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静岡県 浜松市

平成24年 11月 定例会(第4回) 12月03日−23号




平成24年 11月 定例会(第4回) − 12月03日−23号









平成24年 11月 定例会(第4回)



 平成24年12月3日

◯議事日程(第23号)

 平成24年12月3日(月)午前10時開議

 第1 会議録署名議員指名

 第2 一般質問

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◯本日の会議に付した事件

 議事日程のとおり。

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◯出席議員(46人)

    1番  小沢明美          2番  幸田惠里子

    3番  小黒啓子          4番  北島 定

    5番  山崎真之輔         6番  田中照彦

    7番  神間智博          8番  戸田 誠

    9番  高林 修         10番  松島育治

   11番  平間良明         12番  徳光卓也

   13番  西川公一郎        14番  小倉 篤

   15番  新村和弘         16番  湖東秀隆

   17番  鈴木滋芳         18番  鳥井徳孝

   19番  野尻 護         20番  早戸勝一

   21番  波多野亘         22番  飯田末夫

   23番  袴田修司         24番  斉藤晴明

   25番  松下正行         26番  関 イチロー

   27番  河合和弘         28番  和久田哲男

   29番  花井和夫         30番  渥美 誠

   31番  大見 芳         32番  太田康隆

   33番  氏原章博         34番  吉村哲志

   35番  二橋雅夫         36番  丸井通晴

   37番  黒田 豊         38番  鈴木浩太郎

   39番  高林龍治         40番  内田幸博

   41番  桜井祐一         43番  今田欽也

   44番  鈴木育男         45番  中村勝彦

   46番  柳川樹一郎        47番  酒井基寿

◯出席説明員

   市長         鈴木康友   副市長        古橋利広

   副市長        伊藤篤志   危機管理監      山名 裕

   企画調整部長     寺田賢次   総務部長       鈴木利享

   財務部長       神門純一   市民部長       岩井正次

   健康福祉部長     杉山浩之   健康福祉部保健所長  西原信彦

   こども家庭部長    兼子いづみ  環境部長       杉山悦朗

   産業部長       安形秀幸   都市整備部長     村田和彦

   土木部長       鈴木 厚   市民部文化振興担当部長

                                村木恵子

   健康福祉部医療担当部長       産業部農林水産担当部長

              松下 強              和久田明弘

   新エネルギー推進事業本部長     企画調整部参事(秘書課長)

              中西利充              朝月雅則

   財務部次長(財政課長)       教育長        高木伸三

              山下堅司

   学校教育部長     花井和徳   水道事業及び下水道事業管理者

                                鈴木 勲

   上下水道部長     高林泰秀   消防長        牧田正稔

   監査事務局参与(監査事務局長)

              宮地庸次

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   監査委員       鈴木 充

◯出席議会事務局職員

   事務局長       池谷和宏   事務局次長(議会総務課長)

                                大林幸廣

   事務局参事(議事調査課長)     議会総務課専門監

              山本 泉   (議会総務課長補佐) 岩本 篤

   議事調査課専門監          議事調査課副主幹

   (議事調査課長補佐) 大橋臣夫   (議会運営グループ長)鈴木克尚

   議事調査課主幹

   (調査広報グループ長)鈴木啓友   議事調査課主任    上田晃寿

   議事調査課主任    前嶋卓志   議事調査課主任    島田和宏

   議事調査課主任    村松拓也

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     午前10時開議



○議長(鈴木浩太郎) ただいまから、本日の会議を開きます。

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○議長(鈴木浩太郎) 本日の日程に入ります。

 本日の議事日程は、お手元に配付した日程のとおりであります。

 最初に、日程第1会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員は、会議規則第78条の規定により、12番徳光卓也議員、27番河合和弘議員、45番中村勝彦議員を指名いたします。

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○議長(鈴木浩太郎) 次に、日程第2一般質問を11月30日に引き続き行います。

 最初に、15番新村和弘議員。(拍手)

     〔新村和弘議員登壇〕



◆15番(新村和弘) 皆様、おはようございます。

 本年もこの日がやってきてしまいました。私の中では、政治活動の中で一番苦手な役の質問でございます。この日が総選挙公示イブの本日になりましたことに、何やら意味体を持たせたく、国に対しての変革がこの先、進んだ暁には、浜松も私の質問とともに一歩先に進んでいただければとお願いするところでございます。

 それでは、通告いたしました諸点に対して、市長及び教育長並びに関係部長に対して質問させていただきます。

 まず、最初の質問は、私が議員職についてより、これまでずっと疑問に思い、心の中に秘め続けてきた内容でございます。前回9月定例会にも、教育委員会委員選任についての議案が上程されました。市議会に提案されるこれら人事案件については、本人の履歴資料配付と市長説明によっておおむね了承という結論を得るのが通例となっています。つまり人事に対してのデリケートな議題であるため、当局が提案するのであるから、間違いはないよねという暗黙の了解から、教育委員会委員を代表する行政の附属組織が選任・構成されてきたという経緯があります。そういった状況に対し、私は、どうもその常識は違和感があるぞと常々感じていたのですが、浜松市も含め地方自治体の人事に対する風潮というのは、これまで何ら疑問が投じられることもなく、常識中の常識として認知されてきただけに、議会において本質問の提案タイミングを誤った場合、この重要な問題をマイノリティーな意見と断じられることを避けなければならないとの思いにより、これまでひそかに胸の中に秘め続けてまいりました。

 こういった考えの中、10月10日に開催された全国市議会議長会研究フォーラム・イン松山の片山善博慶応義塾大学法学部教授による「地方自治の課題と議会のミッション」と題した基調講演において、本件にかかわる義務教育改革案が論じられました。全国議長会が公に開催する研修会において、教育委員会委員の選任手法がこれではいけないと断じられたことは衝撃をもって受け取るに値いたします。つまり、これまで秘め続けてきた疑問が、今後変革に向けて動き出すのかという予感を起こさせるに十分なシチュエーションを得たわけです。さらに、この思いを抱きつつ、浜松に戻って何気なく視聴した10月14日放送の「池上彰の学べるニュース」において、まさか同じ教育委員会の改革案が「いじめと教育問題」と題して紹介されることになるとは。正確には、いじめ問題に対し責任を負うべき教育委員会ってどんな組織なのかという解説によって、現在の教育委員会の選任方法では責任所在が希薄になってしまい、地域の教育問題に対し、住民の意思表示が積極的に顕在化され得ないとの指摘を投げかけるものでした。ここまで来ると、私の抱いていたこの問題を提起するのは時代が追いついてからだという考えに対し、機が熟したと判断するに十分であったわけです。

 さて、そこで、これまでの教育委員会の変遷について少しおさらいしておきます。そもそも各自治体の教育委員会は、大東亜戦争以前の反省から、地域教育の方針を決定・運営していくのは、政治から独立した地域の専任機関である必要があるとの考えから、行政とは独立した組織として設置されました。そのため1948年から1956年までの8年間は、一つ、住民投票で選ぶ、二つ、教育の予算を決める、三つ、会議は原則公開で行うという、ほぼ議員と同等の三原則にのっとり、地域教育に責任を持つ組織であったようです。しかしその後、選挙で選ぶという性質上、政党との隔絶を維持できなかったためか、現在の教育委員会の選任手法に改良され、さきに挙げた三原則も、一つ、議会の同意を得て首長が任命する、二つ、首長が教育予算を編成する、三つ、会議は公開が義務ではないという消極的なスタイルとなり、地域教育の方針を決める機関としての目的が薄れてしまうという変遷をたどりました。そこで、これまでの状況と現状の政治環境、さらには現場の教育環境を考慮した上で、これからの浜松市教育委員会が地域の教育方針に責任を持つ組織として変革を遂げられるよう、さきに挙げた三原則のうち、最大の問題点とおぼしき選任手法について、これまでの選任に対する反省も踏まえながら、候補者の教育的思想観を吟味し、教育的価値観の高い人材を登用できるよう、選任に臨む前に公聴機会を企画するなど、新しい仕組みづくりを構築されてはと提言いたしますが、市長の御所見を伺います。

 さて次に、教育に関する重要人事について提案させていただきましたので、庁内一般行政職員の人事についても改革を迫ってまいります。

 現在の浜松市では、自己申告制度という手法を用い、各職員の希望業務への適正配置が行えるよう、総務部人事課による人事対応が苦心のもとに行われています。現在、多くの自治体が同様の制度によって職員人事を行っているわけですが、あすからの総選挙の争点の一つともなります官僚体制の打破に象徴されるよう、行政が組織としての能力向上を望まず、人材登用の可能性をこのまま放置したならば、やはり人数を減らせ、給料を下げろの論調に流されざるを得ないと想像いたします。そう考える中、行政における人事評価において、昨今提案され、その都度、打開策が見出せない問題に業績評価があります。行政では、とかく業績、つまり成果を評価する基準についてあいまいなところがあり、それを理由に制度の進化を是としない傾向があるやに感じます。つまり、民間人事にならうところの何をなしたかという評価基準が設定できないため、エスカレーターのような人事制度にならざるを得ないとの見解です。そういった状況を考慮しつつも時代の趨勢を読み取るとき、やはりこれまで以上に能力、行動、業績といった行政職員としての成長と、各自の希望申告と上司からの評価による2次元的な考課にとどまらない、同僚であるとか、後輩であるとか、それら多角的な評価基準を複合した次世代の人事考課制度を構築することにより、公平で透明性の高い人材成長の促進と組織運営活力の増進を誘発されるよう検討する必要があると考えますが、総務部長の御所見を伺います。

 さて、3番目でございますが、ゆるキャラ戦略についてお伺いいたします。

 ここ3年恒例となりましたゆるキャラグランプリが、本年は9月15日から11月16日のインターネットによる投票によって行われました。いわゆる、ゆるキャラグランプリ2012の陣でございます。我が浜松市からも浜松福市長出世大名家康くんが出陣され、865の参戦キャラに達したゆるキャラ戦国乱世にその身を置くことになりました。ここで、ゆるキャラ戦国時代に突入した現在の時代背景についておさらいをしておきます。まず、平成22年、2010年の「ゆるキャラまつりin彦根〜キグるミさみっと〜」によって局地戦が勃発。現地参加のゆるキャラを対象に記名投票と携帯電話投票で雌雄を決しました。記名投票では、御当地彦根のひこにゃん、携帯電話投票では、これまた御当地滋賀県のタボくんが地の利を生かし、諸戦を制しております。この戦いがゆるキャラ戦国時代のきっかけとなったことは推して知るべしとなりますが、当時はまだ一地域の名誉争奪戦という見方にとどまるものでした。次いで、平成23年、2011年の「ゆるキャラサミットin羽生」に合わせて第2回ゆるキャラグランプリの開催と相なりました。冠協賛にタウンページがついたことで全国規模の戦いに炎上、一気にゆるキャラ戦国乱世に突入してまいります。そのころの浜松市では、ウナギイヌからマスコットキャラクターの座を奪取した出世大名家康くんが全国に名乗りを上げての初参戦。349の参戦キャラ中37位に終わり、全国の壁を思い知ることになります。この全国レベルの諸戦を制したのは、熊本県のくまモンというキャラで、その後、くまモンは、熊本県の臨時職員から営業部長に異例の昇進。もともと九州新幹線開業キャンペーンキャラクターであったくまモンが、県の統一イメージキャラクターに昇格、大手企業からのコラボレーション依頼も相次ぐなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍中となります。そして、平成23年、2012年本年、「ゆるキャラサミットin羽生」において第3回ゆるキャラグランプリが再度開催されました。必勝を期して、浜松福市長の肩書きをひっ提げた出世大名家康くんが雪辱を果たすため、その戦場に赴いたわけですが、結果は7位と、いまだ一歩及ばず、来年に向けて自力を蓄えることを余儀なくされております。結果はと言いますと、前回覇者のくまモンが2連覇を目指す道もあったが、大会はゆるキャラで地域を活性化することが目的、ほかのキャラも人気を得てほしいと、かなり上から目線のコメントを残し、不参加を表明。昨年2位であった今治市のバリィさん有利の展開もあり、2位に8万4000票余りの差をつけ、54万7284ポイントを獲得し、盤石体制での勝利を得ることになりました。ちなみに家康くんは13万7099ポイントの獲得にとどまり、今回バリィさんにこの場をおかりして、いっときの勝利をお祝い申し上げる次第であります。

 さて、今回の戦いによって、おおむねゆるキャラ界の勢力図が明らかになったわけですが、出世大名家康くんは天下取りを逃すものの、前回の37位から7位へのランクアップ、出世大名の名にふさわしい活躍を見せるとともに、虎視たんたんと天下取りのポジションを固めたようにうかがえます。やはり歴史になぞらえ、動乱期を覇する者が織田であるなら、混乱期をならす者が豊臣であるなら、天下太平へ導く者が徳川となります。治国平天下に向けた三様の個性があらわれるとするなら、出世大名家康くんはもちろん3番目の人物となります。そこで、浜松市はゆるキャラ界天下統一を目指し、速やかに軍略を練り、あらゆる手段を講ずる必要があるわけですが、私からは以下の2点を具申させていただく次第です。

 まず、今回順位を上げたにしても、これをよかったねで済ませるようでは、天下取りに届こうはずもありません。三方ヶ原合戦の逸話に倣い、速やかに家康くんのしかみ像ポスターを作成し、臥薪嘗胆、1年間の自戒とする必要がございます。さらに、浜松福市長である家康くんは、いわゆるピンゆるキャラであります。昨今の芸能界もピンよりグループで売り出す手法が有効であり、家康くんを中心とした家臣団キャラグループの結成による強力な連携体制のもと、主君を盛り立てることが肝要であると考えます。現在、浜松市に籍を置くキャラクターを挙げていきますと、浜松市消防局のブルータとブルーナ、イメージできますでしょうか、皆さん。浜松市土木部のボムおじさん、かなり薄くなってまいります。市民マナー条例のハマナちゃん、浜松市博物館のシジ丸とナウミン。パネルを用意しようとしましたけれども、皆さんのイメージを高めるために、あえて用意しませんでした。西部清掃工場のクリエネちゃん、浜松市音・かおり・光環境創造条例の花のキャラクター、これには名前がありません。さらに、市ではありませんが、浜松餃子学会のちゃお、浜名湖花博ののたねと挙がります。これらのキャラクターと出世大名家康くんが連携関係に乏しく、浜松市内においても相乗効果を期待するに至らぬ状況は、本戦略構築においてゆゆしき問題であるととらえ、早急に家康くん家臣団を招集し、組織化の上、天下取りに向けた布陣をしく必要があると考えております。例えば、本多重次・作左衛門などは「一筆啓上、火の用心、お仙痩さすな、馬肥やせ」の由来から、福消防長作左衛門くんとして登用するなど、逸話に照らし、家康公を支えた武将を挙げれば家康48も可能であることは言うまでもありません。このように、浜松市が家康くんを中心としたゆるキャラ家臣団を結成し、天下取りに臨まれますことを切に期待し、軍略参謀長でもある企画調整部長の所見を伺います。

 4番目は、浜松市の防災意識向上策について質問いたします。

 このほど、市民文教委員会の視察対象となりました松山市教育委員会では、公立学校に2名の防災士資格取得教員を配置するという施策を進め、学校の防災力強化に努めているとのことでした。災害の少ない地域である松山市において、この施策に対し900万円弱の予算を投入していることに感心するとともに、一つの疑問が浮かんでまいりました。それは、予算のほとんどが防災士資格の取得に充てられるというこの事業において、昨今もてはやされている防災士資格とはその予算額に見合う有効な能力の取得を担保しているのかというものです。そこで、防災士制度の認定機関である日本防災士機構のホームページを拝見いたしますと、特定非営利活動法人、つまりNPOであり、減災と社会の防災力向上をうたう団体となります。平成14年7月に内閣府より認証を受け、阪神・淡路大震災当時、被災地で救援・復旧・復興の指揮に当たった貝原俊民前兵庫県知事を会長に、中央官庁関係者を初め、各界の指導的立場にある人たちが参画し、設立した団体となります。

 ここで、防災士資格とは何ぞやということになるわけですが、本制度の認定機関である日本防災士機構の資格試験による民間認定資格にすぎません。細かくは、取得申し込みいたしますと、結構分厚いテキストが送付されてきて、講習までにこれを読んでおけとなり、2日間の講習を受けた最後の試験に70点以上で合格となります。費用は、研修講座の受講料で5万3000円、受験料が3000円、合格時の登録料が5000円、すなわち6万1000円の諸経費とプラス交通費、しかも2日間となりますから、宿泊費なども必要になってくるということになります。内容を見ても、防災知識を習得するには、どうしてもこの防災士資格を取らねば身につかないかというわけでもなく、受講に当たる前の必要事項として、救急救命技能については各自治体、地域消防署、日本赤十字社等の公的機関が主催した救急救命講習を受け、その修了証を取得することとあるように、すべてにおいて独自研修で対応しているものでもありません。

 さて、全国的な防災士資格とは別に、静岡県には静岡県ふじのくに防災士養成講座という事業があり、県が独自の防災士資格を認定しています。これは県の事業ですから、受講料は2500円と交通費になりまして、至って安価です。しかし、こちらは必修講座7日間、任意講座2日間、しかも平日昼間の日程と、日本防災士機構のものが短期集中であるのに対し、日数的にボリュームと無理があり、受講に二の足を踏むことが容易に想像できます。私は、防災士的な知識能力というものを浜松各所に浸透させていくことが地域の防災力アップにつながると考えますし、松山市で行っている公立学校に2名の防災士資格取得教員を配置するという施策に共感も覚えるところですが、受講費が高額で予算上のハードルが高いであるとか、日程的に無理のある防災士資格を推奨し、必然的に狭き門となることはよしとは思いません。つまり、浜松市が施策として市民に対し、これに準ずる能力を向上させようとしたとき、もっと費用と内容を考慮した資格を提示し、資格取得者が防災に対し自信を持って地域防災訓練、あるいは家庭においての取り組みが誘発される状況が、至って健全で有効な防災施策であろうと考える次第です。そこで、危機管理課と消防局が協力し、浜松市の地域特性を踏まえた防災課程に特化する防災士、その名前を使うとややこしくなってまいりますので、ここでは浜松市防災マイスターとでもしておきましょう。こういった資格を市単独で企画し、防災地域力向上に寄与することができないか、危機管理監の御所見を伺います。

