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静岡県 富士市

平成28年 6月 定例会−06月23日-03号




平成28年 6月 定例会

平成28年富士市議会定例会(6月)会議録第3号
平成28年6月23日(木)
1.出 席 議 員(32名)
                1番  萩野基行 議員
                2番  佐野智昭 議員
                3番  笹川朝子 議員
                4番  小池義治 議員
                5番  石川計臣 議員
                6番  下田良秀 議員
                7番  井出晴美 議員
                8番  藤田哲哉 議員
                9番  高橋正典 議員
               10番  山下いづみ議員
               11番  鈴木幸司 議員
               12番  杉山 諭 議員
               13番  遠藤盛正 議員
               14番  小野由美子議員
               15番  海野庄三 議員
               16番  一条義浩 議員
               17番  井上 保 議員
               18番  小池智明 議員
               19番  笠井 浩 議員
               20番  小沢映子 議員
               21番  荻田丈仁 議員
               22番  太田康彦 議員
               23番  川窪吉男 議員
               24番  望月 昇 議員
               25番  米山享範 議員
               26番  小山忠之 議員
               27番  村松金祐 議員
               28番  影山正直 議員
               29番  稲葉寿利 議員
               30番  石橋広明 議員
               31番  前島貞一 議員
               32番  松本貞彦 議員

2.欠 席 議 員(0名)

3.欠     員(0名)

4.説明のため出席した者(22名)
           市長       小長井義正君
           副市長      森田正郁 君
           副市長      仁藤 哲 君
           教育長      山田幸男 君
           総務部長     影島清一 君
           財政部長     高橋富晴 君
           市民部長     加納孝則 君
           福祉部長     太田 守 君
           保健部長     青柳恭子 君
           環境部長     栢森孝幸 君
           産業経済部長   成宮和具 君
           都市整備部長   渡辺 孝 君
           上下水道部長   山田恒裕 君
           建設部長     遠藤光昭 君
           中央病院長    小野寺昭一君
           中央病院事務部長 杉沢利次 君
           消防長      稲葉定久 君
           教育次長     畔柳昭宏 君
           市長公室長    山田教文 君
           企画課長     高野浩一 君
           総務課長     和泉 誠 君
           財政課長     伊東禎浩 君

5.出席した議会事務局職員(3名)
           局長       渡辺 悟
           次長       石川伸宏
           統括主幹     渡辺利英

6.議事日程(第3号)
                          平成28年6月23日(木)・午前10時開議
 日程第1  一般質問

7.会議に付した事件
   議事日程と同一

                 午前10時 開 議
○議長(影山正直 議員) 出席議員が法定数に達しておりますので、会議は成立いたしました。
 直ちに本日の会議を開きます。
 本日の会議は、お手元に配付いたしてあります議事日程により進めます。
      ―――――――――――――――――――――――――――――――
△日程第1 一般質問
○議長(影山正直 議員) 日程第1 一般質問を昨日に引き続き行います。
 発言通告表の順序により発言を許します。26番小山忠之議員。
              〔26番 小山忠之議員 登壇〕
◆26番(小山忠之 議員) おはようございます。一般質問を行います。2件ありまして、第1点は、公契約条例の制定について、特に制定に向けた準備を進めるという意味で、(仮称)検討会の設置について、市長のお考えを伺います。2点目は、国民健康保険事業の都道府県単位化と市の役割についてであります。これは現在進行形でありまして、まだ緒についたばかりのようでありますが、進捗状況等についてお伺いをいたします。
 まず、第1点目の公契約条例の制定についてであります。
 公契約は、国や地方自治体が発注する建設工事や業務委託、また物品、サービスなど、公共調達にかかわる契約で、発注、つまり契約に当たっては、最少の経費で最大の効果が確保できるように図るということが大前提とされております。要するに、より低い価格でより質の高い成果を得るということでありまして、地方自治法においてもわざわざ規定されているところであります。
 しかし同時に、公契約につきましては、その公共調達を担う民間事業者の経営環境、労働環境等の安定的な改善に対して、地域経済、地域産業の振興の観点から十分な配慮が求められておりますことも御案内のとおりであります。そのための有力なツールとして、近年、適正発注による経営環境・労働環境改善を目指す公契約条例が注目をされました。既に幾つかの先進的な自治体で制定をされ、実効が期待されていることは、広く知られるところであります。建設産業を初め、公契約に係る地域産業とそこで働く人たちの持続可能な成長を図り、地域経済活性・産業振興につなげていく上で、公契約条例が果たす役割は大きいと思われます。そこで、ここにおきましては特に、公契約において中心的な位置を占める建設産業を中心として、以下についてお伺いをいたします。
 最初に、現況調査及び認識についてであります。近年、建設産業におきましては、公共調達での競争激化等から、低価格受注と低賃金の常態化、そして雇用の不安定化、また若年層の入職者、職につく人の減少、さらに技能労働者の不足等が指摘をされております。地域の経済、地域の産業振興の面から、また大規模災害等への組織的な対応という面からも、建設産業に関する現況把握と対策は急務と思われます。
 そこで、これに関して2点をお伺いいたします。1点目は、富士市内の建設業者の経営環境、労働環境等の実態把握のための実態調査は、従来、どの部署がどのように行ってきたか。2つ目でありますが、富士市内の建設業者及び建設業界の経営環境、労働環境等の実態についてどのように認識をしておられるか。
 次に、2つ目の公契約条例についてであります。公契約条例は、適正発注のもとで事業者の経営環境・労働環境改善を図り、特に地域密着型事業者の育成と雇用の確保等を通じて、地域経済活性、産業振興に資するものと期待をされているところであります。そこで、1つ、公契約条例制定を目指して、論点整理及び課題の抽出、方向性の協議等を行う(仮称)検討会を設置すべきと考えますが、いかがでしょうか。第1点目については以上の2項目、3点であります。
 次に、第2点目でありますが、国民健康保険事業の都道府県単位化と市の役割についてであります。
 国民健康保険事業は、2018年度、平成30年度から、都道府県が財政運営の主体となる都道府県単位化に移行するとされております。長年、苦しい国保財政運営を強いられてきたと言われます市町村にとっては、この都道府県単位化は、ある種救いになるという一面はあるものと思われます。しかし、被保険者市民から見れば、市民に一番身近な市町村運営という現行の顔の見える関係から、今後は都道府県単位化という顔の見えない関係になっていくのではないかという危惧があろうかと拝察をいたします。また、自治体議会の関与の度合いが薄まるという懸念も拭い切れないところであります。国民健康保険事業は、国民皆保険の基盤であります。被用者保険の加入者を除く全ての市民が加入をする皆保険の最後のとりでとも言われております。その運営が被保険者市民のために決して遠い存在とならないように、今対応すべきことは何か、課題整理が必要と考え、以下について伺います。
 まず、1点目でありますが、運営主体の移行に伴う手順と進捗状況であります。準備のために県は、市町村との間で連携会議等を開催して、国保運営方針を策定するということでありますが、1つ、県と市町村等との連携会議の進捗状況と見通しはどうでしょうか。2つ目、県が策定する国保運営方針案に対する市の意見の反映はどのように行われているか。また、どのような意見ないし主張をしておられるか、伺います。
 次に、保険者と保険料についてであります。1つ目が、都道府県単位化の後も保険者は県と市が担うとされておりますが、その機能分担はどうなるのか。市はどのような役割を果たしていくのか。2つ目に、市の保険料率は県が示す標準保険料率を参考にして決めるとされておりますが、事実上は、県の標準保険料率イコール市の保険料率となるのではないでしょうか。3つ目、保険税――保険料でもありますが――これは市が賦課徴収するとされておりますが、徴収額と県が市に配分する納付金との差額がある場合の扱いはどうなるか。3点を伺います。
 第3についてでありますが、議会の関与について2点を伺います。1つ目は、新たな運営形態において、市町村議会の関与はいつ、どのように行われるのか。2つ目、都道府県単位化のもとでの国保財政運営等に関する監視・点検体制はどうなるのか。
 以上、伺いまして、第1回目の質問といたします。
○議長(影山正直 議員) 市長。
              〔市長 小長井義正君 登壇〕
◎市長(小長井義正 君) 小山議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、公契約条例の制定についてのうち、現況調査及び認識についてのうちの、市内の建設業者の経営環境、労働環境等の実態調査は、従来どの部署がどのように実施してきたかについてでありますが、市内の建設業者に限っての実態調査は、これまで市では実施しておりませんが、市内の産業全体における事業所の経営環境等の実態把握及び労働環境等の実態調査を産業経済部が実施しております。このうち、市内事業所の経営環境等につきましては、担当職員及び企業支援・誘致推進員による企業訪問、f-Bizによる支援相談、富士商工会議所が実施しております中小企業景況調査の結果などをもとに実態の把握に努めております。また、市内の産業全体における労働環境等につきましては、従業員30人以上の企業を対象に、賃金や労働状況の実態を明らかにするための富士市賃金実態調査を毎年6月に実施しております。
 次に、市内の建設業者及び業界の経営環境、労働環境の現況についてどのように認識しているかについてでありますが、経営環境につきましては、昨年度実施いたしました企業訪問のうち、12件の建設業者から、個人住宅の受注については堅調ではあるものの、工場の建設や建てかえ等の大型設備投資は一服感があり、また建築資材の高騰、人材の確保などの課題も抱えており、今後の経営環境はさらに厳しくなっていくなどの声を伺っております。f-Bizにおいては、昨年度に対応いたしました150件の建設業者の来場相談の中で、おおむね事業が順調な事業所は約3分の1、厳しい状況、もしくは受注獲得、販路開拓等に苦慮している事業所は約3分の2という状況を把握しております。また、富士商工会議所による本年1月から3月までの中小企業景況調査では、建設業の景気動向は、売上高及び採算について改善が見られるものの、業況は下降し、厳しい状況にあるとの結果が示されております。これらのことから、市内の建設業者及び業界の経営環境につきましては、公共工事及び民間の設備投資が減少傾向にあるなど、需要が不安定であり、先行きが不透明な状況にあるものと認識しております。
 また、労働環境等の実態につきましては、昨年度実施した富士市賃金実態調査において、建設業を含む全15業種を対象に、労働時間、休暇、賃金、定年制、退職金制度等19項目について、226社から有効回答を得ております。この調査の結果から、建設業につきましては、始業時刻から終業時刻までの間の労働時間に対して支払われた基準内賃金を見ますと、回答のあった9業種の中で一番高い賃金となっております。一方、労働時間においては、時間外勤務も含めた1カ月当たりの総実労働時間で見ますと、192.7時間となっており、回答のあった9業種中3番目の長さとなっております。休暇においては、完全週休2日制の実施率が、前年度に比べ若干の改善が見られるものの、25%と低い数字となっており、年次有給休暇の消化率とともに、9業種中8番目という低い状況となっております。以上のことから、建設業における労働環境につきましては、労働時間に見合った賃金を得ている反面、技能労働者を中心とする労働者不足による休日出勤や時間外勤務の増加など、労働条件の低下が見られているものと認識しております。
 次に、公契約条例制定を目指し、市長の諮問機関を設置すべきではないかについてでありますが、公契約条例は、自治体が発注する建設工事や業務委託など、民間の事業者と締結する請負契約、いわゆる公契約を対象とするもので、賃金等の最低額を定めるほか、自治体や受注者の責務を明らかにするなど、自治体契約の基本的なあり方を定めるものであります。適正な入札を実施し、公契約に伴う業務に従事する方に対して、適正な賃金などの労働条件を確保することは、公共サービスの質の向上に資するとともに、地域経済及び地域社会の活性化に寄与するものであると考えております。
 しかしながら、民間における賃金などの労働条件につきましては、法令に反しない限り、労使の合意に基づき決められるものであり、条例制定に際しては、労働基準法や最低賃金法などの関係法令とも深くかかわることから、国レベルでの議論が求められております。また、公契約の対象事業と対象外事業での賃金格差を生むことにつながる懸念もあることから、同一労働同一賃金の原則に反するという課題も指摘されており、県内において導入を予定している自治体はなく、全国でも一部の自治体での導入にとどまっているところであります。
 本市におきましては、これまでも入札契約制度の充実を進めてきたところであり、建設工事等につきましては、最低制限価格制度や低入札価格調査制度を導入し、その算定式についても国、県に準じた見直しを行っているほか、最新の資材等の実勢価格や労務単価を反映した積算に努めております。また、平成29年度から、建設工事の入札において、社会保険の加入を参加要件とする予定であり、建設業に従事する方の労働環境の向上についても積極的に取り組んでおります。
 このような入札契約制度の改善が、建設業者等の適正な利潤の確保、経営環境や労働環境の向上、また、ひいては地域経済、産業の活性化につながっていくものと考えております。条例の制定は、適正な労働条件の確保を図るとともに、適正な入札を実施する意味でも、一定の評価ができるものと考えておりますが、多くの課題も挙げられております。諮問機関を設置すべきとの御意見でありますが、まずは、入札契約制度改善の観点や、労働環境の向上、産業育成などさまざまな観点から、条例制定の必要性について研究を進めてまいります。
 次に、国民健康保険事業の都道府県単位化と市の役割についてのうち、県と市町村との連携会議の進捗状況と今後の見通しはどうかについてでありますが、昨年5月に成立した持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律に基づき、平成30年度から都道府県が国民健康保険制度の財政運営の責任主体となることとされております。市町は、資格管理や保険税の税率決定及び賦課徴収、医療給付、保健事業などをこれまでどおり担ってまいります。保険者となる県と市町が、それぞれ担う事務を共通認識のもとで実施する体制を確保するため、県は新たに都道府県国民健康保険運営方針を策定することとされており、本年3月に、県、市町の代表、国保連合会等で構成される国保運営方針連携会議を設置し、協議が進められているところであります。具体的な検討事項の抽出や事務内容の確認等は、各市町の実務担当者等が参画する作業部会で協議されており、今後は、提出された意見を調整した上で、8月以降連携会議において審議を重ね、県が今後設置する運営協議会の審議と諮問、答申を経て、国保運営方針が決定されることとなります。
 次に、県が策定する国保運営方針案に対する市の意見の反映はどのように行われているか、また、市はどのような意見ないし主張を提起しているかについてでありますが、国保運営方針の策定に当たっては、先ほど申し上げました連携会議や作業部会において、各市町の必要な意見を調整した上で策定していくこととされておりますので、本市といたしましても、被保険者の負担や給付事業について急激な変化が生じないよう、必要な意見を主張してまいりたいと考えております。
 次に、都道府県単位化の後も保険者は県と市町村が担うとされるが、その機能分担はどうなるか、市の役割と被保険者への影響はどうかについでありますが、新制度では、県と市町が一体となり、共通認識のもとで保険者の事務を実施することとなります。県は、安定的な財政運営や効率的な事業運営の確保について中心的な役割を担うこととなり、市町への医療給付の支払い財源としての納付金の割り当てを行い、これを納めるために必要な標準保険税率を提示することとされております。また、新たに財政安定化基金を設置し、災害などによる市町の責めに帰さない医療給付の増や保険税収入に不足が生じた場合等に貸し付けや交付を行うこととなります。一方で、地域住民と身近な関係にある市町は、資格管理を初め、保険税の税率決定及び賦課徴収、医療給付、保健事業など、地域におけるきめ細かい事業を引き続き担ってまいりますので、被保険者への実質的な影響はないものと認識しております。
 次に、市の保険料率は県が示す標準保険料率を参考に決めるとされるが、事実上は、標準保険料率イコール市の保険料率となるのではないかについてでありますが、県は新たな役割の中で、標準保険税率を示すこととされておりますが、医療費水準や収納率などを踏まえ、市町ごとに異なる標準保険税率が示されるものと認識しております。一方で、市町は県から示された標準保険税率を参考に、特別会計の収支状況、保健事業など市独自で行う事業や収納率等を考慮し、保険税率を決定することとされておりますので、市の税率と標準保険税率は一致しないものと考えております。
 次に、保険税は市が賦課徴収するとされるが、徴収額と県が市に配分する納付金との差額はどうなるかについてでありますが、保険税収納額が県から示される納付金を上回り黒字となれば本市の基金に積み立てることとなり、赤字の場合には、県が設置する財政安定化基金からの借り入れなどで対応することとなります。
 次に、新たな運営形態において、市町議会の関与はどのように行われることになるかについてでありますが、市町はこれまでどおり、特別会計を設置し、それぞれの実情に合った保険税の決定や、被保険者の特性に応じた保健事業を行うこととされておりますので、今後も条例改正や予算審議等において、市議会の御審議をいただきながら制度を運営してまいります。
 次に、都道府県単位化のもとでの国保財政運営等に関する監視・点検体制はどうかについてでありますが、県は、運営協議会において外部の意見を聞き、予算審議等を通じ県議会の了承を得た上で、国保財政運営等を行うこととなります。本市といたしましては、医療費の適正化や被保険者にとって激変が生じることのないよう、連携会議等を通じ県に対して必要な意見を主張してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) 前後しますが、2番目の国保の関係から伺ってまいります。
 都道府県単位化に移行をするけれども、形態としては今現在とほとんど変わらない、総じて言えばそういうことですかね。今現在、市町村が運営している、そして市町村議会が予算についても決算についてもしっかりと監査、チェックをする体制になっているわけですが、いわゆる都道府県単位化になっても今の形は変わらない、こういう認識でよろしいんですね。
○議長(影山正直 議員) 保健部長。
◎保健部長(青柳恭子 君) 保険税の賦課徴収、それから条例改正などについても、これまでどおりとなっておりますので、変わらないということになります。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) 変わらないということで、チェック体制は維持されるということですから、市民に一番身近な立場にいる市町村が、あるいは市の議会が今後ともしっかりチェックできるということは、それはそれでオーケーだと思います。
 そうしますと、都道府県単位化によるメリット。それでは、変わらないんだったらどういうメリットがあるのか。特に被保険者市民にとって――今、富士市には6万6000人ぐらいの被保険者が、国民健康保険に加入されておられる方々がいらっしゃる。この方々にとって、この都道府県単位化による具体的なメリット、うまみというのはあるのかないのか、あるとしたらどういうことが考えられるのか、お示しください。
○議長(影山正直 議員) 保健部長。
◎保健部長(青柳恭子 君) 都道府県化の一番大きなメリットは、やはり小さな保険者が財政的に安定するということだと思います。その点でいいますと、富士市の場合は、そこのところはそれほどの影響はないかと思いますけれども、大きな災害が起こったときなどの対応に際しては、そこのメリットが生きてくると思います。細かな点になりますけれども、被保険者にとっては、県内の市町の中で転出入などがあった場合に、資格の取得、喪失などの事務はなくなります。ただ、保険証の記載がちょっと変わりますので、保険証はそのままでということにはいかないんですけれども、その辺の事務は簡略化されるかと思います。
 もう1つは、高額療養費に該当していた方が、県内の市町の間で転出入があった場合に、年度内に3回以上高額療養費に該当になりますと、4回目から基準額が下がるんですけれども、そこが、これまでですと保険者の移動ということで基準額が倍になってしまって、高額療養費のメリットが少なくなってしまう場合があったんですが、今後同じ保険者ということになりますので、そこは改善されてメリットになろうかと思います。
 それと、大きな課題ではありますけれども、この平成28年3月に県が、地域医療構想を策定いたしました。2025年に向けて、地域の医療の需要、それから病床数の需要を推計していくというものなんですが、そこで医療の提供体制のほうを県が所管することになりまして、医療を利用する側のほうも保険者が県になるということで、これまで市と町ごとに医療の水準にばらつきがあったものが、長い目で見ると平準化されていくメリットもあろうかと思っています。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) いろいろ今お示しいただきました。そのようなメリットということですが、概して言うと、高額療養費とかいうことはもちろんありましょう。それから、県内が統一されることによって、ほかのまちに移動した場合に同じように平準化されるとか、それはあると思います。しかし、概して言えば、ほとんどの被保険者市民にとって余り変わりはないということですね。
