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愛知県 名古屋市

平成16年  6月 定例会 06月22日−13号




平成16年  6月 定例会 − 06月22日−13号









平成16年  6月 定例会



          議事日程

     平成16年6月22日(火曜日)午前10時開議

第1 議案外質問

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 出席議員

    工藤彰三君      坂野公壽君

    村松ひとし君     ふじた和秀君

    稲本和仁君      田島こうしん君

    藤沢忠将君      ちかざわ昌行君

    山本久樹君      服部将也君

    加藤一登君      うかい春美君

    梅村麻美子君     うえぞのふさえ君

    こんばのぶお君    長谷川由美子君

    中村 満君      小林祥子君

    木下 優君      山口清明君

    かとう典子君     田中せつ子君

    のりたけ勅仁君    冨田勝三君

    三輪芳裕君      鎌倉安男君

    杉山ひとし君     木下広高君

    前田有一君      中川貴元君

    伊神邦彦君      桜井治幸君

    西村けんじ君     横井利明君

    堀場 章君      岡地邦夫君

    小木曽康巳君     浅井日出雄君

    渡辺義郎君      斉藤 実君

    加藤 徹君      吉田隆一君

    小林秀美君      佐橋典一君

    おくむら文洋君    吉田伸五君

    早川良行君      諸隈修身君

    村瀬博久君      郡司照三君

    久野浩平君      福田誠治君

    ひざわ孝彦君     林 孝則君

    西尾たか子君     江口文雄君

    加藤武夫君      梅原紀美子君

    黒田二郎君      村瀬たつじ君

    わしの恵子君     荒川直之君

    斎藤亮人君      須原 章君

    梅村邦子君      さとう典生君

    ばばのりこ君     渡辺房一君

    田口一登君      小島七郎君

    橋本静友君      中田ちづこ君

    岡本善博君      田中里佳君

 欠席議員

    坂崎巳代治君

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 出席説明員

  市長        松原武久君    助役        因田義男君

  助役        塚本孝保君    収入役       加藤公明君

  市長室長      岡田 大君    総務局長      鴨下乃夫君

  財政局長      林 昭生君    市民経済局長    杉浦雅樹君

  環境局長      大井治夫君    健康福祉局長    木村 剛君

  住宅都市局長    一見昌幸君    緑政土木局長    森本保彦君

  市立大学事務局長  嶋田邦弘君    収入役室出納課長  岸上幹央君

  市長室秘書課長   宮下正史君    総務局総務課長   二神 望君

  財政局財政課長   住田代一君    市民経済局総務課長 葛迫憲治君

  環境局総務課長   西川 敏君    健康福祉局総務課長 森 雅行君

  住宅都市局総務課長 柴田良雄君    緑政土木局総務課長 竹内和芳君

  市立大学事務局総務課長

            上川幸延君

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  上下水道局長    山田雅雄君    上下水道局経営本部総務部総務課長

                               佐治享一君

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  交通局長      吉井信雄君    交通局営業本部総務部総務課長

                               中根卓郎君

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  消防長       田中辰雄君    消防局総務課長   岩崎眞人君

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  監査委員      加藤雄也君    監査事務局長    村木愼一君

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  選挙管理委員会委員 足立圭介君    選挙管理委員会事務局長

                               日沖 勉君

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  教育委員会委員   青木 一君

  教育長       大野重忠君    教育委員会事務局総務部総務課長

                               横井政和君

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  人事委員会委員   栗原祥彰君    人事委員会事務局長 杉山七生君

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          平成16年6月22日午前10時6分開議



○議長(桜井治幸君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名者には斉藤実君、小林秀美さんの御両君にお願いいたします。

 これより日程に入ります。

 日程第1「議案外質問」を行います。

 最初に、黒田二郎君にお許しいたします。

     〔黒田二郎君登壇〕



◆(黒田二郎君) おはようございます。通告に従い、3点質問をいたします。

 最初に、名古屋市の道路清掃談合汚職事件をめぐる市長責任について質問をいたします。

 この問題は、2月市会本会議で我が党村瀬議員の代表質問でも取り上げておりますが、その際市長は、今後は公判の経過を注視しつつ事実関係の把握に努め、厳格に対処してまいる所存でございますと答弁されております。そして、さきの5月臨時議会において、市長は、みずからの給料を向こう3カ月5割減額を提案され、全会一致で可決いたしました。その際我が党は、まだ全容が明らかになっていないもとで、これをもって幕引きは許されないと指摘した上で、これに賛成をいたしました。

 その直後の5月24日、渡辺アキラ被告元市会議員に対する論告求刑公判が行われました。私はその公判を傍聴しましたが、その際弁護人は次のように意見を述べたのであります。すなわち、課長の供述によっても、業者に予定価格に近い金額を伝えることは、自分が指示したのではなく、組織として認めていたと述べていたことを挙げ、被告人がかかわる以前から官製談合が長年にわたって行われていたものであるとして、被告人の関与によって行われたものではないことを強調。他の複数の議長、副議長経験者など大物市会議員がいることを考えればと指摘し、本件事案は政・官・業の癒着体質に根源があるところであるとして、執行猶予つきの判決を求めたのであります。端的に言えば、渡辺被告1人が悪いのではないことを主張したのです。

 私は、その前の被告人質問が行われた4月28日の公判も傍聴しましたが、弁護人が、業者を応援した議員はほかにいましたかとただしたのに対して、渡辺被告は、いましたと明確に答え、続けて弁護人が、平成12年4月に村瀬さんが道路部長に就任したときの部下の説明資料に書き込みがあるが、全部市会議員ですかと質問したのに対して、そうです、民主党の方もいます。古参の有力議員ばかりです。1人を除いてほとんどの方が議長、副議長経験者ですと明言しておりました。この証言をもとに先ほどの弁護人意見となったのでありますが、これが事実とすれば重大であります。

 そこで、市長にお聞きいたします。

 市長は、渡辺被告及び弁護人が公判において、一つ、官製談合が長年にわたって行われていた。二つ、他の複数の議長、副議長経験者など大物市会議員が業者を応援していた。三つ、政・官・業の癒着体質に根源があるとしたことについて、今どのような認識をお持ちでしょうか、お答えください。

 次に、司法の場において、事件の中心人物がこのような主張をしたことにかんがみ、臭い物にふたではなく、改めて市役所内部に調査委員会を設置するなど、行政は行政の立場での全容解明を行うことが必要ではないでしょうか。そうすることによって、市民の中にある行政不信を払拭しようとする意思がおありかどうか、お答えください。

 次に、渡辺被告が公判において主張したことが事実であった場合、市長の責任はそれでも3カ月の減給処分で足りると考えておられるのかどうか、お答えください。

 次に、病児・病後児保育について質問いたします。

 国の病後児保育に対する補助率は、今年度3分の1から2分の1へと引き上げられました。市長はさきの予算議会において、今年度予算の特徴を少子化対策にシフトしたと説明されましたが、病児・病後児保育については一言の言葉もありませんでした。市長及び当局の頭の中には、この病児・病後児保育は少子化対策のメニューに全く入っていないのでしょうか。

 この間当局は、病児保育については今後研究してまいりたいとし、病後児保育については、のびのび子育てサポートで対応するとしてきました。しかし、その利用実績を見ると、子供の病気回復期の利用は、14年度41件、15年度37件にしかすぎません。名古屋市内に現在自主的に病児保育を行っている医療機関が2カ所ありますが、その利用者は、1カ所だけで年間800人を上回っています。

 名古屋市におけるのびのび子育てサポートでは、病児・病後児保育をという市民の要求に対応できていないことは明らかです。なぜのびのび子育てサポートでは利用が進まないのか。その理由は、第1に、提供会員、すなわち子育てのお手伝いをしたい方というのがあくまでもボランティアであり、病後児は預かれないとされたり、必ずしも看護師の資格があるわけでもないことなど、子供の突然の病気や病気回復期に安心して預けられるシステムとはなっていないこと。第2に、利用料金が1時間800円と高く、仮に8時間なら、1日の利用料金が6,400円にもなるなどが考えられます。ちなみに、他都市の病後児保育における利用料金は、大半が1日2,000円となっています。

 そこで、健康福祉局長に伺います。

 まず、病児保育について、研究はどこまで進んでいるのか、現在、実施に当たっての課題は何があると考えているのか、医師会など関係機関との協議は行ったのかどうか、その事実関係についてお答えください。

 次に、病後児保育について、私は、やはりのびのび子育てサポートに依存するのではなく、国の補助も活用した病後児保育の実施に踏み切ることを強く求めたいと思います。そしてそれこそが、市民が切実に求めていて、かつ少子化対策として有効な施策であると確信するものであります。この点について健康福祉局長は今どのようにお考えか、答弁を求めます。

 次に、都市計画道路池内猪高線について質問します。

 都市計画道路池内猪高線の建設工事をめぐって、去る5月20日、地域住民らによって工事差しとめの仮処分を求める訴えが名古屋地裁に出されました。仮処分とはいえ、裁判ざたにまでなったことはまことに残念な事態であると言わなければなりません。なぜなら、地域住民らは道路計画そのものに反対をしていたわけではなく、環境悪化を防ぐ方策を求めていた中で、市当局が工事着工を強行したことから裁判所へと訴えたものであるからであります。

 この工事差しとめの仮処分という異例の事態にまで発展した池内猪高線ですが、予算執行をめぐっても異例の事態が進行いたしました。14年度から15年度へと繰越明許の手続を経ていたこの工事は、15年度中に完了せず、当局は16年度へと事故繰越の手続を行いました。事故繰越とは、地方自治法第220条第3項に定められている手続で、予算の原則はあくまで年度内に執行しなければならず、避けがたい事故のため年度内に支出を終わらなかったものは、これを翌年度に繰り越して使用することができるとしているものであり、事故繰越とはあくまで例外規定なのであります。この事業は、国から2分の1の補助金が予定されていましたから、当然国に対しても事故繰越の手続をしなければなりません。ところが、国は事故繰越に相当する理由がないとして、この手続を認めませんでした。

 そこで、名古屋市は、国に対して、工事途中ではあるが、16年3月末で事業を終わりとし、残された工事はもともとなかったことにするという補助事業の一部廃止承認申請を国土交通省中部地方整備局長あてに行いました。その結果、3月31日までに完了できず、残された工事に予定されていた補助金2605万円が交付されないこととなりました。

 なぜ国は事故繰越を認めなかったのでしょうか。名古屋市が国に対して行った補助事業の一部廃止承認申請には、こう書かれています。「都市計画道路池内猪高線の平成14年度発注工事(完了予定は平成15年度)について当該道路計画に反対する住民により、工事一時中止を求められた。これに対し、工事着手前に説明が必要と判断し、協議を重ねた結果、工事着手が大幅に遅れた。また着工後も地元調整の難航から、準備工に予定していたより時間を要したために、本工事に入る時期が遅れ、平成15年度内に工事を完了させることが不可能となったため」と。ここで言う当該道路計画に反対する住民というのは、国が補助金の交付決定をした後に発生をしたのならともかく、それ以前から存在していたのですから、このような理由では避けがたい事故があったとは認められず、事故繰越が認められなかったのは当然でしょう。

 そして今、現状はどうなっているか。国に対しては、事業の終了手続をしておきながら、市内部においては、事故繰越の手続によって工事が継続されたのであります。この理屈は市民には理解できません。継続された工事の財源として、予定していた国からの補助金が入らなくなった分は、すべて名古屋市の一般財源により施工されました。これは単なる事故繰越の報告ではありません。これまでにこんな事例があったのかどうか、当局に確かめたところ、このような事例は過去には存在しないということであります。まさに異例の手続のもとに工事が継続されたわけでありますが、国に対する手続と名古屋市内部における手続が相矛盾するこのような行為が果たして正当と言えるのでしょうか。

 そこで、2点について松原市長にお聞きします。

 第1点として、国において事故繰越が認められずこの事業は終了としたのに、なぜ市は事故繰越として工事を継続したのか。事故繰越に相当する避けがたい事故という理由があったのかどうか。このような手続が果たして正当な手続と言えるのかどうか、お答えください。

 第2点として、事業の一部廃止手続をしたことによって、その後の継続した事業はあり得ないことになり、国の補助も受けられないことになりました。予定した財源が入らなくなることは、名古屋市にとって間違いなく損失でありますが、このことについてどのようにお考えか、お答えください。

 以上で、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 道路清掃事業談合汚職事件につきまして、3点お尋ねをいただきました。

 まず、官製談合及び政・官・業の癒着体質の問題及び調査委員会の設置についてでございます。道路清掃事業をめぐる一連の事件につきましては、現在係争中でございまして、当面司法の判断を注視していきたいというふうに考えております。

 次に、私の責任についてお尋ねをいただきました。5月の臨時会におきまして、減給を認めていただきましたが、これは、かつてないほどの市民の不信や疑惑を招いている状況にかんがみまして、市民の信頼を回復するために、市政の最高責任者として総合的に検討いたしました結果、本市では過去に例のない減給が相当であると判断し、みずからを律したものでございます。今後とも市民の皆様の信託にこたえる公正な市政を実現し、市政への信頼を回復したいと考えているところでございます。

 次に、都市計画道路池内猪高線について、事故繰越の理由及びその正当性、そして国庫補助の減額による市財政の損失、このことについてお尋ねをいただきました。

 池内猪高線の工事に係る事故繰越は、地方自治法の規定に基づき行ったものでございます。また、事故繰越分につきましては、市単独事業として実施することにいたしましたが、この詳細につきましては、関係局長より答弁をさせます。



◎健康福祉局長(木村剛君) 病児保育と病後児保育についてお尋ねをいただきました。

 最初に、病児保育は発熱等現に治療等医療が必要な乳幼児を保育することでございますが、国の乳幼児健康支援一時預かり事業では、病気の回復期を原則的にその対象といたしているところであり、次世代育成支援行動計画の目標設定指標例も病後児保育と明記し、病児保育には触れられていないところでございます。

 平成14年4月の改正育児・介護休業法によりまして、事業主は就学前の子の看護のための休暇制度を導入するよう努めることとされ、この制度の導入奨励金も実施されました。さらに、さきの通常国会には、事業主のこれまで努力規定となっていたこの看護休暇につきまして、労働者が申し出た場合、年に5日まで取得させる義務規定に強化することや、育児休業期間の1歳6カ月までの延長を内容とする同法改正法案が提案されておったところでございます。また、次世代育成支援対策の大きな柱の一つに、男性を含めた働き方の見直しが挙げられ、事業主の行動計画策定指針に、子供の看護休暇の措置の実施が盛り込まれております。

 こうした流れを踏まえました私ども内部の議論では、病気のときの子供の身体的苦痛に加え、心理的な不安定状態といった子供の視点から、今後明らかになってきます事業主の行動計画等の働き方の見直しの進展を見守っていくこととしたところでございますので、御理解賜りますようお願いいたします。なお、医師会、小児科医会との協議でございますが、昨年両団体と私どもの現状をお話しする機会がございましたが、病児保育についての協議といったことはいたしておりませんので、御理解賜りたいと存じます。

 次に、病気回復期であり、集団保育が困難な期間の病後児保育についてでございます。国の乳幼児健康支援一時預かり事業には、施設型と保育士等を児童の自宅等に派遣する派遣型がありますが、本市では、子供の視点に立ったとき、子供の自宅で援助ができるという大きな利点を持つこの派遣型ともいうべきのびのび子育てサポート事業によりまして、子供の病気回復期の援助を実施してまいったところでございます。

 実施に当たりまして、病気回復期の子供を安心して預けることができるようにするために、保育士や看護師等の専門的な知識を持ったサービス提供会員をふやしていくことをこの間御指摘いただいておりまして、平成14年10月に218名であったものが、本年4月には284名、提供会員の44.2%と着実にふえているところでございまして、病気回復期の援助件数につきましても、平成14年度には41件、15年度46件であったものが、本年度は5月末までの2カ月で既に14件の実績が上がっているところでございます。また、より身近な場所で申し込みができるよう、昨年4月より市内の全保育所に受付窓口を開設するなど、この事業の推進、PRに努めているところでございます。

 一方で、施設型につきましては、名古屋市子育て支援長期指針の中で、医療機関と連携した乳幼児健康支援一時預かり事業を検討することといたしておりますので、今後引き続き検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎緑政土木局長(森本保彦君) 都市計画道路池内猪高線の事故繰越の理由及び正当性についてお答えさせていただきます。

 まず、繰り越しにつきましては、御指摘のように、地方自治法の規定によりまして各会計年度の歳出予算のうち、年度内にその支出を終わらない見込みのものにつきましては、繰越明許費として翌年度に使用することができることになっております。また、さらに避けがたい事故などの事情がある場合には、もう1年だけ事故繰越として翌年度に使用することができることとなっております。

 したがいまして、池内猪高線につきましては、平成14年度工事を発注し、平成15年度へ繰り越しましたが、その後地元協議に時間を要し、工事の着工が大幅におくれたこと、また、工事着手後も、地元からの要望によりまして施工日時の制限があったと、そのようなことから工事におくれが生じ、平成15年度中に完了せず、平成16年度中に事故繰越をしたものでございます。

 池内猪高線は、広小路線及び新出来町線の渋滞緩和、また、名古屋市のまちづくりや防災上の観点から、地域の利便性を図るために必要な道路でありますので、契約変更による事業の遅延を防止するため、事故繰越を行い、事業を継続したものでございます。よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。



◎財政局長(林昭生君) 都市計画道路池内猪高線にかかわる国庫補助金の減額による市財政への損失についての御質問にお答えをいたします。

 国庫補助対象事業につきましては、事業所管局におきまして、国の動向を的確に踏まえつつ、その国庫補助金の確保に努めているところでございます。しかしながら、事業によりましては、国庫支出金が確保できないこととなる場合もございまして、その場合、市として事業の必要性、あるいは継続性を勘案しつつ、今回の池内猪高線の事故繰越につきましては、国庫補助事業ではなく市単独で実施することといたしたところでございますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。



◆(黒田二郎君) まず、道路清掃事業をめぐる問題について、全容解明がされない限り、市民の行政に対する不信、政治に対する不信というのはぬぐい去ることはできません。行政は行政としての立場で、議会は議会としての立場で、全容解明に努めることなくして信頼回復を図ることはできないということを重ねて強調しておきたいと思います。

 次に、病児・病後児保育についてですが、まず、病児保育について、今局長は、国が制度の対象にしていないというようなことをおっしゃいましたけれども、病後児保育の制度の中で、病気回復期に至らないそういう子供であっても、医療機関でやる場合にあっては含めてもいいと。つまり病児保育も認めているんですよ、国も。答弁の中で、医療機関、医師会とかそういうところとの協議を、じゃあ具体的にこれまで研究すると言いながらやってきたのかという質問に対しては、いたしておりませんということでありました。要するに、研究という答弁をしてきてはいますけれども、実際には何もやってきていないと、そういうことではありませんか。

