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愛知県 名古屋市

平成16年  6月 定例会 06月18日−11号




平成16年  6月 定例会 − 06月18日−11号









平成16年  6月 定例会



          議事日程

     平成16年6月18日(金曜日)午前10時開議

第1 平成16年請願第10号 名古屋市の小中学校の教科書採択に関する件

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第2 平成16年第90号議案 名古屋市保健所条例の一部改正について

第3 同 第91号議案 火災予防条例の一部改正について

第4 同 第92号議案 契約の締結について

第5 同 第93号議案 契約の一部変更について

第6 同 第94号議案 訴えの提起について

第7 同 第95号議案 東郷町の公の施設の設置について

第8 同 第96号議案 事業変更に対する同意について

第9 同 第97号議案 指定管理者の指定について

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第10 議案外質問

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 出席議員

    工藤彰三君      坂野公壽君

    村松ひとし君     ふじた和秀君

    稲本和仁君      田島こうしん君

    藤沢忠将君      ちかざわ昌行君

    山本久樹君      服部将也君

    加藤一登君      うかい春美君

    梅村麻美子君     うえぞのふさえ君

    こんばのぶお君    長谷川由美子君

    中村 満君      小林祥子君

    木下 優君      山口清明君

    かとう典子君     田中せつ子君

    のりたけ勅仁君    冨田勝三君

    三輪芳裕君      鎌倉安男君

    杉山ひとし君     木下広高君

    前田有一君      中川貴元君

    伊神邦彦君      桜井治幸君

    西村けんじ君     横井利明君

    堀場 章君      岡地邦夫君

    小木曽康巳君     浅井日出雄君

    渡辺義郎君      斉藤 実君

    加藤 徹君      坂崎巳代治君

    吉田隆一君      小林秀美君

    佐橋典一君      吉田伸五君

    早川良行君      諸隈修身君

    村瀬博久君      郡司照三君

    久野浩平君      福田誠治君

    ひざわ孝彦君     林 孝則君

    西尾たか子君     江口文雄君

    加藤武夫君      梅原紀美子君

    黒田二郎君      村瀬たつじ君

    わしの恵子君     荒川直之君

    斎藤亮人君      須原 章君

    梅村邦子君      さとう典生君

    ばばのりこ君     渡辺房一君

    田口一登君      小島七郎君

    橋本静友君      中田ちづこ君

    岡本善博君      田中里佳君

 欠席議員

    おくむら文洋君

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 出席説明員

  市長        松原武久君    助役        因田義男君

  助役        塚本孝保君    収入役       加藤公明君

  市長室長      岡田 大君    総務局長      鴨下乃夫君

  財政局長      林 昭生君    市民経済局長    杉浦雅樹君

  環境局長      大井治夫君    健康福祉局長    木村 剛君

  住宅都市局長    一見昌幸君    緑政土木局長    森本保彦君

  市立大学事務局長  嶋田邦弘君    収入役室出納課長  岸上幹央君

  市長室秘書課長   宮下正史君    総務局総務課長   二神 望君

  財政局財政課長   住田代一君    市民経済局総務課長 葛迫憲治君

  環境局総務課長   西川 敏君    健康福祉局総務課長 森 雅行君

  住宅都市局総務課長 柴田良雄君    緑政土木局総務課長 竹内和芳君

  市立大学事務局総務課長

            上川幸延君

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  上下水道局長    山田雅雄君    上下水道局経営本部総務部総務課長

                               佐治享一君

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  交通局長      吉井信雄君    交通局営業本部総務部総務課長

                               中根卓郎君

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  消防長       田中辰雄君    消防局総務課長   岩崎眞人君

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  監査委員      加藤雄也君    監査事務局長    村木愼一君

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  選挙管理委員会委員 丹下和郎君    選挙管理委員会事務局長

                               日沖 勉君

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  教育委員会委員   後藤澄江君

  教育長       大野重忠君    教育委員会事務局総務部総務課長

                               横井政和君

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  人事委員会委員   小林素文君    人事委員会事務局長 杉山七生君

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          平成16年6月18日午前10時8分開議



○議長(桜井治幸君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名者には村松ひとし君、うえぞのふさえさんの御両君にお願いいたします。

 市会公報第32号でお知らせいたしましたとおり、陳情第7号「義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書提出に関する件」を受理しましたので、会議規則第60条の規定により所管の常任委員会に送付いたします。

 なお、本件の審査に当たっては、市会閉会中も委員会を開会できるようにいたしまして御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○議長(桜井治幸君) 御異議なしと認めて、さよう取り計らいます。

 これより日程に入ります。

 最初に、日程第1、請願第10号「名古屋市の小中学校の教科書採択に関する件」を議題に供します。

 本請願書は、慎重審査のため所管の常任委員会に付議いたします。

 なお、本件の審査に当たっては、市会閉会中も委員会を開会できるようにいたしまして御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○議長(桜井治幸君) 御異議なしと認めて、さよう取り計らいます。

 次に、日程第2より第9まで、すなわち第90号議案「名古屋市保健所条例の一部改正について」より第97号議案「指定管理者の指定について」まで、以上8件を一括議題に供します。

 御質疑もないようであります。

 各案は、いずれも慎重審査のため、所管の常任委員会に付議いたします。

 次に、日程第10「議案外質問」に移ります。

 最初に、藤沢忠将君にお許しいたします。

     〔藤沢忠将君登壇〕



◆(藤沢忠将君) 皆さん、おはようございます。それでは、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。

 まず初めに、徳山ダムの問題について質問させていただきます。

 この問題は、去る2月議会でも取り上げられましたし、また、過去何度か先生方が繰り返し徳山ダムの問題について質問をされてまいりました。それだけ我々議会にとっても、そしてまた市民の皆様方にとっても大変大きな問題だということではないでしょうか。

 さて、水資源機構から徳山ダムの総事業費が昨年、2540億から3500億に負担を増額するという提案がございました。約1000億円もの増額でございます。2500億でできる予定だったものが一気に3500億になるというのは、いろんな考え方があるんでしょうけれども、見通しの甘さ、またいろんな考え方の甘さが私は露呈をしたのではないかなというふうに思います。また、市の職員なんかの方と話をしていましても、増額があるのではないかというようなニュアンスはつかんでいたけれども、3500億になるということは全然、本当に事前に知らされていなかった、まさに青天のへきれきだったというようなことも聞きました。

 私、市長さんにまず一つ、ぜひこれからこの問題に当たるに当たって、水資源機構にもですね、金は名古屋市さん出してください、しかし、情報は出さないよ、こちらでいろんなことを自分のペースで決めていきますよという態度でやられたんではですね、我々議会側も、市民の皆様方もこの問題に納得することができないと思いますので、ぜひこれからはまず、名古屋市もきちんと、お金を出す以上は意見も言う、応分の負担をする以上は立場もしっかり明確にして物を言うという、そういうスタンスをまず機構側にもしっかり伝えていただきたい、こんなふうに思うのであります。

 さて、増額によりまして、名古屋の負担分は186億円から約206億円に増加すると言われております。名古屋も水利権等の見直しを進めまして、上水は2トンであったものを1トン返上して毎秒1トンに、そしてまた工業用水は1トンあったものを0.7トンに、それぞれ返上をして、今、事に至っております。また、機構の方でも、治水、利水の配分の見直し等を進めるなどして、あるいはまた、事業費の圧縮を進めるなどしてやってきておりますけれども、昨日来の新聞報道等によりますと、愛知県も、そして岐阜県も、もろ手を挙げて賛成ではないけれども、やむなく同意というような新聞報道もなされております。私は、名古屋も、そろそろこの問題について明確な姿勢を打ち出すときが来たのではないか、こんなふうに思うのであります。

 そこで、お聞きをしたいと思います。まず、この2500億から3500億に増加になりました。この間、3500億が提示されてから今日に至るまで、一体どんなようなことを検討されてきたのか。この3500億という数字を、どんな角度から、どんなふうに見詰めてきたのかということをまず1点お聞きをしたい。

 そして、さらにそれを受けて市長さん、この問題はやはり政治的な決着、リーダーの決着がまたれる問題であろうと思います。市長さんのこの問題についての思いのたけをまず聞いてみたいと思います。そしてさらには、最終的に名古屋はどうするのか。この3500億というこの金額を負担することに同意をするのかどうかということについて、率直なお考えをお聞きしたいと思います。

 どうやら国側は6月下旬にも、3県1市の副知事、そしてまた助役さんレベルの方を集めて会議を開いて、そこで正式な同意を取りつけたいという意向があるように聞いております。6月下旬といえばもう間もなくのことでございますので、名古屋としての判断、市長さんのトップとしての思いと判断をお聞きしたいと思いますので、お答えをいただきたいと存じます。

 次に、教育基本法の改正の問題についてお尋ねをさせていただきたいと存じます。

 教育基本法の改正につきましては、数年来、いろいろな議論が行われております。国の方の中央教育審議会でもたびたび議論がなされてきております。現行の教育基本法にはないものもつけ加えて足して、あるいはまた不必要になったものは改定をして、時代に合った新しい教育を模索するために、教育基本法を改正しようという動きがございます。

 例えば、新しい教育基本法の改正、中央教育審議会の答申なんかを見ますと、例えば、いわゆる公共の精神を持ってもらおう。それぞれの自治体でありますとか地方公共団体、あるいは町内に積極的に参加をして地域の役割を果たすような、そういった青少年になってもらおう。あるいはまた、日本の古来からの伝統や文化をしっかりと受け継いで、守って、それらを誇りに思って、そういうようなことを身につけてもらう、そういう心を持ってもらおう。あるいはまた愛国心、国を大切に思う心、そういったものも養ってもらおうじゃないかというようなことを、項目を足して新たな教育基本法をつくっていこう、改正していこうという動きがございます。

 御承知のように、先般長崎で、小学生が同じクラスの同級生を殺害するという事件が起こりました。あの事件だけがどうということではなくて、子供たちの教育を取り巻く環境というのは非常に厳しい状況になってきている。残念ながら、ますます悪化をしていると言わざるを得ない状況にあると思います。私は、この教育基本法を改正すればすべてが解決するなどということは、当然思っておりません。しかし、教育基本法というのは、教育に関する、いわば憲法のようなものではないかと私は思います。憲法も今、改正論議が盛んに行われておりまして、各種調査によりますと、国民の中でも半数程度の人が現行の憲法を改正することに同意をしている、そんなような動きもあるところでございます。

 やはり、教育基本法も時代に合った、時代にマッチした、そういったものに改めていく必要があるのではないか。かなり前につくられた教育基本法ですから、今のこの時代とギャップがある。いろんなことに差が出てきているのではないか、その差のひずみがやはり教育現場でいろんなそごを生んでいるのではないか、そんな気がいたしております。新しい時代になりました。新しい理念を盛り込んだ教育基本法を私はしっかりつくっていくこと、大切なことではないかな、こんなふうに思っております。

 そこで、市長さんにお聞きをしたいのでありますけれども、市長さんは政治家であります。と同時に、長年教育にも携わってこられた教育者としての一面も持っておられる。市長さんは、今の教育基本法にのっとった、いわば教育を推進してきた立場でありますけれども、そういった中で、現行法で教育に携わってきた市長さんとして、今の教育基本法では、私が先ほど来述べているように、時代に合わない、時代の要請にこたえることができない部分がかなり出てきているのではないか。そんな意味で改正の必要性を訴えておりますけれども、市長さんは、教育者として、また政治家として、この教育基本法の改正についてどのようなお考えを持っておられるのか、お聞きをしたいと思います。

 なぜ市長さんにそんなことを聞くのかといいますと、教育は独立をした機関でありますけれども、当然市長さんの思い、市長さんの動きというのは非常に大きな意味合いを持ちます。ですから、市長さんのそういった教育的なお考えをただしておきたい、そんな意味もありますので、お答えをいただきたいと存じます。

 (2)の通告の中で、本市の教育行政に与える影響という項目がありましたけれども、これはちょっと、改正がまだ、しっかりと確実にこういうものだということが出てきたわけでもありませんし、ちょっと影響といってもなかなか難しいかなというふうにも思いますので、ちょっと今回は削除させていただきますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 次に、指名登録業者等において不祥事が発生した場合の本市の対応についてお聞きをしたいと存じます。

 御承知のように、三菱自動車がリコール隠しをして、今大きな社会問題となっております。しかも、1度、2度ということではなくて繰り返し、誤解を恐れずに言えば、かなり悪意を持って行われた節があるということでございます。このことに関しまして、三菱自動車からは逮捕者も出ております。当然のことかもしれません。さらには、このリコール隠しによって、車のふぐあいが生じて死亡事故も起きるという、大変悲しい事態になっております。

 全国の自治体では、この三菱自動車の購入、自動車やバス等の購入を控える、自粛の動きが出ておるのも、この社会的な大きさを考えますとうなずけるかなというふうに思います。本市も、お聞きしますと、今のところ4カ月間、この三菱自動車、バス等の購入を控える方針だということでございますが、まず、なぜ4カ月となったのか、その判断基準をお聞きしたいと思います。

 それから次に、購入自粛及び指名停止の考え方でございますけれども、いわゆる指名停止ということであれば、名古屋市には指名停止の規則だとか要綱だとかございますので、それにのっとって、こういうことをしたら何カ月間の指名停止だよということになるのではないかと思いますが、購入自粛ということについては、方針が非常にあいまいなのかなというふうに思います。今回の三菱自動車そのものは、実は指名登録業者ではありませんから、指名停止ということにはなりません。自動車販売だとか、そういったところはいろんなことがあると思いますが、購入自粛という場合、これは三菱自動車にかかわらず、今後こんなようなケースがあってはなりませんけれども、どういうケースのときに、いわゆる購入自粛というような措置がとられることになるのか、その自粛の判断基準というようなものを一度お聞かせいただきたい。どんなようなことをやったら、誤解を恐れずに言えば、どういう悪いことをすると購入自粛になるのかということをお聞きしたいと思います。

 以上で、私の第1回目の質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



◎市長(松原武久君) 徳山ダムにつきまして、今後に関する私の判断をお尋ねいただきました。

 徳山ダムにつきましては、昨年の8月に1000億を超える大幅な増額が、私から言うと、唐突に公表をされました。この件は一体どうなっていくのだろうと、大変な懸念を抱きました。徳山ダムは、木曽川水系最後の水源施設であると同時に、渇水及び水源施設の水質事故やあるいは災害などのリスクの回避を目的として進めてまいりました、水源の多系統化を実現するダムでございまして、そういった点から、2月の定例会におきまして、長期的な視点に立って、徳山ダムは本市にとって必要な水源であると申し上げたところでございます。

 引き続きまして、木曽川水系の水資源開発基本計画の改定作業に合わせて、本市の水需要予測の見直しを行いました。低下しております渇水時の水源施設の供給能力と照らし合わせまして、徳山ダムの必要水利権量を、水道、工業用水合わせて毎秒3立方メートルから1.7立方メートルに減量いたしました。これは御指摘のとおりでございます。その後、総合的な判断をするために、事業費の増額、あるいは本市の費用負担の割合、導水路、環境用水の確保などの課題の検討を鋭意重ねてまいりました。こうした検討の結果を踏まえまして、現在の私なりの考え方を数点申し述べたいと思います。

 まず、事業費の増額でございますけれども、水資源機構に対しまして、資料要求や100項目にわたる質問を提出いたしまして、鋭意協議を進めてまいりました。その結果は、事業費の縮減につながったものでございますが、他方では増額の大半を占める地震対策、あるいは環境対策につきましては認めざるを得ないものでございまして、事業費増額の大幅な縮減は難しいと判断をいたしました。しかも、山林公有地化などの課題がございまして、私といたしましても判断が大変難しい部分も残っておりますが、この点はさらなるコスト縮減、あるいは課題解決のために提案をされました事業費管理検討会が有効に機能することを前提といたしまして、約3500億円への増額についてはやむを得ないものというふうに考えております。

 次に、導水路でございますが、昨年11月に中部地方整備局から示されました「導水路計画検討の概要」を参考にいたしまして、本市として種々の検討を行いました。その結果、治水、利水共同で行う上流案は、犬山及び尾西の両方で取水することができまして、利水者の負担も水利権量の見直しによりまして下方修正されまして、経済的にも有利というふうに考えております。ただ、工事期間が長くなると想定されますことから、早期に実現できるよう国及び関係機関と積極的に協議をしてまいりたいというふうに思っております。

 それから、費用負担の問題でございますが、本市の費用負担割合は、平成9年に本市が水利権見直しを行った際の考え方に沿って算出をされておりまして、理解できる内容であると考えております。この新たな割合に従いまして費用負担をしていくことになるわけでございまして、費用対効果についても確認をいたしましたが、経営環境など現在の状況が今後も継続するならば、一層の経営改善に努めることによりまして現行の料金水準を維持することができ、市民の皆様に引き続き安心でおいしい名古屋の水をいつでも使用していただけるものと、こんなふうに考えております。

 今後のことでございますが、今後、3県1市の合意に向けまして、最終的な詰めといたしまして、事業費管理検討会の実効のある運営や償還条件の柔軟な対応などの条件の確認が必要と考えております。

 なお、最後になりますが、徳山ダムは本市の将来像を見据えた水源といたしまして必要であると同時に、水源のない堀川の浄化は大変大きな課題であるというふうに私は思っております。堀川に徳山ダムの水を使うということは、今回の私どもの同意の条件ではございませんけれども、本市は木曽三川や庄内川に依存した都市活動をしておりまして、その中で中長期的に堀川に環境用水を確保できるように、本市とともに尽力していただくように国に強く訴えてまいりたいと今思っているところでございまして、これが現状の私の考えや思いでございます。

