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愛知県 名古屋市

平成17年  6月 定例会 06月28日−12号




平成17年  6月 定例会 − 06月28日−12号









平成17年  6月 定例会



          議事日程

     平成17年6月28日(火曜日)午前10時開議

第1 平成17年第104号議案 名古屋市特別職報酬等審議会条例の一部改正について

第2 同   第105号議案 名古屋市公立大学法人評価委員会条例の制定について

第3 同   第106号議案 名古屋市市税条例の一部改正について

第4 同   第107号議案 名古屋市立学校設置条例の一部改正について

第5 同   第108号議案 名古屋市総合体育館条例の一部改正について

第6 同   第109号議案 名古屋市体育館条例の一部改正について

第7 同   第110号議案 名古屋市スポーツトレーニングセンター条例の一部改正について

第8 同   第111号議案 名古屋市瑞穂運動場条例の一部改正について

第9 同   第112号議案 名古屋市港サッカー場条例の一部改正について

第10 同   第113号議案 名古屋市野外スポーツ・レクリエーションセンター条例の一部改正について

第11 同   第114号議案 名古屋市名城庭球場条例の一部改正について

第12 同   第115号議案 名古屋市東谷山フルーツパーク条例の一部改正について

第13 同   第116号議案 名古屋市農業文化園条例の一部改正について

第14 同   第117号議案 名古屋市都市公園条例の一部改正について

第15 同   第118号議案 名古屋市緑化センター条例の一部改正について

第16 同   第119号議案 名古屋市コミュニティセンター条例の一部改正について

第17 同   第120号議案 名古屋市民会館条例の一部改正について

第18 同   第121号議案 名古屋市公会堂条例の一部改正について

第19 同   第122号議案 名古屋市青少年文化センター条例の一部改正について

第20 同   第123号議案 名古屋市芸術創造センター条例の一部改正について

第21 同   第124号議案 名古屋市文化小劇場条例の一部改正について

第22 同   第125号議案 名古屋市音楽プラザ条例の一部改正について

第23 同   第126号議案 名古屋市演劇練習館条例の一部改正について

第24 同   第127号議案 名古屋市民ギャラリー条例の一部改正について

第25 同   第128号議案 名古屋市短歌会館条例の一部改正について

第26 同   第129号議案 名古屋市東山荘条例の一部改正について

第27 同   第130号議案 名古屋市民御岳休暇村条例の一部改正について

第28 同   第131号議案 名古屋市国際展示場条例の一部改正について

第29 同   第132号議案 名古屋市中小企業振興会館条例の一部改正について

第30 同   第133号議案 名古屋国際会議場条例の一部改正について

第31 同   第134号議案 名古屋能楽堂条例の一部改正について

第32 同   第135号議案 名古屋市営路外駐車場条例の一部改正について

第33 同   第136号議案 名古屋市バスターミナル条例の一部改正について

第34 同   第137号議案 名古屋市営住宅条例の一部改正について

第35 同   第138号議案 名古屋市港防災センター条例の一部改正について

第36 同   第139号議案 名古屋市消防関係事務手数料条例等の一部改正について

第37 同   第140号議案 名古屋市児童福祉施設条例の一部改正について

第38 同   第141号議案 名古屋市国民健康保険条例の一部改正について

第39 同   第142号議案 財産の取得について

第40 同   第143号議案 財産の取得について

第41 同   第144号議案 土地の無償貸付について

第42 同   第145号議案 公立大学法人名古屋市立大学定款の制定について

第43 同   第146号議案 公立大学法人名古屋市立大学に承継させる権利について

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   出席議員

    岡本康宏君      鎌倉安男君

    杉山ひとし君     服部将也君

    渡辺房一君      うかい春美君

    梅村麻美子君     吉田隆一君

    西川ひさし君     前田有一君

    村松ひとし君     稲本和仁君

    田島こうしん君    中田ちづこ君

    岡本善博君      こんばのぶお君

    長谷川由美子君    中村 満君

    木下 優君      山口清明君

    かとう典子君     さとう典生君

    のりたけ勅仁君    西村けんじ君

    工藤彰三君      小林祥子君

    福田誠治君      ちかざわ昌行君

    山本久樹君      須原 章君

    うえぞのふさえ君   佐橋典一君

    田中里佳君      橋本静友君

    小林秀美君      おくむら文洋君

    吉田伸五君      早川良行君

    諸隈修身君      村瀬博久君

    郡司照三君      久野浩平君

    横井利明君      伊神邦彦君

    坂崎巳代治君     桜井治幸君

    堀場 章君      岡地邦夫君

    浅井日出雄君     渡辺義郎君

    斉藤 実君      加藤 徹君

    三輪芳裕君      林 孝則君

    小島七郎君      西尾たか子君

    江口文雄君      梅原紀美子君

    黒田二郎君      村瀬たつじ君

    わしの恵子君     冨田勝三君

    荒川直之君      斎藤亮人君

    坂野公壽君      ふじた和秀君

    田中せつ子君     中川貴元君

    ばばのりこ君     田口一登君

    藤沢忠将君      ひざわ孝彦君

    加藤一登君      梅村邦子君

    加藤武夫君

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   出席説明員

市長        松原武久君    助役        因田義男君

助役        塚本孝保君    収入役       加藤公明君

市長室長      佐合広利君    総務局長      鴨下乃夫君

財政局長      林 昭生君    市民経済局長    杉浦雅樹君

環境局長      大井治夫君    健康福祉局長    松永恒裕君

住宅都市局長    一見昌幸君    緑政土木局長    森本保彦君

市立大学事務局長  尾崎憲三君    収入役室出納課長  岸上幹央君

市長室秘書課長   星野寛行君    総務局総務課長   二神 望君

財政局財政部財政課長         市民経済局総務課長 葛迫憲治君

          三芳研二君

環境局総務課長   西川 敏君    健康福祉局総務課長 森 雅行君

住宅都市局総務課長 柴田良雄君    緑政土木局総務課長 原口辰郎君

市立大学事務局総務課長

          上川幸延君

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上下水道局長    山田雅雄君    上下水道局経営本部総務部総務課長

                             佐治享一君

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交通局長      吉井信雄君    交通局営業本部総務部総務課長

                             中根卓郎君

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消防長       田中辰雄君    消防局総務部総務課長

                             岩崎眞人君

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監査委員      加藤雄也君    監査事務局長    村木愼一君

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選挙管理委員会委員 井上弘康君    選挙管理委員会事務局長

                             日沖 勉君

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教育委員会委員   松尾隆徳君

教育長       岡田 大君    教育委員会事務局総務部総務課長

                             横井政和君

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人事委員会委員長  瀧川治男君    人事委員会事務局長 吉田 宏君

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          平成17年6月28日 午前10時8分開議



○議長(佐橋典一君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名者には横井利明君、小島七郎君の御両君にお願いいたします。

 これより日程に入ります。

 日程第1より第43まで、すなわち第104号議案「名古屋市特別職報酬等審議会条例の一部改正について」より第146号議案「公立大学法人名古屋市立大学に承継させる権利について」まで、以上43件を一括議題に供します。

 この場合、質疑の通告がありますから、順次お許しいたします。

 なお、この場合、「議案外質問」もあわせ行います。

 最初に、服部将也君にお許しいたします。

     〔服部将也君登壇〕



◆(服部将也君) おはようございます。私は、民主党名古屋市会議員団を代表いたしまして、松原市政3期目の市政運営についての基本姿勢並びに重要課題、さらには本定例会に提出されております議案に関して順次お尋ねいたします。

 第3期松原市政がスタートしてから2カ月が過ぎました。選挙からはそれ以上の時間が経過しておるわけですが、まずは改めて3選を果たされたことに心からお祝いを申し上げます。このたびの勝利は、2期8年間にわたって松原市長が進めてきた地に足のついた市政運営が、広範な市民の良識ある判断によって高く評価されたことのあらわれであります。今後、寄せられた大きな期待にこたえられるべく、一層の御奮闘を願うものであります。

 振り返ればさまざまなことがございました。わけても市長提出の当初予算案修正、一部関連議案の否決、これはつい昨年3月の出来事であります。これまで私たちは、時に厳しく苦言を呈し、時には一致協力し、常に是々非々の立場で市長と切磋琢磨してまいりました。そして松原市長は、その都度誠実に私たちの声に耳を傾け、素早く対応してこられました。そうした中で、市長と私たちの間には、緊張感を保ちつつ強固な信頼関係が構築されてきたのであります。名古屋における市民社会の成熟と市民生活の一層の向上のため、公約の実現に向けて諸課題に取り組まれる松原市長を民主党市議団もこれまで同様に支えていくことを冒頭申し上げ、質問に入ります。

 まず第1点目は、市長選挙とマニフェストについてであります。

 私たち政治家は、市民のニーズを的確に把握するため、常に市民の声を聞く作業が求められております。私の浅い経験からも、市民の方々のほんの一言から市政に横たわる課題の輪郭が見えてきたこともございました。声を聞く作業、これはいつもしていなければなりませんが、特に選挙期間に相前後する時期は、有権者、市民の、候補者に声を届けたい、願いを託したいとの思いが強まることもあり、その声を聴取するのに最も濃密な時期と言えるのかもしれません。無論その声の一つ一つは、与えられた任期の指針ともなり得ることから、受け取る側も積極的に聞かせてほしいとの欲求が高まることも事実でしょう。

 市長も選挙期間中、積極的にまちへ出て道行く人に声をかけておられました。私も一度同行いたしましたが、お年寄りや子供、若者にと支持を呼びかけておられました。このたびの市長選挙は、マニフェストを掲げて戦われた初めての市長選挙でもありました。マニフェストに対する市民の反応も含め、どのような感想を持たれたのか伺いたいと思います。また、選挙戦を通して得たこれら市民の声をどのように位置づけ、議会制民主主義の中で市政運営に生かしていかれるのか、率直なお考えをお聞きしたいと思います。

 次に、マニフェストと新世紀計画2010第3次実施計画との基本的な考え方についてであります。

 200項目のマニフェストを見てまいりますと、この中には既に進行中のものもありますし、新たに手をつけなければならないものもあるわけです。自然の流れとして、名古屋新世紀計画2010の第3次実施計画には当然このマニフェストの内容を盛り込んでいかなければならないと思いますが、その基本的な考え方をお示しいただきたいと思います。また、第3次実施計画を生かすために、「名古屋の将来を語る懇談会」を設置するとのことですが、人選も含め、一体どのような形態で進めるのか、さらにはスケジュールについても市長にお考えを伺いたいと思います。

 2点目に、財政健全化と地方分権の取り組みについてお尋ねいたします。

 市長は初日の演説で、自治体主権の確立を力説され、マニフェストの中でも国に依存しない自立した市役所の重要性を語られております。基礎自治体である市が、国や県に比べて市民ニーズを的確に把握できるポジションにあることは自明の理であります。その意味で、強い財政基盤に裏打ちをされ、かつみずからの責任と権限に基づいて市民本位で行動する市役所を目指していくことは市民の望むところであろうと存じます。

 さて、平成17年度末には、一般会計市債残高が平成16年度末に対して46年ぶりに減少へと転じる見込みであります。数字自体は25億円程度の減でありますが、その数字は別として、これは市長の大きな功績であると思います。従前の財政健全化への取り組み、借金を減らす努力はこれからも続けていくことが必要だと思いますが、内部的には手をつけるべきところには手をつけた感のある現状、今後さらにどう取り組むのかお考えを伺います。

 また、内部努力と同時並行して、地方分権、税源移譲への取り組みも強力に推し進めていかなければなりません。市長の言うスーパー指定都市を目指す上で、内部努力と税源移譲は一体不可分のものであると認識しておるからであります。しかし、これまで行われてきた三位一体の改革は、多くの課題が先送りをされ、本格的な税源移譲がなされないまま、国庫補助負担金の削減や交付金化が先行し、地方分権の実現には極めて不十分なものだという印象があります。こうした中で、市長は地方分権、税源移譲の実現に向けて今後どのように取り組むのか、その決意をお聞かせいただきたいと思います。

 3点目は、今後の市役所のあるべき姿についてであります。この場合、市役所の現状と課題を認識するために進められてきた行政評価について言及を避けることはできません。

 まず、その事務事業評価について伺いたいと思います。平成13年度より導入された行政評価でありますが、平成15年度には2,746の事務事業について評価が行われました。また、昨年度は、15年度に外部評価でC評価またはD評価とされた事業について、改革改善の取り組みやその方向性について評価がなされました。事務事業評価については、今年度から2巡目に入るわけですが、本市におけるこれまでの事務事業評価の取り組み及び成果についてどのように総括をしておられるのか、その評価をお聞きしたいと思います。

 また、今年度から一歩進めて施策評価に取り組むとのことであります。具体的に施策評価の実施に当たって、外部委員である行政評価委員会の果たす役割をどのように考えておられるのか伺いたいと思います。元来、行政評価という仕組み自体に言えることでありますが、外部の意見に耳を傾ける柔軟さを持つことは当然のこととはいえ、それ以前に市役所の職員には、行政に携わる者としての自覚とプロ意識が必要であります。私としては、事務事業評価に対する個別の段階評価は是としても、事務事業に対してそれらを統括する位置づけである施策については、その個別的な評価を外部に求めることは困難ではないかと存じますが、総務局長に御見解を伺いたいと思います。

 次に、収入役制度についてであります。明治22年、近代市町村制度のスタートとともに定められた役職である収入役は、公金の保管や支出などを公正に保つことを目的に設置されてきました。しかし、近年、会計事務の電算化やIT化の進行もあって帳簿類の整理等も容易になり、特別職としての存在意義が以前に比べ低下しているのではないかとの指摘があることも事実であります。首相の諮問機関である地方制度調査会は、行政委員会や助役、収入役といった自治体の機関について、そのあり方の検討を進めようとしていると聞きます。

 そうした中で、このほど総務省は、収入役の廃止を視野に地方制度調査会にこの問題について諮ったとのことであります。今後、地方6団体からの意見聴取もなされるやに伝わっておりますが、いわゆる自治体三役の一角をどうするのかといった大改革であります。現在も10万人未満の自治体については、収入役の設置については当該自治体の裁量にゆだねられておりますが、支出命令の際に行われるチェック内部とはいえ、独立性のある機関によるチェックの重要性は、会計事務の電算化、効率化とは根本的に別次元の問題であるとも言えます。要るか要らないかの議論は、中央主導ではなく、地方での議論に基づき地方独自の判断にゆだねられる仕組みがつくられるべきです。法改正を要するテーマではありますが、地方の意見を積極的に発信していくべきであると思います。地方のことは地方で決める社会を目指す市長に今後この問題についてどう対処なさるおつもりか、御所見を伺いたいと思います。

 次に、新局の設置に関してお尋ねをいたします。

 市長選挙のマニフェストに次世代育成支援局を設置しますとの項目が追加され、唐突感を禁じ得なかったのは恐らく私だけではないと思います。次世代の育成を支援する部局。文理解釈をすればその趣旨は明らかであり、その趣旨自体の必要性については議論をまたないところであります。しかし、新しい局の設置となりますと、これは単純な話でもありません。局再編によって市役所の局体制が現在のものとなったのは平成12年のことでありました。4文字の局名や造語、さらには意味合いの微妙なものなどにより当初は奇異に感ぜられた名称も今では定着し、なじんでおります。しかし、6年目を迎える今日、その所管についてさまざまなひずみや課題が生じておることも事実でありましょう。局横断的なテーマも出現をしております。

 そうした中で、平成12年の局再編後の状況を総括した上で、課題解消に向けた再度の構築をしていくべきではないでしょうか。市長は、平成12年の局再編についてどのように総括をしておられるのでしょうか。そして、その総括の上に新しい局、次世代育成支援局を検討すべきであると存じますが、どのような手順を考えておられるのか、さらには再々編も視野に入れておられるのか、市長にお考えを伺います。

 次に、区役所の企画機能についてお尋ねいたします。

 本市施策遂行の柱の一つとして、市民との協働、地域との連携が叫ばれています。大変重要な視点でありますが、そうした意味で、本来市政と市民、地域を結ぶ極めて重要な役割を担うはずの区役所に区役所全体の企画機能がありません。まちづくり推進室が今年度設置され、安心・安全で快適なまちづくり(企画)担当の主幹が新設をされましたが、安心・安全で快適なまちづくりの推進に係る企画という分掌事務となっております。実際には安心・安全で快適なまちづくりなごや条例に関連する事務に係る限定的な企画であります。これは、この先区役所全体の企画機能を付加するための調整段階であり、将来への布石と理解をすればよいのでしょうか。例えば、災害対策や児童虐待などといった命にかかわる重要テーマについて、それぞれの区における現状と課題を一番よく認識しているのは当然市民に身近な区役所であるべきです。こうした新たな課題に対する窓口機能の充実とあわせて、区役所に、自身で考え行動する企画機能を持たせるべきだと思いますが、体制の見直しも含め、助役の御見解を伺いたいと思います。

 4点目は、次世代の育成についてであります。

 この場合、次世代の育成とは、当然少子化対策を初め子育て支援、学力の問題初め青少年の健全育成等広範な概念であります。このテーマは、先ほどもお尋ねいたしました新局設置とも関連をして、市長もその重要性については十分御認識のことと存じます。具体的な問題について順次伺ってまいります。

 最初に、子ども権利条例についてであります。昨今子供たちを取り巻く環境は、核家族の一般的な常態化とともに隣近所のつき合いが希薄化し、あわせて家庭と地域の子育て力が低下していると言われております。そうした現状を踏まえ、子供たちの権利の保障を初めさまざまな育成環境についてもう一度基礎から考えようという気持ちは地域においても高まりつつあるのではないかと思います。

 そこで、伺います。市長のマニフェストには子ども権利条例を制定するとうたわれております。本市がことし3月に策定した名古屋市次世代育成行動計画(なごや 子ども・子育てわくわくプラン)でも、こども条例(仮称)の制定を掲げております。一体どのような内容を想定しておられるのでしょうか。既に制定済みの川崎市のように権利の保障に特化をしたものなのか、名古屋市独自のものを考えておられるのか、また、その制定時期についても市長にお答えをいただきたいと思います。

 次に、医療費の助成の拡大についてであります。

 さきに述べました次世代行動計画は、子供を生み育てやすい環境づくりを目指すものでありますが、今後この計画の着実な推進が必要であります。言うまでもなく、子育て支援策はどれも重要であります。それぞれの施策が互いに補完し合い、総合的な子育て支援につながっていくわけですが、それら施策の中でもとりわけ切実なものは、やはり経済的支援であります。そのうち、子供の医療費の無料化については、現在ゼロ歳児から就学前までを対象といたしておりますが、計画には小学生医療費助成が新規実施とされております。また、市長も選挙期間中、小学校3年生までの入院・通院を助成すると言われておりました。今後どのように実施していく予定か、市長のお考えを伺います。

 続いて、待機児童の解消についてであります。これも子育て支援策の重要な柱であります。国が示した子ども・子育て応援プランの中でも、「待機児童ゼロ作戦のさらなる展開」とあります。市長のマニフェストの中にも、「保育所の待機児童をゼロにします」とありました。子育て中の親にとって、安心して働くためには保育所の果たす役割は極めて重要であります。本市では毎年保育所の定員増に取り組んでおりますが、地域によって保育所になかなか入れないという切実な声も聞きます。本市は、本年度を含む5年間を目途に解消すると本会議答弁もなされております。市長のマニフェストには実施時期についての記載はありませんが、市長任期は4年であります。いかがでしょうか。一刻も早い取り組みが必要であるとの認識から、あえて健康福祉局長に決意のほどを伺いたいと思います。

 次に、深刻化する児童虐待問題への取り組みについてであります。

 平成12年に児童虐待防止法が施行されてより、本市における虐待死は、大変残念なことでありますが、政令都市の中で最悪の状況に陥っております。さきに述べた区役所の機能強化とも関連いたしますが、例えば、窓口・通報機能の明確化など、市民に一番身近な区役所の役割を明らかにし、区を中心とした地域ネットワークづくりが必要ではないかと思います。いかがお考えか、お答えをいただきたいと存じます。また、児童虐待の早期発見には周辺住民の協力が不可欠であります。改正児童虐待防止法では、虐待と思われるものについても通告が義務化をされました。市としてこうしたことを広く市民に伝え、周知し、市民との協働による取り組みを強化すべきであると思いますが、助役のお考えを伺います。

 次に、学力向上プロジェクトチームについてお伺いいたします。

 これもマニフェストに掲げられておりますが、そもそも学力とは一体何を指すのか、教育の専門家である市長に単刀直入にお尋ねいたしたいと思います。そしてその上で、その学力について、名古屋の子供たちの現状をどのように認識しておられるのか、そしてさらに、初日に市長は「名古屋ならではの教育」と言われましたが、その考えを学力向上プロジェクトチームにどのように展開なさるおつもりか伺いたいと思います。またあわせて、文部科学省の発展的学習を必須科目とする自治体もあるようでありますが、その基本認識もあわせて市長にお答えをいただきたいと思います。

 5点目は、ポスト万博についてであります。

 「愛・地球博」の開幕から3カ月、開催期間の半分が過ぎました。連日入場者も盛況で、先日、目標の1500万人の半数を大きく上回る900万人を突破いたしました。また、つい先ごろBIEによって「愛・地球博」は成功しているとの決議がなされたそうであります。少しばかり気の早い感もいたしますが、大変ありがたい状況であることは事実のようです。万博の母都市・名古屋にとって最も大切なことは、この万博の勢いを大切にするとともに、万博によって発掘された都市魅力や培われたホスピタリティーを将来にわたって生かしていくことであります。そこで、この時期に市長の感想も含め、ポスト万博の基本的な考え方についてお聞きしたいと思います。