 看護休暇制度について言われました。私は、看護休暇制度を、これを前進させるということはもちろん必要なことだと思います。しかし、その制度ができたとしても、現実にその制度が活用できる社会環境にあるのかどうか。どんな職場でも、だれでも、いつでも取得できるというのならいいです。しかし、これは少し古いかもしれませんが、99年の労働省の調査、これによりますと、5人以上の従業員がいる事業所のうち、看護休暇制度があるのは8%で、しかもその中で9割の企業が98年度は利用者なしだったと、こういうふうに報告されています。

 私、先ほど紹介した医療機関で、病児保育を利用した人の中には、例えば、外科医で、手術の予定があって休めないと言って利用された例や、学校の先生がきょうはどうしても休めないと飛び込んでこられた例や、あるいは母子家庭の場合は、休んだら働き続けられないからと、こう言って利用される方が多いとも伺いました。だから、ここの小児科の先生は、病児保育こそ必要ですと、このように力説をされておりました。この方々は今、市の補助は全くありませんから、身銭を切ってやっておられる。もし行政によって制度化されるならやりたいという小児科医は決して少なくないと、こんなふうにもおっしゃっておられました。小児科医の経営というのは、ただでさえ大変だというふうにお聞きしておりますが、それでも子供たちのことを考えて、できることなら力になりたいと、そういうふうにおっしゃっておられるんです。あとは行政の姿勢一つです。これはもう病後児保育についても全く同じことです。こういう状況にあるからこそ、今看護休暇とそして病児保育、その両方を推進しなければいけないと国においても言われているところなんです。

 今政令市の中で、病児・病後児保育を制度化していないのは名古屋市だけです。横浜市は、現在6カ所、18年度までに16カ所、ほぼ1区に1カ所の整備を目指していると聞きました。今年度からふえたんです。本市においても、いつまでも研究・検討の答弁を繰り返すのではなく、子育て支援施策のメニューにきちんと位置づけて、遅くとも来年度から何らかの形で動き出すことができるように強く求めておきたいと思います。

 池内猪高線について再質問をします。全く答弁になっておりません。今説明があった事故繰越の理由は、国においては認められなかったんです。一方で終了手続をし、一方で継続手続を行った今回の事故繰越は、どのように説明しようとも矛盾を否定することはできません。このような市民に説明がつかないやり方で、しかも住民の中に多くの反発がある中で工事を継続強行した行政の姿勢がさらなる反発を招き、行政への厳しい批判を広げることになっているんです。

 市長は、なぜこうなる前に住民らに会おうとはしなかったのか。市長は昨日の本会議場における答弁で、市民に直接会って聞くことは、背景にあるものを含めて数字以上の判断材料になると答えておられました。また、どうしても御理解いただけないとなれば、一たん立ちどまり考えていかなきゃならぬこともあると、このようにも答えておられました。そういうお気持ちがあるのなら、なぜこれまで現場へ足を運んで、住民の声を聞き、住民合意に結びつける姿勢を示さなかったのか。住民は何度も市長に話を聞いてほしいと要求し続けました。このことは地元千種区の市会議員からも、その時々の公職者会の幹事を通じて市長にも十分伝わっていたはずであります。また、市長の諮問機関である千種区地域環境審議会からも同様の意見具申が市長に行われました。

 しかるに市長はこれらの声にこたえようとはいたしませんでした。昨日市長は、それぞれのタイミングを失したと、このようにも答えておられましたが、率直に言って、ここまでの事態に至ったのは、市長の姿勢にこそ大きな責任があったと思いますが、いかがお考えでしょうか。そして、今後住民にどう向き合っていかれるおつもりか、しっかりとお答えください。



◎市長(松原武久君) 池内猪高線の事業の実施につきましては、16年の2月市会におきまして、今後とも施工の各段階におきまして説明を申し上げ、御意見を聞きながら事業を進めてまいりたいと、このように申し上げました。このため地域の皆様から寄せられておりますさまざまな御意見をもとに、現在も町内会単位で順次懇談会を開催いたしまして、きめ細かく対応させていただいておるところでございまして、今後とも地域の御意見を参考に、ともに考えながら、よりよいものにしていくよう努力してまいりたいと思っています。なお、先ほど御質問の中にございました工事差しとめの仮処分の申請であるとか、あるいは住民監査請求がなされておるわけでございますが、これらへの審尋、あるいは審査につきましては真摯に対応してまいりたいと思います。

 以上でございます。



◆(黒田二郎君) 時間がありませんから一言だけ申し上げておきたいと思いますが、私は今、この池内猪高線の問題でもって行政が住民の信頼を回復していくためには、ここで一度立ちどまって、そして住民に対して真摯に向き合っていくことだと、そのことを強調して質問を終わります。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、木下広高君にお許しいたします。

     〔木下広高君登壇〕



◆(木下広高君) おはようございます。お許しをいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきます。

 21世紀は交流の時代であると言われています。我が国においても、従来の右肩上がりの経済から脱皮して、いかにして安定した社会経済体制、産業構造を築き、末永い豊かな社会をもたらしていくことができるかということを考えなければならない時期に来ていると言えるのではないでしょうか。余り社会経済の表舞台には登場することのなかった観光という、人間のいわゆる交流に根差した営みが、さまざまな課題を抱える我が国の未来を切り開く重要なキーワードになろうとしている。こんなふうに思うんですけれども、さらに来年は、いよいよ「愛・地球博」、万博も開幕するわけなので、それらを踏まえ、文化観光への本市の取り組みについてお伺いいたしたいと思います。

 「愛・地球博」には、世界各地から1500万人もの人々が訪れると見込まれており、当然万博にあわせてこの名古屋へも大勢の観光客が訪れるものと期待されます。名古屋の観光の魅力にはさまざまなものがあります。中でも、名古屋の象徴とも言えるべく名古屋城を筆頭に、由緒ある熱田神宮や大須観音、あるいは日本の街道文化を今に伝える有松・鳴海地区、戦国の世の名残をとどめる大高城址など、まだまだ市内に残る歴史的遺産の数々は、国内外の方々の注目を集めるに値する、まさにこの名古屋が誇る観光資源であると私は思っております。

 現在でも、平成14年度の市内観光施設入場者数2100万人のうち、名古屋城、熱田神宮、有松・鳴海絞会館など歴史観光施設を訪れる人は、トータルで約830万人と、実に全体の約40%に及ぶものであります。しかし、こうした数々の名古屋の宝は、必ずしも全国に広く知られたものばかりとは言えません。同じ政令市である神戸市には、異人館の家並みや市街が一望できる緑豊かな六甲山があり、また横浜市にも、おしゃれな元町かいわいや新たな魅力を発信するみなとみらい地区など、まちの看板となる観光地がございます。間もなくオリンピックが開催されますギリシャのアテネにおいても、古代ローマ帝国の栄華を今にしのばせるパルテノン神殿がまちを見おろし、その都市その都市で目玉となる観光資源が確立している、こんなふうに思うわけです。

 観光という言葉がそもそも使われるようになったのは、明治時代以降だそうです。その語源はさらに古く、約2000年前の中国儒教の古典の「易経」という中で取り上げられています。一説によると、「国の光を観るは、もって王に賓たるに利し」、観光の観の字は、心を込めて見ること、誇りを持って見せるということを意味するそうです。光、光の字というのは、すぐれたものという意味で、つまりこの教えの中では、地域の光、いわゆるすぐれたものを多くの人が観ることによって人的交流を図ることというのは、当時の中国の時代世相を考えると、その地域その地域を治める王にとって大切な務めであるということを説いているわけです。これこそがいわゆる観光という言葉の語源であり、一般に世に言う、私たちが今使っている観光という、何となく遊びというイメージとは、ちょっと実際には解釈が違うように思うわけです。

 いずれにしても万博で大勢の人が名古屋に注目している今こそ、この本来の観光という原点に立ち返り、観光都市名古屋の核となる観光資源を確立する必要があるのではないか。そんなふうに強く感じます。名古屋が他の観光先進都市に肩を並べるには、当然時間も予算も十分必要なことと思いますが、折に触れ、この名古屋の観光の奥深さを内外に対して訴えていくことが不可欠なのではないでしょうか。

 ついては、以上のような観点から、文化観光への取り組みにおいて、特に歴史的遺産を活用した場合の本市の取り組みについて市民経済局長にお尋ねをいたしまして、私の第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 文化観光への取り組みにおいて、歴史的遺産をどのように活用し、全国にアピールをしていくかという点につきましてお尋ねをいただきました。

 議員も御指摘のように、「愛・地球博」には世界各地から多数の皆様が訪れることが見込まれておりまして、本市にとりましても、観光客誘致の大きな契機というふうに考えております。万博の際、本市の観光魅力を広くアピールすることは、リピーター確保のためにも大変重要なことだと存じております。そうした中、市内には、議員御指摘のように、名古屋城を初めといたしまして、近世武家文化に関するさまざまな歴史的遺産がございまして、これらは名古屋の観光の魅力の中核をなすものであるというふうに考えております。これら歴史的遺産の魅力を再認識することが、本市の都市としての魅力そのものをも高め、訪れる方々はもとより、市民一人一人が名古屋に誇りと愛着を持つ礎となりまして、それがひいてはホスピタリティーの向上につながり、観光客誘致にもつながるものと考えております。

 こうした観点から、本市では、長期総合計画でございます名古屋新世紀計画2010におきましても、歴史文化観光の推進を柱の一つに掲げまして、集客力向上に取り組んでいるところでございます。さらに「愛・地球博」開催に向けまして、こうした歴史的遺産を本市を代表する観光資源として積極的にPRするなど、訪れる多くの方々に名古屋の歴史文化のすばらしさをアピールしてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



◆(木下広高君) 御答弁ありがとうございました。今の局長さんの御答弁のいわゆる考えていること、大切に思うという心を一体どのような形で施策に反映することができるのかということを今回お尋ねをしたかったもんですから、よろしいでしょうか。

 それと、先週の新聞で見たんですけれども、内閣府が観光立国に関する特別世論調査というものをしたそうです。この中で、全国の成人男女3,000人を対象にやったそうです。海外に発信すべき日本のブランドとして一体何がふさわしいのかということを尋ねたんですけれども、神社、仏閣など歴史的建造物や町並みを挙げるという人が一番多かったんです。最多の65.9%だそうです。次いで海、山、川、祭り、伝統産業、ほとんどがこういう伝統やそのまちそのまちに伝わる文化というものを挙げた方が多かったんです。最近の風潮でいいますと、アニメやほかにもいろいろポップスや世界に訴えることができる、通用する日本の文化というものがある中で、これだけ多くの方が伝統文化に対して考えているということを、この思いがあるということをひとつ御理解いただきたいです。

 それと、名古屋というまちは、武家政治の始まりである源頼朝公、熱田神宮に大変ゆかりのある、御縁のある方で、それから、戦国の世には3人もの有名な武将を輩出しました。言ってみれば、明治時代の幕あけまでは、全国の文化、伝統に関していえば名古屋というものがリードしてきた節があるんではないかなというふうに思うんです。熱田神宮にしても名古屋城にしてもそうですけれども、もしほかの都市にあったとすれば、それだけで一大産業になっているんではないか。余りにもこういう歴史的遺産が多くあるせいで、宝の持ちぐされではないですけれども、なかなか大事にしていないんじゃないか。ほかの人から見れば、名古屋市以外の人から見れば、名古屋というのは、何か文化というものを余り大切にしないんじゃないかなと、こんな印象を与えてしまうことにもなりかねません。これだけ多くの人がきちっとした形で伝統文化に対して思いがあるということを受けて、その思いを形にしていく、施策に反映していくというのが政治の役割の一端であるとすれば、一体何ができるのかということをあわせてお答えいただきたいなと思います。お願いします。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 再度具体的に、観光魅力を向上させるために何があるかというお尋ねをいただきました。

 私どもの調査におきましても、第1番目には、名古屋城とテレビ塔の連携が一番観光客の中では多いわけでございますが、その次は名古屋城と徳川美術館ということになってございます。本市では、今徳川園の整備もしておりまして、そういうことから考えますと、いろんな連携をさせることによって歴史的観光施設を強化し、アピールすることができるのではないかというふうに考えておりまして、具体的にいいますと、例えば本丸御殿の復元を目指しております名古屋城と歴史的文化拠点を目指して本年11月にオープンいたします徳川園を何とか結びつけて、近世武家文化を代表する、連携をさせたらどうかなというふうに考えております。それを実現させるためには、例えば両施設を見学する際の新たな割引制度について検討するとか、両施設が見やすくする仕掛けを関係各局と連携をして、実現に向けて努力してまいりたいと存じておりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。



◆(木下広高君) いずれにしても、万博というこの大きなチャンスがあるわけです。大勢の方がこの名古屋を訪れるわけです。万博だからいろんなものをアピールするというのも、一つ責任というのはあると思うんですけれども、万博終わってから、本来あるこの名古屋のよき文化というものを多くの皆さんに知っていただきたい。また、万博に来てよかったなと思っていただけるような、そういう施策を展開していただきたいなと思いますので、要望としてつけ加えさせていただきまして、私の質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、杉山ひとし君にお許しいたします。

     〔杉山ひとし君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(杉山ひとし君) お許しをいただきましたので、通告の順に従いまして質問させていただきます。

 最初に、密集市街地の整備推進について質問します。

 本市では、密集市街地改善や公共施設整備などの課題を有する地区を、昭和50年代から地区総合整備地区として位置づけ、順次土地区画整理事業や市街地再開発事業などにより、生活しやすく、防災の点でも安全なまちづくりが進められてきました。生活環境の改善、商業の活性化、都市の防災、安全性の向上が期待をされております。道路などの公共施設の整備がおくれている市街地や活気を失っている中心市街地を再生をし、安全快適な魅力ある都市環境を生み出す事業です。しかし、まだ整備に着手をされず、課題を抱えている地区も残っており、そうした地区では、東南海地震が懸念される中、住民は毎日不安を抱えて暮らしており、木造住宅密集市街地の防災面の向上が喫緊の課題だと思います。そうした地区の一つに緑区の大高地区があります。

 大高町は、昭和39年に名古屋市に編入後、40年ほど経過をし、周辺地区では区画整理事業や都市整備事業によりその姿を変えつつあります。しかし、旧市街地は明治時代の町並みのままで、住宅はまだ密集をし、日常の交通に不便を強いられ、火災、地震などの災害時を想定するとき、地域住民は不安を感じて生活をしておるところです。

 大高学区においては、名古屋市合併後に都市計画決定がされた大高町線の計画があるにもかかわらず、いまだに幻の計画となっております。平成12年11月には、大高まちづくり協議会が地元住民により設立をされ、この現状を改善すべくさまざまな活動が進められてまいりました。平成13年12月には、大高地区総合整備計画の早期具体化を求める陳情がされ、その後平成14年6月には、地元市会議員全員による緑区大高町の住宅密集地区を早期に事業決定をする要望の請願がされ、その採択がされております。しかし、現状を見ますと、その後3年余り経過しておりますが、一向に実施の事業決定どころか、計画すら示されておらず、請願の採択をどのように考えておられるのか、採択をされた以降どのような検討がされたのか、住宅都市局長に回答を求めます。

 次に、安心・安全で快適なまちづくり条例に関連をして、都心におけるたばこのぽい捨て対策について質問します。

 先日、中区の長者町である店の店主から、たばこの吸い殻が全く減らない。毎朝地域の方々が大量に捨てられたたばこの吸い殻を回収しているが何とかならないものかという相談を受けました。

 名古屋市では、たばこの吸い殻などのぽい捨てがなくならないために、平成11年4月から、名古屋市空き缶等の散乱の防止に関する条例が施行されていましたが、いまだにまちじゅうを歩いていますと、至るところに吸い殻が投げ捨てられていることに気がつくでしょう。これらは歩行中に喫煙をし、そのまま捨てられたたばこです。火のついたまま投げ捨てそのまま立ち去る人も決して少なくありません。川に投げ捨てる人もいます。交差点、水たまり、側溝などは特に吸い殻の投げ捨てが多いところだと思います。

 特に、栄周辺の夜にぎわいを見せる錦かいわいや長者町付近など、多く捨てられる場所だと思います。ぽい捨て防止のためには、モラルの向上ときれいな環境の保持が重要と思います。現在、名古屋市の取り組みでは、環境事業所を中心に、ポイ捨て防止パトロール、クリーン活動の啓発などが実施をされております。美化推進重点区域でのぽい捨ては、3万円以下の罰金の規定がありますが、事実上は精神的な抑制効果をねらい目として、現行犯しか適用が困難なために、現在までには適用された例がないと聞いております。東京都千代田区では、歩行禁煙やぽい捨てに対する規制が厳しく、常習者は刑事告発するなど、パトロール強化とあわせて違反者には厳しく対応するそうであります。

 来年は、「愛・地球博」が開催されます。母都市として名古屋市が全国から来る観光客に対しても、名古屋のまちがきれいと言っていただけるように、イメージアップを図ることが必要と思います。現行実施している美化推進重点区域のクリーンパートナー制度を拡大したり、安心・安全で快適なまちづくり条例の制定に向けて、罰金の規定などぽい捨て防止の実効性の確保や手段についても積極的に検討する必要があると思いますが、どのようにお考えになられておるのか、環境局長の所見をお伺いしたいと思います。

 次に、ペットの飼い主のモラルの向上について質問したいと思います。

 公園や緑道などを散歩していると、植え込みや道路の脇に犬のふんが落ちていることがあります。きれいに整備された公園や道路でも、ふんが落ちているだけでそのイメージがダウンしてしまいます。大変迷惑な行為だと思います。衛生面から見ても、決して好ましい状態ではありません。マナーの悪い飼い主がふえているのでしょうか。マナーを守って散歩をしている飼い主から見ますと、大変心が痛むと同時に、非常に残念に思うところです。

 さて、最近の新聞で、名古屋市の守山区で、地域の有志の方々が愛犬とともに集まり、愛犬パトロールと称して、朝晩の散歩をしながら街頭犯罪に目を光らせようとするものがあります。本年2月1日に防犯愛犬パトロール隊の発足式が行われ、その活躍が期待をされておるところであります。

 本題に戻りますが、こうした取り組みと連携をして、ペットのふん対策ができないものでしょうか。管理する側の飼い主がマナーを守らない飼い主を監視するようなことができないものかと思います。犬の飼い主がマナーの悪い飼い主に直接注意することは難しいと思いますが、腕章をつけたり、首輪などで無言の注意を促すことができる効果的な方法だと思いますが、どうでしょう。

 名古屋市動物の愛護及び管理に関する条例では、動物による人の生命、身体及び財産に対する侵害を防止することを目的として、飼い主が違反した場合、周辺の生活環境の保全などのために必要な措置をとることができるとしています。また、違反をした者は30万円以下の罰金に処すことができるとしていますが、こうした条例を実効性のあるものにする必要があると思いますが、ペットのふんによる迷惑防止対策をどのように考えておられるのか、健康福祉局長の所見を伺いたいと思います。

