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愛知県 名古屋市

平成15年  6月 定例会 06月26日−12号




平成15年  6月 定例会 − 06月26日−12号









平成15年  6月 定例会



          議事日程

     平成15年6月26日(木曜日)午前10時開議

第1 議案外質問

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 出席議員

    木下広高君      工藤彰三君

    坂野公壽君      村松ひとし君

    ふじた和秀君     田島こうしん君

    中川貴元君      藤沢忠将君

    のりたけ勅仁君    山本久樹君

    鎌倉安男君      杉山ひとし君

    近藤たかあき君    渡辺房一君

    吉田隆一君      こんばのぶお君

    長谷川由美子君    中村 満君

    小林祥子君      木下 優君

    山口清明君      かとう典子君

    田中せつ子君     冨田勝三君

    ばばのりこ君     服部将也君

    加藤一登君      前田有一君

    稲本和仁君      中田ちづこ君

    桜井治幸君      堀場 章君

    横井利明君      伊神邦彦君

    岡地邦夫君      小木曽康巳君

    浅井日出雄君     渡辺義郎君

    斉藤 実君      加藤 徹君

    渡辺アキラ君     坂崎巳代治君

    梅村邦子君      橋本静友君

    佐橋典一君      おくむら文洋君

    吉田伸五君      早川良行君

    諸隈修身君      村瀬博久君

    郡司照三君      久野浩平君

    福田誠治君      三輪芳裕君

    小島七郎君      西尾たか子君

    江口文雄君      加藤武夫君

    梅原紀美子君     黒田二郎君

    村瀬たつじ君     わしの恵子君

    荒川直之君      斎藤亮人君

    梅村麻美子君     うえぞのふさえ君

    さとう典生君     ひざわ孝彦君

    うかい春美君     田口一登君

    林 孝則君      田中里佳君

    岡本善博君      西村けんじ君

    小林秀美君

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 出席説明員

  市長        松原武久君    助役        鈴木勝久君

  助役        因田義男君    収入役       加藤公明君

  市長室長      岡田 大君    総務局長      諏訪一夫君

  財政局長      林 昭生君    市民経済局長    越智俊彦君

  環境局長      吉村正義君    健康福祉局長    木村 剛君

  住宅都市局長    一見昌幸君    緑政土木局長    村瀬勝美君

  市立大学事務局長  嶋田邦弘君    市長室秘書課長   宮下正史君

  総務局総務課長   新開輝夫君    財政局財政課長   住田代一君

  市民経済局総務課長 葛迫憲治君    環境局総務課長   西川 敏君

  健康福祉局総務課長 長谷川弘之君   住宅都市局総務課長 渡辺 博君

  緑政土木局総務課長 竹内和芳君    市立大学事務局総務課長

                               矢野秀則君

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  上下水道局長    山田雅雄君    上下水道局経営本部総務部総務課長

                               西部健次君

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  交通局長      塚本孝保君    交通局営業本部総務部総務課長

                               山内善一朗君

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  消防長       小川 誠君    消防局総務課長   安江 智君

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  監査委員      倉坪修一君    監査事務局長    吉井信雄君

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  選挙管理委員会委員 足立圭介君    選挙管理委員会事務局長

                               渡辺豊彦君

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  教育委員会委員   山本廣子君

  教育長       加藤雄也君    教育委員会事務局総務部総務課長

                               別所眞三君

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  人事委員会委員   栗原祥彰君    人事委員会事務局長 杉山七生君

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     平成15年6月26日午前10時6分開議



○議長(堀場章君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名者には近藤たかあき君、長谷川由美子さんの御両君にお願いいたします。

 これより日程に入ります。

 日程第1「議案外質問」を行います。

 最初に、坂野公壽君にお許しいたします。

     〔坂野公壽君登壇〕



◆(坂野公壽君) おはようございます。お許しをいただきましたので、通告に従い、質問をさせていただきます。

 私は、さきの統一地方選挙におきまして港区選挙区から選出をいただきました坂野公壽と申します。皆様の御指導、よろしくお願いいたします。

 私は、南陽町に生まれ育った者です。先人たちが50年前、南陽町の将来の発展を願うならば、この際名古屋市に合併すべきであると考え、合併をいたしました。合併当初伊勢湾台風に遭い、その温かい救援物資の配給は近隣町村と比べれば少なくありませんでした。これが名古屋市に合併した恩恵であると実感したものです。それ以後、同時期に合併した他の町と比べれば、この南陽地区は名古屋市の中でも陸の孤島とやゆされる地域となってしまいました。

 昭和40年代、ごみの埋立処分場として悪臭、ハエなど、長年にわたり犠牲を受けてまいりました。その上、旧南陽工場が建設され、ごみ収集車の往来も激しくなり、イメージとして南陽は名古屋市のごみ捨て場であるとまで言われるようになりました。そこに追い打ちをかけるように、日量1,500トンもの大規模な新南陽工場の建設が発表されました。当時、全国には幾つもある焼却場だと思っておりました。ところが、全国3番目の大工場であると聞き、びっくりした次第ですが、それでもこの新南陽工場の建設にも、地元として同意してまいりました。

 それ以後、藤前干潟のごみ埋立処分場の話が出てまいりました。干潟の埋め立てにより海岸堤の補強になり、海側からの堤防決壊の心配がなくなると思っていたやさきに、渡り鳥の飛来地の問題で、藤前干潟の埋め立て断念により、干潟を残すことになりました。それに今度はラムサール条約です。それでも世界的な干潟ならばやむを得ないのではないかと受け入れてまいりました。

 私は、その港区南陽町から当選させていただいた百姓議員として、名古屋市における都市農業の振興についてお尋ねしたいと思います。

 本市は日本有数の大都市でありますが、私が子供のころは一大農業都市でもありました。偉大なる田舎とやゆされたほど、たくさんの農地、農家がありました。しかし、名古屋市の発展とともに農地、農家は激減しました。現在では、農地が1,815ヘクタールで市域の5.6%、農家戸数は4,588戸で全市戸数の0.5%、農家人口は2万人弱と全市人口の約1%になってしまいました。

 生命産業である農業が衰退していくことは、農地、農業が一度なくなったら復元できないことを考えると、日本の将来にとって大きな損失と言わざるを得ません。本市には、愛知県知事から指定を受けている農用地域内農地が港区南陽地区、中川区富田地区、守山区東谷地区の3地区あります。その地域のうち、517ヘクタールが農用地に指定されています。その内訳は、中川区富田地区54ヘクタール、守山区東谷地区5ヘクタール、港区南陽地区にはその9割に当たる458ヘクタールがあります。

 農地、農業は農産物を生産するだけではなく、大雨が降れば一時的に雨を蓄えますし、空気や水を浄化したり、市民の方の気持ちをいやしたり、都市の景観形成に役立ったり、文化を伝承したりするなど、さまざまな機能があります。名古屋市の財産であると同時に、市民の方々の貴重な共有財産でもあります。こうしたかけがえのない農地、農業を守り、経営に安定を欠く農家が夢と希望と意欲を持って取り組むことのできるような農業にすることが大変重要な課題であると考えます。

 また、稲作については、今までの生産調整ではなくなり、新たなシステムになると聞いております。農用地内の約400ヘクタールぐらいは米作単作地帯である南陽地区に集中しております。この地域の農業の振興は、とりもなおさず名古屋都市農業の振興と言っても過言ではありません。循環型社会の構築を目指している本市において、農業振興は最重要課題であり、今、食糧の安心・安全が求められている時期です。目で見える農業、履歴のわかる農産物など、地産地消の推進を図らなければならないと考えます。

 以前は、農政局あるいは農政緑地局という局がありました。今は、行革の一環として局の再編により、名古屋市から農のつく局がなくなりました。と同時に、農業が切り捨てられたのではないでしょうか。そこで、農政土木局長にお尋ねします。−−ごめんなさい、緑政土木局長にお尋ねします。大都市名古屋における都市農業を今後どのように支援し、振興を図っていくのか、21世紀の産業と言われる農業振興策を具体的にお聞かせください。

 次に、ラムサール条約登録湿地である藤前干潟の環境学習拠点施設について、環境局長にお尋ねします。

 藤前干潟は、昨年11月18日にラムサール条約の国際的に重要な湿地に登録されました。私は、港区民として、廃棄物処分場の計画からその中止、そしてラムサール条約の登録まで見守ってまいりましたが、一種独特の感慨を感じております。藤前干潟は、もはや私ども南陽町の藤前干潟ではなく、名古屋市民の貴重な財産として、否、世界の藤前干潟として認知されました。藤前干潟は、今後ラムサール条約の趣旨である賢明な利用を目指し、保全、活用を進めていくことが重要であると思います。

 環境省でも、その保全、活用の一環として藤前干潟における環境学習施設について、稲永公園地区と藤前地区の2カ所に整備する構想を提示しております。国内の他のラムサール条約登録湿地においても、今までに環境省はこのような施設を建設しており、野鳥観察や自然観察の拠点として機能していると聞いております。しかし、今回建設される2カ所の施設はどのような施設になるのか、いまだに施設のイメージが見えてこないのではないかと思います。愛知万博に合わせて拠点施設を完成するということからも、もう施設の内容の議論に入る時期に来ているのではないかと考えます。

 具体的な施設の内容につきましては、施設を建設する環境省が検討されているとは思いますが、今、どの程度まで検討が進められているのでしょうか。また、一つの登録湿地に2カ所の拠点施設の設置は珍しく、例がないと聞いています。そうであるならば、だれが見てもその場にふさわしい施設が必要であり、この2カ所の施設を生かすだけでなく、相乗効果を生み出すような機能的な連携を考えてはどうでしょうか。今後、名古屋市としてどのように施設の内容の検討についてかかわっていくのか、お尋ねいたします。

 これで、第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎緑政土木局長(村瀬勝美君) 名古屋市における都市農業の支援振興策についてお尋ねをいただきました。

 本市の農地、農業の現状につきましては、ただいま議員の御指摘のとおりでございます。このうち、農業生産の場として保全し、農業振興を図るため、市街化調整区域内にございます集団的農地が農業振興地域に指定されているほか、本市におきましても、市街化区域内の農地の一部を生産緑地地区に指定いたしております。議員御指摘のように、農地は農産物を生産する機能だけでなく、防災機能や治水機能を初め、いやしの機能や環境保全機能など多様な公益的機能を持っております。

 このような貴重な農地を保全し、都市農業の振興を図ることは本市における大変重要な課題と認識しておりまして、現在さまざまな施策や事業を実施しているところでございます。今後におきましても、生産地と消費地が同一地域であるという都市農業の利点を生かしまして、新鮮で安全・安心な農産物の供給をより促進するとともに、営農意欲のある農家への積極的な支援を行うことによりまして、本市における農業の一層の振興を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◎環境局長(吉村正義君) 藤前干潟の環境学習拠点施設についてお尋ねをいただきました。

 現在、環境省におきましては、ラムサール条約登録湿地であります藤前干潟に隣接する藤前地区、稲永公園地区の二つの拠点に建設をする環境学習拠点施設の基本計画の作成を進めているところでございます。環境省が示した整備方針によりますと、藤前地区につきましては、干潟と直接触れ合える体験型環境学習施設を整備し、干潟と隣接する南陽海岸堤防の北側には、足洗い場や休憩スペースなどを整備するものでございます。稲永公園地区につきましては、建設予定地と隣接する名古屋市野鳥観察館との観察機能の重複を避け、展示や研修など、鳥の観察だけではなく環境全般に対する総合学習施設の機能を持たせた施設を整備するものでございます。この基本計画の完成につきましては、本年7月末の予定でございますが、7月上旬をめどに、それぞれの基本方針、施設内容、規模などそれぞれの施設について案としてまとめ、この案をもとに、本市を初め関係行政機関との調整や関係団体との意見交換を行う予定と聞いております。

 本市といたしましては、それぞれの地域の特性を生かし、市民が利用しやすい施設として整備するよう、環境省に対して必要な意見を述べてまいりたいと考えております。また、本市といたしましては、例えば自然観察にとどまらず、都市における自然との共生を学ぶといった内容の環境学習プログラムを作成し実施することなどにより、それぞれの施設の機能を高め、多くの人に利用していただけるよう努めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◆(坂野公壽君) 答弁ありがとうございます。

 まず、農業関係についてでございますが、議員の皆さん方にもひとつお願いがしたいと、こう思っております。名古屋市の中で、南陽地区が今言った数字のように一番多い。農業は捨てるものじゃなくして、再生ができないものだということを御認識いただきたい。そして、皆さんとともにこの地域を守っていただきたいという、このお願いが一つございます。そして、その先頭に農政−−緑政土木、何遍でもごめんなさい、農政という言葉しか出てまいりません−−緑政土木局がもっとやはり名古屋市全体の農業について、市民の皆さん方の理解が得られる施策を十分にとっていただきたい、このように希望をいたします。

 もう一つ、ラムサール条約の藤前干潟の施設の建設につきましても、どちらが従、どちらが主だなんていうことなく、同等の考え方で整備をされるよう、環境省に具申をしていただきたい、かように地元としては要望いたします。よろしくお願いします。(拍手)



○議長(堀場章君) 次に、杉山ひとし君にお許しいたします。

     〔杉山ひとし君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(杉山ひとし君) お許しをいただきましたので、通告に従いまして御質問をさせていただきたいと思います。

 最初に、福祉都市環境整備指針に関連して2点お尋ねをさせていただきたいと思います。

 1点目は、色覚特性に関するバリアフリー対策についてでございます。

 赤と緑の違いのわかりにくい色覚特性を有する方は、国内において300万人以上、男性の20人に1人、女性の500人に1人の割合でいると推計がされております。これらの方は、制度的な意味では障害ではありません。しかし、公共の掲示物など、色覚特性を有する方に対する配慮は余りこれまでされてこなかった現状があります。さらに、印刷のカラー化が進む中で、一層不便さが増しているのも現実であります。こうした中、色覚特性を有する方でも色が識別しやすい色のバリアフリー化を進めようという動きが一部で今始まっております。緑色を背景にした赤い文字は避ける、色だけで情報を表現せずに、形の違いや文字を加えたデザインを心がける、赤は見やすい朱色に近い赤に、こんなアドバイスをまとめた全国的にも珍しい小冊子、「色覚バリアフリーの手引き」なるものも出版がされております。

 また、若狭路博2003の会場として福井県小浜市に9月に開館する食文化館は、展示に色覚バリアフリーを意識した初めての博物館と聞いております。公共施設でも信号機の赤が朱色に近い赤にされるなど、以前から改善は進んできております。

 一口に色覚特性といっても個人差が大きく、正常に限りなく近い方も見えますが、だれにでもわかりやすいものにしていくことが重要であると考えております。色覚バリアフリー化は、配色決定時にわずかな気配りをするだけで、追加のコストを一切かけずに達成することができます。愛知万博を控え、多くの方が名古屋市へお越しになる中、色のバリアフリー化の取り組みを積極的に推進していただきたいと考えております。色のバリアフリー化の取り組みにつきましては、健康福祉局長にお尋ねをいたします。