 そこで、これが都道府県化になった一番の課題解決の点は、財政の安定化ということが言われました。特に小さな保険者にとっては、財政安定化というのは非常に大きなメリットになるだろうと。しかし、大きなまちにとってどういうメリットがあるかということは、今、保健部長がお話しされたように、個々にはあることにはあるが、概してそんなに大きな影響はない。そういう中で、この財政安定化については、私の承知している範囲においては、平成27年度に一部実施されたけれども、平成29年度以降、国費の財政安定化に対する投入は、1700億円とか3400億円とかと言われています。3400億円ということになると、全体でいうと国民健康保険の保険料に相当する総額が3兆円ぐらいだと言われていますから、財政安定化のために1割ぐらい国費を新たに投入すると私は理解しているんだけれども、そうすると被保険者に対して、概して言えば1人1万円ぐらいの財政改善効果があるんじゃないかというふうなことが言われています。これは私の認識が間違っていたら指摘してください。
 そうすると、1人1万円ぐらいの財政改善効果があると言われている国費の投入が、都道府県単位化の中でどう反映されていくのかいかないのか。私の聞き方が間違っているのかな。要は、財政安定化のために国費投入される、それによって保険税ないし保険料率の低廉化、要するに低く抑える、上がるのを抑制する効果がどれだけ出てくるんだろうか。その辺がもしお答えいただけるならば、今後の目安のためにお示しいただきたいんですが、どうですか。
○議長(影山正直 議員) 保健部長。
◎保健部長(青柳恭子 君) 国レベルの大きな話になりますけれども、3400億円を投入することによって、これまで赤字で一般会計からの繰り入れに頼らざるを得なかった国保運営のところが、一旦は、そこでバランスがとれてくるだろうというような説明を国はしております。
 以上でございます。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) それは、お答えしにくいというか、まだ確定していないところですからね。今の御説明ですと私はよく理解できないんだけれども、要は期待するところは、都道府県単位化にしても、保険者は都道府県と市町村と両方が保険者になるので――これはこれでいいですよね――運営形態は今までと全く変わりません、チェック体制も変わりません。これはこれでいいんだけれども、しかし同時に都道府県単位化するということは財政的な問題が非常に大きいので、国費を投入しますと厚労省は大きな声で叫んでいます。今、私が申し上げたように、平成30年度以降に3400億円ぐらい投入するんだと、それは被保険者1人当たりにすれば1万円ぐらいの財政改善効果があるんだと宣伝をしているように私は伺っている。そうすると、それが我々の国保の運営において、被保険者に対してプラスの影響があるのかないのか、あるいはそれはそれで計算だけなのかということを知りたかったんです。しかし、それがわかりにくいんだったらいいんですけれども、もし追加で何かありましたら。要は今のような趣旨です。
○議長(影山正直 議員) 保健部長。
◎保健部長(青柳恭子 君) お答えになるかどうかわからないんですが、今後、県が具体的な数字を示してきますけれども、そこのところで現在の保険税率などと比較して、それがどういうメリットがあるかというところが出てくるかと思うんですけれども、まだ県のほうからも示されておりませんし、算定方式自体も決まっていない状況ですので、今のところは、明確なお答えができないといったところです。
 以上でございます。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) 結構です。そうしたらそれは、今後の協議の中でしっかりと点検をしていただきたいと思います。そういった具体的な被保険者に対する、6万6000市民に対するメリットみたいなものが25万市民の中にもあるんだということになれば、都道府県移行化のプラスの面が目に見えて、積極的に支持していただけるのではないかと思います。
 そして、もう一、二点ですが、納付金との差額の関係です。富士市の場合は、市の役割として保険料率を決めて、そして被保険者から保険税としていただくわけです。そして10万円とか20万円とか、県から言われた納付金を県に納めるんです。集まったお金よりも納付金が足りなかったら安定化基金から借りるんだと、そういうお答えでした。余ったら市のほうの基金に積み立てるんだということでしたね。ということになりますと、現行では、市町村の運営の場合ですと、赤字になると一般会計から補填をしたということがありましたけれども、都道府県単位化された場合に、新しい形態に移行した場合は、一般会計から補填するということはないと。
○議長(影山正直 議員) 保健部長。
◎保健部長(青柳恭子 君) 集めた保険税が納付金に足りなかった場合、財政安定化基金を使うということなんですが、そこのところは大きな災害とか、それによって税収が集まらなかった場合に使うということで、赤字補填分には使わない方針になろうかと思います。まだそこのところも不明確な部分があります。この制度改革自体といいますか、従前から国のほうは、赤字補填目的の一般会計からの繰入金というのは、段階的に減らしていく必要があるよということを言っております。その流れの中で制度改革もあると思います。平成30年度の納付金がどれくらい示されるか、今はわからない状態ですけれども、標準保険税率と納付金がセットで示されまして、市は納付金に合わせる形で税率を一旦計算するようになると思います。ただ、そこで今の税率と余りに乖離が大きくて、被保険者の負担が大きくなってしまうようですと、それはまた制度の安定化とか継続性という意味でぐあいが悪いことになりますので、そこのところは難しい判断になりますけれども、一般会計からの繰入金も考えていかなければならないのかなと思います。ただ、一般会計の繰入金がどんどん膨らんでしまうのも好ましいことではないと思いますので、今後その辺については、運営協議会とか、それから議会の御審議をいただきながら決定していくことになろうかと思います。以上です。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) まだ連携会議の中の作業部会が始まったばかりで、何回もやっているわけじゃないので、今言われるように流動的な様子がまだ強いという段階ですので、それ以上のことは結構ですが、この項目についてあと1点だけ確認をしておきます。新しい都道府県単位化したところの国民健康保険事業の運営方針を、最終的には県知事が決めるんですよね。これは県内統一のことですからね。ただし、運営方針案をつくったならば、連携会議とか作業部会の意見は聞くけれども、それとは別に市町村に対して意見を聞かなければならない。これは義務規定であるんです。運営方針案を最終的に決める前に市町村の意見を聞かなきゃならぬということになります。この意見を求められたときにどういう手順で市の意見を反映するか。誰が、これは市長がということですか。その辺は事務処理の手続なんだけれども、どういうことになりますか。議会はもちろん関係ないのかな、どうでしょうか。
○議長(影山正直 議員) 保健部長。
◎保健部長(青柳恭子 君) まだその辺の詳細な手続についてもこれからかと思いますけれども、議員がおっしゃるように、連携会議とは別に、県は全ての市と町から意見を聞かなければならないことになっています。それで、連携会議の協議事項については、現在既にあります市と町で構成しています国保主管課長会議で報告されて、また重要事項については、国保連の総会ですとか、市長会、町村長会の場で報告されて、そこでの議論によっては、また連携会議に戻されて再討議されるというようなことを伺っています。
 以上でございます。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) 手順はわかりました。今私が申し上げたのは非常に素朴な、素人の見解をもとにしていろいろお尋ねしたものですから、これからというところが結構多いようですから、連携会議ないし作業部会、そしてさらに最終的には、運営方針案に対する意見聴取のときのその場面、場面でしっかりと、被保険者の利益のために奮闘していただきたい。要望しておきます。
 それでは、1点目の公契約条例制定についてに移りたいと思います。
 結論から言うと、公契約条例については、はっきり言えば、研究するけれども、当面そんなにメリットはないだろうということですか。要は、そういう結論だよね。もう1回、結論を確認します。
○議長(影山正直 議員) 財政部長。
◎財政部長(高橋富晴 君) いろいろな市で近年少しずつ条例の制定がされておるようでございますけれども、そういう中で、この条例の意義につきましては、私どもも理解をしておるつもりでございます。また、議員のおっしゃることも非常によくわかる面が多々ございます。ただ、市長答弁の中でも申し上げましたけれども、課題ですとか、問題点とか、法律との整合性ですとかいろいろあるようでございまして、そこらのことをもう少し国、県の動向も見ながら、じっくり勉強させていただきたいということでございます。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) 基本的には、この10年来、その答えは変わっていないじゃないかと私は理解をしたのよね。10年来、変わっていないのよ。現況調査と認識についてでありますが、建設業に特化しては調査をされていないということで、一般的な御答弁をしていただきました。中小企業全般については、こうだああだと、商工会議所の調査も含めてお話がありました。建設業に関して調査をする必要性についてはどうですか、この業界について実態調査。なぜならば、中小企業対策というのは――公契約条例というのは、入札改革という点と、それから産業振興、産業育成という両面があると思うんです。そういう点でいうと、その前提条件として、業界のしっかりとした調査、実態把握、これは絶対必要だと思うんです。今、やっていないということでしたから、これをやる気はない。どうですか。
○議長(影山正直 議員) 産業経済部長。
◎産業経済部長(成宮和具 君) 確かに現在、建設業に特化しての実態調査は実施をしてございません。調査をするという中では、アンケート調査、あるいは聞き取り調査といった方法があろうかと思いますけれども、公共工事を市が発注していることも踏まえますと、実態を本当に把握することが可能なのかなということを、少し危惧するものであります。ただし、必要性は感じておりますので、関係する組合、あるいは団体と相談をして、どういう方法で調査をしたらより実態を把握できるのかという部分について相談をしていきたいと考えております。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) それは、それこそ可及的速やかに対応していただきたい。今、産業経済部長も当然ながら承知をされておると思うんだけれども、建設業はもちろん、それを含む製造業ももちろんそうです、全ての中小企業が直面している実態はどうなのか。いろいろ説があるんだろうけれども、これを集約して言うと、まず第1に、国内市場が縮小している。地域もそうですが、市場が縮小している。それから2つ目には、地域の自立的な経済が回りにくくなっているということが指摘をされます。3つ目によく言われるのは、いわゆるトリクルダウン効果がなくなってきている。この3つが非常に大きな実態、問題だろうと指摘をされている。これは御案内のとおりだろうと。説は多少ありますけれども、私は、ほぼその3つに集約されるだろうと思う。その延長線上で実態調査というものはあるはずなんです。
 だから、今私は建設業のことを申し上げているんだけれども、この3点の中で特に2点目に申し上げた、自立的な地域経済がうまく回っていないんじゃないかという指摘がされる。例えば、それはどういうところから考えられるかというと、いろいろヒントはあるんだろうけれども、その中の有力な1つに、中小企業に対するお金の回り方というのをどこで見るかというと、いろいろ見方はあるんでしょうけれども、1つは、地元金融機関の預貸率もあるだろうと思うんです。それから業種別の預貸率というのもあると思う。全体の預貸率と業種別の預貸率があると思うんです。全国平均でいうと、ここ10年ばかりでいいますと――預貸率というのは、預金の中の幾らが貸し出しに回っているかということです。貸し出しに回った量が多ければ、やっぱり地域にお金が回っている、ある意味では景気がいいということが言えるんだろうと思うんですけれども、全国的にはピーク時には70%ぐらいの預貸率があった。近年では50%を切っているというんです。では、ここではどうなのか、地元では、富士市域では。その辺については何かデータを持っていますか。なければいいよ。
○議長(影山正直 議員) 産業経済部長。
◎産業経済部長(成宮和具 君) 資料を持ち合わせてございません。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) 業種別の実態調査をやっていけば必然的に出てくる問題だと思うんです。別にないことを責めているわけじゃないです。それを持っておけと言ったわけじゃないからいいんだけれども、中小企業の実態がどうかというときには、地元の金融機関の預貸率、それらはもう必須条件じゃないかということを申し上げておきたい。全国的に70%、最近50%を切ったというふうに申し上げたけれども、ディスクロージャーしてみると、経年変化を見れば一番よくわかるんだけれども、富士信用金庫は、やっぱり50%を切っているようです。そして、預貸率の関係では必ずしもわからないけれども、では、地域の中小企業の中で、信用金庫が主として大きな取引先としているのはどこかというと、製造業が1番で17%ぐらいある。2番目がどこかというと建設業です。10%ぐらいある。つまり、ここにおける建設業の占める位置というか、製造業はもちろんで、ものづくりのまちだからそうだけれども、その位置というのは非常に大きいと言えると思うんです。しかし、その実態がよくわからないんじゃ、公契約条例がいいの悪いのという話はできないんじゃないのということを申し上げたい。何か反論ありますか。
○議長(影山正直 議員) 産業経済部長。
◎産業経済部長(成宮和具 君) 金融機関の関係につきましては調査がございませんけれども、1つ事例として、本市で中小企業の支援策としていろいろな融資がございますけれども、産業経済部のほうで行っている融資メニューの中で、小口資金であったり、小規模企業者貸し付けとかいうメニューがございます。平成27年度で402件の利用がございましたが、建設業はそのうちの41%を占めているということで、こういう制度も利用されているということは、おのずと経営状況とかを類推することができるのかなと。これは1つの市のメニューでございますけれども、そういったことも考えられるということでございます。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) そういう側面もあるでしょう。その辺は重要なところですから、融資の関係も引き続き進めてもらいたい。
 実態把握の延長でちょっとあと1つ2つ申し上げておくと、NPO法人の建設政策研究所というのが東京にありますけれども、この建設政策研究所のデータですけれども、全国的な傾向としまして、国レベルの建設投資の推移でいいますと、1992年の建設投資を100とすると、2014年、2年前ですが、57になっているんだそうであります。そういう関係からいって、建設産業界で年齢階層別の入職者、その職につく方は、2000年ぐらいのときから2012年の10年ちょっとぐらいで、若い世代の入職者で考えますと、17万人から5万人ぐらいになっている。だから、熊本地震の実態はわかりませんが、例えば東日本大震災のときにしても、いざというときに建設業者が地元にいない、機械がない、技能労働者がいない、幾ら災害協定があっても機動しない、そういう実態になってくる。なぜか。これは発注自体が減ったということもさることながら、ずっと低価格競争が続いてきて、定価割れだったら賃金がまともに払えるわけがない。さっき賃金調査で建設業は結構高いというお話がありました。しかし、それは作業の内容によってまた違いますから、そういった実態がある。
 富士市内でどうかというと、これは建設業組合の皆さんに伺ったんですけれども、きょうも組合長がお見えになっているようですけれども、建設業組合は、組合員数が減るふえるというのは時々の状況にもよりますので、一概に何がいい悪いの話ではないけれども、組合員数で見ると、建設業組合というのは創立50周年になるそうです。ピーク時は122あって、今は70。これを従業者数で見ると、1998年、今から18年前は2000人ぐらいおられたそうです。年齢構成はわかりません。きょう現在、1017人だそうです。半分に減っているんだよ。それから、機械でいうとバックホーというのとダンプとありますけれども、これは比較はできませんが、現在バックホーが169台でダンプなどが183台だそうです。合計352台。これが1000人の従業員でこのぐらいの機械で、さあ災害時に災害協定に100%対応する――これは大規模災害ばかりではありません。きのう、雨の河川流域の洪水の問題もあったけれども、ああいうときだって建設業者の皆さんには大車輪で活躍してもらわなければならぬ。そういったときにすぐに機動力が発揮できるかどうかということもあるんです。これは実態調査をしっかりやっておかないとわからない。こういう点では建設部だって無関係ではない。
 余り時間もありませんけれども、せっかく建設部長がいるから、災害協定がありますね、これはなかなか見直しがされなかったというふうにかつて伺っていたんだけれども、一言で今どうなっているか。
○議長(影山正直 議員) 建設部長。
◎建設部長(遠藤光昭 君) 本市と建設業組合との災害協定につきましては、平成14年に初めて協定を結びました。その後、平成25年度に協定の見直しを行っております。それから、建設業組合からは、毎年9月1日に災害応急対策協力者名簿、それから編成人員、資機材報告書などを提出していただいております。正直に言いますと、平常時での本市と建設業組合との連携は、残念ながら図られていないのが現状でございます。このことから、本年度初めに、災害対策本部の建設部管理班と建設業組合とで打ち合わせを設けました。その後も二、三度打ち合わせを重ねており、現在、行動マニュアルについて、素案を作成しております。今後双方の意見をまとめながら進めていく予定でございます。
 以上でございます。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) それも含めて、これは実態調査をしっかりとやっていただいて、地元における建設産業がどういう位置にあるのかということをしっかりつかんでいただく。
 時間もありませんので、公契約条例の制定について、その検討会というお話をしました。とりあえずは研究をしたいという御答弁でした。この研究をしたいということは10年来変わっていないねと冒頭に申し上げた。どうすれば変わるんだろうね。
 公契約条例のポイントを言いますと、賃金の話が先によく出るんだけれども、やっぱり大前提は適正な予定価格の算定ということです。適正な予定価格の算定をしないと賃金を確保していけない、適正な利潤も出ないわけです。そうすると業界そのものの発展もないんです。これを公契約において保障するということ。それから、低価格入札とか低価格競争、あるいはダンピングを防止していく、予防していく、そしてこれらを担保する意味で公契約条例が大事ですよということを繰り返し申し上げてきたつもりであります。これらは総じて、釈迦に説法で恐縮ですが、地域の産業政策にもなるでしょう、雇用政策にもなるでしょう。当然ながら公共事業の安定的な履行にもつながっていくと私は思う。例えばこれは建設産業を中心にやっていますから、今や地域の建設産業の皆さんも、そういうことであるならば前向きに受け入れたいということをおっしゃっている。これは調査しないから皆さんはわからないということで、研究も結構だけれども、論点であるとか課題がいろいろあるとおっしゃいましたね。ほかの法令との整合をどう図るかとか、それはいっぱいあります、いっぱいあるから検討するんだよ。しかも部内で研究するなんていう段階じゃなくて、ちゃんとおおなかで検討したらいいじゃないですか。みんなの議論を取り入れて、ここが問題ね、ここが違うねと、おおなかで議論するためのしっかりとした検討会をと、こういうことを申し上げているんです。もう1回。
○議長(影山正直 議員) 財政部長。
◎財政部長(高橋富晴 君) 公契約条例につきましては、議員御指摘のように、まずは競争性、公正性に基づいた契約がどうなされるかということが第一義のようであります。そこに労働者の保護ですとか産業の活性化、これらをどう加えていくかによって、公契約条例の性格というものが決まってきます。おおむねこれまで30の県を含めた地方自治体が制定をしておるようでございますけれども、一説には、中には公契約条例に値しないようなものもあるというような御意見もあるようでございます。本市におきまして、先ほど議員御指摘の予定価格の積算とかダンピングの防止、これらにつきましては努力をしてきたつもりでございますので、この公契約条例に産業振興という面も含めて、どういう性格を持たせるかということについて、もう少し内部で研究をさせていただきたいということでございます。
○議長(影山正直 議員) 26番小山議員。
◆26番(小山忠之 議員) 入札改革という意味でいろんな方法を試してきたんだと、これはそのとおり。しかし、今まで産業政策という面がなかったのよ、はっきり言って。実態調査もやっていないんだから。だから、その市のまちづくり創生だってそうだよ、そこにも結びついていく問題だと思うんです。だから、内部で検討なんていうのは飽きているわけ。内部で検討、研究なんか、もう過ぎているじゃん、10年来言っていることだから。これは可及的速やかに――内部で研究するというんだからしようがない、とりあえずやってもらっても結構だけれども、また9月ぐらいに同じことをやりますから、それまでに研究成果をひとつ示していただきたい。終わります。
○議長(影山正直 議員) 19番笠井浩議員。
              〔19番 笠井 浩議員 登壇〕
◆19番(笠井浩 議員) お許しをいただきましたので、通告書のとおり、富士市の荒廃した竹林対策について質問をさせていただきます。
 竹林は私が子どものころから身近にあり、里山の風景にはなくてはならないものだと思っていました。ハチク、マダケ、モウソウチクなど、竹にもいろいろ種類がありますが、今回は、モウソウチクの竹林について考えてみたいと思います。ここ20年くらいの間に、荒廃した竹林の異常繁殖が全国ニュースなどで報じられるようになりました。平成16年3月に静岡県環境森林部森林総室が発行した竹林整備読本――以下、読本と呼びますが――によると、登呂遺跡からシノダケで編んだかごが出土しており、戦国時代には竹やりや弓の材料になるなど、もちろん春の食材としても、竹は古くから日本人の生活に密着してきました。1960年代からまきが使われなくなり、1980年代からは安価な輸入タケノコが急増し、農家は採算がとれなくなり、さらに農業の後継者不足により、里山と同様、竹林が放置されるようになりました。
 静岡県は温暖で雨量も多く、竹の繁殖に適した環境であり、収穫時期がお茶やミカン、米などの作物と重ならない都合のよい作物であったために、県内各地で多くの農家がタケノコの栽培を始めました。山の裾野でタケノコ、中段でミカン、山頂付近でお茶を栽培するといった農業も盛んだったために、耕作が放棄されると肥沃なミカン畑や茶畑に瞬く間に竹林が広がっていったと思われます。県内では東名、新東名高速道路、国道1号を西に向かっていくとき、周囲の山林がモウソウチクで覆われているのがわかります。清水区以西では山が一山全部、竹やぶになってしまっているところもあります。東部では伊豆半島が同じような状態だと聞いています。
