議事ロックス -地方議会議事録検索-


静岡県 浜松市

平成 7年  3月 定例会(第1回) 03月13日−04号




平成 7年  3月 定例会(第1回) − 03月13日−04号









平成 7年  3月 定例会(第1回)



 平成7年3月13日

◯議事日程(第4号)

 平成7年3月13日(月)午前10時開議

 第1 会議録署名議員の指名

 第2 一般質問

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯本日の会議に付した事件

 議事日程のとおり。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯議場に出席した議員は47名、次のとおりである。

    1番  松下福治郎          2番  藤田 寛

    3番  中野三枝子          4番  中村吉雄

    5番  河岸清吉           6番  高柳弘泰

    7番  寺田昌弘           8番  中村勝彦

    9番  徳増勝弘          10番  北村 昭

   11番  佐藤守之          12番  中村庄一

   13番  小沢明美          14番  丸井通晴

   15番  大石道雄          16番  大庭静男

   17番  広瀬文男          18番  村木 武

   19番  田中満洲男         20番  柳川樹一郎

   21番  酒井基寿          22番  斎藤郷吉

   23番  那須田 進         25番  太田京子

   26番  石川勝美          27番  中村芳正

   28番  藤田睦夫          29番  新見信明

   30番  江間 広          31番  山下昌利

   32番  青野正二          33番  小野秀彦

   34番  遠藤隆久          35番  音羽愼一

   36番  倉田佐一郎         37番  鈴木郁雄

   38番  久保田 效         39番  大杉正明

   40番  松野幹男          41番  戸田久市

   43番  前島 勤          44番  三輪新五郎

   45番  伊藤善太郎         46番  小松 正

   47番  中村圭介          48番  鈴木芳治

   49番  松下太三

◯出席議会書記の職氏名

   事務局長   小楠光男        庶務課長   井上愛典

                      議事課長補佐

   議事課長   石貝正道               飯田彰一

                      (議事係長)

   主任     佐藤 篤        事務吏員   花井和徳

   事務吏員   山本 泉        事務吏員   森上易幸

   事務吏員   笠原良之        事務吏員   大橋臣夫

   事務吏員   鈴木啓友        事務吏員   小笠原正幸

   事務員    須藤とも子

◯議会説明者の職氏名

   市長     栗原 勝        助役     鈴木長次

   助役     杉山雅英        収入役    中山英夫

   総務部長   鈴木基之        企画部長   河内道守

   財政部長   大石侑司        文化振興部長 中村 功

   市民生活部長 古田昌久        社会福祉部長 野口義弘

   保健環境部長 中村 聚        保健所長   田村公一

   清掃部長   賀茂 猛        商工部長   根木孔二

                      中央卸売

   農政部長   杉田純男               粟野政道

                      市場長

   都市計画部長 袴田哲朗        公園緑地部長 中村 隆

   建設部長   井熊康人        出納部長   伊藤悦三郎

   財政課長   古橋勝男        教育長    河合九平

   学校教育部長 杉本邦雄        社会教育部長 岡本弘志

   水道事業               下水道事業管

          伊谷庄一               伊谷庄一

   管理者                理者(兼務)

   下水道部長  矢野格朗        消防長    松下 正

   監査事務局長 竹山彰彦

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

   監査委員   山本弘明        監査委員   羽生紀夫

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

                   午前10時開議



○議長(松野幹男) ただいまから、本日の会議を開きます。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(松野幹男) 本日の日程に入ります。

 本日の議事日程は、お手元に配付した日程のとおりであります。

 最初に、日程第1会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員は、会議規則第78条の規定により、41番戸田久市議員、46番小松 正議員、47番中村圭介議員を指名いたします。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(松野幹男) 次に、日程第2一般質問を行います。

 平成7年度の施政方針並びに市の行政に対する一般質問は、各会派代表者により行います。

 最初に、成和会代表6番高柳弘泰議員。(拍手)

                 〔高柳弘泰議員登壇〕



◆6番(高柳弘泰) 私は、成和会を代表して、さきに通告いたしました諸点について順次質問いたします。

 第1の質問は、首都移転問題についてであります。この件に関しては、我が成和会の江間議員が、昭和63年3月定例会において「遷都及び国の機関の地方分散について」と題して質問しているところでありますが、その後の状況展開は平成4年末に施行された「国会等の移転に関する法律」に基づき国会等移転調査会が設置され、二つの専門部会において、国会、行政、司法といった政府中枢機関の東京圏外への移転構想が検討されており、調査会は、今夏には第2次中間報告、来春には最終報告を提出し、移転対象となる政府機関の範囲、移転先の選定基準、移転時期の目標などについて結論を出す予定となっています。ところが、今回の阪神・淡路大震災発生後、民間とか国会、あるいは政府機関等で相次いで首都機能移転推進に関する会議が開かれました。過密都市東京では、耐震構造をどう変えても災害に耐え得るまちにするのは不可能との意見が数多く出されていることは御承知のとおりであります。東京に政治、経済、文化、情報などの機能が集中していることが、日本の危機管理の最大の弱点であり、いつかは東京圏を地震が襲うときを考えれば、日本全体が機能不全に陥ることは明白であると指摘されています。一極集中の弊害であります。以上の事柄から、首都移転、少なくとも政治首都の建設が急がれ、震災からのリスク分散が重要課題となるわけであります。そこで、問題となるのは、新首都はどこがふさわしいかというものであり、言いかえれば、どのような条件が必要なのかということであります。巷間言われています新首都の条件は、まず第1に水資源が常時確保されていること、次いで地形的に問題のないこと、さらにアクセスが良好で大都市に通じ、季節的要因で阻害されないこと、自然環境がよいこと、母都市が控えていること等々が挙げられており、かつ東京圏から60キロメートル以上離れていることが国会等移転調査会では条件として考えているところであります。

 さて、そこで、我が浜松市周辺について考えてみますと、水資源については天竜川、都田川、太田川と質量ともに十分であり、東京・大阪の二大都市圏の中間に位置し、浜名湖を抱えた自然環境と周辺地域の季節の温暖、そして何よりも日本の大動脈のすべてが通過しており、アクセスに巨大費用を要しないこと、欠点といえば唯一空のアクセスのこともあるわけでありますが、今後の展開では十分機能する見込みであることを考え合わせると、すべての条件に合致するわけであります。東海大地震の危険性を唱える向きもありますが、我が国には現在わかっているだけでも2000本の活断層があり、どの地域も危険性については同等であることから見て、耐震構造が整えられれば了とするものであります。拠点都市法の適用や平成8年4月の中核市制度の指定等も予定される我が浜松市周辺への遷都についてどのように考えているか、栗原市長の見解を伺うものであります。

 第2の質問は、少子化時代における今後の保育行政についてであります。我が国の少子化現象には著しいものがあり、その激変ぶりは急速な高齢化社会の誕生とつながっているところであります。平成5年までは減少の一途をたどっていた出生数も、平成6年ではやや回復した点も見られるものの、一時的現象としてとらえられており、厚生省においても少子化対策としてエンゼルプランの成果を得るべく、本格的に取り組んでいるところであります。平成7年1月15日の、つまりことしの1月15日の成人式を迎えた新成人の数が概算で 201万人と報告されていますが、平成6年1月1日から12月31日までの1年間の出生児数は概算 123万人と推計されていますから、若干の時間差のずれを認めれば、単純に計算して概算で20年間で出生数が40%減ったということになります。しかし、この20年間で40%減となった実績が今後も継続することはあり得ません。それは、女性の特殊出生数が 1.2人にならなければ成立しない予測数でありますから論外でありますが、いずれにしても日本全体の社会維持が困難になることは明白であります。

 ところで、少子化対策については、我が成和会では昨年9月の定例会でも同僚の村木議員が質問したところでありましたが、当局は平成7年度予算において、財政困難な中で第2子の保育料を前年より5%軽減し、そして第3子は前年保育料の15%ないし9%という軽減を実現したのであります。国基準のアップが予想される中で、まことに思い切った施策であります。少子化対策は国策として把握されているところであり、特殊な例を除いて主要地方自治体として取り上げるのは初めてであり、栗原市長の英断を高く評価するものであります。そこで、今後の少子化の動向を踏まえた保育行政の見通しについて、社会福祉部長の見解を伺うものであります。

 第3の質問は、激甚災害対策についてであります。このたびの阪神・淡路大震災は、大都市激甚災害の対応の困難さや都市経営、都市設計等々にさまざまな影響と課題を与え、あらゆる分野に災害対策の見直しと再検討を要請する結果となったことは御存じのとおりであります。国を初めとして各自治体あるいは民間企業等々においても、それぞれ大震災への対策が講じられようとしています。我が浜松市でも、震災地への職員の応援派遣や調査などで実情把握に努めているのは承知しているところであり、さらに今後の調査、検証を継続することで当市の十分な対応策が講じられていくものと確信しています。今回の大震災の発生から始まって、被災者の脱出・避難、そして第2次災害である火災の発生や救急あるいは救出、そして避難生活へとの流れを見るときに、この中から数多くの教訓を国民は得たのではないでしょうか。5400余名の犠牲者のとうとい教訓であります。

 そこで、浜松市における激甚災害対策について、以下8項目について質問するものであります。

 その第1は、公共建築物・構造物の耐震性について再調査を実施してはどうかというものであります。今回の地震では15万棟を超える建物が全・半壊したと報じられています。公共建築物が民間の建物や住居と異なり、避難時のよりどころとして使用されることが多いし、また昼間使用時の災害発生の場合を考えると、市民の安全を確保しなければならないからであります。また、調査後の対策についてもあわせて尋ねるものであります。

 第2点目は、ライフラインの耐震性についてであります。ライフラインが寸断された神戸の状況は、御存じのとおりであります。特に、ライフラインのうちでも水の確保は被災時には不可欠であり、2次災害であります消火活動はもとより、避難生活にとっても大切であります。また、下水道の維持も衛生面から必要であるところから、上水道配水管の耐震性と下水道の管渠の耐震性を高める対策について伺うものであります。

 第3点目は、幼稚園、小学校の開園・開校時の幼児・児童の避難退校についてであります。幼稚園児や小学生は避難時には保護者を必要としており、退校時の避難路での2次災害に巻き込まれるおそれも多々あるところから、対処の方法について伺うものであります。

 第4点目は、一時滞在避難所の指定についてであります。激甚災害時には避難所生活が避けられません。現在、浜松市では99カ所が指定されていますが、幼稚園、公民館、諸会館などの活用が考えられないかと問うものであります。

 また、第5点目は情報網についてであります。今回の大震災では被災の正確な状況報告や救済、救助などには通信情報保持が極めて重要であったことが判明しています。特に、無線の威力が証明されたことを考えると、アマチュア無線の活動参加が望まれますが、どのように考えるか伺うものであります。

 第6点目は、激甚災害時の被害軽減のためには、支援協力体制が大切であります。そこで、組織・行動力のある自衛隊浜松基地の支援協力体制はどうなっているのかお尋ねいたします。

 第7点目は、2次災害の防止について、特に都市ガスのパイプライン及び公共建物内のガス漏れ事故を防ぐための耐震遮断装置がどのようになっているのか、またその対策はどうか伺うものであります。

 最後に、阪神大震災でも軟弱地盤地域の被害が甚大であったことが判明しています。そこで、浜松市内の軟弱地盤地域の建物などの耐震診断などを通じ、民間への対処指導が考えられないかどうか、また当該地域内に公共建物を建設する場合、新たな対応基準を設けるかどうか伺うものであります。

 以上の8点について、関係各部長の見解を求めるものであります。

 第4の質問は、総合廃棄物対策についてであります。

 第1点目は、現在最終処分場は開業以来5年を経過していますが、当初計画では23年は維持できるとされていました。しかし、廃棄物の減量化には困難な点が多く、また埋設も丁寧であることから、処分場の能力について懸念する向きもあり、さらに残余期間によっては第2処分場も考慮のうちに入れなければならない事態も考えられるところであります。そこで処分場の現状と今後の見通しについて、清掃部長に伺うものであります。

 2点目は、公共事業の廃棄物処理についてであります。環境問題が重要な位置を占める昨今、従来どおりの埋め立て処分が歓迎されない時代となり、処分コストの問題はあるものの、リサイクル処理へと転換が図られている現状から、当局では一部で実施しつつあるようでありますが、その現状と今後の対応と見通しについて建設部長の所見を伺うものであります。また、公共事業廃棄物の減量策の一環として、例えばアスファルト舗装をコンクリート舗装に変えるなどして、路面の耐用年数を延ばし、発生量の減少を図ることについての所見もお願いするものであります。

 以上で、質問を終わります。

                 〔栗原 勝市長登壇〕



◎市長(栗原勝) 第6番成和会代表高柳弘泰議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、首都移転問題についての御質問でございますが、国の中枢機能を東京から移転するという首都機能の移転論につきましては、東京の過密とそれに伴う弊害が顕在化をしてきた昭和30年代以降、新しい国土の創造といった観点からの推進論議が活発となってまいりました。特に、昭和39年でございましたが、国土の中央に位置する本地域の、立地条件やポテンシャルの高さに着目をされまして、当時の河野建設大臣から「浜名湖遷都論」が提唱されましたのは御案内のとおりでございます。当時、県を通じまして本市に調査依頼がございまして、先ほどこの地域の立地条件等お話がありましたが、そうしたことなど概要をまとめた資料を提出したいきさつもございまして、私は常に深い関心をもって今日に至っております。

 国におきましては、平成4年に「国会等の移転に関する法律」を制定したのを初め、各省庁や政府諮問機関レベルで活発な検討が進められておるところでございまして、昨年6月、先ほどもお話ありましたが、国会等移転調査会の中間報告がまとめられました。それの中身は、首都移転の必要性や意義、さらには新しい首都のイメージなどが明らかにされてきております。しかしながら、首都移転につきましては、その形態も遷都、展都、分都など、その議論の数は枚挙にいとまのないほど膨大なものになっておるわけでございますし、今後なお議論がされるであろうと思います。また、お話がありました緊急災害時における危機回避機能や将来的な国土構造のあり方、さらには移転に伴う巨額の経費等々の課題もあるように伺っておるところでございますし、まだまだ議論をされるべき余地がたくさんあるのではないかと思います。

 いずれにいたしましても、首都機能の移転は地方分権の推進と国土の均衡ある発展という大局的な立場に立って、総合的に検討されるべき国土政策上の重要課題でありますだけに、国民的な合意形成が促進されることを期待をするものでございます。したがいまして、首都機能の移転につきましては、こうした観点を踏まえまして、今後の推移を十分見きわめながら、広域的な視点に立って研究をしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。