 さらに、さきにも述べた松山市の例は大いに参考にすべきと考えます。浜松市においても同等の施策として、市で防災マイスターを企画されれば、その資格を、もしくは静岡県ふじのくに防災士資格を取得させるなど、学校施策として投入する意欲がないか、学校教育部長の所見もあわせて伺います。

 さて、最後の質問は、やはり教育に関する提言と相なります。

 本年は日本最古の書物である古事記編さん1300年の区切りの年であります。編さんの経緯として、その序によれば、天武天皇の命で稗田阿礼に覚えさせた天皇家の譜系と古い伝承を和銅5年(西暦712年、皇紀1372年)に太安万侶の編さんにより献上したとあります。ここで考察したいのは、同年代の養老4年(西暦720年、皇紀1380年)に勅撰により編さんされた日本書紀が存在し、こちらは日本最古の正史と扱われるに対し、古事記は何に当たるのかというものです。顕著な違いとして取り上げられるのはその文体でございまして、日本書紀が漢文、しかも編年体で構成されているのに対し、古事記は変体漢文−−漢文のような文章ということです−−を主体としつつも、古語や固有名詞のように、漢文では代用しづらい微妙な部分は一字一音表記で記すという大和言葉変換を導入した構成という特性を持ちます。これは解説が非常に難しいわけですが、当時の日本語、文字はなかったですから、話し言葉を漢字という文字記号、ツールを使って表現したものと言えます。例えますと、英単語を意味として使わずに当て字として使用した文体となります。つまり、ローマ字を「a」なら、母音ですから「あ」のように平仮名に置きかえるのとは違って、「オープン」という単語を「開く」と変換せずに、大和言葉の開く意味を持つ「あ」に置きかえて使用したという代物です。わかりづらいですかね。つまり大和言葉を崩さずに、漢字という文字を道具としてだけ使用して表現したことになります。現在、我々が使う日本語は、この努力によって完成されたと言っても過言ではありません。だから、これほどに難解な文体の古事記は、日本人の宇宙観・世界観・人生観が凝縮された重要な書物と位置づけられているわけです。

 ここで考えるのは、日本の歴史をただ年表として教えるのであれば、2020年に日本書紀を題材として歴史教育の充実と題し質問するわけですが、この質問の本旨はそういった意味合いではありません。日本人の思想的価値観を取り戻すための入り口として、その根幹資料たる古事記を編さんされたのは西暦712年ですという説明だけではない、日本的価値観醸成の教育物として浸透させる必要があると認識するからです。では、この思いが学習指導要領とかけ離れたところにあるのかと言えば、小学校学習指導要領の社会科の目的には、社会生活について理解を図り、我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育て、国際社会に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養うとあり、中学校では、社会科の節でも同じように、我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を深め云々と明記され、歴史に対し理解と愛情を育てるためには、どんな思いがあって古事記の編さんがなされたのかを深く浸透させることが日本人の使命であると考えるからです。

 しかし、学校教育で古事記関連に触れる箇所は、小学校で編さん年代、国語の中で断片的な神話を聞きかじる程度であり、古事記が示す日本的価値観に触れるに十分と言いがたいものがございます。日本人において日本精神が脆弱化して久しく、昨今においては日本的価値観の復権が叫ばれる中、日本最古の価値観に触れる場がこの程度しか用意されていないことに憂いを感じ、このまま放置したならば、日本の将来に必ず禍根を残すことになると強く懸念する次第です。しかし、誤解のないようにつけ加えておきますが、日本思想に触れることで日本を右傾化の方向へ導くという意図ではございません。八紘一宇、世界を一つの屋根となす平和思想構築のためにも、その根幹となる古事記を正しく教えていくことが重要であると考えます。しかも、本居宣長の古事記解読の源流に我がまちの賀茂真淵の存在があったことを考えれば、浜松市は率先して古事記の教育的価値に目を向け、内容充実に向けた検討をされることを切に希望いたします。

 さらに、これまでの教育で希薄であったことを考えますと、総じて教師の皆さんの中でも古事記について余り触れる機会に恵まれなかった方も多いことと思います。この際、社会科、国語科及び道徳関係の教師に日本思想としての古事記の学びを深める場を企画されることも加えて提案いたしますが、神道関係者でもあります高木教育長の所見を伺います。



○議長(鈴木浩太郎) 質問が終わりました。当局からの答弁を求めます。

     〔鈴木康友市長登壇〕



◎市長(鈴木康友) 皆さん、おはようございます。

 それでは、第15番創造浜松新村和弘議員の御質問にお答えいたします。

 御質問の1番目、教育委員会委員の選任方法についてでございますが、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第4条1項では、委員は人格が高潔で、教育、学術及び文化に関して識見を有するもののうちから、地方公共団体の長が議会の同意を得て任命すると規定されていることから、選定に際しては、人格にもすぐれ、大所高所から教育行政の基本方針を決定できる方を選任すべく、事前に十分な検討を行っております。議会における教育委員の人事案件の取り扱いにつきましては、全員協議会などで事前に御説明申し上げ、本会議におきまして採決をいただいております。現在のところ、他の自治体もおおむね本市と同様の選任方法でございますが、教育委員会制度自体についての議論もございますので、委員の選任方法も含めて、さまざまな角度から研究してまいりたいと考えております。

     〔高木伸三教育長登壇〕



◎教育長(高木伸三) 御質問の5番目の1点目、神話教育充実に向けた取り組み及び2点目の教師の習熟度強化については関連がございますので、あわせてお答えいたします。

 古事記等、日本神話にかかわる指導につきましては、平成18年に改正された教育基本法において、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとうたわれました。また、このことは、新学習指導要領においても教育課程編成の方針として位置づけられています。具体的には、国語科において伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項が新設され、小学校低学年に昔話や神話・伝承などの本や文章の読み聞かせを聞いたり、発表し合ったりするという内容が組み込まれました。小学校2年生の教科書に因幡の白ウサギの話が掲載されたことを初め、古事記、日本書紀、風土記などを教材として扱うことができるようになりました。社会科では、小学校6年生の内容に我が国の歴史や先人の働きについて理解と関心を深めるようにするとあり、その中で神話・伝承を調べ、国の形成に関する考え方などに関心を持つこととされています。小学校6年生の教科書には、古事記と日本書紀の成り立ちが解説されたり、ヤマトタケルの話や、オオクニヌシやスサノオの名前が紹介されたりしています。各学校においては、神話のおもしろさに加え、独特の語り口調や言い回しなどに気づかせ、親しみを持たせるようにしております。例えば、読書活動として昔話や神話・伝承等にかかわる絵本などの読み聞かせを行ったり、昼の放送番組で全校に流したりするなど、指導を工夫しているところです。教育委員会といたしましては、各学校で活用できる関係図書のリストを作成し、紹介するなど、児童・生徒が昔話や神話・伝承等に触れる機会を多くいたします。また、発達段階に応じて、道徳や社会科などと関連させ、その物語ができた背景や日本人の思想観を含め、我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育てるため、研修のあり方を検討し、指導を充実させてまいります。

     〔鈴木利享総務部長登壇〕



◎総務部長(鈴木利享) 次に、御質問の2番目の人事考課制度の改善についてお答えいたします。

 現在の人事考課制度は平成13年7月から導入し、職員の職務遂行に当たって発揮された業績、能力及び態度について、考課期間ごとに複数の考課者が評価しております。また、この考課結果につきましては、職員の意欲の向上及び組織の活性化を図ることを目的とし、職員の能力開発、育成指導、公正な任用及び給与支給の資料として活用しているところでございます。人事考課制度につきましては、その考課結果に納得性がなければならないと考えておりますので、毎年、考課者研修を行うことにより、考課の精度を上げるよう努めるとともに、考課者には考課される職員との面談を義務づけ、考課結果に基づき指導・助言を行うものとしております。今後の人事考課制度の改善についてでございますが、御指摘のように、人事考課制度につきましては、透明性の高い人材登用と高度な人材育成が可能となるよう必要な見直しは行っていかなければならないと考えております。こうしたことから、自己評価などを含めた多角的な評価につきまして、国や他都市の取り組み状況を参考にする中で、導入に向けた調査研究を行ってまいります。

     〔寺田賢次企画調整部長登壇〕



◎企画調整部長(寺田賢次) 次に、御質問の3番目の1点目、しかみ像ポスター作成と2点目の家臣団グループの結成については関連がありますので、一括してお答えいたします。

 都市におけるマスコットキャラクターがそれぞれの都市に果たす役割は大きなものがあり、全国的にヒットすれば、その都市の認知度が上がり、観光客がふえ、また関連キャラクターグッズの販売拡大を初めとした経済効果が高まるといったことが期待できます。このようなことから、本市のマスコットキャラクター出世大名家康くんについても、昨年度、都市対抗野球キャラクター選手権とゆるキャラグランプリ2011に参戦し、選手権では優勝、グランプリでは37位という結果でした。本年度のグランプリでは、市民の皆様を初めとする多くの方々の御協力をいただき、第1位を目指し健闘しました。家康くんが誕生間もないことや参戦の出おくれもありましたが、おかげさまで7位を獲得できました。来年度は本年度以上に体制を整え、戦略的に取り組むことで第1位を目指してまいります。

 このような中で、現在、家康くんをPRするポスターがありません。御提案の家康くんのしかみ像ポスターは将来への飛躍のための自戒というストーリーとしてユニークなアイデアですが、家康くんにはデザイン上の制約があるなどの課題も多々あります。このため、既存のデザインを活用したポスターの作成も含め検討してまいります。家臣団グループの結成も同様に楽しいアイデアです。他都市の家康公関連のキャラクターと重複する事例や、グループとして売り出している先進事例などを調査研究してまいりますが、まずは家康くんそのものの知名度を上げる努力に傾注してまいります。

     〔山名 裕危機管理監登壇〕



◎危機管理監(山名裕) 御質問の4番目の1点目、浜松市独自の防災土認定についてお答えいたします。

 防災に関する専門的な知識、技能を有する防災士は、平時には防災意識の普及啓発を担い、災害発生時には地域のリーダー、またはアドバイザーとなることができる貴重な人材ですが、静岡県が認定するふじのくに防災土は、御指摘のように、平日の昼間に7日間30科目のうち24科目以上の履修が必要であり、職場や家庭などでの理解がない限り、市民にはハードルが高いことも事実です。また、浜松市自主防災隊連合会では、全自主防災隊を対象に各隊から委嘱された2名から5名程度の防災委員が防災研修会や先進地視察に参加し、そこで得た知識や技能を地域に伝えることで、防災知識の普及啓発を図っています。御質問の趣旨を踏まえますと、静岡県のふじのくに防災士と浜松市自主防災隊連合会の防災委員の中間的な存在になるかと思われます。したがいまして、例えば消防の救命講習や土砂災害とその対策、耐震診断と補強など、それぞれの役割や目的を整理し、その位置づけなどを明確にした上で、市民が受講しやすい時間帯、場所、内容等について研究し、消防局等関係部局と連携を図りながら、具体的な仕組みを検討してまいります。

     〔花井和徳学校教育部長登壇〕



◎学校教育部長(花井和徳) 御質問の4番目の2点目、教職員の防災能力習得についてお答えいたします。

 学校の管理下において災害等が発生した場合、学校は全力を挙げて児童・生徒の安全確保をしてまいります。このため、平常時から各学校において防災教育を実施するとともに、災害時の配備計画を策定することなどを通じて、教職員の防災意識の醸成を図っています。さらに、教職員向けの研修として、管理職を対象に危機管理対応研修を実施しています。今年度は、その中で東日本大震災の被災地である宮城県の中浜小学校の校長を講師に招いて、子供たちの命を守るため、実際に陣頭指揮に当たった具体的な体験談をじかに聞きました。また、グループワークをもとにそれぞれが勤務する学校での対策について共通理解を図り、学校の安全について意識を高めることができました。子供たちの命を守るため、学校の教職員に求められることは、すべての教職員が常に高い防災意識を持つとともに、的確に子供たちを避難誘導できる能力を備えることであると考えております。こうしたことから、当面は、教職員向けに特化した現在の専門的な研修を引き続き実施してまいります。なお、資格取得につきましては、危機管理課における検討の状況等を踏まえて、教職員への対応を検討してまいります。



◆15番(新村和弘) 議長、15番。



○議長(鈴木浩太郎) 15番新村和弘議員。

     〔新村和弘議員登壇〕



◆15番(新村和弘) それでは、時間もございませんので、簡潔にまとめたいと思いますが、やはり最後にこの言葉をかけておかなくてはならないという思いに駆られました。行政の皆さんにおいても大きく一歩前に踏み出していただいて、市政に対する改革に断行をいただきますようよろしくお願い申し上げまして、私からの質問の一切とさせていただきます。

 本日はありがとうございました。(拍手)



○議長(鈴木浩太郎) 次に、23番袴田修司議員。(拍手)

     〔袴田修司議員登壇〕



◆23番(袴田修司) 皆さん、こんにちは。

 市民クラブの袴田修司でございます。私は勤労者の声を市政に伝える役割と、副都心と位置づけられております浜北区選出の議員の立場から、通告いたしました五つの項目について一般質問を行います。

 最初に、若者への就労支援について質問します。

 2008年に起きた世界的金融危機による世界同時不況は、輸出型企業が集積する浜松市の経済を直撃し、好調だった雇用状況を一変させ、失業率や有効求人倍率などは全国平均を大きく下回る事態になりました。特に20代から40代の若年層では、人員整理や派遣切りによる失業者の増大、高校や大学の卒業予定者が就職できないなど深刻な問題が発生しました。市としても、緊急経済対策をいち早く打ち出し、雇用問題についても、国や県の制度や資金を活用し、さまざまな緊急雇用対策を継続してきており、一定の成果が出ているものと評価をいたします。しかしながら、現下の経済情勢は引き続き予断を許さぬ状況で、直近の雇用指標も最悪期は脱したものの、依然として厳しい状況が続いており、雇用対策の継続的な取り組みが必要であると考えます。また一方で、若者の勤労観や就労意欲など、労働に関する意識の希薄さや職業能力の不足などが社会問題としてクローズアップされており、自治体の政策課題としても取り上げる必要があるのではと考えるものです。以上の現状認識に基づきまして、以下の3点について質問いたします。

 最初に、緊急雇用対策として取り組んできた若年者を対象とした就労支援事業及び大学や高校の未就職新卒者への就労支援事業などが浜松地域の雇用状況にどのような効果を及ぼし、どのような課題があったのか、これまでの事業をどう評価されているのか、お伺いします。また、日本の経済や社会の構造変化により、雇用環境はますます厳しくなると思われます。加えて、将来の浜松地域の新たなものづくり産業の創出など、産業振興や医療、介護、福祉、子育てなどの社会保障制度を支える担い手を育成するとの観点から、若者を対象とした就労支援や雇用機会の創出の事業は中・長期的に継続させていくべきではと考えますが、市としての考えを伺います。

 第2点目は、新たな雇用機会を創出する場として、社会的な課題の解決、行政サービスの担い手となる新たな公共のセクターとして社会的企業の存在が注目されており、若年層の関心も高いと言われています。これに関しては、本市が参画しているSENA(三遠南信地域連携ビジョン推進会議)でも社会的企業人材創出・インターンシップ事業が平成22年度から実施され、先般のサミットでの報告では800人を超える方が研修を受け、実際に起業された例も多いとのことでした。このうち、浜松市においてはどのような成果があったのでしょうか。また、この事業は検証も含めて平成24年度で終了するものですが、今後、SENA、または浜松市として継続して取り組むべきと考えますが、どのようにお考えか伺います。

 3点目は、若者への就労支援に関しては、小学校以降の就学期から勤労意欲や職業意識を醸成し、将来の進路選択や実際の就職活動につながっていくような体系的キャリア教育が不可欠であると考えます。現在、市で策定中の浜松市若者支援計画の案においても、就学段階から就労段階への移行の円滑化が挙げられております。国から示されたキャリア教育推進プランでも、各学校の段階を通じた体系的なキャリア教育を推進するとしており、浜松市の学校教育においても、義務教育期間の各段階に応じた体系的なカリキュラムと小・中学校間の連携が必要であり、さらには教育及び関係する行政機関と企業や産業団体などとの協力関係も重要になると考えますが、教育委員会のお考えと取り組みについて伺います。

 2番目の質問は、外国人の子供教育支援の推進について質問します。

 日本有数の外国人集住都市の本市において、経済危機以降の地域の雇用情勢の悪化により、帰国者の増加など、外国人登録者数の減少傾向が見られるものの、日系人の定住志向や中国人、フィリピン人の増加などの変化もあり、現在でも約2万4000人が登録されていると認識いたします。在住外国人を取り巻く環境が変化する状況の中で、外国人の子供たちの日本での教育については、国籍や言語の多様化、初等教育から中・高等教育への拡大など、問題が複雑化していると指摘されており、外国人集住都市の各自治体においても重要な政策課題であり、状況の変化に適切に対応していく必要があるものと認識するところです。そこで、以下の3点について市長と教育長に質問させていただきます。

 まず最初に、市長へ質問を申し上げます。市長マニフェストに掲げられた外国人の子どもの不就学ゼロ作戦が平成23年度からスタートし、今年度の予算では、新たな事業として外国人子ども教育支援推進事業が取り組まれており、市立の小・中学校へ入学できた児童・生徒もいるとのことで、今後の取り組みの継続と成果を期待するところであります。一方、子供たちを受け入れて直接指導に当たっている学校現場や支援する人たちからは、語学力や学習意欲の低さ、保護者の意識、家庭環境の複雑さなどから来るさまざまな問題を抱えていることや、事前の対応も含めた受け入れ体制の整備を求める声も多く聞きます。そこで、市長としてこのような現場からの声も含め、これまでの事業の現状をどのように把握され、どう評価されているのか。また、関連事業を主管する市長部局と教育現場を所管する教育委員会との連携を含めた今後の課題をどう認識されているのか伺います。

 次に、教育長に質問します。第2点目として、市立の小・中学校に入学した外国人児童・生徒の就学支援施策については、教育指導支援員の配置、日本語教室の通級型はまっこに加え、派遣型まなぶんが実施されるなど、教育委員会としてもさまざまな支援を行ってきていることは大いに評価できるものです。しかしながら、直接外国人の児童・生徒を受け入れる学校や指導に当たっている現場の教師からは、編入してきた外国人の子供の日本語力や学習意欲の低さ、要望しても必要なときに支援員が配置されないなど、さまざまな問題提起を聞いているところであります。そこで、以下の3点について、教育委員会としての考え方と対応策について伺います。

