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平成27年地域振興環境委員会 本文




2015.03.16 : 平成27年地域振興環境委員会 本文


(主な質疑)
《議案関係》
【永井雅彦委員】
 予算に関する説明書(1)、123ページの住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金について伺う。
 本県の住宅用太陽光発電施設の設置基数は全国一を誇っており、これは平成15年度から設置補助を継続してきた成果である。平成25年度までの補助実績は4万6,489件となっており、これまでの取組を高く評価したい。
 来年度も補助を継続するとのことだが、太陽光発電が全国的にも急速に拡大する中で、国は買取り価格を見直すこととしている。
 私は、住宅や事業所において太陽光で得た電力を売電するよりも、その住宅や事業所で消費するという、エネルギーの地産地消を進めることが本来の姿ではないかと思う。
 こうした考え方に立つと、太陽光発電は、日照時間が長い本県に最もふさわしい再生可能エネルギーだと思っており、今後も積極的な普及拡大を進めるべきだと思う。
 そこで、来年度の補助金の特徴について、まず伺う。

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【地球温暖化対策室長】
 太陽光発電の普及を今後更に進め、家庭からのCO2の削減を進めていくには、単に各家庭の屋根で太陽光発電をするだけではなく、太陽光で発電した電気をそれぞれの家庭で無駄なく効率的に地産地消することが必要である。
 そこで、来年度は、太陽光発電施設、すなわち創エネ設備に加えて、新たに家庭用エネルギー管理システムHEMSや燃料電池といった省エネ設備、蓄電池及び電気自動車等充給電設備といった蓄エネ設備の五つの設備を補助対象とした。
 この補助制度の特徴は二つあり、1点目は、県民がこれらの創エネ・省エネ・蓄エネ設備の中から住宅の大きさや家族構成に応じて自由に導入する設備を選択し、組み合わせることができる使い勝手の良い補助制度としたことである。
 特徴の2点目は、市町村と協調補助を行うことによって、県民に対する周知をより効果的に行い、県全体でこれらの設備の普及拡大を進めていくことである。

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【永井雅彦委員】
 住宅用太陽光発電施設に加えて、新たに補助を行う四つの設備から選択できるとのことだが、選択するためには、それぞれの設備にどのような機能があり、効果が期待できるのか知っておく必要があるので、具体的な機能と効果について伺う。

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【地球温暖化対策室長】
 まず、HEMSについては、例えば、エアコンの運転を開始してから30分後に、冷房であれば28度、暖房であれば19度の省エネ温度に自動で変更する機能、エアコン、テレビ、冷蔵庫、照明などが一度に使用された場合には、優先順位の低い機器の使用を抑えたり電源を切ったりする機能、また、太陽光から蓄電池への充電量や蓄電池から住宅への電力供給の自動制御を行う機能がある。
 さらに、これらの電気の使用状況を分かりやすく表示することにより家庭の節電意識の向上につなげる見える化機能をもっており、HEMSの導入によって家庭の電力使用量の約10パーセントが削減できる効果があるといわれている。
 家庭用燃料電池については、都市ガスなどから取り出した水素と空気中の酸素を利用して発電を行うと同時に、その際に発生する熱を利用してお湯を供給できる、いわゆる電熱併給設備であり、家庭で必要とされるお湯を全て賄うことができ、単独で電気やお湯をつくる場合に比べてエネルギー効率が倍になるという効果がある。
 蓄電池については、太陽光発電などで得た電気をためて、雨天時や夜間に蓄電池でためた電気を使うことができる機能を持った設備である。太陽光で発電した電気を無駄なく活用できるほか、災害時に停電した場合でも標準的な蓄電容量を持つものであれば、照明やエアコンなどの家庭で必要な電気を約17時間賄う効果がある。
 電気自動車等充給電設備については、太陽光発電で得た電気を電気自動車等へ供給したり、災害時には電気自動車等から住宅へ電気を供給する蓄エネ機能を持った設備である。

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【永井雅彦委員】
 四つの設備の機能や効果は理解できたが、正直に申し上げると、内容が非常に難しい。こうした内容を県民に周知・啓発することが大事だと思うが、どう進めていくのか、伺う。