 次に、部活動の振興について質問をさせていただきます。

 部活動の指導教員の支援についてでありますが、スポーツ・文化活動を通じて、やったという充実感を味わったり、体を鍛えることは、子供たちの心身ともに健やかな成長を促す上でとても効果的だと思います。子供の体力の向上と健康増進とともに、生涯にわたってスポーツや文化に親しむ能力を育てる観点から、部活動の振興を図ることが最も求められているところであります。

 部活動の指導は、子供の実態をよく把握している当該校の教員が指導を行うことが教育的効果があると思いますが、しかし、近年の少子化の影響により教員数の減少、それに伴う高齢化などにより、一部の教員や指導者に負担が偏り、指導経験のない種目への顧問の就任など、問題があると思います。

 生涯学習が進展をしている状況と言われていますが、いまだ現在、少年のスポーツ文化活動は、地域での受け皿が少なく、学校の中で行われている部活動に依存をしているのが現状だと思います。学校では、子供の数の減少から、近年まで新しい先生の採用が少なく、若い先生たちの数が減ってしまいました。部活動を指導する先生の数も少なくなってしまいました。もともと部活動指導は、学校教育の一環として、先生方の熱意と子供たちの興味や関心に基づき心を通わせながら行うものだと考えます。

 近年、子供たちを取り巻く社会環境や生活様式の変化、価値観の多様化により、児童生徒への対応による多忙化、評価方法の変更など、学校の現場は大変な状況だと言えると思います。それでも、子供たちや保護者のニーズや期待にこたえるために、土曜、日曜でも、勤務時間を超えて先生たちは一生懸命指導しているのが実態だと思います。部活動の指導をして、その後本来の仕事である教材の研究や翌日の授業の準備、子供たちのノートの点検などを行っておると思います。

 このように子供たちへの温かい心と情熱を持った先生方の部活動指導に取り組む環境を整えるのは、大変重要だと思います。子供たちの学校生活をより充実させるものであると確信をしております。現在、教育委員会では、さまざまな形で部活動支援を行っておりますが、教育長の所見をお伺いをしたいと思います。

 これにて、私の第1回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 密集市街地の整備推進に関しまして、大高学区の整備についてのお尋ねをいただきました。

 大高地区につきましては、地区総合整備地区に位置づけまして、そのうちの大高駅前におきまして、現在土地区画整理事業を進めているところでございます。それに隣接いたします大高学区は、昔のたたずまいを残している反面、木造建築物が密集していることから、さまざまな課題を有していると認識しております。そうした中で、地域の皆様により平成12年に大高まちづくり協議会が設立されております。以来、本市のまちづくり助成を受けながら、勉強会や先進地視察を行うなど、熱心にまちづくりに取り組んでおられるところでございます。本市といたしましても、当地区の歴史的環境を生かしながら、道路などの公共施設の整備を進め、居住環境の改善や防災性の向上を図っていく必要があると考えております。

 当地区の整備につきましては、平成14年度に請願が提出され、財政事情勘案の上、採択されております。しかしながら、極めて厳しい財政状況が続くと見込まれます中で、ほかの各地区で現在進めております事業の早期完了を図ることが最優先であると考えております。新規地区の早期事業化は、現在のところ大変困難な状況にございます。したがいまして、引き続き地元のまちづくり組織との連携を図りながら、関係機関との調整を進め、地区の特性に応じたまちづくりについて検討を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎環境局長(大井治夫君) 安心・安全で快適なまちづくり条例に関しまして、都心におけるたばこのぽい捨て対策についてお尋ねをいただきました。

 本市におきましては、御指摘いただきましたように、平成11年4月に名古屋市空き缶等の散乱の防止に関する条例を施行いたしまして、意識啓発を中心にぽい捨て防止を呼びかけてまいったところでございますが、特に交差点や地下鉄の出入り口付近等でのぽい捨て防止の効果はいまだ十分とは言えない状況であるというふうに認識しております。

 ぽい捨て防止のためには、個々のモラルの向上を促し、ぽい捨てされにくい散乱ごみのないきれいな環境を保持することが重要であると考えておりまして、今後とも市民、事業者の方々に御協力いただきながら、意識啓発を重点的に進めてまいりたいと考えているところでございます。

 また、市内各区の繁華街を中心にいたしまして、美化推進重点区域を指定しておりまして、この区域におきまして、平成15年9月から市民や事業者と行政が協働いたしまして、名古屋のまちをきれいにする名古屋クリーンパートナー制度を名古屋駅周辺、あるいは栄地区など市内15カ所で実施しております。今後は、24地区あります美化推進重点区域で、クリーンパートナー制度を拡大し、ぽい捨て防止の啓発と地域の美化に努めてまいりたいと考えております。

 また、現在、安心・安全で快適なまちづくり条例の制定に向けまして、市民の方々の意見をお聞きしているところでございまして、そうした検討の中で、都心部など人込みの多い路上での喫煙は危険性も高いということから、これを禁止すること、あるいはその実効性の確保につきまして、既に実施しておられます自治体での事例を参考にしながら、現在検討を進めておるところでございますので、御理解賜りたいと思います。



◎健康福祉局長(木村剛君) ペット、特に犬の飼い主のモラルについてのお尋ねをいただきました。

 議員御指摘のとおり、本市では、動物の愛護及び管理に関する条例で、犬の飼い主に対し、周辺の生活環境の保全等のために必要な措置をとるべきことを命ずることができるといたしております。しかしながら、犬のふんを理由とする措置命令を出したことはこれまで一度もございません。苦情があっても、その犬のふんがだれのものか、すなわち放置した飼い主を特定することが著しく困難であるためでございます。この問題は、飼い主の自覚によるマナーの問題であると私どもも考えておりまして、そのための活動を主に行っていく必要があるものと考えております。

 これまでも、例えば保健所と動物愛護センターによります巡回指導を実施するとともに、立て看板やステッカーでの啓発、また、「犬を飼う皆様へ」と題する小冊子や「ワンちゃんと楽しく暮らすために 散歩のマナーとトイレのしつけ」といったチラシを狂犬病予防注射会場等で配布しているところでございます。また、犬の飼い方・しつけ方教室では、まず自宅で用を足すことを基本とする指導とともに、ふんの始末についても指導を行っているところでございます。さらにこの8月から2カ月にわたりまして、ペットと暮らすきれいなまちづくり運動を展開いたしまして、その中で1区1カ所の地域を選びまして、保健所と住民の方々の協働によるパトロールやふんの後始末を啓発する「おサンポセット」といったものを配布する等、飼い主のマナー向上に努めてまいりたいと考えております。

 今後とも、地域の方々の御協力をいただきながら、御提案のございました腕章の着用など、より有効な飼い主のマナー向上について検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎教育長(大野重忠君) 部活動の振興についてお尋ねをいただきました。

 議員御指摘のように、部活動は小中学校で多く取り組まれておるところでございますが、残念ながら毎年幾つかの学校で廃部をせざるを得ない、こういった現状もあり、年々減少する傾向にあるのも事実でございます。

 こうした現状を打破するために、昭和61年から部活動外部指導者派遣事業に取り組んでいるところでございまして、地域の方々の支援をいただきながら、部活動の振興に努めてまいりました。また、本年度から、さらに部活動の発展を図るために、部活動顧問派遣事業を始めることにいたしました。これまで部活動指導の補助にとどまっておりました外部指導者派遣事業に対しまして、部活動顧問派遣事業は、例えば指導教員が転勤などでいなくなった、こういった場合にも、外部の指導者の方々だけで部活動の指導ができる制度でございます。初年度といたしまして、中学校17校で17部に派遣したところでございます。他の学校からも、大変うらやましい制度だ、ぜひうちの学校にも派遣してほしいという声も多くいただいているところでございます。今後、こうした事業を適切に活用し、議員御指摘のように、学校部活動の振興に一層努めてまいりたいというように考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 以上です。



◆(杉山ひとし君) それぞれ答弁をいただきましたが、若干残念だなと思いますけれども、密集市街地の整備についてでありますが、地元の期待はかなり進んできておると思います。緑区大高町の密集市街地の整備、これ請願で採択をされておりますので、採択されている意義を十分に尊重していただき、一刻も早く何らかの方向性を示していただきたいと強く要望しておきたいと思います。再度考え方があれば、出していただきたいと思います。

 次に、部活の指導者の支援についてでありますけれども、外部指導者の派遣事業に加えて本年度から中学校で始まった顧問派遣事業は、多忙な学校の先生方に対しては、部活動に取り組みやすい環境づくりが行われたと評価をしたいと思いますが、今後も部活動の振興に努力していただきますことをさらにお願いを申し上げたいと思います。

 次に、ペットのふん対策、それからたばこのぽい捨て対策についてでありますが、ペットの登録者数は、平成11年から14年にかけてペットを登録している数だけでも1万件ふえておる状況があります。苦情の件数も毎年毎年ふえてきております。早急に対策を練っていただきたいというふうに思います。

 他都市の取り組みで、美化推進員制度があります。東京都千代田区では、平成14年10月から、安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例ということで制定をして、路上禁煙地区で喫煙したものに対し、過料を徴収したことによって吸い殻のぽい捨てが減少したと、一定の効果があったということを聞いております。また、横浜市では、美化推進員制度というものを導入して、美化推進重点地区の空き缶や吸い殻の散乱の防止に関する啓発、指導その他の活動を行わせるために美化推進員を任命し、活動を進めているそうであります。

 そうしたさまざまな活動、地域の方と連携をとるということが必要と思います。そこで、提案でありますけれども、名古屋市においても、そうした推進員制度の導入を積極的に進めていただきたいと思いますが、お考えがあればお聞かせを願いたいと思います。



◎環境局長(大井治夫君) 美化推進員制度についてお尋ねをいただきました。

 現在、名古屋市では、クリーンパートナー制度ということで、ボランティア団体の方々を対象にいたしまして、歩道上のぽい捨て物の回収であるとか、啓発活動を定期的、最低限月1回以上ということで決めておるわけでございますが、こういったことをやっていただきたいということで、クリーンパートナー制度というのを設けておるところでございます。

 先ほど申し上げましたように、24地区を指定いたしまして、現在15地区で活動をしていただいております。この24地区にクリーンパートナー制度が拡大していくというのを最重点でやっていきたいというふうに考えておりまして、そういったことで効果を一遍検証していく必要があろうというふうに思っております。そういった効果を検証していく中で、御指摘の推進員制度についても、今後の課題として考えてまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。



◆(杉山ひとし君) 住宅都市局長は答弁ないのかなと思って、ちょっと寂しく思いますけれども、それぞれ答弁をいただきましたが、最後に大高町の密集市街地の整備事業について、議会で採択がされている以上、十分その点を考慮していただき、早期に事業の方向性を示していただくことを強く要望して、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(田中里佳君) 次に、加藤武夫さんにお許しいたします。

     〔加藤武夫君登壇〕



◆(加藤武夫君) 外郭団体の改革についてお尋ねをいたします。

 外郭団体の改革については、平成13年度に初めて外部の監査法人による経営評価を行い、それを参考にして本市として初めて外郭団体改革実行プランを策定をいたしました。このプランは、ある程度の数値目標が示され踏み込んだ面と、自主性を重んじ過ぎて計画の実効性に甚だ疑問な点も幾つかございます。

 そこで私は、私の調査をもとにして、そうした疑問点と外郭団体自身の問題点、さらには私の提案も含めまして質問をしてまいりたいと思います。当局にとっては余り耳ざわりのよくない質問になると思いますが、なるべく具体的にお聞きいたしますので、具体的にお答えいただきたいと存じます。なお、外郭団体改革実行プランの推進状況については、割愛をさせていただきます。

 まず第1点目は、外郭団体の現状についてであります。総務局長並びに財政局長に基本的なことからお伺いをいたします。

 ここでお聞きする質問の対象は、出資比率50%以上、あるいは本市が職員を派遣している団体など、名古屋市外郭団体指導調整要綱に定める53団体といたします。本市はこうした外郭団体に対して、毎年、委託金、補助金、貸付金等の名目で財政援助と出向及びOBの再就職等での人的援助をしておりますけれども、補助金や貸付金は毎年どのくらいの金額になるのか、さらに外郭団体の常勤役員に対する本市OBの占める割合はどのくらいになるのか、さらに本市の出向職員の常勤役員を加えるとどのくらいの割合になるのか、さらに本市の外郭団体全体でどのくらいの長期借入金があるのか、そのうち本市の債務保証はどのくらいになるのか、さらに累積欠損金は全体でどのくらいになるのか、また、主な団体はどういう団体があるのか、それぞれ平成14年度の決算ベースか、平成16年4月1日現在の状況でお答えいただきたいと存じます。

 2点目は、外郭団体に対する委託料の問題についてであります。

 本市にかわって、効率性等の観点から、市民会館や福祉会館等の施設管理、あるいはごみ収集や地下鉄の清掃といった業務に携わっている外郭団体に対して支出されている委託料は、平成14年度決算ベースで約480億円であります。この委託料については、昨年度、本市の行政評価制度によってチェックはされておりますけれども、これはあくまでも本市の事業として支出が適正かどうかという観点からのチェックでありまして、支出された委託料がどのように効果的に、効率的に使われているかどうかという視点のチェックは行われておりません。

 そこで私は、本市から外郭団体へ委託された業務が、その外郭団体からさらに民間企業等へ再委託されている問題、つまりトンネル会社的な要素がないのかどうか、再委託されている契約は適正に執行されているかどうか、さらに委託料を装って委託料が外郭団体の財政支援の隠れみのになっていないかなどについて調査をさせていただきました。ここで私の調査を明らかにしつつ、委託料について具体的にお伺いをいたします。

 本市から支出された委託料は、先ほど申し上げましたように、平成14年度決算ベースで約480億円であります。この480億円のうち、約23%に当たる112億円が再委託をされております。

 再委託率の最も高い団体は、本市の施設建築物の修繕工事を一手に引き受けている財団法人名古屋市建築保全公社であります。本市からの委託料は約16億7800万円であります。そのうちの97%が民間企業等へ再委託されているのであります。つまり、本市から委託を受けた修繕工事をそのまま民間へ横流しをしているという現状であります。しかも、団体の職員は、すべて本市のOBか出向職員で占めており、プロパー職員は1人もおりません。まさに本市職員の再就職先の受け皿のために存在するような団体であります。したがって、この団体が独立した団体として存在する意義は全く見当たらないのであります。所管局長であります住宅都市局長の御見解を求めたいと思います。

 さらに私は、比較的再委託率の高い団体17団体を選んで、これらの団体がどのような仕事をどのようなところへ再委託をし、どのような契約方法で委託をしているのか、調査をしてみました。調査の対象は、年間500万円以上の再委託を行っている団体に限って行いました。驚くべきことに、1,116件の契約のうち、何と913件、82%が随意契約であります。中でも水道サービスなどは、上下水道工事に伴う掘削及び配管業務など104件、約17億4000万円の委託のうち、1件を除いてすべてが随意契約であります。

 こうした契約については、本市が直接発注する場合は、地方自治法に従って契約締結の基準が決められております。つまり、業務を委託する場合は100万円、工事請負の場合は250万円以上、それぞれ特別な場合を除いて競争入札で契約をすることになっております。外郭団体は、法的には独立した団体でありますから、本市の定める契約制度に従う必要はないのでありますけれども、本市の基準に照らして競争しておれば、間違いなくコストは下がるはずであります。ここでは平成14年度決算ベースで約2億円の累積欠損金を出しております水道サービスの所管局長であります上下水道局長に代表して御答弁を求めたいと思います。

 ちなみに、ここに随意契約から競争入札に変更してどのくらいのコストが下がったかという事例があります。住宅都市局の委託業務であります。平成15年度随意契約で委託された耐震改修工事の設計委託等63件の予定価格に対する平均の契約率は96.7%でありました。ところが、平成16年度同種の委託業務30件を競争入札に変更したところ、落札率の平均は69.3%でありました。差し引き27.4%契約金額が下がったのであります。外郭団体の発注する委託業務がすべて競争入札になじむとは思いませんけれども、この比率に当てはめてコスト計算をしてみますと、再委託費が112億円でありますから、その82%、約92億円が随意契約であります。92億円の27.4%コストが下がるわけでありますから、競争入札に変更いたしますと約25億円の経費の削減が期待できるのであります。

 したがって、外郭団体を通すことによって82%の契約のほとんどのコストが高どまりになっている可能性があります。独立した法人といっても、支出されている委託料はすべて市民の血税であります。このままではとても市民の理解は得られないと思います。したがって、外郭団体から再委託されている契約については、至急調査をし、本市と同じ仕組みで委託契約するよう指導すべきであります。その実情によっては、外郭団体を通さなくても、直接本市が契約する仕組みも考えるべきであります。外郭団体調整委員会の委員長であります因田助役のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 第3点目、名古屋西部ソイルリサイクル株式会社に対する委託料についてお伺いをいたします。

 同社は、土木工事から発生する土砂等を改良土や改良路盤材として再生し販売する事業を行っております。そのこと自体、循環型社会を目指すという時代の要請にマッチした事業であり、私は平成12年度の11月定例会で、同社の経営のあり方について質問をいたしました。当時の同社の状況は、債務超過に陥り、営業利益で借金の利息さえ払えないという状況で、まさに倒産状況の会社でありました。

 ところが、最近の同社の決算書を見ると、平成12年度決算で約1億700万円の債務超過を境に、平成13年度と平成14年度決算で債務超過が改善されているのであります。理由を調べてみますと、同社の経営努力も認められますけれども、経営努力以外に大きなからくりというか、本市からの隠れた財政支援と思われても仕方がない事実が判明をいたしました。平成12年度と13年度の2カ年で、本市から突然土のうの作成、運搬で7900万円、市道路盤材使用状況調査等の調査業務で6300万円、合わせて1億4000万円の随意契約で名西ソイルに委託をされているのであります。

 同社の技術や能力、あるいは体制を考えても、さらに地方自治法の随意契約の条項に照らしても、名西ソイルへ随意契約で業務委託する必然性は見当たりません。さらに同社へ委託された土のうの作成や運搬費約7900万円は、約1900万円で民間企業へ、さらに調査等の委託費6300万円は、1850万円で民間企業へそれぞれ再委託されております。要するに委託費と再委託費の差を見ると、トータルで本市から名西ソイルへ委託された金額は約1億4000万円であります。名西ソイルから民間企業へ再委託された金額は3750万円であります。そういたしますと、名西ソイルに残るお金は差し引き1億円であります。もろもろの諸経費を差し引いたとしても、1億円近くのお金が本市から財政支援されたといっても間違いないと思われますれども、緑政土木局長の御見解をお聞きしておきたいと思います。

