議事ロックス -地方議会議事録検索-


愛知県 名古屋市

平成16年  9月 定例会 09月22日−18号




平成16年  9月 定例会 − 09月22日−18号









平成16年  9月 定例会



          議事日程

     平成16年9月22日(水曜日)午前10時開議

第1 平成16年 請願第17号 教育基本法改正ではなく、教育基本法に基づく施策を進めることを求める意見書提出に関する件

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第2 議案外質問

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 出席議員

    ちかざわ昌行君    山本久樹君

    服部将也君      加藤一登君

    うかい春美君     梅村麻美子君

    うえぞのふさえ君   工藤彰三君

    坂野公壽君      村松ひとし君

    ふじた和秀君     稲本和仁君

    田島こうしん君    藤沢忠将君

    こんばのぶお君    長谷川由美子君

    中村 満君      小林祥子君

    木下 優君      山口清明君

    かとう典子君     田中せつ子君

    のりたけ勅仁君    冨田勝三君

    三輪芳裕君      鎌倉安男君

    杉山ひとし君     前田有一君

    中川貴元君      伊神邦彦君

    桜井治幸君      吉田隆一君

    小林秀美君      佐橋典一君

    おくむら文洋君    吉田伸五君

    早川良行君      諸隈修身君

    村瀬博久君      郡司照三君

    久野浩平君      西村けんじ君

    横井利明君      堀場 章君

    岡地邦夫君      浅井日出雄君

    渡辺義郎君      斉藤 実君

    加藤 徹君      福田誠治君

    ひざわ孝彦君     林 孝則君

    西尾たか子君     江口文雄君

    加藤武夫君      梅原紀美子君

    黒田二郎君      村瀬たつじ君

    わしの恵子君     荒川直之君

    斎藤亮人君      須原 章君

    梅村邦子君      さとう典生君

    ばばのりこ君     渡辺房一君

    田口一登君      小島七郎君

    橋本静友君      中田ちづこ君

    岡本善博君      田中里佳君

 欠席議員

    坂崎巳代治君

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 出席説明員

  市長        松原武久君    助役        因田義男君

  助役        塚本孝保君    収入役       加藤公明君

  市長室長      岡田 大君    総務局長      鴨下乃夫君

  財政局長      林 昭生君    市民経済局長    杉浦雅樹君

  環境局長      大井治夫君    健康福祉局長    木村 剛君

  住宅都市局長    一見昌幸君    緑政土木局長    森本保彦君

  市立大学事務局長  嶋田邦弘君    収入役室出納課長  岸上幹央君

  市長室秘書課長   宮下正史君    総務局総務課長   二神 望君

  財政局財政課長   住田代一君    市民経済局総務課長 葛迫憲治君

  環境局総務課長   西川 敏君    健康福祉局総務課長 森 雅行君

  住宅都市局総務課長 柴田良雄君    緑政土木局総務課長 竹内和芳君

  市立大学事務局総務課長

            上川幸延君

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  上下水道局長    山田雅雄君    上下水道局経営本部総務部総務課長

                               佐治享一君

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  交通局長      吉井信雄君    交通局営業本部総務部総務課長

                               中根卓郎君

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  消防長       田中辰雄君    消防局総務課長   岩眞人君

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  監査委員      加藤雄也君    監査事務局長    村木愼一君

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  選挙管理委員会委員 高取隆吉君    選挙管理委員会事務局長

                               日沖 勉君

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  教育委員会委員   川村洋司君

  教育長       大野重忠君    教育委員会事務局総務部総務課長

                               横井政和君

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  人事委員会委員長  瀧川治男君    人事委員会事務局長 杉山七生君

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

          平成16年9月22日午前10時6分開議



○議長(桜井治幸君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名者には服部将也君、冨田勝三君の御両君にお願いいたします。

 これより日程に入ります。

 最初に、日程第1、請願第17号「教育基本法改正ではなく、教育基本法に基づく施策を進めることを求める意見書提出に関する件」を議題に供します。

 本請願書は、慎重審査のため所管の常任委員会に付議いたします。

 なお、本件の審査に当たっては、市会閉会中も委員会を開会できるようにいたしまして御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○議長(桜井治幸君) 御異議なしと認めて、さよう取り計らいます。

 次に、日程第2「議案外質問」に移ります。

 最初に、ちかざわ昌行君にお許しいたします。

     〔ちかざわ昌行君登壇〕



◆(ちかざわ昌行君) 皆さんおはようございます。お許しをいただきましたので、通告に従いまして順次質問をさせていただきたいと思います。

 まず初めに、ことしもいよいよ名古屋まつりが始まります。この名古屋まつり、昭和30年に始まって、ことしで50周年という非常に大きな節目を迎えます。せっかくの機会ですので、50周年になるということで、私自身そういったように名古屋まつりを今回多角的に考えるには非常にいい機会じゃないかということで、まず名古屋まつりについて質問をさせていただきたいと思います。

 この名古屋まつりというのは、皆さんも御存じのとおりだと思いますけれども、昭和29年のときに、あの戦後の混乱から人々が落ちつきを取り戻し始めたときに、名古屋市の経済界の販路拡張を目指して、県と市と商工会議所の主催によって始まった商工まつりから来ているものだというふうに聞いております。それが翌年、昭和30年になって、商工者だけの祭りじゃだめだと、市民の各層から、市民も楽しめるような、総合的なレクリエーション行事にしたらどうかという要望の声が上がって、この名古屋まつりが始まったというふうに聞いています。

 ところが、以前から議会でも、この名古屋まつりのマンネリ化というのが指摘されているようであります。確かに市が事実上主催しているということもあって、市民がより多く参加できるよう多角的なイベントを開催するということにどんどん名古屋まつりが変遷してきているのではないかなというふうに思っています。

 ここで問題なのは、市民参加とは何かということが一番問題なんじゃないかなというふうに思っています。例えば皆さんも、全国で非常に有名な祭りである、例えばねぶた祭りや高山祭りとか、これ別に毎年同じ内容で開催されているわけです。祭りに参加している人も地元の方ばかりで、その見物客というのは別に祭りに参加することはないわけです。でも、マンネリ化ということは全く言われない。要はその祭りに対して、魅力があるから人が集まるわけです。祭りは実際に伝統があって、祭り自体はマンネリなものなんです。じゃあ名古屋まつりだけ、議会も含めて何でマンネリ化というふうに言われるのかということをやっぱり考えていかなきゃいけない。今回はそういう質問にしていきたいなというふうに思っています。

 なぜ名古屋まつりがマンネリなのか。それは名古屋まつりの目指す姿が見失われつつあり、魅力が薄れてきているんじゃないかなというふうに思っています。祭りの始まりが名古屋市の経済界の販路拡張を目指したことから始まっている。また、先ほど例に挙げた有名な祭りに比べて、伝統や歴史、文化が確かにないということです。また、市民参加にこだわっている。にっぽんど真ん中祭りのように、鳴子を持って民謡の一節を使って踊るといったような目的自身がわかりにくい。この3点が一番原因になっているのじゃないかなというふうに思っています。祭りを盛り上げるための目的で、その手段として市民に参加してほしいという名古屋まつりであったはずが、いつの間にかたくさんの市民に参加してもらうことが目的になってしまっているんじゃないでしょうか。

 今回、名古屋まつりのホームページを見ました。その中で、久屋大通会場では、全国ラーメンコーナー、ステージイベント、出展ブース等で構成、見て楽しく、参加してより楽しい参加交流型の祭りを目指しますというふうにありました。これ別に見物に来た人のサービスで、それを参加交流型と称するのは余りにもお粗末じゃないかなというふうに思っています。名古屋まつりといえば、信長、秀吉、家康の三英傑の地であります。秋に行われる名古屋まつりでは英傑行列が最大の呼び物ですと、コンベンションビューローのホームページでも掲載されています。まさに全国に誇れるすばらしい歴史があるわけです。予算も無尽蔵にあるわけではありません。毎年1億円近い、ことしは1億4000万の出費を予定しております。私は、そこで市民参加も可能な市中パレードに特化をして、歴史を忠実に再現した歴史絵巻を繰り広げて、見物型祭りの最高峰を目指してもいいんじゃないかというふうに思っています。別に見物型祭りでも、魅力があれば観客として参加できるわけです。

 そこで、総務局長に2点お伺いをしたいと思います。これは魅力があれば人は集まってくるわけですから、今後の名古屋まつりの魅力をどうつくっていくのか、その方向性を伺いたいと思います。また、余りにも市が主体ということで、参加交流ということにこだわっているというふうに思います。その市民の参加交流というのは、何をもって参加交流としているのか、御見解を伺いたいと思っています。

 また、最近、いろいろ地元の声から起こってきている参加型祭りというのも確かに台頭してきています。先ほども申し上げました、名古屋では近年急激に浸透してきているにっぽんど真ん中祭り、観客動員数は名古屋まつりが190万で、どまつりは143万ということで、ほぼ名古屋まつりに匹敵すると言っても過言じゃないと思います。

 それでも、名古屋まつりは1億4000万の補助金を使っていて、どまつりは50万でやっているということを考えても、今後の名古屋まつりを、せっかく栄の振興に役立っているわけですから、もう少し民間と一緒に取り組んで、より盛り上がるような形にしていくべきではないかなというふうに思っています。

 例えば、新宿エイサーまつりというどまつりと同じ参加型の民間から起こっている祭りもあるんですけれども、四つの商店街が主催なんですけれども、街路灯にエイサーまつりのフラッグを掲出して、その一部に広告を掲載して1600万円の広告収入を得ている。やっぱり民間だと、それぞれの工夫があって、それぞれの祭りをブランド化しているということがやっぱり一番大きく違ってくるのじゃないかなというふうにも思っています。

 そこで、もう1問、総務局長には、公的関与のあり方に関する点検指針というのもせっかく名古屋市は出しているわけですから、私は市の関与は必要だと思います。ただ、市が実施主体になることは本当に妥当なのかどうか、公費負担と受益者負担の割合は本当に適切なのかどうかということももう一度きちっと考えていく必要があるのじゃないのかなというふうに思っています。

 そこで、商工会と県とも共催でやっているわけですから、とはいっても、ほとんど市が出費をしているわけです。今後、市が実施主体になることは本当に妥当なのかどうなのか、今後の方針も含めて、改めて総務局長にお伺いをしたいというふうに思っています。

 それでは続きまして、今の名古屋まつりとどまつりのことにも関連して、実際に190万を集めている名古屋まつり、でも、皆さん、高知のよさこい祭りというのはだれもが知っているというふうに思うんですけれども、だれもが知っていても、観客なんて100万人なんです。名古屋まつりより少ないんです。踊り子も1万9000人ということなんです。でも、知名度は、皆さん知っているということから考えても、やっぱり名古屋まつり自体が少しPR不足じゃないかなというふうに思います。名古屋の方は皆さん知っているんですけれども、私の友人の東京の人間だったりとか、ほとんど知らないというのも現実なんです。確かに名古屋市は財政が厳しい状況にあるとはいっても、観光産業に頼る必要性が今までなかったということで、余り観光に力が入っていなかったのかなというふうにも感じています。

 しかし、ことしも観光客の誘致に市は3億2000万余の予算も使っているわけです。毎年毎年ほぼ同額の予算を使って、最も評価されると思うのは、観光客がどれぐらいふえたかとか、修学旅行生の誘致数がふえているとか、やっぱりそういうことが一番評価されてもいいのかなというふうに思っているんですけれども、平成10年からの観光客の推移を見ても、新しい施設ができた分だけ観光客がふえているといったような感じで、この5年間ほぼ横ばいか減少、しかも、修学旅行の誘致数なんかは減少していると、そういった傾向にあります。何もやっていないということを決して言うわけじゃないんですけれども、毎年毎年その決まった予算をせっかく観光誘致に使っているわけですから、やっぱりもう少しきちっと、どうすれば人がふえるのかということを真剣に考える必要があるんじゃないのかなというふうに思っています。

 例えばなんですけれども、修学旅行というのは、やっぱり修学のために旅行するわけですから、もう少し新しいアイデアをいろいろ発案していくことが大事だと思っています。例えば、全国いろんな中高のグループをつくって、その名古屋に来たいという修学旅行の学校の時期を全部同じにするわけです。そうするとこの名古屋に修学旅行生が集まってくると思うんですけれども、集まってきたら、全国から来た小・中・高校生が交流をして、例えば班別で学習する日も、全国から来た学生さんを組み合わせて混成班にして、それを名古屋の小中学生が案内をしていく。最終日には、何グループかわかりませんけれども、全国から来たそういう若い人たちで交流会を開催する。そうすれば一生の思い出になるわけです。全国に友達もできるし、メールアドレスの交換もできるかもしれない。一生の思い出につながると思います。大きくなって名古屋で再会しようと思ったらしめたものだと思うんです。もちろん、その修学旅行の営業というのも、旅行代理店に任せれば修学旅行を誘致できるということであれば、別に市がみずから出向いて費用を出す場面もなく、まさしく名古屋発の新しい修学旅行のスタイルを提案することにつながっていくんじゃないかというように思っています。

 これは私の持論で申しわけないんですけれども、この案について市民経済局長、本当に個人の感想でも結構なんですけれども、ちょっとどう思われるのかお伺いをしたいと思います。

 なぜ局長に伺ったかというと、これは名古屋の学生が地元の魅力を再認識できるからということだと思うんです。今回この観光の質問をするに当たって、改めて私自身名古屋の観光資源をいろいろ点検してみました。全国に誇れるものがたくさんあります。例えば熱田神宮というのは、伊勢神宮に次ぐ格別にとうといお宮です。要は2番目にとうといということなんです。東山動植物園も全国3本の指に入るわけです。徳川美術館だって、世界的に有名な源氏物語絵巻だってあるし、国宝だって9件もあるわけです。とにかくいっぱいあるわけです。これ全国の都市から見て、都市が観光資源しかなかったら、どれもこれも一級品の観光資源なわけです。

 皆さん言われると、ああ、なるほどな、わかっているよと言うかもしれないんですけれども、私の世代の友人なんていうのは、いや、名古屋は観光するとこないよと言うわけです。それこそタクシーの運転手さんも、名古屋は見るところないからねと言うわけです。もちろん、一部の人かもしれない。けれども、逆に余りにも名古屋市民にとって身近過ぎて、その施設が全国的に価値があるのかないのかもわからぬと、その結果、観光資源がないのだと市民が思ってしまっている傾向があるんじゃないかなと思います。これは、名古屋の持つ魅力を我々自身が十分に評価してこなかったという裏返しだとは思うんですけれども、これで観光客をふやそうというのはなかなか難しいですね。やっぱり名古屋市民が名古屋に愛着を持って名古屋の観光資源の活用をPRしてこそ、観光客がふえるんじゃないかなというふうに思っています。

 来年は「愛・地球博」と国際空港の開港で、黙っていても観光客はふえます。しかし、ポスト「愛・地球博」をどうするのかということが大事だと思うんです。自治体は、まず市民に魅力を伝える。市民全体が名古屋はいいよとPRすれば、幾ら予算使って役所が頑張るよりよっぽど効果的です。市民と企業と行政がタイアップしていくこと、これが一番観光振興につながるんじゃないかなというふうに思っています。

 そこで、いま一度市民経済局長に、これまで通り一遍だった、例えばパンフレットをつくるとか、修学旅行の誘致でいろんな学校を訪問するとか、そういった通り一遍だった観光誘致策を思い切って見直す必要があると思っているのかどうか、また、市民に魅力を伝えて、企業、行政と協働して行う方法、もしくは今後そういった予定はあるのかということをお伺いしたいと思います。

 そして、最後の3問目ですが、これは私が本当に政治家を目指すに当たっての一番基本的な志といった部分で質問をさせていただきたいというふうに思っています。

 私たちの生活というのは自然の中で営まれています。その自然について理解すること、これが社会や人づくりの原点じゃないかなというふうに思っています。しかし、どれだけ市民が本当に理解をしているのか、また、それを理解するために学ぶ機会が市民にどれだけあるかということを少し申し述べたいと思います。

 現在子供たちというのは、結構理科離れや自然離れというふうに言われて、自然と接する機会が非常に少なくなっています。きのうの中日新聞もごらんになったかと思いますけれども、ほんの300人ぐらいですが、小学生の4割が天動説だと思っているというとんでもない記事が載っていました。あり得ないなというふうに思うんですけれども、今やそれだけ理科離れや自然離れが進んでいるということだと思うんです。児童生徒の自然学習や環境教育のために、自然と体験的に接して学べる場や、自然について学ぶ市民が自発的に参加できる生涯学習の場がやはり求められているんじゃないかなというふうに思っています。そして、そのような活動を通じて郷土の自然を愛する心や科学する心が生まれてくるのではないかというふうに思っています。そのためには、名古屋市も自然を理解するために学ぶ機会を提供する体制を積極的につくっていく必要があるんじゃないかなと思っています。

 市内では現在、自然関係の研究者が確かに高齢化している。若い研究者や自然を愛好する子供たちも育ってきていません。このままでは郷土の自然だけじゃなく、自然を愛し科学する心までも私たちは次世代に伝えることができなくなる可能性があります。そうならないためにも、自然を愛して科学する人づくりを進めていかなければならないのではないかと思っています。

 しかし、自然の中にいるだけでは、その自然を十分に理解することは、これはできないわけです。自然環境の問題点もわからないわけです。自然学習や研究の拠点施設、自然の成り立ちや現状、各地域の自然の特徴などについて、互いの自然現象や生物の分布、生態を体系的に関連させてわかりやすく紹介していく必要があるんじゃないかなというふうに思っています。

 自然について学べるような機能を充実させることも大事だと思っています。インターネットなど自然に関する情報発信や普及活動を行うこと、そして名古屋市内の自然関係施設や自然学習、研究活動を行っている機関、グループとネットワークを組み、自然について学べる機会をどこでも提供していく、標本キットの遠隔地への提供とか自然観察会を開催したりとか、そういうことだと思うんですけれども−−が必要だと思っています。さらに、拠点施設での調査、研究、収蔵などバックヤード自体も公開、展示対象としていくということで、市民に開かれた拠点施設の機能の充実を図っていく必要があるんじゃないかなというふうに思っています。

 日本は自然が豊かだと皆さん思っているかもしれませんが、森林や里山の荒廃が叫ばれ、貴重な動植物の生息地も損なわれつつある中で、貴重種だけが重要で守られるべきものではなくて、自然全体があって貴重種も守られるわけです。このまま放置すれば、貴重な自然環境は失われていくばかりだと思います。また、洪水や高波、地震等の自然災害のある県で、やはり自然への十分な理解をなくしては私たちの生活を守ることはできないというふうに思っています。私たち市民一人一人が自然と共生する暮らしのあり方を考えて、自然環境の保全に取り組むことが求められていると思います。そのためには、自然環境の現状や成り立ちの理解を深めて、また、自然環境の保全や防災に関する知識を高めることが第一歩だというふうに思っています。

 さらに、動植物の標本や過去の歴史を語る岩石や化石など、個人的に収集している人がいますが、これらの多くは散逸のおそれがあります。また、絶滅のおそれもある動植物も多く、これらの存在していることの記録や標本としての保管も、自然環境を知る上で非常に大切になっています。個人の努力では収集や維持が不可能な大型標本や、それこそ特徴的な自然環境そのものでもあるということを忘れてはならないというふうに思っています。一度失われたものを取り戻すことはできないために、散逸しそうな標本や絶滅しそうな動植物の標本というのは、できるだけ早く収集、保管していくことが後世にそれを伝えることにつながっていくというふうに思っています。このように自然の財産について、標本、資料等を収集、保管、調査、研究することは、自然学習研究の拠点施設として活動の基礎資料をつくることでもあるとともに、名古屋市から世界に向けた新たな自然観の発信につながるものというふうに確信をしています。

 実際に、最近子供たちを見ても、じゃあカブトムシをとりに行こうといっても、親がデパート、ホームセンターに買いに行こうというわけです。これでは、教育問題もまともにならないというふうに思っています。そういった東山動植物園、裏山にもいっぱいいるわけです。それこそ参加型というのは、たもを貸し出して、それを裏山にとりに行く。それはどういう虫だよという、地元でそういう専門家もたくさんいるわけです。そういう人たちと協働して、しっかりと子供たちに自然環境の大切さをPRしていく。そういったことが一番大切じゃないかなというふうに思っています。

