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静岡県 御殿場市

平成18年 3月定例会(第6号 3月10日)




平成18年 3月定例会(第6号 3月10日)




             第    6    号


         平成18年御殿場市議会3月定例会会議録(第6号)


                         平成18年3月10日(金曜日)



  平成18年3月10日午前10時00分 開議


 日程第 1 一般質問


   9番 厚 見 道 代 議 員


    1.国民健康保険・誰もが安心して受けられる医療制度に


   3番 大 橋 由来夫 議 員


    1.御殿場市における生活排水処理政策について


   8番 高 木 理 文 議 員


    1.「地方行革」の新しい段階について


  20番 黒 澤 佳壽子 議 員


    1.広域的連携による行政体制整備について


本日の会議に付した事件


  議事日程に同じ


出席議員(24名)


  1番  井 上 高 臣 君           3番  大 橋 由来夫 君


  4番  鎌 野 政 之 君           5番  稲 葉 元 也 君


  6番  勝 亦   功 君           7番  石 田 英 司 君


  8番  高 木 理 文 君           9番  厚 見 道 代 君


 10番  滝 口 俊 春 君          11番  佐々木 大 助 君


 12番  勝間田 通 夫 君          13番  野 木 慶 文 君


 14番  田 代 幸 雄 君          15番  勝 又 嶋 夫 君


 16番  勝 又 幸 雄 君          17番  西 田 英 男 君


 18番  榑 林 静 男 君          19番  鈴 木 文 一 君


 20番  黒 澤 佳壽子 君          21番  滝 口 達 也 君


 22番  横 山 竹 利 君          23番  長谷川   登 君


 25番  望 月 八十児 君          26番  菱 川 順 子 君


欠席議員


  な し


説明のため出席した者


 市 長                 長 田 開 蔵 君


 助 役                 鈴 木 秀 一 君


 収入役                 渡 辺   勝 君


 教育長                 三 井 米 木 君


 企画部長                菅 沼   章 君


 総務部長                吉 川 敏 雄 君


 環境市民部長              芹 沢   勝 君


 健康福祉部長              井 上 大 治 君


 経済部長                勝 又 親 男 君


 都市整備部長              芹 澤 頼 之 君


 建設水道部長              杉 山 半 十 君


 教育部長                芹 澤 謹 一 君


 消防長                 勝間田 嘉 雄 君


 総務部次長兼総務課長          久保田 金 春 君


 国保年金課長              鈴 木 信 五 君


議会事務局職員


 事務局長                希 代   勲


 議事課長                土 屋 健 治


 副参事                 増 田 準 一


 主 幹                 勝 又 雅 樹


○議長(勝間田通夫君)


 出席議員が法定数に達しておりますので、会議は成立いたしました。


○議長(勝間田通夫君)


 ただいまから平成18年御殿場市議会3月定例会を再開いたします。


○議長(勝間田通夫君)


 直ちに、本日の会議を開きます。


                              午前10時00分 開議


○議長(勝間田通夫君)


 本日の会議は、お手元に配付をしてあります日程により運営いたしますので、ご了承願います。


○議長(勝間田通夫君)


 本日、議席に配付済みの資料は、議事日程(第6号)、以上でありますので、ご確認ください。


○議長(勝間田通夫君)


 日程第1 「一般質問」を行います。


 最初に、9番 厚見道代議員の質問を許します。


 9番 厚見道代議員。


○9番(厚見道代君)


 私は、国民健康保険、誰もが安心して受けられる医療制度について質問いたします。


 私の質問は、保険証一枚でどんな病気でも、誰でも安心して医療機関にかかることができる社会にしていこうという立場での質問です。


 国民皆保険体制がスタートして以来45年経過しました。保険証一枚で医療が受けられるという国民皆保険制度が維持可能な医療制度にするどころか、解体される危険性がうかがわれます。国民健康保険税、または保険料が払えない滞納世帯が全国で470万世帯にのぼり、1年以上滞納して、保険証を取り上げられた世帯が30万世帯を超えたことが、厚生労働省の調査結果でわかりました。いずれも過去最高ということです。


 政府が1984年に、国保の国庫負担を45%から38.5%に引き下げたことで、市町村の国保財政は悪化し、国保税の引き上げが続いています。ところが高過ぎる国保税のため、払いたくても払えない、払わないと資格証明書が発行される。病気になっても医療が受けられないという悲惨な事態が生まれております。そして、10割の自己負担は、必要な受診を抑制し、治療を中断させ、健康悪化を引き起こし、医療費のさらなる増大を招きます。国庫負担の削減で医療費の増大がそのまま高い保険税となり、払いたくても払えない、悪魔のサイクルとなっています。


 収納率を上げるための被保険者や保険者に対する強烈な制裁措置など、とても社会保障としての国の責任を果たしているものとは言えません。今、格差社会と貧困の広がりが、社会的問題になっております。人の命まで格差を持ち込むのでしょうか。


 御殿場市では、1万4,638世帯、2万8,264人が加入しています国民健康保険事業は、憂慮すべき状況です。負担能力をはるかに超えた国保税が、戦後最悪の不況で苦しむ市民の家計を圧迫しております。滞納世帯を増大させ、滞納金額も増えております。資格証明書を交付されている世帯があり、医療から排除されています。


 現在は不安の時代と言われます。終身雇用制は崩れてしまっています。こういう時代こそ、社会保障制度を整え、将来不安を取り払うのが政治の務めです。そして、地方の政治を進める上で、一番大事なことは、そこに生活する住民の暮らしを守ることです。高い国保税、保険証の取り上げから、住民の命と健康を守るため質問いたします。


 まず初めに、第1の質問です。所得状況を考慮した保険税の設定について伺います。


 その1です。長引く不況で、毎日の生活が大変になっております。住民の所得が減っている中、国保税が高いというのが加入者の実感です。国保税はサラリーマンが入っている健康保険料と比べると、2倍から3倍という高さです。滞納者が増えるのは、加入者の税の負担能力に対して、課税額が高額だからです。17年度の本市の1世帯当たりの調定額は一般で14万7,702円です。1人当たりの調定額は一般で7万9,424円です。いかに家計を圧迫するかがわかります。滞納者は年々増えております。15年度は3,300世帯で、加入世帯の23.45%です。16年度は3,606世帯で、加入世帯の25.09%です。滞納額は15年度は約4億2,000万円、16年度は約4億6,000万円です。財政状況が大変悪化しております。


 今回、国保税税率の改正が示されたとき、新聞を読んだ市民から、こんな話を私にされました。「ささやかながらお店をやってきました。売上が思うようではないが、病気になって医者にかかれないと手遅れになるので、何が何でも国保税を納めてきましたが、値上げになったら、もう納められません。」と言われました。もう一方は、「私は滞納者の予備軍です。今は分納して毎月、数千円払って保険証をもらっています。しかし、値上げになって、分納する金額が増えると、生活費を削らなくてはなりません。本当に困るのです。」お二人の話を紹介しましたが、同じような思いをされている人がほかにもきっといらっしゃるのではないでしょうか。払いたくても払えないという暮らしの実態を見据えた根本的な問題を解決しなければならないと思います。


 しかし、何といっても医療費の値上げや高過ぎる国保税の現況は、国庫負担率の引き下げがあります。国民健康保険の総収入、退職者医療に占める国庫支出金は、2003年度は35%に激減しています。国民の命と健康を守る国の責任は非常に大きいと思います。国保税が高いのは、制度上の問題がありますが、総体的に所得水準が低いという事情もあります。


 そこで、1の質問です。能力に応じて負担を求める応能負担原則に立ちながら、住民の実態に合わせた賦課方式を見直すことが必要と思います。見解をお伺いいたします。


 次に、その2に入ります。今まで述べたように、国保財政の危機を切り抜けるためには、保険税と国庫負担で財源を賄うことが建前になっているというものの、一般会計からの法定外の繰り入れをし、加入者の負担軽減の努力を行うことが必要と思います。


 1988年に当時の総務省行政監査局が、国保財政健全化指標を出しております。まず1つ目には、一般会計からの繰入金はゼロにすること。2つ目は、保険税の収入の1%以上を保健施設費率として確保すること。3番目は、基金積立金は医療費の5%以上持つこと。4つ目は、国民健康保険特別会計の実質収入支出を黒字にすることと、実に驚く厳しさです。この健全化指標に当てはまるように、国保の健全財政化を推進したならば、保険税の値上げや一般会計からの国保への繰り出しに抑制がかかってしまうのは明白です。


 当市の一般会計からの繰り入れは、過去8年間、1,000万円台を推移しております。平成17年度は保険事業分は1,491万円、介護納付金は673万4,000円です。静岡県国保連合会速報によりますと、平成17年度の県下の状況は、裾野市は約1億8,700万円、三島は4億円です。県平均は約2億6,700万円となっておりました。1人当たりにいたしますと、当市は601円です。裾野市では1万1,000円です。県平均は4,734円でした。せめて県平均の4,734円に1人当たりの繰り入れを行えば、今回の改正案の均等割が据え置かれました。


 そこで、その2の質問です。長引く不況で家計が苦しくなっている今こそ、一般会計からの法定外の繰り入れを行い、払える保険税に改善することについてのご見解をお伺いしたいと思います。


 次に、質問2に入ります。被保険者の健康の維持・増進について伺います。


 まず、その1です。保険税が払えず、受診の遅れが全国的に問題視されています。保険税の滞納で保険証を取り上げられ、受診が遅れ、病気が悪化、死亡したとみられる人が2000年以降11人いたことが判明しました。これは17年12月28日の共同通信の調査結果です。さらに、ほとんどが不況の影響などによる低所得者ということです。そして、誰でも安心して医療が受けられるはずの国民皆保険制度の中で、格差社会の一端を示した形だとも論じていました。平等であるはずの命の重さ、お金がないばかりに医療が手の届かないものになっています。本市においては、幸い犠牲者はいらっしゃいませんが、考えなくてはならない問題です。


 資格証明書の発行件数は、平成15年度は261件、平成16年度は250件、平成17年度は10月1日現在で201件となっております。その人たちの健康状態はどうでしょうか。60代後半のある男性は、「自分は資格証明書だよ。病気にはならないさ。病気になったら薬を買って飲めばいいんだよ。後のことはどうなろうといいんだ。」と私に言い残しました。最大の問題点は、国が国保法を改悪し、資格証明書及び短期保険証の発行を自治体に義務づけたことです。国民すべてに安心して医療を提供するという大原則を国が崩してしまいました。


 しかし、2002年、静岡県健康福祉国民健康保険室長の通達により自治体が判断すると、自治体の裁量を認めております。この裁量権を大いに行使していただきたいものです。埼玉県の和光市は、2000年の国保法改正で資格証明書が義務化された今日、義務化された後、今日に至るまで、資格証明書の発行は行われておりません。市長の政治姿勢であるとも言われました。