 次に、観光資源の活用と誘客施策について、ポスト万博の核の一つになり得るとの観点からお尋ねいたします。

 名古屋は産業都市としてのイメージが強く、観光の分野ではマイナーであるとの固定的観念が長らくありましたが、万博効果もあり、観光スポットや名古屋グルメなどが全国ネットで放映されたり、新聞、雑誌の記事になったりいたしております。そうした中で、物づくりのまちとして産業観光を初め近世武家文化、都市観光など名古屋の都市イメージが徐々に向上しており、大変喜ばしいことであります。

 また、イメージだけでなく実際の数字でも効果がございます。最近の報道によれば、5月の市内主要16ホテルの客室稼働率は対前年比15.3%の増で、16ホテル中13ホテルが二けたの伸びを記録し、14ホテルが90%を超える稼働率を記録するなど、ほぼ満室状態であります。仮に会期185日間で市内の宿泊数が15%増加するとした場合、観光客宿泊客動向調査の結果をもとに試算いたしますと、市内の宿泊支出だけでもおよそ57億円も増加することになり、大変な経済効果ということができるわけであります。これには、不十分だった観光バスの夜間駐車場問題を初め宿泊客をふやす取り組みが成果を上げているものと思います。もちろん宿泊だけではなく東海道新幹線の輸送量も、万博効果もあり、6月で対前年比10%増、名古屋と富山を結ぶ特急しらさぎも19%増と鉄道輸送も好調であることに加え、外食や土産品、観光施設への入場等、万博来場者によるさまざまな経済効果が生じており、産業全体でははかり知れない規模になっていることが想像されるわけであります。

 しかし、万博後は当然落ち込みは予想されるわけであります。問題は、その落ち込みをいかに緩和するかであります。万博で名古屋へ来られた方々にまた名古屋に来てもらう誘客努力が必要であろうと思います。そのためには、先ほど申しましたように、十分に魅力のある既存の観光資源を磨き上げ、すなわち名古屋の観光スポットの広報、宣伝、さらにはマスメディアの活用や旅行業者に協力を仰いでいくことも必要であろうと思います。また、その上に肝心なことは、名古屋に宿泊をしてもらう努力であります。市長の言う千客万来の都市実現に向け、名古屋の観光魅力のPRとあわせ、宿泊客確保のためにどのような施策を展開されるのか、市民経済局長に伺います。

 次に、東山動植物園再生プランについてであります。

 観光振興をポスト万博の中心に据えるべきであることは今申し上げたとおりでありますが、数ある魅力的な観光スポットの中でも、国内有数の動植物園である東山動植物園は、県内はもとより、東海3県を初め近隣県からも誘客が期待できる観光施設の一つであります。しかし、最近では、独自の魅力創出に取り組む旭川市旭山動物園に、動物の展示数では歴然とした優位にあるにもかかわらず、入場者数で迫られているのが現状であります。そこで、東山動植物園再生プランの基本的な考えを、その魅力アップの方策を含めお伺いをいたします。また、東山動植物園のある丘陵地一帯の自然環境と共生した整備をするのかどうか、さらには今後の検討について具体的にどのように進めていくのか。内部検討か、外部や地域の声は聞くのか、これは市長にお伺いをいたします。

 6点目に移ります。防災体制の充実についてであります。

 初めに、地震対策における局間及び局・区役所間連携についてであります。

 災害時に市民の命を守るためには、日ごろからの意識啓発はもちろん、いざというときには市民の自助、共助が極めて重要であり、公助はその自助、共助をいかに効率的に結びつけるかに意義があると思います。市民がお互いを助け合うためには、当然、例えば自力では避難が困難である方の所在をあらかじめ把握しておき、だれがどのように責任を持って助けるかといったことについて、地域で事前の周知と了解が必要であります。しかし、個人情報保護の観点から、災害対策リストについて、平時は区役所で一元的に管理をし、地域の災害対策委員には渡されていないのが現状であります。リストは災害発生時に渡すとのことでありますが、発災直後の混乱時に果たして机上の計画どおりに事が進むかどうか、まことに心もとない話であります。この議場においてもしばしば指摘されておるところであります。災害対策委員さんが災害対策リストを持っていないという事実は、恐らく多くの市民が御存じないことだと思います。現状、災害対策リストをどう渡すのかということについて、個人情報の保護と災害対応の両立という観点からの研究も行われてはおりません。むしろ今、本市では、災害対策リストを災害対策委員に単に渡すのではなく、地域が災害時に具体的な対応を想定しながら独自の名簿、すなわち、いざというときに機能する生きた名簿をつくってもらおうとの考えのもと、モデル学区を選定して実験しておられるとのことであります。名簿作成の大前提は本人の同意であります。したがって、その作業にかかる労力たるや大変なものであることは想像にかたくないわけであります。あえて困難な道を選択したということなのだろうと思いますが、困難であってもこれは市内全学区に拡大をしなければ意味がありません。実際の作業には市としてもかかわっていかなければならないことから、局間、局・区役所間の連携も必要になってきます。東海地震を初め大規模地震はいつ起きても不思議ではないと言われている現状において、局間、局・区役所間連携をいかように進め、この問題に対処なさるのか、また、どう全市に広げていかれるのか、市長のお考えを伺いたいと思います。

 次に、激特後の対応についてお尋ねいたします。治水対策であります。

 ことしの空梅雨も異常気象を実感する一つの要素となっておりますが、あの東海豪雨からほぼ5年の歳月が流れました。その東海豪雨災害を受け、国、県により庄内川、新川、天白川を対象に進められてきました河川激甚災害対策特別緊急事業、いわゆる激特事業が完成し、先日市内で完成式典が開催されました。当初の予定どおりに事業が完了したのは、地元住民の方々が事業の重要性、緊急性を十分に理解され、積極的に協力されたことが大きな要因であると思います。激特の完了で当該河川における治水の安全性は飛躍的に向上しました。しかし、昨年は観測史上最多の10個の台風が上陸するなど各地で豪雨災害が発生しておりますし、市内でも9月に瑞穂区を中心に、時間雨量100ミリを超える集中豪雨も発生いたしました。さらに今後上流部での開発が進めば、雨水流出量の増加も懸念されます。

 治水対策は、河川管理と内水対策を一体的に進めるべきであることは言うまでもありません。激特と歩調を合わせ本市が進めてきた緊急雨水整備事業も、おおむね予定どおりの進捗と伺っておりますが、その意味でも本市の果たす役割は極めて大きいと思います。激特完了後も治水事業に終わりはないと思います。激特後の河川整備について、国、県との連携も含め、どのように対応していくのか、その基本的な姿勢を緑政土木局長にお尋ねいたします。

 また、市長は河川管理にも意欲を示しておられます。そのことはスーパー指定都市構想からも読み取ることができますが、河川については、上流部の市町を流れ本市市内に至るものがほとんどであり、本市としては一体管理がままならないといったさまざまな課題があろうと思います。しかし同時に、河川整備や河川利用の要望があったとき、河川管理者にお願いをし、了解の後でないと事業の具体化が図れないなど、市にとって非常に歯がゆい状態でもあります。まちづくりと一体となった河川利用や整備など、住民の声を反映していくためには、管理権限の移譲を受け、市が河川管理者として自主性を持つことも必要であると思います。平成12年の河川法改正により指定市が河川管理者になり得る道も開かれ、既に大阪市などでは権限移譲も受けております。もちろん権限だけをもらっても負担がふえるだけでありますけれども、今後どのような方針で臨まれるのか、市長に伺います。

 7点目は、環境首都実現に向けて喫緊の課題である生ごみの資源化についてであります。

 平成11年2月のごみ非常事態宣言以来さまざまなごみ減量の取り組みの結果、ピーク時の102万トンから平成16年度には72万7000トンと3割近いごみ減量を達成し、20年前の水準をも下回るほどの成果がありました。このことは保健委員さん初め地域役員の方々の御努力のもと、市民と行政の協働の成果であると思います。国の17年度循環型社会白書にも、本市のごみ非常事態宣言以降の取り組みや成果が大きく取り上げられ、外部からも高い評価を得ております。その上で、次のステップとして第3次一般廃棄物処理基本計画では、平成22年度のごみ量を62万トンとするという高い目標を掲げて、環境首都名古屋の実現を目指しております。この目標を達成する上で、家庭系ごみの実に4割を占める生ごみの減量とその資源化は、最も重要なテーマであります。南区においては、堆肥化という資源化手法のもと、生ごみ分別収集・資源化事業が実施されております。将来的に全市で生ごみの資源化を拡大していくには、その堆肥、すなわち成果物の利用先の確保が大きな課題であります。今後、生ごみ資源化を進めるに当たり、どのような形で具体的に生ごみ資源化及び循環を確立していくのか、市民への啓発も含めて市長のお考えを伺いたいと思います。

 8点目は、健康都市についてであります。

 市長のマニフェストの中には、「「健康都市宣言」を行い、」「市民の主体的な健康づくりを支援します」とあります。一体どのような宣言をイメージし、具体的にどのように展開をされるのか、さらには時期的にはいつごろまでに行うのか、市長にお考えを伺いたいと思います。

 次に、介護保険事業計画の策定について質問項目として挙げておりますが、先日の介護保険法改正を受けて関連の議案が今定例会に追加提出の予定でありますので、この項目につきましては割愛をさせていただきますので、御了解を賜りたいと思います。

 最後、9点目は、指定管理者制度を進めるに当たっての基本的な考え方についてであります。

 公募と非公募を分けた基準について、まず、わかりやすく御説明をいただきたいと思います。続いて、指定管理者に管理をさせた場合の管理責任、これは市が当該施設の設置者であれば、最終的には市の責任であると思いますが、指定管理者は無責任というわけにはいかないと存じます。責任の所在、あるいは分担を明確にする必要性についてどう考えていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。また、市の外郭団体が指定管理者として軒並み選定をされない場合も考えられます。さまざまな影響が生ずると思いますが、どのような対応を想定しておられるのか、総務局長に御所見を伺いたいと思います。

 これで、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 市長選挙につきまして、特にそのマニフェストについてのお尋ねをいただきました。

 まず、私の選挙に当たっての感想についてお尋ねをいただいたわけでございます。

 私は今回の選挙戦を通じまして、市内くまなく16区回りまして、50回以上の演説会を開いてまいりました。その中で、市民の皆様から、まちの安心・安全を充実させてほしい、あるいは万博後も名古屋の活気を続けてほしいなど、地域の課題、あるいは市政全般にわたる実に多くの貴重な御意見を承ることができました。また、ある会場では、90歳を超えたお年寄りから小さな赤ちゃんまでお会いすることができました。ある会場では、5カ月の赤ちゃんがその小さな指で私の指を握りまして、どういうわけかどうしても離してくれない、こういう状態がございました。つぶらなひとみでその赤ちゃんが私を見詰めましたときに、私は、この赤ちゃんも含めてみんなを幸せにする必要があるなと強く思った次第でございます。

 マニフェストにつきましては、閲覧・配布の規制などがございまして、また、すべての政策を市民の皆様に漏れなく伝えることの難しさ、また、三位一体改革など国の制度改革の動向が不透明な中で、財源を明示することの困難さなどの課題もありまして、私といたしましては、率直に言って、不完全燃焼の思いはございます。しかし、そうした中で、私の過去8年間の実績評価と同時に、主要な政策については、ある程度市民の皆様に御説明をし、おわかりいただけたのではないかというふうに思っております。ただ、200の約束をしたのでございますから、この実現につきましては重い責任を背負ったと思っているわけでございます。今後は、市議会あるいは市民の皆様の声を十分にお聞きしながら、先日の私の所信表明の中でも申し上げましたけれども、200の項目の政策を実現に向けて積極的に努力をしなければならぬというふうに今思っているところでございます。

 続きまして、議会との関係でございます。間接民主主義というお言葉をおっしゃったわけでございますが、議会と我々執行機関が緊張ある関係の中で、互いの立場を尊重して市政を運営していくことが市民全体の利益につながるというふうに考えております。

 政策実現の過程におきまして、市民の代表であります皆様の御意見をいただき、真摯な議論を交わしていくことで、市民の皆様の要望により沿った形で一つ一つの政策を実現することができるというふうに考えております。この名古屋をよりよいものにしていくという共通の目標に向かって、時に厳しく、時には温かく御支援をいただきながら、充実した議論を重ねてまいりたいというふうに思っておるところでございます。

 次に、マニフェストと新世紀計画2010の第3次実施計画との考え方、そして「名古屋の将来を語る懇談会」についてのお尋ねもいただきました。

 市民の皆さんにお約束した200項目は、市政の継続の重要性を念頭に置きながら、進めるべき事柄にめり張りをつけて提示いたしました。今後、来年度予算あるいは第3次実施計画において、議会の御意見を承りながら反映していきたいというふうに思っています。

 次に、第3次実施計画は、計画期間が平成19年度から平成22年度でございまして、名古屋新世紀計画2010のいわば総仕上げとなる実施計画であるわけでございます。また、名古屋新世紀計画2010は、ちょうど折り返し点を迎えているところでございまして、そういったことから、環境問題、あるいは大交流時代のまちづくり、人口減少社会への対応など、変化しつつある大きな社会潮流について、課題をしっかり整理した上で策定していきたいと考えているところでございます。

 「名古屋の将来を語る懇談会」についてでございますが、この夏にもこの懇談会を開催いたしまして、環境、経済、社会など幅広い分野における有識者に議論を行っていただきたいと考えております。懇談会では、大きな社会潮流を踏まえたまちづくりの方向性について、50年先あるいは100年先を見据えた議論をしていただくことを期待しております。今年度中にお取りまとめをいただきまして、それをバックボーンといたしながら、第3次実施計画の策定に取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 なお、第3次実施計画の策定に当たりましては、タウンミーティングを開催したいと考えております。そういった機会をとらえまして、市民の皆さんに厳しい現状を率直に御説明し、議論していくことによりまして、まちづくりのためのよりよい知恵が出てくるのではないかというふうに考えております。

 次に、財政健全化、地方分権への取り組みについてお尋ねをいただきました。

 まず、自立した市役所への取り組みについてでございます。

 みずから考え行動し、未来に対して責任を持つ自立した市役所を実現するためには、財政基盤の確立が何より重要であると認識いたしております。平成17年度の当初予算におきましては、予算編成システムの改革、あるいは事務事業の効率化とコスト縮減、行政評価による施策シフトなどの取り組み、それに加えまして未利用土地の売却などの財源確保を図ったことによりまして、平成13年度に策定いたしました財政健全化計画の当面の目標でございます公債償還基金からの借り入れを行わない予算を編成することができました。財政健全化計画の最終目標であります時代の変化に柔軟に対応できる財政基盤の確立のために、今後も引き続きまして、行財政改革に積極的に取り組みをしなければならないというふうに考えております。

 自立した市役所を実現するためには、財政健全化の取り組みに加えまして、権限と財源を国から地方に移譲することが不可欠であります。今、三位一体改革が不十分なままであったという御指摘があったわけでございますが、私はそのように思っております。三位一体の改革は、地方が決定すべきことは地方みずから決定するという地方自治の本来の姿の実現を目指すために、国の関与を縮小し、税源移譲によりまして地方税源を充実し、歳入歳出両面での地方の自由度を高めようというものでございます。こうした改革によりまして、今後多様化する市民ニーズに対応して、市民にとって真に必要な行政サービスを市民の目線に立って総合的に提供することが可能になるというふうに認識をいたしております。現在国により進められております三位一体の改革が真の地方分権に資する改革となりますよう、指定都市市長会の会長といたしまして、私が先頭に立ちまして、国及び関係機関に強く訴えていく決意でございます。

 次に、今後の市役所の姿について、その中での収入役制度についてお尋ねをいただきました。

 収入役は、収入・支出に関しまして、長から分離・独立した権限を持つことによりまして、公金の支出をチェックし、事務処理の公正性、あるいは透明性を確保する重要な役割を担っております。近年、財務会計事務の電算化などが進む中で、収入役制度を取り巻く環境は変化してきておりまして、国の地方制度調査会において地方の自主性・自律性の拡大のあり方を審議する中で、出納機関であります出納長、収入役のあり方も検討されていると、御指摘のとおりでございます。

 会計事務の適正な執行を確保するためには、現在の収入役が持つチェック機能、これは今後も継続されなければならないと私は考えております。長の補助機関としての収入役のあり方につきましては、現在国における検討がなされておるところでございますが、今後の国等の動向も十分見きわめて適切に対応してまいりたいというふうに思っております。

 次に、今後の市役所の姿について、平成12年に局の再編を行いました。その総括と新局の設置についての考えをお尋ねいただきました。

 本市では、平成12年4月に市民にわかりやすい組織、仕事のやりやすい組織を目指して局の再編を実施いたしました。指定都市の中でも最も簡素な組織体制を実現いたしました。局長の権限が拡大され、また、仕事が大変忙しくなった。あるいはいろいろな局を統合したわけでございますから、多少の問題はございますが、これも市民の皆様や職員にも定着をしてきておりまして、施策の総合的な推進が図れるようになってきたというふうに認識をいたしております。

 また、この組織の体制のもとで、局をまたがる新たな横断的な課題に対しまして、例えば広小路ルネサンス事業の執行体制であるとか、次世代育成支援室の設置であるとか、あるいは交通政策室の設置であるという、機能横断的にしなければならないものにつきましては、そのような室の設置などで整備を図ってまいったところでございますが、これもそれぞれの段階で相当議論した上でこの室を設置をしてきたという経過がございます。

 しかしながら、次世代育成支援といったものは、単なる子育て支援にとどまらず、教育や福祉など、より広い視点から、名古屋の将来を担う子供たちにとって総合的に取り組まねばならないというふうに私は思っております。今この数年間の間に的確な対応がとれなかったときには取り返しがつかない、こういった状況が招来するだろうと思うそういう緊急の課題でございまして、これを総合的に、機動的に推進することができる新しい局を設置することが不可欠であるというふうに考えております。今後は、新局がどのような役割、権限を持つべきか議論を深め、早急に内容を固めてまいりたいというふうに思っております。

 それから、さらなる局の再編について、再々編についてお尋ねをいただいたわけでございますが、行政組織は簡素で効率的な市政運営の観点から点検・検証すべきものでございまして、今後とも時代に合った組織を目指して引き続き努力をしてまいりたいというふうに思っております。

 次に、次世代育成につきまして、子どもの権利条例についてお尋ねをいただきました。

 子供を取り巻く環境は、核家族化が進むとともに、隣近所の関係が希薄になりつつございまして、家庭の子育てをする力や地域の子育ての力は、昔に比べれば低下してきておるのではないかというふうに思っております。本市が今年3月に策定いたしました名古屋市次世代育成行動計画にこども条例(仮称)を制定すると掲げているわけでございますが、この計画の基本的な視点といたしまして、子供の視点に立ちまして、子供の権利を守り、子供の最善の利益を追求し、子供たちを育てていくことといたしております。また、名古屋のすべての市民が次代を担う子供の成長を願い、家庭だけでなくて地域・企業・行政が力を結集して社会全体で子供や子育て家庭を温かく支えていけるようにという取り組みをしようとするわけでございます。これらの視点に立ちましてこども条例を制定してまいりますが、その内容や制定の時期につきましては、今後広く市民や有識者などからさまざまな御意見を伺いまして、条例制定に向けた市民意識の醸成を図りながら検討してまいりたいというふうに考えております。

 次世代育成につきまして、医療費助成の拡大についてお尋ねをいただきました。

 子供を生み育てやすい環境をつくるために、本年3月に名古屋市次世代育成行動計画(なごや 子ども・子育てわくわくプラン)を策定をいたしまして、さまざまな施策実現について鋭意努力をしているところでございます。小学生の医療費助成といったものは、この中でぜひとも実現したい重要な施策のうちの一つでございまして、このことによりまして子育て世帯の経済的負担の軽減を図ってまいりたいというふうに考えております。

 しかしながら、小学生医療費助成制度の創設につきましては、多額の経費増が見込まれます。一方本市は、第2次行財政改革計画を実行中の厳しい財政状況にございます。さらに、国の三位一体改革の行方もいまだ明らかでないという状況がございます。これらのことを考慮しながら、他の子育て施策との整合を図りながら、制度の実現に向けまして今後検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

 次世代育成につきまして、学力向上プロジェクトチームについてのお尋ねもいただきました。

 学力とは何ぞやと、端的に言えということでございます。本当に一言で言うのは大変難しいと思っていますが、座学によって習得する知識や技能と、さまざまな経験や体験の中で失敗したり成功したりしながら獲得する知恵、これを私は体験知というような言葉を使っていますが、その座学で習得する知識や技能と体験知が相まって身につくものというふうに私は思っております。名古屋の子供たちの学力の現状につきましては、教室での教科指導によって身につく知識や技能、こういったものは調査の結果おおむね良好というふうに聞いております。将来を担う子供たちにとりまして、体験知の方をより一層伸ばす必要があるのではないかと私は思っています。体験知と座学ですが、総合的に組み合わさってうまくいくわけでございますから、一方が一方的に劣っているというのが現状ではないかと私は今踏まえております。