 次に、職員の心のバリアフリー化についてお尋ねをしたいと思います。

 名古屋市では、平成6年度から15年度までの10年間を計画期間とする障害者福祉新長期計画に基づき、障害者施策を積極的に推進することになっております。また、4月からはさわやか市民サービス運動を展開し、市職員の接遇改善運動を実施してみえると思います。市職員の意識改革は本当に進んでいるのでしょうか。地下鉄の構内やエレベーターには視覚障害者の案内に点字版が見られます。道路やバス停付近の案内ブロックも設置が当然のようになってきていると思います。ハード面の整備は進んできております。しかし、市職員の中で視覚障害者の方への心構えができているのでしょうか。

 まず、市幹部職員の名刺に点字の刻印がされている職員がどれほど見えるのか、障害施策を担当しておる健康福祉局の幹部の方はどうでしょうか。点字刻印のしてある名刺が普及している部署もあると承知をしておりますが、現在の普及状況についてお尋ねをいたしたいと思います。

 次に、鳴海駅前地区における連続立体交差事業及び市街地再開発事業について御質問させていただきたいと思います。

 近年、都市再生という言葉が叫ばれるようになり、本市の都心部などにおいても都市再生緊急整備地域が指定され、注目をしてきております。都市としては単に都心部のみではなく、周辺地域を含めた市内全域でそれぞれの地区特性、現状に応じた活性化施策を積極的に展開するべきものであると考えております。例えば、緑区の有松、鳴海、大高地区におきましても、本市の新世紀計画2010において、11カ所ある交流拠点の一つとして位置づけられております。活気と調和のある都市空間づくりを重点的に進めると明記されております。

 さて、この交流拠点であります鳴海と有松の両駅前では市街地再開発事業が、また名古屋鉄道の天白川−左京山間では連続立体交差事業が行われているわけでありますが、特に鳴海駅前におきましては第2種市街地再開発事業と連続立体交差事業が同時進行で進められており、緑区の玄関口にふさわしい地域の中心地として魅力の向上や地区活性化に大きく貢献するものとして、私ばかりではなく、地元の多くの方々が両事業の早期完成を期待しておるところでございます。しかしながら、聞くところによりますと、この両事業の完成年次が2年近く離れてしまい、まちのにぎわいを目指した新たなスタートも当初の計画から若干ずれを生じることになります。どのように変化していくのか、心配や危惧を抱いておるところでございます。

 そこで、名鉄名古屋本線の天白川から左京山間の連続立体交差事業の見通しについて質問をさせていただきたいと思います。連続立体交差事業は、鉄道の踏切をなくすという直接的な効果だけではなく、その結果として踏切の事故や渋滞の解消、また線路で分断されている地域の一体化など大きな効果があり、市民の要望が非常に強い事業であります。この名鉄名古屋本線連続立体交差事業につきましても、天白川から左京山間の6カ所の踏切がなくなるものであります。踏切による渋滞や地域分断について、地元では長年頭を痛めてきました。立体交差の完成により、これらの課題の解消が図られる市民待望の事業であります。鳴海地区の活性化に大きく寄与するものであり、大きな期待を抱いておるところでございます。

 この工事は、仮線で電車を運行しながら、高架構造物をつくっていくと聞いております。既に一部の区間では仮線を敷いて構造物ができ上がっており、現在鳴海駅付近を初め、残る区間の工事が始まっております。しかし、工事の期間中は市民生活に大きな影響を与えるものであり、そこで、今後鉄道の新しい高架線への切りかえまではどれほどの期間を要するのか、緑政土木局長にお尋ねしたいと思います。

 次に、鳴海駅前市街地再開発事業についてお尋ねをいたします。

 この市街地再開発事業により整備をされる施設建築物の完成予定は平成17年度末と聞いておりますが、そういたしますと、先ほどの連続立体交差事業との完成時期に大きな時間差が生じることになります。これでは地区の活性化への期待、盛り上がりを弱めてしまうものではないかと心配をしております。そこで、再開発事業として連続立体交差事業との連携という観点から、以上の点を踏まえ、再開発ビルの完成後、速やかに立体交差事業を完成させ、両事業がスムーズに稼働できることが重要と考えております。今後どのように取り組みを進めていこうと考えておられるのか、住宅都市局長にお尋ねをしたいと思います。

 次に、安心・安全なまちづくりのための防犯対策に関しまして、地域住民と行政との連携についてお尋ねをいたしたいと思います。

 3月から4月にかけて、北区と千種区で若い女性が通り魔に襲われ死傷するという大変痛ましい事件が発生をしております。事件発生後、本市においても危機管理体制をとり、緊急の対策として区役所、警察署、地域団体が協力をして、防犯チラシの配布やパトロールなどを実施したと聞いております。地域住民を含めた連携、緊急の対策が速やかに実施をされ、被害の連続を防ぐことが最も重要であると考えます。

 しかしながら、このような連携が日ごろからできていれば、本市の犯罪はもっと減らすことができるのではないか、被害の発生を未然に防止できるのではないかと思うところでございます。危機が発生した、あるいは発生が予想される状況において、危機管理体制がとられるとしても、やはり防犯は日常の活動が重要だと考えます。地域住民の生命の安全を守ることが重要であることは当然でありますが、2005年に「愛・地球博」の開催を控えたこの地域においては、国内外の方も安心して訪れることができる安全なまちづくりは、とりわけ重要な課題であると考えます。ところが、現状を見ますと、ひったくり、路上強盗など街頭での犯罪が増加をしており、いつ、だれが被害者になるかわからないという市民の不安が増大しております。

 防犯は警察の所管であり、警察にも一層の努力をお願いしたいと考えておりますけれども、市民の不安を解消し、市民生活を守るためにも、本市としてもできることはあるはずだと思います。とりわけ、市政を運営するに当たっては、防犯を所管する警察と密接な連携を図ることが必要ですが、本市としては防犯の窓口になる部署がなく、警察との連携が十分にできていないのではないでしょうか。防犯について、本市においてはどのような体制をとり、どのように警察と今後連携をとっていくのか、総務局長にお尋ねをいたしたいと思います。

 最後になりますが、東京都独自で行われております認証保育所制度の活用について質問させていただきたいと思います。

 東京都では既に平成13年度より、大都市のニーズに対応するために東京都独自の認証保育所制度を実施しております。これは、多様化する保育ニーズ、産休明けから預けたい、残業している間も預かってほしい、送り迎えが便利な場所で預かってほしい、行政の目の届く保育所に預けたい、安心できる料金で預かってほしい、こうした市民ニーズに対応するための制度と聞いております。運営費の補助や開設準備の経費の補助に至るまで一定の基準、これは駅の改札口から徒歩で5分以内の場所という一定の基準を設けて実施をされております。こうした東京都の認証保育所制度は、都民から安心して預けられる保育所として着実にふえ続けていると聞いております。

 そこで、今、緑区の鳴海地区では総合整備事業が進められておりますが、こうした事業の中で、例えば、駅の施設を利用して、建物の中に保育所を設けるなどしてはどうかと思います。本市としても、こうした取り組みが少子化の解消、待機児童の解消につながるものと考えられると思います。市民ニーズに的確に対応するために、こうした制度について検討する時期ではないかと考えておりますが、健康福祉局長のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

 これで、第1回の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



◎健康福祉局長(木村剛君) 健康福祉局に3点のお尋ねをいただきました。

 まず、福祉都市環境整備指針の関係でございますが、本市では人にやさしいまち名古屋を実現するため、福祉のまちづくりの基本理念や具体的な推進方策、公共的建築物などのバリアフリー整備を行う上での技術的基準を明らかにしました福祉都市環境整備指針をこの2月に全面改定いたしました。この中で、サインの見やすさを向上させるために、図の色と背景の色の明るさの差を大きくする旨の基準を盛り込んだところでございます。この基準によりまして、おおむね色覚特性による不便は解消できると考えておりますが、赤と緑、あるいは紫と青といった明るさのよく似た色を並べて配置せざるを得ないケースの場合は、不便も生じております。そうした場合の配慮といたしまして、図や線の太さ、形などを変化させたり、文字情報を添えたりすることが有効である旨、改めて関係各局には周知してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、お尋ねの点字表示の名刺でございますが、市長、両助役、収入役は既に使用しておりますし、また健康福祉局におきましても、局長以下障害福祉を担当する幹部職員につきましても使用いたしているところでございますので、よろしくお願いいたします。

 3点目に、東京都の認証保育所制度に関連してのお尋ねをいただきました。

 議員御提案の駅の施設を利用するなどした保育所につきましては、利便性が高い一方で、認可保育所として設置する場合には、面積や園庭の確保などについての制約が想定されるところでございます。平成14年の待機児童が5,000人を超える東京都では、こうした課題を解決するため、都独自で基準を定め、認可外保育施設に対する助成制度を実施しておりますが、国は認可外の保育施設の運営費に対する補助を行っていないため、全額自治体の負担となっている状況にございます。国は、児童福祉の観点から、保育所の施設や設備、人員配置などについて最低基準を定めておりまして、本市といたしましても、この基準が乳幼児の健全な心身の発達を図るために確保される必要があるといった認識に立っているところでございます。したがいまして、認可保育所の新設整備、定員増によりまして待機児童の解消を図るとともに、多様な保育サービスの拡充にも努めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎緑政土木局長(村瀬勝美君) 名鉄名古屋本線の天白川から左京山間の連続立体交差事業の見通しについてお尋ねをいただきました。

 この事業は、平成5年4月に事業認可を取得して、それ以降、仮線用地の取得に努めるとともに、都市計画道路鳴子団地大高線付近では河川改修にあわせまして高架工事を実施し、既に一部完成しているところもございます。しかしながら、事業区間全体を見てみますと、鳴海駅付近の仮線用地に残っておりました物件の移転が本年春に完了したことによりまして、ようやく本格的に工事着手したところでございます。

 これからの工事の進め方でございますが、まず仮線を敷きまして、それから仮線へ電車を切りかえる、次に現在走っています線路のところに高架構造物を建設いたしまして、その後、完成いたしましたら電車を高架へ切りかえ、さらに仮線を撤去し、最後には周辺道路の整備をするという何段階かの手順を踏まなければなりません。また、電車本数が多い路線での作業であることや、一部特急電車もとまりますし、乗降客の多い鳴海駅部を含んでいることなど制約条件が多くございます。

 議員お尋ねの高架線への切りかえまでの見通しにつきましては、以上のような点を考慮しますと、工事が順調にいきましても、約4年ほどかかりまして、工事全体の完了は平成19年度になろうと見込んでおります。当局といたしましては、工事を施行いたします名古屋鉄道と今後も十分協議調整し、期間短縮に努めてまいりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 鳴海駅前市街地再開発事業についてお尋ねをいただきました。

 鳴海駅前市街地再開発事業につきましては、駅前広場等の公共施設整備とともに4棟の施設建築物を段階的に整備するという計画となっております。最初に建設いたしますD街区施設建築物につきましては、現在仮住居等をお願いしている方も多く、早期完成、早期入居の強い御要望をいただいているところでございます。年内のできるだけ早い時期に着工してまいりたいと考えているところでございます。着工後の建設の期間としましては、約2年間を要します。完成は平成17年度末を予定しております。

 また、当事業と関連いたします名鉄名古屋本線連続立体事業につきましては、先ほど緑政土木局長から御答弁申し上げましたように、完了時期が平成19年度の見込みということでございます。D街区の再開発ビルの完成と高架線への切りかえは時期的にずれが生じることは避けられない状況にございます。

 議員御指摘のとおり、地区活性化の新たな拠点形成、交通結節点としての機能強化、再開発ビル等周辺地域との安全で快適な歩行者動線の確保等、整備効果を相乗的により高めるためにも、両事業の促進、連携は極めて重要であるというふうに認識しております。したがいまして、この完成時期の時間差をできるだけ短縮するよう、関係機関とともに検討を進めているところでございます。しかしながら、工事工程上の制約等もございます。可能な限り時間短縮に努めながらも、両事業の連携という観点から、利用者の利害を阻害しないよう、暫定的処置を含めた柔軟な対応を図ってまいりたいというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、地権者等関係者の皆様の御理解と御協力を得ながら、事業の円滑な推進に向け最大限の努力をしてまいりたいと考えております。よろしく御理解を賜りたいと存じます。



◎総務局長(諏訪一夫君) 安心・安全なまちづくりにつきましてお尋ねをいただきました。

 犯罪の防止、治安に関する事務は、基本的には警察の事務であると認識いたしております。しかしながら、自分たちのまちはみずから守るという点から、市民の生命と財産を守ることは地方公共団体の責務であるということも認識いたしております。本市におきましては、防犯に関する相談事業、防犯灯に対する補助、防犯上の公園樹木剪定、放火防止対策、青少年の非行防止対策など、各局がそれぞれの所管におきまして対応してまいったところでございます。しかしながら、お尋ねいただきましたように、痛ましい事件が発生するなど、昨今の不安な社会環境から見て、市民に身近な行政機関である本市といたしましては、警察との連携を強化いたしまして、本市と警察が地域住民と一体となって安心・安全なまちづくりを推進することが一層重要であると認識いたしております。

 そこで、本市におきましては、市の幹部職員と県警本部の幹部職員とがお互いの情報や意見を交換し合う治安連絡会を年に数回開催しておりまして、防犯に限らず、交通安全対策や災害警備などにつきましても協議を重ねてまいっております。本市といたしましては、今後とも市民に身近な行政機関として、治安連絡会等を通じまして県警本部との連携をさらに密にするとともに、本市の各局及び各区役所、公所におきましても県警各部署と連携することにより、本市と警察が地域住民と一体となって安心・安全なまちづくりに取り組んでいくことができるよう努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆(杉山ひとし君) それぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございました。中にはかなり前進したお答えをいただいたと思っております。

 職員の心のバリアフリー化については、市長を初め幹部職員が既に取り組んでみえるとのことですが、小さな心構えのあかしとして、ほかの局長さんも、また全局的に取り組んでいただくことを要望させていただきたいと思います。

 次に、鳴海駅前地区における市街地再開発事業及び連続立体交差事業につきましては、長年の地域の方々の強い要望でありますので、一日も早い両事業の完成を強くお願いをいたしたいと思います。

 次に、地域住民と行政との連携した防犯対策についてでありますけれども、名古屋市の安心して暮らせるまちづくりの大きな課題であると思います。今後、トータル的な窓口の設置をすることができないものか。また、地域で活躍を今現在もされておりますが、消防団のような組織化をするなど、地域での連携が図れるシステムづくりを行政としても取り組んでいただくことを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(小林秀美君) 次に、こんばのぶおさんにお許しいたします。