 富士市を見渡してみますと、富士川地区、松野地区から岩本、大淵、根方方面にかけて広範囲で荒れた竹林が確認できますが、県中西部、伊豆半島に比べたら被害は軽い状態だと思います。もちろんほとんどが民有地なので、竹林の所有者が適正に管理しなければならないのは大前提でありますが、このまま放置すると県中西部、伊豆半島と同じように竹林が広がり、山林が荒廃してしまいます。今なら竹林による富士市の山林の侵食が防げると思い、以下質問をいたします。
 1、県は読本の中で、竹林所有者の意向調査をすべきだとしていますが、富士市では過去に調査を行ったことがありますでしょうか。調査実績があればその内容について、調査実績がなければ早急に調査すべきだと思いますがいかがでしょうか。
 2、読本では、急傾斜地の竹林が荒廃すると地下茎が弱り、根が浅くなり、大雨のときに地盤が弱り、斜面が崩壊する危険が高くなると、静岡市足久保で起きた土砂崩れの実例を挙げて警告しています。富士市でも、土砂災害警戒区域が指定されるなど防災対策を進めていますが、急傾斜地にある竹林を防災面からどのように考えるでしょうか。
 3、竹林はもともと農業でタケノコを栽培するために生育されたと思われますが、農業面から見て現在の富士市の竹林をどう捉えていますでしょうか。
 4、荒廃した竹林には不法投棄も多いので、環境面からも考える必要があると思いますがいかがでしょうか。
 5、静岡県内では県を初め、富士宮市、静岡市、藤枝市等々、相当数の市町が独自の補助を設けて竹林対策に当たっていますが、富士市でも助成制度を設けて竹林対策に当たるべきだと思いますがいかがでしょうか。
 以上、申し上げまして1回目の質問といたします。
○議長(影山正直 議員) 市長。
              〔市長 小長井義正君 登壇〕
◎市長(小長井義正 君) 笠井議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、富士市の荒廃竹林対策についてのうち、竹林所有者の意向調査についてでありますが、本市では、竹林所有者に対する意向調査の実績はありませんが、県の森の力再生事業によりまして、岩本地区において、平成20年度、22年度、24年度の3カ年で1ヘクタールの荒廃した竹林の再整備が実施されております。本市でこの森の力再生事業を実施する場合には、森林等の所有者からの要望に基づき、富士市森林組合が実施主体となって取り組むこととしております。このように、森の力再生事業の事業展開に伴い、竹林の状況や土地所有者の意向を確認することが可能となることから、現段階では、早急に意向調査を実施することは考えておりませんが、県や森林組合とも連携しながら、状況の把握に努めてまいります。
 次に、急傾斜地にある竹林を防災面からどのように考えるかについてでありますが、急傾斜地崩壊危険区域に指定されますと、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律の中で、指定地内の土地は、斜面が崩壊することのないよう適切な管理に努めるよう求めておりますので、その土地の所有者、管理者または占有者が、適切な管理に努めることが基本であります。また、危険度の高い箇所から順次、県、市が連携をとりながら対策工事を実施しているところであります。しかしながら、対策工事には膨大な期間と多くの費用が必要となることから、まずは、その土地の所有者、管理者または占有者が竹林に限らず急傾斜地の適切な管理をしていただくことが、防災面の安全対策であると考えております。
 次に、農業面から見て、現在の富士市の竹林をどう捉えるかについてでありますが、本市の農業は、基幹作物であるお茶を初め、水稲、野菜、果実などが栽培されており、主な農産物につきましては、富士市農業協同組合が生産者とともに各種部会を組織し、栽培技術の研修や品評会の開催などにより、生産の効率化と品質の向上に取り組んでいただいております。竹林を農業で活用する場合、タケノコの生産が考えられますが、本市の状況は、富士市農協の部会や出荷組合のような組織はなく、一部の生産者が産直市へ出荷し、旬の味覚の食材として楽しんでいただく程度の限定的な生産にとどまっている状況にあります。これは、安価なタケノコの輸入により、多く栽培しても採算がとれないといったことなどに加え、富士火山灰のような黒ボク土壌で栽培したタケノコは、えぐ味が強い傾向があり、消費者に支持されにくいことなどから、農産物として市場に出回らないものと考えております。このことから、本市の竹林を農業面から活用していくことは、難しいものと認識しております。
 次に、荒廃した竹林に不法投棄が多いので、環境面からも考える必要があると思うがいかがかについてでありますが、不法投棄は、竹林に限らず、山間部や河川敷、海岸などの人目が少なく、管理が行き届いていないような場所にされる傾向があります。また、不法投棄がされた場所を放置しておくと繰り返し不法投棄されてしまうこともあるため、早期の対応が必要となります。不法投棄がされた場合、投棄者が判明すれば、投棄者に適正処理を指導することとなりますが、投棄者が判明しない場合には、その土地の所有者や管理者に処理責任が及ぶため、所有者や管理者が適正に処理しなければなりません。そのため、市では、自己所有地や管理地に不法投棄されてしまった方からの御相談があれば、投棄物の処理方法を案内するとともに、再度不法投棄がされないように、不法投棄禁止の看板の配付のほか、土地を清潔に保持するよう呼びかけ、柵の設置などの防止対策の実施を促しております。また、不法投棄が多く発生する山間部や河川敷、海岸などを中心に不法投棄監視パトロール隊や職員によるパトロールを実施し、未然防止や早期発見に努めております。
 次に、県内では、相当数の市町が独自の助成制度を設けて竹林対策に当たっているが、富士市でも助成制度を設けて竹林対策に当たるべきだと思うがいかがかについてでありますが、議員御指摘のとおり、県内の複数の市では、竹林対策として独自の助成制度を有しておりますが、竹林を取り巻く状況が各市で異なっているため、助成の仕組みや内容も、それぞれの市の実情に応じた制度になっているものと考えられます。このことから、本市の助成制度につきましては、先ほど申し上げました森の力再生事業の事業展開とあわせ、他市における竹林の状況と助成制度の関連性を精査した上で、本市の現状に適した制度を研究してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(影山正直 議員) 19番笠井議員。
◆19番(笠井浩 議員) 御答弁をいただきまして、今回の竹林に関する一般質問なんですけれども、私は、個人的に竹が大好きでありまして、日ごろ竹林に行く機会が多いんですけれども、今、岩本山を中心に3カ所ぐらいの竹林でいろんな活動をしています。自分たちが活動している竹林をしょっちゅう見ているんですけれども、隣の畑とか空き地に侵食していく速度が物すごく速いんです。その余りの速さに危機感を持ったから、私が実際にこの質問を考えたときに、本当に竹林に対して危機感を持っている人って、すごく多いんじゃないかなと思っていたんですけれども、通告してみて、職員の方もそうですけれども、いろんな人たちに今度こういう一般質問をやるんだよと言っても、ぴんとこないのです。竹林のことに対して危機感を持っている人というのは本当にいないんだなというのが、今回改めてわかりました。
 市のほうのいろんな計画があって、緑の基本計画ですとか、富士市森林整備計画書なんていうのがこの4月から新しく出ていますけれども、これにも若干竹林のことが書かれていましたけれども、これは後で取り上げるにしても、県富士農林事務所が出している富士市内における富士農林事務所の取組なんていう冊子を見ても、タケノコとは余り書かれていません。これに比べると静岡市なんかは、平成28年度の重点プロジェクトの中に、この竹林の整備がしっかり載っています。やっぱり被害によって大分違うのかなというふうに思います。確かに見回してみますと、富士市というのは、竹林の数は少ないのかなというふうに思いますし、静岡市、芝川以西と比べるとまだまだ、山が1つのみ込まれてしまったようなところもなさそうな気がします。ですから気づかないし、問題意識を持たないのも無理はないのかなとは思いますが、恐らく10年もほっておくと同じようになってしまうと思われるところはたくさんあります。今、気づいたところで手を打っていかなければいけないなというふうに思い、この質問をすることにしました。
 余りにも竹やぶが隣に侵食していっちゃうものですから、驚いて竹林に関する資料を探してみたんですが、全国探すといろんなものが出ていますけれども、静岡県にも竹林整備ハンドブックとか竹林整備読本、これは最初にも申し上げましたけれども、本が出ています。京都府なんかでも放置竹林整備マニュアル、本当に全国にはたくさんあるんですが、こんな本に出会いました。この本を読んでいますと、やはり荒廃した竹林は根が浅くなって、土砂災害に弱いというようなことや、鉄砲水の危険性が高くなるとか、そんなことが書かれています。また、生物の多様性、小動物がすめなくなってしまう。それからほかの植物が育たない、これは後ほど写真に出てきます。また説明させてもらいますけれども、そんなことが書かれ、山が荒れてくれば景観は悪くなるわけです。当たり前のことかもしれませんが、そんなことも書かれています。
 こうした内容がどこから来たのかなというふうにさらに調べてみますと、日本地すべり学会というのがあるんだそうです。日本地すべり学会に都市周辺山麓部の放置竹林の拡大にともなう土砂災害危険性という論文がありました。これは高知大学教授で農学博士の日浦啓全さんという方が中心になって研究を進めたらしいんですけれども、平成10年9月に高知市を襲った豪雨で土砂崩れが多数起こったそうなんですが、土砂崩れが起こった59カ所のうち18カ所で竹林が絡んでいたということで、もしかしたら竹林は崩れやすいんじゃないかということで、日浦博士を中心に研究を進めた結果、荒廃した竹林は崩れやすい可能性があるという論文になっておりました。このほかにも、もうちょっと前に京都大学の上田弘一郎博士という方、この方は竹の根の研究をされていた方のようですが、やはり整備された竹林と放置されて荒廃した竹林では、荒廃した竹林のほうが根が浅くて、保水力が低下して土砂災害が起きる可能性が大きいというような結論を出していました。恐らく書かれていることが同じなので、県のハンドブックも竹林整備読本もこうした資料を参考につくられたんじゃないかなと思っています。
 議長のお許しを得まして、資料を皆さんのお手元にお配りしてあるわけですが、たくさん写真を載せてあります。例えば、1番の写真は、岩本山殿入沢といいまして、私の家から歩いて2分ぐらいの岩本山の麓にある沢の脇であります。この写真の右端のほうに縦に線があります。これは石積みで水路ができているんですが、水路の右側の竹やぶは200坪ぐらいあるんですけれども、6年ぐらい前から、この竹やぶを管理できなくなっちゃったので、地主さんと話をして、あなたたちがもし切ってくれるならやってみて、みたいな話になりまして、この200坪ぐらいの竹林を私たちが整備しながら遊んでいました。その左側は、そのころは本当にきれいな茶畑だったんです。それまではその地主さんはちゃんとお茶をとっていましたんで、茶畑でした。実は御夫婦ともお亡くなりになって、今いないんですけれども、3年ぐらい前、整備をしなくなるとタケノコがどんどん茶畑のほうに侵食していきます。整備しなくなった直後は茶の木がどんどん高く伸びるんです。2メートルか3メートルぐらいに茶の木が伸びちゃって、これを切れと言われたらどうしようかななんて思っていたんですけれども、だんだんタケノコが、ことし10本、次の年20本とかと生えていくに従って、茶の木が枯れちゃったんです。見てみると整備された竹林のように見えますけれども、実際には根元にあった茶の木が枯れて竹林だけになっちゃった。雑草も生えないような林になっちゃった。
 その右側にあるのは、やはり岩本山殿入沢と書いてありますけれども、雁堤から岩本山のほうを見渡していますけれども、1番の竹林が写真の真ん中あたりに、周りの木よりもちょっと高く葉っぱが出ていますけれども、これは竹林です。大体僕らが始めた6年前は、この半分ぐらいだったんです。200坪か、300坪はない竹林だったんで、それがどんどん上に伸びていっているのがわかると思います。それと右下に竹の葉っぱが見えると思うんですが、ここは初めはなかったんです。どんどん侵食していって、ここは3年ぐらい前の台風で土砂崩れが起きました。
 3番目ですけれども、これは岩本山に万野という集落があるんですが、その集落の中にある竹林です。左端のほうに冷蔵庫が捨てられていますけれども、これが不法投棄されました。これは初めからあったわけじゃなくて、途中でやられたものなんですが、この冷蔵庫の向こう側にある竹の色と冷蔵庫の右脇にある竹の色ってぜんぜん違うと思うんです。この冷蔵庫の向こう側にある濃い緑の竹は2年3年たっているやつですけれども、この右側の白っぽい竹は、新しくことし生えた竹です。その冷蔵庫から右のほう、ちょっと奥のほうをずっと見渡してもらえるとわかるんですが、新しく生えた白い竹ばかりです。ほんの3年ぐらいの間に、ここはミカン畑だったんですけれども、ミカン畑が見当たらなくなっちゃって、今、竹林になっちゃっています。そのぐらい竹の侵食というのは速いです。
 左下4番のところに行きますと、南松野なんですけれども、新東名の側道から山を撮らせていただきましたが、ちょうど写真の真ん中あたり、竹やぶと広葉樹がまざっているところがあるんですが、この真ん中のちょっと下あたり、本当に竹というのは2カ月で20メートル伸びるそうなんで、この竹が伸びてくると、根元にある広葉樹は勢いがなくなって枯れていっちゃいます。これは本当に、あと2年3年で、ここの真ん中あたりはほとんど竹になっちゃうんじゃないですか。相当雑木林が苦しんでいるのがわかります。
 5番が、ちょっと飛んじゃいますけれども、神谷とか中里のほうです。大棚の滝へ上っていく道路と新東名が交錯する右側あたりに配水池があるんですけれども、その周りの竹やぶ、このあたりはかなり広範囲でのまれてきています。写真がないんですけれども、大淵とか神戸あたりもまずいなと思ったのは、谷川みたいな、橋がかかっていて深い谷とか沢があるんですけれども、過去に保護したのかどうかはわかりませんけれども、その斜面がかなり竹やぶになっていて荒れているのが見えました。この神谷、中里あたりの谷川の斜面にも、やはりかなり竹が繁殖しているのがわかります。
 6番はそのあたりの竹林をアップで撮ったんですが、通常、管理されている竹やぶというのは、大体2平米に1本ぐらい、2メートル間隔ぐらいで竹が生えているのがいいらしいんですけれども、このあたりは1平米の中に10本以上の竹が生えて、しかも6年ぐらいで竹って枯れるんですけれども、その枯れた竹が倒れて斜めに入り込んでいます。これだと人も入れないし、小動物が入れないというのはこういう状態なのかなというふうに思いますが、こんな感じになっています。
 7番もこの周辺ですけれども、ちょうど、これは耕作が放棄された場所だと思いますけれども、茶の木が高く伸びていますが、そこへと竹が入り込んでいる様子がよくわかると思います。この静岡県の竹林整備ハンドブックには、1988年から2000年のこの13年間で、大体竹林の侵食が1.3倍、伊豆だと2倍になっているというようなデータが出ています。これから温暖化が進むということは、かなり心配な状態かなと思います。
 8番、9番は、静岡市ですけれども、流通センターというのがありますね。流通センターの裏側の山。9番は、その奥にゴルフセンターがあるんですけれども、その周辺の山。このあたりは完全に一山、竹にのまれています。本当に人里に近い里山が荒れていく姿だというふうに思います。
 10番は、静岡市の谷津山というんですけれども、北街道を静岡市内のほうに向かっていくと左側に愛宕霊園がありますが、この山の裾野にあるのはお墓です。愛宕霊園の裏山です。この山の向こう側には護国神社とか東海大学とかありますけれども、大体四、五キロメートル、この山が続いているんですが、この山を整備しているやつやま友の会の鈴木さん、大石さんという方にお会いしてきたんです。完全に山がのまれて荒れてしまってから、この人たちが気がついて整備を始めたんですが、とても一山やるのは無理で、大体20人ぐらいのチームでせいぜいできて1ヘクタール。しかも、山の中腹から下が竹やぶじゃなくなって緑が濃くなっていますけれども、森の力再生事業で竹やぶを下のほうの一部分だけ全伐、皆伐して、その後の竹林が広がらないように管理をしているのだそうです。1ヘクタールぐらいが限界かななんて言っていました。
 その隣は清水区の大内というところです。国道のバイパスを行きますと長崎インターチェンジがありますが、その西に向かっていって右側の山ですけれども、Groomしずおかの深澤さんという方にお会いしたんですが、やはり竹林にのまれてしまった、自分たちが親しんできた里山を何とかしようということで、この方も20人ぐらいのチームでやっていらっしゃいます。山の中腹から下がバリカンで刈ったようになっていますけれども、ここは全部、森の力再生事業で切ってもらって、そこにタケノコが生えないように、毎年、春になるとタケノコを蹴飛ばしたり、広葉樹を植林したりしていますが、この方々で週3日か4日活動するらしいですけれども、農家の方中心で、大体3ヘクタールが限界かなというようなことを言っていました。静岡市にはまだまだ幾つかこういうチームがあって、結構活動はしているらしいんですが、そんなお話を聞いてきました。本当に山が一山のまれちゃうと、幾ら市民のパワーを使ってもそのぐらいが限界で、頂上のほうまではとてもできないよというようなお話でありました。
 12番ですけれども、これは、平成26年10月にJR東海道線が土砂崩れで通行どめになる災害がありましたけれども、清水区興津薩た峠の手前の斜面ですけれども、ごらんのとおり竹やぶが一面崩れてJR東海道線を塞いじゃいました。下のほうはコンクリートで防護してあったようですけれども、そのコンクリート擁壁もなぎ倒されて線路まで来ちゃったという現場であります。
 裏に新聞記事が載せてありますが、これはおとといの九州の大雨の記事でありますが、ここでは4人死亡と書いてありますが、きょうあたりの新聞だと熊本県では6名、まださらに広がる可能性があるような記事が出ていましたが、本当に二重三重の災害に心からお見舞いし、お悔やみを申し上げたいと思いますが、この土砂崩れの写真でありますが、緑色のところは全部モウソウチクです。竹が崩れてきています。こういう災害が起きやすくなるのではないかなと私は思っています。
 それと、その隣ですけれども、浜松市に新しい市民団体ができて、放置竹林の解消に向かって活動し始めたというような記事であります。もともと市内で放置竹林を抱えている地主や地域の住民の方々で結成をしたようでありますが、富士市も手おくれにならないうちに、地主を中心にこんなチームができていったらいいなと思います。この左端のほうに囲みで放置竹林と書かれていまして、先ほどから申しておるような、土砂災害が起きやすくなるというようなことが書いてあったり、その後ろから3行目あたりには、「竹林整備とともに竹の利活用に向けた研究も進められ、粉砕して農業用の肥料や料理の食材などに用いられている」と書いてありますが、本当にこの竹が売れるようになれば一番いいのかなと思いますが、現状では、我々もいろいろやってきましたけれども、竹炭にしても、ただならもらっていってくれる人はいますけれども、500円でも100円でも値段をつけると誰も買っていかないような状態です。竹が売れるようになるまでにはまだまだ時間がかかりますので、いろんな手だてが必要じゃないかなと思っています。
 いろいろ申し上げましたけれども、質問の1のほうに戻っていきたいと思いますが、ここで静岡市が、竹に関してアンケート調査をやっています。これは市政モニターに対してやっているアンケートです。20代から70代以上の100人の市政モニターに、回答率99%ということなんですが、放任竹林が環境に与える影響についてということでやっています。さっきから放置竹林とか、荒廃竹林とか、放任竹林とか出てきますけれども、管理する人がいなくなって荒れている竹林を想像していただければ、みんな同じ意味だというふうに思っていただければいいと思います。静岡市では放任竹林と呼んでいるようです。
 放任竹林が環境に与える影響についてという問いに対して、知っているという方が86人、50歳から70歳以上は100%の方が知っていると答えたそうです。内容は、土砂崩壊のおそれが51人、暗がりになって治安が悪化するというのが45人、ヤブカがふえるが42人、隣接地への拡大というのが40人。結構静岡市の方々は、周りの山を見ていて問題意識を持っているのかなという気もします。それと、意見ですけれども、対策としてタケノコ掘りを毎年やったらどうだろうとか、竹細工をつくるような活動をしたらどうだろう、竹炭などをつくったらどうだろう、竹林の関心が沸くようなイベントをやったらどうだろうかという意見があったそうです。一番多かったのが、やはり所有者がしっかり管理すべき、地主にしっかり告知すべき、しっかりと地主の意見を聴取すべき。所有者がしっかり管理できない場合には、やはり行政がやらなければ、治山、防災、景観の面でよくないだろう、行政がやるべきだろうというような意見もあったようです。こんなになってから慌てるのではなくて、もっと早くから対策を立てなければならなかったのではないかという意見も結構あったそうですが、このあたりは今の富士市にぴったりじゃないかなというふうに思います。
 竹林所有者の意向調査のところでありますが、今のところやる考えはない。森の力再生事業を提案して、そういう要望があれば考えていくというような、ちょっとやるのかやらないか、中間ぐらいの答弁だったのかなというふうに思うんですけれども、最初の質問でも言いましたけれども、少し細かくいろんな資料の説明をさせてもらいましたが、こうした説明を聞いた上で、それでも意向調査をするお考えはないかどうか、もう1度お答えいただきたいと思います。
○議長(影山正直 議員) 産業経済部長。
◎産業経済部長(成宮和具 君) 市内の竹林の状況をまずお話しさせていただきたいと思いますけれども、森林薄上ですけれども、おおむね60ヘクタールでございます。市の森林面積と比較して0.5%程度というふうな状況でございます。所有者が312名、場所につきましては392カ所ということで、特徴としては非常に細かな小さな竹林が点在しているのかな、こんなふうに考えています。それから、御自分が今住まわれている住所と竹林のある場所が隣接している方もあれば、離れたところにある方もいるということがございます。それで、先ほどもお話しいただきましたけれども、後継者の方がいらっしゃらない、高齢化で手入れができないというふうな話もございますので、例えば所有者の方に意向といいますか、調査をかけること自体、所有者の方にも大変な手間がかかるのかなという気はしています。
 先ほど答弁させていたいただいたとおり、今の段階では、森林組合は、例えば森の力再生事業で整備をする場合の主体者でもございますし、市内の山林についてふだんから目にしていらっしゃいますので、そういった皆様、あるいは富士農林事務所と話をしながら、状況の把握に努めてまいりたいと思いますけれども、意向を確認するということになりますと、その先に例えば生態系を考慮した里山計画がありますよとか、この竹林は切って整備して都市計画のような里山計画を立てますよとか、そういうふうな計画を今のところまだ持ってございませんので、例えば意向調査をして、その結果が出たとして、それをどう活用していけばいいのかなと、そんなことも少し気になるところです。
 以上でございます。
○議長(影山正直 議員) 19番笠井議員。