 最後に、名古屋高速道路公社の業務委託についてお伺いいたします。

 高速道路公社から、同社等のOBの天下り先になっております財団法人名古屋高速道路協会や同社とかかわり合いの深いファミリー企業、さらには民間企業に委託をされている業務は、細かなものを含めると134種類であります。ちなみに平成15年度の予算ベースで見てみますと、委託経費は約63億円であります。この契約方法については、平成16年度から、協会への委託以外は、競争入札がふえて改善が見られますが、協会へ道路管理や設備点検など、独占的に委託をしている問題については、ほとんどが手つかずであります。ちなみに公社から発注する委託業務63億円のうちの約半分近くに当たる約29億円が協会へ競争なしの協定方式で委託をされております。

 さらに驚くべきことは、その協会が公社から委託を受けた29億円のうち、その半分の15億円をファミリー企業や民間企業へ再委託をしているのであります。こうした状況は、客観的に見ても、主観的に見ても、まさに税金の食い合いであり、これを改革せずにして何の改革かと申し上げたいのであります。ちなみに高速道路協会の平成15年度における人件費と管理費合わせて約18億円であります。この18億円は、公社からの委託費29億円の中から捻出されているわけでありまして、委託費の62%に当たります。費用対効果の面から見ると、協会そのものの存在が甚だ疑問であります。したがって、協会への業務委託については、毎年見直しの数値目標を決めて、公社から直接発注に切りかえていくべきであります。全国一の高額な料金になったわけであります。このくらいの改革をしなければ、市民の理解は得られないと思います。公社の所管局である住宅都市局長の御見解を求め、第1回の質問を終わります。(拍手)



◎助役(因田義男君) 外郭団体の改革についての中の外郭団体に対する委託料の見直しにつきましてお尋ねをいただきました。

 外郭団体は、御案内のように、行政を補完する高い公益性を持った団体であるわけでございますので、当然のことながら事業の執行に当たりましては、何よりも公金意識を持って効率的に行う必要があるわけでございます。市からの委託業務を外郭団体が再委託するような場合には、それが市の業務であるという点から、先ほども申し上げましたように、特に強い公金意識を持つべきものであるというように考えております。

 したがいまして、外郭団体の委託契約につきましては、こうした観点からも、競争原理を働かせる入札が原則であるというように考えております。随意契約につきましては、先ほど多くの団体で多くの随意契約がなされているというような議員の御指摘もあったわけでございます。その必要性は十分にあると考えているところでございますが、緊急性の高いもの、あるいは契約の性質が入札に適さないなど、契約に当たっては厳正にこれは運用していくべきものであると、さように考えております。こうした原則を念頭に置きまして、外郭団体の契約につきまして、至急実態調査を行い、契約事務につきましても適切な指導を行ってまいりたい、かように考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎財政局長(林昭生君) 外郭団体の現状について、3点のお尋ねにお答えをいたします。

 まず、本市から各外郭団体への財政支出でございますが、平成14年度決算ベースで申し上げますと、委託料が484億円余、補助金が103億円余、貸付金が1018億円余でございました。

 次に、外郭団体の長期借入金額、そのうちの市の債務保証の額についてでございます。

 外郭団体におきます平成14年度末の長期借入金残高でございますが、名古屋高速道路公社の9043億円余、中部国際空港株式会社の2076億円余を初め、総計で1兆4210億円余となっております。このうち、名古屋高速道路公社の3442億円余を初め6100億円余の債務保証、損失補償を行っている現状でございます。

 3点目の、累積欠損金のある団体とその金額でございますが、平成14年度末に累積欠損金のある団体数は16団体でございまして、その総額は69億円余でございます。その主な団体でございますが、国際デザインセンター株式会社におきまして23億円余、名古屋ガイドウェイバス株式会社において14億円余などでございます。

 以上でございます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 外郭団体の現状に関しまして、常勤役員における市のOBの割合、市派遣職員を含めました割合についてでございますけれども、平成16年4月1日現在、外郭団体指導調整要綱に定めます団体は、52団体でございます。その常勤役員数は155人で、そのうち本市退職者は81人でございます。その割合は52%になっておるところでございます。また、市からの派遣職員数は22人で、本市退職者と派遣職員の合計数は103人となります。その割合は66%になっておるところでございます。

 以上でございます。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 外郭団体の改革につきまして、2点お尋ねをいただきました。

 まず、外郭団体に対する委託料といたしましては、財団法人名古屋市建築保全公社がございます。名古屋市建築保全公社につきましては、市設建築物の修繕業務に加えまして、各施設の設備等の維持管理を集約的に行うことによりまして、経済性及び効率性の向上を図るとともに、業務に関する知識、経験を有する市のOB職員を活用することによりまして、人件費などの経費を安くする工夫をしてまいったところでございます。

 しかしながら、当公社におきましても、その時代の要請を受けて設立されたものではございますが、社会情勢の変化に対応した見直しが必要であると考えております。そのようなことから、外郭団体改革実行プランに基づきまして、名古屋市住宅供給公社との統合を含め、公社のあり方について検討を進めているところでございます。

 次に、名古屋高速道路公社の業務委託についてでございます。

 名古屋高速道路公社の業務につきましては、建設費並びに供用区間の延伸とともに、公社設立以来大幅に増加してきております。しかしながら、こうした公社業務の増加に伴いまして、公社組織を拡大していくことは、一定年数先の建設事業の完了ということを念頭に置きますと、長期的には合理的でないと考えております。そのようなことから、公社が本来行うべき業務の一部を財団法人名古屋高速道路協会を活用して執行しているところでございます。

 公社におきます現在の取り組みといたしましては、ことし2月に公表いたしました経営改善計画に基づきまして、民間へ発注する業務との仕分けを精査しております。そうした中で、具体的には、平成16年度には、一部業務を公社から民間への直接発注に変更するとともに、協会への委託業務を見直し、約3億円の委託費削減を図るなど、取り組んでいるところでございます。

 今後の予定でございますが、公社におきましては、建設事業の完了に向けまして、職員数を約30%削減するなど、組織体制のスリム化を図ってまいる考えでございます。同時に、本市といたしましても、協会の活用のあり方、協会への業務委託項目を改めて精査いたしまして、今後の公社の組織体制に照らしましても、協会の活用が経費面を含めて合理的なものとなるよう、公社に求めてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎上下水道局長(山田雅雄君) 財団法人水道サービスにおける業務再委託時の契約についてお尋ねいただきました。

 水道サービスでは、本来局が行うべき公益性の高い業務を代行しておりますが、業務の一部を再委託いたしております。この再委託に際しまして、緊急性の高い工事や、特殊あるいは専門的な知識が必要な業務などは、契約の性質または目的が競争に適しないことから、随意契約が多くなっております。

 今後の対応でございますが、平成15年度から契約の透明性を高めるため、材料の購入、あるいはリース契約などにつきまして、競争契約を実施し、契約事務の改善に努めているところでございます。今後につきましては、委託業務についても、競争契約を一層拡大いたしまして、水道サービスの経営改善が図れるよう指導してまいりますので、よろしく御理解のほどをお願い申し上げます。



◎緑政土木局長(森本保彦君) 名古屋西部ソイルリサイクル株式会社の委託料についてお尋ねをいただきました。

 御指摘の平成12年度及び13年度の名古屋西部ソイルリサイクル株式会社への委託業務につきましては、東海豪雨を教訓に、災害備蓄用の土のう作成業務や市道で利用がふえつつあるリサイクル路盤材等の使用状況調査及び溶融スラグ等を道路資材に活用するに当たって、安全性、耐久性等を確認するための品質施工調査試験等の当時の行政課題に対応するために実施したものでございます。

 なお、名古屋西部ソイルリサイクル株式会社では、受託した業務のうち、土のうの運搬、あるいはコンピューターによる図面作成、溶融スラグの溶出試験等、一部の品質試験を民間企業へ再委託して行ったと聞いております。

 続きまして、随意契約の理由でございますが、名古屋西部ソイルリサイクル株式会社は、平成7年創業以来、改良土、改良路盤材の製造、販売を行い、豊富な品質試験データを有するとともに、社員には舗装に関する専門的技術力を身につけた職員もおります。委託業務の内容は、主としてこれらの材料やデータを活用して実施するものでございますので、業務の性質、目的から競争入札に付することが適さないものと判断して、随意契約といたしました。

 いずれにいたしましても、会社の経営状況は、平成13年度以降、全社一丸となった販路拡大による売り上げ増や人件費等削減による経営の合理化に努めておりまして、中期経営計画に基づいた一層の経営改革により、回復の兆しが見えつつあります。しかしながら、会社を取り巻く諸環境は依然として厳しいものがございます。当局といたしましては、今後も出資者の1人として、名古屋西部ソイルリサイクル株式会社の経営の安定化、健全化に向けて適切な指導監督をしてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解を賜るようお願い申し上げます。

 以上でございます。



◆(加藤武夫君) それぞれお答えいただきました。特に外郭団体の委託契約については、早速調査をして指導するということであります。まあしっかりやっていただきたいと思います。

 時間が少しありますので、まず、住宅都市局長に再びお伺いします。建築保全公社と住宅供給公社の統合を考えているという御答弁でありますけれども、これはいつごろをめどにするのか、再びお答えいただきたいと思います。

 さらに外郭団体調整委員会の委員長の因田助役にもお聞きいたしますけれども、外郭団体の人件費の問題であります。外郭団体の人件費を調査をしてみますと、これ本市よりも高いところがあります。高いといっても、これはプロパー職員の構成だとか、あるいは団体の業務の内容によって仕方がないという面もありますけれども、本市の平成14年度の1人当たりの人件費約857万円であります。一応本市より高い団体を申し上げますと、名古屋市体育協会、都市開発公社、市民休暇村管理公社、小規模事業金融公社、名古屋市信用保証協会、高速道路公社、臨海高速鉄道株式会社、以上の7団体であります。先ほど申し上げましたように、個々の団体によってそれぞれの事情がありますので、高い低いというのは仕方がない場合もありますけれども、外郭団体をつくった目的は、名古屋市が直接やるよりも外郭団体をつくってやった方が効率性が発揮できるという理由でつくったはずであります。人件費が本市より高いということは、これは効率性の面を考えれば、つくった意味が薄れてきているとも言えるわけであります。極論をすれば、むしろ直営でやった方がいいということも言えると思いますけれども、いかがでしょうか。二つお答えいただきたいと思います。



◎助役(因田義男君) 外郭団体の人件費、いわゆる具体的には給与につきましてお尋ねをいただいたわけでございます。

 御案内のように、外郭団体の職員の給与につきましては、自主的、自立的な経営を促すために、団体のそれぞれの経営状況、あるいは業績を反映した人事給与制度を導入して給与水準を適正化するよう私どもとしては指導をいたしているところでございます。

 今、7団体の御指名があったわけでございます。現在、私どもも、財政健全化のため、本市の管理職員につきまして給与カットを実施しておりますことから、別途外郭団体の職員につきましても、同様にカットを実施するよう所管局を通じまして強く指導をいたしておるわけでございます。その結果、元来私どもの本市の給与水準より低いなどの理由によりまして、未実施の団体もあるわけでございますが、おおむね約8割以上の団体において、私ども名古屋市と同じくカットを実施していただいている、そんな状況であります。今御指摘いただきました7団体につきましても、いわゆる人員構成、あるいは経営状況、いろんなものも私ども勘案しまして、指導すべきところは指導してまいりたい、かように考えておりますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 名古屋市建築保全公社のあり方について、再度お尋ねをいただきました。

 建築保全公社の改革につきましては、改革実行プランに基づき検討を進めてきたところでございます。一方、相手方であります名古屋市住宅供給公社につきまして、その受託業務につきまして、指定管理者制度が導入されることになっております。今後は、当該制度への対応をにらみつつ、外郭団体実行プランの計画期間内に整理できますよう、引き続き検討を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと思います。



◆(加藤武夫君) 最後に、市長さんにお尋ねします。先ほどの答弁で、外郭団体における常勤役員の本市のOBの割合が公表されたわけでありますけれども、今度は市長さんを初め本市の特別職の皆さんの再就職の問題であります。

 本市の特別職以外の皆さんが本市とかかわりの深い外郭団体へ再就職する場合は、報酬の上限、あるいは在職の年限が決められてあります。特別職の皆さんは、こうしたガイドラインはありません。私は、特別職の皆さんが外郭団体へ再就職するということは悪いとは思っておりませんし、好ましいと思っております。また、市長を初め助役さん等、特別職まで上り詰めたということは、結果的には大変な能力が備わっておると。例えば仕事の遂行能力だとか、あるいは人に好かれる能力だとか、あるいは人柄だとか、指導力だとか、人脈等々、超一流というか、群を抜いた人材であるということは、これは事実であります。外郭団体がそうした能力を求めるのはこれは当然でありますし、理解できます。

 しかしながら、何年やってもいいというノールールはいかがなものかということであります。指定都市の中でも六つの都市が在職年数、または年齢制限をしておるわけであります。これは強要することではありませんけれども、個人的に言わせていただければ、ある程度のガイドラインはつくっていただいて、時期が来たら後進に道を譲ると、そして地域に帰って町内会長でもボランティアでもしっかりやっていただいて、地域に貢献をしていただくと、そうした生き方の方がすがすがしいのではないかと思って、市長さんにお尋ねをします。

 その前に、時間がありませんので、指摘だけしておきます。名西ソイルの問題であります。これは答弁要りません。名西ソイルでつくった損益計算書、これ見ると、製造原価、いわゆる売り上げに対してどのくらい元がかかったかという、あるいはコストがかかったかという状況を見てみると、委託の多かった平成13年度の名西ソイルの売り上げ7億4000万に対して、原価が4億600万、委託のなかった平成14年度の売り上げは5億8000万、その原価は4億1600万。要するに名古屋市からの委託によって売り上げの多かった平成13年度と1億6000万円も売り上げの少なかった平成14年度で原価が変わらないということは、売り上げが上がった分そのままもうけということであります。この1点を見ても、平成13年度の委託費が名西ソイルに破格のもうけをもたらしたことがこれ明らかであります。答弁は要りませんけれども、市長さん、これ以外の先ほどの答弁をお願いいたします。



◎市長(松原武久君) 本市の一般職のOBが外郭団体に再就職する場合には、その在職年限を原則5年というガイドラインを設けておるわけでございますが、従来特別職のOBにつきましては、その時々の状況に応じて、特別職として培った高度の知識、経験、あるいは広い人的ネットワーク、そういったものを考慮いたしまして、個別に対応をしてまいりました。今後は、特別職OBにつきましても、どのような対応がふさわしいか、検討していくことが必要になろうかと思っています。また同時に、それぞれが自分の人生観に照らしていろいろ考えるべき問題かなと、こんなふうに思っているところでございます。



◆(中田ちづこ君) この場合、暫時休憩されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○副議長(田中里佳君) ただいまの中田ちづこさんの動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(田中里佳君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。

          午前11時47分休憩

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

          午後1時6分再開



○議長(桜井治幸君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 「議案外質問」を続行いたします。

 次に、工藤彰三君にお許しいたします。

     〔工藤彰三君登壇〕



◆(工藤彰三君) お許しをいただきましたので、通告に基づきまして、順次お尋ねさせていただきます。

 2月定例会での暴走を海より深く反省し、今回は質問を辞退しようかと考えていたところ、諸先輩の議員から通告直前に、ぜひ質問をするようにということで、考えておりましたが、なかなかいい質問が浮かびませんで、西庁舎を訪ねておったんですが、西庁舎から本庁舎に戻ってくる途中にお子さんがお母さんと一緒に歩いていました。プッチンプリンを持っておりまして、プッチンプリンを食べながら、本当は皿にこうやるんだよねという話を子供がして、ぷるぷるとなるのを見まして、あ、これだ、液状化現象だということで、今回は液状化現象、皆さんお笑いになられますけれども、本当にこれ地震が起こった後は大変な問題でありまして、このことはしっかり当局の皆さん考えていただきたいなと思います。

 東南海地震発生前の対策として質問させていただきます。

 先般、土曜日ですが、地元の小学校に消防自動車、はしご車、そして救急車、もう一つ、起震車、よく町中にありますけれども、地震を起こす車ですね、地震を想定した車、それを震度6まで体験させていただいて、これ以上強いものはないんですかと言ったら、いや、実は震度7というのがありますと。震度6弱が神戸のときの地震で、7の状態でひとつお願いしますと。そして、立ってるとよくわからないので、いすを持ち込みまして、震度7の状態、まさに電車の中と変わりません。神戸の地震は、縦揺れが10秒そこそこだったですけど、この東南海地震は、発生した際は震度7に近い地震が約1分間想定されております。要は、もうめちゃめちゃの状態になると、それをもちまして、今回よく考えました。

 建物の耐震の補強等は、名古屋市さんはよくやられております。補助のこともされております。さあ問題、私は考えました。箱の中、たんす、いろんなものを、家の中のことを考えるんですが、自分が立っている地盤自体がぐにゃぐにゃになったときにどういうことになるんだろうか、それが今回の問題提起でありまして、昭和39年新潟地震のとき、建物、橋の沈下、また倒壊というすごいことが起きまして、建築業界、土木会社の世界では大変な騒ぎになった。それが液状化現象と言われるもののこの国の歴史の中での始まりであります。

 阪神・淡路大震災で人的被害に遭ったのは6,433人と伺っております。そのうち87.9%、5,655人の方々は家屋の倒壊でとうとい命を亡くされております。家屋の倒壊、それの補助、耐震工事をしっかりしたとて、やはりその下の地盤がしっかりしていないといけないわけであります。名古屋市は現在、木造住宅の無料耐震診断の申し込み等のことはありますが、まだこの液状化現象の地区の方に対してのそういう施策が行われていないんじゃないかと思いまして、質問させていただいております。

 聞くところによりますと、細かなものは8月にでき上がるそうですが、液状化危険度予測地震ハザードマップの500メーターメッシュがあると、見させていただきました。えらいことになっています。名古屋市の西南部、西部ほとんどと言っていいんですが、そこのうちの7割ぐらいは液状化の要因があると。震度7の地震を想定したとき、家屋の倒壊、いろいろな問題が起きますが、その後にこの名古屋は液状化してしまう。そういうマップがあります。ただ、マップがあるだけじゃだめじゃないかなと思いますが、その辺、8月にもう一度ゆっくり見させていただきます。

 液状化、諸先輩方はもう既に内容もすべて知ってみえるかと思いますけれども、地盤の支持力が低下することにより発生する建築物等の沈下や傾斜、また噴砂、水と砂が地中から噴き上げてくる現象などによる被害、これが液状化現象による被害と想定されております。済みません、きょうはお許しをいただきまして、液状化というのはこういうことなんだと。ここに、乾電池が埋まっております。これがマンションとします。こちらが木造の住宅とします。地震が発生しますと、こう揺れてきます。順番に揺らしていきますと、重い物は中に沈み、重い建物は沈んでまいります。そして、軽い建物はふわふわ浮いてくる。その後にぴゅっと水が噴き出て、そのあたりはどろどろになってしまう。これが液状化現象と言われるものでございます。