 それから、議員御指摘の発展的学習の取り扱いについてでございますが、私はこれは一律に課すべき、また指導すべきものではなく、学習がおくれている子には基礎・基本を確実に身につけさせ、それが身についた子供たちにはより高度な内容を学ばせていくものというふうに考えております。公立学校の入学試験につきましても、この発展的学習の中から出題はしないということになっておりまして、基礎・基本を着実に身につけさせるといったことを主眼にしておるというふうに私は理解しております。

 一方、保護者や市民の中には、我が子にはより高度な内容を教えてほしいとか、教えてもらわなければ受験に取り残されるのではないかといった学力への期待や不安があることも承知いたしております。そこで、教育委員会におきまして、名古屋の子供たちに身につけさせたい学力、あるいは思考力、体験知の育て方、学ぶ意欲の向上策などにつきまして、教育関係者のみならず広範な方々に幅広く検討いただくために、学力向上プロジェクトチームを立ち上げる準備を進めているところでございます。

 お尋ねの名古屋ならではの教育につきましては、例えば、環境をテーマにした万博で学んだ子供たちが、さらにCO2削減などの環境学習に取り組みまして、環境首都名古屋の担い手となるような特色のある教育を考えておりまして、その実現に向けてこの学力向上プロジェクトチームで幅広い御議論をいただけるものと思いますので、御理解を賜りたいと思います。

 次に、ポスト万博についてお尋ねをいただきました。

 ポスト万博の基本的な考え方、そして「愛・地球博」に対する私の感想、基本的な認識等お尋ねをいただきました。

 誘致や準備の段階においてさまざまな紆余曲折がございました。これらを乗り越えて市民や議会の皆さんとともに推進してまいりました「愛・地球博」もちょうど半分を過ぎたところでございます。初期トラブルも日々改善することによって克服しつつあるというふうに思っています。最近では、連日予想を上回る来場者で大変にぎわっておりまして、まあここまでのところうまく来ておるというふうに思っていますが、今私は、事故なくこの博覧会が終わってくれればと、こんな思いでおるところでございます。

 私は開会式で、温暖化が進んだ未来の地球からやってきた子供からのメッセージを聞くことができました。「私たちの入学式に桜はありません。桜は2月に咲いてしまいます」という衝撃的な言葉を私はあの寒い会場で聞きました。この子供たちは、その後のメッセージでも、「科学技術は進歩したが、この星の環境だけはどうしてももとに戻すことができません。この万博をスタートに、きょうから未来を変える約束をしてください」と訴えました。そして、会場の全員が約束したよというポーズの、手を振ってこたえたシーンがございました。大変感銘を受けました。環境の世紀の幕あけにふさわしい、実に中身のある開会式であったと思っております。また、この「愛・地球博」は、120を超える国や国際機関が出展、参加しております。こうした世界じゅうの人々と触れ合うことによりまして、多様な文化や伝統を肌で感じることができる絶好の機会となっております。私も時々会場へ参ります。名古屋の子供たちが遠足あるいは校外学習の形で来ておる姿を見ておりますが、本当に子供たちは生き生きと、事前の準備もしながら活動している姿が見れて、好ましいものと思っております。

 名古屋市の取り組みの名古屋市パビリオン「大地の塔」につきましては、平均で1万5000人の方々に御入館をいただいております。新技術や映像を駆使したパビリオンが多い中、ゆったりとした時間の中で理屈抜きで美しさを感じてもらういやしの空間でございますが、そういったことについて、まあ私は評価をいただいておると思っております。そのほか、この博覧会を契機にいろいろな事業を市内で行ったわけでございます。ささしまサテライト会場やオアシス21での名古屋パワーの発信も、市民や企業の皆様による1,600を超える参加グループの方々に御参加いただきまして、大変な盛況になっております。こうした取り組みによりまして、市民の皆さんと一緒になって名古屋の魅力や個性を世界じゅうの人々に発信する機会を得たことは大変よかったというふうに思っております。

 次の基本的な認識ということで、博覧会をどう生かすかということでございますが、次のステップといたしましては、環境については、市民のライフスタイルを変えていくなど環境首都を目指す取り組み、持続的発展が可能なまち、こういったことを目指してまいりたい、それへの取り組みを一層強めてまいりたいというふうに思っています。また、大交流時代にふさわしいまちを目指しまして、武家文化、あるいは物づくり文化などに代表される名古屋の個性と魅力をさらに力強く発信してまいりたいというふうに思っております。それによりまして、「愛・地球博」の成果を具体的な形にしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。

 次に、ポスト万博について、東山動植物園再生プランについてお尋ねをいただきました。

 かつて東洋一の規模を誇ると言われた東山動植物園でございますが、人気がある動物や珍しい植物などの展示が好評を博しまして、平成3年までは300万人前後の来園者がございました。しかし、近年は施設の陳腐化といいますか、老朽化といいますか、そういったことがある。同時に、レジャーの多様化などによりまして200万人を割り込んでいるという現状でございます。しかしながら、この東山動植物園は全国でも有数の動植物の展示数と、都心にありながら広大な自然を有し、地下鉄や高速道路などのアクセスにも恵まれているという他に類を見ないよい条件を備えておりまして、これらを活用いたしまして動植物園の再生を図りたいというふうに思っています。

 東山動植物園の面積は約60ヘクタールでございますけれども、なごや東山の森と言われる樹林に包まれまして、全体として約400ヘクタールもの良好な自然環境が都市の貴重な財産として保全されております。これまでよりももっと市民が親しめる場所、自然と触れ合える場所とするためには、広大な森をさらに有効に生かすことが必要かというふうに思っています。また、環境首都の実現を目指す名古屋の動植物園でありますので、森の中で多くの人々が憩える空間をつくるとともに、動物の排泄、あるいは落ち葉の再利用などの物質の循環についても積極的に取り組んでまいりたいというふうに思っています。

 千客万来のまちづくりを目指す上でも東山動植物園は大きな力になると、こんなふうに思っております。これからの検討に当たりましては、さまざまな分野で活躍をしていただいております皆さん方に広範な議論をしていただきまして、次世代に贈る世界を代表する動植物園にしてまいりたいというふうに考えております。

 次に、防災体制についてお尋ねをいただきました。

 地震対策における局間及び局・区役所間の連携についてお尋ねをいただきました。

 地震、台風といった災害時におきましては、まず市民の方々の人命を守ることが最も大切な事柄でございます。そのためには、自助、公助に加えまして共助の仕組みづくりが極めて大切でございます。御指摘のとおりだと思っています。地域における助け合いの仕組みづくりに当たりましては、各世帯の情報を把握することが必要となりますが、一方で、個人情報保護に関して十分な配慮が求められております。本市では、昨年度末以降モデル地区を定めまして、本人の同意を得た方から、各世帯の希望する支援の内容を記載した防災対策名簿を作成しているところでございます。こういった名簿に基づきまして、だれがだれを助けるかといった具体的な支援体制を構築していくことが必要であるというふうに思っております。今後は、モデル地区の取り組みから得た意見、要望や地域において名簿を作成していただいているなどの先進的な取り組みを紹介した事例集を作成いたしまして、関係局、区役所が連携を図りながら、地域における助け合いの仕組みづくりをしていくこと、これが大事になる。また、そのモデル例を全市に広がるように支援してまいりたいというふうに思っています。地域の防災訓練等を通じて助け合う仕組みの実効性を確保するよう努めてまいりたいというふうに思っています。

 防災体制の充実について、スーパー指定都市構想と河川管理についてお尋ねをいただきました。

 これからの行政運営を考えましたときに、市民に最も身近な自治体が市民の暮らしにきちんと責任を果たすことができる権限と財源を持つことが大変重要だと考えております。これが「スーパー指定都市・名古屋」構想の理念でございまして、河川管理につきましても、これまで以上の責任と権限、財源を持って自立を目指してまいりたいと考えております。

 御指摘のように、既に大阪、横浜、札幌、静岡の4市がおのおのの市内を流れる河川の一部について権限移譲を受けておりまして、本市においても早急に対応を考えていくことが必要であるというふうに思っています。

 市域外にまたがる河川につきましては、関係市町の間での調整という課題があり、かつ管理の困難性が高くなりますので、まずは市域内で完結する堀川や山崎川の河川から権限移譲を進めていくことを考えております。しかし、その権限移譲を受けるに当たりましては、権限に見合う財源の確保が必要でございまして、今後県とも十分協議し、前向きに取り組んでまいりたいというふうに思っております。

 次に、環境首都実現に向けての喫緊の課題でございます生ごみの資源化についてお尋ねをいただきました。

 本市は、平成11年2月のごみ非常事態宣言以降、さまざまなごみの減量の取り組みを進めてまいりました。その結果、御指摘のように、約30%ごみを減らすことができました。これも市民・事業者の協働によるものと大変感謝をしております。そういった中で、平成22年度までにごみ量を62万トンにするという削減目標を掲げております。その削減をしていくためには、やはり生ごみの資源化が大事だと、こう思います。生ごみの資源化は、ごみの減量のみならず、バイオマス資源の有効活用という大きな意義もございます。御指摘のように、循環型社会を構築するためには、リサイクルによる再生資源が有効に活用され、循環の輪をしっかり確立することが大事であると認識をいたしております。いずれにいたしましても、生ごみ資源化事業を都市部で進めていくためには、さまざまな克服すべき課題もございますので、慎重に進めていくことが大切であるというふうに思っています。

 今後は、都市部に適した家庭系生ごみの資源化手法について、昨年度学識経験者から成る検討会を開催し、メタンガス化が環境負荷の低減やCO2削減等に効果的であるという御意見をいただいたところでございまして、堆肥化だけではなくてメタンガス化なども有効な資源化手法として、その整備手法も含めて検討しておるところでございます。今後、第3次一般廃棄物処理基本計画の見直しを予定しておりまして、その中で、市民との協働により生ごみの発生抑制の取り組みを推進するとともに、生ごみの資源化を拡大する場合には、市民協力が得られる方法も含めて検討してまいりたいと思っています。一方、事業系ごみにつきましても、自主的な取り組みが進められておりますが、食品リサイクル法の目標年次を目前にしてさらなる発生抑制、再利用等への取り組みを一層促進してまいりたいと考えております。

 8番目に、健康都市について、健康都市宣言についてお尋ねをいただきました。

 本市の平均寿命は、平成15年には男性が78.41歳、女性が84.95歳でございまして、国と同様に世界有数の水準に達しているところでございますが、本市の高齢化率は10年前の平成7年には12.7%、17年4月には18.0%になりまして、急速に進行いたしております。こうした状況を踏まえまして、平成15年に策定した健康なごやプラン21の中で、健康寿命の延伸を目指して健康づくりや生活習慣病の予防に関する取り組みを行うとともに、子供の健やかな成長を願って母子保健に関する取り組みを行うなど、乳幼児から高齢者までのすべての市民を対象としての施策を今積極的に進めておるところでございます。

 こうした取り組みを進めることで、私は220万市民の健やかで元気に生活できる名古屋を実現してまいりたいと思っています。そのための取り組みの一つが健康都市宣言でございますが、これは市民の皆様に健康に関する意識を高めていただくと同時に、生涯にわたって自分で主体的に取り組んでいただくことが必要でございますが、その宣言は、宣言だけすりゃいいというものではないものでございますから、健康都市にふさわしい施策を今後どのように構築するかといったことを踏まえて、適切な時期をとらえて健康都市宣言を行いたいというふうに思っています。名古屋へ行くとみんな元気だなと言われるようなまちにしたいと思っています。宣言は、その施策の整備とどう整備をしていくことができるかということを踏まえて検討してまいりたいと思います。

 長くなりましたが、以上でございます。ありがとうございました。



◎助役(因田義男君) 私に2点のお尋ねをいただきました。

 まず、第1点、今後の市役所の姿についての中の、区役所の窓口機能及び企画機能の充実についてでございます。

 区役所の機能については、市民サービスは住民に身近なところの責任と権限で行われるべきであるという地方分権の趣旨から、市域内においても、市民により身近な行政組織である区の機能や権限をより一層充実強化することが必要であるというふうに強く認識いたしているところでございます。第2次行財政改革計画の中でも、市民に身近な区役所で区民との協働を実践することにより、市民活動を促進し、魅力あるまちづくりを進める区役所、区民のニーズに合ったサービスを提供する区役所を目指し、区役所の改革に取り組むことを掲げておるわけでございます。

 そこで現在、庁内で検討組織を設け、今後の区のあり方について鋭意検討を進めているところでございます。そうした中で、平成17年度にはまちづくりの企画機能を明確にするため、まちづくり推進室に安全・安心で快適なまちづくりの企画担当を設置し、地域と連携した施策に取り組んだところでございます。しかし一方、議員御指摘のように、社会環境の変化等により児童虐待問題のように現行の区役所組織で十分に対応し切れないさまざまな問題が生じてきていることも事実であるわけでございます。これら新たな課題に対して、まずは市民に最も身近な区役所が窓口として対応できるようにすることが重要である、そういう認識をいたしております。こうしたことから区役所の窓口機能を充実させ、時代に即応した市民ニーズにこたえられるような体制づくりを含め、区役所のあり方について、議員御指摘の点も踏まえながら早急に検討してまいりたい、かように考えております。

 2点目の、深刻化する児童虐待問題への取り組みに対してのことでございます。

 議員には、政令市で名古屋市の状態が最悪じゃないかというような御指摘もいただきました。ここ数年来、毎年悲しい児童虐待が名古屋市で起きております。大変残念で、大変深刻であります。今後そうした事態をきちっと防止し、なくすことが私どもの喫緊の課題であろうというふうに思っておるわけでございます。そうした児童虐待への対応は、児童相談所だけでなく、社会福祉事務所や保健所、学校、幼稚園、保育園、さらには警察など関係機関との連携が極めて重要であります。これまで区においては、こうした関係機関の代表者による区子どもサポート連絡会議を設置し、相互の連携に努めるとともに、個別のケースごとに直接かかわっている担当者がサポートチームを編成し、具体的な対応を検討するなど、児童虐待への対応に努めてきたところでございます。

 また、改正されました児童福祉法や児童虐待防止法において、児童虐待防止に係る市町村の役割が明確化されるとともに、児童相談所は専門機関として位置づけられ、相互に役割を分担しながら連携して対応を図ることとされたわけでございます。本市といたしましても、法改正のこうした趣旨を踏まえまして、今年度から新たに区内の虐待ケースの対応状況を総合的に把握するケース検討会議を全区に設置いたしたところでございます。今後、住民の皆さんにとって身近な窓口である区役所が児童相談所と役割を分担しながら、地域における連携の核となって機能していけるよう十分検討してまいりたいと、かように考えております。

 二つ目は、市民との協働の取り組みについてどうかということでございます。

 児童相談所が取り扱った児童虐待ケースは、平成16年度560件と、前年度の457件から大幅に増加しており、そのうちの約2割に当たる116件が近隣や知人からの通告によるものでございます。

 今般改正されました児童虐待防止法では、虐待を受けたと思われる児童を発見した者は児童相談所や社会福祉事務所に通告しなければならないと、そんなふうにされたわけでございまして、通告義務の範囲が拡大をされたところでございます。他の家庭のことについて児童相談所に通告することは、プライバシーの問題もあり、ちゅうちょしがちでございますけれども、そうした一人一人の心がけが子供の命を守ることにつながるということで、広く市民の皆さんに周知し、積極的な協力を呼びかけてまいりたい、かように考えております。特に支援が必要な家庭に対しては、身近なところでの見守りや声かけというようなことも大変大切であり、今後、主任児童委員を初めとした地域の皆さんの御協力も得ながら、さらに児童虐待防止に向け、名古屋から児童虐待をなくす、そうした積極的な部分で私ども努力してまいりたいというように考えておりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 総務局に関しまして数点お尋ねをいただきました。

 まず、事務事業評価に対する評価と施策評価の考え方でございます。

 事務事業評価は、平成13年度に1課1事業を対象としてスタートし、15年度に市の全事務事業の総点検を行いました。また、他の政令指定都市に先駆けまして、平成14年度より外部評価制度を導入しているところでございます。これによりまして事業の成果に着目した評価を行い、その結果を次の計画や予算に反映していくシステムが定着するとともに、成果やコストを重視する職員の意識啓発も図られつつあるものと認識しておるところでもございます。

 こうした事務事業評価の取り組みの結果、制度導入後の4年間の全事務事業の20%以上をシフトし、約147億円の予算の縮減を行うなど、成果を上げてきているところでございます。事務事業評価は、事業を見直し、改革改善を図る有効なツールでございまして、今後につきましても、職員の評価能力の向上を図るとともに、成果指標をより事業の目的に適したものに改良を重ねながら継続して実施し、引き続き活用してまいりたいと考えております。

 次に、施策評価の考え方でございます。

 施策評価の内容といたしましては、第2次実施計画のすべての施策を対象に、施策の目標の達成状況や今年度実施いたします施策満足度調査に基づく市民の方々の満足度、さらには人口、産業等の市勢状況や都市比較などの各種指標によりまして、施策の実績を評価・検証するものでございます。

 施策は各種の事務事業で構成されているため、行政運営上のさまざまな視点から評価することが必要でございます。外部に評価を求めるものではなく、市みずからが判断すべきものと考えております。そのため、外部評価委員には、施策評価の評価手法、活用方法につきまして助言をお願いしているところでございます。施策評価を行うことによりまして、市民への説明責任の向上を図るとともに、施策・事業に関する問題や課題への認識を深め、施策評価結果を改革改善や今後の政策判断への活用につなげてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、指定管理者制度を進めるに当たりましての基本的な考え方について3点のお尋ねをいただきました。

 第1点目といたしまして、公募、非公募についての基本的な考え方でございます。

 指定管理者制度は、公の施設につきまして、民間事業者を含めた多様な団体が管理運営することを可能としまして、よりよいサービスを効率的に市民に提供することを目指すものと認識しているところでございます。したがいまして、指定管理者の募集につきましては、この制度の趣旨を踏まえまして、競争原理を働かせるため、原則としまして公募により実施することといたしております。今回御審議をお願いしております条例改正案につきましても、この考え方にのっとり、選定手続に公募を明記いたしております。なお、公募を原則とする中で、文化小劇場やスポーツセンターなどの一部施設につきましては、経過措置を設け、2回目からは公募することといたしております。

 また、いわゆるオアシス21にございます久屋大通公園の一部及び栄バスターミナルは、民間が所有する施設を含めて構造上一体となっておりまして、その民間施設の管理者に一括管理させることが適当と考えられるところでございます。このように施設の構造、性質、設置状況から管理運営を行う団体が特定される施設についてのみ、例外的に公募によらないことができることといたしたところでございます。

 2点目といたしまして、指定管理者制度のもとでの最終的な責任の所在でございます。

 指定管理者制度は、指定する団体に公の施設の管理をゆだねるものでございまして、制度を導入した場合であっても、本市は施設の設置者といたしまして引き続き責任を負うものと考えております。一方、指定管理者は、条例及び協定によりまして、施設を適切に管理する責任がございます。本市としましては、指定管理者に対しまして管理の業務状況等の報告を求めたり、実地調査を行うなどにより、公の施設の管理の適正を期してまいりたいと考えております。

 3点目といたしまして、外郭団体が指定管理者に選定されなかった場合の対応でございます。

 公の施設の管理運営を受託してきた外郭団体は、指定管理者制度のもと、一事業者として競争に加わることになりますので、指定管理者になるためには、これまで以上に効率的、効果的な管理運営や経営改善を一層進めていかなければなりません。しかしながら、外郭団体が指定管理者に選定されないことも想定されるわけでございます。外郭団体は、指定管理者になるための経営努力を進めることはもとより、独立した経営主体でございますので、その職員の雇用については、その対応を図る必要があると認識しております。

 一方、外郭団体は本市みずからが設立し、本市と一体的に、あるいは補完的な役割を果たしつつ事業を展開してきた経過もございます。このような状況を踏まえますと、指定管理者制度への移行に伴い生ずる団体職員の雇用の問題につきまして、本市といたしましても可能な限り支援してまいりたいと存じておりますので、御理解賜りたいと思います。

 以上でございます。



◎健康福祉局長(松永恒裕君) 次世代育成の施策に関しまして1点、待機児童の対策につきましてお尋ねをいただきました。

 本市では、保育所入所待機児童の解消を子育て支援・少子化対策の重要な柱として位置づけており、平成17年度におきましては、保育所入所定員264人の増を図ったところでございます。また、17年度予算におきましても、民間保育所2カ所の新設整備を計上しておりまして、これにより平成18年4月には210名の定員増を予定いたしております。なお、現在集計中のことしの待機児童数は、前年の461人を下回る見込みでございますが、地域によってはなお相当数の待機児童がございます。

 次世代育成行動計画には、待機児童の解消を図るため、保育所の定員増を800人とする目標を掲げたところでございます。今後は、この目標を達成するため、地域ごとの保育ニーズを的確に把握しながら、民間保育所の新設や増改築、公立・民間保育所の定員超過入所などを着実に進めていきたいと考えております。この計画では、計画期間を5年間といたしておりますが、議員御指摘のように、子育て家庭の就労支援を図るためには、待機児童の解消は急務な課題であると考えておりまして、できるだけ早期に解消が図れるよう努力をしてまいりたいと、そのように考えております。



○議長(佐橋典一君) この際理事者に申し上げます。時間の都合もありますので、答弁は的確かつ簡潔にお願いいたします。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) ポスト万博におきます観光資源の活用と誘客施策につきまして2点お尋ねをいただきました。

