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愛知県 名古屋市

平成16年 11月 定例会 11月26日−23号




平成16年 11月 定例会 − 11月26日−23号









平成16年 11月 定例会



               議事日程

        平成16年11月26日(金曜日)午前10時開議

第1 議案外質問

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   出席議員

    ちかざわ昌行君    山本久樹君

    服部将也君      加藤一登君

    うかい春美君     梅村麻美子君

    うえぞのふさえ君   西川ひさし君

    工藤彰三君      村松ひとし君

    ふじた和秀君     稲本和仁君

    田島こうしん君    藤沢忠将君

    こんばのぶお君    長谷川由美子君

    中村 満君      小林祥子君

    木下 優君      山口清明君

    かとう典子君     田中せつ子君

    のりたけ勅仁君    冨田勝三君

    三輪芳裕君      鎌倉安男君

    杉山ひとし君     坂野公壽君

    前田有一君      中川貴元君

    伊神邦彦君      桜井治幸君

    吉田隆一君      小林秀美君

    佐橋典一君      おくむら文洋君

    吉田伸五君      早川良行君

    諸隈修身君      村瀬博久君

    郡司照三君      久野浩平君

    西村けんじ君     横井利明君

    堀場 章君      岡地邦夫君

    浅井日出雄君     渡辺義郎君

    斉藤 実君      加藤 徹君

    福田誠治君      ひざわ孝彦君

    林 孝則君      西尾たか子君

    江口文雄君      加藤武夫君

    梅原紀美子君     黒田二郎君

    村瀬たつじ君     わしの恵子君

    荒川直之君      斎藤亮人君

    須原 章君      梅村邦子君

    さとう典生君     ばばのりこ君

    渡辺房一君      田口一登君

    小島七郎君      橋本静友君

    中田ちづこ君     岡本善博君

    田中里佳君

   欠席議員

    坂崎巳代治君

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   出席説明員

市長        松原武久君    助役        因田義男君

助役        塚本孝保君    収入役       加藤公明君

市長室長      岡田 大君    総務局長      鴨下乃夫君

財政局長      林 昭生君    市民経済局長    杉浦雅樹君

環境局長      大井治夫君    健康福祉局長    木村 剛君

住宅都市局長    一見昌幸君    緑政土木局長    森本保彦君

市立大学事務局長  嶋田邦弘君    収入役室出納課長  岸上幹央君

市長室秘書課長   宮下正史君    総務局総務課長   二神 望君

財政局財政課長   住田代一君    市民経済局総務課長 葛迫憲治君

環境局総務課長   西川 敏君    健康福祉局総務課長 森 雅行君

住宅都市局総務課長 柴田良雄君    緑政土木局総務課長 竹内和芳君

市立大学事務局総務課長

          上川幸延君

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上下水道局長    山田雅雄君    上下水道局経営本部総務部総務課長

                             佐治享一君

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交通局長      吉井信雄君    交通局営業本部総務部総務課長

                             中根卓郎君

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消防長       田中辰雄君    消防局総務課長   岩崎眞人君

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監査委員      加藤雄也君    監査事務局長    村木愼一君

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選挙管理委員会委員長         選挙管理委員会事務局長

          藤田和三君              日沖 勉君

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教育委員会委員長  後藤澄江君

教育長       大野重忠君    教育委員会事務局総務部総務課長

                             横井政和君

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人事委員会委員   栗原祥彰君    人事委員会事務局長 杉山七生君

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          平成16年11月26日午前10時4分開議



○議長(桜井治幸君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名者には長谷川由美子さん、杉山ひとし君の御両君にお願いいたします。

 これより日程に入ります。

 日程第1「議案外質問」を行います。

 最初に、西川ひさし君にお許しいたします。

     〔西川ひさし君登壇〕



◆(西川ひさし君) おはようございます。先月10月3日の補欠選挙におきまして、昭和区の皆様から救い上げていただきました西川ひさしでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、お許しをいただきましたので、通告に従い初めての質問をさせていただきたいと思います。

 まず初めに、大震災時における名古屋の消防体制についてでございます。

 新潟県中越地震が発生して早くも1カ月が過ぎ、間もなく非常に厳しい冬を迎えようとしておりますが、いまだなお7,000人を超す多くの方々が避難生活を余儀なくされてみえます。この地震によりましてとうとい命を失われた方々には、この場をおかりいたしまして心から御冥福をお祈り申し上げる次第であります。

 私は、この地震のテレビ報道を連日のように目にしてまいりましたが、中でも印象に残ったのが、一昨日もテレビで特集をされておりました、土砂崩れに車ごと巻き込まれた親子3人を救出する場面であります。残念ながら、お母さんとその長女のとうとい命は失われてしまいましたが、地震発生から4日後に2歳になる長男の優太ちゃんが無事救出されることとなりました。甚大な被害を報道しているばかりの中で、唯一とも言える明るい報道に、全国の方々がテレビの前でくぎづけになっていたのではないでしょうか。このとき優太ちゃんの救助活動に活躍したのが東京消防庁のハイパーレスキュー隊なるものでした。このハイパーレスキュー隊は、東京消防庁が阪神・淡路大震災を教訓として設置した救助やテロ対策のエキスパートであるとお聞きいたしておりますが、このような隊の存在を今回の報道を見て初めて知ったのは私だけではないと思います。

 我が名古屋も、いつ襲ってくるかわからない東海地震、東南海・南海地震を控えている今現在、この新潟の地震は決して対岸の火事ではないということを改めて強く認識をしなければなりません。新潟県中越地震での教訓は、今後多岐にわたり出てくることと思いますが、この大都市名古屋での地震発生を考えると、神戸を中心に襲ったあの阪神・淡路大震災の教訓にほかならないのではないかと強く感じているものであります。

 そこで、消防長にお伺いをいたします。この大都市の地震対策に地域の自主防災力の向上が不可欠であることは承知しておりますが、公設消防力の向上はいかがでしょうか。東京消防庁が阪神・淡路大震災を教訓に設置したハイパーレスキュー隊のような組織がこの名古屋にもあるということですが、阪神・淡路大震災以降、名古屋として限られた消防力をより効果的、効率的に機能させるために何か方策をとられているのか、具体的にお答えいただきたいと思います。

 また、今回の新潟県中越地震には、東京消防庁初め多くの消防本部が応援に駆けつけていましたが、名古屋も今後予想されます東海地震など大きな被害をもたらすような地震が発生した場合、公設消防力の限界は仕方のないことだと思いますが、そのような状況の中でもより被害を軽減させるためには、他都市からの消防の応援体制、ネットワーク体制の充実強化は必要不可欠であると考えます。

 そこで、消防長にお伺いをいたします。消防には、その地域ごと、または全国にも応援協定なるものがあると聞いておりますが、名古屋が大震災に襲われた場合、どのような基準で、そしてどれぐらいの応援が期待されるのか、また、応援に駆けつけた部隊を効率的、効果的に機能させるために、指揮体制はどのようになっているのか。さらに、このような応援体制に備えた訓練等は行ってみえるのか、お伺いさせていただきます。

 次に、「愛・地球博」の会場における安全・テロ対策の基本と名古屋のかかわりについてお伺いをいたします。

 2001年9月11日、強きアメリカの象徴ともいうべき世界貿易センターのツインタワービルに民間旅客機2機が相次いで激突し、倒壊するという、まるで映画の中のワンシーンのような、そのときの場面が今でもくっきりと浮かんでくるほどの悲惨な同時多発テロが起こりました。我が国の国民も含み、一瞬にして3,000名以上ものとうとい生命を奪っていったのであります。この事件以降も、現在に至りなお世界各地にてテロが多発しており、つい最近では日本人旅行者がテロ組織に拉致、そしてその上殺害状況まで録画をされ、インターネット上で生々しく公開されるという、本当に言語道断の痛ましい事件も発生いたしております。

 国際情勢は依然として不安定な状況であり、国内においてのテロの発生も懸念され、また、昨年10月に国民2,000人を対象に行われた世論調査では、約6割という半数以上の皆さんが国内でのテロに対しての不安を非常に強く感じているということも明らかになってきております。

 このような状況の中、2005年日本国際博覧会「愛・地球博」の開幕が、あと4カ月と迫ってまいりました。会場では開幕に向けた準備が刻々と進んでおり、また、前売り入場券も今現在、目標800万枚のところ780万枚以上が販売され、順調であるとお伺いいたしております。「愛・地球博」は、開催期間中の目標入場者数を1500万人とし、1日に平均をしますと、何と昭和区の有権者と同じ8万人もの方々が来場され、また、海外からも150万人もの入場者を迎えるという国家的なプロジェクトとなっているのであります。このように非常に多くの来場者が一度に訪れる、テロにとっては効率のよい格好のターゲットとなるような会場で、万が一テロ事件が発生した場合には非常に莫大な被害が発生するであろうことが火を見るまでもなく明らかであります。

 「愛・地球博」は、これまでに経験したことがないような、本当にたくさんの皆さんを、全国はもとより、全世界よりお迎えをする機会であるとともに、名古屋市民が心待ちにしている21世紀最初の国際博覧会であります。環境に配慮した会場づくりや次世代の先端技術、あるいはシベリアの凍土に眠っていたという本物のマンモスの展示や、世界最大の万華鏡である大地の塔など、ぜひぜひ一度は見てみたい、見てもらいたいと思うものばかりであり、さらには市民参加のプロジェクトも多々ありますので、多くの方々が訪れることは確実であると期待されています。

 こうした「愛・地球博」を多くの皆さんが心から十分に楽しんでいただき、そして、思い出いっぱいのすばらしい万博としていただけるように、会場における安全・テロ対策に万全を期すことは、博覧会の主催者が配慮しなければならない最も重要なことの一つと考えられています。安全・テロ対策についての博覧会協会の基本的な考え方と、名古屋市としてどのように万博会場における安全・テロ対策にかかわっていかれるのかにつきまして、総務局長にお伺いをさせていただきたいと思います。

 最後に、本年6月に答申されましたなごや交通戦略についてお伺いをいたします。

 本市の交通体系は、皆さん御承知のように、東京、大阪に比べて自動車中心型となっており、公共交通機関の利用者数が伸び悩んでいる中、自動車利用はますます増加の一途をたどっております。自動車は快適で便利な移動手段でありますが、従来から言われております交通渋滞、交通事故、沿線環境の悪化など、そうした問題とともに、近年、CO2排出に伴う地球環境悪化の原因の一つとも言われており、このような状況の中で、昨年来市長がおっしゃってみえる公共交通と自動車の利用割合を3対7から4対6にしたいという目標には私も大賛成であり、その実現に向けてどのように取り組んでいかれるのか、大変期待をしているところであります。

 なごや交通戦略は、これを実現するための方策として、公共交通の利用促進策だけではなく、自動車交通に対する抑制策やまちづくりとの連携、さらには市民への交通エコライフの呼びかけなど、非常に多くにわたる政策提言がなされております。これらが実現すれば4対6も可能であるんじゃないかと私も感じているところであります。この答申を受けまして、これから名古屋としてさまざまな施策を展開していくことと思われますが、なごや交通戦略を絵にかいたもちに終わらせず、真に実効性のあるものとして4対6を現実にするために、市役所内部はもちろん、関係機関とも十分に連携を図り、強力に推進していくこと、すなわち市内外の推進体制を確立していくことが非常に重要であると考えております。

 そこで、複数の施策を組み合わせ、パッケージとして効果的に展開し、発揮していくためには、これまでのように施策をそれぞれで進めるのではなく、その推進を総合的、効果的にコントロールし、かつ、強力なリーダーシップを発揮する体制づくりがどうしても必要ではないかと考えますが、このことにつきまして総務局長のお考えをお伺いいたします。

 また、この戦略は名古屋だけで進めていけるものではありません。交通管理者や国、関係自治体など、さまざまな関係機関と連携をとって進めていくことが重要であると思われますが、これら関係機関との推進体制の確立についてはどのように進めていこうとしてみえるのか、あわせて総務局長にお伺いいたします。

 次に、なごや交通戦略の柱の一つであります交通エコライフの普及、すなわち環境に優しい交通手段の選択の推進についてお伺いをいたしたいと思います。

 なごや交通戦略には、市民や企業側に取り組んでもらいたいことが多く書かれておりますが、これは市民一人一人のライフスタイルや考え方を変えていこうとするものですから、他の施策と違い、行政が主体的に進めれば何とかなるというものではないと思っております。私はつい最近、実験的に、9日間ではありましたが、朝から晩まで自転車をこいでおりました。昭和区にも坂はたくさんありまして、おしりや足が痛くなり、そりゃ自動車のありがたさを改めて痛感したものであります。ですから、週に1度は車を使わないようにとか、近所への移動には車を使わないようになど、耳ざわりはいいのですけれども、実際の話、言うはやすし、行うはがたしで、なかなか市民に浸透していくことは難しいのではないのかなあと思うのであります。しかしながら、4対6の実現にはこの交通エコライフの普及が大きなウエートを占めていると感じております。

 そこで、交通エコライフの普及についてお伺いいたします。答申では、これを支援する具体的な施策を実施することが求められているとともに、市民との協働で進めていくことが大切であると書かれておりますが、具体的にはどのように進めていくおつもりなのか、総務局長のお考えをお伺いいたしたいと思います。

 以上にて、私のこの議場での初めての第1回目の質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



◎消防長(田中辰雄君) 大震災時における本市の消防体制についてお尋ねをいただきました。

 本市におきましては、大震災時やテロ事案において効果的な消防活動を行うため、高度な専門的知識、技術のほか、高度探査装置、高度救助資機材などの装備を備えた特別消防隊を市内5方面に配置しているところでございます。このほか、阪神・淡路大震災を踏まえまして、平成8年度から初動対応を強化するため、防災指令センターに課長級の職員を24時間体制で配置いたしますとともに、平成11年度からは消防航空隊を365日の毎日運航体制といたしております。また、震災消防活動規準を策定し、震災時における消防部隊の運用や他都市からの応援部隊の受け入れ体制などの充実を図ってきたところでございます。さらに、大震災時における火災に対処するため、平成7年度以降、143基の耐震性防火水槽を整備し、今年度末には合計で549基を整備することとなっております。

 次に、消防応援協定についてでございますが、現在他都市からの応援体制といたしましては、消防相互応援のほか、緊急消防援助隊の制度がございます。本市が被災した場合の消防相互応援は、本市の要請に基づきまして、災害規模に応じて必要となる消防部隊が応援隊として派遣されることとなっております。一方、緊急消防援助隊の応援は、消防庁長官の指示に基づき、近隣の県から消防部隊を出動させるものでございます。例えば、東海地震のように被害が広範囲に及ぶことが予想される場合には、京都市や滋賀県からの応援部隊が出動することとなっているところでございます。

 これら応援部隊の指揮体制につきましては、消防相互応援の場合につきましては、本市の指揮下で応援部隊が活動し、緊急消防援助隊の場合には、愛知県庁に置かれた、本市から派遣された職員を含む指揮調整本部の指揮のもと、応援部隊の効率的運用を行うことといたしております。また、緊急消防援助隊の訓練でございますが、愛知県並びに中部7県においても毎年実施しているところでございます。

 今後とも、倒壊建物からの救出など、隊員の知識、技術を一層向上させますとともに、応援における事前計画の検証や合同訓練の内容の充実などを行い、より実効性を高められるように努めてまいる所存でございますので、よろしくお願いを申し上げます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 総務局にいただきました御質問にお答えさせていただきます。

 最初に、「愛・地球博」における安全・テロ対策と本市のかかわりについてでございますが、「愛・地球博」の来場者に安心して会場で楽しんでいただくため、テロ事件の発生など、昨今の不安定な国際状況にも対応した万全な安全対策が必要となっているものと認識しております。

 博覧会会場におきます安全対策につきましては、博覧会協会におきまして安全対策会議を設置し、会場警備実施計画を策定しまして万全の体制で臨めるよう準備を進めているところでございまして、具体的には、協会警備隊を設置するとともに、警察、消防など関係機関と連携し、雑踏対策、テロ等重大事件防止対策、防災対策、非常事態対策などを進めていると聞いているところでございます。

 テロ対策につきましては、危険物の持ち込み防止措置といたしまして、すべての観客入場ゲートに合計で60台のゲート型金属探知機の設置を予定するとともに、必要に応じまして手荷物等の検査が実施されるところでございます。また、瓶、缶、ペットボトル入りの飲料等につきましては、これらの容器に火薬類やガソリン等の危険物を入れて会場に持ち込むことを防止する観点から、会場内持ち込みが禁止となります。さらに不審人物等を発見するために、警備隊員の巡回や200台以上の会場情報カメラによる監視などの対策を講じることとされております。

 総合訓練の実施等につきましても、地震、大規模雑踏事故、テロなど非常事態ごとの対応を定めたマニュアルを策定し、3月には、各パビリオンや営業施設出店者も参加いたしまして総合訓練を行うことといたしております。

 テロ対策を含む会場内の安全対策につきましては、博覧会協会が警察など関係機関との連携のもとに万全を期すものでございまして、本市の役割といたしましては、県下市町村によりまして応援派遣などで設置されます会場内の消防署に県下最大規模で消防職員を派遣するとともに、消防車両を貸与するなど開催期間中の安全確保に積極的に努めてまいりたいと考えておるところでございます。