 私は熱田区に住んでおりますし、それから南の地域の区の方は、この問題は笑って済まされる問題じゃないわけであります。それに際して、地盤の調査などをしているのかどうかもお尋ねしたいと考えますし、また、ビルなどの大きなものを建てるときには、既にボーリング調査が行われております。調査費はコスト約数十万円の高額な費用がかかる。一戸建ての住宅の調査、数メートルの深さを掘るんですが、これは費用にして四、五万かかる。独居老人の方が仮に木造の住宅に住んでいまして、自分の地盤が全くわからない方が、あるとき、こういうハザードマップがあって、あなたの家は危ないよと言われたときに、調査をしたくてもお金がない、そのときにどうするのかということも後で質問させていただきます。

 いろいろな方法があります。急遽調べてみました。地べたを掘っていくスウェーデン式サウンディング試験、また、これは横浜で行われておるんですが、直径5センチから10センチの水抜き管、穴があいた水抜き管ですが、それを50センチから120センチ間隔で地中に埋め込むドレーンパイプ工法というのがあるそうです。要は、ストローを何本も打ち込んで、そこに穴があいていますから、ぐっと地盤が締まったときに出てくる水を上に出して、それを排水する。そういう工法があるそうでございます。また、これはよく意味がわかりませんが、ペーパードレーン工法、要は、帯状にじゅうたんを重ねていくような工法で、かたいものをやっていく工法とか、ヘチマドレーン工法とか、さまざまな工法がありますが、いずれにしても莫大な費用がかかりますし、名古屋市の半分の面積というのは、もう考えられない。これは市長さんに頼んでもむちゃな話です。こんな工事をやれと言ったら、何を考えとると、大体1年間の予算より工事費の方が高くなるんじゃないかぐらい高い。算定はしておりませんけれども、そういうことでございます。

 ただし、よくありますが、調査をしていただいて地面にセメントなどを埋める、硬化剤を埋めることはよくあるそうです。これは、一般的な家庭でも耐震補強をして、調べてみたら、地盤がやわらかいので、事前にやっておこうかなと、そういう工法はちまたではなかなか浸透しておるそうでございます。それに付随しますが、横浜の埋立地、みなとみらい21地区と、神戸震災で液状化がまさに起こったポートアイランド、あそこは現在、その液状化に対しての対策がしっかりなされていると伺っております。私たちの安心・安全な名古屋、その辺のところも考えていただきたいんですけれども、どだい予算額がむちゃな話ですから、せめてそういうものを告知していただいたり助成していただいたらなと考えたところでありまして、本来は地震とか災害のことは消防長にお尋ねする話なんですが、あえて私は今回、住宅都市局長に伺いたいと思います。

 お尋ねさせていただきますが、横浜市や神戸市などのように、液状化に対して地盤改良の施策は考えてみえるのかどうか、そして、先ほど話しましたハザードマップの、その液状化がまさに起きるであろうという地区の告知をされているのかどうか、液状化現象が予測される地区の無料耐震診断は今後実施されるのかどうか、液状化現象発生後の復旧対策の補助金及び助成金の支給はお考えであるのかどうか、これ、下世話な質問ですが、液状化してしまった地区の地価暴落に対してどのような対策を考えてみえるのかどうか。これは、液状化すると物すごい勢いでその土地の価値がなくなってしまうわけで、名前を出して申しわけないんですけど、私の席の隣の港区の議員の方は広大な面積をお持ちなんですが、まさに液状化してしまったら、林野商法、原野商法そのもののような土地になってしまいますので、本当にこれ冗談抜きで考えていただきたい話なんですね。その辺を住宅都市局長さんにお尋ねさせていただきます。

 また、次ですが、住民の緊急避難移動における各区の連携についてお尋ねさせていただきます。

 これは、皆さん、きょうは日本晴れになっていますから、のど元過ぎれば熱さを忘れるじゃないですけれども、昨日のまさに今ごろ、台風が通過しかかっておりました。そして一晩たって、何も災害が地元でなければ、ああ、きょうは晴れてよかったなと、これが大体僕の考えで、こんなもんかなというふうなんですけど、やはり備えあれば憂いなしという言葉もあるとおり、名古屋市さんも、もう予想されているんですから、箱物はいいですけど、今度は土地とか避難のことを真剣に考えていただいているのかお尋ねさせていただきますし、また、私は熱田区出身ですが、熱田区においてばかりじゃなくて、隣の区の方が液状化や地震で倒壊してしまって、家屋に住めなくなった場合、その方たちが熱田区に入ったり、また、熱田区の方が隣の区の方の広域避難場所、体育館で共同生活をするときにすんなりいくのか。

 学区と学区が違うだけでもいろいろあるんですが、区と区が違うということで、例えば、配給が回ってきたときに、おまえさんは違う区の人間だで一回り待てとか、そういう話になったら、やっぱり食べ物の恨みじゃないですけど、そういう状況も想定せないかぬのだろうなと。やっぱり安心して、要は被害の少なかった区の方に被害のあった方をまた落とし込むような連携を名古屋市さんは考えていらっしゃるのかどうかを、このたびお尋ねさせていただきたい。そのために区長会議で連携しながら、今回の議会でよく横のつながりがおかしいとかいう話が出ておりますが、まさに区長同士の皆さん、連携がとれているのか。

 また、区長さんのもとに横断的な区政連絡協議会がありますね。町内会長さん、そして委員長さんがお見えになって、その方々の横断的な、例えば熱田区と南区、熱田区と港区、熱田区と中川区とか、そういう横断的な協議会は開催をされているんでしょうか。その辺のところもお尋ねさせていただきたいと思います。これは本当に、同じ名古屋市民でも、区が違いますと地域性も変わってきますので、本当に大事な話だと思うんです。きょうはたまたまうちの地元の方が傍聴に見えていますが、うちは国道1号線があります。北と南でやっぱり違うんです。六番町でも、道路を挟んだだけでも地域性が大分変わってきますので、これ、大事な問題なんです。やっぱりその辺のところを考えて、横断的な区政連絡協議会を開催しているかどうかをお尋ねさせていただきます。

 また、その連絡協議会が開かれたときに、地震対策とか台風の災害とか暴風雨、そういう対策の説明会もきちんとなされているかどうか、それをお尋ねさせていただきます。

 もう1点、ライフラインに関係する事業者との連携はとれているんでしょうか。要は、液状化が起こったり、建物が倒壊したときに、今携帯電話が普及しておりますけれども、電話はつながらないわ、水は出ないわ、ガスはとまるわ、電気は来ない、こうした場合にすぐ復旧できるライフラインに関係している事業者との連携、この辺をされているかどうか、お尋ねさせていただきます。これは市民経済局長さん、答えていただきたいと思います。

 それと最後に、消防長にお尋ねいたします。今回の東南海地震発生前の現在、避難移動の、今の各区から各区に迅速な避難移動の訓練等は、これから先十分に行っていただけるのでしょうか。その辺の連係プレーというものを大切にしないと、来るべき、本当は来てほしくないですけど、この東南海震災に私たち220万の名古屋市民は立っていられない状態になります。神戸の皆様には大変申しわけないんですけれども、あの教訓をしっかり生かして、事前に打てる手はすべて打っていただきたい。安心・安全という旗印を松原市長さん、掲げるんだったら、その二つに付随するすべての手だては今のうちに行っていただきたいと考えております。

 以上の点を第1回目の質問とさせていただきます。よろしく御答弁お願いいたします。(拍手)



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 東南海地震発生前の対策としましての木造住宅の液状化対策について、幾つかのお尋ねをいただきました。

 本市では、かねてより液状化についての対策の重要性を認識いたしまして、木造住宅の液状化対策としまして、地表から比較的浅い部分の液状化を未然に防ぐ地盤改良や、仮に液状化が発生しましても被害を最小限に抑えるよう基礎を強化するなどの対策例をまとめました「わが家の液状化対策」と称しまして、パンフレットにより注意喚起を行い、啓発に努めてきたところでございます。

 また、既存の木造住宅の耐震診断におきましても、過去の地震により液状化が発生した地域ではデータが残されております。これらのデータをもとにしまして、地盤を非常に悪い地盤として低く評価いたしまして診断結果を出しているところでございます。その結果、改修工事に当たりましては、鉄筋コンクリートづくりの布基礎、べた基礎などで補強し、基礎に十分な強度を持たせることによりまして、液状化の被害を受けにくくするよう努めているところでございます。

 今後の対応でございますが、阪神・淡路大震災では、御指摘のように、亡くなられた方の8割以上が木造住宅の倒壊に原因しております。ということから、まずは人命を守るという観点に立ちまして、木造住宅の耐震対策を進めているところでございます。既存建物の倒壊を防ぐため、耐震診断を受けられ、お住まいの耐震性能をよく認識していただきたいと考えております。そして当面は、改修工事の際に耐震改修工事の助成制度を活用していただきまして、議員御指摘の液状化対策も含めた耐震対策が図られるよう建物所有者に対して働きかけてまいりたいと考えております。

 また、消防局におきまして、液状化危険度予測を記載しました地震ハザードマップの作成を現在行っているところでございます。その結果を踏まえまして、新たにパンフレット等を作成しまして、区役所相談窓口に配備するなど引き続き啓発にも努めてまいりたいと思います。

 なお、御指摘のありました、液状化現象が発生しました後の復旧並びに地価暴落に対する対策につきましては、今後関係局を交えて検討してまいりたいと思いますので、よろしく御理解賜りますようお願いします。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 東南海地震発生前の対策の中で、住民の緊急避難移動における各区の連携ということについてお尋ねをいただきました。

 区役所というところは、市民に最も近い最先端の行政機関でございまして、その役割は議員御指摘のように、重要なところだというふうに考えております。災害にかかわらず、防犯、環境、安心・安全で快適なまちづくりを進めるためにも区の機能というのは大切なことだというふうに認識をしているわけでございます。

 その上で、各区間の連携等も御指摘があったわけでございますけれども、その前提となります情報交換は大変重要なものであるというふうに考えております。平素から情報交換を、各区間あるいは関係機関、関係局あわせてすることが必要であるというふうに思っております。現在、学区連協全体での会議はございませんけれども、議長協議会の中でも、防犯にあわせまして、災害についても議論し、情報を共有化しているという状況でございます。区長会も含めて、災害時の緊急避難移動について情報を共有化することによって、区役所の機能の中で、市民の方々に安全に避難していただけるというような環境づくりに努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎消防長(田中辰雄君) 東海地震に関しまして、災害時における市本部と区本部との連携についてお尋ねをいただきました。

 地震などの災害時には、災害対策支援情報ネットワークを通じまして、避難所の開設状況や避難者の発生状況といった情報を市災害対策本部と区災害対策本部で共有することとしております。避難をされた方々に緊急に避難所を移動してもらうような必要がある場合には、新たな避難所の開設、他の避難所への誘導、必要な資機材、人員の投入といったことにつきまして、市災害対策本部と区本部間、または各区本部間で連携することとしております。

 今後とも、各本部間の連携を緊密にいたしまして、より迅速に対応できるよう努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。



◆(工藤彰三君) 時間もございません。再質問はしません。要望させていただきますが、調べさせていただきました。住宅都市局長さんは守山区、市民経済局長さんは東部市街地、消防長さんは中区にお住まいです。要は、液状化と関係ないところでございます。熱をもうちょっと入れてもらいたいですね。

 この辺は本当に、私、地元の船方小学校、試しにちょっとスコップで掘ってみますと、50センチも掘らないうちに貝殻が出てくるんです。埋立地区というのはそういうところなんですよ。そこにがさがさっと、先ほどやったようにずれたら、どういうことになるかというのは、やっぱり考えてもらいたいんですよね。液状化になって、その後復旧なんていうのはとてつもない膨大な費用がかかりますから。先手必勝じゃありませんけれども、しっかりした手は打っていただきたい、これを強く要望したい。

 それと市長さんにも、市長さんはすごい指導者で、よくやられてます。ごみの減量化、トワイライトスクール、敬老パスの解消、「愛・地球博」等、いろいろさまざまなことを解決されてやってまいりました。もしこの安心・安全な名古屋づくりというものをしっかり考えていただいて遂行されたときには、私は歴史に残る名古屋市長だと思いますので、一生懸命頑張っていただくことを強く要望して、質問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、鎌倉安男君にお許しいたします。

     〔鎌倉安男君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(鎌倉安男君) お許しをいただきましたので、通告に従い順次質問させていただきます。

 最初に、本市における区役所機能の強化についてお伺いいたします。

 本市には、政令指定都市として16の行政区があります。この16の区役所機能のあり方については、当本会議や委員会などで過去にも多くの議論がされ、その都度、改革の必要性が指摘されてきたのは周知のとおりであります。しかしながら、市民に最も身近な行政機関である区役所として、自主的な予算の執行や権限の移譲など、毎回検討課題には上がるものの、遅々として区役所改革が進んでいないのが現状であります。

 特に、区役所が執行する予算のほとんどは既に各局で決められており、また、定員管理など人事権においても、区役所が裁量する余地は全くありません。限られた財源の中、経済状況も含め、今は間違いなくマイナス配分の時代です。しかし、マイナス配分の時代だからこそ、地域分権をしっかりと行い、市民にとって何が必要で、何をどのように守っていくのか、市民が主体性を持った行政の中で市民自身が決めていかなければなりません。

 そこで、市長にお尋ねいたします。今、国の権限を自治体に移譲する地方分権が地方自治体改革の本流になりつつあります。これは単なる自治体という団体への分権ではなく、本来は地域住民への分権でなければなりません。早急に自治体内部の分権が必要です。そこで、既に4月にスタートしています名古屋市区のあり方検討会議、この目的であるアクションプランの策定について、IT懇話会の提言を踏まえるとありますが、その中の区長権限の強化とは、具体的にどのような権限を指すのか。また、権限の強化とある以上、現在もそれなりの権限が区長にあるということになります。現行の区長権限とは一体何があるのか、さらに、権限強化に伴う予算措置をどのように考えておられるのか、お示しください。

 次に、区役所改革のスピードアップを図るための当面の具体策として、次の三つの項目の必要性について市長の見解を求めます。

 まず一つは、区長の年齢を引き下げること。現行の区長の平均年齢は58歳、過去の区長在籍年数平均を調べてみましたら、2年から3年です。ここで申し上げておきますけれども、現在の区長が優秀でないということでは決してありませんので、誤解のないようにお願いいたしますが、ただ、60歳定年を考えれば、平均年齢の58歳、これはもうもちろん最終ポスト論になっています。これでは強いリーダーシップを発揮することはもちろん、責任ある区行政の方針策定などはできません。少なくとも5年以上、責任を持って区の行政を任すことのできる年齢を条件とし、民間人の起用も視野に入れた応募型の採用制度を取り入れるべきだと考えています。

 二つ目は、インセンティブのある人事制度の導入であります。個人でのマニフェストを掲げるように、区長及び管理職にはそれぞれがみずからの区政方針を策定し、区民からの評価に基づく成果主義の人事制度を導入すべきだと考えています。

 三つ目に、区行政の最高責任者である区長の本会議出席の実現です。議会への出席要請については議長判断で可能だと思いますが、市民に最も近い行政機関の責任者として、市長直轄の位置づけとなっている以上、局長と同様の行政執行者としての説明責任があるからです。これらの具体策の実現について、市長の見解を求めます。

 次に、先ほども出ましたけれども、災害復興時の区役所の対応についてです。

 先日、災害ボランティアとして活躍しているNPO団体、レスキュー・ストック・ヤードの事務局の方とお話をする機会を得ました。まだ記憶に新しい平成12年の東海豪雨についてであります。当時の被災地では、まず、県と市の対応がばらばらであり、その中で区役所の動きが非常に見えにくかったこと。また、どこが権限を持っているのか区役所職員もわからない状況で、区を仕切っているのはやっぱり本庁である、そういった認識を強く持ったこと。例えば、大量に発生した災害ごみの分別についても、実際に分別しようと提案した区民に対し、ごみの担当者がいないのでわからないと言われたという事例も実は紹介されました。特に彼が強調したのは、確かに地域防災計画の中で、災害発生時には区に権限が移譲されますが、しかし、ふだんから権限を持ったことのない区の職員では、いざといったときに動けなくなるのではないか。何の権限も与えられていない区行政のあり方として、災害復興時の活動に対しても非常に不安である。縦割り行政の弊害を指摘しました。この指摘に対し、地域防災という観点から、現在の区役所体制に対する消防側としての不安はないのか、消防長にお伺いいたします。

 次に、デザイン都市名古屋としての活動と成果について、数点お伺いいたします。

 本市は1989年に開催された世界デザイン博覧会を機にデザイン都市名古屋を宣言し、デザインをキーワードにしたまちづくりを国内外に向け示しました。しかし、その後15年が経過した名古屋のまちには、デザインとしての行政施策、その活動や成果が見えていないとの市民からの指摘があります。来年3月には愛知万博が開催され、中部国際空港も開港します。世界の多くの人が私たちの名古屋を訪れるわけですが、少し個人的な感覚ですけれども、市内を走り回るあの奇抜なデザインのラッピングバスを見る限り、デザイン都市としての理念、概念が名古屋のまちづくりに反映されているとは思えません。

 そこで、市民経済局長に伺います。デザイン都市宣言後の15年間について、宣言都市にふさわしい活動がどのように行われてきたのか、また、その成果は名古屋のまちにどのようにあらわれているのか伺います。

 また、今後のデザイン行政のあり方についてお尋ねします。

 先般、国際デザイン関係機関の本部事務局を名古屋市が誘致していることが明らかになりました。既に本市を含めて6都市が最終選考に残っており、8月には結果が出されることになっているそうです。誘致後の費用対効果の考え方をお示しいただきたいと思います。例えば、今までのデザイン都市名古屋としてのまちづくり、デザイン行政には、具体的にどのように影響があるのか。また、デザイン事務局の誘致後、本市のデザイン行政は大きく変わるものと期待しますが、本市のデザイン行政の将来ビジョンについても、局長の考え方をお示しください。

 さらに、デザイン都市名古屋を推進するためには、市民へのさらなる啓蒙活動が重要だと思います。所管局でのさまざまな事業とともに、例えば生涯学習の場面などでもデザインをテーマとした講座などの開催について今後検討課題とすべきだと思いますが、教育長の見解を伺います。

 最後に、これは因田助役にお尋ねしますが、1992年に国際デザインセンターが設立されました。本市が33%出資する外郭団体ですが、午前中の指摘もありましたけれども、経営評価では累積赤字の解消が最大の課題である、そういった指摘がされるなど、経営状況はとても思わしくありません。事業の概要を見ると、不動産事業が営業収益の86%を占めており、デザイン振興事業としての当初の設立目的と大きく異なっています。この12年間、デザインに関する諸事業で、地域産業、文化の発展のためにとても機能してきたとは思えません。今後の本市のデザイン行政の施策にも大きな影響があると思いますので、国際デザインセンター株式会社の社長でもある助役に、経営改善のあり方について御説明をお願いいたします。

