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静岡県 伊東市

平成18年12月 定例会−12月04日-03号




平成18年12月 定例会
           伊東市議会12月定例会会議録(第11日)

                平成18年12月4日

●議事日程
 平成18年12月4日(月曜日)午前10時開議
第1 代表質問

●会議に付した事件
議事日程と同一。

●出席議員(24名)
 1番  杉 山 利 郎 君        2番  森   一 徳 君
 3番  稲 葉 正 仁 君        4番  大 島 春 之 君
 5番  平 沢 克 己 君        6番  荻 野   聡 君
 7番  西 島   彰 君        8番  宮 ? 雅 薫 君
 9番  増 田 忠 一 君       10番  森     篤 君
11番  土 屋   進 君       12番  浅 田 良 弘 君
13番  鶴 田 宝 樹 君       14番  天 野 弘 一 君
15番  鈴 木 克 政 君       16番  稲 葉 知 章 君
17番  高 野 泰 憲 君       18番  久保谷 廠 司 君
19番  鳥 居 康 子 君       20番  佐 藤 一 夫 君
21番  楠 田 一 男 君       22番  伊 東 良 平 君
23番  三 枝 誠 次 君       24番  掬 川 武 義 君

●説明のため出席した者
市長                   佃   弘 巳 君
助役                   青 木   昇 君
企画部長                 石 井   勇 君
企画部参事                萩 原 則 行 君
同企画政策課長              鳥 澤 秀 壱 君
理事                   山 口 重 則 君
総務部長                 原     崇 君
総務部参事兼課税課長           日 吉   孝 君
同庶務課長                山 木 勇 一 君
同財政課長                鈴 木 将 敬 君
同収納課長                常 田 静 雄 君
市民部長                 石 井 照 市 君
市民部参事                宮 下 芳 明 君
同環境防災課長              小 泉 節 男 君
同美化推進課長              森 田 勝 利 君
保健福祉部長               村 上 雅 啓 君
保健福祉部参事              石 井 松 男 君
同社会福祉課長              齋 藤 長 一 君
同児童課長                杉 本 一 男 君
同健康推進課長              堀 池 靖 幸 君
観光経済部長               滝 下 宣 彦 君
観光経済部参事              大 宮 弥宗司 君
同観光課長                肥 田 義 則 君
建設部長                 臼 井 美樹夫 君
建設部参事                鈴 木   渉 君
水道部長                 白 井   哲 君
消防長                  三 枝 輝 雄 君
教育長                  佐 藤   悠 君
教育委員会事務局教育次長         鈴 木 元 治 君
同管理課長                斉 藤 公 夫 君
同生涯学習課長              稲 葉   修 君

●出席議会事務局職員
局長      野 満 勝 二   局長補佐  石 井 充 雄
議事調査係長  冨 士 一 成   主査    西 川 豪 紀
主事      小 川 真 弘

                会        議
                午前10時   開議

○議長(森一徳 君)おはようございます。
 ただいまから本日の会議を開きます。
                ━━━━━━━━━━━━
○議長(森一徳 君)これより議事に入ります。
△日程第1、代表質問を去る12月1日に引き続き行います。
 代表質問は申し合わせにより、1人1時間30分以内、関連質問なしで行います。
 質問準備のため、暫時休憩いたします。
                午前10時   休憩
                ───────────
                午前10時   再開
○議長(森一徳 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
 まず、公明党議員団 佐藤一夫君の代表質問を許します。
             〔20番 佐藤一夫君登壇、拍手〕
◆20番(佐藤一夫 君)おはようございます。公明党の佐藤一夫でございます。ただいまより公明党議員団として代表質問を行います。
 時に「賢者は歴史に学び、愚者は自分の経験に学ぶ」という箴言を耳にいたします。毎年この12月定例会で前年度決算を審議いたしますが、このたびの17年度決算審議に当たりましても、バブル崩壊から今日に至るまでたどってきた本市財政の経過や傾向性などを踏まえながら、今後の伊東市の進むべき方向について構想を練ってまいりたい、このように思うものであります。
 前置きはこの程度にとどめ、早速質問に入らせていただきます。
 初めに、平成17年度決算を踏まえ、本市財政の持つ傾向性に対する現状認識と、今後の進むべき自治体経営の方向性について、まずは総論的にお伺いをするものであります。
 あわせて、この後に触れてまいります個別の財政指標に基づき、各論としても本市財政の傾向性に対する認識と、今後のかじをとる方向性について、市長のご所見をお伺いしてまいりたいと思っております。
 まずは提示いただいた各種資料に基づき、決算状況を俯瞰しておきたいと思います。
 平成17年度は、普通会計ベースで歳入が231億3,100万円、歳出は229億700万円となっております。また、主要な財政指標については、財政力指数が0.909、経常収支比率は83.3%、実質収支比率が1.3%、公債費比率が13.9%となっております。
 さらに踏み込んでみたいと思いますが、まず財政力指数は過去10年間、減少の一途をたどっており、平成7年との比較において約0.4ポイント減じています。本市は、過去には長らく不交付団体として不動の地位を確保してきたという歴史がありましたが、平成14年度には財政力指数が1を割り込み、交付団体となってからも減少傾向が続いております。
 一方、経常収支比率は数年前のピーク時から徐々に改善に向かってきており、この指標は十分評価に値する項目であります。ただし、減税補てん債及び臨時財政対策債を計上から除きますと、同比率は88.9%となり、水準的にはまだまだ予断を許さない段階にあるものと判断いたします。
 さらに申し上げるならば、この経常収支比率の中に占める人件費の割合は、伊東市は静岡県下で最も高く、その一方、公債費の占める割合は県下で最も低いということも指摘しておかなければなりません。つまり、伊東市では、人件費が経常経費のかなりの部分を占めていることが県下の他の自治体との比較において明瞭なのであります。
 次に、実質収支比率でありますが、これはかねがね私が伊東市財政の最も弱い部分として指摘をしてきた指標であります。実質収支比率が極めて低位であるために、ここ最近、数年間にわたって財政健全化債を起債しており、17年度も約2億2,000万円の起債を余儀なくされたところであります。しかし、それにいたしましても、今から6年前にはこの実質収支比率が0.1%という極めて低水準にあったところ、一転して平成17年度はこの数値が1.3%にまで大きく改善されたということは、大いに評価される点であると思っております。
 次に、公債費比率でありますが、これは他の公債費負担比率、起債制限比率とともに上昇の一途にあります。ただいまも申し上げたとおり、年度末に来て財源不足を補うべく起債した財政健全化債もこれにかなり影響しているものと推察いたしますが、その意味では、さきの実質収支比率の推移と密接に関連しているものと考えます。
 一方、同様に債務の度合いをはかる指標であります地方債返済可能年数で見てみますと、幾分かの改善が図られていることがわかります。この指標の意味するところは、市債の返済に充当できる財源をもって何年間で債務を完済することができるのかを示したものでありますが、これによると、平成17年度は6.45年であり、前年の7.59年から1.14ポイント改善しております。つまり、前述の実質収支比率の改善とともに、返済充当財源に余裕が生じつつあることがこの指標に反映されているものと思われます。
 以上のことを踏まえつつ、まずは公債費に関し何点かの質問をいたします。
 まず第1点目は、ただいまも申し上げました財政健全化債に対する認識と、今後の起債に対する対応姿勢はいかがなものかということであります。ご所見をお伺いいたします。
 2点目は、さきの同僚議員の質問とも重複いたしますが、今決算から導入されております実質公債費比率に関しどのような考え方を持っていらっしゃるのかということであります。お伺いをいたします。
 この実質公債費比率とは、従来からの市債に加え、一般会計から特別会計への繰出金や公営企業会計の借入金なども債務に含めて算定する指標であります。本市の平成17年度決算における実質公債費比率は13.4%でありますが、総務省の指針では、この実質公債費比率が18%以上25%未満の団体は、公債費負担適正化計画の策定を前提に許可を必要とするものとなり、さらにこれを上回れば起債が許可されない事態も発生してくるのであります。
 今後、特に私が懸念をしておりますのは、この実質公債費比率を上げる要因ともなる下水道事業特別会計への繰出金であります。昨年6月定例会の代表質問でも申し上げましたとおり、下水道事業においては、本市はこの10年間で約100億円近い下水道事業債を起債しております。この結果、平成17年度末における借入残高は約128億9,000万円となっております。これは本市の1年間の税収をも上回る金額であります。果たしてこのような債務を含む下水道会計に対し、今後、繰出金はどのように推移していくのか、また、これにより実質公債費比率がどのように影響を受けるものと推測されていらっしゃるのか、お伺いをいたします。
 次に、現在静岡県が公表している財政比較分析表に基づき、引き続き議論を進めてまいりたいと思います。
 これは財政力指数、経常収支比率、起債制限比率、人口1人当たりの地方債残高、ラスパイレス指数、人口1,000人当たりの職員数という6つの指標をもとに、全国平均、静岡県下平均、類似団体平均との比較を示したものであります。これを伊東市について見てまいりますと、まず財政力指数は、静岡県下平均、全国平均並びに類似団体平均に比較して幾分良好であることがわかります。続く経常収支比率は、県下平均より劣位にはあるものの、全国平均、類似団体平均に比較してやはり良好な水準にあります。債務関連指標の起債制限比率では、ほぼ類似団体平均と同率、1人当たりの地方債残高は、県下平均、全国平均を下回るものの、類似団体平均を幾分上回るところに位置しております。
 その一方、注視しなければならないのが以下申し上げる2つの人件費関連指標の水準であります。
 まず、ラスパイレス指数は、静岡県下、全国並びに類似団体平均がいずれも97前後であるところ、伊東市はこれを大きく上回り、100.3となっております。また、人口1,000人当たりの職員数も、本市は9.91人でありますが、これは全国平均の8.12人、静岡県下平均の7.35人、類似団体平均の6.87人をいずれも大きく上回る水準であります。
 この財政比較分析表からも、本市の財政がいかに人件費に大きく特化しているかが歴然としているのであります。一般に人件費の多寡は賃金の水準と雇用の両面で決定してまいりますが、本市の人件費が静岡県下でも指折りの高さにあるのは、ただいま申し上げた指標からもわかりますように、職員数の規模に依拠するものだと判断いたします。さらに、物件費の中に臨時職員の賃金までもが含まれていることを勘案いたしますと、いつまでこの状態が維持できるのか、持続可能性に一抹の不安を抱くものであります。この点についての市長の認識と、今後に向けた方針をお伺いいたします。
 次に、バランスシートに基づき、決算を見てまいりたいと思います。
 平成17年度普通会計ベースで本市の貸借対照表は、まず貸方が負債299億4,200万円、正味資産が631億3,700万円の計930億7,900万円から成り、借方は有形固定資産843億5,000万円、投資等が54億6,500万円、流動資産32億6,300万円で、総資産額はさきの貸方と同額であります。これを伊東市が貸借対照表を作成し始めた平成11年度から時系列で見てまいりますと、借方の有形固定資産、貸方の正味資産が減少の一途にあり、逆に負債は継続して増加傾向となっております。
 こうした傾向を受けて、これまでの世代による社会資本負担比率は74.85%で、平成11年度対比で5.3ポイント減少し、もう一方のこれからの世代による社会資本負担比率は35.50%となり、やはり11年度対比で5.3ポイント増加しているのであります。また、民間企業の自己資本比率に当たる正味資産比率も67.8%で、この6年間で4.8ポイント減少しました。有形固定資産の減少については、バランスシート作成当初の平成11年度との対比で約75億円減額となっておりますが、これは資産の減価償却が進む一方で、それを補うだけの十分な投資的経費が組まれずに来たことが最大の要因と考えるものであります。
 昨今、箱物行政に対する批判はよく聞くところではありますが、それにいたしましても、資産の減価を補完することができないほど伊東市の投資的経費割合が静岡県下で最も低いということは、やはり再考に値するものであります。この背景には、経常経費中に人件費の占める割合が県下で最も高いということがあって、よって資金がほかに回らない事態となっていることが反映されているものであります。本来、資産の経年劣化を補う程度は投資的経費が組まれるべきであり、それなくして十分な行政サービスが提供できるのか疑問であります。
 現在、このような歳出構成、財政構造については、しっかりと変革をしていく必要があるものと考えますが、この点につきまして市長のご所見をお伺いいたします。
 一方、金融機関の不良債権比率に当たる総資産に占める未収金、未収地方税の割合が減少に転じていることは評価するところであります。特に、前述のとおり資産額が減少する中において、これら未収金をそれ以上に圧縮できていることは目覚ましい改善点と受けとめるものであります。その点におきまして、税の滞納に対して尽力されてきた経過とともに、今後の市税の滞納解消に向けた対策についてお伺いをいたします。
 次に、行政コスト計算書に基づき、お伺いをしたいと思います。
 まず、平成17年度伊東市普通会計の行政コスト計算書の全体を見ておきたいと思います。
 コストの総額は222億7,300万円、そのうち人件費など人に係るコストが66億8,600万円で、全体の30%を占めております。物件費など物に係るコストは68億9,800万円で31%、扶助費など移転支出的なコストが76億3,300万円で34.3%、その他のコストが10億5,500万円で4.7%となっております。
 一方、収入は、使用料、手数料、国庫支出金、一般財源などの合計で202億5,100万円となり、これに正味資産、国庫支出金、償却金額5億1,600万円を加えても、さきのコストとの収支において、およそ15億円の赤字を計上しておりますが、物に係るコストのうち減価償却費35億7,500万円を加味して、民間会計で言うところの償却前利益では一応の黒字計上ということになります。
 これを行政コスト計算書の作成が開始された平成16年度との対比で見てみますと、まずコストの総額で前年度比8億5,600万円減少する一方、収入が1億1,100万円の増加を見ております。各グループごとのコストも一定の減少を見ておりますが、さらに細分化して見てまいりますと、そうした中でも扶助費、補助費等の増加が顕著であります。このことは、特に伊東市のこれからの財政運営を考えていく上で、重要な懸案事項になってくるものと思います。
 本市の財政規模は、ここへ来てわずかに拡大傾向となりつつありますが、今から10年前との比較では、決算規模が約64億円縮小しております。税収でも平成9年度のピーク時から約32億円の減収となっておりますが、その一方、民生費で約30億円、扶助費で17億円の増額となっております。特に扶助費は、この10年間でほぼ2倍となっております。今後の少子高齢社会の進展を踏まえると、まだまだこの傾向は続くのではないかと推察いたしますが、こうした状況に対する認識と、今後のかじ取りの考え方についてご所見をお伺いいたします。
 以上、ご提示いただいた決算資料、バランスシート、行政コスト計算書などに基づき何点か質問をいたしました。
 私は、現在の財政状況を見据えた上で、後の自治体経営を堅実に進める方途として、以下申し上げることも一考に値するものと考え、3項目の提言を申し上げ、ご所見を伺うものであります。
 まず、その1点目は、情報公開のさらなる徹底、公会計のディスクロージャーであります。確かにこれまでも広報を通じて定期的に伊東市の財政状況は市民に周知がなされております。私は、さらにバランスシートや行政コスト計算書とはどういうものであるのか、これに基づくと伊東市の財政はどのようになっているのか、また、時系列で見たときに伊東市の財政はどのように変遷してきているのか、伊東市の財政に内在する問題、課題は何であるのか等をわかりやすく伝えることが肝要と考える次第であります。こうした取り組みの中で、市民の皆様と情報を共有することが今後の市政運営において大事になってくるものと考えますが、いかがでしょうか。この点につきまして市長の考え方をお伺いいたします。
 第2点目は、やはり情報公開に関連してまいりますが、この際、政策の意思形成過程もリアルタイムで公開をされてはいかがでしょうか。現在でも少なからず各種審議会の中で、このような政策立案過程がオープンに議論されていることは承知をしておりますが、さらに申し上げるならば、例えば予算編成過程や給与、手当の決定過程などを公開していくという考え方であります。ご所見をお伺いいたします。
 第3点目は、現在の評価制度の中に住民満足度という視点を組み入れることができないかということであります。地方自治法にあるとおり、最少の経費で最大の効果を上げることが自治体経営の大命題でありますが、そのような中、コストを抑制しながらもサービスの質は低下させないことを明示するために、この際、サービスの受け手側の評価である住民満足度を評価の中に取り入れてはどうかと考えるものであります。この点につきましてもお伺いをいたします。
 振り返ってみますと、行政の評価制度に関しましては、今から9年前の平成9年3月定例会の代表質問で、初めてプラン・ドゥー・チェック・アクションというプロセスを踏まえた行政評価の導入を提案し、以後、数次にわたりこの評価制度の実現を求めてきたところであります。また、その年の12月定例会の代表質問では、バランスシートや行政コスト計算書などの複式簿記を採用した公会計改革などを提言申し上げ、その後も何度か議会で取り上げてきたところであります。今日、これらの提案がかない、伊東市の自治体経営が望ましい方向へと向かいつつあることを大変評価するものであります。ぜひ今後に向けても、財政を多角的に把握し、堅実かつ発展性のある市政のかじ取りを心より望むものであります。
 次に、大きな2番目の項目であります教育に関し質問をいたします。