 次に、教育基本法の改正に関する私の考え方ということをお尋ねいただきました。

 議員は、教育者として仕事をしてきた者として、また政治家としてという私の二面性に着目しての御質問であったわけでございます。この教育基本法というのは、戦後半世紀以上にわたりまして、我が国のこれまでの教育の基本指針として現在の社会を築き上げるのに大きな役割を担ってきたというふうに私は思っております。一方で今、御指摘のあったような点もできてきたことも事実だというふうに思っています。

 本当に一例でございますけれども、内閣府によります世界青少年意識調査というのが平成15年に第7回目が行われておるわけですが、これによりますと、自国のために役立つようなことがしたいと思う青少年が、韓国が73.3、スウェーデンが69.6、アメリカが63.1、日本が50%ということになっております。こういった一例を見ますと、自国のために尽くそうという意識が低いといったことは、私にとっては気になる状況だというふうに思っております。今21世紀を迎えました。未来を担う子供たちが将来への希望を持って社会のために尽くしてこうという、言うならば公徳心といったことが大切であると私はかねがね考えております。また、こういったことは、公徳心という言葉だけで実現するものではございません。日々の教育の中で実現をしていくということが極めて大事である、こんなふうに思っております。

 そういった意味で、教育基本法の改正についておまえはどう思うかということでございますが、いろいろな観点からかんかんがくがく議論するということは極めて重要というふうに思っています。そういったときに、議員が御指摘になられた、例えば伝統文化の尊重、こういったこと等々も議論されることは十分必要であるというふうに私は思っています。現在の私の立場を率直に言えということになれば、これは議論の方向を見守りたい、こういうことでございますので、御理解いただきたいと思います。

 以上でございます。



◎上下水道局長(山田雅雄君) 徳山ダムにつきまして、事業費増額案提示後の検討内容についてお尋ねをいただきました。

 まず、ダムの必要性に関しましては、2015年の水需要予測と減少しております水源施設の能力評価を行うとともに、渇水被害の検証を行いまして、ダムの必要性について検討いたしました。その結果は、既に本年3月25日の経済水道委員会において御説明をさせていただいたところでございます。

 次に、事業費の増額に関してでございます。水資源機構に対しまして、先ほども市長が御答弁申し上げましたように、資料要求や質問を提出し、事業費縮減に向けまして協議を進めるとともに、地震対策や環境対策などに伴う増額について検討してまいりました。山林公有地化の一部反対運動や文殊地区の跡地処分につきましては、今後の課題と認識しております。

 次に、費用負担割合に関してでございます。治水、利水、発電の費用負担割合は、水資源機構法に基づく方法により算出されております。また、本市の費用負担割合につきましても、平成9年に本市の水利権見直しを行った際と同様の考え方で、利水全体の減額分を利水者の減量度合いに応じて割り振る方法を採用しており、理解できる内容となっております。

 次に、導水路につきましては、中部地方整備局より示されました「導水路計画検討の概要」を参考にいたしまして、犬山付近へ導水する上流案、尾西市付近へ導入する下流案、それぞれ単独並びに共同で実施した場合について、取水など水運用、費用、管理、工期などについて検討いたしました。なお、建設費用につきましては、今月上旬、下方修正された案が国より提示されております。

 次に、事業の費用対効果でございますが、導水路を含めた総費用と、徳山ダムに参加しなかった場合の渇水被害が参加により解消できますので、その相当額を便益として比較検討いたしました。その結果、便益が費用を大きく上回っていることを確認いたしました。なお、工業用水道につきましても同様の結果を得ております。

 最後に、経営面での検討でございます。本市の負担は、水利権量の見直しによりまして、議員の御質問にもございましたように、186億円から206億円と小幅な増額にとどまっております。償還額を試算してみますと、近年の低金利によりまして、現行の償還予定額を下回る見込みとなっております。ダム及び導水路の減価償却負担を考慮し、検討した結果、経営環境など現在の状況が今後も継続するならば、今後の経営改善に努めることにより、現行の料金水準を維持できる程度の負担と判断しております。

 以上でございます。



◎財政局長(林昭生君) 三菱自動車のリコール隠し問題に関しまして、2点のお尋ねをいただきました。

 今回の三菱自動車の件に関しましては、リコール隠しが相次いで発覚している状況で、安全性への信頼を大きく損なう極めて重大な問題であるというふうに認識をいたしております。

 まず、購入自粛4カ月間の考え方でございます。今回の一連の事件は、その対応が極めて不誠実かつ悪質であるということから、本市の指名停止措置に準じて購入を見合わせることといたしております。具体的な考え方でございますが、業務関連法、いわゆる道路運送車両法違反ということで2カ月、さらに極めて悪質ということから、この2カ月を2倍に加重をいたしまして4カ月ということで、平成16年5月28日から購入を当分見合わせるということといたしております。

 次に、指名停止の考え方と購入自粛の考え方についてでございますが、指名停止というのは、契約に関しまして、本市の競争入札参加資格を有する者が不正行為あるいは工事事故などを起こした場合に、ペナルティーとして一定期間契約の相手から排除するものでございますが、今回の三菱自動車工業及び三菱ふそうバス・トラックにつきましては、製造業者であることから、販売業者ではございませんので、本市の競争入札参加資格を取得いたしておりません。そういうことで指名停止には該当しないわけでございます。

 しかしながら、今回のように製品管理あるいは製造過程において極めて悪質な行為が行われた場合に、販売店を経由いたしましてその製品が市の方に納入されるということになりますと、指名停止の実効性が失われる、そういう観点から、この不正防止という意味から購入を見合わせる、それが必要であるというふうに考えたところでございますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。



◆(藤沢忠将君) まず、徳山ダムの問題についてでございますけれども、市長さんもこの問題についてはいろいろな思いがあって、いろいろと悩み抜いて、今までいろんなことを検討されてきたというふうに思います。今、答弁の中で、3500億円への負担増ということについてはやむを得ないという言葉がございました。もちろん2500から3500に上がったわけですから、それを喜ぶ人は確かにだれもいないわけですが、ただ、必要性を考えたりいろんなことを考えたときに、つらいけれども賛成をするということなのかなと、こんなふうに理解をさせていただいております。

 市長さんの立場は、今そういうことでよくわかりましたので、もし仮に3500億円、正式に同意をするという回答をするにしても、先ほど来市長さんもお話しになりました、私も第1回目の質問でお話しをしましたように、いたずらにずるずる水資源機構に引きずられるような形で同意するということになると、非常にこれは市民の皆さんの理解も得にくいというふうに思います。厳しい中ですけれども、さらなる一層の予算の削減、圧縮を検討していただくということ、そしてまた、そういったことの検討会の実効性をしっかり担保してもらうということが私は必要なのではないかなというふうに思います。

 それからあと、導水路事業についても、早期実現に向けて関係者と協議をしたいということでございます。またこれ、時間がたちますと、当然その間に費用負担ということも出てまいりますので、私は、やる以上は本当に素早く行動に移すべきではないかなというふうに思います。愛知県ともよく協議をしていただいて、この問題を進めていただかなければいけない、こんなふうに思うわけであります。

 それからまた、最後に出ました堀川の浄化に対して導水をしたいという思いでありますけれども、この堀川の浄化というのは、ある意味で、名古屋市民にとって大きなテーマでありますし、また大きな願いであります。名古屋にとって、この堀川の浄化という問題と徳山ダムの問題をリンクして考えるというのは一つの方法かなというふうに思います。ぜひこんな点で、市長さんが他の3県、あるいは水資源機構もリードしていただくような形で、この問題がしっかりと、皆さんが納得いくような決着を図られるように、ぜひこれから強力なリーダーシップを発揮していただくように要望しておきたいというふうに思います。

 また、近々助役さん、副知事レベルの方の会合があるようでございますので、ぜひ助役さんにおかれましても、市長さんの意をよく酌んでいただいて、しっかりとその場で発言をしていただいて、議会としても我々ももちろんバックアップをしていくべきところはしていきたいというふうに思ってます。ただ、していくにも、今言ったいろんな理論が必要になってきますから、そのことをしっかり守ってやっていただきたいというふうに思います。

 それから、教育基本法の改正について。

 市長さんも、今までの社会をよくするにはよかった面もある。しかし、差も出てきたので懸念している部分もあると、自国のために頑張るという数字が若干低いというのも気になるというようなお話でございました。私、いつもこの議場でこういう問題を取り上げて、国のためにということを言いますと、よく右翼と言われますが、それをして右翼と言われるなら本望だと私は思っておりますが、決して私は右翼ではなくて、余りにも世の中が左過ぎるので私が右に見えるのだと、私は自分では中道だと思っております。ごちゃごちゃ言う人もおりますけれども、そういう人の方が私は問題だと個人的には思っております。

 市長さん、今たまさか政令指定都市の市長会の代表でございますので、こういった問題についても、ぜひ市長会で機会があれば取り上げていただいて、積極的なリーダーシップをそこでもぜひ発揮をしていただきたいなと、こんなふうに思います。私どもの党は、しっかりこの改正に向けて動きを進めていきたいと思っておりますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。

 それから最後に、三菱ふそうに関する指名停止のことでございますけれども、いわゆる購入自粛については、指名停止措置に基づいて、それに準ずるような形で2カ月、そして悪質だったので、さらに倍をして4カ月という話でございました。私は、これはなるほど理解がいきました。

 購入自粛ということで、若干関連を持たせて話をさせていただきたいんですが、きょう、教育委員長さん、そこにお座りいただいておりますので、ぜひお答えをいただきたいと思うんですが、私、去る2月議会で大阪書籍の問題を質問させていただきました。いわゆる汚職があったにもかかわらず、指名停止というか、教科書採択から外すかどうかということについては、合議制であるから、これから合議をして決めていくんだというような話でありました。名古屋としては、いわゆる購入自粛ということで、そういう悪いこと−−悪いことという表現がいいかわかりませんが、社会通念上ルールに反することをやった場合に、そういった購入自粛というペナルティーを科すと、指名停止に基づいて科すということでございまして、そういった意味で私は、大阪書籍の問題も、ある意味、非常に似たものであるのではないかなと、こんなふうに思います。とりわけ教育の分野だということを考えると、非常に影響、私は大きいものがあるのではないか、こんなふうに思っています。

 2月議会で質問して以来、約三、四カ月たちましたし、今回の三菱ふそうのことで、名古屋市は購入自粛という措置を出した。教育委員会と名古屋市は確かに別個の組織かもしれませんけれども、同じ名古屋として、やはり私は、余り方向が違っておるようでは困るのではないか、そんな思いもいたしておりますので、教育委員長さんに一度ぜひこの問題、購入自粛ということに絡んで、これまでの検討状況及び現状のことについてお答えを聞かせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。



◎教育委員会委員(後藤澄江君) 御質問いただきましたこの件、教科書採択につきましては、今後教育委員会の方でも日程を決めて、ゆっくりと検討していくことになっておりますので、また今の議員の御意見はその中に組み込みながら検討させていただきたいと思います。

 以上でございます。



◆(藤沢忠将君) 非常にそっけないお答えだったわけでありますけれども、がちんこで突然聞いたので、そういう答えしかないかなと思います。ただ、そういったことも含めて、これから議論するというような答えでありました。じゃ、私の2月議会の質問は一体何だったのかと。この三、四カ月、一体何の話もしておらなかったのかという、非常に寂しい思いがするわけであります。

 これから議論をすることももちろん必要ですけれども、議会で指摘を受けた以上、今までの議論のことについて触れられなかったのは、議論してなかったのか、答弁漏れをなされたのかわかりませんけれども、これではちょっと教育委員さんね、問題があるかなと、こんなふうに思います。ですから、ぜひ名古屋の購入自粛の方針というものも一つ、頭の背景に置いていただきまして、そしてまた、私の2月議会と今のこの議会での質問もよく頭に入れていただきまして御検討いただきたいというふうに思っております。

 この問題については、請願も出させていただきましたので、教育委員さんもぜひそのことを念頭に置いて、しっかりとこれ、本当に議論をしていただきたい。世間の注目も集まっておりますので、そのことをお願いさせていただきまして私の質問を終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、渡辺房一君にお許しいたします。

     〔渡辺房一君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(渡辺房一君) お許しをいただきましたので、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。

 地上デジタル放送が昨年の12月に三大都市圏で始まってから半年余りが経過いたしました。景気回復の一つの手段であり、現実にデジタル対応の受信機を搭載した薄型テレビなどの出荷数は、昨年の11月末に約31万台であったのに、ことしの4月末には82万台までふえました。当初の2.5倍を超えております。このうちの半数を占めるのが液晶テレビやプラズマテレビであり、デジタル革命は確実に進んでいると言われております。さらにことしの夏にはアテネオリンピックを控えており、精細な大画面で迫力ある映像で楽しみたいといった思いから、ますます薄型テレビの需要はふえていくことが予想をされております。

 加えて、普及のネックとされておりました受信機の価格も、この半年の間に約15%の値下がりをしております。テレビ自体の価格も1インチ1万円を切った機種も出てきており、着実に低廉化が進んでいるのが現状でございます。

 現在のデジタル放送の受信可能世帯数は、全体の4分の1に相当いたします約1200万世帯であります。年末には約1700万世帯、来年末には約2300万世帯を目指していると聞いています。そして、都市圏以外でも富山県などで免許申請した地方局があり、エリア拡大の動きも出始めております。総務省としても、確実に普及をしているデジタル化の計画につきましては予定どおり進めていく考えであるというふうに伺っております。

 こうした中、全国に先駆けて放送開始済みの東京、大阪のように、アナログ放送用のタワーや電波塔をデジタル用として用いる地域と違い、ほとんどの地域においてアンテナ方向を変更する必要があります本市のデジタル放送に関する電波障害について、明らかに大きな問題が生ずるというふうに言われております。

 そこで、本市における地上デジタル放送の電波障害対応について数点、住宅都市局長にお尋ねをいたします。

 初めに、高層ビル建築などでの電波障害対策については法律的根拠がなく、昭和51年に出されました郵政省電波管理局長通達の指導要綱をもとに、既得権を優先させ、原因者負担が原則となっていますが、デジタル放送での電波障害についても、これまでのアナログ放送同様に取り扱うのでしょうか。もし、今までどおり、原因者負担を原則とするならば、現在のアナログ放送用のアンテナ方向であるVHFのテレビ塔、またUHFの中京テレビ塔から、新規受信のデジタル放送につきましては、瀬戸タワーに変更を余儀なくされるわけであります。このことは市内全家庭において当てはまることであり、高層建築物など既成の障害や地形状の問題などにより、視聴できない場合でも個人負担で対応することになるのでしょうか、見解をお尋ねいたします。

 同様に、各種影響調査のため、現在は、本格的稼動予定であります本年12月の3キロワットのフルパワーに対して、100分の1に当たります30ワットという弱い電波で放送をしておりますが、難視聴地域について、視聴可能となる場合もあるといった表現であり、実際のところは難視聴地域が完全になくなるといったことが言われておりません。このように障害対策は大変不明瞭であり、また補償もありません。現実に視聴ができない場合において、やはり原因者負担、すなわち消費者負担となるのでしょうか、あわせてお伺いをいたします。

 次に、市長にお尋ねをいたします。

 電波障害対策の一つとして、ケーブルテレビでの対応が考えられるわけでありますけれども、現在のところ、市内16区におきまして、初期費用で守山区は約2から3万円で済みます。緑区では約5から6万円、そういったのに比べて、残りの14区では約6万2000円、さらに専用チューナーが必要となるなど、大きな地域格差があると思います。本来同じ市域内で同じサービスを受けるのに大変な格差が生じることに対して、どのようにお考えでしょうか。

 また、その原因が国策という名のもとであればなおのこと平等であるべきであり、デジタル化が計画どおり進めば、市内全家庭でいやが応でも、2010年までにはテレビ本体の買いかえなり、附属品の買い求めなどで対応せざるを得ない状況がわかっている今日、在宅時間の多いお年寄りを初めといたしまして、テレビを唯一の楽しみとしている人たちにとって、今後大変大きな負担増となることについてどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。

 さらに、国土交通省におきましては、電波障害に関する研究会が設置をされておりますけれども、総務省では未設置とのことです。本格的稼動の前に、電波障害に対して本市としてどのような対策を行っているのか、お尋ねをいたします。

 そして、本市のデジタル活用に当たっての課題として、情報資産のデジタル化の推進を初めといたしまして、情報提供方法の確立、映像情報についての提供方法、デジタルテレビの促進、そしてカーナビなど他のシステムとの連携といった、まさに受信可能を前提といたしました五つの項目が挙げられております。しかし、本来は受信に対する障害について、まずは取り組むことが最重要、最優先課題であると考えます。そのことの整理がついてから活用への課題へと取り組むべきではないでしょうか。そこで、デジタル放送の障害対策に対する考え方をお伺いいたしまして、1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 地上デジタル放送につきまして2点、私の方にお尋ねをいただきました。

 今議員御指摘のように、デジタル化が進んでまいりました。そしてテレビ塔が、いろいろな曲折を経て瀬戸の方へ移ったこと、そういったことに伴って幾つかの課題がこの地域特有の課題として出てきたというふうに私は思っております。そういったことをどう考えるかといったことでございます。