 以上で、私の第1回の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎市長(松原武久君) 区役所機能の強化につきまして数点お尋ねをいただきました。

 本市では、第2次行財政改革計画の中で分権型の組織改革に取り組むことを掲げております。市民ニーズの変化を的確に把握いたしまして、かつ迅速な対応を図ることができるよう、市民に身近な現場への権限移譲を進めることは大変重要な課題であると認識をいたしております。区長の権限は、市長の事務を補助執行するほか、法令によりまして、直接区長が受託した事務など、区政に係る事務を執行しているところでございます。これまでも平成12年4月の局区の再編成におきまして、地域的な総合サービス機関としての機能を果たすために区長権限の強化を図ってまいったところでございます。

 今後の区役所のあり方に関していえば、有職者で構成する、今議員御指摘のIT時代における区の行政サービスのあり方懇話会から、平成15年の6月に提言を受けておりまして、その中で地域や市民に最も近い行政機関としての区の自治的な機能の強化、そして総合的な窓口機能の強化など具体策が提案されたところでございます。この懇話会では4点の具体案が出されたわけでございます。

 今後、関係部局から成る名古屋市区のあり方検討会議を設置をいたしまして、議員御指摘の点も踏まえまして、市民サービスの一層の充実を図り、魅力あるまちづくりを進めるため、今年、平成16年12月ごろをめどに区役所機能の強化に関するアクションプランの策定を進めてまいりたいというふうに思っております。

 次に、区長の年齢引き下げ等についてお尋ねをいただきました。

 区長の人事につきましては、これまでも行政経験が豊富でリーダーシップがあり、区民とともに魅力あるまちづくりを進めていくことができる人物という観点から配置をしてまいりました。今後、区役所の改革を進めるに当たりましては、中長期的な視点から区政を考え、意欲と責任を持って実行していくことができる人物を登用する必要がある、こんなふうに考えております。

 区長への民間人の登用についてもお尋ねいただいたわけでございますが、今のところこういう考え方は持っておりませんが、若手職員も含めて適材適所の職員配置に努めていきたいというふうに考えております。

 また、区民からの評価に基づく成果主義の人事制度というお話もいただきましたが、今後の区のあり方にもかかわる課題であると認識しております。いずれにいたしましても、今後とも能力、成果主義をより一層推進していくという方向についてはしっかり持ってまいりたいというふうに思っています。

 それから、区長の議会への出席についてもお尋ねをいただきました。これは、地方自治法の規定に基づきまして、市長等から委任を受けた職員は、説明のため議長から出席を求められたときは議場に出席しなければならないものと認識をいたしております。私といたしましては、市民を代表する議会から出席を求められた場合は、議場において市民に対する説明責任を果たしていく必要があるというふうに考えているところでございます。

 以上、お答え申し上げました。



◎助役(因田義男君) 国際デザインセンターの役割について、経営改善のあり方も含めてお尋ねをちょうだいしたわけでございます。

 国際デザインセンターの、私社長をしておるわけでございまして、大変複雑な心境の中で御答弁させていただくわけでございます。御案内のように、国際デザインセンターは、名古屋市会でのデザイン都市宣言を受けまして、当地域におけるデザイン創造支援施策として、県、そして経済界の支援を得まして、地域の産業、文化の発展を図るとともに、国際社会に貢献する情報発信拠点を目指すということを目的に設立をされまして、平成8年、1996年からでございますけれども、営業を開始した会社であるわけでございます。

 このデザインセンターが実施しております市民や中小企業者がデザインへの理解を深めるための展示会、あるいはセミナー、新商品開発に向けたデザイン指導、さらには国内外のネットワークを生かした世界のすぐれたデザインに触れる機会の提供などにおいて、市民のデザイン意識の高揚や中小企業のデザイン活用などの面におきましても一定の成果をおさめてきたというふうに考えておるわけでございます。

 多少手前みそになるかと思いますけれども、御案内のように、世界の三大デザイン会議、89年にはインダストリアルデザイン会議、そして95年にはインテリア、そして昨年にはグラフィックという世界の三大デザイン会議をした都市はこの名古屋市だけでございまして、そういう面ではこの国際デザインセンターも、こうしたデザイン会議を開催する中で大きく貢献をさせていただきました。ある面では、デザイン都市としての情報発信をしたのではないかと、そのように考えておるわけでございます。また、国際デザインセンターが入居しております、あのナディアパーク一帯のまちづくりの点におきましても、栄南地区の飲食店とかファッション関係の店舗の集積が大変進んでいるわけでございまして、大きな影響を与えているんじゃないかなというふうに考えております。

 今後、国際デザインセンターがこれまでに養ってきた活動と成果を活用し、今後とも市民や中小企業者に対する質の高いデザインの普及と情報発信の拠点としての役割を果たすことを期待するとともに、本市といたしましても、国際デザインセンターと十分連携して、産業デザイン施策の企画と推進に向けて努力してまいりたい、かように考えております。

 また、議員から御指摘をいただきました指摘のとおり、デザインセンター株式会社、大変経営状況、厳しいわけでございます。実は、私も社長をいたしておるわけでございまして、このデザインセンターの経営状況でございますけれども、御案内のように、固定資産税に係る減価償却費が大変高く、重くのしかかっておりまして、単年度でいえば、営業関係は黒でございます。が、しかし、実質的には累積債務は相当膨らんでおります。そういう面で現在、長期収支計画を立てております。また、組織のスリム化による人件費の削減、平成10年のときには21名おりました人員も、16年4月には11人ということで、大変人件費の削減にも努力をさせていただいておりますし、商業施設の不動産収入増を図るために、集客力のある店舗の誘致、あるいは本来の事業でございますデザインの受託事業の営業受注増、これらにも積極的に取り組んでいるわけでございます。実質的な営業努力によりまして経営状況の改善をこれからも積極的に図ってまいりたい、かように考えておりますので、よろしく御理解のほどお願いをいたします。

 以上でございます。



◎消防長(田中辰雄君) 災害復旧時における区役所の対応についてお尋ねをいただきました。

 災害が発生した地域における災害復旧活動につきましては、地域性を把握している区役所の職員が中心となりますことから、現行においても区役所が区域内の総合調整を行い、避難所の運営を初めとして各種の対応をすることとしております。一方、道路の復旧や廃棄物の処理など大規模な対応を必要とするものにつきましては、各区、地域の被害状況など全体情報を集約できる市の本部組織におきまして、全市的な対応を迅速に定め、対策を講じていくことが効果的であると考えております。

 区本部体制につきましては、指定動員制度の導入や区防災調整会議を開催するなど、強化を図ってきたところでございます。災害復旧の実施につきましては、市全体での対応がより効果的なものと、区役所での対応がより効果的なものとがありますので、今後とも市本部と区本部がより密接な連携を図り、復旧の迅速化に努めてまいりますので、よろしくお願いをいたします。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) デザイン都市名古屋の役割について、数点お尋ねをいただきました。

 初めに、デザイン都市宣言後の活動と効果についてでございます。

 市民一人一人がデザインを大切にする世界に誇るまちづくりを進めるという意味で、平成元年のデザイン都市宣言をつくったわけでございます。その宣言を反映いたしまして、本市ではさまざまなデザイン施策を展開いたしてきております。産業デザインの分野におきましても、国際デザインセンターの開館、平成元年世界デザイン会議、平成7年世界インテリアデザイン会議、そして平成15年世界グラフィックデザイン会議の世界三大デザイン会議の開催や各種のデザイン振興事業を通じまして、国内はもとより世界に向けてデザイン都市名古屋をアピールするとともに、デザインを通じた産業振興、生活文化の向上やデザインを大切にする風土づくりに大いに寄与してまいっております。

 経済産業省の調査によりますと、デザインセンターが開館をいたしました平成8年以降、当地域のデザイン事業所数が全国平均を大幅に上回る伸び率で増加するなど、この地域へのデザイン産業の集積が進んでいるほか、デザイン関連教育機関も、他地域と比べますと多く存在しており、本市のデザイン施策が産業振興、生活文化の向上に一定の成果を上げているものと考えております。

 次に、国際デザイン団体事務局誘致の効果と将来ビジョンについてでございます。

 本市におきましては、国際的なデザイン団体の総会を核といたします三つの世界会議を、先ほど申し上げたように順次開催をいたしまして、この地域から世界に向けての情報発信を行ってまいりました。今回、国際的なデザイン3団体のうち、国際インダストリアルデザイン団体協議会及び国際グラフィックデザイン団体協議会の2団体が合同本部事務局を設置するに当たり、設置都市として立候補いたしましたところ、名古屋を含む6都市がその候補地として選考されているわけでございます。

 国際的なデザイン機関の誘致を実現いたしますことは、デザインに関するこれまでのさまざまな活動をより一層活発化させるとともに、2005年の中部国際空港の開港や「愛・地球博」の開催以降も、当地域の魅力やデザイン都市名古屋を世界に情報発信する国際的な交流拠点といたしまして、大きく飛躍することにつながることと考えております。また、誘致実現後は、隔年で地域会議を開催するということだそうでございまして、地域のデザイナーと世界のデザイナーとが交流をし、地域の活性化を図り、あるいはデザイン産業のさらなる集積が期待をされるというところでございます。誘致の成功に向けて努力してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。



◎教育長(大野重忠君) デザインをテーマとした講座の開催についてお尋ねをいただきました。

 現在、生涯学習センターで取り上げております講座のうち、例えば緑化を推進するまちづくりの講座について申し上げますと、花壇や植え込みのレイアウトについて学んだり、あるいはまた、まちの魅力を再発見する講座では、どのようなまちがデザインされているかというようなことについて学ぶ、こういった機会を生涯学習センターでは提供しているところでございます。

 デザイン都市名古屋の市民への啓発活動が大切であるという議員の御指摘同様、私どももこうしたことは必要なことであると考えておりまして、今後も、先ほど申し上げましたような講座につきまして続けてまいりたいというように考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆(鎌倉安男君) それぞれ答弁をいただきました。少し整理をさせていただきます。

 まず、私が先ほどラッピングバスについて指摘をしましたのは、たしかラッピングバス、交通局のバス1,000両近くあると思いますけれども、8%前後だと思います。80両近くなんですよね。まだそれだけなんですよね。路線だとか、目立つところを走るとか、いい時間帯だとかあるんですけれども、私は逆に、もっといいデザインをやれば、あの市バスにだったら私の企業を載せてやる、そういった企業が出るように。たしか年間9000万ですよ、交通局のラッピングバスの収入は。

 ですから、そういった感性の話になりますけれども、午前中に同僚議員から出ましたごみのぽい捨てもあります。やっぱりまち全体が殺伐としていれば、ごみを簡単に捨てる人も出てくるはずですし、これは犯罪もふえる。そういった意味から、やっぱりデザイン行政というのはこれから非常に大事な話なんです。

 ただし、国際デザインセンターの話、助役さん、これはやっぱり社長として、もう一度事業内容、本来の設立当初の事業内容と大きくかけ離れたまま流れてきちゃっている。その中で、減価償却だとかいろいろ申し上げられましたけれども、社長として、どうやってもうけるんだと、商売をしないといけないんですね。経費ばっかり削れば、それはだれでもできるんです。だから、本来の原点に国際デザインセンターは戻るべきだと私は指摘をしたかった。それは今後のデザイン行政のあり方の中で、非常に大事な重要な問題だと思うので、ぜひこれから健全経営に向けて取り組んでいただきたい。これは要望です。

 それから、最初の話ですけれども、市長、アクションプラン、間に合うんですか。これは12月をめどというのは、12月に間に合うということではなくて、本当に区役所改革を市長としてやる気が−−失礼な言い方で申しわけないんですが、やる気がとれなかったんですね、先ほどの答弁では。私は、スピードアップということで三つ提言をしましたけれども、非常に単純で簡単だと思っています。まず、区長の年齢を引き下げろと。それからもう一つは、今区役所の内部って、セクト主義なんですよね、やっぱり。自分のデスクの書類の山を一つ越えたら、もう他の部局なんです。で、幾らそちらが忙しくても手伝えない。そういった状況というのは、市役所の中もそうですけれども、区役所もそのまま流れている。その人事権を区長に与えなさいと。これも私は簡単な話だと思うんです。それともう一つは、成果主義をそのために導入しなさいと、この三つなんです。

 この三つというのは非常に難しいんですかね、市長、もう一度お願いします。



◎市長(松原武久君) 年齢を下げるとか、あるいは先ほど私、総合窓口の機能強化といったことを具体的な提言として出ておるということを申し上げたわけでございますが、区の権限強化といったものは、今市全体の中の幾つかの局をまたがっての仕事のプロジェクトチームが幾つか動いております。そういった中で、日常のルーチンワークがやや雑になってきているという部分もございまして、全体として私ども、今いろんな改革があちこちで行われているわけでございますが、その改革と、それから日常業務、市の業務というのは、ほとんど税金を使ってやっているんですが、これは法令であるとか条例であるとか、あるいは制度、規則といったものに基づいてやっているルーチンのものが非常にたくさんあるんです。そういったものを効率的、効果的、あるいは公平、適切にこなしていくということは極めて大事でございまして、そういった部分と新たな課題に対応していくといったことと両立させるという非常に難しい仕事をやっているというふうに思います。

 12月までと言いましたのは、私としては精いっぱいこのアクションプランを実行していくということを申し上げたつもりで、やる気がないというような感じに受け取られたとすれば、私の言い方が悪かったというふうに思います。12月というのは、我々としては精いっぱい急いでやっていくというつもりで申し上げたところでございます。御理解いただきたいと思います。



◆(鎌倉安男君) 時間がなくなりましたので、市長の今の再答弁の中で、やっぱり地域分権というのは必要だと、市役所の中でも、区においても必要だということで、アクションプランを策定してやっていくというふうに受け取りたいと思います。時間がなくなりましたので、先輩議員が控えておりますので、ここで終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(田中里佳君) 次に、前田有一さんにお許しいたします。

     〔前田有一君登壇〕



◆(前田有一君) 田中副議長さんのお許しをいただきましたので、通告に従い質問いたします。

 今回は、人づくりは国づくり、日本一の教育先進都市名古屋の実現をテーマに、少年非行問題と名古屋の教育力、そして徳育を重視したスポーツ振興の2点について御質問いたしますので、どうか情熱を持って明快な御答弁を賜りますよう、冒頭お願い申し上げます。

 少年非行問題の深刻な現況は、戦後の半世紀にわたる家庭、学校、地域を初めとする社会全体の変貌が大きくかかわっております。社会全体に規範意識が薄れ、国民が義務や責任を放棄する風潮下、逸脱した少年の行動について、一部には大人になる一過性の現象と見る空気もありますが、これは大人の責任を放棄した一例でございます。少年問題に対する危機意識の低さと教育やしつけに関する無関心層の多さを暗示しております。

 ゆがんだ行動と甘え思考のまま成人すれば、社会全体が荒廃することは言うに及ばず、現にこれらの成人家庭から多くの非行少年が出現している感がございます。名古屋市内の平成15年の少年非行の検挙・補導数は、凶悪犯、粗暴犯、窃盗犯などの刑法犯少年2,856人で、中・高校生が60.8%を占めております。また、喫煙、深夜徘回、家出、薬物乱用など不良行為を加えますと、何と2万1126人となり、これは市内の中・高校生総数12万8907人に比べて16.4%という結果になります。警察が非行少年を検挙、補導しても、問題の根本的な解決にはなりません。彼らは必ず家庭や地域に戻ることになり、そのとき地域や社会がいかに受け入れるか、また、みずからどう溶け込む努力をするのかが立ち直りの一歩となります。

 最善の姿は、中・高校生であればきちんと学校に通い、無職の者は職につくことでありますが、彼らは体格こそ一人前でも、精神的には幼く、寂しがり屋の側面もございます。少年問題は、突き詰めれば、鉄は熱い間に打つ職人をふやさない限り、いびつな人間が世の中にあふれて社会機能が混乱する大きな危惧を私は感じます。

 私は、家庭、学校、地域が一体となって青少年の健全育成に立ち向かう力とパワーを名古屋の教育力と表現いたします。まず、家庭において最大なる教育者は身近な親でございます。家族のきずなを原点にした教育力、私は難しいことは言いません。しっかり遊んであげて抱きしめてあげる。そして親、大人の責任において、最低限のマナー、道徳は強制でもいいから体にしっかりとたたき込む、教えることが大切であると思います。地域は、教育委員会の支援をいただき、健全なる青少年の育成のための事業で、「大人が変われば子どもも変わる」を合い言葉に、こども街角サポーターによる世話やき活動の推進、そして、家庭教育支援事業として親学ノススメなどを推進しております。おせっかいと言われても、自信と勇気を持って思い切ってやっていただきたいと存じます。私は、この事業を高く評価しておりますが、世話やき活動は、地域の大人だけの参加ではなく、小中学校の生徒会を中心にした子供たちも一緒に参加して、親子で活動すれば、より効果的な成果が期待できると思います。

 最後に、学校でございますが、週1時間の道徳教育で、各学年ごとに正義、公正、公平、社会連帯の精神、すなわち広い視野に立ち、不正をただし、勇気を持って行動しようとする気持ちを高める。次に、公徳心、決まりや秩序の意義を理解し、集団や社会の一員として公徳心を大切にする気持ちを高めるなどの学習活動を実施しているところでございます。

 教育委員会さんは、いろいろな施策を講じ、一生懸命やっていると一定の評価はいたしますが、少年非行の検挙・補導数は、14年と比較して15年は高水準で横ばいでございます。前段で述べたとおり、少年非行問題に危機意識をしっかり持って、家庭、学校、地域が一体となって名古屋の教育力を発揮して、未来の主役である子供たちの健全育成をしなくてはなりません。それには、鉄は熱い間に打つ職人、学校教育の中でふやしていただきたいと同時に、名古屋の教育力、パワーを高める地道な努力を着実に実行していく必要性があると思いますが、教育長さんの見解をいただきたいと存じます。

 次に、2点目でございますが、徳育を重視したスポーツ振興について御質問いたします。

 私は、これまでも子供のスポーツ振興について、部活動を中心にいろいろと取り上げてまいりましたが、今回は徳育、すなわち知、徳、体のうち体、スポーツを通じて知と徳を学び、青少年の健全育成を図ることを中心に御質問をいたします。

 まず初めに、部活動においては、集団活動の向上、つまり、自分の属する集団の意義について理解を深め、役割と責任を自覚し、協力し合って集団活動の向上に努めようとする気持ちを高めることができます。また、目標の実現、希望と勇気、強い意思を持って粘り強くやり抜こうとする気持ちを高め、子供たちは人間として大きく成長することができると確信いたしております。