 そこで、箱物をつくるという時代じゃありませんから、そういった施設、東山動植物園等で余っているところを使って、しっかりとそういうPRできる施設を設けてはどうかというふうに、まずは提案をしていきたいというふうに思っています。この見解を緑政土木局長に求めたいと思います。

 これで、第1回目の質問を終わりたいと思います。(拍手)



◎総務局長(鴨下乃夫君) 名古屋まつりに関しまして2点のお尋ねをいただきました。

 まず、見物型の祭りへの特化についてでございます。議員お話の中にもありましたように、昭和29年、経済関係を主体といたしまして名古屋商工まつりが行われまして、その翌年、市民が楽しめるような総合的なレクリエーション行事をと、そういうような要望、声が上がりまして、これにこたえるという形で昭和30年10月に第1回名古屋まつりが実施されてきたところでございます。この間、名古屋まつりは人々に活力を与え、本市の戦後復興にも大きく寄与してきておりまして、今では名古屋の歴史、文化を伝承する祭りとして、また、名古屋の秋を彩る一大イベントといたしまして、市民にもすっかり定着しているところというふうに認識しております。

 名古屋まつりは、見て楽しむ祭りを基本といたしまして、それに市民参加の要素を加えた祭りと現在なっておるところでございます。議員からは、見物型の祭りに特化してはとの御指摘、御提案をいただきましたが、これまで半世紀に及ぶ歴史の中で、多くの市民、企業、あるいは各種団体の御協力、御参加をいただきながら、いろいろなイベントを行い、祭りを盛り上げてきた経過がございます。本市といたしましては、祭りにかかわってこられた多くの方々を初め市民の皆様方の幅広い御意見をお伺いしながら、名古屋まつりの魅力づくりを含めまして、今後の方向性を検討してまいりたいと考えております。

 また、次に、実施主体の見直しでございますけれども、名古屋まつりの実施主体といたしましては、名古屋まつり協進会が現在ございます。これは、名古屋市、愛知県、商工会議所で構成しておりますが、実質的には私ども本市が主体となりまして、関係団体と協力しながら事業を実施しておるところでございます。お話にありましたように、他の著名なお祭りの中には、祭りを観光資源ととらえまして、商工団体が中心となって運営されている例も多々ございます。

 一方、名古屋まつりはもともと市民の祭りとして発足しておりまして、そういった性格から行政が深く関与してまいったところでございます。この間半世紀を経まして、行政の先導的な役割は十分に果たしてきておりまして、議員御指摘の行政のかかわり方を検討することも必要ではないかとも考えております。しかしながら、祭りの沿革とか、あるいは事業運営、さらには人的、経済的負担等の問題から考えますと、本市にかわる実施主体を想定するのがなかなか難しいのが現状でございます。

 いずれにいたしましても、毎年祭りを楽しみにしていただいておる多くの方々に喜んでいただきますよう、本市といたしましては、市民、企業、各種団体等と一体となりまして、中心的な役割を担って進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 観光都市としての魅力づくりについて、2点にわたって御質問をいただきました。

 まず初めに、議員の御提案といいますか、アイデアということで御紹介をいただきました修学旅行受け入れの具体的なプランでございますけれども、感想でもよいからということで求められました。私も、修学旅行が減少している事実はよく承知をいたしております。しかし、それがどういう理由によるかということになりますと、いろんな理由があるわけでございまして、ただ、修学旅行ということで御提案をいただいた中身を聞かせていただきますと、まず、仕掛けが必要ではないかということをおっしゃってみえるんだろうというふうに思います。仕掛けは大切なものであります。議員御指摘のように、近世武家文化を初めといたしまして、本市にはさまざまな観光資源があるわけでございますけれども、どうもそれがよく周知されていないというのは事実でございます。例えば、名古屋が全国に向かって観光都市として売り出そうというときに、一番何をやらなくちゃいかぬかという点において、議員の御提案の中の人と人との交流、それから、みずからのまちを愛と誇りを持って見れる、知れるということが大事ではないかというふうに思います。

 ということで、私どもはみずからPRしていくということの前に、市民の方々にぜひとも名古屋の、自分たちのまちのよさを知っていただこうということで考えております。「愛・地球博」がございます。この際に、今回なごやウェルカム・ボランティアということで募集させていただきましたが、1,600名以上の方が応募されました。それだけこの機会に人と人と交流したい、そういう意欲に燃えた市民の方々がおいでになられます。そういう方々にぜひとも名古屋の魅力を知っていただいて、その場でPRをしていただいて、理解をしていただきまして、観光都市としての魅力づくりに参画をしていただければというふうに思っています。その延長の中に、議員御指摘のような形での人と人の交流、地域愛というものをベースにした観光戦略というのが築けるのではないかというふうに思っているところでございます。

 2点目でございますが、「愛・地球博」後の観光推進について、見直したり、どういうふうに進めていくのかということでございます。

 「愛・地球博」は、名古屋を観光都市として国内外にアピールをさせていただく千載一遇のチャンスでございます。それを一過性のものとせず、以降の観光客誘致につなげていくことが大きな課題であるというふうに認識いたしております。「愛・地球博」に向けては、名古屋の魅力をアピールするために、市内ホテルあるいは民間観光施設、旅行会社等と共同で国内外の旅行代理店や雑誌記者等を名古屋に招聘いたしまして、名古屋をアピールするというような事業に取り組んでいるところでございます。「愛・地球博」以降の観光客誘致につきましては、本当に都市間競争が激しくなる中で、市民、企業、行政がさらなる連携を図りまして観光客誘致に努めてまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



◎緑政土木局長(森本保彦君) 昆虫、植物等の標本の収集、保存についてお尋ねをいただきました。

 現在、昆虫や植物の標本につきましては、自然史の記録ということはもとより、昆虫や植物の標本を通して、自然を学ぶ教材として非常に価値の高いものであると私も認識しておりまして、これは議員の御指摘のとおりじゃないかと思っております。

 昆虫につきましては、現在農業文化園の展示室で約1,500点展示しております。また、植物につきましては、東山植物園で種子の標本約500点を年に1回展示しておりまして、身近な自然と触れ合う場を提供する公園緑地の魅力を増進させる要素の一つとなっておるのが現状でございます。また、個人が所有している標本につきましては、身近な趣味として作成されたものから学術的価値の高いものまで、多岐にわたるものと聞いております。同様に、それらの収集、保存、展示につきましても、公園緑地の魅力の一要素としての取り扱いから標本そのものに主眼を置いた学術的な取り扱い方まで、さまざまな対応が想定されるところであります。

 現在、既存の公園施設を利用した常設展示につきましては、スペースの余裕もなく、また、それぞれ事業目的に沿って管理、運営がされておりますので、困難な状況でございます。しかしながら、公園緑地の要素の一つとして、将来の可能性につきまして、今後の検討課題とさせていただきたいと存じますので、御理解を賜りたいと思います。

 以上でございます。



◆(ちかざわ昌行君) それぞれ御答弁ありがとうございました。いろいろとお伺いしたいことがあります。

 まず、名古屋まつりの件ですけれども、そうだというならば、当局が目指す市民の参加交流というのは、何をもって参加交流としているのかということを先ほど質問しましたので、そこのちょっと答弁が僕はわかりにくかったなというふうに思っていますので、これについてはもう一度答弁をお願いしたいなというふうに思っています。決して今までのが悪いというふうに僕は言っているわけではなくて、やはり多額の税金を投入して主体的にやっていくということであるわけですから、そうだとしたら、これはやっぱりきちっとチェックをしていかなきゃいけないなというふうに思うんです。

 今回僕が名古屋まつりの質問をした、そして観光の質問をしたというのは、一番メーンに置いているのは行政評価ということだと思うんです。皆さん、プラン・ドゥ・チェック・アクションというふうに四つあるわけで、チェックとアクションが行政評価なわけです。ところが、今の予算編成のシステムから考えると、ドゥをしているときにも、はや来年度予算をつくらなきゃいけないというわけです。じゃあ、いつチェックとアクションをするのということになるわけです。観光産業も毎年毎年一緒のことをやっていて、それでどんどん数が減っているわけです。じゃあ、ふえているから検証しているのかといったら、確かにそういうわけじゃないと思う。それは、検証して見直しても、努力していても減っているかもしれないですけれども、それは名古屋まつりも50年間ずっと拡大して拡大して、市民参加だ、市民参加だといってやってきている中で、本当にそれが真の目的の達成に近づいているのかどうなのかということを、やっぱりしっかりチェック、アクションしていくべきなのではないのかというふうに思っているんです。

 まず1問目として、先ほど申し上げましたように、総務局長に市民参加の交流とはどういうものなのかというのをお答えいただきたいですし、今二つ合同して質問しましたけれども、これはやっぱりちょっと市長に、この行政評価のチェックとアクション、単年度予算でやっていくというのはなかなか難しいことであると思うんですけれども、これはやっぱり各局にしっかりと、全項目にわたってきちっとやれというふうに市長からきちっとやっていただかないと、なかなかこのチェックとアクションというのは機能していないんじゃないかと。特にこの二つが僕は顕著な例なんじゃないかなと思って、今回質問しました。行政評価の取り組みや各局への指導について市長はどう考えているのかということをお伺いしたいと思います。

 それから、最後の自然保護、標本管理ということについてですけれども、非常に重要であるという御答弁をいただきまして、大変感謝をしております。実はことし、皆さんも御存じのとおり、科学館でむし虫ワールドというのが開かれて、科学館特別展始まって以来、10万人オーバーという非常に多くの人が集まりました。それだけ非常に身近で、大事なものであると思います。

 一番今地球上で繁栄しているのは昆虫で、80万種類もいるわけであります。その昆虫というのは、一番身近に触れられて、なおかつ飼育して死んでしまったら、死んじゃうんです。コンピューターゲームみたいにリセットボタンを押したらまた復活するというものではなくて、本当に子供が手に触れられる、本当に自然環境について勉強ができる一番いい素材じゃないかなというふうに思っています。確かに農業文化園でやっているのかもしれませんが、一個人の方が寄附をして、それを管理、運営しているというのが現状だとも思いますし、多くの子供たちにそういった自然環境を伝えていくことが非常に大事だというふうに思っていますので、引き続き私も取り組んでいきたいと思いますし、ぜひそういった意味では、今スペースがないのかもしれませんけれども、東山動植物園にそういったものができればいいなというふうに思っております。

 以上です。



◎市長(松原武久君) 名古屋まつりのあり方に関連いたしまして、行政評価の中のプラン・ドゥ・チェック・アクション、この辺のところが行政評価に関連してどう位置づけられているかと、こういう話だったと思います。

 私ども、各局に配分型の予算をいたしておりますから、そういう中で、行政評価で、あるいはC、D評価がついたものについては、各局はそれぞれ局の主体的な判断でもってそれぞれ評価をし、あるいは見直しをする、そういうことはいたしておるわけでございますが、ただ、さらに大きな問題につきましては、私ども経営会議を継続的に開いておりまして、その経営会議の中での議題にしておるということもございます。と同時に、今後施策を展開していくことで大きくいろいろ問題を、全庁的に考えなきゃならぬ問題につきましては、サマーレビューということで、全体の局ごとの課題、将来の目指すべき方向といったこと等々を議論いたしておりまして、9月にかけてこれをやってまいりました。名古屋まつりにつきまして、この全体で議論したという経過はまだございません。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 参加交流という観点から再度御質問いただきました。

 私ども、この参加交流のことにつきましては、市中パレード、あるいは会場行事、あるいは協賛行事、幅広くいろいろな各方面で実施しておりまして、そういったことが参加交流につながっておると、それを一つのキーワードと考えていきたいと思っておるわけでございます。名古屋として、名古屋まつりを通して名古屋から情報発信する、そういった意味でも参加交流は重要な視点だと思っておりますので、私ども、先ほど申し上げましたけれども、見て楽しむ祭りを基本として、市民にたくさん参加して喜んでいただけるような魅力づくりに努めていきたいと思っておりますので、御理解賜りたいと思っております。

 以上です。



◆(ちかざわ昌行君) ありがとうございました。これ、今C、Dだから見直しているということで、確かにいろんな形で、名古屋まつりは観光だけじゃないと思いますけれども、見直しが進んでいるかと思いますけれども、この二つの事業を両方とも別にCでもなければDでもないということで、やっぱり行政評価をやるといったら、それが目的になってしまって、じゃあA、Bを見直さなくていいのといったら、そういうわけじゃないと思うんですよね。それがお役所的だというふうに僕は思っています。そのBの事業の中だって、国からの補助金があるから、いや、ほかと共催しているからこれはなかなか身動きできないんですよということを言って、Bランクというふうについているものがたくさんあるわけです。今や名古屋市の財政状況というのは、そういう中ではないと思います。

 だから、やっぱり祭りというのは、伝統的に普遍的で、変えることがなかなかできないというのが祭りの象徴なんですね。だから、僕は今回祭りを取り上げたんです。その祭りというものに対して、やっぱり見直していくということが名古屋市自体の見直しにもつながっていくんじゃないかなというふうに思っているんです。だから、市民参加ということも確かに大事だと思いますけれども、今後名古屋まつりをしっかり、どう目的を持って取り組んでいくのかということに対して、やっぱりきちっと取り組んでいただきたいというふうにも思っていますし、また、何の事業をやるにしても、観光にしても何にしても、毎年の予算を継続してもらっているからことしももらおうというのではなくて、毎年毎年きちっと見直していくと、きっちりチェックとアクションをしていくということが極めて役所にとって大事じゃないのかなというふうにも思っていますし、私自身も今後きちっと指摘をしていきたいなというふうに思っています。

 いろいろと質問させていただきましたけれども、今後ともしっかりとチェックをしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 以上で、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、稲本和仁君にお許しいたします。

     〔稲本和仁君登壇〕



◆(稲本和仁君) それでは、通告に従いまして、順次質問をいたします。

 まず初めに、名古屋の文化財についてお尋ねをいたします。

 名古屋市内には、国、県、市で指定されたものすべて合わせて337件の文化財があります。これらの中には、特別史跡名古屋城や熱田神宮所蔵の品々のように、国のレベルで指定された全国的に有名な名古屋の財産と言えるものがあります。その一方で、例えば山車のように、この地域の特徴を色濃く残し、それを大切に保存しているがゆえに貴重とされ、名古屋市レベルでの指定となっているものもたくさんございます。これらの文化財は、国、県、市、それぞれの審議会において、専門家による審議を経て指定されたもので、所有者、管理者の努力と行政の応援があり、今日まで保存されているところであります。

 今回私がここで指摘したいのは、名古屋にはこうした指定にまでは至らないでいる、しかしながら、良質な文化財がまだまだたくさんあるということであります。10月になりますと、各地で秋祭りが催されます。私の家の近くの神社では、毎年大変立派な由緒ある神楽が境内に展示され、地元の人たちの自慢の一つとなっております。市内の専門家にこの神楽がつくられた時代を鑑定してもらったところ、江戸時代後期から明治初期にかけ名古屋城下の町方彫刻師として活躍した瀬川派の作であり、大変貴重な神楽であることがわかりました。このような民俗文化財は現在でも、特に中川区や港区を中心とする地域で住民の方々の手により大切に保存、継承されております。こうした地域住民の手で脈々と継承されてきた文化財に対して、何か行政の側から資する手だてを考えることはできないものでしょうか。

 最初に申し述べましたとおり、指定文化財というのは一定の審議を経て選ばれてきたものであり、そこに価値がありますので、簡単にふやすわけにはいかないでしょう。また、指定にはそれなりに所有者や保存会の方に義務や規制が伴うという面もあります。しかしながら、地域文化の振興、地域の活性化のためにも、他に何か別の方法で幅広く文化財を保護していく、そんな方法はないか、教育長にお尋ねをいたします。

 次に、地域防災力の向上についてお尋ねをいたします。

 今月の初めになりますが、紀伊半島東南沖を震源とする大きな地震が立て続けに2回発生しました。いずれの地震も名古屋では震度4の揺れを観測したわけでありますが、多くの方がいよいよ東海地震か、東南海地震の前ぶれではと肝を冷やし、地震に対する不安がますます高まってきております。

 既に十分御承知のとおり、名古屋市では、東海地震の強化地域に指定されてからいろいろな施策を講じてきました。例えば、地域防災強化計画の策定や地震や火災に強いまちづくりに関する事業として、区役所、消防署など公的施設の耐震改修や同報無線の整備など、また、ソフト面では、市民とともに築く地域の安全に関する事業、災害から市民を守る体制の整備に関する事業として、一般住宅の耐震相談、防災安心まちづくり運動の展開、防災手帳や地震ハザードマップの作成、配布など多岐にわたっております。

 しかし、大規模地震で大切なことは、自分たちのまちは自分たちで守る、いわゆる共助の精神を地域にはぐくむことが重要であることは言うまでもありません。私も、阪神・淡路大震災の復旧にボランティアとして参加をし、薬の配付、分別をやってまいりました。共助の精神の大切さを実感をいたしました。地域の防災訓練や自主防災組織の訓練の参加者の中には、毎年同じことばかりをやっている、いわゆる訓練のマンネリ化を危惧する声と、訓練においての緊張感がなくなってきているといった声をよく耳にいたします。大地震に直面している名古屋市としては、このような声には危機感を持ってこたえていかなくてはならないはずであります。

 そこで、消防長にお尋ねをいたします。共助の精神をはぐくませるためには、地域防災力の一層の向上が必要であると考えます。この地域防災力の向上という点から、これまで行ってきた施策をどのように成熟させていくのか、あるいは今後の具体的な施策はあるのか、お尋ねをいたします。

 最後に、ささしまサテライト事業の推進について2点お尋ねをいたします。

 「愛・地球博」までいよいよ半年余りとなりました。長久手会場では工事が着々と進み、今月14日に各国政府が入るグローバル・コモンの引き渡し式が行われました。一方、ささしまサテライト会場でも、来年3月18日からの開催に向けて工事が進んでおります。私も毎日車の中から工事の進捗状況を眺め、どんな会場ができるのか大変楽しみにしております。

 名古屋の表玄関である名古屋駅周辺は、「愛・地球博」のウエルカムゲートとしてふさわしい修景が期待されております。しかしながら、ささしまサテライト会場へのアクセスである山王線の鉄道沿線、特にガード下は、暗い、汚い、うるさいという地元の人の声もあり、また、見た目にはとてもウエルカムゲートにはふさわしい状態でないように思われます。サテライト会場周辺の鉄道沿線は、博覧会期間だけでなく、将来を見据えてどのように整備していくのか、また、鉄道事業者などに今後どのように働きかけていくのか、総務局長にお尋ねをいたします。

 最後に、サテライト会場及びその周辺の治安対策についてでありますが、明石の雑踏事故、国際的なテロが多発している中、世界じゅうのVIPが名古屋に来るため、その警備や本会場の警備に追われ、市内の警備が手薄になるのではないかと心配をしております。これは名古屋市だけの問題ではありませんが、サテライト会場へ市民が安全に行けるかどうかという不安の中で、主催者としてサテライト会場及びその周辺の安全対策は十分なのか、また、警察や周辺住民などとの連携はどうなっているのか、総務局長にお尋ねをいたします。

 これで、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎教育長(大野重忠君) 地域の文化財保護につきましてお尋ねをいただきました。

 地域に伝わる文化財の保存、活用を図ることは、伝統文化を継承していく上で大変重要なことだと考えておるところであります。そのため、名古屋市では文化財の指定制度を設け、現在までに108件の指定を行い、その保存に努めているところでございますが、指定の対象となっていない文化財はさらに数多くあるというのが実情でございます。

 そのような折、本年5月の文化財保護法の改正によりまして、国の文化財登録制度が拡充されることになったところであります。具体的には、その対象が建造物から有形文化財全般に広げられたものでございます。この改正によりまして、議員御指摘の神楽屋形など地域で保存されている文化財につきましても、基準を満たせば文化財として認定される道が開かれてまいりますので、本市におきましても、この制度を活用して名古屋の文化財の保護範囲が広がるよう努めてまいりたいと、このように考えているところでございますので、よろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。



