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愛知県 名古屋市

平成17年  6月 定例会 06月30日−14号




平成17年  6月 定例会 − 06月30日−14号









平成17年  6月 定例会



          議事日程

     平成17年6月30日(木曜日)午前10時開議

第1 平成17年第104号議案 名古屋市特別職報酬等審議会条例の一部改正について

第2 同   第105号議案 名古屋市公立大学法人評価委員会条例の制定について

第3 同   第106号議案 名古屋市市税条例の一部改正について

第4 同   第107号議案 名古屋市立学校設置条例の一部改正について

第5 同   第108号議案 名古屋市総合体育館条例の一部改正について

第6 同   第109号議案 名古屋市体育館条例の一部改正について

第7 同   第110号議案 名古屋市スポーツトレーニングセンター条例の一部改正について

第8 同   第111号議案 名古屋市瑞穂運動場条例の一部改正について

第9 同   第112号議案 名古屋市港サッカー場条例の一部改正について

第10 同   第113号議案 名古屋市野外スポーツ・レクリエーションセンター条例の一部改正について

第11 同   第114号議案 名古屋市名城庭球場条例の一部改正について

第12 同   第115号議案 名古屋市東谷山フルーツパーク条例の一部改正について

第13 同   第116号議案 名古屋市農業文化園条例の一部改正について

第14 同   第117号議案 名古屋市都市公園条例の一部改正について

第15 同   第118号議案 名古屋市緑化センター条例の一部改正について

第16 同   第119号議案 名古屋市コミュニティセンター条例の一部改正について

第17 同   第120号議案 名古屋市民会館条例の一部改正について

第18 同   第121号議案 名古屋市公会堂条例の一部改正について

第19 同   第122号議案 名古屋市青少年文化センター条例の一部改正について

第20 同   第123号議案 名古屋市芸術創造センター条例の一部改正について

第21 同   第124号議案 名古屋市文化小劇場条例の一部改正について

第22 同   第125号議案 名古屋市音楽プラザ条例の一部改正について

第23 同   第126号議案 名古屋市演劇練習館条例の一部改正について

第24 同   第127号議案 名古屋市民ギャラリー条例の一部改正について

第25 同   第128号議案 名古屋市短歌会館条例の一部改正について

第26 同   第129号議案 名古屋市東山荘条例の一部改正について

第27 同   第130号議案 名古屋市民御岳休暇村条例の一部改正について

第28 同   第131号議案 名古屋市国際展示場条例の一部改正について

第29 同   第132号議案 名古屋市中小企業振興会館条例の一部改正について

第30 同   第133号議案 名古屋国際会議場条例の一部改正について

第31 同   第134号議案 名古屋能楽堂条例の一部改正について

第32 同   第135号議案 名古屋市営路外駐車場条例の一部改正について

第33 同   第136号議案 名古屋市バスターミナル条例の一部改正について

第34 同   第137号議案 名古屋市営住宅条例の一部改正について

第35 同   第138号議案 名古屋市港防災センター条例の一部改正について

第36 同   第139号議案 名古屋市消防関係事務手数料条例等の一部改正について

第37 同   第140号議案 名古屋市児童福祉施設条例の一部改正について

第38 同   第141号議案 名古屋市国民健康保険条例の一部改正について

第39 同   第142号議案 財産の取得について

第40 同   第143号議案 財産の取得について

第41 同   第144号議案 土地の無償貸付について

第42 同   第145号議案 公立大学法人名古屋市立大学定款の制定について

第43 同   第146号議案 公立大学法人名古屋市立大学に承継させる権利について

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   出席議員

    岡本康宏君      鎌倉安男君

    杉山ひとし君     服部将也君

    渡辺房一君      うかい春美君

    梅村麻美子君     吉田隆一君

    西川ひさし君     前田有一君

    村松ひとし君     稲本和仁君

    田島こうしん君    中田ちづこ君

    岡本善博君      こんばのぶお君

    長谷川由美子君    中村 満君

    木下 優君      山口清明君

    かとう典子君     さとう典生君

    のりたけ勅仁君    工藤彰三君

    小林祥子君      福田誠治君

    ちかざわ昌行君    山本久樹君

    須原 章君      うえぞのふさえ君

    佐橋典一君      田中里佳君

    橋本静友君      小林秀美君

    おくむら文洋君    吉田伸五君

    早川良行君      諸隈修身君

    村瀬博久君      郡司照三君

    久野浩平君      横井利明君

    伊神邦彦君      桜井治幸君

    堀場 章君      岡地邦夫君

    浅井日出雄君     渡辺義郎君

    斉藤 実君      加藤 徹君

    三輪芳裕君      林 孝則君

    小島七郎君      西尾たか子君

    江口文雄君      梅原紀美子君

    黒田二郎君      村瀬たつじ君

    わしの恵子君     冨田勝三君

    荒川直之君      斎藤亮人君

    坂野公壽君      ふじた和秀君

    田中せつ子君     中川貴元君

    ばばのりこ君     田口一登君

    藤沢忠将君      ひざわ孝彦君

    加藤一登君      梅村邦子君

    加藤武夫君

   欠席議員

    西村けんじ君     坂崎巳代治君

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 出席説明員

市長        松原武久君    助役        因田義男君

助役        塚本孝保君    収入役       加藤公明君

市長室長      佐合広利君    総務局長      鴨下乃夫君

財政局長      林 昭生君    市民経済局長    杉浦雅樹君

環境局長      大井治夫君    健康福祉局長    松永恒裕君

住宅都市局長    一見昌幸君    緑政土木局長    森本保彦君

市立大学事務局長  尾崎憲三君    収入役室出納課長  岸上幹央君

市長室秘書課長   星野寛行君    総務局総務課長   二神 望君

財政局財政部財政課長         市民経済局総務課長 葛迫憲治君

          三芳研二君

環境局総務課長   西川 敏君    健康福祉局総務課長 森 雅行君

住宅都市局総務課長 柴田良雄君    緑政土木局総務課長 原口辰郎君

市立大学事務局総務課長

          上川幸延君

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上下水道局長    山田雅雄君    上下水道局経営本部総務部総務課長

                             佐治享一君

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交通局長      吉井信雄君    交通局営業本部総務部総務課長

                             中根卓郎君

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消防長       田中辰雄君    消防局総務部総務課長

                             岩崎眞人君

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

監査委員      下川利郎君    監査事務局長    村木愼一君

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選挙管理委員会委員長         選挙管理委員会事務局長

          藤田和三君              日沖 勉君

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教育委員会委員長  後藤澄江君

教育長       岡田 大君    教育委員会事務局総務部総務課長

                             横井政和君

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人事委員会委員   栗原祥彰君    人事委員会事務局長 吉田 宏君

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          平成17年6月30日 午前10時4分開議



○議長(佐橋典一君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名者にはちかざわ昌行君、三輪芳裕君の御両君にお願いいたします。

 これより日程に入ります。

 日程第1より第43まで、すなわち第104号議案「名古屋市特別職報酬等審議会条例の一部改正について」より第146号議案「公立大学法人名古屋市立大学に承継させる権利について」まで、以上43件を一括議題に供します。

 昨日に引き続き、質疑並びに質問を続行いたします。

 最初に、木下優君にお許しいたします。

     〔木下優君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(木下優君) おはようございます。お許しを得ましたので、通告の順に従いまして、順次質問をさせていただきます。

 昨年12月3日に、待ち望まれていました発達障害者支援法が成立いたしました。そして、本年4月1日からは法律が施行されております。これまで自閉症や高機能自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などの発達障害は、法律や制度の谷間に置かれていて支援の対象とならない、あるいは特性に合った支援が受けられないまま放置されていました。この法律の施行は、発達障害に対する社会的な理解の向上や、発達障害を持つ本人及び家族に対する支援体制の整備につながるものとして、私自身大いに期待をしているところであります。私は昨年の6月市会本会議において、発達障害児・者に対する本市の取り組みについてお尋ねいたしました。今回は既に法律施行後であり、支援法が単なる啓発法とならないよう、支援サービスの具体化について質問をさせていただきます。

 初めに、発達障害児・者の発達支援のビジョンについてお尋ねいたします。発達障害者支援法の施行を受け、本市として発達障害児・者の発達支援のビジョンについて明確に示していただきたいということであります。言うまでもなく支援が成功するかどうかは、それを担う人材の育成が大変重要であります。啓発半分の中途半端な人材育成ではなく、当事者団体も納得のできる専門性を持った人材を5年間で200から300人育成するなどの数値目標を明確にして取り組むべきではないでしょうか。また、国の発達障害者支援法の議論の中でも、10万人に1人のスーパーコーディネーターの育成を基本にして人材育成の議論がなされましたけれども、本市における発達支援の人材育成はどのように考えられているのか、さらには名古屋市に生まれた発達障害の子供たちをすべて幸福にしていくという情熱ある発達支援のビジョンについて、松原市長の御見解をお聞かせください。

 次に、名古屋市発達障害者支援センターについてお尋ねいたします。現在、障害施設関係、医療・教育関係、行政及び関係団体の皆さんが集まって、名古屋市発達障害者支援体制整備検討会が行われています。具体的なことはその議論の推移を見なければいけませんが、当事者の皆さんからは、支援センターではいつからどんなことができるのかという大きな期待があります。そこで、本市としてこんな支援ができるセンターにしていきたいなど、わかりやすく語っていただけませんでしょうか、健康福祉局長にお尋ねいたします。

 次に、関係部局の連携による適切な支援体制の整備についてお尋ねいたします。発達障害者支援法には、医療、保健、福祉、教育、労働に関する部局が連携し、就学前から就労までの適切な支援をつなげていくことにより、発達障害者の社会的自立を促していくことが明記されています。国及び地方公共団体の責務として、適切な支援体制の整備について迅速に取り組んでいくとなっております。保育、教育、就労のさまざまな場面において、相談に行っても門前払いを受けたり、たらい回しにされることが多く、一体どこへ相談したらいいのかわからないという現状があります。縦割り行政の弊害というか、関連各機関の壁が大きく、発達障害に対する認識不足からつらい思いをされた方も多くいました。このようなことを今後なくすためにも、関係部局の連携による適切な支援体制の整備はどうされるのか、健康福祉局長の御見解をお伺いいたします。

 次に、発達障害の早期発見と早期療育についてお尋ねいたします。平成16年度の保健所における乳幼児健康診査等の実施状況では、3カ月児、1歳6カ月児、3歳児の受診者数は5万6676人で、健康診査結果で正常以外の者は1万1468人、言語・精神発達上の問題があると思われる者は2,694人でした。これは保健師やドクターによる健診であります。そして、体と心の正常以外の数は、8,256人で要観察であります。この要観察がグレーであり、発達障害児が多くいるのではないかとの指摘もあり、保護者の不安もあります。日本自閉症協会で実施した全国5会場でのアンケート調査では、実際に乳幼児健診や実際の保育、療育にかかわっている専門家でありながら、全体の10から20%の方しか健診に関する研修を受けていないことが明らかになり、約半数の参加者は広汎性発達障害について理解が得られていなかったという結果でありました。このようなことから、本市においても乳幼児健診の早期発見の精度を高める上からも、まず健診に携わる保健師や医師の研修をしっかりやっていただきたい。そして、研修内容については関係団体の意見も聞きながら、広汎性発達障害のそれぞれの違いが理解できるようにすることが大切ではないでしょうか。また、研修後は成果試験を実施し、一定の知識のノウハウが身についていない場合、再研修するなど明快な基準をつくるべきではないでしょうか、健康福祉局長の見解をお示しください。

 また、名古屋市児童福祉センターや療育センターなどの受け付け状況では、1カ月以上も長く待たねばならない状況があります。このようなことから、もう1カ所療育センターができると聞いていますが、それはいつ完成するのでしょうか。支援法の施行により早期発見の精度も高くなってくると、さらに多くの子供たちが長く待たされることにならないでしょうか。療育がおくれることは、本人や家族、社会にとっても問題であると思います。早期発見、早期療育こそこの法律の目的であり、本市の責務であります。今後どのように改善されるのか、この点も明確にして、健康福祉局長にお答えいただきたいと思います。

 発達障害専門外来の設置についてお尋ねいたします。現在、名古屋市立大学病院の小児科では、毎週火曜日の午後から予約制で、発達心理専門外来を四つの診察室で行っていますが、3カ月待ちであります。これからさらに増加してくると予想されること、また支援法にも専門的な医療機関の確保とありますことから、本市の市立病院においても工夫をして発達障害専門外来を設置していくべきではないでしょうか。この点について健康福祉局長の御見解をお示しください。

 次に、教員の研修についてお尋ねいたします。文部科学省の2002年の調査によりますと、通常学級で、知的なおくれはないものの、学習面や行動面で著しい困難を示すと担任教師が回答した児童生徒の割合は全体の6.3%で、特別な教育的支援を必要とする児童生徒は30人学級で1人から2人いることになります。この全国調査を機に学校での対策が講じられるようになりましたが、私はまず教師自身がこの障害に対する正しい認識ができることが何よりも大切であると思うのであります。本市における平成16年度の軽度発達障害にかかわる研修については、幼・小・中・高の教員1万名余りの中、参加延べ人数は1,215名です。いつごろをめどに全教員の研修を考えられているのでしょうか。教育の現場では待ったなしで、教師の理解ある対応が強く求められております。ともかく全教員が早く研修を受けていただきたいものであります。特に、管理職の中でも校長の発達障害に対する理解が重要であります。今後の特別支援教育への体制づくりの上からも、まずトップから研修を受けていただきたいと強く申し上げたいのであります。また、教師が教育現場でどう対応していいか苦慮している現状もあります。教員110番など相談窓口を設置して専門家のアドバイスを受けられるようにするなど、スピードある対応が大切ではないでしょうか、教育長の見解をお示しください。

 最後に、市営住宅における地上デジタルテレビ放送への対応についてお尋ねいたします。

 地上デジタル放送は、アナログ放送と比べて番組の画質や音質がよいほか、地域情報や災害情報、データ放送でのニュースや天気予報の視聴ができることから、一般家庭においても新たな情報端末としての役割が大いに期待されております。名古屋市営住宅では、地上デジタルテレビ放送への対応として受信設備の改修を2011年7月までに完了すると言っていますが、肝心な改修時期についてははっきりいたしません。本市では、改修経費もかかることから、国への補助を求めていますが、現在国は出さないと言っています。本市と同様に賃貸住宅のある都市機構や愛知県では国からの補助を待っている様子はなく、もう既にそれぞれの予算で改修工事を始めているのであります。また、入居者の中には既に受信設備の改修をした人も出てきております。こういった点から、2011年7月に改修工事の完了を決めているのであれば、もうそろそろ改修工事の具体的な計画について明らかにしていくべきであると考えますが、住宅都市局長の御見解をお示しください。

 以上で、私の第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎市長(松原武久君) 発達障害者支援法の取り組みに関しまして、発達支援のビジョン、本市における人材育成の考えについて、お尋ねをいただきました。

 発達支援にかかわる人材の育成でございますけれども、発達障害児・者への支援に当たりましては、議員御指摘のとおり専門的知識を有する人材の養成や確保が重要な課題でございます。発達障害に対する取り組みは歴史が浅く、国レベルでも今年度から初めて関係職員の研修が始められたところでございます。本市におきましてもこうした国の動きを注視しながら、発達障害者支援体制整備検討会における結果を踏まえまして、効率的な人材の育成に努めてまいりたいというふうに考えております。

 次に、発達障害支援のビジョンでございますが、発達障害者とその家族の方への総合的な支援という取り組みは、発達障害者支援法という新たな法律の施行を受けまして、まだ始まったばかりでございます。まずは市民の方々に発達障害に対する正しい知識と理解を持っていただくことが重要でございまして、そのための広報啓発も行う必要がございます。さらに、発達障害を早期に発見し、幼少期の早期から発達支援に取り組みまして、教育から就労に至るまでのライフステージを通じた支援が必要であると考えております。現在は保健所、地域療育センター、保育所、学校など各機関が対応を行っておるところでございますが、今後はそれぞれの機関の間で調整を図りながら、十分な連携のもとで適切な支援を行うことが重要であると考えております。本人及び家族の方々は、一刻も早い十分な支援を望んでおられると思います。このような思いを私も真摯に受けとめまして、発達障害児・者が社会の一員として成長していけるような環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 発達障害者支援法の取り組みにつきまして数点お尋ねをいただきました。

 まず、発達障害者支援センターにおける支援の内容及び開設時期についてお尋ねをいただきました。本市では、発達障害者支援法が施行される以前から、児童福祉センターや地域療育センターにおける療育グループの実施、保育所における保育、保健所における乳幼児発達相談など、関係機関が個別に支援を実施してまいりました。発達障害者支援センターはこうした関係機関連携の核になるものと、そのように考えておりまして、地域における発達障害者に対する支援を担うさまざまな社会資源をコーディネートすることによりまして、より適切な支援ができるというように考えております。また、発達障害に関する市民への広報啓発、関係者への研修の実施といったものもこのセンターの役割となるのではないかというように考えておりまして、検討会の意見を十分踏まえまして、秋ごろ開設をしたいというように考えております。

 次に、関係機関、関係部局の連携による適切な支援体制の整備についてお尋ねをいただきました。支援の内容は、発達障害児・者のライフステージ全体にわたるものでございまして、関係機関が発達障害に対する認識を十分に深めた上で連携し合うことが重要であると考えております。現在進めております検討会の委員には、児童福祉センター、地域療育センター、精神保健福祉センター、知的障害者更生相談所、さらには保育所、保健所といった私ども健康福祉局の関係のほか、就労支援の関連では愛知労働局や障害者就労支援センターが、さらには医療機関では医師会、精神病院協会、大学の先生方にも御参加をいただいております。また、教育委員会からも参加をいただいているところでございます。これらの検討会が今後関係機関の連携による支援体制に大きく結びつくものと考えておりまして、発達障害者支援センターは、その中の核として役割を果たしていくというように考えておるものでございます。