     〔こんばのぶお君登壇〕



◆(こんばのぶお君) お許しをいただきましたので、通告に従いまして質問いたします。

 初めに、教育改革への取り組みについてお尋ねします。

 先般、文部科学省より2001年度の教育課程実施状況調査、いわゆる学力テストの報告書が発表されました。この報告書によりますと、子供の学習理解度が低下しているとの指摘が新聞報道などによってされておりました。この発表は、子供を持つ親たちの間に大変大きな反響を呼んでおります。また、全国的にも非常に関心が高い内容であります。子供たちの考える力、発想力がしっかりとはぐくまれていくのだろうかという不安、また一方では、苦手な科目、例えば算数、数学が苦手な子供は、授業が進むにつれさらに苦手意識が強くなり、よりできなくなるという問題も出ているようです。なぜそのような事態になっているのかという点については、これからの調査分析によって明らかになってくると考えます。

 子供たちが基礎学力を着実につけ、いかに学習意欲を持つことができるようにするのか、学ぶことの大切さ、おもしろさを実感できるようにするためにはどうしたらよいのか。私は、これらの課題を解決するために、新しい可能性を求めて果敢にチャレンジしていこうという気概と勇気を持った行動力を教育委員会に望むところであります。学びの原点に立脚し、これらの問題を解決すべく、今こそ真剣に取り組んでいくことが急務であると考えますが、教育長の御所見をお聞かせいただきたいと思います。

 さきの中央教育審議会におきまして遠山文部科学大臣は、新しい時代の学校にあっては、より一層子供たちに豊かな心をはぐくむとともに、確かな学力を身につけさせ、保護者や国民の信頼に十分こたえることができるよう、一人一人の個性に応じ、その能力を最大限に伸ばす創意工夫に富んだ教育活動が行われることが重要であるとした上で、以下のように諮問しております。

 「初等中等教育の教育課程及び指導の充実・改善方策について」では、「年間授業時数が標準授業時数であることを一層明確にするとともに、長期休業日や学期の区分のあり方などを工夫し、年間授業日数を適切なものとすること等について、今後改善すべき点がないか御検討いただきたい」とあります。

 学期の区分のあり方については、学校2学期制の導入という方法があります。これは、現行の3学期制と授業日数も休業日数も変わることなく、授業時数の一層の確保が図れるというメリットがあります。学期が長くなることで、学校行事など教育活動全体の見直しをすることにより、子供と教師の双方にとってのメリットが挙げられます。子供にとっては、学期の途中に夏期休暇が挟まれることで、苦手な教科の補充や新たな体験に取り組めるようになるなど、主体的な学びの活性化が期待できます。教師にとっては、今までより長い時間をかけて子供の学習状況を評価することができるため、時間に追われることなく、じっくりと一人一人の学習の理解度を知ることにより、より適切な指導が可能になるなど、きめ細かな対応が期待できます。他の政令指定都市では、いち早く学校2学期制への取り組みがなされております。市内の小中学校全校で実施を始めた都市や、今年度より一部の学校で試行を始めた都市、子供たちの学びがより一層活性化することを第一目標に取り組んでいる都市など、教育改革のうねりとともに全国的に広がりを見せております。名古屋市におきましては、この学校2学期制をどのようにとらえているのか、所見を求めます。

 次に、学校評議員制度についてお尋ねします。地域住民と保護者・PTAと学校の三者がより一層の連携や相談を密にすることにより、さまざまな問題点を実態に即してよりよい解決を目指していく、まさしく地域に開かれた学校づくりを目指していくときに、前向きな意見をどんどん取り入れていこうとの学校側の姿勢を示していくことが、なかんずく学校任せの教育から地域ぐるみの教育へといった教育改革につながっていくものと考えます。これらの観点から、学校評議員制度の現状と今後の取り組みについて所見を求めます。

 次に、高校入学準備金制度についてお尋ねします。

 長期にわたる景気の低迷が続く経済状況の中で、企業の倒産を初め人員削減、賃金の大幅カットなど、多方面にわたるリストラがなされることにより、家計に与える影響は大変深刻な影を落としています。家庭においてはさまざまな知恵と血のにじむような家計のやりくりを余儀なくされ、さらに将来にわたる生活設計の見直しをせざるを得ないといった危機的状況を生んでおります。その中でも、何とか我が子の望む教育環境を守ってやりたいと願っているのは、だれ人も同じであろうと考えます。

 先日、子供の学費を確保するために、やっと働き口が見つかったとのお母さんからの御相談をいただきました。

 主人は大工です。腕のいい職人として、これまでお客さんからの信頼も厚く大変喜んでもらっておりました。仕事が順調に入ってくるときは何も心配しなくてもよかったのですが、ここ数年は不況のためか仕事があったりなかったり。仕事の受注のため、朝から晩まで営業活動に歩き回っても、最近ではここ3カ月間、全く仕事がないありさまです。4月からは息子が高校に進学しましたが、私学のため、入学金を納めるにも大変で、私の親からの借金で間に合わせました。毎月の授業料分として奨学金を借りていますが、その一部は生活費にも回っているのが現状です。ある日の朝、息子から、僕、学校やめて働きにいくわと言われ、びっくりしてしまいました。息子に思わぬ心配をかけてしまい、申しわけない気持ちで胸がいっぱいになりました。と同時に、その優しい心に感動すら覚えました。私も、この苦境を何としてでも乗り切ろうと前向きにとらえ、今月から時給700円のスーパーのパートタイマーとして働き始めました。息子も、私たちの気持ちを察してか、学校まで片道3キロの道のりを毎日自転車で元気に通ってくれています。今、私と同じような子を持つ親たちは、必死に頑張っています。甘いと思われるかもしれませんが、せめて高校に進学するときの入学金だけでも、名古屋市として何か手を差し伸べてくれるような優しい施策はないのでしょうか。

 以上が御相談の内容でした。

 このお母さんのようなケースは、決してまれなことではなく、ほかにも同様の御相談が数多く寄せられております。私は、この現状を踏まえて、子供が経済的理由に悩むことなく、安心して勉学に、文化活動やスポーツに励み、そして友人関係の構築の場としての学校に通うことができるよう、経済的な下支えの整備を急ぐべきであると強く切望します。とりわけ、入学時には入学金や教科書代、制服代など多額な費用が必要です。そうしたことから、高校入学準備金制度の導入は、これから高校進学を控えた子供さんを持つ保護者の方からも大変期待されている有用な施策であります。

 昨年11月本会議におきまして、先輩の小島議員より同様の質問がされておりますが、再度お尋ねいたします。名古屋市における高校入学準備金の早期実現、導入に踏み切るべきと考えますが、教育長の積極的な見解を求めます。

 次に、視覚障害者のための日常生活用具についてお尋ねします。

 本年4月より、障害者支援費制度が始まりました。障害者の方の自己決定を尊重して、利用者本位のサービスの提供を基本とすることにより、事業者との対等な関係に基づいてサービスを選択し、障害者みずからが契約することによって利用する仕組みとなっております。視覚障害者の方と支援費制度事業者との対等な契約関係を実現させるためには、視覚障害者の方が事業者よりサービス内容などを正確かつ十分な情報提供を受けることが重要であり、これにより選択、決定がなされなければなりません。そのためにも、自己責任による判断決定がしっかりとできるよう、ソフト面での環境整備支援が必要不可欠になってまいります。そこで、3項目に分けて健康福祉局長に質問いたします。

 第1に、現在支援費制度契約時などにおける視覚障害者の方への支援の対応はどのようになされているか、お伺いいたします。

 第2に、国の日常生活用具給付事業のメニューに活字文書読上げ装置が新たに加わったと聞きました。この装置は、説明文書の隅に印字されたコードを機械が認識し、内容文言を人間のかわりに読み上げるといったものと聞いております。この印字ソフトもパソコンで簡単に取り込めるようになっております。活字文書読上げ装置の大きさも、卓上の片隅に置けるほどのコンパクトなサイズで、使用する人が何度でも聞き直しができ、読み上げ速度も調節ができるなどという利点があります。また、視覚障害者の約9割の方々が点字が読めないと言われていることからも、まさに待望の画期的な装置であると言えます。名古屋市におきましても、視覚障害者支援として、先ほど述べましたソフト面での環境整備支援として、活字文書読上げ装置を積極的に導入すべきであると考えますが、この件につきまして見解を求めます。

 第3に、この活字文書読上げ装置が導入となった際には、サービス事業者が説明文書の隅に内容文言をコードとして一括変換したものを印字掲載することで、初めてその効果を発揮することになります。つまり、読上げ装置を持っていても、文書にコードが印字されていなければ、有効活用ができず、事業者の協力が必要不可欠であります。名古屋市として、事業者への周知対応策はどのようにお考えであるか、お伺いいたします。

 以上で、私の第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎教育長(加藤雄也君) 教育改革への取り組みについて、3点お尋ねをいただきました。

 1点目に、学力向上への取り組みについてでございます。

 議員御指摘のように、基礎、基本の確実な定着を図り、学習意欲を一層高めるため、わかる授業、楽しい学校を目指す取り組みを充実させていくことはとても大切なことであると考えております。これまでも教育委員会では、教育改革プログラムを定め、基礎基本の定着を図るため、すべての学校で少人数指導を実施したり、各学校の実態に応じて読書活動や、朝の時間を利用した計算や漢字の練習などの継続的な取り組みを行ったりしているところでございます。こうしたさまざまな取り組みをさらに充実発展させるため、今年度から算数など教科の指導方法を工夫改善する取り組みを学力向上パイロット事業として研究実践を進め、その成果を全市に広めてまいる予定をいたしております。

 また、本市における児童生徒の学力の状況を把握するため、本年度2学期に小学校5年生と中学校2年生を対象として、学習状況調査を実施いたしますとともに、その成果を踏まえ、指導方法や評価の工夫改善をするなど、今後の施策に生かしてまいりたいと考えているところでございます。

 いずれにいたしましても、21世紀をたくましく生き抜く子供たちを育てるためには、社会の変化に対応し、新たな問題に積極的にチャレンジし、創造的に解決していく力を身につけさせることが大切であり、そのためにも基礎、基本を確かな学力として培うためのさまざまな取り組みを進めてまいりたいと考えております。こうした考えを推進するため、この4月に本市の全小中学校の校長に私から直接呼びかけたところでもございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 2点目に、2学期制の導入についてでございます。

 2学期制とは、御案内のように、4月から始まる学校の1年を夏休み、冬休みを挟んで、現在三つに分けているものを、4月から10月上旬を前期、10月中旬から3月末までを後期とする二つの学期に区分するものでございます。議員御指摘のように、現行の3学期制と授業日数も休業日数も変わることなく、授業時数をふやせるなどのメリットがあることは私どもも承知をいたしているところでございます。

 しかしながら、2学期制では、各学期の半ばに夏休み、冬休みの長期休業が挟まれることによって、学期としてのまとまりが薄れ、子供たちの学習や生活リズムが乱れるのではないかといった心配や、通知表を通して子供の評価を知る機会が減ることに対する保護者の不安などが指摘されております。また、現行の2学期は、学習や学校行事を充実させる実りの秋として最適な季節であり、この充実を図る時期を二つに区分することの是非や、中学校の進路指導に関して課題を指摘する声も聞いているところでございます。教育委員会といたしましては、他都市での実施状況を踏まえつつ、2学期制につきましては慎重に検討してまいりたいと考えているところでございますので、御理解賜りたいと存じます。

 3点目に、学校評議員制についてお尋ねをいただきました。

 学校評議員制は、議員御指摘のように、家庭や地域との連携を深め、教育活動の充実を図るとともに、地域に開かれた学校づくりを一層推進するために設けているものでございます。本年度は、昨年度から実施している学校も含めまして、小学校45校、中学校35校、養護学校1校、高等学校2校で実施をいたしております。実施した学校からは、評議員の方々からの意見を取り入れて、作品展の開催時間を延長して多くの方が夜間に鑑賞できるようにしたとか、地域で行っている節電・節水運動を子供の学習に役立てたなど、教育活動の充実を図ることができたという声を聞いているところでございます。これらの成果を踏まえ、今後も学校評議員制を全校に設置できるよう努めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 次に、高校生の奨学金制度についてお尋ねをいただきました。

 この制度は、経済的に困窮する高校生の就学を支援するため、成績要件を設けず、奨学金を貸与するものでございます。一方、昨年4月より、愛知県が本市と同様の奨学金制度を創設し、高校生に対する経済的な支援制度が充実されたところでございます。また、高校入学時には、議員御指摘のとおり、入学金を初めとするさまざまな支出が重なり、教育費の負担が大きい時期であると考えております。このため、愛知県との役割分担を踏まえながら、現行の奨学金制度を見直し、御提案のありました入学準備金について、これを貸与する制度として来年度を目途に鋭意検討してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。

 以上でございます。



◎健康福祉局長(木村剛君) 視覚障害者の日常生活用具に関しまして、3点のお尋ねをいただきました。

 初めに、支援費制度における視覚障害者とサービス提供事業者との契約方法の現状でございますが、活字による契約書にあわせまして、点字版や録音版、こういったものの対応が行われているところでございます。今後とも支援費制度の事業者に対しまして、視覚障害者の特性に配慮するよう、引き続き指導してまいりたいと考えております。

 次に、視覚障害者用活字文書読上げ装置の導入についてでございます。国の実施要綱におきましては、平成15年度から日常生活用具の給付対象の一つとしてこの装置が追加されたところでございますが、給付についての基準額がいまだ示されていないところでございます。本市といたしましては、この基準額が明らかとなります国の通知をまって検討してまいりたいと考えているところでございます。

 最後に、支援費のサービス提供事業者への周知でございます。議員御指摘のとおり、事業者が契約書類を初めとする文書を作成するときに、コードを掲載することによりまして、初めて活字文書読上げ装置が活用できることとなるものでございます。本市が日常生活用具として支給対象といたします際には、その趣旨をサービス提供事業者へ情報提供し、この装置が十分活用されるようにしてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。



◆(こんばのぶお君) 御答弁ありがとうございました。

 教育改革に向けて、積極的に施策を推進しようとの前向きな行動力が市民から期待されております。次代の名古屋の子供たちをはぐくむためにも、人材育成は名古屋を見習うべきと言われるような名古屋教育ビジョンを目指していただきたいと要望いたします。

 また、視覚障害者の方への支援につきましては、活字文書読上げ装置を初め、皆さんが安心して制度を利用できるよう、どうか丁寧な対応を望みます。

 最後に、長年待望されていた高校入学準備金制度につきまして、先ほど教育長さんより、来年度をめどに制度導入を検討いただけるとの大変心強い御答弁をいただきました。これは、これから高校入学を控えた子供さんを持つお父さん、お母さんにとって大変にうれしい施策であります。財政状況の厳しい折、仮に小さく生んでも、後に大きく育てていかなければならない制度であると考えます。ぜひとも来年度よりの実施に向けて、今後半年間、しっかりと御検討いただきたいと要望いたしまして、私からの質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(小林秀美君) 次に、かとう典子さんにお許しいたします。