◎消防長(田中辰雄君) 地域防災力の向上についてお答えいたします。

 現在、地域の方が参加する自主防災組織などの訓練につきましては、人命救助にかかわる初期消火、応急手当てなどの基本的な訓練を繰り返し行っております。また、災害図上訓練や地域密着型訓練といった新しい訓練手法や防災の視点で我がまちを見直す防災安心マップの作成なども取り入れていただいております。地域防災力の向上には、災害対応の知識、技術を身につけるだけではなく、隣近所との交流が深まり、地域の方々が協力し合う土壌づくりが大切であるというふうに考えております。

 今後とも、防災安心まちづくり運動などを通じて、広く地域の助け合いの精神がはぐくまれるよう、自主防災組織の活動を支援していくとともに、地域と企業との連携を促進するために、企業防災ガイドラインの活用などを通して、住民と事業所と商店街などの連携を促進し、一層の地域防災力の向上が図られるよう支援に努めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) ささしまサテライト事業の推進につきまして2点お尋ねをいただきました。

 まず、「愛・地球博」のウエルカムゲートにふさわしい環境整備でございます。

 名古屋駅周辺及び名古屋駅からささしまサテライト会場へ向かう道路は、サテライト会場へのアクセスとして非常に重要な路線であり、名古屋の、そして「愛・地球博」のウエルカムゲートとしての演出が必要であろうというふうに認識しておるところでございます。また、路線のうち、特に下広井町交差点から南の山王線西側にございます鉄道沿線につきましては、議員御指摘いただいたとおり、私どもの方にも地元から、暗い、汚い、うるさいといったような御指摘もるるいただいておるところでございます。

 そこで、これまでも名古屋駅からささしまサテライト会場へのアクセスにつきましては、本市といたしましても、歩道の拡幅整備や照明灯の増設に取り組んだところでございます。議員御指摘の鉄道施設の改善につきましても、鉄道事業者に改善の申し入れをするなどの働きかけを今後もしていきたいと思っております。今後とも、この地域の環境整備につきましては、鉄道事業者や関係部局の協力を得まして、さらに花や緑、照明、バナーなどの装飾を施すとともに、より博覧会のウエルカムゲートにふさわしく、明るくさわやかな演出に努めてまいりますので、御理解賜りたく存じます。

 次に、ささしまサテライト会場及びその周辺の治安対策についてでございます。

 来年の博覧会会期中はたくさんの方々が名古屋に訪れることになろうかと思いますが、名古屋市といたしましても、市内各地でイベントを計画しており、楽しい時間を過ごしていただきたいと思っておるところでございます。

 議員御指摘のとおり、ささしまサテライト会場におきましては、名古屋の表玄関でもございます名古屋駅に近く、大勢の来場者が予想されますので、その安全対策について検討しているところでございます。昨今のテロ事件など不安定な国際情勢を考えますと、会場内での安全対策のほか、会場周辺の安全対策や交通対策、治安対策につきましても、愛知県警や地域の皆様方とこれまで以上に連携を深めつつ取り組んでいく必要があるかと考えております。海外からのお客さんもたくさん名古屋に訪れますので、来場者の安全が確保できますよう、これまでの検討に加えまして、より一層努力してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



◆(稲本和仁君) それぞれ答弁をいただきましたけれども、ここで、市長に数点お聞きしたいと思います。

 市長は過日このウエルカムゲートを歩かれたと聞き及んでおりますけれども、その感想はいかがでしたでしょうか。また、国内外のお客様をお迎えするウエルカムゲートをどのように考えておられるのか、そしてサテライト事業の主催者としての安全対策に対する決意、この2点について市長にお伺いしたいと思います。



◎市長(松原武久君) 先般もお地元の皆様方から、あの地域の汚い、暗いといった点についての御指摘をいただきました。早速見に参りました。御指摘のように、ガード下のフェンスのあたりのところは暗くて、何かウエルカムゲートとしては余りふさわしくないなという感じを受けました。そこで、私どもは、このウエルカムゲートへ向かう途中を花で飾る、あるいはそのほかの装飾を施すといったことが必要であろうと、名古屋駅のところを歩いている途中で、どこが入り口かわからなくなって引き返す人が出るというようなことでは困ると、このようなことを各局に指示をいたしまして、今そのような方向で整備を進めております。

 私自身は、一つのアイデアとして、先般オリンピックのときにアテネでマラソンが行われて、市内の各地域がテレビで紹介をされました。その折に、建物としてやや老朽化して、廃屋のような感じになっているところにスクリーンがあって、そのスクリーンに芸術家がかいた絵がかいてある、あるいはギリシャのパルテノン神殿が大きくスクリーンにかいてある。こういったようなことがございまして、全体がそれはいい一つのデコレーションになっているという状況がございました。そういったことも参考にできないかというふうに私自身は今思っているところでございます。

 それから、警備の問題でございますが、御指摘のように、このときには国内外から大変多くの方が来られます。また、VIPがおいでになります。そういった方々の対応は、警備当局は大変神経を使ってやることになろうと思います。そういった分、名古屋市内がある面手薄になるといったことが起きるかもわかりませんが、イベントを行ったときに、一つの事故を起こせば、そのイベント全体の成果が問われます。そういった意味で、私どもは、交通指導員、誘導員をふやすとか、あるいは警備員の適切な配置に努めるといったことを通しまして、具体的に事故の起きないような万全な対策を講じてまいりたいというふうに思っておるところでございます。御理解をお願いいたします。



◆(稲本和仁君) ありがとうございました。主催者としての責任を持ってサテライト会場及びその周辺の安全対策に取り組んでいただきたいと思います。そして、先ほど市長が言われましたように、この各方面に働きかけていただきまして、名古屋駅及びこのサテライト会場、この印象をよくする、そんな演出をお願いしたいと思います。

 これで、質問を終わります。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、中村満君にお許しいたします。

     〔中村 満君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(中村満君) お許しをいただきましたので、通告に従いまして質問をさせていただきます。

 我が国においては、若年層を中心にエイズの流行が引き続き拡大しており、本市においても同様の状況にあります。感染患者の届け出状況は、昭和63年度から平成11年度までの12年間で、年平均で約8件ですが、平成12年度21件、13年度44件、14年度52件、15年度39件と急激に増加をいたしております。エイズについては、感染を早期に発見し、適正な治療を早期に受けることにより、発症を長期にわたって抑制することが可能になってきており、積極的な検査受検がますます重要となっております。

 本市においては、エイズの蔓延防止を図るため、各区保健所においてエイズ検査を実施しているところですが、市内16保健所の検査実施状況は、昭和62年度より平成15年度までの17年間で、件数は2万8680件、年平均1,687件、区の平均は105件でございます。この現実を踏まえ、私は本年2月の本会議におきまして、検査の利便性をより向上させ、より多くの方々に受検していただけるよう提案し、本年7月より、日曜日エイズ検査をナディアパークで開始することになりました。

 利便性の中心ポイントは、一つ、人の目が気にならない、若者が集いやすい地の利があること。一つ、休日の日曜開催。一つ、結果判明に1時間程度の即行です。私自身、7月11日、オープン検査日に現場視察に行きました。会場の雰囲気、会場レイアウト、NPOの方の運営に関する問題提起、入り口から出口に至るまでの一連の流れを目に焼きつけてまいりました。毎月第2、第4日曜日が実施日で、初回7月11日が29件、7月25日53件、8月8日53件、8月22日59件と、予想どおりというか、予想以上というか、とにかくただ現状の体制ではこの件数が許容量ぎりぎりであるとの報告を受けております。このデータを年に換算いたしますと、約1,300件以上で、平成15年度の市内16保健所の合計数の50%を超える、注目に値する件数でございます。

 この現実を踏まえ、日曜日エイズ検査の利便性をより向上させ、多くの方々に検査していただく対策をお考えであるのか、以下のポイントに沿って、一つ、会場面積の拡大。一つ、会場レイアウトの変更。一つ、医師を含めたスタッフの増員。一つ、開催日、開催時間の拡大。一つ、受検者アンケートの実施。一つ、当日検査結果が判明しない方のフォロー強化。6点、健康福祉局長にお尋ねいたします。

 続きまして、エイズの患者、感染者が20代で全体の3割を占め、感染原因別では性的接触が60%を占める現実を含め、覚せい剤など薬物乱用、喫煙、性感染症の低年齢化を考えますと、エイズ検査はもちろん大変重要でありますが、エイズ検査の前の段階における教育の啓発がそれ以上に大切であり、小学校、中学校、高校の健康教育が非常に大事であると思います。現在の若者の性意識の変化を把握した上で、性に関する意識や行動、感染症の予防についての考え方や、どのような場合に感染するのかなどについての基礎知識を教える学校での性教育を、健康を自分で守るという視点から充実させていくべきであると私は思います。

 本市におきまして、エイズ感染につきまして、年齢に応じて伝える小冊子を作成し、学校で配布していますが、私の感想では、その内容が道徳教育の域を出ない基礎知識の提供が中心で、消極的姿勢に映ります。

 そこで、今後、エイズ感染ももちろん含め、覚せい剤など薬物乱用、喫煙、性感染症などが及ぼす健康被害に対する教育充実を織りまぜながら、さきに述べました健康を自分で守るという視点からの教育を展開されるお考えがあるのか、教育長にお尋ねいたします。

 最後に、御存じのとおり、ことしは大規模な自然災害が日本各地で起こり、7月の新潟・福島豪雨、同じく7月の福井豪雨や、既に日本への上陸が7個と過去最多となっている台風により、国民の多くのとうとい命、貴重な財産が失われております。この名古屋におきましても、9月5日に起きました局地的な豪雨によりまして250棟以上の床上浸水があり、また、同じ日の夜には、紀伊半島沖と東海沖を中心とした2回の強い地震により、一部地域では震度4という大きな揺れを体験いたしました。新聞報道によりますと、これらの災害の相次ぐ発生により防災関連グッズの売れ行きがよく、品切れになっているところもあるようですが、災害に対してみずから自分の命や家族の身を守るということの大切さを改めて痛感している市民の方も多いのではないでしょうか。

 ところで、発生が危惧されております東海地震や東南海地震に備え、愛知県ではこの4月から愛知県地震防災推進条例を制定し、施行しておりまして、この中には、県、県民、事業者等の責務や役割が定められており、県民の責務として、自己の安全を確保するため、建築物の耐震性の確保や家具の転倒防止、食料の確保といった対策を講ずるよう努めなければならないといったことがうたわれております。また、市町村の役割として、関係機関との連携のもと、住民の生命及び財産を地震災害から保護するための施策の推進に努めるものとするといったことが書かれておりますが、自助、共助、公助の視点や風水害対策が含まれておりません。そこで、名古屋におきましても、東海豪雨を経験したことを踏まえ、地震災害についてだけではなく、風水害対策も含め、住民、企業、行政が一体となって進めるための条例を制定すべきであると考えますが、いかがでしょうか、消防長にお尋ねいたします。

 以上をもちまして、第1回の質問といたします。(拍手)



◎健康福祉局長(木村剛君) 日曜日のエイズ検査につきましてお尋ねをいただきました。

 日曜日エイズ検査は、栄ナディアパークにおきまして、栄サンサンサイトの名称で本年7月から開始いたしましたところでございますが、9月に入りましても、第2日曜日の12日は57件と、大変多くの方が引き続き御利用をいただいているところでございます。これは、議員御指摘のとおり、当日に検査結果が得られるという点、日曜日に実施している点など利便性のよさによるものと考えております。

 この日曜日エイズ検査につきまして、6点の改善策についてお尋ねをいただきました。

 まず、会場面積の拡大及び開催日、開催時間の拡大につきましては、現在会場でありますナディアパークにおきまして、最大可能な確保をしていただいている状況でございまして、今後これ以上の拡大が可能かどうか、ナディアパークと調整を図ってまいりたいと考えております。レイアウトの変更につきましては、プライバシーの保護の観点から大変難しい点もありまして、当面現状を維持してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 医師を含めたスタッフの増員につきましては、会場の拡大等の検討結果を踏まえた上で対応してまいりたいと考えております。また、アンケートの実施につきましては、人権上の問題にも十分配慮する中で、実施に向けて検討をしてまいります。

 最後に、当日検査結果が判明しない方のフォロー強化でございますが、これらの方には精密検査を実施いたします。その結果は1週間後に判明いたしますが、この結果が判明するまでの1週間は大変な不安感を持たれるものとも思っております。そうした不安の解消のため、検査当日、医師による説明やカウンセラーによる相談を行っておるところでございます。また、検査結果が判明するまでの間につきましては、健康福祉局の相談体制及び関係機関の相談窓口を御案内いたしているところでございます。さらに、1週間後における結果の告知をする際にも、医師、カウンセラーによる相談を行うなど、フォロー体制を整備しているところでございますが、今後とも十分な配慮のもと対応に努めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、日曜日エイズ検査は、開始後2カ月ちょっと経過したばかりのところでございますので、さらに今後の動向を見きわめていきたいと考えているところでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 以上でございます。



◎教育長(大野重忠君) 健康教育の充実についてお尋ねをいただきました。

 子供たちが生涯を通じて健康で安全な生活を送るため、健康に対する正しい知識と自分の健康は自分で守るといった生活態度を身につけることがますます重要になってきているということは、十分認識いたしているところでございます。

 現在、薬物乱用、喫煙、性感染症などが及ぼす健康被害に関しまして、保健の授業において、小学校6年生では8時間中4時間程度、中学校では20時間中10時間程度を使い指導しているところでございます。その他各小中学校におきましては、保健、安全に関する年間指導計画を立てて、総合的な学習や学級活動などで、リーフレット「エイズを正しく知るために」や「ストップ・ザ・薬物」などを用いまして、エイズや薬物乱用防止等の指導が行われているところでございます。

 議員御指摘の自分の健康は自分で守るといった視点は非常に大切であると考えておりまして、今後とも、誘惑に負けない、健康問題によりよく対処できる態度、能力の育成に努めてまいりたい、このように考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。



◎消防長(田中辰雄君) 防災条例の制定についてお答えをいたします。

 本市の防災対策につきましては、名古屋市地域防災計画において、市及び関係機関が処理すべき事務を定め、計画的かつ効率的な防災行政の推進と住民の積極的な協力による諸活動の円滑な実施を図っているところでございます。一方、住民や事業者の責務につきましては、災害対策基本法において防災への寄与の努力義務といった総括的な規定があるのみで、具体的な責務についての規定がないために、住民及び企業の自助、共助の動機づけとなる規定の整備が必要と考えているところでございます。

 この4月に制定されました愛知県地震防災推進条例は、地震災害を対象にして、県、県民、事業者等の責務や役割を定めたものでございます。本市の条例としては、地震災害のみではなく、風水害についても対象とするとともに、自助、共助、公助に基づく防災まちづくりの一層の推進ができるよう、市民、事業者、学識経験者等の防災に関する意見を参考にしながら、なるべく早い時期の制定に向け検討を進めてまいりますので、よろしくお願いを申し上げます。



◆(中村満君) それぞれ御答弁いただきましてありがとうございます。各お一人お一人に簡単な要望だけおつけしたいと思います。

 まず、健康福祉局長ですが、私も日曜日エイズ検査が開始2カ月ということで、時期尚早の質問であるということは承知いたしておりますが、事が生命にかかわるエイズということで、あえて質問をいたしました。今後の対策、また実施に向けての検討事項、できる項目、できない項目、いろいろ言っていただきましたが、できる項目に関しては速やかに対応をお願いしたいと思います。

 それから、教育長に関してですが、健康問題により対処できる態度、能力の育成に努力してまいりたいと御答弁いただきました。それを積極的かつ具体的に、教育の現場、またリーフレットなどにきちっと生かせるようによろしくお願いいたします。

 最後に、消防長ですが、一日も早い条例の制定をお願いしたいと思います。なるべく早くとはお聞きしておりますけれども、一歩進んで、一日も早い条例の制定、よろしくお願いいたします。

 質問を終わらせていただきます。(拍手)



○副議長(田中里佳君) 次に、梅村邦子さんにお許しいたします。

     〔梅村邦子君登壇〕



◆(梅村邦子君) お許しをいただきましたので、通告に従い質問させていただきますけれども、第1問目のPTA活動という件につきましては、機会を改めさせていただきたいと思います。

 そこで、きょうのところは、自主防災活動、そして敬老会、成人式という三つの地域活動を中心にして、個人情報の保護ということをどう考えるか、それについて質問をさせていただきます。

 一昨日20日は敬老の日でありました。それこそどんな形で敬老会が開かれたか、まさにいろいろさまざまだと思いますけれども、しかしながら、ほぼ名古屋市の全学区で多分敬老会は開かれているはずであるというふうに思うわけです。ところが、ことしの夏ごろですか、盆踊りなんかに行くと、よく地域の民生委員さんやあるいは区政さんが私どもにおっしゃる苦情というのは、本当にことしの敬老会は苦労します。名簿を出してもらえないもんだから、だれを対象にその案内を出せばいいのか、なかなかはっきりしない。だから、どれだけの人が集まるか、ひょっとしたら去年より少なくなるかもわからない、そういう声が随分聞こえたんです。

 そういうお声を聞いたことによって私が思い出したのは、災害対策用の名簿、それについても前からいろんなことを聞いている、そういうことであります。それで、その災害対策用の名簿というのは、以前はその町内会長さんたち、あるいは学区の委員長さんたちに、いわゆる防災用、あるいは災害対策用として住民の名簿が預けられていた。ところが、あるときから個人情報の保護であるということで、それが引き上げられてしまった。だから、たとえ地域の防災の長の方でも、一体その地域にどういう人が住んでいるかという名簿が全然ないんだということなんです。そんなことで、これからいざというときに、だれが住んでいるか、どこにいるかわからないで何をさせようというんだという声というのは、結構再々私どもに聞こえてくるわけであります。

 それで、災害に備えた自主防災活動、あるいは成人式、敬老会、そういう行事というのは、これはその地域の人たちが中心の、主役の、立派な大事な地域活動だと思うんです。そういうときに、その活動に一体だれが参加するのか、あるいはだれが参加をすることを許されるのか、そういうことを識別したり限定したりするためには、名簿の存在というのは不可欠である、私はそう思います。

 ところが、行政は、プライバシーにかかわりますからその名簿は出せませんと、そして一方では、こちらの住民サイドとしては、そんなことで地域活動ができるかと、出すべきではないかという声があるわけです。まさに今そういう構図になっているんじゃないかというふうに思います。

 そこで、情報を所管する市民経済局長にお伺いいたしますけれども、まず、そういう敬老会と、今申し上げたような三つのそういう活動において、個人情報であるという名簿の取り扱い、運用は一体どういうふうにするべしと各局に指示をしていらっしゃるのか、それについてお伺いしたいと思います。

 そして次に、敬老会、成人式、あるいは自主防災活動を所管していらっしゃるそれぞれの局において、いわゆる個人情報としての名簿の取り扱いをどういうふうに今していらっしゃるのか、要するに、出すのか出さないのかですね。そして、そういう現状をつくり出している理由は一体何に基づくものなのか、それについてお伺いしたいと思います。

 それで、その名簿を出すとか出さないとかというのは、そのことによって市民の人権、利益を守るという、そのことが判断の一番大きなポイントであるというふうに思いますけれども、それでは、最近の一番近い例の敬老会を例にとって、その敬老会に名簿を出さなかったことによって守られた市民の権利、利益とは一体何なのか。それについては、健康福祉局長にお伺いしたいと思います。そして、今度は逆に、名簿をもしそのとき出していたとしたら、当然こういう不利益、不都合をこうむらせたことになる、そういうふうに予想していらっしゃるその市民に与える不利益、不都合とは一体どういうことなのか、それも健康福祉局長にお伺いしたいと思います。

 次に、環境首都についての施策の展開という2番目の問題に移らせていただきますが、名古屋市が環境施策を展開してくるに当たって、そのスローガンとも言うべきものを3回出しているわけです。私は、名は体をあらわすという言葉のとおり、まさに言葉はその自治体の実態をあらわすべきだと思います。ちゃんとした裏づけがある言葉が使われるべきだと思っているわけです。