 次に、保健師や医師への研修についてお尋ねをいただきました。保健所では、子供の健やかな発育と発達を支援するために、乳幼児を対象に健康診査を実施いたしております。また、これらの乳幼児健診に従事する保健所の医師や保健師、さらには保育園の保育士などを対象に、発達障害に関する専門家を講師とした研修を実施することによりまして、その知識を深め、障害児の行動特性を理解することに努めているところでございます。今後ともこの発達障害に関する研修の継続的な実施に努めるとともに、その研修効果を評価する方策について検討してまいりたいというように考えております。さらに、療育機関との連携も強めまして、関係団体の意見も伺いながら研修内容の一層の充実に努めるとともに、健診従事者の質の向上を図ることによりまして、引き続き発達障害児の早期の発見に努めてまいりたいと考えております。

 次に、早期の療育支援につきまして、新しい療育センターの設置に関しお尋ねをいただきました。早期療育についてのお尋ねでございますが、本市では早期発見、早期治療のために総合通園センター、それと3カ所の地域療育センターの整備を進めてまいりました。第2次実施計画におきましては、5カ所目のセンターとして東部方面において新設に向け用地の選定を現在掲げているところでございます。用地選定後、できるだけ早い時期に設置することによりまして、学齢前の障害児に対する早期の療育支援体制の整備に努めてまいりたいと考えております。

 最後に、発達障害専門外来の設置についてお尋ねをいただきました。国においては、発達障害の専門医が少ないことから、ことし3月、小児科医や精神科医などによる検討会を設けまして、診療報酬の問題も含め、専門医増加につながる方策を年度内に提言するという方針と聞いております。こうした状況の中で、市立病院におきましても専門医の確保が難しいことなど幾つかの課題がありますことから、現時点での専門外来の設置は難しいと考えておりますが、今後国の検討会の状況を見守りながら検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。



◎教育長(岡田大君) 発達障害に関する教員の研修につきまして数点のお尋ねをいただきました。

 まず、教員全体の研修についてでございますが、発達障害児にかかわる研修は適切な支援をする上で重要であると考えており、御指摘のように、16年度に教育センターで研修を受けた教員は延べ1,215人となっておりますが、より早期に全教員の理解を深めるため、発達障害児指導の中核となる教員を各学校に1人は養成し、その教員を中心に各学校での研修を進めているところでございます。

 次に、管理職の研修についてでございますが、議員御指摘のように、全校体制で取り組むためには管理職のリーダーシップが必要不可欠でございます。これまでの教頭研修に加えまして、今年度から新たに校長研修においても発達障害に関する研修を実施してまいりたいと考えております。

 次に、教員の相談窓口の設置についてでございますが、個々の教員が抱える指導上の悩みや課題に対応するため、精神科医や指導主事による教員専用の相談窓口を教育センターに設けておりますが、さらに17年度からは全中学校ブロックに臨床心理士であるスクールカウンセラーを配置し、各学校における相談体制の充実を図ったところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 市営住宅における地上デジタルテレビ放送への対応につきましてお尋ねをいただきました。

 2003年12月1日より3大都市圏を中心に地上デジタル放送が開始され、2011年7月には現在のアナログ放送からデジタル放送へ切りかわる予定となっております。市営住宅のデジタル放送への対応につきましては、重要な課題であるというふうに認識しております。議員御質問のデジタル放送への対応につきましては、整備にかかる多額の経費支出が予想されますが、できる限り早期に実施計画を取りまとめまして、実施時期を明確にし、入居者の方々へお知らせをさせていただきたいというふうに考えております。いずれにいたしましても、遅くともデジタル放送に切りかわる2011年7月までには完了するよう努めてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。



○副議長(加藤武夫君) 次に、のりたけ勅仁君にお許しいたします。

     〔のりたけ勅仁君登壇〕



◆(のりたけ勅仁君) のりたけ勅仁でございます。今回は、日本全国で多発している外国人犯罪に名古屋市として今後どのように対処していくのか、治安回復に行政が一役買えないだろうか、また国際都市名古屋の確立のためにも、留学生さんたちに健全な学生生活を過ごしていただくためにも、提案も含めながら考えてみたいと思います。

 実は、きょうはここにファイルを持ってまいりました。延べ1年半ぐらいにわたり、日本全国で起きている外国人の絡んだ犯罪のウェブ上にあったリストです。たった1年半でこれぐらいのファイルになっています。そのぐらい外国人の絡む犯罪が日本全国で多発しているということが言いたいんですけれども、市長はさきの提案説明の中で、地域が助け合う「共助」、行政が行う「公助」、すばらしい表現で今後の名古屋のグランドデザインを発表されました。この公助の部分について、今後の具体的な取り組み方針を総務局長、それから市長室長、市民経済局長にそれぞれお尋ねしようと思います。

 まず、国際交流課を所管する市長室長にお伺いいたします。留学生による不法就労、資格外就労問題についてです。聞くところによると、国内の大学や専門学校の高額な授業料を工面するために、女性は違法エステサロンやスナック、そしてクラブなどで、男性はやむにやまれず犯罪の道へと手を染めてしまうというような事例も、もちろんごくごく一部の留学生のみに見られる現象だと信じたいものですが、実際にこういった話も私の耳には届いています。ひどい話では、こういう留学生を相手にするいわゆるブローカーと呼ばれる人たち、そういう組織も存在し、不正書類の作成や、留学生を使ってお客の個人的な情報収集をさせて、手に入れた情報を売買したり、それをもとにして犯罪行為に及んでいるといった内容の話も聞こえてきています。頻発して発生している外国人による犯罪件数から考えれば、あながちただのうわさ話でもなさそうです。

 これらは、入国管理局を初め警察などとも情報の交換や共有なども視野に入れて対処を検討するべきです。また、各大学に対しては、優秀な学業成績をおさめる留学生を対象にした奨励金の提供や、留学生に対しては学業成績及び就労状況や生活状況の定期的な報告を義務づけするなど、これらによって資格外活動が発見された場合はどのような対応をするのか、こういった報告による情報管理の整備はどうでしょうか。また、留学生による刑法犯の実数や強制退去者数は把握しているのか。それから、留学生に対する助成金は適正な運営、還元がなされていると言えるでしょうか。一部の専門学校では、生徒指導員がホステスのあっせんをしているとまで聞き及んでいます。実際に確認や調査や、それから監督義務はないでしょうか。一方で、留学生さんたちはややもすると犯罪に巻き込まれかねない弱者的な立場も持ち合わせていると思います。言葉の弊害や親しく頼る人がいないような留学生さんたちに対し、さまざまな問題を相談するコロニーのような存在は名古屋市内に設けられているのでしょうか。また、学生さんたちに周知の事実はあるのでしょうか。あれば、実際にどのぐらい活用がなされているのか、相談件数や実際の対応事例をもとにお聞かせください。

 ただし、これらを摘発するのは名古屋市の直接の仕事ではありません。ですから、あくまでも名古屋市の行う公助という点からお聞きしたいので、ここから申し上げる部分は総務局長と市民経済局長にも同様にお答えいただきたいと存じます。

 例えば、違法に営業するエステなどの実態調査や営業許可並びに店舗数や所在地、店舗ごとの就労人数の調査把握、加えて経営者や建物所有者・使用者を対象に営業許可に対するペナルティーによるセーフティーネットの新設や監督強化など、こういった事項に名古屋市としてかかわりを持つことはできないのか。また、名古屋市にこれらの情報を届け出をする義務づけを課すなどにより、取り組める施策はほかにもあるのではないでしょうか。それぞれ御所見をお聞かせください。

 次に、共助という点から、市民経済局長と総務局長にお伺いいたします。

 繁華街における客引き行為は、風営法第28条第11項にてかたく禁じられていますが、夜、事実私もよく目にするのが現状です。これに対して東京都では、この客引き行為を抑制するために、迷惑防止条例の中で罰則つきで規制をしています。条例の中には、警察官による即効性のある身柄確保も可能となっており、実に非常に効力を発揮しており、客引きが激減していると聞きます。名古屋市内においてもこういった条例や規定の整備が行われれば、違法な客引き行為に対する効果も大いに期待できるものだと思います。しかし、この部分は行政だけで担えるものではありません。地域や商店街自治組織を初めいろいろな市民で構成される団体などとの連携が必要不可欠でしょう。住民の皆さんの協力なしでは本当の力は発揮されません。現場からの情報提供という点でも、この共助を最も優先とするはずです。ただし、事実上市民の皆様に行政の姿勢や決定した方針をお伝えするまでの部分は名古屋市の仕事、つまり、公助ということになろうかと思います。名古屋市で方針を示し、ある程度決められたものを市民に対して共助を求める、ここまでの部分は公助であると考えます。したがって、途中には市民からの具体的な変更、改善、修正に大いに耳を傾けて、基本的な取り組みとある程度の具体策を市民に発表するまでは公助という発想のもと、名古屋市が担うべきだと考えます。民主主義の原点でもある市民の声を尊重しつつ、市民の意見の反映された施策であることを願い、多くの市民と一緒になって取り組まれるような体制であることを希望するものであります。

 ここで、一例を挙げてみましょう。全国でも最もにぎわいを見せる繁華街を持つ東京都新宿区役所には、危機管理課という部署を設けて、文字どおり防災や防犯、治安に関する諸課題に区役所として専門的に取り組む体制がとられています。名古屋でも今すぐこれに相当するようなものを設置する必要があるとまでは申し上げないにしろ、東京都新宿区ではこうして行政も治安回復に非常に前向きに取り組む体制を整えているということです。新宿区は歌舞伎町というにぎわいのあるまちを抱えたまちです。約600メートル四方の区域内には、飲食店が4,000件、風俗営業が1,300件、深夜酒類提供飲食店も1,500件と、合わせて暴力団事務所が200件、延べ2,000人に及ぶ暴力団関係者を有するこのまちに対して、歌舞伎町ルネッサンスという名の施策宣言が去年2月に施されました。これはまさに私の申し上げる地域活性化と治安回復プロジェクトであります。区長を会長とする35名で構成されるこの推進協議会は、学識経験者、副知事、大学教授を初め警視庁や消防庁、法務省、国土交通省、経済産業省のオブザーバー並びに地元の有力企業の代表や組合などの諸団体を含む方々が核となって、区役所総出の取り組みで、だれもが安心して楽しめるまちへと再生することを目的としています。こうして既に治安回復に着手する行政もあるわけですから、名古屋市としても迷惑防止条例の強化や営業許可、監督体制の見直しを働きかけるなどの取り組み姿勢が求められていると思いますが、いかがでしょうか。

 名古屋市内でも現在、繁華街において不動産業や土地建物所有者が違法風俗店並びに飲食店法違反の店舗に貸し出した場合で、仮にその店舗が警察による摘発を受けたとしても、この場合注意警告がある程度で、法的な罰則力が軽いために、すぐまた別の店舗で違法営業を始めると聞きます。そこで、今よりも厳密で重い罰則を伴った条例の整備や規制強化などによる行政指導の必要があると考えますが、中でも特に悪質な業者らによる再発、再々発抑制に対して、名古屋市は何もする必要はないのでしょうか。治安連絡会の観点からは総務局長に、留学生の関係では市長室長に、安心・安全で快適なまちづくりの観点からは市民経済局長にそれぞれお尋ねをいたします。

 次に、共同募金について健康福祉局長にお尋ねしたいと思います。

 皆さんが善意の募金をする共同募金があります。いろいろな形で募金が集められます。これは愛知県共同募金会から名古屋市共同募金会、そして各区の共同募金会を経由して各行政区の区政協力委員、民生委員等がそれぞれのお宅へとお願いに上がる仕組みになっています。募金活動に必要な事務費が各行政区によって異なりますが、この事務費について過去1回も決算関係を報告していない区があります。私の関係で調べたところ、決算書がない、監査委員がいない、名古屋市共同募金会に報告したことがないという回答の区がありました。公開規定もないという報告でしたが、この制度のままでは不備であると私は考えます。区政協力委員さんや民生委員さんを初めたくさんの市民の皆さんの協力のもと、募金活動は成り立っているのです。何よりも、集まったお金はさまざまな人からの善意の寄附です。公金である税金よりももっともっとはるかに重みのあるお金ではありませんか。まず、この点について決算報告をしていない区があるのかないのか、またなければなぜないのか、その理由は何か、そして報告する必要はないのか、お答えをお願いいたします。

 また、各行政区に置かれている共同募金会の事務所は区社会福祉協議会にあり、共同募金会に対して、例えば電話代等の必要とする経費の一部を負担していると聞きますが、では社会福祉協議会と共同募金会の活動の区分について、その基準となるものをお示しください。そして、集められた募金のうち、平成16年度版の報告書を見ると、広域社会福祉事業のA級の中の(5)運動推進費の中の支会・分会運動推進という項目がこの各行政区へ渡っているお金であることは間違いありませんね。また、同報告書にある愛知県共同募金会運動推進費という項目に6683万円が計上されていますが、この中に専属の有給職員の常務理事兼事務局長、課長2名、係長2名、アルバイト1名の方々の人件費そのものであると聞きますが、これは本当にそうなのでしょうか。平成15年度の愛知県内の募金活動で集まった総額10億8480万円余のうちの6683万円は人件費なのか、そうでないのか。また、一体年間にわたりどんな具体的作業をこなしていらっしゃるのか、ほかにも委託事業として、自転車振興会や中央競馬馬主協会の助成事務も行っていると聞いています。つまり、何が言いたいかというと、人件費として計上する額が果たしてその項目としてふさわしい額なのかどうかということです。この勘定科目と支払い金額について、明細の報告を求めます。

 社会福祉法の第1条には、「この法律は、社会福祉を目的とする事業の全分野における共通的基本事項を定め、社会福祉を目的とする他の法律と相まつて、福祉サービスの利用者の利益の保護及び地域における社会福祉の推進を図るとともに、社会福祉事業の公明かつ適正な実施の確保及び社会福祉を目的とする事業の健全な発達を図り、もつて社会福祉の増進に資することを目的とする」とあります。また、24条においては、「社会福祉法人は、社会福祉事業の主たる担い手としてふさわしい事業を確実、効果的かつ適正に行うため、自主的にその経営基盤の強化を図るとともに、その提供する福祉サービスの質の向上及び事業経営の透明性の確保を図らなければならない」と明記してあります。さらに第120条においては、共同募金会に関して、「共同募金会は、第118条第3項の規定により配分を行つた場合には、配分を終了した後3月以内に、拠出を受けた総額及び拠出された金額の配分を受けた者の氏名又は名称を公告するとともに、当該拠出を行った共同募金会に対し、拠出された金額の配分を受けた者の氏名又は名称を通知しなければならない」、これも明確に明らかにするとして記されています。

 以上、調べた関係の中から共同募金事業でお願いする公助という点から考えますと、余りにもずさんで不備な運営であると言わざるを得ないと私は考えますが、ですから名古屋市としては何らかかわりがないというのであれば、今後は監督責任を持ち、財政面や人事面でも積極的に関与し、運営の適正化を図るために多方面にわたり改善する必要があることを指摘するものであります。この点について、御所見をお伺いいたします。

 これで、私の第1問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎総務局長(鴨下乃夫君) 名古屋市内におきます治安回復に関しまして、広く公助、共助という観点から、治安連絡会のさらなる活用についてお尋ねをいただきました。

 安心・安全な市民生活の確保は、本市におきます最重要施策の一つでございます。犯罪のない安心・安全なまちの実現のためには、市政運営において犯罪の防止、治安に関する事務を一義的に担当しております警察との連携の強化を図っていくことが重要であると認識しております。このため本市におきましても、市長、両助役、収入役、関係局長などの市の幹部職員と県警本部長や県警各部の部長とがお互いの情報や意見を交換し合う治安連絡会を年に数回開催し、連絡を図っているところでございます。これまで安全・安心で快適なまちづくりの推進、路上禁煙に関する取り組み、放置自動車対策、危機管理に関する取り組み、児童虐待対策、放火防止対策、青少年の健全育成など警察との連携が不可欠な本市の重要課題について、こうした会議などを通じまして、ともに取り組んできたところでございます。一方、県警察からは、当会議におきまして、名古屋市部におきます犯罪の概況を初めとする治安、防犯に関する幅広い事項につきまして定期的に御報告をいただいているほか、外国人犯罪の情勢や集中取り締まり状況等につきまして情報提供をいただくなど、情報の共有化も図っているところでございます。

 治安連絡会のような場で本市及び県警察の幹部職員が顔を合わせ、忌憚のない意見を交わしながら相互の課題や情報の共有化を図っていくことは大変有意義なことであり、貴重な機会であると認識しております。今後とも治安連絡会がより実効性のあるものとなるよう努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◎市長室長(佐合広利君) 名古屋市内における治安回復に関連いたしまして、留学生の安全に配慮した環境づくりについてお尋ねをいただきました。

 本市では、外国人市民が日常生活で不便や困難を生じることなく安心して生活ができるまちづくりを目指しており、留学生に対する支援につきましてもさまざまな施策を実施しているところでございます。

 平成15年に日本における留学生の受け入れが10万人を超えまして、御指摘の不法就労や犯罪などの問題が表面化していることから、現在留学生の受け入れ体制の充実、あるいは留学生の質の確保ということが課題になっております。こうした中でとりわけ重要なことは、法務省入国管理局が行います来日前の留学希望者に対する勉学の意思や留学経費の支弁能力などの在留資格審査が適切に行われるといったこと、あるいは受け入れ大学におきます学業や生活指導などの留学生の在籍管理というものが徹底されること、この2点が重要であると認識をしております。

 また、議員からお尋ねのありました留学生の相談に関する件でございますが、本市では名古屋国際センターを通じまして、港区にあります国際留学生会館に相談窓口を設置しております。平成16年度には宿舎、学業及び進学関係など合わせまして586件の情報提供、相談の取り扱い実績がございます。また、留学生の生活支援といたしまして、留学生会館においては宿泊施設の提供、あるいは名古屋市留学生支援金給付事業を行っております。

 次に、今後の対応といたしましては、留学生が犯罪に巻き込まれることなく安定した生活が送れるように情報の提供と相談、あるいは宿泊施設の提供などの支援を継続して実施するとともに、先ほど総務局長が申し上げました愛知県警との意見交換の場であります治安連絡会、あるいは県内の各大学や入国管理局、県市などで設置しております愛知県留学生交流推進協議会、そういった場を活用いたしまして、議員御指摘のありました留学生に関するさまざまな諸問題について協議をしてまいりたいというふうに考えております。よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 名古屋市内における治安回復につきまして、公助、共助の観点から、安心・安全で快適なまちづくりなごや条例との関連につきましてお尋ねをいただきました。

