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平成23年地域振興環境委員会 本文




2011.03.14 : 平成23年地域振興環境委員会 本文


(主な質疑)
《議案関係》
 なし

《一般質問》
【峰野 修委員】
 山間地では有害鳥獣対策が課題となっている。最近はクマも出没するようになった。山里付近に出没するイノシシも多く、農作物の被害は住民にとって深刻である。鳥獣保護法(鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律)に基づく野生動物保護という観点も重要だが、その地域の住民の生活に配慮した規制緩和が必要だと思う。県はどのように考えているか。

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【自然環境課長】
 鳥獣保護法は、鳥獣の保護と管理の二面を持っている。
 鳥獣保護区に設定されれば、原則としてそこでは狩猟ができないこととなっている。最近は鳥獣被害が増えているので、毎年地元市町村の意見を聞いて、鳥獣被害がひどい場所は鳥獣保護区から外している。ただし、保護区をむやみに減らすことは法の精神からも困難と考えている。
 狩猟を一時的に休止する休猟区もあるが、特に被害が多いシカとイノシシについては狩猟ができるようにしている。

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【峰野 修委員】
 現場の声を聞いて柔軟に対応してもらいたい。
 次に猟友会の問題だが、私どもの地域の猟友会は、会員が減っている上に高齢化している。地域を守るという使命感でやっている人がほとんどで、趣味やスポーツでやっている人と同じように扱うべきではないと思う。狩猟税などが、多い人だと年間4、5万円かかると聞いている。振り分けるのが可能であれば、狩猟税の軽減などの規制緩和をしないといけない。駆除に要する経費に比べれば微々たる金額だと思うが、そういった配慮はできないか。

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【自然環境課長】
 狩猟税や登録手数料が猟友会の会員の負担になっていることは理解しているが、狩猟を行うには狩猟者登録をしてもらう必要があり、登録の際に狩猟税と申請に必要な手数料を支払ってもらうこととなっている。狩猟税は地方税法で定められていて、鳥獣の保護及び狩猟に関する行政の実施に必要な目的税と位置付けられている。金額も地方税法で決められているので、スポーツと有害鳥獣駆除というように目的別に区分することは困難である。
 農林水産部所管の鳥獣被害防止特別措置法に基づき、市町村から有害鳥獣を主に駆除する対象鳥獣捕獲員に任命された人は、5年間限定だが狩猟税が2分の1になる。登録手数料については、目的が何であろうと手数に変わりはないので減免措置はない。
 ただし、災害や貧困の理由によって、狩猟税も登録手数料も減免措置がある。

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【峰野 修委員】
 国がそういう方針でやっていることは分かる。
 対象鳥獣捕獲員という制度があるならば、県として認定された人たちにもっと手厚く対応したらどうか。

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【自然環境課長】
 狩猟税は全国一律の税率となっている。国もいろいろな課題があることを認識していて、検討を進めなければならない課題と考えている。
 規制緩和ということでは、有害鳥獣捕獲による農業被害の軽減のために特区の申請ができる。通常では狩猟免許を持った人が捕獲に従事することになっているが、特区が認められ、猟友会などが有害鳥獣捕獲を申請した場合、狩猟免許所持者が指導・監督していれば、狩猟免許を持たない農業従事者でも捕獲に従事することができる。つまり、従事者全員が狩猟税を払わなくても捕獲ができる制度であり、現在愛知県では豊根村が認められている。
 国では、5年に1度、鳥獣保護法に関する基本的な指針を見直していて、平成23年度に新しいものが出る。この中では、特区の全国的な展開を課題として位置付けていると聞いている。
 国の指針に沿いながら県の計画を作っていくので、その中でできる限り地元の支援を考えていきたい。