 観光魅力のPRについてでございますけれども、本市では、「愛・地球博」で名古屋を訪れる方々を対象に、「元気都市なごやガイド」を市内のホテルや観光施設などで広く配布をしてPRに努めているところでございます。今後とも引き続き観光客に訪れていただけるように、議員御指摘のように、名古屋城、徳川園に代表されます名古屋ならではの既存の観光資源を磨き上げるとともに、マスメディアの活用など、観光PRの効果的な方策について検討してまいりたいと存じております。

 次に、宿泊客確保のための施策についてでございますけれども、「愛・地球博」来訪者に向けました宿泊対策として、市内宿泊施設のPRとともに、議員御指摘のように、観光バスの夜間臨時駐車場を10カ所設けまして、全国に情報提供をいたしたところでございまして、その結果、臨時駐車場につきましては、これまでに1,000台を超える利用がございまして、市内の宿泊客確保に寄与しているものと考えているところでございます。「愛・地球博」終了後も、この宿泊客確保のための一つの施策として、観光バスの夜間駐車場は重要な課題であると認識いたしておりまして、その取り扱いにつきまして関係局と協議してまいりたいと存じますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。



◎緑政土木局長(森本保彦君) 防災体制の充実に関し、激特後の対応につきましてお尋ねをいただきました。

 まず、庄内川についてでございますが、国土交通省は激特事業と並行して、洪水の流下に支障となっております国道1号線の一色大橋並びにJR東海道新幹線及び在来線の橋梁、道路橋である枇杷島橋を対象といたします枇杷島3橋のかけかえ事業を進めております。一色大橋につきましては平成20年度、枇杷島3橋につきましては平成26年度を目途に完了する予定と伺っておるところでございます。

 一方、愛知県が管理します新川及び天白川につきましては、伏屋橋初め7橋のかけかえ事業を継続しております。これらの橋梁につきましても、おおむね順調に推移しておるということでございます。

 さらに現在、国土交通省及び愛知県は、庄内川、新川及び天白川につきまして、今後20年から30年の期間における整備計画を作成しております。この計画は治水整備のみならず、水環境にも配慮した流域全体の将来像を明らかにする内容になると伺っております。本市といたしましては、このような計画設定に当たり、これまでと同様に河川整備促進期成同盟会の活動などの機会を通じて積極的に働きかけてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◆(服部将也君) それぞれ御答弁いただきましたが、私、今の答弁聞いておりまして、つくづく感じました。今求められておるのは、スピーディーな市政運営、スピーディーで的確に行動をする市役所だと、そう思います。そういった意味で、市長さんのリーダーシップを期待いたしております。私ども民主党市議団も建設的な議論を通して支えていくことを申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(佐橋典一君) 次に、中田ちづこさんにお許しいたします。

     〔中田ちづこ君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(中田ちづこ君) お許しをいただきましたので、自由民主党名古屋市会議員団を代表して質問いたします。

 過日の市長選挙におきまして勝利をおさめ、3期目の市政を担われることになりました松原市長に改めてお喜びを申し上げたいと存じます。今後は、これまでの経験を生かし、山積する市政の諸課題に積極果敢に対応され、本市の発展のために全力を傾注していただきたいと期待いたしております。我が党といたしましても、3期目の松原市長を強力に支え、活力と魅力に満ちた夢のある名古屋市づくりに市民の皆様とともに努力することをお誓いするものであります。

 それでは、通告に従いまして順次お尋ねをいたします。

 まず最初に、今回初めて市民との公約であるマニフェストを掲げ選挙に臨み、3期目の市政を担うことになられた松原市長の市政運営に向けた決意、抱負について改めてお伺いをしたいと存じます。

 次に、ポスト万博についてお尋ねいたします。

 「愛・地球博」の開幕から3カ月が経過しました。最近では、連日予想を上回る数の入場者が訪れ、大変なにぎわいとなっております。また、先週パリで開催されたBIEの総会において「愛・地球博」の運営等を称賛する決議が全会一致でなされたという喜ばしい新聞報道も目にいたしました。これまでのところ、特に重大な事故もなく順調に運営がされているものと見ておりますが、この博覧会を成功に導く立場として、市長は現在の状況をどのように考えておられるのか、会期の半ばを過ぎた段階での感想をお伺いしたいと思います。

 今後は、「愛・地球博」を一過性のイベントとして終わらせず、本市の未来に向けた輝かしい発展の礎とするため、ポスト万博を念頭に置き、「愛・地球博」の成果をしっかりと検証し、それを生かしたまちづくりを進めていくことが必要であると考えますが、「愛・地球博」の成果を生かしたまちづくりという観点からの現時点での基本的な認識について市長にお尋ねいたします。

 また、「愛・地球博」の成果を確実に本市の施策に反映していくためには、本市の計画等の中でその具体化を図っていくことが必要であります。そこで、名古屋新世紀計画2010の仕上げの実施計画であり、平成19年度を初年度とする第3次実施計画において、計画策定の検討段階から「愛・地球博」の成果を生かしたまちづくりをしっかりと意識して作業を進め、施策を展開していくことが必要だと考えますが、市長の考えをお尋ねいたします。

 次に、テレビ塔の存続問題についてお尋ねいたします。

 久屋大通公園にある名古屋テレビ塔は、名古屋の戦災復興事業として昭和29年に開業して以来、50年以上の長きにわたって都心のランドマークとして市民に親しまれるとともに、毎年観光客が訪れておりますが、特にことしは「愛・地球博」の開催に伴い、多くの観光客が訪れていることと思います。

 このように市民だけでなく観光客にも親しまれているテレビ塔は、平成23年に地上波アナログ放送が終了することに伴い、テレビ電波塔としての役割を終える予定であります。その結果、NHKや民放各社からの賃借料収入が減少するため、運営会社では施設維持に向けた収入確保が大きな問題となっております。

 一方、テレビ塔周辺の久屋大通公園は、名古屋が誇る都市計画のシンボルである100メートル道路を初めとする貴重な都心の緑地帯であります。一時は不良外国人等がたむろするなど好ましくない状況もありましたが、最近では植栽も整備され、天気のよい日には新緑のもと、ベンチでお弁当を広げる会社員や楽しげに語らうカップルも見られるなど、非常によい雰囲気となっております。

 現在国においては、観光立国の実現に向けさまざまな取り組みを行っております。例えば、国の新規事業である観光ルネサンス事業は、国及び市町村が認定した民間の観光振興事業に対して国が補助するもので、この制度を活用することで、資金面はもとより、テレビ塔や久屋大通公園の役割が明確化し、地元事業者の結束が生まれるなど、地域の活性化に寄与するものと期待されております。関係当局におきましても、テレビ塔や民間が行うにぎわい創出事業に対して、観光ルネサンスへの採択に必要な認定など積極的な支援をお願いをしたいと思います。

 テレビ塔や久屋大通公園一帯は決して民間再開発では生み出すことのできない名古屋が誇り得る貴重な資産であり、名古屋駅とは違った都会のオアシスとして今後とも後世に引き継いでいくべきであります。そのためには、さまざまな規制をクリアする必要があり、関係当局の協力が不可欠であります。

 本市は愛知県や放送各社等とともに、運営会社である名古屋テレビ塔株式会社に出資しておりますが、地上波アナログ放送終了後のテレビ塔の存続問題について、どのように考え、今後どう取り組んでいかれるおつもりなのか、市長のお考えをお尋ねいたします。

 ところで、テレビ塔の設置には道路占用許可が必要でありますが、現在の道路占用料は総額で2822万円と極めて高額であり、運営の大きな負担となっていると聞いております。近々テレビ塔は、集約電波鉄塔として日本で初めて、歴史的建造物を活用しながら保存することなどを目的とする登録文化財として国から指定されると伺っておりますが、登録文化財として指定された場合に、テレビ塔の道路占用料が減額できないかお尋ねをいたします。また、テレビ塔の存続に向けては、久屋大通公園エリアの活性化を図るとともに、テレビ塔の塔下広場を積極的に活用していくことも必要であります。例えば、広場で芸術・文化イベントを開催したり、しゃれたオープンカフェを設置することにより、若者が集まるエリアとするなど、塔下広場を含む久屋大通公園のにぎわいを創出していくべきだと考えますが、御見解をお伺いいたします。

 さらに、テレビ塔の北側にある久屋大通公園駐車場は、主に観光バス用として利用されておりますが、現在、「愛・地球博」等のイベントの開催に伴って本市への観光客の立ち寄りがふえております。しかし、久屋大通公園駐車場を利用しようとしても、駐車可能な台数が少なく、営業終了時間も午後6時と非常に早く、決して使い勝手がよい状況にあるとは言えません。そこで、都心にあるテレビ塔や久屋大通公園を訪れる多くの人のために、久屋大通公園駐車場を拡張するとともに営業時間を延長できないか、以上の3点につきまして緑政土木局長にお伺いをいたします。

 また、テレビ塔の施設維持に向けては、名古屋テレビ塔株式会社自身が収入増加に努力していく必要があります。テレビ塔の立地条件からは、テレビ塔を広告媒体として活用することも非常に有効であり、広告からの収入を収入増加策の大きな柱の一つとして考えていくことができると思いますが、テレビ塔の広告媒体としての活用について住宅都市局長の御見解をお伺いいたします。

 次に、次世代育成支援局の設置についてお尋ねいたします。

 このまま少子化が進行しますと、今世紀末には日本の人口が現在の半分になってしまうという恐ろしい推計が示されるなど、少子化による将来的な社会・経済への深刻な影響が懸念されております。また、児童虐待、引きこもり、不登校等が社会問題として顕在化し、さらにフリーターやニートの増加に見られるように、次の親世代となるべき若者が社会的に自立することすら困難になってきております。少子化対策や次世代育成支援は、オール市役所で取り組まなければならない喫緊の行政課題であります。本年3月に公表された名古屋市次世代育成行動計画(なごや 子ども・子育てわくわくプラン)では、平成17年度から21年度までの5年間に集中的、優先的に進める重点事業やさまざまな施策が示されております。

 こうした中、市長はマニフェストの中で新たに次世代育成支援局を設置することを示されましたが、できる限り早い時期に新たな局の設置が実現することが望まれます。そこでまず、次世代育成支援局設置を決断された市長の思いをお伺いいたします。また、新たな局の設置に向けた基本的な考え方やスケジュール、設置の時期について御見解をお伺いいたします。あわせて、局設置に当たっての名古屋らしさの反映について市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、第2児童相談所の設置についてお尋ねをいたします。

 先月に、また虐待によって幼い命が奪われるという大変痛ましい事件が発生してしまいました。本市では児童虐待に関しまして、この4月に児童相談所の虐待防止班の体制を強化するなどの対策を行ったにもかかわらず、こういった事件が再び起きてしまったことは、私としても残念でなりません。対策は講じていても結果として児童虐待の件数は増加しており、さらに、悲しい虐待死事件も毎年のように起きております。児童虐待防止に向けては、早期に的確、迅速な対応を行うことが求められており、国の児童相談所運営指針において、児童相談所は人口50万人に1カ所の設置が必要とされております。こうした中、本市では児童相談所を1カ所しか設置しておりませんが、このままの体制で本当に大丈夫なのでしょうか。1カ所で市内全域を管轄することは、場所によっては緊急保護に向かう時間が非常にかかるなど、さまざまな問題が発生すると考えられ、体制の強化が強く求められております。

 そこで、こういった問題を解決するためには、新たに2カ所目の児童相談所の設置に向けた検討を早急に進める必要があると考えますが、いかがでしょうか。市長の答弁をお願いをいたします。

 次に、学力向上プロジェクトチームについてお尋ねいたします。

 昨今の報道等にも見られますように、子供の学力の低下が社会的な問題となっております。確かに各種の学力調査によって測定された学力は、子供たちに必要な力の一つであると思いますが、私はそうした学力だけをもって学力低下を論ずるのはいささか視野が狭いのではないかと感じております。学力調査のようなテストではかることができる力だけでなく、規則正しい生活ができることや人と良好な人間関係を築いていくことなど、点数や偏差値ではあらわすことができないような力も、また極めて大切な力であり、学力とは実に広範囲に及ぶものであると考えております。

 市長は、学力向上プロジェクトチームを設置し、本市の子供たちの学力向上を図ることを公約として述べておられますが、このプロジェクトチームは教育関係者だけでなく幅広い分野の方々を巻き込んだメンバーで構成し、多様な視点から議論されることを期待しております。

 そこで、お尋ねいたしますが、市長は、学力向上プロジェクトチームについて、その構想や構成メンバーなどどのような考えを持っておられるのか、お聞かせください。

 次に、「スーパー指定都市・名古屋」構想についてお尋ねいたします。

 地方分権が進展する中、いわゆる平成の大合併により3,000以上ありました地方自治体が来年には1,800程度になると言われております。また、合併により指定都市の数はこれからもふえていくことが予想されるなど、地方はまさに激動の時代を迎えており、地方自治制度にも大きな変革の波が押し寄せてきております。国においては、三位一体の改革や第28次地方制度調査会での道州制や大都市制度のあり方等について活発な議論が交わされております。これらの内容いかんによっては、本市にも非常に大きな影響が及ぶことが予想されることから、本市の実態に即応した大都市制度の確立に向け、本市の考え方を積極的かつ明確に国へ伝えていかなければなりません。また、本市を初めとする指定都市は、基礎的自治体であると同時に広域自治体の役割をも担っております。

 このような状況下で、市長は、自治体主権を確立するため、スーパー指定都市を目指すと表明されましたが、なぜスーパー指定都市を目指すお気持ちになられたのか、その理由を御説明ください。また、スーパー指定都市を目指すとしても、現実にはさまざまな障害があり、一朝一夕にはその実現を図ることができる状況にはないと思いますが、スーパー指定都市の実現に向けた課題と今後の取り組みについて市長の考えをお尋ねをいたします。

 次に、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブについてお尋ねいたします。

 市長は、過去の2期8年における市政運営で取り組みが不足していた施策の一つとして、産業政策の推進を挙げられたと聞いております。市長選挙のマニフェストにおいても、情報発信プロジェクトなど産業政策を強力に推進していくこととされており、先日の本会議における市長の提案理由説明の中でも、「新産業創出支援による都市型産業の集積等を進める」と発言されており、市長の産業政策推進に向けた意気込みを感じるところであります。しかしながら、例えば、神奈川県ではインベスト神奈川と名づけられた産業集積促進方策を昨年導入し、助成制度を柱とした企業誘致策により大企業等の誘致に成功するなど、産業の活性化に向けた取り組みが着実に進んでおります。他の地方自治体でも同様の動きが広がっており、本市は既に出おくれぎみであり、早急に施策の具体化が必要であると考えます。

 現在当地域では、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブが中部経済産業局、愛知、岐阜、三重の3県、本市を初めとする23市、商工会議所等により推進されております。先月も名古屋市内におきまして、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ等が主催した日米投資イニシアティブ・対日投資促進セミナーが開催されました。約30社の米国企業による事業内容などを説明するプレゼンテーションが実施されるとともに商談会も開かれ、参加した米国企業からは本市に対する好意的な声が聞かれ、また市長はこのセミナーの中で、好調な当地域の経済を持続させていくために、本市が中心となり活動していくことが重要と発言されたと聞いております。

 そこで、グレーター・ナゴヤの中心都市である本市がどのような取り組みを進めていくのか、今後の展開について市民経済局長にお尋ねいたします。

 次に、なごや交通戦略の推進についてお尋ねいたします。

 本市の公共交通は、地下鉄の環状化やあおなみ線の開通、地域巡回バスの運行などで充実してきております。しかし、東京や大阪と比較して、公共交通よりも自動車に依存する割合が依然として高く、環境首都を目指す本市にとって、自動車依存型から環境負荷の小さい公共交通型の都市へと誘導していくことは大きな意味を持つのではないでしょうか。そこで最も重要なことは、市民の方に公共交通の一層の利用をしていただくための工夫であると思います。そのために交通局みずからが取り組んでいけるサービスについては、今後も進めていただきたいと思います。ただ、一事業者では実施が困難なサービスについては、民間や市民団体など関係する方々とも連携した仕組みをつくっていくことも必要だと考えます。

 昨年10月にITS世界会議が開かれ、また昨年の公共交通エコポイントの実験では、ICカードや携帯電話など、市民生活にも浸透してきている先進技術が活用されていると実感いたしました。公共交通エコポイントは、エコ活動の普及と公共交通の利用促進を目指す各主体が連携して進める仕組みであり、大きな期待をしております。

 平成22年に公共交通と自動車の利用割合4対6を実現するためには、交通戦略を強力に推進していくことが必要だと思いますが、市民のライフスタイルの変化を促す取り組みなど課題が山積しているのが現状であります。この戦略を効果的なものとするために、特に何に焦点を当てて交通戦略を進めていかれるのか、市長にお伺いをいたします。

 また、昨年実施した公共交通エコポイントの社会実験ではどのような成果が得られ、今年度実施する社会実験はどのようなねらいを持ってどのような内容で進めていくおつもりなのか、総務局長にお伺いいたします。

 次に、防災服の見直しについてお尋ねいたします。

 言うまでもなく、防災服は主として災害活動時に着用するものであり、土砂や瓦れきの中での危険な作業に従事することなどを想定して、動きやすく、機能的で、かつ安全性が確保される仕様であることが必要であります。また、災害時においては、災害に見舞われた方の不安を取り除くため、職員等が災害救助・復旧活動等に従事していることを被災者の方々にいち早く認識していただくことが重要であり、こうした観点から、被災者がすぐに災害救助等に職員が従事していることがわかるように、人の目につきやすいデザインや配色の防災服であることも求められます。

 ところが、災害時に職員や救助地区本部長などが着る本市の防災服は、目立つデザインや配色が施されておらず、地味で余りよいものとは言えません。愛知県では、平成15年から防災服を全面改良して、肩のあたりにオレンジ色を入れるとともに愛知県のロゴも背中に大きく入れてあり、目立つものに見直しをされました。

 これは、新しく改良された愛知県の防災服です。ここに涼しいまちも入っています。これは消防服です。消防団の服です。これ、大分前に改良されました。これが名古屋市の防災服です。随分差があると思われます。災害のときや夜中には全く色が落ちてしまいまして、全然目立ちません。

 本市の防災服についても、本市のロゴや色を入れるなどもっと目立つようにデザイン等を見直してはいかがでしょうか。また、防災服のズボンは、生地が伸びずとてもはきにくいので、実際に活動に従事する人の立場に立って、見直しに関しては、ストレッチ素材を使用するなど機能性を考慮する必要もあると思います。そこで、本市においても、デザインを含めた防災服の見直しを行ってみてはどうかと思いますが、消防長の考えをお伺いをいたします。

 次に、地球温暖化対策についてお尋ねいたします。

 今日の環境問題は、自動車公害に代表されるような都市生活型公害や、地球温暖化に代表される地球環境問題など、ますます複雑多様化してきております。特に地球温暖化問題については、ことし2月に京都議定書が発効し、日本の6%削減が国際的な約束として確定するなど、社会情勢は目まぐるしく変化してきております。

 この問題は、できる限りの早期解決が求められるものであり、本市では国に先駆けて二酸化炭素の排出量を10%削減という独自目標を掲げ、地球温暖化防止に取り組む決意を表明しております。この目標を達成するため、平成12年度に名古屋市地球温暖化防止行動計画を策定し、取り組みを進めておりますが、市域からの二酸化炭素排出量は、基準となる1990年と比較してほぼ横ばいの状況であり、二酸化炭素排出量の具体的な削減に結びついてはおりません。

 こうした中、本市においては、地球温暖化問題を取り巻く社会情勢の変化や環境問題に対する市民の意識の高まりを踏まえ、環境基本計画の見直しや地球温暖化対策推進のための基本的な考え方について環境審議会で審議が進められ、この5月に答申が出されたとのことであります。

 そこで、今後10%削減の目標を達成するため、本市の地球温暖化対策の羅針盤となるべき地球温暖化防止行動計画をどのように見直していくお考えなのでしょうか。また、環境保全施策の基本的な方向を定める環境基本計画との関係についてどのように考えていらっしゃるのでしょうか。環境局長の御答弁をお願いいたします。

 また、二酸化炭素の削減目標を達成するためには、市民・事業者の自主的な行動を促す施策、事業を総合的かつ効果的に推進することが必要でありますが、その推進に当たって、市役所が率先して二酸化炭素を削減する観点から、この5月に市長を本部長とした地球温暖化対策推進本部が設置されたとのことであります。そこで、今後この推進本部をどのように活用し、本市の地球温暖化対策を実効あるものとしていかれるのでしょうか。環境局長の御答弁をお願いいたします。

 以上で、私の自由民主党名古屋市会議員団を代表しての第1回の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 3期目の私の決意、抱負についてお尋ねをいただきました。

 先が見通せない時代にありまして、現状をしっかり把握し、時代の流れを的確に読み取り、信念を持って行動することが大切だと今しみじみ思っております。眼前には人口減少社会、あるいは団塊の世代の高齢化、自治体主権への対応、地球環境問題、あるいは教育、防犯・防災、あるいは財政問題など、多岐にわたる喫緊の課題が横たわっております。このたび市民の皆様から3度目の御信任をいただいたことを重く受けとめまして、次の世代を担う子供たちに、さらに豊かな名古屋を引き継いでいくことが私に与えられた責務であるというふうに思っております。そのためにも、200項目にわたる政策を市議会や市民の皆様の御意見を伺いながらしっかりと軌道に乗せ、着実になし遂げてまいりたいと考えております。市議会の皆様方の格別の御理解、御協力をお願い申し上げます。

