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平成29年文教委員会 本文




2017.03.16 : 平成29年文教委員会 本文


(主な質疑)
《議案関係》
【政木りか委員】
 予算に関する説明書(1)の242ページ、小中学校教育振興事業費(9)心豊かな児童生徒育成推進事業費、253ページ、社会教育振興事業費に関連する愛知県における地域連携教育の推進について伺う。
 本年2月6日及び7日に近藤委員長を始めとする文教委員の直江委員、岩村委員、杉浦委員と共に、山口県山口市及び下関市において、やまぐち型地域連携教育の推進について調査を行った。
 愛知県でも一宮市では、全小中学校がコミュニティ・スクールとなっているが、山口県では市町の全小中学校で、学校が地域をつくるを合い言葉に、地域と学校が一体となり子供たちのために学校づくりをしていた。
 子供たちを取り巻く社会環境は、少子高齢化により今後ますます難しくなるが、県内におけるコミュニティ・スクールの状況と県教育委員会として今後の地域連携教育についてどのように考えているかを伺う。

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【義務教育課長】
 県内のコミュニティ・スクールは、来年度導入されるものを含めると、一宮市の全小中学校61校、北名古屋市の全小中学校16校が指定されている。今後は、江南市と半田市の全小中学校、豊明市、津島市及び田原市の一部の学校で、コミュニティ・スクール導入に向けた取組が実施される予定である。
 今後、国の法整備に基づき、市町村教育委員会に対し、コミュニティ・スクールを導入するよう努力義務が課せられる方向であるため、地域と共にある学校への転換がますます重要になると考えられている。
 県教育委員会としては、国の動きを注視しながら、県内のコミュニティ・スクールの成果を学校教育担当指導主事会等で紹介することで、その啓発に努めていきたいと考えている。

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【政木りか委員】
 愛知県でもこうした動きが広がってきており安心したが、今後、県教育委員会において、より地域の人と共に子供たちを育てていけるような取組の推進を要望する。

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【谷口知美委員】
 第1号議案の大府もちのき特別支援学校建設費、西三河南部地区新設特別支援学校整備調査費及び第36号議案に係る特別支援学校について伺う。
 現在、愛知県の特別支援学校については障害種別ごとに設置をしているが、全国各地で複数の障害種の児童生徒が在籍する総合支援学校の設置が増えており、愛知県においても、愛知県特別支援教育推進計画(愛知・つながりプラン)の中で複数の障害がある者の学校を考えるとしている。
 また、今回の西三河南部地区新設特別支援学校整備調査費では、知的と肢体の両方に対応する新しい特別支援学校の設置に向けて調査するとしているが、知的障害の児童生徒を対象とした大府もちのき特別支援学校が、病弱な児童生徒を対象とした大府特別支援学校の敷地内に建設され、体育館を共用で利用すると聞いた。
 同一校としてもよいと思うが、同じ敷地内で別に設置するのはどのような考え方なのか。

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【特別支援教育課長】
 大府特別支援学校は、県内唯一の病弱の児童生徒を対象とした全国有数の規模の大きな特別支援学校である。児童生徒は常に医療的な配慮が必要であり、教育内容は、小中学校や高校に準ずる内容を中心としている。また、児童生徒の約半数は、教員を医療機関に派遣して指導を行う施設内教育と訪問教育を対象としている。
 一方、新設を予定している大府もちのき特別支援学校は、知的障害を対象とした特別支援学校であり、教育内容は衣服の着脱、排せつ、食事など日常生活の指導や社会自立に必要なことを学習する作業学習などが中心となっている。また、知的障害のある児童生徒の中には飛び出しや自傷、他害行為など突発的な行動が見られることがあり、細心の配慮を必要としている。
 このように病弱と知的障害は児童生徒の教育内容や形態、安全上の配慮が大きく異なることから、それぞれに管理職を配置し適切な学校運営を行う必要があるため、独立した学校として設置をすることとなった。

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【谷口知美委員】
 山口県は愛知県と違い、特別支援学校が全て総合支援学校という形になっており、全県1学区で保護者が子供の特性に応じた学校選択ができるようになっている。
 メリットは、身近な特別支援学校に通える、複数の障害種があると関係機関と連携がしやすい、学校が活性化するなどが挙げられる。
 施設面や教員の専門性などの課題もあるが、今後、西三河南部地区新設特別支援学校のような複数の障害種に対応するための特別支援学校を増やしていくことを考えるべきである。
 そこで今後、総合特別支援学校の増設や切替えを考えているか。
 また、重複障害学級の設置状況について伺う。