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【峰野 修委員】
 豊根村のわなの特区については聞いている。今年4月から地元の4市町村がかなり進んだ有害鳥獣対策に取り組むと聞いているので、県も積極的にかかわってほしい。規制と言うが、現実は進んでいる。
 次に、銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)改正の問題だが、3年に1回行う免許の更新に最低でも4日が必要となるため、猟友会が危ぐしている。許可申請書を提出したり、精神科の医師の診断を受けて診断書を提出したりする必要がある。暴発的な事故が発生したために規制が強化されているが、地元の猟友会、特に高齢の人は免許更新がおぼつかない。1回目は精神科の医師の診断が免除されるとはいえ、私たちの地域では、精神科の病院に行くのにも1日掛かりだし、どこに行ったらよいのかも分からない。また、射撃訓練も受けなくてはいけないが、県内で受けられるのかという問題もある。
 免許更新が地元の猟友会の人には大きな負担になっている。狩猟者がいなくなってから対策を取るのでは遅い。今のうちに支援しなければいけないと思うが、県の考えはどうか。

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【自然環境課長】
 銃刀法が改正され、銃の所持が難しくなったことは承知している。これは公安委員会の所管であり環境部での対応は難しいが、相談に応じるなどの側面支援を行っていきたい。
 射撃場が使えなくなるかもしれないという話もあったが、教育委員会の所管である県総合射撃場が、更新時の射撃練習場として使えるようになったと聞いている。
 狩猟者の育成は大きな使命と思っているので、できる限りの支援はしていきたい。

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【峰野 修委員】
 所管が4部局にまたがっているが、現場は一つである。県の対応はかなり進んできたと思うが、鳥獣被害を食い止めるにはまだまだ課題が多い。部局間の連携を取りながら、県全体で対応していく仕組みや仕掛けを作ってほしい。
 最後だが、クマが生け捕りされた時は放獣・引渡しを行うと県のマニュアルにあるが、どこへクマを放すのか。もう少し現実的な対応を検討してはどうか。

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【自然環境課長】
 今年度は全国的にクマの出没が多く、愛知県でも初めてイノシシのおりにクマが誤捕獲された。10頭が捕獲され、そのうち5頭は殺処分している。
 誤捕獲は鳥獣保護法によれば間違って捕獲したもので、本来、その場ですぐに放獣することが大原則であるが、県内に放獣できる場所はない。そのため、クマ牧場のような施設や動物園など、引取先を探す努力をしている。また、放獣するにしても麻酔処置が必要になる。今までは市町村を経由して動物園の職員に依頼していたが、市町村だけに頼るのではなく、県でも民間団体に麻酔処置をお願いする手はずを整えた。
 愛知県のクマは愛知県だけで生息するものではなく、長野県や岐阜県の大きな個体群の中から愛知県に来ている。そのため、隣県との協議や国への相談などを行いながら対応している。

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【峰野 修委員】
 市町村の取組に対する支援を要望する。

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【高木ひろし委員】
 アスベストによる健康被害が大きな問題となり、法整備が行われてから数年がたつが、この問題は終わったわけではない。アスベストが新たに製造・使用されることはなくなったが、アスベストを含む建設資材を使った建築物が多く残っている。通常であれば、それが飛散することはないが、地震や解体作業等により飛散する可能性は十分にある。昭和30年ごろに建てられた10階建て以上の高層ビルは、耐用年数が過ぎて解体や大規模改修が行われる時期が来ている。
 こうした中、環境省が全国50地点、142か所を対象にアスベストの空気中への飛散状況を監視した結果を平成22年7月16日に「平成21年度アスベスト大気濃度調査結果について」として公表している。これによると名古屋市内の解体現場の前室と排気口付近で高濃度のアスベストが検出されたことが報告されているが、どこの現場で原因は何か。