 次に、ポスト万博に関連いたしまして、開催期間の半分が経過した時点での万博に対する私の感想、そしてその万博の成果を生かしたまちづくり、名古屋新世紀計画2010第3次実施計画への反映、これについてお尋ねをいただきました。

 「愛・地球博」が開幕いたしまして、早いものでもう半分経過いたしました。開幕直後は、天候不順、大変寒かったこと、あるいは下見の会の問題等々ございまして、出足が鈍かった上に、運営上や輸送の問題でしばらくいろいろ混乱があって心配をいたしましたが、最近では連日10万人を超えるように大変にぎわっております。それにもかかわらず大きな事故や混乱もなく順調に過ぎている、そういった点でほっとしております。特に交通問題で、藤が丘の滞留問題が大変心配されましたけれども、非常に皆さん方賢明なというか、賢い選択をしてくださって、会場へ行っておっていただける、そういった意味で、当初心配いたしました藤が丘での大きな渋滞がないといったことについてほっとしております。

 会場では、当初は企業パビリオンなどに集中する傾向が強かった客足も、最近では、例えば国際赤十字・赤新月館や地球市民村でのNPOの展示、あるいはエネルギープラントなどのバックヤードツアーといった地味な企画も評判を呼んでおりまして、ここへ行った方はおおむね満足をして帰っておられます。あるいは非常に強い感銘を受けて帰ってこられる、そういうお客さんもおられます。

 私は、「愛・地球博」によって環境問題、あるいは国際理解と申しますか、世界全体について多くの皆さん方の目が開かれたというふうに思っております。環境と大交流、こういったものを肌で感ずることができる、そういう催しに今なっておると、こんなふうに思っております。一方、成功裏に幕を閉じました新世紀・名古屋城博、あるいは今好評をいただいておりますささしまサテライト会場やオアシス21初め市内の多くの施設が博覧会との相乗効果で国際色豊かににぎわいを見せておるわけでございます。こうしたにぎわいをこれからも名古屋に定着をさせていきたいというふうに今思っておるところでございます。

 次に、新世紀計画あるいは第3次実施計画への反映といったことでございますが、今私申し上げましたように、博覧会の成果を生かすまちづくりをあらわすキーワードを私は環境と大交流であるというふうに考えております。

 1点目の環境につきましては、私たちの豊かな生活のツケを将来世代へ回さず、限りある地球資源やエネルギーにできるだけ依存しないような都市にしていくことが大切であるというふうに思っております。そのために、今から市民の暮らし、ビジネス、まちづくりの進め方のすべてにわたって持続的発展が可能な環境首都を目指す取り組みを進めていきたいというふうに考えているところでございます。

 2点目に、グローバル化の問題でございまして、人、物、情報、資本が行き交う大交流時代への対応が大事だというふうに思っています。新世紀・名古屋城博では、金しゃちの人気を改めて認識をいたしましたが、名古屋に全国の注目が集まっているこの千載一遇の機会をとらえて、名古屋の魅力、個性を発信していくことが重要であると思っております。博覧会が終わったら全体にしょぼっとしてしまったということにならないようにしていくことが大事だと、こんなふうに思っております。

 こうした「愛・地球博」の成果を生かすまちづくりにつきましては、来年度予算、あるいは第3次実施計画で具体化をしていきたいと考えております。なお、第3次実施計画の策定に当たりましては、名古屋新世紀計画が折り返し地点を迎えておりますことから、地球環境問題、大交流時代の幕あけ、人口減少社会への対応など、大きく変わりつつある社会潮流について課題の整理をしていかなければならないと考えております。その第1歩といたしまして、この夏にも10名程度の有識者から成る「名古屋の将来を語る懇談会」を立ち上げまして、50年先から100年先を見据えた議論をしていただきたいというふうに考えております。また、第3次実施計画の策定に当たりましては、タウンミーティングを開催いたしまして、市民の皆さんの御意見を承りながら策定してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、テレビ塔の存続問題についての私の考え方と今後の取り組みについてお尋ねをいただきました。

 名古屋テレビ塔は我が国初の集約電波鉄塔として、昭和29年に東京タワーや札幌テレビ塔に先駆けて建設されました。観光施設といたしましても、春の新緑や秋の紅葉など、都心にありながら四季折々の風景が眺望できますとともに、オアシス21と一体となって個性ある都市景観を形成いたしております。市民はもとより全国的に名古屋の都心のシンボルとして親しまれておるというふうに思っています。私は、秋のテレビ塔周辺の紅葉というのは本当にきれいだと思っています。テレビ塔から見る紅葉というのは、多くの人は気づいておりませんけれども、とってもきれいでございまして、それは名古屋の都市景観の本当に貴重な財産だと私は今思っております。

 本市は、名古屋テレビ塔株式会社の出資者などで構成するテレビ塔の将来計画検討会に参画するとともに、庁内におきましても関係各局による連絡会議を設けまして、例えば、道路占用の問題であるとか、あるいは塔下広場の活用であるとか、あるいは公園全体の活用とか、あるいは広告の掲載等の諸課題について今検討を行っているところでございます。今後、テレビ塔及び久屋大通公園が名古屋の魅力的な観光エリアとなりますように、観光ルネサンス事業のお話もございましたけれども、関係者とともにさまざまな方策について検討してまいりたいというふうに思っています。

 私自身は昨年の5月、ウィーンへ参りましたけれども、あの「第三の男」の最後、女性が歩くその並木道というのはすばらしい並木道だと思っておりましたが、つい最近テレビ塔のところへ行きまして、あのケヤキの並木道を歩いてみましたら、こちらの方がいいなと思ったところもございますので、これは大事にしていきたいと、こんなふうに思っております。

 次に、次世代育成支援局の設置に関しまして、局設置を決断した私の思いであるとか、それの基本的な考え方、スケジュール及び設置の時期、お尋ねをいただきました。

 少子・高齢化は経済活動や地域社会に重大な影響を及ぼす深刻な問題でございまして、急激な少子化の進行によりまして、我が国の人口は2006年にピークを迎え、以降減少に転ずるものと予測をされております。本市は、ややこれにおくれまして、多分2010年ごろから人口減少に入るだろうというふうに予測しておるところでございます。

 少子化の進行に歯どめをかけるためには、子供を生み育てることの喜びを感じ、かつ次代を担う子供たちが健全に育ち、自立ができる社会への転換が必要でございまして、本市といたしましても、全市的な幅広い視点で取り組まねばならないと考えております。そのためには、次世代育成支援を総合的に推進することができる新しい局の設置が不可欠であると考えております。

 新しい局の設置に当たりましては、次世代育成支援を総合的かつ機動的に推進できる組織体制の検討を進めまして、簡素で効率的な市政運営の観点に十分配慮しながら、本市の次世代育成支援を着実に推進できる、真に実効性のある局としてまいりたいと考えております。今後早急に内容を固めた上で、平成18年4月を目途に設置をしてまいりたいと考えているところでございます。

 また、局設置に当たっての名古屋らしさの反映についてお尋ねをいただきました。

 総務局、健康福祉局、教育委員会を中心といたしまして、組織のあり方に関する検討に今着手したところでございます。現段階で名古屋らしさについてこうだと言えるものはございませんけれども、子育てするなら名古屋と言われるようにしてまいりたいというふうに思っております。

 次に、第2児童相談所の設置についてお尋ねをいただきました。

 国の指針で人口50万人に1カ所程度が必要であるとされておりますが、地理的条件やあるいは交通事情などで、実情に応じて設置することが適当であるとされておりまして、横浜、川崎の2都市以外の指定都市におきましては、1カ所の児童相談所で対応しているのが現状でございます。

 本市といたしましては、これまで児童福祉司の増員、あるいは夜間、休日を含めた24時間体制を整えるとともに、リスクアセスメントの導入や外部スーパーバイザーによります専門的助言指導など、現行の1カ所体制のもとで必要な機能強化を図りつつ、関係機関との連携強化によりまして、増大、複雑化する児童虐待に対応してまいりました。

 しかしながら、議員御指摘のように、今年度に入って再び悲惨な虐待事件が発生しましたことから、さらなる対応強化の必要性を痛感しておりまして、今なし得る方策について検討を加えてみる必要があると強く感じているところでございます。御質問の2カ所目の児童相談所の設置につきましても、被虐待児の処遇、関係機関との連携、現行の児童相談所との役割分担など、整理すべき課題はございますが、増加する児童虐待により迅速かつ適切に対応し、子供の命を守るという観点から十分検討してまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、学力向上プロジェクトチームについてお尋ねをいただきました。

 学力とは、これも一言で言うのは難しいと先ほどの御答弁で申し上げたわけでございますが、知識の量などではかることができる見える学力と、はかることのできにくい考える力やあるいは学習意欲、あるいは朝食をきちんと食べる規則正しい生活習慣、あるいは活字に親しむ習慣など、そういったものを私は見えない学力と言っておりますが、その見える学力と見えない学力が相まって形成されるというふうに思っております。こうした学力をいかに身につけさせていくかについては、将来を担う大切な子供を育てる上での重要な問題といたしまして、今や教育関係者だけでなくて市民をも巻き込んで基礎・基本の確実な定着を図り、さらに名古屋の子供たちに不足している学力、とりわけ体験知を伸ばすにはどうしたらいいのかなどについて議論していくことが大切であるというふうに考えております。

 そのために学力向上プロジェクトチームでは、議員御指摘のように、教育界だけではなくさまざまな見地から意見をいただくために、経済界、労働界、保護者など幅広い分野の方々を構成メンバーといたしまして、名古屋独自の教育を構築するための御議論がしていただけるものと信じております。いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたが、例えば万博などで学んだことをさらに深めるとともに、新たな体験知に高めまして、名古屋のまちづくりの担い手となる人間力を備えた人づくりに重点を置いた教育が大切であると考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、「スーパー指定都市・名古屋」構想に関しまして、目指す理由及び実現に向けた課題と取り組みについてお尋ねをいただきました。

 私は常々、これからの行政運営を考えたときに、市民に最も身近な自治体が市民の暮らしにきちんと責任を果たすことのできる権限と財源を持つことが大変重要だと考えております。これが「スーパー指定都市・名古屋」構想の理念でございまして、違法駐車対策、各種交通規制、緊急避難・緊急輸送のための道路の確保、河川管理など、これまで以上の責任と権限、財源を持つ自立した大都市・名古屋の実現を目指してまいりたいと考えております。

 具体的になぜそういうふうに思ったのかという御質問でございますが、東海豪雨の際、市として交通規制をすることができず、緊急車両と一般車両が混在いたしまして、道路が大変混雑したという苦い経験がございました。このために、結果的に避難物資、緊急物資の輸送が大変滞りまして、職員が手で抱えて地下鉄で運ぶという事態になったこともございます。また同時に、河川がはんらんして水浸しになったところに東山公園からボートを運ぶと、こういうことを考えました。これはボートの借り上げというそういう制度がございます。あるいはこれはトラック輸送協会に頼んで運ぶというシステムもございました。しかしながら、結果的に道路渋滞のためにその東山公園のボートも、それからそれを運ぶトラックも手配されましたけれども、運ぶことができないという事態がございました。これは一にも二にも道路渋滞が原因であったわけでございまして、そのほかのことは機能しても、その問題だけで手がつけられなかったと、こういったことが反省としてあるわけでございまして、こうした災害時の緊急避難・緊急輸送のための道路の確保につきまして、市が責任を持って市民の避難経路を確保しながら、交通規制から障害物の除去、あるいは道路の復旧まで一体として行うことが必要だとしみじみと思ったわけでございます。また、市民の期待が大きい違法駐車の防止、あるいは歩行者天国、オープンカフェの実施、あるいは堀川の浄化など、本市みずからが責任を持って、より地域に密着した効果的なまちづくりに取り組むことができるよう、権限と財源が必要であると感じているところでございます。

 しかしながら、これらの権限の移譲のためには法律の改正が必要であったり、あるいは権限に見合う財源の移譲が必要であるなど、乗り越えなければならない多くのハードルがあるのも事実でございます。一方現在、国の地方制度調査会におきまして、道州制や大都市制度のあり方について検討がなされておりまして、その中で、国・道州・基礎的自治体間の役割分担と権限についても議論されているところでございます。「スーパー指定都市・名古屋」の実現を目指すために、実現に向けた課題の整理など、庁内で検討を進めるとともに、法律改正が必要なものにつきましては、他の指定都市と連携を図りながら取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。

 次に、なごや交通戦略の推進に関し、焦点となる施策の進め方についてお尋ねをいただきました。

 私は、名古屋の公共交通と自動車の利用割合を4対6にしたいと常々言っておりますけれども、これを何か一つの施策によって達成することはできないと考えております。なごや交通戦略にありますように、都心の自動車の減量、あるいは使いたくなる公共交通の実現、交通エコライフの浸透等を総合的に進めることが必要であると考えております。車から公共交通に乗りかえていただく場所として、民間事業者と連携を図りながら、パークアンドライド駐車場の整備を進め、公共交通を使うと特典が得られるような公共交通エコポイントの実現に向けた取り組みを進めていくことも大事でございますし、一方でカーフリーデーなどを実施することによりまして、ライフスタイル変革へのきっかけとなる、そういうPR活動を進めていくことも大事。こういったものを効果的に、重層的に組み合わせていくことが大事だろうというふうに思っております。議員御指摘のように、4対6実現に向けまして、市民の合意形成を図りながら公共交通型のライフスタイルへの変革に資する取り組みを進めてまいりたいと思っています。

 以上でございます。



◎緑政土木局長(森本保彦君) テレビ塔の存続問題に関しまして数点のお尋ねをいただきました。

 まず、テレビ塔が登録文化財になった場合の道路占用料の減額の可否についてでございます。

 昭和29年に完成しましたテレビ塔は、50年余を経過し、文化財としての価値のあることは承知しております。登録文化財になった場合、固定資産税が軽減されるという例に倣いまして、当局といたしましても、文化財保護の観点から、道路占用料の減額措置につきまして前向きに検討してまいりたいと考えております。

 続きまして、テレビ塔下広場と久屋大通公園のにぎわいの創出のための取り組みについてでございます。

 公園内におけるイベントの効果といたしましては、人々を呼び寄せ、にぎわいを創出することにより、公園の利用をより一層促進させ、あわせて地域の活性化といった効果も期待できるといった側面を持っております。そのような多くの市民が参加するイベント開催時には、来園者の便宜を考え、公園内における臨時的なオープンカフェの設置を認めている場合もございます。

 したがいまして、テレビ塔下広場のイベントの開催につきましては、より多くの方に利用していただくことが望ましい形でありますので、今後とも積極的に協力してまいりたいと考えております。また、常設のオープンカフェにつきましても、テレビ塔下広場のような喫茶室等に隣接する広場において公園利用を増進するという観点から、関係局とも調整の上、公園管理者として検討したいと考えております。

 最後に、久屋大通公園駐車場の拡張及び営業時間の延長についてでございます。

 駐車場の拡張につきましては、地下施設と一体となった施設が隣接しておりまして、それらの構造の大規模な変更が必要となりますので、慎重に検討すべき課題と考えております。しかし、営業時間の延長につきましては、より多くの人々が都心に遅くまで滞在するようになっているといった社会情勢の変化に伴い、遅い時間までの駐車需要が高まっていることは認識しておりまして、延長が可能であると考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) テレビ塔の広告媒体としての活用につきましてお尋ねをいただきました。

 テレビ塔に対します広告につきましては、名古屋市屋外広告物条例で広告物を掲出することができない禁止物件として、ほかの送電塔、無線塔などとともに規制されております。さらに、都市公園内であり、また、久屋大通都市景観整備地区内でもあることから、一般広告を認めることは難しい状況でございます。しかしながら、テレビ塔への広告物の掲出につきましては、収益性は別といたしましても、公共団体の施策などの公益的なものについて広報していく方法がございますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) グレーター・ナゴヤ・イニシアティブにつきまして、今後の本市の取り組みについてお尋ねをいただきました。

 この事業は、グレーター・ナゴヤを統一ブランドといたしまして、東海3県の各自治体や経済団体が広域的に連携をいたしまして、国の対内直接投資促進事業を活用いたしまして外国企業の誘致に取り組むものでございます。これまでに各自治体が連携をいたしまして、海外においてグレーター・ナゴヤを積極的にPRをいたしました。また、招聘をいたしましたのが約80社の外国企業で、地元企業との商談約260件が行われたところでございます。その約半数が現在もまだ継続をしておるというふうに伺っておりますほか、具体的な提携や共同製品化に向けた交渉も数件あるということも伺っておるわけでございます。この地域の企業のビジネスチャンスの拡大につながっているというふうに思っているところでございます。また、グレーター・ナゴヤとしての外国企業誘致実績が2社ございます。そのうち、IT関連企業の1社が市内に進出いたしたところでございます。

 本市といたしましては、今年度イギリスにビジネスミッションを派遣いたしまして企業誘致をしてまいるほか、ホームページやパンフレットなどを作成いたしまして、グレーター・ナゴヤのすぐれた投資環境とその中心都市であります本市の魅力を積極的にPRし、名古屋の知名度向上を図り、外国企業の招聘・誘致につなげてまいりたいと考えております。さらに、グレーター・ナゴヤの中心都市として、外資系企業が進出しやすい環境をつくるために新たな助成制度を創設いたしますほか、ワンストップサービスなどの受け入れ体制の整備につきましても検討を進めているところでございますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) なごや交通戦略の推進に関しまして、公共交通エコポイントの実験成果と今後の取り組みに関しましてお尋ねをいただきました。

 昨年の実験は、10月から12月までの2カ月間、1,000人のモニターに限定した初めての試みでございましたが、3倍近くの方から御応募いただきました。実験参加者の意向結果からは、実際に自動車の利用を減らした方が20%近く、また、公共交通の利用をふやした方が50%近くあるなど、ポイントによる誘導の有効性が確認され、一定の効果があったものと考えております。

 今年度の社会実験の取り組みでございますが、公共交通エコポイントは、名古屋大学や関係する団体等とともに社会実験企画会議という実行組織を構成いたしまして、検討を進めているところでございます。今年度の実験は、より多くの方に公共交通エコポイントを体験いただけるよう、実験期間を長く確保し、1万人程度の規模で実験していきたいというふうに考えております。また、実験の場といたしましては、地下鉄やあおなみ線を対象に考えておりますが、実験の実施に当たっては、沿線の企業等にも協力を呼びかけてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◎消防長(田中辰雄君) 防災服の見直しについてのお尋ねにお答えいたします。

 現在防災服は、「防災活動用被服等の取扱及び着用要領」に基づきまして、防災活動に従事する職員が、災害対策本部が設置され災害対応するときや防災訓練に参加するときなどに着用することとしております。防災服は、すべての職員ができる限り同一のものを着用することが望ましいと考えております。一方、防災服を見直すのに当たりましては、できるだけ短い期間にすべての防災服を更新することが求められますことから、一度に多くの経費が必要となってまいります。近年の極めて厳しい財政状況の中で、防災服のデザインや生地の見直しなどを含めまして、防災服についてどのような改善が可能であるのか、他都市の状況を確認いたしますとともに、関係局とも調整しながら研究してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。



◎環境局長(大井治夫君) 地球環境保全につきまして2点のお尋ねをいただきました。

 まず、地球温暖化防止行動計画の見直しと環境基本計画との関係でございますが、地球温暖化対策推進のための基本的な考え方につきましては、さきに名古屋市環境審議会に諮問させていただいたところでございます。その結果、CO2の削減、それから温室効果ガス排出量の10%削減、この目標を着実に推進するためには、地球温暖化防止行動計画を見直し、さらなる対策を検討する必要があるという答申をいただいたところでございます。計画の見直しに当たりましては、市民、事業者団体、学識経験者等で構成いたします改定検討会を設置いたしまして、普及啓発にとどまらず、環境に配慮した行動へと誘導するような実効ある施策、支援策を盛り込んだ新たな計画を今年度内に策定いたしたいというふうに考えております。

 また、待ったなしの課題である地球温暖化防止に向けた取り組みでございますが、これらにつきましては、できるものから早急に実施すべきであるという考え方に立ちまして、地球温暖化防止行動計画の改定に向けた検討過程で提案されました行動メニュー、こういったもののうち、実行できるものについては速やかに行動に移していきたいというふうに考えております。そういった観点から、6月から市民一人一人の方がライフスタイルを見直して、省エネルギー、省資源などの環境に配慮した自発的な行動のきっかけにしてもらいたいという考えのもとに、「CO2とごみをへらそう! 220万市民の「もういちど!」大作戦」、これを実行しているところでございます。また、環境基本計画との関係をお尋ねでございますけれども、喫緊の課題でございますこの地球温暖化対策を推進いたしますため、まずは地球温暖化防止行動計画の見直しを行いまして、その内容を環境基本計画の改定に反映させてまいりたいというふうに考えております。

 次に、地球温暖化対策推進本部の活用についてでございますが、CO2の排出量を10%削減するためには、まず行政の方が率先して取り組んでいく必要があるという考えのもとに、ことしの5月に市長を本部長といたします地球温暖化対策推進本部を設置したところでございます。

 この推進本部では、CO2の削減に寄与する施策・事業の洗い出し、それから各局の施策・事業の整理・体系化及び施策展開の連携・強化を図りまして、それぞれの施策・事業のCO2排出量を試算、わかりやすい指標を設定するなど、CO2削減効果を把握いたしまして、CO2削減に寄与する施策・事業の適切な進行管理・目標管理等を行って、市全体として取り組みを強化したいというふうに考えております。