 続きまして、なごや交通戦略の実現に向けまして、2点のお尋ねをいただきました。

 まず、交通戦略の推進体制づくりでございますが、なごや交通戦略では、都心の自動車減量、駅そばルネサンス、使いたくなる公共交通、交通エコライフの普及という四つの柱を打ち出しております。自動車、まちづくり、公共交通、市民意識と非常に幅広い分野におきまして施策を効率的に組み合わせて進めていくことが求められているところでございます。また答申では、そのフォローアップといたしまして、一つには、個々の施策の推進に係る市民や企業などとの協働により取り組みを進めること、二つ目といたしまして、この戦略の実現に向けた推進体制を構築していくこと、また、三つ目としては、その中心的役割を果たす名古屋市は進行管理するその推進体制を充実強化することが必要であるとされているところでございます。

 そのため、議員御指摘のように、名古屋市といたしましても、市内部の調整を強力に進めていくことが大切であると考えており、交通戦略の進行管理が効果的に行われるよう、組織体制の充実につきまして検討していきたいというように考えております。

 また、名古屋市以外の関係機関との推進体制を築いていくことも必要であると考えておりまして、特に自動車に対します抑制的な施策の推進に当たりましては、県警との連携が不可欠でございまして、既に名古屋市と県警との関係部署により構成されます連絡調整会議を立ち上げまして、施策の具体化に向けまして議論を始めているところでございます。

 続きまして、交通エコライフの普及についてでございますが、公共交通と自動車の利用割合を現状の3対7から4対6に進めることによりまして、過度の自動車利用による環境への負荷を減らすことは、環境首都を目指す本市にとりまして極めて大切であると認識しておるところでございます。特に、公共交通を積極的かつ優先的に利用するライフスタイルへの転換は、まさに意識改革とも言えるものでございまして、交通戦略の推進に欠くことのできないものでございます。広報なごやなど、さまざまな機会をとらえまして継続的に情報発信を行ってまいりたいと考えております。

 本年10月には地下鉄の環状化やあおなみ線の開通など、公共交通の利便性が向上されました。自動車の運転から離れまして、このような公共交通を利用していただき、移動時間を読書だとか思索の時間として使えることは大変貴重なことであり、ぜひ市民の皆様方に公共交通を利用するライフスタイルに親しんでいただきたいと思っております。

 来年3月には「愛・地球博」が開幕しますが、会場へは直接マイカーで行くことができません。そのために公共交通機関を御利用いただくか、またはパークアンドライド方式で御来場いただくことになります。このような博覧会会場へのアクセスには、本市が目指します交通エコライフを市民の方々に体験をいただく大いなる実験と言えると思っております。ぜひこの機会を通じまして環境への配慮を身近に感じまして、交通問題を考えるきっかけとしていただきたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。



◆(西川ひさし君) それぞれ御答弁をいただきましてありがとうございました。

 最後に、新潟県中越地震では改めて地域の防災組織による活動の重要性が浮き彫りになったと言えます。今後、東海・東南海地震の発生がいつ起きてもおかしくない状態であるこの名古屋におきましては、特に地域の防災組織の充実強化を早急にしていかなければならないと考えております。

 その上で、公設消防力の一翼を担っております消防団の権限強化を初めとし、その力を十分に発揮できる環境づくりなど、地域の消防力向上に向けたより一層の取り組みをされますことを強く、強く市長に要望をさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、三輪芳裕君にお許しいたします。

     〔三輪芳裕君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(三輪芳裕君) おはようございます。お許しをいただきましたので、通告の順に従って質問をさせていただきます。

 まず初めに、大切な地球を守るために、今、地球温暖化防止のため、さまざまな施策が世界じゅうで行われています。地球温暖化は、海面上昇や気候変化が人類の生存を脅かす深刻な現象を引き起こします。化石燃料に依存する社会を脱し、環境と調和する持続可能な開発を目指す文明的な課題であると言えます。そして、先進国に二酸化炭素、CO2など温室効果ガスの削減を義務づけた京都議定書が、ロシアのプーチン大統領の法案署名で来年2月に発効することになりました。議定書が発効すれば、日本は2008年から2012年までの間で温室効果ガスを1990年比で6%減らす義務の履行が迫られます。日本の2003年度の排出量は、90年比で8%ふえたので、結局義務達成には14%削減が必要で、従来の対策では達成できないのは確実な情勢になっていると言われています。議定書は法的拘束力を持った国際公約となるため、日本にとっては一層の努力義務が課せられます。

 先日、アメリカやヨーロッパでは大人気となった「デイ・アフター・トゥモロー」という映画を見ました。この映画は、地球温暖化によって竜巻や大雨、ひょうが降ったり、海流がとまり、地域によっては寒冷化になっていくなどさまざまな異常気象が起こり、人類にとって危機的な状況になっていくというもので、映画とはいえ全く架空の出来事が映っているとは受け取れませんでした。このまま温暖化が続けば、この映画に近いことも実際に起こってくるであろうと推測されます。そういった意味では、この映画は一般社会に警告を促す役割を果たしているのではないかと感じました。

 本市においては、2010年までに二酸化炭素を含む温室効果ガスを1990年から10%削減する目標を立てています。その目標に向かって、エコライフ家庭、エコ事業所の認定制度やなごや環境ノートの普及、環境塾や環境大学の開設、なごやエコ・あくしょんの実施などさまざまな取り組みをしています。また、一定の規模以上の事業者には地球温暖化対策計画書を提出してもらう条例もできました。しかし、2003年度では日本全体で温室効果ガスの排出量が8%ふえていますし、家庭、オフィスからの排出量が増加しているというデータが出ています。こうした排出量増加を食いとめるには、個人一人一人の地球温暖化問題に対する意識改革をしなければ、排出量減少にはつながっていかないと考えます。

 地球環境問題の根本的な解決には環境教育が不可欠だと言われます。昨年、環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律が成立しました。この法律は、環境教育を推進し、環境の保全についての国民一人一人の意欲を高めていくことなどを目的としてつくられました。本市においても、市民の一人一人が環境保全の自覚を持ち、地球温暖化を防止していく努力をするような意識改革を推進していくべきと思います。

 そこで、現在実施されておりますエコライフ家庭は、だれでも気軽に取り組めて、簡単に、ほんの少しの工夫で毎日の生活のむだを少し省くだけでCO2が減らせるというものです。この取り組みは平成13年度から募集され、現在では2,864世帯の方が認定されています。しかし、まだまだ認定されている家庭の数も少ないですし、また、認定された方々に対して本市は何もフォローしていません。

 このようなエコライフ家庭の方々やさまざまな環境問題の講習会、研修会に参加された方や環境保全に対して意欲のある人に、電子メールにより登録していただき、環境保護に協力していただける人、すなわちエコアシスタントとして登録していただき、その方々にはメールマガジンで講習会の日程や催し物の予定や環境に関する情報を定期的に送り、意識改革に役立ててもらうなどしてはいかがでしょうか。一人でも多くの人たちが意欲を持って地球温暖化防止に取り組んでいけるように本市が推進をしていくべきだと考えますが、環境局長の御所見をお伺いいたします。

 そしてもう一つ、地球を守るために大切なことがあります。それは自然保護であります。来年3月25日より、「自然の叡智」のテーマのもと、日本国際博覧会が開催されます。自然と人間との共生は人類共通の課題であり、この博覧会が日本から世界へ向けて、地球とはかけがえのない大切なものであることを発信していくことは間違いないと期待しております。

 さて、イギリスにはワイルドライフ・ガーデン、日本語に訳すと、自然生態系の庭が至るところにあるそうです。そこでは幼児から大人までの環境教育をボランティアが中心に行っているそうです。このワイルドライフ・ガーデンとは、だれでもすぐできる、自然環境保護につながるガーデニングであり、端的に言いますと、地域に自生する植物を植栽し、自分の住んでいるまちの環境を再生することによって、無理なくチョウやトンボ、そして野鳥が戻ってくる日常の庭づくりということだそうです。

 来年の愛知万博でもワイルドライフ・ガーデンが、市民参加による持続可能な社会形成を目指す地球市民村において、都市における自然再生と環境学習のモデルとして紹介されると聞いております。先ほども言いましたが、一人一人の市民が意識を変えていかなければ、地球温暖化の問題や自然保護のことも解決していかないだろうと実感いたします。ワイルドライフ・ガーデンを身近につくることによって、野生の生物がそこで命を産み、地域に広がっていきます。本来の自然環境が次世代にわたって残っていくことになるのです。

 今、私たちの周りには自然がまだ残っています。その自然を保護し、管理していくことも大切ですが、都会の中で身近に自然を取り戻していくことも必要だと考えます。そこで、地域の公園や本市の未利用地を利用して、地域の皆さんとこのワイルドライフ・ガーデンをつくり、昆虫や動植物を身近に観察し、野生生物への理解を深め、自然を肌で体感する中で楽しさと重要性を実感できるのではないでしょうか。本市においては、公園などに花の種をまいて花でいっぱいにしていこうという取り組みが行われています。このこともすばらしい取り組みだと思います。しかし、昆虫がどこに生息するのか、見たこともさわったこともない子供たちもいます。そうしたことからも、環境教育や生態系の学習にもつながっていくと確信いたします。

 地域の多くの人々を巻き込んで、みんなで自然保護に取り組んでいけたらすばらしい地域になるのではないでしょうか。大切な地球を守るためのワイルドライフ・ガーデンの推進について、緑政土木局長の御所見をお伺いいたします。

 次に、商人インターンシップ事業の実施についてであります。

 現在、フリーターでもなく失業者でもないニートと呼ばれる若者の無業者が急増しています。ことしの労働経済白書で非労働力人口のうち、15歳から34歳の未婚者で職業訓練を含め、学校に通わず、家事や家業の手伝いもしていない者の実態が52万人にもなることが明らかになりました。ニートとなった理由はさまざまだそうで、就職活動をしたが就職先が決まらず、自分は社会に必要とされない存在なんだと引きこもってしまった人や、会社でいじめに遭い、会社は怖いところと人間関係に恐怖心を抱いてしまった人など、対人関係が苦手だったり、社会生活で挫折を味わうなどして就職意欲が持てなくなった若者たちがいるそうです。

 こうしたニートをつくらないために、社会に出る前に、すなわち高校生のときに、社会とは、仕事とは、お金を稼ぐとはどういうことなのかを実体験をすること、要するに、体で学ぶ必要があると感じます。本市では、市立高等学校の生徒の進路に合わせ、就業体験学習やインターンシップなどを実施し、さまざまな業種の企業へ行って実体験をしています。これもニートをつくらない有効な取り組みだと思います。そして、高校生がもっといろいろな業種を体験でき、選べるようにしてあげることが大切かと考えます。

 そこで、受け入れできる商店街で、学生が接客、販売や仕入れなどの商売の現場を実体験できる商人インターンシップ事業を実施してはいかがでしょうか。若者に会社に入ることだけが就職の選択ではないこと、自分で起業すること、商店経営をすることに関心を持ち、お店で働くことに興味を持つなど、就職の選択肢が広がり、雇用促進へとつながっていくのではないでしょうか。そして、そのことが後継者難や空き店舗の増加に悩む商店街の活性化につながっていくきっかけになると考えます。

 また、商店街店舗で販売や仕入れを体験するだけではなく、地域に根差したイベント運営、空き店舗を活用した子育て支援、高齢者向け宅配サービス、大学や専門学校と連携した店舗デザイン実習、商店街のホームページ作成など、多様なカリキュラムを組むことなどによって、学生の希望に対応していけるのではないでしょうか。そして、商店街が担うべき役割を学生に伝え、地域交流にも役立てていけることと確信いたします。

 昨年の11月、議案外で小中学生向けの起業家講習についての質問をしました。フリーターをふやさないためと、将来の仕事を決めるときに、既存の会社を選択するだけではなく、自分で会社を起こす、起業をするという選択肢があるということを講習会を通して体験してもらうことを提案しました。そして本年7月、小学生向けに起業家講習、キッズ・ベンチャー教室が開催されました。小学生はロボットを題材にアイデアを膨らませ、創造力、企画力を楽しく競い合い、仕事の段取りや会社の仕組みなどを興味深く学んだそうです。このような実体験が重要だと思います。

 このように、高校生が肌で、現場で体験をする商人インターンシップ事業の取り組みに関して、商店街振興を所管する市民経済局長にお考えをお聞きいたします。そしてまた、高校生の進路を指導し、教育を所管する教育長に御所見をお伺いいたします。

 次に、最後ですが、避難勧告準備情報についてであります。

 現在、新潟県中越地方の被災した方々は、まだ余震も続く寒い中、過酷な避難所生活を強いられています。早くもとの生活に戻られますよう、また、風邪を引かないよう頑張っていただきたいと心よりお見舞いを申し上げます。

 ことしは、日本じゅう災害の多い年でありました。台風の上陸もことしは10回あり、甚大な被害を各地に与えました。台風23号だけで全国の死者及び行方不明者は88人となり、過去25年間で最悪の被害をもたらしました。この中部地方でも大型で強い台風23号が上陸した日、風や雨の警報が出され、各地で避難勧告が出され、避難所に避難を余儀なくされた方も多くいらっしゃいました。東海3県だけでも避難者は9,000人に上りました。

 なお、今回本市におきましては、市内9区に対して土砂災害危険箇所があり、気象状況から判断して、今後このような気象状況が続くと避難勧告の発令に至る可能性があるということで、避難勧告準備情報が出されました。この避難勧告準備情報は、名古屋市が東海豪雨災害があった翌年の2001年6月より全国で初めてスタートさせたもので、行政が避難勧告の準備に取りかかったことを知らせ、市民にも心構えをしてもらおうというものです。テレビで避難勧告準備情報のテロップが流れました。その直後、テレビを見た数人の方から、避難勧告準備情報とは何のことかとか、自分の住んでいるところが対象になっているのかわからない、また、どこが危ないのか、そして天白川の水があふれるおそれがあるのかなど、不安の声が相次ぎ入りました。住民の皆様の中には、まだこの避難勧告準備情報の意味が浸透していないと実感いたしました。

 この避難勧告準備情報を発表する災害の種類は4種類あり、川の水位、降雨量、排水するポンプの運転の状況やがけなどの状況によって発表されます。この準備情報は、インターネット、テレビ、ラジオ、災害救助地区本部や消防団などによって地元に広報されます。準備情報を出す中で、土砂災害危険箇所は市内9区380カ所以上、6,000戸を超える戸数が対象になっております。この対象の方々がすべてこの避難勧告準備情報が出たら、自分の住んでいるところが土砂災害危険箇所だと皆様認識しているでしょうか。また、総務省消防庁は、災害時に出される避難勧告の発令に先んじて、高齢者などの災害弱者に避難を促す避難準備情報創設に向けた政府内の調整に着手をしたそうです。せっかく全国に先駆けて本市で実施している避難勧告準備情報です。知らずに避難におくれたとか、何のことだかわからずに大切な命をなくすことのないように、市民の皆様に周知を一層徹底することが重要であると考えます。

 どのように周知を徹底するかを含めまして、消防長のお考えをお伺いいたしまして、第1回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



◎環境局長(大井治夫君) エコアシスタント登録制度についてお尋ねをいただきました。

 地球温暖化防止対策を初めといたします環境保全対策を進めていくためには、市民一人一人の方の意識を高め、具体的な行動に結びつけていただくことが重要であるというふうに考えております。そのため本市では、環境に優しい行動の普及促進を図っているところでございまして、御指摘のエコライフ家庭もその一つでございます。

 今までは認定世帯の拡大に重点を置いて取り組んできたところでございますが、認定世帯はいまだ少なく、新たな拡大策が必要であると認識しております。また、認定世帯の取り組みをより高めていただくためにも、フォローアップも重要であるというふうに考えております。さらに、家庭を単位とするエコライフ家庭認定制度だけではなくて、環境問題に関心を持つ市民一人一人に積極的に環境情報を提供し、環境保全の取り組みの輪を広げていただくことも必要であるというふうに考えております。

 そのため、エコライフ家庭や来年開講が予定されておりますなごや環境大学、これらの講座、あるいはセミナーへの参加者を初めといたしまして、環境問題に関心を持つ方々に電子メールにより登録していただき、その方々に環境情報をメールマガジンとして発行するという御趣旨の御提案をいただきました。このエコアシスタント登録制度につきましては、市民が気楽に参加し、環境保全の行動の輪を広げる仕組みといたしまして、さらにはエコライフ家庭の拡大や、あるいはフォローアップ策としても有効な方策の一つであるというふうに考えておりますので、導入に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。



◎緑政土木局長(森本保彦君) ワイルドライフ・ガーデンの推進についてのお尋ねをいただきました。

 都市におきまして身近な自然を大切にしていくことは、議員御指摘のとおり、重要なことと考えております。本市の公園緑地の事業におきましても、自然との触れ合いや環境学習の場を確保するなごや東山の森づくりや、野生動植物の生息場所を確保する公園ビオトープ事業などを市民と協働して行っているところでございます。市民との協働で自然を保全し、再生し、維持管理することによって、市民一人一人の意識の中に自然の大切さが深まっていくものと考えておりまして、議員御提案のワイルドライフ・ガーデンは、身近な場所で自然を取り戻し、市民が自然への理解を深め、自然を守る活動を行うには有意義なものと思っております。