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【大気環境課主幹(規制)】
 名古屋市内の大規模ビルの解体現場において、吹付アスベストの除去中に大気濃度調査を実施したところ、前室及び排気口付近で高濃度のアスベストが検出された。
 詳しく説明すると、吹付アスベストの除去作業を実施する際は、外部にアスベストが飛散しないように出入口の手前に前室を置き、前室を含む全体をプラスチックシートなどで外部から遮断して行う。また、高性能フィルターを装着した集じん・排気装置により作業場内の排気を行い、作業場内を負圧にしてアスベストが飛散しないようにする。
 今回の調査では、作業員の出入口に当たる前室付近と集じん・排気装置の排気口付近で、高濃度のアスベストが検出された。このため、大気汚染防止法を所管する名古屋市へ環境省から連絡があり、名古屋市は直ちにアスベストの大気濃度調査を実施したが異常はなかった。
 今回、高濃度のアスベストが検出された原因は、集じん・排気装置の不具合の可能性が高いことから、県では管内の立入調査を実施して、解体業者に対し、集じん・排気装置の稼動前に必ずフィルターの取付状態の確認をすることや、フィルターの適切な交換、作業場周辺の自主的な測定実施などを指導した。

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【高木ひろし委員】
 先の環境省の記者発表では、電子顕微鏡法による分析の結果、排気口付近でクリソタイルが大気1リットル中に1,200本、前室付近では同じく1,500本が検出されたようだが、環境基準等と比べてどの程度のものなのか。

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【大気環境課主幹(規制)】
 通常のアスベストの基準としては、大気1リットル中に10本という基準がWHO(世界保健機関)により示されている。それと比べると約100倍ということになる。
 電子顕微鏡による分析が行われたのは、捕集したサンプルの粉じん量が多く、繊維と粉じん粒子との重なりが多くみられ、光学顕微鏡では分析が困難であったためである。

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【高木ひろし委員】
 基準の120から150倍のアスベストが検出された場所は、我々が調査したところ、広小路の東京海上ビルの解体工事現場である。国の精密な調査で高濃度のアスベストが検出されているのに、名古屋市の調査では異常がなかったから問題はないということでいいのか。

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【大気環境課長】
 高濃度のアスベストが検出された場所は、排気口付近と前室という作業環境に近い場所である。環境省の分析結果の連絡を受け、名古屋市は速やかに敷地境界2地点でアスベスト測定を行った。その結果、大気1リットル中にクリソタイルは10本以下で、周辺環境に問題がないことを確認したと聞いている。
 県でも、名古屋市内でこのような問題が起きたことを受けて、県所管の解体現場の確認を行うとともに、フィルターの取付状態の確認の徹底など、事業者指導を強化した。

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【高木ひろし委員】
 国の調査では、異常が見つかったのは1箇所であったが、これから解体工事が増えてくる。東京海上ビルで起きたようなことが再発しないように対策を打たなければならない。
 県では、アスベストを含む建築材料を使用した建築物や工作物の解体・改修の作業におけるアスベストの飛散防止のための監視・指導をどのように実施しているのか。

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【大気環境課主幹(規制)】
 大気汚染防止法では、発じん性が高い吹付アスベストやアスベストを有する断熱材などが使用されている建築物等を解体する場合、その行為を行う業者に対して、作業開始14日前までに特定粉じん排出等作業実施の届出が義務付けられている。
 県民事務所では、工事の届出を受理した後、原則として作業開始前に解体現場の立入検査を行い、法に定める作業基準が遵守されているかを確認している。また、年間300から350件程度の届出があるが、比較的規模が大きいものなどを抽出して、解体作業現場の敷地境界や集じん装置排出口付近でアスベスト測定の行政検査を実施し、作業基準が遵守・徹底されているかを確認している。
 更に、アスベスト除去作業の作業環境の保持を定めている労働安全衛生法や石綿障害予防規則を所管している労働基準監督署などと合同の立入検査も実施するなど、アスベストの飛散防止の監視、指導の徹底に努めている。