 犯罪がなく、安心して暮らせるまちをつくるためには、まずは住民の方々がお住まいのまちに関心を持ち、自分たちのまちは自分たちが守るんだという意識を持っていただくことが大切だと考えております。治安につきましては、当然県警察の担当ではございますが、安心・安全で快適なまちづくりなごや条例におきまして、本市といたしましても犯罪防止に向けた市民運動の支援や、防犯に配慮したまちづくりに取り組むということを決めさせていただいたところでございます。このため、各区に安心・安全で快適なまちづくり協議会を設置いたしまして活動しているところでございます。その場におきまして犯罪の予防、取り締まりに関して、当然警察署長さんも参加をしていただいておりますので、犯罪の発生状況などの情報交換、あるいは必要な要請、働きかけを行ってまいりたいということを考えております。また、区役所にまちづくり推進室を設置いたしまして、そこが地域活動の相談窓口として業務をやっておりまして、その中で防犯に関する警察からの情報を地域へ提供するほか、防犯パトロールなどの地域の方々が行う活動を支援することによりまして、防犯の輪を広げて、犯罪の起こりにくいまちづくりに努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 共同募金の問題で、本市とのかかわりについてお尋ねをいただきました。

 共同募金は、御案内のように、地域福祉を図るために広く国民に募金を募り、その募金を地域の社会福祉事業や民間社会福祉施設に配分を行う運動でございます。共同募金会は都道府県を単位といたしまして組織されており、社会福祉法人であります愛知県共同募金会が県下の共同募金運動を推進いたしております。共同募金は民間の運動でありまして、国や地方公共団体の職員が会計などの仕事に携わることや募金の配分に干渉することを法や通知で禁止いたしております。ただし、共同募金運動の啓発広報につきましては地方公共団体の支援協力が必要であるというように考えております。

 そこで、区共同募金委員会の決算報告についてお尋ねをいただきました。各区の共同募金委員会には、愛知県共同募金会から一定の事務費が交付されておりますが、その収支につきましては毎年度県共同募金会に報告がされておりまして、必要があれば情報公開制度によって閲覧ができるというように伺っております。なお、各区の共同募金委員会の組織、運営のあり方につきましては、独立した法人であります愛知県共同募金会において検討されるべきものだと、そのように私ども考えております。

 次に、社会福祉協議会と共同募金会の活動の区分についてお尋ねをいただきました。社会福祉協議会と共同募金会が相互に連携を図る必要があることは、社会福祉法の趣旨でございます。共同募金運動を進めるに際しては、社会福祉協議会と共同募金会との間における活動の区分についてはそれぞれ両団体の間で調整されるべきものであると考えております。

 次に、愛知県共同募金会の運動推進費についてお尋ねをいただきました。愛知県共同募金会における事業運営や会計処理に関する指導監査は、所管庁であります愛知県が行っているところでございますので、御理解を賜りたいというように思います。

 最後に、共同募金会に対する本市のかかわりについて御質問をいただきました。共同募金活動は元来国民の福祉への理解に根差した助け合いの心のあらわれとして自立的に行われるものでございまして、社会福祉法にも「国及び地方公共団体は、寄附金の配分について干渉してはならない」とされているところでございます。したがいまして、愛知県共同募金会の意思決定にかかわる財政面や人事面で本市が積極的に関与するということは難しいというように考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 以上でございます。



◆(のりたけ勅仁君) それぞれ答弁ありがとうございました。ごめんなさい、もう時間がなくなってしまいましたので、本当はもう少し用意をした部分があったんですが、最後、提言だけ、それから提案だけして終了させていただこうと思います。

 何度も申し上げますけれども、報告書には運動推進費といって人件費をカムフラージュして、この募金で集まったお金で食べて生活している人がいるということなんですよ。これ、市民の皆さんの何人の方の御理解がいただける、納得がいただけるんでしょうかということです。もちろん募金活動をしているのは子供たちもいるわけでありまして、区政協力委員さんや民生委員さん、本当に自分の時間を割いて、その中からこうやって協力をしておってくださる、そういう作業を何か無にするような、そんな仕組みであるということを私はこれ警鐘いたします。募金で集まったお金で、これを食べて生活する人がいるという、こういう体制はやっぱりこれ改めるべきではないかということを強く訴えまして、時間が参りましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(加藤武夫君) 次に、山口清明君にお許しいたします。

     〔山口清明君登壇〕



◆(山口清明君) 通告に従い、順次質問いたします。

 市内在住の外国人は年々ふえ、現在市内の外国人登録者数は約5万5000人、220万市民の2.5%になります。この10年間に約2万人ふえており、特に、日常的に日本語を話すことが少ない中国やブラジルの人々は、10年前に比べて5倍以上にふえています。そして、出身国ごとに固まって暮らす傾向が強く、市内では緑区のある団地には中国の方々が、中区にはフィリピンの方々が、そして私が住んでいる港区の東海学区では旧公団の九番団地にブラジルの皆さんが多数暮らしています。彼ら日系ブラジル人は、90年の入国管理法改正により定住者として来日できるようになった方々であり、この地方の産業や経済を支える労働力となっています。しかも、単身の出稼ぎではなくて定住志向がふえ、家族や子供たちも急増しています。愛知県は今や全国で最も多くのブラジル人が暮らしている地域となっています。

 5月、ブラジルのルラ大統領が来日しました。名古屋市内でブラジル人学校の校長先生たちと懇談し、そこで大統領は、言葉の壁などで学校に行かず、非行・犯罪に走るブラジル人の若者がふえていると聞く。すべてのブラジル人が教育を受けられるようにしたいと語ったと報道されています。そこで、今回は特にブラジルの子供たちの教育問題に焦点を当て、幾つか質問いたします。

 第1に、市内に暮らす外国人の子供の学習権を保障すること、そのためにも、就学実態の把握が急務だという問題です。教育を受けることはすべての子供の権利であり、日本人には子供に教育を受けさせる義務があります。日本では希望する外国人には日本人と同様に教育の機会を提供しています。我が国も批准した子どもの権利条約でも、28条で、すべての子供たちに無償で初等教育を受ける権利を保障すること、これを各国に求めています。そこで、まず教育長に伺います。就学している子供だけでなく、国籍にかかわりなく、学齢期にある子供たちみんなに必要な教育を保障する責務が自治体にはあると私は考えますが、教育長の見解を伺います。

 本市では、小学校入学の案内は外国人登録者全員に5カ国語で送っており、これは大いに評価できます。今年度は429名に案内を送ったそうです。ところが、小学校入学者は242人、5割です。入学しない理由は何なんでしょうか。また、入学はしたが、リタイアして学校に来なくなる。また、ある日突然転居してしまう子供たちが少なくないのが私の実感です。ブラジル籍の子供たちでは市内の小学校に202名在籍していると教育委員会にお聞きしましたが、この人数が学齢期のブラジル人児童の一体何割に当たるのか、何人が学校に通っていないのか、学年ごとにどうなっているのか、これがはっきりわかっていないんです。そこで、本市として、外国人学校への通学者も含めて、学齢期の子供たちの就学状況を調査し、不就学の子供にはどんな問題があるのかなど実態をつかむ必要があると思いますが、教育長の答弁を求めます。

 第2に、学校にただ通うだけではなくて、日本語、またはそれぞれの母国語をしっかりマスターし、同時に十分な基礎学力を身につけてもらうことが必要です。外国籍の子供たちがそれぞれの生き方に合った教育を受けて、生きる力を身につけることが必要ですが、現状はどうでしょうか。日本語教育を必要とする外国人の子供が市内の小学校には509名在籍しています。うち118名がブラジルの子供たちです。そのうち、私の娘も通っていますが、東海小学校では今全校児童259人中52人、5人に1人のブラジルの子が学んでいます。そのうち日常会話が全く問題ない、そういう児童は6年生でたった1人です。ある学年では、40人中13人のブラジル人が一緒に学んでいます。これだけの人数になると、日本人の中に溶け込むよりも、彼ら独自の集団で過ごす時間が長くなって、日本語を覚えなくても何とかやっていけちゃうんです。それでも先生が何を言っているのかわからないまま、一日じゅう教室で過ごしているのは相当のストレスです。私も授業参観に出ましたが、ただ教室にいるだけの姿を見て、何とかできないものかなと痛感しました。中学校になると、長期欠席の生徒もふえてきます。残念な話ですが、親の仕事や用事の際の通訳を頼まれていることが少なくない、そう言われています。何とか日本社会で生き抜く力を身につけてもらおうと、先生方も頑張っていますが、その努力にも限界があります。

 そこで、以下幾つか改善のための提案を申し上げて、教育長の答弁を求めます。

 1点目に、単純な話ですが、外国語がわかる教員をふやす手だてをとることです。外国人が10人以上通う学校へは、県の教育委員会から教員の加配があります。東海小学校にも2名加配されており、日本語教室という仕組みもあります。しかし、この加配はあくまで教員の数がふえるだけで、特に外国語ができる教員が配置されるわけではありません。クラスに1人か2人だったらこういう配慮だけでも有効な教育ができたと思いますが、固まって暮らす外国人がふえてきて、日本語がわからない子供たちが特定の学校に集中している、こういう状況には十分な対応ができません。国際センターからの通訳の派遣もありますが、先生のかわりにはなりません。ポルトガル語など外国語が話せる教員を採用する、特別に募集する、計画的に養成する、そして研修や留学などを含めた抜本的な対策が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

 2点目に、思い切って別立てでカリキュラムを編成したらどうかという提案です。日本の学年の到達目標に合わせて授業をし、評価するだけではなくて、少なくとも3年間で日本語の読み書きがここまでできるようにとか、外国籍の子供たちへの独自のカリキュラムを作成することがもう必要な時期に来ているのではないでしょうか。

 3点目に、ブラジル人学校との連携ができないかという問題です。県下では10数校あるブラジル人学校ですが、市内では1校だけ、港区に全くの私立の学校コレージオ・アウレオがあります。そこでは2歳から17歳まで、70人の子供たちが、もともとスーパーマーケットだったところを改造した教室で学んでいます。また、日本の学校に通いながら、週2日、放課後ここに通うコースもあって、15人が通っています。市の内外まで広く車で送迎もしています。しかし、公的な助成もなく、授業料も諸経費込みで月に5万円以上かかります。経済的な理由で、通いたくても通えない子供も少なくありません。この学校には子供たちの教育に情熱を燃やす教員がたくさんいます。学校法人にはなっていませんが、ブラジル政府からは正式に認可されている学校です。彼らの力をもっと生かせないのでしょうか。例えば、プレスクールとしての活用です。放課後を利用してブラジル人学校で授業の補習を受けている子供たちがいますが、これを学校の補習としてきちんと位置づけて支援ができないんでしょうか。また、小学校、中学校のカリキュラムの中にポルトガル語の授業を組み込み、その授業をブラジル人学校の教員に担ってもらうとかは考えられないんでしょうか。このブラジル人学校では、日本語や日本文化、例えば習字というカリキュラムもあって、日本人に直接教えてほしい、こういう要望もあります。教員同士も相互に派遣し合い、それぞれの学校での教え方だけでも交流できれば、私はそれだけでも大きな意味があると思います。こうした点を改善していけば、外国人を多数受け入れている特定の学校にだけ負担がかかっている現状もある程度改善できるのではないでしょうか。ブラジル人学校との連携をどう進めていくのか、教育長の積極的な答弁を求めます。

 この外国人の子供たちの教育を考えるとき、外国人学校の法人認可や教員養成の問題、また親の労働条件の改善など、本来は国や県の責任で解決すべきことがたくさんあります。これらの解決のためには教育委員会任せではなくて、市長が率先して愛知県や国に働きかけていくべきではないでしょうか。本市は既に東海地方の3県1市で多文化共生社会づくり共同宣言もして、外国人にとっても暮らしやすいまちづくりを目指すとしています。東海地方には南米の日系人を初め多くの外国人が集まって暮らしている自治体が少なくありません。それら17の自治体で、外国人集住−−集まって住む、外国人集住都市会議を結成しています。同じ課題に取り組む自治体同士が連携して必要な情報交換、職員や教員の交流、研修などを行うことは、必要かつ有効な施策だと思います。そこで、本市も外国人集住都市会議へ参加し、他都市と力を合わせることが必要と考えますが、いかがですか。これは市長室長の答弁を求めます。

 次に、港区築地口への場外舟券売り場誘致をめぐる問題です。

 地元住民の誘致反対運動が続く中、ことし1月、残念ながら松原市長は誘致に同意し、常滑や蒲郡など関係4市と行政協定を結びました。そして、建設予定地には、このギャンブル場の建設を進める株式会社名古屋港開発が名古屋市中高層建築物の建築に係る紛争の予防及び調整等に関する条例、この条例に基づく建設予定の看板を立てました。本市のこの建築物条例は、その目的に、良好な近隣関係の保持、健全で快適な居住環境の保全及び形成を掲げており、建築主には近隣の関係者への説明を行うこと、及び説明会の開催を求められた場合にはこれに応ずるよう努めることを求めています。建築確認申請を出す前に、説明または説明会の状況を市長あてに報告することを条例は義務づけています。しかし、この名古屋港開発は近隣住民からの再三の要請にもかかわらず説明会を開催しないまま、状況報告を本市に提出しました。説明会の開催に応じることは条例上確かに努力規定ではありますが、この条例制定以来、これまで説明会の開催を拒否したまま建築確認が認められたことがあったんでしょうか。このままで建設を認めることは、本市の今後のまちづくりにとって悪しき前例になるのではありませんか。

 そこで、住宅都市局長に伺います。今までにこの条例に基づく説明会の開催を拒否したまま建設を強行した事例がありますか。地元への説明と合意形成を軽視するこの会社の姿勢には大いに問題があり、厳しい指導が必要と考えますが、いかがでしょうか。今、この場外舟券売り場の建設をめぐって各地でさまざまな問題が起きていますが、まちづくりを左右する重大な問題として、市長みずからの判断が各地で示されています。今、裁判にまでなっている千葉県習志野市では、市として場外舟券売場検討プロジェクトを設け、問題点を調査し、市民へ必要な情報を提供しています。ここでは、市長は計画を容認しましたが、それまでの経過を含めて、市長が容認した根拠を詳しく市民に公表しています。神奈川県小田原市では、市議会で誘致を求める陳情が採択されましたが、市長は地域の諸団体、経済団体や青少年団体などからも独自に意見を聴取して、5月24日ですが、記者会見を開き、ボートピア(場外舟券売り場)は都市のイメージダウンにつながる、市が取り組んでいるまちの活性化やにぎわいの創出にはボートピアを必要としない、小田原市長として今後とも市内のボートピア設置計画に同意することはないとのコメントを発表しました。議会や地元の町内会とは別に、市長は市長として住民の声を聞いて、場外舟券売り場設置の是非を判断するのが当然ではありませんか。

 そこで、松原市長に伺います。市長はこの問題で市民の声をどのように聞いたのでしょうか。そして、なぜ誘致に同意されたのか、あなた自身の判断根拠を聞かせてください。松原市長、名古屋港、港はやはり観光や文化のまちとして発展させるべきではないでしょうか。ギャンブルではまちの活性化はできません。先月の区民まつりに市長代理としてあいさつされた因田助役は、名古屋は元気だ、中でも港はイタリア村もオープンし、特に元気だと話しておられましたが、そんなまちになぜ場外舟券売り場が要るんですか。私は、松原市長に誘致への同意を撤回するよう改めて要求します。この点での見解を最後に市長に求めて、1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 港区の築地口への場外舟券売り場の誘致建設問題につきまして、誘致に同意した私の判断根拠及び市長同意の撤回についてのお尋ねをいただきました。

 場外舟券売り場(ボートピア)は、民間事業者が設置・運営主体となるものでございまして、本市がみずから設置・運営する施設ではございませんが、設置に当たりましては、国土交通省の通達によりまして、地元町内会の同意、地元市町村長の同意、地元市町村の議会が反対を議決していないことの3点が要件とされているところでございまして、この計画につきましては平成16年3月に地元でございます西築地学区連絡協議会並びに真砂町内会及び港本町一丁目町内会の同意書が提出され、また西築地学区連絡協議会から提出された設置を求める請願が平成16年10月の市会本会議において採択されました。競艇施行自治体との行政協定につきましては、このような地元の同意や議会の請願採択を重く受けとめまして協定を締結したものでございまして、慎重な判断に基づいて締結したものでございますので、御理解をいただきたいと存じます。

 以上でございます。



◎教育長(岡田大君) ブラジル人等の外国籍の子供の学習権の保障につきまして数点お尋ねをいただきました。

 まず、学習権の保障につきましては、御案内のとおり憲法26条などにより、日本国民はその保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負っておりますが、外国人にはその義務は課せられておりません。しかし、昭和54年に批准されました経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約、いわゆる国際人権規約によりまして、我が国では外国人が公立の小中学校に就学を希望する場合には無償で受け入れを行っているところでありまして、日本人と同一の教育を受ける権利を保障しているところでございます。そのため名古屋市では、市立の小中学校に就学できる旨を市のホームページで7カ国語によりまして案内するとともに、入学相談を区役所で実施している旨を広報なごやにより周知を図っているところでございます。さらに、外国人登録に基づき4月に新入学となる子供の保護者の方へ入学案内を送付し、外国籍の子供の円滑な就学に努めているところでございます。

 次に、就学実態の把握につきましては、新入学の案内を送付した方で入学されなかった場合や、入学後に転出された場合には、外国人には就学義務が課せられていないことから、その実態の把握は困難であると考えるところでございます。就学していない外国籍の子供につきましては、今後とも保護者が希望すれば受け入れをしてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 次に、語学習得と基礎学力の向上のための方策につきまして3点の御提案をいただきました。

 まず、ポルトガル語が話せる教員の養成、配置についてでございますが、教員採用は小学校、中学校、高等学校の各教科の区分により実施しており、ポルトガル語が話せる教員の採用はいたしておりませんが、ポルトガル語による会話が必要な場合は通訳派遣や翻訳相談、会話集の配布などにより対応しているところでございます。