 昨今、イノベーションという言葉をよく見聞いたします。狭義では技術革新という意味でありますが、広くは経済はもとより社会全般にわたる改善ととらえるべきだろうと思います。一般的に発展への原動力として、ケインズ経済学で言うところの総需要管理政策、公共投資政策などを想起いたしますが、このケインズと双璧をなす経済学者のシュンペーターは、社会が発展するための原動力はイノベーションである、このように指摘をしております。まさしく現状の閉塞感を打開するのは旺盛なる改革への意欲と素養であります。
 さらに、持論を申し添えるならば、私は、その素地をつくり得るものは教育であると思う次第であります。そのような観点から、平成17年度決算を踏まえて、伊東市の教育行政に関し、現状の認識と今後の進むべき方向性について、まずは総論的に大所高所からの所見をお伺いするものであります。
 ここで、教育費についても財政的見地から少し述べてみたいと思いますが、まず平成17年度決算における教育費は19億7,900万円をつけております。歳出総額に占める教育費の割合は8.64%であります。また、人口1人当たりの教育費の額は2万6,000円であります。
 これらを過去10年間の時系列比較で見てまいりますと、教育費は、歳出に占めるシェアにおいても人口1人当たりの支出額でも縮小していることがわかります。歳出総額に占める割合では、平成8年度に15.34%をつけた後、最も税収が多かった翌年、平成9年度には約4ポイント減じて11.1%になり、以後、8ないし9%で推移しております。人口1人当たりでも、平成8年度の5万6,000円をピークにして、その後、減少に転じ、ここ最近では2万6,000円から2万8,000円となっています。これを県内他市との比較をいたしますと、かなり劣位にあることがわかります。
 私は、先ほども申し上げましたとおり、これまで行政評価を標榜してきた議員の一人であります。しかし、各事業費の中で、教育の領域ほどこの費用対効果が測定しにくい分野はないのではないかと思っております。すなわち、教育費として単年度に投下した予算が年度内に顕著な効果をあらわすような即効性がなく、逆に短期的な判断はむしろ早計に失するおそれがあるということであります。言いかえれば、教育に対する取り組みは、善につけ悪につけ、長期的展望のもとに現実社会の各所各所にあらわれてくるものだと思っております。
 また、昨今、格差問題が指摘をされておりますが、これが教育格差にまで波及することを指摘する識者も少なくありません。それゆえに、確たる考え方を持って取り組むことが肝要であります。そのような観点から、まずは総論的にお伺いをするものであります。前向きなご答弁をよろしくお願い申し上げます。
 特に、私は活字文化の振興というものを今回その具体的な対策として提示するものであります。この活字文化の振興は、国においても文字・活字文化振興法を定め、昨年来、これに基づく政策が進められております。第1条で、文字・活字文化が「豊かな人間性の涵養並びに健全な民主主義の発達に欠くことのできないものであること」が明記され、活字文化振興が「知的で心豊かな国民生活及び活力ある社会の実現に寄与することを目的」としております。まさしくこの趣旨は、伊東市民憲章にある「文化を高め、教養を豊かにする」という意義と軌を一にするものと思います。学校教育はもとより、広く生涯学習、社会教育を含んで、伊東市として今後どのように活字文化の振興策を進めていくのか、お伺いをいたします。
 加えて、その活字文化の発信拠点とも言うべき図書館についても、今後の改革策に関しお伺いをいたします。
 具体的には、蔵書冊数が県下都市の中で比較劣位にあることや、さらには蔵書中、閉架図書が半分以上を占めている点などが課題として挙げることができるかと思います。ぜひとも活字文化の発信拠点として整備していく必要があるものと考えますが、いかがでしょうか。
 この点を最後にお伺いし、壇上からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
               〔市長 佃 弘巳君登壇〕
◎市長(佃弘巳 君)20番 佐藤一夫議員にお答えをいたします。
 最初に、平成17年度決算を踏まえた本市財政の傾向性に対する現状認識と今後の自治体経営の方向性についてであります。
 平成17年度決算は、歳入におきまして、平成9年度をピークとして減少を続けていた税収が2年連続して前年度を上回るなど、明るい兆しも見えるところですが、平成16年度でやや上昇した法人市民税は、平成17年度決算では景気回復の兆候は見受けられないような状況もあります。
 また、歳出につきましては、諸手当の見直しによる減額はあるものの、退職手当の増などによる人件費の増額、国の制度改正などによる扶助費の増額、公債費の増額など義務的経費の増加が見られる中で、建設事業費については大型事業が終わったため減少が続いてきております。
 さらに、平成17年度の特別会計に対する繰出金は、総額では減少しているものの、これは下水道事業特別会計への繰出金の減少が大きく全体の繰出金の額を引き下げているものであり、国民健康保険事業特別会計、老人保健特別会計、介護保険事業特別会計については、給付費の伸びによる増額が懸念材料となっているところであります。
 このような決算での平成17年度の経常収支比率は83.3%となっており、前年度比較では若干の改善はあったものの、いまだ本市の財政は硬直した状況から抜け出せない状況になってきております。
 いずれにいたしましても、このように本市が依然厳しい財政状況にあることを真摯に受けとめ、市民の健康増進、市の観光振興、行政改革の3つのKと現場主義の実践を通じ、さらに伊東再生に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
 次に、財政健全化債に対する認識と、今後の起債についての対応姿勢に関することについてお答えいたします。
 財政健全化債につきましては、平成17年度には2億2,200万円の起債を起こし、3年間の総額では8億8,440万円の借り入れとなっており、それぞれの年度末におきまして、歳入の不足から決算における赤字のおそれがあったことなどにより、緊急避難的に補正をお願いし、決算をいたしたものであります。
 市債の借り入れにつきましては、安易な起債は慎むべきであると考えていますが、自主財源の確保に苦慮する現状にあっては、市債を貴重な財源として活用していくことも必要であると考えております。
 また、今年度から導入されました実質公債費比率につきましては、先日のご質問でもお答えをしたところであります。
 そこで、下水道事業特別会計に対する繰出金につきましては、施設の建設などがおおむね完了することから、今後とも繰り出し水準は平成17年度決算とほぼ同程度で推移していくものと試算をしており、実質公債費比率の上昇につながるような影響は出ないようにしていきたいと考えております。
 続きまして、職員数の規模を原因とした人件費の水準についての持続性に関する質問でありますが、人件費の水準につきましては、高い水準にあることは認識をしており、事務事業の委託化、指定管理者制度の導入などにより、職員数の自然減や事業の見直しに努めているところであります。
 さらに、集中改革プランにおいて、平成17年度から平成22年度当初までの5年間において、総務省指示の5.7%を上回る削減を予定しているところであり、今後とも人件費の削減に努めてまいりたいと考えております。
 また、バランスシートの有形固定資産の減少についてであります。
 本市の投資的経費の割合が低いこと、また、資産の経年劣化を補う程度の投資的経費の予算を組む必要があることは認識をしておりますが、この間の厳しい財政状況のもとでは、投資的経費を抑制せざるを得なかったところであります。
 次に、市税の滞納解消に向けた取り組みについてでありますが、滞納の圧縮対策としましては、滞納状況に応じた各種の文書催告や、納付困難な納税者には分納の促進を行うなど、納めやすい工夫を図るとともに、夜間臨戸徴収や休日納税相談、電話催告なども実施をしております。
 さらに、コンビニ収納による利便性の向上を図るとともに、現年度の課税分の未納圧縮のため、きめ細かな納税指導や徴収嘱託員の活用、口座振替の勧奨を引き続き実施するなど、市税の滞納解消に向けては職員みずからの収納意欲、また、そういう中では特別収納期間を設けた中で、積極的に収納していきたいと思っております。
 さらに、先ごろ実施しました特別滞納整理におきましても、1億7,000万円の滞納金に対しまして、500万円の収納を管理職がみずから実施をしてきておるという大変高い成果も上げてきておりますし、さらに今後の滞納整理におきましても、しっかりと進めてまいりたいと考えております。
 次に、民生費、扶助費の増加に対してのご質問にお答えします。
 本市において決算額の最も大きかった平成6年度の一般会計民生費の決算額は37億1,961万7,000円となっており、平成17年度の決算額は69億3,948万5,000円で、予算規模が減少しているのにもかかわらず、32億1,986万8,000円の増額となってきております。
 これら増額要因となっております生活保護扶助費は12億5,867万5,000円の増額と、扶助費増加額の73%を占めていることから、生活保護者の就労指導などを行い、扶助費の適正執行に努めてきておるところであります。
 次に、公会計の情報公開についてでありますが、本市の財政状況公表の取り組みにつきましては、地方自治法第243条の3の規定に基づく伊東市財政事情の作成及び公表に関する条例に従い、年2回、歳入歳出予算の執行状況等を公表するとともに、ダイジェスト版を広報いとうにも掲載してきております。また、ホームページにおいても予算編成方針、公表資料、施政方針等の予算資料や、決算カード、決算概要説明書といった決算資料を公表するとともに、平成16年度以降はバランスシートと行政コスト計算書も掲載してきております。
 今後、これら財務諸表の整備に鋭意取り組みながら、財政の変遷や課題などを市民と共有できるような情報公開に努めてまいりたいと考えております。
 また、政策の意思形成過程をリアルタイムで公開したらどうかとのご質問でありますが、意思形成過程の情報の公開範囲もできるだけ拡大をしたいと考えておりますが、ご指摘の予算編成過程や給与、手当の決定過程につきましては、利害関係者や交渉相手が存在するという面もありますので、関係者と協議をする中、今後の検討課題としていきたいと思っております。
 次に、現在の評価制度の中に住民満足度という視点を組み入れることについては、今年度、目的指向型行政運営の確立を目指し、目的指向体系表の作成に取り組みました。目的指向体系表は、どのような効果があるのかという視点で目的を明確に示し、目標を数値であらわし、その達成状況を評価し、行政運営の改善のための分析を行えるように示すものであります。このことにより、計画と実施に評価と改善を加えるPDCAサイクルを確立し、目的達成に向け、効率的、効果的な行政運営を積極的に行ってまいりたいと考えております。
 次に、活字文化振興をいかに進めていくのかについてであります。
 平成17年7月29日に制定された文字・活字文化振興法に基づく施策として、市立図書館活動の推進、郷土の歴史資料を文書として残す市史編さん事業などに取り組んできており、これまでに生涯学習課で出版した著作物は、市立図書館が16冊、市史編さん係が24冊を数えております。
 また、2009年に開催される国民文化祭では、郷土の偉大な文学者に光を当て、木下杢太郎フェスティバルを実施し、その文学作品、絵画、医学的業績などの顕彰をします。
 さらに、子供たちが活字に触れる機会を提供するため、図書館が実施しているブックスタート、絵本の読み聞かせと紙芝居、市内の学校を社会教育指導員が訪問しての良書の紹介などの事業を充実させ、活字文化の振興を図り、伊東市における教育力の向上に努めてまいりたいと考えております。
 また、学校教育においては、図書室の充実、学校司書の配置に努め、読書指導の充実を図ってまいりました。各学校では、朝の読書やボランティアの方々による読み聞かせを行い、本に親しむ時間を意図的に設定しております。また、良書を互いに紹介し合うブックトークの会を行い、自分が読んで感動した本を友達に紹介する機会を設けるなど、読書指導の充実も図ってきております。
 西小学校では、学校図書館を読書センター的な機能と調べ学習的な機能の両面を持った図書館にする研究を続けております。この研究は国から高い評価を受け、本年度は全国規模の表彰を受けています。西小学校の研究においては、市費負担である学校図書館司書と学校職員である司書教諭の連携のよさが、学校図書館が読書センターとして機能するための大きな働きをしているとの報告も聞いております。
 次に、活字文化の発信拠点としての図書館の改革策についてであります。
 図書館では、市民のニーズにこたえるべく、利用しやすく利用価値の高い図書館づくりを推進するため、リクエストによる図書の購入、学校との連携による課題図書の購入など、開かれた蔵書計画を立てています。また、将来に残していかなければならない郷土資料の収蔵は、地域資料のほか、温泉、地震、木下杢太郎については特別に収蔵していく方針を持っております。
 施設の整備状況としては、本館のほか、遠隔地の市民へ向けた移動図書館車、蔵書を児童専用に特化させた大原児童図書館が設置をされておりますが、本館のスペースが狭く、蔵書総数16万8,000冊のうち開架書架にあるのは7万冊程度となっており、9万冊を超える閉架蔵書の検索のためには、インターネットによる蔵書公開システムを導入することも検討をしております。
 また、活字文化の拠点としては、今以上に蔵書数の増加が必要な状況ではありますが、収蔵スペースに限りがあるため、書籍の適正な選書作業を実施していくことで効率的な蔵書構成を図っていきます。また、閲覧席の拡充、児童コーナーの隔離など、早急に対処すべき部分については、現有面積の中では改善が困難な状況となっております。利用者のための駐車スペースは、平成17年に桜木ふれあい広場を第2駐車場とし、40台以上の増設を実施していますが、図書館との距離の問題も残っております。
 利用者に対する職員の対応については、本の相談への適切なアドバイス、詳細な資料リストの提供、他館との相互利用の案内など、きめ細かいサービスの提供に努めてきております。
 利用冊数、利用期限については、平成16年5月に改正した1人8冊、2週間となっていますが、固定的に考えず、利用者の意見も取り入れて、毎年検討するようにしてきております。
 以上です。
◆20番(佐藤一夫 君)大変丁寧なご答弁をありがとうございました。私は決算審議をするまでの準備として、過去の数字をまとめてみて、グラフなどをつくってみます。毎年やっているんですけれども、そうすると、各指標がだんだん上向いてきたなというのが見てとれます。税収が上向いてきたな、経常収支比率が改善されてきたな、こういったことが見えてきて、こうした傾向が今後も続くことを大いに期待しているところでございます。
 昨年市長が就任をされて、初年度かなり頑張られて、さらに2年目、18年度も全力を挙げて行財政改革に邁進されていらっしゃるとお見受けしております。ちなみに、現在、平成17年度以上に改善が進んでいるように私は実感的なものとして受けとめておりますけれども、数字で把握されていれば、それを含めてお伺いできればいいんですが、現時点では昨年の傾向にさらに改善が進んできているのかどうか、その辺の感触でも結構ですから伺っておければと思います。よろしくお願いいたします。
◎市長(佃弘巳 君)17年度と比べて18年度は市民税の増、また、入湯税も今ある程度は上昇してきておりますし、人件費におきましても職員数の減、そういうものも見られるわけです。ただ、退職金がちょっと伸びますもので、そこらによって人件費はそんなに変わらないと思っておりますが、10月1日から実施をしております住居手当の削減、そういうものの影響とか、また皆さん方の報酬の減、我々特別職の給料の減、収入役の減、そういうもので内容的には大分よくなってきております。また、観光客の方々もここへ来てふえてきております。
 ですから、そういう中では歳入が多少は上がってきておりますし、また、歳出においても、できるだけ抑制するものは抑制をするという中で、人件費比率、公債費比率、そこらは急に直すことができませんが、そこらもしっかり目的を持って、これからもサマーレビューを踏まえた中で積極的に進めてまいりたいと思っております。
◆20番(佐藤一夫 君)ありがとうございました。特に税収が上向いてきたというのは、本当に光明が見えてきたなという実感を私も持っております。ただ、一つ心配なのは、今後、退職者というのは、市の職員も退職していくわけですけれども、団塊の世代が一斉に退職されていった後、税収として今どのように予測を立てていらっしゃるのかなというのが気になるところであります。いわゆる働く方が少なくなることによる所得税の減という要素もありますでしょうし、一方で、逆に、今ハッピーリタイアメントと言われますけれども、都会から我がまちへ移住をされてくる方がいらっしゃれば、これはこれでまた一つの固定資産税等の増収要因になればいいなという希望もあるわけですけれども、この点については、ある程度厳密に算定もされているんじゃないかと思いますけれども、どのように考えていらっしゃるか、お伺いをしたいと思います。
◎総務部参事兼課税課長(日吉孝 君)お答えいたします。
 退職者の問題でございますが、伊東市の市税、特に市民税の所得の水準というんですか、種別に見ますと、給与所得者は、数では若干ふえておりますが、その総収入額というのは減少傾向が続いております。それに反比例いたしまして、その他の所得、いわゆる年金所得の方が大幅にふえているということです。それを差し引きますと、当然、現役世代の給与と年金との格差がございますので、市民税における所得というものは、年々、若干少ない状況でございます。ただ、今まで決算状況を見ますと、税制改正の影響等でふえている現状はございますけれども、所得の内容から精査いたしますと、やはり現役世代の収入が減って、その他の年金者の所得がふえていくという余り好ましくないような状況も見受けられます。
 また、固定資産税につきましては、地価の下落によりまして年々減少をしておりますが、最近、別荘におけます売買実例も若干好転しているような状況がございますので、確かに議員ご指摘のように、リタイア組が伊東市の方へ流れてまいりまして、土地の購入、家屋の購入をされているような現状も幾つかは見られる状況でございます。
 以上でございます。
◆20番(佐藤一夫 君)重ねてお伺いをしたいんですけれども、ただいまは課税課の立場でのお話と私は受けとめたんですが、数年後まで財政計画を立てていらっしゃると思うんですけれども、その計画の中ではどのように推移するものと押さえていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。
◎総務部長(原崇 君)お答えをいたします。
 ただいま税の面から一定の考え方というのを答弁させていただいたわけでございますが、財政推計の中でも、税についてはやや伸びを示すのではなかろうか、こういった見方をしてございます。ただ、ただいま参事の方から説明をいたしましたように、固定資産税は非常な勢いで落ち込みをしてございます。これが最低ラインのところまで落ち込んで、いかに持ち上がってくるのか、この辺が大変難しい状況もございます。
 いずれにいたしましても、所得そのものは現在よりも若干好転をしてくるのではなかろうか、こんな見方をしているところでございます。
 以上でございます。
◆20番(佐藤一夫 君)わかりました。
 次に、滞納の関係の質問をさせていただきたいと思うんですけれども、先ほども壇上で申し上げましたバランスシートの中で見ても、総資産の中に占める未収金という形で、滞納の税金というのは資産として計上されておりますけれども、その割合がだんだん少なくなってきつつある。数年前をピークにして、3年間で総資産に占める未収金の割合が非常に少なくなっているということは非常にいい傾向だなと私は見ております。