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【特別支援教育課長】
 本県の特別支援学校は、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱の五つの障害種への対応を基本に比較的規模の大きい学校を県内の拠点に配置し、整備を図ってきた。
 平成26年3月に策定した愛知県特別支援教育推進計画(愛知・つながりプラン)において、これまで取り組んできた障害種別の専門的な教育を踏まえつつ、地域の教育的ニーズに応じて特別支援教育のセンター的役割を果たしていくため、その機能の充実に努めるとともに、今後は複数の障害種の児童生徒も受け入れる特別支援学校の設置を検討することとした。
 西三河南部地区は、知的障害の安城特別支援学校における教室不足の解消と、肢体不自由の岡崎特別支援学校への長時間通学の解消が課題となっており、西尾市に知的障害と肢体不自由の複数の障害種に対応する特別支援学校を設置することを検討している。
 既存の特別支援学校を複数の障害種に対応する学校にする場合、各障害に合わせて施設設備の大規模な改修をする必要もあるが、今後も推進計画に基づき、地域の教育的ニーズをしっかりと把握し、必要に応じて複数の障害種に対応した特別支援学校についても検討をしていきたいと考えている。
 次に、重複障害学級の状況について、特別支援学校は五つの障害種別に幼児児童生徒を受け入れているが、当該学校の障害以外に他の障害を併せ有している児童生徒は3名で学級編制する重複障害学級に在籍し、きめ細かい指導をしている。
 重複障害のある児童生徒は年々増加しており、また障害の状態も多様化してきているため、昨年度に高等部重複障害学級を、今まで設置されていなかったろう学校に設置した。これに加え、中学部3年時に、重複障害学級に在籍した生徒全員が高等部でも重複障害学級に在籍できるよう、盲学校、ろう学校、肢体不自由特別支援学校において学級編制基準の一部を改正した。
 本年度は、小学部、中学部及び高等部を合わせて、昨年度より13学級増の375学級設置しており、今後も児童生徒の実態に基づいた重複障害学級が設置できるよう検討していきたい。

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【谷口知美委員】
 例えば重複障害を持つ生徒がいる総合支援学校ができれば、教員も多様な指導ができるようになると思う。今後、メリット等についても研究し、大規模な改修を行うとき、そうした視点も入れながら臨機応変に取り組んでほしい。

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【直江弘文委員】
 特別支援学校は県内に適切に配置されていると思うが、今後の設置予定について伺う。

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【特別支援教育課長】
 平成26年3月に策定した愛知県特別支援教育推進計画(愛知・つながりプラン)で示したとおり、知多の大府もちのき特別支援学校が平成30年度開校予定、平成31年度には尾張北東地区への設置、そのほか複数障害への対応する特別支援学校を西尾市へ設置、また、三好特別支援学校の過大化の解消を図るために豊田市への設置を検討している。

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【直江弘文委員】
 少子化の中で、肢体不自由、知的障害、精神障害は増えているのか。

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【特別支援教育課長】
 精神障害は特別支援学校の対象生徒でないため把握していないが、肢体不自由は横ばい、知的障害は増加している。

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【直江弘文委員】
 特別支援学校や養護学校を卒業しても受け入れる企業が少なく仕事がないのが現状である。
 そのため、教育委員会と健康福祉部がプロジェクトチームを作り、卒業後就職できるようにしないといけないと思うが、横の連携を取ることは考えてないか。

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【特別支援教育課長】
 障害のある子供の就労支援については、愛知県特別支援教育推進計画(愛知・つながりプラン)の大きな柱の一つとして、関係機関と連携した就労支援の充実を掲げて進めているところである。具体的には、来年度、障害のある生徒がどのような生徒であるか企業に向けてPRするため映像コンテンツの作成を考えている。また、産業労働部、健康福祉部、県教育委員会の合同会議を、年間何回か開催しており、情報交換等も進めている。

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【直江弘文委員】
 この問題が少しでも前進し、障害のある子供が仕事に就けるように、愛知総合工科高校の設立に当たり、教育委員会と産業労働部が連携を取ったように、横の連携を取ってもらうよう要望する。


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《一般質問》
【政木りか委員】
 児童生徒が自分の命を守る力をつけるための教育について伺う。
 大規模災害は、児童生徒の登下校中など大人がいない場面で発生することも十分想定されるため、児童生徒が自分自身の命を守り切るために、自ら判断、行動できる力が求められると思う。
 また、児童生徒が交通ルールを守っていても、事故が後を絶たない。そこで、児童生徒が交通事故や災害の危険から自らの命を守る力を育てるために、県教育委員会としてどのように取り組んでおり、今後どのように考えているか伺う。

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【健康学習室長】
 児童生徒に対する交通安全教育や防災教育は、心身の発達段階や地域の実情に応じて、必要な技能や知識を習得させるだけでなく、状況に応じて安全に道路を通行したり、災害から避難するために、危険を予測し、これを回避して主体的に安全行動をとる意識や能力を高めることが重要であると認識している。
 そこで、小学生の段階から、家庭や関係機関と連携・協力を図りながら、体育、道徳、総合的な学習の時間、特別活動など、学校の教育活動全体を通じて交通安全教育や防災教育に取り組んでいる。
 交通安全教育においては、危険箇所を調べ、地域の安全マップを作成したり、写真やイラストを示して危険予知トレーニングを行うなど、児童生徒が主体的に考える教育が多く行われている。また、自転車シミュレーターを活用したり、スタントマンを使った交通安全教室を実施する学校もある。県教育委員会では、今後とも市町村教育委員会や学校等に対し、交通事故の傾向や注意点等の情報提供、特色ある取組の紹介等を行う。また、信号、横断歩道での事故が非常に多いため、児童生徒に信号が青であっても油断せず、必ず自動車の停止を確認することや、手前の車が止まっても必ず反対車線の車も止まったことを確認するといった安全行動を、粘り強く呼び掛けるなど、効果的な交通安全教育を推進していきたい。
 また、防災教育においては、避難訓練を始め、学校の立地条件や地域の実情に応じた取組が行われている。学校によって違いがあるが、具体的な指導方法が分からない教員もいるなど課題もある。このため、現在、県教育委員会では、防災教育マニュアルを作成しており、小学校段階からあらゆる単元で防災学習が行えるよう、各教科・科目の教科書で防災学習として取り扱える素材を紹介するとともに、先進的に取り組んでいる学校の具体的な指導方法を例示する予定である。また、このマニュアルは、登下校中や休み時間など児童生徒だけで対応しなければならない場面での避難訓練や、地域のハザードマップを活用した避難経路のシミュレーションなど、児童生徒が自ら判断・行動する取組も紹介しており、学校での取組を期待している。
 来年度印刷を行い、夏頃までには各学校に配付するとともに、学校でしっかり活用されるよう研修も実施する予定である。災害時においても児童生徒が主体的な安全行動をとって自分の命を守ることができるよう、防災教育を充実させたい。