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【高木ひろし委員】
 東京都では、保育園に隣接する旧東京厚生年金会館の解体工事に際して、区が解体事業者を指導する過程で、当初は存在しないとされていたアスベストの存在が一転して判明した。このため、住民側が不信感を持ち、区と話合いを行った結果、住民、区及び解体業者で、労働衛生の専門家が所属するNPOが立入検査を行うことを定めた協定を締結した。この専門家は、解体業者の調査では分からなかったアスベストを指摘し、適正に除去させた実績がある。
 本県では年間数百件の解体工事が届出されており、職員だけでは目の届かない点もあるかもしれない。名古屋市内に中皮腫・じん肺・アスベストセンターの支部のようなNPOがあるので、こういった組織と連携して、解体工事に伴うアスベスト飛散の監視を行うことを検討するよう要望する。
 関連して再生砕石だが、建築廃材から再生できるものはなるべく再利用するということは、愛知県でも進められている。廃棄物を少しでも減量することは大切なことだと思う。
 こうした中、昨年、アスベストを含むスレートのかわらが砕かれて、再生資源の砂利として再利用されていることが東京新聞で報じられた。これは氷山の一角で、アスベストが含まれたままの廃材がどれだけ再利用されて砂利などになっているのか全ぼうはつかめていない。再生砕石の中に含まれるアスベストの分別について、どのような対策をとっているのか。

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【廃棄物監視指導室長】
 昨年8月18日の新聞報道を受けて、県は9月3日にがれき類など建設系から出る廃棄物を破砕する許可を持った処理業者に対し、石綿等有害廃棄物の適正処理を文書で依頼した。また、環境省、国土交通省、厚生労働省の三省から9月9日付けで適正処理について通知があり、それを受けて、県は名古屋市、豊橋市、岡崎市、豊田市と連携して、県内全域で9月初めから10月末にかけて、再生砕石などを作っている220事業場の立入検査をした。その結果、4件で再生砕石中にスレートなどが含まれていることが確認されたので、速やかな撤去と搬入されたものの分別について指導を行った。

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【高木ひろし委員】
 世間にはアスベスト問題は解決したとの錯覚がある。今後、解体工事によりアスベスト被害が起こりうる危険性について意識し、警鐘を鳴らしてほしい。コストの削減や再利用に熱心なのはいいが、環境にとって有害なものを再放出させてはいけない。これまでの取組の見直しを強化することを要望する。

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【鈴木喜博委員】
 愛知県は、2005年1月に2010年度の温室効果ガス排出量を1990年度比で6パーセント削減することを目標とするあいち地球温暖化防止戦略を策定し、様々な取組を実施してきた。しかし、2008年度の温室効果ガス排出量は、リーマン・ショックまでの本地域での活発な経済活動もあって、1990年度比で1.8パーセント増と削減目標の達成には至っていない。国では、中長期を目標とした地球温暖化対策基本法案の国会への上程など、様々な検討が進められている。
 2020年度を目標とする新たな地球温暖化防止戦略の素案がまとめられたということだが、削減目標や重点施策などの概要を説明してもらいたい。

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【地球温暖化対策室長】
 新たな地球温暖化防止戦略は、現在、国の動向を踏まえつつ策定に向けた検討を行っている。2050年ごろの愛知の姿を「環境と暮らし・産業が好循環する持続可能な愛知」と設定して、そのような愛知を作るために2020年度までに行うべきことをとりまとめた。
 削減目標については、2050年ごろのあるべき姿から2020年度の県内の温室効果ガス排出量を1990年度比で15パーセント削減ということを考えている。環境省が昨年12月に示した2020年までに25パーセント削減するというロードマップを活用して、国内削減分15パーセントに相当する本県への波及効果を試算したところ、1990年度比9パーセントの削減となった。これに愛知県独自の施策による6パーセント削減分を上積みすることで、その達成を目指していきたいと考えている。
 また、重点施策については、本県の地域特性である「恵まれた再生可能エネルギー」、「モノづくりで培った低炭素化技術」、「自立・分散型の都市構造」、「県民・事業者の環境意識」を反映して、一つ目は再生可能エネルギーと省エネ化によるゼロカーボンライフへの挑戦として、太陽光発電施設や次世代自動車などの先進エコカーの普及促進、二つ目は産業・産品の低炭素化の推進として、低炭素型製品の貢献量評価や登録制度の創設、地球温暖化対策計画書制度の拡充、三つ目は低炭素社会を支える都市・地域基盤づくりとして、集約型のまちづくりの促進、四つ目は低炭素化への意識・行動変革の推進として、地球温暖化対策の学習機会の拡充など、各種の施策を盛り込んでいる。