 また、独自の教育カリキュラムにつきましては、日本語指導のための教員の配置やポルトガル語の会話集や漢字と計算を中心にした教材により、一人一人の児童生徒に応じたカリキュラムを作成し、指導いたしているところでございます。

 また、外国人学校との連携につきましては、議員御提案の教員の交流、プレスクール、ポルトガル語の授業は教員免許の有無や任用形態などの課題もあり困難であると考えておりますが、現在総合的な学習の時間や夏休みなどにブラジル人学校との歌やゲームの交流を通して連携を図っているところでございますので、御理解賜りたいと存じます。



◎市長室長(佐合広利君) ブラジル人など外国籍の子供の学習権保障に関しまして、国、県、他都市との連携について2点のお尋ねをいただきました。

 本市では、外国人市民が暮らしやすいまちづくりを国際化施策の基本方針の一つとして掲げております。外国人市民への情報提供や相談事業を初めとするさまざまな事業を実施しております。御指摘のとおり、市内の外国人が年々増加する中で、ブラジル人が多く居住いたします港区では、名古屋国際センターを中心にこどもサッカー教室を毎週開催しているほか、小中学校の日本語教室を補助する語学ボランティアなどを派遣しております。また、今年度新たに外国人児童生徒を対象といたします日本語教室を夏休みに開催する予定をいたしております。

 次に、今後の対応につきましては、多文化共生社会の実現に向けまして、こうした地域での地道な活動を続けるとともに、愛知県を初めといたします3県1市で昨年11月に多文化共生社会づくり推進共同宣言をいたしましたけれども、その宣言の趣旨を踏まえ、共同して、御指摘の外国人集住都市会議と情報交換を行うなど、国、県、市の役割や連携についても検討してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 港区築地口への場外舟券売り場の誘致建設問題につきまして、条例に基づく説明会の開催についてのお尋ねをいただきました。

 名古屋市中高層建築物の建築に係る紛争の予防及び調整に関する条例に基づく手続につきましては、しっかりとした統計はとっておりませんが、これまでに近隣関係者等から説明会の開催を求められた場合には説明会を開催いたしまして、工事に着工しているものというふうに認識しております。また、この件につきましても、本市といたしましては事業者に対しまして条例に基づく説明会を開催するよう指導してまいりました。説明会への参加者の範囲につきまして、開催を要望している近隣関係者等から、条例で定めている範囲を超えた説明会を求めておられまして、現在のところ説明会が開催されていない状況にあります。市といたしましては、引き続き条例に定められました範囲内での説明会の開催に向けまして、当事者双方に対しまして働きかけてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



◆(山口清明君) 市長に二つ再質問します。

 まず、場外舟券売り場ですが、地元の説明会も開かずに建てられた例はないという答弁が局長からありました。地元の合意形成が不十分なまま強行するのは許されません。地域に開かれた説明会の開催など、この条例の趣旨を踏まえて、市として厳しく事業者を指導していただきたい。市長は議会の動向や地元の意見を聞いて判断したということですが、地元にあるさまざまな意見を直接聞きましたか。あなた自身の態度決定への説明責任は、今の答弁では到底十分だとは思えません。

 6月25日に次のようなボートピア建設反対表明が出されました。短いものなので、全文読み上げます。

 名古屋市港区名港一丁目に計画されている場外舟券売り場建設予定地は名古屋市医師会看護専門学校を含め、半径500m以内に小学校、幼稚園、保育園、病院等があり、港消防署もあります。場外舟券売り場(ボートピア)利用客が集まれば、交通渋滞、違法駐車など生活環境や治安の悪化が予想されます。

 近年、名古屋港では水族館やイタリア村、遊園地等に家族連れの皆さんが多く集まる観光名所となってきており、計画のギャンブル場施設建設は名古屋港の表玄関としては不適と考えます。

 市長、どこの声明かわかりますか。最後にこうあります。「よって名古屋市医師会港区支部は名古屋市港区名港一丁目に計画されている場外舟券売り場設置に反対いたします。」この医師会の皆さんの声が、私は港区の当たり前の市民の感覚だと思います。舟券売り場は要らないという声はますます広がっています。この場外舟券売り場の設置が本市にどんな影響を及ぼすのか、私はマイナスの評価を当然のように表明していますが、市長にもう一度お聞きします。あなたが誘致に賛成したのは、当然このギャンブル場の誘致が本市にとってマイナスではなくてプラスになると、そう判断したんだと思いますが、一体どういう点がプラスになると考えられたのか。あなたの誘致に賛成した積極的な理由、市民に堂々と説明できる理由を答えてください。

 二つ目に、ブラジル人の子供たちの教育問題です。残念ながら、教育長の答弁では就学実態調査については実態把握は困難だという答弁でした。私は、国際人権規約まで出てきたんで、すべての子供たちに必要な教育を保障するという答弁が聞けると期待したんですが、ちょっとがっかりです。不就学の実態調査は、やろうと思えばできる仕事じゃありませんか。法律上義務づけられていないからやらないとは、余りに情けない。いろんな問題はあると思いますが、少なくとも就学実態を把握する必要はあると聞きました。教育委員会は日本の学校に就学している子供のみが責任範囲なんですか。外国人登録を担当している市民経済局でも、そして国際交流を担当している市長室でも就学実態の調査はうちの所管ではないと言われています。そんなことで本当にいいんでしょうか。

 文科省も不就学児の実態調査に着手しました。今年度末に中間報告をまとめ、対策を検討すると聞いています。どのような原因で学校に通えずにいるのか、自治体職員らに家庭訪問してもらいたい、こう文科省も言っています。少なくとも外国人登録をしている学齢期の子供が何人いて、そのうち何人が学校に来ていないのか、こういう基礎的な数の把握さえできていないのは余りにお粗末です。

 外国人の子供の教育と人権ネットワークという団体が調査をしましたが、学齢期の年齢別の外国人登録者数がわからない、こう回答したのは、県下では−−市だけですけれども、稲沢と名古屋の二つだけだったそうです。近郊の自治体でも、国に先駆けて実態調査を始めています。豊橋、豊田、浜松、磐田、鈴鹿、四日市、大垣、美濃加茂、東海4県の主な自治体はみんな取り組みを始めているんです。

 もう一つ、岐阜県可児市の報告書があります。ここは2年続けて実態調査をしました。報告書の冒頭には可児の市長の言葉があります。国籍に関係なく、子供たちには平等に教育を受ける権利があり、すべての子供たちが安心して就学できるよう行政としてもサポートしてまいりたい。外国籍の不就学ゼロを目指したい。こう市長の言葉が載っています。松原市長、この問題はあなたのイニシアチブでぜひ行っていただきたい。外国人の子供たちの就学実態調査をぜひやっていただきたいと思います。国際交流拠点都市として発展させようというこの名古屋市で、会話はできるけれども、はっきり言って、日本語でもそれぞれの母国語でも字が書けない、読めない、そういう子供たちをつくってしまっていいんでしょうか。市長の積極的なイニシアチブをこの実態調査の実現に向けて発揮していただきたい、この二つを伺って、再質問とします。



◎市長(松原武久君) 1点目のボートピアの設置につきまして、市長同意でございますが、先ほどもお答え申し上げましたが、地元同意、議会の請願採択を重く受けとめまして慎重に判断したものでございます。なお、条例で定められた範囲の説明会は事業者においてしていただくように指導してまいりたいというふうに思っております。

 それから、学習権の保障と就学実態の把握の問題でございますが、先ほど教育長が答弁いたしましたのは、現実に困難であるから困難であるということを申し上げたわけでございます。困難であるからやらないと言っておるわけではないわけです。困難であるという事実関係を申し上げたわけでございます。私どもとしましては、子供の教育を受ける機会を確保するために不就学の実態を把握する方法について、今後いろいろ検討してまいりたいというふうに思っています。私が担当しておりますときに、ブラジル人の子供が、あす予防注射を打つと。その予防注射を打つときに、この子を打たせるべきか打たさざるべきかと、問診をどうするといったことについて大変困った経緯がございます。そのときにポルトガル語のわかる方にファクスで向こうへ連絡していただいて、そうしてそのファクスを子供に見せてもよくわからない、親に見せ、そして問診をした結果、予防注射を打ったという経緯もございます。そのような細かな手配もいたしております。困難でありますけれども、いろいろ手を尽くしております。その実情を教育長は申し上げたわけでございまして、私どもといたしまして不就学の状態がそれはもういいと、こんなふうに思っているわけではございませんので、申し添えます。

 以上でございます。



◆(山口清明君) 舟券売り場については全く納得いくお答えは聞かれませんでした。プラスのことを全然市民に説明できていません。名古屋港とその周辺のまちづくりを考えたときに、この場外舟券売り場の建設は将来必ずまちづくりの障害になると私は思います。反対の世論は広がる一方、引き返すのは市長さん、勇気が要ると思いますが、今なら間に合います。誘致を撤回し、ギャンブル場頼みではなくて市民が主人公になるまちづくり、地域の活性化を進めていくよう強く要望しておきます。

 就学実態調査、市長さんからは調査する方向で検討すると、前向きな答弁をいただきました。この問題、実は策定された名古屋市次世代育成支援の行動計画、子育てわくわくプランにはこの外国人の子供の問題、全然出てこないんです。「特に支援を必要とする子どもと家庭への支援」という項目にさえ出てきません。この点も踏まえて、すべての子供の最善の利益を追求すると市長さんも話していらっしゃるわけですから、そのとおりやっていただきたい。

 そして、市長には最後要望ですが、国や県へはもちろんですが、この問題で産業界へもぜひ働きかけていただくよう要望しておきたいと思います。例えば、浜松市では学校法人の認可の規制緩和を国や県に働きかけて、ペルー人の学校がNPO法人として認可されました。そこへ市の助成も始めました。あわせて、彼らの多くが働いているホンダやスズキやヤマハなど、そういう業界にも応分の負担と支援を求めているというふうに伺っています。市長は名古屋を千客万来の都市にしたいと話していましたが、観光客やお客様としての外国人は歓迎するが、定住者には冷たいというのでは困ります。多くの外国人とともに暮らすことが市民にとって何かマイナスのイメージで語られるんではなくて、プラスのイメージで語り合えるようにしたいというふうに思います。まず調査から始まります。早急に外国人の子供たちの就学実態調査を行うよう、最後に重ねて要望いたしまして、質問を終わります。(拍手)



○副議長(加藤武夫君) 次に、渡辺房一君にお許しいたします。

     〔渡辺房一君登壇〕

     〔副議長退席、議長着席〕



◆(渡辺房一君) お許しをいただきましたので、通告に従い質問させていただきます。

 1点目は、住宅における耐震対策についてお伺いをいたします。

 この件に関しましては、先輩、同僚議員が過去幾度となく質問してまいりましたけれども、改めて本市の地震に対する取り組みについて、いま一歩踏み込んだ対策をしていただきたく質問をさせていただきたいと思います。

 今日までの地震に対する教訓から、対応策といたしまして住宅の耐震補強及び家具の転倒防止などを早急に行わなければならないとし、種々の対策に力を入れていただいておりますけれども、現況は遅々として進んでいないと言わざるを得ないと思います。平成15年の住宅・土地統計調査によりますと、昭和56年以前に建築された改修対象木造住宅の数は約17万戸であり、そのうち耐震診断済み件数は診断費用の半額補助制度が行われておりました平成8年から14年度に629件、そして無料耐震診断、耐震改修助成制度となりました平成15年度は4,815件、平成16年度には3,118件であり、昨年度末で診断済み件数の合計は8,562件と、全体のたった5%となっています。もちろん17万戸という数字の中には集合住宅なども入っていますし、既に改修済みや建てかえを行ったお宅もあると思いますけれども、それにしても診断済み件数の比率は非常に低く、2けたにも満たない数値であると言えます。また、耐震改修などの意向調査が平成15年度の耐震診断受診者に対して行われました。その回答の中で、改修実施もしくは建てかえ実施という対策済みの方は23%であり、残りの77%の方は改修予定もしくは建てかえ予定が39%、予定なしは38%となっており、耐震補強についても経済的負担の大きさが問題となっているため、なかなか普及していません。

 以上のことから、耐震診断は受けない、耐震改修はできないといった状況にあると思います。地震時の住宅倒壊による圧死が大変大きな割合を占めることから、市民の命を守る視点で耐震改修助成制度があることから考えますと、本来改修しなければ倒壊のおそれがあると思われる住宅に対して制度を有効に活用していただき、安心して生活できるよう積極的に取り組むべきと考えております。そこで、住宅都市局長に耐震診断の執行状況と耐震改修に対する見解及び今後の取り組みについてどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。

 次に、家屋の改修に比べて経済的負担が非常に少なく、即効性が高く、効果も十分期待できる家具の転倒防止策についてお伺いをいたします。家具の転倒防止策については、例えば引っ越し会社が転倒防止にかかわる商品を宣伝、あるいはサービスするなど、民間の頑張りは見えていますけれども、行政からのPRとかが足らないのではないかと感じています。今さら述べるまでもなく、地震の際に家具の転倒による負傷者は非常に多く、各所管局においてさまざまな対策が実施されていますが、とりわけ防災主管局であります消防局におかれましては、各区の消防関係行事などを初めとした各種催し物を活用し、普及啓発活動に御尽力をいただいていると理解しています。最近では、ぐらぐらくんというミニチュアの家模型などで地震時の被災状況を視覚に訴えるようにしているとのこともお伺いしています。しかし、このような活動の行事参加者数は、名古屋市民全体の数から見れば非常に少なく、十分な普及啓発活動が行われていると言えないと思います。

 そこで、消防長にお伺いをいたしますが、家具の転倒防止策についてさらなる普及啓発活動の実施策への取り組みについてお考えをお聞かせください。また、シルバー人材センターでは、家具1、たんす2さおをL字金具で固定をすると、最低2,100円プラス材料代で転倒防止金具の取りつけを行っていますけれども、高齢者や障害を持つおひとり暮らしの方には全額公費負担で実施するといった考え方について、健康福祉局長の御見解をお尋ねいたします。

 次に、ひとり暮らし高齢者緊急通報事業、通称あんしん電話の点検保守についてお尋ねをいたします。

 65歳以上のひとり暮らしの方などに特殊電話機、通称あんしん電話をお貸しして、心臓病や火災などの緊急事態が発生した際、速やかに通報できる緊急体制を確保することを目的といたしまして、昨年度末で3,331台を設置し、事業展開をしていることは御案内のとおりであります。また、あんしん電話からの緊急要請事案で重症な状態であった件数は、平成15年に12件、16年度には20件が消防指令に通報が入り、中には当然命にかかわる事態も少なくないというふうに聞いています。そして、16年度中の出動しなくてもよかった事案と件数につきましては、設置時などのテスト529件、間違って押したりぶつけたり、水がかかったりしてつながったものなどの誤報が992件あったとのことでした。まさにあんしん電話はお年寄りにとっても、親族の方たちにとっても、大変重宝な命の綱とも言える大切なものであり、制度の重要性を改めて感じさせられ、この命の綱がもしなかったら大変なことになるというふうに思っています。

 ここで、実際にあったことを御紹介させていただきます。東区の市営住宅にひとり暮らしのおばあさんが住んでいました。これは昔々じゃないんです、先月の話です。このおばあさんは心臓が弱く、常日ごろから民生委員さんに大変お世話になりながら生活を送っていました。ある日、民生委員さんが病院へ一緒に行くために訪問をしたところ、インターホンを押しても返事がなく、中の様子がおかしいことから、警察官の立ち会いのもと部屋に入ったら、残念なことに、既にお亡くなりになっておりました。後の検死結果から、死後3日ほど経過していたそうです。その後、親戚の方とこの情報提供をしてくださった方で部屋の後片づけをした際に、布団の足元であんしん電話が発見されました。しかし、時計がとまっていることから、電池切れの状態であったことが判明したそうです。この事象から、あんしん電話を使ってもし通報していれば助かったかもしれないと推測したのは、この方たちだけではないというふうに思っています。

 そこで、あんしん電話の電池点検を主に調べてみましたところ、回線・動作・通報試験などの定期点検につきましては1年に1回行われ、電池の寿命は2年間はもつという判断から、2年に1回電池交換をするなどが保守内容となっているそうです。また、1年に1回行われる定期点検時に電池容量のチェックを行い、容量の少ない電池は交換をするそうです。しかも、点検通報装置には電池切れ通報機能があり、乾電池容量が一定より下がりますと、スピーカーから「電池切れです」というメッセージが3回流れるようになっているそうです。このメッセージなどにより対象者からの申し出で電池交換をしたことが、平成16年度だけで15件あり、本市から委託を受けていますNTTの職員の方が交換をしているそうです。

 ここで疑問がわきました。通常2年間の電池寿命となっているものが、なぜ定期の電池交換までもたずに電池切れの状態になってしまうのかということです。当然、保管の方法や環境によって電池の寿命時間は変わることが予想されるわけですけれども、2年はもつといった判断に誤りはないのでしょうか。私はこの際、1年に1回の定期点検の際に電池交換をすることを提案いたしたいと思います。そこで、所管局であります健康福祉局長に、あんしん電話の保守点検方法の考え方についてお伺いをいたします。特に電池の交換年数の見直しの必要性につきましては、命にかかわる大変重要な要件と考えておりますので、具体的な施策を期待いたしまして、1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 住宅における耐震対策につきまして2点のお尋ねをいただきました。

 まず、耐震診断の執行状況と耐震改修に対する見解でございます。民間木造住宅の耐震対策につきましては、阪神・淡路大震災の教訓からも、とうとい市民の命を震災から守るという点につきまして、大変有効かつ重要な事業であるというふうに認識しております。耐震診断・耐震改修事業につきましては、対象となる住宅をお持ちの方に一軒でも多く診断を受けていただきまして、改修に結びつけていただきたいと、これまでにさまざまな機会をとらえまして啓発やPRを行い、事業推進に努めてきたところでございます。しかしながら、議員御指摘のとおり、耐震診断の受診件数はまだ1万件に満たない状況であります。耐震改修件数も余り伸びていないことから、まだまだこれからこの事業の推進に全力を挙げて取り組んでいかなければならないというふうに認識しております。