     〔かとう典子君登壇〕



◆(かとう典子君) 通告に従い、質問いたします。

 男女雇用機会均等法により、男性も女性も労働時間が長くなったり、時間が変則的になったりするなど、労働強化が進んでいます。また、不況による収入減やリストラなど、生活上、夫婦共働きを余儀なくされている若い世代もふえています。そして、若い共働き家庭の厳しい生活は、そのまま子供たちにはね返り、子供たちの環境も大変厳しいものになっています。21世紀を担うのは子供たちです。そこで、未来を担う子供たちにかかわる保育行政について、まず最初に質問いたします。

 第1に、待機児童解消についてお伺いします。

 名古屋市の周辺の、特に待機児童の多い緑、名東、守山などの六つの区は、この3年、待機児童解消のための施策が取り組まれたと思います。しかし、人口がトップになるのは時間の問題と言われる人口急増地の緑区では、待機児童ゼロ作戦が叫ばれても、待機児童はふえるばかりです。若いお母さんたちから、保育園に入れなかったという声をたくさんお聞きしました。今でも、転居の予定だが近くに保育園はあるか、入れるだろうかと私の事務所にも問い合わせがあります。

 この2年間で緑区に三つの保育園ができ、240名の定員がふえました。国の待機児童解消策として、定員枠が拡大され、民間保育園では定員の125%まで入所を受け入れさせ、また公立保育園でも3歳未満児の定員枠を拡大しています。そして、その結果どういうことになっているでしょうか。施設はそのままで子供の人数だけふやすのですから、昼寝の布団を少しずつ重ねないと敷けないとか、余り広くない一つの部屋を戸棚で仕切って二つのクラスにして保育するなど、明らかにすし詰め状態で、これでは子供たちにふさわしい十分な保育はできません。民間保育園でも、125%まで入れてしまうと、職員の負担が大きくて、努力できる限界があると園長さんたちは訴えておられます。こうした定員枠の拡大では待機児童の根本的な解消にはなり得ません。私の調査によると、緑区内における今年度5月1日現在の待機児童の数は、まだ発表されておりませんが、昨年の2倍くらいにふえるものと思われます。

 そこで、お伺いいたします。待機児童解消のために、市の責任で保育園を新設、増設するべきだと考えますが、市長の見解をお聞きします。

 第2に、延長保育の問題です。

 子供の生活環境として、できることなら親の労働時間を短縮して、親子が一緒に生活する時間を広げることを望むものです。しかし、短時間のパートでは食べていくこともできず、長時間働かざるを得ない方たちがふえています。そのためには、どうしても長時間保育、延長保育を利用するしかありません。

 緑区など周辺区は、市の中心から離れており、都心まで1時間ほどかかってしまいます。子供を自宅近くの保育園に預けると、長時間保育、延長保育が必要です。名古屋新世紀計画2010では、「子育てと仕事の両立を支えるため、保護者の勤務時間の多様化に対応した延長保育や一時保育など、多様な保育サービスを充実」という方針になっていますが、実態はどうでしょうか。

 緑区では、保育園は公立、民間合わせて23カ園ありますが、そのうち延長保育を実施している園で、午後7時までが3カ園、午後7時30分までが1カ園と計4カ園しかなく、これでは安心して働くことはできません。また、北区保育団体連絡会が公立保育園父母の会の皆さんに対して行ったアンケートによると、「現在の保育時間で間に合わないときがありますか」の問いには、「はい」と答えた方が半分近くありました。「延長保育が実施されたら希望します」と答えた方は4割もありました。ところが、全市を見ても、公立保育園での延長保育は各区1カ所にとどまっています。延長保育を求める切実さは地域によってさまざまです。それを各区一律に1カ所のみというのでは、市民要求にこたえることはできません。今後、延長保育実施園について、要求のある地域には公立で2カ園、3カ園とふやすべきだと考えますが、健康福祉局長の答弁を求めます。

 第3に、名古屋市の公立保育園の老朽化した園舎の改修についてお伺いします。

 天白区のある保育園では、老朽化した水道管が破裂して、通常は2カ月で300ないし400立方メートルほどのところ、2,800立方メートル以上もの使用量になり、大規模な水漏れがあったそうです。現在、ほかにもいつ破裂してもおかしくないほど老朽化した給配水管のままの保育園がたくさんあると思われます。

 また、緑区のある園では、屋根の防水シートがひび割れて、大きな塊が強風ではがれて園庭に落ちたということです。お迎えの時間でなかったため、園庭に子供や親たちがいなかったので、事なきを得たそうです。また、サッシが閉まらないとか、雨漏りするなどは珍しいことではありません。幼児トイレにシロアリが発生、木の根っこが張ってトイレが詰まってしまったとか、トイレが詰まったので見てもらったら、鉄のさびがはがれて管の中で詰まっているなどなど、数え上げれば切りがありません。中にはこんなひどい事例もあります。遊戯室の上は屋上でプールがあり、排水が悪くていつも水がたまっている。ある日、遊戯室の天井のパネルが腐って落ちたとのこと。天井パネルはすぐ張りかえ、プールの水道のあたりの修理はしたとのことですが、屋上プールの周りはそのまま水がたまった状態です。いまだに遊戯室のちょうどプールの下あたりは時々水が落ちてくるため、子供を昼寝させられないということです。どうしてこんなことになるのでしょうか。

 10年ほど前までは10年ごとに内壁外壁塗装、屋根の防水工事が行われていましたし、20年では総合改修で水回り、給排水管などの取りかえ、床板の張りかえなどのために1カ園当たり5000万円の予算が計上されていました。ところが、2000年以降、このような総合改修が行われなくなりました。現在、築20年以上たって総合改修が行われていない園は124カ園中72カ園に上ります。今年度は中規模改修といって、1カ園当たり500万円の予算が計上されましたが、10カ園分だけです。そのうちのある園では、屋根の防水工事が行われるだけです。

 以前、10年、20年をめどに行われていた修繕は、必要だから行われていたのではないでしょうか。子供たちの安全にいつも配慮して園舎管理の責任を持っている園長初め、現場で働く職員たちがこのままでは危険だと判断している箇所や、目に見えない部分でぼろぼろになっている箇所を早急に改修すべきではないでしょうか。幸いにも、今まではけがや事故にならなかったけれども、一歩間違えたら大事故にもつながる懸念すら感じられます。そのためにも、今、園舎等の中期、長期の修繕計画をつくるべきではないですか、健康福祉局長の答弁を求めます。

 次に、敬老パスについてお尋ねします。

 1973年にできたこの制度、名古屋に生まれて大切にしてもらい誇りである、名古屋に住んでよかったと市民が実感するこの制度は、その趣旨のとおり、多年にわたり社会の進展に寄与してきた高齢者を敬愛する制度として、市民の声を十分に生かした健康福祉施策の一つです。このことは、本市の高齢者保健福祉計画の中でも、「高齢者が地域や家庭で孤立することなく、生きがいをもって生活を送ることができるよう様々な活動に積極的に参加できる条件整備を図るため」と位置づけられています。バスや地下鉄に乗る経験をさせようと、孫を連れてお出かけのお年寄りと子供の姿を見かけます。敬老パスがあるから、毎日夫の病院へ通うことができると言われる方にもお会いしました。この敬老パスは、まさに名古屋市民の宝ではないでしょうか。4月の市会議員選挙で、私ども日本共産党初め、この場にいらっしゃいます議員の皆様の中には、選挙公報などで敬老パスを継続します、守りますと公約された方がいらっしゃると思います。ところが、社会福祉審議会の答申では、年齢引き上げや所得制限、自己負担制の導入という方向が示され、敬老パスが危うくなってきました。

 一方、先ごろ発表された第41回市政世論調査によると、公共交通機関を利用する理由は、60代、70代の方は敬老パスを持っているからということが明らかになっています。ある民間団体のアンケート調査を御紹介します。市内8区で無作為抽出による3,667名の市民にアンケートを送り、1,756件回収したものです。このアンケートでは、敬老パスが役立つとした人が91.3%と多数を占め、その理由は、外出機会の増加が一番多く、次いで医療機関に行きやすい、気分転換になる、活動範囲の拡大になる、健康によいなどが挙げられています。また、65歳から75歳までがよく利用されていることが明確になっており、元気なお年寄りにはなくてはならないものになっています。65歳受給は、元気なうちに行動が広げられる、健康維持に寄与している、加齢による閉じこもりを防ぐ、交通費の心配が要らず、寝たきりの予防になる、国民健康保険を1年間使わず、医療費削減に貢献しているなど、健康維持に敬老パスが非常に役立っていることが明らかになっています。

 今まで30年間、特に近年見直しが話題になりながら、現行制度が守り続けられてきたことは本当にすばらしいことです。市民からこれほど喜ばれ、誇りにされる名古屋の福祉施策である敬老パスを見直すことは、高齢者を敬愛する制度から高齢者の差別を生み出す制度に変えるものです。まさに高齢者を敬愛する敬老パスを、現行制度のまま継続すべきと考えます。市長は、6年前の市長選挙後の本会議で、現行制度を継続すると答弁し、2年前の再選後にも、後退しないよう努めたいと答弁されました。改めて、ぜひ現行制度を維持するという立場からの市長の答弁を求めます。

 これで、第1回目の質問を終わります。(拍手)



◎市長(松原武久君) 2点お尋ねをいただきました。

 まず、保育所の待機児童対策についてのお尋ねでございますが、本市では、待機児童の解消を重要な課題として位置づけまして、その解消に向けて取り組んでいるところでございます。平成15年4月には保育所2カ所を新設し、また既存保育所の定員増を行い、合わせて287人の入所定員の拡大を行いました。さらに、基準の範囲内で実施する定員超過入所につきましても、平成14年度に引き続き実施をしているところでございます。今後につきましても、待機児童の状況、地域における保育需要の動向などを見きわめながら、引き続き対策に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、敬老特別乗車券、いわゆる敬老パスについてお尋ねをいただきました。

 本市といたしましては、議会の皆様を初め幅広く御意見を伺いながら、急速に進行する少子・高齢社会の中で、各種の福祉施策につきまして持続的、安定的に維持できるよう検討してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎健康福祉局長(木村剛君) 保育行政について2点お答えをさせていただきます。

 まず、延長保育の拡充についてでございます。

 延長保育につきましては、名古屋新世紀計画2010第1次実施計画におきまして、実施保育所を21カ所ふやし、89カ所にする計画を掲げ、拡充に取り組んでまいりました。計画の最終年度でございます平成15年度に5カ所の増を行いまして、この3年間で21カ所の増という目標を達成し、このうち6カ所が公立保育園でございました。今後につきましては、財政状況を勘案しつつ、延長保育の需要と全市における実施状況を踏まえまして、公立、民間合わせて考えてまいりたいと存じております。

 次に、公立保育園の園舎改修についてでございます。

 公立保育園につきましては、施設、設備の日常的な修理、補修工事を行うため、経常修繕の予算を計上しております。さらに、一定年数以上経過し、改修の必要が生じた園につきましては、別途予算を確保し、改修を実施してきたところでございます。平成15年度につきましては、改修の内容を点検し、10カ所の保育園について予算計上し、必要な改修を行うことといたしたところでございます。今後とも、危険箇所の修繕については早期に対応いたしますとともに、保育園の運営に支障がないよう、厳しい財政状況の中ではございますが、順次改修に努めてまいりたいと存じております。よろしくお願いいたします。



◆(かとう典子君) 最初に、2点要望いたします。

 まず、延長保育では、公立、民間合わせて考えていかれる旨をお答えいただきました。現に要望の強い地域から請願も出されています。公立保育園の条件は整っています。ぜひ条件を整えた公立保育園での延長保育をふやしていただくよう要望します。

 敬老パスについてですが、市長は昨日、敬老パスを福祉として位置づけると言われ、今の答弁でも持続的、安定的に維持できるようと御答弁されました。名古屋市民として、65歳になれば全員受けることのできる市民の福祉です。改めて現行制度の継続を強く要望いたします。

 次に、2点再質問します。

 待機児童解消については、市長の御答弁では私の質問には答えていただいておりません。私は、定員枠拡大、超過入所のもとでは子供たちは大変悲惨な状況に置かれているということをお話ししました。だから、市の責任として、保育所を新設、増設するべきだと言いました。再度市長にお答えいただきたいと思います。

 次に、園舎改修についてですが、今年度についた予算は、老朽化に対応する修繕のほんの一部です。以前の名古屋市の公立保育園の計画修繕については、他の自治体からうらやましがられていたと聞いています。財政難を理由に、おんぼろ園舎の改修についてなかなか予算がつきません。今何とか使えるものを壊れるまで待っているのでなく、必要なところは改修して長もちさせるべきではありませんか。今の答弁で保育園の運営に支障がないようと言われましたが、コンクリートの建物なのに雨漏りする保育園が大変多いんです。改めて、全施設について雨漏りの調査を実施して、必要な修繕をするよう求めたいと思います。お答えください。



◎市長(松原武久君) 先ほど申し上げたことと同じようなことを申し上げて恐縮でございますけれども、本市では待機児童の解消を重要な課題として位置づけております。そのために、今後とも待機児童の状況、地域における保育需要の動向など見きわめながら、できる限り待機児童対策に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。



◎健康福祉局長(木村剛君) 公立保育園の園舎改修について、再度のお尋ねをいただきました。公立保育園の雨漏り等修繕の必要な箇所につきましては、毎年度保育園から報告を受け、調査を実施しているところでございますので、よろしくお願いいたします。児童の安全確保に必要な危険箇所の修繕や、適正な園運営に支障を来す箇所の修繕につきましては、その都度対応しているところでございますので、御理解賜りたいと存じます。



◆(かとう典子君) 待機児はあと少しで解消できる数ではないんです。待機児童問題は大変深刻です。枠拡大や超過入所では解決にはならないんです。繰り返しますが、子供が起きている一日のほとんどの時間を過ごす生活の場所のことです。改めて市の責任で保育園の新設、増設をするよう強く要望いたします。

 改修についても、修繕について運営に支障があるところについては最優先でやってくださるよう要望して、質問を終わります。(拍手)



◆(岡本善博君) この場合、暫時休憩されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○副議長(小林秀美君) ただいまの岡本善博さんの動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(小林秀美君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。

          午前11時35分休憩

         −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

          午後0時55分再開



○議長(堀場章君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 「議案外質問」を続行いたします。

 次に、冨田勝三君にお許しいたします。

     〔冨田勝三君登壇〕



◆(冨田勝三君) お許しをいただきましたので、2点について質問をいたします。

 まず初めに、容器包装リサイクル法に関連し、環境局長にお尋ねをいたします。

 本市のごみ問題は、平成10年度のごみ非常事態宣言以来、市民、特に地域の役員の方々、行政、そして私ども議会の献身的な努力により、ごみ量は4分の3、資源化は2倍、埋立量は半分以下になり、全国の自治体から注目されていることは御承知のとおりであります。そして、これらの努力が5月に実施された自治体環境グランプリにおいて高く評価をされ、グランプリと環境大臣賞を同時に受賞し、私も市民の一人として誇りに思うところであります。