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【鈴木喜博委員】
 2005年に策定した現在の地球温暖化防止戦略に基づき、県では様々な施策が行われている。住宅用太陽光発電施設の設置に対する支援やエコカーの導入補助により、住宅用太陽光発電施設の設置基数やエコカーの普及台数は全国一位の状況にあると聞いている。地域の特性を生かした非常に有効な施策と思っている。これらの施策について、引き続き力を入れていくとのことだが、具体的にはどれくらいの普及拡大を目指し、どのように取り組んでいくのか。

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【地球温暖化対策室長】
 住宅用太陽光発電施設の普及目標は、2020年度に40万基を想定している。次に、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHV)を始めとする次世代自動車などの先進エコカーの普及目標については、200万台の数値目標を掲げていて、引き続き全国一の普及を目指していきたいと考えている。
 普及策については、これまで実施してきた県独自の補助支援策を考えていて、6月補正での対応を検討している。

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【鈴木喜博委員】
 一般質問への答弁では、新たな地球温暖化防止戦略を新年度早々に策定するとのことであった。今後のスケジュールはどのようになるのか。

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【地球温暖化対策室長】
 3月16日から1か月間、パブリックコメントを実施する。また、3月28日、29日には、県民・事業者を対象とした説明会の開催を予定している。県民・事業者の意見や市町村の意見を聞いた上で、4月末を目途に新たな戦略を策定していきたい。

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【鈴木喜博委員】
 地球温暖化は将来世代にわたり大変重要な課題である。環境対策と経済発展を両立させ、愛知県の持続的発展につなげていく必要があると思う。県民や事業者の意見を十分聴いて、新たな戦略を早急に策定し、取組を進めるよう要望する。

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【浜崎利生委員】
 EV・PHVの普及促進に向けた取組についてであるが、三菱自動車、トヨタ自動車、日産自動車が次々と一般販売を開始し、最近は町中でも時折電気自動車を見かけるようになった。私の地元岡崎市でも電気自動車を使ったタクシーの営業が始まっていて、今後一段と普及が加速するのではないかと期待している。
 本県は、経済産業省のEV及びPHVの本格普及に向けたモデル事業の選定を受けて、平成21年度からEV・PHVの初期需要の創出や充電設備の整備などの取組を進めているが、モデル事業の取組の現状とこれまでの成果はどうなっているのか。

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【地球温暖化対策室主幹(自動車環境)】
 本県ではモデル事業の選定を受け、平成21年4月に事業推進のための組織として、あいちEV・PHV普及ネットワークを設立した。このネットワークは、自動車メーカーや電力会社、充電器メーカー、充電設備の整備が想定される小売業者やマンション事業者、率先導入を図る自治体など、幅広い関係者で構成されている。現在80の事業者・団体が連携・協働してEV・PHVの率先導入や充電設備の整備、普及啓発などに取り組んでいる。
 これまでの取組の成果としては、EV・PHVの導入台数については、今年度末までにネットワーク参加者によりEVが165台、PHVが75台の合計240台が導入される予定となっている。充電設備については、ネットワーク参加者を中心に、一般開放される充電設備の整備が進められていて、今年度末までに急速充電設備が14基、普通充電設備が187基の合計201基が整備される予定である。
 また、EV・PHVの普及を進めるには、県民にその特長を知ってもらうことが重要である。このため、今年度は昨年10月のCOP10会場を始め、県内の延べ28か所においてEV・PHVの試乗会や充電設備の展示会を開催した。試乗会では多くの人たちにEVのドライブを体験してもらい、性能や乗り心地について好評価を得たところであり、EV等への理解も得られつつあると感じている。
 なお、今年度実施したモデル事業の成果については、今月23日にネットワーク参加者が一同に会する総会の場において報告することとしている。