 アとして、浜松市の小・中学校に編入した外国人児童・生徒に実施することになっている初期適応指導は確実になされているのか。

 イとして、学校への支援員の配置や派遣に関するガイドラインなどの基準はあるのか。学校のニーズと児童・生徒への支援の必要度のすり合わせはなされているのか。

 ウとして、日本語学習や教科指導に関する全市で統一された指導マニュアルや教材などは整備されているのか。以上です。

 第3点目は、浜松に定住する意思があり、義務教育を終えた後、高等教育を受ける意欲と学力を備えている外国人生徒には、浜松市で高校進学できる機会を拡大する必要があるものと考えます。浜松市では2007年から設置し、全国的に先進的な取り組みと注目されている浜松市立高校のインターナショナルクラスで在住外国人の生徒を受け入れていますが、入学要件が高く、入学者はまだ限定されているように思います。大学進学を目指すだけではなく、高校卒業を目指すレベルの生徒を対象にするなど、より門戸を開くべきと考えますが、市内の外国人生徒の高校進学の現状も含め、考え方と対応をお伺いします。

 第3の質問は、健康づくりと市民スポーツの連携施策についてです。

 浜松市戦略計画の重点戦略の6番目ではいきがい実感・健康づくりが挙げられ、体を動かす機会の創出、予防に重点を置いた健康づくりの推進、地域医療の拡充を掲げ、市民が気軽にスポーツに親しむことができる環境づくりと、介護予防・生活習慣病予防を重視した健康づくりを推進することになっています。また、国民健康保険や介護保険の財政状況を見ると、医療費や保険給付費の増大で、市税や保険料の負担が重くなってきています。このような状況から、市民スポーツの充実と日常生活の健康づくりを連動させた取り組みが重要な政策課題となっていると考え、以下の3点について質問します。

 第1点目は、浜松市スポーツ振興計画では、市民が1週間、1回以上、1スポーツを行うことを目標に掲げていますが、日常生活の中で実践することができるためには、生活する地域において気軽に参加できる機会があることが望ましいと考えます。現在市内10の地域で進められている総合型地域スポーツクラブがその受け皿として期待されるものですが、これまでの活動状況をどう評価しているのか、また今後これらを含めて、各地域におけるスポーツ活動の組織を拡充していく考えはあるのか伺います。

 第2点目は、市民が求めるスポーツ施設はより身近なところで、予約や使用料が不要な気軽に使える施設や設備を要望する声が多い公園や緑地、また河川敷などへスポーツ施設を計画的に整備するとともに、学校施設の利用を拡大・促進できる施策、さらには振興計画にもうたわれている大学・企業などが所有する施設の開放を具体的に働きかけるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 3点目は、現在第2次計画を策定中の健康はままつ21では、これまで運動は健康づくりの第一歩をスローガンとし、毎日の生活の中で身体を動かす習慣を呼びかけ、1日1万歩を目指して歩くこと、自分に合った運動を実行することを推奨してきました。しかし、実態調査や市民アンケートなどを見ると、30から50代の働き盛りの世代でほとんど運動をしていない割合が高いなど、結果は芳しくないと思います。第2次計画でも継続した取り組みを進めることになっていますが、より多くの市民が運動を実践するようになるには、楽しみを感じたり、さまざまな行事に参加したくなるような動機づけとなる工夫や仕掛けが必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 第4の質問は、マイナンバー制度導入に対する浜松市の対応についてです。

 現在、国において社会保障と税の一体改革に合わせ、社会保障・税に関わる番号制度、通称マイナンバー制度を導入する議論が進められています。国会で法案が成立すれば早期に運用が開始されることになり、すべての地方自治体においては既存の行政システムの全面的な改修、住民サービスや行政事務などの抜本的な見直し、さらには関連する条例等の改定も必要になってくると認識いたします。既にこれを所管する総務省からは、全国の地方自治体に対し、地方自治体における番号制度の導入のガイドラインが示されたとのことですが、本市としての現状における課題認識と今後の対応について、以下の3点について質問をいたします。

 1点目は、法律が制定されると、各自治体においては、住民の番号の付番・交付を初め、既存の行政システムの抜本的な改修が必須となり、人員体制や予算措置、外部専門業者の選定や具体的なシステム改修の実行計画の策定など、準備をしておく必要があると考えますが、本市の現状における準備状況と今後の取り組みについて伺います。

 2点目には、マイナンバー制度が導入されることにより、住民向けの行政サービスの質的向上が期待されます。特に総合窓口などでのワンストップのサービス提供、さらには請求ありきではなく、住民の利用ニーズを見越してのお知らせ型のサービス提供も可能になると言われています。既に具体的な準備を進めたり、先進的にワンストップサービスを実施している自治体もあると聞きます。本市でも検討すべき課題と考えますが、本市の考え方を伺います。

 3点目は、行政機関の間で情報の共有化ができることで、個人確認の事務の簡素化やペーパレス化など、業務改革が飛躍的に進展することが期待されます。浜松市としてこのマイナンバー制度の導入を好機ととらえ、行財政改革の推進の中で取り組んでいくべきと考えますが、どのような認識か、お伺いいたします。

 最後に、浜北副都心構想の進捗について、2点質問いたします。

 最初に、第1次浜松市総合計画で、都心に次ぐ高い拠点性を有する地域として浜北副都心が位置づけられたことを受け、平成21年5月に、中心部の都市機能の強化とともに重要となる副都心の整備に向けた考え方を示す浜北副都心構想が策定されました。その後、第2次浜松市総合計画でも浜北区の将来像として掲げられ、平成22年に策定した浜松市都市計画マスタープランの将来都市構想にも明記されています。この構想は20年から30年先を見据えた構想ということですが、3年を経過した現在まで、構想の中で示されている施策や事業イメージが具体的な計画として示されてきていないように思います。そこで、これまでどのような取り組みをされてきたのか、今後どの部署がまとめ役となって主管し、どのような検討がなされていくのか、お伺いいたします。

 次に、浜北副都心構想の将来像と施策・事業イメージの最初に、都心に次ぐハブ機能を有し、行政機能において都心を補完するとし、市の北部地域の行政サービスの拠点となる総合的な行政機能の確保を目指すとされ、本庁のサテライト機能や国・県の機関の誘致やなゆた・浜北の有効活用などが示されています。現在の浜北区役所の活用状況やなゆた・浜北の公共施設部分の利用実態などを見てみると、まずは遠州鉄道浜北駅前という利便性を生かして、なゆた・浜北の公共施設機能と区役所の行政機能を含めた統合・再配置などを検討してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

 以上で、1回目の質問といたします。



○議長(鈴木浩太郎) 質問が終わりました。当局からの答弁を求めます。

     〔鈴木康友市長登壇〕



◎市長(鈴木康友) 第23番市民クラブ袴田修司議員の御質問にお答えいたします。

 御質問の2番目の1点目、外国人の子どもの不就学ゼロ作戦の事業進捗と今後の課題についてお答えいたします。

 本事業は、教育委員会との共同事業として、昨年度から3カ年計画で取り組んでおります。昨年度は、訪問調査により不就学の実態を把握いたしました。その上で、不就学者がいる家庭に対しては関係機関と連携し、面談や就学に向けたきめ細やかな支援を継続的に行い、就学に結びつけてまいりました。今年度は、新たな取り組みとして、転入者や退学者等の就学状況を定期的に確認する体制を確立したり、地域と連携した学習支援教室の開催を行っております。学習支援教室においては、当初、不就学の子供を対象とした教室を想定しておりましたが、学校現場の実態を反映して、学校在籍者にも対象範囲を広げ、不就学を未然に防ぐための適応支援を行っているところであります。今後は、外国人の子供や家庭の状況に合ったきめ細やかな支援や体制づくりが重要となります。こうしたことから、教育委員会との連携を強化し、学校現場の状況を踏まえた上で受け入れ体制のさらなる充実を図るとともに、関係機関や地域にも御協力いただき、不就学を生み出さない仕組みを構築してまいります。

     〔高木伸三教育長登壇〕



◎教育長(高木伸三) 御質問の1番目の3点目、体系的なカリキュラムと小・中学校間の連携、教育・行政機関と企業・団体との協力関係についてお答えいたします。

 子供一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な能力や態度を育てるキャリア教育は、学校の全教育活動で取り組んでいます。小学校では夢や希望をはぐくみ、自信や有用感を高めています。中学校では勤労観や職業観をはぐくみ、自分の生き方を考え、将来自立して社会で生きていく基礎を身につけています。例えば、北浜中学校ではライフタイムと称し、地域の産業を知り、商店や介護施設など約50の事業所で職場体験を行いました。子供たちは働くことは大変だった、でも、ありがとうの一言で元気になった。人のためになる仕事をしたいなどの感想を持ち、将来の自分の生き方を考える機会としています。今後は、教育委員会といたしましては、小中一貫体制の中でキャリア教育を実践させるため、各校の指導計画の充実を働きかけてまいります。さらに、職場体験活動を充実させるためにも産業部と連携し、企業や団体と協力し、受け入れ先などがふえるように努めてまいります。

 次に、御質問の2番目の2点目、外国人児童・生徒の就学支援についてお答えいたします。

 まず、一つ目の初期適応指導の実施でございますが、日本語が十分に理解できない子供すべてに対して、編入した日から10日間実施し、必要な場合はさらに10日間延長しております。具体的には、教育相談支援センターで行う就学ガイダンスにおいて、子供の日本語力やこれまでの就学状況を確認し、初期適応指導が必要であると判断した子供に対して、初期日本語指導や学校生活適応支援を行っています。本年度は9月末現在で81人に就学ガイダンスを行い、そのうち51人に初期適応指導を実施しております。初期適応指導は、子供の実態に即して学校が作成する指導計画に沿って、学級担任、外国人指導担当教員及びバイリンガル支援員が協力して指導に当たっております。

 次に、二つ目の支援員の配置や派遣のガイドラインでございますが、外国人児童・生徒の在籍20人以上を目安として、さらに日本語力を加味し、配置や派遣をしております。具体的には、ポルトガル語のバイリンガルである就学支援員14人をブラジル人の多く在籍する小・中学校14校に配置しております。また、学校が必要とする言語に対応するため、6言語のバイリンガル46人を就学サポーターとして64校に派遣しています。これらバイリンガルの配置や派遣は年に2回行う学校への調査から、在籍数並びに日本語指導の必要な児童・生徒数とその適応状況及び個々の日本語力、学校のニーズを考慮し、決定しています。さらに、派遣型日本語教室まなぶんでは、初期日本語指導や学習指導を行う支援員を派遣しております。支援を必要とする児童・生徒の数と状況を調査し、各学校のニーズに沿うように派遣校を決定します。必要とする児童・生徒が一人であっても、日本語力や学校への適応状況に応じて派遣し、今年度は延べ73校で支援を行っております。引き続き、調査及び学校訪問等で学校のニーズや子供の状況を把握しながら、適正な配置や派遣となるよう努めてまいります。

 次に、三つ目の統一した指導マニュアルや教材についてでございますが、教育委員会としましては、学習支援についての指針を示すとともに、個々のニーズに応じた指導計画の作成や教材を活用するよう各学校に指導しております。子供の日本語力や学習への適応状況はさまざまであることから、日本語指導については、教員が作成した教材や委託先のNPOが作成したテキスト、文部科学省等で紹介されているインターネットサイトの教材等、子供の日本語力や興味・関心に応じて活用しております。また、教科指導については、それぞれの子供の学習習得状況を把握した上で、デジタル教科書等を活用しながら、各学校で取り出し指導を行っております。こうした教材については、教育委員会で行っている外国人子ども支援協議会等で情報を共有し、各学校へ広げてまいります。

 次に、3点目の高校卒業を目指す生徒に門戸を開くべきについてお答えいたします。平成23年度末の外国人の中学校卒業生は160人であり、高校への進学状況は、公立の全日制高校へ56人、また公立の定時制高校へも同じく56人、私立高校には19人、通信制高校には1人となっています。そのほかに専門学校には10人、帰国者は3人で、1人が就職しています。その他の生徒は家事手伝いなどとなっています。市立高校のインターナショナルクラスは、将来、母国と日本のかけ橋となり、世界都市浜松の発展に寄与する人材を育成する目的で平成19年度に開設しました。卒業後は日本の大学、または母国の大学への進学を目指しており、在籍者もブラジルのほか、中国、アメリカなどと多岐にわたっています。また、2年生以降は一般生徒と同じクラスとなり、お互いによりよい刺激を受けながら学んでいます。今後もインターナショナルクラスは、開設当初の目的を達成するため、学ぶ意欲と能力のある生徒を幅広く募集し、国際色豊かな環境を生かして世界で活躍できる生徒を育てていきたいと考えております。

     〔安形秀幸産業部長登壇〕



◎産業部長(安形秀幸) 御質問の1番目の1点目、若年者の就労支援事業についてお答えいたします。

 昨年度の緊急雇用対策事業の実績といたしましては、高校生や大学生等の職業意識向上や魅力ある中小企業等の潜在的な求人の掘り起こしによるミスマッチの解消などを積極的に実施したことにより、受講者の大半が就職の内定に結びつくなど、一定の成果を得ることができたと考えております。大卒等新卒予定者就労支援事業は、緊急雇用対策事業として本年度が最終年度となりますが、事業を通じて受託者のノウハウが蓄積されたことや大学側の評価やニーズも高いことから、民間主導による事業化も期待されるところであります。今後、市といたしましては、地域若者サポートステーションはままつ事業におきまして、相談事業の拡充や教育機関との連携、職業体験受け入れ事業所の開拓など、支援体制の充実を図ってまいります。また、求職者向けセミナーの開催や個別相談を実施する各種セミナー相談事業を拡充するとともに、ハローワーク浜松等関係機関とより一層緊密な連携を図り、若年者の就労支援に積極的に取り組んでまいります。

     〔寺田賢次企画調整部長登壇〕



◎企画調整部長(寺田賢次) 次に、御質問の1番目の2点目、三遠南信地域社会雇用創造事業についてですが、平成23年度までの2年間、三遠南信地域連携ビジョン推進会議(SENA)が内閣府から約5億3000万円の交付を受け実施しました。事業の成果としましては、起業を支援するインキュベーション事業では、起業された方78人のうち3分の1に当たる26人が浜松市内で起業し、NPO法人等で研修するインターンシップ事業では、研修修了者1070人のうち約4割の425人の方が浜松市に住所を有する方となっています。また、三遠南信地域全体においても、社会的企業の創出、NPO法人やインキュベーション機関など受け入れ機関による雇用創造のネットワークの形成、社会的課題の解決に取り組む人材の育成につながったと考えております。今後も、SENAにおきましては、引き続き、起業者の現況把握や広報による事業支援など、インキュベーション事業のフォローアップを実施するとともに、国の動向を注視してまいります。また、本市といたしましても、創業をサポートする低利な制度融資を用意するとともに、浜松地域イノベーション推進機構と連携し、相談業務の実施のほか、ビジネスプランを公募するはままつ起業グランプリや起業に必要なノウハウを習得する講座を開催するなど、新たな雇用につながる起業・創業を積極的に支援してまいります。

 次に、御質問の4番目の1点目、マイナンバー制度への準備状況と今後の取り組みについてお答えいたします。

 マイナンバー法につきましては、今回の衆議院の解散に伴い廃案となりましたが、既に成立しております社会保障と税の一体改革関連法の実施には不可欠なものでありますので、選挙後、再提出されるものと考えております。当初のスケジュールでは平成26年10月に個人番号を付与し、平成28年7月からマイナンバー制の全国的な運用が始まるとされておりますので、今後の動向に適切に対応できるよう、できる限りの準備はしておく必要があると考えております。本市といたしましては、既に各部の官房担当職員を集めた説明会を実施するとともに、すべてのシステムを対象に改修の要否を調査したところでございます。今後は、この調査結果に基づき、改修が想定されるシステムについては業務所管課のヒアリングを実施するなど、その影響をさらに詳細に把握し、準備に努めてまいります。また、業務所管課に対しては、国等関係機関からの情報を見逃すことのないよう注意深く情報収集するとともに、その提供を指示しております。

 次に、御質問の3点目、マイナンバー制度の導入に対する浜松市の認識についてお答えします。マイナンバー制はその導入により、よりきめ細やかな社会保障給付や所得把握の精度の向上等が実現するとともに、災害時の活用が期待されております。また、特定の個人を識別する機能を利用し、国や地方公共団体間で申請時に必要な情報を適時にやりとりすることにより、事務や手続の簡素化が図られ、市民の負担が軽減されるものと認識しております。特にマイナンバーの利用により所得情報等に関する証明書や住民票の添付が省略される手続が多数あるものと考えております。マイナンバーの利用は、社会保障、地方税または防災に関する事務など、条例で定めるものに限定されておりますが、その導入は情報システムの改修にとどまらず、改めて業務を見直す機会であるとともに、新たな住民サービスを検討する機会でもあることから、国や他の自治体等の動向を注視してまいりたいと考えております。

 次に、御質問の5番目の浜北副都心構想の進捗について、1点目と2点目は関連がありますので、一括してお答えいたします。

 浜北副都心構想は、第1次浜松市総合計画の中で位置づけられた副都心について、20年、30年先の将来を見据えた考え方を示したもので、行政、交流、交通、居住、学術・研究の五つの機能を持たせ、既存ストックを活用しながら、副都心としての機能充実を図ることとしております。事業や施策の計画案については、総合計画や都市計画マスタープラン、浜松市みちづくり計画などに基づき、毎年策定する戦略計画において施策を実施しているところです。とりわけ、区政運営方針2012においては、四つの取り組みの柱の一つとして、副都心にふさわしいまちづくりの推進を掲げ、計画的に事業を行っております。