 しかし、ごみの収集経費を見ると、平成10年度のごみ収集処理費254億円が、平成13年度には216億円と減少、資源収集では、10年度が16億円に対して13年度には79億円と、実に5倍に増大しております。容器包装の現状資源化率は63%ですから、100%になった場合、単純に計算をいたしますと130億円近い経費がかかることになり、大変な負担であります。資源化に前向きな自治体ほど資源化貧乏と言われるゆえんであります。これは、最も手間と費用を要する分別、回収、選別を行う市民、自治体に比べ、事業者は再商品化のための費用負担だけであります。例えば、ペットボトルの資源化経費、トン当たり21万円のうち、自治体が負担するのは14万円になっています。自治体と事業者の役割分担が著しく不公平となっております。

 一方、環境に優しいリターナブル瓶は、回収、選別、保管などがすべて事業者負担のため、事業者にとって経費が高くつき、事業者は経費が安いこと、そして消費者は利便性だけでワンウエー容器を安易に使用しており、ごみを増大させております。この結果、容器包装リサイクル法がごみの発生抑制に余り機能していないのが現実であります。平成17年の容器包装リサイクル法の見直しに向け、拡大生産者責任の徹底、収集、選別も含めたリサイクルコストの事業者負担を強力に国に働きかけることが必要です。環境先進都市を目指す名古屋市として、市だけでなく、市民と一緒になって法改正のため行動を起こさなければなりません。そのためには、市民にリサイクル法の仕組みやリサイクルを進めれば進めるほど費用負担が増大する実態を十分理解してもらうべきでありましょう。今までごみ減量はニュースになりましたが、経費の増大は余りPRされなかった嫌いがございます。このほか、ごみ減量や二酸化炭素などの環境負荷の低減効果、エネルギーの使用量の変化など、プラス・マイナスの両面について詳細なデータを市民の前に明らかにすることにより、今後の容器包装リサイクル法のあり方などについて、市民と一緒に議論を進め、市と市民が一体となって世論を形成し、法改正を迫るべきだと考えます。

 そのために手法として、企業における環境会計を市のリサイクルやごみ処理に応用し、ごみと資源に関する環境会計手法を取り入れるべきだと考えます。幸いにして今、環境会計イコール廃棄物会計が確立されています。容器包装リサイクルを真っ先に取り組んだ先進都市名古屋は、率先して廃棄物に関する環境会計イコール廃棄物会計に取り組むべきだと思います。

 そこで、拡大生産者責任の徹底を求めるために、市民ぐるみの世論形成をどのようにされようとしているのか、廃棄物に関する環境会計イコール廃棄物会計について導入をすべきだと思いますが、どのように考えておられるのか、環境局長にお伺いをいたします。

 次に、総務局長に職員の人事異動などについてお尋ねをいたします。

 4月の選挙後、市民からこんな苦言を相次いで2件聞きました。名東区のある事務所では、仕事の中心である係長が2年ぐらいで転勤。仕事を頼んでいた地域の役員が久しぶりに行ったら、もう係長がかわっており、一から再度説明をしたとの話。もう一つは、ある区の地域振興課職員、地域振興課は地域の方々と一緒になって仕事を進める部署であり、ともに連帯感や信頼があってこそ効果が倍増するものであります。しかし、ここの職員もようやく地域の地理や人の気心がわかるようになる2年ぐらいでかわってしまう。この二つの話から、市民は、役所の人はすぐかわってしまって、本当に市民のことを考えているのかという不信感を抱き、そして職員も、どうせすぐかわるのだからと腰かけ意識になると言っています。

 このように異動が早くなったのは、庁内の不祥事が起きるたびに業界などとの癒着防止の理由のようであります。私は、これでいいのかなという危惧を抱くものであります。一般的に異動が早いのは、役所とマスコミであります。特に最近のマスコミは、顔も覚えないうちに異動していくようであります。これだけ早いと、物事の表面的な事象だけにとらわれ、問題の本質を見抜けないのではないか、それがここ二、三年のマスコミの市政に対する論調にもあらわれているのかなというふうに私は邪推をするものであります。

 横道へそれましたが、役所でも異動が早いと、腰を据えて問題の本質に取り組むより、出てきた表面的な事象をそつなくこなし、問題は先送りするようになりやすい。私は今の異動のあり方は、異動を繰り返し、オールゼネラリストを養成しているとしか思えません。ゼネラリストかスペシャリストかはいつも異動の命題で、両者長所短所があり、ここで議論するつもりはありませんが、役所といえども、いい意味である程度の職人を養成する必要がありはしないか。1人の職員が40年ぐらい在職するわけですから、その間に、おれはこの仕事なら他に負けないぞ、そんな自信が持てる異動システムを考えるべきだと思います。

 このことは、技術職員に特に重要な課題であります。最近、役所の仕事が民間に委託されるようになりましたが、土木や建築のように、道路上や屋外の仕事で、付近住民とのさまざまな折衝や円滑な工程管理を進めるためには、高い技術力に裏打ちされた自信が大きく影響します。請負工事の場合には、請負企業と同等かそれ以上の技術力がないと、結果として高い工事費になる場合すらあります。これから行政の複雑化、委託化が進む中、高い専門性や経験を持った職員を養成し、職場の中核として職場全体の総合力を高めるような人事異動が望まれるところであります。

 ここで総務局長に、現在の異動の基本的な考え方、そして、いい意味での職人養成の提案に対しての御見解をお伺いいたします。

 以上で、第1回の質問を終わります。(拍手)



◎環境局長(吉村正義君) 拡大生産者責任を徹底するための世論形成、そしてそのための環境会計の導入についてお尋ねをいただきました。

 本市における容器包装のリサイクルにつきましては、大幅なごみ減量などの成果を得ることができましたが、一方、分別がわかりにくいなど市民の皆様への負担やリサイクルに伴う収集経費等の増大など、拡大生産者責任が不徹底なことに起因する多くの課題がございます。収集経費等の負担など、容器包装リサイクルに関する課題につきましては、これまで本市が毎年発行しておりますごみ減量の進捗状況や課題などを取りまとめました名古屋ごみレポートなどにより、情報提供に努めてきたところでございます。

 さらに、経費面での情報だけでなく、議員から御提言いただきましたリサイクルに伴うエネルギー使用量や二酸化炭素排出量などの環境負荷を明らかにし、市民の皆様とその情報を共有することは、分別・リサイクルといった出口対策から、一歩進めて、ごみも資源ももとから減らす入り口対策を重視し、循環型社会を実現していく上から、大変重要な視点であると考えているところでございます。現在、このようなことを総合的かつ定量的に明らかにする方法として、環境会計または廃棄物会計という手法がございますが、市町村の廃棄物行政に関しての十分な事例はまだ皆無に等しい状況にございます。

 しかしながら、本市といたしましては、学識経験者の意見などもお聞きしながら、環境会計・廃棄物会計報告書を作成してまいりたいと考えているところでございます。また、この報告書をもとに、市民の皆様との勉強会を持つとともに、ホームページや市民向けの啓発冊子の発行などさまざまな機会をとらえ、従来にも増して市民の皆様に率直に実情をお伝えし、議論をしながら、容器包装リサイクル法の改正への働きかけを初め、循環型社会の仕組みづくりに向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎総務局長(諏訪一夫君) 職員の人事異動についてお尋ねをいただきました。

 時代が大きな転換期を迎える中、市民の信頼にこたえるためには、豊富な知識を持った能力のある職員はもとより、市民ニーズを的確に把握し、問題を迅速に解決する知恵と行動力によりまして、課題を先送りしない意欲のある職員、また市民や事業者とパートナーシップをとりながら市政を進めていくことができる職員を育成することが大変重要であると認識いたしております。

 さらに、職員一人一人がその力を十分発揮できるよう適切な人事異動を行いまして、組織の活性化を図っていく必要があると考えております。区役所などにおきます人事異動に対する御意見や、いい意味での職人養成、また技術職員の高い技術力の保持という観点から御提案をちょうだいいたしましたが、これらも考慮させていただきながら、ただいま申し上げましたような考えに立ちまして、業務の円滑な運営に支障を来さないよう、適切な人事配置をなお一層進めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。



◆(冨田勝三君) それぞれ答弁をいただきましたが、再質問をしたいと思います。

 まず、環境局長ですが、資源ごみのうちかなりを占めるワンウエー容器、ペットボトルですね、ほとんどが清涼飲料水だと思いますが、メーカーから小売店、小売店から消費者、そしてごみへ出されるわけであります。これをリターナブル瓶と同じように、このルートを逆にさかのぼって、メーカーが直接ペットボトルを回収するようなシステムを今からメーカーと話し合ってできないものかと考えるのですが、この点についてお伺いします。

 もう一つは、環境会計・廃棄物会計報告書を作成するとの答弁がありましたが、これは全国の自治体でも先駆的なことでありまして、私も大いに期待するところです。ところで、その実施の時期は今年度からと理解していいかどうか。

 次に、総務局長には、今答弁を聞いておりまして、大変抽象的な内容だなと感じました。隔靴掻痒といいますか、靴の上から足をかく感じがいたします。しかし、人事というものは複雑多岐なものであり、かつ公務員だけでなくてサラリーマンも共通の関心事であるだけに、安易な明言は大きな影響があろうかと存じます。そういうことを考えれば、今の答弁も理解できないわけではありません。ここでお尋ねしたいのは、私は、いい意味での職人養成を言いましたが、その人たちが与えられたポストで腰を据えて、市民と一緒に汗をかいている。その間に転々と渡り歩く職員の方が昇進していくことがありはしないか、そんな心配をするのです。これは、市のOBや現職の人たちからも私が聞いております。ひがみや偏見ならばいいのですが、私も大変危惧をいたします。このあたりについてはどう考えられるのか、再度お答えをいただきたいと存じます。



◎環境局長(吉村正義君) ペットボトルの事業者回収、そして環境会計・廃棄物会計報告書について、再度のお尋ねをいただきました。

 まず、ペットボトルの事業者回収についてですが、現行の容器包装リサイクル法では、市民には分別排出、市町村には分別収集、そして製造販売事業者には再商品化の役割が義務づけられておりまして、この役割分担に基づき、ペットボトルの回収システムがつくられておるわけでございます。また、ペットボトルを事業者が回収することにつきましては、全国的な規模で流通している状況にございまして、本市のみでの対応は困難であると考えております。したがいまして、市町村負担の軽減や拡大生産者責任を徹底する観点からの全国的な制度化が必要であると考えておりまして、容器包装リサイクル法の見直しやデポジット制度の法制化などの経済的手法の導入につきまして、引き続き国に対して働きかけてまいりたいと考えております。

 次に、環境会計・廃棄物会計報告書の作成時期についてでございますが、市町村の事例も皆無に等しく、さまざまな課題をみずから解決してまいる必要がございます。このため、本年度に学識経験者を含めた検討会を立ち上げまして、できるだけ早く作成してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◎総務局長(諏訪一夫君) 職員の人事異動について、再度のお尋ねをいただきました。いい意味での職人が人事異動で取り残されるのではないかという危惧する御意見をいただきましたが、こういった御意見に対しましても十分心いたしまして、適切な人事異動を今後とも行ってまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。



◆(冨田勝三君) 要望にとどめます。

 資源収集について、地球の環境保全の面からも、資源化率100%を目指さなければならないと思います。そうすると、年130億もの巨費を要します。これは、きのうから問題となっております敬老パスと同額であります。本来このペットボトルなど容器包装類は、製造発売元である事業者が責任を持って回収・リサイクルすべきもので、全額事業者が負担をすべきものであります。あと2年先の法の見直しに向け、市民、行政、そして私ども議会が一体となって国へ要求することが必要であります。そのためにも行政の一層の頑張りを期待するものであります。

 人事異動については、いい意味での職人が市民と直接接する第一線で懸命に努力している、その努力にしっかりと報いられるよう人事異動の工夫をしていただきたい。

 以上要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(堀場章君) 次に、稲本和仁君にお許しいたします。

     〔稲本和仁君登壇〕



◆(稲本和仁君) それでは、通告に従いまして順次質問をいたします。

 まず初めに、介助犬の現状と本市の今後の対応についてお尋ねをいたします。

 身体障害者補助犬法が昨年10月1日から施行されております。この法律では、身体障害者補助犬として、盲導犬、介助犬、聴導犬の3種類が定められ、公共的な施設において身体障害者補助犬の同伴受け入れが義務づけられております。これまで盲導犬については、障害者の方の日常生活を支援する動物として広く市民の方にも知られております。介助犬については、まだまだ社会での理解が低いと言わざるを得ないのが実情であります。平成13年度末現在、全国で活動している数を比べてみましても、盲導犬は895頭であるのに対し、介助犬は26頭であり、実際に見かける場面も少ないことと思います。

 介助犬について時々テレビ番組などで取り上げられることがありますが、落ちたものを拾ってくれたり、指示したものをとってきてくれるといったような、単にお利口な犬というイメージが大きいのではないでしょうか。私は、テレビ番組などで介助犬が障害者の方の手となり足となって活躍している姿を見て、改めてその重要な役割を認識したところでありまして、介助犬は障害者の方が日常生活を送るに当たり、個々の障害の状況に応じて必要な介助作業を行う介助犬を利用する障害者の方にとっては、なくてはならないパートナーであるとの理解をしているところであります。また、活動している介助犬はまだまだ少ない現状にあると先ほども申しましたが、介助犬を必要とする障害者の方は、実は多くいらっしゃるのではないかとも考えております。

 そこで、健康福祉局長にお尋ねをいたします。まず、身体障害者補助犬法ができて、介助犬をめぐっては現在どのような状況にあるのか。また、法律では認定機関から介助犬としての認定を受けることになっておりますが、これについてどうなっているのか、お聞かせをいただきたく思います。

 次に、介助犬について、どのように考えておられ、今後市としてはどのように取り組んでいかれるのか。特に、市総合リハビリテーションセンターは、リハビリテーションに関する専門機関として介助犬に対してもかかわりを持っていき、認定機関としての役割を担っていくべきと思われますが、どうお考えなのか、以上の2点についてお答えをいただきたく思います。

 次に、二酸化炭素削減に向けた取り組みについて、2点環境局長にお尋ねをいたします。

 まずは、環境保全の日の取り組みについてでございます。

 先日6月22日の夏至の日に、名古屋城やテレビ塔がライトアップを停止するという温暖化防止のキャンペーンが行われました。実際どれほどの効果があったのかはわかりませんが、少なくとも省エネという観点から、市民に大いにPRできたことは間違いないと思います。