 今後の対応でございますが、この取り組みを市民・事業者の方々にわかりやすくお示しすることによりまして、地球温暖化対策への協働の取り組みを促進いたしまして、環境首都を目指したまちづくりを進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



◆(中田ちづこ君) テレビ塔の存続問題に関しまして、まず、テレビ塔の道路占用料につきましては、よい答弁をいただきました。登録文化財になった場合の前例を見ても、かなりの減額が期待されると思われます。また、テレビ塔下広場の常設のオープンカフェにつきましても、よい方向で大変感謝をしております。

 また、久屋大通公園駐車場の営業時間延長も可能になります。そして、大変大きな対応としては、テレビ塔への広告物の掲出が公益的なものについては広報していく方法が認められました。あの大きなテレビ塔が広報タワーとして活用されれば、多くの市民の方々の目にとまることでしょう。それぞれ規制を超えての決断に、各関係局長に敬意を表する次第でございます。そして、これらの決断が、登録文化財テレビ塔が存続の方向に向かう第一歩になるでしょう。テレビ塔を存続させる方向を名古屋市が示したということに関係者も今後大いに努力されることと確信をいたしております。名古屋の都心のシンボル、テレビ塔、テレビ塔を愛する多くの市民を代表いたしまして、松原市長及び関係局長に感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございます。

 これで、自由民主党名古屋市会議員団を代表しての私の質問を終了いたします。(拍手)



◆(加藤一登君) この場合、暫時休憩されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○副議長(加藤武夫君) ただいまの加藤一登君の動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(加藤武夫君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。

          午後0時29分休憩

          −−−−−−−−

          午後1時35分再開



○副議長(加藤武夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 第104号議案を初め43件を一括議題とし、質疑並びに質問を続行いたします。

 次に、三輪芳裕君にお許しいたします。

     〔三輪芳裕君登壇〕



◆(三輪芳裕君) 公明党名古屋市議団を代表して、市長初め関係局に質問をいたします。

 まず、さきに行われました市長選では、3期目に挑戦されました松原市長が大差で圧勝をされました。投票率の課題は残したものの、さすが現職市長の力を見せつけた結果になり、喜ばしい限りかと思います。しかし、市長みずからも、これからの4年間は名古屋の行く末を左右する重要な4年間になるとおっしゃっておられますように、大事な4年であります。名古屋市民の皆様が、松原市長で本当によかった、暮らしやすい、住みやすいまちになったと言ってもらえるように全力で市政運営に当たっていただくよう御期待し、最大のエールを送らせていただきます。

 さて、市長は選挙戦において、これからの4年間で取り組む200項目にわたる事業の実現を目指すマニフェストを掲げられました。8年間の実績を踏まえ、多岐にわたっての事業施策になっておりますが、選挙後の市長あいさつの中で、大きな耳を持った小さな市役所を目指していくとおっしゃっています。言葉の意味を察しますと、行政が一方的に事業を進めることなく、市民の声に耳を傾け、市民の目線に立って、市民の皆様の暮らしや生活を守り、行政のむだを省いてスリム化し、財政改革に取り組んでいくということなのかもしれません。しかし、ともすれば行政のスリム化を進めていく中で、行政の足りないところは市民が自分で補うことになるのではないかと心配します。また、小さな市役所では200項目の施策も実現できるのか不安になってくるのは私一人ではないと思います。

 市長は、大きな耳を持った小さな市役所を目指すために、市民の皆様に対してどのような姿勢で取り組まれるのか、また、行財政改革をどのように実現し、小さな市役所をつくっていかれるのか、そして、どのようにしてマニフェストを実現していかれるのか、具体的なお考えをお聞かせください。

 次に、受益者負担の考え方についてであります。

 財政健全化計画における健全化の方策の一つである受益者負担の適正化を図るため、公の施設にかかわる受益者負担のあり方について、平成15年11月の本会議におきまして質問をいたしました。特定の利用者に限ってサービスの提供を受ける場合に、利用者と利用しない人との公平の観点から、その利用者に費用負担を求めるという考え方において、受益者負担の適正化を図るために、本市としてのしっかりとしたポリシーのもとに基準を設け、負担額を決めるべきであると提案をいたしました。その後、平成16年6月に名古屋市受益者負担のあり方研究会が設置され、施設の効率的な管理運営、利用状況、利用料の実態などを踏まえた検討を重ねてこられたとのことです。

 その研究の報告書には、受益者負担の適正化を図るため、施設を利用する人に応分の負担を求めようとすれば、サービスの提供に要する経費を把握、精査し、妥当と思われる公費負担の割合を設定した上で、残余部分については市民の理解が得られる受益者負担額を設定する必要があるとしています。また、こうした視点から、施設の管理運営費に基づいた使用料算定方式という考え方も提案しています。しかし、使用料算定を行う統一的な方式は、使用料設定の根拠とはなるが、使用料の値上げが利用者の大幅な減少を招き、再度使用料を上げるという悪循環に陥らないようにすることが必要であると指摘しています。よって、使用料単価を見直す前に、利用者数、利用率の増加に向けた努力が必要だということにもつながってきます。

 東京上野の国立科学博物館が、小学生から大学生までの若者に的を絞った無料の入館制度をスタートさせたとのことです。これは若者の理科離れに歯どめをかけるのがねらいだそうです。そして、その制度の中で大学パートナーシップというものがあり、大学単位で年会費を支払うと、その大学に在籍するすべての学生の入館料がただになるというものであります。また、岐阜県がことしの4月から、県の三つの美術館、博物館で小中学生や高校生の入館料を全面無料化したとのことです。全国で多発する少年事件に対し、遠回りかもしれないが文化の力を利用するのが大事ではないかとの声が上がり、今回の実施に至っているとのことです。このように社会情勢の変化に合わせた対応も検討すべきではないでしょうか。

 そこで市長にお尋ねいたします。現在検討されている受益者負担の基準の中では、利用者の負担割合を定めるに当たり、文化や芸術といった施設について、どのように取り扱っていくのでしょうか。また、子育て支援という観点に立ち、施設使用料の減額、免除についてはどのような配慮をしていくのかお答えください。

 次に、子育て支援についてであります。

 ことし3月に、今まで本市において、名古屋市子育て支援長期指針により子供の健全育成や子育て家庭への支援を進めてきましたが、その子育て支援策をより広い視点から見たもう一段の対策を強力に進めていくための「なごや 子ども・子育てわくわくプラン」、すなわち名古屋市次世代育成行動計画を策定しました。この計画は、向こう5年間で、子育て家庭の抱える子育てに関する不安感、負担感を初めとするさまざまな課題を少しでも解消し、子育ては楽しくわくわくするものであり、期待感や充実感を持てる人をふやしていこうとするものであります。この計画のさまざまな施策が着実に推進されていけば、子育ては楽しいものだ、名古屋は子育てしやすいまちだと言われ、子供と親の笑顔があふれるまちになっていくことは間違いないと思います。

 そこで、この計画を真に実効性のあるものにするための総合調整機能とでもいう執行体制が必要になってくるのではないでしょうか。市長がマニフェストにも掲げておられる次世代育成支援局とは一体どのような局になるのか、また、どのような局にしていきたいのか、新しい局の創設に当たり、市長の意気込みをお伺いいたします。

 また、子育てに関する課題は待ったなしの状態で、社会経済などさまざまなことに影響を与えるもので、対応が急がれているものと実感いたします。そこで、次世代育成支援局を平成18年の4月を目途に立ち上げるとのお答えがありましたが、新しい局の、まさしく時代の要請にこたえていく局の局長は、例えば、女性ならではの視点を幅広く施策に取り入れるために女性を登用するとか、職員ではなく外部から人材を登用するなど、どのような方がふさわしいのか、市長のイメージされている人物像をお伺いいたします。

 また、地域における子育て支援策についてですが、今までも本市においては多彩な事業を実施してこられました。そして、「なごや 子ども・子育てわくわくプラン」の中にも、地域の子育て支援とネットワークづくりのアクションとして52事業が掲げられています。中でも、新規事業として、次世代育成支援センターの設置、次世代育成推進協議会の設置、高齢者による子育て支援事業、病後児保育事業など、子育てをする親や家庭を地域の人たちが支援できるような事業になっております。また、地域でのさまざまな活動が連携のとれた活動となるように、地域社会全体で子育てを支援していくための仕組みづくりを進めていくとのことですが、核家族化が進み、隣の人がだれなのかわからないような住宅事情の中で、子供は地域社会全体で育てていくものという意識をどのようにして啓発していくのか。また、昔のような向こう三軒両隣のような、困ったときはお互いさまで、助け合っていけるような優しい、麗しい地域にしていくためには一体どのようにしていけばよいのか、市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、学力向上プロジェクトチームの設置についてであります。

 先日、文部科学省が義務教育に関する意識調査を発表しました。3年前に全学校週5日制のもと、ゆとりの中で特色ある教育を展開し、子供たちに豊かな人間性や基礎・基本を身につけ、個性を生かし、みずから学び、みずから考える力などの生きる力を育成することを基本的なねらいとして、その一つとして総合的な学習の時間を義務教育に導入したわけであります。

 しかし、この調査では、総合的な学習の時間について、保護者の約7割が満足という評価をしている一方で、中学教師の約6割が、教科の時間が減り、基礎的・基本的な内容の学習がおろそかになる、準備が大変などの理由で、なくした方がよいと考えているとの結果が出ました。また、先日発表された国際調査によりますと、我が国の学力は低下傾向にあり、世界トップレベルとは言えない状況であると報告しています。脱ゆとりへの国の方針転換で、総合学習の時間を使い、漢字や計算のドリルをすることがふえたというところもあると聞きます。また、反対に、総合学習の活用で自信を持った子供が自尊感情を育て、自分で本を読んだり、勉強していくこともあるという意見もあります。国が進める学力向上アクションプランの中にも総合的な学習の時間推進事業があります。また、確かな学力を飛躍的に向上させるための総合的施策も考えられているようです。

 そこで、市長のマニフェストにもある学力向上プロジェクトチームの設置に関してですが、総合学習との関係を今後どのように進めていくおつもりなのか、お尋ねいたします。また、元教育長であった市長の、教育とは何か、学力とは何かという哲学をお聞かせください。

 次に、元気高齢者の地域力再生シルバーパワー事業についてであります。

 名古屋市の65歳以上の人口は、平成17年4月現在で39万6600人で、全人口の18%に達しています。また、平均寿命も伸びており、市の平均寿命は、平成15年で男性が78.4歳、女性が84.9歳になっております。高齢者の大勢を占めるのは、おおむね健康、または病気などがあっても日常生活が自立している方たちです。いわゆる元気なお年寄りの方であります。日常生活が自立している方、要介護、要支援でない方は高齢者の全体の85%を占めています。平均寿命が伸び、高齢者がふえ続ける中、社会の第一線を離れた自由な立場で、それまでの知識と経験を生かして豊かで充実した生活を送ることができるように、行政がその環境を整備していくことは重要だと考えます。また、団塊の世代という1947年から1949年の間に出生したベビーブーム世代が、2007年に満60歳に達し、定年を迎えることが、顕著な人口パワーとして社会的にも経済的にも大きな影響力を発揮してきました。

 市長も、高齢者が役立ち感を持って生き生きと暮らせる社会を実現しなくてはならないと言っておられます。世論調査でも、地域での助け合い活動についてどのようにかかわりたいかを尋ねたところ、進んで活動したいという人が4.8%、機会があれば活動したいという人が62.7%あり、約7割の方が何らかの活動にかかわりたいと考えていることがわかりました。そして、高齢者が、今までは福祉の対象と思われることの多かった人たちも、みずから自立や社会参加を通して、それぞれの立場や条件を生かし、地域活動にかかわっていくことが大切なことであると実感します。

 しかし、その反面、現役を退いて第3の人生を始めようと思っても、現実には税の負担を初めとするさまざまな生活の経済負担などが身に迫り、何不自由なく人生を謳歌する余裕すらないのも事実ではないでしょうか。

 そこで、市長の公約にもありますように、団塊の世代の方々を含めた元気高齢者のシルバーパワーをどのように地域力再生へと生かしていかれるのか、具体的にこの施策の構想を市長にお尋ねいたします。

 次に、ポスト万博についてであります。

 連日の報道で皆様御存じのとおり、ただいま日本じゅう、世界じゅうから大変大勢の人々が「愛・地球博」会場及び名古屋市を訪れています。「自然の叡智」のテーマのもと、120カ国以上の国が参加され、人と文化と自然が触れ合う、まさしく地球交流時代を象徴する博覧会であると実感いたします。「愛・地球博」という国家レベルの大プロジェクトをきっかけとして、まさしく市長が、名古屋を大交流拠点として千客万来のまちにしていくと言われた姿を今あらわしていると感じます。しかし、問題は「愛・地球博」閉幕後、いわゆるポスト万博です。万博が終わってからどうするのかということです。今の世界的な交流の萌芽を絶やさず、引き続き大きなうねりに高めていくためには、万博に匹敵するような強力な取り組みや名古屋ならではの魅力が必要であり、それなくしてはとても「潮流」にはなりません。

 先日、国土交通省より出された2005年版観光白書によりますと、2004年の日本に来られた外国人旅行者は約614万人と、初めて600万人を突破したとのことです。さらに、同白書では、2005年の動向について、愛知万博や中部国際空港開港の効果などから700万人の大台に乗るものと予想しています。このように外国人旅行者が急増する中、北側国土交通大臣が、観光は国づくりの重要な柱であると言われており、また、政府においても、観光が今世紀の基幹産業になると見込んでおり、2010年までに外国人観光客を1000万人にふやすことを目標に掲げ、さまざまな施策を展開しています。

 一方、名古屋の観光魅力を伝える催しとして、去る19日に閉幕した新世紀・名古屋城博は大変大きな意義があったと思います。目標の100万人を上回る120万人を超える人が来場し、名古屋の誇り、金のしゃちほこを間近で見てさわれるという大変貴重な体験ができる催しでありました。私も2回行きまして、金しゃちにさわってまいりました。きっと何かよいことがあるような気がしています。名城博は、市民はもとより、国内外の人々に名古屋の観光魅力をわかりやすく伝えるという意味で、大変すばらしい企画であったと考えます。

 そこで、以下の2点について市長にお伺いいたします。

 1点目は、「愛・地球博」が3カ月後に閉幕しますが、その成果を踏まえ、大交流時代を迎える中、人、物、情報、資本が行き交う国際交流拠点を目指す名古屋の都市像をどのように形づくっていかれるおつもりであるのか、お尋ねいたします。

 2点目に、市長は名古屋城博の成功をどのように総括されるのか、また、今後、文化、芸術、歴史など名古屋市のさまざまな観光資源をどのように生かし、観光都市としての魅力を高め、世界にアピールしていかれるお考えか、お尋ねいたします。

 次に、地球温暖化対策の推進についてであります。

 政府は、閣議で、2005年版の環境白書を決定しました。その中で、地球温暖化の原因となる二酸化炭素など温室効果ガスの排出を減らす脱温暖化社会を実現するため、家庭や学校、企業などさまざまな場所での「もったいない」という精神で、環境に配慮した行動ができる人づくりや仕組みづくりを進める活動が重要であるとしています。また、本市においては、本年2月の京都議定書の発効などの社会情勢の変化を踏まえ、現行の地球温暖化防止行動計画の見直しを進めていくとともに、地球温暖化対策推進本部を設置し、全庁的な取り組みを推進していくとのことです。

 二酸化炭素の排出量削減のために、市民意識をどのように行動に結びつけていくかが大きな課題であり、本市では6月4日から9月25日まで、「220万市民の「もういちど!」大作戦」を実施しています。冷房を1度弱めたり、レジ袋を断ったり、自転車で出かけたりなど、6項目の行動から3項目以上を実践すると150グラムの二酸化炭素を減らすことができるとのことです。そして、その参加者数に応じて苗木を植樹するという試みです。あのごみ減量に取り組んだ市民に、もう一度CO2とごみを減らして地球温暖化防止に取り組んでもらうものです。

 CO2削減に関心がある人でも、何をしたらよいか、また、具体的にどのようなことをすることがCO2削減につながるのかよくわからないとか、その効果がどれくらいなのか実感できないなどの声があります。こういった方々に対して、もっと「220万市民の「もういちど!」大作戦」を大いに宣伝し、実践に移していただくべきだと思います。

 このように市民の一人一人の良心に頼り、啓発や仕組みづくりをしていくことも大切ですが、将来にわたりCO2を削減していくためには、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会経済システムやライフスタイルを見直し、市民一人一人が省エネルギーに努めていくだけではなく、石油や石炭などの化石燃料の代替として自然の力を利用したり、今まで使われずに捨てられていたエネルギーを有効に使うなど、いわゆる新エネルギーを導入していくことも温暖化対策として大変有効であり、重要であると考えております。この新エネルギーについては、昨今技術革新が進み、例えば、守山区の志段味循環型モデル住宅においては、風力発電や太陽光発電システムや燃料電池などの自然エネルギー、新エネルギーの活用による住宅に体験入居する取り組みを行っております。

 そこで環境局長にお伺いいたします。二酸化炭素の削減のためには、普及啓発の積極的な展開とあわせて、本市が燃料電池などの最新環境技術を新エネルギーとして率先して導入したり、家庭、オフィス、工場等へ新エネルギーの導入促進を図っていくことが今後の行政の大きな役割ではないかと考えますが、本市として、二酸化炭素削減に有効な新エネルギーの導入について、どのように拡大を図っていくお考えなのか、お伺いいたします。

 最後に、市立大学の独立行政法人化についてお伺いいたします。

 市立大学の定款案によれば、学長が理事長となるので、法人化後は大学の運営・経営という視点が大変重要になってくることとなり、学長・理事長の果たす役割は非常に重要であると考えます。また、学長・理事長といえば、その大学のシンボル的な存在であり、大学のイメージに大きな影響を与えるものと感じます。

 そこで、法人化後の学長・理事長を選考する場合には、どこに重点を置いて選考していくことになるのか、市長にお尋ねをいたします。

 また、定款案によると、学長となる理事長のほかに、役員として副理事長、理事を置くほか、大学法人の組織として役員会、経営審議会、教育研究審議会を置くこととされていますが、開かれた大学運営の観点から、どのように外部の意見を取り入れようとしているのか、市長にお伺いをいたします。

 そして、少子化の進展による大学全入時代の到来に備え、国公私立のすべての大学が特色ある大学づくり、魅力ある大学づくりに邁進しているところでありますが、名古屋市立大学はこのような特色づくり、魅力づくりに努力をされているのでしょうか。こうした激化する大学間競争の中にあって、名古屋市立大学が市民のための大学として、名古屋市が設置するにふさわしい大学として今後生き残っていくためには、法人化を契機として、特色ある大学づくり、特徴ある大学づくりをどのように進めていこうとされているのか、市立大学事務局長にお伺いをいたしまして、第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎市長(松原武久君) 私が言いました大きな耳を持った小さな市役所に関しまして、行財政改革の取り組み以下、あるいは小さな市役所での公約の実現等についてお尋ねをいただきました。

 市政運営に当たりましては、簡素、身近、透明、迅速を基本といたしまして、常に市民の目線に立って市民の満足度を高めてまいりたいと考えております。そのためには、市民ニーズをしっかりと把握し、市民の皆様とともに市政を進めることで、よりよいサービスをより多く提供できるよう行財政改革に取り組むことが重要であると認識をいたしております。

 限られた財源の中で市民の期待に十分にこたえていくためには、未来の名古屋をしっかりと見据えまして、施策の選択と集中を図っていく必要があるわけでございます。このため、市民との協働をより一層進めることはもとより、民間にできることは民間に任せ、民の力を積極的に活用し、これまで以上に行政運営の効率化、スリム化を図ってまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、小さな市役所で公約をどのように実現するかということでございますが、市民の皆様にお約束いたしました200の項目は、市政の継続の重要性を念頭に置きながら、進めるべき事柄にめり張りをつけて提示をさせていただいたものでございます。また、真の地方分権を確立するために行財政改革の推進を進めることもうたっているわけでございます。

 財政状況が極めて厳しい中で、ただ漫然と取り組みを進めていては200項目の実現は困難なものになると考えております。お約束したことを実現するためには、一方で厳しい行財政改革を進めることが必要不可欠だと考えておるところでございます。さらに、具体的に、実施計画や毎年度の予算などの行政ベースに落とし込んでいくことによりまして実現をしてまいりたいというふうに考えております。そのためにも、18年度に行う第3次実施計画の策定の準備といたしまして、この夏にも「名古屋の将来を語る懇談会」を開催いたしまして、有識者による課題整理をいただく予定でございます。

 また、第3次実施計画の策定に当たりましては、大きな耳を持つ市役所といたしましてタウンミーティングを開催し、市民の皆さんの意見に十分耳を傾けて策定をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、受益者負担についてお尋ねをいただきました。

 受益者負担と申しますのは、特定の利用者がサービスを受ける場合に、利用する人と利用しない人との負担の公平の観点から、その利用者に施設の維持管理等にかかる経費について、一定の費用負担を求めるものでございます。この受益者負担の適正化を図るために、公の施設の利用料について、それぞれの施設への公的関与のあり方、民間や他都市の類似施設の状況などを総合的に勘案いたしまして、市民に理解の得られるような全市的な統一的基準を作成する必要があると考えているところでございます。