 これまでの取り組みについてですが、行政機能としては、浜北区に都市整備事務所や住宅管理事務所、保健所支所及び農林事務所など、本庁の出先機関を集中的に配置したほか、国の機関でも平成22年度に職業安定所出張所が開設されるなど、行政サービスの拠点となる機能の充実が図られております。交流機能としては、なゆた・浜北の駅前広場においてプロムナードコンサートなどのイベントが継続的に開催されているほか、平口スポーツ施設整備事業としてサッカー場、多目的広場の整備を行っており、にぎわい、出会い、文化の創造を進めております。交通機能としては、平成23年度に国道152号浜北天竜バイパス?期工区、平成24年度には新東名の開通に伴う二つのインターチェンジの供用が開始され、交通アクセスが向上しております。居住機能としては、浜北新都市開発整備事業や中瀬南部など土地区画整理事業を行っており、快適な居住環境を整備しております。学術・研究機能としては、平成22年度に市有地である浜北新都市6街区、7街区の分譲を行い、産業育成支援機能の充実につなげております。今後の検討についてですが、御指摘のなゆた・浜北公共施設部分に関しまして、行政機能及び交流機能として、浜北駅周辺を中心としたにぎわいの中核にふさわしい施設となるよう、関係機関との連携により、有効活用に取り組んでまいります。また、交通機能として、インターチェンジ供用に伴う観光案内表示等の不足が課題として挙げられていることから、重点的に整備を行うなど、その他の機能につきましても、引き続き副都心としての充実を図ってまいります。

     〔村木恵子市民部文化振興担当部長登壇〕



◎市民部文化振興担当部長(村木恵子) 御質問の3番目の1点目、総合型地域スポーツクラブの評価及び地域のスポーツ活動組織の拡充についてお答えします。

 文部科学省は、平成12年9月に策定したスポーツ振興基本計画の中で、生涯スポーツ社会実現のための具体的手段として、平成22年までの10年間に全国の各市町村において、少なくとも一つは総合型地域スポーツクラブを育成することとしました。本市におきましても、地域住民による自主的・主体的なクラブの組織化及び定着化に向けて支援を行い、平成23年度までに10の総合型地域スポーツクラブが設立されました。こうした総合型地域スポーツクラブは、年齢や関心、技能レベルなどに合わせて複数の種目にだれもが参加できることから、豊かなスポーツライフの創造や地域のコミュニティーづくりにも寄与しています。しかしながら、クラブの運営には、指導者やマネジメントを行うクラブマネジャーなどの人手不足や資金確保などの課題もあります。また、市内では財団法人浜松市体育協会や体育振興会、スポーツ少年団を初めとする各種スポーツ団体が既に活発に活動しているという状況があることから、諸団体との調整や連携も必要になっています。こうしたことから、地域における実態やニーズを把握した上で、それぞれのスポーツ振興組織が連携して活動のできる体制を整えてまいりたいと考えております。

 次に、2点目の市民のスポーツ施設への要望についてお答えします。平成21年度から、浜北区上島と天竜区鹿島の間の天竜川河川敷に天竜川鹿島上島緑地約7.6ヘクタールの整備に着手し、既にグラウンドゴルフ場、多目的広場の整備を終了しました。さらに、ソフトボール場、サッカー場を整備する予定であり、平成27年度の完成を目指しております。また、多目的に利用できるスポーツ広場を併設した浜北平口サッカー場を平成25年4月に供用を開始する予定であり、市民の方々が身近で気軽にスポーツを楽しめる場の充実に努めているところです。市内小・中学校の体育館やグラウンドなどは地域に開放しており、平成23年度には約174万人の方に御利用いただきました。今後も必要に応じ、グラウンドの夜間照明整備などを行い、一層の利用促進を図ってまいります。大学・企業などが所有する体育館やグラウンドにつきましては、地域や団体に貸し出している事例も見受けられ、こうした施設を利用できるのであれば、市民のスポーツ環境向上につながります。まずは大学・企業等の協力を得ながら、情報の収集を進めてまいりたいと考えております。

     〔松下 強健康福祉部医療担当部長登壇〕



◎健康福祉部医療担当部長(松下強) 次に、御質問の3番目の3点目、市民が運動やスポーツを実践するための動機づけの工夫についてお答えいたします。

 適度な運動は、栄養バランスや睡眠とあわせて心身の健康にとって重要なことと考えております。健康はままつ21におきましても、意識的に1000歩多く歩いたり、週1回は30分以上体力に合った運動やスポーツを楽しむことを提唱してまいりました。しかしながら、昨年度行った現計画の最終評価では、45歳から64歳の働き盛りの年代で1日の歩数は7500歩と、計画策定時より100歩増加したものの、運動の実施率は33%と7ポイント低下しており、気軽に取り組める機会の充実が求められています。本市では、これまでも1週間に1回以上1スポーツを推奨する1・1・1運動の取り組みの中で、市民が毎日の運動の実施状況を記録する1000メッツマップの作成や消費カロリーを表示したウオーキングコースの設置など、日々の積み重ねによって達成感を味わえるよう工夫し、無理のないスポーツの継続を奨励しております。今後におきましても、適度な運動が心身の健康につながることをなお一層周知啓発していくとともに、1・1・1運動のさらなる推進や初心者向け運動プログラムの提供など、日常生活にスポーツを取り入れ、身体を動かす楽しさが身につくような仕組みづくりを進めてまいります。

     〔岩井正次市民部長登壇〕



◎市民部長(岩井正次) 御質問の4番目の2点目、マイナンバー制度導入に対するワンストップサービスについてお答えいたします。

 本市のワンストップサービスの状況についてでございますが、市民を余分に歩かせない、待たせない窓口を目指し、平成5年1月から総合窓口制を実施しております。外国人住民が住民基本台帳法の適用となった平成24年7月9日現在、区民生活課及び協働センターでは140業務を行い、市民サービスセンターでは103業務を行っています。

 次に、マイナンバー制度が導入された場合には個人の識別が正確にできるようになり、他市町村との情報連携ができたり、今までシステム化されていない各業務間の連携や各種証明書の省略も可能となるため、窓口サービスのあり方も変わることが予想されます。こうしたことを踏まえ、本市で行っているワンストップサービスについても業務改善に向けて、マイナンバー制度の今後の動向を見きわめながら検討してまいりたいと考えております。



◆23番(袴田修司) 議長、23番。



○議長(鈴木浩太郎) 23番袴田修司議員。

     〔袴田修司議員登壇〕



◆23番(袴田修司) ただいまは、私の五つの質問にそれぞれ真摯な前向きな答弁をいただいたと評価をしておりますけれども、それら御答弁への私なりの意見、またさらなる政策提言を幾つかさせていただきたいというふうに思っております。

 まず第1に、若者への就労支援についてですが、浜松市として、若年者への就労支援を今後も積極的に取り組んでいくとの答弁を得て、一安心をしたところでありますが、直近の浜松地域の雇用情勢を見ても、有効求人倍率も0.8倍弱、就職率も30%程度とまだまだ厳しいものがあります。また、景気の変動の影響だけではなく、グローバルな経済環境や日本社会の構造が激変していることを考える必要があると思います。また、今回の総選挙でも、解雇制限や最低賃金の撤廃というような雇用労働政策を掲げる政党もあります。雇用政策がまた転換され、さらに非正規の低賃金労働者が拡大するというような懸念もされるところであります。従来の対症療法的な雇用対策だけでは、根本的な問題の解決につながらないのではないかと考えます。地方自治体の雇用政策は、緊急対策や臨時的な雇用機会の提供、期限つきの雇用創出事業から、自治体の責務であるセーフティネットとしての課題として、恒久的な政策として取り組まれることを強く求めてまいります。

 社会的企業の創出事業については、浜松市として積極的に支援していくとのことですが、次世代の成長産業の柱を構築するなど、産業振興政策の推進とともに、行財政改革を推進する観点からも、行政サービスや行政事業のアウトソーシングを進めることも連動して、社会的なビジネス機会を行政として積極的に提供されるということを要請してまいりたいと思います。

 キャリア教育については、市の教育委員会としては、今、小・中学校で体系的な取り組みを積極的にされているということは大いに評価するところでありますけれども、体系的な取り組みでは中学から高校、大学へと連動させて、実際に進路選択や就職活動につなげていく仕組みが重要だと考えます。また、企業、産業界との連携では、企業が求める職種や人材、必要となる職業能力などのニーズを的確に把握し、生徒に伝えていくことが必要だと思います。今後、県の教育委員会や地域の大学並びに地場の産業界と情報や課題を共有できるような取り組みをつくられることを提案いたします。

 また、キャリア教育という名称も趣旨や意味するところがわかりづらいというような指摘もあります。勤労・就職準備教育など、目的や内容などを明確にした名称の検討もされたらどうかと考えます。

 第2の外国人の子供への教育支援の推進については、浜松市の外国人の子供への教育支援政策は、自他ともに認める全国でも先進的な取り組みで、大きな成果を上げていると評価いたしますが、子供たちを受け入れ、直接指導する学校現場の教師や支援員は、日々さまざまな問題を抱え悪戦苦闘しており、理想と現実のギャップを感じているようにも見受けられます。ぜひ市長には学校現場にも足を運んでいただき、指導の様子を見たり、現場の教師や支援員と意見交換をする機会を持っていただければと思います。

 次に、具体的な就学支援の内容については、現場の要望としては、クラスに編入する前に日本語の集中指導や保護者も含めた導入指導を確実になされることが必要だというふうに思われます。豊田市の取り組みなども参考に、初期適応指導の仕組みの見直しも含めて、さらなる充実をしていただけるように強く求めるところであります。

 また、現在の支援は国、県、市のさまざまな制度で多彩な人たちがかかわっているように思います。現場において、その制度の目的や配置された人の役割などが十分に理解されていないようにも思われます。関係者の間での情報や課題の共有化をすべきではないかと考えます。

 また、指導マニュアルや教材については、指導員が短期間で交代したり、指導力にも格差があることも考えられます。必ずしも教師資格を持った方が行っているということではない、だれが担当しても同じ手法で同じレベルの指導ができるような指導ツールの整備と、指導員の指導力の平準化・強化をぜひしていただきたいと思います。

 また、浜松の外国人の子供たちは定住化の傾向があり、成長するとともに教育ニーズも初等教育から高等教育へと拡大してきており、今まで以上に高校や大学へ進学できる機会を与えられるような配慮が必要かと考えます。先日公開された浜松の日系ブラジル人の青年を主人公にした映画のような孤独なツバメたちを生み出さないようにしたいものだと考えます。

 第3の健康づくりと市民スポーツの連携についてですが、第2期の健康はままつ21の案の調査結果を見ますと、20代で約半数、30代から50代では約70%の方が運動を何もしていない、その理由は時間がないというようなことであります。これへの対策としては、就業時間後や休日に、また通勤の途中で気楽に体を動かせるハード・ソフト両面での環境整備が行政の責務かと思います。また、運動する動機づけとなる工夫について、一つ提案をさせていただきたいと思います。私の加入している健保組合などでも実施されている事業ですが、年間を通じたウオーキング大会を実施して、家族や職場単位、そういったものでの募集もしながら、実施のランキングを公表して、順位上位者や目標達成した人へ記念品を送っています。これらに加えて、今、市内ではさまざまなウオーキングや運動に関する、あるいはポイントラリー、こういったものがたくさんあります。今、市でもホームページを使っていろいろそういう紹介はされていますけれども、なかなかこれらに参加してみようというふうになるためには、そういったものをポイント制にして、楽しく感じられる、あるいはお得感を感じられるような、そんなような全市的なイベントも検討されたらいかがでしょうか。

 4番目のマイナンバー制度導入への本市の対応についてですが、法案は衆議院の解散で廃案となりましたが、御答弁にもありましたように、次の通常国会で改めて法案が提出され可決される可能性もあると認識するところであります。多少の時間的余裕はできたと思いますけれども、決定された後には自治体が取り組まなければならないシステムの改修は膨大な人員と予算がかかり、限られた期限内に実施することが求められますので、早期に綿密な計画と準備を進めるべきだと思います。同じ政令市の千葉市などでは、かなり前から綿密な工程表に基づいて準備を進めていると聞きます。他の政令指定都市の事例や総務省の動向などの情報をしっかり把握して、先手先手の対応をされることを強く望むところであります。

 また、マイナンバー制が導入されることで可能となる住民の利便性の向上や情報連携による行政事務の効率化については、既に具体的な取り組みをされている先進市の事例も複数紹介されてきているところであります。例えば青森県弘前市では総合窓口を拡大して、これまでの市民課の窓口サービスに加え、医療、介護、年金、障害など社会福祉制度や子育て支援や就学事務などを一括して受け付けたり、申請書類や方法を簡便にするなど、ワンストップサービスを実現していこうという取り組みを始めたと聞いております。浜松においても、市民の住民サービスの提供での満足度を向上させる仕組みに早期に着手され、せめて障害者や子供連れの母親が2階以上に足を運ばなくてもよいような方策を検討するところから、まず手をつけたらいかがでしょうか。

 最後の浜北副都心構想の進捗についてであります。ただいまの答弁では、浜北区を中心にさまざまな取り組みもされているということでありますけれども、市民から見ると、なかなか目に見えた形であらわれてこないと思うのが実感かと思います。これはやはり全庁的な取り組みということで、具体的に事業進捗を統括する部署、セクションを明確にしていただいて、関連する部署の職員によるプロジェクトチーム等を組んでいただいて取り組んでいただきたいというふうに思います。

 そして、行政機能に関しては、現状のなゆた・浜北の公共施設部分は空き室やデッドスペースが非常に目立ちます。文化センターエリアとの重複施設もあります。区役所も老朽化が進み、住民の利便性や業務効率の面の問題もあります。この際、区役所をなゆた・浜北に全面移管することも検討されたらどうかと提案をするところであります。

 以上で、私の一般質問のすべてを終わりたいと思います。(拍手)

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○議長(鈴木浩太郎) この際、午後1時まで休憩いたします。

     午前11時47分休憩

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     午後1時再開



○議長(鈴木浩太郎) 会議を再開いたします。

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○議長(鈴木浩太郎) 一般質問を続けます。

 41番桜井祐一議員。(拍手)

     〔桜井祐一議員登壇〕



◆41番(桜井祐一) 皆さん、こんにちは。

 市民の方々から、浜松市に住んでよかったなと言われるようなすばらしいまちづくりに日夜邁進しております自由民主党浜松の桜井祐一でございます。さきに通告いたしました諸点について、鈴木市長、高木教育長、担当部長に順次お伺いいたします。

 1番目の質問は、新エネルギー推進事業についてであります。

 本市では、新エネルギー推進事業本部を設置し、エネルギー自給率を高めるため、再生可能エネルギーの導入を積極的に進めている中、こうした取り組みをしっかり進め、全国に誇れる新エネルギー先進地になってもらいたいと痛感いたしております。特に、日照時間は気象庁の全国データで年間2386時間と全国トップクラスの本市は、太陽光発電の先進地になれると思っているわけであります。市長の双肩にかかっておりますので、日ごろのリーダーシップをさらにさらに発揮して、浜松市が太陽光発電で全国一となり、浜松の名声が発信できるように後押しいたしたいと思います。そこで、太陽光発電の導入について、以下3点について鈴木市長に伺います。

 1点目は、メガソーラーの導入実績について質問します。静ヶ谷最終処分場や引佐北部中学校跡地でのメガソーラー事業は、地域の電力確保や遊休市有地の有効活用等の観点から、時代に合った効果的な事業であると認識しています。また、民有地においても、養鰻池の跡地などを活用し、地元の企業などが続々とメガソーラー事業に参入している状況であります。そこで、遊休地を活用したメガソーラー導入の現状について伺います。

 2点目は、メガソーラーの今後の取り組み方針について質問します。市内に点在する遊休市有地については、今後もメガソーラーの導入を進めていくべきと考えます。しかし、メガソーラーの導入に向けては、一定の広さを有する土地の確保や電力会社の送配電網などの問題があります。そこで、メガソーラー設置に向けた今後の取り組み方針を伺います。

 3点目は、太陽光発電のさらなる導入について質問します。昨今、市内全域で太陽光発電の導入が進んでいますが、特にメガソーラーを新規に設置する場合においては、発電事業についての知見やノウハウ不足により、設置までに大変苦労していると聞いています。今後も太陽光発電の導入をさらに進めていくためには、市民や民間事業者が抱える課題解決に向けた支援も、市として行っていく必要があると思いますが、その考えについて伺います。

 2番目の質問は、生活道路における交通安全対策についてであります。

 交通事故は人生を一変させ、幸せで順調な生活の歯車が狂ってしまい、死亡事故ともなれば、取り返しのつかない悲しい出来事となってしまいます。本年4月以降、京都府亀岡市を初めとして、全国で登下校中の児童の列に自動車が突っ込み、死傷者が多数発生する事故が起きています。このような中、浜北区中瀬においても、本年7月に市道で歩行者の列に自動車が突っ込み、御高齢の女性が亡くなるという痛ましい事故も発生しています。このように生活道路における類似事故は各地で発生していることから、生活道路における交通安全対策は最重要課題であり、安全な生活道路、安心して歩ける歩行空間の確保は大変大事なことであると日夜考えております。このような死傷事故の現状をかんがみて、警察庁はゾーン30の推進についてを通達し、積極的な歩行者空間の確保や、最高速度30キロメートルの区域規制の実施を、住民の意見を聞きながら順次推進するよう求めています。国土交通省でも、第9次交通安全基本計画の主な取り組みに記載の生活道路等における人優先の安全・安心な歩行空間の整備を重点的に取り組むこととしており、ゾーン30の推進にも積極的に取り組むよう通達が出ていると聞いておりますので、市当局も十分承知していると思います。ぜひとも具体的な施策を推進すべきであります。そこで、以下3点について、鈴木市長、鈴木土木部長に伺います。

 1点目は、交通事故の現状と分析について質問します。政令指定都市20市中、本市の交通事故発生状況は、人口10万人当たりの死傷事故件数、死者数、負傷者数において、平成23年はワーストワンと聞いております。このことから、政令指定都市及び本市の交通事故の現状と分析について、鈴木土木部長に伺います。

 2点目は、死亡事故現場診断の現状と事故削減対策について質問します。本市の交通事故による死亡事故現場においては、道路管理者、警察署(公安委員会)、地元自治会、各種団体等による死亡事故現場診断を実施していると聞いております。その死亡事故現場診断の現状と事故削減対策について、鈴木土木部長に伺います。

 3点目は、歩行空間の確保とゾーン30の推進方針について質問いたします。昨年5月の第1次地域主権改革一括法施行に伴い、県道や市道の道路構造基準は条例で定めることになり、地方自治体の自主性が強化されました。このような状況の中、昨年の警察庁及び国土交通省からの通達も誠実に遵守する中で、生活道路における歩行者の歩行空間の確保やゾーン30の推進の方針について、鈴木市長に伺います。