 御存じのとおり、私たちがふだん何げなく使っている電気やガス、ガソリンが地球温暖化を引き起こしているのでありますが、5月に台風が日本に上陸したり、蛍が光を発し始める日が全国的に早まるなどの変化が、新聞等では温暖化の影響かとも報道されており、このままでは私たちの地球は深刻な事態になってしまうのではないかと私は心配をしております。

 こうした地球温暖化を防止するために、名古屋市は、二酸化炭素排出量を1990年を基準として2010年までに10%削減するという、国よりも高い非常に厳しい数値目標を設置しております。最近発表された名古屋市の2000年の二酸化炭素排出量を見てみますと、全国の総量では、1990年比で10.5%増加しているのに対し、本市においては2.5%の減少とほぼ横ばいの状況となっております。しかしながら、本市の排出量の推移を細かく見てみますと、家庭生活や自動車、オフィス、店舗などからの排出は依然として増加傾向にあり、目標を達成するためには、これらの部門について一層の対策の推進が必要であると思われます。私たちの何げない活動、例えば家庭でテレビを見るとか、オフィスでパソコンを使用する、移動に自動車を使う。また、先ほどのライトアップの話ではないのですが、明かりをつける、あるいは家庭で最もエネルギー使用量の多いエアコンを使う、私の必須アイテムの一つであるウォッシュレットの待ち受け時間など、こういった生活や事業活動のあらゆる場面から、温暖化の原因となる二酸化炭素が排出されております。地球温暖化を防ぐには、日常的なきめ細かい取り組みの積み重ねが大切であるのは明らかですが、私の経験からすると、一気に取り組みを進めることは困難ではないかと思われます。平成15年版の国の環境白書においても、環境問題に対する一人一人の意識は高くなっているものの、行動との間に隔たりがあることが問題点として指摘されております。

 そこで、これまで名古屋市が普及啓発に努めてきた毎月8日の環境保全の日を中心に、日々の環境に配慮した実践行動のきっかけをつくってはどうでしょう。これまでの環境保全の日の取り組みは、どちらかといえば、環境に配慮した取り組みを実践しましょうというかけ声だけの啓発活動が中心でありました。そのため、市民、事業者の環境保全の日の認知度も決して十分でなく、また環境保全の日をきっかけとした具体的な行動の広がりも余り見られませんでした。二酸化炭素排出量の10%削減という高い目標の達成を目指す本市としては、環境保全の日を単なる普及啓発ではなく、市民が具体的に環境に配慮した取り組みを実行するきっかけとなる場となるように、取り組みにもっと広がりを持たせるような工夫が必要かと思いますが、どのようにお考えでしょうか、お尋ねをいたします。

 最後に、ヤングなごやISOについてでございます。

 名古屋市は、平成15年度から3年間で、環境に優しい保育園、幼稚園、学校づくりに取り組むと聞いております。特に地球温暖化の影響を受けるのは、保育園、幼稚園や小・中・高校生といった世代と言われており、こうした次の世代を担う子供たちが環境保全に対する感性を養い、主体的に環境保全に取り組む行動力を身につけることは、環境に優しいライフスタイルへの変換を図り、環境先進都市を目指す本市においては、大切なことではないかと思います。

 そういった意味で、保育園や幼稚園、学校を場として、子供たちが主体的に環境保全に取り組む仕組みづくりを行うヤングなごやISOは、次の世代までを視野に入れた環境先進都市を目指す本市にふさわしい取り組みであると思いますが、そのねらいや取り組み規模についてお尋ねをいたします。また、このような取り組みを進めるに当たって、行政や企業等による子供たちの取り組みをサポートする体制も必要ではないかと思われます。その点についても、あわせてお尋ねをいたします。さらに、環境先進都市を目指す本市としては、このような取り組みについては、県下の他の自治体を初め他都市に名古屋発として積極的に発信したらどうかと思いますが、どのようにお考えかお尋ねをいたします。

 これで、私の1回目の質問を終わります。(拍手)



◎健康福祉局長(木村剛君) 介助犬に関しまして2点のお尋ねをいただきました。

 平成14年10月から身体障害者補助犬法が施行され、議員御指摘のとおり、介助犬につきましても、公共的施設での受け入れ義務や介助犬の認定制度が規定されたところでございます。現在のところ、全国で認定機関はまだ設けられていない状況でございまして、経過措置として、これまで活動をしていた犬が厚生労働大臣への届け出により平成16年9月まで暫定的に認められているところでございます。

 次に、介助犬についての認識と今後の取り組みのお尋ねでございますが、介助犬は障害者の方にとって手や足の一部としての働きをするもので、車いすやつえ、あるいは義足や義手といった補装具と同じ役割を担うものであるとの認識を持っているところでございます。今後、このような認識に立ちまして、国や他都市の状況を把握しながら、総合リハビリテーションセンターでの介助犬認定実施などにつきましては、課題を整理した上で、本市の対応について検討してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◎環境局長(吉村正義君) 二酸化炭素の削減対策につきまして2点お尋ねをいただきました。

 まず、環境保全の日の取り組みについてでございます。本市では、毎月8日を環境保全の日として定め、先進企業と連携したイベントなどを実施してまいったところでございますが、議員御指摘のとおり、環境に配慮した取り組みを実行する場をつくることも必要と考えており、本年度からは、従来の普及啓発ではなく、事業者とともに市民が環境に配慮した取り組みを実行に移すきっかけとなる場づくりを進めてまいる予定でございます。

 具体的には、まずは8月の上旬に、市内の5百貨店のすべてで通常より冷房温度をやや高目に設定するなどの省エネルギーの取り組みを試行的に進めていただくことを考えております。百貨店でのやや蒸し暑いということを体験していただくことにより、市民の皆様に環境に配慮した行動の必要性を考えていただくきっかけづくりとし、このような取り組みにより地球温暖化の防止のために、市民の皆様とともに適正な冷房温度を考え、実行するなごや冷暖房スタイルへと進めてまいりたいと考えております。また、環境保全の日を周知するために、市内の古紙リサイクルセンターを環境保全の日にも開催をしていただいたり、事業者が環境に優しい取り組みを進めるためのメッセージを環境保全の日に取引先に配布していただくなど、事業者と本市が連携して環境保全の取り組みの輪を広げてまいりたいと考えております。

 次に、ヤングなごやISOの取り組みについてでございます。

 ヤングなごやISOは、保育園、幼稚園、学校において継続的に環境保全に取り組むため、環境マネジメントシステムの考え方を取り入れ、環境保全の意識を高め、二酸化炭素排出量の削減を初め環境保全活動に子供たちが主体的に取り組む仕組みづくりを関係局と協力して進めるものでございます。

 そのねらいといたしましては、保育園、幼稚園においては、園児の環境に対する感性をはぐくみ、家庭においても家族ぐるみで環境に優しい取り組みの推進を、そして小学校、中学校、高等学校においては児童生徒が環境問題を理解し、主体的に実践し、その取り組みを振り返り、日常生活を改善しようとする姿勢を養うことを目的としております。そして、園児、児童生徒の取り組みを積極的に認定することにより、生徒たちの環境保全に対する意識を高め、さらに取り組みを深めてまいりたいと考えております。本年度の取り組みは、保育園、幼稚園で13園、小学校18校、中学校9校、高等学校2校、養護学校1校で、モデル事業として2学期から始める予定でございます。

 なお、このような園や学校での取り組みは、常に最新の環境情報が必要となりますことから、地元の環境先進企業からプログラムや教材、出前講座、見学施設などの情報を積極的に提供していただき、園や学校での取り組みに活用できるように、データベース化したシステムによるサポート体制を構築していく予定でございます。また、議員からこのような取り組みを名古屋発として積極的に発信したらどうかという御提案をいただきました。このような環境学習情報システムや園や学校での取り組みにつきましては、ホームページでなごや発ヤングなごやISOとして、周辺市町村を初め他の自治体にも積極的に発信してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◆(稲本和仁君) それぞれの非常に前向きな答弁をいただきまして、ありがとうございました。私の持ち時間はもうなくなりましたので、これ以上言いませんけれども、1点だけ要望させていただきます。

 アメリカでは今約3,000頭の介助犬がいるそうであります。それに比べて日本はまだ26頭、これから特に本市が他都市に先駆けて積極的にこの介助犬に取り組んでいただきたい、そんな要望をいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(堀場章君) 次に、鎌倉安男君にお許しをいたします。

     〔鎌倉安男君登壇〕

     〔議長退席、副議長着席〕



◆(鎌倉安男君) お許しをいただきましたので、通告に従い、地域交通の課題について順次質問をさせていただきます。

 地域交通の課題は、市民生活、自然環境、経済などさまざまな問題と相互連関したものとして位置づけられるテーマでもあります。市民が生活する上で最も大切な移動手段であり、渋滞対策や温暖化対策、また地域活性化対策についても、地域交通の果たす役割は重要であります。特に地域交通のかなめである公共交通の役割については、高齢化社会の中で市民生活を支える地域の足として、慎重に議論していかなければならない問題であると考えられます。

 しかしながら、昨今の公共交通を取り巻く状況は、輸送人員の減少などにより、非常に厳しい事業環境となっています。特にマイカー中心の地域性を持ったここ中部圏においては、行政の公共交通に対する交通政策のおくれは否めないのが現状であります。あわせて、少子化による就学人口の減少や景気低迷による就労人口の減少など、さらなる経営悪化が予測されています。このような状況の中で、名古屋市の地域交通を担う交通局においては、平成15年3月に市営交通事業中期経営健全化計画が策定されました。特にバス事業に係る計画については、平成14年度から平成17年度の4年間で収支均衡を目指すとし、その骨子には事業としての経営努力の必要性が強調されています。

 しかしながら、改めてこの計画の中身を見た市民からは、運行の効率化と称し、路線・運行の見直しにより、1日当たりの運転キロについて、平成13年度の25%に当たる3万キロのカットを平成17年度までに実施するとともに、大幅な経費削減、それに伴う人件費削減を打ち出している。確かに人件費削減の必要性はあるものの、経営赤字を人件費だけに矮小化しているだけで、経営努力としての増収策が全く見えていない。この計画は事業の縮小だけが目的となっており、これでは近い将来、私たち市民の足が守れなくなるのではとの心配の声が上がっています。

 このような市民の声を踏まえ、市バス事業の経営につきまして交通局長にお尋ねをいたします。

 まず、市営交通事業中期経営健全化計画についてでございます。たとえ計画どおり平成17年度に目標が達成されたとしても、減収に下げどまりが見えない以上、バス事業の将来も見えてきません。独立採算制の呪縛が大きい、そのためにコスト削減による事業の採算をとることが第一となり、肝心な利便性向上による地域住民の足を守るということが二の次になってしまうのではないでしょうか。これで本当に事業の経営健全化が達成できると言えるのでしょうか、交通局長の見解を求めます。

 次に、過去10年間のバス事業の年度別収支及び平成17年度までのバス事業の収支見込みに関連して、収支改善など、数点交通局長にお尋ねをいたします。

 運輸収益は平成5年度を境に減収の一途をたどっており、経常収支も平成15年度ではいよいよ300億円を下回ることが見込まれています。減収に歯どめがかからない現状において、人件費や経費削減などの対症療法では本来の健全経営とは言えません。まず行わなければならないことは、減収をとめることです。けがをした人間に例えれば、まず出血をとめることです。どんなによい薬を処方しても、出血をとめなければ死に至ってしまいます。そこで、減収に歯どめをかけるためには、もちろん増収対策が必要不可欠でありますが、将来を見込んだ新規路線の開拓やバス停の新設など、交通局の増収策についての考え方を具体的にお示しいただきたいと思います。あわせて、利用者の利便性を向上させることが増収策の決め手となるわけですが、計画のように路線カットや運転本数を削減することは、間違いなく利便性の低下を招き、さらなる利用客の減少へとつながることは言うまでもありません。植木のように枝葉を払い続ければ、やがて幹までも枯れてしまいます。地域によっては、新たな枝葉を伸ばすことも必要ではないでしょうか。

 このように利用者の立場に立った発想が求められるわけですが、これらの情報を的確に判断しているのは、実は乗務員です。常に旅客と接し、旅客の動向を把握している乗務員のこういった情報は大きな価値があるはずです。したがって、現在2,100人余のバスの職員が在籍しているわけですが、今後新たに職員からの新規路線やバス停の新設など、増収アイデアを募る考えはないのか、お尋ねをいたします。

 また、増収策の取り組みについては、直ちに効果が生じるものではありません。特に新規路線やバス停の新設については、5年から10年のスパンで効果を判断すべきではないでしょうか。したがって、今回の収支改善計画につきましては、長期的に策定を行うべきと考えます。今回の経営健全化計画は平成17年度までの4年間です。あと3年間です。改めて4年間として策定された経過をお尋ねいたします。

 次に、前段で収支悪化を人件費のみに矮小化しているのではないかと指摘をいたしましたが、私は、決して人件費を聖域化するつもりはありません。人件費には要員不足による時間外なども含まれており、時間外の平準化やOB運転士の採用などによる総額人件費の抑制は必要です。その上で、今後のバス事業における適正人件費比率の考え方をお尋ねいたします。また、計画の最終年度である平成17年度は、皆さんも御存じのように、「愛・地球博」の開催、中部国際空港の開港など、交通局にとっても需要が見込まれる可能性が高いはずですが、今回の収支見込みにはその数値が見込まれていません。その理由をお尋ねいたします。

 次に、名古屋市の総合交通政策について数点お尋ねをいたします。

 東京都の武蔵野市では、玄関先まで運行可能なミニバス、「ムーバス」という愛称ですが、運行されています。バス車両、バス停留所施設は市が用意し、バス会社がバスを運行する方式を採用しており、料金は一律100円です。市民の足として定着しており、特に注目すべき点は、福祉バスの観点から、高齢者がまちへ出やすくなって、寝たきり老人の数も減少しているそうです。このため、介護費用の負担も減り、財政効果も大きな影響があるようです。余談ではありますが、昨日から議論のある、名古屋市には敬老パスという30年来続いている制度があります。個人的には全国に誇れる福祉制度と思っていますので、名古屋市はもっと胸を張っていただいて結構だと私は思っています。

 さて、このような事案について当局にお伺いいたしますが、今行政に求められているのは、全市的な交通政策だと思います。先ほどの福祉問題を初め、マイカーによる交通渋滞や排気ガスによる地球温暖化対策など、さらには活力あるまちづくりに欠かせないのが、市民の移動手段として本市の総合交通政策として早急に策定することだと思っています。交通事業としての収支改善も必要ですが、全市的な政策展開の中で、地域インフラとしての公共交通の必要性を考え、その利用を高めていくことの方が重要ではないでしょうか。