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【政木りか委員】
 愛知県は海抜ゼロメートル地帯が国内最大であり、約80万人が平均満潮位より低い地帯である約280万平方キロメートルの中で暮らしているため、南海トラフ巨大地震の発生時に予想される被害が甚大になると考えられる。そのため、巨大地震発生時に児童生徒が自らの命を守れるよう防災教育をしっかりと行うことを要望する。

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【天野正基委員】
 本年度の組体操の県内小中高の実施状況と事故状況について伺う。

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【保健体育スポーツ課長】
 本年度の組体操の実施状況は、小学校705校中481校、割合として68.2パーセント、中学校304校中50校、割合として16.4パーセント実施している。高校は、県立の高校、定時制、通信制、特別支援学校を合わせ、県内212校中10校、割合として4.7パーセント実施している。
 けがの件数については、小学校では本年度50名との報告があった。内訳はピラミッドが2名、タワーが7名である。中学校では18名との報告があり、ピラミッドが3名、タワーが2名である。県立学校からの報告はない。

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【天野正基委員】
 市町村の小中学校では組体操を実施する学校が少なくなっていると思うが、市町村の小中学校の中で完全廃止したところはあるか。

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【保健体育スポーツ課長】
 県内で通知等により完全廃止した市町村はないが、実施していない市町村は、清須市、武豊町、東浦町、豊山町、飛島村である。

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【天野正基委員】
 全国や本県では組体操を実施する学校は減少傾向にあるのか。また、事故の件数は減少しているか。減少しているのであれば、どのような対策を講じ、減少しているのか。

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【保健体育スポーツ課長】
 実施状況及びけがの状況についての全国的な傾向は、スポーツ庁が集約しており、現在、具体的な数字はない。本県は、昨年度に比べかなり減少している。
 減少の要因は、組体操時の事故が社会問題となったことで、対策が進んだり、学校側の危機管理意識が高まったりしたことが要因であると考えている。

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【天野正基委員】
 組体操を実施する意義や必要性とは何か、県教育委員会の考えを伺う。

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【保健体育スポーツ課長】
 組体操は多くの場合、運動会など特別活動の体育的行事で実施されており、集団での演技の中で、一体感や連帯感、成就感が得られることが一つだと考えている。
 したがって、学校の実情や児童生徒の状況を踏まえ、各学校において組体操の実施について判断し、実施する場合は、体育の授業と関連させながら教師間の体制を整え、安全に取り組むことが大切である。

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【天野正基委員】
 組体操には、様々な問題があると思うが安全対策をしっかりしてほしい。
 次に、飛び込み事故について、現在の県立高校及び小中学校のプールの水深と飛び込み台の高さを伺う。

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【保健体育スポーツ課長】
 まずプールの水深は、県立高校では、スタートする側の水深が1.2メートル、特別支援学校では、1.1メートルの規格で設置している。なお、日本水泳連盟プール公認規則では、25メートルの一般プールでは水深1メートル以上としている。
 飛び込み台の高さは、県立高校及び小中学校の規格は把握していない。ただ、飛び込み台の高さとプールの水深に関するガイドラインが示されているため、これに準じ設置をされていると推測している。

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【天野正基委員】
 昨年、奈良地方裁判所において、奈良県が敗訴し賠償を認められた裁判の判決で引用されたのが、プール水深とスタート台の高さに関するガイドラインである。
 今後、このガイドラインがベースになると考えると、県内の学校の飛び込み台を全部調査した方がよいと思うがどうか。また、指導方法はどのようになっているか。

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【保健体育スポーツ課長】
 現在、プールがどのような状況か把握していないため、必要があれば調査をしていく必要があると考える。
 指導に関しては、プールサイドからの段階的な練習等、安全に指導するようにしている。

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【天野正基委員】
 小中学校は学習指導要領で授業中の飛び込みは禁止、部活動では許可となっていると思うが、現状はどうか。

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【保健体育スポーツ課長】
 学習指導要領では、高校1年生までは水中からのスタートとなっているため、これを遵守し、授業の中で指導していると認識している。部活動では、タイムを競い合う競技大会等があり、技能を高めるために、教員の立会い等、安全対策を行った上で飛び込みを練習していると認識している。

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【天野正基委員】
 現在、高等学校の学習指導要領改訂の検討が本年度末の告示に向けて進められている。
 日本水泳連盟のガイドラインで、現場の常識を外れた深いプールでないと飛び込みは危険であるとしている。飛び込みを安全に行うためには教員の指導方法が重要であると思うが、指導体制について伺う。