                 〔伊谷庄一水道・下水道事業管理者登壇〕



◎水道・下水道事業管理者(伊谷庄一) 私から、第3番目の激甚災害対策についてのうち、第2点目のライフラインの耐震性についての御質問にお答えをいたします。

 上水道配水管の耐震対策についてでございますが、震災の経験を重ねる中で、鋳鉄管の材質や継ぎ手部分の改良が進んでまいりました。今回の阪神・淡路大震災でその効果が実証されました伸縮性のある耐震用継手付鋳鉄管につきましては、特に地盤の悪い箇所などについて導入をしてきているところでございます。しかしながら、耐震化される以前の配水管がございます。これにつきましては、軟弱な地盤及び重要幹線を計画的に布設がえをし、引き続き地震に強い水道を目指して努力をしていく所存でございます。

 次に、下水道管渠についてでございますが、今回の震災において下水道管渠の受けた被害は、ヒューム管継ぎ手部の破損・漏水、マンホールのクラック・ずれ、管渠と人孔の接合部の破損が目立っております。本市では、ただいま申し上げましたような被害部分の施工につきましては、西遠流域下水道関連公共下水道事業に着手をした昭和55年度以降、管渠については塩化ビニール管の積極的採用、マンホールについては耐震性のある組み立て式マンホールの採用や接続部分での短管の使用などの対応をしてきているところでございます。現在、建設省においては、今回の被害状況にかんがみ、下水道地震対策技術調査検討委員会を設置し、被害状況の把握と原因調査、新年度からは災害に備えた下水道システムの機能確保や耐震設計方法の見直しに取り組むなど、作業を進めているところでございます。

 本市といたしましては、これらの結論を踏まえ、県の施策とも対応しながら、管渠の耐震性を一層高めるよう対策を講じてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

                 〔野口義弘社会福祉部長登壇〕



◎社会福祉部長(野口義弘) 私から、御質問2点目の少子化時代における今後の保育行政についてお答えをいたします。

 少子化の傾向は、女性が一生に生む子供の数−−合計特殊出生率と言っておりますが、それを見てみますと、平成元年には1.57、平成4年には1.50、平成5年には1.46と推移してきております。その要因といたしましては、女性の高学歴化や就労の増加、子育てに関する心理的不安や身体的負担、独身生活の魅力の増大、結婚しないことへの社会的圧力の減少、女性の経済力の向上等による未婚率や初婚年齢の上昇が挙げられております。また、結婚をしましても子育てにかかる経済的負担、就労の継続、住宅の問題等が少子化傾向の主な要因になっております。このように、少子化は多くの要因が複雑に絡み合っていますので、保育、労働、住宅、教育等々、各般にわたる対応を行う必要があり、国におきましても、昨年、今後の子育て支援のための総合計画(エンゼルプラン)を策定し、このうち緊急に整備すべきものとして「緊急保育対策等5カ年事業」を策定し、平成7年度から事業を推進することとしております。この事業の概要は、低年齢児入所の促進、時間延長、一時的保育、途中入所の促進等、多様な保育サービスの提供体制の整備、子育てを地域ぐるみで支援する体制の整備、母子保健医療体制の充実等であります。こうした状況を踏まえまして、市といたしましては、年度途中入所円滑化、緊急一時保育、延長保育等、多様な保育需要に対応するとともに、乳幼児の医療費の助成枠の拡大を図るほか、第2子・第3子の保育料の軽減措置を講じた次第でございます。特に、産休や育休明けの児童を受け入れるための年度途中入所円滑化事業につきましては、国では年次的に拡大を図る計画でありますが、本市では平成7年度、民間全園を対象に助成措置を図ることといたしました。

 いずれにいたしましても、本来、子育ては家庭の持つ重要な機能の一つであり、家庭がその機能を十分に発揮できるよう育児休業制度の普及等、就労の場における諸条件の整備と同時に、共働き家庭の子育て機能を補完する仕組みが必要であり、保育所制度は、その中心的な役割を果たすことが求められていると考えております。現在、市内の保育所は乳幼児の増減により地域的に入所率の変動はありますが、全市的には量的水準を満たしておりますので、今後の国・県の施策を踏まえる中で、公立、民間一体となって多様化する保育需要に対応してまいりたいと考えております。

                 〔古田昌久市民生活部長登壇〕



◎市民生活部長(古田昌久) 私から、第3番目の激甚災害対策についてのうち、第1点目の公共建造物の耐震性についての御質問にお答えいたします。

 公共の建物につきましては、昭和56年に建築基準法令の一部改正により、新耐震設計基準が示され、基準に適合しない従来の建物につきましては耐震診断を実施し、改修を実施してきております。予想される東海地震の災害時における一次避難所に指定されている市立の小・中学校を例にとりますと、昭和55年、56年の2カ年にわたって耐震診断調査を実施いたしました。その結果、補強を要するもの、あるいは改築を要すると診断されたもののうち、これまでに小・中学校合わせて全体の約60%に当たる 102棟、延べ10万7882平方メートルの補強工事等が完了しております。また、未実施の施設につきましては、今後の大規模改造工事や改築工事にあわせて計画的に実施する予定をしているところでございます。

 次に、4点目の一時滞在避難所の指定についてでございますが、本市の防災拠点としての指定避難所につきましては、地震発生時や風水害時におきましても、十分な機能を有することが必要であります。こうしたことから、従来より各地域の公共施設であります体育館やグラウンド等、十分な広さを有する小・中学校を主体に99カ所を指定しているところでございます。これら指定避難所につきましては、情報の収集・伝達手段としての地域防災無線の配備を初め、各種防災資機材を格納する防災倉庫の設置や給水対策としての非常用給水タンクの設置等、避難所としての機能を有するよう整備を図っているところでございます。したがいまして、御質問にございます幼稚園、公民館、諸会館等の活用につきましては、施設面積や機能面等から一時的な集合場所や滞在場所という位置づけを基本にしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、第5点目の情報網の整備につきましては、お話のように迅速な被害状況の把握と的確な救助・救援活動を実施する上からも、とりわけ重要なことと考えております。このため、本市におきましては、災害時における情報の収集・伝達手段を確保するため、従来から防災行政無線を整備し、自主防災隊や防災関係機関への連絡体制を確立してまいりましたが、さらに市災害対策本部と地区防災班や避難所などの市防災拠点を初め、医療、電気、ガス等の生活関連機関や防災関係機関とも相互に連絡が可能な地域防災無線を平成元年度から運用し、情報の収集・伝達体制の一層の充実を図ってきたところでございます。

 御指摘をいただきました、アマチュア無線の活用についてでございますが、電波法にも規定されておりますように、非常時における通信手段の一つとして非常に有効であると認識しているところであります。このようなことから、浜松市役所のアマチュア無線クラブ員については、毎年実施しております9月1日の総合防災訓練において、市災害対策本部の要員としてアマチュア無線との情報の通信訓練を実施し、非常時の体制づくりに努めているところであります。今後も市内のアマチュア無線団体の連携を得て、非常時における通信体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に、第6点目の自衛隊浜松基地との支援協力体制についてでございますが、現在の地域防災計画では、情報の収集・伝達のため、災害対策本部に自衛隊員が派遣されることになっておりますが、今後もより迅速かつ的確な対応が図られるよう、平時から浜松基地と緊密な連携を図り、実践的な想定をもとに図上訓練等を実施するなど、災害時においては、支援協力体制が得られるよう努めてまいりたいと考えております。

 次に、第7点目の2次災害の発生防止についてでございますが、耐震ガス遮断装置については、中部ガスによりますと、現在、一般家庭用ガスメーターには震度5で作動する自動遮断装置マイコンメーターが組み込まれております。また、多量にガスを使用する引き込み配管70ミリメートル以上の業務用ガスメーターにつきましては、自動遮断装置を現在、業者により開発中であり、平成8年度以降にはマイコン化が実施される予定であります。給食や冷暖房設備に都市ガスを使用している61小・中学校及び15公民館など公共の建物は、手動式遮断装置については全施設に取りつけられております。機器が開発され次第、早急に設置を図り、2次災害の発生防止に努めてまいりたいと考えております。

 次に、都市ガスパイプラインの遮断につきましては、ガス製造工程において、震度4で作動する自動遮断装置により供給を停止し、また市内5カ所に設置されているガス供給タンクにつきましては、遠隔操作により状況に応じて個々のタンクまたは一斉に遮断することができます。

 なお、供給導管網につきましては、浜松市内を5ブロック33セクターに区分してあり、被害状況に対応した供給停止処置をとり、配管の亀裂等によるガスの漏洩を最小限にとどめ、災害発生防止が図られているとのことでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

                 〔杉本邦雄学校教育部長登壇〕



◎学校教育部長(杉本邦雄) 私から、激甚災害対策のうち、第3点目の幼稚園、小学校の開園・開校時の災害対策についてお答えいたします。

 本市では、既に「学校、幼稚園の防災対策基準」を作成し、これに基づいて指導しております。各学校では、この防災対策基準に基づき、警戒宣言発令時の対応及び地震発生時の対応方法の両面から総合的な地震防災計画を立て、幼児・児童等の生命・身体の安全確保に万全を期するとともに、校舎等施設設備の保全を図ることとしております。御質問の災害時の幼児・児童等の避難・退校等についてでございますが、各学校においては、幼児・児童等の避難誘導の仕方や帰宅のさせ方、保護者への引き渡し方法、さらには教職員の組織と任務の明確化などについて、具体的な対策を講じております。まず、避難誘導では、年間2ないし3回程度、授業中を初め昼休みの時間や休み時間など、学校生活のさまざまな場面を想定しての避難訓練を行っております。また、保護者への引き渡し方法では、学区内の通学路等の安全を確認した上、中学生については、お話にもありましたように、自己判断ができることから、上級生をリーダーとして生徒自身による帰宅を原則としております。しかしながら、幼稚園児や小学生につきましては、直接保護者に引き渡すか、あるいは保護者の代表または教師の引率により帰宅することとしております。また、留守家庭や交通機関利用等で学校に残留する幼児・児童・生徒については、そのまま待機させ、保護者が学校に来次第、引き渡すことにしております。特に、お話の激甚災害のような場合の保護者への引き渡しにつきましては、あくまでも幼児・児童・生徒の身の安全が確保されない限り、学校待機を原則としまして、交通渋滞等の混乱も十分予想されますので、保護者には学校から連絡があるまでは迎えに来ないよう徹底し、子供たちが2次災害に巻き込まれないよう、その安全を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。

                 〔井熊康人建設部長登壇〕



◎建設部長(井熊康人) 私から、第8点目の軟弱地盤地域の建築物についての御質問にお答えいたします。

 1点目の耐震診断指導等についてでございますが、このたびの阪神・淡路大震災については、当市においても被災建築物応急危険度判定士を派遣したところであります。その報告によりますと、多くの倒壊した家屋は木造住宅で、建築時期が昭和20年代・30年代と古く、壁に筋交いがなく、屋根がわらを土でふいてあるなど建物全体が非常に重く、地盤のよしあしにも関係はありますが、地震に対し弱い構造であったものでございます。なお、被災地全体としての被害は甚大ではあったが、屋根をスレートなど軽い材料でふき、筋交いが入っている近年の木造住宅には被害の程度が少なかったというように聞いております。軟弱地盤に建築物を建築するに当たっては、基礎が重要な条件となります。大規模な建築にあっては、詳細な地盤調査をし、それに見合った基礎等の設計をしますが、木造住宅など小規模な建築にはなかなかそこまではできかねることから、本市におきましては、昭和59年より県と共同で基礎の構造等をあらわした「木造住宅の簡易な液状化対策」のパンフレットを作成し、防災意識の向上に努めてきたところでございます。また、既存建築物の耐震補強対策を施すにしても、自分の家がどの程度耐震度があるかを知ることが肝要であることから、各御家庭においても自己診断をしていただくよう「広報はままつ3月5日号」に、だれにも簡単にできる木造住宅の耐震診断の方法を掲載し、地震対策の必要性を強く喚起したところでございます。今般の阪神・淡路大震災の貴重な教訓を生かし、今後の行政に反映させていきたいと考えております。

 次に、2点目の公共建築物建設時の対応基準についてでございますが、地盤は建築物を支える基礎の構造等に大きく影響を及ぼすものであることから、その構成並びに各地層の性状を地質調査により的確に把握し、構造耐力上安全であるよう設計をしております。軟弱地盤地域の建築物につきましては、地震時の地盤沈下や液状化現象による建築物倒壊などの可能性をも十分意識し、設計に当たりましては、特に留意をしているところでございます。建築物の設計基準には、建築基準法及び静岡県建築構造設計指針が設けられています。このうち、静岡県建築構造設計指針は、予想される東海地震に対応するため、建築基準法に定める技術基準を補完し、耐震性など建築物全体の構造水準を高めることを目的として定められたもので、県内の官民すべての建築物に適用されています。中でも公共的建築物に対しては、地震力等に割り増し基準が設けられるなど、より安全性の確保が図られた内容となっています。今後とも建築基準法及び静岡県建築構造設計指針を遵守し、より安全な公共建築物の建設を進めてまいります。

 続きまして、第4番目の総合廃棄物対策についての御質問のうち、2点目の公共事業の廃棄物処理についてと3点目の公共事業の廃棄物の減量については、関連がございますので、一括してお答えいたします。地球環境の保全や資源・エネルギーの有効利用の推進が世界的に高まる中で、平成3年10月に「再生資源の利用の促進に関する法律」−−通称リサイクル法が施行されました。さらに、再資源の中でも排出量が多く、処分先の確保が年々困難となっております建設副産物であるアスファルト塊、コンクリート塊、建設発生土などは、リサイクル法により指定副産物に指定されており、その再利用を促進するため、平成6年4月に建設省は、建設副産物対策行動計画(リサイクルプラン21)を発表いたしました。それによりますと、静岡県の再利用率の目標は2000年−−平成12年までにアスファルト塊、コンクリート塊については95%、建設発生土については72%となっています。このため、本市におきましても、リサイクルプラン21の目標を実現すべく、現在建設副産物の再資源利用促進のための実施計画を策定しているところであります。本市における公共事業の建設副産物の年間発生量は、平成4年度実績では、アスファルト塊が6万3000トン、コンクリート塊が5万8000トン、そして建設発生土は 157万トン(98万立米)となっており、再利用率はおおむねアスファルト塊が90%、コンクリート塊が72%、建設発生土が39%となっています。アスファルト塊、コンクリート塊については、再資源化施設が整備されており、指定処分も行われていることから再利用がかなり進んでいます。しかし、最も排出量が多い建設発生土については、今後一層再利用率の向上を図る必要があります。再利用の促進のためには、土質改良プラントの整備が望まれておりましたが、市としても積極的に支援して、このたび大山町にプラントが完成し、本格稼働することとなりました。さらに、工事間利用を促進するため、建設発生土情報システムのネットワーク化を推進するとともに、建設発生土受け入れ地やストックヤードの確保について検討してまいりたいと考えております。

 次に、道路舗装については、一般的にコンクリート舗装の方がアスファルト舗装より耐用年数が長くなっていますが、地下埋設物の整備や施工性・補修性にすぐれていることから、アスファルト舗装が多く用いられております。今後は建設廃棄物発生量の減量を図るため、再生資材の使用や現場内での再利用の推進及び再資源化施設への搬入を徹底してまいりたいと考えております。