 しかしながら、身近な公園でワイルドライフ・ガーデンをつくることは、さまざまな雑草や昆虫類など生物の繁殖による影響も考えられるため、地域住民の理解と協力を得る必要もございます。したがいまして、ワイルドライフ・ガーデンを推進することにつきましては、地域住民のニーズを十分聞きながら、事業内容や方策について今後検討してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 商人インターンシップ事業の商店街における取り組みについてお尋ねをいただきました。

 商店街を取り巻く現状は、長引く消費意欲の低迷、消費者のライフスタイルの変化、あるいは他の業態との競争激化などに加えまして、経営者の高齢化、後継者難が複雑に絡み合っておりまして、非常に厳しい状況になっているところでございます。このような状況の中で、現在商店街におきましては、活性化に向けたさまざまな取り組みをしているところでございまして、中でも、大学生など若者を取り込むことによりまして活性化を図っているということで努力をしている商店街もございます。

 議員御提案の高校生が商店街において体験学習をするような試みにつきましては、商店街にとりましても、若者の感覚を事業に取り入れることや、将来を担う人材の創出を期待できることなど商店街の活性化につながるものと考えます。さらに、高校生にとりましても、将来の就業に向けた意欲や能力を高め、現在社会問題ともなっております職業につかない若者の増加を抑制する一助となるものと考えております。

 こういった観点から、今後関係局とも協議をいたしまして検討してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいとお願いいたします。



◎教育長(大野重忠君) 商人インターンシップ事業における学校教育の取り組みについてお尋ねをいただきました。

 高等学校におきましては、勤労のとうとさや職業の大切さを学び、自分の職業、そういったものに対する適性、あるいは社会的な役割を理解するため、学校で学んだことを実際に職場で体験するインターンシップを実施しているところでございます。職場での体験活動は、働くことの大切さを身をもって体験し、自分の進路や生き方を考えるよい機会となっております。参加した高校生からは、仕事をすることを通して社会に貢献することの大切さがわかった、自分のやりたいことを見直すきっかけになったなどの感想も聞かれ、意義ある学習だと考えております。

 議員御指摘の商店街での販売や仕入れ、接客の仕方などを体験することにつきましては、商店街の御協力が得られればインターンシップにおける選択肢の一つとして、関係局と協議してまいりたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。

 以上でございます。



◎消防長(田中辰雄君) 避難勧告準備情報についてお尋ねをいただきました。

 本市におきましては、非常災害時における避難に関する情報を避難勧告準備情報と避難勧告の2段階で、対象となる市民の方々にお知らせをすることといたしております。避難勧告準備情報は、東海豪雨の教訓を踏まえまして、市民の方々が余裕を持って適切な避難行動ができるよう、現時点では避難勧告発令には至らないものの、今後この気象が継続いたしますと避難を要する状況になる可能性があると判断される場合に発表しているものでございます。

 なお、避難勧告準備情報の広報につきましては、広報なごや、洪水ハザードマップ、あなたの街の避難所マップ、名古屋市のホームページなどを通じまして行っているところでございます。しかしながら、議員御指摘のとおり、避難勧告準備情報の内容、対象地域、対応などについて市民に十分な周知がされていないことも懸念されております。したがいまして、避難勧告準備情報についての周知徹底を図るため、土砂災害危険箇所の住民の方々にアンケート調査を行いまして、その結果をもとに、より効果的な周知方法や非常時の伝達方法について検討を進めてまいりたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。



◆(三輪芳裕君) それぞれ前向きな御答弁、ありがとうございました。

 エコアシスタント登録制度に関しましては、導入に向けての検討をしていただけるという御答弁、本当にありがとうございます。一人一人の意識改革がされれば、やがて地域が変わり、一国が変わり、また全世界が変わっていくと確信いたします。一人でも多くの方々がエコアシスタントに登録していただけるように、広報、推進の方をよろしくお願いいたします。

 また、ワイルドライフ・ガーデンも、大切な地球を守るために、市民の皆様が取り組みやすいように、地域の協力がいただける説明をきちんとして納得をしていただきまして、推進をお願いいたします。

 商人インターンシップ事業におきましては、高校生の体験学習の面からも、商店街の活性化及びニート解消につながっていけば意義のあることと確信いたします。それでもやはり、商店街の方の御了解、または納得をいただいた上での事業かと思いますので、商店街の皆さんの御協力が得られるようにしっかりと協議をしていただきまして、推進をしていただくように要望いたします。

 そして、避難勧告準備情報については、市民アンケート調査を実施して理解をしていただくという御答弁でしたので、市民の方々の生命、財産を守るために、確実で明確な情報発信ができますようにお願いをいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(田中里佳君) 次に、梅原紀美子さんにお許しいたします。

     〔梅原紀美子君登壇〕



◆(梅原紀美子君) おはようございます。通告に従い、東海・東南海地震対策について伺います。

 名古屋市でも巨大地震にいつ見舞われても不思議でないと言われています。新潟県中越地震は人ごとではありません。中越地震を通して、巨大地震対策について教訓と課題を考えてみたいと思います。

 まず、被災者が痛切に願っているのは住宅再建の問題です。住宅補償は基本的人権を確立するために不可欠なものであり、生活の基盤となるものです。震災復興と言うなら、住宅再建こそ重要です。ところが、全壊しても、自然災害による個人財産の被害への国の補償はありません。現在の生活再建支援法は認定基準が厳しく、4年前の東海豪雨のときにはわずか1世帯しか適用されませんでした。しかも、全壊家屋の世帯への支援は300万円ですが、このお金は撤去と当面の生活資金として使えても、住宅再建には使うことができません。我が党は、東海豪雨のときにも要求してきましたが、住宅再建など実態に合った運用と補償の増額などの法改正を政府に再度求めるべきですが、市長はどう考えますか。

 既に鳥取県に続き宮城県では、地震で被災した住宅再建への個人補償を行い、さらに福井県は、ことし7月の豪雨の被災者住宅再建のための助成を実施し、台風に伴う甚大な被害を受けた三重県や兵庫県、京都府でも独自の住宅再建の支援制度を設けました。名古屋市でも、住宅再建の個人補償を行うように独自の制度を創設すべきではないでしょうか、市長にお聞きします。

 二つ目に、医療の問題です。

 今回の中越地震では医療機関が大変大きな痛手をこうむっています。十日町市では拠点病院が機能停止状態になって市内に入院できる病院がないと伺っています。小千谷市も拠点病院が大きな痛手を受けているということです。東海地震などが起こったとき、人口過密な名古屋市では多くの負傷者が出ることが予測されます。中越地震では、治療の中断が許されない透析患者、持病のある高齢者、乳幼児や障害者など災害弱者のほか、長時間の車の中での避難所生活によるエコノミークラス症候群、避難所生活によるストレスからくる心のケアなど、災害医療の問題がクローズアップされました。また、人命にかかわる医療機関の耐震化が進んでいないことが指摘されておりました。

 名古屋市内には、医療法で規定されているベッド数20以上の病院が140ありますが、これらの病院の耐震化は進んでいるのでしょうか。市が本年度調査されたと聞きました。調査の結果どうであったのか、状況をお聞かせください。また、名古屋市として、耐震改修が必要な病院施設についての今後の考え方をお聞かせください。

 防災は行政のみで対応できるものではなく、市民と一体となった地域防災力の向上が不可欠です。とりわけ地震による負傷者の治療は病院だけでは足りません。市内には1,800を超す個人開業医の皆さんが見えます。地域のかかりつけ医として、一人一人の状況を把握している開業医が地震のときに果たす役割が期待されます。また、開業医の皆さんもそうした意欲を持っておられます。しかし、診療所が倒壊すれば、それも生かされません。診療所の耐震化が必要ですが、耐震診断、耐震改修の助成対象にはなっていません。

 そこでお聞きします。診療所の耐震診断、耐震改修を助成対象にすることを求めますが、いかがでしょうか、住宅都市局長に伺います。

 次に、中小企業振興策について伺います。

 今、元気な名古屋とマスコミなどで盛んに言われています。しかし、それらの多くは万博、空港などの大型プロジェクトや都市再生の名のもとでの駅前開発を一面的に取り上げたものであり、必ずしも名古屋経済の実態を正確に反映しているとは言えません。事実、産業の空洞化は深刻で、とりわけ製造業はこの減少傾向が続き、平成8年から13年にかけて3,500事業所も減っています。私は、どのような状況であるかを把握するため、北区の町工場を訪ねました。資金繰りができないので工場の半分を売りに出した。取引先が中国へ生産拠点を移し仕事がなくなった。トヨタからは単価の値下げを言ってきたが、嫌ならやめてもらうと強硬だ。従業員3人の給料が払えないのでやめてもらい、家内と2人でやっているが、土木関連工事が少なくなって工事用機械の注文も入らなくなったなど、悲痛な声ばかりでした。さらに、万博、空港後の設備投資減や企業のリストラや自動車産業の中国進出などによる一層の空洞化が懸念されており、中小企業にとって厳しい現実があります。

 こうした中、本市では産業活性化プランの策定を進めています。しかし、外資系を含めた企業の誘致に過大な期待をかけているように思います。今、全国の都市が工業団地を形成したり、さまざまな優遇策を設けて企業誘致を進めていますが、これがなかなか簡単にはいかないことは、サイエンスパークの企業誘致が遅々として進まないことを見ても明らかです。真の産業活性化のためには、全事業所の99%、就業者の8割を占め、現に今名古屋経済を支えている中小企業がどのように元気を取り戻していけるかが計画の中心にならなければならないと考えます。

 名古屋市は、意欲ある中小企業としきりに言い、プランの素案にもそう書かれています。しかし、意欲ある中小企業とは、結局ベンチャー企業として新しいことを手がけている企業や実績を上げている企業であり、それ以外は意欲のない企業として切り捨てられようとしているのではないでしょうか。

 そこで、市民経済局長に伺います。中小企業の中には、意欲はあっても実際は新しいことを手がけるゆとりがない企業、頑張っていても結果の出せない企業もあります。こうした企業を含めて、必死で頑張っているすべての企業を支援していくことに取り組むべきではないでしょうか。市民経済局長、お答えください。

 二つ目に、中小企業のための基本条例制定について伺います。

 本市の中小企業対策は、本当に隅に追いやられています。本年度の一般会計予算の約1兆円のうち、金融対策を除いた産業振興費は41億円で、0.4%しかありません。これでは中小企業に光を当てているとは言えません。今必要なことは、地域経済の担い手である中小企業の存在を名古屋の市政の中心に据えることではないでしょうか。そのためには、これまで再三我が党が主張してきたように、中小企業振興条例などの基本条例が必要と考えます。企業経営者や市民も参加して、中小企業のための基本条例を制定してはいかがでしょうか。市長、お答えください。

 三つ目に、行政を担当する職員が、中小企業の実情を正確に把握するために直接足を運んで実態調査を行うことが重要だと考えます。

 先日、中小企業の経営者の方々にお話を聞きました。名古屋市は、さまざまな相談窓口を通じて実態をつかんでいると言いますが、中小企業の方からは敷居が高いと感じられているようです。せっかくの施策も情報が伝わってこないということをお聞きしました。ホームページに載せているだけでは業者には届きません。やはり現場に出かけていく姿勢が必要なのではないでしょうか。

 愛知県では昨年から、愛知ブランドという事業を始めていますが、これに応募してきたすべての企業に本庁職員が足を運び、半日かけて調査しています。本市でも、最近になってようやく本庁職員が直接業界団体に出かけて要望を聞くようになったことは評価します。しかし、事業所の現場まで出かけなければ本当の実態はわかりません。我が党はこれまで、全国で先進的に取り組まれてきた全事業所の実態調査を行うように繰り返し求めてきましたが、大阪市、京都市が製造業の全事業所の実態調査を行い、神戸市でもこの秋から事業所の実態調査を始めています。そこで伺います。市職員が足を運んで実態調査をやるべきではありませんか。あわせて市民経済局長、お答えください。

 最後に、小規模工事登録制度の創設について伺います。

 小規模工事登録制度を制定する自治体が全国で広がり、現在、33都道府県262自治体に広がっています。これは、物品購入や建設工事、サービスなど少額で内容が軽易な契約について、競争入札参加資格名簿に登録されていない市内の業者を受注希望者として登録し、簡単な申請審査で仕事を発注するというものです。業者の仕事起こしにもつながり、経済効果を生むと行政からも歓迎されています。名古屋市でも積極的に導入してはいかがでしょうか。財政局長に答弁を求めます。

 これで、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 被災者生活再建支援法の改正と本市独自の住宅再建個人補償制度の創設についてお尋ねをいただきました。

 被災者生活再建支援法につきましては、平成16年の4月に改正されまして、新たに解体・撤去費や仮住まいの経費も対象になりました。支給限度額が最高で300万円に引き上げられますとともに、被害基準の対象も、従来の全壊に加えまして大規模半壊が加わり、一定の改善がなされたところでございます。しかしながら、住宅本体の建築費や購入費、また補修費が対象外であることや、所得要件あるいは年齢要件などの課題があるところでございます。こういう状況を受けまして、国に対しまして、指定都市共同要望や、あるいは全国市長会決議を通して制度の一層の充実をお願いしているところでございます。今後も引き続いて要望してまいりますとともに、現在国会で、衆議院でございますが、審議中の住宅本体の建築費、購入費、補修費を支給対象とした法律の一部改正の動向などを見守ってまいりたいというふうに思っております。

 次に、国制度を補完する本市独自の住宅再建個人補償制度の創設についてでございますが、この支援金制度を運用するに当たりましては、実施主体でありますそれぞれの都道府県の判断によるところが大でありますところから、本市といたしましても課題があることは認識をしております。今後、愛知県と課題について検討を進めていけるよう努めてまいりたいと存じます。

 次に、中小企業振興策につきまして、中小企業振興のための基本条例の制定についてお尋ねをいただきました。

 本市中小企業は、市内事業所の99%を占めておりまして、地域経済、地域社会の中で極めて重要な役割を果たしているところでございます。また、最近の経済状況につきましては、月例経済報告において、景気が持ち直し、あるいは回復していると判断がなされておりますが、中小企業を取り巻く経営環境は、雇用や企業倒産など依然厳しい状況が続いておりまして、先行き楽観できないものと認識しているところでございます。

 本市といたしましては、このような状況に置かれている中小企業の振興につきましては、これまでも名古屋新世紀計画2010の中で、中小企業の経営革新、経営基盤強化の支援、人材の育成などを掲げまして、助成、融資、相談、情報の提供など多岐にわたってきめの細かい施策を展開しているところでございますが、名古屋の産業を支えている中小企業の活力をさらに高めるため、今後とも施策の充実を図りまして、積極的な支援に努めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。



◎健康福祉局長(木村剛君) 病院の耐震化の調査状況についてのお尋ねをいただきました。

 市内の病院におきます耐震診断、耐震改修の実施状況につきましては、平成14年度に愛知県が実施いたしましたアンケート形式による病院建物の耐震性に関する調査で把握を行ったところでございます。これをもとにいたしまして、本市では独自の調査表を作成いたしまして、この9月から来年の2月にかけまして、医療法に基づく定例立入検査時に再度調査を実施いたしまして、現在順次確認をいたしているところでございます。

 11月22日現在、対象139病院のうち61病院について調査が終了いたしまして、新耐震基準に満たない病棟等を有している病院は44病院ございました。このうち、耐震診断の予定がされていない病院が19病院ございましたことから、本市といたしましては早期の耐震診断を実施し、耐震改修への対応を強く働きかけてまいりたいと考えております。なお、必要に応じまして耐震診断、耐震改修の実施計画も求めてまいりたいと考えているところでございますので、よろしくお願いいたします。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 東海・東南海地震対策の一環といたしまして、診療所に対します耐震診断、耐震改修助成についてお尋ねをいただきました。

 昭和56年以前の旧建築基準でつくられました階数が3以上で延べ床面積が1,000平方メートル以上の病院や診療所につきましては、不特定多数の市民が利用する施設ということで、建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づきまして、その所有者は耐震診断を実施し、必要に応じて耐震改修に努めなければならないとされているわけでございます。一方、本市におきましては、平成7年に発生しました阪神・淡路大震災で多くの方々が古い木造住宅の倒壊により亡くなられたことから、旧建築基準でつくられました木造住宅の耐震化が最優先の課題であるというふうに考えまして、無料耐震診断及び耐震改修費の補助を行っているところでございます。

 したがいまして、御指摘の診療所などの医療機関の耐震診断、耐震改修につきましては、木造住宅以外の一般の建築物と同様に、耐震相談窓口におきまして図面による簡易耐震診断及び耐震相談を無料で行っておりますので、これを御利用いただきたいと存じております。

 以上でございます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 中小企業振興策について2点のお尋ねをいただきました。