 受益者負担のあり方研究会の報告書では、具体的な施設の位置づけを、施設の性格に応じ公的関与の度合いと収益性の二つの基準をもとに設定をいたしております。議員御指摘の文化施設につきましては、この二つの基準ではいずれも中位に位置づけられておりまして、公費負担と受益者負担の割合は50対50になっております。今後作成する統一基準では、パブリックコメントを活用するなどして、市民の皆様や議会の皆様の御意見を伺いながら決定をしていきたいと考えております。

 こうした施設の性格などに応じた負担割合とは別の課題といたしまして、子供料金や高齢者の減額、免除の取り扱いがございます。現在でも、例えば、学校行事で施設を利用する場合は無料としておりますが、先日行った市民アンケートでは、少子・高齢化の進展という社会情勢を踏まえ、子供料金についてはできる限り負担の軽減を図り、一方、高齢者には一定の負担をお願いすべきだという意見が寄せられております。今後とも、こうした市民の声や議会の皆様の意見を踏まえまして慎重に検討してまいりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。

 次に、子育て支援につきまして、次世代育成支援局の設置、それにかける私の意気込み、及び新しい局の局長の人物像等についてお尋ねをいただきました。

 次世代育成支援は一刻の猶予も許されない緊急課題でございまして、真に実効性のある組織体制とするためには、次世代育成支援を総合的かつ機動的に推進することができる新しい局の設置が不可欠であると考えております。新しい局では、子育て支援にとどまらず、教育や福祉など、より広い次世代育成の視点から、名古屋の将来を担う子供たちにかかわるさまざまな課題に総合的に取り組んでいける、そんな局にしてまいりたいと考えております。私は、こうした取り組みを進めることによりまして、名古屋が子供や子育て家庭に思いやりのある優しいまちだと言われるように努めてまいりたいというふうに考えております。

 新しい局の局長として、女性または外部から人材を登用することについてのお尋ねをいただきました、

 私といたしましては、新しい局の局長には、次世代育成を総合的、機動的に推進するに当たってのリーダーシップを発揮できるような方が望ましいと考えております。具体的には、局の組織、事業の中身、取り組みのスケジュール等を考える中で今後検討してまいりたいというふうに考えております。

 次に、地域における子育て支援策についてお尋ねをいただきました。

 子育てのネットワークが充実している地域では出生率が高い、こういう事実がございます。本市は、今年3月、子育て支援策のもう一段の取り組みといたしまして、名古屋市次世代育成行動計画を策定いたしまして、地域において子供や子育て家庭を支援するためのネットワークづくりを進めることといたしました。核家族化の進行、あるいは隣近所の関係が希薄になりつつある中で、これからのまちづくりには、地域に住む人々がお互いに気にかけ、声をかけ合って自然に手助けできる共助にあふれた地域社会の実現が求められております。子供や子育て家庭の支援を進めるに当たりましても、地域社会が一体感を持って、ともに次代の子供を育てていこうという力を高めていくことが必要であると考えております。

 その具体的な進め方でございますけれども、社会全体で子育てを支援していくという計画策定の趣旨や事業内容を知っていただくことが何よりの啓発であるというふうに考えております。各種の会議、あるいはイベントなど、さまざまな機会をとらえて計画の周知に努めてまいりたいと思っております。計画に掲げました110の重点事業すべてを進めていくことで、子育て家庭の仲間づくりだけでなく、高齢者や若者も含め、あらゆる世代のつながりをつくっていくことができ、それにより思いやり、優しさに満ちた地域となることを期待いたしております。私は、次代の名古屋を築いていく子供たちや子育て家庭を応援するという機運を盛り上げまして、子育てするなら名古屋でと胸を張って言えるようなまちにしてまいりたいというふうに思っております。

 次に、学力向上プロジェクトチームの設置についてお尋ねをいただきました。

 その中で、教育とは、学力とは。おまえさんの考えを語れということでございます。教育とは、私は、夢と希望を持って主体的に社会に参加するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための能力や態度、すなわち、人間力を育てることと考えております。そうした能力の大切な一つとしての学力は、学習して得た知識、技能と交流や体験を通して得た体験知が相まって形成されるものであるというふうに考えております。

 議員御指摘の総合的な学習の時間につきまして、授業が単に楽しいだけで終わるのではなくて、座学で得た知識と体験知が相互に還流する場となることが必要であると考えております。私は、この総合学習の時間が設定された当初から、プログラムの問題だということを申しておりました。それをつくり上げるのに、例えば中学校の先生はその準備がとても大変だということで、教育にかける入力と出力の関係で言って、入力にかける割合に対して出力が少ないという失望感を持っておられる部分がある。家庭の親御さんたちにしてみれば、その分子供が生き生きと参加しているのでよかったと、こういう評価をしておられると、こんなふうに思っております。いずれもプログラムの問題で、いろいろ試行錯誤したことが徒労感を感じておられる先生もある、こんなふうに私は今思っておるところでございます。

 が、名古屋のごみの減量が達成できたのは、子供たちが、ある面環境学習の中で学んだことを身近な生活の場で生かしたことが大きな力となっておるわけでございまして、これは本当に名古屋の総合学習及び学校教育の大きな力であったと私は思っております。また、最近、小中学生が万博会場で外国の人々と生き生きと交流している様子を新聞などでたびたび目にいたしますが、これも国際理解教育で学んだことが実際の場面で生かされておるというふうに思っております。

 このように、学んだことが確実に力になっているかどうかといった視点で、総合的学習の時間のあり方についても、学力向上プロジェクトチームの中で、幅広い分野の皆様に御議論していただけるものと考えているところでございます。私は、土曜日や夏休みの使い方も含めて、いろいろ工夫を凝らしてもらうことが大変必要であるというふうに今思っているところでございます。

 次に、元気高齢者の地域力再生シルバーパワー事業についてのお尋ねをいただきました。

 団塊の世代は、戦後の我が国の社会、経済、流行などのあらゆる側面において大きな影響を与えてきた世代でございました。今後活動的なシニアとして、高齢者の生き方や価値観に大きな変化をもたらすのではないかと私は思っております。これからの名古屋に活力をもたらし、地域力再生のかぎとなるのは、今後定年を迎えることとなる団塊の世代を初めとした元気で健康なシルバー世代でございまして、本市では、このシルバーパワーに注目して地域力の再生を図っていきたいと考えております。

 具体的な証左といたしまして、例えば高年大学鯱城学園というのがあるわけでございますが、あそこの卒業生のシルバーパワーというのは大変すごいものでございまして、本当に生き生きといろいろなところで活動しておっていただける。もちろん自分たちの楽しみも主にやっておられますけれども、生き生きとして活動しておられる姿というものは今後の名古屋の一つの方向性を示すものではないかと私は思っております。

 私は、高齢者の方々が生き生きと役立ち感を持って地域社会で活動していただくための仕掛けづくり、きっかけづくりを進めたいという思いから、地域力再生シルバーパワー事業というのを掲げたわけでございます。失われたきずなをシルバー世代の力によって取り戻し、地域力を再生していくためには、幾つかの仕掛けと仕組みが必要であると考えております。

 一つには、団塊の世代を初めとする今後のシルバー世代の方々が、第2の人生の生き方を探るための情報提供機能や再学習の機会を提供する仕掛けだと思っております。二つ目には、シルバー世代の方々の旺盛な社会参加の意欲であるとか、あるいは長年にわたって培われた知識、経験を、例えば、地域でのさまざまな援助を求めている高齢者や障害者、子育て世代の方たちの福祉ニーズに結びつける仕組みづくりが必要であるというふうに考えております。

 今後は、高齢者の生き方と生きがいに配慮しながら、こうした仕掛けと仕組みづくりを進めることによりまして、元気で意欲的な高齢者の方々の力を生かしてまいりたいというふうに思います。そして、地域で助け合う共助に支えられた、将来にわたって安心して暮らせる安全で快適なまちを実現してまいりたいというふうに思っております。

 次に、ポスト万博に関し、大交流時代における名古屋の都市像についてお尋ねをいただきました。

 「愛・地球博」は、我々に環境の世紀の幕あけを実感させるとともに、120を超える国や国際機関がそれぞれの文化、伝統を表現し、大交流時代の幕あけを感じさせてくれました。これからの大交流時代におきましては、都市の個性、魅力によって集客力を高めることが大切でございまして、また、都市魅力の向上は、同時に人材の吸引力も高めまして、物づくり産業における中枢機能の強化にもつながるものと考えております。これらが相まって都市の活力や雇用を支えることができるのではないかと存じます。

 こうした中で、名古屋ならではの千客万来のまちを形づくっていくためには、全国の注目が集まっているこの千載一遇の機会をとらえまして、名古屋の個性を発信することが必要であると考えておりまして、とりわけ武家文化であるとか、物づくり文化の拠点づくりに力を入れてまいりたいと考えております。同時に、堀川をきれいにすること、東山の広大な森を憩いの森にすること、地域ごとの身近な自然を感じさせる、そういう地域にしていくこと、そして、地域ごとの伝統や文化を生かして、住む人、訪れる人、働く人すべてにわたって味わい深いまちとなるように努力してまいりたいというふうに思います。

 そして、ポスト万博について、観光都市としての魅力づくりについてお尋ねをいただきました。

 その中で、名城博の総括といったことでお尋ねをいただきました。名城博は、御承知のように、目標を大きく上回る120万もの人にお越しいただき、大盛況のうちに終えることができました。途中でNHKのテレビで放映されたこともございまして、名古屋城について、名古屋の人も新たにまた新しい知識を得て、名古屋城とはそんなにすごいものであったのか、あるいは、そんなに多くの人の力によって再建されたんだということを新たに知った方も多くございました。その放映後、本当に多くの人がおいでになりまして、最終日には5万人もの人がお越しいただいたわけでございます。

 私は、この名城博を開催したことによりまして、金しゃちがマスコミで全国的に取り上げられまして、名古屋といえば名古屋城と金しゃちというイメージが定着をし、また、同時に、その中の障壁画や本丸御殿のすばらしさへの関心も高まったことと思います。名古屋の近世武家文化の奥深さをアピールする、大交流時代の幕あけにふさわしい事業であったと考えております。博覧会場で会いました外国の指導者の方が私に、おまえさんはあのお城の中に住んどるかと聞いた方もございました。お城といったものが大変認識をされたんだなと、そのとき思ったわけでございます。いやいや、あれは人の住めるようなものではございませんと言っておきましたけれども、外国の人から見れば、あそこに住んどるものというふうに思った方もあったようでございます。

 今後は、名城博の盛り上がりを本丸御殿の復元につなげるとともに、400年の歴史に基づく近世武家文化に加えまして、都心の商業施設のにぎわいや音楽、演劇を初めとする文化芸術イベントなど、名古屋ならではの生き生きとしたまちの魅力を積極的にPRし、国内外から引き続き多くの観光客にお越しいただけるように努めてまいりたいと考えております。

 最後に、市立大学の独立行政法人化についてのお尋ねをいただきました。

 その中で、学長の選考、外部意見の反映についてお尋ねをいただきました。

 公立大学法人名古屋市立大学の理事長は、定款案では、教育研究と大学運営との両面にわたり迅速な意思決定を図っていくために市立大学の学長を兼ねることとしております。理事長の選考に当たりましては、大学本来の目的である教育研究活動の一層の活性化を図ることができる人材であることに加えまして、さらに法人としての業務運営や財務改善など、大学法人の運営全般にわたってリーダーシップが発揮できる人材が望ましいものと考えております。

 外部意見の反映についてでございますが、公立大学法人を運営していくに当たりましては、開かれた大学運営という視点は大変重要でございまして、大学外からの意見を積極的に取り入れ、大学運営に反映していくことが必要であると考えております。定款案では、法人の役員である理事の任命に当たりましては、法人の教職員以外のいわゆる学外者を含むようにしなければならないと定められたほか、法人の経営に関する重要事項を審議する経営審議会の委員についても、その2分の1以上は学外者としなければならないものとしたところでございます。さらに、教員を中心に構成される教育研究審議会におきましても、学外者を参画できるようにしており、できる限り外部の意見を大学法人の運営に反映させていきたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。



◎環境局長(大井治夫君) 地球温暖化対策の推進につきまして、特に新エネルギーの導入についてお尋ねをいただきました。

 御指摘のように、本年2月に京都議定書が発効したところでございますが、我が国の温室効果ガスの排出量を、基準年でございます1990年と比較いたしますと、6%削減するという、こういう目標が立てられておりますが、国全体では8%の増加という状況になっておりまして、これまで以上に効果的で確実な温暖化対策が求められているところでございます。一方、本市でございますが、2010年までにこの排出量を10%削減するという独自の目標に対しまして、この市域における二酸化炭素の排出量は、現状では0.6%の減少という状況になってございます。

 こういったような状況の中で、石油などの化石燃料の使用を抑制するため、太陽光などの自然エネルギーを利用した発電、あるいは実用化段階を迎えつつあります燃料電池などの新エネルギーの導入は、CO2の削減に有効であるというふうに考えております。こうしたことから、これまでも本市では、平成10年度から住宅用太陽光発電システムの設置費補助事業を実施いたしますとともに、本市施設への太陽光発電システムの導入やごみの焼却に伴って発生いたします熱エネルギーを利用して廃棄物発電を行ってきております。

 本年度は、さらに「愛・地球博」に出展されております環境技術を積極的に活用していくため、技術革新によりまして今後の普及が期待できます地球温暖化対策に効果がある新たな環境技術をテーマに、最新環境技術研究会を設置いたしまして、企業の方にも参加を呼びかけて、本市施策・事業への導入の可能性を現在検討しているところでございます。この研究会の成果も踏まえまして、率先して新エネルギーの導入に努めますとともに、市民、事業者の方に普及するための効果的な施策につきましても鋭意検討してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



◎市立大学事務局長(尾崎憲三君) 市立大学の独立行政法人化に当たりまして、特色ある大学づくりをどう進めていくか、こういった御質問をいただきました。

 名古屋市立大学は、医学、薬学、看護学という健康、福祉に関する分野に加えまして、経済学、芸術工学などの多彩な分野をそろえた大学として発展をしてまいりました。こうした特性を最大限に活用いたしまして、医学、薬学等の基礎・応用研究の推進から年金・社会保障制度、健康づくりやユニバーサルデザインの研究など、さまざまな分野にわたる、市民の健康、福祉の向上に資する研究を推進していくことが大学の特色づくりにつながるものと考えております。

 また、定款案でお示しいたしておりますように、公立大学法人として広く市民と連携をし、協働することを通しまして地域社会及び国際社会にその成果の還元を図ることも重要でございまして、名古屋のまちづくりや産業の振興、次世代育成の支援など、この地域が抱えますさまざまな課題の解決に向け、積極的に貢献していくことも特色づくりの一つであると考えております。

 今後、独立行政法人化の作業を進めるに当たりましては、6年間にわたって法人が達成すべき業務運営に関する中期目標を定め、公表しなければならないものとされております。この中期目標は、今年度中にも広く市民や議会の皆様方の御意見も承りながら策定を進めてまいりますが、その中におきまして、名古屋市が設置する公立大学法人としてふさわしい特色、個性が出せるよう努めてまいる所存でございますので、御理解賜りたいと存じます。



◆(三輪芳裕君) それぞれ御答弁、ありがとうございました。市長のこれからの4年間にかける意気込みが伝わってまいりました。しかし、どうか言葉だけではなくて、本当に実際に市民にとって何がよいのか、また、何が必要なのかをしっかりと見据えてかじ取りをしていただきたいと思います。この前の所信表明の中でも市長が言われたように、緊張感を保ち続けていただきまして、この4年間で歴史に残る仕事をされるように御期待いたします。

 子供からお年寄りまで安心して快適に生活できるように、また、喜びと幸福を感じる名古屋市にしていただけるように強く要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(加藤武夫君) 次に、村瀬たつじ君にお許しいたします。

     〔村瀬たつじ君登壇〕

     〔副議長退席、議長着席〕



◆(村瀬たつじ君) 私は、日本共産党名古屋市議団を代表して松原市長並びに関係局長に質問をいたします。

 4月の市長選挙で、松原市長の得票は有権者の19%にとどまりました。しかも、有権者の70%以上が選挙に参加されませんでした。松原市長はこの結果を重く受けとめて、市民、とりわけ弱者の切実な願いに思いをはせた市政運営をされますよう、最初に求めておきたいと思います。

 今回の市長選挙は当初、際立った争点はないとか、相乗り市政で盛り上がりに欠けると言われながらも、万博後の市政運営のあり方について熱い論戦が繰り広げられました。市長は選挙中の論戦でも、今議会の所信表明でも、ポスト万博として大交流と環境という二つの潮流を挙げています。確かに環境問題は今後ますます重要になるでしょう。しかし、大交流というのは、市民が切実に求めていることでしょうか。むしろ市長選挙では、「ポスト万博は市民の暮らし」の声が広がり、新聞などの調査でも、市民が求める市の施策の第1は福祉の充実であることが明らかとなりました。

 私は、松原市長に対し、まず、市長選の中で明らかとなった市民にとって緊急で切実な要求を実現して、自治体本来の役割を果たされるよう、3点に絞って、以下質問するものであります。

 第1は、小中学生の医療費無料化の拡大についてであります。

 今小中学生のアトピーやアレルギーが大幅にふえ、厚生労働省の調査でも、乳幼児に比べ小学生の症状が重いとの結果が出されており、インフルエンザやけが、虫歯の治療など医療費を中学卒業まで無料にしてほしいという市民の願いは切実であり、お医者さんたちも要求をされています。松原市長のマニフェストにも、子供医療費無料化の拡大を掲げられました。報道によると、選挙戦の中で松原市長は、医療費無料化は何歳くらいまでを考えていますかと問われ、小学校3年生までぐらいかなと新聞で答えておられます。

 子育て支援策の拡充は、差し迫った市民の願う緊急課題であり、中でも医療費無料化の拡大は、子供の健やかな発育になくてはならないものです。愛知県下では、小学校入学前まで所得制限なしで大半の市町村で実施され、東京都23区では小学校入学まで全区が所得制限を撤廃し、10区では小学校6年生や中学3年生まで対象が広がるなど、全国的には子供たちの医療費無料化の拡大が急速に進んでいます。

 市長、なぜ小学校3年生までですか。市長はマニフェストで、子育て支援の推進のために子供の医療費無料化を拡大しますと言われていますが、小学校3年生まででなく、小学校卒業、さらには中学校卒業まで対象を拡大し、あわせて所得制限の撤廃を求めるものですが、市長の見解をお聞きいたします。

 第2は、小中学校での30人学級の実施です。

 30人学級について、今大きな変化が見られます。文部科学省は少人数学級の意義を認め、中央教育審議会で少人数学級実施についての検討を始めました。その中で文部科学省の示した調査結果が示され、少人数指導や習熟度別授業に取り組む学校のほぼすべてが、学力が向上したなどの効果が見られたものの、8割以上の小学校と中学校が、学級編制の人数を引き下げた方が効果的と答えたというのであります。40人学級より30人程度の学級がやりやすい。少人数学級は不登校の減少、学力の向上、子供に落ちつきが生まれたなど、少人数学級を導入すべきとする意見が圧倒的多数となり、来年度から少人数学級に踏み出すことを求める声が強かったと言われています。

 名古屋市においては、30人学級の効果を認め、小学校1年生に続き、今年度2年生の30人学級を16校で行い、3年間をめどに全校実施の予定です。しかし、松原市長は選挙戦の中で、全学年での30人学級は「人的、法的、経済的に難しい」とされています。これも新聞報道であります。国の予算を初め、教員をふやす問題、教室の不足の問題など解決すべき点が幾つかありますが、国の流れは、来年度から少人数学級実施へと動き出しています。市として、率先して中学校まで含めた全学年での30人学級、少人数学級を段階的に実施する計画を策定し、実施に踏み出すよう市長の決断を求めますので、お答えください。

 第3は、高齢者の医療費助成の充実です。

 松原市政の2期目の4年間は、高齢者福祉の後退に次ぐ後退でした。中でも、対象者や押しつけられた負担額の多いことで高齢者の怒りを招いたのは高齢者医療費助成、すなわち福祉給付金の大改悪でありました。医療費が無料となっていた約10万人のうち、8万人の高齢者が毎回医療費を払わされることとなりました。医療費が無料となっていた住民税非課税世帯高齢者の国民年金受給者の年金額は月額4万円以下が大半であり、そこから介護保険料も天引きされています。病院に行けない、回数を減らしたという声も上がっています。長寿社会のもとで、高齢者の命と健康のために福祉給付金制度をもとに戻すべきです。せめて一定額以下の低所得者には福祉給付金を復活させることを求めますが、いかがでしょうか、市長の見解をお聞きいたします。

 2番目の質問は、名食社長の逮捕、起訴についての質問です。

 第1は、名食に対する指導監督責任です。

 フジチクグループの不正事件は、BSE牛肉買い上げ偽装に続いて違法な資産隠し、さらに輸入豚肉関税の脱税と、とどまるところがありません。これまで我が党は、牛肉偽装事件や営業権譲渡にかかわる疑惑を追及し、その真相解明を求めてきました。藤村芳治容疑者に続いて、名食の代表取締役の藤村勲容疑者が逮捕、起訴されました。名食は本市が出資している外郭団体であり、市長も昨年11月の私の質問に対する答弁で認めていたように、本市の指導監督責任は重大であります。市長はこれまでBSE対策の疑惑について、国が業界団体に行った事業であり、知る立場にはないと全く関係ないという態度をとられてきました。名食がこのような事件を引き起こしたのは、市長初め本市が名食に対する指導監督責任を十分果たしてこなかったからではないでしょうか、市長の見解をお聞きいたします。