◆19番(笠井浩 議員) 計画が先か、意向が先かというようなところかなと思うんですけれども、市がこれから竹林392カ所を全部調査して、1つ1つここはどういう計画をしていくというようなことをやっていると、とてもじゃないけれども、何年先になるかわからないです。ただ、地主の意向を知るということはすごく大事なことで、これから先できるかできないかというところに入っていくわけです。例えば地主は、今、自分の竹やぶがどんどん人の畑を侵食しちゃって困っているけれども、自分たちじゃどうにもできないという人がかなり多くいると思うんです。そういう人たちに、例えば森の力再生事業があるよとか、自分たち何人かでチームをつくってみないかとか、そういうことを伝えていかないと、竹林整備というのは進まないと思うんです。私は、このままほっておいていいという立場じゃないですから、これを急いでやらないと、どんどん山がのまれていっちゃうよという立場で今回質問に立っていますので、そういうつもりで進めさせてもらいたいんですけれども、やっぱり竹やぶがこれ以上広がるのを防ぐには、地主に対して、おたくの竹林はどうなっていますか、広がって困っていますよとか、そういう意向をしっかりと聞くことから始めないと進まないんじゃないかと思うんです。その先に計画があるとか方策があるとかじゃなくて、とりあえず自分が竹林の所有者だということを自覚するのと、その竹林がどうなっているかを所有者にわかってもらうための調査をすべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(影山正直 議員) 産業経済部長。
◎産業経済部長(成宮和具 君) 先ほど、竹林の所有者が312人いますよという話をいたしました。98.2%の方が民間の個人という形でございます。やはり基本的には、議員もおっしゃったとおり、管理は所有者がしていただくのが原則だと思います。先ほど写真でお見せいただいたように、少し侵食が出ている部分もあろうかと思いますけれども、中には、竹の性質をよく理解されて、竹は明るいところ、やわらかいところへ伸びていくので、そこに1メートルほどの板を入れたり、ゴムを入れたりして広がらない工夫をして管理をされている方も多いと聞いています。ですので、今の段階で、例えばこの写真で見させていただいたような場所があれば、これは当然我々のほうにも情報が入るような仕組みだと思っていますので、今、全部の所有者に対して意向調査を実施する予定はございません。
○議長(影山正直 議員) 19番笠井議員。
◆19番(笠井浩 議員) これから森林組合とかそういうところと相談をしながら、市内の竹林の状況を調べて、これはこのままほっておくと広がっちゃうなと思ったところについては、1メートルぐらいの防護板を入れて、広がらないようにしていくということでいいんですか。
○議長(影山正直 議員) 産業経済部長。
◎産業経済部長(成宮和具 君) 市でそのようなことをやるということではなくて、そういうふうな工夫をされて管理をされている所有者がいらっしゃいますと、そういうお話です。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 19番笠井議員。
◆19番(笠井浩 議員) 自分が持っている竹林がほかへと広がってはいけないということで、そういうことをしている人もいますよということも、そういうことができていない所有者の方に伝えたいですよね。そういう意味でも、意向調査というのはすべきじゃないかなというふうに私は思っているんですが、これ以上やっていても恐らく先に進みそうもないので、次へ行きます。392カ所あるということですが、小さな竹林でも本当に広がり始めるとあっという間なので、その辺のところはしっかりと、やっぱり所有者に告知をしていくべきだというふうに私は思っているんですけれども、意向調査もしないということですと、それができないのかな。非常に残念に思います。もうちょっと時間をおいて、もう少し私のほうでも取り組みを考えてみて、また再度提案をさせていただければと思います。
 あと、2番目のほうに行きますけれども、防災面ですけれども、急傾斜地の崩壊危険区域に指定されると、徐々に対策工事を進めていくというようなところでありますが、もし急傾斜地に荒廃竹林があるようなところがありましたら、しっかり指導をしていっていただきたいなと思います。
 それから農業の面からですが、富士市の土壌が黒ボクでタケノコにはえぐ味があって、これは多分今までも出荷の対象になってこなかったということなんですかね。そういうことで、恐らく竹林でタケノコを栽培していると――例えば芝川地区の内房なんかタケノコが有名ですね。あっちへ行くと、本当に竹林がすごいです。箇所数もかなりあるんじゃないかと思うんですけれども、やっぱり手がつけられなくなった竹林はかなり山を覆っています。富士市の場合は、そうでなかったものですから、そんなに竹林の数がふえなかったのかなというふうに今の答弁を聞いていて思ったんですけれども、富士市はJAにタケノコ部会がないことから、主要産物ではないというような御答弁だったと思うんですけれども、私らがよく行く竹林というのはみんな農家の方が所有している竹林なものですから、ほとんどが農家の方の所有かなと思っていたんですが、そうでもないということですね。わかりました。次に行きます。
 4番目の環境面からということなんですけれども、これは不法投棄の温床になる。先ほども冷蔵庫が捨てられている写真がありましたけれども、岩本山あたりに捨てられている不法投棄の片づけなんかも、私らはボランティアでやっているんですけれども、やはり
茂みになっていて中が見えないところには、結構たくさんごみが捨てられます。竹林に限らずと言われてしまえばそのとおりかもしれませんけれども、竹林が一番、荒廃して不法投棄の温床になる可能性は高いなというふうに私らは思っているものですから、ぜひ、また荒れているような竹林がありましたら、環境面からも地主にしっかり指導をしていってほしいなと思います。
 最後の補助制度のところですけれども、森の力再生事業とあわせてやっていくというような御答弁だったと思います。富士市独自の助成制度については、研究をしていくというようなことでありました。例えば、近隣の市町でいいますと、富士宮市が200本以上、竹林の竹を切り倒すことを条件に、1本200円の補助金を出しています。これは上限が4万円なんですが、年間の予算が12万円だそうです。下田市は、人件費まで認めていますけれども、人件費と機材、燃料費なんかを合わせて今年度の予算が1500万円、こんな補助を創設しています。静岡県ですけれども、これはくらし・環境部環境局の森づくり県民大作戦という作戦に参加してもらうことを条件に、公益社団法人静岡県緑化推進協会と提携して、たくさんの竹に関する補助金も出しています。同じ静岡県の森の力再生事業は間伐じゃなくて皆伐、竹林の場合は皆伐のメニューもあるそうです。県としては、竹林対策に本当に重きを置いているなと思います。静岡市ですけれども、これは市が単独でやっているやつですけれども、移動式の竹の破砕機を市として4台買ってありまして、これを市民団体なんかに無料で貸し出しをしています。これ以外にも、放任竹林対策推進事業補助金ということで30万円の補助をしています。これは、1度切った竹林は5年間、その補助を受けた団体が管理をするというような条件もついているようであります。
 例えば、意向調査をしないということだと、今現在の竹林の地主たちに啓発もできないのかなと思うんですけれども、例えば富士宮市の1本切ったら200円、200本で4万円、これは富士宮市は年間12万円の予算でやっていますけれども、こんなものとか、例えば静岡市のように、竹って切るとすごくごみのボリュームが大きいんです。それを積み重ねていくと、1年や2年で腐らないものですから、どんどん積み重なっちゃって、竹やぶの中をせっかく間伐しても、何かごみが散らかっているような感覚が拭えないんですけれども、このチッパー、竹の破砕機があると、それを全部粉にできて、また竹林の中にそれを敷いて、肥料になるわけですけれども、次の年にすごくいいタケノコが出るんです。そういうことができるので、富士市でこの破砕機を買ってくれというとちょっとお金がかかるんですけれども、例えばこれを貸してくれる事業者もいるものですから、借り賃の補助金をつくるとか、そのぐらいの補助は考えてもいいんじゃないかなと思うんですけれども、いかがなものでしょうか。
○議長(影山正直 議員) 産業経済部長。
◎産業経済部長(成宮和具 君) 森の力再生事業のお話を少しさせていただければと思いますけれども、御案内のとおり、平成18年度から県民の方に、個人は年間400円、法人の方は1000円から4万円いただいている制度で、10年間の平成27年度まででしたが、このほど5年延長して、平成32年度まで森林づくり県民税の制度を続け、そのお金は全て森林の整備に使うという形のものです。富士市の実績といたしましては、今まで、森林、竹林も含めまして45件実施をしております。243.6ヘクタールということで、その中で竹林につきましては3カ所、岩本で実施をさせていただいております。1.03ヘクタールということで、これは市の森林整備計画に記載があるとか条件はございますけれども、まだ富士市では森の力再生事業をフルに活用しているとは言いがたいところがございます。まだまだ使える部分がございます。これは所有者の方と実際に木を切る方、そして県との協定という形で進みますので、我々のほうもPRには努めますけれども、そういったことを活用いただければと思います。
 それから市の助成の関係でございますが、先ほど言いましたとおり、富士市の竹林の状況は、広さ的に言うと非常に少ない、60ヘクタールということです。静岡市では882ヘクタール、藤枝市では623ヘクタール等々の数字がございます。ただ私どもも、議員がおっしゃるとおり、竹林に関して危機感を持っていないということではございません。放置すると、例えば家がのまれてしまうとか、いろいろなことは承知をしております。ただ、それぞれの市におきまして助成制度をつくった理由といたしましてはいろんな理由が、それぞれの市の独特の状況、竹林の状況であったり、所有者の状況であったり、面積的なことであったり、いろんな経過があったと思います。それぞれの市町の補助をした効果であるとか、成果であるとか、それからどんな様子であるとか、そういった部分についてまだ全てを把握しているわけではございませんので、そういった状況を調べさせていただきまして、本市はどういった方法がいいのか。各市町、いろんなやり方があるようです。破砕機であったり、竹林の整備であったり、中には竹の利活用に補助を出しているようなところもございます。どういったやり方がいいのかというところについては、少しお時間をいただきまして研究をさせていただきたい、こういうことでございます。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 19番笠井議員。
◆19番(笠井浩 議員) わかりました。ぜひ研究を進めていただいて、富士市らしい、いい助成制度をつくっていただければと思います。
 今の森の力再生事業のことであります。まだフル活用していないのでこれからも活用していきたいという、すごく前向きないい答弁をいただいたなと思うんですが、富士市森林整備計画があります。この計画には竹林の整備のこともいろいろ載っていまして、これはぜひ迅速に計画が進むようにしていただきたいんですが、その中で、森の力再生事業を受けるのに、この整備計画の表1−2−10の上に、イ特に樹種の多様性増進を推進すべき森林ということがありまして、確かに岩本山は何回かやってもらいましたけれども、岩本山も間伐だったんです。竹林も全伐じゃなくて、皆伐じゃなくて、間伐だったものですから、確かに雑木林はすごくきれいになりました。中へ入ってみるとわかりますけれども、日の光も入るようになった。ただ、せっかく入ってもらったんですが、竹林に関しては間伐だったものですから、またそこから根が伸びて、広がってしまっているのが現状でありますので、ぜひここは皆伐についてもお願いしていきたいなと思うんですけれども、この特に樹種の多様性増進を推進すべき森林というのに指定していないところは森の力再生事業を受けられないと聞いているんですけれども、市内の竹林のあるところで、これからすぐに手をつけなきゃいけないようなところを指定していったらどうかなと思うんですけれども、この辺はいかがでしょうか。
○議長(影山正直 議員) 産業経済部長。
◎産業経済部長(成宮和具 君) 先に、森の力再生事業で、岩本でやられた中で皆伐がなかったよということですけれども、2カ所は一応皆伐の部分もございましたので、0.43ヘクタールですけれども、少し皆伐の部分もありますということをお話しさせていただきます。
 それから、この富士市森林整備計画でございますけれども、10年間を見通してつくったものでございます。必要に応じておおむね5年をめどに内容を見直すというふうな形でございます。こちらについては、富士市独自で全てつくり上げた整備計画ではございませんで、法に基づいて県に見ていただいてというふうな段取りをして進めております。現在、樹種多様性増進森林につきましては、岩松を中心に指定されているだけですけれども、また、この実情については県のほうにも話をしていきたいと考えております。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 19番笠井議員。
◆19番(笠井浩 議員) ぜひしっかり指定をしていただいて、森の力再生事業を早急に導入できるようにしておいてほしいなと思います。また、岩本山のことに関しては、もう既に指定されていますので、これからいろんな提案をさせていただければと思います。
 あと、公園に関してなんですけれども、これは都市整備部になるのかな、富士市内にも竹やぶを抱えている公園があって、竹採公園とかかがみ石公園とかあるんですけれども、この間ちょっと見に行ってみたんですけれども、竹採公園はすごくきれいなんです。何年かに1遍、竹が枯れて倒れるはずなんですけれども、そういうものも一切散らかっていなくて、かがみ石公園に行ったら、これはマダケだと思うんですけれども、ちょっと枯れた竹が残っていたりするんですけれども、竹採公園みたいにきれいにしておくには、かなり季節ごとの作業が必要だと思うんですけれども、年間を通じてどんな管理をされているのかということは把握していますでしょうか。
○議長(影山正直 議員) 都市整備部長。
◎都市整備部長(渡辺孝 君) 竹採公園につきましては、竹を見てもらう公園ですので、かなり丁寧な管理をしております。公園面積が6000平米ほどありまして、そのうち竹林が1600平方メートルほどあります。造園業者と年間管理契約を結んでおりまして、5月に50本ほどタケノコを間引いております。年3回ほど竹やぶの下草刈りをやって、さらに2月には、100本ほどの竹の成木を間伐しておるということでございます。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 19番笠井議員。
◆19番(笠井浩 議員) やはりそのぐらいしないと竹林の管理は難しいんだなと思います。やっぱりしっかり整備できるように、これからも対策をしていってほしいなと思います。また、市内の竹林の中でも平らなところがあれば、市民とタケノコ掘りのイベントをやったりとか、いろんなことが考えられると思うので、これから調査を進めていく中で、市民が利用できるところとか、斜面で急なんでここは危ないから皆伐しちゃおうとか、皆伐した後はまた竹やぶにならないように管理をしていくような団体と提携していくとか、いろいろなことを考えながら、これから研究を進めていっていただきたいなと思います。竹林は、本当にまちづくりには絶好のアイテムだなと思っています。春はタケノコ掘りが楽しめます。夏は流しそうめんが楽しめます。秋は少し体を動かして伐採をしたり、冬は竹細工をして、竹かぐやなんていうイベントもありますけれども、これも楽しいんじゃないかなと思います。年間を通じて竹炭にして竹炭を楽しむなんていうこともできると思います。ぜひこれからも竹林をしっかりと整備して有効に活用できるように、竹を利用して楽しい富士市になってもらうことを願いながら、質問を終わります。
○議長(影山正直 議員) ここで午後1時まで休憩いたします。
                午後0時   休 憩
      ―――――――――――――――――――――――――――――――
                午後1時   再 開
○議長(影山正直 議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 一般質問を続けます。23番川窪吉男議員。
              〔23番 川窪吉男議員 登壇〕
◆23番(川窪吉男 議員) 私は、さきに通告してあります災害復旧と要援護者への支援についてお伺いをいたしますが、午後一番で、食も満たし至福の時間でございますが、なるべく眠気の出ないような質問をしていきたいと思います。
 さて、皆様御案内のとおり、4月14日に熊本地震が発生をいたしました。マグニチュード6.5、震度7、これを前震と言うそうでございます。初めて聞いた言葉でございます。また、4月16日には本震と言われるマグニチュード7.3の地震が発生し、その後も余震が続き、1カ月が過ぎようやく復旧活動も本格化してまいりました。そして、2カ月が過ぎ、復興の兆しが見えてきた6月20日夜から6月21日未明、九州地方は1時間に100ミリを超える豪雨に見舞われ、熊本地震の被災者も再び大打撃を受けました。ニュース等では、まだまだ大雨が追い打ちをかけているということでございます。被害を受けました皆様には、心からお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興を願っておるわけでございます。
 さて、こうした中、私は、6月1日から6月3日の2泊3日ではありましたが、現地視察に行ってまいりました。1人でございまして、もちろん実費でございます。熊本市内はもとより、被害が最も大きかった益城町、隣の嘉島町、その上段の西原村と、道路の寸断や橋の崩落もあり、限られた地域しか視察はできませんでしたが、それぞれの社会福祉協議会が運営しているボランティアセンターや各避難所に赴き、忙しい中、役場の職員の皆さんやボランティアセンターの事務局長などから、現状や課題を聞かせていただきました。2日目に入りました嘉島町には静岡県の熊本地震現地支援本部が設置されており、本市からも2名の職員が派遣されており、会うことができ、激励をしてまいりました。また、担当の課長にも話を聞くことができ、本市職員は朝早くから夜遅くまで業務をこなしてくれて本当に助かっています、このような感謝をしておりました。なお、この県の支援本部は、地震発生後すぐに第1陣ができ、第15陣まで行う予定でございますが、本市は、第3陣から第15陣まで派遣する予定とのことで、ここまでやる自治体は富士市だけだよ、このようなことを聞かされ、何か富士市民として非常に心温まりました。
 前置きが長くなりましたが、こうした聞き取りや現状調査の中で、項目にもなっておりますドローンや無人ヘリコプターの話が出てきて、やはり必要性を強く感じ、今回の質問に至ったわけでございます。地震発生直後の道路の状況、土砂崩れ、地割れ、家屋の倒壊、熊本城の崩落現場など、有人ヘリコプターではできない細かな状況把握ができ、復旧計画にも大いに役立ったと聞いてまいりました。そこでお伺いをいたします。
 1つ目、災害発生時、被害状況の把握をするために、ドローンや無人ヘリコプターの活用を早急に検討すべきではないかと思いますが、市長の所見を伺います。
 2つ目、また、このようなドローンや無人ヘリコプターは、他自治体では各種のイベントや観光、地場産品をアピールするプロモーションビデオ制作にも使われているようでございます。そこで、災害時以外にも多目的に活用できるドローンや無人ヘリコプターの検討はできないのでしょうか。市長の所見をお伺いいたします。
 3つ目の質問でございます。災害時に備えてストマ装具を備蓄することについてであります。これはストーマともストマーとも呼びますが、今回はストマと言わせていただきます。
 ストマ装具といいますのは、皆さん御存じかとは思いますが、少し説明させてください。何かの理由で消化管や尿管が損なわれた場合、腹部などに排せつ用の開口部を造設することがありますが、この排せつ用の開口部を人工肛門とか人工膀胱といいますが、これらを総称してストマといい、このストマを持っている人のことをオストメイトと呼ぶわけでございます。オストメイトの皆さんは、このストマに装具をつけ、その装具に排せつ物を受けるパウチという袋を装着して使用するわけでございます。ここで議長の許可をいただきましたので、皆さん御存じかどうかわかりませんけれども、パウチ、こういうものをちょっと見ていただきたいと思います。これはフランジというもので、開口部へまずつける。その後に今のパウチ、要するに排せつ物が入るところでございますが、これをつけるわけでございます。私も今回初めて知ったんですが、この小さいのがワンピース式だそうです。大きいのはツーピース式というふうなことで、いずれにしましてもこのフランジへとつける、これが体につくというようなことだそうでございます。私も勉強になりました。このストマは、障害の部位によって、おなかの右上でつけたり、おへその下のほうへつけたりとさまざまです。この形も使用するパウチもさまざまです。こうしたオストメイトの皆さんが、さきの東日本大震災や視察に行きました熊本でも、すぐに自分に適応したストマ装具を手に入れることができなくて、大変苦労したと伺ってきました。
 公益社団法人日本オストミー協会では、日常の交換、装着のために保管している装具とは別に、避難所の手持ち用装具として、ストマ用品や小物類の必要最小限のものを含め、2週間分をまとめて持ち出すように準備しておくように推奨しているとのことですが、実際に持ち出せるとは限らず、また、津波や建物の倒壊状況によっては自宅にとりに戻ることもできず、その後の避難生活に非常に支障を来すことも予測されております。一般的にストマ装具は、自宅のほか、親戚や知人の家に保管してもらうことが多いようでございますが、必要なときに確実に手に入れられるかどうかは確証がありません。こうしたことから、より耐震性、防火性にすぐれた公共施設での保管も考えられており、自治体によっては、既にストマ装具を備蓄しているところもあるように聞いております。聞くところによりますと、東京都町田市では、希望者の装具を市の施設で保管する事業を開始しているそうであります。ストマ装具もさまざまで、被災後すぐに自分に適した装具が調達できるとも限らないため、本市でも公的に安全に管理できる場所で備蓄しておく必要があると思いますが、市長の所見を伺いまして、1回目の質問といたします。
○議長(影山正直 議員) 市長。
              〔市長 小長井義正君 登壇〕
◎市長(小長井義正 君) 川窪議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、災害復旧と要援護者への支援についてのうち、災害発生時、被害状況を把握するために、ドローンや無人ヘリコプターの活用を早急に検討すべきではないかについてでありますが、4月に発生した熊本地震においては、熊本城の屋根瓦や石垣などの崩壊状況や、南阿蘇村における阿蘇大橋が崩落した土砂災害の現場など、さまざまな場面でドローンによる被害状況の調査が行われるとともに、復旧作業などにも活用されておりました。また、昨年の航空法改正により、事故や災害時の公共機関による捜索、救助などの場合は、飛行禁止区域においてもすぐにドローンの利用が可能となることが定められ、災害時におけるさまざまな場面での活躍が期待されております。このため、本市においても、災害時にドローンや無人ヘリコプターは有用と考えておりますので、操縦者の育成や災害時協定について研究してまいります。
 次に、災害時以外も多目的に活用できるドローンや無人ヘリコプターの検討はできないかについてでありますが、ドローンの活用につきましては、富士山と海をあわせ持つ本市ならではの特徴を活用し事業展開している富士山登山ルート3776のプロモーション動画を本年4月に制作しその中でドローンによる映像を採用いたしました。市のウエブサイト等で配信しておりますこのプロモーション動画は、富士山の美しい大自然や歴史と文化、御当地グルメなどさまざまな本市の魅力を紹介するものであり、この冒頭部分において、海抜ゼロメートルから望む富士山など、ドローンを使った映像を撮影することができました。