 そこで、?の質問です。いつでも、どこでも、誰でも、保険証一枚で医療が受けられるよう、資格証明書の発行を中止して、医療を保障するという考えについてお伺いしたいと思います。


 次に、その2に入ります。病気が重症化しないこと、早目の予防活動は医療費の削減にとっても有効です。住民の命と健康を守るために、予防から治療、リハビリを一体化した総合的な地域医療の確立に全力を挙げて取り組むことが、とりわけ急がれます。現在、国保において推進されている事業は、訪問保健指導事業、保健衛生連携事業、人間ドック事業があります。これらの事業は被保険者の健康状態や病気の早期発見など、健康指導に活用されていたでしょうか。人間ドックは気軽に受けられるよう推進されていたでしょうか。2002年、健康増進法が制定されました。この法のねらいは、医療費の削減に重点が置かれております。本市の保健事業に、18年度新規に国保ヘルスアップ事業が加わりました。当局の意気込みを感じます。


 本市は、地域保健予防活動を推進する第3期御殿場市保健計画が策定されます。また、元気で自立した生活を送ることができるよう、介護保険制度の第3期事業計画が策定されます。大変良い機会です。全庁的に連携を取りながら、医療政策や福祉政策を推進していただきたいものです。病人を減らし、病気を軽いうちに回復させ、医療費の軽減、国保財政の安定、さらには国保税まで引き下げることは可能になります。全国で医療費が一番低いのは長野県です。先進的な経験に学び、国民健康保険制度の趣旨である社会保障及び国民保健の向上に寄与する、そして健康なまち御殿場として、行政の役割を発揮していただきたいと思います。


 そこで、2の質問です。保健事業を推進し、予防活動を積極的に進めることは、医療費の軽減、国保財政の安定につながると認識しております。保健事業について、当局の基本的な考え方と方向についてお伺いしたいと思います。


 以上です。どうぞよろしくお願いいたします。


○議長(勝間田通夫君)


 環境市民部長。


○環境市民部長(芹沢 勝君)


 初めに、国保税の算定方法を住民の実態に合わせた算定方法への見直しについてお答えいたします。


 国民健康保険税につきましては、地方税法第703条の4に、課税の方法として、所得割、資産割、均等割、平等割が列記され、さらにそれぞれの標準割合が規定されております。この中で所得割と資産割を合わせたものを応能割、均等割と平等割を合わせたものを応益割と呼んでいますが、地方税法の基本的な考え方は、課税総額を応益割と応能割で同等に負担する、つまり応益割と応能割の割合は50対50を標準割合としています。


 各市町村の状況によって適宜変更することは可能でありますが、地方税法で標準割合を示されている以上は、基本割合に置くことが適当と考えております。したがいまして、本市においては、地方税法の標準割合を基本としつつ、低所得者層の負担などを考慮しまして、応能割と応益割の割合を調整しているところであります。


 次に、一般会計からの法定外の繰入金額につきましては、増額による被保険者の所得状況を考慮した国民健康保険税の設定についてお答えいたします。


 国民健康保険事業に要する経費は、被保険者が負担する国保税と定率の公費負担等を財源として運営することを原則としてスタートしたものでありますが、その後、低所得者層の負担の軽減や市町村の国保財政基盤の強化などを図る観点から支援制度が創設・拡充され、市も一般会計から相当額を繰り入れしてまいっております。


 この繰入金の財源は一般財源であり、国保被保険者以外の負担も含まれていること、社会保険等被用者保険に対しましては、負担や支援を行ってないことなどを考慮しますと、市の国保に対する負担や支援は、市民全般に理解が得られる範囲、国がやむを得ないものとして認める範囲に限定されると考えております。


 本市における一般会計からの国民健康保険特別会計への法定外繰入金は、議員ご指摘のとおり県市部平均より低い金額となっておりますが、一方で法定外の繰り入れを全く行っていない市もありますことを考えますと、法定外の繰入金については、各市のそれぞれの状況や事情の中で検討し、判断されていることと理解しております。


 したがいまして、本市としましては、一定の所得以下の被保険者を対象とした応益分の6割、4割軽減策、特別の事情がある場合の減免措置の運用、あるいは国民健康保険事業相談員による納税相談などにより、納税が真に困難な被保険者に引き続き対応してまいります。


 なお、一般会計からの法定外繰り入れの増額により、広く税負担の軽減を図ることは考えていないところであります。


 次に、被保険者の健康の維持増進について、お答えいたします。


 初めに、被保険者資格証明書の交付についてでありますが、この資格証明書の交付は、平成12年の法改正で保険者に義務づけられたものであります。本市では、法改正を受けて、御殿場市国民健康保険被保険者証の返還、及び被保険者資格証明書の交付並びに保険給付の差し止め等に関する取扱要綱を定め、公平・公正に事務を執行しているところであります。


 特に資格証明書の交付対象者は、国保税の納税義務を負いながら、特別な事情がないにもかかわらず、納付しない世帯でありますので、納税相談などを通じて、例えば病気、負傷、事業の廃止など、特別な事情の有無を確認し、状況を把握することに努めているところであります。


 現在の交付件数は229件でありますが、総じて言えば、納税相談や納税指導に応じないことから、交付に至っているのが実態でありまして、資格証明書の交付が、医療を受ける機会の抑制につながっているとは考えていないところであります。


 次に、保健事業の推進による医療費の軽減、財政の安定についてお答えいたします。国は従来から医療費の伸びの抑制を図る観点などから、保健事業の推進を指導、支援してきましたが、平成16年に国民健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針を公表し、国民医療費の約3割を占める生活習慣病対策に重点的に取り組むこととし、特に生活習慣を改善し、健康を増進し、予防すると、一時予防を施策の中心に位置づけたところであります。


 また、今回の医療制度改革の大綱においても、生活習慣病の予防は国民の健康を確保する上で重要であるのみならず、治療に要する医療費の減少にも資するものであるとの認識のもとで、本格的な取り組みを展開することとしております。


 本市におきましても、従来から取り組んでおります人間ドックなどの事業に加えて、平成18年度から生活習慣病の一次予防策として、国保ヘルスアップ事業に取り組むこととしております。事業内容といたしましては、高血圧症と糖尿病の予備軍、このまま生活を続けると病気となる人を対象として実施するものでありますが、高血圧症につきましては、被保険者の受診件数が最も多いこと、糖尿病については、悪化しますと腎不全となり、人工透析で多額の医療を要することなどから、この2つを選択したものであります。


 今後も、被保険者の健康の維持増進、医療費の伸びの抑制の観点から、健康部門、介護部門との連携を図りながら、保健事業の推進に努めてまいりたいと考えております。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議長(勝間田通夫君)


 9番 厚見道代議員。


○9番(厚見道代君)


 再質問いたします。


 1のその2です。一般会計からの繰り入れについてお伺いいたします。


 私が強調したいのは、お金がなければ医療が受けられない、そして病気を悪化するという格差社会が現実に起きてきているのです。この格差社会をどうやって縮小するかが政治の役目だと思うのです。本市の国保加入世帯は、全世帯の47.22%であり、加入者は全人口の33.12%を占めております。そして、100万円以下の所得の低い人たちが30.2%(これは17年の3月31日の資料を見ました)を占めております。いわば弱い立場にある人たちです。負担の公平と、よく出されますが、社会保障などの基盤なしに、個々の人々、家族の努力だけで暮らしを支えることができないのです。既に高い保険代や窓口負担によって、必要な医療が受けられないという状況が深刻になっております。市民の暮らし、市民の置かれている現状をつかんでほしいのです。


 低所得者や高齢者が増え、滞納が増え、国保財政の悪化となり、さらには国保税の引き上げとなる、この悪循環の繰り返しとなってきます。立て直していく一つの打開策は、一般会計からの法定外の繰入金です。北風政策をとられるのか、太陽政策をとられるのか、市長の政治姿勢によって決まります。滞納世帯が増加し、資格証明書の交付を受けている世帯など、国保制度を取り巻く環境は極めて厳しいです。制度自体が既に崩壊しているという専門家もいるほどです。


 そこで質問です。法定外の繰り入れや、市民の健康を守るなど、国保制度について、市長のお考えをお伺いしたいと思います。


 次に、質問2のその1です。今や国民皆保険制度は、名ばかりです。国保税の収納率が上がらず、滞納が増える状態を打開するために行ってきたのが、資格証明書などの制裁による取り立てでした。しかし、収納率は上がったでしょうか。収納率は、平成14年度は91.9%です。平成15年度は91.5%、16年度は91.2%と下がってきております。資格証明書を発行したことが有効だったでしょうか、疑問が残ると思います。


 長期の不況で大半の市民の経済力が落ち、加入者の支払い能力の限界を超えております。国保税の支払いで苦しんでいる市民、滞納している市民とまず対話をしていくことが必要と思います。


 当局から、先ほど「国民健康保険事業相談員による納税相談などにより対応する」との答弁がありましたが、現状では国民年金相談員と兼任だと思います。この相談員を専任として常設し、納税相談、滞納相談、資格証明書受給者の健康の問題など、総合的な対応を検討されてはいかがでしょうか。


 そこで質問します。市民の健康を守る立場で、相談員の専任について当局のお考えをお伺いしたいと思います。


 以上です。よろしくお願いいたします。


○議長(勝間田通夫君)


 環境市民部長。


○環境市民部長(芹沢 勝君)


 再質問の2点目の国民健康保険事業相談員の専任化についてお答えを、先にさせていただきます。


 国民健康保険事業相談員は、国保事業の給付制度が複雑化する中で、被保険者が十分理解することが困難となってきましたこと、滞納者の対応が多様となり、一律の納税指導では対応できなくなってきたことなどから、広く相談に応じ、国保事業の健全な運営を図ることを目的に、平成14年度に設置したものであります。


 相談員には社会保険労務士の資格のあるものを臨時職員として雇用し、被用者保険関係の相談などにも対応できるよう、体制を整備し、相談者の利便性の向上に努めておるところであります。


 このような中で、給付関係、税関係の職員とともに、職場研修や実務を通じて、市の職員で非被用者保険関係の相談などを除いて、概ね被保険者の相談に対応が図られてきておりますので、当分の間は現在の兼任を継続することが適当と考えております。


 以上、2点目の答弁をさせていただきました。


○議長(勝間田通夫君)


 市長。


○市長(長田開蔵君)


 法定外の繰り入れ、そしてまた、保健事業の推進ということでお尋ねがありましたので、お答えをさせていただきたいと思います。


 国民健康保険は、国民皆保険制度を支える基盤的な役割を担っておりますが、同時に高齢者など保険給付費が大変大きく、一方で税を負担する能力の小さいものが集まるという、いわば構造的な問題を抱えています。このため、全国の市町村国保はどこも大変厳しい財政環境にあると言っても決して過言ではないと思います。