 厳しい経営環境下で名古屋市の経済を支える中小企業が、今後も経営基盤を強化し、競争力を持って安定的に成長をし続けていくためには、時代の変化に対応して経営変革、あるいは新事業への進出などができることが必要でございまして、本市といたしましてはさまざまな支援に取り組んでいるところでございます。

 中小企業の具体的な支援策といたしましては、中小企業振興センターにおきます各種の融資制度の運用や経営相談の実施、市工業研究所におきます技術相談、指導、人材育成、あるいは新事業支援センターにおきます新事業創出の支援のほか、見本市、展示会などの開催に対します助成による取引機会の拡大など、幅広く実施いたしておりまして、今後とも引き続き中小企業の活性化に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、市職員による事業所実態調査についてもお尋ねをいただきました。

 本市におきましては、製造業など中小企業の実態を把握いたしますために、年2回の景況調査を実施いたしておるところでございます。また、各種の中小企業振興施策を展開する中で、企業や中小企業団体と意見交換を行うとともに、金融、経営、技術等の相談窓口の場で中小企業の生の声を伺っているところでございまして、いずれにいたしましても、地域経済におきまして重要な役割を果たしております中小企業の実態を把握することは大変重要なことと認識いたしておりまして、今後ともさまざまな機会をとらえながら中小企業の実態把握に努めてまいりたいと存じておりますので、よろしくお願いいたします。



◎財政局長(林昭生君) 中小企業振興策にかかわりまして、小規模工事登録制度の創設についてお答えいたします。

 本市におきましては、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律に基づきまして、毎年度閣議決定をされます中小企業者に対する国等の契約の方針の趣旨を踏まえまして、地元中小企業者の受注機会の増大を図るように取り組んでいるところでございます。工事請負契約につきましても、等級区分を設けまして、事業規模などに応じまして発注を行うことによりまして中小企業者の受注機会の確保を図っているところでございまして、平成15年度の一般会計におきます工事請負契約での中小企業者向けの発注件数の実績は、全体の約97%を占めておりまして、そのほとんどが中小企業者に対して発注されているという実態でございます。

 そこで、議員の提案についてでございますが、中小企業者の方々に対しましては、引き続き本市の現行制度の中でその受注機会の増大に努めてまいる所存でございますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(梅原紀美子君) それぞれお答えいただきました。

 小規模工事登録制度でございますが、市内の零細業者の仕事起こしとして、別枠で軽微な工事を発注する制度で検討すべきことを再度求めておきます。

 東海・東南海地震について、再度市長に質問いたします。ただいまの答弁で、市内の病院の耐震状況が139病院のうち、市が調査した61病院の中で44が基準に満たないということがわかりました。約7割です。この数値を当てはめますと、139病院中約100病院もの安全が言えないということになります。これでは、震度7の地震が起こったとき、大変多くの患者さんが犠牲となってしまいます。これは大問題ではないでしょうか。一体どうされるつもりなのでしょうか。市長さん、お答えください。

 また、そのようなときに地域の開業医さんの力をかりなくてはなりませんが、先ほどの私の質問のうち、開業医への耐震診断、耐震改修への助成については答弁がありませんでした。そこで市長にお聞きします。新潟県中越地震の教訓からも、市民の命を守るために、医療機関や医療スタッフの総力を挙げることが求められるのではありませんか。そうしたことを考えれば、開業医の建物の耐震性を確保することは当然必要なことです。開業医の建物の耐震化を促進するために、現在、民間木造住宅に対して行っている助成制度を開業医の診療所にも適用すべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。



◎市長(松原武久君) ただいま医療機関の耐震化の促進について、現状の報告をさせていただきました。それにつきまして、はかばかしい状態ではないといったことでございます。

 この耐震化の促進につきましては、重要な問題と考えております。耐震相談窓口で、現状では図面による簡易耐震診断及び耐震相談というものを行っているわけでございますが、建築物の耐震改修の促進に関する法律、これは努力義務を課しているわけでございまして、ただ、現実に地震が起きたときに医療機関が倒壊する、こういう事態というのは大変な問題でございますので、私どもといたしましても、耐震改修事例のパンフレット、あるいは耐震化促進の啓発PR、そういったものをそれぞれの立場の方々を通じまして積極的にPRしてまいりたいというふうに思っておるところでございまして、これからもこの問題につきまして、今回の中越地震等々受けまして、さらに医療機関等々に強く働きかけてまいりたいと思います。



◆(梅原紀美子君) もう一つの開業医の診療所の件のお答えがございませんでした。よろしくお願いします。



◎市長(松原武久君) その問題につきましては今後検討いたしますが、現状ではまだ考えておりません。



◆(梅原紀美子君) 今のお答えでは、震度7で起きた地震に対して、入院患者さんの命を救うことはできません。早急に病院の耐震化を進めなければならないと思います。行政の責任として、市民の命を守る施策を打ち出してください。そして、地域の住民の命を守ろうという開業医さんの意欲も酌み取るために、耐震改修助成を適用すべきと申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(田中里佳君) 次に、ちかざわ昌行さんにお許しいたします。

     〔ちかざわ昌行君登壇〕



◆(ちかざわ昌行君) お許しをいただきましたので、通告に従いまして順次質問いたします。

 まず、質問に先立ちまして、激甚災害に指定されました新潟県中越地震、そして台風23号でお亡くなりになられました方の御遺族に対しまして心からお悔やみ申し上げますとともに、被災されました方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。一日も早い復興を祈念しております。

 さて、近年、極めて厳しい財政状況という言葉のもと、平成15年度予算から各局が経営感覚を発揮する財源配分型予算編成が行われています。昨日のばば議員の質問の中でもありましたとおり、その中で市長は、各局においてはコスト感覚や前例踏襲主義の見直しの意識が芽生えているなど、財政健全化に向けた効果が着実にあらわれてきていると感じているというふうに答弁されました。しかし私は、いや、まだまだ十分に経営感覚を発揮しているというふうには到底思えない状況があります。さらに市長は、昨日の答弁で、平成17年度予算も財源配分型で行いたいというふうに御答弁されました。

 私も財源配分型予算編成は非常に大切だというふうに思っています。特に今回は、財源配分型予算編成の問題点を健康福祉局関係の二つの事例を例に挙げて、少し検討をしてみたいというふうに思っています。今から二つの例を言いますので、皆さんもぜひ二つの例を比較して考えていただきたいというふうに思います。

 一つ目の例は、身体障害児育成医療給付事業についてであります。名古屋市では本年度、身体障害児育成医療給付事業につきまして、一部その内容を見直しました。変更の内容は、従来医療費の公費負担を行っていたものを、所得に応じて費用の一部または全額を受給者が負担するということになったものです。しかし、この制度は、身体上の障害があって、治療を行わないと将来重度の障害を残すと認められる18歳未満の児童に対し、しかも治療効果が確実に期待できる場合にその保険診療分を給付するという制度なわけです。ちょっとわかりにくいと思いますので、どういった疾患が対象かということを言いますと、例えば肢体不自由であったり、視覚障害、聴覚・平衡機能障害、音声・言語・そしゃく機能障害、内臓障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害。どれもこれも将来重度の障害が残れば大変なものばかりです。ですから、逆に治療をやめるわけにはいかないわけです。

 ところが、本年度、名古屋市では、国の基準どおりに所得に応じ一部負担が生じていると。ただ、一部負担が生じたことによって継続治療が実際困難になっている世帯が出てきているわけです。この制度は、治療を行えば確実に成果が期待できるものに対して給付を行うわけですから、障害児の将来について、本人はもとより、名古屋市としても障害者支援策の経費の削減につながる非常に大切な制度じゃないのかなというふうに私は思います。

 そこで私も、お医者さん、患者さんとの意見交換を何回もさせていただきました。そして実を言うと、手術現場の視察もしてきました。養育費に経費がかかる中、さらに治療のための負担がふえることについて非常に困惑されております。確かに今まで一銭もかかっていないというものが、一部負担をお願いすると言えば、それはだれでも困惑しますよ。僕でも多分困惑すると思います。一般論で言うなら、私は受益者負担の適正化は大変大切なことだと思います。今回、各局が経営感覚を発揮して財源配分型予算の中で予算配分を受けた。その中で、どれが大事、これが大事と各局が順位づけをするわけです。その結果、この事業の予算を削減するために、真っ先に受益者負担を求めなければならない事業かどうかというのが、私は非常に疑問が残っています。ちなみに、この制度を据え置いた場合の経費は2300万円余りというふうになっています。これが一つ目の例です。

 もう一つの例が、休養温泉ホーム松ケ島についてであります。少々乱暴な言い方になるかもしれませんが、わかりやすく言いかえると、名古屋市が温泉経営を行っているというわけですね。その必要性を私が当局風に言うと、低廉な料金で利用できる保健休養施設を運営することで、利用者の休養と心身の健康の増進を図ることができるというふうに、多分お答えになられるかもしれませんが、それが必要性だろうというふうに思います。

 ここからがその公共事業の非常におもしろいところです。全国には、公共の宿として簡保の宿、国民宿舎、厚生年金の宿、国民年金健康保養センター、センポスの宿など、それぞれの立場に立った異なる設立目的を持っているものの、内容としては全部保養施設といったような、同じ内容の施設が多数存在しています。内容が一緒であれば、お互いに協力するとしてもいいんじゃないかなと思うんですが、そんな姿勢は全くなし。まさに縦割り行政の典型といったところじゃないのかなというふうに思っています。今言った施設は、すべて割り増しはあるんですけど、一般の方も、実を言うと利用できるようになっています。

 そこで、名古屋市が財源配分型予算編成の考え方に立ったとき、この施設をそのまま名古屋市が継続する必要があるのかどうなのかということにちょっと疑問が残ります。平成16年度予算によれば、食費を除いてこの施設の総収入が8900万円余。総支出は2億2000万円余。利用者負担が約3割で、市の負担が約7割。施設使用料収入で人件費すら賄えないというのが現状なんです。

 この二つの例を踏まえて、健康福祉局長にお尋ねをしたいと思います。極めて厳しい財政状況の中、名古屋市では予算編成の方針が策定されています。昨日の市長答弁にもありましたとおり、特に財政健全化に向けて大きく六つの取り組みを行ってみえると思います。財源配分型予算編成の実施、行政評価による政策のシフト、事務事業の効率化とコストの縮減、受益者負担の適正化、行政と民間の役割分担の再検討、外郭団体の効率的経営。

 では、財源配分型予算編成の実施の観点からお尋ねをしたいと思います。これは、先ほども言いましたとおり、各局が経営感覚を発揮して自主的な予算編成を行うものでありますが、健康福祉局内のさまざまな施策の予算を比較検討し、順位づけをした結果、身体障害児育成医療給付事業について、真っ先に予算を2300万円削減するのが大切なんでしょうか。私なら、2300万円の予算を削減するなら、よっぽど温泉経営を見直した方が財源配分型の趣旨に沿っているものと考えられますが、局長はどのようなお考えで財源配分を行ったのかをお聞かせください。

 次に、受益者負担の適正化の観点からお尋ねいたします。受益者負担のあり方研究会からの報告にもありますとおりに、減額・免除制度を検討する場合には、福祉施策等との整合に配慮することが一番重要だという意見があります。そこで、身体障害児育成医療給付事業の一部負担について、これを受益者負担の適正化の観点から、仮に評価をしたとした場合に、休養温泉ホーム松ケ島はどのような観点で受益者負担の適正化になっているのか、お答えいただきたいと思います。また、休養温泉ホーム松ケ島よりも先に身体障害児育成医療給付事業の受益者負担の適正化を行ったことは、福祉施策等との整合性に配慮しているものなのかどうなのか、理由もあわせてお聞かせいただきたいと思います。

 さらに、行政評価による政策のシフトと行政と民間の役割分担の再検討の観点からお尋ねいたします。まず、行政評価の外部評価で、休養温泉ホーム松ケ島は、公的関与の観点から、市として高齢者などを対象とした温泉保養施設を運営する意義を検証し、中長期的に施設のあり方を検討する必要があるとされ、ランクはCというふうになっています。私は、今後人口がどんどん減っていく、民間でできることは民間で行って、行政のスリム化が非常に大切だと思っています。温泉経営は決して行政でなくても経営が可能だと思います。身体障害児育成医療給付事業こそ行政しか行えない事業だと思います。そこで、休養温泉ホーム松ケ島が民間で経営できない理由があれば、お聞かせいただきたいと思います。

 以上で、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎健康福祉局長(木村剛君) 財源配分型予算編成について健康福祉局にお尋ねをいただきました。

 平成16年度の健康福祉局の予算編成に当たりましては、16年度の市の予算編成方針に沿いまして、局の基本方針をつくりまして、2010第2次実施計画登載事業の重点的取り組み、あるいは限られた財源の中でも積極的に新規拡充施策に充当する、そういったような7点を掲げまして財源配分をいたしたところでございます。

 また、財源の確保のためには、歳出のカットあるいは歳入の増を図る必要がありまして、これにつきましては、私ども持続的、安定的な福祉の確立を目的にしまして、平成15年1月に、名古屋市社会福祉審議会からの「今後の福祉のあり方について」の意見具申を踏まえることといたしたところでございます。この意見具申の基本的な考え方は数項目にわたっておりますが、この中には給付に対する費用負担は、サービスを受ける者と受けない者との負担の公平化の観点から受益者負担を原則とするというものもございます。

 お尋ねのございました身体障害児育成医療給付事業の自己負担の導入につきましては、従来から国制度においては、所得に応じた応能負担制度をとっていますこと、同種の事業でございます身体障害者更生医療給付事業が既に国基準どおりの費用負担となっておりますこと、また、大半の指定都市が国基準どおりとなっておりますこと、さらに制度対象者の約40%の方は乳幼児医療費助成制度の対象となっておりまして、引き続き自己負担なしといった状況がございます。

 こうしたことから、これまでの費用負担ゼロについて、今回見直しをいたしまして、国基準どおりの応能負担をお願いすることといたしたところでございます。一方で、育成医療給付の制度は、現行どおり存続すべきものとして必要予算を計上いたしているところでございます。

 こうした観点から点検を行いまして、16年度におきましては、局全体で歳出のカットと歳入の増、あわせて70事業の見直しをお願いすることといたしまして、当初予算の中でお認めいただいてきたところでございます。限られた財源の中でとはいえ、市民の皆様に御負担増をお願いするのはとてもつらいものでございますが、どうか御理解賜りたいと存じます。

 次に、松ケ島の受益者負担が適正となっているかというお尋ねでございますが、休養温泉ホーム松ケ島の宿泊料は、国の老人休養ホーム設置運営要綱に定めます標準使用料と同額といたしておりまして、既に国基準どおりの額となっておりますので、御理解を賜りたいと存じます。松ケ島より先に育成医療給付事業の受益者負担の適正化を図っていることはおかしいとのお尋ねでございますが、先ほどの松ケ島の国基準どおりの額というのは、平成14年7月から実施いたしておるところでございますので、御理解を賜りたいと思います。

 4点目に、松ケ島の運営に民間の活用をできないかといった提案かというふうに承知しておりますが、松ケ島につきましては、昭和56年6月の開設以来、市で経営することはなく、社会福祉法人名古屋市社会福祉協議会に運営を委託してまいりました。その後、平成15年度に地方自治法が改正されまして、公の施設について、民間の能力を活用しつつ住民サービスの向上、経費の縮減を図ることを目的といたします指定管理者制度が創設されまして、地方公共団体が指定する法人その他の団体に施設の管理を行わせることができるようになりました。今後、この指定管理者制度の導入についても検討を進めまして、さらなる経費の縮減、効率的な施設の運営に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(ちかざわ昌行君) 今皆さん、聞いて納得された方、いらっしゃいますか。理由はわかりました。私が質問したいこと、その根本的な内容というのは、それぞれの事業が必要だというのはもちろん、当局の答弁が今ありましたけども、その財源配分を行う順番も大事であります。そんなに温泉経営より育成医療給付事業の一部予算削減を急ぐものなんでしょうかね。要するに、健康福祉局内で行っているさまざまな施策がありまして、それに先んじて財源をシフトさせるものがほかにもあるんじゃないかというふうに思いますよ。

 僕はいつも市長にお尋ねする中で、市長もよく使われます、あれもこれもから、あれかこれかだと。それが財源配分型予算編成の観点から判断すれば、健康福祉局内の施策にある「健康で生きがいが感じられる生活への支援」というのは、私はあれもこれもの部類に該当するんじゃないかなというふうに思っています。その「健康で生きがいが感じられる生活への支援」という中に松ケ島も入っているんです。で、障害児・障害者福祉の中の施策にある「地域における自立した生活の実現」から先に受益者負担を求めるのはおかしいんじゃないですかということを言っているわけです。

 「健康で生きがいが感じられる生活への支援」というのはほかにもあります。例えば、高年大学でも受益者負担の適正化が行政外部評価で求められているわけですよ。公衆浴場入浴事業でも、事業のあり方を検討しなさいということが行政外部評価で求められているわけですよ。ところが、求められているのは手つかずで、あれかこれかに該当する身体障害児育成医療給付事業の受給者に国基準の負担を求めるという、それが先なんですか、だからもっと削減できるところがあるんじゃないですか。