 そこで、どういうスローガンを使ってきたのかということをちょっと検証したいわけですけれども、第1番目というのは、平成11年、ごみ非常事態宣言が出されたときに出されたスローガンであります。「ごみ減量先進都市へ、ともに挑戦しましょう」というスローガンでした。これはだれとだれが何をするべきかということが非常に明確にわかっている。大変明確でいいスローガンじゃないかと思います。その目的に向かってやらなきゃいけない、そういう施策の裏づけというのも、それまではとにかく出したごみは何でもどんな形でもさっと持っていってくれたのが名古屋市の環境局でしたけれども、これからそれはだめですよ、きちっと分別してくださいよ、よその都市ではやってないような紙製容器包装までもきちっと分別して資源化するという、そういう方針に変えましたよという、いわばそれまでとはもう天と地ぐらい違う施策でしたから、本当に厳しい、びっくりするようなものでした。だけど、やっぱりそれは何をするべきかということがみんなにわかるもんですから、みんながそれに協力した。結果としては、20万トン減量というすばらしい成果があったわけです。だから、こういう意味では、ごみ減量先進都市を目指して頑張ろうというスローガンというのは、まさに名古屋市の勲章とも言うべきスローガンではないかと思います。

 2番目のスローガン、いつ出ましたか−−平成13年、今度は「環境先進都市なごやをめざして」という標語だったんです。これも結構すっと入ってくるわけです。というのは、その前にごみ減量先進都市を目指して20万トンも減量できた。まさにそういうすばらしい実績を持っている市民にとっては、これからはもうごみなんて小さいものじゃなくて、地球環境そのものを保全する方向に一緒にやりましょうよというアピールですから、我々もやればできるんだという達成感に浸っている市民としては、そうだそうだとすぐ乗れますよね、これは。非常にすばらしいスローガンであったろうと思います。

 そこで、例えば国の基準、CO2を6%削減しなきゃいけないという国の基準を上回って、名古屋市は10%削減を目指すんだという大きな目標に向かって、やればできる、やろうよというそういう市民の心を高揚させるような、そういうスローガンであったかと思います。

 ところがです。第3番目のスローガンがことし出ました。この間荒川議員も質問の中で使っていらっしゃいましたが、いわゆる「環境首都をめざしたまちづくり」というスローガンなんです。私はこれを聞いたときに、何だろうなと思いました。もし環境先進都市から環境首都ということへ名古屋市が言葉を変えるんだったら、当然その裏づけがあるだろうと思います。CO2を市内で例えば10%減らそうという目標があるけれども、今ここまで来ましたと、そういう数値のきちっとした裏づけがあるのか、あるいはその数値の達成度というのは、全国的に、ほかの都市はこのあたりだけれども、それよりこれだけ高いのが名古屋市の現状なんですというそういう実績を私たちに示してもらえるのか、あるいは市民の環境についての意識が他都市に比べてはるかに断然高い、いわゆるこういうことがあるから日本一高いんだという実績をやっぱり見せてもらえるのかな、そういう第2段階で目指した名古屋市の環境の行くべき道筋について、どこまで達成できたかというきちっとした実証があって初めて、ああ、環境先進都市から環境首都というのは当然のことだと、それはもう首都じゃなきゃいけないわという気持ちになると思うんです。残念ながら今のところ、私はそこまでの実感としては感じられておりません。

 そこで、環境局長にお伺いするわけでありますが、首都という言葉を使う限り、一体その理由は何だったんだろうか、そして、それを使った裏づけとなるベースは一体何なのか、それについてお伺いします。

 2番目であります。先進都市という表現で使うにはもうもったいない、そんなところではおさまり切れない、これはまさに環境首都だというそういう表現を使うに至ったとすれば、きっと頭の中にこういう施策を名古屋市はこれからやっていくんだというそれがあると思うんです。それは一体何なのか、ちょっと御披露いただきたいと思います。

 それから、環境首都を世界に向けてアピールするというすごく大きい言葉が出ているわけですが、それじゃあ、世界に向けてまさに名古屋こそ環境首都であるということをアピールできるとすれば、そのとき頭の中に世界のどこの都市を思い出して、そしてその都市のどういう施策と比べても名古屋は負けずにやっていけるぞということを示そうとしていらっしゃるのか、その3点について環境局長のお答えをいただきたいと思います。

 以上で、第1回目の質問を終わらせていただきます。時間はたっぷりありますけれども、でも、やっぱり簡潔明瞭にお答えいただくことを期待したいと思います。(拍手)



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 地域活動におきます個人情報の保護についてというところで、私の方に各局にどういう取り扱いの指示をしているかということでございます。

 個人情報保護条例に基づきまして各局と調整を図ったり、あるいは指導、助言などを行っているところでございます。この条例におきましては、個人情報は事務の目的の範囲内で収集することになっておりまして、その事務の目的の範囲を超えて利用し、または外部へ提供することは原則禁止ということでございます。例外的に目的外で利用、提供できる場合は、法令に定めがある場合、あるいは本人の同意がある場合などが条例に限定列挙されているところでございます。目的外で利用し、または提供する場合は、その必要性を十分検討するとともに、利用または提供することにより個人の権利、利益を侵害することがないよう、提供する場合は、提供先に対して個人情報が適正に管理されている措置を求めることなど規定されているところでございます。

 市民経済局におきましては、条例所管局といたしまして、各局の事務が個人情報の保護を図りつつ適切に執行されるよう、必要な助言を行っているところでございます。個人情報が漏えいすると市民に深刻な影響を及ぼすおそれもございますので、その取り扱いについては慎重に行っているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎健康福祉局長(木村剛君) 敬老会についてお尋ねをいただきました。

 老人を敬い長寿をたたえる日であります敬老の日が、一昨日20日、過ぎたところでございますが、議員から御指摘ございましたとおり、敬老会はこの趣旨によりまして、日ごろ高齢者とともに暮らしていただいております地域の方によりまして、感謝の念を持って多くの学区で従来から地域の自主的な事業として実施されているというふうに承知いたしておるところでございます。

 そうした敬老会を開催するに際しまして、プライバシー意識の高まりやオートロック式マンションなどの普及で居住者に関する情報が地域において把握しづらい状況にあり、地域で自主的に開催されている敬老会などの各種地域活動に支障を来している面もあるといったことも聞いておるところでございます。

 一方、高齢者名簿など本市が保有する個人情報の取り扱いは、ただいま市民経済局長から答弁がありましたとおりでございまして、私どもの高齢者名簿など目的外の使用に際しては、やはり個人情報保護条例に照らしまして判断する必要がございまして、地域の自主活動のための情報の提供といった面については困難であるというふうに承知いたしておるところでございます。

 なお、名簿を出さないことによっての不利益ということにつきましてのお尋ねでございますが、やはり参加を期待してみえたお年寄りが名簿がなくて案内が漏れてしまったといったようなことで寂しい思いをされた、そういったお気持ちは十分察するところでございます。また、守られた利益というのは、先ほど市民経済局長がお答えいたしましたとおり、個人保護条例に守られるべき市民の権利といったものかというふうに存じておりますので、よろしくお願いいたします。



◎消防長(田中辰雄君) 地域における自主的な防災活動での個人の情報、名簿の取り扱いについてお尋ねをいただきました。

 大規模災害発生時の災害時要援護者の救出、救護につきましては、行政機関による対応だけでは十分でないことが懸念されておりますし、実際に阪神・淡路大震災では、建物等の下敷きになった方の約8割が家族あるいは近隣の住民により救出されたというふうに言われておりますことからも、近隣の方による支援が重要であると私も強く認識をしております。

 しかしながら、近年におきましては、住民相互のつながりが弱くなるなど地域コミュニティーが希薄化している現状もありまして、さらに個人情報保護に十分注意をする必要もございます。消防局といたしましては、平常時から防災訓練や話し合いなどを通じてコミュニティー意識を醸成していただき、地域において隣近所の要援護者などの情報を整理することにより、災害発生直後の安否情報や迅速な救出・救護活動が実施できるよう、そうした災害に強いまちづくりを支援する方策を関係局とともに検討してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。



◎教育長(大野重忠君) 成人式についてお尋ねをいただきました。

 成人式は、大人になったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を励ます、そういった趣旨で毎年成人の日に地域の方々の御協力により市内全域で実施されているところでございます。本年は181会場で実施され、7割以上の新成人が参加しておるところでございます。新成人の方々には、先ほど申し上げました新成人としての自覚、こういった側面以外に、久しぶりに友達や恩師に会うということ、あるいは地域の方々とのかかわりを持つ、こういったことでよい機会であると私ども認識しておるところでございます。

 議員お尋ねの成人式を開催するための名簿につきましては、個人情報保護条例に定める行政目的の範囲内のものとして作成し、各地域に提供しておるところでございます。新成人の名簿を各地域に提供する際には、個人情報保護条例の趣旨を説明し、その取り扱いについて十分留意していただく、このようにお願いしているところでございます。今後とも各地域で円滑な成人式の運営がなされますよう努めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

 以上です。



◎環境局長(大井治夫君) 環境首都を目指すための今後の施策ということで、3点お尋ねいただきました。

 まず1点目でございますけれども、確かにごみ減量先進都市という目標を掲げさせていただきましたときには、2年間で20万トンのごみの減量という目標を結果的に達成することができたわけでございますが、環境先進都市なごやといったときには、具体的に数値目標を掲げさせていただいておりませんでした。そういった意味では、何が具体的な成果かということについては甚だ困難な部分がございますが、私どもといたしましては、自治体環境グランプリ2003、ここのところで名古屋市と220万名古屋市民両方があわせて環境大臣賞とグランプリを受賞することができたということが評価された一つではないかというふうに考えております。

 その後、ことしの3月以降でございますけれども、「環境首都をめざしたまちづくり」ということで考えさせていただいておりますが、これは一つには、持続的な発展を支え続けていかなきゃいけないということを念頭に置きまして、先ほど御指摘ございましたような20万トンのごみ減量を支えていただきましたパートナーシップ、これを二酸化炭素の削減などの取り組みにも発展させてまいりたいといった意味で、「環境首都をめざしたまちづくり」というふうに掲げさせていただいておるところでございます。

 ただ、ここのところで、先ほど申し上げましたように、環境先進都市なごやと申しましたときには、具体的な数値目標というものがございませんでしたので、その成果を評価することは甚だ難しい部分もございました。その反省に立ちまして、現在環境審議会の方で環境基本計画の見直しにつきまして諮問をいたしておるわけでございますが、その中で市民が主体的、積極的に取り組むことができる仕組みづくりであるとか、あるいは市民の方にわかりやすい手法の設定であるとか、名古屋市といたしまして進行管理をどうしていくかといったようなことにつきましても議論していただいております。今後、環境審議会の答申を踏まえまして、こういったことを盛り込んだ環境基本計画に見直してまいりたいというふうに考えております。

 最後の点でございますが、世界のどの都市と比較してということの御質問をいただきましたけれども、私ども独自の環境首都というのをやっぱり名古屋というのは目指すべきであろうというふうに考えておりまして、どの都市と比較してということはちょっと念頭にございませんので、よろしく御理解賜りたいと思います。



◆(梅村邦子君) まず、個人情報の保護の件について再質問を続けさせていただきたいと思います。

 今お答えを聞いていますと、とにかくよく出てくる言葉は、条例に基づいて、そして個人情報は保護しなきゃいけない、そういう考えがどうも底にしっかりとあると思うんです。確かに行政は市民に関する情報を随分いろいろ持っているわけです。外に漏れたら本当に困るような情報がたくさんあるはずです。だから、もしその個人情報を扱う職員がうっかりミスをすることによって、あるいは誤った判断をすることによってぱっと外へ出てしまったら、今のようなネット時代、どこまでそれが広がっていくかわからない。だから、当然その取り扱いについては厳正にしてください、的確にしてくださいという指示をあれこれ細かく指示している、そういう条例の意図するもの、それは私は本当によくわかるんです。それはしっかりと管理していただきたい。そして、それを管理する行政の職員の責任というのは非常に重い、それはよくわかります。

 しかしながら、そのことと情報を使うか使わないかの判断とは全く関係がない。私はそう思います。申し上げたいのは、名古屋市個人情報保護条例の第1条、目的のところに書かれている言葉ですけれども、この条例は、市民の基本的人権の保護及び市政の適正かつ円滑な運営の確保に寄与することを目的とする、そういうふうに書いてあるわけです。要するに、この条例が禁止しているのは、全然職務遂行に関係がないのに、それを超えたような情報を勝手に使いなさんな、それをほかに漏らしなさんなということを言っているわけです。だから、市政を円滑に遂行するためにどうしても必要な情報、あるいは行政目的を達成するためにどうしても必要な、そういう情報までを使っちゃいけないなんてどこにも書いていない。私はこの条例を読んでそういうふうに判断いたしました。

 ところがです。現実には行政は、いや、出せません。これは条例にそう書いてありますと言うんです。そういう言葉を聞くときに、一体どうすればできるのかとか、あるいはどんな場合にはできるのかというところに思いをいたす、そういう視点も努力も何もないと私は思います。何もしなければとにかく間違いは起きないだろう、だから、あえて自分で積極的に何もそんな変なことを引き受けることはないわという、相も変わらず保身の意識が透けて見えるというふうに思うわけです。

 今お聞きしますと、成人式には名簿を出されたそうですね。そして、敬老会と自主防災組織へは名簿は出さない。そういうことですが、とすると、私の論点は当然、成人式は行政目的にかなうけれども、敬老会とか自主防災活動というのは行政目的にかなわないのか、そういうところへ私としては当然行かなきゃいけないと思うわけです。

 今名古屋市は、地震に備えていろんなことを、行政だけじゃだめだ、市民と一体となってやろう、いろんな取り組みがなされているわけです。だけど、その中でも特に行政は責任がありますから、あらゆる場合を想定して、一生懸命まさかのときに備えてくださっていると思うわけです。その備えの中に、いざというときどこにだれがいるかということをきちっと把握できるような名簿というのは重要な備えの一つであるはずだと思うわけです。ところが、行政が幾らそういうふうに万全な備えを持っていたとしても、一たん何か起こって本当に物すごいパニックになれば、一体どうするんですか。行政がすべて、これ私たちが責任をとりますからと言って、そこへ出かけていってあらゆることに全部対応してくれるはずがないですよね、そんなことは不可能だし、だれも望んでいません。

 じゃあ、一体だれがそういうときに助けになるのか、力になるのか。今消防長もおっしゃったとおりですよ。地域の住民のお互いを助け合おうというそういう力ですよね。まさに地域で組織されている自主防災の組織そのものに頼るのが今の行政のあるべき姿だというふうに思うわけです。それなのに名簿は与えることはできない。もし自主防災の組織に頼らなきゃいけないんだったら、その自主防災の組織がいざというときに本当にその機能を発揮してくれるように、日ごろから指導する、支援する、そして必要な装備を与えていくことは、まさに行政目的が円滑に遂行されるための非常に大きな考え方であるというふうに思います。だから、当然円滑に行政目的が達成できるように、遂行できるように、最小限必要な名簿を持つ、仕事に最小限必要な名簿を持つということは、これは本当は大変大事なことだと思うんですけれども、今のところ、これは目的外使用だからという言葉のもとに、消防長はないとおっしゃった。本当に必要ないんでしょうか、どうなんでしょう。今後どういう方向に持っていけばいいと思われるのか、それを消防長、後で答えていただきます。お願いします。

 それから、成人式は市の行事だから名簿は出す。だけど、敬老会は市の事業でないから、地域が自主的にやっているから、いわば勝手にやっている事業だから、それは私どもには関係ないことだから出せませんというふうに聞こえました。一生懸命敬老会をやってくださる地元の方々、そしてお年寄りは、きっとこの言葉を聞けばすごく悲しい思いをされると、私は思います。地元におきましては、敬老会だって、あるいは成人式だって、どっちも非常に大事な地元の活動なんです。まさに地域の住民が主役となる本当に大事な行事であるからこそ、いろんな地域の役員さんたちは、その二つの行事については本当に一生懸命お世話をいただいているわけです。

 ところが、行政の中では、実はそうじゃなかった。行政の考えは、成人式と敬老会というのは明らかに差をつけていた。そういうことが今お答えを聞くことによって、事実を知ることによって、ここに私ははっきりと公の場に出てきたと思うんです。敬老の精神、その言葉は非常によくあちこちの施策の中で使われます。市長のお話にも出てくる。この間の敬老会では、区長さんのメッセージの中にもありました。しかしながら、口ではそれは再々言うけれども、実は、本当は名古屋市の行政としての考え方から見れば、敬老というのはそれほどじゃないのかなと、若い人にはいろいろと思いもあるけれども、お年寄りに対してはそれほどまでの思いはないのかなと、私はそういうふうに感ぜざるを得ないわけです。

 その証拠に、敬老会は市の事業でないから、ことし261学区中どれだけの学区で敬老会が行われるのかということは、健康福祉局はつかんでいません。知りませんね。去年もおととしもその前も、そんな情報はないわけです。なぜか。それは市の事業でないから、そういう判断なんです。私は、行政がここからここまでは自分たちの仕事の範囲ですということを決めるときの余りにも割り切り方の鮮やかさといいますか、そのことにちょっと唖然としております。それで、新しく成人した若者を祝福するのは非常に大事なことである。そして、その人たちを励ますために地元で開かれる成人式というのは行政目的を達成するために非常に大事な行事だから、目的内使用としての名簿は当然出すべきであるという教育委員会の見解というのは、私はこれは見事な見識であるというふうに思うわけです。

 としますと、健康福祉局長にお伺いしなきゃいけないのは、ある一定のお年寄りが集まっていただいて開かれるのが敬老会ということになると思いますが、その敬老会でお年寄りをお祝いすること、そして、長年にわたって社会に貢献していただいて本当にありがとうという感謝の気持ちをあらわすこと、そして、これからも長くお元気に暮らしてくださいねといたわること、そういうための会というのは行政目的に合わないというふうに思っていらっしゃるのかどうか、それをまず聞かなきゃいけないと思います。

 成人の日も敬老の日も、ともに国民の祝日としてきちっとカレンダーの上には載っています。ただ、そのお祝いの会をどこがやったかという、これは単なる事務上の手続の一つにすぎない、私はそういうふうに思うんですけれども、今の答弁を聞いていると、まるで国民の祝日そのものの意義までもゆがめかねない。そういう判断というのは、行政が持つべきそういう判断ではないと思います。名簿がなくなったら敬老会にだれを招待していいかわからない、だんだん数も減っていく、だから敬老会はこれから衰退するだろう、そのうちに、もうやめとこうかという動きになるかもわからない、そういうことでもいいんですかという声を、地元でそういうことをするときの会合でだれかがおっしゃったそうです。そうしたら、それも仕方がありませんね、それは地元がなさることだから、判断だからという答えが行政サイドから出てきたというふうに聞いているんです。こういう考え方で進んでいっていいものかどうか、それについてもお伺いしたいと思います。

 先日来この議場で絶えず聞こえる言葉は、市民との協働がなければ本当の意味での行政目的は達成できない、市長さんは再々そうおっしゃっているはずです。だけど、この行政理念に照らし合わせれば、この名簿を出す出さないという判断は、単に条例にそうなっているから、条例上の判断ですからということを超えて、もっと大きな意味が中に含まれていると私は思うわけです。何か、行政と市民は対等のパートナーであるという認識が、実は言葉ではあるけれども行政にはないということです。私は市民の利益を守るために条例をつくるんじゃないかと思うんです。そして、市民に対してよりよいサービスを提供するために、そのつくった条例をどういうふうに運用していくかということに思いをいたすべきである。

 ところが、その努力も視点もなくて、一体そういう大前提を、条例を持っている行政自身が持たなければ、一体その条例の意味というのはどこにあるんですか。私は、たまたま敬老会に名簿を出す出さないというそういうことから始まって、図らずも行政の敬老会に対してを超えた、敬老そのものについての考え方というのがある程度ここであらわれてきたというふうに私自身は思っています。どうして敬老会に名簿を出すときに、それは出せるか出せないか、これは出せませんねじゃなくて、どうして出せないんだろう、どうすれば出せるんだろう、なぜなら、行政目的はここなんだから、それに合わせるにはどうするんだろうという、そういう判断がなぜないんだろうか。非常にそれが残念でなりません。健康福祉局長が先ほどお答えになりましたけれども、私は、その言葉の中に感じられる敬老という精神についての考え方、大変おかしいし、間違っていると思います。今後それを変えるつもりはあるのかどうか、もしその敬老精神をちゃんと正常な形に向けるとすれば、これから一つ一つ具体的な形、例えば敬老会というこの一つの事例をとってもいいですけれども、それにおいてどういうふうな方向へ進めばいいと思っていらっしゃるのか、その点についてお伺いいたします。