 そこで、国では国保を含めた医療制度改革の大綱を昨年12月にまとめまして、今、まさに今、関連法案が国会に提出されまして、目下、審議中でもあります。この改革の実行によりまして、どの程度国保財政の収支が改善されるか、現時点ではまだ不透明でありますので、現在の制度仕組みのもとで、当面検討し、運営していくことになりますが、医療制度改革の実行により、医療給付費などに影響があらわれたときには、それに対応した措置をとりたいと考えております。


 一般会計からの法定外繰り入れにつきましては、制度的なこともありますが、国保加入者が市民の3分の1、3分の2の方が他の被用者保険であること、そうしたことを総合的に考慮いたしますと、国も支援しております保健事業を除いて、現時点では適当ではないと判断をいたしております。


 また、保健事業につきましては、被保険者の健康の増進、維持増進に寄与するとともに、医療費の伸びの抑制を通じて、被保険者の負担にも関わることでありますので、国保ヘルスアップ事業など、健康づくりに係る施策に力点を置いて推進を図ってまいりたいと考えております。


 いずれにいたしましても、今や医療制度の環境は大きく変わろうとしています。今後、こうした社会の動向にも注視いたしまして、今後、しっかりと対応してまいりたいと存じます。


 以上、お答えとさせていただきます。


            (「終わります。」と厚見道代君)


○議長(勝間田通夫君)


 以上で、9番 厚見道代議員の質問は終了いたしました。


 次に、3番 大橋由来夫議員の質問を許します。


 3番 大橋由来夫議員。


○3番(大橋由来夫君)


 一般質問をさせていただきます。質問の主題は、御殿場市における生活排水処理政策についてです。


 質問の背景を申し上げます。生活排水の水、これは水道の水であり、その水道の水は地下から汲み上げた井戸から掘った地下水であります。その地下水は川から流れた水、そして雨、それであり、その川から流れた水に下水を流しております。言うなれば究極の循環型社会がそこに形成されております。それゆえ私たち住民は、使った水はきれいにして返すというような命題を持っております。それを受けて、地方公共団体は、水をきれいにするための社会資本整備をしなければなりません。そういった考え方の中で、当市の生活排水処理政策全般につきまして、多角的な観点から評価をしたいというのが質問の背景です。


 なお、質問の対象となるのが、公共下水道、農業集落排水、コミュニティープラント、合併浄化槽といたします。


 それでは、本題に入ります。


 まず、大きな1項目め、整備計画についてです。


 歴史をさかのぼってみますと、平成5年に「下水道整備構想エリアマップ」、そして平成14年に「生活排水長期処理計画」を本市は策定していると聞いているところでございます。それらについて、議会への報告があったかと言いますと、下水道につきましては、公共下水道の概略といった冊子を出していただいております。


 また、話は横道にそれますが、上水道につきましては、水道事業計画といったものを出していただいております。非常によくまとまった資料を毎年出していただいております。


 しかしながら、生活排水全般についての構想や現況、これを議会で受けたかどうかと言いますと、自分の記憶をさかのぼってみましても、そういったことは思い浮かびません。一体それがどのようになっているか確認する意味の質問をいたします。


 平成5年の構想エリアマップ、そして平成14年の長期処理計画、これらは地域別に処理計画、これを明示したものであるというふうに考えられますが、その具体的内容は一体どういったものでしょうか、そして現在は何に基づいて整理を進めているのでしょうか、大きな1項目めの質問です。


 次に、大きな2項目めに入ります。ここでは主に使用料と受益者負担金について質問をいたします。


 最初は、使用料ですが、これは下水、農集排は1立米約100円、富士見原のコミプラは月間定額で4,800円、合併浄化槽は種類により差がありますが、年間約8万円、月に換算すると6,700円ということになります。これら今列挙いたしました数値を販売価格というふうにいたしますと、その原価との関係はどういうふうになっているかというのが質問の趣旨でございます。


 まず、補足いたしますが、先ほど申しましたこの下水道の概要といった本がございますが、ここから処理原価というものを拾ってきますと、その使用料との間に奇妙な関係が目の当たりになります。私がここで言っている原価というのは、汚水処理費を有収水量で割ったものですが、それがこの冊子から拾ってきますと、原価が500円というふうに記載されております。先ほど申しました使用料、これが100円、つまり御殿場市は500円でつくった商品を100円で住民に供給しているということになります。殊さらこういった使用料については厳格な御殿場市が、本当に住民にこれだけ安く物を提供しているということは、なかなか信じられなくて、奇妙な関係というような表現をいたしましたが、これは市民のためを考えての政策的措置なのか、それともほかに意図はあるのでしょうか。


 ここで具体的質問ですけれども、それぞれの施設、設備における原価と使用料の単価の関係について、当局の所見をお願いいたします。これが2の(1)の質問になります。


 次の質問になります。次の質問は、各施設、設備における使用料の格差の問題です。1か月間で30?、これを排水した場合に、それぞれの施設でどうなるかと言いますと、消費税込みの数字で申し上げますが、下水、農集排、これが3,150円になります。コミプラ、これが5,040円、浄化槽が6,700円、この数値を横並びで単純に見た場合、大分格差があるというふうに考えられますが、この格差について、当局はどのように考えるか、ご答弁をお願いいたします。2の(2)の質問になります。


 次が受益者負担金についてになります。この受益者負担金につきましては、財産区等の負担を得ながら対処しているところですが、下水につきましては、1?当たり380円、農集排につきましては管の工事費の一定割合、コミプラにつきましては特にありません。合併浄化槽につきましては、本体と工事費、それに助成金がつくというようなことになっております。これらそれぞれの施設におきます受益者負担金、つまり工事費について、これら条件を同一、なるべく近づけた中で、その結果と当局の所見をお願いいたします。2の(3)の質問になります。


 次に、大きな3項目めの質問になります。当市におきましては、上水道会計、工業用水道会計、これが企業会計として扱っておりまして、優良な経営状況を保っております。下水道会計も、地方財政法によりますと、それを公営企業とすることというふうになっておりますが、当市におきましては、特別会計を採用しております。その理由は何でしょうか。3の(1)の質問です。


 次は、一般会計の繰り入れについての質問になります。当市におきましては、これ他会計の話になりますが、国保にしても、上水道会計にしても、一般会計からの繰り入れにつきましては、きちっとした政策的な根拠を持って実施しているというふうに考えております。それが生活排水については、どのようになっているかということを確認する意味で質問をいたします。


 今から言う額は、18年度の予算から持ってきた額ですが、公共下水道につきましては、一般会計から約8億円の繰り入れがあります。農集排につきましては2,400万円、コミプラにつきましては260万円、浄化槽は設置するときに20万円程度の助成があるということになっております。


 今申し上げた数値を平準化する意味で、対象世帯で割ってみますと、どういった数値になるかと言いますと、下水が1世帯当たり約10万円繰り入れていることになります。農集排が約7万円、コミプラが6,500円という数値になります。この数値を単純に横に見た場合、不公平という感じを得ずにはいられませんが、この一般会計からの繰り入れ、これにつきまして、当局の政策的考え方と、そして積算の根拠についてご答弁をお願いいたします。3の(2)の質問になります。


 次は市債についての質問になります。この市債残高、平成16年度末におきまして約106億円と聞いております。しかしながら、この残高ではなくて問題となるのは、ここ数年の傾向なんですが、この市債の借り入れ額が公債費の元金償還を上回っているという状況が続いておるということです。18年度予算からその数値を持ってきますと、借り入れが4億7,000万円、そして元利償還、つまり返す分が3億7,000万円、つまり平成18年度におきましても、1億円の残高が増えるというようなことになります。


 さらに、この市債についてもう少し申しますと、この歳出におきまして、この市債、公債費の占める割合、これがもう今現在、50%に近い数字になってきております。こういった状況は何を意味しているのでしょうか。そして、それについてどんな対策を考えているのでしょうか。これが3の(3)の質問になります。


 最後に、汚泥処分委託について質問をいたします。


 当市では、約1万5,000t、年間発生するというふうに聞いております。その処分費用が3,700万円、当市では県外まで運搬し、肥料化しているというふうに聞いておりますが、昨今では技術が発展いたしまして、例えば建設用材料などにも使えるような技術があるというふうに聞いております。


 ここで2つ質問をいたしますが、処理費、これは他の地方公共団体と比較してどうでしょうか。2つ目、処分方法、これは当市の循環型社会の形成の理念と一致してますでしょうか。


 以上、質問といたします。


○議長(勝間田通夫君)


 この際、10分間休憩いたします。


                                   午前10時51分


○議長(勝間田通夫君)


 休憩前に引き続き会議を開きます。


                                   午前11時01分


○議長(勝間田通夫君)


 日程第1 「一般質問」を継続いたします。


 3番 大橋由来夫議員の質問に対する当局の答弁を求めます。


 建設水道部長。


○建設水道部長(杉山半十君)


 それでは、ご質疑をいただきました事項について、順次お答えさせていただきます。


 第1点目の公共下水道を含めた市の生活排水処理長期計画の具体的内容及び現在進めている整備の根拠はとのお尋ねでありますが、本市におきましては、昭和59年度に御殿場市公共下水道基本計画を策定し、昭和62年度に御殿場処理区710ha、及び富士岡処理区103haの合計813haについて、公共下水道事業区域の都市計画決定をし、国県の事業認可を受け、昭和63年度から御殿場処理区の整備に入りました。


 平成5年度には市全体を網羅した御殿場市下水道整備構想エリアマップを策定し、生活排水の処理の方法として公共下水道、農業集落排水、コミュニティープラントなどの集合処理エリア、及び合併浄化槽による個別処理エリアを定め、総合的に整備を進める構想を立て、この考えのもとに事業を進めてまいりました。以後、公共下水道は下水道、農業集落排水は農集排、コミュニティープラントはコミプラと、大変恐縮ではありますが、表現をさせていただきたいというふうに存じます。


 その後、家屋の新築において合併浄化槽の設置義務づけなどについて、建築基準法が平成12年に改正され、これを受ける形で、同年に環境省、国土交通省、農林水産省の3省連携の統一的な経済比較のできるマニュアル作成の考え方が示され、平成13年に県より、静岡県生活排水処理長期計画策定の手順が示されました。これは合併浄化槽、下水道、農集排の経済比較による費用対効果の見直しと事業の効率化、コストの縮減を目的としたものであります。


 本市では、先に策定した御殿場市下水道整備構想エリアマップを見直し、一部修正をし、平成14年に、御殿場市生活排水処理長期計画を作成したところであります。現在はこれに沿って整備を進めているところであります。


 この生活排水処理長期計画は、下水道として整備を進める区域を、先に申し上げた御殿場処理区、富士岡処理区のほか、原里の一部と駒門の一部を対象とした処理区を合わせた合計1,216ha、また原里の一部と玉穂の一部の特定環境保全としての下水道区域を加えた、全体では約1,400haを対象としております。