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【地球温暖化対策室長】
 これらの設備を導入促進していくためには、県民の意識啓発を行うことで、設備の機能や効果、補助制度等について理解を深めていただくことが大変重要であると考えている。
 この補助制度の実施に際しては、協調補助を行う市町村において、例えば、市町村の広報誌への掲載や環境イベントでの紹介、窓口での詳細な説明をしていただくよう働きかけを行っていきたい。あわせて、県としても、住宅用太陽光発電施設の継続補助や新たに四つの設備への補助を開始することについて、県民に対してホームページや環境イベントなどで周知・啓発を行うとともに、住宅メーカーや建築業界、家電やガスの業界等の住宅関係業界に対しても補助制度の紹介を行っていく。

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【永井雅彦委員】
 今後は、市町村と協力して、周知・啓発を行うことと、本県のCO2排出量の削減にしっかりとつなげることを要望する。


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《一般質問》
【久保田浩文委員】
 昨年、ESDユネスコ世界会議が開催された。会議の成果をどう考えているのか。また、成果を踏まえて、新年度以降にどのように持続可能な社会づくりを進めていくのか伺う。

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【環境部長】
 1年ほど前に新聞でESDに対する認知度が非常に低いという報道がされたが、ESDユネスコ世界会議の開催に向けて、大学や企業の取組が集中的になされた。例えば、愛知学長懇話会主催のリレーシンポジウムには多くの大学生が参加し、様々な企業が持続可能な社会づくりに向けた取組を活発に行った。こうしたものが、昨年11月の世界会議の成功につながったものと考えている。
 一番大きな成果は、世界会議を通じて、本県における大学や企業、NPOなど多くの方々の持続可能な社会づくりに向けた意識・活動が高まったことだと思う。県としては、こうした意識・活動を更に高めてまいりたい。
 今年2月に、「Let’s エコアクション in AICHI」というイベントを栄で開催し、大勢の方が来場された。多くの県民の皆様の環境に対する意識の高さを感じることができたので、来年度も引き続き、エコアクションに関するイベントを開催したり、様々な方の活動に関する情報発信や情報交換を進めることで、活動の輪を広げていきたい。
 昨年5月に第4次愛知県環境基本計画を策定したが、この計画においても、ESDユネスコ世界会議や2005年の愛知万博、2010年のCOP10を契機とした環境の取組の高まり、県民の意識の盛り上がりを受けて、「県民みんなで未来へつなぐ環境首都あいち」という目標を掲げたところである。この実現に向けて、県民の皆様と一緒になって活動を進めていきたいと考えている。
 本県の大きな特徴として、企業の活動が非常に活発になってきたと力強く感じている。本県は産業県であり、非常に優れた企業が多い。企業の持続可能な社会づくりに向けた活動が大きな力になってきており、一緒になって取り組んでいきたい。

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【久保田浩文委員】
 当初はESDの認知度が低く、理解しにくかったが、当局の努力もあって、企業や団体の方々が共通認識を持つことができるようになったことは、大きな成果であろうと思う。
 ESDは将来に向けての活動であるので、今後も若い方々に対するアクションが重要だと思う。そうした点について、どう考えているか。

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【環境部長】
 これからの将来を担う若い世代が非常に大事であり、来年度の事業においても、持続可能な社会づくりに向けた担い手の育成に取り組みたいと考えている。ESDユネスコ世界会議においても活躍し、情報発信を行った大学生を担い手として育成し、その大学生が仲間を増やし、高校生や中学生に働きかけていくことは、県が直接行うよりも効果的であると考えており、大学生にリーダーになってもらう取組を行うこととしている。
 小中学校に対する働きかけについては、ESDユネスコ世界会議に併せて、教育委員会がユネスコスクールの拡大を図っており、誘致の時点では県内に2校しかなかったが、今では申請中を含めて150校を超えるまでに増えた。今後、教育委員会では、ユネスコスクールの交流会や研究発表を行うと聞いており、環境部としても連携を図り、そうした活動が高まっていくよう取り組んでいきたい。

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【久保田浩文委員】
 大きなイベントを開催すると、それだけで満足してしまい、後につながらないことが多い。愛知県が、ものづくり先進県としてこの地域を引っ張っていくだけでなく、環境面でも「環境首都を目指す」という大きな目標に向かってしっかり取り組み、愛知県の総合的な評価を上げてもらうよう要望する。