                 〔賀茂 猛清掃部長登壇〕



◎清掃部長(賀茂猛) 私から、総合廃棄物対策のうち、第1点目の最終処分場についてお答えします。

 御承知のように、平和最終処分場は地域の皆様方の御理解と御協力をいただきまして、平成2年9月に供用を開始したところでございます。造成工事が完成いたします第1期埋立区域は、埋立容量が約74万1600立方メートルでございます。このうち、現在までの埋立実績といたしましては、約22万6000立方メートルとなっており、第1期埋立区域の約30%が埋め立てられております。このような状況で推移してまいりますと、平成14年度ぐらいまでは埋め立てが可能であると考えています。

 次に、第2期計画区域につきましては、既に用地確保がなされている状況でございますが、埋立処分地としての造成工事が必要となってまいります。したがいまして、工事期間等を考慮いたしますと、平成9年度ごろには、施設整備計画、基本設計等の所要の事務手続に着手する予定でございます。第2期計画区域の埋立容量は97万2500立方メートルを予定しており、現在までの埋立状況から推計いたしますと、今後第1期、第2期合わせて約19年間の埋立地が確保されている状況でございます。しかしながら、平和最終処分場は、一般廃棄物最終処分場として唯一の処分場でございますので、今後とも適正な維持管理を行うとともに、埋立地延命化のため、ごみ減量施策を一層推進してまいります。また、埋立量の半分近くを占める焼却灰をさらに減容化・資源化することにつきましても検討してまいりたいと考えております。

 最終処分場は、立地条件など制約が多いものでございますので、御質問にございました新たな最終処分場の確保につきましては、将来を見据えた中で検討してまいりたいと考えております。



◆6番(高柳弘泰) 議長、6番。



○議長(松野幹男) 6番。

                 〔高柳弘泰議員登壇〕



◆6番(高柳弘泰) ただいまは、質問に対して逐次丁寧にお答えいただきました。

 実は、若干の要望あるいは情報を提供したいと思っております。それは、実は災害の中の激甚災害に際して、アマチュア無線が非常に有効であったということに関連してでありますが、今のところ静岡県内には約6万人のアマチュア無線の方々がいらっしゃるそうであります。多分これは、数字がどこまであるかわからないのですが、アマチュア無線連盟としては平成6年末で6562人という数字を聞いておりますが、いろんな団体があるようでありまして、しかし、彼らのいわゆるこの周辺に分散しています居住性から見て、極めて有効に働くのではないかということで質問させていただいたわけであります。

 なお、私も気になりましたものですから、実はアクトの方に電話をして事情を聞いたんですが、そうしましたところ、タワーの一番てっぺんにアマチュア無線用のアンテナが立てられるかどうか検討してみるというお話が返ってまいりました。もちろんのことでありますが、これは通常の電気でなくて、何といいますか、常時使用可能な太陽電池をもってやればできるという程度のものだそうであります。また、こういうところも実はひとつ行政側においても、当局側サイドにおいても若干調査をしてみていただければいいのではないかというふうに思っております。

 それから、実は今回の激甚災害について若干の調査をいたしました。もちろん、浜松市のいろんな能力であります。大変なお手数を煩わせましたんですが、小・中学校、幼稚園、保育園、それから公民館、これらのものが一体どれだけ能力があるのか、あるいは危険と言われるガスの処理がどうなっているのか、それから水の問題で緊急避難のときに受水槽があるかどうか、あるいはその受水槽がない場合には、あとパイプが破裂した破損した後はどういう状況が起きるのか、調べさせて調査させていただきました。その中で、実は公民館が極めてバランスよく配置されておって、必ずしも小・中学校だけにこだわらずに滞在ができるのではないかということがわかってきたわけであります。しかし、いずれにしましても、巨大災害を当て込んだ膨大な投資というのはいかがなものかというふうに私は考えています。可能な限りの現有のものを有効的に若干の手を加えることで働かせるということの方が、より早くかつ市民に対して有効なのではないかという考えを持っておりますので、その視点からもひとつ見直しを図っていただければありがたいと思っています。

 市長に遷都のお話を伺いました。市長のお答えは大変上手でありまして、広域的視野に立って検討していきたいと、こういうことであります。市長の公的ないろんな仕事の立場もありましょうから、ただ小さい市が、遷都は自分たちのところがよいと言って簡単に手を挙げるという立場でないことは重々承知であります。この広域的視点に立って検討していきたいという意味を、積極的にしかも能動的に理解することにさせていただきたい、そしてたゆまざる努力をお願いしたいというふうに考えています。

 これは蛇足になるかもしれませんが、巨大災害のときには私は浜松市の南北道路維持事務所が極めて有効に働くという考えを持っておりまして、実はその点について質問しようかと思いましたんですが、いろんなところに手を伸ばしましたものですから、質問する時間がありませんでした。南北両事務所は、浜松市内の道路、河川、その他について極めて熟知していて、そして、しかもなおかつ職員を調べますと、バランスよく配置されているわけであります。こういったところの充実強化に向けて、ひとつ防災都市浜松の名に恥じない、すばらしいものをつくり上げていただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。

 以上であります。



○議長(松野幹男) 次に、新政会代表20番柳川樹一郎議員。(拍手)

                 〔柳川樹一郎議員登壇〕



◆20番(柳川樹一郎) 私は、新政会を代表して、さきに御通告申し上げました諸点について質問いたします。

 質問に先立ち、去る1月17日に発生した阪神・淡路大震災によりお亡くなりになりました方々に対しまして、心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族並びに被災されました皆様方に対し、心からお見舞い申し上げる次第でございます。

 そこで、質問の第1は、今回の阪神・淡路大震災を見るにつけ、東海地震が予想される本市においても、市民生活の安全を確保するため、災害に強い都市づくりを第4次浜松市総合計画にどのように反映させていくかお伺いするものであります。阪神・淡路大震災の想像を絶する惨状を目の当たりにして、改めて自然の脅威と被害の甚大さを痛感するとともに、一方で近代都市の弱点も表面化したのではないかと考えているところであります。我が国の建設技術の粋を集めた高速道路や新幹線、さらには地下鉄や高層建築物までもが大きく崩壊し、地震による犠牲者は5400人を超えるに至り、地震発生から2カ月近く経過した今なお、多くの人々が避難所暮らしやテント生活を余儀なくされております。厳しい避難生活を送られている方々が一日も早く正常な市民生活を取り戻し、都市の再建がなされることを心から念願する次第であります。

 今回の阪神・淡路大震災では、我々の想像をはるかに超えた事態が起こり、多くの問題提起と貴重な教訓を残してくれました。緊急時における危機管理の重要性はもとより、地震発生直後の初動態勢と交通規制、指揮命令系統のあり方、緊急時のライフラインの確保、その後の救援活動とその体制、そして速やかな都市の復興計画の樹立とその実施など、我々がいまだかつて経験したことのないような問題を提起してくれたのではないかと考えているところであります。また、同時に多くの民間のボランティアによる温かい救援活動が実施されるなど、国民の民度の高さも評価されているところであります。

 さて、東海地震の発生が懸念されている本地域にとっても、このたびの震災の貴重な教訓を生かし、あすは我が身の心境で抜本的に防災対策を見直し、再構築していく必要があると考えている次第であります。中でも、市民の貴重な生命や財産を、さまざまな災害に強い都市づくりは、まちづくりの根幹をなすものであり、災害を未然に防止するためにも極めて重要な都市施策に位置づけられるものであると存じます。そこで、第4次浜松市総合計画の策定に当たり、災害に強い都市づくりをどのように反映させていくか、市民が安心して生活できる基本的な考えを市長にお伺いいたします。

 次に、質問の第2点目、浜松市地域情報センターについてでありますが、21世紀を目の前に控えた現在、我が国は高齢社会への対応、経済の持続的発展などのさまざまな課題に直面し、また人・物・情報の交流の拡大や地域連携の強化など必要性がうたわれています。こうした課題や要請に対し、情報メディア、とりわけ豊かな表現、やりとりが可能なマルチメディアの利用は、社会の各分野にさまざまなインパクトをもたらし、新たな産業の創出や住民福祉の向上に大きな貢献が期待できるものと考えています。ところで、本市に目を転じますと、テクノポリス都田地区やアクトシティの建設などにより、地域産業の高度化や国際コンベンションシティ構想、さらに音楽文化都市構想等を展開するための器ができ上がりました。また、これまでの市政推進のもとで、公民館や図書館などの学習施設、あるいは地区体育館を初めとするスポーツ施設、さらに福祉、健康などのさまざまな行政サービス施設が整備されてきております。さらに、新聞報道によれば、新しい大学の候補地が検討されるなど、人材育成に向けて施設充実も期待されるところであります。このような地域の発展や住民サービスの基礎となるさまざまな施設整備が着々と進展している現状を踏まえますと、今後必要なことはこれらの施設をどう有機的に活用し、地域の発展に結びつけていくかにあると考えます。この点、さきに述べた情報メディアの活用は極めて有効なものと考えられ、マルチメディア情報をネットワーク化し、この活用のもと、豊かな市民生活が一刻も早く実現せんことを願うものであり、この推進拠点と目されるこのたびの地域情報センターの建設はまことに時宜にかなったものと考える次第であります。

 そこで、お伺いいたしますが、今後の地域発展に高度で多様な市民サービスの展開はもとより、新たな産業の創出、人材の育成が必要と考えますが、地域情報センターはどのような機能・内容を持ち、並びに市民にもたらすメリットに対し、どのように事業展開をされていく考えなのか、さらに、これまでのテレトピア計画、ハイビジョンシティ計画などの情報化施策などと、どのように関連するかお伺いいたします。

 次に、質問の第3点目でありますが、市の災害対策の拠点となるべき市庁舎の安全性についてであります。先ほど申し上げましたように、阪神・淡路大震災は、一部地域では震度7という史上まれに見る大都市を襲った直下型ということで、高速道路や新幹線の高架の落下、コンクリートビルの倒壊など、甚大な被害をもたらすとともに、これまでの安全神話は至るところで崩れ去り、地震災害の恐ろしさをまざまざと見せつけられました。この震災によります被害額は、一説には10兆円とも言われており、今後の政治経済活動に大きな負担としてのしかかろうとしております。また、今回の震災により、国の初動態勢のおくれ、ライフラインの確保、被災者に対する援護など、数多くの問題が浮き彫りにされております。当局におかれましては、これまでの浜松市地域防災計画に基づき、東海地震を想定して諸施策が進められておりますが、阪神・淡路大震災におけるこれらの問題点、課題等を受け、防災計画全般にわたって見直しが行われるものと考えております。震災発生の際には、多くのボランティアの活動に支えられながらも、市民に対する災害応急対策はいずれも各自治体が中心となって行わざるを得ません。このためには、その拠点となるべき市庁舎の安全性が確保され、安心して災害応急対策ができることが最も重要であると私は考えております。そこで、市庁舎の耐震性はどうなっているか、また予想される東海地震が発生した場合には、災害応急対策の拠点としての機能が確保できるのか、市長にお伺いいたします。

 次に、質問の4点目、小・中学校のいじめ対策についてお伺いいたします。昨年12月に愛知県の中学生がいじめを苦に自殺した事件に衝撃を受けました。浜松ではこのようなことは起こしてはならないと信じており、可能な限り対策を講じ、各学校でもいじめ防止に努力されたと思われますが、それにもかかわらず、本年2月、東部中学で2年生男子が自殺するという、まことに痛ましい出来事が起きてしまいました。今後、再びこのような痛ましい事件が起きないように、いじめの撲滅のために学校、家庭、地域が三位一体となって抜本的な対策を講じる必要があると思われます。

 そこで、いじめに対する取り組みについて3点質問いたします。

 一つ目としては、いじめに対する学校の指導方針であります。学校は教師の指導方針、指導体制を確立し、さらに教師自身も豊かな心を持ち、教師と子供との人間関係や学校と家庭との協力体制を基礎として、1人1人の子供にきめ細かく目配りをしていくこととともに、子供たちの心をつかみ、子供たち自身にいじめを許さない、いじめを見つけたら見て見ぬふりをしないという健全な正義感を醸成することが必要と思われます。今後の指導の方針をお伺いいたします。

 二つ目としては、親の啓発、家庭教育の推進についてであります。とかく事件があると、学校批判や先生批判に的を転嫁する傾向があり、本来の原因を見失いがちでありますが、私が思うに、家庭でのしつけや家庭教育のあり方が事件を未然に防ぐことが大と感じております。私も子供の親であり、PTA会員の一人として常々感じていることに、親自身が我が子をどのように思っているかということであります。例えば、学校で実施する授業参観、懇談会への参加状況です。先生が呼びかけ、多くの父兄に参加していただくよう努力しているにもかかわらず、参加者は少なく、懇談会ともなると極めて少なく、先生の意が通じないものです。欠席の理由としては、会社やパートが休めない、用事があるといったことです。もう少し親自身が子供に対する意識を持っていただければと思う次第であります。そこで、親への教育・啓発の強化が必要と思われますが、今後、家庭教育をどのように推進するかお伺いいたします。

 三つ目としては、青少年の健全な育成のあり方についてであります。地域における青少年の健全な育成は、学校やPTA、子供会、健全育成会など、関連諸団体が連携を深め、それぞれの地域の特色を生かしながら、活動が進められておりますが、校区の健全育成会の総会等では、ややもすると補導活動を中心とした非行問題の報告ばかりに目が向けられがちですが、本来の健全育成の原点に立って、「おはよう」のあいさつ運動や「元気がいいね」の一声かけ運動の実施とか、地域の子供たちの地道な善行を見つけたり、励ましたり、称揚するなど、よい面を伸ばしていくことが大切ではないかと思います。また、現代の子供たちは、交通機関の発達や塾通い等により行動範囲も広くなり、交友関係も幅広くなるなど、実態も変化してきております。そこで、これらの変化に対応しつつ健全育成会活動を推進するためには、各健全育成会が相互に情報交換をするなど密接な連携を図ることや、近隣校区との交流や全市的な連携を保つことが子供たちの実態把握にもなり、いじめを初めとする非行対策が健全な育成の本来の目的と思うが、その考えはないかお伺いいたします。

 質問の5点目は、小・中学生のボランティア活動の育成についてであります。阪神・淡路大震災では、被災者のために進んでボランティア活動に取り組んでいる若者はいましたが、避難所での様子をニュース等で拝見しますと、お年寄りが不自由な状況の中で避難生活をしているにもかかわらず、小・中学生でお年寄りのために積極的に役立とうとする子供たちが少なかったように思われます。本市においては、ボランティア活動の推進に努めているが、実質的な面を見ると、成績に関与する点もあることから、また進学のために活動しているように思われる子供や父兄も見られるようでございます。ボランティアとは、みずから進んで他人のため、社会のために奉仕することであり、ボランティアの指導については、感受性の豊かな小・中学生の時期に、よい方向に導いてやることが大切であります。とかく損得勘定で判断する傾向の強い社会状況の中、本来のボランティア精神の育成をすべきであると思われるが、本市における状況とこれからの指導方針はどうか、教育長にお伺いいたします。