 また、農集排水として整備を進める区域として、ほぼ完了した清後山之尻地区のほか、高根北部、時之栖、中清水、風穴、富士岡南の6処理区で約235haが対象となっております。


 コミプラ及び集合型合併浄化槽として整備を進める区域は、富士見原ほか6か所で、その他の区域につきましては、合併浄化槽で進めることとしております。


 全体事業費といたしましては、策定時の概算事業費が約759億円を見込み、事業目標として平成22年度までに、これまで述べた施設全体での普及率を50%としております。


 ここで、平成16年度末までの整備状況を申し上げますと、下水道は436ha、農集排は47ha、コミプラ及び集合型合併浄化槽7か所、合併浄化槽約1,500基が整備済みで、全体の処理人口は約3万1,000人となっており、普及率にしますと約37%となり、概ね計画に沿った推移をしているものと考えております。


 なお、それぞれの事業につきましては、下水道は国土交通省が所管する下水道法に基づく補助事業として、農集排は農林水産省が所管する農業集落排水資源循環統合補助事業として、コミプラは厚生労働省所管の廃棄物処理施設設置整備補助事業として、合併浄化槽につきましては、環境省所管の合併浄化槽設置整備事業として国県の補助を受け、事業を実施しております。


 次に、2点目の使用料及び受益者負担金に対するお尋ねについてお答えいたします。


 初めに、原価と使用料の関係でありますが、お尋ねのとおり、市の施設では3種類の施設で、それぞれの使用料金を設定しております。料金設定は接続率100%での維持管理、運営に要する経費を試算し、1?当たりの処理単価を算出しています。


 ちなみに下水道と農集排につきましては、基本料プラス従量制、富士見原コミプラは定額制としております。富士見原コミプラは、他の施設と異なる方法としたのは、分譲される宅地規模がほぼ同一で、それらが住宅用地であることから、使用者間で格差が生じないようにしたことと、料金計算事務の簡素化や管理コストの軽減を図ることから定額としたもので、民間の宅地分譲におけるコミプラの料金体系も参考にしたものであります。


 なお、ここで参考までに申し上げますと、市内におけるチアーズガーデンが加入金20万円、使用料は定額で4,000円、同じく神山バードタウンでありますが、加入金が31万円、使用料は定額で2,300円となっております。いずれの法人も大変経営が苦しいというふうに聞いております。


 一方、合併浄化槽は、年に1度の清掃と3回以上の保守点検が必要となり、その費用も環境省算定では8万円程度となっておりますが、地域差や使用状況にもより差がありますが、当地域では概ね6万円から7万円程度であると思います。


 いずれにいたしましても、使用料の違いはありますが、基本的にはその施設を100%使用した場合の維持管理費用を負担していただくという観点からの料金設定でありますので、使用料金における大きな相違はないものと考えております。


 次に、受益者負担金でありますが、下水道は1?当たり500円としておりますが、算出の基礎は補助対象外の末端管渠敷設費用の25%としたもので、御殿場処理区では負担軽減策と早期接続という観点から、関係財産区が支援し、このことにより、実質的な受益者負担金は19%となっております。


 農集排も下水道と同様に、高根財産区の支援により、受益者負担金は、実質19%となっております。一方、富士見原につきましては、土地の分譲単価に反映されているものと思慮いたします。


 合併浄化槽につきましては、最も平均的な6〜7人槽の場合、設置費用につきましては、設置場所、メーカーなどにより各種あるようでありますが、概ね平均で約80万円程度であります。これに対する補助金は、国・県・市の補助金を合わせて21万円となり、残りは設置者負担となります。


 以上、述べましたとおり、下水道、農集排、コミプラについての維持管理費用は使用料で、末端管渠整備は受益者負担金でという基本的な考えは同一であります。


 なお、合併浄化槽につきましては、その設置経緯からいたしましても、一律に比較することは困難ではないかと考えられます。


 次に、3点目の財政状況に関するお尋ねでありますが、まず初めに、企業会計の導入はということでありますが、本市の下水道事業は、その途についたばかりでありまして、まだ資本投資をしなければならず、企業会計への移行は時期尚早であると考えております。ちなみに県内では浜松、静岡、熱海の3市が公営企業法に基づいて運営され、全国的にも公営企業法で運営している施設が約8%しかないことからも、企業会計による独立採算が困難であることをご理解いただきたいというふうに存じます。


 次に、一般会計からの繰り出しでありますが、下水道事業につきましては、事業展開中でありますので、他の施設と同様ではなく、起債の償還金や総務管理費、及び建設事業費の不足分を補うものであり、これを受益者に転嫁することは大変厳しいものがあります。その反面、公共用水域の水質改善に大きく寄与していることから、市費の投入は当然のことと考えております。


 農集排につきましては、平成18年度から建設事業がなくなり、近いうちに使用料で維持管理費は生み出せるものと考えておりますが、市債の返済までは期待ができないところであります。


 また、富士見原コミプラにつきましては、入居率が高まっており、近い将来、使用料で維持管理費用を賄えるようになるものと見込んでおります。


 このような中で、市費の投入を減ずるために、接続率を向上させることが重要であることから、未接続世帯への接続依頼を含む加入促進策の実施と事業の効率化と経費節減により、維持管理費用を抑える努力をしております。建設事業におきましても、工法検討など、コスト縮減の努力をしており、このことは継続し、さらなる軽減策も摸索してまいりたいと存じます。


 次に、市債の増嵩、すなわち新たな借り入れが市債の元利償還額を上回る状況、市債の元利償還が歳出予算の50%を占めていることであります。平成18年度におきましては、新規借り入れ限度額4億7,200万円に対し、元利償還金は3億7,200万円で、借り入れが上回っております。建設途上において施設を最大限有効に活用するために、また環境浄化を推進する上からも事業の推進を図る必要があり、新規借り入れもやむを得ないものであると考えております。


 ちなみに平成16年度末での借り入れ残高は106億7,500万円となっており、後年度負担を憂慮するわけでありますが、計画どおり事業を推進した場合、平成24年前後に市債残高がピークになるものと考えております。


 また、歳出予算総額の半分近くを市債償還費が占めるという状況は、建設事業が一段落すると、その割合はさらに大きくなるものと考えられます。こういった状況は、本市のみならず、下水道事業を実施している大部分の市町村が抱える共通の課題で、起債の理念である世代間における負担の公平を図ることからも、やむを得ないものであると考えております。


 最後に、4点目の汚泥処分委託でありますが、県内市町村の処分方法は、埋立処分、焼却処分といった方法や、肥料化、セメント材料、土壌改良剤、セラミックパイプなどに活用する方法をとっております。本市では、処分を業者委託し、業者は全量を肥料化しております。1?当たりの処理単価につきましては、県下の平均が1万9,465円であり、近隣の狩野川等流域下水道が1万9,053円で、御殿場市の処理費は1万5,800円であり、県内での平均を大きく下回っております。


 次に、処分の方法でありますが、本市の循環社会形成の理念との整合でありますが、浄化センターが稼働した平成6年から2か年は埋立処分、平成8年から3か年は焼却処分でありましたが、平成11年からは資源として有効利用を図るため、全量肥料化に入り、有機資源としての活用に努めております。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議長(勝間田通夫君)


 3番 大橋由来夫議員。


○3番(大橋由来夫君)


 ご丁寧な答弁、どうもありがとうございました。時間も大分経過しておりますので、要点を絞って質問をさせていただきます。


 まず、処理計画についてですが、ご答弁を要約いたしますと、まず市内全域を対象にして下水、農集排、コミプラ、そして浄化槽と、これを区分したという整備経過をうたっていると。そしてまた、その整備目標値も達しておって、進捗度管理も行っていますよと。さらには、関係省庁から国庫補助金もきちっと持ってきておりますといったような答弁だったかと思います。


 概ね評価し、了解とするところですけれども、ただ感覚的な感想を述べさせていただきます。昭和59年に基本計画が策定されまして、そして23年間経過した現在、普及率が全体で37%ということです。まだまだこの先の整備の道は遠いなあという印象を持つわけです。また、さらには、起債残高をお聞きいたしまして、数的根拠は持っておりませんけれども、一抹の不安を覚えるということもございます。


 いずれにいたしましても、この整備計画につきましては、今回了といたしまして、また別の機会に、別の観点で質問させていただきたいと思います。


 次に、使用料について質問をいたします。この原価という考え方には、いろんな考え方があるとは思いますが、自分が申し上げている原価というのは、繰り返しになって申しわけありませんが、汚水処理費を有収水量で割ったものというふうに考えております。先ほどのご答弁の中では、具体的な数値が示されませんでしたが、1?当たりの処理単価、処理原価を答弁していただきたいと思います。そして、その数字に対する当局の所見といったものもご答弁の中に入れていただければと思います。


 また、何らかの理由でその数値を出すのが困難、あるいは不可能であるのであれば、その理由を説明していただきたいというふうに思います。


 また、浄化槽につきましては、その原価という概念が設定が難しいと思いますので、質問の対象からは省かせていただきます。


 また、次の質問になりますが、これはそれぞれの施設においての格差についての再質問です。1か月30?使用した際の全体の使用料ということで申し上げましたが、これもまた繰り返しになって申しわけないんですが、下水、農集排は3,150円、そして富士見原のコミプラは5,040円と、ここに格差があるのではないでしょうかというような指摘をしたつもりでおります。


 ご答弁の中にもありました、このコミプラにおいて、この使用者間のコスト差を生じさせない、あるいは計算事務の簡素化、あるいは民間のコミプラの使用料に準じているというような当局の答弁は確かに理解できます、納得もできますが、しかし、一般会計で使用料として計上して、そして管理費として決済している以上、これはその処理単価、処理原価に準じた数値で設定すべきというふうに考えます。この件に関して、当局の所見はどうでしょうか、ご答弁をお願いいたします。


 次に、受益者負担金、この問題につきましては、ご答弁を要約しますと、できる限りその算出条件において公平性を保っておりますと、ただし、その全額、全体の工事費については、その土地の形態や要件、これによって変わってきますよと、そしてそれは市の介入する範疇ではありませんといったような答弁だったかと思います。あらゆる建設業におきまして、このような概念というようなものは普遍的なものでありますので、この件に関しては了解いたしまして質問を終わります。


 次に、財政状況について質問をさせていただきます。一つが各論、もう1つが大局的な質問になります。


 まず、各論の質問なんですけれども、接続率の向上、これが財政を安定させるということは、これ非常によくわかります。私の方から申し上げさせていただきますと、この処理原価というのは、供用当時の平成6年、これは2,600円だったということを聞いております。そして、接続率が上がった平成16年現在でそれが500円に下がりました。これは接続率の向上によって稼働効率が向上したということが要因であることほかなりません。ですから、財政を安定させるためには、接続率の向上が必須条件になっていると言っても過言ではないというふうに思います。