 また、現在、市制50周年を記念し、市政紹介映像を業者に委託して制作を進めておりますが、この中にも新たにドローンによって撮影した映像を取り入れ、制作しております。ドローンによる映像は、これまでにない角度や高さからの撮影、そして、スムーズで安定した撮影が可能であり、本市の多彩な表情をお楽しみいただけるものと考えており、シティプロモーション推進の観点から、今後も市のPRに幅広く活用してまいります。
 無人ヘリコプターの活用につきましては、本市では、沿岸部でのマツクイムシ被害を予防するため、地上から松林に向けての薬剤散布とあわせ、無人ヘリコプターを利用した空中散布を行っております。昨年度の空中散布の実績といたしましては、田子浦地区と元吉原地区で、合計14ヘクタールを対象に実施いたしました。空中散布はマツクイムシの生息域である木の上層部近くからスポットで散布ができるため、被害拡大を防ぐ方法としては極めて効果が高く、また、効率的な方法であると考えておりますので、今後とも引き続き無人ヘリコプターを活用した空中散布を実施してまいりたいと考えております。今後もドローンや無人ヘリコプターにつきましては、活用事例等の情報収集を行い、市のさまざまな業務における有効利用について研究してまいります。
 次に、災害時に備えてストマ装具を備蓄することについてでありますが、昨年度、本市において、ストマ装具の支給決定を受けた方は420人、ストマ装具の代替品として紙おむつの支給決定を受けた方は41人であります。これらを合わせて461人の皆様は、熊本地震の状況などを耳にし、非常に不安な日々を過ごされていることと推察しております。オストメイトの方は、それぞれが御自分に適したストマ装具を使用されており、災害時に必要な方が必要な装具をすぐに入手するのは困難であるため、市としても何らかの対策が必要であると考えております。
 他市の事例といたしましては、議員御指摘のとおり、東京都町田市で本年5月2日から、ストマ装具の保管事業を開始しております。町田市では、520人ほどいるストマ装具使用者の中で、希望される方が市に申請書を提出し、指定された搬入期間内に保管場所に装具を持参し、品質保持のため、年1回以上の交換を条件として保管する制度であると伺っております。災害が発生した際には、各自でその施設に受け取りに行くこととされております。また、滋賀県近江八幡市では、市が5種類各30セットを備蓄し、災害時には避難所を通して希望者に配付する予定であると伺っております。
 このように、先進事例では、ストマ装具の備蓄について、自治体が利用者のストマ装具をお預かりする方法と、直接備蓄する方法があります。災害時の備蓄については、平成26年6月に内閣府から示された災害救助事務取扱要領に、要配慮者の日常生活上の支援を行うために必要な消耗機材としてストマ装具が例示されており、備蓄の推進が求められております。このような状況でありますので、ストマ装具の備蓄につきましては、オストメイトの皆様が安心して生活していただくために、先進事例も十分に調査し、備蓄の方法等も含め、検討してまいります。
 以上であります。
○議長(影山正直 議員) 23番川窪議員。
◆23番(川窪吉男 議員) 市長から答弁をいただきました。1項目めのドローン活用について再質問させていただきますが、私がきょう出しています資料について、議長の許可もいただいておりますので、ちょっと見ていただきたいなと思います。これはドローンとは直接は関係ありませんけれども、災害に関しての復旧の問題についてです。そうはいっても、この資料は、私が熊本県に行ってきたというただ自己満足だけで出しているもので、軽く流して聞いておいてください。
 これを見ますと、市長、昔から百聞は一見にしかずと言いますけれども、やっぱり現場へ入ってみますと、ニュース、報道等とは違った部分が見られてくるということは事実です。1番と2番は皆さん御存じの熊本城の崩落現場でございます。1番、戌亥門櫓、2番は飯田丸五階櫓でございますが、テレビ等でもこの報道は流れましたね。聞きますと、上からのヘリコプターだとやっぱり風で飛んじゃうもので、ドローンを多く使ったようでございます。2番はやぐらが3つありますけれども、一番右端の屋根のところが本丸で、ここがしゃちほこが両方落っこちちゃったところでございます。
 それから、3番は熊本駅前のボランティアセンターです。テントを張って、ここには長崎県とか大分県のほうからバスが来ていまして、この熊本駅前でおりてボランティアの登録をして、すぐにバスに乗って、ボランティアを必要としているところへ行く、このような状況でございました。
 それから5番と7番でございますが、これは別々の避難所の内部でございます。5番は被害が一番多かった益城町のところで、私が行ったときは、ちょうどその前の日にアルピニストの野口さんが、ここの横の大きなグラウンド、富士市でいうと富士球場のようなところへテント村をつくっていたそうでございますが、これから雨が降るよというようなことで、ちょうど私が行った前の日に、この体育館、英語でアリーナと言うそうでございますが、そこへと約1000名が避難をするようなところでございます。
 この下は本市の職員がいる嘉島町でございます。これは約1メートルの段ボールで仕切りをして、上のほうはカーテンで仕切ってある。このようなことで、いろいろ聞くと賛否両論ありますが、こういうのを見ますと、富士市としても、災害復旧のときはこれも1つの課題であろうかなと思っております。
 8番目のこれは、ちょうど嘉島町に行きましたら災害支援本部がありまして、ここでいろいろ周りを見てきたのですが、左方にいるのが本市の職員、男性の方はちょっと会えませんでしたけれども、おりました。右側は県から派遣されている災害支援本部の鈴木本部長でございます。この方は静岡県の原子力、火力か何かの推進室の室長か何かをやっているようでございます。余分な時間を使わせましたが、そんなこともちょっと心の中に入れてから、私の2回目の質問をしたいと思います。
 確かに災害発生時には、有人のパイロットがいるヘリコプターや報道のヘリコプターは必要不可欠だということは私も十二分に理解をしているわけですけれども、なぜこのドローンにこだわるかといいますと、私もまだ議員になる前の20年ほど前の阪神・淡路大震災、あそこも当時、マッサージ師の服を持ちながら1週間、10日行ってまいりましたし、東日本大震災のときもそうでした。今度の熊本もそうでしたけれども、やはり聞かれるのは、あの有人の、要するにパイロットの乗っている大型のヘリコプターは爆音がすごくて、倒壊した家屋の瓦れきの下で被災者が助けを求める声が聞こえない、このことが非常に問題になっていました。それで、瓦れきの下の被災者を助けるときに救助犬が行くわけですけれども、その救助犬というのはほえなければ意味がない。人間のにおいをかぎながらほえるんですけれども、その声すら聞こえないということです。また、熊本県では、そのヘリコプターによって家屋に非常に被害があった。というのは、熊本駅へ入る5分ぐらい前に左右を見ますと、瓦じゃなくてブルーシートなんです、ずうっと。瓦の家を見るのは本当に鉄筋のこういう家ぐらいでして、そういうビニールが飛ばされちゃったとか、やっぱり中に入ると現実的にそういう声を聞くわけです。ドローンは多少の音があるけれども、それほど風圧がありません。そういうことで、やはり非常にドローンが役に立ったということも聞いてまいりました。
 また本市では、松野から上、また大淵から上のほう、向こうのほうの山間部にも多くの居住地があって、そこには川、それから橋があります。人が踏み込めない被災地もこのドローンは低空で飛んで、有人ヘリコプターでは撮れないような災害状況を把握することができます。このことは何かといえば、一刻でも早く復旧体制がとれるということだと思うんですね。
 市長は先ほどの答弁で、ドローンは有用だと考えていると。有効だということを認めているわけでございますけれども、市長、私は富士市でドローンを買えとかではなくて、いろいろ調べてみますと、ドローンを保有している会社――後で述べますけれども、このシティプロモーションもそうですけれども、ドローンの保有企業と災害協力協定を結ぶ、このことがまず第一だと思っています。その後にドローンを配備するとか技術者の養成をする、それでもいいと思うんですよ。今確かにカメラがついたドローン、私も1万円ぐらいのを持っていますけれども、孫に買ったんですけれども取り上げて、僕が浜でやっているわけですけれども、今もう100万円以下でも十分使えるようなものがたくさんあります。ですから、その辺はその後で、何回も言うわけではありませんけれども、この災害協力協定さえ結んでおけば、とっさのときでもやはりいち早く状況把握ができる。このようなことで私も訴えているわけでございます。
 余分なことですけれども、いろいろな自治体を見ますと、秋田県の仙北市長だとか、この間たまたまテレビで見たわけですけれども、熊谷千葉市長なんかはみずから、開発中の大きなテストフィールドと国家戦略特区というのをテーマに全国講演をしているというようなことも聞いております。また、ちょうど6月20日のテレビニュースでそれをやっていまして、千葉市は昨年12月に国家戦略特区に指定されたのですが、幕張のあの開発都市のところを中心に、近未来技術実証と題して、千葉大学にドローンの世界的権威であります野波健蔵という特別教授がいらっしゃるようでございます。この間図書館に行ったら、本が結構出ています。この人とイオンだとかアマゾンという宅配の業者が協力して、市長、今は操縦者が要らないんですね。この間のテレビでは、GPSを使って、物を倉庫から途中の中継所へ持ってきて、中継所から依頼者のところへと持っていく、このような技術の実証実験もやられているということでございますから、あと5年先にはこれがいろいろな自治体で、災害時とかシティプロモーションとかで使われてくるんじゃないかと思うんですが、部長にここで1つお聞きしますけれども、もう既にそこまで進んている状況なんですが、先ほど市長もおっしゃっていましたね、ドローンの有用性を感じていると。だからGPSを使って、こんなことも視野に含めて近々の研究課題だと思っておりますが、この辺についてどうお考えでしょうか、お伺いします。
○議長(影山正直 議員) 総務部長。
◎総務部長(影島清一 君) 川窪議員におかれましては、被災地へ直接視察に行かれたということで、いろいろ生の現場の声をお聞かせいただきまして、本当にありがとうございました。ドローンにつきましては、議員のほうから、まず持たなくてもいいけれども、そういう持っている会社と災害時の協定を結べという御指摘をいただきました。これについては担当課のほうで、全国のそういう会社もいろいろ調べております。ただ、やはり今、専門の操縦者が非常に少ないということで、災害時にすぐにその操縦者が富士市に来て対応していただけるかどうかというところが今1つ大きな課題となっております。今後、熊本地震でのドローンの活躍を見て、そういう民間の会社もどんどん参入してくる可能性もありますので、またそういう協定を結べるような会社については広く情報収集していきたいなと思っております。
 また、県内の市においても、自前でドローンを使って操縦士の育成をし始めた市もあると聞いております。やはりドローンにつきましては災害時だけではなく、先ほどの先進市の千葉市の宅配はなかなか先のことだと思いますけれども、森林だとか農地の現況調査、また橋梁等の調査、全国でもいろんな形で利用しておりますので、災害時以外にもドローンの利活用というのは今後幅広く使えると思っておりますので、その業者との協定、また今後、市としてもどのような形でドローンを利活用していくかということも含めまして、本当に前向きに調査研究をしてまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 23番川窪議員。
◆23番(川窪吉男 議員) 総務部長、答弁ありがとうございました。本当にこのことを深刻に考えていかないと、きょうも今、ここの議場に入る前にちょっとテレビを見ていましたら、皆さん見たでしょうけれども、今、富士市は晴れていますけれども、土砂災害警戒情報、伊豆の国市、伊豆市、沼津市。大雨のため避難勧告が出ていますね、沼津市内浦1300世帯、西浦300世帯と出ています。ここは雨は降っていません。こういう突発的なものもあるんですね。ですから今、答弁にありましたが、どの会社もやっぱり非常に難しいよと。しかし、これはやる気があればどこか見つかると思うので、ぜひこの辺。
 それで今、ドローン操縦士の育成と言っていましたけれども、この間、5月28日にたまたま掛川市でドローンの講習会をやって、こんなのも出ていました。これもちょっと参考にしたらどうでしょうか。
 それでは次に、ヘリコプター等々の話の2項目めに移りますが、先ほどの市長答弁で富士山登山ルート3776のプロモーション動画ですか、これは僕も実は知らなかった。後で富士ニュースを見ました。5月13日にプロモーションビデオをやりますというのが出まして、慌てて、実はおととい見ました。ただ、僕の家では11チャンネルですけれども、トコちゃんねるで、「ふじ広報室」というのが出まして、富士市と長泉町、沼津市ですか、市役所でいろいろなものが出てきます。この間、富士のほうの公園の鐘のところで、去年のミスかぐや姫ですか、そんなのも見て、よく見ているもので、これはいいんですけれども、僕が言いたいのはドローンの話だったものですから。ドローンも、確かに市長がおっしゃるように出てきましたよ。一番初め「富士山の原点が富士市にはある」から始まるんです。見ましたけれども、確かにきれいに映っていますけれども、ちょっと短いような感じがいたしました。ですから今回、市制50周年でプロモーションビデオをつくるんだよ、制作会社にもう依頼をしてあるよ、それからシティプロモーションの観点からも市のPRで幅広く活用していきたい、こういうふうな市長答弁だったんですが、これは今制作中なんでしょうか。この辺についてちょっとだけ、部長でもいいですからお聞かせいただけますか。
○議長(影山正直 議員) 総務部長。
◎総務部長(影島清一 君) 市制50周年を記念しての映像につきましては、昨年とことし、2カ年かけて今やっておりまして、当然いろんな行事とか、いろんな自然とか、部分、部分をつないで映像の撮影をしておりまして、編集はこれからとなりますけれども、11月1日の合併記念日を1つのめどとして、そこをターゲットに制作のほうを進めております。
○議長(影山正直 議員) 23番川窪議員。
◆23番(川窪吉男 議員) 市制50周年の11月1日に向けて、よりよいプロモーションビデオができればいいなと期待しております。
 先ほどの無人ヘリコプターの松くい虫被害予防の空中散布なんですが、14ヘクタールというのは昨年のデータですかね。ことしも5月26、27日に行われたようですけれども、この辺の経過、それからどういう方法でやられたのか、それから今後の計画、その辺をわかる範囲で結構ですから、お願いします。
○議長(影山正直 議員) 産業経済部長。
◎産業経済部長(成宮和具 君) 空中散布につきましては昨年度から実施をしました。昨年度、田子浦地区で4.03ヘクタール、元吉原地区で9.97ヘクタール、合計で14ヘクタールということです。本年度は5月26、27日にかけまして、元吉原地区で9.97ヘクタール、このような実績でございます。実施に当たりましては、まず4月20日号の「広報ふじ」とあわせまして、回覧板で地区にお知らせをさせていただいております。あと5月19日から5月31日までが松くい虫の防除期間と定めましたので、その初日に広報車で巡回して広報をさせていただきました。
 それから、空中散布につきましては、松の上部3メートル程度のところからスポットで散布できるということで、拡散が少ないというメリットがございます。以前は有人でやっていたときもあったようですけれども、そういうことから、これは効果が高いと考えております。したがいまして、ことしはもう終わりましたけれども、来年度以降も実施を続けてまいりたいと。地上からの散布とあわせてやるということで計画をしたいと思います。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 23番川窪議員。
◆23番(川窪吉男 議員) 今の答弁ですけれども、じゃ、地上からのやつと上空からの無人ヘリと。これは住宅が近いところは下からやる、住宅から遠いところの松についてはヘリでやった、このようなことでいいんですか。
○議長(影山正直 議員) 産業経済部長。
◎産業経済部長(成宮和具 君) おっしゃるとおりです。先ほど拡散は少ないというふうにお話しさせていただきましたが、やはり住宅地から30メートル以上離れた箇所を対象にヘリで、それよりも近いところにつきましては人が直接という形で実施をしてまいります。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 23番川窪議員。
◆23番(川窪吉男 議員) わかりました。私の記憶はちょっと途切れちゃっているんですけれども、何年かずっと前には、大きい有人のヘリコプターでずっと空中散布をやったのを覚えています。住宅事情がありまして、苦情が出たりなんかしたようでございまして、中断しちゃったわけですけれども、それでかどうかわかりませんが、それ以降、随分松枯れになったことは事実でございまして、ぜひこの30メートル以内――確かに僕もウオーキングで柏原の海岸から元吉原の海岸をよく歩きますけれども、比較的東のほうは住宅がちょっと、海岸の防潮堤から松林の間から、松がちょっと多い。やっぱり田子の浦港のほうへと来ると松の近くに家があるという条件もありますので、この条件の中で最大限の効果が発揮できるようなことをこれからも継続してやっていただきたいなと思うわけですよ。それと田子浦地区も、私らの元吉原地区も、年に2回、管理委員会とか町内会の人たちが下草刈りをやったり、みんなしているわけですよ。やっぱりこの地域の皆さんも、先祖から植えてある松を大切にしよう、こういうようなことでやっているわけですから、これからやるときにはもう少し連絡を密にしながら、官民一体でこの松林を守るんだと、こういうようなスタイルでやっていっていただければなということは要望しておきます。
 それで最後の項目に移ります。市長、本当にこのストマについては、オストメイトの皆さんについては、私たちは五体満足だからそれほどわかりませんが、実は私も4年前にはステージ2だったわけですけれども、おかげさまで今こうして元気でいますけれども、お酒もうんと飲んじゃいますけれども、実は一歩間違っていたら私もそうなっていたわけです。早くがんセンターでやったものですから今こうして、また逆に言うと私の体験を含めて、こういうことがあったものですから質問したわけですけれども、市長の前向きな答弁だとは思っています。ただ、市長、事業の検討って、やっぱり一発必中で、すとんと結果を出してもらいたいなと思うんですよ。
 それで、ここの富士市には立派な消防防災庁舎もありますよ、備蓄するためには。福祉避難所を含めた避難所の整備も非常に進んでいる。特に防災に対してはなかなか一生懸命、先進的な取り組みをしていると僕は思っていますよ。そこで、この備蓄についてもう少し突っ込んでお伺いしますけれども、これは市長でなくて部長でもいいですが、富士市で実施をするとしたらどのようなものが考えられるのか、もう少しだけ具体的にお答えをしていただきたいなと思います。
○議長(影山正直 議員) 福祉部長。
◎福祉部長(太田守 君) 今、議員から御案内がございましたのは、あくまでも実施するとしたらということでお答えさせていただきたいと思います。先ほど市長は備蓄の方法も含め検討するとお答えさせていただいております。議員御案内のとおり、ストマ装具にはさまざまなタイプがございます。市が主体的に備蓄しておりましても、いざというとき、その方に合った装具が提供できるかどうかはわかりません。やはりオストメイトの皆さんがふだん御使用になっているものを提供するのがいいかなと私は考えます。そうした場合、今、議員からも御案内ございましたように、富士市では、消防防災庁舎、あと各地区には地区まちづくりセンター、それ以外にも災害時には医療救護所なども設置いたします。消防防災庁舎に一括して保管すれば、私どもの運用面では非常に利便性が高いのでございますが、私どもはやはり利用者の利便性も考えなければいけないと考えます。そのような状況でございますので、まだ議員には御不満の点もあるかと思いますが、現段階では、先ほど市長が答弁いたしました460人余の方に実際にどのような御希望があるかということをお聞きして、その上で事業の実施を検討してまいりたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
 以上でございます。
○議長(影山正直 議員) 23番川窪議員。
◆23番(川窪吉男 議員) やはり、オストメイトの皆さんは、理想で言えば、自分の家の近いところ、まちづくりセンターとか医療救護所とかがいいなと思います。ただ、あくまでもこれは自助という観点からだと思うんです。自助、共助、公助ですね、いつも言っている。自助で、まず自分で自分の身を守るという観点からいけば、先ほど言いました一番安全な消防防災庁舎あたりへとやるのが理想かもわかりませんけれども、あとは希望をお聞きしていくということでございますので、その辺は早急に整備ができればと思います。
 以前、高橋議員もこのオストメイトのことについては質問いたしましたけれども、おかげさまでそれ以後、オストメイト対応のトイレとか、オストメイトマークなんかも大分整備されてきたと思っています。ちなみに、先ほど市長答弁がありましたけれども、全国的に見ますと、先ほど市長が言った町田市だとか近江八幡市もありますけれども、それ以外に、愛知県小牧市だとか京都市、それから習志野市、東京都では港区、すぐ近くでは箱根町、私が調べたのでは14市町がいろいろな形。近江八幡市のように、市長の答弁にもありました市のほうで何種類かやるのもあれば、自分のを持っていくのもあれば、形がその人によって全部違いますので、だからいろいろなやり方があるんですが、14市町で備蓄を行っているということが出ていますし聞いてもいますが、市長、これはぜひ……。ところが、14市町でやっているんですけれども、静岡県ではまだやられておりません。大きな声で言えませんけれどもね。ですから市長、どこかの議員じゃないですけれども、2番目じゃだめですかなんていうことを言わないで、小長井市長がぜひ1番目にやる。いや、こういうオストメイトの皆さんに、よくそこまで目が届くな、このようなことをやられると、これはやっぱり富士市行政最大のアピールではないかな、このようなことも思っております。
 日本オストミー協会に聞きましたら、先ほど市長、富士市には461名と言っていましたね。町田市が520名ですか。厚労省が障害者手帳を出しますけれども、全国には約20万人もいるというんですよ。今回これをやるのに事務局長と電話でやりとりしまして、びっくりしましたね、20万人いる。ところが、この20万人を見ますと、細かくは教えてくれませんでしたけれども、やはり各自治体で困っていらっしゃる方がいるんですよ、富士市はよくこういう議会の中でやることができますねと、逆に褒められちゃいましたよ。ぜひ市長、1番に向かって、先ほどの質問のドローンと同様、早急なる検討、そして実施に向けてお願いしたいと思います。
 このことをもちまして私は今回の一般質問は終わらせていただきますが、市長、今度の土曜日、25日、天気になればいいですよね。市長は行くようでございますが、うちの地元にあるリニューアルした富士マリンプールのオープンの日でございます。ちょうど1年になりますか、私も昨年6月にマリンプールと観光行政について質問させていただきました。当局の御理解がある中で、取り壊す予定だったストレートスライダーも、きょうも朝、雨の中見てまいりましたが、赤と黄色のスライダーが延命修理できて、これでお客さんを待つばかりになっておりました。また、その横に新しく子どもの遊具ができていましたね。こんなでっかいバケツがひっくり返るようになっていまして、雨の中、きょうはちゃんと見てまいりました。それで来年は、撤去いたしましたボディスライダーも新しい形でできる予定でございます。3年ほど前のようににぎやかな、15万人以上市内外から来て、やっぱり富士市はすごいな、このようなことを言われたいじゃないですか。そのようなことを期待いたしまして、私の質問を閉じさせていただきます。