 昨日、市長もごらんになったかもしれませんけれども、NHKスペシャルで夜9時から1時間、国保料が払えないという関係の特集番組をやっていました。これから負担が大変だという声も少なからずあるのかなと思っておりますけれども、そういう方々の対策をどうしていこうかということは、これは国が少し制度設計を考えてもらわないと、自治体レベルではなかなか難しいなとは思っているんです。広域でやるだとか、各保険の壁を超えてだとか、そういったことは制度設計そのものを国や県で考えてもらわなければならない部分だと思うので、そこはまた声を上げていきたいと思うんです。
 自治体レベルの一つの工夫として、こういうことができないかというのを私はきょう伺っておきたいんですけれども、事務レベルの発想からすると余りにも奇抜で、難しいと言われてしまうかもしれませんが、固定資産税なり市県民税、軽自動車税、国民健康保険税というのは納付月が決まっているわけなんですが、生活者の実感として、これら2つなり3つなりが重なる月というのは負担が非常に大きくなって、バランスを崩しやすいと思います。
 先ほど市長から議員も歳費を減額した話をしていただきましたけれども、そんな中でも、実は市県民税と国民健康保険税が一緒の月に来ますと、これだけで10万円引き落としになるわけですね。非常にバランスを崩しやすいという実感を持っております。
 そこで、例えば、これを一般サラリーマンと同様に毎月に平準化した納付の仕方ができないのかなということを素朴に思うわけですけれども、この点いかがなものでしょうか。
◎総務部参事兼課税課長(日吉孝 君)特に国民健康保険税が8期に分かれている関係で、ほかの固定資産税、市民税の時期が重複して納付が困難になるということも確かに理解をいたしているところでございます。ただ、このそれぞれの税目につきましては、地方税法並びに伊東市の市税賦課徴収条例の中で取り決めがございまして、それぞれの指定された納期で徴収するものと考えておりますので、その見直し、新たな改善というのはなかなか難しいかと考えております。
 ただ、市税には口座振替制度というのがございまして、そのために備える納税預金というんですか、そういうことで、それぞれの納期を見据えた上での毎月の預金、そういうものも納税者にとっては一つ利用できるんじゃないのかなと考えております。
 ただ、そうはいっても、なかなか納められない部分もございますので、私ども収納課におきましては、それぞれその収入状況に応じました分納の方法ということで、きめ細かなご相談にも対応しておりますので、申し出をいただければ、分納という制度を活用いたしまして、税額を1年間にならした形でお納め願う方法もございます。そんなことで対応させていただきたいと考えております。
◆20番(佐藤一夫 君)個別の納税相談をすれば、そういった事例もなくはないという話ですけれども、ひとつここは納税者の選択オプションのようなことで、そういった納め方もできるよというのがあれば、これはこれで考える方も出てくるんじゃないのかな。地方税法を変えるのは大変なことですけれども、条例の段階で何かできることがあれば、現にそういう納税相談で個別にやっているわけですので、であるならば、1人が可能ならば、納税者全部だって可能ではないかなということを思います。もし納付書の印刷代がかかるというならば、自動振替をやっている方はそれができますよとか、そういったいろいろな工夫の余地があるのではないかなと私は思っております。生計のバランスが崩れないということが滞納を起こさせない一つの要因にできるんじゃないかなと私は思っておりますので、引き続きご検討をお願いしたいと思います。
 次に、経常収支比率関連で少し質問をしたいんですが、壇上で私が県で作成していると言いました財政比較分析表というのを今手元に持っております。県には非常にいい資料があるんだなということを発見いたしました。この中に文字でコメントがされている部分は恐らく市で書いたんだろうと思うんですが、その中に、これは毎回私が聞くたびに返ってくる答弁と重なりますけれども、伊東市は観光立市であるために、人口10万人規模の行政サービスを提供しなければならないんだ、だから職員の数を多くせざるを得ないんだというようなニュアンスの文面が記載されているわけですけれども、私は、この時代、こういう論理はなかなか通らなくなってきているのではないかなと思っております。
 まずは全国が観光地であります。日本全国どこも観光地であって、同じような行政サービスは当然発生してきます。観光地でなくとも、今、人口の移動というのは非常に盛んに行われているわけで、ましてや東京とか政令市なんていうのはもっと人口の移動があるわけですから。東京などは昼間の人口の方が10倍ぐらいあるとか、そういう行政区もあったりしております。そういうことを考えますと、観光立市であるために10万人規模の人の配置をしておかなければならないという発想自体を、この時代には少し変えていく必要があるかと思っておりますが、いかがか。
 現に今やっている仕事の中にも、民間の活力、マンパワーが十分活用できる分野があるではないかと思うわけですね。そういったところを使うならば、今申し述べたようなことでなくともやりようがあるように思いますが、いかがでありましょうか。
◎市長(佃弘巳 君)そういう中で、ごみとか、そういうものにおいては、15万人規模の数量は確かに来ております。ですから、そういう中で、観光地特有ということよりも、これだけ広範囲な地域、それをどのようにしていくかという効率的なものを今考えていかなければいけないということで、現場に対しましては、職員の適材適所、また民間にできるものは民間にしていただくということで、行政の書類のスリム化、そういうものも今検討して、自分たちがしっかりと効果、効率のあるような職業、そういうものもしっかりと見きわめる中で、私も現業職の方々と意見を交わす中で、どういうところをやったら経費が削減できるかというものを今積極的に進めてきておるわけであります。
 今後もまた積極的に現場の方々、そういう人とも意見を交わす中で、職員の適材適所、適任というものもこれから考えて進めていきたいと思っております。
◆20番(佐藤一夫 君)わかりました。また今後とも、そういったご努力を続けていただきますようにお願い申し上げます。
 次に、教育関係の質問に移らせていただきたいと思います。
 壇上でお話しした数値のことをもう一度なぞりますけれども、やはりグラフ化してみますと、これまでの10年間の推移というのが非常にわかりやすく見てとることができます。歳出に占める教育費のシェアもおおむね右肩下がりかな、人口1人当たりの教育費もおおむね右肩下がりかなということがこの数値からよくわかるわけです。
 初日の代表質問で、どなたかの質問の中に掛川市のお話が出てきたように記憶しておりますが、これは単年度一つだけとっておりますので、少し乱暴かもしれませんけれども、16年度の決算の数字をもとに見てみますと、掛川市では歳出総額に占める教育費の割合が27.98%、先ほど私は伊東市は8.8%台という話をしました。人口1人当たりで掛川市では6万1,000円がついているけれども、伊東市の場合、2万6,000円である。
 こういう対比をして失礼かもしれませんけれども、各費目削減をしなければならない中において、私は、とりわけ切り込んでいるなという実感を持つのが教育費の関係であります。私が今回取り上げたのは、やはり教育予算というのは長期的な視野を持って考えていく必要があるのかなという気持ちがあってこそ取り上げたわけですけれども、ぜひ再考をお願いしたいなと思います。
 よく話題になります再建団体となった夕張市では、今、図書館の廃止ということが示されていると聞いておりますけれども、そうならないことを願いながら、また一方で、有名になった町で、合併をしないことを宣言した矢祭町という町がございますけれども、ここでは、合併をしないわけですから、財政は非常に厳しいのは当然なんですが、図書館をお金をかけないでつくってみようという意欲に燃えて、今、取り組んでいるんだそうでございます。そのような中で、全国から読まなくなった本をお送りくださいと求めたところ、現時点で26万冊が集まったということでありまして、これは伊東市の図書館の蔵書数をはるかに超える冊数が一遍に集まったようでございます。これからこれを製本したり分類したりという作業は非常に大変かと思うんですが、まずはお金をかけずに26万冊が集まるということ自体は非常に大きな成果であるなということで、私は注目をしておる一人でございます。
 そのような中で、現在の状況をまず基本的な部分で確認をしておきたいんですけれども、教育委員会にお伺いしますが、現在、図書館の利用者カードの発行枚数がどの程度出ているのか。それから、先ほども閉架図書、開架図書の話をしましたけれども、パーセントで言うとどのようなパーセントになっているのか、まずお伺いをしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
◎教育委員会事務局教育次長(鈴木元治 君)お答えいたします。
 カードの発行枚数は、18年3月31日、17年度末で2万482人でございます。人口に対しまして2.3%の発行枚数になります。
 以上でございます。
◎生涯学習課長(稲葉修 君)お答えします。
 開架率は45%になっております。
 以上です。
○議長(森一徳 君)10分間ほど休憩いたします。
                午前11時 2分休憩
                ───────────
                午前11時12分再開
○議長(森一徳 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
◎教育委員会事務局教育次長(鈴木元治 君)先ほど佐藤議員のご質問に対しまして、発行枚数の件でございますけれども、2万482人、人口に対する割合ですけれども、先ほど私の方で2.3%と申し上げたということですけれども、本来は27.3%でございますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(佐藤一夫 君)引き続き、活字文化、図書館関係の質問に移らせていただきたいと思いますけれども、私が今手元に持っている資料で少々確認をさせていただきたいと思うんですが、伊東市の図書館の職員数は13名だそうです。1人当たりの人件費単価が249万円、静岡県平均453万9,000円、静岡県の市の単位で最高は595万2,000円。実は伊東市は、市の中では1人当たりの人件費単価が最低だそうでございます。その意味では、よく低コストで運営がなされているなという評価もできるところではありますが、これが現状のようであります。
 幾つか資料を挙げて比較しますと、例えば、先ほど申し上げた掛川市、人口の割合で言うと、伊東市に比べて大体1.5倍ぐらいの人口規模のところですね。それでいて、図書館の職員の人件費は伊東市の3倍、人員で2倍、1人当たりの人件費で2倍、三島市も大体11万人ぐらいの人口規模ですから、伊東市の大体1.5倍ぐらいの人口規模であるまちですけれども、ここの図書館の職員の人件費は伊東市の6倍、職員数で3倍、1人当たりの人件費で2倍です。その意味では、よく一つの図書館という箱を現状の人件費なりのコストで回しているなということは十分評価をしますけれども、果たしてこのままうまくパフォーマンスが保てるのかなという心配も一方であります。
 これは県立中央図書館の「平成17年度静岡県の図書館」という資料から、図書館の蔵書冊数ですけれども、先ほどの数字と少し変わるかもしれませんが、実は伊東市が24市中の23番目だそうでございます。市町村合併があるので、その当時と少し変わってはおりますけれども、トップは当時のデータで天竜市、5,564冊あったそうです。伊東市は先ほどの資料に基づくと1,982冊。冊数の規模が違うわけですけれども、大体2.5倍ぐらいになるでしょうか。
 しかも、その中で、先ほど答弁がありましたように、そのうち開架されている、市民の目に触れるところにある本が半分以下であるという実態が伊東市立図書館でございますけれども、今後、何らかの改善が必要なのかなと思うわけですけれども、そうはいっても金はかけられない。先ほどの矢祭町のように、いかに金をかけないで図書館を充実させるかということも考えてみる余地があるのかなと思っております。
 そこで、これもやはり事務方からすると奇抜と思うかもしれませんが、少し投げかけをさせていただきたいと思うんですが、少しでも閉架図書を開架に移し出すために、例えば、今あそこの生涯学習センター、中央会館全体の建物で、3階、4階の部分まで図書館として使えないかというのが一つの提案ですが、いかがでしょうか。
◎教育委員会事務局教育次長(鈴木元治 君)お答えします。
 図書館ですけれども、先ほども市長が答弁しましたけれども、非常に狭いスペースであります。その中で、3階、4階ということも考えられないわけではありませんけれども、今、中央図書館ということで会館になっておる部分でありますので、図書館と会館との区分けができていますので、将来的にその辺がどうなるのか、これから検討していかなければなりませんけれども、図書館の部分と中央会館の会館の部分を分けて考えていかなければならないかなと感じております。
◆20番(佐藤一夫 君)例えば、図書館の2階には閲覧スペースがございますけれども、ここに蔵書を置いて、あのスペースを3階、4階に持っていくということも一つできるかなと思いますし、児童書コーナー、児童書と子供たちが見て楽しめる、読み聞かせをするだとか、そうしたスペースも、別途階を変えて運営をすることも可能にならないのかなと私などは素人ですから思うわけですけれども、この辺は事務方の常識を外して、そうした逆転の発想もぜひしてみていただければと思います。
 欲を言えば、私は、よく申し上げますように、最少の経費で最大の効果を上げてほしいわけですけれども、今運営されている伊東図書館の不満としましては、休館日と閉館時間なんですよ。毎週月曜日だと思っている方が多いんですけれども、図書館でつくっている利用カレンダーを見ますと、意外に、月曜日だけではなく、かなり休館日が多いんです。だから、知らないと、このカードを持っていないと、休館日がいつなのかは見当がつかないでおります。行ってみたら休みだったということになる方が多いと思います。
 先ほどは県下最低の人件費ということを申し上げましたけれども、この際、思い切って年中無休のような運営ができないか。午後6時に終わらず午後8時までとか、サラリーマンの方が仕事を終えてから本を借りられるような運営時間にできないか。今の人件費が低コストであることの強みを生かして、少しそうしたことも可能にならないかどうか、お伺いしたい。
 ちなみに、最低の人件費と申し上げましたけれども、指定管理者の話も昨今各地で出る中で、指定管理者になった場合には、経費を比べてみて安いのか高いのか、もし把握されていたらお伺いしたいと思います。
◎教育委員会事務局教育次長(鈴木元治 君)お答えいたします。
 まず、図書館の方の指定管理者のことでございますけれども、将来的には検討をしていく必要があると考えております。ただ、本市の場合、ただいま議員がおっしゃいましたように、県内の公立図書館の中では人件費が現在最下位ということで維持しております。その理由としては、現在12人ですけれども、正職員が4人、臨時職員が1人、あと非常勤の図書整理員が4人、社会教育指導員が3人ということで運営に当たっております。こんな関係で、指定管理者に移行しても、人件費そのものについて大幅なコスト削減は期待ができないということの中で、これから検討していくことは必要でございますけれども、現在の時点では、その辺については考えてございません。
 図書館の時間に関しましては、今、午前9時半から午後6時までということになっております。この辺につきましても、今後どういうふうな形でその辺の時間を延ばしていけるのか、その辺についても検討をしていきたいと思います。
 それで、休みの関係ですけれども、休みについては、毎週月曜日、祝日、あと月末の図書整理という関係で休みをとらせていただいていますけれども、その辺については前もって利用者の方には周知をしております。
 以上でございます。
◆20番(佐藤一夫 君)ぜひご尽力がいただければと思います。よく図書館はまちの文化の指標とも言われますけれども、そうした意味においては、ここは直ちにあらわれる効果というのはなかなか期待しにくいわけですけれども、長期的に伊東市の市民憲章にあります「文化を高め、教養を豊かにする」という命題を達成していくためには必要な部分だなと思う次第であります。
 昨今、全国の有名図書館で取り組みが始まっているものに、起業、ビジネスを起こす方にアドバイスをするような機能を持たせた図書館というのがだんだんあらわれてきているようでございますけれども、いわゆるビジネス図書館というのが全国にふえつつあるようであります。主には大都市圏でありますが、直ちに伊東市がそれをまねしてどうだという話にはならないと思うんですけれども、同じような発想の中で、これは私がご提案申し上げたいこととして、観光に特化した図書館ということもできるのかな、考え方として持てるのかなと思っております。
 今回このテーマを取り上げるに当たり、現地の図書館をいろいろと見させていただきましたけれども、図書の中において、決まったカテゴリーがあるんだと思いますが、観光の関連図書というのは非常に少ないですね。きょう私も自分の書棚からごく一部持ってきましたけれども、あらかじめこれらがあるかどうか聞いたところ、一切ありませんということでございました。観光の関係の蔵書にもう少し特化されてもいいのかなと思っております。これを例えば観光関連の経営者の方が読む、働いている方が読むということによって、情報としては非常に豊富なものが手に入れられるだろうと思うんですけれども、こうした観光コーナーのようなものをつくって出してもいいのかと思うんです。
 あわせて、郷土史のコーナー、それから温泉の文献はそれなりに置いておりますから、それらとともに、伊東の特色を出す図書館として、そうした蔵書のコーナーをつくることも一考に値すると思いますが、いきなり投げますけれども、もしご所見が伺えればご答弁をお願いしたいと思います。
◎教育委員会事務局教育次長(鈴木元治 君)今のビジネスに特化した部分の問題でございますけれども、本市についても、観光や漁業、小売業に関するビジネス情報については、今後ともコーナーを設置するような考えでおります。温泉についても、それぞれのいろいろな資料がございますので、それを集めた中で、特別コーナーの設置をこれから考えたいと思っております。
 以上でございます。
◆20番(佐藤一夫 君)今、教育次長からも温泉に関する書籍の話をしていただきましたけれども、先日、図書館で温泉に関する書籍を見させてもらったところ、温泉と一言で言っても、いろいろなとらえ方ができるんだなということがよくわかったんですが、いわゆる観光の側面から、旅館・ホテルの立場から見た温泉というのと少し違って、科学的な分析に基づく温泉書籍が非常に多くて、私などは部外者で、全く理解に苦しむところであったんです。
 どちらかといえば、昨今、源泉かけ流しのような温泉が非常に好まれる、黒川温泉が好まれるというような流れの中で、そうしたよその事例を見て学ぶということも、こういった分野の温泉の文献からも得られるのではなかろうかと思うものでございます。こうしたものでも豊富なコーナーがあったらすばらしいと思いますので、ぜひご尽力をお願いしたいと思います。
 少し時間を残しましたけれども、これにて私の代表質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(森一徳 君)以上で公明党議員団 佐藤一夫君の代表質問を終わります。
 質問準備のため、暫時休憩いたします。
                午前11時26分休憩
                ───────────