 ここで質問ですが、この使用料におきまして、下水道使用料というのは他の設備よりも大分安くなっていると思います。それを前面に出してPR活動に、接続の向上のPR活動に努めるというのはどうでしょうか。今申し上げたのが各論の質問です。その件に関して当局の所見をお願いいたします。


 次は大局的な質問で、これは財政についての大局的な質問になります。公債費が歳出の50%を占めている現状、また市債残高の問題、これらを見まして当局は憂慮するというようなことをご答弁の中でもおっしゃられてました。がしかし、自分のある意味別の観点からの所見としますと、1つの社会資本を整備するという途上、いわゆる御殿場市のこの生活排水の処理というのは、まさに開発途上にあるかと思います。この状況下において通らなければならない関所を通っているのかなあといったような感想を持つわけですが、そういった中で、この一般会計の繰り入れにしろ、市債にしろ、現況下では出るべくして来る数字が出ているのかなあというようなことも考えるところです。しかしながら、事業の効率化、あるいは財源の確保、この努力というのは継続して進めていかなければなりません。


 ここで一つの提案をさせていただきますが、このことが可能かどうか、ご答弁をお願いしたいと思います。


 まず、組織上の案件ですが、上水道と下水道、これを一つの組織として、そのそれぞれを公営企業会計とすると、これは他に実施している自治体もございます。そしてさらには、この上水道の利益剰余金、この一部を下水道会計、農集落排水会計、さらには一般会計におけるコミプラの管理費あるいは合併浄化槽の助成金などに回せないかということです。


 なぜこの上水道事業に着眼したかと申しますと、この上水道事業の利益剰余金、今、23億円、残高がございます。この23億円という数字がどういう数字かと言いますと、水道事業計画によりますと、平成28年度の目標値と合致しております。つまり上水道会計の利益剰余金は既にもう10年先の目標値を達成していると、簡単に言うと、十分お金が余っているのかなあというような状況が、現実があると考えられます。この上水道の剰余金を他の会計に回して、その整備に充てられないかという件につきまして、ご答弁をお願いしたいと思います。


 そのご答弁については2段階に分けてお願いしたいと思います。まず、その今申し上げたことが、現在の法律上、あるいは制度上、可能なのかどうかと。可能であるのであれば、当市の政策としてそれをどのように考えるか、この2段階に分けてご答弁をいただきたいと思います。


 汚泥処理費については質問を終わりといたします。


 以上、再質問といたします。


○議長(勝間田通夫君)


 建設水道部長。


○建設水道部長(杉山半十君)


 それでは、再質問にお答えいたします。


 汚水処理原価についてのお尋ねですが、施設の維持管理費と市債の元利償還費の合計額を含む資本費を有収水量で割り返したもので、1?当たりのものを汚水処理原価としております。


 施設ごとの処理原価でありますが、下水道の平成16年度の処理原価は1?当たり525円でありました。この5年前の平成11年度は721円でしたので、5年間で約200円程度下がっております。今後整備が進み、施設の利用効率が高まると、処理原価はさらに下がるものと考えられます。


 農集排につきましては、供用開始間がないため、公共下水のような計算はできませんが、参考までに平成18年度ベースで計算しますと、約435円となります。


 富士見原コミプラにつきましては、処理原価を出すのは大変困難でありますので、計算はしておりません。その理由は、他事業からの受け入れによるものであるからであります。


 施設ごとの使用料の算出基礎としておりますのは、処理原価から資本費を除いた施設の維持管理費だけを有収水量で割り返した1?当たりの単価で、施設ごとの単価は平成18年度予算ベースで試算しますと下水道が約105円、農集排が約335円、富士見原コミプラが約250円となります。下水道が最も低くなっており、概ねこの使用料で浄化センターの維持管理が可能という状態になりました。今後、余裕ができれば、起債償還に振り向けていきたいというように考えております。


 反面、農集排が約335円となっているのは、接続率が低いためで、これは平成17年10月に処理場が本格稼動したことで、平成18年2月末現在で96戸26%の接続ということであります。計画戸数333戸すべてが接続すると、下水道並みになるものと考えております。


 また、富士見原コミプラにつきましては、約250円となりますが、単価を1戸当たりで換算しますと月額約5,625円となります。残りの分譲が完了し、住宅建設が終了しますと、定額料金である5,040円の使用料に一致してくるものと考えております。定額としている使用料につきましても、その段階で現行の定額制が良いのか、それとも改めるのか、検討すべき段階が来るものと考えています。


 なお、将来、富士岡処理区の公共下水道が供用開始となった暁には、接続も考えていきたいというふうに考えています。


 次に、2点目の財政状況に関するご質問にお答えをいたします。


 まず第1に、財政の健全化策として下水道などへの接続率を向上させるため、私どもも啓蒙策を講じておりますが、具体的な提案につきましては、接続率を向上させる施策として、参考にしていきたいというふうに存じます。


 次に、上水道と下水道の組織統合でありますが、下水道につきましても究極の理念としては企業会計でということでありますが、会計そのほかの支援ということにつきましては、困難であります。しかしながら、組織のみ統合ということは可能でありますが、今後の課題と受けとめさせていただきます。


 「公営企業からの支援は」とのお尋ねでありますが、経営に要する経費は受益者が料金として負担するという独立採算制が求められており、地方公営企業法でも経費負担の原則が定められております。仮に剰余金が発生したからといって、安易に議員ご指摘のようにできないのが法律上の制約であります。


 以上、再質問に対する答弁とさせていただきます。


           (「終わります。」と大橋由来夫君)


○議長(勝間田通夫君)


 以上で、3番 大橋由来夫議員の質問は終了いたしました。


 次に、8番 高木理文議員の質問を許します。


 8番 高木理文議員。


○8番(高木理文君)


 私は、小泉政府の「地方行革」の新しい段階について質問をいたします。


 これは地方自治体に関わる情勢についての質問でもあります。


 小泉内閣が2001年に発足して以来進めてきた経済政策は、90年代からの規制緩和万能路線をさらに徹底するものでした。首相の口から飛び出してきたのは、構造改革を軸にして、「官から民へ」、「小さな政府」、「地方にできることは地方に」のワンフレーズの連発ではなかったでしょうか。また、道路公団の民営化、郵政民営化などとともに医療改革、三位一体改革、公務員改革という言葉の繰り返しによる社会的弱者への犠牲の押しつけでした。すべてを市場原理に委ね、強者が生き残り、弱者は退場していくのが当然だと主張し、勝ち組、負け組の弱肉強食社会に変えていくものではなかったのでしょうか。


 その結果が、今、広がり続ける経済格差と貧困の問題です。労働者の3人に1人、女性や青年の2人に1人が不安定な雇用で働き、頼みの綱の公的医療や年金は切り縮められるという冷たい政治が格差と貧困拡大の最大の根源であります。


 この小泉政権の進めてきた「三位一体の改革」は、2006年で一つの区切りを迎えます。「国庫補助負担金の削減と税源移譲」、「地方交付税の大幅削減」、この2つが同時期に進められ、国の責任の後退と地方自治体への支出を大幅に削減するものとなりました。地方自治体にとっては財政不安が生まれ、住民にとっては行政サービスの後退となりました。こうした地方財政への攻撃は、地方行革の本格的な推進、これと一体で行われております。


 今、新たに重視しなければならない問題があります。それは小泉首相が今開会中の第164回通常国会を「行革国会」と位置づけ、最重要法案を「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案」、略称で「行政改革推進法案」として、この3月に国会に提出する予定でいることであります。これは昨年12月に閣議決定した行政改革の重要方針、この内容の法律化であります。


 政府広報「時の動き」、この3月号では、「今後数年間の行政改革方針のパッケージ」と紹介し、「簡素で効率的な政府への道筋を確かなものとし、改革を後戻しできないようにするものです。」と明記しているとおり、小泉首相退任後も後継首相に、小さな政府、この路線を法律で縛って、継続をさせるねらいを持つものであります。


 その具体策の一つとして、去る2月の10日、行政改革推進法案に先行して、「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律」、略称「市場化テスト法」、この法案が国会に提出されました。公共サービスの担い手を聖域を設けず、民間に開放して、競争入札で決めるという法案です。


 競争入札による不断の見直しを通じ、「行政が行う必要がないものは廃止する」を基本理念に掲げており、公共サービスを切り捨てるものになります。これは、宮内オリックス会長が議長を務めます政府の規制改革民間開放推進会議が、PFIや指定管理者、構造改革特区の制度では「限界がある」として、「官から民へ」、この「重要な手段」と位置づけて法制化を求めていたものであります。


 指定管理者制度では、公の施設という制約があること、非公募があることや、民間企業等を排除して選定をしていること、また国の施設には適用がされないこと、また、構造改革特区法では、特定地域に適用が限定されていることなど、企業活動が制約されていることにいら立ちをあらわにして、徹底して民間企業の参入を推し進めるために準備してきた法案であります。


 財界系のシンクタンクによりますと、指定管理者制度による潜在市場は10兆円と言われておりますが、市場化テストを実施すれば、約40兆円規模の市場が生まれるとして、日経BP社の月間パブリックビジネスリポートには、「50兆円の産業の到来」という皮算用が載っております。


 また、昨年3月末の「新地方行革指針」は、すべての自治体に5年間での職員定数削減の数値目標を含む「集中改革プラン」の作成を義務づけました。そして、国はその進捗状況について公表し、フォローアップを行おうとしております。


 市長も昨年の12月議会における私の質問に対し、「インターネットで公表するといった内容等に関して見れば、国は我々地方政府を信用していないのかとの不安のあることも実は事実であります。」とご答弁されましたが、国は明らかな地方自治に対する介入を、法律を制定してまで推進しようとしているわけであります。


 こうした一連の「行政改革」「地方行革」は、優遇されている公務員と宣伝して、傷めつけられている国民と対立させながら、国民の分断を図りつつ、強行されようとしております。


 市長は平成18年度の施政方針の中では、「行政改革の推進においては、行政課を新設し、行政改革構造計画に基づき推進し、行政運営に係るパートナーシステムの研究を行う。」と述べられています。また、広報ごてんば2月20日号におきましても、平成16年度から20年度までの5か年で5%の総職員数削減を掲げておられます。今、求められているのは、住民サービスの低下につながる行政改革ではなく、市民サービスを守り、充実させながら、地方自治の本旨にのっとり、自治体の本来の姿を取り戻すことであります。


 以上を踏まえまして、以下、質問をいたします。


 1点目の質問です。政府は昨年12月24日に、規制改革と官の仕事の民間開放推進を具体的に定め、その推進体制を決めました。これが「行政改革の重要方針」でありますが、これを閣議決定し、この中で総人件費の削減では、国家公務員を5年間で5%以上純減することとあわせて、地方公務員も4.6%以上の純減の一層の上積みをうたっております。また、公務員の純減目標達成のための退職者や非公務員の活用を挙げております。