 少しお話しをさせていただきたいと思いますが、料金格差の問題につきまして、これは国への届け出が必要な事項となっておりまして、料金設定などを含めまして国において判断を行っているものというふうに理解をいたしております。

 それから、電波障害の問題につきましては、こういったことは国策で進めておるわけでございまして、このことについて、まずは国において対策を講じるべき事項だというふうに思っております。

 今後、今議員御指摘のこと、幾つか御指摘いただいたわけでございますが、そういったことも含めまして、情報収集を行いまして、市民生活に重大な影響を及ぼさないように国や関係団体に鋭意働きかけてまいりたいというふうに思っておるところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 地上デジタル放送に係る障害につきまして、数点お尋ねをいただきました。

 まず、障害に係る基本的な考え方でございます。これにつきましては、御指摘のとおり、昭和51年当時の郵政省の通達によりまして、建物による障害が明らかである場合には、原因者である建築主と、それから受信者の間で十分協議して解決していただくという基本的な考え方でございます。

 次に、2点目の送信アンテナの位置の変更によります受信障害について、原因者負担か、あるいは消費者負担かというお尋ねでございます。これにつきましては、先ほど市長から答弁もありましたように、現在のところ、国の方から方針は示されておりません。しかしながら、今後の本格的な放送を踏まえまして、的確な情報収集に努め、国等関係方面へ積極的に働きかけまして問題の解決に努めてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆(渡辺房一君) それぞれお答えをいただきましたけれども、住宅都市局長、改めて確認をさせていただきたいと思います。

 今まで同様に、新しく建物が建った場合には、原因者もしくはそういった方が負担をしていくんだといったことで変わりはない。それに加えて、先ほど市長も答弁で言われておりましたけれども、国策であるといったことでお答えをいただいたわけでありますけれども、では、今回のデジタル放送については国策であって、発信元が変わったわけですから、消費者としては何の打つ手だてもなかったわけです。元で変わったということにすると、その解釈をまさに原因者負担ということに当てはめた場合には、国もしくは関係の団体が責任を持ってやるべきではないかと、そこに原因者といったことが当てはまるのではないかと思いますが、確認の意味でお答えをいただきたいと思います。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 原因者負担についての重ねての御質問でございます。

 先ほど市長も答弁させていただきましたように、今回のデジタル放送への切りかえにつきましては、今後の情報化社会に向けての新たな取り組みとして国から打ち出されたものでございます。これは御承知のとおりでございます。その中で、国の施策を打ち出した原因者としての責任、あるいは放送事業者としての責任はどうあるべきかということにつきましても、このような問題も含めて、今の段階では明確になっておりません。そのような状況下で、本市としましては、的確に情報をつかみながら関係方面に働きかけ、早急な問題の解決に当たっていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆(渡辺房一君) 今日まで何も対策は打っていない、これから動くということでありますが、本格的稼動は12月に控えております。先ほどの第1回目の質問でも言いましたように、出力がアップすることによって障害のエリアというものは随分カバーできるのかなというふうには思いますけれども、何の保証もないわけであります。その辺はしっかりとこれから国もしくは関係業界に物を申すといった、市長、また局長からお答えをいただきましたので、少しではありますが、安心いたしました。もしここで質問しなければ、このままずるずるいってたのかなというふうに思っています。

 また、市長からお答えをいただきました障害対策の中で、例えばケーブルテレビに頼った場合、明らかに格差はあるわけでありますけれども、それは、各社において当然サービスメニュー等の違いがあるものですから、やむを得ないという部分もあるかと思います。ただ、すぐにそちらに回避するのではなく、その辺をしっかり押さえていただきたいというふうに思います。

 また、そういった格差だとか多額の費用負担ということを考えたときに、例えば、ひょっとしてとんでもないアイデアかもしれませんが、今デジタル放送で使用しているバンドというのはUHFのバンドを使用しています。中京テレビも同じUHFなんです。幅は当然あるとは思いますけれども、その中京テレビを中継点としていただけるようなことになると、今市内の全御家庭は、中京テレビ、もう既にアンテナは向いています。そういったことで対応していただければ、障害そのものはうんと軽減できるといいますか、少なくなるというふうに考えられると思います。

 しかしながら、別に検証もしておりませんし、本当に超えるハードルはたくさんあるというふうに思っています。いずれにいたしましても、今からでも遅くないというふうに思います。ぜひ難視聴区域が発生した場合には、国策であるとはいえ、やはり地方自治体を巻き込んで大変大きな問題になってくるというふうに思います。現在と同じ民民の解決だとか国の方針待ちといった、まさに受け身の態勢というものではなくて、しっかりと国もしくは関係業界に要望を行っていただきまして−−市長からの御答弁もいただきました、市民の皆さんに迷惑がかからないように、本格的稼動に向けまして、今からしっかりとした受信障害対策を行っていただきますよう強く要望いたしまして、質問を終わります。(拍手)



○副議長(田中里佳君) 次に、ばばのりこさんにお許しいたします。

     〔ばばのりこ君登壇〕



◆(ばばのりこ君) お許しをいただきましたので、通告に従いまして、順次質問をいたします。

 この6月4日に経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004、いわゆる骨太の方針第4弾が閣議決定をされました。この骨太の方針には、地方公共団体の行財政運営に大きくかかわる国と地方の税財政の三位一体改革について一定の方向性が示されておりますが、その内容は相変わらず具体性に欠けるというのが私の印象でございます。

 言うまでもなく三位一体改革は、国と地方公共団体の行財政改革と地方の権限拡大によりまして、地方分権の推進、地方自治の強化を目的としているもので、国庫補助負担金の改革、地方交付税の改革、国から地方への税源移譲を目指し、国庫補助金を削減する一方で、地方に不可欠な事業の財源を税源移譲で手当てをしようというものであることは御承知のとおりでございます。

 初年度の16年度は、本市におきまして、公立保育所運営費補助金等を初め、国庫補助金の削減で67億円、臨財債を含めた地方交付税の改革で80億円、合わせて147億円の歳入の減少があり、一方、新たに所得譲与税の36億円とまちづくり交付金8億円を合わせて44億円が税源移譲等により措置されました。差し引き本市への影響額は103億円にも上ったところでございます。

 こうした中で、今回の骨太の方針では、平成18年度までの三位一体改革の全体像をこの秋に明確化し、年内に決定することとされ、全体像には、17年度、18年度に行う国庫補助負担金改革の工程表、税源移譲の内容と地方交付税改革への方向性を一体的に盛り込むこととなっております。そのため、国から地方への税源移譲については「概ね3兆円規模を目指す」と明記されましたが、私も、税源移譲の額が明記されましたことにつきましては、それなりに評価ができるものと考えております。3兆円に、「概ね」とか「規模」、「目指す」といった幅を持たせた表現があることや、「その前提として地方公共団体に対して、国庫補助負担金改革の具体案を取りまとめるよう要請」といった点につきまして、疑問がわいてくるのでございます。

 さて、厳しい状況にあります本市の財政に、この三位一体改革の方向性は非常に大きな影響を及ぼすことは論をまたないと思います。そこで、市長さんにお伺いいたします。

 第1に、国庫補助負担金廃止・縮減の具体案の取りまとめを地方に求められておりますが、地方への財源移譲と権限移譲を基本とした国庫補助負担金改革の具体的な案を検討、提示するに当たりまして、本市は一体どういう基準、方針をもとに、何を優先的な見直しの項目にするおつもりなのか、総括的な考えをお示しいただきたいと思います。

 第2に、焦点の小中学校教職員の給与費について、都道府県から指定都市へ移管された場合の本市への影響額について当局にお聞きしましたところ、給与費は約1000億円で、2分の1が国庫負担金と考えられることから、400億円から500億円程度になるということでございました。義務教育費国庫負担金につきましては、国もいろいろな意向を持っているものと推測されますが、本市は、この負担金を改革案として提示される対象に含められるのかどうか。あるいは昨年、市会としては堅持という意見書を国に提出しておりますが、堅持という立場で臨まれるのか、それとも地方分権の観点から、税源移譲の対象となる国庫補助負担金を含め一般財源化を図るという立場を貫かれるのか、教育者としてさまざまな思いがあろうと存じますが、学校教育の第一線を経験されました市長さんに熱い思いをお聞かせいただきたいと思います。

 第3に、税源移譲の対象となる税について、所得税だけでよいとお考えなのか、あるいは法人税や消費税といったその他の基幹的な税につきましても、税源移譲の対象として拡大していくよう国に働きかけをするお考えをお持ちなのか、お伺いをしたいと思います。

 第4に、本市が独自で行動することは大切なことでございますが、他の政令都市を初めとした地方公共団体が共同歩調で意見を取りまとめ、一致団結して行動することが求められていると思います。市長さんは指定都市市長会の会長として、国等に対して物を申す場合には、従来のような陳情・要望型のスタイルではなく、施策や政策提言型のスタイルで臨むことが必要であると御発言されたと記憶しておりますが、この三位一体改革に関して、今後どのようなスタンスで臨んでいかれるのか、お考えをお尋ねしたいと思います。

 次に、少子化対策、子育て支援策の推進につきまして、数点お尋ねをいたします。

 平成15年度、国の人口動態統計で合計特殊出生率は概数で1.29と、14年度の1.32をさらに下回り、過去最低となったところでございます。本市の合計特殊出生率は、14年に1.19、15年見込みは1.18と、国とほぼ同様な傾向を示しております。先日の国会では、児童手当の支給対象を小学校3年生修了までとする児童手当法の改正案が可決され、国におきましても少子化に対する支援策を充実させてきているところでございます。

 本市におきましても、今年度から単独施策として、第3子以降で3歳到達年度末までの児童の保育料の無料化など、新たな子育て支援策が展開されております。一方、ハード面におきまして、毎年民間保育所の新設整備の予算を組み、待機児童の解消に取り組んでいるところでありますが、区によってはまだまだ待機児童が多く、さらなる受け皿の確保が必要ではないかと思うのであります。少子化、核家族化、女性の社会進出が進み、子育てを取り巻く環境が大きく変化する中、今後はもう右肩上がりの社会が期待しにくい時代だからこそ、より効果的で効率的な子育て支援の環境づくりを目指し、そのことが結果として手厚い施策の展開につながるものと私は考えます。

 こうしたことを念頭に置きまして、小学校に併設されている七つの市立幼稚園の16年5月1日現在の4・5歳児の入所定員に対する在籍率を調べましたところ、併設園で唯一3歳児を受け入れている中川区の常盤幼稚園は、3歳児は100%在籍、4・5歳児はほぼ80%でございました。その他の六つの幼稚園では、定員490人に対して在籍者は233人、在籍率はわずか47%で、この傾向は14年度、15年度同様の状況でございます。

 そこで、お伺いをしますが、既存施設の有効活用を図るという視点が当然に必要となるわけでありますけれども、市立幼稚園の統廃合についての基本的な考え方と検討状況及び方向性はどうなっているのか、その中でも指摘をいたしました併設園について、どのように対応していかれる方針をお持ちなのか、教育長さんに具体的なお答えをいただきたいと思います。

 そして、もう一歩踏み込んで質問をさせていただきます。現在、同じ子供を育てる施設であるにもかかわらず、幼児教育を行う幼稚園と保育に欠ける児童を保育する保育所は、所管省庁が異なることから、法律上の取り扱いは厳密に区別されているところでございます。しかしながら、就学前には児童のほとんどが幼稚園、保育所に通い、保育に欠けるという保育要件も実態としては低くなっているのが現実であります。また、中でも、幼稚園で預かり保育を行ったり、保育所でも乳幼児教育に力を入れるなど、現実には両者の差は縮小してきているのではないかと思います。

 いわゆる幼保一元化の先進例として、既に保育所と幼稚園の連携を実施している東京都千代田区立のいずみこども園の例を紹介させていただきます。建物は、保育所と幼稚園の合築施設で、ゼロ歳から2歳までは保育所で、3歳から5歳までは幼稚園で処遇しており、保育時間は、早朝保育の7時半から、延長保育を含めますと19時半まで実施しております。少し複雑な説明になるかもしれませんが、この保育時間の間を五つのパターンに区別し、保護者が選択できるようにされております。この五つのパターンに共通な時間帯をいわゆるコアタイム、核として、8時40分から13時50分は保育所部門と幼稚園部門で統一した教育的な活動を行っています。

 このように東京都のいずみこども園の場合は、子供の年齢や保護者の就労形態に区別されることなく、ゼロ歳から5歳まで一貫した保育、幼児教育を実施しようとする施設ですが、本市においては、在籍率の低い幼稚園を保育園として活用すれば、待機児童の解消と一石二鳥となるのではないでしょうか。一つの例として、先ほど申し上げました小学校併設の幼稚園の中には、緑区の浦里幼稚園があり、4・5歳児の定員70人のところ本年5月1日の在籍児童は32人、在籍率は45%、ここ数年ほぼ同じ傾向でございます。ちなみに、保育所の待機児童数を調べましたところ、緑区が一番多く、15年には134人で、全体の4分の1以上を占めております。

 私は、幼保一元化につきましては、国において制度化の動きが急テンポで進んでおりますことから、こうした先進例もあるわけでありますし、いろいろと課題はございますが、本市におきましても早期に実現すべきであると思います。

 そこで、お伺いをいたします。既存施設の有効活用とゼロ歳から5歳の一貫した保育、幼児教育を実現する観点から、さらに待機児童の解消にも効果的であることから、浦里幼稚園の園舎を活用し、幼保一元化のモデル事業を実施されてはと思うのですが、いかがでしょうか、担当助役さんの明快な御答弁をお願いいたします。

 次に、少し視点を広げ、ただいまの幼保一元化を含め、少子化対策全体についてお尋ねをいたします。

 次世代育成支援対策推進法に基づき、今後、市町村行動計画や、市役所自体が事業主として特定事業主行動計画を策定していくことになるわけですが、その内容に大きく期待するところでございます。待機児童の多い市や町におきましては、こうした行動計画や、また保育計画を立てなければいけないとされているのがこの推進法であります。そうした意味から、この計画に大きな期待を持つという意味でございますけれども、本年4月には次世代育成支援室が設置されましたが、この組織は、健康福祉局における少子化対策、子育て支援策を展開するのではなく、オール名古屋市のそれらの施策を展開するものと私は考えております。

 そこで、お尋ねをいたしますが、少子化対策、子育て支援策を今後どのように事業展開していくビジョンを持っておられるのか、また、少子化に歯どめをかけ、さらに出生率を上昇させていくために、各施設に数値目標を設定し、その進捗状況を公表していくという手法をとって事業を展開されたらどうかと思いますが、いかがでしょうか、担当助役さんにお伺いいたします。

 最後に、国民健康保険料の滞納額と一般会計からの財政援助額につきまして、お尋ねをいたします。

 平成16年度当初予算で308億円を超える巨額の一般会計繰入金を得て運営をしている国民健康保険財政の根幹的な収入でございます国民健康保険料の滞納額は、12年度で79億6200万円、13年度で89億9500万円、14年度には102億1900万円と、ついに100億円の大台を超え、14年度の収納率は80.8%と過去最低の状況となっております。国民健康保険料の滞納額が100億円を超える状況は、きちんと納付をしておられる市民の皆様の立場からいたしますと、いかにも負担の公平に欠けており、保険者である健康福祉局が責任を持って積極的な収納対策を展開することは当然のことでございます。

 ところで、三位一体改革の動向いかんによりましては、財政援助を行っている一般会計の財政状況がさらに厳しくなることも予想される中、健康福祉局が滞納額の徴収に努めれば、一般会計からの財政援助額も減少できるはずでございます。先日の「なごやしの台所事情」には、この一般会計からの繰出金については、生計を別にしている家族への仕送りと位置づけされておりますが、100億円を超える国民健康保険料の滞納額及び300億円を超える一般会計からの財政援助につきまして、財政局長さんはどのように評価されているのでしょうか、お伺いをいたします。

 以上で、私の第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 三位一体改革につきまして、数点、私にお尋ねをいただきました。

 まず、国庫補助負担金改革の地方の提示案に対する包括的な考え方をお尋ねいただいたわけでございます。

 三位一体改革は、国と地方の財源の分捕り合戦ではなくて、地方分権を推進し、住民に身近な地方自治体が自主的、自立的な行財政運営を責任を持って行うことによりまして、住民が行政サービスをみずから決定し、享受できる仕組みをつくる、そういった観点で行われていると、こういうふうに私は思っております。国の財政再建が優先されたり、あるいは、国の不如意を地方へつけ回しする、そういうことがあってはならぬというふうに私は思っております。今回、骨太の方針第4弾で、国庫補助負担金の廃止・縮減の具体的な取りまとめを地方に求められたということがございます。このことは、地方として、やはり責任を持ってこれに対処する必要があると、こんなふうに私は重く受けとめております。

 それで、昨年は、指定都市は、国庫補助負担金の廃止・縮減に関しまして提言を行いました。その中で、国庫補助負担金の廃止・縮減については8兆円を、それに伴う税源移譲については7兆2000億円を提言いたしております。今年度は、昨年の8兆円の廃止・縮減案をベースにいたしまして、指定都市としての考えをもう一度整理いたしまして、骨太の方針第4弾を踏まえまして、3兆円程度の国庫補助負担金の廃止・縮減の具体案を取りまとめていきたいというふうに思っております。