                午前11時27分再開
○議長(森一徳 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
 次に、興志会 森  篤君の代表質問を許します。
             〔10番 森  篤君登壇、拍手〕
◆10番(森篤 君)興志会を代表しまして、早速質問をいたします。
 市長は就任時の所信表明で、「私は市議、県議、合わせて22年間、一貫して、『豊かな自然の中で、人々が夢を持つことのできる郷土をつくり上げること』を目的として力を尽くしてまいったところであり、今後もこの目的を実現させるべく、市政運営を行ってまいります」と述べておられます。
 そこで、まず、市長が市政運営の目的とする「豊かな自然の中で、人々が夢を持つことのできる郷土をつくり上げること」に関しまして、以下2項目お伺いをいたします。
 項目の1番目としまして、本市の豊かな自然を保全・活用する方策の一つとして、エコツーリズムを一層充実させるべきと考えますが、市長はどのようにお考えか伺います。
 今さら言うまでもないことでありますが、本市は豊かな自然に恵まれております。伊東市に限ったことではありませんけれども、自然を観光資源として活用するという視点はこれまでにもあったところですが、近年、大事な自然を保全するために、また持続可能な観光を創出するために、エコツーリズムという概念が唱えられるようになってまいりました。
 もっとも、このエコツーリズムという概念は、まだその定義が必ずしも定まっていないと言われております。例えば、日本エコツーリズム協会では、その定義としまして、1つ、「自然・歴史・文化など地域固有の資源を生かした観光を成立させること」、2つとしまして、「観光によってそれらの資源が損なわれることがないよう、適切な管理に基づく保護・保全をはかること」、3つ目としまして、「地域資源の健全な存続による地域経済への波及効果が実現することをねらいとする、資源の保護+観光業の成立+地域振興の融合をめざす観光の考え方である。それにより、旅行者に魅力的な地域資源とのふれあいの機会が永続的に提供され、地域の暮らしが安定し、資源が守られていくことを目的とする」としております。
 また、日本自然保護協会では、このエコツーリズムの定義といたしまして、「旅行者が、生態系や地域文化に悪影響を及ぼすことなく、自然地域を理解し、鑑賞し、楽しむことができるよう、環境に配慮した施設および環境教育が提供され、地域の自然と文化の保護・地域経済に貢献することを目的とした旅行形態」としております。
 また、そのほかにも、これは解説でありますが、自然の生態系や歴史的、文化的な遺産の保護と保全という活動に、観光という余暇活動が加わり、それにその環境を維持している地域への還元を伴う活動というような解説もあります。
 また、自然の生態系や歴史的、文化的な背景を持つ地域、環境に出かけ、それを楽しむとともにそれを保全、維持してきた人たちへの感謝も忘れないこと、それがエコツーリズムの精神であるとの解説も見えるところであります。
 市長が「豊かな自然の中で、人々が夢を持つことのできる郷土をつくり上げる」と言うとき、当然のこととして、将来にわたって豊かな自然環境が保全されることを念頭に置かれていることは容易に理解できるものであります。なぜならば、人々が夢を持つということは、将来が形あるものとして想定できることにほかならず、市長の言をもってすれば、それには、人々がその中で住み続けることができる豊かな自然が現実の郷土の中に保全され続けなければならないからです。
 私は、郷土とは、つまるところ、土地を指すものだと考えています。具体的には、土地の形態としての山であったり、川であったり、さらにはその土地に生える草木、その土地をすみかとする昆虫、禽獣であったりします。また、さらに、その土地に吹く風であり、その土地を照らす太陽であったりします。そして、その土地の上に人々の住みかが建つまちであったりします。また、郷土とは、その土地の上で人々が生きたあかしを示す文化そのものだと思います。文化の連続は歴史です。歴史は多くは、その土地に汗と涙と血で刻まれるものだと思います。郷土には連綿として人々の労苦が積み重ねられているのであります。そうであるがゆえに、郷土住民自身が郷土を深く理解することが大切であると考えています。
 私は、こうした私たちの郷土、すなわちこの土地によってはぐくまれた豊かな自然及び歴史、文化は、きっと将来にわたって保全し続けられなければならないと考えています。
 本市は、観光がいわゆる基幹産業ですが、こうした観点に立って、観光と自然環境との関係を考えるとき、この郷土の自然は、観光資源としてとらえるのみでなく、自然環境を将来にわたって保全していくということを主たる視点とする、バランスを欠かない自然環境の保全と観光との関係構築が大事であると考えています。私は、私たちにとって、郷土の自然が大事であるというのは、実は経済活動のための観光資源として大事なのではなくて、人々が夢を持つことのできる郷土で暮らすための前提条件として大事なのであると理解をいたします。
 本市においては、私が今申し上げたような視点で、これまでにも自然あるいは歴史、文化を対象とした観光にかかわる幾つかの活動、事業が実施されてきていると理解しています。例えば、毎年、本市の豊かな自然環境や歴史遺産などを訪ねる、伊東市健康保養地づくり実行委員会が主催するゆったり湯めまちウォークなどは、そのいい例の一つではないかと思っています。本市において、既に行われている幾つかのこうした活動、事業が今後続けられるのであれば、自然環境や歴史、文化遺産の保全に重点を置いた、バランスを失わない観光関連事業として、一層工夫がなされるべきであると考えます。
 市長が言う「豊かな自然の中で、人々が夢を持つことのできる郷土をつくり上げる」には、経済活動のために本市の自然環境を観光資源として大事にするという発想よりも、豊かな自然環境を保全するためにこそ、そして、その中で住民が将来にわたって暮らしていけるためにこそ、自然を対象に観光に係る幾ばくかの経済活動を行うという発想が広められるべきではないかと考えています。
 したがいまして、こうした発想に立ったときは、例えば来遊客数という観点から言えば、必ずしも多くの来遊客が本市の自然を訪れてくれることが望ましいのではなく、節度ある人数が大事であるということになります。また、訪れていただく作法という観点から言えば、本市の自然環境を保全するそれなりの作法が大事になるということではないかと考えます。
 エコツーリズムは、その地域固有の自然、歴史、文化に触れて、多くの感動や知識を得ることでもありますので、受け入れる側もそれなりの準備と体制が必要になってまいります。例えば、今始動しております自然歴史案内人の活動などは大いに期待すべきものであると考えています。そのほかにも市民の皆さんが積極的にかかわっている幾つかの活動などについても、大いに期待すべきものであると考えています。
 さきにエコツーリズムの定義について申し上げましたが、言葉の定義はともかくとしまして、今、私が申し上げたような趣旨に基づいて、すなわち本市の豊かな自然を将来にわたって保全し持続して活用するには、本市なりのエコツーリズムを一層充実させる必要があるのではないかと考えます。エコツーリズムの理念に基づいて、受け入れる側の作法、訪れていただける方の作法などについて、一層きめ細かに検討することが大事だと思います。あわせて、そうしたエコツーリズムに係る考え方を市民の皆さんが共有することが大事ではないかと考えます。
 エコツーリズムを一層充実させることについて、市長はどのようなお考えか、お伺いいたします。
 次に、本市の豊かな自然を保全する方策の一つとして、放置されている別荘分譲地などに対し、自然環境及び周辺環境の保全を目的とする新税を課することを検討する考えはないか、お伺いいたします。
 本市には、別荘地として開発したものの、実際には別荘が建たず、土地の管理もされず、そのまま放置されていると見える箇所を幾つか見つけることができます。管理組合や管理会社などによって全体的な管理が行われているところはともかく、そうでないところについては、民地であることから勝手に手を入れることもできず、山を造成してつくった分譲地が、全く人の手が入らず荒れ放題となっている箇所もあります。そのまま放置されたままでいますと、別荘地としての利用もされず、したがって、敷地の適切な保全もされず、本市の良好な自然環境あるいは周辺環境を保つことが難しくなる場合があります。
 そこで、本市の豊かな自然を保全する施策に協力していただくために、放置別荘分譲地などについて税を課し、自然環境保全のための資金とすることを検討してはどうかと考えます。自治体が環境保全のために法定外目的税として新税を課する事例は最近幾つか出てきていますが、豊かな自然の保全を図ろうとする本市にあっては、積極的にこうした検討をすべきではないかと考えます。
 提案する新税は、具体的な内容を今私が考えているということでは必ずしもありませんが、当然のこととして、その効果や詳細な技術的な検討をしなければなりません。また、課税客体の理解及び市民の皆さんの理解をどのように図るかということについても当然検討をしなければなりません。しかし、豊かな自然を保全する環境保護行政の政策誘導として効果が見込まれるのではないかと考えます。
 実際には、別荘地などの扱いに関するそのほかの政策、施策とも十分協調をとる必要が出てくるものと思われますが、豊かな自然を継続的に保全し、将来にわたって引き継いでいくには、効果的な施策の一つになるのではないかと考えます。市長のお考えをお伺いいたします。
 次に、大きな項目といたしまして、本年12月定例会の初日に市長及び助役から説明のありました平成17年度決算概要説明について2項目伺います。
 初めの項目としまして、市税が対前年度比で2年連続増加したとの説明ですが、その主たる要因を市内経済との関係ではどう分析しているか。特に市税増加に係る平成17年度の施策の成果をどのように分析しているか。また、市税の中期見通しをどう考えているか、お伺いいたします。
 市税の増加が一般的な経済回復によるものか、伊東市の経済、観光施策などの成果によるものか、あるいはそのほかの理由によるものかを明らかにし、本市の経済、観光施策が成果を上げているならばさらに工夫すべきであり、そうでなければ個々の施策を再吟味し、改善、廃止を検討しなければなりません。先ごろ本年行われたサマーレビューの結果が公表され、今後、平成19年度予算編成の作業が加速されるものと思われますが、予算編成上、極めて大事な意味を持つ市税収入について、その分析を伺うものです。
 次に、2項目めとしまして、来遊客数が厳しい状況であったとの説明ですが、来遊客数の増加に係る平成17年度の観光施策の成果をどのように分析しているか。また、来遊客数の中期見通しをどう考えているか、お伺いをいたします。
 来遊客数が厳しいとの認識を持っているということは、年度当初期待していた数ほどではなかったという意味だと思いますが、そうなると、観光関連施策を総体として評価した場合、結果として、その施策の期待したほどの成果は上がらなかったということになるのか、その辺の分析もお伺いしたいと思います。
 来遊客数の増減は、天候などの自然条件やほかの観光地の動向など、いろいろな要因が関係しておる場合がありますので、本市の要因のみで一義的に決まるものではないと考えることができます。しかしながら、行政施策というものは、そうした外部的な幾つかの要因も織り込んで考えられなければならないものだと考えております。例えば、天候が悪いからといって、天に責任を課してもどうなるものでもないということです。あるいはほかの観光地が頑張ったので、本市への来遊客数がその分少なくなったという理由でほかの観光地に責任を課すことは、ほとんど意味がないということであります。本市の観光客数が期待したほどの数ではなかったと言うとき、行政上のその責任は、本市の観光施策が負わなければならないと考えるのが順当だと思います。
 今、決算概要説明の中の来遊客数が厳しい状況であったとする当局自身の認識に関して伺っているものでありますが、私自身は、初めの豊かな自然に係る項目で質問しましたように、単に来遊客数がふえれば、それだけで観光施策は成果があったと考える立場をとるものではありません。来遊の質、あるいは観光の質というものこそが大事なのであり、数は質との関連において考察されなければならないものであると考えております。本市の自然環境に係る観光を考えるとき、場合によっては、むしろ観光客数がふえることは好ましくないとの見解も成り立つのではないかと考えます。
 いずれにしましても、来遊客数が厳しい状況であったとする当局自身の認識に対する平成17年度施策の分析をお伺いいたします。
 以上で壇上からの質問を終わります。よろしくご答弁いただきますようお願いいたします。(拍手)
               〔市長 佃 弘巳君登壇〕
◎市長(佃弘巳 君)10番 森議員にお答えをいたします。
 初めに、エコツーリズムの一層の充実についてであります。
 ご承知のとおり、本市は海、山と高原、歴史、文化等、豊かな自然に恵まれ、自然環境と調和したさまざまな魅力を有する全国有数の観光地として発展をし、風光明媚な自然の中ではぐくまれながら歴史を刻んできた独自性を保ちつつ、新たな視点に立って振興を図ることが大事であると考えております。
 その中で、本市の豊かな自然を保全・活用する方策の一つとして、議員提案の自然環境や歴史、文化を体験・学習するとともに、地域の自然環境や歴史、文化の保全を視野に入れた観光のあり方であるエコツーリズムを充実させることは必要であると認識をしております。
 このことにつきましては、既に、豊かな自然や歴史、文化を紹介ができる人材を育成する案内人養成講座にエコツーリズム講習会を取り入れ、体験・学習型観光の推進を図ることができる指導者を養成し、エコツーリズム事業の実施に向け取り組んできております。
 さらに、健康保養地づくり事業のゆったり湯めまちウォークにおいて、自然観察指導員を初め、自然歴史案内人や地域の人々が同行し、地域にある植生などの自然観察や郷土に伝わる歴史、文化を紹介するなど、本市ならではのプログラムを構築して、多くの観光客や市民に体験をいただいておるところであります。
 今後は、いまだ埋もれている観光素材や自然資源を発掘し、観光客や市民に魅力あるプログラムを提案するとともに、地域の自然環境や歴史、文化資源の保全と活用に向け、地域住民やNPO団体、また市民ボランティア団体などと密接に連携を図って、エコツーリズムの充実に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、放置されている別荘分譲地などに対し、自然環境及び周辺環境の保全を目的とする新税を課することを検討する考えはないかについてであります。
 豊かな自然の保全については、自然公園法による規制や伊東市土地利用指導要綱等に沿っての指導を行っているところでありますが、既に分譲された土地等につきましては、個々の土地所有者がおり、その方々が適正な管理をすることが原則と考えております。
 また、提案の新税についてでありますが、平成12年4月の地方分権一括法の施行に伴い、法定外普通税の許可制から同意を要する事前協議制への移行と法定外目的税の創設が図られ、地方の課税自主権が拡充をされ、創設しようとする動きや研究活動への取り組みが全国的に活発化をしております。しかしながら、新税創設に当たっては、地方税の租税原則に照らして考えなければならないものであり、一般的に言われている応益性、中立性、普遍性、分任性、公平性のそのすべてを満たしていかなければならないものではありませんが、だれを納税義務者にするのか、何を税源にするのかなどの分任性、公平性の点からも問題が生じ、議員提案の新税については、税として適当でないと考えております。
 次に、平成17年度決算概要説明に関し、市税が対前年度比で2年連続増加したとあるが、その主たる要因を市内経済との関係ではどう分析しているか。特に市税増加に係る施策の成果をどのように分析しているか。また、市税の中期見通しをどう考えているかについてであります。
 平成17年度の市税収入は、対前年度比2.1%、2億5,928万9,000円の増加の決算となっておりますが、個人市民税においては税制改正や高額の納税者があったこと、その他、来遊客の増加による入湯税の増や軽自動車への乗りかえによる軽自動車税の増収もその増加要因となっております。
 市税増加に係る施策の成果の分析につきましては、税収の増減と諸施策の成果を結びつけて評価することは大変難しいものがありますが、本市が取り組んだ諸施策が形を変え、市内経済に影響を及ぼし、結果として市民税や入湯税などの税収として還元してまいりますので、施策の実施に当たっては積極的な取り組みを進めるとともに、常に事務事業の見直しが必要であると考えております。
 また、市税の中期見通しについては、地価下落の影響から土地に係る固定資産税、都市計画税の減収は、ここ二、三年は続くものと予想されますが、個人市民税における所得税からの税源移譲により6億円余りの増収や、経営状況の好転の兆しが見られる法人市民税、さらに入湯税や軽自動車税などプラス材料もあって、全体としては、わずかではありますが、景気の回復基調に連動して年々増収に向かうものと推計をしております。
 次に、来遊客の増加に係る観光施策の成果をどのように分析し、中期見通しをどう考えるかについてであります。
 本市への来遊客は、バブル期における平成3年の年間895万人をピークに減少してきており、観光協会や旅館ホテル協同組合等と連携して、年間を通じて数多くの誘客イベントや誘客宣伝、観光施設の整備などを実施しております。特に、平成17年の来遊客は、愛・地球博が開催されたものの、平成16年の675万人から694万人へと増加もしてきております。そのような成果というものは、一つにやはり観光関連の方々の努力というものも結びついてきておると確信をしております。しかし、宿泊料金の低廉化により売り上げには結びつかず、引き続き観光業界は厳しい状況が続いてきております。
 こうした状況の中、平成17年度では、新たに伊東温泉ゴルフドリームを開催し、本市へのゴルフ客と来遊客の増大を図るとともに、松川公園に足湯「ふれあいの湯」を建設しました。また、観光・文化施設東海館の1階休み処にエアコンを設置し、来館者に快適な環境を提供するとともに、松川遊歩道と足湯、東海館とをリンクさせた周遊ルートの普及に努めたところ、多くの市民や観光客の触れ合いの場として利用され、好評を博しております。さらに、伊東マリンタウン防波堤の先端にモニュメントを設置したことにより、マリンタウンを訪れる多くの観光客が遊歩道を歩き、海から見た大室山、小室山、天城連山、伊東市街地のすばらしい風景を満喫しております。
 来遊客数の中期見通しにつきましては、団塊の世代を中心とする中高年が旅行市場を牽引するとともに、21年開港の富士山静岡空港の開港を契機に、中国、台湾、香港を初め、東南アジアからの観光客の増大が大きく期待をされてきておるところであります。
 いずれにいたしましても、国内外からより多くの観光客に訪れていただくためには、本市の魅力に触れていただき、また訪れたいと感じていただけるように、地域、施設において温かいおもてなしや魅力を磨き上げるなど、観光客ニーズや観光形態の多様化に対応する施策を構築してまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(森一徳 君)昼食のため、午後1時5分まで休憩いたします。
                午後 0時 2分休憩
                ───────────
                午後 1時 5分再開
○議長(森一徳 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
◆10番(森篤 君)答弁をいただきましたので、少し補足の質問をさせていただきます。