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【浜崎利生委員】
 EV・PHVの導入や充電設備の整備及び県民に対する普及啓発など、モデル事業については順調に進んでいるようだが、EV・PHVの更なる普及を目指すためには、町の中で安心してEVが使える環境を作ること、すなわちだれもが利用できる充電設備の整備が重要である。こうした充電設備の整備に向けて、どのように取り組んでいくのか。

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【地球温暖化対策室主幹(自動車環境)】
 充電設備の整備は、EV・PHVの利用者が日ごろから立ち寄る機会の多い場所や、利用者にとって便利な場所で進められる必要があると考えている。昨年度、EV・PHVの利用者に対して、どのような場所に充電設備の整備を希望するか調査したところ、スーパーマーケット等の商業施設の駐車場やコンビニエンスストアの駐車場といった立ち寄る機会の多い場所や、サービスエリア・パーキングエリアといった高速道路の利用を前提とした場所への整備を望む意見が多く出された。このため、これらの施設への整備を働きかけたところ、これまでに、コンビニエンスストアに9基、サービスエリアに2基、スーパーマーケットに1基の充電設備が整備された。
 更に、本県では充電設備の整備を一層促進するため、昨年度、国に対して充電設備の整備に関する支援制度の拡充を働きかけたところ、今年度からは従来の急速充電設備に加えて、普通充電設備が新たに補助対象となるなど支援制度が拡充され、より使いやすい制度となった。今後は、この拡充された国の支援制度の周知を図るとともに、制度を積極的に活用しながら、あいちEV・PHV普及ネットワークに参加している小売関係や駐車場を管理する企業などに対して引き続き充電設備の整備を働きかけ、更なる整備の促進に努めていきたい。

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【浜崎利生委員】
 昨年9月の本委員会において、今年度が目標年度であるあいち新世紀自動車環境戦略についての質問に対し、自動車環境対策により一層の力を注いでいくとの答弁があった。今後の自動車環境対策を推進するに当たっては、EV・PHVなどの次世代自動車の普及対策にも踏み込む必要があると考えるが、新しい自動車環境戦略はどのような点に重点を置いていくのか。また、いつごろまでに策定するのか。

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【地球温暖化対策室主幹(自動車環境)】
 現行戦略は、浮遊粒子状物質が全測定局で環境基準を達成するなど、全体としておおむね順調に進ちょくしているものと考えているが、二酸化窒素の環境基準など、まだ目標の達成に至っていないものもある。
 また、現行戦略の策定から8年が経過し、EV・PHVの本格的な市場投入が始まるなど、自動車を取り巻く環境は近年大きく変化している。
 こうしたことから、現行の戦略の取組成果を検証するとともに、県民や事業者などから幅広く意見を聴きながら、自動車環境戦略を改定していきたい。改定に当たっては、EV・PHV等の次世代自動車の普及促進に向けた取組など、環境の変化を踏まえた新たな取組内容を盛り込むとともに、目標の達成に至っていない項目、例えば二酸化窒素の環境基準などの早期達成に向けた取組を強化していきたい。
 なお、この自動車環境戦略については、自動車NOX・PM法に基づき、自動車から排出される窒素酸化物や粒子状物質の総量を削減するために策定する総量削減計画との整合を図る必要がある。総量削減計画は、国が定める基本方針を踏まえて策定することとされているが、国において現在、基本方針見直しに向けた検討が行われているところであり、本県ではこの見直し結果を受けて、来年度、総量削減計画の策定に向けた調査検討を行うこととしているので、この調査検討の結果も踏まえ、できるだけ速やかに戦略を改定していきたい。

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【浜崎利生委員】
 本県は、世界的な自動車生産拠点であるとともに自動車保有台数も全国一である。自動車に依存した交通体系を有していることに加え、環境先進県を標ぼうする地域でもある。自動車産業も、内燃機関タイプの自動車からEV・PHVに大きくシフトする時代であると思っている。したがって、本県が全国の中でも先駆けて総合的な自動車環境対策に取り組むことは大きな意義があると考えている。国の動向に併せ、手抜かりのないよう積極的に対応されることを強く要望する。