 次の質問は、スポーツ施設の充実整備についてであります。

 その一つ目として、第2武道館の建設構想について質問します。現在の武道館は昭和52年に建設されました。しかし、その当時は駐車場も狭く、各種大会や講習会等の折には関係役員が大変苦慮しておりましたが、旧南部公民館の移転に伴い、その跡地を一時利用の形で駐車場に利用できるようになり、関係者の一人として大変感謝しているところであります。また、本市では中学校に建設を続けてきた柔剣道場の開放や24館の公民館付設体育館及び小・中学校の体育館の開放の普及で、日本古来の伝統ある武道に、より多くの子供から大人たちまでが取り組むことにより、豊かな心の育成に大変役立っていることは事実であります。なお、以前より柔道、剣道、少林寺拳法、空手、合気道等、多種多様の武道が増加し、競技人口も着実に増加している現状であります。このようなことから、各種大会も年々増加しており、大会会場の確保にも苦慮しているところであります。現在ある武道館は、床面が同一面で畳面と木床面になっており、練習においても剣道と柔道、空手や少林寺が同時に行われ、練習中に気が集中できず、事故も多いと聞いております。また、観覧席も 400席と狭く、特に児童・生徒を対象とした大会には、父兄を初め観覧者も多く、しかも遮音のため、できるだけ窓を小さくしてあり、冷暖房のない施設のため、選手はコンディション調整に苦慮するとともに、武道具の置き場所においても同様、苦慮しているところであり、道場が同一面のため全面使用する場合、畳の上げ下げにも時間を費やし、大会運営にも支障を来している状況です。そこで、新たに全国的規模の大会が開催できるよう、第2武道館の建設構想の考えはないかお伺いします。

 続いて、遠州灘海浜公園にある江之島プールの建てかえ構想についてお伺いします。現在のプールは、競技用公認プールの50メートルプールと飛び込み用プール並びに25メートル遊戯プール、室内温水プールとがあり、競技用プールは観覧席を持つものでありますが、プールサイドの中ほどに通路があり、そこから風が吹き込み、水面に波が立つといったものです。また、飛び込み競技についても同様、風に競技者がさらされる場面がたびたびで、風の様子を見て再度台に立つといったものです。万が一、間違いが起きれば大きな事故につながることも考えられます。このため、大会関係者からは風に弱いプールと言われるようになっており、さらにプールの水深は 1.3メートルから 1.5メートルと浅く、日水連の施設基準2メートル以上が必要であるということもクリアしておらず、また塩害による金属の腐食も甚だしいと聞いております。このようなことから、遠州灘海浜公園の中に位置し、周辺環境は抜群ではありますが、競技面からいえば難点が多く、記録を追求する選手にとっては満足のいかない施設となっております。また、平成15年には静岡県において国体が開催されると伺っており、後ほど質問いたしますが、ともかく浜松市は現在JOCの古橋広之進会長も輩出しており、伝統のある浜名湾遊泳協会においては、各種大会の開催など水泳の普及振興に尽力されており、世界へ羽ばたく選手の育成の面からも、ぜひ室内プールの建設構想を進めるべきだと考えますが、市長にお伺いいたします。

 いよいよ最後の質問は、第58回国民体育大会の準備状況についてであります。第58回国民体育大会が平成15年に静岡県で開催されることが決定しており、前回は昭和32年に第12回大会が開催され、本市においても数種目の競技が行われました。この国民体育大会につきましては、スポーツに取り組んでいる子供たちや競技者にとって、各種の大会の中でも特別な思いを抱き、出場できることが夢であり、目標としているところであります。既に、各種競技団体の中には、この国体に向けて競技者を育成する活動を開始しているところもあると聞き及んでおります。地元でどのような種目が開催されるのか、市民も非常に高い関心を持っており、県においては、既に平成5年、国体準備室を設置し、準備委員会も発足しているところであります。本市においても準備室もしくは準備係を設けて、競技施設の改善や競技力の向上、受け入れ体制の整備などを図っていく必要があると思います。開催種目も含め、準備状況について教育長にお伺いします。

 私の質問は以上でございます。

                 〔栗原 勝市長登壇〕



◎市長(栗原勝) 第20番新政会代表柳川樹一郎議員の御質問にお答えいたします。

 まず、災害に強いまちづくりについて、その基本的な考え方についてお答えをいたしたいと思います。さきの阪神・淡路大震災の惨状を目の当たりにいたしますと、行政運営をお預かりする身といたしましては、改めて市民生活の安全確保、また災害時におけるライフライン、迅速な救急救命活動の重要性を痛感をしているところでございます。我が国の国土構造を考えますと、地震などの突発的な自然災害の発生は、そのメカニズムの研究が進められているとは申し上げましても、いまだ解明されない点も多く、現時点では未然に被害を防ぐということは困難と言わざるを得ないのではないかと存じます。こうした状況下で判断をいたしまして、現下の地震災害対策といたしましては、発生時の緊急連絡体制の確立を図るということ、一たん災害が発生した場合には、いかにして最小限に被害をとどめるかに重点を置いた施策を一層充実していくことが肝要であろうと考えております。このため、第3次の浜松市総合計画におきましても、都市防災化を推進する総合防災対策や消防防災体制の充実など、市民の生命・財産を守り、安全で安心できる環境の確保を図るための諸施策を鋭意推進してきたところであります。

 第4次総合計画におきましては、平成7年度に多くの市民の皆さんの御意見をお伺いしながら策定を進めてまいるものでありますが、現計画における災害防止についての基本施策を継承しながら、社会情勢の変化、防災技術の発達等を踏まえまして、また、さきの震災の教訓も生かし、ハード、ソフトの両面から災害に強い都市づくりを目指してまいりたいと考えております。その一つは、災害に強固な都市基盤の確立であります。これまでも都市再開発や区画整理事業、あるいは道路・公園整備事業等々の基盤整備を推進してきているところでありますが、いま一度災害発生時における生命・財産確保、救急救命活動の円滑化などの観点から、点検、見直しを図り、水道・ガス・電気などのライフラインの確保を含めた真に災害に強いまちづくりを推進していかなければならないと考えているところであります。また、災害に対するハード整備とともに、防災体制の充実も重要であります。万が一災害が発生した場合、一人でも多くの市民を救い、また2次災害などから財産を守り、災害発生後の市民の日常生活を確保するためにも、防災体制の充実は欠くことのできないものであります。とりわけ、今回の震災を顧みますと、初動活動、連携・連絡体制のあり方、あるいは市民ボランティアの活用などに多くの点で参考にすべきものがあり、浜松市地域防災計画を見直すとともに、第4次総合計画の策定に当たりましても、こうした点を念頭に置き、市民が安心できる「安全で魅力的な快適環境都市」を都市づくりの重要な柱の一つとして位置づけてまいりたいと考えております。

 続きまして、浜松市地域情報センターについての御質問にお答えいたします。21世紀を間近に控えた現在、我が国は、国際化・高齢化の進展への対応や経済構造の変化などが大きな課題となっております。こうした課題に対しまして、情報通信、とりわけ豊かな映像表現や双方向通信を可能とするマルチメディアの利用は、一極集中の是正、ゆとりある豊かな社会の実現、環境問題や高齢化社会への対応、新たな産業の創造など、社会の各方面に重要な役割を果たすものと考えられております。また、新たな社会資本として注目を浴びております光ファイバー網の構築などに伴い、市民向けの情報提供も映像などを駆使し、便利でわかりやすい行政サービスの可能性が広がるなど、新たな展開が見込まれるものであります。このため、本市では、郵政省の自治体ネットワーク施設整備事業の指定を受け、地域の情報化の中核となる浜松市地域情報センターの建設に向け、準備を進めているところであります。

 地域情報センターは、行政情報を初め絵画などの美術情報や博物館情報、地域の自然や文化情報などをデータベースとして整備し、市役所、公民館、小・中学校、美術館等の公共施設を光ファイバーなどの大容量通信網で結び、さまざまな情報を提供してまいります。具体的には、いながらにして世界の美術館を見学できるようなマルチメディア文化体験、ビデオ映像やコンピューター・グラフィックを活用した映像制作、遠隔地を結んだテレビ会議、さらには映像通信に関する研究開発など、マルチメディア時代を先導するさまざまな機能を整備するものであります。また、既存のテレトピア計画、ハイビジョンシティ計画などの国の諸施策や広域行政情報サービスなどの新しい施策の総合情報化推進計画の拠点として、浜松地域のみならず静岡県西部地域、広くは三遠南信地域の情報通信の中核施設としての役割を担おうとするものであります。こうした情報基盤整備を通じて、市民により高度で便利な行政サービスを提供するほか、新たな地域産業の振興、研究開発環境の提供や人材の育成を図るとともに、市民生活情報の提供や災害時における情報伝達手段の確保に努め、マルチメディア社会への円滑な移行を促進してまいりたいと考えております。

 次に、市の災害対策の拠点となるべき市庁舎の安全性についての御質問にお答えいたします。市庁舎のうち、まず西館につきましては、御案内のように昭和55年12月に完成をし、既に14年を経過しておりますが、この設計に当たりましては、昭和53年に制定されました「大規模地震対策特別措置法」の規定に基づき、本市が東海地震に係る地震防災対策強化地域に指定されたことから、地震災害応急対策を実施する活動拠点としての機能が確保できる堅固な建物が必要であるという観点に立ちまして、日本建築学会による「地震荷重と建築構造の耐震性」という、当時としては最も進んだ指針に基づき耐震性が検討されております。このようなことから、西館の設計が昭和56年の建築基準法の改正以前のものであるにもかかわりませず、法改正後の基準を満たしておりまして、予想されます東海地震では倒壊することなく、災害応急対策の拠点としての機能が確保できると確信をしております。

 また、本館につきましては、昭和54年2月に静岡県により策定されました鉄筋コンクリートづくりの建築物のための診断指針であります「耐震性と耐震診断」によりまして、昭和56年に診断を実施いたしました。その結果を受けまして、昭和56年には安全性に不安がある望楼の撤去工事を行いました。そして、昭和59年には、外壁の剥離落下防止工事、そして北棟壁面の耐震補強工事を実施するなど、安全対策に取り組んでまいったところであります。しかしながら、本館の主な部分につきましては、昭和27年に建設をして以来、40年余を経過した建物でありますこと、また今回の阪神・淡路大震災を見るにつけまして、いま一度慎重な検討をする必要があるのではないかと考えております。

 このたびの阪神・淡路大震災では、直下型の地震であったとはいえ、建築物が想像以上の被害を受けたということを教訓として受けとめまして、庁舎のみならず公共施設全般にわたり、総合的な地震対策の見直しの必要性を感じているところでございます。今後、その方策につきまして、検討してまいりたいと考えているところでございます。

 次に、スポーツ施設の充実整備につきましての御質問にお答えをいたしたいと思います。

 第1点目の第2武道館の建設構想についてでございますが、利用者の立場からのるるお話がございましたとおりでございまして、現在の武道館は昭和52年に開館をいたしまして、武道の殿堂として各種の大会、講習会等が行われまして、それぞれの武道を初め各種武道団体の練習など、平成5年度は約6万4000人の御利用をいただいたというふうに聞いております。最近におきます各中学校の武道場施設の拡充とあわせ、日本古来の伝統ある武道の振興と青少年の健全育成に努めているところでございます。現在の武道館は、さまざまな武道が可能なように多目的に建築をされておりますが、関係者の御努力による利用団体の増加等によりまして、同一面で異なる武道が同時に練習を行うということが多くなってまいりました。そうしたことが武道という性格上、精神統一の面で不都合が生ずる場合もあると思われます。また、大会が開催をされた場合には、応援者や出場選手の増加によって、観覧席やウォーミングアップ場が不足ぎみとなり、附帯施設等で関係者に少なからず御不便をおかけしていることも十分承知をしているところでございます。このようなことから、御質問の武道館の構想につきましては、今後どういう武道館がいいのか、あるいはどうすべきかということについて研究をしてまいりたいと考えております。

 次に、2点目の江之島プールの建てかえについての御質問でございますが、この水泳場はお話がありましたように、昭和45年に屋内温水プール、54年に50メートル競泳プールと飛び込みプール、55年に屋外25メートルプールが整備をされました。そして健康・体力づくりと健全なレクリエーションの場として、広く市民の皆さんに親しまれてまいりました。これまで浜松市周辺からは、御案内のように幾多のオリンピックメダリストや優秀選手らが、日本水泳界をリードする人材を輩出をして、水泳界に大きな貢献をしてまいりました。この江之島競泳プール場及び飛び込みプールは、日本水泳連盟の公認プールとして、小学生の全国大会や高校生の東海4県大会など多くの大会が開催をされまして、本市の水泳界を支えていただいております。しかし、海岸に近く、お話もありましたように、周辺が開けておるために、飛び込み競技につきましては、メンタルな要素が多いことから、風の影響を受けやすいとの御指摘もございます。また、競泳プールの水深につきましては、現在の水深で国内記録は公認される基準を満たしておりますが、平成4年4月に日本水泳連盟の競技施設基準の中に国際プールの基準が追加をされまして、国際記録として公認をされるためには水深が2メートル以上あることが必要となってまいりました。平成15年には、本県で第58回国民体育大会が開催されますことが決定しておりますので、各種のスポーツの競技力向上を図る上でも施設の改善につきましては鋭意努力してまいりますが、御質問の江之島の建てかえにつきましては、今後武道館と同様、研究してまいりたいと考えております。