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【保健体育スポーツ課長】
 県立高校では、2年生、3年生で飛び込みの指導を行う場合、生徒の技能の程度、体格、プールの水深、これまでの授業の水泳に充てた時間を考慮しつつ、水中、プールサイドの水面に近い位置からの飛び込み、高い位置からの飛び込みと段階的に指導している。
 また、段階的指導に加え入水角度を現場の教員がきちんと子供たちに伝え、正しい形で指導している。指導内容については、文部科学省作成の水泳指導の手引に記載があるため、各学校に配付し、研修を積んで指導していると認識している。
 幸い直近の20年間、体育の授業中での飛び込み事故は一切ないため、今後も安全にできるよう教員の養成及び資質向上に努めたいと考えている。

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【天野正基委員】
 災害時、非常に重要な着衣水泳などを教えた方がよいと思うが、飛び込みを行う必要性は何か。
 また、20年間事故はないが、いつ起きてもおかしくない状況である。日本水泳連盟のガイドラインでも3メートル以上ないと危険であり、東京都は高校での飛び込みを禁止している状況の中で、本県は今後どのように考えていくのか。

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【保健体育スポーツ課長】
 自らの命を守ることが水泳指導の大きな狙いの一つであり、それが事故につながるようではいけないと思っている。ただ、スポーツとして水泳を捉えると、特に高校生にはリレーなどで記録の向上や競争する楽しさを実感させることも大切である。それらを踏まえ、安全な飛び込みを指導していくことが今後必要であり、各学校が状況に応じて判断し、適切な指導を行うべきと考えている。
 また、国や東京都の通知等も承知している。県としては、今後の動向を踏まえつつ、まずは現行の学習指導の中できちんとした安全対策、安全の配慮義務を果たし、心身ともにたくましい子供たちを育てることに努めていきたい。

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【谷口知美委員】
 高校の入試制度が変わり、推薦入試が一般入試の中に組み込まれた。推薦入試の日程がなくなった分、私学の入試日程が繰り下がり、私学の合否の発表から公立出願までの日程や実技の日程がとても厳しかったと聞いている。
 現在、トラブル発生について把握していることはあるか。また、課題を今後どのように把握し、対応していくか伺う。

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【高等学校教育課長】
 現在、学校からトラブルの報告は受けていない。日程についても学校から特に意見は受けていない。
 県教育委員会としては、県内全ての公立中学校及び高等学校の校長を対象としたアンケートを3月末期限で実施し、課題等を把握した上で4月以降検証していきたい。

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【谷口知美委員】
 課題がこれから出てくると思うので、しっかり対応してほしい。
 次に商業科、総合ビジネス科について伺う。
 愛知県はものづくりがクローズアップされているが、農業の6次産業化に関しても商業科や総合ビジネス科の生徒たちが、卒業後大いに活躍していくと思う。
 また、愛知商業高等学校では、企業からの支援もあり、マレーシアに愛知県産の海苔を売り出そうと企画するなど在学中に海外とのつながりがあると聞いている。
 県教育委員会で行う専門高校生海外インターンシッププロジェクトの概要及び愛知商業高等学校の取組との関係について伺う。

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【高等学校教育課長】
 グローバル社会で活躍できる人材を育成するため、昨年度から専門高校生海外インターンシッププロジェクトを実施している。
 このプロジェクトは、企業に就職した卒業生が早い時期に海外で働くケースが増えていることなどを踏まえ、専門学科あるいは総合学科で学ぶ生徒を対象に、海外でのインターンシップあるいは現地の学生との交流活動等を通して、グローバル経済を体感し、異文化を理解することを目的としている。
 本年度は、グローバルテクノロジーコースとグローバルフードビジネスコースの2コースを設置し、工業、農業、商業、家庭の各学科から8名の生徒と2名の教員を8泊10日でタイ王国に派遣した。
 工業科の生徒が参加したグローバルテクノロジーコースでは、グローバルな製品流通の仕組みや世界レベルで求められる製品の品質、技術指導員として海外赴任する日本人の役割等について学んだ。
 農業科や商業科の生徒が参加したグローバルフードビジネスコースでは、食料品の生産、加工、流通、販売といった一連の活動を体験し、顧客ニーズに対応した商品開発、販売のノウハウについて学んだり、タイの一般家庭において食事を共にすることで現地の文化等を学んだりした。
 帰国後は、報告をする機会を設け、成果を広く還元した。
 次に、このプロジェクトと愛知商業高等学校の取組との関係であるが、昨年度のこのプロジェクトで工業科の生徒4名をシンガポール、商業科の生徒4名をマレーシアへ派遣した。そのうちの生徒1名が愛知商業高等学校の生徒であった。この生徒は文化や宗教が異なる多民族によって構成された大型店舗でインターンシップを行い、日本とは異なる商品や販売方法について学んだ。その後、愛知商業高等学校では、このプロジェクトをきっかけにマレーシアの学校と姉妹校提携を結び、経済や文化について学ぶようになり、本年度は学校独自でマレーシアへ生徒を派遣している。この取組の中で地域の海苔生産会社で働くマレーシア人との交流が生まれ、マレーシアで愛知県産の海苔を普及させる取組がスタートしたと聞いている。
 県教育委員会としては、このプロジェクトにおけるインターンシップや交流活動の内容を更に充実したものにしていきたいと考えている。

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【谷口知美委員】
 来年度はどのような取組を行うのか。
 また、愛知商業高等学校が学校独自で行っている取組の予算は、県教育委員会のものなのか学校独自のものなのか。

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【高等学校教育課長】
 専門高校生海外インターンシッププロジェクトは来年度も実施し、派遣先はベトナムの予定である。
 愛知商業高等学校の国際交流や派遣の取組の予算は、PTAあるいは校内の国際交流の組織等の中で運用していると聞いている。