 3番目の質問は、第2次浜松市教育総合計画の進捗状況についてであります。

 私は、昨年、小中一貫カリキュラムについて質問させていただき、子供の育ちと学びをつなぐ必要性について伺いました。そこで、今回は、はままつの教育の総括と言える第2次浜松市教育総合計画の進捗状況について伺います。これは、はままつの教育のキーワードの心の耕しそのものについて伺うことであると思っています。はままつの教育は、幼児教育の充実から、小中一貫教育につなげる人づくりと、学ぼうふるさと浜松にも見られるように、学校と家庭、地域がともに育てていこうという風土づくりに努めていることをうれしく思っております。本市が目指す子供の姿を具現していく各園や学校の教育活動により、「夢と希望をもって学び続ける「世界にはばたく市民」の育成」の実現を大いに期待いたしております。このような中、第2次浜松市教育総合計画策定から2年目に入っていますが、はままつの教育が目指す子供の姿として、一つ、夢と希望をもって明るく前向きに生活する子ども、一つ、目標に向かって最後まで努力する子ども、一つ、互いのよさを認め合うことができる子ども、一つ、社会の一員としての自覚を持った子どもの四つの具現のために、園・学校ではさまざまな教育活動が展開されていると聞いています。そこで、以下2点について高木教育長に伺います。

 1点目は、学校の取り組み状況について質問します。四つの目指す子供の姿の達成に向けての各学校の取り組み状況について伺います。

 2点目は、平成23年度達成状況からの課題について質問します。第2次浜松市教育総合計画の初年度に当たる平成23年度達成状況からの課題について伺います。

 4番目の質問は、スクールカウンセラーによる相談体制の充実についてであります。

 テレビや新聞等、マスコミュニケーションで報道されるように、いじめが背景事情にあり、自殺したと思われる事案が全国的な問題となり、その対策が急がれています。いじめは決して許されないものであり、その兆候をいち早く把握し、迅速に対応することが必要であります。しかし、現実には、いじめはどの学校のどの子にも起こり得る問題であるため、常にきめ細かな対応が必要であると思っています。いじめに対する対策として、文部科学省が本年9月、いじめ、学校安全等に関する総合的な取組方針を発表しました。この中では、いじめ問題に対しての対応強化を図るため、スクールカウンセラー等の配置充実を図り、児童・生徒のストレスや困難に対処する能力をはぐくむ教育を推進することが示されています。本市においても、平成18年度からスクールカウンセラーの配置を行い、いじめ問題を初めとしてさまざまな相談対応を行っているところではありますが、本市における取り組みと考えについて、以下2点について高木教育長に伺います。

 1点目は、本市におけるスクールカウンセラーの対応状況と具体的成果について質問します。スクールカウンセラーは、子供や保護者への相談や教職員へのアドバイスを行い、いじめ問題等の問題解決に取り組んでいますが、本市での対応状況と具体的成果について伺います。

 2点目は、本市におけるスクールカウンセラーの配置及び相談体制の充実について質問します。文部科学省は、来年度予算においてスクールカウンセラーの配置拡充を検討していると聞いています。本市においては各中学校区に1名のスクールカウンセラーを配置していますが、現状の体制で、子供がいつでも相談できる環境が十分に整っているのかを伺います。さらに、今後、より一層相談体制を充実させるために、どのような相談体制を考えているのか、方針を伺います。

 5番目の質問は、育英事業(奨学金)の安定的な運営についてであります。

 長引く経済社会情勢の低迷の中で、教育に要する経費に対する不安があります。安心して子供を産み育てるという環境整備の一つの要素として、教育費の負担を少しでも軽くすることが必要であります。そこで、現在、市で行っている育英事業について、その利用状況や、今後、より一層市民が利用しやすい制度として安定的に運営していくための方策等について、以下3点について花井学校教育部長に伺います。

 1点目は、奨学金の利用の状況と推移について質問します。現在の応募や貸与等の利用の状況はどうか伺います。また、近年の推移はどうか伺います。

 2点目は、返還の状況と延滞金額の傾向及び返還が困難な事案への取り組みについて質問します。全国組織である日本学生支援機構が持つ債権のうち、3カ月以上返還が延滞している金額は、2011年度末で2647億円と12年前の2.8倍となっていると聞いています。このような状況から、本市における返還の状況及び延滞金額の傾向を伺います。また、返還が困難な事案に対し、どのような取り組みをしているのか伺います。

 3点目は、育英事業の安定的・効率的な運営への取り組み方針について質問します。育英事業の安定的・効率的な今後の運営について、どのように取り組んでいくのか、方針を伺います。

 6番目の質問は、特別養護老人ホームの入所待機者解消についてであります。

 平成24年4月現在の本市の高齢者数は18万4323人、高齢化率は23.3%となっており、3年前の平成21年4月の17万4794人、22.1%と比較して、高齢者数で9529人、高齢化率で1.2ポイントそれぞれ増加しています。こうした高齢化の進行は、今後、団塊の世代と言われる約4万人の人たちが65歳を迎えることから、引き続き急速に進むことが予想されます。長い高齢期の生活において最も不安になるのは介護の問題であり、本人だけでなく、家族にとっても心身の負担や経済的な負担が大変重くなっていると思料いたします。こうした状況の中、市は特別養護老人ホームの整備を進めていますが、依然として多くの入所待機者があると思われます。そこで、以下2点について杉山健康福祉部長に伺います。

 1点目は、入所待機者の現状と課題について質問します。3年前と比較して、ただいま申し上げましたように、高齢者数で9529人、高齢化率で1.2ポイントそれぞれ増加していますが、入所待機者の現状と課題を伺います。

 2点目は、入所待機者解消の方針について質問します。特別養護老人ホームを有機的に施設整備することにより、入所待機者をどのように解消していくのか、今後の方針を伺います。

 7番目の質問は、介護保険事業についてであります。

 介護保険制度は平成12年にスタートし、今年度13年目を迎え、現在の要支援・要介護認定者は約3万人となり、広く市民に定着してきたと考えます。また、超高齢社会に入って、ひとり暮らし高齢者や高齢者世帯は年々増加するとともに、老々介護等による家族の負担は増大する一方であるため、介護保険料を納めてみんなで介護を支えていく制度は大変重要なものであると認識しているところであります。そこで、以下2点について杉山健康福祉部長に伺います。

 1点目は、介護給付費の現状について質問します。介護が必要な市民の方々に介護サービスを利用していただくことは、精神的・経済的な負担の軽減になり、安心した生活につながると思います。このことから、安定した制度を継続していくことが重要と考えますが、公費や保険料で賄われている介護給付費の現状を伺います。

 2点目は、介護保険事業の運営方針について質問します。今後、高齢者が将来にわたって安心して利用し、住みなれた地域で幸せな生活ができるよう、介護サービスの質の向上など、介護保険事業をどのように運営していくのか、方針を伺います。

 8番目の質問は、浜北コミュニティバスについてであります。

 本市も高齢化率が23.3%となり、超高齢社会に突入し、今後、さらに団塊の世代の方々が順次65歳を迎えることから、急速に高齢化率が上がっていくと予想されています。また、本市を初め、全国の各市においても、コミュニティバスは市民の足として利用率の向上に向けて運行改善等に取り組み、デマンドバス・タクシーを走らせている他市も見受けられます。このような社会情勢の中、高齢者や交通弱者に優しい市民の足として、浜北コミュニティバスは大変喜ばれていると認識しています。この浜北コミュニティバスについて、平成23年10月から、運行日、ルート、ダイヤ、運賃等の見直しを行い、2年間の実証運行がスタートしました。そこで、以下3点について村田都市整備部長に伺います。

 1点目は、利用状況及び収支率、つまり運行経費の支出額に対する収入額の割合について質問します。浜北コミュニティバスは、2年間の実証運行のうち1年が経過しましたが、利用状況及び収支率を伺います。

 2点目は、実証運行の効能について質問します。実証運行において、公共交通空白地域の解消及び高齢者等の移動手段の確保等の方策を伺います。

 3点目は、運行改善等の現状と今後の取り組み方針について質問します。収支率20%に設定しましたが、事業が継続できるような運行改善等の現状と今後の取り組み方針を伺います。

 以上で、第1回目の質問を終わります。



○議長(鈴木浩太郎) 質問が終わりました。当局からの答弁を求めます。

     〔鈴木康友市長登壇〕



◎市長(鈴木康友) それでは、第41番自由民主党浜松桜井祐一議員の御質問にお答えいたします。

 御質問の1番目の1点目、メガソーラーの導入実績についてお答えいたします。

 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の施行以来、市有地でのメガソーラー事業のほか、民有地においても、養鰻池跡地などを活用し、地元企業などがメガソーラー事業に参入しております。市内で運転を開始したメガソーラーはまだございませんが、報道発表されているものだけでも、本市が進めている静ヶ谷最終処分場の2区画のほか、民有地では西区2件、浜北区2件、天竜区1件の案件があります。これらを合計しますと発電能力は9600キロワットになり、標準的な一般家庭およそ2400世帯分の年間電力使用量を賄うことができます。このほかにも、本市として2例目となる引佐北部中学校跡地の活用など、市内各地でメガソーラーの設置計画が進められています。市としては、民間事業者によるメガソーラー設置が円滑に進むよう、今後も土地利用手続等を迅速に進めてまいります。

 次に、2点目のメガソーラーの今後の取り組み方針についてでございますが、本市としては、他の利用に適さない2万平方メートルを超える面積で、電力系統への接続が可能な市有地をメガソーラー用地として活用していく方針であり、今後もこうした条件に見合う市有地があれば、積極的にメガソーラーの導入を進めてまいります。しかし、今後、民有地を含め、市内各所にメガソーラーの設置が進むにつれ、送配電網の連系可能容量が不足し、発電した電力を送電できない事例が出てくることが懸念をされます。本市としては、こうした事態を招かないように、今後、国や電力会社に対し、メガソーラーの需要がある地域の送配電網強化について働きかけをしてまいります。

 次に、3点目の太陽光発電のさらなる導入についてでございますが、これまで本市には市民や民間事業者から、メガソーラーを初め太陽光発電設備の設置に関する問い合わせが多数寄せられています。問い合わせの内容は、土地の活用方法から発電設備に関する専門的なものまでさまざまであります。本市としては、こうした市民や民間事業者の疑問や課題にこたえるため、金融機関等と連携した太陽光発電導入に向けた啓発セミナーを開催したり、新エネルギー推進事業本部を窓口として個別の問い合わせに対応してまいりました。今後は、専門性を有する各種団体とも連携し、太陽光発電導入に向けたセミナー及び研修会等の啓発事業を充実させるとともに、発電設備に関する技術相談や電力会社及び経済産業省等への各種手続相談などのコンサルティング機能を一層充実し、太陽光発電の導入を積極的に推進してまいります。

 御質問の2番目の3点目、歩行空間の確保とゾーン30の推進方針についてお答えいたします。

 浜松市における生活道路の交通安全対策につきましては、従来からガードレールなど防護さくの設置、側溝のふたかけ、グリーンベルトの設置など、沿道環境に合った速効性のある安全対策に取り組んでいるところであります。こうした中、昨年、警察庁、国土交通省から生活道路におけるゾーン対策の重要性についての通達を受け、地域住民、警察、道路管理者など関係者の協働により、車道を狭めて両側に路側帯を確保し、車両速度を減速させる新たな取り組みであるゾーン30を東区内において実施いたしました。その結果、一定の効果が見られたことから、他の地域からも実施要望が上がっております。したがって、今後は地域住民の要望が高く、住民合意がなされた地域で各警察署が指定するエリアにおいては、歩行者や高齢者、障害のある方、子供等交通弱者の安全を確保するため、ゾーン30の取り組みを積極的に推進し、歩行空間の確保を図ってまいります。

     〔高木伸三教育長登壇〕



◎教育長(高木伸三) 御質問の3番目の1点目、学校の取り組み状況についてお答えいたします。

 各学校では、夢の実現に向けて学び続ける大切さを学ばせています。例えば、中部中学校区では、オペラ歌手の水船桂太郎氏を招き、プロの声の迫力に感動しながら、子供の夢や希望をはぐくむ機会をつくりました。各学校では、自分史をつくらせたり、二十歳の自分への手紙を書かせたりして、大切に育てられた感謝の気持ちや自尊感情をはぐくんでいます。こうした子供の思いを、2分の1成人式や立志式を節目としながら、卒業式につなげる取り組みも計画的になされています。また、学校生活の大半を占める日々の授業で、目標に向かって最後まで努力する気持ちをはぐくもうと考える丸塚中学校では、丸中学びのすすめを作成し、中学3年間の9教科10科目を学ぶ意義や価値を実感させ、自分自身を磨くために学び続ける大切さを伝え、学習意欲をはぐくんでいます。学校では、互いのよさを認め合うための環境づくりにも努めています。はままつマナーにあるふるさとの美しい風景や、たった一言が人の心を温めるなどの言葉を掲示し、マナーやエチケットを教えながら、互いのよさを認め合う雰囲気をつくっています。ほかにも、地場産業にかかわる収穫体験や職場体験、新津中学校区での合同避難訓練、中学生による園児・児童への読み聞かせなど、「学ぼうふるさと浜松」を意識した取り組みが進められています。

 次に、2点目の平成23年度達成状況からの課題についてお答えいたします。目指す子供の姿として掲げた四つの中で、社会の一員としての自覚を持った子供の達成状況が唯一8割を下回りました。学校はさまざまな取り組みをしているものの、子供に取り組みの目的をしっかりと持たせていなかったと思われます。活動の事前学習で、低学年から活動目的を理解させていく必要があります。子供なりにその意義を理解していれば、さまざまな人・物・事とのかかわりは、故郷に育つ誇りや社会の一員として貢献するとうとさが実感できる活動になると考えます。また、こうした教育活動をホームページや学校便り等で発信してはいるものの、約2割の学校が地域と情報を共有していくことの難しさを課題として挙げています。今後、一層の可視化を図ることで、より地域や保護者の協力を得ながら、第2次浜松市教育総合計画を推進してまいります。

 次に、御質問の4番目の1点目、スクールカウンセラーの対応状況と具体的な成果についてお答えいたします。

 まず、スクールカウンセラーが対応した相談等の件数でございますが、平成23年度は49人のスクールカウンセラーが1人当たり約380件対応いたしました。主な相談内容は不登校やいじめに関する相談であり、小学校は保護者から、中学校は生徒からの相談が多くなっております。具体的な事例としましては、学校に通うことができなかった子供とその保護者がスクールカウンセラーに相談をし、適切な助言により学校に通えるようになったという事例や、教師には相談しにくい友人関係や親子関係の悩みを抱えていた子供が、スクールカウンセラーにその悩みを打ち明け、専門的知識による助言によりその関係が改善されたという事例がございました。教師にとっても、スクールカウンセラーと連携を図ることで、子供や保護者の悩みを早期に把握でき、迅速に対応を行うことができるようになったり、スクールカウンセラーの助言により、教職員のカウンセリング能力が向上したりするなどの成果を上げております。

 次に、2点目のスクールカウンセラーの配置及び相談体制の充実についてお答えします。まず、現状のスクールカウンセラーの活動についてですが、相談件数が年々増加し、1件当たりの相談回数や時間の確保に苦慮しているのが実情でございます。また、スクールカウンセラーは各中学校区内において、複数校のかけ持ちをしているため、児童・生徒等が相談したいときに、必ずしもスクールカウンセラーが学校にいるとは限りません。御指摘のとおり、児童・生徒等が相談したいときにスクールカウンセラーが相談できる体制を確立することが理想ではありますが、スクールカウンセラーになり得る臨床心理に精通した人材が限られているため、すべての学校に常時配備することが難しい状況でございます。しかしながら、今後もいじめ等の早期発見・早期対応を行うためにスクールカウンセラーの配置時間を拡大し、相談体制の一層の充実に努めてまいります。

     〔鈴木 厚土木部長登壇〕



◎土木部長(鈴木厚) 御質問の2番目の1点目、交通事故の現状と分析についてお答えいたします。

 政令指定都市における平成23年中の交通事故の状況を見ますと、人口10万人当たりの死傷事故件数、死者数、負傷者数が多い都市の特徴といたしましては、面積が広く、人口が100万人未満の都市で、人口1人当たりの自動車登録台数が多く、また日常生活において自動車交通分担率が高い都市がワーストの上位になっているのが現状であります。

 浜松市における平成23年中の交通事故の状況を見ますと、死傷事故件数、死者数、負傷者数のいずれも前年より増加し、平成19年以来のトリプルワーストワンという大変不名誉で憂慮される結果となっております。これらの状況につきましては、事故の約半数が交差点及びその付近で発生しており、多くは車両相互の出会い頭や追突によるものでございます。また、道路種別で見ますと、生活道路となる市道での死傷事故件数が全体の約6割、国県道等の幹線道路の死傷事故件数が約4割となります。一方、死者数の割合は幹線道路上が約7割を占めております。さらに、年代別においては、高齢者が含まれる事故が4分の1を占め、死者数の割合は全死亡事故の約5割を占め、近年の傾向として高齢者が含まれる死傷事故が年々増加している現状でございます。

 次に、2点目の死亡事故現場診断の現状と事故削減対策につきましては、死亡事故の発生に伴い、おおむね1週間以内に所轄の警察署、道路管理者、地元自治会、交通安全協会などの関係者が事故現場に集まり、所轄の警察署より事故の状況説明を受け、現地踏査を参加者全員で行い、事故の分析や原因究明を検証の上で、具体的な対策案を協議しております。事故現場の道路環境や事故要因により、その対策案もさまざまとなり、信号機や横断歩道設置など警察への要望や、歩道の拡幅・設置、防護さくや注意喚起看板設置などの交通安全施設整備に関する市への提案や要望があり、公安委員会と道路管理者の連携の中で、実現可能なハード面の対策を講じていくことになります。あわせて、ソフト面の対策といたしまして、地元自治会や交通安全協会などを通じて、老人クラブなどの高齢者や地域住民へ安全意識啓発をお願いし、また安全運転管理協会を通じて企業へ情報提供や注意喚起を行い、交通安全教育の徹底をお願いし、市民への一層の交通安全意識の高揚を図るなど、事故削減対策に取り組んでおります。