                 〔河合九平教育長登壇〕



◎教育長(河合九平) 私から、小・中学校のいじめに対する取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 この問題につきましては、みずからの命を絶つという、まことに痛ましい痛恨事が今後再び起こらないようにと願い、また絶対起こさないというかたい決意のもとで、目下研究かつ抜本的な対策を種々講じておるところでございますが、まず第1点目のいじめに対する学校の指導方針、指導体制について申し上げます。何よりも早期に発見をし、適切に指導していくことが大切だと考えております。そのためには、既にお示しした「いじめ緊急対応7項目」を柱に、各学校とも指導体制を整備しているところでございます。特に、学校にあっては、気になる行為を学校全体として集約するために、教職員の目、子供たちの目、保護者・地域住民の目を通して、幅広く情報を収集するためのネットワークを確立することが重要でございます。各学校においては、アンケート調査を実施したり、悩みを気軽に話せる開かれた相談窓口を設立したりするなどの取り組みをしているところでございます。また、教育委員会指導課及び西遠総合教育センターに「いじめホットライン」を開設し、24時間対応できる体制を整えておりますし、寄せられた相談につきましては、学校と緊密な連絡をとっていきたいと考えております。さらに、教育委員会主催の生徒指導主事・主任研修会や、各学校における校内いじめ研修会等を通して、いじめに対する理解・認識を深め、各教師が適切な指導ができるように努めてまいりたいと考えております。また、いじめは非人間的な行為であり、絶対に許されるものではないことを子供たち自身に自覚をさせ、いじめを見過ごさない正義感を醸成していくことが肝要であると考えます。そのために、多くの学校では、今回の不幸な出来事を機に、学級や学年単位での討論会を開催したり、道徳教育において、いじめと関連づけて生命尊重や人間愛、信頼、友情について語り合う授業を実施したりするなどの取り組みをしておりますが、今後一層その充実を図ってまいりたいと考えております。さらに、いじめ撲滅のためには、これまで以上に子供同士、または子供と教師の信頼関係を深めていく努力が必要だと考えております。具体的には、昼休みや放課後等に子供が主体的に活動する自由な時間や空間を確保し、教師もともに活動できるような日課を工夫することが大切でございます。また、日々の授業や日常活動における1人1人に応じた支援を行うなど、子供に寄り添った指導を充実させるよう各学校、各教師に対して指導してまいります。それと同時に、子供の教育には親と教師がともに理解し合い、協力していくことが不可欠でございます。そのために、さきに申し述べましたように、幅広い客観的な情報把握に努めますとともに、学校だよりや学年・学級通信等で学校生活の様子を知らせたり、連絡帳を活用したりするなど日常的な意見交換のあり方を工夫し、家庭、地域との連携体制をより強化するよう指導してまいりたいと考えております。次に、第2点目の親への啓発、家庭教育の推進についてでございますが、子供を持つ親として、いじめ問題は子供だけのものではなく、親自身の問題でもあることを自覚され、広い視野に立っての真剣な取り組みがその克服に重要な働きをなすものと考えます。子供からいじめの体質をなくすためには、幼児時期から自然との触れ合いや集団で遊ぶなどの体験を通して、命の大切さを教え、協調心やいたわりの心を育てるとともに、弱い者いじめは決して許さないという断固とした姿勢をもって子供をしつけることや、いじめを見て見ぬふりをせず、勇気をもって対処することなど、日常生活を通して繰り返し教えていくことが極めて重要なことであろうかと存じます。また、仮にいじめられてつらく苦しい状況に置かれても、それを親に伝えられないという親子関係は悲しいことと言わざるを得ません。平素から努めて夕げの団らんを持ち、休日には家族そろっての生活をするなど、家庭での明るい会話を求め、親子のきずなを深めてほしいと願っております。本市では、御案内のように、「豊かな心を育てる家庭教育の推進」を市民運動として展開し、親への啓発、意識を高めていただくため、各種の家庭教育事業を実施しており、その中で今後ともよりよい家庭づくりや望ましい親のあり方を学んでいただく学習機会のより一層の整備充実を図ってまいりたいと考えております。

 続いて、第3点目の青少年の健全な育成のあり方についてでございますが、いじめの撲滅のためには、地域の方々の御協力が不可欠でございます。先般の健全育成会の会長さんの緊急連絡協議会でも、いじめの根絶を期する決議がなされましたが、地域における子供たちの生活に積極的に目を向けていただき、気にかかる行為に対しては直接御注意をいただいたり、学校への情報をお寄せいただくようお願いをし、支援体制の強化を図ったところでございます。なお、御案内のように、市内32の中学校区全域に平成4年度から青少年健全育成会が組織され、家庭教育に関する活動、地域活動への参加促進、環境浄化活動、補導活動の四つの柱を中心に、家庭、学校、地域が協力して、子供を取り巻くあらゆる立場の人々が地域の健全化と教育力の向上に努めているところでございます。その活動の一環として、ポスター・標語の募集とともに、善行児童の表彰を実施している地域の健全育成会もあり、今後もこれを奨励、普及してまいりたいと考えております。一方、市におきましても、青少年問題協議会において、学校や関係機関等に推薦依頼をし、ボランティア等、隠れた活動をしている青少年を奨励するために、昭和45年から善行青少年及び団体を毎年表彰しており、これまでに個人で 101人、団体で 134団体が受賞をしております。また、さきに申し述べました連絡協議会の決議を踏まえ、さらに各校区とのコミュニケーションを図る対策として、きめ細かな活動が展開できるよう専門部会の交流会を開催し、より一層明るい地域づくりを目指すとともに、青少年の健全育成活動を充実してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、いじめの根絶には、御指摘のように学校、家庭、地域が三位一体で取り組むことが肝要と存じます。今後とも、各方面の御理解を得て、きめ細かい対応ができるよう努力してまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、質問の第5として、小・中学生のボランティア活動の育成についてお答えをいたします。本市においては、小・中学生のボランティア活動への参加者は年々増加しておりますが、防災訓練や草刈り作業など、ごく身近な地域活動への参加者が意外に少ないという問題点も指摘されております。また、御指摘のように、受験期を迎える中学生の一部には、調査書の評価を意識してボランティア活動に参加するという動きがあることも承知しております。小・中学生の時期におけるボランティア活動のねらいは、身近な体験活動を通して人のために自分を役立てることの意義や充足感を体得し、それがきっかけとなって本来のボランティア活動に発展していくことにあります。こうした観点に立って、各学校では、子供たちにボランティア活動の意義を理解させ、それぞれの地域の実情に応じて、老人ホームなど福祉施設への訪問、地域の公園、河川、湖等の美化活動など、さまざまなボランティア活動を実施しているところでございます。なお、本市の小・中学校のうち18校が青少年赤十字に加盟しており、自主的なボランティアサービス活動に取り組んでおります。新年度からは、積志中学校が青少年赤十字研究推進校に指定されましたので、その成果を市内全域に紹介していきたいと考えております。また、教育委員会といたしましても、ボランティア教育の浸透を意図して、今年度よりボランティア教育推進事業を三方原中学校区の小・中学校に指定をいたしました。現在、地域の福祉施設でのボランティア活動や西部養護学校との交流など、地域ぐるみで特色のある活動を展開しております。この4月から学校週5日制が月2回に拡充されることも考慮し、小・中学生が地域の一員としての自覚を持ち、身近な地域活動にごく自然に参加できるよう学校、家庭、地域が一体となってボランティア精神の育成に一層努力してまいりたいと考えております。

 次に、最後の御質問の国体の準備状況についてお答えをいたします。先ほどもお話がありましたように、第58回国民体育大会は、平成15年に再び静岡県で開催されることが決定しております。このため、県においては平成5年度に国体準備室を設置し、準備委員会も発足させるなど、諸準備を進めているところでございます。この大会の実施につきましては、国民体育大会開催を契機に、広く地域スポーツの振興を図っていきたいというため、可能な限り全県に分散して競技を展開したいという基本方針により、市町村の希望及び競技団体の意向並びに競技施設、宿泊施設の便、その他地域におけるスポーツの実情を考慮しながら、県が目下調整を図っているところでございます。浜松市といたしましては、全国的に誇り得る浜松アリーナほか各種のスポーツ施設があり、また宿泊につきましても、県内屈指の収容力を誇る地域でもありますので、現有競技施設の有効利用や市民の関心が高い種目を中心に、地元競技団体の意向も参考にしながら、できるだけ多くの競技を開催したいと県へ要望し、努力しているところでありますが、その競技種目も新年度早々には決定すると伺っております。したがいまして、本市としては、平成7年度から国体準備担当を置き、関係諸団体との調整や県国体準備室と連携を図りながら、平成15年の開催に向けてその準備を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



◆20番(柳川樹一郎) 議長、20番。



○議長(松野幹男) 20番。

                 〔柳川樹一郎議員登壇〕



◆20番(柳川樹一郎) それでは、私からお願いと要望をちょっとしたいと思います。

 最初の災害に強い都市づくりでありますが、実際のところ市民が一番希望するところは、安心して生活できる、そういう都市を築いていただきたいというのが第一でありますのて、そういったところをよろしくお願いしたいと思います。

 また、情報センターにつきましては、多額を投ずるわけでございます。全国のモデルとして恥じない施設になるように、最善の努力をお願いしたいと思います。

 市庁舎の本館でありますが、西館につきましては基準をクリアしているということでございます。本館は27年に建設ということでございまして、一部市長の座っている下は足が2本しかございませんし、災害が起きれば真っ先に市長室が壊れるじゃないかと、大変私心配しているところでございます。指令塔となる市長室がないでは困りますので、ぜひともこの第4次総合計画の中で、浜松の本館を含め市の建物が改築整備できるものがあれば早速に手がけをしていただきたいと要望する次第であります。

 それから、小・中学校のいじめの問題ですが、学校、地域、それから家庭が三位一体ということが本来の姿だと思います。こういうふうなことをあえて言わなきゃいけないというのが今の教育の根幹に何か問題があるではないかなとは思うんですが、英才教育で頭のいい子だけ、頭の悪い子との差をつけてしまう、そういうことでこのようなことも幾分かは影響しているじゃないかな、親が塾通いに精励させる、心を育てることを忘れている、人間性の豊かさを求めるというのが本来かと思うんですが、人間性を豊かにすることじゃなくて、頭のいい子を育てようというふうに親も方向違いをしているじゃないかな、そんなことを感じますので、ぜひともこの3点については、鋭意努力されて、いい方向での学校教育ができますことをよろしくお願いするものであります。

 それから、第2武道館、江之島プールの建てかえでございますが、競技関係者一同早く建てかえができるよう切望しているものでございますので、研究していくということでございますが、実現に向けての研究をよろしくお願いしたいと思います。

 国民体育大会につきましては、浜松で競技者が全国から集まってくるときに、さすが浜松だなと誇れるような大会ができますよう、準備室を早目に設置して対応していくようお願い申し上げる次第です。

 以上で、質問を終わります。(拍手)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(松野幹男) この際、午後1時まで休憩いたします。

                 午前11時52分休憩

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

                 午後1時再開



○議長(松野幹男) 会議を再開いたします。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(松野幹男) 一般質問を続けます。

 公明代表38番久保田 效議員。(拍手)

                 〔久保田 效議員登壇〕



◆38番(久保田效) 私は、公明を代表いたしまして、さきに御通告申し上げました諸点について、市長並びに教育長にお伺いいたします。

 昭和51年8月、あす起きても不思議ではないと言われた東海地震説の発表を受けて、間もなく20年になろうとしております。この間、本市においても国・県との連携のもと、数々の防災対策に取り組んできたことは御承知のとおりであります。しかし、今回発生した阪神・淡路大震災は、昨年来発生している北海道、東北方面の地震をはるかに上回るけた外れのすさまじさでありました。関東大震災級の地震にも大丈夫とされていた高速道路やJR新幹線の高架部分、高層ビル、地下鉄等、見るも無残なありさまをさらけ出したことは、まことにショッキングなことでありました。この阪神・淡路大震災の実情を参考にして、地震防災対策の一層の強化を図らなければならないことは論をまつまでもないところであります。そこで、地震の教訓の一つに、行政の欠陥を目の当たりにしたのと同時に、行政能力の必要性も痛感したことであります。そして、市民に対しての意識の向上のための啓蒙普及も重要な課題であると考えます。

 そこで、第1点として、平成7年度防災対策の一つに、市民を対象とした意識調査の実施を予定しておりますが、調査の実施をするに当たっては、今回の震災後に行うであろう市民の意識はどう変わったかを知る上で非常に重要なことであると同時に、防災意識の向上につながるきめ細かな調査が必要と考えます。過去の市民アンケート調査では、東海地震説から10年余を経た昭和63年6月に調査を実施しておりますが、「消火器が備えてある」と答えた人は60.6%でも、「何もしていない」と答えた人は20.1%で、中でもひとり住まいの人に至っては42.6%が「何もしていない」と答えております。また、平成2年6月の市民アンケート調査では、自主防災隊について調査をしておりますが、「参加した」と答えた人は49.9%と半分で、特に20代、30代では13.7%と38.1%と他の年代と比較して極端に低くなっております。また、「防災訓練があることを知らない」と答えた人が26.3%あり、非常に心配な結果となっております。これらはいずれも今回の震災前の調査であり、しかも東海地震説が言われて10年から15年が経過しての調査で、市民の意識も多少希薄になりつつあったことは否めないところだと思います。そこで、今回実施を予定している調査が、単なる意識調査に終わることなく、今後の防災対策にも十分生かせるものになると同時に、市民意識の向上につなげることが必要と考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。

 第2点目として、災害弱者と言われる方々の防災対策についてお伺いいたします。地震の発生を防ぐことはできませんが、地震による被害を最小限に抑えることは可能であります。そのためには、日ごろの心がけ、事前の準備が非常に大切になってきます。今回、いまだ避難生活を余儀なくされている方々が、テレビ・新聞で報道される現状を見るとき、胸の痛みを覚えるのは私一人ではないと思います。特に、健常者と比べて被害を受けやすい心身にハンディキャップのある方、例えば目の不自由な人、耳の不自由な人、肢体の不自由な人、内部障害のある人等、またひとり暮らしのお年寄りや寝たきりのお年寄りなど、災害弱者と言われる方々の安全を確保するにはどうしたらよいか、地震が起こったとき、災害弱者が確かな情報をもとに迅速に行動をとれるようにするにはどうしたらいいか、それには災害弱者本人だけでなく、その家族も日常的に隣近所や住民の防災組織など、地域との交流を深め、いざというとき適切な援助が得られるよう、行政としても日ごろから地域防災隊や民生委員との連携を密にして、災害弱者の対策を行う必要があると考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。

 次に、教育行政について3点にわたって教育長にお伺いをいたします。

 第1点目は、学校におけるいじめ問題についてお伺いいたします。いじめが社会問題になってから10年の歳月が過ぎ、この間、さまざまな対策が論議され、具体策が実行に移されましたが、事態は鎮静化するどころか、ますます増加し、陰湿化の一途にあり、大人社会の対応は、子供たちにとって無意味だったと言われても仕方のない状況になっていたのではないかと思われます。いじめに傷ついた子供がみずから命を落とすという出来事が不幸にして本市においても起こってしまいました。胸の締めつけられる思いでございます。亡くなられた子供さんには心より御冥福をお祈り申し上げます。また、二度と戻ってこない子供さんの叫びを無にしないためにも、中途半端な対策は許されません。そこで、重要なことは、子供を自殺に追いやった責任問題も重要なことですが、これに目を奪われるのではなく、いじめを根絶するには、今、教師を初め親や大人に求められているのは、いじめという現代の子供たちの人権を脅かす出来事を単に学校だけの問題として片づけるのではなく、地域や社会、さらには自身の問題としてとらえていこうという姿勢ではないかと思います。教育委員会においても、いじめ防止のための緊急対策を決定したところで、きめ細かな対策の実行を強く望むところであります。その一環として、この3月10日より電話やファックスによる相談、「いじめホットライン」を開設し、子供や市民からのいじめに関する悩みや情報、教育委員会や学校への要望をも受け付けることとなっております。評価するところではございますが、開設したことでよしとせず、子供、市民にこのことを周知徹底させることが大事で、中途半端に終わらせないようにお願いしたいと思います。私は、かねがねいじめの根本的な防止対策は、自他の命を大切にする心を育てることであると考えております。その基盤は、もちろん家庭の教育にあるわけですが、学校教育においても命を大切にする心を育てることを根本に据えた教育を一層充実させる必要があると思います。そのためには、やはり生き物や植物と直接かかわる体験を多くし、生命の神秘を深く感得させることが重要になると思います。いじめの根本的な解決に向けて、学校では具体的にどのように指導をしていくか、教育長にお伺いをいたします。