 次に、その中での義務教育費国庫負担金の見直しに対する私の姿勢ということでお尋ねをいただきました。

 これにつきましては、指定都市はこれまで、見直す際には、所要の全額について税源移譲すべきであると主張をしてまいりました。税源移譲されれば、地方の裁量でより効率的な運営が可能な事業であると認識しておりますし、また政令指定都市にはその能力があると考えております。

 が、この骨太の方針第4弾を踏まえまして、3兆円程度の国庫補助負担金の廃止・縮減の具体案を作成すると先ほど申したわけでございますが、その際には、住民に必要な行政サービスを効率的に提供するために、より地方の自主性や独自性が発揮できるという観点から、国庫補助負担金の順位づけを行う必要があるというふうに私は思っております。そのため、指定都市13市で、その順位づけについて十分議論し、指定都市としての考えをもう一度整理する必要があろうと思っています。7月の末までには、これはしなければいかぬというふうに思っております。

 それから、税源移譲に関する税目に対する見解でございますが、御指摘のように、個人住民税の税源移譲、1税目だけになっております。従来より政令指定都市は、所得税、消費税、法人税の複数の基幹税による税源移譲を要望しておりまして、安定的な税源の確保といった観点からも望ましいと考えております。今後も引き続き国に対しては複数の要求をしてまいりたいというふうに思っております。

 最後に、三位一体改革に対する提言のスタンスでございますが、これは5月7日に指定都市市長会の会長といたしまして、竹中大臣、そして麻生大臣初め関係方面に対しまして、税源移譲、権限移譲を基本とした真の三位一体の改革の実現に向けて意見書を提出いたしました。その中で、税源の移譲につきましては、国庫補助負担金の廃止、縮減に先行して税源移譲することが重要であると主張をいたしました。それを受けたかどうかわかりませんが、第4弾では、国から地方への税源移譲額が盛り込まれたことは、これは一定の評価をいたします。ただ、これがあいまいであったり、その時期、そういったものをやや先送りをされた、そういう感は持っております。

 17年度は三位一体改革の2年目になるわけです。初年度は、議員御指摘のように、103億円、名古屋市にとって影響がございました。まさに17年度は正念場というふうに思っております。これにつきましては、引き続き指定都市の市長会の会長として意見を取りまとめていく必要があろうと、こう思っております。さまざまな機会をとらえて国に対して積極的に発言をしてまいりたいというふうに思っています。

 以上でございます。



◎助役(因田義男君) 少子化に対する施策の推進につきまして、私に2点お尋ねをいただきました。

 まず最初に、幼保一元化のモデル事業の実施についてであるわけでございます。

 御案内のように、幼稚園と保育所の機能を一元化いたしました総合施設のあり方については、去る5月21日から、文部科学省と厚生労働省との合同の検討会議が開催をされておりまして、総合施設に期待される役割を初め、教職員の資格、施設基準、費用負担のあり方などの課題について検討がされ始めたと聞いておるわけでございます。

 ただいま議員から、既存の幼稚園を活用した幼保一元化のモデル事業を実施する御提案をちょうだいいたしたわけでございます。一つの視点といたしまして、既存の幼稚園を保育所に転用することについては、ゼロ・1歳の乳児室、匍匐室、あるいは2歳、3歳の保育室、調理室といった設備整備、運営面など解決すべき課題もあるわけでございますが、待機児童の解消ということでは有効な方法であるというふうに考えております。

 また、御提案のような幼保一元化した総合施設については、先ほどお話しさせていただきましたように、現在国において進められている検討の状況を踏まえまして、本市で導入することの可能性につきまして今後検討してまいりたい、かように考えております。

 次に、少子化対策の事業展開に関する具体的なビジョンの設定についての御質問をちょうだいしたわけでございます。

 今後進めていく行動計画の策定に当たりまして、本市における次世代育成支援対策は、次のような基本的な考え方が必要だというふうに思っております。一つといたしましては、子供を安心して生み育てることができ、子育て家庭が生きがいと夢を持てるような環境づくりを推進する。二つ目としては、すべての子供が健やかに育てられるよう、市民とともに地域全体で子育てを支援する。そして三つ目は、子供の利益を尊重し、子供の視点から児童の福祉を図っていく。こうした三つの基本的な考え方をもとに、次代を担う子供たちが健やかに育つように、全庁的な体制のもとで、総合的に次世代育成支援を推進してまいりたい、かように考えております。

 次に、行動計画の数値目標の設定と進捗状況の公表をしてはどうかというようなお尋ねでございます。

 昨年7月に成立をいたしました次世代育成支援対策推進法に基づきまして、この本市では、今年度中にこの行動計画を策定することといたしております。少子化の流れを変えるための施策の推進に当たっては、結婚、出産や子育て、家族に関する国民の多様な価値観及び当事者の意思を尊重する必要があるわけでございます。出生率そのものを数値目標に掲げることは大変困難であるというふうに考えておりますが、しかしながら、次世代育成支援に係る諸施策につきましては、ただいま名古屋新世紀計画2010の実施計画やその他の計画との整合性を図りながら、できる限り数値目標を設定するように努めてまいりたいと考えております。また、実施の状況につきましても、毎年少なくとも1回は公表してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 以上でございます。



◎教育長(大野重忠君) 市立幼稚園に対する基本的な考え方と方向性についてお尋ねをいただきました。

 本市の幼稚園では、幼稚園教育要領に基づきまして、遊びを通してみずから学ぶ意欲や学ぶ力の基礎を培うということを目標にした保育内容を行っているところでございます。その際、集団教育を行う上で、友達と相互に刺激し合い、十分にかかわって生活することが大切であると考えておりまして、そのために適切な園児数が確保されるということが必要であろうというふうにとらえております。

 市立幼稚園の規模、配置につきましては、適切な園児数が確保されているかどうかを見きわめつつ、該当園周辺の幼児人口の推移、該当地域の幼稚園の受け皿の状況等を調査して、今後の在籍率を見通す中で見直しを図ってまいりたいというように考えております。

 議員御指摘の併設園につきましては、7園中6園につきまして、在籍率が低い状況にありますので、統廃合を視野に入れた検討をする必要があるというふうに考えているところでございますので、御理解いただきたいと思います。

 以上です。



◎財政局長(林昭生君) 国民健康保険料の滞納額と一般会計からの繰出金に対する御質問でございます。

 国民健康保険は、御案内のように、相互扶助のもと、保険料収入と一定割合の税などで成り立つものでございます。滞納につきましては、負担の公平性の観点から問題があるということは、議員御指摘のとおりでございます。この滞納された保険料を保険者の責任で回収することは当然でございます。しかしながら、現実には、その全額を回収することは非常に困難であるということから、国民健康保険制度の持続的、安定的な維持のために、一般会計から繰り出しを実施しているところでございます。

 財政状況が非常に厳しい中、滞納額が全額徴収されますれば、国民健康保険会計への一般会計からの繰出金もその分減少することから、さらなる徴収に努めていただくようお願いしたいと存じております。



◆(ばばのりこ君) 市長さん初め、それぞれ御答弁をいただきました。数点だけ再質問させていただきたいと思います。

 今まで市長さんがいろいろお答えいただいたわけですけれども、教育費の国庫補助金の一般財源化ということに関してでありますけれども、これはさまざまな観点の考え方があると思います。しかし、市長さんにとりましては、教育現場におられて、今まで国や県の縛りの中でいろんな御苦労があったと私は思われます。今回のこうした一般財源化の見直しというのは、私たちの教育事業、教育というものが国、県からの独立を意味する、私は歴史的事項だと考えます。

 そうしたことから、市長さんのさまざまな今までの経験をもとにし、そしてまた、先ほど正念場とおっしゃいましたけれども、市長会の会長さんとして、本当に強い決意でこういった点にも臨んでいただきたいという点から、再度市長さんの決意を伺いたいということと、あとは子育て支援の方でありますが、数値目標をつくっていく。さまざまな御答弁いただきましたけれども、私は、出生率そのものだけが何か問題ということではなく、そのことが名古屋市の子育て支援策、また少子化対策が進んでいるかどうかだということだと思います。

 今回の行動計画も、10年後、ことし生まれたお子さんが3年生、4年生になるときに数値を問われる、こうした大事な計画でもあります。そうしたことから、私は、この子育て支援の次世代育成支援室ですけれども、市長さんが本当に権限を発揮していただいて、教育者として、また子育て支援への思いを込める対策をしていただきたいと思いますが、この点のお考えを再度伺いたいと思います。



◎市長(松原武久君) 義務教育の国庫負担金について、廃止をされて税源移譲されれば、言ってみれば、幾つかの基準に縛られることなく、それぞれの地方の裁量での実施が可能になるわけであります。ですから、地方分権の観点から、三位一体改革の中で廃止され、税源移譲されるにふさわしいものであるというふうに私は今考えております。

 しかしながら、政令指定市13市をとってみましても、それぞれの置かれた状況というのは極めて複雑多岐でございます。こういった問題を全部整理していくということは非常に難しいと思います。思いますが、その一つの考え方というものは理解できる。ですから、これを何とか調整していきたいと思っておりますが、非常に難しい現実があるということは事実でございます。これは全国に広げれば、さらに難しい現実がある。このことを今、私は思っております。だから、まさに正念場だと、こういうようなことを申し上げました。

 それから、子育てについてでございますが、先ほどからるる私どもで御答弁させていただいておりますように、全市の施策としてやっていきたいということです。それぞれの局がやるのではなくて、市の施策として次世代育成支援をやっていく、こういうことでございます。そういう中で、経済的支援も大事でしょう、あるいは施設整備することも大事でしょう。しかし、私は、言うならば近くの人が助ける、あるいは家族が助ける、周辺が助ける、職場が助ける、そういったような心のありようというんですかね、これが物すごく大事だというふうに私は思っています。答えにならないかわかりませんが、そう思っています。

 先回、トリノへ行きました。−−あ、時間がない、恐縮です、すぐしゃべります。本当に石畳でごてごてで、大変歩きづらい。車いすの人は困るでしょうね、子供のベビーカーの人は困るでしょうねと言ったら、その周辺にいたトリノの人は即座に、これは周辺の人が助けるんですと、このようにおっしゃいました。これは私は教えられた思いがいたしました。

 以上です。



◆(ばばのりこ君) ありがとうございました。ハード面ではなくソフト面ということを市長からいただきましたけれども、499人の待機児童の数は、ハード面の整備、総合施設としての幼保一元化、国の50カ所のモデル事業に手を挙げるような勢いで頑張っていただきたいことを強く要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(田中里佳君) 次に、村瀬たつじさんにお許しいたします。

     〔村瀬たつじ君登壇〕

     〔副議長退席、議長着席〕



◆(村瀬たつじ君) 通告に従いまして、最初に、いわゆるBSE対策についてお聞きいたします。

 食肉の帝王、食肉のドンとも言われる元ハンナン会長の浅田満容疑者が去る5月に逮捕されました。BSE対策として実施された国産牛肉買い上げ事業で偽装工作を行って補助金をだまし取ったという理由であります。もともと同容疑者は、ムネオハウスの鈴木宗男元代議士など、政財界や芸能界に太いパイプを持っていますが、この名古屋でも有力な食肉卸売会社であるフジチク株式会社の役員にも名を連ね、影響力を持っていることから、名古屋でも同様なことが起きているのではないかとの疑惑のうわさが絶えません。

 名古屋市が出資している外郭団体の名古屋食肉市場株式会社、いわゆる名食は、国産牛肉緊急買い上げ事業による買い上げの申請を、全国同和食肉事業協同組合連合会、いわゆる全同食を通じて行っていますが、この全同食の専務理事を務めているのが浅田満容疑者であります。そして、全同食と名食など買い上げ申請団体との間に入っていたのが愛知県同和食肉事業協同組合、いわゆる愛同食と農水省が発表をしています。

 名食は、2001年6月、愛知食肉卸売市場協同組合から、これはいわゆる愛食と言われておりますが、食肉卸売の営業権を59億円で買い取りました。営業権売り渡し当時、愛食の理事長だった藤村勲氏は、売り渡し直後、不思議なことに買い取った側の名食の代表者におさまっています。営業権を売った側の責任者と買った側の責任者が同一人物であります。本市は、この買い取りに当たって、名食に対して出資・補助金、債務保証など合わせて数十億円の支援をしてきましたが、これまで我が党がただしてきたように、その根拠は全く不透明であります。

 さて、同年10月から実施されたBSE対策の国産牛肉緊急買い上げ事業で、市外郭団体の名食は、愛同食を通じて7.6トンの国産牛肉を買い上げてもらっています。ところが、愛食は4カ月前に名食に営業権を売り渡し、食肉卸売はもう廃業していて食肉の在庫は残っていないはずなのに、223トンもの買い上げをしてもらっています。この愛食が買い上げてもらった223トンは、あのハンナンの242トンに匹敵する量であります。これに比べ、年間数百億円の規模の卸売業務を行っている名食がわずか7.6トンですから、買い上げ事業をめぐる名食と愛食との関係が極めて不自然ではないでしょうか。不自然なのか、そうでないのか、市民経済局長の簡潔、明快な答弁を求めます。

 2番目の質問は、本市の外郭団体、名食の政治献金の問題であります。

 愛知県公報に記載された政治資金収支報告書によれば、愛食は1995年から1999年まで、現職名古屋市会議員の資金管理団体に毎年12万円の政治献金を出し続け、政治家個人への献金が禁止された政治資金規正法改正後の2000年は、民主党愛知県第3区総支部に対して、やはり12万円の政治献金を出しています。

 奇怪なことは、前述の名食が愛食から卸売機能の営業権を買い取った2001年から、この献金が名食に引き継がれていることであります。名食は、2001年、2002年に民主党愛知県第3区総支部に毎年12万円の政治献金を、先ほど申しました公報では出していると記載をしております。名食は本市の出資を受けた第三セクター、いわゆる外郭団体であり、本市からは役員を出しています。市からの補助金も、2001年、2002年ともに受けています。この名食の政治献金は、政治資金規正法第22条の3の第4項の規定、地方公共団体から補助金等の交付を受け、または出資等を受けている会社その他の法人のする寄附行為の制限に該当するもので、明白な政治資金規正法違反と考えます。市長はどのように認識されますか、お聞きいたします。

 なお、本日確認したところ、昨日6月17日に民主党第3区総支部から、2001年、2002年に12万円ずつの献金をしてくれたのは、実は名食ではなく愛食であったとの変更届が出されております。私は、本質問の質問通告を6月16日に出しました。その翌日にこのような変更届が出されたわけであります。まことにこそくなやり方ではないか、これでは疑惑が一層深まるばかりではないでしょうか。

 以上、お聞きしまして、1回目の質問といたします。(拍手)



◎市長(松原武久君) 外郭団体への政治献金、名古屋食肉市場株式会社の政治献金についてお尋ねをいただきました。

 名古屋食肉市場株式会社が政治献金をしているかどうか確認いたしましたところ、愛知県選挙管理委員会が告示をいたしました政治団体の収支報告書、1団体の中に同社の名称がございました。私といたしましては、早速、ただいま議員御指摘のような事実があるかどうかということを、会社に対して確認、調査するよう指示をしたところでございます。今後、議員御指摘のような事実が明らかになりますれば、名古屋市が出資をしております名古屋食肉市場株式会社に対しまして適切な指導をしてまいりたいというふうに思っています。

 なお、今、なお以降について、変更がなされた云々の話をされましたが、このことについては確認をいたしておりません。

 以上でございます。



◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 国産牛肉買い上げ事業における名古屋食肉市場株式会社の買い上げ量が自然か不自然かというお尋ねがございました。

 御指摘のございましたBSE対策としての牛肉在庫緊急保管対策事業は国の事業でございまして、当時の農畜産業振興事業団を通じまして、業界団体に対して直接行われた事業でございます。詳細につきましては承知をしていないところでございます。

 本市といたしましては、委員会での指摘もございまして、平成14年10月に名古屋食肉市場株式会社の牛肉在庫緊急保管対策事業への申請状況を確認いたしました。制度の対象となります牛肉で、当時在庫として保管をいたしておりました7.6トンを買い上げ申請したということを確認いたしておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 なお、先ほど御質問の中にございました愛知食肉卸売市場協同組合は、本市の所管団体ではございませんので、その牛肉在庫緊急保管対策事業への買い上げ申請については把握をいたしておりません。よろしく御理解をいただきたいと存じます。



◆(村瀬たつじ君) 市長はただいまの答弁で、名食が先ほど申しました政党に政治献金をしていることはお認めになりました。しかし、これが公職選挙法に反する違法なものである、政治資金規正法に規定する第22条の3の第4項、先ほど質問で申しましたけれども、これに明白に違反しているものだということについての見解をお示しになられませんでした。これは先ほど申しましたように、重大であります。そのことをまずお聞きします。

 それから二つ目にですね、名食に対して、どのように対応させるのか。これは少なくとも正式な公報に記載をされたわけでございますので、これは返還をさせるということが必要ではないか。これが2点目であります。

 そして3点目は、同様な問題が起こりました北海道では、全道の外郭団体に対して政治献金及びパーティー券の購入の有無の調査をしまして、そしてその結果が公表されているところでございます。市長は、去る本会議におきまして、パーティー券はできれば断りたい、こういうことをおっしゃいましたが、このパーティー券も含めて、54と言われております本市の外郭団体すべてにこれを調査させる、そして結果を報告するということをやるべきだと思いますが、いかがでしょうか、お答えください。



