして分別の徹底を図っているところでございます。

 また、転入者の対策といたしまして、転出入の際に区役所の窓口で、分別方法を記載いたしました冊子を配布させていただいておりますほか、3月、4月の引っ越しシーズンには、環境事業所が区役所にごみの案内所を開設いたしまして詳しく説明をさせていただいておるところございます。さらに、市内の大手住宅管理会社などと協議会を設けまして共同で啓発事業を実施しておりますほか、住宅管理会社の社員に対する研修を毎年実施しておりまして、入居者に分別方法を十分説明できるよう努めておるところでございます。

 今後の取り組みといたしましては、ワンルームマンションが多い大学周辺の地域におきまして、大学やあるいは大学生、地域の方と協働して分別状況の改善運動を開始いたしておるところでございますが、今後は、こうした地域との協働や住宅管理会社との協働を一層進めますとともに、分別状況の悪い一部の共同住宅に指導の重点を移しまして、分別指導をより一層推進してまいりたいというふうに考えております。御理解賜りたいと思います。



◆(うかい春美君) それぞれ答弁ありがとうございました。意見、要望等を少し述べさせていただきます。

 新局についてでございますが、次世代育成支援は、市長のおっしゃるように一刻の猶予も許されない緊急課題でありまして、また最重要課題です。新局の設置まであと4カ月と迫っています。新年度スタートに向けて、もう準備期間とは言っていられない段階になってきていると思います。しかし、まだまだ細部にわたって検討事項とか課題が多いように受け取りました。より広い視点から総合的に取り組み、実効性を上げるためには、今からでも集中的にすべての課題を統括して判断し、新局について専門的に行動する準備室などの部門や人を置く必要があるのではないかと思います。

 とにかく課題が多い分、期待も大きい新局でございますので、全庁の大きな理解と協力で、万全の体制でスタートできるようにしていただくように要望しておきます。

 環境行政の推進について。環境首都なごやの発信、市長、御苦労さまでございました。いわゆる海外出前授業ということだと思いますけれども、市民の皆さんの協働のたまものでございまして、これからもどんどん発信していただきまして、環境首都なごやをアピールしていただきたいというふうに思います。

 それから、「もういちど!大作戦」でございますが、「みんなでへらそうCO2」を合い言葉に市民運動として展開していきたいということでございますが、「もういちど!大作戦」という言葉自体、市民の間にそんなに広がっていないように思います。合い言葉とともに、なぜ「もういちど」か、いろいろな機会をとらえてアピールする必要があると思います。企業等を通じた家庭への働きかけを行っていくということでございますが、CO2排出に直接的に関連する自動車をよく使う働くお父さん、お母さん、企業、若者世代へと積極的な働きかけを期待しております。

 たばこのぽい捨てにつきましては、路上禁煙地区でのより積極的な喫煙者への指導とともに、ぽい捨て防止、歩きたばこ、自転車に乗っての喫煙などの防止について、喫煙マナーの向上が全市に広がるよう強力な啓発活動の実施をお願いします。また、たばこの販売者や製造者には、たばこを吸いたい人が他人に迷惑をかけずに吸えるような工夫をすることとか、たばこの吸い殻をぽい捨てしないように、パッケージの表記に注意文を盛り込むなどの工夫をするよう働きかけていただくことも必要ではないかなと要望しておきます。

 最後に、ワンルームマンションのごみ分別でございますが、ワンルームマンションが建つたびに、多かれ少なかれ問題となっていることでございます。周辺住民の皆さんが心配をし、何度も何度も交渉をしなければならないというのはおかしなことだと思います。条例や規則で保管場所を義務づけても、管理責任者を置くようにしていると言っても、それで十分でない実態がございます。条例を見直して管理会社の責務を強化するとか、ごみ分別推進員をふやすとか、地域の皆さんの心配や不安を少しでも取り除く手だてを早急に考え、取り組んでいただくように要望して、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)