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【谷口知美委員】
 来年度はベトナムに派遣され、新たなつながりができると思うため、県教育委員会としてもしっかりとバックアップをしてほしい。
 また、このプロジェクトでインターンシップを行った後、愛知商業高等学校のように、商品開発や海外との連携を行うとなると様々なサポートが必要になると思うが、商品の開発、販売、海外との連携などのサポートについて、県教育委員会、産業労働部、企業などサポート体制はどのような状況か伺う。

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【高等学校教育課長】
 専門高校生海外インターンシッププロジェクトを来年度も継続することが第一の支援に挙げられると思う。商品開発等では、生徒は企業との連携の中における商品の企画、製造、販売に関わる中で商品の流通等を学ぶため、地域とのつながりを今後も大事にする必要があると考えている。また、商品の開発、販売を進める上で、知的財産権や金融経済に関する知識が必要不可欠であるため、県教育委員会が実施しているキャリア教育推進事業の中で、販売に携わる企業の専門家から直接指導を受ける機会を設けたり、県民生活部と連携し、消費生活講座を開催し、消費者トラブルへの対応について学ぶ機会を設けたりするなどの支援を行っている。
 このような取組は、地域を支え、社会で通用する人材を育成する商業科の理念を具現化する取組であるため、今後も企業や関係部署との連携をし、支援を受けながら商業教育をより一層魅力あるものにしていきたい。

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【谷口知美委員】
 今後も県教育委員会を含め、様々な面からサポートをしてほしい。また、予算についても今後も確保してほしいと思う。
 最後に、松本教育委員も愛知商業高等学校を視察したとのことだが、感想を聞かせてほしい。

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【松本教育委員】
 愛知商業高等学校は教育的な特徴が二点あると感じた。
 一点目は、地域の企業や観光地と連携して、商品開発や観光ツアー開発などオリジナルな取組を生徒が行っていることである。これが地域密着の教育であり、地域の活性化につながると感じた。例えば、ユネスコクラブという部活動で、校舎の屋上で養蜂活動により蜂蜜を作り、東日本大震災の被災地の特産品であるりんごとその蜂蜜を地域の洋菓子店が作っているアイスクリームに混ぜ、希望のはちみつりんごという商品を開発し、洋菓子店で販売している。その売上げの一部を義援金としてりんごの産地である被災地に寄付している。このような取組は生きた職業教育、地域の企業や愛知を愛するふるさと教育という点で大変重要であると思った。
 二点目は、国際交流に力を入れていることである。特に商業高校であることを生かし、マレーシアの海苔の企業とのコラボレーションは多文化共生という視点でも素晴らしいと思った。
 この二点は、職業教育とふるさと教育と被災地支援、また国際交流と職業教育と多文化共生のように非常に複層的な視点を効率よく教育の中に取り込んでいる。
 このようなことから、愛知商業高等学校では若い世代の地域への愛着、柔軟な発想力や創造力の育成、グローバルな視野の育成という点で大変優れた教育をしている学校だと感銘を受けた。

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【谷口知美委員】
 頑張っていると思うため、ほかの学校も是非視察を行ってほしい。

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【佐藤一志委員】
 先日、近藤委員長、鈴木委員、政木委員とともに愛知県清洲貝殻山貝塚資料館へ調査に行き、話を聞いたところ、朝日遺跡は佐賀県の吉野ヶ里遺跡にも劣らない遺跡とのことであったが、あまり知られておらず、管理の関係で重要文化財に指定されているものがほとんど展示されていないと聞いた。現状について伺う。

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【文化財保護室長】
 朝日遺跡は、清須市から名古屋市西区にまたがる大規模な弥生時代の遺跡であり、佐賀県にある吉野ヶ里遺跡に匹敵する全国最大級規模の遺跡であるが、名古屋第二環状、名岐バイパス、名古屋高速が交差する清洲ジャンクションを中心とした位置にあるため、遺跡そのものを見ることができない。そのため教科書等にもあまり載る機会がなく、子供たちを始め県民が存在を知り得ない状況にある。
 朝日遺跡の出土品についても、多彩な材質、種類の遺物が出土しており、東西の文化が交わった独自の文化を築き上げてきた玉、金属、木工など本県ならではの個性的な遺物も多く、ものづくり愛知の原点とも言える高度な生産技術をうかがい知ることができることが大きな特徴である。これらの出土品は学術的にも大変高い評価を受けており、平成24年9月に2,028点が国の重要文化財に指定された。
 現在の資料館は、国の史跡に指定されている貝殻山貝塚の展示、朝日遺跡出土品の展示公開施設として、昭和50年にオープンした施設であるが、温湿度管理が適正にできないなど、重要文化財の保存公開施設として展示するには、施設が不十分な状況である。

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【佐藤一志委員】
 重要文化財、出土品の一部を見たが、本当に貴重なものがたくさんあると思った。
 しかし、来場者のほとんどが地元の人で、愛知県全体でも認知度が低いため、新館を建てるに当たり、県民に知ってもらうために今後どのように広報していくのか伺う。