○議長(影山正直 議員) 9番高橋正典議員。
              〔9番 高橋正典議員 登壇〕
◆9番(高橋正典 議員) お許しをいただきましたので、私からは、通告してございますように、防災・減災の観点に立ちまして、富士市の大規模地震対策についての質問をさせていただきます。
 本年4月14日、先ほど川窪議員からの質問にもございましたように、午後9時26分、それから4月16日は午前1時25分の2度にわたり熊本地方を襲いました熊本地震、こちらは現在の段階でございますけれども、49名の方のお命が失われた惨事でございます。また、こちらで生活をされておられます多くの方々が被災をされ、いまだに避難生活を余儀なくされている状況でございます。ここに亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、一日も早く復興し、被災されました皆様方に平穏な日々が早く訪れますようお祈りいたしております。
 さて、我々富士市民にとりましても、東海地震が取りざたされまして久しいわけですけれども、近年のことを振り返りますれば、さかのぼること5年3カ月前、東日本大震災が発災いたしました。このことは皆様方の記憶に今も鮮明に残っていることと存じます。私たちが住んでおりますこの富士市が位置している東海沖を飛び越えて、4月14日、先ほど申しました熊本地震が発生した、このことは、まさに東海地震がいつ来てもおかしくないと言えると思います。この状況下で、我々は、市民レベルで身近なことから自分たちが何をなすべきか、また事前の準備として行政として何をすべきか考えていかなくてはなりません。これを踏まえまして質問をさせていただきます。
 1点目ですが、今回の熊本地震におきましては、震度7クラスの揺れが4月14日と4月16日の2度にわたりこの地方を襲った結果、14日の揺れによる被害は受けたけれども倒壊まではしなかったが、16日に再び揺れたことによって倒壊してしまった、こういう事例がございました。これまで、同時期に震度7クラスの地震がこの益城町周辺で2度発生するということはなかったわけであります。本市において、これまで、TOUKAI-0プロジェクトによります――昭和56年5月以前に建築されました木造住宅を対象にしたわが家の専門家診断事業と銘打って、家屋の耐震診断をし、その結果から、必要な場合においては、家屋の倒壊による圧死など人的被害を防ぐために耐震補強した方もいると思います。また、中には、その必要性はないと判断された物件もあったかとは思いますけれども、それぞれの所有者に対しまして、再度、耐震に対する点検を促しつつ、さらに、これまで耐震診断を受けてこられなかった御家庭にはわが家の専門家診断事業の必要性を訴え、広めていく必要があるかと考えますがいかがか、お伺いいたします。
 2点目ですが、1点目の質問に関連いたします家具の転倒防止について、さきの11月定例会でも質問させていただきました。広く市民に周知することを要望いたしましたが、このことにつきましても再度周知するよう求めます。こちらについてはいかがでしょうか。
 3点目でございます。もう21年を経過することになりますが、平成7年に発災いたしました阪神・淡路大震災におきましては、家屋が軒並み倒壊、これに伴い火災が発生したことから、あまたの家屋を焼失してしまいました。このことからも、地震予知を含め、避難する際にはガスの元栓を閉めろ、あるいは電気の分電盤のブレーカーを落とせなど、さまざまな避難前の作業が求められているところであります。しかし、急いで避難しなければならないときに全て行えるかといいますと、かなりハードルは高いと考えます。地震発生時における防火の点からも、最近話題に上がってまいりました感震ブレーカーの設置について、各御家庭から御要望がありますれば、本市としても推奨し、かつ補助をしていくべきと考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
 4点目です。熊本地震におきましても、配水管の断裂から給水活動ができずに、住民の皆さんに御不便をかけたことは周知のとおりでございます。そこで、本市の水道事業について、以下質問させていただきます。
 地震の揺れの影響によります配水管の断裂のリスクを軽減するために、揺れに対してフレキシブルに動く耐震管、こちらを使用しているとは思いますが、現在、既存配水管からこの耐震管への更新についてはどのような状況でしょうか、お伺いいたします。
 次に、滝戸区に平成25年に岩松第2配水池が整備され、本市の給水事業は非常に良好な環境が整ってきたと考えております。しかし、大地震の発生を考えますと、懸念されますのは、岩本山に設置されております岩松配水池の貯水タンクであります。この配水池の耐震補強についてはどのようにお考えか伺います。
 最後に5点目として、防災無線について、こちらは台風シーズンの集中豪雨が懸念される場合、あるいは万が一地震が発生するという場合には、市内各地に点在しております同報無線のスピーカーから、市民に対しまして、御自身の安全の確保や、あるいは避難指示などの情報が流されるということになると思いますけれども、現在の同報無線から流れる情報につきましては、聞きにくい。これには音が割れるとか、聞き取りづらくて言っている意味が理解しがたいときがある、あるいは、はっきり言って聞こえないなどという事象が、現在市民の声としてございます。この市民の安全の確保という観点に立ち、今現在できることとして市内全域の再調査を行い、その聞き取りにくさの解消に努めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 以上5点、私からの第1回目の質問とさせていただきます。
○議長(影山正直 議員) 市長。
              〔市長 小長井義正君 登壇〕
◎市長(小長井義正 君) 高橋議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、防災・減災から見た富士市の大規模地震対策についてのうち、耐震の点検を促し、わが家の専門家診断事業の必要性を広めていくことについてでありますが、TOUKAI-0推進事業は、昭和56年以前に建設された木造住宅を対象に、わが家の専門家診断事業による無料の耐震診断を行い、耐震基準に満たない住宅については、既存建築物耐震性向上事業により補強計画を作成していただき、その計画に基づき、木造住宅耐震補強事業により補強工事を実施して、住宅の耐震化を推進していく事業であります。本市では、平成13年度から平成27年度末までに2000戸余が補強工事を実施しております。熊本地震では、旧耐震基準の住宅が多く被害を受けておりますが、新耐震基準の住宅にも被害が見られる状況であります。耐震診断により基準に適合している住宅でも、柱やはりの腐食やシロアリ被害、また、接合部のボルトの緩み等によって耐震性能が低下する可能性があると考えられますので、議員御指摘のとおり、住宅の定期的な点検は重要なことであると認識しております。このため、TOUKAI-0推進事業により、耐震性能が低い住宅の耐震化を図るとともに、柱、はり、外壁や基礎部分のひび割れ等のふぐあいのチェックの大切さを、「広報ふじ」や防災・減災イベントふじBousaiなどで一層の啓発を図ってまいります。また、熊本地震を受けて、国においては、建築物の被害の原因分析を行い、その結果を踏まえて、建築基準法のあり方を含め、建築物における耐震性の確保・向上について検討しており、今後の国の動向を注視して、住宅の耐震化を促進してまいります。
 次に、家具の転倒防止について、再度広く市民に周知することについてでありますが、熊本地震において亡くなられた方、けがをされた方の多くは、家屋の倒壊や家具の転倒が原因であり、家具の転倒防止については、住宅の耐震化とあわせて、地震から命を守るために最も重要な備えであると改めて痛感させられました。家具固定の重要性については、これまで、富士市防災マップや広報紙への掲載、防災出前講座等での啓発を行ってまいりましたが、本市における災害からの犠牲者ゼロを目指すためには、一層の周知徹底が必要であると感じております。今後、家具固定などのボランティア活動をしている家具やしめ隊の活用についての啓発や、ふじBousaiにおいて家具の固定具を扱う事業者との連携を強化してまいります。あわせて、自主防災組織の役員の皆様に対し、日ごろの活動の中で、建物の耐震化及び家具固定の重要性について積極的に周知啓発を行っていただくよう働きかけてまいります。
 次に、地震による電気火災予防として各家庭への感震ブレーカーの設置についてでありますが、平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災では85件、平成23年3月に発生した東日本大震災では58件の電気火災が発生しております。近年の大規模地震発生時には、電気を起因とする火災が多く発生しており、自動的に電気を遮断する感震ブレーカーの設置は、電気火災対策の有効な手段と考えられております。しかし、阪神・淡路大震災から20年を経た現在においても、感震ブレーカーの普及は進んでいないのが現状であります。その要因として、大規模地震時の電気火災対策に有効な感震ブレーカーの存在が知られていないことが考えられます。また、大規模地震発生に伴い電気が遮断されるため、夜間の避難に支障が生じることや、テレビ等からの情報収集ができなくなること、さらに、平常時における感震ブレーカーの誤作動が心配であるなどといった懸念から、導入に消極的となるケースも予想されます。しかしながら、御指摘のとおり感震ブレーカーは、大規模地震発生時の電気に起因する火災の予防となりますので、避難する際にはブレーカーを落とすことを啓発するとともに、感震ブレーカーを推奨してまいります。また、感震ブレーカーの設置に対する補助につきましては、市民の要望に合わせて検討してまいります。
 次に、地震の揺れの影響による配水管の断裂のリスクを軽減するため、既存配水管から耐震管への更新状況はいかがかについてでありますが、本市の水道事業では、平成7年に発生した阪神・淡路大震災の翌年から、重要管路である導水管、送水管において、耐震管の使用を開始いたしました。配水管につきましても、技術の進歩に伴い、経済性、施工性等にすぐれたものが開発されたことから、平成17年度以降は、全ての新設及び布設がえ管路に耐震管を使用しております。平成27年度末の管路の耐震化率は30.1%であり、第五次富士市総合計画の最終年度である平成32年度末には、目標の耐震化率33%を確実に達成してまいります。また、本年度から、施工量の多い直径75ミリメートルと100ミリメートルの管につきましては、従来のダクタイル鋳鉄管と同様の耐震性能を持ち、かつ比較的安価な水道配水用ポリエチレン管を採用し、一層の管路耐震化の進捗を図ってまいります。
 次に、岩本山にある岩松配水池の貯水タンクの耐震補強についてどのように考えているかについてでありますが、現在、岩本山にある岩松配水池には4基のタンクがあり、それぞれの容量は、2700立方メートル、3000立方メートル、3500立方メートルが2基であります。このうち敷地内東側にあります2700立方メートルと3000立方メートルのタンクは、法定耐用年数まで14年程度であることから、耐震補強をせずに撤去、移設を考えております。移設する配水タンク2基分についてはより安全な場所に設置するため、来年度と平成30年度の2カ年で見直す予定の富士市水道事業基本計画の中で、岩松第3配水池の計画も検討してまいります。また、岩松第3配水池を設置することにより、富士水系の配水池は岩松第2配水池を含め3カ所となり、それぞれに給水区域を持つことにより、被災時のリスク分散が図られると考えております。
 次に、防災無線について、市民の安全確保という観点に立ち、今できることとして市内全域の調査を行い、その聞き取りにくさの解消に努めるべきと考えるがいかがかについてでありますが、同報無線放送は、災害時において、市民の皆様へ迅速かつ確実に情報をお伝えする最も有効な情報伝達手段であることから、現在、人が住んでいる全ての地域に放送が行き渡るよう、市内402カ所に同報無線受信局を設置しており、維持管理につきましても年2回の保守点検を行っております。しかし、市内には、地形や周囲の建物などの影響から聞こえにくい地域もあり、こうした地域を補完するため、防災ラジオの有償配付や、同報無線メールサービスを行っております。また、機器が古くなるにつれ、雑音が入るなどの現象が出やすくなることもあり、随時修繕するなど迅速に対応するとともに、これらの機器の更新及び音質の向上を目的として、計画的に同報無線フルデジタル化事業を進めており、平成32年度に屋外受信局の更新が完了する予定であります。今後も、安全・安心を確保するための情報伝達手段として、その目的の確保に向けて、市民の皆様の御意見を伺いながら、最善な放送ができるよう努めてまいります。
 以上であります。
○議長(影山正直 議員) 9番高橋議員。
◆9番(高橋正典 議員) ただいま市長のほうから御丁寧な御回答をいただいたところでありますが、もう少し伺っていきたいと思います。
 1点目のTOUKAI-0プロジェクトの関係でありますけれども、家屋の所有者に対しまして再度耐震に対する点検を促して、あるいは未受診の御家庭には、耐震診断のわが家の専門家診断事業を受けていただくよう周知していっていただきたい、そういう必要性があるのではないかということで質問させていただきました。この質問のもとになりましたのは、先ほど川窪議員からのお話にもございました熊本地震でございます。先日来、会議の資料として皆様方のお手元にはいろいろな資料が配付されたと思うんです。この地震のお話をするにはちょっとややこしいものですから、私も資料を用意すればよかったんですが、済みません、ぞろっぺいなものですから手を抜いてしまいまして。
 この地震の話をさせてもらいますと、4月14日に発生したわけですけれども、日奈久断層帯というのが熊本県阿蘇山の少し南側のほうにあります。こちらでマグニチュード6.5、震度は7。1日おきまして4月16日には、今度、阿蘇山のすぐ西側にあります布田川断層帯が動いたわけであります。これがマグニチュード7.3、やはり震度は7ということでございました。これらによりまして、益城町を初めとする阿蘇山の西側に点在いたします市町村に非常な被害が集中してしまったということであります。ただ、同じ4月16日に、今度は阿蘇山の東側、大分県側でありますけれども、こちらには幾つもの断層帯が重なっております。その中の1つであります万年山断層帯、こちらでマグニチュード5.5という揺れが発生してしまいました。これによりまして別府市とか由布市等にも被害が出たと報じられているわけであります。大きく揺れたのが日奈久断層帯、それから布田川断層帯、阿蘇山の東側に位置します万年山断層帯、この3つが大きく揺れ動いたことが、この熊本地震の大きな要因になっているところであります。
 この阿蘇山の東側に位置しております万年山断層帯というのは、中央構造線大断層と言われています断層帯の中の一部であります。この万年山断層帯が動いたというのは、実は日奈久断層帯、あるいは布田川断層帯の余震によって動いたのではなく、別々に動いたということです。刺激をされたことによって別々に動いたということで、余震ではない。そこのところがちょっと理解しにくいんですけれども、個別に動いたということをちょっと頭に置いていただきたいと思います。この中央構造線断層帯といいますが、九州の西部、ちょうど今申し上げました布田川断層帯、日奈久断層帯のところから大分県方面、東へ向かいまして四国へ渡ります。四国は愛媛県、香川県、いわゆる四国の上部を通りまして紀伊半島まで行きます。この紀伊半島から愛知県は知多半島に入りまして、浜松市を通って長野県の伊那方面に北上しているのが中央構造線断層帯であります。さきに述べました日奈久・布田川断層帯の動きに刺激された中央構造線断層帯が動いたということになれば、この地震によって、紀伊半島、この南に位置しております南海トラフ、これを刺激する可能性は大になってくるわけです。
 また、先般、海上保安庁の調査が公表されましたけれども、平成23年から4年間のデータを集計したといいます。太平洋側のフィリピン海プレートと南海トラフ、陸側のプレートが固着している、くっついているところで、年間6センチの沈み込みが計測されたと。固着の弱いところでは2センチから4センチ、陸側のプレートに沈み込んでいる。ですから、フィリピン海プレートが本州方面に向かって沈み込んでいる。南海トラフは巻き込まれている。こういう現象が起きているということです。このことはまさに、東海、東南海、南海の3連動の大地震がいつ発生してもおかしくないですということの要因の1つであろうかと思われるわけです。この中央構造線断層帯と、静岡県に大きく影響しておりますフォッサマグナの西端、これが糸魚川静岡構造線になるわけですが、この中央構造線断層帯と糸魚川静岡構造線がどう関係してくるかということも問題になってくるわけであります。
 後日、富士川河口断層帯について質問される議員がおられますので、断層の話につきましてはこの程度にとどめておきますけれども、さきに述べました、熊本県を震度7クラスが2度立て続けに襲うことは、今までのなかったんですね。国のほうでもなかったんですね。瓦を載せました古い家屋が倒壊した画像は見させてもらいました。耐震補強をしていなかったんだろうなと思いました。しかしながら、近年建設されたと思われます、いわゆる新建材でできたようなお宅までも倒壊していた。このことは非常にショックだったわけであります。やはり震度7が2度襲ったという今まで経験がなかったことが起きたので、昭和56年以降に新しい建築基準法で建てられたお宅でも倒壊が起きたということなんだろうと思います。これらのことから、本市におきましても、過去に耐震補強したお宅にとって、じゃ、うちは耐震補強をしたから大丈夫と安心していられるかといいますと、そうではないだろうなと思って、こういう質問になっているわけであります。要は耐震補強した後も、この市内におきまして、小規模ながら何度か、細かな揺れではありますが、地震を経験しているわけであります。ですから、補強プレートを入れたから大丈夫じゃなくて、そこのところが緩んでいないか、あるいは柱とはりの接合部にひびが入っていないか、さまざま点検をしていく必要があるんだろうと思います。そうなりますと、その新築工事に携わりました大工なり工務店の皆様方に各御家庭で依頼をしていただいて、天井裏、床下等々を点検していただくということを、行政としても進めていっていただきたいと思っているところであります。これまで関心を持ってこなかった方も、この熊本地震をもって、耐震補強の重要性というものを感じた方もいらっしゃると思いますので、わが家の専門家診断も含めて推進していっていただきたいと思います。
 また、先ほど市長答弁にもございましたように、国のほうでも、建築基準法の見直しといいますか、再検討をなさっているという向きも伺いました。そうした中で、新たな建築基準法もさることながら、耐震診断のあり方、あるいは耐震補強の仕方等、国のほうの指針が示された場合には、市行政としても速やかに、わが家の専門家診断に反映していっていただきたいと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○議長(影山正直 議員) 都市整備部長。
◎都市整備部長(渡辺孝 君) 議員御案内のように、熊本地震を受けまして、国では、建築物被害の原因分析を行う委員会を設置しております。ここでさまざまな調査分析を行うとしております。その中でも、新耐震基準で倒壊した建築物の接合部の仕様や施工等につきましても分析を考えているそうです。これらさまざまな分析結果をまとめた後に国の方針が示されると思いますので、国の方針が示された場合には、速やかに市民や関係団体等に指導や啓発を行ってまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(影山正直 議員) 9番高橋議員。
◆9番(高橋正典 議員) もう少しお伺いしたいんです。検証していくというのは、現地に入って倒壊した建物等の調査を国のほうがしていらっしゃると解釈してよろしいでしょうか。
○議長(影山正直 議員) 都市整備部長。
◎都市整備部長(渡辺孝 君) そのとおりでございます。
○議長(影山正直 議員) 9番高橋議員。
◆9番(高橋正典 議員) そうなりますと、かなり精度が高いと申しますか、現実に即したものが出てくると思いますので、ぜひ国の動向を見きわめていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 2点目の家具の転倒防止と、あと言い忘れちゃったんですけれども、窓ガラスの飛散防止フィルム張りとか、先ほど市長の答弁にもございました家具やしめ隊のほうで対応してくださると伺っております。お話にございましたが、ふじさんめっせで毎年定期的に行われますふじBousai、こちらでも家具やしめ隊の皆様方にふじさんめっせにおいでいただいて、実地で子どもたち、あるいはお母さん方にフィルム張りの御指導等をいただいておりますので、その辺のところもあわせて御周知いただきたいと思います。
 ただ、常々このあたりにつきまして思っておりますのは、耐震補強にしましても、家具の転倒防止にしましても、あくまでも揺れによる倒壊によって家具あるいは建物の下敷きになって圧死をすることを防ぎましょうということですので、耐震補強をしたからうちは倒れないのよ、壊れないのよという感覚を持っている方もいらっしゃるやに伺っております。話を聞きますと、うちは大丈夫、壊れないというお宅もあるわけでございます。なぜかというと耐震補強をしたから。そうじゃないんですよということも含めて、このTOUKAI-0、あるいは家具の転倒防止等を啓発していく中で、そういうお話もちょっとしていっていただけたらなと思うわけであります。
 次に3点目ですけれども、感震ブレーカーにつきましては、避難するときに夜間、感震ブレーカーが揺れを感知して照明が落ちてしまう、あるいは誤作動でブレーカーが落ちてしまうということからちゅうちょされているお宅もあるという市長の御答弁もいただきましたけれども、阪神・淡路大震災では、やはり電気火災で焼け野原になってしまいました。あの映像を見たときに、やはり電気火災というのは怖いなと。ガス漏れとショートであわせて火災が起きたり、倒れた石油ストーブの灯油に火がついちゃったりというようなことで火災が発生したわけであります。避難する際にはなるべく枕元に、手の届くところに懐中電灯を用意していただくなりの啓発もしていただきながら、この感震ブレーカーの設置を推奨していっていただきたいと思うんです。今までは漏電ブレーカー、過電流が流れて漏電することによってブレーカーが落ちる、電気を遮断するというのがあったわけですけれども、地震によりまして家屋が揺れることを感知して電気を遮断するというのは、これはかなりすぐれものだなと思っているんです。昔に比べまして大分改良されてきたようであります。これらの機種とか設置場所によって価格のほうも異なってくるようでございます。今後また安定的な供給がなされると進化していくと思いますので、その辺の動向も見定めながら、啓発と取りつけの際の助成等を積極的に検討していっていただきたいと思うところであります。新築の場合には簡単に感震ブレーカーを取りつけることができるんでしょうけれども、既存のお宅も、宅内の分電盤に設置しておりますブレーカーを取りかえるのには、今ついておりますブレーカーによってさまざま変わってくるようでございます。これなら幾らというようなことではないということも聞いておりますので、あえてその辺のところを注視していってくださいということでお話しさせてもらいました。