     〔「議長、関連」と呼ぶ者あり〕



○副議長(加藤武夫君) 梅村麻美子さん。



◆(梅村麻美子君) ただいまのうかい議員の新局設置に関して、関連質問をさせていただきます。

 昨日からの新局についての答弁と、そしてただいまのうかい議員への答弁を聞いておりまして、理解しにくい点がございましたので、質問させていただきます。

 トワイライトスクールと学童の両事業は、放課後の児童育成支援ということで、御承知のとおり多くの共通点がございます。ところが、両事業の役割がきちんと整理されないまま、それぞれ教育委員会と健康福祉局と二つの局で並行して実施され、縦割り行政の非効率性の象徴的な存在ともなっておりました。それが、昨日からの答弁を聞いておりますと、決定ではないと前置きしつつも、学童は新局の次世代育成支援局で、トワイライトは教育委員会の所管のままと、別々のままでいくように聞こえる答弁でございました。

 なぜトワイライトは新局に移らないのか。今までばらばらに行われていた子供施策を一つの局にまとめ、それぞれの事業の相互連携を深めて、限られた財源の中でより効果的、総合的に子育てをバックアップしていこうという理念のもとで新局が設置されるというふうに理解しております。ところが、学童が新局に移るのにトワイライトスクールがなぜ新局に移らないのか。どうも納得ができないところでございます。

 恐らく私だけではなく、そのような疑問を持つ市民は多いのではないかと思います。この点、次世代育成支援局の新設を決められました市長の見解をお伺いしたいというふうに思います。



◎市長(松原武久君) トワイライト事業、そして学童保育、それぞれの歴史、経過を持っております。と同時に、私は機能も違うと、こんなふうに思っております。特にトワイライトスクールに関しましては、これは学校教育と大変深い関係を持っておる、こういうように考えておりまして、私自身は現状では、今まだ検討しておりますけれども、現状ではトワイライトスクールは学校の範囲、教育委員会に残すべきである、こういう考え方に私自身は立っております。まだこれについて具体的にどんな展開にするのか、こういったこと、私はトワイライトスクールにも幾つかの問題があると、こんなふうに思っています。こういった問題点を改善しつつ進めていく。こういう方向であるべきだと、こんなふうに私自身は今思っているところでございます。



◆(梅村麻美子君) もう1点、それでは質問させていただきます。

 それぞれ役割が違うというふうに御答弁いただきましたけれども、市長は、トワイライトと学童の役割はどう違うと思っていらっしゃるのか。それぞれの役割をどのように思っていらっしゃるのか、答弁を求めたいと思います。



◎市長(松原武久君) 学童保育の場合は、もともと留守家庭児童育成という形でスタートしたものでございまして、家庭的な雰囲気の中で親がわりのような形にやっていくというのが私は学童保育事業だろうと、こんなふうに思っております。

 トワイライトスクールは、これは異年齢の集団、これで集まりもみ合う、こういった権能を持つといったことでスタートしたものでございまして、そういった観点で今でも進んでおると、こんなふうに思っております。と同時に、地域の多様な皆様たちが参加されまして、異世代、違う世代の皆様方とも交流できる、こういった点が違っている、こんなふうに思っています。特に違っているのは、学校教育と大きな関連を持って進められている、これが違っていると、こんなふうに思っております。



◆(梅村麻美子君) 今市長さんは、まさに学童は家庭的な雰囲気の中でやっていくというふうにおっしゃいました。私も働く親の一人ですけれども、働く親は、トワイライトと学童のよいところを取り入れた安心して子供を預けられる事業を望んでいる、そういうふうに思っています。私は、トワイライトと学童を一つの局の中で十分に研究、検討した方が、子供たちやその保護者にとってよりよいものになるのではないかというふうに考えます。

 先ほどうかい議員が、新局設置の準備室が必要ではないかというふうに要望されましたけれども、私も、そういった準備室の設置をして、もう一度新局設置の原点に戻ってしっかりと考え直していただけたらありがたいなというふうに思いまして、強くその点を要望して関連質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◆(加藤一登君) 明11月30日午前10時より本会議を開き、「議案外質問」を続行することになっておりますので、本日はこの程度で散会されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○副議長(加藤武夫君) ただいまの加藤一登君の動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(加藤武夫君) 異議なしと認めて、さよう決定し、本日はこれをもって散会いたします。

          午後3時散会

     市会議員  西川ひさし

     市会議員  ばばのりこ

     市会副議長 加藤武夫

     市会議長  佐橋典一