 「官から民へ」という改革を進めるならば、安全よりも利潤追求が優先し、結果は国民の安全と安心を著しく脅かすものになることは、この間の耐震強度偽装問題やJR福知山線の脱線事故を見ても明らかであります。公務や公共サービスが国民の暮らしと権利を保障している役割を評価し、真に必要な公務、公共サービスを改善・拡充することこそ、国民・市民に求められる改革であります。この「行政改革推進法案」について、当局のお考えを伺います。


 2点目です。「市場化テスト法案」は行政機関と民間事業者の間で、また民間事業者の間同士で競争を行い、質の維持・向上と経費削減を図ると言います。むだをなくし、効率的な行財政運営に努力することは、行政本来の仕事である住民の福祉、行政サービスの充実のため、当然、求められることであります。しかし、公共サービスの切り捨てを目的とするのでは、憲法と地方自治法の精神に逆行するものです。


 この「市場化テスト法案」の基本理念や、国・自治体・民間事業者の責務のどこを探しても福祉の増進という言葉は出てきません。命と健康、安全を守るという基準もありません。その反面、競争という言葉は150回以上も法案要綱の中に出てきます。しかも、国と自治体の責務の中に「国と自治体の関与、その他の規制を最小限のものにする。」と明記をしております。福祉や安全という基準を持たずに、行政の関与もなくしていく、これでは民間企業の営利優先に歯どめをかけることはできません。


 この法案提出を前に実施された市場化テストの試行で、ハローワークの事業を落札した企業には人材派遣企業が並びました。国民年金保険料の徴収業務では、流通最大手系のクレジット会社が100%出資している企業が受託しております。規制改革、民間開放推進会議が国民年金保険料の徴収業務に当たり、クレジットカードによる支払いの可能性を追求するよう社会保険庁に意見を出しております。これなどは市場化テスト法案の狙いが、大企業の儲けのためにつくられたことを示す一例であります。


 公務員が担う公共サービスは、民間企業の横暴に苦しむ国民の権利を守るための仕事を含んでおります。例えば中小企業への低過ぎる単価の押しつけや、サービス残業や派遣労働をめぐる無法に対して、行政は民間企業を指導する役割を本来持っております。また、個人情報を保護するため、窓口業務に従事する自治体の職員は、ドメスチックバイオレンスのような配偶者からの暴力から保護するため、あるいは金融業者の悪質な取り立てから家族を守るために、本人からの申し出により、現住所を取得するなどの現場での工夫を日常的に行っております。こうした努力も水の泡に帰すことになりかねません。


 行政から監視を受ける立場の営利企業に公共サービスを担わせたら、誰が利益優先の無法から住民の権利を守ってくれるでしょうか。この法案に対する当局のご見解を伺います。


 最後、3点目の質問です。私は国の進めるこれら一連の行政改革の押しつけにより、地方自治体において憲法第92条に規定する地方自治の本旨、すなわち住民自治がかすんでしまうのではないかと、こうしたことを懸念をいたします。地方の自主性の尊重こそが地方自治であります。今の国の動きは地方分権よりもむしろ中央集権化への流れと言えます。地方自治の本旨について、当局はどのような認識でおられますのか、お伺いをします。


 以上、よろしくお願いをいたします。


○議長(勝間田通夫君)


 企画部長。


○企画部長(菅沼 章君)


 「地方行革」の新しい段階について、3点のご質問をいただきました。


 まず、1点目のご質問についてお答えをいたします。


 「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案」、略称では「行政改革推進法案」と申しますが、これにつきましては、現在、政府が推進している行政改革のスローガンである「簡素で効率的な政府」の実現に向け、国及び地方公共団体が行うべき事項や責務について法として位置づけることにより、より強力な改革推進を図ろうとするものであると認識をしております。


 この行政改革推進法案では、これまで法的な根拠として明確でなかった、地方公共団体の行政改革に関する責務を法律において明文化することや、昨年3月に国から助言のありました集中改革プラン作成に付随しまして、地方公共団体が取り組むべき事項とされた地方公務員の4.6%削減についても、地方公共団体に対し、法的に義務づけすること等が盛り込まれる内容であると認識しております。


 なお、この法案については、3月の国会の場において審議される事項であることから、今後の国会の内容を注目し、行財政改革を適切に進めてまいりたいと考えております。


 2点目の「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案」、これは国が「公共サービス改革法案」という略称表現を用いておりますので、こちらを用いさせていただき、お答えをさせていただきたいと思います。


 現在進めております国の行政改革のテーマは、議員ご指摘のとおり、「官から民へ」であります。これまで官でしか取り扱うことができないとされた郵便や戸籍関係の業務について、官と民と競争させることにより、コストダウンやサービス向上を図ろうとするのがこの法案の趣旨であります。この公共サービス改革法案において、地方公共団体が行う事務のうち、対象となる事務は6つあります。1つとしては、戸籍謄本などの交付の請求の受け付け及びその引き渡しに係る事務、2としては、外国人登録原票の写し等の交付の請求の受け付け及びその引き渡しに係る事務、3つ目としては、納税証明書の交付の請求の受け付け及びその引き渡しに係る事務、4つ目としては、住民票の写し等の交付の請求の受け付け及びその引き渡しに係る事務、5つ目では、戸籍の附票の写し等の交付の請求の受け付け及びその引き渡しに係る事務、6つ目としては、印鑑登録証明書の交付の請求の受け付け及びその引き渡しに係る事務が該当することとなっております。


 この法案につきましても、具体的な枠組み等はこれから整備が進められるものであり、法案の可決をもって即実施とする内容ではないものと認識しておりますが、今後の国会の内容を注目し、適切に対応してまいりたいと考えております。


 3点目の憲法に規定される地方自治の本旨に対する見解について、お答えします。


 日本国憲法第92条において、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて法律でこれを定める。」また憲法第94条において、「地方公共団体はその財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。」とされ、これらの条文に基づき地方自治法及び関連法令が制定されているものと認識しております。また、地方自治法においても、民主的に能率的な行政の確保、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うなど、地方自治の本旨について示されております。


 今後、行政改革推進法案や公共サービス改革法案など、行政改革関連法案において、地方公共団体に関する規定、責務等が示されるものと思われますが、政府は憲法第92条に示されておりますこの原則を侵すことができないと解釈しております。したがいまして、住民自治がかすんでしまっているとされる議員のご意見につきましても、懸念すべき事項も含まれるものと推量されますが、地方自治は十分に保たれており、また今後も確保されなければならないものと認識をしております。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議長(勝間田通夫君)


 この際、午後1時まで休憩いたします。


                                   午前11時54分


○議長(勝間田通夫君)


 休憩前に引き続き会議を開きます。


                                   午後 1時00分


○議長(勝間田通夫君)


 日程第1 「一般質問」を継続いたします。


 8番 高木理文議員の質問を許します。


 8番 高木理文議員。


○8番(高木理文君)


 私は、「官から民へ」とコストと能率主義で進められる改革で、本当に良質な公共サービスを確保できるのか、住民のためになるのかという疑問から、今回この問題を取り上げているわけですが、ただいま当局からご答弁をいただきましたが、今、国会で審議されている、またされようとしているこの2つの法案は、今後の地方自治のあり方が大きく問われるものになり、我々地方議会も注視していく必要があるものであります。


 1点目の行政改革推進法案、これはこれから審議される事項ではありますが、政府広報のホームページにありますこの法案の概要を見ますと、基本理念の中に、「国際競争力を強化し、豊かで住みよい社会を実現するため、民間の主体性や自立性を高め、その活力が発揮されることが不可欠」とした上で、「政府が実施する必要性の減少した事務及び事業を可能な限り民間に委ねて、民間活動の領域を拡大すること」となっております。いかにして民間に公務を開放することが必要か強調して述べられているわけです。その上で、国及び地方自治体は、行政改革を推進する責務を有するとしております。


 外郭の基本方針として、政策金融改革、独立行政法人の見直し、特別会計の改革、総人件費の改革、資産及び債務に関する改革、関連諸制度の改革との連携、これを揚げております。


 その中の総人件費改革では、先ほど来出ておりますが、地方公務員数の4.6%以上の純減と職員数の厳格な管理を要請し、教職員についても児童・生徒の減少による自然減を上回る純減を求めております。


 また、地方公務員の給与についても、民間給与の水準を的確に反映させることを求め、給与情報の公表や手当の是正を推進するとしております。


 この概要を見ますと、この中には「純減」この文字が大変目立つわけであります。公務員は減らせば減らすほどよいのか、日本は「大きな政府」なのかということを改めて問わざるを得ません。


 実は2005年1月の経済財政諮問会議におきまして、当時の麻生総務大臣は、人口1,000人当たりの公的部門に占める職員数の国際比較、いわゆる日本の35人、フランスの96人、アメリカの80人、ドイツの58人、イギリスの73人を挙げ、日本だけが非常に高いということではないと繰り返し異議を唱えました。既に「小さな政府」というわけです。


 国は憲法25条に基づき、国民に健康で文化的な最低限度の生活を保障する責務を負っており、全体の奉仕者として行政サービスを担うのが公務員であります。消防士、労働基準監督官や教育、福祉、防災など、国民サービスを守る分野では公務員が設置基準を下回ったり、大幅に少ないところがたくさんあります。しかし、こうした公務の実態を検証したり、まともに議論がないまま、この純減方針が決定しております。そして、基本方針の関連諸制度の改革との連携の中に、公務員制度改革と市場化テストの推進が記されているわけであります。


 その市場化テストの法案についてですが、この法案は幾つかの大きな問題を含んでおります。


 第1は、国民の命と暮らし、権利を保障する公務や公共サービスが民間企業等の競争にさらされ、儲け本位のビジネスの道具に変質され、公的責任が解体されてしまうことであります。


 第2の問題は、自治体が自主的、自立的に判断をするという地方自治の原則を踏みにじり、自治体の業務の民営化、市場化テスト導入を事実上強要していることです。しかも、市場化テストにより受諾する事業者は、事実上、全国展開する大企業に限られ、地元の中零細企業は弾き飛ばされるおそれが強いものとなっております。


 さらに、第3の問題は、特定公共サービスとして、先ほど当局からご説明もありましたが、戸籍謄本、納税証明書、外国人登録原票の写し、住民票、印鑑登録証明書の請求受け付けと引き渡しの業務等が明記されておるわけですが、いずれも住民にとって最も重要なプライバシーに属するものが、民間業者の目に触れ、手に触れることになります。これらの情報は、一旦流出すると原状回復できない、そういった性質を持っているものではないんでしょうか。法案の閣議決定前の自民党の部会でさえ、「サービスの質はどう確保し、守秘義務はどうなるのか。」「民間が儲け主義のことは耐震偽装問題やライブドアの事例を見ても明らかだ。」などの意見が出て、一度は了承が見送られた経緯もあることが、2月1日付の朝日新聞に報道されております。