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【文化財保護室長】
 認知度が低いことはアンケート等で把握している。認知度アップを図るため、新施設の整備を進めるに当たり、にぎわいを創出することに重点を置き、その取組の一つとして、資料館を中心にDokiドキ朝日遺跡弥生体験(朝日遺跡・弥生生活体験講座)やお米づくり体験、出土品の企画展示の開催、本年度は愛知県陶磁美術館を利用した企画展を開催した。さらには県内各地へPRキャラバンとして出向き、弥生体験の勾玉づくりや土器づくりをしている。
 また、愛知県の誇れる遺跡であるため、小学校の授業等で取り上げてもらえるよう、現在、授業で活用できるような補助教材を作成し、県内全ての小学校に配付し、授業等で活用することで認知度アップできればと考えている。
 そのほかにも資料館の近隣には清洲城やキリンビール株式会社名古屋工場があるため、タイアップした広報や連携を積極的に進め、資料館のにぎわいの創出を推進していきたい。

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【佐藤一志委員】
 清須周辺の人や名古屋北部の人しか行っていないのが現状である。新しい施設は重要文化財も置けるようになるため、少なくとも県内の学校にPRを行い、学校の校外授業等で積極的に活用してほしいと思う。

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【塚本 久委員】
 昨年度、全国の教職員のうち、わいせつ行為で処分された公立の小中学校及び高等学校の教職員が過去最多の224名となっているが、愛知県の公立の小中学校及び高等学校の教職員の中でわいせつ行為での処分は何件か。

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【教職員課長】
 教職員による不祥事は、本年度に入ってからも続発しており、発生件数のうち、わいせつ行為については、本県では昨年度9件、本年度14件である。

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【塚本 久委員】
 被害者の4割は自校の児童生徒であり、連絡の際にSNSや無料通話アプリのLINE(ライン)を介在するケースが目立ったと言われている。昨年度の9件、本年度の14件はライン等を使って私的な連絡をとっていたのか。

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【教職員課長】
 ライン等を使った非違行為の件数は把握していないが、かなりの割合がライン等を利用した事件となっている。

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【塚本 久委員】
 ライン等を私的に使うことを禁じるような通達は出せないのか。

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【教職員課長】
 携帯電話のメールや電話番号の交換は生徒との間では基本的に禁止であると通知を出しているが、やむを得ない場合もあるため、条件付で認めている部分もある。県教育委員会としては、不祥事防止対策のため各職員にリーフレット等を配布している。

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【塚本 久委員】
 規制することは難しいが、昨年度より本年度の件数が多く、今後ますますライン等を利用した不祥事が出てくると思うため、何らかの対応が必要であると思う。
 また、わいせつ行為などの不祥事により教職員の懲戒免職が相次いだことで、岡山県教育委員会は昨年度の3月に教室や相談室のすりガラスを透明なガラスに交換することで密室をなくすよう小中学校及び高等学校に通知したとしているが、愛知県はどのように考えているか。

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【教職員課長】
 わいせつ行為が多発していることを受け、昨年度、外部講師を招き、防止対策について議論を行った。その中で密室の中で行われる生徒指導が関係を深めることにつながるため、学校の中の風通しをどう良くするかが大切であるとの指摘を受け、現在、生徒からの相談の受け方について具体策を検討している。

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【塚本 久委員】
 スマートフォンを使った盗撮などで教職員が相次いで逮捕されたことにより、横浜市教育委員会は、一昨年度、教職員が突然逮捕され児童が動揺した様子などを伝える研修を、小中学校の校長らに対して実施した。愛知県でも実施してはどうか。

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【教職員課長】
 非違行為が公となったとき、学校側が保護者あるいは児童生徒にどう伝え、二次被害を抑えるかは非常に重要である。各学校には校長会を通して心構え等について話をしており、引き続き行っていきたい。

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【塚本 久委員】
 学校間で協力し、情報交換を行うことが不祥事をなくすことにつながると思う。
 最後に、今後どう取り組んでいくか教育長に伺う。

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【教育長】
 教職員の不祥事、特に自校生徒とのわいせつ事案は決してあってはならない案件である。特に若い教職員の場合は子供たちとの距離感の取り方に原因があると思う。そのため、面談の場などで距離感を適切にもつことを教え込むことを目的に、本年度から新たに採用3年目研修を実施し、教職員課の職員が生徒との距離感のもち方を指導、あるいは実際に起こった具体的事案について学び、教職員の粛正に取り組んでいる。
 なかなか一朝一夕で効果は表れないが、引き続き地道な努力を続け、県民からの本県の学校教育に対する信頼を維持するために努力していきたいと考えている。

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【塚本 久委員】
 次に、本県のいじめの実態について現状を伺う。

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【義務教育課長】
 文部科学省の平成27年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査結果によると、本県の国立、公立、私立学校を合わせたいじめの認知件数は、小学校で7,504件、中学校では4,428件となっており、全国の傾向と同様、前年度より増加している。これはいじめを積極的に認知し、解決を図ろうとしているためだと考えている。

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【塚本 久委員】
 前年度よりどれくらい増えているか。

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【義務教育課長】
 平成26年度は小学校が6,667件であるため約800件、中学校が3,739件であるため約700件増えている状況である。

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【塚本 久委員】
 平成26年度に愛知県いじめ防止基本方針を策定しているが、現状と今後の取組について伺う。

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【義務教育課長】
 各学校が学校いじめ防止基本方針を定めてから3年が経過することになる。毎年、子供たちにアンケート及び相談、スクールカウンセラーの配置を行うことにより情報収集を行った。今後はその結果を基に、更に有効かつ実効性のあるものとするための見直し、また、愛知県いじめ防止基本方針を教職員が理解した上で実行することが大事なため、研修を実行していきたい。