 次に、こういう災害時には必ずと言っていいほど起きますのが、この熊本地震でもそうだったんですが、給水活動が思うに任せなくて、住民に御不便をおかけしたということがあるわけでございます。本市の配水事業につきましても、災害時の対応が最小限に済めば、住民の生活への負担が軽く済むだろうということから質問させてもらったわけでございます。上下水道部長、よろしくお願いします。
 まず1点目は、既存の配水管の耐震管への更新状況について伺ったわけであります。この質問の趣旨としましては、本当に生活に不便のないように市内に張り巡らされております配水管、これが大分老朽化してきているというのは事実でございまして、昨年5月、横割地先にあります蓼原の歩道橋付近で、管径150ミリの配水管が老朽化から破裂したわけであります。道路冠水までいったわけでございますけれども、150ミリというとこんなものですね。だけれども、配水池から送られているのはもっと太いですね。こんなのが破裂しちゃったら、150ミリで道路冠水ですから、400ミリとかそんな太いのもあるだろうと思うので、クジラが潮を吹くようになっちゃうんじゃないかなと思って、そういうような心配もあって、早く耐震性のある耐震管に補強してほしいという思いから要望したわけであります。僕は富士市の水が一番おいしいなと思っているんです。富士のお茶を飲むには富士市の水だなと思っているぐらいですので、早いうちに取りかえを要望しておきたいと思います。
 2点目の岩本山の配水池の貯水タンクの件であります。この南側を通ります鷹岡柚木線から上を見上げますとタンクが見えるんです。そうすると、地域の人たちによく聞かれるんですよ、地震のときにあのタンクは大丈夫かと。僕は大丈夫だと言っているんですよ。何でと聞かれると困るなと思いながら言っているんですけれども、この貯水タンクの耐震性の問題について質問させていただいたわけであります。2700立米と3000立米については撤去をして、第3配水池を計画されるというようなことで伺いました。そうなりますと、富士水系全域をこの第3配水池までで網羅できるということでよろしいかと思うんですけれども、ここで私なりにちょっと待ってよと思うところが、今現在、岩本山にあります3500立米は2基残るということでよろしいわけですね。このことに少しこだわりますのは、やはり岩本山の上から自然流下で今まで富士水系に水を送っていたんですね。これが僕は貴重だと思うんですよ。自然流下で行く、あるいはポンプが壊れたときに上にたまっている、3500立米2基にたまっている水が下に下っていって、水道管が使えるところには給水ができるというようなことは僕は貴重だなと思っていますので、その辺のところをうまく活用していっていただきたいと思うんですけれども、その辺の御見解をちょっと伺いたいと思います。
○議長(影山正直 議員) 上下水道部長。
◎上下水道部長(山田恒裕 君) 今のお尋ねの件でございますが、今現在、岩松配水池には2700立方メートルと3000立方メートルのタンクが1基ずつ、それと3500立方メートルタンクが2基ございます。計画の中では、富士市水道事業基本計画の見直しを来年度と平成30年度に考えてございますが、こちらの中で2700立方メートルと3000立方メートルは下におろして、残り3500立方メートルタンク2基でございますが、こちらのほうは崖部分より奥のほうにあるということと、その2基に比べまして耐震性能もあるということで、こちらのほうは2基そのまま自然流下で配水するような形にしております。2700立方メートルと3000立方メートルのタンクの送水につきましては、今現在、岩松第2配水池でございますが、こちらと同じように圧送方式を考えておりまして、都合3カ所に配水池ということになります。旧富士市でございますが、富士水系と言っておりますが、こちらのほうを3つのブロックに分けまして、1つは東側と南側部分、それと中央部分、それから西側と言いましょうか、こちらのほうにつきましては、現在の配水池から自然流下で落として、最初の中央部分と東側、南側部分につきましては圧送できればと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(影山正直 議員) 9番高橋議員。
◆9番(高橋正典 議員) 奥のほうにあるのが3500立米2基ということですね。そうすると下から見えない。じゃ、大丈夫ですね。ありがとうございます。やはり富士市の水、命の水ですね、ぜひ大事に使えるようにしていっていただきたいと思います。
 最後に、この市内各所に点在しております同報無線屋外スピーカーのことでございますけれども、年に2回点検していただいているということでございます。ただ、設置場所とか、市民の個々のお宅の事情といいますか、今、新しい家ですと気密性が非常によくなっちゃって、居間でテレビを見ていて何か同報無線が鳴っているみたいだよ、聞こえないじゃんかって、それはそうですね。外の音がなかなか入ってきづらくなっている。そこでテレビを見ていたら外の音は聞こえないですね。だから同報無線が鳴ったときには窓をあけて聞いてもらいたいと思うんですけれども、それは僕らが思うことであって、市民の方はなかなかそういうところまでいかないといいますか、ただ、聞きづらいよという話はもうしょっちゅう入ってくるわけであります。そうした中で年に2回は点検していただいているということですので、その辺についてもまたお話がありましたら、私のほうからも説明をしていきたいと思っております。
 ただ、防災ラジオ、市のほうでも助成し安価で配付していただいているようですけれども、こちらもお宅の事情によってでしょうか、聞き取りづらいとか、雑音が入っちゃうから広報の緊急放送は切っちゃっているよとか、いろいろあります。これらを含めて、また私のほうにも、あるいは市民のほうからも問い合わせが行くかもしれませんので、その場合には個々にその都度対応していっていただきたいと思うんですけれども、その点よろしいでしょうか、お伺いします。
○議長(影山正直 議員) 総務部長。
◎総務部長(影島清一 君) ただいまの同報無線が聞き取りにくい状況とか、あと防災ラジオでも電波の受信がなかなか弱いところもありますので、それについては個々に防災危機管理課のほうへと申し出ていただければ、個別に対応してまいります。
○議長(影山正直 議員) 9番高橋議員。
◆9番(高橋正典 議員) ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。やっぱり私が常日ごろ思っておりますのは、市民の立場に立って市民が安心して安全に暮らしていくこと、それから市民が夢を抱いてそれを実現していく、このための市政運営をどんどん推進していっていただきたいということでありますので、ぜひよろしくお願いいたします。言い古された言葉ではありますけれども、備えあれば憂いなしというところでございます。市民は市民として、あるいは市は市としてのやるべきことをやっておいて災害に立ち向かう、これが減災につながるだろうと思っております。今後とも防災・減災につきましては皆様方に御尽力いただきまして、市民のためということで頑張っていっていただきたいと思います。いろいろお話しさせていただきましたけれども、私からの質問はこれで閉じさせていただきます。
○議長(影山正直 議員) ここで午後2時55分まで休憩いたします。
                午後2時37分 休 憩
      ―――――――――――――――――――――――――――――――
                午後2時55分 再 開
○議長(影山正直 議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 一般質問を続けます。15番海野庄三議員。
              〔15番 海野庄三議員 登壇〕
◆15番(海野庄三 議員) 議長の許可を得ましたので、一般質問をさせていただきます。本日ラストの登壇で、お疲れのところ恐縮ですが、いましばらくおつき合いください。
 今回の一般質問では、宙に浮いた格好の大淵の総合運動公園内への総合体育館建設の今後についてと、富士市の貴重な文化財でありながら存続に黄信号が点灯している石造物の保護についての2項目を取り上げます。
 まず1項目めの宙に浮いた格好の大淵の総合運動公園内への総合体育館建設の今後についてですが、地方公共団体における最上位計画に位置づけられている富士市の総合計画には、新環境クリーンセンター建設と総合体育館建設という2つのビッグ事業があります。このうち新環境クリーンセンターは、担当部署の熱意と建設予定地周辺住民の皆さんの理解により、実現に向けてレールに乗ったものの、総合体育館についてはいまだ計画のままで、実現に向けての動きも見られません。状況的には宙に浮いた格好となっていますが、ここに来て、体育協会加盟団体からは、白紙になったとする声も上がっています。そうした声を受け、改めてここに総合体育館建設を取り上げ、これまでの歩みを検証しながら質問を提示、市長の見解をお伺いします。
 まず、これまでの取り組みを検証すれば、総合体育館は、平成13年度から同22年度までの第四次総合計画では、場所や規模などについて総合的かつ具体的な調査研究を進めるとし、さらに武道館にも触れ、武道館構想について検討を進めるとしていました。この第四次総合計画に基づき、市は、平成20年度に、公募も絡め有識者や体育協会などのスポーツ関係者ら12人に委員を委嘱した富士市総合体育館及び武道館基本構想策定委員会を設置。同時に426万円余の費用をもって県内のコンサルタント会社に調査を依頼し、策定委員会は平成21年3月に報告書をまとめています。報告書によれば、延べ床面積は1万3000平方メートルから1万5500平方メートル、概算建設費は用地費や外構工事費などを除く建物本体だけで52億円から70億円となっており、さらに体育館と武道館の一体的整備案と体育館と武道館の分離型整備案、それぞれの概算建設費も算出しています。この報告書をもとに、市は、平成22年度に庁内建設検討委員会を設置し、検討委員会は、平成24年10月には、中型バス1台をもって大挙して、富士市が目指す総合体育館とほぼ同規模の体育館と武道館を一体的に整備、平成23年4月にオープンした愛知県一宮市の総合体育館を視察しております。平成25年2月定例会の新年度市長施政方針に対する質問では、その建設場所をただす議員の質問に、前市長は、大淵の総合運動公園内の体育館の建てかえを前提とし、その周辺への建設が適当と考えていると述べております。かような建設に向けての動き、さらに第四次総合計画をリレーした平成23年度から同32年度までの10カ年の第五次総合計画では、活動の拠点となる総合体育館などの整備充実を図ると踏み込み、体育館と武道館の一体的整備か、それとも分離型整備かの二者択一の決着を図り、本格的な基本構想、基本設計、実施設計、そして着工と進み、第五次総合計画終了の平成32年度までには総合体育館が誕生するのではとの期待が高まっておりました。
 こうした中で平成26年1月に市長が交代、新市長の小長井義正市長が就任1年目に示した平成26年度施政方針では、総合体育館について何ら触れず、予算的にも検討委員会の開催費用としてわずか6万2000円にすぎませんでした。平成26年3月に公共建築物保全計画を公表した以降、現状の公共建築物の維持補修ですら、財源確保が厳しいことを理由に、市長は、総合体育館は建設スケジュールの見直しが必要かもしれないとも述べ、第五次総合計画終了の平成32年度までの総合体育館誕生は絶望的と言わざるを得ない状況となっております。
 この流れを踏まえ、以下3点を質問、回答をお願いします。
 質問の1点目、平成26年2月定例会の新年度市長施政方針に対する質問で、重要な懸案事業である総合体育館について何ら触れていないことへの議員の指摘に市長は、建設は必要と考えていると述べていますが、今もその考えに変わりはないでしょうか。
 質問の2点目、市長交代後の総合体育館建設の動きを捉えて、白紙になったとする発言は、ことし2月に開かれた富士市体育協会の評議員会の席上で、その発言者は体育協会加盟競技団体の代表、かつ策定委員会の委員を担った方です。つまり本市のスポーツ界の重鎮です。建設は必要とするならば、そうした立場の方の受けとめ方を払拭、建設計画を形として示すため、さらには建設計画を今後に確実につなぐためにも、総合体育館建設基金を創設してはどうでしょうか、御回答をお願いします。
 質問の3点目、愛知県一宮市は、総合体育館建設に当たって、総合運動公園内に建設を条件に事業費の2分の1を補助という有利な国庫補助を活用、総事業費約71億円中、実に約33億円の国庫補助を受けています。国庫補助の見直し・削減が進む中、国庫補助獲得に向けて早急に新たな実現可能な建設スケジュールを策定し、建設計画を国にアピールすべきではと思いますが、市長の御所見をお聞かせください。
 2項目めの質問、富士市の貴重な文化財でありながら存続に黄信号が点灯している石造物の保護についてに移ります。
 文化財は、文化財保護法及び地方公共団体の文化財保護条例において規定されている有形、無形の後世に伝えたい遺産とされています。特に歴史的、文化的に価値の高いものは指定文化財とし、保存措置が施され、民間の所有であっても補助金交付などをもって保存措置が施されています。富士市内の指定文化財は、国指定が富士山など8件、県指定が旧稲垣家住宅など10件、市指定がディアナ号の錨や雁堤など62件、そして国登録が旧順天堂田中歯科医院診療所兼主屋など4件の計84件となっています。文化財を、歴史や時代の証人であり、それを研究することで過去の姿が明らかになるとともに、現在を考える上で重要な資料ともなるという視点で捉えると、その代表格は石造文化財であり、生活圏に数多く存在しております。
 富士市教育委員会は、富士文化財愛好会に調査を依頼して、昭和59年1月から市内の石造文化財の実態を把握、5年間にわたる調査で市内全域に約3600基もの石造文化財の存在を確認し、これを記録し、「富士市の石造文化財」の表題で第1集から第5集の記録集にまとめています。しかし、この約3600基もの石造文化財のうち、市の指定では、竹採塚、白隠禅師の墓、善得寺墓群のなかの大勲策禅師の墓、善得寺墓群のなかの太原雪斎の墓の4件、県指定の岩淵の一里塚を加えても5件にすぎません。こうした状況は、石造文化財が、材質が堅牢、その多くに宗教的背景があり神社仏閣に建立されているものが多い、守護神として地域の保存意識が高いなどからあえて指定文化財とする必要性が希薄、加えて、その数の多さと類似性から文化財的価値が低い、そう判断してのものと推測されます。よって県指定及び市指定の石造文化財も、石造文化財としてではなく、その背景にある貴重な歴史に目を向けての史跡としての指定です。しかし、これら県指定及び市指定以外にも極めて貴重な歴史を秘めた石造文化財があり、その存続に黄信号が点灯していることも踏まえ、保存担保となる指定文化財化を願って、以下3点を質問、回答をお願いします。
 質問の1点目、富士市教育委員会発行の文化財収録集「富士市の文化財」には、室伏半蔵と仁藤春耕の道しるべが紹介されています。室伏半蔵は、江戸時代の文政年間から天保年間にかけ、潤井川北岸から久沢、入山瀬など富士市北西部にかけ10数基の道しるべを建立。一方、仁藤春耕は、明治39年から明治45年にかけ、旧東海道から吉永地区を南北に貫き、十里木を経て、御殿場滝ケ原から甲州街道に接する須走に至る間に128基もの道しるべを建立しています。ともに旅人のためにとするとうとい社会貢献事業、私はそう判断しています。この道しるべは、管理責任が曖昧であることから、散逸、消失する不安を抱え込み、ことし2月には大きく傾き、その管理責任の曖昧さが露呈し、修復までかなりの時間を要しています。その背景の歴史に目を向け、市が保存責任を負うべきではないでしょうか。
 質問の2点目、個人的な見解となりますが、室伏半蔵、仁藤春耕の道しるべは市指定文化財に値すると思われます。富士市教育委員会は、文化財としての価値判断を富士市文化財保護審議会に諮問、専門家の判断を仰ぐ考えはないでしょうか。
 質問の3点目、市内の石造物文化財には、今回挙げた室伏半蔵と仁藤春耕の道しるべ以外にも、その背景にある貴重な歴史から、観光名所ともなり得るものが散見されます。観光都市富士市を目指す視点から、観光部署と連携して、その洗い出しに取り組んでみてはどうでしょうか、御回答をお願いします。
 以上2項目6点の質問を提示して、1回目の質問とさせていただきます。
○議長(影山正直 議員) 市長。
              〔市長 小長井義正君 登壇〕
◎市長(小長井義正 君) 海野議員の御質問にお答えいたします。
 御質問のうち石造物の保護につきましては、後ほど教育長からお答えいたしますので御了承願います。
 初めに、総合運動公園内への総合体育館建設の今後についてのうち、平成26年2月定例会において、建設は必要と考えていると述べたが、その考えに変わりはないかについてでありますが、総合体育館の建設につきましては、競技団体の皆様から長年にわたる要望や基本構想の提言を受けており、建設は必要と考えていることに変わりはありません。建設場所につきましては、従来どおり富士総合運動公園体育館の建てかえと考えており、周辺地域は、昨年度に、第四次国土利用計画(富士市計画)のスポーツウェルネス交流ゾーンに位置づけております。また、公共施設マネジメント基本方針に基づき、スポーツ施設再編の新たな考え方を含め、建設規模等を検証し、計画的に進めていかなければならないと認識しております。
 次に、建設は必要とするならば、総合体育館建設基金を創設してはどうかでありますが、特定の建設物を対象に基金を創設する場合、建設にかかる総事業費から、効果的な施設整備補助制度の活用を想定した中で、起債額を差し引いた額を基金目標額とし、長期的な視野に立って積み立てを行うことが大切であると考えております。総合体育館建設基金につきましては、厳しい財政状況のもと、多くの投資的事業を着実に進めながら、いかに基金を積むことができるかが課題ではありますが、建設に賛同する市民からの寄附の受け皿としての意義もありますので、総合体育館の建設を市民全体で応援していただくためにも、基金の創設に向けて準備を進めてまいります。
 次に、国庫補助獲得に向けて、早急に新たな実現可能な建設スケジュールを策定し、建設計画を国にアピールすべきではないかについてでありますが、国庫補助につきましては、市の財政負担を少しでも軽減できる効果的な補助制度として、国土交通省の所管する社会資本整備総合交付金制度を活用することを念頭に置いておりますが、今後の国の動向を注視しながら、交付金等が最大限交付される手法を検討し、機を見て国に働きかけてまいります。建設スケジュールにつきましては、長期的な展望を考えざるを得ず、一般的に基本計画、基本設計、実施設計、建設工事という工程が必要でありますので、財政状況を考慮しながら、第五次富士市総合計画の期間内に基本計画に着手し、第六次富士市総合計画期間内には整備してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(影山正直 議員) 教育長。
              〔教育長 山田幸男君 登壇〕
◎教育長(山田幸男 君) 次に、富士市の貴重な文化財でありながら存続に黄信号が点灯している石造物の保護についてのうち、「富士市の文化財」に紹介されている室伏半蔵と仁藤春耕の道しるべについて、散逸、消失することがないよう、その背景の歴史に目を向け、市が保存責任を担うべきではないかについてでありますが、市内には、道しるべを初め、道祖神や庚申塔、題目塔といった石造文化財が数多く存在しております。これらの石造文化財については、昭和59年から5カ年をかけて、富士文化財愛好会に市内悉皆調査をお願いし、その成果を「富士市の石造文化財」第1集から第5集としてまとめております。その数は約3600基にもわたり、また、富士川地区、松野地区の約840基を加えると、現在その総数は約4440基に上ります。石造文化財の中でも道しるべは、かつての村境や街道上に建立されており、その目的は、街道を行き交う人々が迷わないよう、地域や個人により案内標として建立されたものが多く見受けられます。中でも仁藤春耕の道しるべについては、地域を代表する道しるべでもあり、その基数は約120基を数え、これまでも多くの調査がなされ、その歴史的背景も明らかになっております。また、室伏半蔵の道しるべも、本市では仁藤春耕の道しるべに次ぐ代表的なもので、現在8基が確認されております。
 これらの管理等に当たっては、仁藤春耕の道しるべは、その範囲が現在の御殿場市域にまで及ぶなど広範囲にわたっているほか、また、置かれている場所も、道路敷のほか、一部は民有地に所在するなどの課題が挙げられます。また、室伏半蔵の道しるべについては、その由来や経過についてほとんど記録が残っていない状況にあります。このようなことから、これら道しるべについて、全て一律に教育委員会が保存管理することは現状では考えておりませんが、立地や歴史的背景等を含め、文化財としての価値も考慮しながら、現在管理されている地域の方々と相談の上、その都度判断してまいりたいと考えております。今後、文化財の保護が国民の責務であるとの文化財保護法の精神にのっとり、いわれがわからない道しるべを含めた石造文化財を地域に伝わる文化財として、地域の皆様とともに末永く後世に残していけるよう努めてまいります。
 次に、室伏半蔵、仁藤春耕の道しるべについて、教育委員会は文化財としての価値判断を富士市文化財保護審議会に諮問、専門家の判断を仰ぐ考えはないかについてでありますが、道しるべを初めとした石造文化財は、基数や種別の多さ、また、同種同様なものが多いこと、時代背景が不明確なものも多いことから、文化財としての評価を難しくさせております。このため、県及び県内市町において、文化財として指定されているものはごく限られた状況にあります。しかしながら、室伏半蔵や仁藤春耕の道しるべについては、本市における代表的な石造文化財であることから、その評価や今後の石造文化財の保護のあり方等について、文化財保護審議会の場を活用し、専門家の意見を幅広く伺ってまいりたいと考えております。
 次に、市内の石造文化財には、その背景にある貴重な歴史から、観光名所となり得るものも散見される。観光都市富士市を目指す観点から、観光課等と連携して、その洗い出しに取り組んでみてはどうかについてでありますが、石造文化財は、これまで指定の有無にかかわらず、特徴があるものについて案内板を整備するとともに、「富士市の文化財」や「富士市の文化財めぐり」などの冊子に盛り込み、市民の皆様への周知に努めてまいりました。このほかにも「富士市の石造文化財」、「富士川町の石造物」などの調査報告書で所在や歴史的背景等を明らかにしております。また、石造文化財を地域の歴史や魅力を発信する観光資源として捉え、観光パンフレットや歩く健康づくり一万歩のコースなどで紹介されております。今後は、これらの刊行物等をもとに、さらに特徴的で観光に生かせる石造文化財があるか、地域や観光課等との連携をとりながら改めて確認し、その活用に努めてまいります。
 以上でございます。
○議長(影山正直 議員) 15番海野議員。
◆15番(海野庄三 議員) 回答を得まして、納得できる部分が多々ありますが、そうでない部分もありますので、再質問させてもらいます。
 まず、1項目めの宙に浮いた格好の大淵の総合運動公園内の総合体育館建設の今後についてですが、きょうの市長の回答で、私が1回目の質問で指摘しました白紙に戻ったという言葉を撤回して、皆さん、つくるんだなということを認識してくださって、さらに平成32年度までに基本設計ですか、その後の第六次富士市総合計画でつくるということまで踏み込んでくださいましたので、これで安心なさるんじゃないかなというふうに感じました。それを踏まえつつ、ちょっと質問をさせてもらいます。
 質問1点目は今私が述べたことでわかりましたので、2点目ですけれども、建設基金のことについて、長期的視野や、それから厳しい財政事情も勘案して、今後、検討じゃなくて準備という言葉だったものですから、もう準備に入るんだなということがわかるんですが、準備はいつごろまでにやるんでしょうか。
○議長(影山正直 議員) 市民部長。