◎市長(松原武久君) 今質問をいろいろいただきました。私が先ほど申し上げましたように、早速、その御指摘のような事実があるかどうか、このことについて今確認、調査をしているところでございます。そういった事実の中から、その中から今御指摘のようなことが出来いたしますれば、きちっとした対応をしてまいりたいというふうに思っています。

 なお、市の外郭団体には、先ほど議員御指摘の北海道で起きたようなことにつきましては、全体的に注意をするようにという指示をしたということを関係局から聞いております。

 以上です。



◆(村瀬たつじ君) 政治資金規正法に違法かどうかということは明確にお答えになりませんでしたが、この点はっきりとさせていただきたい、このように思います。

 なお、注意を促すだけではなくて、外郭団体への調査をすることを私は強く求めたい、このように思います。

 以上で終わります。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、冨田勝三君にお許しいたします。

     〔冨田勝三君登壇〕



◆(冨田勝三君) お許しをいただきましたので、質問をいたします。

 初めに、公共サービスについてであります。

 最近、公共サービスという言葉がよく使われるようになりました。公共サービスとは、社会全体の便益や利益にかなうものとして考えられ、行政サービスは、もちろんNPOや企業や市場の提供するサービス、それぞれに公益性を持っており、この広い社会サービスの中に公共サービスがあり、さらにその部分として行政サービスがあるとの考え方であります。そして、公共サービスの内容は、今までは法律で、供給は通達などで定められておりました。多くの方針決定が政府や国に握られていました。しかし、分権一括法などで、不十分とはいえ、その地域の住民に必要なサービスを地域ごとに考えていく条件は整ったと言えます。市民のニーズや権利に立った公共サービスを構築しなければなりません。地域レベルで市民や企業が何を担い、自治体は地域政府として最低限何を担うかなど、地域の公共サービスの原則を打ち立てるチャンスでもあります。

 従来は、公共サービスのほとんど多くを行政が担っておりましたが、市民ニーズの多様化によって、求められる公共サービスも複雑多岐かつ専門性を必要とするようになりました。反面、地域団体や市民団体、あるいはNPOなどもこのようなサービスを提供できる力をつけてまいりました。システムも整備されてきました。何でも行政が直接サービスを提供した時代から、地域やNPOや事業者などと協働して、安心できる、安定した効率的な公共サービスを提供可能な時代になったのではないでしょうか。もちろん公共サービスをどこまで提供するか、だれがどのように提供するか、行政がコーディネートをしながら、市民の求める公共サービスを提供すべきだと考えます。これからの公共サービスのあり方について、総務局長の御見解を求めます。

 一方、世界的な経済の低迷で、各国とも経済危機に陥り、必然的に小さな政府への志向が強まって、公共部門のスリム化による公共支出削減が大きな命題となってまいりました。そのため、公共サービスをだれが、どのように、どこまで提供するか、できるだけ狭めることで公共部門のスリム化を進めようとする動きがあります。私は、この動きに少し危惧を感じますが、すべてを否定するものではありません。一面では質の高い公共サービスを提供するためには、施策にめり張りをつけるべきだと思っているところであります。

 ところで、名古屋市も昨年3月に、公共部門のスリム化を進める考え方に沿った公的関与のあり方に関する点検指針が出され、行政改革の基本指針としています。私は、この指針をつぶさに読みました。わずか6ページでありますが、スリム化に向けての考え方が述べられており、部内文書とはいえ、市の施策に大きな影響を及ぼす文書だと思います。既に昨年から行政評価の判断基準として運用されておりますが、この指針がスリム化を前提にして作成されたことを考えると、財政状況が悪くなった場合に、行政の都合に合わせて運用を恣意的に甘くされるおそれがありはしないかと懸念をいたします。いかがでありましょうか。

 反面、財政的に厳しいときだからこそ、点検指針によって切らざるを得ないものは切るが、その対極に、苦しくても市民のために守るという公共サービスを市民に明示しないと、市民が納得できないのではないでしょうか。

 私は、法定施策や道路、ごみのような都市の基本施策は当然でありますが、高齢者や弱者対策などへの温かい施策こそが最低限度守るべき公共サービスだと考えています。指針の運用と守るべき公共サービスについて、総務局長の御見解をお聞かせください。

 次に、市民からの提案2題について質問します。

 私のところへいろいろな市民から意見、要望が多く寄せられてきます。そのうち8割は個人的なエゴや偏狭な意見であったり、政策的な整合性のないものでありますが、あとの2割には耳を傾ける意見がございます。以下、二つの意見は私が開催をした市政報告会で提案のあったものであります。

 その1は、小学校の階段に手すりをつけてほしいという高齢者からの要望であります。ほとんどの学区が小学校体育館で敬老会を開催いたします。そのたびに足の少し悪いお年寄りは苦労すると聞きました。上がりはいいが下りが怖いと言う。私もこれを聞いたとき、バリアフリーの盲点だと思いました。話をした教頭先生も教育委員会の課長も、なるほどと意外な感じでありました。そして私が調べたところ、最近建築された体育館は手すりがあるようでありますが、少し前に建築された体育館は設置されていないようであります。お年寄りが小学校の体育館へ行くのは、敬老会のほか、孫の学芸会であったり、選挙の演説会であったりするわけですから、エレベーターまでつけろとは言いません。地域開放を前提に手すりを設置すべきだと考えますが、教育長の御見解をお伺いいたします。

 ただし、今市長からトリノのお話が出ましたが、足の少し悪い人は、手助けされるよりも自分で歩きたいという気持ちの方が強いので、申し添えておきたいと思います。

 その2は、ごみ分別のように、市民の協力によって市の経費が節減できたような事項について、もっとその効果を市民にアピールすべきだと主婦からの提案がありました。市民は本当に苦労して分別に協力している。その結果、ごみの量が2割減った。これは記事を目にしますが、2割がどの程度のものなのか実感でわからない。経費でどの程度の節減になり、どういう効果があったのか、わかりやすくPRすれば分別にも励みが出てくるが、今のままだと、そのうち分別も惰性になって、再びごみがふえるかもしれないとおどされました。

 私なりに試算しますと、ごみのピーク時に比べ、処理の直接費で55億円の節減、1世帯当たり年間約7,000円弱であります。これは建物だけの費用でありますが、特別養護老人ホームならば年間5カ所分、小学校ならば3校、保育園なら32カ所できる費用を市民の協力で生み出しており、大きなことであります。このように市民の協力の成果をわかりやすくPRし、市民と成果を共有すべきだと考えます。

 一方で、資源回収は、当初に比べ3倍以上の量が収集された結果、収集費がかさみ、ごみ分別で節減したほぼ同額の57億円を要しています。市民が苦労して分別で浮かした経費をチャラにしています。資源化貧乏であります。ペットボトルでいえば、本来これは飲料水の製造メーカーなどが収集処理費を負担すべきところ、法の不備によって自治体が負担させられていることは、どう考えても市民として納得できません。ところが、市民の多くは、ペットボトルや容器包装のため、こんなに大金が使われていることは知らないのが現実であります。

 私は、昨年6月にもこのことを質問いたしました。やはりこの問題も市民によくPRし、容器包装リサイクル法改正の世論を喚起すべきであります。ごみ分別の市民の協力による効果とPRについて、容器包装リサイクル法への世論喚起と法改正への努力について、環境局長の見解をお尋ねいたします。

 以上で、第1回の質問を終わります。(拍手)



◎総務局長(鴨下乃夫君) これからの公共サービスのあり方につきまして、2点の御質問をいただきました。

 まず、あるべき姿でございますけれども、行政におきますサービスの提供のあり方につきましては、PFIや指定管理者制度が創設されるなど、これまでの行政と民間との役割分担に新しい考え方が導入されております。また、社会の成熟化が進み、社会経済情勢が大きく変化する中で、市民のニーズも多様化してまいっておるところでございます。

 こうした市民ニーズにきめ細かく対応していくためには、これまでの行政主導型から、市民との協働によります市政運営を目指しまして、NPOを初めとする市民とのパートナーシップを基本として、市民の満足度を高めていく必要があるものと認識しているところでございます。

 本年4月に策定いたしました第2次行財政改革計画におきましても、市民との協働と民の力の積極的な活用を改革の重点といたしまして挙げております。今後のまちづくりに当たりましては、市民の皆様方と市役所がともに考え、また、役割と責任を持ちまして協力して進めていくとともに、ボランティアやNPOとも協働して、管理者制度やPFIの活用など民間活力を積極的に導入してまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、2点目の点検指針に関します御質問でございますけれども、平成15年3月に策定いたしました公的関与のあり方に関する点検指針は、施策や事務事業を点検する際の内部的な手順を示したものでございます。これまで事務事業評価や外郭団体の業務点検などにおきまして活用してまいったところでございます。公的関与の必要性につきましては、関与の範囲と妥当性のこの二つの面から点検することといたしております。

 関与の範囲につきましては、市民が社会生活を営む上で必要な生活環境の水準の確保を目的とした事務事業、また社会的にも経済的にも弱者、そういった方を対象に生活の安定を支援する事務事業などが公的関与の範囲に入るものと位置づけておるところでございます。さらに、その後の社会情勢の変化や市民ニーズの低下など、関与の妥当性が薄れていないかどうか、こういった面からも点検することにしております。

 今年度から新たに試行導入する施策評価などにおきましても、この指針を活用しまして、行政が行うべき施策、事務事業を点検してまいります。今後も優先すべき課題を見きわめ、選択と集中を図ることによりまして、市民の皆様方の満足度を高める行政サービスの提供に努めてまいりたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。



◎教育長(大野重忠君) 小学校施設のバリアフリーについて御質問いただきました。

 小学校の体育館は、高齢者を初めとする地域の皆様方に広く御利用いただいているところでございます。議員御指摘のように、小学校260校中145校の体育館が2階以上にありまして、そのうち体育館の屋外階段に手すりがない学校が71校、屋内階段に手すりがない学校が10校というのが実態でございます。体育館の利用のうち、敬老会を初め選挙の投票、あるいは個人演説会など、高齢者の方が利用される催しというのは2階以上の体育館でも数多く行われておりまして、階段の上りおりには御苦労されているということは拝察するところであります。

 教育委員会といたしましては、学校開放時の高齢者の方の利用に支障がないよう、施設のバリアフリー化に努めていく必要があると認識いたしておりますので、小学校体育館の階段に手すりがない学校につきましては、児童や地域の方の利用の実情、あるいは設置の必要度など、こういったものに応じまして順次取り組んでまいりたいというように考えているところでございます。

 以上です。



◎環境局長(大井治夫君) ごみ減量に対する取り組みについて御質問いただきました。

 本市では、平成11年のごみ非常事態宣言を契機といたしまして、保健委員の方々を初め、市民の皆様による分別、リサイクルの御努力と御協力によりまして、平成10年度に比べまして、平成14年度はごみ量を26%減らすことができました。結果といたしまして、ごみの収集、処理の経費も55億円減少したところでございます。

 このような成果につきましては、ごみ減量の状況などを取りまとめました名古屋ごみレポート等により、市民の皆様に対しまして情報提供に努めてまいったところでございますが、ごみ減量の実績の広報に比べまして、ごみ処理の経費の削減状況等についての周知は十分ではなかったかというふうに考えております。今後は、市民編集員制度の活用などによりまして、市民の目線と言葉で、市民の皆様の努力の成果を一層わかりやすくお伝えしてまいりたいと考えております。

 次に、容器包装リサイクル法に基づきます資源の分別収集等の経費は、16億円から73億円というふうに57億円もの増加となり、ごみと資源を合わせました全体の経費はむしろふえておるところでございます。これは、容器包装リサイクル法が最も手間とコストのかかる収集、選別等の費用負担を市町村の負担としていることによるものであると考えているところでございます。

 このようなコスト負担の増加など、容器包装リサイクル法の課題につきましても、必ずしも十分には周知されていないものと認識しております。今後は、平成17年度に予定されております容器包装リサイクル法の見直しに向け、法制度上の課題につきましても市民の皆様にわかりやすくお伝えしてまいります。また、引き続きまして国への要望はもとより、有効な情報発信による世論喚起にも努めてまいりますので、市民の方々の積極的な参加も期待しておるところでございます。

 以上でございます。



◆(冨田勝三君) それぞれ答弁をいただきました。

 ごみ分別について再質問をしたいと思います。ごみ分別について、名古屋ごみレポートでPRをしたということでありますが、これはごくわずかの市民しか見ておりません。そこで、毎月新聞販売店が発行しております、そして各戸配布しております回収告知チラシというのがあるんです。これの一部をお借りして、こういったことをPRしたらどうかということを考えます。

 そしてもう一つ、ごみの減量に伴ってCO2が削減しているはずです。その状況とあわせてPRをどう考えるのか、環境局長にお伺いをいたします。



◎環境局長(大井治夫君) 再度のお尋ねでございますが、まず集団資源回収につきましては、回収日などの回収告知チラシを新聞販売店さんの御協力を得まして、各家庭に毎月配布しているという場合がございます。この回収告知チラシは、地域の回収団体が自主的に発行されているものでありまして、地域の協力があって初めて御指摘のような広報媒体として活用が可能になるというふうに考えております。したがいまして、回収告知チラシの活用につきましては、地域の回収団体の方々と協議しながら、その可能性についても検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

 また、二酸化炭素の発生量の件につきましてもPRしてはどうかというお尋ねでございますが、二酸化炭素発生量は、ごみ処理、収集に伴います二酸化炭素の発生量でございますが、平成13年度には、10年度に比べまして9万8000トン減少しておるところでございます。この減少量は約4,000ヘクタール、例えて申し上げますと、緑区程度の広さの森林が1年間に吸収する量に相当しておるところでございます。

 この二酸化炭素の発生量等につきましては、名古屋ごみレポート平成15年度版でお知らせをしておりますが、その内容は数字のみで、具体的なイメージが浮かびにくく、なじみが薄い状況であるというふうに認識しております。今後は、市民の皆様の努力がどういう形で、どの程度環境負荷の軽減に寄与していただいているのかを体系的に明らかにし、その成果を市民の皆様と共有化していく必要があると考えております。

 このため、本年度を目途に環境会計報告書を作成しまして、この結果が市民の皆様の心に届くよう、わかりやすい形で全市規模の広報に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと思います。



◆(冨田勝三君) 少し時間がありますので。

 CO2についてのお答えがありました。緑区の広さの森が吸収する量だと、大変すばらしいことだと思うんです。現実には存在しませんが、市民が植えた4,000ヘクタールの市民の森だと思うんですね。こんな形で市民にPRしてほしいと思います。そして、今年度中に報告書が出されるということであります。期待をしているところであります。

 そして、公共サービスについてでありますが、質問でも言いましたように、行政と民間の新たな役割分担ができたものとして、行政の果たすべき役割は大きなものがあります。それだけに公的関与の指針など恣意的に運用された場合には、市民が受ける便益に大きくかかわってきます。社会的条件などの変化に伴う見直しは別にして、行政の都合で運用を左右することのないよう強く要望をしたいと思います。

 それと同時に、この公共サービスにつきましては、市民と行政がどのように協働して提供するか、いわば今後の行政のあり方を模索するものでありまして、今後も当局と議論を深めていきたいと思っております。

 以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◆(中田ちづこ君) この場合、暫時休憩されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○議長(桜井治幸君) ただいまの中田ちづこさんの動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○議長(桜井治幸君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。

          午後0時6分休憩

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

          午後1時18分再開



○議長(桜井治幸君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 「議案外質問」を続行いたします。

 次に、坂野公壽君にお許しいたします。

     〔坂野公壽君登壇〕



◆(坂野公壽君) お許しをいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきます。百姓のことはやりませんので、よろしくお願いします。

 次世代育成支援対策推進法における行動計画について、市長及び健康福祉局長さんにお尋ねします。

 少子化は予想以上に進み、今年の年金改正では、平成50年に合計特殊出生率が1.39に回復することが前提条件でした。しかし、今年6月10日、厚生労働省から公表された平成15年の人口動態統計月報年計の概況の中で、女性が一生に産む子供の数をあらわす平成15年の合計特殊出生率は、全国で1.29まで下がった。1.29ショックと言われるほどまでの落ち込みです。2.1以上でないと人口は減ってしまいます。さらに、本市においてはそれ以下の1.18であるわけです。少子化は社会、経済の発展どころか、持続をも根底から揺るがす大問題であります。労働力の低下はもとより、年金など諸制度の維持の面にも重大な支障を来します。子は国の安定を支える、まさに宝であり、国、地域、社会が育てる考えで子育て支援体制を充実すべきであります。

 内閣府の若年層の意識実態調査によると、理想の子供の数は平均2.22人です。だが、予定子供数は平均1.99人と減る。理想より予定の子供数が少ないのは、子供を育てるのに金がかかるが60%で、他の項目よりはるかに高い理由になっています。社会意識に関する世論調査でも、子育てのつらさのトップは、子供の将来の教育に金がかかるで39%、子供が小さいときの子育てに金がかかるが18%です。6割が金銭的なつらさを挙げています。また、このほかでつらいことは、自分の自由な時間がなくなるが22%、子供の相手は体力や根気が要るが20%、自分が思ったように働けないが13%という調査結果になっています。

 つまり、お金のことと自分の自由が奪われるのがつらいのです。子供を産んでもらうには、この辺を改善しなければならない。少子化社会対策大綱は、子供を生み育てることに喜びを感ずる社会への転換が喫緊の課題としています。子育てについての親の経済的負担を可能な限り軽減させること、子供を持っても働けるほか、自由な時間もとれる環境づくりが必要であると考えます。