 僕はこの育成医療給付事業は、確かに国の基準に戻しましたと。別に国やほかの都市がやっていようが、名古屋市は福祉としてこうあるんだという姿勢があれば、別に削減しなくたったいいわけですよ。だから、いま一度、どのような経営感覚を発揮して財源配分を行ったのか、経営感覚を発揮して財源を浮かして、身体障害児育成医療給付事業に受給者の負担をもっと軽減してもいいじゃないですか。もう一度健康福祉局長にお尋ねしたいと思います。

 さらに、松ケ島温泉について、受益者負担があるというふうに確かに言っています。ただ、私が言いたいのは、7割も温泉事業に補助していて、それが適正かどうかということなんですよ。ひとり親の親子を対象にしている、障害者も対象にしているということは確かに十分に理解したというふうにしましょう。だったら、どれだけのひとり親の家庭の親子や障害者が利用しているのかということが大事ですよね。実際の利用はリピーターが非常に多くて、一部の方しか利用していないというふうに聞いています。

 さらに、健康福祉局では、ひとり親家庭休養ホーム事業というのがあるわけですよ。この事業というのは、13の宿泊施設と五つの日帰り施設について、年間各1回ずつ、このひとり親の家庭が無料で利用できる制度がある。これ、事業がダブってるじゃないですか。これをむだと言わずに、ほかのどこがむだと言うんですか。

 ただ、確かに温泉利用率が非常に高いということも聞いています。その利用率が高いだけで、いや、これは必要だと言うのは、やっぱり僕はちょっとおかしいんじゃないかなというふうに思っています。いま一度松ケ島温泉の必要性について、健康福祉局長の答弁を求めたいと思います。



◎健康福祉局長(木村剛君) 再度のお尋ねをいただきました。身体障害者の育成医療と松ケ島との二つの比較ではなかなかお答えづらい面がございますので、私どもの16年度の予算編成の状況を改めて御説明させていただきます。

 16年度の予算編成に当たりまして、健康福祉局、前年どおりの事業を進めるとした場合に必要な収支見通し額が1339億に対しまして、これから50億円削減されました1289億円が局の通常枠の一般財源として配分されたところでございます。その対応といたしまして、私ども予算編成方針にございます財政健全化への取り組みに従いまして、行政評価の活用、私ども行政評価の事業数だけで565事業ございます。こうしたものを一つずつ点検をいたしたわけでございます。さらに、事務事業の効率化とコストの縮減、受益者負担の適正化等、これに努めまして、例えば、行政評価がC及びDであった事業の見直しで約33億円、事務の効率化による経費の縮減で5億円の見直しを行ったところでございます。さらに削減額に不足する分につきましては、先ほどもお答えいたしました社会福祉審議会の意見具申に基づきまして、各種施策の見直しをし、御負担をお願いするに至ったわけでございます。

 配分に当たりましては、やはり人口の伸び等による自然増などの義務的経費とも言うべき経費には優先して充当いたしましたほか、行政評価を活用しまして点検しました結果、その必要度を判断していって優先度を決めていったといった状況でございます。また、新たなニーズにもこたえるべく、削減額を上回る見直し等により、可能な限りこうした新しいニーズにも対応すると、そういったような工夫を配分型予算の中で実施をしていったところでございます。

 そんなことで、育成医療につきまして負担をお願いするということについては、他の施策同様、こうした一定の私ども健康福祉における費用負担の考え方の中でお願いをいたすものですので、御理解を賜りたいと存じます。

 松ケ島が必要かというお尋ねでございます。松ケ島につきましては、80人定員24室の規模でございますが、昨年度の実績で、宿泊利用者数2万479人、部屋の利用率が91.7%と高い利用率だというふうに考えております。また、松ケ島の設置目的の対象者であります高齢者、障害者、ひとり親家庭の親子等の方々が利用しやすいように優先的に予約の受け付けを行ったり、昭和56年の開設以来、施設はバリアフリー化いたしております。名古屋から電車と送迎のバスで1時間足らずの近場でゆっくりしていただけるこの施設は一定の役割を果たしていると、そんなふうに考えておりまして、施設の存続の上で、効率化につきましては、先ほどお答えいたしました指定管理者制度の導入の中で対応してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



◆(ちかざわ昌行君) いや、歳出でひとり親家庭休養ホーム事業とダブってるって僕言ってるわけですよ。ダブってるのにそういうことをやっていいのかということですよね。それで、必要ですと、僕は、もうはっきり言って納得ができないわけです。今の答弁、いろいろ予算額を言ってわかりにくいんですけれども、皆さんにわかりやすく、例えば、健康福祉局の昨年度の予算が100億円だとします。ことしは非常に財政が厳しいということで、財政局から80億しか配分できないと、悪いけど、健康福祉局はこの中で予算編成してねというのが財源配分型なわけです。そうすると、今答弁にもあったとおり、健康福祉局は並々ならぬ努力をして、頑張って20億円削減して予算編成をしたということになるわけです。

 そうすると、その結果どうですかというのを僕が市長や財政局長に質問すると、いや、ちかざわさん、20億も削減したんですよという答弁になるわけなんですよね。それじゃあ僕は意味がないというふうに思って、残りの80億の使い道について、泣く泣く予算を削ったものもあれば、むだ遣いもあるのではないですかということを僕は今質問したわけです。

 でも、今の答弁にあったとおり、いや、泣く泣く削ってもいなきゃ、むだ遣いもありませんという答弁だったわけです。となると、根本的に財源配分で削った額の20億円が妥当かどうかということが怪しいわけですし、並々ならぬ努力をして削減したかどうかということも怪しくなってくるわけです。僕は、財源配分型予算は、先ほども言ったとおり、すばらしい仕組みだと思っています。それは条件があって、各局が経営感覚を発揮してこそ初めて成り立つものだと思うんです。財源はまだまだ厳しいわけですから、さらに踏み込んだ各局配分を行う必要があるんじゃないかなというふうに思います。

 そこで、唯一横断的に事業が把握できる財政局長にお伺いしたいと思います。来年度の配分方針自体が、もうその時点で前例踏襲主義じゃないのかなというふうに思いますので、そうならない工夫はあるのかどうなのかをお答えいただきたい。また、全体の予算削減額が本当に妥当な削減額なのか。もっと削れないのか。言いかえれば、今の財政健全化計画よりさらに進んだ目標設定が可能なのではないかと思われますが、これはいかがなのか、その点をお答えいただきたい。また、その際、各局への配分基準、そして全庁的な観点から、本当に公的機関が行わなければならない事業の判断基準を財政局としてどこに置いているのか、お聞かせください。



◎財政局長(林昭生君) 財源配分型予算にかかわります配分方式の考え方についてお答えをいたします。

 21世紀の本格的な成熟社会を迎えまして、かつてのような大きな経済成長が見込めない中で、時代の変化に柔軟に対応し、持続可能な行財政運営を実現するためには、本市の行財政運営も、従来の税の自然増収などを新規事業に充てる成長依存型から、優先すべき課題を選択いたしまして、効率的に対応していく成熟型へと転換を図る必要があると考えております。そのために予算編成システムを改革いたしまして、市政全体を見渡した中での施策の優先順位、選択、重点化を図りまして、限られた財源の効率的、重点的な配分に努めたところでございます。

 こうした考え方に立ちまして、平成15年度の予算編成から新たに導入をいたしました財源配分方式でございますが、まず3年程度の中期的な収支見通しを策定いたしまして、それをもとに財政健全化債の発行、あるいは不用土地の売り払いなど、可能な限りの財源対策を行った後に、経費の性質別の圧縮によりまして一定の収支見込みが達成できる、そういう前提で圧縮率を設けまして各局に財源を配分をいたしているわけでございます。その中で各局が、ただいま申し上げました経営感覚を発揮する、あるいは前例にとらわれることなく自主的、弾力的に対応することによりまして、限られた財源の中で市民ニーズ、社会経済情勢の変化に迅速、的確に対応するというふうにお願いをしているわけでございます。

 その中で事業の選択に当たりましては、全事業で実施をいたしました行政評価の評価結果に基づきまして、事業の廃止、組みかえ、縮小などに努めますとともに、積極的なシフトを図っていただきまして、予算編成の方針の中で昨年五つの重点施策といたしまして、安全・安心、環境、教育、産業、魅力、こういった重点施策に限られた財源を重点的に配分するというふうにお願いをいたしておるところでございます。

 ただ、この財源配分型予算につきましても一定の課題があるわけでございます。重点方式に基づきます施策について、本当に重点的な配分が行われているのか、あるいは予算編成におきまして局間の調整がとれていない、こういった点も多少あるわけでございます。さらには収支見通しの作成、あるいは財源の配分を早い時期に行っておりますことから、予算編成の最終段階で決定されました昨年の三位一体の改革といった国の制度改革への対応に非常に苦慮したというような点がございます。局間の調整につきましては、引き続き経営会議の場を活用いたしまして、検討を重ねながら、全庁的な観点から調整を図っていく、これまでの反省を生かしながら問題を解決し、システム改善に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。



◆(ちかざわ昌行君) 答弁ありがとうございました。横断的にも検討していただけるということで、また、局間の重要性を見きわめて予算配分していただきたいというふうに思うんですが、いやいや、まだまだ。

 今、当局の説明を聞きますと、財政局が厳しく予算配分をした。で、配分された予算は各局が経営感覚を発揮して予算編成をした。経営会議で全庁的な視点から大幅予算削減を確認できたという答弁なわけです。なるほど、システムで判断すると、非常にうまく削減ができているように思います。でも、本当にそうかということですよ、一番大事なのは。私が言いかえると、財政局が甘く予算配分をした。各局が行政評価で見直しを求められている事業ですら見直しがおぼつかない状況で前年踏襲型予算を編成した。経営会議では、全体的に見たとき、とりあえず予算削減はされているわけだから問題ないというふうに、まだそういう段階じゃないのかということを僕は言いたいわけです。まだ中途半端じゃないかということなんですよ。

 となると、今例にとって大変恐縮ですが、健康福祉局と財政局、二つ答弁をもらった。そこで何ともならぬと言うのであれば、先ほど答弁にあったとおり、経営会議で各局の経営感覚をやっぱりしっかりチェックしてもらわなければいけない。当初の配分額は本当にいいのかどうなのか、十分に検討してもらうことが非常に大事だというふうに思います。

 そこで最後に、経営会議の責任者でもある市長に、この始まったばかりの財源配分型予算編成のより実効性が上がるために、ぜひやっていただきたい来年度の予算編成の方針を具体的にお聞かせいただきたいと思います。



◎市長(松原武久君) 財源配分型の予算編成につきましてお尋ねを再々々という形でいただいたと思っております。

 本市の行財政運営も、先ほど財政局長申しましたように、成長依存型から成熟型へと転換を図る必要がございます。先ほど議員御指摘のあれもこれもでなくて、あれかこれかとせざるを得ない、そういう状況があるというふうに思っております。そういう中で平成17年度予算編成に当たりましては、引き続き中期的な財政収支の見通しをすること、それに基づいて財源配分型の予算編成を行うこととしたわけでございまして、既にその予算配分はいたしました。

 その中で、各局におきましては、その予算編成システムの趣旨を踏まえて経営感覚を発揮すること、それから行政評価制度の活用による施策のシフトをすること、それから事務事業の効率化とコスト縮減をすること、そして受益者負担の適正化と、先ほどから繰り返し言っておることでございますが、それをより強力に取り組んでくださいと、このようなことを申しました。これは助役依命通達という形で出させていただいたところでございまして、今年度もこの方向に従って仕事をいたします。

 ただ、その中で重点化としていくもの、それから緊急に取り組む、例えば今回中越地震が起きたわけでございますけれども、安心・安全にかかわる問題で緊急に取り組まなければならないもの、そういったものを縦軸、横軸にとりましてマトリックス型の予算を組んでいくというようなことを決めたわけでございます。

 もちろん、先ほどからずっと、るる議論されていますように、松ケ島の問題がどうか。二つだけ取り上げると、こういった問題は起きますけれども、全体560幾つの中の事業を健康福祉局としては精査をした結果出してきたわけです。市全体の事業でいえば、議員御指摘のような問題がひょっとしてあるかもわからない。こういったことは今後、経営会議の中で具体的な問題が出たときには、局間の調整も図っていくことが必要であろうと思っています。

 いずれにしましても、全体が圧縮されている。特に健康福祉局予算におきましては、義務的経費、例えば生活保護費のようなものは年に10%ぐらい伸びるという構造がございます。そういうものを含めますと、健康福祉局予算というのは全体で年3%は伸びる、約100億ぐらい伸びていくという構造にございます。そういったものは義務的経費でございますから、何とかしてこれは吸収しなければならぬ。そうすると、他のところにどうしてもいろいろなひずみがいくと、削減をせざるを得ないといった問題が起きます。そういう中で、これは絶対必要だという安心・安全のような問題がまた出てまいります。

 こういうことをやりますと、結果的に手を抜いてというわけではございませんけれども、今喫緊に使わなくていい、例えば物をつくるという投資的経費というものなどは、かつて3100億ぐらいあったものが今1300億ぐらいまで落ち込んできておる、そういう状況がございます。そういう中で、今ある部分のひずみの問題を鋭く御指摘いただいたわけで、我々にとって大変参考になったわけでございます。松ケ島のような問題は公的関与のあり方の中でまたきちっと議論をしてまいりたいというふうに思っておるところでございますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 以上でございます。



◆(ちかざわ昌行君) ありがとうございました。基本的に配分された予算は各局内で経営感覚を発揮してやってもらうということですので、引き続き各局長にはその予算の中で、本当に公的関与のあり方から見ても適正かどうかということを来年度予算編成の中でも厳しくチェックをしていただきたいというふうに思いますし、また、横断的な部分については経営会議等々含めて、いろいろな形でチェックをしていただきたいということを強く要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◆(中田ちづこ君) この場合、暫時休憩されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○副議長(田中里佳君) ただいまの中田ちづこさんの動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(田中里佳君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。

           午前11時59分休憩

          −−−−−−−−−−

           午後1時4分再開



○議長(桜井治幸君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 「議案外質問」を続行いたします。

 次に、冨田勝三君にお許しいたします。

     〔冨田勝三君登壇〕



◆(冨田勝三君) お許しをいただきましたので、今回でちょうど30回目になりました質問を行います。多いことだけが取り柄ではなくて、まあ一つのウイークポイントかと思っております。

 二つの事項について質問をいたしたいと存じます。

 まず、市会議員の補欠選挙について、選挙管理委員長にお尋ねをいたします。

 ことしは1月と10月の2回、市議補欠選挙が行われました。当選されたお二人には心からお祝いをし、御苦労さまですと申し上げます。

 さて、この選挙のために、名東区では4000万円、昭和区で3300万円の予算が計上されました。これが新聞などで報道されますと、多くの人たちから、なぜ大金をかけてすぐ選挙をやる必要があるのかと聞かれました。私も同感であります。

 市会議員の補欠選挙事由については、皆様方御承知のように、指定都市もそれ以外の一般市も、欠員が選挙区の定数の6分の1を超えたときに補欠選挙と規定しています。一般市の場合は、多くが市域全体が一つの選挙区のため、補欠選挙事由の発生はほとんどありません。ところが、指定市では選挙区が区単位のため、定数が5人以下の場合には欠員即選挙になってしまいます。一方、同じ選挙区であるにもかかわらず、県会議員の場合、1人区では欠員即補欠選挙、2人区以上は2人が欠けて初めて補欠選挙となります。

 私は、指定都市の補欠選挙の規定を都道府県会議員と同じようにすれば、選挙の回数も減り、経費も節約できると考えます。また、首長選挙が行われると、法律上便乗補欠選挙が行われることから、欠員であることの不利益はそんなに大きいとは思えません。

 以上のことは公職選挙法の改正が必要で、選挙の実務を執行する各指定都市選管とも現行の問題点を認識していると聞いております。この際、各指定都市の選管が共同して、国に対して公職選挙法改正の意見具申を強力にするべきだと思いますが、御見解をお伺いいたします。

 次に、続三の丸の論理その4であります。もともとこの三の丸の論理は、市民の常識と役所の常識のずれ、乖離を指摘し、問題点を明らかにして、その改革、改善を求めたものであります。3年ぶりの今回も、私はそんな観点から質問をいたします。

 今回私は、市の今年度新規採用職員に対して職員意識アンケートを行いました。4月に採用された職員が半年たった今、行政の中で市民の持つ常識と行政の常識のはざまにどんなずれを感じているのかを聞きました。アンケートは、私が調査して確認をした新規職員213名に対して、?市役所へ就職した理由、?今の仕事についての感想、?転職を考えているか、?市民の常識と市役所の常識のずれを感じたことの有無などについて質問いたしました。回答は、136人の63%でありました。?から?までについて詳しく述べる時間がなく、かいつまんで言えば、新規採用職員の平均像は、転勤がなく、生活の安定している市役所で市民のために働きたい。仕事はまあまあやりがいがあり、転職など考えず頑張ろうと言えるようであります。

 さて、本論の?常識のずれの有無でありますが、61%、82人がずれを感じていると答えました。感じている割合が私の予想より多かったと思います。このうち、役所の常識を批判する意見が5分の4、5分の1が市民の常識が問題だとする意見でありました。