◎消防長(田中辰雄君) 自主的な防災活動に関しまして、災害発生時要援護者の情報、名簿でございますが、これを地域へ提供してはどうか、提供できないとしたらどういうふうに考えているのかといった再度の御質問をいただきました。

 災害時要援護者の情報を災害時に地域で活用していただくことは、早期の救出に有効であると、私は強く認識しております。一方で、行政が保有する個人情報の取り扱いは、本人の同意を得るなど、その利用には制限を設けて慎重を期しているのも事実でございます。

 本市におきましては、災害時要援護者の名簿が既に自主的に作成をされているというようなこともございますので、こうした地域の実態を調査研究いたしまして、災害発生時に必要となる情報につきまして、その範囲や具体的な取り組みといったことにつきまして、個人情報の保護に配慮をしながら関係局とも連携をし、検討してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎健康福祉局長(木村剛君) 敬老会につきまして再度のお尋ねをいただきました。

 先ほどもお答えいたしましたとおり、名簿がなく案内状が漏れたお年寄りのお気持ちを考えると、大変寂しいお気持ちということはよくわかりますし、私自身も、敬老といったことは日ごろから心がけていきたいというふうに思っておるところでございます。

 ただ、成人式との比較でお話がございました。成人式につきましては、成人の日の行事についてという大変古い、昭和31年の国の通達に基づく市の事業という位置づけがこの間ずっとされてきておるところでございます。それに対して、敬老会につきましては、議員御指摘のとおり、従来から地域の自主的な活動として実施されてきたというふうな認識の違いで今回に至っているのではないかというふうに思っております。そうした地域独自の活動が、逆に地域の活性化にも寄与しているものと認識しております。本来地域活動は住民の皆さんの自主的な取り組みというのがやはり基本でありまして、そのための情報も、例えば日常活動の中で収集把握していただくのも一つの考えだと思いますし、敬老会に関しましてもいろんな方法が実施されていると、そんなふうに承知をしております。ただ、地域におけるつながりが希薄化する中で、敬老会は地域における自主的で有意義な取り組みと、こんな位置づけは私ども同感でございますので、個人情報保護の観点も踏まえまして、今後どのような対応が可能か検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。



◆(梅村邦子君) 今私は、教育委員会は非常に立派な見識を持って行動していただいていると思っていましたけれども、それは自主的な判断ではない、昭和31年に国から通達があったから、だからやっているのか、なるほどそういうことなのかと思います。国から通達がなければ何も行政判断が下せないのか、地方分権の時代にそういう考え方でずっと進んできて本当にいいのかどうか。名古屋市として、名古屋市の行政目的は何なのか、そういう考え方は一体どこにもないのか、大変残念でなりません。そして二言目には、自主活動は地域が自主的にやることだから、地域がしっかりと自分たちで資料を集めて、情報を集めて、そしてお互いのコミュニティー活動を緊密なものにしてくださいって、そういうこと、おこがましいですよね、余計なことだというふうにきっと思われるかもわかりませんよ、これは。コミュニティー活動をどうしろああしろなんて、市民の側から言えば、何で何もしてくれない人がそこまで言うんだという、ここにそういう発想ありませんか。

 私は、本当に物すごく大事なことで、これはどこへ行っても出せないものなんですよというんだったら、それは結構です。ところが、同じ市民経済局で聞きますと、個人情報は、区役所へ行けば、幾らでも、だれでも好きなだけどこのものでも見れるんですよ。住民基本台帳の閲覧を申し出れば、10人につき300円を払わなきゃいけないけれども、例えば私が千種の区役所に行って、東区のこの町内の名簿全部見せてくださいと出してもらって、そうしたらそこに名前、住所、生年月日、性別、みんな書いてあるんです。それを写したければどんどんこれに写してくださいと紙までもらえるという、その程度の情報なんですよ。要するに、個人情報を保護しなきゃいけないという、それほど大層なあれでもない。大層なことではないけれども、行政目的のためには、そのことを知っておる知っていないは非常に大事なことですよね。区役所へ行って勝手に閲覧している人たちが何に使うかということについては何の心配もしないで、どうして地域で一生懸命地域活動のために、防災活動のために一生懸命働いている人たちが、自分たちの事務をスムーズにやるために必要だからというときに、それはだめです、やりたければ区役所へ行って調べてくださいというそういう態度なんでしょうか。私は、本当にこれはおかしい。もし目的外だと思うなら、行政目的に合うために使うものが目的外だとは一つも私は思いませんけれども、それをまげて目的外だということを認めたとしても、それじゃあ目的内にすればいいじゃないですか。どうしてやれないのでしょう。

 私は、そこで市長に言わなきゃいけないんですが、パートナーシップ、あるいは市民との協働、もうこれは再々出てくる。行政ってすぐそういう言葉を出すんだけれども、その言葉がそう再々使われる割には、実は行政は市民を信頼していないな、信用していないなと、きっとこの事例を見て、私は市民の方々がそういうふうに思われるであろうというふうに感じました。あれこれ委員をつくって地元でいろんな仕事をさせられるけれども、実は、仕事はしてくれ、だけど信用しないぞという態度ですよね、行政にとっては。余りにもこれは身勝手過ぎないかというふうに思うわけです。そこで実際に市長はどういうことを頭に置いて協働という言葉を使われるのかわからないけれども、現実には行政と市民との接点ではそういう状態、考え方が現実なんです。

 そういう現実のときに、それでは市長が望まれる、いわゆる市民との協働というものは本当に存在できるだろうか、これから進めることができるだろうか、どういうふうでなければ進めていくことができないだろうか、それはぜひ市長のお考えを伺いたい。そして、そういう状況を打破して本当の意味で行政が市民と協働するという形をつくり上げるためには、今のそういう考え方を持っている職員じゃなくて、どういうことのできる職員が本当に必要なのか、職員はこれからの名古屋市で生き抜こうとすれば、どういう職員でなきゃいけないのか、職員像についてもお伺いしたいと思います。



◎市長(松原武久君) 今、個人情報の保護にかかわっていろいろ御指摘をいただきました。最後、市民と協働していくときにどのような職員像を望むかという話もお伺いいたしました。一連の今、教育委員会、健康福祉局、消防局、それぞれ見解を述べたわけでございますが、その個人情報の取り扱いにつきまして、まだ市として、条例にのっとってどうしていくということについて、市民経済局長の答弁したものがプリンシプルでございますが、このことが現在の市民活動に合致しているかどうか、こういった問題につきましてはさらに議論が必要であろうというふうに思っておるところでございます。

 この中で、本市の個人情報の目的外提供の制限というのが第9条にあるわけでございまして、この中に第1号から第7号までございます。これにつきまして、現実に今私たちが仕事をしていく中で、どれだけの情報を持っており、具体的にどんな仕事をお願いをしているかといったことが幾つかございます。こういった問題を全部一度出して、そしてこれをこのような活動に出していくときに、どういった手続をしたら、あるいはどんな条件をクリアしたらこれがやれるのかといった問題について個人情報保護審議会で一括して一度きちっと議論をしていただきたいというふうに思っております。

 私自身は、名簿をつくるといったことについて、自主活動の部分が多くあって、そのことがコミュニティーをつくっていく上で大きな役割を果たすだろうというふうに思っておりますが、しかしながら、それについて言えば、その名簿をつくるときに、それぞれの地域の役員の皆さん方は、つくったらその管理はだれが責任を持つのか、あるいは仕事をさせられて、また責任を負わされたらたまらぬというようにお思いになるかもわかりません。そういったこと等々も踏まえまして、いろいろ議論しなきゃならぬ問題が多くあろうというふうに思っております。私どもは、市民と協働を合い言葉のようにオウム返しに言っておるだけではなくて、本当にイコールパートナーとしてきちっとした協働をしていきたいというふうに思っております。

 きょう一連の議論は、例えば救難の場合でいえば、今消防局はそういった要救護者の名簿を持っております。いざというときにその名簿は出すことができるようになっておりますが、現実に警戒宣言が発令されたときに、どこへそれを持っていったらいいかといったことについていえば、間に合わない状況もございます。地域の方が持っておられるという状態でなければ、現実に助けに行くということにはならないだろうと思っています。そういう中で、本人の意思確認も含めて、実際に生きて働くような名簿にしていくためにどうしたらいいかといったことも非常に大きな課題を突きつけられたというふうに思っています。全体総括して我々はきちっとした対応をしてまいりたいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。きのうの夜遅くまで、けさからずっと議論しておりましたが、このような答弁をするところを最後にしてくれと、こういうのが私ども全体の議論の行き着くところでございます。御理解を賜りたいと存じます。



◆(梅村邦子君) 一度どういうところで行政のかかわる名簿とか、そういう個人情報にかかわる部分のいろんな仕事を点検してみる、まさにそれは私が本当にそうするべきだと思っていたことなんです。市民経済局というのは、一度こういう条例をつくりました、こういうことを気をつけてくださいよと通達を出してしまったら、あとはもう何もタッチしていないのかと言いたくなるわけです。それが実際にどういうふうに運用されているのか、間違っているのか、いいのか。もし間違っていれば、これは条例の精神に反することだからこうこうこういうふうにやるべきではないですかという、そこまで口を挟むだけの権限が市民経済局にないのか。それだったら、もっと市民経済局にしっかりと権限を持たせてあげてほしいと、そういうふうに言おうと思っていましたけれども、実際そういうことをなさるそうだから、それは安心いたしました。

 だから、結局私は、必要なことはいっぱいあるわけです。何も災害用に出すときに、この人の財産がどことどこにあって、この人の前科がどうであって、ひょっとしたら災害のときに何をやるかわからないとか、そんなことまで出す必要も何もないでしょう。どこにだれが住んでいて、そこの家族で何人ぐらいいらして、小さい子もいるし、お年寄りもいますよということを知るだけの話ですよ。それはみんな住民たちは、住民といったって普通の住民じゃないですよ。地域で役をやっている方たちですよ。区政さんだとかいろんな役をやっている方たちが、それが必要だとおっしゃっている。それを持たされたら、今度それをどうしよう、下手に管理して間違ったら大変だからどうしようなんて、そんな心配私はない、そう思います。必要なときにきちっと渡してあげて、そしてどういうふうにこれは管理すべきかということをきちっと約束を取り交わしてもらえばいいわけであって、あくまでも行政の側も市民の側も、これは行政目的を達成するためだというそういう意識さえあれば何も問題はない。そのことを思います。やるというところからすべて出発してほしい。

 そのことをここに関しては申し上げて、もう一つ忘れているわけじゃありませんので、もう一つ。私は24分まで時間があるそうです。ごめんなさい。そういうことですので、最後の環境首都についても、最終的には市長の決意ということをお聞きしたいと思うわけですけれども、局長さんの話を聞いていますと、2番目に出したスローガンからは具体的な数値も何も言っていない。だから、環境首都というのは、これに向かってどこまで到達しようというそういう具体的なことじゃなくて、何となく市民がお互いに努力してそっちに向かおうというふうな、そういうソフトなあり方を考えていらっしゃるというふうに聞きました。

 それで、その環境首都というのをじゃあ何で使うんですかと、本当にやっぱりそこへ戻るんですよ。何もほかの都市を頭に置いていない。何もよその都市と比べようなんて気持ちもない。名古屋マイウエーだというそういう考えかもわかりませんが、いわゆる環境都市ということで、世界じゅうがだれでも納得する都市というのは、ドイツのフライブルグというのがあります。そここそまさに首都という名称をつけるのにふさわしいまちだというふうに言われているわけですけれども、そこで環境首都が名乗れるために何をやっているか。一番大事なことは、行政が強力な規制をかけているということですよね。そして、その強力な規制に対して市民が何も文句言わない。きちっとそれを守って協力しているというそういう関係があるわけです。規制と協力、理解、そういうものが一体となって初めて環境都市だということで世界じゅうが認める。それでフライブルグが出現しているんだというふうに思うわけですけれども、じゃあ、一体名古屋は、首都という言葉は使ったけどどこまでそういう覚悟があるのか、それが心配です。

 本当にただの環境先進都市じゃなくて、だれでも環境首都といえばフライブルグのことがぱっと出てくるぐらいだから、そういうふうな都市にも負けないような名古屋市でありたいという気持ちがやっぱり首都の中には込められているとすれば、例えば名古屋市でよく言われる公共交通を利用してもらうようにもっといろんな施策を考えなきゃいけないというときに、その車の市内流入に対してきちっとした制限をかけられますか、あるいはパークアンドライドのスペースをもっと今よりも何十倍というぐらい広げる、それだけの資力がありますか、気がありますか。そういうことがまず思い浮かびますよね。

 それから、名古屋市は緑化率30%というのを目指しているそうですけれども、現実には二十二、三%のところをうろうろしているというふうに聞きました。そうすると、緑化率30%を何としても死守するために、その死守できない原因をつくっているような、いわゆる都市の周辺部における宅地開発化というものについて、きっちりと開発の許可をするときに規制がかけれるのか、そういうことをかけるつもりがあるのか、そういうことも浮かんできます。

 それから省エネ、そういうことが随分奨励されるわけです。そうしたら、もし巨大な建物がいっぱい名古屋にできるとすれば、あるいは新築の個人の家でもいいですけれども、そういうものができるとしたときに、その使用については、必ず省エネの仕様を使うことを義務づけるとか、そういうふうなところまで建築基準に対して規制をかけることができるのかどうか、組み込めるかどうか。あるいは使い捨て容器というものは、名古屋市で使ってもらっては困ります、あるいは過剰包装もだめですよ、そこまでの制限を果たして本気になってやれるんだろうかどうだろうか。いろいろ名古屋がそういうふうだったらこうかなと思い浮かべてみますと、どれも難しいですよね。私は市長じゃないけれども、多分だめだろうなと思います。

 だけど、そういう施策を全部フライブルグはもう既にやっているわけです。世界の環境首都ということでみんなが認めているフライブルグはそれをやっている。しかも、市民が別にそれについてきちっと協力しているもんだから、それが軌道に乗っているということになりますよね。

 そうすると、どこの都市でもない、ただ我々自身の目標として環境首都という言葉を使っただけだというおつもりかもわからないけれども、それが外へ一たん出ていったときは、何この程度で日本の環境首都なの、これが首都だったらほかの都市はどうなんだろうなと、そういうことにもつながりかねない。これはよっぽど覚悟を決めて、首都である限りはこうこうこういうふうな方向に向けて私たちは進んでいくんだということが、スローガンとして掲げた首都という言葉に対して責任があると思いますけれども、こういう今後の市長のこのスローガンを実現するに当たっての決意、あるいは見通しについてお伺いしたい。



◎市長(松原武久君) 環境先進都市から環境首都へスローガンを変えた、それについてどういう見通しを持っているのか、あるいはその達成の手だてはどうかと、こういったことをお尋ねいただいたわけでございます。

 先ほど環境局長は具体的な都市を想定していないというようなお答えをさせていただきました。それは現実に、本当は例えばフライブルグと言いたかったんだろうと思いますが、フライブルグのような状態に名古屋市が今なれるかどうかと考えたときに、とても難しいと思ったからそのように言わなかったんだろうと思っていますが、私自身はひそかにフライブルグの幾つかを実現できぬかというふうに思っています。

 そういう中で、まずCO2の削減の10%、この問題が2005年で中間報告しなきゃならぬということになっております。と同時に、ごみ減量も62万トンといった目標を掲げております。これはやり切らなきゃならぬと思っています。そういう中で、非常に大事になってくるのは、生ごみの処理だろうというふうに思っています。この問題を取り組むということが必要になろう。

 それから、交通の問題の6対4というのは、この6対4で先進都市とはとても言えません。今3対7であるから、これを6対4にするといった、10%公共交通をふやすといったことは、これは都市政策としてどうしてもやり切らなければならない仕事だというふうに思っています。それをもって環境先進都市かと、環境首都かと言われると、これはとても困りますけれども、名古屋市の現状からいえば、この6対4にするということは、極めて大きな目標であり、大事な目標だと思っております。そういった意味で、あるいはCO2の10%削減につけて、省エネ機器の市民の使用への奨励、こういったことはやる、あるいは屋上緑化等をやっていく、こういうことがあります。

 そういう中で、私は、博覧会に向けて名古屋環境大学が開設されます。こうしたときに、例えば夏休みに多くの外国の学生が、若い方が名古屋へ勉強に来ていただく。そういう装置として名古屋環境大学が機能していくということは、世界に向けて大きな情報発信になるだろうということを私は思っております。環境先進都市から環境首都へと言ったのは、首都という形でいく方が、さらに高い目標を掲げて私どもは、全体、名古屋市の全組織を挙げてこの問題に取り組もうという決意のあらわれというように御理解いただきたいと思っております。私自身は、その中の幾つかはスケジュールを立ててやってまいりたい、こんなふうに思っているところでございます。

 それから、都心への交通の流入の抑制の問題につきましては、これはロンドンも見てまいりました。カルガリーも見てまいりましたが、パークアンドライドという形がきちっと定着しないととてもやりにくいといった問題がございます。そういった問題も含めて、今後具体的に検討してまいりたい。環境局だけでやるという考え方じゃなくて、名古屋市全体でやっていくという決意で臨んでまいりたいと思います。

 以上でございます。



◆(梅村邦子君) 今伺いましたら、とにかく着実に進んでいく、そのうちの幾つかについては、ある程度市長の頭の中にあるということですから、私はそれは本当に信頼して、大変いいお答えをいただいたというふうに思います。

 ただ、最後に一言申し上げたいのは、私は、最近名古屋市のいろんなところで言葉が踊り過ぎていると思うんです。格好いい言葉を使い過ぎているんじゃないか。私は、行政に必要なのは格好よさではない、地道に着実に実態が伴うということだと思いますので、市民との協働だとかうたいながら、実は協働がないとか、あるいは首都だと言いながら、実は首都なんてとんでもないというふうな考え方が結果としてあらわれてこないような、そういう市政に向けてぜひ一緒にというか、ぜひ行政も一生懸命やっていただきたいことをお願いいたしまして、大変長い時間申しわけございませんでした。私の質問を終わります。(拍手)



◆(中田ちづこ君) この場合、暫時休憩されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○副議長(田中里佳君) ただいまの中田ちづこさんの動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(田中里佳君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。

          午後0時16分休憩

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

          午後1時33分再開



○議長(桜井治幸君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 「議案外質問」を続行いたします。

 次に、坂野公壽君にお許しいたします。

     〔坂野公壽君登壇〕



◆(坂野公壽君) お許しをいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきます。ちょっとだけごめんなさい。腹が膨れて眠たいかもしれぬけど、私の話も一遍よう聞いといてちょうだい。お願いいたします。

 和歌山県の紀伊半島沖で今月5日の夜、2回にわたって震度5弱の強い揺れを記録した地震は、名古屋市民の多くの人々を不安に陥れ、防災への関心が急速に高まってきております。大きな被害はなかったものの、巨大地震の発生が予測されています。また、同日、時間雨量最大107ミリの豪雨で、市内でも浸水被害が出ています。備えあれば憂いなしと申します。予想外のことが起きるのが自然災害です。準備万端整えていても、思わぬところに落とし穴があるものなのです。

 今名古屋市には、市が所有する遊休地は少なくないと思いますが、これらの土地の有効活用を図るにはどうしたらよいでしょうか。例えば、公園用地として取得している土地を公園として整備するには、買い戻しなど多大な時間と費用が必要なため、放置してあるところはないでしょうか。また、最終的には公園になるとしても、土地の所有者が名古屋市あるいは公社など幾つもの部署で所有しているがために事業が進んでいないところはないでしょうか。市民からすれば、どこの部署が所有していようが、名古屋市が持っていることにはかわりありません。