 また、地域によっては、公共施設への交通アクセスが不十分な対応となっている場所が多くあります。手前みそで恐縮でありますが、守山区は以前から名古屋の陸の孤島と言われています。平成13年の3月にはガイドウェイバスが一部開通しましたが、あくまでも幹線としての発想であり、その幹線につなげる枝葉がございません。そのために一部地域では、区の中心である区役所への利便性が損なわれており、地域交通の役割が不十分との指摘をいただいています。今後守山区には、サイエンスパーク事業など新たな公共施設が建設されます。その施策の中で、公共交通によるアクセスの必要性は言うまでもありません。さらに今後は事業ごとの連携による政策が重要であると考えています。例えば、バス接近表示のあるバス待合所を施設内に設けること、もちろんバス停を施設内に設置し、バス車内から施設内まで雨が降ってもぬれないようなバリアフリー対策を講じることも必要なはずです。

 以上申し上げましたように、公共施設の整備と公共交通の連携という観点から、全市的な総合交通政策を議論する必要があると私は考えています。この考え方について、総務局長の見解をお尋ねいたします。

 最後に、このような総合交通政策の一つとして、都市郊外部のバス停に駐車場を設置し、バスに乗りかえることによりマイカーによる都心部への交通量の削減とバス利用の促進効果のあるパークアンドバスライドについて伺います。

 現在名古屋市で設置されていますパークアンドバスライドは、基幹バス新出来町線の引山バスターミナルに隣接されている引山駐車場とゆとりーとライン荒田バス停の志段味駐車場の2カ所です。名古屋市全域から見て考えれば、その数は非常に少ないわけですが、もっと積極的に取り組むべき課題ではないでしょうか。また、先ほども申し上げましたが、地域交通については、全市的な総合交通政策の中で取り組むべきであり、パークアンドバスライドを所管する住宅都市局の見解を求めます。

 以上、私の第1回目の質問を終了いたします。(拍手)



◎交通局長(塚本孝保君) 市バス事業の経営に関連した数点のお尋ねにお答えいたします。

 初めに、市営交通事業中期経営健全化計画についてでございます。

 健全化計画の目標の達成が地域住民の足を守るという本当の事業の経営健全化につながるのかとのお尋ねをいただきました。この健全化計画は、事業の展望や目標を明確に持って事業運営に当たることが今私どもにとって重要であるとの認識を持って策定したものでございます。現在、市営交通事業は、財政状況の悪化やいわゆる規制緩和の実施、さらには一般会計の厳しい財政事情など、これまでにない厳しい経営環境に取り巻かれております。

 一方で、平成16年度には地下鉄の環状化が完成し、さらには西名古屋港線の完成が予定されるなど、市内の鉄軌道系のネットワークは一段と進展し、地域住民の足を守り、まちづくりを推進する公共輸送サービスの、いわゆる受け皿は着実に拡充することとなると考えております。これはまた、地下鉄等鉄軌道とバスとの連携強化により、利便性、効率性の高い公共交通ネットワークを構築する好機であるというふうに考えております。そして、このネットワークの再構築を通じまして、地域住民の足等を守る公共交通として、将来的にも利便性、効率性の高い公共輸送サービスを安定的に提供する基盤をつくることができる、そうした目標を持ちまして計画を策定したものでございます。私どもは、この健全化計画を具体的に実施していくことによりまして、公共交通ネットワークの担い手として市営交通事業の経営を行っていくための展望が描けるものと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、バス事業の収支改善等に関連しました数点のお尋ねにお答えをいたします。

 まず、具体的な増収策についてでございますが、議員御指摘のように、平成5年度以降これまで収入は減少してきておりますが、これは、この間の地下鉄開業等に伴う路線の再編成等によりバスの事業規模の適正化を図ってきたことや、社会経済情勢の変化の中で利用客が減少したことなどによるものでございます。

 その一方、私どもは市民利用者の足を守るという責務を果たすため、従来も道路や橋の開通等にあわせ路線や停留所の新設を行うなどにより、市営交通サービスの希薄な地域への輸送サービスの拡大にも力を注いできたところでございます。例えば、バス路線の営業キロは、平成5年度の665キロ余りから、平成15年度では700キロを超えるところとなっております。これは結果として、路線経営としては非効率とならざるを得なかったところでございます。したがって、私どもとしましては、具体的な増収策ということとなりますと、地下鉄等とのネットワークを活用した路線運行の効率化が必要であると考えております。また、あわせてラッピングバスの運行などによる広告料収入の確保など、乗車料以外の収入の確保、さらには利便性の高いカードによる共通利用システム、トランパスの拡充などにも努めてまいりたいと考えております。

 次に、新規路線やバス停の新設など、職員から増収アイデアを募る考えはないかとのお尋ねをいただきました。バス路線の見直しを行うに際しましては、新規路線やバス停の新設などを含め、計画部門と現場営業所との意見交換や協議を行う中で、間接的ではありますが、乗務員の意見も反映してきたところでございます。また、当局では、増収対策や業務の効率化について、乗務員を含めた全職員からアイデアを募集する職員提案制度や、乗客誘致策の実施について労使で協議する乗客誘致問題協議会の活用も図ってきたところでございます。

 御指摘にもありましたように、乗務員を初めとした営業の第一線にある職員の情報は大変大きな価値があると存じておりますので、その情報をより有効に反映できるよう努めてまいりたいと考えております。

 3点目に、増収策の効果という意味からは、健全化計画の4年間はいかがかとの御指摘をいただきました。私どもといたしましては、先ほど申し上げました市営交通事業の置かれている環境からいって、計画の目標としては、市バスと地下鉄などとの公共交通ネットワークの再構築が進む平成17年度とすることが適当であると考えるものでございます。

 次に、市バス事業の人件費比率、すなわち経常費用に占める人件費の割合の適切な比率についての考え方についてお尋ねをいただきました。人件費比率がどの程度が適当かということにつきましては、事業運営のあり方にも左右されるなど、必ずしも一定した基準があるとは理解をいたしていないところではございますが、市バス事業ということで強いて申し上げますと、健全化計画の目標である収支均衡を見込んでおります平成17年度における75%程度が当面の一つのめどかと考えているところでございます。

 最後に、「愛・地球博」の開催、中部国際空港の開業など、平成17年度の特需とも言える数値をなぜ見込まなかったかというお尋ねをいただきました。この点につきましては、健全化計画の策定の時点で、万博のバス輸送について具体的な計画が明らかでなかったということや、空港開港に向けた具体的な計画も策定に至っていなかったということもございまして、計画では万博の関係や空港の関係による数値を見込めなかったものでございますが、私どもといたしましては、こういった一大イベントとも言える機会をとらえて、経営改善等の視点も踏まえて、今後積極的に対応してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◎総務局長(諏訪一夫君) 名古屋市の総合交通政策についてお尋ねをいただきました。

 本市では、これまで地下鉄やバスなどの公共交通や道路などの交通基盤を整備し、人々が移動しやすいまちづくりに努めてまいりました。しかしながら、交通渋滞や交通事故、排出ガスなどによる環境への負荷などさまざまな道路交通問題が発生いたしております。

 このような状況を受けまして、現在自動車利用の適正化を図り、公共交通への転換を促進する施策について、名古屋市交通問題調査会での審議を進めていただいております。この審議、答申を踏まえまして、公共交通の利用を高めるべく、まちづくりと連携した総合交通政策の具体的な展開に取り組んでまいりたいと考えております。また、議員御指摘のように、公共施設整備と公共交通との連携によりまして、便利で安全、快適に公共施設が利用できるような工夫をしていくこともまた重要であると考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) パークアンドバスライドについてお尋ねをいただきました。

 本市では、パークアンドバスライドに加え鉄道や地下鉄への乗りかえを含めまして、パークアンドライドと位置づけまして取り組んでおります。名古屋新世紀計画2010におきましても、公共交通機関優先の原則に立ち、都心部への自動車の過度な流入を抑制するとともに、CO2削減の観点からも推進すべきものとしております。

 これに基づき、平成13年に策定しました名古屋市駐車場基本計画におきましては、市域内の名古屋環状2号線周辺の鉄道駅やバス停付近において公共用地の活用を図るほか、民間による遊休地の利用、さらに大規模商業施設の平日の駐車場を有効活用するなど、民間との協力による整備推進を図っていくこととしております。また、市域外においても、関係市町村や交通事業者と連携を図り、総合的な方策を検討する必要があるとしております。このような基本方針のもと、今年度は学識経験者、関係機関の参加もいただき、議員御指摘のパークアンドバスライドを含めまして、実効性のある方策などを取りまとめた整備計画を策定する予定であり、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。よろしく御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(鎌倉安男君) 各局からそれぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございました。2点ほど指摘をいたしまして、要望事項にかえたいと思います。

 交通局の財務状況、確かに人件費を含めて経費の部分で重装備になっていると思います。重装備といいますのは、ちょうど私の体と一緒で、太り過ぎということでありまして、これからもスリム化を目指していく必要性は確かに言うまでもありません。ただ、交通運輸事業・運輸産業というのは、労働集約型の産業であります。皆さんも御存じだと思いますが、バス事業の商品とは一体何でしょうか。バス事業の商品、売るものといえば、これはダイヤであります。宝石のダイヤではありませんが、ダイヤを売って商売としている事業であります。このダイヤイコール実は人件費とリンクしており、人件費イコール時間ということであります。今回の交通局の策定された経営健全化計画は、まさに人件費、もちろん削減も必要でありますが、それの裏にあるこういった商品、ダイヤを、さらに利便性を悪くする、そういった指標となっていると私は思っていますので、ぜひそこの中に交通局としての増収努力を見込んでほしい、そういった思いで質問をさせていただきました。問題なのは、交通局が体力が弱くなれば、一番困るのは市民です。市民の生活が守れなくなる。こういった実態を踏まえて、今回の経営健全化計画は、まさに収入減を放置して、簡単な手法である事業の縮小に重点が置かれている。そういったことを指摘いたしまして、今後は発想を変えていただき、減収幅を少しでも小さくする発想を交通局の経営努力の重点課題としていただくよう要望しておきます。

 もう1点、これは愛知県小牧市のニュータウンでは、行政に申し入れても住民にとって必要なバスが走らないということで、御存じの方もみえると思いますが、住民がタクシー、貸し切りバス会社に委託して会員制のバスを運行しております。現在は路線バスとして好評を得て定着していますが、この問題は、自分たちで今後は地域の足を支えていくという住民意識のあらわれだと私は思っています。

 このように、これからの交通政策は行政主導型だけで進めていくことには限界があり、地域住民や広く市民のパートナーシップにより実現していくことが重要ではないかと考えます。そのためには、徹底した情報開示と市民との対話による地域のコンセンサスが必要になるわけで、市民参加型の総合交通政策を早急に策定するよう当局に要望して、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(小林秀美君) 次に、木下優さんにお許しいたします。

     〔木下優君登壇〕



◆(木下優君) 私は、本年中川区選挙区で初めて当選をいたしました木下優でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 お許しを得ましたので、通告の順に質問をさせていただきます。

 私は、かつて18年間中川区八熊一丁目に在住をしておりました。八熊は大変交通の便利なまちでありまして、去年の10月13日に八熊から庄内川以西の地域である服部五丁目に引っ越しをいたしました。毎日の政治活動を通して多くの地域住民の皆様と語り合う中、同じ税金を払っていて、このまちはおくれている、何とかしてほしいという訴えが数多くありました。下水の問題、まちが暗い、道路が狭い、交通網の整備がおくれている、保育園がいつも待機児童など、庄内川を挟んで東と西とでは大変な違いがあるということであります。住民の皆様の中には、ここは陸の孤島だとまでおっしゃる方もいました。私は、この地に遊びに来たのではなく、地域の発展と活性化のために、闘うためにやってまいりました。私は皆様と同じところに住み、同じ不便を感じています。そして今では、この地域に在住できたことを心から感謝をいたしております。私は、この地より名古屋市の発展のために全力で頑張ってまいる決意でございます。

 初めに、名古屋市民として最も身近な市バスについて、路線の延長、江松地域住民の切なる要望を含め、2点お尋ねをいたします。

 1点目は、市バスの運行計画は、通勤通学を中心に組み立てられているようでありますけれども、地域の行政の中心である区役所、支所にバス停がない、あっても遠く離れているとか、役所を経由していく市バスがないことから、大変不便を感じている地域もあります。これからますます高齢化社会となり、役所を利用する機会も多くなると思われます。市民の皆様にもっと利用しやすい行政を目指す上からも、地域行政の中心である区役所、支所にバス停を設置していただくことを視野に入れた交通行政を考えていただきたいと思います。

 名古屋市には、区役所、支所が21カ所あります。そのうちすぐ前にバス停があるのは9カ所、30メートルから100メートル先が6カ所、160メートルから210メートル先が3カ所、225メートルから310メートル先が3カ所あります。名古屋の中心から遠く離れている区役所や支所ほど最寄りのバス停が遠い状態になっています。西区、守山区、中川区などであります。ただでさえ交通の不便な地域であり、真剣に取り組む必要があります。

 そういった地域の中でも、中川区の市営万場北荘、万場荘、万場南荘、県営万場東住宅及び周辺の住民は、富田支所に行くに当たって、何と市バス、地下鉄、市バスと3回乗り継ぎ、往復6回乗り継いでこなければ自宅に帰ることができないという、そういった不便さであります。しかも、市営万場北荘から支所への最寄りバス停である万場大橋までの距離が1キロもあります。今の時代にバス停まで1キロとは余り聞いたことがありません。大変不便であります。少しでも住民の苦痛を和らげ、これらの解決のためにも、富田支所前にバス停を新設していただき、市バス中村12系統中村公園から服部行きの路線を延長できれば、片道3乗車が1乗車で済みます。また、この地域には、公設市場がなくなったことにより、買い物をするにも大変困難を来しており、あらゆる利便性の上からも早期の実現を願うものであります。交通局長の御見解をお伺いいたします。

 2点目は、名古屋市の中心から遠く離れている地域では、本来平等でなければならない行政の恩恵を受けていないことに対して大きな不満があります。中川区江松の住民は、かねてよりかの里と下之一色の間にある三日月橋に三重交通のバス停新設を願望し、町内からも三重交通に要望が出ています。また、昨年12月10日付で私と鬼頭英一県会議員両名で、名古屋市交通局長に対して三重交通バス停を市バスの三日月橋バス停に併設のお願いを、同月18日付で要望書を三重交通に提出いたしました。また、本年1月には江松北自治会、江松南自治会、市営江松荘自治会が署名活動を展開し、2,000名以上の署名が集まり、同年2月20日に交通局長に対して、3自治会の代表が署名簿を提出しております。かの里から下之一色までは1.7キロあり、高齢者にとってはバス停までの距離は大変な負担であります。中間点である三日月橋に三重交通のバス停が併設できれば、大きな喜びとなります。また、市バスでは、権野で乗りかえを余儀なくされる経路事情もあり、江松の住民は大変不便を感じております。名古屋市交通局におかれましては、この住民の願いをお聞き届けいただき、三重交通のバス停が三日月橋に併設できるよう強く要望いたします。交通局長の御見解をお伺いいたします。