 次に、今後の取り組みについてでございます。今後の事業実施に当たりましては、予定を上回るほどの耐震診断、耐震改修の応募がいただけるよう、さらなる啓発、PRに努力してまいりたいというふうに考えております。具体的には、従来からの広報なごややマスコミを通じた事業のPR、各種の防災関連の講習会での啓発のほかに、西区、中村区などで既に始めております木造住宅密集地域での学区回覧などによる事業紹介等を全区に広げるとともに、各種のNPOとの連携によるPRを本格的に実施するなど、きめ細かく身近な問題としてとらえられるような啓発・PR活動を行いまして、無料耐震診断事業を推進してまいりたいというふうに考えております。また、耐震相談窓口での相談業務をより充実させることなどによりまして、耐震改修費補助事業につきましても鋭意推進してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎消防長(田中辰雄君) 住宅の耐震対策に関しまして、家具の転倒防止策の普及啓発についてお尋ねをいただきました。

 家具の転倒防止は、阪神・淡路大震災において家具の下敷きなどにより多くのとうとい命が奪われたことからも、震災の教訓の一つとしてクローズアップされ、地震の被害を軽減する方策として有効な手段であると認識しております。家具類の転倒防止につきましては、多額の費用を要することもなく、市民の方がみずから取り組むことができる方策でありまして、さらに地震による被害の軽減には効果が高いということから、広報なごやや防災関係の各種広報資料の中に掲載し、地域での防災訓練や講習などにおいて積極的にPRを行っているところでございます。今後も広報なごや初め防災関係の各種広報資料を通じてPRを行ってまいりますとともに、安心・安全で快適なまちづくり協議会、防災安心まちづくり委員会や各種防災行事を通じまして防災意識の高揚を図り、家具の転倒防止についての普及啓発を強化してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 健康福祉局関係につきまして2点お尋ねをいただきました。

 まず、高齢者等に対する家具の転倒防止金具の取りつけについてお答えをさせていただきます。現在、シルバー人材センターでは法人の独自事業として、一般家庭を対象に家具転倒防止金具の取りつけを行っております。その費用は、家具2さおを金具で固定すると、金具代実費とおおむね2,100円の手間代がかかると、そのようなことでございます。一方、本市におきましては、ひとり暮らし高齢者、高齢者夫婦のみ世帯などを対象に生活援助軽サービス事業として実施をいたしておりまして、そのメニューの一つとして家具転倒防止金具の取りつけについても行っておるところでございます。この制度を御利用されますと、3時間以内での御利用の場合は御本人の御負担は金具代実費と利用料の1割であります240円と、そのようになっておりまして、残りの9割については本市が助成をし、お年寄りたちの負担の軽減を図っているところでございます。このように家具の転倒防止金具の取りつけにつきましては、ひとり暮らし高齢者世帯などの御負担について軽減をしておりますことや、本事業のほかのメニューとの均衡から、現行の御負担をお願いしたいというように考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 2点目といたしまして、ひとり暮らし高齢者緊急通報事業、いわゆるあんしん電話について、機器の保守点検についてお尋ねをいただきました。ひとり暮らし高齢者緊急通報事業において使用いたしております緊急通報装置につきましては、受託業者により1年に1回定期点検をしているところでございます。定期点検におきましては、電池などの部品の点検・交換、回線試験などによります動作の試験、外装部の目視・清掃といった点検項目を含めた点検台帳を作成し、これに基づき実施をいたしております。なお、電池交換につきましては2年ごとに行うことといたしておるのが現状でございます。電池につきましては、製品の性能から、使用年数は2年と認識いたしておりますが、まれに使用状況等によりましては適正に作動しないことも考えられますことから、通常の電池使用年数より短い期間で交換を必要とするケースもございます。今後は安全性を高めるという観点から、電池交換の適正な時期につきまして、議員御提案の趣旨を踏まえまして早急に検討を行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



◆(渡辺房一君) それぞれ御答弁をいただきました。ありがとうございました。

 耐震対策につきましては、先ほども少し触れていただきましたけれども、自助努力というものが基本であるというふうに私も思っています。しかしながら、行政の力に期待を寄せるといった方も決して少なくないというふうに思っています。先ほど答弁の中で、耐震診断や耐震改修につきましては特定の区に限らずに一応市内全区を対象として啓発活動、またはPRを行っていただけるといった前向きなお答えをいただきました。少し安心いたしました。

 しかしながら、家具の転倒防止策につきましては、健康福祉局からお答えをいただきましたけれども、確かに高齢の方等のひとり暮らしの方につきましては金額的には1割の240円ですよ、それが頭に来るわけでありますけれども、しかしながら、そこに材料費が乗ってくるんです。そのことを計算したときに、わずかな金額と、どこをもとにそういった金額というのかわかりませんけれども、私はこういった金額でも負担をすることは困難な方が多いというふうに思っています。したがって、どうしても行政の力に頼りたい、できれば全額で補修改修をしていただければありがたいなというふうに思っている方はたくさんおるように思います。ぜひともしっかりとした検討をしていただくことを要望しておきます。

 それから、あんしん電話の定期点検につきましてですけれども、電池交換は行っていただける、期間は短く行っていただけるということで、よろしくお願いをしたいと思います。あわせて、これを機会にどうか定期点検の内容のチェックはもちろんですけれども、実際にお使いになっている方、そして定期点検をしているNTTの職員の方、そういった方としっかりお話し合いをしていただいて、実際に使う上でふぐあいだとか、また改良点がないのか、そんなこともしっかり検討していただいて、より安心に使っていただけるような事業展開をしていただきますよう要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(佐橋典一君) 次に、坂野公壽君にお許しいたします。

     〔坂野公壽君登壇〕



◆(坂野公壽君) お許しをいただきましたので、通告に従い質問をいたします。腹減るかもしれぬけれども、ちょっとよう聞いとってちょう。

 松原市長さんには3期目の御当選まことにおめでとうございます。市長さんの2期8年間の実績が多くの市民に受け入れられた結果であると思い、心よりお祝い申し上げます。円熟期に入られる時期に対し、失礼かと思いますが、名古屋市長として今後4年間市政のかじ取りを担われるに当たり所信を表明された中に、行政として方向を誤ることなく的確に対応しなければならない。私みずから先頭に立ち、リーダーシップを発揮しなければならないと申されました。人事については、議会としての権限はございません。一部人事案件のみでありますが、名古屋市役所の職員にとっては大変関心のある役職者の人事についてお尋ねをいたします。

 毎年3月末になると、人事異動が掲載されます。異動の内示によって、市内の居酒屋で祝杯を上げる人や、やけ酒を飲む人で大盛況になると聞いております。大半がやけ酒のようでございますが、現在名古屋市では行財政改革が進められ、一定の成果を上げております。人員についても定数削減などにより経費コストを下げるよう努力がされております。しかし、このような財政的な観点からではなく、人事行政の改革、改善という視点では何も行われていないのではないでしょうか。今年4月の人事異動についても多くの人から、内部の職員だけでなく、一般市民からも不満の声を聞いているところであります。不満の出ない100%完璧な人事はあり得ないのでありますが、不満の声が大き過ぎるのも事実であります。例えば、最近の人事はひどいものであると周りからよく聞きます。数年前にいたポストにまた出戻りで配置されたり、在職1年で異動させられたり、本庁からいきなり公所へほうり出されたり、昇任年数に極端な差をつけたり、退職までわずかしかないのにその者を昇任させずに、在職年数の短い者を昇任させたり、職員や市民に人望のない者、むしろ嫌われている者がいいポストについたり昇任したりするなど、例を挙げれば枚挙にいとまがありません。

 このような人事が行われれば、職員のやる気をそぎ、組織の停滞をもたらすばかりでなく、市民、職員にとっても市役所を信用できなくなりますし、行政に協力するのがはばかられることにもなります。当局は、人事については管理運営事項だから口出しをするなと思っておられるかもしれませんが、人事によって職員や組織に大きな影響を与え、行政への信頼を揺るがすようなことになる場合は、議員がもっと口出しをしてもいいのではないでしょうか。人事は納税している市民のためのものであって、役所の都合ではないはずです。人事行政は、職員のやる気にも大いにかかわる問題であり、すべての行政のもとになるものであると思います。最も真剣、なおかつ慎重に取り組むべき問題でもあります。

 仕事ができることはもちろんですが、立派な見識を持ち、人望もあって、人間的にも大変すぐれた人が不本意な異動をさせられたり、退職を迎えてしまったケースも少なくないと思われます。一体名古屋市の人事はどういう基準で行われているのかが全くはっきりしないのであります。民間企業であったなら、人事の失敗によって企業がつぶれることもあるのではないでしょうか。どのような人事考課をなされているのか、点数化される基準はあるのか、客観的、合理的、科学的で、だれにでも納得のいく人事考課になっているのかなど、全く不透明であります。民間企業とは異なり、営利を目的としない市役所では、ある程度の年功も必要であろうし、行政を執行するという役所と企業とでは異なった独自の人事考課方法があってしかるべきで、多くの職員が納得のいく人事をしなければならないと思うのであります。私は、人事はいかに慎重かつ真剣であっても、し過ぎることはないと思っております。客観的、合理的、科学的な人事行政を行い、職員にやる気を起こさせることにより組織の効率性、充実性を図り、市民の血税をむだにしないことが大変重要であると思っております。

 また、人事の責任と人選の失敗の責任はだれがとられるでしょうか。地方公務員法では、人事行政の専門機関として人事委員会が設置されています。過去に当局の人事行政に対し、助言、勧告をなされたことがあるのでしょうか。財政改革により、職員1人を減員すればコストが幾ら減るということより、適正な人事を行い、職員のやる気を喚起させ、職員が率先して働くようにすれば、職員の削減が可能になるのではないでしょうか。人事面から組織を体系的に考えなければならないと思います。私が今までお話ししたことは多くの人から聞こえてきます。

 ここで市長にお尋ねします。市民との強い信頼関係で結ばれた、市民が主役となる、大きな耳を持った小さな市役所を目指される市長の代理者であるという思いを抱き、仕事に励み、職場に活気と活力を生み、市民との融和を図り、行政の仕事が効果的、効率的に行えるシステムをつくり、市長さんの今後4年間の仕事がスムーズに運び、行政と市民とが喜んで協働できるような体制づくりを早急につくる考えはないでしょうか。例えば、人事を行う組織が現在のようでは、よい人事を行うには限度があるのではないでしょうか。そこで、人事ルールの事前公表や事後チェック体制などを市長直轄、直属で人事だけを専門に行う、例えば人事管理室というような組織を考えてはいかがでしょうか。

 次に、名古屋市新農業振興基本方針策定についてお尋ねをいたします。

 平成11年7月、政府は農業基本法を廃止し、かわって食料・農業・農村基本法を施行しました。基本法はその第15条に、「食料、農業及び農村に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、食料・農業・農村基本計画を定めなければならない」として、基本計画の策定を義務づけています。この基本計画は、基本法の定めによりおおむね5年ごとに見直しをし、所要の変更を行うとされています。農水省は、今回の見直しは現行計画の期間中の見直しではなく、一連の農政改革の流れに沿った抜本的なものであるべきとし、現行の基本計画で22年度となっている目標年度についても27年度とするとしています。政府は今年3月25日に新たな食料・農業・農村基本計画が閣議決定され、今回の基本計画の見直しにおいては農政を取り巻く情勢の変化を踏まえ、新たな食糧自給率目標を設定し、その向上に取り組むこと。食の安全と消費者の信頼を確保すること。担い手の経営に着目した経営安定対策への転換や担い手への農地利用集積の促進に取り組むこと。環境保全を重視するとともに、農地、農業用水などの資源を保全する施策を確立すること。農産物の輸出やバイオマスの活用などを促進する攻めの農政を展開することなど、政策改革の方向づけがなされています。地方分権の推進が叫ばれ、農業政策においても国が立案した施策を地方が推進するという従来の構図が、地方でその地に合った独自政策を立案、推進するという形へと転換されつつあります。これは地域の実情、条件に合った独自の農業政策を打ち出す絶好のチャンスが到来したのです。

 そこで、名古屋市の農業振興基本方針の策定について、農政緑地局長、いや、これは平成10年3月のときの基本方針を発表されたときの呼称でした。今日では緑政土木局長さんですので、緑政土木局長さんにお尋ねをいたします。平成10年の名古屋市農業振興基本方針では、「都市と調和した農業の振興」がテーマで、農業基盤の安定、ふれあい農業の推進がうたわれ、名古屋新世紀計画2010に取り入れられ実施されてきました。その間に食の安全性に対する危機感・意識の高まり、消費者の視点を踏まえた施策の展開、農業の有する多面的機能に対する期待など、食の生産というとらえ方や環境という面からの農地の役割は高く、新たな視点での都市農業を考えなければならなくなったと思います。幸いにも地方分権により、その地に合った独自施策の立案、推進ができるようになりました。食の安心・安全、顔の見える農業、食育教育、地産地消、農地の多面的機能など、また、本年6月3日には農業経営基盤強化促進法及び特定農地貸付法が改正されました。特定農地貸付法の主な改正の中には、市民農園の開設主体制度を廃して、地方公共団体及び農協以外の者が市民農園を開設できることになりました。農家及び企業などが市民農園を開設する場合、適正な農地利用を確保する方法などを定めた協定を市町村などとの間で締結することを義務づけています。

 このようにさまざまな法改正などが行われ、都市農業の選択肢が拡大した今日、名古屋市にふさわしい施策立案ができるようになりました。農業を市民全体でとらえ、都市農業の方向性と施策の展開をひとり農業者のみに押しつけることなく、市民、農業者、消費者などが協働して住みたくなるまち名古屋、農と住の調和したまち名古屋の実現のため、農業振興基本方針の考え方についてお尋ねし、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 役職者の人事につきまして、人事異動の基本的な考え方、そして今後の方策についてお尋ねをいただきました。

 時代の変化に的確に対応しつつ、市民の満足度を高める市政を推進していく上で、市政運営の担い手でございます職員の能力を積極的に開発、活用し、職員が意欲を持って働くことのできる環境をつくり出すことはますます必要になってきておるという認識を持っております。こうした観点を踏まえながら、組織全体としてより効率的に成果が発揮できますように人事異動を実施することが肝要でございまして、常にそのように心がけているわけでございます。先ほど御質問の中にございましたように、人事異動の発表されたときには喜ぶ者と不満を持つ者がいろいろ多くあって、不満を持つ者の方が多いというように御指摘を受けたわけでございますが、全体的には組織がより活性化するという観点で幅広い視点、そして重点化施策、そういったものをきちっと運営できる、そういう観点で行っているわけでございます。

 そして、今後の方策の中で市長直轄、直属で人事だけを専門に扱う人事管理室のような組織を考えてはどうかという御提言をいただいたわけでございます。より適切な人事異動を行うためには、公平性、客観性、そして透明性の高い人事評価をいかに行うかといったことが重要であると思っております。今後は職責や業務の特性に応じて求められる能力をあらかじめ明らかにするとともに、職員の能力、成果をより適正に把握できるような評価方法の充実に努めるほか、評価結果を積極的に職員にフィードバックするなど、評価への信頼感を高めていきたいと考えております。今後とも人材育成という観点も踏まえながら、公正で納得性の高い人事評価を実施いたしまして、適材適所の人事異動を推進していきたいと考えております。こうしたことを通して職員のやる気や職場の活気を引き出して、結果的に市民にとっての市役所になるようにしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。御理解を賜りたいと思います。



◎緑政土木局長(森本保彦君) 名古屋市新農業振興基本方針の策定につきましてお尋ねをいただきました。

 本市では平成10年3月に、「都市と調和した農業の振興」を目指した名古屋市農業振興基本方針を策定しております。しかし、その後、食の安全性に対する消費者の意識の高まりなど農業を取り巻く多くの社会的状況が変化したために、本市の農業の現状を踏まえた新しい農業振興の基本方針の策定が必要となってまいったところでございます。そこで、いろいろな立場の方から幅広い意見を取り入れるために、学識経験者、農家、農業団体、消費者団体、学校関係者、ボランティア団体、会社経営者、行政関係者の13名で構成する検討委員会を本年6月に設置したところでございます。また、新しい基本方針の策定に先立ちまして、市内の全農家を対象とした農業に関する意向調査及び市民を対象とした農業に関する市民意識についてのアンケートを実施いたしました。これらの調査結果、本市の農業の状況及び地域ごとに開催されております農家の集会での御意見などを参考にいたしまして検討を進めてまいりたいと考えております。

 新しい基本方針の本市の基本的な考え方といたしましては、まず第1に、市内の農業者の高齢化、後継者不足による農家及び農地の減少を踏まえた農業振興策の推進。第2点としまして、農家、農業関係者の視点を踏まえると同時に、消費者の視点を加えた施策の推進。第3には、農家の自主的な努力と農業を市民全体でとらえていくこれからの都市農業の方向性と具体的な施策の推進。以上の3点を重要なポイントと位置づけまして、今年度内の策定を目指して進めてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(坂野公壽君) 市長さん、大変ありがとうございました。これからは総務局長さんが来年のところ統括でやられることだろうと思いますが、本当に皆さんが喜ぶ、新しい職場でおれよかったなと思えるような人事をぜひやっていただきたいと、かように思います。

 そしてもう一つ、ここの中にフィードバックだけれども、こういうのはどのような形でされるか、これもまたやはりわかるようにしていただければいいと、これをしながら職員が納得できる役職者の人事考課、これを考えていただきたいと、かように思います。

 それから、緑政土木局長さん、ありがとうございました。考え方3点大きく言われましたけれども、ちょっと私、頭が悪いもんだで、細かいことになるとわかれせぬということもあるから、例えばどんなことが想定されておるか、この三つについて、ちょっと教えていただきたいと思います。



◎緑政土木局長(森本保彦君) 新しい3点の先ほど説明しました具体的な内容についての再度のお尋ねをいただきました。

 現在、市内の農家の現状からちょっと御説明申し上げますと、生産した農産物を自家消費や近所に配るといった、そういう小規模な農家が約7割を占めております。また、農業従事者の高齢化の進行により労働力の不足が懸念されておるのも、先ほど御説明したとおりでございます。しかし、今回農業に関する市民アンケートをとったところでございますが、約9割の方が名古屋にこれからも農業や農地が必要と考えておると。さらに、約7割の方が収穫体験など何らかの形で農業にかかわっていきたいという回答をいただいております。