 第2点目は、公立幼稚園の幼児教育についてお伺いをいたします。幼児期は、それまで親たちの保護のもとからその生活がさまざまな面で広がりを見せ始めて、社会性、思考力、判断力、表現力、運動能力等が培われ、豊かな感性がはぐくまれる時期であります。このようにして成長した幼児は、将来人間として健全に発達し、社会の変化にも主体性を持つことのできる基礎となる重要な時期であると認識しております。しかし、近年、少子化、核家族化、都市化などによる自然環境や遊び場の減少など、幼児を取り巻く環境は著しく変化し、幼児の生活にも大きな影響を与えております。その結果、家庭や地域社会において、同年代の幼児同士の遊びや自然との触れ合いを初めとする直接体験など、幼児期に大切な学習の機会や場が得にくくなっております。こうしたことを背景に、国は既に3歳児保育を含めた幼稚園教育の振興施策として「第3次幼稚園教育振興計画要項」を発表いたしました。この計画によれば、平成13年度当初までに入園を希望するすべての3歳から5歳までの幼児を就園させることを目標とすることとなっております。幼稚園教育振興計画は、各市町村が策定することとなっておりますが、本市の場合、いつごろをめどにされるのか、その策定の時期についてお伺いをいたします。

 本市における平成6年度の3歳児の就園状況を見たとき、84.2%と全国平均56%、あるいは県平均70.6%を大きく上回っております。これは私立幼稚園で既に3歳児保育が実施されているからであります。一方、公立幼稚園は、いずれも浜松市への合併に伴ってその経営が引き継がれた経緯から、大部分が4歳児・5歳児の2年保育となっていることは御承知のとおりであります。しかしながら、私立幼稚園48園における全市的な3歳児保育が定着化している現状にかんがみて、公立幼稚園についても3歳児保育の実施をしていただきたいとの強い要望も高まっていることも事実であります。3歳児保育については「三つ子の魂百まで」と言われるように、人間形成の基礎づくりという点で極めて重要な時期であります。ゆえに、実施に際してはその幼児の実情等を十分考慮し、親との分離を急がせることのないよう、また発達の個人差が大きいことから、1人1人の幼児に対してきめ細かい指導が必要と考えられますので、就園に際しては、保護者に対して幼児を預けるという考えではなく、家庭での教育が意味を持つ時期であることから、幼稚園と家庭との一層の連携を図るとともに、画一的な就園にならないよう留意すべきと考えます。そこで、本市の公立幼稚園の3歳児保育は、どのような基本的な考えのもとに進められるのか、本格実施に先立っては、3歳児保育の試行期間が必要と考えます。見通しをお伺いいたします。

 第3点目として、子供の権利条約と学校教育についてお伺いします。子供たちの健康と幸せを祈らない親はいないように、人類の未来を担う子供たちが健全な人格の発達を遂げることは人類共通の願いであります。子供の基本的人権を承認する条約が国際児童年10周年に当たる1989年の国連総会において、全会一致で採択されたことは御承知のとおりであります。それを受けて、これまでに 150カ国以上が締結しており、我が国においても昨年5月発効されたことは喜ばしい限りであります。しかし、この条約が批准されただけで子供の人権が守られるようなわけではありません。大切なことは、条約の精神に沿って人権感覚を研ぎ澄まし、子供の人権を尊重する社会をつくるための努力をする第一歩であります。我が国においては、子供の権利は確かに憲法や教育基本法等で建前の上では子供の権利が保障されているが、問題は学校生活において、子供たちの人権の尊重がしっかり根づいているかどうかということであります。例えば、教育現場においていまだに頭髪の規則や持ち物検査、スカート丈の規制などがまかり通り、校則に意見を述べる機会すら与えられていない現状があり、法律で禁止された体罰が依然として耳に入ってくる状況にあります。もちろん、子供の意見で物事がすべて決定されるというものでもなく、それぞれの権利には一定の制限が加えられております。年齢に応じた教育的指導が必要なことは言うまでもありません。そこで、条約の批准を機に、この条約の精神を生かすべく学校教育の場でどのように生かしていくか、また今後、子供たち自身への人権尊重の教育をどのように進めていくかお伺いし、質問を終わります。

                 〔栗原 勝市長登壇〕



◎市長(栗原勝) 第38番公明代表久保田效議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、地震対策に係る意識調査についてでございますが、既にお話がありましたように、昭和51年に東海地域であす大地震が発生しても不思議ではないという東海地震説が発表されてから、やがて20年になるわけでございますが、この間、本市では官民一体となって地震防災体制の整備、また市民の意識の高揚に取り組んでまいりました。そして、安全なまちづくりを進めてまいったわけでございます。しかしながら、今日この市民の意識が希薄化しているというようなことが指摘をされている中でございまして、市といたしましては、各家庭や地域において積極的に地震対策を実施していただくために、防災用冊子「暮らしと地震」を全世帯に配布し、意識啓発を図りますとともに、自主防災隊には実践的な訓練指導、また研修会を開催するなど、体制の整備にも努めてまいりました。加えて、昭和52年から5回にわたり、市民アンケート「あなたと市政を結ぶ」の中で調査を実施し、その結果を踏まえ地震対策の充実強化に努めてきたところでございます。また、今般の阪神・淡路大震災の調査を踏まえまして、平成6年度3月補正予算で各戸配布用の防災マップや木造家屋の耐震診断パンフレットを作成し、市民意識の高揚を図ってまいりたいと考えておるところでございます。

 御質問の防災に関する市民意識調査につきましては、平成7年度に市民を対象に計画しているものでございまして、家族の役割分担、避難所の確認、食糧や飲料水の準備、あるいは出火防止等の家庭内対策を初め、防災倉庫や防火水槽の設置箇所の把握及び可搬式ポンプ等の防災資機材の取り扱い等、きめ細かな意識調査を実施をし、その結果を今後の地震防災対策や自主防災体制の拡充強化及び防災意識の啓発に十分生かし、市民の安全確保の充実により一層努めてまいりたいと考えております。

 次に、災害弱者の安全確保についてでございますが、在宅の高齢者や身体障害者などは、地震や火災などの災害時に必要な情報を得ることや適切な危険回避行動がとりにくいことから、地域ぐるみの支援体制が不可欠であるとの考えのもとに、かねてから自主防災組織に対し災害弱者への配慮をお願いしてきているところでありますが、今回の阪神・淡路大震災におきましても、死者の約半数が高齢者でありましたことから、本市といたしましても、この教訓を踏まえまして、今後の災害弱者対策により一層の充実を図るために、日ごろから地域住民とのコミュニケーションや信頼関係を醸成していくことが重要でありますので、自主防災組織、自治会、民生・児童委員との連携強化とともに、要介護台帳の整備や避難生活計画書等の作成及び援護体制の整備等、災害弱者の防災対策を積極的に推進をして、また避難者の社会福祉施設での受け入れなどについても、検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

                 〔河合九平教育長登壇〕



◎教育長(河合九平) 私から、教育行政についての御質問にお答えをいたします。

 まず、第1点目の学校におけるいじめ問題についてでございますが、いじめの背景は複雑であり、その根絶のためには御指摘のように、学校、家庭、地域の協力が不可欠であると考えます。学校教育においては、従前から「やさしさ」「たくましさ」「かしこさ」をはぐくむことを通して、「人間らしくよりよく生きる力」の育成に重点を置いて指導してまいりました。よりよく生きようとする意思の根源は、命の尊厳の自覚にあります。したがって、各学校では自然の美しさ、人の心の温かさ、生命現象の神秘さ等に直接触れ合う体験を通して、命の尊厳をより深く自覚させるよう努めているところでございます。具体的には、子供の実態や地域の自然環境を生かし、例えば小学校1・2年生の生活科では、子供が野外に出て動植物や小さな虫などに接して、生き物への親しみの情を育て、道徳の授業では、生命尊重、生命への畏敬、動植物愛護等の内容により、命のとうとさを実感できるよう体験的な学習に努めております。性に関する指導では、自分や友だちの誕生のときの様子から、自他の命のとうとさを学び、お互いに尊重し合う気持ちや態度を育てるようにしております。また、動物を誕生から育てる飼育活動や植物を苗から育てる栽培活動などを通して、生きとし生けるものに対する思いやりや慈しみの念をはぐくむこととしております。こうした学習を基盤に、学年や学校全体での集団活動や老人との交流活動などの実践を通して、だれもが悩み、苦しみながら一生懸命生きようとしている姿に触れ、自分と同様に周囲の人々も1人1人がかけがえのない大切な存在であることを理解させることが大切であると考えております。したがいまして、今後とも、御指摘のように、自他の命を大切にする心を育てる活動を軸に、その一層の充実に向け、お互いの命を大切にする心の育成に努力をしてまいりたいと考えております。

 次に、第2点目の公立幼稚園の幼児教育についてお答えをいたします。まず、第1番目の本市における幼稚園教育振興計画の策定の時期についてでございますが、御指摘のように、国の幼稚園教育振興計画は、幼児期の教育が人間形成の上で重要な役割を果たすことに配慮して、3歳児の就園促進に主眼を置いて策定されております。本市においては、幼児教育の望ましい発展のため、従来より公立・私立幼稚園は共存共栄を図りながら今日に至っているところでございます。お話にもありましたように、特に、私立幼稚園は多くの幼児を対象に長い歴史と実績を重ね、本市の幼児教育の振興発展に多大な貢献をされていることは御承知のとおりであり、市といたしましても常々感謝しているところでございます。さて、本市の幼稚園教育振興計画につきましては、3歳児保育のあり方を十分検討しつつ、既に発足をいたしました幼稚園教育懇談会等での御意見を参考にして、各方面の御理解を得ながら2年後をめどに策定をしてまいりたいと考えております。

 続いて、第2番目の3歳児保育の基本的な考え方についてでございますが、3歳児は自我の芽生えが見られ、動きが活発になり、同年代の幼児との接触を求めるようになります。周囲に対する好奇心や疑問も強くなり、その欲求のあらわし方もさまざまでございます。しかも、3歳児の発達の差は4歳児・5歳児のそれよりも大きなものがございます。こうした3歳児の発達の特性から、公立幼稚園の3歳児保育につきましては、お話にもありましたように、4歳児・5歳児保育の前倒しではなく、母親とのかかわりを重視し、母親を啓発しながら家庭での養育との連携を密接にすることが特に重要であると考えております。したがいまして、3歳児保育の実施に当たりましては、公立幼稚園が徒歩通園を原則としていることから、3歳児にとってどの程度の通園距離が適当なのか、親の保育参加をどのように進めたらよいか、また週何日くらいの保育がふさわしいのか、あるいは保育時間はどの程度が発達段階にかなっているのか等々、研究していかなければならない多くの課題がございます。また、浜松市全体の公立・私立幼稚園の配置状況、あるいは保護者等の御理解や御協力が得られるかなどを考慮する必要もございますので、関係者の御意見も参考にしながら、公立幼稚園としての3歳児保育のあり方や試行的な実践についても鋭意検討をしてまいりたいと考えております。

 続いて、第3点目の子供の権利条約と学校教育についてお答えをいたします。まず、子供の権利条約の精神を学校教育にどう生かしていくかについてでございますが、学校においては個性重視と主体性の育成の観点に加え、児童の権利条約の批准を見通して、従前から校則見直しを中心に学校教育の改善充実を図ってまいりました。具体的には、子供たちの意見も聞きながら、自発性・自律性を育て、他人に迷惑をかけず、だれもが安心して自分のよさや可能性を伸ばしていける学校づくりを目標に見直してまいりました。例えば、中学校においては男子生徒の頭髪の自由化を中心に、制服の規定や生活のマナー等、それまで学校生活の細部にわたって子供たちの行動を規制していたものを必要最小限なものにし、大幅に削減した上で生活の規則としてではなく、生活の心得として定めている状況であります。なお、教師の体罰につきましては、機会あるごとにあってはならない行為であることを厳しく指導してきたところでございますが、子供の人権を無視する乱暴な言葉遣いとあわせて、厳に慎むよう厳しく指導してまいります。今後とも、人間としての基礎・基本を身につけるという義務教育の使命を踏まえつつ、条約の精神を生かした指導の充実に努めてまいります。

 次に、子供に対する人権尊重の教育についてお答えをいたします。戦後、我が国の民主主義の歴史は半世紀を重ねてまいりましたが、社会生活の各場面を見るとき、民主主義の基本原則である人権の尊重が社会の隅々にまで十分浸透しているとは言いがたい状況にもあります。子供たちは、こうした社会の中で生まれ育っておりますので、子供自身の正しい人権意識もやや希薄な状態にあると言えます。21世紀をお互いの人権を尊重し合う共生の時代と展望するとき、子供たちに人間尊重の精神をしっかりと養っていくことが強く求められています。学校においては、社会科の学習で人間の権利が拡大してきた人類の歴史を学んだり、日本国憲法を生活の実態と結びつけて学習をしております。校内での生活の各場面で、具体的な行為に即して人権を尊重し合う態度も育てるよう努めているところでございます。こうした指導を一層充実させるためにも、教職員自身が児童の権利条約を憲法や教育基本法等と関連づけ、学習をさらに深めるよう研修の充実にも努めてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。

 以上でございます。



◆38番(久保田效) 議長、38番。



○議長(松野幹男) 38番。

                 〔久保田 效議員登壇〕



◆38番(久保田效) 2点ほど要望を申し上げます。

 災害弱者についてですが、日ごろの備えとして行政がどうかかわっていくかは重要なことで、常に正確な情報をどのようにして伝達していくかだと思います。例えば、目の不自由な人、耳の不自由な人は特定の人を決めて必要な情報を知らせてもらうよう依頼しておくとか、寝たきりのお年寄りの部屋などは家具類の転倒・落下防止を図り、安全な空間を確保しておく等、これは他の災害弱者や健常者にも言えることです。また、心身の不自由な人のいる家庭では、家族との話し合いを行い、だれがどのように援助するか役割分担を決めておくなど、寝たきりのお年寄りや肢体不自由な人が緊急避難する際の備えに、担架やおぶいひも、紙おむつ等用意しておくことも必要でしょう。その他、内部障害のある人、人工透析を受けている人、心臓疾患でペースメーカーを使用している人等、以上申し上げた方々に対して、行政としてどこまで対処できるか、いざというときに、これら災害弱者と言われる方々にどう援助の手が差し向けられるか、日ごろの情報の提供が大切になってくると思います。これらの災害弱者の方々が安心して生活できるよう、よろしくお願いしたいと思います。