 ところが、最近の小学生を見ていると、運動会の入場行進、そして準備体操など、集団の中で規律正しく行動することが十分できない場面が見受けられます。これは理屈抜きで学校の指導、教育力を問われます。今年も、夏の全国高校野球選手権大会の季節がやってまいりました。激戦の地区予選を勝ち抜き、高校球児あこがれの甲子園出場を果たした選手たちは、栄冠は君に輝くの入場行進で胸を張り、堂々たる行進の姿はすがすがしい感動を覚えます。私は何も高校生と小学生を単純に比較するつもりはございませんが、入場行進と体操ぐらいはしっかりやれるように教育すべきであります。

 さて、7月17日に開幕する第48回中日少年野球大会の市の予選大会の抽せんが開かれ、小学生の部223チーム、中学生の部180チームの過去最多の403チームが参加し、名城公園、大高緑地公園など6会場で13日間にわたる熱戦を繰り広げます。この大会は、小中学校の部活動のチームと地域のクラブチームの参加でございます。クラブチームでは、部員数が多いチームはA、Bと分かれて、2チームぐらい出場するということでございます。このように、スポーツをしたい子供たちはたくさんいます。このような子供たちにスポーツに親しむことのできる場を与え、活動できるスポーツ環境の整備が必要であると考えております。

 そこで、名古屋市には、地域スポーツセンターという中学校の施設を開放する事業があります。しかし、運動場の利用の場合、例えば軟式野球の試合でなくキャッチボール、ノック程度の練習で利用したいという希望があっても、皆さん、何と軟式野球という利用種目が学校に設定されていないと、せっかくグラウンドがあいていても利用できないことになっております。学校施設は大切な市民の財産です。もっと積極的に利用種目を拡大し、スポーツ振興を推進すべきと考えますが、教育長さんの見解をお伺いいたします。

 以上で、1回目の質問を終わります。(拍手)



◎教育長(大野重忠君) 少年非行と名古屋の教育力についてお尋ねをいただいたところでございます。

 少年非行の問題につきましては、毎朝、私、すぐ起きて新聞を見ておるんでございますが、新聞報道でこうした問題が語られない日がなく、大変遺憾に思い、残念に思っておるところでありますが、こういった新聞記事ではあらわれていない加害者あるいは被害者となった子供やその家族、ともに苦しむ姿に接するたびに大変胸を痛めている次第でございます。こういった記事からは、少年非行に走った子供たちが立ち直ろうとしたとき、親の悲しむ声、顔、あるいは学校の教師、地域の大人たち、そして友達がかけた言葉などが自分を振り返させるきっかけになったというようなことが報道されているところであります。また、そういったことが伝わってまいります。

 そういったことから、学校教育や家庭教育におきまして、何よりも人と人のつながり、心の触れ合い、こういったものを実感させることが改めて必要であるということを考えておるところであります。

 具体的には、各学校におきまして、議員御指摘のように、道徳の時間で意見発表や討論をするなどして、生命のとうとさ、善悪の判断、社会への貢献など、こうしたことの大切さを理解させるとともに、実践しようとする、そういった気持ちを育てるよう各学校では取り組んでいるところであります。学区の公園や河川の清掃活動などの奉仕活動、あるいは福祉施設での体験活動、あいさつ運動等により、道徳の時間で学んだことをそれぞれ実践できるよう取り組んでおります。

 また、各家庭におきましては、日ごろから社会生活の第一歩であるあいさつをきちんと行うこと、あるいは、できるだけ家族で一緒に食事をとる、こういったことなどを通しまして、親子あるいは家族全体の触れ合いを一層深めることが必要になってまいります。こうした触れ合いを一層深めるため、本市では親学ノススメを提唱しており、啓発・相談事業、あるいは学習機会を提供し、家庭での教育力を高めていただいているところでございます。一方、地域におきましても、地域の方々を中心として、近所の子供たちに関心を持ち、積極的に声かけなどを行う地域の世話やき活動の推進に取り組んでおります。

 いずれにいたしましても、議員御指摘のとおり、鉄は熱いうちに打てということは大切なことであると認識しておりますし、子供の健やかな成長のためには、学校ばかりでなく、家庭、地域が一体となって子供を見守っていく体制づくり、これが鉄は熱いうちに打てに通ずることであると考えておりますので、今後ともこうした取り組みを推進してまいりたい、このように考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 続きまして、徳育を重視したスポーツ振興についてお尋ねをいただきました。

 子供のスポーツ活動は、集団生活を通してルールを守ること、あるいはチームワークの大切さ、そして共通の目標に向かって汗を流す、こういったことを通しまして心や体を鍛えていく上で大変有意義なことであると認識いたしておるところであります。こうした活動の場所の一つの拠点となります地域スポーツセンターにつきましては、現在学校教育に支障のない範囲で運動場等を開放し、身近なスポーツ活動の場として御利用いただいております。しかしながら、利用につきましては、運動場の場合、日曜日の利用率は約6割となっております。まだまだ改善の余地があろうかと考えておるところでございます。

 議員御指摘のように、利用種目の拡大は一層のスポーツ振興になることから、市民のニーズに応じ、学校と調整を図りまして、可能なところから利用種目の拡大が図れるよう努めてまいりたい、このように考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。



◆(前田有一君) それなりに教育長さん、全体を網羅いたしておりますけれども、2点、私は具体的に提言をしているんですよ。冒頭に言ったとおり、情熱を持って明快に答弁をぜひともしていただきたいと思います。

 1点目は、世話やき活動です。今まで地域の大人が、おはようございますと言って−−私、瑞穂区の穂波学区に住んでおりますけれども、何かよくわからぬですけれども、一発目にやれということで、私そのときPTAの会長をしておりましたので、参加させていただきました。教育委員会の室長さん初め穂波学区の区政協力委員長さん、全体の方が集まってきて、相当の人数、五、六十人でやらせていただきました。そこで、さっきも言ったとおり、大人だけの活動じゃだめなんです。小中学校の生徒会、子供、親子一緒に、子供たちの下校のときでもいいですよね、親子一緒に、おはようございますとか、気をつけて帰れよとか、やったらどうですか。まずそれが1点。

 2点目は、鉄は熱い間に打つ職人をつくること、ふやすことと私言いました。松原市長さんは教育界のエキスパートですから、十分御承知だと思いますけれども、学校教育の中に職人をふやしていただきたいと私は訴えているんです。だれを指しているんですか、教師のことなんですよ。だから、家庭、学校、地域一体となって未来の主役である子供たちを育てようと、それを私は名古屋のパワー、教育力だと表現しているんです。

 この2点について−−私、本当に真剣ですからね、自民党持ち時間45分までありますから。副議長さん、議案外質問は何回でも質問できますよね。ということですから、まずこの2点について、真剣に御答弁を改めてお願いしたいと存じます。



◎教育長(大野重忠君) 2点お尋ねをいただきました。

 まず、地域の世話やき活動云々でございますが、私は、人と人の触れ合いの第一歩は、先ほど申し上げましたようにあいさつだと、このように思っております。やはりはっきり相手の目を見てあいさつをする。前から、私もかつて教員をやっておりましたけれども、オアシス運動といいまして、よく、ありがとうございますとか済みませんとかいろいろな、人間のやはり基本はそういった日ごろの気持ちを相手にしっかり伝えること、これに尽きると思います。ですから、各地域におきましては、先ほど申し上げましたような世話やき活動がこれから広がっていくでしょうし、また、地域を掘り起こすためにもそういった活動は必要であろうと、各学校におきましては、生徒会や児童会が中心になりまして、校門においてあいさつ運動をやったり、いろいろなことをやっております。

 さらにこれが徹底し、また、学校と地域が手を結ぶ方策にはどういうことがあるのか、こういうことは、今でもそれぞれやっておりますので、一層こうしたことが深まるように考えてまいりたいと思いますが、ただ、中にはうにゃうにゃと何を言っとるかわからぬような子供もおるかもわかりませんので、そういったあいさつ、感謝の気持ちを伝える、自分の気持ちを相手に伝える、こういった原点に返ってこういったものをやっていきたいと思っております。

 2点目、職人でございますが、これは教員であることは十分承知をいたしております。ですから、どの学校でもどの教員も、子供たちが非行に走らないように、あるいは悪いことを見過ごさないように、それぞれ初期の段階で対応するということの私どもは専門家だというふうに思っておりますので、一層研修をやるとともに、そういった共通理解を図ってまいりたいというように考えております。議員御指摘のことにつきましては、私も同じ考えでございますので、御理解いただきたいと思います。



◆(前田有一君) 1点追加を忘れておりまして、先ほど私が主張いたしました小学校の運動会ですね。1年から6年までおるものですから、行進を含めて準備体操にばらつきがあることは、私もよく承知しております。しかし、行進ぐらいですね。それから、運動する前の準備体操ですね。何もこれ特定の学校を指して私言っとるわけじゃないですよ。私の仲間、親が通っている学校の運動会の状況を聞いてやってるんですよ。やっぱり行進と準備体操。今から用意どんで走るんですよ。

 教育長さん、ある学校で駆けっこ、徒競走というか、みんな走りますよね。笑って歩いとるやつがおるんですよ、笑って。普通一生懸命走りますよね、それが当たり前だと私は思ってますけどね。そうしたら、何とすごい人がおったんですよ。先生ですよ、走らぬかと言うんですよ。やっぱりちょっと顔色変わって走りましたね。私はすばらしい先生だと思いますよ、皆さんそう思いませんか。与えられた課題をやり抜こうという気持ちがなくちゃだめですよね。1年生から6年生まで、幅広いですけども、駆けっこで1位、2位を争う競争ですから。笑って歩いとるなんて、本当に親の顔が見たい、そう思いませんか。

 最大なる教育者というのは親なんですよ。そして親は最大の応援団なんです。私がPTAの会長をやったとき、中には横着いやつがいますよね−−私真剣に言ってるんですから。横着いことをやって警察に検挙、補導されても、親ですから、しっかり守ったってください。それが親の気持ちですよ。それぞれやっぱり学校生活含めて親の願い、子供の思いありますけれども、ちょっと戻りますけれども、準備運動と行進ぐらいは学校教育の中できちっとやっていただきたいと思いますけど、もう一度お願いします。



◎教育長(大野重忠君) 学校教育におきまして大切なことは、基礎、基本の徹底であります。どんなことでも、細やかなことに気を配ることがだんだん大成していくことになると思っておりますので、細やかなことに配慮できるような指導が各学校で行われるよう、いま一度見直していきたいと考えております。



◆(前田有一君) ありがとうございました。それでは、徳育を重視したスポーツ振興、ちょっと戻りまして再質問いたしますけれども、さきに述べた正義、公正、社会連帯の精神を身につけるためには、私はウルトラCの施策はないと思います。市として、信念を持って地道な努力を継続する必要があると考えます。前段で述べましたとおり、鉄は熱いうちに打てということわざがございますが、小学校の低学年から徳育を重視した教育の徹底が必要であると考えております。

 知、徳、体、いずれも人間にとって大切なものです。その中でも特に体に軸足を置いて、徳をはぐくむことが必要と考えます。健全なる精神は健全なる肉体に宿ると言われるように、スポーツに親しみ、体を鍛えると同時に、チームワークを学び、目標を達成したときの感動を共有することは、人間形成において大切なことでございます。体から知を学ぶスポーツの振興の教育について、松原市長の見解をお伺いいたします。



◎市長(松原武久君) 体から知、徳、この三つのバランスという話をしておられて、今最後の質問は、体から知でございましたでしょうか。体から徳でしょうか。(「知と徳」と呼ぶ者あり)体から知と徳、はい、わかりました。

 私、野球の監督をいたしておりました。チームプレーでございますから、いろいろなルールを守っていく、そのことが極めて大事。スポーツは全部そういうルールで成り立っているというふうに思いますが、これは体で覚えていくという部分がかなりあるというふうに私は思っております。望ましい人間関係、こういったものもできていく。チームでやる気が高まっていくときというのは、中学生ぐらいはまだ未熟でございますから、同じぐらいの技量の者が、どうしてあいつが4番で、僕はなぜピッチャーをやらせてもらえぬか、なぜ控えの選手なのかと、こういったようなことを思います。そういったときに、チーム全体のやる気といいますか、勝ち抜こうという気持ちが高まらないときがあります。しかし、激しい練習を通じて、あいつは自分よりやっぱりよく練習している、よくやる、こういったことがそれぞれ自覚できてくると、互いに認め合うようになってくる。こういった部分というのは極めて大事というふうに私思ってます。表面に見える部分も相当出てくる。これは非常に大事だというふうに思っています。

 何が言いたいかというと、体で覚えていく部分というのは、理屈抜きに非常に大事なことがあるということを私は申し上げたい。と同時に、体がしっかりしていないと、気力もなえることがいっぱいございます。そういった意味で、本当に小学生の高学年ぐらい、あるいは中学生の時代というのは、本当に体を鍛えるときだというふうに思っています。私は持論として、深い穴を掘ることができる、縄をいろいろな結び方ができる、そして倒れてもまた立ち上がる気力を持っている、こういうことがあれば人間は生き抜けるという言い方をしております。運動などやるときはそういった基礎的な力を培う、こういった意味で運動をやることを勧めております。

 ただ、私がかつて指導していたときに、時計ばかり見ている子供がいて、4時59分ぐらいになると、ボールが飛んでいってももう取りにいかない。なぜか、5時になったらお母さんが帰ってこいと言っていると。こういうような子供がおりまして、これは家庭教育の大切さを非常に強く感じたことがございます。そういった意味で、親の理解といったことも非常にスポーツをやっていくときには大事だなというふうに思っています。部活動で言えば、言ってみれば同好の士がやるものでございますから、メンバーと、それから親も含めて十分共通理解を図った上で徹底的に練習するということが必要だろうというふうに思っています。お答えになったかどうかわかりませんが、自分の気持ちを申し上げました。



◆(前田有一君) どうもありがとうございます。最後に要望でございます。

 徳育を重視した夢のあるスポーツ振興をするために、本当に市長さん、お願いなんですが、中学校の地域スポーツセンター、開放が教育長さんの御努力で大いに前進しても、軟式野球なんですよね。名古屋、愛知県にはリトルリーグ、シニアリーグ、ボーイズリーグ、硬式の野球チームも実はたくさんあるんですよ。小中学校のグラウンドでは硬式できないんですよね。長久手の青少年公園には、昔野球場がたくさんございまして、硬式もできたんですよ。ですから、ぜひとも万博の跡地の利用計画と言ったら失礼かもわかりませんけれども終わった後、それか、いろいろな名古屋の保有する土地、たくさんあると思います。野球場をつくるのが一番、余り金かからないですよね、グラウンド、ちょっと整備してネットだけつくれば、ある程度できるんですよね。やっぱり環境整備、ぜひともスポーツ振興のために格段の御尽力を賜りますようお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(田中里佳君) 次に、梅村麻美子さんにお許しいたします。

     〔梅村麻美子君登壇〕



◆(梅村麻美子君) 通告に従い、順次質問をいたします。

 質問の第1は、急増する消費生活センターへの相談とその対応策についてです。

 家族や親族、友人、知人など身の回りの方に、携帯電話の有料サービス代金や債権譲渡による回収と称して、身に覚えのない請求が舞い込んだことはありませんか。あるいは、プレゼントが当たった等と呼び出し、高額な商品や教材を売りつけようとする電話がかかってきたことはありませんか。最近の我が家も例外ではなく、子供たちにこうしたたぐいの電話や文書が頻繁に届いています。

 こうしたおれおれ詐欺に代表されるような犯罪行為や詐欺商法がこの二、三年急増しており、それに伴い、消費生活センターへの相談件数もウナギ登りにふえています。平成15年度の相談件数は過去最高の1万6293件で、前年度に比べ34.6%増、特に架空請求や携帯電話の有料サイトに関する相談が激増しています。しかし、これに対応する本市の消費生活相談員はわずか17名で、平日七、八名、土曜日2名の受け付け体制、受け付け時間も平日7時間、土曜日5時間という状況の中、懸命に相談業務を遂行していただいているものの、人手不足は明らかで、結果として、センターに電話がつながらず、困ったときに相談を受けられない人がふえているのが現状です。架空請求の被害を受けた相談者は、うちへ取り立てに来たらどうしよう、そう不安を募らせていますが、なかなか電話が通じないことから、通じた途端に怒ったり、泣き出したりする方もいるそうです。

 現状のままでは、センターが十分にその機能を発揮しているとは到底言えず、急増する相談に対し、市として相談体制を早急に強化する必要があることは明らかです。もとより、相談員を大増員してその対応が可能であれば最良でしょうが、その可能性は乏しいのが現実でしょう。そこで私は、三重県が試行を始めた音声自動応答装置等で対応する方法を名古屋市も取り入れ、活用してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。録音メッセージを使えば、クーリングオフの知識普及や架空請求への対応が24時間可能となります。架空請求に対しては、相手に連絡せず、無視することが大切ですが、こうしたアドバイスをタイミングを逃さず伝えることができます。そして、相談員もより複雑な事案の相談に時間を集中することができるようになります。

 そこで質問ですが、消費生活センターへの相談が急増している架空請求や詐欺的商法について、その被害状況や相談体制の現状をどのように把握しているのか、また、相談体制強化の必要性、緊急性をどのように認識しているのか。(発言する者あり)済みません、ちょっと静かにお願いいたします。さらに、紹介した24時間対応の音声自動応答装置等による相談対応の導入について、その必要性をどのように考えるか、市民経済局長の答弁を求めます。

 質問の第2は、男女共同参画及び少子化対策について、数項目を取り上げたいと思います。

 まず第1点は、男女共同参画と少子化との関係です。

 日本人女性1人が産む子供の平均数を示す合計特殊出生率が、2002年の1.32から2003年は1.29へと低下し、戦後初めて1.3を割り込むことが報告されました。先日、国会で採決された年金改革法も、出生率は2007年に1.30で底を打ち、その後回復すると予測して、将来の年金受給額を試算していましたので、早々と公約の前提が揺らいでしまった格好です。

 しかし、少子化による影響は、年金など社会保障の問題だけではありません。現在大きな社会問題となっている青少年のさまざまな問題にも深く影響していることは明らかです。まず、子供同士の切磋琢磨の機会が減って我慢や辛抱を学ぶことが少なくなり、一方、親の子供に対する過保護、過干渉を招きやすくなりました。また、子育てについての経験や知恵の伝承、共有が困難になりました。こうした深刻なマイナス面を考えたとき、少子化に歯どめをかけるため、国、地方を挙げての少子化対策に正面から取り組む覚悟が必要です。先週、本市の出生率も発表されましたが、全国平均を下回る1.18と過去最低になりました。

 そこでまず、この本市の出生率をどのようにとらえているのか、また、少子化問題の本質をどのように把握しているのか、そして、今後少子化対策にどのような姿勢で取り組んでいく考えか、市長の所見及び答弁を求めておきます。