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【塚本 久委員】
 全校に対してアンケートをとっているのか。
 また、愛知県いじめ防止基本方針の中でいじめを早期発見するため、「24時間いじめ電話相談等の窓口を設置」とあるが、子供からの電話相談を受けることが多いのか。

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【義務教育課長】
 アンケートは、回数は異なるが小中全ての学校で実施されている。
 いじめに関わる電話相談は、現在、子どもSOSほっとライン24で24時間対応し、相談は子供だけでなく保護者からも受けている。対応は、臨床心理士等が行い、助言をしたり、場合によって学校名等を聞いて対応を図るなど、子供たちがいつでも悩みを打ち明けられる状況を作っている。また、電話番号等を子供たちに配布し、周知を図っている。

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【塚本 久委員】
 子供本人はいじめだと思ったが、学校の先生はからかいだと思ったということがあった。教職員の平均年齢が若く経験が少ないため、子供たちからの相談では、実態が把握できていないのではないかと思う。
 そうしたことを踏まえ、県教育委員会としては今後どう取り組んでいくか。

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【義務教育課長】
 重大事案が発生するのは、教員が抱え込んでしまうことが一つの大きな原因であると思う。そのため現在、担任一人が抱えず、周りにすぐ相談できるような体制を構築し、学校がチームとして組織的に対応するようにしている。
 また、いじめがあることがいけないのではなく、いじめをそのまま放置したり、いじめと捉えないことがよくないことであると各学校に周知を図っていきたい。

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【塚本 久委員】
 問題に対し、真剣かつ誠実に対応することが大事であり、学校で起きたことは全て学校の責任であるといった意識を持ってやらないといじめの問題はなくならないと思うがどうか。

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【義務教育課長】
 学校で起こったことは学校の責任であることを第一に考え、朝登校した子供たちが元気に明日も学校に来ようと思い帰っていけるような教育をこれからも進めていきたい。特にいじめによる自殺等に関わる重大事案については、これまでの他県や名古屋市の検証を受け、早期発見による適切な初期対応、組織的な対応、継続的な見守りが不十分であったことが挙げられたため、この三つをしっかり守るよう努力していく。

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【直江弘文委員】
 県内の工業高校での基礎教育に早くデジタル化した機械を導入すべきであると思うが、予算の現状を伺う。

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【高等学校教育課長】
 産業教育設備の来年度予算は2億9,000万円余を計上している。本年度予算と比べ1億円以上の増額であり、昨年度予算と比べると2億2,000万円余の増額となっている。その予算の中でパソコン制御の工作機器を各学校1台でも整備していきたいと考えている。

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【直江弘文委員】
 全ての学校に導入するには約800台必要であると聞いているが、来年度の2億9,000万では大体何台ぐらい導入できるか。

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【高等学校教育課主幹(振興・奨学)】
 現時点の見積りでは旋盤・フライス盤関係で約10台程度の新規購入を考えている。

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【直江弘文委員】
 800台を供給しようと思うと大変な時間がかかる。
 1台当たりの値段が高いならば、かつて東日本大震災で大企業が震災地の工業高校に買い換えるときの古いデジタルの工作機械をプレゼントしたこともあるため、古い機械でも企業にお願いして安く購入すべきである。
 また、現在、企業はほとんどリース契約であるため、リース契約するなどして1日も早くデジタルの機械を導入し、工業の基礎教育をすることが急務だと思うが、県教育委員会としてどう考えているか。

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【高等学校教育課長】
 中古の機械を購入することに関しては、適正な価格の設定、故障した際の補償などの面から、今後の検討課題であると考えている。
 その一方、企業からの産業教育設備の寄付については、本県でも昨年度10校で16台、旋盤・フライス盤、ハイブリッド自動車等を寄付してもらった実績がある。
 リース契約については長期的な視点からのコストの問題等、考慮すべき課題もあると考えているため、他県の状況等を踏まえつつ、調査・研究していきたいと思う。

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【直江弘文委員】
 他県の状況と言うが、工業製品の出荷額は愛知県が43兆円で飛び抜けて一番である。2番目の神奈川県は18兆円である。
 他県の動向を考慮するのではなく、リース契約など愛知県がリードすべきであると思うがどうか。

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【高等学校教育課主幹(振興・奨学)】
 県教育委員会としては、現在使用している一般的な旋盤は長期間にわたり使用することを前提にしており、リース契約となると結果的にトータルのコストが非常に高くつくため、限られた予算の面から厳しいと考えている。ただし、コンピューター制御の機械は、一定期間使うとある時点で陳腐化するため、それを考慮すると例えば10年という期間を区切り、リース契約するといった整備手法も検討する余地はあると考えている。

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【直江弘文委員】
 あらゆる方法を使い800台を切り替えることが急務であると思うため、財政当局にもしっかりと説明をし、1日も早く供給してほしい。
 次に、愛知総合工科高等学校の専攻科を始めとした工業高校に、ソフトとハードが結びつくIoTの時代に対応できる教育をする取組や教育課程を作っていくべきであると思うがどうか。
 また、IoTや人工知能(AI)などの科学技術の進歩が著しいこれからの社会を生き抜く人材を育成するためには、工業高校の教職員の指導力を高めていくことが必要であると思うが、県教育委員会としてはどう考えているか。