 次に、公立幼稚園への3歳児保育についてですが、先ほど申し上げましたとおり、既に3歳児の8割が就園している現状を見ますとき、私立幼稚園の状況を見ますと、バス通園が多く見られます。私は3歳児保育については、先ほど教育長も言われたとおり、保護者が付き添っての徒歩通園が望ましいと考えております。15分から20分くらいで自宅より徒歩で通園することで、健康な体づくりや親子の触れ合い、周りの自然や動物などとの触れ合いなど、豊かな感性をはぐくむことができると思います。確かに、これまでの私立幼稚園が果たしてきた役割と成果については十分理解しているところでありますが、何といっても幼児1人1人の立場になって考えることが必要ではないでしょうか。教育長の鋭意検討していくとのことですので、平成7年度中には検討を終えられ、平成8年度にはモデルとなる幼稚園をつくっていただくよう強く要望申し上げまして、一切の質問を終わります。



○議長(松野幹男) 次に、新政会代表11番佐藤守之議員。(拍手)

                 〔佐藤守之議員登壇〕



◆11番(佐藤守之) 私は、新政会を代表して、さきに御通告申し上げました諸点について質問いたします。

 質問の第1として、防災対策の充実について栗原市長にお伺いいたします。本年1月17日早朝、阪神・淡路地方を襲った大地震は未曾有の被害をもたらし、5400余名の方々のとうとい生命を奪いました。ここに本震災で犠牲になられた方々に対しまして、心からなる哀悼の誠をささげます。本震災は地震の発生を何ら予測していなかった阪神・淡路地方に震度7という激震が、それも直下型という極めて強い縦揺れの地震が発生したことが、このような大被害につながったと考えられます。地震被害の状況をテレビや新聞で見たほとんどの浜松市民がまず最初に考えたことは、予想される東海地震が発生した場合、我々は大丈夫だろうかということだったと思います。先般、米国ロサンゼルスに大地震が発生し、高速道路や建物が崩壊しました。このとき、日本の多くの建築工学の専門家や建設関係者は、我が国は耐震研究が進んでいるから大丈夫だと言い切っていました。しかし、このたびの大震災における高速道路や新幹線路盤の崩壊を見て、我々は改めて絶対ということはないとの感を深くした次第です。そういう意味においても、静岡県は東海地震を想定し、各種施策を講じているから大丈夫と言い切るのではなく、今回の大震災の各種事例を謙虚に受けとめ、すべての面で再点検し、今後の施策に反映させていくべきと考えます。特に、今回の大震災において、発生後の初動態勢に多くの問題点を残したようで、その中でも指揮命令系統の混乱は末端における対応に大きな影響を与えました。危機管理の鉄則は、早期における情報の収集、分析、評価、その上における各種方策の列挙、そしてその中からの最良方策の選定、指示へとの一連の流れの迅速性にあります。そのためにも、防災指揮要員の早期確保は特に必要なことです。そして、地域にあっては住民の初動態勢、とりわけ地域の状況に即した自主防災隊の活動は、初動における被害局限の上で大切な要素ではないかと思います。また、本震災発生後の自衛隊との連携調整面もスムーズに進まず、多くの問題点を残したようです。幸い、浜松には航空自衛隊浜松基地が所在しており、今回の大震災に際しても同基地から多数の隊員が給水支援並びに瓦れき処理に派遣されたと聞いております。各種災害時における自衛隊員の献身的活動は、被災者に勇気と安心感を与えるのみならず、災害の被害局限化にも極めて効果的であります。今後において、自衛隊との連携協力体制の確立と災害時における飛行場を含めた各種施設の有効的利用についても、浜松としてはより迅速な対応を図るため、県及び自衛隊と協議を進める必要があると考えます。これら諸点を考慮し、地域防災計画の見直しを実施し、防災対策の充実を図るべきと思いますが、考えを伺います。

 質問の第2は、消防体制の充実について、消防長にお伺いいたします。消防と救急体制の充実は、市民の安全確保にとって最も大切なことであり、このことをこのたびの大震災においても如実に示されました。今回の被害状況を見ますと、家屋の倒壊やビルの崩壊のすごさもさることながら、同時に多数の火災が各所に発生し、倒壊した家屋やかろうじて倒壊をまぬがれた建物をも次々に焼き払い、一面の焼け野原と化したことが大きな特徴であります。水道が断水し、道路が寸断されるなど、消防の機動力が極端に制約され、困難をきわめたことがこのような状況になった最大の原因と考えられます。予想される東海地震の被害想定においても、同時多発火災の発生が予想されております。このような非常事態に対処するには、あらゆる消防力を総動員して、消火、延焼防止、救出救助、救急救命など幅広く対応する必要があるでしょう。我が浜松市においては、東海地震を想定して日ごろから、装備の充実等消防体制の整備に努め、常備消防を初め、38分団の消防団の方々が常に有事に備え、訓練を積んでおられることは、一市民として大変心強い限りです。特に今回の大震災においては、消防団の活動が極めて効果的であったと聞いています。その点、平成7年の予算案を見ますと、消防団の指揮命令の迅速化並びに現場活動の省力化を目的として、各分団に2台ずつの携帯無線機の配備が計画されており、消防団活動を高める上において極めて有意義な施策と思いました。

 次に、救急体制についてでありますが、最近の報道などを見ておりますと、多種多様で大規模かつ重大な事故の発生傾向が見られます。また、高齢化の進展や都市構造の変化と救急救命に対する市民のニーズの高まりなど、救急に対する期待はますます強まっております。救急体制も積極的にこの期待にこたえ、整備充実に努めていることと思いますが、近年の医療器材等の著しい進歩におくれをとることなく、傷病者の救急救命率の一層の向上を図る必要があるのではないでしょうか。いずれにいたしましても、今後市民の消防に期待するところははかり知れないものがあります。そこで、今後予想される東海地震の発生時における同時多発火災について、どのような対応を考えているのか。また、救急体制の現況並びに将来構想についてどのように考えているのかお伺いいたします。

 質問の第3は、航空自衛隊が計画している航空博物館(仮称)モデル広報館構想について、栗原市長にお伺いいたします。現在、航空自衛隊が浜松基地内に計画している航空博物館(仮称)モデル広報館については、国の平成5年度予算で基本設計が、平成6年度予算で実施設計並びに調査工事が終了し、平成7年度予算案では基礎工事と展示の調査、設計が計画されているようです。その建設のねらいは、一般の方々に空の魅力をアピールするとともに、歴史的価値のある航空機の展示保存を図ることにあるようです。人は太古の昔から鳥のように空を飛びたいという願望を持ち続け、とうとう1903年、ライト兄弟による初飛行が成功しました。それから約 100年、空の世界は著しい進歩を遂げ、航空機の発達は地球を小さくするとともに、国境の壁をも少しずつ取り除きつつあります。多くの人は今でも空に無限のあこがれとロマンを持ち続けており、浜松基地において年に1回開催される航空祭には、多いときで1日に13万余の人が訪れ、また年間約4万人の人が基地見学に来基しているそうです。計画されている航空博物館のコンセプトは、開かれた施設、来館者とのコミュニケーション、多くの人に親しまれるの3点で、特に自衛隊の基地にありがちなゲートを通っての立ち入りではなく、自由に出入りできる施設が計画されているようです。オープン予定は平成9年度末とのことで、開館以後は全国各地から多数の人が訪れてくるものと思います。しかし、建設予定地周辺の和合町では、幹線道路として県道湖東和合線が1本通っているのみで、同県道も国道 257号の和合交差点の慢性渋滞のため、円滑な流れは期待できません。また、市道泉和合線等基地外周道路の交差点、あるいは線形が東西交通に必ずしも適切であるとは言えない状況にあります。これらのことを考慮し、将来における浜松市の主要な観光資源となると思われる航空博物館構想について、浜松市としても早期にその概要の把握に努めるとともに、周辺アクセス道路の整備はもちろん、建設予定地付近に計画されている都市計画道路上島柏原線の早期実現に努めるべきと思いますが、考えをお伺いいたします。

 次に、質問の第4として、人工透析障害者対策について、社会福祉部長にお伺いいたします。近年、慢性腎不全等が原因で人工透析治療を受けることとなる内部障害者は年々増加しており、一昨年末では全国で約14万名に達したと報告されております。浜松市においても腎機能障害により、人工透析治療を受けている身体障害者手帳1級の方は、現在既に 685名と聞き及んでおります。こうした人工透析障害者は1回当たり4時間から5時間の透析治療を週3回受け続けなければ生命を維持することはできません。その上、水分や塩分と食事の制限を受けているため、日常生活におけるその負担は大変なものがありますし、また透析治療を維持しているため、社会復帰の道も極めて厳しく、失職する人も多く、必然的に収入面では低下してまいります。障害1級の方々には現在路線バス5割引きとともに、年間3000円のバス券が、タクシー利用者には1回 500円の割引が年間6000円支給される補助制度があります。しかし、人工透析患者の方々にとっては、毎週3回の通院治療が必要なため、その交通費負担は大変だと思います。特に、自家用自動車を保有しない低所得障害者にとって、交通費補助額の増額希望は切実な声です。これらの観点から現行制度のバス・タクシー券の補助増額に配慮する考えはないかをお伺いいたします。

 次に、このたびの阪神・淡路大震災において、給水不能状況の現出や腎透析器材の損傷により、肝心の透析治療が実施できなくなった病院が多数発生し、その対応に苦慮したと聞いております。人工透析は、腕から引き出した血液をダイアライザーと呼ばれる透析器を通し、透析器の外側に体液に近い透析液を大量に流すことにより、透析器の半透膜を通し、クレアチニン、尿素などの老廃物やカリウムなどを透析液側に移していき、血液を正常に保つのです。そのため、治療には大量の水を必要とし、また定期的に透析を実施しなければ死に直結してまいります。浜松市内においても13カ所の病院で透析治療が実施されておりますが、予想される東海大地震が発生した場合、今回の阪神・淡路大震災と同様の状況が現出すると考えられます。そのためにも人工透析障害者への災害発生時の対応策について検討が必要と思われますので、あわせて考え方をお伺いいたします。

 次に、質問の第5として、地域保健法の制定に伴う浜松としての今後の取り組みについて、保健所長にお伺いいたします。昨年7月1日、従来の保健所法が新たに地域保健法に改正され、平成9年に全面施行されることになりました。保健所法は昭和22年、当時の駐日米軍の強力な指導により制定されて以来、今日まで抜本的な改正がなされずにきましたが、近年の急激な人々の高齢化や住民ニーズの多様化、あるいは国民全般の生活水準の大幅な向上など、地域保健をめぐる状況は制定時に比較し著しく変化してきました。そのため、保健所を中心として発展してきた従来の地域保健体制では現状に対応できなくなってきたという認識が基本にあると思います。このような状況変化に対応できる新たな地域保健体制の構築を行うことが、今回の見直しの趣旨であると聞いております。こうした状況を踏まえつつ、来るべき21世紀を展望し、時代の流れに沿った柔軟な対応として、住民が求めている保健行政サービスを実施することが基本でありましょう。特に、市町村を中心とした保健サービスの総合的な提供体制の整備や保健所機能の質的変化としてマンパワーの確保充実などの地域保健対策等の基本的検討が必要だろうと思います。組織を中心とした公衆衛生行政主体の保健所法から、人を中心に置き、福祉を含めた幅広い保健行政を考慮に入れた地域保健法の制定は、まさに将来を見据えた改正であり、従来の体制から新しい体制づくりへの努力が期待されているところであります。このように、保健所法はおよそ半世紀ぶりの大改正であり、その取り組みを早期に実施する必要があると考えますが、浜松市としての今後の取り組みについて、そのお考えをお伺いいたします。

 次に、質問の第6として、浜松市史の編さんについて、社会教育部長にお伺いいたします。明治44年7月、浜松に市制が施行され本年で84年になります。市制施行時、人口3万6782人、面積8.66平方キロメートルの浜松市が、今や人口56万5000有余人の面積254.50平方キロメートルの大都市へと成長してまいりました。この間、第1次・第2次世界大戦と二つの大戦争がありました。特に第2次世界大戦においては、この浜松市は艦砲射撃と爆撃のため、中心市街地は焦土と化し、多くの人たちが犠牲となったことは、浜松の歴史にとって最も悲しい出来事と言わざるを得ません。このたびの平成7年度の予算案を拝見いたしますと、その中に戦災復興50周年を記念して、浜松市戦災資料の作成経費が計上されております。このことは戦後50年の節目に当たる本年において、最も時宜を得た事業ではないかと考えます。しかし、浜松の歴史をしるす市史は、現在のところ、昭和20年の第2次世界大戦までの記述で終了し、刊行されているだけです。しかし、本市も戦後あの焦土の中から不死鳥のごとく多くの人たちの努力によって飛躍的な発展を遂げたこの戦後50年も、早い時期に市史として記録にとどめておくことも、後世のためには極めて有意義なことであり、必要であろうと考えます。貴重な歴史的資料は年々散逸してしまいますし、特に歴史の最大の資料ともいうべき直接多くのことを見聞きした人たちも年々少なくなってまいるわけです。歴史の編さんには長期間の準備作業が必要であることを考慮したとき、今回の浜松戦災史資料作成の着手に当たり、市史の第2次大戦以降の昭和編の編さんの取り組みに着手する絶好のときと考えておりますが、お考えをお伺いし、質問を終わります。

                 〔栗原 勝市長登壇〕



◎市長(栗原勝) 第11番新政会代表佐藤守之議員の御質問にお答えをいたします。

 まず初めに、防災対策の充実についての御質問でございますが、本市の防災対策につきましては、以前に申し上げておりますように、昭和51年に東海地震発生の危険性が指摘されて以来、予想される大地震に備えて国や県からの助成や指導を受けながら、市民の皆様の御理解と御協力のもとに自主防災隊の育成強化、地震防災訓練の実施を初め、消防施設の整備、無線機器等情報網の整備、飲料水の確保対策等防災資機材の整備を図るなど、さまざまな角度から地震防災対策の強化に鋭意努めてまいったところでございます。去る1月17日に発生いたしました阪神・淡路大震災は、死者5400人を超える戦後最悪の大規模震災となり、阪神地域に大きな被害をもたらしたことは、既にお話のとおりでございます。東海地震対策を進めております本市にとりましても、この地震を教訓として、さらに防災体制の強化・充実が必要と考えております。御質問にもありましたように、今回の地震ではとりわけ初動態勢の確保を図ることの重要性を痛感いたしましたが、本市におきましては防災要員を初めとして、職員約 330名に無線式の戸別受信機により伝達するシステムをとっておりまして、毎年4月の職員動員訓練や9月の総合防災訓練を通じ、初動態勢の確立を図っているところでありますが、阪神・淡路大震災では職員自身が被災し、要員確保が難しかったことから、職員が被災した場合を考え、2次、3次の動員体制について検討を進めているところでございます。さらに、地域にありましては、市民皆さん1人1人がみずからの生命財産はみずから守る、また地域の安全は地域で守るという自衛意識のもとに、各地域での住民の皆様の初動態勢が極めて重要ではないかと考え、自主防災隊に対しましても無線式の戸別受信機の設置をお願いしておりますが、今回の阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて、世帯数に応じた増強を図るとともに、今後、自主防災隊を中心として地域の状況に即した初動態勢のより一層の整備と意識の高揚に官民一体となり努めてまいりたいと考えております。