 役所の常識を批判する意見では、システムや制度で、他局や他部署との調整がとりにくく非協力的なところがある。制度や規則について役所は当然と思っているが、市民側では制度が複雑、市民の負担が大き過ぎて不合理、柔軟性がないと思っている。本庁からの指示の中には全く現場の状況を無視したものがあり、通常の市民の感覚ではおおよそ実行しないだろう施策がなされている。勤務態度や接遇では、お客様との話し方が悪くばらばら、だれも教えない。してやっているとの思いがあるためなのか。サービス意識では、◯◯しないと問題になるからという意識で仕事をし、市民のためにサービスを向上させようとの意識がない。民間企業に比べ顧客意識がないなど。コストや改善意識では、仕事を進める上で改善より現状維持が基本になっている。形式を整えようとする割にその中身については深く追求しない。前例や慣習を踏襲することが多く、改善しようとする意識がないなど、縦割り行政の弊害や本庁中心システム、まだ残っているお上意識、サービスや改善意識に見られる親方日の丸意識など、率直に指摘しています。

 反面、市民の常識を批判する意見では、市民は役所は何でも言うことを聞いてくれると思っている人が多く、対応し切れない要求に戸惑う。親切、不親切という感覚と法律的にできる、できないの感覚にずれがある。民間企業で働いていたとき、公務員は楽で何をしているかわからないというイメージだった。公務員になってみて、実際は忙しく、決して楽ではなく、給料もよくない。市民はイメージだけで判断している。税金を納めない人がこんなに多いとは思わなかったなど、市民の役所に対する偏見や無理解、エゴなどに悩まされ、対応に苦しんでいることが挙げられています。

 また、私ども市会議員のかかわる問題として、役所側が市会議員に対して異様に気を使い過ぎることへの反発や市会議員が特権階級ぶっているなど、我々市会議員も心しなければならない指摘がありました。

 以上述べましたように、ことし採用の若い職員の役所システムなどへの偽らざる真摯で辛らつな意見や、逆に市民に理解されない苦しみ、悩みを持っていることがアンケートを通じてわかりました。このように矛盾は矛盾として受けとめ、問題点として認識することが行政の改善、改革の原動力ではないでしょうか。

 ところが、ともすれば新進気鋭の職員も5年もたつと役所ずれが始まり、まず慣行にならされ、10年過ぎればあきらめと打算と職場の空気に流され、前例踏襲や事なかれ主義に安住してしまう。もちろん5年、10年たっても積極的に活躍する職員も多いのでありますが、一面これは役所だけではなく、サラリーマン社会の宿命とも言える現象であります。とはいえ、これからの急速な社会変化に迅速に、適切に対応するためには、行政にこそ常にフレッシュな感覚で問題点をとらえ、改善、改革につなげていくことが求められます。

 そんな観点から、四つの質問をいたします。従来の教科書的答弁はもう飽き飽きいたしましたので、今度は人事管理担当局長としてこの問題にどう取り組むのか、そんな局長の胸のうちや、熱意やイズムみたいなところを語ってほしいと思います。

 まず、この新規採用職員のアンケートを見てどう感じられたのか、指摘に対してどのように対処するのか。2番目に、アンケートに見られる若い職員の鋭い柔軟な感覚が10年もたつと変容してしまう、この原因はどこにあるのか。いつまでも鋭い柔軟な感覚を持ち続けてもらうことが必要だと考えますが、どのようにされるのか。3番目に、アンケートにも幾つかありましたが、市民は相変わらず役所を休まず、おくれず、働かずという目で見ていると感じている職員も多いのであります。実態は現在では変わりつつある、このことを市民に理解してもらう努力が必要ではないかと思うのですが、職員の現在の仕事ぶりについてどのように認識されているのか。4番目に、民間企業から転職した職員の意見には、民間と役所の両方の体験から注目されるものがあります。役所に多様な価値観を持った職員がいることは職場の活性化に有用と思いますが、今後多様な人材をいかに確保していくのか、お伺いをいたします。

 以上で、私の第1回の質問を終わります。(拍手)



◎選挙管理委員会委員長(藤田和三君) 指定都市の議会議員の補欠選挙についてお尋ねをいただきました。

 指定都市につきましては、議員御指摘のように、同じ選挙区でありながら、市会と県会とでは補欠選挙を行う要件が異なっております。また、最近の補欠選挙の際にも、どうしてこのように補欠選挙が多く行われるのかという声が聞かれるのも事実でございます。

 選挙管理委員会といたしましては、要件を緩和することは有権者にとりまして代表を選ぶ機会が少なくなるという一面もありますが、現行規定では補欠選挙になる機会も多く、選挙に要する費用も少なくないという認識を持っております。

 いずれにいたしましても、市民の代表を選ぶための重要な事柄であり、また、公職選挙法の改正を要する事項でありますので、今後、指定都市選挙管理委員会連合会の場を通じて、法改正整備の要望の検討を含め、議論してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 新規採用職員の意識アンケートに関しまして数点の御質問をいただきました。

 最初に、新規職員アンケートの指摘への対処についてでございます。

 まず、アンケートの感想はどうかという御質問でございますが、御紹介いただいた御意見につきましては、職員の仕事の進め方や市民との接し方などに対しまして、新規採用職員ならではの新鮮で率直な疑問がよく出ていると感じております。こういう気持ちを大切に、おかしいと感じたことから目を背けずに現状を改革、改善してもらいたいと考えておるところでございます。

 そこで、指摘への対処でございますけれども、新規採用職員が職場においてみずから改革、改善への声を上げていくことはなかなか容易ではないことから、昨年度より新規採用者研修の中で、職場における身近な問題点を見つけまして、職場の異なる新規採用者と一緒にその解決策を考え、職場に戻って上司とともに問題点の改善に取り組むという仕組みづくりを行っております。これにより新規職員の新鮮なアイデアが職場の改善に少しでも貢献できるようになってきたと思っており、今後ともこうした取り組みを充実させてまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、鋭い柔軟な感覚が変容する原因は何かとのお尋ねでございます。

 職員がさまざまな職務経験を積んでいくことは、市民サービスの向上や本市が直面しますさまざまな課題の解決にはとても重要なことであります。しかし、経験を積んでいく中で、役所の仕組みになれ過ぎまして、ややもすると新規職員のころの新鮮な感覚を失ってしまうことも否定できません。

 そこで、その方策でございますが、職員が鋭く柔軟で新鮮な感覚を持ち続けるためには、常に問題意識を持って仕事に取り組み、改革、改善を進めることが重要でございます。昨年度から職場改革実践研修を始めたところでございます。この研修では、若手職員と直属の課長がペアとなりまして、業務改善の進め方を学ぶとともに、実際にみずからの職場の業務を見直しまして、新たな発想で課題解決に取り組んでおります。こうした取り組みを通じまして改革、改善について職員が自信を持って声を上げることのできる職場風土づくりを進めたいといったふうに考えております。

 次に、職員の仕事ぶりに対する認識でございますが、現在の本市の厳しい財政状況のもとにあっては、職員は責任を持ってそれぞれの職場において日々一生懸命職務に取り組んでいると認識いたしておるところでございます。しかしながら、役所に対する、先ほどいろいろ御指摘いただいたようなマイナスイメージを払拭し、職員自身が市民の言葉で語り、市民の目線に立った行政を進めるには、さらなる努力が必要と考えております。こうした観点から、昨年度より全庁的な改革、改善運動といたしまして、なごや維新・なごや一新と題しましてこのような事柄を展開しているところでございます。こうした改革、改善運動を通じまして職員の意識改革、職場の風土改革に全庁的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解いただきたいと思います。

 もう1点ございました。最後に、多様な人材の確保についてでございますが、民間企業経験者は、コスト意識やサービス意識など民間で得た貴重な知識、経験を有しておりまして、周囲の職員によい刺激を与えております。このようなことからも、幅広い経験や柔軟な発想を持った多様な人材を確保することは、財政状況が厳しい中にありまして、多様な市民ニーズにこたえるために重要であると考えております。今後とも人物重視に努めまして、民間企業経験者を含めた幅広い人材の確保に努めていきたい考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。



◆(冨田勝三君) それぞれ答弁をいただきました。

 補欠選挙問題では、市会議員の大先輩である藤田委員長さんから、指定都市の連合会でこれから議論をするという温かい御示唆をいただきました。市民の率直な意見にこたえるためにも、ぜひ実現をしていただきますよう御要望をしたいと存じます。よろしくお願いします。

 三の丸の論理、まだまだ教科書的な部分もございました。しかし、一歩踏み込んだ答弁もありまして、総務局長の姿勢に敬意を表したいと存じます。

 それで、答弁で、新規採用職員が指摘した問題を新規職員研修や昨年から始めた職場改革研修ですか、全庁的な改革、改善運動などで対処するとのことでありました。それだけで果たして効果があるのか、私は疑問を持っています。縦割り行政や前例踏襲、親方日の丸なんかについては、これ戦後行政組織が新体制になってからもう60年たっておりますが、その中で官僚制の弊害としてずっと指摘され続けてきた問題であります。一方ではこれらの問題は、行政組織だけではなくて大企業など大組織でも、質の違いはあっても大企業病として問題となっています。このような大きな問題を研修や改革、改善運動だけで徹底できるのか、私は百年河清を待つ感じがしてならないのであります。局長の決意を再度お聞きいたします。

 もう一つ、民間企業経験者の有用性については、答弁でも認められました。今多くの大学院大学で社会人枠を設けて社会人の門戸を広げています。知識偏重から脱しようとする新たな動きだと思います。局長は、幅広い人材の確保に努めたいと答弁されましたが、具体的にどうするのかお聞かせをいただきたいと存じます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 2点につきまして再度のお尋ねをいただきました。

 まず、改革、改善を進める決意でございますけれども、市役所の改革、改善を進めるに当たりましては、実践型の研修や改革、改善運動を展開しておりますが、職員一人一人に意識改革を徹底するためには、さまざまな機会をとらえて繰り返し繰り返し啓発を行うことが重要であると考えております。そうすることによりまして、職員の中に疑問に感じたことを放置せず、徹底的に追求して改革、改善につなげていこうという意識が広がり、受け継がれていくものと考えております。そのための取り組みはまだ緒についたところでございますけれども、現在行っております実践型の研修や改革、改善運動を契機といたしまして、職員の意識改革、職場の風土改革の機運を醸成し、定着を図ってまいりたいと考えております。

 2点目の幅広い人材の確保のための方策でございますが、職員の採用に当たりましては、職場を活性化し、市役所を変えていくような、これからの市政を担う優秀な職員を求めていく必要がございます。こうした観点から、知識偏重にとらわれずに人物重視の考え方に立って、幅広い人材確保策を検討してまいりたいと考えております。よろしく御理解いただきたいと思います。



◆(冨田勝三君) 再度答弁をいただきましたが、この問題、一朝一夕ではなかなか解決が難しい。しかし、これはやらなければならない問題だと思います。私が質問で引用しました新規採用職員の指摘はごく一部であります。82人から70項にもわたる指摘がありました。広い分野に及んでおります。中には、経験が浅いため、粗削りな意見もあります。行政を執行する宿命的な問題などもあります。総じて言えることは、役所に染まっていない若い職員の率直な意見や指摘で、中にははっとするものもございます。市長以下そこにお並びの役所の幹部の方々、ぜひ一度このアンケートを読んでいただいて、その中の一つでも行政に反映していただければと思うものであります。資料は私のところへどなたかよこしていただければ特に無料で差し上げますので、よろしくお願いをいたします。

 そして、市民の常識と役所の常識の乖離につきましては、一度総点検をしていただく。一方で、市民の常識と役所の常識に乖離があったとしても、公平公正な行政執行のために必要な事項については市民に理解を得る努力が必要だと思います。今までそういった努力が余りされてなかった。そんな努力をしていただいた上で、市民の常識と役所の常識の多くがともに理解できたとき、協働、協力の市政が生まれるのではないかと思います。

 以上要望して、私の質問を終わりたいと存じます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、横井利明君にお許しいたします。

     〔横井利明君登壇〕



◆(横井利明君) それでは、お許しをいただきましたので、順次質問を申し上げたいと思います。

 まず初めに、義務教育費国庫負担制度をめぐる問題についてお尋ねいたします。

 政府・与党は、11月18日、国、地方財政の三位一体改革の基本的枠組みについて合意をいたしました。補助金は、平成17年度、18年度の両年度で3兆円を削減する方針を明記し、焦点の義務教育費国庫負担金の扱いは、中央教育審議会で平成17年秋までに結論を得るとして、国庫負担制度の存廃も含め検討、18年度から本格的な削減を明確に打ち出しました。一方で、17年度予算での措置を別途検討するとして、来年度も一部見直しに着手する方針を示しました。国の負担率現行2分の1の引き下げも検討対象になるとの報道もなされております。そして、本日午後、個別の補助金削減を盛り込んだ全体像を取りまとめるとの方針でありますが、報道によれば、国民健康保険で7000億円程度、義務教育費は平成18年度までに8500億円程度削減し、生活保護の扱いは1年間先送りする見通しのようであります。

 また、この問題に関しては、さきに全国知事会を初めとする地方6団体、また、松原市長を会長とする全国13の政令指定都市でつくる指定都市市長会においても、義務教育費国庫負担金の全額2兆5000億円の国庫補助負担金の削減案を麻生太郎総務大臣に提出しております。そして、この案を小泉総理も尊重したいとの意向のようであります。一方、文部科学省は、国は憲法に基づいて義務教育を提供する義務を負っていると主張し、文部科学省・自民党文教族グループ対総務省・知事会グループの激しいつばぜり合いが行われています。

 さて、過去日本においても、義務教育費国庫負担制度が廃止されたことがあります。昭和25年から27年の3年間、シャウプ勧告に基づき義務教育費国庫負担金が廃止され、地方財政平衡交付金制度に吸収されました。しかし、各自治体で十分な財源が確保できず、教育条件の地域間格差が拡大し、昭和28年に義務教育費国庫負担制度が復活したという歴史もあります。

 そこで、義務教育費国庫負担金全額の削減を打ち出された松原市長にお尋ねいたします。松原市長は、どのような意図で義務教育費国庫負担金全額の削減を打ち出されたのか、お答えください。また、文部科学省では、平成18年または19年には、教員の給与費負担を県から政令市へ移すことを検討しています。現在政令市においては、教職員の給与は県で、人事権は政令市にありますが、人事権と給与負担を一致させ、教員定数など責任ある行政を政令市で実施できるようにするものです。これにより名古屋の特色を生かしたどんな創意工夫ある教育を実現できるか、教えていただきたいと思います。

 次に、義務教育費国庫負担金削減を初めとする補助金の削減を地方案どおりに実施し、個人住民税フラット税率化により全額税源移譲した上で、現在の県民税、市民税の配分割合で本市の移譲額を仮に算出した場合、三位一体の改革が本市財政に与える影響額についてお尋ねいたします。本市の財源は一体これによって潤沢になるのか、逼迫するのか、見通しを財政局長にお尋ねいたします。

 次に、学校教育改革への取り組みについてお尋ねいたします。

 最近、保護者の方々や地域の皆さんから子供たちの学習に対する意欲や学力の低下についての不安の声が多くなったように思います。名古屋市教育委員会でも、このような声にこたえるため、平成14年度から教育改革プログラムを策定し、小学校1年生での30人学級、少人数指導の推進などさまざまな特色ある教育活動を進めて、子供たちの基礎学力の定着と向上を図ってまいりました。しかし、残念ながら子供たちの意欲が上がったとか、学力が改善されたなど、どのような効果があったかに関する報告は教育委員会から全く伺っておりません。

 先日、名古屋市教育委員会のホームページを見てみました。ここにも多くの事業や目標は掲げられておりますが、それで一体子供はどうなったのか、全く記載されておりません。大変に残念なことでありますが、教育委員会はさまざまな事業に多大な労力と予算を執行しているものの、その効果を余り検証しておられないのではないかと考えております。

 私ごとで恐縮ではありますけれども、私の勤めている保育園でISO9001に1年以上かけて取り組み、県内の保育園としては初となる取得をいたしました。ISO9001とは品質管理マニュアルであり、乳幼児に対し高品質なサービスを提供するための改善運動にこのマニュアルを使用しています。職員の共通理解、職員の研修、保育の計画、手順、保育サービスの測定、データの分析、改善などのサイクルを回し、また、情報を公表する中で、より高品質のサービスを提供しつつ、組織や運営の効率化を目指すものであります。

 ISO9001の視点から現在の名古屋市の学校教育を見たとき、さまざまな問題点が浮き彫りになってまいりました。PDCA、いわゆるプラン・ドゥー・チェック・アクションのサイクルが学校教育の仕組みに取り入れられていないことであります。もちろん幾つかの学校では、試行的に改善に取り組んでいたり、また、先生方の中にも、無意識のうちにPDCAのサイクルに取り組み改善をしてみえる方もお見えですが、個々の校長先生の指導力によって、また先生方の能力によって、提供する教育サービスの水準にばらつきがあるのが実態であり、そもそもこれが問題であります。保護者が言う、ことしの先生当たりとか違う先生がよかったなどという勝手な母親のおしゃべりを助長しかねないのであります。それぞれの学校でPDCAに相当するような改善のための仕組みができていないのは大きな問題です。名古屋市の教育のあすを考え、あえて厳しいことを申し上げれば、名古屋市の教育は改善の仕組みのないやりっ放し教育となっているのであります。