 次に、名古屋市の危機管理についてお尋ねをいたします。

 SARS問題では、大阪府での一連の対応は皆様にも強く印象に残っていることと思います。大阪府では、危機管理対応指針を本年4月にまとめ、新型肺炎への万全の態勢を整えていたにもかかわらず、関西を観光し新型肺炎と確認された感染者が、海外という想定外の事態に加え、厚生労働省からの回答のおくれと府独自の情報の収集、伝達、対応などがおくれました。その初動のつまずきで、対応指針で目指していた迅速さにはほど遠いものがありました。結果として、危機管理の甘さをあらわにしたのであります。このような関西における新型肺炎問題をきっかけとして、より実践的な対策をとるため、行動計画を見直す自治体が、47都道府県、13政令都市のうち半数に近い28自治体に上がっています。

 名古屋市においては、健康福祉局において、名古屋市重症急性呼吸器症候群防疫対策実施要領が作成されております。これは局内でも相当議論をして、大阪府の危機の甘さを踏まえてつくり上げた実施要領であるとお聞きをしております。SARSはことしの冬また猛威を振るわないとも限りません。仮に海外で発生したSARSが名古屋市に入り込んだ場合、インフルエンザの流行とSARSの流行が重なった場合、どのように対処をされるのか、市民の安心・安全のために、健康福祉局長の見解をお伺いいたします。

 アメリカ中枢同時テロ以来、阪神大震災などの自然災害からバイオテロ、サイバーテロに至るまであらゆる緊急事態に対して、名古屋市においても昨年9月に、より広い危機に対応できる組織を構築するため、名古屋市テロ対策本部を発展的に解消し、名古屋市危機管理対策本部が設置されました。そして半年の議論の末、名古屋市危機管理計画が完成しております。これは、東京都を含め全国の自治体でも計画書までつくっているところは少なく、その御努力に対して高く評価をするものであります。しかしながら、危機のときには、なかなかシナリオのようにできなかった事実として大阪府の例もありましたので、名古屋市の危機管理と危機管理計画について4点質問いたします。

 1点目に、危機管理計画の目的の中に、市民の生命、身体、財産に重大な被害が生じたり生じるおそれがある場合に備え、関係機関と連携して迅速かつ効果的に対処して事象発生の抑制、被害の軽減を図ることを目的とするとあります。この中に、関係機関との連携とあり、具体的には、警察、自衛隊などと明確にし、危機管理対策本部の緊急連絡先にあらかじめ組み込んでおくことが必要であります。そうでないと、画竜点睛を欠くのではないかと考えます。その上で、迅速な対応を図るべきではないでしょうか。当局の見解をお示しください。

 2点目に、世界の各地ではテロやハイジャック、大量殺傷等がほぼ日常的に起こっており、かつて日本でも、健康危機としてO−157がありました。また、社会的影響が大きい事象では、コンピューター2000年問題がありました。このような危機から名古屋市民を守るという観点から、もっと危機管理体制を強力に組むべきではないでしょうか。また、それができないなら、国に対して法整備や制度改正の要望書を速やかに行うべきではないかと思いますが、当局の見解をお示しください。

 3点目に、危機管理について今後修正を行うつもりがあるかどうか、当局の御見解をお示しください。

 4点目に、SARS対応の中で、水際での阻止のため、名古屋空港では体温測定カメラを設置し、赤く写った人は体温計での検温を求め、発熱があれば医師の診察を受けるよう指導するなどの対策を実施いたしました。名古屋港でも当然やっているものと思っていましたが、実際は乗員の発熱などの申し出や船長の聞き取り調査だけで、本格的な水際での阻止の対策が講じられていなかった事実がありました。もし名古屋港から新型肺炎が侵入し広く市民に感染していたら、一体どうするのか。大変な問題に発展した可能性があります。私は、こうした点から、名古屋市の危機管理に対する意識が甘かったのではないかと思います。関係機関に対して必要な措置を講ずるよう強く要望すべきではなかったかと考えますが、この点について当局の御見解をお伺いします。

 次に、名古屋市営住宅一般募集申し込みの申込資格についてお尋ねをいたします。申し込みできない世帯構成として、例えば平成15年度第1回一般募集申し込みでは、平成15年5月31日現在離婚調停中であり、入居までに離婚が成立している方を除くとあります。これは、離婚調停中であれば、市営住宅の一般募集の申し込みはできるが、入居契約時に離婚が成立していなければ入居ができないということであります。離婚件数が年々増加している現在、ドメスチック・バイオレンス、こういった問題で被害を受けている妻など、ほかにもさまざまな理由で離婚をしたくてもできないといったケースも多くなっております。また、母子扶養手当などは、離婚が成立していなくても、実質的には離婚状態であれば支給されています。ちなみに愛知県営住宅の一般募集や空家待機者募集では、離婚調停中でも裁判所の事件証明書などで入居が可能となっていることも参考にしていただきたいと思います。社会的に弱い立場でもあります。住宅都市局長の前向きな御回答をお願いいたします。

 次に、名古屋市営住宅では、建てかえ入居の際に、申込資格要件として、再度保証人の提出を求めています。一度入居の際には既に保証人を出しているわけですし、何も再度保証人を出す必要はないのではないかと考えます。今の時代、保証人と聞いただけで余り喜んで引き受ける人はいません。一たん保証人になった方は、それなりの責任があるのであって、むしろそれを有効とすべきであると考えます。家賃滞納者の場合は例外でありますけれども、家賃をきちんと払っている入居者に対して、不必要な心配、御苦労をおかけしてはいけないと思います。当局の御見解をお伺いいたします。

 以上で第1回の私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎交通局長(塚本孝保君) 市バス事業につきまして、2点のお尋ねにお答えいたします。

 まず、周辺地域における市バス路線延長の必要性についてでございます。

 市バス路線等の設定に当たりましては、バスと地下鉄とが一体となった交通ネットワークにより、お客様の御利用の目的など、さまざまな御利用の実態を踏まえ、利便性の確保を図りつつ効率的な公共輸送サービスを提供させていただくことを基本的な考え方といたしまして、バスとバス、バスと地下鉄などとの乗り継ぎも含めました効率的な路線の設定を行うこととしているものでございます。私どもが事業運営の基本としております名古屋市交通問題調査会の答申におきましても、そうした考え方が示されているところでございます。

 お尋ねの万場地域の路線につきましても、そうした考え方に沿って路線を設定しているものでございまして、御要望の万場地域から富田支所への市バスの御利用につきましては、既存のバス路線との乗り継ぎや地下鉄との乗り継ぎとなり、また御利用は最寄りのバス停によるものではございますが、御利用いただけるものと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 続きまして、第2点目の市バス三日月橋停留所への民営バスのバス停併設についてでございます。

 三日月橋停留所につきましては、現在、高畑14号系統、高畑15号系統、中川区1号系統が運行しておりまして、いずれの系統も地下鉄高畑駅へ結節しております。また、隣接する権野停留所からは、六番町を経由して神宮東門へ参ります幹神宮2号系統が運行いたしております。三日月橋停留所は、これらの系統から高畑駅または六番町駅で地下鉄にお乗り継ぎいただくことによりまして都心部へも御利用をいただくことができます位置にございます。

 一方、お尋ねの三重交通のバスは、三重交通のバス輸送体系の中で、中川区かの里地区から名古屋駅まで比較的長距離を運行している路線でございます。もともとバス停の設置につきましては、運行する各バス事業者の判断によるものでございますが、この三日月橋停留所での三重交通バスのお客様取り扱いは、地下鉄とのネットワークによる輸送サービスの提供を基本としております市バスにとりましては、お客様の移行等、路線経営にも影響するおそれがあることから、問題があるというふうに考えているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。



◎健康福祉局長(木村剛君) 重症急性呼吸器症候群、いわゆるSARSの冬季への対策についてお尋ねをいただきました。

 本市では、名古屋市重症急性呼吸器症候群、SARS防疫対策実施要領を作成し、保健所初め関係機関に周知し、万全を期しているところでございます。

 冬季の対策についてでございますが、SARSウイルスの迅速で確実な検査法はいまだ開発途上でございまして、またインフルエンザとの識別が困難であり、SARS対策にとって大きな課題とされているところでございます。そのため、検査法の確立に向けまして、現在国内外で取り組まれているところでございます。こういった状況下では、これまで以上に市民の皆様に対して、SARSについての正しい知識の普及と伝播確認地域等の情報提供に努めるとともに、検疫所等との連携や医療機関への報告の呼びかけなどを強化する必要があると考えているところでございます。なお、外出先から帰った場合の手洗いやうがいの励行、十分な休養や栄養をとることは、インフルエンザだけでなくSARSの予防にもつながりますので、この点についても、早い時期から積極的に市民の皆様に呼びかけてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。



◎消防長(小川誠君) 危機管理について数点のお尋ねをいただきました。

 最初に、危機管理における関係機関との連携につきましては、想定される個別の危機事象に応じまして、警察、自衛隊、ライフラインなどのさまざまな関係機関がございますので、危機管理対策本部や個別の危機に対応する各局や区のマニュアルの中で、関係機関との緊急時連絡体制をあらかじめ定めておくことによりまして対応してまいりたいと考えております。

 次に、国、県への要望についてでございます。名古屋市における具体的な危機事象への対応につきまして、国、県などの関係機関と連携しながら、それぞれの役割に基づきまして対応しているところでございます。国や県におきまして、危機管理の対応体制について現在検討中であるというようなことも聞いておりますので、その動向を踏まえた上で、必要があれば国に対して要望をするなど、より円滑な連携体制づくりに努めてまいりたいと考えております。

 3点目の危機管理計画の修正についてでございます。危機管理計画につきましては、想定される危機に対して、名古屋市が関係機関と連携して迅速かつ効果的に対応するために、事前の準備、体制、対応の基本的方針などを定めたものでございまして、先ほど申し上げました国、県との円滑な連携体制について、また今後、実際の危機に対応していく中で、見直すべき点がございましたら、検討し修正してまいりたいと考えております。

 最後に、SARSへの対応につきましては、この4月に危機管理計画を策定してから初めての具体的な危機事象への対応ということになりました。SARS110番の設置、あるいは患者搬送用のトランジット・アイソレーターの導入など、迅速に対応してまいりました。また、名古屋港のSARS対策につきましては、厚生労働省名古屋検疫所が感染地域からの入港船舶について、乗員あるいは乗客の発熱などの症状の有無について通報依頼を行ったり、名古屋港管理組合が港湾業界と連携して警戒に当たるなど、港湾関係機関の個別の対応につきまして、危機管理対策本部として情報確認をいたしていたものでございます。

 今回私どもがSARSについて対応した経験をこれからの危機管理に生かしていくという意味で、議員御指摘のように、今後危機の事象が発生した場合、市と関係機関それぞれの役割において、より連携を密に危機への対処を行うとともに、名古屋市の危機対策本部といたしまして、市民の皆様の安全を守るという観点から、関係機関に対して情報交換を行うにとどまらず、より積極的に具体的な措置を要望してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◎住宅都市局長(一見昌幸君) 市営住宅の入居について2点お尋ねをいただきました。

 まず、離婚調停中の入居についてでございます。市営住宅申し込みの際の世帯認定基準として、夫婦を分割しての申し込みは認めないものとしております。しかしながら、夫婦関係の事実上の破綻など、戸籍上の関係と生活実態が異なっているようなケースも少なからずあることから、調停等離婚に向けての手続に入っていることが公的書類で立証される場合には、入居までに離婚が成立することを前提に申し込みを受け付け、入居契約の段階で戸籍上の離婚の成立を確認の上、入居していただいているところでございます。

 本市としましては、申込者の方々にさまざまな御事情等があることは認識しておりますが、世帯認定の明確性の観点からこのように取り扱っているところでございます。しかしながら、相手方が調停に応じないなど、離婚手続が長期化する場合もございます。この点につきましては、早急に検討させていただきたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。

 次に、建てかえ入居時の保証人についてでございます。建てかえ事業につきましては、入居者の方々の御協力により進めているところでございますが、入居契約の保証人の連署につきましては、万一入居者の方がその家賃の納付義務を怠るような場合には、入居者にかわってその履行をしていただくためお願いしているところでございます。

 入居契約時の保証人は、契約上、全般的な保証ではなくて、各住居ごとの個別の保証になっております。その住居に限り有効となってございます。したがいまして、新たな入居契約について、従前の保証人に保証義務は生じないということで、移転後の住宅の契約では新たに保証人の連署をお願いしているところでございます。なお、50歳以上の者から成る世帯、生活保護受給世帯、留学生を含む世帯など、保証人を立てるのが困難だと思われる世帯につきましては、市営住宅条例の規定により保証人を免除するよう配慮しております。よろしく御理解賜りたいと存じます。

 以上でございます。



◆(木下優君) 要望でございます。

 富田支所へのバス停新設と市バス中村12号系統の路線延長についての何ら前進のない答えで、私はがっかりいたしております。私は、到底今の答弁には納得できません。既存のバス路線との乗り継ぎが悪く、バスと地下鉄との乗り継ぎだと、往復6乗車、1,200円かかるんです。住民の声を代弁し、私は質問いたしております。ましてや最寄りのバス停まで1キロもある、こういったところが名古屋市の中にもあるんです。お年寄りの方もたくさんいらっしゃいます。ただ単に行政の論理を押しつけるのではなく、住民のための行政ではないでしょうか。今の答弁では、まるで機械がしゃべっているようで、優しさや温かみが全くないと私は実感いたしております。本日の私の質問をきょうからの課題として取り組んで、一日も早く実現できるよう要望いたします。

 それから、続いて、市バスの三日月橋バス停に三重交通のバス停の併設の件でも、答弁は納得できません。地元の自治会が2,000名以上の署名をわずか1週間で集めた。こういったことは住民の総意であります。市長はこういった声をどう思われますか。今は規制緩和されて、三重交通のバス停を拒否できないはずであります。快く認めていただくよう強く要望いたします。

 また、続いて要望でございますけれども、離婚調停中の市営住宅の入居許可について、早急に検討してくださるという答弁をいただきまして、早急に実現をしていただけることと私は受けとめました。一日も早く実現できるよう取り組んでいただきたいと思います。

 以上でございます。(拍手)



◆(岡本善博君) 明6月27日午前10時より本会議を開き、「議案外質問」を続行することになっておりますので、本日はこの程度で散会されんことの動議を提出いたします。

     〔「賛成」〕



○副議長(小林秀美君) ただいまの岡本善博さんの動議に御異議ありませんか。

     〔「異議なし」〕



○副議長(小林秀美君) 御異議なしと認めてさよう決定し、本日はこれをもって散会いたします。

          午後2時29分散会

   市会議員   長谷川由美子

   市会副議長  小林秀美

   市会議長   堀場 章