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静岡県 浜松市

平成22年  2月 定例会(第1回)(資料) 資料




平成22年  2月 定例会(第1回)(資料) − 資料









◇発議案第1号 永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書

 我が国には、永住権を持つ外国人が約91万人おり、地域と緊密な関係を持つに至ったと認められるものについては地方公共団体の意思決定に参加させるべきであるとして、これまでも永住外国人の地方参政権について議論がなされてきた。日本国憲法は、国民の参政権に関し、第15条1項において「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である」と規定し、地方参政権に関し、第93条2項において「地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する」と規定している。

 これらに関する平成7年2月28日の最高裁第3小法廷判決は憲法15条1項の規定は、権利の性質上日本国民のみをその対象とし、右規定による権利の保障は、我が国に在留する外国人には及ばないとし、また憲法第93条第2項にいう「住民」とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を意味するものと解するのが相当として、在留外国人に対する参政権を保障しているかとの争点に関しては否定している。

 国家が政治的な運命共同体であり、地方公共団体が国家における統治機構の不可欠の要素を成すものである以上、原則的には、地方参政権についても、憲法の規定に照らし、日本国民すなわち我が国の国籍を有する者に与えられた権利と考えるのが相当であり、国籍法第4条第1項において「日本国民でない者(以下「外国人」という。)は帰化によって、日本の国籍を取得することができる」としていることから、永住外国人が憲法に基づく参政権を取得するには、国籍法に定める帰化によるのが妥当と考えられる。

 また、先進8カ国(G8)にあっても、ロシアを除く7カ国は国として、永住外国人に地方参政権を付与していない。

 現在の日本においては、国籍法や憲法解釈も含め、それらを乗り越える国民的議論が十分なされているとは言えない上に、永住外国人への地方参政権の問題が住民としての権利保障という本質的な範囲にとどまらず、国内的にも政治的に利用され、また出身国が永住外国人を政治的に利用するという懸念がある。

 さらに、今後、地方分権のさらなる進展により、地方政府の意思決定が直接国政に影響を与える場合も起こり得る。

 よって、国においては、永住外国人への地方参政権付与に関する法律を制定することのないよう強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成22年2月26日

                          浜松市議会議長  高林一文