 エコツーリズムにつきましては、私が壇上でるるお話をさせていただきましたこと、これは別に私の考えではないわけですけれども、ご理解をいただきまして、今後とも引き続きエコツーリズムの充実を図るということですので、一層力を入れていただきたいなと思います。
 私も山歩きが好きであったりしまして、地元の山ですけれども、頻繁に登ったり、いろいろな企画にかかわったり、参加者として一緒に行ったりということをしております。その中で、参加者の方のいろいろなご意見、それからスタッフの方のご意見をいろいろ聞く中で、今私が申し上げましたような意味でのエコツーリズムにかかわる考え方というのは別に特異な考え方ではなくて、大方の方がそうだろうなということで考えておられることではないかなと思います。
 ただ、実際に伊東の自然をそういったもので活用するというときに、具体的な方策についていろいろなご意見があります。一つのやり方についても、ある意味で正反対の意見があったりしますので、今後、エコツーリズムを充実させていく中で、その具体的な方策について、これは必ずしも行政がやるべきことではむしろないのかもしれないですね。私も、まさに市長がおっしゃるようなNPOの皆さん、市民の皆さん方が率先していろいろな検討をすべきだなというふうには思いますけれども、今、エコツーリズムを充実させるというような市長の方針を改めて確認をしたわけですので、今後はもうちょっと具体的なところに進んでいった方がいいなと思います。壇上でも言いましたように、今までそういうことがなかったわけではないんですけれども、今後も一層工夫が必要になってくるのではないかなと思います。
 全国各地でこのエコツーリズムという言葉を使ったいろいろな考え方、取り組み方がなされていますけれども、伊東は伊東で独自の、伊東固有の環境を念頭に置いたエコツーリズムの考え方を全国に広めていくと同時に――いっぱい人が来ればいいという意味ではないですよ――改めて市民の皆さんに自分たちの郷土、自然、歴史、遺跡、そういったものを大事にしなければならないということの認識をしていただく努力が必要ではないかなと思っています。
 エコツーリズムにつきましては市長の方針を伺いましたので、具体的な方策につきましては、繰り返しになるようですけれども、いろいろな場面で、私もまた機会をとらえて提案をさせていただきたいなと考えております。
 それから、新税の関係ですけれども、これは一つのアイデアとしてご提案申し上げたわけです。といいますのは、実際私はこういうことがありまして、これはこのままでほうっておいたら伊東の自然は崩れてしまうなということがありましたので、アイデアとして提案をさせていただいた次第です。
 具体的に申し上げますと、ある山の相当な部分が、何十区画といって公図を見ると、さいの目のように切られて別荘分譲地になっている。ところが、現場へ行ってみますと、非常に荒れた山が恐らくそのまま何十年も残っているのでしょうね。外から見ると、もう木が大きくなっていますのでわかりませんけれども、近くに行くと、これは崩れてしまうかもしれないなと思うぐらいのところもあるわけです。それでは伊東市の豊かな自然というのは将来に向かって保全できないので、何とかしなければならないだろう、そういうところから一つのアイデアとして提案をさせていただいた次第です。
 私自身、具体的な項目について検討した提案ではありませんので、アイデアとして、また機会をとらえてそういった具体的な項目について、新税の適用について改めて提案をさせていただきたいなと思います。
 そこで、市長に一つお伺いしたいんですが、新税の問題はいささか私と考え方は違いますけれども、市長の考えはわかりましたけれども、それでは、私が今一例として申し上げましたような、利用されない別荘地がかなり広い範囲で荒れた状態になっているというような場合については、どのようにして自然の保護を図っていったらいいのか。具体的な方策というよりも考え方としてはどんなお考えか、ありましたらお伺いしたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)ご指摘のように、確かに別荘用地としてそのままになって、ごみなんかが散乱をされておるようなところがあるわけで、そういうものによっては所有者にも話をしたり、また行政に言われた場合には行政が片づけたりする場面もあるし、不法投棄もあるわけであります。また、今言われましたように、別荘地だけでなくて、山林なんかもそのまま放置されて、2年前、伊東で宇佐美を襲った10月9日の台風22号、こういうものも、放置しておる森林が多いという中で、新税を課す中で、民間の所有地においては行政としても手を加えていこうということで、森林(もり)づくり県民税というのも導入をされた経過もあるわけであります。
 あくまでも私権というものが大変大きくなってきておるということで、私権とそこを整備する人と行政が三者の協定を結ぶ、そういう問題もまた出てくるわけであります。ですから、そういうものも視野に入れる中で、今後、放置をされておるところ、そういうものによって自然が破壊されるようなものは、所有者の方にもお話をする中で、行政としても協力体制をしいた中で、ある程度の整備も考えていかなければならないと思っております。
◆10番(森篤 君)基本的にはそういうことになるだろうなと思います。私が提案しましたのは、確かにそういった所有者等の状況があるんですけれども、かといって、そこは民地ですので、済みません、何もできませんということで置いておいてはいけないのではないかなと。いろいろな問題を含みながらも、そこをどう解決していくかということが非常に大事ではないかなという意味で、一つのアイデアとして提案をさせていただいた次第です。今後も引き続いて、この放置をされた土地に関する自然の保全、回復については、いろいろな提案をさせていただきたいなと考えております。
 それから、17年度決算概要説明についてですが、詳細な決算審議につきましては今後行われるわけでありますけれども、初日にありました市長、助役の基本的な説明について、少し意味が不明であった点がありましたので、今回お伺いをしたわけであります。
 市税の増加につきましては、金額として主たる原因はご説明のあったとおりでわかりましたが、市税の増収という意味から考える経済施策とのかかわりについて、今のご答弁ですと、回り回っていろいろな税収がふえたというようなご答弁だったわけですけれども、そういう分析ではどうなんでしょうね。行った施策の評価というものは、必ずしも市税収入にかかわる評価だけではないわけですけれども、一番大きな市税収入ということにかかわる評価というものがなされないのではないかなと僕は思います。
 確かに、これをやったから金額で幾らふえたとか、数値的に明確になってくるものばかりでは当然ありませんけれども、それはそれなりに分析をしておかないと次の手が打てないのではないかなと思います。サマーレビューでいろいろやっておられるわけですけれども、私自身もこれから急いで内容の詳細な分析はしたいとは思いますけれども、今のご答弁では、どうも私が理解する中では分析がされていないのではないかなという考え方を持っております。また詳細につきましては、決算審議の中でしたいなと思っております。
 それから、来遊客数の話ですけれども、私が質問をしましたのは、市長ご自身が、あるいは助役だったですか、概要説明の中で、観光客数が厳しい状況であったという認識をお持ちなので、それでは来遊客数の増加ということに関しては、観光にかかわる幾つかの施策が総体としては効果がなかったのではないでしょうかという趣旨の質問をさせていただいたわけですけれども、今のご答弁では、いろいろあれをやりました、これをやりましたというご説明は確かにわかりますけれども、その成果、効果がどうであったかということについてはご答弁がなかったように思います。
 もう一度繰り返しますけれども、当局自身が来遊客数が厳しいという認識を持っておられるということですので、その辺の施策の成果との関係はどうでしょうかとお聞きをしておるわけですので、もう一度ご答弁をお願いしたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)市内経済を取り巻く経営的な評価は、価格の低廉とか、そういうものによって利益率が大変厳しくなってきておる。でも、今、観光客の来東はふえてきておるということで、お客さんはふえてきておるけれども、旅館・ホテル、また観光に携わる中小企業の経営実態、そういうものはまだ伸びてきていない場面もありますし、そういう中では、よいところと悪いところの差というのも出てきておるわけであります。
 来遊客、観光客の方々は、17年度は675万人が694万人にふえてきておる。ですから、お客さんはふえてきておるということで、それは観光関連に携わる人たちの誘客宣伝、いろいろなアイデア、また先ほど言いましたようにエコツーリズム、インターネット、そういうものも使ってお客さんを呼び込んでいただいておる努力というものの評価のあらわれが、こうしてお客さんが来ていただくことにもつながってきておる。具体的に何をやったから何人来たということは、一つ一つのイベントはわかりますが、全体的に費用対効果、経済的波及効果を考えたときには、具体的な数値というものは、行政の場合には出すことが大変難しい場面があるということであります。
◆10番(森篤 君)繰り返すようですけれども、今、市長の言われていることはわかります。理解できます。私がお聞きしたいのは、決算概要説明で、観光の活性化につきましては、平成17年度の年間来遊客数が694万人という厳しい状況のもとで云々と説明をされておりますので、当局自身は694万人が厳しいという認識を当然お持ちになっているという説明ですから、そのことと観光政策の成果の評価ですか、その関係はどう分析されているでしょうかということで、市長が初めにおっしゃったことは、それはそれで理解をしますけれども、私の質問にぜひ答えていただきたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)この厳しいというのは、経営状況がまだまだ厳しいということであります。
◆10番(森篤 君)簡単に答えられましたけれども、それはそれでわかったというか、この決算概要説明ではそこまでの説明はなかったものですからね。本当にそうですかねというのは失礼な言い方ですけれども、この説明の中では、経営が厳しいということを言っているのではなくて、694万人が数として、例えば、頑張ったけれども、700万人を切ってしまった、だから厳しいんだということなのかなと私は思いましたけれども、今の市長の説明で、来遊客数の話ではなくて経営の話をしているということですけれども、本当にそうかなと。
 市長、本当にそうでしょうか。済みません、失礼な言い方をするようですけれども、ここで言った説明は、観光客数が694万人で厳しいというのは、例えば旅館ですとか、そういったところの経営が厳しいという意味なんですか。済みません、もう一度お願いします。
◎市長(佃弘巳 君)観光客からいくと、バブルのときのにぎわい、そういうものから見ますと、お客さんは減ってきております。でも、全国観光地間競争の中で、価格の面も、民間の方々が鋭意努力をする中で料金も安くしておる。そして努力をしておる。そういう中で、経営全般を見た中では確かに厳しくはなってきておりますが、今の状況の中では、バブルのときのいい思い出というものが忘れられないのが人間の心理であるわけであります。
 そういう中にあっても観光地間競争に負けないように、観光関連の方々は、本当に機会を得ては関東一円、また関西に対しましても誘客宣伝をし、一人でも多くの方々に来ていただく努力、そういう中でまた経営の安定にも努めていっておるわけで、観光客が多く来たからよいという中で、経営改革をする中で、しっかりと観光地として民間企業の方々の支えもしていかなければならないと考えているわけで、それがすぐ連動するかというと、連動しない場面もあるということです。
◆10番(森篤 君)この決算概要説明を聞いた中では、私自身は私の理解がいまだに正しいなと思っておりますけれども、そうではないという市長の答弁ですので、それはそういうことだと理解をいたします。
 今のご答弁の中で市長もおっしゃったように、観光客数の話と質といいましょうか、経営も含めて、中身の話もあわせて非常に大事だというご趣旨の答弁だったと思いますけれども、私が壇上で先ほど申し上げましたように、経営も含めてかもしれませんけれども、まさに観光の質と数というのは非常に密接な関係があって、その両者の相関の中で、あるいは相乗の中で評価をされるべきものだなと思っております。基本的には、私が壇上で申し上げましたように、私自身は観光客数がふえればそれだけでいいんだということは思っておりませんのでね。今の市長の答弁は私の質問の趣旨とはちょっと違ったわけですけれども、私自身はそのように理解をしております。
 最初に戻りまして、エコツーリズムにつきましては、何度も繰り返すようですけれども、伊東市の将来にとって非常に大事な概念だと思っておりますので、一層充実を図るよう引き続き努力をしていただきたいと思います。
 時間を大分残しておりますけれども、これで私の質問を終わります。(拍手)
○議長(森一徳 君)以上で興志会 森  篤君の代表質問を終わります。
 質問準備のため、暫時休憩いたします。
                午後 1時21分休憩
                ───────────
                午後 1時22分再開
○議長(森一徳 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
 次に、日本共産党 平沢克己君の代表質問を許します。
             〔5番 平沢克己君登壇、拍手〕
◆5番(平沢克己 君)日本共産党市議団を代表し、質問を行います。
 それでは、17年度決算を踏まえ、大きく分けて4つの問題について質問いたします。
 まず第1の質問は、今後の市税や交付税の見通しと、三位一体改革により一般財源化された保育園の運営費などの今後の財源確保についての考えを質問するものです。
 17年度一般会計は、歳入231億2,132万2,246円、歳出228億9,701万7,892円で決算しており、依然として厳しい財政状況が続いています。しかし、歳入決算総額構成比を見ると、16年度に比較して自主財源の比率が額、率ともに高くなっています。自主財源では、歳入の根幹をなす市税で、個人市民税が対前年度比7.9%、入湯税が9.8%ふえていますし、依存財源では、三位一体改革の影響で所得譲与税が対前年度比210%、地方交付税が5.6%ふえているのが目につきます。入湯税の増加は税率を引き上げた結果ですが、市民税は配偶者特別控除の廃止など税制改正と大口納税の結果です。市民税は、税制改正により、18年度には老年者控除の廃止や公的年金控除の縮減、定率減税の半減など、また、19年度は定率減税の廃止や所得割が10%に一元化されるなどにより税収が大幅にふえると考えます。
 そこで、今後の市税、特に市民税の見通しはどのようなものか、まず質問いたします。
 所得譲与税、地方交付税の増加は、三位一体改革により、本来、国が負担すべき国庫補助負担金等が一般財源化された影響と考えます。一般財源化といっても、税源移譲により所得譲与税措置となったもの、交付税措置となったもの、特例交付金となったものなどさまざまで、しかも、税源移譲は満額ではなく、不足額は交付税措置となっています。
 財政課の資料によると、本市の17年度一般会計における一般財源化の影響は、老人保護措置費負担金、保育所措置費負担金など福祉予算を中心に、国・県合わせ4億540万6,000円、18年度はさらに次世代育成支援対策交付金や公立学校施設整備事業費補助金などが加わり、7億3,401万9,000円が見込まれています。
 一方、財源保証の点では、17年度の所得譲与税が2億5,221万1,000円ですので、私の計算では約3,600万円不足ですが、普通交付税が基準財政需要額と収入額との差10億9,413万3,000円と同額が交付されていますので、17年度に関しては完全に補てんされていると思われます。しかし、19年度には定率減税が廃止され、市民税所得割の税率が10%に一元化され、税源移譲が完了します。また、税源移譲が完了することで所得譲与税が廃止されます。さらに、市民税がふえることにより基準財政収入額がふえ、地方交付税が減る可能性もあります。
 市長は、19年度以降、一般財源化された事業費が税源移譲された市民税の増加分と地方交付税で確保されると考えておられるのでしょうか、質問いたします。仮に財源が確保されない場合、保育所措置費負担金を初め、一般財源化された事業費をどのようにされようと考えておられるのかもあわせて質問いたします。
 次に、基本健康診査を初め、各種がん検診の関係について質問いたします。
 基本健康診査を初め、各種がん検診が17年度から有料化されました。その結果、多くの事業で受診者が大幅に減少しました。基本健康診査は、これまで無料であったものが、17年度から1,500円の自己負担となり、その結果、16年度5,271人であった受診者が、17年度は3,564人と1,707人、率にして32.4%も減少しています。
 がん検診では、同じ部位の検診でも受診者が減ったものとふえたものが出ています。例えば乳がん検診では、17年度から視触診400円、マンモグラフィ1,200円となり、視触診は受診者が2,531人で164人の減、マンモグラフィは受診者130人で50人増で、乳がん検診全体では114人、率にして4.1%減少をしています。
 大腸がん検診では、個別検診と集団検診があり、ともに自己負担500円となりました。その結果、個別検診は143人ふえましたが、集団検診は620人減少しており、大腸がん全体ではマイナス471人、率で23.2%の減となっています。
 さらに、子宮がん検診では、頸部検診1,000円と頸部プラス体部検診1,400円があり、頸部だけではマイナス1,078人の減ですが、頸部プラス体部の方は1,011人の増となっていて、全体で見るとマイナス217人、率にして7.2%減少しています。
 また、肺がん検診では、肺がん検診200円、肺がんプラス喀たん検診600円となりましたが、両検診とも若干ふえています。
 乳がん検診や子宮がん検診、肺がん検診を見ますと、若干高くても、より安心できる検査を求めていることがうかがえます。しかし、全体的に見れば、肺がん検診を除いて皆受診者が減少しています。特に、基本健康診査が大きく減少している点は心配です。なぜなら、17年度、異常なしは受診者のわずか23%、要医療、要精検が18%、残りは要指導でした。ちなみに16年度は、異常なしはわずか17%、要医療、要精検が28%もありました。
 こうした点からも、17年度導入された自己負担の結果を健康回復都市の市長としてどのように評価されているのか伺います。
 次に、ごみ有料化問題について質問いたします。なぜ今の時期に有料化するのか、その理由、目的について質問するものです。
 17年度決算を見ますと、17年度の廃棄物の処理に要した費用であるじん芥処理費は11億6,088万9,000円と、前年度に比べて1,140万円ほどふえています。3名が配置がえでふえたことによる人件費の増加が大きな原因のようです。この17年度のじん芥処理費を10年度と比較すると5億738万3,000円、率で30.4%も落ちています。ごみ処理の経費は確実に下がっています。
 また、環境美化センターで焼却された17年度のごみ量3万9,390tは、指定袋導入1年前の14年度の4万3,558tと比較して4,168t、率にして9.6%減少しており、こちらも減量が進んでいます。
 ですから、なぜ今、有料化の話が出てくるのか、理解できません。ごみ有料化を導入しようとする理由が不明ですので、的確な指摘になるかわかりませんが、何点か問題点を指摘いたします。