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【高等学校教育課長】
 本県の高等学校では、国の事業であるスーパーサイエンスハイスクールやスーパープロフェッショナルハイスクールにおいて、先進技術の学習を通して、優秀な人材の育成に取り組んできた。本県としても来年度から科学・技術・工学・数学分野の教育を行っていく。研究校を公募するに当たり、ソフトとハードをつなぐIoTの考え方やマスコミ等でも取り上げられているAIを含めた形での研究課題を募集要項の中に入れているため、そのような教育過程の開発を研究テーマとした応募も想定している。研究校の数は多くないが、先行事例を作りながら、足掛かりを作っていきたい。
 また、現在、工業高校あるいは愛知総合工科高等学校の専攻科ではグループあるいは個人で課題を見つけ、実験実習に取り組む課題研究や総合実習の授業がある。その中でIoTやAIに関する内容をテーマとして取り上げることもできると考えている。
 また、来年度から愛知総合工科高等学校の専攻科の公設民営化により、生産現場の第一線で活躍する技術者からの製品開発に関する指導や技能五輪メダリスト、ものづくりマイスターによる若年者ものづくり競技大会や技能検定に向けた技術指導など多種多様な実習において生徒が直接指導を受けられる環境が整う。このような環境は工業高校の生徒だけでなく、教職員にとっても学ぶことのできるチャンスであるため、専攻科における教職員研修の実施等も今後検討していきたい。

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【直江弘文委員】
 愛知総合工科高等学校は他県に例がない学校であるため、日本一の工業教育の中心となるようバックアップしてほしいと思う。
 それに加え、普通科高校等でも周囲には様々なものづくりの企業があるため、現場へ連れて行き、ものづくりに触れさせることで子供たちが関心を持つような環境を整えてほしいと思う。

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【岩村進次委員】
 平成6年に西尾市で、いじめが原因で自殺をしたという事案があり、文教委員会に参考人として学校関係者に来てもらい様々な議論をした。それを受け、県教育委員会が取りまとめを行い、いじめに関して再発防止の強い決意をした。しかし、最近、一宮市でも児童生徒が自殺するといった悲しい出来事があり、現在、校長先生の発言が事実なのか検証が行われているところである。
 県教育委員会として、西尾市での自殺事案を受け、どのような対応を図ってきたか。

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【義務教育課長】
 西尾市の自殺事案を受け、県教育委員会としては、いじめに関する指導の充実・徹底についての通知文書を発出し、その中で、学校における緊急に取り組む六つの視点として、一つ目に全教職員による指導体制の確立、二つ目に人間関係と信頼関係の醸成、三つ目に教育相談体制の充実、四つ目にいじめ・不登校対策委員会の機能の充実、五つ目に家庭や地域社会との連携の強化、六つ目に心の教育の充実といった具体的な取組を示すことにより、各学校における指導の充実を促してきた。
 この六つの視点は、本県における生徒指導の根幹としており、毎年4月に出す生徒指導の方針で必ず示している。また、西尾市の事案を受け、翌年度から生徒指導や道徳教育に関わる協議会等を立ち上げ、六つの視点について協議を行い、その時々の課題に対応する参考資料を作成し、市町村教育委員会及び各学校に周知をしてきた。
 特に、人間関係と信頼関係の醸成については、平成16年度から小学校1年生において35人学級、続いて小学校2年生、中学校1年生と拡大をして、各学校からはきめ細かな対応ができ、不登校やいじめ等の対応が図れるようになってきたという声が多く上がっている。
 また、教育相談体制の充実のため、平成13年度からスクールカウンセラーを計画的に増員し、現在、全中学校と小学校196の拠点校に配置し、本年度から市町村のスクールソーシャルワーカーの設置促進を図る補助事業を設けている。さらに、電話相談も平成19年度から整備をしており、これも広く周知を図ってきた。こうした相談体制の充実により、児童生徒の心が安定し、安心して学校に通うことができるようになったり、スクールカウンセラーに不登校等の相談をすることで約半数が学校復帰したとの報告を受けている。
 こうした取組を進める中、国においては平成25年にいじめ防止対策推進法が施行され、各学校が学校いじめ防止基本方針を策定しているが、これも当時の六つの視点を大切にしている。ただ、策定後3年が経過するため、本年から来年にかけて、PDCAサイクルで検証・改善をして実効性のあるものに変えていきたいと考えている。

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【岩村進次委員】
 一宮市ではあいさつ運動を行うなどコミュニティ・スクールに力を入れている。しかし、そのような運動を重ねる中にも隙間ができたことで今回の自殺が起こった。この隙間があると、また悲しい出来事が起きる可能性があるため、これからもう少し掘り下げて取り組んでいくことを要望する。
 また、現在、一宮市が検証を行っているため、検証結果が出される8月以降、いろいろと分かってくると思うが、それを受け県教育委員会はどうしていくつもりか。

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【義務教育課長】
 県教育委員会としては、検証委員会の報告を受け、まず何が原因であったのかしっかりと分析を行い、県ができること、市町村ができること、家庭、地域に協力してもらいたいことといった観点で、できることをきちんと進めていきたい。まず8月に出される検証結果を待ちたいと思う。

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【岩村進次委員】
 一宮市の事件に関しては、8月に検証結果が出ない限り何が事実で何が事実でなかったか確認作業ができないため、それを受けて県教育委員会は教育長中心に各市町の教育委員会としっかり確認作業を行い、再び隙間ができ、悲しい出来事が起きないよう、しっかりやってほしい。