◎市民部長(加納孝則 君) 基金の関係ですけれども、まず基金条例をつくりませんとなかなか箱ができませんので、その準備を本年度中には進めて、市民の皆様からの寄附の受け皿としても活用できるような、そんな形で早急に進めてまいりたいと思っています。
○議長(影山正直 議員) 15番海野議員。
◆15番(海野庄三 議員) わかりました。じゃ、本年度中に準備で、順調に進めば新年度に創設というふうに私は受けとめましたけれども、条例をつくるというのは、もう既に新環境クリーンセンターの建設基金、それから福祉基金、文化振興基金もあるんですから、条例をつくるのにそんなに手間暇とか時間はかからないと思うものですから、ぜひ本年度中にやるようにしてください。
 そして、先ほど厳しい財政事情とか、そういう話をおっしゃったものですから、そこでちょっと1点だけ、参考として意見を述べさせてください。実は建設基金の必要性、重要性について1つの事例ですが、私が委員長を仰せつかっております総務市民委員会は、昨年10月に愛知県刈谷市の取り組みを視察してきました。総合体育館ではありませんが、刈谷市は、老朽化や手狭に対応する新庁舎の建設計画を平成5年度に総合計画に掲げましたが、財政難だけでなく、新庁舎のあり方にさまざまな意見が噴出しまして、基本構想を策定したのは建設計画を総合計画に掲げてから11年後の平成16年度、着工は15年後の平成20年度、完成は実に17年後の平成22年度でした。しかし、建設基金の創設は基本構想の策定よりも早く、平成8年度で、平成5年度に建設計画を総合計画に掲げてから3年後でした。要するに、建設基金の積み上げをまずやってしまおうという考え方だったんですよね。積み上げ額ですから財政が厳しい中でも何とかということで、年間1億円、着工直前には10億円と、その財政事情によって大きな開きがありましたが、毎年積み上げたことによって、平成22年度に完成した地上10階建ての新庁舎の建設事業費84億4000万円のうち、建設基金の充当額は58億3000万円、建設基金の割合は69.1%、実に7割とのことでした。この刈谷市の事例は、建設基金の重要性、必要性を示すもので、私は、厳しい財政事情だからこそ、早目につくってできる範囲の中でどんどん積み上げたほうがいいということで言いましたので、ぜひお願いします。
 それから、先ほど市長もおっしゃいましたけれども、市民の寄附の器となるということもそうなんですが、この6月定例会で配付されました議案参考資料の中には市民からの寄附状況が記載されており、ことし1月から3月までの間に、福祉振興に向けての福祉基金に2件15万円、文化振興に向けての文化振興基金に4件79万4000円の寄附が寄せられたことが記されていました。総合体育館建設に向けての建設基金の創設は、建設計画の方針を形として市民に示すだけでなく、実現に向けて歩み出していることも伝え、一定額を積み上げることによって建設年度における他事業への影響を最小にすることができる、さらには建設に賛同、協力したいとするスポーツ団体などからの寄附の器ともなる。私はそうした多重的効果が期待できると判断しておりますので、ぜひ市長及び市民部長がおっしゃったことがこれから順調に進むことを切に願っております。
 次の3点目の質問なんですが、国の補助金の見直し・削減が進む中で、国庫補助獲得に向けて、早急に新たな実現可能な建設スケジュールを策定して、建設計画を国にアピールすべきではないかの回答は、今後の国の動向を注視して、機を見て国にアピールしていくということで、計画については、平成32年度までの五次総で基本計画までやって、平成33年以降、10年計画になろうと思いますが、平成42年度終了の六次総の中でやっていきたいという市長の答弁がありました。私はこのとおり行ってほしいと思います。そして国の補助金獲得につきましては、前にも一般質問で取り上げましたが、改めての要望となりますが、ぜひほぞをかむことのなきよう、後から、もう少し早く取り組めばよかった、国にアピールすればよかったなどがなきようお願いします。
 この3点目の質問ですが、これまで新環境クリーンセンターのことがまだわからないということで、新環境クリーンセンターは、初め200億円、その後250億円、その後300億円を超えるという想定もあったものですから、それが固まってこないものですから、なかなか総合体育館建設計画のスケジュール策定に手がつけられなかったということは私も十分理解できます。それがある程度、新環境クリーンセンター建設のレールが敷かれて今回の市長の発言になったと思うんですが、それを踏まえまして再質問します。一般的に総合計画を初め行政計画は10年間をスパンとし、短期、中期、長期とに分け、短期は1年から3年以内、中期は4年から6年以内、長期は計画最終年度までとされています。総合体育館の建設スケジュールは、短期は無理だとしても、第六次の中で中期で取り組むのか、長期で取り組むのか、その点については御回答をいただきたいんですが、お願いします。
○議長(影山正直 議員) 市民部長。
◎市民部長(加納孝則 君) 今現在で申し上げられますことは、第六次富士市総合計画期間内には整備をしていきたいということでございまして、他の大規模事業等もございますので、それらの投資的事業とのバランスを見ながら、10年間の中でどこに置くかということはこれから詰めていくところでございますので、その辺は御理解をいただきたいと思います。
○議長(影山正直 議員) 15番海野議員。
◆15番(海野庄三 議員) わかりました。この場で初めて市長が踏み込んで回答してくださった中で、それをさらに踏み込んで、中期でやるのか、長期でやるのかというのは難しいとは思います。ただ、これは参考までに聞いてほしいんですが、別に遅くでもいいよというわけじゃないですよ、もし10年以内の六次総の長期計画でやるとなりますと、これからまだ十三、四年かかるとした場合、新たな対応も必要になってくると思って今お聞きしました。といいますのは、市内には、代表的な公共の体育館として、吉原地区の御幸町に富士体育館、松野地区の木島に富士川体育館がありますが、ともに空調設備のない、機能的には時代おくれの体育館です。こうした現況下で、室内スポーツ競技においては昨今、熱中症対策が強く求められ、現に富士市が月2回発行しまして全世帯に配布しております「広報ふじ」6月5日号では、1ページを使用して熱中症への注意を喚起する特集を組み、昨年4月から9月までの間の熱中症の救急搬送が128件を数え、そのうちの54%が屋外ではなく屋内で発症していることを報告して、熱中症が重症になると命にかかわる危険もあることを伝えながら、室内の熱中症にも注意しましょうと呼びかけています。こういったことを市がやっているんですよ。そういう中で、夏場であっても卓球やバドミントンなど窓をあけることを避けなければならない競技や、汗が危険につながる体操競技などの大会時には、熱中症対策の面からも空調設備が求められております。
 これまで富士川体育館ですけれども、旧富士川町がおつくりになった立派な体育館なものですから、高校総体であるインターハイの新体操などの県大会が開かれてきましたが、熱中症対策の面から県内に空調設備を有する体育館が今できておりますので、今後、富士市は、スポーツ観光の振興を掲げながらも、市内では室内競技においては全国大会どころか県大会レベルの大会も開かれない、そんな時代を迎えることになります。今後、市のほうで総合体育館を長期計画で取り組む等の断を下した場合には、ぜひ富士市を代表する既存の体育館に、空調設備や、不備が指摘されているフロアマットなど体育器具を整備することをお願いしたいと思います。やがて総合体育館が誕生しても、その既存体育館への空調設備や体育器具の整備は決して無駄にならないし、二重投資にもならないはずです。今後10年というスパンの中でやっていくんでしたら、やっぱり既存の施設にも目を向けてほしいということをここでは要望しておきます。
 次に、2項目めに移りたいと思います。文化財のことについて触れましたけれども、教育長がお答えくださいまして、質問1点目ですけれども、室伏半蔵と仁藤春耕の道しるべはとうとい社会貢献事業でありながら、散逸、消失する不安を抱え込んでいる。その歴史の背景に目を向けて、市が保存責任を担うべきではないかということで、このことについて2点目では、これを文化財保護審議会にも諮ってみたいということでちょっと踏み込んでみましたが、質問1点目の回答ではその都度判断していくということでしたので、ちょっと質問の意図が理解されなかったのかなと思って、その都度判断していくということで困ってこの質問をしたわけですよ。
 それを具体的に挙げますと、ことし2月ですが、鷹岡地区の入山瀬地先に室伏半蔵の道しるべの第3号があるんですが、それは教育委員会が道しるべであることを伝える木製の標柱も設置してあります。しかし、隣にある木が大きくなって土台を押し上げて大きく傾き、倒れる不安も抱え込み、交番からは何とかしろということで地元に言いまして、地元のほうで文化財担当の文化振興課に修復を申し出たものの、文化振興課では、道しるべも他の文化財と同様に捉えて地元で対応ということで、困ってしまいました。これが数多く存在します地域の守護神の道祖神や馬頭観音ならば、じゃ、神社の境内に運び込んでということになろうかと思いますが、道しるべはそこにあって初めて文化財の価値があるものですから、地元でも勝手に動かすことはいかがなものかということで困り果てましたが、市の対応は、その都度判断ではなく、その都度判断でその場で地元で対応ということで、一切対応してくれませんでした。困ったあげく、倒れて子どもでもけがしたら困るという中で地元の業者に話をしましたところ、地元の建設業者が、社会貢献事業として重機を投入して修復、土台部分を全てやり直してくださり、一件落着となったんですが、問題は一件落着となったものの、道しるべの修復が必要となった際、どこが対応するかの責任所在の明確化は持ち越されたままとなっています。ゆえに今回私は一般質問で取り上げたんですが、教育長の判断はその都度判断してということで、これまた振り出しに戻っちゃうわけですよね。
 私は、道しるべのところにそれを示す標柱を教育委員会が設置、また教育委員会が編集発行しております小学校の社会科副読本や「富士市の文化財」などの書籍にも、旅人のためにとする貴重な社会貢献事業であったことを伝えることを掲げている以上、市がその管理責任を持つべきとの思いから今回取り上げましたが、守護神だったら地域がそれぞれ責任を持ってやればいいんですけれども、道しるべは社会貢献なんですから、このことで修復が必要となったら、その都度判断ではなく、やっぱり教育委員会が責任を持ってやるべきだと私は思うんですが、どうでしょうか、もう1度御答弁いただけたらありがたいんですが。
○議長(影山正直 議員) 教育次長。
◎教育次長(畔柳昭宏 君) 今回、入山瀬の室伏半蔵の道しるべの関係では、地区の皆様の御協力によりまして復旧もできたということで、ありがたく思っております。道しるべにつきましては、議員からも御指摘がございましたとおり、道路敷に非常に多くございます。道路敷にあるものですから、道路の改修工事等の場合なんかには、道路部門と協議をさせていただいて、移転等、また、そこでの改修等もお願いしている経緯がございます。ただ、管理責任というお話があったんですけれども、なかなか所有者がわからない。例えば今回の場合ですと、神社地のほうに入るのか、管理地である道路敷のほうに入っているのか。そこら辺がケース・バイ・ケースでさまざまなことがございまして、一律に全ての管理責任を市が負うというのは、数も多い中ではなかなか難しいというふうに教育委員会としては考えています。
 標柱につきましては、御指摘もいただきました仁藤春耕の関係でございます。地元の方の調査によりまして、全てでは128基くらいあるようでございますけれども、50数基、ここら辺が確認できていると。その中で富士市内に40数基ありまして、その中の30基くらいには標柱のほうをつけさせていただいて、これは文化財保護法の中にもございますけれども、文化財というのはもう国民の財産である、市でいえば市の財産でありますので、皆さんにその存在と価値というのをわかっていただきたいという思いもございまして、当時30基くらいつけた。現在、修復等も踏まえまして、仁藤春耕は34基、かぶっている部分もございますので35基。室伏半蔵につきましては現存で8基確認できているということでございますけれども、7基の表示をつけさせていただいて、いずれにしましても、教育委員会だけではなかなか保存とはいかないものですから、今回のケース、甘える形にもなりますけれども、ぜひ地区の皆様の御協力もいただければありがたいなと思っております。
○議長(影山正直 議員) 15番海野議員。
◆15番(海野庄三 議員) 教育次長は教育長の答弁の線上でお答えになっていると思うんですが、私は教育長の答弁じゃ何も現状打破にならないと思っております。表示をつけて副読本にも載せているんだったら市が責任を負うべきだと思うんですよ。道しるべなんですよ。地域の守護神だったら地域のほうで、やっぱり神社に置こうとかやるのが、道しるべですから、やっぱりこれを地元の人たちに対して――今回建設業者の方がやってくださいましたが、かなりの額ですよ。金額は推定になりますから言いませんけれども、それを地元で払えというのはおかしいし、じゃ、教育委員会へと持っていってその都度話し合ってやってくれるという担保は、まだ答弁として出ていないと思うんですよね。
 ですから、ぜひその辺のことは、文化財の重要性を言っていますけれども、仁藤春耕は明治時代の人ですけれども、もう128基中半分がどこかに散逸しちゃっていますよ。持ち主が誰とかどうかは関係なく、今ここできちんと市の指定文化財にして、それを保存しなきゃいけないということで、その後にやっぱり市の責任というものが出てくると思うんですよ。私は自分の価値観で今言っていますが、それを押しつけるつもりはありません。ぜひ専門家集団の文化財保護審議会の先生方の意見を聞いてくださいと言っております。教育長のほうからも評価を求めていくという答弁がありましたので、ぜひその辺の判断を審議会のほうで、ちゃんと市が指定して費用的なものは全部市が持つというようなことを、出てきたらそんなふうにやってほしいと思います。
 教育次長はなられたばかりで、ちょっと昔のことを言うのは失礼かと思いますけれども、教育委員会の判断ってやっぱり変わるんですよ。今言っているのは今の判断。これが時代とともに変わってきていますのでね。その1つの事例を私はここで示させてもらいますが、石造文化財の価値も私は変わると思っています。
 富士市におきまして、リニューアルによって富士山かぐや姫ミュージアムの愛称をつけられた市立博物館が昭和56年4月に広見公園内に開館しまして、この開館に合わせて屋外展示物として、鷹岡にあった樋代官植松家の長屋門、今泉の妙延寺境内にあった寺子屋の原泉舎、かつて吉原商店街にあった割烹料理店のシンボル建物である眺峰館など、市内に残る貴重な建造物を次々と広見公園内に移築復元しましたが、当時、その移築復元を担当した教育委員会の判断は、移築復元したことによって文化財の価値は後退した、希薄になったとして、国や県どころか、貴重な文化財の認証への第一歩となる市の指定文化財ですら見送っています。しかし、移築復元第1号の樋代官植松家の長屋門と原泉舎から実に20年後の平成12年8月1日付で、その2件を初め移築復元した計6件の建造物を一気に市の指定文化財としています。つまり指定文化財の価値の認識を改めたわけです。よって今回私は、その背景にある貴重な歴史に目を向けて、建立者や建立意図の史実がある室伏半蔵と仁藤春耕の道しるべの文化財としての価値判断を文化財保護審議会に諮問して、専門家の判断を仰いでほしいと求めました。この意図を酌んでの今後の対応に期待して、最後の質問に移らせてもらいます。
 3点目の質問で、観光都市富士市を目指す観点から、観光部署と連携して、その石造文化財の洗い出しに取り組んでみてはどうでしょうかということを話させてもらいました。私はこれまで、観光という視点から、石造文化財、観光振興、そういったものをやってきましたけれども、シティプロモーションということも最近叫ばれておりますのでこれを取り上げましたけれども、確かに私も皆さんの努力というのは認識しております。観光部署は、文化振興課の協力を得て、雁堤を初めディアナ号の錨、曽我寺、實相寺などの名所旧跡を観光スポットとして売り出して、石造文化財についても、その背景にある伝説や歴史に目を向けて、比奈にある竹採公園や大淵にある次郎長の開墾の碑、さらに近年は富士山百景ポイントや富士山しらす街道、富士工場夜景、富士ブルーベリー共和国など観光を多面的に捉えて、その振興に向けてガイドブックやマップをもって紹介しています。担当課職員の情熱を高く評価しますが、もう少し富士市を代表する観光スポットになり得るものが、私は石造文化財にはあると思っていますので、今回質問しました。
 その一例に、吉永北地区にある巌谷小波の句碑があります。ぶしつけで失礼とは存じますが、市長は、明治から大正にかけて活躍し、日本近代児童文学の開拓者とされる巌谷小波を御存じでしょうか。
○議長(影山正直 議員) 市長。
◎市長(小長井義正 君) 存じ上げておりません。済みません。
○議長(影山正直 議員) 15番海野議員。
◆15番(海野庄三 議員) ぶしつけな質問、失礼しました。今の市長の言葉が、埋もれた歴史ということを証明しているんですよ。申しわけないですけれども、ちょっと説明させてください。巌谷小波の代表的な作品は、おとぎ話の一寸法師や花咲かじいさん、桃太郎などで、このほか文部省唱歌に採用されている歌の作詞も手がけています。巌谷小波が活躍した時代は、まだ書籍、本というものが一般的に普及していませんでしたので、子どもたちも購入して読むことがままならなかったということで、おとぎ話の題材探しも兼ねて全国を行脚しての口演活動、いわゆる語り部活動に取り組んでいます。その移動手段は鉄道だったと言われます。こうした中で巌谷小波は、1921年、大正10年9月11日に、吉永北地区の鵜無ヶ淵にあった吉永第二小学校の前身である鵜無ヶ淵尋常高等小学校を訪ね、おとぎ話口演会を行っています。地元の人たちが口演会の開催を熱望して、それを巌谷小波が受けとめての来訪でした。
 巌谷小波は、前日の10日に当時の鈴川駅、現在の東海道線吉原駅におり立ち、10日のその日は素封家の蓬生家に民泊して、翌朝、迎えにきた住民が用意した馬に乗って、会場の鵜無ヶ淵尋常高等小学校を目指し、小学校近くの赤淵川左岸の山道でこんな句を詠んでいます。「大瀧や 猿が塒の 玉簾」。この地には猿棚の滝と呼ぶ高さ四、五十メートルの滝がありまして、滝つぼには湧き水があるものの、ふだんは水の流れがなく、断崖絶壁なんですが、一たび大雨が降りますとごうごうたる滝となって水が流れ落ち、その瀑布は壮観と言われます。この地を巌谷小波が通った際、多分豪雨の後で、滝には玉すだれのように水が落ち、滝の内側にはその場所をねぐらとしている野生の猿たちがいた、そんな情景を馬上から見て詠んだものと思われます。鵜無ヶ淵尋常高等小学校での口演会後、当時の吉永村の青年団が中心となって、巌谷小波来訪の史実を後世に伝えるため、「大瀧や 猿が塒の 玉簾」の句を詠んだ場所に自然石の高さ2メートル余の句碑を建立しています。
 先日その場所に行ってきまして、議長の許可を得ましたので、それがこの句碑です。るる私が巌谷小波の来訪を述べさせていただきましたが、この来訪は富士市にとって貴重な史実、そう受けとめています。先ほど巌谷小波が文部省唱歌に採用されている歌の作詞も手がけていると述べましたが、その代表作が、1911年、明治44年に発表された「あたまを雲の上に出し」で始まる「ふじの山」、今では「富士山」と呼ばれる歌です。「富士山」は、120曲を数える文部省唱歌の中で最も知られた曲で、2007年、平成19年には日本の歌百選にも選ばれている曲です。
 15年前に亡くなられた、郷土史の第一人者で駿河郷土史研究会の会長になっていました鈴木富男先生は、当時の吉永村の人たちが巌谷小波を招いたことを、そして巌谷小波が馬に乗って半日もかかる鵜無ヶ淵尋常高等小学校までやってきたことをこう推測していました。巌谷小波は、口演会やおとぎ話の題材探しに全国を行脚したが、その移動は鉄道利用が中心で、何回も東海道線を利用して、富士市からの富士山を眺望したはず。よって、「あたまを雲の上に出し 四方の山を見おろして」の詩の内容からも、「富士山」は富士市から見た姿と言って間違いないだろう。発表は1911年、明治44年で、これ以降広く歌われ、富士山を1度見たい、富士山を1度登ってみたい、そうした意識が全国に広まったことが想定される。当時の吉永村の人たちは、郷土の誇りで、その不変な雄大さから精神的な支えともなっている富士山を全国に紹介してくれた巌谷小波に感謝の思いを込めて口演会を企画し、その熱意に巌谷小波が心打たれ、この地を訪れたのだろう。句碑は、巌谷小波来訪の史実だけでなく、余りにも広く知られ、今なお愛され続けている「富士山」という歌の誕生秘話も秘めている、こういうことをおっしゃっていました。
 しかし、貴重な史実を伝える句碑であるものの、石造文化財として扱われることはなく、かつて眺望できた猿棚の滝は、生い茂る樹木で、今は句碑建立の場所から全く見ることはできません。加えて100年近い歳月により、また自然石を使用していることから、巌谷小波来訪を伝えることが刻まれた文字も判読が厳しい状態となっています。この写真にあります句碑の横に解説文がありますが、これは教育委員会が設置したものではなく、巌谷小波来訪の史実、そして巌谷小波が「富士山」の作詞者であることを後世に伝えたい、そんな思いから地元の吉永郷土史研究会が平成22年6月に設置したものです。
 かように地元では歴史継承に努力を重ねていますが、戦後、赤淵川右岸に県道76号線が整備されたことから、句碑のある左岸の道は地元の人たちが使用するだけで、これまで、文化財、そして観光の面からもスポットが当てられることがなかっただけに、市長初め市民の人が知らない、そう思われても仕方がありません。どのように整備するかの課題がありますが、句碑というどこにでもある石造文化財ですが、ぜひその背景にある、「富士山」という歌の作詞者は巌谷小波で、その詩は富士市から見た富士山であるという貴重な歴史に目を向け、富士市を代表する観光スポット化を図っていくことを検討することはできないでしょうか。市長からもしコメントなり感想なりをいただけたら幸いです。
○議長(影山正直 議員) 市長。
◎市長(小長井義正 君) 海野議員の御高説を拝聴させていただきました。勉強不足で知らなかったことは私にとってまことに恥でございますが、今の話はしっかりと受けとめさせていただいて、我々にとっても貴重な歴史的財産でありますから、富士市をしっかりと発信していく部分においても大変重要な貴重なものであろうと認識をいたしますので、今後、できる限りそのような対応を考えてまいりたいなと思っております。
○議長(影山正直 議員) 15番海野議員。
◆15番(海野庄三 議員) ありがとうございました。ここの整備というのは、ハード、ソフト両面からではなかなか難しい面もありますけれども、せめてソフト面ですね。「富士山」はよく皆さんが歌いますけれども、これはやっぱり巌谷小波がこの地に来て、多分この地から、東海道線から見た富士山だろうということを、ぜひソフト面のほうからも周知してほしいと思います。そんなことが観光振興にも結びつくということで、ここで取り上げさせてもらいました。そして、郷土史研究の門外漢である私のつたない郷土史の説明をお聞きくださり、ありがとうございます。質問を閉じます。
○議長(影山正直 議員) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、本日の一般質問はこの程度にとどめ、残る一般質問については明日行いたいと思います。これに御異議ありませんか。
               (「異議なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって残る一般質問については明日行うことに決しました。
 次の本会議は明24日午前10時から開きます。
○議長(影山正直 議員) 本日はこれにて延会いたします。
                午後3時50分 延 会