 そして、第4の問題は、民間企業等の競争的な参入により、人件費の削減が競い合われ、公務、公共サービスを担う労働者の労働条件が悪化し、派遣、パートなどの非正規労働者に置きかわり、雇用不安が広がるだけでなく、正規職員にあっては分限免職、非正規職員にあっては雇いどめによる解雇が、歯止めなく発生するおそれがあります。


 これまで政府と財界、大企業が一体になって進めてきた規制緩和、民間開放と公務公共サービスの縮小により、国民生活のあらゆる分野で深刻な問題が発生しております。耐震強度偽装問題のように、建築基準法の改正から7年目にして問題が表面化したように、公務、公共業務の規制緩和、民間開放によるゆがみや弊害は、深く、広く、長期的に進行し、表面化したときには深刻な社会問題になる性格を持っております。


 そこで質問です。今後、この市場化テスト法案、これを適用して市場化テストを実施するかどうかは、自治体の判断に委ねられていくわけであります。私は、市場化テスト法案は廃案にすべきであり、自治体業務に適応すべきではないと考えておりますが、また同法案が成立しても、自治体として導入すべきものではない、このように考えるわけです。この点につきまして、本法案に対する市長のご見解をお伺いします。


○議長(勝間田通夫君)


 市長。


○市長(長田開蔵君)


 ただいまご質問いただきました市場化テスト法案、すなわち公共サービス改革法案、本件につきましては、このたびの国会においてこれから提案され、また審議されると伺っているところであります。が、昨今の一部の民間事業者において、企業の倫理観、特に法令遵守の欠如による不祥事があったことにより、改めて官と民で業務に対する臨み方の違いや、民間活用に関する法的枠組みの不十分さ等が明らかになってまいりました。


 これらの事件をもって、「民間にできることは民間に」とする現在の社会的趨勢が変わるものとは考えにくく、行政と民間、あるいは市民との協働、協力による新たな行政運営は、今後も必要性が増していくものと認識をいたしております。


 しかしながら、先の諸問題等を鑑みますと、市場化テストの実施につきましては、現時点では制度導入による成果もさることながら、懸念材料が多々ある状態であると感じておりまして、当面は市場化テスト導入について、国やあるいは他の自治体での実施状況、そうしたところを見たりして、慎重な検討と対応が必要ではないかと考えております。


 これらの法律の制定は、先ほど部長から答弁申し上げましたように、簡素で効率的な政府を目指す行政改革の一環であると受けとめておりますが、当市においても簡素で効率的な行政運営の必要性は認識をいたしているところであります。


 昨年度策定いたしました行政改革大綱、行政改革行動計画に基づきまして、自主的、自立的に実行に移しているところでもあります。


 さらに、地方自治法の改正に先んじて、先般の市役所のトップマネジメントに係る制度改革や、国が示しております地方公務員の削減目標を上回る職員の削減についても、実は着手いたしているところでもあります。


 今後も市民福祉の維持・向上のため、自立した行財政運営に精いっぱい努めてまいりたいと考えております。よろしくお願い申し上げて、答弁とさせていただきます。


            (「終わります。」と高木理文君)


○議長(勝間田通夫君)


 以上で、8番 高木理文議員の質問は終了いたしました。


 次に、20番 黒澤佳壽子議員の質問を許します。


 20番 黒澤佳壽子議員。


○20番(黒澤佳壽子君)


 広域的連携による行政体制の整備についてを一般質問いたします。


 この1年間、近隣市町の方々、また駿豆地区の市町の方々と接する機会を多く持つことができまして、それぞれの市政の現状、将来像についての情報交換、あるいは駿豆地区における行政形態のあるべき方向性について、大いに語ることができました。もちろんそれぞれの市町の市政発展が基本的であることは言うまでもありませんけれども、今のこの時代の変遷を見ますと、おのおのの自治体の政策だけでは限界が生じる分野が出てくるのではないか。よりよく暮らすことのできる環境を構築するのには、広域的な見地に立った施策が必要となるのではないかという考えを皆さんと語るうちに、一層強く持つようになりました。


 広域的連携による行政体制のもとで、さらなる市民のサービス、また、より充実した地域社会を形成することが必要だと思います。確かにそれぞれの市や町の間に、相互補完とか相互連携を望む生の声が数多くあるということを当局の皆さんに認識していただき、その上で効率的な広域的行政施策を講じていただきたい、そういう思いで一般質問をいたします。


 長期にわたる景気の低迷、IT革命に代表される国際的な情報通信ネットワークの進展など、今や社会構造の大きな転換期を迎えており、人々の行動、意識、価値観も急激に変化しております。住民のニーズは一層複雑化、多様化しており、自治体単独では解決が困難な課題が生じてくるのは必至と考えます。


 また、国の三位一体改革をはじめとする様々な構造改革、特に地方分権の流れは、地方自治体の自己決定や自己責任による政策の展開を余儀なくするとともに、地域間において一層激しい競争を引き起こすことにつながる可能性もあります。


 様々な要因によって起こり得る行政課題や行政需要に対応していくためには、おのおのの市や町が内部充実を図るにとどまらず、近隣市町との連携を充実させることが求められてきます。


 駿豆地区広域市町村圏の御殿場市を含めた8市4町が行政区域という枠を超えて、ボーダレスという見地に立って、広域的連携による行政体制を整備し、効果的、効率的な行政運営を行い、地域住民の利便性の向上や行政サービスの質の向上を図っていくことが必要です。


 各市や町が独自性を発揮して、魅力あるまちづくりを進めるとともに、圏域、あるいは複数の市町が共同し、新しい地域整備の課題を明らかにし、相互連携、相互補完を図り、創造性と多様性に富んだ、個性豊かな地域社会の形成を目指すことが今や求められております。


 以下、4点について質問いたします。


 1点、広域的連携による行政体制の評価について。


 2点目は、第4次広域市町村圏計画と御殿場市第3次総合計画との整合性について。


 3点目は、広域市町村圏計画に掲げられた圏域のまちづくりの先導的概念としての4つの要素、自然環境を守り育てる圏域、環境の「環」、活力に満ちた産業のある圏域、産業の「産」、創造的な人や地域文化を育む圏域、学術、学芸の「学」です。内外からの人が滞在、交流する圏域、遊ぶの字の「遊」です。のうち御殿場市にふさわしい要素は何であるか、または御殿場市が最も目指したい要素は何であるか、ご見解をお聞きいたします。


 4点目は、第4次広域市町村圏計画に掲げられた連携強化プログラムのうち、住民票の相互交付事務や市立町立図書館の図書の相互貸し出しは既に実施されており、相互連携は一部推進されております。既に広域的な行政体制で実施されているものは、予算計上されているものを数えてみますと、30から40項目ありますが、そのうちの幾つかを掲げますと、東名中央連絡道建設促進、御殿場線輸送力増強促進、富士山ナンバー創設協議会、温泉会館無料券相互利用、駿豆地区ごみ処理対策委員会、ベネフィ駿東、職業訓練センター、職と健康魅力ある東部の創造プロジェクト協議会、東駿河湾都市圏パーソントリップ調査事業、防災関係機関連携事業、県東部少年の船事業などがあります。


 以下の連携強化プログラムについての当局のご見解をお伺いいたします。


 1つ目は、圏域内の文化センター、グラウンド、体育館、プールなどの施設の相互利用の促進について。


 2点目は、福祉書類、税務書類などの申請発行や公共施設の予約システム構築など様々な行政サービスを圏域内で受けられる見通しについて。


 3点目が、体系的な道路計画や防災対策、観光振興など、各分野において複数の市町、あるいは圏域内での一体的な取り組みについて、当局のご見解をお伺いいたします。


○議長(勝間田通夫君)


 企画部長。


○企画部長(菅沼 章君)


 広域的連携による行政体制整備について、大きく4点の質問をいただきましたので、お答えをさせていただきます。


 駿豆地区広域市町村圏協議会につきましては、地方自治法第252条の2に規定する、普通地方公共団体の事務の管理及び執行について連絡調整を図り、または広域にわたる総合的な計画を共同して作成することを目的として、昭和46年9月に沼津市などの当時の6市10町1村により設置され、その後1町が加わり、18市町村となりました。現在は、市町村合併により8市4町の構成となっております。


 協議会では、昭和47年に第1次広域市町村圏計画を策定して以来、現在、計画期間中の第4次計画まで計画策定を重ねており、その計画に沿って構成市町村相互の連携強化や事務の調整を図っているところであります。


 1点目のご質問の広域的連携による行政体制の評価についてお答えいたします。


 自治体が連携する方法は、地方自治法に基づくものとしては、協議会の設置のほかに事務を共同処理する組合として一部事務組合や広域連合などを設置する方法があります。その行き着く先としては、市町村合併があります。また、法に基づかないものとしては、共通する課題のため組織する、例えば期成同盟や、事務担当者による研究会など、内容に応じて多くの手段があるため、広域的連携による行政組織は相当数になると考えられます。


 その中でも東富士演習場を抱えるという共通する課題を持つ裾野市、小山町とは、協議会構成市町の中でも特に密接な関係にあり、2市1町での広域連携施策を検討するため、平成16年度に企画担当職員による研究会、2市1町広域連携研究会を設置いたしました。その最初の広域連携施策として、各市町が高齢者に発行している温泉施設の無料券を昨年9月から相互利用できるようにしたところ、1月末までに2市1町の約2,200人の方にご利用いただいております。


 いずれにしても、多種多様な行政課題に対応するためには、協議会組織や、さらには県境にこだわらず、課題ごとに対応した体制を整備することが重要であると考えております。


 2点目のご質問の第4次広域市町村計画と第3次御殿場市総合計画との整合性についてお答えいたします。


 第4次広域市町村圏計画の計画期間が、平成13年度から22年度までに対しまして、第3次御殿場市総合計画は、平成13年度から27年度までとなっており、スタートが一緒であることから、相互に密接な関係があると考えております。特に第3次御殿場市総合計画では、基本政策である行政改革の推進の施策として広域連携の推進を掲げ、個別事業の広域化、周辺市町村との連携の推進、市町村合併に係る調査研究を行うとしています。


 3点目の広域市町村圏計画に掲げられた圏域のまちづくりの先導的概念としての4つの要素のうち、御殿場市にふさわしい要素、最も目指したい要素についてのご質問にお答えします。


 環・産・学・遊の4つの要素は、どれもが重要でありまして、いずれも欠かせないものと考えておりますが、8市4町の役割を考えていく中では、観光入り込み客数が県下第3位である当市の特徴から、自然環境を守り育てる「環」を中心として、伊豆地方や圏域外の山梨、箱根地域とも連携した、内外からの人が滞在交流する「遊」をより推進すべきではないかと考えております。