 本議会には、安心・安全で快適なまちづくりなごや条例が提出されています。条例の中に、「空地の所有者等の責務」の中にも、「雑草を繁茂させるなど、周辺の生活環境を悪化させないよう空地の適切な管理に努めなければならない」と言われております。本市所有の空き地においても例外ではないのではないでしょうか。それどころか、率先して整備をしなくてはならないのではないでしょうか。条例の中の目的、基本理念にもあるように、市民・事業者及び市が協働して取り組みを進めると言われております。ただ何もしないで遊ばせておくのではなく、災害時の避難地、子供の遊び場などとして地域の人々に管理をお願いするとか、NPO法人による活用など、さほど費用をかけなくとも活用する方法は幾らでも考えられるのではないでしょうか。発想の転換を図り、事業推進の一助にしてはいかがでしょうか。

 また、市街地ばかりでは不公平です。災害は市街地だけに起きるものではありません。それ以外のところでも起きます。避難地の確保は最低限必要ではないでしょうか。名古屋市内にも農振地域内の農地が550ヘクタールほどあります。この地域の中では、農振地域であるがために公園などをつくることもできない地区があります。そこに住んでいる人々も名古屋市民であります。私もその1人です。市街地住民とどこも違いません。公平な扱いが必要ではありませんか。難しい問題があるとは思いますが、難しい、難しいと言っていて先延ばししていては何も解決できません。当局が本気になって諸官庁と交渉され、その地域の人々の不安を解消し、安心・安全に暮らせる環境整備が必要であると思いますが、どのようにお考えか、緑政土木局長にお尋ねいたします。

 皆さん、御存じですよね。にっぽんど真ん中祭り。本年8月には第6回を迎え、観客動員数約144万人、参加地域、県内73市町村、県外13都道府県、海外6チーム、会場数16会場。第1回と比べると、観客動員数4.5倍、県内市町村数では12倍、県外では1.85倍、海外では6倍、会場数では4倍の規模まで発展してまいりました。きっかけは何かといえば、1996年、約60人の学生が北の大地、北海道で大きな衝撃を受けたのが祭りの動機でした。祭りに活気づいたまち、各地から集まった人々のあふれんばかりの笑顔に学生たちは感動を覚えたのです。この感動を多くの人々に伝えたいとの思いはさらに強く大きくなり、3年後の1999年8月に第1回目のにっぽんど真ん中祭りをつくり上げたのです。今では、秋の名古屋まつりにも匹敵する名古屋の夏の一大イベントまでに成長してきました。

 今後、このお祭りを市民、企業、行政が手を携え合ってより大きく育て上げ、日本の中心、名古屋の存在を全国及び全世界に発信するいい機会ではないでしょうか。若者たちのエネルギッシュな躍動感に触発され、老いも若きも一緒になって踊る姿は、地域の連帯、きずななど地域の輪が広がり、結びつきを強めることにつながっていると思います。祭りは二、三日で終わりますが、練習には長い時間がかかります。人と人との交流、地域との交流など多大な効果を生んでいるのも事実です。また、地域おこし、都市観光、経済波及にも多大な効果も望めると思います。

 そこで、市民経済局長さんにお尋ねします。これからのこのにっぽんど真ん中祭りをどう位置づけられ、どう支援されていかれるか、お考えをお伺いいたします。

 これで、第1回目の質問を終わります。ありがとうございます。(拍手)



◎緑政土木局長(森本保彦君) 公園に関連しまして2点のお尋ねをいただきました。

 まず1点目でございますが、未整備公園、未利用地の有効活用についてでございます。

 公園事業区域内には、御指摘のとおり、先行取得した土地等で未利用になっているものが多くあります。これらの土地の現状でございますが、樹林地、ため池や草地などとなっておりまして、中には木のさく等で囲われ、雑草の繁茂やごみの不法投棄などが見受けられる箇所もございます。先行取得地を本格整備するには一般会計で買い戻しすることが必要でありまして、限られた予算ではありますが、引き続き買い戻しに努めてまいりたいと考えております。

 また、先行取得した土地は買い戻し前の利用が制限されておりますが、今後、市民が容易に利用できる箇所について、暫定的に手を入れ、災害時の避難地や市民参加による花壇などとして可能な限り有効利用を進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 続きまして、農業振興地域における公園の設置についてでございますが、公園は子供の遊び場、あるいは地域住民の憩いの場、まちの環境改善や景観向上に資する場、災害時の延焼防止や避難の場となるなど、その役割はますます重要になっているところでございます。本市では、戸田川緑地等、既に都市計画決定されているもののほか、公園の不足する地域や偏りのある地域を対象に公園の整備を進めております。対象地は、人口密度の高い地域、1人当たり公園面積の少ない地域を小学校区の単位で選定いたしまして、現在44学区を対象として、まずはこの44学区について整備を進めてまいりたいと考えております。したがいまして、農業振興地域では、原則として新たに公園を整備していくことは考えておりません。

 しかしながら、少子・高齢化社会を迎え、子育ての支援や高齢者の豊かな生活を支えるため、また、災害に備えるため、農業振興地域においても身近な歩いて行ける公園も必要があると考えております。したがいまして、地元の方から強い要望があり、具体的な土地の貸与と御協力がいただければ、周囲の農地への支障がないか等関係機関と調整を図り、設置に向けて努力してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) にっぽんど真ん中祭りにつきまして、本市のかかわりという点でお尋ねをいただきました。

 このお祭りは、学生の実行委員会が中心となりまして、商店街やボランティアスタッフの皆さんなど大変大勢の市民に支えられた、市民が主体の、主人公の、手づくりのお祭りとなっております。毎年、参加チームもふえておりまして、地域会場の広がりも増すなど、議員御指摘のように、名古屋の夏の風物詩となってまいったというふうに考えているところでございます。

 本市といたしましては、市民手づくりのお祭りを側面的に支援するという基本的な姿勢のもと、事業実施におけるさまざまな局面で支援をいたしておるところでございます。具体的に言いますと、会場の使用に係る連絡調整を初め、会場付近の市民への事前周知の方法など、学生が主体となった事務局との連携を密にとりながら、円滑な事業実施に向けた努力をいたしておるところでございます。今後とも、市民の主体性を尊重しつつ、地域の魅力あるお祭りとして盛り上げるため支援を続けてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。



◆(坂野公壽君) 御答弁ありがとうございました。

 今、遊休地につきましては、垣根を取っ払って、難しいけれども使用させるとか、利用できるようにするという御答弁、ありがとうございます。ぜひお願いしたいと思いますが、しかし、農振地域におけると、こういうところで、基本的にはやらぬよ、だけれどもやったるよというような答弁かと思いますが、そこら辺はまあちょっとはっきりとしていただきたい、かように思っております。基本的に使えぬよという話だったら、やったらぬよという答弁だと思いますので。だけども、しかしながらという答弁もちょこっとございましたので、そこら辺のところ、もうちょっとわかりやすく、御説明がないので、やったるよということが言っていただければありがたい、かように思います。

 それから今、ど真ん中祭りにつきましては、いろいろと市民経済局長さんの答弁の中で、今後も応援してやるということはわかりますけれども、このど真ん中祭りにつきましては、名古屋まつりに次ぐ名古屋の夏の一大イベントとして定着しつつあると、こう思っております。そこで、市民、企業、行政が三位一体となって盛り上げていく必要があると思いますが、今後この祭りをどう発展させ、どう支援していかれるか、市長さんにお尋ねをいたします。よろしくお願いします。



◎市長(松原武久君) にっぽんど真ん中祭りは、ただいま市民経済局長が御答弁申し上げましたように、大学生が中心となりまして、札幌の祭りに触発されて、この地でこのお祭りを立ち上げ、今年で6回目で、大変大きくなってきた、よくここまで来たなと、そういう感慨を持っているお祭りでございます。私自身は第1回目から応援をしてまいったところでございます。今では観客動員数、あるいは地域の広がりなど、名古屋まつりと並ぶような大きなイベントとして成長してきたというように思っています。

 それが学生実行委員会が主体でやっておる、そこに大変大きな意味があるというふうに私は思っております。そういった学生実行委員会の主体性を十分尊重しながら、名古屋市としても、このお祭りがさらに日本のど真ん中祭りにふさわしい形になるように支援してまいりたいというふうに思っています。当日の様子を見ておりますと、地下鉄の乗客がふえたこと、あるいは祭りのはっぴを着た人が多くまちを歩く、そういった様子が見えまして、大きな動きが出てきたなといったことを実感いたしました。繰り返しますけれども、学生の実行委員会が中心となってやっておる、そのお祭りである、そういった原点を十分尊重しながら、名古屋市もその関係機関の調整を中心にきちっとした支援をしてまいりたい、こんなふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



◎緑政土木局長(森本保彦君) 農業振興地域においてどうしてやれないのか、もう少し理由をはっきりというお尋ねであったと思います。

 先ほども御答弁させていただきましたように、優先的にはやはり人口密度の高い地域とか、防災の観点から、そういうところを進めていきたいと考えておるわけでございますが、ただ、やはり農業振興地域におきましても地元の強い要望等が、先ほども申しましたとおりでございますが、そのほかに農用地の除外条件といたしまして、その農用地以外のほかに公園にする適地がないとか、あるいは周囲農地に支障がないかとか、あるいは農業用排水施設に支障がないかとか、そういうような農業振興地域に特有のそういう制限もございます。そういうような条件も踏まえまして、そういう地域の強い要望があれば考えていきたいということでございますので、よろしく御理解をお願い申し上げます。



◆(坂野公壽君) 今緑政土木局長さんの答弁を聞いておりますと、難しいことはわからぬと言っとらぬわけです。難しい、難しいと言っとるでいかぬで、本気になって解決策を見つけてちょと、こういう話をしとるわけですわ。先回、去年の11月の議会の中でもそういう話をさせていただいたと思っております。難しいということは、言われぬでもようわかっとる。だがしかし、行政が行政、ほかの官庁に話しかけをして、本当に名古屋市がここへつくったらないかぬよという思いを伝えていただいて、農用地除外等をできるようにしてほしい、この1点、今後よろしくお願いをいたします。

 それから市長さん、大変ありがとうございました。やはりこのど真ん中祭りは学生が中心になってやっとるということ、午前の質問の中で、ちかざわ議員が名古屋まつりのことについていろいろ触れました。官の祭りではない、本当に市民が自分たちが率先してやっとる祭りだと思います。これに行政もかかわるというか、側面から応援をしてやるということは、名古屋を発信する一番大きな原動力になっていくんじゃないか、こういうことを強く要望し、今後の御支援をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、林孝則君にお許しいたします。

     〔林孝則君登壇〕



◆(林孝則君) 御指名をいただきましたので、質問をいたします。

 1番目の9・5の大雨に伴う対策につきましては、割愛をさせていただきます。

 初めに、都市計画道路と都市計画公園について質問いたします。

 まず、都市計画道路です。名古屋市は大正13年に当初の都市計画を決定し、昭和21年の戦災復興計画の見直しを経て、現在の計画に至っております。ところで、その都市計画道路ですが、計画道路の総延長は848キロメートルで、進捗率は85%に達しております。現在は残された路線の早期完成を目指して整備が進められていることは十分承知しております。しかしながら、9割以上が計画決定後30年以上経過している路線であります。それが路線ごとにさまざまな課題を抱える中で、いまだに進んでいないわけです。そうした未着手の路線が現在市内には86路線あります。進捗率のうち、未着手部分だけでも86路線、79キロもあるわけです。

 その未着手の路線にはさまざまな課題もあることから、国土交通省は都市計画道路に対して見直しをするように呼びかけており、それを受けて本市でも、外部の有識者を交えての検討委員会が設置され、8月に初会合が開かれたように聞いていますが、この検討委員会の目的や進め方、結論の取りまとめはいつごろになるのかを住宅都市局長に伺います。

 また、新聞報道では、廃止を含めて見直しをするとありましたが、道路の拡幅の縮小だけでなく、廃止も視野に置いて本当に検討がなされると受けとめていいのか。そのためには住民の意見の反映も必要になってくると思いますが、その進め方についてどのように考えているのか、住宅都市局長に伺います。先日、その中の一つである高田町線のアンケート調査を沿線住民にされましたが、その目的は何かについても伺います。

 一方、都市計画決定をしている公園も未着手なところが、箇所数で18カ所、用地取得費だけでも4740億円と膨大な費用がかかります。現在、公園整備費は年間25億円程度ですから、取得費だけでも用地取得が完了するには190年もかかってしまうという計算になるわけであります。これらの地域に住む人々は、地権者として制限がかかっている上に、事業開始のめどがわからず、建てかえがなかなか進んでいないのが実情であります。また、相続の際の問題も大きくあります。これらについても道路と同じく有識者の意見や住民の意見を聞くなどして見直しをするおつもりはあるのか、住宅都市局長に伺います。またその中で、事業開始のめどをいつごろにするのかということを公表することはできないのか、緑政土木局長に伺います。

 一方、事業認可前に既に買ってしまっているところが160ヘクタール、1386億円余の土地があります。このうち、公社以外にも都市開発資金で買った土地が102ヘクタール、741億円余あります。こうして既に買ってしまった土地の有効活用はないものでしょうか。これらの土地は市民の大切な財産であります。それが何の活用もされず、管理費と金利だけが毎年費やされていくのはいかがかと考えます。例えば、子供の遊び場として一部開放するとか、先ほど坂野議員が言われましたが、災害の際の避難場所としても使えるように、公園として暫定整備することは考えられないのでしょうか。また、膨大な購入費用のことを考えると、相生山や東山などのように、買わずに地権者から借り受けてオアシスの森として整備するという手法もあるかと思います。これらの点について、緑政土木局長の所見を伺います。

 いま一度道路に戻ります。事業認可された道路は市内に59路線ありますが、江川線や広小路線は、都市高速道路工事の関連や万博関連でともかく事業は進んでおります。しかし、瑞穂区の中央を東西に走る豆田町線は、平成6年1月に平成11年度中の完成予定で事業着手がされました。それが14年3月、次に16年3月、さらに21年3月と3回も期間延長を繰り返しております。それで現状はどうかというと、総事業費69億円のうち、実施済み率は50%弱であります。事業開始から10年が経過し、3回も期間延長をしているのにです。それなのに、本年度の豆田町線に対する予算はわずか1億円であります。この数年を見ても、1億円から2億円台の事業費でしかありません。このままいけば、あと1年、2年どころか、この先10年たっても15年たっても完成はしません。

 今議会で、安心・安全条例が上程されておりますが、木のくいと針金で囲まれたあちこちの空き地からは雑草が伸びて汚いばかりか、蚊の発生や放火の危険性もあります。また、ごみなども投げ入れられます。こうした状態をいつまで続けていくおつもりなのでしょうか。あと34億円。決して私は少ない額とは言いません。しかし、市民の生活に直結している道路であります。ここが拡幅されれば、念願のバスも走れるようになるのです。空き地では、地元高田学区の皆さんが花の種を植えるなどして、殺風景なところに少しでも潤いをと協力されているのです。そうした方々の努力と強い願いを酌んで、せめて事業年度内の一日でも早く事業を完了していただきたいと考えます。緑政土木局長の答弁を求めます。

 次に、市民に魅力のある東山動物園にとの観点で質問をいたします。

 過日、土木交通委員会で北海道の旭川市にある旭山動物園を視察させていただきました。この動物園は日本最北の動物園で、かつては入場者が26万人にまで激減をし、存廃を問う声も出ていたといいます。平成9年からそれが毎年入園者がふえ続け、人口36万人の都市で、ことしは既に人口の3倍近い100万人を突破し、この夏は東京の上野動物園の入園者数をも突破したと聞いております。飼育点数は149種750点。東山動物園の566種1万8000点と比べると、種類でも点数でも大きく下回ります。職員もわずか17人と小さな動物園であります。そこにいる動物もホッキョクグマやアザラシ、ペンギン、トラなど、いわばどこの動物園にもいる動物が大半であります。市内の東の外れにあり、決して交通の便もよくありません。

 それがなぜそんなに入園者が多いのか。要は、職員が一丸となって、来ていただいたお客さんに、楽しく、そして動物が一番生き生きしているところを見てもらう努力をしているということだろうと思います。毎日、時間を変えて園内のどこかで、もぐもぐタイムと称してえさをあげる時間を設けているんです。ですから、いつ行っても、園内のどこかで動物のえさやりが見られるのであります。動物はえさを食べる時間が一番生き生きしているわけであります。そうした動物の姿にお客さんも歓声を上げ、目を輝かせていました。

 また、計画的に園内を整備しています。もうじゅう館は、空中にせり出したおりや透明ガラスで間近で観察できるようにしてあったり、ぺんぎん館では水中トンネルの中から観察と、また、スキューバダイビングによる水中給餌をしたり、ほっきょくぐま館では、水に飛び込んで水中でえさをくわえるホッキョクグマをガラス越しに間近に見ることもできます。また、あざらし館では、アクリルでできた空中トンネルをアザラシが泳ぎ回る姿を真剣に見詰める子供の姿がとても印象的でありました。

 動物は人間に見られるとストレスを感じると言われますけれども、旭山動物園の小菅園長は、動物は本来好奇心が強く、隠れる場所さえあればみずから人間に近づいてくると語っておられましたが、こうした習性を引き出すことで臨場感あふれる展示となっていました。旭山動物園では、このほかお盆の5日間は夜間の開園もし、夜の動物の生態も見せており、人気を呼んでいます。園内にある動物の説明板もすべて職員の手書きです。私は、少ない職員でよくぞここまでと感心をしました。私は、東京の上野動物園、千葉の鴨川シーワールド、豊橋ののんほいパークにも足を運びましたが、それぞれアフリカのサバンナやアジアの森など、植物などを用いて動物が育った環境にできるだけ近い環境となるよう園舎を改築するなど、工夫を凝らして取り組んでいます。

 私たちの東山動物園も、世界のメダカ館や自然動物館、また、海外の動物園と提携し、稀少動物を展示するなど努力をしておられることは承知しています。ただ、ゾウやゴリラ、ホッキョクグマ、ライオンなど、いずれもおりとお客さんとの間が深い堀や鉄のさくで隔てられており、親近感がわくとは言いがたいのです。また、それらの動物は寝てばかりいて、動物は動く物と書きますけれども、動物本来の生き生きとしたところがほとんど見られないのです。こうしたところを工夫して、せっかく来たお客さんが喜んでくれる取り組み、そしてまた、家族や友達、恋人とも来ようと思わせるような動物園にぜひすべきだと思います。東山動物園は、規模の上では全国有数の動物園であります。それが入園者数が一時は300万人を数えたのに、本市の人口を割り込み、減少を続けるのは大変残念であります。

 以上、これまで述べてきました、1番、えさやりタイムの工夫、2番、市民に親しみの持てる園舎の改築、3番、夜間開園についていかがお考えか、緑政土木局長に伺います。

 以上で、私の第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 都市計画道路並びに都市計画公園について、数点のお尋ねをいただきました。

 まず、都市計画道路の見直しの検討委員会の目的についてでございます。都市計画道路につきましては、事業未着手の区間が約80キロメートルあり、計画決定後長期間を経過している区間も数多くございます。これらの路線の中には、整備効果やまちづくりとの整合性などの視点から考えますと、現行の都市計画のままで整備することに課題のある路線等、計画の必要性、妥当性を再評価することが必要であるという認識のもとに、昨年度より見直しの調査に着手し、今年度は有識者による検討委員会を設置しまして、見直しの基本方針等について御審議いただいているところでございます。

 次に、見直しの進め方でございます。検討委員会では、見直しの基本方針を中心に、整備優先度、市民意見の反映、関係権利者対応等について、現地調査等も行って検討いただくことにしております。年6回程度の審議を経まして、今年度末には提言をいただく予定で考えております。

 今後の予定でございますが、この提言を受けまして、来年度には、市としまして交通処理、交通安全、防災等の面から総合的に判断しまして、路線ごとに整備計画を策定したいと考えております。その後、見直しが望ましい路線につきましては、地元に入って、沿線住民の方々の意向等を確認しつつ、合意形成を図り、都市計画変更の手続に入ってまいりたいというふうに考えております。

 それから、見直しの内容についてでございます。見直しに当たりましては、個々の課題に対応して、区間の一部廃止も含めまして道路の線形や幅員の変更等の検討を行ってまいりたいというふうに考えております。