 有料化の理由は、ごみ処理費の捻出、つまり財源問題でしょうか。ごみ処理の費用は、先ほど示したように年々減っています。17年度は平成10年度と比べ5億円以上減っています。このように私が指摘しますと、10年度は市税収入がはるかに多く、今日とは財政状況が違うという答えになるかもしれません。それでは、財政状況が今日と同じような状況であった15年度に有料化ではなく指定袋を導入したのはなぜでしょうか。財政を理由とするなら、19年度は先ほど指摘した理由により市税収入が大幅にふえます。ですから、財源問題は理由にならないと考えます。しかも、市民の側からすると、市民税の増税に加え、本議会の議案となっています国保税等の引き上げなどもあり、これ以上の負担増は認められません。
 私は、有料化を考える前に、当局としてやるべきことがまだあると考えます。例えば、製造者責任の徹底などを政府に求めること、市として分別をもっと進める、特に生ごみ分別処理を積極的に進める、そのことにより焼却ごみは大幅に減り、大きな経費節減になると考えます。
 有料化の理由は、受益と負担の不公平感を解消するためでしょうか。受益と負担の不公平を問題にするのであれば、まず一番の受益者である、ごみになるものを製造、販売、排出する業者を問題にすべきで、その責任を市民に向け、負担を市民に転嫁するのは本末転倒と考えます。
 有料化の理由は、市民のごみ減量意識が高まることを期待しているのでしょうか。ごみの減量化に対する市民の意識を高めることは重要です。しかし、ごみ有料化によって、ごみ減量意識が高まるでしょうか。有料化がごみ減量に効果があるかどうかも疑問です。
 例えば、一時期、有料化の広告塔となった伊達市は、比較する有料化前のごみ量そのものが計測されたものではなく、職員の申告によるものとのことであり、信用性に欠けます。その伊達市でも、減量効果があったとされたのは4年ぐらいで、5年目からは増加しています。また、90年代の模範とされた高山市では、有料化1年目は効果がありましたが、2年目から増加が始まり、5年目には導入前よりもふえています。また、2001年に有料化を導入した東京都昭島市は、導入初年度からふえています。有料化は、一時的に減量効果はあっても、恒久的な減量にも住民意識の高揚にもならないということです。
 ごみ処理の費用であるじん芥処理費は、一時に比べ大きく減っています。また、市民負担は19年度に向け大きくふえます。こうしたときに新たな住民負担を課すべきではないと考えます。改めて、今なぜごみ有料化なのか、その理由、目的を質問いたします。
 話は少し変わりますが、市長はよく市民の目線に立ってと言われます。このごみ有料化に関して、広く市民の声を聞いたことがあるでしょうか。また、聞くつもりがあるでしょうか。私はないと思っています。なぜなら、ことし9月、当局から一般廃棄物処理計画審議会委員推薦に関して、委員数を10人とするので、議会推薦委員をこれまでの6名から3名に減らしてほしいとの要請があり、私などが反対したためまとまらず、最終的には市長から3名での正式な推薦依頼があり、議会選出委員が半減しました。また、各種団体選出委員等も減ります。ごみ有料化問題は市民にとって重要な問題であり、審議会で審議するだけでは不十分と考えますが、少ない審議会委員数をさらに減らして市民の意見を聞いたと言えるでしょうか。これでは開かれた市政とは言えず、市民の目線に立った市政を行うことはできないと考えます。
 しかも問題なのは、一般廃棄物処理計画審議会の委員数は条例で20名以内とされていますが、これを条例改正もせず10名に半減させ、審議することは問題ではないでしょうか。これらの点についても市長の考えを質問するものです。
 最後に、民間委託の問題について質問いたします。
 この質問に入る前に、当局に資料請求や情報公開による資料の提出を求めましたが、思うように協力してもらえなかったことをまず指摘しておきます。
 それでは、質問に入ります。
 平成17年度に出された伊東市行財政改革大綱、以下行革大綱と言いますが、この行革大綱の「民間委託の推進」を見ると、(1)清掃業務、(2)中学校給食、(3)小学校給食、(4)保育園など、民営化を予定する11事業が挙げられており、その多くに実施予定年度が示されています。そこで、清掃業務、学校給食、保育園の委託を取り上げ、その問題点を指摘し、これらの事業に対する市長の基本的考えを質問するものです。
 行革大綱の策定の趣旨を見ますと、「各種事業の目標設定や評価による見直しを行い、簡素にして効率的な行政運営を推進しなければならない」とあります。簡素で効率的な行政運営を心がけることは当然ですが、その前提となるのは、地方自治法にあるように、住民の福祉の増進を図ることが基本です。この点を市長はどのように考えておられるか、まず質問いたします。
 今回、私はこの質問をするに当たって、財政面だけでなくサービス面等も含め、それぞれの問題について考えてみました。すると、いずれも財政的には、当面、民間委託より直営で継続した方が安いこと、サービス面などでも問題があることがわかりました。そこで、具体的に問題点を示し、市長の考えを伺うものです。
 まず、清掃業務の委託についてです。
 清掃業務は民間委託の実施の予定年度を19年度としています。そして、委託対象は第5地区と言われる富戸、八幡野を中心とした対島地域です。情報公開で入手した資料の業務積算比較表を見ると、正規職員9人で試算がされており、市直営の方が民間より1,285万円高くなっています。そして、期待される効果として、民間と直営の競争ができ、互いに仕事に対する姿勢が向上する。効果的、効率的な業務の推進が図られるとあり、退職者の年度別内訳では、平成19年度末までに正規職員6人と臨時職員3人が退職とあります。臨時職員について言えば、自主的な退職ではなく、雇用の打ちどめでしかありません。
 まず、直営と民間委託の経費の比較について指摘します。先に断っておきますが、私は基本的には正規職員を採用すべきと考えるものです。直営の計算は正規職員9人でやっています。しかし、今日、欠員不補充が一般的であり、補充されても臨時職員です。それを正規職員で比較することは現実的ではなく、問題です。6人が退職するわけですから、その分の臨時も加え、臨時職員9人で比較するのが妥当です。臨時職員の平均月収は20万円とのことですから、賃金だけで2,160万円、その他経費を含めても民間委託の半分程度の経費で済みます。仮に正規職員9人を採用した場合も、若手の安い年収での比較となり、臨時の場合と変わりません。ですから、財政面では、民間委託は高くつき、逆効果になります。
 次に、期待される効果でも、これまで取り組んできた減量化や分別が後退する可能性が大きいと考えます。例えば減量では、委託金額は基本的にごみ量によって決まります。ですから、ごみ減量は業者の死活問題につながります。また、分別でも、民間業者は今日でも分別されていないごみをそのまま環境美化センター等に持ち込んでいます。このことは当局の抜き打ち調査でも明らかになっています。対島地域には民間が入っている別荘地で全く分別していない地区があり、これらの地区を含め、地域全体を民間委託することにより、これまで分別に協力してきた住民の意識が後退する可能性は大です。この点は大きな問題です。そして、分別されないごみがふえることにより、環境美化センターの機械等への負担もふえ、一層財政的に負担がふえることにもなりかねません。
 次に、学校給食です。
 学校給食の実施予定年度は、18年度川奈小、池小、19年度富戸小、八幡野小、旭小となっています。川奈小、池小の給食調理の職員数は、ともに正規1名です。また、富戸小は正規1、臨時1、八幡野小は正規2、臨時1、旭小も正規2、臨時1で、5校の正規、臨時合わせて10人です。ところが、小学校全体の給食調理員の臨時職員は、臨時、パート合わせて14人います。仮に川奈小、池小を民間委託したとしても、効果は臨時職員2人の削減、金額的には500万円にもなりません。基本的に学校給食の臨時は給食があるときだけの雇用ですから、直営の方が安く済みます。サービスの面でも、完全ではないものの、現在、小学校給食ではアレルギー除去食に努力していると聞きます。こうしたことを行うとなると、民間では費用の追加となるのではないでしょうか。
 また、昨年、食育基本法が制定され、改めて食育が教育現場の役割として位置づけられました。今日、飽食の時代と言われる中で、カロリー摂取だけは異常に高く、ビタミンやミネラル、食物繊維などの摂取が少なく、現代型栄養失調との指摘がある一方、きちんと食事をしている子供が年々減少し、子供の心も体も危機的な状況にあると警鐘を鳴らしている研究者もいます。これらの点からも、私は、学校給食の重要性は増しており、直営を堅持すべきと考えます。
 また、既に民間委託がされている門野中学校の給食について触れますと、門野中の給食は選択制の複数メニューのため、調理員の数も多く、結果として経費が高くなっていることを私たち会派は指摘してきました。そこで、門野中学の給食を小学校と同じメニューで実施したと仮定し、同校より生徒数が若干多い八幡野小と比較してみますと、これまでの門野中の給食は、17年度決算を見ると、給食調理洗浄業務委託料は2,601万2,000円、給食注文のための機械器具借上料695万5,000円、合わせて3,296万7,000円かかっています。一方、八幡野小は、給食調理員正規2、臨時1です。これを役職のない職員の平均年収599万4,912円、臨時職員の年収230万円などで計算しますと、年間の経費は約1,600万円ほどで済みます。現在の門野中学の給食は小学校の倍も高いのです。
 しかも、残滓量が八幡野小学校の約6倍あります。財政が厳しい中で、残滓の多い複数メニューのために1,600万円も余計な負担をする余裕などないはずです。見直しをするのであれば、こうしたものこそ早急に見直さなければならないと考えますが、市長の考えはいかがか、質問いたします。
 次に、保育園についてです。
 保育園の民間委託も基本的には清掃や学校給食と同様で、財政面で見るなら、当面は臨時職員が減るだけであり、民間委託の方が高くつきます。しかも、保育園の場合、三位一体改革で公立保育園の運営費に対する国庫負担金が一般財源化されました。その結果、民設民営の保育園にはこれまで同様、国庫負担金がついていますが、公設民営の保育園は公立扱いですのでありません。ですから、民間委託すると市の負担がふえることになります。
 保育園の場合、保育の質が保護者にとって大きな関心事です。その保育の質は、保育士の経験、言いかえれば定着にかかっています。先日、庁舎8階で東京の民間保育園の理事長さんの講演を聞きましたが、その方は、保育士は13年、つまりゼロ歳から5歳児までを2回経験して初めて一人前と話されていました。
 ところが、それが民間ではなかなか難しいわけです。それは負担金の計算のもとになる国の保育職員の本俸基準額が低く、18年度の保育士の基準額は19万3,086円です。1年目の保育士でも10年目の保育士でも19万3,086円なのです。これを本市と比較すると、短大卒初任給が16万9,800円で、5年目が19万8,000円ですから、国の基準は5年ぐらいまでしか保証していないことになります。ですから、一般的に民間保育園の保育士の勤続年数が四、五年と言われるのはこのためで、長く勤めていられないのです。
 民間と公立の経費の差は何かと言えば、この経験を保証するための賃金を払うか払わないかが運営費の差となっているのだと思います。これではゼロ歳から5歳までの6年間の全年齢を経験することもできません。児童福祉法では、保育士について、「児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者」と定められていますが、これらのことは実践の中で身につける以外にありません。
 以上、民間委託を予定されている3職場の問題点を指摘しましたが、これらの点を市長はどのようにとらえ、どのように対応されようとしているのか質問し、壇上よりの質問を終わります。(拍手)
               〔市長 佃 弘巳君登壇〕
◎市長(佃弘巳 君)5番 平沢議員にお答えをいたします。
 初めに、三位一体改革による公立保育所運営費負担金の一般財源化とこれに伴う市税、交付税の見通し、保育予算の確保についての質問であります。
 国と地方財政の三位一体改革につきましては、平成18年度に入りその全体像が見えてまいりましたが、平成16年度から平成18年度までの国庫補助負担金改革の合計は4兆6,661億円となり、税源の移譲に結びつく改革は3兆1,176億円とされておるわけであります。
 このような状況での本市の平成17年度決算における三位一体改革による国・県の補助負担金の影響額につきましては、一般会計、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計での影響額を合わせて、3億4,000万円余りの減額となっております。
 この減額分につきましては、所得譲与税及び地方交付税で措置されるものであり、所得譲与税としては2億5,221万1,000円が譲与され、地方交付税では、国・県の補助負担金の減額分が基準財政需要額の単位費用に算定されているところであります。
 今回の三位一体の改革において、保育所運営費を初めとする多くの国庫補助負担金の減額のあった福祉関係事業につきましては、税源移譲されることとなる市税の増額分や地方交付税など、総合的な財源の状況を勘案しながら事業内容の精査を行い、福祉サービスの低下を来さないよう検討してまいりたいと考えております。
 次に、基本健康診査等の有料化により受診者が減少しているが、どのように考えているか、また、それらの向上策についてであります。
 平成17年度の基本健康診査、がん検診等の受診者は全体で1万5,082人であり、対前年度比2,021人、11.8%の減となっております。基本健診、大腸がん検診、子宮がん検診などで減少しましたが、一方、肺がん検診及び胃がん検診などの受診率は増加をしております。
 基本健診につきましては、平成16年度から対象者の適正化を図り、職場健診、人間ドックなど他で受診をする機会のある方や生活習慣病等で治療中の方は対象外とさせていただきましたので、引き続きこの影響があるものと考えております。
 また、費用徴収につきましては、平成16年度開催の伊東市健康づくり推進協議会の、受診者に一定の負担をしていただくことは、受益者負担の適正化を図るとともに、自分の健康は自分で守るという意識の向上につながっていくものとの答申を踏まえて実施したものであります。
 また、徴収金の免除規定を設け、老人医療受給者証や高齢受給者証を交付されている方、生活保護法による被保護世帯に属する方、当該年度の市民税非課税世帯に属する方は徴収金を免除しております。
 なお、20年度からは高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、市町村国保、健保組合等の医療保険者が健診及び保健指導を行うこととされ、被扶養者に対する健診も義務づけられましたことにより、検診受診率の向上が見込まれていくと考えております。
 次に、ごみ収集費用の有料化が言われているが、その理由と目的は何か、また、有料化を審議する一般廃棄物処理計画審議会の委員数を条例改正することなく半減させた理由は何かについてであります。
 まず、ごみ処理の有料化につきましては、平成17年2月に国の諮問機関である中央環境審議会が「循環型社会の形成に向けた市町村による一般廃棄物処理の在り方について」意見具申をした中で、一般廃棄物処理の有料化の推進について、有料化を導入すべきと考えられると提言をしております。
 さらに、同年5月、このことを受け、国は廃棄物処理に基づいて定める基本方針を改正し、一般廃棄物の排出抑制や再生利用の推進、排出量に応じた負担の公平化及び住民の意識改革を進めるため、一般廃棄物処理の有料化を図るべきであると、有料化の推進を地方公共団体の役割として改正基本方針に盛り込んでおります。
 こうした状況から、本年市議会3月定例会において、「家庭系ごみの有料化等、受益者負担も視野に入れた検討を行い、一般廃棄物処理計画審議会に諮問し、答申をいただく中で対応していく」と答弁をいたしたところであります。
 いずれにいたしましても、先ほどご質問のあった民間委託と同様、伊東市ごみ処理基本計画の見直し事項として、検討結果を踏まえ、今後、審議会に諮問してまいります。
 また、審議会の構成人数でありますが、前回、平成13年1月設置の審議会では、市議会から選出の委員6人を含め、合計16人の構成でありましたが、今回は、ごみ処理基本計画の見直しについてご審議をいただくことであり、規模を縮小する中で、委員10人の構成としたところであります。
 次に、ごみ収集業務の民間委託についてであります。
 清掃業務の民間委託につきましては、行財政改革大綱の中で、事務事業の見直しにおいて清掃業務の民間委託の推進が示され、経費の比較や他市の状況調査を実施し、計画決定、実施に向けての調整を図り、平成20年度からの実施に向けて現業組合とも協議をしているところであります。しかしながら、身分保障や当該職員の雇用の確保など困難な問題もありますので、伊東市一般廃棄物処理計画審議会において、清掃業務の一部収集地区の民間委託化につきましても、広く委員の意見を求める中で、答申をいただく考えでおります。
 現在、美化推進課を中心に、関係8課の課長補佐や係長職から選出された委員による伊東市ごみ処理基本計画の見直しプロジェクトチームを設置し、民間委託を初め、先ほどの議員の質問にもありました一般廃棄物処理の有料化、そして、廃棄物不法投棄防止対策等の基本計画の見直し事項について検討がされているところであります。
 いずれにいたしましても、プロジェクトチームの報告を受けた後、さらにこれらの検討結果を踏まえ、今後、一般廃棄物処理計画審議会に諮問をし、その提言を尊重していきたいと考えております。
 次に、学校給食の民間委託についてであります。
 学校給食につきましては、行財政改革大綱において、平成19年度から川奈小学校、池小学校、富戸小学校、八幡野小学校、旭小学校の5校で民間委託を実施する予定となっております。しかしながら、当初、5校を一括して民間委託することにより経費の節減を見込んでいましたが、細部にわたって検討した結果、現在実施している直営方法を現状のまま民間委託する方法では、短期間で経費節減効果がすぐにあらわれない状況にあります。
 これらを踏まえ、今後、給食センター方式や親子方式、給食職員の動向などを考慮し、経費面はもとより、よりよい給食の提供についても総合的な検討を行い、民間委託に向けた取り組みを図ってまいりたいと考えております。
 次に、保育園の民間委託についてであります。
 保育園の民間委託については、行財政改革大綱において、市立保育園6園のうち富戸、湯川、富士見の3園及び心身障害児通園施設さくら保育園について民営化を検討し、平成20年度から順次実施する計画であります。
 国の三位一体改革を受けて、平成16年度から公立保育所運営費の国庫負担金が一般財源化され、さらに18年度から公立保育所に係る施設整備交付金が一般財源化されたところですが、民営保育園に対しては今までどおり国庫負担金等が支出されているなど、国は民営保育園にシフトした施策を進めております。
 市立保育園の民営化に当たっては、9月に設置した伊東市乳幼児保育のあり方検討懇話会において、今後の保育のあり方について市民からさまざまな意見を伺い、保育サービスの低下を防ぎ、向上を図るなど万全を期して進めていきたいと考えております。
 以上です。
○議長(森一徳 君)10分間ほど休憩いたします。
                午後 1時59分休憩
                ───────────
                午後 2時12分再開
○議長(森一徳 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
◆5番(平沢克己 君)全般にわたって答弁をいただいたわけですが、幾つか壇上で質問した項目に答えられていない部分もありますので、そうした点を再度質問させていただきたいと思います。