 4点目の連携強化プログラムについてのご質問にお答えします。


 まず、文化センター等の公共施設の相互利用の促進については、2市1町広域連携研究会で研究を行い、各市町民でない者が利用する際の利用料金の割り増し制度について、2市1町内では同額とすることについて検討いたしましたが、利用者が多い施設では、相互利用にすることによって、その施設を有する市町民が不便となるおそれがあることなどから、時間をかけて検討を進めることといたしました。


 次に、様々な行政サービスを圏域内で受けられる見通しにつきましては、福祉や税務書類などの申請発行についての検討は行っておりませんが、公共施設の予約システムにつきましては、平成16年度から一部施設ではあるものの、インターネットでの予約が可能になりました。体系的な道路計画や防災対策、観光振興など、各分野において複数の市町、あるいは圏域内での一体的な取り組みについては、いずれも協議会や組織ではなく、例えば道路計画につきましては、山梨県の市町村を含めた期成同盟などの組織で国や県と協議を行っております。


 防災につきましては、県境を越えて、神奈川県箱根町と昨年4月に防災協定を締結し、さらに富士山を取り巻く10市町村での火山防災に係る協定締結も計画されています。観光分野につきましても、2市1町での観光キャラバンや全県でのキャンペーン、富士山を取り巻く市町でのキャンペーンやイベントなど、多くの取り組みがされています。


 以上、答弁してまいりましたが、最近でも富士山ナンバーや富士山世界遺産など、広域で連携して取り組まなければならない新たな課題が出てきていることから、従来に増して積極的に広域的連携による行政体制の整備を図ってまいりたいと考えております。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議長(勝間田通夫君)


 20番 黒澤佳壽子議員。


○20番(黒澤佳壽子君)


 再質問いたします。


 1点目の広域的連携による行政体制の評価と、2点目の第4次広域市町村圏計画と御殿場市の第3次総合計画との整合性については理解し、了といたします。


 3点目の圏域のまちづくりの先導的概念として、当局は環境と観光につながる遊びの「遊」が御殿場市にふさわしく、御殿場市が最も目指したい要素である。自然環境を守り育てる「環」を中心として、伊豆地方や圏域外の山梨、箱根地域とも連携し、内外からの人が滞在する「遊」をより推進すべきと考えているとのご答弁でした。圏域内において首都圏と近接していることや、恵まれた自然環境などの利点を生かした高原リゾートを形成し、快適交流都市としての役割を担っている御殿場市にとっても、あるいは富士山、伊豆という全国一とも言える自然環境、観光資源を有し、高原リゾート及びスポーツ、レクリエーションの拠点形成の役割を担っている駿豆圏域にとっても、環境を保全しながら、その要素を生かした「遊」を最も目指したい広域的連携行政であると当局が認識されていらっしゃることは、大変的を得ていると考えます。


 そこで、それらの方策について、再質問いたします。


 今や、自然環境はその保全に真剣に取り組まなければ、現状を維持することすら困難なほど、都市化の弊害は深刻です。都市化の進展は排気ガスやダイオキシン類等による大気汚染、生活排水等による河川の水質汚濁など、私たちの身近な環境に様々な弊害をもたらしております。


 富士山をはじめとする恵まれた自然環境を保全することは、圏域内の私たち市民、行政の義務であり、圏域外に対しても責任を負っている重要課題と考えます。少しでも地球環境の負荷を軽減できるように、広域的連携、広域的協力を図り、環境の保全及び創造に向けて取り組んでいく必要があります。


 御殿場市では、人工林の樹種転換とかビオトープづくりなど、自然環境の創出を積極的に進めておりますが、環境というものには境界線は存在しないわけですから、広域的に共通認識、統一見解を持って、自然環境の保全、創出に取り組まなければ、大きな効果は期待できません。


 広域的連携による自然環境の保全、創出に対する強制体制など、今後の具体的方策について、当局のお考えをお伺いいたします。


 次に、観光とも言いかえることができる「遊」についての方策をお伺いいたします。自由時間の拡大やライフスタイルの多様化を背景に、観光リゾートに対するニーズが一層拡大してきております。また、テーマ性を持った観光、体験型の観光、癒しの場のある滞在型の観光、健康志向に基づいたウオーキングトレールなどへの振興の高まりなど、質的にも大きく変化しております。


 そこで、既存の観光資源を質的に向上させるとともに、本圏域内各市の歴史、文化、自然、産業などを活かして、観光資源の発掘を図ることも重要と考えます。本圏域内に点在する観光資源を有機的につないだ周遊型の観光の誘導や、テーマ性のある観光ルート、観光コースの設定などを積極的に推進すべきであると考えます。今後の広域的連携計画と施策について、お伺いいたします。


 4点目の連携強化プログラムについて再質問いたします。


 公共施設の相互利用の促進は、その施設を有する市や町民が不便となるおそれがあることなどから、時間をかけて検討するというご答弁でした。物の豊かさから心の豊かさへと価値観が変化する中で、心の豊かさの充足や自己実現の欲求が高まり、住民の歴史や文化に対する興味、関心、探究心は増大しており、さらに、交流活動もグローバル化しております。行政側としては、広域的な芸術文化活動を積極的に促進すると同時に、芸術文化施設の広域的利用を推進すべきと考えます。


 また、一方では、労働時間の短縮とか、学校週5日制などによる自由時間の増大などに伴い、スポーツやレクリエーションに対する住民のニーズも増大、多様化しております。スポーツ、レクリエーション環境の充実を図ることも行政側の務めと考えます。


 圏域住民が構成市町の各種公共施設、文化施設とかスポーツ施設とか福祉施設などを相互に利用できる公共施設のネットワーク化を図るべきと考えます。ご答弁にありました、その施設を有する市町民に不便が生じるおそれがあるなどの理由は、ボーダレスやすべてにおけるバリアフリーが叫ばれている今の時代、成り立つものではなく、施策推進を妨げる理由としては希薄なものと言えます。当局の一層の努力、住民の意識改革、啓蒙啓発に努めるなど、行政側の積極的な姿勢を求めます。ご見解をお伺いいたします。


 次に、福祉や税務関係書類の申請発行などについての検討は行っていないとのご答弁に対し、再質問いたします。


 情報通信の高速化、情報ネットワークの進展、情報機器などの充実は、広域的な地域情報化システムの構築を図り、住民生活に密着した情報提供や行政サービスの推進を可能にする要素十分であると考えます。障害者、高齢者、全般的な生活弱者等の住民を筆頭に、住民の利便性を考慮に入れて、住民票の相互交付事務に続く新たなる施策の展開を検討していただきたいと思います。当局のご見解をお伺いいたします。


○議長(勝間田通夫君)


 企画部長。


○企画部長(菅沼 章君)


 再質問にお答えします。


 3点目のご質問のうち、広域連携による自然環境保全、創出に対する行政体制などの具体的方策についてお答えします。


 議員ご指摘のとおり、環境保全は大気汚染対策、水質保全、地球温暖化防止など多岐にわたっておりますことから、一自治体の取り組みだけでは達成できるものではなく、広域的に取り組まなければならない課題であると認識しております。特に富士山の環境保全につきましては、今までも昭和48年から2市1町に、富士、富士宮を加えた4市1町で富士山の自然と環境を守る会を組織して、研究などを行ってきております。


 また、富士山をいつまでも美しくする会で、山梨県側の市町村とも連携しております。そして、富士山一斉清掃など実施しているところであります。富士山世界遺産登録への取り組みが始まったことから、広域的な環境保全の取り組みや、こうした必要性がますます重要になってくるものと考えられます。もちろん自然環境保全や創出は、行政だけでできるものではなく、住民と協働して取り組む必要があることから、住民に対する意識啓発や啓蒙を包含した推進を図るなど、官民一体となった取り組みを目指してまいります。


 次に、圏内に点在する観光資源を有機的につなぐ周遊型の観光推進に係る広域的連携施策について、お答えをします。広域的な観光推進施策としては、先ほど答弁させていただきましたほかにも、駿豆地区広域市町村圏協議会のホームページで、協議会市町のイベントやレジャー施設、文化施設、歴史遺産施設を紹介しており、また、静岡、神奈川、山梨の37市町で構成する富士箱根伊豆交流圏市町村ネットワーク会議のホームページでも加盟市町のイベントを紹介するなど、幾つかの取り組みをしております。また、民間でも観光施設相互で割引券を発行するなどの多様な取り組みがされていると伺っているところであります。


 当市では、旧岸邸周辺の整備や交流センター富士山ゾーンの整備などの集客施設の整備により、アウトレットに訪れる来場者を、まず市内に滞留させるよう目指しているところですが、そのためには周辺市町の観光施設との連携も重要となってきます。


 全国的に団塊の世代の退職を控え、それらをターゲットとした観光レジャー産業の成長が期待されています。県でも富士山静岡空港の開港により、県内への外国人を含む観光客誘致を目指しています。さらに、小山町では富士スピードウエイのF1開催の実現が間近となっていることなど、富士・箱根・伊豆を取り巻く観光のポテンシャルがますます高まっていることが予想されます。これらのことから、各市町や民間とも協力の上で、広域連携の推進に力を注いでまいります。


 4点目の公共施設の相互利用促進、福祉や税務書類等の申請発行などの再検討についてお答えします。


 余暇時間の増大により、文化施設やスポーツ施設などの公共施設の需要はますます高まってくると考えられます。これに対応するためには、各自治体の施設の充実を図るとともに、その有効利用や効率的な利用にも配慮する必要があります。自治体を取り巻く厳しい財政状況から、施設充実には限度があることから、今後は近隣の市町同士で施設を相互利用することは重要になってくると考えられます。


 先ほど2市1町での検討について答弁させていただきましたが、各市町の公共施設に指定管理者制度の導入される時期と重なることや、各市町の状況から実現には至りませんでしたが、引き続き検討を続けてまいります。


 福祉や税務処理などの申請発行については、協議会全体での取り組みとするには、困難が予想されますので、まず2市1町でその需要や費用対効果などについて検討を行いたいと考えております。


 最後になりますが、自立した自治体運営や特色ある地域づくりを行うために、自治体の創意工夫がますます求められております。つきましては、多種多様な行政課題や市民ニーズに対応するため、従来の発想や枠組みにとらわれず、積極的に広域連携を進めてまいりたいと思慮するところであります。


 以上、再質問の答弁とさせていただきます。


           (「終わります。」と黒澤佳壽子君)


○議長(勝間田通夫君)


 以上で、20番 黒澤佳壽子議員の質問は終了いたしました。


 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。


 この際、本席より定例会再開のお知らせをいたします。


 次週、3月13日午前10時から、3月定例会を再開いたしますので、定刻までに議場にご参集願います。


 本日はこれにて散会いたします。


                           午後1時46分 散会