 そこで、新しい農業振興の具体的な方策としましては、例えば朝市・青空市といった直売所の設置、安全な農産物づくりなどの施策を検討いたしまして、地産地消を推進し、あわせて市民農園につきましては、議員御指摘のように、この6月の法改正に基づき新しい市民農園の仕組みなどの施策が可能となりましたので、その検討を進めたいと考えております。そのほか、農家と市民を結ぶ農業ボランティアの育成あるいは活動の支援などの施策の検討を進めるなど、農業を市民全体でとらえていくという基本的な考えのもとにさまざまな施策を検討し、これからの都市農業の方向性を新しい農業振興基本方針の中で示していきたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(坂野公壽君) 今、緑政土木局長さんが内容的なことを言われました。これは本当に我々農家が−−これ南陽町ばかりでないで、よう聞いといてちょうよ、名古屋市はようけあるんだで。ということは、貸し農園も今までは農協と市しかできなんだのが、個人でもできるよということになってきた、変わってきたということなんです。それから、生産をしておる者も、7割の人が自家消費だという今も発言があったように、その者をどうまとめて、どうシステム化して地産地消に結んでいくかというようなことを考えて、これが本来の都市農業だと、名古屋に農業がなくなったら終わりだよ。私が先ほど言いましたように、今は緑政土木局長だけれども、農政局というのもあったと思います。そんなようなことから、名古屋から農業をなくすることなく市民で農業を支えていく、そしてそれを市民も望んでおるという認識を新たにし、新しい農業政策の策定に尽力されることを心よりお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◆(加藤一登君) この場合、暫時休憩されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○議長(佐橋典一君) ただいまの加藤一登君の動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○議長(佐橋典一君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。

          午後0時12分休憩

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

          午後1時19分再開



○副議長(加藤武夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 第104号議案初め43件を一括議題とし、質疑並びに質問を続行いたします。

 次に、こんばのぶお君にお許しいたします。

     〔こんばのぶお君登壇〕



◆(こんばのぶお君) お許しをいただきましたので、ESCO事業の導入について質問いたします。

 今、名古屋市は環境首都の実現を目指し、環境への負荷軽減の取り組みを全市的に呼びかけております。平成13年には市役所庁舎においてISO14001を取得し、環境マネジメントの運用を行っています。また、冷房設定温度を28度とするなどのエコ・スタイル運動の展開、市民との協働によるスイッチオフ運動の実施、ごみの減量作戦など、省資源、省エネルギーへの機運も市民との協働の中から次第に高まりを見せています。また、第2次名古屋市庁内環境保全率先行動計画、いわゆるなごやエコ・あくしょんを平成14年度から今年度までの4年間にわたり実施しているところであります。国においては省エネルギー法に基づく法的措置などにより、省エネルギーへの取り組みを支援強化し、推進しているところであります。

 こうした中、新しい省エネルギーサービス事業としてESCO事業が1990年代後半から国の補助制度として推進導入されています。ESCOとは、エナジー・サービス・カンパニーの頭文字をとった名称です。ESCO事業とは、ビルや工場など現在稼働している設備を、民間のノウハウを活用して、負荷をかけることなく高効率の節電、節水、省エネルギー化をもたらす新しい設備に改修する事業です。これは、設備更新にかかる初期投資がなく、省エネルギー化と維持管理の低減を図ることが同時にできる事業手法です。また、地球温暖化対策の一環としての効果も大きく、大変期待されている事業です。省エネルギーを確実に実現していくと同時に、光熱水費を大幅に削減できることから、ESCO事業を公共施設に積極的に導入している自治体が近年増加しております。これまで大阪、東京、神奈川、兵庫、埼玉など、昨年までに36件の公共施設で導入推進され、今後さらなる採用増加が見込まれています。

 地方自治体がこのESCO事業を導入している理由として、以下の四つの特徴が挙げられます。まず第1に、新たな財政負担を必要としない省エネルギー対策であるということです。かかるすべての費用である改修建設費、金利、ESCO事業者の経費を、省エネルギー改修により実現した光熱水費の削減分の中から償還していきます。このため後年度に新たな財政負担の増大を招くおそれもありません。次に、試算し、契約した省エネルギー効果をESCO事業者が保証する点であります。万が一省エネルギー効果が得られず、自治体が損失をこうむる場合には、ESCO事業者がこれを補てんするというパフォーマンス契約を結ぶのが大きな特徴です。改修工事が済んだら後は知りませんということが存在しないため、責任ある契約が担保できます。次に、事業者により省エネルギー診断に基づく改修計画から施工・運転及び維持管理など包括的なサービスが提供されるという特徴であり、自治体が維持管理する手間がありません。4点目に、省エネルギー改修による効果の計測、検証を逐次評価する手法を導入している点であります。もしこの評価を行わない単なる改修工事だけでは、次第に省エネルギー効果が低下していくことが懸念されますが、ESCO事業の場合、定期的に設備の稼働状況や効果確認が実施されるため、期待した効果を持続させることが可能であるということです。

 4年前に全国の自治体で初めてESCO事業を導入した大阪府立母子保健総合医療センターの場合、築22年が経過した同施設に対し、大阪府が事業者に向けて省エネルギー率10%以上となることなどを提案条件として公募したところ、CO2削減率31.3%、省エネルギー率25.1%、光熱水費削減保証基準額年間約8200万円という提案をはじき出した事業者をESCO事業者として選定し、現在順調に稼働しています。ちなみに、エネルギー削減率25.1%とは、この場合、削減量で年間約5万ギガジュールとなり、これをわかりやすく換算してみると、原油換算で年間約1,300キロリットルの熱量削減となります。ESCO事業導入前に比べ、毎年ドラム缶6,500本分の原油を節約していることになります。一つの施設だけでこれだけ多くの削減効果を生み出しているわけです。

 大阪府建築都市部にこのことを尋ねたところ、ESCO事業は稼働以来、期待した以上に毎年光熱水費を削減できているとコメントしており、続けて、年間の省エネ目標もクリアできており、大阪府としても大変に満足していると述べておられました。このコメントを裏づけるように、以降、大阪では昨年までに九つの公共施設にESCO事業を導入しています。

 さて、他都市の動向を見きわめるために調べてみました。東京では板橋区役所庁舎、江東区役所庁舎、三鷹市役所庁舎で既に導入しています。来年度からは都立病院など3施設で導入を予定しています。一昨年度から病院や美術館など15の施設で省エネ診断を既に済ませており、すべての施設で改修工事を実施することで年間約7億円のコスト削減が可能になると見込んでおり、そのほかにも研究所や学校校舎など50の施設に対して、順次導入の計画があるということです。

 政令指定都市では、横浜市が今年度から横浜市南部病院にESCO事業を導入します。光熱水費は年間2割の削減、CO2排出は4割削減を目指します。札幌市も今年度から市立札幌病院での導入を決定。光熱費やCO2ともに2割の削減計画で実施されます。神戸市では、既に神戸市民病院で導入され、稼働しております。

 では、このESCO事業を仮に名古屋市が導入したと仮定してみるとどうなるでしょうか。市役所庁舎を例に試算してみますと、平成15年度における三つの庁舎の光熱水費の合計は年間約2億6000万円でした。単純に2割の削減目標とすると、約5200万円の経費節減ができることになります。CO2も現在より20ないし30%削減が可能となるでしょう。また、同様に市立5病院で同時に導入したと仮定するとどうでしょう。15年度の光熱水費、5病院の合計は約6億2000万円で、同様の試算を用いて置きかえると、年間約1億2400万円の削減となり、省エネルギーによる削減も同様の効果が期待できます。少々粗っぽい単純試算ではありますが、たったこれだけの施設を例にとらえてみても、環境保護と固定費の削減に絶大な効果を生み出すことは安易に予測できます。

 私がこのESCO事業の調査研究を行っていたさなか、先日、愛知県の発表として、脱温暖化社会に向け、「あいち地球温暖化防止戦略」推進のもと、「省エネ診断・ESCO導入可能性調査」の現地調査を6月15日からいよいよ開始するとのニュースが飛び込んでまいりました。この調査では、施設のエネルギー消費量が大きく、ESCO事業導入の可能性のある25カ所の県有施設をピックアップして実施するとのことです。県は既に環境対策の実効性を求めて走り出しました。

 翻って、環境首都を目指す名古屋市は、これら県や他都市の動向をどのようにとらえているのでしょうか。省エネルギーの実現によるCO2など温室効果ガスの削減と同時に、年間経費の大幅な削減にもつながるなど、効果や目標が明確になります。より実効性ある対策として、本市においてもESCO事業の導入を検討すべきであると考えますが、いかがでしょうか。行政みずからが多角的な視野とチャレンジ精神を持ち、CO2削減に向けたあらゆる可能性を追求し、率先して挑戦していく姿勢は、やがて民間施設への波及効果をもたらし、広く市民協働の原動力として名古屋市が名実ともに環境首都として踏み出していく大きな一歩になると確信いたします。ESCO事業の導入について、本市はどのように考えているのか、名古屋市庁内環境保全率先行動計画を所管する環境局長の答弁を求め、私の第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎環境局長(大井治夫君) ESCO事業の導入につきまして御質問いただきました。

 本市の省エネルギー対策の現状からまず申し上げたいというふうに思っております。本市におきましては、庁内環境保全率先行動計画に基づきまして省エネルギー対策に取り組んできたところでございます。市役所庁舎の事務事業における平成15年度の電気の使用量は、平成12年度と比較いたしまして、総電力量の5.4%となる1282万キロワットアワーの削減ということになっておりまして、金額にいたしますと約1億3700万円の削減効果がございました。また、ガスの使用量につきましても総量の1.8%、32万立米の削減、金額にいたしますと約3800万円の削減効果がございました。なお、これらの削減効果をCO2の削減量に換算いたしますと、約5,500トンの削減に相当いたしております。この取り組みでは主に冷暖房運転の適正化やスイッチオフ運動など、庁舎管理や職員一人一人の省エネ行動といったソフト面を中心に一定の成果を上げてきたところでございます。

 御指摘のESCO事業につきましては、従来のソフト面での対策とは異なりまして、省エネルギー改修工事を行うなどハード面での見直しも含めた包括的なサービスの提供を受けることによりまして、より大きな省エネルギー効果を生むものであり、他の自治体の施設でも導入が進められていることは御指摘のとおりでございます。また、本年5月の名古屋市の環境審議会の答申の中でも、ESCO事業等の活用により省エネルギー対策の促進を検討・実施すべきであるというふうにされております。したがいまして、今後本市といたしましては、さらに省エネルギー対策を進め、庁内環境保全率先行動計画に基づきますソフト面での対策に加えまして、ハード面での対策として有効なESCO事業の導入について、関係各局と連携を図りつつ検討を進めてまいりたいというふうに考えております。よろしく御理解賜りたいと思います。



◆(こんばのぶお君) ありがとうございました。

 ただいま環境局長からESCO事業の導入について検討を進めていく旨の答弁をいただきました。これまでESCO事業を導入している自治体の一連の流れを分析しますと、検討から実施稼働までおよそ2年間の時間を要しているのが平均的なタイムテーブルです。このことから見てもわかりますように、結論が出てからすぐに稼働できないデメリットもあります。つまり、まず調査を開始してみようと決意してから、効果があらわれるのはそれから2年先なんです。したがって、この場合スピードが大切になります。御承知のとおり、エネルギー消費を削減してCO2や温室効果ガスの発生を抑制して削減していくことは、地球規模の約束事としてことし2月に京都議定書が発効となりました。松原市長の所信表明の言葉をおかりすれば、言葉ではなく今すぐ具体的な行動として実践していかなければならない。私も全く同感です。名古屋市が真っ先に220万市民の先頭に立ってどこまで真剣に取り組んでいくのか、市民はしっかりと見ています。どうか全庁的な取り組みとして連携をしっかりととっていただき、早期導入に向けての検討を進めていただきますよう強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(加藤武夫君) 次に、鎌倉安男君にお許しいたします。

     〔鎌倉安男君登壇〕

     〔副議長退席、議長着席〕



◆(鎌倉安男君) お許しをいただきましたので、通告に従い順次質問いたします。

 今回は、本市の交通運輸事業について指摘をしたいと思いますが、まず4月25日に発生しました同じ交通運輸産業であるJR西日本の列車脱線事故に関して、改めて107人の犠牲者の皆様の御冥福をお祈り申し上げますとともに、今もなお苦しんでいる負傷者の皆様の一日も早い回復を心よりお祈り申し上げたいと思います。

 それでは、今後の市営交通、市バス事業に対する人件費抑制策と安全確保の考え方について伺います。

 さきのJR西日本による列車脱線事故については、現在国土交通省、航空・鉄道事故調査委員会により原因解明が進められていますが、マスコミ報道等によれば、事故の背景としてJR西日本の経営効率至上主義の体質が問題視されています。特に人件費抑制策の強化によるいびつな労務構成が、安全に対する技術や意識などの継承を阻害する要因となったのではないかと、そういった指摘もあります。このように労働集約型の産業においては、人件費削減と安全は常にトレードオフの関係にあると言われています。人を減らせばコスト削減効果は明確にあらわれますが、しかしその反面、安全という商品の質は確実に落ちるわけで、事業の収支悪化を人件費だけの問題に矮小化した経営手法は許されるものではありません。そこで、当局における人件費と安全の関係について、交通局長の考え方をお伺いいたします。また、大惨事となったJR西日本の事故についても、トップとして、その感想をあわせてお聞かせください。

 次に、職員と市民の意識改革について伺います。

 まず、職員の意識改革を目指す上で大切なのは、内なる分権です。本庁がすべての権限を温存しているため、最先端の営業所が営業所機能を果たさず、ただの運行所で終わっている感が否めません。所長の在職期間も平均でたったの2年です。これでは収支に責任を持つ必要もなく、所長職はただのポスト論になっているのが現状のようです。厳しい言い方ですが、営業の最先端である営業所長が、事故と苦情さえなければ安泰といった考えでは職場の意識改革はできるはずがありません。また、この体制では、一生懸命努力する職員が正しく評価をされると思いません。具体的には、収支に責任を持ち、営業所別収支を明確にすること。あわせて、定員管理や路線、運行ダイヤの決定など本庁から営業所に権限を委譲させ、職場の乗務員が提供する地域情報に対して営業所長が即断即決できる営業体制を築くことが職員の意識改革につながるはずです。これらの具体策について、交通局長の見解を求めます。

 ところで、市バスの基本料金は今200円ですけれども、実際の平均料金は幾らか、皆さん御存じでしょうか。ユリカのプレミア、乗り継ぎ割引や定期券割引、各種の割引で、実際の平均料金は約144円です。実はこの144円、名古屋を含める6大都市、東京、横浜、京都、大阪、神戸、その中で最も安い単価となっています。しかも、名古屋を除く5都市の平均単価は159円ですから、名古屋は15円も安いわけです。これらを年間で計算しますと約10億円。東京や横浜、大阪より年間で10億円もの濃厚なサービスを市民に提供することになります。

 一方で不思議なのは、これだけの割引サービスを行っていても、他都市より乗車人員が一番少ないという実態です。これも同じ6大都市比較の運転キロ当たりの乗車人員で見ますと、名古屋は3.96人です。平均は4.3ですから、0.3ポイント低いということになります。このことは料金の平均単価が安いから利用者が多いということではなく、幾ら割引乗車券を販売しても、既に利用している旅客のサービスにはつながるものの、新たな利用者の拡大にはつながっていないということになります。損して得とれではなく、損して損する状態。せっかくの商品も一部の消費者しか知らされておらず、まさに当局のPR不足ということになるでしょう。いずれにしましても、市民の多くは、市バスは人件費が高いという認識はあっても、東京や横浜、大阪などに比べ利用料金が安いという認識を持っている人は本当に数少ないということです。

 ただ、もう一つの興味深い数値がありますけれども、市民が1カ月にもう1回乗車した場合、何と年間で40億円の収入増になるという数値があります。この額は、平成17年度における新たな公費負担ルールによる一般会計からの補助金35億円をはるかに上回る数字です。このことから、やはり市バスを支えるのは市民一人一人の力であり、市民が地域の足を守り、地域の足を育てる、すなわち乗って育てる市バスという認識を持つことが必要だと考えられます。そのためには、市バス事業にかかわる情報提供が不足しています。先ほどの144円の議論もそうですが、情報提供をより細かく、かつ積極的に行っていくべきであり、場合によっては144円が高いのか安いのか、そういった議論を示すことも必要になるのではないかと考えます。交通局長の見解を伺います。

 次に、新たな経営計画について伺います。

 交通局では、昨年12月に経営の課題及び改善方策の検討を目的に名古屋市交通事業経営検討委員会なるものを設置し、この7月に予定している提言をもとに、今年度内に平成18年度以降の新たな計画を策定していくと聞いております。そこで、その策定が進められるに当たり、次の数点について交通局長に伺います。

 まず、計画期間です。現在の中期経営健全化計画は4年です。ことし最終年度になりますが、一向に減収に歯どめがかかっていない状況を見ると、新計画では増収策に重点を置いた長期的な計画が必要になるのではないかと考えます。増収策はコスト抑制策などの対症療法と違い、直ちに効果があらわれるものではありません。特に新規路線やバス停留所の新設などについては、少なくとも5年以上のスパンを見る必要があるからです。そこで、新たな経営計画はどのような考え方で期間設定を行うつもりなのか、お尋ねします。また、提言をまとめている経営検討委員会は経営に関する民間有識者だけを委員に選定しており、利用者である一般市民は議論に参加することができません。当然市バスの経営改善に当たっては、市民、利用者の意見を十分反映すべきと考えますが、新たな経営計画策定に当たって、どのように市民、利用者の意見を反映していくのか、お伺いいたします。