 次に、市民意見の反映方法でございます。見直しに際しまして、検討委員会に各種市民団体の代表の方々に加わっていただいております。また、市民意見の反映方法についても検討いただいているほか、10月には市政アンケート調査で全市的に市民意見をお聞きし、検討委員会の提言に反映していただく予定で考えております。また、市が来年度作成します整備方針につきましては、案の段階でパブリックコメントなどを実施する予定でございます。さらに、整備方針作成後に、見直し対象の個々の路線の地元に入る際には、アンケート調査や説明会等によりまして沿線の住民の意向を確認したいと考えております。

 次に、高田町線の沿線住民アンケートの調査の目的でございます。高田町線沿線住民アンケート調査につきましては、未着手路線のうち、延長、事業量ともに最大でございます、最懸案路線と考えておりますこの高田町線の整備のあり方についても、見直しの検討の基礎資料とするために実施したものでございます。今後、このアンケート結果を地元にお知らせしまして、より広く御意見をいただくことにしておりまして、さらに来年度には地元に直接入って、より具体的に見直しの検討、協議を進めてまいりたいと考えております。

 次に、都市計画公園の見直しについてでございます。緑豊かな公園緑地はレクリエーション機能だけでなく、避難地などの防災面、それからヒートアイランド現象の緩和などの環境面、都市の風格を示す景観面でも重要な役割を果たしていると考えております。まさに都市生活には欠くことのできない重要な施設であるとして、ますますその必要性が認識されているところでございます。平成13年度に策定しました緑の基本計画におきましても、将来の望ましい姿としまして、市民1人当たりの都市公園等の面積を15平方メートルと定めておるところでございます。

 今後の方針としましては、現在の計画はまだまだ水準に達しているものとは言えず、また、年々減少傾向にございます緑の現状や公園緑地の重要性を考えますと、基本的には現在の計画で進めていかねばならないというふうに考えております。現時点では、現計画を推進するという方針に基づきまして、その整備に向け、借地方式の推進や先行取得用地の活用など、関係局とともに鋭意調整して図ってまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎緑政土木局長(森本保彦君) 公園、道路、それと東山動物園に関しまして数点のお尋ねをいただきました。

 まず1点目でございますが、都市計画公園緑地の事業の推進、事業の開始のめどについて、どうなっておるのかというお尋ねでございますが、公園の整備につきましては、現在非常に厳しい財政状況のもとで、まずは現在の整備中の公園の事業収束を最優先に取り組んでまいりたいと考えております。しかしながら、財政状況や社会情勢にも左右され、完了のめどが立っていない状況でございます。したがいまして、未事業区域への事業着手時期を明示することは困難ではございますが、関係権利者の意向を踏まえ、事業の優先度などを考慮し、関係局と協議しながら整備の考え方を検討してまいりたいと考えております。

 それから、2点目でございますが、先行取得地の有効利用についてのお尋ねでございました。公園事業区域内では、先行取得した用地で未利用になっているものが確かに、御指摘のとおり、多くございます。その先行取得地を本格整備するためには、一般会計で買い戻しをすることが必須条件でございますが、限られた予算ではありますが、引き続きその買い戻しに努めてまいりたいと考えております。

 また、先行取得した土地は買い戻し前の利用が制限されておりますが、今後、市民が容易に利用できる箇所について、暫定的に手を入れ、災害時の避難地や市民参加による花壇などとして可能な限り有効利用を進めていきたいと考えております。

 公園に関します3点目でございますが、借地などによる整備手法は考えられないかという御指摘でございます。都市公園事業をこれまでどおり進めることは確かに困難であると認識しておりますが、しかしながら、東山公園など未事業化区域の多い大規模な都市計画公園緑地につきましては、貴重な樹林地が豊富に残っております。この地域に対して、借地方式によるオアシスの森づくり事業や市民、企業、行政の協働による森づくり事業を行うなど、緑の保全と市民利用を推進してまいりたいと考えております。

 続きまして、豆田町線の事業完結についてのお尋ねでございます。豆田町線は、国道1号線、東郊線及び名古屋環状線等の幹線道路を東西に連絡する重要な路線であります。現在の事業区間の現況は、歩道もない一方通行の道路でありまして、このため、交通ネットワーク並びに歩行者の安全確保を図るため、また、防災上の観点からも整備の必要がある路線として平成5年度に事業認可を取得し、事業進捗に努めているところでございます。しかしながら、近年は、財政的な面で豆田町線について十分な財源の確保が行えなかったのが実情でもあります。そうした中でも、現在用地の取得においては、先行取得分を含めて約80%まで買収が進んでいる状況でございます。

 今後でございますが、豆田町線は緊急性、重要性の高い路線の一つでありますので、今年度に本市の大規模事業である広小路線等が完了することから、豆田町線へのより一層の事業費の確保に努め、用地取得の早期完了を目指し、工事に着手していきたいと考えております。なお、事業の完了としては、用地取得のめどといった要素もありますので、平成20年度の事業完了を目指して努力していきたいと考えております。

 それから最後に……



○議長(桜井治幸君) 森本局長、答弁を急いでください。



◎緑政土木局長(森本保彦君) (続)はい。

 最後でございますが、市民に魅力ある東山動物園であるための集客力を高めるための工夫についてでございます。

 東山動物園では、ソフト面の施策とハード面の施策の両方をやっております。御指摘のえさやりタイムの表示についても現在やっておりまして、それを今後、その拡大を図って、積極的にPRを図っていきたいと考えております。また、夜間開園につきましても、これまでにも10年ごとのビッグイベント等でやっておりましたので、夜間開園といいますと、動物への影響等もありますので、それらの課題を整理して開園に向けて検討してまいりたいと考えております。

 ハード面につきましても、順次獣舎の改築など進めてまいりましたが、平成15年の7月に、なごや東山の森づくり基本構想で、動物の生息地である生活環境に近づけるような生態的展示などを取り入れた、いわゆる環境共生型動植物園づくりを目指すことになっております。この中で、環境共生型の動植物園の実現へ向け、調査検討を進めてまいりたいと考えております。ぜひ来園者に感動、ときめきを与え、動物の動物らしく生きる権利を尊重しながら、国内、さらに世界に誇れる東山動物園を目指してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◆(林孝則君) 丁寧な御答弁ありがとうございました。おかげでちょっと時間が足らなくなりましたので、要望だけしておきます。

 市長さん、上野動物園もそうですし、また、旭山動物園ももちろん、大阪の天王寺動物園も、さらには豊橋の動物園も、みんなトップダウンといいますか、トップの英断で見違えるように変わってきているわけであります。一遍には変わりませんけれども、計画を立てて順次進めていただくことを強く要望していきたいというふうに思います。

 本当は市長の意気込みをお伺いしたいと思いましたけれども、私も東山動物園へこの間行きましたが、シロクマが狭いおりの中を体を曲げるようにしてうろうろ、ぐるぐる回っているわけですね。実際市民の方からも、狭いおりの中に閉じ込められていて動物がかわいそうだという声が寄せられているわけであります。少なくともそんな声が市民の方々から出てはいけないというふうに思いますので、そこら辺のところを踏まえて、どうか金がかからなくても旭山のように、あそこは20億円でやったというふうに聞いております。ぜひ努力をお願いしたいというふうに思います。

 あと、未着手公園のことでございますけれども、ここにリストがありますが、今変更する気持ちはないというふうに言われましたけれども、名城公園だとか松葉公園、呼続公園等々ございますが、18公園あります。ところが、ここら辺はほとんど既に大きな公園なんです。これ以上広げる必要があるのか。私も呼続公園のすぐ南側に住んでおりましたけれども、ここも随分大きい公園です。計画区域の中にはお寺や神社もありますし、重要文化財もあるわけであります。民家ももちろんあります。そうしたことを考えますと、本当に必要なんだろうか、60年前の計画をそのまま進めていいのだろうかと思います。

 片方、街区公園としての整備を要望されているところもたくさんあります。そうしたことを考えますと、60年近く前の計画をそのまま踏襲するのではなく、きちんと検討を重ねていくべきだと思いますので、強く要望させていただきまして、終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、工藤彰三君にお許しいたします。

     〔工藤彰三君登壇〕



◆(工藤彰三君) お許しをいただきましたので、通告に基づきまして順次お尋ねいたします。

 ことしの夏の大変な暑さに負けてしまい、怠惰な日々を送ってしまった私には、今回の質問のネタが切れてしまい、困っていたところ、昔の職場仲間から電話がありました。ことしの東京は暑くてもたない、名古屋は毎年なんだってね、大変だね。でも、来年は中部国際空港開港や「愛・地球博」の開催があって、名古屋だけが景気がいい話だよね。そんなことはないよ、まだまだ不景気だよ。だって、デパートへ行っても、お客さんは見てるだけで手提げ袋も持ってないもん。来年万博開催中に後輩を連れて名古屋へお邪魔したいんだけど、そのときはよろしく頼むよ。ところでさ、名古屋嬢ってそんなにきれいなの。そりゃ、きれいだよ。一度見にきてごらんよ。名古屋嬢の頭の形、少し変わっているんだって。有名な金のしゃちほこが乗ってるよ。いや、それはお城のことだろう。そうじゃなくて、名古屋嬢はどこのデパートにいるの。一瞬、私は頭がぽかんとしました。名古屋のお城のことはどうでもいいの。名古屋の全国的にブームになっている女性、名古屋嬢を見たいんだよ。おまえ、名古屋市会議員をしていて、そんなことも知らぬのか。彼らが見たがっていたのは名古屋のお城ではなく、名古屋のお嬢様だったのです。

 地元の女性が全国で褒められることは決して悪いことではないと考えますが、だがしかし、私の中で、小さいころの遠足の思い出や春のお花見、大相撲名古屋場所、名古屋城夏まつり、屋台や出店などの記憶は一瞬にしてこのことで崩れ去りました。尾張名古屋は城でもつ。天下の名城、特に天守閣はぜひとも見てみたいお城のランキング、姫路城、大阪城に次いで3位に位置づけされています。それほどまでの名古屋城が全国の皆さんにとってそんなに関心がないことなのでしょうか。ほかの同僚にも電話をしたところ、同じような話でありました。

 これは問題にせねばいけません。そして結構落ち込んで、この問題をどう対処すべきかを考えていたところ、息子が学校から帰ってきて、お父さん、友達が言ってたけれど、名古屋城のお堀にガメラが出るんだって。ガメラなんかいるわけないだろ。映画の見過ぎだと息子に言い聞かせましたが、息子は、本当に友達が言ってたんだよ、いるんだってばと言っておりました。わけがわからなくなった私は、翌日、我が党の生態系の研究にたけた横井議員に、先輩、名古屋城にガメラがいるって本当ですかと尋ねたところ、横井議員は、ことしの夏は本当に暑かったからな、工藤君、とうとう君もかと、変な顔で言われました。そうではなくて、実はお城のお堀にカメが異常繁殖しているんだよ。これはこれである意味大変な問題なんだ。一度君もじっくりと現場を観察してきた方がいいよと言われ、先日、お堀並びに名城公園一帯をしっかり研究、観察させていただきました。

 ツルは千年、カメは万年と言われるように、長寿のシンボルと考えておりました私は、水堀のカメには物すごくびっくりしました。さらに、名古屋城周辺区域の管理状態にはもっとびっくりし、かつ、がっかりいたしました。いわゆる水堀には、白鳥、カモ、水鳥、大きなコイなどが生息しております。一方、アカミミガメ、ライギョ、ブラックバス等が異常繁殖して、タナゴや小魚等が食い荒らされ、大変な状態になっております。お堀内の生態系は完全に崩れているのであります。水堀の西側に私が立つだけで、えさを欲しがる30センチ前後の巨大化したカメが約30頭浮いてまいりました。70センチクラスのコイが大きな口をあけて近づいてきます。あながち子供たちが言っている話もまんざらうそじゃないなと考えさせられました。

 実際に、このことで詳しく水堀を調査されました名古屋コミュニケーションアート専門学校の皆様に先日お会いして、その調査報告書内容を聞かせていただきました。ここにその報告書があります。一部を読み上げさせていただきますと、去る6月29日、30日の2日間にわたり、九つのトラップ、これぐらいのクルマエビかごを使い、一晩で捕獲調査された数を申し上げますと、アカミミガメ、いわゆる小さいころはミドリガメ75頭、クサガメ21頭、イシガメ8頭、スッポン3頭、イシガメとクサガメの雑種1頭、合計オス34頭、メス74頭、108頭でありました。また、当日、捕獲はされませんでしたが、大人の指程度なら食いちぎってしまう外来種のワニガメや、今や日本各地で問題となっているカミツキガメもそのお堀で目撃されているそうであります。報告書には、早急なさらなる調査と外来種の駆除をうたっておりました。

 というのは、ペットとして、ショップや屋台などで買ってきたかわいい小さいミドリガメ、我が家も息子にせがまれまして、この夏、3頭飼育しておりますが、1カ月間で約1センチ大きくなります。今後大きくなったら、私はこの3頭をどうしようかと考えておりますが、ここで質問しておりますので、責任を持って飼育させていただきます。さらに成長するとアカミミガメ、学名北米産ミシシッピーアカミミガメとなり、自宅で飼育できなくなり、処分に困り、お堀や公園の池に放置されます。また、カメが排水管を詰まらせたという話も聞いておりますし、そのことで冠水が起きるようなことはないと思いますが、9月5日のことを思えば、少し心配であります。

 問題は、その異常な繁殖力であります。当然ながら、日本在来のクサガメやイシガメと交雑し、遺伝子的攪乱を引き起こしたり、病原菌の感染源としても非常に危惧されております。また、水堀北側の公園の砂地に産卵をしていることも既に確認されております。要は、歯どめがききません。その性格は非常にどうもうで、雑食に富み、水堀のハスなどの植物にも既に多大な被害が出ております。愛らしい見た目とは全然違い、極めて危険な迷惑な生き物であります。

 ここで、担当の、多分市民経済局だと思うんですが、局長さんにお尋ねいたします。水堀の周りには高さ、はかりました。77センチ、さくの幅が18センチの鉄のさくが張りめぐらされてありますが、当然ここでは釣りは禁止されておりますが、私の見たところ、子供たちは喜んで釣りをしたり、たもでカメや魚をすくって遊んでいる光景が見られました。私は注意しましたが、子供たちから、いつものことだと無視されました。もしカミツキガメを捕獲したとき、指を食いちぎられるような大けがをしたり、病原菌に感染したり、最悪、観光で名古屋を訪れた家族が散歩をしていて、その際、大事なお子様がさくを通り抜け、万が一お堀に落ちることなど絶対にないように今後対処していただけるのか。文化財の中とはいえ、だれがその責任を取るのか。異常繁殖のカメやブラックバス等を駆除して、水堀内のこれ以上の環境悪化を防いでいただけるのかどうか、お答え願えませんでしょうか。

 次に、外堀区域の環境整備について質問させていただきます。外堀というのは、大きな意味での外堀とお考えください。

 先ほど私が、管理状態にびっくりし、かつ、がっかりしたと申し上げた理由は、まず名古屋城管理事務所管轄内に、城代家老のかわりにホームレスの方のお屋敷が北東部に1軒、本丸の南側に1軒見受けられました。市役所7番出口、県体育館への出入り口の前には猫屋敷も見られました。水堀西側の公衆トイレも大変不衛生でありました。また、城内見学客が足を運ばれない場所には雑草などが生えておりました。江戸時代、名古屋城内に雑草は生えとったんでしょうか。

 もう少し大きな枠で見させていただければ、水堀北側の東西の道路は、土曜、日曜に限り、駐車は開放されておりますが、その数は約140台。さらにその北側の、県のスポーツ会館の南側の道路ですが、約70台。その中には放置自動車が、確認できただけで5台ありました。私も通行いたしましたが、見通しの悪い相互通行になってしまい、子供の飛び出し事故等の危険性もあり、改善が必要だなと考えられました。また、当然ながら、文化財地区外の公園内には無数のホームレスの方の屋敷、これまた異常な数の野良猫が見受けられました。そこから歩くこと15分、南に向かい、外堀通の新御園橋から大津橋まで散策すると、ある鉄道会社の所有地は、とても管理されているとは言えない雑木林。よくよく見ると、粗大ごみが放置されておりました。市の方で蛍の生息地と言われるところには、これまた多数のブルーテントがあるではありませんか。遊具がある公園は、無造作に生えた雑草と蚊の大群。遊具の安全性を確かめに行きました私は、蚊の洗礼に遭ったのは言うまでもありません。

 ここで緑政土木局長にお尋ねいたします。あと半年で、いよいよ「愛・地球博」が開催されます。あす9月23日からはカウントダウンのイベントもあると聞いております。現に地下鉄の広告のつるしもありました。一体全体このような荒れ放題の状況、幾ら文化財指定の枠組みがあるとはいえ、どのように管理し、全国や海外からの観光客を受け入れるおつもりなんでしょうか。また、歴史と伝統のある名古屋城のPRをどうしていくおつもりなんでしょうか。私が小さいころから誇りに思っていた古くからの名古屋城、特に石組みの美しさを見ていただきたい石垣は、現在無数の草木に覆われております。いつの時期までに清掃、安全面を配慮した管理をしていただけるのか、名古屋市民の1人として答えていただきたいと思います。

 次に、既にほかの議員の方がお尋ねになりましたヒートアイランド対策についてお尋ねいたします。

 さて、皆さん、私が成人してからこの夏だけ、初めて行きたくても行けなかった場所があります。どこでしょうか。お盆の墓参りや甲子園大会、プールではありません。大好きなビアガーデンです。ビール好きの友達を誘っても、おまえと一緒に行くのは嫌だではなく、暑いから嫌だとことごとく断られました。それぐらい、ことしの夏の名古屋は暑かったということでございます。きのうのニュースで皆さん周知のことですが、ことしの東京の真夏日は68日間で、過去最多を更新いたしました。当然我がまち名古屋も例年以上の暑さを記録いたしております。エアコンなしではもう暮らせないぐらいの暑さがこの夏も続いたということであります。

 もしこのまま温暖化が進むと、東京大学気候システム研究センターと国立環境研究所などの合同チームがまとめた予測によれば、21世紀末の日本は、20世紀末の30年間、1971年から2000年までに比べ、平均気温は3度から4.2度高くなり、27度程度になる。真夏日は年間100日を超えると言われております。そのころ私たちが生きているかどうかは別にして、もう気温は温暖化で上がるばかりで、下がることはないという大問題でございます。私は、先日市長さんがなさった打ち水大作戦も結構な作戦だと考えますが、ことし初めて国土交通省がヒートアイランド対策の予算をつけました。その中には一部路面の保水舗装等の施策を今後各都市で実施していただきたいということもうたわれておりましたが、この名古屋でそのようなことを具体化したとき、その総工事予算等は、先般の議会で質問いたしました液状化現象地盤改良工事費に匹敵いたします。とても現状の予算で改良することは考えられません。

 ここで視点を変えて、住宅都市局長にお尋ねいたします。高温や直射日光からの熱射による蓄熱対策が大変ヒートアイランド対策には影響してくると考えますが、今後の建築物に対して、遮熱対策や環境配慮、今後何年たっても気温の下がらない現状に向けた施策は考えてみえるのかどうか、また、気温は、この高温は人体、健康に大変影響いたしますので、丁寧にその御所見をお答え願います。

 これで、私の第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 名古屋城周辺区域の管理について、水堀のカメも含めましたことに関連して、いろいろお尋ねをいただきました。

 一つは、議員御指摘のように、ミシシッピーアカミミガメ、通称ミドリガメと申しておるものですが、その確認は、私ども確認をいたしております。お話の出ましたカミツキガメというような存在はまだ、今のところ確認はいたしておりません。しかし、あそこの水堀は文化財でございまして、その生成物も含めまして保護に値するということで捕獲等が禁止されていることから、なかなか人間に危害を与えないものを捕獲するというのは難しゅうございますが、例えば、カミツキガメなどが発見された場合につきましては、カミツキガメは猛獣として指定されているカメでございますので、関係省庁とも相談をし、捕獲についても考えてまいりたいというふうに考えております。

 また、水堀のフェンスにつきましては、水面に近づくことが危険でございますので、お見えになった方が過ってお堀に落ちないというようなために設置されているものでございまして、特別史跡としての景観を損なわないよう、目立たないものにするということが条件となって設置が許可をされているものでございまして、余り高いフェンスを設置すると、市民、観光客にとってはお城らしい景観が損なわれるということもございまして、今のようなバランスでつくらせていただいているものでございます。