 それでは、具体的に改善点について申し上げたいと思います。

 まず、基本的なことは、学校教育の中に改善のための仕組みを構築し、そのサイクルを回すということであります。現在の学校教育では、目標は立てるものの、その達成状況など児童生徒の定着度調査が行われていません。まずは読み書き、計算などの基礎的学力の定着度を調査する必要があります。また、調査の物差しは、時期、方法を初め全市一律とし、対象は全児童生徒とすべきであります。

 次に、調査された児童生徒の定着度をもとに、結果の分析及び考察を行い、クラスや学校の課題を明らかにし、何をいつまでにどのような方法で、どの程度成果を出すのかを具体的な数値と明確な根拠を明らかにしなくてはなりません。また、分析の結果、教師の指導に不足する部分があれば、必要な研修を必要な量だけ与え、資質や指導力の向上を図る必要があります。また、つまずきのあった児童生徒にも、必要な量の指導を与え、基礎基本の確実な定着を図る必要があります。

 最後に、児童生徒の定着度調査の結果を保護者や地域住民に対して公表する必要があります。公立学校としての信頼は、具体的な成果の提示なくしては考えられません。学校間の比較やランクづけをすることではなく、各学校が主体性、自立性を発揮し、結果を学校改善に向けて積極的に活用できるようにすることにあります。保護者や地域に公表することにより、情報を住民とともに共有し、より確実に基礎学力の定着を図っていく原動力になると考えております。

 次に、小中学校における外部評価システムについてお伺いいたします。

 外部からの評価を実施することにより、教員の意識改革を図り、経営体という視点から学校経営を見直すことになる外部評価システムについて、いつまでに全校で導入したいと考えているのか、また、外部評価に何を期待するのか、教育長にお尋ねします。

 次に、教員評価についてお尋ねいたします。

 一生懸命働いてもサボっても、教師の給料は一緒との愚痴を現場の先生から伺うことがあります。頑張っても評価を受けることがない、また、改善へのきっかけがない現制度の問題点の一つであります。教員は、自己目標の遂行に伴う成果、実践力、意欲に関する評価について理解を深め、的確に把握することにより、次年度の指導力向上に役立てていく必要があります。特に学習指導、学級経営、研究、保護者との連携、部活動などの特別活動などについての成果について十分評価をする必要があります。本市においても、教員の評価に関する調査研究会議を設置し、教員の人事管理の改善を図るため、検討を行ったと伺っております。表彰制度や指導力向上を要する教員とのかかわり、人事及び給与制度とのかかわりについても検討されたそうですが、現在の検討結果をお聞かせください。

 最後に、これら改革を着実に進めるためには、現場の意識改革を図りながら根気よく取り組む必要があります。しかし、指導室や教職員課は、昨今の教育現場の実情から極めて多忙であります。教育改革推進室を設置するなど、特命的に取り組む必要があると考えます。

 以上、学校教育改革について申し上げてまいりました。教育に必要なのは、情熱と使命感、子供への愛情であります。そんな視点でぜひ大野教育長さんにお答えいただきたいと思います。

 最後に、公の施設へのネーミングライツの導入についてお尋ねいたします。

 先般、受益者負担のあり方研究会の報告書を見せていただきました。管理運営費は公費負担である税金と受益者である市民の使用料で賄うという考え方が示されておりました。しかし、多様な財源を求めようとする自治体がふえている現在、研究会の報告はやや視野の狭さを感じざるを得ない結果となっております。

 平成15年2月市会で、私は公の施設にネーミングライツを導入し、市が所有する施設の管理運営コストを多方面に求めるべきとの意見を申し上げました。ネーミングライツとは、スタジアムやアリーナにスポンサー企業名やブランド名を付与するもので、施設命名権と呼ばれ、日本では全く新しい広告概念であります。当時の財政局長答弁では、地方自治法第238条の4、行政財産に私権の設定を行うことができないから困難との答弁がありました。確かに東京都が平成15年3月に行った味の素スタジアムは都の普通財産であり、行政財産の施設が多い名古屋市には当てはまらないのかなと私自身思いあぐねておったところでございます。

 さて先日、横浜市が所有する横浜国際総合競技場が来年3月から日産スタジアムと名前が変わり、1年間で4億7000万円、5年契約で23億5000万円という国内最高額での契約を結ぶことになるとの報道がなされました。横浜市の考え方は非常に明快であり、競技場の年間の維持管理費8億円から施設使用料3億円を引いた一般会計負担分およそ5億円をネーミングライツで補おうとしたのであります。これにより競技場運営経費の赤字分を市民の税金で埋め合わせしなくても済むことになります。

 しかし、もっと驚いたのは、この横浜国際競技場は、名古屋市がネーミングライツを導入できないとしていた行政財産であったのであります。また、神戸市が導入したYahoo!BBスタジアムも同様に神戸市の行政財産でありました。早速総務省自治行政局に公の施設へのネーミングライツの導入についての見解を問い合わせました。総務省の見解として、行政財産にネーミングライツを導入することは地方自治法に規定する私権の設定に当たらない。そもそもネーミングライツという考え方は我が国では確立しておらず、単なる契約行為でしかない。総務省としては、自治法上ネーミングライツに関する規則もシステムもないので、推奨もしなければ異論を唱えることもない。ただし、ネーミングライツの実施に当たっては、公共施設にふさわしい企業を選定してほしいとのことでありました。私は、この総務省の新たな見解により、ネーミングライツの導入の可能性が極めて大きくなったものと考えます。

 さて、本市所有の公の施設には、ビッグイベントが頻繁に行われるレインボーホールや、都心部に位置し、さまざまなイベントが行われ集客能力の高いオアシス21、グランパスエイトの試合があるたびにテレビで放映されるなど露出の高い瑞穂陸上競技場などがあります。例えば、私も平成15年2月市会で申し上げましたが、レインボーホールには名古屋人にとってなじみのある寿がきやホール、そしてオアシス21には最近話題の楽天スクエア、そして環境首都を目指す名古屋ですから、瑞穂陸上競技場には世界的超低公害車、トヨタ自動車のプリウスの名称を冠したプリウススタジアムなどはいかがでしょうか。

 そこで、松原市長にお尋ねいたします。公の施設へのネーミングライツの導入についてどのようにお考えか、お尋ねいたします。

 これで、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 義務教育費の国庫負担制度をめぐる問題につきまして、最近の動向に対する私の見解という形でお尋ねいただきました。

 小中学校の教職員の給与の半額を国が負担するという義務教育費国庫負担制度は、教育水準の維持に一定の役割を果たしてきた経緯はありますが、一方で、全国横並びの教育となるという側面もございました。指定都市市長会では、この制度を廃止し、全額税源移譲するよう要望いたしまして、各地方で特色ある教育が実現できるよう取り組んだと、こういう形で全国に先駆けて小中あわせて全額移譲という案を出したわけでございます。ただ、地方6団体となったときに、それぞれ小異を捨てて大同につくという観点から、今回は中学校の教員の給与費の分ということで8500億と、こういうことになったわけでございます。

 しかし、最近の国の動向を見ておりますと、三位一体改革の本質といったものがどこかへ消えて数字が先行する単なる数字合わせになっておる、このように思えてなりません。この義務教育費の国庫負担から少し離れて恐縮なのですが、物によっては、地方6団体が要求してないものがかわりに出てきておるというようなものもございまして、これについてはとても看過できるものではないというふうに思っております。

 この義務教育費の国庫負担の問題でございますけれども、私は制度が廃止されて税源が移譲されれば、名古屋の独立性や創意工夫を取り入れた効果的な教育ができると思っています。名古屋市は今でも、例えばチームティーチングの問題であるとか、あるいは基礎学力の補充の問題であるとか、これは市の単費の講師を充てておるということもございます。それから、30人学級を小学校1年生で実施するにつきましても、名古屋市の単費の教員を充てておると、こういったことがございまして、現場では県費の者と名古屋市費の者が混在すると。講師によっては、ある年は県費でやり、ある年は名古屋市費でやるというようなことも起きている。一方で、幼・小・中・高の幼・小の人事異動があります。そうすると、一方は名古屋市の給与から県費に変わる、県費からまた名古屋市費へ変わるといったようなことがございます。そうすると身分も、給与の面で変わるわけでございますから、保険、いろんなものが全部変わるといったことがございまして、幼・小・中・高一貫して名古屋市費でできれば、人事権と給与が一体となって、より円滑な人事、あるいは教育効果を期待できる教育活動もできるというふうに私は思っているところでございます。

 よく一般財源化されると教育以外に使うと。例えば、図書費は何かほかのものに充当されておるというようなことが言われましたけれども、政令指定市全体を見てみますと、例えば名古屋市を見てみましても、昭和59年、そして現在図書費が国からの金が入らない状態になったときに、名古屋市の小中学校の図書室の図書の整備費がどうなったかといいますと、以前の大体1.7倍くらい名古屋市が入れている。中学校におきましては、政令指定市の中で一番たくさん名古屋市が図書費を充てておるといったこともございまして、一概に国庫負担の枠が外れたら一般会計に入れてどっかへ使ってしまうぞというようなことはないと思います。

 同時に、予算も決算も我々が編成したものは、市議会のチェックを受けるということになるわけでございます。県費部分というものは、今は市議会のチェックはないわけでございますけれども、全部名古屋市費ということになれば、市議会の皆さん方の予算審議もあり、決算の認定もあるということになって、より住民に近いところで監視をしていただけるという格好になろうかと私は思っておるわけでございまして、もしこういうことになったとするときには、責任を持ってきちっとした教育行政をしていけるようにしたい、条件整備をしてまいりたいというふうに思うところでございます。ですから、全額移譲されてもきちっとやる。ちなみに地方6団体の調べたデータによりますと、現在半額国庫負担ということになっておりますが、実態は38%ぐらいの負担であるというふうに私どもは把握をしているところでございます。

 以上でございます。−−済みません。熱心にしゃべり過ぎて忘れました。

 ネーミングライツの導入について御質問いただいておりまして、今、議員御指摘のように、総務省の見解を今御紹介いただいたわけでございますが、従来行政財産への導入は困難という国の見解がございました。最近行政財産に導入した他都市の事例も新たに見られるようになってまいりました。改めて総務省に確認いたしましたところ、総務省の言葉でございますが、ネーミングライツは、我が国ではまだ権利として確立されておらず、地方自治法上の私権の設定に当たらないという見解が出まして、公の施設への導入の道が開けてきたという感触を得ております。

 したがいまして、公の施設につきましては、効率的な運営による経費を節減する一方で、使用料などの収入確保に努める必要があると、こういった観点から、今回の国の新たな見解を受けまして、本市におきましてもネーミングライツの導入によって収入の増加を図ってまいりたいと考えております。ただ、施設の性格による適否、あるいは関係法令との整合性、契約相手方の資格要件、市民の理解など、十分議論していく必要があろうと思っています。契約相手が2年で破産してしまったと、これでは困るわけでございまして、名前が2年置きに変わると、こういうことではいろいろ困るわけでございますから、いろいろな条件はあろうかと思いますけれども、その方向で努力したいというふうに思います。

 以上です。



◎財政局長(林昭生君) 三位一体の改革によります本市への影響額についてのお尋ねにお答えをしたいと思います。

 地方6団体では、平成18年度までの改革といたしまして、総額3.2兆円の国庫補助負担金の削減と3兆円程度の所得税から住民税への税源移譲などを取りまとめまして8月に国に提出をいたしました。地方6団体の改革案によります本市への影響額につきましては、国庫補助負担金の削減額では、平成16年度予算ベースで230億円程度と試算いたしております。

 また、国におきましては、所得税から住民税への税源移譲を前提に、個人住民税の所得割の税率を10%にフラット税率化する方向で検討が進められておりますが、仮に現行の道府県と市町村の配分割合、道府県対市町村が3対7という関係でございますが、これで機械的に算定いたしてみますと、本市への税源移譲額は330億円程度と試算されるわけでございます。

 しかしながら、現在まだ廃止・縮減される国庫補助負担金が具体的になっていない現段階におきましては、個人住民税の道府県分と市町村分の配分割合についても未定でございまして、本市の影響額を算定することは現段階では困難でございますが、私どもといたしましては、補助金の削減額に見合った税源移譲が行われますよう指定都市などと共同いたしまして要望いたしますとともに、引き続き情報収集に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。



◎教育長(大野重忠君) 学校教育改革への取り組みについて4点お尋ねをいただきました。

 まず1点目の、児童生徒の確かな学力の定着についてでございます。

 議員御指摘のように、確かな学力をはぐくみ、指導における工夫改善を図る、そして児童生徒の学力の定着度を調査するということは必要なことだと認識いたしております。定着度調査は、児童生徒にとりまして、目標に対する自分の位置を明確にしながら、よい点やつまずいている箇所を知ることにより、学習に対する意欲の向上につながるものと考えております。また、教師にとりましても、児童生徒一人一人の学力状況の把握をもとに、教師みずからの指導上の課題を明確にし、指導における工夫改善を図っていく、そういった意味で必要不可欠なものと考えております。

 今後は、小学校高学年の一部、そして中学校3年生を中心に実施されております学力診断テストを含め、できるだけ早期に定着度調査の全校での実施に努めてまいりたいと考えております。結果の公表につきましては、保護者、本人、学校が情報を共有化することにより、本人一人一人の実態を知り、そのことにより確かな学力の定着につながるよう努めてまいりたいと考えております。なお、地域への情報提供につきましては、提供する情報の内容、方法等についてまだ吟味する必要があると考えておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。

 2点目の学校評価についてでございます。

 外部評価につきましては、保護者や地域の方々から、教育方針、指導方針、学校行事のあり方などについて御意見や評価をいただき、それらをもとに討議を重ね、学校運営の改善や教職員の意識改革を図っていくことをねらいとしておりまして、必要なことであると考えております。こうした外部評価の実施に当たりましては、保護者や地域の方々の御理解、御協力が不可欠でございますので、御理解、御協力が得られる学校からできるだけ早期に拡大してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 3点目の教員評価についてでございます。

 教員の意欲を高め、力量向上を図ることをねらいといたしておりますので、平成15年度に教員の評価に関する調査研究会議を立ち上げたところでございます。

 この会議では、校長による一方的な評価となることなく、教員自身による自己評価をもとに、校長と教員とが話し合うことを重視した教員評価システムにしていきたいと考え、現在検討を進めているところでございます。これは、教員が児童生徒一人一人を伸ばすよう目標を掲げ、その指導を振り返り、校長との話し合いにより成果と課題を明らかにすることによって、教員自身の意欲を高め、力量向上を図ることを期待するものでございます。平成17年度には10校程度の研究指定校で試行実施を行い、検討を重ね、平成19年度を目途に全校実施できるよう努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 最後でございますが、改革への組織づくりについてでございます。

 議員から、指導室や教職員課が多忙であるため、教育改革推進室を設置してはどうかという御提言をいただきました。私どもといたしましては、児童生徒、教員の実態を十分に把握し、各学校とのつながりの深い指導室や教職員課を中心として改革を進めていきたいと考えております。同時に、すべての課室が連携を図ることも重要と考えているところでございます。したがいまして、指導主事や管理主事を含め、各課室から構成されたプロジェクトチームをつくり、教育改革の企画立案に当たっていくことも方法の一つであると考えております。今後検討して実現に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(横井利明君) それでは、時間もありませんから簡単に質問しますけれども、松原市長から、ネーミングライツ導入したいという表明がなされ、大いに評価したいと思います。

 そこで、教育委員会に伺いますけれども、教育委員会には多くの箱物施設があって、市民には確かに歓迎されています。一方で、その維持管理費は財政の圧迫につながっておりますが、今の市長の答弁をどう受けとめたのか、また、その導入に向けての決意を聞かせてほしいと思います。また、このネーミングライツの成否は、やはり局のやる気だと思うんです。したがって、局にどうやってインセンティブを与えるかというのが大きな問題になります。財政局長さん、インセンティブをどのようにして与えていくのか、考え方を聞かせてください。



◎教育長(大野重忠君) 教育委員会所管の施設における具体的なネーミングライツの導入についてお尋ねをいただきました。

 先ほど市長答弁にもございましたように、ネーミングライツにつきましては、収入の確保を図る上で新たな道が開けてきたという認識を持っておるところでございます。今後財政局において検討される方針に基づくとともに、先行してネーミングライツを導入している他の自治体の例も参考にしながら、教育委員会所管の施設へのネーミングライツ導入への課題等について関係部署と調整するとともに、市民の皆さんの声もお聞きしながら進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎財政局長(林昭生君) ネーミングライツの導入による各局の収入確保の努力が報われるようなインセンティブについてのお尋ねでございます。