 第2は、名古屋市と名食、フジチクグループの関係です。

 藤村芳治被告らの裁判における検察冒頭陳述では、フジチクグループは2000年当時、金融機関などからの借入金総額が500億円を超えて、債務超過の状態にあり、グループ傘下各社も売り上げが低迷し、金融機関から新しく融資を受けることもできず、資金調達に窮して深刻な経営危機に陥っていたと述べています。2000年当時といえば、例の黒塗りの議事録として有名になった、愛食からの営業権譲渡の検討委員会が開かれていたときであり、フジチクが資金繰りに困っていたときです。さらに陳述では、債務超過の原因は、本業の低迷に加え、開発したゴルフ場の造成、開発に関係して150億円を超える融資を受けたことなどにあったが、その実態を隠して、同社の資産状態などを良好に見せかけ、多額の架空売買を計上する一方、多額の粉飾した財務関係書類を金融機関に提出していたと冒頭陳述ではしています。

 愛食の卸売営業権の評価は、このような多額な架空売り上げによる粉飾のもとでなされたものであり、名食への59億円の営業権譲渡価格が適切な評価だったとはとても言えないのではないでしょうか。加えて名食は、愛食から食肉卸売業務を引き継いだことにより、フジチクグループの事実上傘下に組み込まれました。まさにフジチクグループが名食を乗っ取り、名食を舞台にして名古屋市がフジチクグループの食い物にされていたのが実態ではありませんか。市長の見解をお聞きします。

 3番目の質問は、橋梁談合と名古屋高速道路についてです。

 橋梁談合は、国土交通省が発注する鋼鉄製橋梁工事について長年談合を繰り返してきたとして公正取引委員会が告発し、今捜査が進められています。これはK会とA会の二つの談合組織に加盟する49社会社がなくなって今は47社になっていますが、これが受注調整を行ってきたものですが、国土交通省発注の工事だけでなく、日本道路公団や東京都発注工事でも談合が行われてきたと言われています。名古屋市や名古屋高速道路についてはどうでしょうか。

 我が党の調査によれば、名古屋高速道路公社が発注した1998年度から2004年度の鋼鉄製橋梁の工事入札、これは高速道路の高架道路の本体である上部工事ですが、工事は40件あり、一、二の例外を除いて、そのほとんどが談合組織加盟の49社によるJVで独占されています。特に1998年度から2002年度までは完全に49社で独占され、その間の落札率は97.5%と異常な高落札となっています。果たして談合はなかったか疑われます。鋼鉄橋梁工事は1件当たり30億円から40億円という高額な契約であり、7年間の契約合計額は1300億円にも上ります。談合によって高落札が続いていたとすれば、その損害は道路公社だけでなく、公社に出資している名古屋市民の税金をむだ遣いしたことになり、日本一高い高速道路料金として市民の負担増にもなっています。

 そこで質問をいたします。

 第1に、市長は名古屋高速道路公社が鋼鉄橋梁工事発注にかかわる談合の有無を調査し、結果を明らかにするよう指導すべきではありませんか、市長の見解をお聞きします。

 第2は、談合会社による政治資金パーティー券購入問題についてです。談合参加の各社から、自民党の国民政治協会などへの政治献金が問題になっています。市会議員にも談合組織参加会社から多額の献金を受けている議員がいます。松原市長も、2001年の市長選を前にした政治資金集めパーティーでは、今回の橋梁談合で起訴された日本車輌製造株式会社に30万円のパーティー券を購入してもらっています。

 そこで市長にお聞きします。市長は、今回の市長選前にも政治資金パーティーを行われましたが、株式会社日本車輌製造など談合組織加盟会社によるパーティー券の購入を受けておられたでしょうか、お聞きいたします。

 4番目の質問は、指定管理者選定についてです。

 指定管理者制度について、我が党は、住民福祉の増進を目的とする公の施設の管理を営利企業にも拡大するものであり、営利を追求する民間企業に公の施設の管理委託を拡大することは、本市、ひいては公の責任を後退させ、市民利用を狭めるという問題を指摘してまいりました。今回、指定管理者にかかわり29もの条例改正案が提出されています。この中で指定管理者の選定に当たり、公募によるものと公募によらないものがあります。公募によらず指定管理者を選定する考え方は今回が初めてではないでしょうか。

 公の施設といっても、目的や性格はさまざまであり、それぞれの施設に見合った方針を立てるのは必要でしょう。しかしながら、従来は公募のみで指定管理者を選定していたものを非公募でも選定するということであれば、その選定基準を設ける必要があるのではないでしょうか、総務局長にお聞きいたします。

 5番目の質問は、名古屋市立大学の独立行政法人化についてであります。

 名古屋市立大学は、医学部、薬学部を初め6学部1センターから成る総合大学として成長し、現在では公立大学の中でも有数の規模となり、地域の学術研究の中核として大きな役割を担ってまいりました。今回条例提案されていますが、法人化されると、経費は名古屋市にかわり法人の責任となります。いち早く独立行政法人化された国立大学などのお話を伺いますと、運営費交付金や大学授業料だけでは大学経営はとても苦しいのが現状で、研究の自由がなくなったとか、あるいは施設の改善がおぼつかない、職員は多忙となり、心の病にかかる職員が急増しているなどの弊害が生まれているとお聞きしています。

 そこで質問いたします。

 第1に、独立行政法人化となると、いわば営利が追求されるために効率的な経営が優先され、教養教育や研究、地域への貢献などが低下しないでしょうか、市長にお聞きいたします。

 第2に、自治体の首長が大学の目標を定め、その達成業績を、行政機関に置く委員会が評価するなど、教育研究が首長の意向に左右されるようになり、大学の自主性が損なわれるおそれはないでしょうか、市立大学事務局長にお聞きいたします。

 6番目の質問は、靖国神社参拝問題と歴史教科書についてであります。

 第1に、小泉首相の靖国神社参拝に対する市長の見解と対応について質問します。

 靖国神社は、戦争を始めた人たちを神様として祭ってある神社です。これは、行けばだれでも無料でもらえる靖国神社のリーフレットであります。ここにはA級戦犯について、戦後、日本と戦った連合軍の、形ばかりの裁判によって一方的に戦争犯罪人というぬれぎぬを着せられ、無残にも生命を絶たれた方々、これらの方々を昭和殉難者とお呼びして、すべて神様としてお祭りしていると説明しています。要するに、日本に戦争犯罪などなかった、敵である連合軍が一方的に押しつけたぬれぎぬだと、その立場でA級戦犯を神様として祭ったというのが靖国神社の立場なのであります。

 ここに首相が参拝することは、日本政府として日本の戦争は正しかったという靖国神社の歴史観にお墨つきを与えるものであります。しかも靖国神社は、こういう歴史観に日本全体を塗りかえようとしている運動体でもあります。ここに中国や韓国を初めとするアジア各国の大きな批判があり、外交問題に発展しているのであります。名古屋市は、中国南京市と友好都市であり、この問題は特に重要であります。市長は、小泉首相の靖国神社への参拝問題をどうお考えでしょうか。参拝は取りやめるべきとは思われませんか。市長の見解をお聞きいたします。

 第2に、歴史教科書についてお聞きいたします。

 靖国神社と同じ主張をしているのが新しい歴史教科書をつくる会、扶桑社の歴史・公民教科書であります。私も、この歴史教科書を読みました。驚いたことに、あの中国に対する全面戦争を一言も侵略とは言っていません。そして、日中戦争の開戦の原因が中国側にあったように描き、南京大虐殺についても疑問視した記述があります。他の7社の教科書ではこのような表現はありません。1941年以後の対米戦争についても、タイトルを大東亜戦争という、戦前の政府と軍部の戦争観に立った呼び方に固執し、日本の自存自衛のための戦争であると宣言したとしています。これらは、小泉首相が4月にアジア・アフリカ首脳会議で述べた、植民地支配と侵略を心から反省するという立場とは全く逆のものであります。

 名古屋市は、南京大虐殺があった中国南京市と友好都市となっていますが、これはアジア諸国の都市との友好関係に影を落とすものでもあります。このように侵略戦争を正しい戦争に置きかえ、歴史の真実に相反することを教え込もうとする教科書で子供を教育することは日本の将来を誤ることとなるでしょう。私は、このような教科書を検定合格させたことは間違いであり、採択すべきでないと考えています。市長は、つくる会の教科書についてどんな認識をお持ちでしょうか、お聞きしまして、私の1回目の質問といたします。(拍手)



◎市長(松原武久君) 緊急で切実な市民要求に関しまして3点お尋ねをいただきました。

 まず、小中学生の医療費無料化の拡大についてのお尋ねでございます。

 小学生の医療費助成はぜひとも実現したい重要な施策のうちの一つでございまして、このことにより子育て世帯の経済的負担の軽減を図ってまいりたいと考えているところでございます。しかしながら、小学生医療費助成制度の創設につきましては多額の経費増が見込まれます。一方、本市は第2次行財政改革計画を実行中の厳しい財政状況にございます。さらに、国の三位一体改革の行方もいまだ明らかでない、こういう状況がございます。これらのことを考慮しながら、他の子育て施策との整合を図りながら、制度の実現に向けて今後検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。

 2点目でございます。小中学校での30人学級の実施についてでございます。

 本市では、入門期に当たる小学校1・2年生におきまして、学校生活への適応を図るために、30人学級を他の政令指定都市に先駆けて導入したところでございます。小学校の3年生以上につきましては、それぞれの発達段階に合わせまして、時には大勢の集団で切磋琢磨したり、時には小集団で基礎・基本を確実に身につけるための指導が必要ではないかと考えているわけでございます。現在、平成19年度を目途に、小学校2年生での30人学級を全校実施できるよう条件整備を進めているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 3点目に、高齢者の医療費助成の充実に関してでございます。

 福祉給付金につきましては、平成14年度の行政評価及び平成15年2月の社会福祉審議会の意見具申におきまして、対象者の範囲について見直しの検討が必要とされたことから、今後の高齢者の増加や本市の厳しい財政状況等を踏まえ、将来的にも持続可能な制度とするために平成15年8月に見直しを実施したものでございます。

 見直し後におきましても、寝たきり、認知症の方に対しましては、県制度を上回る内容で助成をいたしておりまして、他の指定都市と比較いたしましてもなお高い水準にあるものと考えております。議員御指摘のような対象者の復元は困難と考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、名食社長の逮捕、起訴に関連して2点御質問をいただきました。

 私の名食に対する指導監督責任についてのお尋ねでございますが、本市が株式の45%を出資する名古屋食肉市場株式会社の前代表取締役社長が逮捕、起訴されたことはまことに残念であり、遺憾であります。今後は裁判の経過を慎重に見守ってまいりたいと存じます。

 今回の事案を受けまして、本市といたしましても、名古屋食肉市場株式会社の取締役の一斉改選に当たりまして、筆頭株主といたしまして、他の株主と協議の上、経営陣の刷新を図ったところでございます。今後とも必要に応じて、食肉の安定供給を目的とした支援や指導を行ってまいりたいと考えているところでございます。

 次に、名古屋市と名食、フジチクグループとの関係ということでのお尋ねでございます。

 同様のお尋ねを昨年の11月の定例会でもいただきました。その際にもお答えをさせていただきましたが、本市が取り組む事務事業は、市民の負託を受けて実施をするものでございまして、その遂行に当たりまして公正に行うことは私どもの責務でございまして、御指摘のようなことはないと考えております。

 次に、橋梁談合に関し、名古屋高速道路公社の鋼鉄橋梁工事発注にかかわる談合の有無の調査、あるいは公社への指導といったことについてお尋ねをいただきました。

 名古屋高速道路公社におきましては、入札・契約制度の改善を経営改善計画の主要な柱として位置づけまして、これまでもさまざまな取り組みを実施してまいっております。こうした取り組みを進めている一方で、他機関の発注工事ではありますが、今回受注業者が刑事告発を受け、また担当者が逮捕され、過去最多の26社が独占禁止法違反で起訴されたことは大変残念であり、非常に遺憾と思っております。また、公社みずからもこのことを重く受けとめているところでございます。

 公社発注工事における談合の有無の調査につきましては、今後の公正取引委員会の動向と司法当局の捜査を注視していく考えでございますが、今後とも競争性、透明性の高い入札・契約制度の構築に努力するよう伝えてまいりたいと存じます。

 次に、橋梁談合組織加盟会社によるパーティー券購入問題、こういうことでございます。

 御指摘の最初の件につきましては、これは選挙管理委員会に届けた資料でもって公表されているところでございます。

 私は、常々、政治資金規正法によりますと、政治資金の透明化を図ることによりまして政治活動が公明かつ公正に行われるよう種々の規制が定められております。政治資金パーティー券につきましては、政治資金規正法上、一定の制限のもとで個人、会社などの団体がその意思に基づいて購入が認められているところでございます。そのように考えております。

 政治資金パーティーにつきまして言えば、私の政治姿勢、政治理念、政策等を理解し、賛同していただける個人の方々に幅広く御支援いただきたいという私の考えも踏まえ、主催者側において開催していただいたと承知をいたしております。御指摘の政治資金パーティー券購入の事実の有無につきましては、政治資金パーティーを開催した政治団体が、今後政治資金規正法に基づき収支報告をされ、その段階に明らかにされるものと考えております。

 次に、名市大の独立行政法人化に関しまして、効率的経営優先による影響についてのお尋ねをいただきました。

 独立行政法人は、公共上の見地から、確実に実施される必要のある事務事業を行うものでございまして、その公益的な性格から独立採算を前提といたしておりません。また、大学法人は、こうした地方独立行政法人のうちでも、大学の特殊性から、設立団体は大学における教育研究の特性に常に配慮しなければならないとされておりますし、大学本来の業務に支障を来たさないよう、大学の設置及び管理と、これに附帯する業務以外の業務を行ってはならないとされているところでございます。

 市立大学の法人化は、このような仕組みのほか、目標・評価制度、企業会計原則の導入、透明性の向上など、公立大学法人制度の仕組みを活用して、大学が自主的かつ自律的な運営のもとで、教育研究活動や社会貢献などの活性化を図ってもらうところに主眼がございます。したがいまして、名古屋市が設置する公立大学として、大学における教育研究や社会貢献といった役割をしっかり果たしてもらった上で、効率的な大学運営にも努めていただきたいと考えておるところでございます。

 それから、靖国神社参拝と歴史教科書について2点お尋ねをいただきました。

 首相の靖国神社参拝に関する私の見解をお尋ねいただいたわけでございます。

 小泉首相の靖国神社参拝問題につきまして、さまざまな意見があることは私は承知をいたしておりますが、この問題につきましては小泉首相みずからが判断される事項であると考えております。

 次に、新しい歴史教科書をつくる会の歴史教科書に対する私の認識についてお尋ねをいただきました。

 学校教育法第21条及び第40条によりまして、小中学校では文部科学大臣の検定を経た教科書の使用が義務づけられております。この法に基づきまして、文部科学省では検定規則、検定基準を示しまして教科書の検定を行うこととなっております。新しい歴史教科書を含め、いずれの教科書も学習指導要領に沿って作成をされ、検定規則、検定基準にのっとり文部科学大臣の検定を経たものでございまして、児童生徒のための主たる教材になるものと認識をしているところでございます。

 以上でございます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 指定管理者選定に関しまして、公募、非公募の基準設定についてお尋ねをいただきました。

 指定管理者制度は、公の施設につきまして、民間事業者を含めた多様な団体が管理運営することを可能とし、よりよいサービスを効率的に市民に提供することを目指すものと認識しております。したがいまして、指定管理者の募集につきましては、原則として公募により実施することといたしており、今回提出いたしました条例改正案においても選定手続に公募を明記いたしておるところでございます。

 なお、公募を原則とする中で、文化小劇場やスポーツセンターなどの一部施設については経過措置を設け、2回目から公募することといたしました。

 また、施設の構造、性質、設置状況等から管理運営を行うことができる団体が特定される、そういった施設につきましてのみ、例外的に公募によらないことができることといたしたところでございます。

 以上でございます。



◎市立大学事務局長(尾崎憲三君) 名市大の独立行政法人化につきまして、大学の自主性確保に関する御質問をいただきました。

 地方独立行政法人法では、法人の業務運営における自主性は十分配慮されなければならず、設立団体におきましても、公立大学法人が設置する大学における教育研究の特性に常に配慮しなければならないとされております。また、市長が公立大学法人が達成すべき大学運営全般にわたります6年間の中期目標を定める際にも、大学の教育研究の自主・自律性への配慮から、あらかじめ公立大学法人の意見を聞き、当該意見に配慮しなければならないこととされております。

 さらに、公立大学法人評価委員会が、法人の中期目標期間における業務実績に関する評価を行うに当たりましても、大学の教育研究の特性への配慮から、教育及び研究の状況については、学校教育法に定めます認証評価機関の評価を踏まえることとされております。

 このように、公立大学法人では大学の教育研究の自主性などに配慮したさまざまな仕組みが用意されており、市立大学が法人化いたしましても大学の自主性の確保は図られるものと考えております。



◆(村瀬たつじ君) いろいろと答弁いただいたわけですが、時間がありませんので、絞って再度質問したいと思います。

 一つは名食の問題ですけれども、名食は名古屋市が45%筆頭株主の外郭団体ですね。市長もお認めになりました。逮捕、起訴されたと。経営の刷新を図った。逮捕、起訴された人がおやめになるのは当然ですよね、これはね。問題は、昨年の11月の私の質問に対する答弁のことも言われましたが、あのときの質問に対する市長の答弁でも、先ほども紹介しましたけれども、指導責任がある、適宜指導をしている、これからもすると、こういうことを言われました。それから半年たっているわけですね。ですから、ちゃんとした指導なり監督なりがされていたならば、こういうことは起こらなかった。あるいは、既に起こっていたとしても、そういうことはもっと早く発見することができたんじゃないですか。こういうことが引き起こされたことに対する市長の責任があったのではないかと、こういうことを私は質問して、その責任をどうとるのかということをお聞きしているんですよね。それについての答弁はなかったと思いますので、ひとつ答弁をしてください。

 それから、パーティー券の問題ですけれども、日本車輌製造株式会社に30万で買ってもらっていたということはお認めになりました。しかし、ことしの市長選前にも政治資金集めパーティーをやられましたけれども、それについては支援団体の方でやっているから、これから報告書が出されるだろうということをおっしゃいましたが、これ、やっぱり市長さん、第1問の質問に対しても、26社がこういうことを起こしたことに対して、こう言われているんですね。受注業者が刑事告発を受け、また担当者が逮捕され、過去最多の26社が独占禁止法違反で起訴されたことは大変残念であり、非常に遺憾に思っている。この26社の中の1社でしょう、日本車輌製造というのは。違いますか。ですから、こういうところからの政治献金を、4年前はもらわれて、今回はもらわなかったなら、なかったとおっしゃればいいんですけれども、わからないままで済まそうということは、私、これ、ちょっと無責任じゃないかというふうに思います。

 以上、二つ御答弁願います。



◎市長(松原武久君) 1点目の名食の社長逮捕、起訴に関して、市としてどう指導していくのか、市長としての責任はということでございます。

 これは、先ほども申しましたが、本市が株式の45%を保有しておりますが、申し上げるまでもなく、その経営に当たりましては、独立した法人として責任ある経営者のもと、その業務の執行が行われているところでございます。本市といたしましては、中央卸売市場の開設者としての立場、また、外郭団体を指導する立場から、これまで必要に応じて適宜指導、支援を行ってきたところでございまして、引き続きそのように対応してまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、政治資金のパーティー券の購入の事実はあったのか、なかったのかということでございますが、先ほども申しましたように、政治資金パーティーを主催した政治団体が、今後政治資金規正法に基づきまして収支報告をされるわけでございます。その段階で詳細が明らかになる、このように思っております。



◆(村瀬たつじ君) それは政治資金規正法に基づいて、最小限のことなんですけれども、今はこういう事態が発生して、市長自身がそういう目で見られているということをお感じになりませんか。4年前にもらっているんですよ。4年前もらっていないならね、これは私もそんなことは言いませんよ。ですから、4年前はこうこうこういうわけで受け取ったけれども、今回はないなら、ない。調べなきゃいけないんじゃないですか、責任ある立場として。そのことを私、申し上げておきたいというふうに思います。

 それから、扶桑社の歴史教科書も主たる教材になるというふうに市長は認識をしていると、私はこの答弁に驚きました。市長、あなたはあの戦争が正しかったと、そういうことを児童に教えるというんですか。この教科書を使えばそうなるんじゃないですか。中国に対する侵略だって、一言も侵略という言葉、使っていませんよ。日米開戦にしたって、ABCD包囲ラインで包囲されて、やむを得ずやったんだと、いわば戦争は相手から強制されたんだと、こういうことを言っているんですよ。こういう教科書でやるというようなことはね、これは市長の認識、間違っていますよ。指摘しておきます。

 以上です。(拍手)



◆(加藤一登君) 明6月29日午前10時より本会議を開き、第104号議案初め43議案に対する質疑並びに質問を続行することになっておりますので、本日はこの程度で散会されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○議長(佐橋典一君) ただいまの加藤一登君の動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○議長(佐橋典一君) 御異議なしと認め、さよう決定し、本日はこれをもって散会いたします。

          午後3時3分散会

            市会議員   横井利明

            市会議員   小島七郎

            市会副議長  加藤武夫

            市会議長   佐橋典一