 私は、大切にすべき視点は、すべての子供が幸せに育つことを応援する視点、すべての親がゆとりを持って子育てができることを応援する視点、地域のみんなが子育てを温かく見守る視点、以上3点の視点の上に、本市の子育て支援長期指針・笑顔あふれるなごやっ子プランが掲げる六つの基本方針を絵にかいたもちにしてはなりませんし、食べられない立派なもちも要りません。食べられるもちにするよう、確実に実施することが必要であります。

 いざ実行するに当たっては、なかなか容易ではないと思われます。なぜならば、1部局で事業推進のできる問題ではないからです。多数の局が互いに協力しなければ、事業の推進ができないと思われます。このような点から、行動計画を策定するに当たって、次世代育成支援室を所管する健康福祉局長さんにお考えをお尋ねします。

 布を織るには、縦糸と横糸がいかによく調和しなければ、いい布は織れません。今の役所には、立派な縦糸は幾らでもあります。しかし、横糸となるとなかなかありません。横糸は織り手のいかんにかかっています。まず、横糸の一つが次世代育成支援室です。課ではないので、横断的に事業運営ができる体制だそうですが、本当にうまくいくでしょうか。船頭多くして船山に上ると言われるように、本来の目的が達成できるか疑問でなりません。オール名古屋でやらなければならない大問題であると考えますが、本当にこれでよいのでしょうか。子育て支援であるので、例えば住宅都市局、緑政土木局、環境局、交通局など、子育てには一見関係なさそうに見えますが、そうではないのです。問題は、先ほど申しましたように、横糸なのです。横糸を自由自在に操るのが織り手なのです。この場合の織り手は市長さんではないでしょうか。

 市長さんは教育者出身でもありますので、子育てのイロハは十分に御存じでいらっしゃると思います。織り手としてこれ以上の方はいらっしゃらないと思いますので、オール名古屋でやらなければならないいろいろな諸問題の先頭に立ち、他部局との連携調整にリーダーシップを発揮され、住みたくなる名古屋のまちづくり、子育て支援の行き届いたまち名古屋づくりについて、市長さんのお考えをお聞きして、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 次世代育成支援対策推進法における行動計画の策定、それについて、ただいま議員から、縦糸はしっかりしている、横糸もそれぞれつくるための支援室もできた、それを織るのは市長の仕事ではないかと、こういう観点からの御質問をいただいたというふうに思います。

 この行動計画の策定に当たりましては、全庁的な組織といたしまして、私が会長を務めております次世代育成支援対策推進会議、これを設置いたしました。また、幹部会など機会のあるごとに連携を図るよう指示しているところでございます。いずれにいたしましても、次世代育成支援対策、こういった問題は1部局だけで成り立つものではございません。そういったことから支援室をつくったわけでございますが、その支援室がきちっと機能するように私がリーダーシップを発揮してまいりたいというふうに思っているところでございます。御理解を賜りたいと思います。



◎健康福祉局長(木村剛君) 次世代育成支援対策推進法に係る行動計画の策定について、他部局との連携の進め方につきましてお尋ねをいただきました。

 ことし4月に、健康福祉局に次世代育成支援室を新たに設けたところでございます。子供の育成支援に係る諸施策の企画や総合調整をその所掌事務といたしますことから、室長以下7人の職員体制の中に、教育委員会と総務局の主査各1人を兼務で配置いたしたところでございます。5月には、市長を会長に両助役を副会長といたします幹部会メンバー26人から成る次世代育成支援対策推進会議を設置いたしまして、この下に関係9局の課長級職員24人から成る幹事会を置きまして、幹事長は私どもの次世代育成支援室長が務めているところでございます。さらに、就学前などの三つの施策対象別に、また子供に優しいまちづくりなど四つのテーマ別に、合計で七つの作業班を関係8局の係長級職員38人が議論を始めているところでございます。今後、議員御指摘のとおり、全庁的な連携による取り組みによりまして、行動計画の策定を進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



◆(坂野公壽君) 今御答弁をいただきましたけれども、通り一遍の答弁のようにしか私には聞こえません。ということは、なぜかといったら、ほかのこと、いろいろなことでやっておられますけれども、組織が必ずできます。しかし、なかなか下の人たちだけで一生懸命やっておったって、ちょっとも上の方が、横の方が言うことを聞いてくれぬというような現状ではないでしょうか。そんなところが今の答弁で、よし一生懸命やったるぜというような答弁に皆さん聞こえたでしょうか。私にはとても聞こえません。もう一度きちっと、ほかの問題もいろいろあると思います。けれども、やはり健康福祉局だけでやれば、あるいはこの室長さんの命令以下きちっといけばうまくいくんだろうけど、言って悪いけど、各局から、あるいは各課から出てこられた係長さんたち中心で、自分のところへ振られる問題は向こうへ振ったろかというようなことが先にどうしてもなってくるような気がしてなりませんが、その部分のところの調整、横糸でございます。これをどうされるか、もうちょっと詳しく御答弁願いたいと思います。



◎健康福祉局長(木村剛君) それぞれ三つの組織をつくりまして、うまくいくかという御指摘でございますが、ただいま市長からお答えいたしましたように、幹部会など機会あるごとにそうした指示は受けておりまして、各局とも、私ども含めまして部長会、あるいは課長会を通じて十分その意識を図っているところでございます。今後とも各作業班、幹事会、推進会議、それぞれの場におきまして、それぞれの局が当事者意識を持って進めていくと、そんなことでよろしくお願いいたしたいと思います。



◆(坂野公壽君) 今の答弁だって、私はちょっとも進歩しとらぬと思います。ということは何かといえば、金のかかってきたこと、あるいはほかのことで調整が必要なとき、よしやったれということを言う人がおらぬとやれぬということだと思うんですわ。これはだれが指揮命令されますか。会長になられる市長さんがやられなければ、あるいはその副会長さんになられる助役さんなりが言わなきゃ、自分の範疇外のことまでは、局以外のことは、課以外のことはなかなかやれないのが、この問題ばかりでなくてほかのところでもいろいろあると私は思っております。これを解決していくのが横糸、やるやると言っておったって、何も親分がやれやれと言っとるけど、いざ金出すときになったら出したらぬでよというような話ではあかんということだと思いますので、その点だけもう一度御答弁願いたいと、こう思います。



◎市長(松原武久君) 金の話になってきて、局長は答弁しにくかろうと思いますので、私の方から御答弁申し上げますが、次世代育成支援という形で、例えば先ほど議員御指摘に、理想の子供の数は2.22だと、が、予定数は1.99だと。その乖離は何かというと、やはり金銭的な問題が大きいと、あるいは自由を束縛されるということが大きい。それから、労力がかかるといった問題がある。こういったことを一つ一つ解決するためにどういう施策を講じるか、そのために金が幾らかかるかと、こういう話になってきます。そうすると、今名古屋市全体でこれだけの金があって、これは今高齢者の方にこれだけ使っている。これを次世代育成支援の方にシフトしようとすると、どこからどういうふうに金を持ってくるかという話に最終的にはなります。余分な金がどこかにあって特別出てくるということであればいいわけですが、現状ではなかなかそれは出ない。そうすると、どういう格好でシフトするかという話になりますと、これは財政局も含めて、全庁的な議論をしなきゃならぬということになります。そのときは、その幾つかの会の会長を私はやってますから、庁内の幾つかの会の会長をやっていて、会長自身がまた板挟みというんですか、また裂きのような状態になることがあるわけでございますけれども、この問題はかなり市にとっては大事な問題であるという考え方をしておりますから、どういう格好にシフトできるかといったことを今後、夏の期間に行われます、あるいは9月初めになりますサマーレビュー、そういったものを含めてきちっと議論してまいりたいというふうに思っておるところでございます。御理解を賜りたいと思います。



◆(坂野公壽君) じゃあ、今の答弁をよしといたしまして、ぜひ市長さんのリーダーシップで、こういうオール名古屋でやらなきゃならない問題のリーダーとしてよろしくお願いします。

 以上で、終わります。(拍手)



○議長(桜井治幸君) 次に、山本久樹君にお許しいたします。

     〔山本久樹君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(山本久樹君) お許しをいただきましたので、通告の内容に従い、順次質問をさせていただきます。

 現在、本市には公立の小学校が260校ございます。そのすべてと言っていい小学校で種目、大小は違えども、運動部活動が放課の時間、小学校を利用して行われております。皆さん方も御存じのとおりであります。その意義は、喜びと生きがいを見出し、生涯にわたってスポーツに親しむための基礎づくりをし、体力の向上と健康の増進を図り、明るく充実した学校生活を展開するためだと本市は大いに奨励されております。すばらしいことであります。社会環境の変化に伴い、子供たちが有意義に、そして無邪気にスポーツをしたり、遊ぶ場所や機会が減少傾向にある昨今、特に都市部においては如実にその傾向があらわれている中、任意といえども学校教育の一環として部活動を奨励し、展開することは、本市としても欠くことのできない取り組みであると、私もそんなふうに思います。

 また、本市は種目に伴い、部活動の指導者、基本的にはその学校の教職員が顧問として務めることとなっているわけでありますが、人材不足の場合、支援策として外部指導者の派遣も行っており、昨年までは5000万円を超える予算にて小学校には72校86部活動に実施派遣されており、その上では手厚い制度としてすばらしいと私も思っているところであります。

 ただ、私は不思議に思うことがあります。小学校の規模で差はあると存じますが、一つの学校に最低教職員は15名から20名はおられると、教鞭をとってみえると思っております。なのにどうして部活動、運動部活動の指導者である教職員が部活動の顧問としては不足しているんでしょうか。特殊かつマイナーなスポーツならわからなくもない。私も、ハンドボールをやれと言われても、なかなかルールはわからない。しかし、大部分が、ほとんどが野球やサッカー、そしてバスケットボール、バレーなどという、ある意味我が国において非常にメジャーなスポーツばかりであります。当然、指導する内容も小学生を超えた高度な技術を教えるというわけでもなく、体育授業で教えるような一般的な内容、種目ばかりであります。この点について、なぜ指導者不足で、外部指導者派遣などという制度を利用しなければならないのか、教育長にお尋ねをいたします。

 次に、小学校の安全対策についてお尋ねをいたします。

 治安悪化は如実に進行し、叫ばれる折、小学校における安全危機管理対策をより一層強化する必要性を私は特に感じております。平成13年の大阪で起こった池田小学校事件はまだまだ記憶に新しいところでありますが、最近では、佐世保市で、校内で殺人事件が起こりました。昔からすれば予想し得ない事例が、実際に我が国で、そして学校で発生しているのが現状であります。

 そのことを本市も私どももすべからく認識し、その予防として安全対策、危機管理対策をより一層講じていかなければならないと思っております。本市は現在、児童生徒への指導として防犯リーフレットの配布や分担及び集団下校の実施、そして教職員の研修としての防犯マニュアルの徹底、防犯訓練の定期的な実施、警察との連携強化、そして防犯教室等を実施し、保護者、地域との協力を呼びかけ、施設なども、門を授業中も閉鎖したり、防犯カメラを設置したりなどという、現在考えられる可能な限りの対策を講じられている状況であると私も思います。非常に頑張っておられると存じますが、大部分に関して、ことし初めに文部科学省が発表した学校安全緊急アピールにのっとった指導を履行しただけにとどまっている。

 しかし、まだまだこんなものでは私は生ぬるいような気がするわけであります。本市は、昨年末に発表された名古屋新世紀計画2010第2次実施計画の中でも、「安心・安全をささえあうまち」と題して、21世紀は市民一人一人が支え合い、地域とともに身近な安心・安全を築いていく時代であると。そして、それは重点テーマであるとしております。それならば、より一層小学校における安全対策、危機管理対策を強化する必要性があると私は思います。

 群馬県の富士見村というところでは、学校を巡回する安全監視対策制度というのをつくって、学校等の開校時に2名の巡回員が村内の小学校4校、中学校1校、保育所1所、私立の幼稚園4園を巡回しております。北九州市では、スクールヘルパーとして、学校職員だけではなくて、ボランティアとしてPTA、自治会、老人会などの協力を得て、校内巡視をしている、こういう例があります。このような小学校を監視員が巡回するというような安全監視対策事業などの安全対策の強化を、本市はいかがお考えになられているのか、必要ではないと思っているのかどうか、教育長にお尋ねしまして、私の第1回の質問を終わります。(拍手)



◎教育長(大野重忠君) 小学校の運動部活動についてのお尋ねをいただきました。

 議員御指摘のように、小学校の部活動につきましては多くの子供たちが楽しみにしている活動の一つでありますし、子供たちの体力向上、あるいは豊かな人間性の育成、こういった観点からもこういった活動は活性化していく必要があろう、このように考えているところであります。一方、子供たちと接する教員でございますが、現行法では児童生徒数で教員の数が決まりますので、昨今の著しい少子化では、教員の採用がどうしても少のうございます。小学校の新規採用教員の配属につきましては、数年に一度、いわゆる新規採用者が来るか来ないかというような状況が実態でございます。かつて児童生徒数が非常に多かったころは、1校に5人も6人もそういった若い教員が配属されたことを思いますと、まさに隔世の感があろうかというのが実態でございます。

 そうした教員が少ないという実態を踏まえ、一方、冒頭申し上げましたような運動部活動の活性化を維持するというようなことで部活動外部指導者派遣事業を充実発展させているところでございますので、これからも学校だけでなく、地域の方々の協力も得て、少しでも子供たちのためになるよう取り組んでいきたいというように考えているところでございます。

 次に、小学校における防犯対策の強化についてでございますが、平成13年6月のあの痛ましい池田小学校事件を契機として、教育委員会といたしましては、学校における防犯対策の指針を作成し、それまでの防犯対策を見直してきたところでございます。この指針を受け、各学校におきましては、学校における防犯対策マニュアルを作成するとともに、それぞれの学校の実情に応じ、防犯カメラ、インターホンの設置、あるいは防犯教室や訓練などを実施し、防犯対策に取り組んでいるところでございます。子供たちの安全確保は何よりも大切なことであるという認識のもと、安心・安全なまちづくりを目指し、学校、家庭、地域及び警察が連携を図りながら、こういったものに取り組んで進めていくということが必要であると考えておるところでございます。

 議員御指摘の巡回監視につきましては、子供たちをみんなで見守るという観点から、地域ぐるみの取り組みの中で検討してまいりたいというように考えておりますので、御理解いただきたいと思います。

 以上でございます。



◆(山本久樹君) お答えありがとうございます。さまざまな問題点や障害、いろんなものをクリアしていかなければ、なかなか巡回制度もできないと思うんですが、やはり何が起こるかわからないような状況下に本市もあるように思います。ですから、もう起こってからでは遅いという気持ちでやはり教育長も教育委員会も、そして本市も取り組んでいかなければいけないと思っておりますので、その点について強く要望をしておきたいと思います。

 それから、部活動の指導者不足、今教育長は少子化に伴って新規の教員の採用が少なくせざるを得ないので、指導者が不足しておるという御答弁をいただきましたけれども、新規の若い先生だけが部活動をやらなければいけないということではないはずでありまして、定年になるまで先生はおるわけでありまして、50歳でも55歳でも小学校は担任が受け持っていろんな学科を教えるわけであります。ですから、体育も、たとえ57歳、58歳で年齢の先生であっても教えるわけですね。でしたら、その先生がどうして部活動の顧問を受けられないのか、これは先ほどの答弁と非常に何か不可解に思いますので、そこら辺、もう一度教えてほしいんですが、今私、いろいろこの問題について地元のPTAの皆さんや、そしてまた地元の小学校の教職員の皆さん方にいろんな話を聞いてまいりました。

 その中でいろんな話がある。例えば、ある小学校では運動部活動で野球部があります。その野球部は大体70人から80人の生徒が入部をしている。70人から80人を1人の顧問の先生が見るということでは大変指導が行き届かない部分がある。ですから、2人の顧問の先生がついてみえるんですね。だけども、生徒はいつも1人の先生しか来ぬよと言うんだわね。1人の先生しか来ない。何でだと。それを保護者の1人が質問したことがあった。どうして2人顧問が見えるのに、1人しか来ないのか。そうしたら返ってきた答えが、職員室が部活動時間に空だから、職員室を空にしてはいかぬから、もう1人の先生は職員室の番をしておるという返事が返ってきました。こういう現状はどういう現状なのか。私は、本当に運動の顧問をされておる先生方、熱心な先生方たくさん見えるんですよ、本当に。だけども、一部の不熱心な先生が、協力体制が全くなっていないからそういう状況が出てくるのではないか、そんなふうに思います。新規採用の職員が少ないから、教育長は今人材不足になっておるとおっしゃった。それも今の私が申し上げたこととちょっと類似点が出てくるのではないですか。そういう現状が本当はあるんじゃないですか。