     〔花井和徳学校教育部長登壇〕



◎学校教育部長(花井和徳) 御質問の5番目の1点目、奨学金の利用の状況と推移についてお答えいたします。

 平成23年度は、大学、専門学校等の在学者について、奨学生募集人員50人に対し、96人の応募がありました。これらのうちから成績優秀者及び所得等の家庭状況を考慮し、50人の奨学生を選考決定いたしました。その後、辞退者もあり、最終的には繰り上げて決定した者を含め、延べ58人が新規の貸与者となりました。また、前の年から引き続いて貸与を受けている継続貸与者138人を含めると、平成23年度末の時点で196人に貸与しています。なお、過去5年間の新規貸与者の推移を見てみますと、おおむね応募が90人前後、決定は60人前後となっております。

 次に、御質問の2点目、返還の状況と延滞金の額の傾向についてでございますが、本市におきましても日本学生支援機構と同様に、貸与した奨学金の償還が滞る事例が年々増加しております。日本学生支援機構では、平成17年度と平成23年度の延滞金の額を比較しますと、1864億円が2647億円と6年間で約1.4倍となっております。これに対し、本市におきましては、償還が困難な事案への取り組みとして、平成23年度からは、本人への督促・催告だけでは不十分と認められる場合には連帯保証人への積極的な催告を行い、期日を指定しての呼び出しや法的措置も辞さないという強い姿勢で臨むことといたしました。その結果、平成17年度に455万円であった延滞金額は、平成22年度末に最大で873万円となりましたが、取り組みを始めて1年間で554万円までに圧縮することができ、6年間では約1.2倍となっています。

 次に、御質問の3点目、育英事業の安定的・効率的な運営への取り組みについてでございますが、貸与される奨学金は、寄附金をもともとの原資とした基金として運用し、定められた期間内に償還していただくことを前提としているものでございます。最近の長引く経済情勢の低迷により、卒業しても就職先が決まらない者や正社員での採用が厳しく、思うような収入が得られないなどの状況もありますが、まずは本人への意識づけが重要と考えます。こうしたことから、貸与時には、本奨学金の制度、目的をしっかりと理解してもらうとともに、平成24年度の新規貸与者からは、家族に加え、資力のある第三者を連帯保証人として設定していただくこととし、万が一滞納となった場合に備えることとしております。また、学業不振と認められる者に対しては、1年に1度直接面談し、学生生活の現状を伺いながら奨学生としての自覚も改めて促しております。今後もこうした地道な取り組みを積み重ねることにより、次の時代の奨学生に引き継ぐ原資に充てるため、責任を持って償還するという意識づけに努め、育英事業のより安定的・効率的な運営に取り組んでまいります。

     〔杉山浩之健康福祉部長登壇〕



◎健康福祉部長(杉山浩之) 次に、御質問の6番目の1点目、特別養護老人ホーム入所待機者の現状と課題、2点目の解消の方針につきましては関連がありますので、一括してお答えいたします。

 まず、特別養護老人ホームの整備につきましては、介護保険事業計画において、入所待機者数の状況を初め、介護給付費や保険料への影響を考慮しながら、地域密着型、いわゆるミニ特養も含めて計画的な整備を進めてきたところであります。その結果、入所待機者の状況は本年8月1日現在、施設定員3555床に対し、待機者総数が3291人、このうち入所の緊急性の高い在宅で要介護4・5の方が483人となっており、依然として多くの入所待機者を抱えている状況にあります。しかしながら、これを待機者が一番多かった2年前の同時期対比で見ますと、総数で332人、また在宅の要介護4・5の方で94人、それぞれ減少しております。この背景としては、平成22年度から23年度にかけて、新設9、増築3の合わせて12施設605床の施設整備を積極的に進めてきたことが挙げられます。それまでの4年間における待機者数の伸びが年間平均約300人、そのうち在宅の要介護4・5の方が約50人の規模で推移してきたことを考慮しますと、昨年度初めて減少に転じ、2年連続の減少となったことは、集中的な施設整備によって増加傾向に歯どめがかかってきたものと受けとめているところであります。

 次に、待機者解消に向けた今後の方針についてでございますが、基本的には、待機者のうち、入所の緊急性の高い在宅で重度の方やひとり暮らしの方などへの対応を最優先とした計画的な施設整備に努めてまいります。具体的には、本年度分として新たに4施設214床を、また来年度分として3施設209床の整備を予定しているところであり、現行介護保険事業計画期間の平成26年度までの3年間で600床規模の整備を推進してまいります。

 次に、御質問の7番目の1点目、介護給付費の現状についてお答えいたします。

 高齢者人口の増加に伴い、本市の平成23年度の介護給付費は475億5000万円となり、12市町村合併後の6年間の平均伸び率は5.2%と年々増加の一途をたどっております。これは、同時期の全国平均伸び率5.3%と同様の増加傾向にあります。利用者1人当たりの年間給付費としては、全国平均約170万円に対して本市は約183万円となっております。また、介護給付費の内訳をサービス種別で見ますと、施設サービス給付費が占める割合では本市は43.2%と、全国平均に比べ5.4ポイント高い状況となっております。このことは、高齢者人口10万人に対する介護保険3施設のベッド数が政令市の中で2番目に多いことが背景にあります。一方で、こうした施設サービスの充実は、介護給付費の押し上げ要因ともなっており、施設サービスの水準と介護給付費のバランスをどのようにとっていくかが課題であると認識しております。

 次に、2点目の介護保険事業の運営方針についてお答えいたします。介護を社会全体で支えるという理念に基づく介護保険制度を安定して運営していくためには、在宅介護の原点に立ち返り、在宅介護サービスの充実を図っていくことが基本と考えております。このため、第5期介護保険事業計画の重点施策の一つとして、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを切れ目なく一体的に提供する地域包括ケアシステムづくりの推進を掲げているところであります。具体的には、高齢者が常時、介護や看護が受けられるよう、訪問による24時間対応の定期巡回・随時対応型サービスなどの事業展開が始まったところであります。また、高齢者が介護と医療が連携したサービスを円滑に受けられるよう、現在、病院関係者や介護事業者による意見交換の場を設定するなどの調整を行っているところであります。さらに、在宅介護サービスの充実を図るため、地域密着型サービスの基盤整備を推進するとともに、複数の自治会連合会で構成する日常生活圏域を今年度から5カ所ふやして29圏域に再編したところであります。今後も、引き続き介護サービスの質の向上を図りながら、高齢者が住みなれた地域で安心して介護サービスが利用できるよう、介護保険事業の安定運営に努めてまいります。

     〔村田和彦都市整備部長登壇〕



◎都市整備部長(村田和彦) 次に、御質問の8番目の1点目、浜北コミュニティバスの利用状況及び収支率についてお答えいたします。

 浜北コミュニティバスは、旧浜北市が平成15年4月より運行を開始しましたが、近年、利用者の減少傾向が続いていました。こうした状況を受けて、平成23年10月より、経費削減のため毎日運行から隔日運行にするとともに、収支率改善のため運賃を1乗車100円から200円に変更する実証運行を開始いたしました。実証運行1年間を経過した時点の利用状況は、乗車人員1万840人で、1日当たり35.2人の利用があり、収支率は実証運行前の6%から約10%に改善しております。

 次に、2点目の実証運行の効能についてでございますが、浜北コミュニティバスの運行計画は、地域、交通事業者、行政の3者で組織する浜北区交通検討会での議論を反映して策定しており、地域の実情を考慮した運行となっております。このため、浜北区では、民間2社のバス路線と合わせることにより、公共交通空白地域はほとんどない状況となっております。また、平成23年11月に実施した利用者ヒアリング調査の結果、利用者の約75%が65歳以上の高齢者であり、ふれあい福祉センターでの乗降が多く見られることから、高齢者の日常生活の足として利用されていることがうかがえます。これらのことから、この実証運行は公共交通空白地域の解消や高齢者等の交通弱者の移動手段の確保につながっているものと考えております。

 次に、3点目の運行改善等の現状と今後の取り組みについてでございますが、浜北区交通検討会では、1年間の利用状況を確認しながら運行計画の改善案の検討を行い、本年10月1日に利用者の利便性向上のため、バス停の新設、移設を行うとともに、わかりやすいバス停名称への変更を行いました。さらに、平成25年1月からは、鉄道駅や大型商業施設との連携強化を図るための経路変更を行い、収支率の改善を目指すこととしています。今後の取り組み方針としましては、これらの運行改善による利用状況を検証し、地域の声や利用者の声を聞きながら、浜北区交通検討会において、デマンド運行を含めたさらなる運行の効率化を図るとともに、地域における回数券の購入など、地域協力の可能性を検討してまいります。これらにより、浜北コミュニティバスが地域のニーズに合っているかを確認するための維持基準である収支率20%の達成を目指して、地域、交通事業者と連携し、継続した運行ができるように改善に取り組んでまいります。



◆41番(桜井祐一) 議長、41番。



○議長(鈴木浩太郎) 41番桜井祐一議員。

     〔桜井祐一議員登壇〕



◆41番(桜井祐一) ただいまは、私の質問に対しまして懇切丁寧な御答弁まことにありがとうございました。時間が少し残っていますので、意見・要望を申し上げます。

 1番目の質問の本市における新エネルギー推進事業についてでありますが、本市は年間の日照時間が2386時間で全国一であり、太陽光発電には最高の地理的条件が備わっていますので、これらの地の利を生かした太陽光発電をさらに積極的に推進していただきたいと思います。メガソーラーで浜松市が全国トップクラスとなり、内外からの見学者や観光客でにぎわうことを期待しております。

 2番目の生活道路における交通安全対策の3点目、歩行空間の確保とゾーン30の推進方針ですが、歩行者や高齢者、障害のある人、子供等、交通弱者の安全を確保するため、ゾーン30の積極的な推進を図り、歩行空間の確保を図っていくとの御答弁にまことにうれしく思います。警察庁と国土交通省からの通達を肝に銘じて、施策を効果的に推進していただきたく、強く要望いたします。

 4番目の質問の2点目、本市におけるスクールカウンセラーの配置及び相談体制の充実についてですが、いじめ等の早期発見・早期対応を行う必要性のある子供の現状をかんがみて、相談体制の充実とともに拡大を要望いたします。このことについては、「いじめ、学校安全等に関する総合的な取組方針〜子どもの「命」を守るために〜」と題して、文部科学省の通達を受けていると聞いています。この通達の中で、いじめの早期発見と適切な対応を促進するための国の取り組みにおいて、幅広い人材を活用し、教育相談体制の充実を図るとともに、スクールカウンセラー等の配置充実を図り、児童・生徒のストレスや困難に対処する能力をはぐくむ教育を推進するとあります。文部科学省は通達の中に、このための新年度概算要求をしていると書き込んでいます。国の予算枠拡大に合わせて、本市もスクールカウンセラーの配置及び相談体制の充実とともに、拡大を強く要望いたします。

 以上で、私のすべての質問を終わります。皆様、御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(鈴木浩太郎) 次に、32番太田康隆議員。(拍手)

     〔太田康隆議員登壇〕



◆32番(太田康隆) それでは、11月議会最後の一般質問になります。通告に従い、市長初め関係部長にお尋ねをいたします。

 今回は最近、ある方々から紹介されて読みました2冊の本をヒントに二つの質問をつくりました。その1冊が「空洞化のウソ」という本であります。8月に中国の大連、瀋陽を視察させていただきました。1978年以降、中国では、改革開放路線で深センなど五つの経済特区が設けられ、2000年代に入りますと、今度は内陸部を中心にして経済新区が設けられ、外資の積極的な導入が図られました。その経済新区の調査が目的の一つでしたが、爆発的に膨張する中国経済の様子を目の当たりにして、ただただ驚くばかりでした。これでは国内の企業が空洞化するのも無理はないというふうに正直に感じた次第であります。帰国後、市長と話す機会があり、中国の話をさせていただいたところ、タイなど東南アジアもすごいことになっていますよと。空洞化は実はそうではないという、そういう説もありますよということで御紹介されたのがこの本であります。「空洞化のウソ」、著者の松島大輔さんは経済産業省の職員で、インド駐在を経て、現在、タイ政府に政策顧問として出向されている方でございます。鋭い指摘で大変参考になり、市長と認識を共有できて、ふだん対立することもありますが、今回は本当に認識を共有できて大変うれしく思いました。

 本の内容を要約しますと、こういうことであります。企業の海外移転によって、国内雇用が減少し、技術力が低下し、資金が流出するという、いわゆる空洞化論、これは実はそのような事実はないのだと。むしろ成長著しいインド、中国や東南アジア、これは主にアセアン諸国ですが、著者はこれらを新興アジアという言い方で表現しています。新興アジアへ海外直接投資(FDI)、フォーリン・ダイレクト・インベストメントですか、FDIをすることによって生産拠点を海外に移し、販売網の整備など、いわゆる現地化をすることによって業績を好転させると、翻って国内の中間財の生産や雇用の拡大に結びつけると、資金も還流させると、そうした手法を通じて日本国内の企業を再生していくという、こういう考え方であります。ガラパゴス現象が示すように、技術力だけを武器にしたひとりよがりのものづくりはもはや通用せず、日本の高い技術力と経営手法を生かし、マーケットの求める製品を現地でつくる。こういうメード・バイ・ジャパンのものづくりが求められる時代となったわけであります。こうした認識のもとに、1番目の製造業のまち浜松の再生について質問させていただきます。

 1点目は、本市に拠点を置く企業が新興アジアで現地化するという今日的な海外戦略を展開する上で、ビジネス環境の改善など、公的セクターとしてサポートする施策が必要な時代になったと思うが、いかがでしょうか。また、スタッフを養成するため、現地駐在を含めて、国やジェトロなど関係機関への職員を出向させることを検討してはいかがか伺います。

 2点目は、こうした製造業の経営環境の変化により、これまでの労働集約型の製造工程を中心とした国内における外国人雇用の状況、これも変わってきているのではないかと思われます。それにより、浜松市在住外国人の国籍も変化しているのではないか、どのように変化しているか、また、変化に合わせた外国人施策を考えていく必要があると思うが、どうか伺います。

 3点目は、将来的にもアジアとの経済的関係が弱くなることはありません。そこで大切なのはコミュニケーションを図るための語学力であります。公用語や現地語を話せる日本人をふやし、日本語を話せるアジア人をふやすこと。アセアン諸国の公用語は英語でありますので、英語やアジア語(母国語)の普及を施策に反映できないだろうか。また、アジアからの留学生やアジアへの日本人留学生をふやすため、奨学金制度を創設するなどしてはいかがか伺います。

 2番目の質問は、防災についてであります。

 10月2日、豊橋市で開催された三遠南信サミットで、日本学術会議会長の大西隆東大教授が基調講演をされました。議員の皆さんも多く聞かれたと思いますけれども、災害・エネルギー分野における、特に3・11以降の時代変化の一つとして、日本は自然災害と共存していかざるを得ないが、防災の限界、減災の考え方が大きく変わったとの認識を述べられました。また、もともと古い時代の日本人は津波の来ない高台に住むのが基本だったが、明治以降、土木技術の発達により、次第に防潮堤や防波堤など防災施設に頼るようになった。しかし、今回の津波はこうした防災施設自体を破壊した。したがって、減災の考え方として、防潮堤などの防災施設、それからそもそも津波の来ない高台に住むという長期的なまちづくり、それから、とりあえず津波など災害から逃げる避難、この防災施設、まちづくり、避難の三つを組み合わせた考え方が重要だと指摘をされました。こうしたハードとソフトを組み合わせた考え方は、私たちの認識と全く同じものであります。そこで、以下三つの視点からお尋ねします。

 防災の第1は避難することですが、地域によって想定される災害の種類が異なることから、浜松市は現在、区ごとの避難行動計画を市民と協働で策定中で、このことは大いに評価したいと思います。質問の1点目は、そうした避難行動を支える発災時の災害対策本部機能の充実についてお尋ねいたします。これまで他の政令市に比べ、当市の災害対策本部機能が立ちおくれているという指摘がありました。今年度に入り、危機管理課の事務スペースの拡張や、河川課における道路・河川の定点カメラ情報など、従来に比べ改善が見られますが、いまだ十分とは言えないと思います。今後、本館4階の機能を含め、危機管理体制をどう充実していく考えか、お尋ねします。

 2点目は、平成23年6月議会の代表質問でも同様の質問をしましたが、災害に強いまちづくりを進めるため、都市計画を機能させるべきだというふうに考えております。1000年に1度という津波などの災害を避けるには、長期的には安全な地区へ住むことが基本になります。まちづくりについて都市の健全な発展と秩序ある整備を目指し、土地利用の制限など規制と誘導を図ってきた都市計画法の制定から44年。今、改めて防災の観点から法律を見直し、災害に強いまちづくりに生かすべきと思います。国の動向と市の考えを伺います。

 3点目は、参考にしたもう1冊の本が宮脇昭著、瓦礫を活かす「森の防波堤」が命を守るという本であります。植物学者の宮脇先生は昭和3年生まれの84歳の方で、3・11を目の当たりにしてやむにやまれず、この本を書いたということであります。浜松市は県と協力して沿岸17.5キロメートルに防潮堤をつくるとしておりますが、具体的にどのような仕様のものを考えているかと聞く予定でしたが、これについては、機先を制された形で、実は先週、県が方針を示しました。私の意見は、コンクリートは1000年はもたない、もし築堤するのであれば、土のマウンドに横浜国立大学名誉教授の宮脇昭先生の提唱する宮脇方式による森、つまり遠州地方本来の潜在自然植生を生かした常緑広葉樹、とりわけ照葉樹−−照る葉と書きますけれども、てかてかした厚めの葉の広葉樹でありますが−−それらを中心とした多層群落の森で構成する防潮堤にする考えはないか、お尋ねします。

 具体的には被災地の瓦れきも一部は中に入れ、高さ10メートル程度のマウンドに主木として、タブノキ、シイ、カシ類、亜高木層として、ヤブツバキ、ヤマモモ、シロダモ、モチノキ、マサキ、ネズミモチなどの常緑広葉樹を混植するものであります。混植、密植によって競争・共存という森の状態がつくられ、最初の数年間手を入れるだけで、あとは自然の原生林が維持されるというものであります。コストも節約でき、後の維持管理も楽な方法だと言われております。