 まず、一般財源化とその財源確保の点について質問をさせていただきたいと思うんですが、質問するに当たって、財政当局の方から三位一体の改革の影響額について調べた資料をもらいました。その資料の内容について言えば、先ほど市長が答弁された内容と同じわけですが、ただ問題なのは、例えば、私が最初に質問事項の中でも取り上げました保育所措置費負担金、これについて見ますと、交付税措置となっているんですね。ところが、私たちが聞くところによれば、それはそうではなくて、税源移譲であって、所得譲与税の方に入っているんだということが言われているわけですよ。
 そうやって考えていくと、17年度決算で所得譲与税、先ほど市長も言われましたように2億5,221万1,000円、この金額になるわけですが、この所得譲与税は、要するに一般財源化の中で、国の負担金なんかが削られた部分が税源移譲の分として所得譲与税に回ってきているわけですから、そういう点で、2億5,221万1,000円の金額をそれに当てはめて考えていくと、この資料だと当てはまらなくなるんですね。ですから、そういう点では、やはりきちんとした形でとらえていただく必要があるなと思うわけです。
 なぜこういうことを言うかというと、基本的には、壇上でも申し上げましたように、所得譲与税と交付税算定されたものと、所得譲与税で完全に補てんされていない残りの部分を交付税措置されているということですので、そこの合計がどうなるのかというのはきちんとつかめないと、果たして伊東市に対して負担がきちんと補てんされているのか、そうではなくて補てんされた分が足りないのか、その辺がわからなくなるわけですね。そのことで私自身も大分時間をとってしまったわけですが、結果としては、壇上で申し上げたように、交付税算定も含めていくと、市で負担をこうむるということはないように私は思います。ただ、そうかどうか、その点できればお聞かせ願いたいというのが一つです。
 それから、壇上で申し上げましたが、市民税の増加については、さきに代表質問された方に対して、たしか市民税は6億円ぐらい増収になるということを答えられたようにも思うんですが、その辺で19年度に市民税がどの程度ふえていくのか。私は市民税の所得割が大幅にふえていくなと思っているんですが、市民税の増加分と交付税で来るもの、それを合わせて一般財源化された事業に対する補てんがされるのかされないのか、その点についてもう一度確認させていただけますか。
 先ほど市長答弁の中では、仮に財源が確保されない場合についてどうかということについては、支障を来さないようにしていきたいということで答弁されたと思いますので、その2つについてひとつお聞かせを願いたいと思います。
◎総務部長(原崇 君)お答えいたします。
 大きく2点のご質問だったと思います。まず1点目の保育所措置費に係る国庫負担金の関係でございます。
 保育所措置費に係る国庫負担金の18年度の影響額でございますが、国庫につきましては、1億3,711万5,000円が減額となっております。減額となっているというのは一般財源化されているということでございます。同じく県の負担金もございまして、この県の負担金につきましては、6,855万7,000円がいわゆる一般財源化ということで負担金の方から減額をされている、こういう状況にございます。
 それで、これらに係る財源措置ということになるわけでございますが、議員ご指摘のとおり、新たな制度といたしまして所得譲与税の一部が譲与されることになります所得譲与税、それから地方交付税、これで措置をされるということになってございます。これは国の方の資料によればということになるわけでございますが、公立保育所に係る国庫負担金及び県負担金の廃止によりまして市町村の負担が増加する分につきましては、所得譲与税、地方交付税により全額財源措置されることとなっている、こういうふうな言い方もされているところでございます。
 しかしながら、交付税につきましては、ご承知のとおり、基準財政収入額、基準財政需要額、その差額が交付されるものでございます。したがいまして、ここで措置をされたものが現金で交付されるということにはならないということになるわけでございまして、この辺につきましては、さらに慎重な対応が必要となってくると考えているところでございます。
 あわせて、もう1点でございますが、所得譲与税の関係でございますが、公立保育所の負担金の関係が全額所得譲与税に算入されているわけではなくて、この一部が算入をされているということになりますので、単純に所得譲与税と保育所の措置費に係る負担金を比較してしまうということになると、少しややっこしい数字になるということで、大変わかりにくい状況にもなっている、こんな状況がございます。
 もう1点の市民税の関係につきましては、総務部参事の方からご答弁させていただきます。
 以上でございます。
◎総務部参事兼課税課長(日吉孝 君)税源移譲に伴います市民税の関係でございますが、19年度に廃止されます定率減税を含めまして、総額では6億4,000万円ほどが市民税の増額になる模様でございます。
◆5番(平沢克己 君)総務部長から答えられたわけですが、私は、今、参事の方からも答えられましたように、定率減税が廃止をされて、19年度には税源移譲が完全に行われたということになるわけですね。要するに、その時点で市民税、また、不足するとすれば交付税が来る。それで実際に一般財源化された財源が確保されるのかどうかということを聞いたわけで、その点については、17年度は確かに所得譲与税と地方交付税はぴったり同じ額が交付税として来ていますから、私は、17年度決算で見る限りは完全に補てんされていると理解をするわけですが、果たして19年度以降そうなるのかどうかという点については問題がありますので、その辺は慎重に対応しなければならないと言われていますが、市長は支障を来さないようにすると言われましたから、その点でも財源確保の点を十分注意してやっていただきたいと思います。
 基本健康診査についてお聞きをしますが、高齢者の場合ですか、保険者の方に負担がいくということを言われていましたが、私が知りたいのは、要するに、いろいろな検診で受診者が減っているわけですので、その点で今後の問題として保険負担がふえていくんじゃないかと思ったわけですね。その点については、保険者の方の責任になっていくということが言われていましたけれども、基本的に言えば、国保会計についても、実際には市の負担があるわけですから、そういう点では、事前に検査をして、軽いうちに治療してしまう。そのことによって医療費の増嵩を抑えることができるわけですね。ですから、そういう点でも、一番基本の基本健康診査については、より多くの人ができるようにすべきではないかなと思っているわけです。
 そこで、お聞きをしたいわけですが、県の出している17年度の静岡県人口動態統計なんかをもとにした生活習慣病による死亡率があるわけですが、それで見ますと、脳血管疾患が伊東は県下で4位、悪性新生物が3位、心疾患が2位、ワーストファイブの中の2位、3位、4位を占めているわけですね。こういうことから言っても、健康回復都市として問題があるんじゃないかなと思うんですね。
 そういう点から言っても、各種検診、がん検診なんかを初め基本健康診査を中心にして、検診を伸ばしていく必要があると思うんですが、これらを伸ばしていく必要があるのかないのか、あるとすればどういう方向で検診率を高めようとしているのか、その辺がもしあればお聞かせ願えますか。
◎保健福祉部長(村上雅啓 君)お答えいたします。
 ただいまのお尋ねは、私たちも議員ご指摘のとおりの考え方に立っております。検診につきましては、確かに数は減ってきております。平成15年度は基本健康診査で9,834人、16年度が5,271人、17年度が3,564人というふうに減ってきております。基本的に、15年度から16年度にかけまして私どもが精査した基本健康診査につきましては、重複受診といいますか、本来、医療機関にかかっていながら基本健康診査を受けている方とか、それから基本健康診査で受診が必要だという判定になったにもかかわらず、その受診をしていただけない、そういう方々について指導をした結果、今まで受診券を送っていれば受けていたという状況から4,500人ほど減ったという状況が生まれました。
 17年度から一部負担をいただいておりますけれども、その数は、その結果というふうには思っておりませんけれども、16年度に比べて32%、1,700人ほど減ったという状況になっております。しかしながら、このことにつきまして、今議員ご指摘の伊東市の生活習慣病対策につきましては、生活習慣病による死亡の起因がご指摘のとおりの数字になっておりますけれども、1990年代はワーストワンであった、基本健康診査を無料で行っていた時代でもワーストワンであって、どういう結果からこういう状況が生まれてきているのかということで指導を徹底したという経過になっております。
 現在、この生活習慣病につきましては、熱海保健所と共同しまして、さらに伊東市の悪い状況を改善するためにどういう対策ができるかということでプロジェクトチームをつくって、医師会の意見を聞きながら、協力をいただきながら進めている状況でございます。
◆5番(平沢克己 君)私は、基本的には有料化をしたことによって各種検診の受診者が減ったと思います。料金を徴収したということによって全体で1,000万円ちょっと収入があったわけですけれども、基本健康診査だけ見れば、3,564人で、400万円ちょっとだったと思うんですね。健康回復都市を標榜しているわけですから、そういう点では市民の健康増進にもっと力を入れる。そういう点でいけば、筋力アップも大事でしょうけれども、こういう基本的な住民の健康を守る、これは自治体の役割ですから。
 地方自治法が平成12年に変わって、今は住民の福祉の増進に努めるということになっていますが、たしかその前には住民、滞在者の安全、健康、福祉に努めるということで地方自治法が書かれていましたので、市民の安全や健康、福祉を守っていく、この考え方は基本的に変わっていないと思いますので、そうした点では、基本健康診査を初め各種がん検診等も含めて受診率を引き上げる、こういう方策をぜひ考えていただきたいなと思います。この問題はこれで終わります。
 そこで、ごみ有料化の問題について話を進めたいと思うわけですが、ごみ有料化の理由については、中央環境審議会が一般廃棄物の処理に有料化を提案した。そのことがごみ排出量の抑制とか負担の公平、こういうものを生むんだということが言われていたように思うわけです。しかし、一般廃棄物の処理については地方自治体の仕事で、今日、さらに地方分権化が進められているわけですから、そういう点でいけば、国が決めたからこうやれではなくて、本来それぞれの地方自治体で決めていくことだと思うんですね。
 ですから、そういう点で一つお聞きをしたいわけですが、国が審議会で有料化しようということを決めた。そのことによって、伊東市がそれをやらなかった場合に何かペナルティーがあるんですか、その辺をお聞かせ願えますか。
◎市民部参事(宮下芳明 君)法律の中で施策的にこういうふうにしなさいという指針が出されているわけでございまして、それに従って我々は推進していこうというふうになっております。しかしながら、それをやらなかったからということでペナルティーがあるということではないと思います。
 以上です。
◆5番(平沢克己 君)有料化をしないと国からペナルティーがある。要するに、施設建設でペナルティーがあるかのように言われているところを幾つか私も聞いているわけですね。そういう点でいくと、国会の中でも日本共産党議員団が厚生労働省と交渉をやりまして、その中でもやっぱりそういうペナルティーはないという確認をしていますので、今、参事が言われたようなことで私も確認しています。だとしたら、なぜ有料化をするのか、その辺がわからないわけです。
 そこで、先ほどの市長の答弁ですと、ごみ処理基本計画の見直しをして有料化や民間委託、こういうものをやっていくんだと言われたわけですが、ごみ処理基本計画の1ページを見ますと、計画目標年次のところに書いてありますが、なお、計画策定の前提となっている諸条件に大きな変動があった場合には見直しを行うものとするとなっているんですね。このごみ処理基本計画は、平成13年度を初年度として、平成22年度を計画目標年次とするとなっているんです。そうすると、大きな変動というのは何もないわけですよ。要するに、ごみ量は着実に減っている。それから、ごみ処理の経費も減っている。大きな変動がない中で、どうしてこのごみ処理基本計画の見直しをしなければならないのか。このごみ処理基本計画そのものに大きな変動がなければ見直ししないということになっているわけですから、何でそれをするのか、その辺をお聞かせ願えますか。
◎市民部参事(宮下芳明 君)13年度から22年度にかけての伊東市ごみ処理基本計画が策定されておるわけでございますけれども、その中で、ごみ処理基本計画第5章に手数料の徴収の検討ということで、もう既に当初から有料化に向けての検討をしていくというのは載せられているところでございます。
 ごみ処理の有料化に対するいろいろな効果につきましては、議員ご指摘のとおり、分別の徹底等々があるわけでございます。分別の徹底をすることによって、現在も行われておりますごみの堆肥化の問題とか、いわゆる家庭での生ごみの処理、そういったものもより推進していくんじゃないのかなと考えております。そして、一部ではございますけれども、環境美化センターの炉の延命化の一翼も担っていくんじゃないのかなということで、効果は非常に大きなものがあるんじゃないのかなと考えているところでございます。
 以上です。
◆5番(平沢克己 君)市長、有料化によってごみの減量化が進むというのは、私が壇上でも申し上げたように幻想ですよね。確かに一時的にショックで減るということはあります。しかし、その反面、市境とか、そういう自治体の境のところで不法投棄が結構起こっているというのが現実ですよね。結果として、先ほども申し上げましたように、高山市は、1年目は確かに効果があったけれども、2年目からは増量しちゃったとか、全国各地でそういう結果が出ています。
 ですから、有料化が減量化につながるかというと、市民意識の点でも、要するに有料化になったからごみが減量していくんだということはないわけですね。逆に言うと、伊東市内でも既に別荘地なんかは民間しか入っていないところがありますよね。そういうところについて言うと、先ほど壇上でも言いましたように全く分別がされていません。ですから、逆に言えば、有料化をしたことによって、ごみの出し方なんかも悪くなる可能性があるわけですが、本当に有料化によってごみの減量化とか分別が進むと当局として考えておられるのか、お聞かせ願えますか。
◎市長(佃弘巳 君)そういう中で、有料化をしたからごみの量が減るか、他市の例を取り上げたわけでありますが、受益者負担の公平化、そういうものを見た中で、やはり有料化を進めていくべきであると私は考えた中で、プロジェクトチームをつくってしっかりと検討するようにということで指示をしたところであります。そういう中で、有料化をしたからごみの量が減るとかという問題、これはやってみなければわからないわけでありますし、老朽化しておる焼却炉、そういうものの修繕費も年々かさんできておるわけであります。私は、ごみ対策においても、有料化というものは受益者負担の建前から進めていくべきだということで、今進んでいるわけであります。
◆5番(平沢克己 君)受益者負担について言うと、壇上で申し上げましたように、最大の受益者はごみになるものをつくっている事業者ですよね。地元の業者もありますけれども、大きいのは全国的に展開している製造業のところが大きいわけですけれども、そういうところに対しての負担はないわけですよ。ですから、一番大きな前提になっている製造者に対する負担の公平という点でいけば公平ではないわけですよね。
 例えば資源ごみについても、プラスチックとかガラス製品とか、いろいろなものを市でストックしなければならないわけでしょう。そういう保管の費用なんかは事業者が負担しているということではないですよね。そういう費用まで含めて市民が負担しているわけですから、負担の公平という点でいけば、一番大もとである事業者に対する負担を求める。その上で、まだやっていけないということならば、それは市民に訴えるということはあるんでしょうけれども、大もとのところはやらずに、何でもかんでも市民に負担を求めるということでは公平感を得るということにはならないと思います。
 それから、今までもそうですが、ごみ処理について言えば、基本的に税金で賄ってきたわけですよね。そうすると、よく負担が不公平だと言われます。ごみをたくさん出す人と分別や何かで減量に努力している人の負担感が公平ではない、こういうことを言われますが、しかし、全体でいけば税金で見ていますから、そうであれば税金をいっぱい払った人と税金を払っていない人と不公平ではないか、こういうことにもなりかねないわけですよ。
 ですから、公平感、不公平感というのはいろいろな見方があるということで、そのことを理由にして有料化するというのは、私はおかしいと思いますので、その辺を当局はどういうふうに考えておられますか。
◎市民部参事(宮下芳明 君)先ほど議員の方から、有料化することによりまして悪い例が他市であるというお話も伺いましたけれども、私の方はその成功例も聞いております。確かに3年から5年ぐらいたつともとへ戻ってしまうよというお話も聞いております。そういう中では、新たな施策をどんどん提案させていただいて、市民の方々のご理解をいただくという政策は今後も推進していかなければならないと考えているところでございます。
 以上です。
◆5番(平沢克己 君)私は、先ほど壇上でも申し上げましたように、当局としてやるべきことは、ごみを製造、また販売している事業者の責任というのをもっときちんと問うべきだと。それは伊東市だけでできない問題ですから、国に働きかけるということが必要ですね。
 もう一つ、市の当局としては、ごみ減量化にもっと努力すべきだと思うんですよ。私は一般廃棄物処理計画審議会の委員として出ましたけれども、そのときも指定袋制に反対しました。指定袋は新たなごみですよね。つい最近も私は御石ヶ沢に行きましたけれども、最終処分場の中に、本来可燃物で、環境美化センターで燃やさなければならないごみ袋があるわけですよ。つまり、指定袋そのものが新たなごみになっているわけですよ。私も時々量販店にごみ袋を買いに行きます。50枚ですか、かなりの目方ですよ。あれが全市3万戸ですか、そこで週に3回使われたとしたらどのくらいの量になりますか。物すごい量ですよね。
 ですから、そういう点でも、やっぱり市として減量化をする。一番の減量化は、私は生ごみだと思いますので、生ごみを減らすことによって、極端な話、今、月、水、金、週3回やっていますよね。そのごみ収集だって週に2回、1回になる可能性があるわけですよ。生ごみを全く別に収集するということになれば、可燃ごみについて言えば、私は週3回収集する必要はなくなると思いますね。
 ですから、当局としてそういう努力をした上で、なお、それでもまだ財政的に大変だというのであれば、私は市民に問うべきだと思いますね。ですから、その点は指摘をしておきます。
 そこで、審議会の問題についてですが、審議会委員は20人以内となっていますよ。それをなぜ10人にするんですか。しかも、本来だったら、全市民の問題ですから、より広範に聞かなければならないものを逆に狭めている、このことについては問題があると思います。有料化も民間委託も、こういう重要な問題は市民の意見を聞いてやる。しかも、条例で言う20人ではなくて10人ですから半分ですよね。半分のところで決めるということについては全く問題がないと考えていますか。その辺はいかがですか。
◎市民部参事(宮下芳明 君)壇上で市長から答弁がございましたように、当初、20人以内というところを、議会選出の議員6名、各種団体と学識経験者10名で、16名でスタートさせていただきました。