 次に、自衛隊との連携強化についてでございますが、現在の地域防災計画では、情報の収集・伝達のため、災害対策本部に自衛隊員が派遣されることとなっておりますが、より迅速かつ的確な対応が得られますよう、自衛隊に対する国や県の方針に基づきまして、浜松基地を初め陸上自衛隊の関係各部隊とも十分に協議をしてまいりたいと考えております。なお、阪神・淡路大震災を教訓とした全体的な地震防災対策の見直しにつきましては、市民の安全確保の面から急を要する大きな課題でございます。今後の地震防災対策につきましては、詳細な現地調査と分析、また国・県の指針・指導、さらには自主防災隊や関係機関との協議・調整等が必要でございますが、可及的速やかに検討してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 次に、航空博物館(仮称)モデル広報館構想についての御質問にお答えを申し上げます。御案内のように、(仮称)モデル広報館は防衛庁が設置するというものでございまして、浜松基地にお伺いをいたしましたところ、防衛庁並びに航空自衛隊の活動の目的、役割等を広く国民に正しく伝えることを目的に、浜松基地内の東南の一角に建設をするというものでございます。計画によりますと、平成6年度に実施設計を完了して、平成7年度から平成9年度の3カ年を工事期間として、平成10年3月に開館を目指しているというもので、年間の来館者をおよそ20万人程度と見込んでいるところでございます。施設は約2万5000平方メートルの敷地に鉄筋コンクリートづくり地下1階、地上3階建て、延べ床面積約4800平方メートルの展示資料館と鉄骨づくり2階建て、延べ床面積約4000平方メートルの展示格納庫の2棟のほか、屋外展示場、来館者の駐車場で構成されております。展示資料館は来館者が興味を持ちやすいように、航空機に関する資料の展示を初め、ダイナミックな飛行の世界を全天周大型映像により迫力ある飛行シーンを映像体験できる設備とし、展示格納庫は歴代の航空自衛隊の航空機及び古典機の実物展示をするものであるとされております。また、施設は、基地内に設置されるものでありますが、基地外部に開かれたものとすることを基本的な考え方とされており、こうしたことから、御質問にもありましたように、観光的な要素も兼ねた施設になるのではないかというふうなお話でございます。

 御指摘のアクセス道路でございますが、本市にとりましても年間20万人の来訪者がある観光拠点になるということであれば、アクセス道路の整備は必要であるという認識を持っております。主なアクセス道路といたしましては、都市計画道路上島柏原線がこの施設付近を通過する計画になっておりますので、将来的にはこの道路を使用することになりますが、完成するまでは基地外周道路が主要なアクセス道路となろうと思います。今後は、円滑な道路交通あるいは安全を確保するためにどのような道路整備が必要になるのか、よく検討してまいりたいと考えているところでございます。そうした整備の必要があれば、防衛施設庁ともよく協議をしてまいりたいと考えておる次第でございます。

 以上でございます。

                 〔松下 正消防長登壇〕



◎消防長(松下正) 消防体制の充実についてお答えいたします。

 初めに、東海地震発生時に予想される同時多発火災の対応についてお答えいたします。同時多発火災に対応できる現有の消防力は、常備消防、非常備消防を含め消防ポンプ自動車は71台、可搬式小型動力ポンプC−1級が94台、さらに自主防災組織への貸与分 392台、婦人消火隊に対しD級が 114台、合計 600台の整備が図られております。また、水道断水に対処するため、耐震性防火水槽を初め、鋼管製防火井戸など震災時にも有効な消防水利として2665基を市内一円に整備してまいりました。東海地震発生時に予想される同時多発火災のような非常事態には、御指摘のとおり、常備消防はもとより消防団、自主防災組織等、あらゆる消防力を総動員して消火、延焼防止、救出救助、救急救命等に全勢力を傾注して対処してまいらなければなりません。これらの組織が有機的に連携され、かつ即応体制がとれるためには、日ごろにおける訓練の積み重ねが重要かつ必要不可欠なものでございます。従来から9月1日の総合防災訓練、12月の地域防災訓練を初めとし、地域での連合訓練など地域住民の参加のもと、消火、救急救護、避難訓練を積み上げてまいりました。今後とも、各組織が一体となって阪神・淡路大震災の教訓と反省を踏まえて、質量ともに訓練の充実を図り、予想される東海地震対策の一層の強化に努めてまいる所存でございます。

 次に、救急体制の現況と将来構想についてお答えいたします。近年の重大事故の多発や高齢化の進展、また疾病構造等の変化により、緊急に救急救命処置を必要とする傷病者が一層増加している現状にあります。本市としましては、このような状況を踏まえて救急高度化推進計画を策定し、充実整備を図ってまいったところでございます。まず、高度化対策の一つとして、救急隊員に対する応急措置範囲が拡大されたことに伴い、これに必要な資機材を全救急車に装備し、さらに救急救命士対応の高規格救急車を導入したところでございます。今後におきましても、年次計画に基づき高規格型救急車の整備を図ってまいる予定でございます。

 次に、救急隊員の高度化養成でございますが、市医師会を初め各医療機関の全面的な協力を得て、平成5年度から7年度の3年間で全救急隊員に、本市独自で救急隊員資格養成を実施しているところでございます。救急救命士の養成につきましては、現在までに3名を国の養成機関へ派遣するとともに、将来的には全救急車に常時1名の救急救命士が配置できますよう考えております。さらに、住民に対する応急手当ての普及啓発活動は、救急車到着までの貴重な時間を傷病者周辺にいる市民が応急的措置を講ずることができれば、救命率の向上につながるとともに、震災時等における救護活動にも大いに役立つものと考えられます。そこで、来年度からは応急救護講習を市民の皆さんを対象として実施し、終了証の交付を行うなど、従来より一層の充実をさせ、積極的に展開してまいる所存であります。

 以上です。

                 〔野口義弘社会福祉部長登壇〕



◎社会福祉部長(野口義弘) 私から、御質問第4点目の人工透析障害者対策についてお答えをいたします。

 御指摘ございましたとおり、慢性腎不全等の腎臓機能障害者は年々増加の傾向にあり、現在、身体障害者手帳1級で人工透析治療を受けている方は 685人となっております。こうした状況から、腎臓機能障害により苦悩している方々の経済的負担を軽減するため、重度心身障害者の医療費助成を初め、更正医療給付により保険で認められている医療費の自己負担分を全額助成しているほか、税金の控除や年金の支給など各種援護を行っているところでございます。また、こうした障害者に対しましては、自動車税の減免を初め、JR運賃の割引やバス運賃の半額割引、さらにはタクシー料金につきましても1割引きが実施されております。御質問がありましたバス・タクシー券の増額についてでございますが、既に御案内のとおり、現行制度は70歳以上の高齢者や障害者が家庭に閉じこもることなく、できるだけ社会参加をしていただくためにバス・タクシー券を御利用いただいているところでございますが、人工透析障害者の実態を勘案し、そのほかの障害者とのバランス等も考慮して、今後、現行制度の中で検討してまいりたいと考えております。

 次に、今回の阪神・淡路大震災のような災害発生時の人工透析患者に対する対応策についてでございますが、このたびの大震災におきましては、私たちの生活に欠くことのできない水道、電気、ガス等の供給がストップし、ライフラインが完全に麻痺に陥りました。中でも、水不足の問題が一番深刻で、飲料水を初めとする生活用水や人工透析等の治療に欠かせない水が不足したため、肝心な治療が行えない状態に至ったとお聞きしております。今後、こうした災害時の対応につきましては、現在、市内で透析治療を行っている13カ所の医療機関における患者名簿の整備を図るとともに、緊急時における患者の受け入れ先の確保や輸送手段及び情報伝達方法等を十分検討してまいりたいと考えております。また、今回の災害を教訓としまして、水の確保や医薬品等の備蓄などについては、医師会や医療機関の御協力をお願いするとともに、今後さらに医療機関や腎友会等の組織とも密接な連携を図りながら、本市の防災計画を踏まえる中で災害時の対応策の確立に努めてまいりたいと考えております。

                 〔田村公一保健所長登壇〕



◎保健所長(田村公一) 私から、御質問5番目の地域保健法制定に伴う今後の取り組みについてお答えいたします。

 ただいま御指摘のように、戦後の我が国の公衆衛生行政は、ハエ、蚊、ノミ、あるいはシラミ、ネズミといった俗に言う害虫の駆除・撲滅及び結核、コレラ等の伝染病の蔓延防止を中心にしました、いわゆる社会防衛的な視点に立った業務を実行してまいりました。しかしながら、今日におきましては、人口の高齢化や出生率の低下、慢性疾患を中心とする疾病構造の変化、あるいは住民ニーズの多様化など、保健衛生行政を取り巻く環境が著しく変化しております。あるいはサービスの受け手である生活者個人の視点が重要視されるようになってまいりました。このため、保健所法を抜本的に見直し、地域住民1人1人の健康の保持及び増進を目的とする地域保健法が制定されたところであります。また、これに伴いまして、厚生大臣から国・県・市町村の具体的な取り組みの姿勢ともいうべき基本指針が示され、平成9年度以降の保健所の機能強化に係る計画を平成7年度中に策定するよう求められております。

 こうした中、本市といたしましては、地域住民のニーズを的確に把握し、これに適切に対応した保健事業を推進するために、身近で頻度の高い保健サービスを提供する必要があろうかと考えております。そのためには、まず新しい時代に合った活動拠点としまして、福祉との連携を視野に置いた(仮称)総合保健福祉センター構想の調査研究、さらに寝たきり防止のための高齢者対策、少子化に伴う母子保健対策など、きめ細かい保健サービスの展開を図るとともに、この業務に携わる保健婦等の人材確保とその資質の向上等、さらにまた保健衛生、環境保全行政等の科学的・技術的な専門機関としての衛生環境検査研究施設の建設、さらには食品衛生、環境衛生、医事、薬事等の広域的監視業務としての機能を強化しまして、対物保健の充実についても配慮してまいりたいと存じております。いずれにいたしましても、平成8年度にスタートする第4次浜松市総合計画に取り組む中で、専門的かつ技術的にすぐれた新しい保健行政施策の具体化に努めてまいる所存でありますので、よろしく御理解のほどお願い申し上げます。

                 〔岡本弘志社会教育部長登壇〕



◎社会教育部長(岡本弘志) 浜松市史編さんについての御質問にお答え申し上げます。

 浜松市史編さんは、現在3巻まで発行されております。第1巻は、人類が地球上に誕生してから西暦1591年(天正19年)までの原始、古代、中世編でございます。第2巻は西暦1876年(明治9年)までの近世編で、第3巻は西暦1945年(昭和20年)までの近代編として編さんされております。市史編さんにつきましては、戦後の本市の発展を見ますと、焦土からの復興、敗戦後の市民生活の力強い姿、高度成長期の経済発展など、多くの資料収集が必要になっておりますが、市といたしましても、従前から戦災史資料を含め資料収集については鋭意努力しているところでありますが、戦後50年という歴史的流れの中で、貴重な資料を今以上に充実を図るため、多くの市民の皆様の御理解と御協力をいただき提供をお願いすることと、市史編さんは長期にわたるため、組織づくりなどが今後の課題となってくるものと考えております。いずれにいたしましても、本市の21世紀に向けての飛躍的発展を期するための重要な資料として市史昭和編の編さんにつきましては、今後検討してまいりたいと考えているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

               〔佐藤守之議員発言を求む〕



○議長(松野幹男) 11番。

                 〔佐藤守之議員登壇〕



◆11番(佐藤守之) ただいまは、市長さん初め関係部長さんから懇切な前向きな御答弁をいただきました。心から感謝申し上げます。

 ここで、3点ほど質問に関連いたしまして、御要望申し上げます。

 まず第1は、防災についてでございます。今回の大震災を踏まえまして、各施策が講じられていることに対しまして、私も一市民として安心しております。この対策の中でやはり問題になってくるのは予知という問題ではないかと思います。現在、予知という問題は、この静岡県内に 196カ所の各種機器が設置されておりまして、そのうちの60カ所が気象庁に直結しているようでございます。それらの機器の異常を気象庁が関知した場合、気象庁長官は判定会を招集いたしまして、判定会において警戒が必要ということになりますと、判定会から内閣総理大臣に対して報告がなされる。内閣総理大臣は閣議を開きまして、警戒宣言を発令すると、この一連の流れがどんなに早くやっても2時間かかる、こういうことでございます。現実に防災の日等に実際やっている訓練は、この判定会招集から始まりまして訓練に入っていくと、一種のセレモニーとしてやられているわけでございます。これら災害というものは、いついかなるときに起こるかわからないということが今回の大震災で如実に示されているわけでありますので、今後においては、そういう決まり切った訓練ではなくて、ある日突然ということを十分想定した上で、中身のある訓練へと移行していく質的な変化が求められてきている時期ではないかと思います。

 二つ目は、航空博物館構想についてでございます。今聞きますと20万人の来館予想ということでございますが、恐らくその中の半分は県外からのお客さんと言っても間違いないと思います。現在の観光行政は、待つ観光から呼び込む観光というふうに変わってきております。お客さんに来てもらうのではなくて積極的に来てもらう、呼び込んでいくと、こういうことで今回フラワーパークに続きましてフルーツパークができました。そして、今度は航空博物館と、この三つは大きな観光スポットでございます。これを有効的に活用し、将来の浜松の観光行政の柱としていろいろな方策を今後展開し、考えていっていただきたいと思います。

 三つ目は、人工透析障害者の方々の問題でございます。前向きな御回答で心から感謝申し上げるところでありますが、人工透析障害者の方を幾人か知っておりますが、特にお年寄りで免許証を持っておられない方、これらの方々がタクシー券を大事に大事に持っておられるんです。どうして早く使ってしまわないのかと思いますと、やはり人工透析障害者にとっては風邪というのが非常に生命を脅かす大変な病気になっているわけでございます。酷暑、酷寒、あるいはまた大雨・大風と、こういうときにだけ使うんだということで大事に大事に持っておられます。そういうことを踏まえていただきまして、今、前向きな回答を得られましたが、今後もそういう、栗原市政が福祉に対して本当に力を入れていることに対しては高く評価しているものでございます。今後もハンディキャップを持っている多くの障害者やお年寄りに対しましても、ぬくもりのある福祉政策を今後も継続していただきますことを心からお願いいたしまして、一切の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(松野幹男) 以上で本日の一般質問を終わります。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(松野幹男) なお、明日は午前10時から本会議を開きます。

 本日は、これをもちまして散会いたします。

                 午後2時26分散会

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

       会議録署名議員

        浜松市議会議長  松野幹男

        浜松市議会議員  戸田久市

        同        小松 正

        同        中村圭介

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−