 平成15年度予算から導入をいたしました財源配分型の予算編成システムにおきましては、各局の努力により増収となる収入につきましては、原則として各局の事業運営経費の財源とすることによりまして収入確保へのインセンティブを高めることといたしております。今後とも各局が経営感覚を発揮をされ、収入確保に努めるなど効率的な行財政運営に努めていただくよう考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。



○議長(桜井治幸君) 次に、木下優君にお許しいたします。

     〔木下優君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(木下優君) お許しを得ましたので、通告の順に従い質問をさせていただきます。

 なお、3番目の万博に向けた市バスの取り組みの中で、万博関連行事のシャトルバス運行につきましては割愛をさせていただきます。

 初めに、新潟県中越地震におきまして多くの被災された皆様に対してお見舞い申し上げますとともに、お亡くなりになられた方々に対して心からお悔やみを申し上げたいと思っております。

 初めに、新潟県の事例があったわけでございますけれども、地域の防災力の向上について質問をさせていただきます。

 実践に即した自主防災訓練の推進についてお尋ねいたします。

 本市では、昭和56年から東海地震対策事業といたしまして、地域防災の中核である自主防災組織の結成が始まりました。現在、名古屋市内のほとんどの地域で結成をされております。平成16年3月31日現在で、町内会、自治会単位で4,510の組織が結成され、結成率は99.5%であります。しかしながら、自主防災組織の結成率は99.5%ですけれども、自主防災力は果たしてどの程度あるのかと考えてみますと、甚だ疑問であると私は考えております。今、阪神・淡路大震災級の災害が名古屋市で起きた場合、災害現場である町内会や自治会での自主防災組織は本当に機能をするのでしょうか。自主防災組織イコール自主防災力ではありません。自主防災組織の防災力について当局はどう認識されているのか、お聞かせいただきたいと思います。

 各区や各学区で行われている防災の総合訓練では、情報伝達訓練、初期消火訓練が行われております。これに地域の自主防災組織のメンバーが参加して、勉強したことを地域の自主防災に生かしていくことになっております。しかし、毎年同じような訓練の繰り返しでマンネリ化してはいないでしょうか。

 本市の平成15年度の防災訓練等実施状況を見ますと、実施回数1,238回、自主防災会参加組織数6,199組織、参加人員10万3933人であります。当局にお聞きしますと、参加者は確実にふえているとおっしゃっておりますけれども、一方、町内を単位に行われる実践的な特色ある訓練等の実施状況、こういったものを見ますと、災害図上訓練DIGや地域密着型訓練、こういったものは、実施回数は161回、参加組織数874組織、参加人数もわずかに8,680人であります。特に最も災害のときに役立つと言われている実践的な訓練である地域密着型訓練は、住民が住んでいる町や路地、こういったところが訓練会場となります実践対応型の訓練であります。火災発生への対応、または家屋倒壊への対応、自力避難困難者、けが人、こういった人への対応というまことに重要な訓練なのであります。そして、対象者は住民となっていますが、要は220万名古屋市民全員が対象なのであります。にもかかわらず、参加人員は1,931人なのであります。さらには、本年度においては、4月から8月までの間でわずか89人なのであります。私は、このような現状から、実践に即した訓練に対する当局の取り組みが甘いのではないかと考えております。消防長の御見解をお示しいただきたいと思います。

 次に、防災資機材の設置についてお尋ねいたします。

 阪神・淡路大震災後、兵庫県や神戸市では倒壊した家屋などから救出された人の約8割に及ぶ人が家族や地域住民の協力により救出されましたが、必要な資機材があればもっと多くの人を助けることができたとの反省から、神戸市では、自主防災組織が結成されたときに、学区の世帯数に応じてバール、つるはし、スコップなどの地域に必要な防災資機材を市が用意しております。まさに実戦配備という感なのであります。

 ところが本市では、自主防災組織が結成されたときに、7品目、標旗、腕章、ヘルメット、防火バケツ、消火器、トランジスタメガホン、強力ライト、こういったものを構成世帯数に応じて配付しているだけなのであります。防災資機材は自分たちで用意することとなっております。私は、このような腕章や標旗などでどうやって災害という敵と戦えというのでしょうか。阪神・淡路大震災からもう10年もたつというのに、とてものんびりしているように思います。ましてや災害のときには自主防災組織にお願いをするしかないというのに、丸腰で戦えというのでしょうか。私は、地域からの要望により、バールやジャッキなどの救助用資機材を、例えば一定の基準により自主防災組織など地域に助成することが必要だと考えますが、当局の御見解をお示しください。また、聞くところによりますと、本市では、モデル的に小中学校を避難所として、防災備蓄倉庫の検討が進められているとのことですけれども、この防災倉庫の中に神戸市のように平常時での防災訓練や災害時に使用できる防災資機材を保管できるように、ぜひとも検討していただけませんでしょうか。消防長の御見解をお示しください。

 次に、災害時要援護者についてお尋ねいたします。

 現在、災害弱者である災害時要援護者への対応について、プライバシーの問題がネックとなってなかなか解決への糸口がつかめない現状にあります。震災経験のある神戸市でも、現在防災が福祉と一体となった取り組みで災害時要援護者への対応を進めています。本市においても、やはり自主防災組織、消防団、福祉と防災関係がきちんと連携をとって、一定の結論を出していくときが来ているのではないでしょうか。災害時要援護者対策について、本市においても関係局で継続的に検討を進めていると聞いております。検討の中で解決しなければならない重要な課題も多いと思います。具体的な課題として、例えば災害時要援護者の方の所在の把握方法、限られた時間と人員の中での支援体制の確保、プライバシーに配慮した支援方策等々いずれも大きな課題が考えられます。

 一方、これらの課題について一定の解決を図っている自治体もあると伺っております。例えば名古屋市に近接する豊田市では、本人の同意を得て登録し、災害時に支援してくれる人をあらかじめ定めておくといった災害時要援護者登録制度を設けております。この中では、個人情報に配慮するため、民生委員を通じて制度の周知を図るとか、対象者をひとり暮らしの高齢者や在宅の要介護3から5の認定者、在宅の重度心身障害者などに限定をするなどの方策をとっていることが新聞でも報道されておりました。本市においても、これらの事例を参考にしながら、段階的に災害時要援護者対策の制度を整備していく必要があるのではないでしょうか。

 このように、自治体や各種団体の中からも災害時要援護者に対する取り組みが活発に始まっております。また、名古屋市内のある町内会長も、やる気になれば3日でできると新聞紙上で報道されておりました。私は、本市においても、まず問題点を整理した上で制度として立ち上げて、その制度のもとに地域において広く啓蒙運動をしていくべきであると考えますが、消防長の御見解をお聞かせください。

 高齢者とペットが共生できる市営住宅についてお尋ねいたします。

 現在、我が国は急激な高齢化が進んでおります。そういったことから、高齢者の市営住宅への入居希望者も年々増加しているのであります。また、市営住宅の高齢化率は、本市の高齢化率よりも高くなっております。

 ところで、最近は人とペットの共生について注目されております。その背景としては、少子・高齢化の進行や単身者、夫婦のみの世帯の増加などライフスタイルの変化が考えられます。ペットはコンパニオンアニマルとして人の生活を精神的に支え、高齢者の健康維持や心理療法においても効果を上げており、ペットを介した人の心の健康づくり、いわゆるアニマルセラピーということで評価を得ているのであります。

 ところで、本市の市営住宅の応募の決まりの中に、犬・猫・小鳥などを飼育することはできませんという1項目があります。そのために、現在ペットを飼っているために市営住宅に申し込めなかったり、大切なペットを人に預けたりしている高齢者の方々がいらっしゃいます。また、日々の寂しさのためにペットを飼いたくても飼えない高齢者の方も入居者の中にはお見えになります。

 このようなことから、高齢者の住宅施策において、生活の伴侶として、また心のいやしとしてペットを飼えるよう配慮することは必要ではないでしょうか。確かに共同住宅におけるペットの飼育につきましては、臭い、汚い、そういったことなどほかの入居者との関係からさまざまな問題もあるかと思いますけれども、最近、民間の分譲住宅では、住民がペットクラブをつくり、苦情や相談の受け付け、清掃活動などを行って、ほかの入居者との問題解決を図っているところもあります。他都市におきましても、アニマルセラピーという視点を重視して、阪神大震災後には、兵庫県あるいは神戸市においてペット飼育可能な公営住宅を建設しております。最近では、新築時にペット飼育可能な住宅を整えるのみでなく、東京都のように既存の公営住宅においてペットの飼育を認め始めたところもあります。

 そこで、住宅都市局長に御質問いたします。本市においては、高齢者の住宅施策の一環として、市営住宅におけるペット飼育を今後どのように考えていかれるのか、お尋ねをいたします。

 最後に、万博に向けた市バスの取り組みで、市バスへのベビーカーの持ち込みについてお尋ねをいたします。

 最近のライフスタイルとして、小さな子供はベビーカーに乗せて外に出かけることが一般的となっております。市バスの利用の際、乗りおりがとても大変だという声もお聞きいたしております。ところが、現在の市バスでは、バスに乗車する際にはベビーカーを折り畳まなくてはならないことになっており、子供を抱き、折り畳んだベビーカーを抱えてバスに乗車することは非常に大変で、自動車での移動を余儀なくされている原因にもなっております。一方、市バスのノンステップバスの導入も最近拡大され、子供を乗せたままの状態でベビーカーを車内に持ち込むことも容易であります。また、本年10月6日からスタートした地域巡回バス系統では、保健所へ健診に出かけたり、商業施設へ買い物に出かける際などに使いやすいバスにもなっております。

 来年3月開催の万博へは数多くのベビーカーに子供を乗せた市民が来場されると思われます。本市においても、公共交通機関を利用するライフスタイルを目指すならば、市バスへの乗車の際、ベビーカーを折り畳まずに乗車できるようにすべきではないでしょうか。ちなみに横浜市営バスでは、平成16年1月からベビーカーを折り畳まずに乗車することが認められて、とても好評であります。本市の対応について交通局長にお尋ねをいたします。

 以上で、第1回目の私の質問を終わります。(拍手)



◎消防長(田中辰雄君) 地域防災力の向上につきまして数点のお尋ねをいただきました。

 自主防災組織は、結成していただくだけではなく、ふだんから地域住民が連携して災害への備えに取り組み、地域防災力を高めていただくこと、そして隣近所との交流を深め、災害時に助け合うことができるような土壌づくりを一層進めることが極めて重要であると認識をしているところでございます。

 自主防災組織の訓練につきましては、負傷者の救出要領や応急手当て、搬送方法などの基本的な訓練のほか、自主防災組織のリーダーに対する養成講習も行っているところでございます。また、現在は災害図上訓練など災害発生時により効果的でより実践的な新しい訓練手法も取り入れ、進めているところでございます。

 しかしながら、議員御指摘のとおり、これら災害図上訓練や地域密着型訓練などの新しい訓練手法は実施されていない地域も見受けられますことから、これらの訓練について、地域での企画の段階から積極的に働きかけるなど連携を密にし、さらに多くの地域で実施していただけるよう努めてまいる所存でございます。

 次に、防災資機材の設置についてでございますが、阪神・淡路大震災以降、地域における防災に対する意識の高まりもあり、防災資機材を学区や町内で自主的に整備されるという例もございます。また、避難所における避難生活を支援するための備蓄物資などにつきましては、地域の意見を伺いながら、防災倉庫のモデル事業を通じ検討しているところでございます。

 救助用資機材などを自主防災組織で備えていただきますことは極めて重要であると認識しているところでございます。今後とも地域に対しまして、学区に対する地域活動用の補助金を活用していただくなど、必要に応じてバールやジャッキなどの防災資機材を備えていただけるよう働きかけてまいります。さらに、地域住民の方々の共助による備えなど、そういった機運がより高まるよう訓練や講習を通じて支援に努めてまいりたいと存じます。また、これらの防災資機材を市立小学校など主な避難所に保管することは、地域の共助意識を高めるために重要であるということから、今年度実施しておりますモデル事業の結果を踏まえまして今後検討してまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、災害時要援護者対策でございますが、災害時要援護者名簿につきましては、名簿の作成主体、作成方法、災害時の活用方法などに関し、引き続き関係局と検討しているところでございます。また、国におきましては、災害時要援護者の避難支援策として、情報活用の仕組みや救援プランについて現在検討が進められておりますので、その進捗状況についても情報収集を行っているところでございます。もちろん、高齢者や身体障害者などの災害時要援護者に対して災害時に円滑な支援を実施するためには、その所在などの情報をあらかじめ把握しておくことが重要であると認識しているところでございます。

 これらの個人に係る情報の収集につきましては、行政が保有している情報を活用する方法、あるいは町内会、学区などの市民の方にお願いする方法などが考えられますが、いずれの場合にも、災害対策以外へ使用されないよう個人情報の保護に十分配慮する必要があると考えております。行政が保有している情報を活用する方法につきましては、その使用条件等について引き続き関係局と調整してまいります。また、町内会、学区など住民にお願いする方法につきましては、既に災害時要援護者名簿を作成している地域の事例等を、だれが救出救護に当たるかなどの情報もあわせまして把握してまいりたいと存じております。

 そのほか豊田市などにおきまして既に実施されている災害時要援護者登録制度等につきましても十分参考といたしながら、段階的実施も含め、本市の適切な支援体制の確立につきまして引き続き検討を進めてまいりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 高齢者とペットが共生できる市営住宅につきましてお尋ねをいただきました。

 本市におきましても高齢化は急速に進んでおり、市営住宅では市全体の高齢化率を上回っておりますことは御指摘のとおりでございます。このような中で、本市といたしましても、高齢者の特性に配慮した住宅を提供するために、既設住宅におきましては、手すり設置や非常警報装置などの高齢者対応工事を実施するとともに、新築住宅におきましても、高齢化仕様の改良を行っているところでございます。

 御指摘のペット飼育が可能な住宅の供給につきましては、高齢者の住宅施策の一環として、また、アニマルセラピーなどの観点から、民間、公団だけでなく、一部の地方公共団体におきましても試行的に実施されていることは承知しております。また、ペットとの共生による効用につきましても認識しておりますが、一方では、ペット飼育によるトラブルや弊害もあることも事実でございます。本市といたしましては、ペットとの共生を行っております他都市の状況等を調査いたしまして、今後の住宅施策に十分に生かしてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎交通局長(吉井信雄君) 市バスへのベビーカーの持ち込みにつきましてお尋ねをいただきました。

 議員御指摘のとおり、現在市バスにおきましては、ベビーカーを御利用の方が乗車されるときは、お子様や他のお客様の安全確保の観点から、原則としてベビーカーを折り畳み、お子様を抱いて御乗車をいただくこととしております。しかしながら、小さなお子様を連れての外出には手荷物等も多く、保護者の方お一人ではベビーカーを容易に折り畳めない場合もあります。折り畳まずにお子様を乗せたまま御利用になりたいという声も多くございます。

 交通局では、高齢者や身体障害者などを初めだれもが移動しやすい交通機関を目指してノンステップバスの導入を鋭意進めているところでありまして、ベビーカーを折り畳まずに御乗車しやすい状況になりつつあるところでございます。また、保護者の方の移動の際の負担を少しでも軽減し、外出しやすい環境を整備していくことは、子育て支援の観点からも重要なことと考えております。

 一方、御指摘のように、来年3月には「愛・地球博」が開催され、多くのお子様連れのお客様が市バスを御利用されることが想定されます。こうした状況を踏まえまして、ベビーカーを折り畳まずに御乗車いただけるよう、安全性などの問題点を整理した上で、具体的な乗車方法につきまして鋭意検討してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。



◆(木下優君) 御答弁ありがとうございました。要望でございます。

 ただいまの交通局長の万博に向けての市バスへのベビーカー持ち込みについては、実現に向けて検討をされるというように私は認識をいたしました。早期の実現に向けてどうかよろしくお願いしたいと思います。

 また、地域防災力の向上につきましては、災害時要援護者の心情を考えますと、もう待ったなしであります。どうか難しい問題ではございますけれども、まず制度を立ち上げて、そこから広く啓蒙していくというふうにぜひ頑張っていただきたいと思います。

 また、地域の自主防災組織におきましては、やはり自主防災の設備が、資機材が大事だと思っております。いろいろ予算の関係もありますけれども、ぜひとも17年度の予算で、いろんなところから何とかこのように備品が設置できるようお願いしたいと思います。

 また、高齢者のペットにつきまして、局長の方から他都市の取り組みを調査するというお話がありました。以前から見ると大きな前進だと私は考えます。どうかこのように高齢者とペット、こういった住宅での状況が変わってきております。こういった点も新たな住宅施策としてぜひとも実現できるように要望いたしまして、質問を終わります。大変ありがとうございました。(拍手)



◆(中田ちづこ君) 11月29日午前10時より本会議を開き、「議案外質問」を続行することになっておりますので、本日はこの程度で散会されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○副議長(田中里佳君) ただいまの中田ちづこさんの動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(田中里佳君) 御異議なしと認め、さよう決定し、本日はこれをもって散会いたします。

           午後2時26分散会

                       市会議員  長谷川由美子

                       市会議員  杉山ひとし

                       市会副議長 田中里佳

                       市会議長  桜井治幸