 次に、計画目標について伺います。現在実施されている健全化計画では、計画の収支目標として経常段階での黒字を目標値としてきました。ことしはその最終年度でありますが、残念ながら今年度予算では約3億円の赤字が見込まれています。ただ、計画着手前の平成13年度の経常収支は55億円もの赤字だったことを踏まえれば、コスト削減策が先行したとはいえ、大幅な収支改善となることは間違いありません。そこで、新たな経営計画の目標はどのような考え方で設定するのか、お聞かせください。

 次に、気がかりなのは減収予測です。現在の健全化計画の期間中でも乗車人員は減少を続け、平成17年度予算の運輸収益は168億円、計画の着手前である平成13年度比でマイナス25%、58億円もの減収となっています。今後も少子化による就学人口の減少など、乗車人員の大幅な減少が予測されることから、いかに減収に歯どめをかけるかが今後の収支改善計画の最大のポイントになります。そこで、この最大のポイントを新計画にどのように取り込んでいくのか。そのためには利便性向上による増収策を何よりも優先することが必要だと考えますが、今後の収支予測とあわせて交通局長の考え方を伺います。

 最後に、今までの経営検討委員会の議事録を見ました。市バスの公営としての位置づけという議論が最も多かったような気がします。私は、市民の足である市バスが公営であるべきとの答えを出すには、交通局内の議論ではなく、全庁的な議論の中で市バスの必要性を考える必要があると思っています。今回の公費負担ルールの明確化も、まちづくりにはなくてはならない市民の足、市バスをどのように守り育てていくのかの議論の中で、全庁的に判断されたものだと認識しています。そこで、今回は市バスの必要性について、改めて各局にお伺いしたいと思いますが、時間の関係上、なごや交通戦略を所管している総務局長にその考え方をお伺いいたしまして、私の第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎交通局長(吉井信雄君) 市バス事業の経営改善方策について数点のお尋ねをいただきました。

 まず、人件費抑制策と安全確保についてでございます。

 初めに、JR西日本の福知山線の脱線事故の感想についてお答えをしたいと存じます。本件事故につきましては、事故現場のすさまじい状況、犠牲者の多さ、また痛ましい御遺族の様子に関する報道に接し、同じ交通事業者として絶対にこのような事故を起こしてはならないと、そういった決意を新たにしたところであります。今回の事故は、制限速度を大幅に超えてカーブに進入し、急制動をかけたことが原因との報道もなされており、列車運行に関する規定の遵守及び基本動作の厳正な執行についての重要性を改めて痛感したところでございます。私どもといたしましては、事故発生翌日には管理職による巡回指導の実施や関係施設の緊急点検を行うとともに、国土交通省からの安全対策の徹底についての通達も踏まえまして、市バス・地下鉄事業全般にわたり安全輸送の確保について再度徹底を図ったところでございます。いずれにいたしましても、市バス・地下鉄の運行に当たっては交通事業の原点に立ち返り、多くのお客様の命をお預かりしているということを肝に銘じまして、お客様の安全輸送の確保に全力を尽くしてまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、今後の交通局における人件費抑制と安全確保についてでございます。

 バス事業につきましては、全国的にも乗車人員の減少によりまして厳しい経営状況となっているところであります。このような状況の中でバス事業が、議員御指摘のとおり労働集約型の事業でありまして、経常支出に占める人件費の割合が高いことから、他都市の公営バス事業者や、あるいは民営バス事業者においても、経営改善に当たりましては安全輸送を前提としつつも、給与の見直しや運行業務等の委託、いわゆる管理の委託などを進めることによりまして人件費の削減に努めてきているところであります。また、乗り合いバスに関する需給調整規制の廃止、いわゆる規制緩和によりまして、民営バス事業者と対等な条件による事業運営が不可欠となっているところであります。

 このような状況の中で、本市のバス事業におきましては、人件費が民営バス事業者より依然としてかなり高い水準にあり、また運輸収益で人件費が賄えない状況にあることなどから、人件費の削減につきましては経営改善の重要課題であると認識をしているところであります。事業運営に当たりましては、安全輸送が最大の責務であることを十分認識しつつも、他都市の状況なども踏まえ、思い切った経営改善方策に取り組むことによりまして、今後とも安全快適な市バスサービスを安定的に提供し、市民の皆様の足を守っていきたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、職員と市民の意識改革について2点のお尋ねをいただきました。

 初めに、内なる分権を目指す営業所体制の見直しということについてでございます。私ども交通事業におきましては、お客様を安全に輸送することが最大の責務でありまして、その責務を果たすための運行管理を行う拠点として、全市で9営業所1分所を設置しております。安全輸送の確保を前提としながら、現状の厳しい財政状況を踏まえますと、公営企業としていかに乗客誘致を図り、増収につなげるかが大きな課題であると考えております。そのため営業所においては、地域における営業活動を積極的に行う役割を持たせるとともに、お客様に一番近い営業所職員の意識改革も行わなければならないと考えております。そういった観点から、営業所体制を強化するために、本年度からすべての営業所に首席助役として係長級職員1名を増員し、また営業所表彰制度を事故防止や接客向上も含めた営業努力の結果を反映できる制度に改めたところであります。

 お尋ねの営業所別収支の明確化につきましては、営業所ごとの営業活動の結果としての収支比較はできるものの、営業所の立地条件等により大きく左右されるものでありまして、一概に営業所にその収支の責任を持たせることは困難であると考えております。しかしながら、自分が働く営業所の収支がどういう状況にあるのかを日ごろの職場研修などを通じ周知に努め、職員一人一人が収支改善に対しより強い自覚を持つように意識改革を図ってまいりたいと考えておるところでございます。

 また、定員管理や路線運行ダイヤの設定などについて、本庁から営業所へ権限委譲することについてでございますが、いずれの事項も現在本庁が所管しておりまして、統一性、公平性、あるいは調和性の観点から判断をいたしますと、営業所がそれぞれ単独で行うよりも本庁で一括して行う方がすぐれているというふうに考えております。いずれにいたしましても、営業所はお客様に一番身近に接するわけでありますので、十分に営業所の意見を吸い上げて事業運営に努めるとともに、営業所ごとに創意工夫を凝らしながら乗客誘致を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、情報提供のあり方などについてお尋ねをいただきました。市民、利用者への情報提供といたしましては、これまでも交通局ニュース、あるいはホームページ等において行ってまいりました。議員御指摘のように、市民、利用者の皆様にバス事業の現状をより理解いただき、お客様の側から、市バスに乗って育てるという認識を持っていただくことは、利用促進につながるのではないかと期待をしているところでございます。こうしたことから、バスに関するさまざまな情報、例えばお客様1人当たりの料金の平均単価が144円という御指摘がございました。そうしたことや、あるいはバス事業全体ないしは各路線の営業状況などを交通局ニュース、あるいはホームページ等におきまして、よりわかりやすくきめ細かにお知らせをしまして、市民、利用者の皆様により的確に御理解をいただけるよう努めてまいりたいと考えております。

 また、1人当たりの平均単価144円が安いか高いかという議論も必要ではないかと、こういったお尋ねかと思いますが、料金に関しましては経営状況だけではなくて、社会経済状況を十分踏まえた上で他都市、あるいは地元民営事業者の動向も見きわめて慎重に対応する必要があると認識しておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、新たな経営計画についてのお尋ねでございます。

 議員御指摘のように、昨年12月に経営の課題及び改善方策を検討していただくことを目的にしまして、名古屋市交通事業経営検討委員会を設置し、この7月に予定されている検討委員会の提言を踏まえまして、平成18年度以降の新たな経営計画の策定を行ってまいりたいと考えておるところでございます。

 新たな経営計画につきまして、まず計画期間のお尋ねをいただきました。経営計画は毎年度の事業運営の基本となるものでありまして、経営目標を定め、その目標に向けた経営改善方策の取り組みを計画するものであります。計画期間につきましては、事業の性格が継続的に住民の日常生活に不可欠なバスサービスを安定的に提供することが必要である点や、あるいは経営改善方策の取り組みが複数年度に及ぶこと、さらには経営改善方策の効果が短期では判断できないことを踏まえますと、中期的な期間が望ましいと考えておるところでございます。新たな経営計画の計画期間につきましては、このような観点や本市の総合計画であります名古屋新世紀計画2010の計画期間、さらには3月に策定されました国の「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」における目標年次等も踏まえ設定をしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、市民、利用者の意見の反映についてでございます。市バス事業につきましては、利便性、快適性などの向上を図り、できるだけ多くの皆様に御利用いただくことが必要でありますことから、市民、利用者の皆様の御意見、御要望を的確に把握し、それらに基づき事業運営を進めているところであります。具体的には、日ごろから市民の声や、あるいは交通局ホームページなどさまざまな手段、機会を通じて寄せられる御意見、御要望等について、局内に設置をいたしております「お客様のご意見検討委員会」におきまして十分議論、分析をしまして、事業運営に当たっているところであります。議員お尋ねの新たな経営計画に市民、利用者の意見を反映させることにつきましては、このような日ごろからの市民、利用者の御意見、御要望を十分に踏まえてまいりたいと考えております。また、計画策定の過程におきましては、パブリックコメントを実施し、一層広く市民、利用者の御意見を伺ってまいりたいと考えております。

 次に、新たな計画の目標は何かというお尋ねでございます。バス事業につきましては、地下鉄の事業と異なりまして、減価償却費や支払い利息を合わせたいわゆる資本費の負担が小さいといった点から判断をしますと、継続的に単年度の収支を均衡すべき性格の事業であるというふうに考えております。新たな経営計画の計画目標につきましては、こうした事業の性格を踏まえた上で、経営の改善の取り組み状況が明確にわかる指標を検討し、設定してまいりたいと考えております。

 最後に、増収策を優先させることの必要性と今後の収支予測についてのお尋ねをいただきました。バス事業につきましては、市営交通事業中期経営健全化計画の最終年度であります平成17年度の予算におきまして経常収支が3億円の赤字を予定し、健全化計画の収支目標である経常収支の黒字化の達成には至らず、大変厳しい状況にあります。また、今後の収支状況につきましても、少子・高齢化の急速な進行などによりまして乗車人員の減少が見込まれるなど、大変厳しい状況が続くものと認識をしております。

 このような状況の中で、今後7月に予定されております経営検討委員会の提言を踏まえまして、引き続き市営交通事業として安定的な輸送サービスが提供できる経営基盤の確立に向けまして、抜本的な経営改善方策に積極的に取り組んだ経営計画を策定してまいりたいと考えております。その経営改善に当たりましては、経営の両輪であります収入と支出の総合的な改善を基本にしまして、利用促進による運輸収益の増加や広告料収入など運輸外の収入の増加に取り組むとともに、人件費、経費の削減に取り組むことが必要であると考えているところであります。その中でバス事業につきましては労働集約型の事業でもありまして、経常支出に占める人件費の割合が高いことに加えまして、先ほど申し上げましたように、本市においては人件費が民間事業者より高い水準にあり、運輸収益で人件費が賄えない状況にあることから、人件費の削減につきましては経営改善の重要な課題としているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上であります。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 市バスの新たな経営計画に関しまして、市営交通の必要性についてお尋ねをいただきました。

 なごや交通戦略では、公共交通の使いやすいまちづくりや、使いたくなる公共交通の実現などによりまして、自動車交通から公共交通への転換促進を図ることを目指しております。本市の交通は、地下鉄と市バスが中心となった公共交通網を形成しておりまして、市民の足を確保し、将来にわたって安定的な交通サービスを提供していくためにも、市営交通、とりわけ市バスが果たす役割は重要であると考えておるところでございます。こうした観点から、各局と連携しながら交通エコライフの浸透を図るなど交通戦略の推進に努めていくことが、市バスを初めとする公共交通の維持につながっていくものと考えているところでございます。御理解いただきたいと思います。

 以上でございます。



◆(鎌倉安男君) 交通局長から答弁をいただきましたけれども、今までの施策の中で象徴されるのが、先ほど言いました200円が144円になっている、そういった議論だと思うんですね。せっかく増収策をやっているつもりが減収になっているという、これ当然知らなかったということはないと思うんですけれども、知っていても何の対策もできないというのが、交通局の今までのコスト削減だけを重点に置いてきた施策だと私は思っています。そうはいっても、来年度以降も計画を策定するわけでありますけれども、答弁の中で前向きだったのは、たしか計画期間については名古屋新世紀計画2010ということですから、多分5年ぐらいのスパンで計画を策定されるということだろうと思いますし、それから目標値についても単年度で収支均衡を目指していくんだというような中身になっていると思います。ただ、5年と考えますと、今言いましたように減収に歯どめがかからない状況では、コスト削減というのは多分限界になってくると思うんですよね。穴のあいたバケツで水をすくうのと一緒で、あるいは人間で例えると、けがをして出血をしているのに、いろんなカンフル剤や栄養剤ばかり打っていても、まずとめないとだめだと思うんですよね。まず出血をとめるということが交通局にとって今一番大切なことであり、それにはやっぱり増収策なんですけれども、民間と違って交通局の増収策というのは利便性がよくなるんですね、市民の皆さんの。利便性をよくして、またさらに乗ってもらう、そういった意味合いでやっぱり144円の議論を市民にもう少しアピールしなければならないし、そういったコスト削減だけではなくて増収策を今度は重点に置くと、優先的に置くと、そういった新計画にしていただきたいと思いますけれども、もう一度交通局長にその考え方をお願いしたいと思います。

 それから、総務局長の答弁いただきましたけれども、本当は全局長さんにお答えいただきたかったんですが、市長に少し確認をしたいんですけれども、やっぱり市バスはこれからも市バスとして走り続けていくという、そういったのが大前提となってこの検討委員会の議論も行われていると思うんですよね。ですから、先回の公費負担ルールを決めたのは、公費負担ルールの部分はこれは全庁で市バスとして公営でやっていこうよと、ただそれ以外の部分はやっぱり交通局はあぐらをかいちゃいかぬということで経営努力しなさい、それを明確にしたのが今回の公費負担ルール35億円ですけれども、そういった考えでいくわけですけれども、特に市バスはあぐらをかいちゃいかぬ、交通局はあぐらをかいちゃいけないんですが、全庁的にはもっと交通局をバックアップするべきだと私は思うんです。そのための公費負担ルールを決めて、公営でやっていこうと、市バスは市バスで走り続けるんだと、そういう意味の公費負担ルールの明確化ではなかったのか、再度確認をいたしたいと思います。



◎市長(松原武久君) 市バス事業の経営改善方策に関しまして、全市的な取り組みといった形で全局長にそれぞれ聞く分、おまえまとめて答えよと、こういうことでございます。

 私は、先ほど環境局長も答えたわけでございますが、環境首都を目指す本市にとりまして、公共交通の利用を促進する、持続可能な交通体系を次世代に引き継いでいくということはとても大事だというふうに思っています。それで、例えば1週間に1遍は車に乗らぬ日というものをライフスタイルとして設けてもらう。そのときには公共交通機関を使って移動する、そういったことがあると、それだけで4対6は実現するといったデータもあるわけでございます。そういったライフスタイルをつくってもらえればいいなというふうに思っています。それはつくってください、つくってくださいと言ってもなかなかできないので、例えば公共交通利用はエコ活動の一つである、こうしたエコ活動を繰り返すことによって何らかの特典が得られるような仕組み、例えば公共交通エコポイント、こういったようなものでそれぞれの皆さんにインセンティブを与えていく、こういったことを全市的な施策としてやっていくということが大事ではなかろうかと私は思っています。それを、交通局は事業者だから、おまえさんとこだけで考えなさい、考えなさいと言っておってもなかなか難しい。それで、例えば環境負荷を低減するといったことも都市にとってはとても大事なこと。それはまた結果的に交通局の経営改善に資する、そういったようなことを全市的に考えていくことが必要だろうというふうに思っています。



◎交通局長(吉井信雄君) 市バス事業の経営改善方策につきまして、再度のお尋ねをいただいたわけであります。

 今、ちょうど出血をしておるところなんで、増収策をまず優先的に取り組むべきではないかというお尋ねだったかと思います。今後、少子・高齢化がさらに進行するというふうに考えております。固定的な利用者であります通勤通学者が減少していくわけでありまして、事業に大きな影響が出てくるという認識を持っております。こういったことから、固定的な利用者の減少に歯どめをかけるという意味合いもありまして、今年度、平成17年度におきましてバス通勤定期券の持参人方式の拡大、あるいはバス通勤定期券所持者と同乗した家族利用者に対する土曜、日曜、休日におけるバス料金半額制度の導入、そういった新たな増収策にも取り組んでいるところであります。議員御指摘のように、増収策というのは極めて大切であるというふうに認識をしております。新たな経営計画におきましても、少子・高齢化を踏まえた利用促進などによる収入増加策に積極的に取り組んでいきたいというふうにも考えております。

 先ほど申し上げましたように、人件費、経費の削減にも同時に取り組む必要もあるというふうに認識しておりまして、この経営の両輪である収入と支出の総合的な改善、このことが重要だというふうに考えておりまして、この収入と支出の総合的な改善を行うことによりまして、バス事業の経営改善を行っていきたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◆(鎌倉安男君) 確かに民間から比べると交通局、人件費高いんですけれども、やっぱりパラレルで考えていかないといけないと思うんですよね。例えば、公費負担ルールで一番懸念していたのは、市民が逆に、これは乗らなくても税金で走ってくれるわという意識になってくるのがちょっと怖かったところがあるんですけれども、ただ、市民が乗って育てる市バスにぜひしていただきたいので、そういった考えをぜひ今度新しい経営計画の中に入れて策定をしていただきたいということを要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(佐橋典一君) 次に、稲本和仁君にお許しいたします。

     〔稲本和仁君登壇〕



◆(稲本和仁君) それでは、通告に従いまして順次質問をいたします。

 昨日以来、市大の独立行政法人化、将来構想についての質問がありましたが、私は薬学部の6年制教育に絞って質問をいたします。

 医薬分業の進展により薬剤師が不足している中、全国的に薬学部の新設ラッシュとなっております。名古屋市内でも今年4月より新たに2校で薬学部が開設いたしました。そして、いよいよ平成18年の新入生から薬学教育6年制がスタートいたします。薬学界の名門であり、最難関である名古屋市立大学薬学部も新教育課程に向けていろいろな準備をしていることと思いますが、次の2点についてお尋ねいたします。