 今回は見直しということもございまして、人員の方を半分程度にさせていただこうということでお願いしたところでございます。結果的には、議会選出の議員には3名の方にお願いし、また各種団体の代表者、学識経験者、合わせて7名をお願いしたところでございます。この審議会のご提言を重要視いたしまして、最終的には市長が決定するという方向になろうかと思います。
 以上です。
◆5番(平沢克己 君)市長、地方自治法の第138条の2、「執行機関の義務」というのがあるんですよ。「普通地方公共団体の執行機関は、当該普通地方公共団体の条例、予算その他の議会の議決に基づく事務及び法令、規則その他の規程に基づく当該普通地方公共団体の事務を、自らの判断と責任において、誠実に管理し及び執行する義務を負う」となっているんですよ。ここに書かれているのは条例を守れということですよ。条例は20人以内だから、10人でもいいということにはならないと私は思いますが、この辺を市長はどのように考えておられますか。
◎市長(佃弘巳 君)一般廃棄物処理計画審議会は今まで16人でやってきたわけでありますが、そういう中では、基本計画の見直しをするということで10人の方々を選出して内容を濃くする中で、また、その人たちだけでなくて、ほかの団体、そういう人たちにも意見を聞くような場もつくるべきだということで、6人減の10人で今回の委員の編成をさせてもらったわけであります。
◆5番(平沢克己 君)市長の言われていることは矛盾していますよね。例えば、市民の意見を聞かないにしろ、審議会の意見を聞くにしても、今まで20人のところ16人でやってきた。重要な問題だから、より広範に聞こうとすれば、20人の枠でしたら20人にするとかというならわかりますが、10人に減らすということについては、やはりおかしいと思いますよ。しかも、20人以内のところを10人、半分に減らすわけですから、そこで決めたことが本当に市民に理解されるかと言ったらされないと思いますよ。ですから、そういう点では、やはりより多くの市民の意見を聞いてやる、私はこのことを申し上げておきたいと思います。
 次に、民間委託の問題についてですが、行革大綱で清掃は20年度からになっていると言いますが、私の手元にある17年度の行革大綱では、たしか19年度になっているんですね。知らないうちに1年先延ばししているんですが、そのことは別に置いておいても、私は、壇上でも申し上げましたように、この民間委託に関して、清掃も保育園も学校給食も担当の課に資料請求しました。出さないもので情報公開まで使ってやりましたが、情報公開でも、清掃について言えば、プロジェクトチームのやっている資料については出さないと言われたんですが、この辺について、プロジェクトチームでやっている資料については出すことができるのかできないのか、その辺を担当の部なり課でお答え願えますか。
◎市民部参事(宮下芳明 君)その辺につきましては、意思形成過程にあると私どもは判断させていただきまして、審議会の方に資料を提出した後につきましては公開していくというような基本的な考え方でおります。
 以上です。
◆5番(平沢克己 君)もしそうだとするなら、私が情報公開で取り寄せた資料――これは情報公開の資料ですよ。ここにありますよ。それは民間委託した場合の価格もあるし、市の職員9人、正規職員でやった場合に幾らという計算されたものを出されていますよね。そうすると、同じ中身ですから、プロジェクトチームのものも出せないはずないと思うんですね。
 しかも、聞くところによると、プロジェクトチームで出しているものそのものも、最初は僕のところにも来て出せないと言った理由は、審議会に資料として出すから出せないということを言いました。ところが、その資料も何点か変わってきている。だから出せない。だとしたら、変わる以前の資料を出してもいいはずですよね。ですから、そういう点で、これは総務部の庶務課になると思いますが、その辺、意思形成過程だから全く出せないのか出せるのか、その点お聞かせ願えますか。
◎総務部長(原崇 君)お答えをいたします。
 情報公開の関係でございます。公共団体が保有する情報は基本的にはすべて開示をする、これが基本でございます。しかしながら、市民部の参事の方からお答えをさせていただきましたとおり、意思形成過程と申しますか、情報がまだ練れていないものについて、すべて公開をしてしまうということになると、これも若干問題が出る部分がございます。そういったものを総合的に判断いたしながら、基本的にはすべての情報を公開する、これが基本だというふうに考えております。
 以上でございます。
◆5番(平沢克己 君)もしそうだとしますと、審議会で決まったことを尊重すると言いますよね。そうすると、それまでの間、市民や私たちは全く情報が得られない。では、民間に委託した方が安いのか高いのか、そういう比較だって全くできないということになるじゃないですか。ですから、そういう点では、やっぱりそうした資料というのはきちんと提示するべきだと思いますよ。その上で市民的論議も起こした上で、審議会としてはどういう結論を出すのか、市民としてはどういう結論を出すのか、そのことをやるべきだと思うんですね。その点は指摘をしておきます。
 そこで、清掃の関係ですが、委託をしていく方向で取り組んでいるように思うんですが、私が先ほど指摘しましたように、基本的に、現状は正規職員を雇っていくわけではありませんから、臨時職員ですから、ここ何年か仮に民間に委託するということを考えた場合に、比較すれば直営でやった方がはるかに安くなっていく、このことがあるわけですね。財政的には安くなる。
 もう一つは、先ほど申し上げましたように、民間業者は、実際に分別の関係も、当局で抜き打ち調査をやっているわけですが、市長、こういう資料の中で、本来資源ごみとして扱われるようなものがまじっていたり、本来埋め立てごみになる瀬戸物なんかが入っている。そういう収集をやっているわけですよ。このことによって、逆に言えば、環境美化センターの炉も含めて、機械類に影響を及ぼしているわけですよ。ですから、極端な話をすれば、一般可燃物にまざってこういう不燃物等が入ってくるから、環境美化センターの機器の補修がさらに進むわけですね。
 ですから、そういう点でいけば、直営でやっていれば、市の職員は気をつけて、それを分けていますから、そういうことがないわけですけれども、実際に、これは一業者だけではないですよ。民間業者すべてだと思いますが、それぞれの業者が全部瓶、缶、瀬戸物、資源ごみ、こういうものがみんなまじっているわけですよ。
 ですから、そういう点でも、民間委託が本当に市の財政にいいのかどうか、この点はもう一度お聞かせ願えますか。そういうことを考えた上で、民間委託にした方が財政的にも、市民の意識の上でもいいと考えておられますか。
◎市民部参事(宮下芳明 君)2点あろうかと思います。確かに、平成12年度から退職者不補充という施策をとらせていただく中で、臨時職員で対応してまいりました。したがいまして、人件費そのものだけで民間委託と直営を比較すると、あるいは直営の方が安くなる可能性もあろうかと思います。その辺につきましては、いま一度精査した中で資料提供をさせていただければなと考えております。
 また、業者がまざったものを持ってくるというご指摘につきましては、年間で2回ほど現場を確認させていただきました中では、議員ご指摘のような事例が確かにございました。しかし、その中には、収集業者の責任はもちろんありますけれども、排出業者の責任もあろうかと思います。その辺につきましては、私どもは直接事業者のところに行って、その辺の指導徹底もあわせてやっていきたいなと考えているところでございます。
 以上です。
◆5番(平沢克己 君)排出者責任みたいなことを言われましたけれども、それはそのとおりなんですよ。しかし、業者の側でも排出する人たちに注文をつけられないんですね。例えば、対島地域にある別荘地では有料化している。そのことによって、業者が分別をしてくれということを言ったら、じゃ、おまえらは要らない、ほかの業者にかえるみたいなことがあって、結局は分別できない状態で現在も収集している地区があるわけですよね。
 まちの中でもそうですよ。早朝、業者のごみを収集していますが、そのときに、ごみ自体は分別してあっても、業者がパッカー車の中に一緒に入れちゃう。大島議員は朝しょっちゅうその音を聞きつけているみたいですけれども、私は山の中にいますからわかりませんが、そういうことが現実に起こっているわけですよね。ですから、出す人の問題もありますけれども、業者がきちんとしないということがはっきりしているわけですよ。ですから、そういう点では、これまでも市当局としては指導してきたと思いますが、そういうことがある。この点を指摘しておきます。
 学校給食の問題について質問しますが、先ほど市長は門野中学校の問題について答えられていないんですが、あわせて質問します。
 学校給食は、今、いじめの問題が大きな問題になっていますが、高知県のどこの中学だか忘れましたが、これまでもう既に2年か3年やっていますが、早朝給食というのを始めました。これはおむすびとみそ汁だけらしいんですが。それは月に一遍しかやっていませんが、それを出すことによって、1時間目は集中しない子供たちが、給食を食べた後はきちんと授業に集中をする、そういうことが言われていますし、朝食をとらないことによっていらいらしたり、急にカッと怒ってみたり、そういうことが多い子供は欠食児童の方が多い、こういう統計もあるわけです。
 ですから、そういう点では、今、家庭に任せるだけでは済まなくなってきていますから、学校給食の必要性というのは大きくなっていると思いますので、その辺では、財政面でもそうですし、教育的な見地に立っても、私は自校方式で直営を堅持すべきと思いますが、その辺をどう考えるのかお聞かせ願いたい。
 もう一つは、門野中学の関係ですが、門野中は今390人ぐらいですか、八幡野小が410人ぐらいだったと思います。ですから、基本的には生徒の数は同じです。ところが、残滓率が、メニューを選択できる門野中学の方が八幡野小の6倍近く、5.9倍ぐらいあったと思いますが、残滓率が多いんですよ。それに対して年間3,200万円も費用をかけているわけですよ。ところが、八幡野小学校で見れば、私の試算ですから違っているかもしれませんが、そんなには違いがないと思いますが、1,600万円ぐらいで済んでいるわけですね。半分で済むわけですよ。ですから、そういう点で、残滓が多くて費用もかかる、こういうものについて見直しをすべきだと考えますが、教育長でもいいですが、市長はどのように考えておられますか。
◎市長(佃弘巳 君)学校給食は大変難しい場面もあるわけでありますが、そういう中で、当時、学校給食が始まったときの趣旨、また時代が流れてきて、今日の給食費の未払い、そういうものも社会問題になってきておるわけであります。
 そういう中では、現状の中でどのような方法が一番いいかということを今模索しながら、また給食業者、民間の力、そういうものをかりる中でもう一度精査をしていくべきだということで、学校給食センターの親子方式、また給食職員の動向などを考慮した中で、経費面も勘案する中で、もう一度調査研究を進めていくということで、今進んでいる最中であります。
◎教育長(佐藤悠 君)門野中の給食の件について、そのことを中心に、食のことについて私の方から回答させていただきたいと思います。
 ご承知のように、9年前ですが、平成9年7月に門野中学校は給食を開始いたしまして、その際の校長が私でございました。そういったことで、その事情等については、私自身、スタートのころの状況はかなり把握しているつもりでございます。そういう中で、子供たちにどういう力をつけるのが一番いいんだろうかということでスタートしたのが門野中の給食だったように私は記憶しております。
 例えば、自己決定の力、食についてのことだけでなく自己選択の力、あるいは自己管理能力といいますか、体のこと、さらには感謝する心、そういうような心を身につけるために、門野中の給食をいわゆる教育的な配慮で行う、そういうようなことで子供たちにも宣言し、また保護者にも話をし、そういう形でスタートしたように記憶しているところです。最高のものを全国に先駆けた最高のスタイルとしてということで、いわゆる教育的なことで、経費的には大変かかったというのは議員ご指摘のとおりでございます。
 なお、途中で民間委託はございましたが、やはり私がお世話になっているころでございましたので、民間委託のことについて、当初ふなれなことがありましたけれども、それを確実にクリアしていったと記憶しているところです。
 その中で、今、議員ご指摘のように、A・B給食と弁当の中で、三者選択ということであったわけですが、当初、私の把握では、3割弁当を持ってきておりました。しかし、現在は2割と伺っております。そういう変化と、それから私自身、スタートするとき、子供たちに保護者の皆さんにもまちの皆さんにも感謝する心を大事にしようということで、最後の給食を片づけるときも、給食委員会の自発的なそういうのがありませんでしたので、子供たちが自主的に片づけをきちっとするとか、そういったことで残滓も見届けましたが、ほとんどありませんでした。そういうようなことをしたので、実は残滓が多くなっているということを大変危惧し、また心配しているところですが、門野中の現在の、あるいはその前の校長にも話を聞いたところによると、指導すると少し残滓は減る。しかし、自然にまたもとへ戻るようになる。残滓はななかなか減らないということを聞いておるわけです。
 私自身、この10年近くの変化をどう考えればいいかということを考えたときに、その変化の状況というのは、いろいろな形でとらえることができると思いますが、私は、社会の変化、あるいは子供自身の変化、もちろん家庭教育の変化、社会の教育の変化等々、10年にわたる変化は大きいものがあったと考えるわけです。
 そういう中で、今、議員は食育基本法が学校教育にもということをおっしゃいましたが、私は、食育の基本はまず家庭にあると思います。そういう中で、今そういったことを視野に、家庭教育も変化している、子供も変化している。そして、思春期を迎える子供たちの様子なんかを考えたときの残滓のことを考えたときに、大きくくくるならば、門野中の給食がスタートしてから時代の変化が大きいと受けとめているところです。
 そういう意味から、今、この変化した子供たちにどんな力をつけたらよいのかということが論議の大きな対象になるのではないか。もちろん民間委託等については問題ありませんので、民間委託を視野に考えていかなければいけないわけですが、私は、その論議よりも、まず子供たちに生きる力をという点で、どんな力をつけてやるのが一番いいのか、そういう視点を教育ということから考えているところでございます。
 以上です。
◆5番(平沢克己 君)教育的問題としても、私は残滓が多いということについては問題だと思うんですよ。市長、これを見てください。こっちが門野中、こっちは八幡野小です。八幡野小は一番多いものでも残滓率が9%です。こちらを見ますと、門野中学はスパゲッティのカルボナーラが39%なんていう高い残滓になっていますし、ほとんど真っ赤に塗られています。残滓がやたらに多いんですよ。これは自分たちで選んだものですよ。こちらは同じ週の同じものです。どちらのメニューも全部赤いですよ。
 こういうようなものに余計にお金を費やしていく、このことは私は問題だと思いますし、子供のうちにごみの減量化と物を大切にする、こういうことを植えつけるという点でも、やっぱり学校給食を中心にして、生ごみの減量化を進めるという点でも、私は学校給食に大いに役に立っていただきたい。そういう点からしても、これは検討しなければならないなと思います。
 そこで、時間もありませんので保育園の問題について少し質問したいと思うわけですが、保育園の関係については、やっぱり学校や清掃と同じように、財政的に見れば、当面、富戸や湯川、富士見、こういうものを委託しても、実際にはそこにいる臨時職員を切っていくだけですので、財政的には逆に民間委託した方が高くなる可能性があると私は思っています。試算はしていません。ただ、そういうように思います。
 ただ問題は、先ほど市長が答えられたことで、えっと思ったわけですが、市長は勘違いされているかもしれませんが、先ほど私が壇上でも申し上げましたように、一般財源化によって保育所措置費がなくなったのは公設公営の保育園だけではないんですよ。八幡野保育園、公設民営の保育園も一般財源化されて保育所措置費は削られたんですよね。ですから、今度、例えば富戸なり湯川なり富士見なりを委託した場合には、費用が高くなるだけではなくて、国の負担金として出ていた保育所措置費の部分も市がそっくり見るということですよ。ですから、費用負担は大きくなる、こういうことがはっきりしているわけです。ですから、その辺は財政的に問題があるなと思います。
 それから、保育園の場合、質を問われているわけです。なかなか出てこなかったんですが、やっと民間保育園の在職職員調べというのが出てきました。これを見てみますと、公設民営の保育園、職員の構成がおかしいんですが、今、八幡野保育園を委託して5年目ですね。ところが、4年勤続した保育士は5人しかいません。あとは2年とか1年です。要するに、長く勤めていることができなくて、職員の入れかえが激しいということですよ。
 それから、民間の保育園で、どことは言いませんが、つい最近やめた方がいるわけですが、その保育園をやめた人に聞きますと、こんなところに勤めていられない、1年間に10人以上の職員が入れかわった、こう言われている保育園が市内に現実にあるんですよ。そういうところできちんとした保育ができるかというと、私はできないと思うんですよ。基本的には保育の質を問われている。親御さんは公立であろうが民間であろうが、基本的にはきちんとした保育をしてもらえればいいわけですよね。ですから、その辺では、安くてきちんと見てもらえれば民間でもいい、こういうふうに思っていると思うんです。
 ところが、民間は今言ったように人の入れかわりが激しいわけですよ。ですから、子供たちにきちんとした保育が保証されているかどうかという点についてはわからないわけですよね。ですから、そういう点でも私は問題があると思うんですが、その点について、私は、たしかことしの3月議会でも、職員がきちんと在籍しているかどうかという点について言えば、現地でことしの3月時点で働いている人たちに確認をしました。ところが、こんな職員は知らないという保育園があったわけですよ。毎年のものがあるんですよ。ところが、名前を伏せてあるもので、本当に同じ職員がいるかどうかも確認できないんですが、そういう点で、そうした問題について、児童課なり保健福祉部としてそういうチェックをしたことがありますか。そういう問題があると認識されていますか。その辺はいかがですか。
◎児童課長(杉本一男 君)議員のご質問にお答えいたします。
 私どもは、そのような事実は聞いておりません。
 以上でございます。
◆5番(平沢克己 君)聞いていないんじゃなくて、確認をしていないんじゃないですか。要するに、委託先の保育園からそういう話がないというだけであって、現場の職員全部に聞いたことがありますか。ないと思いますよ。
 今回、保育園の父母会の方々が民間委託反対の署名をとられている。当初、議会に提出されたのは2万8,000人と聞きましたが、最近ふえて、3万4,000人を超えたと聞いています。ですから、そういうものの重みを含めて、当局として民間委託に対してもう一度考え直す。財政の面でも保育の質の面でも保証されない民間委託についてはやはり再考すべきである、このことを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(森一徳 君)以上で日本共産党 平沢克己君の代表質問を終わります。
 これにて代表質問を終結いたします。
                ━━━━━━━━━━━━
○議長(森一徳 君)以上で本日の日程全部を終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。お疲れさまでした。
                午後 3時 7分散会