 私が二、三、親しい教職員の先生に聞いてみても、非常に一部に不熱心な、部活動に対する不熱心な先生方がおる。ですから、そういう状況を醸し出しているということをはっきり言われる先生も多い。特に最近新規採用で新しく入られた若い先生の中には、もう既に部活動は最初からやりたくないとはっきりとおっしゃる先生方も見える。そういう先生方に、部活動はやらなくても授業は任せておるわけです。ですから、授業の中には体育の授業もあるわけです。体育の授業もあるわけですね。そういう先生、体育の授業はやってて、部活動はやらない。義務ではありませんが、部活動の顧問は。だけども、やはり学校の中で学校の生徒を教えるのでありますから、教育委員会は、本市も教育の一環として非常に必要不可欠なものだとうたっているわけですから、そういう面で熱心な部活動をする顧問の先生方がやりやすいような、やっぱり指導しやすいような環境を整えるべきだと私は思うわけであります。ですから、そういう点に向けて教育委員会としてそういう教職員の指導をより一層強化するべきではないのかなと思うわけでありますが、そこら辺のところをお答えいただきたいと思います。



◎教育長(大野重忠君) 部活動につきまして、再度御質問をいただきました。

 各学校におきましては、それぞれの年度に本年度どうやって部活動をするのか、どんな部を存続させるのか、発展させるのか、子供たちにどう働きかけるのかという話し合いのもと、全職員の共通理解のもと取り組んでいると私どもは認識いたしておるところでございます。

 それから、先ほど私は新規採用と言いましたが、新規採用者だけが部活動を担当しているわけではありません。例えば、約五千数百人の教員数のうち2,200人ほどが今部活動に実際従事しておるわけでございます。また、この中の何人かは複数の部活動を担当しているというのが実態でございまして、年齢は20代からそれぞれ50代にまたがっているというのが実態でございます。ただ、部活動は運動だけではございません。音楽部もあれば器楽部もあれば、それぞれありますので、それぞれ教員の特性、特技に応じた担当をしているものと理解しているところでございます。

 また、教員の仕事は、部活動はもちろん大切であるということは先ほど申し上げましたとおりでございますが、部活動以外にもさまざまな仕事がございます。学校を支えるということにつきましては、それぞれの年齢、それぞれの経験の立場において学校を支えておるということでございまして、学年主任として、あるいは地域へ働きかける、あるいはテストを作成する、若手のリーダーをする、さまざまなことで学校が維持構成されているということでございますので、議員御指摘のことにつきましては、私ども学校へ働きかけてまいりますが、さまざまな条件で学校が構成されているということで御理解をいただきたいと、このように思うところであります。



◆(山本久樹君) 今教育長の話だと、さまざまなことで学校は運営されておると。教職員はさまざまな見地で頑張っておられる。そんなことわかります、私も。私もわかっておりますし、それがあるからこそやっぱり学校というものが存在し得るものなんだということもよくわかっております。私が言いたいのは、教職員全般がどうのこうのということは言っていない。一部のそういう不熱心な、部活動顧問に対する不熱心な先生方が、やろうとしている先生方の環境を阻害しておる。それが現状として存在し得るんだということを申し上げておるわけでありまして、教育委員会にも現場の現状をよく認識していただきたいということで今回質問させていただいておるわけであります。

 私も小学生の子供がおります。この議場にも、先生方の中にもそういう方も見えるだろうし、またお孫さんが通われている方も見えるだろうし、私たちはそういう子供たちをより一層社会へ羽ばたかせるために、やっぱり人の道としてやらなければいけないと思っております。教育の前に教育なし、教育の後に教育もないわけであります。社会や人間形成の源になるのは教育でありますから、そういう部分で非常に大事な問題でありますから、そういう認識をぜひ日一日と持っていただきまして、環境改善のために御尽力いただきますよう心からお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(田中里佳君) 次に、木下優さんにお許しいたします。

     〔木下優君登壇〕



◆(木下優君) それでは、お許しをいただきましたので、通告に従いまして質問をさせていただきます。

 私は、市民の皆様との1対1の草の根の対話である市民相談を大切にしております。最近も2人のお母さんからお子様のことで相談があり、いずれも発達障害で悩んでいらっしゃいました。

 そのお子さんの1人はアスペルガー症候群で、保育園の年少のころから集団の中でほかの子供たちと同じことができず、手数がかかったそうです。小学校入学後も、授業中に教室内で寝転がってみたり、動き回ったりするので、座席は常に一番前、時には黒板の真下に机を移動して、先生の真横で授業を受けるときもあります。また、母親も学校への送り迎えや、一緒に授業に参加して見守るときもあります。それでも、地域療育センターの先生と連絡をとり合って、具体的な目標や約束事などを決めてあげると、学校での生活も落ちつき、家庭での生活も落ちついてくるというのであります。

 また、ほかの例としまして、発達障害を持つ人は、そもそも認知の仕方や思考のパターンが異なっておりまして、例えばペットボトルを指しても、形や中身を注意しておらず、包装に書かれた小さな文字に注意をしていたりする。相手がこのパターンを知らないと、ばかにされたとか、無視されたととらえて、暴力の被害者となることも多く、自分で悩み、非行の形としてあらわれることもあります。今までにも、ともすれば親のしつけや家庭の環境の問題としてみなされ、社会から誤解を受ける場合も多かったのであります。

 この障害は、基本的に脳の中枢神経に何らかの要因による機能不全があると推定されております。代表的なものとしまして、広汎性発達障害、注意欠陥多動性障害、学習障害などがあります。これらの多くが知的障害を伴っていないことから、障害というイメージとは一見異なるように見えます。しかし、幼少時からの一貫した指導がないと2次的な問題が大きくなり、知的な能力は高くても社会への適応が難しくなることがあります。知能が高いために福祉の対象にならないという制度の欠陥もあり、学校や職場で大変な苦しみを受けてきたのであります。

 また、本年5月には超党派の発達障害を支援する議員連盟が発足し、発達障害者支援法要綱案が了承され、次の国会に法案を提出し、成立を目指すことになりました。法案では、発達障害を自閉症、アスペルガー症候群、そのほかの広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害のほか、これに類する脳機能障害と定義をした上で、早期発見、早期療育、教育、就労等の総合的な支援体制を明確にするよう求めているところであります。

 そこでお尋ねをいたしますが、本市の平成14年度乳幼児健康診査の結果を見ますと、自閉症につきましては1歳6カ月健診で2人、3歳健診で4人であります。現在、発達障害の人口に占める割合は6.3%にもかかわらず、これは余りにも低い数字ではないでしょうか。早期発見、早期療育の観点から、もっと乳幼児健康診査の精度を高めていくことが重要であります。発達のおくれを診るというよりも、発達の経過や行動の特異性に着目しない限り、健康診査では気がつかないのであります。すなわち、発見するための大前提として、関係者が症状に精通していることが肝要ではないでしょうか。健康福祉局長の御見解をお聞かせください。

 文部科学省では、通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒の全国実態調査の結果から、LD、ADHD、高機能自閉症を含む特別な教育的支援を必要とする児童生徒は約6.3%の割合で通常の学級に在籍をしている可能性があるといったことが示されております。そういったことを踏まえまして、平成15年度からは特別支援教育推進体制モデル事業が全都道府県で開始されました。さらには、平成19年度までにすべての小中学校においてLD、ADHD、高機能自閉症の児童生徒に対する支援体制の構築を目指すことになったのであります。このような中、障害者基本計画が閣議決定し、重点施策実施5カ年計画である新障害者プランが示され、本年1月には小中学校におけるLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)、高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドラインが策定され、施策目標として示されたのであります。本市におかれましても、文部科学省のガイドラインに基づいて施策を進めていく必要があり、以下の点についてお尋ねいたします。

 1点目に、教員の研修であります。軽度発達障害児は相当数通常学級に在籍し、問題行動や学習能力にむらがあることから、怠けているという誤解もあります。担任の先生の中には、どう指導したらよいか、戸惑いも見られます。私は、先生の戸惑いから不注意な発言や対応だけはあってはならないと思っております。親御さんからも安心していただける教師であってほしいし、現場の教員が軽度発達障害に対して理解が深まり、指導ができるような研修をぜひともやっていただきたいと考えておりますが、どのように取り組んでおられるか、お尋ねをいたします。

 2点目に、特別支援教育コーディネーターの養成であります。学校と保護者、医療等の関係機関との連携を図り、教育支援が円滑に行われるよう、軽度発達障害児の支援について専門性を持つ特別支援教育コーディネーターを早急に養成していかなければなりませんが、現在どのように進めておられるか、お尋ねをいたします。

 3点目に、個別の指導計画につきましては、児童生徒一人一人の障害の状況に応じたきめ細かい指導が行えるよう、学校における教育課程や指導計画を踏まえ、より具体的に児童生徒の教育的ニーズに対応して作成することになっておりますけれども、現在どこまで進んでいるのか、以上3点について、本市の今後の取り組みについて教育長にお答え願います。

 障害者手帳の取れない発達障害者の人たちの就労支援は、いまだ十分ではありません。このような発達障害者の方の就労で問題になるのが、相手の指示を理解することの難しさやコミュニケーションの困難さなどのほか、社会性や行動上の諸問題であります。このような問題を抱えている発達障害者の方に対する支援としまして、本市の取り組みについてお尋ねをいたします。次の国会に提出される発達障害者支援法の中には、発達障害者の特性に応じた適正な就労の確保に努めなければならないと記されております。今後、法制化されることにより、発達障害者の一般企業への就労に結びつくような施策も必要であると考えますが、健康福祉局長の考えをお示しください。

 最後に、前後いたしましたけれども、さまざまな子供たちの面倒を見ている幼稚園の先生や保育園の保育士にも、早期発見、早期療育の観点から研修が必要であります。この点についてもお答えをいただきたいと思います。

 次に、西名古屋港線、愛称あおなみ線の害虫対策について、所管の住宅都市局長に御質問いたします。

 長年にわたって待ち望んできた鉄道が10月6日に開通する運びとなり、名古屋駅を初めとする都心方面への交通の便が格段に改善されることに対し、地元では大変に歓迎し、喜んでおります。私自身、地域の活性化、発展につながるものと大きな期待を寄せているところであります。

 さて、本日、お尋ねかたがた提案させていただきたいのは、現在沿線の一部の方が困っておられる切実な問題についてであります。皆様、カメムシという小さな虫を御存じでしょうか。田んぼのあぜ道のあたりでよく見られる虫です。身の危険が迫ったときなどに猛烈なにおいのする液を分泌すると言われており、この悪臭を一度体験した方は忘れがたい印象をお持ちかと思います。あおなみ線の盛り土区間の住宅と近接した一部区間におきまして、以前からカメムシが大量に発生し、家の中に入ってきたり、干してある洗濯物についたりします。しかも、そのにおいが大変臭くて困っているという苦情を聞いております。近年、このようなことの繰り返しで、まことに迷惑な話でございます。

 そこで、あおなみ線の事業を行っている名古屋臨海高速鉄道株式会社に相談しましたところ、とりあえず除草や除草剤散布で対応していただいたという状況、そういった経過でございました。こうした対応は確かに効果はあると思いますけれども、農薬に限らず、カメムシを防除できる手だてはないものかと私は思っておりました。昨年私は、視察で北海道の美唄市を訪れた際、御当地ではカメムシの大発生により稲作農業が大きな被害を受けたことから、その後研究を重ねた結果、田んぼのあぜ道にハーブを植栽することによりカメムシが消え、ハーブの防虫効果が証明されていました。ただ、田んぼのあぜ道と鉄道の盛り土区間の土手、北海道と名古屋、環境、風土などの条件に違いがあります。そこで、私として提案申し上げたいのは、名古屋の地で応用がきくかどうか、この事例を参考に研究し、試験的にでもハーブ植栽を実施してみてはどうかということであります。また、維持管理についても、地元に愛着を持ってもらうために、地元の人に参画してもらってはどうかと思います。そうすれば、将来この試みが発展し、沿線各所で住民主導の愛護運動へと盛り上がることも期待できるし、その際の会社負担の軽減にもつながる副次的な効果も期待できると思います。美観にも配慮したカメムシ防除対策として話題を呼ぶことにつながり、宣伝効果も多いと思います。ぜひともチャレンジし、成果を上げていただきたいと期待するものであります。こうした点から、会社及び本市として今後どのように取り組んでいかれるか、考えをお聞かせください。

 以上で、私の第1回の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎健康福祉局長(木村剛君) 自閉症やアスペルガー症候群等発達障害に係る3点のお尋ねをいただきました。

 最初に、保健所における乳幼児健康診査での早期発見についてでございます。歩行や言語などの発達の状態が把握できるようになります1歳6カ月のときと、身体発育及び精神発達の面から重要と言われます3歳時に実施しております健康診査は、障害を発見する重要な機会と認識しております。この健康診査におきます障害の発見の強化を図るためには、関係者が障害の症状に精通していることの必要性は議員御指摘のとおりだというふうに認識いたしております。そこで、私どもといたしましては、保健所の医師や保健師などの健診事業に従事する職員を対象にいたしまして、この発達障害に関する知識を深めるとともに、障害児の行動特性について一層理解を深める、そういった内容の研修を実施しまして、早期の発見に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、発達障害者の就労支援についてでございます。本市では、平成11年の4月に開設いたしました障害者雇用支援センターにおきまして、愛護手帳等障害者手帳の交付を受けてみえない発達障害のある方につきましても、職業相談の対象とさせていただいておりまして、センターでの訓練が適当と判断された方につきましては職業訓練等の支援も行っているところでございます。発達障害など手帳の対象とならない障害のある方につきましての就労支援のあり方でございますが、今後法制化の中で示されてくるものと思われます具体策への対応につきましては、障害者就労生活援助センター、この施設はこの4月に策定いたしました本市の障害者基本計画及び新世紀計画2010の第2次実施計画に登載いたしておりますが、就業及びこれに伴う日常生活上の問題について必要な指導及び助言、その他必要な援助を行う、そういった施設でございますが、この設置の中で検討していきたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 最後に、保育園の保育士への早期発見、早期療育の視点からの研修についてのお答えをさせていただきます。これまでも障害児保育に関する研修につきましては、統合保育研修の中で自閉症児の保育等をテーマとして取り上げるとともに、障害児の関係施設へも派遣し、見学や実習を内容とした研修を行ってまいりました。本年度は、新たにアスペルガー症候群等発達障害をテーマにした講演会を開催する予定でございます。また、今後も日ごろの保育の中で個々の児童の行動等を的確に把握するとともに、障害児への対応をより適切に行うために、保健所や療育機関との連携を図りながら最新の情報や知識を習得できるような研修を開催し、保育士の資質向上に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



◎教育長(大野重忠君) 学校教育の支援についてのお尋ねをいただきました。

 議員御指摘のように、軽度な発達障害のある児童生徒が通常の学級に少なからず見受けられるというのは現状でございます。こうした児童生徒の指導や支援につきましては、学校全体で一人一人の児童生徒の実態を踏まえ、教育活動を進めていくことが大切であり、そのためには軽度な発達障害のある児童生徒の支援にかかわる教員の研修の充実、コーディネーターの育成、個別指導計画の作成は欠くことのできない取り組みであると認識いたしております。

 まず、1点目の教員の研修についてでございますが、教育センターでは、初任者研修、採用5年目、10年目の教員を対象とした研修を初めとして、学習に困難を示す子供の理解と支援実践講座などの研修を実施し、通常の学校の教員からの受講者も年々増加いたしておるところでございます。今後もこうした研修の充実を図ってまいりたいと考えておるところでございますので、よろしくお願いします。

 2点目のコーディネーターの育成についてでございますが、学習活動を進める上で、校内における支援体制づくり、あるいは保護者や関係機関との連携を図る、こういった役割を担う教員は必要でございます。そのため、本年度よりコーディネーター育成のための研修講座を開設し、ここ3年間で全校配置できるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

 3点目の個別指導計画の作成についてでございますが、軽度な発達障害に対する教員の共通理解を深めながら、全職員体制で教育活動を進めることが大切でございますので、各学校に障害の理解を深める資料「軽度発達障害の子どもの支援のあり方」、あるいは指導計画作成の仕方などを示す「軽度発達障害の子ども理解のために」を情報提供し、個別指導計画の作成の取り組みが各学校で順調に進むよう努めているところでございます。

 4点目の幼稚園の教員の研修についてでございますが、教育センターにおける初任者を対象とした研修の中で、幼児の発達の理解などの内容で実施いたしておるところでございます。小中学校の教員同様、幼稚園の教員も積極的に参加するよう働きかけてまいりたいというように考えております。

 いずれにいたしましても、議員御指摘の軽度な発達障害のある児童生徒へのきめ細かな指導につきましては、今後とも充実に向け努めてまいりたいと、このように考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) あおなみ線沿線に発生します害虫対策についてお尋ねをいただきました。

 カメムシによる沿線の方々への悪臭被害につきましては、これまでに名古屋臨海高速鉄道株式会社から発生状況、あるいは対応状況について報告を受けております。御指摘の先進事例のあおなみ線についての応用についてでございます。ハーブによりますカメムシ防除策につきましては、カメムシの防除のみならず、ハーブが周囲に潤いを与え、利用者や沿線の方々に親しんでいただけるなど、あおなみ線のイメージアップにもつながることであるということから、極めて貴重な提案をいただいたというふうに理解しております。しかしながら、御指摘の北海道の美唄市と名古屋市では植物の生育環境が大きく異なることから、名古屋におきますハーブの適応性やカメムシの防除効果の検証などを行うとともに、ハーブの管理方法等についてもなお研究が必要であるというふうに考えております。

 したがいまして、今後の会社の取り組みといたしましては、カメムシの要注意時期と思われます秋ごろまでには、これまでに被害が発生しております地区において、まずは試験的にハーブを植栽させていただきたいと考えております。防除効果等の検証につきましては多少時間を要するかと思いますが、この検証の後、維持管理面におきます課題整理がなされた段階で、対象範囲の拡大、あるいは住民参加型の管理手法についても検討していきたいと考えております。市としましても、このような会社の取り組みを積極的に進めていただくよう会社に要請するとともに、成果が上がることを期待しまして、見守っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