 3番目の質問は、組織改正と本庁機能についてであります。

 平成17年の市町村合併以来、わずか7年の間に合併や政令市移行といった行政制度の変更に伴う組織改正だけでなく、目まぐるしい組織改正や移動が行われてきました。市民目線で見ても、本当にそんなに組織や場所を変更する必要があったのか、引っ越しを繰り返すこと自体、無駄なのではないかという素朴な疑問がわきます。また、平成23年7月のような組織の大きな改正に当たっては、庁内や議会を含めた十分な研究、検討、議論があって、その過程を公表する手続を踏むべきではなかったのかと思います。現に京都府などは、そうした手続を踏んで組織改正を行っています。そこで伺います。

 1点目、どのような考えで組織改正を進めているのか、また今後は組織の機能を高めるため、どのように検証、修正していく考えか。

 2点目、政令市移行後の平成20年以降、本年まで、組織改正や事務所移転に伴うコストはどのぐらいかかったのか。

 3点目、民間の組織論からしても、要員を配置すれば組織が機能するわけではありません。そもそも各部局が一つのビルにおさまらないという物理的な欠陥は不便で、部局の連携を阻害し、陣形の定まらない戦闘態勢のようなもので組織力を発揮できません。市民サービスの拠点である機能的な市役所本庁の建設を検討すべき時期に来ているのではないか、お尋ねします。

 4番目は、財政運営についてお尋ねします。

 平成21年4月の地方公共団体財政健全化法の施行に伴い、5年間の期限つきで創設された第三セクターや公営企業の改革のための改革推進債の期限が平成25年度末にやってきます。一方、浜松市は平成25年度に土地開発公社の廃止を予定しておりますが、これまで市有地として取得するなど、一般財源を使って処理してきた結果、他の事業へ振り向ける予算に食い込んできたとの印象がぬぐえません。ちなみに、平成22年度から24年度、土地開発公社の処分地の合計額は122億円あります。このうち市が普通財産として取得したり、売却損として負担したものの合計は、私の計算なので、違っているかもしれませんが、約47億円。25年度処分予定のものの簿価は約50億円ということであります。そこで、今後においては一般財源や基金への影響を最小限とするべく、第三セクター等改革推進債の活用を検討すべきと考えるが、どうか伺います。

 2点目は、中期財政計画の目標値である平成26年度市債総額5000億円未満が強調されております。将来負担比率などの財政指数が示すとおり、浜松市の財政は極めて健全に推移しております。したがって、財政規律としては、プライマリーバランスが維持されている限りは、起債をふやしても全く問題ないと考えます。そうでないと、年度の事業量が確保されずに納税を担っている市民からすると、受益と負担の不公平感を生むことになります。財政運営の目安をプライマリーバランス維持に変更する考えはないか、お尋ねいたします。

 5番目の質問です。水資源の保全についてお尋ねいたします。

 かつて水と安全はただだと言われた日本ですが、無尽蔵だと考えられていた水資源も、実は資源として涵養すべきものとの考えが定着しました。特に地上では河川法や水利権で規制されている水も、地下水についての規制は全くありません。そこで、一見、豊かな森林資源を抱え、恵まれた天竜川水系にある浜松市ですが、地下水利用について三つの視点からお尋ねいたします。

 1点目、水道事業における地下水利用対策についてです。最近、上水道から地下水利用に切りかえる大口利用者がふえていると聞きます。県条例に基づく西遠地域地下水利用対策協議会、これを構成する事業所は揚水機の断面積で14平方センチメートル、口径で言いますと42.2ミリメートル以上で、それ未満は把握できないことになります。水道事業はその大半が施設設備に関する固定費で、収入減は経営の圧迫につながります。地下水利用の現状と課題についてお尋ねいたします。また、地下水利用について何らかの負担を求める対策が必要な時期に来ているのではないかと考えますので、その点についてもあわせて伺います。

 2点目は、森林の水源涵養についてです。天竜を中心とした浜松地方の森林の特色は、民有林比率、それから人工林比率がどちらも高いことであります。ちなみに、民有林比率は全国の69%に対して浜松は79%、そのうち人工林比率は全国46%ですが、浜松は76%です。また、静岡県の特徴として、保安林、とりわけ水源涵養保安林が少ないことです。これは全国36%に対して静岡県は13%でありまして、浜松市も同じく13%ですが、産業としての森林資源は豊かで、そこはしっかり支えていかなければならないわけですけれども、一方、水資源として森林を考えたとき、例えば杉・ヒノキなどを植林しても、人工林ですが、手を入れなければ原生林よりも始末が悪く、下草も生えずに荒廃してしまうということになります。民有林・人工林の比率が高いということは荒廃森林がふえ、水源涵養機能が低下する可能性が高いということを意味しています。私としては、手の入らない森林はこの地域本来の潜在自然植生である広葉樹林に戻し、自然の治癒力にゆだねるべきという立場ですが、それは極論としても、混交林化を含めた森林再生は進めるべきと思います。県が森の力再生事業を行っておりますが、浜松市の施策としても考える必要があるのではないでしょうか。

 また、近年、水道水源として森林を積極的に管理する自治体も多く、東京都や神奈川県を初め、甲府市や広島市なども水源林を積極的に購入管理しております。また、全国的には、水源涵養保安林がこのところふえ続けております。平成元年、600万ヘクタールだったものが、平成22年には900万ヘクタールということでふえております。そこで、浜松市内の森林保全の状況、全国的に水源涵養保安林がふえている原因と浜松市の状況、そして水源涵養機能の視点から荒廃森林再生への取り組みの考え方についてお尋ねいたします。

 3点目、地下水保全の条例化についてお尋ねします。外国資本による森林買収が報道され、地域共有の財産である地下水等の水資源の保全に関して、行政の関与が及ばなくなることへの懸念が広まっています。こうしたことを契機に、北海道や埼玉県など、地下水保全に関する条例を制定する自治体が出てまいりました。また、群馬県でもことしに入り、この問題について県と市町の連絡協議会が発足しております。

 そこで、アとして、浜松市において、外国資本等による森林買収は把握しているのか。

 イとして、地下水保全の条例制定も検討すべきではないか、お尋ねいたします。

 最後であります。二俣城・鳥羽山城の調査と整備についてお尋ねいたします。

 浜松城が堀尾吉晴の時代に風格のある城郭として整備されたことが発掘調査によって歴史的に検証されていくことに、市民として素直に喜びを感じております。文化的価値とは、正確な検証に基づいて客観的に与えられた評価で、希少であったり、偉大であったりすれば、それだけ評価は高いわけであります。その意味で質の高い発掘調査を指導している浜松市文化財課に敬意を表します。

 さて、浜松城と並んで二俣城が近年、急速に脚光を浴びております。浜松城も戦国期の城としての評価ですが、二俣城も交通の要衝にあったことから、遠州地方の軍事・経済の重要な拠点として激しい争奪戦の対象となり、今川、徳川、武田、そして再び徳川、最後は豊臣−−これは堀尾氏でありますけれども−−と支配者が変わりました。また、近年の調査から、6メートル幅の大手道を持つ鳥羽山城が御殿、あるいは対面施設として二俣城とセットで利用されていただろうことも想定されております。いずれにしても、これらの城は戦国期に実際の攻防の舞台となった城として歴史家の間での評価は高いことから、学術的な発掘調査の上、できるところから整備していくことを期待しております。そこで、調査や整備の計画についての考えを伺います。

 以上、よろしくお願いいたします。



○議長(鈴木浩太郎) 質問が終わりました。当局からの答弁を求めます。

     〔鈴木康友市長登壇〕



◎市長(鈴木康友) それでは、第32番自由民主党浜松太田康隆議員の御質問にお答えいたします。

 御質問の1番目の1点目、海外戦略施策についてお答えいたします。

 国内需要が伸び悩む中、本市の中小企業におきましても、アジアを中心とした新興国に新たな市場を創造し、企業の成長に取り込むことを目的に、海外進出を計画している企業がふえております。また、2012年版中小企業白書にも、海外へ進出している中小企業のほうが国内における雇用や企業業績を伸ばしているとの報告もあり、海外進出が必ずしも地域産業の空洞化につながるものではないと考えております。太田議員とその点は考えを共有しているというふうに思います。このため、市といたしましては、市戦略計画2013の基本方針の中で、新たに企業の海外展開を含めた成長戦略への支援を重点戦略の一つとして位置づけ、市内に生産や研究の拠点を維持した上で、海外進出に取り組む意欲的な中小企業に対して積極的に支援していくことといたしました。来年度に向けましては、企業へのヒアリング調査等により、海外進出における課題や公的支援のあり方について早急に検討し、中小企業の海外への生産拠点の展開等に対して、具体的な支援策を構築してまいります。また、御指摘のありました国やジェトロなど関係機関への職員の派遣につきましては、人材育成や現地での支援の充実につながることから、他の支援策との関連や関係機関との連携強化を図る中で検討してまいります。今後は海外進出に対する支援策の一層の充実に努め、地域産業の持続的発展と雇用の拡大につなげてまいります。

 次に、御質問の2番目の1点目、危機管理体制の充実についてお答えいたします。危機管理体制につきましては、災害事案の大小や種類を問わず、その迅速な立ち上げや連絡体制の確立、災害情報の正確な収集がその後の応急活動や意思決定に大きく影響することから、非常に重要であると認識しております。本市では、東日本大震災と近年頻繁に襲来する台風等の風水害を教訓に、危機管理担当職員を増員するとともに、本年9月には、災害対策本部機能の強化の一環として、土木と危機管理部門を同じフロアに配置するなど、災害時には瞬時に連携を図ることができる体制といたしました。しかしながら、広大な市域を抱える中で複雑・多様化する危機事案に対応するためには、災害対策本部における災害関連情報の収集・分析機能をさらに強化していく必要があります。したがって、今後は、国や県、警察、あるいは電力会社など関係機関との情報の共有化を初め、災害11部及び区本部による対応の迅速化により、災害時の初動態勢の強化を図ってまいります。中でも、災害対応の拠点となる災害対策本部室につきましては、災害情報の一元的な把握と多角的な状況分析に基づき、災害予測から迅速かつ適切な意思決定と指揮命令が24時間体制で行うことができるよう、危機管理センターとして充実してまいります。

     〔寺田賢次企画調整部長登壇〕



◎企画調整部長(寺田賢次) 次に、御質問の1番目の2点目、本市在住外国人の国籍の変化とそれに合わせた外国人施策についてお答えいたします。

 平成2年の入管法の改正に伴い、本市ではブラジル人を初めとして南米系外国人の数が急増いたしました。しかしながら、平成20年のリーマンショックや昨年の東日本大震災の影響を受け、その数は減少しており、外国人市民の数はピーク時の約3万4000人から約2万4000人へと減少しております。一方、中国、フィリピンなどアジア系を中心とした外国人が外国人市民全体の約4割を占めるなど増加してきており、国籍が多様化してきております。本市では、これまで在住外国人向けホームページ、カナル・ハママツを英語、ポルトガル語、やさしい日本語の3言語で提供してまいりましたが、こうした国籍の多様化を受けて、中国語やタガログ語等のページを追加するなど、さらなる多言語化を進めてまいります。

 また、御指摘のとおり、企業の海外展開に伴い、アジア地域を初めとした海外との人的交流がますます盛んになっております。今後においては、転勤や研修のため浜松を訪れる外国人の数もふえ、日本語教育等のニーズも高まることが予想されます。このため、本市がこれまで培ってきた多文化共生の取り組みの経験を生かし、雇用企業や浜松国際交流協会との連携のもと、日本語教室の実施など、新たに浜松を訪れた外国人がスムーズに地域になじむことができるよう取り組みを進めてまいります。

 次に、3点目の英語やアジア語の普及と留学生増加のための奨学金制度創設でございますが、海外との人的交流がますます盛んになる中、お互いのコミュニケーションを円滑に行うため、日本人市民が英語を初めとして各国の言語や文化を学ぶことは大変意義のあることと思います。先ほど述べましたとおり、本市にはアジア各国出身の外国人市民が多数居住しております。こうした人材を活用して、浜松国際交流協会との連携により、外国語講座や外国文化への理解を深めるための講座などをさらに充実してまいります。また、アジアを初めとした諸外国との交流や連携を深める上で日本と各国のかけ橋となる留学生の果たす役割は非常に大きいと認識しております。このため、海外留学の奨励や海外からの留学生の受け入れを増大していくことは大変意義があることと考えております。こうした点を踏まえて、国や民間の奨学金制度の活用を含め、今後の留学生への支援のあり方について研究してまいりたいと考えております。

     〔村田和彦都市整備部長登壇〕



◎都市整備部長(村田和彦) 次に、御質問の2番目の2点目、災害に強いまちづくりについてお答えいたします。

 現在、防災についての国の動向として、津波による災害から国民の生命、身体及び財産の保護を図ることを目的として、平成23年12月に津波防災地域づくりに関する法律が施行されております。しかしながら、都市計画法については、関連法に基づく改正はされておりますが、本法の見直しには至っていないのが現状であります。市といたしましては、平成24年8月に内閣府より報告のあった南海トラフの巨大地震による津波高・浸水域及び被害想定等をもとに、現在、津波防災の検討に向けた基礎資料の収集及び整理を行っております。今後、国の基本指針に基づいて、県より津波浸水想定が示されることから、推進計画の作成に当たって、地域における特性や現況の土地利用を踏まえた危険度分析を進め、その上で、まちづくりの方針や施設整備等の検討について、都市計画と整合するよう調整してまいります。あわせて、都市計画として、平成25年6月に予定されている県の第4次地震被害想定を踏まえ、延焼危険や造成盛り土宅地等、津波以外のさまざまな危険要因に対しても、都市の防災機能を向上させる施策を推進する必要があると考えております。いずれにいたしましても、国や県の動向を踏まえながら、市民の安全・安心に配慮した災害に強いまちを実現するため、都市計画マスタープランの防災分野における基本方針の充実を含め、見直しを行ってまいります。

     〔山名 裕危機管理監登壇〕



◎危機管理監(山名裕) 御質問の2番目の3点目、防潮堤の具体的な仕様と宮脇方式による防潮堤の整備についてお答えいたします。

 本市沿岸域の防潮堤の整備につきましては、静岡県が事業主体となり、ボーリング調査や現地測量など設計業務に取り組んでいる中で、構造につきましては11月29日開催の県防災原子力学術会議、津波対策分科会において既存の防災林や砂丘等のかさ上げ、補強による整備方針が示されたところです。

 また、宮脇昭名誉教授が提唱する被災地の瓦れき活用と土地本来の自然植生による森の防潮堤構想につきましては、防災機能強化や景観維持に力を発揮することが期待できるものとして、岩手県大槌町や福島県南相馬市などで復興計画に取り入れられるなど、NPO等各種団体と連携のもと、地域の特性や樹木の性質を生かした防風林の復旧や防潮堤の整備が検討されています。こうしたことから、浜松市沿岸部の防潮堤整備に樹木を活用することにつきましては、減災とともに自然環境や地形などの特性を踏まえた整備手法の一つとして認識しておりますので、引き続き県との協議を進めてまいります。いずれにいたしましても、整備事業を進めていく中で、県とともに関係する市民の皆様との意見交換や協議を重ね、市民にとって有益な防潮堤の早期実現に努めてまいります。

     〔鈴木利享総務部長登壇〕



◎総務部長(鈴木利享) 次に、御質問の3番目の1点目、組織改正の考え方についてお答えいたします。

 市の組織につきましては、市の施策を実現する上で最適な組織である必要があると考えます。こうした考えのもと、昨年7月には、市の行政課題に総合的・機動的に取り組めるよう部の再編などを中心に大規模な組織改正を行いました。このような大きな組織改正を行った場合には、一定期間、その組織の定着を図る必要がございますので、その後の組織改正につきましては、主に新たに生じた課題への対応を行ってまいりました。今後の検証及び修正についてでございますが、行政を取り巻く環境は絶えず変化をしておりますので、現在の組織が最適なものであるかにつきましては、常に検証を行っていく必要があると認識しております。こうしたことから、毎年度行う各部局長・区長とのヒアリングを通して、各部局などが抱える課題を把握するとともに、市民の皆様や議会の御意見を参考にする中で、必要に応じた組織の見直しを行ってまいります。

     〔神門純一財務部長登壇〕



◎財務部長(神門純一) 次に、御質問の3番目の2点目、組織改正や事務所移転に伴うコストについてお答えいたします。

 政令指定都市への移行後、大規模な組織移転としては、平成20年度に旧西税務署を、平成21年度に旧法務合同庁舎を国との交換等により取得し、それぞれ元目・鴨江分庁舎として活用することとし、本庁組織の一部を配置いたしました。その後、平成22年度、23年度の小規模な組織配置の変更を経て、本年度につきましては、連携の必要性が高まっていたにもかかわらず分散していた本庁機能を集約するため、元目分庁舎の土木部を本庁危機管理課に隣接配置したり、鴨江分庁舎に分散配置していた農林水産担当などを集約する一方で、比較的独立性の高い税務組織の元目分庁舎への配置を行ったところでございます。これらの事務所移転に要する経費は、移転に係る引っ越し費用、間仕切りや電話設備などの庁舎整備費用、情報端末機器移設費用などで、平成20年度からの5年間で約2億4000万円を執行してまいりました。

 次に、御質問の3点目、市役所本庁舎の建設についてお答えいたします。現在の本庁舎は建築後32年と公共施設の中でも比較的新しい建築物であり、また鉄筋コンクリート造で大規模地震に対して倒壊する危険性も低い状態にあります。さらに、新庁舎建設には100億円にも及ぶ建設費が想定されます。こうしたことを踏まえれば、本庁機能を一つの庁舎に集約することが理想ではありますが、現段階で本庁舎の新設について、市民の皆様の御理解を得るのは困難であろうと考えております。当面は、本年度実施いたしましたように、次善の策として、現在の本庁舎や元目・鴨江の分庁舎を有効に活用し、効率的な組織配置に努めてまいります。一方で、浜松城公園のあり方を考える中で、さまざまな御意見が出ていることも承知しておりますので、長期的な視点に立って、立地場所を含め、市役所庁舎のあり方を検討することも必要と認識しております。