 なお、子供さん等があの水堀で釣りをされているということをごらんになられたということで、これは禁止をされている行為でございます。議員の御指導も大変ありがたいと思っておりますけれども、私ども巡回をいたしておりまして、見かけた際には、ガードマン、職員が注意をしてやめさせるようにしているところでございます。

 また、水堀内の生態系の問題も御指摘をされました。確かに在来種と違った生物が生息いたしておりまして、在来種との混合、あるいは水堀に浮いておる浮き草とか植物との関係、いろいろなことが関係してくるかと思いますけれども、これも特別史跡ということもございまして、関係機関と相談をしながら、どういうふうな管理の方法をしていったらいいか研究をしてまいりたいと思いますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。



◎緑政土木局長(森本保彦君) 外堀区域の環境整備についてのお尋ねをいただきました。

 まず最初に、外堀区域からちょっと外れておるといいますか、御指摘の城の北側の区域の道路への放置自動車という御指摘がございました。こちらについては、早急に調査の上、対応してまいりたいと考えております。

 それから、名城公園のいわゆる外堀地区についてでございますが、都市公園の区域と名古屋鉄道との旧瀬戸線跡地の区域から成っておりまして、国指定の特別史跡として文化財に指定されておる状況でございます。名城公園の外堀の管理につきましては、名古屋鉄道とも連絡をとりながら、現在清掃、除草を行っておるところでございます。また、御指摘のようにホームレスにつきましても、現在シェルターを設置、名城に第2シェルターを設置したわけでございますが、そのシェルター等を活用しまして、ホームレスの自立と公園の適正化に努めているところでございます。

 しかしながら、外堀地区の管理につきましては、本市と名古屋鉄道とがそれぞれ管理区域を分けて行っておりますことから、地区全体の一元的な管理ができない状況にあります。また、特別史跡という区域でございますので、史跡保存を目的とすること以外の現状変更は原則として認められておりません。このような状況ではありますが、今後名古屋鉄道と連携をとりながら、万博開催時にはより良好な状態となるように清掃、除草、不要な樹木の除去など、さらに取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 都市のヒートアイランド現象につきましてお尋ねをいただきました。

 この問題はさまざまな要因によるものというふうに考えられますが、特に都心部の気温の異常な上昇につきましては、議員御指摘のとおり、市民生活にとってさまざまな悪影響を及ぼす、これは真剣に取り組まねばならない重大な問題であるというふうに認識しております。建築物を誘導する行政を担っております住宅都市局としましても、この4月から、環境に配慮された建物を誘導するための建築物環境配慮制度を運用しているところでございます。この制度につきましては、建物の建築の際に、環境配慮の措置を記載した建築物環境計画書の届け出をいただきまして、その内容を本市のホームページ上に公表することによりまして、建築主の自主的な取り組みを促すことを目的とするものでございます。公表される建築物の環境配慮の事項の一つに、建物のヒートアイランド対策に関する事項も盛り込んでおるところでございます。

 具体的に申し上げますと、一つは、屋上あるいは壁面の緑化をすることでございます。二つ目としましては、風通しを促すように建物の配置計画をすることでございます。3番目としましては、保水性、透水性の高い舗装材料を選定して行うことなどでございます。これらを評価項目として挙げております。この制度の運用を通じまして、都市のヒートアイランド現象の緩和に少しでも寄与できますよう、建物を誘導してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと思います。



◆(工藤彰三君) 済みません、時間がございませんので要望させていただきます。再質問はいたしません。

 住宅都市局長さん、ありがとうございました。

 市民経済局長さん、フェンスのところを一度見ていただきたいんです。フェンスのさくは、小さな子供は体ごと抜けられるんです。この間、坂野議員と見学したときは、父親がさくの前のコンクリートに立たせて、ポップコーンを投げさせておったんです。さくを持っている子供はまだ2歳、もしくは3歳ぐらいなんです。大丈夫ですかと言ったら、人の子供だからほっといてくれと言われたんですけれども、それは自己責任かもしれませんが、知らない子供がささっと行けば、このさくは容易に抜けちゃうんです。ですから、美観もあるかもしれない、文化財かもしれませんが、安全性を考慮していただいて、ぜひともすぐ対応していただきたい。

 それと、緑政土木局長さん、あえて私は私鉄の名前を出しませんでした。名鉄です。行政指導でこの雑木林、はっきり言って、何がおるかわからぬような林は危険ですので、すぐ刈っていただくか、どのようなことをするか、きちっとその辺の行政指導をしていただきたいと思います。それと、お答えの中で、お城を万博時に見ていただきたいという回答が全然ないんですが、私同じ万博で、30数年前の大阪万博のときの入場者数で、当時のことを調べさせていただきました。昭和44年は127万6000人、開催時は166万7000人、終わった翌年は119万4000人。そして、その天守閣の管理事務所の方に当時のことをお尋ねしましたら、一生懸命城の整備をしたと、そして、万博に向けて3割の増員をできたことを誇りに思っとるという答えが返ってきておるのであります。

 きょうは触れませんでしたが、堀川でもそうです。当時の大阪の道頓堀川の清掃、護岸整備に全力を注がれたことはテレビでもよく報道されております。大阪にできて名古屋にできないことは、私はないと思うんです。ぜひともこの名古屋城を見ていっていただきたいんですね。万博までに時間はもう半年しかありません。枠組みを超えて、ぜひとも名古屋が誇るこのお城をPRしていただいて、万博に来たら、犬山城じゃなくて名古屋城に寄っていただいて、さすが日本の名城だと全国の皆さんに納得して帰っていただきたい。そういうことを強く要望して、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、中田ちづこさんにお許しいたします。

     〔中田ちづこ君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(中田ちづこ君) 通告に従い、順次質問をいたします。

 私は、アメリカ合衆国国務省の要請により、国務省主催の国際招聘プログラムに参加し、その中で調査事項の一つとして、グレーター・ワシントン・イニシアティブについて調べてまいりました。グレーター・ワシントンと呼ばれている地域は、ワシントンDCとその周辺のメリーランド州南部及びバージニア州北部の約5,000平方マイルにわたるハイテク企業の集積地でありまして、この広域的な地域への投資促進と企業誘致活動を行うため、1994年に開始された経済開発プログラムであり、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブが模範としているモデルケースであります。

 そして、日本のグレーター・ナゴヤ・イニシアティブとは、2005年の「愛・地球博」開催、中部国際空港開港を機に、世界からすぐれた企業、技術や人を呼び込み、日本最強の物づくりの集積であるグレーター・ナゴヤ経済圏を、世界最強の物づくりのための研究と開発の中枢センターへ持続発展させようとするもので、地域が一体となって国際交流機能を強化し、グレーター・ナゴヤのブランド名で対外マーケティングを行います。愛知県、岐阜県、三重県と名古屋市を初め、3県下の22市に経済団体を加えた計30以上の団体で構成されています。

 現在、「愛・地球博」や中部国際空港の開港が中部圏の経済にとって大きな支えになっていますが、それが終わった後、このグレーター・ナゴヤ・イニシアティブがポスト万博となり、この中部圏経済を支える機軸になってくれるのではないかという期待が大いにありまして、そのような中で、グレーター・ワシントン・イニシアティブが先進的な成功例として、当計画の参考にするためにもさまざまな調査をしてまいったわけであります。

 さて、私は調査の過程で、グレーター・ワシントン・イニシアティブの専務理事で、トーマス・モールさんという方にお会いしてお話を聞いてまいりました。それによりますと、このグレーター・ワシントン・イニシアティブの事務局体制は10人ほどで、そのほか大学のインターン三、四名と、協議機関としての理事会を有し、当該地域の自治体や企業等からの財政援助により、年間予算200万ドルほどで運営される半官半民の団体でありまして、活動内容は先ほど述べましたが、その経済圏の中にさまざまな企業の誘致をするということを一番大きな目的としておりまして、当該経済圏の情報の提供や認知度を高めるためのPR、広告キャンペーンの実施などを行っており、いざ企業が進出したいとなった場合には、その地域の情報提供だけでなく、法律面のアドバイスも行うなど、その事務局に行けば、企業が進出するに当たって必要かつ有益な情報がすべて整うといった仕組みになっているとのことです。これは、例えば地域の事情に乏しい外国企業が進出しようとする場合などには、便利で心強い存在かと思われます。

 このほか、企業が進出する際の投資環境面に目を向けると、この地域には、まず、国内外の主要都市と直行便で結ばれていることに加え、空港から約2時間のフライトで全米人口の60%の生活圏をカバーできるという、大変立地のよい空港と設備が整った大型の港湾施設の存在のほか、質の高い労働力、充実した教育施設、美しい町並みに加えて、博物館などの文化施設も整っているなど、企業だけでなく、そこで働く人にとっても非常に生活しやすく、働きやすい環境が整備されているとのことでした。こういった官民一体となった企業誘致結果のための取り組みと、住環境等の整備状況のよさから、当該地域においては1999年から2003年の間に61企業が進出し、2002年には雇用の伸びが全米最大となり、さらに2003年には10社が進出し、うち6社は外国企業であることのほか、この年は、かの有名なシリコンバレーを初め、全米各地域で雇用が減少する中、約2万人の雇用を生み出すなど、当該経済圏の発展に着実な成果を上げているとのことでした。

 そういったことを踏まえて、グレーター・ナゴヤ経済圏の話に移りたいと思いますが、私が思うに、このグレーター・ナゴヤ経済圏の魅力というのは、物づくりが盛んな土地柄で、日本経済が低迷を続けた90年代を通じて、製造品出荷額が80年代末からマイナスにならなかった唯一の地域であり、今の景気回復期に注目を集めるほどの経済の底力の強さと元気さ、日本の国土の真ん中に位置し、高速道路のほか、全国トップの港湾輸出額を誇る名古屋港や、新しく開港する国内線、国際線が一体となった中部国際空港など、交通の便が非常によいなど、この大きな日本市場全体をターゲットにしたビジネス拠点として、企業の進出に最適といった点が挙げられると思います。

 また、教育環境、文化施設の充実に加え、住環境についても域内3県の持ち家延べ面積が各県とも全国平均を上回り、周辺に豊かな田園地域や多様な海洋・山岳リゾートを有するといった点も見逃せません。この点から、グレーター・ナゴヤ経済圏をグレーター・ワシントン経済圏と比較した場合において、当経済圏には、ワシントンDCという国の首都がないということを除けば共通する点が多くあり、企業が進出するのに適した条件がそろっているだけでなく、労働者にとっても住みやすい環境にあるなど、地域としての潜在的な条件のよさから、今後経済的にも文化的にもさらに国際交流が進み、大きく発展することが期待されるものと考えております。

 しかしながら、このように将来性が大変期待される地域であるにもかかわらず、平成14年に訪日した米国人のうち、愛知県を訪問したのはわずか7.6%の5万5000人余りで、出入国に名古屋空港を利用した米国人は全体の2.4%にすぎず、成田で入国して関空で出国するなど、名古屋は単なる通過地点といった流れから脱してはおらず、また、外国企業による対日投資額のうちでも、当地域に対する投資額は低い状態にあるのが現状であります。

 このような状況の中、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブの一環として、ロサンゼルスの企業に名古屋地域への投資を呼びかける名古屋ビジネスセミナーが8月にロサンゼルスで開催され、市長はこのセミナーに参加され、みずから企業誘致のためのトップセールスを行われたわけでありますが、現地での企業関係者等からの反応はどのようなものでしたでしょうか。まず、その活動内容と感想について、市長からお伺いしたいと存じます。

 次に、このグレーター・ナゴヤ・イニシアティブの本市の市政における位置づけについてお伺いしたいと思います。

 このグレーター・ナゴヤ・イニシアティブのプロジェクトは、コーディネーターである中部経済産業局は、2005年の「愛・地球博」以降の当地域のさらなる持続的発展へのステップを構築するための、いわばポスト万博として位置づけていますが、本市も同じようにポスト万博という考えに立ってこの事業を推進していかれるのでしょうか。市長にお考えをお伺いしたいと思います。また、この事業に対して、市として具体的な施策や行動計画等を策定していく予定があるならば、その方針や時期などについても、あわせて市民経済局長にお答えいただきたいと思います。

 さて、このグレーター・ナゴヤ・イニシアティブのプロジェクト始動により、外国企業誘致のための道筋は見えてきたと思います。そこで、この際一歩進めて、名古屋を初めとしたグレーター・ナゴヤ経済圏を、企業誘致のみならず総合的に売り込むことを考えてはいかがでしょうか。というのも、名古屋とその周辺には、開港予定の世界に誇る中部国際空港を初め、取扱高日本一の名古屋港、充実したコンベンション施設、映画撮影ロケ地に名古屋城や能楽堂といった観光・文化施設に加え、研究、開発関連ではなごやサイエンスパークなど、企業進出環境や住環境以外にもアピールできるものが多くあり、また、他の域内の自治体等においてもそれぞれアピールするものはあると思うからであります。

 せっかくこのように各自治体や関係団体が広域的に連携する機会を得たのですから、それぞれの自治体や経済団体が連携して、海外に行った際には、自分の団体だけでなく、お互いをアピールするようになれば、その効果は何倍にも大きくなって波及していくかと存じますが、そういった連携を行い、総合的に地域を売り込んでいくシティーセールスとしての対応の考え方について、市長にお伺いをしたいと思います。

 最後に、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブというプロジェクトには、多くの方が期待をしていると思います。そこで市長は、このプロジェクトにどのような期待をするのかお答えください。そして、成功するためのポイントは一体何であると考えているのでしょうか。これは市民経済局長の考えをお伺いしたいと思います。

 これで、第1回目の質問といたします。(拍手)



◎市長(松原武久君) グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ構想につきまして、数点お尋ねをいただきました。

 まず、ロサンゼルスにおける誘致活動、その実際とその感想ということでお尋ねをいただきました。このグレーター・ナゴヤ・イニシアティブは、グレーター・ナゴヤを統一ブランドとして、東海3県の各自治体が国の先進的対内直接投資推進事業を活用しながら外国企業誘致に取り組むものでございまして、御指摘のように、中部経産局が中心となってやっているものでございます。この事業を活用いたしまして、本年の8月にロサンゼルスにビジネスミッションを派遣いたしました。私自身もそのビジネスセミナーに参加するとともに、現地企業への訪問も行いました。

 セミナーでは、この名古屋地区のプロモーションビデオを用いまして、当地の状況、そして産業集積の厚さ等々を説明いたしました。この産業集積の実態、あるいは投資環境に対しまして、セミナーの参加者の反応はよく、グレーター・ナゴヤと名古屋市についての関心を高めることができたのではないかというふうに思っています。そして、本当に名古屋はやる気があるのかといった話を直接質問で受けました。そのとき私は、私自身がきょうここへ来ていることがそのやる気の証拠だと、このようにお答えをしたわけでございます。

 ただ、その一方で、現地企業の方と実際にお話をいたしまして、企業誘致のためにはこの地域の一層の知名度が必要である、こんなことを強く思いました。同時に、企業誘致をする私どもの粘り強い対応と、また、直接的、具体的なインセンティブが必要であるといったことを意識いたしました。

 次に、このグレーター・ナゴヤ・イニシアティブ構想の名古屋市の市政における位置づけについて、その基本的な考え方をお尋ねいただきました。この事業は、グレーター・ナゴヤを統一ブランドとして、それぞれの自治体がPRをしていくものでございますが、ポスト万博を視野に入れたこの地域の活性化に寄与するものと考えております。このグレーター・ナゴヤという名称がついたことはよかったと思っています。岐阜だ、愛知だ、三重だと言っておっても、なかなかわかりにくい。それをグレーター・ナゴヤという統一呼称にしたことは意味があったというふうに私は思っています。

 次に、総合的なシティーセールスとしての対応についてお尋ねをいただきました。グレーター・ナゴヤという統一的なブランドを、産業面だけでなくて観光面、文化面も含めて総合的なシティーセールスの場でも活用していきたいと、こんなふうに思っています。博覧会では多くの方がこの地域を訪れになります。そういった中で、このグレーター・ナゴヤというのを文化面、観光面でも売り込んでまいりたいというふうに思っているところでございます。

 次に、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブへの期待、これは今申し上げたことと裏腹の関係になるわけでございますが、統一ブランドとしてのグレーター・ナゴヤをPRすることは、名古屋のPRとして大変効果的だというふうに考えておりますので、今後はこのブランドを定着させてまいりたいというふうに思っておるところでございます。

 以上でございます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) グレーター・ナゴヤ・イニシアティブにつきまして2点のお尋ねをいただきました。

 まず、この事業に対します市としての具体的な施策や計画の予定についてでございますが、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブは始まって間がない事業でございまして、今後の取り組みにつきましては、各自治体、あるいは関係機関とも協議をしながら検討してまいりたいというふうに存じております。

 なお、本市のロサンゼルスの海外誘致活動のフォローアップにつきましては、民間とも連携しながら、訪問先企業のうち、現在2社程度をこの地域に招聘をいたしまして、ビジネスマッチングなどを行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

 次に、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブの成功のポイントについても御質問いただきました。まず、外国企業にぜひ来ていただきたいという、我々自身の熱意を持って誘致活動に取り組むということがまず大事である、姿勢が大事であるというふうに考えております。また、企業が進出しやすい環境を整備していくために、外国企業の方の相談、あるいは情報提供について一元的に対応をさせていただくワンストップサービスのようなものや、あるいは誘致上の支援策など、受け入れ体制の充実が重要であるというふうに考えているところでございます。具体的には、今年度策定を予定いたしております産業活性化プランの中で検討しているところでございますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。



◆(中田ちづこ君) 先ほど市長が少しおっしゃったんですけれども、名古屋はやる気があるのかというようなことをちょっと質問があったというようなことを先ほど市長からお伺いしました。実は私、今回さまざまなところで、名古屋とか愛知の、いわゆる外国企業誘致の姿勢についていろいろな意見が出たわけでありまして、いろいろなことをお聞きしてまいりました。そうすると、やはり市長がさっきおっしゃったように、名古屋は努力が足りないということを、やっぱり海外からの目で見ると、そういうふうに映るそうでございます。いわゆるトップセールスとして市長が動かれるということは、大変私は効果があるというふうに思いますので、これからも市長には、そのようなトップセールスも含めて努力をして、この名古屋をぜひ売っていただきたいと思います。

 それと私は、このグレーター・ナゴヤ・イニシアティブという、名古屋という名前をこのいわゆるグレーター・ナゴヤ・イニシアティブ構想の中で使っていただいたということは、大変名古屋にとってはありがたいことだと思うんですね。グレーター・アイチ・イニシアティブでも、グレーター・チュウブ・イニシアティブでもよかったわけです。それがグレーター・ナゴヤというこの名称を使っていただいたということは、この名古屋を世界に発信できる。そういう点では、大変ありがたい名称であるということを私は感じました。

 実は私は、先ほどの前述のグレーター・ワシントン・イニシアティブのトーマス・モール氏に、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブについて何かちょっとアドバイスといいますか、特に名古屋について何か御意見等アドバイスがありましたらお聞かせくださいということで伺ってまいりました。これはトーマス・モールさんのお話です。まず、それによりますと、成功するためには、まず名古屋圏をよく理解してください。そして、ないものを望んでもよい結果は得られないので、もともとその地域が持っているものを生かすことを考え、経済開発をしてください。また、達成できる目標を立ててください。そして、時々違った方法で試してみてください。その地域は必ず団結をしてください。そして最後に、グレーター・ワシントン・イニシアティブとグレーター・ナゴヤ・イニシアティブは最終的には競争相手になるのかもしれないですけれども、情報を交換するなどしてお互いに協力をしていきたいとのことでした。

 これらのメッセージを踏まえまして、市長にはぜひともグレーター・ナゴヤ・イニシアティブを積極的に推進され、成功へと導かれるよう要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(田中里佳君) 以上で、「議案外質問」を終わります。

 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。

          午後3時7分散会

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     市会議員   服部将也

     市会議員   冨田勝三

     市会副議長  田中里佳

     市会議長   桜井治幸