○副議長(田中里佳君) 次に、さとう典生さんにお許しいたします。

     〔さとう典生君登壇〕



◆(さとう典生君) それでは、通告に従い質問します。

 まず初めに、徳山ダムについて質問します。

 先日新聞に、長野県の田中知事が木曽川水系水資源開発基本計画、いわゆるフルプランについて建設中止を含め抜本的な見直しを求めたと報道されました。水利用は横ばいなのに、需要予測が過大である。最大渇水時には農業用水の転用など、水利用調整を具体的に検討する必要があると国に意見を提出したものです。まさにそのとおりで、本市の徳山ダム事業参加を考えていく上での重要な視点だと思います。

 それでは、徳山ダムにかかわる本市の水需要見直しについてお尋ねします。今回の見直しでは、いろいろな前提がありますが、水道について1日最大給水量を平成27年に124万トンとしたこと、10年確率渇水時供給能力を118.4万トンとしたこと、その差5.6万トンを徳山ダムに求め、毎秒1トンの水利権が必要だとしています。これを翻訳すると、10年に1度の渇水が起きたとき、市民が1年の中でも一番多く水を使う。そのとき水が出にくくならないようにするには、徳山の水が要るというものです。当局の想定では、市民が平均で1日91.4万トンの水を使うとしていますが、その中の例えば家庭用では、介護入浴システムの普及により要介護高齢者の入浴回数がふえるなど需要増加要因があるとして、1人当たり今よりも5%も伸びて、過去最高を超えて257リットルになるということ。営業用でも、昼間人口が常住人口の1.15倍から1.23倍に伸びて270万人になり、1人当たりの使用量が13.2%もふえることになっていることなど、どう見ても過大としか言いようがありませんが、こうした前提を差しおいても、通常の場合は10年渇水でも118.4万トンの給水能力に対して平均91.4万トンの給水量でありますから、安定供給できるということになります。ただ、124万トンという最大給水量のときに足らないということが徳山ダムに水利権を求める理由となっているわけであります。

 この124万トンという最大給水量はどういう数字なのでしょうか。過去最高は昭和50年、1975年に123.5万トンでした。平成14年は109.6万トンです。124万トンというのは、過去の実績をすべて塗りかえ、史上最高の給水量なわけで、渇水で水が足りないというときに、市民がそれだけ本当に使うのでしょうか。そんなことは考えられません。以上述べたように、今回の見直しにおいても過剰な需要予測がされていると指摘せざるを得ないわけでありますが、特に最大給水量を124万トンとしたことは過剰ではないのかという点について、上下水道局長の答弁を求めます。

 次に、工業用水の需要予測についてであります。工業用水について、現在でも14万トンの供給能力があると当局は説明しています。当局の説明では、現在3.7万トンの実績が8万トンに伸びると予測していますが、名古屋市内から工場が移転したり、水のリサイクルが進んだりする中で、水を使う工場がふえるのでしょうか。とてもそのように思えません。ここでも過大な需要が見込まれていると思います。さらに、当局の予測で公共用を入れて9.7万トンとしていますが、それでも現在の供給能力の範囲内です。そこでお尋ねします。工業用水は現在の能力で十分対応できると思いますが、いかがでしょうか、上下水道局長に答弁を求めます。

 次に、徳山ダムからの撤退についてであります。昨年法律によって撤退ルールがはっきりしました。3月末の当局資料によると、撤退した場合の本市の負担額は利子率2%で計算して約600億円とされています。一方、継続した場合はどうか。二つの数字があります。現在の返済利率4.53%で計算すれば約810億円というもので、今まで当局の説明ではこの数字を使っていました。もう一つは、利子率2%で計算すると、負担額は約610億円になるというものです。この場合は、撤退しても継続してもほとんど同じ費用になるということになります。市長が、進むも地獄、引くも地獄と言われたようですが、進んだ場合には、導水管事業にも費用を負担しなければならないわけで、報道では都市用水で県と市で100億から133億円の負担、渇水対策では150億円から225億円と報道されています。金利を入れればもっとふえることは間違いありません。

 徳山ダムに参加してこれだけのお金を払う必要があるのかないのか、ひとえに需要予測にかかっていると思います。市長は、予算議会での我が党の代表質問に、徳山ダムは水源として必要と答えられました。しかし、今私が指摘しましたように、まだまだ過大な需要が見込まれていると思います。そこで、市長にお尋ねします。需要予測をより厳密に行い、また藤前干潟を断念したとき、市民の協力でごみ減量に取り組んだように、渇水時には市民に節水の協力を求め、そして農業用水からの転用をお願いすれば、徳山ダムに水利権を求める必要はないと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。

 次に、マンションと地震対策について質問します。

 本市が東海地震の強化地域に指定されて、早くも2年が経過します。最近では、東南海地震とのかかわりもクローズアップされてまいりました。東海地震が単独ではなく、東南海地震と連動するのではないのか。さらには、引き続いて南海地震も起きるのではと心配されてきています。30年間の確率では50%以上と高くなってきている現状です。これまでの歴史地震を振り返れば、確実に起きることは間違いありません。

 本市では、木造住宅について耐震診断、耐震工事助成とようやく始まったばかりでありますが、分譲マンションについてはこうした地震に備えた施策が皆無と言ってもよい状況であります。旧耐震基準、昭和56年以前建築のコンクリート造の建物については一般的に地震耐力が不足していると言われています。本市において昭和56年以前に建築されたマンションの数はどれだけあるのか。お聞きしますと、概算で1,200棟、4万6000戸ということであります。およそという数字ですが、これだけのマンションが、地震が発生した場合の耐震力が一般的に不足していることになります。これを放置しておいてよいのかというのが私の質問のテーマです。

 私は、マンションを社会的な資産と位置づけ、地震災害時には地域の災害救助の拠点とするという考えも必要だと思います。マンションには高架水槽や貯水槽があります。これを応急給水に使うとか、集会室は近隣住民の避難所や救助物資の集積場所などの利用も考えられます。ともすればマンションは日照被害を与え、地元町内とは余りふだんおつき合いがないなど、地域コミュニティーから離れていますが、こうした防災の問題での協力が生まれれば、地域の力が高まることは間違いありません。こうした立場に立って、マンションの耐震診断への助成制度や耐震改修工事への助成制度を発足させることが求められていると思います。避難所に来なくてもよい人をふやす。そうすれば、行政の負担も減ります。住民も自分の部屋で生活できれば、それにこしたことはありません。また、倒壊した場合に道路をふさぐなど、復旧活動への障害となることも事前に防げます。そうした点で、公益にも合致することであります。

 横浜では、マンションの耐震診断に対する助成が行われています。予備診断を無料で市が行い、本診断は各マンション管理組合が実施します。この場合、診断費用の2分の1、1住戸当たり3万円を限度として助成金を支給するものであります。そこでお尋ねしますが、名古屋市でもこのようなマンションの耐震診断に対して助成制度をつくることが必要と考えますが、いかがでしょう。住宅都市局長に答弁を求めます。

 耐震診断が済めば、次は改修です。横浜市のマンション耐震改修促進事業では、調査設計費の3分の1、耐震改修工事費用の約13.2%、これは国6.6、横浜市6.6、こうなっておりますけれども、次に、補助対象限度額は建物延べ面積に4万7300円を乗じた額となっています。また、資金の融資については、横浜市建築助成公社が行っており、限度額は100万円掛ける戸数、5000万円が上限となっています。返済期間は10年間で、無利子、無担保となっています。本市でも耐震改修工事にこのような助成制度をつくるべきと考えますが、いかがでしょう。住宅都市局長の答弁を求めます。

 さて、次は地震が起きてからのことに関してであります。震災被害後の復旧について、マンションは戸建て住宅と違って、管理組合の議決という特別の問題があります。先日、神戸を訪れ、阪神大震災におけるマンション被害とその後の問題について、関係者から直接お話を伺う機会がありました。建てかえか補修かをめぐって、居住者間で裁判になり、いまだに復興してないマンションがあります。また、行政が解体費用を税金で負担するという施策をとって、建てかえをあおったため、結局不必要な建てかえが行われ、その結果、居住者は二重のローンに苦しんでいることや、地域社会全体として見た場合に、莫大な負担になり、その後の神戸の復興に悪い影響を与えたとも言われています。私たちはこうした神戸の教訓を生かす必要があると思います。

 マンションが壊れたとき、建てかえか補修か、住民が選択の議論を始められる出発点となる情報を明らかにすることが非常に大切であります。具体的には、建築物の構造の専門家を大動員しての建築工学的な被災度区分の見きわめを行うことです。構造の専門家集団による迅速な建物の調査が求められることになります。そして、工事にはさまざまな利害が絡むので、中立性をきちんとしないと議論が進みません。この点で、行政が公正な立場から関与することが求められています。そこでお尋ねします。本市として、今から構造専門家の集団による研究会や判定委員会などを立ち上げるべきだと考えますが、いかがでしょう。住宅都市局長の前向きの答弁を求め、以上で、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 徳山ダムの建設についてお尋ねいただき、その中で徳山ダム事業からの撤退ということをお尋ねいただいたわけでございます。

 午前中、藤沢議員の御質問にもお答え申し上げましたように、徳山ダムは最後の水源施設であるとともに、渇水などのリスク回避を目的として進めてまいりました水源の多系統化を実現するダムでございます。今回、水需要予測をしっかりと見直しまして、渇水時の水源施設の供給能力と照らし合わせました結果、必要水利権量を毎秒1.7立方メートルに減量いたしましたけれども、なお徳山ダムは本市にとって必要な水源と考えているところでございます。その他事業費、あるいは導水路の問題、費用負担、3県1市の協調等々総合的に勘案いたしました結果、現在のところ3県1市の合意に向けて連携の確認など最終的な詰めをしていく必要があるというふうに考えておるところでございますので、御理解賜りたいと思います。



◎上下水道局長(山田雅雄君) 徳山ダム建設につきまして、二つのお尋ねをいただきました。

 まず第1に、水道の水需要が過大ではないかとのお尋ねでございます。水道の水需要予測につきましては、3月25日開催の経済水道委員会でも御説明いたしましたけれども、全国的に使用しております水道施設設計指針に基づきまして、家庭用、営業用、工場用に区分して予測を行いました。予測に当たりまして、それぞれ給水人口、昼間人口、製造品出荷額並びに原単位などにつきまして、過去の実績と将来の都市像を見据えて合理的に予測しておりまして、適正なものと考えております。

 続きまして、工業用水は現在の能力で十分対応できるのではないかとのお尋ねでございます。供給施設の能力を支えるのは水源でございます。現在、残念ながら工業用水道の水源でございます庄内用水路から分水する庄内川水利権は、不安定な水源となっております。徳山ダムは、水量、水質ともに安定した水利権を確保する最後のチャンスでございまして、工業用水道の将来にわたる安定供給を図るために必要なものであると考えております。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) マンションの耐震対策について、3点ほどお尋ねをいただきました。

 まず、本市では平成8年度から木造住宅の耐震診断につきまして、その経費の2分の1を助成する制度を設けております。さらに、平成14年4月に本市が東海地震に係る地震防災対策強化地域に指定されましたことを受けまして、平成15年度からこの耐震診断を無料化するとともに、耐震改修工事に対する助成も実施しているところでございます。さらに、御指摘の分譲マンションにつきましても耐震相談窓口を開設しまして、耐震相談及び図面によります簡易耐震診断を無料で実施しているところでございます。また、分譲マンションにおきます耐震対策につきましては、居住者の合意形成が必要であり、これが重要なポイントとなります。したがいまして、パンフレットを配布するなど、分譲マンション居住者及び管理組合に対しまして耐震に対する認識の一層の向上に努めてまいりたいと考えております。

 2点目の耐震改修工事についてでございます。さきの阪神・淡路大震災では、戸建てや長屋建てなどの木造住宅が約6割強全半壊するという甚大な被害が発生しましたことに比べまして、中高層耐火住宅におきましては、建物の損害が比較的軽微であり、人的被害が少なかったと言われております。そうしたことから、民間住宅の耐震改修工事に対します助成といたしましては、当面被害発生が予想されます木造住宅の耐震改修工事に全力を注いでまいりたいというふうに考えております。

 次に、3点目でございます。分譲マンションの被災度区分判定制度の創設についてでございます。本市では、愛知県、県下市町村及び建築団体とともに愛知県建築物地震対策推進協議会を組織いたしまして、地震前後の対策事業に取り組んでいるところでございます。地震後の主な対策としましては、被災建築物及び被災地域の早期回復に資することを目的としまして、応急危険度判定と、それから御指摘の被災度区分判定がございます。現在協議会では、被災建築物によります2次災害を未然に防ぐことを目的といたしまして、応急危険度判定の体制整備を図っているところでございます。被災度区分判定につきましては、建物を引き続いて使用するための復旧の必要はあるかないかを判定するものでございまして、躯体の損傷状況から残存する耐震性能を推定し、区分判定するなどから、建築構造に関する専門的知識を持つ建築構造技術者が行うこととなります。被災度区分判定制度につきましては、検討課題にしております。今後は応急危険度判定と同様に、協議会の中で判定活動が行えるよう、建築構造技術者の養成など体制整備についても働きかけてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆(さとう典生君) 今、上下水道局長の答弁の中で、私は124万トンというふうに最大給水量を判定した根拠について質問しましたので、その点は答弁漏れがあると思いますので、お願いします。



◎上下水道局長(山田雅雄君) 先ほど御答弁申し上げましたように、それぞれ適正に過去の実績と将来の都市像を見据えて予測をさせていただきますと御答弁申し上げました。まず、先ほど御指摘の家庭用原単位につきましては……(「家庭用は聞いていない。最大124万トンということについて」と呼ぶ者あり)



◆(さとう典生君) 私は、そういう前提は、もちろんされたということは先ほど批判をしましたけれども、答弁を求めたのは、124万トン、いわゆるふだんは91万トンだけれども、いわゆる1日最大給水量124万トンにして、そのとき徳山のダムの水が要ると、こういう論理になっているわけですから、その124万トンという根拠について過大な見積もりではないのかと、このように聞いておりますので、そこの部分は的確に答えていただきたいと思います。



◎上下水道局長(山田雅雄君) 124万トンの需要予測につきましては、先ほど御説明いたしましたように、水道施設設計指針に基づきまして、家庭用、営業用、工場用に区分し、それぞれ指標を設定いたしまして予測をしたものでございます。



◆(さとう典生君) 要は、その91万トンということから、平均から最大を求めるときにどういうふうにしたかということを聞きたかったですけれども、どうも答弁が平行線のようでありますので、私はそこでも、例えば平成13年、14年は76%、こういう数字なんですけれども、この部分でいくと74%という数字を使っているんで、本来は過大ではないか、このように言いたいんですけれども、時間の制約もありますので、もうそれはやめますけれども。

 まず、今、住宅都市局長さんの答弁をいただきました。マンション問題、これからの課題としていろいろしなきゃいけないという点では認識は共通しておると思うんです。ただ、木造の方は当面やっていただく、それはそれで結構ですけれども、私はマンションの問題というのはやはり特別に問題がある。特に管理組合の運営という、ある意味では自治組織、そんなところでの問題がありますので、その部分で行政が援助をする、その必要がある、このように考えています。例えば、マンションが被害を受けて、居住不可能という判定が出れば、100戸そのマンションに住んでおられれば、一気に200人とか300人という方が避難所に押しかけてくる。こういうことになりますと、行政の負担もふえるわけです。そういう点では、転ばぬ先のつえということわざのとおり、先に行政が援助しておけば、いざというときの負担が軽くなるのではないのか、この点をよく考えて、改めて検討していただきたい。これは要望をしておきます。

 次に、徳山ダムですけれども、それぞれ適正にやった、こんな答弁でありますけれども、やっぱりこの需要予測は、ダムを建設するという立場に立った都合のよい数字を積み重ねたのではないのか、このように私は思いました。ダムによって壊される環境を考えれば、徳山ダムは中止すべきであります。市長が田中知事のように、ダムはもうやめると言えば、当局はそのような数字を出してくると思います。名古屋の水道の水が絶対的に不足しているわけではありません。今回の予測を見ても、渇水のときに市民が過去最大の水を使うという、およそ考えられないような前提に立っているわけですから、徳山の水がなくても、いざというときに市民の協力を求めれば乗り切れると私は思います。市長のダム建設に対する姿勢が問われていると思います。名古屋市が撤退すれば、徳山ダムは中止できます。藤前干潟のときのように、市長が決断すべきであります。市民の予算を削るのではなく、徳山ダムのような税金のむだ遣いを改めるということが求められている、このように思います。そのことを申し上げ、質問を終わります。(拍手)



◆(中田ちづこ君) 6月21日午前10時より本会議を開き、「議案外質問」を続行することになっておりますので、本日はこの程度で散会されんことの動議を提出いたします。



○副議長(田中里佳君) ただいまの中田ちづこさんの動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(田中里佳君) 御異議なしと認め、さよう決定し、本日はこれをもって散会いたします。

          午後2時40分散会

     市会議員   村松ひとし

     市会議員   うえぞのふさえ

     市会副議長  田中里佳

     市会議長   桜井治幸