 次に、御質問の4番目の1点目、第三セクター等改革推進債の活用についてお答えいたします。

 土地開発公社は、公有地の拡大の推進に関する法律に基づき、迅速な公共事業の実施のため、土地の先行取得を行ってまいりましたが、社会経済情勢の変化に伴い、所期の目的は薄れ、むしろ事業目的を失った、いわゆる塩漬け土地を多く抱えることになりました。また、市は公社借入金に対する債務保証を負っておりますので、実質的には、市が回収見込みの小さい多額の負債を抱える結果となりました。そこで、抜本的な解決を図るため、平成25年度末に公社を解散し、いわば隠れ負債を解消することといたしました。こうした状況は全国的に見られたことから、国は、多額の一時金を用立てるための財源として、第三セクター等改革推進債、通称三セク債を発行することができることといたしましたが、この三セク債は地方債の対象事業を建設事業等に限定した地方財政法第5条の特例規定として、法改正により時限的に創設された赤字債でございます。したがいまして、建設投資のように将来世代に便益を及ぼすような経費でもありませんので、その活用は可能な限り抑制していくべきものと認識しております。本市の地方債の発行方針は、プライマリーバランスや市債残高に着目した総量の管理を徹底しており、総量をはかった上で交付税措置の有利な地方債から順に発行をしていくことを基本としております。今回の三セク債の活用につきましても、こうした基本姿勢のもと、慎重に判断をしてまいりたいと考えております。

 次に2点目、財政運営の目安についてお答えいたします。本市では、平成23年3月に中期財政計画を策定し、その中で、平成26年度末までに総市債残高を5000億円未満とするなどの目標を掲げ、財政運営を行っているところでございます。その結果、実質公債費比率や将来負担比率などの財政指標は改善の方向で推移しており、総市債残高につきましても、平成23年度末で5174億円と、平成18年度末と比較して458億円の削減、目標まであと174億円というところまで来ております。歳入確保の徹底、選択と集中を進めることで、当面、平成26年度末の総市債残高の目標を達成してまいります。

 財政運営の目安をプライマリーバランスの維持にとのことでございますが、国の財政状況等を踏まえますと、プライマリーバランスの維持は、今後も少なくとも達成していくべき目標であると考えております。津波対策事業などの喫緊の課題もありますので、必要不可欠な施策につきましては柔軟に進めていく一方で、市債残高の抑制基調は維持していくべきと考えております。

     〔高林泰秀上下水道部長登壇〕



◎上下水道部長(高林泰秀) 次に、御質問の5番目の1点目、水道事業における地下水利用対策についてお答えいたします。

 まず、地下水利用の現状と課題についてでございますが、市では下水道整備地域における井戸の届け出により、約1万1000件の地下水利用を把握しております。しかしながら、これらは地下水利用者の一部でございまして、下水道の未整備地域には地下水利用の届け出の義務がないことなどから、地下水利用者全体の把握は難しい状況でございます。また、従来からの地下水利用者に加え、水の浄化技術の向上などにより、日量20立方メートルを超える大口水道利用者の地下水利用への転換が進んでおります。平成17年度以降の大口水道利用者の転換は17件で、その水量は年間84万6000立方メートル、市の年間給水量の1%に相当し、減収額としては年間1億7800万円と推計しております。一方、本市の水道事業では、水道施設の整備や維持管理に際し、口径に見合った水量を供給できるよう費用を投じております。また、受水費を含めた固定的経費の割合は8割以上でありますが、その大部分を使用水量に応じた従量料金で賄う料金体系となっております。このため、大口水道利用者が地下水転換などにより水道水を使用しなくなった場合、大口径の水道管布設に要した費用の回収ができなくなるのが実情でございます。

 次に、その対策についてでございますが、これらの必要な固定的経費を回収するための方策として、口径に見合った一定水量を基本料金に含める料金制度の導入について、現在検討を進めております。また、新たな大口の地下水利用者に対し、応分の負担金を徴収する制度についても、あわせて検討を進めてまいります。

     〔和久田明弘産業部農林水産担当部長登壇〕



◎産業部農林水産担当部長(和久田明弘) 次に、御質問の5番目の2点目、森林の水源涵養についてお答えをいたします。

 現在、市内の森林の80%を占める民有林のうち、水源として重要な場所については水源涵養保安林に指定されています。そのほか、低コストでの木材搬出が可能な場所については、計画的な伐採により、森林が保全されていますが、林道から相当程度離れている森林については、経営が成り立ちにくく、荒廃が心配される状況にあります。これまで全国の森林では、戦後の復興期から、水需要の増した高度経済成長期を経て、良質な飲用水の確保が求められる近年まで、それぞれの時代の要請を受け、水源涵養保安林が一貫して拡大されてきました。市内においても、民有林の13%に当たる1万1000ヘクタールの森林が水源涵養保安林に指定され、県の保安林整備事業によって、その機能が保全されているところです。しかしながら、水源涵養保安林だけでなく、森林は全体として水源涵養の機能を持っております。このため、保安林以外においても、水源機能を保全するため、県の事業である森の力再生事業の活用を図っております。市といたしましては、県と地元との調整役を果たすとともに、永続的に安全・安心な飲用水を市民の皆様にお届けするため、水源となる森林が荒廃することのないよう細心の注意を払ってまいりたいと考えております。

 続きまして、3点目の一つ目、外国資本等による森林買収についてお答えいたします。静岡県の調査によると、平成17年度から現在まで、県内での外国資本による森林買収は2件で、市内は含まれておりません。また、森林法の改正により、本年4月から、新たに森林を所有した場合、市にその旨を届け出ることになったので、所有状況が把握できるようになりました。しかしながら、この制度では売買成立後の届け出となりますので、常日ごろ、森林組合などを通じて最新の情報を収集するよう努めてまいります。

     〔杉山悦朗環境部長登壇〕



◎環境部長(杉山悦朗) 御質問の5番目の3点目の二つ目、地下水保全の条例制定についてお答えします。

 本市の地下水につきましては、昭和52年8月に制定された静岡県地下水の採取に関する条例や、旧細江地域及び旧三ヶ日地域自治区地下水の採取の適正化に関する条例により、地下水の採取に対して届け出や規制が規定されているほか、西遠地域地下水利用対策協議会においても、採取者への自主規制など指導・調整を図ることにより、近年では地下水位は上昇傾向を示すとともに、塩水化も大きく改善されております。一方、こうした条例が適用される旧浜松市や旧細江町、旧三ヶ日町の各一部地域における一定規模以上の井戸の使用実態は把握しておりますが、それ以外の地域での地下水採取の状況については把握できていない現状にあります。さらに、県条例の制定から35年を経過する中、新東名高速道路の開通等による生活環境基盤の内陸部への移動のほか、御質問のような森林買収の動きも伝えられるなど、社会経済状況の変化に伴い、今後、新たな地下水利用による状況の変化も予想されるところでございます。また、水が国民共有の公共性の高い貴重な財産であることから、流域での森林などによる水の貯留や涵養機能の維持・向上等を基本施策とする水循環基本法など、地下水に関する法整備に向けた国の動きもございます。したがいまして、こうした状況を踏まえ、県や西遠地域地下水利用対策協議会とも連携し、地下水保全のための適正利用を図るため、市域全体における地下水管理のあり方について調査研究してまいります。

     〔村木恵子市民部文化振興担当部長登壇〕



◎市民部文化振興担当部長(村木恵子) 次に、御質問の6番目の二俣城・鳥羽山城の調査と整備についてお答えいたします。

 徳川家康と武田信玄の攻防戦の舞台として有名な二俣城・鳥羽山城の発掘調査は、平成21年から継続して実施しております。その結果、この二つの城は、徳川家康が関東に移った後に浜松城主となった豊臣系の大名である堀尾吉晴によって、野面積みの石垣を持つ城として大改修されたことが確実となりました。そして、二俣城は天守と深い堀切を持つ堅固な戦闘用の城として、また鳥羽山城は幅6メートルという破格の規模の大手道や枯山水庭園のある御殿風の迎賓館的な城として使われていたことなど、これまで知られていなかった2城が一体となって機能した城の姿が、調査を進めるごとに明らかになっています。先日、開催しました浜松戦国山城まつりでは、戦国時代史の専門家により、こうした調査成果をもとに、二つの城の価値を高く評価していただきました。あわせて、二俣城発掘調査の見学会も実施しましたが、遠方からも含めて多くの来場者でにぎわうなど、新たな発見に注目度も高まっております。そこで、今後も調査を継続して、関連を持つ二つの城の全容解明に努め、調査成果を講演会や城跡見学会などによって積極的に発信してまいります。さらに、石垣や土塁、堀の草刈りなどを継続的に行って見学環境を整えるとともに、調査成果を踏まえた説明看板や見学誘導看板を設置するなど、見学者が城の魅力を体感できるような整備を順次進めてまいります。



◆32番(太田康隆) 議長、32番。



○議長(鈴木浩太郎) 32番太田康隆議員。

     〔太田康隆議員登壇〕



◆32番(太田康隆) 確認の意味で再質問をさせていただきます。

 5番目の水資源の保全、外国資本等による森林買収と地下水保全のところですが、環境部長にお尋ねしたいのですけれども、当市の場合、森林は産業部、地下水保全は環境部ということで、所管が分かれているのですね。ここ二、三年の問題なのです、この問題というのは。したがって、条例制定を含めたこの問題をどこが所管するのかということを、もう一度確認しておきたいと思います。

     〔杉山悦朗環境部長登壇〕



◎環境部長(杉山悦朗) 条例制定を含め、所管はどこかという再質問にお答えしたいと思います。

 御承知のとおり、水資源と一言で申しましても、森林など、水源、治水という保全面、それから地下水、上水、それから農工水、こういった利用面、それから水質管理という環境面など、多面的な顔を持っておりまして、組織的にも多くの部署がかかわっております。したがいまして、今後こうした対応についての整理ということの必要がございます。そういった意味で、所管部署につきましては、先ほど答弁させていただいた地下水管理のあり方についての調査研究の中でも調整をしてまいりたいというふうに現時点では考えておりますので、御理解いただきたいと思います。



◆32番(太田康隆) 議長、32番。



○議長(鈴木浩太郎) 32番太田康隆議員。

     〔太田康隆議員登壇〕



◆32番(太田康隆) それでは、残された時間で意見・要望を申し上げたいというふうに思います。

 まず、1番目の製造業のまち浜松の再生のところですが、中小企業の海外戦略への支援、戦略計画2013に位置づけて積極的に支援していく、それから関係機関への職員派遣についても検討するという力強い御答弁をいただきました。期待していきたいと思います。ただ、私たちは地方政府、地方自治体ですので、市内企業が海外戦略によって業績を上げて、国内の雇用も拡大して、結果として税収に貢献するという、そういう状況をつくらなければ、企業の海外戦略を支援するという施策が正当性を持たないわけでして、そこで、私、いろいろ調べまして二つ根拠を挙げました。

 根拠1、国の動向です。法人税に関して国は2009年度、平成21年に税制改正を行っているのです。外国子会社に関する外国税額控除制度にかえて、子会社から受け取る利益配当の95%は益金に算入しない、つまり課税対象としない制度を導入しました。そのねらいは、海外での利益を日本に少しでも多く還流させて、国内での設備投資や研究開発を活発化させたいと、こういうねらいであります。根拠の2、貿易立国だと思っていた日本の対外取引が、実は2005年、平成17年を境に大きく変化しているという事実があります。貿易収支、輸出入の差を所得収支、資金の出入りの差が追い抜いてしまったのですね。2005年、平成17年のことであります。ちなみに、昨年は貿易収支はマイナス3.4兆円に対して、所得収支はプラス14.3兆円ということであります。これは、日本はもう貿易立国ではなくて投資立国だという、こういう事実なのです。したがって、私たちが海外戦略の環境整備をして、資金を還流させて国内を活性化させるというこの施策は間違っていないだろうということになります。

 それから、外国人対策ですが、こうした経済状況の変化と構成する国籍の変化に応じた柔軟な外国人対策を、ぜひ集住都市浜松として対応していっていただきたい、お願いしておきたいと思います。

 それから、二つ目の防潮堤についてです。防潮堤に樹木を活用することについて、整備手法の一つとして認識しているとのことで、これについては大いに期待をしていきたいと思います。県の学術会議が示した方針の中では、樹木は松などとなっているのです。どうも細部は決定していないようですので、ぜひ浜松市の声としても力強く伝えていっていただきたい。県も植生の調査は始めるという話も聞いております。潜在自然植生を活用した宮脇方式による森づくりは、既に新日鉄、イオン、三菱商事など、多くの企業や海外でも高い評価を受けております。宮脇方式の特徴は、多層群落の森、つまり原生林ですね。原生林で、後々の維持コストがかからない。広葉樹は深根性、根が深いですから津波に強い。今回、特に宮脇先生が主張しているのは、東北の瓦れきもマウンドの中に使ったらどうだというようなことですね。もう一つ、私として考えていただきたいのは、市民の手で植樹するというやり方です。場合によっては、ドングリを拾って苗づくりまで市民参加でやる方法もあるのではないか。小・中学校やNPO、企業、団体、さまざまな組織が参加して浜松市を守る事業ができたとすれば、それは後世へのすばらしい遺産になるだろうというふうに思っております。

 3番目の組織改正についてです。器が狭くて非効率であれば、効率的な器を用意するしかないというふうに思います。合併協議の中で、10年は手をつけないということだったと思いますけれども、10年経過後はこうした借り上げ費用であってみたり、移転費用がかかるのであれば、議論を始めてよいのではというふうに思います。

 それから、浜松市の組織改正を見ていると、何か丸坊主になった街路樹をついつい連想してしまうのです。末端の組織がみずからの位置づけを理解して、使命感を持って生き生きと仕事をするということが何よりも大事なことだと思いますので、フラット化、スリム化というのはその手段であって目的ではありません。ぜひ血の通った組織となるよう、今後も住民や議会の意向も反映しながら、議論を深めていってもらいたい、そんなふうに思います。

 財政運営のところです。これはどうしても言いたいものですから、ちょっとはしょって言います。時間が限られていますので。いつも借金の話になると、借金はだめだ、だめだという入り口の議論から深まっていないので、そこで申し上げたいのは、公会計には減価償却の考え方がないのです。40年、50年使える公共施設の建設費を耐用年数で期間配分して、後世の人にも負担していただくという考え方が建設国債を発行して、それを償還していくという考え方であります。しかし、その経費を補てんする赤字国債は、これは財政法で認められておりませんので、1年限りの特例公債法を制定して、赤字補てんの国債を発行しているのが最近の国のやり方であります。特に24年度のひどいのは、税収は42兆円、それに対して44兆円の国債を発行して、この中の建設国債というのは6兆円ですね。残りの38兆円というのは赤字国債、こういうことです。これに対して地方は、先ほど答弁の中でもありましたけれども、地方財政法第5条で、ざっくり言いますと、公営企業は別として、道路や学校建設などの建設事業、土地取得も含めてですけれども、それ以外には起債ができない、つまり赤字地方債はもう制度的に発行できないという状況になっているわけです。したがって、浜松市の一般会計の借金というのは、建設事業の減価償却の後年度負担分だと私は思っています。そもそも地方自治体にとって借金ゼロというのは理論上あり得ません。借金ゼロというのは、税金が高過ぎるか、建設事業をやっていないか、どちらかで、受益と負担のミスマッチの状態だというふうに思っています。そこが企業の借金と全然違うところです。しかも、浜松市の健全性を判断する将来負担比率は、平成23年度52.9%、これは標準財政規模1733億円ですから、将来負担が52.9%、つまり920億円程度ですという意味です。したがって、極めて健全。ちなみに、新潟市とか静岡市は100%を超えています。これが総市債残高5000億円未満にこだわらないで、プライマリーバランス、つまり基礎的財政収支の均衡という考え方を目安にすればいいのではないかという根拠であります。ぜひ考えていただきたいということであります。再質問はしません。

 それから、5番目の水資源の保全のところでありますが、森林について荒廃しないよう細心の注意を払っていくという弱々しい答弁でありました。浜松市の森林面積は10万3000ヘクタールあります。このうち2割が国有林ですから、民有林は80%の8万2000ヘクタール、そのうちの76%が人工林ですから、約6万3000ヘクタールが人工林です。資料が古いのしかありませんのでしようがないですが、平成16年に県が管理実態調査をやっています。下草がないというのは17%、それから下層植生である下草が一部あるというのが28%で、恐らく2割以上、20%以上はもう荒廃しているのです。6万3000ヘクタールの2割以上は荒廃している。1万3000ヘクタールぐらいは荒廃している。県がやっている森の力再生事業の話が出ましたけれども、平成18年から10年間で、県全体で1万2000ヘクタールですよ。浜松市はこのうち1600ヘクタール。100年やっても荒廃森林が埋まらないのですよ。だから、浜松市として考えるべきではないかという私の先ほどの話になるわけです。

 それからもう一つ、公有林として広葉樹の水源林をふやすというのも一つの方法であると思います。浜松市の市有林は1000ヘクタールですが、東京都は2万1600ヘクタール持っていて、そのうちの70%には広葉樹を植えているのですね。静岡県全体でも県有林というのは7000ヘクタールしかないですから、ぜひ考えてもらいたいと思います。

 最後のところ、今、浜松市の近世史が大変おもしろい状況になってきました。一つだけ言います。磯田道史先生、市長もよく御存じの文化芸術大の准教授の磯田先生、トップクラスの先生は4月に文芸大の准教授になりましたけれども、希望して浜松に来ました。この先生がいる間にぜひ浜松の近世史をもっともっと世に売り出していきたい、そんなふうに期待しております。

 まとめです。冒頭、企業の海外戦略のところで、市長と同じ認識を共有できてうれしいと申し上げました。これは多分市民も同じだろうと思います。市政とは多様な市民の要望を満たす施策を一つでも多く展開することだと言った方がいます。要望を満たせば、それだけ満足度は上がる。私たち議会も執行側も市民の目線で価値観を共有して、施策を実現していくことが何よりも大切だろうというふうに思います。このことを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(鈴木浩太郎) 以上で、一般質問を終わります。

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○議長(鈴木浩太郎) 次に、休会についてお諮りいたします。

 議事の都合により、12月4日から12月13日までの10日間は、休会することに異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(鈴木浩太郎) 異議なしと認め、そのように決定いたします。

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○議長(鈴木浩太郎) 次の本会議は12月14日午前10時から開きます。

 以上で、本日の日程は終了いたしました。

 本日は、これをもちまして散会いたします。

     午後3時6分散会

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       会議録署名議員

        浜松市議会議長

        浜松市議会議員

        同

        同

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