 さて、男女共同参画ですが、世論は今割れている現状にあると思います。いわく、男女共同参画が進み、女性が働くようになればさらに少子化が進むのではないか。母親は家にいて子供を育てるべきではないか。男女共同参画は母性、父性を否定する考えではないか等々、男女共同参画に否定的な声が特に男性側から多く聞こえてくるように感じます。こうした日本の伝統的な社会形態や家庭観に根差した見解を全否定するつもりはありませんが、視点を広げて他の先進諸国の例を見てみますと、女性の社会進出の度合いが高い国ほど出生率も高い傾向がはっきりと出ていますし、そうした国は、出産奨励的な経済支援だけでなく、女性の社会進出を支援する仕組みづくりが進んでいることも事実です。

 男女共同参画を単なるかけ声やお題目で終わらせず、社会全体としての意識改革と具体的な制度化をしっかりと進めることが、母子カプセルの育児の苦しみからも解放し、少子化対策の一つの大きな柱になると私は信じます。男女共同参画の本質は、男性の責任を軽減するものでも過酷にするものでもありません。同様に、女性を甘やかすものでもありません。男女それぞれが社会でも家庭でも役割を自覚し、責任をしっかりと果たしていくことで社会全体を活性化していくものであるべきです。

 そこで、こうした観点から、男女共同参画と少子化との関係をどのようにとらえているのか、また、今後少子化対策に取り組む際、男女共同参画の視点を確固たるものとして取り入れていく考えはあるのか、市長の率直な所見と答弁を求めます。

 次に、第2点は、男性の育児参加についてです。

 我が国と同様に少子化に悩んできたイタリアで、ついに出生率が下げどまり、徐々に回復し始めたのは、男性の育児支援に力を入れ、育児参加に対する父親の考え方を変えたのが大きいと報告されています。また、毎日新聞が98年に行った調査では、自分の父親が家事、育児に参加したかどうかが未婚の女性の結婚願望に大きな影響を与えているという興味深いデータも示されています。御承知のとおり、我が国の出生率を下げている最大の原因は未婚化、晩婚化なのですから、こうしたデータは男性の育児参加が少子化問題解決のかぎとなることを示唆しているのではないでしょうか。

 次世代育成支援対策推進法により、市役所も特定事業主として行動計画の策定が求められています。そこで、本市の出生率1.18を下回り、0.9という状況にある市職員の出生率を改善するため、男性の育児参加促進の観点から数点の質問をいたします。

 まず、本市の男性職員の育児休業の取得は、民間より条件が整っているにもかかわらず極めて低く、毎年1人か2人、多くて3人といった状況です。また、たった4日か5日休む分娩看護休暇の取得も、ふえているどころか減っている現状です。この現状をどのように考えるのか、総務局長の所見を求めます。

 また、男性職員が育児休業をとりやすくする制度改革が必要となりますが、休業期間を退職手当、昇給に関して勤続期間に通算する問題や、育児休業中の職場のフォロー体制を充実させる問題について、基本的な考えはどうであるのか、さらに、男性の育児参加促進についての指針を策定し、目標値を設定する考えはあるか、上司が女性職員のみでなく男性職員にも育児休業取得の意思を確認するなど、意識啓発を行う考えはあるか、あわせて総務局長の答弁を求めます。

 さて、第3点は、市立幼稚園の保育園への転換についてです。

 昨年度、6回にわたって開かれた今後の名古屋市立幼稚園のあり方会議も、結局は、問題意識を持ちながらも現状維持、先送りの結論しか出なかったようですが、そのまとめの中で、幼児教育の実践研究の役割は市立幼稚園でなければ満たされないものとして限定し得るものではないと述べているのが目を引きました。要するに、幼児教育は公立でなくてもできるということです。だとすれば、民間の受け皿が十分にあるところに、これと園児の取り合いをしてまで公立の幼稚園を設置し続ける理由はあるのでしょうか。

 私は、名古屋市全体で厳しい財政状況や子育て支援の必要性を考えるとき、少なくとも市立幼稚園の一部は、待機児童が列をなしている保育園へと転換を図るべきであり、そしてその場合には、NPOへの委託や企業立も視野に入れるべきものと考えます。少子化には種々の複合的な要因が絡んでいて、決定打はありませんが、女性の社会進出が進んでいる国ほど出生率が高い状況からも、保育サービスの充実は欠かせないものと考えるからです。

 そこで、先日の本会議での公明党ばばのりこ議員の質問に対し、答弁として、既存の幼稚園の統廃合及び幼保一元化について前向きの姿勢が示されましたので、ここでは定員割れの幼稚園と待機児童のあふれる保育園というミスマッチの解消のため、幼保一元化も含めた幼稚園から保育園への転換にどのような姿勢で取り組むのか、健康福祉局長に所見と答弁を求めておきます。

 次に、第4点は、審議会における女性委員登用についてです。

 内閣府のまとめによれば、平成10年度には政令指定都市の中で上から4番目であった本市の審議会の女性登用率が、平成15年度にはついに最下位へと転落をしてしまいました。愛知県は登用率27.8%と順調に伸びを示しており、本市の20%と比較しても、差が広がるばかりとの感があります。

 ハードからソフトへ、箱物行政から生活密着型の行政へと転換する中で、政策形成過程における女性の意見の重要度は増す一方です。この点は市長も率直に認めているはずです。だからこそ、公約に女性委員登用率の30%達成を掲げられたのだと思います。しかし、現実には登用率は全く上がっておらず、もう一つの公約であった女性助役の登用も、影も形も見えないままに昨年断念を宣言されました。もちろん女性ならだれでもよいわけではなく、高い見識と能力を備えた方でなければ困ります。しかし、一方、PTAなどに見られるように、実際に活動しているのは女性でも、会長になるのは男性といった旧態依然とした意識が名古屋市に根強く蔓延しているのも事実です。

 そこで、審議会での女性委員比率を上げることを公約に掲げた原点に立ち返り、その必要性についてどのように認識をしているのか、また、政令指定都市最下位となった女性委員登用率の現状についてどのように考えるのか、そして、この結果を踏まえ、登用率アップに向けてどのように対処をしていく方針か、市長の所見と答弁を求めます。

 最後に、第5点として、男女共同参画の観点から見た施設の名称のつけ方について取り上げたいと思います。

 現在、東区では、川上貞奴邸が移築復元中であることは御存じのとおりです。川上貞奴という女性は、先般NHKが特集をしていましたように、日本初の国際派女優として知られた文化人です。

 さて、2月定例会の都市消防委員会で、その川上貞奴邸に川上貞奴の名称を使うのはいかがなものかと疑問が投げかけられ、その結果、施設の名称は公募することとなりました。その理由は、川上貞奴が福沢桃介の愛人であったこと、地元の人にとっては、小指を立てて、あれあれというネーミングであることなどと聞いて、私は驚きとともに憤りさえ覚えました。こうした理由で施設の名称として不適切との論を貫くならば、公共放送NHKの特集も放送倫理に抵触することとなるのでしょうか。川上貞奴が福沢桃介の愛人であったことが知名度の主たる要因であるならばともかく、彼女は新劇派の祖であり、自由民権思想の普及に努めた夫川上音二郎とともに、サンフランシスコ、パリで公演をして人気を博し、日本初の国際女優として活躍、後に帝国劇場女優養成所、川上児童劇団などを創設したことでも知られる女性文化人なのです。そして貞奴が大正9年に桃介と暮らし始めたのは、夫音二郎の没後10年以上もたってからのことであり、この経緯も認識しておくべきでしょう。

 戦国武将にさかのぼるまでもなく、伊藤博文を初め日本の近代を築いた明治の元勲たちは、愛人をたくさんつくっていたようですが、そのことをもって歴史上の功績を否定されたり、名称の使用を拒否されたことがあったでしょうか。あるいは芸術、文化の分野で、例えば現在JR高島屋で記念展が開催されている竹久夢二に愛人がいるという理由で、その名を冠したネーミングが拒絶されたことがあるのでしょうか。私は、川上貞奴の名称問題は、歴史上の女性文化人を現在の価値観、倫理観を押しつけて断罪しようとする、実に愚かな一面とともに、他面では女性にだけ倫理を求めるダブルスタンダードの典型であると思います。愛人云々などという指摘に唯々諾々と従い、深く検証、考察することもなく、軽率にネーミングの公募を決めた市の対応は批判されてしかるべきものと考えます。

 そこで、川上貞奴を文化人としてどのように評価をするのか、また、現在の価値観、倫理観を歴史上の人物の名称使用の可否の決定的要因とすることについてどう考えるのか、さらに、川上貞奴邸の名称問題を男女共同参画の理念に照らしてどのように考えるのか、市長の所見と答弁を求めます。

 以上、質問と提言をしてまいりましたが、質問項目も多岐にわたりますので、市長並びに担当局長の簡潔、明快かつ誠実な答弁を求めて私の第1問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 男女共同参画及び少子化対策について私に3点御質問があったということでお答えを申し上げます。

 平成15年の本市の合計特殊出生率は、御指摘のとおり1.18、過去最低を更新しておりまして、少子化がさらに進んでいる現状が明らかになったところでございます。急激な少子化傾向が続く中、社会全体での次世代の育成を支援する仕組みづくりが必要とされまして、平成15年の7月に次世代育成支援対策推進法が成立をしたところでございます。名古屋市もこれを受けまして、平成11年の8月に策定をいたしました平成22年までの子育て指針、笑顔あふれるなごやっ子プランにおきまして、基本的視点に男女共同参画の促進を掲げているところでございます。

 平成14年4月に施行されました男女平等参画推進なごや条例では、男女が多様な活動を選択できるように配慮すること、また、育児などの家庭生活と他の活動との両立ができるよう配慮することなどが基本理念に掲げられております。

 男女平等参画の視点からの少子化対策につきましては、仕事優先の雇用慣行や、あるいは男女の固定的な役割分業意識を変えていくとともに、男性の主体的な育児への参画や仕事と子育ての両立支援策が必要であると考えているところでございます。今後とも男女平等参画及び安心して子供を産み育てることができる環境づくりを全庁的な体制で総合的に推進してまいりたい、こんなふうに考えております。

 それから、審議会の女性委員登用についてお尋ねをいただきました。

 条例の基本計画であります男女共同参画プランなごや21では、法律、条例に基づくすべての審議会を対象にいたしまして、平成17年度までの女性委員の登用率が30%となるよう目標を掲げまして、各局に働きかけてまいりましたが、平成15年4月現在の登用率は21.0%となっております。今後もこの30%の目標達成に向けまして、審議会委員等の推薦に当たりましては、団体の長や役職の肩書にこだわらず女性を推薦するよう協力要請をしたり、あるいは専門分野にこだわらず、幅広い分野から登用するように働きかける、また、各審議会ごとの女性委員の登用計画を作成いたしまして、委員選任に当たっての事前協議を徹底するなどによりまして女性の参画率を高めたいというふうに思っております。

 今後は、平成17年度末までに85の審議会の改選が予定をされております。男女がともに意思決定の場に参画することが男女共同参画社会の実現のため重要であると考えておりますので、目標達成に向けまして関係方面に対し働きかけてまいりたいというふうに思っております。

 次に、男女共同参画及び少子化対策について、施設の名称のつけ方で、川上貞奴邸のことにつきましてお尋ねをいただきました。

 大変難しい問題を幾つか含む御質問でございましたので、整理をしながらお答えをいたします。平成16年2月の定例会で、都市消防委員会では私は、パートナーとして独立した男性と女性がいる、決してそのプライベートな部分に着目するのではなく事業パートナーとしてとらえているというように御答弁を申し上げたというふうに思っております。これは今議事録を、完全に自分で明確に思い出しているわけではございませんので、要旨、こういうような話を差し上げたというふうに思っております。そういった前提で、歴史的な建築物に関しましては、その建物にゆかりの深い人物の名前を施設名称とするのが通例でございまして、旧川上貞奴邸につきましても、この建物の最初の居住者である女優川上貞奴にちなんだ名称として、このような名称を条例名として用いたところでございます。

 施設名称は、歴史的な建築物の最初の居住者ということで川上貞奴邸といたしておるわけでございますけれども、文化のみち拠点施設として、事業内容や建物の姿形など総合的なイメージができ、また、地域や市民の方々に親しみやすい愛称も必要であると、こんなふうに考え、秋には復元建物が完成し、建物が市民の方々の目に触れることになりますので、このころをめどに愛称の募集を行っていきたいというふうに思っております。

 そういった意味で、私どもは男女共同参画の視点をないがしろにしてこのような名称をつけたということではございません。今後、愛称の募集もこの建物が完成するころをめどに、今申し上げたような観点から愛称を募集してまいりたいというふうに思っておるところでございますので、御理解を賜りたいと思います。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 急増する消費生活センターへの相談とその対応体制につきましてお尋ねをいただきました。

 消費生活センターに寄せられた相談につきましては、議員がるるお話になったとおりでございまして、この3年間を見ましても、急増している多くの要素が電話情報提供サービスによるものだということでございます。そのため、1枚のはがき、1回の電話、そういうことで市民の方々が不安になる、こんな不当な請求があって、これにどうして対応したらいいんだということで、不安を抱かれて消費生活センターにお電話をおかけになられる。しかし、電話がなかなかつながらない。そういう不安状態にあるということは私も認識いたしておりまして、何とか対応策をということで、実は、議員御指摘の三重県の事例でございますけれども、既に私どもも調査をして把握をいたしておりまして、消費生活センターの相談員の電話につながらない場合に、自動的に録音メッセージにつながるようなシステムを検討いたしております。

 そのメッセージの内容といたしましては、現在で言えば、架空請求などへの対処の仕方についてのアドバイスといったものを流させていただいたらどうだということで、今検討しているわけでございまして、少しでも相談者の不安の早期軽減が図れればというふうに考えておるところでございます。この対応につきましては、できるだけ早急に実現をしたいということで、7月中を目途に24時間対応で何とか対応をするように今準備を進めているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎総務局長(鴨下乃夫君) 男女共同参画におきます男性の育児参加ということにつきまして、本市の職員の現状ということで御指摘いただいたかと思います。

 私ども職員の勤務条件と申しましょうか、その中でこれまでも、法律的にこの間、るるございました。例えば、女性が妊娠し、出産し、育児をするという過程の中では、出産休暇とか、あるいは今御指摘をいただきましたような育児休暇、そういったものも法律的にも定められ、るるその期間も延長されてきたということもございます。

 そんな中で私ども、先ほど御指摘いただきました職員の男性の育児休暇の取得の現状ということでございます。御指摘いただきましたように、この平成14年、15年の実績を見ますと、現実には3名程度ということで、低い数字だということも認識しております。

 今後、このような勤務条件の中で、私どもこれからるる改善していきたいという意識の中で、今回次世代育成支援対策推進法ができました。その中で、事業主としての行動計画を策定することも決められております。ですので、男性の育児のための休暇取得のあり方を含めまして、職員の勤務環境を中心に検討をるる開始したばかりでございます。

 なお、御質問の中にもありましたが、育児休暇の取得の目標だとか、あるいは本人の意思確認、そういったこともお触れいただきました。そういったことなどなども、こういった検討の中で進めていくべき課題かというふうに認識しておる次第でございます。この計画におきましては、雇用主として職員の仕事と子育てが両立しやすい環境づくりを進めていくことを柱に考えておりますので、今後も分娩看護職免の取得促進だとか、男性職員にとって育児に参加しやすい職場となるよう、そういった方策も盛り込みたいと考えておるところでございます。男性職員の育児参加、促進を今後気楽にとっていただけるような内容を盛り込めるような、そういったものも考えながら男性職員の育児参加を促進していくという方向を検討していきたいと思っております。

 以上でございます。



◎健康福祉局長(木村剛君) 定員割れの市立幼稚園の保育所への転用につきまして、健康福祉局の考え方をお尋ねいただきました。

 先日の本会議で因田助役が答弁いたしましたように、待機児童の解消ということから、私どもも有効な方策であるというふうに考えているところでございます。なお、その際、助役も触れましたように、既存の幼稚園にゼロ・1歳の乳児室や匍匐室、2・3歳の保育室、さらには調理室といった設備整備が確保できるかどうか、運営主体を初めとします運営面、さらには当該地域の保育状況等解決すべき課題も多いものというふうに認識をいたしているところでございます。

 また、御提案のございましたような幼保一元化とした総合施設につきましては、現在国において進められている検討の状況を踏まえまして、本市で導入することの可能性について今後検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。



◆(梅村麻美子君) 幾つか答弁漏れがありましたけれども、時間がありませんので、一つだけお願いいたします。

 まず、これは一般論で、現在の価値観、倫理観を歴史上の人物の名称使用の可否の決定的要因にすることについてどう思うか、どう考えるか、これを市長に答弁いただきたいと思います。先ほど市長は、事業パートナーだというふうにおっしゃったというふうに述べてみえましたけれども、まだ委員会記録はできておりませんけれども、私はテープで聞いたんですけれども、委員会記録ができたら、その委員会記録をごらんになっていただければいいと思います。まず最初に、なぜ公募にしたかと、公募にするという前の質疑、その流れの中では愛人云々ということが非常に大きかったというふうに思います。

 今、愛称を募集するというお話でしたけれども、それでは名称は川上貞奴邸そのもので、愛称を公募するというふうに理解してもいいのでしょうか。その2点、お願い申し上げます。



◎市長(松原武久君) 先ほどの答弁の中で、最初に住んだ人物が川上貞奴であったと。貞奴というのは、言ってみれば芸名でございますから、その芸名の貞奴を使ったということは、女優として大変自立した人物であったと、こういう意味で川上貞奴と。本名は、何とか貞ということになろうかと思っていますが、貞奴とつけたということは、言ってみれば歴史上の人物、こういうような考え方でつけたというように御理解いただきたいと思います。

 それから、条例名は、今申し上げましたように旧川上貞奴邸と、こういうことで、でき上がるころに愛称を、その通りのイメージ、そして建物の形態、姿、そういったようなものを総合して市民から愛称を募集するということでございますので、御理解賜りたいと思います。



◆(梅村麻美子君) 一般論として、現在の価値観、倫理観を歴史の人物の名称使用の可否の決定的要因にすることについて、どう考えるか、このことを答えていただきたいと先ほども申しました。

 また、愛称と名称は、一体どう違うんでしょうか。条例が、そういった川上貞奴の条例になっていますということですけれども、そうすると、あの建物の名称はどうなるのでしょうか。名称が川上貞奴邸で、愛称を公募するということなのでしょうか。



◎市長(松原武久君) 歴史上の人物を現在の価値観でもって決めると、こういうようには考えておりません。

 それから二つ目の、条例名とそれから愛称と、今募集しようとしているのは愛称である、このことでございます。



○副議長(田中里佳君) 以上で「議案外質問」を終わります。

 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。

          午後3時9分散会

     市会議員   斉藤 実

     市会議員   小林秀美

     市会副議長  田中里佳

     市会議長   桜井治幸