 まず第1点でありますが、近年、薬剤師に求められている期待はとても大きくなっており、医療現場においても医療の担い手としてチーム医療の中心的役割を果たしております。より高度な、そして複雑化した医療に対応できる薬剤師が必要と思われます。そのための教育として、薬剤師養成のための6年制課程と、主に研究者の養成のための4プラス2年制課程の二つの教育課程という話も聞いております。本学部は薬剤師国家試験の合格率も低く、本年は77.8%で、全国の薬学部48校中38番目の低さでありました。国家試験の合格率を上げることだけがすべてではなく、薬剤師にならなくてもいろいろな分野で活躍している方も多く見えますが、薬学部に入学したからには、やはり国家試験合格も重要な目標であり、そのために合格率アップも大切なことであると思いますが、特に6年制課程においてどのような教育方針なのか。

 次に、現在深刻な薬剤師不足となっておりますが、7年後には全国で毎年1万2000人もの薬剤師が誕生すると言われております。将来、薬剤師過剰となる中で、本学部卒業生がどのような役割を担うことができるのか。医療、福祉の面はもちろん、社会に貢献できる薬剤師の育成が必要であると思われますが、市立大学事務局長のお考えをお聞かせください。

 次に、市バス・地下鉄の適正なダイヤ設定についてお尋ねをいたします。

 先ほど鎌倉議員の質問にもございましたが、さきのJR西日本福知山線の列車脱線事故は、余裕のないダイヤ設定の中で、列車のおくれを取り戻すべく制限速度を超過して運転したことが事故の原因と言われております。先日、運転が再開されたダイヤでは、制限速度の見直しや停車時間の見直しなどの措置が講じられましたが、事故当時との所要時間の差はわずか1分半程度のことであります。

 今、時代の速度がどんどん速くなっているような気がいたします。昨年11月定例会において私は、名古屋式エスカレーターの乗り方についてお尋ねをいたしました。以来、インターネットでも多くの意見が寄せられ、最近ではなぜか首都圏でこの質問が話題となっております。しかしながら、エスカレーターの右あけは以前と変わらず、毎日忙しそうに多くの乗客がエスカレーターを駆け上がっております。エスカレーターの上を歩いたり走ったりしても、わずか数十秒から1分という時間を惜しむために、左側に立って乗っている老人や子供たちに転倒の危険が及ぶかもしれない状況の中で、毎日せわしく行動しております。

 果たして日常生活の中で1分という時間がどれほどの意味があることなのでしょうか。JR福知山線の脱線事故以降、本市は一層バス・地下鉄の安全運転の徹底をしていることと思いますが、所要時間が不足するために市バスが黄色信号で交差点に進入したり、地下鉄のオーバーランが発生するようなことがあれば大変なことであります。特に、バスが時間どおりに来ないと仕事におくれる、学校に遅刻するなどいろいろな弊害が起こり、当然苦情も多くなると思いますが、公共交通機関としての使命とともに、安全の面においても適正な時分の確保が必要だと思われますが、交通局長に適正なダイヤ設定についてどう考えておられるのか、お尋ねをいたします。

 3点目に、産業活性化プランの推進についてお尋ねをいたします。

 中部国際空港、「愛・地球博」の開催、名駅地区の大規模民間再開発、トヨタ自動車を初めとした自動車関連産業の業績の好調さなどを背景に、名古屋圏経済の元気さが全国的に注目されております。しかしながら一方で、先日公表された16年事業所・企業統計調査の結果を見ると、前回の平成13年の調査時点から、事業所数は7.5%、従業者数は5.7%の減少となっており、本市産業の活力の低下や産業の空洞化が進んでいるのではないかという不安もあります。

 こうした中で、空港、万博の成果を十分に活用し、ビッグプロジェクト終了後の地元経済の活性化につなげていくことが重要であり、市においてはそのための行動計画として、本年3月に名古屋市産業活性化プランを策定いたしました。その中の幾つかの施策については、既に17年度から予算化がなされているところでありますが、中でも依然として厳しい経営状況にある中小企業の活性化につなげていくために、これらの事業を着実に実行し、具体的な成果を上げていくことが重要であると思います。そこで、特に中小企業の活性化に向けてどのような施策に重点を置いて進めていくのか、市民経済局長にお尋ねをいたします。

 最後に、「もういちど!大作戦」の今後の展開についてであります。

 私は、名古屋市は元気なだけでなく、市民との協働によりごみの減量について際立った成果を上げた都市であると自負しておりまして、環境博と言われる万博が行われている今こそ、その協働の力を結集し、環境首都の実現のための施策を積極的に展開し、その情報を名古屋から全国、世界に発信していくまたとない絶好の機会であると思っております。

 ノーベル平和賞を受賞したケニアの環境副大臣であるワンガリ・マータイ氏が、環境保護の合い言葉として「もったいない」−−名古屋弁で言いますと「もったゃあにゃあ」と言いますけれども−−を提唱し、今、世界的に「もったいない」運動が盛り上がりを見せております。地球規模での環境問題を考えなければならない世界的な潮流の中で、このもったいない運動を一過性のもので終わらせることなく、持続的な運動として続けていくことが必要なことではないでしょうか。

 本市におきましても、本年6月4日からの環境デーなごや2005を皮切りに、平成12年8月からのプラスチック製・紙製容器包装の新資源収集など、ごみ減量に発揮した名古屋市民のパワーをもう一度ごみとCO2の削減に発揮してもらおうと、「220万市民の「もういちど!」大作戦」を実施しているとのことであります。その内容は、「もう1℃弱めよう、冷房を」、「うがい、歯みがき、とめよう水道」、「いりませんレジ袋」など、日常生活でだれでも直面する6項目のチャレンジメニューのうち、3項目を1日1回実践することにより、毎日約150グラムのCO2削減になるというものであります。このような内容の「もういちど!大作戦」は、まさにマータイさんが提唱した「もったいない」精神と全く同じコンセプトであり、私は極めて意義のある取り組みであると思っております。

 世界共通の合い言葉になりつつある「もったいない」の精神と相通ずるこの「もういちど!大作戦」を、その実施期間が環境デーなごやの終了する9月25日までの期間限定の運動にしてしまってよいのでしょうか。ごみ減量では底力を発揮し、今なおその努力を続けている名古屋市民ですから、「もういちど!大作戦」もまさに220万市民とともに環境首都の実現に向けて継続的に取り組むべきものと考えます。一過性の市民運動で終わるようでは、それこそ「もったいない」と思うのであります。「もったいない」の言葉は、時間と空間を超えた世界の共通語になろうとしております。元気な名古屋が全国、海外から注目されているときであるからこそ、今、「もういちど!大作戦」を、時間的にも、空間的にもさらに展開し、220万の名古屋市民とともに行う名古屋市民総ぐるみの大運動としていくべきではないでしょうか。ごみ減量で培った名古屋市民の協働の力をもう一度結集し、名古屋流「もったいない」運動として、「220万市民の「もういちど!」大作戦」を全国発信し、CO2の10%削減のシンボルとなるような意気込みで取り組んでいくべきであると考え、以下の質問をいたします。

 まず、市長にお伺いをいたします。名古屋流「もったいない」運動でもあります「220万市民の「もういちど!」大作戦」をどのようなお考えで充実させ、拡大展開し、全国発信していくおつもりなのか、お考えをお聞かせください。

 次に、環境局長にお聞きをいたします。「220万市民の「もういちど!」大作戦」を今後も展開していくとするならば、何かそのシンボルとなるべきものが必要であると思いますし、その運動の延長には日常的に「もったいない」の精神が反映される仕組みづくりが必要ではないでしょうか、環境局長のお考えをお聞かせください。

 これで、私の1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 「もういちど!大作戦」の今後の展開について、充実拡大と情報発信の考え方についてお尋ねをいただきました。

 ごみの減量の場合と違いまして、CO2の削減はこれは目に見えないだけに、その削減の取り組みは大変難しいと私は思います。ごみの場合は目の前にごみがありますから、このごみをどのようにして自分の目の前から減らしていくか、それを分別するか、そして出していけば自分の目の前から減るわけでございますが、CO2の場合は減ったということがわからないし、自分が一人だけやってみてもという、そういう気持ちがどうしても出ます。ですから、この意識をずっと継続させるということはとても難しいという気がいたしています。ですが、この「もういちど!大作戦」の六つの行動メニュー、これを私が先回6月4日の環境デーなごやのときに瑞穂区のスーパーへ参りましてチラシを配りますと、そのチラシを配っているときには非常に意識を持って受け取っていただけます。そのときに一人一人に、名古屋はこの六つのことをきょうから始めますのでお願いしますと言って渡すと、持っていく。それを今度どこかの箱に入れてくださいねと言っておく、こういったことを目を見、言葉を交わして渡したものは、私はかなりの確率で返ってくると思います。それを、大勢おられるところで、よろしくと言っただけではなかなかいかぬだろうというふうに思います。そこで、ごみの減量のときに2,300回の説明会を環境局の職員はやりました。そういったことを今後、9月25日終わりましても、継続的に説明会を開いていく、あるいは市の全組織を挙げてこれを紹介していくといったことがとても大事だというふうに思っています。

 国がチーム・マイナス6%というバッジをつけておられますが、このCO2削減6%を実行に移すという、そのチームに入った人にその認識番号がついたピンがいただけることになっておりますが、名古屋の場合もそういう何か自分はCO2削減10%に参加しているんだと、そういった参加意識を持たせるような、そういった仕組みを考えていくといいなと思っています。今、多くの市民からそのアイデアを募集しておるところでございますから、そのアイデアを募集されたものの中から取り入れて、名古屋発で継続的に粘り強くやっていく市民運動にしていきたいというふうに思っています。

 私、今、昼休みにちょうど新聞の投書欄を読んでおりましたが、ひなた水のことが書いてありました。我々の子供のころは、たらいやはんぞうに水をくんでおいて、温まったものをふろおけに入れて燃料を節約するということをいたしました。そういうことを我々子供のころはみんなやっておったんでありますが、今便利になって、エネルギーを使うことは当たり前と思っておりますが、そういったことを少しでも日常生活の中で生かす、そういうアイデアを募集してまいりたいと、こう思っています。粘り強く継続的にやってまいりたいと思っています。

 以上です。



◎市立大学事務局長(尾崎憲三君) 市立大学薬学部の6年制につきまして2点のお尋ねをいただきました。

 最初に、教育理念についてでございます。医療技術の高度化や医薬分業の進展などを背景に、質の高い薬剤師養成のため、平成16年5月に学校教育法が改正され、薬剤師養成のための学部教育の期間が平成18年度入学生から、現行の4年制から6年制に延長されたところでございます。これに対応するため、薬学部では平成18年度から薬剤師養成のための6年制課程を新たに設置する予定といたしております。この6年制課程におきましては、延長される2年間を活用いたしまして、薬物治療の知識・技能、医薬品の副作用など医療薬学関連科目や、医療に携わる者としての倫理観の醸成、少人数による演習など履修内容の充実を図ってまいります。また、1カ月の学内事前実習、医療機関や保険薬局における5カ月間の臨床実務実習を実施することなどにより、今後の薬剤師に求められます人間理解のための幅広い教養や患者とのコミュニケーション能力、問題発見・解決型能力、倫理観、医療事故や薬害を防ぐ危機管理能力、さらには医療実務能力の育成に努めてまいります。こうした教育内容と施設の整備、さらに本学の医学部・病院との連携を生かすことによりまして、チーム医療の中心として活躍できる実力を備えた人材を育成する教育を行ってまいりたいと考えております。

 次に、薬剤師の担う役割についてでございます。ただいま申し上げました教育方針に基づきまして、幅広い専門性と豊かな人間性を備えた人材育成を進めていくことにより、卒業生が調剤、服薬指導などを通じて地域に密着した医療の担い手として、また薬害の防止、安全な医薬品使用、環境衛生の向上といったさまざまな観点から提言のできる薬の専門家として社会的に重要な役割を担っていくものと考えております。常に社会に目を向け、薬学を通じて社会に貢献できる指導的薬剤師の輩出に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎交通局長(吉井信雄君) 市バス・地下鉄の適正なダイヤ設定についてのお尋ねをいただきました。

 安全な運行を確保するためには、適正な時分を確保した運行ダイヤとすることがまず重要であるという認識を持っております。市バスにつきましては、常時、運行実績データというのを収集しまして、それを基準にして安全運行の可能な実態に即したダイヤを設定しております。また、地下鉄につきましては列車の最高速度、あるいはカーブ等における制限速度を考慮した運転時分と、各駅の乗客数に応じた個々の停車時分、そうしたもののほかに余裕時分を加えたダイヤ設定としているところであります。しかしながら、市バスでは降雨などの天候、あるいは突発的な交通渋滞や道路工事等によりまして、運行がおくれる場合があります。また、地下鉄ではふなれなお客様が多い4月の新入学時期、あるいはお客様が短時間に集中するイベントの開催時などは列車のおくれが生じることがございます。こうした場合におきましても、交通局といたしましては、常に安全輸送を最優先としまして、市バスにつきましては一定の調整時分を設けてありまして、また交通がふくそうしている市街地を走行するということもありまして、乗務員が無理におくれを取り戻すといったことは行っておりません。また、地下鉄につきましては全線にATC(自動列車制御装置)これを導入しまして、制限速度を超えて運転ができないシステムとしております。また、駅間が非常に短くておくれを取り戻すことができないということから、地下鉄の終端駅での折り返し時間を短くするということでおくれをカバーするようにしているところでございます。

 いずれにいたしましても、交通局といたしましては、先般のJR西日本での脱線事故を他山の石としまして、安全を第一に乗務員がゆとりを持って安全運行できるよう、ダイヤの設定を引き続き行ってまいりますとともに、乗務員への安全運行に対する指導教育をより一層強化しまして、今後とも安全輸送に努めてまいりたいと存じますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 産業活性化プランの推進についてお尋ねをいただきました。

 議員御指摘のように、現在元気な名古屋の経済に国内外の注目が集まっております。この機会をとらえまして地元企業のビジネスチャンスを拡大させまして、物づくりの中枢圏域を支える国際ビジネス拠点都市を目指すために策定をいたしました産業活性化プランに基づきまして、企業集積や意欲的な中小企業のステップアップなど五つのプロジェクトを推進しておるところでございます。

 とりわけ中小企業の活性化につきましては、次の2点につきまして積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 第1に、名古屋の知名度の高まりを背景といたしまして、積極的な企業誘致に取り組んでまいります。そのためには、都心部のオフィス開設とか臨海部の工業系用途地域への工場、研究所の立地に対する支援を産業立地促進助成制度の創設ということで準備をいたしておるところでございます。この中で、中小企業が現在地で工場を新増設する場合も補助の対象にしたいというふうに考えております。

 第2に、中小企業のニーズに対応した積極的な支援でございます。本年6月から工業研究所におきまして、「出向きます技術相談」を実施いたしております。この事業は、地元中小企業の現場に工業研究所の職員が出向きまして、技術課題の解決に対応するほか、必要に応じまして中小企業振興センターなどとの連携によりまして、金融、経営相談などの情報提供も行うものでございまして、既に10社ほどから人材育成、あるいは技術的な課題解決に対する相談、行政への期待など具体的な現場の声をいただいておるわけでございます。こうした個々のニーズに適切に対応するとともに、今後の施策に反映してまいりたいというふうに考えております。

 いずれにしましても、プランに掲げました施策につきまして、一つ一つ着実に実行いたしまして、本市産業の活性化につなげてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。



◎環境局長(大井治夫君) 「もういちど!大作戦」の今後の展開ということで2点ばかり御質問いただきました。

 まず、運動のシンボルということでございますけれども、「もういちど!大作戦」を220万の市民の方々に広く知っていただくためには、私どもがやっております広報だけでは限界があるというふうに考えております。また、全国にその運動とその精神を広めていくためにも、御指摘のような何かシンボル的なものを考えなくてはならないというふうに考えております。そのため、一つの手法といたしまして、先ほど市長の発言にもございましたようなバッジを考えるであるとか、あるいは日ごろから環境問題に関心の高い文化人、あるいはアーチストなどとのコラボレーションといったものも必要であるというふうに考えております。

 また、取り組みのシステムにつきましても御質問いただきました。「もういちど!大作戦」の具体的な運動を息長く継続し、楽しみながらの社会活動としていくためには、例えば万博会場で現在行われておりますエコマネーの仕組みも有効であるというふうに考えております。このようなエコマネー、エコポイントの取り組みはさまざまな地域での還元システムとして行われておるところでございます。本市も国に対しまして、既に、市民のこうした取り組みに応じた助成金等の還元制度の創設を要望してきておりますが、自治体が実施する場合の財政支援についても今後お願いしてまいりたいというふうに考えております。また、このようなシステムづくりについてでございますけれども、既に実施しております地域の取り組みを参考といたしまして、具体的に検討してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと思います。



◆(稲本和仁君) それぞれ御答弁いただきまして、ありがとうございます。

 特にこのCO2削減、市長から大変生の声を、昨日から教育とかこういう環境のことに関しては本当に市長は生の声を聞かせていただいておりまして、大変感謝しておりますけれども、ここで1点要望ですけれども、中小企業対策ですけれども、市内事業所の9割以上が中小企業でありまして、またその中小企業が地域経済の中で極めて重要な役割を果たしております。万博や空港で大変景気がいいと言われておっても、地元の中小企業、大変厳しい、苦しい状況でございまして、特に小売、そして卸は本当に地盤沈下に歯どめがかかっておりません。地場産業を根底から支えておるこの中小企業の振興にもさらに、ごみ減量、また教育の問題同様に市長の熱い決意、これからの判断をよろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)



◆(加藤一登君) 明7月1日午前10時より本会議を開き、第104号議案初め43議案に対する質疑並びに質問を続行することになっておりますので、本日はこの程度で散会されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○議長(佐橋典一君) ただいまの加藤一登君の動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○議長(佐橋典一君) 御異議なしと認めて、さよう決定し、本日はこれをもって散会いたします。

          午後2時32分散会

            市会議員   ちかざわ昌行

            市会議員   三輪芳裕

            市会副議長  加藤武夫

            市会議長   佐橋典一